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平成26年  9月 定例会(第4回) 10月01日−02号




平成26年  9月 定例会(第4回) − 10月01日−02号









平成26年  9月 定例会(第4回)





○議長(洞口博君) 皆さん、おはようございます。

 開議に先立ち、先月二十七日に発生した御嶽山の噴火により犠牲となられました方々の御冥福をお祈りして、黙祷を捧げたいと思います。御起立をお願いいたします。

    〔一同起立〕



○議長(洞口博君) 黙祷。

    〔黙祷〕



○議長(洞口博君) 黙祷を終わります。御着席願います。

    〔一同着席〕



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△議事日程(第二号)



                平成二十六年十月一日(水)午前十時開議

 第一 議第百五号から議第百三十二号まで

 第二 平成二十五年度岐阜県一般会計及び特別会計並びに公営企業会計決算の認定について

 第三 県議第十二号

 第四 請願第四十三号から請願第五十号まで

 第五 一般質問



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△本日の会議に付した事件



 一 日程第一 議第百五号から議第百三十二号まで

 一 日程第二 平成二十五年度岐阜県一般会計及び特別会計並びに公営企業会計決算の認定について

 一 日程第三 県議第十二号

 一 日程第四 請願第四十三号から請願第五十号まで

 一 日程第五 一般質問



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△出席議員 四十四人



      一番   山田 優君

      二番   道家康生君

      三番   水野吉近君

      五番   国枝慎太郎君

      六番   高木貴行君

      七番   郷 明夫君

      八番   長屋光征君

      九番   高殿 尚君

      十番   大須賀志津香君

     十一番   野村美穂君

     十二番   太田維久君

     十三番   田中勝士君

     十四番   加藤大博君

     十五番   酒向 薫君

     十六番   山本勝敏君

     十七番   松岡正人君

     十八番   篠田 徹君

     十九番   小原 尚君

    二十一番   川上哲也君

    二十二番   林 幸広君

    二十三番   水野正敏君

    二十四番   脇坂洋二君

    二十五番   野島征夫君

    二十六番   松村多美夫君

    二十七番   平岩正光君

    二十八番   佐藤武彦君

     三十番   渡辺嘉山君

    三十一番   伊藤正博君

    三十二番   森 正弘君

    三十三番   小川恒雄君

    三十四番   村下貴夫君

    三十五番   矢島成剛君

    三十六番   足立勝利君

    三十七番   洞口 博君

    三十八番   渡辺 真君

    三十九番   岩花正樹君

     四十番   平野恭弘君

    四十一番   駒田 誠君

    四十三番   藤墳 守君

    四十四番   早川捷也君

    四十五番   玉田和浩君

    四十六番   岩井豊太郎君

    四十七番   渡辺信行君

    四十八番   猫田 孝君





△欠席議員 一人



     二十番   村上孝志君



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△職務のため出席した事務局職員の職氏名



 事務局長         志村隆雄

 総務課長         武井孝彦

 議事調査課長       崎浦良典

 議事調査課総括管理監   松永吉平

 同    課長補佐    城戸脇研一

 同    課長補佐    若山 典

 同    課長補佐    若野 明

 同    係長      清水尚仁

 同    主査      豊田弘行

 同    主査      桑山 保



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△説明のため出席した者の職氏名



 知事           古田 肇君

 副知事          高原 剛君

 副知事          上手繁雄君

 会計管理者        川出達恭君

 総務部長         高木敏彦君

 清流の国推進部長     宗宮康浩君

 危機管理部長       河合孝憲君

 環境生活部長       宗宮正典君

 健康福祉部長       石原佳洋君

 商工労働部長       藤野琢巳君

 農政部長         平工孝義君

 林政部長         瀬上繁隆君

 県土整備部長       山本 馨君

 都市建築部長       高木善幸君

 子ども・女性局長     河野恭子君

 教育長          松川禮子君

 警察本部長        岡 真臣君

 代表監査委員       鵜飼 誠君

 人事委員会委員長     廣瀬英二君

 人事委員会事務局長    福井康博君

 労働委員会事務局長    伊藤誠紀君



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△十月一日午前十時開議



○議長(洞口博君) ただいまから本日の会議を開きます。



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○議長(洞口博君) 諸般の報告をいたします。

 書記に朗読させます。

    (書記朗読)

 請願書の受理について

 請願第四十三号 集団的自衛権行使の容認の閣議決定を撤回し、立法化しない意見書を政府に送付することを求める請願ほか七件の請願書を受理しました。

 職員に関する条例に対する意見について

 人事委員会委員長から、平成二十六年九月十八日付をもって、議第百九号 岐阜県職員等旅費条例の一部を改正する条例についてについては、異議がない旨の回答がありました。

 監査結果等の報告について

 監査委員から、お手元に配付のとおり、平成二十六年九月二十九日付をもって地方自治法第百九十九条第九項の規定により定期監査の結果について、並びに平成二十六年九月二十九日付をもって、地方自治法第二百三十五条の二第三項の規定により出納検査の結果について報告がありました。



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○議長(洞口博君) 日程第一から日程第四までを一括して議題といたします。



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○議長(洞口博君) 日程第五 一般質問を行います。あわせて議案に対する質疑を行います。

 発言の通告がありますので、順次発言を許します。三十四番 村下貴夫君。

    〔三十四番 村下貴夫君登壇〕(拍手)



◆三十四番(村下貴夫君) 皆さん、おはようございます。

 ただいま議長のお許しをいただきましたので、県政自民クラブを代表して、県政各般の諸課題について大きく七点質問いたします。

 質問に入ります前に、八月の飛騨地域を中心とする記録的な豪雨や広島市北部を襲った土砂災害、先月二十七日の御嶽山の噴火など、全国各地で発生した自然災害によりお亡くなりになられた方に謹んで哀悼の意を表しますとともに、御遺族や被災された方に心からお見舞い申し上げます。

 また、予期していなかった御嶽山の噴火により、依然として多くの方の安否が不明で、被害の全容も明らかになっておりませんが、県としても関係機関と緊密に連携を図り、適切に対応していただくことを切に望むものであります。

 それではまず、来年度当初予算編成に向けた諸課題についてお尋ねします。

 来年度の国の予算編成における各省庁の概算要求の総額は、過去最大の百一兆円台に達するとともに、政府がアベノミクスの柱と位置づける成長戦略や、地方創生の特別枠である新しい日本のための優先課題推進枠は上限の四兆円に達しています。

 また、地方財政につきましては、経済再生の進展を踏まえて、リーマンショック後の危機対応モードから平時モードへの切りかえを進めていくことを基本としており、地方交付税は前年度当初予算比五%減の十六兆四百五十億円が計上されています。そして、地方交付税が減る一方で、地方税収が伸びることにより地方自治体が自由に使途を決められる一般財源総額については、二・一%増の六十一兆六千億円程度で、本年度の地方財政計画と同水準を確保できるとの見通しが示されています。

 しかしながら、まだ決定はしていませんが、来年十月に予定する消費税一〇%への引き上げの最終判断を控え、歳入の見通しを立てることは現時点で難しい状況にあります。また、経済社会情勢の推移や税制改正の内容によっては、地方財政への影響も懸念されているところであります。

 一方、県においては、平成二十二年度から三年間のアクションプランの取り組みなどにより構造的な財源不足は解消され、昨年度の決算見込みにおける実質公債費比率は一七%台になり、県債の発行に国の許可が必要な起債許可団体を脱却するなど、財政状況が好転すると予想されるため、今後の積極的な財政運営を期待する声があります。

 また、政府は九月に、人口減少・超高齢化という我が国が直面する大きな課題に対する司令塔となる「まち・ひと・しごと創生本部」を設置し、来年度には、安倍政権が最重要課題と位置づける地方創生を推進するため、地方自治体が人口減少を克服するために使途を自由に決められる交付金の創設など、ローカルアベノミクスとも呼ぶべき地方活性化のための政策が検討されています。このため、県としても国の地方活性化に向けた支援の動向を把握し、来年度の予算編成に的確に反映させることが重要であります。

 そこで、知事にお尋ねします。

 県財政状況の好転や地方創生にスポットが当たる中、人口減少問題に正面から挑戦すべき時期にあると考えます。人口減少問題に対する知事の意気込みを含めて、県の来年度予算編成においてはどのような課題があり、それらにどのように対応していかれるのか、お伺いいたします。

 次に、岐阜県人口問題研究会の取り組みについてお尋ねします。

 五月に、日本創成会議が全国の半数の自治体が将来消滅する可能性があるとの試算を発表いたしました。この試算によりますと、県内においても十七市町村が消滅可能性都市に挙げられ、人口問題に関する危機感が高まっています。そのような中、七月の全国知事会では、人口減少問題を国家の基盤を危うくする重大な岐路とした少子化非常事態宣言をまとめ、若い世代の子育て環境を整備するため、国と地方による思い切った政策展開が必要であるとしたところであります。

 また、政府においても、事態の深刻化を踏まえ、出生率の上昇と都市部への人口流出の抑制を柱に、省庁横断的な地域振興施策を進めていくこととなりました。その一環として、過疎地域の多くの集落で生活機能が低下し、単独の集落では解決が難しいため、人口がより多い基幹集落を中心に複数の集落を一つのまとまりにして活性化する案など、人口減少が続く中での地域社会の維持に向けた取り組みが検討されているところであります。

 一方で、県においても、県内市町村とともに人口減少問題を考える「岐阜県人口問題研究会」を七月に設置し、人口減少の原因分析や対応策の検討が始まっています。この人口減少問題については、県内市町村でも独自の取り組みが進んでおり、例えば昨年の移住者数は千四百十五人で、県が集計を始めた平成二十年度以降、過去最多となり、県や市町村への移住相談も過去最多を更新し、市町村での積極的な取り組みが実を結びつつあります。

 このように、人口減少問題の解消には、市町村自身が問題意識を持って取り組むべきと考えています。県の調査によりますと、十九市町村が人口問題を検討する組織を立ち上げ、そのうち十六の市町村では、その組織を「岐阜県人口問題研究会市町村部会」に位置づけて、県と連携して対策を考えようと動き始めています。

 しかしながら、政策を打ち出しても減少傾向がとまらない、何から手をつけていいかわからないという声も聞こえております。市町村とともに人口減少問題を考える研究会に大いに期待しているところであります。

 そこで、知事にお尋ねします。

 現在、市町村は人口減少対策についてどういった問題意識を持っているのか。また、それを受けて岐阜県人口問題研究会としてどのような成果を出されるのか、お伺いいたします。

 これで一回目の質問を終わります。



○議長(洞口博君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) おはようございます。

 答弁に先立ちまして、私からも、ただいま触れられましたけれども、先週末の突然の御嶽山噴火によりまして多くの方々が命を落とされ、また多数の負傷者が発生しております。お亡くなりになられた皆様とその御家族に対し謹んで哀悼の意を表し、御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された方々に心からお見舞い申し上げる次第でございます。

 今回の噴火を受けまして、本県としましても火山災害警戒本部を直ちに設置し、関係機関と連携しながら情報収集や登山客の安全確保などに努めたところでございます。

 噴火につきましては依然として予断を許さない状況にありますので、引き続き火山活動の動向に注視するとともに、その対応について万全を期してまいります。

 それでは、来年度当初予算編成に向けた諸課題についてお答え申し上げます。

 本県では、かねてから人口減少を県政運営の中核となる課題と捉え、平成二十一年三月に「人口減少時代への挑戦」と題しまして岐阜県長期構想を策定しております。また、昨年度にはその中間見直しも行い、「清流の国ぎふ」を目指して、さまざまな政策に取り組んでいるところでございます。

 こうした中、国におきましても、「骨太の方針二〇一四」で五十年後に一億人程度の安定した人口構造の保持を目指すこととし、内閣総理大臣を本部長とする「まち・ひと・しごと創生本部」を中心に、人口減少克服、地方創生に向けた基本法案の作成や総合的な戦略などの検討が進められております。今後は、本県のこれまでの取り組みを踏まえつつ、国ともしっかり連携しながら対応していきたいと考えております。

 このため、八月には、「ぎふ創生」に向けた御意見、御提言をいただくため、「ぎふ創生県民会議」を発足させました。

 また、全国知事会でも、先月二十二日に全国知事会地方創生対策本部を設置し、私自身がその本部長を務めることになりました。本部として早急に提言を取りまとめるなど、国と地方が一体となって人口減少問題に対応できるよう取り組んでまいりたいと考えております。

 他方で、本県の財政状況でございますが、ようやく起債許可団体から脱却するなど、健全化に向かいつつあるわけでございますが、今後、毎年三十億円から五十億円程度の自然増が見込まれる社会保障関係経費、社会資本の老朽化、緊急輸送道路を含めた道路ネットワークの整備などにもしっかりと対応していく必要がございます。

 このため、当初予算編成に向けましては、引き続き手を緩めることなく、節度を保った財政運営に努めてまいりますが、そうした中にあっても、人口減少問題や地方創生などの喫緊の政策課題については、果断に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、人口問題研究会についてお尋ねがございました。

 日本創成会議が公表しました市町村の人口推計によりまして、県内でも四十二市町村のうち十七の市町村が消滅可能性都市というふうにされております。この結果、各市町村において大変この問題について危機感が高まったところでございます。

 これを受けて、七月には岐阜県人口問題研究会を立ち上げ、先般九月二日に第二回の研究会も開催しております。この県の研究会の下部組織として、各市町村が運営する市町村部会もあり、現在、県の呼びかけに対して手を挙げた十六市町村がそれぞれに議論を進めておられます。ただ、市町村によりましては、意識にかなり温度差がございまして、例えば消滅可能性とされた十七の市町村のうち、十三の市町村が部会を立ち上げているというような状況でございます。

 この研究会におきまして、人口減少の状況、あるいは対策について市町村ごとに見てみますと、それぞれに異なった事情があることが見えてきております。

 まず、人口減少の状況についてですが、同じ市町村内においても、中心市街地と山間部など、地域によって人口の構造や移動状況に大きな差がございます。例えば土地の利用制限により新しい住宅の供給が少ないため、比較的容易に住宅が取得できる近隣市町に移り住む場合があるということ、あるいは学校の統廃合等により居住する市町村からでは高校に通学できなくなってしまうということから、学校の近くに引っ越す場合があるということなどがこうした研究会で指摘されております。

 また、県内全市町村に対して実施しました人口減少対策に対する調査によりますと、人口減少に起因して生じた、あるいは今後生ずると考えられる問題については、担い手不足やコミュニティーの弱体化が多く取り上げられておりますけれども、この点については、移住・定住対策も含めて効果的な対策が打てていないというのが現実でございます。

 このように、現在、市町村ごとの状況と課題について詳細に分析しているところでありますが、最終的には、市町村部会の研究成果と、そして県としての視点をあわせて、中心市街地、山間部、土地の利用に制限のある地域など、地域の特性で類型化した分析などをとりまとめ、来年度予算を初め今後の政策に反映していきたいと考えております。



○議長(洞口博君) 三十四番 村下貴夫君。

    〔三十四番 村下貴夫君登壇〕



◆三十四番(村下貴夫君) 次に災害対策について、三つの項目について質問いたします。

 まず、岐阜県強靭化計画の策定状況についてお尋ねします。

 国土強靭化計画は、地震や風水害、土砂災害など県内で大規模な自然災害が発生した場合でも、人命の保護が最大限図られ、地域社会の重要な機能が致命的な障害を受けず、迅速に復旧復興ができ、起きてはならない最悪の事態に陥ることがないように、強靭な地域・仕組みづくり等を発災前の平時から継続的に行うものです。

 また、強靭化施策について、数値目標を示しつつ重点化、優先順位を明らかにすることにより、仮に最悪の事態が起こったとしても、施策を実施することにより、被害をより小さくすることができるメリットがあります。

 国内各地で風水害や土砂崩れなど想定を超える規模の災害が発生する中、県がいち早く計画策定の必要性を認め、国が進める国土強靭化地域計画策定モデル事業に応募し、第一次実施団体に選定されたことはまことに意義深いことであります。

 県では、来年三月の計画策定に向け、七月に「岐阜県強靭化推進本部」を設置し、全庁体制で計画策定を推進するとともに、交通・物流、エネルギー、情報通信、医療、ライフライン関係者等の有識者から成る「岐阜県強靭化有識者会議」もあわせて設置し、先ごろ幅広く意見交換を行ったと聞いています。

 そこで、知事にお尋ねします。

 岐阜県強靭化計画の策定に当たり、有識者からはどのような意見があったのでしょうか。また、計画の骨子となる、起きてはならない最悪の事態の設定や、脆弱性の評価に係る現時点の検討状況についてお伺いします。

 次に、土砂災害に対する住民の危機意識の向上についてお尋ねします。

 県内では、去る八月十五日から十八日にかけ記録的な豪雨となり、飛騨地域を中心に住家の損壊・浸水や道路、河川、砂防等の公共施設災害が多数発生するなど甚大な被害となりました。

 また、局地的豪雨に伴い八月二十日に広島市北部で発生した土砂災害では、七十四人の方がお亡くなりになったほか、全壊家屋百三十三戸、半壊や一部損壊合わせて二百九十七戸にも及ぶ大惨事となりました。

 広島市を襲った土砂災害は、局地的な豪雨に加え、市民らが寝静まった時間帯である未明に土石流が発生し、市の対応も後手に回り住民の避難がおくれたことで被害が拡大したと聞いています。また、土石流などの大規模災害発生に備え、対策の重点となる土砂災害防止法に基づく警戒区域・特別警戒区域の指定作業のおくれも原因の一つと指摘されています。

 現在、土砂災害の危険がある箇所は全国に約五十二万五千あるとされ、警戒区域・特別警戒区域の指定は約七割弱にとどまっています。崩壊土砂によって建築物に損壊が生じ、住民等の生命または身体に著しい危害のおそれがある特別警戒区域の場合、開発の制限や建物の構造補強が必要となり、資産価値の低下を招くのではないかとの住民感情から、指定の理解が得られない場合があると聞いています。

 こうした中、政府は都道府県知事による警戒区域の指定を後押しするため、区域指定の前提となる基礎調査結果の公表を義務づけることなどを骨子とする土砂災害防止法の改正を検討しています。

 一方で、県の警戒区域・特別警戒区域の指定につきましては、対象となる一万五千十五カ所のうち、八月末現在で一万四千七百二十二カ所、約九八%が指定済みで、全国的にも非常に高い水準にあります。また、知事は、九月初めの定例記者会見において、未指定の二百九十三カ所についてもおおむね今年度中に指定が完了することを表明されており、大変心強いとともに、早期の確実な指定が望まれます。

 土砂災害は地形に左右されるため、まずは自分が住む土地の危険性を把握し、大雨の際には、メディアからの降雨情報や市町村が発令する避難勧告や指示に十分注意して、土砂災害に対して安全な避難所や近所の頑丈な建物に早目に避難するなど、被害の軽減には住民自身の備えも重要であります。実際に、八月中旬に記録的大雨を観測した高山市では、広島市の事例と規模こそ違え、十カ所で土砂崩れ等が確認されましたが、幸いにも死傷者はゼロでありました。

 こうしたことからも、警戒区域を指定するだけでなく、危険区域であることの地域住民の理解と、災害時における迅速な避難行動などを促すための取り組みをあわせて行うことが必要と考えます。

 そこで、知事にお尋ねします。

 土砂災害警戒区域・特別警戒区域について、既に指定した区域も含め、住民の危機意識の向上にどのように取り組んでいかれるのか、お伺いします。

 次に、避難勧告の改善についてお尋ねします。

 八月中旬に県内を襲った記録的な大雨に際し、高山市、飛騨市、下呂市、関市、岐阜市の五市において一万二千九百十三世帯、合計三万三千六百七十九人を対象に避難勧告が出されましたが、勧告に従い実際に避難したのは対象住民の二・九%に当たる九百八十二人にとどまったことが明らかとなっています。

 このような事例は岐阜県に限ったことではなく、先般の台風十一号で特別警報が発令された三重県では、鈴鹿市や四日市市は全域で避難指示が出されましたが、実際に避難した住民は一%以下でありました。また、広島市北部における土砂災害では、土砂災害警戒情報の発表から約三時間後に避難勧告が発令されましたが、既に土石流や土砂崩れの発生情報が相次いだ後でありました。七月に南木曽町で発生した土石流被害においても、土砂災害警戒情報が発表されたのは土石流発生後の約三十分後で、対応のおくれも問題となっております。

 このように避難勧告や避難指示をめぐっては、発令の時期やエリアの的確性、勧告に従う住民の少なさなど、運用や実効性の面でさまざまな課題が指摘されており、結局は住民自身がふだんから危機意識を高めるしかない現状も浮かび上がっております。

 知事は、九月の定例記者会見において、避難勧告の発令などについて、ルールがどうなっているのか、対策は進んでいるのか、また今回の大雨でどのように対応したのかなどについて、全市町村の防災担当者と意見交換しながら課題を整理することを表明されました。

 そこで、知事にお尋ねします。

 市町村担当者との協議において、どのような課題が明らかになったのでしょうか。また、課題を踏まえ、今後どのように改善を進めていかれるのか、お伺いいたします。

 次に、安全・安心な社会づくりについて、三つの項目について質問いたします。

 まず、危険ドラッグ対策についてお尋ねします。

 国内では、合法と称してハーブ等の形態で販売される幻覚作用等を有する薬物、いわゆる危険ドラッグを使用した者が、意識障害等の症状を訴え救急搬送される事例や、吸引が原因と見られる交通事故が相次いで発生し、深刻な社会問題となっています。県内においても、危険ドラッグの吸引による症状で搬送された人は六月までに十一人で、既に昨年一年間の搬送人数に達しています。

 危険ドラッグは、薬事法における指定薬物や麻薬などの規制対象である薬物に該当しないものがあります。そして、新たに指定しても化学構造の一部に改変を加えた新物質を使用した危険ドラッグが次々に販売されるなど、違法性の確認が困難と聞いています。

 また、指定薬物の指定には通常五カ月前後を必要としており、現在、知事が指定薬物を指定するなど、危険ドラッグを独自に規制する条例を制定しているのは、東京都や愛知県など六都府県に限られており、自治体間の対応の違いを狙って、業者や客が大都市圏から周辺都市や地方へ移る傾向があることも指摘され、さらに警察庁によりますと、平成二十五年中に危険ドラッグの販売などで摘発したものの、起訴できたのは二割足らずで、他の薬物事件と比べて起訴率が著しく低いことも課題となっています。

 厚生労働省の調査では、覚醒剤を上回る割合の人に幻覚や妄想の症状が出ていることも明らかになっており、危険ドラッグは手軽に手に入る一方で、麻薬や覚醒剤よりも有害で非常に危険であることを県民に強く訴えかけることも、被害防止において重要であると考えています。

 そこで、まず知事にお尋ねします。

 県では、危険ドラッグの所持・使用を規制する岐阜県薬物の濫用の防止に関する条例を本議会に上程していますが、条例の内容と期待する効果は。また条例制定に伴い、どのように取り組みを強化していかれるのか、お伺いします。

 次に、警察本部長に二点お尋ねします。

 危険ドラッグの所持・販売の摘発や防止に向けた取り組みの強化について伺います。

 また、危険ドラッグが関係する交通事故が発生した場合の対応と防止に向けた取り締まりの強化について、お伺いいたします。

 次に、国民健康保険の見直しについてお尋ねします。

 二〇一三年に成立した社会保障制度改革プログラム法においては、財政状況が厳しい国民健康保険について、財政運営は都道府県が担うなど、そのあり方を見直すこととされています。

 国民健康保険は、所得が低く支払う保険料も少ない加入者が多い一方、医療費がかかる高齢者が多いのが特徴であります。また、保険料を滞納している世帯は全体の二割に上り、二〇一二年度には年間約三千億円もの赤字が発生していることから、財政運営を市町村単位から都道府県単位に拡大し、財政基盤を安定させる狙いがあります。

 しかしながら、現在、国民健康保険の赤字は市町村が補てんしており、慢性的な赤字構造が解消されない限り、都道府県の負担が増大することは避けられません。現実に、国民が医療機関で治療や投薬などに使う医療費は、高齢化等の進展により毎年膨らみ続けており、二〇一三年度の概算医療費は約三十九・三兆円となり、十一年連続で増加しています。

 このような中、市町村国民健康保険の見直しを議論している国と地方の協議会がまとめた中間整理では、本年末までに結論を得て、必要な法律案を平成二十七年の通常国会に提出することを目指すとされました。また、将来にわたる安定的な制度運営が可能となるよう、保険者支援制度の拡充一千七百億円の早期実施や、さらなる追加公費投入の実現、予期せぬ給付増や保険料収納不足といった財政リスクを分散・軽減するための基金創設などを検討することとされています。さらに、財政運営や保険料の賦課・徴収など、運営に関する都道府県と市町村の役割分担の方向性も示されたところであります。

 社会保障制度の改革に当たり、住民と直接向き合う地方は、まさに社会保障の運営責任者であります。市町村国保は国民皆保険制度の最後のとりでと言えるのであります。県としても、国民健康保険の見直しに伴う課題を的確に捉え、将来の持続可能な制度設計について市町村とともに取り組む必要があります。

 そこで、健康福祉部長にお尋ねします。

 現在の国の議論を踏まえ、国民健康保険の見直しに伴う課題は何か。また見直し後の適切な運営に向けて、今後どのように市町村との連携を図っていくおつもりか、お伺いいたします。

 次に、自転車等交通事故対策についてお尋ねします。

 本年七月に、岐阜市市道において、通学途中の高校の男子生徒が乗る自転車と女性が衝突する事故が発生し、女性は転倒した際に頭を強く打ち、意識不明の重体となられ、その後に亡くなられたと聞き及んでおります。また、この事故では、現場は一方通行の直線道路で、男子生徒が前をよく見ていなかったという報道もなされています。

 県内では、自転車と歩行者による事故が本年一月以降七件発生しており、過去五年間では五件以上ないことから、例年に比べハイペースで事故が発生しています。

 近年、スマートフォンを操作しながらの運転や右側通行など、基本的な交通マナーに対する意識が希薄になっていると感じています。また、イヤホンを耳につけて音楽などを聞きながら運転する人を見かけますが、周囲の音が聞こえないために状況把握がおくれ、重大事故につながる危険性が高いと思われます。

 また、岐阜県道路交通法施行規則では、運転中の携帯電話の使用禁止等、自転車運転において守るべき事項を定め、違反した場合は道路交通法に基づき罰則が科されることになっていますが、利用者の遵法の意識は必ずしも高くはありません。

 このような中、全校生徒の約九五%が通学に自転車を利用している県立加茂高等学校を初め、県内公立高校六校では、自転車乗車中の安全とマナーの向上のため、学校独自の自転車運転免許制度を導入し、地域の関係機関の協力を得て、生徒の交通安全に対する意識の向上に高い成果を上げていると聞いております。こうした取り組み事例を他校へ普及するなど、学校現場における交通事故防止に向けた取り組みの一層の推進が必要と考えます。

 自転車による衝突の衝撃は相当大きいものであることは、事故の状況から明らかであります。当然のことながら、交通事故においては自身が被害者になることも踏まえ、自転車は乗り方等によっては時として危険な乗り物であるとの認識のもと、改めて交通マナーの徹底が必要と考えます。

 そこで、まず教育長にお尋ねします。

 通学等で自転車を利用する機会の多い中学生・高校生に対する指導等の状況と、事故防止に向けてどのように取り組んでいかれるのか、お伺いします。

 また、県警察における事故防止対策の強化について、警察本部長にお伺いいたします。

 これで二回目の質問を終わります。



○議長(洞口博君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) まず、岐阜県の強靱化計画の策定に関する御質問がございました。

 ちょうど今回、まさに本県が県民の安全確保に向けて対応しなければならない大きな課題の一つである火山噴火が発生したという、この時期になったわけでございます。

 御嶽山が今回のような入山規制、すなわち噴火警戒レベル三に達したのは昭和五十四年以来、実に三十五年ぶりの事態でございます。本県としては、これまで地元の下呂市、高山市、そして岐阜地方気象台とともに、「御嶽山火山性地震等防災対策連絡会議」を設置して、いざというときの災害対応マニュアルとして御嶽山火山防災マップを作成し、地域住民等に配布してきております。

 今回多くの死傷者が出たところであり、改めて一層防災体制を強化していかなければならないことを痛感した次第でございます。

 さて、御質問のありました計画検討の状況でございますが、まず本県の地域特性や、想定され得る最悪の災害リスクの洗い出しを行っております。一例を申し上げますと、本県においては、軟弱な地盤の平地部や山間狭隘部の河川沿いに人口が集中しておりまして、災害による被害規模が大きくなることが危惧されております。また、砂防指定地面積が全国一位など、危険箇所が多数存在しております。南海トラフ巨大地震以外にも、県内には百を超える活断層が確認されておりまして、内陸直下型地震の発生も懸念されるわけであります。さらに、今回のような御嶽山を初めとする五つの活火山の噴火、そして中濃・東濃地域では亜炭鉱廃坑の大規模陥没が危惧されるところでございます。

 現在は、こうしたリスクを踏まえた上で、本県において起きてはならない最悪の事態の設定と、脆弱性の評価の検討を進めているところでございます。

 例えば、内陸直下型地震で最も大きな被害が予想される養老・桑名・四日市断層帯地震では、最悪の場合、建物被害が全壊、半壊を合わせて十八万一千戸、死者は三千百人、負傷者は二万六千人、避難者は二十四万一千人と想定されておりまして、これらは決してあってはならない事態というふうに位置づけております。そして、この事態を回避するためには、全国水準を下回っている住宅の耐震化率を向上させるよう、耐震化の促進に一層取り組む必要があるとしております。

 また、本県は、大規模で広範囲にわたる土砂災害の発生が懸念されるほか、活火山の噴火による噴石や溶岩流、そして堆積した火山灰等が流れ下る土石流などが想定されることから、これらによって集落等が壊滅するという事態は決してあってはならないものと考えております。こうした事態を回避するためには、まず土砂災害警戒区域の指定を早急に一〇〇%にしていく必要があるとしているところでございます。

 現在、こういった行政による施策の評価は一通り終えておりますが、引き続き民間サイドの取り組みも含めて、県全体としての評価を今月中にまとめることとしております。その上で、推進すべき具体的な施策や不足している取り組みを詳細に検討した上で、年内には岐阜県強靱化計画の素案をお示ししたいというふうに考えております。

 この計画策定に当たりましては、「岐阜県強靭化有識者会議」で幅広く意見を伺いながら進めておりますが、その第一回が九月十六日に開催されております。会議では、ただいま申し上げましたような県としての検討状況をお示しし、御議論をいただきました。

 そこでは、「住宅の耐震化について、耐震診断は進んでいるが、耐震工事は進んでいない」「土砂災害対策として山林の整備も検討してもらいたい」「清流の国づくり憲章の「知・創・伝」は防災にも通ずる。災害に対する正しい知識を身につけ、災害をイメージし備えること、災害の教訓を伝承することが大切」「人口減少社会の中で、地域力の維持をいかに図るかが重要」等々、多くの意見をいただいております。

 今後とも、岐阜県強靱化計画の素案の取りまとめに向けて、節目節目で御意見を伺っていく予定でございます。

 次に、土砂災害対策でございます。

 本県では、平成十四年に国が公表した土砂災害危険箇所一万三千八十三カ所を上回る一万五千十五カ所の土砂災害警戒区域の指定を予定しております。本年八月末時点では、その九八%に当たる一万四千七百二十二カ所の指定を終えております。指定に際しましては、住民説明会を開催し、土砂災害の恐ろしさ、土砂災害警戒区域の範囲や避難の重要性について十分説明をするとともに、住民の皆様からの意見も丁寧にお聞きしながら進めてきたところでございます。

 県としては、残る二百九十三カ所の土砂災害警戒区域予定地区についても鋭意地元説明会を開催しておりまして、年内にその八割の指定を目指し、残り二割についても今年度中に指定できるよう手続を進めております。

 土砂災害警戒区域の指定後においては、今度は市町村において、土砂災害警戒区域や避難所を示す土砂災害ハザードマップの作成、配付が義務づけられております。現在、県内でハザードマップを全域に配付している市町村は、対象となる三十四市町村のうちの二十八市町村、一部の地域に配付しているのが五市町、本年十月中に一部の地域に配付を予定しているのが一市という状況でございます。県としては、指定後速やかにハザードマップを作成し、全地域の住民に配付するよう指導しているところでございます。

 また、県においては、平時における住民の危機意識向上のため、郵便番号の入力で簡単に土砂災害警戒区域が確認できるウエブサイト「ぎふ山と川の危険箇所マップ」を昨年六月から運用しております。さらに、実際の降雨時において、時々刻々と変化していく土砂災害発生の危険度とその範囲を知っていただくための「土砂災害警戒情報ポータル」も平成十九年から運用しております。

 一方で、広島市における大規模な土砂災害を受け、より一層の住民への周知が必要になっております。この九月二日には、国から市町村に対して土砂災害警戒区域及び未指定地域の土砂災害危険箇所の緊急周知を行うよう要請がございました。これを受けて、県内市町村ではハザードマップの各戸配付やホームページ掲載等により、土砂災害警戒区域等を再度周知したところでございます。さらには、県からも市町村に対して、自治会単位の集会で直接住民に土砂災害警戒区域や避難場所を再確認してもらうよう要請いたします。

 あわせて、県においても、先ほど申し上げた「ぎふ山と川の危険箇所マップ」の活用をテレビのデータ放送、フェイスブックや県広報紙などで改めて周知しているところでございます。今後とも、県と市町村とが連携して、住民の危機意識の向上に取り組んでまいります。

 次に、避難勧告の改善ということでございます。

 この八月の豪雨では、広島県の土砂災害を初めとして、全国各地で自然災害が相次ぎ、避難勧告発令のタイミングなどが課題として指摘されております。このため、本格的な台風シーズンを控え、これまで九月五日、二十二日の二回にわたり県内全市町村の防災担当課長にお集まりいただき、意見交換を行ってまいりました。

 県としては、避難勧告等の発令などについて、国の新しいガイドラインに沿って見直しを行うよう、これまでも市町村に働きかけてまいりましたが、これまでのところ必ずしも一致した対応がとられていないという状況になっております。例えば国のガイドラインで、土砂災害警戒情報が発表されたときには避難勧告を発令する、また災害対策本部体制をとるというようにされているわけでございますが、県内対象三十四市町村のうち、実際に避難勧告を発令することとしているのは二十三市町、災害対策本部体制をとることとしているのは、わずかに十四市町にとどまっております。

 また、新たな基準による指定緊急避難場所、あるいは指定避難所の指定につきましても、四十二市町村のうち、指定緊急避難場所が二十三市町村、指定避難所が二十九市町村の対応にとどまっております。このため、県内全市町村の対応状況を一覧表にして市町村にお示しをし、改めて新ガイドラインに沿った見直しを徹底することとしております。

 また、特に過去の経験から、高山市の江名子町や八百津町など避難の必要性の高い地域については、重点的に安全な避難場所を緊急確保するよう依頼しております。

 また、あわせて豪雨や台風到来時にとるべき行動を時系列的に整理した防災行動計画、いわゆる「風水害タイムライン」の試行版を県として作成、配付し、市町村に対し積極的な活用をお願いいたしました。この中では、避難所の開設準備や避難勧告発令などのタイミングについても明確にしているわけでございます。今後、この運用状況を踏まえながら、さらに充実してまいりたいと考えております。

 一方、市町村からは、住民の方々がこれまでの経験の範囲内で危険性を判断してしまい、最近の未曽有ともいうべき局所集中豪雨に対し、迅速かつ確実な避難行動につながらないといった住民意識の問題、あるいは避難勧告の発令区域をもう少し絞り込めないかといった課題が提起されました。

 これらにつきましては、先ほど御答弁いたしましたように、引き続き住民の危機意識の向上に取り組むとともに、土砂災害警戒区域を踏まえた避難勧告の発令区域をあらかじめ特定しておくよう徹底してまいります。

 また、県の「ぎふ土砂災害警戒情報ポータル」のサーバーにアクセスが集中し、つながりにくくなるという御意見、あるいは支流等水位計のない県管理河川へ水位計を設置してほしいなどの要望もございました。

 土砂災害警戒情報ポータルは、来年度出水期までのシステム改修を進めているところでございます。また、水位計の設置につきましては、来年度より緊急性の高いところから順次設置してまいりたいと考えております。

 もう一つ、危険ドラッグについてのお尋ねがございました。

 この危険ドラッグ、法律で規制しても、類似した構造、作用を持つ新たな薬物が次々と出回ると、こういう状況にございます。このため、新たな危険ドラッグに対し、法の指定を待つことなく県独自で速やかに規制できる体制をつくる必要があり、既に六都府県において条例による規制を行っております。

 本県においても、昨年までの過去三年間で五十一件、本年に入りましても六月末時点で十一件の危険ドラッグ使用に伴う緊急搬送が発生しております。こうした事態を踏まえ、本議会に岐阜県薬物の濫用の防止に関する条例案を上程させていただいたところでございます。

 本県の条例案では、知事が指定した薬物の販売や使用等の禁止、禁止行為を行った者に対する警告、警告に従わない者への販売中止命令の規定を設けるとともに、違反者に対し罰則を科すこととしております。また、販売店舗等への立入検査権限を、知事部局職員に加え警察職員にも付与することとしております。これらにより、規制された薬物の県内での流通の抑止、警察職員の立入検査による監視体制の強化などの直接的な効果はもちろんのこと、危険ドラッグに対する啓発効果も期待できるというふうに考えております。

 さらに、県としては、条例による規制に加えまして、危険ドラッグの早期発見に向けて、県保健環境研究所に専用の分析機器を導入して検査体制の強化を図ってまいります。また、警察等の関係者間で連携して販売店舗の監視を行うとともに、専用の通報窓口を設定して、監視活動に活用してまいります。

 加えて、危険ドラッグの使用者が多い青少年層を対象に、例えばFC岐阜と連携した啓発活動や、薬物乱用防止出前講座などに取り組んでまいります。



○議長(洞口博君) 健康福祉部長 石原佳洋君。

    〔健康福祉部長 石原佳洋君登壇〕



◎健康福祉部長(石原佳洋君) 国民健康保険の見直しについて、まず見直しに伴う課題についてお答えいたします。

 全国の国民健康保険の現状を見ますと、実質的な赤字が毎年約三千億円発生する財政構造が最大の課題であり、本県においても、平成二十四年度の実質赤字は約十七億円となっております。これを解消するために、全国知事会では、国が一刻も早く財政支援拡充の具体策を示すよう強く要請しているところであります。

 一方、都道府県と市町村の役割分担については、財政運営は都道府県、保険料の賦課・徴収と保健事業は市町村が担うことが示されました。県が保険料収納必要額を算出し、各市町村には県に納める分賦金を提示することとされておりますが、県内の市町村の間では保険料に約一・五倍の格差が生じていることから、市町村間で三パターンある保険料算定方式を統一すること、及び被保険者の年齢構成や医療提供体制の違いよる医療費水準の格差、被保険者の所得水準の格差を調整することにより、県内市町村の保険料の平準化を進めることが課題であると考えております。

 次に、今後の市町村との連携についてでございます。

 今回の国民健康保険の見直しについては、「国保広域化等支援方針検討会議」において、既に市町村と協議を開始しており、市町村からは、県が財政運営を担うことを想定して、各市町村が県に納める分賦金を試算してほしいといった要望をいただいております。

 県としては、速やかに市町村間で現在三パターンある保険料算定方式のそれぞれで計算を行い、その中から分賦金を算出するための最も格差の小さい標準的な保険料算定方式を選択し、市町村へ提示して議論していきたいと考えています。

 その上で、分賦金の試算を行い、その結果を踏まえて市町村規模を考慮した保険料収納率目標を提示しながら、市町村間の保険料の平準化に向けた具体的な協議に入っていきたいと考えております。



○議長(洞口博君) 教育長 松川禮子君。

    〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 自転車等交通事故対策に関して、中学生・高校生に対する指導等の状況と事故防止策についてお答えします。

 今年度の中高生がかかわる自転車交通事故は六十件以上発生しており、交通安全指導の徹底が必要であると考えております。

 これまでも、警察署等の協力を得て、各学校で交通安全に関する指導を実施してまいりました。また、中学校では生徒自身が通学路の危険箇所を確認する安全マップを作成しており、高校では生徒のボランティア組織であるMSリーダーズが、事故の起こりやすい交差点などで自転車の安全運転を呼びかける活動を行っています。

 今後は、自転車安全運転チェックシートを新たに作成し、十月から全ての中学校と高校で安全点検を実施してまいります。この点検項目には、交差点での安全確認、スマートフォンやイヤホンの使用禁止のほかに、事故被害者への賠償責任についても示し、自転車運転に係る基本マナーの定着と向上を図ってまいります。

 さらに、自転車運転免許制度の取り組みについても、各学校の管理職を対象とした学校安全に関する講習会で紹介するなど、生徒の自転車による事故の防止に努めてまいります。



○議長(洞口博君) 警察本部長 岡 真臣君。

    〔警察本部長 岡 真臣君登壇〕



◎警察本部長(岡真臣君) 県警察との関係では、危険ドラッグ対策の関係と、自転車事故防止対策に関係しまして何点か御質問をいただいておりますので、順次お答えを申し上げさせていただきたいと思います。

 まず危険ドラッグの所持・販売の摘発や、その防止に向けた取り組みについてお答えいたします。

 御指摘のとおり、危険ドラッグにつきましては大きな社会問題となっており、その対策には、県警察といたしましても重要課題として取り組んでいるところでございます。

 昨年は、県内の危険ドラッグ販売店四店舗に対する取り締まりを実施いたしまして、薬事法違反、麻薬及び向精神薬取締法違反で検挙し、うち二店舗につきましては廃業しております。また、本年に入りましてから、残りの二店舗についても廃業に至っているところでございます。

 県警察といたしましては、今後も、この種事案を認知いたしました場合には、積極的な事件化に努めるとともに、より客観的な事実の収集を図り、適切な科刑が得られるように努めてまいりたいと考えているところでございます。

 防止に向けた取り組みにつきましては、県など関係機関と連携をいたしまして、販売店に対する指導を行うなどの監視を行うとともに、各種会合や会議における講話、小中高等学校や大学における防犯講話を通じまして、危険ドラッグの危険性を周知するなど啓発を図り、危険ドラッグの乱用防止に努めてまいります。

 次に、危険ドラッグが関係する交通事故発生時の対応と、事故防止に向けた取り締まりの強化についてお答えいたします。

 県内における危険ドラッグが関連する交通事故につきましては、昨年一件、本年も一件発生しているところでございます。県警察といたしましては、交通事故を起こした運転者に対しましては、道路交通法違反や自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律の法律違反ということで現行犯逮捕するなど、厳正な捜査を行ってまいりたいと考えております。

 また、異常な走行を繰り返すなど危険ドラッグ使用が疑われる運転者に対しましても、あらゆる道路交通法令の適用を視野に入れた厳正な取り締まりを推進して検挙に努め、迅速・的確な行政処分を実施して、道路交通の場から早期に排除してまいりたいと考えているところでございます。

 次に、自転車に対する事故防止対策の強化についてお答えいたします。

 県警察といたしましては、「岐阜県警察自転車対策総合推進計画」を策定しておりまして、この中で三本柱といたしまして、ルールの周知と安全教育、指導取り締まり、通行環境の整備、これを柱といたしまして、自転車事故の防止に取り組んでいるところでございます。

 具体的には、第一のルールの周知と安全教育に関しましては、自転車シミュレーターの活用やスタントマンによる自転車教室など参加・体験型の安全教育を実施いたしますなど、あらゆる機会を通じて周知徹底に努めております。また、御指摘がございました自転車運転免許制度に関しましても、現在、高等学校のみならず、小・中学校や、あるいは他の地域への普及促進ということにも努めているところでございます。

 指導取り締まりにおきましては、通学時間帯を中心に街頭指導を強化するとともに、指導警告に従わずに運転を継続する悪質・危険な違反者については、検挙措置を講じているところでございます。

 第三の通行環境の整備につきましては、これは道路管理者等との連携が必要になってまいりますけれども、自転車通行帯の設置など通行環境の整備促進に努めているところでございます。

 今後も、これらの施策を着実に推進するほか、平成二十七年六月までに施行される予定となっております「自転車の悪質・危険な運転者に対する講習制度」という制度がございますけれども、こういった制度が施行されましたならば、こういったことを効果的に運用し、さらなる総合的な自転車の交通事故抑止を強化してまいりたいと考えているところでございます。



○議長(洞口博君) 三十四番 村下貴夫君。

    〔三十四番 村下貴夫君登壇〕



◆三十四番(村下貴夫君) 次に、活力ある地域づくりについて、二〇二〇年度の東海環状自動車道全線開通を見据えた項目を中心に、五つの項目について質問いたします。

 まず、東海環状自動車道西回り区間の整備促進についてお尋ねします。

 東京オリンピック・パラリンピックが開催され、県が東海環状自動車道の全線開通を要望している二〇二〇年度は、県の将来の発展を展望する上で大きな節目の年であります。

 本年度から始まった「清流の国ぎふ二〇二〇プロジェクト」において、東海環状自動車道西回り区間の整備は、成長分野等の企業立地や交流人口の拡大に向けた本プロジェクトの根幹となる重要な事業であり、国際競争力の強化、国土強靭化・防災面への大きな効果も同時に期待されます。

 しかしながら、本自動車道の県内における今年度の当初予算は約三百四億円でありますが、残事業費が非常に多く、県の試算によりますと、期限内に完成するには、今後平均して毎年今年度予算の倍額程度の事業費の投入が必要と聞いております。

 また、西回り区間には、トンネル十本、一級河川揖斐川、根尾川等を渡河する大規模橋梁が計画されているなど、今後事業費のピークを迎えるため、今後の実工程を考慮した場合には、国に対して早期に事業費の大幅な引き上げを求めるなど、事業の進捗を加速すべきと考えます。

 そこで、二〇二〇年度の全線開通に向けて必要な事業費の確保など、今後の事業促進に向けてどのように取り組まれるのか、知事にお伺いいたします。

 次に、戦略的な企業誘致の推進についてお尋ねします。

 平成二十五年の本県の製造業における工場立地動向は、立地件数は二十六件で全国十二位、立地面積が五十二ヘクタールで全国五位と高い水準を維持しています。

 一方で、好調な企業立地の結果、分譲可能面積は二カ年続けて減少傾向にあり、沿線における将来を見据えた工業団地の開発と戦略的な企業誘致の取り組みが課題となっています。

 県が二〇二〇年度に全線開通を要望している東海環状自動車道は、東回り区間開通後の沿線地域では工業団地開発と企業立地が急速に進みました。企業立地が進んだ背景には、自動車産業の中心地域である豊田市や、愛知県の製造業の中心地域である小牧市など、日本最大のものづくり地帯である中京圏との移動に要する時間が短縮されたことや、企業が進出するための条件がよいインターチェンジ周辺において丘陵地が多く、農地や市街地を避けての工業団地開発が比較的容易であったと考えられています。

 三重県北勢地域や関西圏とつながる西回り区間においても、相当程度の新規企業立地に向けたニーズがあると推察されますが、一方で、西回り区間の地域は県下最大の農業地帯と重なっており、市街地以外で平坦な土地はほぼすべてが農業振興地域となっているのが現状であり、このため、適切な開発面積の確保には一定の農地を転用する必要がありますが、厳しい条件が付されているため、工業団地の開発が停滞していると聞いております。こうしたことから、西回り区間の開通を見据え、企業誘致の促進と地域産業の振興を図るには、農業と商工業開発の適切なバランスのもと、他の地域よりも農地転用を柔軟に認める仕組みづくりも必要と考えます。

 人口減少、少子・高齢化が進展する中、東海環状自動車道の全線開通やリニア中央新幹線など広域的交通インフラの整備を見据え、この機会を逃すことなく、それらの沿線における新規工業団地開発を行い、交通の利便性を生かして成長産業及び関連する企業を積極的に誘致し、県内各地域における産業振興と雇用創出を図るべきであります。

 そこで、知事にお尋ねします。

 県下の企業誘致の現状と課題は。また、農地転用等各種規制の緩和も含めて、地域の特性を生かした戦略的な企業誘致の推進に向けた支援策の強化についてお尋ねします。

 次に、東海環状自動車道の全線開通を見据えた観光振興についてお尋ねします。

 交通インフラの充実により移動時間が短縮されることから、旅行期間内に複数の観光地を周遊することが容易となり、観光消費額の拡大が期待できるのではないでしょうか。

 一方で、東海環状自動車道西回り区間においては、交通アクセスが向上することによって、三重県、滋賀県を初め関西方面への県内観光客の流出やストロー現象により県内観光地が通過するためだけになってしまうと危惧しております。また、従来から、本県を訪れる国内観光客の多くを日帰り観光客が占めており、日帰り観光の範囲が拡大することにより、県内の観光消費額が減少するというマイナス効果も考えられます。

 現在、県では、関ケ原古戦場の観光地としての活性化に向けて、関ケ原町と共同して有識者会議を設置し、海外古戦場の成功例も取り入れながら、観光資源の魅力向上についての議論を開始したと聞いています。

 県内には、関ケ原古戦場のように、潜在的なポテンシャルを生かしきれていない観光資源が数多くあり、それら個々の観光資源の魅力の向上に向けた取り組みも必要であります。それと同時に、交通ネットワークの充実による本県へのアクセス性・回遊性の向上を最大限に生かす視点も考える必要があります。

 西回り区間沿線に当たる県西南濃地域の市町は、歴史的・地理的につながりが深く、また現在でも交流のある滋賀県東部や桑名市、さらには今後西回り区間の開通により高規格幹線道路で初めてつながる、いなべ市など三重県北勢地域まで含めた観光地を周遊できる観光ルートの開発など、広域的な観光振興が必要と考えます。

 そこで、知事にお尋ねします。

 東海環状自動車道の全線開通など、交通ネットワークの充実を見据え、県内主要観光地の魅力向上と、近隣県の観光地を含めた周遊できる観光プランの立案など、取り組みの強化についてお伺いいたします。

 次に、県営公園の再生に向けた取り組みについてお尋ねします。

 県では、県営公園の中でも集客力の高い世界淡水魚園、養老公園、平成記念公園日本昭和村、花フェスタ記念公園の四つの施設のうち、世界淡水魚園を除く三つの施設で、昨年度の入園者数が過去五年間のピーク時に比べて軒並み減少しています。このような背景には、経年による施設の老朽化、ピーク時における駐車場不足など受け入れ体制の不備、施設そのものの魅力の低下のほか、利用者ニーズの多様化や利用者の季節変動が大きいことなどさまざまな要因が考えられます。

 東海環状自動車道の全線開通のほか、来春に迫った北陸新幹線の金沢までの延伸、着工予定のリニア中央新幹線など、県を取り巻く交通ネットワークの充実が進む中、観光入り込み客の拡大に確実に結びつけることが必要であります。

 折しも養老町では、年号が養老に改元された西暦七一七年から千三百年という節目を迎える二〇一七年を目標に、町の貴重な歴史や地域資源を有効に活用した夢あるまちづくり事業を進めていくための指針となる新生養老まちづくり構想を策定し、養老公園で養老改元一三〇〇年祭を開催するなど、町の活性化に取り組もうとする機運が高まっています。

 また、県では、平成七年度に開催した花の博覧会「花フェスタ95」から二十周年を迎えるのを契機に、来年度に花フェスタ記念公園において「花フェスタ二〇一五ぎふ」を開催すると聞いています。

 県営公園は一つの観光資源であるとともに、それを有効活用し、地域や市町村の観光資源との連携を強化することにより、経済波及効果や地域の活性化を生み出すことにもつながります。

 こうしたことから、県内の主要観光資源である県営公園の再生に向けたハード整備・ソフト事業両面の重点的な取り組みが必要であります。また、単に公費を投入するのではなく、指定管理者制度の適切な運用による安定した施設運営も考慮しなければなりません。そのためには、施設ごとの課題を洗い出し、今後の目指すべき姿と再生に向けた中・長期的な取り組みの方向性を明確にするなど、戦略的な取り組みが求められています。

 そこで、知事にお尋ねします。

 観光入り込み客数の拡大に向け、主要な四つの県営公園ごとの課題や今後の目指すべき姿をどうお考えですか。また、公園再生に向けた取り組みの強化についてお伺いいたします。

 次に、岐阜県成長・雇用戦略の展開についてお尋ねします。

 長期にわたって経済低迷が続く中、政府は成長への道筋を示すため、平成二十五年六月に新たな日本の成長戦略として「日本再興戦略」を策定。そして、経済の好循環を一過性のものに終わらせず、持続的な成長軌道につなげるべく、本年六月に「日本再興戦略改訂二〇一四」を閣議決定しました。

 現在、我が国が直面している人口減少、超高齢化の進展は、県経済を将来にわたって持続的かつ安定的な成長軌道に乗せるためにも、克服しなければならない重要な課題となっています。こうした中、県においても国の成長戦略と歩調をそろえ、各種経済対策を活用しつつ、県の実情に応じた的確な施策を展開することが必要であります。

 県では、県経済の発展、雇用拡大を目指すために、今年度から「岐阜県成長・雇用戦略」をスタートし、企業誘致、観光の基幹産業化などに重点的に取り組むこととしています。また、七月には、経済産業省において中小企業の経営支援に携わった経験のある藤野琢巳氏を新たに商工労働部長に迎え、推進体制を強化したところです。

 改訂された国の成長戦略においても、中小企業等の再生が重点課題に挙げられており、本県の企業の九九%を占める中小企業の活性化に向けた手腕が期待されているところであります。

 そこで、商工労働部長にお尋ねします。

 これまでの国での経験を踏まえ、「岐阜県成長・雇用戦略」をどう考えるのか。また、今後具体的にどのように戦略を進めていかれるのか、お伺いいたします。

 これで三回目の質問を終わります。



○議長(洞口博君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 東海環状自動車道につきまして三点、それから県営公園の再生について一点御質問がございました。

 まず東海環状自動車道でございますが、これは申すまでもなく中京圏の国際競争力の強化、あるいは国土強靱化という観点から極めて重要な道路でございます。

 また、本県では、東京オリンピック・パラリンピックが開催される二〇二〇年を節目として、「清流の国ぎふ二〇二〇プロジェクト」を推進しているところでございまして、同じ二〇二〇年の東海環状自動車道の全線開通は、成長分野の企業立地、交流人口の拡大に向けた重要な事業であるというふうに考えております。

 この西回りの整備状況でございますが、国土交通省から、先般、養老ジャンクションから養老インターチェンジ間の開通の見通しが平成二十九年度と示されるなど、全線開通に向けて着実に進められております。今年度におきましては、県内全ての市町で用地取得が進められており、その進捗率は面積ベースでいいますと約八割というところまで来ております。また、工事につきましては、この十月末に本巣市内でも本体工事の着工式が予定されるなど、さらに本格的に展開してまいります。

 一方、全線の完成に向けては、県の試算では、平成二十七年度以降で約三千億円の事業費が必要というふうに見込まれております。また、延長五キロメートル近い長大トンネル、あるいは揖斐川、根尾川を渡河する大規模橋梁などの工事も含めて、県が要望している平成三十二年度全線開通までの実工程を考慮しますと、来年度以降、事業費の大幅な引き上げを行わなければなりません。このため、今後ピーク時には今年度の三百四億円を大幅に上回る、六百億円を超える事業費を年間で確保する必要があるということでございます。

 こうした中、沿線市町の首長さん方とともに、数度にわたって国土交通大臣と直接面談をさせていただきました。全線開通に向けた大幅な事業費の引き上げと財源確保、区間ごとの供用目標年度を示した上での順次供用を強く要請したところでございます。県としては、今後とも、インターアクセス道路の整備に努めるとともに、あらゆる機会を捉えて国など関係機関に対して強く要請してまいりたいと思っております。

 次に、戦略的な企業誘致ということでございます。

 本県の企業誘致は、今年に入りましても大変好調でございます。本年上半期の製造業の立地件数は、県の調査では二十六件と、昨年同期の十件を大幅に上回っております。特徴としては、恵那市に進出した三菱電機のように、中京圏のみならず、東京に本社がある企業の進出がふえたということが挙げられます。

 さらに、今後戦略的に企業誘致を進めていくためには、まず第一に、企業が求める工場用地をスピード感を持って提供することが不可欠でございます。企業からは、しばしば工場の稼働計画に間に合うよう工場用地を提供してほしいという声をお聞きしております。このため、この八月に「岐阜県企業誘致戦略推進本部」を立ち上げまして、全庁一丸となって個別の案件に即応できるような体制を整備したところでございます。

 第二の課題は、地域の実状に応じた地域資源を十分に活用した企業誘致の展開ということでございます。本年八月には、地域の特性を見据えた産業クラスター形成を図るための「岐阜県企業誘致戦略」を策定しております。今月中にも、準備が整った地域から推進協議会を立ち上げて、このクラスター戦略を具体的に進めてまいります。

 第三の課題は、県内企業の再投資を確実に県内に振り向けてもらうということでございます。このため、今年九月、「企業コンシェルジュプロジェクトチーム」を設置しまして、担当職員が企業を定期的に訪問するなど、移転や拡張の話があった場合には、早い段階から県内の工場用地を検討していただけるように働きかけてまいります。

 最後に、四番目の課題としては、工場用地の開発を行う際に大きな障壁となりますのが、御指摘のとおり農地転用の問題でございます。この点につきましては、国家戦略特区、あるいは地方分権改革の提案として、手続の見直しを国に強く働きかけておりますが、引き続き知事会とも連携しながら、粘り強く取り組んでまいりたいと思っております。

 次に、観光振興でございますが、西回り区間の開通によりまして、三重県はもとより関西方面からの交通アクセスが大きく向上いたします。その結果、国内の観光客はもとより、関西国際空港を利用する外国人観光客のさらなる誘客も大いに期待できるというふうに考えております。

 ただ、その一方で、全線開通により関西方面から飛騨地域への移動時間が大幅に短縮することから、西濃や岐阜地域が通過点となることも危惧されるところでございます。このため、国内はもとより海外においても知名度が高いブランドである関ケ原古戦場を西濃地域における中核的な観光資源として磨き上げたいというふうに考えまして、先ごろ関ケ原町と共同で有識者懇談会を立ち上げたところでございます。歴史研究者、歴史ファン、観光関係者などから御意見をいただきながら、史跡の保存や観光資源としての活用方策など、今後の取り組み方針をグランドデザインとして取りまとめ、関ケ原古戦場の魅力向上に取り組んでまいります。

 このほかにも、西濃地域には養老の滝を初め集客効果の高い観光資源に恵まれております。こうした資源を大きく生かし、市町村と連携して広く西濃地域をめぐる観光のPRを進めてまいります。

 さらには、東海環状自動車道の開通による誘客効果が県全体に波及するよう、後ほど詳しく御答弁申し上げますが、養老公園、平成記念公園、花フェスタ記念公園、世界淡水魚園の県営四公園の再整備と回廊的なつながりを進めてまいります。加えて、隣県たる滋賀県、三重県とも連携した広域的な取り組みも進めてまいります。同時に、交通事業者と連携いたしまして、県をまたがる広域エリアの高速道路が乗り放題となる特別割引プランの造成などにも取り組んでまいります。

 続いて、県営公園の再生ということでございます。

 県営四公園のそれぞれの課題と、目指すべき姿についてお答えを申し上げます。

 まず養老公園は、施設が老朽化していること、店舗が並ぶ滝谷周辺のにぎわいに欠けること、桜と紅葉の時期以外の魅力に乏しいことなどが課題となっております。今後、地元養老町と連携し、滝谷周辺の活性化に向けた協議を進めるとともに、老朽化した施設の改修など園内の再整備に取り組み、年間を通じて養老の滝や養老天命反転地などの特色ある観光スポットやスポーツを楽しめるような公園を目指してまいりたいと考えております。

 花フェスタ記念公園は、世界有数のバラ園ならではの魅力を生かしつつ、園内の回遊性の再構築や、木と花を介した多様な交流の場の創出などにより、年間を通して多くの方に楽しんでいただける公園を目指します。

 世界淡水魚園につきましては、テーマパークの年間入場者数としてみますと、東京ディズニーリゾート、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、ナガシマリゾートに次いで全国第四位と、大変に健闘しております。このところ入園者数はさらに増加しており、順調な運営が行われているものと認識しております。今後はさらに公園の魅力を高めリピーターをふやすなど、一段と入園者の増加を図っていきたいと考えております。

 最後に、平成記念公園は、東海環状自動車道に隣接するという地の利にもかかわらず、他の公園と比較して入園者数の減少幅が特に大きいことから、まずは公園のコンセプトが利用者のニーズに合っているのかどうかなど、今後の公園のあり方そのものについて検討してまいります。

 以上の視点を踏まえまして、県営四公園について、まずは公園の魅力向上のための再整備や、老朽化した施設の改修を行ってまいります。具体例を挙げますと、養老公園では、養老改元一三〇〇年祭をにらんだ園内再整備として、案内板や園路の手すりなどを整備するほか、子どもの国の遊具の更新、養老天命反転地の修繕などを行い、公園全体の魅力向上を図ります。

 花フェスタ記念公園では、来年の「花フェスタ二〇一五ぎふ」の開催までにバラの遊歩道などを整備し、園内の回遊性を高め、園内の各施設を十分楽しんでいただけるようにするとともに、木や水を生かした新たな子供の遊び場の整備なども行ってまいります。

 一方、ソフト面でも、PRの強化、イベントの充実、アンケートによる利用者動向調査といった観光誘客推進事業に取り組んでいるところでございます。

 また、養老公園及び世界淡水魚園は、来年度からの次期指定管理者の指定に当たりまして、指定管理期間を五年から七年に延ばすことで安定した施設運営を図り、指定管理者による創意工夫を生かした取り組みや設備投資を促すこととしております。さらに、これらの取り組みをより戦略的に推進するため、県の組織体制の充実もあわせて検討しているところでございます。

 御案内のように、この四公園は、東海環状自動車道など高速道路の沿線に位置しております。二〇二〇年までの東海環状自動車道全線開通を見据え、これらの公園がいわば「清流と花の回廊」の中核的な施設となるように、地元市町など関係者と連携し、その活性化に取り組んでまいります。



○議長(洞口博君) 商工労働部長 藤野琢巳君。

    〔商工労働部長 藤野琢巳君登壇〕



◎商工労働部長(藤野琢巳君) 岐阜県成長・雇用戦略の展開についてお尋ねがございました。

 昨年度策定されました「岐阜県成長・雇用戦略」は、本県経済を将来にわたり牽引する成長産業を質・量ともに充実させるために、政策資源を重点的に投入すべき分野や取り組みの方向性を示したものでございます。県内のさまざまな地域資源の有効な活用を通じて、内外の活力を呼び込むべく、地域の実情に即した具体的な対応を定めたものとして、本年六月に改定された国の「日本再興戦略」を先取りした取り組みだと考えております。

 今後の戦略の着実な実現には、御指摘のありましたとおり、県内企業の九九%、製造品出荷額では六割以上を占める中小企業の皆様の活躍が不可欠であります。

 県内中小企業が、質の高い商品や技術の開発、県外・海外への販路の開拓、新分野・新事業への参入、女性の活躍促進や若者の処遇改善に向けた環境整備などに果敢にチャレンジしていただくことを、私がこれまで国で携わってきた中小企業支援に向けた制度も活用しつつ支援し、戦略の着実な実現に邁進してまいります。



○議長(洞口博君) 三十四番 村下貴夫君。

    〔三十四番 村下貴夫君登壇〕



◆三十四番(村下貴夫君) 次に、清流環境の保全と強い農林業づくりについて、三つの項目について質問いたします。

 まず、長良川流域の世界農業遺産認定についてお尋ねします。

 岐阜県の清流の代名詞であり、全国的にも有名な長良川の流域には、伝統的な漁業、農業、文化、土地景観など有形、無形の貴重な財産が多数存在しています。

 県では、長良川流域の貴重な財産を次世代へと継承していくために、七月に長良川流域の世界農業遺産への認定を目指すことを表明し、長良川漁業対策協議会や県、岐阜市、郡上市、関市、美濃市の長良川上中流域四市と関係団体などで構成する「清流長良川の農林水産業推進協議会」を設置し、農林水産省に申請書を提出されました。その国内候補地は、本県を含めて七地域と聞いています。

 世界農業遺産認定制度は、国連食糧農業機関が食と暮らしを支え、すぐれた景観、文化、生物多様性の維持をもたらしてきた世界的にも重要な農業システムを保護し、支援するために創設されたもので、現在認定されている地域は世界十三か国三十一地域、国内では石川県の能登地域など五地域のみであります。

 今回の世界農業遺産の認定に向けた取り組みは、長良川が育んできたアユ漁などの歴史や文化、自然環境を世界にアピールする絶好の機会であり、また県が認定を目指す長良川における里川のシステムは、「清流の国ぎふ」づくりの象徴であるとともに、本県の今後の農林水産業発展の大きな推進力になると考えます。

 そこで、知事にお尋ねします。

 世界農業遺産の認定を目指すことになった経緯と狙いは。また、認定に向けた現在の取り組み状況と、認定された場合にどのように「清流の国ぎふ」づくりに生かしていくおつもりか、お伺いいたします。

 次に、担い手への農地集積・集約についてお尋ねします。

 農業従事者の減少や高齢化が進み、受け手を必要とする遊休農地や耕作放棄地が増加する中で、農業の生産性の向上による競争力の強化は重要な課題となっています。

 このため、政府の成長戦略の一環として、農業構造の改革と生産コストの削減を強力に推進するため、担い手への農地集積・集約化を加速させる農地中間管理機構、いわゆる農地集積バンクによる取り組みが本年四月から全国で開始されたところです。

 本県では、県農畜産公社が中間管理機構に指定され、七月から担い手の募集が開始されたところであり、現在三〇・九%の集積割合を十年後には七八%まで増加させることとしています。

 耕作放棄地は、担い手の減少と高齢化に伴って全国に拡大しており、二〇一〇年の農林業センサスによりますと、本県における耕作放棄地は五千四百九十ヘクタールで、前回調査の二〇〇〇年と比較し、約一千七百ヘクタール増加しています。

 また、二〇一一年に農林水産省が全国の六十五歳から七十歳までの農家約千五百戸を対象に実施した調査では、全体の約七割が「後継者がいない」と回答しており、そのうち約八割が「他人に農地を利用させる意向がない」とし、農家が土地を売りたがらない、貸したがらない傾向が農地の有効利用を阻害していると考えます。ただ、今現在においては、徐々に農家の意向の変化は見られると聞いています。

 農地集積バンクでは、機構が間に入って仲介することにより、貸し手は所有権を保有したまま安定感のある公的機関に農地を貸すことができ、借り手はまとまった土地を借りやすくなるという利点があり、規模拡大を目指す農業法人などが期待を寄せています。

 しかしながら、制度の実効性を高めるには、実務の一部を担う市町村や地域の実情に精通する農業委員会との緊密な連携が必要であり、また中山間地域では田畑の面積が小さく、まとまった規模の農地の確保が困難であるほか、引き受け手となる営農組合も少なく、用水路などの共有施設の管理も必要になるなど、農地の集積・集約には課題も多いと聞いています。

 こうした中、国では使っていない農地の貸し出しと集約を進めることを目的に、遊休農地の課税強化が検討されているところであります。

 そこで、知事にお尋ねいたします。

 制度開始後半年が経過する中、集積・集約の現状と見えてきた課題は。また、今年度の目標と、今後具体的にどのように取り組みを進めていかれるのか、お伺いいたします。

 次に、岐阜県森林技術開発・普及コンソーシアムの設立についてお尋ねします。

 「清流の国ぎふ」づくりを進める県では、本年度、長期的な視点で将来の森林の姿を示す「森林づくり百年構想」の策定に着手し、環境保全林の拡大による生物多様性に配慮した森林づくりや、将来の木材確保のための伐採跡地の再造林など、林業と環境が共存する多様で健全な森林づくりを進めることとしています。

 また、この構想において森林整備の方向性を明確にした上で、二〇一六年度に終期が到来する第二期岐阜県森林づくり基本計画の改定作業に着手すると聞いています。

 一方で、我が国の林業を取り巻く状況は、採算性の悪化、林業産出額・林業所得の減少など多くの課題を抱えております。景気回復の流れが広がりつつあるものの、長期にわたる経済低迷の影響により、林業・木材産業の経営基盤はいまだ脆弱であり、これは本県においても例外ではありません。このため、人口減少社会の到来を踏まえ、林業の成長産業化を実現し、人口減少が進展する山村地域に産業と雇用を生み出す継続的な取り組みが必要と考えます。

 このような中、全国都道府県議員等から構成される「森林・林業・林産業活性化促進地方議員連盟全国連絡会議」においても、地域の実情に即した効率的な森林経営の実施に向けた低コスト技術の開発や定着、技術者の育成に対する各種助成策の拡充・強化などを国に対して要請したところです。

 県では、これまでも森林文化アカデミーや森林研究所において人材育成や技術開発に取り組まれてきましたが、さらなる森林資源の活用や木材供給の拡大を目指し、産学官連携による新たな技術の開発や普及を図るため、「岐阜県森林技術開発・普及コンソーシアム」を九月に設立されたところであります。

 そこで、知事にお尋ねします。

 コンソーシアム設立の目的や具体的な取り組みの内容は。また、どのような効果を期待しておられるのか、お伺いいたします。

 最後の項目は、誰もが活躍できる地域づくりについて、四つの項目について質問いたします。

 まず、スポーツ大会等の誘致状況についてお尋ねします。

 この夏は、スポーツのすばらしさや地域の活力に与える影響の大きさを実感する出来事が数多くありました。まず七月の第八十五回都市対抗野球大会におきまして、大垣市の西濃運輸野球部が初優勝を飾りました。大会後に行われた祝賀パレードには、地元市民を中心に大勢の方が詰めかけ、大会期間中の応援も含めて地域を挙げての盛り上がりを見せたところです。

 また、記憶に新しいところでは、八月の第五十九回全国高等学校軟式野球選手権大会では、中京高等学校軟式野球部が準決勝での延長五十回の死闘を勝ち抜き、二年ぶり七度目の日本一に輝きました。決勝戦当日には、地元校以外の対戦にもかかわらず、歴史的な一戦を一目見ようと大勢の家族連れらが球場に詰めかけ、大会史上最多の五千人を記録いたしました。さらには、夏の全国高等学校野球選手権大会では、大垣日本大学高等学校が甲子園史上最大の逆転勝利をおさめるなど、改めてスポーツには人を引きつけるすばらしい魅力があることを実感するとともに、スポーツ大会の開催が地域に直接的にもたらす効果が絶大であることを認識いたしました。

 プロスポーツの世界では、サッカーJ2のFC岐阜が昨年の成績を上回る勢いで好調な戦いを続けており、観客動員数も増加し、過去三年間の平均入場者数が約四千三百人であったのに対し、今年度は約七千七百人、約七九%増と大幅に伸びております。スポーツ文化が確実に地域に根づきつつあります。

 県では、本年度を「清流の国ぎふ二〇二〇プロジェクト元年」として、五月にスポーツ、観光、市町村、県の関係者による「清流の国ぎふスポーツコミッション連絡会議」を設置して、スポーツ大会や合宿の誘致など、スポーツと観光施策を連携させた地域の活性化に取り組んでいるところであります。今後も、幼児から高齢者、障がい者まで、スポーツやレクリエーションを通じた健康づくり、体力向上まで幅を広げるなど、一層の取り組みの推進が期待されます。

 そこで、知事にお尋ねします。

 スポーツ大会等の誘致状況はどうか。また、大会の開催をどのように地域の活性化に生かしていくおつもりか、お伺いいたします。

 次に、障がい者の一般就労の拡大についてお尋ねします。

 障がい者が、その適性と能力に応じて適切な職業に従事することは、働く喜びや生きがいを見出していくことにつながるほか、一般就労することで、福祉的就労で得る工賃よりも高い賃金を得ることが可能となり、それにより生活の幅が広がります。

 岐阜労働局によりますと、昨年六月一日現在の県内企業の障がい者雇用数は、対前年比七・五%増の四千四百四十九人となり過去最高を更新いたしました。本年の状況は、まだ公表されていませんが、民間事業所における理解が進みつつあることを感じています。

 一方で、障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく法定雇用率二%を達成している民間事業所数は四九%で、半数以下にとどまっております。また、規模別では、五百人から千人未満の事業所が前年に比べ大きく低下しています。取り組みがおくれている事業所の中には、障がい者の雇用方法がわからないために、関心があっても実際の雇用に結びついていない現状があるようです。このような中、県では、本年四月に健康福祉部、教育委員会と連携し、県全体の支援施策を統括するための新たな体制を整備し、障がい者の一般就労の拡大に向けた取り組みを強化したところであります。

 障がい者雇用の受け手となる民間事業所には、さまざまな業種があり、障がい者の就労を促進していくには、具体的な職場や作業内容を想定して進めていくことが重要であります。県内産業においては、製造業や小売業を初め、障がい者雇用の可能性の高いと思われる業種が多く存在していますが、その雇用率は必ずしも高くありません。これは、事業所側の認識不足もありますが、県などの公的な支援情報が的確に届いていないからではないでしょうか。

 また、農産物の加工や販売など六次産業化を目指す農業分野などさまざまな業種で、今後障がい者雇用への可能性が広がることが予想される中、県としても、潜在的に障がい者雇用のポテンシャルのある業種を掘り起し、就労の場を拡大することも必要であります。

 さらに、教育現場では、「子どもかがやきプラン」に沿って特別支援学校の整備が着実に進められており、今後、毎年約四百人の高等部卒業生の就業支援が重要な課題となっております。

 そこで、商工労働部長にお尋ねします。

 現在、障がい者の就労支援を進める上で、庁内各部局とどのように連携を図っているのか。また、特に事業所への働きかけを踏まえ、障がい者の一般就労支援や職場定着支援に向け、具体的にどのように取り組まれているのか、お伺いいたします。

 次に、全国学力・学習状況調査、いわゆる全国学力テストの結果を踏まえた学力向上の取り組みについてお尋ねします。

 去る八月二十五日に県教育委員会が公表した文部科学省の二〇一四年度全国学力・学習状況調査によりますと、県内公立小・中学校の平均正答率は、中学三年生は全科目で全国平均を上回ったものの、二〇〇七年度の調査開始以来、全国との差が最少となりました。また、小学六年生は全科目で全国平均を下回り、一部を除き全国との差が広がっており、いずれも経年では総じて下降傾向にあります。

 全国学力テストとは、義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童・生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図るとともに、学校における児童・生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てることを目的としています。

 このため、県教育委員会では、これまでの全国学力テストの結果分析を踏まえ、課題を改善するためのポイントや、分析結果を生かすため各学校が行うべきことをまとめたリーフレットを作成し、県内小・中学校の全教職員に配付され、また県内各地区で学力向上協議会を開催し、授業の公開や効果的な指導について話し合うなど、児童・生徒の学力の向上の取り組みを行っていると聞いています。

 しかしながら、小学生・中学生ともに全国に比較して平均正答率が徐々に下降しており、学力が低下傾向にあることは明らかであります。もちろん、全国学力テストは県内全ての児童・生徒の学力全てを示すものではありませんが、基礎学力や応用力の定着の状況が客観的に把握でき、学力と学習・生活環境の関連が分析できる点で有効な指標であります。こうしたことから、県教育委員会としても結果を真摯に受けとめるともに、これまでの指導方法が適しているかも含めて、原因を詳細に分析し、学力低下に歯どめをかける抜本的な対策をとるべきと考えます。

 そこで、教育長にお尋ねします。

 全国学力・学習状況調査について、今回の結果をどのように受けとめているのか。また、学校別の成績を公表することは、単に学校の序列化につながるという単純な議論ではなく、点数や順位のほか分析結果をあわせて示すことにより学力向上につながるとの意見もありますが、県教育委員会としての学力向上の取り組みの強化についてお伺いいたします。

 最後に、不登校児童・生徒への対応についてお尋ねします。

 文部科学省の学校基本調査によりますと、昨年度に県内の小・中学校で不登校であった児童・生徒数は、前年比二百四人増の二千三百三十七人で、五年ぶりに増加するとともに、児童・生徒千人当たりの割合も全国平均を上回りました。

 また、割合が全国平均を上回るのは、小学生で十六年連続、中学生で三年連続となり、児童・生徒数が減少する中、昨年度に比べますと不登校者の割合だけでなく、実数もふえていることから、事態は深刻な状況にあります。さらに、登校時に頭痛やめまいを起こす、登校しても保健室にしか行くことができないなど、不登校の一歩手前の子供が多いのも現状であります。

 不登校の背景にはさまざまな理由があると考えられますが、より実効性のある対策のためには、増加要因を詳細に分析する必要があります。例えば、先ごろ実施された全国学力・学習状況調査によりますと、「自分にはよいところがあると思う」「将来の夢や目標を持っている」という項目の数値が概ね全国平均を下回っており、いじめや人間関係のほかに、子供の自己肯定感の低下や無気力感も不登校増加の原因の一つではないでしょうか。

 こうした中、県教育委員会では、県内の全公立中学校区にスクールカウンセラーを配置するとともに、高校には精神科医や臨床心理士等を派遣していると聞いていますが、スクールカウンセラーの質や配置数は適切なのか、支援の手が悩みを抱える子供に確実に届いているのかなど、現状の取り組みについて検証することも大切であります。

 子供が不登校の兆候を見せたときには、初期の対応が重要と言われており、学校が一時的に嫌になっただけで、すぐに復帰するのか、結果的に長期的に不登校になってしまうのかは重要な分かれ道であります。県教育委員会としても、改めて現状に対して危機感を持ち、問題の根本的な解決が急務であると考えます。

 そこで、教育長にお尋ねします。

 小・中学校において不登校者が増加した要因は何か。また、県立高校を含め、現在までの取り組みを検証した上で、今後の実効性ある対策についてお伺いいたします。

 以上、県政各般にわたり質問をさせていただきました。まことに御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○議長(洞口博君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) まず、世界農業遺産について二点お尋ねがございました。

 この世界農業遺産は、次世代に受け継がれるべき重要な伝統的農業・林業・水産業と、それを取り巻く環境などを一体的なシステムとして認定をし、その保全と持続的な活用を図るというものでございます。

 ユネスコの世界遺産が歴史を重視し、過去の遺跡や建造物等の維持保存を目的に認定するのに対し、この国連食糧農業機関−−FAO−−の世界農業遺産は、未来を志向し、地域の発展を目指す持続可能で進化する遺産というふうに言われておるわけでございます。本県の農林水産業も、すばらしい自然や伝統文化と深く結びついており、市町村や関係団体の皆さんとともに県内の農林水産業を改めて見直してみた次第でございます。

 そうした中で、本県の清流長良川とアユを中心とした漁業は、地域の経済や歴史文化と深く結びついた世界農業遺産にふさわしい貴重な財産ではないかということで、この財産を守り、次世代へ継承していくために世界農業遺産の認定を目指そうという機運が盛り上がってまいりました。

 そこで、本年七月に、長良川流域の関係自治体、団体とともに「清流長良川の農林水産業推進協議会」を設立し、「清流長良川の鮎」として申請を提出するに至りました。

 長良川は、人が必要な手入れをすることで清流が保たれている、いわば里川でございます。その清流で育つ長良川のアユをキーワードに、伝統的なアユ漁、アユを育む水環境、流域の歴史文化などを今後も守り育てるとともに、世界農業遺産の認定を目指すことを通じて、「清流の国ぎふ」を世界に発信していきたいというふうに考えておるわけでございます。

 この世界農業遺産の次回の認定は、来年開催されます国連食糧農業機関−−FAO−−の国際会議で決定されるわけでございます。このため、日本の窓口である農林水産省において、国内で申請している七地域の中からFAOへの推薦地区を選定する作業が今進められておるわけでございます。

 九月八日にプレゼンテーションによる第一次審査があり、十月二十日には第二次審査が予定されております。折しも昨日、それから本日の二日間、国の専門家会議の委員の方々による現地調査を現在受けておるところでございまして、協議会メンバーの郡上市、美濃市、関市、岐阜市、あるいは漁協、観光団体などが一体となって「清流長良川の鮎」の重要性を丁寧に説明し、アピールをさせていただいているところでございます。

 世界農業遺産に申請した「清流長良川の鮎」は、まさに「清流の国ぎふづくり」にマッチした内容でございます。この遺産を守っていくためには、アユの生産振興、水環境の保全、歴史文化の継承と、この三つを重点的に進めていく必要があると考えております。

 まず第一点目のアユの生産振興につきましては、既に昨年度から「鮎王国復活プロジェクト」に取り組み、天然アユの増加対策やカワウによる食害防止対策を強化しております。今後さらに放流種苗の増産、長良川あゆパーク(仮称)の整備、アユの輸出などを推進してまいります。

 二点目の水環境の保全対策では、森林・環境税を活用し、水源涵養や生物多様性に配慮した環境保全林をふやす「恵みの森林づくり」を進めるとともに、民間団体の保全活動を支援してまいります。

 三点目の歴史文化の継承では、鵜飼に使う鵜かごや、和傘の部品である傘ろくろなど特殊なたくみの技術を支える職人が大変少なくなってきていることから、森林文化アカデミーを中心に技術の継承や後継者育成に取り組んでいるところでございます。

 県としては、以上の対策に取り組みながら、世界農業遺産認定を「清流の国ぎふ二〇二〇プロジェクト」推進のタイムリーかつ強力な起爆剤としてまいりたいと考えております。

 次に、担い手への農業集積・集約でございます。

 この三月から、農地中間管理機構や市町村、農協と連携いたしまして、担い手となる農家等へ農地中間管理事業の説明を行ってまいりました。七月に農地の借り受けを希望する担い手の第一回目の公募を行ったところでございます。三十一市町で延べ九百二十件、七千六百五十七ヘクタールの借り受け希望がございました。現時点ということで見れば、比較的多くの借り受け希望があったというふうに言えるのではないかと思いますが、平たん地域が七割、中山間地域が三割ということで、地域の偏りもあるわけでございます。

 この結果を受けて、先月十八日の「岐阜県農畜水産業活性化協議会」では、平たん地域の方々からは、「法人経営の規模拡大には有効な制度である」ということで、この農地中間管理事業への期待の声がございました。一方で、中山間地域の方々からは、「中山間地域には担い手がいない」「作業効率が悪く利益が上がらない」などの意見もいただいております。

 一方、公募の結果、担い手となる借り受け希望者が全くいない町村もございました。これは、事業初年度のため、制度が個々の農業者まで十分伝わっていないことに加え、中山間地域を中心に担い手の育成が十分進んでいないことによるものではないかというふうに考えております。農地の出し手への支援策がある一方で、条件が不利な中山間地域の担い手に対し、より実効性のある支援を行うことも必要ではないかと感じたところでございます。こうしたことから、本年度、各農林事務所を中心に、市町村、農協等と連携した推進チームを設置しております。引き続き、これにより本事業の周知を徹底してまいります。

 また、中山間地域を中心に、モデル地区として、既に八つの地区で担い手となる集落営農組織が設立されております。今後もこうした担い手づくりの取り組みを他地域へも波及させてまいりたいと考えております。

 さらに、先ほど申し上げましたように、条件が不利な中山間地域の担い手への支援の強化策について、本県の実情を踏まえ、国へも要望してまいりたいと思っております。

 本県では、こうした取り組みにより、毎年二千五百ヘクタール余りの農地を新たに集積し、十年後には集積率七八%を目指してまいりたいと思っております。

 次に、岐阜県森林技術開発・普及コンソーシアムについての御質問がございました。

 このコンソーシアムは、県内の森林資源を有効活用し、新たな森林技術の開発・普及を図るとともに、技術的な相談に応じる総合的な窓口を担うということで、産学官の連携により先月十九日に発足したものでございます。代表には森林文化アカデミーの涌井学長が就任し、会員には県内外の林業・木材産業の企業や団体のみならず、岐阜大学や国、長野県の研究機関、建設業、金融機関などさまざまな分野から参加を得ているところでございます。

 コンソーシアムの取り組みといたしましては、主に三点でございます。

 第一点目は、本県が抱える課題ごとにテーマを設け共同研究を行うワーキンググループ活動でございます。これにより急峻な地形に対応した架線を使って木材を運ぶ技術開発、高温多湿な気候に適した林業用の安全防護服の開発などさまざまな課題解決に取り組んでまいります。

 二点目は、個々の会員が独自に行う技術開発への支援でございます。会員が県森林研究所の木材乾燥機や、森林文化アカデミーにある木材強度の測定装置等の施設を使って技術開発を行う場合、施設利用料の一部を助成いたします。

 三点目は、研修交流会の開催でございます。会員の知見や技術力の向上、会員相互の情報交換・交流を図るため、技術講習会の開催や、国内外の先進的事例調査を行ってまいります。特に、この十一月に予定しております森林文化アカデミーとドイツのロッテンブルク大学との連携覚書締結を通じて、世界水準の高度な森林技術を会員へ普及させることとしております。

 こうした取り組みにより、林業・木材産業関係者の製品企画力や技術開発力の向上、販路拡大や市場開拓能力の向上が期待されるところでございます。

 さらには、さまざまな分野の会員による連携や新たなアイデアの創出により、本県の豊かな森林が持つ潜在力を最大限に引き出し、林業の成長産業化の実現に直結することが期待されます。

 最後にスポーツ大会の誘致状況でございます。

 御案内のように、スポーツ大会の開催は、県内外から多くの選手や観客が集まり、大会参加と観光もあわせた交流人口の拡大が期待できるわけでございます。また、大会を支えるボランティアや地域住民によるおもてなし活動を通じた地域のきずなづくりの絶好の機会でもございます。さらには、競技を間近で観戦し、その魅力や感動をじかに感ずるとともに、みずからスポーツに触れ、親しみ、健康づくりを進めるきっかけともなるわけでございます。

 スポーツ大会の開催は、こうした多岐にわたる効果が期待できることから、「清流の国ぎふ二〇二〇プロジェクト」の一環として、誘致、開催を通じた地域活性策に取り組んでおるところでございます。具体的には、県が主体となって大会主催者へのアプローチなど誘致活動に取り組むとともに、スポーツ大会の開催や住民のおもてなし活動、清掃活動などを進める市町村への助成も行っております。今年度からは、さらに本格的に誘致を進めるため、スポーツコミッションを設置し、競技団体、観光団体、市町村と連携をして、大会の誘致、開催に集中的に取り組んでいるところでございます。

 そのスポーツ大会誘致状況でございますが、今年度は日本女子ソフトボールリーグ、全日本学生レスリング大会を初め、全日本知的障害者サッカー選手権大会、全国身体障害者グラウンド・ゴルフ大会など、障害者スポーツも含め三十九の国際規模、全国規模の大会を開催する予定でございます。また、来年の全日本マスターズ陸上競技選手権大会、全日本実業団対抗陸上競技選手権大会、平成二十八年の全国レクリエーション大会、平成三十年の全国高等学校総合体育大会の開催が既に決定しております。このほか、平成二十八年にはアジアジュニアボート選手権大会、平成三十一年には日本スポーツマスターズ、平成三十二年のねんりんピックなど、大規模なスポーツ大会の誘致に向け、関係団体、市町村と連携して誘致活動を積極的に展開しておるところでございます。今後とも引き続き大会の誘致、開催を精力的に進めてまいります。



○議長(洞口博君) 商工労働部長 藤野琢巳君。

    〔商工労働部長 藤野琢巳君登壇〕



◎商工労働部長(藤野琢巳君) 障がい者の一般就労の拡大についてのお尋ねがございました。

 まず、庁内部局内の連携についてお答えいたします。

 県では、本年四月に新設した総合就労促進担当次長を中心といたしまして、関係部局と連携し、障がい者の一般就労の拡大に向けた事業を推進しております。例えば、今年度から新たに実施しております障がい者雇用拡大支援事業におきましては、関係機関の連携のもと、障がい者雇用開拓員と特別支援学校の進路指導担当教職員とが共同して、一般就労を希望される個々の状況や希望を把握し、新たな雇用先や職場実習先の開拓を行っております。

 議員御指摘のとおり、農業分野を含めまして障がい者が活躍できる分野はまだたくさんあると考えており、障がい者の一般就労のさらなる拡大に向け、関係部局を通じて関連企業や関係団体に対し積極的に働きかけを行ってまいりたいと存じております。

 次に、事業所に対する障がい者の一般就労支援等の取り組みについてお答え申し上げます。

 法定雇用率未達成事業所を対象にアンケート調査を実施いたしましたところ、多くの事業所から「障がい者の能力がわからず受け入れが難しい」などの回答をいただいたことから、これまで以上に多くの事業所で障がい者の職場体験実習を行うため、チャレンジトレーニング事業につきまして、今回、事業費の増額をお願いしているところでございます。

 また、先進的に障がい者を多数雇用している事業所からは、職場の定着支援には、「障がい者を個別に支援できる事業所内の人材が不可欠である」との意見がございました。このため、来年一月に職場適用援助者養成研修を開催いたします。今後も、事業所が取り組む職場環境整備に対する支援を強化するとともに、障がい者雇用開拓員などを活用し、公的支援策の積極的なPR活動を図ってまいりたいと考えております。



○議長(洞口博君) 教育長 松川禮子君。

    〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 二点御質問いただきました。

 初めに、全国学力・学習状況調査の結果を踏まえた、学力向上の取り組みについてお答えします。

 本年度の全国学力・学習状況調査においては、国語では漢字の読み書きや故事成語の正しい使い方、算数では四則混合計算やグラフの正しい理解を問う問題などが特に全国の平均正答率を下回りました。この結果は、小・中学校ともに、基礎的・基本的な知識や技能を一人一人の児童・生徒が確実に身につけられるまで指導し切れていないことによるものと考えられ、学力向上のための取り組みを指導方法に踏み込んで見直す必要があると受けとめております。

 このため、県内全ての小・中学校を対象として九月二十九日に行った指導改善の説明会では、授業の最後に練習や活用の時間を位置づけて振り返る学習や、下の学年で学習した内容を授業に取り入れて繰り返す学習により、学力の確実な定着を図るなど、具体的な指導方法の見直しを指導いたしました。今後も、一月に実施する県の学習状況調査の結果を通じて、各学校の取り組みの成果を検証し、その結果を踏まえて指導方法の改善を重ね、児童・生徒の学力向上につなげてまいります。

 次に、不登校児童・生徒への対応についてお答えします。

 小・中学校において不登校が増加した要因につきましては、スクールカウンセラーに聞き取った結果によりますと、進級・進学などの環境変化への不適応や、コミュニケーション能力の不足等から、不安等の情緒的混乱や心身の病気を抱えるケースが増加していることによるものと考えられます。

 不登校児童・生徒への対応については、昨年度までに全ての中学校と一部の小学校にスクールカウンセラーを配置しておりましたが、小学校段階で不登校の兆候があらわれることが多いことを踏まえ、今年度から全ての小学校で活用できるよう配置を拡充しました。

 また、県立高校の不登校生徒数はおおむね横ばいの状況ですが、臨床心理士等による巡回対象校をふやし、相談体制を拡充しております。今後は、スクールカウンセラーの資質向上研修の充実により児童・生徒への対応能力の向上を図るとともに、不登校の解消につながった具体的事例を学校の教育相談担当者等を対象とした会議等で共有し、各学校での対応に生かせるように努めてまいります。



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○議長(洞口博君) しばらく休憩いたします。



△午後零時休憩



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△午後一時再開



○副議長(小川恒雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○副議長(小川恒雄君) 引き続き、一般質問並びに議案に対する質疑を行います。十二番 太田維久君。

    〔十二番 太田維久君登壇〕(拍手)



◆十二番(太田維久君) 議長の発言の許可をいただきましたので、通告に従い、県民クラブを代表して質問いたします。

 まず先日、御嶽山の噴火で県内の方を含む何名もがとうとい命を落とされました。謹んで哀悼の意を表します。また、いまだ御不明な方もおられます。対応が迅速にできることを願い、そして救助に当たる自衛隊、消防の方々の安全を願うとともに、またこれから想定される農林業や観光などへの影響、また御嶽山を含む県内の火山の災害対策についても的確な対策がとられることをお願いいたします。

 さて、今回の代表質問では、長期構想とその中間見直しを古田県政のマニフェスト的なものと捉え、進捗状況を踏まえて、現在のさまざまな課題への対応について問いたいと思います。課題ということでは、人口急減社会への処方箋であり、そもそも現在の長期構想が人口減少社会への挑戦というテーマを掲げていたことから、これについてまず知事にお尋ねをします。

 今年五月、元総務大臣の増田寛也氏を座長とする政策提言組織、日本創成会議人口減少問題検討分科会が公表したリストが全国に衝撃を与えました。人口急減社会、超高齢化と若年女性の流出、消滅可能性都市、国政においても自治体においても、今最大の政策課題の一つとして受けとめられ、岐阜県議会の前回の定例会でも何人もの方が取り上げられてこられました。

 人口動態、とりわけ人口減少の傾向については突然明らかになったわけではありません。既に政府は二〇〇三年に少子化社会対策基本法を制定しています。合計特殊出生率だけ見ると二〇一二年に一・四を超えましたが、長い目で見ると有効な手だてが打てていないと言ってよいかと思います。

 日本創成会議の発表は、新聞やテレビによって多くの国民に深刻に受けとめられています。政府は六月、骨太の方針の中で五十年後も一億人程度の人口を保持するとして、二〇二〇年をめどに、人口急減・超高齢化の流れを変えると打ち出しました。しかし、人口の保持には合計特殊出生率が二を超えなければならず、二〇一三年の一・四三からすれば達成は非常に難しいと見られます。一つのスローガンを掲げることの意味は否定しませんが、なぜ先進主要国の中でも日本だけが人類史上類を見ない人口急減に直面しているのか。対症療法では解決できませんし、そのことは広く認識されるようになりました。

 前回の定例会でも、それぞれの立場から議論がされましたが、私たち県民クラブとしては、鍵は雇用と思います。雇用を創出するとともに、とりわけ若い世代が結婚をして家庭を持ち、子供を産み育てることができる安定した雇用をふやさなければ、出生率が向上し、少子化に歯どめはかからないと主張します。今進められようとしている労働規制の緩和は、長時間勤務と非正規雇用・派遣労働をふやす可能性が高いことから人口急減社会への処方箋とは言いがたいと考えます。さきの増田氏が最近出版しました「地方消滅」という書籍でも、少子化対策は国や地方自治体だけでは成果が上がらない、大事なのは企業であり、男性を含めた働き方、そして暮らしを変えることまでが求められていると指摘をされています。自治体としても、企業への働きかけも含めて対策を進める必要があると思います。

 また、地方から東京など一部の大都市へ若年女性を中心とした人口の移動に歯どめをかけるには、地方に魅力ある雇用機会をつくっていくかが必要ですが、広域合併を行ってきたとはいえ、個々の市町村での対応にも限界があります。定住自立圏構想がありましたが、地域住民の生活圏や地域経済圏、さらには医療圏なども踏まえた地域重視の政策も重要になると思います。

 そこで、次の点について知事にお尋ねします。

 まず岐阜県長期構想は、人口減少社会への挑戦を掲げて取り組まれ、昨年度には中間見直しをされたところです。人口急減社会への処方箋として、安定した雇用の創出が重要だと考えますが、知事としては中間見直しの結果も踏まえ、根本的にどのような施策が必要とお考えでしょうか。

 また、県内でも各圏域において、県と構成市町村でもって人口減少対策を考える地域ビジョンのようなものが必要かと思いますが、いかがお考えでしょうか。

 続いて、県政のマネジメントというテーマで幾つかお尋ねします。

 まず、給与制度の総合的見直しについてお尋ねします。

 人事院は今年八月、内閣と国会に対して、平成二十六年度の国家公務員給与に関する勧告と報告を行いました。国家公務員の給与が〇・二七%引き上げられるなど改善は見られます。しかし、昨年の報告で検討するとしていた給与制度の総合的見直しについては、給与表を平均で二%引き下げ、都市部には地域手当を配分するとしています。これは、岐阜県を含む地方公務員に対して大きな影響があります。民間賃金の低い地方を標的に官民格差があると理屈づけをして、地方での給与水準の引き下げにつながるものと受け取れます。このことは地域間格差を拡大させるおそれがあります。地方の民間事業者の中には、自治体の給与水準を参考に給与を決めているところがあり、総合的見直しは民間給与にも影響し、ひいては地域経済への影響も招きかねません。そして、岐阜県内と都市部他都府県との給与格差の拡大は、地域を支える人材を都市部に流出させるおそれがあります。人口流出対策をしなければならないのに逆行していると言えます。

 人事院がこのような勧告・報告を出してきたことで、各都道府県の人事委員会はスタンスが問われています。岐阜県人事委員会は、人事院勧告に追随せず、地域性も考えた上で第三者機関としての中立・公正な立場を貫いて役割を果たしていただきたいと思います。

 次に、職員定数の考え方についてお尋ねします。

 自治体の仕事はふえています。後に触れます医療と介護の制度改革では、都道府県の責務がこれまで以上に重くなっていますし、地方分権一括法により、国の事務・権限の相当の部分は地方に移譲されています。県から市町村に移譲された事務・権限もありますが、いずれにせよ、都道府県の仕事量は以前の国の機関委任事務だった時代に比べ拡大をしています。ところが、職員の数は抑えられているので、一人当たりの仕事量は増大しています。過度な繁忙感はミスや事故にもつながりかねません。先月も、県庁内で必要な処理ができていなかった問題で職員が処分される事案が発生しましたが、こうした背景には一人当たりの仕事量の多さもあるのではないでしょうか。

 知事が支部長を務める地方公務員災害補償基金岐阜県支部が、自死された県の職員について、長時間労働などによる精神疾患が原因と判断し、先週、公務災害認定をしました。長時間労働の背景には、当然一人当たりの仕事量が過大なことがあるはずです。財政状況は最悪の事態を脱したというだけで、この先、明るい展望はないと思いますが、最悪の時期に人件費抑制として抑えられてきた職員定数を少しでもふやして、職員の繁忙感の解消と県民サービスの向上につなげられないでしょうか。

 人事異動についてのお考えもお尋ねします。

 今年度も年度途中の職員の異動が相次いでいます。さまざまな理由があると思います。迅速に対応すべき行政課題が生じたり、中央官庁からの出向に伴う影響、本人の健康面や家族の事情など個人的な理由もあると思います。しかし、六月に行われた人事異動では、重要課題を抱えた部署の責任者が発令後わずか三カ月で違う部署に異動するというケースもありました。県庁職員は優秀な人も多くいますし、県民の負託に応えるために骨身も惜しまず取り組んでいる人も多くいます。しかし、何カ月というような人事異動では、新たな担当部署の仕事を把握することや、外部の人とのネットワークづくりの余裕もなく、それができても徒労に終わりかねません。県民のために県庁職員が意欲を持って働くために、腰の据わった人事が必要ではないでしょうか。

 続いて、広報・ブランドイメージの強化についてお尋ねします。

 前回の定例会で私たちの会派の野村県議が、調査会社のデータを用いながら岐阜県を一層アピールするよう質問をし、知事は個別の事業についての情報発信について説明されていました。私はそれを伺いながら、岐阜県行政全体の情報発信とブランド管理を行う責任者も必要なんではないかと感じました。観光や県産品といったビジネスにかかわるものだけでなく、行政の事務事業についても全国に発信する意味があると思います。また、東京事務所を拠点に、全国の情報が集積する東京にある全国メディアで取り上げられるようなコミュニケーション強化が必要であると考えます。県庁内の体制、そして民間の事業者の活用を含めて広報とブランド力の強化が必要です。

 関連して、ホームページでの情報発信にも触れさせていただきます。

 岐阜県のホームページを見ますと、ポータル画面が一新されています。見やすく、最新情報がわかりやすいと思います。しかし、ポータル画面から先に進んでみますと以前のホームページのままです。先々週の地方分権行財政改革対策特別委員会に提出された資料に、来年度、県のホームページシステムを更新するとの記載がありました。コストや作業の手間を考えますと、全体を更新するのはシステム更新のタイミングに合わせるべきだと思いますが、その際には全体が見やすく、岐阜県をアピールすることも含めた魅力あるホームページとなるよう検討していただきたいと思います。

 そこで、まず人事委員会委員長にお尋ねします。

 岐阜県人事委員会としては、給与制度の総合的見直しについてどのような対応を考えていらっしゃるのでしょうか。

 続いて知事にお尋ねします。

 財政面の制限はありますが、増大・多様化する行政ニーズに合わせて仕事量を検証し、定数自体をふやすような職員定数の見直しが必要と考えますが、お考えはいかがでしょうか。

 続いて、人事異動については、個別の理由や事情はあると思いますが、数カ月という短期間の異動が最近目立っています。腰を据えて政策や事業に取り組むために、人事異動の期間はある程度の年数を置いた方が望ましいと考えますが、いかがお考えでしょうか。

 また、広報の方針ですが、今後どのような方針で大都市圏発のメディアを活用した広報を強化していくお考えでしょうか。

 また、県のホームページについて、検索や情報発信など使いやすさに加え、見やすさやアクセスしたくなるサイトづくりといった点で、どのような取り組みをお考えでしょうか。

 続いて、県庁舎の建てかえをめぐる考え方についてお尋ねします。

 今年で築四十八年を迎える県庁舎の建てかえについては、今年二月の定例会でも質問があり、知事は答弁の中で、新たな県庁舎のコンセプトについても少し触れられました。

 そこで今回の質問では、建てかえるとした場合の県庁舎のコンセプトについて、より具体的に確認をさせていただきたいと思います。

 幾つかのポイントが挙げられると思います。

 まず、建設コストが適切であること。過度な負担にならず、簡素なものであること。二月の定例会での答弁では、他県の例を見ると四、五百億円程度、このうち半分を基金で積み立てるのが通例であると承知していると答弁されていました。財政状況が一時期よりは改善されているとはいえ、まだまだ多額の県債が残り、この先も県税収入も限られ、社会保障経費増大が避けられない中、非常に多額と言えます。

 エネルギー管理、これも重要です。年間の一次エネルギーの消費量が正味でゼロ、または概ねゼロとなる「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル」のコンセプトや、二酸化炭素の排出を極力抑えた省CO2戦略など、最近さまざまなエネルギー効率を高めた建築が大型ビルでも進められており、積極的に検討していただきたいと思います。

 一方、多額の経費をかける以上、多目的に効率よく利用される施設であることも求められます。執務スペースは難しいでしょうが、ロビーや会議室などは多目的に、そして一般の利用も可能と思います。特に、この議場などは年間通して利用されていない日の方が多く、難しいかもしれませんが、何か効率よく利用できるようなアイデアはないものかとも思います。

 そのほか、防災拠点としての機能を十分に果たせること。加えて、周辺地区の住民にとっての避難所機能など、災害時の本部機能以外の役割も重要かと思います。

 以上、さまざまな考え方はありますが、管財課内に県庁舎再整備企画監を設置して研究を始められているということで、最終的に建てかえを決定する前に県民が納得できるような説明を行い、多額の経費がかかることを含めて理解を得ることが重要です。

 そこで、これらの点を踏まえて知事にお尋ねします。

 県庁舎の建てかえ検討に当たり、今、挙げられたようなコンセプト、あり方について、どのようにお考えかお聞かせください。

 以上で、最初の分割質問を終わります。



○副議長(小川恒雄君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) まず、人口減少に関連して二点お尋ねがございました。

 御指摘ありましたように、平成二十一年三月に岐阜県長期構想ということで、人口減少社会の将来を見据えた総合的な政策の方向性を出していただいたわけであります。その中でも、結婚支援、子育て支援、ワーク・ライフ・バランスの推進等のいわゆる少子化対策と、人口の減少に伴い縮小が懸念される地域経済に活力をもたらすための産業政策、この二つは今なお、県政を進める上での重要な柱となっております。

 一方、国においては、地方が成長する活力を取り戻し、人口減少を克服することを基本目標に、先ごろ、「まち・ひと・しごと創生本部」が設置されました。創生本部としては、第一に若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現、第二に東京一極集中の歯どめ、第三に地域の特性に即した地域課題の解決、この三つを基本的視点として総合的に人口減少対策に取り組んでいくと、こういう構えでございます。

 この国の取り組みは、これまで県が長期構想のもとで実施してきました政策と同様の方向のものであるというふうに理解をしております。

 そして、議員御指摘の安定した雇用の創出は、これらの視点を横断的に貫く重要な政策でございます。すなわち、いずれの視点を実現する上でも、魅力ある雇用機会の確保が不可欠であるというふうに考えております。このため、本県が長期構想の中間見直しで昨年掲げました新たな成長・雇用戦略では、航空宇宙産業を初めとした成長産業分野の育成や企業誘致の促進による雇用機会の創出のほか、若者や女性の就業と処遇改善支援、障がい者の就労の場の拡大等による雇用確保を強力に進めることとしておるわけでございます。

 それから、地域ビジョン、広域的な人口減少問題の対応ということのお尋ねがございました。

 午前中にも御答弁申し上げましたけれども、現在、県の人口問題研究会の中で市町村部会を設けて各市町村ごとの研究も進めておるところでございます。

 人口減少の状況を詳しく分析いたしますと、それぞれ市町村ごとに異なった事情があることもわかってきております。また、対策に関しては、近隣市町村と連携することで問題解決につながる可能性も見えてきております。例えば町内で新しい雇用を生み出すことが困難でも、通勤可能な近隣自治体に仕事があれば、「仕事はよそで、家庭は暮らしやすい町内で」というスタンスをとりながら、町内の生活環境の充実に集中するということも可能になるわけであります。こうしたことから、今後市町村部会の議論を見守りながら、複数自治体による広域的な連携やネットワークの形成についても検討してまいりたいというふうに考えております。そして、御指摘のような地域ビジョンというレベルまでまとめることができるかどうか、大いに議論をしていきたいということでございます。

 そのためにも、市町村部会、現在十六の市町村が参加しているわけでございますが、他の市町村にもぜひともこれに加わっていただきたいというふうに思っているところでございます。

 次に、県政のマネジメントということで三点御質問がございました。

 まず、職員定数の問題でございます。

 御案内のように、本県の職員定数は、これまでの行財政改革の努力によりまして相当にスリムなものになっておるということは間違いないところでございます。今後は、基本的には現在の規模をベースとして維持しながら、効率的な行政運営と行政サービスの向上、さらには新たな政策課題への積極的対応を図るなど、めり張りをつけて対応していきたいというふうに考えております。

 例えば本年度において、希望が丘学園の再整備に伴う体制充実のために事務職員を増員いたしております。また、子ども相談センターでは、子育てに関する相談、児童虐待事案の複雑化等が顕著であることから専門の職員を増員しております。さらに、国の補正予算に伴う新規事業増加を踏まえて、農林事務所でも技術職員を増員いたしました。また、年度途中におきましても、救助・防災体制の強化、防災行政無線の着実な更新といったことから、危機管理部の防災課において組織を見直すということで職員の増員を図っております。

 一方で、各部主管課の部内調整業務の合理化により減員を行うなど、全体としてめり張りをつけた体制の整備に努めているところでございます。

 今後も、政策課題、あるいは必要な仕事量の変化に十分留意しながら、柔軟に組織を見直していきたいというふうに考えております。

 次に、人事異動の考え方でございますが、新年度の新しい制度、仕組みの創設に伴う組織改正への対応、退職者の補充等々の理由から、毎年四月に当該年度の向こう一年間の体制を整えるということを基本に、ほぼ二千人を超える大規模な異動を行ってきておるわけでございます。

 ただ、そうは言っても、四月時点で想定できなかった業務、あるいは危機管理事案の発生、さらには緊急の政策課題、県民ニーズへの対応といったことから、年度の途中においても人事異動が必要になることがございます。

 本年度について申し上げますと、例えば七月には、山岳遭難事故の防止に向けて登山者への指導体制、情報発信を一段と強化するために、危機管理部の防災課に新たに救助・防災対策監を設置するとともに、同課内の体制や人事配置の見直しを行っております。

 また、来年の未来会館の再開に向けた施設改修、環境整備を進めるため、環境生活部文化振興課に新文化施設企画監を設置しております。

 また、去る八月に発生した飛騨地域の豪雨災害への対策として、本日付で高山土木事務所河川砂防課に災害復旧係を設置しております。

 なお、こうした課題への対応のほかにも、職員の育児休業や病気休職の取得などに対応するための代替職員の配置といった人事異動も随時行っているところでございます。

 基本的には、異動の期間については、各所属における業務継続性の観点、本人の人材育成といったことからしますと、二年ないし三年というのを基本としたいというふうに考えておるわけでございます。この方針は今後とも極力維持してまいりますけれども、新たな課題や状況に迅速に対応するためには、場合によっては年度途中でも、あるいは短い異動期間でも人事異動を行っていく必要がある場合も避けられないというのが現状ではないかと思っております。

 次に、広報の強化、ホームページの見直しということでございます。

 御指摘にもありましたように、本県独自の施策を全国的にアピールすることは岐阜県のブランドイメージ向上に非常に有効でございますし、県民の皆様にも岐阜県のよさを再発見し、誇りを持っていただくことにもつながるわけでございます。そのため、特に今年度に入り、大都市圏メディアを活用した情報発信に力を入れております。各施策の具体的な情報を特集記事として、積極的に全国誌に掲載しているところでございます。

 例えば日本再発見のトレンド誌「ディスカバージャパン」には、本県とフランスとの交流が、アスリート向け雑誌「ランナーズ」には、飛騨御嶽高原高地トレーニングエリアの誘客情報や二〇二〇年に向けたスポーツ振興の取り組みがそれぞれ掲載されております。

 また、経済・行政情報誌の「事業構想」には、伝統産業、航空宇宙・医療機器など成長産業の育成を中心に、三十九ページにわたって岐阜県産業特集が組まれております。さらに、若者のトレンド誌「スイッチ」には、「清流の国ぎふ」のメッセージが、鉄道旅行誌「旅と鉄道」には、高山本線開通八十周年記念の情報が掲載されております。

 また、間もなく、ライフスタイル誌「サライ」には関ケ原古戦場の情報を、中京圏向け女性誌「チーク」には、先日オープンしたザ・ギフツ・ショップと、名古屋の岐阜県産すぐれもの店ジ・フーズの情報をそれぞれ掲載することになっております。

 さらには、全国誌「ミセス」「ハナコ」「ウェッジ」、中京圏向け男性誌「フォルト」などへの掲載も今考えておるところでございます。

 こうした大都市圏メディアを活用し、全庁的な取り組みを進めてまいりたいと思っております。

 次に、ホームページの魅力向上でございますが、平成二十二年の現行ホームページの導入から五年が経過したということで、リニューアルを行っております。

 トップページは、既に八月に大幅にリニューアルを行い、その結果、アクセス数が八%増加してきております。比較的好評なコメントも寄せられております。

 トップページ以外のコンテンツにつきましても、来年度に向けてリニューアルをするということで、目下、三つの視点から見直しを行っております。第一に、ホームページ作成アドバイザーなど外部の専門家の視点、第二に、新たに設置するホームページ専門の県民モニターの視点、第三に、広報担当者などコンテンツ作成者の視点ということでございます。こうしたさまざまな視点から見直しを行い、よりよいホームページにしていきたいというふうに考えております。

 最後に、県庁舎の建てかえの問題でございます。

 この問題につきましては、まず県内部で考え方を整理するということで、この七月に総務部長をトップに関係課長などで構成する県庁舎再整備研究会を立ち上げております。耐震性、老朽化などの現県庁舎の現状と課題、新県庁舎が備えるべき機能・構造、必要な規模やコスト等々について広く検討を行っているところでございます。

 特にコストにつきましては、必要性を十分に精査するほか、再生可能エネルギーなどの効果的な利用によるランニングコストの削減についても考慮したいというふうに考えております。

 また、御指摘のありました多目的利用など、庁舎の有効活用のあり方についても検討してまいりたいと考えております。

 さらに、災害発生時に県の司令塔としての機能を十分に果たせる拠点となるために、耐震安全性を確保することはもちろんでありますが、防災関係室の集中配置、それから非常用電源の充実などについても検討が必要だというふうに考えております。

 なお、今後は議会を初め、県内各界各層を代表する方々からも御意見をいただく体制を整備し、さらに議論を進めてまいりたいと考えております。



○副議長(小川恒雄君) 人事委員会委員長 廣瀬英二君。

    〔人事委員会委員長 廣瀬英二君登壇〕



◎人事委員会委員長(廣瀬英二君) 給与制度の総合的見直しに係る対応についてお答えいたします。

 本年八月の人事院勧告では、給与制度の総合的見直しが勧告されました。その主な内容は、世代間と地域間の給与の配分の見直しであります。

 地方公務員法では、職員の給与の決定に当たっては、民間事業の従事者のほか、国あるいは他の地方公共団体の職員の給与などを考慮しなければならないものとされております。

 そこで、岐阜県人事委員会としましては、人事院勧告の趣旨を勘案しつつ、職種別民間給与実態調査の結果を踏まえ、本県の実情に見合った見直しとなるよう検討を進めているところでございます。

 いずれにしましても、本委員会として地方公務員法の定める均衡の原則を初めとする給与決定の諸原則に基づき、中立的な第三者機関として県議会と知事に対し、適切な勧告を行いたいと考えております。



○副議長(小川恒雄君) 十二番 太田維久君。

    〔十二番 太田維久君登壇〕



◆十二番(太田維久君) 続いて、社会保障の分野で三つのテーマについてお尋ねをします。

 さきの通常国会で地域医療介護総合確保推進法が成立しました。限られた財源の中、都道府県が地域の実情に見合った医療と介護の提供体制をつくり、高齢化社会に対応する非常に厳しい課題を背負っています。十一年後、団塊の世代が七十五歳以上になるという、いわゆる二〇二五年問題。この時点で三人に一人が六十五歳以上、五人に一人が七十五歳以上となります。医療や介護を必要とする人がふえるものの、現在、二〇一四年時点の医療・介護サービスの提供体制では十分対応できず、生産年齢人口も減るので税収も限られてきます。

 そこで今回の質問では、どのような考え方で地域医療介護総合確保推進法、こちらのお手元の資料(資料を示す)の二ページ目、三ページ目ですけれども、この推進法に沿った制度改革に取り組むのか、お尋ねをします。

 まず最初に、新たな財政支援制度にかかわるものです。

 これは、消費税の増収分を原資として各都道府県に基金をつくり、これを活用して医療・介護サービスの提供にかかわる事業を行います。在宅医療・介護の推進や医師・看護師など医療従事者の確保と勤務環境の改善、地域包括ケアシステムの構築といった事業を厚生労働省は挙げています。現時点では、各都道府県は既に厚生労働省に事業計画を申請しており、現在は内示を待っている状況だと思われます。

 地域の医療政策では、平成二十一年度から地域医療再生計画、つまり国からの交付金をもって地域独自の医療提供体制の整備が進められてきました。岐阜県でも、ドクターヘリの導入、県立下呂温泉病院の移転新築などの事業を積極的に展開してきました。これらは高く評価していい内容だと思います。今度の新たな財政支援制度による事業も、地域事情に配慮した事業計画が進められ、安心して住み続けられる地域づくりにつながることを期待します。

 また、地域の病院の病床を高度急性期・急性期・慢性期・回復期と、機能によってどれだけ必要であるか検証する病床機能報告制度をつくり、これに基づいて来年度新たに地域医療構想、地域医療ビジョンを策定することになっています。病床機能報告制度などは事務的な作業になりますが、全体として県民ニーズを的確に反映させることも必要です。医師会や看護協会に加え、医療勤務者の労働団体や広く地域住民の意見を反映できる協議の場も必要ではないでしょうか。

 地域医療介護総合確保推進法は、医療と介護との一層の連携を求めています。特別養護老人ホームの入居待ちの人が全国で五十万人を超えるという現状を踏まえ、施設利用を絞り込み、在宅介護に軸足を移すことが狙いです。

 そうした中で在宅を支える介護サービスの普及がおくれているという指摘があります。九月五日の朝日新聞で二十四時間対応できる定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスの普及がおくれているとの指摘がありました。全国では、広域連合を含む自治体の八割でサービスを使いたくても事業所がなく、利用者は全国で八千人。十四年度の当初見込みだった一万七千人をはるかに下回っています。早朝や深夜にも働くことができる看護師やヘルパーの確保が難しいとの指摘です。

 この二十四時間対応できる定期巡回・随時対応型訪問看護介護サービスについては、以前も質問をいたしましたが、その後、岐阜県内の現状はどうなっているのでしょうか。山間部などでは事業者の参入が難しいとの御答弁もあり、岐阜県の地域性を考慮したモデルづくりについても説明をされていました。

 そのようなサービスの提供体制をつくるためにより詳細な実態把握も必要です。もう四年前の県議会質問で私は老老介護、認知症の方が認知症の家族を介護する認認介護について問題提起し、執行部からは生活実態調査に取り組むことを御答弁いただきました。県が行うのではなく、各市町村や市町村ごとの社会福祉協議会を通して行うのが現実だと思いますが、その後の議会での御答弁を聞いていましても、そのような調査はなされていないようです。今年度当初予算の中に介護マークの交付という事業がございました。認知症を患っているお年寄りを御家庭で介護されている方を対象に、周囲の人の配慮や手助けを求めるマークを交付するものですが、この普及についてもお年寄り、とりわけ認知症の方々の実態調査がないと事業として難しいのではないかと思います。

 そこで、健康福祉部長にお尋ねをします。

 新たな財政支援制度について、各都道府県は国に対して既に希望する事業計画を提出していますが、岐阜県はどのような内容の事業計画を考えられているのでしょうか。その狙いについてもお聞かせください。

 また、来年度策定となる地域医療ビジョンについて、地域の住民や医療勤務者の意見を反映させていくために、どのようにされるおつもりでしょうか。

 介護について、在宅介護を支えるための二十四時間対応できる定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスの県内への普及の実態と課題、普及に向けた取り組みはいかがでしょうか。

 そして最後に、老老介護や認認介護といったお年寄りの御家庭の生活実態調査について、特に認知症高齢者の生活実態調査についてはいかがお考えでしょうか。

 続いて、障がい児者への支援についてお尋ねをします。

 地域医療再生計画の事業では、さまざまな障がいのある人たちへの支援も重要な柱となっています。県立希望が丘学園の再整備事業を初め、隣接地に建設が進められている障がい者総合相談センターといった施設面を中心とする整備に加え、障がい児医療の専門性の高い医師を確保するための岐阜大学医学部の寄附講座の設置や研修の実施など、人材育成面も重要視しながらさまざまな事業を行い、大きな進展が見られました。しかし、いまだ御本人やその御家族が困難な状況に置かれている障がいの分野があります。

 近年、社会的にも理解が広がっているものの、いまだに支援策が不十分と思われるのが発達障がいです。まず、発達障がいがある子供たちを支える特別支援教育についてお尋ねします。

 長期構想、そしてその見直しの中で特別支援学校の整備と教員の確保が掲げられていました。子どもかがやきプランに基づいて現在十八校まで整備、そして平成二十九年度には(仮称)岐阜高等特別支援学校として、軽度の知的障がいがある子供たちの就労を見据えた取り組みが進んでいます。前回の議会では、私たちの会派の伊藤県議が特別支援学校の教員確保と教員免許保有率の向上について質問し、教育長から採用数を大幅にふやすこと、単位取得のための講習をふやして取得期間を短縮するとの御答弁がありました。

 一方、発達障がいの子供たちは通常学級のほか、特別支援学級や通級指導教室で支援を受けることが多く、こちらにかかわる教員についても専門性と資質の向上を図ることが必要と思います。県教育委員会による「岐阜県の特別支援教育」によりますと、これは一番最後の資料(資料を示す)ですが、こちらの統計によりますと、平成二十五年度には特別支援学級の児童・生徒数は二千九百八十五名、通級による指導児童・生徒数は二千三百十一名と、いずれも十年前と比べると大幅な増加になっています。特別支援学校のみならず、特別支援学級、通級指導教室ともに高い専門性と資質を兼ね備えた教員の配置が求められると思います。

 専門性、そして資質については目に見えない部分もありますが、差し当たって特別支援学校教諭免許は指標として考えられますので、特別支援学級や通級指導教室にかかわる教員についても受講を勧め、取得をふやすことを勧めていただきたいと思います。

 また、長期構想の中には、障がいの早期認識の体制を整備するとして五歳児段階の障がい認識について、医療、保健、福祉、教育の分野で連携して研究するとありました。より早期に認識できる流れが定着しているようですが、幼稚園、保育園といった段階で適切な対応ができることも必要です。

 そして重症心身障がい者の支援についてもお尋ねをします。

 この分野についても以前は支援が不十分でしたが、今や岐阜県でも重点政策の一つです。

 二年前に重症心身障がい児者の家族の会「なでしこ会」が、健康福祉部と県立総合医療センターに要望をしました。要望のうち、医療機関で重症心身障がい児を一時預かりする上での診療報酬の上乗せ補助については、昨年度から実施していただきました。一方、県総合医療センターでの重症心身障がい児者の一時預かりの実施については、障がい児については、新設される小児病棟において実施される方向と聞きましたが、成人について、その後いかがでしょうか。

 ある程度の年齢の重症心身障がい者の親御さんと話をしていますと、親が年をとるにつれて、お子さんの心配をされる声をよくお伺いをします。御家族、そして特に親御さんの立場としては、高齢になって体力もなくなり、在宅の場合、看護・介護で疲弊しやすくなります。介護のレスパイトケアと同様に、家族のケアをするための施設や制度がさらに必要です。

 そこで、まず教育長にお尋ねをします。

 小・中学校で発達障がいがある子供にかかわる教員、中でも特別支援学級、通級指導教室にかかわる教員の専門性、資質の向上のための取り組みと免許保有率の向上が一層必要と思われますが、いかがお考えでしょうか。

 続いて健康福祉部長にお尋ねします。

 発達障がいの早期発見体制についてどのようになっているのでしょうか。早期発見には、幼稚園・保育園における取り組みが重要かと思いますが、幼稚園教員や保育士への体制づくりはいかがでしょうか。

 一方、県立総合医療センターで進められている重症心身障がい児者の一時預かりで、成人の一時預かりも受けることはその後いかがでしょうか。

 社会保障の三つ目は、来年度から本格実施される自立相談支援事業についてお尋ねをします。

 生活が困難な状況にある人を雇用に結びつけ、自立に導く。そのために自立相談支援、パーソナル・サポート・センター事業がモデル事業として岐阜県でも実施されています。一年前の議会質問でもお尋ねしましたが、今年度でモデル事業は終了し、来年度から本格的に全国の自治体で実施されることになりますので、改めて御質問します。

 解雇やワーキングプアといった理由、病気、けが、高齢や障がいのほか、さまざまな理由で生活が困難になった人のために生活保護に至る前に寄り添い、相談に乗って、再び立ち上がれるように持続的・継続的に支えるのがパーソナル・サポート・センター事業です。相談者が個別に抱える問題を把握した上で支援策を個々のニーズに合わせて調整するもので、岐阜県では四年前からモデル事業を実施しており、三年前からは特定非営利活動法人「ぎふNPOセンター」が受託しています。

 相談内容は仕事探し、多重債務問題、家族や家庭のこと、ハラスメント、住宅相談など、複雑に絡み合った生活の課題を受け、相談員が持続的・継続的に解決の道を探ります。以前も御指摘をしましたが、相談の内容は複雑なことがほとんどで、障がい、多重債務、犯罪歴などそれぞれが難しく、複雑に絡み合っているケースもあり、相談員にとって、かなり根気の要る仕事です。法律や制度の知識も必要、自治体やハローワークといった行政機関や外部の専門家などとのネットワークも必要。さらに相談員本人の経験や精神力の強さも必要になります。

 モデル事業をもとにした新たな自立相談支援事業は、生活困窮者自立支援法が施行されたことによって、来年度から全国の福祉事務所を設置する自治体で必須事業として実施されます。岐阜県では、これまでNPOなどに委託してきたモデル事業が参考になるものの、現場レベルではさまざまな課題に直面すると思います。相談員の確保や育成はどうなるのか。外部に委託して実施する場合、極端なケースとして、貧困ビジネスのような営利につなげようとする事業者が受託するおそれはないか。一方で生活保護の受給を窓口で阻止する、いわゆる水際作戦として使われることはないか。そもそも自治体として実施できるところはどこか。広域連合のような形態をとるのか。

 非正規雇用の拡大を初め、労働規制の緩和によって生活困難者がふえるおそれのある中、事業の本格実施まで余すところあと半年、これまでの県のモデル事業のノウハウを生かして、各自治体の事業を順調にスタートさせることができるか、県としても責任があることと思います。

 そこで、商工労働部長にお尋ねをします。

 これまでモデル事業として、県としては労働雇用課が所管し、NPOに委託して実施してきたパーソナル・サポート・センター事業ですが、これまでの経験と成果をどのように評価されているのでしょうか。

 次に、健康福祉部長にお尋ねします。

 各自治体が取り組む自立相談支援事業が順調に進められるための県の支援はどのようにされるのでしょうか。特に相談員の指導や研修、モデル事業のノウハウや相談員への引き継ぎについて、どのようにされるのでしょうか。

 最後に、各自治体の自立相談支援事業が先ほど挙げたように懸念されることにならず、本当の寄り添い型の支援として取り組まれるような検証をする役割について、県としていかがお考えなのでしょうか。

 以上で、二回目の分割質問を終わります。



○副議長(小川恒雄君) 健康福祉部長 石原佳洋君。

    〔健康福祉部長 石原佳洋君登壇〕



◎健康福祉部長(石原佳洋君) 社会保障について、合計八項目の御質問をいただきました。

 まず、医療・介護に係る施策について四点でございます。

 初めに、新たな財政支援制度に係る事業計画の内容についてお答えいたします。

 新たな財政支援制度は、四つの視点で事業を盛り込んでおります。まず、高齢化が進展する中、住みなれた地域で安心して暮らせるよう在宅医療・介護を提供する多職種連携チームの構築、それを支える環境整備など在宅医療・介護体制の充実を図ってまいります。

 次に、地域医療確保策として、中山間地や僻地の診療所等に対して拠点病院が人材派遣を行うなどの体制を整備してまいります。

 また、障がい児者医療・福祉体制の強化として、医療的ケアを要する障がい児者を支える家族へのサポートや、強度行動障がいの方々を受け入れる医療機関の確保などを行ってまいります。

 さらに、病院内保育所や看護師養成所の運営支援といった人材確保策にも引き続き取り組んでまいります。

 二つ目として、地域医療ビジョン策定に係る意見の反映についてでございます。

 地域医療ビジョンの策定に際しましては、各五圏域ごとに協議の場を設け、現在の病床機能を検証した上で、将来の機能別の病床数のあり方を議論してまいります。協議の場には、地域の拠点病院、医師会、看護協会、市町村や保険者などの代表に加え、医療を受ける立場として、公募により選出した一般県民の方にも参画していただくこととしております。

 また、要請があれば、医療勤務者の労働団体など関係者へ直接出向くなどして、広く意見をいただきながら地域医療ビジョン策定を進めてまいります。

 三つ目といたしまして、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の実態と課題、取り組みについてでございます。

 要介護となっても在宅生活を望む県民は多いものの、採算面の懸念から定期巡回・随時対応型サービスの提供は県内で七事業所にとどまっています。県では、まず短時間訪問介護の普及が重要と考え、短時間訪問介護のケアプランに対する補助制度を創設した結果、新たに八法人がサービスを開始しました。

 また、これまでの事業所に対する調査の結果、「家族の理解が不十分」「軽度者に利用制約がある」との指摘を受け、今後は短時間訪問介護の有効性を介護関係者と利用者家族が一緒に学ぶ圏域別研修会や、住民向け啓発講座を開催するとともに、日中時間帯における軽度者の利用制限を撤廃するよう、制度改正の国要望を行ってまいります。

 四つ目といたしまして、認知症高齢者の生活実態調査についてお答えいたします。

 老老介護の状況については、各市町村が現在行っている日常生活圏域ニーズ調査をもとに、今年度中にその実態を取りまとめます。

 また、認知症の方の介護の課題については、現在、介護マーク配布の機会を捉えてアンケート調査を行っており、これを三カ月ごとに集計し、継続的な状況把握に努めます。

 さらに、認認介護については、各介護者の家庭の状況を細かく把握することが必要です。このため、今年度、市町村や地域包括支援センターなど関係機関と調査内容や手法について協議を行い、来年度、三百ケース程度について詳細な聞き取り調査を実施するよう準備をしているところでございます。

 次に、障がい児者への支援について、二点御質問をいただきました。

 まず、発達障がいの早期発見体制の現状及び体制づくりについてでございます。

 子供の発達障がいは、三歳児などの乳幼児健診や、初めて集団生活を送る保育所等で発見される例が多いことから、発達障がい支援センターのぞみを中心に、無認可保育所、託児所を含めた保育士研修の開催、保育所・幼稚園への訪問指導、市町村の保健師・保育士・医師等が参加するケース検討会議の開催など、保育士等の技量向上や地域の連携につながる取り組みを行っています。

 さらに、来年度新たに保育所等に加え、発達障がい児の利用が増加している放課後等デイサービスなど、民間事業所職員への研修を行うとともに、発達障がい児者やその家族を地域で見守る発達障がいサポーターを養成し、発達障がいを正しく理解し、地域ぐるみで早期の発見、療育できる体制の整備を進めてまいります。

 次に、重症心身障がい者の預かり支援についてでございます。

 現在、岐阜県総合医療センターにおいては、平成二十七年度末の供用開始を目指し、障がい児病棟の整備を進めており、その基本的な運営方針に関しては、重症心身障がい児病棟運営ワーキンググループを設置し、県も加わって検討を行っております。

 その中で、議員お尋ねの一時預かりである短期入所につきましては、常時二床の受け入れを行うこと、子供を優先しつつ、成人も受け入れていくことで調整を進めております。

 また、この方針については、今年二月に県が開催した「岐阜県重症心身障がい児者支援連携会議」において、同センターより関係医療機関、福祉施設の関係者にも説明をしているところでございます。

 次に、自立相談支援事業について、商工労働部と健康福祉部にそれぞれ御質問いただきました。モデル事業の成果と課題につきましては商工労働部長から、私のほうからは、まず自立相談支援事業に対する支援についてお答えをいたします。

 自立相談支援事業を順調に進めるためには、特に現場で支援する相談員の資質向上が最も重要になってまいります。相談員については、国が直接指導・研修を行うこととなっておりますが、これに加え、県においても相談員同士による事例研究会を開催し、対応力強化のための支援をしてまいります。

 また、昨年度より県と各市との間で「生活困窮者支援調整会議」を開催しております。

 この会議の中で、ひきこもりや多重債務といった支援対象者ごとの特性を踏まえた相談対応や就労支援、健康や栄養状態への配慮などについて、モデル事業を実施しているNPOからノウハウを伝授していただきながら、職員の質的向上を図っております。

 来年度からは、事業実施に伴い判明した課題などを共有し、対応を話し合う県市の連絡会議を開催することとしており、その中でも当該NPOに助言を求めるなど、十分な引き継ぎを図ってまいります。

 次に、自立相談支援事業を検証する役割についてお答えします。

 寄り添い型支援を行うに当たっては、あくまでも本人の主体性を尊重し、押しつけにならないよう丁寧に対応していく必要があり、支援が真に相談者の希望に沿う内容になっているか、不断に検証していくことが重要であると考えております。

 このため、相談者が抱える悩みや課題に応じたきめ細かな対応や窓口や関係機関への同行時の対応状況などについて、モデル事業を実施したNPOにもアドバイスを求めながら、県独自のチェックリストを作成し、各市に自己評価をしていただくこととしております。

 また、相談者やその家族に対するアンケート調査を実施し、支援内容の検証に努めるよう、各市を指導してまいります。



○副議長(小川恒雄君) 商工労働部長 藤野琢巳君。

    〔商工労働部長 藤野琢巳君登壇〕



◎商工労働部長(藤野琢巳君) パーソナル・サポート・センター事業の評価についてのお尋ねがございました。

 パーソナル・サポート・センターモデル事業につきましては、就労支援による生活困窮者の自立を目指して実施しているものでございます。

 成果でございますが、事業開始から今年八月末までの間に千三百五十五名の方が御相談に訪れられ、延べ一万七百六回の面談等を行い、二百九十八名の就職に結びつきました。

 また、相談者の多くが失業等の経済的な問題に限らず、さまざまな問題を複合的に抱えていらっしゃるため、就労支援のみならず、相談者の特性を踏まえた幅広い支援を行ってまいってきたところでございます。

 こうしたことから、相談者に寄り添い、総合的な解決策を提示できる知識と経験を持つ相談員の存在が不可欠であるというふうに実感しているところでございます。

 モデル事業は今年度をもって終了いたしますが、先ほど健康福祉部長も答弁申し上げましたように、そこで得た経験と課題を十分に踏まえ、健康福祉部と連携を図りつつ、新年度からの生活困窮者自立支援法施行後の支援体制へのスムーズな移行を進めてまいります。



○副議長(小川恒雄君) 教育長 松川禮子君。

    〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 特別支援学級等にかかわる教員の専門性、資質の向上等の取り組みについてお答えします。

 特別支援学級・通級指導教室の担当教員の専門性や資質の向上につきましては、新たに担当となる教員全員に対し、二年間にわたる研修を実施しています。また、発達障がいを初め、障がい種ごとに中核となる教員を育成し、当該教員による指導の手引きの作成や模範授業を通して、担当教員全体の指導力向上に努めております。

 特別支援学級を担当する教員の免許保有率については、全国平均を上回っているものの、約三三%にとどまっています。そこで、昨年度から、小学校教員の採用に特別支援教育枠を設け、免許保有者の積極的な採用に取り組んでいます。また、特別支援学級・通級指導教室の担当教員が免許取得のための講座を優先的に受講できるようにするとともに、今年度から講座数をふやすことにより、一年での免許取得を可能としました。

 今後とも、担当教員の専門性や資質の向上を図るための研修等の充実を図るとともに、免許保有率の向上に向けて各市町村教育委員会及び各学校の指導をしてまいります。



○副議長(小川恒雄君) 十二番 太田維久君。

    〔十二番 太田維久君登壇〕



◆十二番(太田維久君) 続きまして、航空産業の競争力強化のための取り組みとしてお聞きします。

 産業政策と雇用対策についてのパートです。

 まず、この航空宇宙産業、航空産業の競争力強化、この航空産業は成長分野として長期構想にも位置づけられております。この分野については、私たちの会派の伊藤県議が継続的に取り上げており、前回の定例会でも人材育成について訴えました。

 人口減少社会、縮小する社会と言われ、無理な経済成長はかえって社会のひずみを生みかねない時代ですが、社会保障などの財源に、そして家庭を築き、次の世代を産み育てるための安定した雇用を生むためにも、地域に見合った産業政策は不可欠です。長期構想でも、成長・雇用戦略でも航空宇宙産業の振興を掲げてきました。平成二十五年度の長期構想実施状況報告書においても、この分野は順調に推移しているようです。

 今後二十年間の世界の航空機需要は二倍以上、アジア・太平洋地域では三倍以上と見込まれ、大型機のベストセラーであるボーイング777、最新鋭のボーイング787でもすぐれた技術力・品質保証能力を生かした県内産の部品・装備品が多用されています。しかし、航空機の販売では、重要な市場において開発や製造とセットにするケースがあります。ボーイング社が日本などと777の開発と製造で取り組んだワーキング・トゥギャザーということが、航空機需要の多い国や地域で今後進むことが予想されます。

 事実、中国ではヨーロッパのエアバス社が、天津市でA320の最終組み立てラインを地元企業とともに設置しています。中国や東南アジア諸国は自国の航空産業発展の機会をうかがっており、向上する技術力とまだ安い労働力で日本の地位を脅かしかねません。一方、日本との関係の深いボーイング社も、エアバス社との競争激化で部品メーカーへのコスト削減要求は厳しくなっていると聞きます。ボーイング社との関係が重要なことは変わりありませんが、エアバス社、さらにはMRJのカテゴリーで先行するカナダのボンバルディア、ブラジルのエンブラエルといったメーカーの受注獲得も視野に支援を行うことも必要になるでしょう。

 そこで、商工労働部長にお尋ねします。

 航空産業においても国際競争が激化する中で、競争力を強化するための支援についてどのような取り組みをお考えでしょうか。また、エアバス社など世界の航空機メーカーの受注獲得に向けて、どのような取り組みをお考えでしょうか。

 続いて雇用ですが、保育士の処遇改善についてお尋ねします。

 「女性が活躍できる社会づくり」という言葉をよく耳にします。そのためには、男性の育児も重要、そして安心して子供を預けることができる保育の場をふやすことが重要です。来年四月から、子ども・子育て支援新制度が本格スタートし、消費税の増収分から毎年七千億円がそのための事業として充てられることになります。

 それでは、保育を支える人はどうなのか。岐阜県でも今回の定例会に提出された補正予算案の中に、保育所待機児童の解消に向けた取り組みの推進として、また保育士・保育所支援センターによる支援強化が事業として盛り込まれています。潜在保育士の就職マッチング支援や現職保育士の離職防止のための相談対応を強化するものです。こうした施策が必要なのは、保育士についても看護師と同様に、不足や離職の問題を抱えているからです。

 背景には、労働条件の厳しさがあります。現職の保育士に伺いますと、子供の個人情報にかかわる書類は持ち出せないものの、家に持ち帰ってやらざるを得ない仕事も多く、保護者からのクレーム対応、複雑な家庭のお子さんへの配慮など、学校の教職員が抱えているのと同様、多種多様でデリケートな仕事も多いそうです。

 また、不安定な雇用も広がっています。少し古いデータですが、全国保育協議会が調査したところ、非正規の保育士の割合は二〇一一年度には全国の公立・私立の保育所で半分近くに上っていました。自治体の厳しい財政状況から総人件費を切り下げていることも背景にあると見られています。子ども・子育て支援新制度で導入される保育士人件費の公費負担の中で、非常勤で対応することを前提としていると思われる部分もあり、非正規雇用がますますふえていく可能性も抱えています。

 子育てをしながら働きやすい社会をつくるというなら、良質な保育をふやさなければなりません。良質な保育をつくるには保育士を初め、そこで働いている人たちが安定し、時間的・精神的な余裕を持って子供や保護者に向かい合える労働条件が必要です。

 そこで、子ども・女性局長にお尋ねします。

 保育を支える保育士の処遇について、人員の確保、賃金初め労働条件などを改善するために県が取り組める施策はどのようにお考えなのでしょうか。

 続いて、名鉄高架事業についてお尋ねします。

 前回の定例会において、名鉄名古屋本線の鉄道高架事業について計画の見直しをされることを知事は表明されました。

 一昨年末に、特に事業効果の高い区間から段階的に整備を始めるとしてきたものを、まちづくりや交通安全、線路の管理などの観点から踏切を残すべきでないとして、全ての踏切をなくすことを前提に事業費の抑制を図るためには一括施工が望ましいと述べられました。

 私もこの地域に住んでいますが、道路交通の点では安全や円滑な通行の支障になっていますし、この地域の新たなまちづくりにとってもハンディと言えます。例えば、沿線の岐阜市加納地区の高齢化率は三〇%と高く、本来鉄道の駅が近いというメリットを考えると、再開発が進み、もっと若い世代がふえてもいい地域だと思います。一括となったことで、茶所駅より南の方々にとっては高架事業に取り残されるという危惧も減ることにはなるでしょう。

 しかし、一括施工と県が方針を出しても長年中途半端な状態に置かれてきた沿線住民にとっては疑いの思いも強いのが事実です。詳細な計画やスケジュールについて明らかになるのはまだでも、沿線住民の理解を得るための住民説明など情報提供と意見の交換が必要です。

 高架事業に該当する区間はJRと名鉄の岐阜駅に近い市の中心部で、岐阜市が進めているコンパクトシティーやまちなか居住の考え方からしても、今後の可能性を生かせる地域です。名古屋市とのかかわりも深く、さらにリニア中央新幹線が開通すれば、県と岐阜市の玄関口として成長の余地があると思います。リニア新幹線活用の面からも、名鉄高架事業に関連した都市の再整備をあわせて検討してもらいたいものです。

 お聞きするところ、岐阜市としても茶所駅と統合される加納駅周辺の土地区画整理事業についても再度計画を策定する模様です。

 そこで、都市建築部長にお尋ねします。

 今後、事業の早期実現に向け、円滑に進めていくために、県、名鉄、岐阜市など関係者が連携して取り組むことが不可欠であると考えます。また、沿線住民への説明については、二年半前に一度行っただけです。計画の変更に当たって詳しい説明が欲しいとの声が強くあります。改めての住民説明についてのお考えも含めて、今後どのように事業を進めていかれるのか、お聞かせください。

 続きまして、FC岐阜への支援についてお尋ねします。

 皆様御承知のとおり、FC岐阜についてはラモス監督の就任、クラブ体制や支援体制と大きな改革によって一新されました。九月二十六日現在、J2、十四位と健闘をしており、ホームゲームの入場者総数も十三万一千五百十五人と去年の同じ時期を五万八千二百二十人上回っています。何より今シーズン十七試合の平均入場者数は七千七百三十六人、対前年度比伸び率はJ2の中で最大です。県民に広くFC岐阜への支援の輪が広がっているあかしで、今がさらなるてこ入れのタイミングです。

 一つの目標はJ1昇格。そのための条件として、ホームスタジアムの入場者数一万五千人以上とするための観客席やクラブハウスなどが整っていることがあります。「「ぎふJ1チャレンジ!」を推進する会」では、J1昇格のために必要な条件となる練習環境の整備を関係自治体に求める署名活動を今年八月末から始め、先月二十五日時点で一万五千人を超えました。機運は高まっていると言えます。

 今回の定例会にも、FC岐阜のホームグラウンドである長良川競技場の本格的な改修のための予算案が提出されています。J1昇格をにらんだ改修のための調査費とトイレや更衣室の改修費ということです。

 一方、先月の岐阜市議会定例会でも、J1昇格のための施設面の整備については多くの議員が質問しました。岐阜市の北西部運動公園にクラブハウスを設けることについてですが、これに対し岐阜市の細江市長は、費用負担への市民の理解や岐阜市北西部運動公園を利用するに当たっての法的な手続など、山積した問題を解決しなければならないとして、年内に判断したいと答弁しています。

 再来年シーズン、つまりラモス監督三年目のシーズンをJ1で戦うためには、成績はもちろんのこと、それまでに条件をクリアできているのでしょうか。そうでなくても、昇格するための条件を満たしているとJリーグが認定するのでしょうか。来年六月末とすると、もう一年を切っています。

 そこで、知事にお尋ねします。

 FC岐阜のJ1昇格という目標を見据えて、どのようなスケジュールで、どのような支援をお考えなのでしょうか。

 また、FC岐阜は、本来、県と全市町村が出資しており、岐阜市を中心とする全県がホームタウンのチームですが、クラブハウスの整備などに一定の理解を示している岐阜市といかに連携し、協議を進めるお考えなのでしょうか。

 以上で三回目の分割質問を終わります。



○副議長(小川恒雄君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 私のほうには、FC岐阜への支援、それから岐阜市との連携についてお尋ねがございました。

 今シーズンのFC岐阜、御案内のように、昨年とはさま変わりの戦いを続けておるわけでございます。チームとしては、今シーズンは十位程度、来シーズンは六位程度、そして二〇一六年シーズンにはJ1への昇格争いをするという目標を掲げておるわけでございまして、これまでの戦績から、こうした目標も次第に現実味を帯びてきているというふうに感じておるところでございます。

 そのJ1昇格のためには、リーグの戦績のほかに、御指摘にもありましたように、一定の競技場の観客席数の確保、専用のクラブハウス整備など、Jリーグが定めるJ1クラブライセンス取得のために整えなければならない条件があるわけでございます。県としては、チームの環境整備という面では、これまでも、長良川スポーツプラザにあるチーム事務所の拡張、後援会事務所の整備などの支援を行ってまいりました。今後は、県有施設である長良川競技場の改修など、J1昇格に必要な対応を行ってまいりたいというふうに考えております。このため、本議会で補正予算案として長良川競技場のロッカールームや選手用トイレの改修工事費、観客席増設のための調査費を上程させていただいております。このうち、観客席増設につきましては、今年度、設置場所となるスタンドの構造や強度、観客席のレイアウトなどの調査を行い、来年度には増設工事を行うというふうに考えております。

 一方、岐阜市におきましては、クラブハウスの整備などを検討しておられるやに伺っております。このように、FC岐阜のJ1昇格に向け、県、市ともに必要な支援をしていくことが望ましいと考えております。



○副議長(小川恒雄君) 商工労働部長 藤野琢巳君。

    〔商工労働部長 藤野琢巳君登壇〕



◎商工労働部長(藤野琢巳君) 航空産業の競争力強化のための取り組みについてお答え申し上げます。

 県内航空宇宙産業が国際競争の中で勝ち抜いていくためには、大手機体メーカーなどが求めるユニット単位の受注に対応ができますよう、一貫生産体制を構築することが製品の高品質の維持とコスト削減の面でも必要であり、そのために必要な技術開発や認証取得に対する助成金を新設し、本年度は県内五社の事業に対して助成を実施させていただいております。あわせて、一貫生産体制のノウハウを習得するための人材育成研修事業も本年度から実施しております。

 一方、世界の航空機メーカーなどからの受注獲得に向け、昨年度から県内中小企業が行います国際展示会等への参加を支援しております。

 例えば先月、日本で初めて開催されました国際商談会「エアロマート名古屋」や、十二月にフランスで開催されます「エアロマート・トゥールーズ」への県内企業の出展を支援いたしますとともに、これらの機会にあわせまして、海外の航空機メーカーなどへの訪問や売り込みの機会を提供するなどの取り組みを行っております。

 今後も、このような県内企業が行います生産体制の構築、受注獲得を積極的に支援してまいりたいと存じます。



○副議長(小川恒雄君) 都市建築部長 高木善幸君。

    〔都市建築部長 高木善幸君登壇〕



◎都市建築部長(高木善幸君) 名鉄高架事業について、お答えします。

 名鉄高架事業につきましては、全区間を一括で施工する方針に変更し、現在、平成二十八年度中の都市計画決定に向け、調査・設計を進めています。これまでの経緯については、今年七月に開催されました、地元自治会連合会、商工会議所、岐阜市等で組織される「名鉄名古屋本線・各務原線鉄道立体化促進期成同盟会」の総会において御説明し、御理解をいただいたところです。

 今後、事業を円滑に進めていくためには、何よりも地元住民の方々を初め、名鉄や岐阜市など関係者の御理解、御協力が重要です。このため、先般、「名鉄線連続立体交差事業推進協議会」を立ち上げ、関係者が一体となって事業を推進する体制を整えたところです。

 今後は、沿線の自治会連合会長等で組織される「沿線住民会議運営委員会」において、進捗状況等を定期的に報告するとともに、都市計画の素案がまとまり次第、地元住民の方々にその内容を丁寧に御説明し、御理解をいただきながら都市計画の手続を進めてまいります。



○副議長(小川恒雄君) 子ども・女性局長 河野恭子君。

    〔子ども・女性局長 河野恭子君登壇〕



◎子ども・女性局長(河野恭子君) 保育士の処遇改善のための施策について、お答え申し上げます。

 待機児童の解消や保育の質の充実のためには、保育士の確保が必要であり、そのためには、保育士の処遇改善が急務となっております。

 厚生労働省が平成二十三年度に実施した調査によりますと、「勤務内容と比べて給与が安い」と感じる保育士が半数を超えており、賃金改善による処遇向上が課題となっております。そのため、平成二十五年度より、保育士の賃金引き上げに取り組む私立保育所に対して財政支援を行っており、昨年度は百六十三カ所で処遇改善が行われました。

 また、昨年八月に設置した保育士・保育所支援センターでは、保育士確保のため、資格を持ちながら勤務していない、いわゆる潜在保育士に働きかけを行い、保育所との間で就労時間等のきめ細かな調整を行うことで、本年八月末までに百五名の方の就職を実現いたしました。

 子ども・子育て支援新制度の導入を控え、国においては、職員配置の改善に伴う運営費の加算等が検討されております。県としましては、市町村等関係団体との連携を深め、それらの制度の有効活用を図るなど、引き続き保育士の処遇改善に努めてまいります。



○副議長(小川恒雄君) 十二番 太田維久君。

    〔十二番 太田維久君登壇〕



◆十二番(太田維久君) ここからは、危機管理に関して三つのテーマでお尋ねをします。

 まず、防災についてです。

 八月に飛騨地方を中心とする豪雨災害がありました。広島市では大規模な土石流災害が発生しました。亡くなられた方七十四名、改めて心から御冥福をお祈りするとともに、御家族や御親戚、御友人を亡くされた方々、被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。

 振り返ってみれば、去年十月にも伊豆大島でも土石流災害が起き、多くの亡くなられた方、けがをされた方が出ています。毎年のように、先日もそうですが、さまざまな災害が列島のどこかで報告されています。

 広島市の土砂災害は崩壊しやすい風化花崗岩、真砂土と言われる地質と、急傾斜地にまでつくられた住宅開発が指摘されました。この真砂土は岐阜県内でも東濃地区に多く、また急傾斜地周辺の宅地開発は、やはり県内各地に見られます。岐阜市内でも、裏の急傾斜地は大丈夫だろうかという問い合わせを受けることは多く、地区の住民にとっては大きな心配事です。

 広島市の土砂災害では、激しい雨に見舞われたのは深夜でした。深夜の避難は危険が多く、かえって被災の危険もあります。そこで考えられるのは、事前の避難を徹底することです。避難勧告や避難指示に加え、指摘したいのは避難所に行くことの気持ちのハードルを下げることが必要かと思います。

 避難所というと、空調がききにくいとか、プライバシーが保ちにくいなどと指摘されることがあり、住民も避難所に足を運ぶことへのハードルがあると見られます。

 何はともあれ、事前に避難所に行くという習慣がつくような防災計画や施設整備も必要ではないでしょうか。

 災害対策基本法が改正され、今年四月から地区防災計画という制度が設けられました。市町村内の一定の地区の住民が自発的に行う防災活動に関する計画で、東日本大震災以後、地域コミュニティーにおける共助による防災活動の推進の観点で新たにつくられたものです。国では地区防災計画ガイドラインをつくり、都市部の密集市街地や郊外、山間部など地区の特性に応じて、住民がみずから地域の災害の特性と災害時の対応を考え、ひいては地域づくりにも生かせるようにしていこうというものです。策定を主導するのはその市町村であると思いますが、県としてもこれまで蓄積してきた防災業務の経験を生かして、この地区防災計画ガイドラインを普及させていくべきと考えます。

 そこで、危機管理部長にお尋ねします。

 主に豪雨や土石流災害が予測される場合の事前避難を進めるための取り組みについて、いかがお考えでしょうか。

 次に、地区防災計画について、普及を促すため、モデル地区の設定や講習会、シンポジウムなど啓発活動についてはいかがお考えでしょうか。

 続きまして、感染症対策について。

 感染症の危険性も報じられています。八月、埼玉県内の女性がデング熱に感染したことが報道されました。その後、百五十人を超える感染者が報告され、感染ルートとして東京、代々木公園で蚊に刺されたことなどが仮定されています。

 熱帯の風土病とされてきた病気が国内でも感染が報告され、温暖化の影響で広がるおそれを示しています。環境の変化による感染症の危惧はほかにも指摘されています。先月、NHKのニュースでSFTS、重症熱性血小板減少症候群というダニが媒介するウイルス性の病気が西日本で報告されたとの報道がありました。山の環境の変化でシカやイノシシなどの野生動物の生息域が広がり、野生動物から血を吸ったダニがペットの犬などにも取りついて、さらに人間にも感染するという経路が指摘されています。野生鳥獣による影響は大きな問題になっています。これまでは、主に農業や林業に関する被害でしたが、人の健康への影響も懸念しなければなりません。

 野生鳥獣害対策ではジビエでの活用が話題になっています。しかし、野生鳥獣の場合、E型肝炎や腸管出血性大腸菌症、寄生虫などのリスクがあり、家畜に比べて衛生面の管理が難しく、さらに人畜共通感染症のリスクもあります。ジビエの利活用の点でも衛生管理の指導や防疫体制を一層しっかりとしたものにすることが重要です。幸い岐阜県内には、獣医学科を含めた旧の農学部である応用生物学部と医学部を擁する岐阜大学があり、県にとっては力強いパートナーが存在すると言えます。

 そこで、健康福祉部長にお尋ねします。

 デング熱初め、今後国内で発生のおそれがある、これまで顧みられていなかったような感染症について、対策をどうお考えでしょうか。

 続いて、人畜共通感染症について、外部の研究機関や団体との協力した対策や一般への周知の取り組みをどのようにお考えでしょうか。

 それでは、代表質問最後の質問になります。

 今回の定例会に条例案が提出されている危険ドラッグの問題について、午前中も県政自民クラブの村下議員が代表質問で御指摘されました。この危険ドラッグの問題について、私からもお尋ねします。

 全国で四十万人もが使用経験があると推測される、厚生労働省の研究班が今年まとめた調査結果です。国民の〇・四%が危険ドラッグ、当時は脱法ドラッグの使用経験があるということになります。まさに蔓延と言ってもいい状態です。危険ドラッグを使用して事件、事故、危険運転で逮捕というニュースも頻繁で、中毒事故、つまり使用して死亡した事故も実は何件も発生していたというニュースまで報じられています。危険ドラッグ撲滅に向けて、国を挙げて自治体、地域、総ぐるみで取り組むことが求められています。

 各都道府県の議会で危険ドラッグ対策の条例案が検討されています。岐阜県のほかにも、神奈川県や京都府なども同様の条例案を検討中です。

 御承知のように、既にある危険ドラッグの化学構造に小さな変化を加え、新しい成分が次々と開発されて流通し、規制や取り締まりとのイタチごっこが続く頭の痛い問題に悩まされています。また、販売店舗の摘発があるとインターネットや配達での流通がふえています。

 こうしたことから、岐阜県の条例案でも、違法でなくても有害な薬物を国の指定より迅速に知事指定薬物としたり、既に条例がある都道府県と知事指定薬物などの情報共有で対応を迅速強化しています。ほかの条例の中には、和歌山県のように知事指定薬物のほかにも知事監視製品という部類を設け、名称や使用方法の表示、販売方法、広告などから吸引や吸入、摂取などのおそれがあるものを指定するものもあります。販売店で「お香」と称しているものを取り締まれるようにしています。岐阜県が行ったパブリックコメントの中でも、この和歌山県の条例を高く評価したものもありました。

 一方、東京都豊島区では、不動産の契約相手が危険ドラッグを販売していることがわかった場合、賃貸契約を解除できる条項を契約書に入れることを促すことを条例案に盛り込みました。条例による規制・取り締まりの強化は、個別の危険ドラッグについては国に先行しているところもありますが、国ともしっかり連動して対応してもらいたいと思います。

 ところで、EUが今年、加盟二十八カ国の十五歳から二十四歳までの若者を対象とした世論調査で、危険ドラッグを使用した経験があると答えたのが全体の八%と、三年前の前回調査時より三ポイントふえました。我が国では青少年に絞った公的な機関が行った調査はないと思いますが、価格的にも青少年でも比較的入手が容易なだけに、教育現場で児童・生徒、あるいは保護者に対する意識の啓発が必要であることは言うまでもありません。岐阜県のパブリックコメントでも学校での出前講座など、児童・生徒に早い時期に危険ドラッグについての教育をしっかりするべきという意見もありました。

 そこで、まず知事にお尋ねします。

 危険ドラッグ撲滅に向けて、県を挙げて、県民を挙げて取り組む知事の意気込み、方針をお聞かせください。

 次に、健康福祉部長にお尋ねします。

 規制・取り締まり強化の取り組みは、危険ドラッグの蔓延とイタチごっこのところがあります。また、他県の条例、条例案では、さきに挙げた和歌山県や豊島区の例で見られるように、より踏み込んだものもあります。岐阜県薬物指定審査会で行う薬物の危険性に関する調査のほかに、流通などの規制について新たな必要性が起きた場合の迅速な対応や、他県のより踏み込んだ条例を参考にした対応についてはいかがお考えでしょうか。

 そして、最後に教育長にお尋ねします。

 若者に対する危険ドラッグについての教育や対策は不可欠です。教育現場でどのような取り組みをお考えでしょうか。

 以上、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○副議長(小川恒雄君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 危険ドラッグについての御質問でございます。

 いろいろ御指摘ございましたように、このところ、法の規制を逃れるため、構造をわずかに変えた新たな商品が次々と出回っております。そして、吸引後の救急搬送、あるいは自動車運転事故が多発しておりまして、全国的に深刻な社会問題となっておるわけでございます。本県においても、こうした危険ドラッグの乱用防止を図るため、取り急ぎ今議会に条例案を上程させていただいたということでございます。

 同時に、この条例による薬物の規制とあわせて、児童・生徒への教育、県民への啓発、県民による監視、この三つの側面において県を挙げて取り組みを徹底強化してまいりたいというふうに考えております。

 薬物に関する教育につきましては、また後ほど教育長から、るる御説明があろうかと思いますが、小学生から高校生までを対象に、県が委嘱した薬物乱用防止指導員や警察官などが講師となって薬物乱用防止教室を実施しているところでありますが、今後は、特に危険ドラッグが極めて危険な毒であり、その誘惑は既に身近にあるということを最新の啓発DVD、乱用体験者の手記を交えることなどにより、丁寧かつビビッドに教えてまいりたいということを考えております。

 次に、県民に対する啓発につきましては、毎年二回の薬物乱用防止月間がございますが、ボーイスカウト、ガールスカウトなど数多くの団体の参加を得て街頭啓発活動を実施しております。本年は延べ二十五会場で県内行う予定でございます。

 また、危険ドラッグの乱用者は年代別に見ますと二十代、三十代の割合が大きくなっております。特に、若者を対象とした啓発に力を入れることとし、例えばFC岐阜の試合会場で選手と連携して呼びかけることにより、危険ドラッグに対する正しい認識を浸透させてまいります。

 さらに、危険ドラッグを使用して運転した者が交通事故を起こす事例もあることから、運転者講習センターや自動車教習所においても大いに啓発を行ってまいります。

 さらなる県民による監視につきましては、危険ドラッグの販売店舗やインターネットサイトなどに関する情報を県民から広く受け付ける専用の通報窓口を新たに設置いたします。そして、寄せられた情報を積極的に監視活動に活用してまいりたいと思っております。

 また、販売店舗ができた場合には、警察等とも連携し、パトロール活動を行うなど、危険ドラッグを販売させない取り組みを進めてまいります。



○副議長(小川恒雄君) 危機管理部長 河合孝憲君。

    〔危機管理部長 河合孝憲君登壇〕



◎危機管理部長(河合孝憲君) 防災に関する取り組みについて、二点お尋ねがございました。

 まず、事前避難の取り組みについてお答えをいたします。

 本年八月、全国的な豪雨災害が発生したことを受け、避難準備、あるいは勧告等を発令する市町村に対し、住民による早目の避難行動につなげるため、国の新ガイドラインに沿って発令基準を見直すことを改めて徹底するとともに、豪雨や台風到来時に事前にとるべき対策を時系列的に整理した「風水害タイムライン」を示し、その活用をお願いしたところです。

 また、避難所における生活環境の整備については、冷暖房設備、プライバシーの確保、トイレやごみの処理などを定めた「岐阜県避難所運営ガイドライン」に沿った運営を市町村に指導するとともに、昨年度からは、避難所の運営に当たる市町村職員等を対象とした指導者養成講座を開催するなど、きめ細かな避難所運営につなげてまいりたいと考えております。

 次に、地区防災計画について、お答えをいたします。

 この計画は、地域住民が共同して行う防災訓練や災害時の相互支援など、地域コミュニティーみずからが取り組む防災活動などについて定めるもので、これにより住民避難の促進や地域防災力の向上が期待されております。

 このため県では、これまでも市町村に対し、市町村の地域防災計画に明確に位置づけるよう、そのひな形を示しながら指導し、周知に努めております。

 また、国においても、制度の普及に向けてモデル地区の公募がまさに始められたところであり、県としてはこうした事業も活用しつつ、各種研修会や自治会等への出前講座などの機会を捉え、普及を図ってまいります。



○副議長(小川恒雄君) 健康福祉部長 石原佳洋君。

    〔健康福祉部長 石原佳洋君登壇〕



◎健康福祉部長(石原佳洋君) まず感染症対策について、二点御質問いただきました。

 初めに、今後国内で新たに発生のおそれがある感染症に係る対策についてでございます。

 平時から、県内の全ての病院や一般診療所と連携し、感染症の発生状況を監視しておりますが、新たな感染症や県民になじみのない感染症が国内外で発生し問題となった場合には、県民に対し、その感染症の特徴、予防方法、感染拡大の状況などについて、正確でわかりやすい情報を提供します。

 また、医療機関に対しては、診断や治療方法などの専門的な情報を県医師会や岐阜大学と連携し、迅速に提供していきます。

 万が一、こうした感染症が県内で発生した場合には、感染原因を調査し、感染拡大防止のため、感染者や濃厚接触者に対する入院勧告や就業制限、感染源付近の消毒や殺虫剤の散布など必要な措置を講じます。

 このほか、疫学調査や感染症集団発生時のシミュレーションなどの研修を開催し、対策に当たる職員の資質向上に努めるとともに、PCR装置など必要な検査機器を配置し、検査体制を整備しております。

 次に、人畜共通感染症に係る対策及び周知についてでございます。

 ジビエによる食中毒の防止につきましては、昨年度から、狩猟者や岐阜大学獣医学科の協力を得て、ジビエの細菌検査等を実施しております。また、ペットの犬猫に由来する感染症については、今年度から岐阜大学医学部及び獣医学科、県医師会、県獣医師会とともに、病原体保有調査を実施しているところです。

 これらの結果を踏まえながら、ジビエに関しては、食品関係事業者や狩猟関係者を対象とした講習会において、十分な加熱等衛生的な取り扱いを啓発してまいります。

 また、犬猫の譲渡の際の説明や動物病院の協力による指導などの機会を捉えて、過剰な触れ合いを控えることや手洗いの励行、ブラッシングによる手入れなど、適正な飼養管理について飼い主への注意喚起をしてまいります。

 また、こうした人畜共通感染症の正しい知識が普及できるよう、県ホームページの充実、動物愛護センターにおける研修会の開催なども進めてまいります。

 最後に、危険ドラッグ対策に関して、規制・取り締まり強化の取り組みについてでございます。

 健康被害が発生した場合には、県では速やかに含有成分を調査し、専門家で構成される薬物指定審査会において新たな薬物と確認されれば、迅速に指定を行い、規制をかけてまいります。また、緊急を要する場合には、審査会を経ずに指定することも可能としていますし、指定前であっても製造や販売等の中止を勧告することができることとしております。

 さらに、本県の条例案では、警察職員も立入検査を実施できることとしており、これら条例の規定を適切に運用することで、危険ドラッグの迅速な流通規制を図ることができるものと考えております。

 しかしながら、これまでも規制強化のたびに、新手の方法を繰り出して販売が続けられていることから、危険ドラッグの流通実態を常に注視し、その状況に応じて取り組みを追加するなど、迅速かつ柔軟に対応してまいります。



○副議長(小川恒雄君) 教育長 松川禮子君。

    〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 危険ドラッグ対策に関して、教育現場における取り組みについてお答えします。

 学校における薬物乱用防止の取り組みについては、主にシンナーや麻薬、覚醒剤を取り上げ、児童・生徒の発達段階に応じて保健の授業で実施しています。

 また、薬務水道課の出前講座を活用したり、学校が独自に医師や大学の薬学の専門家、麻薬取締官のOBなどを講師に招くなどして、薬物乱用防止教室を実施しております。

 今後は、危険ドラッグが違法薬物使用の入り口となっている現状を踏まえ、薬務水道課や県警察との情報交換を密にし、各学校の薬物乱用防止を担当する教員の研修等において、危険ドラッグの流通の実態や危険性などの最新の情報について、具体的に指導してまいります。

 また、各学校では担当教員が中心となり、危険ドラッグによる健康被害などの正しい知識を児童・生徒に学習させ、危険ドラッグには絶対に手を出さないよう指導してまいります。



○副議長(小川恒雄君) 十二番 太田維久君。

    〔十二番 太田維久君登壇〕



◆十二番(太田維久君) 御丁寧な御答弁ありがとうございました。

 FC岐阜ですが、知事に再質問させていただきたいと思います。

 署名活動でクラブハウスが、岐阜市の北西部運動公園にということで署名活動をしているわけですけれども、こういう活動につきまして、この場所につきまして、岐阜市と岐阜県、あるいは関連する市町村などで役割分担ですとか、費用の分担なども含めて、そうした協議も必要になってくるかと思うんですけれども、その点ではいかがでしょうか。以上、一点でお願いします。



○副議長(小川恒雄君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 先ほども御答弁申し上げましたけれども、岐阜市のほうで検討していただいているということでございますので、そのように考えております。



○副議長(小川恒雄君) 五番 国枝慎太郎君。

    〔五番 国枝慎太郎君登壇〕(拍手)



◆五番(国枝慎太郎君) ただいま議長からの発言のお許しをいただきましたので、通告に従い質問をさせていただきます。

 質問に入る前に、今夏の異常気象は全国にさまざまな災害をもたらしました。広島市では、土砂災害によって多くの人命が奪われました。また、先日の御嶽山の噴火によっても多くの人命が奪われました。お亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表します。

 本日は、大きく医療の点と農政に関して質問をさせていただきます。

 まず初めに、各圏域における医療拠点の整備について、健康福祉部長にお聞きいたします。

 最初に、今後の災害拠点病院の追加指定についてお伺いいたします。

 九月十一日付で、高山市の久美愛厚生病院が災害拠点病院と岐阜DMAT指定病院に追加指定されました。災害拠点病院は災害時の医療救護活動の中心施設となる病院で、県内ではこれまでに十一病院が指定されており、今回の追加指定で十二病院となりました。

 この十二病院を圏域別に見ると、岐阜圏域では五病院、中濃圏域では二病院、東濃圏域では二病院、飛騨圏域では今回の追加指定を含めて二病院となっていますが、西濃圏域では大垣市民病院の一つのみであります。他の圏域では複数指定されているにもかかわらず、岐阜圏域とほぼ同等の面積と、岐阜圏域に次ぐ人口規模である西濃圏域では災害拠点病院が一つしか指定されていない現状はいかがなものかと言わざるを得ません。

 特に、西濃圏域は岐阜県で唯一、原発から三十キロメートル圏内に所在する揖斐川町を含む地域であります。こうした状況を鑑みると、西濃圏域においても災害拠点病院を追加指定すべきと考えますがいかがでしょうか、健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 次に二点目、圏域内の配置の考え方についてお伺いいたします。

 先ほど述べたように、現在、西濃圏域で災害拠点病院として指定されているのは大垣市民病院であり、約十六万人の大垣市民のほかに西濃圏域の十市町の住民が災害時の対象となっております。

 一方で、西濃圏域は本県の最南端である海津市から最西端の関ケ原町、福井県に接する揖斐川町とエリアが広く、特に西濃の北部に位置する揖斐川町や大野町、池田町の住民にとって大垣市民病院はやや遠いと思われます。

 そのため、今後、西濃圏域において災害拠点病院を追加指定するに当たっては、こうしたエリアとしての特性や、水害・地震・山間地土砂災害等のさまざまな災害が広範囲で発生する可能性も踏まえ、圏域内で災害拠点病院を分散させて指定する必要があると考えますがいかがでしょうか、健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 次に三点目、中山間地域や僻地医療を支える医療機関への支援及び医師確保の対策についてお尋ねいたします。

 私が住む揖斐郡は、先ほども述べたように原発から三十キロ圏内に位置する県内唯一の市町村である揖斐川町を含み、中山間地域、僻地を抱える地域でもあります。このエリアにおいて現在地域の拠点病院として住民の安心を担っていただいているのが揖斐厚生病院であります。揖斐厚生病院は、この医師確保が厳しい時代において、都市部に比べ圧倒的に人口が少ない僻地の診療所へも医師を派遣していただいております。これも、医療法第三十一条に規定されている公的医療機関としての使命感からだと思っております。

 西濃圏域というエリアの中で揖斐厚生病院を考えたとき、当然のことながら圏域北部に立地をしている点、そして原発から三十キロ圏のエリアを持つ町の病院という点、加えて中山間地域を含み、僻地医療も担っている点等から、私は今後、揖斐厚生病院が災害拠点病院として指定されることを望んでおります。

 揖斐厚生病院としても、災害拠点病院としての整備を進める必要性、使命感はお持ちではありますが、これからの人口減少社会を見据えたとき、耐震化工事等を含めたハード面に対する投資と今後の人口減少下での病院経営という問題、そして深刻な医師不足という課題があり、災害拠点病院の指定に向けてかじを切るにはさまざまなハードルをクリアしなければなりません。

 現在、岐阜県では、岐阜大学医学部の地域枠入学制度による医学生修学資金制度の創設を初め、さまざまな取り組みを通じて医師確保に努めていただいておりますが、岐阜県における医師の現状として二次医療圏別の医療施設従事医師数の状況は、平成二十四年のデータで人口十万人に対する医師の数は県平均が一九五・四人、岐阜圏域が二五六・五人、西濃圏域が一五〇・八人、中濃圏域が一四一・三人、東濃圏域が一六七・六人、飛騨圏域が一七六・五人であります。ちなみに、全国平均は二二六・五人であります。このように医師の確保は岐阜圏域に偏在しており、西濃圏域では医師確保が厳しい状況にあります。

 そして、先ほど説明させていただいたように、中山間地域、僻地の医療を担う揖斐厚生病院においては、医師確保はとりわけ深刻な問題であります。今後、中山間地域や僻地をカバーする災害拠点病院を指定するに当たっては、医師の確保が大前提になり、それができなければ災害拠点病院としての役割を担うことはできないと思われます。

 そこで、各圏域における医療拠点の整備に関して、最後の三点目をお尋ねいたします。

 今後、中山間地域、僻地の医療を守りつつ、災害時にはこうした地域の県民の命を守る災害拠点病院の指定に向けては、公的支援のさらなる拡充と継続的・安定的な医師確保が必要不可欠と考えますがいかがでしょうか、健康福祉部長にお尋ねいたします。

 続きまして、ぎふクリーン農業の栽培基準について、農政部長に質問させていただきます。

 さて、冒頭で申し上げましたとおり、今夏の異常気象は全国各地でさまざまな災害をもたらしました。今夏の異常気象の特徴は台風のみならず、全国各地で起こったゲリラ豪雨や長雨ではなかったでしょうか。この異常気象が人々の生命、財産のみならず、私たちが生きていくために欠くことのできない食物を生産する農業にも被害をもたらしたことは、県内の高山市での被害を初め、野菜の高騰という事実からもうかがい知れます。

 このような異常気象は、県内でさまざまな農産物を生産する皆様にとって大変大きな問題であります。しかも、今夏のような長雨による天候不良は水害などによる直接的な被害のみならず、日照時間不足や低温状態の長期化によって農産物にさまざまな病気の発生等をもたらします。生産者の皆様は、そうした状況の中で日夜不安と戦いながら栽培されていることと推察いたします。

 こんな気象だからこそ、大切に育てている農産物を守るために、ふだんとは違うさまざまな対策を打つことになります。これは人間の健康管理でも同じであります。体調が弱れば、人間でも抵抗力は弱まります。弱った体に何をするか、これは農業でも同じであります。化学肥料や化学合成農薬等の効率的な使用と削減を基本とするぎふクリーン農業においても、そうしたことを想定し、その栽培基準の中で化学合成農薬の最大使用回数に関する特例があり、植物防疫対策事業の運用で定められた警報、注意報及び特殊報が発表された場合や、気象災害等により病害虫の発生が予測され、緊急防除が必要と判断された場合は、化学合成農薬の最大使用回数を一回ふやすものとするとの定めがあります。

 この八月は私の住む大野町においても、台風や長雨、そして低温状況が長期化いたしました。この異常気象で問題になったのは、大野町においても、岐阜市においても、柿に炭疽病が発生するという状況になったことです。

 そのため、各地域のことを熟知し、ぎふクリーン農業のルールと意味をよく理解している農林事務所と生産者が相談・検討した結果、今夏の気象下では特例として化学合成農薬の使用をふやす必要があると考え、岐阜地域と揖斐地域から、「気象災害が発生した場合のぎふクリーン農業栽培基準の取り扱いの運用」に基づき、化学合成農薬の使用を一回ふやしたいという申請がされました。ちなみに、この申請は今年八月十九日付であります。

 この申請を受けた県農政部では、申請を審議するためにぎふクリーン農業表示専門部会を八月十九日に開きましたが、結果としては揖斐と岐阜からの柿に関する申請は認められませんでした。今夏の異常気象下において、県が現地からの申請を承認しなかったことは、私のように農業従事者でない者からしても耳を疑うというか、産地の声、現状を軽視しているのではないかと言いたくなるような結果であります。しかも、その申請を承認しなかった理由が驚きです。

 理由は、議場に配付させていただいた資料(資料を示す)にあるとおり、「気象災害が発生した場合のぎふクリーン農業栽培基準の取り扱いの運用」の中で対象としている気象災害の水害は、大雨または洪水警報が発令され、冠水・浸水・湿害により作物・施設等で被害が発生した場合となっており、今回の案件はこの運用でいうところの冠水・浸水害による被害ではないと判断をされたためです。

 確かに、「気象災害が発生した場合のぎふクリーン農業栽培基準の取り扱いの運用」には、風、水、雪、凍霜害、ひょう害を対象とはしていますが、今夏のような長雨や冷夏といったことは対象として定められておりません。そのため、八月十九日に開催されたぎふクリーン農業表示専門部会では、この基準に基づき、申請を承認しないという結論を導き出したのだろうと思います。

 しかし、本当にそれが正しいのでしょうか。本当に生産者のためになっているのでしょうか。私は八月十九日に行われたぎふクリーン農業表示専門部会の記録を見せていただきました。ぎふクリーン農業表示専門部会では、五地域の農林事務所から申請があった柿、トマト、米、ホウレンソウについて審査をされました。その中で柿については、岐阜・揖斐農林事務所の四市四町の産地から申請がありました。両事務所からの申請書を読むと、気象災害の種類は水害とあります。これは、先ほどの運用で定められている対象気象災害が風、水、雪、凍霜害、ひょう害の五項目だからであります。しかし、実際のところは低温多雨というのが今回の気象の災害であります。

 さらに、揖斐農林事務所からの申請には、災害概況はこのように書いてあります。まず揖斐地区、大野・揖斐川・池田町において、病害、炭疽病の被害の拡大のおそれがある。その理由として、一、台風十一号の影響により強風にあおられ、枝葉・果実に損傷を受けている。二、大雨の影響により、水田転換園の多い当地区では、浸水により樹体が弱っている。三、その後も天候不順で防除が十分できておらず、八月の基幹防除に殺菌剤が含まれてないこともあり、病害の発生が心配される。特に気象条件、炭疽病の好適条件となっており、今後も天候不順が続くと予想がされるため、被害の拡大が懸念される。四、全体、約五百戸の中でも、山際の発生しやすい条件を備えた園地においては、特に被害の拡大が懸念される。そのため、早急に殺菌剤(対象 炭疽病)の防除を実施する必要があるとのことでありました。

 ちなみに、岐阜農林事務所からの申請書には、気象災害の種類の欄には、わざわざ申請の対象とならない低温多雨という記述まで書き添えてありました。これこそが現場担当者の声ではないでしょうか。

 この申請に対し、ぎふクリーン農業表示専門部会の結論は、岐阜、揖斐の柿についての判定は否、理由は一言、冠水・浸水害による被害ではないため認められないとのことでありました。さらに申し上げれば、柿以外にも全く同じ理由で申請が認められなかったものがございます。

 ではここで、ぎふクリーン農業の定義について確認させていただきます。

 ぎふクリーン農業とは、有機物等を有効に活用した土づくりを原則とし、環境への負荷の大きい化学肥料、化学合成農薬等生産資材の効率的な使用と節減を基本として、生産性と調和できる幅広く実践可能な環境に優しい農業であります。

 こうした考えのもと、ぎふクリーン農業生産登録者は定められたルールを守り、消費者が安全で安心して食べられる農産物の生産を行っていらっしゃいます。しかし、今回の件は、消費者に安全で安心な農産物を提供するということにこだわる余り、それを育てている生産者の立場を忘れてしまったのではないでしょうか。先ほども申したとおり、ぎふクリーン農業は、単に化学肥料や化学合成農薬等を削減するだけではなく、それを基本として、生産性と調和できる幅広く実践可能な農業のはずです。

 そこで、農政部長に次の三点をお尋ねいたします。

 一点目、今、説明させていただきました一連の申請、ぎふクリーン農業表示専門部会での審議について、農政部長としての率直な御意見をお伺いいたします。

 二点目ですが、ぎふクリーン農業における対象気象災害は五項目、風・水・雪・凍霜害・ひょう害だけであります。この五項目だけでは、近年の気象災害に対応できるとは思えませんし、産地・生産者を守ることができるのかと感じます。また、この対象気象災害五項目において、ひょう害以外を除く四項目は全て警報または注意報の発令が条件になっております。警報等の発令されることが判断基準としてわかりやすいことから、この条件をつけていることは理解ができます。

 しかし、実際には気象災害が発生しているのにもかかわらず、警報等が発令されなかったことなどで対象とならないというのはいかがなものでしょうか。

 そこで二点目、お尋ねいたします。

 こうしたさまざまな気象災害にも柔軟な対応ができるよう、今後、気象災害が発生した場合のぎふクリーン農業栽培基準の取り扱い運用を改正するお考えはあるでしょうか、お聞きいたします。

 最後三点目、当然ながらぎふクリーン農業という枠組みの中で、できるだけ農薬などを使う回数を減らしながらも、病害虫駆除を行うための指針とそれに基づいて一定の判断を下す仕組みは大切です。しかしながら、地域からの声に対し、現在のぎふクリーン農業表示専門部会のあり方では十分な審議がされていないと言えると私は思います。今後ぎふクリーン農業の基準を担保しながらも、多様化する気象災害から病害虫予防をするには、ぎふクリーン農業表示専門部会において現地・産地の声に対して十分に調査し、現状を把握した上で結論を出すべきと考えます。

 そこでお尋ねをいたします。

 現地・産地の声に対し十分に調査し、現状を把握した上で結論を出すためには、ぎふクリーン農業表示専門部会のあり方を見直す必要があると考えますが、いかがでしょうか。

 以上をもって、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○副議長(小川恒雄君) 健康福祉部長 石原佳洋君。

    〔健康福祉部長 石原佳洋君登壇〕



◎健康福祉部長(石原佳洋君) 各圏域における医療拠点の整備について、三点御質問をいただきました。

 まず、西濃圏域における災害拠点病院の追加指定についてでございます。

 県内の災害拠点病院については、東日本大震災後の平成二十三年度に県震災対策検証委員会からの提言を受けて五病院を追加指定し、また今年九月十一日には飛騨圏域における複数化、バックアップ体制の確保の観点から久美愛厚生病院を追加指定し、現在十二病院を指定しております。

 西濃圏域については、現在、大垣市民病院一病院のみの指定となっておりますが、約三十八万人の人口を擁し、地理的にも南北に広がり、かつ山間地域も多いことを考慮しますと、災害拠点病院を追加指定し、複数化すべきであると考えております。

 次に、災害拠点病院の追加指定時における圏域内配置の考え方についてでございます。

 災害拠点病院の指定に当たっては、建物の耐震性などのハード面と、重篤な救急患者の救命医療を行うための高度な診療機能や、DMATの体制整備などのソフト面の要件があり、まずはこれらの要件を満たすことが必要です。その上で、人口分布や地理的なバランスにも配慮して指定することが必要と考えております。こうした観点から、平成二十三年度の追加指定の際には、揖斐厚生病院についても検討いたしましたが、建物の耐震化が未整備であり、指定要件を満たしませんでした。今後、早期に指定要件が充足されるよう、関係機関と協議してまいります。

 次に、中山間地域、僻地医療を支える医療機関に対する支援及び医師確保対策についてお答えいたします。

 災害拠点病院の指定に向けた公的支援につきましては、国に対し耐震化整備に対する補助制度における補助単価の引き上げなどの拡充策を要望しているところです。

 また、揖斐川町が岐阜大学医学部から揖斐厚生病院への研究・教育を兼ねた医師派遣に対し補助を行っておりますが、こうした町の取り組みに対して財政支援しているところです。

 さらに、地域医療介護総合確保基金を活用して、地域の中核病院から中山間地、僻地の医療機関へ医師を派遣する新たな補助制度を創設するなど、安定的な医師確保に取り組んでまいります。



○副議長(小川恒雄君) 農政部長 平工孝義君。

    〔農政部長 平工孝義君登壇〕



◎農政部長(平工孝義君) ぎふクリーン農業における栽培基準について、三点御質問がありました。

 まず初めに、ぎふクリーン農業表示専門部会での審議についてお答えします。

 今回の事案は、八月十五日からの大雨で柿園へ浸水があり、それまでも雨が多く気温も低かったことから、岐阜及び揖斐農林事務所が炭疽病に対する追加防除を申請したものです。

 これを受け、病害虫や作物栽培の専門職員で構成するぎふクリーン農業表示専門部会で追加防除の適否を審査しましたが、その時点で炭疽病の発生は少なく、また、この浸水により急激に蔓延する可能性は低いと判断し、申請を認めませんでした。

 しかしながら、これまでの低温多雨とその後も雨が多いとする気象予報を考慮し、病気の発生状況を一定期間観察して追加防除の適否を判断するなど、丁寧な対応が望ましかったと考えております。

 次に、気象災害が発生した場合のぎふクリーン農業栽培基準の取り扱い運用の改定についてお答えします。

 運用では、気象警報等が発令された風害、水害、雪害、凍霜害やひょう害により病害虫が発生し、農作物に著しい被害を及ぼすおそれがある場合、病害虫の緊急防除の必要性について判断することとしております。

 この判断は、専門部会での審議に任されており、運用には具体的な判断基準は明記されておりません。また、近年、温暖化や異常気象などにより病害虫の発生状況も変化しています。こうしたことから、今後は判断基準を明確化し、透明性を高めるとともに、近年の気象状況に対応した判断ができるよう運用を見直してまいります。

 最後に、ぎふクリーン農業表示専門部会のあり方、見直しについてお答えします。

 この専門部会では、構成員である農業革新支援専門員や病害虫防除所、農業技術センターなどの担当者が農林事務所からの申請に基づき審査を行い、追加防除の適否を判断しております。しかしながら、書類審査だけでは作物の被害状況が詳細に把握できず、判断が困難な場合もあると考えられます。

 このため、今後は、現場の普及指導員から直接ヒアリングを行うとともに、現地調査の実施や気象予報などを考慮した経過観察の仕組みを取り入れるなど、より的確な判断ができるよう専門部会での審査のあり方を検討してまいります。



○副議長(小川恒雄君) 以上をもって本日の日程は全て終了いたしました。

 明日は午前十時までに御参集願います。

 明日の日程は追って配付をいたします。

 本日はこれをもって散会といたします。



△午後三時四分散会



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