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平成24年  2月 定例会(第1回) 03月08日−03号




平成24年  2月 定例会(第1回) − 03月08日−03号









平成24年  2月 定例会(第1回)



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△議事日程(第三号)



                平成二十四年三月八日(木)午前十時開議

 第一 議第一号から議第八十四号まで

 第二 請願第十四号から請願第十六号まで

 第三 一般質問



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△本日の会議に付した事件



 一 日程第一 議第一号から議第八十四号まで

 一 日程第二 請願第十四号から請願第十六号まで

 一 日程第三 一般質問



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△出席議員 四十五人



      一番   道家康生君

      二番   水野吉近君

      三番   国枝慎太郎君

      五番   高木貴行君

      六番   野村美穂君

      七番   郷 明夫君

      八番   長屋光征君

      九番   高殿 尚君

      十番   加藤大博君

     十一番   酒向 薫君

     十二番   大須賀志津香君

     十三番   太田維久君

     十四番   村上孝志君

     十五番   田中勝士君

     十六番   山本勝敏君

     十七番   松岡正人君

     十八番   篠田 徹君

     十九番   小原 尚君

     二十番   水野正敏君

    二十一番   川上哲也君

    二十二番   林 幸広君

    二十三番   伊藤秀光君

    二十四番   脇坂洋二君

    二十五番   野島征夫君

    二十六番   松村多美夫君

    二十八番   佐藤武彦君

    二十九番   森 正弘君

     三十番   渡辺嘉山君

    三十一番   伊藤正博君

    三十二番   小川恒雄君

    三十三番   村下貴夫君

    三十四番   大野泰正君

    三十五番   矢島成剛君

    三十六番   足立勝利君

    三十七番   洞口 博君

    三十八番   渡辺 真君

    三十九番   岩花正樹君

     四十番   平野恭弘君

    四十一番   駒田 誠君

    四十三番   藤墳 守君

    四十四番   早川捷也君

    四十五番   玉田和浩君

    四十六番   岩井豊太郎君

    四十七番   渡辺信行君

    四十八番   猫田 孝君





△欠席議員 一人



    二十七番   平岩正光君

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△職務のため出席した事務局職員の職氏名



 事務局長         島田 清

 総務課長         伊藤治美

 議事調査課長       北川幹根

 議事調査課総括管理監   笠原真実

 同    課長補佐    篠田雄一朗

 同    課長補佐    城戸脇研一

 同    課長補佐    田中公治

 同    課長補佐    松本隆則

 同    課長補佐    水野昭人

 同    主査      辻 洋介

 同    主査      堀場一彦



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△説明のため出席した者の職氏名



 知事           古田 肇君

 副知事          渕上俊則君

 副知事          上手繁雄君

 会計管理者        渡辺 厚君

 秘書広報統括監      宗宮康浩君

 危機管理統括監      若宮克行君

 総務部長         彦谷直克君

 総合企画部長       安福正寿君

 環境生活部長       坂 正光君

 健康福祉部長       近田和彦君

 商工労働部長       江崎禎英君

 農政部長         平工孝義君

 林政部長         森  勝君

 県土整備部長       金森吉信君

 都市建築部長       山本 馨君

 ぎふ清流国体推進局長   武藤鉄弘君

 観光交流推進局長     古田菜穂子君

 環境生活部次長      長野敬子君

 (男女共同参画・少子化対策担当)

 教育長          松川禮子君

 警察本部長        太田 誠君

 代表監査委員       鵜飼 誠君

 人事委員会事務局長    片桐卓朗君

 労働委員会事務局長    市橋正樹君



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△三月八日午前十時開議



○議長(藤墳守君) おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。



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○議長(藤墳守君) 日程第一及び日程第二を一括して議題といたします。

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○議長(藤墳守君) 日程第三 一般質問を行います。あわせて議案に対する質疑を行います。

 発言の通告がありますので、順次発言を許します。三十九番 岩花正樹君。

    〔三十九番 岩花正樹君登壇〕(拍手)



◆三十九番(岩花正樹君) おはようございます。

 議長より発言のお許しをいただきましたので、県議会公明党を代表し、以下六項目について質問いたします。

 質問に入ります前に、東日本大震災より一年がたちました。この震災で亡くなられた多くの皆様方には心より哀悼の意をあらわすとともに、被災をされました皆様には、一日も早くもとの生活に戻れますよう一生懸命応援をさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 最初に、平成二十四年度当初予算案及び今後の財政運営の基本的な考え方について質問いたします。

 平成二十四年度の当初予算規模は七千四百二十四億円で、平成二十三年度当初の七千四百五十八億円から比べるとマイナス三十四億円で〇・五%減であり、対前年当初予算比で十一年連続マイナス予算を編成されたのであります。本年度は、行財政改革アクションプランの総仕上げであり、このアクションプランは、平成二十二年度から平成二十四年度までの三年間の財源不足を、歳出削減対策、人件費の削減及び歳入確保対策によって解消するとともに、持続可能な財政基盤を確立し、平成二十五年度当初予算における構造的な財政不足を解消することを目指して実施してきたのであり、本年がその最後の年になるのであります。二十四年度に見込まれる財源不足は二百八十億円で、それを解消するために、歳出削減対策として百十五億円、人件費の削減として百億円、歳入確保対策が六十五億円から成る財源対策を実行するための当初予算編成を実施されたのであります。

 その結果として、これらアクションプランの三カ年間の財源対策額は、歳出削減対策で三百四十六億円、人件費の削減で二百九十二億円、歳入確保対策で二百二十二億円で、合計八百六十億円の財源対策を実行されたのであります。また、平成二十一年度決算において実施する実質公債費比率が一八%を超え起債許可団体となったが、これらアクションプランの結果、平成二十五年度決算では一八%を下回り、起債許可団体から脱却できる見通しが立ったのであります。知事も、一定の成果が出たとして、平成二十五年度以降は抑制をしていた職員給与や市町村への福祉関係の補助金をもとに戻す考えを示されているのであります。

 しかし、起債許可団体でなくなったとしても、すべての財政状況がよくなったわけではありません。依然として実質公債費比率は高い位置にあり、全国平均の一三・五%を大きく上回ることになるのであり、高齢化に伴う社会保障費や職員給与を戻すことによる新たな支出も加わってくるのであります。

 そこで質問いたします。

 今後、県民サービスの質を確保しながら財政の健全化を進めるには、今後の財政見通しが必要になってくると思われるが、知事はこのことに関してどのように考えられているのか、知事の御所見をお伺いいたします。

 また、平成二十四年度の当初予算案の県の借金に当たる県債発行額は前年度より八十二億円増の千二百三十七億円であり、このうちの臨時財政対策債六百七十億円を除くと実質県債は五百六十七億円であり、起債対象事業の減少などにより二十八億円減少ではあるが、県の借金である県債残高は一兆四千二百六十一億円あり、この約三割以上を占めているのが臨時財政対策債であり、本年度の残高は四千二百億円を見込んでいるのであります。臨時財政対策債に頼り過ぎの懸念があるように思われるのであります。この臨時財政対策債は、地方交付税の不足分を一たん県が借金をし、その後、国が全額を地方交付税で補うという仕組みであり、二〇一二年度、全国での臨財債の残高は約四十兆円が見込まれ、財源不足が続く国がしっかりと支払いをしてくれるのかどうか大変心配であります。それは、臨財債は地方交付税のかわりであり、これら条件のもとでは発行を抑制することが難しいのであり、それらに安易に頼ることは、国の状況によってはどうなるのかわからないのであります。今後は、これら臨時財政対策債を含めた地方債総額をしっかりと見据えていきながら財政に取り組んでいただきたいと思うのであります。これら臨財債を含めた地方債の考え方について、知事の御所見をお尋ねいたします。

 次に、岐阜県の観光立県の戦略についてお尋ねをいたします。

 日本人にとって、勤勉は美徳である。そのためか、休みをとっての観光は物見遊山と同義で扱われ、その重要性は十分に認識されてこなかったのであります。今の世界観光市場でも、日本のシェアは決して高いとは言えないのであり、海外からの外国人旅行者は、二〇一〇年で八百六十一万人で世界第三十位であり、一方で、日本人の出国者数は一千六百六十四万人であり、訪日外国人数は出国日本人数の約半数にすぎず、当然のことながら、国際旅行収支は大赤字であります。しかし、観光は物見遊山にとどまるものではないのであり、日本の四季折々の自然や伝統・文化等の魅力があふれており、多くの観光客を誘引する潜在力があるのであります。

 そんな中、本県も観光立県を目指し、観光の意義やその力への理解を深め、海外に本県の魅力を他県に先駆け発信をされているのであります。当然ながら、観光による国内外の交流人口の増加は消費をふやし、本県を活性化させるのであります。

 そんな中、昨年の東日本大震災後の観光産業への影響は多大なものであり、海外からの自粛ムードや風評被害により経済的被害が拡大をしたのであります。そして、被災地は震災の中でも観光に頼ることが少なからずあるとのことから、ボランティアツーリズムや会議誘致が下支えをしながら、観光で人が動くことが経済にとって非常に重要であり、日本は元気であるという情報発信が世界に向けて十分なされることが、訪日外国人観光客を取り戻す大きな要因であると思うのであります。

 そこで、まず三点についてお尋ねをいたします。

 一点目、本県は、昨年の県内への外国人観光客が東日本大震災で大幅に激減したことを受け、二〇〇八年まで実施し、昨年まで中止をしていた宮内庁主催の長良川鵜飼観覧に招待をされた各国駐日大使らを県内の観光地に案内するツアーを再開する方針を固められたのであります。それは、宮内庁が一九二九年に皇室が保護をする伝統文化を紹介しようと始まり、本県は一九九六年から鵜飼観覧後に白川村の合掌集落、郡上市の古い町並みなどを案内してきたのでありますが、二〇〇八年、財政状況が厳しくなり、中止をしていたのであります。それを、二〇一二年より再開を固められたことについて、どのような内容で、どのような効果を見込んでおられるのか。二点目、インターネットによる情報発信で、中国人の旅行に大きな影響を与えた世界の個人や団体を表彰する中国の賞に、岐阜県がインターネット部門で日本で初めて選ばれたのであります。表彰式に古田観光交流推進局長が出席をされたのであります。そこで、中国側はどのような評価をされ、中国人にどのような影響を与えられたのか。また、表彰式に参加された印象についてお尋ねをいたします。三点目は、中日本高速道路株式会社が外国人観光客の誘致を促進するため、本県と連携をし、訪日外国人向けの高速道路フリーパスを発売すると発表されましたが、これらはどのようなもので、どのような効果を見込んでいるのか、以上三点、観光交流推進局長にお尋ねをいたします。

 四点目は、近年、まちおこしのコンテンツの一つとして、スポーツ施策と観光施策の融合が、自治体が求める地域活性化と経済に及ぼす効果に大きな期待がかかってきているのであります。国は、二〇一一年六月にスポーツ基本法を制定し、観光庁もスポーツ観光推進室を設置するなど、スポーツ、観光を取り巻く新しい動きが活発化してきているのであります。そんな中、スポーツと観光の果たす役割は大きく、日本の復興にも大いに期待が持たれているのであり、両者が融合したスポーツツーリズムの一層の推進が図られることが期待をされているのであります。そして、昨年六月に観光庁が主催をするスポーツツーリズム推進連絡会議が実施をされ、スポーツツーリズム推進基本方針をまとめられたのであります。

 これらスポーツツーリズムとは、大きく三点について説明をされ、一点目は、スポーツとツーリズムの融合で目指すべき姿であり、これには大きく二つの要素があり、一つは、より豊かな日本観光の創造で、スポーツを通じて新しい旅行の魅力をつくり出し、我が国の多種多様な地域観光資源を顕在化させ、訪日旅行、国内観光への活性化を図ることであり、二つには、スポーツとツーリズムのさらなる融合で、さらに意図的に融合させることで目的地へ旅する明確な理由をつくり出し、新しい価値・感動とともに新たなビジネス・環境を創出することである。二点目に、スポーツツーリズムに期待する効果として、インバウンド拡大等の観光振興のみならず、スポーツ立国戦略と協調したスポーツ振興はもちろん、健康増進・産業振興など幅広く効果を期待するものであり、三つ目に、スポーツを活用した観光まちづくりとして、スポーツと観光の垣根を越えて、地方公共団体や各種団体間で連携・協働し、大会・合宿誘致・プロスポーツ誘致など、観光まちづくりの一環として政策に位置づける必要があると、大きく三点をスポーツツーリズムの基本方針として出されたのであります。そこで、スポーツを活用した観光まちづくりについて、本県での考え方及び現在実施をされている施策はあるのか、観光交流推進局長にお尋ねをいたします。

 次に、新規就農総合支援事業「青年就農給付金」についてお尋ねをいたします。

 現在、我が国の農業は、農業就業者の平均年齢が六十六・一歳(平成二十二年)で、さらに六十五歳以上の高齢者が六割を占めるようになったのであります。また、新規就農者数の減少から後継者不足が大変深刻な事態であり、平成二十二年における三十九歳以下の若い新規就農者は一万五千人にとどまり、そのうち定着するのは一万人程度という現状であります。こうした状況を受けて農水省は、平成二十四年度から持続可能な力強い農業実施のため、必要な毎年二万人の青年新規就農者の定着を目指し、新規就農総合支援事業を開始しようとしているのであります。そして、その柱となるのが青年就農給付金で、就農前後の経営の安定性を高めることで若い世代の就農意欲を高め、就農後の定着率を上げることをねらいとしているのであります。これら青年就農給付金は、一、都道府県が認める都道府県農業大学校や先進農家、先進農業法人等で研修を受ける就農者、就農予定時の年齢が原則四十五歳未満に最長二年間、年間百五十万円を給付する基準型と、二、四十五歳未満の独立自営就農者に対して、農業を始めてから経営が安定するまで最長五年間、年間百五十万円を支給する経営開始型の両事業が車の両輪のように支援する仕組みとなっているのであります。従来の支援策が無利子融資や農機具購入への補助に限られているのに対し、今回は、所得を確保する直接の給付に踏み切っているのであります。これら給付の実施体制は、一の準備型は都道府県であり、二の経営開始型については市町村が実施主体となっているのであります。しかし、青年就農給付金に期待がかかる一方で、助成が受けられるからといった安易な考え方や、準備不足のままでの就農への助成は失敗を助長しかねませんので、運用に当たっては厳格な対応が求められると思うのであります。そこで、本県では、制度の円滑な実施に向け、どのように取り組まれるのか、現在の準備状況も含め、農政部長にお尋ねをいたします。

 次に、民生委員の情報提供についてお尋ねをいたします。

 民生委員は、厚生労働大臣が委嘱する非常勤特別職の地方公務員であり、知事が市町村別に任命(岐阜市は市長が任命)され、昨年度末時点で県内には四千四百七人任命されているのであります。支援が必要な住民の生活状態の把握や相談、福祉サービス利用への橋渡しをしているのであり、民生委員法で守秘義務が課されているのであります。

 県は、個人情報保護法施行後、対象者の情報収集が困難になったとして、平成十九年に民生委員活動に必要な情報提供を実施するよう、市町村に対して通知要請を行ったのであります。その後、県は、民生委員が活動する上で必要な情報、また情報提供について調査を実施したところ、見守り対象者の情報の入手が困難だと感じている民生委員が七割近くいたことがわかったのであります。その調査は、昨年九月中旬までに町村や小・中学校区単位の組織である民生委員児童委員協議会の会長二百四十七人を対象としてアンケート調査を実施、百九十五人が回答したのであります。これら対象者の情報入手について、「非常に困難である」、「困難である」と回答した人は六七・五%に上り、「困難だと感じない」と回答した人三二・五%の倍に達したのであります。特に活動に必要な情報の種別提供では、障がい者名簿、父子・母子世帯名簿、乳幼児名簿、民間が管理する集合住宅の居住者名簿等は民生委員が情報提供を求めるニーズより最大で五七ポイント余り低くなっており、大きく民生委員の活動に足かせをしている状況であります。

 また、民生委員の悩みや苦悩では「対応する問題の複雑化や深刻化」が最も多く、次いで「担当地区での事件が発生することへの不安」、「情報提供してもらえない」等であり、昨今の社会動態の影響からか、対象者が高齢者夫婦、生活保護世帯、高齢者以外の単身者、ニート、引きこもり、障がい者、不登校の児童、ひとり親世帯と多岐にわたって増加してきているのであります。

 そこで、二点お尋ねをいたします。一点目、情報提供が十分でないと思われる市町村に対して、どのような働きかけをされているのか。二点目、行政では、個人情報保護条例が壁になることが考えられるのでありますが、民生委員の活動は人の命にもかかわることがあると思うのでありますが、そのあたりの対応はどのようにされているのか、以上二点、健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 次に、少子化事業推進のためのユニークな指標についてお尋ねをいたします。

 県は、二〇一一年(平成二十三年)の県人口動態統計調査を発表されました。それによりますと、県全体の一年間の自然動態は三千五百三十六人のマイナスであり、死亡が上回る自然減は六年連続であり、減少幅も前年よりも六百四人拡大したのであります。平成二十三年の社会動態は三千九百四人の転出超過であり、七年連続の減であったのであります。これら人口増減は社会動態と自然動態の合計で決まってくるのであり、県全体の人口増減は七千四百四十人の減であり、総人口は二百七万三千三百三十三人と推計されているのであります。特に死亡者数は二万九百七十六人と二年連続で二万人を超え、一九五三年(昭和二十八年)の調査開始以来、過去最多を更新したのであります。死亡者数の増加は、県内の六十五歳以上の高齢者の増加が主な要因であり、昨年十月時点で五十万二千五百六十五人と、初めて五十万人を超えたのであります。

 一方で、昨年九月末までの一年間に生まれた子供の数は一万七千四百四十人で、前年より二百五十一人の微増であり、三年ぶりにふえたのであり、大変に喜ばしいことではあるが、増加の要因としては、三十代の出生が増加をしたことがあるようであります。現在のところ、県内全圏域が人口自然減の状態であり、何とかそれらを食いとめる施策が必要であり、少子化対策が重要になってくると思われるのであります。

 本県においても、多くの少子化対策推進のための事業を実施されているのであります。それは、地域子育て支援事業、結婚支援事業、父親の子育て参加促進事業等であり、成果を求められれば大変厳しいものがあるように思えるのであります。今後も少子化対策推進について、しっかりと熟慮していかなければならないのであります。

 そんな中で、福井県は企業と連携をし、従業員の子供の数を算出するユニーク指標「企業子宝率」を考案し、県内子宝率上位の会社名を発表されたのであります。これら子宝率とは、その企業の男女の従業員が在職中に持つことが見込まれる子供の数で、一人の女性が生涯に産む子供の数を推計する合計特殊出生率に似た計算法で、子供を持つ年齢などを加味して補正をしながら調査したのであります。今回応募のあった企業二百九十七社のうちトップの企業は子宝率が二・四八人で、上位七社はいずれも従業員五十人未満の小規模企業であり、社内コミュニケーションが十分にとれており、育児のための遅出や早退などが企業現場の判断で取得しやすい職場環境であったとの特徴があり、今後、子育てモデル企業についてさらに検証し、企業風土や子育て支援の取り組みなど、企業子宝率の高さの要因を分析するとのこと。また、これら企業子宝率調査を指導された内閣府男女共同参画会議の専門委員である渥美由喜さんは、子育て先進県である福井県では、女性は子供を産み、産んでも働き続けるのが当たり前という常識があるが、日本の常識ではない。都会では、産むことをためらったり、おくらせざるを得ない雰囲気が漂う企業がまだまだ多いのであります。子宝率の高い企業ならではのすばらしい職場風土が日本全体に広がっていくことを期待していると話をされているのであります。

 そこで、本県での少子化対策も多くの政策を実施され、少しでも出生率をアップさせることに努力をされており、企業との連携もとられているのですが、今後、少子化対策の一環としてこの企業子宝率を実施してはどうかと思うのでありますが、環境生活部少子化担当次長の御所見をお尋ねいたします。

 最後に、本年四月より武道、ダンスが中学校で必修になることについてお尋ねをいたします。

 この問題については、私は昨年の第三回定例会で三点について質問をさせていただき、それぞれ御答弁をいただきました。当時は、平成二十四年度より新学習指導要領の中で中学校の保健体育科では武道とダンスが必修科目になってくる状況でありました。これら新学習指導要領の中では、「柔道、剣道、相撲などの武道は我が国固有の文化であり、これらの伝統的な考え方を理解し、相手を敬い、尊重して、試合や練習ができることを重視した運動であります。また、ダンスは、仲間とともに感情を込めて踊ったり、イメージをとらえて自己を表現したりすることに楽しさや喜びを味わうことのできる運動としているのであります」と、文科省の考え方を列記させていただきました。

 そして一点目に、本県での施設、用具等の整備状況はどのようであるか。二点目、特に武道の指導者の確保・育成はどのようであるか。三点目、武道で柔道、剣道、相撲などの武道となっているが、その他の武道も入っているのか、また生徒がこれらを選択していくのかの三点をお尋ねしたところ、特に二点目の教育長の答弁は、「武道の指導者の確保・育成につきましては、必修化の趣旨や安全指導の必要性を踏まえ充実を図る必要があると考えております。そこで、平成二十一年度から体育教員を対象に武道指導講習会を新たに開催するとともに、平成二十二年度からは、毎年さまざまな種目を取り上げて実施してきた実技研修会を武道とダンスに特化し実施しているところです。また、地域の指導者の活用につきましては、必要に応じて警察官OBを初めとする地域の社会人指導者の協力を得るよう各学校に働きかけます」と御答弁をされました。このことについて、再度三点質問をいたします。一点目は、平成二十一年度から体育教員を対象に武道やダンスの指導講習会を開催すると答弁をされましたが、柔道、剣道、ダンスに分けてどのように実施をされてきたのか。二点目、報道によると、柔道は危険とのことで敬遠された学校もあるようですが、柔道についての指導講習は、安全面での配慮をどのように指導されているのか。三点目、必要に応じて地域の社会人指導者の協力を得ると言われましたが、現在の状況をお聞かせください。

 どちらにいたしましても、武道、ダンス必修化の根本をしっかりと教育の場に定着するよう努力をしなければならないと思うのであります。教育長に再度お尋ねをし、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○議長(藤墳守君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 私のほうには二点お尋ねがございました。

 昨日も申し上げましたけれども、三年間の行財政アクションプランを着実に実施するということで、県財政につきましては、将来への道筋が見え始めたところというふうに考えております。今後の見通しということでございますけれども、平成二十五年度以降につきましては、公債費は毎月二十億円程度の減少が見込まれております。また、ぎふ清流国体・清流大会の開催経費といった一時的な歳出も減少するわけでございます。

 他方で、社会保障関係経費につきましては、現行制度のままでは毎年三十億円から五十億円増加をすると。また、平成二十五年度以降に臨時的給与抑制を優先的に解除した場合には五十億円程度、歳出が増加する見込みでございます。さらには、市町村への福祉関係補助金の中にも、もとの姿に戻すものがございます。これに伴う歳出増もあるわけでございます。

 いずれにしましても、こうしたことをざっと勘案しましても、平成二十五年度以降の財政運営につきましては、二十一年度末に見込んだような毎年三百億円もの多額の財源不足が生ずるような事態にはならないというふうに見込んでおります。また、今後を見通す上で、歳入面におきましては、大変厳しい国の財政状況あるいは経済環境の悪化といった変動要因が多い中で動向を見ていく必要がありますし、歳出面におきましても、社会保障関係経費の動向、耐震、防災情報通信システムの整備などの防災対策、老朽化が進む社会基盤の維持補修などを精査していく必要があるわけでございます。

 例えば、社会保障関係経費で申し上げますと、現在議論されておりますところでは、社会保障と税の一体改革による地方消費税率が一・二%引き上げるというふうに言われておるわけでございますが、これについて試算をしてみますと、本県財政では二百数十億円の増収ということになるんではないかというふうに見込まれます。他方で、現行のままでは、先ほど申し上げましたように、毎年三十億から五十億の増加が見込まれるわけでございまして、将来的にどの程度の期間、どの程度のものをこの消費税率アップによって賄うことができるのかといったようなことも、この社会保障と税の一体改革の議論の中で見きわめていきたいというふうに思っておるわけでございます。そういったことを踏まえながら、平成二十四年度中のしかるべき時期に、平成二十五年度以降向こう三年間の新たな中期の財政運営の見通しをどのような形で策定できるか、検討を進めてまいりたいということでございます。

 それから、臨時財政対策債を含めた地方債の考え方について御質問ございました。

 この臨時財政対策債につきましては、私も議員同様、大変懸念しているところでございます。これは、地方財政計画の財源不足を補うための地方債ということで、後年度、その元利償還金相当額が全額地方交付税の基準財政需要額に算入されるということでございまして、いわば交付税のかわりとして発行される、地方にとっては、国から求められたといいますか、強いられた借金というべき性格を有する地方債でございます。この臨時財政対策債は平成十三年度に導入されまして、臨時的色彩が当初強かったわけでございますが、導入当初の発行額は少額ではございましたが、御指摘がありましたように、平成二十四年度末の国の臨時財政対策債残高は四十兆円に上ってきておるわけでございます。また、本県の来年度予算案をごらんいただきますと、御案内のように、臨時財政対策債の発行額は六百七十億円、これに対して通常の県債の発行額は五百六十七億円ということでございます。これで平成二十二年度から二十四年度まで三年連続で通常の県債発行額を上回ることになるわけでございまして、その結果として、議員も御指摘がありましたように、本県の平成二十四年度末の県債残高は一兆四千二百六十億円が見込まれますが、そのうち臨時財政対策債は約四千二百億円、県債残高の三割近くを占めるということになるわけでございます。

 こうした現在のような臨時財政対策債の発行水準が続きますと、県債残高はさらに積み上がっていくわけでございまして、せっかく一たんは減少傾向にある公債費も、将来的にはまた反転して増加に転ずるということになってまいるわけでございます。現時点では、臨時財政対策債の元利償還金が基準財政需要額に全額算入されるということになっておるわけでございますが、厳しい国の財政状況を考えますと、将来的に償還額の増加に対して確実に財源措置が行われるかどうか、大いに懸念されるところでございます。こうしたことから、五年後、十年後、さらには二十年後といった中・長期的な財政展望の中で、地方財政計画の財源不足対策としての臨時財政対策債をどう取り扱うのか、どう位置づけるのか、国・地方一体で考えなければいけない時期に来ているのではないかというふうに思っておるわけでございます。

 これまでも、私どもとしては、国や、あるいは県選出の国会議員の方々に対して、臨時財政対策債の発行額の縮減あるいは償還財源を確実に確保することを要望してまいりました。また、全国知事会としても同様の要望を行っておるところでございますが、今後、さらに国に対して問題点を指摘し、議論を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 次に、臨時財政対策債以外の地方債の考え方でございますが、現在、平成二十一年三月に策定いたしました岐阜県行財政改革指針に基づいて、二十四年度までは平成二十一年度と同程度となるようにいうことで努めてきているところでございます。二十五年度以降につきましても、この指針において、「財政規模に応じた適正な公債費水準のもと、持続可能な財政運営を行う」という考え方を示しておりまして、慎重な対応に努めてまいりたいと思っております。ただし、平成二十一年三月のこの指針作成時には、これほど臨時財政対策債の発行が増加するということは想定しておりませんでしたので、平成二十五年度以降の財政見通しを検討する中で、今後の臨時財政対策債以外の県債発行につきましても、改めて考え方をよく整理していく必要があるんではないかというふうに思っております。



○議長(藤墳守君) 健康福祉部長 近田和彦君。

    〔健康福祉部長 近田和彦君登壇〕



◎健康福祉部長(近田和彦君) 民生委員への情報提供について二点お尋ねをいただきました。

 まず、市町村への働きかけについてでございますが、県では、県民生委員児童委員協議会からの要望を受け、平成十九年一月、各市町村長あてに円滑に見守り対象等の情報提供が行われるよう文書での依頼を行うとともに、今年一月から二月にかけて開催された各圏域別の制度外サービス研究会においても、民生委員に対する個人情報の提供について市町村担当者と意見交換を行い、適切な情報提供についての依頼を改めて行ったところでございます。今後も、県内で民生委員に対し、積極的に個人情報を提供している市町村の例や、国から今年度中に提供される予定の全国の優良事例をまとめた事例集なども紹介しながら、適切な情報提供が行われるよう市町村に働きかけてまいります。

 次に、個人情報保護条例への対応についてお答えをいたします。

 個人情報保護条例は、一般に要援護者本人の同意を得た場合や、個人情報を提供することについて、市町村が設けた個人情報保護審議会の意見を聞いて、特別の理由があると認められた場合には個人情報の提供が可能とされており、こうした手続を経ることで民生委員への情報提供は十分可能であると考えております。

 先般、民生委員に対する情報提供について市町村に調査を行ったところ、単身の高齢者について何らかの個人情報を提供している市町村は三十六市町村と、八割以上の市町村において提供がなされているのに対し、単身の障がい者については十四市町村にとどまるなど、情報の種別により提供の度合いが違うことが明らかになりました。このように、市町村によって民生委員との情報共有のあり方がさまざまであることから、今後は市町村ごとに個別に聞き取りを行って実情を把握するとともに、地域の見守り活動に必要な情報提供が適切になされるよう支援をしてまいります。



○議長(藤墳守君) 農政部長 平工孝義君。

    〔農政部長 平工孝義君登壇〕



◎農政部長(平工孝義君) 新規就農総合支援事業「青年就農給付金」についてお答えいたします。

 まず、青年就農給付金制度への対応につきましては、現在、市町村に対して説明会を開催し、本制度の周知を図るとともに、農業団体等と研修先の選定基準づくりを進めるなど、円滑な制度導入に向けて取り組んでいるところでございます。

 次に、この給付金の運用につきましては、準備型では、県独自に給付者選定審査会を開催し、給付希望者の就農プラン等を十分に確認することにより就農意欲の高い人材を選抜してまいります。また、経営開始型においては、今後の地域農業のあり方を市町村が定める「人・農地プラン」に給付希望者を位置づけ育成することにより、将来の中心的な経営体となる人材を確保できるものと考えております。さらに、関係者の連携が不可欠であることから、県や市町村、生産者、JA等関係機関で構成する地域就農支援協議会などの組織を通じて、研修開始から就農まで一貫して支援することにより、給付希望者の着実な営農定着を図ってまいります。



○議長(藤墳守君) 観光交流推進局長 古田菜穂子君。

    〔観光交流推進局長 古田菜穂子君登壇〕



◎観光交流推進局長(古田菜穂子君) 観光立県の戦略について四点の御質問をいただきました。

 初めに、在京大使などの県内ツアー事業についてお答えいたします。

 本事業は、国内外のメディアに対し、大きな影響力のある在京大使などに岐阜県のファンになっていただき、本県の多面的な魅力をさまざまな機会に発信していただくために実施するものです。このため、飛騨高山や世界遺産の白川郷といった代表的な観光地を初め、「岐阜の宝もの」や「じまんの原石」など新たな観光資源の紹介や、外国人にも人気の高い酒づくり体験など、岐阜県のよさを体感していただける魅力ある内容にしたいと考えております。なお、宮内庁、外務省からも対日理解を進める上で有意義な事業であるとの評価をいただいており、引き続き相談をしながら本事業を進めてまいります。

 次に、中国での情報発信についてお答えします。

 近年の段階的なビザ緩和により観光客の拡大が見込まれる中国において、まずは岐阜県の知名度を上げることを第一に、中国本土での岐阜県ウエブサイトの開設、ブログを使った情報発信など、上海万博出展を契機として集中的に展開してまいりました。このたび表彰された新浪微博(シナウェイボ)は飛躍的にユーザーがふえ続けている中国で最も注目を浴びるインターネットツールで、本県は、全国に先駆けて昨年二月から運用を開始し、日々の情報発信に加えて、現地での微博を使った岐阜県セミナーの開催などにより、多くのフォローワーを獲得しました。これら一連の取り組みが評価され、今回、日本から唯一の受賞につながったと考えております。

 先日も中国の大手女性誌の特集で、白川郷が冬に訪れたい世界十大観光地の第四位に選ばれるなど、本県が中国の大手メディアで取り上げられる機会がふえてきています。表彰式には、世界的な観光地の代表者とともに参加しましたが、これまでの継続的なPR活動と地道な人的交流の積み重ねが成果につながっていること、そして、中国の方々が求める高付加価値な旅や、旅を求める若者パワーの台頭を改めて実感した次第です。

 次に、外国人観光客向け高速道路フリーパスについてお答えします。

 外国人の個人旅行者の増加とともに、県内観光地を自在にめぐる交通手段の確保が課題となり、これまで英語のナビゲーションを搭載したレンタカープランを展開してまいりましたが、このたび中日本高速道路株式会社と連携し、本州初となる外国人旅行者が高速道路を一定料金で一定期間乗りおり自由の商品を造成し、先日のシンガポール旅行博を皮切りに販売を開始しました。通称G‐PASSと呼ぶこの商品は、ETCカードをセットにしたお値打ちな価格設定の乗り放題プランで、料金所での現金払いが不要となり、言葉や地理に不安のある外国人旅行者もレンタカーの旅がより身近で楽しく、かつ長期滞在を促すものになると期待しております。また、車を使わない方向けには、現在、JR東海と連携し、鉄道とバスを組み合わせたフリーパスも販売しており、こうした商品の充実を図りながら、外国人観光客のニーズに対応してまいります。

 最後に、スポーツを活用した観光まちづくりについてお答えいたします。

 スポーツツーリズムという新たな切り口は、誘客促進の有効な手段の一つであると考え、例えば昨年から開催されている「高橋尚子杯ぎふ清流マラソン」では、全国から訪れた約一万人のランナーと沿道に詰めかけた約十万人の観客でまちがにぎわうと同時に、遠方からのお客様の宿泊につながるなど、観光客拡大や地域活性化に寄与したところであり、今年もマラソンと宿泊をセットにしたオリジナルプランの販売や、地元商店街などによるイベントの開催、グルメマップの作成など、地域と連携して進めております。

 また、スポーツツーリズムは、このような大会の開催や誘致を初め、ウオーキングやトレッキングなど身近なスポーツと観光との融合による誘客ができるものと期待しております。今年は、県内全域が競技会場となる「ぎふ清流国体」が開催されますが、関係者がスポーツツーリズムを検討、実践するよい機会であり、この機会を十分活用しながら、自然資源などを生かした岐阜県らしい取り組みを進めてまいります。



○議長(藤墳守君) 環境生活部次長男女共同参画・少子化対策担当 長野敬子君。

    〔環境生活部次長男女共同参画・少子化対策担当 長野敬子君登壇〕



◎環境生活部次長男女共同参画・少子化対策担当(長野敬子君) 少子化対策の推進に向けた企業子宝率の実施についてお答えします。

 少子化対策を進める中で、子育てをしながら働き続けることができる環境づくりが重要であると考え、今年度、議員が質問の中で紹介をされました渥美由喜氏を県のスーパーバイザーに委嘱し、すぐれた取り組みを行っている企業のノウハウを他の企業に普及する仕組みについて検討をしてまいりました。その結果、他社の模範となるすぐれた取り組みを実施する企業を「岐阜県子育て支援エクセレント企業」として認定する制度を新設し、今月下旬に八社を認定する予定です。来年度以降は、認定企業の取り組み内容について、メディア等を通じ他の企業に周知するとともに、毎年十社程度を目標にエクセレント企業として認定できるよう、意欲ある企業を支援してまいります。

 議員御提案の企業子宝率については、エクセレント企業の認定基準としての活用が考えられますが、調査に必要なデータとして、従業員の年齢、子供の数、子供が生まれたときの従業員の年齢など個人情報が求められることから、調査の実施に当たりましては企業の協力が不可欠となります。そのため、今後エクセレント企業の取り組み内容を周知するセミナーなどにおきまして、企業の御意見を伺いながら、実施の可能性や活用方策につきまして検討をしてまいります。



○議長(藤墳守君) 教育長 松川禮子君。

    〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 中学校における武道、ダンスの必修化について三点御質問がございました。

 まず、一点目の武道、ダンスの研修についてお答えいたします。

 柔道、剣道及びダンスの研修は、文部科学省が主催する中央研修の受講者を講師として、県内すべての中学校から体育教員一名以上の参加を求め実施してきたところです。このうち、柔道、剣道については、各教員が自校で実施する種目を受講する形で行いました。これにより、柔道、剣道では、今年度、県内全中学校百八十八校中二百四十五人の教員が受講してきたところです。

 二点目の柔道の講習会につきましては、例えば受け身では、簡単な受け身から高度な受け身へと段階的に時間をかけ繰り返し練習すること、投げわざでは、同程度の体格の相手と正しく組み、ゆっくり正確な動作で練習することなど、安全に配慮した指導方法に重点を置いて実施してまいりました。

 三点目の社会人指導者につきましては、これまで教員や生徒の実態から学校が必要に応じて活用しており、本年度は武道で三校、ダンスで四校の活用がありました。また、来年度は武道で八校、ダンスで九校が予定をしております。

 県教育委員会といたしましては、今後とも必修化の趣旨を周知するとともに、安全指導の徹底を図ってまいります。



○議長(藤墳守君) 二十五番 野島征夫君。

    〔二十五番 野島征夫君登壇〕(拍手)



◆二十五番(野島征夫君) 議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、今回は内ケ谷治水ダムの検証について、東海北陸自動車道の四車線化について、大きく二項目について順次質問をさせていただきます。

 まず最初に、内ケ谷治水ダムの検証についてお伺いいたします。

 昨年三月十一日、東日本大震災は、国内のみならず、世界を震撼させました。我々は、改めて自然の猛威を目の当たりにし、防災対策の重要性を深く再認識したわけでございます。この大震災を契機に、国では年度途中に計四度の補正予算が組まれ、被災地の復旧・復興や全国的な防災・減災などが図られました。新年度へ向けても同様の流れで、通常の公共事業関係費に加えて全国防災という枠が設けられ、これを合わせまして、国土交通省関係の公共事業関係予算で見ると、震災復興特別会計などを含め、対前年比の一一・四%増に相当する五兆五千四百二十六億円の政府案が組まれております。

 岐阜県においても、古田知事の指導のもと、県民の安全・安心に係る土木関係の予算が大幅に増額され、予算案として対前年比六%増の六百三十億円が計上されており、今議会で審議中であります。県の財政状況は、平成二十四年度までをもって財政再建期間を無事乗り越える見通しとはいえ、逼迫した状況が続いておりますが、本県の社会資本整備、とりわけ道路整備、河川整備が滞るようなことがあっては、本県の円滑な経済活動はもとより、県民の安全・安心な生活を守ることはできません。県民のために必要な事業は着実に推進していくことが、今後、将来へ向けての県の発展のために大変重要であると思う次第であります。

 さて、そのような社会資本の中でも、私の地元の郡上市に建設する内ケ谷治水ダムの重要性について、私は、これまでの一般質問などで何度も指摘をしてまいりました。現政権は、平成二十一年十一月に、できるだけダムに頼らない治水を推進するという方針を打ち出し、このような考え方に基づいて、事業実施中の全国百三十六のダム事業のうち八十三のダム事業について見直しを前提とした検証を進めており、現在までに検証作業が終了した計二十四ダムのうち十七ダムは建設続行、七ダムは中止となっております。

 当県内においては、国直轄では、新丸山ダム及び木曽川水系連絡導水路が検証の対象となり、県としては、本体着工に至っていない三つの補助ダムのうち、内ケ谷ダムを最優先して検証を進められました。県は、平成二十二年十一月に内ケ谷ダムの検証に着手し、約一年間の丁重な検証を経て、昨年十月に県知事から国土交通大臣に県の対応方針が報告されました。すなわち、内ケ谷ダムの建設と河道改修を組み合わせる案が優位であるため、内ケ谷ダム建設事業と河道改修事業を現行計画どおり継続するとの報告内容であります。この結論を聞いて、水害に苦しむ地元としては、大変ありがたいことと感謝いたした次第であります。長良川流域においては、平成十一年の九・一五豪雨災害や平成十四年の台風六号災害、さらに平成十六年の台風二十三号災害と、近年でも数年置きに洪水が発生しており、このような災害から住民の生命と財産を守る治水事業に地元は大きく期待し、その治水事業のかなめである内ケ谷ダムに関しては、一刻も早い完成と、その治水機能の発揮を待ち望んでいます。

 そこで、内ケ谷ダムについて、県土整備部長さんにお伺いいたします。昨年十月に内ケ谷ダム建設事業に関する県としての対応方針を国土交通大臣に報告されてから、はや五カ月が経過しようとしておりますが、その後の国の検証状況はどのように進捗しておりますでしょうか。

 また、二点目ですが、東日本大震災による原発事故の発生により、今や国のエネルギー政策が具体的に見直されようとしています。自然エネルギー、つまり内ケ谷治水ダムに水力発電設備を設置したらよいのではないかと考え、昨年九月議会において質問した際には、県として電力会社に検討の申し入れを行う旨、答弁いただいております。これに関しても、その後の発電についてどのような可能性が見えてきているのかについて、県土整備部長さんにお伺いいたします。

 次に、東海北陸自動車道の四車線化についてお伺いいたします。

 東海北陸自動車道は、平成二十年七月五日に全線開通いたしました。さらに、平成二十一年七月十七日、美並−白鳥間の四車線化が完成し、これにより交通量も年々大幅に増加しています。本県は、中部圏の真ん中に位置する交通の要所であり、そこを縦断する東海北陸自動車道はまさに東海と北陸を直結し、産業経済、観光交流文化など人・物・情報の交流を活性化させ、圏域の一体的な発展のために非常に重要な路線となっています。特に全線開通前後を比較すると、交通量が一日当たり一万一千五百九十台、渋滞回数は約二十倍の年間百七十九回、交通事故件数は約五割増加の年間五百九十二件、大雪の際には、除雪不能による全面通行どめが過去五年間で六回発生いたしており、大変憂慮すべき深刻な状況であります。これは、白鳥以北がいまだ暫定二車線区間であり、休日や観光シーズンの激しい渋滞に加え、急峻な山間地、積雪地帯であり、中央分離帯もなく、路線のほとんどがトンネル、または橋梁であることによるものです。

 今年の二月二十二日の新聞報道によると、昨年の高速道路での死亡事故は百八十八件あり、特にタイヤのパンク修理などのために人が外に出て後続車にはねられ、三十九人が死亡していると発表されています。東海北陸自動車道でも同様な事故が多発しています。最近では、昨年十二月二十八日午前四時三十五分ごろ、高山市荘川町野々俣地内、荘川インター二キロメートル手前の下り線で雪のためスリップ横転した自動車と路上で緊急一一〇番通報中の運転手に後続車が衝突し、運転手が高架から五十メートル転落し死亡、荘川−高鷲間の上下線が約六時間通行どめとなりました。また、今年二月二十一日午前八時三十分ごろ、飛騨市河合町の保トンネルでワゴン車とワンボックス車が正面衝突し、一人が死亡し、六人が重軽傷を負い、飛騨清見−白川郷間の上下線が約四時間通行どめとなるなど、白鳥インターチェンジ以北の暫定二車線区間で悲惨な交通事故が多発しています。

 ところが、東海北陸自動車の四車線化は、平成二十一年度に事業化の承認がなされたものの、予算の執行停止という事態になりました。その後も再度事業化の表明がなされたものの、四車線化の財源の根拠となる道路整備財特法改正案が廃案になるという経緯をたどっており、現在、国土交通省では高速道路のあり方検討有識者委員会を立ち上げ、高速道路の整備手法について議論がなされ、本年度末までには一定の方向が出てくるものとお聞きいたしております。

 今や東海北陸自動車道の四車線化は、沿線地域の市町村、住民の切なる願いでありますが、財源がなく整備は進んでいないため、暫定二車線の区間は交通事故などの大惨事につながりかねないという不安を抱えています。このため、東海北陸自動車道の四車線化については、本県並びに本議会としても社会資本整備の最重要課題として取り組んでいただいており、今日まで、知事さんを初め担当職員、すべての県議会議員の皆様の力強い後押しをいただいていることに深く感謝を申し上げ、早期事業化を強く望むものであります。

 そこで知事さんにお伺いいたします。東海北陸自動車道の四車線化について、国における有識者委員会の議論の状況と、これに対し、本県として整備促進にどのように取り組まれるのか、また今後の見通しについてお伺いいたします。

 さらに、暫定二車線化について憂慮すべき大惨事につながる交通事故が多発しています。高速道路の管理主体であるNEXCO中日本においても、一刻も早い事業化に向けて国のほうへ強く要請すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 以上、大きく二項目について質問をさせていただきました。御答弁をよろしくお願いいたします。

 さて、平成二十四年度県政の基本方針及び平成二十四年度当初予算について、我が県政自民クラブ代表の駒田 誠先生が、現下の県内外を取り巻く厳しい状況を踏まえ適切な質問をされました。

 今や、我が国の社会経済情勢は、東日本大震災の前と後では大きく変化していると思います。平成二十四年度の予算案のポイントは、震災後の厳しい状況と財政難の中でも、国体開催費に九十三億円、公共事業枠五・七%増の五百九十二億円、県単事業枠八・八%増の二百十億円を見込み、社会基盤整備を推進し、経済雇用対策を含め予算総額七千四百二十四億円を配し、対前年比〇・五%のマイナスとなっていますが、行財政改革アクションプランの着実な実施により、起債許可団体からの脱皮を目指していることにあると思います。財政当局を初め、あらゆる部局の腐心された御苦労がうかがえる予算案を評価いたしますとともに、御努力に感謝申し上げる次第であります。これによって、新しい年度においては、本県経済の活性化と安心・安全な県民生活を促し、ぜひとも「ぎふ清流国体・ぎふ清流大会」を成功させなければなりません。しかしながら、厳しい財政運営がゆえに相当切り詰めていますので、状況によっては、必要な事業については補正予算で柔軟に御対応いただくことも必要かと思います。知事さんの力強いリーダーシップに期待いたし、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○議長(藤墳守君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 東海北陸自動車道の四車線化についてお尋ねがございました。

 この東海北陸自動車道、平成二十年七月の全線開通以来、観光、物流等々絶大な効果を発揮しておるわけでございます。しかしながら、白鳥インターチェンジ以北の暫定二車線ということもありまして、渋滞、交通事故も多くなっておるわけでございます。痛ましい事故について御指摘ございましたが、この正月以降で既に五十六件の事故が発生しておるということでございます。

 国におきましては、昨年四月から高速道路のあり方検討有識者委員会を開催しておるわけでございます。私も、昨年、都道府県の代表の一人として意見陳述をさせていたところでございます。十二月に中間取りまとめが出されておりまして、その中で、「アジア経済の力強い成長を取り込むため、太平洋側と日本海側を結ぶネットワーク強化が必要である」と、このように提言されておりまして、今後の整備の費用負担につきましては、現在、高速道路会社が管理する区間の車線増設を伴うものは利用者負担を基本とすべきというふうに方向性が出されております。

 これを踏まえて、昨年十二月に、直接民主党の輿石幹事長、そして前田国土交通大臣に私も面談をさせていただきまして、四車線化の早期着手、さらに、その際には、地方負担が発生しない手法でやっていただくようにということで強く要請したところでございます。これに対しまして、幹事長及び大臣からは、四車線化の重要性は十分承知しており、前向きに取り組んでいきたいというふうにおっしゃっておられました。また、つい先ごろ、三月五日の衆議院予算委員会におきましても、前田大臣は、「検討有識者委員会中間取りまとめを踏まえて、前向きに対応してまいります」というふうに明確に答弁をしておられます。また、本年一月には、中日本高速道路株式会社の金子会長と私で面談をいたしまして、国に対して、中日本高速から四車線化事業実施の手続を進めるように働きかけをしてほしいということで申し入れをいたしまして、御理解を得たところでございます。現在、国におきましては、この有識者委員会の中間取りまとめに沿った検討がなされているというふうに承知しておるわけでございますが、その検討を経た後、整備方針が決定されるというふうに見ております。県といたしましては、今後もこれまで以上に早期整備について国及び高速道路株式会社など関係機関に強く働きかけを続けていきたいと思っております。



○議長(藤墳守君) 県土整備部長 金森吉信君。

    〔県土整備部長 金森吉信君登壇〕



◎県土整備部長(金森吉信君) 内ケ谷ダムについて二点御質問いただきました。

 初めに、国における検証状況についてお答えします。

 内ケ谷ダムの検証は、平成二十二年十一月から約一年間かけて行い、昨年十月十二日にダム建設工事と河道改修工事を現行計画どおり継続するとの対応方針を決定し、国土交通大臣へ報告しました。国においては、県の検討資料を一月下旬に「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」のメンバーにお渡しし、これまでに内容を精査される時間も十分経過したことから、次回の有識者会議に審議される予定と伺っています。そして、有識者会議の審議の後は、その結果をもとに国土交通大臣による補助金交付の方針決定がなされる予定です。県としましては、国の動向を注視しながら、平成二十七年度にダム本体工事に着工できるよう、現在実施しているつけかえ道路の工事などを進めてまいります。

 次に、発電の可能性についてお答えします。

 内ケ谷ダムにつきましては、昨年十月に中部電力に対し、維持流量を利用した発電の可能性についての検討を申し入れました。また、あわせて他の県営ダムの発電の可能性についての検討を申し入れるとともに、検討に必要なダムの構造や水利資料の提供を行いました。この結果、二月二十八日付で中部電力より県に対し、発電事業に係る関心表明が示されたところです。これは法的拘束力を有するものではありませんが、中部電力が内ケ谷ダムのほか、郡上市の阿多岐ダム、高山市の丹生川ダムについて、費用負担や既設の水利使用者等との協議が円滑に進むことを前提として、維持流量を利用した発電所設置の可能性について検討を行うことを表明したものです。県としては、県内の豊富な包蔵水力をクリーンエネルギーに活用するという観点から評価しています。今後、内ケ谷ダムについては、検証の進捗状況、他のダムについては施設の構造や管理状況を踏まえつつ、発電事業の可能性について中部電力と協議を進めたいと考えています。



○議長(藤墳守君) 十五番 田中勝士君。

    〔十五番 田中勝士君登壇〕(拍手)



◆十五番(田中勝士君) 議長から発言のお許しをいただきましたので、通告に従い質問させていただきます。

 平成二十四年度は、岐阜総合庁舎の移転とワークショップ24の県有化が予定されております。まずは、このことに伴う問題点と今後の課題についてお尋ねしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 まずは、大きく一項目めの岐阜総合庁舎の移転についてですが、これは、建築から八十年以上が経過している建物の老朽化や、耐震性が不十分であることから、安全性確保のため、平成二十四年度末までに庁舎内の県の機関を他の施設へ移転するというものです。このうち、県税事務所、農林事務所、土木事務所、建築事務所、岐阜保健所本巣・山県センターはふれあい福寿会館へ移転するわけですが、そこでまず取り上げたいのが、駐車場についての問題です。

 現在の岐阜総合庁舎は岐阜市の中心市街地にあり、公共交通機関など利便性がよく、駐車場も充実していました。一方、ふれあい福寿会館は慢性的に駐車場が不足しており、この点において非常に評判が悪いのは皆さんも御存じのとおりです。この中にも、駐車するのに苦労した経験がある方も多いのではないでしょうか。

 そこで最初の質問ですが、今回の県機関の移転に伴い、これまで入居していた土地開発公社、道路公社、住宅供給公社など県関係団体はワークショップ24へ移転しますが、その結果、ふれあい福寿会館に勤務する職員数は増加するのか、減少するのか、どのように見込まれているのでしょうか。また、県の出先機関が入居するのに伴い、来訪者数は増加すると思われますが、それはどの程度でしょうか。また、これらに対応するための駐車場対策については、どのように考えておられるのでしょうか。知事の答弁をお願いいたします。

 次は、次期防災情報通信システムの整備に関連してお尋ねしますが、平成二十四年度予算では、この実施設計委託費として六千五百万円余が計上されています。これは、現在の県防災無線が老朽化のため障害発生が多発していること、製造中止などで保守部品の確保が困難になってきたことなどから、新システムに向けての実施設計を行うというもので、平成二十五年から二十六年度にかけて工事を行い、平成二十七年度の稼働を予定しているということです。その一方で、岐阜総合庁舎の移転に伴い、防災情報通信システムの移設工事費として一億七千万円余が計上されています。これは、現在の防災無線設備のうち、可能なものを移設するのとあわせて、移設が不可能なものについて、次期通信システムの前倒し整備を行うものです。つまり、この移設工事により次期通信システムの工事に事実上着手するわけです。また、一連の整備費用の総額は、最終的には約九十億円に上るということですが、これは議案説明会の質疑の中で初めて明らかになったものです。

 私がここで指摘しておきたいのは、実施設計なり前倒し整備に着手する場合、本来ならば、次期防災情報通信システムの全体像と整備費用の総額をあらかじめ示すべきではないかということです。こうした特殊なものは、ほかとの比較が難しく、それが果たして岐阜県防災に役立つシステムなのかどうか、九十億円という整備費用が適正なものなのか、非常に評価が難しいものです。だからこそ、より丁寧な手順を踏むべきだと思いますが、知事の考えはいかがでしょうか。その上で、次期防災情報通信システムとはいかなるものなのか、説明をお願いいたします。

 次は、ワークショップ24の県有化に関連してお尋ねしますが、この問題については、ソフトピアの問題とあわせて、私自身、この議場で何度か取り上げさせていただきました。

 これまでの経緯をまとめさせていただくと、以下のとおりです。全部で四項目です。

 一、ワークショップ24は、平成十四年にソフトピアジャパンプロジェクトの中核施設として、総事業費約三十三億円をかけて建設され、住宅供給公社が所有・運営してきた。ソフトピア関係者の業務や日常生活を二十四時間サポートするという計画だったが、技術開発室の入居率は約三〇%で推移し、年間赤字は約一億円と、公社経営の足を引っ張ってきた。二、平成二十二年行財政改革アクションプランにおいて、公社経営再建のため、ワークショップ24を県有化する方針が示された。同年の議会答弁において知事は、県有化に当たっては「県債を活用すること」、「県有化後は県機関の再編」、「県有施設の見直しに伴う受け皿として活用していく」方針を示した。三、平成二十四年度予算において、ワークショップ24の買い取り費用として十九億五千万円余が計上される。土地開発公社など県関係団体については、平成二十四年度中に移転、またIAMASについても平成二十六年四月をめどに移転する方針が示される。IAMAS移転に係る費用は総額約二億五千万円余、移転完了後は、センタービル、ワークショップ24ともにほぼ満室状態となる。四、IAMASもアクションプランに基づき見直しを行い、アカデミーを廃止し、大学院大学へ集約、予算ベースで約二億円を削減する。また、移転により懸案であった現校舎の耐震性の問題が解消できるとともに、ソフトピアジャパンのコア機能として相乗効果が期待できるとされている。以上のように整理させていただくと、この問題には、「住宅供給公社の経営再建」、「ソフトピアジャパンとIAMASの連携による産業振興」、「県機関の再編と県有施設の見直しの受け皿」と、三つの側面があることが御理解いただけると思います。

 これに沿って、以下三点について質問させていただきます。

 一点目、今申し上げたように、ワークショップ24の県有化は、もともと住宅供給公社の経営再建を目的として進められてきました。今回の措置により、公社の経営は今後どのように推移していくと見込まれているのでしょうか。また県の経営支援は何らかの形で続いていくのでしょうか、知事の答弁をお願いいたします。

 二点目、ソフトピアの今後について、知事は以前、答弁の中で、「人や情報が集まり、継続的に新たなサービスやソフトが発信し続けるだけの魅力をつくり出していくことが重要だ。iPhoneプロジェクトは、その実践的な取り組みになる」とされた上で、「今後の展開に当たっては、専門人材がそろったIAMASを最大限活用し、最新の技術トレンドを見きわめ、その技術を求める人たちが集まる交流の場を提供し、支援していくことが重要である」と述べられておりました。県を初めとする関係機関のこうした取り組みがうまく連動し、現在、ソフトピア周辺には人材の集積が進みつつあり、そうした意味において、ワークショップ24の県有化とIAMASの移転は非常にタイミングがいいと思っています。県の担当者の方の言葉をかりれば、「今までさんざんたたかれてきたが、施設としてやっと日の目を見る。整備しておいてよかった」ということであります。

 そこで質問ですが、こうした流れをとらえ、さらに本格的なものにしていくためにも、私は今こそソフトピアとIAMASが同じ施設の中で連携した姿を織り込んだ新たなソフトピアジャパンプロジェクト構想を作成し、内外に向けて強く発信していくべきだと考えますが、知事の考えはいかがでしょうか。

 三点目にお伺いしたいのは、今回の取り組み全体、すなわち岐阜総合庁舎からふれあい福寿会館への県機関の移転、ふれあい福寿会館からワークショップ24への県関係団体の移転、IAMASのワークショップ24への移転、ワークショップ24の県有化と岐阜総合庁舎の解体、IAMASの旧校舎の使用休止ということについて、知事が総合的にどうとらえているのかということについてです。

 まず、財政的側面から見てみると、ワークショップ24の買い取り費用が新たな負担として発生しましたが、岐阜総合庁舎やIAMASの建てかえ費用は不要になりました。そのほか、それぞれの移転費用や維持管理費などプラス・マイナスはありますが、総合的に見てどうなのかという問題が一つあります。政策的側面から見てみると、「ソフトピアとIAMASの連携がより緊密に図られる」、「空きスペースが埋まり、施設が有効活用される」、「老朽化した施設の耐震問題がなくなった」ことなどはプラスとして挙げられますが、「岐阜振興局機能の県庁内への移行」、「出先機関が利便性のよかった現在の場所からふれあい福寿会館へ移転すること」などは、マイナスの面が多いのではないかと思われます。

 以上を踏まえた上で、これら一連の取り組みについて、総合的に見て知事がこれをどのようにとらえているのか、お聞かせいただきたいと思います。

 次は、国体についてお尋ねします。

 いよいよ国体本番の年を迎えました。さきの冬季大会では、岐阜県勢は天皇杯・皇后杯とも三位と大きく躍進しました。表彰台で大きく手を振る県選手たちの姿は何とも誇らしく、期間中、会場には多くの人が訪れ、大盛況でした。国体のバトンは最高の形で本大会へ引き継がれました。

 そんな中、本定例会では平成二十四年度予算が審議されており、これによって、約半年後に迫ったぎふ清流国体の全体像が明らかになったわけです。準備に万全を期すのは当然ですが、私は、この大会の成功のかぎは、一人でも多くの県民に参加してもらうことだと思っています。そのためにも、この国体で何をどんな思いでやるのか、県民により広く理解してもらわなくてはなりません。そうした視点から、大きく三つの項目について質問いたします。答弁は、いずれも知事にお願いします。

 まずは予算についてですが、平成二十四年度の国体推進局の予算は九十三億四千万円余となっております。国体機運を盛り上げるイベント等の実施、東日本大震災被災地選手の支援などが盛り込まれていますが、中でも大きいのが実行委員会への補助金で四十八億七千万円余が計上されています。この中身については、観客や選手、関係者など人員輸送に係る経費、開会式・閉会式に係る経費、炬火リレーに係る経費などと伺っていますが、これらは来年度の国体推進局予算の半分以上を占めているにもかかわらず、事業の実施主体が実行委員会となっているため、その使い道については若干わかりづらくなっています。

 そこで、予算について一点目の質問ですが、この実行委員会への補助金のうち主なものについて、その事業内容を積算根拠などを含めて説明をお願いいたします。二点目、国体の開催に係る予算については、この国体推進局のほかに、例えば教育委員会で岐阜メモリアルセンターの施設整備事業費が計上されるなど他の部局にもまたがっています。そこでお尋ねしますが、平成二十四年度における国体関連予算の総額は幾らでしょうか。三点目、国体準備委員会の発足から今日まで、平成二十四年度分も含めて国体関連の総予算はどれぐらいになるのでしょうか。それは想定した範囲内におさまっているのか、あるいは当初考えていたより膨らんでしまったのか、あわせてお答え願います。

 国体について大きく二項目めは、炬火リレーについてです。

 今年初め、町内会の会合がありまして、皆で弁当を食べながらお酒を飲んでおりました。そのときのことですが、私の隣に座った年配の方、年のころは七十代後半の男性の方ですが、私に話しかけてこられました。「田中さん、今年は国体ですね」「そうですね」「ところで炬火リレーはやるんですか」「はい、やりますよ」「うちの町内も走りますか」「県内は全部回りますから走りますよ」「ずっと忘れていて最近思い出したんだけど、実は前の岐阜国体のとき、私も走ったんですよ」「そうですか、炬火ランナーだったんですか」「いや、伴走者だったんですが、でも機会があったらもう一度走ってみたいと思っています。一般の募集はされるんでしょうか。でも、年寄りだから無理かなあ」と、こんな感じだったんですが、恐らく彼の頭の中には当時の思い出が走馬灯のようにめぐっていたのではないかと思います。とても懐かしそうな表情が印象的でした。私自身、それまで余り考えたことはなかったのですが、炬火リレーは、地域と地域、人と人をつなぐだけではなく、四十七年の時間を超えて思い出をつなぐ役割も果たす、そのように感じました。恐らく彼のような人は、ほかにもまだ大勢いるのではないでしょうか。

 今回の炬火リレーについては、各市町村がその実施主体になると聞いています。単に盛り上げるだけにとどまらず、知恵を絞って、一人でも多くの人の思い出に残るものにしてほしいと思います。例えば、この方のような前回の岐阜国体の走者にもう一度走ってもらうとか、中継地を小学校や中学校の校庭にして、全校生徒に参加してもらうとか、少し考えただけでもいろんなアイデアが出てきます。その一方、走者の募集や準備期間を考えると、時間的余裕は余りないように思えます。聞くところによると、全体方針がはっきりと示されていないため、市町村によって取り組み状況にばらつきも出てきているようです。

 そこでお尋ねします。炬火リレーの実施要領とスケジュールについては早急に示す必要があると思いますが、現在の取り組み状況はどのようになっているのでしょうか。また、事故が起こっては、せっかくの国体に水を差してしまいます。実施に当たっては、安全対策をしっかりと講じるべきですし、七月から八月という時期的な問題を考えると、暑さ対策も重要です。こうしたものに対しては、予算措置も含めてしっかりと行うべきと考えますが、そうしたことについてどのように考えているのか、あわせてお答えください。

 岐阜県に限ったことではありませんが、昨今、国体については批判的な意見が多いようです。時代に合っていない、歴史的役割を終えた、各県のメンツのために開催し、いたずらに財政を圧迫している、御当地だけが盛り上がっているなどがそうです。果たしてそうでしょうか。最近は、住民意識も変わり、行政を単なるサービスの提供者としてとらえる側面が強くなっています。税を納めたのだから、その対価に見合うサービスを提供しろという考え方です。こうした視点から見ると、国体なんかに金を使うべきではない、もっとほかに使い道があるだろうということになります。果たしてそうでしょうか。

 政治の役割は、もっと幅広いものです。例えば郷土愛をはぐくむ、人材の育成など未来に向けた種まきをする、時代が必要としているメッセージを発信するなどがそうです。これらの成果ははかりがたく、わかりにくいものですが、間違いなく必要なものでもあります。

 ソーシャル・ネットワーク・サービス最大手のフェイスブックの会員数は八億人を突破したそうです。インターネットで世界じゅうがつながる時代だからこそ、一見すると前時代的で無駄に見える炬火リレーがかえって新鮮であり、人々に新たな価値ときずなを生み出すのではないか、私はそんな期待をしています。

 先ほどお伺いした予算についても、四十七年前のような記憶に残る大会が開催できれば安いということになるでしょう。予算が多いか少ないかの評価は、人々の心に何が残るかによって変わります。また、その成果は時間がたって初めてわかるものだと思います。今は、目前に迫った本大会の成功に向けて全力を尽くすのみです。そして、一般県民の関心が高まってくるのはようやくこれからです。大会に向けての知事の決意と思いを最後にお聞きして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○議長(藤墳守君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) まず、岐阜総合庁舎の移転関連でございますが、ふれあい福寿会館周辺の駐車場対策についてお答えを申し上げます。

 移転に伴いまして、このふれあい福寿会館とその周辺施設につきましては、約二百六十名の職員が増加をするということを見込んでおりまして、職員用あるいは公用車用の駐車場の必要台数を精査した上で対応してまいりたいと思っております。また、来訪者につきましては、岐阜総合庁舎、現在百十五台でほぼ充足しておるということでございますが、この利用実態等を勘案いたしまして、この岐阜総合庁舎の駐車台数を上回る約百六十台分の駐車場を確保したいというふうに考えております。こういったことをあわせまして、約五百台分の駐車場を確保する予定でございまして、近隣の県有地の活用、県土地開発公社からの駐車場用地の借り上げによって対応することにしておるわけでございます。その場合にも、来訪者の利便性を第一に考えまして、会館に近い場所に来訪者用駐車場、そしてわかりやすい案内表示を整備したいと思っておりますし、円滑な駐車が可能になるような適切な誘導を行うことも考えております。

 次に、防災情報システムについてでございます。

 このシステムは、災害時における現地情報の収集、気象予警報の市町村への一斉通報など、災害時の迅速・確実な情報収集と伝達体制を確保するために整備をしておるものでございまして、今回、老朽化に伴う設備の更新にあわせて機能強化を図ることにしておるわけでございます。

 これまでの検討経緯でございますが、平成十七年度から部内検討を開始いたしておりまして、二十年度には外部の有識者による検討委員会におきまして、次期システムの計画案をある程度まとめたところでございます。その後、大震災等も踏まえまして、市町村を初め東海総合通信局、自衛隊などの国の関係機関、さらには県の防災会議にもお諮りをして御意見をお聞きしてきたところでございまして、こういった手順を踏みながら、できるだけ早くというふうに思っておりましたけれども、何とか今月中には基本計画という形でお示しをしたいというふうに思っておるところでございます。もっと早くどうしてできなかったかという御指摘については、まさにその御指摘のとおりでございまして、御提示を今急いでおるというところでございます。

 このシステムの中身でございますが、まず第一に、地上系及び衛星系それぞれの回線数を増加し、通信網の強化を図るという意味での「ネットワークの充実」、二番目に、通信回線への高速・大容量化を行いまして、テレビ会議などの映像通信も可能とする、そういう「災害情報伝達の高度化」、三番目に、可搬型、持ち運び型の無線機を活用して、災害現場から映像を配信する「機動力の強化」、四番目に、衛星アンテナを地上に直接設置する方式とする「耐震性の強化」、この四つの点について機能強化を図っていくことにしております。事業費につきましては、衛星を利用する通信設備が八十三億円、衛星携帯電話を利用する移動系通信設備が一億円、その他岐阜情報スーパーハイウェイへの接続や旧設備の撤去を含め、総額約九十億円を見込んでおるところでございます。この事業の段取りといたしましては、平成二十四年度にシステム全体の実施設計、二十五年度から二十六年度にかけて二年間で工事を完了させ、平成二十七年度の運用開始ということで考えております。今後、この二十四年度に行われます実施設計の中で、事業費の詳細をつまびらかにしていく予定でございますが、大まかな見込みとしては、平成二十五年度四十五億円、二十六年度四十四億円という工事費を見込んでおるところでございます。

 次に、ワークショップ24の問題でございますが、まず住宅供給公社についてお尋ねがございました。

 この住宅供給公社は、ワークショップ24の入居率低迷などにより経営が逼迫しておりまして、平成二十一年度以降は債務超過ということでございます。これを受けまして、平成二十一年度に有識者会議から成る検討委員会を立ち上げまして御議論をいただきました。その中で、「公営住宅管理など住宅供給公社にはまだ一定の役割が残っている」と、「公社経営を圧迫する最大の要因であるワークショップ24を切り離した上で、将来的に不足すると見込まれる資金について一定の手当てを行うことで経営を安定させることが適当ではないか」と、こういう御提言をいただいたところでございます。

 これを受けまして、平成二十四年度中をめどに県がワークショップ24を取得いたしまして、これを県有施設の見直し、リシャッフルにおける受け皿として活用するとともに、公社の経営安定化の支援を行うという抜本的な対策を実施することとした次第でございます。これらの対策につきましては、既に平成二十二年三月に策定いたしました行財政改革アクションプランの中で位置づけておるところでございます。

 この方針に基づきまして、来年度当初予算におきましては、ワークショップ24の購入費用十九・五億円、経営安定化のための出資金五・四億円及び長期貸付金三・三億円を計上しておるところでございます。これらの対策によりまして、県が平成二十年度から公社に対して行ってきました経営安定化のための単年度貸し付け、平成二十三年度においては十・三五億円に達しておりますが、これは不要になるということでございますし、経営を圧迫するワークショップ24を切り離すことにより、公社経営は安定化をするというふうに見ております。具体的には、平成二十五年度以降、単年度収支を黒字に転換し、平成二十六年度には債務超過を解消できる見通しでございます。一方、公社の事業資金の借り入れについて損失補償等を行っておりますが、これは引き続き実施していくこととしております。

 いずれにしましても、今後とも県としましては、公社の経営状況を十分注視しながら、経営改善に向けた取り組みが着実に推進されるよう、しっかりと指導・監督を行っていきたいということでございます。

 次に、ソフトピアジャパンの方向性でございますが、ちょうど二年前の県議会におきまして、民主導の情報産業拠点とするということで、一つには、特に中部の企業に向けて情報システムの活用を提案していくソリューションと言われるビジネスを拡大していくこと。二つ目には、全国あるいは世界に向けて、スマートフォンアプリなどをインターネットで販売するビジネスの振興に取り組むといったようなことを申し上げたわけでございます。そしてまた、この取り組みに当たっては、IAMASが有する専門人材とその技術を求める方々との交流の場をソフトピアジャパンにおいて提供する必要があるというふうな考え方を申し上げたところでございます。

 特にIAMASの活用につきましては、その教員全員がデザイン、モノづくり、建築、芸術など、それぞれ異なる専門分野を持っておられることに着目して、ソフトピアジャパンという場において個々の教員に十分にその能力を発揮していただき、これを県内企業の商品開発、地域づくりと結びつけていく取り組みを進めてきたわけでございます。

 最近の例で言いますと、例えば昨年度設置しました「アイラボ(i・Labo)」というのがございますが、デザインや設計を専門とする入江教授を中心にプロダクトデザインを議論する勉強会が毎月開催されておりまして、製造業の方々など多く参加していただいております。これまでに、ここで美濃和紙のLEDランプでありますとか、富有柿ワインのラベルなどの開発が進んでおりますし、またちなみに、この入江教授には、ぎふ清流国体・清流大会の炬火台のデザインもお願いをしておるところでございます。また、先月には、新たに小林准教授を中心に、大規模な設備を持たない事業者や個人でも工業製品やスマートフォンケース、アクセサリーなどの試作開発が自由にできる「エフラボ(f・Labo)」といったものを設置したところでございます。こうした動きは、欧米を中心に世界的な広がりを見せつつありまして、国内でも鎌倉、筑波に次ぐ三番目の施設として注目を集めております。さらに、来年度は、音楽、能楽、落語などの文化を得意分野とする教員による講座も開設することとしております。

 以上のさまざまな取り組みを総称して「イアマス・ラボ(IAMAS・Labo)」というふうに銘打ちまして、地域産業との接点を広げていくこととしておるわけでございます。このように、ソフトピアジャパンには、IAMASの融合を通じて「地域産業育成やまちづくりの支援拠点」という役割が加わりつつあるわけでございます。こうした、当面は枠にはまらない自由な発想に基づく活動を大いに進めながら、ソフトピアの新たな可能性を十分に広げていくことをまず重視してまいりたいというふうに考えております。その上で、どのようなタイミングでどのような新しいプロジェクト構想として打ち出し、発信していくかを見定めてまいりたいというふうに思っております。

 それから、今回の取り組み全体に対する評価ということでございますが、いわば多元連立方程式を一挙に解いていくというような作業であったわけでございますが、議員もわかりやすく整理をしていただきましたが、私どもなりにこの取り組みの課題を大きく三つに整理いたしますと、まず一点目は、耐震性が不十分な岐阜総合庁舎とIAMAS校舎につきまして、現在のそれぞれの機能を維持ながら、移転先を早期に確保しなければならないという点、二点目は、スマートフォンプロジェクトを初めとする県の情報産業振興施策をより一層推進するため、利用率が低下しているワークショップ24の活用という点も含めて、ソフトピアジャパンの機能をどのように強化するかという点、三番目は、県の住宅供給公社の経営安定化という課題と、この三つがこの取り組みの背景としてあるんではないかというふうに思っております。

 第一の課題につきましては、総合庁舎やIAMASの移転費用、移転先の改修費、ワークショップ24の買い取り経費から岐阜総合庁舎敷地の売却益などを差し引きますと、およそ二十億円の負担が必要になるわけでございます。他方、これらの施設を現行どおり使用した場合には、耐震工事に四十億円を超える費用が必要であるという試算もございまして、総合的には、経済的に見ても合理的な対応ではないかというふうに思っております。二番目の課題につきましては、IAMASを移転することによりまして、先ほども申し上げましたようなソフトピアジャパンの新しい地域産業育成、まちづくりの支援拠点という機能を強化すると。そして、ワークショップ24の有効利用を図るということが可能になるわけでございます。三番目の点につきましては、これも御答弁申し上げましたように、住宅供給公社の経営安定化を図ることができるということでございまして、三つの課題について相当程度に対応ができたんではないかと思っております。

 一方で、御指摘もございましたが、岐阜振興局の本庁への業務移管に当たりましては、これまで振興局が担ってきた機能を踏まえて、本庁内での組織体制の整備、人員の確保などについて十分検討を行いまして、県民サービスの低下をもたらさないよう配慮してまいりたいというふうに考えております。

 次に、国体について幾つか御質問がございました。

 まず、実行委員会の補助金予算でございます。国体分が二十八億二千二百万円、障害者スポーツ大会分が二十億五千百万円ということでございます。国体分の主なものといたしましては、開・閉会式の会場における約五千席の一般入場者用仮設スタンド、百四十カ所の仮設トイレ、各県選手団・式典出演者の控室の設置など施設整備費に四億六千二百万円、開・閉会式に参加する各県選手団、式典出演者や一般入場者などを輸送するためのバス約二千六百台の借り上げ、駐車場十四カ所の整備などの輸送交通費に六億九千二百万円を計上しております。また、開・閉会式当日の式典あるいは事前の各種リハーサルなどの式典関連経費として五億五千八百万円などを計上しております。さらに、障害者スポーツ大会分といたしましては、競技会場十四カ所における運営のための仮設物の設営、バリアフリー対策等に四億八千五百万円、国体と同様に参加者を輸送するためのバス約二千五百台の借り上げなど、輸送交通費に六億九千九百万円、また開・閉会式当日の式典、事前の各種リハーサルなどの経費として二億四百万円を計上しておるところでございます。

 次に、平成二十四年度における国体関連予算の総額ということで御質問がございました。

 直接的な国体開催経費としましては、ぎふ清流国体推進局において六十二億六千七百万円余、教育委員会におきまして、岐阜メモリアルセンターの改修工事として一億九千三百万円余、合わせて六十四億六千万円余を計上しております。さらに、国体を契機として各部局でさまざまな施策を推進するものがございますが、その中で国体関連予算として私どもが位置づけておりますものとしては、国体関係情報と観光情報を満載した情報誌の発行、障がい者に優しいまちづくりへの支援、岐阜県の木及び県産農産物のPRなど、合わせて一億八千万円ほどでございまして、この六十四億六千万円と一億八千万円を足し合わせますと、六十六億四千万円ということでございます。

 三点目の、総予算についての想定との乖離はどうかということでございますが、直接的な国体開催経費としては、最終的に百七十二億円程度を見込んでおりますが、このうち七億円程度につきましては、県民の皆様の御協力によるミナモ募金、宝くじ助成金、スポーツ振興くじ助成金、文部科学省の補助金等々を活用してまいりますので、現時点での県負担額は百六十五億円というふうに見込んでおりまして、これは平成二十一年の十一月定例会に申し上げたラインでございまして、おおむね想定の範囲内で進んでおるんではないかというふうに思っております。

 それから次に、炬火リレーについての御質問がございました。

 四十七年間の時間を超えて、思い出をつなぐ役割というふうにおっしゃっておられましたが、私にとりましても、まさにそのような感が深いわけでございます。当時高校生時代、生意気にも閉会式の日にインタビューを受けまして、「炬火は消えても心の炬火は残る」ということを申し上げたことがございますが、議員の御指摘に何となくそんなことを思い出しておりました。

 ところが、炬火リレーでございますが、県と市町村が共同して実施するということにしておりまして、昨年末以降、リレーの日程、あるいは全市町村をつなぐ基本的なリレーコース、あるいはリレー隊の編成といった基本的事項、それから市町村がそれぞれ独自におやりになる取り組み等々につきまして、協議、相談をさせていただいておるところでございます。さらに、今後も、採火式の方法なども含めて、市町村の御意も聞きながら検討を進めるとともに、新年度早々には実施要領を示せるように準備を進めたいというふうに思っております。

 それから、炬火リレーは恐らく七月から九月の暑い時期に実施することが想定されておりますので、お子さんから高齢者、障がい者に至るまで幅広く県民の皆さんに御参加いただくということから、健康管理、安全対策には万全を期したいと思っております。特に健康管理につきましては、帽子、冷却シートの準備でありますとか、十分な水分補給に気配りするとともに、医療関係者に乗車していただく救護車の配備も含めて、きめ細かく対応してまいります。

 また、リレー走者など参加者の安全を確保するための警備員の適正な配置、交通安全対策につきましても、県警とも十分連携をしながら、万全の対策を講じてまいりたいと思っております。

 最後に、ぎふ清流国体本大会に向けた決意と思いということでお尋ねがございました。

 議員からは、さまざまな角度から期待を語っていただいたわけでございますが、私も同じ思いで今準備に取り組んでおるところでございます。昨日も申し上げましたが、このぎふ清流国体・清流大会は、正式競技、公開競技、オープン競技、デモンストレーションとしてのスポーツ行事、合わせまして県内全市町村で八十九競技が開催されるということで、岐阜県にとりましては史上最大のイベントでございます。そして、延べ八十万人の交流の大舞台でもございます。「県民総参加」、「県の未来につながる大会」、「天皇杯・皇后杯の獲得」という目標を掲げて、今準備を進めておるところでございます。

 また、さきの冬季大会では、人と人とのつながり、きずなづくりを大切に「とどけよう スポーツの力を東北へ!」というスローガンも掲げましたけれども、本大会におきましても、日本再生のシンボルとなるような大会にしていきたいというふうに考えております。

 このため、例えばメイン会場にそびえる炬火台を新たに設置するわけでございますが、鳳凰、不死鳥、フェニックスをイメージした、先ほどの入江先生のデザインになるものでございますが、イメージしたものとしたいと思っておりまして、大会期間を通じて、この炬火台から再生への希望をともし続けたいと、そういう思いでおります。

 また、来る三月十一日夕刻でございますが、あさってになりますが、長良川河畔におきまして、「三・一一こよみのよぶね」を開催する予定でございます。これは、東北大震災からちょうど一年となるこの日に、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会総合プロデューサーである日比野克彦氏を中心に、岩手県大槌町で行われる「慰霊とうほくこよみのよぶね」と呼応して行うものでございます。いずれも「三」と「十一」をかたどったこよみのよぶねを岐阜県から提供いたしまして、参加者の方々には鎮魂と復興のメッセージを記した多くのあんどんを浮かべていただくわけでございます。この長良川河畔では、岐阜県に避難されている家族の皆様もお招きをして、哀悼の意を表するとともに復興への誓いを新たにしたいと思っておりまして、こうした思いを同じくする多くの方々にお越しいただければ幸いでございます。

 そして、この「こよみのよぶね」は、清流国体の本大会の開会式における演技の中で、一つのハイライトとして、日本再生への思いの表現として使うことを考えておる次第でございます。

 議員からは、人の心に何が残るかという御指摘がございましたが、昨日も議論がございましたが、私も国体後に何が残るかと、何を残すかということを大いに意識しながら、スポーツ・健康の振興、人と人とのきずなづくり、コミュニティーの再生、そして岐阜県の魅力づくり、魅力発信を中心に、県民総参加で取り組みを進めてまいるということにしておるわけでございます。



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○議長(藤墳守君) しばらく休憩いたします。



△午前十一時五十四分休憩



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△午後一時再開



○副議長(足立勝利君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○副議長(足立勝利君) お諮りいたします。本日の会議時間をあらかじめ延長したいと思います。これに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(足立勝利君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議時間を延長することに決定いたしました。

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○副議長(足立勝利君) 引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行います。二十二番 林 幸広君。

    〔二十二番 林 幸広君登壇〕(拍手)



◆二十二番(林幸広君) 議長より発言のお許しをいただきましたので、発言通告に基づき質問させていただきます。

 初めに、限界集落対策でございます。

 昨年十月に実施されました国勢調査の結果によりますと、県内人口は二百八万七百七十三人で、前回調査以降、この五年間で約二万六千人が減少したことがわかりました。そして、年齢別人口構成を見てみますと、六十五歳以上が二四・一%、十五から六十四歳までが六一・九%、ゼロから十四歳までが一四%となり、高齢層の厚みが増した、いわゆるつぼ型に変化し、若い世代ほど少ない年齢構造になっています。

 私の地元 関市でも、全体の人口について、平成十七年の市町村合併のときと今年の三月一日現在を比べてみますと、九万四千九百十一人に対し、九万三千百二十六人で、千七百八十五人の減少となりました。現在の年齢別人口構成を見てみますと、六十五歳以上が二二・七%、十五から六十四歳までが六三・三%、ゼロから十四歳までが一四%となっています。県と同様のつぼ型の人口構成になっています。

 全体の人口で見てみますと、人口は減少していますが、さほど変わらないような気もします。しかし、地域別で見てみますと、人口減少がスピードとインパクトを持って進んでいることがよくわかります。例えば関市の場合、板取地域が平成十七年の市町村合併時に千七百七十三人いた人口が、今年三月一日には千四百三十六人となり、その差が三百三十七人で約一九%の人口が減少したこととなります。次いで、上之保地域では、二千三百九十六人の人口が現在千九百八十七人で、その差が四百九人、約一七%の減少。そして武儀地域では、四千百六十一人いた人口が三千七百二十人と四百四十一人、約一〇・六%の減少となっています。

 また、地域別に年齢別人口構成を見てみますと、かなりの高齢化が進んでいることがわかります。関市の場合、三月一日現在、関地域の人口に占める六十五歳以上の割合は二一%、洞戸地域が三三・五%、板取地域が四〇・九%、武芸川地域が二三・三%、武儀地域が三五・二%、上之保地域が三九・二%という内容になっています。現在、団塊世代がおよそ六十歳から六十五歳に達していますので、今から五年後にはほぼ関市全域で六十五歳以上の人口年齢割合の高い地域が増加することは間違いありません。

 今年の初めに新聞報道でもありましたが、国の調査によると、二〇一〇年四月現在、県内の十五市町村の過疎地域にある九百三十七の集落のうち約一二%、百十五の集落が限界集落であることがわかりました。

 それを受けて、県がこの三月から初めて県内の過疎地域における集落についての実態調査をされると伺っております。そして、百十五ある集落を含む約百五十の集落を対象にするとのことであります。限界集落とは、過疎地域の集落の将来に向けた維持が心配される中、一九九一年には高知大学の大野 晃教授が、好ましいとは言えない限界集落という表現の定義をされました。すなわち、六十五歳以上が人口の半分を超え、共同体の維持が限界に達している集落のことをいいます。人口減少や人口流出など、さまざまな原因が考えられると思います。今後も人口減少、少子化、県民の流出が続くことで限界集落はさらにふえていくことは間違いありません。

 では、限界集落になるとどのような問題が生じてくるのでしょうか。まず、自治力、公共サービスの低下、例えば警察、消防、教育機関などのサービスの低下による治安の悪化や人材育成の停滞が懸念されます。そして、社会資本である道路、河川、森林、水源、上下水道などの維持管理が困難になり、また医療、介護などのサービスも享受できなくなってしまいます。これらさまざまな問題から、限界集落と他の地域との間で各種サービスの享受ができる地域とできない地域との間での格差や、雇用確保が困難になるため、世代間でも争いや貧富の差の拡大が生じるおそれがあります。また、後継者の不在により、事業継続の困難やお祭りなど伝統文化の断絶も生じ得ることとなります。実際には、ここに挙げた問題に比べ、はるかに広範囲にわたって多くの問題が生じることと思います。また、近い将来には、集落の限界だけでなく、地域全体が限界に達することも見越しておかなければならないと思います。このことは、関市だけではなく、岐阜県、日本全体にも言えることだと思います。しかも、この限界集落は、都市型と地方型と二つの種類があることを忘れてはいけません。都市部でも同様に、少子・高齢化、人口減少が進み、高齢者の人口比率が高まっており、コミュニティーの維持が困難になっていることも出てきているようであります。

 このような負のスパイラルから抜け出すために、五年前に国勢調査の結果を踏まえて、平成二十一年三月には県が「岐阜県長期構想〜人口減少時代への挑戦〜」をまとめ、政策に反映されており、県政全体として取り組まれていることは御承知のとおりであります。

 また、地域づくりの支援については、平成十九年度から派遣された部局横断的な若手職員から成る「まちづくり支援チーム」が、昨年度から過疎地域に向け「ふるさと支援チーム」という形で派遣されていると伺っています。それと同時に、国の集落支援施策に呼応した地域に人材を呼び込む支援策や特産品開発などの地域おこしの取り組みへの支援も進められています。

 また、例えば関市の上之保地域では、二年ほど前に地域づくり委員会が住民全員を対象としたアンケートを行い、現在、地域の将来ビジョン策定に取り組んでおり、板取地域では豪雪地域であることから雪おろしボランティアを募ったところ、多くの人数が集まって活動されたりして、住民みずからの知恵で活路を開こうとしている地域もあります。

 一方で、集落対策を個々の市町村だけに任せておくと、特に合併地域で行政頼みになりがちになってしまうこともあるかと思います。地域ごとに異なる実情と課題を十分関係者が認識し、あくまで地域が主体になり、住民の参画のもとで対応していくことが必要であると考えます。地域住民が地域の維持や活性化に参画していくことは、これまで、ともすればお上依存−−お役所任せにあった我が国には見られなかった地方自治の本旨「住民自治」をはぐくんでいく可能性があると思います。さらに、将来的には、都市部においても過疎・高齢化現象が必然と見られ、その先進的な取り組み事例になることも期待されると思います。今回の県における実態調査も、各市町村の役場の担当者や県の関係部局、有識者の英知を結集し、地域住民を巻き込んで問題解決に当たるきっかけとされることを期待いたしております。

 そこで、観光交流推進局長にお尋ねします。県は、この三月から初めて県内の過疎地域における集落について実態調査をされるということですが、この調査はなぜ行われるのか。そして、どのような観点から実態調査をし、その結果、今後の集落維持をどのように支援していくのか、お聞きしたいと思います。

 次に、企業誘致と若者の就労支援について伺います。

 平成二十四年度、商工労働部の基本方針として、「変わる中小企業」のテーマのもと、「外的要因に左右されない稼ぐ力づくり」、「将来につながる着実な働く力づくり」、「人を呼び込み、地域消費を拡大する観光まちづくり」という三つの大きな方針を掲げられています。これは県内企業、特に中小企業に焦点を当てて、その商品やサービス、そして企業の価値そのものを高めていこうという思いがあらわれています。そして、そのためのツールが円高を生かした攻めの対策であり、高利益体質への転換支援であると思います。特に注目しているのは、「次世代の県経済を支える産業の育成」の項目の中に、「成長産業に重点を置いた企業誘致」や、「三大都市圏における企業立地調査の実施」というものがあり、力強く推し進めていただくことを要望させていただきます。これらの施策によって、雇用の機会が広がることを願っています。

 また、この定例会の冒頭の知事の提案趣旨説明で、今年度の求職・求人ニーズを踏まえた総合的な就労支援に取り組まれる旨の発言もあり、大変心強いことだと感じています。私は、労働人口、特に若い世代の魅力ある柔軟な雇用の機会環境を創出することが非常に重要であると考えています。

 来年度、県では、岐阜市と多治見市に生活・就労・職業相談、職業紹介や求人開拓などに関するワンストップサービスの窓口を開設し、求職者や生活困窮者の生活安定と再就職に向け支援されると伺っています。また、若年層の社会自立に向けたキャリア教育に重点を置いた長期実践型インターンシップや社会人講師の派遣を実施されるとのことで、このような施策によって若者の就労と雇用の機会がさらに広がっていくことを期待します。私は、企業・事業者の誘致と就労支援は車の両輪のように非常に大切であると思います。

 そこで、商工労働部長にお尋ねします。ここでは、成長産業として新エネルギー、航空関連産業や安定的な事業活動が込まれる食料品、医薬品関連産業を重点ターゲットに挙げられていますが、より広く県民の皆さんに知っていただくために、この成長産業は県としてどのような戦略をもとにお決めになられたのか、お聞かせください。また、現在、どのような企業から県内進出に関して打診があるのか。その中で、企業立地調査を行うに当たり、どのような企業へアプローチしていくのか、お聞かせください。さらに、今後、長期的に労働人口を補うことが大きな課題であると考えます。とりわけ若者の就労と雇用の機会を促進する環境がこれまで以上に必要であると考えますが、県として若者の就労と雇用の機会の促進について、どのようにお考えになられているのか、お聞かせください。

 最後に、生活困窮者の孤立死についてお伺いをいたします。

 今年になってから、痛ましい生活困窮者の孤立死が全国的に相次いでいます。新聞報道によれば、二月十三日に東京都立川市で、四十五歳の母親と知的障がいのある四歳の息子さんと見られる二人の遺体がマンションで見つかりました。死後一、二カ月が経過したとのことであります。母親がクモ膜下出血で死亡した後、知的障がいのある息子さんのすぐそばにお弁当が置いてあったそうですが、食べることも助けを呼ぶこともできず、亡くなったというとても痛ましい事件がありました。

 この母子は、有償ボランティアの会員に子守をしてもらうファミリー・サポートを二〇一〇年五月と昨年五月に三回、計約十一時間半利用した記録があったそうです。そのほかにも、昨年六月から毎月一回、紙おむつ支給サービスを受けており、立川市の委託業者が昨年十二月に紙おむつを母親に渡したのが最後の接点だったとされています。その後、一月に、その業者が配達時に応答がなかったためケースワーカーが電話をし、訪問を行いましたが、応答がなかったため、それ以上の対応はできなかったということでありました。また、今年一月二十日に札幌市で、四十代の姉と知的障がいのある妹の二人が亡くなっているのが発見されました。昨年十二月下旬に姉が病死し、一月半ばまでに妹が凍死したと見られています。姉は、昨年六月までに区役所に三度、生活保護の相談をしたそうですが、申請はしていなかったようです。市の指定の相談支援事業所にも、昨年四月までに連絡していたということであります。そして、このほかにも幾つかの同様の事件が起こっていますが、これらの問題に共通して言えることは、人知れず亡くなってしまう状況になってしまったということだと思います。そして、札幌市の姉妹のケースでは、二人が妹さんの障害基礎年金のみで生活をしていたということで、行政や相談支援事業者との接点は何度かあったにもかかわらず、このような悲惨な事態となってしまいました。凍死や餓死などで死んでしまう前に何らかの形で発見し、救助できなかったのだろうかと思っていたところであります。生活保護制度は申請主義の制度のため、困窮度にかかわらず、申請しなければ対象にならず、したがって、把握しづらいという状況があるようです。

 一方で、生活保護法の第七条を見てみますと、「保護は、要保護者、その扶養義務者またはその他の同居の親族の申請に基づいて開始するものとし、ただし、要保護者が急迫した状況にあるときは、保護の申請がなくても必要な保護を行うことができる」と記載されており、申請主義の例外規定を設け、急迫した状況のもとであれば行政の権限において生活保護を行うことができるとされています。今後、行政職員は、困窮を見抜く力や専門知識をつけ、相談者の悩みに寄り添う形で支援を目指すべきだと考えています。

 最近では、生活保護ではないが、生活困窮であるという方もお見えになり、最近の事件でもこうした方が対象となっているようであります。現実に即した柔軟な対応によって、このような事件を防ぐことのできるよう期待をいたしております。

 また、こうした方々は、公共料金を滞納しており、公共料金の滞納によって、そしてまた行政が滞納状況を生かしていれば、支払いがとまり、生命の危機に瀕しているおそれがあることが判断できたのではないかという考え方もあるようです。

 そのような中、厚生労働省が二月二十四日に、孤立死を防ぐために、電気、ガス等の約款に、非常時には個人情報を関係機関に提供する可能性があることを記載、事前に契約者に承諾を得ることができないか検討を始めたと伺っています。先ほどの札幌市などのケースで、公共料金の滞納情報が生かされていなかったため、支払いがとまり、生命の危機に瀕しているおそれがあると判断した場合を想定しているとのことです。厚生労働省の調査では、滞納情報など福祉事務所に提供している割合は、自治体の住宅部局が五〇%、水道部局が四四%だったのに対し、民間事業者では、電力会社が七%、ガス会社が四%と非常に少ないことがわかります。この乖離の原因の一つに、個人情報保護法のもとで、これらの事業者が安易に情報を外部に持ち出すことができないという側面もあるようです。おかしいと感じた時点でどのように対応するのか、一定の基準をつくらなければならない思います。孤立死を防ぐために行政としてどのようなことができたのか、あるいはそれができないとするならば、その障がいはどのようなものであるのか、議論していく必要があると思います。

 個人情報については、保護すべきで、外部に出してはいけないという考え方が一般的だということですが、こうした形式的な考え方や対応だけでは通用しないところに来ていると思われ、電気やガス会社など公共サービスの企業は積極的に市町村などに情報提供すべきであり、また自治体のほうも積極的に情報収集すべきだと考えております。

 そこで、健康福祉部長にお伺いいたします。県として、生活困窮者の実態把握についてどのように考え、どのように行うべきであると考えているのか。また、生活困窮者の見守りについてどう考えていくのかお聞かせをいただきまして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○副議長(足立勝利君) 健康福祉部長 近田和彦君。

    〔健康福祉部長 近田和彦君登壇〕



◎健康福祉部長(近田和彦君) 生活困窮者の実態把握と見守りについてお答えをいたします。

 いわゆる生活困窮者の方が置かれている状況については、外部からは察知しにくいのが現状でございます。そこで、その実態把握については、自治会や民生委員などからの情報や水道など行政内部のさまざまな情報を集めるとともに、電気・ガス事業者からの通報等も目安の一つとなり得ることから、事業者に対して情報提供の協力を依頼するなど総合的な情報収集が必要であると考えております。なお、今年度は、これら事業者との連携を強化するため、電気・ガス事業者にも御参加いただいた「要援護者支援ネットワーク会議」を開催し、事業者が訪問時に異常事態を察知した場合の連絡体制のあり方などについて意見交換を行ったところです。

 生活困窮者の情報が得られた場合には、市町村福祉担当部局と民生委員等が連携して、必要に応じ訪問等による安否確認や健康状態の確認を行い、生活相談窓口につなげるなど、生活困窮者が適切な福祉サービスを受けられるようにすることが必要であることから、市町村に対し、その体制づくりを働きかけてまいります。



○副議長(足立勝利君) 商工労働部長 江崎禎英君。

    〔商工労働部長 江崎禎英君登壇〕



◎商工労働部長(江崎禎英君) 私には、三点の御質問をいただきました。

 まず、企業誘致における成長産業の重点化についてお答えをいたします。

 いわゆる成長産業をターゲットとして企業誘致活動を重点化しますのは、我が国が本格的な人口減少期に突入し、従来型産業における国内需要の拡大が期待しがたい状況下において、長期安定的な雇用や発展性のある経済活動を確保するためには、まず第一に新たな市場が生み出される分野、そして第二に岐阜県に発展のベースとなる企業群がある分野、第三に専門性の高い雇用を生み出す分野、そして景気変動の影響を受けにくい分野に属する企業を誘致することが必要であるとの認識によるものです。具体的には、新エネルギー分野でございますが、太陽光パネルや燃料電池、さらには電気自動車やプラグインハイブリッド自動車といった次世代自動車などの新たな商品群が今後広く国内市場に普及することが期待されます。また、航空機分野でございますが、各務原市を中心に、既に航空機部品産業が根づいておりまして、今般の国際戦略総合特区の認定を契機に、ビジネスモデルを見直すことで世界の需要を取り込むことが期待されます。さらに、医薬品関連分野では、今般、揖斐郡池田町に世界最大規模のワクチン工場を建設していただくことになった企業のように、高度な専門知識を有する人材を数多く必要とするとともに、食品加工分野と同様に、景気変動の影響を受けにくく、安定した事業活動や雇用が期待されるところでございます。

 次に、県内進出に関する企業からの打診状況及び企業立地調査の対象企業についてお答えをいたします。

 最近の企業立地に関する問い合わせ状況を見ますと、自動車部品、航空機部品、セラミック製品、プラスチック製品、食料品などの製造業を初めといたしまして、物流、ソフトウエア関係など幅広い業種の企業から打診をちょうだいしております。また、その中では、東日本大震災以降、災害時における事業継続の観点から、取引先などから複数の生産拠点の設置を求められているとの声が数多く聞かれているところでございます。こうした状況を踏まえまして、来年度実施予定の企業立地調査におきましては、主として、生産拠点の見直しを検討している企業を対象に、その動向について調査を行いたいと考えております。具体的には、東京、大阪、名古屋の三大都市圏に本社のある企業のうち、全国に工場が点在し、生産拠点の再配置が見込まれる企業や、特定の地域に生産拠点が集中している企業を対象に、個別訪問による聞き取り調査を実施することとしております。調査対象業種としましては、企業誘致の重点ターゲットとしております新エネルギー関連や航空宇宙関連の企業など今後成長が見込まれる業種や、食料品、医薬品関連の企業といった景気変動の影響を受けにくい業種を予定しております。なお、本調査の実施にあわせまして、地震に強く、災害時の代替拠点となり得る岐阜県の工業用地をアピールし、誘致にもつなげてまいりたいと考えております。

 最後に、若年者の就労支援についてお答えをいたします。

 若年者に対する県内企業への就労支援につきましては、現在、人材チャレンジセンターにおきまして、県独自の求人開拓により、本年二月末現在で六百五十社、千二百件を超える県内企業の求人情報を提供するとともに、個々の企業とじっくり面談をすることができる企業カフェを定期的に開催し、若者と県内企業とのきめ細かなマッチングの機会を提供するよう努めているところでございます。来年度は、これらの取り組みに加えまして、新卒者に県内中小企業の魅力を体感していただくバスツアーを拡充するとともに、経営トップの人柄や社風を直接若者に訴える社長出席の合同企業説明会を開催するなど、県内企業への就労促進に向けた取り組みを複合的に展開してまいります。

 このように、企業現場や経営者と若者が直接接触する機会を継続的に確保することで、若者にとって魅力ある就労環境づくりに向けて、県内中小企業の皆様から改革を進めていただくということも期待しているところでございます。さらに、小・中学生から大学生まで、それぞれの教育段階におきまして、地域の特色ある中小企業に触れ合う機会を提供するキャリア教育を推進することを通じまして、若者の県内中小企業への就労促進の基盤を整備してまいりたいと考えております。以上です。



○副議長(足立勝利君) 観光交流推進局長 古田菜穂子君。

    〔観光交流推進局長 古田菜穂子君登壇〕



◎観光交流推進局長(古田菜穂子君) 過疎地域における集落実態調査についてお答えします。

 これまで、若手職員による「ふるさと応援チーム」や「地域がんばり隊」の派遣等、持続的な地域づくりに向けた人材支援などに取り組む中で、過疎地域も地域ごとにその実情が大きく異なり、集落の状況に応じたきめ細やかな対策の必要性が明らかになってきました。そこで、過疎集落の生活実態や支援ニーズ、地域づくり活動の現状や深刻化する人口減少に対応した今後の展望を把握するため、本年秋の取りまとめに向けて、該当地域の全世帯を対象とする実態調査を、市町村の協力を得ながら行っております。その結果を踏まえ、各集落の課題を丁寧に分析した上で、市町村を初め地域内外の関係者と連携しながら、地域の実情に応じた課題解決を目指し、地域が将来にわたり存続していけるような支援策を検討してまいります。



○副議長(足立勝利君) 二十六番 松村多美夫君。

    〔二十六番 松村多美夫君登壇〕(拍手)



◆二十六番(松村多美夫君) ただいま議長さんから発言の許可をいただきましたので、今回、通告に従いまして、大きく分けて四点の問題について質問をいたしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず最初に、岐阜県教育の諸課題についてお尋ねをいたします。

 昔からこんな言葉がございます。「一年先のことを考えるなら花を育てよ。十年先のことを考えるならば木を育てよ。百年先のことを考えるならば人を育てよ」という言葉でございます。いつの時代も、人の教育は来るべき時代をつくる重要な国の施策であります。教育は、百年の大計が必要であると言われております。私は、過去に、その時々の教育問題をとらえまして、さまざまな質問をさせていただきました。過去には、ゆとり教育がもたらす学力低下の問題や未履修問題、少人数学級と岐阜県型少人数指導の取り組み、道徳教育の推進、地産地消を踏まえた食育、特色化選抜の問題などでございます。その際、教育長からいろいろと御答弁をいただきました。

 現在、私たちの子供のころとは違い、教育現場も大きく変わってまいりました。特に今年度から小学校に新学習指導要領が導入をされましたし、中学校においても、いよいよ来年度から新学習指導要領が導入をされます。そこで、現場の声を踏まえながら質問をさせていただきます。

 さて、皆さん御存じのように、新学習指導要領は、準備期間もありましたが、今年度から小学校で導入されております。今回の新学習指導要領の導入で、外国語活動の時間や算数、理科などの時間数が大幅にふえました。一・二年生では週二時間、三年生から六年生では週一時間ふえております。多忙な先生方がますますお忙しくなってまいりましたし、教員の資質向上が問われてまいります。

 新学習指導要領の改訂は、学力低下も原因にありますけれども、現在の子供たちの現状を踏まえて、もっと生きる力をはぐくむために、基礎知識や技能の習得とともに、思考力、判断力、表現力などを育成するためのものであると理解をいたしております。そのためには、子供の教育を学校だけに押しつけるのではなくて、家庭や地域など社会全体で子供たちの教育に取り組むことが大切であります。

 そこで、まず最初に、教員免許更新制と県独自の研修制度のあり方についてお尋ねをいたします。

 教員免許更新制は、教員の資質低下の問題を受けて、平成二十一年度から導入をされました。民主党は、マニフェスト二〇〇九の中で教員免許制の抜本的な見直しをうたっておりますが、我が岐阜県議会は、平成二十二年三月二十五日に教員免許更新制の存続を求める意見書を提出いたしております。

 現場の先生方に教員免許更新制の導入についてお尋ねをいたしますと、先生方は、時間的に厳しいところがあるものの、一定の評価をしておられ、私としては継続すべきものと考えております。しかし、一方で、先生方からは、岐阜県が独自で行っております初年度研修や、おおよそ三年ごとに行われます研修制度の見直しを求める声もございました。

 現在、先生方の勤務時間は、学校により若干差はあるものの、おおむね八時十五分から午後四時四十五分になっておりますが、二時間程度の残業というのは日常的に発生をしておるとお聞きをいたしております。県教育委員会が実施をいたしました勤務実態調査でも、中学教員の一日平均残業時間は二時間五十四分、そのうちの二二%の先生は四時間以上となっております。市町村によりましては、学校で仕事が終わらないときは、サスティックキーを使い、家のパソコンから学校の共有サーバーにアクセスをして仕事を続けておられる先生もいるとお聞きをいたしました。そんな多忙の中で自分の能力を高めようとしても、その余裕がないというのが現状であります。その上、先ほども述べましたように、岐阜県独自の教員研修制度があり、県や教育委員会に提出をする書類づくりにも追われております。教員業務の効率化、提出書類の簡素化や県独自の教員研修制度の一部見直しが必要ではないかとも考えております。

 一方で、子供たちの学力の状況を示す一つの指標として、「全国学力・学習状況調査」がございます。いわゆる学力テストと呼ばれるものでありますが、平成二十二年度に行われました学力テスト二〇一〇年都道府県ランキングでは、岐阜県は小学校で二十八位、中学校は四位だったとお聞きをいたしております。国語と算数により行われる学力テストだけでは学力の状況を一概に評価できませんけれども、先生方におかれましては、現在、大変低い給与水準で非常によく頑張っていただいておるなとの感じを受けました。

 そこで、教育長に四点お尋ねをいたします。

 一点目として、多忙な先生方がみずからの能力を高めるための勉強時間を確保するためにも、教員業務の効率化や提出書類の簡素化、岐阜県独自の教員研修制度見直しが必要であると考えますが、御所見をお願いいたします。

 二点目として、新学習指導要領で外国語活動や理科、算数、体育の授業時間がふえ、ふるさと学習や総合学習の時間が削られております。私は、以前、総合学習の講師として小学校に二、三度お邪魔したことがございますが、子供たちの目の輝きが違っておりました。高齢者の持っております知識や技能の高さに子供たちは感動し、おじいちゃん、おばあちゃんはすごいと、高齢者を尊敬するよい機会になっていた気がいたします。そうした総合学習の授業時間の確保も大切であったと感じております。子供たちに人気のあった総合的な学習の時間にどのように取り組んでおられるのか、お尋ねをいたします。

 三点目として、小学校で新学習指導要領が導入をされ、一年が経過をしようといたしておりますが、現状を踏まえ、どのように評価しておられるのか、お尋ねをいたします。

 四点目として、多忙な先生方の負担を軽減するためにも、現状の教員数の確保・充実が必要であると考えますが、予算措置を含め、教員数の確保・充実についてどのように対応しておられるのか、以上四点について教育長にお尋ねをいたします。

 続きまして、主要地方道岐阜・関ケ原線四車線化の整備についてお尋ねをいたします。

 岐阜・関ケ原線は、岐阜市を起点として、本巣郡北方町、本巣市を通り、大野町、神戸町、池田町、垂井町、関ケ原町など二市四郡を結ぶ延長二十七キロメートルの幹線道路であります。また、本路線は、将来の東海環状自動車道、仮称ですけれども大野・神戸インターチェンジへのアクセス道路でもあり、道路沿線には大型ショッピングセンターや飲食店、小売店舗などがあり、各市町にとって将来のまちづくりの核となる道路であります。

 また、本路線には島大橋もございますが、今年九月二十九日から行われます、ぎふ清流国体・清流大会のアクセス道路として、また道路公社のあり方についての検討を踏まえ、地域の利便性や経済的効果などをかんがみ、本年四月から無料化されます。私は、過去三度にわたり、島大橋の無料化を訴えてまいりましたが、地域の皆さんには大変喜んでいただいておりますし、沿線の市町の皆さんも期待をしておられます。既に平成二十一年十月に無料化されました中津川の有料道路の交通量の例にありますように、無料化前と無料化後の比較では二倍から三倍も交通量がふえております。現在、岐阜市内の三路線は、生活路線として多くの県民に利用されており、現在、迂回をしていた人も、四月から無料化されますと、島大橋の交通量が増大する反面、一方では、周辺道路の朝・夕の渋滞緩和に大きな効果が期待できます。直近三カ年の交通量は、おおむね年間百七十万台から百八十万台でありますが、無料化で交通量は格段に多くなるものと思います。

 そこで二点、県土整備部長にお尋ねをいたします。

 一点目として、県では、岐阜・関ケ原線の四車線化に向けて順次計画的に整備を進めていただいておりますが、今後の整備計画について、どのようになっておるのか、お尋ねいたします。

 二点目として、本路線と北方多度線との交差点、いわゆる歩道橋サンブリッジのある交差点から以西の宗慶・温井工区二・二四キロメートルは、最近一部工事に着手をしていただいておりますが、用地買収のおくれから未着工の部分も残っております。この工区の今後の四車線化のめどについてお尋ねをいたします。また、この工区には、第三セクター樽見鉄道との交差点がございますが、地域の住民の皆様方からは、土地利用の観点から平面交差で進めていただきたいとの御要望をいただいております。交差点整備に係る県の考え方についてお尋ねをいたします。

 今後、島大橋の無料化や東海環状自動車道の整備に伴い、ますます沿線地域の産業、経済が発展すると同時に、住民の皆様の生活環境も便利になり、本路線の整備は、岐阜と西濃圏域の一体的な発展に大きな役割を果たすものと確信をいたしております。また、既に開通をいたしました梅谷片山トンネルや、ぎふ清流国体・清流大会までに整備をされます平野庄橋の四車線化で岐阜−関ケ原間のアクセスが格段に向上し、さらなる交通環境の改善につながるものと期待をいたしております。そのような思いを込めまして、主要地方道岐阜・関ケ原線四車線化の整備計画について、以上二点、県土整備部長にお尋ねをいたします。

 続きまして、地デジ化に伴う新たな放送環境の地域間格差の是正についてお尋ねをいたします。

 御存じのように、地上波テレビ放送のデジタル化は、東日本大震災で被災をした東北三県を除く四十四都道府県で二〇一一年七月二十四日正午にデジタル放送に完全に移行いたしました。六十年間近く続いたアナログ放送は終了し、情報化社会の進展に伴い、アナログ放送からデジタルテレビ放送へ移行する歴史的な節目となりました。

 私は、平成十八年六月定例会で地上デジタル放送移行に伴う難視聴地域の解消に向けた取り組みについて質問をいたしました。おかげさまで、県内の地デジ化率は一〇〇%だそうであります。しかしながら、県内六百五十六世帯に対しましては、衛星放送を利用した暫定的な視聴対策を講じておるということでありますが、これも平成二十七年三月末までには恒久的な対策が講じられるとお聞きをいたしております。そこで今回は、地上波テレビ放送のデジタル化に伴い、新たな問題が生じてまいりましたので質問をさせていただきます。

 現在、地上デジタル放送の受信環境といいますのは、中継局等から電波を受けまして受信する地域と、ケーブルテレビなどにより視聴しておる地域が混在をいたしております。私は、地元本巣市でケーブルテレビ番組審議会の委員を務めておりますが、放送環境の地域間格差の是正を求める要望が上がっております。どのような問題かと申し上げますと、同一行政区域内におきまして、県外のテレビ放送局から送信をされた電波、放送対象区域を越えて飛んでくる電波、これはすなわちスピルオーバーと呼ばれる現象によりますけれども、区域外放送のテレビ愛知の視聴環境に中山間地域と平野部では格差が生じてきております。

 もう少し詳しく説明をいたしますと、地域のケーブルテレビ事業者が放送局からの放送電波を受信して、各家庭に配信することを再送信と言いますが、地上アナログ放送時に、ケーブルテレビ事業者は放送局から再送信の同意を得てテレビ愛知を放送しておりましたけれども、地上デジタル放送への移行後は、スピルオーバーによる個別受信が可能なエリア以外では、再送信の同意が得られなくなりました。そのため、中山間地域では、今まで高い共聴アンテナでアナログテレビ電波を受信してテレビ愛知を受信できた地域でも、個別受信可能エリア外ということであることから、再送信の同意が得られず、やむを得ずケーブルテレビ事業者はそうした地域に電波を流すことができないという状況になっております。つまり、同じ行政区域で、かつ同じケーブルテレビの視聴環境にありながら、中山間地域ではテレビ愛知が視聴できないという問題が生じております。

 岐阜地域は、昔から歴史的経緯や経済圏として、文化的一体性、地理的状況からかんがみても、愛知県との結びつきが強く、またケーブルテレビ事業者がアナログテレビ放送時において正規に再送信の同意を得てテレビ愛知を放映していたという実態があるにもかかわらず、地上デジタル化に伴い同意が得られないというのは全くおかしな話であります。私は、同一行政区域内においては、同一視聴環境が確保されるべきであると考えます。なお、本巣市のみならず、中山間地域を有する関市、山県市などでも同じような地域間格差が生じておるとお聞きをいたしております。

 そこで古田知事にお尋ねをいたしますが、地デジ放送移行に伴う新たな放送環境の地域間格差について、知事はどのように認識しておられるのか。また、こうした地上デジタル放送における区域外再送信について、ケーブルテレビ事業者及び辺地共聴アンテナ施設等により、今まで地上アナログ放送で視聴していた地域においては、放送事業者が地デジ放送移行後も区域外再送信の同意を得て速やかに行うよう、県としても国等へ働きかけるべきだと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 最後に、ハイタウン北方住宅の跡地利用についてお尋ねをいたします。

 おかげさまで、県当局の御配慮と皆様方の御協力によりまして、ハイタウン北方住宅の隣に建っておりました旧北方住宅二十四棟三百五十四戸が今年二月にすべて解体をされました。当初四億八百万円ほど予算化しておりましたが、昨今の経済状況を反映してか、二億八千万円ほどで解体ができたと聞いております。隣接地がマンモス団地で小さいお子さんも多く、岐阜市の解体事故のこともあり、解体工事中の事故を大変心配いたしておりましたが、事故もなく、当初予定されておりました工期よりも早く無事に終了いたしました。安全第一で能率的に解体をしていただいた工事関係者と県当局の御尽力に心から感謝を申し上げます。

 さて、私は、平成十九年六月定例会と平成二十三年三月定例会の二度にわたり、ハイタウン北方住宅の今後の整備計画や県の住宅政策についてお尋ねをいたしました。その当時の都市建築部長の御答弁は、「少子化による人口減少の進展や民間住宅を含めた空き家率の増加などの社会情勢の変化や県の財政状況も踏まえ、ハイタウン北方住宅の建設はA−一棟の建てかえ事業をもって終了する」とのことでありました。

 北方町のまちづくりの核となっていたハイタウン北方住宅の建てかえ事業は、当初千五十戸を目標に、平成八年九月に建設に着手をされましたが、最終的には六百四十二戸、当初計画の六割程度で終了したことになります。私も、県下の住宅事情をかんがみますと、低所得者のため、また住宅に困窮している方々のための公営住宅建設の役割は終わったと感じております。

 先日、解体をされました跡地をハイタウン北方住宅の最上階から眺めてみました。跡地は三万六千平米と広大な敷地で、北隅の一角には、現在、北方町が県から有償で借り受けております北方バスターミナルがございます。北方町全域を見渡してみますと、この跡地は北方町の中心に位置し、図書館や文化施設、病院、大型ショッピングセンター、小・中学校にも歩いて数分のところにあり、大変便利で、将来の北方町のまちづくりに重要な役割を担っていると感じております。北方町からは、跡地の北の一角約六千平米を、地域の皆様の憩いの場である公園を整備するための用地として購入したいという要望があるとお聞きをいたしております。また、例えば手狭になった北方警察署などの県有施設の移転地としても有効に活用してほしいとの御要望もいただいております。

 北方町は、人口が増加しておる数少ない町の一つであります。しかしながら、持ち家率が五四・六%、借家率が四五・四%で、県下四十二市町村で持ち家率は最低の水準にあると聞いております。定住人口をふやし、郷土に愛着を持ってもらうには、マイホームの戸建て住宅の建設が一番であります。北方町は、ほぼ全域で上下水道の整備がされており、県下で一番行政効率のよい便利な町であると私は自負をいたしております。住宅ニーズもあり、住んでみたい町、それが北方町であります。宅地としての活用であれば、工事費もそんなにもかからず、付加価値を上げることができると思います。財政難の折、宅地として整備をし、分譲地として販売することが県有財産の処分にふさわしいのではないかとも考えております。そこで、ハイタウン北方住宅の跡地利用に向けた県の取り組みについて、都市建築部長にお尋ねをいたします。

 以上をもちまして質問を終わらせていただきますけれども、どの問題も確かな岐阜県の未来づくりに大切な問題ばかりでございますので、県執行部の皆様方の誠意ある御答弁を心からお願い申し上げまして、私の一般質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○副議長(足立勝利君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 私のほうには、地デジ化に伴う新たな放送環境の地域間格差の問題について御質問がございました。

 確かな未来づくりと言われると、私もいい答弁をしなきゃいけないかなと思うんですが、これ、私も御指摘いただいて少し勉強させていただきましたけれども、なかなか難しい問題でありまして、御案内のとおりだと思いますが、言ってみればルールといいますか、建前と、それから事実上どうであるかという問題等をどこでどう切り分けて整理をするかということになるわけでありまして、今日の段階で必ずしも明快な答弁はなかなか難しいんでありますが、まず地上デジタル放送の完全移行につきましては、おかげさまでいろいろな財政支援でありますとか、スーパーハイウェイの無償提供でありますとか、手を尽くして、岐阜県内、地デジ化率一〇〇%を達成したわけでございます。したがって、地デジ化による、例えば難視聴の有無というような意味での放送環境の地域間格差というものは生じていないというふうに私どもは考えております。放送環境の地域間格差というか、地デジ化を機に議論が少し建前に戻ったのかなという感じがしております。端的には、当県を放送区域として免許を受けていないテレビ局の再送信をどう考えるかという問題でございます。

 いろいろ状況を聞いてみますと、なかなか複雑なこともあるようでありまして、再送信の同意をめぐって、放送法上の放送エリアとは何ぞやとか、それからアナログ時代の経緯、あるいは現在たまたまスピルオーバーしている、していないという事実上の視聴問題、それから民放連を初めとする県内外のテレビ放送業者のお考え、利害、さまざまな問題があるんではないかというふうに承知しております。一方で、制度論として考えますれば、放送法にのっとって、放送事業者の同意を得られれば再送信できるということでありますし、それから同意が得られない場合には、法律上、電気通信紛争処理委員会によるあっせん・仲裁、さらには総務大臣の裁定という手続も用意されておるわけでありまして、現に三重県ではその手続に持ち込んだケースもあるというふうに聞いておるわけでございますので、仕組みの話として考えれば、まずはこういった制度を十分活用していただいて、事業者間で、さらにはこのあっせん・仲裁・裁定といった手順を通じてどういう答えが導けるか、やっぱり汗をかいてみる必要があるんではないかというふうに思っております。

 そういった状況を見ながら、私どもとしては、御指摘の問題意識は十分理解はできるわけでございますので、もう少しこの制度論、利害関係などを勉強しながら、県として何ができるか、どういう対応があり得るか考えたいと思っておりますが、仮に見直すとすれば、それはルールが悪いのか、つまり同意を前提とするルールをとっている限りは同意がなければできないのは当然でありまして、ルールが悪いのか、それとも同意のバリアといいますか、なぜ同意できないのかということについて何が問題になっているのかと。そこら辺を一つ一つほぐしながら考えていく必要があるんではないかというふうに思っておりますが、まず制度上開かれた手順は尽くしながら、いろんな手順を考えていくということかなあと思っております。



○副議長(足立勝利君) 県土整備部長 金森吉信君。

    〔県土整備部長 金森吉信君登壇〕



◎県土整備部長(金森吉信君) 主要地方道岐阜・関ケ原線について二点御質問をいただきました。

 初めに、今後の四車線化の考え方についてお答えします。

 主要地方道岐阜・関ケ原線は、県としても、県土千七百キロメートル骨格幹線ネットワーク構想に位置づけ、年間十億円を超える事業費を投入し、重点的な整備を行っています。このうち四車線化は、交通量の多い岐阜市から池田町の国道四百十七号交差点までの十八キロメートルで事業化しており、これまでに十二・四キロメートル区間で整備が完了し、進捗率は六九%となっています。現在、本巣市温井、大野町下磯、神戸町の平野庄橋付近の三カ所二・六キロメートルの整備を重点的に進めており、本年九月開催のぎふ清流国体までの完成を目指しています。この区間が完成すると、四車線化区間の延長は十四・九キロメートル、整備率は八三%となります。残る区間は樽見鉄道、養老鉄道との交差点を含む二区間三・一キロメートルですが、これらの区間については、用地買収ができていない箇所や鉄道踏切もありますので、引き続き用地買収に努めるとともに、踏切部の構造について関係機関と協議を進めてまいります。

 次に、宗慶・温井工区の四車線化のめどについてお答えします。

 本巣市宗慶から軽海地区に至る二・二四キロメートルの区間につきましては、現在、暫定二車線で供用していますが、今年度、用地買収が完了している西側の二百二十メートル区間で四車線化工事に着手したところです。しかしながら、この区間にはいまだ用地買収ができていない箇所もあることから、今後これらを買収し、四車線化工事を進めてまいります。

 また、樽見鉄道との交差点につきましては、道路法や踏切道の拡幅に係る指針では、踏切道の平面交差については二車線までの道路しか認められていない状況です。このため、県としましては、直ちに四車線化事業が平面交差で実施できるとは考えていませんが、今後の道路の交通量や渋滞状況、鉄道の運転実績などを勘案した踏切部の構造について、国土交通省や鉄道事業者など関係機関と協議を進め、早期に四車線化整備ができるような手法を検討してまいります。



○副議長(足立勝利君) 都市建築部長 山本 馨君。

    〔都市建築部長 山本 馨君登壇〕



◎都市建築部長(山本馨君) ハイタウン北方住宅の跡地利用についてお答えいたします。

 廃止となった住宅の解体工事につきましては、本年二月に完了したところであり、平成二十四年度には、その跡地を県営住宅用地から切り離すための分筆登記手続を行う予定でございます。跡地の利用につきましては、現在、北方町からは、「その一部を近接する図書館や生涯学習センターと一体的な利用もできる公園として整備していきたい」、また「住民の生活に必要な道路については、現状のまま残してほしい」といった要望を伺っております。県といたしましては、跡地の面積が約三・六ヘクタールに及ぶこと、また北方町の中心市街地に位置していることから、町のまちづくりに大変重要な役割を果たすものと認識しており、引き続き町の意向も十分踏まえた上で、その活用について検討してまいりたいと考えております。



○副議長(足立勝利君) 教育長 松川禮子君。

    〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 岐阜県教育の諸課題について四点の御質問がございました。

 初めに、教員業務の効率化や教員研修制度の見直しについてお答えいたします。

 県教育委員会としましては、会議の削減、短縮化やノー残業デーの設定、調査書類の簡略化などに取り組み、教員の事務的な負担の軽減を図ってまいりましたが、さらなる取り組みが必要であると考えております。このため、来年度、モデル校を指定して、教員の勤務実態、多忙化の要因を詳細に調査し、具体的な軽減策とその効果を検証する予定であり、その結果を踏まえ、教員の勤務負担軽減の総合的な対応策を構築してまいりたいと考えております。また、教員研修についても、子供たちに寄り添って指導する時間や授業の準備をする時間を確保するとともに、より実践的な研修とするため、日数や内容の見直しを図っております。特に初任者研修につきましては、校長、初任者等に対して実施したアンケート結果を踏まえて、来年度から校外研修の日数を削減するとともに、ベテラン教員の子供への接し方やすぐれた指導技術に学ぶ研修をより一層充実させるなど、内容の改善を図ってまいります。

 次に、総合的な学習の時間の取り組みについてお答えいたします。

 総合的な学習の時間は、授業時間数が縮減されておりますが、みずから学び、みずから考える力を育てることをねらいとする重要な時間です。この時間は、国際理解、情報、環境、福祉などの教科横断的な課題、地域や学校の特色に応じた身近な課題などから、各学校で内容を定めることになっております。こうした趣旨を踏まえ、各学校では、地域や子供の実態をもとにテーマを定め、地域の方々や施設の協力を得ながら、総合的な学習の時間に取り組んでおります。例えばふるさとの文化・伝統をテーマに地域の方から民話や祭りについて学んだり、環境をテーマに専門的な指導を受けてカワゲラウオッチングをしたり、福祉をテーマに地域の施設を訪問したりするなど、子供たちが意欲的に学習できるよう工夫しております。今後も、市町村教育委員会と連携し、さまざまな事例を紹介することを通して、子供たちにとって魅力的な総合的な学習の時間となるよう取り組んでまいります。

 続いて、新学習指導要領導入一年目の評価についてお答えいたします。

 新学習指導要領では、子供たちの生きる力をはぐくむという考え方のもと、学習内容の充実を図り、知識・技能の習得と思考力、判断力、表現力をバランスよくはぐくむことを大切にしております。この改訂の趣旨を踏まえて、県内の各小学校は、平成二十一年度からの移行期間に着実に準備を行い、スムーズなスタートを切ることができたと認識しております。この準備期間で、各学校は県教育委員会が作成した「新学習指導要領実施の手引き」などを活用し、新学習指導要領の趣旨や内容を理解するとともに、教科や道徳などの指導計画の作成と教材の準備を進めてまいりました。また、すべての小学校の校長、教頭、教諭が県教育委員会の開催する教育課程講習会に参加し、新学習指導要領の趣旨を踏まえた具体的な指導方法について理解を深めてまいりました。今後、さらに市町村教育委員会を通して各学校の状況を把握するとともに、指導のための参考資料を提供してまいります。

 最後に、教員数の確保・充実についてお答えいたします。

 公立学校の教員数については、児童・生徒数や学級数などに基づき算定された数に加えて、少人数指導の実施などのために必要な数を順次ふやして配置してきたところです。そのため、小・中学校の児童・生徒数は、少子化の進展により二十年前と比べて約二五%減少しておりますが、教員数は約七%の減少にとどまっているところです。その結果、教員一人当たりの児童・生徒数も、小学校では二十九人から二十五・四人に、中学校では三十三・五人から二十九・八人に減り、児童・生徒と向き合う教員の環境も一定の改善が図られてきたところです。しかし、そうした中にあっても、学校に対する過度な期待や学校教育が抱える課題の複雑化、多様化が進み、これらにきめ細かく対応することで、むしろ教員の負担は以前と比べて大きくなっている状況にあります。そのため、来年度行うモデル校を指定した調査・検証を踏まえ、教員の多忙化解消の対策を講じるとともに、現下の厳しい財政状況にあっても、児童・生徒数などに応じた必要な教員数の確保に引き続き努めてまいりたいと考えております。



○副議長(足立勝利君) 十二番 大須賀志津香君。

    〔十二番 大須賀志津香君登壇〕



◆十二番(大須賀志津香君) それでは、日本共産党を代表いたしまして、順次お尋ねをいたします。

 まず初めに、行財政改革アクションプラン最終年度としての認識について、知事に伺います。

 県の財政再建期間が来年度をもって終了します。この三年間、行財政アクションプラン推進のもと、多くの県民にさまざまな分野で負担を強いてまいりました。その中には、行政の役割を果たす上で、そもそも削減をしてはいけないものが多数含まれておりました。具体的には福祉医療、国保財政健全化、保育、そして小規模学童保育、高齢者ケアハウス、学校給食などへの補助金、職員給与もそうでありますが、こうした県民の生活に直結するものは最優先に前の水準に戻すべきと考えます。新年度予算でやろうと思えば、部分的にでもこれらの中には回復できたものがあったのではないでしょうか。例えば市町村と一緒に負担している重度心身障がい者や母子・父子家庭などの窓口負担分、福祉医療費助成事業補助金ですが、アクションプランでもともと県負担分五〇%を四〇%に減らし、県下市町村の強い要望で、今年度は五%だけ県負担をふやして四五%としました。五〇%に戻すまであと五%、予算的には八億円ほどですが、新年度予算案ではこれが対応されておりません。ほかにも、県民から最も要望の強い医療・福祉分野の予算について、どのような判断で査定を行ったのか、伺います。

 また、財政再建期間の終了後は、御答弁にあるように、厳しさはあるものの、今までほどの財源不足は起こらず、何とか道筋が見えてくるだろうというふうに知事は述べられています。では、平成二十四年度一年間で、再建期間終了後を見据えて、どのような選択と集中を行っていくのか。さきに述べた県民の生活密着の事業は優先して回復しなければならないと思いますが、どのような視点を持って点検をしていくのか、お尋ねします。

 二番目に、県債残高が過去最高額となった県の借金問題についてです。

 岐阜県の県債残高、つまり借金は、今年度末で一兆四千二百億円、昨年度末より八十二億円ふえて、県民一人当たり六十九万円となりました。借金大国となった大きな原因は、ハコモノを初めとする大型プロジェクト建設に伴う借金返済と、その維持管理費が主なものであります。その教訓からいえば、今後は新たな借金をなるべくしない、とりわけ不要不急の事業は行わないという方針転換が必要です。不要不急なものの典型は、内ケ谷ダム、木曽川水系導水路などの大型公共事業であり、必要という声もありますが、しかし多額です。新年度は国体に間に合わせるためにと、東海環状自動車道の養老−大垣西間の工事があります。国直轄の事業ですが、その三分の一は県負担であり、新年度では八十七億六千万円余りが計上されており、大半は借金である県債に頼ります。また、リニア新幹線の駅はJRが持つことになりましたが、周辺整備にも県債発行が見込まれます。県民生活に直接関係のない事業の借金はとりあえず見合わせて、抜本的な対策をとるべきだと思います。これらの状況を踏まえ、今後の財政状況をどのように見通していくのか、これ以上財政状況を悪化させないためにも、この際、新たな借金はしない、大型公共事業など不要不急の事業は行わないと決意をされてはいかがか、知事の所見を伺います。

 借金問題の二つ目は、午前中も出ておりましたが、臨時財政対策債であります。以下、臨財債と申します。

 もともと平成十二年までは現金で来ていた国からの地方交付税ですが、その後、一定の部分が臨財債という形でおりてきて、その割合が年々増加して、現在、臨財債は県の借金の三割を占めています。仕組みとしては、とりあえず県が借金をして賄って、それを三年据え置き、二十年間かけて国が相当額を後から地方交付税の基準財政需要額に算入する。つまり、借金をしておいても、そのうち少しずつ国から返してもらえるということになります。こうした長い時間かけて返ってくるということも、県の借金財政が続く一因になっていると思います。

 しかし、今、国の財政も破綻寸前で、本当に当てにしてよいのか、これは知事も危惧されておるとおっしゃっておりましたけれども、二月十八日の朝日新聞に、このような例えが載っておりました。親から仕送りを受けている子供(県)が、親(国)から「ちょっと手持ちがないのでだれかに借りておいて。後で送るから」と言われているようなもの。今は後での送金がされているけれども、親が借金まみれになって破産したらどうしよう、こういう状態であります。かつて岐阜県は、有利な借金として県債を発行し続けました。それに三位一体改革も加わって、財政状況が悪化をいたしまして、かつてない財政危機を迎えております。同じ状況に将来また陥るのではないかと危惧はされます。この問題の抜本的な解決のためには、国において安定的に財源を確保し、しっかり地方の事業を保障するしかありません。私ども日本共産党は、国民に痛みを押しつける消費税ではなく、財源確保をする方法、つまり軍事費、政党助成金、大企業への優遇税制などをやめることで、特にアメリカがやろうとしているような富裕層への課税などで十分財源は出てくるというふうに思います。

 これは、図形的に見ていただければいいです。(資料を示す)申告所得階級別の所得税率の山です。ここ、一番高いところが一億円。それ以上のところになると、二十億、百億ということになると、一億円の二六・五%がピークで、一四・二%まで下がるんですね。結局、お金持ちほど率が下がる。これは証券取引とか土地取引の分離課税、それから所得税の最高税率が引き下げられたことによって、こんなふうになっております。富裕層と聞いて、自分は増税かとびっくりされておる方もあるかもわかりませんが、私どもの申しておるのは五億円以上のこの層ですから、どうぞ御安心いただきたいと思います。こういうところからちゃんと税金をもらうと。

 それで、国家予算の約半分を今は借金で賄うような段階になっています。知事も、今後、国と地方一体での議論が必要だとおっしゃってみえる。だったら、国から踏み込んで、こういうところで財源つくりなさいというふうに提案してもいいんじゃないでしょうか、知事の所見を伺います。

 県内経済雇用対策について伺います。

 岐阜県の税収は、バブルが崩壊した平成五年度に、それまで右肩上がりだった収入が減収になり、平成に入って、大体二千億円台であった県税収入は、平成二十二年度に千八百億円、そして新年度の見込みは、年少扶養控除や森林・環境税の設置をもってしても一千九百五十億円ほどであります。税収が上がらない原因は、長期的に見て、消費税増税や社会保障の負担増などの国民負担をかけて消費購買力を奪ったこと、輸出中心の大企業を優遇し、地方の中小零細業者への対策を怠ってきた国の責任が大きいと思います。しかし、今後、県としても独自の対策を積極的に行っていくべき課題があります。我が岐阜県で、どうしたら地域経済が活性化して真に安定した税収が確保できるのか、以下三つほどの視点から質問と提案をしたいと思います。

 本県においても少子・高齢化は例外ではなく、今後も社会保障費は増加をし続けていきます。これに伴って、公共投資は削減せざるを得ません。大型公共事業さえ復活すれば景気がよくなるという従来型の経済雇用対策は、もう既に行き詰まっています。これからは、発想を変え、今後も増加し続ける社会保障において中心的な役割を果たしている医療・福祉分野の事業を経済雇用対策として位置づけて、施策を展開することが求められると思います。

 一つ目の提案として、来年度、県の長期構想の見直しが予定されていますが、この見直しにおいて、社会保障に関連する支出を産業として受けとめ、県の産業戦略の中に医療・福祉産業を明確に位置づけて、そこへも県の支援策などを打ち出していくことが必要ではないかと思います。

 業種別に財(投資)、そしてサービスの経済波及効果の連鎖を示した産業連関表というものがありまして、岐阜県でも五年に一度まとめられております。岐阜県の産業連関表では、確かに波及効果の大きい業種は製造業の一・四倍とか、運輸の一・四九倍などがありますが、医療・介護を含むサービス業も一・二九倍で、それほど低いわけではなく、何より介護分野は今後雇用の大幅拡大が見込まれます。

 釧路公立大学の小磯修二学長は、「医療、福祉サービスを地域の産業、雇用創出に」と題した論文を発表されて、医療・福祉産業の就業者数は高齢化社会とともに安定的に伸び続けており、これを地域の持続的成長に結びつけるための地域社会システムの構築をと呼びかけています。

 県の長期構想を初め、産業戦略を見直す方向性についてでありますが、知事はかねがね、岐阜県の課題追求として三兎を追うと言われています。一つには、景気後退の中で経済・雇用の対策、二つ目に県の財政再建、三つ目に少子・高齢化の中にあっての岐阜県の将来像づくりであります。また、毎年の県政世論調査では、県行政に力を入れて取り組んでほしい施策は、必ず医療・福祉の社会保障が一番であり、行政としてこの世論にしっかりこたえる必要があります。どの観点をとってみても、社会保障関連事業を産業として受けとめるといった視点を取り入れ、県の施策を見直すことが大切だと思います。知事の見解を伺います。

 二つ目の視点は、地元産業を守り育てるための施策、零細な業者を守る支援策をどう考えるかであります。

 国における中小企業対策の新年度予算は、経産省、財務省、厚労省で約一千八百億円であり、国全体でです。これは米軍の思いやり予算よりはるかに少なく、震災の復興を含めても三千三百五十億円で、原発関連予算四千億円には及びません。経済戦略というなら、輸出ばかりの応援をする外需頼みではなく、内需拡大のため、中小零細業者支援に国においてもっと財源を確保すべきであります。しかし、それをまつばかりではいけませんので、県独自でも県内業者を守る取り組みをしっかりとやるべきです。

 新年度、県の企業誘致補助金の予算は十一億円余りで、その制度は、例えば五十億円の工場を建設するというふうに投資できる、こういう力のあるところには、五十億投資すれば五億円の補助金というのが出るんです。しかし、個人の自営業者には、貸し付ける制度はあっても、直接の補助金はありません。この間、商工労働部も現金の支援の時代ではないと言ってこられました。中小企業支援の予算も、貸し付けの融資を除くと、新産業育成で九百九十万円、工業振興費で一億九千万円余と、さっき言った企業誘致とは比較になりません。そんな中で業者の皆さんは、国保料や年金掛金の値上げで負担増ばかり、所得もふえないという状態です。一体、改めて岐阜県の地場産業と呼べるものは何なのか、かつてのアパレル、陶磁器、木工などはどうしていくのか、展望はあるんでしょうか。新年度予算では、公共事業費が増加していますが、大規模なものが目立ちます。零細な業者、一人親方などは直接入札には入れずに、下請を取り合うばかりです。

 この二月、信用調査会社 東京商工リサーチが二〇一一年の休廃業・解散企業動向の調査結果を発表しました。これによると、全国の休廃業・解散件数は二万五千件を上回り、二年連続で年間倒産件数の約二倍で推移したとあります。また、倒産は鎮静化しているものの、倒産に集計されない休廃業・解散は高水準で推移していて、事業改善の見通しがつかない企業が事業継続を断念し、金融機関の支援を受けながら自主廃業するケースもふえていると見られます。これは、震災の影響がどこまで反映しているデータかわかりませんが、とにかくこの数年、色濃くある傾向であります。

 岐阜県内においても、個人事業主数は、平成八年で八万二千件余りあったものが、平成二十一年には五万二千件へと大幅に減少しています。地域で商売をする自営業は同時に生活者、消費者でもあり、こうした人たちの商売が繁盛しない限り、県税収入増も期待できません。県として、こうした個人自営業を中心とする零細な業者の支援はどう考えているのか、その対策について商工労働部長にお尋ねします。

 経済対策の三つ目は、消費税率引き上げについてです。

 民主党政府は、年金の国庫負担など新年度予算の財源に既に消費税率の引き上げを当て込んで、不退転の決意で消費税率を一〇%に引き上げると明言しました。国会の議論では、じゃあ消費税増税が通らなかったらどうなるかと問われて、じゃあ年金の国庫負担は三分の一のままでふやしませんと、安住財務大臣が平然と答えていました。こういう意味で一体なのかとある種納得ですけれども、いわゆる先食い予算ですけれども、これそのものの問題もありまして、見直さなくてはなりません。消費税増税に対しては、全国の中小企業団体からは反対の声が上がっています。

 象徴的なのは、国会の参考人として、全国商工団体連合会の国分 稔会長が二月二十七日の衆議院予算委員会で行った意見陳述です。紹介しますと、反対理由の一つは、消費税が景気を底から冷やすからです。消費税率引き上げで買い控えが起こり、生き残りをかけた乱売合戦で、中小業者の大量倒産を招くのは間違いありません。第二に、取引の力関係で、今でも中小業者が価格に転嫁できないからです。厳しい価格競争で値上げなんかできない。消費税は借金をして払っているのに、倍になったら大変という状況です。第三は、消費税が輸出大企業に徹底して有利な税制だからです。輸出大企業は、輸出戻し税という巨額の還付金をもらっています。試算によれば、年間の還付額は上位十社だけで八千六百九十八億円になります。この仕組みを是正しないといけません。第四は、リストラを促進し、若者の将来に悪影響を与えるということです。人件費には消費税はかかりませんが、派遣会社に外注すれば、納税額を少なくできる仕組みになっています。消費税増税が強行されれば、さらに多くの労働者が非正規労働に追い込まれます。消費税に頼らず、生活費非課税、応能負担という民主的な税制に切りかえてほしい。担税力のある大企業・資産家に負担を求めるべきですというものです。

 私も何人かから直接お話を伺いましたが、ある自動車修理・販売業で、現在、消費税がかかっている一千万円程度の売り上げのある方ですが、所得ベースでは四百万円ぐらいだと。年間の消費税は今でも三十万ぐらい払っていて、それに国民健康保険料の七十八万、ほかにもローンがあり、消費税が倍になるととてもきついと言っておられました。また、一千万円以下、非課税と言われる方でも、今後仕入れや経費などに消費税引き上げの影響が相当ある、これは打撃だと言っておりました。特にアパート経営者の方の家賃、飲食業の方のメニューなどの価格に転嫁はとてもできないと言っておられました。消費税引き上げがされれば、さきに紹介した個人事業主がまた激減します。こうした現状に照らしたとき、政府における消費税の引き上げの動きについて、知事はどのような見解を持っておられるのか。県民と県内業者を守るために税率引き上げ反対の意思表明をすべきと思いますが、いかがでしょう。

 商工労働部部長にも伺います。消費税に関して、全国商工会議所が全国調査を行っておりまして、小規模企業は七〇%が、そして一億から二億円規模の年商の企業でも五〇%が転嫁できないと答えています。そして、何より消費税の引き上げで景気悪化を招くことは、既に平成九年の五%への引き上げで試され済みであります。消費税に係る県内中小零細業者の実態をどのように県として把握しているのか。仮に引き上げがなされた場合、県内中小企業への影響を調査しているのか、その結果をどのように分析しているのか、またどんな対策をとろうとしているのかをお尋ねします。

 四つ目に、新年度予算案歳出にかかわって、ワークショップ24の購入に関してお尋ねします。

 新年度予算案に、大垣にあるワークショップ24を十九億五千万円で買い取る予算が出ております。その後、改修費用も二カ年で二億五千万ほどあります。県がIT産業の拠点、日本のシリコンバレーを目指すといって、ソフトピアジャパン、アネックス、ドリームコア、これだけで飽き足らず、平成十四年、三十三億円かけて住宅供給公社につくらせた施設であります。そもそも県民に低廉で良質な住宅を供給することが主たる役割である住宅供給公社が、このような多額の費用をつぎ込むことが方向違いでありました。また、岐阜県の産業育成という点からも、このソフトピア関連、四つの建物の建設総額は五百五十六億円、ソフトピアジャパンの維持管理に年間三億円という巨額の県費がかかってきたことは間違いありません。

 それで、さっき紹介した中小零細企業の支援からいえば天と地ほど違うわけですけれども、IT企業でもって業界の変化が激しく、初期投資した機材はすぐに機能を失って使えなくなりました。その点で、私ども日本共産党は、ソフトピアジャパンのあり方を抜本的に見直すようにと主張して、ワークショップ24の建設に反対をしてきました。この間、ワークショップの入居率は三割程度、毎年の維持管理費の累積赤字は九億円余であります。建設償還金も今年度末で約十一億円が残っていて、今回県が買い取って、公社が一括返済を行うということらしいです。空き部屋だらけで赤字を出し続けることへの対応を考えられたことは一定評価いたしますけれども、しかし、建設計画当時の見通しの甘さ、使い勝手の悪さ、また株式上場企業を全く産出できなかったことなどへの真摯な反省はあるのかどうか、商工労働部長にお尋ねします。

 そして、この先県は、ワークショップを直営施設として、IAMAS(情報科学芸術大学院大学)を移転させて、ソフトピアと一体管理すると言っておられます。今後、一体、ワークショップ24、ソフトピアジャパンの将来展望をどのように描くのか、その道筋がはっきりしないのであれば、その場限りの手直しの範囲で公費を使う意味も見えてきません。私どもは、当初のソフトピアの構想が破綻したことははっきりしていると思っています。この際、公が県民に対してしっかり貢献できる方向に転換していくべきだと思います。具体的に言いますと、例えば東京大田区が設置しているような、地元中小業者を支援する拠点機能を備えたセンターであります。今後の活用に対する所見を商工労働部長に伺います。

 歳出の中で目立つ問題のもう一つは国体であります。

 九月からの国体開催に向けて、ほぼ全容が明らかになってきました。今年度、国体推進局だけで八十四億五千五百万円の予算計上であります。それだけでなく、全庁的な部局にわたり、商工労働部、健康福祉部、農政部などでも一億七千七百万円余りの国体関連予算が出ています。さらに、職員は定数削減が続く中で、全庁的に百二十人からの動員であります。設備面でも、なるべく既存のものを活用すると言っていましたが、馬術、クレー射撃、弓道、相撲、ライフル、ボートなどの種目で国体のためだけに建設され、その後は活用されない施設があります。

 お手元に配布しました資料の一でありますけれども、これが県が二〇〇六年につくりました基本構想であります。そこの中に、斜線で引いて紹介しておりますように、簡素・効率化を追求する国体と。スリム化を図る必要があるので、過剰な施設整備はしない、華美な式典を見直す。そして下には、簡素であっても質の高い国体を目指すんだということが書いてあります。国体自身については、開催県の責任を果たすしっかりやるべきだと私は思いますけれども、しかし、こうした岐阜県自身が出した基本構想と今考えている計画、方針どおりになったと思われるんでしょうか、知事の見解を伺います。

 また、全国で国体簡素化の流れの中、炬火リレーは最近の国体開催県では五年ぶりと聞きます。しかも、県内すべてを回るのは岐阜県だけです。裏面の資料二には、開会式、閉会式だけで七億六千万円余り使う予算の内訳があります。岐阜市出身の日比野克彦氏に年間三百万円掛ける三年間、プロデュースをお願いする。特に大きな支出は、民間のイベント会社に委託する五億五千万ぐらいとなっております。午前中に、いい思い出づくりをという話もありました。それはそれにこしたことありません。だけど、お金をかけなくたってできるんじゃないかという思いもあります。今からでも節約できるんだったらするべきじゃないでしょうか。さきに示した炬火リレーや開会式などでありますが、いま一度点検・見直しすべきだと思いますが、いかがでしょうか、あわせて伺います。

 最後の項目で、介護保険見直しについてです。

 介護保険制度は、平成十二年、高齢化社会に対応して、家族を介護から解放し、社会的に介護体制を整えるというふれ込みで始まって、もう十二年になろうとしております。この間、市町村の介護保険計画によって、ある程度は施設の充実、サービスの幅も広がりましたが、特別養護老人ホームは、申し込んでも二年、三年の待ち、保険料の値上がり、低所得者が結果として排除される問題、事業者の経営が厳しいなど課題は山積です。今年は三年に一度の介護報酬改定の年であります。その内容には看過できない重大な問題があります。

 例えばデイサービスの介護報酬の体系が変更されることで、事実上、デイサービスの報酬が削減となります。これまでは、デイサービスを開設している時間、これを所要時間と言うようですが、これまで六時間以上八時間未満として決められていた介護報酬が、今後、二つに分かれて、五時間以上七時間未満というものと、もう一つ上のランクの七時間以上九時間というふうに分かれます。今までやってきたのは、大体六時間程度というのが所要時間ですが、そのままほうっておけば低いほうの報酬になってしまう。そうすると、大幅な報酬単価の引き下げです。岐阜市内の四十五人規模のあるデイサービスセンターでこの試算をされたところ、年間約一千万の減収だと言っていました。それでは、七時間以上にお預かりする時間を延ばしたらどうかというと、単価は上がるけれども、その分職員の残業や人件費がふえて、これも赤字になるのではないかという予測です。本当に利用者にとっても、事業者にとっても、今回、民主党政府のもとで厚労省が策定した案は、過酷なものと言わざるを得ません。事業者からは、「もうデイサービス事業から撤退しようかと思う」、「これまでまじめにやってきたが、サービス事業者に対するいじめとしか思えない」という声も上がっています。

 また、ヘルパーの生活援助という時間が一時間から四十五分に切り縮められる問題、それから特別養護老人ホームの介護報酬が下がって、これは六十人定員のユニット型のホームでは約九十万円の年間減収になるというふうに言われておりますけれども、このように、今回、介護報酬の改定で県内の介護を支えている事業者へのマイナスの影響があります。これは、今、県で進めている高齢者安心計画にも影響を与えるのではないかと危惧がされます。さらに今後、軽度の要介護者には、自己負担を一割から二割にしようかという動きもあります。この一割負担は大変重くて、なかなかサービスが使えないという声もあります。ケアマネジャーさんの話によりますと、必要だからこれだけ使うというんではなくて、月々にお金がこれだけ払えるからそのサービスでやってくれというふうに言われるんだと。限度額の五、六割にとどまっているという現状もあります。

 そこで健康福祉部長にお尋ねしますけれども、県内のサービス事業者の実態を把握した上で、それをもとに国に対しての働きかけをしてほしいと思います。また、制度見直しに伴って負担増となる利用者、事業者に対して、県として何らかの支援をすべきと思いますが、その所見を伺います。



○副議長(足立勝利君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 順次お答え申し上げます。

 まず、行財政改革アクションプランに関連した事業の見直し、とりわけ福祉・医療分野についての査定ということでお答えを申し上げます。

 来年度の当初予算編成に当たりましては、歳出削減、人件費削減、歳入確保対策といったアクションプランの取り組みを着実に実施しながら、安全・活力・安心といった県政の重要課題にも対処した予算編成に努めたところでございます。福祉・医療分野の予算につきましても、「支え合い、未来につながる岐阜県づくり」の重点として目配りを行ってまいりました。衛生費及び民生費というカテゴリーで整理しますと、国補正予算で設けられました基金を活用した事業、あるいは下呂温泉病院建てかえのための用地取得費といった臨時的な事業を除きますと、実質三十二億円の増額ということになっております。具体的にも、希望が丘学園の再整備、岐阜県総合医療センターの障がい児病棟の整備のほか、医療・介護を支える人材育成、障がいのある方への支援、地域医療の充実などに取り組むことにしておるわけでございます。

 次に、アクションプラン終了後の事業見直しについてでございます。

 将来、少し道筋が見えてきたと言っておりますけれども、不確定的な要素も依然と多いわけでございまして、行財政改革の努力は引き続き必要であるというふうに考えております。歳出面では、社会保障関係経費や防災対策など、将来的に増嵩する経費を見通していく必要がありますし、歳入面では、経済情勢や国の財政状況を注視しなければならないわけでございます。加えて、社会保障と税の一体改革の方向が、県税、地方交付税、社会保障関係経費といった歳入・歳出の両面に大きく影響してまいります。

 こうした状況下において、個々の事業についてどの程度、どのように見直ししていくのか、現時点で明確にお示しすることはなかなか困難でございますが、来年度の県政運営の基本方針にも掲げましたとおり、県民生活への影響や未来の岐阜県づくりという観点から、安全・活力・安心といった分野にはできる限り配慮してまいりたいというふうに考えております。そういったことも含めまして、今後、平成二十四年度中のしかるべき時期に、平成二十五年度以降向こう三年間の新たな中期の財政運営の見通しをどのような形で策定できるか、検討を進めてまいりたいと思っております。

 次に、今後の県の財政見通しでございますが、それにあわせて新たな借金をするなと、大型公共事業など不要不急の事業は行わないという決意をしてはどうかというお尋ねでございました。

 昨日来も申し上げておりますとおり、アクションプランの取り組みの結果、平成二十五年度以降は、この三年間のような毎年三百億円もの多額の財源不足が生じるような事態にはならないというふうに見込んでおるわけでございます。そういう中で、そもそも新たな借金はするべきでないという御提案をいただきましたが、地方債には、後年度にまで受益が及ぶ公共事業等について、将来、便益を受ける後世代と現世代との間で負担を調整するという機能がございます。もちろん、だからといって後世代に過度の負担を先送りしないよう、慎重な対応をしていくことは当然重要でございます。

 平成二十四年度当初予算案での県債発行額でございますが、臨財債を除きますと、対前年度比で二十八億円減の五百六十七億円というふうにいたしております。この規模は、平成四年度ごろの県債発行額とほぼ同水準ということでございます。こうした慎重な取り組みを進めてきました結果、公債費につきましても、平成二十一年度をピークに減少してきておりまして、平成二十四年度当初予算案では、ピーク時に比べて八十六億円減少しているということでございます。

 また、大型公共事業など不要不急の事業は行わないという御提案がございました。岐阜県財政は、御案内のとおり大変厳しい状況にありまして、普通建設事業費の総額が減少する中で、防災関連など県民の安全・安心につながる事業などを優先的に選んで事業を実施しているところでございまして、不要不急の事業を行う余裕はないという状況でございます。

 次に、財源確保に関する国への提案ということでございます。

 地方財源の確保は大変重要な問題でございまして、これまでもさまざまな機会を通じて国に対して地方の一般財源総額の確保を求めてまいりました。そうしたこともあり、三位一体改革などによって大幅に減少した地方財源に対しては、ここ数年は一定の配慮がなされているという状況にございます。また、午前中も申し上げしたが、臨時財政対策債の問題につきましても、国に対して懸念を表明しているところでございます。

 一方で、国の財政事情を見ますと、平成二十四年度予算案では、歳出に必要な財源の約半分が国債発行によって賄われておるわけでございます。さらに、国債発行残高は平成二十四年度末見込みで七百九兆円と、極めて厳しい状況にございます。こうした状況を踏まえますと、国が歳入・歳出両面から徹底した財政健全化策に取り組む必要があることは明らかでございます。国が取り組んでいる社会保障と税の一体改革は、そのような取り組みの一つでありますが、この改革を進めるに当たっても、徹底した歳出の見直しや行政改革の実施が不可欠であるというふうに考えております。

 次に、社会保障関連事業を産業として受けとめてはどうかというお尋ねでございました。

 本県の産業構造を見てみますと、医療・福祉分野の占める割合は、県内総生産の六・三%、就業者でいきますと九・六%ということになっております。特に就業者数では、建設業を既に上回っておりまして、本県製造業の中心を占める輸送用機械、一般機械、電気機械の総就業者数に並ぶ規模になっておるわけでございまして、数字の上では既に本県の一大産業であるというふうに言っていいんではないかと思うわけでございます。

 また、医療・福祉の分野は、他産業に比べまして人件費の割合が大きいわけでございまして、従事者の給与を通じて地域の消費に回る割合が高いというふうに考えられるわけでございます。地域内の所得循環を高める効果がある分野だと、こういうふうにも見ていいんではないか思うわけであります。

 また、医療・福祉産業の従事者は、過去三十年以上一貫して右肩上がりの増加を続けてきておりまして、特に平成三年以降、この二十年間で製造業が八万五千人減少する一方で、医療・福祉産業では四万九千人、従事者が増加してきておるということでございます。今後も、医療・介護を要する高齢者が大幅に増加することが見込まれるわけでありまして、さらに市場の拡大が期待されるということでございます。

 他方で、医療・福祉分野を産業として成長させていくためには、費用負担あるいは雇用の拡大に関する課題を解決していくことがどうしても必要になってまいります。まず、医療・福祉事業は、必要な費用の相当部分が医療保険、介護保険で賄われておりまして、サービスの拡大は、税や保険料の増額といった形で国民あるいは県民の負担に直結するという問題がございます。また、医療・介護ともに専門性が高く、就職や他業種からの転職がなかなか難しい一方で、報酬の少なさ、職場環境の厳しさなどから離職者が多いという課題も抱えておるわけでございます。こうした課題はございますが、人口減少に伴い地域の消費が減少していく中で、医療・福祉が大きな内需創出産業となっていくことは間違いないところでございます。産業育成という観点からも、サービスの質の向上、働く者にとっての魅力的な職場環境の形成など、医療・福祉の現場の課題解決に向け取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、消費税率の引き上げについてでございます。

 今後、少子・高齢化がさらに進む中で、安心な社会の基盤となる社会保障制度を維持・充実していくためには、社会保障制度の効率化と必要な財源の確保は避けて通ることができない課題であるというふうに考えております。また、子育て支援、少子化対策あるいは高齢者福祉の充実といったような問題は、地方の役割が増大してきておりまして、これに対応していくためには、地方の財源の拡充にも意を用いていくことが必要でございます。

 一方、国、地方の財政は大変厳しい状況にあるわけでございまして、現時点では、財政運営の不信による金利上昇は認められませんが、欧州の債務危機を見てもわかりますように、日本の財政問題に対しても早急な取り組みが必要な状況にございます。

 こうした中、幅広い国民が負担を分かち合うことができる消費税を社会保障の安定財源としていくことは重要な取り組みであるというふうに思っております。全国知事会でも、厳しい日本の財政状況や急速に進む少子・高齢化の中で、経済状況の好転を前提に消費税・地方消費税の引き上げを含む抜本的な税制改革が不可欠であるというふうに主張しておりまして、私もそのような考えに立っておるところでございます。

 また、今回の消費税引き上げのみでは、高齢化のさらなる進展に伴って、累増する負担に耐えることは到底困難でございます。また、増税による国民の負担増にも当然限界がございます。このため、国は、社会保障と税を一体的に改革するとしておりますけれども、これまでのところ社会保障制度をどのように見直すのか、いまだ明確に示されていない面がございます。早急に持続可能な社会保障の将来像を描き、国民の理解を得られるような負担と給付のあり方を明確に示していただくことが不可欠であるというふうに思っております。

 次に、国体関連で質問が二つございました。

 まず、簡素であっても質の高い国体ということの方針を貫いておるかということでございました。

 私どもは、基本構想を国体について発表しておりますけれども、「簡素であっても質の高い国体」「選手と県民の皆さんが主役となる国体」「豊かなまちづくりにつながる国体」と、この三つを掲げて当初から準備を進めてきておりますし、現在もその方針に沿っておるところでございます。このうち、簡素ということについて申し上げますと、国体の簡素化は、日本体育協会が「国体改革二〇〇三」というものの中で、「本大会開催方法の見直し」、「施設の弾力的な運用」、「競技・式典用具の整備」と、こういった観点から、簡素化に向けた具体的な提言をしておるわけでございます。本県もこれまでの開催県と同様、この提言に沿ってさまざまな簡素化を行っております。一例を申し上げますと、本大会開催方法の見直しとして、夏季大会と秋季大会を一体化し、本大会として開催をするということでございますし、施設の弾力的な運用につきましては、例えば水泳競技に関し、温水プールを新たにつくるべしとの要望がございましたが、競技時期を前倒しすることで、既存のプールで対応いたします。また、観覧席やトイレなどの仮設物の設置につきましても、国体と清流大会が連続して開催されることから、一体的に設置することでトータルコストの縮減に努めております。さらに、競技・式典用具の整備につきましては、昨年に開催した山口県とボートを共同購入したり、式典用具を同じく山口県から無償で譲り受けるといったこともやっておるわけでございます。

 次に、「質の高い国体」ということでございますが、本県は、まず第一に競技会場が適切に整備され、競技運営が円滑に実施されることで、選手が日ごろの練習の成果をいかんなく発揮できること、第二に、宿泊施設の環境や競技会場への移動時間などの受け入れ体制が十分配慮されたものであること、第三に、県民総参加の中で、大会にかかわったすべての方々の心によき思い出として残り、加えて国体後も財産として残るものであることの三点が質の高い国体の要素であるというふうに考えております。

 さきに行われました冬季大会を以上の視点で見てみますと、スキー場のコースコンディション、スケート場の製氷作業が大変行き届いておったということで高い評価をいただいております。また、手づくりで郷土色のある開始式、雪像づくりなど地域団体のおもてなし、小学生による手づくり歓迎のぼり旗の制作など、地域の多くの方々に参加いただき、大会を盛り上げていただいたことは大変よい印象を残せたんではないかというふうに思っております。一方で、予想を超える多くの方が会場に足を運んでいただいたこともあり、会場と駅を結ぶシャトルバスに乗車するのに大変長い時間を要したり、お土産品が品薄になるという場面もございましたが、これらはさらに質の高い国体を目指すための反省材料として生かしていきたいと思っております。

 最後に、今後の点検・見直しでございます。

 先ほどの答弁でも申し上げましたが、施設や競技用具の整備などにつきましては、従来から経費削減に取り組んできております。また、大会開催に必要とされる経費を他の開催県と比較しても、本県は遜色ないといいますか、かなり絞った経費削減になってきておると思っております。

 御指摘をいただきました炬火リレー、あるいは開・閉会式につきましても、きずなづくりや「清流の国ぎふ」をアピールするなどの観点から、意義ある取り組みであると考えておりますけれども、関係者、市町村などと引き続き十分に協議しながら、今後、具体的な計画を詰めていく中で、できる限り経費削減に努めていきたいというふうに考えております。



○副議長(足立勝利君) 健康福祉部長 近田和彦君。

    〔健康福祉部長 近田和彦君登壇〕



◎健康福祉部長(近田和彦君) 介護保険制度についてお答えをいたします。

 まず、今回の改定に伴う国への働きかけについてでございますが、今回の介護報酬改定は、できるだけ在宅サービスを使って住みなれた地域で暮らし、それが困難であれば施設サービスへという大きな流れの中で、国が介護保険事業所の実態調査を行い、介護サービスごとの利益率をもとに、限られた財源の中で報酬の調整を行ったものであると認識をしております。その中で、例えば施設サービスであるデイサービス、特別養護老人ホーム等の介護報酬は、利益率が高いことから引き下げられ、逆に居宅サービスである訪問看護は、利益率が低いことから引き上げられました。今後は、高齢者安心計画作成推進委員会や介護関係団体の会議等の場を活用し、今回の報酬改定の実際の影響をお聞きし、その運営に支障があるなどの問題があれば、制度の改正等を国に対して働きかけていきたいと考えております。

 次に、利用者、事業者に対する県による支援ということでございます。

 介護保険制度は、国・県・市町村の財政負担と国民の保険料で支え合う制度であり、現在、県は年間約二百億円を支出しております。こうしたことから、介護サービス事業者に対して、県として支援を行うことは考えておりません。

 また、利用者の一割負担につきましては、今回の改定では変更されませんでしたが、引き続き検討を進めるとされたことから、次期改定に向けて国の動向を注視してまいりたいというふうに考えております。



○副議長(足立勝利君) 商工労働部長 江崎禎英君。

    〔商工労働部長 江崎禎英君登壇〕



◎商工労働部長(江崎禎英君) 私には、四点の御質問をいただきました。

 まず、中小零細事業者の支援についてお答えをいたします。

 議員御指摘のとおり、個人事業主を初めとします中小零細企業でございますが、総じて大変厳しい経営状況に置かれており、県や関係機関の調査でも、受注量の減少、値下げ要請による利益の減少などを訴える声が多数聞かれておるところでございます。

 こうした状況について、時間軸を置きまして動態的に見てみますと、平成二十一年の経済センサスによりますと、本県の個人事業所は平成八年に比べまして約三割減少となっておりますが、その一方で、法人事業所は約二割、従業者数も約一割強増加しており、世代交代とも相まって、個人事業者の形態から企業に勤める就業形態へと変化しつつあることがうかがえます。ちなみに、こうした傾向は全国共通に見られるものであり、右肩上がりの拡大経済から安定局面に移行しつつある我が国経済の構造変化に伴う動きと認識されております。こうした状況下では、従来のような資金繰りの改善などの一時的な対応で乗り切ることは難しく、活路を見出すためには、みずから新たな技術や商品を開発し、あるいは新たな取引先や販路を開拓するなど、市場の変化に対応したビジネスの見直しが不可欠であります。このため、県では、先進的な取り組みを行っておられます県内の中小零細企業の事例を共有する機会をつくり、意識改革を促すとともに、テストマーケティングや展示会等への出展、大手メーカーへの共同売り込みなど、稼ぐ力を強化するための取り組みに全力を挙げているところでございます。

 次に、消費税率引き上げの影響とその対応についてお答えをいたします。

 中小企業におけます消費税率引き上げの影響につきましては、昨年十月に全国商工会連合会を初めとする中小企業関係四団体が全国調査を実施しております。その結果を見ますと、消費税の販売価格への転嫁の可否が主たる問題となっております。議員も触れておられましたけれども、例えば中小零細事業者が大宗を占めます課税売上高一千万円以下の免税事業者のうち約四割が、価格競争の激化に伴いまして、ほとんど転嫁ができていないと答えておられまして、今後、消費税率が引き上げられた場合も転嫁は難しいとの見通しを持っておられます。また、県内企業に対して毎月実施しておりますヒアリングにおきましては、今後の消費税率引き上げに伴いまして、駆け込み需要が見込まれるものの、その後の売り上げの減少や景気の落ち込みを懸念する声が聞かれております。この背景としましては、可処分所得が増加しない中での消費税率の引き上げは、売り上げの減少に直結するとの懸念があるものと考えられます。

 このため、県としましては、消費税を円滑に転嫁できる環境づくり等について国に対応を求めていくと同時に、まずは消費マインドの落ち込みに対処すべく、中小企業の技術力、商品力、販売力の強化を支援する施策や観光誘客等の強化によりまして、地域外の消費を呼び込み、そして市場そのものの拡大に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、ワークショップ24についてお答えをいたします。

 ワークショップ24の建設構想が持ち上がりました平成十二年当時、IT産業は急速かつ大幅な成長が見込まれており、ソフトピアジャパンエリアにおきましても、企業・人材の集積によるオフィス不足が懸念されるとの前提で計画されたものと認識しております。しかしながら、いわゆるITバブルの崩壊によりまして、システム開発や保守点検業務など、地方におきますIT企業の仕事の減少や首都圏におけるインターネット関連企業の急成長によります若いIT人材や関連企業の首都圏への一極集中など、IT産業をめぐる急激な環境変化が起こりました。これが、ワークショップ24建設当時に見込んでおりました企業、人材の集積が起こらなかった主たる原因であろうと考えております。

 県経済の活性化に向けた事業環境の整備に当たりましては、産業集積拠点や工業団地の整備など、長期的な視点から大規模な投資を必要とするケースも少なくありませんが、経済活動のグローバル化により、事業環境の変化が激しさを増している現代におきまして、投資の回収に長期間を要するプロジェクトには、計画に当たって、一時的な機運に左右されることなく慎重に検討しなければならないことをワークショップ24の教訓として真摯に受けとめてまいりたいと考えております。

 最後に、ワークショップ24の今後の活用についてお答えをいたします。

 県有化後のワークショップ24には、現在、ふれあい福寿会館に入居しております県土地開発公社、県道路公社、県住宅供給公社及び県建設研究センターと情報科学芸術大学院大学(IAMAS)が移転し、住宅部分と合わせても入居率は約八〇%になる予定でございます。なお、これらの関係機関の再配置は、各団体の業態や個別の事情、他の県有施設との有効活用等を総合的に勘案して決められました。このうち、IAMASにつきましては、同大学の校舎の耐震性の問題から、移転も視野に入れた検討を行ってきたところですが、ソフトピアジャパンエリアとの親和性が高く、IAMASとソフトピアジャパンの一体性を高めることで政策的な相乗効果をねらっておるところでございます。具体的には、これまで財団法人 ソフトピアジャパンが実施してきました域内企業の情報化の推進と、IAMASが得意としますスマートフォンアプリ開発など、インターネットを活用した新たなサービスの創出という二つの機能を融合させることで、同地域における地域産業育成やまちづくりの支援拠点という役割が強化されることが期待されます。特に、現在、全国的に注目を集め、若手IT技術者の求心力となっておりますスマートフォンプロジェクトなど、IAMASの移転によってさらに加速するものと期待をしております。以上です。



○副議長(足立勝利君) 十二番 大須賀志津香君。

    〔十二番 大須賀志津香君登壇〕



◆十二番(大須賀志津香君) それでは、絞って再質問をさせていただきます。

 パネルを忘れましたけれども、知事には、要するに地方が安定的に財政運営をやっていくということは、国がまずきちっと地方交付税をくれるということですけれども、そのときに、国において、確かに歳出を見直してもらうというのは、本当にそのとおりだと私は思いますよ。新年度予算を見ても、国民の暮らし第一と言いながら、民主党さんは残念ながら一千億もするような航空母艦とか、一機九十九億円もするF35ですか、そういうものをどんどん買っていく。それから大型事業もダムも再開してやっていく。こういうのをやっぱりきちっと見直してもらうということは当然です。だけど、私がさっき言ったように、歳出を切り縮めていくというよりは、入ってくるものを安定的にきちんともらう。しかも、それは、国民の暮らしや景気を犠牲にする方法ではないという意味で、先ほどの例えば富裕層にきちんと課税していくという方法などをこちらからも踏み込んで提案もする、そういう議論をぜひやってもらいたいというふうに言ったんですけれども、財源のつくり方のところに言及されなかったような気がしましたので、もう一度お願いします。

 それから、長期構想というか、経済・雇用対策の中で、医療や福祉の雇用が、就業者数が非常にふえているということは、知事、紹介をされました。以前は、将来構想研究会とか、若手を中心にしたりしていろいろやられました。私、今度のこのテーマは、ぜひ横断的に、まず研究の対象にしてほしいと思うんですね。

 先ほど紹介しました釧路大の小磯先生も、ただ従業者が伸びていくというだけではだめだと。それをもとに、地域の中で産業を育てていくという観点が大事だというふうに言っております。ところが、知事や、それからほかの理事者の方も、社会保障が年間三十億もふえていくというようなことをおっしゃるばかりで、これをちゃんと活用するという視点には今まで立ってこなかったのではないかというふうに思います。

 そこで、来年のことで、一月に知事選挙もあるわけですけれども、現時点で知事にお聞きしておきますけれども、長期構想の見直しをどういう方法で再検討していくかはこれからだと思いますが、研究テーマにぜひのせると、このことについて、しかも庁内連携をするので、これは商工にとか、福祉にというふうに一カ所ではだめですので、知事のほうから、ぜひ研究テーマとして取り上げて進めるんだということをお願いします。

 それから、商工ですけれども、消費税、絶対これ、景気は悪くなります。だけど今の答弁は、政府に円滑に転嫁してもらうように頼むという答弁なの。これじゃあだめですよ。岐阜の中小零細業者を守るためには、消費税を上げないんだということが大事なんです。転嫁なんか、今までさんざん言ってきましたよ、三%のときも五%のときも。それができないんです。ですから、せめて商工労働部長には、消費税が景気悪化につながるという認識を示していただきたいと思います。お二人に再答弁をお願いします。



○副議長(足立勝利君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) いろいろな地方の立場から、国の施策なり、あるいは予算なり、意見を言っていくということは当然でありますので、地方財源の確保の観点からもそうでありますし、それから先ほど申し上げましたように、税制の抜本改革ということも知事会でも議論しておりますし、それから臨財債の限界ということもございますし、いろんな角度から国に対しては物を申していきたいというふうに思っておりますので、そういうこととして御理解をいただきたいと思います。

 それから、社会保障をどういうふうにとらえるかと。私どもの長期構想は、「人口減少時代への挑戦」というのが岐阜県の長期構想のサブタイトルでございまして、その中で社会保障をどうとらえるか、大きな課題であるということでございますので、当然大きなテーマになると思っております。



○副議長(足立勝利君) 商工労働部長 江崎禎英君。

    〔商工労働部長 江崎禎英君登壇〕



◎商工労働部長(江崎禎英君) 私には、消費税引き上げに伴う影響についての認識をということで御質問をいただきました。

 御案内のとおり、もちろん税を上げるわけですから、景気に対して悪影響はあるわけでございます。他方で、この国全体として税収を確保し、どう社会福祉をやっていくかという問題の中で、今回はこの消費税というものが上がってきたというふうに認識しております。問題は、消費税というのは本来転嫁をして公平性を保つという制度である以上、ここを追求していくのがまず基本だと思っております。確かに四割の方々が転嫁はできませんが、逆に言うと六割の方はできていると。そういった意味では、制度自体が完全ではないんですけれども、機能をし始めていると。国に対して求めていきますのは、そうした転嫁する環境を求めるというのが一点と、制度ですから必ずひずみが出ます。ひずみが出たところに対して、予算その他で対応をしていくということが二番目の対応ということになってきます。総体として国に対応を求めていくのですが、大事なことは、市場環境が変わっている中で、そのままの状態で補助金をもらって維持していくだけでは企業は変われないと。議員御指摘の、地場産業の中におきましても、既に地場の産業でも利益率を上げておられる企業がある。それをあわせて県のほうとして支援をさせていただきながら、国のほうへの要請とあわせて対応してまいりたいというふうに考えております。



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○副議長(足立勝利君) 以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。

 明日は午前十時までに御参集願います。

 明日の日程は追って配布いたします。

 本日はこれをもって散会いたします。



△午後三時十一分散会



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