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平成15年  9月 定例会(第4回) 10月03日−04号




平成15年  9月 定例会(第4回) − 10月03日−04号









平成15年  9月 定例会(第4回)





△議事日程(第四号)

                     平成十五年十月三日(金)午前十時開議

第一 議第百五号から議第百三十九号まで

第二 平成十四年度岐阜県公営企業会計決算の認定について

第三 請願第三号から請願第七号まで

第四 一般質問

            ………………………………………………………………



△本日の会議に付した事件

一 日程第一 議第百五号から議第百三十九号まで

一 日程第二 平成十四年度岐阜県公営企業会計決算の認定について

一 日程第三 請願第三号から請願第七号まで

一 日程第四 一般質問

            ………………………………………………………………



△出席議員       四十九人

    一番   林 幸広君

    二番   伊藤秀光君

    三番   松村多美夫君

    五番   小川恒雄君

    六番   高橋昌夫君

    七番   村下貴夫君

    八番   大野泰正君

    九番   矢島成剛君

    十番   西尾直躬君

   十一番   矢口貢男君

   十二番   渡辺嘉山君

   十三番   古川雅典君

   十四番   伊藤正博君

   十五番   足立勝利君

   十六番   井上一郎君

   十七番   笠原多見子君

   十八番   洞口 博君

   十九番   松永清彦君

   二十番   渡辺 真君

  二十一番   大西啓勝君

  二十二番   市川尚子君

  二十三番   岩花正樹君

  二十四番   野村保夫君

  二十五番   渡辺猛之君

  二十六番   戸部一秋君

  二十七番   木股米夫君

  二十八番   駒田 誠君

  二十九番   藤墳 守君

   三十番   松岡憲郎君

  三十一番   不破照子君

  三十二番   近松武弘君

  三十三番   平野恭弘君

  三十四番   原 保治郎君

  三十五番   安田謙三君

  三十六番   尾藤義昭君

  三十七番   早川捷也君

  三十八番   玉田和浩君

  三十九番   加藤一夫君

   四十番   中村 慈君

  四十一番   白橋国弘君

  四十三番   岩井豊太郎君

  四十四番   渡辺信行君

  四十五番   山下運平君

  四十六番   宮嶋和弘君

  四十七番   田口淳二君

  四十八番   加藤利徳君

  四十九番   殿地 昇君

   五十番   坂 志郎君

  五十一番   猫田 孝君

            ………………………………………………………………



△職務のため出席した事務局職員の職氏名

  事務局長          高橋利栄

  参事兼総務課長       安藤 純

  議事調査課長        近藤 登

  議事調査課課長補佐     井上幸治

  同   課長補佐      桂川二太郎

  同   課長補佐      酒井 忠

  同   課長補佐      小石明己

  同   課長補佐      畑 弘史

  同   課長補佐      笠原真実

  同   主査        山口義樹

  同   主査        青木陽輔

  同   主査        篭橋智基

            ………………………………………………………………



△説明のため出席した者の職氏名

  知事            梶原 拓君

  副知事           棚橋 普君

  出納長           日置敏明君

  理事兼経営管理部長     杉江 勉君

  知事公室長         佐々木 浩君

  知事公室参与        大野嘉弘君

  知事公室参与        泉田裕彦君

  科学技術振興センター所長  本間 清君

  経営管理部参事       武田裕治君

  防災監           伊藤克己君

  地域計画局長        橋場克司君

  県民生活局長        鬼頭善徳君

  健康福祉環境部参与     金田修幸君

  健康局長          亀山 ●〔禾へんに農〕君

  福祉局長          塩谷千尋君

  環境局長          成原嘉彦君

  農林水産局長        坂 英臣君

  商工局長          長屋 栄君

  新産業労働局長       豊田良則君

  建設管理局長        鈴木 治君

  都市整備局長        林 正勝君

  農山村整備局長       山口昌隆君

  人事委員会事務局長     渡辺忠雄君

  代表監査委員        田中敏雄君

  地方労働委員会事務局長   岩崎幸宏君

  教育長           高橋新蔵君

  教育次長          郷 峰男君

  警察本部長         笠原孝志君

  警察本部総務室長      長尾健二君

            ………………………………………………………………



△十月三日午前十時三分開議



○議長(渡辺信行君) ただいまから本日の会議を開きます。

            ………………………………………………………………



○議長(渡辺信行君) 諸般の報告をいたします。

 書記に朗読をさせます。

   (書記朗読)

 職員に関する条例に対する意見について

 人事委員会委員長から、平成十五年十月二日付をもって、議第百三十八号 岐阜県職員の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例等の一部を改正する条例について、及び議第百三十九号 岐阜県教育長の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例の一部を改正する条例については、適当と認める旨の報告がありました。

            ………………………………………………………………



○議長(渡辺信行君) 日程第一から日程第三までを一括して議題といたします。

            ………………………………………………………………



○議長(渡辺信行君) 日程第四 一般質問を行います。あわせて議案に対する質疑を行います。

 発言の通告がありますので、順次発言を許します。八番 大野泰正君。

   〔八番 大野泰正君登壇〕(拍手)



◆八番(大野泰正君) 私は、自由民主党の大野泰正でございます。ただいま議長さんよりお許しを賜りましたので、通告に従い質問をさせていただきます。

 質問に先立ちまして、さきに御逝去されました坂田副知事さんに対し、県の発展に寄与されましたことに深く感謝を申し上げますとともに、皆様も御存じのとおり、副知事は大変に温かいお人柄で、これから県民が主体となる先進国型地方自治を推進していこうとする岐阜県にとって、かけがえのない方であったことは言うまでもありません。私たちは坂田副知事さんのお心を胸に頑張ってまいります。どうかこれからも岐阜県を、そして私たち県民を今までどおり優しく見守っていただきたいと思います。心からの御冥福をお祈りいたします。

 皆様も大変心配されていると思いますが、先日の十勝沖地震において被災されました皆様にお見舞いを申し上げるとともに、東南海地震の予測もある私たちの地域にとりまして、対岸の火事とは思えません。堤防の崩れた写真をごらんになった方も多いとは思いますが、私たちの地域を見詰め直し、みずからできる対策をしっかりととっておく必要を痛感しております。被災者の皆様のお気持ちを考えると、大変失礼なことかもしれませんが、被災地の皆様から被害を最小限にとどめるための教訓をいただけたらとも感じているところです。

 そして、何分にも私は初めての質問であります。県民の皆様はもとより、先輩議員の皆様、また知事さんを初めとする県職員の皆様、どうか御指導のほどを心よりお願い申し上げ、質問に入らせていただきます。

 まず初めに、去る九月十二日、梶原知事が全国知事会会長に御就任されましたこと、まことにおめでとうございます。この、国と地方との関係が問われる大事な年に、重責を担われたことは並々ならぬ御決意であると拝察いたします。御就任されたときのコメントで、「闘う知事会」という決意を述べ、三位一体改革の前提として、「自己責任社会」の確立、納税者が納得できる「財政民主主義」の実現、「個性尊重社会」の構築という三本柱の理念を提案されました。地方分権、地方自治を進めていくためには、国と地方との基本的な役割分担を明らかにし、地方が自立し、自己責任のもとでその役割を果たしていけるようにしていく必要があると思います。

 知事が掲げた自己責任型社会の確立については、地方自治を議会制度と並ぶ民主主義の両輪であるととらえ、先進国型地方自治として地方の自立に基づく自己責任社会を目指していくものであると理解しております。こうした先進国型地方自治を進めることは、地域の実情に応じた事業を推進するためにも大変重要なことだと思いますが、我が岐阜県に代表されるように、日本は地形的にも治山治水が他の諸外国に比べ大変重要なウエートを占めていることは言うまでもありません。治山治水などの公共事業は、地方が自立していくための基盤であるということは今日までの歴史が物語っていると思います。しかしながら、現在、国の議論は、皆さんも御承知のとおり、公共事業削減の話ばかりです。地形的に大変厳しい我が国の場合は、公共事業という言葉で一くくりにされてはならない、社会保障とリンクした生活保障という側面を持っていることを決して見過ごしてはならないと考えます。

 先進国の中で公共事業が際立って高いのが日本であると、マスメディア等で連日のように流されておりますが、我が国の公共事業が持つ生活保障機能について十分評価せずに公共事業削減と言われましても、地方は成り立ちません。地方が自立し自己責任を果たしていく先進国型地方自治の実現ためには、公共事業の果たす社会保障、生活保障としての位置づけを明確にしていくべきであると考えます。

 また、これからの自治体は、県民が要求していく旧来型から、県民と一緒になって、お互いに責任と義務を果たしていく先進型になりつつあると感じております。この変化のときに、生活者に選ばれる自治体へと進化していかなくては明るい未来は開けません。そのためにも、納税者が納得できる財政民主主義の実現は、知事御提言のとおりであると思います。全国知事会会長として、知事はさきの記者会見において、地方税財政の三位一体改革について「知事会としてどう対応していくのか、共通のコンセンサスを持たなければならない」と述べられました。また、「知事会や全国市長会など地方六団体が結束して政治活動ができるよう何らかの組織をつくったり、知事や市町村の担当者が一堂に集まり、各政党の政策を評価する仕組みがあってもいいのではないか」と、地方の要望や提案を国へ反映させるための組織づくりを検討するお考えも示されました。今後一層の御尽力を願うものであります。

 実際に、地方税財政の改革は、平成十二年四月に法定外目的税制度が創設され、地方公共団体の自主的な税の創設が可能となっていることは申し上げるまでもありませんが、私たちの岐阜県では、既に平成一五年度から乗鞍スカイラインの無料化に伴いマイカー規制が実施されることを契機として、新たな自然環境保全のためさまざまな施策の実施に必要な財源の確保に、法定外目的税として乗鞍環境保全税を創設しておられます。この乗鞍環境保全税という山岳地域の自然環境保全を目的とした法定外目的税の創設は全国でも初めての試みであり、他県の環境保全税導入にも大きな影響を与えている事実を見ても大変に高い評価がされております。これは後に質問させていただくビジット・ジャパン・キャンペーンとも関係いたしますが、多くの観光客の皆様に、飛山濃水という言葉にもあらわされる風光明媚な我が岐阜県にぜひ訪れていただきたい。しかし、そう思う反面、多くの人が来られるということは、同時に自然への負荷や、渋滞に伴う大気汚染などへの対処も考えていかなければならないということです。

 環境保全の対策とその財源確保は、国レベルではなく地方公共団体レベルから行うことができることを、言いかえれば、地方がみずから行っていかなければならないことを我が岐阜県は既に全国に発信しているのです。県民として大変すばらしいことだと思います。国から地方への税財源移譲も非常に重要ではありますが、法定外目的税の活用も重要な財政民主主義のシステムの一つに挙げられると思います。

 また、今最も重要なことは、社会の再構築、地域社会のあり方を見直すことであると考えます。そのためにも、知事御提言の個性尊重社会の構築においてもさまざまな地域文化を大切にしていく必要があると考えます。そして明るい未来を確かなものにするためにも、県民生活政策は県として大変重要な位置づけであろうかと思いますが、個性尊重社会構築への熱い思いも含めて、全国知事会会長に御就任された梶原知事の御決意を、今申し上げました三本柱の理念を踏まえてお聞かせいただければと思います。

 次に、国が今年度より本格的に取り組んでいる「ビジット・ジャパン・キャンペーン」に関連してお伺いしたいと思います。この取り組みは、訪日外国人を二〇一〇年までに一千万人にふやすという施策だと聞いておりますが、観光立県・岐阜県にとっても大変重要なものになると認識しており、幾つかの観点から伺わせていただきます。

 この施策は韓国、中国、米国、香港、台湾を重点市場とした外国人旅客誘致計画であると認識しています。我が県としても、JR高山本線や東海北陸自動車道を中心とした日本海側からの集客と、中部国際空港、岐阜羽島駅を中心とした太平洋側からの集客の施策が必要と考えます。

 ビジット・ジャパン・キャンペーンは、国としては二〇一〇年までの目標ではありますが、県の目標は二〇〇五年にあると思います。それは皆様御存じのように、二〇〇五年には中部国際空港の開港、そして世界ボート選手権、愛・地球博と言われる日本国際博覧会など、世界の目が二〇〇五年に中部圏、中でも特に岐阜県、愛知県に向けられるわけです。特にボート選手権は岐阜県海津郡で開催されます。この選手権は、私たちが日本で考える以上に、特にヨーロッパにおいては、昨年日本でも開催され、皆様もあの熱狂ぶりを見て驚かれたと思いますが、サッカーのワールドカップと並び称されるほどの大変権威のある大会であり、アジアでは初の開催となりますので、私たちの想像以上にヨーロッパからも岐阜県に多くの方が押し寄せることが予想されます。県は、ボート選手権はもちろんのこと、日本国際博覧会関連の取り組みを全県的に早い時期からされております。中でも、可児市で行われる「花フェスタ二〇〇五」は、東海環状自動車道の開通により万博開場からのアクセスも大変よくなりますので、多くの皆さんに喜んでいただけるものと今から楽しみにしております。この機会に海外からも国内からも多くの皆さんが県内にいらっしゃることと思います。何としてもこの大切な機会に国の内外の多くの皆様に岐阜県のことを知っていただき、少しでも見て回っていただくことで、次回はゆっくりと岐阜県を見てみたいと感じていただくことができれば、必ずや県にとってリピーターを確保することができると思います。これは今後の岐阜県の大きな集客となることは間違いございません。

 そのようなことを考えますとき、駅周辺やインターチェンジ等には、外国人の方々にもわかりやすい英語等の標識や、県としてリピーター獲得のための観光アピールも必要になってくると思います。また、二〇〇五年以降を考えたときには、海外からのお客様以上に国内からのお客様が大きなウエートを占めることは容易に想像ができます。

 このように二〇〇五年は、県にとって逃すことのできない、次いつ来るかもわからない大きなチャンスであるということは皆さんも御理解いただけたと思いますし、言うまでもないことだと思います。このようなことを考えるとき、岐阜県を訪れた皆さんの旅行中の安心・安全は大切な要素であると考えますし、キャンペーンの取り組みの中でも安心・安全は大きな要素なのではないでしょうか。

 初めての土地での第一印象のホスピタリティは、ハード・ソフト含めて大変重要であると思います。旅行客の皆さんの岐阜県へのアプローチは、鉄道の場合は、北は高山駅、南は新幹線の岐阜羽島駅であると考えられます。また、名古屋からも富山からもほぼ中間である下呂駅に直接入るということも考えられることであります。

 私は以前に足を骨折しまして、ギブスをはめ松葉杖を使っているときに、この各駅におりたことがございます。大変つらい、厳しい思いをいたしました。事情は違うかもしれませんが、海外からいらっしゃる皆さんは、私たちが海外に行くときと同様、大きなスーツケースを持っていることは十分に予想できます。岐阜県の特性を考えても、ある程度年を重ねた方が旅をされることが多いのではないでしょうか。このようなことを思うとき、体の動きが不自由であることはかわりありません。岐阜県にいらっしゃった皆さんを迎える玄関口として、決してよい玄関口であるとは皆さんも思わないのではないでしょうか。いらっしゃる方の身になってお考えいただければ、おのずと答えは出てくると思います。

 特に、駅構内外のバリアフリーについては、事業主体であるJR並びに各自治体で検討されているかとは思いますが、私もバリアフリー法の内容や県の立場は十分に理解させていただいておりますが、二〇〇五年を目標としたときに、予算措置としては来年二〇〇四年が実行のリミットであることは言うまでもありません。県としてさらに一層の御指導、積極的な取り組みを期待いたしますが、時間も限られており、実現のためには強力なリーダーシップが不可欠と考えます。

 一方、東京を例にとるまでもなく、お客様を迎えるには、治安維持は先行して取り組まなければならない大きな課題と考えます。世界ボート選手権では、まさか昨年のサッカーワールドカップで大変問題になったフーリガンのような方々はいらっしゃらないとは思いますが、二〇〇五年を目標に考えると、特に南の玄関口である海津にも近いJRの岐阜羽島駅周辺は、近くに県立の看護大学もあり、通学する女子学生も大変多く、しかしながら現在でも余り治安状況がよい地域とは言えないのであります。早急な対策を何としてもお願いしたいと思います。岐阜羽島駅は、新幹線の駅の中でも構内、またその付近に治安維持のための施設や交番などがない数少ない駅であり、早急に取り組むべき課題ではないかと思います。

 また、災害対策を含めて考えると、実際には起こってほしくはありませんが、東南海地震等の震災時には新幹線も停止し、乗客も被災者となり、地域住民とともに安全確保をしなければならないことも想像ができます。治安維持は、地域住民の要望も大変高いものがありますが、これからの地域社会は、自分たちの地域は自分たちで守るという方向性で、地域が主体となってふだんから取り組む必要性を感じているところです。

 既に幾つかの自治体では、自治会がみずからパトロール隊を組織し、警察と連携して治安維持に成果を上げていることは皆さんも御存じのことと思います。治安維持、災害対策を総合的に考えたとき、地域住民が主体となって、警察、消防、水防、自治会等との緊密な連携により地域の安全を守るための取り組みこそが今必要であると私は強く思います。

 ビジット・ジャパン・キャンペーンのチャンスを生かし、この二〇〇五年に向け、さらにリピーターを取り込むためにも、自治体や自治会の状況もさまざまではありますが、このような形での地域住民の要望に対して県のバックアップ、時には強力なリーダーシップによりしっかりしたソフト・ハードの整備を進めることが重要であると思います。

 そこで、お尋ねいたします。

 まず、岐阜県にとって大きな目標である二〇〇五年に向けて、国内、国外双方の観光客の誘致と、リピーター取り込みの対策を含めた誘客について、県の取り組み、そして意気込みを商工局長にお尋ねいたします。

 次に、国の内外からのお客様を迎える県の顔ともいうべき玄関口である鉄道駅構内外におけるバリアフリー化について、地域計画局長のお考えをお聞きしたいと思います。

 そして、多少JR東海の宣伝になってしまうかもしれませんが、去る十月一日、品川駅開業に伴うダイヤ改正により、岐阜羽島駅は、極端に言えば関西はもとより関東の通勤圏と言える時間的立地の駅となり、より多くの利用客を見込める駅へと成長いたしました。県内はもとより県外からもビジネスできょうも朝早くからお客様がいらっしゃっておりました。どうか皆様の御利用をお願い申し上げるところでございます。

 そして、二〇〇五年の万博やボート選手権では、国内、国外からの多くの旅行客の皆様が乗りおりされるのがこの岐阜羽島駅であると予想されます。この岐阜県の玄関口である岐阜羽島駅周辺を初めとした地域で、岐阜モデルとなるような、住民主導で安心で安全なまちをつくり上げていく施策の推進について、県民生活局長のお考えをお聞きしたいと思います。

 また、安心で安全なまちづくりのための取り組みの中で、地域の皆さんがパトロール等のボランティア活動をしていただいております。これに対する警察の支援について、またボランティアの皆様の安全確保も含め、警察本部長のお考えをお聞きいたします。

 そして、昨日、知事さんも国民保護法制に関連して、人命救助は都道府県知事が責任を持つと御答弁されました。大震災などの災害時には県内各地で被害が予想され、広範囲な地域での対応が必要となります。そのため、地域の防災力を高めることが重要であり、人的被害を限りなくゼロに近づけるためのより一層の取り組みが必要であると思います。自然災害であり困難なことは承知しておりますが、何としても人命を守る、このような決意を防災監にお聞かせいただければと思っております。

 最後に、今回の取り組みのように、来年度にやり遂げなくてはならないというタイムリミットがあり、しかも各部局の協力、協調が成功のかぎを握っている取り組みでは、知事さんを先頭に執行部の皆様の強力なリーダーシップと責任の明確化なくしては、県民の皆様の大切な税金を投入していただいても時間的におくれてしまい、経費に対し最大の効果を生むことが困難になってしまいます。どうか知事さんが先頭になって最大限の御尽力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。県民の皆様の大切なお金です、最小の投資で最大の効果を上げていただけますよう心より重ねてお願いを申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。

 御静聴ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(渡辺信行君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) まずもって、さきに逝去されました坂田前副知事、議員のお言葉にもございましたように、かけがえのない人材を我々は失ったわけでございして、その御逝去に対して温かいお言葉をいただいたこと、厚く御礼申し上げたいと存じます。

 全国知事会議の会長に就任させていただきました。当面の課題は、いわゆる三位一体改革でございます。この課題は全国知事会にとどまらず、全国都道府県議会議長会、全国市長会、同議長会、また全国町村会、また同議長会共通の課題でございまして、知事会のみならず、いわゆる地方自治六団体が結束して闘っていかなければいけないと、闘う知事会のみならず、闘う議長会でなければいけないし、闘う市長会、闘う町村会と、六団体の結束を固めてまいりたいと思います。近く、六団体代表者の会合を持ちたいと。できれば、考えがまとまりましたら共同声明を発表したいと思っております。

 この三位一体改革、ほうっておきますと、国の財政赤字のつけを一方的に地方に回すということになる危険性が大変大きいわけでございまして、あくまでも時には対決して闘っていかなければいけないというふうに思っておりますが、議員のお話にもございましたように、何のための改革かという理念を持っていなければいけないということでございます。理念なき改革は国を滅ぼすということでございます。しっかりした理念を持って取り組んでまいりたい。

 その一つが、自己責任社会をつくっていくということでございます。日本の民主主義は、議会制民主主義は確かに整っておりますけれども、この車の両輪であるべき地方自治が大変おくれておる。これは後進国型、発展途上国型ですね、日本の地方自治は。この民主主義の根っこに当たる部分が地方自治でございまして、その地方自治が後進国型では根っこが弱いわけですから、ちょっと風が吹けば日本の民主主義はぐらぐらするということでもございます。それから、政治的無関心層、いわゆるポリティカル・アパシーというものがはびこってきつつございます。これは地域のことは地域で解決するという自己責任体制が整っていないということに起因しているということでございまして、この地方分権改革ということは、そういう日本の民主主義を守っていくという意味で大変重要なことであると思っております。

 その次は、財政民主主義でございまして、国民の皆さんから税金をいただいておりますが、国が三分の二ほどは持っていきまして、納税者の皆さんから「一体どこで何に使っておるんやわからん、わしらの目に届かん」と、こういう御不満がございます。これから国家財政を再建しようとすれば、納税者の御理解、御協力がなければですね、できないわけです。だから、納税者の皆さんのなるべく目で見えるところで、その耳が聞こえる、あるいは口が届くと、こういうところで行政サービスをやっていく必要があるんです。一方的にどんとお金を持っていって、どこへ使ったのか、遠いところでお金の処理がされている、これが納税者は納得できないわけでございまして、納税者主義を中心とした財政民主主義というものを日本でも確立しなければならないというふうに思います。

 それから、何でもかんでもがんじがらめにいろいろ縛って、例えば特別養護老人ホームの施設基準とかですね、保育所では給食センターが提供する給食は使えないということになっています。補助金のルールです。こんなことまで何で国が干渉しなければいけないのか、全くこれは笑い話です。そういう手かせ足かせをはめて泳げというような現状が今日の日本です。だから、この手かせ足かせを外すと、外してくれじゃなくて自分から外すという、そういう対決の姿勢を持って臨まなければいけないと。そして、全く自由な地方・地域が実現すれば、もっともっと生き生きとした日本になってくると思います。縛りに縛って泳げというような状況で何ができるかと、こういうことでございます。

 そういう個性尊重社会というものを実現すれば、地域の若者も自分たちがやれることがどんどんふえるわけです。大いに若者も、この政治的無関心というよりも、積極的に政治に関心を持って投票所にも行く、政治に参加すると、こういう日本になってくるというふうに思います。

 それから、公共事業の問題についてお尋ねがございましたが、おっしゃるとおりでございまして、例えば高速道路が要るか要らないか、全国一本で調査して発表するというようなことをやっておりました。建設省のころから、国土交通省にも、そんなばかなことはやめなさいと、高速道路が要るというプラスの数字と、もうたくさん高速道路があって要らないというマイナスの数字、それを合わせたら、プラスマイナスゼロになってどういう意味があるかと。あくまでも九州なら九州、東北なら東北、そういうところが高速道路を望んでいるのかどうかという調査をして、一本にしないで、それぞれ独立した調査結果を公表しなさいということを言ってまいりました。それから、社会資本整備計画も、国が何か大筋を決めて、いわゆるブレークダウンと称して地方に割りつけていくと、そういうやり方もやめなさいと。各ブロック、地域でどういう社会資本のニーズがあるかと、それを積み上げていって、そして全体の計画にしなさいと、こういうことをやかましく言ってきておるんですが、まだ十分にそういうことが実現していない。大変残念なことで、結局は公共事業の財源もどかっと我々に任せてもらって、そしてどこをどういうふうにするかということは、県民の皆様と、あるいは地域の住民の方と相談して最も適切なお金の使い方をすると。これが地方分権だということでございまして、頻繁に東京に通わなければいかんと。今、新幹線を使ってくれというお話がございましたが、岐阜羽島駅を使わせていただいておりますけれども、そういうことで頻繁に行かなきゃいかんというようなことはもうやめたいというふうに思います。

 御協力をお願いしたいと存じます。



○議長(渡辺信行君) 防災監 伊藤克己君。

   〔防災監 伊藤克己君登壇〕



◎防災監(伊藤克己君) 大規模災害時における人命救助対策についてお答えいたします。

 地震等自然災害の対応につきましては、人命救助を最優先とし、死者を出さない、ふやさないを基本として、三百六十五日、二十四時間体制で緊急時の対応に備えるとともに、指揮型訓練により職員の防災対応能力の強化を図っております。また、緊急時には防災ヘリに搭載したテレビカメラや消防等に配備したデジタルカメラによる迅速かつ広域的な映像情報により災害をリアルタイムで把握し、人命救助を最優先に考えた体制づくりを進めております。

 「みずからの命はみずから守る、みんなの地域はみんなで守る」を合い言葉に、自主防災組織の強化により地域の安全を図っているところでございます。本年度からは、建設防災支援隊による人命の救出を目的とした地域防災力の強化に努めているところでございます。

 さらに、県広域消防相互応援協定と、物資や人の派遣をする県と市町村の相互応援協定により、県内の応援体制が円滑に実施される仕組みづくりに努めています。

 また、現在開発中の総合防災情報システムにより、県民が知りたい情報を提供する体制づくりを進めております。



○議長(渡辺信行君) 地域計画局長 橋場克司君。

   〔地域計画局長 橋場克司君登壇〕



◎地域計画局長(橋場克司君) 鉄道駅のバリアフリー化についてお答えいたします。

 鉄道駅は、海外から来訪される多くの方々の移動の際に利用され、また観光地やイベント会場の玄関口ともなるため、鉄道駅のバリアフリー化につきましては非常に重要であると認識しております。県といたしましても、交通バリアフリー法に基づきまして、市町村が基本計画を作成し、これに基づいて鉄道事業者が実施するバリアフリー化事業に対しまして補助を行っているところでございます。

 議員から御指摘ございましたJRの岐阜羽島駅でございますが、JR東海及び地元羽島市が中心となりまして、今後バリアフリー化の事業を行う予定であるというふうに伺っております。県といたしましても、JR東海及び羽島市とともに、二〇〇五年に間に合うような形でバリアフリー化事業を進められるかどうか、その可能性を検討してまいりたいというふうに思っております。



○議長(渡辺信行君) 県民生活局長 鬼頭善徳君。

   〔県民生活局長 鬼頭善徳君登壇〕



◎県民生活局長(鬼頭善徳君) 安全で安心なまちづくりにつきましてお答えをいたします。

 県におきましては、平成十三年度から「自分の地域の安全は自分たちで守る」と、そういう基本的な考え方に立ちまして、県下各地域で活動、普及しておられる代表者の皆様によって「安全・安心まちづくりの有識者懇談会」というのをつくっていただいていますけれども、その皆さんの御意見をいただきながら、岐阜モデルによる「安全・安心まちづくり県民運動」をもう既にスタートいたしております。この運動は、住民の皆さんみずからが、そこに住んでおられる地域の安全・安心に関する課題に主体的に取り組んでいただく運動でありまして、これは外から岐阜を訪問してくださる皆様方にとっても当然大切なことであると考えております。県ではこうした皆さんの活動を警察、市町村、あるいは関係団体の皆様と一緒になって支援をさせていただいているところでございますが、先生の地元の羽島市にも、正木地域に安全パトロール隊というボランティアグループの皆さんが既に積極的な活動をしておられまして、また私どもでは御要請に応じてお話をさせていただくんですけれども、幾つかの自治会からも安全・安心の出前講座などの御要望もいただいておりまして、地元はそういう安全・安心に関する意識が大変高い地域であると私どもは考えております。

 具体的に、県の支援でございますけれども、こうしたボランティアの活動をしてくださっている団体を登録させていただき、その活動を紹介し、さらには活動に必要なユニフォームなどの提供もさせていただいていますし、またそういう活動をしてくださっている皆さんと警察官、消防団、水防団の皆さんとの交流を図るという意味での懇談会を県下各地で開催させていただいて、その一体的な活動に役に立つようにというふうに考えております。

 御質問いただきました岐阜羽島駅周辺の皆様方にもそういうお気持ちがおありになるということでございましたら、ことし十一月に大垣市で、「安全・安心まちづくり県民大会」を開催することとしていますので、その場へ皆さんぜひ御参加いただきまして、県下各地域の具体的な先進的な取り組みに触れていただき、あるいは大垣東小学校下と聞いておりますけれども、皆さんの活動によって犯罪件数が二割減ったというような成果を上げておられる活動もございますので、こうした活動を参考にしていただきまして、岐阜羽島駅周辺における、あるいは羽島市における安全・安心運動の活動の場が広がることを私どもは期待申し上げておりますので、よろしくお願いいたします。



○議長(渡辺信行君) 商工局長 長屋 栄君。

   〔商工局長 長屋 栄君登壇〕



◎商工局長(長屋栄君) ビジット・ジャパン・キャンペーンについて、誘客への取り組みについてお答えをさせていただきます。

 議員御指摘のとおり、二〇〇五年の日本万博の開催につきましては、国内外から本県への誘客を拡大する千載一遇のチャンスであると認識しておりまして、私ども岐阜県へ五千万人の誘客を目標といたしておるところでございます。こういった目標を達成するためには、人が集まる、人を集めるといった仕組みづくりが必要でございまして、そのために交流産業拠点のネットワーク化、それから国内外の誘客の戦略の展開、とりわけ海外誘客戦略の推進、そして広報・宣伝戦略の強化を図ってまいらなければならないと、こう考えております。

 特に、万博入場者の県内誘客を促進するため、愛・地球博協賛キャンペーン、万博と県内イベントとの間で相互PRをするパートナーシップ事業の制度を最大限に活用してまいりたいと考えております。

 また、二〇〇五年の東海環状自動車道、これ東回りルートでございますが、この開通によりまして、交通アクセスが飛躍的に向上いたします。こういった利点を活用いたしまして、交流産業拠点のネットワーク化をし、街道、回廊づくりを進めるため、関係施設、関係団体で構成いたします「美濃ミュージアム街道協議会」の立ち上げを考えておるところでございます。

 海外からの誘客対策といたしまして、既に御承知のように、今月の二十八から六日間、ニューヨークでクラフト観光展を開催するわけでございますが、これに先立ちまして、今月十八日から二十一日の四日間、米国からの旅行エージェントが来岐いたします。要するに、岐阜県のすぐれたところを回っていただいて、大いにPRをしていただくという事業でございますが、こういったビジット・ジャパン・キャンペーンと連携した外国からの旅行エージェント・トリップの実施、あるいは海外メディアを活用した広告のほか、米国、韓国、上海等での観光展、観光セミナーの開催、英語や中国語等によります観光PRホームページの作成等によりまして、本県のすぐれた伝統文化、産業、自然等のPRを実施してまいりたいと考えております。

 また、地域のホスピタリティの向上も重要でございますので、外国人受け入れもてなし研修等の人材養成、外国語通訳のできる観光ボランティアの組織化、案内標識の外国語表記などにも取り組んでまいりたいと、こういうふうに考えております。

 なお、誘客を拡大する次の策といたしまして、やっぱり議員御指摘のとおりリピーターを獲得することが非常に重要でございますから、多彩な継続的なイベントを展開すると同時に、地域の皆様との交流の場も積極的に設けてまいりたいと考えております。



○議長(渡辺信行君) 警察本部長 笠原孝志君。

   〔警察本部長 笠原孝志君登壇〕



◎警察本部長(笠原孝志君) ボランティア活動に対する警察の支援についてお答えいたします。

 最近の治安情勢の悪化を受け、県下でも各地域において積極的なボランティア活動が展開されております。羽島市正木町においても「正木パトロール隊」が組織され、独自にパトロール車を保有し、毎日パトロールを実施するなど、活発な活動をしていただいているところであります。

 警察といたしましては、ボランティアの方々により効果的に安心して活動していただくために、関連情報の提供や防犯活動に関する技術支援、警察官及びボランティアの共同パトロール等を行うほか、ボランティアの方々からの連絡、通報事案に的確に対応するなど、積極的な支援を行ってまいりたいと考えております。



○議長(渡辺信行君) 二十一番 大西啓勝君。

   〔二十一番 大西啓勝君登壇〕(拍手)



◆二十一番(大西啓勝君) 質問に先立ちまして二点申し上げます。

 七月に突然亡くなられました故坂田副知事に哀悼の意を表しますとともに、県庁の中に何か暗い重い空気が漂っていることに心を痛めるものであります。県民のために仕事が全うできる県庁となりますよう、お互い力を尽くさなければと思うところです。

 次に、昨日の知事の答弁の中に、「貧乏人は選挙に出られない、だから悪いことをする」との言葉がありました。大変な差別発言であり、県民を愚弄するものであります。知事たる者の言うべきことではありません。私は、昨日発言後直ちに議長に対し取り消しをされるよう取り計らってほしいと申し入れをいたしました。議長の御努力にもかかわらず、いまだに対応がありませんので、この場から強く抗議をするとともに、陳謝して取り消されるよう要望いたします。

 それでは、日本共産党を代表して質問を行います。

 まず最初に、雇用・景気対策についてであります。

 今、雇用をめぐる状況は戦後最悪になっています。中高年の失業問題が深刻なことは言うまでもありませんが、完全失業者の約半分は三十四歳以下の若者であり、大学卒業者の就職率が五五%、高校卒業者の就職率も過去最低を記録しているように、若者の雇用問題が日本社会の存続自体を危うくさせるほど重大になっています。また、十五歳から二十四歳までの若年労働者についても、一九九二年に四十万人だった失業者が、二〇〇二年には約百万人にもなり、若者の十人に一人が完全失業者であります。就職活動に疲れ切った若者から、自分が社会にとって不要だと言われているようだ、人間として否定されたのかとつらい気持ちになる、こういううめき声が聞かれてまいります。政府もことしの国民白書で、「一九九〇年代後半以降の大幅なフリーターの増加要因としては、どちらかといえば企業側の要因が大きいと思われる」と、原因が企業の側にあると指摘しています。しかも、中小企業は不況の中でも三万人の雇用をふやしていますが、大企業は百八万人減らしています。若者の雇用を拡大させるため、政府と大企業はもっと責任を果たすべきであります。私ども日本共産党はこの九月に、「安定した雇用をふやし、雇用危機を打開するための四つの緊急提案」を発表し、若年労働者の雇用確保の運動を進めています。

 さて、今議会に提出されました補正予算案でも、大きな柱として雇用と防災対策を挙げています。百五十億で年間千九百二十人の雇用の創出効果があるとしています。しかし、その六五%までが相も変わらぬ公共枠や県単枠の公共事業に頼っています。道路や橋をつくったり、河川を改修することが雇用対策にどのようにつながるのか不明であります。従来のやり方とほとんど変わらない手法で、深刻な雇用問題に直面していながら、魂の入らない対策になってしまっています。

 全国の例を見ますと、長野県は四年間に二万人の常用雇用を創出するプランを策定し努力していますし、鳥取県は県内の中学生・高校生を採用した企業に対する独自の助成制度を創設しています。また、岐阜市はこの九月議会に、若年労働者を雇用したとき一人当たり十万円の奨励金を出すとして、六十人の雇用を想定し、来年度も続ける考えです。また、砂場リフレッシュ事業として、三百七十カ所の公園などの砂場の清掃や消毒を行い、五百五十五人の臨時的雇用の創出を計画しています。こうしたストレートで具体的な援助や独自の取り組みこそ望まれていると私は考えます。経営管理部長と新産業労働局長に伺うものです。

 第二は、地域経済や地場産業の振興などの自治体の取り組みと一体となった雇用対策についてであります。例えば、地場産業に後継者をつくったり、若年労働者を雇用すれば、それは地域経済の活性化と雇用対策を両立させることになります。そうしたことへの県の援助は一層有効なものとなるでしょう。これを計画的に思い切って進めるため、私どもは地域産業振興条例づくりを主張してまいりました。この点について、商工局長の答弁を求めます。

 第三は、雇用を必要としている分野、福祉、医療、防災、教育など国民生活に密着した分野で思い切って対策を進めることであります。そのためには、職業訓練制度を充実させることであります。そして、一層県民のサービス向上につながるところへ予算を回すことです。知事に質問します。

 また、消費税増税や外形標準課税の導入は、中小企業を倒産に追い込み、多くの事業主や従業員が失業者となります。今議会、外形標準課税に関する議案が提出されています。こうした導入はやめるべきであります。経営管理部長の見解を伺います。

 最後に、サービス残業をなくして、その分を雇用に振り向ける問題であります。こうした方向をとれば、百六十万人分の雇用を確保し、失業率を二・四%も引き下げることができます。啓蒙活動を県もやるべきではありませんか。新産業労働局長に質問をいたします。

 次に、議第百十六号 岐阜県男女が平等に人として尊重される男女共同参画社会づくり条例について質問をいたします。

 一九九九年に男女共同参画社会基本法が施行され、全国各地で条例づくりが行われてきました。残るところ一府四県という段階でようやく岐阜県もこうした案が多くの人の努力でつくられてまいりました。条例制定の中心になられた「女性の世紀21委員会」が提言されましたように、条例が「わかりやすい表現」となっていること、条例の表題がまことに的確なものであること、そして推進サポート制度の導入、毎年県が実施状況を公表することなど、他県のものに比べても評価すべき点が幾つかあります。私は、最近つくられました数県の条例も読みましたが、それも参考にしながら、一層充実したものとなるよう意見を出したいと思います。以下、県民生活局長に伺います。

 第一は、前文で日本国憲法の基本的人権の尊重を男女共同参画社会づくりの基本に置かれているのは当然ですが、女子差別撤廃条約の採択など国際社会の取り組みと連動させることも明記すべきではなかったでしょうか。また、県民手づくり条例であるだけに、この議会で出された意見はどのように扱われるのでしょうか。

 第二は、条例文についてであります。事業者への協力についてですが、岐阜県では「協力を求めることができます」とありますが、北海道の条例では、「事業者は推進に関する施策に協力する責務を有する」と強いものになっています。また、長野県では、事業者の中でも、「県の職場における環境整備等」を入れています。

 第三は、母性保護や女性の生涯にわたる性と生殖に関する健康と権利の尊重についての項目を長野県は取り上げていますし、私ども日本共産党も、昨年九月の申し入れのときに、入れてほしいと訴えた項目の一つであります。

 第四点は、人権が侵害されたときの苦情の取り扱いについてであります。私は、行政から独立した苦情処理委員会を新たにつくるべきだと考えます。

 さて、この条例案の前文でも指摘されていますが、岐阜県の女性の就業割合は全国第九位、共働き世帯の割合も全国九位と高く、女性の実労働時間数も全国四位と長いものであります。一方、管理的職業従事者の女性割合は全国四十五位です。その他、働く女性を取り巻く環境も、保育所の保育士が持つ子供の数は全国第四十六位と大変多く、保育士の不足を示しています。長時間保育の実施も全国三十九位、ゼロ歳児保育の実施率は全国三十位であります。女性パートタイムの給与も、平均一時間八百三十七円で全国二十六位と、高いものではありません。また、女性センターを持っていない県は岐阜県だけです。この条例では、「財政上の措置」や「拠点施設の設置」に触れられていません。この条例を実効性のあるものにするためにも、人口一人当たりの民生費が全国四十位という予算の編成も改めてほしいものと考えます。県民生活局長の見解を求めます。

 続きまして、合併問題であります。

 御存じのように、益田郡では法定協議会が決定した合併の案を萩原町議会と小坂町議会がともに否決をして、合併は白紙に戻っていました。ところが、萩原町長は九月八日の臨時議会に再びもとの合併案を提出、議会は賛成七、反対五で可決させました。しかし、わずか一カ月半の間に同じ案件を町長が提案し、議会が態度を急変させた背景はかなり複雑です。萩原町では、九月四日の全員協議会で町長は、「提案理由が整うまで再上程はできない」と言っていましたのに、直後に議会で上程してしまいました。議員の一部からの抗議を受けて、町長は今度は議案の撤回とおわびを書いた文書を議長に提出いたしました。ところが、九月八日、萩原町長はそれにもかかわらず議案を撤回せず、そのまま上程を続け、結局議案は通ってしまいました。また、小坂町議会でも、七月に賛成三、反対八で合併を否決していたのに、九月の町議会では賛成六、反対五と逆転しました。

 なぜこんな混迷が生まれたのか。益田郡では、二転三転した裏に、岐阜県、とりわけ梶原知事の発言があったからではないかと言われています。九月九日、益田郡小坂町の町長選挙の出陣式で、応援に来た見廣元一郎馬瀬村長が、「先週の二十九日でございますが、岐阜県知事さんが益田郡にお見えになる機会がございました。その中でもはっきりと申されておりますのは、国際健康保養地構想の諸事業ですが、一丸とならなかったら事業から手を引くこともやむを得んだろうな、そういうこともはっきり申されておるわけでございます」と、こういう応援演説を行いました。また、金山町議会における九月議会の日本共産党の中島新吾町議の質問に対し、田口幸雄同町町長は、八月二十九日、萩原の四美で行われた知事と益田郡五町村長との座談会の場で、知事が、「五町村は合併する気があるのかないのか」「ばらばらでは援助しにくい」ということを言われたと答弁しています。知事は、県議会では常に「合併は市町村が決めること」と答弁しています。しかし、その答弁は表向きのことであって、益田郡の事例を見ると、実際には国の合併推進のやり方、あめとむちと同じことを県下でもやっていることが判明したことになります。地方自治の観点からも、こんなやり方は即刻やめるべきであります。知事の答弁を求めます。

 続きまして、郡上郡大和町の亀尾島川上流に建設中の県営内ヶ谷ダムについて再度質問を行います。

 九月十七日、岐阜県事業評価監視委員会が開かれ、事業の継続が決められてしまいましたが、そうした結論が出るまでの流れは、昨年九月議会の知事答弁の内容とはほど遠い形式的なものになっています。第一は、資料の公開と言いますが、議員の私が再三要求しても、すべての資料が渡されたのは評価監視委員会の前日でありました。こうした資料は専門的でしたから、もらっても分析するには時間がかかります。なぜもっと早く、県民のすべてを対象にして資料を公開しようとしないのか、建設管理局長に伺います。

 第二は、その内容です。事業費比較を示す資料が出されましたが、ダムあり方式の方が二十五億六千万安くつくと言います。しかし、実際にはダムあり方式の方が十四億九千万円費用は高くかかるのです。ダム総工事費のうち、河川の保水確保分は治水用関連費に入らないとして、その費用四十億五千万円が含まれていないからであります。また、環境が破壊されることへの懸念は金額で換算できないものがあります。

 次に、費用対効果−−妥当投資額を総事業費で割ったもの−−でありますけれども、五年前の評価時に一・八六であったものが、今回は一・一に下がっています。さすがに評価委員会の一委員から、「完成は二〇二〇年だから、さらにダムの工事費がふえて、一・〇を割ることも起こらないのか」との懸念も出されました。税金を使ってやる工事として、一・〇以下では問題であります。なぜ評価監視委員会のもとに専門委員会をつくり、徹底した評価をやらないのか、知事に質問をいたします。

 最後に、評価監視委員会のあり方についてです。私は傍聴させていただきましたが、正味三十分ほどの審議であります。現地は、十三人中八人が見ておられます。しかし、代替案が出されているのに、それに触れる委員もおられませんでした。答える側の担当者も、工事の直接担当者ですから、継続の主張ばかり前面に出て、議会の知事答弁趣旨とはほど遠い内容の答弁でございました。ダムや河川の専門家は一名のみ、正直なところ、県のやる公共工事にお墨つきをつけるような委員会であってほしくない、それが率直な私の感想です。貴重な県民の税金です。むだなものはやめさせるために設けられたはずです。この委員会のあり方について、知事に伺います。

 次に、徳山ダムについてであります。この議会での各議員の質問に対する知事答弁を踏まえて質問をさせていただきます。

 八月八日、水資源開発公団は、徳山ダムの追加事業費を千十億円と発表しました。しかし、事業費変更のためには利水者である岐阜県、愛知県、名古屋市の同意が必要であります。一方、国土交通省は八月七日付で関係県市に対し、水需給想定調査を依頼いたしました。昨日の答弁では、渇水対策、地下水対策などとともに調査中と答えましたが、肝心の一市十三町の自治体や住民から将来の水需要を、あるいは事業所から工業用水の需要計画を聞き取る作業を進めているのですか。また、フルプランづくりで進めている県のすべての資料を公開し、国や公団へも公開を求めるべきでありますが、以上、建設管理局長に質問します。

 さて、現在県は公団に対して質問状を提出し、回答を待っています。にもかかわらず、梶原知事の答弁は、「事業費がふえたからと言うが、年数もたっている」「平成十八年の台風シーズン前には試験湛水が行われる」と、公団の追加分をほぼ認める発言に終始しました。知事は、三県一市と相談するとはいうものの、十月九日に開かれる事業評価監視委員会を意識してか、一方的にダム推進の発言を行いました。利子も含めると一千億円をはるかに超す県民負担をどう受けとめておられるのでしょうか。突然工事費四〇%増もの無理難題を押しつけてくる国土交通省や公団に抵抗するどころか、推進役を買って出ておられると私は考えますけれども、県民や他県のすべての声をもっと真剣に聞くべきであります。知事の見解を伺います。

 次に、「平成十八年の台風シーズンには試験湛水ができ、これで大雨が降っても大垣その他に被害が出ない、まくらを高くして眠れる」と断言されました。しかし、ダムができたからといって、揖斐川流域全体が直ちに安全になるわけではありません。徳山ダムがカバーする集水域は、水系全体の一六%にすぎません。また、国土交通省もダム案六百億円−−これは治水分のみでありますが−−に加え五千四百億円の河道改修費が要ると明記しています。洪水対策はダムが完成して終わりではなく、河道改修が進まなければ安全とは言えないことも公団そのものが言っているわけです。ダムが完成した後、水害が起こったとき、知事は責任が持てるのですか。洪水対策に対するダムの機能はほんの一部です。決定的には河道改修を中心にした総合的な対策が必要なんです。知事にお尋ねをいたします。

 さて、最大の問題は、水需要の目標数値が実績と大きく食い違ってきたことであります。愛知県は既に水需要の目標を先送りしていますし、三重県は一九九七年に上水道の予測を減らしました。名古屋市が九七年に徳山ダムの水利権を半分返上したのは御存じのとおりであります。政府内部でも、水産庁が、「需要がない施設を建設することはむだである」と、徳山ダムの基本計画からの削除を求めたことも有名な話であります。徳山ダムの水が売れないことははっきりしていますから、岐阜県民が負担していかなければならないことになります。岐阜県の財政を大きく圧迫します。今回のフルプランづくりに際し、渇水対策や地下水沈下対策が強調されていますけれども、渇水対策でいえば一九九四年夏の渇水時には、木曽川水系で農業用水と都市用水の調整で切り抜けています。不安定なダムの水に頼らなくても解決できるわけです。知事の見解を伺います。

 最後に、大きな県民負担に直面して、徳山ダムに賛成する人も反対する人も、改めて利水や治水問題を県民挙げて論議する場、検討委員会、これを事業を一時凍結させてつくるべきだと私どもは考えています。一度決まったことは絶対に曲げない、反対する立場からの提案には感情むき出しにして否定するということだけでは発展はありません。知事の答弁を求めます。

 続きまして、前の議会に引き続いて、随意契約について二点質問をいたします。

 第一は、県営北方住宅の設計は随意契約で磯崎新事務所中心のJVがほぼ独占しています。なぜ競争入札にしないのですか。また、今議会に提案されています建てかえ事業の入札にも制限を与えると考えますけれども、都市整備局長に伺います。

 次に、特定の業者と随意契約が多い問題であります。十月二十八日から十一月二日まで、岐阜県はニューヨークでオリベ二〇〇三inニューヨーク「クラフト展・観光展」を開催いたします。たくみのわざ、クラフトを展示し、地場産業をPRするとともに、県内各地の観光資源を宣伝することを目的にしています。予算は、今年度が五千五百万円で、昨年度は準備費として七百万円でした。ところが、二年間の予算合計六千二百万円のうち、五千六百三十二万二百円が東京都港区赤坂二の二十の十、デジタルアーカイブズ株式会社と大垣のソフトピアジャパン内にある関連会社メイプル株式会社の二社との間で随意契約が結ばれています。以下、D社、M社と言います。この受注額は、クラフト展・観光展の予算の何と八五%にもなっています。また、この二年半の間にこの二社が県より請け負った仕事はすべて随意契約で、合計金額は二億三千三百万円にもなっています。主に前述の「クラフト展・観光展」や「姫街道四〇〇年祭」、「花の都ぎふ祭り」のガイドブックの作成や売買に集中しています。D社は、帝国データバンクの企業情報によりますと、資本金一千万円、従業員十名、二〇〇三年三月決算の売上高は二億円、同業種三千八百九十二社中、順位は千百四十九位の企業であります。販売先は岐阜県だけが記されています。年間売上高が二億円の企業が、岐阜県と二年半で二億三千三百万円契約するわけですから、岐阜県のためにある企業と言っても過言ではありません。

 さて、随意契約をした理由、つまりこの企業としか契約できない理由を県当局から全項目書き出していただきました。要約しますと、「実績がある」、「各種情報・資材を豊富に持っている」、「著名作家、文化人と強い人的パイプを持っている」、「本県の施策に理解がある」などです。しかし、一度随意契約をこの会社と結ぶと、次の契約のときにはこのことが実績となり、次の随意契約の理由とされてしまっています。そして、商工局内の他の部署も、「実績があるから」と随意契約が広がっていきます。しかも、随意契約で得た情報、資料が次の契約の実績とされているわけですから、ひどいものであります。まさにこの企業と癒着した異常な事態だと私は考えます。

 そこで質問します。第一は、随意契約は相手方の選択が一部の者に偏ることや、不利な条件で契約を締結するおそれが出ます。前述の理由では、県税の正当な支出を説明することはできません。なぜ競争入札にしないのですか。また、クラフト展・観光展の予算説明で随意契約方式をとるとの説明は一切ありませんでした。議会軽視ではありませんか。商工局長の答弁を求めます。

 第二は、イベントや交流産業は岐阜県経済を活性化させると知事は常々言っておられますが、なぜ東京の企業に依頼するのですか。地元企業育成のためにも、競争入札こそふさわしいものであります。商工局長の答弁を求めます。

 また、部局内の者だけで行う契約審査会の改善が必要であります。出納事務局には、課長級の会計監査監がいますが、新たに契約監査監を設置し、この契約審査会出席を義務づけたらどうでしょうか。また、専門性のある契約ですから、複数の業者で競争入札させ、その企画や価格などを総合的に県職員のほかに外部の専門家が入った入札委員会で検討、決定するのが公正だと私は考えます。経営管理部長の答弁を求めます。

 第三は、商工局の随意契約に対する批判や戸惑いは、局の中にもあるのではないでしょうか。幹部や中堅職員の退職も、意見の違いが実際の理由だという声が私たちに聞こえてまいります。働きやすい職場をつくらなければ県民のための仕事はできないと考えますが、商工局長に質問をいたします。

 第四は、健康局に対してであります。この三年間で前述の二社に千八百万円の随意契約をしています。その中で、ことしの一月に、当時は事業経営局の仕事でありましたが、M株式会社と南飛騨国際保養地四美地区の基本構想を千五百万円で随意契約しています。そして、この社から出されてきた基本構想は、公設民営方式で五十億円かけて、健康ミュージアムや豪華な宿泊所つきの検診センターなどを建設する計画だったと聞きます。議会に対する説明とは正反対の構想で、同社が「本県の施策にも精通している」との随意契約の理由は全く当てはまりません。こうした基本構想の策定に千五百万円もかけて効果があったとは思えません。見解を健康福祉環境部参与にお尋ねします。

 最後に、知事に質問します。知事は、定められた会計規則に基づき、行政を公平に行わなければなりません。このような大きな金額の契約が随意契約で数多く執行されることは異常ではありませんか。知事自身が推進しておられるのですか、お尋ねをいたします。

 続きまして、岐阜県の情報公開条例について質問します。

 岐阜県は、このたび、昨年度の情報公開条例の実施状況をまとめました。県の制度にいろんな問題点があることが浮き彫りになってまいりましたので、以下質問します。

 公開請求者は延べ二百七十九人で、東海三県では断トツの最下位で、三重県の約十分の一、愛知県の約五分の一です。請求者が少ない理由としては、一、県内在住の住民や県内に事務所のある企業に限定しているため、二、請求できるのが一九九五年以降の情報に限られているため、三、非公開部分が多く、請求者が請求する気にならない等が挙げられます。IT先進県を自負し、全国知事会会長まで務めるこの岐阜県で、このように情報公開を制限していることは恥ずかしいことであります。請求権者が何人でも請求でき、インターネットでも請求でき、年度を限らずあらゆる情報を公開できるようにするのは当然の話です。知事の答弁を求めます。

 次に、県情報公開条例の対象に公安委員会−−警察−−が加えられて一年半が経過します。この間の公開請求は延べ六十七件と極端に少ないものです。そこで二点質問します。

 第一は、情報公開請求に対し、部分公開や非公開が目立ちます。請求分の中で約八〇%にもなります。全面公開に向けた改善を求めるものであります。

 第二点は、財団法人交通安全協会と情報公開のかかわりについてであります。協会は警察の窓口で免許事務、車庫証明、道路使用許可などの仕事をしています。交通違反歴、所有者照合など個人情報に触れる機会も多くあります。しかし、公務員でない協会職員に守秘義務は課せられていません。各警察署が交通安全協会各支部と委託協定を結んで防止を図ろうとしているようです。しかし、署長、次長、交通課長が交通安全協会の名誉顧問、名誉理事などの役員を務めていることもあるようです。これでは実効性に疑問を持ちます。個人情報保護に努めるべきです。警察本部長に質問をします。

 最後に、東海環状自動車道西回りルートの問題でお聞きをします。

 このルートがトンネルで通る岐阜県黒野、御望山の地質調査の中間報告が、七月、国土交通省のつくる専門委員会より行われました。その中で、「御望山は非常に断層や亀裂が多く、岩盤が深部まで風化している、トンネルの影響は軽々に言うことができない。また、貴重植物ヒメコウホネは絶滅の危機にさらされている」と述べています。県民の暮らしと生命を守るため、このコースは絶対避けるべきであります。改めて知事の見解を伺うものであります。

 以上で第一回目の質問を終わります。



○議長(渡辺信行君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) まずもって、さきに亡くなられました坂田前副知事に対しまして温かいお言葉をいただきまして、厚く御礼申し上げます。

 それから、昨日の質疑の関係で、私が貧乏人は選挙に出れないと、だから悪いことをすると、こういうように短絡してお話しになりました。これは議員の皆様方、またテレビをごらんの県民の方々はそういう誤解はされておられぬと思います。私が申し上げましたのは、私自身が貧乏育ちですからよくわかりますが、金がない、経済的余裕がないということで選挙に出れないということは、日本の民主主義を守る上でよくないということを申し上げたわけでございます。そういうことを配慮して、政治と金の問題を配慮して、国会議員も年間歳費、それから政策公設秘書、全体で年間六千三百万円が支給されております。また、共産党は受けておられないようですけれども、政党交付金ですね、巨額な金が税金で支出されております。そのように、政治の前提で金がどうしても条件になるということをなるべく避けるべきだということを私は申し上げたんでございます。弱い人たちの立場に立つ大西先生のお立場からそういうお話が出るということは、私は意外であるというふうに思います。選挙に出れるか出れないかということが経済的な条件で大きく左右されないように私はすべきだというふうに思います。

 それから、雇用・景気対策で、福祉、教育、健康等へ重点配分をすべきだと、予算のことですが、念のため申し上げますと、私が就任して平成十五年度までの予算の推移を見ますと、一般会計は一・五三倍、約五割増しということです。これに対しまして、民生費ですね、福祉経費、二・四一倍、二倍半近いと。それから、教育費は児童・生徒、これ流動しますから、一人当たりにいたしますと一・八三倍、二倍近いという予算の伸びを示しておりまして、この間、土木費はほぼ横ばいでございます。そういったことから、教育とか福祉にいかに本県が力を入れているか、御認識をいただきたいと思います。

 そして、岐阜県のいろんな施策ですね、つまるところ、少子高齢化の人口構造の変化を考えますと、将来、若い人たちがふるさとで働ける職場を用意すると、それに尽きるわけでございまして、北欧、例えばスウェーデンでは「産業は福祉の糧」と、こういうスローガンで産業政策を一生懸命やっておられます。産業を盛んにしなければ税収も入ってこない、福祉も支えられないということでございまして、産業政策として健康産業、福祉産業、環境産業、いろんな産業興しをやっておるところでございます。

 それから、合併問題につきましてお答えしたいと思いますが、私たち有志の知事は、ほとんどの知事がそうですが、国が一方的に市町村合併を強制すべきでないという立場で共通いたしておりまして、折に触れ、そのことを国に対しても申し上げております。そして、本県の場合、県としてはまさに市町村合併をするかしないか、どういう形で合併するか、それは住民自治の問題である、地域住民がみずからの判断で決すべきであると、こういう態度を一貫してとってまいりました。したがって、どこの合併につきましても強制的な態度をとる、あるいは強制的に指導するということは一切ございません。

 南飛騨の問題について御指摘でございますが、この南飛騨の健康保養地事業ですね、少なくとも地元の益田郡の町村が足並みをそろえてもらわないとうまくいかないのは当たり前なんです。ぐらぐらしたと。ぐらぐらして困るのはこっちなんですわ。ぐらぐらさせたのは、そんなこと私どもやるはずないんですよ。ぐらぐらしたら困るのはこっちなんです。そのことを御理解いただきたい。

 それから、内ヶ谷ダムの問題についてお答えをいたします。

 徳山ダムでも申し上げておりますが、ダムをつくるかつくらないか、ダムという治水方法によるのか、その他の方法によるのか、これは究極、地域住民それぞれの皆さんが御自身、あるいは家族の生命にかかわることですから、そういう地域住民の方たちが決めることであるということで、一貫して県はそのように施策を進めてまいりました。この内ヶ谷につきましても、ダムによるのか、ほかの河道改修だけでやるのか、そういう選択だろうというふうに思います。ダムをつくるということになれば、家屋の移転は一戸で済むと、かけかえの橋は二つで済むということですが、ダムをつくらないで河道改修だけやると、家屋移転は四十一戸、かけかえの橋が八つということになります。そして、ダムをつくらない場合、事業の完成が十五年ほどおくれるということでございますので、地域住民の皆様はダムをつくるという案に賛成といいますか、それをやってくれという合意になっているというふうに思います。その地域住民のお住みになっている市町村は、大和町、八幡町、美並村、美濃市、関市、そして岐阜市も大きく影響を受けますので、その内ヶ谷治水ダム連携市町村会議がそういうメンバーでございまして、そういう方々の御意見を最優先に今後も進めてまいりたいというふうに思います。

 それから、事業評価の委員会、もちろん専門的な調査もやらなきゃいけません。そのための専門家の方が座長をやっておられるということでございますし、総合的な評価ということが重要でございまして、現在の委員会の体制で結構ではないかというふうに考えております。

 それから、徳山ダムについての問題でございますが、私があたかも国側の、公団側の応援をしておるようなお話がございました。これはとんでもないことでございまして、私は二百十万県民の生活を守る立場でございまして、何の因果で国交省とか公団の肩を持たないかんのか、そうおっしゃる意味、理解ができません。そこをよく御承知いただきたいというふうに思います。

 それで、事業費がなぜふえるかですね。もう十八年前の積算ですから、どんな事業でも、ダム以外の事業だって当然変わるのは当たり前じゃないでしょうか。そのままというのはかえっておかしいでしょう。ダムだから、徳山ダムだから変わったと、こういうことではないんです。やっぱり世間一般の常識というものがある。それを踏まえて論議しなきゃいけないということですね。それを踏まえながらも、私たちは常日ごろからコスト削減を厳しく公団に要求してきました。私は、むだな金使ったら払わんぞと、この三県の中でも一番厳しい態度をとってきました。それで百七十項目にわたる精査の質問をしております。十分内容は詰めていきたいと、これが県民のためということですね。

 それから、来年、再来年の台風シーズンを何とか無難に乗り越せば、その次の平成十八年の台風シーズンにはダムの試験湛水が始まるわけです。試験湛水が始まると同時に、議員がおっしゃっておられる河道の掘削ですね、川底のしゅんせつ、これを今どんどんどんどん平成十二年からやっておりまして、平成十九年に完成なんです。その平成十八年の試験湛水のときには、河道掘削は随分進みまして、事業完成間近に来ているんですね。十分治水効果が上がるわけです。そのことをこの際御理解いただきたいと。もう画期的に揖斐川の安全度は高まります。長良川あるいは木曽川に並ぶ安全度になってまいります。それじゃあ、この木曽川、長良川は安全かと。四十年に一度の水害に耐えられるということでございまして、不測の大出水があったら、これは当然計算上も持ちこたえられないわけでございまして、完全に災害がなくなるということはあり得ないわけなんですね。しかし、大変安心できる状況になるということは間違いないわけです。

 それから、水の需要供給の見通しにつきましては、かつてソニーの工場だったと思いますが、西濃に立地するという検討がなされました。西濃地域にですね、大分前ですけれども。しかし、水がつくおそれがあるということで、ほかのところに立地をされました。現在、企業の立地とか産業の面でこの西濃地域の水害危険地帯については、かなり抑制効果が働いているということも考えなきゃいけない。この徳山ダムによって安全度が大きく高まっていった場合に、企業立地の動向も変わってくるというように思います。あるいは、東海環状自動車道もやがてできてまいります。そういういろんな将来要因等もございます。そんなこともございますし、供給面では異常気象がどんどん進行していると、地球規模で進行している。大異常渇水が起こる可能性が非常に高いわけでして、そのときに慌ててもしょうがないんですね。そのときに耐え得るようなことをやっていくのが政治の責任でございます。そういう立場から、これから検討をしてまいりたいと。

 一時凍結したらどうかというお話ですが、平成十八年の試験湛水が始まれば画期的に安全性が高まると言っておるのに、それをもっと先延ばしすることを大垣市民初め流域の方々は納得されるでしょうか。納得するしないは別にしましても、少なくとも手続的には当事者主義の立場に立ちますと、流域四十四万人の方々を代表する市町村の意思ですね、それを決めてもらう手続が必要だというふうに思います。仮に六十億円事業費が増嵩すれば、かなりの県民負担も追加的に必要となります。その追加負担となる税金の出どころは、流域四十四万人の方々だけではなくて、飛騨も東濃も中濃も岐阜地域も全部かかってくるわけですから、少なくともその事業費の増嵩について、この県議会の御了承を得なきゃいかんということだと思います。手続的にもそういうことを踏まえなきゃならんということを申し上げておきたいというふうに思います。

 それから、随意契約につきましては、ルールに従って公正に行われていると思います。個別について、私も相談には乗っておりますが、より適正に契約が執行されるようにしてまいりたいと思っております。部局別の枠予算という自主性を尊重する方向に行っておりますので、年間予算の執行計画ですね、これを包括的に事前協議をするという中で、これは先生がおっしゃるとおりですけれども、なるべく競争原理を導入する、プロポーザル方式なんかを幅広く取り入れるとか、しかも地元の企業にやってもらうと、これはもう必要なことだと思います。その執行計画の協議の中で、そのような指導をこれからさらにしてまいりたいと思っております。

 それから、情報公開条例につきまして、権限として、権利として法的に情報公開請求できるのは県民に限るということでございまして、県民以外は任意公開というものを実施しておりまして、別に支障はないと思っております。平成七年度以降の文書については、法的な権利として県民の皆様に情報公開権限というものを持っていただいておりまして、それ以前のものにつきましては任意公開というものもやっております。それから、インターネットによる申請、これはごもっともなことでございまして、平成十六年度から電子県庁システムがスタートしますので、その一環としてインターネット申請ができるようにしたいと思って今準備をしております。

 それから、東海環状自動車道西回りルートについてお尋ねでございますが、今年度じゅうぐらいに御望山調査検討会の報告、結論が出ると伺っておりますので、その結果を待ちたいと考えております。



○議長(渡辺信行君) 経営管理部長 杉江 勉君。

   〔経営管理部長 杉江 勉君登壇〕



◎経営管理部長(杉江勉君) 補正予算に係る雇用対策について、その考え方についてお答えしたいと思います。

 地方分権が進み、今後地域が自立していくためには、やはり税収確保が何よりも必要と考えてございます。やはりそのためには雇用の確保が重要な課題であると認識しておりまして、こうしたことから、今議会でもいろいろな事業の予算化をお願いしておるところでございますが、この補正予算編成に係る各部との協議におきましても、その事業に係る雇用創出効果に意を配してきたところでございます。それで、今回の補正予算における具体的な雇用創出効果としましては、先ほど先生もおっしゃられましたが、公共投資や地籍調査などにより約千六百人、知恵産業おこしなど人材を育成し雇用を促進する事業に約三百人を試算しているところでございます。いずれにしましても、今後とも県内の経済、雇用情勢に留意しながら、他の部局とも連携し、事業そのもの、そのほかにその事業の仕組みとかやり方について、そういうものも含めた雇用対策に取り組んでまいりたいと思ってございます。

 それから、次に外形標準課税の導入について、やめるべきではないかと、こういった御質問をいただきました。御存じのように、法人は、事業税の負担の有無にかかわらず、各種の行政サービスを受けておられます。しかしながら、現行の税制度は所得のみに対する課税であるため、課税所得がない場合には税を負担してなくてもいいと、こういう仕組みになってございます。このため、この税の本来の趣旨である応益課税の原則に照らし、国においてもその改善が検討されてきたところでございます。これまで、御存じのように政府税制調査会等でいろいろ議論を重ねられました結果として、資本金が一億円を超える法人を対象にしまして外形基準の割合を四分の一とする外形標準課税制度が創設されたわけでございます。で、地方税法の一部改正により、平成十六年度から新たに施行されることになったものでございます。

 それで、県といたしましては、今後、今後といいますのは議決をいただいてからということでございますが、外形標準課税の対象となる資本金一億円超の法人に対する説明を個々にさせていただきまして、適切な課税に努めていく所存でございますので、御理解を賜りたいと思います。

 それから、随意契約についての関連で、契約審査会の改善でございます。先ほど契約監察監といったようなものを各部局の審査会に送り込んではどうかと、こういう御提案をいただきましたが、現在予算編成等につきましても、先ほど知事のお話もございましたが、各部局長のマネジメント権限を生かして、より効果的、効率的な事業運営を図っていくため、庁内分権というものを進めているところでございます。こうした中、事務事業のチェック体制も事前審査から事後検査へ、こういうふうにシフトしてきておりまして、契約手続につきましても一義的には各部局が責任を持って会計例規に照らし、適正な手続のもと、最もベターな方法をとっていくことが必要でないかと考えております。なお、先ほど知事の方から、今後執行計画を協議する中でというお話でございました。プロポーザル方式、それから地元優先等も含めまして、今後その仕組みについては考えていきたいと思ってございます。



○議長(渡辺信行君) 県民生活局長 鬼頭善徳君。

   〔県民生活局長 鬼頭善徳君登壇〕



◎県民生活局長(鬼頭善徳君) 岐阜県男女が平等に人として尊重される男女共同参画社会づくり条例について、幾つかの点で御質問いただきましたので、お答えします。

 御質問の内容が、幾つかの点について今回の条例案の中に具体的な規定を設けるべきではないか、あるいは明記すべきではないかという御指摘でございますので、全体についてまずお答えをさせていただきます。

 今御指摘いただいたような項目につきましては、条例案の審議、検討の過程の中でこれは取り上げられ、そして検討されました結果、後ほど申し上げますけれども、それぞれの考え方により条例の規定としては取り上げられなかったものでございます。この条例は、男女共同参画社会づくりを進めていく上での基本的な方針、あるいは方向性を定めたものでございまして、今御指摘いただいたような条例中に定めのなかった事項、項目につきましては、この条例の九条で、県が男女共同参画計画を策定してこれを進めるということになっておりますので、この計画の中でこれを扱いまして、直接県民の皆様の活動の場面でアピールしていくことと、そういうこととされたものでございます。

 以下、個別にお答えをいたしますと、まず国際社会の取り組みとの連動の点でございますけれども、一九七五年の国際婦人年を契機としまして、国際的な取り組みとしてこの男女共同参画は本格的にスタートしておりますけれども、この点につきましても、条例案の検討の中で、男女共同参画計画の中でこの項目については扱うこととし、その中で具体的な行動の中で国際社会の課題に対する理解を深め、またそうした課題と連携する活動を進めていこうと、そういう方向で決められたものでございます。

 それから、事業者の責務等について明記すべきではないという点でございますけれども、県の条例六条では、「責務」という言葉にかえて「役割」という言葉で表現しております。わかりやすい条例をという県民の皆様の声もいただきながら、できるだけ易しい表現を用いたものでございまして、他県の条例で「責務」という表現をしておりますけれども、内容面では実質的に私どもは同じ考え方に立って定めていると考えております。

 また、事業者という定義の中に県の職場も含めるべきではないかという部分でございますけれども、県は条例を基本的に男女共同参画の考え方に基づいてこれを進める立場にあるわけでございまして、当然事業者としての立場においても責任を持って進めることは当然のことであると考えております。

 それから、母性保護の関係についての御意見でございますけれども、この母性保護の観点というのは、もともと人権の観点からも当然に尊重されるべきことであると考えておりますが、本県ではこれも男女共同参画計画の中に掲げ、その考え方を普及していくこととしております。

 それから、独立した苦情処理委員会の設置についてでございますけれども、男女共同参画を進めるための施策への苦情ですとか意見、あるいは性別による人権侵害に係る相談を受け付ける窓口を設けるべきということは当然でございますので、本県ではその条例の中での審議の中で、設置の仕方につきまして、行政にその窓口を設け、そして必要がある場合に、条例で設置されております「岐阜県男女共同参画21世紀審議会」の御意見をきちんとお伺いして対処することとされたものでございまして、こうした制度を県民の立場に立つという形で十分に生かしてまいりたいと考えております。

 それから、予算配分への配慮についての御指摘でございますけれども、県は県政の総合的基本方針あるいは施策体系の中で、男女共同参画というものを特定課題としてきちっと位置づけておりまして、この位置づけというものは、全庁的な立場から各部局間が連携して必要な予算をきちんと措置して、連帯して進めていく、そういう位置づけをもともとなされておりますので、そうした観点で十分に対応してまいりたいと。

 それから、拠点施設のこともお触れになられましたけれども、現在県におきましては、男女共同参画の活動のためも含めまして、ふれあい会館にサロンを設けておりますし、また生涯学習センターのサロンなどもそうした活動にもお使いいただけるようにしております。

 また、最後に、議会で出された意見をどう扱うのかという御指摘もございました。今回は幾つかの御意見、御指摘をちょうだいしておりますので、今後の条例運営上、あるいは計画の策定、実行の上で十分に御意見を参考とさせていただきますし、また御指摘、御意見については、今後条例によって設置されることになります岐阜県男女共同参画21世紀審議会にもきちっと御報告し、今後の検討課題としてまいりたいと考えております。



○議長(渡辺信行君) 健康福祉環境部参与 金田修幸君。

   〔健康福祉環境部参与 金田修幸君登壇〕



◎健康福祉環境部参与(金田修幸君) 南飛騨健康保養地の四美地区基本構想策定に係る契約についてのお尋ねにお答えします。

 この契約は、南飛騨国際健康保養地の四美地区で整備中の南飛騨健康増進センターにおいて、基幹的施設であります健康学習センター等が立ち上がってきておりまして、本格的オープンに向け、施設全体の具体的な展開策や集客、運営につきまして、民間のすぐれた企画能力、経営感覚をもっての基本構想づくりを目的としたものであります。また、契約に当たりましては、民間の企画能力、IT活用に関するノウハウ、多方面にわたる人的ネットワーク、大垣博などへの参画実績から、当時の事業経営局の契約審査会の審査を経て、当該企業と随意契約したものであります。

 策定された構想でございますけれども、八億円弱から五十億円規模までの四種類の構想でありまして、すべてが公設民営を前提としたものではございません。本成果品につきましては、今後の整備計画の検討に活用することとしております。



○議長(渡辺信行君) 商工局長 長屋 栄君。

   〔商工局長 長屋 栄君登壇〕



◎商工局長(長屋栄君) まず最初に、雇用・景気対策について、地域産業振興条例の制定についてお答えをさせていただきます。

 議員の御提案につきましては、産業界などがみずから考え、みずから参加をしていくということが重要だと考えております。したがいまして、地域産業の振興におきます共通の課題は何か、何をなすべきかということについて、産業界、県民の皆様方が主体性、自主性を持っていただくということが大事かと思います。こういうものを踏まえまして、まずは産業振興の指針といったものを県民総参加で研究していったらどうかと、このように考えております。

 次に、随意契約について幾つかの質問がございました。順にお答えさせていただきたいと思います。

 まず、随意契約に関しまして、議員の御懸念が事案として仮にあるとすれば、責任ある立場といたしまして真摯に受けとめなければならないと、このように考えてございます。

 次に、当初予算の審議時に随意契約の説明がなかったのは議会軽視ではないかというお尋ねでございます。予算説明という段階におきましては、この時点においてまだ契約の方法については具体的に固まっておりませんでした。そういうこともあって、御説明する十分な環境にありませんでした。決して議会軽視をしたということではございませんので、よろしく御理解いただきたいと思います。かつてない新しい取り組みでございまして、特殊事情がいろんな意味で多々あるということにおいては、私ども配慮に欠けていたなと、かように考えております。

 次に、随意契約の理由等、具体的にはなぜ競争入札ではないのかと。今回私ども随意契約をさせていただいておりますので、随意契約をした理由という視点から御答弁させていただきたいと、このように思っております。

 まず、第一点、このニューヨーククラフト・観光展というイベントは、これまで長年岐阜県、この飛騨・美濃の地におきまして培われてきたいろんな物づくり、歴史、伝統、文化、そういったもののいいところを向こうへ持っていきたい、何とかニューヨークの皆さんに知っていただきたいということが基本的な視点でございます。したがいまして、こういったことについて、また「実績」と言うとおしかりをこうむるかもしれませんが、いろんな形で精通してみえると。例えば、こういったものを映像につくったとか、イベントを計画してみえたとか、かつての話のそういう実績をいろいろ洗い出した、そういうところのいわゆる一口に言えば観光情報に、あるいはクラフト情報に精通しているということを私ども第一の視点に置きました。

 二つ目ですが、展示会のコンセプト、コンテンツですが、ここら辺になりますと、正直申し上げまして、私ども役人だけの世界ではなかなか難しいものがございます。それは何かと申しますと、私どもの目線から見るんじゃなくて、この場合はアメリカの方の視点から見て、アメリカ人という言い方が当たるのかどうかわかりませんが、向こうの方々から見たときにどういうものが受けるかという、言い方も表現が悪いかもわかりませんが、そういう視点を重要視したいということで、いろんな方に聞いて、そういうコンテンツ、コンセプトづくりということについてきちっとやってもらえるところがいいだろうなと。

 それから、多少似ているんですが、現地の諸事情に精通しているということでございます。やはり向こうにスタッフでもよろしいですし、責任あるプロデューサーでもいいんですが、そういう方が長年住んでおられて、単なるクラフト観光展という意味合いじゃなくて、そこら辺の社会的な環境、生活環境、交通ネットワーク、いろんなものがあります。そういったものをかなり存じている、そういう視点。

 それから、人的ネットワーク、これは私なりに別の表現をいたしますと、大工の棟梁さんというようなイメージですね。家一軒つくるのに、いろんな方のいわゆるわざなりノウハウが必要となってくる。そういった方をうまくマネジメントして一つのプロジェクトを立ち上げていく、実行する、そういう視点、そういうことから考えたということ。

 それから、最後、当然私ども県民の皆様の大切な税を使わせていただいております。そういった点から、経済性、そういったものも私たちなりに踏まえさせていただきました。

 こういったことを総合的に勘案しまして、内部ではございますけれども、合議制の契約審査会というのがございますので、そこで当該プロジェクトについては、先ほど申されましたところが最終的に決まったわけですけれども、そこにお願いしたらどうかということに決定させていただきたいというようなことでございますので、御理解賜りたいと存じます。

 それから、もう一つ、三点目ですが、いわゆる、一口に言って交流産業の発注は地元業者を積極的に使ってくれと、おっしゃるとおりだと思います。私どももそのようなつもりで日々地元業界、地元の皆さんにお知恵もかりるが、一方ではそういうお仕事もお願いするということで展開しておりまして、客観的なデータで申し上げますと、交流産業と申しますのは、私どもの委託する事業と、それからいろんな団体とか市町村とか、そういったところに補助金として出す仕事もございます。若干アバウトなところもございますが、平成十三年度から平成十五年度の八月までの実績に近いものでございますけれども、これを見ますと、県内事業者等への発注の割合は約九割、金額で約七割となってございまして、決して何でもかんでも東京、あるいは大阪、名古屋というようなことではございません。可能な限り岐阜県の皆さんにお願いをしてやっていきたいと。御指摘の点については、私も改めてそういう視点を今まで以上に重視して、適切な商工行政を展開してまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。



○議長(渡辺信行君) 新産業労働局長 豊田良則君。

   〔新産業労働局長 豊田良則君登壇〕



◎新産業労働局長(豊田良則君) 雇用対策について二点お尋ねがございましたので、お答え申し上げます。

 一つは、今回の補正予算に関してでございます。

 雇用問題のさまざまな問題がございますけれども、その一つの大きな問題は雇用のミスマッチということが原因だろうというふうに思っています。特にこれを解消するための政策が重要であると思っておりますし、お触れになりましたように、若年者への対策が必要であると、私ども同感でございます。したがいまして、今回の補正では、将来の直接的な雇用につながる経費といたしまして、一億六千万円の知恵産業おこし推進事業費、これは人材養成十万人計画を含むものでございますけれども、あるいは国際たくみアカデミー整備費として二億一千五百万円を計上し、二十一世紀型の人材養成を積極的に推進してまいるための予算でございます。

 それから、二点目の賃金不払い残業、いわゆるサービス残業の解消のための啓発ということでございます。

 いわゆるサービス残業につきましては、労働基準監督署の是正勧告によりまして改善が図られているというふうに考えております。県といたしましては、従来から労働者のゆとりある生活の実現を目指して、労働時間の短縮や適正な労働時間の管理について、「ふれあいGIFUろうどう」などで啓発をしてきておりますけれども、今後も岐阜労働局と協力しながら、労働環境の改善に努力してまいりたいと考えております。



○議長(渡辺信行君) 建設管理局長 鈴木 治君。

   〔建設管理局長 鈴木 治君登壇〕



◎建設管理局長(鈴木治君) 内ヶ谷ダムに関連して、情報の公開についてお答えします。

 今年度の事業評価監視委員会の審議案件は七十カ所あり、現地調査を含め七回の審議が行われました。七月十一日の第一回委員会では、今年度の評価箇所と委員会の開催予定日が決定され、県のホームページで公表いたしました。内ヶ谷ダムの建設事業については、七月十八日に委員会として現地調査が、九月十七日の第七回委員会では詳細審議が行われました。審議に係る資料は、五日前に委員に送付いたしました。委員会は、平成十四年度から全面公開で行われ、一般傍聴もできるようになっております。評価結果及び審議の経過についても、県のホームページで掲載し、資料は閲覧できるようになっております。このように、県民の方々に対し、できる限りの情報の公開を図ってまいりました。

 次に、徳山ダムに関連して、水資源開発基本計画についてお答えします。

 水の需給計画は、広域的かつ長期的な視点に立って、県が立案します。需要計画としては、水道用水として、将来人口の伸びや生活水準の向上、生活様式の変化などを考慮して推計いたします。工業用水については、最近の産業構造の変化や将来の地域発展や将来の水再利用の動向を考慮して需要測定を行います。将来予測の基本は、実績データをもとに時系列式にて統計処理して求めます。したがって、個々の市町村や企業からのヒアリングによって積み上げる手法はとりません。需要量は不確定要素があるため、幅を持って推計を行います。需要見込みの資料は現在作業中でありまして、公表できる段階にありません。国も県と同様と考えております。



○議長(渡辺信行君) 都市整備局長 林 正勝君。

   〔都市整備局長 林 正勝君登壇〕



◎都市整備局長(林正勝君) 北方住宅設計の随意契約についてお答えいたします。

 北方住宅は、町人口の二〇%を占める大規模団地であるため、建てかえに当たっては、北方町全体のまちづくりの中で一体的に整備されるという構想が、北方町、学識経験者、住民代表等を構成員とする北方住宅夢づくり委員会でうたわれ、設計の始まる前の平成四年度に北方住宅再生計画としてまとめられております。このように、「まちづくり」を重視した建設、建てかえを模索する中で、建築物を都市的空間としてとらえる設計思想を持ち、公営住宅設計にもかかわり、加えてコーディネーター役として実績ある現設計者がこの建てかえ事業の設計者として最適と考え、随意契約で南ブロックの設計を委託しました。また、今回の建築工事の請負契約に係る北ブロックは、南ブロックを含めて団地全体を同じコンセプトで整備すべきと考え、引き続き委託した次第でございます。

 次に、北方住宅の建物の特殊性の施工業者の制約について御質問がございましたので、お答えいたします。

 今回の北ブロック建築工事では、堅固なジャングルジムのようなものをつくり、そこに住宅をはめ込む「メガフレーム工法」と、地震に対する安全性等を高めるための「免震工法」を採用しております。メガフレーム工法について言えば、構成材としてのPC材は県内業者でも製造及び施工が可能であること、また免震工法については、施工基準が示され、一般的な工法になっていることから、これらの特殊工法を採用しても施工業者に特別な制約を与えることはないと考えております。



○議長(渡辺信行君) 警察本部長 笠原孝志君。

   〔警察本部長 笠原孝志君登壇〕



◎警察本部長(笠原孝志君) まず、情報公開についてでありますが、平成十四年度中における警察の情報公開決定は六十五件で、うち全部公開十三件、部分公開三十七件、文書不存在を含む非公開は十五件となっております。県警察といたしましては、この制度が行政の透明性を高め、県民との信頼関係を築く上で重要なものであることを認識し、条例に定める例外的なものを除き、原則公開しているところであります。今後とも適正な運用に努めてまいりたいと考えております。

 次に、個人情報の保護についてであります。

 警察事務を部外に委託する場合における個人情報の保護につきましては、委託契約書に守秘義務を明記しているほか、委託先の選定や取り扱う情報の範囲等について十分検討しております。また、運転免許証の更新通知事務などのように、法律で守秘義務を課すとともに、罰則を設けているものもございます。いずれにいたしましても、事務の委託時における個人情報の保護につきましては、万全を期してまいる所存でございます。



○議長(渡辺信行君) 二十一番 大西啓勝君。

   〔二十一番 大西啓勝君登壇〕



◆二十一番(大西啓勝君) 時間に限りがございますので、重点的に再質問させていただきます。

 青年の雇用問題、これは本当に社会を揺るがしていくような重大な問題だと思うんです。部局長からお話ございましたけれども、まず私は、本当にこの問題を社会的な問題としてとらえるかどうかということにかかっていると思うんですけれども、申し上げました鳥取県では、県下の中学生や高校生を採用した企業に独自に助成制度を行う、あるいは、事業主の都合で離職した、こういう方で十五歳以上四十五歳までの方に同様の措置をとるということで、ずっと期限を定めずに雇用した場合には一人につき三十万円、一年以上期限のついた場合は十万円というふうにして、直接的に青年の雇用というのを確保しようという意欲が私は見られると思うんです。私は、だんだんそういう時代に入ってきているというふうに思うんで、これはもう根本的にやっぱり考えを改めてもらいたいと思うんです。

 この前の党首討論で、私どもの志位委員長がこの問題で質問をいたしまして、小泉首相は看過できない、見過ごすことができない大事な問題だと思うと、御指摘の点も踏まえ、雇用対策に力を入れたいという、珍しく前向きの答弁をされました。このことは、私ども議会もやっぱり考えなきゃならぬと思います。福岡市議会では、青年の雇用対策の抜本的強化を求める意見書というのを採択しております。同時に、私は知事に質問するんですけれども、全国知事会でもこの問題の重要性をとらえて、ぜひ御努力いただきたいと思うんです。この二日間の、きょうも入れて三日間、県議会でもたくさんの方が取り上げられました。ぜひともお願いをいたします。

 それから、徳山ダムの問題ですけれども、建設管理局長にお伺いをいたします。

 それは、今、フルプランの水需給想定調査というのが国から言われている。私どももこの前の九月に国に行きまして、国会議員含めて交渉いたしました。そのときに国の方は、これは市町村から取りまとめてもらうように県に言ってあるんだと、こういうことであります。ところが、さっきの話を聞きますと、肝心の私の質問には答えられない。つまり、水道用水の主権者である市町村からは需給見込みを聞いているんか、それから、企業からは再調査はしないんか、そういう都合の悪いことについては全く答えずに、抽象的なことを並べておられますけれども、この点についてもう一回はっきり答えてもらいたい。そういうつもりがないのならないと言ってもらわないかんのです。私はどうしてもこれはやらなきゃならぬことだと思いますけれども。

 それから、もう一つ、内ヶ谷ダムのことでついでにお尋ねしますけれども、建設管理局長は、情報公開は十分しておると、知事の答弁を実行しておるというふうなことをおっしゃいましたが、とんでもない話でありまして、この点、私はどうしても許せない。議員である私が要求をしても、持ってきたのは評価委員会の前の日なんですから、全部そろったのが。これであなた、そんなことがよく言えるもんですね。もう一回答弁をしてください。

 それから、徳山ダムの問題なんですけれども、私は水害問題でもダムの弊害というのはいっぱいあると思うんですね。アメリカはこれをやめると言っておるわけですけれども、日本の中でもダムを廃止するところがいっぱい出ておる。これは揖斐の三大崩落と言って、有名な大変もろい岩盤が多いところでありますけれども、あのダムはつくられても、すぐに堆積する、そういう危険性があるんですね。しかも、土砂が下流には流れなくなりますから、橋げたとかそういうところは非常に弱くなってしまうという危険性もある。もちろんクマタカを初めとした大きな自然が失われてしまう。こういう中で、やはり本当にダム方式がいいのかどうかということは、もう進んでおるからどうなんだということでなしに、どんと大きな県財政の負担がかけられているときに、もう一回やっぱりこの問題について十分考える必要があるんではないかと。私はこの点について、当事者主義だということをおっしゃいますけれども、そうではないということを強調しておきたいと思うんです。

 それから、もう一つ、知事に再質問したいんですけれども、結局この今までの二千五百四十億円でも、治水は二百五十一億円、それから利水は二百六十六億円の負担であります。追加分の千十億円については、治水が百億円、利水が百六億円。あわせて利水で四百億円ぐらいの負担が、これ元金だけですよ。岐阜県の負担金七百二十三億円のうち四百億円ぐらいの負担金が利水としてかかってきているんです。水は売れるのか。全く売れる見込みは私はないと思うんですね、水余りははっきりしている。渇水だとおっしゃる。しかし、一般会計から将来持ち出さなきゃならぬことは非常にはっきりしているわけでありまして、こういうむだな投資について、建設省に、国土交通省に何も言わずにずっと来ているではありませんか。私はそういうことについて、むだなものはもうやめたらどうだと、少なくとも知事は治水、治水とおっしゃるけれども、治水の分の負担はともかくとして、利水については私どもは持てませんよ、なぜこれが言えないのか。率先してということはそういう意味なんですけれども、その点について、私はむだなものを黙って見過ごすのか、この点を再度お伺いをしたいというふうに思います。

 それから、いろいろ聞きたいこといっぱいあるんですが、随契問題ですね。この随契問題、商工局長いろいろおっしゃいましたけれども、私はやっぱり部局予算というのも、それは独立していいのかもわからぬけれども、私はその部局の中で審査会を開いていって、外から見たら全く異常な世界をつくり出しておられる。ちょっと言葉は悪いけれども、そういう感覚を私は持つんです。年間売上高が二億円の会社に、二年半で二億三千万円ですよ。そういうものを競争入札やらずに、どんどんどんどん随契で出してしまう。これはそこの審査会でゴーと言ったと言うけれども、これは私は全く異常なことだというふうに思うんです。それを異常と思われないことが、私はおかしい、本当に県民の審査には耐えられないというふうに思います。

 そこで、知事にお尋ねをしたいんですけれども、部局に任しておけば間違いはなかったと、しかしこういうやはり地元産業には落としてない、あるいは競争原理というものも生かしてない。まさに百万円以上は競争入札にするというのが県の会計規則の原則なんですから、それが守られていないということについて、なぜもっと早く指摘できないのか。そのこと、これはもう知事自身がその企業がいいというふうに、そういう随契がいいというふうに思っておられるんかどうかわかりませんけれども、私は正常にやっぱりそれは食いとめる責任が知事にはあると思います。

 それから、もう一点、この問題を申し上げますと、いわゆる四美地区の南飛騨健康センターですか、そこの構想で当初五十億円の構想が出ている。私も何遍も視察に行きましたし説明も受けましたけれども、そんな話は一遍も出てない。自然を生かして、この構想をとっていくんだと、何遍もそういうお答えであります。しかし、こんなところに全くかけ離れた構想に千五百万円かけるということが、果たしてむだでないのか。そんなところとなぜ随契を結ぶんだと、私はそう思えてならないんです。これは議会、私は議会と違うところで県政の政策が進められている、そんな思いがしてなりませんので、これも知事にお尋ねをいたします。

 最後に、いわゆる情報公開の問題で、インターネットを来年からやると。これはいいんですけれども、だからなぜすべての人が情報がとれるようにしないのか。全国に対しては岐阜県の人はとっておられます。ところが、全国から岐阜県がとれないんですから。なぜそんなことにこだわるのか。これも知事にお伺いします。

 以上です。



○議長(渡辺信行君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) まず、青年雇用ですね、これはおっしゃるとおりでございまして、私どもは北欧モデル、スウェーデンモデルというものを頭に描いて、これからの社会資本は人であるということで、社会人教育、十万人計画で今進めております。これもその一環でございますし、同時に全国知事会でもそういった点を取り上げてまいりたいと考えております。

 それから、徳山ダムの関係ですが、治水の問題、利水の問題、むだなものまでやるかと、こういうことですが、むだかどうなのか、現在来年度予算編成に向けてこの事業費の問題で事柄を詰めておりますので、その過程で検証をしてまいりたいというふうに思っております。

 それから、随意契約に関連して部局予算のことでございますが、自主性、あるいは自己責任という時代ではあるかと思いますが、先ほど申し上げましたように、年間の執行計画を包括的に事前協議して、御指摘のようななるべくプロポーザル方式で競争原理を取り入れるとか、地元の業者をこれから重点的に採用していくとか、そういう指導をしていきたいと、こんなふうに思っております。

 それから、四美地区のプロジェクトの計画についてお尋ねでございます。八億円から始まって、かなり大きなお金を要する計画。選択のメニューというものを提示していただいたのではないかと思っておりまして、可能性としていろんな選択があるということで、それはそれで大きな成果があったと思いますが、私といいますか、県としてはなるべくその選択肢の中で自然を守る、そういう計画を選択してまいりたいと考えております。

 それから、情報公開条例の関係で、だれでも、どの県の人でもほいほい情報公開請求があって、それを権利として私どもは尊重しなきゃいかんと。これはいかがなことかと思います。権利として保障するのは、私は岐阜県民だけでいいと思っております。県外の方は任意の情報提供をもうしております。それで足りると。県民こそ権利として情報公開の権利を持つべきだと、かように考えております。



○議長(渡辺信行君) 建設管理局長 鈴木 治君。

   〔建設管理局長 鈴木 治君登壇〕



◎建設管理局長(鈴木治君) まず第一点、徳山ダムに関連して、水資源基本計画についてお答えします。

 この需給は、広域的かつ長期的視点から需要を求めることから、県が行います。先ほども申しましたが、将来予測の基本は、今までの実績をデータをもとに時系列式にて統計処理で求めます。したがって、個々の市町村、各おのおのの企業を訪問してそれのデータをもとに積み上げる手法では求めません。

 例えば、具体的にもう少しかみくだいて言いますと(発言する者あり)−−はい、済みません。

 それでは、次の二点目、内ヶ谷ダムの情報公開についてお答えします。昨年九月の議会で、知事は情報公開のもとで評価委員会を開催すると申しました。その知事の答弁に沿って行ったものでございます。ちなみに、資料配布は、ほかの県も調べましたが、委員会前には岐阜、中部地建、愛知、三重、静岡も配っておりません。委員会のその日に配っております。なお、一般的な話ですが、先生から求められた資料については、今後とも早く出していきたいと思っています。



○議長(渡辺信行君) 二十一番 大西啓勝君。

   〔二十一番 大西啓勝君登壇〕



◆二十一番(大西啓勝君) 時間がありませんので、簡潔に行います。

 知事に確認をしたいんですけれども、むだなものをやるのかどうか、事業費の検証をやるので、そこで確かめたいと。これは利水の問題も含めてやられるのかどうか、お聞きをしたいというふうに思います。これは、岐阜県にとっては大変大きな金額でありますから、含めてその負担に耐えられないということが当然起こってくるわけでありますから、その点の検証も行うのかどうか、お答えをいただきたいというふうに思います。

 以上です。



○議長(渡辺信行君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) すべての分野でむだがあってはならぬと思っております。

           ………………………………………………………………



○議長(渡辺信行君) しばらく休憩をいたします。



△午後零時二十七分休憩

            ………………………………………………………………



△午後一時十四分開議



○副議長(加藤一夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

           ………………………………………………………………



○副議長(加藤一夫君) お諮りします。本日の会議時間をあらかじめ延長したいと思いますが、これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(加藤一夫君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議時間を延長することに決定いたしました。

           ………………………………………………………………



○副議長(加藤一夫君) 引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行います。二十九番 藤墳 守君。

   〔二十九番 藤墳 守君登壇〕(拍手)



◆二十九番(藤墳守君) 発言のお許しをいただきましたので、私は四点について質問をさせていただきます。

 質問に入ります前に、このたび全国知事会の会長に御就任になられました梶原知事さんに心からお祝いを申し上げますと同時に、大変御苦労さまと申し上げたいと思います。どうぞ梶原知事におかれましては、思う存分その職を全うしていただきたいなと思います。闘う知事会議と、こうおっしゃっておられます。私ども一兵卒として、いざというときには竹やりを持って応援するつもりでございますので、どうぞお体に十分お気をつけていただいて御活躍いただきたいと思います。

 もう一つ、先般発足いたしました小泉第二次内閣で、我が県選出の金子代議士が行革担当大臣に御就任になられました。これまた喜ばしい限りでございます。私ども地方の苦しみ、悩み、実情をしっかりとらえていただいて頑張っていただけるものと、これまた大きな期待をいたしておるところでございます。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 まず第一に、行政文書の保存についてお尋ねをいたします。

 今日、市町村合併が県下一円にわたって推し進められておりまして、既に今年四月には山県郡三町が合併し、山県市が誕生いたしました。続いて、五月一日には本巣郡穂積町と巣南町が合併いたしまして、瑞穂市が発足したところでございます。その後も飛騨市、郡上市、本巣市などなど、続々と新しい市が発足することになっております。このほかにも幾つかの合併協議会が設置され、平成十七年三月末を目途に鋭意促進されているところであります。

 私は、合併の規模や枠組みについては、地域の実情に応じ進められていることで、とやかく申し上げるつもりはございません。一つ心配なことは、市町村合併によって、それまでの貴重な行政資料が散逸してしまうのではないかということであります。私たちはそれぞれに長い歴史の中で生きているのでありまして、その歴史は大切にしなければならないと思うのであります。また、市町村の歴史も、私たちの先人たちがその時代その時代の問題や背景の中でさまざまな行政を行っているのであり、この実績は後世にしっかり引き継いでいかなければなりません。

 私ごとになりますけれども、私は長い間、町職員として勤務をいたしました。その間、昭和の大合併が終わって二十周年を記念して、町史を作成することとなりました。関係の皆さんから当時の資料の提供の依頼を受け、早速役場の倉庫をひっくり返して資料を収集いたしました。ところが、A村とB村はしっかり資料が残されておりましたけれども、C村とD村は、一部の資料は残されておりましたけれども、その他は散逸して何も残されておりませんでした。合併前のC村とD村の職員に問いただしましても明確な答えが得られないまま町史の編さんをしなければならないという苦い経験がございます。このことは合併前の職員の行政資料保存に対する感覚に大きな差があったためだと思われます。

 そこで、教育長さんにお尋ねをいたしますが、昭和の大合併の失敗を繰り返さないためにも、現在県下で推し進められている平成の大合併については、各市町村に対して公文書館法に基づき適切な指導、助言が必要であると思いますが、これについての御所見をお伺いいたします。

 また、県歴史資料館の保存スペースにつきましても大変狭隘になっていると、このように伺いますが、これの対処方針についてもお伺いをいたします。

 次いで、青少年の健全育成についてお尋ねをいたします。

 青少年の健全育成が叫ばれて久しいものがあります。今日、全国的に見てみますと、若者による凶悪な事件が続発しており、大変憂慮すべき現状にあります。岐阜県では全国に先駆けてテレホンクラブに関する規制を実施し、やがて法制化されるなど、青少年健全育成条例の運用について、関係する皆さんの御協力のもとに御努力いただいておるところでございますが、県下の少年非行の実態と警察としての取り組みについて、警察本部長にお伺いをいたします。県下では殺人事件のような凶悪犯はないけれども、刑法犯が増加していると、このように言われておりますが、いかがでしょうか。

 青少年によります犯罪が発生をいたしますと、短絡的に親が悪い、あるいは今の教育が悪い、いや社会が悪いなどなど申しますけれども、そんな批判をしているだけでは解決しない大きな社会問題であると思われます。

 先日、あるJR駅の広場の片隅に、明らかに少年と思われる若者数人がたむろをし、たばこを吸っているのを見まして、「未成年者はたばこを吸ってはいけない」と注意をいたしましたところ、若者の中の一人が「おじさん、警察の人か」と言いますので、「いや、違う」と言いますと、「何でおじさんにそんなこと言われなあかんのや」と言いました。私をにらみつけて、そのようなことを言いました。私はそれ以上何も言わずに立ち去りました。その後、ある人にそのことを話しましたところ、「藤墳さん、余りそういうことは言わん方がいいよ。下手に注意すると、後で何をされるかわからないから」と言われました。私は唖然としてその話を聞いておりました。見て見ぬふりをしている、これが大方の大人社会ではないかなと思いますけれども、しかし大方の大人たちのこのような見て見ぬふりをしていることが、だんだんエスカレートして凶悪な犯罪に走ることになるように思えてなりません。悪い芽は早いうちに摘んだ方がよい、このように思います。二十一世紀を託す若者たちを健全に育成することは、私たち大人の、政治の、行政の大きな責務であろうと思います。これについての対処方針、御所見を県民生活局長にお伺いいたします。

 第三点は、福祉施策についてお尋ねをいたします。

 少子高齢化社会を迎え、さまざまな問題が発生しており、福祉施策の充実や保健医療施策の拡充が強く叫ばれているところであります。私はこの際、福祉施策のあり方について再検討する必要があるとの観点から質問をさせていただきます。

 先年、老人福祉センターの入浴無料券を満六十歳に達した方に一斉に配布したことがあります。そうしましたら、その該当の方から電話があり、「おれを老人扱いするのか、税金のむだ遣いはやめろ」というきついおしかりを受けたことがありました。その後は六十歳以上の希望する人にだけ無料入浴券を配布することとしたことがありました。

 また一昨年、私の近くのお年寄りが来訪されまして、「藤墳さん、あんたは六十歳になられたので、老人クラブに入ってください」というお話がありました。私は確かに六十歳に達しましたけれども、老人という意識は全くありませんでしたので、少しためらっておりました。その方は「老人会の行事には都合がよいときだけ出てもらえばよろしい」とのことでございました。おつき合い的感覚で加入をいたしましたが、高齢者福祉のあり方に少し疑問を抱いているところであります。

 老人施策のあり方は、ひとり暮らしの虚弱なお年寄りや寝たきりのお年寄りに対しては手厚い施策を施すべきだと思いますけれども、元気なお年寄りに対しては再検討してもよいのではないかと思います。私は、元気なお年寄りは老人扱いしないことの方が重要であると考えております。そのことがより元気になられることではないでしょうか。梶原知事さんも昭和八年生まれでございますから、今年の誕生日で満七十歳を迎えられます。知事さんも、御自身は自分がお年寄りだとは思っておられないのではないかと思います。今回、全国知事会の会長さんも引き受けられ、これからますま活躍されることを期待いたしているところでございます。

 福祉施策の今後の方向は、元気なお年寄りは声も大きいし、数も多い。しかし、数が少なくても、声が小さくても、真に手を差し伸べなければならない高齢者や障害者や、あるいは難病対策や子育て支援などにシフトすべきだと思います。税収の見込みが減少の傾向にあり、厳しい財政状況にあって、各種施策も再検討する必要があり、また選択する時代だと思いますが、これについての御所見を福祉局長にお伺いいたします。

 最後に、良好な職場環境づくりについて、経営管理部長にお尋ねをいたします。

 先日、我が県政自民クラブのある議員に一通の投書が届きました。その投書は、最近、県庁内のある組織が大変仕事がしずらい環境にあり、職員をめぐるトラブルも発生しているとの内容でありました。私は、この投書とかいうものに余りとらわれたくないものですし、かつて私もこのような対象にされた経験があります。私は投書の真偽についてはわかりませんが、その内容についてとやかく言うつもりはございません。このような投書が出てきたことをきっかけにして、今の職場が職員の皆さんにとって本当に働きやすい環境なのか、幹部の皆さんが問い直してみる必要があると思われます。

 職員は、直属の上司から仕事についてひどく叱責されたり、無理難題を押しつけられたり、逆に相手にされなかったりすると働きがいをなくすものであります。したがって、組織の幹部は、自分の組織の動きを部下の行動に細心の注意を払うとともに、みずからの言動を戒め、トラブルの発生を未然に防止するよう努力いただきたいと思うのであります。

 本県は、梶原知事さんをトップに、先例のない新たな課題に果敢に挑戦をいたしておりますことは、私どもだれもが承知をいたしておるところであります。しかし、場合によっては議論が伯仲して、組織の中で軋轢が生ずることは避けて通れないこともあると思います。せっかく県民のために新たな課題に挑戦しているのでありますから、組織が一体となって、スクラムを組んで挑戦する体制を築いてほしいものであります。

 幹部職員は、トップの要請に素早くこたえたいという姿勢も理解できますが、部下が自分をどのように評価しているのか、また部下の個々の能力を的確につかんで、職員の能力を最大限に引き出し、組織が一丸となって県民の要請に的確にこたえていく、そんな職場づくりに努力をしてほしいと思いますが、経営管理部長は今後どのような職場環境づくりが必要と考えておられるのかお尋ねいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

 どうもありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(加藤一夫君) 経営管理部長 杉江 勉君。

   〔経営管理部長 杉江 勉君登壇〕



◎経営管理部長(杉江勉君) 職場環境づくりについてお答えします。

 今後、地方分権の進展に伴い、地域の自立を目指していかなければなりません。こうした観点からも県の予算や人事マネジメント権限を各部局長に内部分権し、「早い、安い、ガラス張り、納得」のこの四つのスローガンの県政を目指していくことが必要であります。

 また、各部局長はこうした分権体制の中で一定の責任と権限を持って事業を推進していくこととなり、そのためには人材を的確に把握し、職員を適材適所に配置、その持てる能力を活用し、部局内のコミュニケーションを保つとともに、部下と共通の目標認識を持つことが大切と考えております。もちろん部局長には知事、副知事とも連携し、手戻りのない的確な判断を行う必要があることは当然でございます。また、職員の能力、性格も考慮し、より適所でやりがいのある気持ちを持って働けることも重要であると考えております。こういったことも可能にするため、昨年から春、秋二回の定期人事異動を行っているところでございます。

 このほか、よりよい職場づくりのために、職員の仕事の悩み、心の悩みなどにも相談に応じられるよう、専門家によるカウンセリングや、幹部職員向けのメンタルヘルス研修なども実施しているところでございます。

 また、職員の安全を確保するための特別観察使の制度や、若い職員を対象にした、仕事のやり方についてでありますが、よりよい職場づくりのための提案制度なども設けておるところでございます。

 今後とも各部局長さんとも相談し、性別にかかわらず、職員一人一人が持てる能力を発揮でき、コミュニケーションが図られる、いわゆる平凡な言い方でございますが、明るい職場づくりに努めていきたいと考えております。



○副議長(加藤一夫君) 県民生活局長 鬼頭善徳君。

   〔県民生活局長 鬼頭善徳君登壇〕



◎県民生活局長(鬼頭善徳君) 今、議員からの御質問の中でお話がありましたように、たばこを吸っている少年に注意をしていただいたというようなことは、まさに地域の大人が若者に対して目を向けて、そしてそれを育てていくという原点に立つ行動であるというふうに私どもも考えております。通常、少年補導活動を行う場合には、複数の人が一緒になって行うというのが通例でございますけれども、そうした中で、お一人でこうした行動をとっていただいたことに対しましては、関係者としても大変ありがたいことであり、感謝を申し上げたいと存じます。

 さきに、青少年の補導員大会も開催させていただいたのですけれども、その講演の中でも、最近の若者の意識として、自由の意味を履き違え、社会のルールを守ろうとしない若者が大変ふえているという指摘がございましたが、これは参加者に共通する思いであったと考えております。

 青少年の非行ですとか犯罪を未然に防止するためには、御指摘いただきましたように、早期の発見、そして指導、そして相談に乗る、こういったことが大変重要でございます。こうした考え方に立ちまして、地域の大人による声かけ運動ですとか、たまり場、深夜の街頭における補導活動、こうしたものに少年補導員さん、PTAの皆さん、あるいは青少年の指導者の皆さんが積極的に活動していただいておりますし、また警察の指導によりますMSリーダーズという高校生の皆さん自身のこうした活動も積極的に行っていただいているところでございます。

 また、青少年SOSセンターのような少年に対する相談機関もたくさんございますけれども、こうした相談機関では、経験豊富な相談員が悩みを聞き、そして適切にアドバイスをし、できるだけの支援をしながら、青少年自身が自立できるように応援をしております。

 今後も、早期に少年の非行の芽を摘むと同時に、彼らが自立し、たくましく育っていくために、県下各地域で地道な取り組みをしてくださっている方が大勢おられますので、こうした皆さんとともに、少年の声にも十分耳を傾けながら、地域や学校あるいは警察もともに前向きな意味で連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。



○副議長(加藤一夫君) 福祉局長 塩谷千尋君。

   〔福祉局長 塩谷千尋君登壇〕



◎福祉局長(塩谷千尋君) 議員御質問の福祉施策につきましてお答えさせていただきます。

 元気な高齢者の方々につきましては、要介護状態にならず、いつまでも生涯青春、生涯現役で御活躍いただきますよう「シルバー大学講座」の開催、あるいは「街かどふれあいプラザ」の整備等、高齢者の健康だとか生きがいづくりの推進、社会参加に向けた取り組みを中心に各施策を行っております。

 なお、議員御指摘のとおり、真に手を差し伸べなければならない高齢者、あるいは障害をお持ちの方、難病患者の方々及び子育て支援は極めて重要でございます。県におきましても、重点的にこういった点に取り組んでおる次第でございます。

 特に重症心身障害者の方々へのケアコーディネーターや、難病患者の方への在宅療養応援員の派遣など、重度の障害等をお持ちの方々が地域で安心して暮らせるための支援の充実やコミママプラザモデル事業など、身近な地域で子供を生み育てることができる環境づくりを積極的に推進しているところでございます。

 今後とも最も困っておられる方々の期待に沿えるよう一層の努力をしてまいります。



○副議長(加藤一夫君) 教育長 高橋新蔵君。

   〔教育長 高橋新蔵君登壇〕



◎教育長(高橋新蔵君) 市町村合併に伴います行政資料の散逸防止についてお答えいたします。

 地方公共団体で作成される行政文書は、地域の歩みを後世に伝えます貴重な資料であります。また、地域住民の生活文化や歴史を明らかにするものでもあります。県教育委員会では、市町村合併が進められている中で、こうした行政文書が各市町村で適切に引き継がれ、保存されますように、ことしの八月二十九日付の文書によりまして、市町村長さんへ依頼したところでございます。今後とも行政文書の保存につきましての意義を十分に御理解いただきますよう、機会あるごとに市町村長さんにお願いしてまいりたいと思っております。

 なお、県歴史資料館の資料保存スペースにつきましては、館内の効率的な活用を図りますことによって、資料の適切な収集、管理に努めてまいりたいと考えております。



○副議長(加藤一夫君) 警察本部長 笠原孝志君。

   〔警察本部長 笠原孝志君登壇〕



◎警察本部長(笠原孝志君) 県下の少年非行についてお答えいたします。

 昨年、刑法犯で検挙・補導した少年は二千五百七十五人で、前年に比べ約二二%増加し、過去三番目に多い数を記録いたしました。本年八月末では昨年度と比べ若干減少傾向にありますが、内容的には強盗、放火などの凶悪事件が増加している状況にあります。このことは、少年の健全育成という観点はもとより、治安対策上も憂慮すべき状況であり、悪質、凶悪な事案に対しては少年といえども厳しい姿勢で臨んでおります。

 一方、深夜徘回や不良交友など、非行少年に至る前の段階での早期発見、早期補導が非行防止上極めて重要であると考え、少年補導員等と連携して、街頭における補導活動を強化しているところであり、本年八月末現在での補導状況は昨年同期の約一・七倍の三万六千人余に達しております。

 今後とも県、市町村など関係各方面と緊密に連携しながら、少年非行の防止に当たる所存でございます。



○副議長(加藤一夫君) 五番 小川恒雄君。

   〔五番 小川恒雄君登壇〕(拍手)



◆五番(小川恒雄君) 発言のお許しをいただきましたので、通告に従い順次質問をさせていただきます。よろしくお願いをいたします。

 私は美濃加茂選挙区より選出されました小川恒雄と申します。私は現役の消防団員であり、現在、美濃加茂市消防団長、財団法人岐阜県消防協会副会長の任にあります。県内の消防団を代表して質問をさせていただきます。

 質問の前に、先般七月二十七日に亡くなられました坂田副知事は、当財団法人岐阜県消防協会副総裁で、消防団に対して非常に御理解があり、私どもも大変お世話になりました。御冥福をお祈り申し上げます。

 さて、現在、県下の消防団は九十八団、二万一千八百三十四名で構成されており、県民の財産、身体、生命を守るという使命のもとに、他に生業を持ちながら、県民の熱い期待を担って日夜活動をしております。そのような私どもに対し、日ごろ梶原知事におかれましては深い御理解と御協力をいただき、県内消防団を代表しまして心より感謝申し上げますとともに、今後ともよろしくお願いをする次第であります。ありがとうございます。

 今、消防団は団員確保という極めて深刻な問題に直面しております。県下の消防団はその士気、技術ともに全国的に高い評価を受けております。それは昨年の大規模林野火災や全国操法大会における輝かしい成績を見ても明らかであります。しかし、全国の事情と同様に、本県のどこの消防団も団員確保に苦慮しているのが現状です。その原因としては、過疎化による若者の流出、少子化、地域社会での連帯意識の欠如、就業構造の変化に伴うサラリーマンの増加、地域住民の消防団に対する理解不足などが挙げられます。各消防団では消防団員及び関係者が少なくとも現状の団員数を確保すべく努力しているところでございます。

 幸い、岐阜県は、人口千人当たりの団員数を見てみますと十・四人と、全国平均七・四人と比べると人口当たりの団員数は比較的多く確保されていると言えます。私はこの数字を維持していくことこそ、災害に迅速に対応し、住民福祉につながるものと思います。

 総務省消防庁では、ことし三月、消防団の充実強化についてという通達を出しておりますが、この中で、現在全国の消防団員数九十四万人を百万人にすることを掲げ、そのうち女性消防団員を一割以上確保することを目標としております。現在でも県内には女性消防団員が活躍をしておりますが、幅広い消防団員の確保や男女共同参画の観点、そして女性ならではのきめ細かい住民サービスの提供を考えた場合、関係機関の積極的な取り組みが必要であると思います。

 さきの阪神・淡路大震災では、消防団活動について各種の教訓を生みました。少し例を挙げてみますと、神戸市では、火災が発生した地域の消防団に消防ポンプの配備がなかったため消火活動ができなかったという教訓を生かし、小型消防ポンプの配備が行われています。対岸の淡路島の北淡町では、消防団員が地域住民の家族構成や就寝場所まで把握していたことにより、断層の真上に位置し、全壊二千二百七十一戸、一部損壊一千三十戸、三百人以上が生き埋めという状況の中で、不要な捜索時間を費やすことなく、極めて効率的な人命救助を行い、被災七時間後には全員を救助し、死者を一割に抑え、一万一千人の住民の安否確認を終えるなど、消防団員を中心とした地域コミュニティーの連帯感と人情は地域のきずなとして今も語り継がれている伝説になっております。地域に根づいた消防団活動の重要性を教えています。

 このように消防団はその地域に現に住む住民であることこそ、その人的動員力による早期救出活動は、「数は力」という教訓を残したものと思います。人と人のつながりこそ最高の防災対策であるとテレビでも紹介されておりましたが、まさにそのとおりだと思います。

 東海地震、東南海地震、あるいは両地震の同時発生の複合型地震がいつ起こっても不思議ではないと言われております。本年になって宮城地震、十勝沖地震が起こっており、県下においても起こった場合には相当な被害が想定されます。平成十五年七月十五日に発表された東海地震等被害想定調査結果によりますと、複合型の地震の場合、本県では、全壊二千八百棟、死者百六十人の被害を想定しております。この場合、岐阜県だけでなく、愛知県、三重県ではより深刻な被害が想定されるので、立ち上がりには県下の防災機関だけで対応する必要があります。また、中央防災会議において九月十七日に公表された東南海、南海地震の被害想定でも、岐阜県の南西部が推進地域に指定されるようであります。

 震災の際、初動のいかんが被害、特に人的被害の数を左右すると言われており、常備消防、警察だけでは対応が物理的に無理だと考えられております。このため、県内の消防機関がいち早く効果的に対応するには、県内全市町村で相互応援を行う岐阜県広域消防相互応援協定が締結されています。しかし、この協定は、特に消防団においては認識が薄く、内容について余り周知されていないのが事実であります。

 また、大規模地震の広域災害発生の際には、ほとんどの広場や公共施設が避難所として活用されますが、ヘリコプターの発着地や常設消防、消防団の集結地、さらには防災機材の保管等、人の寄らない空き地が防災拠点として必要であることが阪神・淡路の震災で教訓として語られております。幸い川島町にある消防学校は、周辺に障害物もなく、適地としてその役割が期待されるところでありますが、一部施設において耐震性の低さも指摘されていることから、災害発生時に円滑な消防活動を行うためにも、また将来、県内各地域で消防士として活躍する消防学校生の安全を確保するためにも、速やかな耐震化をこの場で強くお願いするものであります。

 次に、的確に災害に対応するためには、住民の協力、すなわち自主防災組織の充実強化を行う必要があります。阪神・淡路大震災以後、年々薄れいく危機感を何とか食いとめ、地域に優秀なリーダーをつくり、恒常的に訓練と意識の高揚に努めなければなりません。そのために、県や市町村では消防団員、消防職員、警察官、役所のOB等によるリーダーづくりをしておられますが、まだまだ浸透が少なく、場合によっては自主防災組織すらないところもあります。阪神・淡路大震災の折には被害者の約八割以上がこうした地域住民や住民組織に救助されているのが実態であります。

 自主防災の充実強化を考えるとき、私は退職消防団員の活用を考えてはどうかと思います。消防団員は一たん火災や災害が発生すると、生業をなげうって、住民の生命、身体、財産を守るため昼夜を問わず活動することになります。しかし、現下の不況の中、消防団活動をするがゆえにリストラに遭ったり、あるいは職場で白い目で見られたりするという信じられない話を最近よく耳にします。これは社会が十分に消防団活動を理解していないことによるものではないかと思います。消防団員は任期約三年から十年で交代していきますが、こうした退職した消防団員の豊富な経験を職場や地域で生かしていくことで消防団活動への理解を示してもらうことが必要ではないかと思います。

 そこで提案ですが、退職消防団員が現役時代に培った防災のノウハウを生かし、職場や地域で防災リーダーとして活躍できるよう、制度上保障された身分制度が確保されれば、おのずと消防団への入団が歓迎される世情も生まれ、消防団員確保に役に立つとともに、活性化の一端になるのではないかと思います。

 自主防災組織を訓練する際に、県民の多くが大地震の怖さを経験していないため真剣味に欠けるという現実もございます。このため、県では起震車を活用し、県民に疑似体験をさせることで防災意識の高揚を図っているとのことですが、その起震車も一台しかなく、その利用に十分応えられないのが現状であります。なお一層地震対策推進の観点から起震車の増車を強く要望するものであります。

 警察ボランティアの中にも災害時の避難誘導等を行う警察活動協力員という組織があり、活発な活動を展開すると聞いており、災害発生時には消防団と連携した活動を行う必要があると考えます。

 次に、消防団員にとって火災や水害より難しくて困るのが各種行方不明者の捜索であります。高齢化が進む社会の中で、痴呆老人、徘回性老人、レジャーの多様化による水難、山菜とり、自殺志願者等の行方不明者は絶え間ないのが現状であります。捜索は警察と連携をして行いますが、警察官の場合、通常勤務があることから、それだけに全力投入するわけにいかず、限られた人数になる場合が多く、その人的動員力から消防団に負うところが大であります。消防団員も他に職業を持ちながらの活動であるため限界があるのも事実でありますが、行方不明の捜索の場合、初動の対応で生死を分けることもあるため、効率的な活動が必要であります。このため消防団と警察との連携が重要なポイントとなりますが、消防団には法的根拠がないため、行方不明捜索に必要な詳細な情報が入らなかったり、指揮命令系統が不明確で現場が混乱する場合があります。したがって、慣例にとらわれることなく、現場活動の相互の連携を図るために、地域ごとに消防団と警察関係者の間で事前に協議する必要があると思います。

 次に、大規模災害が想定される今日、その対応に当たる地方公務員に対する危機管理教育が大変重要であると思います。先般の県議会で原先生の質問にもありましたが、役職や立場によりそれぞれに対応したさまざまな教育を実施し、大規模災害時に危機管理が的確に対応できる職員を養成する必要があると思います。

 そこで、知事さんにお尋ねを申し上げます。

 既に総務省消防庁の通達を受け、県内市町村長に対して防災監名で消防団活動の充実強化に関する通達がなされ、市町村合併に伴う消防団組織のあり方の中に、地域に密着した消防団活動の特性を保つよう示されています。しかし、一部地域においては市町村合併に伴って、消防団の統合が進められておりますが、広範囲にわたる団組織を管理・監督することは大変なことであります。消防団の弱体化につながることも予想されます。昭和二十八年の市町村合併促進法による市町村合併は、面積では今回の合併より狭い地域によるものでしたが、多くの消防団組織は現状を維持し、何年もかけ地域の状況を慎重に見きわめながら統合をしてきたという経緯があります。

 また、消防団の統廃合に絡んで、消防も聖域にあらずと団員削減のうわさも聞こえております。地域住民の安全・安心な生活を考え、あわせてあの北淡町の伝説にもなった消防団の活躍を思うとき、地域に根差した消防団が組織再編や団員削減により、その組織力が弱くならないようにすることが重要であると考えます。知事さんの見解をお伺いいたします。

 また、先般、知事が消防関係者との対談において、女性消防団員ともお会いになりましたが、団員の一割を女性にという全国的な動きの中で、積極的な登用への支援をするお考えがあるのか、今後具体的にどのように進めていただけるのか、あわせて伺います。

 次に、防災監にお尋ねをいたします。

 まず、大規模災害時を想定した岐阜県広域消防相互応援協定書の消防団の応援派遣について、より実効力のあるものとするため、今後どのような対応を考えているのか。

 二つ目に、自主防災組織のリーダーへの消防団員OBの積極的活用を図り、一定規模の職場、地域において訓練計画書の作成、防災用備蓄倉庫、防災用具、消火器、ホース等の点検ができるような資格に近い制度を設け、消防団の防火管理者、他の法律で定める資格の取得についても周知をさせ、活性化につなげてはどうか。

 三つ目に、県庁職員、市町村職員等、首長を含めた危機管理教育の現状と、今後どのような形で危機管理教育を行っていく予定か、お尋ねします。

 次に、警察本部長にお尋ねをいたします。

 初めに、自主防災組織との関連で、警察活動協力員の活動実態、人数、手当等についてお答えを願います。

 次に、消防団員と警察官が行方不明者の捜索を効率よく行えるよう、事前に協議をする場を設け、情報提供、指揮命令系統について詰めておく必要があると思いますけれども、警察本部長のお考えをお聞かせください。

 終わりに、梶原 拓岐阜県知事におかれましては、全国知事会会長に就任をされ、おめでとうございますというか、御苦労さまというか、いずれにしても知事の提唱される地域の自立を目指し、意識の高揚を図っていただきたいと思います。

 知事は、本定例会の知事提出案件で、九月補正予算の説明において、三つの課題についてその積極的対策を提案されておりますが、東海地震等の緊急防災対策により、中小零細企業対策を前倒し実施することにより、雇用の確保を目指すとされております。この予算の中身は、地震による液状化が起きるおそれがあるため、交通確保のため落橋防止、斜面崩壊対策が主であるようでありますが、液状化現象により一番被害が想定されるのは建物であります。順次、公共建築物の耐震化を図られておりますが、今後建築耐震防止ばかりでなく、運動公園といった公共施設、特に市町村の避難所以外で地震時の後方支援基地となる県有敷地等の整備をお願いしたいと思います。これもまた雇用につながると思います。しょせん、防災対策は早く行った方が効果的でありますので、前倒しはできる限り早め、予算措置をするべきだと考えております。

 二つ目に、即効的な経済効果のある事業の推進についてであります。

 こうした事業も雇用確保の側面も持っておりますので、大いに知恵を出し、汗をかく必要があります。地産地消、地産外消は、どうしても普及、宣伝を強力に進めないと成果は出てまいりません。そこで、県産品販売促進大作戦の中で、農業製品や地場産業製品といった中小零細の組合や生産者だけでなく、岐阜県内で開発されたブランド製品、あるいはそのソフト、ノウハウ、交流産業、中核産業、織部ブランドといったものを総合的に売り込んでいただきたいと思います。県民総参加による地域ブランドの掘り起こしは、その普及、宣伝でも一味も二味も違った県産品ということで、県内外における消費拡大につながる施策の一層の推進を望みます。

 三つ目に、予算の税源の涵養につながる施策であります。税源の涵養は時間もかかります。景気動向や社会的、政治的なものが複雑多様に関係すると言われております。本県におかれましても、新しい産業興しとして各種取り組みをされているところではございますが、新しい分野での取り組みがこれからもますます必要になってくると思います。第二次小泉内閣が発足しましたが、三位一体の中で補助金の削減が言われておりますが、税源の説明はなしというのが現状でございます。地方の自立のためには安定した税源が必要であります。少子高齢化を迎えるこれからは、福祉の財源をどのようにして確保するか、県政最大の問題であります。

 地方分権改革の中で、地方は安定的で変動の少ない税源を国から移譲を受けると同時に、地方の税率決定権、徴税権、新税導入といった権限の拡大を図る必要もあります。そうでないと、地域の自立は成り立たないと思います。今後、少子高齢化をにらみながら、地方分権、地域の自立を目指すために、歳入だけでなしに歳出にも目を向け、歳出の合理的削減、抑制を行う必要が生まれてくると思います。その上で一定の県民サービスを行うに必要な財源の見込みを立て、必要に応じて増税も視野に入れる必要が生まれてくると思います。財源が不足する場合、国は赤字国債がありますが、地方にはないという現実を考えると、地方分権といっても、一定の県民サービスを維持しようと思えば、みずから歳出を削減、抑制しなければならないのですが、しかしこれにも限界があると思います。

 三位一体改革の中で、地方は税源の移譲でなく、必要な税制全般にわたり権限の委譲を今、闘う姿勢の中へ織り込んでいただきたいと思います。しょせん債権は借金、県も国も市町村も一緒、すべて国民の負担であることには変わりありません。私たちは将来の子供たちへ負の遺産を継承していく上で、なるべく少なくしていくのが義務であります。闘ってかち取るものは、将来を見据え、目先にとらわれず、必ず必要になってくる権限をかち取っていただきたいと思います。

 九月二十五日の朝日新聞で、麻生総務大臣は、税源移譲に関し、義務的補助金の中で、教育関係分は知事によっては橋や道路に化け、教育水準の低下を招くおそれがあるとまで言っております。実に地方をばかにした言葉だと思います。本当に国は地方への権限を委譲するとき、ひもや縛りのない形で引き渡すか、大変疑問であります。

 地方のトップである全国知事会会長として、岐阜県知事として、国から地方へ、官から民への流れを踏まえ、今後国や抵抗勢力と闘う姿勢をお聞かせください。

 これで私の質問を終わらせていただきます。御静聴感謝いたします。ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(加藤一夫君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) 消防団員のあり方についてお尋ねがございました。

 その前に、亡くなられました坂田前副知事に温かいお言葉をいただきまして、ありがとうございました。

 県下消防団員二万一千八百三十四人、いわゆる専門、専業の消防職員二千五百七十三人、それをはるかに上回る消防団員の方々が日夜地域の住民の生活を守るめたに御尽力を賜っておりまして、まずもって心より御礼を申し上げたいと存じます。本当にありがとうございます。

 消防団員活動は言うなればボランティア活動でございます。御承知でない方もおられますので御紹介しますと、団員の年額の報酬額、これは報酬と言えるのかどうか知りませんが、団長さんは一年で七万八千二百七十一円です。それから、団員の方は二万八百六十二円です。団長の方にお聞きしたんですが、とにかく団員とたまには一杯飲まんならんと、とても勘定が合わんわというふうに言っておられましたが、まさしくそのとおりだと思います。そういう、このお金のことを抜きに、地域のため、ふるさとのために私の生活を犠牲にしてまで御努力をいただいておりまして、その陰には家族の御協力は大変大きなものがございまして、また同時に会社の社員の方々も消防団員として大勢おいででございますが、会社の御理解、御協力も欠かせないということでございます。御家族の皆様、あるいは応援していいただいている企業等の皆様に改めて御礼を申し上げたいと存じます。

 消防団員の御活躍でどれだけ岐阜県民、地域住民の安全が守られているか、はかり知れないものがございます。私たちはまずもって消防団員の皆様に感謝の気持ちを持つことが大事であろうということで、平成十三年から消防感謝祭というのも設けております。それから、お巡りさんも含めまして、消防さんとの懇談会を各地で開催いたしておりまして、岐阜地域振興局では穂積町で一般の方も二百六十二人入って会合しております。それから、西濃地域では、大垣市で一般の方が百三十人、墨俣町では一般の方が百五十六人と、そういう方々の参加を得まして、消防団員の方々に対する御理解を得ているということでございます。

 その他の局でもやっておりますが、どうも一般の方の参加が少ないということは、もう一回地域振興局の方の指導をしなければいけないと思っております。一部の関係者だけでやっているという向きがございまして、さらに督励をしたいと思っておりますが、また細かいことですが、日本昭和村に消防士さんに感謝する碑というものも建ててもらっております。

 そのように、消防団員の皆さんに感謝する気持ちを県民全般で抱いていかなければいけないと思います。当然だとか、そんなふうに思われたり、あるいは全然消防団員の活動を知らないとかいう県民の方が多いということはよくないことだと思います。これからもさらに消防士さんに、消防団員に感謝する、そういう運動を展開してまいりたいというふうに思います。

 それから、合併問題との関連では、消防団を縮小するという話がありますが、東海大地震等を控えて、そんなことをするのはもってのほかだというふうに私は思います。むしろ強化する方向こそ正しいと、こんなふうに思っております。そういう中でOBの方をリーダーとして活用するとか、いろんな知恵がございますが、やはり地域密着型で消防団を強化していくということが大変必要なことでございます。阪神・淡路大震災がございまして、神戸市なんかの事例を見ましても、消火栓がほとんど動かなかった、役に立たなかった、そこでふろ屋さんの水をバケツリレーして消火をしたとか、あるいは近所にある消火器を全部かき集めて消火したということで、初期消火に成功したり、延焼防止した事例がたくさんございます。そのように、いざというとき、地震災害発生の直後は地域の皆さんが協力し合って消火活動をやらなきゃいけないということでございまして、バケツリレーなんかが大変重要でございます。そういうことを消防団の皆様にもっともっと指導していただくということが必要ではないか。それによって地域と消防団活動がより密接になってくると、こんなふうに思います。

 同時に、現在、東濃地域、それから最近では大垣市で、地元の建設業者の方と提携して、いざというときに重機を持ってきて道路を通れるようにする、それから下敷きになった人たちを救い出すと、こういうことをそのときに役所から御連絡しなくても、自動的、自発的にどんどんやっていただくというような協定の締結をいたしておりまして、これを全県的に普及するということと同時に、そういう建設業者の方にも消防団と連携をとってもらって、消火活動なんかの訓練もあらかじめしておいてもらうというようなことも岐阜県モデルとしてただいま検討中でございます。

 そういういろんな手を打たなければいけませんが、御質問にございましたように、女性の消防団員、これが全国水準より団員の数が低いんです。立派な女性がたくさんおられる岐阜県ですから、もったいないことだと思うわけでございまして、女性消防団員をふやすことによって、今申し上げましたようないろんな地域密着型の事業がうまくいくんではないかというふうに思います。そんなことで、議員の御質問どおり、女性の消防団員を飛躍的に増大させたい、大いに力を入れてまいりたいと思います。

 それから、全国知事会会長の就任に当たりまして、お言葉をいただきまして、ありがとうございました。一生懸命頑張ってやりたいと思いますが、お説にございましたように、県産品の産業をさらに伸ばしていくとか、地域が自立するために産業興しをやらなきゃいけない、お説のとおりでございまして、そのためにも地方に自主的な財源を持つと、こういう運動を最重点で進めてまいりたいというふうに思います。

 地方に財源を持たせると何をやるかわからぬということを中央官庁のお役人がよく言います。そんなことはございません。今、県職員もこの中央官庁の役人より立派に仕事をやっております。我々の方がむしろ上だという自負がございます。それから、先般、麻生総務大臣にお会いしてきました。就任直後でございましたが、「大臣、教育費なんかを地方に任せると道路に使ってしまうとおっしゃっておられたけれども、あんなことを言ってもらっては困る。我々は地域のニーズに適切な税金の使い方をするということでお考えを改めてもらいたい」というお話もしました。そういうように、正しい理解というものをどんどん進めていかなきゃいけませんが、ただおとなしくしておるというわけにはまいりません。協調と対決と言っておりますが、仲よくしながらけんかしていくと、けんかしながら仲よくすると、どっちかというと、けんかする方が多いと思いますが、そういう気持ちでこれからも頑張ってまいりたいというふうに思います。



○副議長(加藤一夫君) 防災監 伊藤克己君。

   〔防災監 伊藤克己君登壇〕



◎防災監(伊藤克己君) 消防団と防災のうちの三点についてお答えいたします。

 最初に、消防団の広域応援派遣についてでございます。

 消防団の広域応援派遣は、岐阜県広域消防相互応援協定に定められており、大規模災害が発生した場合、県内の市町村が相互に協力して、消防力を結集し、被害を最小限に食いとめることを目的に、平成三年三月に締結され、平成十年四月の一部改正を経て今日に至っております。

 東海地震、東南海地震等の大規模災害が危惧される今日、消防団数九十八団、団員数二万一千八百三十四人で、県下全域にわたる組織力と人員動員力を有する消防団の機能が十分に発揮されるには、市町村、消防本部及び消防団がともに協定内容をよく理解し、円滑に活動できる体制を整備しておくことが肝要であると考えております。したがいまして、今後、本協定に基づいた十分な応援活動ができるかどうかを検証し、実効ある体制の確立に努めてまいります。

 続きまして、消防団員の活用と資格取得についてでございます。

 自主防災活動が活発に行われるために、防災危機管理業務の経験者である団員を自主防災組織のリーダー等として登用することは、組織強化の上で有効であると思われます。また、事業者においても専任の防災担当者を設置し、大規模地震等に備えることは望ましい方法であるかと思われます。消防団員の経験を生かして、各種資格の取得ができます。例えば、班長以上の職に三年以上あった方は、消防計画の作成や、防火管理上の業務を推進する防火管理者となることができます。また、防火管理の実施状況を点検する防火対象物点検資格者は、団員経験が八年以上あれば、講習の受講によりその資格が取れます。県といたしましても、消防団員がこうした資格を取得し、広く生かし、職場においても活躍できるよう、団員への啓発と県民への広報に努めてまいります。

 最後に、県及び市町村職員の危機管理教育についてでございます。

 県及び市町村では、消防大学校や人と防災未来センターで実施される各種の危機管理研修に職員を派遣して人材育成に努めています。特に、特別職を対象にした消防大学校の危機管理セミナーには積極的に参加していただくよう市町村にも働きかけ、富加町を初め二市六町の参加をいただきました。また、市町村長などの危機管理対応能力の向上を図るため、本年度は市町村と連携した指揮型図上訓練を土岐市を初め二市四町で実施いたしました。さらに、県地方自治大学校においても、県及び市町村職員を対象とした危機管理のための講座を設けて実施しているところであります。今後も、県ではこうした研修に積極的に参加するとともに、市町村にも積極的に参加を求め、危機管理の対応能力の強化育成に努めてまいります。



○副議長(加藤一夫君) 警察本部長 笠原孝志君。

   〔警察本部長 笠原孝志君君〕



◎警察本部長(笠原孝志君) まず、警察活動協力員についてでありますが、この制度は平成七年に本県が独自に導入したもので、警察官OBが現職時代に培ってきた経験や知識を生かし、地域安全活動の活性化を図るため組織されたものであります。協力員は住民の方々の地域安全活動への助言や、地域安全情報の伝達のほか、災害時の情報収集、被災者の誘導等を任としており、各地域において積極的な活動を展開しているところであります。現在の定数は五百六十二名で、年間一万二千円の報償費が支払われております。今後とも災害発生時に備え、防災訓練等を通じて、消防団等とのより緊密な連携が図られるよう指導してまいりたいと考えております。

 次に、警察と消防団との連携についてであります。

 行方不明者の捜索につきましては、行方不明者の早期発見、保護のため、事案発生時の初期段階において大量動員による捜索活動が必要となり、消防団や地域の方々に御協力をいただいているところであります。効率的な捜索活動を展開する上において、捜索に従事する関係者が情報を共有し、お互い連携のもと捜索活動に当たることは当然必要であります。今後、各地域ごとに開催されております消防連絡協議会等の機会を通じ、より緊密な連携が図られるよう指導してまいりたいと考えております。



○副議長(加藤一夫君) 十二番 渡辺嘉山君。

   〔十二番 渡辺嘉山君登壇〕



◆十二番(渡辺嘉山君) ただいま議長より発言のお許しをいただきましたので、通告に従い質問をさせていただきます。

 本日は「協働」、協力して働くと書きますが、知事も提案説明の中で使われました。「協働」をテーマに、景気動向を踏まえ五項目お尋ねいたします。

 昨年の十月に初めて質問をさせていただき、早いものでもう一年がたってしまいました。その際、平成不況についてお話をいたしました。十二年たっても平成不況が回復しないのは、明らかに国の判断の誤り、政策の失敗だと申し上げました。ことしの九月、自民党総裁選がありましたが、残念ながら岐阜から総理を輩出することはできませんでした。そして、小泉政権がこの不況日本を再びかじ取りすることになったことは、大変遺憾に思うところでもあります。

 平成十三年四月に総理になったときには、株価は一万四千円ほどで推移しておりました。それが、この二年半の間には八千円を割り込む状況にもなりました。この春の実質経済成長率は、年率換算で三・九%に上昇し、日経平均株価も現在一万円台を何とか回復、維持しております。しかし、これを景気回復していると見ていいのでしょうか。いろいろな見方がありますが、株価が上昇したのも、金融緩和での金余り、国債を買っていた者が株式市場に回ったこと、そして外国人投資家が割安な日本株を買った、こういった要因ではないかと思います。アメリカ経済も、これまでの好景気でかなりの蓄積があったとしても、イラク戦費負担等を考えると、対米輸出による景気回復も困難であると思います。そして、本日の朝のドルは百十円台でしたが、この円高がこの株価上昇気配に水を差す懸念も強まっております。小泉政権の「構造改革なくして、真の景気回復なし」という的外れな改革が、当面の選挙対策内閣により続くわけですから、景気の先行きは不透明と言わざるを得ません。

 知事は、提案説明で、景気回復に若干は明るさが見えてきていると思われるが、国と本県では景気回復にタイムラグがあり、国がよくなったからといってすぐに県内の産業が回復するかといえば、そうではないとおっしゃいました。バブルが国で崩壊したときも、この岐阜の繊維産業は数年好況を持続しました。逆に言えば、好転する場合も数カ月、数年単位での回復のおくれを考慮しなければなりません。特にことしは岐阜のアパレル産業やクーラー等の季節商品は冷夏、長雨により大打撃を受けました。県の大型小売店販売額統計によりますと、百貨店の販売額は前年同月比約一三%減で、内訳は、婦人子供服が約八%、紳士用品約七%、飲食料品約一八%、家庭用電化製品も約二〇%と、それぞれ大幅に減少しています。特にスーパーでは、家庭用電化製品が三七%減の前年売り上げの三分の二と大幅に減少いたしました。そして、この九月の長く続いた残暑により、秋冬物も大きく影響を受けています。

 余談ですが、野球好き、特に阪神ファンの人にはたまらない十八年ぶりの阪神タイガースの優勝、そしてダイエーの優勝も、この岐阜にはさほど好影響があったとは、またこの先もあるとは思えません。まだまだこの平成不況が続いている、続くと考えなければならないと思います。

 こういったことを踏まえ、まず初めに、今回補正予算にあります中小繊維製造事業者自立事業助成金についてお尋ねいたします。

 これは、経済産業省の中小企業総合事業団がこの六月に募集した中小繊維製造事業者に対する支援事業で、例えばアパレルの下請の縫製業者がその下請賃加工体質から脱して、みずから商品企画、開発し、販売まで進めるような新たなビジネスモデルへ挑戦する自立事業に対するものであります。助成内容は、対象事業一千万円以上の事業で、自己資金で十五分の三以上負担し、国が十五分の十、市町村が十五分の一、そして県が十五分の一助成するという内容であります。残念なことに、これは既に六月三十日に締め切られ、岐阜県では三企業のみがこの助成対象となっているだけです。三企業のためにこの九月補正に出すべき予算かどうかは別といたしましても、このような挑戦ができる縫製業者は少ないと思われます。岐阜における縫製業者は、以前はともかく、従業員数も十人以下が大半の状況で、この要件を満たし、自立する力を持っている事業所はほんの一部でしかないと思います。しかし、私の友人も、数年前よりこのアパレルと縫製が一体化していかなければ将来はないと言っていました。そこで、こういった助成があり、新たなビジネスモデルへの自立事業に取り組む者たちがこれからの岐阜の繊維産業を支えていくと考えますと、このような助成が単年度で終わらないように国に働きかけなければならないし、またこれに限るわけではありませんが、こういう助成事業は市町村との協働、あるいは県単独で進めてもよいと考えますが、商工局長の御意見をお聞かせください。

 次に、岐阜ファッション産業連合会が主催するGFF−−岐阜ファッションフェア−−がことしで第四十三回を迎え、十月一日、二日とぱるるプラザ岐阜にて開催されました。ことしは、メーカー六十八社に一般公募を加えて、原点に戻った形の見本市方式で行われました。岐阜の代表的地場産業であるアパレル活性化事業として、年間を通じた二大イベントの一つで、地元業者が実行委員会をつくり、手づくりで行ってきました。事業予算も、平成十三年までは四千万円ほどの規模で行われてきましたが、平成十四年が二千五百万円、平成十五年は千五百万円と、この不景気、不況の中、予算も節約し、工夫しながら行ってきております。これに対して県からは、岐阜県販路開拓等事業費補助金として、上限なしの対象事業費の三分の一の助成がありました。平成十三年度までは九百万円、平成十四年度は当初九百万円の補助を見込んだ予算でありましたが、資金事情等により予算を縮小しなければならなくなり、三百万円の助成額になりました。

 そして、ことし、平成十五年度に至っては、何の前ぶれ、相談、説明もなく、販路開拓シティプロジェクト支援事業費補助金と変わり、この三月二十五日に要望調査、案内が届きました。それも、締め切りが四月十五日で、事務局が慌てたのも無理はありません。助成内容も、上限三百万円、補助対象事業費の四分の一に変わっていました。それでも、期限内に上限いっぱいの要望書を提出したところ、連合会総会前日の五月二十六日に、五月一日付の内示文書が届き、何と金額は百四十二万四千円になっていました。そこで、直ちに連合会の副理事長さんと専務さんが、翌日行われる総会での予算のこと、またなぜ減額されたのか、その理由を県に尋ねますと、積極性に欠ける、計画性がない、予算は予算書を訂正すれば済みますという回答だったということで、連合会の皆さんもかなり憤慨されました。

 ファッションは一定のところにとどまっているものではありません。来年以降の流行がどうなるのか、決まっているものでもありません。この事業も、そのときの世界の流行、傾向を見てテーマを決定し、そのときの予算で進めるのが当然で、県の回答を含む対応には私も憤りを隠すことはできません。ことしの七月、知事が「最初から危ないと思っていた、案の定つぶれてしまった」と指摘したJR岐阜駅アクティブG内の衣類問屋街レップマートの跡地に、「ORIBEプラザ」がオープンしました。ORIBEブランドを世界に発信する情報発信拠点としての位置づけで、管理費、事業費で約一億三千万円の予算が充てられています。確かに三月に連合会が開催しました二大イベントのもう一つ、「アミューズ岐阜」には、オリベコンソーシアムとタイアップし、ORIBEプラザのオープンにも出席した吉井 怜さんもモデルとして参加されているわけですが、もちろんこの事業目的にはアパレル、ファッションも含まれていると考えます。これだけの予算を立て、情報発信をするということを進めながら、何とか岐阜ブランドを知ってもらおう、宣伝しようという地元の地道なプロジェクトに対する助成を減額することは、後で述べます県産品販売促進大作戦の県産品のPRや、地産地消、地産外消にも矛盾すると思います。ORIBEプラザやオリベinニューヨークには多額の予算がつき、地元で頑張っている者には予算が削られるようなことは納得できません。

 そこで、商工局長にお尋ねいたします。なぜ「岐阜県販路開拓等事業費補助金」から「販路開拓シティプロジェクト支援事業費補助金」に変更したのか、経過を含めお答えください。今年度の岐阜ファッション産業連合会が四十三回続けてきているGFF事業に対して、県はどのように評価をしているのか、岐阜の地場産業であるアパレル産業の生き残りをかけて闘っている人たちに対して、どのように考えているのか含め、明確にお答えください。

 次に、旧岐阜高等技能専門校の跡地利用についてお尋ねいたします。

 国際たくみアカデミー・カレッジコースは、平成十年十二月の岐阜県職業能力開発審議会から「高等技能専門校のあり方」についての答申、平成十二年三月、「高等技能専門校再編整備基本計画」、平成十四年十二月の「国際たくみアカデミー設立基本計画」により、県内五校体制から本校美濃加茂市、分校高山市とし、ほか三校は廃校とする計画により進められました。廃校となる三校のうち、中津川は平成十三年より民間訓練校として現在も利用されており、大垣は平成十六年三月までの間、国際たくみアカデミーとして暫定開校し、その後は現在検討中と聞いております。

 岐阜校舎は、現在、未来会館の附属棟として産業文化振興事業団に、平成十五年度では年間百五十万円で委託管理されており、イベント等がある場合の作業場としての利用しかないと聞いています。その岐阜校の敷地内には、県人材開発センターもあり、岐阜県職業能力開発協会や岐阜県技能士会連合会の機関がセンター内にあります。企業による職業訓練、資格検定、外国人日本語等研修と幅広く多くの人に利用されていると聞いています。確かに訓練校の校舎は老朽化し、用途が難しいとはいえ、作業場としてしか利用されないというのは大変な税金のむだ遣いであると思います。この地は、岐阜市の文教地区と称され、西から明郷中学、岐阜北高校、県岐商、伊奈波中学、希望が丘学園、早田小学校と続き、学園町という文字どおりの文教地区を形成しております。私は、隣接する学校等の特別教室をつくるとか、手狭になっていると聞いている希望が丘学園を移転、または分校舎とする案を提案いたしますが、この旧岐阜高等技能専門校の跡地等の活用について、今後どのように進められるお考えなのか、商工局長にお尋ねいたします。

 次に、県の職業訓練学校は、今申し述べたように、平成十年の答申に基づき五校を二校に統廃合したわけですが、国際たくみアカデミーや国際園芸アカデミーが推進される中で、現在本当に県の職業訓練学校はこの岐阜地域に必要ないのか。また、民間による訓練校に任せるだけで十分なのか。新産業労働局長にお尋ねいたします。

 最後に、岐阜県の住民と県と市の協働による総合的なまちづくりについて、知事にお尋ねいたします。

 現在、この岐阜県にもアジア、特に中国からの安い輸入品が入り、県内産業は大きく影響を受けております。県経済の状況は、さきに述べたとおり、まだまだ上昇傾向にあるとは言えません。県内で生産されるすばらしいものはたくさんあります。繊維製品もそれを代表するものでありますが、そういった県内でつくられるもの、県産品を内外の人によく知ってもらい、そのよさを示し、県内の人が県内で消費する地産地消も大事なことではあります。しかし、県外へ売る、県外へ持っていって販売する、また県外の人が岐阜県に来てもらって県産品を買っていただく、こういった地産外消が県経済には最も重要なことであると考えます。

 そのためのPR「県産品販売促進大作戦」は、私ももともと考え訴えていたことでありますから、大いに賛成をいたします。しかし、県外へ持っていって売るのではなく、やはり岐阜県へ来ていただいて消費してもらうことの方が最も効果が上がると考えます。そのためには、他県、または海外誘客戦略推進事業にもあるように、外国からも人が岐阜に来ていただけるような魅力ある施設、まちづくりを、当事者主義だという住民はもちろん、県、市、協働により行わなければならないと考えます。

 例えば、現在JR岐阜駅前の再開発が進められています。以前、この岐阜駅一帯は一大繊維問屋街として、県外から多くの人たち、業者が岐阜でつくられた安くてよい繊維製品を買いに訪れ、大いににぎわい、地産外消がまさしく行われていました。しかし、現在の状況は、問屋通りというにはほど遠く、以前千六百軒であったものが現在は五百軒を切り、三分の一以下となり、シャッター通りと化しています。こうなっては人を呼べるまちとは言いがたいものがあります。

 県は、このJR岐阜駅前再開発には駅北側の県道の街路事業のみ携わっているだけであり、岐阜県の表玄関をよくすることによって岐阜県に人を呼べるまちづくりをしようという認識が薄いように思われます。もちろん、JR岐阜駅のアクティブGに対する取り組みを忘れたわけではありません。また、今月、岐阜市と県で構造改革特区の第三次申請に、柳ヶ瀬とJR岐阜駅北地区を対象に大型店進出の規制緩和を盛り込んだ「中心商店街再生特区」を申請するそうですから、これは大いに評価できます。近鉄百貨店、長崎屋、ダイエーといった集客能力の高い大型店が相次いで撤退し、客足が遠のいたこの地では、大型店の出店による環境への影響も懸念されますが、まちの活性化を優先したいという地元商店街の意見もあり、人が来てもらうためのまちづくりの一つの手法であると思います。こういう住民の意向を踏まえた、県と市の協働によるまちづくりを推進していくべきと考えます。

 私も一年、議員としてこの岐阜県を見させていただきました。どうも県は県、市は市、町は町という、それぞれ違う方向を向いているように見え、交わろうとしないようにしか思えません。岐阜市のことばかりでなく、各市町村が行われているまちづくりに県はもう一歩踏み込んでいき、協働することがこれからの地方の時代の岐阜県づくりに絶対必要なことと考えます。こういったことを踏まえ、今回はJR岐阜駅を例に出しましたが、岐阜県、市町村、住民、協働による岐阜県のまちづくりに対して、今回全国知事会長に就任された知事の広い視野でのお考えをお聞かせください。

 抽象的な質問で恐縮ですが、知事も言われた住民本位、住民の意向により行政が動いていくわけでありますが、住民のみが当事者でしょうか。当事者責任と言われるなら、岐阜県が希望したことは国は責任を持たないということでいいのでしょうか。やはり国、県、市、住民一体となり、協力して、昨日もお話が出ましたこの日本丸を建設し、かじ取りをしていかなければならないと考えますので、よろしくお願いいたします。今回は「協働」という観点から皆さんにお答えいただきたいと存じます。

 以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(加藤一夫君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) 議員御指摘のとおり、これからは協同で働くという「協働」という言葉がかぎになってくると思います。岐阜市の問題につきましても、県はもちろん、岐阜市、それから市民の皆様、お互いに力を合わせてまちづくりをやっていかなきゃいけないというふうに思います。

 そういう中で岐阜県は何をやっているのか、冷たいんじゃないかと、こういう御質問であったと思います。岐阜県は既になすべきことは十分やってきておると思っております。例えば、岐阜駅の高架化事業、巨額な事業を県の事業として進めてきました。それから、大縄場大橋をかける。このたびは鵜飼大橋をかける。岐阜環状線を完了させる。インフラ整備をやってまいりました。それから、世界イベント村という長良川の川岸の施設群を大きなお金で建設してまいりました。そこで、毎年数多くのイベントが開催されまして、岐阜県の県庁所在地である岐阜市の活性化に大きく寄与をしているというふうに思っております。なすべきことはどんどんやってきているということを、この機会に御理解をいただきたいというふうに思います。

 岐阜駅周辺に関しましては、今申し上げましたように鉄道高架事業、大きなお金で完成をさせました。そして、がらんどうになった、そのままほうっておけば幽霊屋敷になりかねないような大きな空間、この県庁の建物を横倒しにしたぐらいの巨大なスペースですね、そこを企業の力で整備をしてまいりました。どこがやってくれるか公募をしまして、県内、国内どこにも応募がないところを森ビルが進出をして、アクティブGというまちづくりをやってくれました。見込みでは二百万人という年間の利用者ですが、今、四百万人という数字になっております。このアクティブGなかりせばどうなっておるか、皆さん想像していただきたいというふうに思います。そして、ぱるるプラザ、郵政事業の施設も当時の東海郵政局長と私と相談して誘致をいたしました。このぱるるプラザも大きな役割を果たしております。それから、その近くで今度四十一階の高層ビルを建てようとしております。これも森ビルの計画で進められようとしておるということでございまして、県も福祉施設等入れて協力しようという体制をとっておるわけでございます。

 それから、レップマートのお話がございました。ああいう形のビジネスでは私はだめだとずっと言い続けておったんです。それで、やっぱりだめになったんです。そのことを申し上げたんで、感情的な意味は一つもございません。そのことを御理解していただきたいというふうに思います。

 オリベというプロジェクトで一貫してファッション産業をイメージアップしていきたいと思っております。残念ながら、岐阜アパレルというイメージが決して一流ではなくて二流、三流のイメージであることが、もう残念でならないんです。このままでは中国物にやられてしまう。ましてや商品として中国に進出できないと、そういうことでオリベプロジェクトというものを一生懸命やっている。その芽が出てきまして、大手のデパートでオリベ感覚のアパレル商品を扱ってやろうという動きが出てきました。いよいよ目に見える形になってまいりました。

 それから、協働でいろんな「まちおこし」のソフト事業をやるべきだと、こういうお話でございますが、まさに協働で、例えば柳ヶ瀬の買い物循環バス、「柳バス」ですね、国の補助が一千万、県は同額の一千万、市はその半分の五百万、これで事業をやって成功いたしました。柳ヶ瀬のインフィオラータですね、ことしの事業ですが、県は四百四十万円、市は同額の四百四十万円、民間は四百四十万円、いずれも同額でサポートしております。それから、喜多郎コンサートは、県は一千五百万円、市も同額の一千五百万円、対等の出資で民間も合わせてサポートしていると。それから、最近行われたモーターフェスティバル・コルモラーニですね、これは県が一千五百万円、市は三分の一の五百万円、民間は一千五百万円と、こういう資金で開催して成功いたしました。それから、先ほど申しました世界イベント村、この秋祭り、もう七回目になりますが、県は三千五百万円、市は千八百万円、事業収入千四百万円でこの事業を実施いたしております。それから、岐阜公園のイルミネーション事業ですね、私も近くに住んでおりますが、ボランティアの方々が本当に熱心にやっておられました、無償奉仕で。そういうところで県の補助がことしから三百万円出せるということになりました。ちなみに、市の補助はゼロでございます。

 というように、県はこれだけ一生懸命にやっておるということです。そのことを十分理解していただかなきゃいけない。そして、岐阜市は中核市で、ほかの市と比較しますと県がやるべき事業を市がやることになっておるんです。それが中核市です。だから、手を引いているんじゃなくて、制度上できないということなんです。そのことも御理解いただきたいというふうに思います。



○副議長(加藤一夫君) 商工局長 長屋 栄君。

   〔商工局長 長屋 栄君登壇〕



◎商工局長(長屋栄君) 御質問の順にお答えをさせていただきたいと思います。

 中小繊維製造事業者自立事業助成金についてということで、中身は二つばかり御質問ございました。

 この事業につきましては、先生御質問の中でお話しになったとおりでございまして、よその県に比べて、県も一生懸命支援したいということで、今般の議会で補正予算に計上させていただいております。また、国に対してというお話もございましたが、おっしゃるとおりでございまして、一年でやめるというわけにもいきません。これはやっぱり何年か継続しないと成果は見えてきません。そういう意味で、国の方に強力に働きかけてまいりたいと、かように考えております。

 それから、二つ目の御質問でございますが、販路開拓シティプロジェクト支援事業費補助金について、補助金の経緯についてということでお尋ねでございます。御質問の一々内容につきましては、ちょっとお答えしにくいところもございますが、基本的にこの補助金を見直した本年度の考え方について申し上げます。

 地方分権と言われますが、これどうも地方というとお役所というイメージになりがちですけれども、ここの我々、この一人一人、家庭もそうでしょうけれども、自立ということが言われるんじゃないかと。その自立の中にはやっぱり権限もありますし責任もある。この考え方については、企業も同じであるということが言えようかと思います。したがいまして、地場産業の振興ということは、商工局長の立場からしますと最も重要なことでございますが、やはり今こういう時代でございますので、先導的なモデルとか、新しい取り組みとか、そういった牽引力をつくっていかなきゃならないと。そういう意味で大きく分けて三つの視点から見直しをいたしました。一つ目は、やる気のある企業に対する支援。二つ目は、積極的に新しい事業展開をする企業に対する支援。三つ目、これはやっぱり企業を持つ市町村にいろんな意味で、マイナスばかりじゃなくて税という形ではね返ってきます。したがいまして、地場産業を持つ市町村と県がコラボレーションして支援していくと、こういうような基本的な哲学と言うと大げさですけれども、そういう考え方で見直しをしたところでございます。

 そういう視点におきまして、ずっと長いこと続けている事業も、そういう補助金の見直しの中で一定の方向性を出す。去年もやった、ことしもやった、来年もやるという、そういう構造、これはお役所でもそうですが、そういうことを少しでも点検していこうということでございまして、先ほど御指摘のありました岐阜ファッションフェアについてだけじゃありません。すべての地場産業の補助金に対して見直しをしたところでございます。しかしながら、激変ということもございます。一挙にはそういうことに切りかえるということも難しくございますので、先生御質問の中の、多少私どもも経緯を聞きましたけれども、そこは申し上げませんが、一方新しい事業ということでですね、にぎわいのまちづくりという事業を起こしました。私も見にいきたかったんですけれども、一日、二日とすばらしいイベント、新聞でも見ました。大変結構と思いますが、それに当てる目新しい事業として、十四年度でせっかくこれ予算措置したんですけれども、なかなかそれを支援策としていただこうというような、そこの相談がうまくいかなかったということも事実でございまして、これは今後の検討課題でございます。

 あと客観的なデータで申し上げますと、地場産業振興補助金というのがたくさんあるんですが、私どもで旧来の地場産業ということで掲げているのは五つあります。これ大事なものばかりです。それで、そこの地場産業ごとに全体の、私どもが支援している額がどこへ幾ら行っておる、どのぐらいの割合で行っておるかというのを見てみますと、先生が今大変お力を入れてみえるこの繊維アパレル、ここには県下の大体の四〇%ぐらいが私どもの地場産業の補助金が行っておるわけです。そういうことで、決して軽んじておるわけじゃございませんので、よろしくお願いしたいと思います。

 二つ目に、販路開拓シティプロジェクトの補助金の中で、岐阜アパレルの振興、これに対する中身の具体的な事業としてはGFFに対する県の評価、それから一生懸命頑張っている人に対する感想はどうかということでありますが、私は支援させていただく立場でございますので、とても評価というところまでは私はとても僣越でできませんが、やっぱり評価というのは市場でしょうね。市場がどう見るかということが評価の原点だと思います。そういう意味でございますが、ただこのGFFは四十三回やってみえると。継続は力なりと言いますが、よくこれだけ頑張ってみえると。このことはすばらしいことだと、こう思います。ことしのファッションフェアにつきましては、どうしても感想を求められていますので、長くなりますが、私の感想として申し上げますと、物すごく厳しい中で、ことしユニークな取り組みをしてみえます。素人があそこのお店へ行って、それぞれ好きなものを選んでコーディネートするという、これはすばらしいことだと思います。これからのいわゆる地元の商品販売としての一つのありようではないかと、こういうふうに思っております。

 それから、二つ目、このファッション産業連合会の青年部の方々が、すごい勉強会をやってみえます。毎月一回、岐阜アパレル産地活性化ワークショップと申します。これは大変すばらしいということで、私は職員をしてそこへ行って勉強させております。私も一遍仲間に入れさせていただきたいなと、かように考えております。

 あと、感想でございますが、長くなりまして、このぐらいで。

 それから、最後でございますが、三点目、旧岐阜高等技能専門校の跡地等の活用についてでございます。

 県におきましては、人材養成、それから商品の企画力ということで、ことしの二月にオリベデザインセンター、そしてオリベ想創塾というのを立ち上げております。この岐阜高等技能専門校でございますが、現在こういった私ども人材養成なり企画力をつけるために、一部活用させていただいておりますが、何と申しましても建設後三十四年経過しておりますので、これから先ずっとこれを使うというのはなかなか難しい。したがいまして、今後のこの先生の御指摘につきましては、一つ目には、地場産業、中小企業のニーズでどういうことを考えてみえるかなということをひとつ聞かないかんと思います。それから、二つ目に、オリベデザインセンターが発足したばかりでございますが、今後これをどう展開していくか、どうやっていったらいいかという方向性の中でも考えていかなきゃいけないと。それから、もう一つ、何よりもやっぱり県有財産の有効活用という幅広い、かつ長期的な視点から検討を進めていかなきゃならないと、このように認識しておりますので、よろしくお願いします。



○副議長(加藤一夫君) 新産業労働局長 豊田良則君。

   〔新産業労働局長 豊田良則君登壇〕



◎新産業労働局長(豊田良則君) 岐阜地区における職業訓練についてというお尋ねでございます。

 高等技能専門校の再編につきましては、既に御紹介申し上げておりますけれども、県職業能力開発審議会からの答申に基づきまして、他の職業訓練施設の配置、あるいはその均衡、あるいは立地場所、交通の便、いろいろ考えまして、美濃加茂本校、高山の分校という二校体制にいたしております。その場合に、岐阜地区における職業訓練はどうかというお尋ねでございますが、これにつきましては現在職業能力開発促進法によりまして、民間等の認定の職業訓練施設が十三施設ございます。この十三施設の内訳は、一般の企業、それから業界の組合、あるいは職業訓練法人などございまして、金属加工、機械、建築、縫製、自動車整備などの訓練が行われております。そのほか、先生御指摘のように、雇用能力開発機構岐阜センター、あるいは県の人材開発センターにおきましても、公共職業訓練を行っておることなどから、民間及び公共の訓練体制は一定の整備水準になっているものというふうに考えております。また、県といたしましても、今年度から新たに「知恵産業おこし」として人材養成十万人計画により、実践研修を実施いたしまして、即戦力型の人づくりを官民連携、協働いたしまして進めていきたいと考えております。



○副議長(加藤一夫君) 十二番 渡辺嘉山君。

   〔十二番 渡辺嘉山君登壇〕



◆十二番(渡辺嘉山君) 今、知事さんの方からお答えをいただいて、協働を進めると、こういうお答えをいただきましたんで、大丈夫だろうと思いますが、決して岐阜市のために何をやっていただいたかという質問ではなかったような気もしますけれども、要は岐阜市に限らず、市町村と県とが一体となってまちづくりを進める。そのまちづくりを進めるためには、やはり県がある程度大きなまちを構成するアイデアというんですか、そういう構想を持ちながら岐阜県のまちづくりをしていかなきゃいけないというふうに考えますので、そういう点も含めて協働ということでお願いをしたいなと思っています。

 それと、今、販路開拓シティプロジェクトの支援事業、これも今自立ということで局長さんの方からお話がありましたが、その自立を助けるのがやはり行政の仕事ではないかということで、この総予算が三千万という総枠しかないんですね。それをいろんな申請によって振り分けられたというふうに聞いておりますけれども、この総枠についてもお考え、もし要望があれば増額するだとか、そういうことも検討されているかどうかも最後にちょっとお聞きしたいと思います。

 以上です。



○副議長(加藤一夫君) 商工局長 長屋 栄君。

   〔商工局長 長屋 栄君登壇〕



◎商工局長(長屋栄君) まず、今年度の予算でございますけれども、先ほど申し上げましたように、まちづくりという形でイベント風に展開する場合におきましても支援の対象になっておりますので、これで一つ対応できます。

 それからもう一つ、次年度に向けましては、さらにもっと新しい時代の要請のニーズを踏まえながら見直すつもりでおりますので、この中で検討してまいりたいと考えております。

           ………………………………………………………………



○副議長(加藤一夫君) それでは、しばらく休憩いたします。



△午後三時十二分休憩

           ………………………………………………………………



△午後三時三十四分再開



○議長(渡辺信行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

           ………………………………………………………………



○議長(渡辺信行君) 引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行います。三十三番 平野恭弘君。

   〔三十三番 平野恭弘君登壇〕(拍手)



◆三十三番(平野恭弘君) 発言のお許しをいただきましたので、通告に従い質問をさせていただきたいと思います。

 その前に、まず七月二十七日に亡くなられました前副知事であられる坂田さんに衷心からお悔やみを申し上げます。

 さて、知事さんには全国知事会会長、本当におめでとうございます。小川議員の言葉をかりると、御苦労さまですと言った方がいいかもわかりません。藤墳さんがちょっとおっしゃったんですが、知事さんもそこそこのお年であられます。また、私も余り変わらんのですけれども、やはり人間は一番健康が大事ですので、十分健康には気をつけて頑張っていただきたいと思います。私もそれなりに頑張らせていただきたいと思います。

 それでは、質問させていただきますが、私は、平成十五年度第一回の質問で、知事さんの言われる健康障害半減施策に対して、死の四重奏、また知事さんを初め県の職員の過重労働対策について質問させていただきました。

 また、六月の議会におきましては、健康測定と健康指導、いわゆるTHP−−トータル・ヘルス・プロモーションプラン−−について、心と体の健康づくりについて提言をさせていただきました。今回は、心の健康、つまりメンタルヘルス一点に絞って質問をさせていただきます。

 警察庁の生活安全局地域課の平成十四年中における自殺の概要によりますと、自殺者の総数は三万二千百四十三人で、前年に比べて千百一人、三・五%増加しております。性別では男性が二万三千八十人で、全体の七一・八%を占めております。いかに男性が多いか、弱いか、母は強いという言葉が身にしみて感じられます。

 資料をちょっとごらんいただきたいと思いますが、資料は人口動態統計と警察庁発表資料よりつくらせていただきました。これ上の覧ですが、これによりますと、年代別で非常に興味深い関係が見られます。つまり、一九二〇年から一九三五年までは非常に死亡率が高うございます。これは昭和初期に、「大学は出たけれど就職難」という、こういった昭和の大恐慌が影響していると思います。また、四〇年代からちょっと減っております。これは第二次世界大戦の影響も考えられますが、先日松永議員がおっしゃいましたが、「防災対策で、ひとり暮らしのおばあさんがどこに寝ておるかわからへん、防災対策で大変困る」とおっしゃったんですが、私らの子供のころは、向こう三軒両隣と言って、隣にだれが寝ているか大体わかるんですね。例えば、隣にたみこさんという人がおられたら、たみちゃんが隣のどこで寝ておるなんていうことはわかったものです。ですから、関東大地震、このときに倒壊した家屋からたくさんの人が救出された。いわゆるお互いに助け合いということが隅々まで行き届いていたんじゃないかな、そういった関係から非常に少ないんじゃないかなと思いますが、一九五五年ぐらいからちょっと多くなっているんです。これはちょっと見てみますと、「なべぞこ不況」という不況があります。そのせいでちょっとふえたんじゃないかなと私自身は考えます。またそれからずっとふえてきております。これは一九六四年にオリンピックがございまして、これによる景気がぐっと加速したのと、それから田中内閣の日本列島改造論がその次に出てきますね。それから、「いざなぎ景気」、安定成長期と、こういうふうにずっと右肩上がりの成長のときは割に死亡率が低かったんですが、バブルのはじけたと言われる一九九四年から徐々にふえだして、そして一九九八年から三万人を超えるようになったという、こういった日本の自殺による死亡数と死亡率の推移を見ますと、景気のよしあしと非常に興味深い関係があると思われます。

 また、この下の覧は、財団法人地方公務員安全衛生推進協会のこういった死因別の割合をちょっと図示させていただきましたが、全職員の中で自殺を見ますと、非常に多いということは、これは働き盛りの人が亡くなられるということで、大変なことではないかとつくづく思われ、注目に値する事柄ではないかと思います。

 この原因については、八月十七日の岐阜新聞の報道にありますように、自殺者が五年連続で、この図にもありますように三万人を超え、警察庁によりますと、昨年の自殺者は四十から五十代の中年が四割以上を占め、動機は生活苦が四分の一と、過去最多と報じられております。リストラや倒産など、長引く不況の影響が色濃く反映している形でございます。欧米など外国では離婚による自殺とか、若年、高齢者の自殺が非常に多いわけなんですが、日本は経済的な理由による中年男性の自殺が多いのが特徴とされております。

 警察庁のまとめでも、昨年一年間の自殺者は、先ほども述べましたように三万二千百四十三人で、交通事故の死者の約四倍にも当たるという数値になっております。バブル経済の崩壊で不況の影響が出始めた一九九四年と比べてみますと、十年間で中年の自殺が急増して、特に五十代の男性は三千四百七十二人から六千六百六十人とほぼ倍増しております。原因、それから動機では、経済生活問題が二千四百八十四人から七千九百四十人と三倍を超えているのが実情でございます。

 一方、老人の自殺率はむしろ減っていますので、最近の日本の自殺増加は、働き盛りの年齢の人々を取り巻くストレス要因の種類や強さが増加したことが原因と考えられます。したがって、自殺に至らない非常に多くの人々がストレスによる大きな心の負担を負って生きているのが現状であり、実態と考えられます。

 このようなストレスの多い職場の状況は、最近の日本が直面している経済的困難、それによるリストラ等によって大きく影響されているのは確かでありましょう。世界的に厳しい競争に打ちかっていくために、今後もストレスの多い競争的環境が長く続くと思われます。

 私も医療の現場におらせていただきますが、医療の現場で働いている人々は自殺に直面することがしばしばでございます。いろんなこういう精神科の本、いろんな指導書を見てみますと、ここに「自殺のサイン」という小冊子がありますけれども(資料を示す)、これなんかを見てみますと、後から、なるほどそういうサインがあれじゃないかなというようなことが考えられますけれども、現実としては防止となると非常に難しいものでございます。岐阜新聞にも「防止策は手探りの状態」と書かれてありますように、自殺の予防というものは、くどいようですが、大変難しいものです。そして、自殺未遂の患者さんに対するアフターケアというものは本当に重要な課題であります。心の健康というものが大切であるゆえんではないかと考えられます。

 また、日本の医療体制にも私は問題があるのではないかと思っております。それは、診察、いわゆる診療報酬ですが、三時間待ちで三分診療なんですね。これは数をこなさないと食べていかれない、それでやむを得ずこうやってやっているんですね。ですから、これは大変な問題で、いろんな悩みを持った方はたくさんおられるのです。それで、長い時間かけるカウンセリングなんていうのは、これは報酬がほとんど認められていないというのは、これは大きな問題で、こういった問題について、私はちょうど織部展があるもんですから、アメリカへ行って、ちょっと調べてこようと思っております。また、そういったことはこういった場で話させていただきたいと思っております。

 このような現実から、厚生労働省は平成十二年八月に、「事業所における労働者の心の健康づくりのための指針」を公表いたしました。この指針は、平成十一年五月に労働省が設置した労働者のメンタルヘルス対策に対する検討会が一年かけて検討した結果をもとに、我が国で事業者が行うことが望ましいメンタルヘルスケアの具体的な実施方法を総合的に示す目的でまとめられました。

 メンタルヘルスケアについてはいろんな指導書等が多くありますが、前にも述べさせていただきましたように、私は労働衛生コンサルタントの資格をことし取得させていただきました。会員にとって活動の羅針盤というべき「労働衛生コンサルタント必携」ですね(資料を示す)、これにいろんなものが詰まっておりますし、「労働衛生のしおり」(資料を示す)、これ毎年出るんですが、この中の「心の健康づくり」を引用して、ちょっとここで紹介して、私見を述べさせていただきたいと思います。

 まず、メンタルヘルスケアの具体的な進め方として、メンタルヘルスケアを四つに分類しております。それはまずセルフケア、そして二番目はラインによるケア、そして三番目は事業場内における保健スタッフによるケア、そして四番目は事業場外のケアです。詳しく書いてありますので、ちょっと読ませていただきます。

 一つ目のセルフケアですが、労働者に対する正しい知識の対応と、事業場内で労働者が自主的な相談に応じられる体制の整備とあります。病気のことを言っては申しわけないんですが、病気は早く見つけて早く治す、これが原則なんですね。やはりそういった心の悩みも早く自分で知る、そういう環境をつくるということが非常に大事ではないかと思われます。

 そして、二つ目のラインによるケアですが、これは、職場環境等の改善及び個々の労働者に過度な長時間労働、過重な疲労、心理的負担が生じないようにする等の配慮、そして、心の健康の問題に関する労働者からの相談への対応と書いてあるんですが、これは先ほど藤墳先生の質問にもありましたように、やはり職場の環境がいわゆる温かい環境であるべきではないかと示唆しているんじゃないかと思われます。

 それから、三つ目の事業場内産業保健スタッフ等によるケアについてちょっと読んでみますと、専門的な立場からの事業場内の問題点の把握及び改善と、相談及び職場復帰、職場適応等の指導、そして、労働者や管理監督者に対する支援としるされております。これはやはり事業所、県庁であれば産業医、あるいは衛生管理者とか、そういった保健スタッフをきちんとそろえるということ、そして専門的なケアをするということが大切ではないかと思われます。

 それから最後に、事業場外資源によるケア。これについては、事業場外の専門機関等とのネットワークの構築、そして、家族、地域医療機関、地域保健機関等との連携と書いてありますが、これは診療内科とか、あるいは精神科とか、そういった病院等へ必要があればそこへ送ってあげるということが大切ではないかと、こう指導されております。

 いろいろ私も医者としての立場、また労働衛生コンサルタントとしての立場から私見を述べさせていただきましたが、心の健康を保つには今言いました四つのケアを基本とした組織づくり、つまり管理職、そして働く人々との間のコミュニケーションをしっかりすることが一番大切でございます。

 ちょっと気がかりなのは県の組織ですが、六月議会で我が自民クラブの代表質問で猫田先生が、「最近県職員の人と接するとき、知事と職員の間に距離があり、そして知事と職員の間で十分な意見疎通ができているのか疑問に思うことが多々ある」と言われておりますし、先ほどの藤墳先生の質問にもあります、局の内部の人間関係等、大変気がかりでございます。

 以上を踏まえて、職員の心の健康づくりについて経営管理部長にお伺いいたしまして、質問を終わらせていただきます。御静聴ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(渡辺信行君) 経営管理部長 杉江 勉君。

   〔経営管理部長 杉江 勉君登壇〕



◎経営管理部長(杉江勉君) 県職員の心の健康づくりについてお答えいたします。

 心の健康づくりを進めるには、御指摘のとおり四つのケアを継続的、計画的に実施することが重要であると考えております。

 そこでまず、おっしゃられましたセルフケアでございますが、職員を対象としたメンタルヘルス講座−これはことしから五十代も対象にしまして、四十代、五十代を対象にしてございます−や、リラクゼーション講座の開催、それからRENTAIを活用した「いきいき健康広場」というのを開設してございますが、ここでのストレスチェック、これは自己チェックができるようにしてございます。そういったものや、健康情報の提供を「いきいき健康広場」で行ってございます。このほか、健康サポートルーム、それから自己診断プラザというのを設けてございますが、ここには一定のときに定期相談の実施ということで保健師が常駐したり、それからメンタルヘルスに関する書籍、ビデオ等も数多くそろえてございます。

 また、二つ目でおっしゃられましたラインケアでございますが、管理監督者を対象としたメンタルヘルス講座を開催し、職場における心の問題の早期発見に努めてございます。これも非常に受講率が高うございまして、十四年度を見てみますと、管理職の約四〇%の職員が受講しているという状況にございます。

 次に、事業場内産業保健スタッフ等によるケアということでございますが、健康管理医として今十名ございます。それから衛生管理者−これ保健師等三十六名を配置しておりますが−による健康相談のほか、十五年度から新たに職場巡視による職場環境チェック、改善指導を行っていくということにしてございます。十五年度は今十所属を予定しておるところでございます。

 それから、さらに事業場外資源によるケア、これが四つ目になるわけでございますが、これにつきましては、民間の三人を含む五人の専門医の方による心の健康相談や診察、それから民間の三人の臨床心理士によるカウンセリングも行っているところでございます。

 いずれも平成十四年度利用実績は前年を大幅に上回ってございます。専門医の方を見てみますと、五十七件から八十二件、それから臨床心理士の方を見てみますと、十七件から六十九件と大幅にふえてございます。現在、民間専門医の方の拡充を検討しておるところでございます。

 こういった四つのケアの概要は申し上げたとおりでございますが、いずれにしましても、セルフケアに加え、職員と身近にある管理監督者がキーパーソンとなって、職員とのコミュニケーションを通じて心の問題の発生予防、早期発見について注意を払っていくことが極めて重要と認識してございます。引き続き対策の強化を図っていきたいと考えております。



○議長(渡辺信行君) これをもって、一般質問並びに議案に対する質疑を集結いたします。

           ………………………………………………………………



○議長(渡辺信行君) お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、お手元に配布の議案及び請願付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託の上、審査することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(渡辺信行君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま議題となっております各案件は、お手元に配布の議案及び請願付託表のとおりそれぞれ所管の委員会に付託することに決定いたしました。

 なお、審査は十月八日までに終了し、議長に報告を願います。



△平成十五年第四回岐阜県議会定例会議案及び請願付託表



委員会名
付託案件


総務委員会
◯ 議第百五号のうち歳入予算補正、歳出予算補正中総務委員会関係、債務負担行為補正中総務委員会関係及び地方債補正
◯ 議第百六号
◯ 議第百十二号から議第百十四号まで
◯ 議第百二十九号
◯ 議第百三十七号及び議第百三十八号


地域県民委員会
◯ 議第百五号のうち歳出予算補正中地域県民委員会関係及び債務負担行為補正中地域県民委員会関係
◯ 議第百十五号及び議第百十六号
◯ 議第百三十三号及び議第百三十四号
◯ 請願第六号


厚生環境委員会
◯ 議第百五号のうち歳出予算補正中厚生環境委員会関係
◯ 議第百七号
◯ 議第百十七号から議第百十九号まで
◯ 議第百三十二号
◯ 平成十四年度岐阜県病院事業会計決算の認定について
◯ 請願第四号及び請願第五号


農林商工委員会
◯ 議第百五号のうち歳出予算補正中農林商工委員会関係
◯ 議第百八号及び議第百九号
◯ 議第百二十号から議第百二十三号まで
◯ 請願第三号


県土整備委員会
◯ 議第百五号のうち歳出予算補正中県土整備委員会関係及び債務負担行為補正中県土整備委員会関係
◯ 議第百十号及び議第百十一号
◯ 議第百二十五号から議第百二十八号まで
◯ 議第百三十五号及び議第百三十六号
◯ 平成十四年度岐阜県水道事業会計決算の認定について
◯ 平成十四年度岐阜県工業用水道事業会計決算の認定について


教育警察委員会
◯ 議第百五号のうち歳出予算補正中教育警察委員会関係
◯ 議第百二十四号
◯ 議第百三十号及び議第百三十一号
◯ 議第百三十九号
◯ 請願第七号





           ………………………………………………………………



○議長(渡辺信行君) お諮りいたします。委員会開催等のため、明日から十月八日までの五日間、休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」との声あり〕



○議長(渡辺信行君) 御異議なしと認めます。よって、明日から十月八日までの五日間、休会とすることに決定をいたしました。

           ………………………………………………………………



○議長(渡辺信行君) 以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。

 十月九日は午前十時までに御参集を願います。

 十月九日の日程は追って配布をいたします。

 本日はこれをもって散会といたします。



△午後三時五十八分散会

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