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平成 4年  2月 定例会(第1回) 03月11日−04号




平成 4年  2月 定例会(第1回) − 03月11日−04号









平成 4年  2月 定例会(第1回)





△議事日程



                  平成四年三月十一日(水)午前十時開議

 第 一  議第一号から議第四十一号まで

 第 二  請願第八号から請願第十号まで

 第 三  一般質問



      ………………………………………………………………………





△本日の会議に付した事件



 一  日程第一  議第一号から議第四十一号まで

 一  日程第二  請願第八号から請願第十号まで

 一  日程第三  一般質問



          …………………………………………………





△出席議員             五十二人



 一  番    小川昭夫君

 二  番    尾藤義昭君

 三  番    早川捷也君

 五  番    玉田和浩君

 六  番    加藤一夫君

 七  番    伊佐地金嗣君

 八  番    中村 慈君

 九  番    菅沼 武君

 十  番    平野恭弘君

 十一 番    岡田 脩君

 十二 番    河合正智君

 十三 番    近松武弘君

 十四 番    渡辺儀造君

 十五 番    高井節夫君

 十六 番    水野正夫君

 十七 番    岩井豊太郎君

 十八 番    渡辺信行君

 十九 番    小川 豊君

 二十 番    安藤通廣君

 二十一番    伊藤延秀君

 二十二番    小山興治君

 二十三番    山田 桂君

 二十四番    森  真君

 二十五番    山下運平君

 二十六番    山口三男君

 二十七番    山田忠雄君

 二十八番    宮嶋和弘君

 二十九番    杉山友一君

 三十 番    白橋国弘君

 三十一番    田口淳二君

 三十二番    片桐義之君

 三十三番    馬渕武臣君

 三十四番    竹ノ内信三君

 三十五番    加藤利徳君

 三十六番    殿地 昇君

 三十七番    中本貞実君

 三十八番    高田藤市君

 三十九番    松野幸昭君

 四十 番    坂 志郎君

 四十一番    笠原潤一君

 四十三番    岩崎昭弥君

 四十四番    新藤秀逸君

 四十五番    古川利雄君

 四十六番    今井田 清君

 四十七番    浅野庄一君

 四十八番    猫田 孝君

 四十九番    船戸行雄君

 五十 番    酒井公雄君

 五十一番    木村 建君

 五十二番    青山正吾君

 五十三番    米野義久君

 五十四番    松永清蔵君



          ……………………………………………………





△職務のため出席した事務局職員の職氏名



 事務局長        上水流則雄

 事務局次長        小川康治

 議事調査課長       幸脇 弘

 議事調査課総括課長補佐  浅井善己

 同      課長補佐  高橋壽郎

 同      課長補佐  別宮英夫

 同      課長補佐  福田照行

 同      課長補佐  高木賢一

 同      課長補佐  田中長雄

 同      主  査  多田信幸

 同      主  査  国枝義弘

 同      主  査  阿部 繁

 同      主  任  田辺敬雄

 同      主  事  向井俊貴



          ……………………………………………………





△説明のため出席した者の職氏名



 知事              梶原 拓君

 副知事             岩崎忠夫君

 出納長             土屋文男君

 総務部長            永倉八郎君

 知事室長兼総務部次長      青木栄治君

 イベント推進局長兼総務部次長  岩垣儀一君

 総務部次長           高井正文君

 企画部長            山田賢一君

 企画部次長           細井日出男君

 民生部長            桑田宜典君

 民生部次長           吉田雅美君

 衛生環境部長          井口恒男君

 衛生環境部次長         鈴木正美君

 商工労働部長          交告正彦君

 商工労働部次長         毛利秋生君

 商工労働部次長         服部和良君

 農政部長            竹山清之助君

 農政部次長           太田淳一君

 林政部長            伊藤邦昭君

 林政部次長           坪井寿一君

 土木部長            山岸俊之君

 土木部都市住宅局長       城原 徹君

 土木部次長           小森喜代三君

 土木部次長兼都市住宅局次長   岡安賢二君

 開発企業局長          藤田幸也君

 開発企業局次長         久保田信司君

 副出納長兼出納事務局長     戸田 正君

 選挙管理委員会委員長      宮川晴男君

 人事委員会事務局長       木下昭治君

 代表監査委員          飯田正樹君

 監査委員事務局長        山田正義君

 地方労働委員会事務局長     菊谷光重君

 教育委員会委員長

 職務代理者委員         籠橋久衛君

 教育長             篠田幸雄君

 教育次長            竹中寿一君

 教育委員会管理部長       廣瀬 寛君

 警察本部長           林 則清君

 警察本部総務室長        河野幹雄君



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△三月十一日午前十時十分開議



○議長(浅野庄一君) ただいまから本日の会議を開きます。



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○議長(浅野庄一君) 日程第一及び日程第二を一括して議題といたします。



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○議長(浅野庄一君) 日程第三 一般質問を行います。あわせて議案の質疑を行います。

 発言の通告がありますので順次発言を許します。十二番 河合正智君。

   〔十二番 河合正智君登壇〕(拍手)



◆十二番(河合正智君) 発言のお許しを得ましたので、県議会公明党を代表いたしまして知事初め各部長及び教育長にお伺いをさせていただきます。

 平成四年度の予算案は、夢投票、県民世論調査等の県民の要望の中からそれぞれの年度に重点点検項目を取り上げまして、四年度の重点点検項目を、第一に高齢者福祉、第二に道路、第三に下水道と定め、予算編成されております。これを聞きまして、県民の皆様はまず大変安心されたのではないかと思います。身近な不安、要望に対してストレートに反応されているからでございます。特に我が党は福祉の党として、昭和三十九年に結党されました。当時、福祉というのは政治ではない、それは慈善とか救貧事業でやるべきことだ、素人くさいことを言うものだというぐあいに笑われたものでございます。以来三十年、福祉は県政の第一重点項目に入ろうとしております。民衆の切なる声は、時代を動かし、政治を変えていきます。福祉社会の実現という点で梶原知事と政策協定を結んでおります公明党は、この点につきまして高く評価するところでございます。

 ただ、来年度予算案の中に懸念がないわけでもございません。四年度予算案の中で県単独建設事業の伸び率は二二・九%でございます。これは今年度は七百三十四億円でありますところ九百三億円が計上されておりまして、注目されるところでございます。ちなみに、県の二二・九%の伸び率に対しまして、国の公共事業の伸び率は五・三%の伸び率でございます。このため県債管理基金八十億円、県有施設整備基金六十九億円、健康福祉推進基金四億円など合計百六十七億五千八百万円を取り崩すこととしております。また、県債は三百十二億一千六百万円で、NTT債が平成四年度からなくなるため、これを除いた実質で計算いたしますと二四・五%増となっております。ちなみに四年度末の積立金残高は一千九百七十六億五千七百万円、県債残高は三千六百八十八億九千三百万円となります。道路、未来会館、ふれあいセンターなどの県単建設事業費九百三億円と、県の貯金でありますところの基金取り崩し百六十七億五千八百万円、県の借金である県債三百十二億一千六百万円、合計四百七十九億七千四百万円とを対比して考えてみますと、実に五三%を構成していることがわかります。つまり県単建設事業費の半分以上は、基金取り崩しと県債で賄われているのであります。そこで、まず来年度以降の景気見通しについてどのように認識されているかお伺いしたいと思います。

 政府は二月の月例経済報告で、日本の景気は後退局面に入ったと宣言いたしました。しかし、このことはもう既に、むしろ民間のエコノミストの間では昨年じゅうに判断されていたことでございます。余りにも遅い判断と言わざるを得ません。景気回復の見通しについては、来年度以降、九十三年以降と見通しされておりますものの、なお不透明でございます。仮に景気の落ち込みが激しく、その回復がおくれました場合、県単独事業費でスタートした大型プロジェクトを中途でやめるわけにもまいりません。しかし、その場合、四年度重点項目といたしました福祉関連予算を削り込むことだけは絶対に避けていただきたいと要望するものでございます。県民の切実な願望を裏切ることになるからでございます。この点につきまして知事の御所見と御決意をお伺いさせていただきます。

 次に、フローとストックを把握できる財務会計システムについてお伺いさせていただきます。

 梶原知事は、地方こそ先端との意気込みをもって、今や地域は管理から経営の時代に入った。また、経営力の差が新しい地域格差となるとの認識をもって県行政を率いておいででございます。そうであれば、その基本姿勢に見合った財務分析が必要なのではないでしょうか。つまり本県が健全な社会資本の整備充実を図っていくためには、歳入−収入と歳出−支出の流れだけをとらえた官庁会計方式、すなわちフロー面での財務分析に加えまして、資産がどうなっているかというストック面での財務分析が必要だと考えます。フローとストックの有機的な結合がなければ、経営の指標が成り立たないと考えるからであります。政策決定を科学的になすためには、まずこうした政策決定支援システムを整備すべきではないでしょうか。梶原知事と並び称されておりました熊本県の細川元知事のもと、熊本県は県の貸借対照表を作成して財政運営をいたしております。これに対しましては京都大学の伊東教授、中央大学の原田教授も高い評価を加えておられます。熊本県では、財団法人 地方自治協会が示しました手法、すなわち地方公共団体のストックの分析評価手法に関する調査研究報告書によりまして、貸借対照表を作成いたしているところでございます。私は、昨年熊本県の財政課の方よりレクチャーをお受けいたしました。熊本県の後世の県民に対して文化遺産として残し得る資産形成を図ろうという情熱に対しまして、全く感嘆したことでございました。このほか官庁会計と企業会計をつなぐ会計基準といたしましては、公益会計基準といったことも考えられます。ぜひともこのような財務会計システムを導入して、例えば四年度予算案編成方針決定の際などにおいても、科学的な財政上の根拠を示していただきたいのであります。それが財政民主主義を形成していくことになると信ずるからでございます。

 次に、アメリカ障害者法についてお伺いさせていただきます。

 私は、このたびアメリカ合衆国の広報文化交流局のインターナショナル・プログラムによりまして、一カ月間アメリカで勉強する機会に恵まれました。かつて笠原県議、森県議が、このプログラムに参加されております。また松野県議も日本国際交流センターのプログラムに参加されまして、それぞれの先輩から感想をお伺いしておりましたが、まさに聞きしにまさる衝撃と感動の一カ月でございました。アメリカン・デモクラシーとヒューマニズムをいっぱい浴びて帰国いたしました。その中の一つにADA、アメリカンズ・ウィズ・ディサビリティズ・アクトという一九九〇年のアメリカ障害者法があります。ブッシュ大統領は、一九九〇年七月二十六日のこの法律の署名式で こう述べております。第一に、アメリカ障害者法すなわちADAは、雇用において有資格の障害者に対する差別禁止を保障します。第二に、ADAはレストラン、ホテル、ショッピングセンター、オフィスなどの公共的施設におけるアクセスを保障いたします。第三に、ADAは輸送機関におけるアクセスを保障いたします。第四に、ADAは言語及び聴覚障害者に対して、障害のない人と同等の電話サービスを保障しますと述べているのでございます。ADAは、まさに障害者にとっては独立宣言の日に等しいと言われております。

 八代英太氏は、このADA法が、日本で言うところの厚生省の法律ではないことに新鮮な驚きを表明しております。つまり同法の第一章の雇用で取り上げている問題につきましては、日本で言いましたら労働省の管轄の問題でございます。第二章の公的サービスにおける差別禁止、特に公的機関による移動の問題は、日本で言えば運輸省が取り扱う問題でございます。第三章の民間の事業体による公共的施設やサービス、特に建物のアクセスについては、建設省が取り扱う分野でございます。第四章の電気通信、聴覚障害者への対応につきましては、これは郵政省が所管する部分でございます。つまりノーマライゼーションというのは、本県で言いますと、民生部のみが考えれば実現できるといったものでないことが明白であります。むしろ全庁挙げて取り組むべき課題であります。私たち公明党が三年前に策定いたしまして、知事にもお読みいただきました二十一世紀トータルプランに示している考え方でございます。

 ブッシュ大統領は、この法律の署名に当たりまして、世界の国々がADAに続くであろうと述べ、スウェーデン、第二番目に日本が続くであろうと、その国名を挙げております。本来すべての部長さんにお伺いしたいところでございますが、本日は所管上民生部長さんに、大変恐縮でございますが、このADAをお読みいただいた感想と御決意をお伺いいたしたいと思います。

 さて、L・D児教育について御質問申し上げます。

 L・Dすなわちラーニング・ディサビリティーズというのは、聞く、話す、読む、書く、推論するないし算数の諸能力につきましての習得と使用に著しい困難を示すさまざまな障害を総称して言う熟語であると、アメリカ合衆国のL・Dに関する合同委員会一九八一年は定義づけております。L・Dは、言葉のおくれ、体または手先の不器用、集中力が不足、情緒不安定などのため人間関係がうまくいきにくく、登校拒否などの二次的反応を起こしやすいと言われております。このL・D児すなわち学習障害児の出現率は二%から四%と言われておりまして、我が国で推定三十万人いると言われております。しかし、我が国では、伝統的な障害児教育と一般教育の間にありまして、この子らに対しましてどちらの側からも適切な教育的援助が与えられておりません。児童生徒百人に二、三人はいると言われているL・D児でございますけれども、小学校低学年での勉強などのつまづきから友達のいじめに遭いまして、また落ちこぼれとか自信喪失とか、やがては家庭内暴力につながるケースも数多く見られるのでございます。

 私は、アメリカのアーカンソー州のリトルロック市の中学校でL・D教育の現場を視察してまいりました。アメリカでは一九七五年に全障害児教育法が制定されております。学校区ごとに医師、カウンセラー、保護者代表で構成されるL・D診断チームがあります。そして、L・D児一人ひとりに対して学力、目標、教育サービスについての個別教育プログラムを作成しております。そして、そこに専門教師を配置しているのでございます。そして、この中学校では、三つのリソースルームでコンピューターを用いた教育をしておりました。なお、驚いたことに、この専門の先生たちをコーチする、先生をコーチする先生、すなわちこの学校におきましてはピーチ・ドクターでございましたが、一校に一人ずついたことでございました。この担当の先生は、事あるごとに専門の医学博士もしくは教育学博士にコーチを受けて指導に当たっているわけでございます。これに対しまして日本におきましては、昨年七月通級学級に関する調査研究協力者会議で初めてこのL・D児を認めたという段階でございます。豊かな国の貧しい教育と評価されても、やむを得ないところでございます。ワシントンの連邦下院の教育労働委員会のスタッフの方から、このようなことを伺いました。このL・D児たち、すなわちこの子たちは若年のうち、例えば五歳以内に発見されれば、トレーニングすれば普通の教育を受けられる。早期発見が最も大事で、ワシントンではこうした人たちを発見するL・Dリサーチ・リハビリテーションがすぐれております、このように語っておりました。ぜひとも日本においても、早期発見、早期治療体制を確立していただきたいと思うものでございます。

 栃木県の宇都宮市では、市立の教育研究所が主体となりまして、一年生の学年主任の先生によるL・D研修会の開催、また全小学校を対象とした実態調査、これは担任教師を通じて行っております。また、全小中学校担任教師へのパンフレット配布、さらに東京学芸大の教授ら専門家をお招きして、L・D児事例研究会などを実施しているところでございます。本県でもこの例を参考の上、また研究の上、一つ、すべての教員の方のL・D児に対する理解、二、通級学級の増設、三、L・D教師の養成、四、学級編制人数の減少など具体的な対策に早急に取り組んでいただきたいのであります。そこに障害児がいるのではなく、そこに人間がいる。その子供は、ただ障害を持っていると。しかし、その子は、自分がひとり立ちしていくために必要な教育を受ける権利を持っていると考えるからであります。教育長にお伺いさせていただきます。

 次は、ボランティアについてお伺いさせていただきたいと思います。

 今回の合衆国の訪問の中で私が最も感激いたしましたのは、ハーバード大学ケネディ政治大学院でジョセフ・ナイ教授にお会いできて、教えを受けることができたことであり、また最もうれしかったのは、お会いしたすべての方々が親切であったということでございます。私たちを一カ月間受け入れてくださったのは、すべてボランティアの人々でございました。週刊朝日の編集長の下村満子さんが、ハーバート・メモリーズという本の中で、このジョセフ・ナイ教授のことを、「国務長官はナイ教授」とのハーバード大学で流れているうわさ話を紹介し、この人は頭脳だけでできている人間ではないかと思われると評した方でございます。このジョセフ・ナイ教授は、今日の政治におきましてはハードパワーよりソフトパワーの重要性が増していると主張されております。

 梶原知事は、建設省都市局長という経歴からは、ハードな施策が連想されますが、その著作やガヤガヤ会議等のこの県議会以外の発言を聞いてみますと、むしろソフトパワーにその本領がおありになる方ではないかと思っております。花の都、音楽の里、スポーツ王国を進めておいででございますが、例えば花を育てる心を培わなければ、花は一年で枯れてしまうのではないでしょうか。ビッグプロジェクトも大切でございますが、知事が全力を傾注されておる日本一住みよいふるさと岐阜県を実現するためのキーワードは、私はボランティアではないかと考えます。また、今日ボランティア活動の分野は、高齢者、障害者、青少年、学習、企業、国際貢献、環境保護ボランティアと極めて広範囲にわたっております。ところで、県下のボランティア団体の数は三百七十六団体、人数は一万六千三百八十八人であると言われております。それぞれの立場で頑張っておいででございます。しかし、これを本県の大きな県民運動となっていくように支援する必要があると考えるのでございます。そこで提案いたします。市町村社会福祉協議会、またボランティア活動推進団体や機関、また学識経験者などの御協力を得まして岐阜ボランティアセンターを設立して、ボランティアネットワークの形成を図ってはいかがでしょうか、民生部長にお伺いさせていただきます。

 ロッキード事件の鬼検事 堀田 力氏は、検事総長の道より、このボランティアをライフワークとして選択されました。氏は、さわやか福祉推進センターを設立されて、ボランティア切符制度をネットワーク化することにより、元気なときに行ったボランティアにより、将来日本のどこででも、どこに移り住んでも、自分がまたボランティアを受けられるシステムづくりを開始されております。

 大阪ボランティア協会の柴田理事長は、長くボランティアの育成に携わってこられました。ここにこういった一文がございます。「あるとき、友人がある病院に入院したので、私は見舞いに出かけました。面会時間まで三十分ほどあるので、薬を待つ人たちが大勢いるロビーで待っていました。すると、右手のほうから松葉づえをついた若い女性が足に真っ白な包帯をして、包みを持ちながらあらわれました。私の少し前に座っていた四十代の女性がすっと立ち上がって、その若い女性を介助しながら去っていきました。間もなく、その四十代の女性は、出ていった廊下からあらわれました。人々の後ろに立っている私と目が合いました。その女性は、私の顔を見るとにこっとほほ笑んで、私のそばに来ました。「久しぶりでございます。大阪ボランティア協会の婦人スクールの卒業生です」という。知らない婦人から声をかけられ、あっけにとられている私にその方は自己紹介をした。「今の娘さんはお宅のお嬢さんですか」「いいえ、全く知らない方です」このように、自然に人の援助ができることこそ本当のボランティアであると私は思った。彼女もこの病院の患者であることを話していたが、しばらくして、私は「あなたはボランティア協会に来て何がよかったですか」と尋ねてみた。彼女は「お友達がたくさんできました」と言ったのである」こういう社会が、日本一住みよいふるさと岐阜県を支えていくのではないでしょうか、お伺いさせていただきます。

 次に、乳幼児医療費の負担軽減についてお伺いさせていただきます。

 私どもの市民相談の中で、近年乳幼児を持つ若い夫婦からの相談が大変に多くなっております。この人たちは、新しい家庭を持って、少ない家計の中で子供の医療費の負担に耐えております。本県は、平成三年十月一日現在でゼロ歳児が二万百四十二人、一歳児が二万五百九十四人、二歳児が二万一千四百三十五人、三歳児が二万二千四百五十二人、合計八万四千六百二十三人の三歳児以下の子供がおります。ところで、本県におきましては、子育て支援対策の一環といたしまして、ゼロ歳児に対する医療費支給制度における所得制限を緩和する予算措置が来年度予算の中でとられております。若い夫婦の家庭にとりまして朗報でございます。ところで、大分県では出生率の低下が著しいことから、子供が生まれ育てやすい環境整備の重点施策といたしまして、昨年十月から乳幼児医療費の無料化を三歳未満児まで対象拡大をいたしました。さらに、助成枠を通院にも適用し、初診料、往診料も含めた自己負担の完全無料化を制度化したのであります。本県におきましても、一日も早くこれを実現して、ファミリー・ポリシー、子供を持つ家庭に対する政策を確立していただきたいのであります。民生部長にお伺いさせていただきます。

 次に、アトピー性皮膚炎につきましてお伺いいたします。

 アトピーという言葉は、最初、摩訶不思議な遺伝的な疾患群という形で使われたということでございますが、アトピー性皮膚炎は、近年患児数の増加が指摘されております。平成二年度厚生省心身障害研究のある研究班の報告によりますと、三歳までの平均罹病率は三〇%前後とされております。ところが、その原因とこの病気が起こるメカニズムがわかっておりません。したがって、完全な治療法が見つかっていない現状でございます。このことが親の育児不安となっており、また社会問題ともなっております。そこで、県におきまして、一つ、アトピー性皮膚炎を中心とするアレルギー疾患の実態調査を行い、二つ、アトピー性皮膚炎についての正しい知識の普及を図り、親の育児不安に対して正しく対応をしていただきたいのであります。衛生環境部長にお伺いさせていただきます。

 次に、岐阜県を紹介するメディアとインフォメーションセンターについてお伺いさせていただきます。

 アメリカの州政府、商工会議所、それに個人宅を訪問いたしますと、その地域を紹介いたしましたビデオを見せてくれました。ところが、本県には、岐阜県を総合的に紹介する映像メディアがございません。企業誘致なども含めまして、岐阜県を外部に紹介する場合、もっともっとメディアに力を注ぐべきだと思いますが、いかがでございましょうか。特に未来博で使われました「わが大地」というのは、大変すばらしいものでございました。これをビデオ、CD、写真集にして使うべきだと思いますし、大型画面で紹介する場所もあっていいと思います。さらに、東濃西部を初めとする研究開発立県を目指しての各種プロジェクトにつきましては、将来これを映像メディアとしてロンドン、ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、香港の本県の駐在所に置くことを提案いたします。さらに観光立県でありますからには、本県に来てくださった方が心から満足して帰っていただけるよう、市町村とよく協議された上、それぞれの市町村にインフォメーションセンターを設置することを提案するものでございます。総務部長、企画部長にお伺いさせていただきます。

 最後に、地域カードシステム、健康福祉カードの導入につきましてお伺いさせていただきます。

 私は、昨年九月の本会議におきまして出雲市の福祉総合カードを紹介し、本県におきましても導入すべきことを提案したところでございます。それによりまして、一つ、行政窓口サービス、これは住民票、戸籍、年金はがき現況届、印鑑証明及び所得証明、資産証明等の発行がカード一枚でなされることになります。診療支援サービスとか健康管理サービス、これは三年分の健康診断のデータをカードで持ち歩くことができるサービスでございます。また、緊急支援サービス、これは血液型、副作用歴、アレルギー等の情報を救急車の中で確認し、救急病院へ連絡できることが可能になります。このようなカードを導入もしくは導入しようとしている自治体は、兵庫県の五色町初めかなりの数になってきております。都道府県レベルで申し上げますと、兵庫県では平成五年度以降できるだけ早い時期に健康福祉カードを導入することを明らかにされております。ちなみに、先ほど申し上げました兵庫県の五色町で、カード保有者に対するアンケート調査を行った結果が発表されております。これはカード導入を歓迎する意見が圧倒的でございまして、医者との緊密感が深まったとか、予防意識の向上につながったとか、自分自身の健康管理意識が高まったという喜びの声がたくさん寄せられているところでございます。

 この健康福祉カードは、もう少し詳しく申し上げますと、一つ、救急車で病院に運ばれた場合、血液型、血圧、既往症、薬物に対する副作用、心電図、各種検査データがパソコン画面に表示されて、医師、患者双方がそれを見ながら診断を受けていくという、非常にこれほど心強いことはないと言われております。また、第二点目に、通常の通院時におきましても過去の診療結果を見ながら診察を受けることができる。三として、病院や診療科をかえましても、検査のし直しとか薬の重複投与が避けられる。また、四番目に、旅先でも安心して診療が受けられる。五番目に、医師と患者の合意がなければデータを見たり改ざんすることができないために、カルテのように第三者がそれを読めて、プライバシーが漏れるということがないというような革命的な利点が挙げられております。本県におきましても、各市町村でこれに対して関心が高まっております。ただ、一つ、データを記録する方式、これはICカード方式にするのか、光カードにするのかといった方式の問題、また二番目に、医師会など医療機関との連携の問題、またプライバシーの保護の問題、四番目に、入力すべき情報の選定などシステム及び機器の開発などにつきまして、県の協力支援を求めているところでございます。そこで、市長会、また町村長会ともよく協議の上、岐阜県行政情報センターが中心となりまして、健康福祉カードのシステムの構築を早急にお願いしたいのでございます。総務部長にお伺いさせていただきます。

 以上をもちまして、公明党を代表いたしましての代表質問とさせていただきます。大変にありがとうございました。

   (拍手)



○議長(浅野庄一君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) 平成四年度予算あるいは景気との関連における福祉予算はどうかと、こういうようなお尋ねだったと思います。

 まず、来年度以降の景気の見通しにつきましては、国におきましても景気の減速感が広まっており、インフレなき持続可能な成長経路に移行する過程にあるという認識を示しまして、従来の判断を変更して景気後退を認めたところでございます。また、これに基づき総合経済対策を実施いたしまして、来年度の政府経済見通しの三・五%の成長を確実にしたいという考えであると伝えられております。県といたしましても、さきに公共投資の拡充、中小企業金融施策の充実、消費の拡大対策を柱とする地域経済特別対策を取りまとめまして、景気後退に対処したところでございます。来年度以降の景気動向につきましては、確たる見通しはわかりませんけれども、今後国の施策にも呼応いたしまして県としても努力し、景気の後退を防いでいくということにしてまいらなければならないというふうに思います。

 そこで、福祉関係予算との関連でございますが、平成四年度予算におきましては、県民世論調査等に寄せられました御要望の中で、特に優先度の高い高齢者福祉を第一に取り上げたわけでございます。これは従来から重点を置いておりますいわゆる気くばり予算ということでございまして、県政に谷間のできないように、温かく明るい福祉に配慮しているところでございます。平成四年度予算におきましては、保健、福祉、医療の一体となった総合ネットワークづくり、いわゆる総合福祉によりまして福祉のかさ上げを図っていきたいということでございます。それから、老人や障害者のためのホームヘルパー、デイ・サービス、ショート・ステイ、この在宅介護の三本柱につきましては特に重点を置いたところでございます。また県立新寿楽苑の建設、市町村立、民間立の特別養護老人ホームの整備促進などに努めたところでございます。これらの福祉予算の財源といたしましては、地方財政計画におきまして大幅な社会福祉費の増額が図られましたこと、これにつきましては引き続き社会福祉関係経費の財政需要額への大幅な算入措置を国に要望してまいりたいというふうに考えております。そして、平成三年度に続きまして、地域福祉基金が地方交付税で措置されまして、本県もそれぞれ十二億円を元年度に新設いたしました健康福祉推進基金に積み立てました。そして、その運用益相当を取り崩すということにしたわけでございます。取り崩し額は平成三年度が三億五千万円、四年度が四億一千六百万円でございます。基金残高の見込みは平成三年度末で七十七億円、四年度末で八十九億円ということでございます。

 景気が後退したときに福祉予算が削られないかというような御心配でございます。私は、基本的にはこうした福祉予算のような気くばり予算は、その性格からいたしまして、時の景気動向に左右されるべきものではないというふうに考えております。さらに申し上げれば、景気の落ち込んでいるときにこそ谷間ができないように、より福祉は充実されるべきものであるという基本的な認識を持っているところでございます。具体的には景気変動などによる財源事情から福祉等の気くばり予算が影響を受けることのないように適時に基金等の活用を図るとともに、常に節度のある効率的な行財政運営に努めまして、安定的に温かく明るい福祉を進めてまいりたいと考えております。

 なお、議員の触れられましたいろんな大きなプロジェクトでございますが、こうしたプロジェクトは経済や文化の底上げを図るいわゆる戦略予算でございますが、この種の予算は、国の援助の裏づけのある有利な起債とか、地方交付税措置を最大限に活用いたしますとともに、これまでまさにそのために積み立ててまいりました県有施設整備基金や新産業育成振興基金などを必要に応じて取り崩して対応いたしたいと思います。そして、気くばり予算にしわ寄せがあるというようなことがないように十分留意してまいりたいと考えております。



○議長(浅野庄一君) 総務部長 永倉八郎君。

   〔総務部長 永倉八郎君登壇〕



◎総務部長(永倉八郎君) 私への三点の御質問にお答えいたします。

 まず第一点は、ストックを含めた財務会計システムの構築についてのお尋ねでございますが、これまでの公会計は、利益把握を目的とした企業会計とは性格が異なるものでありますために、企業会計処理が適当である事業以外は、いわゆる官庁会計で処理されてきたところであります。本県におきましても病院、それから水道事業会計以外は、いわゆる官庁会計によっているところであります。御指摘のとおり、この会計では、いわゆるストック面は表示されていないために、補完するものといたしまして、地方自治法では決算書類として財産に関する調書を作成することといたしておりますし、また自治省統計として公共施設状況調べが毎年つくられております。これは全都道府県、全市町村においてつくるわけでありますが、内容といたしましては、道路、公園、社会福祉施設、下水道、小中高の校舎整備状況、図書館、公民館などの社会教育施設、このようないろいろな公共施設の整備状況をまとめるものでありまして、内容としては道路の改良率、舗装率、橋梁の永久強化目標化、あるいは公園につきましては何平米、何ヘクタールを持っているかとか、あるいは下水道については整備率がどうなっているかとか、小中高につきましては木造であるのか非木造であるのか等々について調査し、これらが毎年取りまとめられて公表されております。これをもとにして各県比較も可能となっておるわけであります。また、本県におきましては、総合計画やその実施計画でストックを明らかにするとともに、下水道普及率や道路改良率などストック面での目標水準を設定しまして、毎年進捗状況を把握し、公表しているところであります。こうした方法でストック面での蓄積を周知しているところであります。

 議員も触れられましたが、近年これに対しましてフローとストックを関連させた企業会計的手法で官庁会計決算から貸借対照表をつくる試みが、熊本県ですとか県内でも高山市で行われておりますが、手法に検討を要する点もありまして、全国的に広範な団体で試みるまでには至っておりませんので、比較対照ができないというのが現状であります。その上に経理自体を企業会計的手法で行うことは制度改正が必要であり、また事務処理上、現状では困難な状況にあると、そのように考えております。議員の御趣旨は、ストックを意識した予算編成、そしてまた、よりわかりやすい財政広報であると存じますが、今後も他県などの試行を検討し、適切なストックの把握とわかりやすい予算や県政全体の広報につきましても充実していく方向で検討してまいりたいと、このように考えます。

 次に、二点目でございます。岐阜県を紹介するメディアについてのお尋ねであります。

 現代は映像の時代と言われておりますが、現在県では、御提言のありました「わが大地」の活用のほか、匠をキーワードにいたしました「匠の王国ぎふ」や、花をテーマにいたしました「ぎふ花紀行」などをビデオ制作しまして、皆さんに広く活用していただいております。また新年度には、国際交流センターにおきまして、外国人の皆さんを対象とした岐阜県紹介ビデオも制作する予定にいたしております。いずれにいたしましても、御提言の趣旨を十分踏まえまして、一層充実してまいりたいと考えております。また県におきましては、現在計画を進めておりますふれあいセンターなどの施設にハイビジョンや大型映像などの視聴覚メディアを設置する予定であります。今後とも映像の重要性を十分認識した施設づくりを進めてまいりたいと考えておりま

す。

 次に、三点目の地域カードシステムの導入についてでございます。近年におきましては、あらゆる分野で急速な情報化が進展いたしております。地方公共団体におきましても、情報化について積極的な推進が求められているところであります。御提案の地域カードシステムの導入につきましては、今後検討を要する課題であると認識いたしております。自治省におきましては平成三年度に地域情報ネットワーク整備構想を定めまして、県内のみならず全国の地方公共団体が共同して利用できるような、一つには公共施設案内予約システムのようなもの、一つには図書館情報ネットワークシステムのようなもの、一つには御提案のありましたような地域カードシステム、こういうようなものに関する標準的なシステムの構築につきまして進められておるところであります。また県内では財団法人 岐阜県行政情報センターにおきまして、自治省の地域カードシステムと同様な趣旨のもとに、住民情報の一環として総合的な汎用性のある健康福祉情報システムの開発に着手されてい

るところであります。県といたしましては国の動向等を見極めながら、市町村、そして行政情報センターなどと共同して地域カードシステムの開発、導入につきまして検討してまいりたいと、このように考えます。



○議長(浅野庄一君) 企画部長 山田賢一君。

   〔企画部長 山田賢一君登壇〕



◎企画部長(山田賢一君) 議員からインフォメーションセンターの設置等についての御質問がございました。私どもで所管をいたしております観光案内所も同様の機能を果たすものと理解をしております。したがいまして、観光案内所について御説明をさせていただきますが、現在観光案内所を設置しております市町村は三十六団体ございます。それぞれの市町村を訪れますお客さまの多様なニーズにこたえることは、極めて重要なことであるというふうに考えております。中でもニューリゾート構想を進める上で、御指摘のようなソフト面でのホスピタリティーの充実も極めて重要な要素になってくるというふうに考えております。したがいまして、今後は市町村における案内所の機能の充実等につきまして、市町村を指導してまいりたいと思います。以上です。



○議長(浅野庄一君) 民生部長 桑田宜典君。

   〔民生部長 桑田宜典君登壇〕



◎民生部長(桑田宜典君) 三点の御質問をいただきましたので、順次お答えを申し上げます。

 まずアメリカ障害者法についてお答えを申し上げます。

 平成二年の七月にアメリカで成立しました障害者に関する差別を禁じた法律、いわゆるADAと略称しておりますが、これにつきましてはアメリカの障害を持つ人々の主体的で広範な運動によりまして生まれたものと、このように聞き及んでおります。この法律は、御質問にありましたように障害の種類を問わず、雇用、公共交通機関、公共施設の利用などにつきまして、障害ゆえの差別を禁止することを内容とするものであり、障害者対策の一つの大きな動きとして注目いたしているところでございます。我が国におきましては昭和四十五年に制定されました心身障害者対策基本法におきまして、障害者の個人の尊厳について規定し、さらに障害者施策の基本的事項を定め、これを柱として障害者対策が進められているところでございます。県といたしましては、この心身障害者対策基本法を初めとして身体障害者福祉法、精神薄弱者福祉法、児童福祉法などに基づき障害者の方々の援護、各種の事業など各分野にわたったきめ細かな施策を講じているところでございます。昭和五十六年の国際障害者年のメーンテーマであります完全参加と平等の理念が定着しつつある状況の中で、障害を持った人々に対しての偏見や差別は順次改まってきておるものと理解しております。毎年十二月九日の障害者の日から一週間を身体障害者の福祉週間と定め、街頭広報活動、学校啓発活動を実施しているところでありまして、これらの機会を通じて障害者の方々についての正しい認識の一層の普及に努めているところでございます。今年度は障害者の方々をアメリカのカリフォルニア州のバークレーに派遣する友愛の翼事業を実施しました。ADAについての勉強をしてきていただいたところでもございます。障害者福祉対策につきましては、議員の御質問にもありましたように民生部だけで対応できるものではなく、総合行政ということが極めて重要であると、かように認識いたしております。したがいまして、今後の障害者行政の推進に当たりましては、関係部局との連携のもとに総合的な取り組みをしてまいりたいと、このように考えております。

 次に、ボランティアについてお答えいたします。

 高齢化社会を迎えます中で、県民が安心して健やかに暮らせる福祉社会づくりを行うためには、地域住民の御理解と御支援が不可欠であります。特にボランティア活動につきましては、地域福祉を支える大きな柱として、その活動は今後さらに重要となってまいるものと考えております。県としましては、子供のときからのボランティア意識の醸成のため、少年少女期から福祉の心を養うことを目的に、小中高校生によってボランティア活動を行いますボランティア協力校指定事業を昭和五十二年度から実施しておりまして、現在八十校が活動していただいております。またボランティアグループの組織化とその育成につきましては、福祉ボランティアの町づくり事業によりまして、ボランティアの登録、あっせん、ボランティアスクールの開催などを行い、さらにボランティアの相談、助言に応じるボランティアコーディネーターの設置事業によりまして、ボランティアと要援護者との調整に当たっているところでもあります。また、地域福祉の担い手であります県社会福祉協議会におきましては、ボランティア活動の支援のため昭和五十年度から社会奉仕活動指導センターを設置しまして、ボランティア指導者の育成、ボランティア活動の広報啓発などに当たっております。さらに昭和六十三年度からは、県が出捐いたしましたボランティア活動振興基金によりまして、ボランティアグループへの助成、ボランティアリーダーを対象とした講座などの実施に当たっております。これらの事業を通じまして、現在県内で民生関係で活動しておられます三百七十六団体余のボランティアグループへの支援を図っているところでありますが、こうしたグループの横の連携を深め、ネットワークの形成などに向けまして、今後一層努力してまいりたいと考えております。

 なお、ボランティアの時間貯蓄などの高齢化社会を支える新しい形態につきましては、県におきましても、老後安心ふれあいクラブ開発事業を実施し、地域の方々が自分たちの趣味仲間を初め、各種グループの中でお互いに助け合っていけるような新しい福祉コミュニティーづくりを進めており、今後もこれらの組織づくりについては、総合的な地域ケアシステムづくりの中で研究しながら進めていきたいと考えております。いずれにいたしましても、地域福祉の推進に欠かすことのできないボランティア活動につきましては、県民一ボランティア活動の定着に向けまして、その環境づくり、条件づくりに取り組んでまいる所存でございますので、御支援を賜りたいと存じます。

 次に、乳幼児医療費の負担軽減についてお答えをいたします。

 この制度につきましては、乳幼児の中でもゼロ歳児の死亡率が一番高いことに加えまして、比較的若い世代の経済的負担の軽減を図ることを目的として創設されたものであります。今回の乳児医療制度の見直しは、制度設置後一部の改正を行いましたが、改正後十六年を経過し、社会情勢の変化と、近年問題になっております出生率向上のための環境づくりをも配慮して改正を行ったものであります。その内容としましては、支給要件としての所得制限を、現行の世帯総合所得税額六万円未満としておりましたものを、児童手当特例給付制限額を準用することによりまして、その所得制限の緩和を行ったものであります。一例で申し上げますと、夫婦と子供一人の三人家族の場合、主たる生計維持者の年間収入額がおおむね五百九十万円、所得税額にして二十四万円程度の世帯の乳児が受給対象となることになります。この改正によりまして、その受給対象者は、現行の一七%から八三%程度と大幅に拡大することになります。しかしながら、この制度につきまして社会情勢の変化などに対応した取り組みも重要であると、このように認識いたしておりますので、御提言の対象年齢の引き上げ、所得制限のさらなる緩和につきましては、今後の研究課題とさせていただきたいと存じます。



○議長(浅野庄一君) 衛生環境部長 井口恒男君。

   〔衛生環境部長 井口恒男君登壇〕



◎衛生環境部長(井口恒男君) アトピー性皮膚炎につきましてお答え申し上げます。

 アトピー性皮膚炎につきましては、近年その患者数の増加が指摘されておりまして、育児不安の大きな一因となっておるところでありますが、その実態は明らかになっていないのが現状でございます。このため国におきまして平成元年度、小児期のアレルギー疾患に関する研究班を設置し、アトピー性皮膚炎診断基準を作成しているところでございます。この基準に基づきまして、平成四年度各都道府県ごとに数市町村を指定し、全国でおよそ一万五千人の乳幼児を対象に実態調査を実施する予定になっております。その結果を踏まえまして、本県としましての対応について検討を行ってまいりたいと考えております。

 なお、本県としまして平成四年度から乳幼児健康診査の集計表があるわけでございますが、これにアトピー性皮膚炎の項目を設け、その概数を把握することとしております。また、指導につきましてでございますが、正しい診断と治療が肝要であるということから、乳幼児健康診査等で皮膚疾患の疑いのある児童に対しまして専門医に受診するよう健康診査受診票を交付するとともに、適切な保健指導も行っておるところでございます。今後とも正しい知識の普及を図るとともに、保健婦と指導者に対しまして研修会等を開催し、資質向上に努めてまいりたいと思います。



○議長(浅野庄一君) 教育長 篠田幸雄君。

   〔教育長 篠田幸雄君登壇〕



◎教育長(篠田幸雄君) 学習障害児に対する教育についてお答えします。

 学習障害児に対する教育につきましては、学校教育における新たな課題として私どもとしましても重大に受けとめておるところでございます。このことにつきましては、平成三年七月の文部省の協力者会議の中間まとめにおきまして、今後さらに医学を含め心理学、教育学の各方面から指導内容・方法、判定基準、類型化などについて積極的に研究を行う必要があるとされ、近く最終報告がなされると聞いております。

 また、通級の制度化につきましては、現在その位置づけを明確にするため、文部省において制度改正を予定していると聞いております。県の教育委員会としましては、これらの動向を踏まえつつ御指摘の教員に対する学習障害児に対する理解の問題、専門的教師の育成の問題を含め、今後の対応を鋭意検討してまいりたいと存じております。

 また、特殊教育学級の編制につきましては、在籍する児童生徒数について一定の認可基準を設けておりますが、児童生徒が減少して一名になった場合でも、障害の程度や地域の実情等を考慮して、必要と認める場合には学級編制の認可をしておりますので御理解を賜りたいと思います。



○議長(浅野庄一君) 二十八番 宮嶋和弘君。

   〔二十八番 宮嶋和弘君登壇〕(拍手)



◆二十八番(宮嶋和弘君) 発言のお許しをいただきましたので。動き始めました二十一世紀の万博が既にスタートいたしました。そういう意味でこのお話も、かつては海部総理の地元の愛知県、いわゆる私どもの経済圏の要の愛知県の大きな働きかけから、そして具体的に煮詰まりつつある中で、いよいよ平成十七年、いわゆる議員で言うなら三期務めれば明くる年には博覧会があると、こういうことでございますから、お互いにやっぱ

り博覧会までは頑張って務めなければならないと。こういうような気持ちを持ちながら、この候補地は瀬戸市ということに決定をいたしているようでございますが、瀬戸市といいますと、もちろんこの東濃のお隣、多治見の隣接でございますが、特に兄弟的な町でありますことは言うまでもございません。陶都の瀬戸物いわゆる六古窯の瀬戸、陶磁器の器の市としての私どもには最も関係が深い。もっとさかのぼれば、時はこの一帯を中心としてツグミの集散地でもあったということでございますけれども、これは許せない。いわゆるとらない、買わない、食べないと、こういう三ないの運動の中でツグミ、野鳥を保護すると。そして、また、このツグミの網を売りましても罰せられると、こういうことでございますから。特に六カ月以下の懲役、三十万円以下の罰金と、こういうことでございますから、ツグミにつきましてはひとつ御注意を願いながら、しかし、この土地がいよいよ万博という大きな獲物をひとつここに私どもはとれるために、ここで投網を打ちながら、そして岐阜県がごちそうになろうと、こういうことできょうは網の打ち方について知事さん初め関係の部長さんにお教えをいただきながら、私どもの実現の方向づけにもっていきたいと、こんなことで進めてまいりたいというふうに思います。(発言する者あり)投網でございます。

 それでは経過を申し上げますと、愛知県では昭和六十三年十月に二十一世紀万博構想推進について地元の合意を得まして、その十二月に第百四回のBIEすなわち博覧会国際事務局の総会におきまして、日本政府代表が万博開催の意図を表明したわけでございます。そして、また、次のような経過をもって進められているわけでございます。まず一点、平成元年の四月、愛知県市内に二十一世紀万博誘致推進本部を設置、同準備委員会の設置と誘致推進協議会の設立を図られたのであります。二つ目、その五月と十二月の二回にわたりまして、BIEの総会におきまして日本政府代表が二〇〇五年、先ほど言いましたように平成十七年に愛知県で博覧会を開催するようにと、こういう要請をしているのであります。三つ目、平成二年二月には開催地の地元県といたしまして、万博開催候補地をこの瀬戸市南東部に位置を決定したのであります。さらに六月と十二月に再びBIEの総会で、第百七回総会と第百八回におきまして政府代表が、またしてや二〇〇五年には愛知県で万博を開催、よろしくお願いしますと、こういうことを申し上げたわけでございます。そして、四つ目には、一方愛知県では平成三年四月商工部内に万博誘致対策室を設置をいたしまして、本格的にその誘致に乗り出したものであります。その後、第百九回BIEの総会におきまして支援の要請もする一方、平成三年八月、去年ですね、開催候補地におきまして、万博講演会イン瀬戸でその開催の催しが行われ、その八月にはかつて大阪で花博がありました、そのときの政府代表でありました、御活躍をなさった西田 誠さん、この方を愛知県の顧問に就任をしてもらった、そういうことで積極的にその活動が進められていることは御承知のとおりでございます。

 新しい知恵を開くために、このテーマがいわゆる技術と文化と交流、地球創造を掲げて二十一世紀への出発点としておるわけでございます。今までの万博を開催した地域でのその後を見ますと、世界各国で開催をされたのは三十五会場あったわけでございます。そのすべてが大きな活性化を見て、成果をもたらしたというわけで、私はそれぞれの国へ行ってみたわけではございませんけれども、少なくとも皆さんも御承知のように、昭和四十五年の大阪の博覧会、そして昭和五十年に沖縄博、さらには昭和六十年にはあの筑波の学園都市で開かれた筑波博と、それぞれ日本においても開催をされましたけども、大きな成果を得たのであります。特に大阪あるいは筑波におきましては、皆さんも御承知のようにすばらしい活性化が図られ、政府あるいはその地域に及ぼしたこの成果は大きなものであったわけでございます。そこで、私は、今回こうしたお隣で、少なくとも愛知県が積極的にこうして誘致作戦を展開をされておりますので、岐阜県といたしましてもこれからどう対応されるか。あるいは、私はこの機会に私なりに提案を申し上げながら、ひとつ知事さんにこれからの施策の力の入れ方について、お考えをお聞かせを願いたいというふうに思います。

 その第一点。まず岐阜県の受け入れ態勢についてでありますけれども、我が岐阜県は、ウエルカム二十一プラン、あるいは二〇〇〇年カレンダー等に明記をされております。そういうことから何らかの形を整えていかれるお考えがあるかどうか。すなわちもう二十年、三十年という話じゃございませんから、さる年がことしでございますから、もう一遍がさる年ですから、えとを一回りすると平成十七年ですから、射程距離にある中の計画ですからお願いをしたいというふうに思っております。

 平成十年に行われるところの長野の冬季オリンピック、この開催は私たちの岐阜県にとりましても極めて好材料で、いろいろと成果を期待をいたしている。飛騨地区の道路網一つとりましても、とりわけ安房トンネルの早期完成、実に喜ばしいことであります。まだまだこれから飛騨地域の活性化のためにいろんな意味での投資というものはされていかれ、いや、今投資されているというふうに思っております。それにも増して、もし愛知県の瀬戸市で博覧会が開催されたとすれば、我が県、特に多治見、東濃地方中心地域におきましては、万博の予定候補地まで、先ほど皆さんの方には地図をお配りしましたが、(資料を示す)この地図見てもらうとわかるようにまことに近い。もう五キロ足らず。所によりましては、笠原町一番近い。そういう意味におきまして射程距離にあるということでございます。

 そういうことで会場に関連する地図を見てもらえばわかるように、まず中央道の多治見インターから二百四十八号を通らな行けない。そして、また、東海環状線の土岐のインターが平成十二年には開通をいたせば、当然この南インターを初めとして、恐らくや万博の近くにもインターができるであろうと。あるいは主要地方道の豊田多治見線、いわゆる笠原の方からずっと多治見へ出ておりますあの豊田多治見線等々、輸送の足としてきっと注目を浴びるわけでございます。そういうことで注目を浴びるということは、現在の状況でも大変混雑をいたしておると。

 こういうことの中で、私ども六十三年の六月二十九日、第三回の定例会でも、あの土岐南インター周辺の学園都市構想の中で、インターが十二年には開通するから学園が三点セットで始まっていくよということから、アクセスをひとつお願いしますよ、整備してくださいよということを当時の丹原部長さんにもお願いをした。そうしましたら協議検討いたすということで、もう私どもは検討されたものだというふうに思っておりましたところが、なかなか進まない状況の中で不安を持っておるわけでございますし、ちなみに言いますと、車の台数を調べてみますと、平成三年には東濃地方で二十六万一千台あるんです。十年前の五十六年にはどれだけあったかというと、十五万八千台ということですから、十年間に十万二千台余ふえとるんですね。とにかく免許人口がふえると同時に車の数はふえておると。ところが道路の整備状況は全く追いついていけない、ついていけないと。追いつかぬことにはついていけぬということですね。そういう状況の中で大変不安の中、そういうところで、ましてやこの博覧会が行われるとなれば、生活圏の足も奪われる。未来博のごときやないと。大阪博のときを想像いたすような、あのような世界博でございますから規模が違いますから。そういうことから御理解がいただけるというふうに。

 とりあえず今、点々と書いてある国長橋という橋のところに三月二十五日にめでたい、三代、三夫婦よりも四代夫婦の開通見せたしという日を見ておりますけれども、それから先が全く行きどまっておる。知事さん、いつもやらないかぬなもとおっしゃるこの道路でありますけれども、開通はいたしてもめくらと、こういうものがやっぱり万博の道路にはなくてはならない。緊急を要すというような道路上の、あるいは豊田多治見線というものの、それから三六三の、皆さんの恵南の方から来られる三六三におきましても、私は地元だけではございません、恵那の方の道路もようしてあげてくださいと申し上げたいと思いますが。そういうことでこれは万博関連と、こういうことでこの一帯は、ひとつ建設省の方へもお話をいただいて、岐阜県の道路網の整備、よし、わかった、万博関連、こういうふうに建設省の方へ、賢明な山岸部長さんでございますから、今後大いに活躍をしていただいてやっていただけるものだと信じておりますから、ひとつこの辺の問題の解決方法を具体的に今後進める意気込みをお聞かせを願いたいというふうに思います。

 さあ絵の上では、ここに立派な新幹線も書いてございますが、酒井先生も昨日おやりになりましたが、いよいよ須田社長さんに陳情しました状況は、酒井先生もお話しされました。もう一つ、私があのときには、二駅はちょいととおっしゃった。もう一つ言わした。中央沿線沿いということもちょっと気にかかるわなもと。こういうことで二つはどうも難しいようなお話をされたということになると、何か万博の会場が南の方へ行くというと、中央線沿いから外れていくで、どうも南へ行くなというような気もすると大体位置が絞られるような気もしますけども。その辺はいよいよ旗上げをせぬと、そんな二つの駅なんといったことは、今度岐阜県に停車駅、いわゆる二兎を追う者は一兎をも得ずなんてことになって、岐阜県は一つも駅がとまらなんだなんということになりますると大変なことでございますから、これはもう執行部、本当にお互いに腹を割ってこの停車駅の実現ということを、あるいは用地の調査につきましては、機密の中にもひとつもうスタートしていただかぬと、平成十六年開通、十七年万博ということになりますと、停車駅がないなんてことになりましたら岐阜県もど恥でございますから、ひとつその辺は、この中央リニア新幹線の停車駅と、こういう問題もこの際万博という大きな、先ほど言いました獲物の中にあるんですから、ひとつしっかりととらえるように企画部長さん、交通網の整備の土木部長としっかりと連携をとって、今後の将来像も含めて推進をしていただきたいと、あるいは今までのお考えをお聞かせ願いたいと思います。

 三点目、東濃地区は、二十一世紀の国家的な目玉でありますところの三点セット、いわゆるプラズマエネルギー、超高温、無重力と、こういう研究所が開設をされておりますが、この際岐阜県といたしましては、この博覧会にこのような目玉と、そしてまた地場の、もちろん今回の陶磁器のフェスティバル、これも行われるわけでございますが、フェスティバルにおきましても、今回十月二十五日から十一月三日までの十日間ということで、とにかく十日間ばかり多治見の体育館でやると、あと品物は「はい、皆さん、持ってってください」といって、いかにも保存できずそのままの十日間で終わりと、こういうことですから、やっぱりそういう器をしっかりと、世界の瀬戸物、まして今の世界の三点セットのプラズマエネルギーから超高温、無重力といったものもあわせて、この際やっぱり参加をするような多目的な、ちょっと書かしてもらったがあんなようなものでも結構です。素人の絵でございますが、もっと立派なものをつくってもらってもいいけども。そういうようなことも、岐阜県としてはこれは参加すべきであろうと私なりに申し上げたいと思います。そういうことで、市町村との連携のもとに今から検討を始めていく必要があろうというふうに、積極的な、誘致すべきところは誘致すると、こういう点でお考えをお聞かせ願いたいというふうに思っております。

 四点目、私は、そうしたことの波及効果の問題についてお伺いをしたいと思います。

 前に、名古屋のオリンピックが不招致に終わったということで未来博をやった。すばらしい未来博の成果を得た。あるいはまた滋賀県では陶芸の森をつくって、観光客の誘致を図ったということで、これもオリンピックが不招致になったで、滋賀県が何とかひとつ町の活性にということで、信楽が一丸となってその一つのものをつくり上げ、そして、滋賀県が何と合わせて六十億も、二月十八日に東濃議員団でみんな一遍見にいったんです。すばらしい建物。たったの一万四千の人口ですよ、今の信楽町なんというのは。そこから端を発して六十億の銭を動かしてつくった。ふれあいセンターの二百五十億なんて問題にならぬけども、その一部にちょこっとでもおすがりされれば私はありがたいと思っておりますが。そういう結果を見て、あの熱意というのには私は感心をいたしました。知事は、万博が実現するとすれば、我が県としても相当の観客を誘致いたし、まさに夢おこし県政、花の都ぎふの成果と、そのころには国民の皆さんに十分PRができるいい機会だというふうに思っております。知事は、この観光コースあるいは施設めぐりは当然実施されるというふうに私は思っておりますけれども、あえてお尋ねを申し上げておきます。

 市町村の活性化のためには、市町村みずからの計画も含めまして、今から構想を立てて、そして、知事さんのおっしゃるウエルカム二十一イベントの計画も、その万博の開催をにらんで計画を進めていくべきであろうと、こういうふうに思います。岐阜中心の箱物の時代からいよいよ県全体に及ぶ、やはり活性というものの中から考えをいただきながら、水というものを岐阜県は愛知県に供給をいたして、いろいろと我々は水の問題を受けております中で、この際水の借金を岐阜県がいただかぬといかぬというような声は多くの県民が願っておりますから、この際愛知県に、ひとつ知事さんお得意の長期ビジョンの中で、動き出した愛知の万博というものを、ひとつ県としての対応を、新幹線と一緒に乗りおくれぬようにしっかり岐阜県丸の運転をしてもらって、どうかひとつ進めていただきたいということを申し上げて万博関連を終わります。

 次に、実は何かいつも持ってまいりますが、きょうは少々違った話を。(資料を示す)ここでビールを飲むわけじゃございませんけども、ビール瓶持ってきてここでビール飲むというといかぬで、水だけ一杯よばれますが、いわゆる一本のこういう空き瓶を見たときに皆さんは一体何を想像されますかと、こういうことですね。まず容器、これを何とかリサイクルしたい。捨てたごみというふうにも思ったり、これお金にならぬかな、省資源、それから使い捨てというふうに連想して、瓶のリサイクルについて私はこれからお話をし、御協力を全県民の皆さんにお願いしたい。

 ちなみに言いますと、このビール瓶、特にこれ「寿」のビール、正月のビール瓶ですが、ビールの瓶を一年間どれだけつくるかということびっくりしたんですが、六十一億本つくるそうですよ。何と三百二十円のビールの値段で換算すると一兆九千五百二十億というんですから、ビールも相当国民は飲むという勘定になりますし、それだけビール瓶が出回る、それに伴った飲料水というものも上がるということですから、省エネ、リサイクルの問題について衛生環境部長にお尋ねしたいと思います。

 最近のニュースとして、省資源、省エネルギー、そしてリサイクルの問題について、政府は、あるいは自治体はということで問題を重視し、平成三年四月二十六日付で再生資源の促進に関する法律というものが公布されました。一方、総理大臣みずからその重要性を踏まえまして、昨年の省エネ担当の消費生活課長会議において、当時海部総理大臣みずから出席をなさいまして、地球環境と省エネ、さらにはリサイクルに対しまして国民の協力を訴えるごあいさつをなされたと言われております。岐阜県でも知事さんが音頭を取りまして、地球環境資源のリサイクル推進につきまして推進連絡会議を昨年十月に設置されまして、分別回収システムは衛生部で、流通のリサイクルにつきましては企画部消費生活課で担当いたして、それぞれ関係者の意思等を聞きまして将来とるべき施策を摸索されているとお聞きをいたしております。まさしく時を得たことでございます。この活動が県民総参加で、県民の皆さん、よくひとつ御協力を願いたいというふうに思っております。

 そこで私は、特に今回はリサイクルの問題をお伺いしたいと思いますけれども、新聞紙を初めとして紙の更生利用につきましては県でも実施をされております。一方空き缶の回収につきましても、運動を極めて積極的に推進をされていることは私も承知をいたしております。ところがこの瓶、一升瓶とかビール瓶は意外に回収をされていきますけれども、飲料水、そういうような瓶につきましては、とかく捨てられとる、とにかく手をつけてない。そういうことで空き瓶の回収と再利用につきまして進めていく方向づけをひとつ申し上げたいというふうに思っております。すなわち瓶を仕分けして、先ほどのように分別をして分けていきゃ、これ資源になるんです。ところが、これを東濃弁で言うならぶっちゃらかしよ。ぶったら、ごみになっちゃう、こういうことですね。ところが、リサイクルを推進していく上で一番大事なことは、分別収集を徹底するということ、分別がなされることだというふうに問題がそこにあるわけでございます。そのためには、一般消費者が分別する意識を持つこと。各市町村まちまちでやっとってはいかぬ、これ。分別回収は、なるべく多くの品目を対象として県下を統一しないかぬ。統一して、分別回収体制を確立することが、リサイクルシステムを構築する上で最も大切なことだというふうに思うわけでございます。この点について県はどう指導されていくか、お伺いをまずひとつしておきます。

 さて、私は、調査費を有効に使おうということで先般も関係の皆さんと長野県へ行った。長野県は、特にリサイクル運動については、もう先端を行くぐらい一生懸命やっとる。なぜやというと、十年にオリンピックが行われるということで、オリンピックを焦点に合わせて環境美化推進を県民に訴えとるということで、空き瓶のリサイクル運動を始められたというふうの一つのやっぱり動機にもなったということでございます。また、視察をいたしたリサイクルの工場、その回収された瓶を分別して、そして、これを溶かし返し用のくずガラスすなわち溶かし直し用のくずガラス、あそこに書いてありますカレットというんやわなも、こいつを割った、これがカレットという、こんなもん。まるきり私はきょうはガラス屋になったつもりでやるんだが。それで色別、色をやっぱり分けぬといかぬの。透明なもの、茶色のもの、黒のものというふうに三種類にガラスを分けて、三センチから五センチ。これはやっぱり頭のいい人がおって、機械でちょんと入れると何センチでも割れると、そういうことでカレットにするということですね。再生資源の利用の促進に関する法律というもの、通称リサイクル法というように、ますます年々カレットの使用というものが大変減少してきておるということで、あそこにありますように、カレットを使うと使わぬで熱エネルギーが、使った場合には七十三です。いわゆる使わないと二十七も熱量が違うというんですから、二十七が、回収が手間や勘定に合わぬということでやらぬもんですから、義務づけられて四〇%は原料に使わないかぬということになっとるんやけども、これを使わずして採算性の方へ走っちゃうということですから、国家的な損失だと。そういう点で、後でも言いますけれども、使い捨てにしない、熱エネルギーの確保にする、このお金を国家的な損失を歯どめするということで、これは教育委員会にもひとつ協力してもらおうと、子供たちにも協力してもらおうということで、後から言いますけれども、そういうことでこれはもう五〇%、やがて今四七%使っておりますが五五%はカレットを使う、こういうふうにこれからも進められていくということで、日本ガラスびん協会ではセンターを二百三十三カ所設けて処理をしているというふうに思っております。

 そこで私は、我が県も、先ほど申しましたように万博に向けて、さらにそれ以前の問題として夢、花、音楽に並行して環境美化というものを省資源対策の一環として空き瓶の再生利用促進ということの対策をして、県単独でもリサイクルをどう進めるかという強い意思のもとに進められていくべき方向づけについてお尋ねを申し上げておきます。

 関連をいたしまして教育長さんに、先ほど言いましたようにお尋ねをいたしておきますけれども、先ほどの平成三年四月に再生資源の利用促進に関する法律というものが制定された。そのときに第八条に何と書いてあるというと、「国は教育活動、広報活動等を通じて、再資源の利用の促進に関する国民の理解を求めるとともに、その実施に関する国民の協力を求めるよう努めなければならない」というふうに、そういうふうにちゃんと八条に書いてある。そういうことから、学校教育に再生資源の利用促進について啓発をしていくという大きなやっぱり役目がここにあるんじゃないかというふうに私は思います。こういうことで、こうした観点に立って日々の新聞に目を通しますと、児童生徒の地域清掃活動、勤労体験学習等々福祉活動にも大きく地域の行事に参加して、熱心にやってみえるわけでございます。私もかつてPTA会長やったときには、ぼて屋になり切ってやったこともあります。そうした自治会等々の地域一体となって、こういう廃品回収や清掃活動を積極的に進めていくということを、いわゆる大人がやってみせる。そして、言って子供に聞かせてやらぬと子供は育たぬと。そしてまた子供を褒めて、汗水たらす喜びをやっぱり味わわせて、物のとうとさというものを味わわせてやらぬ限りは、幾ら豊かな文化国家あるいは経済国家といえども、その中身がやはり私はリサイクルの廃品回収というものにも大きな意義があると。こういうことで、各県下の中でそのような献身的にやってみえる学校に、教育長さんが汗水たらしとる学校にようやってくれるなといって、何か手紙を出しながら励ましをしてみえるというようなこともちょっと聞いておりますが、まことにこれは教育の陰に潜んだ教育の大きな支えであるなということを私は感心しておりますが、そういうことで教育長さん、引き続いてひとつ子供を褒めてやってください。そういうふうに思います。

 そして、やっぱりみずみずしい感性を持っている児童生徒にとっては、まことに今言ったような意味があるということから、家族や地域の人と一緒に奉仕作業をすることによって、児童生徒は先ほど言いましたように、物を大切にする、再資源の利用の大切さを理解すると。そして、もっと大事なことは、郷土を愛するという心や思いやりの心の育成までもが成る、育つ、こういうことが大きな意義があるというふうに思います。県下の各学校や各企業もそうして参加をされまして、奉仕活動の一環として再生資源の利用促進の実践活動を呼びかけて実施をされていくかどうか、今後の具体的な教育長としてのあり方について御質問申し上げまして、時間が来たようでございます。以上をもって終わります。ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(浅野庄一君) 知事 梶原 拓君。

 〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) 二十一世紀万国博覧会、愛知万博につきましていろいろ貴重な御提言をいただきました。

 まず、岐阜県の立場でございますが、平成元年四月十七日に二十一世紀万国博覧会誘致推進協議会というのができまして、岐阜県もその構成の一員でございます。ただいまお話にございましたように、万博の事務局におきまして積極的な誘致運動を展開されておられます。岐阜県との関係でございますが、大阪万博、筑波万博の例にございますように、万博会場の周辺にも大きな波及効果があるという実績もあるわけでございます。ましてや、先ほど図面でも御指摘いただきましたように、大変岐阜県に近いところで開催されるということでございます。そういうことを考えますと、岐阜県としても重大な関心を持って対応していくべきだと、かように思っております。また、中部圏知事会議などの場におきまして、再三愛知県知事さんから協力要請を受けているところでございます。中部圏の中でも隣接し、いわば運命共同体の友好県でございます。県といたしましても、挙げてその成功に向かって積極的に協力をしてまいりたいというふうに思います。

 夢そだて十年カレンダーにおきまして、今世紀におきます県として予定すべき事柄を掲げるということになっておりますが、この愛知万博につきましても参加あるいは協力すべき重要なイベントの一つとして位置づけをしてまいりたいと、かように考えております。

 それから、交通問題等の御指摘がございまして、東海環状自動車道を初めといたしまして、万博会場へのアクセスということは当然に万博関連事業といたしまして整備をしなきゃいけないし、また国家的事業でございますので、国の方におきましてもバックアップがあるというふうな期待をいたしております。先の話のようでございますが、今からそのための準備をしておくということが必要であろうというふうに思っております。

 それから、イベント会場あるいはメッセといいますか、そういう施設も必要だと、こういうような御提言でございます。このことを含めまして、関連事業等につきまして今後積極的に検討をしてまいりたいと考えております。



○議長(浅野庄一君) 企画部長 山田賢一君。

   〔企画部長 山田賢一君登壇〕



◎企画部長(山田賢一君) 万博に関連しまして、二つほど御提案をいただきました。

 最初に、リニア中央新幹線の停車駅の問題でございますが、これにつきましては昨日酒井議員の御質問に対し知事が御答弁を申し上げましたとおり、現在、地形地質等の調査が行われております。この調査の状況等を踏まえまして、地元との調整を図りながら検討をしてまいる所存であります。

 次に、滋賀県の例を出して陶芸の森のお話がございました。県におきましても、現在アーティストジャパン構想を進めようといたしております。御承知のように、文化の国際化という時代の流れの中で匠の国と言われ、伝統工芸の宝庫でございます本県が世界のふれあい広場GIFUとなるためには、その持つ文化性と地理的条件の優位性を生かしまして、国内のみならず世界の芸術家が集う芸術文化の香り高い地域となることが大きな要件であると考えております。以前にも議員から御提案がございましたアーティストジャパン構想は、まさにその趣旨に沿うものとして大変参考にさせていただいているところであります。特に東濃西部地域におきましては陶磁器産業を経済的基盤とし、さらに文化的、芸術的な風土を醸成してきた歴史的な積み重ねがございます。本構想を実現する上で、まことに好条件を備えた地域であるというふうに考えております。構想の具体化に当たりましては地域の方々の共感を得、そして、地域と一体となって進めていくことが大切であるというふうに考えておりますので、現在、県、東濃西部三市一町、陶芸家の方々などと検討会を設けて、国際的な陶芸拠点として世界へ情報発信のできる高い芸術文化と地場産業が融合した地域づくりに資する、そういう構想となりますように策定を進めておりますが、なお今後とも各界各層の御意見、御提言などをお伺いしながら、よりよい構想づくりに努めてまいりたいと考えております。以上でございます。



○議長(浅野庄一君) 衛生環境部長 井口恒男君。

   〔衛生環境部長 井口恒男君登壇〕



◎衛生環境部長(井口恒男君) 省エネ、リサイクル問題につきましてお答えいたします。

 リサイクルの推進は、ごみの減量化、省資源、省エネルギー及び環境美化のために重要施策であると考えております。平成二年度の県下市町村におきます資源ごみの回収は、集団回収とステーション方式合わせまして九十七市町村で行われておるところでありますが、紙、空き缶、金属、布、空き瓶の五品目の分別を実施している市町村は二十市町村にとどまっており、今後さらに品目の増加及び分別の徹底等を図る必要があると考えておるところであります。このため県におきましては、平成三年十月に廃棄物リサイクル推進要綱を定め、分別回収システム業界市町村懇談会等を開催し、分別回収のあり方、問題点等につきまして意見を集約しているところであります。今後資源ごみの分別回収品目、回収ルートづくり等につきまして、さらに検討を進めてまいりたいと考えております。また、ごみの減量化、再生利用を促進するための指針となりますごみ減量化・再生利用推進計画策定のための実態調査を新年度に行うこととしております。そのほか、資源ごみのリサイクルは県民の協力が不可欠であることから、産官民一体の廃棄物減量化・再生利用推進協議会を設置し、リサイクル組織づくりを進めていくとともに、地球環境祭りやリサイクルアイデア募集等、県民を対象としました意識啓発事業を実施することとしております。

 次に、空き瓶につきまして、平成元年度におきまして約一万一千五百トンが七十九市町村で回収されまして、そのうち大半が県内で新しい瓶に再生されておるところであります。議員御提案の空き瓶の再生利用促進につきましては、今後とも県内空き瓶再生業界の指導育成に努めるとともに、資源ごみを分別再生利用するための市町村が設置するリサイクルセンターに対する国庫補助制度の活用などにより、全市町村におきましてこの分別回収が行われるよう指導してまいりたいと考えております。



○議長(浅野庄一君) 土木部長 山岸俊之君。

   〔土木部長 山岸俊之君登壇〕



◎土木部長(山岸俊之君) 万国博覧会へのアクセス道路につきましてお答えいたします。

 博覧会会場の予定地に隣接しております本県、特に中でも東濃地域にとりましては、国道二百四十八号、主要地方道豊田多治見線等の交通アクセスが重要な課題となってくるものと考えられるわけでございます。今後この博覧会計画の進捗状況を見ながら調査整備を進めまして、開催のときには万全を期したいと考えております。なお、万国博覧会の開催のいかんにかかわらず、当地域の道路は、産業経済、あるいは社会生活にとりまして極めて大きな役割を担っておりまして、その他の路線につきましても整備を進めてまいりたいと考えております。



○議長(浅野庄一君) 教育長 篠田幸雄君。

   〔教育長 篠田幸雄君登壇〕



◎教育長(篠田幸雄君) 学校教育におけるリサイクル活動についてお答えいたします。

 御指摘のとおり、再生資源の利用促進は、省エネのみならず環境保全の観点からも極めて大切であります。子供たちにこうした現状を理解させ、資源を大切にする心やふるさとの自然を守る心を育てることは、喫緊の課題であると認識しております。このため県教育委員会としましても、清掃活動等やリサイクル活動を積極的に実施するよう、かねてから市町村教育委員会や学校に呼びかけておるところでございますが、さらに御指摘、御提案の趣旨も十分に踏まえ、今後ともこのような活動を積極的に奨励してまいりたいと存じます。

 なお、このことに関連いたしまして、平成四年度において全県的に清掃活動、奉仕活動等に取り組む日を新たに設け、県下の学校に参加を呼びかけていくなど、これも現在検討しております。御理解を賜りたいと思います。



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○議長(浅野庄一君) しばらく休憩いたします。



△午前十一時五十二分休憩



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△午後一時一分再開



○副議長(笠原潤一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○副議長(笠原潤一君) お諮りいたします。本日の会議時間をあらかじめ延長いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(笠原潤一君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議時間を延長することに決定いたしました。



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○副議長(笠原潤一君) 引き続き一般質問並びに議案の質疑を行います。十四番 渡辺儀造君。

   〔十四番 渡辺儀造君登壇〕(拍手)



◆十四番(渡辺儀造君) 五点につきまして御質問させていただきます。

 まず初めに、二十年前に埋め立て処分されましたごみが、多治見市にございます名古屋市の愛岐処分場に搬入をされるという問題につきまして御質問をいたします。

 概要を申し上げますと、昨年十二月二日、名古屋市議会建設交通委員会におきまして計画が発表されたわけでございますが、ごみ焼却場となります新南陽工場の建設のために、かつての藤前ごみ処分場を掘り起こしまして、約十万トンのごみを多治見市に設置されております愛岐処分場に搬入、埋め立て処分するというものでございます。十二月三日の新聞報道によりまして明らかとなったわけでございまして、この計画によりますと、平成五年から八年にかけまして建設が予定をされておりまして、一日千五百トンの日本一大きな処理能力を持ちます新南陽工場ができるわけでございまして、その一帯約三十ヘクタールを整地するものでございまして、旧藤前処分場は昭和四十三年から四十六年にかけまして一般生活ごみ、土砂、建設廃材、市民持ち込みのごみなど約百九十六万トンが埋め立てられておりまして、処理工場を建設するに当たりまして、約一・八ヘクタール分、約十万トン分の埋め立てられているごみを除去いたしまして、さらに地盤改良が必要ということでございまして、運搬経費だけでも十九億円、十一トンダンプで約三万五千台分になるそうでございます。名古屋市ではこうした一連の計画を事前に多治見市に相談協議もなく、掘削あるいは運搬工事請負契約三十八億六千万余の議決を十二月四日に行ったわけでございます。多治見市あるいは多治見市民は、寝耳に水ということであったわけでございます。一部の市議会議員が、こうした名古屋市の行為に憤慨をいたしまして、計画の撤回を求めて立ち上がったわけでございまして、市議会におかれましても重要な問題だということで調査研究が行われているところでございます。多治見市当局も全市民が注目している問題でもあり、名古屋市の一方的な判断に任せておくわけにはいかないということで独自調査研究をされ、解決の糸口を見つけようと努力をされておるところでございます。

 問題は、三つほどあると思うんです。一つは、多治見市ひいては本県のイメージダウンにつながるのではないかということでございます。既に埋め立てられているごみを掘り起こしまして、他の処分場に移動搬入するということは、極めてまれでございまして、名古屋市が多治見市内に愛岐処分場を所有しているからといって全く話し合いもなく、掘り起こされたごみが一般の収集ごみと同じように埋め立てられていく。名古屋市の事情だけで、二十年前の眠っているごみが新しいごみとして多治見市に運び込まれようとしているのでございます。適当な言葉ではないかもしれませんが、いわゆる大きなものが小さなものを食うとか、あるいは植民地主義的なやり方が許されるべきではないと思うのでございます。もしそうしたことが許されるならば、多治見市のイメージはダウンすることになりますし、ひいては岐阜県のイメージダウンにつながるものと思うのでございます。

 二つ目は、掘り起こされたごみは一般廃棄物か産業廃棄物かで争われておるわけでございますが、名古屋市は市民が出したごみだから一般廃棄物だと言っています。問題のごみは、昭和四十三年から四十六年にかけ埋め立てられたものでございまして、今で言う一般廃棄物もあるでしょうけれども、全体の約五四%が市民搬入の不燃ごみでございまして、どんなものが入っているか明らかではございません。今で言う産業廃棄物、PCBあるいはカドミウムなどの処理困難物も埋め立てられたかもしれません。名古屋市、多治見市、岐阜県も、この見解を求めて厚生省に行かれたそうでございますけれども、その際、係官は、一般廃棄物か産業廃棄物かは掘り起こしたときの性状で判断するしかない、こういうふうに言われたそうでございますけれども、現場で一々その判断が実際にできるかどうか、極めて至難の技であると言わざるを得ないのでございます。

 三つ目は、旧藤前処分場の現場におきまして、一月二十三日採取されましたごみの溶出検査及び地下水の水質調査が行われまして、二月四日にその結果が発表されたわけでございます。多治見市採取の一点と名古屋市採取の一点、計二点から、微量ではございますがカドミウムまたはその化合物が検出されているのでございます。また、多治見市の二点、名古屋市の一点、計三点からPCBが、これまた微量ではございますけれども検知されているのでございます。いずれも基準値以下でありますので安全だと評価はされておりますけれども、そうした物質が検出されるということは、量は少ないかもしれませんけれども、混入されておるということであるわけでございます。こうした危険度の高いごみを受け入れることにつきまして、県はどのように考え指導されようとしているのか。以上三点につきまして県の見解と多治見市に対します指導、そして、名古屋市に対する対応について質問をいたすわけでございます。

 次に、県営水道水の水価の引き下げにつきまして御質問をいたします。

 県営水道の若干の経過を申し上げますと、皆様方も既に御承知かと思いますが、東濃用水道につきましては昭和五十一年十一月から、そして、十二月からは可茂用水道が給水を開始したのでございます。その後、経済変動によります水需要の低下に伴いまして、施設稼働率が四〇%を切るといった悪条件下におきまして、大幅な赤字を発生させることになったわけでございます。県並びに受水市町村は、自主財政再建を目指しまして昭和五十六年から十カ年にわたります懸命な努力の結果、計画を一年間短縮をいたしまして、平成元年不良債務の解消達成となったのでございます。これを受けまして新たに立てられました十カ年長期収支計画を踏まえまして、平成二年四月から、従来の一トン百三十七円を百十四円に一六・五%の値下げを実行され、現在に至っているのでございます。

 そこで、平成元年及び二年の決算、そして、平成三年度現計予算、平成四年度の予算の状況を見てまいりますと、水道事業収益は大幅に増加をいたしておりまして、それに見合う事業費用も増加はしていますけれども、結果といたしまして利益剰余金の大幅な増加ということになっておるわけでございます。平成二年度決算におきましては、長期収支計画では十億八千六百万のいわゆる利益があるというふうに見積もっておったわけでございますが、実際は十六億五千六百万、五億七千万余のいわゆる見積もり以上に収益があったということでございます。平成三年度の現計予算で見てまいりますと、計画は六億八百八十万のところ、現在の見積もりでまいりますと十二億二千二百三十万程度、差し引きいたしましていわゆる見込み増は、六億一千三百五十万の計画よりも増になってくるわけでございます。同様に平成四年予算におきましては、計画が六億六千百六十万のところ、予定としては十三億五千九百九十万で、見込みよりも六億九千八百三十万ほど増益になる、こういうことになるようでございます。

 その主な原因は、県並びに受水市町村の大きな努力によるところもあろうかと思いますけれども、何といいましても水需要の大幅な伸びによります給水料金収入の増加にあるのでございます。このように収益的収支を見る限り、毎年度十カ年のいわゆる長期収支計画と比べまして大幅な利益を上げるものと思われるのでございます。一方資本的収支につきましては、特に新たな施設投資あるいは改良投資を必要とする時期に入っているのは事実でございますけれども、これとても過剰投資は許されないのでございます。安定供給を確保するいわゆるぎりぎりの投資でなければならぬと思います。特に多治見地区、可児地区におきましては人口が伸びておりまして、特に移り住んでいただきます皆様方は、名古屋市からの移転をされてくる方が多いわけでございまして、使用料金の高さに驚いておみえになるのでございます。

 さて、料金の決定につきましては五つの大きな要素があると思うんでございますが、それらの要素につきまして十分な検討をしてまいらなければならぬと思うわけであります。一つは給水水量の今後の伸び、二つ目には補助金、出資金のあり方、三つ目には投資計画、四つ目には水源負担のあり方、五つ目には企業努力ということでございまして、この十カ年長期収支計画も、先ほど申し上げましたように大幅に数字の変化があるわけでございますので、これを手直しをしなきゃならぬという時期に来ておるかと思うんでございます。いわゆる三年目を迎えまして、今年度これらの見直しをすべきであると思うのでございます。そして、高い水道水の引き下げが期待をされておるわけでございまして、ぜひひとつ今年度の中でこの十カ年長期収支計画の見直し調整をしていただきたいと思っておるわけでございます。そして、いわゆる平成五年度から新たな水道料金体制を確立をしていただきたい、こんなことを思っておるわけでございまして、これにつきまして開発企業局のお考えをお聞かせを願いたいと思うわけでございます。

 次に、育児休業関係法令の施行につきまして御質問をいたします。

 女性の職場進出が進みまして、既婚女性が仕事を持つということは今では常識となっております。そして、職業と家庭生活との調和を図るさまざまな対策が求められてきたわけでございます。とりわけ育児は、働く女性にとって大きな負担となっておりまして、育児休業制度の確立が急務とされておったわけでございますが、民間労働者を対象にいたしまして平成三年五月八日、育児休業法が成立をしたわけでございます。今年四月一日からその施行がされることになっておるわけでございます。同様に、公務員労働者につきましても、昨年十二月七日の法律成立をもちまして、今年四月一日から施行となったわけでございます。したがいまして、議第十八号 県職員の育児休業等に関する条例の提案となったものでございます。私は、主に公務員の制度につきまして問題点を挙げまして御質問をしたいと思っておりますが、民間の制度につきましては、その法律が完全に実施、実行されるように啓発指導をお願いしたいと思っておるわけでございます。

 公務員の育児休業制度の要点につきまして若干申し上げますが、一つには、育児休業をとる職員は、子供を養育する職員で、女でも男でもいいということでございます。二つ目は、期間は子供が一歳になるまでということでございます。三つ目には、休業中は原則として無給である。しかしながら、現行行われております女子教員、看護婦、保母につきましては、現行法令によりまして共済掛金相当分が保障されるということになるのでございます。育児休業中の職場体制でございますが、いわゆる育児休業をされておるところについては、職員の配置をするということ。それから、育児休業後復帰したときは、その休業中の二分の一を引き続き勤務したものとみなす。六つ目には、育児休業を理由として不利益、差別を行わない。七つ目には、一日二時間以内の部分休業も選択をできる。以上が法律の概要でございますが、下記事項につきまして質問をしたいと思います。

 一点目は、育児休業期間中は、法第四条第二項によりまして給与を支給されない、こういうことになっておるわけでございますけれども、例外的に先ほど申し上げましたいわゆる三種類の職の女子職員につきましては、育児休業給が支給をされるわけでございますので、ここに男子職員とのいわゆる差が出るわけでございます。あるいはまた、公務員の平等取り扱いの原則からいいましても、極めて遺憾なことであると思うわけでございます。何らかの支援が待たれているところであるわけでございます。休業中は収入が全くないわけでございますから、住民税やあるいは共済掛金の支払いは大変だと思うんであります。せめて共済掛金の立てかえ払いを行い、復帰後清算するというような便宜をひとつ図っていただきたいと思うわけでございます。二つ目は、育児休業の承認請求があった場合には、速やかにこれを承認してほしい、三つ目は、休業明けの職場は、原則として請求時の職場として、そして、復帰をさせていただく、四つ目には、休業中は、代替職員を必ず配置をすること、五点目は、休業することに一切の不利益を与えない、以上です。確認の意味も含めまして、公務員関係法につきましてお尋ねをするものでございます。

 次に、民間の育児休業法につきましてお伺いをいたしますが、従来から育児休業制度を実施している企業は、全国的に見ますと二割程度であるそうでございますが、従業員三十名以下の事業所につきましては三年間の適用猶予が与えられておりますけれども、その他の事業所はこの四月から一斉に実施ということになるわけでございまして、企業の事業主は新たに育児休業に関する就業規則の改定なり、あるいは労働組合と交渉いたしまして労働協約を改定するなどの作業が必要であるわけでございます。新しい制度でございますので、いろいろとトラブルも生ずるかと思いますが、実施に向けてその啓発、指導、相談を、親切丁寧にひとつお願いをいたしたいと思っておるわけでございまして、とりわけ半官半民のいわゆる協会だとか協議会だとか、あるいは事業団というようなところにも強く働きかけていただきたいと思うのでございます。

 また、この育児休業に関します窓口が、労働省岐阜県婦人少年室が担当するということになっておるようでございますが、その婦人少年室と相まって、ひとつ本県におきましても十分な取り組みをいただきたいと思うのでございますが、今後の取り組み方につきましてお伺いをするものでございます。

 四点目の公営住宅の拡大充実につきまして質問をいたします。本県の住宅政策につきましては、とりわけ公営住宅のあり方につきまして質問をするものでございます。

 公営住宅の持つ意義は、公共投資あるいは都市の再開発、土地の高度利用という側面、また福祉施策としての役割あるいは定住促進のための側面を持っていることは言うまでもございません。私は、平成二年十二月議会におきまして、積極的な公営住宅の建設を訴えましたが、公共住宅政策研究会の検討結果を待って、市町村と一体となって公営住宅の建設を推進してまいりたい、こういう御答弁がございましたのでちょっと待っとったと、こういうことでございます。報告の意味するところ、その実行についてお伺いをするものでございます。

 公共住宅政策研究会の報告書は、平成二年五月から研究を重ねられまして、平成三年二月十九日に知事に提出をされたわけでございまして、その中で若年層の要求にこたえること、あるいはUターンの受け皿などを目標とした定住促進計画の策定、三十五歳持ち家取得促進住宅プランを作成することなどを提言しているわけでございます。また、住宅政策を推進する上での県市町村の果たすべき役割として、低所得者層には公営住宅を、高所得者層には原則として民間賃貸市場にゆだねると。そして、従来公営住宅にいろいろな事情で入れなかった若年勤労者世帯、共働き世帯、中間所得者層につきまして、新たな政策として地域振興定住促進を目指した住宅供給を行うよう求めており、これを受けまして平成四年度予算におきましては約三千万円の予算措置がなされておりまして、この制度は建設省の地域特別賃貸住宅制度に基づき市町村が住宅を建設するものでありまして、国が三分の一、県が六分の一補助することによりまして、従来の公営住宅一種の補助と同程度になること、公営住宅所得基準よりも所得制限が緩やかであること、平成三年度から若年単身者も入居ができるようになったことがございまして、今後大いに市町村の利用が待たれているところでございます。

 次に、県営住宅施策の新たな方向として、今後の県営住宅施策は各県民ニーズに対応したものであり、重点的にかつ効果的に行う必要があるといたしております。例えば産業部門等他部局の施策と連携を図り、地域振興、住宅促進に資する県営住宅や、さまざまな社会情勢の変化やライフスタイルの多様化等に対応した二十一世紀にふさわしいモデルとなる先駆的な県営住宅の方向などを検討すべきであるとされておりまして、県の積極的な対応を迫っているのでございます。県営住宅建設について言えば、平成元年度土岐市の泉北団地に三十二戸の建設をされたのを最後に、平成二年度、三年度、そして、四年度の県営住宅の建設計画もないわけでございます。平成四年度新たに団地景観リフレッシュ事業といたしまして九億二千三百万円余の予算が提案をされておりますけれども、これはこれとして高く評価するものでございますけれども、今後の県営住宅計画につきましてどのように考えるか。仮に、県自前の公営住宅を今後建設しない方針であれば、それは当然に市町村によるしか道はないのでございまして、その促進のための特別な奨励補助を考えるべきだと思うのでございますが、どうお考えになるかお答えをいただきたいと思います。ちなみに県下市町村では、平成二年度は百八十九戸、三年度につきましては二百九戸の住宅建設がされておるということでございます。

 最後に、米飯給食につきましてお伺いをいたします。

 米飯給食は、御存じのように、児童生徒の心身の健全な発達と国民の食生活の改善を図るということから、学校教育法の一環として実施をされてきたところでございます。また、米飯給食につきましては、食事内容の多様化を図り、栄養に配慮した正しい食習慣を身につけさせるということで、教育上非常に有意義なことであること、あるいはまた、米の消費の拡大要請もありまして、昭和五十一年度から計画的な普及がされてきたわけでございます。本県におきましても一〇〇%米飯給食が実施をされておりまして、今、週二・八回の米飯給食が行われておるところでございます。

 さて、大蔵省は、平成四年度予算におきまして歳出削減、食糧管理費の赤字減らしのために、学校給食、米飯の国庫負担の廃止を含めまして全面的な見直しを決めまして、農水省と調整に入ったということでございまして、廃止になっては困るということで、私どもも昨年十二月議会におきまして、全会一致で米飯給食の国庫負担制度存続に関する意見書を決議をいたしまして、内閣総理大臣ほかに意見書を提出をしたところであるわけでございますが、本年、平成四年度予算におきましては、現在国会で審議中でございますけれども、この米飯給食の国庫負担率の引き下げ予定につきましては、現行二・五回以上実施をしているところにつきましては五五%の補助率であるわけでございますが、これが三回以上に回数引き上げ、かつ補助率は五〇%というふうに引き下げを予定いたしておりますし、現行二・五回以下の場合は五〇%の補助でございますが、これを四五%に切り下げるというものでございます。本県の米飯給食実施回数は平均二・八回でございますので、この平均率から見ますと一〇%カットということになるわけでございまして、これを金額に直してまいりますと、月額、小学校では三十四円程度、中学校では四十四円程度の額になるわけでございます。一方、岐阜銘柄米をひとつ皆さんに食べていただこう、そして、県民の皆さんにPRをしようということで昨年度からぎふ銘柄米導入事業が行われておりまして、平成三年度から県、市町村、農業者によりまして実施をされているところでございまして、今年も数千万円の補助をいたしておるところでございます。

 さて、米飯給食に対します国庫負担率の引き下げが、今回少額ではあったわけでございますけれども、これを父兄負担として転嫁させることは、米飯給食回数の低下を招くことにもつながりますし、また県産岐阜銘柄米のブランド化促進にも逆行すると思うのでございます。したがいまして、これら実質値上がり分を、県あるいはまた実施市町村におきまして何らかの対応をしていただきたいと思うのでございますが、お考えをお聞かせをいただきたいと思う次第でございます。

 以上、質問を終わります。ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(笠原潤一君) 総務部長 永倉八郎君。

   〔総務部長 永倉八郎君登壇〕



◎総務部長(永倉八郎君) 職員の育児休業についてお答えをいたします。

 まず、育児休業中の共済掛金、これは本人負担になるわけでございますが、その立てかえ払いということでありますけれども、制度上県が職員にかわって職員のために支出することはできません。現在職員への貸付制度として共済組合と互助会の貸付制度がございます。これを活用することも一つの方法と思われますので、その点につきまして関係職員団体とも話し合っていきたいと考えております。

 次に、職員が育児休業をするに当たっては、任命権者の承認を得ることが地方公務員の育児休業等に関する法律の要件となっております。これは県民に対しまして常に安定した行政サービスを提供しなければならないという公務の役割や、全体の奉仕者としての公務員の使命からとられている措置であります。しかしながら、任命権者は、育児休業の承認について自由な裁量を有しているわけではなく、育児休業をする職員の業務を処理することが著しく困難な場合を除き承認しなければならないこととなっております。したがいまして、職員からの育児休業の承認請求に対しましては、このような法律の趣旨によりまして代替職員の確保にも最大限努めながら対処してまいりたいと考えております。なお、職員は、育児休業を理由として不利益な取り扱いを受けないよう、法律上明確にされておるところでございます。



○副議長(笠原潤一君) 衛生環境部長 井口恒男君。

   〔衛生環境部長 井口恒男君登壇〕



◎衛生環境部長(井口恒男君) 名古屋市の愛岐処分場へのごみの搬入につきましてお答え申し上げます。

 名古屋市の旧藤前処分場から、多治見市内に設置されております、これは昭和五十七年から設置されておるわけでございますが、名古屋市の愛岐処分場へ廃棄物が搬入されるということにつきまして、事前に名古屋市から多治見市の方へ協議が行われなかったということにつきましては、県としましても残念なことと考えておりまして、過日名古屋市に対しまして連絡調整を十分図るよう申し入れたところでございます。愛岐処分場の設置につきましては、名古屋市と多治見市の間で廃棄物埋立事業について昭和五十四年二月に協定が結ばれておりまして、その中で両市が相互に協力し合って、廃棄物の広域的処理の実効を期する旨定められております。したがいまして、県域を越える移送につきましても、両市の相互理解のもとに適正な埋め立て処分が行われることが基本であると考えておるところであります。

 次に、搬入されます廃棄物が一般廃棄物であるか産業廃棄物であるかにつきましてでございますが、御指摘のように、閉鎖した最終処分場を掘削した場合に生じた廃棄物は、当該工事を行う者の廃棄物であり、一般廃棄物であるか産業廃棄物であるかは、掘削した時点での性状によって判断されるものであると解釈されておるわけでありますが、愛岐処分場は、一般廃棄物及び産業廃棄物をあわせ処理する埋立処分場であるということになっておりますことから、これらの問題はないというふうに考えております。このようなことを勘案しますと、両市の間で十分な協議を行うことが重要であるというふうに考えておるところであります。

 また、旧藤前処分場の埋立物の溶出試験の結果につきましては、御指摘のようにカドミウム及びPCBが検出されておるところでありますが、その値は有害な産業廃棄物判定基準を下回っておるところでありまして、埋め立て処分されたとしても浸出水中への溶出は極めて少ないというふうに考えられるところであります。いずれにいたしましても、良好な信頼関係のもとで名古屋市の管理責任において適正に処分がなされるよう、両市に対しまして指導、助言等を行ってまいりたいと考えております。



○副議長(笠原潤一君) 商工労働部長 交告正彦君。

   〔商工労働部長 交告正彦君登壇〕



◎商工労働部長(交告正彦君) 育児休業関係法令の施行についてお答えをいたします。

 民間企業を対象といたしますいわゆる育児休業法の施行に向けての取り組み状況でございます。この育児休業法の施行機関は、議員からお話のありましたように、各都道府県に設置されております労働省の婦人少年室でありまして、婦人少年室長が事業主に対して必要な助言、指導または勧告を行うことができることとなっております。県といたしましても、従来から働く女性の福祉向上を図る見地から、岐阜婦人少年室と連携を取りながら、広報紙への掲載、啓発資料の配布、各種セミナーの活用等により、制度の周知徹底に努めてきたところであります。法施行後におきましても適用が猶予されます事業所について、協会、協議会等の団体も含め、なるべく早期に制度が導入されますよう、育児休業法のしおりを作成、配布いたしますとともに、働く女性の環境づくりセミナー等を通じ、普及啓発を図ってまいりたいと考えております。



○副議長(笠原潤一君) 土木部長 山岸俊之君。

   〔土木部長 山岸俊之君登壇〕



◎土木部長(山岸俊之君) 公営住宅の拡大と充実につきましてお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、若年勤労者の定住促進とか地域の振興などを図るためには、県民のニーズに沿った住宅及び住環境を整備する必要がございます。県営住宅につきましては、当面老朽化が進んでいる団地にありましては建てかえを図るとともに、建てかえまでに相当の期間がある団地につきましては、景観リフレッシュ事業を行うことによって、住宅及び住環境の整備を図ってまいりたいと考えております。また、市町村に対しましては、平成四年度から新たに助成制度を創設いたしております。例えば白鳥町におきましては、工業団地の若年単身勤労者のための賃貸住宅に対しまして全国で初めての県費助成を行うこととしております。また、河合村におきましては、屋根の雪おろしが不要となる木造のモデル住宅に県費助成を行うこととしております。今後とも地域の住宅事情に合った住宅政策を進めてまいりたいと思いますので、御理解いただきたいと思います。



○副議長(笠原潤一君) 開発企業局長 藤田幸也君。

   〔開発企業局長 藤田幸也君登壇〕



◎開発企業局長(藤田幸也君) 県営上水道事業についてお答えをいたします。

 長期収支計画の見直しについてでございますが、見直しの時期につきましては、昨年宮嶋議員の同趣旨の御質問にもお答えしましたとおり、三年程度のローテーションで見直しを考えており、平成四年度中に見直しを行いたいと考えております。

 次に、見直しの基本的考えでございますが、利益剰余金が計画と乖離しております点につきましては、給水量が受水市町でも予想がつかない伸びを示したことによる給水収益の増と、平成二年以降続きました高金利によります利息収入が大きなウエートを占めておりますこと、一方、施設の整備等を図ります資本的収支につきましては、利益剰余金を上回る資金不足の状態となっておりますこと、さらには、収支に大きな影響を与えます企業債等の借入残高が、平成二年度の決算ではなお二百二十八億円余の多額に上っておりますことなどを考慮するとともに、今後につきましては、計画でも予想し得なかった水需要に対処し、給水施設の改善及び拡張、調整池の整備、ダム等の水源の確保など安定供給体制の確立に必要な施設整備、施設改良を図る中で料金問題も検討してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、将来にわたって安全でおいしい水道水を安定供給していくために、関係受水市町と密接な連携と理解を図る中で対処してまいりたいと考えております。



○副議長(笠原潤一君) 教育長 篠田幸雄君。

   〔教育長 篠田幸雄君登壇〕



◎教育長(篠田幸雄君) 学校給食用米飯の国庫負担制度存続につきましては、県議会を挙げて御支援をいただきまして厚く御礼申し上げます。おかげさまで平成四年度は、米飯実施回数によって国庫負担率が引き下げとなりましたが、国庫負担の制度は存続されたこと、御指摘のとおりでございます。

 さて、本県の米飯実施回数は平成三年度では平均週二・八回で、うち週三回実施が五十一市町村でございます。平成四年度の各市町村の計画を見ますと、新たに二十一の市町村が週三回以上実施することとなっており、これによりまして年間約五十トンの米の消費量の増加が見込まれております。また、それ以外の市町村についても、負担率引き下げによる米飯実施回数は特に低下しておりません。特に昨年七月からぎふ銘柄米学校給食導入事業により、政府米と自主流通米との価格差を、県、市町村、農業団体の三者で助成されております。今後とも関係機関と連絡を取りながら当該事業を継続していただくことにより、子供たちに質のよい県産米を供給してまいりたいと考えております。

 なお、学校給食用米飯の国庫負担率の引き下げがこれ以上行われないよう、国に強く要望してまいりたいと存じておりますので、よろしく御理解を賜りたいと思います。



○副議長(笠原潤一君) 五番 玉田和浩君。

   〔五番 玉田和浩君登壇〕(拍手)



◆五番(玉田和浩君) お許しをいただきましたので、簡単に二項目にわたりまして御質問をさせていただきますのでよろしくお願いをいたしたいと思います。

 まず最初に、学校五日制についてお尋ねをいたします。昨日竹ノ内先生も御質問されましたので、一部重複するかもわかりませんが、お許しをいただきたいと思います。

 我が国の社会の急激な変化に伴い子供たちの生活も大きく変質しており、近年時間的なゆとりのなさ、生活体験や社会体験の不足が問題点として指摘されているところであります。学校五日制は、そういったことを踏まえ、子供にもっとゆとりを与えるとともに、家庭や地域社会が本来持っている教育機能を回復し、高める契機とするよう、教育界全体の問題としてその導入のあり方が検討されてきたというように私は受けとめております。既に全国で九都県十七市町村において学校五日制の試行校として文部省から指定を受け、実施研究がなされ、我が岐阜県においては、岐阜市及び美並村の幼稚園、小学校、中学校、高等学校等九学校・園において指定を受け、三年間試行してこられました。私も岐阜市の五日制にかかわる調査研究推進会議の一委員として参加してまいりましたが、今日ここまで来るのに大変な御苦労をなされた学校の先生、地域の各種団体の皆様方に敬意を表すものであります。岐阜市の場合、文部省の社会の変化に対応した新しい学校運営等に関する調査研究の試行を積極的に受けとめ、市立幼稚園、小学校、中学校各一校を協力校に指定し、指定を受けた学校では、試行の前提条件が十分整っていないけれども、近い将来実施されるだろう学校五日制を漫然と待つのではなく、二十一世紀に生きる子供の育成はどうあればよいのかを、学校教育ばかりでなく家庭教育や社会教育も現況を見直し、改善改革を図る取り組みとして積極的に試行に努力されてまいりました。岐阜市の指定を受けました岐阜市立大洞幼稚園、岐阜市立芥見東小学校、岐阜市立藍川東中学校、県におきましては三田高校でございますが、たまたまこの学校が私の地域にありますがゆえに、先ほど申し上げましたとおり、私も推進委員の一員に加わったわけでございます。

 三年前に文部省からそういう試行校の指定を受けまして、県からの試行に対する指導要綱も何もございません。ただ、こういう五日制を導入するために試行をやってくれと、こういうようなことから、それも月二日やっていただきたい、こういうようなことで岐阜市もそれを受けとめて、最初は本当に手探りでやってきたわけでありますが、岐阜市の場合、早速学校五日制にかかわる調査研究推進会議あるいは岐阜市青少年の学校外活動に関する調査研究協力者会議、こういうものを組織しまして、この中には学校の先生、自治会あるいは子供会、PTA、各種団体、そういった方々の幹部に役員になっていただきまして組織して、この五日制の試行校の取り組みに入ってきたわけでございます。この間、最初はいろんな問題が出たことは事実でございます。一般父兄からは、学力の低下につながるんじゃないかとか、あるいは非行が増加するんではないだろうか、あるいは塾通いの子供が多くなるんではないだろうか、あるいは家の中に閉じこもってしまった子供がふえるのではないか、いろいろな試行に当たっては問題が出ましたけれども、その都度この会議を定期的に開き、そして、父兄の理解、地域の皆さん方の理解を得てきたわけであります。

 学校は、二日の試行に対しまして一つの目標を立て、幼稚園におきましては、園児たちの生活体験を広げるとともに親たちも子育ての勉強をする機会をとらえる。あるいは小学校においては、児童の自主性や自立性を育てるとともに、児童たちの人間関係を豊かなものにする、親子が共有できる時間を多くする。中学校においては、自主的、自立的に自己の生活をつくり出し、自己の可能性を追求させる。土曜日を、こういう目的に一つの目標を立てて試行をしてきたわけであります。そして、また各地域の各種団体におきましては、受け皿として、その試行する土曜日を草上コンサートとかあるいは三世代ゲートボールをやるとか、あるいはウオークラリーをやるとか、いろいろ行事をなるべくそうした試行日に充てるようにして努力してきたわけであります。そういうことでこの三年間一生懸命努力してこられた結果が、実はこの五日制を導入する前にアンケートをとりましたところ、導入に対して反対する、これは学力低下に結びつくからだめだとか、いろんな反対理由がありまして、導入する前には七〇%の人が反対でございました。それが一年後、今申し上げましたいろんな努力をしてきた結果、賛成者が七八%から八〇%、こういう逆転になってきたわけであります。毎週土曜日休みに賛成である人が、そういうふうにふえてきた。その理由は、親子で過ごす時間がふえてきた、あるいは子供が自由に過ごす時間がふえた、あるいは地域の自然や人と人との触れ合う時間がふえてきた、そして、学力低下を一番心配しておったけれども、そうでもなかった、こういうようなことで賛成論がふえてきたわけであります。これは岐阜市の場合。

 こういうことで、しかし、さりとてこれに伴う問題点も、まだまだあることは事実であります。生徒が自主的に、自立的にみずから生活を築いていくために自己の教育力の育成をしなきゃならないし、あるいは教員を初め公務員の地域におけるボランティア活動の啓発、実はこれは、先ほどもボランティアの問題出ましたけれども、我々受け皿、地域でいろいろやっておりますけれども、土曜日の休みの会社というのは、やっぱり官公庁か大手の会社しかなかなかございません。ですから、やっぱりそういうボランティア活動やろうと思うと、こういう公務員の方々の御協力は、本当に地域ではなかなか得られない。何か役をやってもらうと、忙しいとかなんじゃかんじゃと言ってお断りになる。特にこれは私は、県みずから公務員の皆さん方にお願いするんですけれども、やっぱり皆さん方も地域のボランティア活動に積極的に参加していただきたいとお願いするものであります。

 いずれにいたしましても、そういう御苦労の結果、岐阜市の場合賛成者が多くなり、そして、全国的にも、きのう教育長さんが申されましたとおり、七〇から八〇%の賛成ということで、かつて新聞に今年度の二学期から週五日制を、毎月第二土曜日一日を休みにすると、こういうふうになったわけでありますが、そういうことを踏まえて教育長さんに御質問を申し上げるわけでございますが、今申し上げましたように、文部省は第二土曜日休み、まず月一日休みと、そういうふうに言っておられますが、そして、ある程度一日休みを続けて、それから二日、三日、そして完全実施に踏み切ると、こういうふうに言っておられますけれども、我々の地域、試行校をしてきた我々の学校は二日間やってきたわけであります。二日間いろんな問題があろうとも、これは後に引くことはできない、何としてでもやらなきゃならぬという学校、あるいは地域の皆さん方が不退転の決意で進めてきたものを今度は一日にすると、こういうことになると完全実施に対する逆行ではないのかと、私はそう思えてなりません。何のために我々が苦労してきたのか、本当に理解に苦しむところでありますが、その点について教育長さんにお尋ねいたします。

 そして二点目は、この二年間で全国的な実施に向けて努力を重ねて、今申し上げました大きな成果を上げてきました。その試行校は、ことしの三月で終わりでございます。さすれば、平成四年度は試行してきた学校はどうしていくのか、この点についてお伺いをいたします。

 それから三つ目は、全県的に実施をしていくと教育長さん言っておられますが、私立学校の対応はどうなっておるのか。文部省は同一歩調をとるよう要請するが各学校で決めることとなると、こういうふうに言っておられますが、我が岐阜県では私学に対するそういう要請というか、そういうことについてどうしていかれるのか。

 四つ目、試行校を除く各学校は授業時間が減少することに対してどんな計画であればよいのかなど、その準備に対してどう指導されておられるのか。

 五つ目、試行を行ってきた調査研究協力校の我々の歩み、ほかのところも同じでありますが、それを見てみますると、相当な家庭や地域の人々の理解と協力がなければ、望ましい姿で学校五日制が展開できません。このことに対する準備の指示はどうされておられるのか。

 以上、五日制につきましては五点、質問をさせていただきます。

 続きまして、協同組合の事業運営等について若干の質問をさせていただきます。

 岐阜県は、皆様御承知のとおり中小企業者が多く、中小企業対策が十分であるかどうかが県内の産業振興にとって大きなかぎにになると思われます。中小企業対策の柱は、その労働力、いわば雇用と労務管理、金融における基盤整備のための低利の設備資金の提供及び運転資金の利用拡大であると思うわけであります。バブル経済が崩壊し、そのあおりで景気が後退し、今や県内中小企業者も大変苦しいところに立たされておりますが、新年度予算を見ると、地域経済特別対策協議会を設置し、公共投資の拡充、民間設備投資促進のための中小企業金融対策の充実等、早期に予算措置をされました梶原知事さんに敬意を表するものであります。

 さて、中小企業の健全な育成のため、中小企業者が相互扶助の精神に基づき共同して事業を行うための組織の一つとして多くの協同組合が県の認可を受けて設立され、また中小企業者に対する小口を中心とした貸出利用を図るため、信用組合が県の認可によって設立され、中小企業者向けの金融機関としての使命を持っていることについては、皆様方も御承知のとおりであります。そこで、協同組合の事業運営と信用組合に対する県の指導についてお尋ねをいたします。

 先日私のところに一通の手紙が参りました。この手紙によりますると、岐阜県内の中小企業者のための共同事業を行っている協同組合に、岐阜商工企業協同組合というのがございます。この協同組合は、三十一の企業組合と企業組合でない法人、個人の事業所、約百事業所で構成されております。この協同組合は、土地開発事業や海外投資事業も行っておりますが、その事業資金の一部は、協同組合傘下の多くの企業組合が東海信用組合から資金を借り入れ、その各企業組合から協同組合に貸し付けが行われております。いわゆる又貸しのような格好ですね、こういうことであります。そして、協同組合は、その資金を協同組合事業としての土地開発事業あるいは海外投資事業に約二十年前から投資してきたとのことであります。これらの事業の一つとして、岐阜市岩田地内の山林、たまたま私の地元でございますが、そこに約四十万平方メートルを買収及び買収を予定して宅地開発事業が計画されておるようであり、また山県郡におけるテニスクラブへの投資、さらにはブラジルにおける牧場経営事業に対する投資でありますが、いずれの事業も失敗、あるいは順調にはいってないようであります。これと同様の投資が、岐阜県綜合協同組合においても行われているようであります。二つの組合です。このため二つの協同組合の傘下の企業組合に対する借入金の返済は、長期にわたって滞っており、元金はもとより、利息すらも未払いになっているようであります。特に海外投資については、岐阜商工企業協同組合及び岐阜県綜合協同組合が借り入れた資金を日伯株式会社に貸し付け、日伯株式会社からブラジル国で牧場を経営している現地法人に投資するという仕組みになっており、そして、これらの資金が、すべて正規のルートで送金されたかどうかについても疑問のあるところであると言っておられます。このような形で両協同組合から日伯株式会社に貸し付けられた貸付金は、全部で十億を超えた金額であり、日伯株式会社については、十年以上も元金どころか利息すら回収がなされていない状況にあるようであります。最近この貸付金及び未収利息の処理について、未収利息はすべて権利放棄させ、貸付金は日伯株式会社に対する出資金に振りかえられ、さらに出資金を減資して圧縮するという通常では考えられない操作がなされ、このことは組合員にも知らされず、一部の役員にだけの報告にとどまっているとのことです。これが事実であれば、なぜこのようなことができたのか、私とても不思議に思うのであります。減資は、商法上できることはできるんでありますが、なぜこういうことをされたのか私も理解に苦しみます。

 以上、手紙の内容を申し上げましたが、ここに指摘されていることが本当とするならば、岐阜商工企業協同組合及び岐阜県綜合協同組合の事業運営のやり方には少なからぬ問題があると思われますし、組合員である中小零細企業の人たちにとっては、死活問題にもなりかねないことであろうと危惧されるところであります。県は、協同組合の事業運営のこうした実態を知っておられるのかどうか、また今後どのように協同組合を指導していくのかお尋ねをいたします。

 あわせて、このような資金の貸し出しを行っている東海信用組合に対し、県は定期的に財務内容の監査を行っているか、また今までどのような指導をされてこられたのか、また今後どのように指導していかれるのか、あわせ県の監督責任はどう感じておられるのか、以上商工労働部長さんにお尋ねをいたしまして、第一回目の質問を終わります。ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(笠原潤一君) 商工労働部長 交告正彦君。

   〔商工労働部長 交告正彦君登壇〕



◎商工労働部長(交告正彦君) 協同組合の事業運営等に関する御質問にお答えいたします。

 県といたしましては、協同組合の運営につきましては、中小企業等協同組合法に基づき、定款変更等の認可、決算関係書類等各種届け出の受理を行う一方、組合等の指導連絡団体であります県中小企業団体中央会と連携を取りながら、法令、通達等の周知、行政政策の普及促進、個別相談への対応など一般的な行政指導を行っているところであります。県といたしましては、これらの事務及び指導を通じては、遺憾ながら、御指摘のような個別組合の具体的な業務運営等について、その内容を把握しておりません。したがいまして、今後その実態を早急に調査いたしまして、必要な指導を行ってまいりたいと考えております。また、信用組合に対しましては、毎年実施しております検査、あるいは日常の業務指導を通じ、経営姿勢の厳正化、経営の健全化等が図られるよう強力に指導しているところでありますが、今後も一層厳しく指導の徹底を図ってまいりたいと考えております。



○副議長(笠原潤一君) 教育長 篠田幸雄君。

   〔教育長 篠田幸雄君登壇〕



◎教育長(篠田幸雄君) 学校週五日制についてお答えします。

 本県における学校週五日制に向けての取り組みは、関係者の皆様の御協力により着々と進んでいるところでございまして、感謝申し上げる次第でございます。学校週五日制は、学校制度上の極めて大きな改革であり、このため来年度は、とりあえず九月から月一回の全国的実施が予定されているところでございます。御指摘の月二回実施につきましては、県内の状況を見ながら、九月以降必要に応じ国に働きかけていきたいと考えております。なお、現在の協力校九校は、継続指定の方向で現在文部省と調整中でございます。

 私立学校につきましては、公立学校と同一歩調で実施していただくようお願いをしてまいる所存でございます。授業時数につきましては、休業日となる土曜日の分は、まず学校行事等の精選で対応するよう指導してまいりたいと思っております。

 最後に、学校週五日制実施に当たっては家庭や地域の理解と協力が不可欠でありますので、試行をされた学校の実践例を示しながら、その周知徹底に努め、今後とも引き続き協力を呼びかけてまいりたいと考えております。



○副議長(笠原潤一君) 五番 玉田和浩君。

   〔五番 玉田和浩君登壇〕



◆五番(玉田和浩君) それぞれ御答弁いただきましてありがとうございます。

 学校週五日制につきましては、教育長さんは試行校につきましては二日継続をしていくと、こういうふうに文部省に働きかける、こういうことでありますけれども、実は一中学校、二つの小学校があるわけでございます。そうすると、中学校は継続しておりますから二日、こっちの小学校も二日、ところがこっちの小学校は新規でありますから一日。そうすると、五日制というものは学校、そして御父兄、地域の受け皿、これだけが相まって成っていくわけであります。そうすると、お兄ちゃんは中学校、下の子供は小学校、一日の新しい方やと。そうするとお兄ちゃんは二日でこっちは一日。そうすると、一体この辺、受け皿どうなるのか、そこらあたりわからぬ。できますなら、そういうところはこっちも二日やるようにするとかそういうふうにしてもらわないとなかなかうまくいかぬと、こういうことを指摘しておきたいと思います。

 それから、九月から始める新しい学校につきましては、やっぱり我々試行してきた経験上大変なことなんです。ですから、九月からたとえ月一やりなさいと言いましても、学校にしてもあるいは受け皿をする地域にしても大変いろんな問題が起きます。ですから、少なくともこの一学期のうちにある程度の指導をしなきゃならぬ。そうしたことで、岐阜市の場合は去年の九月から、新しい学校についてはいきなり導入しても大変であるからということで、ノーカバンデーという日をつくりまして、やっております。そして、即それが実施に移っても混乱しないように、こういうふうにやっておりますから、ぜひひとつ岐阜市のを参考にされまして、いいことでありますから、皆さん方に御指導いただくならばよろしいかと思います。

 それから、商工労働部長さんに御答弁をいただきまして、商工労働部長さんは、十分把握をしてない、そういうことから調査をすると御答弁をいただきましたので了解をしますが、私は少なからずとも、権威ある本会議場で質問する以上、一県民からただいただいた手紙をうのみにして質問するものではございません。私は私なりに、微力ではありましたけれども独自で調査をし、この内容が真実性が大であると思い、中小企業を救うためにはここで勇気を持ってたださねばならないと思い、質問をいたした次第であります。この要因を引き起こした最大の原因は、かつて東海信用組合、岐阜商工企業協同組合、岐阜県綜合協同組合、この三つの役員を兼任されておるいわゆる仲間意識の中で、何ら改善もされずに放置されていたことにより問題が起きた。そして、さらにその中の一人は、日伯株式会社の役員にもなっているとのことでありますから、なおさらだと私は思います。まあ事が事だけに、部長さんの調査もさることながら、こうした協同組合に対して認可を与えている県の最高責任者である知事さん、どうか中小零細企業のためにも、知事さんの決断と実行をもって、知事さんの指示のもとに調査をしていただきたくお願いを申し上げますが、その御決意の意思がおありかどうか、御答弁をいただきたいと思います。

 以上をもって二回目の質問を終わります。ありがとうございました。



○副議長(笠原潤一君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) ただいまの御質問の趣旨、十分理解させていただきました。まずもって、事態の解明に本格的に取り組みたいと考えております。御質問の御趣旨十分に体しまして、法に照らし、厳正に取り組んでまいりたいと、かように思っております。



○副議長(笠原潤一君) 三十二番 片桐義之君。

   〔三十二番 片桐義之君登壇〕



◆三十二番(片桐義之君) 日本共産党を代表いたしまして、今時定例会に付託されました議案並びに県政全般にわたってお尋ねをいたしたいと思います。

 まず順序は違いますけれども、きょうの質問に予定しておりませんでしたけれども、ただいま東海信用組合の問題が出て、商工労働部長の答弁がいかにも無責任ですから、その問題について私も、もうふんまんやる方なく、急遽この問題についても質問したいと思います。

 まず、どこが一番おかしいかといいますと、私は、かつて中央信用組合の問題、この議場で昭和五十六年に取り上げました。同じケースなんです。だから、信用組合が起こした事件のときに、最後の段階で私は、こういう信用組合が県下十二のうちまだほかにあるんではないか、こういう指摘やったんです。当時の商工労働部長、ありますと言ったんです。それは取りつけ騒ぎなどいろいろ心配をして固有名詞は出しませんでしたけれども、今出た東海信用組合であることは、みんな常識的に承知をしておりましたし、非公式な話の中では固有名詞も出ておったわけです。そこで、その問題について当時の商工労働部長の答弁を若干ここで紹介いたします。これは昭和五十七年の三月議会ですけれども、「さらに商工労働部長にお尋ねしますが、岐阜県内には十二の信用組合があります。他の信用組合に経営の根本から問題になるような、中央信用組合の例に見られるごとく、このような心配のある信用組合はほかにないのか、その点についてまずお尋ねをしたいと思いますが、これはさきに決算委員会においてお尋ねしたときに、部長はほかにもそういう心配があることを答えておられます。そういうところがあれば、いち早く今回の教訓に学んで、連合会の監査を受けるべきではないかと考えますが、その点についてお尋ねをいたします」と、私はこのときに質問いたしております。そして、この質問に対して当時の商工労働部長はどういって答えておるかといいますと、商工労働部長 広瀬健児君です。こういう答弁してます。「現在信用組合は、厳しい金融環境の中で懸命に経営努力をいたしておるものと理解しております。経営上、安定を欠く組合もございます。この組合については十分注意を払って指導してまいりたいと考えております。経営上安定を欠く組合の全国信用組合監査機構の指導監査は、当該信用組合の同意によって実施される仕組みになっておりますので、今後とも十分検討してまいりたい」と、こういう答弁をいたしております。さらに、それに続いて七月の議会でも、この問題について同じく私は質問をいたしております。ここでも厳正にこの組合に対して対処すると言っております。これが何と十年前ですよ。十年前にこの組合の現状について承知をして、それでありながら、今の答弁なんですか。同じ商工労働部長ですよ。絶対に許せません。だから、一体この十年間、どういう調査をやってきたのか、それとも昭和五十七年の答弁が、その場限りのいいころかげんなものであったのか、同じ商工労働部長、業務上の承継、責任を持たないのかどうか、その点についてお尋ねをいたしたいと思います。(発言する者あり)あっちは投書がありますから。

 さて、次に、県政の基本方針についてお尋ねをしたいと思います。

 御承知のように今度の議会が開会されてから、二十一世紀夢そだて十年カレンダーというものの説明がありました。随分いろいろと具体的に、特に十年計画については具体的に出ております。そこで、これについて若干今度の予算との関係でお尋ねをいたしたいと思います。

 十年たったときにどういう岐阜県になるのか。例えば岐阜県は、全部高速道路網が、今の予定が完成をしてそして、県内すべて一時間で行き来ができるというようなことがここに書いてあります。そのことは私は大変いいことだと思います。下水道の完備も大変いいことだと思います。ただ問題なのは、行政というのはバランスの問題もあります。それでは、けさほどの質問者、この十年計画で福祉についても大変結構だ、福祉の党の提唱によると言われましたけれど、福祉の方の十年後は一体どうなっておるのか調べてみたけれども、高齢者対策として今のゴールドプランの達成が基本ですね、この計画は。道路の方は、岐阜県じゅう一時間で行ける、東海北陸道も中部縦貫自動車道も完成をする、そのほかに公園は倍にする、大変結構です。これらの計画に比べて、余りにも福祉の分野ではお粗末ではないのか、バランスがとれないんではないか。

 なぜかというと、例えばこのゴールドプラン達成をしたときに、どの程度なのか調べてみました。そうすると二〇〇〇年、日本で人口十万人当たりのホームヘルパーの数、ゴールドプラン達成したときで、何と十万人当たり七十八・八人ですね。これは大きいところ、ノルウェーの九百八十三・二人に対しては、もう十何分の一、あるいはスウェーデンの八百八十三・九人に対して十数分の一、あるいはイギリスの二百八人に対しても二・何分の一、フランスのほぼ六割。十年たって到達したところが、これらの国に比べて、これらの、しかも現状です。こういうものと比べて、こんな程度なんです。果たしてこれで、この夢そだて十年カレンダー、大変結構と言えるのかどうか、私はいろいろ問題を持っておる、そういうふうに思います。しかも、今度の予算は、この十年計画のいよいよ夢育てとして位置づけられておりますから、当然その一環です。そして、下水道あるいは高速道路網を整備するのも結構です。そのことを否定するものじゃありませんけれども、これは実は、日米構造協議と言われるあの四百三十兆円の公共投資、これを地方に政府が分担をさせる、その具体的な中身なわけです。だから、政府は地方に分担をさせるために非常に有利な借金制度をつくった。これに乗っかるという形で、結局は日本国民のためというよりも、日米構造協議の実施を地方に押しつけていく、こういう内容の性格を持っており、それに全くどっぷりとつかって、県民の立場などについてはおおよそどこかへいってしまった、それがこの内容ではないのか。

 じゃ、具体的にこの建設計画、公共投資などに比べて福祉の分野は十年後にどの程度のバラ色に夢がかけるのか、その点について具体的に、例えば出生率対策などあるいは老人福祉全体に、決して老人福祉はこの三本柱だけじゃないんです。老人問題で言うなら全体の中の一割程度が対象、この三本柱は。その他の施策は微々たるものですから。それよりも本当に老人対策と言うんなら、すべての老人が望んでおる老人医療費の無料化を実現するとか、国がやらなければ岐阜県独自でやるとか、こういう発想が必要ではないのか、そういう点で基本的な姿勢についてお尋ねをいたします。

 さらに、それとの関係で、今度乳児医療費のゼロ歳児の対象収入制限を緩和いたしました。撤廃したわけじゃなくて緩和いたしました。これは、きょう時点で岐阜県の乳児医療に対する助成の中身は、日本全国で何番目におるのか。知事は、日本一住みやすいふるさと岐阜と言われますけど、乳児医療、きょう時点では全国四十七都道府県中四十二番目です。これはもう知事も認められておると思います。そして、今度この四月から、いよいよ所得制限の枠を少し緩和する。そのことによって、よその都道府県がこの四月から一切現状固定のままという前提で計算しても、岐阜県よりさらにいい制度を持ったところが、少なくとも最低二十五ははっきりとあるわけです。一体ふるさと日本一住みやすい岐阜県というのはどこから出てくるのか、こういうところでこそ私は具体的に出てこなきゃいかぬのではないかと思うわけです。先ほどの質問もありますのでくどいことは申しませんけれども、少なくともこの乳幼児の場合、ゼロ歳死亡率が高いと言われましたけれども、そういう面と同時に胎内で免疫を持ってきておりますから、ゼロ歳というのは比較的病気にかかりにくいと。それより、一、二、三、就学前ぐらいが一番病気にかかるわけです。

 そこで、他県を見てみますと、どうです。神奈川県行きますと、義務教育終了前、だから中学三年生まえですよ、中学三年生まで、入院十日以上になると助成される。あるいは静岡県、すぐ近くです、静岡県へ行きますと小学校入学前、しかも所得制限なし。そして、これは八日以上入院すると適用になると。あるいは岐阜県が姉妹県の盟約を結んでおる鹿児島県、五歳児まで所得制限なし。そして、一部負担は月三千円です。こういう状況ずっと見ていきますと、岐阜県が果たして、けさほど言われたように本当に福祉日本一を目指しておるのか、福祉の岐阜県と言えるのか。そういう点で私は大変疑問を持っております。

 さらに、こういう状態だからこそ出生率もなかなか上がらない、そういうことが言えるんではないかというふうに思うわけでありますけれども、少なくともけさほどの民生部長の答弁は、検討をするというお話、研究でしたか。十二月の厚生委員会で私が、少なくとも三歳までぐらい乳幼児の医療費、無料にしよという問題を提起しておるんです。そこで、民生部長のそこでの答弁を言いますと、乳幼児は基本的にゼロ歳児と考えておると。で、私が、年齢の枠の拡大を将来的に考えるべきだということに対して、将来的には考えると。将来とはいつか、遠い将来か。私の質問に、あすからが将来であると、こういう答弁しておって、年明けて三月の定例会で、今度はぐうーっとトーンダウンして研究しますでは、これはちょっと姿勢が悪過ぎるんではないかというふうに思います。

 そこで、この乳幼児医療について年齢枠の拡大をやるべきではないか。岐阜市なんかでは、既に今開かれておる定例会には、少なくとも一、二歳児の入院時にはこれを助成する、そういうのが提案されてきておるようであります。もう少し県も積極的に対応すべきではないのかというふうに私は思います。そして同時に、先ほど出生率と言いましたけれども、出生率というのは、大体二人かかって二・一人の子供を平均産み育てる、これが現状を守っていく基本です。それが一・五何人というところまで低下しておりますから、これは二十年たったときに一体どういう日本になるのか。そういう点では恐ろしいような問題なわけです。そういう点で少なくとも子供を産み育てる環境づくりというものに意を用いなければならないと思うんです。

 そこで、これも十二月の議会ですけれども、民生部長の答弁をちょっと言いますと、基本的には一人ひとりの状態を見て、保育に欠けるかどうか判断しなければならない。育児休業でも、寝たきり、産後の肥立ちが悪いなどもあるので、弾力的に判断しなければならない。家庭で育てることが基本であると。これは要旨ですから、いろいろこんな単純な言い方じゃないんですけど、基本は家庭で育てること。そして、その次に、子供は親と一緒にいる方がいいと考えている。しかし、経済的にも働く必要がある人もたくさんみえる。こういうふうに見ると、保育所というのは、経済的に苦しいからお母さんが働くから、それでそういうときのために、そして、親が育てるんだというのが民生部長の基本認識のようですね。少なくとも出生率が問題になるときには、日本の社会をどう支えるか、子供というのは社会的存在だ、こういう立場から出生率は問題になっておるわけです。そのときに直接それに責任を負う民生部長が、私見と言いつつも、ああいう委員会における答弁というのは、私は民生部長としての資格そのものが問題になってくるんではないかというふうな疑問を持つわけですけれども、その点について。

 同時に、一言そこで余分みたいですけど、念を押しますと、先ほどの乳児医療、私が少なくとも三歳までぐらいは適用しないかぬのではないか、そういうことを提案をしたときには、そのときにどう言っておられるかというと、船戸委員さんがやろまいかって、こういう発言しておられるんです。大変心強いんで、最大の自民党の議員団長でもあられる方が、やろまいか、こういう発言しておられるんで、ひとつ実施に向けてぜひとも御支援、御協力をあわせてこの場でお願いをしておきたいと思います。

 次に、県民の安全についてお尋ねをいたしますが、長良川河口堰の問題は、もう毎議会問題になっております。ここでいわく因縁、故事来歴やりますと、それだけで一時間や二時間飛びますので、そういうのはもう省略をして、きのうの答弁の中で知事が答えておった問題で、一つ、仔魚対策などについて国へ要請しとるということ言われましたね。前に仔魚の被害に対してどういうふうに考えるのかと言ったら、率直に言って対応策はないと。まず湛水時間が長くなるので、仔魚が被害を受ける、さらに、毎秒二十二・五トンの取水口から吸い込まれていく、そういう被害も出る、あるいは堰の落差で落下するときの被害もある、そうすると、魚道で魚、上る方はある程度上るにしても、その上るもとになる仔魚の降下そのものが大きな打撃を受けるんではないか、そういう点について対策は、その後研究の結果どうなっておるのかひとつお尋ねをしたいと。仔魚が減りますと、上る魚が減ってくるわけです。だから、(発言する者あり)そう、放流をふやすと言われる。しかし、この間テレビでやっておったけれども、長良川のアユというのは、そうして人工ふ化させた養殖のアユというのは余り価値がないんだそうです。天然と養殖とすぐ見分けがついて、そういう点で私は、アユなら何でもいいという言い方はできないと。誇り高き長良川の天然アユ、こういうものを守っていく上で、そういう観点から聞いておりますので、知事に仔魚対策。

 それから、この間二月の二十日でしたか、ある全国紙の夕刊に、この河口堰の問題をめぐって報道がされておりました。これ全国紙の、全国紙といっても共産党の赤旗新聞ではありません、商業新聞の方ですけれども。「町内会使い推進署名集め」こういう見出しで、「岐阜海津、平田両町、自治会長から反発も」こういう記事があります。これ読みますと、これはもう、新聞報道そのまま読みますんですけれども、「反対派のように大衆的な運動をしなければと思った。町が表に出ると反発を買うので、自治会にお願いした」こういって町長が説明をされたそうです。これは海津町長のようですね、この文章からいくと。だから、それに対して自治会がまるで推進母体のように動き回るのはおかしいという反発や、建設は一時中止すべきだ、こんな署名は集められない、こういって拒否された自治会長さんもあるというようなことも書いてありますけれども、同時にきょうでしたか、きのうでしたか、読売新聞にこの河口堰建設の水特法に準ずる取り扱いから、こういう海津、平田、羽島市などへ何と五百億円も助成が出ておるというようなことが書かれております。助成と、こういう動きと、いろいろ考え合わせてみますと、必ずしも知事が地元の治水対策ということが、本当にそうかしらというような疑問が出てくるのは、当然のことではないかというふうに思うわけであります。そこで、これらの報道などを通じて知事は一体どう考えておられるのかその点についていわく因縁、故事来歴をここで今改めてやろうというつもりありませんから、お尋ねしたことに答えてもらえば結構ですから、簡潔で結構です。

 次に、農政部長にお尋ねいたします。

 きのう既に酒井議員や竹ノ内議員から、日本の農業について相当突っ込んだ議論が出ておりますので、私はこれをあえて繰り返しません。しかし、そこで出なかった重要な問題があるんです。それは、特に日本の米栽培、水田農業、この水田農業が持っておる治水効果の問題です。長良川河口堰で治水、治水と言われる知事さん、あるいは建設省。ところが、一方では米の自由化などをちらちらさせながら、日本の水田農業をだんだん追い詰めていこうという動きがある。これは治水上大変問題があるわけです。どれくらい問題があるのか、いろいろ専門家の話を聞いてみますと、何と水源涵養、こういう立場から、あるいは土砂流出防止、あるいは土壌浄化、あるいは保健休養、あるいは野生鳥獣保護、あるいは酸素供給、大気浄化、こういうような面からの効能が書かれておりますが、それで何と十二億円、こういうことが言われております。あ、ごめんなさい、単位が億ですから十兆八千五百億です。失礼いたしました。千円単位でいつも数字を見とるもんで、つい間違えました。それを今度岐阜県の水田農業で換算してみるとどうなるのか。これも実は専門的な人のあれを読みますと、岐阜県の水田の貯水機能、現在で約七千六百万トン、さらにこれが九千万トンに平成十二年にはなると。これが貯水能力というのは、何と阿木川ダムのおよそ六基分。金額に直してダムの建設費だけで五百三十億円だと言うんです。これほど大きな貯水能力を考えたときに、今、米の自由化とか何とか言っておるのが、どれくらい小手先の話で、日本全体の、もちろん日本民族の胃袋を守る独立上の問題、あるいは国土の保全、こういうような立場から見たら、どれぐらい重要なのか。しかも、この貯水能力だけでなしに、水田栽培によって深層地下水になっていく水というのが多いんですね。岐阜県だけで約四億トンと言われる。この深層地下水を涵養するいうのは、非常に重要なことです。こういうようなことを考えたときに、まさに、(発言する者あり)そうすると、水田つぶして河口堰つくれという論法です。私はそうではなしに、本当の治水のために水田を守る必要があると言っておるんです。どちらが正しいか、県民の皆さんが判断をしていただけると思います。これらを含めて農政について、自由化、絶対許してはならない、こういう立場から農政部長に見解をただすものであります。

 次に、快適な県民生活ということで出してありますけれども、私かつて昭和四十五年の七月の岐阜市議会、当時私、岐阜で市会議員を務めておりましたけれども、そこで長良橋や忠節橋の交通渋滞、あそこは電車が当時走ってましたから。何ともならないんで、その真ん中を走る金華橋、あれを朝は市内へ入ってくるのを多くし、夕方は帰っていく車を多くする、こういうことを考えてはどうかという提案をやりました。当時岐阜市の北田技術助役は、おもしろい提案なので公安委員会、警察と相談をして早速検討しましょうということで四十六年にそれが実施されました。さて、そこで、今見とっても大変流れがスムーズで喜ばれております。岐阜市へ入ってくる人は相当そういう点では車線変更というのは訓練されておりますけれども、去年私は、河渡橋の無警察状態というものを提起しました。警察本部長ここで、見てきたけど本当に無警察状態やと。パトカーが立つとすっとスムーズになる。パトカーがおらぬようになるとまたあかぬのです。この間も見てきて立ってましたけど、あかぬですね。なぜかといったら、それは絶対量が流れぬからです。そうして見ると河渡橋や鏡島大橋、中央線がありますから、いろいろ工事には金がかかると思いますけれども、今すぐ百億もするような橋を新たにつくるなんていうことはなかなかできません。だったら今、大縄場大橋が完成間近ですけれども、同時に河渡橋も鏡島大橋も、朝晩のそういう車線変更、こういうようなものでとりあえず流れをよくして渋滞を解消する、それも快適な生活を築く上で重要ではないか、私はそう思うわけです。そういう点でそれぞれ土木上の問題、そして交通渋滞解消の問題、そういう立場から土木部長と警察本部長にお尋ねをいたします。

 次に、教育長にお尋ねします。

 御承知のように、六十三万を超える署名が私学助成あるいは養護学校の高等部に重複学級をつくってくれとか、あるいはもっと高校の定員をふやしてほしいとか、いろんな内容を含めて請願が出ております。まだ継続審議中で、採択になっておらぬのは残念だと思います。もっとも前のときは直ちに不採択でしたから、ことしの議員さん、一定の研究をしておられるという点では私は安心しておりますけど、今議会では採択されるものと確信いたしておりますけれども。さて、そこで、ああいう中で私、今度関養護に初めて高等部に重複学級ができるという予算が提案されてます。大変いいことだと思いますし、喜んでます。それはそれで喜んでおりますけれども、関養護だけというのもちょっと、岐阜あるいは大垣など非常に要請が強いわけですけれども、こういうところへさらに拡大をしていく計画、意思を持っておられるかどうか。あるいはあそこでも言っておる私学への直接助成、これが岐阜県は依然として九千円です。これは一九七六年以来九千円ですから、もう十五年になりますかね。この間予算説明会のときに、もう九千円でコンクリートしたのかと言ったら、いや、そういうつもりはないと、そう言われましたけれども、幾ら何でも十五年も同じ額というのは。しかも、よそと比べてどうなのか。お隣の愛知県では、平均すると何と一番多いのが年百八十万というようなところから見てみましても、一番少なくて年六万七千二百円、こういうふうに見たときに岐阜県の九千円というのは余りにも少な過ぎるんではないかというふうに思いますが。確かに私学振興補助金として学校当局へ出るのは、ことしも一〇%前後ふえておることは認めます。しかし、同時にやっぱり父母負担の軽減という立場からいくと、直接補助というのは非常に重要な内容持ってます。そういう点で直接補助を増額する考え方はないのか、もう一度お尋ねしておきたいと思います。

 そして、もう一つは、教育問題のついでに細かいことですけれども、前にもちょっと言いましたけれども、真冬でも岐阜学区や大垣学区では、高校生は暖房がありません。だから、授業中に寒けりゃコート着とってもいいというような授業もあるという話も聞いております。これはいかにも貧困ではないのか。その説明が、かつて家庭にまだ火鉢程度しかない時代の発想、こういうところから来ておるんですけど、今はもう、どこの家も暖房、家庭の中にありますから、学校だけ暖房がないというようなものはもう現実に即さぬのではないか。そういう点では、岐阜や大垣など県下の高校全部に暖房ぐらいは入れる必要があるんではないかということを考えておりますので、その点についてどうなのか教育長の見解をお尋ねしておきたいと思います。

 私、ちょっと質問、途中一つ飛ばしましたので、衛生環境部長「あ、ない」と思って喜んでおられるかもわかりませんけれども、産業廃棄物について実は飛ばしちゃって大変申しわけないと思います。産業廃棄物でお尋ねをしておきたいと思います。

 この間、関の下有知でいろいろ問題ありました。あるいは今、瑞浪で産業廃棄物焼却場の建設にいろいろ問題があり、あるいは釜戸の処分場でもいろいろ問題があります。あるいは中津川の日向平へつくるということでも地元の抵抗ありますし、西山の処分場でもいろいろ問題が指摘をされております。そこで、県の方は、有害物質は絶対入れさせない、大丈夫だと言います。地元では大変心配しておるんです。一体どうしてこれほどギャップがあるのか、いろいろ調べてみて驚いたんですね。何に驚いたかといったら、日本ぐらい有害産業廃棄物の少ない国はないんです。例えば人口一人当たりの有害廃棄物の発生量、これ見ますと、多いアメリカでは一人当たり千百五十キログラム、ところが、日本はただの六キログラムなんです。カナダで一人当たり百三十五キログラム、西ドイツ八十キログラム。おくれた国と言われるスウェーデン、ノルウェー、オランダ、産業のおくれなどを日本と比較して相対的におくれとるわけですけど、こういうとこでも日本の五倍、六倍出とるんです。驚くような数字なわけです。一体どうしてこんな日本は少ないのか。いや、秘密はここにあるんです。要するに、アメリカや諸外国で有害と指定されておっても、日本では有害指定がされておらぬのです。だから、少ないんです。例えばアメリカでは、有害物質として指定されておるのが四百種類を超えておる。デンマークでも五十種類ぐらいある。日本は何と規制対象になっておるのは、水銀またはその化合物など十種類の品目だけなんです。四百種類と十種類では、アメリカで有害でも日本では無害なんです。だから、こういうアメリカで有害というのがどんどん捨てられても、日本は無害ですから、認められておるから、ここに実は行政がいいということと住民の心配とのギャップがあるわけですね。しかし、これは日本の岐阜県だけの問題じゃありませんから、とにかくこういう大前提として重大な問題がある。このことについてもひとつ見解を聞いておきたいと思うんですけれども、それは衛生環境部長に聞きますけれども。

 同時に今あちこちで起きておる中で、恵那市の武並の問題でこれは知事にお尋ねしておきたいと思いますね。なぜかというと、去年の九月二十日付で、ちょっと私、答弁者どちらを指定してあったのか覚えがありませんので、衛生部長ですか、そんなら指定してある方で結構ですから。九月二十日付で社団法人 岐阜県環境保全協会理事長 梶原 拓さんが、恵那市武並町竹折新田、自治会長山内 猛さんあてに産業廃棄物処分場設置計画についてお願いの文書が出ておるんです。これはもう自治会全員、繰り返し全員反対ということを決議しておるところなんです。そこへ何と、この種の計画は、緊急かつ重要な社会的要請にこたえるため不可欠なものであります。何分の御理解を賜り、格別な御協力をお願いいたしますということで、事業者に成りかわって理事長の梶原 拓さんがお願いを出しておられるんです。私これはやっぱり肩書きが違っても、ちょっと、この地域の自治会全員が反対しておるのに、しかも、市長さんも、元この梶原さんと一緒に仕事をやっておられた人だと思いますけど、市長さんも反対を言明しておられるようです。こういうものを余り、もっと住民の声を聞く、住民の声を大事にする、こういう姿勢が必要ではないか、そういう点でお尋ねをいたします。

 次に、前から私、川島町の公有地廃川敷の不法取り込みについて問題にしております。特に十二月議会では県警本部長に、地元の人から公有地取り込みということで刑法の不動産侵奪罪で告発があったと聞くがという質問したら、捜査しておりますか、しますか、そういう答弁をいただきました。そして、それから、既に三カ月になります。一体どういう状況であるのか、この点についてお尋ねをしておきたいと思います。何回か言っておりますので、改めてどういう事件かここでは繰り返しませんけれども、公の土地を取り込んで営業活動をやっておる。注意されても、なおそれを拡張するというような無法ぶりだということだけ一言指摘をしておきます。同時に公有地ですから、公共用地課を抱える土木部長、この問題について当然警察へ告発出たということは承知しておられますけれども、これにどう対応をしておられるのかお尋ねをしておきたいと思います。

 さて、もう時間がほとんどありませんので、残された時間で私、先ほどの冒頭に言った、やや感情的になりましたけれども、東海信用組合の問題についてあれだけではちょっとわかりませんので、もうちょっと具体的にお尋ねをしておきたいと思います。

 例えば岩田坂の土地という話が、先ほど出ました。出たから申し上げるわけですけれども、あそこはもともと土地を買って、墓地公園をつくるという計画なんですね。墓地ですと、墓地不足ということが言われておって、前にも私ここで問題にしたことありますが、家だと三十坪、五十坪、一区画要るんです。墓地だと、小さいところは一メートル四方、一平米ぐらいでいいんです。そうすると、一平米仮に三十万いう値がついても、絶対額が三十万ですから買い手あるんです。墓地不足。ところが、一平米三十万だったら坪百万でしょう。住宅だったら買い手ないですよ、三十坪も要ったら三千万もかかりますから。そういうふうに墓地造成を考えられて、ところが、墓地は地方公共団体あるいは宗教法人しかできぬのです。そこで考えられたのが、あるJという岐阜市内の戦災に遭って本堂を持っておらぬお寺さんを仲間に入れて、そして、その宗教法人の資格で墓地を建設するということで始められたんです。ところが、その取り込むときに、どうもそのJという寺院さんに聞きますと、おまえんとこ本堂ないで、本堂つくったるでという話だったようです。それで乗った。ところが、いよいよ計算をすると、本堂というのは平地にある程度大きい面積要りますから、これはとてもできぬと言われたもんで、それでJ寺院さんが、そんな約束違うといって、実は僕のところへ十年ほど前に相談に来られた。それから、僕は、それはちょっとおかしいということで、ずうっと調べてまいりました。先ほど出た高富の問題も、あるいは日伯という問題も出ましたけれども、そういう点でいろいろなものが出ております。

 そこで私は、商工労働部長に、先ほどの十年前に注意して十分監視すると言った、そういう立場から見て一体どういうことなのかということをお尋ねするに当たって、ちょっと簡単に言います。例えば去年の十二月三十一日、私の調査の中ではこの日伯さんは期首の、時間が来たようですから具体的な数字は省略をして、答弁を聞いた上で、先ほどのような答弁ならさらに再質問で具体的に、しかも議場での答弁ですから、答弁によっては知事への質問もしたいということも申し上げて、最初の質問を終わります。以上。



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○副議長(笠原潤一君) しばらく休憩いたします。



△午後二時五十八分休憩



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△午後三時二十四分再開



○議長(浅野庄一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○議長(浅野庄一君) 引き続き一般質問並びに議案の質疑を行います。

 先ほどの三十二番 片桐義之君の質問に対する答弁が残っておりますので答弁を求めます。知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) まず、夢そだて十年カレンダーについてお答えを申し上げます。

 このカレンダーは、県民から寄せられました夢をもとにいたしまして、二十一世紀ビジョンの実現に向けて二〇〇〇年までに実施することが期待される主要な事業等を一覧表にいたしました一種の予定表でございます。これにつきましては、ただいま県議会議員、総合開発審議会委員、岐阜二十一世紀委員などの方々の御意見をお伺いしながら作業をしているところでございます。御指摘のございました福祉面などにつきましても、当然に配慮していかなきゃならないと考えております。特に、平成四年度は重点点検項目といたしまして、老人福祉を取り上げております。ただいま勉強してきましたところによりますと、福祉関係、これから一番の問題点は、福祉を支える人づくりということでございます。ヘルパーを初め専門職員をいかに確保していくかということが課題でございますが、平成四年度、英知を集めまして、いい計画づくりをしてまいりたいと考えております。

 それから、長良川河口堰に関連いたしまして、アユのお尋ねがございました。前に申し上げたと思いますが、河口堰ができましても、遡上の面では心配要りませんけれども、アユの子供が岐阜市の鏡島地先あたりで生まれまして下流に流れていくわけでございますが、毎秒数センチメートルぐらいの遊泳力でございまして、川の流れに乗って下っていくというような状況でございます。そこで、河口堰におきまして、毎秒二十二・五トンの取水が行われます。私もこの取水口へアユの子供が迷い込むということ、それによる海へ到達する子供アユの減少と、このことが一番心配でございまして、前から水資源開発公団に対しまして、この迷い込みの防止対策を講ずるように要望いたしております。なかなかこれは難しい問題のようでもございます。そこで、一方では、河口堰の右岸側に人工河川を設けまして、この人工河川で長良川で採取しました親アユの卵でアユをふ化させまして、そして安全に堰の下流に流してやると、こういうことを計画しておるわけでございます。滋賀県の琵琶湖でもこうしたことをやりまして成功していると、こういう事例もございますので、こういう方法をとれば、少なくとも天然アユの現状維持は可能であると、かように考えております。なお、養殖のアユと天然アユとのお話が出ましたけれども、私の理解しておりますところは、いわゆる養殖物というのものは養殖場からそのまま出荷されるものと、天然物というのは天然遡上と放流物がございまして、放流したアユにつきましては、岐阜県水産試験場の放流調査結果におきましても、放流後二、三週間で外観、味ともに天然遡上のアユと区別できないと、こういうようなことになっておるわけでございます。

 それから、海津町における署名運動についてのお尋ねがございました。これは海津町民の自治会の問題でございまして、県としては全く関与しておりませんし、また関与すべきでもないと考えております。反対運動の署名があるわけですから、促進運動の署名があっても構わないと考えております。



○議長(浅野庄一君) 民生部長 桑田宜典君。

   〔民生部長 桑田宜典君登壇〕



◎民生部長(桑田宜典君) 二点目の御質問にお答えをいたしたいと思います。

 まず第一点は、乳児医療助成についてでございます。

 今回の乳児医療制度の見直しにつきましては、いろいろな対処の方法がございますけれども、本日午前中の河合議員の御質問にもお答えしましたように、所得制限の緩和で制度の改正を行ったものでございます。その結果、受給対象者は現行の一七%から八三%程度と大幅に拡大することとなりますので御理解をいただきたいと存じます。

 それから、次に、子育て環境づくりについての御発言についてお答えをいたしたいと思います。

 十二月の厚生委員会におきまして、議員の育児休業法に関します御質問の答弁の中で、本来乳幼児は親の保育が基本であり、育児休業の場合には親のスキンシップの中で育てるのが理想ではないかと、個人的な意見として申し上げたところでございます。このことにつきましては中央児童福祉審議会の意見具申におきましても、二、三歳以下の乳幼児期においては、まず家庭において保育されることが原則でなければならないと、こういうふうに言われております。しかし、職業を持つ女性にとっては、職場における仕事と家庭保育の両立は現実に極めて難しく、そのように家庭保育のみに依存することが不可能な場合においても、乳児の福祉が阻害されないように社会的に援助する必要が生じてくる、こうも述べております。また、国の、健やかに子供を産み育てる環境づくりに関する関係省庁連絡会議の昨年一月の取りまとめを見てみますと、子供は夫婦のプライベートな存在であると同時に、あすの時代を担うという社会的な役割を有していると。そのためにも子育ての負担は親だけでなく、社会としても負担すべきであるとされているところでございます。このことにつきましては、私も異論を挟むものではございません。したがいまして、県といたしましても、これまでも保育体制の整備に努めてまいりましたが、今後とも一層の充実を図ってまいりたいと考えております。



○議長(浅野庄一君) 衛生環境部長 井口恒男君。

   〔衛生環境部長 井口恒男君登壇〕



◎衛生環境部長(井口恒男君) 産業廃棄物処分場につきましてお答え申し上げたいと思います。

 有害物質の指定につきましては、人の健康の保護に万全を期する見地から、当初カドミウム等七種類が廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づきまして指定されました。その後、生活環境審議会の答申を踏まえまして随時品目追加されまして、平成元年のトリクロロエチレン等の追加を入れて、現在十一種類が有害物質として指定されておるところであります。現在国におきましては、有害廃棄物の国境を越える移動及び処分の規制に関する条約、いわゆるバーゼル条約の批准に向けまして検討が行われておりまして、また廃棄物の処理及び清掃に関する法律の政省令改正作業が行われておりますので、今後有害物質の見直し追加が行われるものというふうに考えております。

 次に、社団法人 岐阜県環境保全協会についてでございますが、産業廃棄物の適正な処理、積極的な再生利用推進等を図るため、処理業者、排出事業者、行政機関が三位一体となりました法人として平成元年の五月に設立されたものであります。御指摘の恵那市武並町自治会長あての文書でございますが、昨年の十月、保全協会に対し事実関係を調査いたしましたところ、会員の要請を受けまして産業廃棄物処分場設置計画に対し地元の御理解と御協力を依頼したものでございます。このことにつきましては当時恵那市長からも御指摘を受けているところでありまして、取り扱いに慎重さを欠いたものと判断しておるところであります。したがいまして、既に保全協会に対しましては、今後かかることのないよう厳しく指導しておるところでございます。



○議長(浅野庄一君) 商工労働部長 交告正彦君。

   〔商工労働部長 交告正彦君登壇〕



◎商工労働部長(交告正彦君) 信用組合の指導監督についてお答えいたします。

 先ほど議員御指摘の組合につきましては、十年前、当時の商工労働部長が十分注意を払って指導してまいりたいと御答弁申し上げておりますように、その考え方に基づきまして、毎年度実施しております検査あるいは日常業務等を通じまして、経営姿勢の厳正化、経営の健全化等が図られるよう法令等の遵守、延滞貸出金の早期回収、資産の適正評価等について指導しているところであります。今後も厳正に指導してまいりたいと思います。



○議長(浅野庄一君) 農政部長 竹山清之助君。

   〔農政部長 竹山清之助君登壇〕



◎農政部長(竹山清之助君) 御質問の水田栽培についてお答えをいたします。

 ガット・ウルグアイ・ラウンドにおきます農業交渉は、昨年十二月二十日にダンケル事務局長より包括協定案が各国に提示されたところであります。これに対しまして、我が国は従来の立場を堅持し、関税化には応じられないことを示すべく、具体的な数字は白紙のまま、去る三月四日にガット事務局へ国別約束表を提出したところであります。特に米につきましては、ガット条項の中に基礎的食糧にかかる新条項を追加するよう要求しているところであります。岐阜県議会におかれましても、過去二回の定例議会におきまして米の輸入自由化阻止に関する決議をされ、意見書を提出されているところであります。また、全国知事会等地方六団体においては、昨年二回にわたり米市場開放阻止に関する緊急要望を国に対して提出しているところであります。稲作は地域農業の根幹であり、また県土や自然環境の保全、伝統文化の形成等多面的な役割を担っております。したがいまして、今後とも国に対し、米の輸入自由化が困難であることを要請してまいります。



○議長(浅野庄一君) 土木部長 山岸俊之君。

   〔土木部長 山岸俊之君登壇〕



◎土木部長(山岸俊之君) 交通渋滞の解消対策についてお答えいたします。

 議員から御提案のございました中央線の変移システムの導入につきましては、平成三年の三月七日に答弁しておるところでございますが、少し専門的になりますけれども、上り下りが構造上別々の橋になっておりまして、左右のたわみが違うというようなことなど、中央分離帯の撤去は橋の構造上極めて難しい課題であります。一方で、現在建設中の大縄場大橋が平成四年度じゅうに完成予定でございますので、これが完成した後の全体の交通量変化を踏まえて、総合的な渋滞対策の中で関係機関と連携を保ちながら検討してまいります。

 次に、旧堤敷の不法占拠についてでございます。議員御指摘の旧堤敷につきましては、長い間堤敷としての機能を失った状態にありまして、これの利用につきましては地元川島町と協議調整をし、その方向を決めるものであります。川島町へは今後の処理についての検討を依頼したところでございまして、町におきましては、これまで数回にわたって地元住民の意見を聞くなどして、利用の方向をまとめつつあると聞いております。県といたしましては、以上の結果を見極めた上で国の関係機関と協議を行い、適切な解決に向けて努力する所存でございます。



○議長(浅野庄一君) 教育長 篠田幸雄君。

   〔教育長 篠田幸雄君登壇〕



◎教育長(篠田幸雄君) 最初に、私学助成についてお答えいたします。

 私立高等学校教育の重要性を認識しまして、教育条件の維持向上並びに保護者の経済的負担の軽減を図るため、私立高等学校に対して私立高等学校等教育振興費補助金を交付しております。その総額は、平成四年度は三十七億八千八百六十万円余を予算計上しておりまして、前年度に比し一億六千二百万円余の増額を予定しております。また、私立高等学校授業料軽減補助金につきましては、県内在住者の子弟で県内私立高等学校に通学する生徒全員を対象としており、生活保護世帯の方には二万一千円をそれに加算し、三万円の特別補助をしております。なお、生徒全員を対象とする私立高等学校授業料軽減補助金の制度は、中部七県では行われておりません。さらに、交通遺児等の方に対しては授業料軽減補助金を交付し、また経済的理由により就学が困難な生徒に対しては無利子の貸し付けを行っておるところでございます。今後とも私立高等学校等教育振興費補助金等、私学助成の充実に努めてまいりたいと考えております。

 次に、高等部の重複学級の設置でございますが、近年、特殊教育学校高等部への進学者の増加にこたえるため、平成二年度に飛騨養護学校、平成三年度には中濃養護学校にそれぞれ高等部を開設し、特殊教育学校の教育の充実に努めてきたところでございます。さらに、高等部における二つ以上の障害をあわせ持つ生徒の教育の充実を図るため、小中学部に引き続き平成四年度関養護学校高等部に重複学級を設置することといたしました。他の特殊教育学校の高等部の設置につきましても、今後検討してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。

 次に、県立学校の暖房でございますが、現在県立学校八十五校のうち、寒冷地及びこれに準ずる地域の高等学校、夜間定時制・通信制高等学校並びに特殊教育諸学校の五十一校に設置しております。岐阜、西濃及び可茂地区の三十四校については未実施でございます。しかしながら、近時生活環境の変化が著しく、家庭での暖房も一般化しているときでもありますので、未実施の県立学校の暖房設備についても、地域や学校の実態あるいは学内の小中学校の設置状況、生徒の健康、安全性など十分配慮して検討してまいりたいと思っております。



○議長(浅野庄一君) 警察本部長 林 則清君。

   〔警察本部長 林 則清君登壇〕



◎警察本部長(林則清君) まず、交通渋滞解消対策についてお答えいたします。

 議員御提案のように、中央線変移システムは、交通渋滞の解消には効果的な対策の一つでありますが、交通の安全性や交通の流れにも大きな影響を及ぼすものであります。したがいまして、今後の交通量やあるいは将来の交通の流れ等を十分見極めながら、道路管理者、関係機関あるいは団体とも連携の上、当該システムのみならず総合的な交通渋滞解消対策を検討してまいりたいというふうに考えております。

 次に、お尋ねの羽島郡川島町における不動産侵奪等に係る告発事件につきましては、近く全捜査を終結し、岐阜地方検察庁へ送検の予定であります。



○議長(浅野庄一君) 三十二番 片桐義之君。

   〔三十二番 片桐義之君登壇〕



◆三十二番(片桐義之君) 若干の再質問を行います。

 もう河口堰の問題は、決して承知をしたわけではなしに、時間がもったいないんで、とりあえずきょうはここで打ち切っておくと。また後に質問もあるようですから。

 ただ、知事の夢投票について、僕一つだけ心配があるんです。それは六万人の投票があったと言われるけれども、二百万を超える県民の中でああいうものを出すゆとりさえ、経済的にも時間的にも精神的にもない、必死に生活を支えておる人からは余り投票がないように思うんです。僕は六万人の階層分析やっておりませんから言えませんけれども、そうすると、ある層の希望はほとんど入らないというような心配も多分に持っておるわけです。そういう点では僕は、一遍六万人の階層分析をやって、こういう層ではこういう願望があると、もっとそういうのに答える暇もないようなところはどういう夢を持っておるのか、そういう点についてもひとつ大いに意を用いてほしいということだけ、とりあえず。それで階層分析を一遍やって明らかにしてほしいと。聞くところによると、役場関係者が非常に多いというような話もちらと承りますが、本当かどうかよくわかりませんので、そのこともお尋ねしておきたいと思います。

 それから、民生部長、衛生環境部長、時間もありませんので、委員会の方で引き続きまた続きをやっていきたいと思いますので。

 それから農政部長、答弁よくわかりました。ひとつ絶対に米を守るように頑張っていただきたいと思います。

 それから、交通渋滞解消対策、県警本部長のその提案、金華橋のあれが交通渋滞解消に役立っておるということは承知をしておると。しかし、それだけでなしに、もっと総合的に対策を考えるということですから、ひとつ交通渋滞に役立っておるということは、同時に流れをよくしておるということでもあるわけですから、そういう点でひとつこれからも研究してほしい。と同時に、土木部長、技術的な事言われましたけれども、その技術的なことは私も承知しております。しかし、あれ別々の橋になっておるけども、分離帯を撤去してあそこへ補強すれば、あそこの橋げたの構造からいって十分可能だというふうに、私は鏡島大橋の真下におりますから、いつも上見るとよくわかりますので、これは十分対応できるというふうに、河渡橋もそういうふうに思いますので、技術的な面余り心配せずに研究してほしいと思うし、金華橋の効用なんかをもっとひとつ科学的に見てほしいというふうに思います。

 教育長の答弁、私立高校の生徒の直接補助、僕はやっぱり増額の方向でひとつ努力してほしいということを要望だけしておきます。あとの二つのことについては、非常によくわかりました。

 よくわかったいう点では衛生環境部長の答弁、いつも何となしにわかりにくて、前ようわからぬと言ったら、おまえ頭が悪いでや言われましたけれども、きょうは非常によくわかりましたので、いつもそういうふうに歯切れよく、よくわかるようにお願いします。ただ、バーゼル条約の問題では、これはいろいろ国内法の整備が当然必要ですから、そういう点では通産と環境と厚生がお互いにセクトを発揮してなかなかいろいろ問題があるんです。バーゼル条約の批准という問題が当然要請をされるし、批准するには国内法の整備という問題が残っておると。いずれにしても整備しなきゃ批准できぬというほど今の国内法がおくれておるという状況ですので、そういう前提で産業廃棄物処理場についてはいつも県は、有害物質は十分に県が監視しておりますというわけですから、言ったって、監視したって、法律がその程度ですから、そういうことも承知して県民の要望にこたえていってほしいという要望にしておきます。

 それから、川島町の本部長の答弁、よくわかりました。もうほぼ捜査完了するので書類送検するということですから。ひとつ公有財産ですから。

 最後に、東海信用の問題だけは、ちょっとあれではそうですかと言えぬのです。なぜかといったら、五番議員に対する答弁と私に対する答弁、明らかに違うと思うんです。五番議員の質問は、具体的に事例を挙げたら、ここのところの経理なんかどうなっておるのかよく承知をしておらぬので、厳重に対応するということでしょう。そんなばかな、十年も前から言っとるではないかと言ったら、ずっと今までやっとって、よく承知しとる言うでしょう。これは僕は、そういうその場ばったりの答弁ではいかぬと思うんです。だから、もうちょっと。例えば先ほど、岐阜商工企業協同組合の名前が出ましたけれども、さらに単位の企業組合、例えば極端なものありますよ。ひどいのは、元金と未払利息計算するともうほとんど変わらない、あるいは未払利息の方が元金より多いいうようなものもあるんです、ずっと返済されずに。そうすると。(発言する者あり)そう、そうでしょう。だから言うんです。十年も前に具体的な指摘がしてあるんです。ただ、一定の金融機関という面で配慮が要るということですから、その点で具体的なことは表では言わずに指摘をして、だから商工労働部長もよくわかっておりますので、これについてはもうしっかり注意を払う、こういう答弁したんです。先ほど五十七年三月の答弁を紹介しましたけれども、七月にも同じ広瀬健児、当時の商工労働部長が、「いたずらに預金者に不安を与えるようなことがあってはならないものでございます。昨年、ある組合の例にもありましたように−これは中央信用ですが−預金者に不安を与えたことによりまして、それが金融機関全般に多大な影響を及ぼしました事例にもかんがみまして、いわゆる検査、指導を徹底していくことによりまして、当該組合の健全経営の方向に適切に指導してまいりたいと思いますので御理解を」というふうに言っておるんです。しかも、その前に、この信用組合は、全般に経営内容におきまして収益性が低下しておる、こういう普通組合のいいところ以外のうちの一つであり、しかも、具体的には去年、この場合の去年ですから中央信用の例ですけれども、そういうことを言って十分に指導監督する、こう言ってきたんです。それが先ほどの不規則発言のように、十年もたてば利息の方が多なるに決まっとると、こういう言い方は、全然議会で答えといて責任を果たしてこなかった、こういうことになるわけです。そうでしょう。

 だから、私は、一つ一つのところを具体的に言ってもいろいろ問題があると思いますけども、例えばある服のG企業組合、元金四千五百八十万、利息、未収利息ですよ、三千二百二十八万。あるいはS企業組合、元金三千百万、未払利息二千万。こういうふうにずっと見ますと、驚くことにS企業組合では元金千三百万、未払利息千六百六十五万、元金をはるかに超えておる、こういう状況です。そして、先ほど具体的に言われました、じゃ、一方の日伯の方では、一番新しい資料いうのは、まだ去年の十二月三十一日いうのは私どももよう入手しておりません。おととしぐらいが一番新しいのですけれども、貸付金四億四千四百二十八万、これ期首です。もう一口が三百万、もう一口が千三百万、それが期末になるとゼロです。これ整理されてゼロならいいんですよ。ところが、有価証券に全部切りかえる方法をとると、そして、結局は投機損失金に全部計上されてくる。そして、支払利息、全部有価証券評価損として落としていく、こういうやり方でしょう。多分五番議員の承知しておるのもそういうことだと思います。こんなやり方は、これはもうまともな捜査ではなしに、犯罪を構成するのではないかと思われるような内容を持っておるわけです。だから、そういう点では大変心配がありますので、私はあえてこの問題については、十年前から特定の固有名詞を挙げずに指摘をしてまいりましたけれど、きょうたまたま特定の固有名詞が出ましたのであえて申し上げましたけれども、これを今まで十年、適切に指導してきたと言うんなら、この実態をどういうふうに説明するのか、そこで、具体的に今申し上げたような数字は知っておるはずですから、そういうことを事実として認めるのかどうか、それから、ここは決算承認団体になっておるというふうに思うんですけれども、決算承認を県はしてきたのかどうか、その点についてもう一度お尋ねをして終わります。



○議長(浅野庄一君) 商工労働部長 交告正彦君。

   〔商工労働部長 交告正彦君登壇〕



◎商工労働部長(交告正彦君) 御答弁申し上げます。

 先ほどの玉田議員に対する答弁について多少誤解があるかと思いますが、内容を把握していないと申し上げたのは協同組合の業務内容でございます。信用組合につきましては毎年度検査を実施いたしておりまして内容を掌握いたしておりますが、先ほど御質問のあった点等につきましては、個別の組合の経営内容にかかわることでございますので、答弁を差し控えさせていただきたいというふうに思います。



○議長(浅野庄一君) 三十二番 片桐義之君。



◆三十二番(片桐義之君) 今の答弁で私は、ここでそれ以上言っても答えは出てこぬだろうというふうに思いますけれども、分類不良債務が相当積み重ねられておるということは、私ども承知しておる。だから、今毎年信用組合については監査してきたと言っておるわけですから、その点では私は、この十年来監査してきた、そして、事実上放置されてきた責任はどう感じるのか。責任について、もう一度だけお尋ねをいたします。



○議長(浅野庄一君) 商工労働部長 交告正彦君。

   〔商工労働部長 交告正彦君登壇〕



◎商工労働部長(交告正彦君) お答えをいたします。

 先ほど来お答えいたしておりますように、信用組合に対しましては日常の業務あるいは検査等を通じまして経営姿勢の厳正化、経営の健全化等が図られるように適正に指導をしているところでありまして、今後も厳正に対処してまいりたいというふうに思っております。



○議長(浅野庄一君) 四十番 坂 志郎君。

   〔四十番 坂 志郎君登壇〕(拍手)



◆四十番(坂志郎君) 私は、長良川治水対策と河口堰につきまして質問をいたしたいと思います。皆さんから向かって左に図面を掲げましたが、(資料を示す)大きく書いたつもりでございますけれども、大変小さくなってしまいましたので、お手元に同じ図面を配布いたしております。それを時々見ながら、私の質問を聞いていただきたいと思うのであります。

 質問の前に、若干この図面の訂正をお願いしたいと思いますが、まことに手落ちをいたしておりまして、あの青いところ、塗ってあります一番河口のとこに、実は揖斐川と間違えて書いてしまいましたので、これは長良川と揖斐川と一緒になったところでございまして、長良川を落としましたのでひとつぜひ書き加えたということで御理解を賜りたいと思います。

 本県に未曽有の大水害をもたらしました昭和五十一年の九・一二水害から、早くも十五年が経過いたしました。当時岐阜市長であった上松陽助氏は、あの悲惨な状況を目の当たりに見て、その後知事に就任されるや、何としても長良川流域を水害から守るためには、長良川のしゅんせつと河口堰建設がどうしても必要であると決意をして、ゴーサインを出されたものと私は考えておるのであります。あのころは支派川の改修や排水ポンプの増設など各地が我先にと進めている時代でありまして、これ以上このようなことを進めたら、またどこかで決壊してしまう。本川の整備こそ最優先すべきであると知事や流域の市町村長が考えたのはもちろんでありますが、世論もまた、そうではなかったかと思うのであります。しかしながら、あれから十五年、のど元過ぎれば熱さ忘れるのことわざどおり、あのときの水害の苦しさや恐ろしさを忘れ、今では治水面よりも主として環境保全の面から河口堰事業を問題視する世論がふえてきております。しかも、この世論はマスコミが一方的に増幅して伝える傾向にあることも、また問題であると言わざるを得ません。

 川を守り水を守ることは、長い歴史が物語っているように一朝一夕に解決できるような性格のものではありません。九・一二水害のときには、全国の皆さんには大変なお世話になりました。中でも板取村の村長さんが、長良川流域住民の一人として、自分の村の山や田んぼに降った雨が下流に流れ、その水が荒れ狂い、堤防を決壊させ、安八町及び墨俣町の人々を苦しめていると思うといても立ってもいられないといって、堤防が決壊したその日の夕方にトラックいっぱい、毛布を六百枚も届けていただいたのであります。その翌日には三重県の長島町さんからも、伊勢湾台風のときにお世話になったといって、早々とお見舞いに駆けつけていただきました。いずれも涙の出るほどうれしかったし、住民も大変感激をいたしました。流域は上流も下流も一体であるという流域住民の温かい気持ちがあったからこそ、これまで長良川の治水も、そして環境も守られてこられたのだと私は感じる次第でございます。

 長良川河口堰建設事業につきましては、既に十三基の堰柱のうち、今年度末までに八基が概成し、平成四年度には二百五十億円の予算により十三基の堰柱がすべてでき上がるとのことであり、また治水対策としての長良川下流部のしゅんせつにつきましても、全体量約二千四百万立方メートルのうち既に五〇%近くのしゅんせつが終わっていると聞き及んでおります。そこで、長良川流域に居住し、たびたびの水害に遭遇してきた一人として、まず長良川の治水対策についてお伺いいたしたいと存じます。

 長良川沿線を洪水の被害から守るためには、現在の計画流量に対し七割程度しかないといわれる川の断面積を大きくして本川の安全度の向上を図ることと、それに合流する支派川の改修を計画的に進めていく必要があります。長良川下流部のしゅんせつと河口堰の建設は、長良川流域の洪水対策の受け皿となるものであり、上流部における治水ダムの建設が現実的でない現状においては、最優先に実施されるべき重要な事業であると考えるのであります。特に、岐阜市より下流における長良川は大天井川となっており、洪水ともなれば、あの水位は民家の屋根の高さほどにもなり、支派川の排水は自然の状態では長良川に排水できず、すべてポンプ排水に頼らざるを得ないという現況であります。このため九・一二水害においては、堤防の決壊した安八郡はもとより、本巣郡、岐阜市などを中心に県下で約七万六千戸にも上る床上並びに床下浸水ともなり、二十八万人の被災者数を数える大災害を受けたのであります。これらの地域を、あのような水害が二度と起きないようにするためには、市街地などに湛水したあの膨大な水をポンプで長良川に排水しなければなりません。

 さらには近年、犀川、境川、荒田川など市街地周辺河川にあっては、田んぼの宅地化による貯水能力の減少を初め、もともと浸水被害の起きやすい低地にまで都市化が進み、従来にも増して河川の改修、排水機の増設など早急な対策が必要ともなってきております。これらを実施するためには、とりもなおさず排水先の長良川本川が整備されていなければなりません。やみくもに排水すれば、またどこかで安八町における堤防決壊のようなしっぺ返しを食うことになると思うのであります。特に九・一二水害のような大水害がいつ起こっても不思議でない長良川流域の現状を見るとき、安易に河口堰建設工事を中断して環境影響調査を行うなど、のんびりした話はとんでもないことであります。もしも工事中断により長良川本川下流部の改修ができないようなことにでもなれば、岐阜市など上流部の支派川改修や排水機の増設などは、全面的にストップしてもらいたいのであります。そこで、反対の人々が言っているように、もしも河口堰事業を中断したらどうなるのか、治水対策の面からどのような問題が生ずることとなるのか、土木部長にお伺いいたしたいと存じます。

 次に、治水対策としゅんせつ、塩害防止対策としての河口堰についてお尋ねいたします。

 現在の海津町の治水神社付近は、あの図面でいきますと河口から約十五キロ付近まで塩水がさかのぼっているのであります。これを下流部のしゅんせつを行うことにより、平田町の南濃大橋付近、皆さんのお手元の図面では河口から約三十キロさかのぼってくると報告されております。この区間では高須輪中の農業用水毎秒約十トン及び北伊勢工業用水約三トンが取水されており、これが利用できなくなるばかりか、高須輪中の地下水や土壌が塩分によって永久に汚染され、重大な支障が生ずることになると思うのであります。しゅんせつを先行して実施したため、広範囲にわたる塩害が発生し、それを解決するために後から慌てて河口堰が建設されたと言われる利根川河口堰の事例もいろいろと聞いております。

 このような状況の中で長良川においては、しゅんせつは認めるが、長島町で実施されたような塩害防止対策を実施すれば河口堰は不要であるなどといった意見があります。全国には数多くの河口堰が建設されていると思いますが、なぜ長良川河口堰だけが反対であるのか、私は理解ができません。また河口堰は、しゅんせつに伴ってさかのぼってくる塩水をとめるためにつくられるはずであります。だとすれば、海抜ゼロメートル地帯に一・三メートルもの高い水位で貯水する必要があるのか、もっと低い水位でゲート操作を行っても塩水の逆流は起こらないのではないかと思うのであります。そこで、全国的にはどれほどの河口堰が設置されているのか、また塩どめの観点からゲート操作がもっと低い水位でできないものか、土木部長にお伺いをいたします。

 また、長島町においてかつては塩害が発生していたが、現在はほとんど害はないと言われています。その実態及びその防止のためにどのような対策がとられてきたのか、開発企業局長にもお尋ねする次第であります。

 さらに、塩水が浸透したら農作物はどうなるのか、農政部長にもお伺いをいたします。

 最後に、長良川河口堰建設事業についてのPRの重要性についてお伺いをいたします。

 去る三月五日の新聞に、ここに持ってきておりますけれども、(資料を示す)三月五日の新聞に掲載されました国土地理院の濃尾平野の地盤沈下地域を対象にしたカラー写真を見まして、河口堰の必要性を再認識いたしました。参考までに皆さんのお手元にも、赤い色で塗ってございますけれども、この愛知県はもとよりでありますが、海津町、養老町の一部、あるいは長島町、この赤色で塗ってあります地域は、海抜ゼロメートル以下のところでございまして、この地域が私は初めは海津町だけであると思っておりましたけれども、海津町、平田町だけではなく、養老町にまで奥深く入り込んでおりまして、治水対策の重要性を強く感じたところであります。さらに、河口堰で生まれる水を有効に使い、近年七公害の一つであると言われる、地盤沈下の原因ともなっています地下水のくみ上げをやめれば、必ずや地盤沈下も鎮静化してゼロメートル地帯の拡大を食いとめることができる点など、しゅんせつと河口堰が治水、そして利水に加えて公害対策にも大いに役立つことを

痛感した次第であります。

 一方、昨年十二月四日放映されましたNHKプライム10「検証長良川河口堰」においては、私たち地域住民の願いを無視するかのように、堰建設反対の世論に偏った放映でありました。ごらんになった方も多かったと思いますが、その一部を紹介いたしますと、河口堰は利水から始まった事業であり、現在でも利水中心の事業である。この利水も三重県を初めとして必要性がなくなっているもので、何も急ぐ必要はない。また、治水上必要とされているしゅんせつによる塩害も大したことはない。堤防沿いに排水路をつければ、田畑まで塩水は届かないので、堰などつくる必要はないなどと言っており、事業の実態を全く無視した構成となっております。この報道に対しまして頭にきたのは、私ばかりではございません。先月十二日、平成四年度のNHK予算案を審議していた自民党の総務会においても取り上げられ、NHKは不偏不党を貫くべきだとか、公共放送であるNHKが片方だけの主張をやるのは問題だなどといった批判が続出したとのことであります。

 さらにもう一つ紹介いたしますと、文藝春秋発行の雑誌「諸君!」、ここに持ってきておりますが、この雑誌には「長良川報道の異常事態」と題しまして草野 厚慶応大学教授がNHKプライム10報道をとらえて、河口堰建設問題をあさはかな環境ジャーナリズムがねじ曲げてしまったと、こう書いておられるのであります。そこで、この報道のことについて若干この本を読まさせていただきたいと思います。「NHKの番組への疑問」「治水、塩害、利水、自然環境、どの論点をとっても促進派、反対派の議論は全くの平行線である。両者にそれぞれの言い分があり、それなりに説得力もある。そうなると、塩害の専門家でもあり安八訴訟では鑑定も手がけた日野幹雄東工大教授が述べるように、結局は塩害のあるなしなど専門的な議論の正否ではなく、はんらんを繰り返してきた河川をどこまで人間の手で食いとめるかという問題、さらには将来の水需要に余裕を持って対処するか否か等、選択の問題なのであろう。塩害がしゅんせつによって広範囲にさかのぼることは常識で、それをとめるには河口堰が今のところ最善なことはわかり切っている話です。しかし、環境の破壊は伴わざるを得ない。あとは政治が、地元がどう判断するかではないでしょうか。こうした立場に立つと、個人一人、ひとりが判断できるように促進派、反対派それぞれの言い分が、できる限り正確に地元に、そして一般国民に伝えられなければならないということになろう。そうした点からすると、この問題に関するマスメディアの役割は重要である。ところが、筆者は−その草野球教授は−その点にいささかの疑問を持たざるを得ない。一言でいって反対派の議論に偏り過ぎているのである」、こう書いておるのであります。

 そこで、その後ずっと、各放送局あるいは新聞社の河口堰に対する報道が書いてございまして、「中でも平成三年十二月四日のNHKプライム10で放映された「問われる巨大開発 検証長良川河口ぜき」は、広範な取材による力のこもったものであった。テレビ番組のできぐあいとしては一級と言ってよい。しかしそのことと番組の内容が公正かどうかは別問題である。実は筆者は当日所用で見逃したために、NHKの知人にダビングのテープを送ってもらい見たのである。そうした経緯からすると、批判するのはおこがましい気持ちもするのだがあえて感想を述べたい。強調したいのは、もし長良川河口堰について多少とも知識がなかったとしたら、まず間違いなくこの番組に説得され、河口堰の建設は見直すべきだとの結論に達していたということである」と、こう書いておるのであります。

 今読みましたような、このような偏った報道があちこちではんらんしておりまして、結局のところ、堰建設反対の世論を形成してしまっていることは極めて重大であり、残念でなりません。私がかかわりました身近な例としても、ことしの正月、私の地元の若い人々が河口堰現場を見学に行ってまいりまして、帰ってきて河口堰は反対だと言ってきました。よく聞いてみると、魚道が川の両端に設けられているだけで、全体の川幅と比べてみると大変狭く、あれでは魚は上り下りできないと思うから反対だと、こう言うんであります。私はそこで、魚は川岸に沿って上り下りする習性があると。子供のころの楽しかった魚釣りのとき、水が出たときには川の岸の方に釣り糸を垂れたことを思い出してほしいと説明いたしましたところ、なるほどとわかってくれたのであります。何もわからない人に向かって、例えば長良川の鵜飼ができなくなると報道されれば、河口堰建設について賛成する者がいなくなってしまうのは道理であります。

 このように河口堰事業について誤解や疑問を持つ者が多いのは、依然として河口堰設置に伴う治水上の問題や自然環境の悪化を懸念してのさまざまな意見が出されているのに、住民に対する説明が十分になされていないことや、漁業振興対策、自然にやさしい川づくりなどさまざまな取り組みについても十分なPRができていないことが考えられます。事業者である建設省並びに水資源公団がこれまでにどれほどのPRを行ってきたのか大いに疑問とするところでありますが、本県としてもこれらの実態を踏まえ、一般住民に対する説明を一層強力に進めていく必要があると考えます。この私だって、水害に遭っていなかったり河口堰の勉強をしていなければ、河口堰反対の立場をとっていたかもしれないからであります。

 このように事業が着々と進められている中、一方ではさまざまな疑問が投げかけられている河口堰の現状を踏まえ、今こそ一般住民に対する河口堰事業そのものと、さらには治水対策の重要性についてPRを一層強化する必要があると考えます。このことにつきましては、知事のお考えを承りたいと存じます。

 以上いろいろと申し上げましたが、河口堰事業が住民の皆様にも十分理解され、一層の促進が図られることを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(浅野庄一君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) 御指摘の長良川につきましては、依然として全国河川の中で最も危険な河川の一つでございます。そこで、長良川河口堰につきましては、従来から岐阜県といたしましては、第一に、岐阜市を含めて下流六十万人の岐阜県民の生命財産を守る、二番目には、県下最大の穀倉地帯である高須輪中の農地を守る、三つ目には、先祖伝来の岐阜県民の宝物である長良川の自然を守る、こういう三つの立場から建設省、水資源開発公団に対しまして万全の対策を講じるよう、各種の対策を要請いたしますとともに、建設の促進を図ってきたところでございます。

 河口堰事業のPRにつきましては、事業者である建設省、水資源開発公団に対しまして、今までも治水利水両面にわたってPRすべきであると再三申し上げてきたわけでございますが、なかなか動きが悪くて、残念ながらいまだPRが不十分な状況であることは御指摘のとおりでございます。県といたしましても、河口堰の完成がおくれ下流部のしゅんせつができなければ、岐阜市を初め関係地域の住民の生命財産にかかわるということにもなるわけでございまして、自衛のためにはやむを得ないと判断いたしまして広報活動を積極的に展開してきたわけでございます。平成三年度におきましては、長良川を考える地域フォーラム、長良川流域探訪、長良川フェア及び郡上八幡町での清流長良川講演会や、各種団体の大会、講習会及び研修会等における河口堰事業の説明とか、くらしと県政、新聞の意見広告、チラシの折り込み等々、機会あるごとに県民の理解が得られるようにPRに努めてまいったところでございます。でございますが、マスメディアを持たない行政のPRというものはなかなか浸透しないという困難も痛感しているような状況でございます。

 議員御指摘の、昨年の十二月に放映されましたNHKプライム10に関するさまざまの意見につきましても聞き及んでおります。議員のお話にもございましたように、いわゆる河口堰の建設のゴーサインを出されたのは前知事の上松氏でございます。いわばこの問題の中心的な人物であられます。したがって、NHKにおきましても前知事のインタビューをなされたそうでございます。長時間にわたるインタビューの中で、河口堰の必要性、緊急性について説明したにもかかわらず、自分の意見は一切放映されなかったと怒っておられました。国民大衆の受信料から成り立つ公共放送でございますから、常に万人が納得するように公平な報道を心がけてほしいものと念願をいたしております。県といたしましても広報活動にさらに一層の工夫を凝らしながら、事業の正しい認識をいただきますようPRの強化にさらに努力してまいりたいと考えております。



○議長(浅野庄一君) 農政部長 竹山清之助君。

   〔農政部長 竹山清之助君登壇〕



◎農政部長(竹山清之助君) 農作物に対する塩水の影響についてお答えをいたします。

 農作物は、根から水分とともに必要な養分を吸収して健全な生育をいたしておりますので、塩水で汚染されますと被害を受けることになります。高須輪中の農地三千ヘクタールの主な農業用水は、長良川河口から二十五・一キロメーターと二十九・五キロメーターの二カ所で取水することとしております。建設省の資料によりますと、しゅんせつを行い河口堰を建設しなかった場合、河口から三十キロメーター付近まで塩水が遡上すると予測されております。河口より二十五キロメーター付近で河川水塩分濃度はおおむね六〇〇〇ppm程度、また輪中内の地下水の塩分濃度はおおむね一〇〇〇ppm程度と予測されます。水稲では生育期によって差はありますが、三〇〇から一二〇〇ppmで塩害が発生するとされております。したがって、塩害を完全に防止するには、河口堰の建設が必要であると考えております。また、地元の高須輪中土地改良区連合、海津郡農業協同組合など農業関係者は、河口堰の早期建設について要望をしているところであります。



○議長(浅野庄一君) 土木部長 山岸俊之君。

   〔土木部長 山岸俊之君登壇〕



◎土木部長(山岸俊之君) 河口堰建設事業が中断された場合の治水上の問題点につきましてお答えいたします。

 長良川につきましては古くから営々と治水工事が進められてきたわけでございますが、今なお十分ではなく、特に岐阜市より下流におきまして、洪水時の水位が市街地より数メートルも高いところを流れるという大天井川となっておるわけでございます。破堤などによる水害が起きないよう計画的に治水対策を講ずる必要があります。この区間におきまして上流からと支派川からの洪水を安全に流下させるためには、次の二点につきまして治水対策が必要でございます。その一つとしましては、発展の著しい長良川流域約二千平方キロメートルに降った雨水を、堤防からあふれさせないように十分な川の断面積を確保することでございます。その方法といたしまして、長良川では河口から三十キロメートルの南濃大橋上流付近までの区間におきましては、川底を掘り下げて必要な川の断面積を確保する方法すなわちしゅんせつ工法が採用されております。また、岐阜市の鏡島、合渡付近では、堤防を引く引き堤工事を行う工法がとられて、現在いずれも鋭意工事が促進されているところでございます。二つ目には、堤防本体が丈夫でなければ、幾ら川の断面積があったとしても安全な河川とは言えないわけでございます。現在各所で行われております堤防自体の断面積を大きくする腹づけ工事や、堤防を守る護岸工事などがこれに当たります。この二つの改修工事が完成すれば安全な河川となるわけで、いずれか一方のみ満足したとしても、安全な河川とは言えないわけでございます。

 そこで、河口堰事業が中断したとしますと、前の方のすなわち下流部のしゅんせつを中断せざるを得なくなるわけでございます。しゅんせつを実施して河口堰を建設しないと、高須輪中で塩害が発生することとなるからでございます。しゅんせつ工事が中断されますと南濃大橋付近から下流の治水対策ができないこととなりまして、上流部における治水対策につきましても進めることができないこととなるわけです。上流部での本川改修や支派川改修、さらに排水機の増設を先行して実施すれば、上流部では一定範囲の治水安全度が向上することとなりますが、上流部からの洪水によりまして今度は下流部では逆に危険度が増加することとなるわけでございます。このようなことは、河川改修は下流からという基本原則にも反することとなるわけでございます。結果として上流部の河川改修や排水機場の増設などを待っていただかなければならないこととなります。このようなことは、たびたび洪水被害を受けてきました長良川流域にとりましては到底考えられないことでございます。県といたしましても、一日も早く河口堰が建設されるよう最大限の努力をしているところでございます。

 次に、全国における河口堰の設置状況についてお答えいたします。

 河口堰は、文字どおり河川の海への出口、いわゆる塩の影響を受ける区間に設置される堰を総称して呼ばれておりますけれども、現在全国では一級河川が百九本ございますが、その中で五十三カ所の塩どめ堰が既に働いております。その主なものは、利根川の河口堰、加古川大堰、芦田川河口堰、遠賀川河口堰、筑後大堰などでございまして、いずれも治水利水両面にわたる重要な役目を果たしております。

 次に、塩どめの観点からのゲート操作についてお答えいたします。

 長良川では、現在河口より十五キロメートル地点の治水神社付近まで塩水がさかのぼってきておるわけでございますが、しゅんせつによりまして上流の三十キロメートル地点の南濃大橋付近にまでさかのぼってくることとなります。これを防止するために河口堰が設置されるものでございます。平常時におきます河口堰のゲート操作でございますが、大潮、小潮などの潮位の条件を考慮いたしまして、堰上流の水位を標高一メートル三十センチから八十センチの範囲となるように操作されることとなっておりまして、常時一メートル三十センチで固定されるものではありません。塩水が逆流しない範囲で、できるだけ低い水位となるよう操作されることとなります。なお、この一メートル三十センチの水位でございますが、これは月二回起きます新月及び満月のときの平均的な満潮位であります標高一メーター二十センチに、塩水の影響が上流に及ばないよう十センチを加えました高さでございます。しかも、この水位は、造成されました高須輪中地先のいわゆる皆さんがブランケット工と言ってるものですが、新たに造成された河原といいますか、高水敷といいますか、そういう高さよりも約一メートルも低い水位でございます。この高水敷といいますか河原の利用、堤防の安全性に支障となる水位ではございません。

 また、長良川の水量が平常時の四、五倍に相当いたします毎秒二百トン、二百立方メートルでございますが、これを超えるような多い水が来ますと、塩水が川の流れに押し戻されて逆流してくることがなくなりますので、ゲートは引き上げられまして、ゲートのない状態と同じとなるわけでございます。なお、魚道などを含めまして、アユなどさまざまな魚類等にも配慮したゲート操作が実施されることとなっております。また、標高一メーター三十センチの水位で操作された場合の長良川の水位が、現状の水位より上昇する区間でございますが、河口より二十五キロメートル地点の南濃大橋下流付近まででございまして、これより上流の安八町や岐阜市での水位には何ら影響を与えるものではございませんので、つけ加えさせていただきます。



○議長(浅野庄一君) 開発企業局長 藤田幸也君。

   〔開発企業局長 藤田幸也君登壇〕



◎開発企業局長(藤田幸也君) 長島町の塩害の実態につきましてお答えをいたします。

 長島町地内の木曽川、長良川は、塩水が遡上しているため、川からの直接取水は不可能となっております。また、長島町の地下水も、水資源開発公団の調査によりますと高濃度の塩分により汚染され、数千ppmから二万二〇〇〇ppmの塩分濃度を検出しており、飲料水、農業用水にはほとんど利用ができなくなっております。このため、昭和五十三年より長島町地内の塩害を防止するため、木曽川上流の岩屋ダムを水源といたします木曽川大堰によりまして、上水、農業用水、除塩用水として長良川河口堰で開発される水の約七分の一程度に相当いたします毎秒約三・三トンの供給を受けまして淡水かんがいを行うと同時に、用水路をパイプライン化しまして、塩害の甚だしいところは宅地等への転換、水田の減反を優先的に実施するなど、塩害防止の努力がなされているのが現状でございます。

 このように塩害は、住民による多年の努力と多額の費用によりましてやっと抑えられている状態でございます。基本的に塩害問題は解決されておらず、潜在的に塩害発生の可能性がある状況でございます。もし河口堰で塩害の遡上を阻止しなければ、高須輪中の塩害を防止するために新たに水源を確保しまして、上流部に堰をつくって、真水を引いてこなければならなくなるわけでございます。これには長い期間と大変な巨額の費用が必要となるわけでございます。昨年十二月の参議院環境特別委員会での参考人として意見を述べられました山本筑波大学名誉教授によりますと、一度塩分に汚染された地下水は、大体六十年ぐらいは真水に戻らない。深いところでは百年ぐらいの間はもとに戻らないということが報告されております。このようなことから、塩水の遡上をとめ、塩害を防止する最も確実な方法として、河口堰を建設する以外に方法がないと考えております。



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○議長(浅野庄一君) 以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。

 本日はこれをもって散会いたします。

 明日は午前十時までに御参集願います。

 明日の日程は追って配布いたします。



△午後四時四十七分散会



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