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平成 3年 12月 定例会(第5回) 12月12日−02号




平成 3年 12月 定例会(第5回) − 12月12日−02号









平成 3年 12月 定例会(第5回)





△議事日程



             平成三年十二月十二日(木)午前十時開議

 第 一  議第九十三号から議第百四号まで

 第 二  平成二年度決算の認定について

 第 三  議第百五号から議第百十一号まで

 第 四  請願第六号及び請願第七号

 第 五  一般質問



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△本日の会議に付した事件



 一  日程第一  議第九十三号から議第百四号まで

 一  日程第二  平成二年度決算の認定について

 一  日程第三  議第百五号から議第百十一号まで

 一  日程第四  請願第六号及び請願第七号

 一  日程第五  一般質問



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△出席議員             五十一人



 一番    小川昭夫君

 二番    尾藤義昭君

 三番    早川捷也君

 五番    玉田和浩君

 六番    加藤一夫君

 七番    伊佐地金嗣君

 八番    中村 慈君

 九番    菅沼 武君

 十番    平野恭弘君

 十一番   岡田 脩君

 十二番   河合正智君

 十三番   近松武弘君

 十四番   渡辺儀造君

 十五番   高井節夫君

 十六番   水野正夫君

 十七番   岩井豊太郎君

 十八番   渡辺信行君

 十九番   小川 豊君

 二十番   安藤通廣君

 二十一番  伊藤延秀君

 二十二番  小山興治君

 二十三番  山田 桂君

 二十四番  森  真君

 二十五番  山下運平君

 二十六番  山口三男君

 二十七番  山田忠雄君

 二十八番  宮嶋和弘君

 二十九番  杉山友一君

 三十番   白橋国弘君

 三十一番  田口淳二君

 三十二番  片桐義之君

 三十三番  馬渕武臣君

 三十四番  竹ノ内信三君

 三十五番  加藤利徳君

 三十六番  殿地 昇君

 三十七番  中本貞実君

 三十八番  高田藤市君

 三十九番  松野幸昭君

 四十番   坂 志郎君

 四十一番  笠原潤一君

 四十三番  岩崎昭弥君

 四十四番  新藤秀逸君

 四十五番  古川利雄君

 四十六番  今井田清君

 四十七番  浅野庄一君

 四十八番  猫田 孝君

 四十九番  船戸行雄君

 五十番   酒井公雄君

 五十一番  木村 建君

 五十二番  青山正吾君

 五十四番  松永清蔵君



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△欠席議員              一人



 五十三番  米野義久君



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△職務のため出席した事務局職員の職氏名



 事務局長         上水流則雄

 事務局次長        小川康治

 議事調査課長       幸脇 弘

 議事調査課総括課長補佐  浅井善己

 議事調査課長補佐     高橋壽郎

 議事調査課長補佐     別宮英夫

 議事調査課長補佐     福田照行

 議事調査課長補佐     高木賢一

 議事調査課長補佐     田中長雄

     主査       多田信幸

     主査       国枝義弘

     主査       阿部 繁

     主任       田辺敬雄

     主事       向井俊貴





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△説明のため出席した者の職氏名



 知事             梶原 拓君

 副知事            岩崎忠夫君

 出納長            土屋文男君

 総務部長           永倉八郎君

 知事室長兼総務部次長     青木栄治君

 イベント推進局長兼総務部次長 岩垣儀一君

 総務部次長          高井正文君

 企画部長           山田賢一君

 企画部次長          細井日出男君

 民生部長           桑田宜典君

 民生部次長          吉田雅美君

 衛生環境部長         井口恒男君

 衛生環境部次長        鈴木正美君

 商工労働部長         交告正彦君

 商工労働部次長        毛利秋生君

 商工労働部次長        服部和良君

 農政部長           竹山清之助君

 農政部次長          太田淳一君

 林政部長           伊藤邦昭君

 林政部次長          坪井寿一君

 土木部長           山岸俊之君

 土木部都市住宅局長      城原 徹君

 土木部次長          小森喜代三君

 土木部次長兼都市住宅局次長  岡安賢二君

 開発企業局長         藤田幸也君

 開発企業局次長        久保田信司君

 副出納長兼出納事務局長    戸田 正君

 選挙管理委員会委員長     宮川晴男君

 人事委員会事務局長      木下昭治君

 代表監査委員         飯田正樹君

 監査委員事務局長       山田正義君

 地方労働委員会事務局長    菊谷光重君

 教育委員会委員長

 職務代理者委員        籠橋久衛君

 教育長            篠田幸雄君

 教育次長           竹中寿一君

 教育委員会管理部長      廣瀬 寛君

 警察本部長          林 則清君

 警察本部総務室長       河野幹雄君



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△十二月十二日午前十時十一分開議



○議長(浅野庄一君) ただいまから本日の会議を開きます。



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○議長(浅野庄一君) 諸般の報告をいたします。

 書記に朗読させます。

   (書記朗読)

 議案の提出について

 知事から、十二月十一日付をもって、議第百五号 平成三年度岐阜県一般会計補正予算ほか六件の議案の提出がありました。

 請願の受理について

 請願第六号 高校四十人以下学級の即時実現、私学助成大幅増額、教育費の父母負担軽減、障害児教育の充実を求める請願書ほか一件の請願を受理しました。

 職員に関する条例の改正に対する意見について

 人事委員会委員長から十二月十一日付をもって、議第百十一号 岐阜県職員の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例の一部を改正する条例については、適当と認める旨の報告がありました。



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○議長(浅野庄一君) 日程第一から日程第四までを一括して議題といたします。



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○議長(浅野庄一君) 追加提出議案に対する知事の説明を求めます。知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) ただいま上程されました議案につきまして御説明申し上げます。

 議第百五号から議第百十一号までは、特別職の給料、報酬等の改定及び一般職職員の給与改定に係る予算議案及び関係条例の一部改正議案でございます。

 まず、知事、議員等特別職の給料及び報酬の額の改定につきましては、現行の給料及び報酬の額が適用されましてから既に三年を経過いたしており、その後における他の都道府県の特別職の報酬等の改定状況、一般職職員の給与改定状況から見まして、改定について検討を加えることとし、特別職報酬等審議会に諮問をいたしておりましたところ、慎重に御審議の上、改定することが適当であるとの答申を得ましたので、答申に即し改定しようとするものであります。

 また、特別職の期末手当につきましては、一般職職員に準じた改定を行うため、常勤の特別職の通勤手当につきましては、国の措置に準じて一般職職員の例により支給することとするため、それぞれ所要の予算措置並びに関係条例の改正を行うことといたしました。

 次に、一般職職員の給与改定につきましては、去る十月七日、県人事委員会から勧告があり、県といたしましても、その趣旨を尊重しつつ、その取り扱いを検討してまいりました。その後、国家公務員の給与に関する国の対応も決定され、また、実施するための財源の確保についても見通しを得たところでございます。このため、今回、一般職職員の給与改定を県人事委員会の勧告どおり実施することとし、所要の予算措置並びに関係条例の改正を行うことといたしました。

 今回の特別職の給料、報酬等の改定及び一般職職員の給与改定に必要な一般会計補正予算の総額は三十七億八千三百万円でございまして、その財源といたしましては、義務教育職員費に係る国庫支出金六億八千万円のほか、保留しておりました地方交付税三十億円が主なものでございます。

 なお、給与改定を本年四月一日から実施することに伴う差額の支給につきましては、一般職職員の生活への配慮から、早期に行うことができるよう努めてまいりたいと考えております。よろしく御審議の上、適切な議決を賜りますようお願い申し上げます。



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○議長(浅野庄一君) 日程第五 一般質問を行います。あわせて議案の質疑を行います。

 発言の通告がありますので順次発言を許します。三十九番 松野幸昭君。

   〔三十九番 松野幸昭君登壇〕(拍手)



◆三十九番(松野幸昭君) 今月の八日は、日米開戦を告げる真珠湾奇襲攻撃の日でございました。質問に先立ちまして、世界の紛争並びに戦争でそれぞれの命を、それぞれのふるさと、国家に捧げられました世界の英霊にまずもって哀悼の意を表したいと思います。また、あわせて御冥福をお祈り申し上げます。

 それでは、県政自民クラブを代表いたしまして、知事並びに関係部長に十一点にわたりましてお尋ねを申し上げたいと思います。

 一点は、来年度の予算編成方針について、二番目は、景気対策について、三番目は、インフラストラクチャーの整備についての長期的な展望について。これに付随いたしまして、財政計画についてもお尋ねしたいと思います。四番目は、地方自治の確立と地方分権について、五番目は、昨今の人手不足の時代に当たりましての公務員の人材確保について、六番目は、農業の国際化対策について、七番目は、地球環境と農業について、八番目は、障害者の就労の機会について、九番目は、エイズ対策について、十番目は、間伐の促進について、十一番目は、産業廃棄物等廃棄物の処理についてでございます。関係者の適切な答弁をお願い申し上げたいと思います。

 まず最初に、来年度の予算編成方針につきまして、知事にお尋ねをしたいと思います。

 ことしの秋口から、自動車の販売額だとか住宅の着工件数、これらの趨勢の変化に見られますように、日本の景気にも影が見え始めてまいりました。国は、今月の二十二日に、来年度予算の大蔵原案を内示すると聞いておりますが、今年度の国税の税収の見込みも二兆八千億円ぐらいどうも歳入欠陥が出るんじゃないだろうか、また、来年度は、これが五兆円にも上るのではないかといろいろうわさが飛び交っております。このような状況から、国は、歳出要求の厳しい見直しや削減を求めております。国の予算編成の作業の中で、県政自民クラブとして現在大きな関心を払っている問題は、地方交付税の税率の引き下げが取りざたされていることでございます。地方交付税は、御案内のとおり、所得税、法人税、酒税、これの三二%と、消費税の五分の四の二四%、それにたばこ税の二五%をもって財源としておりますが、全国レベルで地方自治体の財源の一八%を現在占めております。その総額というのは、平成元年度の決算額で見ますと十三兆四千五百五十二億円と非常に大きなウエートを占めております。地方財政については、過去三年間いろいろ財源が過剰が続いているというようなことで、この税率を引き下げてはどうかというようなことが検討されておるということでございますが、地方自治の確立は、地方の財源の確立なしには図れないのでありまして、我々は、このような考え方には断固くみすることはできません。二十一世紀まであとわずか、インフラの整備等地方行政の需要というのは山積みされておりますし、裏づけとなります財源の確保がなければ豊かな社会の実現は大変難しいものがあると考えます。地方交付税の税率の引き下げの動向について、知事は今どのようなお考えを持っておられますか、また、これに対してどのように対処されようとしておられるのか、知事の御所見をまずお尋ねを申し上げます。

 今定例会において、県は、百十億円の県税収入の補正予算を計上されておりますように、経済の動向の陰りは県税収入にはそれほど大きな影響を与えないように一見見えます。しかし、日本経済の趨勢は決して楽観を許しておりませんし、民間の設備投資の陰り、百貨店の販売額の伸び率の鈍化傾向等、経済の先行きはまことに厳しいものがあると私は判断いたします。そのような中で、平成四年度の岐阜県の行政は、二十一世紀を迎えるに当たり、まことに重要な年になりそうであります。限られた財源を効率よく使うためには、徹底してむだを省いていただかなければなりませんし、どこかの裁判官までが行ったような空出張のような納税者の心を無視するような行為は厳しくいさめるとともに、県にとって重要な施策には積極的に投資をしていく必要があると考えますが、諸般の情勢を踏まえ、知事は、来年度の予算編成に当たりどのような基本方針をお持ちになってみえるかお尋ねをいたしたいと思います。

 二番目、景気対策についてでございます。

 今月の四日に発表されました七−九月期の国民所得統計の速報値によりますと、国民総生産の実質成長率というのが前期比〇・四%、年率換算で一・六%にとどまったとのことでございます。個人消費支出は、前期比〇・九%と比較的順調に推移しておりますが、これは、旅行とかレジャー消費が好調であったわけでありまして、乗用車等の売れ行きというものは引き続いて減少をしておるようでございます。民間設備投資は、前期に引き続き低い水準にとどまっておりまして、土地の価格や金利が先行き一段と低下をするのではないかとの予測から、民間の住宅投資は、前期に比べて二・二%と減少しておるという現況でございます。政府は、景気は減速はしているが、依然として底堅いというような表現を使っておりますけれども、不動産融資の総量規制の影響を受けておる銀行の貸出窓口の姿勢というのは、実際は統計に出ているよりも非常に厳しく、需要がないのか供給が抑えられておるのかはいろいろ議論がありますが、貸出窓口の姿勢は大変厳しくて、民間の経営者はかなり景気の先行きに不安を募らせております。このことは、十日に発表されました日本銀行の企業短期経済観測でも実は明らかになっておると新聞では報道をされております。岐阜県においても、不況感が浸透し始めておるとの認識を私は持っておりますが、県はどのように判断をしておられるのでございましょうか。岐阜県においても不況が浸透をしておるということであれば、当然景気対策が必要であります。もしその景気対策が必要という判断がございましたら、その内容はどのようなことをされようとしておりますのか、お尋ねを申し上げたいと思います。

 また、政府において、景気対策として今財政を出動させようかというようなことが議論されておると報道されておりますが、完全雇用下における公共投資と、失業者が多数お見えになって、いわゆる設備の稼働率が低いときの公共投資というのはおのずからその性格というものは基本的に異なってくるわけでありますし、また、潜在需要と有効需要の間に乖離がある場合とそれがない場合というのは、公共投資を行いましてもそれが経済に与える影響というものは大きく差が出てくるわけでございますが、今回の場合、国が財政出動をした場合、現状から判断をして、どんなようなことが効果があるだろうかと判断をしてみえるか、副知事さん、岐阜県にお見えになられましたので、最初の答弁としてひとつお願いを申し上げたいと思います。

 それから、インフラストラクチャーの長期の整備の展望についてお尋ねを申し上げたいと思うんですが、先日、国土開発幹線自動車道建設審議会、今月の三日、三十二区間の八百九十二キロメートルを工事着工となる整備計画路線というようなことで指定をしてきましたし、三十七区間千十三キロメートルを環境アセスメント等を行います基本計画路線に格上げをする等、高速道路の建設計画を決定してきました。これらによりますと、一昨年、基本計画に決定をいたしました第二東名・名神高速道路のうち、沼津−−城陽間を実際の建設に向けて整備計画に格上げし、一部区間が、早ければ来年度中にも着工、そして西暦二〇〇〇年までに開通するという可能性が出てまいったわけでございます。岐阜県といたしましても、東海北陸自動車道の高鷲インターチェンジの設置や、一般国道の自動車専用道としての待望の東海環状自動車道の関−−養老間、いわゆる西回りルートが基本計画路線へ格上げになりました。これはまさに整備への弾みがつくことでございまして、心から歓迎を申し上げたいと思います。

 一方、政府は、先月二十九日、第六次空港整備五カ年計画を閣議で決定いたしまして、運輸省の資料によりますと、中部新国際空港は、首都圏の第三空港、羽田と成田の後にもう一つつくろうということですが、それとともに一般の地方空港としては別格で調査を実施しようということが明記されておるわけでございまして、この次の第七次計画では工事着工の可能性も出てまいってきております。二十一世紀まであと十年となりました現在、このように国の大型のプロジェクトに、十分ではないとしても、明るい見通しが立ってきたということは、戦後のいろいろな政治の議論の中で、我々自民党がとり続けてきた自由経済体制によってこういう効果があらわれてきたものでありまして、国民の皆さんや県民の皆様が社会主義や共産主義を選択されなかったということがこういう姿になっているわけでございまして、まことに賢明な判断であったと私は思います。

 それはさておきまして、二十一世紀を迎えるに当たり、我が国は高齢化社会を迎えることになります。これは、社会保障関係の支出の増大を意味するということよりも、大きな意味は、高齢者というのは貯蓄を余りされないという傾向がありまして、貯蓄率が低下してくるわけです。当然貯蓄率の低下というのは、投資の低下につながるわけでございます。世界的にも、発展途上国やソ連を初めとする旧共産主義国の資金需要というのはこれからどんどんふえてくるでありましょうし、今後も大幅な資金不足が予測されます。さて、地域経済は健全な投資を行っていかないことには地域は発展しません。岐阜県には将来に必要なインフラストラクチャーをどんどんつくっていかないと将来の岐阜県はあり得ないと、これは自明の理であると思います。経済が、ボーダーレスといいますか、世界が一つになってくれば、民間の投資家というのは、地球規模で、ここに投資をしたら一番利益になる、ここに投資をしては利益にならないというような判断で投資をしてくるわけでありまして、岐阜県が世界の投資家の関心の的にならなければ、岐阜県に投資をしたら利益になるんだなというようなものが明確に示されないことには、民間の設備投資等を岐阜県に呼び込むことはできません。幸い、我が国は戦後オートメーションという技術革新が行われまして、戦後というのはアジアの中でも貧しい国の一つでございました。しかし、東京オリンピックのころには世界の注目を浴びるような国にまでなりました。また、四十八年の石油危機の以降は、いわゆる省エネルギーという投資が日本の国でどんどんなされまして、日本経済の発展を支えてまいりました。また、せんだってのプラザ合意、二百四十円ぐらいの為替レートから百五十円ぐらいになりましたときでございますが、為替の変動によって、いわゆるアジア、NICSと当時は呼んでおったと思いますが、NICSの労働力と日本の労働力とのコストの差が著しく出ましたので、そのコストを吸収しようということで設備投資が積極的になされまして、湾岸危機の際にも見られるように、もう世界が日本の経済を相手にしなければ、日本の経済に頼らなければ世界の平和も保てないというような時代になってきておるわけでございます。

 しかし、さきに言及しましたように、今後大きな資金不足が予想される時代になっておりますし、岐阜県としては将来どのようなインフラストラクチャーを備えた県にしていこうかということを明確に社会というか世間に示していかないと、岐阜県の中の企業だってどこまで岐阜県に投資をしていいのか、また、県外の企業だって、岐阜県にどういうふうに投資をしていっていいかということがわからないわけですね。例えば中部新国際空港が取りざたされておりますけれども、建設はされるだろうと思っておりますけれども、小牧にあります今の飛行場というのは、我々にとりまして一番近い飛行場です。この飛行場が中部新国際空港ができたときに果たしてそれなりのハブ空港、中核空港としての機能を維持できるんだろうかとか、また、日本の高速道路網、五千キロを超えましたけれども、その高速道路の網の中で岐阜県の道路網だとか地域というものが、どんな形に、例えば西暦二〇〇〇年にはどうなっていくんだということがやはり明確に県民に示されなければならないと思っております。投資なければ発展なし、民間に安心して岐阜県に投資してもらうために、岐阜県が現在進めております総合計画と並行して、例えば西暦二〇〇〇年までにこのようなインフラを岐阜県ではつくるんだと、ぜひ皆さん投資をしてください、こういうすばらしい岐阜県になりますよというようなことをもう少し明確に示す必要があるのではないだろうかと私は思います。企画部長並びに土木部長の御所見を承りたいと思います。

 また、これに伴いまして、当然投資をしていくには、長期的にどのように投資資金を確保していくかという問題がございます。地方の財政のあり方というものも、今度の行革審の豊かな生活部会の報告にもありますように、これからもどんどん変わっていくかもわかりません。いろいろ変動もあるだろうとは思いますが、岐阜県としては、やはり直間比率、いわゆる投資資金を少しでも確保するような形での財政運用等を行っていく必要があると思いますが、県としてはどんなような長期的な財政展望をお持ちになってみえますか、知事に、その基本方針をお尋ねしたいと思います。

 ことしは、岐阜県ができて百二十年ということだそうでございます。それに関連をいたしまして、地方自治の確立と地方分権ということについてお尋ねを申し上げたいと思います。

 明治維新は廃藩置県という日本の歴史始まって以来と言ってもよいほどの大きな変革を伴いまして、戦後のそれなりの大きな改革等、数々の歴史を踏まえまして今日の地方自治の姿となってまいりました。それなりの地方の発展を達成してきたことは現実として評価をいたします。しかし、戦後四十六年の歳月が流れましたが、どんなにすばらしい制度でも、歳月が流れますと、当初のみずみずしいその活力を失い、逆に発展の阻害になる場合もときどき見受けられますのは、歴史の必然でございます。地方の時代と言われて既に久しくなってきましたが、現在の地方自治は中央に管理されているところが実はたくさんありまして、私は、まだまだ真の意味の地方自治の確立が達成されているとは言えないと思っております。地方自治体の主要な財源であります地方交付税ですら、地方が自主的に決定できるようなシステムではないのは、さきに言及したとおりですし、最近は、メニュー式補助金の制度がどんどんふえておりまして、純然たる地方の施設でも、中身は一つの施設を建てるのに四分の三も補助金で建設されておるというような施設もありまして、小さな村の小さな施設ですら県や国と協議をしなければつくれないというような姿になっておるのも現状だと思います。

 また、地方の税収が、地方が貧しいと、豊かにしようということで企業を誘致して一生懸命やりましても、地方交付税を算定するときに使われます基準財政収入額、その増収分の中に、市町村の場合は七五%、県の場合は八〇%というようなことで、その増収分がその中に入れられてしまって、例えば一つの町で企業を誘致したと、ある企業が五十億円一つの町に投資してくれたと、一・四%固定資産税が入って、七千万入ってくると、でも、その七千万はその町や村の税収入は直接ふえない。そのうちの七五%なり何がしかが、調整された残りがその町の収入になると。ですから、そのほかにも住民税だとかいろんなものがありますけれども、五十億の投資をしてもらっても、その町で実際税収としてふえるのは三千万か四千万であろうと、こういうのが今の地方財政の仕組みになっております。このままでは、中央の関与が余りにも大き過ぎて地方自治の活力が阻害されている面が多いと思います。企業でもその規模が大きくなれば事業部制をとりますし、さきの国鉄だって、分割をしてそれぞれの組織が自主的に運営をするようになったからあれだけサービスもよくなり、経営状態もよくなってきて活力を取り戻してきたんですね。国家においてもまさにこのことが当てはまるのでありまして、地方自治の活力なくして我が国の繁栄を図るということはできない現状だと私は判断します。地方自治が確立してくれば、それぞれの地方自治体が、あの自治体には負けないぞ、あの町には負けないぞといってお互いに競争するようになるでしょうし、政治にも行政にも、経済学で言ういわゆる競争原理が働いてくるんじゃないだろうかと私は思います。みずみずしい地方の活力こそが地域経済を活性化し、国の繁栄に結びつくものと考えております。

 さて、臨時行政改革推進審議会、いわゆる第三次行革審の豊かなくらし部会は、さきの熊本県知事の細川護煕さんを中心として第二次部会報告をまとめまして、今月の五日、審議会に提出をいたしました。これによりますと、生活先進国を目指すべきであると、まずきっぱりと断言をいたしまして、日本は世界屈指の経済大国になったけれども、国民の多くの人にとっては本当に豊かになったとの実感がわいてこない、これは生活の豊かさの面でも先進国を目指し、経済成長の成果を豊かな国民生活の実現に結びつける方向に向けて制度、施策の大きな転換が必要であるとしておるわけであります。また、同時に、世界とともに生きていこうという視点に立ってこれからの政治はやっていかなければならないと言及しているわけであります。興味深い部会報告でありますので、若干時間をとりますが、内容を御紹介させていただきたいと思います。

 まず、第一次部会報告で述べられた豊かな暮らしの目標として、人間性豊かな社会、環境を重視する社会、そして選択肢の多い社会の実現を目指したい。それに向けて新しい社会システムを創造していかなければならないとしております。また、続きまして、我々の生活スタイルについても、便利さや快適さだけを追求することが、勤労者に過重な労働を強いたり社会生活にさまざまなひずみをもたらしているということを直視し、個人と社会の調和を図るように努めなければならないとしております。このためにも、国民それぞれの視点から現在の行政の仕組みを新しいものに改めていかなければならないし、また、このような視点に立って行政と国民との関係を考えれば、日常の国民生活に直結しているのは−−いいですか、ここが重要なんです−−行政と国民との関係を考えれば、日常の国民生活に直結しているのは地域社会である。地方自治体ができるだけ責任を持って行政を行っていく仕組みに変えていく必要があるとしているんですね。地方自治体ができるだけ責任を持って行政を行っていく仕組みに変えていく必要があるとしているわけであります。豊かな社会の実現ということは、国民の要求にすべて行政がこたえていくというようなことを意味するものでもない。個人の自己責任の原則のもとに、行政の役割は、あくまでも個人の自由な生活や諸活動が保障されるような条件づくりにとどまるべきである。また、高齢者社会への移行などの新しい行政ニーズの増加に対しては、スクラップ・アンド・ビルドで臨み、大きな政府になることは避けるべきである。将来の豊かさを確かなものとし、その源泉となる国民の活力を維持していくために、いわゆる国民負担率の上昇は、臨調・行革審答申が指摘するように極力抑えていかなければならないというような前文で始まっております。

 その中で、若干興味があるところを抜粋してみますと、地方国立大学の運営改善、再編と、こういうことも考えられておりますし、また、多極分散型の国土形成のための新地域振興法の制定、こういうことも提言しております。また、さきにも私が触れましたが、補助金の一般財源化について、いわゆるメニュー式補助金が多過ぎて地方の一般財源が少ないんじゃないかということで、地方道や下水道、福祉・医療施設の整備等の具体例を挙げて、一度検討したらどうだろうかとしております。また、国の権限を試験的に移管するパイロット自治体の導入もこの中に織り込まれているわけでございます。まさに地方の県だとか市町村が独自の判断で独自の責任で行政をやっていくということのパイロット自治体を日本でもつくったらどうだろうかということでございます。そして、教育、地域と産業振興、労働時間、環境等の身近な政策課題について、地域の創意工夫を最大限に生かす観点から、各種制度の見直し策を提示するとともに、さらに重要なことは、さきに触れましたけれども、豊かな社会の実現とは国民の要求にすべてこたえていくことを意味しないとして、最近上昇している国民負担率の抑制を強く強調している点だと思っております。

 さて、現在、県や市町村がその事業を推進するために必要な事業資金を確保するために、それぞれ借入金を起こしております。これは、起債の許可が必要で、いろいろ連携をとってやっておるわけですが、県からの市町村振興貸付金というのがありますが、これは地方債の許可の対象になっておりませんので、実は市町村から大変強い要望がありまして、県政自民クラブも、市町村の実情を加味して県当局にその対応を強く求めまして、県もそれなりに配慮していただいておるということは御案内のとおりですが、逆に、ある一面、市町村振興貸付金というのは、県独自の事業を割いて県がやる仕事を市町村に貸し付けておるという痛みも実はあるわけなんですね。これは、現在の制度からいうとやむを得ませんし、市町村の財政実情を見ますと、こういうことはどんどん進めていっていただかなければならないと判断をしておりますが、例えば起債がもっと自由にできるようになったら、市町村の起債が自治省のこういうルールに縛られないとしたら、県から借りる必要がなくって、地域の農協から借りれるわけですね。そうすれば、現在の貸付残高が百三十億円ぐらいございますけれども、これが岐阜県民にとって必要なインフラとなって今岐阜県の中に残ってるんです。岐阜県の中の道路になっているか、岐阜県の中の河川になっているか、岐阜県の中の福祉施設として残っておるということなんです。ですから、私は、地方の分権というものがこれから日本の国の発展にとってなくてはならないものだと判断をしております。地方の時代は、地方の自主財源の確保と、地方のことは地方が独自で決めていくという制度をなくして成り立たないのは言を待たないと思います。そこで、知事にお尋ねをしたいのですが、現在の地方自治制度についてどのような御所見をお持ちになってみえますか。そして、今回、豊かなくらし部会の部会報告に対してどのような御所見をお持ちでしょうか。もし地方分権特例制度、いわゆる先ほども触れましたように、パイロット自治体の事業が実施されるというようなことになりましたら、岐阜県としてどのように取り組んでいかれる御所存かお尋ねを申し上げたいと思います。

 さて、人材の確保についてお尋ねをいたします。

 景気に陰りが見えてきたとはいうものの、実は深刻な人手不足は依然として続いております。この人手不足は、まず民間の単純労働から始まりまして、今はいろいろな分野で広まっております。公務員の関係においても例外ではございません。先日、岐阜大学のある先生と話をしておりましたら、その教育学部のその先生の教室で、ことし岐阜県の学校の先生になるのは二割しかいないですよということをおっしゃってみえました。岐阜大学の教育学部の教室で二割しかないというのでびっくりいたしまして、ちょっと具体的な例を調べてみましたら、大体昭和六十三年ごろまでは七割以上の人が岐阜県の先生に岐阜大学からなっておりました。ところが、今は、岐阜大学の教育学部の出身者でも、六二・五%しか岐阜県の先生になってくれないんですね。これは、御承知のとおり、非常に民間が景気がよくなりまして、出版社だとかいろんな分野に就職する場が広まってまいりまして、先生以外のところにどんどん人材が流れていってしまっておるという現象もありますし、それから、実はこれは非常に重大なことなんですが、愛知県が岐阜県の先生よりも採用時のときに、採用時の給与で二万円以上も、いわゆる諸手当を入れますと、愛知県の方が高いんですね。JRが便利になっておりますから、東濃の方だとか西濃の方、JRで愛知県に通える人たちは、二万円初任給が高い愛知県の先生になるか、二万円−−初任の給与ですね。初任給と言うとちょっと語弊がありますが−−給与が低い岐阜県の先生になるかといったら、これはもう大変な選択であろうと思うわけですね。

 今まで公務員といいますと、民間の企業がどんどん給料が上がったと、公に尽くすための公務員だから、それに追従していけばいいじゃないかと、そのかわりストライキもやったらいかぬし、人事委員会というのがあっていろいろ勧告をしていただいて給料も決めていこうという、こういう考え方でやってたんです。ところが、今これだけ人手不足になって民間がどんどんどんどん進んでまいりますと、待遇面がよくなって、また、愛知県なんかも先生に対して岐阜県よりも二万円も厚遇するというようなことになってまいりますと、なかなか公務員になってくれない。そしてまた、調べてみますと、田中内閣のときに人確法というのができまして、教育者というのは社会にとって非常に重要だと、こういう人たちの給与というのは、やはり同じ公務員の中でも高くしていこうじゃないかということで、先生の給与が上がったんですね。だから人確法ができる前とできた後は、学校の先生というのは優遇されました、そのあとは。ところが、知らないうちにいろんな号俸だとか制度のやりくりをしまして、昔に戻っちゃってるんですね、これ。教育長、昔に戻っちゃってるんですね、ほとんど。これではいい先生は私は入れられないと思います。単純に人はお金だけでは働きません。ほかにもいろいろなことがございます。職場の環境だとかいろいろなものがありますけれども、これは非常に重要なことだと思います。それで、教育委員会としても、今後、職場のやりがい、また、いろんなことも含めて、給与のことも含めて人材確保を図っていただかなければなりませんが、どんなふうに考えてみえるんだろうかと、深刻な問題だと思いますが、御所見を教育長にお尋ねしたいと思います。

 また、人事委員会の事務局長さんにお尋ねしたいんですが、県の一般行政職というのは、私、昔、余りにも法学部出身の人が多過ぎるものですから、どうしても多様的な発想、こういうことを言うと失礼になりますけど、法学部的な発想が県の中に非常に多くなりまして、やはりもっといろんな人を採っていただきたいということを申し上げましたら、試験問題等を改善していただきまして、現在はかなり広い分野から人が来ていただけるようになったということでございますけれども、しかし、これからは、技術系の人が一般行政職で入ってもいいだろうし、芸術系の人がいてもいいだろうし、スポーツをやる人がおってもいいだろうし、歌がうまい人がおってもいいだろうと、そういう時代だと思います。多様な人材が必要だと思いますが、そういう人が確保できるような採用制度というのもこれから考えていく必要があると思いますが、御所見を賜りたいと思います。

 また、県警本部長にお尋ねしたいんですけれども、警察官というのは実は住民の人と直接接触するんです。最近は、あっちゃならぬことですけれど、スピード違反だとか駐車違反で警察官の人と本当に住民の人がよく接触されます。そのときに、警察官の方が言われる言葉の一言によって警察のイメージというのは、ああ、この警察というのはやっぱり法の番人として立派にやっていただいておるなというふうに思う人もあるだろうし、何や、おれだけ運が悪かったんだなというような感覚で逆恨みをする人も世の中にはあることも否めない事実です。やはり警察官も立派な人をたくさん採っていただくということが必要だと思います。その中で、私も細かい点についてはよく知りませんけど、昇進の場合、試験制度だとかいろいろなものがあると聞いておりますが、第一線でこつこつと働いてみえる警察官をやっぱり優遇して取り上げていくとか、正直言って、現在の警察官の宿舎だとか、いろんな施設、十分じゃないように私からは見えます。そういうようなものも改善したり待遇を改善して、いい警察官を岐阜県に採っていただいて、そして岐阜県の治安を守っていただきたいと思うんです。もちろん、今お三方にお尋ねいたしましたが、現在が悪いということではございません。これから人手不足の時代には、今のままやっておったんでは懸念する事態が起こる可能性があるんじゃないかということで、ぜひ御検討を賜りたいと思うわけでございます。

 さて、農業の国際化についてお尋ねをしたいと思いますが、現在、今年中の合意を目指しまして、ガット・ウルグアイ・ラウンドの協議がヨーロッパで鋭意進められておりますのは御案内のとおりでございます。米の関税化というようなことが日本人にとっての最大の関心事でありますから、マスコミの方も、あたかも農産物交渉がガット・ウルグアイ・ラウンドの中心であるような印象の報道が非常に多いです。しかし、実際、御承知のとおり、ガット・ウルグアイ・ラウンドの交渉というのは、知的所有権の問題だとか金融等のサービス交渉もその中心の課題でありまして、農産物交渉というのは、その中の一つの分野であるということも御案内のとおりでございます。

 ところで、戦後の我が国の経済発展というのは、人類の歴史に類を見ない画期的なものであったと私は思っておりますが、これを支えましたのが戦後のブレトンウッズ体制、いわゆるIMF、そしてガットの体制であったと私は思っております。資源のない我が国は、外国から資源を購入して優秀な労働力でそれを加工して外国にそれを輸出するということによって、食糧等を、国家にとって基本的なものを外国から輸入をするという加工貿易の国であります。加工貿易立国の我が国にとって、世界平和と自由貿易体制の確立なくしては国家の繁栄はあり得ません。それゆえに、我が国は、世界平和と自由貿易体制の確立に対して、その恩恵の享受者としての立場にいつまでも甘えていくことはできないし、積極的に世界に貢献をしていかなければならないということは、世界第二の経済力を持つ国として当然の務めだと思います。このような立場で、私たちは自国の利益だけにこだわっているわけではないわけでありまして、そういうような自国の利益だけにこだわっていては、やがては自国の利益そのものを失ってしまうということは、これはイソップ物語の中だけの出来事ではないと私は思います。

 現在、政府・自民党は、憲法九条の崇高な平和の精神を守りつつ、世界平和に貢献できる国になるために、PKOに参加できるように、現在努力中であることは、御案内のとおりでございますが、ガット・ウルグアイ・ラウンドについてはなかなか厳しい政治判断を抱えているということも否めない事実でございます。しかし、比較優位の経済原則は、世界の経済の発展を支えてきたのは紛れもない事実でありますし、それを考えなければなりません。それぞれの国が自国の利益にこだわり、経済の基本原則をないがしろにしてしまっては、世界の繁栄はあり得ないということも我々は認識しなければなりません。政府・自民党においては、やがて国家の大計に基づいてガット・ウルグアイ・ラウンドに賢明なる判断を下してくれるものと思っておりますが、岐阜県においても、国際化時代に対応できる農業の確立というのはまさに焦眉の急でございます。農業の国際化には、岐阜県の農産物のコストダウンを図らなければならないし、品質の向上等のイノベーションも図っていかなければなりません。新しい販売ルートや、また、仕入れルート等も検討しなければならないと思います。このために、農業に携わるすべての者が、従来の慣習や経験に基づく発想からの転換を画期的に図っていく必要があると思います。

 例えばアメリカと日本の間に時差がありますが、岐阜県が誇るイチゴを、例えば空輸してアメリカに輸出するとしますと、日本の市場で売られるよりも、私の計算では、カリフォルニア州だったら日本の消費者よりも早く前日とれたおいしいイチゴが食べれるし、ハワイでも食べれる可能性があるんですね。こういうような時差農業だとか、また、最近はNIESの国々が随分所得が高くなってまいりまして、日本のリンゴだとかそういうものに非常に興味を持っております。岐阜県の誇る高品質のリンゴだとか、本巣郡のカキというと、代表質問ですからこれはいけませんが、岐阜県のカキをそういうようなところに販売するというような展開も私は考えてもよい時代じゃないだろうかと思います。ニューメディアがもてはやされたころ、アメリカで一番早くこの種のビジネスが定着したのはマイアミとロサンゼルスだったんです。これは、いわゆる所得が高い人たちがその中に住んでいるわけでございます。GINI係数という、いわゆる不平等係数というのがありますが、日本は〇・一、アメリカは〇・三七です。ゼロが全くの平等で、一が最大の不平等ということですから、アメリカは日本よりも三・七倍、これによると不平等だということなんですが、不平等ということは、金持ちが結構たくさんいるということですね。ですから、日本ではこのくらいの値段でないとカキは売れないだろう、日本ではこのくらいの値段でないとイチゴは売れないだろうと思っておりますが、外国へ来ると、所変われば習慣変わるということでございまして、外国へ行けば我々と違ったような形が出るかもわかりません。国際的な視野で岐阜県の農業を鳥瞰し、守りの農政から攻めの農政に転換を図っていく必要があると思いますが、農政部長の御所見をお願いしたいと思います。

 地球環境と農業問題ということでお尋ねいたします。

 地球の温暖化、砂漠化など地球的規模で環境問題がいろいろ注目を浴びておりますけれども、環境というのは大事だと思います。その具体的なケースとして、ドイツとかイギリスなどのEC諸国においては、科学肥料をたくさん使ってきた従来の集約的農業から余り使わないような農業に転換をしておるということを聞いておりますし、また、アメリカなどにおいても、農薬だとか肥料を余り使わずに収量が落ちないような農業の研究がどんどん進められていると聞いております。まさに環境や生態系と調和した農業生産、安全で健康的な食糧の生産の時代が潮流になっております。岐阜県においても当然こういうことを考えていくべき時代になってきておりますが、農政部長の御所見、いかがなものかと思います。

 続いて、障害者の就労の機会の確保についてお尋ねをいたします。

 県下には、六万人余の障害者の方と七千三百人余の精神薄弱の方がおられるということでございます。これらの方に自立更生の機会を与えるということは、何よりもまず就労の機会、働く喜びを確保することが重要だと私は考えます。岐阜県の障害者の雇用率というのは、平成三年六月の統計ですと一・八二%と法定雇用率の一・六%を上回っております。これはいろいろ関係者が御尽力いただいたものと深く感謝を申し上げます。しかしながら、障害者の働く場というのは限られておりまして、全体的にはまだまだ就労の機会が少ないというのは否めない現状と判断をいたします。

 大分県別府市に社会福祉法人 太陽の家というのがありまして、福祉工場と授産施設についてすばらしいものがあると聞き及んでおります。この施設は、身体障害者の方の働く場を確保するために設立されまして、今三百人ぐらいが働いてみえるそうです。このうち福祉工場にあっては、働く意欲と能力を持ちながら、職場の施設、構造、通勤等の事情によって一般の企業では働けない重度の障害者の方々五十人を雇用して、ケアつきの職場を整備し、生きがいのある社会生活を営むことができるように支援をしておるということでございます。また、太陽の家に対して企業が非常に協力しておりまして、これらは数社ありまして、いずれも一流企業とのことであります。注目すべきことは、これらの協力企業と太陽の家、そして身障者の持ち株会の三者によって共同出資会社 太陽の家というものが敷地内に設置されておりまして、この数は数社に上ると聞き及んでおります。一方、協力企業も、共同出資会社の設立を通じて、みずからの経営安定化を図るとともに、障害者に対する経営指導、技術指導などを通じて太陽の家の運営に寄与しているとのことでございます。この太陽の家は、保護という障害者に対する従来の視点を、働く機会を与えましょうということにドラスティックに発想を転換したものでありまして、多くの企業の協力等によって整備をされました全国的にも極めてすぐれた例であると私は評価します。

 いずれにいたしましても、心身障害者にとって、規模の大小を問わず、最終的には就労の場が必要であります。私は、小さい政府、自由主義経済を信奉する一人ではございますが、このような障害者の方々への行政は、これは積極的に行う必要があると思っておりますし、障害者の方に就労の機会を積極的に確保する必要があると思います。そこで、県として、今後障害者の方の働く場所の確保についてどのように取り組もうとされておりますか、民生部長にお尋ねいたします。

 続いて、エイズ対策です。

 世界保健機関が十二月一日を世界エイズの日と決めてみえますが、もう四年たちました。エイズの脅威というのはどんどんふえておりまして、今、世界では五百万人から一千万人のエイズの感染者がいるんだそうでございます。現在三十八万人患者もいるということだそうです。日本でもエイズ患者というのは、わかっているだけで四百十五人、ウイルスの感染者が千八百九十八人ということで、岐阜県でも平成元年度に一人のエイズのウイルスの感染者が発生しておるということでございます。しかし、ここで私非常に心配をしますのは、エイズの検査を受けてエイズのウイルスの保菌者ということになりますと、その人たちが知らないうちにどこかに行っちゃうんですね。そこにおっていただいて周りの者といいますか、その事実を知っておる者がしっかりと守ってあげればいいんですけど、どこかへ行かれちゃうんです。ですから、またどこかへ行かれちゃうと、いろんなところで感染する可能性も出てきちゃうという大変なことになります。十四世紀はペスト、十九世紀はコレラ、人類の歴史には悲惨な伝染病の歴史がありましたけれども、二十一世紀を代表する悪魔の伝染病がエイズになっては困ると思います。俳優のロック・ハドソンやプロ・バスケットボールのマジック・ジョンソンの発病は米国でも衝撃的な出来事になっているのは御承知のとおりでございますが、日本ではまだまだ海の向こうの話だというようなことでございます。しかし、今手を打っていかないと、県として爆発的な流行を招くおそれがあり、積極的な対処をしていただきたいと思いますが、衛生環境部長の御所見をお尋ねします。

 続きまして、間伐の促進についてお尋ねをいたします。

 岐阜県は、木の国山の国と県歌でも歌われておりますし、木があって岐阜県だなあというような印象が沸くほど山林の豊かな県でございます。県内の民有林の資源内容について見ますと、杉やヒノキを中心として、山林を守り育てる人々のたゆまぬ努力によりましてこれまで民有林の面積の四三%に相当する約三十万ヘクタールの人工林が造成されておりますが、このうち間伐を要する森林は十二万ヘクタールぐらいあるんだそうですが、これまでも積極的に間伐に取り組んできていただいておりますが、依然として五万八千ヘクタールにも及ぶ緊急に間伐が必要な森林が残されておるということでございます。間伐は、単に良質な材を生産するという林業の経営上の問題だけでなくって、林地を保全し災害を防止するというようなこともございます。また、間伐材の利用については、全国では五〇%ぐらい利用されておるのに、岐阜県では、どういうことか知りませんが、二〇%ぐらいしか利用されていないという統計もありまして、また、木を切ったものが森林の中に放置されておるというような現象もどうもあるようでございます。近年、熱帯雨林の減少によって炭酸ガスの増加や、いろんなことが地球的規模で環境問題としてクローズアップされております。古紙の再生利用などの資源のリサイクル運動が高まっておる中で、貴重な資源である間伐材の有効利用はより重要だと考えられます。間伐を推進する上でネックとなっている点を解消して、森林の持っているいろんな機能を高度に発揮をさせ、適切な森林管理を一層進めるとともに、利用されていない間伐材の有効利用を見過ごすことのないようにやってほしいと思います。

 そこで、林政部長にお尋ねしたいのですが、一番としては、岐阜県における間伐材の利用状況は全国に比べて低くなっていますが、その原因というのはどこにあるんだというふうに県として理解してみえるかということです。二番目は、今後の間伐の推進を図っていく必要があると思いますが、県はどのような基本方針をお持ちであろうかということでございます。

 最後になりますが、近年における我が国の経済というのは拡大を続けておりまして、産業面では、情報化、ハイテク化、高付加価値化が進展し、企業の設備投資や公共投資の拡大が進められておりますが、この背景には、企業の支える排水処理だとか産業廃棄物などの適正な処理など、いわゆる光の当たらない地道な部門があるし、これを無視して日本経済を語ることができないということも否めない事実でございます。産業廃棄物の排出量が増大し、その種類もどんどんふえておる中で、県域を超えた広域的な産業廃棄物の移動が生じておりますし、地方公共団体による受け入れ制限等の問題、さらには最終処分場の施設の確保も憂慮され、その適正な処理がますます困難となってきていると聞いております。こういう背景の中にあって、本年十月五日に廃棄物処理法が大幅に改正され公布されましたが、このことについて、衛生環境部長に三点お尋ねをいたします。

 廃棄物の処理は、徹底した減量化、再資源化を行い、それでも処理し切れない部分について安全な埋め立て処分を行うことが原則と考えますが、このような適正処理原則を踏まえた県全域における一般廃棄物、産業廃棄物についての長期的、広域的な総合処理計画の策定をする必要があると思いますが、どのようにお考えになってみえますでしょうか。廃棄物処理施設については、今回の法改正では届け出制から許可制へ規制が強化されております。これらの設置に当たって、地域住民の理解と協力が得られるより安全な施設にするための技術面、手続面でのガイドラインの作成が必要だと思います。一層指導を強化することが必要ではないでしょうか。どのような御所見をお持ちでございましょうか。また、都道府県ごとに産廃物処理センターを設置することができる旨規定されておりますが、廃棄物処理問題の解決には県民極めて理解が重要であります。優良な処理業者などの民間活力を導入し、周辺環境整備を含めた複合的な処理施設を整備して信頼度の向上に努めることが必要であると思いますが、この点、どのようにお考えでございましょうか。

 知事は、夢おこし県政を推進をされまして、鋭意岐阜県の発展のために御尽力をいただいております。歌の文句によくございますが、「夢を見させてくれました。夢を見させてくれますか」と、こういう言葉がございますが、これは、歌の世界の言葉でございます。政治の世界においては、住民のにとって夢をかなえてくれましたという言葉が必要だと思います。ぜひ県民の幸せのために、今後も健康に留意され、積極的に県政を推進されることを心から期待を申し上げまして、県政自民クラブを代表しての質問を閉じさせていただきます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)





○議長(浅野庄一君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) ただいまは、松野議員から、国際的な視野の中で、かつまた学問的な洞察を加えて種々有益な御提言をいただきました。

 まず、来年度の予算編成についてでございますが、松野議員御指摘のとおり、この地方交付税の税率の引き下げという問題は極めて大きな問題でございまして、私どもも重大な関心を寄せておるわけでございます。地方交付税は、特に岐阜県におきましては、地方自治の根幹を支える固有の財源であるというふうに認識をいたしておりまして、地方自治の確立のためには、自主的な地方財源の確保が不可欠であるということは、全く私も同感でございます。こういう考えのもとに、去る十一月二十九日に、岐阜県選出の国会議員の各位に対しまして、地方交付税率の引き下げを絶対やらないように御協力をお願いしたところでございまして、また、十二月の六日には、全国知事会や全国議長会など地方六団体が力を合わせまして地方交付税率堅持総決起大会を開催したところでございます。私どもも、こうした関係団体と一緒になりまして引き続き機会をとらえ、強く地方財源の充実、そして地方交付税率の引き下げがないように努力をしてまいりたいと考えております。よろしくお願いをしたいと思います。

 それから、県の新年度予算編成の基本方針でございますが、これもまた、議員御指摘のとおり、主要な財源でございます県税収入も伸び悩みが予想されておるわけでございます。また、地方交付税もそういう事態が予想されるわけでございます。一方では、本県におきまして、平成四年度では、ふれあいセンターや県立図書館などの大きな事業が、いよいよお金が要ると、こういう段階に入ってくるわけでございます。さらに、高齢化社会に向けて一層福祉施設、福祉施策の充実を図らなきゃならない、また、社会基盤である道路、下水道などの整備も必要であると、こういうようなことでございまして、まさにおっしゃるように、二十一世紀に向かって、平成四年度というのは大変重要な年になろうかと思うわけでございます。

 従来から本県の予算編成に当たりましては、それぞれの予算科目というものに性格づけをいたしております。生計予算、戦略予算、気くばり予算というような形で分類をいたしておりまして、なるべく経常経費は節減するというのがこの生計予算の考え方でございます。そして経済とか文化の底上げを図るというような予算は戦略予算として位置づけまして、重点的な予算配分を行うということをいたしております。さらに、どうしても谷間ができてくると、こういうこともございますので、気くばり予算に慎重を期しておるということでございます。そしてお金をいかに有効に使うかということで、付加価値予算、複合予算、外活予算というふうに分類をいたしておりまして、なるべく知恵を絞って、同じ百万円のお金でも百五十万、百八十万円の価値が出るようにするという付加価値予算、そしていろんな政策目的を組み合わせまして、二重三重の効果が出るようにするという複合予算、それから、外部資源の活用予算、外活予算と言っておりますが、宝くじ協会のお金でイベントをやったり、いろいろ工夫をいたしまして、なるべく外部の財源を使うと、こういうようなこともあわせて行っておるわけでございまして、このたびの予算編成におきましても、なるべく経常的経費の節減合理化を図る、あるいはスクラップ・アンド・ビルドを行いまして財源の捻出を図ると同時に、必要に応じまして基金や県債の活用を図りまして、二十一世紀を見詰めながら慎重に事業を選択して重点投資を行うなど、限られた財源を有効適切に配分し、いわばめり張りのある工夫に富んだ予算編成を心がけてまいりたいと考えております。

 それから、インフラ整備についてお尋ねがございました。

 議員るるお述べになりましたが、おかげさまで東海北陸自動車道も、逐次南にあるいは北に伸びていっております。それから、東海環状自動車道も、東回りの方が事業の進捗が図られておりますと同時に、西回りも、お話にございましたように、基本計画という段階に進んだわけでございます。さらにまた、中部新国際空港も、おかげさまで政府の五カ年計画に入ったというようなことでございまして、この地域の二十一世紀に向かっての大きなインフラの骨組みが明確になったと言っていいと思います。関係の皆様の御尽力に対しまして、この機会に心から感謝を申し上げたいというふうに思います。

 そこで、こうした大きなプロジェクトに関連する地域それぞれの将来計画をはっきりすべきであるという御提言でございまして、私も全く同感でございます。そうした将来像が明確であって初めて国内外の投資が円滑に導入されるということでもございますし、県民の皆様それぞれも、御自分の生活の将来像を描くことができるということでございます。みんなで考え、みんなで実行、みんなが幸せというスローガンが夢おこし県政の目的でございまして、県民の皆様が、将来の姿というものを明確に描きながら、それぞれの立場で御努力をいただくということが総力を結集する源ではないかと、かように思うわけでございまして、道路の例でいきますと、例えば高山八幡線、せせらぎ街道と言っておりますが、あの道路を未来博に合わせまして改良を概成させたと、例えばああいうような形で、一般国道あるいは主要地方道に至りますまで、主要な箇所につきましては、いつごろに改良を完成するとか、そういうようなめどをつけてまいりたい、これを西暦二〇〇〇年までの、夢おこしカレンダーと言っておりますが、各家庭のカレンダーのようにわかりやすい形でウエルカム二十一プランの中に明確にしてまいりたい、そして来年度から作業に入ります新総合計画の中にも位置づけをしていきたいと、かように考えておる次第でございます。

 それから、インフラ整備の長期展望についてでございますが、おっしゃるとおり、その財政的な裏づけでございますこの財政需要、それから、それに対応する財政の供給力、その点につきましては、今申し上げました新しい総合計画の策定過程で明確にしてまいりたいと、かように考えておりますが、何といいましても、将来の投資の需要に対応していくためには、財政構造そのものの弾力性を確保していくことが必要不可欠であろうと、かように思っております。ちなみに本県財政の弾力性を見てみますと、経常収支比率は、平成元年度で六二・一%ということでございます。全国平均が七〇・〇%でございますが、全国順位で見ますと二番目ということでございます。それから、言うなれば借金の公債費比率も七・〇%ということでございまして、これは全国平均が八・七%で、全国第八番目というようなことでございまして、現在の時点では、いずれも財政構造は非常に良好、健全な体質にあると言ってよろしかろうと思うわけでございます。そして今後もこの健全な体質を堅持していくということが、将来の投資需要に円滑にこたえ得るゆえんではなかろうかと考えております。したがいまして、今後とも経常経費の節減合理化を図りながら、そして投資を行う場合には、なるべく財源措置のある、言うなれば良質の県債を活用するとか、そういう工夫をいたしまして、将来の財政需要に対応してまいりたいと、かように考えております。

 それから、地方自治の確立と地方分権の問題につきましてお尋ねがございました。

 私も議員と全く同じ考え方でございまして、国家、地方を含めました全体の国の構造というものは、従来型のピラミッド構造、垂直型からだんだんネットワーク型といいますか、水平型に移行をすべきであるというふうに思っております。これが、ソ連等の例にも見られますように、世界的な潮流であろうかというふうに思うわけでございまして、地域それぞれが個性を生かして自立し、そして競争をしていく、また、あるいは協調をしていくと、それが望ましい形であろうと、かように思っておるわけでございます。現行の地方自治制度につきましても、臨時行政調査会を初めいろんな場で、地方への権限委譲とか種々の問題が議論されておるところでございます。いろんな現行制度に問題があることは確かでございまして、一例を挙げますと、道路のアスファルト舗装は時々更新をしなきゃいけませんが、その掘り返したアスファルト材というものは再生が非常に容易になってまいりました。それを再度使うということが廃棄物の問題も少なくしますし、環境問題の上でも非常にいいわけでございます。そこで、若干単価が高くなりますけれども、私ども単独事業ではその再生の舗装材を使っておるということでございます。でございますが、公共事業ではそういうことは認めない、あるいは会計検査院で指摘されるということでございまして、これは縦割りの行政の一つの弊害であろうと。私どものような総合行政を扱うところでは、公共事業と同時に環境問題も常に並行して考えるということでございます。その辺が問題でございますし、そして、おっしゃるとおり、住民に直結していないと本当の地域の事情がわからないということがこういう問題として起こっておると、かように思うわけでございまして、いろんなこういう問題がございますので、私どもも、どんどんこういう問題を指摘して国の制度を改善させたいと思っております。でございますが、一般的に、これまた御指摘のとおり、共通の課題がございます。豊かなくらし部会の報告の御説明もございました。この中でもパイロット自治体とかいろんな制度の御提言がございます。基本的にはこうした方向は当然に是認されるべきであると、かように思います。このパイロット自治体制度につきましては、まだ具体的な内容までは触れていないわけでございますが、部会では小委員会を設けてさらに検討するという方針をうかがっておるわけでございます。私どもも、この際、県、市町村が一体となってこうした問題を並行して検討してまいりたいと、かように思っておる次第でございます。

 最後におっしゃいましたけれども、夢を打ち出すだけではなくて、夢をかなえなきゃならないと、これはおっしゃるとおりでございまして、私ども一丸となってこうした県民の皆様方の夢の実現に向かって努力をしてまいりたいと思っております。よろしくお願いを申し上げたいと思います。



○議長(浅野庄一君) 副知事 岩崎忠夫君。

   〔副知事 岩崎忠夫君登壇〕



◎副知事(岩崎忠夫君) 私には景気対策についてのお尋ねがございました。

 まず、本県の景気の動向についてでございますが、県の各種の統計調査でありますとか、日本銀行の名古屋支店の企業短期経済観測等によりますと、個人消費は依然として堅調に推移しており、また、設備投資も、技術革新投資など底固さがあるものの、鉱工業生産指数でありますとか出荷指数は低下傾向を示しておりまして、県内景気は転換局面に入ったものというように考えられております。一方で、最近の県内金融機関の企業動向調査や岐阜県中小企業団体中央会の景況動向調査によりますと、今後の見通しについて、悪化すると回答をいたしました企業がふえてきておりまして、経済の実態以上に企業経営者の心理的な冷え込みが懸念されておるところでございます。

 次に、景気対策についての問題でございますが、基本的には政府の方針、施策に待たなければならないものというように考えておりますが、県におきましても、当面の対策といたしまして、中小企業制度融資につきまして十一月一日から利率を引き下げ、中小企業の金利負担の軽減を図ったところでございます。いずれにいたしましても、今後も県下の景気動向を見守りながら、状況によっては企業対策の充実など、適切なその対応をしてまいりたいと考えております。

 また、景気対策といたしましての公共投資の役割ないし効果につきまして議員の御所見を賜りました。今後は議員御指摘のような側面にも十分配慮しながら総合的な判断をいたしまして、適切な財政運営を心がけていく必要があると考えておるところでございますが、財政の重要な役割の一つに景気調整機能がございまして、そのときどきに応じて金融政策などと関連させながら適切な公共投資を行っていくということによりまして、経済の持続的成長を確保していくということは依然として重要な課題であるものと考えております。また、現在の景況の段階におきまして、景気対策としての公共投資をどのように考えるかにつきましては、国全体の経済運営ないし財政運営の中で総合的に判断されるべき問題であると考えておりますが、県といたしましても、国においてとられます財政対策に応じまして、地方財政措置法も十分に踏まえながら適切かつ的確な財政運営に努めてまいりたいと、かように考えております。



○議長(浅野庄一君) 企画部長 山田賢一君。

   〔企画部長 山田賢一君登壇〕



◎企画部長(山田賢一君) インフラ整備のうち交通問題についてお答えをいたします。

 まず、空港の問題でありますが、御存じのとおり、中部新国際空港は、さきの第六次空港整備五カ年計画の中に総合的な調査実施空港ということで位置づけられたのであります。このことは二十一世紀初頭の開港に向けまして一歩前進をしたというふうに考えておるところであります。なお、新空港開港後の名古屋空港のお話がございました。これにつきましても、第六次空港整備五カ年計画期間内に行われます中部新国際空港建設に係る総合的な調査に含めて調査検討される予定になっております。

 また、新空港へのアクセスの整備についてでありますが、本県が従来から主張いたしております東海北陸自動車道の南伸と、それに接続いたします海底トンネル、橋梁等の整備、並びに国道十九号、二十二号、四十一号の二階建てなどにつきましては、かねてから関係機関に対して要望を重ねておるところであります。この要望は、単に本県から空港へのアクセスだけにとどまらず、空港の整備効果を中部圏全体に波及させるために必要不可欠なものであるというふうに考えております。その整備につきましても、今後とも関係機関に働きかけをしてまいりたいと考えております。また、これら道路網の整備に加えまして、リニア中央新幹線の早期実現、在来鉄道網の強化並びに一市町村一ヘリポート構想の推進など総合的な交通基盤の整備を図ってまいりたいと考えております。以上であります。



○議長(浅野庄一君) 民生部長 桑田宜典君。

   〔民生部長 桑田宜典君登壇〕



◎民生部長(桑田宜典君) 障害者の働く場所の確保についてお答えします。

 障害者の方々の働く喜びは、生きる喜びの中でも最も大きなものと考えております。ノーマライゼーションの理念にのっとり、就労によります社会参加を積極的に行なえるよう商工労働部とともに鋭意取り組んでいるところでございます。一般企業に就職できない障害者の福祉的就労の場の確保につきましては、県下で幸報苑など身体障害者授産施設二施設、精神薄弱者授産施設四施設で行っているところであります。また、心身障害者の小規模授産事業につきましては、最近五カ年間でも十三カ所設置されまして、現在では三十六カ所で事業を行っていただき、障害者の皆さんに利用いただいているところであります。県といたしましては、今後とも在宅福祉を進める中で、できる限り身近なところで働く場所を確保する観点から、四次総にのっとりまして、さらにその確保の促進に努めてまいりたいと考えております。

 議員の御質問にありました大分の太陽の家が関係します福祉工場は、企業の並み並みならぬ御協力のもとですばらしい経営をされておりますことは、私も承知いたしております。福祉工場につきましては、企業の障害者に対する強い御理解と御協力、さらには障害者にも適した作業内容と経営の安定化が不可欠であると考えております。いずれにいたしましても、障害者の社会参加、とりわけ障害者の福祉就労につきましては、今後とも、関係部局、市町村、社会福祉法人、企業及び身体障害者の方々とも連携をとりながら鋭意取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。



○議長(浅野庄一君) 衛生環境部長 井口恒男君。

   〔衛生環境部長 井口恒男君登壇〕



◎衛生環境部長(井口恒男君) まず、エイズ対策につきましてでございますが、このエイズの疾患でございますが、いまだ治療法が確立されてないというような現状でありますので、現状では、一たん発病すると、やがては死に至るという病気になっておるところでございます。我が国の最近の動向を見ますと、感染原因では、異性との間の性的接触と、これによる場合が著しく増加しておりまして、社会問題になっておるところであります。エイズウイルスは、感染力が非常に弱く、性的接触以外の通常の日常生活では感染しないものであります。このエイズ対策といたしまして、予防が第一と考え、従前より正しい知識の普及とともに、保健所等におきます相談とか検査を行っておるところであります。今年度は、七月十一日、一般県民千五百人の参加を得まして、クイズ方式でわかりやすく解説します母と娘のAIDSゼミナールを開催して盛況を得たところでございます。この当日、聖徳学園女子短期大学生により上演されました人形劇でございますが、これを教育用のビデオとして制作し保健所等で活用しておるところでもございます。なお、このビデオにつきまして、英語版をつくったわけでございますが、これにつきましては、日本でのエイズ予防の教材の好材料というようなことで、エイズ予防財団からもWHOの方へ報告されておるところでもございます。今後とも、各種事業を通じましてエイズの予防に全力を挙げていきたいと思っております。よろしくお願いします。

 その次に、廃棄物処理法の関係でございます。

 まず一点の産業廃棄物あるいは一般廃棄物におきます総合的な計画でございますが、産業廃棄物につきましては、平成七年度を目標とする第三次処理計画に基づき適正処理の推進に努めているところでございますが、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の改正法の施行を期に、早急に第四次処理計画の策定に着手したいと考えておるところであります。また、一般廃棄物につきましても、廃棄物減量化あるいは再生利用推進計画など、資源化に向けた総合的な処理計画の策定について検討してまいりたいと考えております。

 次に、ガイドラインにつきましてでございますが、この改正法の政省令の施行を待ちまして、現行の指導要綱とか指針があるわけでございますが、これらの見直しを図り、学識者等関係者の御意見もいただきながら指導強化を図っていきたいと考えております。

 第三点の廃棄物処理センターでございますが、この構想につきましては、第三セクター方式のハード面のモデルとしての施設運営を目指したものでありますが、設置に当たりましては、長期的な視点のもとに、市町村及び民間の施設整備との整合も図りながら検討していきたいと考えております。以上でございます。



○議長(浅野庄一君) 農政部長 竹山清之助君。

   〔農政部長 竹山清之助君登壇〕



◎農政部長(竹山清之助君) 農業の国際化対策についてお答えをいたします。

 自由と民主主義が世界の基調となっている中で、各国がともに繁栄していくためには、議員御指摘のとおり、国境を超えた経済文化の交流が一層進むことが予想されます。農業におきましても、この時代の潮流に対応するために、その動向を的確に把握し、国の内外に目を向けた、いわば複眼的な視点から対策を講ずることが肝要であると認識をしております。県におきましては、農産物の海外市場開拓を図るため、平成元年度から本年度までの三カ年間にわたり海外アンテナショップを開設するとともに、本年度から、農産物の輸出促進対策を総合的に調査検討するため、岐阜県農産物海外市場進出検討委員会を発足させたところであります。また、議員から、時差農業について、まことに貴重な御提言をいただきましたところでありますが、県におきましては、本年度から、日本と季節が逆のオーストラリアとの農業交流、いわば季節差農業の可能性の調査を始めたところであります。今後とも国際的な視野に立った農業の振興について検討してまいりたいと考えております。

 一方、農業のボーダーレス化を背景とする国内の産地間競争はますます激化することが予想されます。このため、本県主要農産物の高付加価値化を図るため、生産流通対策などについて検討を進めてまいります。いずれにいたしましても、時代を先取りした各種施策を推進し、農業のボーダーレス化に打ちかつことのできる岐阜県農業の構築を進めてまいる所存であります。

 次に、地球環境と農業についてお答えをします。

 国民の価値観が、安全、健康に加えて、自然環境の保全へと傾きつつあることは御指摘のとおりであります。農業におきましても、生態系と調和した農業、人に優しい農業が今後の大きな潮流となるものと考えております。県では、このような認識のもとに、健康農業の推進を本県の重要施策と位置づけ、ぎふ二十一世紀農業ビジョンの中に盛り込み、健康な土づくりの運動、化学肥料や農薬の使用を抑えた栽培実証圃の設置などの施策を進めているところであります。さらに、健康農業の一層の推進を図るため、化学肥料等資材削減目標の策定や、農業指導職員、リーダー農業者等を対象とした研修会の開催などについて検討を進めているところであります。また、健康農業の推進は、生産者と消費者の相互理解と連携が不可欠であり、農業関係者、消費者が一体となって国際的視野からの幅広い検討が必要であると認識をしております。以上でございます。



○議長(浅野庄一君) 林政部長 伊藤邦昭君。

   〔林政部長 伊藤邦昭君登壇〕



◎林政部長(伊藤邦昭君) 間伐の促進についてお答えいたします。

 一点目の間伐材の利用状況が全国平均に比べて低い原因につきましては、木材価格の低迷、間伐実行経費の増大、森林技術者の高齢化、減少など、間伐促進を取り巻く状況が一段と厳しさを増しております。こうした中で、本県におきましては、特に次の三点、間伐実行経費の九割を占める賃金が全国平均より三割程度高いこと、地形が急峻であり、林道、作業道などの生産基盤の整備や機械化が十分でないこと、東海地域における需要はヒノキ主体となっており、杉の利用が少ないことなどから全国平均を大きく下回る結果となっております。

 二点目の今後の間伐推進につきましては、議員御指摘のとおり、県下には緊急に間伐を実施すべき森林が多くあり、これからの未間伐林の早期解消を図るため、平成二年度に策定いたしました間伐促進強化方針により計画的な推進を図っていくこととしております。このため、林道、作業道等の生産基盤の整備、機械化の推進など、コストの低減に努めているほか、利用拡大を図るため、付加価値を高めるモデル施設の設置を促進しているところであります。今後より一層の推進を図るため、生産から流通、加工、利用拡大に至る間伐の促進に必要な事業について検討をしているところであります。



○議長(浅野庄一君) 土木部長 山岸俊之君。

   〔土木部長 山岸俊之君登壇〕



◎土木部長(山岸俊之君) インフラの整備目標につきましてお答えいたします。

 議員が御指摘されましたように、二十一世紀に入りますと、高齢化社会を迎えまして、投資の余力がなくなるということでございます。その前にインフラの整備を進めることが極めて重要であります。土木部の所管事業につきましては、長期展望に立った整備の目標を立てましてその整備に努めているところでございます。このうち、特に新高速三道と下水道についてでございますが、まず新高速三道につきましては、二十一世紀初頭に全線が開通する予定でございまして、これが完成いたしますと、県中心部と、例えば恵那市、高鷲村などの間が一時間で結ばれまして、県土一時間交通圏構想がおおむね確立いたします。なお、東海北陸自動車道の清見インターまでの区間、それから、中部縦貫自動車道の安房峠道路につきましては、特に長野冬季オリンピックまでに供用できますよう要望をしておるところでございます。

 次に、下水道についてでございますが、現在、十四市町村で約五十七万人が利用可能となっておるわけでございます。しかし、全国ベースよりもかなり低い普及率でございます。したがいまして、このような状況下にあって快適な地域環境を創造するため、本年度からの下水道整備五カ年計画におきましては、七十二の市町村が事業を執行し普及率を上げる計画でございます。さらに、西暦二〇〇〇年までに百十万人分の整備を完了いたしまして、清らかな水を守り住みよい生活環境を確保して二十一世紀の健全な発展に寄与するよう努力いたします。



○議長(浅野庄一君) 教育長 篠田幸雄君。

   〔教育長 篠田幸雄君登壇〕



◎教育長(篠田幸雄君) 人材の確保についてお答えいたします。

 学校教育は、次代を担う青少年の人間形成の基本をなすものでありますので、そこにすぐれた人材を確保することは、学校教育の水準の維持向上に極めて重要なことと考えております。そのため、教育職員の待遇の改善、ことに給与の改善は重要なことでございます。御承知のように、職員の給与につきましては、国及び民間の給与水準との均衡を図る観点から、人事委員会においても勧告が行われており、本年度も、人材確保の必要性等にかんがみ、初任給及び若年層に重点を置いた給与改定が勧告され、本議会に給与条例の改正案が上程されたところでございます。教育委員会といたしましても、適正な給与水準が確保されるよう努力してまいりたいと考えております。

 また、教員の採用につきましては、単に学力だけでなく、面接を重視し、明るく子供好きな教員の確保に努めるとともに、受験者の年齢制限を引き上げたり、本県の進めている教育についてPR用ポスターを作成するなど応募者の拡大に努めているところでございます。

 私は、教育長に就任以来、ほほ笑みのある明るい学校づくり、これをモットーに各種の施策を推進してまいりました。これは、すべての教員が使命感に燃え、明るく生き生きと働くことのできる魅力ある学校づくりを目的としておるものでございまして、これとともに、教職員の住宅を初めとする教員の職場環境の整備についても努力を続けてまいりたいと存じます。



○議長(浅野庄一君) 警察本部長 林 則清君。

   〔警察本部長 林 則清君登壇〕



◎警察本部長(林則清君) 議員御指摘のとおり、現場に立つ警察官が仕事にやりがいを感じ、使命感を持って当たるということが必要であり、そのためには、一生懸命仕事をしている警察官が組織の中で正しく評価、処遇され、組織が活性化することが大切であるというふうに思います。このため、県警としては、警察法施行令の一部改正に合わせて昇任枠の拡大を行い、第一線で苦労している中堅層に対しては、従来の試験による昇任とは別に、その実務能力と勤務実績を評価して昇任させる制度を設けることとしたのであります。また、先般、警察本部内に警務部長を長とするやりがいUP委員会を設置し、処遇の見直しや施設その他の勤務環境の改善等につき具体的な検討、推進を図っているところであります。これらの諸施策の推進により、現場の警察官が仕事にやりがいを持ち、より高度な使命感に支えられて県民に奉仕できる警察組織づくりに努めてまいりたいと思います。



○議長(浅野庄一君) 人事委員会事務局長 木下昭治君。

   〔人事委員会事務局長 木下昭治君登壇〕



◎人事委員会事務局長(木下昭治君) 職員の採用試験についてお答えをいたします。

 県の行政を担うにふさわしい優秀で意欲のある人材を確保することは、県勢の活性化を図る上で極めて重要な課題でございます。かような観点から、従来の上級試験を大学卒程度の試験とし、大卒者の採用割合をふやすとともに面接時間を長くするなど、人物重視の試験に改めてございます。また、新たに「行政国際」といった試験を行うなど、情勢の変化に対応した試験方法や試験内容について随時改善を図ってきております。「行政」の最終合格者の専攻学部の状況といたしまして、議員御指摘のとおり、以前圧倒的に多かった法学部の割合が減ってきておりまして、最近では、経済学部や教育学部の割合がふえてきており、都市工学科、原子核工学科、あるいは高分子工学科など工学部や理学部専攻の方もおいおい合格されるなど多彩な人材の確保が進んできておると考えております。最近、特に行政の各分野にわたって複雑多様化が進むなど、公務を取り巻く環境が変化してきておりまして、こうした情勢の変化を踏まえて区分や方法など、制度の改善につきまして、議員御指摘の事項も含めましてさらに検討してまいりたいと考えております。よろしくお願いします。



          ……………………………………………………





○議長(浅野庄一君) しばらく休憩いたします。



△午後零時二分休憩



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△午後一時十分再開



○副議長(笠原潤一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○副議長(笠原潤一君) お諮りいたします。本日の会議時間をあらかじめ延長いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(笠原潤一君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議時間を延長することに決定いたしました。



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○副議長(笠原潤一君) 引き続き一般質問並びに議案の質疑を行います。四十三番 岩崎昭弥君。

   〔四十三番 岩崎昭弥君登壇〕(拍手)



◆四十三番(岩崎昭弥君) 発言の許しをいただきましたので、社会党代表で四項目にわたって質問をいたします。

 最初に、広域都市圏、現代流に言いますと都市圏ということになりますが、広域市町村圏についてお尋ねをいたします。

 建設省は、東京一極集中で地方の人口減少が深刻になっているため、地方定住の核になる拠点都市を建設省所管事業の重点施策として整備し、地域の自立的成長につながるように、来年度の特に重点施策で地方拠点都市整備構想を打ち出してまいりました。建設省は、これを平成四年度から推進するため、この整備構想の基本方針、対象都市の要件などの細部を決めるとともに、これに該当する都市を百余市リストアップいたしました。それによりますと、対象都市の要件は、行政区域人口がおおよそ十万人以上であり、かつ通勤圏人口または商圏人口−−マーケット人口がおおよそ二十五万人以上を原則としておりますが、一つの都市ではこれを満たさないものの、近接の複数都市の連合で要件を満たす場合などもこの候補とするようであります。建設省は、候補市のうちから、都市成長のためのプロジェクトを抱えている都市を発掘していく考えのようですが、当分の間、道府県ごとに一ないし二都市に限定し、初年度は全国で五ないし十都市に絞るといたしております。

 今回の基本方針では、一、一定の地方都市を対象に周辺地域に対する成長牽引性などを踏まえ重点的に育成をする、二、高次都市機能の導入を核として、拠点都市及び周辺地域を活性化させる、三、高次都市機能は、テクノポリスなど国が特定のコンセプトを示して地方を先導するやり方ではなくて、コンセプトは自由とし、地方の自主性や工夫性を生かした取り組みを国はあくまで支援するという立場に立つそうでございます。また、対象都市の要件は、三大都市圏を外します。つまり、首都圏の既成市街地と近郊整備地帯、近畿圏の既成都市区域と近郊整備区域、中部圏の都市整備区域、首都圏と近畿圏と中部圏を外した以外で、地方の成長をリードし、地方定住の核として成長するポテンシャルを有する都市と定義をしているのであります。具体的には、一定の都市集積、周辺地域からの労働力、買い物客の吸収力を勘案して、行政区域人口がおおよそ十万人以上、かつ通勤圏人口またはマーケット人口がおおよそ二十五万人以上で、しかも地域の中心性を有する都市と言っているのであります。さらに、一つの都市では要件に該当しないが、地理的、時間的に接近する複数の都市が連合することで要件を満たすという複数都市も要件に加えているほか、これらの要件では県に一都市しかない場合は、大規模工場の存在などを考慮の上、要件該当市に準ずる都市も候補にするようであります。整備目標は、当分の間、各道府県ごとに原則一ないし二都市に限り、初年度は全国で五ないし十都市を目途に絞るといたしております。

 このほか、事業の進め方では、国が地方拠点都市の要件に関する基本方針を示した上で、市が高次都市機能の導入方針、公共施設の整備、住宅建設、拠点地域の整備方針、都市の将来像を盛り込んだ地方拠点都市整備基本計画というものを作成、これを道府県知事が承認、建設大臣に通知し、建設省は、所管事業の重点実施、地域振興整備公団などの活用、土地利用、都市施設整備、市街地開発事業に関する計画を一本化して定める新しい都市計画制度の創設などで全面的に支援をするというのであります。また、地方拠点都市整備のための官民情報交換、プロジェクト企画、人材育成などを行う、仮称・地方拠点都市整備支援センターの設立も検討されているようであります。建設省がリストアップした百余りの地方拠点都市の候補の中に、岐阜県では、岐阜市、大垣市、高山市が含まれております。

 また、東京一極集中是正をめぐっては、通産省も構想を打ち出してきております。通産省は、東京に集中しているオフィス分散の受け皿づくりでありまして、札幌、仙台、広島などの全国三十カ所の地方都市圏に新産業文化業務拠点−−オフィス・アルカディアを整備し、高度情報処理施設や高規格住宅を配置するというものであります。また、郵政省は、全国三、四十カ所の地方都市を対象に、高度情報通信基盤などを重点的に整備する構想を打ち出してきております。国土庁も、東京都中心のオフィス立地を抑制する構想や、小規模地方都市圏を整備する構想を提唱しておるのであります。

 このように、国の各省庁では、東京の一極集中是正と多極分散型国土の形成を目指した構想を次々と打ち出し、来年度予算で事業費や調査費、低利融資制度の創設などを大蔵省に要求しておりますし、次期通常国会に関連新法を提出する構えを見せているのであります。しかし、共通テーマに構想が乱立したため、大蔵省がブレーキをかけ、現在は四省庁による調整の段階に入っているところでありますが、国レベルでの提言は、かなり活発になってきておるのであります。この四省庁の構想とは別に、既に今年度から、自治省も、元利償還金のうち三〇%ないし五五%を地方交付税で手当てをする地域総合整備債の充当率を一〇%アップするなど、自治体への町づくりの財政負担の軽減を図っておるのであります。

 これらの諸計画は、八七年に閣議決定した第四次全国総合開発計画、いわゆる四全総でうたわれた多極分散型国土形成という方針に基づくものであったわけでありますが、さきに発表されました九一年度版建設白書によりますと、皮肉な結果が出ておるのであります。同白書によると、八五年から九〇年までの五年間で十八道府県で人口が減少し、逆にこの五年間で東京圏の人口が百五十二万人も増加いたしておるのであります。百五十二万人という数字は全国の人口増の六割に相当し、依然として東京への一極集中が進行中であることが示されたわけでありますから、四全総にとっては皮肉としか言いようがありません。また、経済企画庁がことし六月にまとめた「二〇一〇 地域・居住研究会報告書」によれば、このまま行けば、二〇一〇年には、東京圏の人口は三千六百三十一万人になり、日本の総人口に占める割合が二八・一%に達するとのことであります。この数字は、九〇年より二・四ポイント上昇し、さらに一極集中が高まることになるのであります。東京への一極集中が進行することの表裏一体として、地方圏では町村と人口五万人以下の市のすべてで人口が減少をしているのであります。しかしながら、注目すべきは、地方圏においても人口五十万以上の都市はいずれも人口が増加しているという事実であります。

 こうした現実が進行する中、建設白書は、各都市圏の実質的な生活の豊かさを試算をいたしております。試算によりますと、地方圏を一〇〇とした場合、東京圏の給与水準は一三六・四と高くなるわけですが、そこから通勤時間差、物価水準差によるマイナス分を差し引くと、実質的な給与は一〇八・一%に低下をします。これは、同水準が一一三・一の大阪圏、一一一・九の名古屋圏を下回り、全国平均一〇五・四とほぼ同じ水準になるのであります。ただ、この試算に使った東京圏のモデルは、給与が五百九万円、通勤時間四十五分、家賃は五万円強であり、今後さらに東京で働き住宅を借りようとする場合は、条件はもっと厳しくなり、実質水準はさらに低下することが考えられるのであります。

 また、先月十九日に発表されました九一年度版国民生活白書では、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県のいわゆる東京圏の人口を吸い寄せる魅力に対して異論を唱えておるのであります。同白書によれば、都道府県別の「豊かさ総合指数」というのがあるんです。豊かさ総合指数で、最も豊かな県のトップに山梨県、逆に最も豊かさに乏しい県として千葉県、埼玉県が挙げられ、東京都は三十八位、神奈川県は四十四位と下位にランクをされております。この低い評価は、東京の持ち家比率の低さ、一住宅当たりの延べ面積の狭さ、通勤所要時間の長さ、通勤電車の混雑度合いなど一極集中の弊害によるものと受けとめれば納得がいく数字であります。ちなみに岐阜県の豊かさ総合指数は全国で六位にランクされており、私もびっくりしたんでありますが、住みよさなどが県民所得の低さをカバーした結果となっているのであります。さきに紹介しましたが、人口五十万以上の都市では人口が増加しており、この地方の中心都市を核として新たな経済社会圏が生まれつつあることも事実であります。その拠点都市と周辺地域を結ぶ地域高規格幹線道路網の整備などを盛り込んだ建設省の地方拠点都市整備構想は、建設白書や国民生活白書で明らかにされた問題点の解決に向けて出された一つの答えと受けとめることができるように私は思うのであります。

 さて、こうした状況を踏まえて我が県の動きを見てみますと、十月の議会でも同僚の森 県会議員が質問をいたしておりますが、市町村合併第三の波と呼ばれる中で、岐阜地区、中濃地区、東濃地区において、商工会議所、商工会、青年会議所などが原動力となって合併促進の活動を進めておるのであります。

 岐阜地区においては、経済界を中心に、岐阜市、羽島市、羽島郡の合併に向けた動きが、現在では岐阜市議会、羽島市議会にも及んできております。また、一方では、岐阜県経済同友会が県央グレーター構想研究会を発足させ、岐阜市を中心とする広域経済区−−グレーターという広域圏の考え方を導入し、新たな視点で岐阜市の位置づけ、役割を検討し始めているのであります。このグレーターの考え方は、十月の森 議員の質問でも紹介しているところであります。また、この地域の人口を合わせると約五十万人の都市圏となり、建設白書の言う成長する中核都市に当てはまってくるのであります。さらに、岐阜市では、東海環状自動車道の整備に連係する形で網代ハイコンプレックスタウン構想を持っており、これは、建設省の地方拠点都市整備構想に言う都市成長のためのプロジェクトを抱える都市に当てはまってくるのであります。

 中濃地域におきましては、県道江南関線とその延長で結ばれた、県下の各務原市、関市、美濃市に愛知県江南市を加えた四商工会議所が懇談会を結成し、広域経済プロジェクト等、行政区域にとらわれない活動を展開しておるのであります。ちなみにこの地域の県内三市の人口を合計しますと二十二万五千人となります。また、平成四年には、地域産業の高度化に寄与する特定事業の集積の促進に関する法律、通称頭脳立地法と言いますが、頭脳立地法に定める特定事業の集積促進地域の中心都市に各務原市が指定を受ける予定になっております。これまた地方拠点都市整備構想に当てはまるわけであります。

 東濃地域に目を向けてみますと、昭和六十一年に、多治見市、土岐市、瑞浪市、笠原町の経済人で結成をされました東濃西部経済懇話会が早くからこの三市一町の合併を提唱しておられまして、合併の前段として広域行政の必要性を平成元年七月に東濃西部複合都市構想としてまとめておられます。同構想では、行政に対し、一、研究学園都市構想の推進、二、美濃焼の統一したPR展開、三、リニア中央新幹線の駅の設置、四、土岐川ウオーターフロント計画の推進、五、東濃西部活性化推進機構の設置などの五点を提唱しているのであります。この提言のうち、研究学園都市構想は着々と進展をしており、文部省の核融合科学研究所、第三セクターによる超高温材料研究センター、同日本無重量総合研究所の建設工事が現在進められておりますのは御承知のとおりでございます。さらに、これらの研究機関を核に、土岐市にプラズマリサーチパーク、コスモサイエンスパーク、多治見市にフロンティアリサーチパーク、瑞浪市にインダストリアルパークをつくる計画を持っておられます。また、美濃焼統一イベントの展開としては、国際陶磁器フェスティバル美濃を既に二回開催し、第三回も、来年十月に多治見市での開催が決定されております。この三市一町の人口合計は二十一万七千人でありまして、これもまた、地方拠点都市整備構想に当てはまってくるように私は思うのであります。

 そこで、知事に所見を伺います。

 私は、今般、国の四省庁から出てきた地方都市整備に関する構想の一日も早い調整が進むことを願ってやまないのでありますが、とりわけ建設省の構想は、今までにないその柔軟な発想を買いたいと評価したいのでありますが、知事はいかがお考えか、その考え方をお聞きしたいのであります。地方議会の場で、知事のサイドから国に対し現在国会に出かかっている構想を支持することは、都道府県の生の意見を届かせるという意味において意義のあることと私は考えるからであります。

 もう一点は、市町村合併、もしくはその前段の広域経済圏構想に県としてかかわっていく必要があるのではないかという点であります。東濃三市一町の例を挙げますと、地元選出の県会議員は合併に賛成しておりますが、市町のレベルでは至って慎重な発言が聞かれます。他県の例でもわかりますように、首長、議員のポストの減少や助役、収入役のポストの減少問題に触れたくない部分がそういうところにはあると思うのであります。これが合併促進を阻んでいると私は見ているのであります。そこで、一足飛びに合併までいかなくとも、合併を含んだ広域経済圏構想に経済界と市町村の調整役として県がかかわることが必要になってきたと考えるのでありますが、いかがでしょうか。この問題に関する調査費を予算化するなどして、来るべき国の地方都市整備に関する構想についての県としての基本資料を作成しておく必要があると私は考えるのであります。この点に関しましては、十月の議会で森 議員の質問に対して御答弁をいただいたんでありますが、より以上の具体的な答弁を知事にお願いをしたいと思うのであります。

 二番目に、長良河畔旅館街のスーパー堤防の構想についてお尋ねをいたします。

 去る八月の二十三日の新聞報道によると、県当局が岐阜市観光の玄関とも言うべき岐阜市長良河畔、右岸のことですが、長良河畔旅館街の一大整備を行う構想を固め、建設省など関係機関との調整に入ったとあります。御承知のように、長良河畔旅館街一帯の堤防道路は幅が極めて狭く、かつ旅館の前の川沿いの県道三輪早田線は、これまた道路幅が狭く、観光地としてのネックとなっておるのであります。加えて、岐阜市が観光の目玉とする鵜飼いが伸び悩む原因は、狭い道路とともに、観光地であるこの付近の町並みの悪さにあることは今さら指摘をするまでもありません。スーパー堤防の建設構想は、こうした長良河畔の現状を踏まえて、スーパー堤防の建設で洪水時に町を守り、あわせて景観整備を図ってこの地区一帯に区画整理をかけ、観光地にふさわしい町づくりをしようとするものであります。こういうダイナミックな都市計画が構想され、来年度から調査に乗り出すとの動きが県当局にあると新聞が報じたのであります。私は、今度こそ本当かと強い関心を持ったのであります。

 長良川上流の右岸一帯は、旅館、ホテルが建ち並び、シーズン中は鵜飼いを初めとする観光客でにぎわいますが、飛騨の高山と比較いたしますと、残念ながら集客機能にかなりの格差を感ずるのであります。それは、このあたりの町並みが観光客に魅力がないからであります。一歩ホテルの裏側に入ると、道路は狭く、行きどまりの路地も幾つかありまして、まるで田舎町のスタイルそのままであります。加えて一度大雨になると冠水するので、洪水防止用の見苦しい擁壁堤防が頭上で視界を遮るという前時代的な路地裏であります。観光地のホテル街としてはマイナス要素が多いばかりで、再開発は、岐阜市民ならだれもが痛感をしていることであります。それでいて、今日まで長良河畔のウオーターフロント整備が具体化しなかったのは、政治と行政の怠慢とも言うべきでしょう。

 しかし、市も私たちも無関心であったわけではありません。市当局は、十年ほど前に第三者機関に諮問し、長良橋上流部分の左右両岸のアメニティーをつくり出したいと、主として修景を提唱したことがあります。また、数年前には蒔田岐阜市長が、県道三輪早田線の大規模な改修を県にしてもらって、それと並行して長良河畔旅館街の再開発を計画されたこともありますが、この時期にスーパー堤防の構想が出てきまして、家屋の移転を含む区画整理を伴う計画であったために、地権者などの抵抗を予想し、構想が立ち消えた経緯があるのであります。特に私は、岐阜市の観光の決め手は、緑の金華山と清流長良川の持つ自然景観を生かしたウオーターフロントの開発整備しかないと思い続けてまいりました。したがって、蒔田市長に再三進言したのでありますが、市長は消極的で、今もって腰を上げないのが現状であります。

 考えてみると、長良川の旅館街は建物が密集しているため、強力な行政指導を発揮しない限り再開発事業の推進は不可能であります。反面、長良川のウオーターフロントの整備なくして岐阜市の観光とコンベンション都市としての発展が望めないのは、これまた衆目の一致するところであります。ところで、その前に、こういうことですから、今度こそぜひ県の思いを実現してほしいと私は思っております。岐阜市を愛し、長良川を愛し、そしてコンベンション都市として岐阜市を発展させたいという熱い思いから、この計画の三度目の正直を本当に私は願っているのであります。

 ところで、スーパー堤防とは一体何か、また、どうしてスーパー堤防が発想されたのかここで少し考えてみたいと思います。(資料を示す)

 これは、何枚かありますが、建設省がアピールしているスーパー堤防のチラシです。大変立派なものです。これ見てると、これで各都市の堤防整備をすれば日本じゅうきれいな都市ができるというちゃんと夢が書いてあるわけです。多少建設省のちょうちん持ちをいたしますが、日本の都市の大半は川のはんらん区域内に形成されておりますのは、皆さん御承知のとおりです。川については、明治の初め、まるで滝のようだとオランダの技師デレーケに言わせたように、日本の河川の大きな特徴は、アメリカやヨーロッパの河川に比べて急勾配で流路は短く、流れが急であることであります。こうした地形的要素に加えて、梅雨や台風による集中豪雨も頻繁なため、洪水が発生しやすい条件にあります。河川がはんらんしやすいにもかかわらず、なぜか都市が河川付近に発展したのも日本の特徴であります。したがって、日本の都市の大半は常に洪水の危険にさらされているわけであります。岐阜市も例外ではありません。まさにそのタイプの町でありまして、長良川の洪水とはんらんには、岐阜市民は昔からさんざん苦労をしてまいりました。西南濃の水場地帯に輪中の発達を生んだのも御承知のとおりであります。

 去る十月一日の議会答弁によると、山岸土木部長は、今日、仮に忠節橋付近の長良川左岸で破堤したら、岐阜市、羽島市を含め、被災人口約二十四万人、被災額は約一兆四千億になるとのことでありました。スーパー堤防は、実はこのような都市を水害から守るために建設省が構想したものであります。しかし、単なる堤防の強化を図るだけでなく、従来の堤防における防災上の規制を緩和し、良好な環境のウオーターフロントの整備をあわせて推進することも目的の一つになっていると思うのであります。施策の概要を簡単に言いますと、一つ、堤防規制の緩和があるんです。堤防はスーパー堤防として大きくなるが、地形によっては堤防の中がトンネルやあるいは車専用の道路や共同溝になる場合もありますけれども、堤防上は公園や道路など市街地として利用できて、加えて、建設省は、効率的な都市の整備を支援すると言っているのであります。二に、良好なウオーターフロントの整備もうたっております。都市整備とあわせましてスーパー堤防を整備するので、水と緑にあふれた良好な環境のウオーターフロントが形成されます。ということがうたい文句です。

 では、長良河畔のスーパー堤防構想の概要はどんなものであるか、これも、前の新聞発表のものを見ますと、長良川メッセ建設予定地になっております長良中学校移転跡地から岐阜グランドホテルの間の堤防をスーパー堤防とし、幅百五十メートルに拡幅、堤防上の敷地を利用し、区画整理も行って、現存の旅館街などを整備するほか、スーパー堤防わきの敷地も十数メートル底上げし、民家なども高台に移転してもらう。これにあわせ堤防道路は片側二車線に拡幅し、一帯の町並みにはイベント広場やポケットパークなどを設置したり、河川敷には水に親しめるような親水公園を整備するなど、観光地らしい景観を形成するというのであります。こう見てくると、内部ではかなり具体的な絵がかかれているようであります。事業着手となれば、民間も合わせ数百億円に上る大事業となりますが、岐阜メモリアルセンターとも関連をする地域でありますので、二十一世紀へ向けた環境整備として取り組みたいとのことであります。私は、数年前から、水に親しむ親水公園やウオーターフロントを研究して提唱しておりましたし、私が自分の地域の川を親水公園にしたいと考えて住民にアピールし、そのための住民組織をつくりましたら、その翌年に建設省が河川公園の事業化方針を打ち出されましたので、大変勇気づけられ、自分の発想に自信を得た経験を持っておるのであります。実は、そうした発想で長良河畔のウオーターフロントを岐阜市長や笠原県議に提案をしてきたいきさつがあります。したがって、今回の構想には大賛成であります。

 ただ、私としては、この構想に一つの提言をしたいのです。それは、この構想を真に実現するためには、その構想に含まれている区画整理のエリアを現在よりも相当規模に広げることが必要であります、計画を。なぜならば、この地域の計画では移転家屋が多いため、移転の代替地や大幅な換地が必要となることが明らかであるからであります。だとするならば、計画地域内のみの区画整理では換地条件を考えただけでも、住民の要求や抵抗を計画推進方向に誘導することはまず困難でしょう。それに対処するためには、すばらしい計画の区画整理地を最大限に拡大し、土地家屋の移転に施行者が弾力性を持つことが条件だと思うのであります。たまたま岐阜市では、この地域の北部に当たる真福寺地内で岐阜市真福寺南地区区画整理を、面積十九・九ヘクタール、事業費三十七億二千万円で、期間は平成三年から十年までの七年間の計画を持っております。もう一件は、東北部の堀田地区区画整理を二十五・四ヘクタール、事業費二十四億円で、これまた平成三年から十年度までの七年計画の事業を持っておるのであります。これらの区画整理は互いに連結しておりますが、もう少しエリアを拡大して長良河畔まで到達することが、この地区の都市整備上、特に長良川ウオーターフロント計画では絶対に必要でありまして、岐阜市はそのために最大限の努力をすべきでしょう。そして、長良河畔旅館街の区画整理とスーパー堤防計画を、連絡のとれた区画整理のトータルプランをつくらなければ、ウオーターフロントの整備は成功率が低いと私は思います。それゆえに、地元の笠原県議や岐阜市長と十分な連絡をとって、地域と地権者のコンセンサスをとるようにすることが必須条件だと考えるのであります。

 私は、長良河畔の既存のホテルのほかに五、六ヘクタールのホテル用地が確保され、緑の金華山と長良川の清流を生かしたリゾートホテルがホテル資本の手によって建設されるようなウオーターフロントの整備をずっと以前から提案しているのであります。それで、質問ですが、一つ、長良河畔のスーパー堤防調査に調査費などを来年度には計上されて、この計画の推進にインパクトを与えるのかどうか、二番目に、調査費をつけた場合、私が指摘したように、現在、岐阜市が計画中の真福寺南地区及び堀田地区区画整理とスーパー堤防構想による区画整理との総合性を図る意思があるかどうか、以上二点を土木部長にお尋ねをいたします。

 次に、環境問題、特に廃棄物の処理に関してお尋ねをいたします。近年、国民の注目を集め、住民の関心も強くなっております環境問題、今回は、特に廃棄物に関して質問をいたします。

 最初に、廃棄物の現状を認識したいと思います。

 ここに文庫本を持ってきましたが、題名は「廃棄物」です。(資料を示す)いわく、年々膨れ上がる廃棄物、全国各地で上がる処分場反対の声、生活ごみの減量とリサイクル努力が追求されておる一方で、産業活動から排出されるごみは、今ぎりぎりの瀬戸際に立っていると、この本の冒頭に書いてあるわけです。この文庫本の中には、処分場直下の川でシアンと砒素が流れる沢があるとか、処分場建設のトラブルや住民の処理場建設に反対する現場リポートなどが種々報告をされています。また、廃棄物の不法投棄の実例の数々や処理場の許可品目の埋め立て状況、そして増大する都市からの廃棄物処理実態もリポートされておるのであります。問題を追及していくと、その先は排出企業と産業優先政策があり、さらに私たちを包む大消費社会がありますが、それはきょうのテーマではありません。また、この本は、一般廃棄物と産業廃棄物の区別のあいまいさが法律の規定の甘さにあることを素人の私たちに教えてくれるのであります。

 さて、こうした根本的な問題がある中で、現状ではどのように産業廃棄物の処理が行われているのかを一べついたしましょう。

 資料は少し古いですが、一九八五年度では、年間三億一千二百万トンの産業廃棄物が排出されましたが、その三三%の一億四百万トンがリサイクル、つまり再生されたのであります。また、全体の産業廃棄物の四四%、一億三千万トンが中間処理をされ、その結果、三〇%が減量されました。そして中間処理が行われてもなお残った残滓量一四%については、さらに八%がリサイクルに回されています。中間処理量は全体で一億三千六百万トンであったのに、中間処理をすると約十分の一、つまり千五百トンにまで減っているのであります。この報告は、リサイクルや中間処理というものがいかに重要かを示していると思うのであります。

 一方、市町村が扱う一般廃棄物を見ると、ここにも多くの問題があります。処分者の市町村が悲鳴を上げているのは皆さんが御承知のとおりです。それは、おびただしい量の家庭、事務所のいわゆるごみのほかに、粗大ごみというやっかいな廃棄物が山のごとく捨てられるからであります。それは、プラスチック類、皮革類、ゴム・タイヤ類、その他スプレー缶、瓶、ガラス類、乾電池、蛍光灯、体温計、陶磁器類−−いや、それどころではなく、テレビ、冷蔵庫、レンジ、洗濯機、自転車、単車、プラスチックのふろ、会議用机、いす、ソファーなど、粗大ゴミの集積場へ行きますと、家庭、事務所などで使う家庭用品、事務用品が何でも集積されております。中には、今や台所の改造時に排出したと思われる本棚、飾り棚、テーブル、流し台、調理台、戸棚などのリビングがうず高く積まれているのであります。これがどうして産業廃棄物でないのかと疑問を持つ工業製品の廃品が市町村の収集指定日に山と積まれ、市町村がこれらを一般廃棄物として苦労しながら処理するのであります。見ているだけでも大変だなあと、役所の環境行政に同情さえ沸いてくるのであります。つまり、ごみ問題は産業廃棄物も一般廃棄物も限界に来ていると言うべきであります。地域を初め日本じゅうのごみ問題を一言で表現すると、廃棄物に埋もれた日本列島、岐阜県もまた同じ、打開する道はないのかなと、そういう感想を持つのであります。

 こういう状況下で、本年十月五日、国会において廃棄物処理法が大きく改正をされました。これは、ごみ処理に対する住民の関心と行政の対応がようやく新時代を迎えたと私は認識するのであります。しかしながら、県下における廃棄物処理にはなお幾つかの問題を抱えていることも事実です。

 まず最初に取り上げたいのは、本年九月に新聞で報道された関市下有知地区に建設された産業廃棄物処理場に関し、周辺住民から反対が起こっている事例であります。この事件は、新聞によると、産業廃棄物の処理場の地権者が処理場の実態などについて事前に十分知らされないまま土地の賃貸契約をしたのは、民法上の詐欺、錯誤に当たるとして、廃棄物処理業者と不動産業者に対し契約の無効と土地の明け渡しを求める民事訴訟を岐阜地裁に起こしたのであります。問題の産廃処理場は、同市下有知の山林八千七百平米に八月中旬に建設されたものであります。このうち五千三百三十平米を採掘し、建築廃材やプラスチック廃材などを埋め立てる計画とのことであります。この処理場を運営する愛知県一宮の産廃処理業者が、処理開始に必要な県の許可を申請している段階での出来事であったと思います。訴訟原告の地権者は、一、業者は、施設の危険性や全国で問題になっていることを隠していた、二、業者は、原告が求めた隣地所有者の同意を得る際、原告が養豚場か養鶏場をつくるから協力してほしいなどと虚偽を伝えて同意をとりつけた、三、不動産業者が産廃業者に転貸することを知らされなかったなどの理由で契約の無効を訴えているとのことであります。衛生環境部では、この案件については、従来の廃棄物処理法に基づき、適正に処理されたと思うんでありますが、これまでの経過と問題点を明らかにしていただきたいと思います。

 また、この事例の産業廃棄物処理場のみならず、市町村が行う一般廃棄物処理場の建設等についても、住民からの反対の動きがあることを私たちはたびたび見聞きいたしますが、これは、産業廃棄物を監督する県及び一般廃棄物を処理する市町村にとって重大な問題であると思います。今回の法律改正では、関係者の責務、廃棄物の計画的処理などを明確にしたようでありますが、これらの諸法規をどのように県は受けとめているのか承りたいと思います。また、廃棄物処理法改正の大きな柱に、廃棄物の減量化、適正処理、再生利用が取り上げられています。このため、市町村に廃棄物減量等推進審議会及び廃棄物減量等推進員を設置することも進めているのであります。これらのことは、激増するごみ対策に苦しんできた市町村では、既に行政がみずから廃棄物の再利用を模索しておるという状況が来ているのであります。

 岐阜市の例を紹介しましょう。それは、岐阜市ごみ減量対策推進協議会の発足であります。この協議会は、七月十二日に岐阜市役所で開かれました。同協議会は、自治会、PTA、婦人会、商工会議所、市議会、老人クラブ、警察、市などの関係者三十人で組織をされ、年間三、四回の会合を開き、ごみの減量化、資源分別と再利用などを話し合い、ごみ意識の高揚についても協議をすることになっておるのであります。この協議会の発足に当たって、岐阜市長はあいさつの中で、「経済の発展は、一方でごみが大量に増加し、焼却処理の難しい新素材のごみを生み出しました。岐阜市の平成二年度のごみ総量は十六万トンで、十年前は十三万トンでした。このうち、最近、普通ごみはほぼ横ばい状態になりましたが、粗大ごみは六千五百トンであったのが一万三千七百トンに倍増し、また、事業系のごみは、二万八千トンであったのが四万三千トンに激増したのであります。市のごみ処理場の能力にも限界があり、ごみ減量施策をどのように進めるべきか、皆さんのお知恵をかりたい」と市長が訴えたのであります。ちなみに、岐阜市は、ごみ減量化のために毎年分別収集を行っておりますが、住民に、平成二年度で千九百三十二万円の補助金を出し、売った金は住民の懐に入るようにして減量化と分別を図っているのであります。すなわち廃棄物の減量化、適正化、再生利用については、県民すべての理解と協力なしには産業廃棄物も一般廃棄物もうまく処理できないのであります。一つ違うと、関市の事例のように、住民と業者、住民と市町村のトラブルが多発するのであります。特に廃棄物の最終処分地は山間地が多いため、水源県である本県の場合は、環境保全の上からも、廃棄物の適正処理は絶対条件でありまして、一つ間違えば廃棄物の処理行政が土台から問われることになると私は思います。衛生環境部におかれては、廃棄物処理法の全面改正が行われた今日、二十一世紀における岐阜県の廃棄物処理の総合ビジョンを示すときと考えます。二十一世紀における岐阜県の廃棄物処理の総合ビジョンを示すときだと私は考えますが、この点につき御見解を賜りたいと思います。また、廃棄物処理の抜本対策の一つは、ごみの減量化にあると考えます。一般廃棄物、産業廃棄物それぞれにつき、県としての長期計画を持つべきでしょう。すなわち減量化対策の現状と展望についても報告と所見を承りたいのであります。

 それから、廃棄物のリサイクル、これも真剣に御検討を願いたい。粗大ごみの集積場へ行くと、なぜこれがごみなのかと疑問を抱かせる品物の数々があります。例えばこの間も見ておりますと、自転車、冷蔵庫、単車、戸棚などであります。私の目の前で自転車二台が拾われていき、トースターや植木鉢も市民に拾われていきましたが、これは微々たるものです。分別収集の鉄、瓶、缶、ガラスなどのリサイクルによる再活用は省資源の観点からも極めて重要でありますし、産業廃棄物の中にもリサイクル工場で再生できる資源は相当にあるはずであります。廃棄物のリサイクルは、コストの問題はありますが、環境面から考えて現状を放置するわけにはまいりません。これまでの取り組みは不十分だと私は思うのであります。県、市町村はもとより、関係業者及び県民各層の協力を得て廃棄物のリサイクルを強力に推進すべきだと考えますが、これも、県下の現状報告と今後の方向づけをお示しいただきたいと思います。

 今さら言うまでもなく、廃棄物はその種類、性質、数量において極めて複雑化しておりまして、これが廃棄物の処理を困難なものにしているのであります。このような現状認識のもとに、今回の法改正では、廃棄物の適正な処理の確保が規定されました。この規定も新法の中の重要な柱の一つと思います。この質問の冒頭に、産業廃棄物の問題点を紹介しましたのは、どこでどのように処理するかが問題解決の大きなテーマになるからであります。関市下有知の産廃処理場をめぐるトラブルは、岐阜県における産廃処理業の現状でもあります。関市の例のごとく、この事業の性格と住民認識のギャップが産廃処理場の大きなネックですから、今後は、業者任せでなく、県のマスタープランと強力な行政指導が必要となります。ここに言う廃棄物の適正な処理の確保は、岐阜、大垣など都市部での処理は、地理、地形上からもおのずと限界があります。山間地を持たない町村の場合もまた同様であります。したがって、私は、一般廃棄物、産業廃棄物を問わず広域処理しか選択の方法がないと思うのであります。私見をもってするならば、西濃、中濃、東濃、飛騨等のブロックに分け、それぞれ大規模な処理場を建設し、広域処理システムの確立をすることが重要かと存じます。特に廃棄物処理施設に対する住民の不安や拒否感を解決するためには、処理施設の完璧さはもとより、処理施設周辺の修景事業も重要だと思います。だとするならば、業者任せだけでは無理でありまして、一方、行政がやれば巨大なコストになるでしょう。したがって、私は、民活利用の行政指導型、つまり第三セクター方式がベターだと観測をいたしております。いずれにせよ、処理施設に強力な行政指導と財源が必要でありましょう。これらを含めた廃棄物の総合処理計画を県として作成すべきだと考えますが、いかがでしょうか。また、新法の中で創設されました廃棄物処理センターについては、先ほども話がありましたが、一つ、厚生大臣は、都道府県ごとに広域処理を行う民法法人を指定し、指導、監督する、二、特別管理廃棄物の処理、処理施設の建設などを業務として実施する、三、事業者等による出捐金による基金を創設し、四、国庫補助、NTT・Bタイプ貸付金を直接交付するなどとなっておりますので、これらについての部長の所見を承りたいのであります。

 終わりに、廃棄物処理従事者の問題に触れたいのであります。

 廃棄物の適正処理については、県民の理解と協力はもちろん、現場で働く市町村職員及び処理業者の果たす役割を忘れてはなりません。労働力不足が叫ばれている今日、いわゆる三Kの代表とされるような労働環境が続けば、廃棄物処理の第一線で働く労働者を失いかねません。このため、この仕事に携わる市町村職員、処理業者の労働条件を改善することも必要であります。特に民間業者については大半が中小零細企業者であり、この健全育成は非常に重要な課題です。これらの業者に対し、改正新法はその許可条件を強化する一方、民間活力として廃棄物処理体系の中で大きく位置づけておりますが、本県においても指導と育成につき強化すべきと考えますので、現場従事者対策についても見解をお示しいただきたいと思います。

 最後に、廃棄物の最終処分場については、住民不安を一掃するため、今回の法改正で届け出制から許可制になりました。先ほどもお話があったとおりです。ついては、手続や指導の上からも県の条例制定が必要ではないかと私は考えますが、他県の状況や県衛生環境部の方針を承って、廃棄物処理の私の質問を終わりたいと思います。

 最後に、県福祉施設ひまわりの丘についてお尋ねします。

 昭和四十二年、県の委託を受けて、社会福祉法人 岐阜県厚生事業団が発足しまして、乳児院や精神薄弱児施設、精神薄弱者更生施設、その他の施設、老人ホームを含めて十六施設が運営されております。このうち、最近、私は、関市にある精神薄弱児・者施設であるひまわりの丘を視察し、入所者の措置のあり方、職員の労働条件などについて考えさせられることがありましたので、以下三点質問をします。

 第一点は、施設の老朽化に伴う改善であります。

 私の見ました第二学園は、老朽化も相当に進み、補修や部分改築が必要な箇所があり、非常時の場合の細やかな配慮も欲しいと思いました。また、三度三度の食事をつくるための厨房も一カ所しかなく、職員からは不便だと聞いてきたのであります。また、六歳の児童から六十歳を超える年長者まで、メニューも味つけも同じものを機械的に与えるということを聞きまして、年齢を配慮した思いやりのある工夫が必要ではないかと思いました。施設の視察結果の印象では、精神障害を持つ入所者の方を人間らしくかつ温かく指導できるよう、早急に施設の改善と厨房の充実を要望したいのであります。

 次に、職員の定数についてであります。

 ひまわりの丘は、第一学園から第四学園まで、入所定数三百五十人に対して三百三十二人の精薄者・児が入所しております。これに対して、配置されている職員は、正職員百四十六名と臨時職員七名の計百五十三名でありまして、厚生省基準の百四十名は満たしているようであります。しかし、私が第二学園で指導に携わる職員から直接聞いた話を紹介すると、昼間の時間帯によっては、入所者四十五人に職員二人、夜間は入所者十一人に職員一人という職員配置の場合もあるらしく、十分な指導ができない。時間を決めてはトイレへ連れていくんですが、失禁状態になることがしばしばあります。ぞうきんをとりに行っている間に別の子が同じ状態になるのであります。あと一人助けてくれる職員がいたらもう少し十分な指導ができるんですがと訴えたのであります。しかし、職員数については、事業団の役員は、厚生省基準を満たしておりまして、職員配置は十分だとのことでありました。しかし、普通の子供でも三人を一遍に面倒を見るとなると、例えば母親にとっては大変な労働になるはずです。ましてや精神障害を持つ方の面倒を見るとなると、それ以上の負担がふえることは明らかであります。私は、したがって、職員数については検討課題だと思うんですが、いかがでしょうか。昼の給食の模様を見たんですが、大変な作業でして、とても十分な職員配置とは思えませんでした。厚生省基準は、言ってみれば最低の基準です。福祉に金がかかるのは当然でしょう。施設の実態に合わせて十分な指導のできる職員配置をぜひお願いしたいと思った次第であります。

 最後に、職員の労働条件についてであります。

 事業団の職員の賃金、労働条件は、県の職員に準じた扱いがなされていると承っております。同時に、職員には労働基準法が全面的に適用されているわけですが、そこで、お尋ねをいたします。事業団の職員の給与水準は、県職員に比べて低いのではないかと思うのであります。詳しくは申し上げませんが、私の比較によるとかなりの格差が県職員とそれから事業団職員との間にあるわけであります。したがって、人材確保の面からも考えていただきたい。

 次に、労働時間の問題です。週休二日制が進み、県の施設も四週六休が取り入れられて一年が経過しました。ひまわりの丘では、二十四時間勤務体制のもとで、職員の勤務時間は、早番勤務、遅番勤務、午前勤務、午後勤務、宿直勤務と複雑な勤務体制になっておりますが、職員の一週間当たりの労働時間はどうなっているのかお尋ねをいたします。また、夜間勤務を宿直勤務として取り扱っているようでありますが、労働基準法に触れる問題はないかということであります。所轄労働基準監督署の許可を得るなど適正な手続がなされているかどうかをお伺いいたします。岐阜県の福祉水準は、全国比較で見ると、人口十万人当たり身体障害者更生施設が〇・四九カ所で四十五位、精神薄弱者援護施設が一・〇二カ所で四十位、精神薄弱者援護施設の定員は六十三・九人で、三十九位と極めて低い水準にあります。いわゆる地方行革を推し進めた結果がこんなところに出ているとしたら、それは、県民の望んでいる行政改革と言いがたいものであると思うのであります。入所者の十分な指導のできる職員配置もさることながら、職員の人材確保ができるような職員の待遇改善も図らなければ、福祉政策の向上はあり得ないと私は考えます。

 以上、私は、一つ、施設の改善について、二、職員の定数について、三、職員の労働条件についての、以上三点にわたり質問をいたしました。人に優しい県政を推進したいという梶原知事県政下の民生部長ですので、前向きで御答弁を願いまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(笠原潤一君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) 都市問題につきまして、岩崎議員から各種の御意見がございました。

 まず、地方都市整備に関する構想が、各省庁から、来年度の予算編成に向けましていろいろ出ておるわけでございます。この東京の一極集中を是正する、そして多極分散型の国土形成を図ると、そのためには、いろいろ提案がございますように、地域で核になる拠点的な都市機能を構築することが必要であると、私も思っておるわけでございます。議員御指摘の建設省の構想につきましては、一定の要件を満たした地方都市を拠点として各種の公共事業等の支援施策を集中すると、そしてその波及効果を周辺地域全体にも期待しようということでございます。この拠点都市構想につきましては、この多極分散の力学といいますか、メカニズムといいますか、あるいは地域の都市の自立の力学、メカニズムといいますか、その辺をよく理解して的を射ないとうまくいきませんよということを建設省にもかねてから申し上げておりますが、なるべく地域の自主性を認めようといった点では、議員御指摘のとおり評価できるかと思います。いずれにいたしましても、関係省庁間での調整を要する課題でもございますので、今後、その推移を見ながら、私どももどう対応していくか検討をしてまいりたいと、かように思っております。

 それから、二番目の広域行政の推進についてでございますが、この点につきましては、本年の七月八日の臨時行政改革推進審議会第一次答申におきまして、地域中核都市制度、都道府県連合制度の実現とか、時代の要請に合った基礎的自治体のあり方の検討等、いろいろ提言がございまして、各省庁間でいろいろ検討もなされておるわけでございます。また一方、具体的な問題といたしまして、県内経済団体等で広域経済圏構想の御提言や、いろいろこれまた議員御指摘のとおり各地域でさまざまな御提言があるわけでございまして、こうした各種提言につきましては、県におきましても、それぞれ関係の部局において十分に検討を進めておるところでございます。いずれにいたしましても、市町村レベルの課題につきましては、基本的には、当該市町村が自主的に判断するということでございまして、県といたしましても、重要な課題として認識をいたしまして、極力広域行政の進展に努力いたしていきたいと考えております。そのためにも、制度論につきましては、市長会、町村長会とも提携いたしまして共同研究をしてまいりたいと思いますし、具体の案件につきましては、さらに関係市町村との意見交換を十分進めてまいりたいと、かように思っております。



○副議長(笠原潤一君) 民生部長 桑田宜典君。

   〔民生部長 桑田宜典君登壇〕



◎民生部長(桑田宜典君) 福祉施設ひまわりの丘についてお答えいたします。

 ひまわりの丘第二学園は、昭和五十二年四月に設立されました鉄筋コンクリートづくりの平家建ての建物でございます。この第二学園は重度棟でございまして、行動の激しい重度児が入所しておりますことから、傷みも早いところもございまして、補修すべきところは適時補修し環境整備に努めております。今後もなお一層環境の整備に努めてまいりたいと考えております。

 厨房につきましては、昭和五十二年に一カ所集中方式にすることによりまして、勤務条件等の改善を図ったところでありますが、今後、改築等を含めまして検討してまいります。

 給食におきますメニューあるいは栄養面につきましては、給食委員会をつくり検討いたしまして、工夫を凝らしながら入所の児童あるいは入所者に合ったものとするよう努めておりますが、今後さらに改善に努めてまいりたいと考えております。

 職員定数につきましては、厚生省基準に定める職員数を配置しておりまして、直接処遇に当たります職員につきましては、大学または短大を卒業した福祉専門士等を採用しまして、処遇の向上に努めますとともに、重度者の処遇であることを考慮しまして、県単で職員加算を行っているところであります。

 職員給与につきましては、県職員に準ずる扱いとなっております。今後の給与改善につきましても、県職員に準じて実施するよう指導してまいりたいと考えております。

 次に、職員の勤務時間につきましては、県職員に準じ四十二時間勤務でございます。また、勤務体制につきましては、労働基準法にのっとりまして、早番、平常、遅番、宿日直、半日と、こういう職場の内容から、五勤務体制をとっているところでございます。今後とも、労働基準法を遵守してまいりますので、御理解をいただきたいと思います。



○副議長(笠原潤一君) 衛生環境部長 井口恒男君。

   〔衛生環境部長 井口恒男君登壇〕



◎衛生環境部長(井口恒男君) 廃棄物処理の総合計画等、何点かにわたりまして御質問をいただきましたので、逐次お答えを申し上げたいと思います。

 まず一点の関市におきます産業廃棄物最終処分場の設置の件でございます。

 これにつきましては、安全性に十分配慮した施設の建設がなされておるということ、それから、管理運営につきましては、本年十月十七日に業者と関市の間でも公害防止協定が結ばれておるわけでございますが、この関市とともに環境面につきまして十分な配慮がされるよう監視指導を継続してまいりたいと考えております。

 なお、廃棄物処分業者の変更許可につきまして、三名の方から行政不服審査法に基づく審査請求が厚生大臣に提出されておるところでございますが、行政手続の上で問題はなかったと考えておるところでございます。

 次に、総合的な計画等に関連してでございますが、全国的に処分場建設が難しくなっている状況下にありまして、本年の十月五日に、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の改正がなされ、減量化、再生利用、国民の行政への協力責務が明定されております。日本一美しい県土づくりを目指します本県にとりまして、廃棄物処理は最重要課題ということで取り組んでおるところでございますが、今回の改正を踏まえまして、長期的な視点での総合的な処理計画策定の検討をしてまいりたいと考えております。

 それから、再資源化等でございますが、資源化率につきましては、本県内におきます一般廃棄物で五・八%、産業廃棄物で三一・八%でございます。今後さらに推進を図っていかなければならないと考えておるところでございます。長期的なごみの減量化・再生利用推進計画、産業廃棄物第四次処理計画等を定めまして、減量化、リサイクルを強化、推進してまいりたいと考えております。

 次に、広域処理等でございますが、広域処理及び総合処理計画につきましては、今後の課題として検討したいと考えております。廃棄物処理センターにつきましては、市町村及び民間施設の整備状況を踏まえて検討してまいりたいと考えておるところでございます。

 安全管理の面でございますが、廃棄物処理の安全管理面では、労働基準局の関係します協議会の場がございますので、これを通じまして諸問題の解決に向けて働きかけたいと考えております。

 条例制度の御提言につきましては、改正法の政省令が現在検討されておりますので、この政省令の施行を待って指導要綱の見直しなどで対応していきたいと考えております。

 今後とも廃棄物対策につきましては、最重要課題ということで今後も強力に対応したいと考えておるところでございます。よろしくお願いします。



○副議長(笠原潤一君) 土木部長 山岸俊之君。

   〔土木部長 山岸俊之君登壇〕



◎土木部長(山岸俊之君) 長良川のスーパー堤防についてお答えいたします。

 長良川メッセの付近から上流の河川の整備構想につきましては、国において検討されているところでございまして、長良川ビジョン研究会の分科会におきましても、スーパー堤防構想は水害に強い町づくりのための一つの施策として提言されているところでございます。異常な洪水に対しましても破堤することがないように、市街地整備とあわせまして築造されますスーパー堤防制度、これを現状で制度としてこの区間に適用することは困難でございますけれども、河川空間と市街地との一体化による水と緑の潤いのある良好な生活環境を創造しつつ河川改修を進めるということは極めて重要でございまして、長良川沿川地域の活性化のためにも、このような考え方を生かした河川整備を行うことは有効な施策と考えております。こうした構想を実現するためには、広く地元住民の方々に理解していただくことが必要不可欠でございますので、調査費や土地区画整理との関係を含めまして、岐阜市及び国等関係機関と調整を図りつつ、整備手法などの調査検討を重ねて、二十一世紀に向けた新しい川づくり、町づくりの課題の一つとして推進していく必要があると考えております。



○副議長(笠原潤一君) 二十一番 伊藤延秀君。

   〔二十一番 伊藤延秀君登壇〕(拍手)



◆二十一番(伊藤延秀君) 発言の許可をいただきました。私は、通告に従いまして、三点二項目にわたって質問をいたしてまいります。的確な答弁をお願い申し上げます。

 第一点の第一項目、岐阜県森林・林業・林産業・山村基本計画についてお尋ねをいたします。

 平成三年三月、県は、昭和五十九年に策定した岐阜県林業基本計画を改定し、平成十二年を目標年度とする岐阜県森林・林業・林産業・山村基本計画を策定し、広く県民に広報をされました。この基本計画は、副題を「うるおいのある山と木の国をめざして」としており、この基本計画書は、二百五十一ページから成っており、その内容は、「本県の森林・林業・林産業の現状と二十一世紀へ向けての課題」、「二十一世紀の岐阜県森林・林業・林産業の目標」、「計画推進のための基本的施策と展開の方向」、「山村地域における森林・林業・林産業と地域活性化の方向」と銘打ち、まさに置県百二十年の節目に県林政の指針を明確に示す冊子となっております。一読いたしまして、今さらながら、本県の林業関係について、余りにも課題が多く、複雑多岐にわたる施策について驚嘆の目を見開いたのは一人私だけではないと思います。戦後四十六年にして余りの変貌と今後の幾世代に思いをいたし、また、今昔の感ありと論評を下しているときではないと緊張の感ひとしおでもありました。

 私は、東濃桧で有名な恵那の地で生まれ育ちました。物心ついた昭和初期のころより、おやじが農業の傍ら山林業を営んでおりました関係上、植林から伐採までの山の大事な話をいろいろと聞かされて育ってまいりました。当時の農家は、少ない反別で、今で言う効率なる営農といいますか、古田には桑を植えて養蚕に励み、自家の食べるだけの米づくり、麦づくりを行い、夏には、暑い盛りに山草を刈りに行き、牛馬の飼料、また肥料とし、秋から冬にかけては、下刈りをした雑木で灰炭として冬のこたつの燃料とする、このような暮らしのパターンの中で、子供心にも、手助けのため、これらの取り入れ、運搬や荷を背負って山へ出向いたことが今も脳裏から離れておりません。皆様方も御存じの阿木川ダム周辺の山々であります。中学生時代は戦争一色の時代でありました。学業を捨て、国のためということで、燃料となるガスまき切り、また燃料切り、また、食糧増産のための開墾等々、山での仕事に多くの時間を使ったのであります。しかしながら、戦いは敗戦となり、大都市、国土は焦土と化し、戦災復興のため、先祖が営々として育てた林が次々と伐採されたのであります。まさに国破れて山河ありの言葉どおりでありますが、長い歴史の中で、先祖が黙々と山を守り抜いたおかげで、この材木で急速な復興ができたことは今さら申し上げるまでもありません。本年十一月、東濃桧を生産している恵那市東野の上組生産森林組合が、全国農林水産祭において農林水産大臣賞を受賞されました。受賞の理由について、東野林業の歴史と伝統によるものとうかがっております。

 ここで、その沿革について少し触れてみたいと思います。

 保古山の三日にわたる大火災を初め、凶作が相次ぎ、村財政は極度に緊迫してきた。ここにおいて、徳川時代の末期、村の先覚者たちが造林を始めるのであるが、明治三十七年、集中豪雨により大災害を受けてますます森林の重大さを自覚した。明治四十年、金原明善翁が来村され、造林の必要性を訴えられ、模範造林をなされた。明治四十二年に再度来村され、「偉大なるかな山の富」の金言を残し、さらなる植林を勧奨されて以来、村民の植林熱はだんだんと高まり、学校林、記念林、井水林−−今でいう涵養林が植栽され、明治四十五年、東野村基本財産管理規程が議決され、県の助成を得て、大正二年から十一年まで、村民総賦役により毎年二十一町歩の造林をした。昭和九年より、第二期施業計画を立て造林を行い、人工林は急速に伸びていったと言われております。森林により巨額の村財源を賄うとともに、田畑を守ることができたのである。ここで先輩の偉業を継承するとともに、先祖の遺徳に感謝し愛林精神を伝えるため記念碑を建てこれを顕彰すると、このような事例は県内のどの町村にも残っているものばかりであります。

 さて、次に、森林、林業の現状と課題について触れてみたいと思います。

 森林は、今さら申すまでもなく、木材等林産物の生産を初め、県土の保全、水資源の涵養、保健休養の場として多面的な公益的機能を発揮し、この公益的機能の昭和六十二年度評価額は、林野庁の試算によると、全国においては約三十一兆円、本県においては約一兆円と試算をされておりますが、県民の要請にこたえつつ、生活基盤づくりや経済の発展に多大な役割を果たしてまいっております。林業の現状を見ると、森林面積は、県土の約八二%に当たる八十七万二千ヘクタールで、全国第五位であり、林野率は高知県に次いで全国第二位と高水準であります。本県は、森林資源を造成することを目標に人工林化を進め、平成元年度末には、目標面積の八五%に当たる二十九万六千ヘクタールを造成し、ことに杉、ヒノキの人工林化のうち、計画期間中に間伐を必要とする−−先ほど松野先生もおっしゃいましたが−−森林は十七万二千ヘクタールと見込まれ、各種の除間伐推進施業が実施されております。また、素材生産については、現在、御案内のとおり、若干の下降線をたどっておると言われております。一方、木材供給は、平成元年において国産材と外材の割合は六〇対四〇で、全国レベルと比べると、本県においては供給体制が逆転して、国産材のこの主導型となっているのであります。林業事業体の現状を見ると、総数において、昭和五十五年度は三百八十三の事業体が、平成元年度には二百五十七と減少しており、また、そのうち個人経営が四〇%を占め、零細、経営基盤の脆弱さが目立っているのであります。

 以上、本県森林資源と林業生産の現状について述べてまいりましたが、まず第一に、これら事業を計画どおり推進する上で一番の問題となるのは、林業労働力の確保であります。林業労働力のうち、造林、保育や、素材生産に当たる森林技術者について見ますと、昭和三十五年には一万五千人以上いた森林技術者は、昭和五十五年に五千八十七人となり、さらに平成元年には二千五百二十四人と半減しております。その年齢構成は、昭和五十五年には五十歳以上が六六%であったのが、平成元年には七九%、約八割にふえており、平均年齢は五十七歳とアップをしております。計画によりますと、森林技術者は、目標年次の平成十二年に造林と保育で一千二百五十人、素材生産で一千百五十人、合計二千四百人が必要であると見込まれておりますとなっておりますが、私の試算でいきますと、森林技術者の不足数は、平成十二年には県全体で約千六百人、東濃地域でも約六百人程度になるというふうに推測がされるのであります。事業量に対する林業労働力の大幅な不足に一層の危惧の念を抱かざるを得ないのであります。

 冒頭にも申し上げましたが、戦後は木材の乱伐がありましたが、当時は県下の市町村には復員により帰郷した者が多く、また、生産、製造事業所、企業も経営の見通しが立たないこともあり、農業、林業でそれなりに暮らせていける時代でありました。せっせと山へ通い、植林、保育に力を傾注できた時代でもあったのであります。そのかいあって広大な人工林の出現となったのでありますが、現在の係数で見る限り、もう十年、二十年先にはこれらの大山林の伐期が来るわけでございますが、伐採すれば、当然その後に造林や保育をする必要があることは言を待ちません。去る十二月六日、県林業関係議員懇話会の席上でもいろいろ問題がございましたが、最大の関心事でありましたのが林業労働力の確保対策であったと思うのであります。それには、担い手対策の充実のためのきめ細かい施策を急がなければならないのであります。現状においてすら森林技術者の高齢化は拍車がかかっております。若者の山村離れも追い打ちをかけてまいります。山村過疎地の若者に話をしましても、だれでも先祖伝来住みついた故郷を捨てる気持ちはないが、生産基盤が低く収入が少ない、産業環境が悪い、自然環境がきつい、何といっても将来に生活の夢が持てないと言います。山村過疎地での仕事はまさに三K事業の最たるものと言われておるのであります。県は、そのために、夢おこし県政実現のためにも、二十一世紀に向けて、本県の森林、林業、林産業に存する課題を克服し、輝く未来の岐阜県にふさわしいこの基本計画を現実のものとするため、基本的施策の推進、その展開の方向を明らかにしたものであり、計画実現に向けて積極的な林政施策を推進してまいる所存と言われております。

 そこで、林政部長にお伺いをいたします。

 山村の振興、活性化のために、道路網の整備、全県一時間交通圏構想、全県リゾート構想等、いろいろある村おこし等々の諸施策は、着実に進行するものと思われますが、私が特に声を大にして申し上げたいことは、若者や森林技術者を地域に定着させるため、林業関係の第三セクターを設立することであります。いわゆる法人、株式会社、こういう等々のものでございますが、企業のマインド、企業経営の方式を取り込んだこういう第三セクターを、県が中核となり、市町村、県森連、県木連等民間事業体の共同出資により設立することとし、その事業としては、森林の保全整備事業、木材の加工、林道の整備、林業関係の作業の受託等、広範な事業を行うものであります。そこで働く人の休日制度、給与、厚生年金等は市町村職員に準じた待遇とし、若者や森林技術者に年間を通じて就労の場を確保し、若者等の定住を促進してはどうか、この点について、林政部長の所見をお伺いいたします。

 第二点、福祉林構想について、知事にお尋ねをいたします。

 今や地域社会を挙げて福祉の向上、充実が大きく叫ばれている時代に突入をしております。心身に障害を持った方々は、それぞれの地域社会の中で、ハンディを持ちながら力強く社会参加などに努めておられるところでございます。さて、知事は、県内の福祉施設に小まめに回っておられるし、障害者団体の各種事業にも積極的に顔を出されておられます。知事は、これらの福祉施設を視察後、何とかして県民が一体となり、福祉の森というか福祉林をつくり、お互いに汗を流す緑の連帯地域をつくりたいと思うがと、大略このように考えを述べられたとうかがっております。現に私が委員長を仰せつかっている厚生委員会といたしましても、委員の諸先生方と力を合わせてこれらの問題に関し議員活動を展開しておるところでございますが、十二月八日には障害者の日記念事業として、置県百二十年記念 91福祉フェスティバルみずなみが盛大に挙行もされました。それぞれの施設で障害を持つ方々や保護者の並み並みならぬ苦労とこれらの施設の入所者を支援されておられるボランティアの方々の御厚意に、頭が下がる場面が多くあったのであります。

 岐阜県には多くの公有林があります。森林は、憩いの場として心身障害者の方々にとっても貴重なものであります。日ごろから外出する機会が少なく、社会参加の場が制限されがちな障害者の方々に公有林を開放し、運動する場とか、また植林を行い、その人によって違いはありますけれども、下刈りや枝打ちなどを行うことにより働くことの喜びを感じる場、生きがいを持てる場として整備したらどうかと考えるものでございます。さらに、将来に向かって育林し、樹木が大きくなって得られる収入は、福祉団体等で障害者のための基金として積み立てなどすれば、働く意欲を一層増すとともに、家族の方々にも大変喜ばれ安心されるのではないかと思うのであります。一例を申し上げますと、水源涵養と上下流の水の恩恵に浴しているものが一体感を持つとして、恵那郡加子母村の国有林に国民の森と名づけられ、十二ヘクタールのこういう森があります。この森は、中日新聞社の創立百周年事業として−−三川治水タワーもそうでございますが−−また、多くの善意の方々の基金によって設立されたものであり、ボランティアの方々により植林をされ、その後順調にこの基金で保育がなされているとうかがっております。県内には熱心なボランティアグループが多数ございます。国際障害者年から十年が経過し−−今障害者週間でございますけれども−−障害者の完全参加と平等をより一層推進しなければならない節目の時期を迎えております。こうしたときに、共生の理念のもと、ボランティア精神に基づいて多くの県民の皆さんが、福祉の一灯をと行動を起こされるならば、二〇〇〇年の夢そだて、ウエルカム二十一のハイライトとなることは夢ではないと思うところでありますが、いかがお考えでありますか。以上、知事にお伺いをいたします。

 次に、林政部長にお尋ねをいたします。

 去る十月十九日、付知町において第十七回岐阜県育林祭が盛大に挙行をされました。「緑が育てるぼくらの未来」をテーマに、育林、林業経営、緑と水の森林基金に長年にわたり貢献された方々が表彰を受けられました。私は、この会場の最前列でにこにことしてこの大会に参加し、表彰された各地区、みどりの少年団、各中学校緑化少年団の児童生徒が、いつまでも愛林精神を忘れずに郷土の山を守っていただきたいと願ったのであります。これは、毎年各地区でやっておりますけれども、同時に十一月十九日、先ほども話が出ておりました、経済企画庁が発表した国民生活白書の中の住みやすさ地域別豊かさ総合指標は、本県が全国第六位の地位を占めているのでありますが、これらの子供たちとともにさらに岐阜県を上位へ押し上げて、文字どおりの日本一となり、県民みんなが住んでよかった、住みよいふるさと岐阜づくりに邁進すべきものと思うのであります。このため、青少年に森林の大切さを教え、愛林精神を継承するよう啓発していくことがさらに必要なことではないかと考えるのでありますが、この点について、林政部長に重ねてお考えをお聞きしたいと思います。

 なお、これらの林政を推進するために、私の地元には恵那農業高校がございますけれども、県下の四高校の中に林科が設置されていないのは恵那農業高校のみであります。以上の観点から、一度御考慮、御配慮を賜りたいという声もありましたので、意見として申し上げておきます。

 次に、利水計画の見直しについてお尋ねをいたします。

 先ほど来、林政問題にも関連をしておりますけれども、利水計画の見直しについて順次お尋ねをしてまいります。

 さきにも申し上げましたが、まず我が岐阜県が森林の公益的機能をいかに多く発揮していくかという点であります。重ねて申し上げますが、一兆円となっております。この額は、県予算が六千数百億円程度でありますから、県予算の一年半分にも相当する大きな財産ではないかと、こういうふうに思うわけでございます。常に水と空気はただ同然と言われていた時代認識、そういうような甘さといいますか、すべての人がそういう認識ではないと思うんですが、いま一度、本県はもとより濃尾平野三県一市の県民、市民に再考を促すべきときではないでしょうか。自分たちの山を守り田畑を守る時代から広域的な社会になり、治山、治水、利水は諸産業の原動力であるとともに、県民福祉の原点となっております。今木曽三川の歴史と現状を見るときに、水資源確保のために、上流県である我が岐阜県がいかに大きな犠牲の上に立ち、尽くしてきたかということを感じさせられるのであります。また、下流の治水のため、木曽川水量調節ダムや計画されている新丸山ダムは、地域の住民にこれまた多大の犠牲を強いているのであります。

 ここで、現在建設が進められている長良川河口堰のことでございますが、先般もNHK・プライム10で「検証 長良川河口堰」を放映しておりました。この中で、自然保護の立場などから、また環境アセスメントの問題が大きくクローズアップをされておりましたが、私は、阿木川ダム完成まで二十年余を通し、地元の一市議として、また現在は、水資源対策特別委員会に所属している関係から、いろいろのダム問題とかかわったんでございますが、宮城県の阿武隈大堰、新潟県の妙見堰、福岡県の筑後大堰など他県で完成している多くのダムや堰を見てまいりました。そこでは魚族の生態にかかわる魚道について伺ったところ、各堰では遡上の阻害となるものではなく、何ら地元の漁業関係の方々からも問題は出ていないということでありました。堰の建設により、治水はもとより利水により関係地域は大変ありがたいことも多かったと言われているのでありました。また、東京でのデモで、アユ、サツキマスのみこしを担ぎ行進している光景を見て、魚など何も心配することはないではないかと、木曽川上流で生活している人も多くおることも御承知をお願いしたいと思います。

 東濃地域の木曽川では、阿木川ダム建設の以前、大正十三年より国の産業振興策と発展のため大井ダムほか多くのダムが建設され、文字どおり大きく環境が変わりましたが、今のような魚道もなく、本流、支流も含め、皆アユ、マスなどは放流によりみんなが釣りをし楽しんでおるのが現在であります。特に付知川のアユは県下でも絶品と言われておりますし、また、ここのアジメドジョウは、魚類の生態に大変な興味を持ち研究をされ権威者であった昭和天皇に献上されたことも御案内のとおりであります。全河川が清流であるとは申されません、阿木川もまだ汚いんでございますが、これらを浄化するために河川を適正に管理し、下水道や農村集落排水などを整備するなどして清流を守ることができれば、魚族の成長にも本県全体の漁業を振興させるためにも何ら心配することはないと考えます。かかる観点から、長良川河口堰については、全県の住民福祉の原点である安全に住める平和な県土づくりが最優先されるべきであると私は考えております。

 さて、皆さんのお手元に計画を配布しておりますが、(資料を示す)現在完成し、また完成しつつあるダムの三県一市別の利水は、ごらんいただければ結構ですが、飛騨川の岩屋ダムは本県十二・二三トン、愛知県、名古屋市、三重県で三十三・四六トン、木曽川水系の阿木川ダムは本県〇・八トン、愛知県が三・二トン、長野県牧尾ダムは本県三・一三トン、愛知県二十八・六八九トン、味噌川ダム本県〇・三トン、愛知県、名古屋市で四・〇トン、揖斐川の徳山ダム計画は本県五トン、愛知県、名古屋市で十トン、長良川河口堰は本県なし、愛知県、三重県、名古屋市で二十二・五トンとなっております。これらのダムからの取水量をトータルをしますと、岐阜県二十一・四六トン、愛知県六十・二五九トン、三重県二十一・二五トン、名古屋市二十・三四トンとなってまいります。上流県、森林県の岐阜県の水利権が少ない経過を伺いますと、岐阜県は今まで貧乏県で、財政力は極めて悪く、それゆえ金持ちの愛知県、名古屋市におんぶしてもらって、県内でこの治山治水、またこの使用する水の確保がやっとであったと言われております。確かにその時代の思いはわかりますが、時代は変わってまいりました。国においても、多極分散、地方の時代と言われてきました。水利権は徳川時代からの制度が現存し、たやすく許認可を変更できない現状であり、また新規利水目的のダムはこの三川から建設は不可能であろうと言われております。したがって、下流県が木曽川からの取水を暫定の水利権で賄っているわけでございますが、この暫定取水を平成七年三月に完成する長良川河口堰からの本取水に振りかえてはいかがでしょうか。そしてこの振りかえられた水を新たに本県の水源として確保することも考えられると思います。

 ハイテク、ハイタッチ、世界のハートランド岐阜を目指している本県の将来は、リニアが通り幾つもの高速道が完成し高度に都市化すると思います。また、全市町村では上下水道は完備されなければなりません。ならば、県としていま一度この取水量、利水量を百年、千年の大計に立ち見直すべきではないか。私は、阿木川ダムの建設当時、長良川河口堰の治水計画、利水計画を伺いました。今ここに書いてあるとおり、二十二・五トンの全部が愛知県、三重県、名古屋市でありました。その次の阿木川ダムは計画の一つでございました。長良川河口堰、徳山ダムを含めて、下流地域の利水計画、上流地域の利水計画を早急に見直し、県民にPRする必要があると思います。森林県の本県において水源涵養のため山を守っている地域住民が、自分の目の前を流れる川の水を利用できないとは残念でならない、こういう訴えが、素朴な声が県民から出ておることに耳を傾けてはどうかと思うのであります。以上、利水計画の見直しについて、知事にお伺いをいたします。

 最後になりましたが、東濃東部の住宅政策についてお尋ねいたします。

 恵那工業団地は、おかげをもちまして七区画が完売され、現在六工場が操業に入っており、従業員数も今年九月には二百七十六人となり、今後に大きな期待を持たれております。しかしながら、最終従業員数が千百人と言われるこの計画も、求人面で企業が大変な苦労をしておられるのが現状であります。今年十月現在の有効求人倍率を見ますと、恵那職安ハローワークは二・九五倍であり、近隣の中津川職安二・二〇倍、多治見職安二・二五倍、岐阜職安二・七三倍を大きく上回り、県下最高の数値を示しております。さらに、今年十月からはこの工業団地に隣接し、第二期工業団地の造成工事が現在進行しております。この団地は、地域産業の育成を主目的とし、おおむね一、二ヘクタールの区画を六区画計画し、平成五年には分譲を終わり、一部操業に入ると言われており、最終的な従業員数は約六百人と予定されております。この第一期の工業団地と第二期工業団地が計画どおり完成しフル操業をするとすれば、単純計算で約千七百人の従業員を雇用しなければならないのであります。

 時間の関係上、多くを申し上げられませんが、恵那の地には広大な丘陵地が多くあります。三年ほど前、私は、県土活性化対策特別委員会の一員として、岡山県で推進されておられる吉備高原都市づくりを視察したのであります。すばらしい大計画でありましたが、そこでの住宅計画は、人生八十年時代に対応すべく、一区画が百二十坪−−坪で言いますが−−から百三十坪のこの造成した宅地と、現存する林をそのまま含んだ一区画二百三十から二百四十坪のものを交互に取り入れておりました。この住宅は、現在も進行中でございますが、年次計画どおり販売され、三万人の町づくりでございますが、分譲倍率は現在も三十倍程度とうかがっております。何といってもこの団地の魅力は、宅地が広くとってあること、分譲価格が低廉であることが前提であります。世はまさに週休二日制が定着し、新しいライフスタイルの展開の場を求める時代へと進んでまいります。ゆとりを楽しみながら二〇〇〇年の夢そだての理念に合致した住宅政策をぜひとも推進していただきたいと思うのであります。

 三年前、私は、この壇上から、東海テクノハイランド構想の重点施策である恵那工業団地並びに中津川中核工業団地の工事が完成した暁の従業員確保と雇用安定のため、中央道のインターに近く、国道十九号に隣接し、二百五十七号、四百十八号に近く、JR中央線で名古屋に一時間と至近距離にあるこの地に産住一体化した住宅建設を進めてほしいと、大略このようにお尋ねをしたのであります。そうしたところ、岐阜県住宅供給公社が恵那市武並町に百十戸程度の住宅建設を計画され、去る十一月十五日に調印がなされました。新聞にも報道され、皆さんも御案内のとおりでありますが、恵那地域振興の起爆剤となり得るということで、地域を挙げて歓迎をしているところであり、県御当局の御労苦に感謝を申し上げる次第であります。この住宅団地は、平成五年に着手し、平成六年度には完成すると言われておりますが、先ほど申し上げました魅力ある団地づくりという観点から、どのように開発を進められるのか、土木部長にお尋ねをいたします。なお、先ほど来るる述べてまいりましたが、引き続き東濃東部における企業立地の増加等に伴う住宅政策の検討をされますよう要望をいたしまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(笠原潤一君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) まず第一に、本県森林計画に関連しての福祉林についてのお尋ねでございます。

 この問題についての伊藤議員の御提案に同感でございます。私は、知事に就任いたして以来、過疎地域と福祉施設を重点的に見て回らせていただきました。県政に谷間ができないようにということでございますが、一方、ガヤガヤ会議というものを庶民の方々と一緒に持ちまして、大衆のお考えというものを肌で感じさせていただいておるわけでございますが、そういうことを通じまして、最も心を痛めておりますのが心身障害者あるいは心身障害児の方の問題でございます。こうした方々の父兄の皆様のお話をお聞きしますと、子供たちを残して死んでいけないと、できれば一緒に死んでいきたいというような、非常に思い詰めたお気持ちをお持ちでございまして、悲痛な訴えがございます。

 こうした課題にこたえていく一つの方法としては、経済的保障といいますか、心身障害者あるいは障害児の方が安心して生活をしていけるという経済的基盤を保障するということがございます。もう一つは、精神的保障といいますか、こうした方々が人々の温かい心に支えられて人生を生き抜いていけるかどうかと、こういうことでございまして、この両面から考えていかなければならないと思うわけでございます。そのためにはいろんな方法があろうかと思いますが、やはり八二%以上が森林であるという本県の特性を生かしまして、いかにこの森林を活用するかということでございます。もう一つは、休耕田の問題がございまして、大変大きな面積がございます。これをどう活用するかということでございまして、できればこうした土地の農業、林業の問題に加えまして、環境とか福祉とか、そうした問題も同時に進めていく複合的な政策が考えられないかということでございまして、ただいま事務的に検討を始めたわけでございますが、その一つに、福祉林、あるいは福祉の森構想というのがあるわけでございます。共通して、まずボランティアの方々の応援が得られないかどうか、飛騨のある町村では、緑のボランティアの方が一千人ぐらいおられるというお話もございます。そういう方々と一緒に障害者の方も働いていただいて、できればいろんなものを創造する喜びを分かち合うと、そういう中で障害者の方々との触れ合いが出てくると、こういうことでございます。

 そうした皆様の努力の成果を心身障害者の方のための福祉の対策に活用したらどうかということでございまして、休耕田なんかでは、花、草花、あるいは花木づくりがございます。できれば各家庭の生ごみもそういうところで堆肥として活用してもらえば、環境対策になるんじゃないか、そして花木あるいは草花を花の都ぎふづくりのために活用するとかそういう方法があろうかと思います。福祉の森につきましては、間伐材の問題がございまして、専門家も入っていただいて、間伐材の伐採、搬出もすると、そして建築用材として活用するほかに、木炭を一緒につくると、言うなれば炭焼きをするということでございますが、そこで創造の喜びを味わっていただく。このできた木炭を論田川でも実験いたしましたけれども、かなり河川浄化に効果があるわけでございまして、そういうものに使うとか、あるいはゴルフ場だとかあるいは田畑におきまして土壌改良のために活用するとかいろんな方法があるわけでございます。若干単価が高くなりますけれども、こういう福祉、環境等いろんな複合的な政策を加味すれば、決して総合的に見れば損ではないと、かようにも思うわけでございます。市町村段階でもこうした福祉の森とか福祉農園に御理解のあるところもございます。したがいまして、私どもも、このシステムをどういうふうにつくるかということを関係部局間で検討を始めたというところでございます。モデル的にどこかを選んで勉強いたしまして、一年ぐらいたちましたら一般的な制度化にしてまいりたいと、このような考えでおるわけでございまして、ぜひとも御理解、御協力をお願い申し上げたいというふうに思います。

 もう一つは、利水計画の見直しの問題でございます。

 三県一市における利水計画につきましては、今年度、木曽川水系における水資源開発基本計画、これはフルプランと、こう言っておりますが、このフルプランについて国土庁におきまして見直しが行われております。そして、現在、関係の省庁間で調整中とうかがっておりますが、来年の三月ごろには方針が決まる予定のようでございます。岐阜県に関しましては、西暦二〇〇〇年に向けての水需給の計画は、牧尾ダム、岩屋ダム、阿木川ダム、味噌川ダムに水源を求めておりまして、なお不足する水需要は、不安定ではございますが地下水源とか表流水に求めることとしていると、そういうような現状でございまして、決して十分ではないと思いますが、さらに二十一世紀初頭におきましては、現在のフルプランの策定時点では想定されておりませんでした中部新国際空港だとかリニア中央新幹線だとか多くの大型プロジェクトが実際に完成をすると、こういうようなことでございまして、当然に産業経済の拡大だとか、都市化の進展だとか、こういうことが見込まれまして、大きな水需要が想定されるわけでございます。徳山ダムに新規水源を求めているというようなこともございますが、ぜひともその推進を急ぐ必要があろうかと、かように思うわけでございます。

 そして木曽川の暫定取水を長良川の河口堰からの取水に切りかえたらどうかという御提言がございました。このことにつきましては、本年七月の三県一市の知事市長懇談会におきましても、私から一つの提案として既に申し上げております。いずれにいたしましても、本県、特に東濃、中濃地域におきまして大きな産業経済の発展、あるいは都市化の進展が見込まれるわけでございまして、こうした情勢に対応できるように、議員御指摘のとおり、長期的な展望に立って検討してまいりたいと、かように思っております。

 それから、長良川河口堰についてお触れでございましたが、この点につきましては、従来から、第一に県民の生命、財産を守ると、二番目には高須輪中の農地を守るということ、三番目には長良川の自然環境を守ると、こういう三つの立場に立ちまして対応をしてまいったわけでございます。まず第一の治水の問題でございますが、もし長良川下流部のしゅんせつができないというようなことになりますれば、これは大変な問題でございまして、上流の改修や開発が大きな支障を生ずるということでございます。治水の大原則はまず下流からということでございまして、下流の改修なくして上流の改修もないということは常識でございます。そういう意味で、上下流は運命共同体、一体でございます。関係の当事者間におきましても、その点については異論がないわけでございます。

 三番目の環境対策についてでございますが、これまで、本県から各種の要請を建設省、水資源開発公団にしてまいりました。現段階までに全面的に対応してくれるということになっておりますが、さらに必要な事項につきましても追加調査が実施されているところでございます。また、本県独自に、別途すばらしい長良川にしようということで長良川ビジョン研究会を県民の方にも参加していただいて開催をし、中間報告も得ておるわけでございます。県といたしましては、環境問題で一番大きな問題が魚類の問題でございます。長良川ビジョン研究会におきましては、中間的な目標ではございますが、長良川河口堰が建設されましても、二〇〇〇年にはアユ、サツキマスを約五割増し、モクズガニを約三割増しを目途として水産振興を図りたいという計画を持っておりまして、これは必ず実現をしたいと、かように思っておるわけでございます。

 三番目に、農地を守るという問題でございますが、高須輪中に塩害があるとかないとか、どういう塩害防止策がいいかということはいろいろ議論されておられますが、農地を塩害から守るためには、河口堰が最善の方策であるということで、従来対応をしてまいったわけでございまして、この点につきましては、さきの参議院環境特別委員会へ参考人として出席されました専門の方々の証言もございまして、塩害について不安のないように万全の方法を考えていくべきであろうというふうに思います。このことにつきましては、究極のところ、地域の当事者である関係の方々が、何が最善であるかということを明確にされるということが大前提でございまして、既に河口堰が最善であるというふうにおっしゃっておられます。そして、それ以外の方法で対応して、もし損害を生じたらだれが責任をとるかと、こういうことも明確にしながら対応をしていくべきであろうと、かように思います。それが現地の方々の御意見でもあるわけでございます。いずれにいたしましても、長良川河口堰の真の当事者というのは、岐阜市を含めました下流地域六十万人を代表する地方自治体でございますそれぞれの市、町が第一でございまして、その当事者の御意見を最優先いたしまして、県として諸問題に対応してまいりたいと考えております。



○副議長(笠原潤一君) 林政部長 伊藤邦昭君。

   〔林政部長 伊藤邦昭君登壇〕



◎林政部長(伊藤邦昭君) 初めに、林業関係の第三セクターの設置による森林技術者の確保対策についてお答えいたします。

 森林技術者を山村に定着させるために、就労条件や雇用条件の改善、整備、山村の基盤整備等を促進する各種施策を積極的に講じてきたところでありますが、議員御指摘のとおり、森林技術者の確保は、依然として本県林政推進上大きな課題となっております。とりわけ若者を確保することが重要な課題であり、このためには、林業を活性化し、山村を魅力あるものにして定着を図る必要があると考えております。このため、今年度から、県下を五つの流域に分けて林業、林産業の活性化を図ることを目的とした流域林業活性化推進事業を実施することにしております。この事業では、市町村や森林組合、林業事業体等が構成員となって活性化センターを設置し、林業関係者の総意のもとに活性化基本方針を策定し、流域林業の活性化を総合的に進めることにしております。議員御提言の林業関係の第三セクターの構想についても、活性化基本方針を具体化する取り組みの中で、森林技術者確保の有力な対策の一つとして前向きに検討してまいりたいと考えております。

 次に、青少年の愛林精神の継承についてお答えいたします。

 緑化少年団は、自然や森林を愛する豊かな心を育て、郷土の森林を守っていく人材となることを期待して、小中学生を対象に昭和四十一年から結成され、現在では七十六団、約八千名の団員を数えるまでになりました。その活動は、学校林や保健休養林などにおける森林学習や、県内外の緑化少年団との交流など、日ごろの学校生活では得られない学習や体験を通じて幅広い知識を修得しております。さらに、県としましては、平成三年度から、広く青少年に森林学習などの手助けをするボランティアの指導者として緑と花のインストラクターを養成し、次代を担う少年少女が緑を愛する活動を積極的に参加できるよう努めているところであります。また、愛林精神を醸成するため、伊自良村にあります青少年の森などの普及啓発施設の整備充実を図ってまいりたいと存じます。



○副議長(笠原潤一君) 土木部長 山岸俊之君。

   〔土木部長 山岸俊之君登壇〕



◎土木部長(山岸俊之君) 魅力ある住宅団地開発につきましてお答えいたします。

 二十一世紀に向かいまして、県民のニーズも、物の豊かさから心の豊かさを求める方向へと変化しておりますし、また、ゆとりや潤いを重視する方向となっております。個性化、多様化する傾向にあるわけでございます。議員御指摘のとおり、住宅団地を計画する場合にも、自然を生かし、ゆとりある広さを持ち、自然と共生できる住みよい環境とする必要があります。議員お尋ねの住宅団地は、県住宅供給公社が恵那市武並町地内で、計画面積約十一ヘクタール、戸数百戸程度を計画しておりまして、平成四年度に設計を行い、平成五年度に造成に着手して、平成六年度に完成する計画となっております。この団地の建設につきましては、現在、県が進めております花の都ぎふ運動に呼応いたしまして、花と緑あふれるゆとりや潤いのある住みよい団地となるように、住宅供給公社に対しまして指導してまいりたいと思います。



          ……………………………………………………





○副議長(笠原潤一君) しばらく休憩いたします。



△午後三時二十分休憩



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△午後三時五十五分再開



○議長(浅野庄一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



          ……………………………………………………





○議長(浅野庄一君) 引き続き一般質問並びに議案の質疑を行います。一番 小川昭夫君。

    〔一番 小川昭夫君登壇〕(拍手)



◆一番(小川昭夫君) 民社党の代表質問を行います。最初に、質問に深い関係がありますので、一つの物語を申し上げます。

 話の内容は、「一人の公務員がおりました。仕事はこつこつとまじめに働き、遅刻も早退もなく、奉仕者として手本のような人でした。三十年勤続し、五年後に定年を控えていました。人柄もよく、穏健で家族を大切にし、平和な日々が続いていました。ある日突然に、自分ががんに冒されており、あと二年の命しかないことを知ります。彼は驚いて、そして狂ったように性格も粗暴になっていき、けんかもし、酒にもおぼれ、女性にもおぼれましたが、どこにも心の安らぎは得られませんでした。荒れた生活の中で、あるとき、町内で子供の遊園地をつくっていることを知ります。予算もなく、手伝う人もなく、遅々としてはかどっていないことを知って、彼はスコップを持ち、遊園地づくりを始めました。病気である彼の行動を知って手伝う人もだんだんとふえてきました。彼は、物につかれたように遊園地づくりに没頭していきました。いつしか大勢の人たちが集まり、作業は急速に進み、年も押し迫った十二月半ば、ついに遊園地ができ上がり、いよいよあしたが完成式という前夜、彼は、ブランコに揺られながら目を閉じ、子供のはしゃいだ声、そして笑顔、元気に飛び回る姿を思い浮かべながら充実感に浸っていました。いつしか寒い星空が雪に変わり、激しくぼたん雪が降り注ぎました。彼は、桜吹雪の落花の舞を見ているようでありました。純白の雪をいっぱいに浴びて彼の命は途絶えていったのであります。彼の死に顔はにっこりとほほ笑んでいるようで、満足感にあふれていました」

 以上が、物語の内容であります。この物語には心を打つものがあり感動があります。花づくりやイベントにはこのような真剣さが必要なのではないでしょうか。今の県政は、残念ですが、何か心を打つものがなく、感動が少ないと言わざるを得ません。なぜなのか考えてみる必要があります。平成三年度だけで、展開されたイベントは、県主催のものだけで百四十四件展開されたようであります。中には、二日間で約四億円を要した音楽と光のフェスティバルや東京湾上の船の上で学生を対象に行われた一千万円パーティー等多額な予算が使われております。すべて華やかで大きくて美しいけれども、感動の前に、たくさんの税金を使って大丈夫なのか、先行き不安感が先行します。行政の行う行事は、すべてに税金一円のとうとさが感じられるものが入っていることが鉄則だと考えます。

 夢おこし、花の都、岐阜県づくり、花飾り、また王国づくり日本一と、言葉は躍動し、イベントまたイベントとお祭りが続きますが、いま一つ広がりや共感がないように思われます。それは、当然やるべきことができていないからだと思います。生活に直結していることをまず完全に行うことが必要なのであります。県内には、まだ簡易水道がない、常設の消防がない、お医者さんのいない地域がある。交通渋滞はひどくなるばかりであります。過疎が激しく進行している町村もあります。県都岐阜市にもそのような不安があります。ほかにも、中小商店街に駐車場がない、病院が足らない等の要望が山積みしているのであります。まずこれらのことを解決すべきではないでしょうか。

 今や生活重視が国民的課題となっていることを常に銘記していなければなりません。県内視察で各地に行ってみましても、どこも予算が欲しいとの要望がありますが、花をつくるから予算をつけてほしいというところは現実にどこにもありません。私は、政策実行の第一順位は生活関連であって、花づくりではないというふうに思っているところでございます。花づくりは、個人の自主性やボランティア、無償の奉仕にお願いすることが本当の心の花づくりになると思います。現実を直視して、しかる後に夢を追うことが必要なのであります。これからは、イベントは、宣伝的なものはやめて、伝統や文化、健康に根差したものを積極的に開催してほしいと思うのであります。そして、それは一過性ではなく、伝統の年輪をふやしてもらいたいと思うのであります。現在、イベントの開催や終了後のパーティーが高級ホテルで頻繁に行われていますが、公的施設である文化会館や公民館、学校の体育館等で行うべきであります。そうでなければ感動は生まれません。可能な限り手づくりで行なえるように工夫すべきであります。学校や出先機関に花づくりの予算が行きましても、花の苗を買うより教材を買いたい、備品を買いたいとの願望が多く、人手不足も深刻で、仕事もやれ、花もつくれでへとへとに疲れている現実があることを知ってもらいたいと思うのであります。今や時局はバブルの反動や貿易摩擦で平成景気から平成不景気に入っています。やがて訪れる本格的な不景気は、いまだかつて味わったことのない不況だと言われています。予算執行に当たっては、清く正しく美しく、県民の皆さんの真からの納得が得られる内容で実行してもらいたい、かように思います。これらの点について、知事の見解を伺うものであります。

 次に、国際化の問題でありますが、現在は新しい時代の草創期にあります。県内にも多くの外国の方が住み、それぞれ研修や労働に従事しておられます。調べてもらいましたところ、外国の方が、岐阜市では三千七百十人、大垣市千二百六十一人、多治見市千百六十四人、各務原市千百八十五人、可児市千百十五人を初めとして、県内で一万五千六百五十六人、急激にふえたブラジルの方は三千四百三十四人に達しております。このほかにも不法入国もあるようでありますから、その数は相当な数に上ると思います。一方、日本の生きる道は平和だと思います。どこの国とも仲よくして資源を売ってもらい、それを加工して付加価値をつけ買ってもらって生きていくのであります。身近にいる外国の人と仲よくすることが、だれにでもできる国際親善であります。行政としても、住みよく親切な方策を提供していくことが大切であると考えます。仕事上や生活の上で困ったことがあるときは、気軽に相談に行ける外国人専用の相談所をつくり、その相談所を充実する時期に来ていると思います。病院に行くとき、旅行をするとき、お金がなくて困っているときなど、言葉が通じないことは大変な難儀なものだと思います。解決をされない不平不満は、手紙や電話によって日本を通り越して外国に伝達されるものなのであります。そして、日本の悪い印象が増幅、拡大されていくと思います。福島県に起きたフィリピン女性の死亡事件は、フィリピン国内の大問題となり、日本に行くなとの世論が起き、国会でも取り上げられたところでございます。また、暴力団絡みの事件も起きています。岐阜県も市町村と協力して相談所をつくるべきだと思います。相談所を通じて、外国語や生活習慣、文化交流を外国の方から受ける、そのようなことも必要と思います。この一点についての見解を担当部長よりお伺いをしたいと思います。

 第三は、日東あられの再建策についてお尋ねします。

 私は、第一回を七月四日の議会において、優良企業と信じ切っていた日東あられの倒産について、悪のうみを出し、再建を図るために、有力者の華麗な飲み食い、選挙のたびごとに行われた二千人以上の大旅行、一流芸能人を呼んでの有権者の大量動員の実態について、知事初め特定の政治を行った人たちに具体的な事実を示して、その責任を問いました。それを第一弾とし、第二弾として、十月三日、この本会議において、鏡もちやあられを何百という単位で後援会の人たちに配った政治家のことや、北海道から箱積みのジャガイモを以前は貨車で、最近はフェリーで運んで有力者の手から有権者に配っていた事実を示して追及をしてまいりました。そして、日東あられのみつを求めてまつわりついていた多くの政治家たちが、倒産となるとだれも寄りつかず、逃げ足の早いこと、選挙を命令で手伝わされていた純粋な人たちが心から怒っていることを披瀝してきました。

 本日現在の日東あられの現状は、千五百十八名の方が働いておられたのでありますが、今は四百名を切る状況になっております。退職金も契約どおり払われず、ボーナスももらえないだろうという先入観もありまして、千百余名が退社をされたのであります。新生労働組合ができておりますので、残った人たちの手によって先取特権である労働債権は後日完璧に確保されると信じております。現実には千百余名のまじめに働いた人たちの血が流されたのであります。二回にわたって指摘いたしました不当な贈賄にかかわった人たちは、何のとがめも受けず、利益を受けたのに知らぬ顔であります。岐阜県に正義はないのかと叫ぶものであります。板取村や平田町の村長、町長の不正問題、全国を揺るがした生コン事件の灰色問題はいまだ時効にはなっていません。警察当局の手によって不正をただされることを期待し続けます。そして、執行部の方々みずからの英知によって、再建を果たす役割を今よりもっともっとしてやっていただきたいと思います。日東あられには、もうあと一歩も半歩もありません。土壇場です。ぎりぎりの状況下にあるという現状認識の上に立って、次のことを要請し、返答を求めたいと思います。

 一つは、再建を図るために、現在時点で県当局にお願いをしておくことは、日東あられが経営していた高級料亭には、横山大観の「富士山」や伊東深水の美人画、にせものか本物かいろいろ議論はあるようでありますけれども、ルノアールを初めとして、書画、骨董がたくさんあったことは周知の事実であります。これを県外や国外に持ち出されないために、県美術館を初めとして、行政関係で必要なところは全部購入すべきであろうというふうに思っております。この質問通告をいたしましたその後、昨日大垣市が四点買ったという話をお聞きいたしました。買っていただくことが、そのお金が再建費に充当されることになるわけでありますから、今後十分考慮を払っていただきたい、かように思います。大垣市が買われたという事実を聞きましたので、この点につきましては、要望、今後の課題としてくれぐれ県外に持ち出されないように対応をしていただくことを強く要請をしておくものであります。どうぞ実効を上げてください。

 二つ目は、今もちのシーズンでございます。今、日東あられは、お金を貸すか、製品を買ってあげるか、いずれか一つしかないのであります。おもちの売り上げが死活の分かれ目となりますので、県の出先機関を含めて、売店のあるところは、日東あられの鏡もちや切りもち、あられを販売すべきであります。市町村にも要請すべきであります。全国の県庁にも、場合によっては依頼していただきたいと思います。今日、労働組合や地域の人たちの善意に支えられて日東あられの製品が七千百万円を超える販売実績を上げておられることを申し添えておきたい、かように思います。売店で売っていただくことが、そのことが心の触れ合う援助となり、販売促進に好影響をもたらす、かように思うものであります。

 三つ目が、日東あられが優良会社ということで、その看板で寄附をいたしました。国税の返還にならって、その寄附の必要額を返還をしてやっていただきたいということを、前回に続いて重ねて要請するものであります。岐阜メモリアルセンター陸上競技場の北側ゲートにある勝利の門、その建設費五千万が寄附をされておりますけれども、日東あられの再建資金として返却をしてやっていただきたい。以上のことについて答弁をお願いをいたします。

 次に、転石事件について質問をいたします。

 転石とは、石が山や畑から転がって川や谷に落ちる現象を言います。台風などのときは特に顕著であります。本日質問するものは、その石は、一トン以上の大きなものでありますが、この石は河川法によって正当な手続による許可が必要でありますが、黙って持ち出し、庭石や石垣用として転売し大もうけをする業者がおります。山の多い岐阜県は、災害のたびごとに転石が多くあります。本日の質問は、揖斐郡谷汲村に絞って質問をいたします。

 私は、十年くらい前から、揖斐川や根尾川の上流に無法地帯があることを釣り人から聞いておりました。河川にある岩石を持っていってしまう状態のことでございました。揖斐川石や根尾川石はすばらしいとして評価が高いのであります。菊石も御承知のとおりあります。谷汲村は、人口四千百二十六人、世帯数九百九十九の小規模な村でありますが、その村は、西国参り三十三番所の札所として、願いがかなえられるという満願寺華厳寺があります。年間約百十万人の参拝客がある山合いの村であります。県内たった一カ所の天皇林もこの谷汲村にございます。水のきれいな自然の多い仏と史と詩の村であります。

 平成元年九月七日の九・七災害で大きな被害をこうむりました。山崩れが主原因で、土石流もあり、高科谷、岐礼谷に大変な山土や石が堆積をいたしました。被害は伊勢湾台風のときよりもひどく、人災の部分があるとのことで、産業廃棄物の投入問題を含め、今、明るい村政を求める住民運動の人たちの手によって調査が進行しております。このときの災害によって、大量に谷川に落ちた価値の高い石が特定業者によってことごとく持ち去られていったのであります。推定一万トンと言われております。災害後の河川改修に便乗し、谷川の石だけではなく、砂防指定地を初め、周囲の山林、原野、農地の石までが持ち去られ、村から石がなくなってしまったと言ってもいいほど、本当にきれいによくもよくも持っていったなと感心するような状況であります。これはもうかるからであります。重量物で運搬に大変だと思うのでありますけれども、四トン、五トンの重い石も、もうかるとなれば実に軽いもののようです。怒った地元住民の声を代弁して、不正を憎む人たちが再三実情を村役場に訴え出たのでありますが取り合わず、結果としてきれいに持ち去られていったのでございます。それは、特定業者の利益となったのであります。ごく一部分だけ許可をとっていたようでありますが、その許可方法、監督が、悪質な業者に石を持っていかれてしまった端緒を与え、つけ込まれてしまったと思われます。業者が大量に積んでいた石置き場は、長さ八十メートル、高さ四メートルに達しているものもありました。現在は、世論の高まりとともに石が少なくなっております。谷川に大きな石があることによって流れがぶつかって緩和されたり、そのたびごとに水に酸素が溶け込んで魚族の生息に役立ったり、冷たい水の温度が上がって田畑に適温となって供給されるのであります。自然の石は人間に大きな恵みを与えてくれています。とられた石は、谷汲村の、また下流地域の大きな、そして貴重な財産であります。災害という不幸につけ込んで億単位の金が動いたと推定されますが、不法な行為をした業者に断然たる態度で返還させることを要求するものであります。

 転石事件の第二は、谷汲村に高楽園という地内があります。ここは、一方が根尾川、一方が高科谷の谷川に挟まれた突出したところであります。古代の人たちが魚をとり、けものをその三角地点に追い込んでとらえたと思われます。白炭を焼いた小さなかまども残っています。後世になって、川からのイノシシの襲撃に備え、作物を守るためにつくった獅子垣がきれいに残っています。鴬谷女子高校の地歴サークルの観察地点にもなっており、石器の破片の出土を確認をして、村役場にも提供されているところでございます。この場所に、長さ二メートル、高さ一メートル弱、重さ約五トンの油石に近い茶色の石がありました。この石には、縄文時代に矢じりやスクレーパー−−動物の皮をはぐ包丁のようなものでありますが、それを研いだと推定されるカットの部分があり、表面には無数の玉目の紋様があったとのことであります。玉目とは、内から外に向けてきれいに出ている年輪のようなものでございます。

 このなぞを秘めた石が、業者によってある日持ち去られました。史跡は指定されていませんでしたが、研究を重ね、探索を続けて、そして指定を受けるような努力中の過程のことでございました。村の人たちは、文化遺産がなくなったということで、世論も高く広がっていきました。そのことに驚いたのでしょうか、持ち出した業者が石を元に戻したのでありますが、元に戻した石がにせものであったのであります。全く本物とよく似てはおるのですが、にせものに間違いございません。幸い本物とにせものの写真がありましたので、専門家の鑑定を受けましたし、地元の識者の明確な証言もあって、にせものであるということが断定できると思うのであります。

 ややこしくなりました一つには、にせものであると言った人が、途中から本物であると言って混乱をしている事実もあるわけでございます。私どもの調査によりますと、その石は、高楽園の地点に埋もれていたものを堀り出して立てたものであります。私は、四人の調査団を組み、現地を詳しく調べ、多くの証言の中から確信をつかめたのであります。村役場には、住民運動の人たちがその都度指摘したようでありますけれども、適切な何らの対応をいたしておりません。文化的価値を含んでいるその地点を、現在、水辺公園にするとして業者に請け負わせていますが、獅子垣を壊したり、松を切り倒したり、三、四トンの大きな自然石五個を持ち出したりいたしております。今ならまだ破壊的開発からその貴重な文化遺産は守れる状況にあります。県は、谷汲村を厳しく指導し、先住民が居住したと考えられる地点を探求すべきであります。本物の石がどこにあるのかも追跡、追及をしてもらいたいと思います。

 以上、申し上げました転石の谷川にたくさんあった以前の状況、そしてなくなった現況、今申し上げましたにせものと本物の石について、すべて証拠写真をたくさん用意いたしております。議会棟の正面向かって左側、、西側でありますけれども、元議員控室兼第二応接室に住民運動を続けている人たちが撮った写真あるいはその地域の人が待機をしておられますので、ぜひごらんを願って、正当な判断をお願いをいたしたいと思います。

 最後に、谷汲村の状況について一つだけ触れておきます。

 昭和五十一年以降、谷汲村の民生課の課長さん初め職員三名が次々に自殺をいたしております。いずれも本人たちの破廉恥行為ではないようでありまして、責任をとらされた、責任を肩がわりさせられた、そのような状況にあるようであります。これは、私もさらに調査をいたしたい、かように思っているところでございます。早い機会に明るい村政の実現ができますように、私も、住民運動を行っている人々と連帯をして、活動する決意であります。私どもの調査に当たって、道案内をしてくださった人や有意義な話を聞かせてくださった人々、病床より手を合わせて石を取り戻してほしいと訴えた人、それらの方々本当にありがとうございました。ともに手をとり合って、明るい、平和な、正義が尊重される村づくりをともにいたしていきたい、かように思っているところでございます。その方々に限りない感謝を捧げながら、時間も来たようでございますので、まずは質問を終わります。以上です。

   (拍手)



○議長(浅野庄一君) 知事 梶原 拓君。

  〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) ただいま、小川議員から税金を大切に使えと、こういうお話がございました。まことにごもっともなことでございます。私どもも、けさほど答弁をさせていただきましたけれども、予算の編成、執行に当たりまして、生計予算、戦略予算、気くばり予算というような形で、予算の使い方につきましては慎重に配慮いたしておりまして、経常経費はなるべく切り詰める、しかし、岐阜県の経済文化の底上げをするような性格のものは重点的に戦略予算として取り上げる、そして、谷間のできないように気くばり予算に配慮すると、こういうことでございまして、さらにその上付加価値予算、複合予算、外部資金活用予算と、こう言っておりますが、お金をさらに有効に使うことも工夫しておるわけでございまして、また、県産品の販売促進チームというものも長年やっております。各部から任意に一種の研修として県産品の販売に取り組んでいただいておりまして、東京の八重洲口でもはっぴを着て頑張ってくれたりしております。その趣旨は、みずから県産品を売ることによって、県産品のPRをすることはもちろんでございますが、いかにお金というものが得られないかと、貴重なものかということを認識してもらう研修でもあると、かように認識をしておるわけでございます。

 そこで、イベントのお話がございました。

 本年は岐阜県が誕生いたしまして置県百二十周年目と、こういうこともございまして、また待望のメモリアルセンターも完成をいたしました。種々の事情もございまして多くのイベント、コンベンションもございました。これはお説のとおりでございます。こうしたイベント、コンベンションをどう評価するかということはいろいろ御意見もございますが、岐阜県の場合、未来博の例にございますように、大方は地域の活性化のために必要であると、かような御認識をいただいておろうかと、かように思うわけでございます。

 例えば、航空宇宙の世界的なコンベンションもございました。またバイオ関係等の世界的な学者の方のコンベンションもございました。こういうことがだんだん発達いたしまして、岐阜県が世界的な研究開発拠点に発展していくということでございます。都市という言葉は、都という字に市という字を書きますが、都市というものは一時的な市から発達してきたと、これは歴史的な経緯でございまして、一時的ではございますけれども、イベント、コンベンションというものが積み重なって大きな発展につながるというのは歴史の示すとおりでございます。そして、現段階におきまして、イベント、コンベンションの企画さえよければ東京に対抗できる唯一の手段であるとも言われておるわけでございまして、例えば世界の一流ふれあいシリーズというものも実施いたしております。最近では、シンシナティ・レッズ、アメリカ大リーガーの方に来ていただいて、県下の小中学生の野球の指導をしていただきました。あるいはピアニストのブーニンに来ていただきまして、音楽科の学生の指導をしていただきました。いずれも子供さんたちから感謝の手紙をいただいておりますけれども、本当に感激をしていただいております。

 こうしたことは、東京ではできないことでございまして、むしろ岐阜県でしかできないということでございます。これは、一つの東京一極集中排除、多極分散の一例でございまして、岐阜県なら世界の一流に触れ合うと、こういうことがすばらしい魅力になってくるものと期待をいたしております。ただ漫然とイベント、コンベンションを開催すべきでないということはもちろんでございまして、小川議員からお話がございましたように、地域の伝統文化に根差すもの、そういうものを継続的にやるべきだと、こういうお話でございまして、これはまことにごもっともなことでございまして、こういった点も十分配慮していくべきであろうと、かように考えております。

 それから、パーティー等の件がございました。これも、御指摘の問題、確かに私はあると思います。例えば外国人の方をお呼びしたときに、せっかくだからといってごちそうを出すという習慣がございますが、むしろ欧米の例では簡単なティーパーティーで済ますと、こういうような例がむしろ通例でございまして、そういった点は改善をするようにという指示をいたしておるわけでございます。いずれにいたしましても、とにかく簡素にやるということは必要なことであろうと、かように思っております。

 それから次に、花の問題の御提言がございました。

 物から心の時代へと、こう言われておりますが、県民の世論調査をいたしますと、昨年の例でございますが、暮らしの中で力点を何に入れるかということになりますと、まず第一にレジャー、二番目に住宅、住環境、三番目に教育、教養と、こういうことでございます。それから、文化行政につきましては、八三%以上の方が大いに進めるべきだと、かような県民の御意向でございます。二十一世紀の課題として、こういう形でその生活を楽しむと、生活文化を導入していくことが必要であろうと思うわけでございます。ゆとりを生む生活基盤、経済基盤の強化ということはもちろん必要でございます。これは従来以上に進めなければいけませんし、また現に県政の中で、従来以上に力を入れて基盤整備を進めておるわけでございまして、しかしながら、岐阜県共通の課題として、例えば若い人材の確保ということになりますと、若者は、楽しい職場で存分に力を発揮でき、休暇その他ゆとりがあると、こういうことを求めておるわけでございまして、そうした楽しい地域環境を用意しない限り若者が岐阜県から出ていくわけでございまして、簡易水道のお話もございましたけれども、若者がどんどん出ていけば、簡易水道の工事をやる人さえいなくなると、こういうことでして、若い人の人材確保ということ、これが大変重要でございますし、また、高齢化社会において、老化を防止する、若さを保つという面、これは楽しい生活環境を用意するということでもあるわけでございます。

 花を育てるということは自然を大切にする心を育てるわけでございます。そして、花が咲けば、花街道の例でございますが、空き缶もごみも少なくなってくる、環境問題に心が発展する、そして学校の子供たちが花をつくれば情操教育にも役立つ。いろんな面で花というものが多面的な効果を発揮するわけでございまして、そういった点も十分御理解をいただきたいと思うわけでございます。確かにこれは強制することではございません。したがって、まず行政においてできることから始めておるわけでございます。究極はそれぞれの家庭の皆様が御自分で花を飾っていただく、これが理想でございます。あるいは、冒頭お話ございましたように、病気の方がボランティアで遊園地づくりをされたという美談がございます。できればこういう形で家庭の皆様がそれぞれの御家庭において、さらには地域社会において、御自分で花を飾っていただければ岐阜県全体がすばらしい遊園地になろうと、かように期待をいたしておるわけでございます。

 以上、生活重視、それからイベント等の問題にお答えいたしましたが、冒頭申し上げましたように、県予算というものを慎重に執行すべきだということ、そういう趣旨を体して、これからも県政運営に配慮してまいりたいと、かように思っておる次第でございます。



○議長(浅野庄一君) 総務部長 永倉八郎君。

   〔総務部長 永倉八郎君登壇〕



◎総務部長(永倉八郎君) まず国際化時代の対応についてでありますが、県内に居住する外国人の数が増加することに伴いまして、言葉の問題、文化、習慣の違いなどから社会教育問題が生じていることは確かでございます。こうした問題は、直接外国人を雇用しておられます企業等が責任を持って処理することが大切であると考えますが、企業等で対応できない問題につきしましては、国や地方公共団体でバックアップしていく必要があるということも確かであります。これに対処するために、岐阜県国際交流センターでは外国人の相談を受け付けておりますし、市町村におかれましても、ボランティアの通訳等を通じまして相談に乗るなど、できる限りの外国の方々の相談相手になれるよう努力しておるところでございます。また、日本語とポルトガル語を併記いたしました生活便利帳なども配布しておりまして、今後、より生活に密着した生活マニュアルを作成することといたしておるところであります。今後、本県の外国人居住者が増加することは予想されるところでありまして、外国人の方々が岐阜県で安心して生活できるような生活環境づくり、外国人と地域のよりよい交流を行政と民間企業等が協力して進めていきたいと、このように考えております。

 次に、日東あられから県が受けました施設寄附につきましては、企業の役員の方や社員の皆様からのその時点での地域への貢献という善意の御意思と受けとめております。この御厚志を尊重してまいりたいと、このように考えておりますので、御理解賜りたいと思います。



○議長(浅野庄一君) 商工労働部長 交告正彦君。

   〔商工労働部長 交告正彦君登壇〕



◎商工労働部長(交告正彦君) 日東あられの問題についてお答えいたします。

 日東あられ株式会社の問題につきましては、一企業の問題ではありますが、地域に与える影響の大きさにかんがみまして、県といたしましては、事態発生以来、主要取引金融機関、岐阜地方裁判所保全管理人を初め、関係機関等に対し会社の再建等について協力要請を行うなど、行政として可能な範囲で支援、協力を行ってきたところでありまして、九月に会社更正手続の開始決定がなされたことは一つの前進であったと考えております。現在、会社におきましては、管財人を中心に再建に向けて懸命に努力がなされているところでありまして、県といたしましても、直接的な支援にはおのずから限界がありますが、今後とも必要に応じ適切に対応してまいりたいと考えております。



○議長(浅野庄一君) 土木部長 山岸俊之君。

   〔土木部長 山岸俊之君登壇〕



◎土木部長(山岸俊之君) 谷汲村におきます庭石の採取についてお答えいたします。

 平成元年度に大災害をこうむりました谷汲村の災害復旧事業におきましては、工事に伴いまして大きな転石が発生いたしましたので、その護岸工事などへの有効利用を図るために、公共事業に使用する目的で谷汲村に、また庭石用としまして揖斐庭石事業協同組合に、それぞれ普通河川等取締条例に基づきまして採取許可を出したものでございます。これらの石につきましては、工事中に産出した転石につきましては、数量的にも許可の範囲内となっておるわけでございます。

 また、その他の石置き場にある庭石につきましては、土砂採石場や民有地の山林等からも産出されておりますので、個々の石の出所を特定することは難しいかと思われます。いずれにいたしましても、今後、普通河川等取締条例の運用等につきまして、管理に万全を期してまいりますので、御理解を賜りたいと思います。



○議長(浅野庄一君) 教育長 篠田幸雄君。

   〔教育長 篠田幸雄君登壇〕



◎教育長(篠田幸雄君) 転石事件についてお答えいたします。

 御承知のとおり、文化財として指定した物件は、許可がない限り移動したり開発することができないことになっております。御質問のありました油石につきましては、県や村の指定文化財ではありませんので、この面からの規制はすることができません。また、文化財として保存し調査すべきではないかとの御質問でございますが、文化財の指定は、まず市町村が指定し、その後、所有者の申請に基づいて県が指定することになっております。所要の手続を経て文化財指定の申請がありますれば、県の文化財保護審議会で審議された意見に基づきまして適切に措置したいと考えております。



○議長(浅野庄一君) 一番 小川昭夫君。

   〔一番 小川昭夫君登壇〕



◆一番(小川昭夫君) 再質問であります。私は、本年度、この本会議場から知事に三回質問をいたしました。その三回のうちで答弁は本日が一番ましであったと思います。くれぐれも現実を直視しながら夢を追う、そういう基本的立場に立って、税金一円を大切にしながら行政の拡大発展を期待したい、かように思うわけでございます。

 それから、土木部長の答弁、全然現状認識が足らぬわけであります、失礼ですけれど。大量の一万トンとも思われるようなたくさんの石が、県の許可値段でいきますと百キロ当たり百六十円でありますか、確か一トン千六百円ぐらいの値段だと思います。それが現実には千六百円のものが一トン一万円で優に売買されるほどの石であります。それが大量に出ておるということであります。私が提起したのは泥棒がおるということです。もし違っておれば私が誣告罪で追及を受けるわけであります。どっちかということを決意を込めて私はこの壇上に立ったわけでありますから、少なくとも当該問題の責任者として、直ちに現地に入って調査し、役場と対応をしていただきたい。このことをくれぐれもお願いをし、そして私の申し上げていることが事実ならば、申し上げたように返却をさせる、行政は温かい一面があるけれども鋭い、こういうことを示していただきたい、かように思うのであります。

 最後に、教育長さんの答弁でありますが、ルールは今お話を聞いてわかりました。県に上げるまでにいろいろな感覚が錯綜をいたしまして、なかなか県に上げることが困難であるわけであります。文化財というのは、思想や感情で争うものではないというふうに思いますから、担当者がこれまた現地に入っていただいて、本当に私は、岐阜県の大切な石であると、根尾だけの石ではないと、岐阜県の大切な石だというふうに思いますから、よく調査検討をしていただいて、保護する価値があると思いますので、早急に手続ができるようにしていただきたいなということであります。

 以上三点、要望をいたしまして本日の質問を終了させていただきます。以上です。

   (拍手)



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○議長(浅野庄一君) 以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。

 本日はこれをもって散会いたします。

 明日は午前十時までに御参集願います。

 明日の日程は追って配布いたします。



△午後四時五十六分散会



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