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平成24年  2月 定例会(第1回) 03月14日−05号




平成24年  2月 定例会(第1回) − 03月14日−05号









平成24年  2月 定例会(第1回)



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△議事日程(第五号)



               平成二十四年三月十四日(水)午前十時開議

 第一 議第十六号から議第二十九号まで、議第七十四号及び議第七十五号

 第二 議第一号から議第十五号まで、議第三十号から議第七十三号まで及び議第七十六号から議第八十四号まで

 第三 請願第十四号から請願第十六号まで

 第四 一般質問



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△本日の会議に付した事件



 一 日程第一 議第十六号から議第二十九号まで、議第七十四号及び議第七十五号

 一 日程第二 議第一号から議第十五号まで、議第三十号から議第七十三号まで及び議第七十六号から議第八十四号まで

 一 日程第三 請願第十四号から請願第十六号まで

 一 日程第四 一般質問



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△出席議員 四十四人



      一番   道家康生君

      二番   水野吉近君

      三番   国枝慎太郎君

      五番   高木貴行君

      六番   野村美穂君

      七番   郷 明夫君

      八番   長屋光征君

      九番   高殿 尚君

      十番   加藤大博君

     十一番   酒向 薫君

     十二番   大須賀志津香君

     十三番   太田維久君

     十四番   村上孝志君

     十五番   田中勝士君

     十六番   山本勝敏君

     十七番   松岡正人君

     十八番   篠田 徹君

     十九番   小原 尚君

     二十番   水野正敏君

    二十一番   川上哲也君

    二十二番   林 幸広君

    二十三番   伊藤秀光君

    二十四番   脇坂洋二君

    二十五番   野島征夫君

    二十六番   松村多美夫君

    二十八番   佐藤武彦君

    二十九番   森 正弘君

     三十番   渡辺嘉山君

    三十一番   伊藤正博君

    三十二番   小川恒雄君

    三十三番   村下貴夫君

    三十四番   大野泰正君

    三十五番   矢島成剛君

    三十六番   足立勝利君

    三十七番   洞口 博君

    三十八番   渡辺 真君

    三十九番   岩花正樹君

    四十一番   駒田 誠君

    四十三番   藤墳 守君

    四十四番   早川捷也君

    四十五番   玉田和浩君

    四十六番   岩井豊太郎君

    四十七番   渡辺信行君

    四十八番   猫田 孝君





△欠席議員 二人



    二十七番   平岩正光君

     四十番   平野恭弘君



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△職務のため出席した事務局職員の職氏名



 事務局長         島田 清

 総務課長         伊藤治美

 議事調査課長       北川幹根

 議事調査課総括管理監   笠原真実

 同    課長補佐    篠田雄一朗

 同    課長補佐    城戸脇研一

 同    課長補佐    田中公治

 同    課長補佐    古田幹雄

 同    主査      辻 洋介

 同    主査      堀場一彦

 同    主査      安居裕司

 同    主査      辻 洋介



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△説明のため出席した者の職氏名



 知事           古田 肇君

 副知事          渕上俊則君

 副知事          上手繁雄君

 会計管理者        渡辺 厚君

 秘書広報統括監      宗宮康浩君

 危機管理統括監      若宮克行君

 総務部長         彦谷直克君

 総合企画部長       安福正寿君

 環境生活部長       坂 正光君

 健康福祉部長       近田和彦君

 商工労働部長       江崎禎英君

 農政部長         平工孝義君

 林政部長         森  勝君

 県土整備部長       金森吉信君

 都市建築部長       山本 馨君

 ぎふ清流国体推進局長   武藤鉄弘君

 観光交流推進局長     古田菜穂子君

 環境生活部次長(環境担当)

              秦 康之君

 教育長          松川禮子君

 警察本部長        太田 誠君

 代表監査委員       鵜飼 誠君

 人事委員会事務局長    片桐卓朗君

 労働委員会事務局長    市橋正樹君



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△三月十四日午前十時開議



○議長(藤墳守君) おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。



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○議長(藤墳守君) 日程第一を議題といたします。

 ただいまから、議題とした各案件について、各委員長に審査の経過及び結果の報告を求めます。総務委員会委員長 野島征夫君。

    〔総務委員会委員長 野島征夫君登壇〕



◆総務委員会委員長(野島征夫君) おはようございます。

 それでは、総務委員会に審査を付託されました議案四件の審査の経過及び結果について御報告申し上げます。

 まず執行部より、平成二十一年九月に発生した県防災ヘリ墜落事故に関して、書類送検された当時のヘリの運航管理にかかわった県職員が不起訴処分となった件について報告があり、それに引き続き議案の審議を行いました。

 それでは、議案の概要を申し上げます。

 議第十六号の一般会計補正予算のうち歳入予算補正は、総額十億九千八百五十四万八千円の減額となっております。

 減額の主なものとしましては、基金繰入金等の繰入金が四十六億九千万円余、中小企業制度融資金融機関貸付金等の諸収入が二十九億六千万余、県債が六十三億八千万円余となっております。

 増額の主なものとしましては、企業業績が好調であること等により、法人事業税等の県税が三十億円、地方譲与税が十億円、国の補正に伴い、森林整備加速化・林業再生基金の積み増し原資の増などを含め、国庫支出金が九十三億七千万円余となっております。

 次に、歳出予算補正中総務委員会所管としましては、総額四十九億六千九百六十七万四千円の増額となっております。

 増額の主なものとしましては、満期一括償還方式の県債の償還に備えるため、県債管理基金へ積み立てるものも含め、財産管理費が六十六億八千万円余、国庫返還金等に係る経費を含め、会計管理費が三億五千三百万円余などであります。

 減額の主なものとしましては、退職手当の減に伴う一般管理費が五億六千四百万円余、国体に向けた市町村競技施設整備費補助金の事業費の確定などによる地域振興対策費が三億二千百万円余、県税の還付金・加算金を含む賦課徴収費が五億七千四百万円余などであります。

 債務負担行為補正については、変更が防災費の防災対策費で一事業であります。

 また、議第十七号の公債管理特別会計については、一般会計繰入金の増により四億四千九百万円余の増額補正を、議第十八号の乗用自動車管理特別会計については、管理諸費の増により四百万円余の増額補正を、議第十九号の用度事業特別会計については、事業費の確定などにより、四千万円余の減額補正を行うものであります。

 採決の結果、議第十六号のうち歳入予算補正、歳出予算補正中総務委員会関係、債務負担行為補正中総務委員会関係及び地方債補正並びに議第十七号から議第十九号までの各案件につきましては、それぞれ全会一致をもって、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 なお、審査の過程において、執行部から各議案の説明を受け、質疑を行いました。その主なものを申し上げます。

 たばこ税の県と市町村の割合について質疑があり、国税である法人税の改正に関連して、県税と市町村税である法人住民税が減少し、県税である法人事業税が増加することになり、この県と市町村の税収の不均衡を調整するため、たばこ税の県と市町村の割合を変更するものであるとの答弁がありました。

 また、退職手当の減少について質疑があり、これは退職者数が当初の見込みより減少したためであるとの答弁がありました。

 次に、執行部より、指定金融機関に対する検査結果についての報告と、引き続いて平成二十四年、二十五年度の二年間の契約更新をする旨、報告がありました。これに関連して、委員より、信用組合の破綻処理の経過を踏まえ、指定金融機関の役割をもう一度検証する必要があるとの意見がありました。

 以上、総務委員会の審査の経過と結果を御報告申し上げます。



○議長(藤墳守君) 企画経済委員会委員長 水野正敏君。

    〔企画経済委員会委員長 水野正敏君登壇〕



◆企画経済委員会委員長(水野正敏君) 企画経済委員会に審査を付託されました議案三件の審査の経過及び結果について御報告を申し上げます。

 まず、議案の概要を申し上げます。

 議第十六号の一般会計補正予算については、当委員会所管の歳出予算補正として、総額三十一億二千二百十七万円余の減額をするものであります。このうち、増額の主なものとしましては、国の第三次補正予算の成立を受け、重点分野雇用創造事業分としての交付の内示があった額及びパーソナル・サポート・モデル事業分として交付決定を受けた額の基金への積み立て等を目的として、緊急雇用創出事業臨時特例基金事業費を十一億一千六百十六万円余を増額するものであります。

 減額の主なものとしましては、市町村振興宝くじに係る収益金の額の確定に伴い、市町村振興宝くじ交付金を一億三千四百八十五万円余、昨年度までの貸し付けに対する融資額が確定したことに伴い、中小企業制度融資貸付金を二十七億一千九十万円、それぞれ減額するものであります。

 繰越明許費補正については、追加分として、エネルギー総合対策事業費の一件であります。

 債務負担行為補正については、岐阜県科学技術振興センターに係る指定管理料など、追加分として、二件について債務負担行為を設定するものであります。

 議第二十号 平成二十三年度岐阜県中小企業振興資金貸付特別会計の補正予算については、高度化資金貸付金の貸付額の確定等により減額の補正を行うものであります。

 条例、その他の議案といたしましては、議第七十四号 岐阜県科学技術振興センターに係る指定管理者の指定についてであります。

 採決の結果、議第十六号のうち、歳出予算補正中企画経済委員会関係、繰越明許費補正中企画経済委員会関係及び債務負担行為補正中企画経済委員会関係並びに議第二十号、議第七十四号の各案件は、それぞれ全会一致をもって、原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。

 なお、審査の過程において、執行部から各議案の説明を受け、質疑を行いました。その主な内容について申し上げます。

 企業立地促進事業補助金の交付の仕組み及び工場立地動向調査との関係について質疑があり、補助金については操業開始後、従業員の雇用及び機械設備の導入等を確認した後、交付する。これに対し、工場立地動向調査は、土地の取得時に一件としてカウントされるため、補助金の交付時期と工場立地動向調査にカウントされる時期は、必ずしも一致しないとの答弁がありました。

 以上、企画経済委員会の審査の経過と結果を御報告申し上げます。



○議長(藤墳守君) 厚生環境委員会副委員長 小原 尚君。

    〔厚生環境委員会副委員長 小原 尚君登壇〕



◆厚生環境委員会副委員長(小原尚君) 厚生環境委員会に審査を付託されました議案四件の審査の経過及び結果について御報告申し上げます。

 まず、議案の概要を申し上げます。

 議第十六号の一般会計補正予算については、当委員会所管として、総額十四億七千七百四十四万二千円の減額補正であります。

 減額の主な内容としましては、老人福祉施設整備費で十五億五百七十七万円余の減、高額医療費共同事業費で三億六千二百三十五万円余の減、医師確保対策費で三億六千六十一万円余の減、県立病院等整備推進費で三億二百三十万余の減など、事業費の確定によるものであります。

 増額の主な内容としましては、子宮頸がん等ワクチン接種促進臨時基金について、国の補正予算により、事業の終期を平成二十四年度末まで延長するため、必要な予算が措置されたため、これに対応する基金の積み増しとして、予防接種対策費八億六千六百十八万円余の増、国の補正予算の放射線監視設備整備臨時特別交付金を活用した、空間放射線量の定点観測を行うための測定局の整備等に伴う放射能調査事業費二億百七十二万円余の増などであります。

 繰越明許費補正は、特別養護老人ホームの整備等に対する助成事業において、審査段階における法人の提出資料等の不備により、資金計画や事業計画の確認に不測の日数を要したことなど、八事業で十七億三十三万円余を翌年度に繰り越すものであります。

 また、債務負担行為補正は、岐阜県県民ふれあい会館に係る指定管理者の指定に伴うものであります。

 そのほかに、議第二十一号 平成二十三年度岐阜県災害救助基金特別会計補正予算、議第二十二号 平成二十三年度岐阜県地方独立行政法人資金貸付特別会計補正予算、議第七十五号 指定管理者の指定について(岐阜県県民ふれあい会館)が付託されています。

 採決の結果、議第十六号のうち、歳出予算補正中厚生環境委員会関係、繰越明許費補正中厚生環境委員会関係及び債務負担行為補正中厚生環境委員会関係、議第二十一号、議第二十二号、議第七十五号については、全会一致をもって、原案のとおり可決すべきものと決定をしました。

 なお、審査の過程において、執行部から各議案の説明を受け、質疑を行いました。その主な内容について申し上げます。一般会計補正予算のうち、老人福祉施設整備費に関して、一部施設の整備補助申請の取り下げによる岐阜県高齢者安心計画の進捗への影響について質疑があり、当該施設については、補助を受けずに施設整備を行うこととなったため、本計画への影響はないとの答弁がありました。

 以上、厚生環境委員会の審査の経過と結果を御報告申し上げます。



○議長(藤墳守君) 農林委員会委員長 小川恒雄君。

    〔農林委員会委員長 小川恒雄君登壇〕



◆農林委員会委員長(小川恒雄君) 農林委員会に審査を付託されました議案三件の審査の経過及び結果について御報告申し上げます。

 まず、議案概要を申し上げます。

 議第十六号の一般会計補正予算につきましては、当委員会所管として、総額五十五億四千九百九十三万円の増額であります。

 このうち、主なものといたしましては、国の第三次補正予算において、森林整備加速化・林業再生基金が継続することになったことなどにより、新たに五十七億九千二百万円余を基金に積み増すほか、事業費の確定などにより予算を減額するものであります。

 また、繰越明許費補正につきましては、追加分で二十五億二千二百五十万円余、変更分で三十億九千百四十八万円余の増額となっております。いずれも、国の第四次補正予算により増額したもの及び工事のおくれなどにより既定予算を繰り越すものであります。

 さらに、債務負担行為補正につきましては、農業経営基盤強化資金の利子助成に関し、助成対象期間について国の解釈が示されたことにより、債務負担行為の期間を平成二十九年度まで延長するとともに、融資限度額を十四億円から二十億円に増額するものであります。

 次に、議第二十三号の岐阜県就農支援資金貸付特別会計補正予算につきましては、償還額の減少等に伴う取扱手数料の減額と、事務の効率化による事務費の減額により、貸付業務費を四十三万円減額するもの、また議第二十四号 岐阜県林業改善資金貸付特別会計補正予算につきましては、事務費の確定などにより、四十三万二千円の減額を行うものであります。

 採決の結果、議第十六号のうち、歳出予算補正中農林委員会関係、繰越明許費補正中農林委員会関係及び債務負担行為補正中農林委員会関係、議第二十三号並びに議第二十四号の各案件につきましては、それぞれ全会一致をもって、原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。

 なお、審査の過程において、執行部から各議案の説明を受け、質疑を行いました。その主な内容について申し上げます。

 福島第一原発事故に伴う放射能汚染に関し、県が進めてきた対策に対する県民や生産者の評価について質疑があり、県内産肉用牛など、放射性物質検査にいち早く取り組んだことで、県産農産物の安全・安心の確保が図られたとして評価いただいているとの答弁がありました。

 以上、農林委員会の審査の経過と結果を御報告申し上げます。



○議長(藤墳守君) 土木委員会委員長 佐藤武彦君。

    〔土木委員会委員長 佐藤武彦君登壇〕



◆土木委員会委員長(佐藤武彦君) おはようございます。

 土木委員会に審査を付託されました議案六件の審査の経過及び結果について御報告申し上げます。

 まず、議案の概要を申し上げます。

 議第十六号の一般会計補正予算については、当委員会所管として、総額五十億七千七百五万四千円の減額であります。

 主な内容としては、西濃山間部や飛騨北部を中心とした大雪や低温に対応するため、除雪経費の増額を行うほか、市町村合併支援道路整備事業や、国の行う国営木曽三川公園事業に係る直轄事業負担金など、国の内示に伴う減額等により、全体として減額補正を行うものであります。

 また、繰越明許費補正は、追加分として、地方特定道路整備事業費など、百五十五億六千六百万円余、変更分として、七十九億二千百万円余を増額するものであります。

 債務負担行為補正は、追加分として、地方道改築工事と市町村合併支援道路整備工事の二つで、いずれも国の第四次補正予算により、公共事業の円滑かつ効率的な執行を図るためのゼロ国債に対応するものであります。

 また、議第二十五号の平成二十三年度岐阜県水道事業会計補正予算と、議第二十六号の平成二十三年度岐阜県工業用水道事業会計補正予算については、納付消費税の増額等による増額、議第二十七号の平成二十三年度岐阜県徳山ダム上流域公有地化特別会計補正予算については、取得面積が当初の見込みを下回ったことにより八億六千三百万円余の減額、議第二十八号の平成二十三年度岐阜県県営住宅特別会計補正予算については、県営北方住宅解体工事費の入札差金や県営住宅修繕委託の契約差金等により、三億六千八百万円余の減額、議第二十九号の平成二十三年度岐阜県流域下水道特別会計補正予算については、維持管理費の減額等により二千百万円余の減額を行うものであります。

 採決の結果、議第十六号のうち、歳出予算補正中土木委員会関係、繰越明許費補正中土木委員会関係及び債務負担行為補正中土木委員会関係並びに議第二十五号から議第二十九号までの各案件については、それぞれ全会一致をもって、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 なお、審査の過程において、執行部から各議案の説明を受け、質疑を行いました。その主なものを申し上げます。岐阜県工業用水道事業における年間総給水量の増加理由について質疑があり、主に食品や自動車関連企業の増量によるものとの答弁がありました。

 以上、土木委員会の審査の経過と結果を御報告申し上げます。



○議長(藤墳守君) 教育警察委員会委員長 脇坂洋二君。

    〔教育警察委員会委員長 脇坂洋二君登壇〕



◆教育警察委員会委員長(脇坂洋二君) 教育警察委員会に審査を付託されました議案一件の審査の経過及び結果について御報告申し上げます。

 まず、議案の概要を申し上げます。

 議第十六号の一般会計補正予算については、当委員会所管として、総額十九億四千百四十七万円余の減額をするものであります。

 その主なものといたしましては、教職員の退職手当など、教職員人事費として四億七千四百二十一万円余、県立高等学校の校舎改修費など、学校建設費として二億一千二百七十九万円余、警察職員の給与費など、警察本部費として二億八千四百六十七万円余、信号機の整備など、交通指導取締費として一億二千八百七十八万円余をそれぞれ減額するものであります。

 採決の結果、議第十六号のうち、歳出予算補正中教育警察委員会関係については、全会一致をもって、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 なお、審査の過程において、執行部から各議案の説明を受け、質疑を行いました。その主な内容について申し上げます。子どもかがやきプラン推進事業における減額の要因について質疑があり、主に実施設計費の入札差金であり、入札の結果、設計金額より低く落札されたことによるものであるとの答弁がありました。また、犯罪捜査に関して、岐阜県だけでなく、犯罪の捜査が広域に及ぶ場合はどのように関係費用を負担するのかについて質疑があり、広域にわたる重要な案件と認められれば国が負担するとの答弁がありました。

 以上、教育警察委員会の審査の経過と結果を御報告申し上げます。



○議長(藤墳守君) ただいまから、議第十六号から議第二十九号まで、議第七十四号及び議第七十五号を一括して採決いたします。

 お諮りいたします。各案件を、各委員長報告のとおり決することに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(藤墳守君) 御異議なしと認めます。よって、各案件は、各委員長報告のとおり決定いたしました。



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○議長(藤墳守君) 日程第二及び日程第三を一括して議題といたします。



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○議長(藤墳守君) 日程第四 一般質問を行います。あわせて議案に対する質疑を行います。

 発言の通告がありますので、順次発言を許します。十一番 酒向 薫君。

    〔十一番 酒向 薫君登壇〕(拍手)



◆十一番(酒向薫君) おはようございます。

 議長よりお許しをいただきましたので、大きく二点について御質問させていただきます。

 その前に、去る三月十一日、未曾有の東日本大震災が発生して、一年が経過をいたしました。病気回復に向かっておみえになります天皇陛下と皇后陛下は、東京にて追悼式に御出席をなされました。また、全国各地で追悼式がしめやかに行われました。改めて、犠牲になられた方々に、謹んで哀悼の意を表するとともに、一日も早い行方不明者の発見、東日本の復旧・復興を心からお祈り申し上げます。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 まず、工業系試験研究機関の機構改革についてお尋ねをいたします。

 昨年、本県及び愛知県は、アジアナンバーワン航空宇宙産業クラスター形成特区の指定を受けました。これは、航空宇宙産業を自動車に次ぐ次世代産業として育成するため、海外からの部品調達コストの低減に向けた関税撤廃や、部品の一貫受注システム構築に向けた中小向け支援、工場の新規立地に関する規制緩和などに取り組むものであります。中部地区(岐阜、愛知、三重、富山、石川の五県)において、日本の航空機部品のうち約五割を生産しております。

 現在は、アメリカ、ボーイング社の最新式旅客機787の主翼などの部品生産と、三菱重工業が開発・生産を進める国内旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)という大きなプロジェクトが進みつつあります。ボーイング787は、日本企業が機体の三五%の生産を担当することになっています。現在、ボーイング787の一月当たりの生産は二、ないし三機でありますが、二〇一三年までに、一月当たり十機へ引き上げる計画があり、各社は増産体制に追われております。

 世界の航空宇宙産業の売上高は約六十兆円とされていますが、そのうちの日本の占めるシェアは約一・四兆円にすぎません。新興国の経済成長などで、今後二十年間で、さらに三百兆円の需要が見込まれるといいますが、自国政府の支援を受ける韓国、台湾のメーカーの台頭で、競争は激化しているといいます。

 ところが、航空機を含む日本の製造業は、九割以上が従業員三百人未満の中小企業であり、資金面や研究開発の面で、競争力の低さは否めません。こうしたことから、今回の特区も含め、さまざまな支援が必要であり、県の工業系試験研究機関のサポートの必要性も非常に高まっているものと考えます。

 また、私の地元、関市は、御存じのように、世界に誇る刃物のまちであります。今から約七百八十年前、九州の刀匠元重が関へ移り住み、日本刀がつくられ、孫六兼元や和泉守兼定などの名工も輩出しました。その後、明治九年の廃刀令により、日本刀の生産は少なくなりましたが、刀かじのほとんどが実用的な家庭用刃物の生産に転向し、包丁、ポケットナイフ、はさみ、キッチンナイフ、つめ切り、かみそり、洋食器、アウトドアナイフなどがつくられ、国内はもちろん、アメリカ、ヨーロッパを初め、世界各国に輸出され、関市はドイツのゾーリンゲンと並び称される世界の刃物産地となったものであります。

 最近は、医療技術の発展とともに、医療用メスも高度化され、コンパクトで切れ味抜群のものを開発しました。また、家庭はもちろん、男女ともに使い、理容院、美容院などのプロも使っているかみそりも、日常生活にはなくてならないものが関市で製造されており、いずれも使い捨てのものが主流となっております。

 しかしながら、長引く円高と不況により、大変厳しい状況となっており、生き残りをかけて新たな道を模索しているところであります。こうしたことは、県内のほかの地場産業、繊維、木工、陶磁器などにも当てはまり、いずれも中小企業が多い中で、新しい製品、新しい技術開発について、公的な試験研究機関のサポートが必要不可欠であります。

 さて、こうしたサポートを行う県の工業系試験研究機関は五つございます。対象分野で紹介しますと、プラスチック、繊維、紙、食品などを扱う産業技術センター、機械、金属、刃物などを扱う機械材料研究所、情報、メカトロニクスを扱う情報技術研究所、ファインセラミックス、陶磁器等を扱うセラミックス研究所、木工、木製家具等を扱う生活技術研究所の五つであります。いずれも、専門性が高く、県民にはなじみがなく、わかりにくい分野だと思います。

 この中の一つ、関市にあります機械材料研究所は、岐阜県の基幹産業として成長しています、自動車、航空機、工作機械などの機械・金属関連分野におけるモノづくりの技術に対する研究や、依頼試験、技術相談などの重点的な技術支援を目標として、先端加工、金属材料、機械・電子の三部体制で研究を行っております。そして、この機械材料研究所に併設して、昨年五月三十日に、地域産学官共同研究拠点「ぎふ技術革新センター」がオープンしました。このぎふ技術革新センターは、文部科学省のJST施設整備費補助金十六億八千万円、県整備費二億一千五百万円により設置され、航空機、次世代自動車や環境調和型製品、高度医療機器を主な対象分野とする共同研究などの産学官連携活動を行う拠点施設であります。

 最先端の設備機器が設置されており、昨年五月の開所以来、多くの県内企業に活用いただいており、国内の導入事例では三例目ということになります、炭素繊維強化プラスチックを成型する加工機械は、航空機や自動車関連産業で活用されていると聞いております。このように、岐阜県のモノづくりに対するサポート体制が充実してきたと思います。大変、期待しているところでもあります。

 そうした中で、県では、来年度、この工業系の試験研究機関について、機構改革をなされるということを伺っております。そこで、このことに関連して、以下二点について、商工労働部長にお伺いをいたします。

 まず、今回の工業系試験研究機関の機構改革はどのような理由により行うものなのか。また、研究は事業化までに長い年月を費やします。その中・長期的な計画はどのようになっているのか。そして、二点目としては、試験研究機関の最大の目標は、民間企業の活力につながる技術を開発することであります。ぎふ技術革新センターとの連携を含め、次代を担う産業の支援について、どのように行っていくのか、お尋ねをいたします。

 次に、大きく二つ目の質問について、地元建設業者の受注機会の確保についてお尋ねをいたします。

 「コンクリートから人へ」は、民主党の象徴的なフレーズになりました。この言葉は、コンクリート・イコール・無駄遣い、公共事業・イコール・無駄遣いというような誤った、間違ったイメージを与えていると思います。建設産業は、中山間地域を多く抱える岐阜県において基幹産業であり、多くの県民が従事しております。建設業は地域貢献、社会貢献度の極めて高い業種であります。コンクリートは、人の命を守るために使い、人の暮らしを守るために使われており、いわば人のためのコンクリートであります。特に、地方においては都市部と違い、公共交通機関、交通アクセスが整備されておらず、公共施設も十分とは言えません。

 以前、地元の県土木事務所で、毎年通常の道路促進推進会議があり、このときにある首長が言われました。「ずっと毎年、県へ要望書を提出しているが、一向に取り入れていただけない。こんな要望書は無意味ではないか」と怒って発言をされました。国・県の財政は厳しいわけですが、県民の強い要望に対しては、真摯に取り込んでいく必要があるのではないかと思います。

 建設業の疲弊の大きな原因は、十年前から一貫して減少し続ける公共事業の減少に起因していることは間違いがありません。我が県政自民クラブは、古田知事に対して、平成二十四年度県予算編成に当たり、「景気の下支え効果の高い公共事業費の確保に努めること、また工事等の発注に当たっては、県内業者を優先するとともに、中小企業の受注機会の増大、地域の実勢価格を反映した適切な予定価格の設定等が行われるよう、さらなる制度、運用の見直しを推進すること」との要望をいたしました。古田知事からは、「推進するもの」と、快い回答をいただきました。

 その結果、今回定例会に上程された平成二十四年度当初予算では、公共事業費五百九十二億円、前年比五・七%増、県単独事業二百十億円、前年比八・八%増となり、評価できるものとなっております。しかし、来年度は、古田知事二期の集大成となり、県民の声を反映する古田県政をアピールするためにも、補正においては、さらに五十億円以上の上積みを大いに期待をするところでございます。

 さて、本県の建設工事関係の一般競争入札は、総合評価方式を採用されていますが、これは国の制度を参考にしてつくられているため、どうしても大手に有利な側面があることは否めません。地域要件の配点ウエートも見直しをされていますが、まだ十分とは言えません。また、地域要件の採点において、災害協定参加等、除雪義務等の受託実績がありますが、これを行うには重機が必要であります。中小企業の地元建設業者にとっては大きな費用負担になります。地元建設業者を再生、支援するという観点から、一般競争入札における事務所の所在地に関する条件については、基本的には各土木事務所が所管する工事の場所で、所管地域の業者に依頼すべきものだと考えます。

 そこで、県土整備部長にお尋ねをいたします。総合評価方式の内容については、加算点の付与の改善など、さらなる見直しが必要であり、受注機会の確保につながる取り組みが必要と考えております。見直しについてどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。なお、この質問は、私も以前行いましたが、毎年、定例会一般質問において、多くの議員が同様の質問をなさってみえます。いろんなことに反対なされます共産党の議員も質問されておりますが、まさに岐阜県議会議員の全員の総意でありますことを確認していただいて、よろしい返事をお願い申し上げます。

 次に、新たな契約手法である地域維持型契約方式の導入検討についてお尋ねをいたします。

 昨年三月の東日本大震災を初め、夏場の豪雨、冬場の豪雪とまさに災害の年でありました。こうした災害の陰で、人命救助、応急復旧に携わっているのが、やはり地元の建設業者の方であります。冬場においては、降雪時の除雪作業はもちろん、凍結防止剤の散布など、私たちが眠っていて知らないうちにこうした作業に従事していただいているのも地元建設業者であります。

 実際、私の地元の関市武儀地区、上之保地区において、一昨年、昨年と続けてゲリラ豪雨に襲われましたが、その際、地元建設業者がみずからの仕事を後回しにして、この非常事態に昼夜を問わず作業に当たってくれました。このとき、同地区の主要道路において、がけ崩れが発生しました。地元建設業者が危険を察知して、その道路を事前に通行どめにしたことで、実際に一台の車が難を逃れることができました。もし、通行どめにしていなかったら大変なことになったと思いますが、本当に不幸中の幸いだと思います。また、地元建設業者が応急措置を行ったことで、同地区は陸の孤島になることもなく、地域の住民は翌日からふだんどおりの生活ができました。こうしたことは、地域の地理はもちろん、どこが危険箇所なのかを熟知している地元建設業者だからこそできたことであり、また地元建設業者だからこそ、すぐに現場に入り、スピーディーに対応ができたものであります。

 しかしながら、国、地方とも財政は大変厳しい状況にあり、地域建設業者の多くは、建設投資の減少に伴う受注競争の激化で体力が低下し、地域の維持管理を適切に実施できる労働者や建設機械の確保が厳しい状況になっております。地域の建設業者がいなくなったらどうなるのか。今も、多くの建設業が倒産・廃業をしていく中で、地域の安全・安心の意味で、大きな役割を果たしている地元建設業者が少なくなっていくことに本当に危機感を感じております。

 そうした中で、国では、災害対応や除雪、インフラの維持管理など、地域に不可欠な業務において、複数の工種、工区をまとめたり、複数年の契約単位で発注できる「地域維持型契約方式」の導入をしました。また、これらの事業の受注、実施を目的とした「地域維持型JV」の結成も盛り込まれております。その背景には、いずれも厳しい経営環境にある地元建設業者の維持管理業務の受注を後押しするねらいがあると言われております。導入するか否かについては、地方公共団体を含む各発注者が判断することになっていますが、国が一部地域で実施しているほか、都道府県では北海道、青森、岩手、秋田、福島、栃木、長野、鳥取、島根、愛媛の十道県が実施の方針を示していると聞いております。

 そこで、県土整備部長にお尋ねをいたします。この地域維持型契約方式ですが、本県では実施に向けての方向性は出ておりませんが、この地域維持型契約方式とはどういう制度で、どのようなメリット、デメリットがあるのか、また本県における導入についてはどのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。

 二点とも、大変重要な課題でございます。当局におきましては、当初予算でもございますから、積極的な御回答をいただくよう期待をいたしております。

 以上をもちまして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴、まことにありがとうございました。

    (拍手)



○議長(藤墳守君) 商工労働部長 江崎禎英君。

    〔商工労働部長 江崎禎英君登壇〕



◎商工労働部長(江崎禎英君) 私には、工業系試験研究機関の機構改革に関連いたしまして、二点の御質問をいただきました。

 まず本県では、地場産業の分布状況等を踏まえまして、県内五カ所に工業系試験研究機関を設置し、企業ニーズに基づく研究開発や技術支援、さらには人材育成などに取り組んでまいりました。

 このたびの機構改革ですが、これは各試験研究機関の活動状況や、県内製造業の動向を精査いたしまして、県内製造業の製造品出荷額の約半分を占めます機械・金属などの部材産業に対する支援強化を目的に実施するものでございます。具体的には、最新鋭の機器を多数装備いたしますぎふ技術革新センターを有する機械材料研究所を代表機関に位置づけまして、名称も「工業技術研究所」に変更いたします。同時に、企業からの技術相談等に対します総合窓口を設置するなど、サービスの充実強化を図ってまいります。

 また、議員御指摘のとおり、研究成果の事業化には、概して長い期間が必要となりますため、まずは企業ニーズに基づく研究を試験研究機関で実施し、その成果をもとに、企業が行います実用化研究では、経済産業省等の外部資金獲得を目指すなど、重層的な支援を行ってまいります。さらに、部材産業等における新規受注の獲得や販路の開拓を支援するため、県外大手自動車メーカー等との新技術・新工法展示商談会の開催や、国際航空宇宙展への出展などについて支援してまいります。

 なお、今回の機構改革にあわせまして、商工労働部内に、新たに産業技術課を設置いたしまして、研究開発から事業化に至る各段階におきまして、本県企業に対するきめ細かな支援を実施してまいりたいと考えております。

 次に、次世代産業の支援についてお答えをいたします。

 将来を担うことが期待されます新たな産業を育成するためには、企業の持ちます強みやノウハウを生かした新たなコア技術を確立することが重要でございます。例えば航空機産業では、アルミなどにかわる軽くて強い部材といたしまして、御紹介のありました炭素繊維複合材、CFRPと言いますが、これが注目されておりまして、ボーイング787では、機体重量の約五〇%に利用されております。しかしながら、成型や加工の難しさからコスト高になるなど、技術的課題も多く残されております。このため、県では、新たな研究開発の拠点でありますぎふ技術革新センターを活用いたしまして、機械材料研究所内において、炭素繊維複合材(CFRP)の加工技術に関する研究に取り組んでおります。

 また、コア技術の研究開発は、産学官連携による取り組みが効果的であるとの観点から、試験研究機関や企業に加えまして、岐阜大学を初めとする他の研究機関の参加のもと、文部科学省や経済産業省といった外部金を積極的に活用した大型の研究開発プロジェクトに取り組んでいるところでございます。

 ちなみに、ぎふ技術革新センターですが、おかげさまで県内外から多いに注目を集めており、依頼試験や機器開放などを通じまして、既に百七十九の企業や大学に利用されております。また、昨年八月には、文部科学省の事業採択を受けまして、研究者七名を岐阜大学や名古屋工業大学等から招聘するとともに、航空機メーカー出身者二名を含むコーディネーター四名を配置いたしまして、次世代産業の支援に向けた産学官連携体制をさらに強化しているところでございます。以上です。



○議長(藤墳守君) 県土整備部長 金森吉信君。

    〔県土整備部長 金森吉信君登壇〕



◎県土整備部長(金森吉信君) 地元建設業者の受注機会の確保について、二点御質問をいただきました。

 初めに、総合評価における地域要件の充実についてお答えします。

 総合評価落札方式は、価格のほか、企業能力や地域要件などを含めて、総合的に評価する落札方式です。このうち、地域要件は地域内の営業拠点の有無、災害協定の参加、ボランティア活動など、地域貢献度を評価するものです。本県では、平成十八年度に総合評価落札方式を導入して以来、地域要件を重視し、毎年見直しを行ってまいりました。今年度は除雪業務の評価を高くし、さらに河川砂防の維持作業を新たに評価する措置を講じたところです。

 これにより、全評価項目に占める地域要件の割合は、国土交通省中部地方整備局では、標準型・簡易型の発注方式に応じ、七%から二五%であるのに対し、本県では二六%から四三%と高い設定としています。また、小規模な工事については、平成二十一年度から本県独自の地域型を設け、地域要件を六七%とさらに高くしています。しかしながら、一方では、地元建設業者が引き続き地域に存続し、防災面や経済、雇用面で大きな役割を果たすためには、経営力や技術力強化の取り組みを評価することも必要であると考えています。このため、県としましては、今後も総合評価につきましては、地域要件を重視するとともに、こういった要素のバランスにも配慮しながら見直しに努めてまいります。

 次に、地域維持型契約方式についてお答えします。

 地域維持型契約方式は、国土交通省が今年度から試行を行っている制度で、地域の道路・河川などの維持管理が将来にわたって持続的に行われるための担い手を確保することを目的としています。具体的には、「複数の事業をまとめたり、契約期間を複数年とする」、また「実施主体は地域精通度の高い地元の建設業者や建設共同企業体等とする」などの特徴を持った契約制度です。

 県における地域維持型契約方式に類するものとしては、除雪事業を複数の地元建設業者が加入する協同組合で行う取り組みが上げられ、平成二十一年度から恵那土木管内で、今年度からは下呂土木管内で実施しています。地域維持型契約方式では、その利点として、人員や機械等の効率的運用と施工体制の安定的な確保を図ることができますが、一方では、複数年契約の場合、受注者が固定化されるなどの課題も考えられます。このため、県としましては、今後、協同組合方式による除雪事業の効果や、国の試行の状況を参考とし、関係者の御意見もお伺いしながら、地域維持型契約方式の導入について検討してまいります。



○議長(藤墳守君) 二番 水野吉近君。

    〔二番 水野吉近君登壇〕(拍手)



◆二番(水野吉近君) 議長よりお許しをいただきましたので、大きく五点にわたって質問をさせていただきます。

 初めに、「清流の国ぎふ」づくりの推進と清流ミナモの活用についてお伺いします。

 現在、岐阜県の魅力を「清流の国ぎふ」として県内外にPRするためのキャラクターとして、「清流ミナモ」が活用されています。これが清流ミナモです。(資料を示す)この清流ミナモは、ぎふ清流国体・清流大会のマスコットキャラクターであるミナモを使い、清流の国ぎふをイメージさせるシンボルとして、県民投票の結果や審査委員会の意見を踏まえて、昨年七月十八日に開催した「清流の国ぎふづくり県民大会」において発表されたものです。

 私は、この清流ミナモの活用は、環境保全活動としての「清流の国ぎふ」づくり県民運動の演出効果として有効であると思っています。本年秋に国体が終わった後も、ミナモを使うことによって、継続して岐阜県活性化のシンボルとして活用していただくことを願うものであります。そこで、この清流ミナモが現在どのように「清流の国ぎふ」づくりの推進に活用され、今後どのように計画しておられるのかについて、環境生活部次長環境担当にお伺いいたします。

 次に、ぎふ清流国体・清流大会を活用した県産農産物のPRについてお伺いします。

 知事は、平成二十四年度の予算概要として、県政運営の基本方針を二月十七日に発表されました。「安全・活力・安心の「清流の国ぎふ」づくり」とうたわれたその内容は、いよいよ本年、四十七年ぶりに開催されるぎふ清流国体・ぎふ清流大会を大成功させる取り組みのほかに、五点にわたる基本方針が示されております。その中の四番目に、知事は改めて「清流の国ぎふ」づくりという項目を掲げられています。

 その内容を見てみると、一点目に「身近な環境の保全」として、生物多様性の保全や水環境の保全、地域が主体となった環境保全活動の促進を掲げています。二点目に、「恵みの森林づくり・生きた森林づくり」として、里山林の整備・利用の促進や、環境保全を目的とした森林の整備、公共施設等における県産材の利用促進を掲げています。そして三点目に、「魅力ある農村づくり・強い農業づくり」として、豊かで住みよい農村づくりや、売れる農畜産物づくり、多様な担い手の育成、確保が掲げられているのです。

 私は、今回の県政運営の基本方針を見て、来年度は国体の開催年であることから、県はこれまで進めてきた清流を「守る」、「活かす」、「伝える」という環境保全としての取り組みと、魅力ある農村づくり・強い農業づくりの取り組みを明らかにし、改めて「清流の国ぎふ」づくりを強調しているとの印象を受けました。

 一点目の「身近な環境の保全」と、二点目の「恵みの森林づくり・生きた森林づくり」の施策は、一昨年開催された「第三十回全国豊かな海づくり大会」や、昨年開催された「清流の国ぎふづくり県民大会」を通じて推進してきた環境保全活動としての「清流の国ぎふ」づくりを実現するための施策です。また、三点目の「魅力ある農村づくり・強い農業づくり」の施策は、県政運営の基本方針でも述べているとおり、県土の保全や水源の涵養など、多面的機能の保持に大きく貢献している農村において、農業者が安心して生活するための魅力ある農村づくりを推進し、その農村が持続していくために必要な農畜産物の品質と安全性の向上、さらには農畜産物の海外・国内における競争力の向上を目指した強い農業づくりまで踏み込んだ施策となっています。

 このため、魅力ある農村づくり・強い農業づくりを実現していくためには、全国から多くの選手や大会関係者、お客様が集まるぎふ清流国体・清流大会において、岐阜県産の農産物のPRを積極的に行っていくことが必要であり、絶好のチャンスと考えます。そこで、いよいよ開催されます清流国体・清流大会を最大限に活用し、どのように県産農産物をPRしていくのか、農政部長にお伺いいたします。

 次に、胆道閉鎖症早期発見の取り組みについてお伺いします。

 胆道閉鎖症は、肝臓と十二指腸をつなぐ胆管が詰まって胆汁が流れなくなる、新生児に見られる病気です。肝臓に胆汁がたまるため、黄疸を起こしたり、おなかが異常に膨れたり、肝硬変になったりします。一万人の赤ちゃんに一人の割合で発生し、発生率は女子が男子の約二倍です。原因はわかっておらず、早期に発見し手術をしないと、二、三歳まで生きられない場合が多いと言われています。目に見える特徴的な症状は、白っぽい色の便が出ることとされ、一般には薄い黄色やクリーム色、灰白色などと表現されていますが、実際はレモン色や薄い緑色、メロンパンのような色の便も報告されており、その見きわめが難しいのが現実です。さらに、この病気の認知度も低く、従来の母子手帳では、一カ月健診のページの欄外に、便の色が薄い場合は直ちに小児科を受診するようにという記載があるだけで、早期発見が難しいとされてきました。

 こうした中、厚生労働省の省令が改正され、妊娠した女性に交付される母子手帳に、本年四月から、赤ちゃんの便の色を七色の見本で示す便のカラーカードが全国でとじ込まれることになりました。このカラーカードは、国立成育医療研究センターの松井 陽病院長が考案したもので、白い便など七色のカラー写真があり、実物と比べやすくなっています。三色が胆道閉鎖症特有の便で、残りの四色は正常な便。異常とされる三色のいずれかに該当した場合は、早急に精密検査を受けるように促されています。

 発見されると、胆管の閉塞部を切除する手術が行われますが、さきの松井 陽病院長によると、生後六十日までに手術を受けると、十年後生存率は七二%、六十一日から七十日までは三八%で約半減、七十一日から九十日までは二七%、九十一日から百二十日までは一三%となり、百二十一日を過ぎるとゼロ%になると言われています。したがって、一カ月健診までに発見されることが重要なのです。

 この便のカラーカードは、本県では先進的に取り組んでおり、既に七年前の平成十六年度から、県下の全市町村で、胆道閉鎖症の早期発見支援事業として進められています。カラーカードによって発見されたかどうかは不明ですが、これまでに十二名の胆道閉鎖症の赤ちゃんが報告されています。

 そこで、健康福祉部長にお尋ねします。本年四月から、便のカラーカードが母子手帳にとじ込まれることを受け、保護者、市町村の行政機関、医師、看護師、助産師などの医療機関にどのように周知をさせ、最大の目的である赤ちゃんの胆道閉鎖症早期発見にどのように取り組まれるのか、答弁をお願いいたします。

 次に、自殺予防の取り組みについてお伺いします。

 本県では、平成二十一年三月に、岐阜県自殺総合対策行動計画を策定いたしました。平成二十五年までに県内の自殺死亡者を四百二十人以下とすることを目指すとした本計画ですが、平成十九年から平成二十二年の四年間の推移を見ると、人口動態統計によると、平成十九年が四百四十六人、その後、平成二十一年には四百七十三人とふえたものの、平成二十二年は前年比四十七人減の四百二十六人となっています。平成二十三年は、東日本大震災があり、厳しい環境にさらされた一年でありましたが、人口動態統計による自殺者数はまだ算出されていないものの、警察統計によれば、岐阜県は前年と同じであったとのことです。

 岐阜県自殺総合対策行動計画によれば、自殺の原因は「うつ病等による健康問題」が四割、次いで「多重債務等による経済・生活問題」、「家庭問題」と分析し、取り組みの五つの基本方針を掲げた上で、自殺対策を「事前予防」、「危機対応」、「事後対応」、「推進体制の整備」の四段階に分けて取り組むこととしています。今回は、自殺の原因の四割近くを占めると言われるうつ病等の健康問題の取り組みについて取り上げたいと思います。

 私は、うつ病はだれもがかかる病気であり、治療すれば治る病気であるだけに、早期発見、早期治療が大変重要だと思います。何事にも興味がわかず、楽しくなかったり、夜眠れなかったり、夕方より朝方のほうが気分が悪いなど、初期のうつ病に見られる症状が出ているにもかかわらず、自分の中に、うつ病は人間的な弱さ、気持ちの持ちようという気持ちが働いて、すぐに心療内科や精神科を受診せず、我慢をして、より重い状態に悪化させてしまうことが多く、早期の受診を促す取り組みが大切であると思います。

 そこで何点かお伺いします。岐阜県自殺総合対策行動計画の事前予防として、「市町村が実施する住民の基本健診時において、うつ病のチェックリストや相談窓口の一覧を含め、メンタルヘルスに関するパンフレットを配布する」とありますが、市町村での取り組み状況についてお聞かせください。また、適切な精神科医療を受けられるようにする取り組みの中に、「内科医と精神科医が連携して、地域のかかりつけ医師から、必要に応じ適切に精神科医につなげられる仕組みづくりを構築」とありますが、そのための体制づくりや取り組み状況についてお聞かせください。

 私は、うつ病になる手前の状態の方は、家族にも相談できず、自分の殻に閉じこもりがちであることから、インターネットのホームページで自分自身のストレスチェックを行い、またほかの人の体験談等を読むことで、うつ病に気づくこともあるのではないかと考えています。一方で、本人が気づかない場合には、周囲の方が気づいてあげて、早期受診を促す取り組みを進めることが重要だと考えますが、これに対する取り組み状況をお聞かせください。以上、健康福祉部長にお伺いをいたします。

 次に、地域防災力の強化についてお伺いします。

 東日本大震災では、日ごろから地域ぐるみで減災に向けた取り組みを行っているところの生存者数が多かったと言われています。減災の効果を上げるには、自分の命は自分で守るという「自助」と、地域住民の命は地域住民が支え合って守るという「共助」と、行政が行うべき「公助」の三つが重要とされ、防災意識の高まりの中でさまざまな対策がとられています。

 自助は、災害発生直後から二から三日間の生存率を決める大きな要因とも言われ、その重要性から、本県でも、「自助実践二百万人運動」が県下で展開されており、平成二十一年度は約三十八万人、平成二十二年度は約二十七万人の県民が参加されたと伺っています。

 また、共助は、昨年、震災対策検証委員会がまとめた報告書でも、その重要性が指摘されています。その内容は、岐阜県として教訓とすべき事項の中に、災害時の人的被害を抑えるには、共助が重要であり、日ごろから自治会を単位とした自主防災組織等で、近所相互の安否確認を行う訓練を行うなどして、地域みんなでともに助け合うという共助の概念や、実践的な行動を行う必要があると地域防災力強化の重要性が指摘されています。また、自治会への未加入者の増加に象徴されるように、地域防災に不可欠な近所づき合いの希薄化により、隣にだれが住んでいるのかわからない状態となっている地域にあっては、地域防災力の低下が懸念されるとも指摘をされています。

 これに関連して、本県では、昨年八月下旬から九月中旬にかけて、連合自治会長六百三十人、民生委員二百四十七人、NPO法人六百三十九団体、社会福祉法人二百七十九団体を対象に、「地域の支え合い・助け合い活動に関するアンケート調査」を実施いたしました。その結果で私が注目したいのは、地域における人と人とのつながりが「弱くなっている」、「やや弱くなっている」と答えた割合が、連合自治会長が六三・二%、民生委員が六八・九%となり、ともに六割を超えていること。連合自治会長を対象に、自治会運営上の課題について尋ねたところ、「会員の高齢化が進んでいる」五三・六%、「役員のなり手、担い手が少ない」五三・二%と回答した割合が高く、次いで、「役員の負担が重い」三七%、「行事などへの参加者数が少ない」三六・八%などとなっていること。また、連合自治会長を対象に、地域における支え合い・助け合い活動を行う上での課題・問題について尋ねたところ、「個人情報保護法による情報不足」が五八・九%と最も多く、次いで、「活動の担い手不足」五六・三%、「住民同士の支え合い意識の低さ」が四三・七%などとなっている点です。まさに、震災対策検証委員会の指摘がアンケート結果に反映される形となっており、県として地域防災力の低下に対し、早急に手を打っていかなければいけません。

 地域防災力にとって不可欠な自主防災組織の抱える課題についてはさまざま指摘されていますが、私はハード・ソフト両面にわたる行政のサポート強化が重要だと思います。自主防災組織の主体は、町内会や自治会などであり、地域コミュニティーの一翼を担う重要な一員です。その重要な役割を考えると、後継者を含む人材育成機会の創出や、防災資機材の提供など、行政のさらなるサポートは必須だと言えます。そこで、これらの課題やさまざまな調査結果を踏まえ、県として地域防災力強化にどのように取り組まれるのか、危機管理統括監にお伺いいたします。

 以上で、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○議長(藤墳守君) 危機管理統括監 若宮克行君。

    〔危機管理統括監 若宮克行君登壇〕



◎危機管理統括監(若宮克行君) 地域防災力の強化についてお答えいたします。

 災害が発生した場合には、地域に住まう人々のきずなに基づく自主防災組織は大きな力であり、過去の例を見ても、ふだんから住民同士のつながりが充実している地域では、迅速な避難行動や救助活動によって被害が少なくなっている例が多くあります。県では、こうした自主防災組織など、地域防災力の向上を図るため、県民の皆様に対する自助・共助の意識啓発と、地域の防災リーダーの育成に取り組んでいるところです。

 県民の意識啓発につきましては、平成二十四年度、「大規模地震に対する備え」をテーマに、圏域リレーキャンペーンや地震対策のDVD作成などにより、「自助実践二百万人運動」を展開するとともに、地震災害への備えや災害伝承についての防災フォーラムを開催してまいりたいと考えております。

 また、地域の防災リーダーの育成につきましては、今年度、目標の二百人を大きく上回る三百五十四人の参加がありました災害図上訓練(DIG)の指導者養成講座を引き続き実施し、地域における訓練の普及と防災リーダーとしての活動をお願いしてまいります。加えて、市町村振興補助金の重点政策推進事業に防災を位置づけ、防災資機材の整備など支援してまいります。



○議長(藤墳守君) 健康福祉部長 近田和彦君。

    〔健康福祉部長 近田和彦君登壇〕



◎健康福祉部長(近田和彦君) 合計四点、お尋ねをいただきました。

 まず、胆道閉鎖症早期発見についてお答えをいたします。

 本年四月一日から、母子健康手帳に生後一カ月ごろの新生児の便の色を確認するための便色カードがとじ込まれ、先天的な胆道閉鎖症の子供を早期発見する取り組みが全国的に開始されることになりましたが、本県では、既に平成十六年度より、母子健康手帳交付時に便色カードを配布し、胆道閉鎖症の早期発見と早期治療に努めてまいりました。

 今後は、保護者から相談のあった子供を適切に治療機関につなげるよう、保健・医療関係者に対して、母子保健関係者研修会等の機会に啓発を行うとともに、市町村で母子健康手帳を交付するときなどに、保護者に対して、早期発見の重要性と便色カードの使用方法を周知するよう一層徹底をしてまいります。

 次に、自殺予防について三点お尋ねをいただきました。

 まず、市町村における取り組み状況についてお答えをいたします。

 自殺予防対策においては、住民にとって最も身近な相談機関である市町村に窓口となっていただくことで、うつ病が疑われる方をより早く適切な医療機関へつなぐことが可能になると考えております。そのため、県では、平成二十一年七月に、「岐阜県地域自殺対策緊急強化基金」を設置し、この基金を財源として、自殺予防対策に取り組んでいる市町村を対象に補助金を交付しております。二十一年度における補助対象はわずかに三市町でしたが、今年度は十五市町まで拡大しております。さらに、来年度においては、三十九市町村が補助金等を活用して、うつ病に関するパンフレットの配布、自殺予防講演会の開催、中学生が命の大切さを再認識する授業を行う等、自殺予防対策の事業がほぼ県内全域において実施される見込みとなっております。

 次に、内科医と精神科医の連携についてお答えをいたします。

 自殺を図った方の多くは、その直前にうつ病の状態にあったことが指摘されており、その多くは、まず最初にかかりつけ医に相談されることから、県では、平成十九年から、地域のかかりつけ医を対象として、うつ病の状態にある患者さんやその御家族からの悩みを聞き取って、専門医へつないでいただくことを目的とした研修会を毎年実施をしております。

 また、今年度から、保健所ごとに地域の内科を中心としたかかりつけ医と精神科医とをメンバーとする会議を開催しており、日常的な連携体制を構築するために取り組むべき事項について検討をしております。こうした取り組みにより、地域における医療機関同士のつながりを深め、より一層の連携体制づくりに努めてまいります。

 最後に、うつ病の早期受診を促すための取り組みについてお答えをいたします。

 うつ病の疑われる方をより早く検診へとつなげるためには、御家族や同僚など、身の回りの方が、本人が出されるサインに気づいて、相談窓口や医療機関などへつないでいただくゲートキーパーの役割が重要であり、効果的であるというふうに考えております。

 今年度は、より多くの県民の方にゲートキーパーとしての知識を習得していただき、実際に活動していただくために、精神保健福祉協会と共同で、圏域ごとのゲートキーパー養成講座を開催し、新たに作成いたしました「ゲートキーパー取組手帳」を配布するとともに、研修を実施して、その養成に取り組んだところでございます。県内五圏域で開催いたしましたところ、およそ九百五十名の方の参加があり、多くの方が自殺予防対策に関心を持たれていることがわかりました。そこで、来年度も引き続き、ゲートキーパー養成講座を実施し、県民の皆様との協働による自殺予防体制の構築に努めてまいりたいと考えております。



○議長(藤墳守君) 農政部長 平工孝義君。

    〔農政部長 平工孝義君登壇〕



◎農政部長(平工孝義君) ぎふ清流国体・ぎふ清流大会を活用した県産農産物のPRについてお答えいたします。

 両大会の開催に向けては、県産農産物の魅力を高めるため、県と生産者団体が一体となって、飛騨牛、富有柿に続く新たなブランドとして、フランネルフラワーや霜降り豚肉など九品目の開発を行ってまいりました。両大会では、これらの新品目を中心に、県産農産物の魅力を大いにPRしたいと考えており、まずは大会直前の七月から九月にかけ、国体応援フェアを岐阜駅周辺で開催し、県民へのお披露目とともに、生産者の取り組み機運の盛り上げを図ってまいります。

 また、大会開催中には、全国から集まる選手・関係者等をおもてなしするため、レセプションでの食材利用や花飾り、競技会場での展示販売に取り組むほか、開・閉会式、競技会での国体弁当や、女性農業者グループが販売する国体応援弁当、選手の民泊家庭での食事などに地域特産物の活用を図ることとしております。さらに、大会終了後においても、引き続き新品目の生産拡大、県内や大都市圏への流通体制の整備を支援し、両大会を通じて高まった生産者の意欲を産地づくりにつなげ、魅力ある農村・強い農業づくりを進めてまいります。



○議長(藤墳守君) 環境生活部次長環境担当 秦 康之君。

    〔環境生活部次長環境担当 秦 康之君登壇〕



◎環境生活部次長環境担当(秦康之君) 清流ミナモの活用につきましてお答えします。

 清流ミナモは、昨年七月の発表以来、「清流の国ぎふ」づくりのシンボルといたしまして、のぼりやリーフレットはもちろん、環境関連イベントのチラシなど、さまざまな活用を図っております。加えて、昨年九月には、県とファミリーマートとの包括協定一周年記念キャンペーンにおきまして、岐阜県食材を使用した新商品のパッケージに清流ミナモが使用され、県内外のファミリーマートで販売がなされたところです。

 今後は、こうした「清流の国ぎふ」づくりに協賛する企業や団体が行う事業への清流ミナモの活用を進めていくほか、国体等のイベント会場にPRブースやのぼりを設置し、「清流ミナモ隊」と名づけたPRスタッフにより、県内外からの参加者に、「清流の国ぎふ」づくりをアピールしてまいります。また、市町村やNPO等が開催する環境フェアなどの各種イベントにおきましても、清流ミナモが活用されるよう積極的に働きかけてまいります。



○議長(藤墳守君) 八番 長屋光征君。

    〔八番 長屋光征君登壇〕(拍手)



◆八番(長屋光征君) 議長から発言のお許しをいただきましたので、通告に従い順次質問をさせていただきたいと思います。

 本県においては、国体の冬季大会が終わり、いよいよ本大会に向け準備が進められていることと思います。私自身は、四十七年前の大会時には生まれておりませんので、本県においてどのように大会が盛り上がり運営されたのかはわかりませんが、初めての国体を楽しみに待ちわびておる一人であります。

 古田知事におかれましても、国体を日本再生のシンボルと位置づけ、さまざまな場所で大会を盛り上げるためにお話をされておりますが、本県においては、参加選手や関係者を含め多くの皆さんが来県され、先催県などの状況からしても、両大会を通じて、延べ八十万人の交流人口と延べ十八万人の宿泊が予想されています。また、本県の観光政策で、外国人観光客の誘致活動の一つである昇竜道などにより、国内外から多くの観光客が来ることも予想され、近年にない多くの皆様が本県に来ることと思います。

 この二〇一二年は、本県に国内外から多くの方が見え、岐阜のよさを知っていただき、岐阜のよさを広めていただくには大変よい年になりますが、一方では、大変心配なこともあります。その一つに事故や事件があります。先ごろも、本県において、痛ましい事件が発生しました。県民の皆様や本県に来られた方が安全に、そして安心に過ごしていただくためにも、今回は刑法犯対策について、警察本部長に御質問をしたいと思います。

 先般の毎日新聞の記事によると、「本県では三十世帯に一世帯は何らかの犯罪の被害に遭っている。県警がまとめた昨年一年間の犯罪情勢でこんな結果が出た。刑法犯の認知件数は二万五千二百三十件。ピーク時(二〇〇二年)の五万一千九百五十六件に比べ半減しているものの、九年ぶりに増加した。一方、犯罪の検挙率は二六・五%と前年より五・一ポイント低下し、全国順位を三十二位からワーストスリーの四十五位に下げた。刑法犯が増加に転じたのは、空き巣や自動車盗などが前年比六百二十件増の三千九百七十五件となった影響が大きい。振り込め詐欺の被害も悪化した。県警の算出では、刑法犯の被害は八十二人に一人が遭っている計算だ。被害額は計三十二億五百三十五万円で、検挙による被害回復は一億六百三万円、回復率は三・三%ほどという。

 こうした状況を踏まえ、県警は犯罪検挙との両輪として防犯対策の重要性を呼びかけている。空き巣や自動車盗対策の啓発チラシを配布する計画だ。検挙率の全国トップは秋田の五六・八%、岐阜は、千葉と並び四十五位(二六・五%)、最下位は大阪の一九・三%だった。県警は、検挙率の低下について、捜査が犯罪の発生件数に追いついていないと説明している」とありました。

 犯罪対策に関しては、たびたび議会でも取り上げられており、県警察もさまざまな努力をしておみえになるかと思いますが、今年一月の刑法犯認知件数でも、昨年一月に比べ三百二十四件も増加しております。平成二十四年度の県政運営の基本指針に掲げてある「安全・活力・安心の清流の国ぎふ」を実現するためにも、早急に、そして重点的に取り組まなければいけない問題だと思います。

 先日の議会で、本県の幸福度が十一位とのお話がありましたが、私が御紹介するのは、残念な十一位です。ピーク時に比べれば減少傾向にあるとはいえ、全国的に見ても、二〇一一年の警察庁の調べでは、本県は人口十万人当たりの犯罪発生件数が十一位と非常に高い水準となっており、犯罪発生件数が増加した要因には、経済情勢の悪化やさまざまな要因があると思います。近年では、振り込め詐欺、こちらも昨年は全国十一位と、高い水準となっておりますし、そのほかにも脱法ハーブの問題、我が会派の駒田議員が代表質問でも取り上げたサイバー犯罪など、犯罪自体が多種多様化しており、警察関係者の皆様は日々対応に苦慮されてみえることかと思います。私個人としては、交番の統廃合も要因の一つではないかと思います。

 そこで、今回、私は特に昨年増加した空き巣や自動車盗難の対策について、警察本部長にお伺いします。空き巣や自動車盗難などの窃盗は、組織的かつ就業的なプロ窃盗団などによる犯行も増加の要因になっているかと思います。本県の警察官一人が守る県民の割合は約六百五十人に一人となっていることから、警察官によるパトロール活動のみではなく、防犯建物部材やイモビライザーなどの盗難防止装置など、所有者ができる防犯対策の普及、啓発活動、地域との連携など、さまざまな対策を積極的に進められていることと思います。しかし、こうした取り組みを進める中においても、今後は、県民一人一人にさらなる防犯意識をお持ちいただくことがとても重要だと思われます。そこで、今後、県民の防犯意識をより一層高めるための取り組みをどのように行っていくのか、警察本部長にお伺いします。

 次に、検挙についてお尋ねしたいと思います。

 私が子供のころ、どのような事件だったか記憶にはありませんが、交番のお巡りさんが検挙するところを見たことがあります。そのとき、子供ながらに怖いと思ったのと同時に、守られている安心感を感じたことを覚えています。

 事件が発生し、すぐに検挙ができれば何の問題もありませんが、そんなわけにもいきません。先ほど述べたとおり、昨年の県警察の検挙率は全国四十五位と非常に厳しい結果となり、検挙が犯罪発生の件数に追いついていないという厳しい状況にあります。このような状況の中、犯罪の検挙を向上させるためには、犯罪発生直後に行う初動警察活動が非常に重要であると言われています。県警察の初動警察活動の一翼を担当する部署に通信指令室がありますが、先般、私もこの通信指令室を視察させていただきましたが、想像以上に高度な機器が整備され、驚きました。

 通信指令室では、平成二十三年中、約十二万件の一一〇番受理件数があり、一日平均三百四十件、四分十四秒に一件の割合で一一〇番通報があるなど、まさに初動警察活動の中心的な部署であると言えます。視察した際に聞いたところ、一昔前なら、地図を片手に現場がどこなのかを確認したそうですが、現在では、一般加入電話やGPSつきの携帯電話からの一一〇番通報があると、一一〇番受理台のパソコンに瞬時に位置が示されるので、現場へは一番近い警察車両を向かわせることができ、従来より早く現場へ急行することができるようになったとのことです。とても頼もしいと感じたところです。

 犯罪検挙の向上を目指すためには、初動警察活動の充実・強化をより一層図っていく必要があると考えております。その中でも、初動警察活動の中心的役割を占める通信指令室における通信機器等の充実と、効果的な活用をすることが非常に必要であり、その通信機器を適切に操作する警察官の人材育成もとても大切なことと考えております。

 現在、携帯電話にしても、スマートフォンが普及しておりますが、よく聞かれるのが、「携帯電話をスマートフォンに変えたけど、使い方がわからない。長屋君、若いから教えてくれないか」との質問をいただきます。しかし、私自身がスマートフォンを使用していないので、詳しいことまでは教えることができません。携帯電話一つとっても、使いこなせるようになるまでに一、二カ月かかるわけですし、パソコンとなると何カ月もかかることでしょう。現在、通信指令室に整備されている通信機器を見ると、使いこなせるようになるまでに相当な時間がかかるのではないかと思いました。通信機器の高度化が進み、初動警察活動が適切に行われることで、事件の早期解決につながることは大変よいことと思われます。

 そこで、警察本部長に、初動警察活動の充実・強化ということから、次の点についてお尋ねいたします。通信指令室員の人材育成の強化や通信機器等の充実について、どのように図っておられるのかをお伺いいたします。犯罪がふえれば、それだけ被害者もふえるわけですので、被害者の方がふえないための防犯、そして被害者の方が一日も早く安心して暮らせるように、早期の検挙に取り組む体制づくりを目指していただきたいと思います。

 最後に、東日本大震災の被災地に派遣された本県の警察官の方の頑張りが、被災地の報道でも取り上げられたことを御紹介したいと思います。私も、福島県ではありませんが、被災地に足を運び、地域の皆様のお話を伺うと、震災直後は空き巣など窃盗が多く不安だったが、全国から警察官の方がパトカーで昼夜を問わずパトロールをしてくれたので頼もしいとのお話を聞きました。本県の県警職員は、派遣先である福島県二本松署管内においてパトロール中に、銃刀法違反の容疑者を現行犯逮捕し、現地の皆様から大きな信頼をいただいたとのこと、そのパトカーに装備していた装備品が大いに役立ったとのことでした。

 警察の装備品も日進月歩で進化をしており、よりスムーズな捜査活動を行える便利な時代になってきたのかもしれませんが、昼夜を問わず危険と隣り合わせの事件・事故現場で活動するのは機械ではなく、現場の警察官の皆さんです。また、県民と日々向き合って活動するのは現場の警察官の皆さんです。初めに申し上げましたが、今年はぎふ清流国体・ぎふ清流大会により、本県において多くの交流人口が見込まれ、警察関係者の皆様には大変な御苦労をかけると思います。関係各位の皆様には、より一層の現場の警察官の皆様が働きやすい環境づくりを、現場の警察官の皆様には、県民と本県に来られる皆様の安心・安全を守っていただけますようお願いを申し上げ、私の質問を終わりたいと思います。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○議長(藤墳守君) 警察本部長 太田 誠君。

    〔警察本部長 太田 誠君登壇〕



◎警察本部長(太田誠君) 犯罪対策について二点の御質問をいただきました。

 議員御指摘のとおり、今年はぎふ清流国体・清流大会を控え、犯罪対策は県警察の重要課題と認識しているところでございます。

 まず県民の防犯意識をより一層高めるための県警察の取り組みについてお答えをいたします。

 昨年の刑法犯認知件数は、御指摘のとおり、九年ぶりに微増ではありますが増加に転じ、今年に入りましても増加傾向は続いております。増加の主な要因は、空き巣や出店荒らしなどの侵入盗や自動車盗、車上ねらいなどのいわゆる自動車関連犯罪の増加にあります。これら、多発罪種に対する抑止対策といたしましては、まずは広域的かつ連続的に敢行している悪質な窃盗犯グループの検挙を初めとして、被疑者の検挙の強化に努めているところでありますが、御指摘のように、県民の方々の防犯意識をより一層高めることも重要と考えております。

 まず県民の防犯意識の醸成を図り、自主防犯活動等を促進するためには、今発生している犯罪や防犯情報をタイムリーに県民に提供することが重要でありますので、安全・安心メールなど、各種防犯ネットワークを活用した効果的な情報提供に努めてまいります。

 次に、防犯対策といたしましては、多発する侵入盗や自動車関連犯罪を防止するためには、外出時や夜間における戸締まり、かぎ掛け、あるいは自動車のキー抜きドアロック、車室内へのハンドバック等の貴重品を放置しないなど、基本的な防犯意識を保持していただくことはもちろん、侵入盗であれば、防犯性能の高い錠前、防犯ガラスや防犯フィルム、あるいは窓枠に取りつける補助錠など、防犯性を高める建物部品の活用、また自動車関連犯罪では、ハンドルロック、タイヤロック、警報装置など、重層的な防犯対策の普及促進を図る必要があると考えております。

 県警察では、これらの対策を広く浸透させるため、一般家庭や店舗を対象とした防犯診断等において、県民の理解と自主的な取り組みが進められるよう、具体的、かつわかりやすい啓発指導に努めてまいります。さらに、地域一体となった対策が大切でありますので、企業や自治体に対しましても、その管理する住宅、店舗、駐車場などに防犯灯や防犯カメラを設置していただくなど、効果的な防犯対策が講じられるよう働きかけ、連携を図ってまいります。また、防犯指導をする警察官の知識向上も必要でありますので、現在三十一人おります防犯設備士の資格を持つ警察職員の増員を図り、指導内容も充実させてまいります。

 以上、申し上げましたように、県民の防犯意識のさらなる向上のため、多角的な取り組みを強化するとともに、改めて犯罪捜査に対する県民の御理解と御協力を呼びかけ、犯罪の抑止に努力を傾注してまいる所存でございます。

 次に、県警察の通信指令室の要員に関して、人材育成、あるいは通信機器等の充実についてお答えをいたします。

 平成二十三年中の一一〇番受理状況につきましては、御質問の中にあったとおり、約十二万件でございますが、最近の一一〇番の受理件数は、平成十六年以降減少傾向にあったものが、交通関係、あるいは刑法犯関係等の増加によりまして、平成二十二年から増加に転じております。

 通信指令室では、重要事件の発生時に緊急配備を発令し、事件の早期解決を図っておりますが、その緊急配備中の検挙につきましては、平成二十三年中で見ますと、百七件発令し、検挙数は四十四件、検挙率四一・一%と、前年比二・一%増、平成二十一年から年々増加傾向にあります。しかしながら、これで十分とは言えず、さらなる向上を図るため、初動警察活動の充実・強化を一層推進していかなければならないと考えております。

 迅速・的確な一一〇番受理と、効果的な緊急配備の発令等につきましては、御指摘のように、通信指令室員の人材育成の強化と、通信機器等の充実が非常に重要な課題ととらえまして、県警察では、平成二十二年四月一日付をもって、警察本部に「通信指令課」という独立の課を発足させ、取り組みを強化しているところでございます。

 御質問のうち、まず通信指令室員の人材育成の強化につきましては、通信指令室へ新たに配置された職員については、約3カ月にわたり、ベテランの室員とマンツーマンの形で指導教養を行って、機器操作等の技術を習得させ、一人前の室員に育成を図っているほか、警察内部では、各部門、各警察署を含めて、通信指令能力を向上させるための検定を実施しているところでございます。また、通信指令競技会、実戦的な初動対応訓練を実施するなどして、通信指令業務のレベルアップに努めております。

 次に、通信機器等の充実でございますが、初動警察活動の生命線である警察無線を初めとする警察通信機器は、東日本大震災におきましても、一般の通信が途絶した被災地域において、被災状況等を把握することができた唯一の通信手段であったと言われており、災害発生時にあっても、大きな役割を果たすものでございます。初動警察活動において迅速・的確な一一〇番受理と無線指令を行うための「総合通信指令システム」につきましては、平成二十四年度当初予算において、更新のための予算のお願いをしているところでございます。

 このほかにも、初動警察活動を支えるシステムとして、現在、更新を進めております「緊急配備支援システム」、あるいは平成二十二年に更新をしていただきました「緊急車両情報通信システム」といったものがございますが、これから先におきましても、大規模災害発生時を見据えた機能維持対策や、あるいはシステムを高度化するための最新技術の導入に努め、初動警察活動のさらなる充実・強化を図ってまいりたいと考えております。



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○議長(藤墳守君) しばらく休憩いたします。



△午前十一時四十四分休憩



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△午後一時再開



○副議長(足立勝利君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○副議長(足立勝利君) お諮りいたします。本日の会議時間をあらかじめ延長したいと思います。これに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(足立勝利君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議時間を延長することに決定いたしました。



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○副議長(足立勝利君) 引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行います。六番 野村美穂君。

    〔六番 野村美穂君登壇〕(拍手)



◆六番(野村美穂君) ただいま議長から発言のお許しをいただきましたので、大きく四点について質問させていただきます。

 まず初めに、ぎふ女性経営者懇談会についてお尋ねいたします。

 一昨年の九月定例会で、私はAPEC中小企業大臣会合で開催された女性起業家サミットの成果と活用について質問いたしました。それに対する知事からの答弁は、「岐阜県版女性起業家サミットとも言うべき議論の場をつくるため、県内の女性経営者による組織を立ち上げ、女性の起業、就業の促進や働きやすい環境の整備、女性がビジネスを進めていく上での支援のあり方などについて、女性の視点からの議論を大いに深めていってもらいたい」というものでした。

 それから、早いもので一年半がたちました。県は、昨年四月に、県内の女性起業家らが一堂に会する「ぎふ女性経営者懇談会」を立ち上げ、それ以降、今年の一月までに合計十回の会合が開催されました。会合では、女性の起業促進を初め、女性が働きやすい環境の整備や県の支援のあり方、少子化問題などのテーマについて、毎回活発に議論をされたと聞いています。また、私自身もその議論に何度かオブザーバーとして参加させていただき、あらゆる意味で大変刺激を受けました。特に、委員の皆さんの外見からは想像できない、情熱的で力強く議論される姿に圧倒されると同時に、こうでないと長として組織を束ねていけないだろうなあとも感じました。

 そして、先日、懇談会において、女性の働きやすい職場づくりのための復職支援や、起業を目指す女性のための専門家による支援の充実、女性の生活感覚や感性が商品開発やサービスに生かされている事例の紹介など、八項目の提言がまとめられました。このことは、この懇談会で、いかに充実した議論が交わされたのかを明らかにしたと思いますし、こういう場で、熱心に議論していただける女性がいらっしゃることを本当にうれしく、そして同じ女性としても頼もしく思いました。その提言の結びには、「今後もさまざまな分野において、本懇談会と同様に、女性を主体とした議論の場を設けると同時に、これに男性が積極的に参画することにより、男女それぞれの個性を生かした岐阜県づくりが大いに進むことを期待する」とされています。

 そこで、私は、今回の「ぎふ女性経営者懇談会」の第二弾として、「ぎふ働く女性懇談会」、これはもちろん仮称ですけれども、この開催を提言させていただきたいと思います。と言うのも、同じ女性であっても、経営者、あるいは管理職の視点と、雇われる従業員の視点はもちろん似て非なるものがあります。未婚か既婚か、子供がいるかいないか、子供の年齢層や両親と同居か、シングルマザーかなど、働く女性の多様なライフスタイルに基づく委員で構成された議論の場を設けて、今回の提言をさらに進化させ、岐阜県の施策に反映させていただきたいと思うからです。

 今回の懇談会の開催は、「働く女性」というキーワードにとどまらず、「少子化対策」、あるいは「男女共同参画」という施策にも結びつく大変意義のある会合であったと思います。県におかれましては、懇談会でまとめられた提言を、今後の県の施策にぜひ反映していただきたいと思います。

 そこで、古田知事にお尋ねいたします。昨年四月の初会合以来、十回にわたる議論を通じて得られた成果について、どのようにお考えでしょうか。また、県に対する提言を今後の県の施策にどのように反映させ、女性が議論する場である「ぎふ女性経営者懇談会」を、今年度の運営に当たっての課題を踏まえて今後どのように発展させていくのか、知事のお考えをお伺いいたします。

 次に、パーキングパーミット制度についてお尋ねいたします。

 皆さん、「パーキングパーミット制度」という言葉を御存じでしょうか。パーキングパーミット制度とは、ショッピングセンターなどの大規模商業施設や図書館といった多くの人が利用する公共的施設の身障者用駐車場の利用に関して、自治体と施設が協定を結び、身体に障がいがある方や高齢の方、妊婦さんなど、本当に身障者用駐車場の利用を必要とする方に自治体が利用証を交付し、その駐車場を利用できる方を明らかにすることによって、本当に必要な方のための駐車スペースを確保するという制度です。

 この制度は、平成十八年に、佐賀県が全国で先駆けて導入して以来、二月十五日現在で、全国の二十五府県三市で導入されています。また、お隣の三重県でも、来年度の導入に向けて準備を進めているとのことです。平成十九年に佐賀県が実施したパーキングパーミット制度利用者へのアンケート調査によると、「身障者用駐車場の不適正駐車が減った」と回答した人が五五%、「駐車場にとめやすくなった」という人は七五%という結果が出ています。

 また、佐賀県の担当課によると、「外見上健常者に見えるため、周りの視線を気にしていたが、どこからでも見える利用証を使うことで安心して駐車できる」という利用者の声や、「苦情で一番多いのが身障者用駐車場でしたが、県に協力していますよということで不適正駐車に対する指導がしやすくなった」という施設管理者からの声など、制度自体を評価する意見が寄せられているようです。その一方で、利用者に対する交付件数の増加に伴い、身障者用駐車場が混雑するようになり、幅広の身障者用駐車場しか利用できない車いす利用者から、「駐車できなくなった」という苦情が寄せられるなど、さまざまな課題もあるようです。

 しかし、身障者用駐車場の不適正駐車をなくし、障がいがある方や高齢者の方など、本当に必要な人がいつでも利用できる、暮らしやすい社会にしていくためにも、およそ半分以上の他府県で既に実施しているパーキングパーミット制度の効果や課題などを研究し、岐阜県に適した形での導入について検討を進める必要があると思います。

 また、皆さん御承知のとおり、今年は国体イヤーです。秋に開催されるぎふ清流国体・ぎふ清流大会には、障がいのある方を含め、全国から選手や応援の方々、およそ八十万人が岐阜県にいらっしゃると見込まれています。そのため、両大会は、県民の障がい福祉に対する理解と意識を高める絶好の機会であると思います。

 先日の知事の答弁でも、両大会の開催に向けて、障がい者用トイレやスロープの設置など、ハード面の環境整備に取り組み、「障がい者にやさしいまちづくり」に生かしていくということで、県としても同じ認識を持っていただいているようですが、障がい者に優しい社会をつくるための制度の導入など、ソフト面の取り組みも重要だと思います。また、先日、駒田議員からの質問にもありましたが、最近、子供たちの規範意識の低下が指摘されています。「子は親を映す鏡」という言葉があるように、子供たちは私たち大人の振る舞いに大きく影響を受けます。そのため、私たち大人が率先して、障がい者に優しい社会をつくるためのルールを守ることで、子供たちに規範意識の大切さを教えることができると思います。そういったことからも、両大会の開催を契機として、不適正駐車を解消する有効な手段であると思われるこのパーキングパーミット制度の導入について、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。

 そこで、健康福祉部長にお尋ねいたします。身障者用駐車場の不適正駐車に関する苦情について、どのような認識をお持ちでしょうか。また、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会の開催を契機としたパーキングパーミット制度の導入に向けた検討についてどのようにお考えでしょうか、お尋ねいたします。

 次に、脱法ハーブについてお尋ねいたします。ハーブとは、薬用や調理用として用いられる植物のことで、お料理、紅茶、オイル等に使用されるなど、私たちの生活の中になじみの深い言葉です。

 ところが、三月一日付の新聞に「美濃加茂の自販機『合法ハーブ』と称し販売」という見出しの記事が掲載されていました。記事の内容は、「薬事法の指定薬物が配合された疑いのある香製品が合法ハーブと称して、美濃加茂市内の自販機で販売されていたとして、二十八日、県が薬事法に基づき、自販機の設置業者に製品の撤去と自主回収を指導した」というものでした。

 昨年十一月には、「脱法ハーブ蔓延」という見出しが新聞記事に掲載されており、私はかねてから、この合法ハーブ、いわゆる脱法ハーブに注目をしていました。その記事は、若者の間で、麻薬のように幻覚などの作用が得られるハーブと呼ばれる脱法ドラッグの乱用が相次いでいる。多くの若者が救急搬送され、中には呼吸停止で運ばれた例もあり、この脱法ドラッグは薬事法の規制をかいくぐり、全国の繁華街やネット上で合法と称して売られているため、医療関係者らは「早急な規制強化が必要」と訴えているというものでした。

 脱法ハーブは、乾燥させた植物に合成化学物質をスプレーしたもので、日本には数年前に欧州から輸入され始めました。その多くは、大麻の成分に似せた合成カンナビノイドが吹きかけられていて、吸引すると、嘔吐やけいれん、呼吸障害を引き起こす人もあり、健康への悪影響が懸念されています。また、専門家からは、ゲートウェイドラッグ、つまり入門ドラッグとして、覚せい剤などのより危険性の高い薬物に向かう可能性があることも指摘されています。さらに、ハーブという言葉は、覚せい剤や大麻などの危険な、あるいは怖いイメージの言葉と違い、なじみ深く、耳ざわりのいい言葉なので、私は、県民、特に若者には恐怖心がなく、気づかずに浸透していってしまう危険性があると思いますし、また脱法ハーブの蔓延が犯罪の温床につながるのではないかと大変危惧しています。

 これまでに国は、二〇〇七年の薬事法の改正で、脱法ドラッグ対策として指定薬物制度を導入し、中枢神経系に危険な作用を及ぼす六十八物質を指定薬物として禁止し、取り締まりを強化してきました。しかし、規制薬物は化学式で定義されるため、分子構造を一部組みかえた類似薬物を人工的につくり出すことは専門知識があれば難しくなく、成分を微妙に変えた商品が次々と販売され、イタチごっこが続いているようです。また、薬事法では、効能をうたい、吸引など人体への摂取を目的にハーブを販売することを禁止しています。しかし、脱法ハーブを扱う店の大半は、お香などと称して摘発を逃れているのが事実です。

 そのような中、国においては、成分構造が類似していれば薬事法違反として一括で規制する包括指定の導入や、現状では脱法ドラッグを取り締まる権限のない麻薬取締官が独自に捜査・摘発できるよう、薬事法の改正を検討するなど、脱法ドラッグの規制や摘発を強化する動きがあります。また、地方においても、県や警察本部、そして県教育委員会など、部局横断的に連携し、脱法ハーブの身体への悪影響や違法性についての啓発に力を入れているところもあり、脱法ハーブの問題は、今や全国的に広まっているのが現状です。

 そこで、健康福祉部長にお尋ねいたします。県民に対し、悪影響が懸念される脱法ハーブの県内における販売状況及び被害実態について、どのように把握していらっしゃるのでしょうか。なお、脱法ハーブの問題に対処するためには、薬事法を所管する健康福祉部と犯罪抑止を所管する警察本部が連携して、業者による販売を抑止する取り組みを行う必要があると思います。そこで、今後どのように販売抑止のための取り組みを行っていくのでしょうか。また、販売抑止のための取り組みにあわせて、脱法ハーブの健康への悪影響などを、広く県民に注意喚起することも必要です。今後、どのように注意喚起を行っていくのでしょうか。

 最後に、ポリオの感染を防ぐ不活化ポリオワクチンの接種についてお尋ねいたします。

 先日、埼玉に嫁いで、三歳と一歳の子供がいる妹から、「お姉ちゃん、ポリオ生ワクチンと不活化ワクチン、どっちで打ったらいいと思う」と電話がありました。ポリオの予防接種には、病原性を弱めたポリオウイルスをシロップにまぜて飲む生ワクチンと、死んだウイルスを含む溶液を注射する不活化ワクチンの二種類があります。

 日本では、現在、生ワクチンが国による承認を受けているため、計二回の接種を受けた場合であっても、費用はすべて公費、つまり税金によって賄われるため、保護者の負担はありません。しかし、生ワクチンは、弱いながらもウイルスが生きており、まれにではありますが、接種後にポリオを発症し、麻痺が残ることがあるため、「万が一、麻痺が残ると怖い」と不安を口にする保護者の方もいらっしゃいます。また、ウイルスが生きているため、生ワクチンによる接種は大勢の子供たちを集団で集めて行われ、接種できる期間や年齢も限られています。そのため、体調不良などにより接種の機会を逃した場合、次の集団接種の機会まで、およそ半年間待たなければなりません。「その間にポリオ感染したらどうしよう」という不安の声もありますし、特に働くお母さんにとっては、集団接種指定日に仕事の再調整も必要となってきます。

 これに対して、不活化ワクチンはウイルスが既に死んでいるため、そのような重い副作用が発生する心配も、また集団で接種する必要もありません。ですから、働くお母さんの場合であれば、仕事が終わってから、かかりつけ医で接種してもらうということが可能になります。

 現在、世界では、不活化ワクチンの接種が標準となっていますが、日本では、不活化ワクチンは国の承認を受けておらず、接種する場合、海外からワクチンを取り寄せている医療機関を保護者みずから探す必要があります。また、たとえ医療機関を探したとしても、計四回の接種で約二万円という高額の自己負担が必要になり、さらに、仮に接種により健康被害が発生した場合であっても、国による補償の対象とはならないことから、不活化ワクチンの接種を望んでいても、実際には接種できないのが現状です。

 また、麻痺という重い副作用へのおそれから、昨年春の全国における生ワクチン接種率は、一年前と比べて一八%も減少したとの新聞報道もあります。接種率減少の理由として、高額の費用を自費で負担してまで不活化ワクチンを接種した人があることや、国による不活化ワクチンの導入を待つ人がいるためではないかと報じられていました。

 そのような中、自治体独自で不活化ワクチンの接種を開始したところもあります。神奈川県は全国の自治体に先駆けて、昨年十二月、希望する県内在住の乳幼児に対し、不活化ワクチンの有料接種を開始しました。現在、県内四カ所の保健福祉事務所でワクチン接種を行っていますが、非常に申込者が多く、今申し込んでも八月以降しか接種できないとのことです。

 こうした動きに押される形で、国も対応に本腰を入れてきているようで、厚生労働省は今年秋の導入を目指すとしていますが、不活化ワクチン接種を待ち望む多くの保護者の皆様のためにも、一日も早い不活化ワクチンの導入が求められます。また、県内の医療関係者らからも不活化ワクチン導入を求める声があります。そこで、健康福祉部長にお尋ねします。ポリオワクチン接種の現状を踏まえ、不活化ポリオワクチンの導入について、どのようにお考えでしょうか。また、不活化ポリオワクチンの早期導入について、国に対して働きかけを行うお考えはあるのでしょうか、お尋ねします。

 以上で質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○副議長(足立勝利君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) ぎふ女性経営者懇談会についてお答え申し上げます。

 御指摘にありましたように、一昨年のAPEC中小企業大臣会合で、アメリカのクリントン長官の御提案から、女性起業家サミットをやったわけでありますが、これにヒントを得て、岐阜県版ということで、この懇談会を昨年やらせていただいた次第でございます。

 この懇談会には、県内の女性経営者の方、管理職、大学教授等々、三十五名の委員すべてが女性という、岐阜県としては初めての試みでございました。県議会からも野村議員、大須賀議員に何度か御参加をいただいたところでございますが、毎回、事務局からの説明は一切行わないということで、委員数名によるパネルディスカッション方式ということで、しかも委員全員が必ず一度は登壇をしていただくということで、大変活発な意見交換、あるいは委員同士の交流も深まったのではないかというふうに思っております。

 先ほどもちょっと御紹介になっておられましたけれども、この一月のレポートでございますが、女性の活躍の場の拡大のあり方、働く女性の支援、女性によるビジネスの創出といった幅広い御提言をいただいておるわけでございます。特に、男性では気づきにくい、女性ならではの視点、感覚に基づいた御意見をいただいたということで、大変大きな成果があったのではないかと思っております。

 例えば出産後の女性に対する支援につきまして、一方で、長期間休むことができる制度を整えるという議論があるわけでございますが、この場では、むしろ早期に復職したい希望を持つ女性をサポートする仕組みが必要だという意見が大変多く聞かれておりまして、これまでにはない論点であったんではないかと思いますし、また「かわいい」という感覚を生かした商品開発でありますとか、美容、健康という分野でのビジネスは女性の感性が生かされるのではないかというような御指摘もございました。

 また、全体を通じまして、女性の活躍を促進するためには、ロールモデル、すなわち見習うべき、お手本となるべき女性の存在を広く周知すると同時に、こうした方々と交流できる機会を求めるという意見が多く出されたところでございます。

 私どもとしては、今回の御提言を踏まえまして、このぎふ女性経営者懇談会を引き続き存続させることはもちろんでありますが、議員御提案のような、多様なライフスタイルで働く女性の方々を新たに委員として加えるとか、幅広い視点から産業界における女性の活躍促進策をさらに御議論いただきたいというふうに考えております。また、この懇談会運営の課題として、むしろ男性の参加を望む声もございまして、特に、女性の活躍促進に積極的に取り組む男性にも参加をお願いするという方向で考えております。その上で、本懇談会のメンバーを核に、産業界で活躍する女性による新たなネットワーク組織をつくり、ロールモデルとなる女性と交流を深める場としたいというふうに考えております。

 また、このネットワークの活動として、女性の活躍促進に向けた先進的な企業の取り組みの紹介、女性リーダーの登用促進に向けたセミナー、かわいいモノづくりといった女性の感性が生かせるテーマでの勉強会、近隣県の女性経営者等との交流会などを実施し、懇談会の御提言をさらに幅広く具体化してまいりたいと思っております。加えて、少子化対策などの観点も含めまして、結婚、出産、育児等で離職した女性の再就業に向けた人材育成等の支援事業にも、この関連で積極的に取り組んでまいりたいと考えております。



○副議長(足立勝利君) 健康福祉部長 近田和彦君。

    〔健康福祉部長 近田和彦君登壇〕



◎健康福祉部長(近田和彦君) 最初に、パーキングパーミット制度について二点お答えいたします。

 まず、不適正駐車に関する苦情についてでございますが、県有施設における障がい者用の駐車場に関する県への苦情は、平成二十二年度に四件、今年度には一件が寄せられており、うち二件が、「車いすマークのない車が障がい者用スペースにとめないよう、行政が規制してほしい」という内容でした。今のところ、県に対する苦情はそれほど多くはない状況ですが、苦情が少ないからといって必ずしも不満が少ないとは限りませんので、障がい者団体も含め、各方面から県民の皆様の声を聞いてまいりたいと考えております。

 次に、本県での制度導入についてでございますが、いわゆるパーキングパーミット制度について、既に導入済みの県に確認したところでは、本制度導入により、「利用対象者が明確化される」、「県による公的な仕組みなので協力を得やすい」などのメリットが上げられる一方で、「導入前は利用していた高齢者が、導入後は要介護度が該当しないため対象とならず、利用できなくなってしまった」、「利用期限を過ぎても利用証が返却されず、不正に利用されている」などの課題があるとのことでした。本県での制度導入に関しましては、さらに導入済みの他府県の情報を収集するとともに、高齢者団体や障がい者団体、子育て関係団体などの御意見も伺い、検討してまいりたいと考えております。

 次に、脱法ハーブについて二点のお尋ねでございます。

 まず、県内における現状と販売抑止のための取り組みについてお答えをいたします。県内の販売状況といたしましては、二月末時点で、自動販売機二カ所を含め六店舗となっております。被害実態につきましては、脱法ハーブによる健康被害が疑われるものとして、昨年一年間で件数で十五件、人数で十八人が救急搬送されております。

 県といたしましても、脱法ハーブについては重要な問題と認識しており、県警と連携して、二月二十三日と二十七日に、六店舗に対し立ち入り調査を実施いたしました。その結果、自動販売機一カ所で違法なハーブと疑われる製品を発見しましたので、当該製品の撤去・回収を指示したところです。今後も、インターネットや保健所を通じて店舗の把握に努め、県警とも情報共有や、あるいは連携しての立ち入り調査を行い、違法なハーブの発見と排除を行ってまいります。

 次に、県民への注意喚起についてでございます。

 注意喚起については、青少年に対する啓発が最も重要であると考えており、従来から実施している小・中・高校生を対象とした薬物乱用防止出前講座を活用して、麻薬や覚せい剤と同様に、脱法ハーブの危険性についても啓発をしてまいります。ちなみに、平成二十二年度は三百二十校、三万三千七百五十二人の小・中・高校生が受講しております。また、今年度からは、大学生に対しても出前講座を実施しており、四大学で八百四十一人が受講しております。加えて、県警やライオンズクラブにも、小・中・高校生を対象とした薬物乱用防止教室を開催するなど、青少年に対する啓発活動に御協力をいただいております。

 さらに、毎年六月から七月に実施する「ダメ。ゼッタイ。」普及運動や、十月から十一月に実施する麻薬覚せい剤乱用防止運動においても、脱法ハーブの危険性について注意喚起を図ってまいります。今後とも、引き続き県警や教育機関との密接な連携を図りつつ、県広報はもとより、市町村、関係団体等の御協力をいただきながら、脱法ハーブの危険性について啓発活動を行ってまいります。

 次に、不活化ポリオワクチン導入に関する県の考え方についてお答えをいたします。

 そもそもポリオとは、従前、小児麻痺と呼ばれていた疾病でございます。その予防のために、乳幼児期に定期の予防接種で使用されている生ポリオワクチンは、およそ百万人に一・四人と極めてまれではございますが、ワクチンによる麻痺などの副反応が生じます。そのため、現在、国において、麻痺の起こらない不活化ポリオワクチンを、早ければこの秋にも導入できるよう、開発に取り組んでいるところです。

 このような背景から、不活化ワクチンの導入を待つ人がふえ、昨年春ごろから、接種率が著しく低下し、県内の昨年春の被接種者数は対前年比で一五・六%減と大幅に低下しており、ポリオの免疫を持たない乳幼児がふえております。ポリオに感染して麻痺が起こった場合、治療法もないことから、ワクチンによる免疫をつけることが最も重要であり、不活化ワクチンの導入を待たずに、適切な時期に接種することが必要です。そのため、県では、現時点においては、国の承認を受けた生ワクチンの接種が適当である旨を、市町村、県医師会、医療機関などと連携し、県民の皆様に周知を図っております。

 また、国に対する早期導入の働きかけにつきましては、現在、既に二社のメーカーが不活化ワクチンの承認申請を行っておりますが、審査には一定の期間を要するため、国の審査動向を見守ってまいりたいと考えております。



○副議長(足立勝利君) 十六番 山本勝敏君。

    〔十六番 山本勝敏君登壇〕(拍手)



◆十六番(山本勝敏君) 皆さん、こんにちは。

 お疲れのところ、よろしくお願いをいたします。

 困っていても困っていなくても、弱い人も強い人も一律にもらえた当時の子ども手当。しかし、政治は、本当に困っている人、本当に弱い人、そして、頑張っているけど、それ以上頑張れない人、そういう方々に手を差し伸べるべきだと思います。そういう思いを持って、今回は一項目に絞って質問をさせていただきます。テーマは、重症心身障がい児者の短期入所等について。

 最初に、この質問の趣旨を申し上げます。重症心身障がい児、重症心身障がい者、この方々の短期入所や日中一時支援を県立三病院でそろって実施できないかと、そういう趣旨です。重症心身障がい児者の中には、超重症児者や準超重症児者、こういう方々が見えます。この方々は、濃厚な医療ケアが必要です。人工呼吸器による呼吸管理、気管切開、気管内挿管が施されていたり、経管栄養といって、鼻や胃ろうからチューブによって栄養剤や水分を入れたり、たんなどの吸引、導尿などが必要でございます。そういった濃厚な医療ケアが必要な方もいらっしゃる。こういった状況を踏まえながら、話を進めさせていただきます。

 まず、岐阜県での現況調査について紹介をいたします。岐阜県では、在宅で生活中の重症心身障がいを持つ方々の現況に関する調査というものを、昨年度から今年度にかけて行っております。これは、初めて県内すべての在宅の重症心身障がい児者の方々を対象に、といっても一部漏れはございますが、現在の状況及び介護者の意識などを面接により聞き取り調査をしたものです。この調査によりますと、岐阜県下調査対象が八百七名、そのうち回答者が五百八十名、そのうち超重症、準超重症の方は合わせて七十二名いらっしゃった。

 主たる介護者、九三%が母親でした。中でも、医療的なケアが必要な場合は、九六%が母親が介護をされていると。超重症、医療的ケアが必要な場合は全体傾向より高くなります。そして、この主たる介護者のうち、介護を交代できる人がいないケースが二一%あった。これも、医療的ケアが必要な場合は全体の傾向より高くなりまして、二七%の方が交代できる人がいないと。この結果から、介護が大半の場合、母親に頼り切りになっているという現状がうかがえます。

 次に、障がい福祉サービスの利用についての調査結果。「現在の利用状況」と、そして「将来の利用希望」を見てみますと、短期入所の場合、利用が二七%でした。それに対して、希望は六一%になります。現在の実際の利用に比べて、将来多くの方が利用を希望されていらっしゃいます。単純には計算できませんけど、その差が三四%あります。将来の利用希望者の中には、当然、現在利用したくても利用できないという方も多く含まれると思います。

 これが、超重症、準超重症の方々に限って見ますと、利用と希望のこの差が四九%、約半分にはね上がると、さらに希望者が多くなります。もう一つ、日中一時支援の場合、利用が二一%です。希望は四九%になります。詳しくは言いませんけど、先ほどの短期入所と同じ傾向になっております。この調査からはっきりしました。短期入所と、それから日中一時支援、この二つの利用と希望のギャップが非常に大きい、そういうことが浮き彫りになってまいりました。

 もう一つ、「必要な情報は」という問いに対して、短期入所、日中一時支援。この「一時預かりに関すること」が、やはり最も多かった。六六%の方がそういった情報を欲しがっているということでした。短期入所と日中一時支援、この重要性がおわかりいただけると思います。

 実際に、在宅で介護をされているお母さん方にお話を伺いました。皆さん、口をそろえておっしゃるのは、自分自身が病気になったとき、倒れたとき、そういうときが一番不安だと。中には、家族も、そして親戚も近所にはいないと。自分が倒れたら、だれも自分にかわって介護してくれる人がいないんだという方もやはりいらっしゃいました。

 こういうお母さんもいらっしゃいました。そのお母さんは、障がいのある小学校六年生の女の子のお母さん、弟さんが小学校二年生だそうです。そして、二年生の弟さんの授業参観の日がやってまいりました。でも、六年生の女の子を預かってもらえるところは、結局どこもありませんでした。そして、いろいろその思いやお気持ちをお聞きいたしましたが、詳しくは申し上げませんけど、やむを得ず、御主人とも十分話し合った結果、女の子を家に置いていくという決断をされました。ドアを閉めるとき、女の子が泣いていたそうです。本当に、後ろ髪を引かれる思いで家を出ていった。そして、弟の授業参観に行きましたが、娘さんののどのチューブが外れはしないかと、とても心配になって、早く家に帰ったと。そうしますと、今度、弟さんは、どうしてうちのお母さんだけいないんだろうといって、学校で随分悲しがっていらっしゃったそうです。

 こういうときに、本当に、二、三時間でもいいと思います。だれかに預かっていただきたい。そういった日中一時支援、そして短期入所があればというのがお母さん方の切実な願いでした。もちろん、介護疲れをいやしてあげると、そういうことも必要になってくると思います。

 では、実際の岐阜県下での受け入れがどうなっているのかといいますと、この重症心身障がい児者の受け入れが可能な「指定短期入所事業所」というのがございます。医療機関と福祉施設、医療機関が十一カ所、福祉施設が二十八カ所、合わせて三十九カ所あります。

 この受け入れ実績について紹介をいたします。福祉施設のほうは統計がございませんが、この場合は、超重症や準超重症の方の場合は、現状では受け入れることがかなり難しいようであります。もう一つの医療機関のほう、こちらはデータがあります。平成二十二年度の延べ利用者数で申しますと、岐阜市の県立希望が丘学園で五百七十六名、同じく岐阜市の国立長良医療センターで三百八十五名、そのほか可児市で三十名、郡上市で十二名、実際の受け入れは十一カ所の医療機関のうち、この四カ所だけになります。ほかの七カ所は指定事業所になっていますが、実績がない。もう一つは最近指定されましたので、まだ統計がないということです。

 ここで言えること、地域格差が非常に大きいというふうに感じております。受け入れ実績の九六%が岐阜市に集中をしています。岐阜県下五圏域ございますが、この圏域で考えても、実績がゼロというところもあるわけです。この地域格差には大きな課題を感じます。

 もう一つは、先ほどの調査結果からわかるように、またお母さん方の声からもわかるように、希望しても実際には利用できない、そういう現実があると。これは、指定事業所になっていても、結果として受け入れていないのが主な原因と考えられます。指定事業所に申し込む、しかし断られてしまうと。実際に受け入れられる事業所の絶対数をふやすことが重要だと思います。

 このような状況を受けまして、県では二十四年度に新規に事業を立ち上げる。重症心身障がい児者等に対する支援体制の充実ということで、何項目がございますが、幾つか御紹介しますと、短期入所基盤整備事業、短期入所受け入れネットワーク事業、支援従事者研修事業などで、こういう取り組みを始めようとしているということは大変な前進、そして大いに評価ができると思います。

 しかし、詳しくは説明しませんが、これだけでは十分とは思えません。簡単に言いますと、これらの施策は短期入所を行う医療機関、福祉施設が医療機器を購入するときに、その補助をしたり、介護職員の研修をしたりするわけなんですが、これで十分な絶対数が確保できるか疑問が残ります。もう少し言いますと、対象となる医療機関、福祉施設、短期入所を行う経営的なメリットがもっと感じられなければ、新規に始めようとか、受け入れをふやそうとか、そういうふうになかなかなってこないだろうというふうに思います。もちろんこの施策は大歓迎なんですが、まだまだプラスアルファが必要だと思います。

 そこで提案です。現状では、地域格差があります。そして、事業所の絶対数をふやす必要があります。これを確実に前に進めるために、まずは県立の三病院そろって短期入所と日中一時支援を行ったらどうでしょうか。実は、県立三病院のうち、岐阜市にある総合医療センターにおいては、既に重症心身障がい児の短期入所の実施を計画されていらっしゃいます。これは、ここに障がい児病棟を含む、「(仮称)小児医療センター」が今後整備されるのに伴ってのことです。もちろん大変いいことで、大歓迎、ぜひ進めていただきたいと思います。

 ならば、なおさら残りの二つ、県立多治見病院と県立下呂温泉病院、この二つの県立二病院でも、同じように実施の検討ができないんでしょうか。岐阜市では、先ほど申し上げたように、既に二つの医療機関で岐阜県下全体の九六%の受け入れをやっているわけです。さらにもう一つ、岐阜の総合医療センターで同じように短期入所を始めるということなんです。

 最初の調査に戻りますと、回答者の地域分布が岐阜圏域は三二%なんです。そういう意味では、対象者は岐阜圏域に三二%いらっしゃると。そして、実績は今既に九六%岐阜市で行われているんです。実際の対象者、希望者の方々は岐阜県下全部に分散していると、これは当然分散されているわけなんです。この地域格差を少なくするためにも、絶対数を早急にふやすためにも、多治見病院と下呂温泉病院で行うべきだというふうに思います。

 総合医療センターは、建物ができるからというふうにおっしゃるわけなんですが、特にそういう建物が必要なわけでもありません。特別な設備が必要なわけでもありません。もともとこの対象者の方々は、在宅で、家で介護をされていらっしゃるわけなんです。ハードとして、ベッドとか、あるいは車いすを置くスペース、そしてふだん使う機器、あとは人の問題やコストの問題だけなんです。ぜひこのあたりを検討していただきたいというふうに思います。重症心身障がい児者の短期入所、そして日中一時支援を県立三病院そろって実施できないかと、健康福祉部長に御所見をお伺いいたします。きょうはホワイトデーでございますので、部長からすばらしいプレゼントの回答があることを期待して、質問を終えます。ありがとうございました。

    (拍手)



○副議長(足立勝利君) 健康福祉部長 近田和彦君。

    〔健康福祉部長 近田和彦君登壇〕



◎健康福祉部長(近田和彦君) 重症心身障がい児者の短期入所等についてお答えをいたします。

 県総合医療センターの障がい児病棟は、地域医療再生計画に基づき、希望が丘学園の再整備とあわせて本県の総合的な障がい児療育の拠点として整備するものでございます。具体的には、老朽化が進んでいる希望が丘学園の再整備により、障がい児の診療や訓練などの機能を強化する一方で、希望が丘学園の医療体制では受け入れが困難な医療の必要度の高い重症心身障がい児に対応するため、周産期医療や小児医療分野の拠点機能が集積している県総合医療センターに新たな病棟を整備することとしたものです。

 この病棟は、県総合医療センターが県内唯一の総合周産期母子医療センターとしてリスクの高いお産を受け入れていく中で、障がいを持って生まれてきた子供たちを引き続き支援するための県全体の拠点として位置づけており、こうした目的のもと、重症心身障がい児の短期入所への対応を計画しております。

 このように、県総合医療センターに短期入所の機能を計画しているのは、周産期医療のセンター機能を担う中で、県全体の障がい児医療の拠点としていくことが理由でございます。一方、県立多治見病院や下呂温泉病院につきましては、あくまで地域医療の基幹病院であり、県全体を対象とした機能は担っておらず、現時点ではこれらに加えて短期入所等を実施する予定はございません。

 しかしながら、身近な地域におけるサービスの確保は重要な課題であると考えており、来年度から新たに設備改修等への補助や人材養成研修を実施いたします。また、現在、短期入所施設として指定している十一医療機関を中心に、受け入れの拡大に向けて、個別に訪問し、依頼を行っているところでございます。さらに、短期入所の実施に当たり、課題となっております報酬単価の引き上げを引き続き国に要望するほか、関係者の皆様の意見を伺いながら、一層の支援策の充実に努めてまいりたいと考えております。



○副議長(足立勝利君) 十六番 山本勝敏君。

    〔十六番 山本勝敏君登壇〕



◆十六番(山本勝敏君) 残念ながら、ホワイトデーのプレゼントにはなりませんでした。県議会では珍しく、再質問をさせていただきたいと思います。

 総合医療センターについて、県全体の拠点だとおっしゃられました。もちろんそのとおりだと思います。そういう拠点があってこそ、県民全体が安心して暮らせるというふうに思っております。ただ、この短期入所、そして日中一時支援ということを申し上げました。先ほど授業参観の事例も挙げましたが、授業参観のために、例えば飛騨市から岐阜市まで来られるでしょうか。中津川市から岐阜市まで来られるでしょうか。ほんの二、三時間だけ預かっていただきたいというケースもあるわけです。

 そして、実際、私は多治見ですので、多治見の方が岐阜のほうにお問い合わせになると、ふだんから見ていらっしゃらない子は預かれませんというふうなのが現状なんです。そういう意味では、やはり身近にそういう施設をつくって、ふだんから見ていただく、そしてそこへの移動時間も短くしてあげるということが必要です。もちろん県立三病院だけではまだまだ不十分だとは思いますが、まずはそこから始めたらというのが私の提案なんです。

 そこで、健康福祉部長に三点再質問をさせていただきます。

 一つは、この地域格差についてどういうふうに認識をしていらっしゃるでしょうか。県立総合医療センターが岐阜市にあるから、そこをみんなが利用すればいいから、少しも地域格差じゃないよというふうなことをおっしゃるんでしょうか。その地域格差に対する認識について、まずお伺いをしたいと思います。

 二点目は、実際には、多治見病院、下呂温泉病院では考えていないとおっしゃいましたが、検討の余地すらないんでしょうか。ぜひとも病院の院長さん、そして担当のお医者さん、あるいは事務方、いろんな方々とそれぞれ相談ぐらいしていただいてもいいんではないでしょうか。ぜひとも検討いただきたいと思いますが、そういう検討の余地はありませんか。

 それから三点目は、短期入所、そして日中一時支援は、県がやることなのか、市町村がやることなのか、民間がやることなのか。どういう方向性を持って岐阜県は重症心身障がい児者の短期入所、日中一時支援に取り組んでいくおつもりなんでしょうか。今のところの施策としては、自分はやらないから、みんなやれというような施策が平成二十四年度には並べられているわけです。もちろん民間や市町村にやってくれというお願いをするのは大事なことですが、県だって各地に県立の福祉施設があるわけです。山県にも、関市にも、瑞浪にも、各地にあるわけです。例えば、医療機関がだめならそういう福祉施設で、県がみずから県立のところでやるということだって考えられると思います。県としての方向性、県がやるのか、市町村がやるのか、民間がやるのかと、そういう方向性についてどう考えていらっしゃるのか、その三点についてお伺いします。



○副議長(足立勝利君) 健康福祉部長 近田和彦君。

    〔健康福祉部長 近田和彦君登壇〕



◎健康福祉部長(近田和彦君) 三点追加で御質問をいただきました。

 まず、地域格差についてどう認識しているかということでございます。九六%が岐阜市に集中しているのではないかということでございますけれども、先ほどの九六%という数字につきましては、いわゆる重心児全体の中でということの数字で、岐阜市の数字が出ておりますけれども、福祉施設における重心児の一時預かりも含めますと、県全体で九六%というような高い数字ではなくて、各圏域でそれぞれ重心の短期入所、あるいは一時預かりは行われているということは御理解いただきたいと思います。

 その上で、地域格差ということについては、先生のおっしゃるとおりでございます。私ども、今年度、昨年度からでございますけれども、重心の対策を、ああいった調査を行うことによりまして問題点を明らかにして、その中でさまざまな対策、今年度新規予算も上げておりますけれども、そういったことで対策をしてまいりたいと思います。その中で、地域格差ということも大きな課題ととらえて対応してまいりたいというふうに考えております。

 それから、考えていないということで、検討の余地もないのかということでございます。私ども、この御質問をいただいた中で、現場のほうの御意見を現実に聞いてみましたところ、それぞれの病院においても、現在、これらの病院は救急医療でありますとか、高度専門医療でありますとか、それぞれの地域で中核的な果たすべき役割というのがあると。それで、例えばベッドがあいているとか、あるいは医師、看護師に余裕があるとかいう状態でもないといったような返事をやりとりの中でいただいております。そういったこともございまして、位置づけの問題といったことも含めまして、今のところ考えていないというお答えを申し上げたということでございます。

 それから、県がやることなのか、民間が、あるいは市町村がというようなことでございますけれども、これにつきましては、それぞれの地域において関係者が集まる中で、県もその役割を果たしていきたいというふうに考えております。特に来年度は、地域の医師会でありますとか、援護の実施主体となります市町村でありますとか、あるいは関係者にメンバーに入っていただいております地域の障害者自立支援協議会というのがございます。そちらのほうでこれをテーマとしまして、ぜひ地域にそういった施設ができないかということを検討していっていただきたいというふうに思いますし、その中で県立の施設で可能な部分があるということになれば、当然それは検討していくことになろうかというふうに思います。

 以上でございます。



○副議長(足立勝利君) 十六番 山本勝敏君。

    〔十六番 山本勝敏君登壇〕



◆十六番(山本勝敏君) 再々質問になりますが、可能なところがあればということをいみじくもおっしゃられましたが、可能なところは余りないんですよ。私だって地元ですから、県立多治見病院にお話は聞きました。そうしますと、今、部長がおっしゃった同じことをおっしゃるわけです。そんなことはわかった上で、ここで質問をしているわけなんですよ。だから、可能とか可能じゃないとかいうよりも、必要か必要じゃないか、重要か重要じゃないかと。重要であり、必要だから、それを何とかしなきゃいけない、どうしたら可能になるのかと。それが県立三病院でそろってやるには、どうしたらそれが可能になるのか、福祉施設でやるには、どうしたら可能になるのかと、そういう順番で物事を考えていただかないと、県立病院は急性期の病院だから、あるいはあきベッド利用ではあきベッドがないから、看護師がいないから、おっしゃることはよくわかっています。でも、それをどうやって可能にするかという検討をしていただきたいということを言っているわけです。もう一度お聞きします。可能にするために、そういう検討をしていただけないでしょうか。よろしくお願いします。



○副議長(足立勝利君) 健康福祉部長 近田和彦君。

    〔健康福祉部長 近田和彦君登壇〕



◎健康福祉部長(近田和彦君) 県内における重症心身障がい児の一時支援、あるいは短期入所の施設の確保、これは重要なことだというふうに考えております。その確保に向けて、新年度、十分検討してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。



○副議長(足立勝利君) 二十一番 川上哲也君。

    〔二十一番 川上哲也君登壇〕(拍手)



◆二十一番(川上哲也君) 通告に従い質問をさせていただきますが、昨年十二月三十一日、大みそかの夜八時過ぎに、携帯電話に電話がかかってまいりました。だれだろうと思って出てみますと、その電話の主は南三陸町の佐藤町長でありました。どんなことをお話しされたかといいますと、「今年は本当にありがとう。去年までの年末とは全く違うけど、僕たちは大丈夫だから。これからも頑張るからね」というものでありました。この電話をいただきまして、本当に元気そうでよかった、そして頑張ってほしい。そして、私たちの生活を振り返って考えてみても、ごく普通に年末を迎えることができる。そのありがたさを改めて感じさせていただきましたし、そして、今もなお頑張ってみえる東北の皆さんの、その地域の一日も早い復興を強く願うものであります。

 その東北へ、先日、久しぶりに行ってまいりました。ワカメ漁など、本当に少しずつ前進はしておりますが、まだまだ肝心な経済の復興、そして雇用、そういったものについては遅々として進まず、まだまだという感じがありました。その原因は幾つもありますが、その原因の一つに原発の事故の影響があることは言うまでもありません。

 福島県のJヴィレッジ、サッカーの聖地とも言われておりましたが、そこは現在、除染作業の拠点施設となっているため、放射性物質から被曝するのを防ぐタイベック、白い防護服を着た方が多数出入りされています。かつて全国少年サッカー大会が開催された際、岐阜県代表チームの応援にJヴィレッジへ行ったこともありますが、その際に子供たちが入場行進をしたグラウンドには重機が並べられ、子供たちが汗を流したサッカーコートは芝生がはがされ、駐車場となっていました。

 その後、許可をいただき、検問を通って、原発から二十キロ圏内へ入らせていただきますと、人の姿はほとんどなく、たまに見かけるのはタイベックを着て車を運転している方のみ。昨春行われるはずだった統一地方選の看板も、掲げられたままとなっておりました。見渡す範囲に人の姿はゼロ。インパクトが強かったのは、家畜である牛だけが元気で走っているという状況でありました。

 また、原発のすぐ近く、富岡町の被災者が避難されている仮設住宅で炊き出しを行いますと、こんな言葉も聞かれました。そのお話しいただいた方の御親戚は、この岐阜県にも避難されておられます。「富岡は原発の近くにあるから、線量が高くて帰れる気がしない。わしらが生きているうちに帰るのは絶対無理だと思う。線量が一であっても住もうとしない人がいるのに、わしらの地元は二十もある。この前も除染をしたら、一たんは二十から十に下がったのに、周りの山からほこりが飛んできたのか、一週間後にはまた二十に戻っていた。周りの山も徹底的にきれいにしなきゃだめだということだけど、それは無理だと思う。除染に限界があるということはもうわかっているし、除染をしても再び数値は上がらないという保証はないから、地元へ戻る気持ちになれる人間が果たしてどれだけいるだろうか。恐らく多くの町民は戻らないと思う。この際、帰れる見込みが当分立たないのであれば、帰れないという宣言をしてもらった方が将来の設計もしやすい。生きているうちに帰れないのだったら、残りの人生をどう過ごすのか考えやすくしてほしい。除染をして、無理に町民を帰そうとするのではなく、この場所は瓦れき処分場として使いますという形で国がすべて買い上げてくれたほうが、そのお金を使ってよその町で家を建てることもできる。そうすれば喜ぶ町民もいるだろうし、瓦れきを受け入れるかどうかでもめている全国各地の市町村も喜んでくれるんじゃないかと思う」という内容のお話をされました。この町から避難された方すべてが同じ考えだとは思いませんが、放射能に悩まされない次の人生を歩みたいと思ってみえる方も少なくないのではないかと思っております。

 あのチェルノブイリ事故から、もう既に二十年以上経過いたしました。現在、そこから数十キロ離れていてもまだまだ数値が下がらず、がん患者が多く発生している、あるいは人が住める状態ではないという地域もあります。原発事故における避難と避難生活、そしてもとの地域へ戻る、この大変さ。これは実際にその立場になった方でなければわからない厳しいものであると感じさせていただきました。

 さて、今回の原発事故。遠い地域の問題だといって済ませることはできません。岐阜県でも、近隣県、特に福井県などで原発事故が起こった際の避難、そして福井県などから避難してみえる方の受け入れについても考えておかなければなりません。先日の一般質問では、原発事故対策関連の質問に対し、「モニタリングポストを設置し、今月末までに十カ所にふやす」、「SPEEDI端末を導入する」、「災害時は各事業者から情報が得られるように体制を整備した」などの答弁がありましたが、危機管理において最も大切な部分は、その先であります。

 SPEEDI端末を導入したら県民を放射能被曝から守ることができるか、答えはノーであります。では、モニタリングポストをたくさん設置したら県民を放射能被曝から守ることができるか、これもノーであります。たとえ放射能の拡散予測ができたところで、たとえ放射性物質がどれだけ飛んできているかをはかることができたとしても、住民を避難させることができなければ被曝から守ることはできない。これは、ごくごく当たり前の話であります。事故を起こした原発と岐阜県の間に超巨大なバリアを張ることはできません。また、放射性物質がたくさん飛んできたなあと見ているだけでは、住民を被曝から守ることはできないのです。

 では、その避難をいかに行うのか。昨年の東日本大震災により、原発の水素爆発が起こった三月十二日午後三時半、当時、私は南相馬市におりました。原発から半径二十キロあたりにいたわけでありますが、当時は北へ向かって急ぐように車を走らせている方も多く、一体何が起こったんだろうという感じでありました。しばらくして、南相馬市の防災無線では「原発で事故が発生しました。窓を閉めて、できるだけ外出を控えてください」という内容の放送が流されていたため、まさかと思いテレビをつけたのですが、そのときたまたまだったのかもしれませんが、テレビでは原発事故の放送はされていませんでした。本来であったら、もう既に南相馬市の防災無線で「窓を閉めてください」というような放送が流されている、その時間帯には、どのチャンネルをつけても爆発事故の報道がされていてもよいはずなのですが、当時は全く違っておりました。原発で爆発事故が起こったということがすぐには流されなかった。国は知っていたはずですが、それをいち早く国民に、そして何よりも近隣地域にいる方に知らせようとしなかった。国に対して大きな不信感を抱かざるを得ない出来事でありました。

 けさの新聞でも、原発の再開判断に関する記事がトップとなっておりましたが、岐阜県でも、福井県の原発から三十キロ圏内にある地域もあります。先ほども申し上げましたが、原発の事故による被曝から住民を守る最も大切な行動は避難であります。この避難について、危機管理統括監に質問させていただきます。

 避難における考え方のまず一点目として、県民に対して、原発事故による避難を指示する場面を想定して危機管理を行わなければなりませんが、どのような基準で、例えばどれだけの線量になりそうな地域に対して避難の指示を出すと考えているのかについてお答えください。この避難の基準というものは、避難の最も根幹の部分であります。

 しかし、避難というものについて改めて考えてみますと、地域の経済をストップさせてしまうため、ダメージ、混乱を与えるということも考えておかなければなりません。会社も、商店も、銀行も、学校も、医者も、農業をやってみえる方も、家をつくっている方も、外で働いている方、中で働いている方、そしてまた大人から子供まで、そのすべての活動をストップさせるということであります。このため、混乱を防ぎ、かつ迅速に避難を進めるためには、事前に「どのような状態になったら避難の指示を出します」、または「屋内退避の指示を出します」ということを住民に明確に示す、基準をしっかりとしておくことが必要であります。この基準についてどう考えているのか、お答えを願います。

 多少違いますが、わかりやすいように説明しますと、この件を河川のはんらんに例えてみますと、SPEEDIは河川の水量を予測し洪水を予測するシステム、モニタリングポストは河川の水量を見る水量計や監視カメラのようなものであります。こう考えれば、これらを設置しただけでは住民の命が守られるわけではないということがわかりやすいと思います。要は、これらを設置してよしではなく、そこで得られた数値をもとに、どう避難指示を住民に出し、安全に避難していただくかが住民の命を守ることに直結すると考えれば、避難の基準がいかに大切かということがおわかりいただけると思います。

 また、この原発事故における避難基準については、国でつくるのを待っていたらいつになるかわかりません。危機管理については、あすにでも、いや、今、危機事案が発生したときにどう対応するか考えておかなければならないのが危機管理でありますので、国が基準をつくるのを待つ、そういった形ではなく、国が基準を示す前であっても、国よりも県民に近い立場にある、位置にある県として、どの程度になったら避難指示を出すのか決めておくことは当然であると考えております。

 次に、避難の考え方の二点目として、避難指示を出す際には、来年度端末を導入するSPEEDIも参考にすると思われますが、これは拡散予測データであり、そのもととなる放射性物質がどれだけ放出されたかの数値などを入れないと予測が出されません。といいますか、その放出量を多く入れれば、当然のことながら全体的な数字は高くなるため、避難しなければならない範囲は広くなり、少なく入れれば影響範囲は小さくなります。昨年の状態から考えますと、国がどこまで知り得た情報を包み隠さず出してくれるかどうかも怪しいところであります。ということは、全量放出と仮定して避難を進めなければならないかもしれません。

 また、モニタリングポストにおける測定値をもとにすることも考えてみえるようでありますが、モニタリングポストの測定値をもとにしての避難は、避難のタイミングをおくらせ、被曝時間を長くする危険性も高いと言えます。県が避難の必要性があると判断した時点では、既に放射性物質は岐阜県内まで拡散しているため、それから避難の指示を出したとしても、広範囲にわたる避難となるため、住民への周知、実際の避難行動まで時間がかかり、避難が完了するまで県民の被曝は続くと言えます。避難しおくれることのないよう、迅速かつ的確に避難指示を出すため、どのような手法で避難指示を出すべき基準を超えるかどうかの判断を行うのか、お答え願います。

 次に、実際に避難させようとする場面のこととなりますが、避難の考え方の三点目として、県内の自治体に対し避難の指示を出す場合、どこへどのような手段で避難させようと考えているのか。地震や水害で避難所に避難する場合とは全く違い、自治体ごと、ほかの自治体へ避難する場合、避難人数はかなり大きくなりますが、避難先となる市町村の受け入れ体制は整えられているのか、これは一体どこまで話が進んでいるのかについてお答え願います。

 次に、避難の考え方の四点目として、避難の判断から避難完了まで、どれだけ時間を要すると想定しているのか、どのように広報を行い、どのように避難を進めれば早いと考えているのかについてお答え願います。避難に要する時間が長ければ長いほど、早目に避難の指示を出さなければならなくなりますが、やはり迅速かつ的確な判断を下すためには、事前に基準が定められていることも必要条件となってきます。

 そして、避難の考え方の五点目、もしあす、あるいは今、大きな地震によって福井県の原子力発電所に大きなダメージを与える災害が発生したら、県はどのような対応をとるのか。何をもとにどのように避難を決め、どのように避難を進めるのか、お答え願います。

 東日本大震災及び原発事故から一年が経過しました。昨年の震災において、避難がうまく進まなかった原因の一つに、どのような基準でどう対応するかが国として明確になっていなかったこともあると考えております。震災から一年、もう今は想定外と言える内容ではありませんので、県民に対し明確に、かつわかりやすく、原発事故発生時における避難についての考えをお答え願います。

 なお、もし万が一このような内容が決まっていないということであれば、早急に原発事故対策指針なりマニュアルなりを作成しなければなりませんので、もし決まっていないのであれば、岐阜県版原発事故対策指針なりマニュアルなりの早期作成を提案させていただきます。

 さて、避難といいますと、自分たちが避難することのみを考えてしまいがちでありますが、避難を希望する自治体を受け入れることも考えておかなければなりません。福井県などで巨大な地震が、あるいは巨大な災害が発生した場合や、原発の事故が発生した場合、福島県のように県の面積が広いわけではありませんので、隣県の市町村が丸ごと岐阜県へ避難してくるということも考えられます。この自治体丸ごとの避難につきまして、先日、福島県川内村の村長さんにお話を伺いましたところ、「避難するんだったら、是が非でもビッグパレットを使わせてもらえるように交渉しよう」と、避難スペースが大きく、駐車台数もたくさんとれる施設を強く要望されたということでありました。

 自治体ごと避難する場合、ただ避難できるスペースがあればよいというものではなく、そこに仮の役場機能もつくらなければなりません。また、もとの地域へ戻る際のことを考えても、できる限りまとまって避難できる場所にと考えるのは当然と言えば当然であります。また、原発の事故ということになりますと、一カ月や二カ月で帰れるわけではありませんので、ある程度の長期滞在も考えておかなければなりません。しかし逆に、今度は受け入れ側について考えてみますと、できる限り通常業務に支障のない施設で受け入れたいとなりがちであり、ここに避難する側の思いと、避難を受け入れる側の思いのすれ違いが起こってしまいます。

 そこで、県境を越えた避難の受け入れについて、危機管理統括監に順次質問させていただきますが、一点目として、原発事故や巨大災害などで、隣県から避難自治体を受け入れする打診があった場合、どのように受け入れを行うのか。県内市町村で受け入れ意思を示しているところはあるのか、またどこまで準備が進んでいるのか。

 二点目として、県有施設をどのように使う予定となっているのか。この場合の所在地市町村と県の対応における分担はどのようになっているか。

 三点目、もしあす隣県から受け入れをしなければならない災害、事故が発生した場合、どのように対応するのか。県内市町村で受け入れの意思を示しているところがない場合、どのような場所で受け入れを行うのか。以上三点についてお答えを願います。

 さて、最後に、被災者受入支援応急仮設住宅借上制度について質問させていただきます。これは、被災された方が被災地以外で生活される場合、被災地における仮設住宅のかわりに、民間賃貸住宅を借り上げて提供するという制度であります。先日、被災され、岐阜県内で暮らしてみえる方から御相談をいただきました。「宮城県からの依頼と違う内容で岐阜県が募集をしたため、私たちの家庭は制度を利用することができなくて困っている」というものでありました。宮城県の震災援護室に確認しましたところ、できるだけ多くの方に早く住むところを手配するため、耐震性基準は盛り込まず依頼したということでしたので、被災県が想定していなかった条件を岐阜県が加えたために、支援を受けられなくなった被災者が出てしまったということになります。

 大家族が暮らせる、借りられる住宅というものは数が限られています。条件を満たすような、借りられる物件がないとの相談に対し、残念ながらという対応でありました。そもそもこの制度は、被災地である県が住む家を失った方に対し、仮設住宅のかわりに民間賃貸住宅を借りる手続を各県にお願いしたいというものであります。ですから、この場合、適用範囲をできるだけ絞るという考えではなく、できるだけ多くの方に住むところを手配してあげるという考えで当たらなければならないのは、ごくごく当たり前の話であります。

 お金を岐阜県で支払うのであれば話は別なのかもしれませんが、今回のケースは、最終的に岐阜県が支払うのではなく、ただ手続を依頼されただけであり、お金は被災した県が支払い、国がそれを補う。被災者は住むところに困っている。岐阜県の判断により本当に困った方が出てしまった。これはおかしいと県や国に相談をしたところ、最近になってようやく考え方を変え、基準を変えた上で、再度募集を始めていただきましたが、公的支援があるのは申請が通ってからとなるため、申請がおくれた分、世帯によっては金銭的な負担をふやす結果になるケースもあります。

 そこで、都市建築部長にお尋ねします。このたびの県の誤った判断、これは私の感覚ですので、県としては誤っていない判断なのかもしれませんが、これにより申請がおくれ、金銭的な負担がふえる結果となってしまうおそれのある世帯のあることに対し、この制度の現状と、現時点においてそのような世帯へどのような対応をとる予定か、被災され、厳しい中で、岐阜県の判断によって負担がふえるかもしれない被災者に対する思いも含めてお答えいただきたいと思います。

 さて、質問の終わりに、先日の冬季国体スキー競技会のことでありますが、現地で応援をしておりましたら、ロッジで沖縄県のスキー選手とたまたま知り合いになりました。その沖縄県のスキー選手がこんなことを言ってみえました。「今回、国体に参加させていただいて、こんなに温かい大会はなかった。僕は今まで何度もスキーの国体に出ているけど、岐阜県ほど温かい大会はありませんでした」という言葉がありました。岐阜県の選手も頑張りました。選手を支えていただいた皆さんも頑張りました。そして、大会を支えていただいた皆さんも頑張ってくださいました。そして、子供からおじいちゃん、おばあちゃんまで、多くの方が応援をしていただきました。そのすべての皆様のおかげで大会が成功したんだと思っております。本当にありがとうございます。

 では、先ほどの質問に対し、よき回答を期待し、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

    (拍手)



○副議長(足立勝利君) 危機管理統括監 若宮克行君。

    〔危機管理統括監 若宮克行君登壇〕



◎危機管理統括監(若宮克行君) 東日本大震災を教訓とした防災対策について、大きく二点御質問がございました。

 まず、原発事故における避難措置等の考え方についてお答えをいたします。

 原子力事故が発生し、全電源の喪失や、一定量以上の放射性物質の放出、またはそのおそれがある場合は、内閣総理大臣は原子力緊急事態を宣言し、応急対策を実施すべき地域の市町村長及び都道府県知事に対して、避難や屋内退避の勧告などを行うべきことを指示いたします。そのための基準は、現在、原子力安全委員会が示す防災指針で定められております。

 現在、福島第一原発事故や国際的な基準を踏まえ、専門的、技術的な見地から見直しが行われているところでございます。その一つとして、おおむね三十キロメートルを緊急時防護措置を準備する区域(UPZ)の目安距離として、避難や屋内退避などの防護対策を行う必要があるとの見解が示されております。県では、国の基準に準拠して防護対策を進めることを地方防災計画に定めておりますが、国の見直しに伴い、九月を目途に地域防災計画、原子力災害対策マニュアルを見直してまいります。

 次に、避難指示を出すため、どのような手法で判断するかとの御質問でございます。

 防護対策の実施を判断する上で有効な手段として、その時点で予測される気象条件などに基づき、最大三日程度先まで放射性物質の拡散や濃度を予測できるSPEEDIを活用してまいります。加えて、県独自に現在実施している放射性物質拡散想定調査で作成する想定図を放出例として活用し、迅速な防護対策に備えてまいりたいと考えております。

 次に、三点目の避難先や避難手段及び受け入れ体制についての御質問ですが、県としましては、立地県や周辺県と連携し、避難対策などを必要とするUPZの具体的な範囲の設定作業を行い、防護対策について検討してまいります。また、避難先となる市町村での受け入れにつきましては、広域的な受け入れ体制の整備が必要であり、県内市町村や周辺県との調整を踏まえ、検討してまいります。

 四点目の避難に要する想定時間や広報に関する御質問ですが、避難などの防護対策に要する時間については、実施する範囲や対策内容により大きく異なるものと考えております。防護対策の実施に関する広報につきましては、できるだけ速やかに行う必要があります。そのため、報道協定に基づくテレビやラジオによる緊急報道や、市町村における防災無線、広報車や防災メールなど、さまざまな手段により確実な情報伝達を確保してまいります。

 最後に、現状での対応についての御質問ですが、これまで事故発生の初動期の対策として、原子力や医療分野の専門家からの助言体制や、放射線量の情報を住民へ提供できるモニタリング体制の整備を進めてきたところであります。万一の事故発生時には、事故の状況や影響の範囲を把握し、国、関係県及び県内市町村と連携し、県民の安全を確保してまいります。

 次に、県境を越えた避難の受け入れについてお答えいたします。

 東日本大震災では、市町村域を越えて避難する広域避難が発生しました。今後、他の災害においても広域避難が想定されます。一方、現在の市町村の避難者対策は、大半が市町村内の避難が前提と考えられ、広域避難の仕組みづくりは重要な課題と言えます。そのため、県では、国の関係機関と協議の上、今月末を目途に県内での広域避難を中心とした基本方針を取りまとめる予定です。

 方針では、受け入れ施設の運用、避難者情報の把握などといった具体的な業務や、県及び市町村の役割分担等の方針を整理してまいります。さらに、県域を越えた避難の受け入れにつきましては、県が他の都道府県との調整を行いますが、具体的な役割分担などは、全国知事会で定める支援の枠組みを踏まえ、検討してまいります。

 議員から御質問のございました、被災した自治体機能と住民が丸ごと避難することについては、現時点で受け入れの意思を示している市町村は把握しておりませんが、具体的な災害、避難者の規模などの条件設定が難しいため、具体的な避難先施設等を想定するに当たっては、個々のケースに応じて対応を検討する必要があると考えております。

 また、被災市町村から、御質問のような受け入れの要請があった場合には、県有施設の活用も含め、避難所の運営や役場機能の受け入れについて、所在市町村と協議し、大規模災害時ということでもあり、柔軟に対応してまいりたいと考えております。

 現状で、隣県において広域避難の必要性が生じた場合はどうかとの御質問でございますが、隣県の被災場所、避難の規模、また本県の被害状況に応じて、県内市町村や他の都道府県と連携し、円滑に受け入れができるよう取り組んでまいります。



○副議長(足立勝利君) 都市建築部長 山本 馨君。

    〔都市建築部長 山本 馨君登壇〕



◎都市建築部長(山本馨君) 応急仮設住宅借上制度とその現状についてお答えいたします。

 県では、東日本大震災で被災され、県内に避難された方に対し、県が民間賃貸住宅を借り上げ、二年間提供する被災者受入支援応急仮設住宅借上制度を昨年十一月から実施しております。本制度では、避難された方が再度被災されることのないよう、耐震性の確保を借り上げ住宅の要件としておりましたが、この要件は、福島県から具体的な要請を受けましたので、岩手県及び宮城県とも協議して設定したものです。

 しかし、議員からの御指摘や申込状況などを踏まえ、改めて調査したところ、避難された方の一部には、家族全員が一緒に住める規模の住宅がない、避難しておられる地域に他の賃貸住宅がないなどの理由から、耐震性のある住宅を確保することが困難な方がおられることを把握いたしました。

 このため、可能な限り被災された方の生活を支援する観点から、耐震性がある住宅を確保できない場合でも、特別な事情がある場合には本制度の対象となるよう、三月から制度を拡充し、募集期間の延長をいたしました。今回の対応については、県のホームページで広くお知らせするとともに、県で把握しているすべての避難世帯に案内を送付、さらに対象となる可能性が高い方には直接お電話をし、個々に事情をお伺いした上で、丁寧に説明を行っているところでございます。三月十三日、きのう現在ですが、申込件数は二十二件であり、そのうち拡充分としては三件となっております。

 県としましては、今後とも、被災された方の視点に立ち、きめ細やかな対応に最大限努めてまいりたいと考えております。



○副議長(足立勝利君) 二十一番 川上哲也君。

    〔二十一番 川上哲也君登壇〕



◆二十一番(川上哲也君) 危機管理統括監に再質問をさせていただきます。

 先ほどいろいろとお答えいただきました。簡単に言うと、ほとんど決まっていないからこれから決めるというようなことでありましたが、ぜひとも早急に決めていただきたいと思いますが、ただ、先ほども申し上げましたが、河川のはんらんとか地震のときの避難と全く違って、原発に事故による避難というのは大規模の避難をしなければならない。先ほども申し上げましたが、会社も、商店も、医者も、学校も、すべてのものが仕事をとめて、経済活動もすべてとめて避難をしなければならないということに混乱が生じる。ですから、そういったことについては、事故の想定で避難をこういったときには出すんだということを、あらかじめ地域、特に近い地域、あるいは先日風船を飛ばして、いろんなところに風船が飛んでいったということもありましたが、その対象となるような地域、あるいは県民全体に、あらかじめどんな状態のときに避難の指示を出しますよということだけは言っておかないとだめだと思いますが、その点について、事前の周知が必要だなあと、それについてどう考えるかということについて、もう一度お願いします。



○副議長(足立勝利君) 危機管理統括監 若宮克行君。

    〔危機管理統括監 若宮克行君登壇〕



◎危機管理統括監(若宮克行君) 再質問で、住民の方への事前の周知について御質問がございました。

 先ほど少し答弁をいたしましたが、九月を目途に地域防災計画、マニュアルを見直すという中で、UPZの範囲というのを検討してまいります。UPZの範囲におきましては、その範囲のみならず、そこで行われる防護対策というようなものも検討してまいる所存でございます。そうしたことにつきましては、県民の皆様に周知をするというのは当然というふうに思っております。



○副議長(足立勝利君) 二十八番 佐藤武彦君。

    〔二十八番 佐藤武彦君登壇〕(拍手)



◆二十八番(佐藤武彦君) 議論が白熱しまして、少し待たされましたけれども、本議会も私で最後となりました。きょうで四日目です。二十三名の方が質問をされましたけれども、それぞれの立場で個性のある質問が多かったかというふうに思っております。私は最後ですので、元気に質問をしたいというふうに思っております。

 元気ということはどういうことか、皆さんそれぞれ、前の質問で知事が幸福論についてもいろいろ言われましたけれども、私はある本で読んだことがあるんですけれども、将来に希望と夢を持って、きょうよりあしたがきっとよくなるよということが思える状態というふうに書いてありました。ぜひ今回の二十四年度の予算が、岐阜県民、岐阜県にとりまして、きょうよりあしたがよくなるような予算になることを御期待申し上げまして質問を始めます。よろしくお願いします。

 それでは、雇用、経済対策について質問をさせていただきます。

 二期八年目となる平成二十四年度の古田県政の基本方針は、「安全・活力・安心の「清流の国ぎふ」づくり」を掲げ、防災体制の強化を初めとする六つの柱による重点施策を強力に推進していくものになっております。今回私は、その柱の一つ、「経済情勢の激変に対応する産業・雇用の構築」に着目し、雇用、経済対策による活力ある地域経済、とりわけ県内における中小企業の振興という観点から質問をしたいというふうに思っております。

 日本経済を取り巻く環境は、改善の兆しが見られない超円高など、極めて厳しい状況にあり、本県において多くを占める中小企業にとって先行きが不透明な状況にあります。こうした中、本年度、県においては、円高を活用した海外事業の展開や利益率の高い高品質な商品、サービスの提供等を支援することで県内産業の成長を図るという観点から、中小企業の海外展開の強化の施策を大きく打ち出しております。

 確かに、海外で新たな事業展開を行う企業にとって、こうした支援は非常に心強いものであると同時に、知識、人材、また経験不足などによって、海外進出に踏み出せないでいる中小企業を後押しすることはとても大切であるというふうに思っております。しかし、多くの中小企業にとっては、海外進出はする、しないともに大きなリスクとなっており、行くも地獄、行かぬも地獄という状況であるということを思います。また、海外で活路を見出せる中小企業がごく一部であり、大多数の企業は県内で頑張るしか方法がありません。

 知事は、海外進出の支援策の一つとして、本年二月二十日より二十三日までの日程でシンガポール、タイを訪問され、岐阜県産品のPR、市場の開拓、また岐阜県への観光客の誘致等を精力的に行われました。その取り組みは大変有意義であるというふうに考えます。しかし、海外進出できない、しないと決断する中小企業は、本県においては圧倒的多数を占めると思われます。こうしたことからも、雇用を守りながら県内で頑張る企業の育成、保護はとても大切ではないかと考えます。

 本県においては、中小企業を中心に、ものづくり産業が発展しています。ただ、製造業においては、リーマンショック以来、百年に一度と言われる厳しい経済情勢にあります。特に「一ドル八十円を切る超円高」、「世界でも高水準にある法人税率」、「自由貿易協定のおくれによる関税障壁」、「民主党政権になって進めている製造業への派遣労働者の禁止等による人件費の高どまり」、「鳩山元総理が突然国連の会議で表明されました、温室効果ガスを二〇二〇年までに二五%削減するためのコストアップ」、そして「世界でも割高な電気料金」。これらは以前から六重苦と呼ばれておりまして、企業への負担を増大させています。

 また、その上、昨年発生した東日本大震災における福島第一原発事故による電力不足、またタイの洪水による被害。こうした中、国内、県内のメーカーは悲鳴を上げながら生産拠点の海外移転の検討を加速させています。このままでは今後空洞化がさらに進み、日本、そして岐阜県の経済成長がさらに低下し、雇用の減少につながるものと考えています。また、最近、報道においても大手製造業の拠点の海外移転、投資について大きく取り上げられております。本年三月末に決算期を迎える大手家電、輸送機器メーカーの業績悪化が本当に顕著になっております。

 そこで、知事にお尋ねいたします。

 六重苦などの影響を踏まえ、大企業の協力メーカー等の中小企業が多い本県において、今後どのような懸念があると考えているのか、お伺いいたします。また、それを克服するためにどのような方策が必要であると考えているのか、御答弁をお願いいたします。

 次に、県外より高度な技術や独自な技術を持った成長企業の誘致と県内産業の育成という観点から、商工労働部長にお尋ねします。

 県では、企業誘致策の一つとして、平成十七年度より岐阜県企業立地促進事業補助金を創設し、支援をしております。平成二十三年上期の経済産業省の工場立地動向調査の結果は、過去からの取り組みの成果として、前期比で増加件数、増加面積とも全国一位となりました。これは、東海環状自動車道東回りの開通という地の利と、県行政サイドの積極的な企業誘致の取り組みにより、民間及び市町村の関係する工業団地が活発に開発された結果と考えることができます。

 では、今後に目を向けてみますと、東海環状自動車道西回り区間が平成三十二年度末までに全線開通する予定となっております。しかし、その周辺においては工場適地が少ない、地価が高くつく、分譲価格が高額になるなどの理由により、大量の工業団地造成は難しいと言われております。採算の合わない造成等については、財政力の脆弱な市町村にしても、民間にしても、積極的に進めることが困難であると考えられ、県が積極的に関与し、連携を強くすることが求められていると考えています。

 ちなみに、東海環状自動車道西回りの東の起点に位置し、私の地元であります美濃市と、お隣の関市がともに手を携えて、仮称ではありますが池尻・笠神工業団地が計画されております。県としても、大きな力を発揮していただいており、大変感謝をいたしております。この上は、ほかの地域を含め、開発のスピード、オーダーメード型の開発、また分譲価格の抑制などの方策を積極的に進めていくべきと考えています。

 そこで、商工労働部長に、西回りの開通を見据え、今後の工業団地の開発に係る支援についてお尋ねします。採算をとても重視する企業にとって、分譲価格はとても重要なポイントであります。分譲価格の引き下げにつながる支援など、県内における開発の支援策について今後どのように進めていかれるのか、お伺いします。私見ではありますけれども、一坪七万円を切ることが私は必要かというふうに思っております。

 次に、県内企業の流出防止についてであります。

 県の企業立地促進事業補助制度については、企業の流出防止と一層の企業立地促進を図るため、昨年十二月より、国補助制度等との併用や、既存敷地内における増設事業の補助対象化について拡充が図られております。これは大変評価のできるところであります。

 資料が配布してあります、横長ですけれども、(資料を示す)これは岐阜県の企業立地促進事業補助金ですけれども、事業所、研究所、工場とありますけれども、今回は工場においてのことを質問させていただきたいと思います。

 黒枠で囲ってありますけれども、三億円以上、十億円以上と書いてありますけれども、工場においては、平成二十一年四月に改正され、過疎地域自立促進特別措置法の適用区域及び県営工業団地以外の区域は、補助対象投資額の下限が初期投下固定資産額で三億円から十億円以上に引き上げられています。一番下の欄であります。もっとも、成長産業を県外より誘致することを目的にしていることは理解できるところでありますが、この十億円という金額では、県内の中小企業にとっては投資額が余りにも大き過ぎて、補助の対象となる企業が少ないと思われます。

 先ほど指摘したように、県内産業の空洞化防止と中小企業の活性化のためには、この十億円の下限を引き下げることが必要であると思います。また、県営工業団地は、下から二番目ですけれども、三億円以上となっていますが、県営工業団地として開発されたものはテクノプラザ二期が最後で、県営工業団地の分譲可能な土地はあとわずかであります。また、その三億円でも、私は限度が高いんじゃないかなというふうに思っております。

 そこで、商工労働部長にお尋ねします。県内中小企業の投資促進のために、工場における初期投下固定資産額の下限の引き下げについて、今後どのようにしていくか、お考えをお尋ねします。

 続きまして、長良川清流自転車道について、国体後における「清流の国ぎふ」づくりという観点も踏まえ、質問をさせていただきます。

 皆さん、この長良川清流自転車道って知らなかったでしょう。本県においては、全国植樹祭、全国豊かな海づくり大会に続き、本年にはいよいよぎふ清流国体・清流大会が開催されます。デモンストレーションとしてのスポーツ行事を含め、四十二すべての市町村で開催され、次第に機運の盛り上がりを感じているところであります。

 こうした中、知事も常々話をされていますが、この両大会を一過性のイベントで終わらせることなく、「清流の国ぎふ」づくりにつなげることが必要であり、その成果を県民が肌で感じ、実感できることが何よりも大切であります。

 近年、物質的な豊かさよりも、精神的な豊かさを求める時代になってきたように思います。健康、憩い、触れ合いを求めて、自転車、ジョギング、散歩などを安心して行うことができるサイクリングロードは、「清流の国ぎふ」づくりにとってまさに最適な事業の一つであると考えております。

 本県における自転車道の整備については、国の補助事業を活用して、岐阜市忠節橋から海津市までの「長良川自転車道」と、岐阜市上材木町から美濃市曽代までの「長良川清流自転車道」の二路線で、河川堤防を利用して整備が進められていました。このうち、岐阜市から海津市までの長良川自転車道は既に完成しております。長良川清流自転車道については、全体計画二十三・一キロに対して整備済み九・一キロで、約四〇%の整備率となっており、平成十七年度に津保川にかかるリバーサイド大橋の供用以降、現在、整備を休止しているという状況であります。

 「清流の国ぎふ」のシンボルである長良川は、豊かな自然を残す日本有数の清流として知られおり、山頂にそびえる岐阜城や鵜飼を初め、地域住民はもとより、全国の多くの人を魅了しています。また、川沿いに広がる岐阜・関・美濃の各地では、岐阜提灯や関の刃物、美濃和紙などの伝統産業がこの清流長良川によってはぐくまれてきました。まさに、長良川は県民の誇りであります。

 こうした長良川沿いに計画された長良川清流自転車道は、この地の持つ自然や歴史、伝統との触れ合いを提供すると同時に、スポーツ、レクリエーションのフィールドとして、新たな魅力を創出するものとなります。また、私の地元である美濃市では、スローライフのまちづくりを掲げ、市内をサイクリングロードで結ぶ「サイクルシティ構想」を進めております。こうした構想との連携や、サイクリングロードとして整備した関市の百年公園の外周道とリンクすることで、さまざまな相乗効果が期待できます。私見ではありますが、将来的には、美濃市の上流であります郡上・白鳥・ひるがのまで延伸することができれば、「清流の国ぎふサイクリングロード」として多くの魅力を創出するものになると思っております。

 そこで、県土整備部長にお伺いいたします。

 長良川清流自転車道の予定路線では、全国豊かな海づくり大会において、天皇皇后両陛下がアユ等の魚を放流された景勝地を通り、大きなシンボルになると考えておりますが、現在休止している長良川清流自転車道の今後の整備についてどのように進めていくか、お考えをお伺いします。財政状況の厳しい中ではありますが、「清流の国ぎふ」づくりのシンボルの一つとして、前向きにお考えいただきたいと思います。

 最後になりますけれども、ふるさと納税について質問させていただきます。

 平成二十年に始まったわけですけれども、最近余り話を聞かなくなったということで、最初決まったときにはぱっと皆さんが話題にするんですけれども、ちょっと話題にさせていただきたいと思います。

 ふるさと納税というのは、新たに税金を納めるのでなく、自分の出身地や、思い入れのあるふるさとなど、各自が思うふるさと−−これは都道府県や市町村になると思うんですけれども−−を選択して、寄附を行うことであります。また、ふるさとという納税先の選択のみでなく、その使い道を選択できることが、納税者やこれからの地方行政にとって大きな意義があるものと考えております。

 例えば、納税者は、自分の意思でこれらを選択するとき、改めてかけがえのないふるさとへの思いをはせると思います。懐かしく美しい郷土への愛、はぐくんでくれた人々への恩、現在の生活を支えてくれている自然の恵みへの感謝。こうしたふるさとへの思いは、人が本来持っている優しさへ回顧をする貴重な契機となると言っても過言ではないと思います。また、ふるさと納税を通じて、ふるさとの行政に対する関心、参加意識の向上につながるものであります。

 一方、ふるさととなる地方の自治体にとっても、みずから地方行政の運営を進化させる契機となると思います。ふるさと納税を受けたい地方の自治体は、その地域の魅力を発信することはもちろん、納税者のふるさとを大切にする思いにこたえるべく、政策を立案し、その納税がどのように使われ、どのような効果をもたらすかなどを大いにアピールをしていくことが重要であり、ここにこれから求められる地方自治体の理念があると考えております。そして、これらの実現を図り、納税者と地方自治体との間に新たなよき関係を築き上げていくことが、この制度の大きな意義であると考えております。

 そこで、平成二十年度に本制度が創設され、四年目を迎えている本県における状況を見てみますと、寄附金の実績でいきますと、平成二十年度三十七件、五百十二万円、平成二十一年度二十八件、百十一万円、平成二十二年度五十一件、四百七十一万円、平成二十三年度三十七件、三百二十二万円となっており、大きな効果が期待できていません。

 また、使途である寄附目的の設定については、「地域づくり」、「医療と福祉」、「観光交流」、「環境」、「教育」、「ぎふ清流国体・ぎふ清流大会」、そして「何でも支援」という七つの分野が選択できるようになっていますが、具体的な事業の使途選択や事業効果などの公表がされておらず、本制度が持つ意義を十分に生かした納税意欲を高めるものとはなっていないと考えております。現在、納税者を募る活動は、それぞれの県人会や本県出身者が帰省する期間などに、多くの方が立ち寄る東海北陸自動車道の川島パーキングなどで、観光情報や岐阜県ファンクラブのPRとともに広く掘り起こしを行うとともに、納付においてもクレジットカードを活用するなど、納付しやすい仕組みの拡充を図っているところであります。

 こうした取り組みについては、広く本県を知ってもらい、県の魅力発信にもつながることから、一定の評価はしています。しかしながら、これだけでは、今後、納税者の増加とともに、この制度を活用した地方自治の発展に期待が持てないというのが本音であります。これからは、ふるさと納税が持つ本来の効果を発揮できるよう、またふるさとの発展につながるような制度の活用へと方向転換をしていく必要があるのではないでしょうか。

 そこで、観光交流推進局長にお伺いします。

 一点目は、この制度は単なる寄附ではなく、さきにも述べたように、意義を十分に生かしていく必要があると考えています。この制度の意義をどのように考え、また制度活用の方向転換の必要性について、考えをお伺いします。

 二点目は、納税者が納税しやすい手続の仕組みをより一層進める必要があるという観点から質問します。現在、ふるさと納税による所得税と住民税の控除を受けるには、今ちょうどあしたが期限ですけれども、確定申告が必要であります。この手続の手間が納税意欲への弊害の一つとなっていると考えています。要するに、サラリーマンは余り確定申告をしていないということであります。控除に係る手続について、年末調整の対象となるよう、地方から国に働きかけていく必要があると考えますが、この点についてお伺いいたします。

 質問は終わりますけれども、ここで、少しふるさと納税を活用した財源づくりの話をさせていただきたいというふうに思っております。私の提案ということでございます。

 本制度は、納税という寄附行為であります。個人住民税と所得税が控除されます。例えば一つの目安として、年収七百万円、夫婦、子供二人の世帯主が五万円を寄附した場合、先ほど言いました個人住民税と所得税、合わせて四万八千円が還付されます。五万円で四万八千円です。実質負担は二千円となります。住民税控除による税収面での自治体の税源確保という観点から、というのは、県の住民税にしても、市の住民税にしても減るということですね。ですから、そういう観点から考えれば、県外在住者から納付を受けるという建前になっておりますけれども、納税額の拡大を図り、使途事業の道を広げるという観点を重視した私の私見でありますけれども、これには県内の在住者からも広く寄附を募り、まずは県職員が率先して、一人五万円の寄附を行っていただくと。県職員の方は約二万四千人在職してみえますので、五万円掛ける二万四千で十二億円の規模となります。

 これを、今後、新しい公共を担うNPO法人や、民間で教育、福祉、環境保全にかかわる団体や、奨学金とか農家に対する貸し付けとか、さまざまな政策に活用すると。後に、四万八千円が還付されてきます。それにまた二千円を足して、また翌年寄附をします。ゆえに、継続的にずっと五万円の寄附ができると、こういうことであります。これで毎年十二億円の財源ができます。これは、ちょうど来年度、二十四年度より始まる森林・環境税の額に匹敵します。たまたまではありません。これを全県に広げ、県内、職業を持っている人が約百十万人いますけれども、半分ぐらいが寄附をしていただけると考えると、五万円掛ける五十五万人、二百七十五億円というふるさと納税基金という財源が生まれますというような夢の話であります。このふるさと納税という制度が大いに活用されて、我がふるさと岐阜がますます発展していくことを期待して御紹介をさせていただきました。

 最後になりました。今年のぎふ清流国体・ぎふ清流大会では、交流人口が増大する機会をとらえ、さまざまなPRが進められるとも伺っております。ぜひ、こうした機会では、案内所にふるさと納税のブースを設置し、久しぶりに訪れた出身者がふるさとのためにと納税をその場で行えるような取り組みを実施するなど、両大会を最大限に生かしていただき、ぎふ清流国体・清流大会の意義をさまざまな分野で高めていただきたいというふうに思っております。

 御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○副議長(足立勝利君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) まず、中小企業を取り巻く懸念と克服策ということでお答え申し上げます。

 私どもは、つとに御紹介申し上げておりますけれども、さまざまな業種にわたる約百社の中小企業に対しまして、約三年前から毎月、ヒアリング観測を行いまして、いわば定点観測的に経済・雇用情勢の分析を行っておるところでございます。加えて、県商工会連合会、あるいは県中小企業団体中央会などと情報交換も行い、中小零細企業の実態の把握にも努めているところでございます。

 この内容を最近のところで見てみますと、御指摘のあった六重苦と呼ばれるような円高等の外部環境の変化に伴う影響は、業種によってかなり異なっておるように思われるわけでございます。例えば円高の影響をとってみますと、機械等の部材産業、あるいは生産用機械、刃物など、輸出を行っている地場産業におきましては、利益や売り上げの減少がはっきり見られるということでございますが、他方で、国内を市場とする木工、紙産業などでは、原材料のコストが大きく下がるというメリットも出ておるわけでございます。

 六重苦の結果として懸念される空洞化という点につきましても、既に海外に進出した企業を調査してみますと、私どもの調査では、企業全体が海外に流出するというケースは皆無でございます。むしろ、国内では、設計、開発を中心とした高い技術を要する事業を行い、雇用を維持する一方で、海外では新たな仕事を獲得し、その利益を国内に還流して活用するという企業が多く見られるのではないかというふうに思っております。

 しかしながら、全体として見ますと、御指摘のありましたように、中小企業の置かれた状況は大変厳しいわけでございまして、ちょっと古いですが、平成二十一年度の国税庁の統計によりますと、県内法人の七七・七%は利益を出せない欠損法人ということでございます。これは、全国的にもほぼ同様の水準ということでございますが、その原因は、景気の悪化もさることながら、人口減少による国内市場の縮小、取り引きのグローバル化など、構造的な変化に伴って、競争が大変激化をしているということではないかというふうに思っております。

 しかしながら、多くの中小企業がこうした環境の構造変化に十分気づかず、対応できていないということが実は最も強く懸念される点でございます。今後、中小企業が活路を見出していくためには、景気対策、あるいは資金繰りの改善支援といったことに加えまして、中小企業みずからが新たな技術や商品を開発し、海外も含めて、新たな取引先や販路を開拓するなど、マーケットの変化に対応したビジネスの転換を図ることが不可欠ではないかというふうに思っております。

 こうした中で、県内には、零細企業であってもビジネスの転換を見事に実現し、利益を上げている例も大変数多くあるわけでございます。こういうことから、私どもとしては、さまざまな業種を対象にワークショップやセミナー等を開催いたしまして、こうした先進事例を紹介することで意識改革を促すといったようなこともやっておりますし、また首都圏等でのテストマーケティング、あるいは展示会への出展、部材産業における大手メーカーへの共同売り込み等の機会を提供させていただいております。さらには、ネットを通じた販路拡大、海外での事業立ち上げの支援といったことも行っておりまして、さまざまなアプローチで中小零細企業の新たな挑戦を後押ししていくというふうに考えております。



○副議長(足立勝利君) 商工労働部長 江崎禎英君。

    〔商工労働部長 江崎禎英君登壇〕



◎商工労働部長(江崎禎英君) 私には、二点御質問をいただきました。

 まず、今後の工業団地開発にかかわります支援についてお答えをいたします。

 工業団地の分譲に当たりましては、まずは競争力のある安価な分譲価格を提供すること、そして必要な時期に用地を的確に提供できるよう、迅速な開発を行うこと、この二点が重要であると考えております。このうち、分譲価格の引き下げにつながる支援といたしましては、造成時に公共残土、これは公共事業に伴って発生する残土でございますが、これを活用するほか、市町村と連携いたしまして、団地内道路や公園等の整備に対する公費導入を行いまして、開発コストの低減を図るよう取り組んでおるところでございます。

 また、岐阜県企業立地促進事業補助金を活用いたしまして、分譲価格を実質的に一割低減させることにより、企業の土地取得に対する負担を軽減する取り組みも行っておるところでございます。ちなみに、こうした対応を行っておるのは、東海三県では本県だけでございます。

 一方、迅速な工業団地開発という観点からは、開発計画のできるだけ早い段階から事業者の相談に乗りまして、規制の解除や開発手法を提案するなどの支援を行っているところでございます。今後とも、こうした方法によりまして、県内で開発される工業団地におけます価格競争力などの優位性が確保されるよう支援を行ってまいりたいと考えております。

 次に、企業立地促進事業補助金の投資額要件についてお答えをいたします。

 本補助金の投資額要件につきましては、平成二十一年四月の制度見直しに向けまして、政策コストの費用対効果という観点から、補助金交付企業の分析を行いましたところ、補助対象企業の投資規模が十億円を超えると、県税収入や一社当たりの新規雇用者数が格段に増加すると、そうした結果を得ましたことから、厳しい財政状況を勘案いたしまして、補助対象投資額の下限を三億円から十億円に引き上げたところでございます。

 しかしながら、議員御指摘のとおり、その後、リーマンショックや東日本大震災、歴史的な円高など、経済情勢の大きな変化がございまして、企業流出の防止を図るとともに、県内企業の投資ニーズに対応するため、昨年十二月に、これまで対象となっておりませんでした既存敷地内の増設などを補助対象とするよう要件の緩和を行ったところでございます。

 今後の本補助金の取り扱いにつきましては、より効果的な制度にするとの観点から、他県の状況も勘案しつつ、本県の補助制度の優位性や費用対効果の分析をさらに進め、投資額要件の引き下げも含め検討してまいりたいと考えております。以上です。



○副議長(足立勝利君) 県土整備部長 金森吉信君。

    〔県土整備部長 金森吉信君登壇〕



◎県土整備部長(金森吉信君) 長良川清流自転車道についてお答えします。

 長良川清流自転車道は、長良川に沿って岐阜市から関市を経て美濃市に至る延長二十三・一キロメートルで計画しているもので、平成四年に事業着手し、これまでに九・一キロメートル区間が完成しています。本事業は、平成十八年度から休止していますが、一部、岐阜市芥見地区で県道改良と重なる区間については、現在、道路拡幅工事にあわせ自転車道の整備を進めており、今年度末の整備状況は十・三キロメートル、進捗率は四五%となる予定です。しかしながら、残る十二・八キロメートルの区間については、現在、財政状況が厳しく、直ちに自転車道の整備を進めることは困難な状況です。

 一方、自転車道は、必ずしも最短コースを通る必要はありませんが、全線にわたって連続して利用できることが重要であると考えています。このため、現在、未整備となっている岐阜市日野や関市小瀬、美濃市下渡地区などについて、堤防道路や一般道路などを迂回路として利用することや、わかりやすい案内看板の設置、部分的な補修工事などを検討する必要があると考えています。

 県としましては、今後、国や関係市等と連携した長良川清流自転車道検討会を設置し、自転車道として利用できるルートや整備手法について検討してまいります。



○副議長(足立勝利君) 観光交流推進局長 古田菜穂子君。

    〔観光交流推進局長 古田菜穂子君登壇〕



◎観光交流推進局長(古田菜穂子君) ふるさと納税について、二点御質問いただきました。

 まず、ふるさと納税制度の意義と方向変換の必要性についてお答えします。

 ふるさと納税は、みずからの意思で納税先を選択でき、また納税を通じて、ふるさとの大切さを再認識できるということに意義があり、そのためには寄附者が納得できる使途に寄附金が使われ、その結果をきちんとお伝えしていくことが重要であると考えております。

 そこで現在は、「地域づくり」、「観光交流」など、政策分野単位での寄附目的の選択となっていますが、今後は、寄附者にとって使い道が目に見え、よりわかりやすいものとなるよう、例えば新年度からメニューに加わる「緑豊かな清流の国ぎふづくり」では、その分野での使途として、「水源林整備のための間伐の推進」や「水環境の保全」といったように寄附金の使い道をさらに具体化してまいります。

 また、寄附金の活用結果については、ホームページへの掲載のほか、今後は、寄附者に対し定期的にお届けする岐阜県ファンクラブの会報誌を活用して広くお知らせしてまいります。

 最後に、寄附金控除の年末調整化についてお答えします。寄附金控除の年末調整での適用に係る動きといたしましては、政府が昨年十二月に公表した平成二十四年度税制改革大綱において、今後の検討事項として盛り込まれ、この中で、「源泉徴収義務者の負担や不正防止対策の必要性から、実施可能であるかどうかを企業などの意見を踏まえて検討していく」とされており、既に検討段階に入っているものと認識しております。

 県といたしましては、今後の検討状況を注視していくとともに、納税者にとってさらに使いやすい制度となるよう、必要に応じて国への働きかけも行ってまいります。



○副議長(足立勝利君) これをもって一般質問並びに議案に対する質疑を終結いたします。



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○副議長(足立勝利君) お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、お手元に配布の議案及び請願付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託の上、審査することにいたしたいと思います。これに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(足立勝利君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま議題となっております各案件は、お手元に配布の議案及び請願付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。

 なお、審査は三月二十一日までに終了し、議長に報告願います。





△平成二十四年第一回岐阜県議会定例会議案及び請願付託表





委員会名
付託案件


総務委員会
◯ 議第一号のうち歳入予算、歳出予算中総務委員会関係、債務負担行為中総務委員会関係、地方債、一時借入金及び歳出予算の流用
◯ 議第二号から議第四号まで
◯ 議第三十号から議第三十七号まで
◯ 議第七十六号及び議第七十七号
◯ 議第八十一号


企画経済委員会
◯ 議第一号のうち歳出予算中企画経済委員会関係及び債務負担行為中企画経済委員会関係
◯ 議第五号
◯ 議第三十八号
◯ 議第五十八号及び議第五十九号
◯ 議第八十二号
◯ 請願第十五号


厚生環境委員会
◯ 議第一号のうち歳出予算中厚生環境委員会関係及び債務負担行為中厚生環境委員会関係
◯ 議第六号から議第八号まで
◯ 議第三十九号から議第五十七号まで
◯ 議第七十二号及び議第七十三号
◯ 議第八十三号及び議第八十四号
◯ 請願第十四号


農林委員会
◯ 議第一号のうち歳出予算中農林委員会関係及び債務負担行為中農林委員会関係
◯ 議第九号及び議第十号
◯ 議第六十号から議第六十二号まで
◯ 議第七十八号
◯ 議第八十号


土木委員会
◯ 議第一号のうち歳出予算中土木委員会関係及び債務負担行為中土木委員会関係
◯ 議第十一号から議第十五号まで
◯ 議第六十三号から議第六十五号まで
◯ 議第七十一号
◯ 議第七十九号
◯ 請願第十六号


教育警察委員会
◯ 議第一号のうち歳出予算中教育警察委員会関係及び債務負担行為中教育警察委員会関係
◯ 議第六十六号から議第七十号まで





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○副議長(足立勝利君) お諮りいたします。委員会開催等のため、明日から三月二十一日までの七日間、休会といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(足立勝利君) 御異議なしと認めます。よって、明日から三月二十一日までの七日間、休会とすることに決定いたしました。



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○副議長(足立勝利君) 以上をもって、本日の日程はすべて終了いたしました。

 三月二十二日は午前十時までに御参集願います。三月二十二日の日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。お疲れさまでした。



△午後三時十四分散会



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