議事ロックス -地方議会議事録検索-


岐阜県 岐阜県

平成24年 12月 定例会(第5回) 12月13日−03号




平成24年 12月 定例会(第5回) − 12月13日−03号









平成24年 12月 定例会(第5回)



……………………………………………………………………………………………





△議事日程(第三号)



              平成二十四年十二月十三日(木)午前十時開議

 第一 議第百二十六号から議第百六十五号まで

 第二 請願第二十四号及び請願第二十五号

 第三 一般質問



……………………………………………………………………………………………





△本日の会議に付した事件



 一 日程第一 議第百二十六号から議第百六十五号まで

 一 日程第二 請願第二十四号及び請願第二十五号

 一 日程第三 一般質問



……………………………………………………………………………………………





△出席議員 四十六人



      一番   道家康生君

      二番   水野吉近君

      三番   国枝慎太郎君

      五番   高木貴行君

      六番   野村美穂君

      七番   郷 明夫君

      八番   長屋光征君

      九番   高殿 尚君

      十番   大須賀志津香君

     十一番   太田維久君

     十二番   村上孝志君

     十三番   田中勝士君

     十四番   加藤大博君

     十五番   酒向 薫君

     十六番   山本勝敏君

     十七番   松岡正人君

     十八番   篠田 徹君

     十九番   小原 尚君

     二十番   川上哲也君

    二十一番   林 幸広君

    二十二番   伊藤秀光君

    二十三番   水野正敏君

    二十四番   脇坂洋二君

    二十五番   野島征夫君

    二十六番   松村多美夫君

    二十七番   平岩正光君

    二十八番   佐藤武彦君

    二十九番   森 正弘君

     三十番   渡辺嘉山君

    三十一番   伊藤正博君

    三十二番   小川恒雄君

    三十三番   村下貴夫君

    三十四番   大野泰正君

    三十五番   矢島成剛君

    三十六番   足立勝利君

    三十七番   洞口 博君

    三十八番   渡辺 真君

    三十九番   岩花正樹君

     四十番   平野恭弘君

    四十一番   駒田 誠君

    四十三番   藤墳 守君

    四十四番   早川捷也君

    四十五番   玉田和浩君

    四十六番   岩井豊太郎君

    四十七番   渡辺信行君

    四十八番   猫田 孝君



……………………………………………………………………………………………





△職務のため出席した事務局職員の職氏名



 事務局長         志村隆雄

 総務課長         伊藤治美

 議事調査課長       北川幹根

 議事調査課総括管理監   武井孝彦

 同    課長補佐    城戸脇研一

 同    課長補佐    梅本雅史

 同    課長補佐    河本哲治

 同    課長補佐    松本隆則

 同    主査      中村 隆

 同    主査      堀場一彦



……………………………………………………………………………………………





△説明のため出席した者の職氏名



 知事           古田 肇君

 副知事          渕上俊則君

 副知事          上手繁雄君

 会計管理者        塚中和巳君

 秘書広報統括監      若宮克行君

 危機管理統括監      石原佳洋君

 総務部長         彦谷直克君

 総合企画部長       安福正寿君

 環境生活部長       秦 康之君

 健康福祉部長       川出達恭君

 商工労働部長       宗宮康浩君

 農政部長         平工孝義君

 林政部長         正村洋一郎君

 県土整備部長       金森吉信君

 都市建築部長       山本 馨君

 ぎふ清流国体推進局長   武藤鉄弘君

 環境生活部次長      水谷淳子君

 (男女共同参画・少子化対策担当)

 観光交流推進局長     古田菜穂子君

 教育長          松川禮子君

 警察本部長        太田 誠君

 代表監査委員       鵜飼 誠君

 人事委員会事務局長    増田好則君

 労働委員会事務局長    市橋正樹君



……………………………………………………………………………………………





△十二月十三日午前九時五十九分開議



○議長(駒田誠君) ただいまから本日の会議を開きます。



……………………………………………………………………………………………





○議長(駒田誠君) 日程第一及び日程第二を一括して議題といたします。



……………………………………………………………………………………………





○議長(駒田誠君) 日程第三 一般質問を行います。あわせて議案に対する質疑を行います。

 発言の通告がありますので、順次発言を許します。二番 水野吉近君。

    〔二番 水野吉近君登壇〕(拍手)



◆二番(水野吉近君) 皆様、おはようございます。

 それでは、議長より発言のお許しをいただきましたので、岐阜県議会公明党を代表し、大きく四点にわたって質問をさせていただきます。

 初めに、来年度当初予算編成方針についてお伺いいたします。

 県は、本年十月に平成二十五年度当初予算編成方針を発表し、来年度当初予算を編成するに当たり、その前提となる財政状況と考え方を全庁各部門に通知されました。その中身を見てみると、前提条件である本県財政の状況では、岐阜県行財政改革アクションプランにより、構造的な財源不足は解消される見込みにあるが、県税収入や地方交付税などの伸びが見込まれない中で、各年度三十億円から五十億円の自然増がある社会保障関係経費に対処するとともに、国補正予算で設けられた基金の期限到来後の取り扱いや防災・減災対策、少子・高齢化社会への対応など、さまざまな政策課題への対応が必要。また、社会保障と税の一体改革など、国の政策の動向にも注視しなければならない状況下にあること。また、国の予算編成状況では、総務省より示された概算要求時の平成二十五年度地方財政収支の仮試算では、平成二十五年度から二十七年度の中期財政フレーム及び概算要求組み替え基準と基調を合わせつつ、社会保障費の自然増を概算要求組み替え基準を踏まえた減で吸収し、地方財政の規模をほぼ平成二十四年度並みとすることにより、一般財源総額を実質的に平成二十四年度の水準を下回らないように確保するとされていること。その中で、地方交付税については、適切に確保することが目指されているが、対前年度伸び率で一・五%の減となり、逆に臨時財政対策債が六・二%増加する試算となっていることが示されています。

 そして、これらを踏まえた今後の行財政運営の方針として、平成二十五年度以降も引き続き事務事業の見直しなど、絶えず行財政改革の努力を行い、持続的な財政構造を構築すべく、節度ある財政運営に努め、財政規律を遵守するとともに、県民目線で重要な政策課題にも十分目配りしながら、対応が必要な政策課題については、厳しい財政状況の中でも適宜・適切に対応していかなければならないとしています。

 その上で、本年度で三年にわたる行財政改革アクションプランの取り組みを終え、構造的な財源不足の改善に一定のめどがつく中での来年度当初予算編成の考え方として、一、持続可能な財政運営に向けた財政規律を遵守する観点から、行政管理課が本年八月に発表した事務事業見直しを踏まえた予算要求を行うことや、行財政改革アクションプランで見直した事業は原則その取り組みを継続すること。二、当面する重要な政策課題に対応するものについては、各部局ごとに示す一般財源総額を超えて要求できるようにすることの二点を掲げています。

 ここでポイントとなるのが、行政管理課が示した事務事業見直しですが、その中身を見てみると、基本的な考え方として、一、アクションプラン対象事業の見直しについては、原則、その取り組みを継続するが、県単独福祉医療費助成など、県民の安全や安心に直結する一部の事業については、アクションプランの取り組み前の水準に戻す。県民の安全や安心、人づくりなどに関連する事業については、事業費の増額が必要と判断される事業は予算措置を検討する。来年度の事務事業の見直しについては、費用対効果や必要性を再度点検し、廃止や経費の縮減が可能な事業について、所要の見直しを行うこと。大型情報システムを更新するに当たっては、更新前のトータル・ライフサイクル・コストから二〇%以上の削減を行うこと。平成二十二、二十三年度決算において、予算執行率が低い事業については、予算要求額の上限を設定し、削減効果額の一部は事務費の再分配用財源とするなど所要の見直しを行うことが示されています。

 そこで、これらを踏まえ、知事に三点、秘書広報統括監に一点お伺いをいたします。

 一点目、今後の県税収入については、昨日の県政自民クラブ 藤墳議員の代表質問に対する答弁にもありましたとおり、当初予算額の千九百五十億円と同程度の確保を見込むものの、今後の景気いかんによってはさらに減ることもあり得るわけです。また、各年度三十億円から五十億円の自然増がある社会保障関係経費への対応など、本県財政を取り巻く環境は不透明な状況にあります。これらを踏まえ、県の現在の財政状況と今後の見通しについて知事にお伺いいたします。

 二点目、国・地方ともに厳しい財政状況下にあって、来年度の予算を編成するに当たっては、国すなわち新しい政権に何を求めていくのか、知事にお伺いいたします。

 三点目、知事は十一月三十日に知事選のマニフェストとなる政策集「みんなが主役「清流の国ぎふ」を」を発表されました。この中には「地域資源を活かした活力ある未来づくり」などの三本柱に百二十四の取り組みが明示されているわけですが、この中の多くが県の重点施策になるものと思われます。これら重点施策について、来年度予算にどのように反映させていくのか、知事にお伺いいたします。

 四点目、予算編成通知では、各部局に対し、事務事業見直しの考え方を踏まえた予算要求を行うことを求めており、八月に示された行政管理課による事務事業見直しの方針では、予算執行の状況に合わせた事業の見直しを行うとありますが、所要の見直しをどのように行い、削減効果額についてどのような見通しを持っているのか、秘書広報統括監にお伺いいたします。

 以上で、一点目の質問を終わります。



○議長(駒田誠君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) おはようございます。

 まず、本県の財政状況と今後の見通しということでお尋ねがございました。

 既に質問の中で、十分本県の財政状況については御理解いただいているのではないかと思う次第でございますが、アクションプランを三年間着実にやってまいりまして、徐々に好転してきておるところでございます。平成二十五年度以降につきましては、このところの県債発行の抑制などによりまして、公憤費は毎年二十億円程度の減少が見込まれております。この結果として、実質公債費比率も低下しつつありまして、平成二十五年度の決算をもって起債許可団体からの脱却も可能という見通しになっております。

 また、人件費につきましても、現在の給与抑制を戻したとしても、定数削減などによりましてアクションプランの策定時よりも減少しておりますほか、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会の開催経費のような一時的な歳出もなくなるわけでございます。

 他方で、経済が停滞し、県税収入あるいは地方交付税などの伸びが見込まれないわけでございますが、そういう中で社会保障費は、現行制度のままでございますと毎年三十億円から五十億円増加、さらには必要な防災・減災事業への対応、あるいは国の補正予算で設けられましたもろもろの基金の期限が到来するわけでありまして、この到来後の取り扱いなど、歳出増加要因が多々あるわけでございます。

 こうした要素を全体として勘案いたしましても、来年度以降の財政運営につきましては、引き続き不断の行財政改革を進めていくという前提のもとで、直面する課題に対応しながら、めり張りをつけながらやりくりをしていくということで、十分予算編成ができるのではないかというふうに思っております。そういう意味で、アクションプランのときに申し上げました構造的な財源不足の解消ということが可能になったものと考えております。

 なお、中期的な財政見通しの具体的な内容でございますが、今後、来年度予算編成と並行して作業を進めてお示しをしたいと思っております。もう少しお時間をいただきたいということでございます。

 それから、来年度予算編成に当たりまして、国に対して求めていく内容ということでございます。

 まず、経済の停滞、地方税収の伸び悩みという中で、地方交付税などが適切に予算措置されることによって、地方の一般財源総額が十分に確保される、これがまず第一の必要事でございます。

 国の概算要求を見てみますと、平成二十五年度の地方一般財源総額は、ほぼ今年度並みの六十兆円程度ということになっておりまして、その内訳としては、地方交付税が減少する一方で臨時財政対策債が増加しているということで、地方にとりましては予断を許さない状況でございます。既に繰り返し申し上げておりますけれども、国に対して、臨時財政対策債に過度に頼ることなく、地方の一般財源総額が確保されることが必要であるということを強く求めていきたいというふうに考えております。

 それから先ほど申し上げましたが、国が補正予算でこれまで措置してきました各種基金の中には、平成二十四年度末をもって期限が到来するものが多数ございます。例えば妊婦の健康診査、あるいは子宮頸がん等ワクチン接種といった、本来臨時的ではなしに恒常的に実施する事業もあるわけでございます。これらの基金につきましては、期限の終了後も引き続き実施できるよう、国において必要な財源措置を講じることということで要請していきたいと思っておりますし、その他の基金につきましても、必要なものは期限の延長、あるいは活用要件のさらなる見直しということをお願いしたいと考えております。

 また、先日、予備費を活用した経済対策が閣議決定されたところでございます。景気後退の懸念が高まっている現在の経済状況を踏まえますと、これらの経済対策を速やかに実行することが求められるわけでございます。さらに、衆議院の解散に伴い、国の予算編成作業のおくれが見込まれておるわけでございますが、当初予算の成立が年度をまたぎ、必要な対策のおくれが生じかねない状況でございます。こうしたことから、総選挙後におきましては、速やかに補正予算と新年度予算を成立させ、切れ目のない経済対策に取り組んでいただくことが必要ではないかというふうに思っております。

 さらには、社会保障と税の一体改革でございますが、本県では、現行の制度を前提にしますと、仮に消費税が法律の規定どおり増税された場合でも、平成三十年ごろには社会保障関係経費の増加額が地方消費税の増収額を上回るという事態になるわけでございます。一体改革と言われながら、社会保障制度改革につきましては、法律で設置することが決められておりました国民会議が公布の日から三カ月もおくれて設置ということでございまして、議論がまだ十分に進んでいるわけではございません。特に、地方の財政負担が大きい医療制度、介護保険制度につきましては、改革の具体的な姿が明らかとなっておらず、今後の地方の負担も明らかではない状況であります。社会保障制度を持続可能なものとしていくことは、本県の財政運営にとっても不可欠でございまして、負担と給付のあり方を含めた社会保障の将来像を早急に明らかにするよう、国に対して強く求めていきたいと思っております。

 三つ目が、重点施策の来年度予算への反映でございますが、昨日も申し上げておりますが、幸いにして三たび県民の皆様から御支持をいただけますれば、来年度以降は、「地域資源を活かした活力ある未来づくり」「確かな安全・安心の社会づくり」「本格的な「清流の国ぎふ」づくり」の三つを柱とした政策に取り組んでいきたいというふうに考えております。

 来年度予算の編成に当たりましては、事務事業の見直しをしっかり踏まえ、引き続き節度ある財政運営に努めていくとともに、今申し上げました三つの政策を着実に進めるために必要な事業を精査し、優先順位をつけながら、「清流の国ぎふ」づくりを実現していきたいというふう考えております。



○議長(駒田誠君) 秘書広報統括監 若宮克行君。

    〔秘書広報統括監 若宮克行君登壇〕



◎秘書広報統括監(若宮克行君) 事務事業の見直しと削減効果額の見通しについてお答えいたします。

 行財政改革の努力は、アクションプラン終了後においても不断に続けていく必要があるとの考えのもと、本年度、知事直轄部門に設置した行政管理課において、来年度予算に向けた事業の見直しに取り組んでおります。

 全庁的に、あらゆる事業を対象に、改めて費用に見合った効果が出ているか、目標とした事業成果を上げているか、他の事業との重複がないか、あるいは事業費の執行状況から削減が可能ではないかといった観点から、廃止や経費縮減など所要の見直しを行いました。具体的には、こうした事務事業見直しの考え方とあわせて、見直しの対象とする事業や事業統合といった手法を示して各部局と協議をいたしました。この結果、現時点においては、事業の見直しによる削減効果は七億円程度を見込んでおります。現在、このような事業見直しを踏まえ、来年度予算の編成作業が進められているところです。



○議長(駒田誠君) 二番 水野吉近君。

    〔二番 水野吉近君登壇〕



◆二番(水野吉近君) 次に、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会の総括と今後の県政の展望についてお伺いします。

 ぎふ清流国体では、悲願としてきた天皇杯・皇后杯を二位に大差をつけて獲得し、ぎふ清流大会では過去最多、全国一位となる百八十四個のメダルを獲得するなど、最高の競技成績をおさめました。改めまして、参加された選手の皆様、監督や役員、式典出演者の皆様、おもてなし活動などへ参加されたボランティアの皆様、そして選手の応援のために大声援を送っていただいた多くの県民の皆様に、心から感謝申し上げます。

 成功の要因として、開会式、閉会式及び競技会に約百万人の方が参加され、これまで開催されてきた両大会開催期間の参加者平均七十八万三千人を大きく上回ったこと。九十六人のロンドンオリンピック選手、十九人のロンドンパラリンピック選手の参加や、水泳競技会において清流長良川の水のプールで世界新記録が樹立されたことが全国の注目を集めたこと。国体では、ターゲットエイジの強化が結実し、少年種別の優勝数、入賞者数が大幅に増加し、競技力が向上したこと。複数の企業で選手を雇用し、クラブチームを支える岐阜方式が成功したこと。ボランティア活動やこよみぶねやギフとフラッグのワークショップ、炬火リレー、おもてなし活動に多くの県民が自発的な活動を展開したことなどが挙げられ、まさに県民総参加の名実ともに大成功の両大会となりました。こうした両大会を通じて得た成果は、今後の地域の活性化につながっていくものと期待するものです。

 そこで、県民総参加により大成功をおさめた両大会の総括、またその成果を今後の県政にどのようにつなげていくのか、知事にお伺いします。

 また、知事におかれましては、三期目に挑戦される意向を発表されたところですが、知事の二期八年の総括と、それを踏まえた今後の県政への思いについて、あわせて知事にお伺いいたします。

 また、県では、両大会を契機とした観光振興にも努めてこられました。その主なものを挙げると、本県の旬な観光・食・モノの情報を盛り込んだ季刊情報誌「岐阜っぽ」の発刊。「PRキャラバン隊」を結成し、名古屋など大都市圏の主要集客施設等や両大会の主要会場等において、本県の観光・食・モノをPR。NEXCO中日本及び岐阜県観光連盟と連携し、県内の高速道路が定額で乗り放題となるドライブプランと、県内の観光施設で受けられる割引や特典がセットになった「清流の国ぎふ旅キャンペーン」を展開。さらには、道の駅等と連携した県産品の認定商品の販売及び観光情報のPR。国内の大手宿泊予約サイト「楽天トラベル」及び「じゃらんnet」と連携したキャンペーンの展開。そして、新たな観光資源の掘り起こしに向け、平成二十年度から展開し、これまでに今後の観光資源に資する「じまんの原石」を五十六件認定し、その中から全国に通用する観光資源となることが期待される「岐阜の宝もの」を四件、それに次ぐ「明日の宝もの」を六件認定するなど、多方面にわたる観光振興施策を展開されてきました。

 そこで、両大会を契機として努められたこれらの観光振興策に対する成果と、その成果を今後どのように生かしていくのかについて、観光交流推進局長にお伺いいたします。

 さらに、両大会の開催に向けては、県産農産物の魅力を高めるため、県と生産者団体が一体となり、飛騨牛、富有柿に続く新たなブランドとして夏秋イチゴの「すずあかね」、早生柿の「早秋」「太秋」の二品種、クリの「ぽろたん」、幻の清流魚「カジカ」、霜降り豚肉の「ボーノブラウン」、フランネルフラワーの「フェアリーホワイト」、トルコギキョウの「シンフォニーマリン」という新ブランドの開発を行ってまいりました。両大会では、これらの新品目を中心に県産農産物の魅力を大いにアピールするため、大会直前の七月から九月にかけ、国体応援フェアを岐阜駅周辺で開催。県民へのお披露目をするとともに、生産者の取り組み機運の盛り上げを図ってきました。また、大会開催中には、選手、関係者等をおもてなしするため、レセプションで食材利用や花飾り、競技会場での展示販売や開・閉会式、競技会での国体弁当や女性農業者グループが販売する国体応援弁当、選手の民泊家庭での食事などに地域特産物の活用を図ったと伺っております。

 このように、県では両大会の開催を通じて県産農産物のPRに努めてこられたわけですが、その成果と、今後、それを生かした取り組みをどうしていくのかについて、農政部長にお伺いします。

 また、両大会の開催期間前後で道路の運用や交通規制を一定期間変更している箇所があります。岐阜市の金華橋通りでは、センターラインの位置が時間帯によって切りかわる、通称「リバーシブルレーン」を運用していましたが、平成二十三年十月十一日から平成二十五年三月下旬までの間、一時休止されています。リバーシブルレーンは、岐阜市美江寺町の裁判所前交差点から同市鷺山のメモリアルセンター西交差点の区間で、通常は片側二車線ですが、平日の朝と夕方のラッシュ時には、渋滞する方向の車線を三車線に、反対方向を一車線にするものです。このシステムは、一九七一年に全国で初めて運用が開始され、昨年五月の毎日新聞の記事では、同様のシステムは全国十五カ所で導入されているとのこと。岐阜県警が全国で初めて導入した、当時としては画期的なシステムであるということですが、一方で同記事では、「このシステムにより、運用当初は十五分から二十分あった金華橋の渋滞は五分弱に緩和されたが、現在は周辺の交通網が改善されたため、金華橋の交通量自体が十年前に比べて減少している」との県警の見解も報じられています。

 このシステムについては、「中央線がわかりづらく、正面衝突しそうで怖い」という意見や、「岐阜県が初めて導入したシステムであり、少しでも朝夕の渋滞解消になるなら継続してほしい」という意見など、来年三月の一時休止期間終了が間近に迫る中、道路利用者や沿線住民の方からさまざまな御意見が出ています。

 また、全国では、中央線変移システムを導入する理由として、渋滞方向のバスの安定した運行を挙げているケースもあると伺いました。一時休止を存続するのか、もとに戻すのか、周知期間を含め、そろそろ結論を出す時期に来ていると思われます。そこで、両大会が終了し、金華橋通りの中央線変移の一時休止について、今後どのようにしていくのか、警察本部長にお伺いいたします。

 以上で、二項目めの質問を終わります。



○議長(駒田誠君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) まず、ぎふ清流国体・清流大会の総括と成果についてのお尋ねでございます。

 私どもとしては、両大会につきまして、「県民総参加」「天皇杯・皇后杯の獲得」「県の未来につながる大会」と、この三つの目標を掲げてまいりました。これを一言で総括いたしますと、まさに御指摘のありましたように、歴史的な成果を残した大会になったのではないかというふうに考えております。

 まず県民総参加という点につきましては、炬火リレー約八千名、こよみぶね、ギフとフラッグに約六千三百名、各種ボランティアに延べ二万三千名の皆さんに御参加いただいておりますし、各地で湧き上がった心のこもった活動が多々あるわけでございます。こうした成果を今後の地域のきずなづくり、人づくりに生かすよう、積極的に取り組んでまいりたいと思っております。

 また、両大会は、スポーツの振興に対しても大変大きな役割を果たしております。

 御指摘のありましたように、天皇杯・皇后杯の獲得、あるいは清流大会におきます最多メダル数の獲得等々の歴史的な成果でございますが、これは複数企業で選手を雇用し、クラブチームを支えるという、いわゆる岐阜モデルといいますか、そういった競技力の向上策、あるいは競技関係者の国体にかける熱い思い、そして県民の期待を背にした地元選手の驚異的な頑張りなどによるものであるというふうに考えております。こうしたスポーツヘの関心が今後継続し、さらなる競技力の向上、そして地域スポーツの振興につながるように取り組んでまいりたいと思っております。

 このほか、両大会の開催を踏まえて、未来の岐阜県づくりに生かしていく兆しが数多くの地域や学校で芽生えてきております。一例を申し上げますと、競技の補助員に高校生を中心に約七千名の皆さんに御協力をいただきました。学生の皆さんが一流選手のプレーを間近で見ることや、競技運営に携わることで得た貴重な経験は、自己研さんや新たな発見につながるものではないかというふうに考えております。

 また、手話や要約筆記などのボランティア、選手団サポートボランティアなどに大変多くの皆さんに御協力をいただきました。これは、障がい者の皆さんへの理解を深める貴重な機会になったのではないかというふうに考えております。こうした経験を、今後の福祉のまちづくり、障がいをお持ちの方々のさらなる社会参加を促進する、そういった政策へつなげてまいりたいと思います。

 以上を踏まえ、また現在、県議会で御議論いただいておりますスポーツ振興に関する条例の議論も踏まえて、両大会の成果を「清流の国ぎふ」の未来づくりに生かしてまいりたいと思っております。

 次に、二期八年の総括と今後の県政への思いということでございます。

 昨日と重複する部分もございますが、まずは就任直後約一年をかけて、県民の皆様の期待や願いをお聞きする県政の総点検を実施してまいりました。この総点検から、地域医療対策、少子化対策、伐って使う森林づくりなど、新たな視点による政策が生まれたところでございます。同時に、御嵩町の産業廃棄物処分場の問題を初めとする長年の懸案事項にも取り組み、関係者の皆様の御協力を得て粘り強く丁寧に対応することで、解決に導くことができました。また、この時期に発覚いたしました不正資金問題に対しましては、県政再生プログラムを策定し、県職員の公金意識、遵法意識の向上に努めてきたところでございます。

 次に、公債費や社会保障関係経費の増加による厳しい財政状況を立て直すため、行財政改革に取り組んでまいりました。行財政改革アクションプランに基づき、議員の皆様や県民の方々、あるいは県職員の皆さんの協力のもと地道な取り組みを進め、ようやく財政再建のめどが立つところまで来たというふうに考えております。

 こうした県政の足元を固める取り組みの一方で、本格的な人口減少、急激な少子・高齢化といった社会全体の変化に対応し、県が実施すべき政策をまとめた長期構想を策定し、これにのっとって政策を展開してまいりました。

 具体的な取り組みとしては、まず安心して暮らせる岐阜県に向け、医師や看護師の確保、ドクターヘリの導入などにより地域医療の充実・強化を図るとともに、特別支援学校の整備や高齢者のための介護人材の育成を進めてまいりました。また、頻発する風水害、あるいはさきの東日本大震災を踏まえまして、迅速に応急対応に努めるとともに、防災体制の徹底した検証を行うことで、危機管理体制の強化を図ってきております。

 次に、活力ある岐阜県とするため、県内の中小企業が安定的に売り上げを確保できるよう、海外やネットショップといった新たな販路の開拓、航空機産業など成長分野への参入支援に取り組んでまいりました。さらには、観光面では岐阜の宝ものの認定、観光・食・モノを一体化した国内外への魅力の発信による誘客の拡大を図ってまいりました。

 農林畜産業では、飛騨牛や富有柿のブランド化の強化など、攻めの農業の展開に取り組んだほか、国内最大級の合板工場を誘致するなど、「伐って使う森林づくり」を進めてまいりました。こうした中、平成十八年の全国植樹祭、平成二十二年の全国豊かな海づくり大会、そして本年のぎふ清流国体・ぎふ清流大会、いわゆる清流三部作を開催し、県民の皆さんの間に地域のきずなやふるさと岐阜県に対する愛着と誇りが深まってきたのではないかというふうに見ております。

 こうした二期八年を踏まえつつ、今後は、第一に、本格的な人口減少、少子・高齢化社会への対応、第二に、リスク社会における安心して暮らせる社会づくりへの対応、第三に、三大大会の成果をどう本格的な清流の国ぎふづくりにつなげていくかといった県政を取り巻く課題にしっかりと取り組んでいく必要があると思っております。このため、本県の三つの強み、すなわち恵まれた地域資源、全国の中央に位置するという地の利、そして県民の底力、限りないポテンシャルを生かして、今後の県政運営に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 まず、「地域資源を活かした活力ある未来づくり」への取り組みでございますが、航空機を初め成長産業の育成支援、雇用の場の創出・確保など、成長と雇用を合わせた岐阜県版成長・雇用戦略を実行してまいります。加えて、観光・交流産業の基幹産業化を目指し、本県の魅力ある地域資源をつないだ宿泊滞在型観光を積極的に推進してまいりたいと思っております。それと同時に、人づくりや農山村づくりなど多面的に農林畜産業を振興するとともに、大自然の力を活用したエネルギー政策や、産業の発展の基礎となるネットワークインフラの整備を進めてまいります。

 次に、「確かな安全・安心の社会づくり」への取り組みですが、今後発生が危惧されている大地震に備えて、県境を越えた、県域を越えた危機管理体制の強化や防災意識の向上、さらにはモニタリング体制の強化など、原子力災害対策にも取り組んでまいります。

 また、地域医療・福祉の充実を図るため、医師確保や拠点施設の整備、障がいを持つ方、高齢者への支援の強化とともに、医療と福祉の連携による切れ目ない福祉医療体制の構築を進めてまいります。

 そして、三番目に、「本格的な「清流の国ぎふ」づくり」でございます。

 三つの大会を通じて県民の皆様の中で深まってきたふるさと岐阜県への愛着や誇りをさらに発展させ、新たな清流文化を創造することなどにより、みんなが主役の清流の国ぎふづくりを進めてまいりたいと思っております。



○議長(駒田誠君) 農政部長 平工孝義君。

    〔農政部長 平工孝義君登壇〕



◎農政部長(平工孝義君) ぎふ清流国体・ぎふ清流大会を通じた県産農産物PRの成果と今後についてお答えします。

 両大会におきましては、全国から集まった選手・関係者に対し、霜降り豚肉など新品目を初めとする県産農産物を使用した「国体弁当」の提供や、県産の花でつくったコサージュを岐阜県選手団のユニフォームに飾るなど、さまざまな機会を捉え県産農産物をPRしたほか、カジカの甘露煮五千尾を民泊した選手団へ差し入れるなど、岐阜県らしいおもてなしもできたと考えております。

 また、国体開催前から、女性農業者グループや量販店が地域の食材を使った「国体応援弁当」を販売したほか、岐阜駅周辺のレストランでは、夏イチゴなどの新品目を使った新しいメニュー開発に取り組み、両大会に向けた機運を盛り上げていただきました。女性農業者グループの「国体応援弁当」は予定の倍以上の二万四千食を販売したことから、今後も地域食材を使った弁当を企画・販売したいという意向があるほか、霜降り豚肉やクリの「ポロタン」などでは、レストランなどからの引き合いがふえ、増産が計画されております。

 こうした両大会を契機とした県産農産物への新たな需要をさらに拡大させるため、レストランや旅館組合と連携した新しいスイーツや料理メニューの開発などを進め、県産農産物の一層のPRに努めてまいります。



○議長(駒田誠君) 商工労働部観光交流推進局長 古田菜穂子君。

    〔観光交流推進局長 古田菜穂子君登壇〕



◎観光交流推進局長(古田菜穂子君) ぎふ清流国体・ぎふ清流大会を契機とした観光振興策の成果と今後についてお答えします。

 両大会を契機として、全国に向けてのPRはもちろん、県民が一丸となり、おもてなしの心の醸成に向け、改めて本県の観光の魅力を見詰め直し、磨きをかけてまいりました。例えば、「岐阜の宝もの」の「小坂の滝めぐり」や「東濃地方の地歌舞伎」などでは、新たな旅行商品の造成やガイド人材の育成、特産品の開発などが進み、また岐阜市の川原町かいわいでは、地元の旅館・ホテルとまちづくりに取り組む若者との新たな連携による「長良川おんぱく」が開催されるなど、県内各地域において観光の魅力がさらに高まってまいりました。

 こうした中で開催されたぎふ清流国体・ぎふ清流大会では、競技会場を中心とした各地域での趣向を凝らしたおもてなしを初め、民間企業と連携した観光キャンペーンなども積極的に展開し、多くの方々に岐阜県の観光をお楽しみいただくとともに、本県の魅力を全国に発信することができたと考えております。今後は、こうした成果を生かしながら、さらに観光資源の磨き上げを進めるとともに、各観光資源をつないで周遊性を高めることにより、本県でしか味わえない高品質かつ本物の宿泊滞在型観光を推進し、さらなる国内外からの観光客及び観光消費額の拡大に努めてまいります。



○議長(駒田誠君) 警察本部長 太田 誠君。

    〔警察本部長 太田 誠君登壇〕



◎警察本部長(太田誠君) 岐阜市金華橋通りの中央線変移の一時休止に関し、今後の方針についてお答えをいたします。

 御質問にありましたように、中央線変移とは、時間帯により中央線を変更することによって車線を増減させる規制でありまして、岐阜市内を南北に縦断する金華橋通りのうち、裁判所前交差点から金華橋を経てメモリアルセンター西交差点までの一・九キロの区間において、昭和四十六年に全国に先駆けて導入された交通規制でございます。

 導入当時の情勢を見てみますと、長良川を挟んで岐阜市北部と南部とを結ぶ路線は、金華橋のほかは忠節橋と長良橋の二本のみで、この二本の橋はいずれも当時は路面電車と共用されておりました。朝夕の通勤時間帯の慢性的な交通渋滞が大きな問題となっていまして、特に金華橋に交通が集中しているという状況だったわけであり、その対策として中央線変移導入に至ったわけでございます。

 中央線変移導入から四十一年が経過したわけでございますが、この間の情勢変化ということを見てみますと、忠節橋と長良橋については路面電車が廃止され、また長良川の南北間のルートとしましては、鏡島大橋、大縄場大橋、鵜飼い大橋が相次いで整備されたという状況がございまして、全体的に交通流量が分散化して、交通渋滞も緩和されている傾向が見られるところでございます。

 そこで、裁判所前交差点が大幅な改良工事が行われたことがございまして、それを契機として、改めて中央線変移の必要性について検討することといたしまして、平成二十三年十月十一日から来年の三月三十一日までを中央線変移を休止しているという現状でございます。

 中央線変移の存廃につきましては、現在もなお、休止期間中も通じて継続的に交通流量等の交通動態調査や、あるいは道路利用者からの意見集約等を実施中でございまして、その結果を踏まえて検討を急ぎ、御指摘にもありましたが、休止期間が終了する前のしかるべき時期には結論をお示ししたいと考えているところでございます。もう少々のお時間をいただければと存じます。



○議長(駒田誠君) 二番 水野吉近君。

    〔二番 水野吉近君登壇〕



◆二番(水野吉近君) 次に、不育症に悩む方への支援と治療費の助成についてお伺いします。

 妊娠はするものの、流産・死産を繰り返す不育症は、子供を望む御夫婦にとって大きな悩みとなっています。全国の年間出産数は約百六万人で、このうち流産する確率は一般的に一五%と言われているため、年間十九万件近い流産が発生していることになります。

 二〇一〇年に厚生労働省がまとめた調査によると、妊娠経験がある人で流産したことがある人は三八%にも達しています。また、二回以上流産し、不育症と見られる方は約四・二%でした。この調査では、不育症患者の発症数は毎年約三万組で、全国に約百四十万人の患者がいると推計されています。流産の九割を占める妊娠初期の流産の多くが胎児(受精卵)の染色体異常と見られています。特に、胎盤の血液が固まって流れにくくなる抗リン脂質抗体症候群、夫婦の染色体異常、赤ちゃんが育ちにくい子宮の形態異常(奇形)、ホルモンや免疫に影響する甲状腺機能異常、母体の糖尿病などが原因と考えられます。治療のための染色体検査や子宮形態検査などには保険が適用されないものもあり、患者の負担は通常妊娠より二十万円から三十万円も多くなると言われ、経済的負担が問題となっています。

 こうした中、公明党は、患者負担の軽減のため、不育症の治療に有効な自己注射薬「ヘパリン」への保険適用を国会質疑などを通し強く求め、その結果、今年一月から保険適用が実現しました。不育症は、治療をすれば九割近くが出産可能と言われています。このため、患者の負担軽減へ、公明党は全国で治療費の公費助成に取り組んできました。その結果、公費助成を実施している自治体は、現在、岐阜県飛騨市を初め四十五に上っており、これは昨年四月に比べ五倍の数に当たります。都道府県としては、和歌山県が二〇一〇年四月から初めて助成をスタートさせています。

 本県では、不育症とは違いますが、不妊に悩み、実際に治療を受けておられる御夫婦に対し、医療保険が適用されず、高額な医療費がかかる体外受精や顕微授精の特定不妊治療に要した費用の一部を助成する岐阜県特定不妊治療費助成事業を実施しています。助成内容は、岐阜県が指定する医療機関で受けた特定不妊治療を対象とし、一年度当たり一回につき十五万円を限度とし、一年度目は三回まで、二年度目以降は二回までで、通算五年間助成。ただし、通算で十回を超えることはできないというものです。さらには、県内二カ所で不妊に関する相談センターを開設するなど、不妊治療に対する積極的な支援をされています。

 医療の進歩とともに、不育症の原因と治療法が明らかになってきており、さきにも述べましたが、治療をすれば九割近くが出産可能と言われています。「安心して子どもを産み育てることができる岐阜県づくり条例」を定める本県として、不妊治療に加え、不育症という新たな課題にも対応し、支援する必要があると考えます。そこで、県は不育症治療費の助成についてどう考えているのか。また、不妊治療とあわせ、不育症に悩む方にも支援策を講じるべきと考えますが、その対応について健康福祉部長にお伺いいたします。

 次に、社会保障と税の一体改革で成立した子ども・子育て関連三法への県の対応についてお伺いします。

 社会保障と税の一体改革の重要な柱の一つとして、さきの通常国会で子ども・子育て関連三法が成立をいたしました。

 関連三法とは、認定こども園法の一部改正法、子ども・子育て支援法、さきの二法の施行に伴う関係法の整備に関する法律のことであり、その趣旨は消費税の引き上げ等による約一兆円の財源を活用し、市町村が主体となって幼児期の学校教育・保育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進することであり、その主なポイントは、認定こども園制度の改善、認定こども園、幼稚園、保育所を通じた共通する給付である施設型給付及び利用定員六人以上十九人以下の小規模保育等の地域型保育給付の創設、地域の子ども・子育て支援の充実の三つです。

 この新制度が本格的に動き出すのは早ければ平成二十七年度ですが、消費税率八%引き上げに当たる平成二十六年度から本格施行までの一年間、保育の需要の増大等に対応するため、新制度の一部を先取りした保育緊急確保事業が行われることとなっています。本県としても、市町村に対し、必要な助言・援助を行い、できる限り円滑かつ速やかに新制度を導入できるよう、万全の準備をしていくべきであると考えます。

 そこで、新制度の課題となる点についてお尋ねしたいと思います。

 新制度では、認定こども園、幼稚園、保育所に対する共通な給付制度として「施設型給付」を設け、それ以外の小規模保育、例えば居宅訪問型保育や事業所内保育等に対する給付制度として、「地域型保育給付」を設けました。その小規模保育事業は、今後は市町村が認可することとなり、多様な施設や事業の中から利用者が選択できる仕組みとするため、市町村はそれぞれの特性に応じた客観的な認可基準を設定し、質の確保を図ることとされています。したがって、今後、市町村では新制度が平成二十七年度から施行される場合、地域のニーズに基づいた「子ども・子育て支援事業計画」を平成二十六年度までに策定する必要があります。

 事業計画が的を外したものであっては、予算を効果的に活用することはできません。したがって、計画立案には幼稚園や保育所の事業者、そして利用者、児童委員など、現場の意見を反映させる必要があります。そのための仕組みとして、関連法では「地方版子ども・子育て会議」の設置を定めています。同時に、県においても、市町村の事業計画を踏まえた計画を作成することとされています。実施主体である市町村を後押しし、市町村だけでは対応が難しいと思われる問題の支援も必要になってきます。

 そこで、順次質問をさせていただきます。

 子ども・子育て関連三法により創設された地域型保育、すなわち小規模保育や事業所内保育などについて、現状どのような課題があり、今後、これらの保育事業を認可する市町村に対し、認可基準や保育ニーズの把握をどのように支援していくのか、健康福祉部長にお伺いいたします。

 また、全国的に見ましても、保育所に入所を希望しても入所できない多くの待機児童が発生しています。厚生労働省が平成二十三年度に実施した保育士再就職支援事業調査によると、「待機児童を抱える七六%の自治体が保育所に従事する保育士が不足していると回答し、保育士不足の状況を慢性的な課題と捉えている」と報告されています。

 さらに、同じく厚生労働省が平成二十一年度に実施した保育士需給調査では、「平成二十九年度末に約七万四千人の保育士が不足する」と報告されています。地域型保育を初めとする新しい保育サービスを創設しても、そこに従事する保育士が不足していては、子供たちが安心して保育を受けることができません。そこで、過酷な労働条件などが原因で不足する保育士を今後どのように確保していくのか、健康福祉部長にお伺いします。

 また今後、市町村では、子育てに関する実態調査を踏まえた子ども・子育て支援事業計画を平成二十六年度中に作成することとなっており、県は市町村が策定した計画を踏まえ、地域間バランスを考慮した「岐阜県子ども・子育て支援事業支援計画」を策定することになります。また、策定に向けては、努力義務ではありますが、県、市町村とも「地方版子ども・子育て支援会議」を設置することが求められています。

 そこで、岐阜県子ども・子育て支援事業支援計画の策定や岐阜県子ども・子育て支援会議の設置について、今度どのように対応するのか、環境生活部次長男女共同参画・少子化対策担当にお伺いをいたします。

 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○議長(駒田誠君) 健康福祉部長 川出達恭君。

    〔健康福祉部長 川出達恭君登壇〕



◎健康福祉部長(川出達恭君) 初めに、不育症に悩む方への支援と治療費の助成についてお答えします。

 不育症や不妊症といった妊娠に関する支援については、その原因の特定が困難または多岐にわたるため、専門的な治療に加え、心理的な配慮も含めた支援をすることが必要であることから、専門機関において適切に対応していただくことが重要と考えています。そのため、県では平成十四年八月に岐阜県不妊相談センターを設置し、不妊についての相談のほか、不育症についても産婦人科の医師や不妊専門相談員が相談者の身体的・精神的な状況を把握しながら、必要に応じて専門機関につなぐといった支援を行ってきております。今後とも、同センターでの相談支援事業をさらに充実し、継続するとともに、市町村や保健所の保健師を対象に、不育症に関する正しい知識の普及を図るための研修を行い、支援体制の充実を図ってまいります。

 なお、本年一月から、不育症に対する治療法の一部が医療保険の対象になったものの、その原因や治療方法・検査法はいまだ研究段階の域を超えていないため、治療費の助成については、そうした国の動向を注視しながら検討してまいりたいと考えています。

 次に、子ども・子育て関連三法の県の対応について、二点御質問いただきました。

 初めに、小規模保育等の課題と市町村の認可事務への支援についてお答えします。

 今回の子ども・子育て関連三法により小規模保育施設等への移行の対象となる認可外保育施設については、現在、財政支援がほとんどないため、財政基盤が弱いことや施設の老朽化が進んでいること、施設が小規模なことなどが課題となっております。こうした課題を解消するため、認可外保育施設のうち、一定の基準を満たす施設を県認可保育所を補完する施設として市町村が認可した上で、国・県及び市町村が財政支援を行う制度が新たに導入されることとなっております。県としては、新たに市町村が行う認可事務が円滑に行われるよう、移行認可の判断基準や、今後実施するニーズ調査に関して情報の提供・助言などの支援をしてまいりたいと考えております。

 次に、保育士の人材確保についてお答えします。

 保育士の不足に関しては、勤務時間が変則的で長時間化しがちであるにもかかわらず、賃金が低く、肉体的・精神的に余裕がなくなるなど労働条件が過酷であるため、離職する保育士が多いことが最大の要因であると考えられます。新制度においては、職員配置基準や処遇の改善により、保育の質を改善することが盛り込まれており、保育士の労働条件の改善が見込まれますので、今後の制度設計において保育士の待遇がより改善されるよう、国に要望してまいりたいと考えています。

 また、県では保育士の人材確保対策として、岐阜県社会福祉協議会に「岐阜県福祉人材総合対策センター」の運営を委託し、市町村や保育事業者に保育士の登録・活用を促しておりますが、今後はパートや短時間勤務の活用など、保育士の待遇改善につながる雇用形態のあり方について関係機関と検討してまいりたいと考えております。



○議長(駒田誠君) 環境生活部次長男女共同参画・少子化対策担当 水谷淳子君。

    〔環境生活部次長男女共同参画・少子化対策担当 水谷淳子君登壇〕



◎環境生活部次長男女共同参画・少子化対策担当(水谷淳子君) 岐阜県子ども・子育て支援事業支援計画の策定と岐阜県の子ども・子育て会議の設置についてお答えいたします。

 岐阜県子ども・子育て支援事業支援計画の策定に当たりましては、近接する市町村間における子育て支援事業の需要と供給バランスの調整に留意するほか、市町村ごとの子育て支援事業のレベルに著しい不均衡が生じないことや、子育て支援従事者の人材の確保・育成に重点を置き、県全体の子育て支援サービスの向上につながるよう努めてまいります。

 また、各市町村の子ども・子育て支援事業計画の策定につきましては、隣接する市町村間で計画内容の調整を必要とするケースも想定されることから、各圏域ごとに県と市町村で会議の場を設けるとともに、必要に応じて個別ケースを伺って調整を行うなど、きめ細やかに市町村を支援してまいります。

 岐阜県の子ども・子育て会議の設置につきましては、岐阜県子ども・子育て支援事業支援計画の策定のために幼児教育や保育の関係者を初め、子育ての当事者、子育て支援者、経済団体、労働団体、市町村など、広く各界各層の方々の御意見を踏まえる必要がありますので、国が今後設置する子ども・子育て会議の構成等も参考にしながら準備を進めてまいります。



○議長(駒田誠君) 二十番 川上哲也君。

    〔二十番 川上哲也君登壇〕(拍手)



◆二十番(川上哲也君) 通告に従い質問をさせていただきます。

 まず最初に、緊急輸送道路について質問させていただきますが、この緊急輸送道路といいますのは、阪神・淡路大震災以降、指定されるようになったものであり、災害時の救助・支援活動を行うための人、物、情報を運ぶのに非常に重要な役割を果たすものであることは言うまでもありません。

 これまで、県では緊急輸送道路沿線の建築物の耐震補強を進める、また現在は近い将来に発生が懸念されている巨大地震に備えて、岐阜県防災対策推進会議を設置し、緊急輸送道路の見直しも進めておられます。

 しかし、今後の検討を進めるに当たり、次の点にも注意していただきたいということで、これから質問に入らせていただきますが、一点目として、現在の緊急輸送道路は防災拠点を結び切れていないということがあります。ここに飛騨地域の図を用意させていただきました。(資料を示す)配られている資料にもありますが、先日、循環社会・防災対策特別委員会において、合併前の市役所、町村役場は防災拠点であり、緊急輸送道路はそれらを結ぶということを確認させていただきましたが、実際はそうなっていないということであります。

 例えば高山市の中にも、いろんな旧の町村、支所がありますが、その旧の上宝村役場、これ上宝支所ということで今あります。その最短で結ぶ道路、この図でいうとこの道路なんですが、ここについては緊急輸送道路として指定されておりません。この上宝支所と飛騨市の神岡を結ぶこちらのルートが緊急輸送道路として指定されているということになっております。

 上宝地域から緊急輸送道路のみを使って高山市役所のほうへ行こうとすると、どうしてもこの神岡、飛騨市の古川町ルート、あるいは奥飛騨ルートを使ってこなければならない。いずれのルートについても、かなり大回りとなっております。

 これはなぜかということでお話をさせていただきますと、この緊急輸送道路のネットワークが計画された平成八年当時は、この神岡町も上宝村も、両方とも吉城郡の北部の地域でありました。今、洞口県議が飛騨市の選出として見えますが、昔、吉城郡であったときに、この吉城郡北という選挙区と吉城郡南という選挙区があったように、この二つの地域が吉城郡北部の高原郷地域ということで、経済においても、そしてまた医療についても非常に強いつながりがありました。

 その当時であれば、確かにこの上宝から神岡まで行くルートが緊急輸送道路として指定されている。これは正しいと思われますが、合併によって上宝村が高山市となり、神岡町が飛騨市となり、合併して自治体が分かれました。分かれただけならいいのかもしれませんが、実際に今、じゃあ救急車がどういったルートで急患を運んでいるかといいますと、この上宝支所ですと、神岡町の病院へ運ぶ場合もありますが、昔以上にこの上宝の地域から高山市へ、この最短ルートを通って運んでいるというケースも多くなってきております。ですから、そういったことで、これから昔のままのルートではなくて、平成二十年、その最後の見直しになったときでも、この自治体の合併、そして医療の現状、経済の現状、そういったものを踏まえた見直しが行われていないということで、ぜひ今後はそういったものも踏まえて見直しを行っていただきたいというふうに思っております。

 今回、飛騨を例として述べさせていただきましたが、緊急輸送道路につきましては、道路整備部局が所管しているため、このような形になっているのかもしれませんが、これからは防災や医療の観点も踏まえて、全県的に見直していただきたい。先ほど述べましたように、緊急輸送道路は災害時の人、物、情報を伝える重要な路線であり、命をつなぐ道と言っても過言ではありません。ぜひ命をつなぐことのできる形での見直しをしていただきたいと考えております。

 二点目として、緊急輸送道路が備える規格・機能が決められておりません。緊急輸送道路の規格・機能という点で考えますと、それは道路の幅員、構造、そういった規格であり、情報をやりとりできる機能であります。しかし、現在この緊急輸送道路、その規格・機能については定められておらず、第一次から第三次緊急輸送道路まで、それぞれのレベルにおいてどのような規格・機能であれば緊急輸送道路としての役割を果たせるのか、命をつなぐ道としての役割を果たせるのか。その基準を定め、ぜひそれに向かって整備を加えていく、そういったことを考えていただきたいと思います。

 東日本大震災、振り返ってみますと、私たちが運営しておりました小さな災害ボランティアセンターでも、十トントラックを使って支援の物資、救援の物資を運び入れておりました。ということは、今後考えられる、あるいは想定外の大きな災害においては、物資の輸送、人の輸送について、本当に規格を考えておかなければならないと思っております。救援物資を運ぶのに支障のない道路、そしてまた救助の場合ですと、救助に当たるスタッフ、あるいは機材を運ぶのに支障のない道路が必要であります。少なくとも救急車の走りにくいような、センターラインのないというような道路は早急に整備を加えていかなければならないと考えております。

 さらに、一般車も支障なく通行できる、例えば救急車であれ、パトカーであれ、無線機をつけておりますが、一般車も通行するとなると、やはりそこには情報のやりとりが必要となってまいります。無線機を積んでいなくても情報のやりとりができる、情報を受ける、つまりラジオ等で情報を受けることができる。あるいは情報を発信することができる、つまり携帯電話等で情報を発信することができる。そういった機能、環境も必要となってまいります。

 阪神・淡路大震災では、けが人のところへ救急車がなかなか来れなかったため、自分たちで何とかするしかなかったというところもありました。けが人を運ぶのは救急車だけとは限りません。このようなことからも、情報の収集と発信ができる機能は必要であると考えております。

 今述べました幅員、強度、通信、これらの規格や機能は緊急輸送道路として備えておくべきポイントであります。

 そこで、清流の国ぎふに「想定外のない危機管理体制を構築します。強靱な危機管理体制を整備します」と記載してあることを踏まえて、知事にお尋ねします。

 一点目として、緊急輸送道路の見直しに当たっては、先ほど述べました飛騨の例のように、市町村合併後の枠組み、防災拠点の機能・能力等も勘案して見直すべきと考えておりますが、どのような観点に配慮し、具体的にどのように見直しを進めるのか、お答えを願います。

 二点目として、緊急輸送道路に指定された路線については、先ほど述べましたとおり、災害発生時において、その役割を果たし得る能力を有していなければなりません。その能力を担保するための規格と機能、つまり人、物、情報を迅速に運ぶための幅員、強度、通信環境等について、どのように基準を定め、強化を進めていくか、お答え願います。

 次に、今後の医師確保策について質問をさせていただきます。

 現在、岐阜県では医師の偏在、不足が重要課題の一つとなっており、県や各市町村、そして医療関係者の努力が続けられております。

 昨年の東日本大震災で被災した気仙沼市の本吉町、ここは気仙沼市役所から二、三十分ほど南へ行った南三陸町の境にあるところであり、現在は気仙沼市となっていますが、合併前は人口約一万一千人、本吉郡本吉町という自治体でありました。余談でありますが、復興国債を購入するともらえる記念硬貨の図柄になっているサンマ漁船も、この地域の漁船であります。

 この本吉町には、気仙沼市立本吉病院という小規模の病院があります。地域には病院が一つしかなく、非常に重要な施設でありましたが、震災の津波によって一階部分の病院機能を全て失ってしまいました。しかし、地域拠点病院としての責任を果たすため、震災から二カ月もたたない時期に、津波を受けたままの部屋もある中で診察を再開し、大きな役割を果たした病院であります。

 しかし、震災後、原発事故の影響、そして医師の不足、それらによる負担増加によって、さらに医師が少なくなってしまうという状況に追い込まれておりました。幸い、テレビでも放映されましたように、ボクシングをやっているドクターが院長として赴任してくださったことにより、最悪の事態を免れたものの、非常に厳しい状態であることには変わりありませんでした。

 そこで、どうすれば医師不足を解消できるかということを検討した結果、研修医を集めることによって将来の医師不足を解消しようとプライマリ・ケア、つまり総合的な診療を行う医師の研修機関として医師を受け入れようとしておられます。現在、この本吉病院では、日本プライマリ・ケア連合学会に家庭医療学後期研修プログラムを申請中であり、このプログラムが認定されれば、本吉病院で一次の救急を担う家庭医、総合医の研修を受け入れることとなります。

 これは、本吉病院を中心にプライマリ・ケアの研修、診察を行い、周辺の病院で外科や精神科などの選択科も学ぶというプログラムであり、東北大学病院などから協力病院として診療に来てもらえるメリットもあると伺っております。

 さて、岐阜県におきまして、今月初めに行われました飛騨三市一村の県知事要望にも、この医師不足と偏在を解消してほしいという項目がありましたが、今後さらに人口減少と高齢化が進むと予測される中、医師確保策は二重、三重に打っておくべきと考えております。

 そこで、先ほどの家庭医療学後期研修プログラムのような研修医を集めるシステムを岐阜大学や富山大学、名古屋大学などとの連携で構築し、まずは勤務していただく。そして、その中で残っていただけそうな方には、また地域で頑張っていただく。この研修についても、飛騨というようなパイで考えれば、そのプライマリ・ケアの研修も十分可能であります。

 先ほど例として挙げさせていただいた本吉病院は、被災地であることもあって、さまざまな協力が得られる状態となっておりますが、被災地以外では地域医療の体力が限界となってしまってからでは、プログラミングをすることすら難しくなるため、ぜひ今から進めていただきたいと考えております。

 そこで健康福祉部長にお尋ねします。人口減少地域の医師を確保する策として、大学と連携して研修医を受け入れるプログラムを構築し、地域で働いていただける医師をふやす可能性を広げる事業に取り組むべきと考えておりますが、これについてどのようにお考えか、お答えいただきたいと思います。

 次に、災害対応型防災訓練の導入について質問をさせていただきます。

 以前、命を守るために避難の方法を改善しなければならないということを提案し、防災部局から市町村への指導についても、「命を守ることを重視した避難行動を」と呼びかけていただいております。一歩前進かと思う点もありますが、残念ながら、いまだに県内市町村の多くが命より物を重視してしまう、そういった危険性のある避難方法を住民に伝えているというのが現状となっております。また、今年度より実施されております学校における防災教育につきましても、まず教えなければならない命を守る避難を最優先に実施している学校はほとんどないという状態であります。

 これらの点につきまして、危機管理統括監、そして教育長、ぜひ改善に取り組んでいただきますようお願いを申し上げます。

 さて、ここでボードを見ながら説明をさせていただきますが、(資料を示す)過去半世紀、五十年間の災害を検証してみますと、こんなことがわかります。非常持ち出し袋、先ほど物ということで、その代表格というと非常持ち出し袋ですが、その非常持ち出し袋を持って避難しようとして逃げおくれた方は非常に多い。これ、近年水害で多い。これは二〇〇四年の台風二十三号災害、高山も被災した災害でもありましたし、昨年の東日本大震災でも、こういった物を取りに行って被災したという方もありました。逆に、じゃあ非常持ち出し袋を持って避難できなかった方が、その後、餓死されたか、そういった方は一人もいない。これは地震・水害を通じて、非常持ち出し袋や食料を持って出られずに避難して餓死された方は、データとして出てきません。私の記録でもありませんし、多分細かく調べても出てこないと思われます。

 これはなぜかということを考えますと、地震の場合、災害後の避難であるのに、水害の場合は災害前に避難しなければならない。このタイミングが違う。だから、特に水害で非常持ち出し袋を持って出ようとして逃げられなくなったという方は、今、命を守る行動というのが逃げるという行動であるのに、その後、例えば食べる、それは命が助かってからの行動、その後の行動がそこに加わってしまうために逃げられなくなってしまう。純粋に、ただ単に避難をするんだということの行動のみだったら、多くの方が避難できたんじゃないかと思われる場面も多く見かけられます。

 さて、そこで考えなければならないもう一点として、最近は温暖化等で水害が増加している。地震の避難のみであれば、今教えているような避難方法でできるかもしれませんが、温暖化等で水害が増加しているとなると、水害等で命を失う危険性の高い避難方法を続けるのか、あるいはそういった地震や水害、両方に共通する、命を失う危険性の低い避難方法に変えるのかというところを考えなければなりませんが、やはりそこは命を守る行動に特化した防災訓練を、これから取り入れていかなければならないんじゃないかということを思っております。

 昔は地震だけでよかったんです。関東大震災以降、この地震対策ということで防災が考えられてきました。ところが、最近は水害が多い。ここ最近の岐阜県内の状況は、水害で命を失っている方のほうが多いというような状況になっております。

 さて、そこで今回提案をさせていただくのが、災害対応型防災訓練でありますが、命を守る避難に特化した災害対応型防災訓練、これはシェイクアウトとして他県でも導入しているところもあります。しかし、これも地震限定型が多く、要援護者対応が含まれていないということで、岐阜バージョンにアレンジした「シェイクアウトぎふ」ということで手法を簡単に説明させていただきたいと思います。

 準備としては、まず参加する自治体、団体、企業、学校、個人を募集し、そのメールアドレスを登録しておきます。参加者に対しては、事前に実施日とおおよその時間帯を連絡しておきます。ここで、要援護者の避難をサポートする方が参加する場合は、担当される要援護者の方にも実施の案内をしておいていただきます。そして実施日、例えば地震の訓練でしたら、「ただいま震度幾つの地震が発生しました」というメールが届きます。個人で参加している場合は、そのメールを受けた直後に自分の身を守る行動をとっていただく。例えば、机の下に潜るですとか、外を歩いている場合は、落下物の危険性がない場所へ移動する。あるいは、倒れてきそうな壁から離れる。その後、家族と要援護者の安否確認も行う。また、団体の場合は、その団体ごとに災害発生の連絡を回し、身を守る行動をとっていただきます。これらは、時間にして十分もかかりません。しかし、地震において命が守られるかどうか、その分岐点となるタイミングは、この災害直後の短い時間であります。

 また、水害の訓練でしたら、「ただいま水害発生の危険性が非常に高くなりました」などのメールが流され、個人でしたら「家族に物は準備しなくていい。とにかく避難をするぞ」という連絡をしながら避難を始めるまで。要援護者の避難をサポートする場合は、要援護者や支援者と連絡をとり合い、誰が近くにいてサポートすることが可能なのかを確認して、それを要援護者に連絡する。団体の場合も、団体ごとに災害発生の連絡を回し、身を守る行動と要援護者の避難をサポートする体制の確認を行うまで。これも、時間にして十分もかかりませんが、水害において身が守られる、命が守られるかどうかの分岐点となるタイミングは、この災害発生直前の限られた時間であります。

 命を守るタイミングに限定したこの防災訓練では、さまざまなシチュエーションにおける避難を考えることも可能となります。また、参加者の実施時間は、先ほど述べましたように十分程度、せいぜいかかっても十五分もあれば完了するため、参加者に大きな負担を与えることはありませんし、要援護者の支援において、どこにウイークポイントがあるのかもわかりやすくなります。特に、誰が助けに行くんだ、誰が支援しに行くんだということを考える。そこで誰も行けないとか、みんな行けるぞとか、そういったことでウイークポイントもわかりやすくなります。また、この程度の訓練でしたら、一年間に複数回実施することも可能となります。

 そこで、危機管理統括監にお尋ねしますが、まず昨年の東日本大震災の教訓等から、命を守るためにこれまでの避難手法、あるいはそのための防災訓練において改善しなければならない部分、ポイントは何だと認識されているか。そして、それは住民にどの程度理解されている状態であるか、お尋ねします。

 そして、その上で、他県で行われているシェイクアウトを、より現実なものにアレンジしたシェイクアウトぎふについて、これまで行ってきた訓練が決して無駄なものだとは言いませんが、地震発生直後、水害発生直前という命を守るタイミングに特化した訓練、そのシェイクアウトぎふのような災害対応型防災訓練を岐阜県においてもぜひ導入すべきであり、市町村に対しても広めていくべきと考えておりますが、これについてどのようにお考えか、お答えを願います。

 最後に、飛騨牛の振興について質問させていただきます。

 今年十月、長崎県で全国和牛能力共進会が開催されましたが、その大会に向け、飛騨牛の改良、振興に御尽力いただいた皆様に心から感謝を申し上げるものであります。飼育頭数が圧倒的に多い九州勢に立ち向かう飛騨牛、肉質三連破こそ逃したものの、やはり飛騨牛は全国に誇れる、本当にすばらしい財産であることを感じさせていただきましたし、それを支える人材、ネットワークは、将来、さらに大きく飛躍するための財産になることを確信しております。

 この飛騨牛、全国和牛能力共進会の直後の十一月、近畿・東海・北陸の一府五県で肉牛の肥育技術や肉質を競う近畿東海北陸連合肉牛共進会が神戸市で開かれ、高山市の藤瀬肉牛農場の飛騨牛が去勢牛の部で最優秀賞を受賞し、そのほかにも二頭が入賞を果たしました。

 この大会は五年に一度開かれる全共ほど一般には知られていないかもしれませんが、全共には出品されない松阪牛とも競うのがこの大会であります。ここで勝ったということは、やはり飛騨牛の肉質、そして飛騨牛を育てる技術、抜群のものがあったという証明であると考えておりますが、どうもこういったものを生かし切れていないような感じもしておりますので、農政部長、ぜひこれを生かせるように検討していただきたいとお願いをいたします。

 観光資源としても重要な飛騨牛でありますが、北陸新幹線が富山や高岡まで通じますと、大宮乗りかえであれば、仙台から最短乗車時間三時間強で富山へも到着できるため、今後は東北エリアも観光ターゲットとなってまいりますし、国内のさらに広いエリアへの知名度アップの取り組みもお願いしたいと思っております。

 さて、先ほどの全国和牛能力共進会、次回は五年後であります。もう既に次の大会、全国和牛能力共進会宮城県大会へ向けた闘いは始まっております。ここで飛騨牛が勝利することは、農業以外の分野の振興発展にも大きな効果が得られるものであるため、県としてもしっかりと支援をしていただきたいと思っておりますが、声援だけではなく支援、つまり頑張れと声をかけるだけではなく、次を目指すための形としての支援が必要。飛騨の名を広め、観光資源としても重要な飛騨牛、県として今後どのように支援をしていくか。

 そこで、農政部長にお尋ねをいたします。

 一点目として、全共で健闘し、その後、松阪牛も押さえてトップをとった。その飛騨牛の名前を今後どのように広げていくか。二点目として、五年後に開催される全国和牛能力共進会宮城県大会に向けて、具体的にどのような支援をしていくか、お答えを願います。

 以上、前向きな答弁をお願いし、質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○議長(駒田誠君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) まず私のほうからは、緊急輸送道路の指定の見直しにつきまして、幾つか重要な御指摘をいただきました。

 この見直しにつきましては、御指摘のありましたように、市町村合併後の人や物の流れ、最近の地域医療体制の状況等も含めて、地域の実情を十分反映しながら見直しを行っていく必要があるというふうに考えております。

 こうした観点から見ますと、例えば御指摘のありました県道国府見座線につきましては、緊急輸送道路に指定する方向で検討することになるんではないかというふうに思っております。またそのほか、超広域災害に備えた県の広域防災拠点や、大型ヘリコプターが活用できるヘリポートなどを防災拠点として新たに追加するとともに、一つの緊急輸送道路が寸断した場合でも、近くの代替的な道路を確保することにより、多重性・代替性を保てるよう見直しを行ってまいりたいということでございます。

 次に、この緊急輸送道路の機能と基準についてお答えを申し上げます。

 この緊急輸送道路は、人命救助、あるいは救援物資の輸送等に使用するため、少なくとも災害時に大型車が確実に通行できることが必要であるわけでございます。しかしながら、御指摘のありましたように、具体的な機能、規格が明確になっておらないわけでございまして、今回の見直しの中で、緊急輸送道路について道路そのもの、そして橋梁、沿道の建物について基準を定める必要があるのではないかというふうに思っております。

 まず道路の基準といたしましては、第一次緊急輸送道路は岐阜市、大垣市、高山市などの地方中心都市を連絡する道路でありまして、災害時には県内外の広域的な緊急輸送を担い、大型車が大量に走行するということでございますので、二車線以上の幅員が必要となるということでございます。また、市町村役場や主要な防災拠点を結ぶ第二次、広域避難地と連絡する第三次輸送路は、いずれも県内地域間の緊急輸送を担うことから、大型車がすれ違える二車線が基本となるわけでございます。そして、二車線が確保できない区間においては、一定間隔で待避所を設けることが必要ではないかというふうに思っております。

 次に橋梁についてでございますが、阪神・淡路大震災や東日本大震災で記録された震度七程度の地震が発生しても落橋せず、損傷が軽微で、速やかに復旧できる強度が求められるんではないかというふうに思っております。さらに、沿道の建築物は、地震時に倒壊しても道路を塞がないだけの耐震性が必要ではないかというふうに考えております。

 こうしたことについて、今後の進め方としましては、国土交通省、警察、自衛隊等の関係機関で構成する協議会を来年一月に開催をいたしまして、緊急輸送道路指定の見直し、その具体的な基準の策定について検討してまいりたいと思っております。その上で整備する箇所を選定し、来年度には全体の整備計画を策定ということに持っていきたいと思っております。

 さらに、携帯電話での通信環境の確保につきましては、市町村等とも連携をいたしまして、中継基地局等の設置などについて、国や移動通信事業者等に働きかけてまいりたいというふうに考えております。



○議長(駒田誠君) 危機管理統括監 石原佳洋君。

    〔危機管理統括監 石原佳洋君登壇〕



◎危機管理統括監(石原佳洋君) 災害対応型防災訓練の実施についてお答えいたします。

 防災訓練において、自分自身や要援護者の命を守るための行動を確認することは最も重要なポイントと考えております。しかし、実際に行われた防災訓練の内容を見てみますと、避難や消火活動など、発災後しばらくしてからの対応に重点が置かれ、災害の発生直後に身を守るための訓練は少なく、住民の方々の理解も必ずしも十分とは言えません。

 このため、県では、先月、総合防災訓練の中で大規模地震から身を守るためのシェイクアウト訓練を取り入れ、県庁及び海津市の現地訓練会場で約千人が参加し、実施をしたところです。

 また、災害発生時における瞬時の行動パターンを身につけることは、地震災害のみならず風水害など他の自然災害においても重要であり、本年六月に作成した「風水害・土砂災害避難対策ガイドライン」の中にも具体的な行動例を記載いたしました。今後は、さまざまな災害に応じ、例えば水害では、水が来る前にためらわずに避難する、あるいは自宅や隣接した建物の二階へ避難する。土砂災害では、谷と直角に避難する。竜巻災害では、頑丈な構造物の物陰に入って身を小さくするなど、命を守るためのとっさの行動が適切なタイミングでとれるよう、県でもシェイクアウト訓練を実施していくと同時に、市町村や学校、企業などにも働きかけをしてまいります。



○議長(駒田誠君) 健康福祉部長 川出達恭君。

    〔健康福祉部長 川出達恭君登壇〕



◎健康福祉部長(川出達恭君) 人口減少地域の医師確保対策というお尋ねでございますが、県では、平成十九年度に飛騨地域医療連携会議を岐阜大学、地域医師会、中核病院、市村とともに設置し、飛騨地域の医師確保対策に取り組んでまいりました。これまでに行った六回の会議を通じまして、岐阜大学医学部から小児科医を派遣していただいたり、高山赤十字病院、久美愛厚生病院、飛騨市民病院の間で医療連携協定による医師派遣が実現するなどの成果を上げてきたところでございます。

 議員御提案の、人口減少地域で大学との連携を図りながら魅力あるプログラムを作成して研修医を集め、地域で生活していただきながら定着につなげていくような試みにつきましても、まずは飛騨地域のこの会議の場などで議論と研究を重ね、プログラムの構築につなげていければと考えております。



○議長(駒田誠君) 農政部長 平工孝義君。

    〔農政部長 平工孝義君登壇〕



◎農政部長(平工孝義君) 飛騨牛の振興支援策について、二点御質問をいただきました。

 まず初めに、全国和牛能力共進会及び近畿東海北陸連合肉牛共進会の結果を受けた飛騨牛のさらなるPRについてお答えします。

 今回の全国和牛能力共進会において、飛騨牛は肉質部門で最優秀賞三連覇は達成できなかったものの、全国第三位という高い評価を得ることができました。また、若い生産者や就農を目指す農業高校の生徒などが数多く参加し、大きな成果があったと考えております。

 さらに、神戸牛、松阪牛、近江牛などの全国屈指のブランド牛が肉質を競う近畿東海北陸連合肉牛共進会での最優秀賞の受賞は、肉質の高さを評価するものとして飛騨牛のPRに積極的に活用していきたいと考えております。

 具体的には、首都圏の百貨店やレストランなどにおいて、飛騨牛の試食販売や料理メニューの提供などのイベントに使用するチラシやパネルに今回の最優秀賞の受賞を掲載するほか、生産者団体や食肉事業者等で構成する飛騨牛銘柄推進協議会と連携し、食肉販売店の店頭のポスターなどにも共進会の成績を掲載し、肉質の高さを広く消費者にPRしてまいります。あわせて、飛騨牛を観光資源としてPRするため、商工労働部と連携し、県のホームページやフェイスブックを活用し、観光で訪れる方々などに向けた情報発信を強化してまいります。

 次に、五年後の全国和牛能力共進会に向けた取り組みについてお答えします。

 五年後の全国和牛能力共進会において、今回上位に入賞した宮崎県や鹿児島県などを抑え、本県が全国トップを目指すには、肉質のよい雄牛づくりはもとより、高い肉質を兼ね備え、健康な子牛をたくさん産むことのできる丈夫な雌牛をつくることが必要です。

 このため、飛騨牛の基礎となる肉質と繁殖能力にすぐれた雌牛を選び、県内に残す仕組みを構築し、飛騨牛の改良に向けた生産者の取り組みを支援してまいります。また、次世代を担う若い生産者の飼育技術の向上も重要だと考えており、肉のうまみ成分をふやし、肉質をさらに高める飼育方法を習得する研修会を開催するとともに、生産者同士が技術研さんや情報交換のできる共進会を開催するなど、生産者や関係団体とともに、五年後の全国和牛能力共進会宮城県大会に向け、必要な「人づくり」を行い、計画的に「牛づくり」に取り組んでまいります。



○議長(駒田誠君) 三十二番 小川恒雄君。

    〔三十二番 小川恒雄君登壇〕(拍手)



◆三十二番(小川恒雄君) 議長のお許しを得ましたので、ソニー撤退にのみ、知事及び商工労働部長に質問をさせていただきます。

 久しぶりの登壇でございますので大変緊張しております。今回の質問は、美濃加茂市を中心にする大変シリアスな問題ということで、県政自民クラブの皆様方には特段の御理解をいただきましてここに立ったことをお礼申し上げたいというふうに思います。

 去る十月十九日、突然ソニーイーエムシーエス株式会社美濃加茂サイトが平成二十五年三月をもって美濃加茂工場を閉鎖するとの正式発表がありました。以前から、ある程度何かがあるのではないかなという情報はありましたが、これほど規模が大きくなるとは思いませんでした。当然、美濃加茂市民、市役所も想像の域を超えていたと思います。このニュースは、美濃加茂市を中心とする周辺地域に衝撃を与えました。

 一九八〇年、ソニー美濃加茂として、郡是製糸の跡地へ誘致し、二〇〇一年にソニーイーエムシーエス株式会社美濃加茂サイトとして操業開始以来、約三十年に及ぶ歴史があり、地元と非常に親密なつき合いがありますので、まさかこの事態、ショックははかり知れませんでした。

 また、税収、雇用に関しましても打撃ははかり知れず、関連企業、周辺の商工関係、一棟借り上げのアパート・マンション、工場周辺に駐車場として賃貸をしている地主の皆様方にも大きい影響を与えております。県内の工場撤退では、過去に例のない大規模なものでありました。

 知事は、今議会の知事提案説明において、美濃加茂サイト閉鎖に関連し、現在の対応策とともに、今後においても県としてできる限りの対策を約束されており、地元としてもほっとしておるところでございますが、しかし、現在の対応策は、とりあえず止血をしただけで、今後の本格的な対策としてはこれからだろうと思いますが、ぜひ有効な措置をしていただかないと、地域は死なないまでも、再起できないような重い症状が残ることも確かであります。

 そこで、まず商工労働部長にお尋ねをいたします。

 美濃加茂市の発表によりますと、ここに働いている従業員数は、十月末現在で二千百六十人、このうち正社員は四百八十五人、残り千六百七十五人が非正規雇用ということであります。これら従業員のうち七百七十人ほどが、デジタル一眼レフ交換用レンズの製造業務については愛知県幸田町の幸田サイトに、携帯電話の修理などの業務は千葉県木更津市の木更津サイトに配置転換されると聞いておりますが、いずれにいたしましても一千人以上の従業員が少なくとも美濃加茂サイトの工場での勤務がなくなることに変わりありません。県が行った美濃加茂サイトの製造請負業者七社からのアンケートによりますと、七社のうち回答があった四社が三百二十九人の雇いどめを計画しているとのことです。このことからも、少なくともこの数字を上回る人が職を失うことが予想され、一度に職を失う人数とはしては驚くべき数字であります。職を失えば、雇用保険が適用されるにしても、多くの人が一年前後で新たな職を得なければ生活が立ち行かないことから、今から不安に思ってみえる従業員の方も多いと思います。

 そこで、商工労働部長にお伺いをいたします。県は、ソニーイーエムシーエス株式会社美濃加茂サイト閉鎖に伴い、「雇用問題等連絡協議会」を既に三回開催するなど、早急に対応策を協議していただいているところでございますが、ここでいま一度、従業員や市民、地域の方を安心させるべく、今までとられた具体的な対応策と、今後とられるべく検討されている離職者対策についてお伺いをいたします。

 また、二点目に、雇用だけではなく、影響を受ける関係者及び商工業等への今後とられるべく検討されている対策についてもお伺いをいたします。

 知事は、提案説明の中で、「今後も状況を注視しながら、必要に応じてさらなる支援策についても検討してまいります」と述べられております。わかる範囲内で、具体的にどのような施策があるのか、お答えを願いたいと思います。

 次に、美濃加茂サイト閉鎖後の跡地利用に関する問題について、知事にお伺いしたいと思います。

 美濃加茂サイトは、敷地面積約五万七千平米、延べ面積が約五万平米ほどという広大な土地・建物を有し、リーマンショック前のピーク時には四千人の従業員が働いていたと聞いております。また、ソニーへの通勤者は周辺二十市町村以上に及んでおります。

 現時点では、ソニーイーエムシーエス株式会社からの閉鎖後の跡地や空き工場の活用、または処分方針について発表はなされておりませんが、今回の工場閉鎖の経緯等から、親会社のソニー株式会社から自社の別の事業で再利用する可能性は低いと思われます。この近くのソニー工場跡地の例では、平成二十一年六月に閉鎖をしましたテレビ工場一宮テックの跡地約八万九千平方メートルと建屋を昨年、平成二十三年九月にゲームの大手のコナミ株式会社が取得し、エンターテインメント関連の製造・物流拠点として立地している例がございます。

 失われた多くの雇用の場を早期に戻すには、美濃加茂サイトが閉鎖する来年三月を待たず、県は美濃加茂市と連携し、ソニー株式会社と閉鎖後の活用方策を協議し、新たな企業誘致をするなど、早期に有効に活用されるよう積極的に取り組むことが求められていると思います。

 この撤退発表から、ソニー株式会社本社の今後の意図がまるきりわかりません。明らかに私たちの想像でしかなく、確かな情報も少なく、今後の対応について知事がソニー株式会社のCEOとトップ会談をし、その中身を十分聞くことも必要ではないかと思います。

 今後、ソニー株式会社としてどうするのか。例えば、工場建屋はそのまま売るとか、全部県なり市なりに格安で譲渡するなり、無料で与えるなり、ソニー株式会社で責任を持って企業誘致をする等々、具体的に考えを聞く機会をぜひ早急につくっていただきたいと思います。

 そこで知事にお伺いをいたします。県は、美濃加茂市と連携し、美濃加茂サイト閉鎖後の跡地について早期に有効活用がされるよう積極的に取り組むべきであると考えますが、県としてはどのような方策を考えておみえになるのか。また、ソニー株式会社とのトップ会談の必要性についても御答弁を願いたいと思います。「転んでもただでは起きぬ」ということわざもありますが、こうした精神と知事の手腕に期待するところでございます。

 以上、質問は終わりますが、ソニーイーエムシーエスの関係者の皆様、県も市も県議会も精いっぱい頑張ります。一緒に頑張ってこの苦難を乗り越えていきましょうと呼びかけをしたいと思います。御清聴感謝します。ありがとうございました。

    (拍手)



○議長(駒田誠君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) ソニーイーエムシーエス美濃加茂サイトの閉鎖後の跡地利用について御質問がございました。

 大規模な工業用地を新たに整備するためには、各種法規制等によりまして、大変な困難と時間を要するのが通常でありまして、今回のサイトのような大規模工場の撤退・閉鎖によって発生した広大な敷地や建物は、企業を誘致する際の貴重な資源になるというふうに考えております。

 実際に、最近の企業立地に関する問い合わせを見てみましても、操業するまでの期間の短さと初期投資を極力抑えたいという観点から、こうしたいわば「居抜き物件」を求める企業が大変ふえている状況でございます。県といたしましても、空き工場を求める企業のニーズを的確につかみながら、撤退企業とのマッチングを図ることが必要ではないかということを考えているわけでございます。

 そういう背景のもとで、私どもとしては、今回のサイトの跡地に雇用創出力の大きい業種、企業を幅広く誘致することにより、失われた雇用の場を取り戻すだけではなく、新たな成長の核にしていくことができるのではないかというふうに考えております。現に、この美濃加茂サイトは、一九八一年に製糸工場の跡地を当時のソニー美濃加茂株式会社が購入したものでございまして、現在はソニーイーエムシーエス株式会社の所有ということでございます。

 このため、美濃加茂市を初めとする地元市町や岐阜労働局などと歩調を合わせ、所有者たるソニーイーエムシーエス及び親会社のソニーに対し、跡地利用の意向を確認すると同時に、雇用の確保も含め、具体的な申し入れを行うよう、現在準備を進めているところでございます。この点につきましては、一昨日、美濃加茂市長、川辺町長、可児市副市長、岐阜労働局長、そして小川議員も含めた地元の県議会議員の先生方といろいろと協議をさせていただいたところでございます。今後、早急にソニーに対しまして、私自身も直接対応してまいりたいというふうに考えております。また、その際、あわせて、こうした大規模な空き工場に企業誘致を推進するための新たな支援策も積極的に検討してまいりたいと思っております。



○議長(駒田誠君) 商工労働部長 宗宮康浩君。

    〔商工労働部長 宗宮康浩君 登壇〕



◎商工労働部長(宗宮康浩君) まず、離職者対策についてお答えいたします。

 ソニーイーエムシーエス株式会社美濃加茂サイト閉鎖に伴います離職者につきましては、まず五億円の緊急雇用創出基金事業の緊急追加実施により新たな雇用創出を目指すこととしております。

 また、今後、県のジョブ・ステーションから就職相談員を美濃加茂サイトに直接派遣し、一人でも多くの方が再就職できるよう支援を行いたいと考えております。

 加えまして、今月、国の経済対策として緊急雇用創出基金事業のうち重点分野雇用創出事業の基金が積み増しされた上、当初は今年度終了予定であった基金事業が来年度においても事業実施が可能となったことから、これら離職者を対象に、地域ニーズに応じた人材育成を行う事業を展開していきたいと考えております。

 また、離職者の中には多くの外国人が含まれていることから、来年度におきましては、日本語におけるコミュニケーション能力の向上やビジネスマナー及びパソコンや接客サービスといった必要なビジネススキルの習得を目的とした委託訓練を、美濃加茂・可児地域を中心に実施してまいりたいと考えております。

 次に、周辺事業者等への支援についてお答えいたします。

 周辺事業者への影響につきましては、「ソニーイーエムシーエス株式会社美濃加茂サイト雇用問題等連絡協議会」などにおきまして、地元市町や商工会議所、商工会などを通じて聞き取り調査を行っておりますが、現時点では、地域全体として影響を受ける取引企業、工場周辺の事業者がどの程度あり、どの程度売り上げに影響が出ているのか、定量的な把握はできておりません。しかし、雇用者の多くが居住する美濃加茂市、可児市を初めとする周辺市町では、人口流出に伴う小売業やサービス業での売り上げ減少や、請負社員の多くが居住するアパートの退去に伴う不動産経営の悪化などが懸念されております。このため、県として、今回予算案を上程させていただいておりますが、県制度融資の融資総額を拡大し、売り上げ減少が生じた事業者などの資金繰りを支援できる体制を整えているところでございます。

 今後の具体的な対策につきましては、美濃加茂サイトの閉鎖に起因する直接の影響がどのように発生するのかを踏まえて検討する必要があることから、周辺地域の状況をつぶさに調査しながら、臨機応変に対策を講じてまいりたいと考えております。



……………………………………………………………………………………………





○議長(駒田誠君) しばらく休憩します。



△午前十一時五十分休憩



……………………………………………………………………………………………





△午後零時五十九分再開



○副議長(矢島成剛君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



……………………………………………………………………………………………





○副議長(矢島成剛君) 引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行います。十番 大須賀志津香君。

    〔十番 大須賀志津香君登壇〕(拍手)



◆十番(大須賀志津香君) それでは、日本共産党を代表いたしまして、順次質問させていただきます。

 まず、古田県政八年間を振り返ってということで、知事選挙直前の議会でありますので、知事に質問させていただきたいと思います。

 知事は、国体終了後、知事選出馬を表明されて、最近、表紙に国体の写真が派手についた「二期八年の軌跡と私の政策」という選挙の公約パンフレットを発行されました。実績として、植樹祭、海づくり大会、そして国体が大成功だったことが述べられていますが、これはよかったとは思いますけれども、私にはこうした行事が自分の成果だと言われているように聞こえてなりません。古田知事就任後の八年間、県政上の政策の評価は、県民の暮らしや気持ちから見てどうであったのかが一番問われることだと思います。そして、大多数の県民が切実に望んでいることに応えていくのが今の県政に求められることであるとともに、責務でもあります。

 今回、私は知事に、御自身の県政八年間を、県民の思いや生活の実態を県民の皆さんと同じ目線でもって振り返っていただきたいと思い、質問させていただきます。

 まず県民・庶民の暮らしの問題です。

 基本的な指標として、まず第一に、県民所得がこの十年間下がりっ放しです。平成十二年に一人当たり平均二百八十五万円あった年間所得は、十年後の二十二年には二百五十四万円に、年間三十万円のマイナスです。全国的にも所得は下がっておりますが、岐阜県の水準は中部九県で最低レベルであります。その原因は、岐阜県は大企業城下町というよりは、約九割の事業所が従業員五十名以下という零細な業者が多い地域であり、地域経済の消費の冷え込みの中で、なかなか仕事がない、物が売れない。つまりデフレ、消費不況をまともに受けていると思われます。また、統計上でも大型店はふえましたが、個人商店は激減しています。

 配布資料の上の図一にありますように、県民世論調査では暮らし向きについての問いに対して、リーマンショックがあった二〇〇八年(平成二十年)、「前年の平成十九年と比べて苦しくなった」という方が六一・六%で、「変わらない」の三三・六%に対して、大きくここで逆転をしております。その後、平成二十二年には「苦しくなった」が四二・三%に対し、「変わらない」が五二・九%と、再逆転をするわけですが、問いは前の年に比べてどうかということなので、前の年苦しかった方が今年変わらないと言っているということは、苦しいままだということなんですね。その証拠に、「楽になった」と答えている人はわずか二から三%なわけです。このほかにも、生活保護世帯は平成二十三年度八千六百七十二世帯で、この七年間で一・七倍、十五年間で二・八倍に、約ですけれども増加しております。県民の生活は、長引く不況で所得の減少、年金の削減、医療や介護の負担増など、これまでになく苦しいものになっています。

 また、福祉・社会保障分野ではどうか。平成十二年に開始された介護保険制度は、まさに保険あって介護なしの状態です。一割の自己負担金が支払えないという方はサービスを受けることもできません。さらに、施設そのものが不足して入れないという状況があります。資料の下の段には、特別養護老人ホームを申し込んでも入れない待機者を、ここ数年の数を載せておりますけれども、千五百人から千八百人ずつ毎年ふえるわけです。平成二十三年度には、県下で一万六千七百八十人となり、平成十八年度の九千八百人から七千人もふえました。県のほうでは、申込者の中には、既に入院やほかの施設に入所しながら待機しているというふうにおっしゃる向きもあるんですが、極めて必要度の高い要介護二以上で、独居または介護が困難な家族と同居という方も四千五百三十二人おられ、これは全体の二七%に当たります。医療分野でも、人口十万人当たりの医師、看護師・准看護師数は四十一位、三十五位と、全国でも低い数字であります。

 知事は、パンフレットの中に、あれもやった、これもやったと並べてみえますが、今、私が紹介した状況こそ改善すべきであり、県民が一番切実に困っていることではないのでしょうか。

 そこで、県民の切実な思いに対する古田県政八年間はどうであったのか、知事の見解を伺います。

 次に、県の経済の内需拡大策の転換についてお尋ねします。

 私は、こうした県民の願いに応えて、ちゃんと岐阜県で仕事ができ、生活ができ、いざ病気や障がいになったときに安心して暮らせる岐阜県を実現するためには、県政の方向転換が必要だと思っています。さきに紹介したように、岐阜県民の懐は冷え込んでいます。自営業者も青息吐息です。こんな状況で消費税率の引き上げはとんでもないと思います。きっぱり中止すべきだと思います。実施は、再来年からというこの段階で、しっかり国に増税中止を申し入れることが大事です。

 また、岐阜県内にお金が落ちない大型事業こそ削減対象にしていくべきだと思います。この八年間、財政逼迫もあり、年間の県債発行額は抑えてきていますが、しかし、東海環状自動車道、内ケ谷ダムの本体工事、木曽川水系連絡導水路、リニア新幹線に関連した事業などは全く軌道修正しない。岐阜県民の税金をみすみす東京などに本社のある大手ゼネコンに吸い取られるようなものです。また、十二月二日に起こった中央自動車道笹子トンネルの事故では、九名のとうとい命が失われました。安全対策や維持管理のあり方が問われます。新しい道路やトンネルをどんどんつくる一方で、維持・補修経費が極端に少ないことが原因です。これからは、新設一辺倒ではなく、維持管理を重視すべきだし、地元業者への補修発注も小まめにすべきだと思います。そういう意味での切りかえも必要です。

 また、今年の二月定例会の代表質問でも提案した医療や福祉分野を産業として捉え、県において積極的に独自の政策を展開する、これも大事です。何より介護分野では多くの雇用が期待されるところです。本県の新たな産業を起こし、県の内需拡大に向かわせる政策の転換が極めて重要ではないでしょうか。

 そこで、大型の公共事業など、この間やってきた政策では、県民の所得をふやし、暮らしを支えるという面においては効果がないと思います。先ほど述べた根本的な方向転換、つまり徹底した県の内需拡大策へと切りかえるべきだと思います。この点で知事はどのような見解をお持ちになるのか、伺います。

 まず一回目を終わります。



○副議長(矢島成剛君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 二点お尋ねがございました。

 まず、県民の生活レベルから見た県政八年間ということでございますが、御案内のように、就任後、まずは一年間をかけて政策の総点検を実施した次第でございます。いろいろと御意見を伺う中で、地域医療対策、障がいのある子供たちへの支援など、毎日の生活の安心につながる政策も打ち出してきたところでございます。また、財政再建につきましては、アクションプランの策定などにより、県庁はもとより、市町村、そして県民の皆様に御協力いただきながら地道に取り組み、一定のめどが立つところまで来たということでございます。

 こうした中で、本格的な人口減少、少子・高齢化社会を迎え、長期的な視点から県が取り組むべき政策をまとめた岐阜県長期構想を策定し、政策を展開してまいりました。この長期構想では、医療や介護、障がいのある方への支援や防災対策といった安心して暮らせる岐阜県づくりを最優先課題に位置づけてきております。

 その具体的な取り組みでございますが、まず県内の医療機関で勤務する意思のある医学生を対象とした修学資金制度、あるいは医療関係者が連携した岐阜県医師育成・確保コンソーシアムなどにより、医師確保に努力してきております。こうしたこともあり、平成二十二年末の県内の医療施設従事医師数は三千九百三十三人ということで、平成十六年末に比較して四百五十一人、約一三%の純増ということになっております。

 また、介護人材の育成を促進し、平成二十二年までの四年間で県内の介護職員数を約二千五百人ふやすことができました。さらに、特別支援学校に通う児童・生徒の増加に伴い、県内二十校を目標に特別支援学校の充実を図り、現在十七校まで整備が進んでおります。

 なお、特別養護老人ホーム待機者数について触れておられましたが、私どもなりに積極的に施設整備を促進してきた結果、平成二十四年度には、待機者数が若干ではありますが減少に転じております。また、要介護二以上で、独居または家族介護が困難な待機者の増加にも歯どめがかかってきたところというのが現状でございます。

 次に、頻発する風水害や、さきの東日本大震災に対しては、迅速に応急対応に努めるとともに、防災体制の徹底した検証により危機管理体制を強化してきたところでございます。また、活力ある岐阜県づくりという点でも、県民の皆様の思いや生活実態をもとに、経済・雇用対策に取り組んでまいりました。

 まずは、地域外から所得を呼び込み、雇用を生み出す企業誘致に特に力を入れてまいりました。その結果、東海環状自動車道東回り区間開通以来、工場立地件数が急激に増加をしております。東回り開通翌年の十八年度の有効求人倍率は全国の一・〇六を大きく上回る一・三九倍となっております。なお、最近も企業誘致が再び好調となっており、昨年は前年比増加件数で全国一位でございました。

 次に、リーマンショック以降の深刻な産業・経済状況に対処をいたしまして、雇用創出、生活・就労支援、中小企業への金融支援など集中的に実施してきております。特に雇用対策につきましては、基金事業を通じて延べ二万人分の雇用を創出したということでございます。さらに、地元に根差した中小企業を成長エンジンと位置づけ、その売り上げ、利益向上に軸を置いた政策を展開してきております。例えば、海外市場や楽天との連携によるネットショップなど新たな販路の開拓、顧客目線で市場ニーズに合った新商品の開発などを進めてきたところでございます。

 以上のように、県民の皆様の思いや生活の実態に寄り添いながら、安心して暮らせる、希望と誇りの持てるふるさと岐阜県づくりに取り組んできたところでございます。もちろん、まだまだ残された課題も多々あるわけでございます。引き続き全力を尽くしたいと思っております。

 次に、公共事業を削減し、医療・福祉分野を産業と捉えて、県内需要拡大策に転換すべきであるということでのお尋ねがございました。

 岐阜県は、全国的に見ますと製造業のウエートの高い県でありますが、このところの推移を見てみますと、その就業者、付加価値額とも低下傾向にございます。その一方で、サービス業や医療・福祉など内需型の第三次産業が拡大傾向にあります。その結果、県内総生産に占める第三次産業の割合は約七割ということで、第二次産業を大きく上回るに至っております。今後、高齢者の増加に伴って医療・福祉分野も拡大が見込まれていることも考え合わせますと、政策的にも内需型の産業分野により力を入れていくべきであるというふうに考えております。

 他方で、我が国全体が本格的な人口減少時代を迎え、今後、市場が縮小していくことが見込まれ、さらにはグローバル経済が深化していく中では、製造業、観光業などにより県外から需要を取り込み、所得を稼ぎ出すことが重要であります。こうして県経済を拡大し所得を得つつ、医療・福祉など内需型産業を伸ばしていくという方向づけが重要ではないかというふうに思っております。

 近年における本県の純移出入額という統計があるのですが、商品・サービスの県外への販売から、県外からの購入を除いた、つまりどのくらい稼いでいるかという数字なんですが、この純移出入額を業種別に見てみますと、主に製造業や観光産業が県外から所得を稼ぎ出し、地域内の医療・福祉などの内需産業を支えているという構造になっております。こうした観点から見ますと、交通ネットワークインフラの整備は、企業立地などを通ずる製造業の拡大強化や観光交流の拡大をもたらし、地域外からの所得の拡大につながっているのではないかというふうに思っております。

 また、事業発注の際には、県内需要の拡大、すなわち地元業者の受注機会の確保にも努めております。その結果、県発注事業では、地元業者の受注が件数、金額とも九八%という高い水準になっております。加えて、国や中日本高速道路株式会社に対しても、折に触れて、この点を強く要請してきておるところでございます。

 以上申し上げた上で、今後、医療・福祉などの内需型産業の振興と県内需要の拡大にしっかりと取り組んでまいりますが、同時に、本県の強みを生かし、産業政策全体としてバランスのとれた政策を推進していく考えであります。



○副議長(矢島成剛君) 十番 大須賀志津香君。

    〔十番 大須賀志津香君登壇〕



◆十番(大須賀志津香君) それでは、二項目め、三項目めをくくって質問させていただきます。

 二項目めの原発問題についてです。

 何があっても県民を守るという姿勢、これも知事のこの間の姿勢の中で問われることだというふうに思います。原発問題にこれは象徴されると思います。総選挙に向けて、今、各党が脱原発をいろいろ言っております。しかし、卒原発を掲げて結党した滋賀県 嘉田知事の未来の党ですら、二〇二二年までにはゼロとか、大飯原発の再稼働をみずから決めた民主党も、二〇三〇年までになどと言っております。私ども日本共産党は即時原発ゼロが可能だと思いますし、現実的だと考えます。

 今年六月に大飯原発が再稼働するまでの二カ月、原発ゼロ状態でありました。それでも、夏の電力不足は起こりません。いろいろ危機をあおるキャンペーンも張られましたけれども、電気は足りていたんです。また、現在でも福島を除いて、日本中の五十基の原発のうち、発電しているのは関西電力の大飯原発三・四号機だけです。全国の電力会社は、今現在、ともかくも原発ゼロで電気を賄っています。ほかの原発も、再稼働などせずに、本気で再生可能エネルギーへの速やかな移行をすれば、CO2の問題なども解決し、どれだけ現実的かわかりません。なぜ、あと十年、二十年先としか言えないのか。つまりは、原発推進である財界の顔色を見て、今後も再稼働の道を残しているとしか思えません。

 とりわけ岐阜県への原発事故の影響については、県自身が福井の事故を想定したシミュレーションを行って、甚大な被害予想をしているわけです。しかし、古田知事は、想定図が完成した九月議会でも、原発稼働をとめるべきだとはおっしゃっていただけませんでした。その後、原子力規制委員会で大飯・敦賀両原発の敷地内の断層の現地調査が行われました。大飯原発では、いろいろ議論は分かれますが、活断層の可能性は大きく、安全第一の判断をすべきだと思います。また、敦賀原発でも、十二月一日に現地調査が行われて、敷地内に走る浦底断層と、そこから延びる破砕帯、これは一号機、二号機周辺に約百六十本も確認をされているわけですが、それを踏まえて、十二月十日に評価会合が開かれ、二号機直下を走る破砕帯は活断層の可能性が高いということで、学者の意見も一致しております。現在の原発の耐震安全性に関する安全審査の手引では、活断層の上には原子炉建屋など安全上重要な建物の設置は想定されておりません。そもそもそれに耐える構造技術がないからではないでしょうか。

 原子力規制委員会の田中委員長は、今後、委員会で検討するとしながらも、「今のままでは再稼働の安全審査はできない」と述べました。地震列島であります日本には、原発の絶対安全などはありません。国政でも、原発問題が今争点となっている、そして知事選挙も目前という中で、知事もぜひ原発をゼロにして、本気で県民を守るという意思表示をしてほしいと思います。

 知事は、今年六月にされた大飯原発の再稼働判断に対して、拙速だという見解をお示しになりました。であるなら、今この時期に大飯原発は稼働停止して徹底的な断層の調査を行うこと、また敦賀原発は一刻も早く廃炉にすべきことを、規制委員会の結論待ちという姿勢ではなく、岐阜県知事として表明し、国と電力会社に申し入れるべきだと思います。今回はきっぱりとお答えになっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 続けて、岐阜県行財政改革アクションプランについてお尋ねします。

 まずアクションプランの総括についてということで、本県において岐阜県行財政改革指針に基づいて、平成二十一年から二十四年までの四年間を緊急財政再建期間、そして二十二年から二十四年までの間、この三年間をアクションプランということで、九百二十億円と見込まれる巨額の財源不足解消に向けた対策を行ってきたところです。このアクションプランによる改革では、聖域なく、あらゆる事業、補助金を削減してきた感があります。この三年間、正確に言えば平成二十四年度の上半期までの実績においては、歳出削減、人件費の削減、歳入確保対策によって、結果として八百六十億円の財源対策額を捻出することはできました。とにかく削減のための削減という感じで、何でもありでやってきたような気が私はいたします。

 行革優先で、県民の実態を踏まえずに、住民生活に直結するサービスや県行政として果たさなければならないものまで削ってしまったんじゃないでしょうか。その最たるものが福祉医療費の県負担分の削減でした。これは、市町村からの猛反発で、四〇%から五%だけ回復しましたが、配慮すべき分野の一番である医療・福祉にもかかわらず、市町村が当事者負担に転嫁できないことがわかっていながら、大変過酷な負担だったと言わざるを得ません。来年度は、もともとの五〇%に回復をするとお約束をされておりますが、そもそも削減対象とすることが間違っています。

 また、未来会館も、一旦は休止としたものの、結局は県有施設としてしか使い道がないことがはっきりしました。最終的に利用再開が決まったことはよかったと思いますけれども、休止の発表があったときに、存続を望む地元住民や関係団体の県民が二万人もの署名を提出しました。せめてそのときに撤回すべきでありました。とにかくアクションプランのプロジェクトとして、手当たり次第の勢いで決めたことの弊害です。

 この間、休止に伴っての住民への説明会などのやりとり、民間移譲のためのコンペや評価、それでまた再開するということで、利用方法の模索。こんな苦労は本来しなくてよかったんじゃないでしょうか。アクションプランを見直して、住民の要望に沿って一緒に改善策をとっていれば、そのほうが職員にとっても前向きでやりがいのある仕事だったと感じます。その点では、図書館の指定管理にしようという発想も、全く公的責任をわかっていない、金勘定だけの発想でした。事実上の撤回でありますが、これも職員の労力は大変だったというふうに思います。

 財源的には、税収が落ちる中で、県としての自主財源確保は確かに厳しいものがあったと思います。しかし、平成二十二年度から国の大型補正、多額の各種の臨時交付金がありました。例えば緊急雇用創出事業臨時特例交付金、緊急雇用事業やふるさと雇用事業が行われました。子育て支援対策の臨時交付金、安心こども基金、地域医療再生臨時交付金、これは下呂病院の整備などに当てられました。森林整備加速化基金で林業の雇用と仕事量が確保できました。介護基盤緊急整備等特例交付金も特養ホームなどの計画を前倒しできました。

 昨年の十一月定例会の知事答弁において、本県における国の緊急経済対策として措置された各種基金は、総額が、その時点でだと思いますけれども、七百二十六億円配分を受けているということでした。岐阜県にとっては大変ありがたい財源でありました。本来、県費で実施していた事業も、この国の交付金で巻きかえた事業が随分あったんじゃないでしょうか。

 また、財政再建期間中の平成二十三年度決算でも、それまでと変わらない百五十億円もの不用額も出ています。それであれば、もともとアクションプランで配慮すべき分野、これは県自身がそういってアクションプランをつくったんですよね。そういう分野にもかかわらず切ってしまった高齢者、障がい者などの事業、例えば障がい者住宅改善事業補助金、低年齢児保育促進事業補助金、小規模児童クラブ補助金、国保財政健全化特別対策費補助金などは復活できたと思います。知事は、この三年間のアクションプランをどのように捉えておられるのか。削減してはいけない、真に必要な事業まで削ってしまった、やり過ぎだったという反省はないのか、率直にお尋ねをいたします。

 次に、組織や職員への影響についてお尋ねします。

 国の行革推進法、県の行革指針に基づいて、この七年間で知事部局だけでも一千十三人の削減、教育委員会は八百五十一人の人員削減です。そして、職員の人件費は職員給与の自主カットなどで、毎年約百億円の削減でした。知事は、これを本当に成果だと考えておられるんでしょうか。職員定数の削減は、間違いなく仕事の過重負担と住民サービスの低下につながります。私が感じるのは、仕事上、いろいろお尋ねしたいことがあって連絡しても、担当が今ほとんど一人です。その人がいないと答えられないということが多々あります。組織としてどうなのかという点と、それから個人の職員にとっても心労が重なりはしないか、メンタルヘルス上もよくないんじゃないかと思います。また、東北の震災の教訓は、やっぱり最後は公務員が頼りだということであります。いざというとき、全体の奉仕者として住民を守る公務員を削り過ぎては災害対応もできません。合計約三百億円に及ぶ職員人件費の削減が地域経済に与えた影響も無視できないと思います。職員の消費するお金が地域に出ていかない、消費の落ち込みに県みずから拍車をかけてしまいました。これ以上の人員削減はしない、むしろ県としても非正規、臨時職員の割合は減らす、正規職員をふやす方向に転ずるべきです。この間、独法化した病院は別として、県職員を減らしてきた影響はどんなところにあったとお考えなのか。また、その影響に対して、今後どのような対策をしていくのか、知事のお考えについて伺います。

 そして、職員給与の自主カットについてです。

 アクションプラン期間が終了し、優先して戻すべき事項だと今まで説明してこられましたが、来年度の職員給与の自主カットはどうするのか。これは、昨日もいろいろお話には出ておりました。国においても、国家公務員の退職手当制度の改正に応じて地方公務員も同じような措置をとるようにとか、また財務省が地方公務員の平均給与が国家公務員の約七%上回るというような試算を出して、地方公務員の給与を下げよというような狙いも見られます。そこで、こうした国の動きに対する知事の見解とともに、来年度の職員給与カットは行わない。昨日の答弁では、抑制解除を前提でと。予算を見ていくということが前提というのは、前提が崩れたら終わりですので、カットはやらないということを明言していただきたいと思います。

 二回目は以上です。



○副議長(矢島成剛君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) まず原発稼働についてでございます。

 以前も申し上げておりますけれども、原子力発電所の安全確保が最優先であるということは言うまでもないことでありますが、このためには、まず福島第一原発事故の徹底的な検証結果を踏まえて、法とルールにのっとった手順によって厳格な安全審査を進めるということが重要であるというふうに考えておるわけであります。

 こうした考え方に立ちまして、六月に大飯発電所三号機、四号機の再稼働が決定されたことを受けまして、枝野経済産業大臣、細野原発担当大臣に直接お会いをして緊急要望を行いました。新しい安全規制組織による安全基準の速やかな整備、原発周辺や直下の活断層・破砕帯の徹底的な調査の実施などを強く要請した次第でございます。このときに枝野大臣からは、「新しくできる原子力規制委員会、原子力規制庁にしっかりと引き継いでおきます」と、こういうお答えでございました。

 その後、九月に法に基づく原子力規制委員会が発足したわけであります。先月、長浜原子力防災担当大臣、そして原子力規制委員会の田中委員長、並びに池田原子力規制庁長官にお会いをしてまいりました。その際、原子力発電所の安全性の確保についての私どもの考え方をお話しし、その中で、全ての原発について敷地内や周辺にある活断層・破砕帯を速やかに調査をし、調査過程、その結果及びこれに基づく判定内容を国民に明らかにすることなどを改めて強く要請してまいりました。国の方でも、私どものこうした考えに理解を示しておられまして、しっかり取り組んでいきたいと、こういうお答えでございました。

 そこで、大飯原発の破砕帯でございますが、先月、規制委員会の調査チームによる現地調査が行われておりまして、さらに詳しい追加調査が関西電力に対して指示がなされておるというふうに理解しております。田中委員長は「活断層について、早急にきちっと調べ、黒とかグレーが濃いというときはとめていただくことをお願いすることになろうかと思う」というふうに話されております。今後、速やかに追加調査を行い、委員会としての結論を出していただきたいというふうに考えております。

 敦賀原発敷地内の破砕帯につきましては、御案内のように、去る十日に五名の有識者による調査チームの評価会合が開催され、その総意として活断層の可能性が高いという見解が出ておるわけでございます。また、原子力規制委員会の田中委員長は、先ほどもお触れになりましたように、個人的な印象と断りつつ、コメントしておられます。このことは、大変重たいものであるというふうに私も考えております。今後、調査チームから提出されるレポートを踏まえ、原子力規制委員会できちんとした結論を出していただきたいというふうに考えております。

 次に、アクションプランについてでございます。

 やり過ぎであるとか手当たり次第とか、大変手厳しい御評価でございましたが、私どもなりに注意深く、またいろいろな御意見も伺いながら、熟慮をしながらやってきたつもりでおるわけでございますが、この策定時におきましては、リーマンショックなどの影響による税収減もございましたし、また過去の県債の大量発行による公債費の急増もございましたし、また高齢化の進展に伴う社会保障関係経費の増加も顕著になってきたということで、多額の財源不足が発生するということが見込まれておったわけでございます。そういう危機意識を持って、この三年間にわたって幅広い歳出の見直し、人件費の抑制などを行いながら歳入確保にも努めてまいったわけでございます。何とか財政再建の道筋が見えてきたというのが現状であります。

 いろいろお触れになっておられましたけれども、アクションプランで歳出見直しを行うに当たりましては、医療・福祉、子育て支援、暮らしの安全・安心など、県民の生命、安全・安心に資する分野につきましては最優先事業ということで位置づけて、影響をできる限り小さくしようということで配慮してきたつもりでございます。

 また、やむを得ずアクションプランで削減とされた事業であっても、例えばお話のありました県単福祉医療助成費や市町村バス補助金などのように、市町村・県民の皆様の御意見も踏まえながら、平成二十三年度以降、削減を緩和したものもあるわけでございます。

 また、この三年の間には、経済情勢の悪化に対応した雇用対策や東日本大震災を契機とした防災・減災対策など、喫緊の課題にも対応してまいりました。さらには、ドクターヘリの導入、医師・看護師の確保、障がい児療育と支援の拠点となる施設整備といった医療や福祉の充実にも取り組んでまいったつもりでございます。

 持続的な財政運営を目指す一方で、このような政策課題への対応が可能となりましたことも、多くの県民の皆様方、市町村、さらには職員の皆さんに御理解と御協力をいただきながら行財政改革を進めてきた結果ではないかというふうに考えておりまして、改めてこうした皆さんに感謝を申し上げる次第でございます。

 次に、職員数の削減でございます。

 これまで行財政改革大綱、あるいは行財政改革アクションプラン等々、さまざまな改革に取り組んでまいりまして、組織見直しとあわせて職員数の見直し、削減を進めてまいりました。厳しい財政状況のもとで、効率的な行政運営は不可欠のものでありまして、全庁的に広く職員の理解と協力を求めてきた次第でございます。そうした中で、できる限り仕事の状況も考え、職員の負担にならないように、毎年事務事業の見直しや職員提案による改善なども行ってきたわけでございます。

 また、県民サービスが低下してはいけないということで、例えば子ども相談センターにつきましては、事案の複雑化、相談件数の増加ということがこのところ顕著でございますので、この七年間で十五名増員しております。平成十七年の六十二名から平成二十四年の七十七名まで増員しておりますし、また環境や福祉の現場を担当する振興局の環境課、あるいは福祉課の職員数は、全体として職員数を減らしていく中で何とか維持をしてきたような次第でございます。

 また、職員のメンタルヘルスというお話もございましたが、心身ともに健康を保てるよう、職員本人に健康管理に関する意識を持ってもらうことはもちろんでありますが、管理職研修では部下の健康管理に関する研修を実施するなど、配慮してきた次第でございます。

 こうしたこれまでの行財政改革によりまして、本県としては、今や相当に効率的な行政組織になってきたのではないかというふうに認識しております。したがって、今後は、基本的には現在の職員規模のもとで、効率的な行政運営と行政サービスの質の向上を図っていきたいというふうに考えておるわけでございます。

 それから、職員の給与抑制、あるいは地方公務員給与の引き下げに向けた国の動きについての御質問でございます。

 まず職員給与の臨時的抑制でございますが、別にまどろっこしいことを言っているつもりはございませんで、持続的な財政運営の道筋が見えてきたということで、私としては、大変不本意ながら職員の皆さんに大変御苦労をおかけしたわけでありますので、この抑制については解除ということで作業をしておるわけでありますから、前提が崩れるとか崩れないとかいうふうに考えていただく必要はありませんので、まさに予算編成作業を解除ということでやっているというふうにすんなり御理解いただければありがたいと思います。

 それから、地方公務員給与の引き下げに向けた動きでございますが、地方公務員の給与は、基本的には各自治体において、民間給与水準などをもとにした人事委員会の勧告などを踏まえるとともに、議会でも御議論いただき、最終的には条例で定められるということでございます。

 現在、国家公務員につきましては、東日本大震災に係る復興財源の確保を一つの理由として、平成二十五年度末までの時限的な措置として平均七・八%の給与削減が行われております。これに対し、総務省は、地方公務員の給与は各地方公共団体が独自に定めるものであり、地方公務員に対して、国と同様の措置を実施するよう要請することや強制することはないという見解を示しておられますので、私どももそのように理解をしているところでございます。

 なお、これにも関連して、地方交付税などを圧縮するための手段として、地方公務員の給与を国と同様に引き下げるべきであるという意見も一部にあるわけでございますが、これはまさに地方の独自性を否定するものであり、全国知事会からも、給与削減を実質的に強制することのないよう国に対して強く申し入れを行っておるところでございます。

 この辺のテーマは、今度知事会で私自身が総務常任委員長になりましたので、これからこの問題は知事会で責任者として担っていくということになろうかと思います。以上でございます。



○副議長(矢島成剛君) 十番 大須賀志津香君。

    〔十番 大須賀志津香君登壇〕



◆十番(大須賀志津香君) 最後のテーマですけれども、ソニー美濃加茂工場の閉鎖について、午前中も議論がありましたけれども、私なりの観点でお尋ねしていきます。

 この間、日本の大手電機メーカーが相次いで雇用削減を打ち出しています。その数、全国で十三万人とも言われます。経営が悪いから人を切る、欲しいときには契約期間を切って使って、要らなくなったら削減する。これでは、企業の社会的責任を果たしていないと言わざるを得ません。岐阜県でも、去る十月十九日、ソニーは今年度中に国内で約二千人の早期退職者を募集すると発表して、同日、ソニーイーエムシーエス美濃加茂サイトの市橋サイト長が岐阜県庁を訪れ、同工場を来年三月で閉鎖するということを県に伝達しました。新聞も一様に「突然の閉鎖衝撃、ソニーショック」と、その影響の大きさを報道しております。

 十月末に美濃加茂市が発表した推計値によれば、美濃加茂サイトには二千百六十人が働いており、そのうち正職員が四百八十五名、非正規職員が千六百七十五名ということであります。また、この非正規職員を雇用している製造会社七社に県が実施したアンケート調査によれば、一千三百六十二人が契約社員等であることもわかりました。この方たちは、皆雇用契約が決められていますので、その期限が来れば仕事を失います。事実上の解雇でありながら、雇用契約終了という形で収入が絶たれてしまい、労働者個人、家族、そして地域に甚大な影響が出ます。もう既に雇用契約期間の終了とともに職を失う人が出始めています。

 岐阜県は、リーマンショック以来、昨年度までに国の緊急雇用臨時交付金を約百九十三億円活用しながら、県内雇用対策を進めてきました。この三年間の成果は、就職者が短期雇用も含め、私は一万八千というふうに聞いていますが、先ほど知事は二万人と、延べ人数だと思いますが、おっしゃいましたけれども、いずれにしてもソニー美濃加茂サイトで千人もの規模で雇用が失われれば、この間の取り組みは何だったのかと失望感を感じます。

 そこで、まず工場閉鎖についての知事の対応についてお尋ねします。

 ソニーの工場閉鎖の理由は、十九日発表した内容によれば、経営健全化だと言っています。しかし、ソニー本体の会社は昨年度の連結売り上げ約六兆五千億円、株主への配当は今年3月期で約二百五十億円、九月中間で百二十五億円とされています。また、内部留保は、これは各社有価証券報告書というのに載っているところによると、ソニーは今年三月期で二兆六千億円の内部留保があるとされています。何にも遠慮しないで、ここで工場を続けてくれ、雇用と地域経済を守る社会的責任を果たせと、まずは言うべきじゃないでしょうか。かつて坂祝のパジェロ製造が撤退の危機にさらされたとき、当時の梶原知事は、直接会社側に撤回を求める行動を起こされました。今回、美濃加茂市長は、ソニーの本社に乗り込んで閉鎖中止を申し入れられました。古田知事におかれても、県のトップとして、ソニーに対して閉鎖撤回の申し入れを直接するなどのアクションをとるべきだと考えます。「残念」とか「遺憾」とか言ってないで、まずソニーに対してしっかりと抗議をして、そして対策のみではなくて残ってくれと、このことを言えないんでしょうか。このことについてお願いします。

 二つ目に、今後の支援策及び対策についてお尋ねします。

 十二月一日に美濃加茂市でソニー問題を考える集会というのがあって、職員の方が多く参加されておりまして、私も聞きに行きました。その中で、ある派遣社員の方は、「私たちはその場しのぎの支援を求めているのではなくて、継続して働ける場、安定した収入、将来が描ける職場を求めているのです」と述べられました。派遣会社の寮に入っている場合は、住居を失う心配もあります。この派遣社員の方は、また多くの期間雇用の労働者がこの先見通しのつかない中で、とにかく年末に一人も命を落とすことがないことを望みたいと、胸の痛む思いも伝えられました。

 また、今回の特徴として、外国人の方が非正規労働者全体の約半分を占めるという実態があります。日本で十五年間暮らしているという日系二世のブラジル人男性は、「ブラジル本国では貧しくてやっていけなくて、そんなときにブラジルの中で日本企業への就職案内があって、みんな思い切って地球の裏側まで来ている。国の両親などへ仕送りをしている者もいる。日本への永住を決めて、住宅ローンを組んで自宅購入をした者もいる。ここで働けないとなると、住居、家族、特に子供たちの学校や保育所に通わせることもできなくなり、不安がいっぱいで、精神的な病気になる人もふえると思う」というふうに現状を報告されました。

 そこで、今後の具体策として、商工労働部長にお尋ねします。

 一つ目は、現地で切実な要望として出されている事項についての対応です。

 まず、とにかく雇用の場が欲しいということで、さきに申し上げたソニー自身がその保障をすべきだと思いますが、契約期間終了となる方も順次出てきます。県として、次の雇用確保に向けた対策をどうされるのか。そして、住まいですが、寮を出なければならなくなった場合、県及び市など行政として支援はできないのか伺います。最後に、外国人への支援です。会社との交渉、行政制度の利用など、言葉が通じずに大変困っておられます。県の国際交流センターからの応援など、外国人への支援について伺います。

 二つ目です。それにしても、この問題でつくづく思うのは、労働法制の複雑さと労働者が大変弱い立場に置かれていることです。これは、あくまで企業側に立った法律です。例えば美濃加茂サイトには千三百六十二人もの非正規職員の人が働いています。ソニーに聞いても、労働者の正しい人数もわかりません。請負会社は七社あるんですけれども、県のアンケートでやっと人数がつかめました。半年先、一年先、仕事があるのかないのか、収入があるのかどうか、不安に駆られて皆さん働いておられます。

 そこで商工労働部長に伺います。このような働かせ方が間違っていると思います。国の労働法制、とりわけ労働契約法、また本来は専門業務に限って許されていたはずの派遣労働を都合よく期間雇用にしてしまう労働者派遣法を抜本的に見直し、原則誰もが正規職員として人間らしく働ける制度にすべきです。これらの抜本的見直し、法改正を国に要望していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 もう一点は、経済政策において、大企業頼み一辺倒では大変な危うさがあるということが証明されてきました。三重県は、シャープ亀山工場のために、三重県が九十億、亀山市が四十五億、合計百三十五億円もの巨額の税金を投入して誘致しましたが、わずか六年で撤退しております。ほかにも、大阪府と堺市が、これまた百三十五億の支援をしましたが、シャープですけれども、工場が撤退しておるということです。岐阜県でも、パジェロやパナソニックなどの危機で、そのたびに苦労するわけです。

 国家予算の中でも、中小企業対策はスズメの涙です。今年度予算では、経産省、財務省、厚労省、総額合わせても一千八百二億円、復興予算が別枠であるとはいえ、国債の元利払いと地方交付税交付金を除いても、国の一般歳出のたった〇・三五%でアメリカ軍への思いやり予算よりも少なく、過去最低水準です。

 岐阜県の内需拡大については、さきに知事にお尋ねしましたが、国の経済対策においても、大企業優先ばかりでなく中小企業、零細企業への支援を中心とした対策へ転換を求めていただきたいと思いますが、商工労働部長の答弁を求めます。



○副議長(矢島成剛君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) ソニーイーエムシーエス株式会社の美濃加茂サイトの閉鎖撤回の申し入れについて、お答え申し上げます。

 今回の閉鎖につきましては、県にも美濃加茂市にも事前の情報提供は一切なく、美濃加茂サイト側からの面談の申し入れを受けた商工労働部長に対し、ソニー本社での発表後、説明があったと、こういう流れでございます。

 この面談の場では、商工労働部長からは閉鎖撤回の申し入れを行った次第でございますけれども、現在厳しい経営環境にあるソニーの本社及び国内エレクトロニクス事業の構造改革、世界規模での約一万人の人員減を行う取り組みの一環であるということで、「ソニー本社の決定事項であり、既に発表された事項である」と、こういう説明でございまして、残念ながら県からの働きかけで再考していただけるような状況では全くなかったということでございます。

 地域経済に極めて大きな影響がある工場の閉鎖につきまして、事前に何ら説明もなく、発表後に結果のみが連絡されるということについては、私どもとしても大変遺憾に思っているわけでございます。

 私としては、働いている方々の雇用や地元に与える影響を最小限にとどめるために全力を挙げるべきであるというふうに考えまして、直ちに相談窓口の開設、雇用問題等対策協議会の開催による市町村関係機関との情報の共有、県独自の雇用支援策等の取りまとめなど対策に当たってまいりました。現在、対策の焦点は、請負会社の社員を含む雇用確保への対応、跡地活用の方向性などに移ってきております。いずれにつきましても、ソニー及び直接の雇用主である請負会社の責任ある対応が求められるわけでございます。このため、一昨日も美濃加茂市長、川辺町長、可児市副市長、岐阜労働局長、そして地元の県議会議員の先生方と協議を行いまして、私から近く直接具体的な申し入れを行うということも含めた対応について申し合わせをしたところでございます。



○副議長(矢島成剛君) 商工労働部長 宗宮康浩君。

    〔商工労働部長 宗宮康浩君登壇〕



◎商工労働部長(宗宮康浩君) ソニーイーエムシーエス株式会社美濃加茂サイト閉鎖に関連しまして、今後の支援及び対策につきまして、五点の質問にお答えいたします。

 まず、雇用確保に向けた対策についてお答えいたします。

 県では、ソニーイーエムシーエス美濃加茂サイトから閉鎖の連絡を受け、直ちに中濃振興局に「ソニー美濃加茂関連雇用問題等相談窓口」を設置するとともに、関係市町村及び労働局、関係団体などを構成員とする「ソニーイーエムシーエス美濃加茂サイト雇用問題等連絡協議会」を立ち上げ、これまで三回にわたり会議を開催し、関係者と対応策等を協議してまいりました。

 また、即時対応できる離職者対策として、五億円の緊急雇用創出基金事業の追加実施により、職を失う方々に対してつなぎ雇用の提供を行うこととしたほか、今後、県のジョブ・ステーションから就職相談員を同サイトに直接派遣し、一人でも多くの方が再就職できるよう支援を行うこととしております。今後、サイトが閉鎖される三月に向けて離職者の増加が予想されますが、引き続き労働局を初め地元市町、関係団体などと十分連携し、雇用確保を図ってまいりたいと考えております。

 次に、住まい対策支援についてお答えいたします。

 住居の確保につきましては、まずはソニー及び製造請負会社に対し、離職される方の住居の確保に万全を期するよう申し入れを行っていくこととしております。その上で、就労能力と就労意欲を持ちつつ、住宅を失った、または失うおそれのある方に対しては、賃貸住宅家賃相当額の支給を受ける国の住宅手当制度があり、当面その活用を促してまいりたいと考えております。

 本制度は、離職前に主たる生計維持者であったこと、ハローワークに求職の申し込みを行うこと、住むところを失った、または失うおそれがあること及び世帯が一定の収入額以下であることなどの要件を満たした場合に、生活保護の住宅扶助に準拠した額が原則六カ月間支給されるもので、現在の住所を管轄する福祉事務所に申請することとなっております。

 次に、外国人への支援についてお答えいたします。

 外国人への支援につきましては、言葉の壁が最大の課題と認識しており、現在、中濃振興局に設置しております相談窓口にポルトガル語及びタガログ語ができる職員を配置し、外国人雇用者の就労・生活支援に応じております。また、岐阜県国際交流センターにおいても、関係機関と連携し、相談窓口の案内を初め、失業者が必要とする情報をポルトガル語、タガログ語及び中国語に翻訳したホームページを作成し、外国人を雇用している製造請負会社や市町村などを通じて外国人の方に周知をしているところでございます。

 しかし、現在のところ、中濃振興局の窓口への外国人による相談は昨日までで十一件となっておりまして、請負会社へのヒアリングによりますと、外国人の方は比較的まだ切迫感が薄いという報告も寄せられておりますので、引き続き、外国人の方々へ支援策の周知を図ってまいりたいと考えております。

 四点目、労働関係法の見直しについてお答えいたします。

 契約社員や派遣労働者など立場の弱い非正規労働者の処遇改善につきましては、かねてより全国知事会から国に対して法的整備を要望してきたところであり、労働契約法については今年八月十日に、労働者派遣法については十月一日に改正法が施行されました。

 改正労働契約法では、雇いどめを無効とする際のルールが法定化されたほか、五年以上反復更新された労働者に係る無期労働契約への転換、不合理な労働条件の禁止などが新たに規定され、改正労働者派遣法では、日雇派遣の原則禁止や派遣料金の明示などが新たに規定されたところでございます。県といたしましては、当面、この改正による効果を見守りつつ、その上で必要があれば、さらなる見直しの要望を行ってまいりたいと考えております。

 最後に、国の経済対策についてお答えいたします。

 国におきましては、まず大企業、中小企業という枠を超え、日本経済全体の底上げや産業構造の変革など、国でなければできない経済対策を進められるべきであり、例えば新たな成長が見込まれる産業分野の開拓に向けた研究開発への投資や、法改正を伴う規制改革などが期待されるところでございます。他方で、中小企業に対する施策は、行政の職員と中小企業の経営者などが直接対話を重ね、信頼関係を築きながら進めていく必要があることから、国は現場に近い地方自治体をバックアップする形で連携を密にして取り組むことが望ましいと考えております。現在、県では、経済情勢や施策などに関する関係機関との情報交換のために、毎月開催しております「地域経済情報交換会」に中部経済産業局の職員にも参加していただくなど、連携を深めておるところでございますので、こうした機会を通じまして、国の中小企業施策の立案に当たり、地方の声を反映していただくよう求めてまいりたいと考えております。



○副議長(矢島成剛君) 十番 大須賀志津香君。

    〔十番 大須賀志津香君登壇〕



◆十番(大須賀志津香君) それぞれ御答弁ありがとうございました。

 県知事選前ということで、今回は知事に集中しましたけれども、振り返って知事の答弁を聞いていると、岐阜県って何ていい県だろうと。本当に高齢化、人口減少の中で、長期構想で安心して暮らせる政策、医師確保もやった、子育て支援もやった、あれもやった。だけど、本当に県民の生活実態といいますか、御苦労してみえるところというのは、なかなかその数字だけでは私は出てこないというふうに思います。

 例えば、先ほどいろいろ挙げさせていただいた指数もありますけれども、中小零細業者の方は本当にこの間仕事がもうやっていけないということで、仕事がない、薄い、あっても単価が安いということで、本当に泣く泣く転廃業するという方は本当に多いですね。それからサラリーマンの方も所得が落ちるという中で、私思いますけれども、財政難になった一番のもと、それはもちろん小泉改革の三位一体もありましたけれども、県自身としては、いろんな箱物や大型事業をやり過ぎて、あれもつくる、これもつくる。その中で、残ったのは何だったのか。大きな借金と、毎年毎年の維持管理費でしょう。だから、ここを改善しながら、なおかつ県内で仕事をちゃんとつくっていく、社会保障をやっていくという方向を追求しないことには、県民の安心というのは得られないんじゃないかなと思います。

 その点で知事に一点、もう一回考え方をお尋ねしたいんですが、確かに地域外からお金を呼び込む。外国からもということで、マレーシアかあっちのほうへ行かれてセールスすることは悪いことじゃないんだけど、その呼び込んだお金が本当に地域の中で回るのかと。さっき、移出入額というんですか、そういうのはなかなか岐阜県はすごいんだということをおっしゃっていましたけれども、ただ県民の懐が直接温まらない限りは、消費はふえないんですね。一部の名立たる企業が、岐阜県の中でもまあまあよくなったとおっしゃっても、本当に庶民レベルで改善していかないとだめだと思います。

 そういう意味で、最後のソニーのことに関連しての大企業誘致ということにも関連しますけれども、県の中で内需を拡大する。そのためには、地味でも、今実際、商工労働部でも取り組みをやられておりますが、本当に小さいところ、十人、五人という地元雇用をやっているところを念頭に置いた施策・支援というのをどうされるのか。そこのところと、そして本当にこれは地域経済にお金が回るのかどうか、誰がもうけてどこへ持っていっちゃうのか、こういう観点でもう一回、私は今の県が予定している大型事業を見直すべきだというふうに思いますが、その県内の業者への支援、そして大型事業の見直し、もう一度お答え願いたいと思います。

 そして原発なんですが、何か煮え切らないんですね。知事ね。いつも国任せなんですよ。今回は規制委員会任せ。それで、規制委員会の委員長が慎重な発言をされたことは評価してみえるようですけれども、知事自身が今とめて、大飯原発をきちんととめなさいよということを何で言えないのかなというふうに思います。

 規制委員会のメンバーにも会われたと言いました。活断層の徹底調査を求めたと言いました。そのときに、稼働しているものはとめてくれ、あるいは敦賀なんて四十年もたっていますからね。こういうところの稼働はもうしないでくれ、再稼働や稼働中止について言及されたのかどうかお尋ねします。

 それから、アクションプランの中で一点だけ、職員の体制ですけれども、さっきの千人も何人も削った体制でこれからやっていくんだと言われました。でも、アクションプランの最中でも子どもセンターなんかはちゃんと増員できたということも紹介された。だったら、必要なところにはちゃんと人員手当てはするのかどうか。固定的にこの人数、手当てしたらこっちで削るではだめなんですよ、純増じゃないと。こっちを削ってこっちに充てると、そういうふうではだめです。だから、そういう必要なところの人員はちゃんとふやすんだという点は、そういうお考えでしょうかということです。

 それからソニーの問題は、私、本当にこれは、大体七社も同じ敷地の中に請負会社が入って、土地と場所を借りて全然別のことをやっているようなイメージですね。しかも、期間雇用、契約社員という方は大体二カ月、三カ月。六カ月雇用というのが二社だけあるか、こんなふうですね。これは、私はやっぱりしっかりともとから改善してもらわないといけない。

 商工労働部長、労働契約法が改正されたと言ったけど、民主党は最初、労働者契約法を抜本的見直しと言っておったんだけど、だんだん譲って、手直し程度になりました。ただ、五年間労働契約が続いたときに、無期労働になるみたいなことを言われたけど、クーリングという期間ですね。この空白期間をつくることで抜け道をちゃんとつくっているんですよ。だから、認識をもうちょっとしっかり持っていただきたい。

 国の法改正を見守るとおっしゃいましたけれども、見守る中に岐阜県内のこういう非正規労働者の実態調査をやるのかどうか。ちゃんとつかんでいく。県だけの仕事じゃないと思いますけれども、労働基準監督署なんかと一緒になって、一体この人たちがどうなっていくのか、どういう実態なのかということを調べてもらえるのかどうか、お答えください。



○副議長(矢島成剛君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) たくさんありまして、どれをどういうふうにお答えしていいのかなんですが、ちょっと順序不同で申し上げますと、まず人のアクションプランといいますか、定数をどうするかというところで、必要なところに人を割り振る、これは当然でありますし、必要でないところは削るということでありますし、全体を精査する中でその辺のめり張りは当然つけていきたいと思っておりますけれども、何か機械的に今の人数を一人たりともふやさない、減らさないということを言っているわけではありませんで、現有のレベルを基本として考えていきますということを申し上げたんで、そこは御理解をいただきたいと思っております。いずれにせよ、事業見直しの上に立って対応していくということであります。

 それから原発ですが、私が常に申し上げておりますのは、法とルールにのっとったきちっとした安全規制体制を一刻も早く日本国は回復しなきゃいけないと。ようやく規制委員会ができたけれども、まだ安全基準がないという状態の中でやっておるわけですし、今回の破砕帯の調査でも、果たしてこの委員会の権限は何かと。法に基づいて指示ができるのかというところがまだ議論として残っておるわけでありまして、私が申し上げておるのは、国としてエネルギー政策をきっちりやっていくためには、法とルールにのっとった安全規制というものを確立してほしいということを申し上げているわけで、それから稼働に言及したかどうかということですけれども、当時というか、その時点で稼働していたのは大飯だけですから、大飯については私どもは拙速であるという判断は申し上げておりますし、それから大飯についての断層調査については、早急に結論を出していただきたいということは申し上げておる次第でございます。まずそのことが先であるというふうに考えておるわけです。

 それから大型事業の見直しということで、何か大型事業があちらこちらで県内でやっておるようなお話がございましたけれども、今まさに東海北陸自動車道でありますとか、東海環状の西回りでありますとか、岐阜県の活性化に必要な産業の発展、あるいは観光交流、あるいは安全・安心、災害対策に必要なインフラの整備を鋭意めり張りをつけてやっておるということでございますので、当然限られた予算の中ですから、常にめり張りをつけて、優先度をつけてインフラ整備をやっていくということは、慎重にやらせていただいておるつもりでございます。

 それから、岐阜県はすごい、すごいということをそんなに申し上げておるわけではありませんで、大変厳しい客観情勢の中で、つまり人口減少、少子・高齢化が急速に進んで、マーケットがどんどん縮んでいくと。そして、国際競争も非常に厳しくなってきていると。そこへ来てエネルギーのコスト、安定供給、円高、そういう問題の中で岐阜県がどう生き延びていくかということで、次の課題として申し上げておりますように、成長・雇用戦略でありますとか、あるいは観光産業を基幹産業にするとか、あるいは企業誘致をさらに徹底すると。しかも、この企業誘致も成長産業ないしは内需型の産業を重点的にやろうとか、そういったことで考えておるわけでございまして、まだまだ課題はあるというふうに思っておるところでございます。

 それから、内需拡大を非常に強くおっしゃっておられますが、先ほど申し上げましたように、既に岐阜県の第三次産業は七割を占めておるわけでありますし、ますます今後医療・福祉をどう産業化していくかということが重要でありますので、当然そういったことも念頭に置きながら、しかも競争力のある、イノベーティブな力のある企業活動につながっていくようにやっていきたいというふうに思っておるところでございます。

 ちょっと全てにお答えできたかどうかわかりませんが、こんなところでございます。



○副議長(矢島成剛君) 商工労働部長 宗宮康浩君。

    〔商工労働部長 宗宮康浩君登壇〕



◎商工労働部長(宗宮康浩君) 労働契約法改正後の実態ということでございますが、先生御案内のとおり、先ほど先生が御紹介のありました無期労働契約へ五年間以上であれば転換できると。ただ、そこの中にクーリングという間をあければいいという制度があることは承知しております。ただ、この法の施行は来年四月一日からということで、まだ動き出しておりませんので、当面は私ども岐阜労働局とか組合の連合さんとか、絶えず意見交換の場を持っておりますので、とりあえずそういった場で意見交換を進めながら、実態の情報収集に努めたいと考えておりますので、よろしくお願いします。



○副議長(矢島成剛君) 十二番 村上孝志君。

    〔十二番 村上孝志君登壇〕(拍手)



◆十二番(村上孝志君) 発言の許可をいただきましたので、身近な二点に絞ってお伺いしてまいります。

 まず一点目は、耐震基準を満たさない住宅等に対する県の取り組みについてお尋ねいたします。

 一年九カ月前でした。一般質問の最終日、勇退されました中村 慈議員が発言中、この議場も大きく揺れました。それが東日本大震災であります。この復旧は、いまだ困難をきわめているようでございます。近い将来、いや、今にも発生が懸念されております東海・東南海・南海地震、あるいは複合型地震に対し、不安を抱えながら毎日過ごしてみえるのは、私のみではないと思います。特に老朽化が進み、耐震診断の結果、耐震性が十分でない住宅に住まわれている方々は不安は一層強いのではないでしょうか。

 岐阜県における住宅の耐震化率の現状について、平成二十年の住宅・土地統計調査をもとにした国土交通省発表数値、平成二十三年の一月でございますが、県内の住宅総数七十一万二千戸のうち、約五十万四千戸が既に耐震化されているということであります。言いかえますと、県内住宅の約二十万八千戸、つまり約二九%がまだ耐震化されていないということになります。

 二年前、二〇一〇年に内閣府が発表した、また実施いたしました防災に関する特別世論調査によりますと、耐震補強工事を行わない理由として、「必要性が実感できない」が二二・一%、「効果があるかどうか不明である」が一四・二%という答えが出ております。また、「どうやって着手・施工したらいいかわからない」という理由もございます。このように、不安を抱えながらも補強工事に踏み切れない方がたくさんいらっしゃいます。

 また、私の周辺でも、いまだ耐震化されていない住宅のバリアフリー化、またはリフォーム、屋根瓦の修理や壁の補修など検討はされております。しかし、これまでも悪徳業者による必要以上の手直しや欠陥工事、さらには法外な費用を請求されたなど、各種被害が報道されており、家を改良したいけれども、うかつには、また簡単には依頼できないなどの声を聞きます。

 特に最近、近隣の業者が次々と耐震補強を売り物にした住宅リフォームの訪問セールスに訪れますが、本当に安心してお願いできる業者なのか、どこまで信頼していいのか、耐震補強工事に不安感を持つ方が少なくないようであります。

 これらのことから、県民に耐震補強等の実施を決断していただくためには、例えば県内の業者に対し、講習会を開催して一定の基準を満たした場合に登録できる、いわゆる県のお墨つきを与える制度を創設するなど、県内事業所の仕事の増加を図ったり、なりわいを維持させる制度、また住民の工事への不安を払拭し、耐震補強の必要性を理解していただくための取り組みが必要であると思います。

 そこで都市建築部長にお尋ねをいたします。県では、県民が安心して住宅の耐震補強工事を行うことができるようにするために、どのような取り組みを行っているのか、お尋ねいたします。

 また、質問に関連して、今後安心できる住宅改修を実施していくために、緊急輸送道路沿いにある老朽化した住宅の耐震強化や撤去やまちづくりの観点から、老朽化した未入居住宅の撤去に対する補助制度、新しい住民の誘因を図り、土地の再活用・再利用を図り、まちづくりの一環としても進めていく必要があるのではないかと思います。本日は検討のお願いにとどめておきたいと思います。

 続いて二点目は、亜炭廃坑の陥没事故に対する県の取り組みについてでございます。

 亜炭廃坑は、皆さんも御承知のように、御嵩町を含め、県下には可児市、瑞浪市など広く分布しています。陥没事故は、一九七〇年以降、これまでに約三百件発生しており、中でもまだ記憶に新しいところでは、平成二十二年十月に御嵩町顔戸地区で約三千平方メートルの陥没事故が発生し、住宅五軒が傾き、町は避難指示や勧告を出すなどの被害を出しております。現在でも時々事故が発生しており、今後もいつ陥没が起きてもおかしくないというのが現状であります。

 御嵩町は、明治時代から亜炭採掘が盛んで、国内一の生産量を誇った時期もあったようでございます。一九六七年には全てが閉山いたしましたが、町の面積の一割に当たる六平方キロで亜炭の採掘が行われ、今も地下に多くの廃坑が残っています。その場所は正確には把握されていないばかりか、深さもまちまちで、いつ陥没するのかわからないというようなこともあり、住民は不安を抱えながら過ごしているのが現状です。

 この陥没箇所は、浅い場所ほど影響が大きくなり、危険とされる廃坑は深さゼロから十五メートルで約二平方キロあり、空洞部分の容積は百四十万立方メートルに及ぶと言われております。

 東日本大震災では、岩手、宮城、福島、茨城の四県の石炭や亜炭の採掘跡で約三百三十カ所の陥没が発生しました。もし大規模な陥没事故が住宅地や学校、職場など、ふだんから人がたくさん集まる場所で起きたらどんな惨事になるのか。さらには、災害時、避難場所となるべき箇所がこのような状態であるならばと、不安を抱えて生活しなければならない住民の心情を考えると、心が痛みます。

 私は、この亜炭廃坑の問題は非常に複雑で、一朝一夕に解決することは非常に困難であることは十分認識しておりますが、直下型地震の切迫性も指摘され、東海・東南海地震などが発生した場合、空洞が広範囲に分散し、もともと地盤が脆弱なこの地域では甚大な被害を及ぼしかねません。県としても、危機管理の面からも何らかの対策を講じなければならないと考えます。

 このように、地震による陥没が懸念されることから、これは昨年、小原議員も紹介していただきましたが、昨年七月から御嵩町役場の若手職員を中心に、亜炭鉱廃坑対策検討プロジェクトチームがイニシアチブをとって、陥没を防ぐために建設現場の残土などを流し込む流動化処理工法の実証実験が、今日この時間から開始される予定と聞いております。もう既に注入が始まったのでしょうか。

 この流動化処理工法は、建設省の総合技術開発プロジェクトにより開発された工法で、建設現場で発生した残土や泥土に固化剤と水を混練して、流動性の高い安定処理土を製造し、土工による締め固めが難しい狭いすき間などに流し込み、固化した後に発揮される強度と高い密度によって安定性を確保する工法です。この方法によりますと、従来の採石場で出る砂にセメントをまぜる材料を使用する方法だと、一平方メートル当たり約三万円以上費用がかかるというものが、低コストで済むという利点がございます。

 実証実験は、御嵩町比衣の亜炭廃坑の一部で行われており、流動化処理土百立方メートルを内部に流し込み、浸透ぐあいや固まりぐあい等を確認し、また充填から一年間程度、周辺地域の土壌、水質の変化などをモニタリングする予定となっております。

 私は、全国各自治体が処理に苦慮している建設残土を活用し、低価格で充填できるこの取り組みは大変画期的であり、大きな前進であると考えております。もし実験が想定どおりうまくいった場合、全国の亜炭廃坑を有する自治体への先進的な優良事例となり、次へと進む自治体も増加すると思います。また、二〇二六年開業を目指すリニア中央新幹線のトンネル掘削で大量に発生する残土を活用すれば、費用も大幅に削減でき、充填事業も急速に発展するものと思われます。

 亜炭廃坑の問題を解決するためには、このような取り組みに対し、国・県・町が連携を密にし、一丸となって実施していくことは不可欠であると考えます。そこで、亜炭廃坑の陥没を防止するために、国などと連携して、今後県としてどのような取り組みを実施していかれるのか、商工労働部長にお尋ねいたします。前向きな回答を期待し、質問を終わります。ありがとうございました。

    (拍手)



○副議長(矢島成剛君) 商工労働部長 宗宮康浩君。

    〔商工労働部長 宗宮康浩君登壇〕



◎商工労働部長(宗宮康浩君) 亜炭廃坑の陥没防止策についてお答えいたします。

 現在、亜炭の採掘跡や坑道跡の崩壊に起因する地盤の陥没被害につきましては、国及び県からの出資金を原資として、県産業経済振興センターに設置されております特定鉱害復旧事業等基金を活用して復旧しております。

 一昨年、御嵩町において家屋五軒に及ぶ大規模な陥没被害が発生し、その復旧に向けては、特定鉱害復旧事業等基金の制度改正を国に要望するなど、支援を続けてまいりました。その結果、従来の「原状回復の原則」のみでなく、家屋の解体新築工事も認められ、避難をしておられた五世帯十七名の方々も、本年十月には全員無事に帰宅されたと聞いております。

 しかし、この被害は、過去に例を見ない大規模なものであり、多額の復旧費用を要したことから、基金の大幅減少は避けられない状況となっております。このため、引き続き国に対して十分な基金の確保を強く要望しておりますが、同時にコストのかからない復旧方法の開発も必要であると考えております。

 こうした考えに基づきまして、昨年度より県関係機関と御嵩町で定期的に情報交換をする機会を設け、建設残土を亜炭廃坑跡の埋め戻し材として有効活用することにより、従来の空洞充填工法より低コストで地盤対策工事が可能となる方法について、技術面・制度面などさまざまな課題の解決策などの検討を進めているところでございます。



○副議長(矢島成剛君) 都市建築部長 山本 馨君。

    〔都市建築部長 山本 馨君登壇〕



◎都市建築部長(山本馨君) 住宅の耐震補強工事への取り組みについてお答えいたします。

 本県では、県民が身近なところで気楽に相談ができ、安心して耐震補強が行えるよう、県内の建築士のうち、木造住宅の耐震化について専門的知識を有する方を岐阜県木造住宅耐震相談士として登録する制度を平成十三年度から設けており、現在千四百三十二名の方が登録されています。県民の方が、補助を活用して木造住宅の耐震化を行う際には、耐震診断では、この登録された相談士が診断を実施することとしており、また耐震補強工事では、相談士による設計、工事監理を義務づけております。

 このように、相談士が木造住宅の耐震化にかかわることで、不要・不適切な工事が実施されることのない、県民が安心して耐震対策を行うことができる制度としております。今後も、木造住宅の耐震化に関する普及啓発とあわせ、無料相談会や住民説明会など、さまざまな機会を捉え、木造住宅耐震相談士制度について、より一層の周知を図り、県民が安心して耐震化を進められるよう努めてまいります。



○副議長(矢島成剛君) 一番 道家康生君。

    〔一番 道家康生君登壇〕(拍手)



◆一番(道家康生君) 議長より発言のお許しをいただきました。今回は、大きく四点に分けまして御質問させていただきたいと思っております。

 まず一番最初に、多目的シート、ユニバーサルシートの設置の促進についてということでお尋ねを進めたいと思います。

 先日、肢体不自由のお子さんをお持ちのお母様方十数人の方々と二回に分けていろいろなお話を聞かせていただく、こんな機会がありました。その中で、一つ一つお話をされるその内容というのは非常に重たいものでありまして、まだまだ自分の立場で不勉強な点が申しわけないなあと、こんなふうに思いながらお聞きをいたしておりました。

 我が子が小さなころというのは、自分の体で抱きかかえて、例えばお風呂に入れてみたり、トイレに連れていく、こんなことが容易にできた。十数年をして、おおむね年齢で中学生を迎えるころになってくると、本当に大きくなってきて、女性の小さな体には非常につらいという、そんなお話がありました。できるだけ自分のうちだけではなく、いろんなところに連れていってあげたいということで、連れていこうと思うと、一番最初に突き当たるのが、我が子をトイレに連れていくという、そのこと自身が今の社会的な構造の中では極めて難しいというお話であります。

 ユニバーサルシートというのは、チャイルドシートというのは車とかトイレにもありますけれども、小さなお子さんをそっと添えて、そしてある程度の保護器具によりまして転落防止等がないようにしてあるんですけれども、このユニバーサルシートというのは比較的大人の方でもどんとその上に安定的に乗せて、例えばおむつをかえてみたりとか、そんなことができるというシートであります。本来ですと、いつものとおり写真等をお見せするといいんですけれども、ちょっと担当の書記との調整がつまずきまして間に合いませんでした。そんなことで申しわけないと思っておりますけれども、県内におよそ五万二千人ほどの肢体不自由の方がお見えになるわけであります。そして、そういう方々が公共施設に設置してくれといっても、問題は、例えば県庁に設置してくれと、そんなことを言っておみえになるわけではないんですね。例えば公共というと、中心市街地、そんなところも公共に類するものでありますけれども、いろんなところに出て、いろんな思いをさせてあげたいという母親の皆様方の思いというものをしっかりとニーズとして一度御確認をいただいて、例えば中心市街地の空き店舗とかにそんなようなトイレが設置できないのかというような要望が強く出されたところであります。

 今現状どのようにおやりになってみえるんですかというお話を聞きますと、例えば身障者のトイレがありますと、そこの中に平素自分の車に持ち込んでいるシートをあの床の上に敷いて、そして我が子をそこに寝かせて、その対応に当たるということであります。そういったことを私は全くわからんまま今現在あるということに、本当に申しわけないという思いでありましたけれども、そんなような思いを改めて皆様方に御報告を申し上げながら、健康福祉部長にお尋ね申し上げたいと思います。

 県内の、先ほど申し上げた公共施設、大規模商業施設など、人様が多く集積をするような施設にユニバーサルシートの設置状況をぜひとも把握していただきたいというふうに思っております。そしてまた、そうした方々の意見をしっかり聞いていただけるような場を設けていただきたいなと思っておりますけれども、県の立場といたしまして、基礎自治体は数カ所設置しておるようなことをお聞きいたしておりますけれども、ユニバーサルシートの設置の促進についてどのようなお考えであるのかということをお尋ね申し上げたいと思います。

 それでは、二点目に入らせていただきます。

 これもまた、新たにお話をお聞きする場がありまして、目に見えない障がいに対する支援についてということであります。

 これは、私はどんな表現をしたらいいかなということで、インターネット等でいろいろ調べさせていただきますと、目に見えない障がいがある方の支援という、こんな記述がありましたので、そのまま引用させていただいております。

 すなわち、どういうことかと申しますと、前段、先ほどのお話の中では肢体不自由の皆様方のお話でありますので、これは実を言うと質問させていただくために、前にそれぞれの皆さん方の名誉のことがありますので、そんなことに触れてもいいのかという話を私はしっかりと確認をさせていただきました。そうしたら、ぜひともお願いできんかという涙ながらの思いでありましたので、ここで取り上げさせていただいておるんですけれども、肢体不自由の皆様方は大変な御苦労をしてみえて、一方では、ぱっと外観的に見ると助けてあげないかんなという状況が私どもで判断できるわけなんですけれども、例えば知的障がいであったりとか、特定な体の内部に疾患をお持ちの関係者の皆様方というのは、外から見て全くわからないということです。そういった方々が当然いろんな思いで悩んでおみえになって御苦労されてみえるんですけれども、そういった方が、例えば自分が立っておることができないような状況があってもわからないわけなんですね。そういった方が、例えば電車に乗ろうかな、バスに乗ろうかなと思って、すっと座ると、何であなたはそんなところに座っておって、高齢の先輩の皆様方を優先的に座らせないのと、こんなような説明を求められる場面が何度もあるということなんです。

 そして、例えばデパート等へ行ってみますと、突然そういったお子様等が走り出してしまったり、こんなことがよくあるそうなんですね。そうすると、その都度、周りの方々に、うちの子供はこういう障がいを持っておるもんで済みませんと絶えず謝り続けなくてはいけないということなんです。なるほどというふうにお聞きしまして、これから言う目に見えない障がいのある方に対してということでありますけれども、どんなふうが一番いいかなという話をお聞きしたんですよ。そうしたら、できるんであれば、我が子がそういった障がいを持っておるということを外に表示をしていただける、そんな制度があるといいと言われたんです。僕は、そんなこと言ったら差別じゃないのというお話をしたんです。そうしたら、その事案が発生して皆さんに迷惑をおかけした後に、何だね、これはとなったときのほうがもっと差別ですよというお話でありました。

 いろんなお話をしていまして、なるほどと。それなら一遍、県政の場でお話しする機会を持つけれどもいいかなというお話の中で、先進事例を見てみますと、市民団体の方がよくピンクリボンとか何とかリボンというやつがありますね。例えばオレンジだと虐待、ピンクだと乳がんか何かそんなやつがありますよね。そんなような感じで、何かこういうリボンをつけるというのがインターネットではありました。どうもそれをお聞きしておると、ちょっとニーズに合ってないんですよ。そうしたらシールを張ったらどうやという話もありまして、事実、東京都が今年からどこかにシールを張って表示すると、この子はこういうふうです、この方はこういうふうですから、例えば地下鉄の電車の座席を優先的にお願いしますという表示にお使いになると、こんなことをおやりになったんですけど、中には新たにそういったものを身につけることによって、それが気になってしまって落ちつかなくなってしまうという方が非常にあるというお話もお聞きしました。

 どんなふうがいいかという話をしたら、例えば服を、何か特殊なそういう型をデザインして着たとしても、暑ければ脱いでしまうだろう、寒ければ羽織ってしまうだろうという話であります。そこで、そのお母さん方が言うのは、きっと靴がいいんじゃないかという話をされました。

 なるほど、そういったことは大事だなあという思いの中で、靴という御提案も今回そのままここで発言としてさせていただこうと思っています。

 そして、白いつえをお持ちの皆様方は目が御不自由だということは、私どもの社会通念でありますけれども、そんなようなシステムができないかということを今回質問の中で取り上げさせていただきたいと思っております。

 そしてあわせて言うのであれば、例えばオープンカラーというか、この色というのはこういうような御苦労をされる方の色だというのを、例えば岐阜県から発信するというようなことなんかも有効ではないか。これは全国ではやってないということでありますので、岐阜県からこんなものを発信すると本当にいいのではないかと私は思っています。

 改めて、知事さんもさらなる飛躍のために御挑戦をされる場でありますので、もともと全国から物を見てみえた知事さんでありますので、そんな点もお含みをいただければありがたいなと思っております。

 今、インクルーシブ教育、インクルーシブ社会という言葉がありまして、これは何かというと、いろんな立場の方がその社会で共存していこうということが今教育の一環としてあるわけであります。例えば、障がいのある方が一般社会の中に飛び込んでいこうという取り組みをしたときに、今言ったこんな事例が弊害として出てきてしまうということなんですよ。

 つい先日も、その中のお母さんが言われました。バスに乗っておったら、非常に穏やかな天候だったので、バスの運転手のすぐ後ろの席から我が子がちょっと言葉を、別に特別不愉快な言葉ではないんだけれども発したと。たまたま発した回数が、少ない時間の間に幾たびかの同じ言葉を発したということで、運転手からきつく叱られたということです。安全運転の邪魔になるから静かにしてくれということを言われたそうなんです。そして、バスをおりるときに、うちの子供はこういうふうやもんで、本当に申しわけありませんでしたと謝って出ていかれたと。そのときに、きっとそのお母さんは、そんなことは謝る立場じゃないのにと思いながら、我が子を連れておりられたと思うんですね。結局、これは双方でわからなくて言ってしまった運転手、そして説明ができないままそこまで至ってしまったというお母さんの思いの食い違いというものがそこで事案としてあるんじゃないかなと思っています。

 そんな意味で、健康福祉部長にお尋ねをしたいと思います。目に見えない障がいに対する理解と、これらの方々への支援の現状について、どのような認識をしてみえるのか、お尋ねしたいと思います。

 そして、続きまして先ほどのお話の中で入れさせていただきましたけれども、先ほどの目に見えない障がいがある方々に、例えば特定の色の話をしましたけれども、そういったオープンカラーを設置いたしまして、そしてそういった靴を履いてみえる方は、皆さん助け合いしましょうというような、そんな障がいのある方々に配慮をできるシステムづくりが必要ではないかと私は思っております。このような仕組みづくりについて、どのようにお考えか、お尋ねをしたいと思います。

 次、三項目めに入らせていただきます。

 県内の商店街に設置がしてありますアーケードの改修等に関係する問題についてであります。

 皆様方のお手元のほうに、ちょっと予算の関係でモノクロでありますけれども、資料を配布してあります。(資料を示す)要は、よくじいっと見てくださるとわかるんですけど、下のほうに注意書きがあります。実を言うと濃いほうのやつは赤色で印刷してあるんですよ。今現在で、設置をしてから三十年もたったアーケード、そしてじわっと色が塗ってあるのが黄色なんですよ。それが、これから五年たつと三十年を迎えるアーケードというものを一覧として皆様方にお配りしてあります。

 県内には三十七のアーケードが設置してありまして、面積ベースでいきますと、この五年以内に三十年を経過するというものが約六五%ということであります。この点について質問をしていきたいと思っておりますけれども、今般も質問の中で、中央道における笹子トンネルの崩落事故、これは物すごく大きな問題でありまして、直ちに点検をされたという答弁の中で、その対応に対してはすばらしいなと評価をしているところであります。

 同じような状況でありますけれども、この三十七のそれぞれのアーケードなんですけれども、面積ベースで約六五%が三十年を迎えてしまうということであります。これは、許可制度になっておりますけれども、県道に設置するときには一定のルールに基づいてクリアしたものが設置を許されているという施設であります。そして、きっと多くが商店街の会員の皆様方がお金をお寄せいただいて、そして設置をされていると思っております。

 今、商店街というのは皆様方も御承知のとおりでありまして、例えば後継者不足の話、この長い不況の中で先が見通せないという状況、当然自主廃業されるという会員不足といった問題で、今、維持することすら難しいという状況であります。

 先ほど申し上げましたように、三十年を数えるような施設というものは、全て建築基準法に基づいて設置をされておりますので、建築基準法は御案内のとおり、その時期によって適宜法改正されております。中には、現在の法の中では規格的に認められないというものも数多く散在しておると思っています。それの相談を持ちかければ、県当局としては、少なくともそれぞれの個人のものであるから、その団体が対処すべきものであるという紋切りから始まります。しかしながら、このアーケードの老朽化、こういったものをずっとほかっておきますと、最終的には出動せんならんのは行政、すなわち公金であることはどなたもわかる話であると思います。

 今現在、岐阜県の一般会計が約七千五百億円、その中でこのアーケードに対する予算措置というものは、基本的にはゼロであります。ぜひとも、こういった点も改めて知事さんに、またそんな問題があるかということで御認識をいただければありがたいと思っています。

 今の法律だから、前の法律だから仕方がないということで、これを一般的に、難しい言葉ですけれども、既存不適格というんですね。いわば今の法律ではないから仕方がないよ、そしてそれを、今もし、ちょっとルールから違っておったから直しなさいという発動もできません。そうすると、そのままずうっと過去の狭隘な施設がそのまちに残ってしまうということで、これはやっぱり行政として、私が思うのは、拡大解釈かわかりませんけれども、届け出制ではなくて許可制度になっている以上、お金を投入している人は別といたしまして、共同設置だろうと私は思っております。そんな意味から、不安材料になりかねない今の状況を直視していただいて、この例えばアーケードの改修をする、撤去をする、こんなことに対する制度設計をしっかりと持っていただきたいと思っています。

 既存不適格、この言葉を行政はすぐに運用しますけれども、この言葉で言っておれば、簡単に言うと責任は私にはないというだけのことなんですよ。しかし、不測の事態があったら、全てそれは道路の上とか、歩道も含めてその上に設置してあるわけでありますので、例えば震災の話、こんなときに出て逃げていく避難路がなくなってしまうということなんですよ。そんなことでありますので、そういった点も改めて行政力というものを行使していただきたいなと、こんなふうに思っております。

 そこで、アーケードに関してでありますけれども、商工労働部長にお尋ねしたいと思います。

 県内の商店街におけるアーケードの老朽化の現状について、どのように認識をしているのか。そして、商店街の振興という観点からも、老朽化したこれらアーケードの改修または撤去について支援をしていくという考えがあるのかないのか、お尋ねを申し上げたいと思います。

 これはさらっと流しますけれども、私の地元の岐阜市で柳ケ瀬に大量の面積をアーケードでカバーしておりますけれども、その中で、去年一年間、モデルのような事業で買い物支援というやつをやりました。その効果も今、県のほうでは分析をされているんじゃないかなというふうに思っておりますけれども、まちづくりの観点から、例えば私は、乗ったことないんですけれども、「セグウェイ」というやつがあるんですね。タイヤ二つでびゃーっと行くやつ。あれ、実は言うと道路運送車両法とか、いろんな法律からいくと、ウインカーがないとか何々がないということで、あれは走ったらいかんのですよ。しかし、あれは物すごく環境にもいいし、コンパクトですし、安いやつも出てきたというようなことがありますけど、そういったものなんかを使って買い物をやるようなものがあると、これもまた注目度があっていいんじゃないか。私のようなレベルの低い質問の中では、ここでは「セグウェイ特区」というふうに偉そうに言わせていただきますけれども、こんなような一つの特区を通じたような、アーケードをさらに生かしていけるような、そんなまちづくりについてどのようにお考えなのか、お尋ねをしたいと思います。

 それでは、時間がありませんので、最後の質問です。

 道の駅の次の展開についてであります。

 御案内のとおり北海道に次ぐナンバー二でありまして、この岐阜県というのは県内に五十四の道の駅があります。非常に多い。これは、やっぱり山間地でありますので、途中でトイレでも行こうかしらんと思っても困ってしまうということで、そんな意味では非常に憩いの場、癒しの場でいいなと思っていますけれども、今、県のほうでは電気自動車なんていうものをどんどん普及していこうということで、事実そんな車両をリースないしは購入することによって、こういったものをどんどん波及させていくという、EV、ちょっと前ですとハイブリッドといいますけど、やっていますけれども、まず第一点目といたしまして、道の駅に電気自動車の充電設備を整えてはどうかということについて、商工労働部長にお尋ねしたいと思います。

 そして、昨年も質問しましたけれども、今パソコンというのがコンパクトになりまして、スマートフォンないしはタブレットというパソコンになってきまして、どんどんと一人一台、二台の時代になってまいりました。Wi−Fiという無線技術というのがどんどんと発達してきておりますので、ぜひともこんな施設にもつけたらどうかなと思いまして、Wi−Fi施設、アクセスポイントを道の駅に設置してはどうかということを二点目としてお尋ねしたいと思います。

 今度は、県土整備部長にお尋ねしたいんですけれども、三つ目であります。

 今、道の駅で団塊の世代の皆様方が職を離れられまして、そして一生懸命働かれて、そして今度は自分の、例えば奥さんと一緒にどこか遊びに行こうということで、キャンピングカーというのがどえらいはやり出したんですよ。その台数が非常にふえてまいりまして、道の駅でトイレがあって、食べ物もあって、こういうのがあるんですね。あそこのところに泊まられるという方が非常に多くなってまいりました。そういった方々というのは、いろんな冒険心がありますので、どんどんとそういった環境の整った道の駅へ行かれるわけでありますけど、中には、もし一晩中お泊まりになるのであれば、キャンピングカーはちょっと大型のやつもありますので、専門のRVゾーンというか、そんなものも設けて、この辺で泊まってくださいというようにゾーニングをしてはどうかなと、こんなふうに思っているところであります。そうすれば、そこでうどんの一杯でも食っていってくださるし、漬物一本でも買っていってくださるということで、地域振興にも改めて刺激にもなるわけでありますので、そういった点も含めまして、このRVゾーンの設置について、担当部長であります県土整備部長にお尋ね申し上げたいと思います。

 以上で私の質問の時間もなくなりましたので、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

    (拍手)



○副議長(矢島成剛君) 健康福祉部長 川出達恭君。

    〔健康福祉部長 川出達恭君登壇〕



◎健康福祉部長(川出達恭君) 初めに、ユニバーサルシートの設置の促進についてお答えします。

 県内のユニバーサルシートとしての設置状況については、現在把握しておりませんけれども、県が平成二十一年十一月から二十二年三月にかけまして県内約五千施設を対象に実施しました「おでかけタウンマップ調査」においては、トイレ内でベッドが使用できる施設は七十五ありました。これらがユニバーサルシートとして活用可能なのではないかと考えております。

 今後、ユニバーサルシートの設置状況調査を実施するに当たっては、必要とされるトイレの面積、改修等を含む設置費用等、もう少し踏み込んだ調査をする必要があると考えておりますので、できるだけ早い時期に調査を実施するとともに、障がいのある子供を持つ保護者の方々の御意見等も伺いながら、設置場所や有効な設備内容等についても勉強してまいりたいと考えております。

 次に、目に見えない障がいに対する支援についてお答えします。

 目に見えない障がいの中には、身体障害、知的障害、発達障害を含む精神障害として法的に認定されたものの、その障がいが外形的には容易にわからないために、周囲からの理解や支援が受けにくいという方がいらっしゃいます。また、そもそも現に何らかの身体的、精神的な障がいを訴えておられるにもかかわらず、医学的、客観的な判断基準、認定基準が確立されていないために、公には認定されずに苦しんでおられる方々もいらっしゃいます。そうした方々については、ともに十分な支援が受けられる状況にはなっていないと承知しております。

 こうした方々のためには、まずその障がいの特性とどのような支援を必要とするかについて周りの人々の理解を深める必要があります。そのため、県では、各障がい者団体と協力してイベント等を開催し、一般の方々にも広く理解を求めておるところでございます。

 また、目に見えない障がいを持つ方々が配慮を必要としていることを周りに知らせるものとしては、例えば聴覚に障がいがあることを表す「耳マーク」や身体内部に障がいがあることを表す「ハートプラスマーク」が各障がい者団体により定められ、ホームページ等で周知されております。こうした各障がい者団体の主体的な取り組みを大事にしまして、支援のための仕組みづくりを進めたいと考えております。



○副議長(矢島成剛君) 商工労働部長 宗宮康浩君。

    〔商工労働部長 宗宮康浩君登壇〕



◎商工労働部長(宗宮康浩君) 四点の質問にお答えいたします。

 まず、県内商店街のアーケードの老朽化に対する認識と県の支援についてお答えいたします。

 柳ケ瀬を初めといたします県内商店街のアーケードは、商店街振興組合などからの要望に基づき、国や県や市が支援して設置されたものですが、いずれも設置から相当年数が経過しており、老朽化が進んでいるものと認識しております。

 アーケードの安全確保や維持管理は、まず設置者である組合等が行っていただくものと考えておりますが、商店街活性化事業と絡めたアーケードの改修や撤去に対する国の助成制度もあることから、県といたしましては、まずアーケードの設置者や地元市の御意向を十分伺いながら、制度の活用に向けた指導・助言などの支援を行ってまいりたいと考えております。

 次に、アーケードを活用したまちづくりについてお答えいたします。

 アーケードは、悪天候時の利便性の確保や日差しから商品を守るといった効果があり、商店街の一体感を醸成する上で有効な設備であると考えております。このアーケードがつくり出す空間を活用するまちづくりや商店街活性化策は、既に多くの商店街で実施されております。例えば岐阜市におきましては、岐阜市の商店街振興組合連合会が中心となり実施している「岐阜フラッグアート展」や、柳ケ瀬商店街で本年実施されたアーケードに恐竜の模型を展示した「ジュラシックアーケード」、柳ケ瀬本通りのアーケードを活用して国体開幕の前日に開催された「柳ケ瀬大乾杯」などが行われており、県としても財政的支援などを行っているところでございます。今後も、地元商店街振興組合や地元自治体と連携して、こうしたアーケードを活用したまちの活性化策を実施していくとともに、その中で先ほど議員から御提案のありました取り組みにつきましても紹介させていただきたいと考えております。

 次に、電気自動車の普及拡大に向けました道の駅への充電設備の設置についてお答えいたします。

 走行距離が短いという課題がある電気自動車の普及促進を図るためには、その充電インフラを面的に整備することが不可欠であると考えております。そのため、県としては、国の基金等を活用することで、自動車販売店、喫茶店併設のガソリンスタンド、コインランドリーなどへの導入を支援し、現在、県内では二十六カ所に急速充電器が整備されております。この中には、物販施設などへの集客や環境配慮によるイメージアップなどを見込んで、民間事業者が主体的に整備する事例がふえております。また、道の駅におきましても、物販施設や温泉施設を所有する市町が整備する事例があり、高山市荘川町の「桜の郷荘川」で整備されているほか、現在導入の準備が進められているところもあるとお聞きしております。

 県におきましては、産学官連携組織として「次世代自動車推進協議会」を設置し、電気自動車や充電インフラ導入推進などに係る協議、普及啓発活動を行っているところであり、急速充電器導入によるメリットなどについて事例を交えて紹介するなど、市町へ働きかけることで道の駅への導入が促進されるよう努めてまいります。

 最後に、道の駅へのWi−Fiアクセスポイント設置についてお答えいたします。

 高機能携帯端末、いわゆるスマートフォンは、県内でも爆発的な広がりを見せておりますが、その普及拡大の基礎となるのは通信ネットワーク基盤であることは言うまでもありません。このため、各通信事業者においては、携帯電話の通話回線に加え、Wi−Fiアクセスポイントの整備が積極的に進められてまいりました。しかし、昨年ころから、その流れに変化が生じており、現在は携帯電話回線を用いながらWi−Fiをはるかに上回る高速通信が可能なLTEと呼ばれる通信規格の整備が急ピッチで行われております。実際、各通信事業者ともに、今年度中には県内の主要な地域に整備を完了するスケジュールで工事を進められており、今後、急激にその範囲は広がるものと見られております。

 道の駅につきましては、県内に五十四あるうちの十二カ所でWi−Fi環境が整備されておりますが、このように商業ベースで高速通信網の積極的な普及が進められている状況でありますので、こうした動きを見守りつつ、整備がおくれるエリアの道の駅については、必要に応じてWi−Fi環境整備の働きかけをしてまいりたいと考えております。



○副議長(矢島成剛君) 県土整備部長 金森吉信君。

    〔県土整備部長 金森吉信君登壇〕



◎県土整備部長(金森吉信君) 道の駅へのRVゾーン、いわゆるキャンピングカー専用駐車スペースの設置についてお答えします。

 県内で、道の駅にキャンプ場を設置、または併設しているところは、高山市の「奥飛騨温泉郷上宝」や揖斐川町の「夢さんさん谷汲」など五駅あり、アウトドアを目的に訪れた方々に利用され、地域の観光の一翼を担っています。また、近年のアウトドアブームにより、道の駅の駐車場でもキャンピングカーの利用者が増加してきました。しかしながら、道の駅の駐車場は、休憩やトイレ、物販施設への立ち寄りなどの一時的な利用を目的として整備されており、その多くは駐車スペースが限られていることから、キャンピングカーでの利用が他の利用者の支障となる場合があります。県としましては、道の駅に隣接するキャンプ場などのRVゾーンは、基本的に地元市町村が中心となり、観光協会や事業者などと連携し、地域の観光資源として整備を進めていただくものであると考えています。このため、今後、道の駅の登録者である市町村等で構成する「岐阜県ブロック道の駅連絡会」や地域ごとの「道の駅連合会」などで、RVゾーン設置の可能性について検討していただくよう働きかけ、道の駅の機能強化に努めてまいります。



……………………………………………………………………………………………





○副議長(矢島成剛君) 以上をもって本日の日程は全て終了いたしました。

 明日は午前十時までに御参集願います。

 明日の日程は追って配布いたします。

 本日はこれをもって散会いたします。



△午後三時三分散会



……………………………………………………………………………………………