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平成 4年  2月 定例会(第1回) 03月12日−05号




平成 4年  2月 定例会(第1回) − 03月12日−05号









平成 4年  2月 定例会(第1回)





△議事日程



                  平成四年三月十二日(木)午前十時開議

 第 一  議第一号から議第四十一号まで

 第 二  請願第八号から請願第十号まで

 第 三  一般質問



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△本日の会議に付した事件



 一  日程第一  議第一号から議第四十一号まで

 一  日程第二  請願第八号から請願第十号まで

 一  日程第三  一般質問



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△出席議員             五十二人



 一  番    小川昭夫君

 二  番    尾藤義昭君

 三  番    早川捷也君

 五  番    玉田和浩君

 六  番    加藤一夫君

 七  番    伊佐地金嗣君

 八  番    中村 慈君

 九  番    菅沼 武君

 十  番    平野恭弘君

 十一 番    岡田 脩君

 十二 番    河合正智君

 十三 番    近松武弘君

 十四 番    渡辺儀造君

 十五 番    高井節夫君

 十六 番    水野正夫君

 十七 番    岩井豊太郎君

 十八 番    渡辺信行君

 十九 番    小川 豊君

 二十 番    安藤通廣君

 二十一番    伊藤延秀君

 二十二番    小山興治君

 二十三番    山田 桂君

 二十四番    森  真君

 二十五番    山下運平君

 二十六番    山口三男君

 二十七番    山田忠雄君

 二十八番    宮嶋和弘君

 二十九番    杉山友一君

 三十 番    白橋国弘君

 三十一番    田口淳二君

 三十二番    片桐義之君

 三十三番    馬渕武臣君

 三十四番    竹ノ内信三君

 三十五番    加藤利徳君

 三十六番    殿地 昇君

 三十七番    中本貞実君

 三十八番    高田藤市君

 三十九番    松野幸昭君

 四十 番    坂 志郎君

 四十一番    笠原潤一君

 四十三番    岩崎昭弥君

 四十四番    新藤秀逸君

 四十五番    古川利雄君

 四十六番    今井田 清君

 四十七番    浅野庄一君

 四十八番    猫田 孝君

 四十九番    船戸行雄君

 五十 番    酒井公雄君

 五十一番    木村 建君

 五十二番    青山正吾君

 五十三番    米野義久君

 五十四番    松永清蔵君



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△職務のため出席した事務局職員の職氏名



 事務局長        上水流則雄

 事務局次長        小川康治

 議事調査課長       幸脇 弘

 議事調査課総括課長補佐  浅井善己

 同      課長補佐  高橋壽郎

 同      課長補佐  別宮英夫

 同      課長補佐  高木賢一

 同      課長補佐  田中長雄

 同      主  査  多田信幸

 同      主  査  国枝義弘

 同      主  査  阿部 繁

 同      主  任  田辺敬雄

 同      主  事  向井俊貴



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△説明のため出席した者の職氏名



 知事              梶原 拓君

 副知事             岩崎忠夫君

 出納長             土屋文男君

 総務部長            永倉八郎君

 知事室長兼総務部次長      青木栄治君

 イベント推進局長兼総務部次長  岩垣儀一君

 総務部次長           高井正文君

 企画部長            山田賢一君

 企画部次長           細井日出男君

 民生部長            桑田宜典君

 民生部次長           吉田雅美君

 衛生環境部長          井口恒男君

 衛生環境部次長         鈴木正美君

 商工労働部長          交告正彦君

 商工労働部次長         毛利秋生君

 商工労働部次長         服部和良君

 農政部長            竹山清之助君

 農政部次長           太田淳一君

 林政部長            伊藤邦昭君

 林政部次長           坪井寿一君

 土木部長            山岸俊之君

 土木部都市住宅局長       城原 徹君

 土木部次長           小森喜代三君

 土木部次長兼都市住宅局次長   岡安賢二君

 開発企業局長          藤田幸也君

 開発企業局次長         久保田信司君

 副出納長兼出納事務局長     戸田 正君

 選挙管理委員会委員長      宮川晴男君

 人事委員会事務局長       木下昭治君

 代表監査委員          飯田正樹君

 監査委員事務局長        山田正義君

 地方労働委員会事務局長     菊谷光重君

 教育委員会委員長        吉田三郎君

 教育長             篠田幸雄君

 教育次長            竹中寿一君

 教育委員会管理部長       廣瀬 寛君

 警察本部長           林 則清君

 警察本部総務室長        河野幹雄君



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△三月十二日午前十時二十分開議



○議長(浅野庄一君) ただいまから本日の会議を開きます。



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○議長(浅野庄一君) 日程第一及び日程第二を一括して議題といたします。



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○議長(浅野庄一君) 日程第三 一般質問を行います。あわせて議案の質疑を行います。

 発言の通告がありますので順次発言を許します。二十六番 山口三男君。

   〔二十六番 山口三男君登壇〕(拍手)



◆二十六番(山口三男君) 発言のお許しを得ましたので、知事の政治姿勢と職員の士気高揚、教育問題、西濃地域の振興策について、おのおの質問いたします。

 まず、知事の政治姿勢と職員の士気高揚についてお尋ねいたします。

 現在本県において、政府省庁出身者十七人の方々が、副知事以下の主要ポストに在職中であります。そのうちで建設省出身者が七人、自治省出身者が五人と多数を占めています。人事課提供資料により本県における過去の実例を見てみますと、昭和四十年が十一人、五十年が十八人、五十五年が十六人、五十六年から六十一年までが十三人、六十二年から平成元年までが十六人、そして翌平成二年以降が十七人という数字であります。人事課では他県の実態はわからないということでしたので、全国都道府県議会事務局に依頼して資料を取り寄せましたところ、昨年四月現在の各県別数字がわかりました。それによりますと本県は十九人で、二十八人の東京都を第一位とし、第九位に位置しています。もっとも、同数の県が本県を含めて八県ありますので、第九位ないし第十六位ということでもあります。さらに、建設省出身者七人の数は、茨城、兵庫のおのおの八人に次いで第三位、自治省出身者五人の数は、東京十七人、埼玉、香川、鹿児島のおのおの六人に次いで、大分とともに第五位であります。また、昭和五十六年当時の資料を見てみますと、本県は十四人で第二十三位、同順位が五県あります。したがって、十年の間に第二十三位から第九位に上昇したことになります。

 一方、それに対応する人事交流ということでは、現在本県職員が自治省、国土庁、外務省、建設省へおのおの一人ずつが、給与県費負担、研修生の身分で派遣されていますし、二人が外務省事務官として海外に出向中とのことであります。さらに、本県職員が団体及び民間企業等へ研修生もしくは所管課長として派遣されている数が十五人、相互交流ということで神奈川県へ一人、県内市町村へ七人、一方的派遣として四人、そして市町村からの受け入れが七人という数字であります。

 今申し上げました数字から、私は、一、中央依存型であってその傾向が強まっている、二、国と地方の格差が歴然としている、つまり、国からの人は県の給与負担で県の所管ポストにつくが、県からの派遣者は大体が県の給与負担で研修生という身分にとどまる、三、県と市町村はほぼ相互交流ということで、おおむね対等の扱いであるということが言えるのではないかと思います。地方の時代と言われて既に久しい今日、私は、本県のこの現状を決して見過ごすわけにはまいらないと考えます。県民総参加型の夢おこし県政を推進するに当たり、県職員の皆さんたちが重要な立場にあることは論をまちません。その職員の皆さん一人ひとりにやる気になってもらわなければならない大事なときに、わずか十数名の一握りの存在とはいえ、ほとんど特定のポストをあたかも国の出先機関の指定席であるかのごとく独占するとあっては、士気に影響することが必定であります。

 中国の歴史上における科挙制度による進士といい、戦前の我が国における高級官吏といい、現在の民主主義国家にあっては無用の存在であると言ってよいと思います。知事の言葉をかりて言うならば、県民総参加型の夢おこし県政を推進するためには、みんなで考え、みんなで実行、みんなが幸せを基本に、でき得る限り生えつきの県職員を重用していただくことが、県民の英知とエネルギーを結集することにつながり、そこに県民の立場に立って配慮する気配りの県政が芽生え、まさしく地方発信の先取りの県政が実現することになると思います。

 さて、中央が変わらないなら地方から変わってみせると決意して参議院議員をやめ、昭和五十八年にふるさと熊本の県知事に就任した殿様知事 細川護煕さんは、昨年二月にみずから進んで知事の職を退くまでの八年間、知事として「くたばれ中央」と言い続けてこられ、現在は第三次行革審 豊かなくらし部会の会長として活躍中でありまして、私は大いに関心を寄せています。その細川さんの近著「権不十年」の中に次のようなくだりがあります。すなわち、「ところで、東京一極集中と裏腹の関係にある地方の活性化がなぜ大事なのか。それは地域が魅力的にならない限り東京への集中はとまらないし、またそれぞれの地域に活力があってこそ初めて国全体の活力も出てくるからだ。そのためには、地方が元気になるように活性化の障害となっているネックを取り除いていくしかない。そのポイントは地方への権限の移管や財源の配分をいかに進めるかということだが、この問題になると、今までの議論は地方には能力がないからできないということになって、結局いつも道州制とか都道府県連合、広域市町村圏や中核都市などいわゆる受け皿論、制度論に逃げ込んできたというのが、今日までの臨調、行革審などの歴史であった。地方への権限の移管や財源の配分には、各省庁の厚い壁があり、とてもそこまで踏み込めなかったということである。しかし、権限と責任を持たせない限り、自治体の能力はいつまでたっても育たない。そこで、今回の行革審ではこの問題に真正面から切り込んで、国と地方の権限や財源配分の正常化による地方活性化のための基本方策を打ち出すことにした。例えば、その一つが機関委任事務の問題である。機関委任事務というのは聞きなれない言葉だが、要するに生活保護関係の事務や地方交付税の算定など国の仕事の肩がわりをやっているもので、おおまかに見て都道府県の仕事の約八割、市町村の仕事の約四割は、この国の仕事の肩がわりだと言われている。これは地方に国の仕事の下請けをさせるという中央、地方の不健全な関係を象徴するもので、本当はこういう概念そのものがない方がいい。しかし、現実には選挙事務のように、これは国の仕事、これは地方の仕事と分けにくいものもあるので、第一次答申では国と地方の仕事を可能な限り分けるようにと提言した」。

 細川さんの言は、諸悪の根源・補助金、先導的パイロット自治体制度、言いかえれば地方分権特例制度の導入等さらに続きますが、詳細は個々に当たっていただくことにいたしまして、もう一人、今から三年前に世界最大の証券会社 メリルリンチ社の副社長から島根県出雲市の市長に転身した岩國哲人さんの言葉を紹介したいと存じます。氏は、さきの細川さんとの共著「鄙の論理」の中で、「確かに行政マンの意識の中には、地方公務員より国家公務員の方が、市町村の公務員より県の公務員の方が偉いといった錯覚があるようです。しかし、いつまでも中央に対しておもねたり、卑下していては、東京化して全国均一の顔になってしまいます。別にことさら排他的な姿勢で中央に対峙しようというのではなく、おおらかな自信を持ち、しかも主張すべきは主張して、中央の間違いを正していこうと考えています。そのためには、地方から日本、世界を射通す視線を持ち、未来に力強く突き進む地方独自の論理を持たなければならない。私はこれを鄙の論理と呼びたいと思います」。

 また同氏は、別著「出雲からの挑戦」の中で、一、東京を除いて多くの地方自治体には金がないから、行政マンはどんどん知恵を出さなければいけない、霞が関の役人は紙と鉛筆で行政をやっている、我々は足と汗でやっている、足と汗の中から出てくる構想とか発想を、地方はしっかり行政に生かさなければならないのである、二、国内的には、東京中心の一極集中体制が戦後四十六年の使命を終え、ようやく地方への権限委譲や首都機能の分散を具体化し得る環境が熟しつつある、まさに国際社会においても、国内においても、権力集中の時代から権力が開放されていく放権の時代へと向かいつつある、とも述べておられます。

 ところで、先月中ごろに発刊されたPHP研究所の「THE21」三月号の特集「成長する都市・衰退する都市−−あなたの住むまちに未来はあるか? 全国百都市・実力ランキング」において、県都である岐阜市の現在の番付が東の十両四枚目、十年後の番付が十両六枚目で、最下位の四十九番であるというショッキングな記事が発表されました。県としても、岐阜市が県庁所在地であるだけに、無関心ではいられないと思います。折しも梶原知事にとっては任期最後の年であり、これまで三年間の実績を踏まえながら日本一住みよいふるさと岐阜県づくりを目指して、二〇〇〇年の夢そだてを展開していかなければならない大事な時期であるだけに、岐阜県二十一世紀ビジョンが激しく揺れ出したかの錯覚を起こされたのではないかと察します。

 そういえば昨年末、新年度予算編成に先立つ県政自民党の予算要望の折、クラブ会長が知事に苦言を呈せられたことを思い出しました。すなわち、花、音楽、スポーツしかやらぬ知事だとの印象を県民に与えている感じがするから、そうではなくて、もっと地道な県民生活に直結する諸施策については鋭意努力しているということをPRしなければいけないのではないかというものでした。今定例会提案説明において、夢そだて重点点検項目として高齢者福祉、道路、下水道が提唱されたゆえんであると承知しています。花、音楽、スポーツ、このいずれもが楽、楽しみに通ずるものばかりだと思えますし、楽しいことはいいことだと思います。けれども、楽あれば苦ありと言います。今四年目を迎える知事にとっては、苦の始まりが到来しつつあるようにも感じられます。なぜか、昨年ごろから急に知事に対する批判、非難の声が各界各層あちこちから吹き出てきたようであります。

 ここで具体的表現に入るわけですが、私自身、県政自民党に所属の身であり、究極、梶原県政を支えるのは県政自民党であることをおもんぱかり、以下の言及は差し控えることといたします。しかしながら、このことは知事に対してだけでなく、側近とされる幹部の方々に対してのものでもあることを指摘しておきたいと思います。「才は徳に及ばず」皆様方、力を合わせて名誉挽回に努められますよう願っています。何はともあれ、知事には今まで以上に岐阜県発展のために頑張って活躍していただかなければならないと存じています。決断と実行の県政を進められた上松前知事の「仕事は任せる、責任はおれがとる」という政治姿勢をいま一度思い起こしていただき、一、いわゆる天下り人事のあり方について、その功罪をどのように考え、今後に臨まれるのか、二、夢おこし県政推進の第一線に立つ県職員にやる気を起こさせることと、彼らの考え、意見をこれからの県政運営に反映し得るようにするためにはどうしたらよいかについてお尋ねいたします。

 次に教育問題についてお尋ねいたします。

 日頃、教育に対する社会の期待と要求、また時として批判といったものも多い中で、県教育委員会並びに各学校におかれては、極めて真摯に教育活動に取り組まれておることを、まずもって評価せねばならないと思います。社会は、殊に現場の先生方に対して、むしろもっと理解と協力が必要であると思います。しかしながら、より高い見地に立って、教育が地域の発展と幸福、さらには日本の繁栄と平和の礎であるという観点からこれを見た場合には、多くの課題を抱えていることを指摘せずにはいられません。例えば、教師を教師とも思わない家庭や生徒の風潮、受験や出世といった単なる利己主義の実現のためにする学習、我が国の文化、伝統を無視もしくは否定した教師や生徒の姿勢など、混迷の度合いは往年に百倍の感があります。もちろん、この原因のすべてが教育関係者にあるというのは、余りにも短絡的な見方であるとしても、教育に携わる者はそれを虚心に研究してみる必要が十分にあるものと思われます。人をつくり歴史をつくるのが教育であるとするならば、県教育委員会はその指導者としてのイニシアチブをとっていかねばならぬこと言うまでもありません。かかる立場から、岐阜県の教育の発展を祈りつつ、教育理念の確立と魅力ある教師の育成の二つを柱として問題提起いたしたいと思います。

 まず初めに、県教委並びに学校長にどのような教育理念がおありか、またそれについての研究や研修をどの程度進めておられるかをお尋ねしたいと思います。と言いますのは、例えばロングホームルーム等を利用した道徳教育が叫ばれているにもかかわらず、岐阜市内の複数の高等学校では、進路指導に追われてか実際は教授法の研究が十分でなかったり、予定が変更されたりというぐあいに、極めて不十分な状態であるということができるからであります。そもそも教育の重要な目的の一つは、知識や技能の習得を通じて立派な人格を形成することであり、したがって、指導に当たる者がどのような理念を持つかは、教育の精神に極めて大きな意味を持つものであります。ところが進学指導、道徳教育、部活動指導などのもろもろの現状を見ていきますと、こうした教育の根幹とも言うべき教育理念の研究と確立とがおろそかになっているか、もしくは教育現場に徹底されていないという心配があるわけでございます。要は、知育に偏った戦後の教育を心の底から是正しようという見識と気概とをお持ちであるかどうかという点であります。

 これも一例でありますが、岐阜地区のある高等学校に赴任した新任のある教諭は、延べ百数十時間に及ぶ新任研修は確かに有益であったと認めつつも、講師となられた先生方に対し、一、二名を除いて傲慢さを感じ、反発を多く感じたという本音を漏らしています。そうした感想の中には、謙虚に受け入れるべき内容のものも含まれているはずですが、残念ながらそうした意見はほとんど届いていないと思われます。また、十二年の経験を持つある高等学校のある先生は、これまでのあらゆる研修の中で、いわゆるハウツーの研修はあったが、教師自身の思いやり、感謝の念、奉仕の精神を育てていくためのプログラムがなかったと指摘しているのであります。

 ところで、新指導要領にもあります日本の文化と伝統を重んじるとは、つまるところ前述の精神を児童生徒に教育することであり、そのためには、現場の教師がその精神を体得しなければならないはずであり、さらに現場の教師にそれを体得させるためには、その指導に当たる管理職や県教委の先生方がより清らかな心と高い見識を身につけられることが大切であること、言うまでもありません。ところが、県内のある小学校のある校長先生やある高等学校のある校長先生のごとき、職員や保護者から慕われる管理職の例は、むしろ少ないとの意見もあり、もちろん、職員の側にも問題が多いとはいえ、そういう意見が出てくる背景を客観的に調査する必要は十分あると言わなければなりません。その分析をもとに、例えばもっと職務にゆとりを設ける一方、日本教育会等の研修への参加を充実させていくなど、管理職にはより高い人格を備えていただく方法を研究することも必要でありましょう。また、一般教諭にあっては初任者研修、六年目研修に加えて、十二年目研修や二十年目研修を実施し、その中でハウツーものに終わることなき人間的研修を実行すべきではないでしょうか。ついでに、初任者研修について余りに多岐多様にわたり過ぎる嫌いがあり、新任のうちはもっともっと教材研究や専門教科の研究が必要ではないかという意見もあることをつけ加えておきたいと思います。

 これまた一つの例ですが、ある中学校のある国語の先生は、教材の中で明らかな漢字の誤りを数カ所犯し、しかも漢字テストにおいてその誤った読みを生徒に強要していたり、そのほか述語の誤りを至るところで犯すなどしていたという実例や、同じ中学校のある数学の先生が、やはり平然と誤りを教えていたという実例があり、何よりも教科の力をつける必要があると思われます。少々観点は変わりますが、教育に関する積極的な論文や建設的な提言などを毎年広く一般教諭からも募集して、教育理念の研究に役立てるといった発想も考えられるのではないかと思います。

 さて、教育には教師の尊厳とか権威とかいうべきものが必ず必要であるにもかかわらず、昨今それが急激に地に落ちているのはなぜだとお考えであるか、お教えいただきたいと思います。私は、そこに本質的にかかわってくるのが教育理念の問題ではないかと思うのでありますが、殊に教育委員会や管理職の先生方にはリーダーシップを発揮していただいて、地域住民や家庭、場合によっては政治家やマスコミ等広く社会に訴える等、教育の専門家としての毅然とした姿勢と情熱とを持った社会への働きかけを期待したいのであります。

 次に、輝きを持った教師の育成についてお尋ねしたいと思います。

 岐阜県の警察を退職したある人によりますと、自分が在職中に犯人と誤認した人の中で学校の先生が最も多かったというのであります。彼の言葉をかりれば、教員にはその背中に生きる希望がないというのでありますが、これは笑い話では済まされないものがあります。つまり、教師には生き生きとしていない人が多いという観測であって、筑波大学教授 小田 晋氏の研究と一致するところでもあります。これは極めて重要な問題と言わねばなりません。なぜならば、教師が伸び伸びとして輝いていなければ、心豊かな青少年の育成などできるはずがないからであります。小・中学校では、勤務時間の終わる五時から職員会議が始まるというところも多く、しかも九時、十時まで会議や研修が行われることが当たり前のような学校もあるわけで、そうした学校にある程度指導が必要であります。以前に問題として取り上げました登校拒否も、こうした教師のストレスと全く無関係ではないのではなかろうかと思われるのであります。こうした教師のストレスについて、科学的研究を深める必要もあるのではないでしょうか。

 また、職務の特殊性と重要性に比して俸給が十分でないということも考えていかなければならない問題です。特に岐阜県の場合、日教組の調べによりますとここ数年全国で四十位以下という記録がありますし、県教委の調べではここ一、二年は全国二十位台であるということでございますが、いずれにいたしましても、一号俸以上の差がある愛知県などに人材が流れる例もあるようでございます。実際ある先生は、早稲田大学卒業後それを理由に愛知県の高等学校教員採用試験を受験し、現在愛知県の高校に勤務しています。他にも何人かのそうした例があります。郷土のために尽くすという気持ちは、高等学校の卒業生にも希薄のようで、平成三年の文部省調べによれば、岐阜県の場合、県内就職率は全国平均を下回っていますが、一つの原因は給与だと思われます。

 明治国家がともかくも発展した大きな要因は、まさに教育のたまものであり、その教育を支えたのは勤皇佐幕を問わず極めて優秀な武士たちだったことを忘れてはなりません。県や国家を支えていく若き人々を教育する重要な責務に対し、我々はもっと代価を支払うべきではないでしょうか。東北大学学長の西澤潤一氏などは、教員の給料は今の三倍にするべきだと言っておられます。そんな中で、いまだに部活動指導費が一日七、八百円しか支払われないと聞きます。衣食足りて礼節を知るのが人であり、こういう時代に生活のゆとりなくしてどうして純粋に教育活動に専念できましょうか。

 さらに、輝く教師の育成として若い先生方をもっと海外へどしどし派遣し、どんどん学ばせることも大切でありましょう。英語はもちろん漢文、歴史、地理、音楽などの先生は、若いころにこそ外国を訪問させるべきではないでしょうか。岐阜県の教員になってよかったという思いは、本来自己の教育活動の中から芽生えてこなければならないものでありますが、それはなかなか難しいことであります。よって、県としていろいろな角度からアプローチして、そういう思いを喚起させる工夫も必要ではないでしょうか。教師は教師であることに誇りと感謝と幸福とを感じていなければならないと思います。それでこそ魅力ある教師にもなれ、情熱も傾けられるのであります。そのためには、そのことを理解した上での周囲の環境整備とプロとしての厳しい切磋琢磨との二つが求められるものと思いますが、それに対し県教委ではどんなお考えを持っておられるのか、お聞かせ願いたいと思います。

 以上申し上げまして、教育長の御所見をお尋ねいたします。

 最後に、西濃地域の振興策についてお尋ねいたします。

 高度情報化社会における地域活性化策として地域情報化支援、情報産業の育成、情報化推進の拠点となるソフトピアジャパンが、大垣市内においてその用地取得がほぼ完了し、いよいよこの夏以降から造成工事、センタービル建築工事におのおの着工予定の運びとなりました。県、市等関係者の皆様の努力と地権者の御理解、御協力が実ったたまものでありまして、今後の順調な進行を願っています。本事業の波及効果は、当然のことながら周辺地域に生じてくるものと思われます。最終的には、四千三百人前後の人々がソフトピアジャパン関係者として働くことになると聞いていますが、そうなりますと、その人たちの住宅を手当てしなければなりません。現在、垂井町において県住宅供給公社の宅地開発事業用地の買収が進行中でありますけれども、それだけではまだまだ不十分でありまして、市内はもちろんのこと、それこそ西濃一市五郡全体をエリアとして、用地確保に当たらなければならないと思います。週休二日制が定着しつつある現状を踏まえながらの適地確保が肝要かと思われますが、具体的に検討されているのかどうか、土木部長にお尋ねいたします。

 次に、道路網の整備についてお尋ねいたします。

 県では県内一時間交通網を目指して、二十一世紀道路ビジョンの策定を進めておられますが、特に西濃地域を通過する国道二十一号の岐大バイパス、関ケ原バイパス、東海環状自動車道西回りルートの建設省への事業促進の働きかけとその成果、そして当局における具体的な整備計画の見通しについて、承知している範囲でお聞かせいただきたいと存じます。さらに、関ケ原地内における国道三百六十五号、西南濃広域農道、飛越山地大規模林道関ケ原八幡線、垂井地内における県道垂井川合線、県道岐阜関ケ原線等、不破郡内の道路整備状況と今後の見通しについて、おのおの関係部長にお尋ねいたします。

 最後に、JR東海道線について申し上げたいと思いますが、時間が迫ってまいりましたので。ただ、昨年質問させていただきましたが、昨年三月の改正により、昼間時間帯の大垣関ケ原間が一時間に二本平均の列車運行に増加されましたこと、このことは県当局の働きかけのたまものと喜んでおります。今後とものさらなる働きかけをお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(浅野庄一君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) いろいろ有益な御提言を賜りまして、感謝申し上げます。せっかくの機会でございますので、私なりに考えていることを御披露させていただきたいと思います。

 まず時代認識でございますが、現在ただいま大変な変革期に来ておるというふうに考えております。社会はどんどん情報化が進んでまいっておりますし、国際化も急速に進んでおります。技術革新も日進月歩というよりも分進秒歩というぐらいに急激に進んでおります。有史以来の変革期であろうと、かように思っております。したがって、地方行政におきましても明治以来の大きな変貌期に来ておるわけでございます。権力行政からサービス行政へという大きな転換がございます。また、管理型行政から経営型行政へという転換もございます。明治以来の東京中心の時代から、議員御指摘のとおり地方行政の時代になってまいったわけでございます。地方の時代ということは、中央行政の型どおりの下請をしておればいいということではないわけでございまして、みずから創意工夫をし、努力をしなきゃならぬということでございまして、地方の時代ということは地方が楽になるということでは決してないわけでございまして、むしろ苦しい時代が来たと、かような認識を持たなきゃいけないと思っておるわけでございます。

 そこで、岐阜県が現在置かれておる地位はどうかと、こういうことでございますが、県都岐阜市のことについて議員もお触れになりました。岐阜県全体の置かれている立場というものを考えますと、例えば中部九県の中でどういうような立場にあるかということを考えますと、一人当たりの県民所得、これは仮にA、B、Cというランクを設けますとCクラスということでございます。したがって、一人当たりの県税収入も最下位クラスと、こういうような状況でございまして、北陸三県も大変頑張っております。交通問題がどんどん改善されてまいります。二十一世紀初頭には、高速道路も計画中のものができ上がるということでございます。一面大変喜ばしいことでございますが、いわゆるストロー現象が起こるという懸念もあるわけでございまして、周囲の七つの県というものが岐阜県よりも力が大きければ、そちらに吸収されてしまう。岐阜県は空中分解するんじゃないかと、こういう心配されておられる方もおられるわけでございまして、ここ十年が岐阜県にとりまして大きな正念場にあるのではないかと、かように思うわけでございます。

 したがいまして、二十一世紀を洞察いたしまして、今から先取りの県政を心がけなければならないということでございまして、夢おこしという形で岐阜県の将来のあるべき姿、戦略、戦術というものを起こしてきたわけでございまして、就任以来三年有余たちまして、ようやく皆様にお諮りいたしております二十一世紀ビジョンとか、あるいは夢そだて十年カレンダーという形で、岐阜県の基本的戦略というものが明らかになりつつあるわけでございます。議員の御指摘のとおり、各界各層いろんな御不満もございます、私も耳にいたしておりますが、一体どういうことをねらっておるかというようなことにつきましての御理解を十分得ていないということも一因かと思うわけでございます。花と音楽とスポーツというようなことにもお触れになりましたが、決してそれが県政のすべてではないわけでございまして、地道にいろんな福祉等にも取り組んでおるわけでございます。非常に時代の先取りをしなきゃならないと同時に、現実的な対応もしなきゃならぬということで、鉄道で言えば単線運転ではなくて複線、複々線運転をしなきゃいけない、こういうような時代になってきたというふうに思っておるわけでございます。戦略の策定あるいは戦術のノーハウの蓄積、さらには難問題を控えましての危機管理、これはすべてトップの責任でございます。トップダウンで陣頭指揮でやらなきゃならないと、こういう時代になってまいったと、かように思うわけでございまして、これからの行政の先頭に立つ者は、ただおみこしに乗っておればいいということではないわけでございまして、苦しいことのみで楽しいことはないと、こういうのがこれからの首長の立場ではなかろうかというふうに思います。

 先般、有名な掛川市の榛村市長さんにお会いしました。市長さんも国の縦割り行政というものをいかに横割りで相互化するかということが責任であると、とても忙しくてかなわぬと、しかしそれをやらなきゃ首長として、市長としての能力はないと、こんなことを言っておられました。私も全く同感でございます。そういうことで、私も泥まみれ、血まみれになって努力いたしますが、職員の皆様もそれ相応に頑張っていかなきゃならないと、かように思っております。おかげさまで、職員の皆様も大変苦労されておられますが、平成四年度の予算編成に当たりまして私は大変うれしかった思いがございます。最近では予算編成も、私が余りいろいろ言わなくても立派な予算ができるようになってまいりました。財政課の諸君も、県政の基本的な方向というものを念頭に置きながら、ただ要求部局の要求を査定しているだけと、こういうことではなくて、積極的に指導しながら一緒に予算を組むということになってまいりまして、予算の要求部局の不平不満も、最近は全く聞かなくなりました。これは本当にすばらしいことでございまして、平成四年度の予算も厳しい環境の中でございますが、めり張りの効いた内容のしっかりしたものができたと、私は思っております。これは関係職員の努力のおかげでございます。そういう方向で、県政も徐徐に、安定的に、しかも着実に進展するものと期待をいたしております。職員の資質の向上という点を考えますと、県庁が閉鎖社会であっては相ならぬと、こういうふうに思っております。外に向かって開かれた社会でなければならないと考えております。したがって、国と地方との交流あるいは県と市町村の交流、あるいは県と民間の交流あるいは国外へ出向いていくと、こういうようなことを盛んにやらなきゃならないと、かように思っております。

 中央省庁の職員の天下りのお話がありました。これはもう天下りと、こういうような時代ではないと思います。中央省庁に対しましても、人物本位ということを強調いたしておりまして、玉が悪ければとらぬと、こういうふうに申し上げておりまして、いい人物をとるということが一つの刺激になりまして、県政のレベルアップにも結びつくと、かように考えております。ただ、議員御指摘のとおり、地元の職員が昇進の頭打ちになるということでは困るわけでございまして、総務部長、企画部長を初め主要ポストは地元の出身者が占めております。先ほどお触れになりました熊本県の細川知事さんも、大蔵省その他中央省庁から人を迎えまして、主要ポストに置かれておったわけでございまして、それは決して天下りというお考えで御採用になったわけではないと思います。私と同様、人物本位に、真に県民のための県政が実現する、そういう観点から御採用になったと、このように理解をいたしております。

 生きがいおこし研究会というものをこの三年ばかり進めております。その研究会の調査によりますと、若い方が仕事に対して積極性に欠けるという数字が出ておりまして、高齢者ほどやる気がふえてくると、こういう調査結果が出ておりまして、若い方のやる気をいかに引き出すかということが大事でございまして、私も若い方と、若い職員とガヤガヤ会議というものを再三開きまして、直接若い方の意見を吸収するということも心がけておるわけでございます。でございますが、なかなか私も過疎町村、あるいは福祉施設を回ったりいたしまして忙しいために、職員の皆さんとのコミュニケーションが欠けておるということを認識いたしております。そのことがいろんな不平不満につながっているというふうにも思うわけでございます。御提言の御趣旨を体しまして、これからもよりよい県政を心がけてまいりたいと考えておりますので、よろしく御協力をお願い申し上げたいと思います。



○議長(浅野庄一君) 農政部長 竹山清之助君。

   〔農政部長 竹山清之助君登壇〕



◎農政部長(竹山清之助君) 西濃地域の振興策のうち、広域営農団地農道整備事業についてお答えをいたします。

 広域営農団地農道整備事業は、地域農業の振興を図るために広域の営農団地整備計画を樹立しまして、その基幹となる広域農道の整備を、現在県下八地区で進めているところであります。西南濃地区につきましては、昭和五十四年度に第一期地区、昭和五十五年度に第二期地区、総延長三十三・五キロメーターの採択を受けまして、そのうち平成三年度までに全長約十キロメーターが完成することになります。議員お尋ねの関ケ原地内における広域農道の延長は六キロでございます。まずこのうち、効果発現の高い藤下地内の国道二十一号以北と国道三百六十五号の間、延長三キロメーターの早期供用を図るべく、事業の促進に努めております。平成三年度までに二・五キロメーターの道路工事をおおむね終えることになります。残りの〇・五キロメーターにつきましては、JR東海道本線に地下道、いわゆるアンダーパスを建設するということと、国道二十一号との取り付けなどがございますので、関係機関との調整を急ぎ、事業の進捗を図ってまいります。また、国道二十一号以南の三キロメーター区間につきましても、西南濃地区全体の効果的施工に配慮しながら、事業の促進に努める所存でございます。



○議長(浅野庄一君) 林政部長 伊藤邦昭君。

   〔林政部長 伊藤邦昭君登壇〕



◎林政部長(伊藤邦昭君) 西濃地域の振興策のうち、大規模林道関ケ原八幡線、関ケ原地内の今後見通しについてお答えいたします。

 県内におきます大規模林道事業は、御案内のように三路線、十五の区間で計画され、現在一区間が完成し、七区間において工事を実施しております。この区間数につきましては、国が厳しく管理し、継続中の区間が完了しないと新しい区間を着工できないこととなっております。このため、県といたしましては、現在工事中の区間が早期に完了できるよう、国及び森林開発公団へ事業予算の拡大について強力に要請し、早期着工できるよう努力してまいりたいと存じます。



○議長(浅野庄一君) 土木部長 山岸俊之君。

   〔土木部長 山岸俊之君登壇〕



◎土木部長(山岸俊之君) ソフトピアジャパンに関連いたします住宅団地開発についてお答えいたします。

 議員御指摘のように、ソフトピアジャパンの建設が進みますと従業員等の住宅が必要となってまいります。とりわけ良質な持ち家の供給が望まれるところでございます。こうした状況を踏まえまして、県住宅供給公社におきましては、不破郡垂井町地内で住宅団地開発を計画いたしまして、現在用地の取得を進めているところでございます。本団地につきましては、花の都ぎふにふさわしい花と緑に恵まれたものになるように考えております。今後も大垣市及び周辺地域において住宅団地開発を行うように、県住宅供給公社等を指導してまいりたいと思います。

 次に、西濃地域、特に不破郡周辺地域の道路網整備状況等についてお答えいたします。

 この地域は、昔から今日まで道路交通の要衝に位置しておりまして、道路が極めて重要な役割を担ってきたところでございます。このため、この地域の道路整備につきましては、その必要性を強く認識しておるわけでございます。鋭意整備促進に努めております。

 まず国道二十一号につきましては、岐大バイパスの大垣市河間町から檜町間の四車線化の拡幅工事並びに関ケ原バイパスの工事が鋭意進められております。このうち関ケ原バイパスにつきましては、その一部が既に供用開始されておりますが、残りの工区の早期供用と関ケ原町玉地内以西滋賀県方面へのバイパス整備の早期着手について、国へ強く要望してまいります。

 次に、東海環状自動車道西回りルートについてでございますが、昨年の十二月に養老町から関市までの基本計画が決定されまして、今後はルート決定のための調査がさらに進められることとなりました。県といたしましては早期事業化を目指しまして、関係各機関に強く働きかけてまいります。

 次に、関ケ原町地内でございますが、国道三百六十五号の国道二十一号との交差点改良、さらに垂井町地内では一般県道川合垂井線の岩手地内や主要地方道岐阜関ケ原線の府中地内でも、県単道路改良工事を継続中でございます。今後とも引き続き道路整備事業の促進に努めてまいりますので、御協力をお願いいたします。



○議長(浅野庄一君) 教育長 篠田幸雄君。

   〔教育長 篠田幸雄君登壇〕



◎教育長(篠田幸雄君) 教育問題についてお答えいたします。

 御指摘のとおり、教育の職にある者は確固たる教育理念が不可欠でございます。本県においても、心豊かでたくましい県民を育てるため、学校ごとに教育目標を定め、日々その実現に向けて努力をしているところでございます。そうした中で、言うまでもなく一人ひとりの教師には、絶えずみずからの人格を陶冶し、指導力の向上に努めることにより教育という大事業をなし遂げる、そういう気概が求められております。このような教師の主体的な努力を促し、本県教育をよりよいものにするため、県教育委員会といたしましては、県の教育の大綱である教育の方針と重点を学校種ごとに毎年新たに策定し、それを県内すべての学校に配付し、その趣旨の徹底を図っているところであります。御指摘の諸点は、まさに平成四年度方針と重点の改定の方向と一致するものでございます。とりわけ、新規採用教員の研修体系が完成する平成四年度にありましては、思いやり、感謝の念及び奉仕の精神をさらに重視した内容とするとともに、教材研究や専門教科に関する研修をより充実して、教科指導の充実にも力を注いでまいりたいと存じます。

 次に、魅力ある教師の問題でございますが、生き生きと輝いている魅力ある教師は、児童生徒も生き生きとさせ、豊かな教育活動を展開させるものであります。そのため、私は日ごろから信頼と愛情に基づくほほ笑みのある明るい学校づくりを提唱しているところでございます。魅力ある教師の育成には、教師自身の自己啓発や研修がその基本でありますが、そのほか教員の給与等待遇の改善も重要なことであると考えております。御承知のように、職員の給与につきましては、国及び民間の給与水準との均衡を図る観点から人事委員会において勧告が行われており、本年度もこの勧告に基づき、人材確保の必要性等にかんがみ、初任給及び若年層に重点を置いた給与改定が行われたところでございます。本県教員の給与水準は、全国的には中位の水準にあると理解しておりますが、今後とも適正な給与水準が確保されるよう努力してまいりたいと考えております。なお、部活動指導に対する手当につきましても、その改善に努力をしてまいる所存でございます。

 御指摘の若い教員を海外へ派遣したらどうかと、こういうことでございますが、諸外国の教育、文化及び社会等の実情を視察させ、国際的視野に立った識見及び教職に対する誇りと自覚を高めさせることは、本県教育にとって大いに意義のあることでございます。本県では、文部省主催の教員海外派遣、県単独教職員海外研修、環太平洋ふれあいの輪派遣等で、平成三年度には百七十六名を派遣したところでございまして、近県と比較しても遜色のない状況にございます。今後とも各般の諸施策を講じ、魅力ある教師の育成に努力をしてまいります。

 最後になりましたが、私は、県下の教職員は児童生徒の豊かな未来のために日夜懸命の努力を続けておられることと信じておりますし、その点、深く感謝をしておる次第でございます。しかし、御提案の趣旨も体しながら、教師としても喜びを感じ、広く県民から信頼される学校づくりに精一杯努力をしていく所存でございますので、御理解をいただきたいと思います。



○議長(浅野庄一君) 二十六番 山口三男君。

   〔二十六番 山口三男君登壇〕



◆二十六番(山口三男君) しばらくお時間をいただきます。

 この三月三日、私は昨年突然亡くなりました地元垂井町のさきの町長 松井 修氏宅へ、一周忌ということでお参りをさせていただきました。そのとき、仏壇の前に知事さんから花がお供えとして届いておりまして、家族の奥さん、娘さんも大変感激をしておられました。私も正直、びっくりいたしました。そこに私は、個人的には知事さんのこの思いやりの、まさに気配りというものをまざまざと実感をさせていただきました。したがいまして、私といたしましては、きょうのこの質問を既に予定をしておりましたが、個人的にはちゅうちょの気持ちも正直わきました。しかし、私はやはり議員ということでございますので、あえてこの質問をさせていただいたわけでございます。知事さんの御意見も承りました。どうぞ今後とも岐阜県発展のために、なお一層職員の皆様をいいふうに指導していただきながら頑張っていただきますように願っております。

 教育問題につきましても、あえて問題提起ということで若干大胆に申し上げたかと思いますが、これは私の長年の考えをある程度出させていただいた面もあるわけでございまして、今後の私の取り組み姿勢の基本になるものとして教育長さんの方にも受けとめていただければ幸いでございます。

 以上で終わらせていただきます。

   (拍手)



○議長(浅野庄一君) 一番 小川昭夫君。

   〔一番 小川昭夫君登壇〕(拍手)



◆一番(小川昭夫君) 最初に、前議会の関係がございますので、復習をさせてもらいます。

 谷汲村の転石問題でありますが、当時、質問の結論として、一、転石泥棒を捕まえてほしいということ、二、長い間にわたって泥棒を容易にしてきた河川管理上の問題とその責任、三、歴史的価値のある高科高楽園地内にあったにせ石事件であります。にせ石事件については、補足しておく必要がありますので補足しますと、本物は、縄文時代に、おの、矢じり、スクレーバー−−動物の皮をはぐ石でつくった包丁のようなものでありますが、それを研いだと思われるカット部分のある油石に近い茶色の五トン以上の大自然石でしたが、それが持ち出され、よく似たにせものと入れかわっていた事件であります。

 うそか本当か大変に議論されておりますが、漸次にせものだという世論が高まっております。長年本物を見ている地元高科に住む人たちは、本物を返せと署名捺印をもって最近訴えられております。半数以上の人たちが署名されております。本物の石は表面全部に玉杢模様がはっきりと出ていました。玉杢とは渦状の細かく美しい木目であります。事件の発端となったのは、平成三年八月二十三日、一業者みずからがその石を持ち出したが、しかられたので元に戻しておいたと発言したことから始まったのであります。告発ではありません。業者みずからが名乗り出たのであります。当時、だれも何も言わないのに自分で白状した結果になっておるのでございます。私が質問いたしました以後、転石問題については土木部において調査がなされましたが、平成元年九月の災害のことで、年月がたちわからない、今後は、標識の設置や町村広報紙への掲載、河川パトロールの強化等を行うということでありましたが、そんなことで納得するような人はいません。現地も了承しません。私は事後対策のことなど一言も触れていません。とったものを返すべきだと言っているのであります。らちが明きませんので、再度事実関係の写真を示すと言っておきましたので、今議会中に提出します。再検討をしてもらいたいと思います。

 にせ石事件につきましては、あれは本物だという話が一時期ぱっと伝わりましたので、にせものだと断定している前所有者−−この人は十五年も教育長をやっていた人であります−−そのほかに元教育委員、さらには村議、地元高科の人たちが立ち上がり始めています。皆さんは、表に出ることを嫌がっていたのですが、はっきり今こそさせておかないと村の歴史的な遺産を失うことになってしまうと認識をされ、表に出て本物を返せと主張され始めております。そのような状況の中でつくり出されました署名捺印をされた書類の写しが私の手元にありますので、これも今議会中に提出をいたしますので、再検討をしていただきたいと思います。

 以上の三点につきましては、現地で解決をしたいと思っていますので努力をしてもらいたいと思います。したがって、六月議会まで私の質問を留保します。本日答弁は要りません。

 質問に入ります。今議会の知事提案を聞いておりまして、花とお祭りが減ったなと、これが私の印象でありました。議会からの生活重視への転換発言が続いておりましたので、そのようなことが影響したのではないかというふうに思いました。華麗であった三年間の花運動は何であったのか、花では県民所得が上がらなかったなということを思いました。同時に、花の持つロマン、これもあるわけでありますけれども、多額の、多いときには二日間で四億円をかけるというイベント、金をかけるものにロマンはないなと思ったところでございます。このような状況でありますから、かなり戸惑う市町村も多かろうというふうに考えていました。かわって今度は、福祉、道路、下水道が重点施策として登場しましたが、大切なものを一つ忘れているなと直観しました。それは教育です。今、日本は激しい変革の真っただ中にあります。この時期に一番必要なのは教育の充実強化であると確信いたします。昨年は、湾岸戦争からソ連邦の解体まで国際政治激動の年でありました。教科書からソ連邦を削除し独立国家共同体を挿入することは、先生にも生徒にも困惑されたことだと思います。教科書はどうされているのでしょうか。混乱に左右されずに、平和のとうとさ、生活や人権について明確なものを修得させる教育の確立というものがなされているのかどうか、このことをお答え願いたいと思います。もちろん小中高と段階的なものは当然あると思いますが、激動する国際社会に対応する岐阜県教育をどう考えられ、どう持っていかれようとしているのか、このこともあわせてお尋ねをいたします。

 ことしは国内政治激動の年と言われております。共和事件から東京佐川問題、悪が噴出していますが、その悪の最大の被害者は子供たちであります。純真な子供の周囲は、大人が展開した汚職だらけ、泥だらけです。子供は大人の背中を見て育つと言います。多感な子供たちは大丈夫なのか、どう子供たちがそれらの醜い問題を受けとめているのであろうか心配であります。実情をお聞かせ願いたい、かように思っているところでございます。

 教育の週五日制の問題につきましては、一昨日から議論が続いておりますので省略をさせていただきますが、大変御苦労を願っている先生方、特に今は内外の情勢が厳しく、しかも左右されやすい状況の子供たちを教育しておられることは想像以上の御苦労が続くと思います。せめて教材や備品、先生の人数などで絶対に苦労をかけてはなりません。教育を県政の重点課題にする、当然のことだと思っております。時代の変革期、草創期にあるときにこそ教育は必要でありますので、このことについてもあわせて教育長から答弁をいただきたいと思います。

 次に、大垣市で建設されるソフトピアジャパンについて質問をいたします。

 私がこの問題を取り上げる決心をした理由がございます。それを申し上げます。

 第一に、最近黒いうわさが渦を巻いております。建築物をだれがとろうともガラスは結論一社に注文することになる、そして、一般的な値段より一割以上高く買って、世間相場より高い部分だけ政治資金になるのではないかといううわさも出ております。これは、違法とはならず商取引ということで大変うまい手段でありまして、このことは以前から再三にわたって聞いておるところでございます。このようなこともありますし、さらに、センタービルは県内業者がとれなくて大手企業だと、付属の建物はAとB、水路はC、道路はDというようにまことしやかに言われております。迫力のある話として広がっています。利権をあさっている連中も多いということでございます。私に対しても、そういう利権あさりもどうにもならぬのだから、あんたもやったらどうですかという暴言を吐く者もおります。よし、そこまで来ているのなら必殺仕置人の心境で立つ、これが大事であります。

 第二は、知事の発言でありますが、去年一回、ことし二回大垣に見えたときに、ソフトピアに関する話を聞いたのでありますが、それによると、三百億円をかける、そのことを三回にわたって強調されまして、そして一回はわざわざ県会議員二人の名前を出して、すばらしい人が大変協力していただいているとあいさつをされました。ちょうどそのとき目の前に私がいすに座っていましたので、私の名前も言うかなと思って、言われたら立とうとして腰を浮かせていたのですが言わない。軽くパス。大垣は県会議員が四人いますので、もう一人の名前をどうするかなと思っていましたが、これは無視。言わない。本当に子供じみたやり方であります。ただいま、思いやりのある知事さんというお話も質問もあったんですけれども、それは特定の人に対する思いやりと解すべきであります。議場にいらっしゃって高邁な理想論を述べられる知事の姿からはとても想像ができませんけれども、今私が申し上げたことは事実です。知事が言った二人の県会議員とはだれでしょうか、これはクイズにしておきます。その程度の問題にしておきます。これは今後知事に考えていただきたい、かように思っております。今のこのことは、指摘をしておかないと有頂天になる人もおって、結果として県勢発展の阻害要因になる、こういうふうに思ったから、あえて私は申し上げておくのでございます。ソフトピアに関して三百億円を要するという説明は、今議会の予算説明会の三月五日に初めて県会に報告されたのですが、もう知事は去年から盛んに言っておられました。当時、私は、来年の知事選挙向けの話かと思っていましたが、考えてみますと、そうであれば利益誘導になる、そう思っていました。そんなことから、知事さんの発言が続いた後、大手不動産屋が乗り込んできたり業者間の話がわっと活発に広がっていったり、悪いうわさが拡大しているのが現状でありますから、検証をしてみる必要があると、こう思ったから決心したのであります。

 第三は、純粋な話ですけれども、農地を守ろうとしてソフトピアに反対する人々の真剣さに打たれたからであります。どんなに言われても一直線に米のよくとれる農地を守るという姿は、私の目に映ったのは本当に輝いて見えました。その後、既に印鑑を押した人も、建設する場所を変えてやってほしい、後悔に似た話も受けております。

 それらの状況の中で、次に具体的な質問に入ります。私は、質問は、第一線で苦労されている方々には批判も質問もありません。御苦労様と申し上げておきます。第一線に指示、命令を出している知事に質問をいたします。したがって、答弁はすべて知事にお願いいたします。

 質問の第一は、建設地を大垣市加賀野地内としたのは、だれがどうして決めたかということであります。

 建設地は調整地域でありますが、大垣市第一の米の産地であります。普通でも一反当たり九俵半前後はとれます。他地域は七俵前後です。二俵半も余計にとれるのです。稲作は良質米のハツシモであります。初霜のおりるころ刈り取りますのでこの名があります。背が高くつくりにくいのですが、この地点はよくとれます。なぜそんなによくとれるのか理由はわかっておりませんけれども、いろいろ話を聞いてみますと、その場所は粘土質で、深いところまで土がやわらかく床が深いということを言われております。さらにはまた、低いところに田んぼがあるわけですから、高いところから肥料が流れ込んでくるかもわからないと、そんな話も出ているところでございます。こんなによくとれる田んぼは大垣のどこを探してもありません。このような黄金の農地をつぶすということは許されません。大垣の宝物を失うことになります。私も長い間市会議員として市政に参画してきましたが、歴代の市長であるならば、このような手法は絶対にとらないと思います。やむを得ず農地をつぶして団地化するときは、米の余りとれない砂利層とか水がつくところを造成して町づくりをして、大垣は今日まで発展してきたのであります。今回つくる理由は、交通の利便さということを選んだと思いますけれども、そんなところは大垣には幾らでもあります。農業の生産性向上が真剣に叫ばれているときに、悪い田んぼを残しよい田んぼをつぶすという発想は、農業の現状認識の欠如であります。詳しく調べていただきたいと思います。

 第二は、自然との共生であります。

 大垣市は、水の都と言われますが、春夏秋冬を通じて地下水は十四度C前後でございます。水量も最近減ったと言われながらも豊富です。現地は特に豊富で、八幡神社という氏神様がありますが、これは加賀野城の跡地でありますが、その境内の自噴水は見事なものであります。地下から堂々と大量にわき上がっております。普通、地下水のわき上がってくる表現としては、水がこんこんとしてわき出るといいますが、そんなちっぽけなものではなくスケールが違います。質も、甘味のあるおいしい水で、遠くからくみに来る人が後を絶ちません。悪水や水不足が至るところで問題化しているとき、夏でもかれることなく出ている自噴水は何物にもかえがたい天が与えてくれた名所です。この水は幾ら飲んでもおなかが痛くならないと言われております。女の人がその一杯の水を飲めば、その瞬間から水都美人と言います。水路には、わき水にしか住まない天然記念物の針をいっぱい持ったハリヨという小魚がたくさんおります。その小魚を見にくる人も多いのであります。くめども尽きない自噴水も、スイトピアの高層建築物によってかれてしまうことが明白であります。どうされますか。

 第三は、現地付近は魔の地盤地帯と言われ、地盤が想像以上に悪いのであります。六十メートル級のパイルも簡単に打ち込むことができると言われております。その近くに総合体育館がありますけれども、当時、三十メートル程度のパイルでは地下流によって折れてしまった、そんなことを経験した記憶があります。これほど地盤が悪いということは大変な工事費を要するということになるわけでございます。

 第四は、現在の土地買収の実態です。

 きのう現在の私の調査でいきますと、予定敷地は、田んぼ十町八反余、約三万三千坪でございますが、そのうちで現在未買収のものが三町一反、約九千三百坪。地権者の方が十八名おられると思うのであります。しかもセンタービルを建てる付近はかなりの部分が買収できておりません。買収もできていないのにセンタービル建設予算十三億二千万円余が組んでありますが、いかにも強引過ぎる。土地も買えていないのにビルがどうして建てられますか。買収単価は一坪当たり二十万から二十五万、現在は三十万円となっております。お金は欲しくない、農地が欲しいという人たちです。一反に米が絶えず九俵以上とれて、家の近くで便利な替え地がない限り買収は不可能であります。もはや他に場所を求めるしか方法がないと思いますけれどもいかがでしょうか。

 第五は、計画によると、約二千二百坪余を民間分譲地とされるようでありますが、現在田んぼを一坪三十万円で買収して、その後造成したり、道路、水路、公園をつくったりしますと、少なくとも二・五倍ぐらいにはね上がると思うんであります。坪単価七十五万円前後になったといたしますと、中小企業で買える値段ではありません。結局大企業の進出を許すことになり、土地価格暴騰の引き金となると思います。どのぐらいで分譲するかお答え願いたいと思います。

 第六は、知事は、県議会にも諮らず三百億円を投入すると言ってこられ、既に設計を黒川紀章氏に委任されたようでありますが、大垣での発言の中に、黒川紀章氏の奥さんで女優の若尾文子さん、この人に高級レストラン「文子の店」をつくる、こんなことまで言っておられます。農地を売る売らないと真剣な話し合いをしているときにいささか不用意な考え方ではないでしょうか。今は普通の人の時代なんです。派手さや高級さを求める必要はないと、このように思う次第でございます。どうも計画や内容を私以外の人がかなり以前から知っている、そして得意然としているところに、県政のピンチ、県政の現状というものを考えざるを得ません。

 第七は、私は、本日のこの質問に備えて、ソフトピアジャパンの類似施設である京都リサーチパークをつぶさに見てまいりました。結論は赤字です。大変な状況になっているのでございます。国際都市京都をもってしても赤字であります。世界の京都大学の力をかりてもうまく機能してはおりません。雇用の創出も六百人前後でございました。全国に五カ所同じような施設がありますので、徹底的に比較をして、そして再検討をすべきであります。京都のリサーチパークは、産業界、学界、行政などいろんな分野が集まっていろいろ探究し話し合いしようとする新しい都市型の研究開発拠点で、四年を経過をしておるんでありますけれども、ただいま申し上げましたように、国際都市京都をもってしてもその機能はうまく機能していないということでございます。

 以上、種々申し上げましたが、ソフトピアジャパンは純粋な形で進行していません。土地の完全取得も無理です。二十一世紀に向けて事業を育てる核にする構想は、私もこれは理解できますので、重ねて言いますが、大垣でも喜んで協力してくれる箇所があるわけでありますので、そのような土地買収の容易なところに変更されることを強く申し上げる次第であります。大垣市の季節風は九〇%が西風であります。西の方ほど空気もきれいです。そちらに着眼されてはいかがでしょうか。

 最後に申し上げておきますが、バブルがはじけた今日、バブルの時代に立案したものはすべて見直すという謙虚さが必要であります。半導体も自動車も繊維もほとんどが不況にあえぎ、一年今の状態が続けば倒産が続出するという気配濃厚であります。ソフトピアジャパンをつくれば雇用四千人ぐらいの創出が見込まれるということでありますけれども、それだけの人数が集まれば学校も幼稚園も住宅も必要になるという大変なことになると思うのであります。雑音が大きく出てしまった今日、純粋に理論的に正しくやり直す必要があると思います。現地では、土地買収やいろんなうわさ話で隣人愛も共同の精神もずたずたに裂かれています。平和な町内を取り戻してほしいと思います。県政百年のために、純粋な心を込めて質問いたしました。知事からの答弁を求めて、まずは質問を終わります。以上です。

   (拍手)



○議長(浅野庄一君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) ソフトピアジャパンにつきましていろいろ御提言がございました。

 その前に、花とかイベントにつきまして御意見がございましたんで、一言申し上げたいと思います。

 昨年、経済企画庁におきまして生活の豊かさについて調査がございまして、全国都道府県の中で岐阜県は六番目と、こういうことでございました。第一番目が山梨県でございまして、山梨県と比較いたしまして岐阜県が足りない面、調べてみますと、スポーツとか文化とか、いわゆる生活のゆとりを楽しむ側面が不足しておるというようなことでもございます。夢投票とかいろんな形で県民ニーズを推しはかっておるわけでございますが、基本的に生活の豊かさを楽しみたい、物から心へ転換したい、文化志向が強いと、こういう傾向がうかがわれるわけでございまして、そういう意味から、二十一世紀型の生活文化、ゆとりを楽しむ文化を先取りすべきであろうということを御提案申し上げてきたわけでございまして、具体的に花とか音楽とかスポーツというようなものでございます。これは、言うなれば未来志向型の面でもございまして、同時に、現実対応といたしまして、当面の福祉とか道路とか下水道と、そういうもろもろの施策を並行して進めておるわけでございまして、毎年度重点点検項目を取り上げまして総点検し、そして施策を強化していくと、かような考えでございまして、平成四年度の先におきましては、いろいろまた課題もございますが、ごみとリサイクルの問題だとか、あるいは山村、山林の問題だとか、あるいは学校教育の問題だとかいろいろ点検すべき項目がございますが、これはこれからの課題でございます。いずれにいたしましても、花とか音楽とかスポーツというものは、すべての行政分野で同時並行に考えなきゃいけないと、かように思っております。先ほど申し上げましたけれども、行政は単線運転ではなくて、複線、複々線という形で同時に各種の施策を並行して進めなければならないということでございます。例えば福祉施設一つとりましても、施設を花木とか草花で飾りまして、そして地域社会の方々に開放するということも進めております。そして痴呆性老人に対しましては音楽療法ということで音楽をテーマとして取り上げておりますし、福祉施設の方々、あちこちお邪魔いたしましても、グラウンド・ゴルフだとか軽スポーツに励んでおられます。そうした花とか音楽とかスポーツというものはすべての面におきまして十分配慮していくべきであろうと、かように考えておりまして、私の考え方を変えたというわけではないわけでございます。

 それからソフトピアジャパンの問題でございますが、この場所を決めましたのは、県の企画部が中心になりまして大垣市と協議して現在の場所に決めさせていただいたわけでございます。現在、用地取得につきましては、大垣市におきまして御努力をいただいております。まだ全員の御理解を得ておらないということでございますが、引き続き御理解をいただくように、大垣市の方で一生懸命努力をされておられると、こういうお話を承っております。

 それからソフトピアジャパンの機能でございますが、現在、岐阜県の産業すべての分野でございますがコンピューターを使っておりまして、そのソフトウエアをほとんど県外でつくっておるということでございまして、これは、情報化社会の中でこれは大変憂慮すべき事態でございます。まず地元で賄うということでなければなりません。それから、各種産業がどんどん情報化、コンピューターを使う、そういうふうになってまいっておりますけれども、岐阜県はそういう面で立ちおくれておるわけでございまして、その面の支援もしなきゃいけない。こういう地元産業にとりましてソフトピアジャパンというものは大変大きな役割を果たすものでございまして、どうしても一日も早く建設をしないと岐阜県全体が大きく情報化の面で立ちおくれていくということでございます。若い人にとりまして魅力のある職場がないということ、県下各地域で問題になっておりますが、そういった面もこのソフトピアジャパンの建設によりまして大きく改善されていくと、こういう期待もいたしておるわけでございまして、なるべく早く建設をしたいというふうに思っております。

 分譲の価格につきましては、まだこれから事業が具体化しないと明確ではございませんが、なるべくコストが下がるように一生懸命努力をしてまいりたいと考えております。

 軟弱地盤というお話もございましたが、昨年九月に地質調査を行っております。地盤の改良とか基礎工法を実施すればセンタービルの建築には支障がないという調査結果を得ておるわけでございます。

 それからこの地域は市街化調整区域でございます。まだ先行的な取得の事例は大垣市から報告を受けておりませんが、地価の問題についての御意見がございました。地価対策につきましては、国土利用計画法に基づく届け出制度及び監視区域制度等の適切な運用に努めてまいりたいと考えております。

 なお、商工会議所におきましていろいろお話をさせていただきました。県会議員の先生方の名前が足りなかったと、こういうお話でございますが、確かな記憶ございませんが、ソフトピアジャパンの懇談会の委員として御活躍を願っておる方のお名前を申し上げたのではないかと思っておりますが、失礼の段はお許しをいただきたいというふうに思います。



○議長(浅野庄一君) 教育長 篠田幸雄君。

   〔教育長 篠田幸雄君登壇〕



◎教育長(篠田幸雄君) 教育問題についてお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、今日、国の内外を問わず社会の変化が急激に進み、児童生徒を取り巻く環境は極めて複雑になりつつあると認識しております。このような時代にあって、学校教育では、基礎、基本の徹底、個性や創造性の伸長、国際理解と我が国の文化や伝統の尊重など、社会の変化にとらわれずなすべきこと、いわゆる不易の事項の指導を徹底したいと考えております。そして、これからの社会にみずから考え主体的に判断して行動できる児童生徒の育成に力を注いでいく所存でございます。とりわけ、事の是非、善悪を見きわめる力、他を思いやる心、進んで奉仕する心を育成することは今日的課題と受けとめ、さらにその徹底に努めてまいります。御承知のように、明治になってから百二十有余年、日本の今日があるのは、その大きな理由の一つに充実した学校教育の実践にあると、こういうふうに考えております。私といたしましては、かような意味から、教育の重要性を再確認し、来るべき二十一世紀の日本が豊かで平和でほほ笑みに満ちた社会になるよう、次代を担う児童生徒の健やかな成長のために、県下教職員と力を合わせ渾身の努力をする所存でありますので、御理解を賜りたいと思います。



○議長(浅野庄一君) 一番 小川昭夫君。

   〔一番 小川昭夫君登壇〕



◆一番(小川昭夫君) ただいま知事の答弁並びに議会の中で、ゆとりということと花に関係した話が時折出るわけであります。豊かさの一番が山梨と、本県は第六位ということでありますが、二十一世紀を担う青少年が一位や六位を目指さずに第三十八位という悪い東京を目指すというのが現実なんです。青少年の心、一面では政治の貧困でありますけれども、みずからの主張におぼれることなく物を客観的に見るということが大事であるということを申し上げておきたい、かように思うところでございます。

 ソフトピアジャパンにつきまして、知事の私見、よくお聞きいたしました。今申し上げましたように、私の質問も信念に基づくものであり、しかも現状の状態、さらには県政百年の大計ということを考えて申し上げましたので、特に企画部において考えられたというわけでございますので、私が指摘いたしました七点、一つひとつを真剣に受けとめて、そして検討してくださることを重ねて要望いたしまして、私の質問を終了いたします。



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○議長(浅野庄一君) しばらく休憩いたします。



△午後零時二分休憩



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△午後一時七分再開



○副議長(笠原潤一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○副議長(笠原潤一君) 引き続き一般質問並びに議案の質疑を行います。十九番 小川 豊君。

    〔十九番小川 豊君登壇〕(拍手)



◆十九番(小川豊君) 昼食後の大変眠気を誘います時間帯に登壇をさせていただきましたが、しばらくの御清聴よろしくお願いいたします。午前中の小川議員に続きまして昼からも小川が登場いたしましたので、よろしくお願いいたします。風邪でちょっと声を傷めておりますので、お聞き苦しいところをお許しをいただきまして、発言のお許しをいただきましたので、通告に従い以下三点についてお尋ねをいたします。

 まず森林組合対策について、お尋ねいたします。

 今年は、昭和二十六年に森林法が全面改正され、より民主的な森林組合制度が生まれてから四十年目の記念すべき年に当たると聞いております。この間、森林組合は、戦後の荒廃した森林の復旧と、高度経済成長時代における杉、ヒノキ等の植林とその手入れを行ってきた、いわゆる山づくり時代に、中核的な担い手として大きな役割を果たしてきたところであります。こうしてつくり上げてきた本県の民有林の森林は、三十万ヘクタールにも及ぶ人工林を中心に、毎年、本県で伐採する木材の量の二倍を上回る蓄積量を山に増加させております。私は、県土の八二%を占めるこの森林を産業資源として、また環境資源として十分に活用し、林業振興や山村社会の発展、そして日本一住みよい岐阜県づくりに生かし切ること、このことが木の国・山の国の岐阜県にとって、非常に大切な課題であろうと思うわけであります。

 幸い、森林組合は、この森林の所有者である林家のほとんどを組合員として、また面積では民有林の八一%を組織化しておられ、この点からも森林組合に対して大きな期待を寄せているところであります。しかしながら、森林組合の活動状況を見てみますと、都市地域の森林組合、都市近郊地域そして農山村地域の森林組合とおのおのその事業内容に差はあるにしても、全般的には植えて育てる、いわゆる山づくり時代のタイプにとまっている、そんな状況を県の統計数字から読み取ることができます。

 ちなみに、平成二年度の森林組合が行った造林事業は、植林面積が県全体量の七七%、下草刈り等の保育が九〇%、間伐で五八%と非常に大きなウエートを占めており、山づくりになくてはならない組織となっております。しかし、木材を生産する力量、いわゆる伐採事業量は、県全体量のわずか一八%程度という状況であります。資源の充実に伴う伐採可能量の増加を背景に、国産材供給量の増大を図るためにも木材生産能力を強化して、つくり上げてきた森林を活用する、いわゆる山活用時代タイプの森林組合に体質改善する必要があると思います。

 過疎化や高齢化が進む農山村の中にあって、体質改善を図ることは大変に困難なことであろうとは思いますが、緊急かつ重要な課題であると思います。このような情勢の中で、国が流域管理システムの考え方を打ち出し、県におかれては、川上から川下が一体となって、国産材時代の実現に向けての基盤整備や、機械化の推進、担い手対策等の施策を総合的に展開するためのシステムづくりを、県下を五つの流域に分けて順次取り組まれようとしております。平成四年度には岐阜、中濃、郡上の地域を含めた長良川流域で実施されるやに聞いており、私といたしましてもこの事業の成果に大きな期待を寄せているところでございますが、こうした流域管理システムを確立させるためには、何よりも森林組合が山づくり時代のタイプに加えて、山活用時代にふさわしい組織力、機動力を備えた森林組合へ脱皮する必要があると思います。そして、その具体策の一つとして、組合の合併を推進することではないかと強く感じているものの一人であります。

 折しも、国においては、森林組合の合併を推進するため、この三月で期限切れになる森林組合合併助成法の再延長を、開会中の国会に提案すると聞き及んでおります。ちょうど今が木の国・山の国にふさわしい、市町村の区域を超えた広域合併の検討を進めるよい時期だと思うわけであります。

 そこで、林政部長にお尋ねいたします。森林組合の育成強化方針と、これらを踏まえて岐阜県での森林組合の広域合併を今後どのように進めていかれるのか、お尋ねをいたします。

 次に、林業短期大学校についてお尋ねをいたします。

 今月三日、快晴に恵まれましたひな祭りの日に、私の地元美濃市の林業センター内にあります林業短期大学校−−−これからは、林短大と省略して申し上げます−−−の卒業式に招待されまして出席をいたしました。希望に満ちあふれた二十一名の卒業生のすがすがしい姿に接し、私も往時を思い出し、いささかの感慨にふけったものであります。お聞きするところによりますと、開校以来、昭和四十七年度から本年度までに、五百名近くの卒業生を社会に送り出されたとのことであります。卒業生の方々は、国家公務員、県職員、市町村職員、林業関係団体、林材関係会社、自家営業等各方面で活躍されておられます。最近では、企業等からの就職の申し込みも、卒業生の数をはるかに上回る状況で、断るのに苦労をしているとのことでありました。

 本県が誇る貴重な資源である森林は、二十一世紀に伝える大事な資源であります。この大事な森林を適切に管理し、かつこれを有効に利活用することが本県発展のかぎを握っていると思うのであります。本県には、林短大の卒業生のように、森林、林業、林産業に関する知識、技術を持った人たちが必要なフィールドが無限と言ってもいいほどあります。改めて、林短大の重要性と人材育成の必要性を認識した次第であります。

 しかし、ここ数年の入学者数は定員をはるかに下回っております。また、女子学生が一人もいないともお聞きいたしました。なぜでしょうか。知事さんにも、ぜひこの際考えてみていただきたいと思っておりますが、私の地元でもあり、全国的にもまれな、県が誇る唯一の短大ということで、毎年学校行事には必ず出席させていただいており、特にこの学校には愛着と関心を持って今日までまいりました。

 そこで、私なりに林短大について、どのようにすればよいのかを考えてみました。

 まず考えられることは、もっとPRをする必要があるのではないかということであります。地元美濃市の人でも、どこにあって、どんな内容の教育をしているのか知らない人がおります。また、林短大が独立した建物でないため、林業センターの中に入っていってもどこに林短大があるかわかりませんので、林業センターも含めて地元の人々との交流をより一層盛んにする必要があると思うのであります。地元美濃市の人たちが、自分たちの林短大だと、身近に感ずるようになれば、皆がPRをしてくれて人が集まるようになると思うのであります。

 二つには、学校に林業という名前をつけておられますが、若者に対して何か幅が狭い感じを与えるのみならず、女子生徒にはかえって敬遠されるのではないかと思うのであります。例えば、森林文化短期大学校とか自然資源利用短期大学校といった幅の広い知識、技術が習得できると感じるユニークな名称に変える必要があると思います。さらに、カリキュラムとその内容にも工夫を加え、今よりももっと幅広くするとよいのではないかと思うのであります。また、その内容は、林業に限らず自然環境の保護、保全のこととか、森林文化の話とか、木のデザインのこと、バイオのこととかいろいろあろうかと思いますが、要は時代を先取りし、若者に魅力ある内容にすることが肝要であります。さらに、全国的に著名な人を特別講師として招くことなど、何かにつけて話題となるような林短大にすることが必要であると思います。

 三つには、施設面での充実が今ひとつであると思います。まず独立した校舎というものがありませんので、訪ねてきた人に林短大がここにあるという感じを与えません。いわゆるキャンパスがないのであります。卒業生が、ああここが我が母校だと感じる学び舎がないと卒業生の林短大に対する愛着も薄れていくのではないかと思うのであります。また、今、全寮制をとっておられます。昭和四十六年度に開校された当時は、模範的な施設であったと思いますが、現在ではこの寮は狭く、大学校にふさわしいものとは言いがたいと思います。これは、寮以外の教育施設や機器類等についても言えるのではないかと思います。さらに、女性のための施設は皆無であります。女性の入学希望者があったら、すぐ改修工事をしないと入学しがたいのが現状ではないでしょうか。これからの林業界にも、若い女性のリーダーが必要であります。このためにも、ぜひ女性が入学できるように諸施設を新設、改良する必要があると思います。

 四つには、岐阜県林業の核とも言うべき林業センターの敷地内に、もう少し華やかな花木や名木等を植えたらどうかと思うのであります。先日の林短大の卒業式のとき、西の入口付近が少し整備されて、いろいろな種類の桜等が植え込んであるのを見ましたが、大変心楽しく思いました。しかし、全体的見地から言えば、あそこへ行けば、県下の花木が一堂に集められており、林業のすべてを学ぶことができるというくらいの、森林公園や憩いの森のような整備をしたらよいと思うのであります。近くに住む人や近郊の人々が花に誘われ、木々に目をとられて散策しているうちに、いつの間にか林業センターに入ってしまっていた、今度友だちを誘ってもう一度訪れてみよう、こんなふうに周囲も含めて美しく楽しいところになればと思いますが、いかがでしょうか。

 以上、思いつくままに林短大についての私の考え方を述べてみました。

 今、国外では、焼き畑や開発等による熱帯林の消滅、欧米における酸性雨による森林被害の増大等地球規模で森林、自然環境が問題になっております。国内では、国産材需要の伸び悩み、手入れ不足の森林の増加、林業に従事する人の減少と高齢化など、森林、林業に関してさまざまな課題が山積をいたしております。林短大が昭和四十六年度に開校されてからもう二十年を超え、この間多くの有為な人材を世に送り出してこられました。しかし、人間で言えば成人式が終わったわけであります。身も心も、すなわち施設もカリキュラムもリフレッシュして、山積する諸問題に立ち向かえる若い人材育成機関として、今ここでぜひ再出発する必要があると思うのであります。緑の自然が取り巻く静かな高台にあり、展望もよく、国有林や美濃市運動公園とも隣接し、すばらしい環境の場所にありますので、林業センターとあわせて、今後の早急な思い切った整備に市民も期待をいたしております。もちろん、一朝一夕に林短大の衣がえができないことは承知しておりますが、以上申し上げました林短大とその周辺整備に関する私の提言についてどのようにお考えか、林政部長の御所見をお伺いいたします。

 次に、今後の河川整備の基本的方向について、土木部長にお尋ねをします。

 本県は、本州のほぼ中央に位置し、北部飛騨地方の海抜三千メートル級の急峻な山々から、南部の肥沃な濃尾平野の一部をなす海抜ゼロメートルの輪中地域までの変化に富んだ地形になっておりますことは御承知のとおりであります。その木曽三川が集まる濃尾平野は、木曽三川の変遷の歴史の中で形成された内水地域で、人口、資産が集中しており、その河川の特性から洪水はんらんによるダメージは極めて高いものがあります。この地域を襲った昭和五十一年九・一二豪雨は余りにも強大で、長良川本堤の破堤を含む未曾有の被害を受けました。最近では、平成二年の台風十九号による杭瀬、牧田川の背割り堤の破堤による災害等、幾多の洪水による悲惨な災害を経験してきておりますし、さらに長良川上流部の私の住んでおります美濃市近辺でも、片知川のはんらん等大きな災害が発生をいたしております。

 またこの地域は、今後、東海北陸自動車道の全線開通、東海環状自動車道等の整備により交通条件がよくなり、将来、大きく発展が期待されているところでもあります。既に御承知のように美濃テクノパークを初めとするさまざまな開発がどんどんと進んでおります。

 しかしながら、現在の立ちおくれた治水整備の状況と将来の開発の動向を考えてみますときに、このままの状況では、流域の住民の方々の生命、財産を守ることが果たしてできるのかどうか、洪水に対する大きな不安があるのであります。最近、開発や都市化の進んでいる県下各地域でも、恐らく同じような心配をしていることと思うのであります。

 治水事業は、社会資本を整備する事業の中でも、こういった災害の脅威から県民の生命と財産を守る最も根幹的な事業であり、先行的な投資によって災害を防ぎ、健全な生活環境を築くことが使命であると考えます。この重大な使命を果たすために、県においてはこれまで多大な努力が払われてきており、安心して住める岐阜県づくりを県政の基本として、第七次にわたる治水事業五カ年計画に基づいて、河川改修やダムの建設等の事業の推進が図られてこられたところでありますが、その整備水準は、平成二年度末で二八・八%で依然として低い状況にあり、毎年のように、県下各地で災害が発生をいたしております。このような状況のもと、本県が、真に豊かさを実感でき、安全で活力ある生活を構築するために、今後、治水対策の思い切った充実を図らなければならないと私は思うのであります。

 一方、この治水施設整備に加え、近年、県民のゆとりや豊かさへの志向が高まり、自然への回帰指向も出てきております。本県は、全国にも誇れる長良川などの清流や豊かな景観を持つ数多くの河川に恵まれております。特に、岐阜市より上流の長良川の本流はもとより、支川や支流は清冽で豊かな水と緑、多様な生態をはぐくんでおり、都会の人々に潤いと安らぎの場を与えています。夏の時期は言うに及ばず、四季を通じて魚釣り、カヌーやゴムボートでの川下り、水遊び、キャンプなど、年々この地域を訪れる人がふえ続けております。この水と緑豊かな河川空間は、近年、流域での都市化や開発が進む中で、残されている貴重な水辺空間であり、そこに展開する水と緑のオープンスペースとしての価値を十分に活用することが求められております。先ごろ行われた夢あつめにおいても、水と川に関するものが数多く登録されており、県民の関心の高さがうかがえるのであります。

 このような県民の要望に対し、県におかれましては、私どもの美濃市の港町地内で行われております清流ふれあいモデル事業や都市河川環境整備事業などを、各地で実施されておりますが、四季折々の草花が咲き乱れ、小鳥のさえずりを聞きながら散策できるような潤いのある美しい水辺環境と、かつて私たちが子供のころ、泳いだり小魚をつかまえたような、動植物の育つ、生態系にやさしい、そうして一方では災害に強い河川の整備を積極的に、強力に推進すべきであると思うのであります。

 以上、申し述べてまいりましたが、平成四年度には、第八次治水事業五カ年計画が新たにスタートすることでもありますので、今後の河川整備の基本的方向について、土木部長の所見をお伺い申し上げまして終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(笠原潤一君) 林政部長 伊藤邦昭君。

   〔林政部長 伊藤邦昭君登壇〕



◎林政部長(伊藤邦昭君) 議員御質問の第一点目、森林組合対策についてお答えします。

 森林組合の育成強化方針につきましては、自己資本の充実や執行体制の強化、林業労働力の確保等の従来からの育成方針にと加え、将来の国産材時代や森林の総合的な利活用時代に対応できる森林組合に育成することが重要であると考えております。このためには、木材生産における集団化、共同化、そして機械化を促進して低コスト生産システムをつくること、また森林の総合利活用に資するための都市との交流促進やそのネットワーク化を進めて、より広範な活動が展開できる体制を一層整えることなどが重要な課題であります。

 これら森林組合の課題解決の具体策の一つとして、合併を進め、現在の市町村の区域を超えたより広域な活動基盤を持った森林組合にしていくことが必要であると考えております。このため、県森林組合連合会におきましては、合併基本計画を作成し、この計画に沿って具体的な推進活動が実施される予定であり、県においても、平成四年度から新たに森林組合合併促進特別対策事業を実施いたしまして、この推進を支援してまいりたいと存じます。

 なお、合併の指導に当たりましては、森林組合の自主的な取り組みを尊重しつつ進めてまいる所存でありますので、御理解を賜りますようお願いいたします。

 次に、二点目の林業短期大学校についてお答えいたします。

 昭和四十六年度に第一回の卒業生十一名が巣立ってから本年度までに四百七十四名の卒業生を世に送り出してまいりました。卒業生は各界各方面で活躍しており、高い評価を得ております。しかし、林短大も開校以来二十年余を過ぎ、森林、林業、林産業を取り巻く状況も変化し、森林に対する県民の要請も多様化、高度化するなど、そして当時と大きくさま変わりをしております。このため、林短大がこうした状況の変化に対応できるよう現在種々検討いたしているところであります。議員からの林短大に対するPR、ネーミング、カリキュラム、施設整備、女子の入学、花木の植栽など皆が関心を示す、来てみたい環境づくりについて、各般にわたる御提言は示唆に富み、まことに貴重なものであります。今後の検討過程において十分参考にさせていただき、若者にとって魅力のある林短大にしてまいりたいと存じますので、よろしくお願いいたします。



○副議長(笠原潤一君) 土木部長 山岸俊之君。

   〔土木部長 山岸俊之君登壇〕



◎土木部長(山岸俊之君) 今後の河川整備の基本的方向につきましてお答えいたします。

 平成四年度を初年度とする第八次治水事業五カ年計画の投資規模でございますが、十七兆五千億という前の計画の約一・四倍の大幅な事業費となっております。本県といたしましては、安心して住める岐阜県づくりとして、大河川につきましては、長良川下流部の大規模しゅんせつの二〇〇〇年をめどとした完了、牧田川、杭瀬川、土岐川等直轄治水事業の一層の促進を国に働きかけてまいります。

 また、長良川の美濃市、関市などの中小河川の改修を計画的に推進するとともに、開発や市街化の著しい流域などでの総合的な治水対策の推進を図ってまいります。

 また、水と緑豊かな生活環境をつくり上げるために、自然との触れ合いや多様な生態系に配慮する清流ふれあいモデル事業等に取り組んでいるところでございますけれども、平成四年度からは、魚ののぼりやすい川づくりモデル事業、自然にやさしい渓流づくりということで、既設の堰の魚道の改良や砂防ダムへの魚道の新設などにも取り組む考えでございます。今後とも安全で美しい県土を後世に残すため治水事業の推進に努力してまいります。



○副議長(笠原潤一君) これをもって議第三十二号から議第四十一号までの議案に対する質疑を終結いたします。



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○副議長(笠原潤一君) お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件のうち、議第三十二号から議第四十一号までの各案件は、お手元に配布の議案付託表のとおりそれぞれ所管の委員会に付託の上審査することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(笠原潤一君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま議題としている各案件のうち議第三十二号から議第四十一号までの各案件は、お手元に配布の議案付託表のとおりそれぞれ所管の委員会に付託することに決定いたしました。

 なお、審査は三月十六日までに終了し、議長に報告願います。







△平成四年第一回岐阜県議会定例会議案及び請願付託表





委員会名
付託案件


総務委員会
〇議第三十二号のうち歳入予算補正、歳出予算補正中総務委員会関係及び地方債補正
〇議第三十三号及び議第三十四号


企画経済委員会
〇議第三十二号のうち歳出予算補正中企画経済委員会関係、繰越明許費補正中企画経済委員会関係及び債務負担行為補正中企画経済委員会関係
〇議第三十五号及び議第三十六号


厚生委員会
〇議第三十二号のうち歳出予算補正中厚生委員会関係
〇議第三十七号及び議第三十八号


農林委員会
〇議第三十二号のうち歳出予算補正中農林委員会関係、繰越明許費補正中農林委員会関係及び債務負担行為補正中農林委員会関係
〇議第三十九号


土木委員会
〇議第三十二号のうち歳出予算補正中土木委員会関係、繰越明許費補正中土木委員会関係及び債務負担行為補正中土木委員会関係
〇議第四十号及び議第四十一号


文教警察委員会
〇議第三十二号のうち歳出予算補正中文教警察委員会関係、繰越明許費補正中文教警察委員会関係及び債務負担行為補正中文教警察委員会関係










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○副議長(笠原潤一君) お諮りいたします。委員会開催等のため、明日から三月十六日までの四日間休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(笠原潤一君) 御異議なしと認めます。よって、明日から三月十六日までの四日間休会することに決定いたしました。



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○副議長(笠原潤一君) 以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。

 本日はこれをもって散会いたします。

 三月十七日は午前十時までに御参集願います。

 三月十七日の日程は追って配布いたします。



△午後一時四十三分散会



          …………………………………………………