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平成23年 11月 定例会(第5回) 12月07日−03号




平成23年 11月 定例会(第5回) − 12月07日−03号









平成23年 11月 定例会(第5回)



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△議事日程(第三号)



               平成二十三年十二月七日(水)午前十時開議

 第一 議第百二十号から議第百四十二号まで及び議第百四十五号

 第二 議第百四十六号

 第三 請願第十二号及び請願第十三号

 第四 一般質問



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△本日の会議に付した事件



 一 日程第一 議第百二十号から議第百四十二号まで及び議第百四十五号

 一 日程第二 議第百四十六号

 一 日程第三 請願第十二号及び請願第十三号

 一 日程第四 一般質問



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△出席議員 四十五人



      一番   道家康生君

      二番   水野吉近君

      三番   国枝慎太郎君

      五番   高木貴行君

      六番   野村美穂君

      七番   郷 明夫君

      八番   長屋光征君

      九番   高殿 尚君

      十番   加藤大博君

     十一番   酒向 薫君

     十二番   大須賀志津香君

     十三番   太田維久君

     十四番   村上孝志君

     十五番   田中勝士君

     十六番   山本勝敏君

     十七番   松岡正人君

     十八番   篠田 徹君

     十九番   小原 尚君

    二十一番   川上哲也君

    二十二番   林 幸広君

    二十三番   伊藤秀光君

    二十四番   脇坂洋二君

    二十五番   野島征夫君

    二十六番   松村多美夫君

    二十七番   平岩正光君

    二十八番   佐藤武彦君

    二十九番   森 正弘君

     三十番   渡辺嘉山君

    三十一番   伊藤正博君

    三十二番   小川恒雄君

    三十三番   村下貴夫君

    三十四番   大野泰正君

    三十五番   矢島成剛君

    三十六番   足立勝利君

    三十七番   洞口 博君

    三十八番   渡辺 真君

    三十九番   岩花正樹君

     四十番   平野恭弘君

    四十一番   駒田 誠君

    四十三番   藤墳 守君

    四十四番   早川捷也君

    四十五番   玉田和浩君

    四十六番   岩井豊太郎君

    四十七番   渡辺信行君

    四十八番   猫田 孝君





△欠席議員 一人



     二十番   水野正敏君



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△職務のため出席した事務局職員の職氏名



 事務局長         島田 清

 総務課長         伊藤治美

 議事調査課長       北川幹根

 議事調査課総括管理監   笠原真実

 同    課長補佐    篠田雄一朗

 同    課長補佐    城戸脇研一

 同    課長補佐    松本隆則

 同    課長補佐    古田幹雄

 同    課長補佐    水野昭人

 同    課長補佐    梅本雅史

 同    主査      辻 洋介

 同    主査      堀場一彦

 同    主査      安居裕司



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△説明のため出席した者の職氏名



 知事           古田 肇君

 副知事          渕上俊則君

 副知事          上手繁雄君

 会計管理者        渡辺 厚君

 秘書広報統括監      宗宮康浩君

 危機管理統括監      若宮克行君

 総務部長         彦谷直克君

 総合企画部長       安福正寿君

 環境生活部長       坂 正光君

 健康福祉部長       近田和彦君

 商工労働部長       江崎禎英君

 農政部長         平工孝義君

 林政部長         森  勝君

 県土整備部長       金森吉信君

 都市建築部長       山本 馨君

 ぎふ清流国体推進局長   武藤鉄弘君

 観光交流推進局長     古田菜穂子君

 教育長          松川禮子君

 警察本部長        太田 誠君

 代表監査委員       鵜飼 誠君

 人事委員会事務局長    片桐卓朗君

 労働委員会事務局長    市橋正樹君



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△十二月七日午前十時開議



○議長(藤墳守君) ただいまから本日の会議を開きます。



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○議長(藤墳守君) 諸般の報告をいたします。

 書記に朗読させます。

    (書記朗読)

 議案の提出について

 知事から、本日付をもって、お手元に配布のとおり、議第百四十六号 平成二十三年度岐阜県一般会計補正予算の議案の提出がありました。

 請願書の受理について

 請願第十二号 社会保障・税一体改革案における受診時定額負担の導入反対意見書の提出についての請願ほか一件の請願書を受理しました。



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○議長(藤墳守君) 日程第一から日程第三までを一括して議題といたします。

 追加提出議案に対する知事の説明を求めます。知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) おはようございます。

 本日、追加提出いたしました議案につきまして御説明申し上げます。

 議第百四十六号は一般会計補正予算でございます。今般の国の第三次補正に対応し、緊急輸送道路における橋梁の耐震補強や落石防止、防災対策としての森林整備や治山事業などを実施するものであります。よろしく御審議を賜りますようお願い申し上げます。



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○議長(藤墳守君) 日程第四 一般質問を行います。あわせて議案に対する質疑を行います。

 発言の通告がありますので、順次発言を許します。三十五番 矢島成剛君。

    〔三十五番 矢島成剛君登壇〕(拍手)



◆三十五番(矢島成剛君) おはようございます。

 では、早速県政自民クラブの代表質問を始めさせていただきます。

 その前に、古田知事におかれましては八月の大けがからすっかり回復されました。何よりでございます。この間、車いす・つえなどを使いながらも精力的に公務をこなされまして、厚く感謝申し上げるものでございます。今後は、健康に御留意されまして、なお一層の御活躍を御期待申し上げます。

 さて、例年ですと、この十二月議会の代表質問の冒頭は来年度予算の基本の方針を聞くのが定番となっておりますが、今回は十月に県職員がまたも不祥事を起こしまして、県民の皆様方に大いなる不信と多大なる御迷惑をおかけいたしましたので、まず信頼される県政の確立についてから質問をいたします。

 九月議会の最終日、十月六日の朝刊に県職員逮捕の記事が掲載されました。夕刻のテレビのニュースでも県警の捜査員が県庁の清流の国ぎふづくり推進課を捜査する様子が流されました。そのニュースを見た県民は、一体県庁あるいは県職員をどのように思ったのでしょうか。「またか、何をやっているんだ、県庁は。ちっとも反省していないじゃないか」とあきれ果てられたことと思います。

 知事は、常々求められる理想の職員像として三つのことをおっしゃっておられます。その言葉を最初に聞いたとき、私もそのとおりだとすぐメモをとりました。その言葉は、本日議場配付資料に載せておきましたが、読みますと、一つ、高い使命感と倫理観、遵法精神を備えた職員。二つ、県民目線、現場主義で政策の立案実行のできる職員。三つ、最少のコストで最大の効果を上げる経営感覚を持った職員の三つでございます。まさに理想的な職員像でございます。しかしながら、リーダーの志が幾ら高くても、ついてくる部下にその意思がなければ何にもなりません。

 私は、先日、テレビで石川県羽咋市の公務員である市の職員の方のインタビューを見る機会がございました。この方は、その地方で収穫された米をいかにPRするかに腐心されまして、ちょうど市内に「神の子」という地名があることを頼りに、無謀と言ってよいかどうかわかりませんが、無謀にも直接ローマ法王にPRのための書簡を送られまして、結果的にこれが功を奏しまして世界的に話題となり、一俵一万二千円だった米が今年は四万二千円で取引されるようになったということです。まさに県民目線、現場主義で政策の立案実行のできる職員であります。この方がインタビューで言われたことに、私は衝撃を受けました。こういうふうに言われました。「公務員は三通りに分類できる。一つは、いてもいなくてもいい職員。もう一つが、いては困る職員。そしてもう一つが、いなくてはならない職員」だと。私は一瞬、議員には三通りあると言われた気がして思わず姿勢を正しましたが、どういう公務員を目指すべきかは論をまちません。

 五年前に県職員による裏金問題で全国に悪名をとどろかせたばかりなのに、いては困る職員がまだいたことは残念でなりません。先日、上司を含めた処分が発表されました。一応、これで決着を見たわけですが、今回の不祥事はなぜ起きてしまったのでしょう。単に個人の資質の問題であったのか、人事管理上に問題はなかったのか、委託業者を選定する方法に問題はなかったのか、いろいろ推測できます。

 そこで知事にお尋ねします。今回の事件が起きた根本的な原因はどこにあったとお考えか。また、信頼される県政の確立についてどのようにお考えか、御答弁をお願いいたします。

 それでは次に、県の予算について質問をいたします。

 県の予算を考えるためには国の動向が重要となります。そこで、まず国の動向について若干述べます。

 来年度の国の予算編成については、九月二十日に閣議決定された概算要求組み替え基準に基づいて、一般会計歳出の大枠が七十一兆円と定められております。そして、その枠内のうち七千億円が「日本再生重点化措置」と呼ばれる特に重要な政策に充てられる予算枠という扱いになっております。また、平成二十二年度の税制改正によって、既に実施が決まっている年少扶養控除等の見直しによって、来年度、地方自治体の税収が五千億円ほど増加することになっていますので、この五千億円の取り扱いが重要な争点となっています。

 一方、平成二十四年度の地方財政につきましては、九月末の概算要求の段階では地方の一般財源総額が実質的に今年度の水準を下回らないように確保することとされ、地方税と地方交付税、これに臨時財政対策債などを含めた一般財源総額として六十兆円程度が見込まれております。ここで注意をしなければならないのは、十月二十八日の閣議決定で、人事院勧告を無視して国家公務員給与を引き下げる特例法案の成立の方を優先するという方針が決められたことであります。国家公務員の給与引き下げが、地方公務員の給与を減らすという議論へ波及してこないか心配であります。そんなことがないように、しっかり物申していかなければなりません。

 また、東日本大震災からの復興・復旧事業の一環として、全国の地方自治体が実施する緊急の防災・減災事業について、各地方自治体が自分で財源を確保するためという目的で十年間の時限的な税制上の措置が行われます。このことも、今後、県が施策や予算を検討するに当たって、重要な検討要素になるものと思われます。

 さらに、TPP問題や景気の動向なども含めて、来年度に向けては見通しがきかない問題がたくさんあります。

 以上が、国の動向で県予算に関係してくる注視すべき事柄であると思います。

 そこで、まず県の予算編成の前提条件となる一般財源の歳入見通しについてお尋ねします。

 一点目は、今年度の県税収入の見通しはどのようなものでありましょうか。二点目は、来年度の県税収入及び地方交付税の交付額についての見込みはどのようなものか、この二点について総務部長にお伺いをいたします。

 続いて、来年度予算編成に向けた方針についてお尋ねします。

 来年度は、いよいよ「ぎふ清流国体・ぎふ清流大会」が本番を迎えることや、平成二十四年度が行財政改革アクションプランの最終年度となることなど、例年に増して重要な年となります。また、国の第三次補正で、かねてから地方が強く求めていた基金事業が盛り込まれております。すなわち、森林整備加速化・林業再生事業が約一千四百億円、後で雇用のところで触れますが、緊急雇用創出事業臨時特例基金が二千億円盛り込まれております。こうした基金事業をいかに有効に使っていくかということも、来年度の大変重要な課題になってまいります。

 そこで知事にお伺いいたします。来年度当初予算編成について、どのような点に重点を置き、どのような方針で臨まれるのか。国の第三次補正予算への対応も含めてお考えをお聞かせください。

 次に、職員の給与カットについてお尋ねします。

 県では、アクションプランに従って、これまで二年間にわたって、教員、警察官を含めた全職員の給与カットが行われてまいりました。その結果、二年間の合計で約二百億円の人件費が削減されております。現在の岐阜県の給与水準は、ラスパイレス指数で九二・八と、全国四十七都道府県中、岡山県、大阪府に次いで低い方から三番目という低レベルであります。さらに岐阜県では、以前から大変厳しい定数削減が行われてきております。このような職場環境の中で、職員の方は忙しい毎日を過ごしておられます。このまま給与が削減され続けるということになれば、どこまでモチベーションを維持できるのか、もはや限界近くに来ているのではないかと感じております。

 そこで知事にお伺いします。給与カットは、アクションプランの最終年度である来年度をもって最後にすべきと考えますが、来年度以降の見通しについて知事はどのようなお考えでしょうか、お尋ねをいたします。

 次に、地方分権についてお尋ねします。

 一点目として、国の出先機関の改革についてお尋ねをいたします。

 民主党政権で、早くも三人目の総理大臣となった野田総理は、十月二十八日の臨時国会での所信表明演説で、出先機関の原則廃止に向けた改革を進めるという方針を改めて示されました。国の出先機関改革とは、国の出先機関をなくす、もしくは縮小して、そこがやっている仕事を地方自治体へ移そうという改革であります。この改革を、国としては野田総理のもとでも予定どおりやりますよと言ったわけですが、いざ仕事を引き受ける地方の側としては、どのような体制をつくっていけばよいのかさっぱりわかりません。関西や九州では盛んに議論されているようでありますが、ここ中部での議論はちっとも聞こえてこないというのが実感でございます。政府が出先機関の改革を進めていく以上、いやが応でも受け皿論を避けて通るわけにはいかないと思います。

 そこで知事にお尋ねをいたします。国の出先機関改革に関する中部圏での議論はどのような状況でしょうか。また、この改革に対する知事御自身のお考えはどのようなものでしょうか、御答弁をお願いいたします。

 一方、国の出先機関改革は、本県の行財政改革アクションプランを進める上でも重要な前提条件となっているようです。岐阜県の現地機関の見直しに関する九月議会での我がクラブの渡辺 真先生の代表質問に対し、総務部長からは、「国の出先機関改革の検討状況を見きわめて結論を出す」という答弁がなされました。国では、以前から出先機関改革を進めると方針を言っているだけで、具体的にどのように進めるかは、先ほども言いましたが、ほとんどわからないのが実際です。国の改革に進展が見られない中、県の改革もアクションプランの三年間では何もしないまま終わることになるのでしょうか。

 そこで、県の現地機関の見直しについて、アクションプランの最終年度となる来年度における対応、加えて二十五年度以降の方針決定についてどのように取り組むのか、総務部長にお伺いをいたします。

 二点目として、一括交付金についてお尋ねをいたします。

 民主党政権になって始められた地域自主戦略交付金、いわゆる一括交付金に関しては、我がクラブの早川先生が六月議会の代表質問で、「本当にこの制度が設けられてよかったのか、また、県が交付金を使うに当たって透明性が欠けているのではないか」といった問題点の指摘をされました。これに対し、知事からは、「できたばかりの制度なので、今後も国へ制度改革を求めていきたい」ということ、そして「来年度の県の予算編成では交付金の額や使途を明示して、議会で十分審議できるよう努めたい」という答弁がなされました。来年度の一括交付金は、当初目標とされていた一兆円規模から八千億円に下方修正するとの方針が示されております。

 そこで、まず全国知事会の一括交付金プロジェクトチームのリーダーである知事にお尋ねいたします。地方六団体としては、平成二十四年度以降の一括交付金のあり方についてどのように主張されているのか、お伺いいたします。

 また、今年度の一括交付金の交付額は全体で五千百二十億円、岐阜県へは七十四億円でしたが、来年度は岐阜県へどのくらいの金額が配分されるのでしょうか。その点が最も関心のあるところです。一括交付金は、国の縦割り行政にとらわれることなく、県がみずからの裁量によってどの事業に資金を充当するのか選択できるという制度です。加えて、岐阜県への交付金額が昨年度よりもずっと早い時期に判明するのであれば、交付金の活用方法について明確な方針や基準を設けた上で、県民、そして議会に対し、交付金の使い方についてしっかりと説明をされることが求められるものであります。

 そこで知事にお伺いいたします。来年度予算編成に当たり、一括交付金の活用方法について、どのような考えに基づいて検討し、説明されるのか、御答弁をお願いいたします。

 次に教育についてお尋ねしますが、まず最初に教育長ではなく、知事にお尋ねをいたします。

 私は、五年前のこの十二月議会で知事から提案された教育長の人事案件で、初めて松川教育長の名前を知りました。知事が提案されるならば間違いない方だと思い、顔も名前も知らない方に同意したわけですが、松川教育長は期待にたがわぬ立派な方で、これまでそつなく十分立派な仕事をされてこられたと思っております。しかし、教育長が幾ら立派でも、一人の力では長い間の教育界の慣習を打ち破ることは難しいのだなと感じることもございます。そうした思いから、きょうは知事にお尋ねするものでございます。

 教科書選定の問題では、古くは十年前に洞口先生が、五年前には私自身が質問しております。そして、今年は二度にわたって山本議員が質問されました。いずれの質問に対する答弁も、しかるべき手続を経て決定していくというものでありましたが、その結果を見ると旧態依然、何も改革できていないと思わざるを得ませんでした。今年の六月議会で、県政自民クラブを中心に提案した「最も適した教科書の採択を求める決議」を議会として採択したわけですが、議会の議決の重みなんてことにはちっともお構いなく、県内六つの教科書採択地区ごとで深く議論することもなく、古くからやっている方法で教科書を決めてしまったのは問題があると思っております。それぞれの地区で深く議論をしたならば、今話題となっている沖縄八重山採択地区協議会で起こったようなことが県内でも多く起こっているはずであります。

 そこで、自治体教育の充実という観点から知事にお尋ねをいたします。

 私は、ここであえて「自治体教育」という言葉を使います。戦後、我が国の教育は、文部省の指導のもとで全国均一の教育がなされてきたことは周知のとおりであります。そして、義務教育が我が国が戦後の混乱期を脱出し、高度成長へと発展していった原動力となったのは確かであります。しかしながら、時代が進んだ現在では、国が進めようとするものと国民が願っている教育との間にギャップが感じられるようになっております。私は、国が進めているものを「国家教育」と呼ぶとして、これと対峙するものが「自治体教育」、言うならば本当の意味での地域独自の教育、すなわち地方自治に基づく教育と考えております。国家一律の教育ではなく地域独自の教育が大切であることは、幕末のころ、地方の藩校から出た若者が明治維新をなし遂げたという事実が物語っております。

 教育の問題は、地方自治体にとって最重要課題の一つであります。我々議員も、今年の春の統一地方選挙で全員の方が公約に掲げられたかは別として、例外なく岐阜県の教育の充実を願っているものであります。古田知事も、みずから策定された岐阜県長期構想の中で、二十四の政策の一つとして「将来の夢や目標の持てる子供を育てる」ということを掲げて、教育の推進を重要政策として位置づけておられます。せっかく公約に掲げ、知事のビジョンとしても打ち出されておられるのですから、知事の思いを教育という分野でも実践していかれるべきではないでしょうか。私は、自治体教育を充実していく観点から、選挙で選ばれた県民の代表たる知事の責任として、場合によっては教育委員会の役割とされている領域にまで積極的に踏み込んで、連携・協力していくことが重要と考えますが、知事のお考えを承りたいと存じます。

 続いて、基礎学力定着サポートプランについて質問します。

 私は、以前、九九の言えない中学生が県下に千人もいるということは問題であると思い、中学卒業までにせめて読み書きそろばんの基礎を覚えるように、小学校のカリキュラムに戻って教えたらどうかと質問をしたことがあります。あれから何年かたちまして、岐阜県では昨年度から全国初の試みとして、授業についていけない子供たちを対象に基礎学力定着サポートプランを推進されております。私は、このプランが十分な成果を上げるよう期待しておりますが、何せ全国初の試みということで、ともすれば子供たちに劣等感を植えつけることにもなるという問題もある中で、現場で試行錯誤される先生方の御様子が忍ばれてなりません。

 そこで、このプランは三年計画で進められているということですが、教育現場で生じている問題や、子供たちへの影響はどのようなものか、既に成果は出てきていることはあるのか、計画の中間点に当たる現時点での状況や課題について、教育長にお尋ねをいたします。

 三点目として、特色化選抜試験の見直しについてお尋ねします。

 平成十四年度に公立高等学校の入試に特色化選抜が導入されてから、さまざまな意見が父兄の方からも先生方からも寄せられました。この議場でも何度も取り上げられてまいりました。何年か前も、今は衆議院議員になっておられる笠原多見子女史が強い口調で質問されていたことを今でも印象深く覚えております。県の教育委員会では、今後の望ましい入試制度のあり方を検討するため、今年二月、「岐阜県立高等学校入学者選抜に関する諮問会」を設置され、これまで何度も審議が重ねられてきたと聞いております。審議の内容については、私どもは関係する教育警察委員会や人づくり対策特別委員会において、途中経過など一部の説明を聞いてまいりましたが、先ごろ諮問会から最終的な答申が出されました。そこで、答申を受けて、教育委員会では新しい入試制度を具体的にどのように変えていくお考えなのか、また、今後どのようなスケジュールで導入していくおつもりなのか、教育長にお伺いをいたします。

 次に、スポーツの推進についてお尋ねいたします。

 今年八月二十四日、国においてスポーツ基本法が施行されました。これは昭和三十六年、東京オリンピックを前に制定されたスポーツ振興法を全面改正したもので、新たにプロスポーツの発展や障がい者スポーツの推進が加えられております。この法律の概要について、参考までに議場配付させていただきましたので、ごらんください。この基本法は、すべての国民がスポーツを通じて豊かな生活を実現するスポーツ権を規定し、国及び地方公共団体の責務と努力について定めております。

 私は、今回の基本法の中で、障がい者スポーツの推進について規定したところに特に注目しております。障がい者スポーツは、これまでは福祉施策として考えるというのが一般的でしたし、本県の施策の上でも、現在はそのような扱いであると考えております。しかし、新しい基本法の制定によって、これからはスポーツの推進という観点で新たな施策を打ち出していかなければなりません。今年、韓国のテグで行われました世界陸上では、義足のランナーが世界一流の選手の中に入って活躍をいたしました。また、日本の選手が車いすテニスで世界四大大会のグランドスラムを達成したことなども記憶に新しいところであります。そういう時代になってきているということであります。行政も、時代の流れにおくれずに対応していかなければなりません。

 この質問ですが、スポーツを所管しているのは教育委員会なのですが、こと、障がい者スポーツという分野では、現在担当されているのは福祉部門ということになりますので、健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 先月、岐阜市のメモリアルセンターで第九回全国身体障害者グラウンドゴルフ岐阜大会が開催されたとの報道がありました。余りよく知られてはいないようですが、県内でもいろいろな障がい者スポーツの大会が開かれているようであります。

 そこでお尋ねいたします。現在、本県における障がい者スポーツはどのような現状にあるのか、また障がい者スポーツに対する支援はどのようなものであるか、教えていただきたいと存じます。

 支援に関しては、この質問をするため調べていて初めて知ったのですが、愛知県や三重県には既に障がい者専用のスポーツ施設ができているということであります。今後、岐阜県でも必要になってくるでありましょう。財政難でありますので、大きな施設はすぐには無理としても、方針は策定すべきだと思います。学校などの既存施設を有効利用することなども考えられるでしょう。こうした点も含めて障がい者スポーツのための今後の環境整備の方針などについてお答えをお願いいたします。

 また、教育長には、スポーツ基本法が規定している地方自治体の責務と努力全体について、これからどのように取り組んでいかれるのか、お尋ねいたします。

 基本法の中には、これまでの「体育指導委員」から「スポーツ推進委員」へと呼び名が変わりました。全国で五万三千人ほどのスポーツ推進委員がおられるとのことですが、その役割もこれまで以上に重要になって、仕事もふえてくるものと考えられます。本県におけるスポーツ推進委員の状況はどのようなものでしょうか。また、県として対策を考えておられるのでしょうか、教育長にお伺いいたします。

 スポーツの推進に関することとして、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会についてあわせてお尋ねをいたします。

 ぎふ清流国体の本大会までに三百日を切りました。冬季大会までは五十日余りと、すぐ間近まで迫ってきております。両大会の大会準備には、さらに万全を期していただきたいと思っております。十月に行われた山口国体と山口大会では、岐阜県選手団は大変な好成績でありました。古田知事は、山口国体の閉会式で国体旗の引き継ぎを受けられました。本議会初日の提案説明の際、このことに触れられて、改めて重みを感じるとお話しされましたが、開催に向けての抱負、また岐阜県選手団への手ごたえなどについてお聞きしたいと存じます。

 次に、雇用対策についてお尋ねをいたします。

 私は、毎年一月四日の仕事始めの日に、私の土岐市を管轄しております多治見市にあるハローワークへ職を求める人がどのくらいなのか、様子を見に行くことを常としております。リーマンショックを受けた翌年の正月は朝八時から長蛇の列で、その光景を見て、日本はどうなってしまうのかと本当に言葉を失いました。今年の正月はそれほどではなく、やや安心をしておりましたが、三月の大震災や円高の影響で、日本経済は芳しくない状況となっております。この年末には、再びホームレスであふれた年越し派遣村が必要になるのではないかとも危惧しているところでございます。

 先ごろ、厚生労働省が発表した一番新しい十月の有効求人倍率を見ますと、東海四県では愛知県が〇・九六倍と五カ月連続の改善、三重県が〇・七四、静岡県が〇・六四倍といずれも横ばい。そうした中で、岐阜県は〇・八〇倍、〇・〇二ポイントの低下という状況でありました。一方、県内の高等学校卒業者の就職状況を見ますと、今年三月の卒業生の就職率は九六・〇%と前年よりは少しはよくなっていますが、まだ二十人に一人は就職できないという状況にあります。今月一日に大学生の就活が解禁されましたが、報道では今年の就職活動も引き続き大変厳しいものになっているようであります。こうした中、国では十万人の雇用創出を目指すとして、三次補正で緊急雇用創出事業臨時特例基金を二千億円上積みし、実施期限も一年間延長することが決まりました。

 そこで商工労働部長にお尋ねします。まずは、県内の雇用情勢をどのように見ておられるのか。そして、これまで県が国からの基金を使って行ってきた雇用対策はどのような効果があったのか。私は、これまでやってきた施策の中で見られたような、単なるアルバイトをふやしただけの一時しのぎの対策ではなく、正規雇用者としての本当の意味での雇用の創出をしていくことが大切だと考えておりますが、県としてどのような対策を講じていかれるのか、お伺いをいたします。

 次に、リニア中央新幹線県内新駅についてお尋ねをいたします。

 御承知のように、先月二十一日にJR東海より、駅本体の建設費を全額負担すると発表がありました。知事も「大きな決断であり、大きな前進である」とコメントされておられましたが、私どもも早期実現に騨みがつくものと大いに歓迎をいたしております。次の課題としては、周辺整備をどのように行っていくのかということがございます。今のところ、まだ具体的な構想はできていないと思いますが、九月に設置したリニア中央新幹線活用戦略研究会において、鋭意御検討されるものと承知しております。JR東海は、新駅の設置を引き受けるかわりに、地元の協力を強く望んでいることも表明されております。そこで、今回のJR東海の発表を受けて、今後どのように取り組んでいかれるのか、知事にお伺いいたします。

 次に、道路整備についてお尋ねをいたします。

 本県の道路関係予算は、平成十年の約一千四百億円をピークに年々減少し、本年は当初予算で約四百億円にまで落ち込んできております。県民の生活道路を建設する県単事業は、平成八年の約六百億円に対し、今年は百十七億円と大きく落ち込んでおります。これだけ落ち込めば、県民の望んでいるような道路ができ上がっていくわけがありません。県民から、「いつまで待てば完成するんだ」という不満の声を多く聞きます。山地が多く、公共交通機関が十分に発達していない本県では、道路がすべての県民の日常生活において欠くことのできない重要な役割を担っております。岐阜県は、自家用車保有率が高いことでもわかるように、自動車がなければ、そして道路がなければ生活に困ると、県民みんなが感じているところであります。県では、四年前に県土千七百キロメーター骨格幹線ネットワーク構想を策定されておりますが、恐らく遅々として進んでいないことと存じます。そこで、国・県ともに厳しい財政状況にある中で、限りある財源を活用しながら、未来への投資とも言える道路整備を行っていくには、どのようなことが優先されているのでしょうか。事業の効果ということがございます。用地取得に係る同意状況などもあります。先ほど申しましたリニア中央新幹線新駅の周辺整備という観点から、アクセス道路をどうするのかということも今後重要なものになってまいります。そこで、道路整備についてどのように優先順位を決定し、事業を実施しているのか、県土整備部長にお尋ねをいたします。

 二点目として、東海北陸自動車道四車線化についてお尋ねいたします。

 東海北陸自動車道の四車線化については、政府の方針がてれんくれんと変わり、私たちはこれまで二度にわたって希望から落胆へという苦い経験をさせられてきました。私たちは、地方の直轄負担が発生しない仕組みによる早期の事業実施を願っております。知事におかれましては、先月、国土交通大臣と直接会われて、来年度予算に向けて話し合いをされたと伺っております。そこで、東海北陸自動車道四車線化についてどのように主張されたのか、またその見通しはどうなのか、知事にお伺いをいたします。

 次に、防災対策の充実についてお尋ねします。この問題については、六月議会と九月議会での我が会派の代表質問でも取り上げられ、それぞれ御答弁をいただいたところですが、今年は未曾有の大災害をこうむった年でありますので、念には念を入れ、今回も質問に入れさせていただきます。

 三月の大津波の教訓として、我々は、「人間は大自然の猛威、天変地異にはあらがえない。できることは、早く逃げるにしかず」ということを学びました。そこから、災害の被害を最小限に減らす減災という考え方が出てまいりました。隣の三重県では、想定外も想定しなければいけないということで、東海・東南海・南海の三つの地震が同時に起こったらということをシミュレーションして公表しております。見ますと、桑名市で四メーターの津波です。また、今月の二日には、国土交通省が名古屋港には最大三・三メーターの津波が来ると発表しました。隣接する本県の木曽三川を有する海津市は心配ないのでしょうか。こういう被害想定があるということを住民は知っているのでしょうか。そういうことを知らしめるのは、県の仕事だと思います。こうしたことは、津波だけではなく県下全域で言えることで、焼岳などの噴火のおそれのある地域や活断層の通っている地域でも同様であります。最悪の場合を考えて、被害想定を発表すべきだと思います。平成二十一年と二十二年の事業で、県の防災課で岐阜県下の活断層の位置をよくわかるように二万五千分の一の地図に落としてもらいましたが、その活断層の地図は県民にどのように知らせてあるのでしょうか、有効利用はされているのでしょうか。

 そこで危機管理統括監にお尋ねいたします。県では、最近、地域防災計画や地震防災行動計画などの見直しを行ったと伺っておりますが、減災という考え方はきちんと反映されているのか、お尋ねをいたします。また、特に避難が必要となる地域を重点地域として決め、その地域の住民には素早く逃げる意識と、そのための訓練をすることが大事であると思いますが、そのような考え方は県の計画の中に入っているのでしょうか、あわせてお伺いをいたします。

 次に、警察行政について二点質問いたします。

 まず、未解決重要事件への取り組みについてお尋ねします。

 去る十月三十日に、御嵩町長襲撃事件が十五年の時効を迎えました。犯人逮捕に至らなかったのは残念でなりません。警察本部長も、残念である旨のコメントを出されておられました。今回、時効を迎えるに当たってなされた一連の報道の中で、ある警察OBが「初動態勢をとるのがおくれた」とおっしゃっていたのが気になりましたが、そういうことも含めて、今は万全な態勢で日々起こる事件に臨んでおられることと思います。

 昨年四月二十七日に殺人などの凶悪犯罪の時効が廃止されました。よって、警察では事件が解決されるまで捜査を続けなければなりません。そこで、時効が廃止されて以降、未解決重要事件に対する捜査体制を含め、県警としてどのように取り組まれているのか、警察本部長にお伺いをいたします。

 なお、本県における未解決重要事件は平成十年以降で九件あるということで、県警のホームページにも載っておりますが、本日参考までに議場に配付させていただいております。

 警察行政の二点目として、警察施設の改築、耐震化についてお尋ねします。

 先月の十五日に岐阜北署の新庁舎竣工式が行われました。警察署の新築ということでは、平成十二年の中津川警察署以来ということです。県内には警察署だけでも二十二カ所ありますし、改築が必要な老朽化した施設や耐震補強が必要な施設が多いと聞いております。警察の施設は、それぞれの地域にとって重要な防災拠点でもあります。震災対策検証委員会でも、警察施設の耐震化の促進が必要との提言があったと伺っております。そこで、警察署だけでなく、交番や駐在所も含めた警察施設全体について、今後改築や耐震化をどのように進める予定とされているのか、警察本部長にお尋ねをいたします。

 次に、将来のエネルギー源をどうするかという観点から、先端技術の研究についてお尋ねをいたします。

 今年、世界じゅうの人口が七十億人を超えました。これほどの人口が地球上に住むことになった今、反原発を言うだけでなく、冷静に将来のエネルギーをどうするのかを考えなければなりません。化石燃料の原油や天然ガスが枯渇してしまう前に、人類は次のエネルギー源を手に入れなければなりません。

 平成の初めごろ、国の多極分散型国土形成促進法のもとに、多治見、土岐、瑞浪の東濃西部三市が研究学園都市に指定されました。そこでは、極限環境における先端の研究がされております。立地しているのは、核融合科学研究所や日本原子力研究開発機構などであります。このうち、核融合科学研究所ではまさしく未来のエネルギーの基礎研究をされております。一億二千万度の高温のプラズマ状態をつくり出そうという研究で、現在は八千万度まで可能になっているそうです。あと少し実験を続ければ目標に到達できそうに思えるのですが、いわば風評被害に遭って研究が滞っているといいます。新しい研究を進めるには、県と地元三市の同意が必要とされていますが、福島の原発事故と混同する人がいておくれていると聞いております。核分裂と核融合は全く別のものというぐらいは中学生でもわかると思います。海水から取り出した水素を使って、太陽で起こっている核融合反応をこの地球上で起こすことができたなら、人類にとってこれほど画期的なことはありません。その基礎研究を行う施設が、岐阜県の計らいで土岐市に立地しております。私は、さらなる研究が続けられて、一刻も早く実現してほしいと願っております。そこで、県として将来のエネルギー源として人類に希望を与えると思われる核融合技術に関する新たな研究について、どのような姿勢で臨んでいくのか、知事にお伺いをいたします。

 最後に、代表監査委員に質問をいたします。

 私は、昨年一年間、伊藤先生とともに議会選出の監査委員を務めさせていただきました。私なりに誠実に仕事をしたと思っていましたが、先日、新聞に、岐阜県の監査委員が四年半にわたって抜き打ち監査をしていないのはあたかも職務怠慢であるかのような報道がありました。その記事には、正直言って驚きと違和感を感じずにはいられませんでした。そもそも抜き打ち監査は、監査委員が必要であると判断した場合に行うものであります。抜き打ちということでいえば、別に出納事務局による抜き打ち検査が常日ごろから行われております。そういうことから、私が監査委員在任中は、監査委員による抜き打ち監査という手法をとる必要がある案件がなく、結果的に実施に至らなかったものであります。さきの報道は、そうした監査の実際を知らない方がインタビューを記事にしたのではないかと感じております。

 監査委員は、県の行財政運営が正しく行われているのか、効率的に行われているかということを正しく見きわめることが使命です。そのためには、県政の抱える諸課題や財政状況をしっかりと踏まえた上で、自主独立の立場から効果的に監査に取り組むことが必要であります。

 そこで鵜飼代表監査委員にお尋ねいたします。今年の四月に国の会計検査院から本県の代表監査委員として就任されて以来、どのようなことに重点を置いて行ってこられたのか。また、今後はどのようなお考えで監査を進めていかれるのか、お伺いをいたします。

 通告をしておきました項目は以上でございますが、最後に古田知事に申し上げます。

 知事が二期目の当選をされた年のある議会で、私は知事に申し上げたことがございます。もうお忘れになったかもしれませんが、そのとき私は、二期目はぜひ決断する知事になってほしいと申し上げました。決断とは、堤防を切る決意をすることから来ているという中国の故事を引いてエールを送りました。今議会、知事が初めて決断されたのだなと思える条例が上がってまいりました。すなわち、森林・環境税の提案です。県土の保全のためには、今始めるよりないと決断されたものと考えます。我が県政自民クラブは、知事の決断を可として賛成していくものであります。

 本日、私が質問した中にも、知事の決断を必要としているものが多くあります。知事の御決断ある答弁を期待して、以上で質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○議長(藤墳守君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) まず、私のけがについて言及いただきまして、これは全く私の不注意でありまして、長期の入院、そしてまた車いすも初めての体験でございました。いろいろ感ずるところはあったわけでございますが、改めていろいろ御心配をおかけしましたこと、また、多々御迷惑をおかけしましたことについておわびを申し上げたいと思っておりますし、二度とこうしたことのないよう、私としても十分気をつけたいと思っております。その上で、御指摘のように決断に富んだ県政を進められればと改めて思っておるところでございます。

 まず、信頼される県政の確立ということで御質問いただきました。

 今回の収賄事件、御案内のように県が発注した普及啓発業務等の受注に際しまして、本県職員が企画提案書作成の手助けなど、さまざまな便宜を取り計らいをして、その謝礼として現金の貸与を受けたということでございます。その原因でございますけれども、まず第一に何と言っても職員のモラルの問題ということが挙げられるわけでございます。このような不心得な職員がいたことはまことに遺憾でございまして、私としても県民初め関係者の皆様におわびを申し上げたいと思っておるところでございます。この点につきましては、今後、今回の事案を題材とした研修を実施するなど、公務員倫理に関する研修を一段と充実し、モラルの確保・向上を徹底していきたいというふうに考えております。

 第二に、公募型プロポーザル方式による契約手続の問題もあるわけでございます。この点につきましては、そもそもプロポーザル方式採用の適否などについて、出納事務局の職員が事前にチェックをすると、あるいは職員は必ず複数で業者に対応するといったようなことを盛り込んだ事務処理基準を策定し、全庁的に統一的に取り扱うということにしたところでございます。また、指定管理者選定に当たっても同様に、職員が単独で業者と接触することがないようにするなど、ガイドラインを整備したところでございます。

 その上で、信頼される県政の確立ということでございますが、お話がございましたとおり平成十八年度に不正資金問題が発覚しまして、県政の信頼が大きく損なわれたわけでございます。以来、県民の皆様から厳しい御叱責を受けながら、愚直に施策を推進すること以外に再び信頼される県政を取り戻すすべはないというふうに信じて、一歩ずつ進んできたわけでございます。こうした中にもかかわりもせず、このような事件が起こりますと、これまで積み上げてきた努力が簡単に崩れてしまいかねないわけでございます。県政は、言うまでもなく県民の皆様からの信頼なしには成り立たないものでございます。先ほど申し上げましたような再発防止策も含めまして、いま一度職員の服務規律を徹底し、そしてまた、御指摘いただいた求められる職員像というものを現実のものとするべく、改めて信頼回復への道を職員と一丸となって歩んでまいりたいというふうに考えております。

 次に、平成二十四年度の予算編成に向けた方針でございます。

 御案内のように、二十四年度は行財政改革アクションプランの最終年度でございまして緩むことなく、このアクションプランの取り組みを着実に進めていくということが最重要であるというふうに考えております。と同時に、現在、県が直面している新たな課題につきましても、適切にきめ細かに対応していくことが必要だというふうに考えております。

 来年度予算につきまして、政策課題として主なものを申し上げますと、まず第一点目は東日本大震災などを踏まえた対策でございます。東日本大震災、あるいは頻発する局地的集中豪雨の経験を踏まえまして、県有施設の耐震化、あるいは県防災情報通信システムの更新など、県の防災対策の強化を本格化する必要があるというふうに考えております。

 二点目は、いよいよ開催年を迎える国体に向けた取り組みでございます。岐阜県の未来づくり、ひいては日本の再生につながる歴史的な大会としてのぎふ清流国体・清流大会にするとともに、これを契機とした地域活性化に取り組んでいく必要があると考えております。

 三点目に、歴史的な円高への対応としての経済雇用対策でございます。円高の長期化が県内産業に及ぼす影響に対処し、県内産業の技術開発、海外取引、雇用対策などを支援していく必要があるというふうに考えております。

 以上、申し上げましたように、引き続き行財政改革を着実に進めるとともに、重要な政策課題にしっかりと対応できる予算編成を行ってまいりたいというふうに考えております。

 また、国の第三次補正でございますが、そこに盛り込まれました緊急雇用創出事業臨時特例基金、森林整備加速化・林業再生基金などの積み増しにつきましては、まだ本県における活用方法あるいは所要額が定まっておりませんが、三月補正予算で計上させていただきまして、平成二十四年度において失業者の雇用の場の確保や木材の安定供給などに活用してまいりたいというふうに考えております。

 次に、職員の給与カットについてお答え申し上げます。

 現在、取り組みを進めております行財政改革アクションプランにおきましては、段階的に財政構造の転換を図るということで、平成二十五年度当初予算において構造的な財源不足を解消することを目指しておるわけでございます。その過程において、歳出削減対策の一環として平成二十一年度から職員給与の臨時的抑制をお願いしているところでありまして、私としては職員にはまことに申しわけない思いでおるわけでございます。行財政改革アクションプランの最終年度となる来年度予算におきましても、職員の給与抑制に引き続き取り組む必要があると考えておるわけでございますが、その後、平成二十五年度以降につきましては不確定要素も多いことから、現段階において確たることを申し上げるのは困難でございますけれども、現在の職員の給与抑制はあくまでも臨時的なものであるということでございまして、財政状況が改善されれば優先的に戻していくべきものと考えております。

 次に、国の出先機関改革についてお答え申し上げます。

 昨年六月に政府が地域主権戦略大綱を決めたわけでございますが、そこでは国の出先機関の原則廃止をうたっておりました。しかしながら、昨年十二月の閣議決定、アクションプランと言っておりますが、この閣議決定におきましては、私どもが知事会として一致して移管を求めておりましたハローワークにつきまして、国と地方の一体的実施を三年程度試行した上で、改めて移管を検討するということになったわけでございます。また、一つの都道府県内で完結する直轄道路、あるいは直轄河川につきましては、各都道府県に原則移管するというふうにされたわけでございますが、具体的な財源の移譲、あるいは人材の対応、こういったことについてはこれからということになったわけでございます。

 あわせて、このアクションプランでは、原則として国の出先機関の事務をブロック単位、かつその受け皿として広域連合を念頭に置いた枠組みで移管するというふうに言っておるわけでございます。

 中部圏におきましては、これらの国の動きを受けまして中部圏知事会議として本年一月に国の出先機関改革に係る中部圏研究会を立ち上げまして、国の出先機関の事務を受け入れるに当たっての体制や課題の検討を進めてきたところでございます。この中部圏知事会の動きにつきましては、私の方から積極的に提案をし、こうした流れをつくってきたつもりでございます。この研究会は、この七月に中間的な取りまとめを行っておりますが、中部圏知事会議におきまして国の出先機関の個々の事務の九七%、つまり大半の事務は県単独、もしくは協議会を設けて県と県の間の広域調整を図ることにより、現行の県体制のままで受け入れが可能であるということを確認しておるわけでございます。また、仮に受け皿として広域連合を創設する場合には、中部圏につきましては国のそれぞれの出先機関の管轄エリアがばらばらでございまして、国との調整が不可欠であり、ハードルがかなり高いということも議論されておるわけでございます。御案内のように、広域連合といいますのは、首長、議会、独自の予算を有する広域地方自治体でございまして、同じエリアで幾つも幾つもつくるわけにはまいらないということでもあるわけでございます。こうしたことから、中部圏知事会としましては、十月二十日、川端総務大臣などに対しまして、「広域連合に受け皿を限定することなく、多様な受け入れ体制を選択できる制度の検討を進めること」、「出先機関の管轄エリアが一様でない地域の実態等を十分考慮の上、騨力的な対応が可能となるよう検討を進めること」、さらには「直轄道路、直轄河川及びハローワークなどの地方への移管を早急かつ積極的に進めること」といった提言を行ったところでございます。

 特に広域連合について申し上げますと、その後、国の各省庁は広域連合に移管するとしても、整備対象箇所の決定や事業実施状況の調査、大規模災害時における指示など広域連合に対する幅広い指揮監督権を求めておるところでございます。しかしながら、こうした国の関与は、地方自治体たる広域連合が国の指示で動くという地域主権とは相容れないゆがんだ制度となりかねず、到底受け入れられないものでございます。このように、まことに障がいが多く、遅々として進まない国の出先機関改革の状況であるわけでございます。私としても、引き続き広域連合のあり方や、直轄道路、直轄河川及びハローワークの移管の問題などにつきまして、中部圏各県や関西、九州など他のブロック、さらには全国知事会とも連携しながら、各ブロックがそれぞれに抱えている課題も十分反映させる形で改革が実現するよう取り組んでいきたいというふうに考えております。

 次に、一括交付金についてお尋ねがございました。

 御承知のように、各省の大変強い抵抗の中で、今年度は都道府県の投資分野を対象に五千百二十億円の地域自主戦略交付金が創設されました。これは一歩前進というふうに私どもは見ておるわけでございますが、そもそもこの金額の総額が約六%を既に削減されていること、また対象事業が九つの分野に限定されていることなど、現時点で言いますと、小さく生まれた進化の過程にある制度というふうに私としては認識しておるわけでございます。こうした中で、政府としても来年度以降、さらに段階的に拡大することを目指しておられまして、私がまとめ役となっております全国知事会一括交付金プロジェクトチームにおきましても、その過程で主張すべき論点、課題について議論を重ねております。十一月十一日には、民主党地域主権調査会でのヒアリング、そして川端大臣との面談もございました。さらには、十一月二十一日には政府主催の全国都道府県知事会議がございまして、私の方から直接野田総理に対しまして、以下の三点について強く申し上げたところでございます。

 まず第一点目としては、総額をばっさり削除されては継続事業すら十分にできない状況となり、自由度が拡大したこととは言えないということから、総額を確実に確保すべきであるということであります。

 二番目は、現行の対象事業は九つの分野に限られておりまして、しかも九つの分野の中でも、例えば道路事業といっても修繕事業や小さい区間の改良事業など、細々とした事業に限定されておるという現状でございまして、対象事業を思い切って拡大するとともに、その拡大に見合った予算額も措置すべきであるということでございます。

 また、三点目は運用面の改善でありまして、現在、内閣府と各省庁と二元的な手続になっておりまして、これを内閣府に一元化すべきであると。さらには、厳格な手続を要求する補助金適正化法の対象外とすべきであるといったことも主張しておるわけでございます。

 その後、政府としては、野田総理みずから十一月二十九日の閣議におきまして、「平成二十四年度は都道府県分の対象事業の拡大、増額を図るとともに、規模は都道府県分の増額を含め八千億円を目指したい」というふうに発言をされまして、関係閣僚に具体化に向けた作業を指示されたというふうに承知しております。今後、今月末の政府予算案の決定に向けまして、政府において厳しい折衝が見込まれるわけでございますが、先ほど申し上げました三点が着実に制度設計に反映され、真に地方分権、あるいは地域主権に資する制度に進化していくよう、引き続き政府と議論、協議をしてまいりたいというふうに考えております。

 また、県の来年度予算編成におきます一括交付金の活用方法についてでございます。この地域自主戦略交付金は九つのメニューの範囲内ということで、かなり限定的ではございますが、省庁の枠を超えて活用事業を選択できる、あるいは継続事業や新規事業への事業費の配分にも自由度があるというメリットがございます。今年度は、この利点を生かして、東日本大震災を踏まえた防災対策、あるいは昨年の七・一五豪雨災害への対応など、喫緊の課題に重点的に投資を行っているところでございます。平成二十四年度につきましては、メニューの拡大等も視野に入れながら、東日本大震災を踏まえた防災対策、ぎふ清流国体の開催に伴う地域基盤の整備など、重要政策課題に関連した事業に重点配分することを念頭に当初予算編成を進めていきたいというふうに考えております。また、完成時期が近い事業に重点的な投資を行うなど、事業の進捗状況に応じたきめ細かな対応も必要となっておりまして、これも工夫してまいりたいと思っております。さらには、事業の執行、進捗状況に応じて実施事業を調整することができるというメリットもございまして、これを生かすため、年度途中での事業間の事業費流用も柔軟に認めてまいりたいというふうに考えております。こうしたことによりまして、例えば用地交渉が予定どおりに進まない事業を他の進捗が見込める事業に振りかえて実施するということも可能になるわけでございまして、より機動的かつ効果的な交付金の活用が図れるものと考えております。

 今後、政府予算案の決定、あるいは政府の一括交付金の配分・運用方針の決定などを踏まえながら県の当初予算編成を行ってまいりますが、その過程で県としての一括交付金の使途や活用の考え方について、説明責任をしっかり果たしていきたいというふうに思っております。ただ、このためにも政府に対しましては、本県の予算編成に間に合うよう、できるだけ早い時期に一括交付金の配分、運用方針を明らかにすることを強く要請してまいりたいと思っております。

 次に、自治体教育についてお尋ねがございました。

 特に教育長ではなく知事にということで、久しぶりの教育の御質問でございますが、私は、将来にわたって希望と誇りの持てる岐阜県をつくっていくために必要な施策、最も必要な施策の一つが未来を担う子供たちに対する教育ということだというふうに考えております。岐阜県長期構想におきましても、将来の夢や目標の持てる子供を育てる、あるいはふるさとへの誇りと愛情を育てることを通じて、ふるさと岐阜県を未来につなぐ人づくりを進めていくと、こういったことを掲げておるわけでございます。その実現のために、確かな学力を育成するだけでなく、特に御指摘のありましたような自治体教育の推進の観点から、子供の個性と能力を伸ばす取り組みをいろいろと推進しているところでございます。例えば、地域と一体となった家庭教育支援、あるいは岐阜県の豊かな自然や歴史、伝統文化などを教育現場で活用する特色あるふるさと教育など推進しておるわけでございます。こうした自治体教育には、時代や社会情勢の変化、地域ごとの課題や個性を反映させるなどの多様性、独自性、そして教育現場の自立ということがかなめであるというふうに考えております。さきに述べました岐阜県長期構想は、こうした視点から教育委員会とも共同して策定したものでございます。近くこの見直しを予定しておりますが、引き続き教育長、あるいは教育委員会との率直な議論により、この見直しを進めてまいりたいというふうに思っております。

 教育行政を進めるに当たりましては、県知事と教育委員会の間には法律上、一定の役割及び責任の分担がございますけれども、ふるさと岐阜県を未来につなぐ人づくりという共通の目標の実現のため、今後とも教育委員会と連携・協力し、さらには市町村とも連携して、大いに自治体教育に意を用いてまいりたいというふうに考えております。

 次に、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会に向けた抱負ということでございます。

 四十七年ぶりのぎふ清流国体、いよいよ迫ってまいりました。思い起こしてみますと、平成十九年七月に開催県として内定しまして以来、約四年五カ月が経過しておるわけでございます。その間、「ミナモ」を中心とした県民総参加による開催機運の醸成、あるいはおもてなし、競技力向上対策、施設整備などの準備を着実に進めてきたところでございます。この十月には「おいでませ! 山口国体・山口大会」の閉会式に出席いたしまして、次期開催県として両大会の大会旗を受け取ったわけでございます。その際、会場に「岐阜県民の歌」が流れまして、岐阜県旗がセンターポールにはためいたわけでございまして、その瞬間には、いよいよ次は岐阜県の出番だという思いを強くするとともに、旗の重みと次期開催県としての責任の重さを感じたところでございます。

 特に山口国体の閉会式におきましては、男女総合成績・天皇杯第四位、女子総合成績・皇后杯第三位と、岐阜県の名が呼ばれましたときには会場にどよめきが起こり、しばらくしてそのどよめきが歓声と盛大な拍手に変わったわけでございまして、こうした中で本県開催の成功に向けて邁進することを改めて強く決意した次第でございます。今回の両大会におきます好成績は、国体につきましては四十六年前の岐阜国体以来の好成績でございますし、障害者スポーツ大会につきましては、この大会始まって以来の過去最高の成績を上げておるわけでございます。これは、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会に向けて、選手はもちろんでありますが、指導者、監督、企業、学校、地域などがチーム岐阜としての意識を強く持って臨んだ結果であるというふうに考えております。山口国体で活躍した優秀選手の表彰式、あるいはスポーツ懇談会、あるいは競技別天皇杯・皇后杯の獲得や入賞の報告会というものがこのところ行われてきておりますが、そうした中で選手、役員の皆さんからぎふ清流国体にかける強い意気込みを感じておるところでございます。本県としましては、県民総参加、県の未来につながる大会、天皇杯・皇后杯の獲得と、三つを目標として掲げております。そして、これらを進めていく中で、人と人とのつながり、きずなづくりを大切に、日本再生のシンボルとなるような大会にしたいと願っておるわけでございます。また、本県では五年前の全国植樹祭、昨年の全国豊かな海づくり大会を通じて、「清流の国ぎふ」づくりに取り組んでおるわけでございます。そのような取り組みの集大成として、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会を何としても成功させ、岐阜の未来づくりにつなげてまいりたいというふうに考えております。

 次に、リニアの問題でございます。

 御紹介ございましたように、この中間駅の費用につきまして、十一月二十一日、JR東海社長との協議の場でJR東海全額負担という考え方が示されたわけでございます。従来の全額地元負担というスタンスから大きく転換したものであって、私としては高く評価しておるわけでございますが、この点について十一月二十四日に本県のリニア同盟会と、そして県議会の議員連盟の合同会議を開催させていただきまして、御了承をいただいたところでございます。

 この中間駅につきましては、今後具体的な計画が進み、詳細が明らかになっていく中で、リニア駅本体の整備、既存駅の改修、連絡施設の整備などを含めてJR東海と具体的な協議を行ってまいりたいと考えております。また、リニア駅の周辺整備やアクセス道路整備につきましては地元で取り組んでいく必要があるわけでございまして、この九月に立ち上げました産学官による「リニア中央新幹線活用戦略研究会」におきまして、今後、産業振興、観光まちづくり振興、基盤整備という三つの観点から活用戦略、整備手法を含め検討を進めてまいりたいと考えております。

 一方、JR東海の側では、これから環境影響評価の実施や、工事実施に向けての詳細な計画の作成といった手続が進められることになります。県としても、これに対してさまざまな対応が必要になってくると考えますが、引き続き沿線市町との連携を密にして、最大限の努力をしてまいりたいというふうに思っております。

 次に、東海北陸自動車道四車線化についてでございます。

 本年三月に発生しました東日本大震災では、早期に復旧した高速道路が救助活動や緊急物資の輸送などの防災面で大変大きな力を発揮したわけでございます。本県におきましても、近い将来、東海・東南海・南海地震の発生が危惧されておるわけでありまして、緊急時にも対応できるよう、東海北陸自動車道を初めとする高速道路ネットワークの整備が喫緊の課題であるというふうに考えておるわけでございます。

 国においては、こういったことも含めて、本年四月から「高速道路のあり方検討有識者委員会」を国土交通省に設けておられるわけでございます。私も、五月に開催されましたこの第三回目の会議に自治体の代表として呼ばれまして、私の方からは、東海北陸自動車道の四車線化につきましては、渋滞対策、安全対策、さらには防災面からも非常に重要な事業であるということで、早期着手を強く主張してまいりました。この有識者委員会は、その後、アジア経済の力強い成長を取り込むため、太平洋側と日本海側を結ぶネットワーク強化が必要であるということを高らかに提言をしておられまして、現在、高速道路会社が管理する区間の車線増設につきましては、これは東海北陸自動車道も含むわけでございますが、利用者負担の方向で検討することなどを議論しておるところでございます。これらの議論は近いうちに取りまとめられ、その後、国において整備手法などについて検討されるというふうに承知しております。さらに先月二十二日には、私自身、直接前田国土交通大臣と面談をさせていただきまして、白鳥インターチェンジから飛騨清見インターチェンジ間の四車線化を早期に着手すること、その際には地方負担が発生しない手法で実施されることを強く要請したところでございます。大臣には、私どもの主張を十分御理解いただいたというふうに思っておるわけでございますが、最終的にはどうしても財源の問題に行き着くわけでございます。県といたしましては、今後、国交省の有識者委員会の議論の帰趨、そしてこれを受けて国において検討される財源を含めた整備手法につきまして十分フォローしていくとともに、引き続き関係方面に強く働きかけてまいりたいということでございます。

 最後に、核融合科学研究所における研究についてのお尋ねでございます。

 御説明がありましたように、このエネルギーはエネルギー源として海水中の物質からほぼ無尽蔵に取り出せ、かつ安定的な電源となり得るものでございます。世界のエネルギー需要が大幅に増大していくことが見込まれる中で、まさに未来のエネルギー源たり得るものであるというふうに思っております。

 本県土岐市に位置するこの核融合科学研究所は、国内はもとより海外の研究者が共同で学術研究を行うなど、核融合に関する我が国最大の研究拠点であるというふうに思っております。平成十年度より実験・研究を開始しておるわけでございますが、これまでに世界最高となる八千万度以上のプラズマ生成を達成するなど、大きな成果を上げておられます。また、今後は核融合エネルギー実現の目安とされる一億二千万度を目標とされているというふうに承知しておりまして、県としてもその成果を大いに期待しているところでございます。

 一方、研究所では、プラズマ性能を向上させるために、新たに重水素実験の実施を計画しておるわけでありますが、この実験においてトリチウムや中性子が発生するということもございまして、実験を開始するに当たっては地元自治体の同意を得て行うということになっておるわけでございます。地元の土岐市、多治見市、瑞浪市におきまして、これまでいろいろと検討、調整が進められておりましたけれども、本年三月の福島原発の事故発生を踏まえて、不測の事態を想定したシミュレーションの実施を研究所に要請するなど、さらなる安全の確認を求めておられます。これに対して、研究所におきましては、平成十九年に作成した安全管理計画について、さらに地元から要請のあった不測の事態を想定したシミュレーションも踏まえて、専門家等で構成される第三者委員会で再検証に今着手しておられるところでございまして、一層の安全確保に取り組んでおられるというふうに承知しております。私ども県としましても、高い関心を持ってこれらの検討状況をフォローしておるところでありますが、今後も地元三市と意思疎通を十分図りながら、専門家の意見も聞きつつ、適切に対処してまいりたいというふうに考えております。



○議長(藤墳守君) 危機管理統括監 若宮克行君。

    〔危機管理統括監 若宮克行君登壇〕



◎危機管理統括監(若宮克行君) 防災対策の充実についてお答えいたします。

 防災計画の策定に当たっては、日ごろどのように対策を進め、災害時にどう活動するかを反映することが重要であります。特に人的被害の軽減に向けた取り組みは、最も重要なことと考えています。

 今回の計画の見直しでは、木造住宅や避難所の耐震化、救急救助や物資輸送にとって重要な緊急輸送路の防災対策など、人の命を守る減災対策について地震防災行動計画に達成目標を掲げ、施策推進の強化を図っております。また、迅速な救助活動により被害を最小限にとどめるため、自衛隊や緊急消防援助隊などの活動拠点候補地をあらかじめ指定することや、過去の災害の記録、教訓を世代を超えて伝承する防災教育の充実・強化を新たに地域防災計画の対策として位置づけたところです。

 一方、素早い避難と訓練の実施に関しては、洪水や土砂災害のハザードマップ、あるいは県の活断層図、さらには今後調査を実施する地震被害想定調査結果を活用し、地域の危険を知り、安全で迅速な避難行動に結びつけることに有効な災害図上訓練の普及を目指しております。地震防災行動計画では、この訓練の普及を重要な対策として盛り込み、地域の防災リーダーとなる災害図上訓練指導者を毎年二百人以上養成し、災害時に迅速かつ的確な避難が行われるよう取り組んでまいります。



○議長(藤墳守君) 総務部長 彦谷直克君。

    〔総務部長 彦谷直克君登壇〕



◎総務部長(彦谷直克君) 初めに、今年度の県税収入の見通しについてお答えします。

 現時点における県税収入は、震災の影響などにより自動車取得税や地方消費税など消費関連税目が前年度より減収しているものの、法人二税などの税目は前年度を上回っております。このため、現時点において、今年度の県税収入は予算額とほぼ同額程度となることを見込んでおります。しかしながら、今後、歴史的な円高や欧州の債務危機などの影響を受けて経済状況が悪化し、税収に影響を与える懸念もあることから引き続き景気動向を注視していく必要があると考えております。

 次に、来年度の一般財源の歳入見通しについてお答えいたします。

 来年度の税収見込みは、平成二十三年度の最終的な税収見通しをもとに、企業への景気動向調査や政府経済見通し等を踏まえて算定してまいります。現在、先ほど申し上げました本年度の税収見通しをベースに、円高や欧州債務危機などが景気の先行きに与える影響を見ながら作業を進めているところでございます。

 地方交付税につきましては、総務省の概算要求額はほぼ今年度並みの十七兆八百八十六億円となっております。今後、予算編成過程の中で総額が決定され、その後、各都道府県への配分額が決まってまいりますが、国の財政状況が厳しい中で、年末に向けて行われる政府予算編成の動向が予断を許さない状況にあるため、引き続き国の動きを注視していきたいと考えております。

 現地機関の見直しについてお答えいたします。

 国の出先機関改革については、先行きが不透明な状況にありますが、これが進展することになりますと、その内容によっては相当程度県の組織にも影響が出てまいります。このため、性急に本県の現地機関再編を進めることは困難であると考えております。例えば国道に関する業務を受け入れることになりますと、県道の維持管理を担う県の土木事務所があるわけでございまして、その集約をどうするのかということ。また、ハローワークを受け入れることになりますと、現在、各振興局で担っております労働相談をどうしていくかなど、どのような事務や権限を受け入れるかにより具体的な検討課題が明らかになってまいります。こうした状況を踏まえまして、現時点では来年度において現地機関を大きく見直す状況にはないと考えております。また、平成二十五年度以降の方針につきましても国の動向などを踏まえ、適切な時期に判断してまいる必要があると考えております。



○議長(藤墳守君) 健康福祉部長 近田和彦君。

    〔健康福祉部長 近田和彦君登壇〕



◎健康福祉部長(近田和彦君) 障がい者スポーツに関する御質問のうち、まず現状と支援についてお答えをいたします。

 障がい者スポーツは、リハビリテーションの延長にとどまらず、生活をより豊かにするという視点で楽しむことができるスポーツ、あるいは競技性の高いスポーツへと意識が多様化してまいりました。そうしたニーズを踏まえ、県では岐阜県障害者スポーツ協会などと連携し、毎年全国障害者スポーツ大会の選手選考を兼ねた競技会、大玉転がしなどのレクリエーション的要素のある大会、障がいの有無にかかわらず参加できるマラソン大会など、各種スポーツ大会を開催しております。また、競技人口拡大のため、車いすバスケットボールなどのスポーツ教室を開催しており、昨年度は約百名の方が参加をされました。一方、指導者の養成研修にも取り組んでおり、昨年度までに延べ四百名を超える方に受講をいただいております。来年開催される第十二回全国障害者スポーツ大会「ぎふ清流大会」を契機に、県民の皆さんに障がいに対する理解を深めていただくともに、障がいのある方にスポーツへの関心を高めていただいて一層の障がい者スポーツの振興に努めてまいりたいと考えております。

 次に、今後の環境整備についてお答えをいたします。

 障がい者スポーツ施設の整備につきましては、障害者自立支援対策臨時特例基金を活用し、市町村が設置するスポーツ施設のバリアフリー化や、障がい者スポーツ特有の設備整備などを支援しております。平成二十一年度には二市一町に対し六百二十七万五千円、二十二年度には四市二町に対し一千七百四十一万九千円を補助いたしました。また、既存の施設の利用につきましては、岐阜県立学校体育施設開放要綱に基づき、学校教育に支障のない範囲で県立学校施設が地域スポーツの振興のために一般開放されており、今後もその制度の普及を図ってまいります。障がい者スポーツ施設の今後の整備につきましては、関係団体からも御要望いただいており、障がい者用の福祉友愛プールの再整備を県の長期構想に位置づけております。現在、岐阜市鷺山地区において、希望が丘学園の再整備を進めておりますが、その次の段階を念頭に障がい者スポーツ施設の整備について検討をしてまいります。



○議長(藤墳守君) 商工労働部長 江崎禎英君。

    〔商工労働部長 江崎禎英君登壇〕



◎商工労働部長(江崎禎英君) 私には、雇用対策について二点の御質問をいただきました。

 まず、県内の雇用情勢についてお答えをいたします。

 先ほど議員の御指摘にもありましたように、本県の有効求人倍率ですが、十月末現在で〇・八倍と、依然として一・〇を下回る状況にございます。また、完全失業率ですが、本年七月から九月期では三・七%と高い水準で推移しております。また、来年三月に県内の大学及び短期大学を卒業する学生の就職内定率ですが、これも十月一日現在で前年比二・五ポイント減となります三五・二%にとどまっており、依然として厳しい雇用情勢が続いていると認識しております。さらに、県内におきましては、製造業を中心とする企業の生産活動や個人消費に持ち直しの動きが見られるものの、円高やタイの洪水、さらには欧米の経済不安などによりまして先行きが不透明であることから、企業におかれましては雇用の拡大に慎重になっておると見ております。こうした経済情勢が背景にありますために、足元の景気回復が雇用の拡大につながらない可能性が懸念されることから、引き続き県内の雇用情勢を十分に注視していく必要があると考えております。

 次に、雇用対策の成果と今後の施策についてお答えをいたします。

 国の基金を活用して実施しております緊急雇用基金事業ですが、これはリーマンショックによります雇用の危機的状況への緊急避難的な対応が目的とされておりまして、平成二十一年度の事業開始当時におきましてはアルバイト的な短期のつなぎ雇用の創出、これが中心となっておりました。その後、平成二十二年度からはより安定的で継続的な雇用を創出することに重点が移りまして、民間企業等が失業者を雇用して職業能力開発のための研修を行います地域人材育成事業の制度が取り入れられまして、県におきましても積極的にこれを活用してきたところでございます。この結果、昨年度、本事業を通じて正社員としての雇用に至った失業者の割合は約四四%となっております。これは、この間、県下のハローワークを通じて正社員として雇用された新規求職者の比率であります約二五%を大きく上回っており、新たな雇用の創出に一定の役割を果たしてきたものと考えております。県としましては、引き続き国の第三次補正予算を有効に活用し、成長が見込まれる分野における雇用の創出と、将来につながる人材育成が一体となった事業を重点的に実施することにより、安定的な雇用の確保に取り組んでまいりたいと考えております。以上です。



○議長(藤墳守君) 県土整備部長 金森吉信君。

    〔県土整備部長 金森吉信君登壇〕



◎県土整備部長(金森吉信君) 道路整備の優先順位についてお答えします。

 道路整備につきましては、財政状況が大変厳しい中、費用対効果を勘案しつつ、三つの観点に重点を置いて優先的な整備に努めています。第一に、産業振興や観光交流に資する県土千七百キロメートル骨格幹線ネットワークの整備、第二に、ぎふ清流国体や東海環状自動車道等、県の主要プロジェクトに関連するアクセス道路、第三に、東海・東南海・南海地震や近年頻発する豪雨に対処するため、孤立集落や雨量規制区間を解消する道路の整備です。このような観点を踏まえ、プロジェクト関連事業はそれに間に合うよう整備を進め、またその他の継続箇所についても早期に供用を図るため、数年先に完成が見込まれる箇所を優先的に整備を進めています。具体的には、現在、県は公共事業で四十三カ所の道路整備を実施していますが、濃飛横断自動車道の金山下呂道路や国道二百四十八号関バイパス、国道三百六十三号柿野バイパス、県道岐阜・関ケ原線など十四カ所で重点的な整備を行っています。県としましては、まずはこれらの継続箇所の早期完成に努め、その後、一時休止箇所の再開やリニア中央新幹線関連等の新規箇所の事業化につなげてまいりたいと考えています。



○議長(藤墳守君) 教育長 松川禮子君。

    〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 四点の御質問がございました。

 初めに、基礎学力定着サポートプランについてお答えいたします。

 昨年度から、県教育委員会では基礎学力定着サポートプランを策定し、基礎学力の定着が不十分な児童・生徒が確実に学力を身につけられるよう指導方法の改善などに取り組んでおります。特に、そのための有効な指導方法として習熟度別少人数指導を推進し、学力の定着の状況に応じて少人数のグループをつくり、それぞれに適した教材や学習の流れを工夫した指導を行っています。現在、幾つかのモデル校で実施した調査の結果では、いずれのグループとも正答率に伸びが見られ、基礎学力の定着が不十分な児童・生徒のうち九割を超える児童・生徒が「自分に合った学習で授業がよくわかるようになった」と回答するなど、成果が上がってきております。また、我が子の学力の伸びを実感したという保護者の声も聞かれております。今後も、習熟度別少人数指導など指導方法の一層の改善を図るとともに、学力をより確かにするためには家庭学習も重要であることから、その内容や方法を示すなどして、県内すべての児童・生徒が基礎学力を確実に身につけるよう本プランを推進してまいります。

 次に、公立高等学校の入学者選抜の見直しについてお答えいたします。

 諮問会の答申においては、長期にわたる入試期間が受験生に過度の心理的負担を強いていることや、中学校や高校の日常の教育活動に影響を及ぼしている点が現行制度の課題として指摘されております。また、多様な選抜方法により、受験生を多面的に評価できる利点があるといった意見もいただいております。

 高校入試は、本来、中学校で身につけた力を適切に評価し、各高校への入学者を適正に選抜するものであると考えております。こうした現行制度の課題や入試本来の意義を踏まえ、新しい制度においては、現在二回に分けて実施している入試を一つにまとめ、すべての受験生に学力検査を課した上で、中学校での学習や活動の実績を評価することを基本としたいと考えております。また、部活動の顕著な実績や学科の専門領域に関する技能等について、必要とする学校においては実技検査や自己表現といった検査を追加して実施できる方法も検討してまいります。

 今後、県教育委員会では答申の基本的な考え方に基づき、現在の中学二年生が受験する平成二十五年度選抜からの導入を目指し、新しい制度についてさらに具体的に検討を進め、今年度末をめどに入試日程や検査内容等を発表したいと考えております。

 次に、スポーツ基本法に規定する責務、努力に対する今後の取り組みについてお答えいたします。

 スポーツ基本法においては、地域の特性に応じた施策を策定し実施することが県の責務であると、新たに明記されました。県教育委員会といたしましては、スポーツ基本法の施行を受け、現行の計画を見直し、国体後の十年間を見通した第三次ぎふスポーツ推進計画の策定を進めているところです。計画の策定に当たりましては、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会の開催によって育成された人材や組織を、競技力の維持・向上はもとより、地域でのスポーツ活動に還元していくことが重要であり、関係者の方々の御意見も伺いながら作業を進めてまいりたいと考えております。さらに、障がい者スポーツの推進についても関係部署と連携を図り、計画の中に盛り込んでまいりたいと考えております。今後とも、岐阜県体育協会を初めとする関係スポーツ団体と連携し、各種事業を展開する中で、県民の皆様が自主的、継続的にスポーツに親しむことができる環境の整備に取り組んでまいります。

 最後に、スポーツ推進委員の現状と今後の取り組みについてお答えいたします。

 スポーツ推進委員は、各市町村の教育委員会が地域のスポーツ推進体制の整備を図るため、市町村の非常勤職員として委嘱しているもので、これまでは体育指導委員と呼ばれておりました。現在、県内には千六十三名の推進委員の方々が各地域において軽スポーツの普及・振興や運動会の運営など、地域スポーツの推進に携わっておられます。今回のスポーツ基本法では、推進委員の職務の中に、住民へのスポーツの実技指導にとどまらず、新たにコーディネーターとしての役割が明確に位置づけられました。具体的には、各市町村のスポーツ推進事業の企画立案や地域クラブ運営への参画など、今まで以上に住民にとって身近な立場からの活動が求められております。

 県教育委員会といたしましては、このような新たな役割を果たしていただくためにも、県内の推進委員が一堂に会した研究大会や教育事務所ごとの地区研修会のさらなる充実に努めてまいります。



○議長(藤墳守君) 警察本部長 太田 誠君。

    〔警察本部長 太田 誠君登壇〕



◎警察本部長(太田誠君) 警察行政について、二点の御質問をいただきました。

 まず、未解決重要事件への取り組みについてお答えを申し上げます。

 御嵩町長襲撃事件の時効完成につきましては、極めて残念に思っているところでございます。県警察といたしましては、この事実を重く受けとめ、今後とも県民の期待にこたえるべく、初動捜査はもとより、捜査力全般のさらなる充実強化に努めていきたいと考えております。

 時効廃止の適用を受ける事件につきましては、当県では配付されました資料にも記載があるとおりでございますが、平成十年四月に羽島市竹鼻町で発生した丹波屋羽島店女性従業員強盗殺人事件を初め九件の殺人または強盗殺人事件が未解決となっているところでございます。これら未解決重要事件に対しては、本年四月、捜査第一課内に警視を長とする八名体制の長期未解決事件捜査係を新設いたしました。この係においては、最新技術を駆使した再度のDNA型鑑定を初め、証拠や情報の再吟味、事件関係者への再度の聞き込み、新たな情報提供を呼びかける広報活動等の捜査活動に従事しているところでございます。なお、DNA型鑑定については、警察庁におけるDNA型データベースの拡充や、鑑定資料保存用の冷凍庫の警察署への配備等の施策が進められているところでございまして、今後、登録DNA型との照合や鑑定資料の再鑑定などにより犯人特定の可能性が高まるものと期待をしております。

 時効廃止の法改正があった背景には、犯人の検挙を望む当県民はもとより国民全体の強い期待があるものと考えておりまして、このような期待にこたえ、重要事件の犯人を検挙することは警察に課せられた重要な使命と認識しているところでございます。未解決重要事件の早期解決を目指し、今後とも粘り強く捜査を進めてまいりたいと思います。

 次に、警察施設の改築、耐震化についてお答えをいたします。

 まず、本年落成いたしました岐阜北警察署の新庁舎建設に当たりましては、県議会を初め関係機関の皆様に多大な御支援を賜りましたことに厚く御礼を申し上げます。

 お尋ねの警察施設につきましては、地域の安全・安心を守る警察活動の拠点となるだけではなく、東日本大震災のような災害発生時には、被災状況の把握、被災者の救護、他県から参ります警察の応援部隊の拠点として活用されるなど、地域の防災拠点として必要不可欠な施設であると考えております。したがって、警察施設全般、とりわけ警察署について耐震性の向上を初めとして災害時における機能を図ることは喫緊の課題であると認識をしております。現在、当県の耐震改修促進計画におきましては、耐震性のない警察施設として十三施設十五棟が挙げられております。うち、警察署につきましては九警察署十棟が耐震性なしとなっておりますが、これらの施設はいずれも昭和四十年代から五十年代半ばまでのいわゆる高度成長期に建設された建物でございまして、耐震性の問題に加え、老朽化や狭隘化が著しい施設、防災拠点としての設備や機能が必ずしも十分でない施設が相当数ございます。こうした現状を踏まえ、防災拠点としての警察署機能の確保を図るため、全面的な改築や耐震改修、さらには非常時の電源確保などの対策を進めてまいりたいと考えております。また、県下の交番・駐在所につきましても、築後の経過年数を勘案しながら改築を図ってまいりたいと考えております。

 改めて警察施設全体ということで申し上げますと、当県内には警察署が二十二ございます。また、交番・駐在所につきましては、八十七の交番と百三十七の駐在所の計二百二十四、このほか本部庁舎、本部分庁舎、運転免許試験場、運転者講習センターなどの本部施設が十八と極めて多数に上っている状況でございまして、建物の耐用年数を仮に数十年程度といたしますと、少なくとも隔年ペースで警察署または本部施設一カ所、毎年ペースで交番・駐在所については四カ所程度の改築が必要となるという計算になるわけでございます。これに加えて、先ほども申し上げましたように、喫緊の課題となっております耐震化など防災拠点としての機能確保を図る必要がございまして、大変厳しい財政状況の中、これは容易な課題ではないと認識をしておりますが、関係各方面の御理解をいただきながら、優先順位を適切につけて計画的に施設整備を進めてまいりたいと考えております。



○議長(藤墳守君) 代表監査委員 鵜飼 誠君。

    〔代表監査委員 鵜飼 誠君登壇〕



◎代表監査委員(鵜飼誠君) 監査委員による監査について御質問をいただきました。

 私は、この四月に代表監査委員に就任して以来約半年間にわたりまして、県庁内及び出先の現場において数多くの定期監査や決算審査などを行ってまいりました。その中で、県職員及び関係者が一体となって、行財政改革アクションプランに基づいて、限られた財源の中で創意工夫をし、行政目的を達成し、県民の皆様に十分なサービスを提供すべく最大限努力されていると強く感じたところでございます。

 しかし、同時にまた、先行き不透明な現在の経済情勢のもとでは、行財政改革アクションプランの達成だけでは県財政の再建は非常に厳しく、今後さらなる努力が重要であると認識いたしました。今年度はこうした認識に立ち、さらなる効率的な行財政運営の確保と、県民サービスの水準維持に重点を置き、監査を行ってまいりました。

 私は、今後とも県の危機的な財政状況や監査を取り巻く環境の変化などを常に注視しながら、行財政改革アクションプランの着実な推進の確保及びその後の状況への対応も見据えつつ、目的や必要に応じて数々の監査手法を取捨選択するなどして、常に県民の皆様の目線に立ち、その信頼にこたえるよう、他の監査委員の方々と協議しながら厳正かつ効率的な監査を実施してまいりたいと考えております。



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○議長(藤墳守君) しばらく休憩いたします。



△午前十一時四十九分休憩



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△午後一時再開



○副議長(足立勝利君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○副議長(足立勝利君) お諮りいたします。本日の会議時間をあらかじめ延長したいと思います。これに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(足立勝利君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議時間を延長することに決定いたしました。



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○副議長(足立勝利君) 引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行います。十四番 村上孝志君。

    〔十四番 村上孝志君登壇〕(拍手)



◆十四番(村上孝志君) ただいま議長のお許しをいただきましたので、県民クラブを代表して、大きく十二点にわたり質問させていただきます。

 まず一点目、新年度予算についてでございます。

 県の二〇一〇年度の決算見込みに基づく財政指標算定で、標準的な財政規模に占める実質公債費比率は一九・六%で、二〇〇九年度に続いて基準の一八%を上回り、地方債の発行には国の許可が必要な起債許可団体状態が続いております。公債費負担適正化計画では、二〇一一年度の実質公債費比率は一九・七%とさらに悪化するが、二〇一二年度には一八・六%、二〇一三年度には一七・六%に下がると見通しております。そこで、新年度予算編成方針についてお尋ねいたします。

 平成二十四年度は、行財政改革アクションプランの締めくくりの年であります。依然として三百二十億円の財源不足が見込まれており、新年度予算編成も大変厳しいものになると思っております。しかしながら、そうした中にあっても、県内には最優先で解決しなければならない課題が山積しております。毎年約四十億円ずつ増加する社会保障関係経費、先送りしていた庁舎の耐震工事や東日本大震災を踏まえた防災対策、長期構想を実現するための事業の推進、あるいは社会保障と税の一体改革が本県にどのような影響を及ぼすのか、また歴史的な高値が続く円高にも注意を払いつつ、持続可能な財政運営ができるよう、新規の県債発行額もコントロールしていかなきゃならない厳しい状況にあります。また、来年度はいよいよぎふ清流国体・ぎふ清流大会の本番の年でもあります。厳しい財政状況の中にあっても、重要な政策課題に的確に対応していかなければなりません。

 そこで知事にお尋ねいたします。平成二十四年度予算について、どのような点に重点を置いて編成していかれるのか、予算編成の基本方針についてお尋ねいたします。

 次に、基金事業の有効活用と新年度予算における事業継続についてお尋ねいたします。

 平成二十年以降、リーマンショック後の国の緊急経済対策として措置された各種基金について、多くが今年度末で活用期限を迎えます。まさに緊急ということで制度設計が十分でなかったことから、使い勝手が悪かったとの話も聞こえてまいりますが、それを裏づけるような調査結果が会計検査院から出されております。

 調査によりますと、自民政権が交代する直前の平成二十年から二十一年にかけ地方に配った補助金や交付金により、地方には総額三兆四千四百十二億円の基金ができましたが、平成二十二年度末までに四一・四%しか使われていないとのことであります。これは我が県も同様であります。今年度中に活用期限を迎える基金は、本年度九月補正以降において十一億五百九十三万円余となっております。こうした基金については、無理に使い切ることはありませんが、できる限り有効に活用していくことが必要だと思います。

 そこで知事にお尋ねいたします。今後、基金の活用期限までに残りの基金をどのように有効活用していくのか、その方針とともに、最終的にどれぐらいの基金が残ってしまうのか、また基金が使い切れなかった原因は何であったのか。さらに使い勝手の悪い基金との話もありましたが、基金を有効活用するために、国に対してどのような制度改正を求めてきたのか、お尋ねいたします。

 また、全国知事会の「地方税財源の確保・充実に関する提言」でも触れられておりますように、現在、基金を財源として実施している妊婦健診の無料化など、本来臨時的な対応ではなく恒常的に実施すべきものについては、基金終了後も引き続きできるよう、必要な財源措置を講ずるべきとしております。しかしながら、現実に基金が打ち切りとなる中で、中には県単独で事業を継続する県もあるやに聞いております。

 そこで知事にお尋ねいたします。基金事業が打ち切りとなる中で、今後も必要不可欠な施策について県単独での事業継続をどのように考え、新年度予算編成の方針の中でどのように位置づけられているのかお尋ねいたします。

 次に、職員の給与抑制についてお尋ねいたします。

 行財政改革アクションプランの平成二十五年度当初予算では、構造的な財源不足の解消を目指すとしております。そうした中、県職員の皆さんは、職員定数の削減、給与抑制の中で三年間は耐え忍んで頑張っていただいているところでありますが、十月十五日発刊の「週刊ダイヤモンド」によりますと、平均給与月額は四十七位と全国最下位であります。平均年齢四十三・一歳で月額四十万一千百四十七円、年収にしますと六百四十五万円となりますが、お隣の愛知県は全国十三位で、平均年齢四十二・三歳、月額四十四万三千七百五十八円、年収は七百十三万円と、お隣の県でありながら年収で六十八万円もの差が生じていることであります。また、県内の市町村との比較におきましても、県は大垣市、岐阜市、美濃市、羽島市、中津川市、各務原市に次いで七番目に位置し、職員のモチベーションの低下を訴える声が高まっているとともに、優秀な人材の流出も危惧されます。こうしたことからも、アクションプラン終了後は、お約束どおり職員の給与抑制を最優先で解消していただきたいと思っております。

 そこで知事にお尋ねいたします。平成二十五年度から、職員の給与抑制を解消できるかどうか、その見通しについてお尋ねいたします。

 次に、行財政改革アクションプランのフォローアップにおける職員との意見交換についてお尋ねいたします。

 行財政改革アクションプランの進捗状況については、平成二十三年度上半期までの取り組み実績をもとに、九月にフォローアップとして報告されたところです。限られた財源や厳しい諸情勢の中で、さまざまな課題があることは冒頭の予算編成についての質問の中で触れたところでございますが、このフォローアップについて現場の意見をどのように取り入れられたのかということでございます。これについては、職員や職員団体とは随時意見交換をしていく、あるいは知事、副知事初め管理職が現場へ足を運び、直接現場で従事する職員と意見交換をするとされていましたが、こうしたことは一体どれぐらい行われたのでしょうか。岐阜県職員組合さんからは、実質的な交渉を除いて意見交換の機会が持たれていないとのお話も伺っております。アクションプランの進捗に大きな変化がないから、意見も聴取しないというようなことがあってはならないわけでございます。厳しい財政状況の中、政策課題は山積しておりますが、こうしたときこそ、車の両輪であります労使が信頼関係のもと協力して事に当たらなくてはならないと考えております。我が県民クラブでは、これまでも県議会代表質問や知事への要望など、折に触れ県民や関係者と意見交換をし、透明性を持って行革を進めてほしいとお願いしてまいりましたが、残念ながら自由闊達に議論ができる風通しのよい組織風土づくりは十分にできていないと思います。

 そこで、知事にお尋ねいたします。本年九月に報告があった上半期のフォローアップ報告でも、幹部職員が現場へ出向いて意見交換をしていると報告されていましたが、知事にあってはアクシデントもあって大変な時期もございましたけれども、知事自身どこへ出かけられ、どのような意見交換をされたのか。また、管理職を除く職員の九八%が加入されております職員組合との意見交換についてはどのように行われ、そうした意見はどのように反映されたのか、お尋ねいたします。

 次に、県職員のコンプライアンス確保についてお尋ねいたします。

 これは、十一月六日の岐阜新聞の「読者のひろば」に投稿された記事であります。表題は、「県職員の収賄 心悲しい事件」とあり、「県職員の汚職事件が発覚して遺憾きわまり、県民としても、また人間としても残念でなりません。余り触れたくありませんが、岐阜県庁には昔から収賄事件や裏金問題などがあり、悪い体質になってしまっているようです。これには、県民が一丸となって県職員の意識改革をし、うみを出し切る必要があると思います。また、一般の人々もそれぞれの道で懸命に戦っているのです。今こそ県の体質を一新し、東西文化の真ん中にある岐阜県がすばらしい理想郷になってほしいのです。復興日本に向かって、国民全体がもっと正義感を強く持ち、誠実に歩を進めることが一番大事なことだと考えております」とありました。言うまでもなく、県の地球温暖化対策事業をめぐる贈収賄事件のことでありますが、こうした職員の不祥事は、これだけにはとどまりません。入庁以来三十年間、無免許で公用車を運転し続けた職員、いまだになくならない飲酒運転や窃盗などなど、不祥事は後を絶たない状況であります。

 そして、不祥事といえば、先ほどの新聞記事にもありましたように、古田知事が就任後、政策総点検に取り組んできたやさきに発覚した裏金問題であります。県では、この裏金問題で失った県民信頼を取り戻すために、岐阜県再生プログラムにより再発防止及び信頼回復に取り組んできたはずでありますが、しかし残念ながら、このところ教員を含む県職員の不祥事が後を絶ちません。裏金問題の発覚から五年、のど元過ぎればのことわざのように、時間の経過に伴い、たがが緩んできているのではないかと思います。

 また、柔道整復師を養成する岐阜保健短大医療専門学校で無資格教員による授業が行われ、二〇〇六年から三度も繰り返し、学校の法令違反の通知を東海北陸厚生局から県の医療整備課に届いていたにもかかわらず補助金を扱う人づくり文化課には伝えられず、二〇一一年三月に五百三十万円、二〇一一年八月に二百十万円の補助金を支給してしまった事件、単なる部署間の連絡ミスでは済まされない重大な事態であり、縦割り行政、無責任体質というそしりを免れ得ないのであります。

 さきの贈収賄事件にかんがみ、県では職員の不正が疑われる事案を早期に発見し、指導や処分につなげるため、総務部次長をトップとする職員服務審査委員会を設置し、対応されるやに伺っておりますが、しかしここで改めて考えなきゃならないのは、知事の進めてきた現場主義ではなく、机上のみの書類主義によりチェック機能が形骸化しているのではないか。そして、その大もとにある問題として、職員が余りにも忙し過ぎ、こうしたことに手が回らないのではないかということであります。

 例えば、県では早く家庭に帰る日というものが必ず毎週一回は設定されていますが、本庁内の退庁時間を調べてみますと、今年度上期では、本庁全体の実施率が平均五五・二%であったにもかかわらず、健康福祉部が三二・九%、ぎふ清流国体推進局では二四・六%と極端に低くなっております。このような状況では、毎日の業務をこなすのが精いっぱいで、創意工夫、政策立案する余裕はなく、ましてや部署間との意思の疎通を図る余裕などないという状況ではないのでしょうか。幾ら効率的に事務を進めるといっても、事務量が大幅に減るわけではなく、結局行き届かないところが出てきているのではないか。このような不祥事が起きる原因として、行財政改革、中でも職員数の削減、給与の抑制が影響しているのではないか。加えて、給与の抑制が職員のモチベーションや仕事に対する責任感というものに影響を及ぼしているのではないかと思えるのであります。また、時代の要請により組織改正が行われても、その事業の要・不要を見きわめ、改廃していかないと業務量のみが増加してしまうのではないのか。いずれにしても、どこかにひずみがたまっているのではないかと思いますが、いかなる理由があろうとも、こうした不祥事はあってはならないことであります。

 そこで知事にお尋ねいたします。今回、県から補助を受ける医療専門学校での無資格教員事件に見られるような縦割り行政、無責任体質から生じた不祥事について、事務執行上の改善点をどのように考えるのか。また、贈収賄事件や無免許運転などの不祥事に対しては、職員のコンプライアンスの確保、職員の意識改革を含め、その再発防止にどのように取り組まれるのか、お尋ねいたします。

 五番目として、県職員の定年延長についてお伺いいたします。

 厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢は現在六十歳から六十五歳まで、段階的な引き上げの途中にありますが、年金の支給開始年齢を引き上げることで、給料も年金ももらえない世代が発生する、いわゆる二〇一三年問題があります。民間企業では、六十歳以降の再雇用について基準を設けて選別できますが、国はこの基準をなくし、再雇用希望者は全員六十五歳まで雇う、もしくは定年自体を六五歳まで延長できないかとの準備を進めております。このことは公務員にも言えることであり、無収入の期間が生じないように、平成二十五年度から定年年齢を段階的に六十五歳まで引き上げる必要があります。現在の六十歳定年退職後の再任用制度は、六十歳を事実上の就労の終着点とし、現役時代の職責と離れた雇用の場を提供するもので、雇用と年金の連携を図る仕組みとしては不十分なものであります。国家公務員制度改革基本法では、定年を段階的に六十五歳に引き上げることが検討されており、政府は平成二十三年度中、今年度中に一定の結論を得るとされております。

 一方、ただでさえ新卒者が厳しい就職環境下に置かれる中、高齢者のみが優遇されるような政策は、極めて問題があるとの声もあります。しかし、私は、若者の雇用の場づくりはもちろん最重要でございますが、少子・高齢化が進展し、日本の人口構成では、六十歳以上が全人口の三〇%を超える現況からも、今後元気な高齢者には貴重な労働力として、生きがいづくりとともに社会参加していただく必要があると考えます。現在、まだ国の方針は示されておりませんが、六十五歳定年制が導入される可能性は非常に高く、六十五歳定年制が導入された場合、人事管理上の課題、職員の年齢構成と新規採用の問題等、さまざまな影響が見込まれます。その対策には、予見性を持って長期的な対策を講ずる必要があると考えます。

 そこで総務部長にお尋ねします。仮に六十五歳定年が導入された場合に、県政運営上、どのような影響が生じると見込んでおられるか、またどのように検討を進めていくのかについてお尋ねいたします。

 次に、ふるさと納税についてお尋ねいたします。

 ふるさと納税の制度が創設されて三年が経過します。ふるさと納税に対しては、自治体によりその取り組みには温度差があり、自治体ごとに多寡はありますが、全体としては大きくふえているということではありません。

 ところが、今年度になって、このふるさと納税の納税額に大きな変化があらわれています。それは、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県、福島県などへのふるさと納税が大幅にふえているということであります。具体的には、震災による津波の被害が多かった岩手県では、平成二十一年度のふるさと納税はわずか十三件、五十五万一千五百円であったのに対し、平成二十二年度は百七十三件、千四百三十八万円余にふえ、さらに平成二十三年度の上半期だけで四千百七十一件、二億二千三十三万円余と大幅にふえております。こうした傾向は原発事故のあった福島県でも見ることができます。つまり、被災地の復興に役立ててもらおうとふるさと納税をする人がふえているということであります。

 そもそも、税というものは、言うまでもなく国民の義務であります。がしかし、こういう言い方は不適当であるかもしれませんが、必ずしも納税に対する意識が高いとは言えないのではないかと思っております。そして、これはこれまで税の使い道をきちんと説明してこなかった行政の責任でもあると考えております。しかし、先般の震災を契機としたふるさと納税の動きを見ると、被災地の復興に使われるという目的がはっきりしていれば、国民が自発的に納税−−ふるさと納税の場合は寄附ですけれども−−の行動を起こすことがはっきりしたのであり、ふるさと納税という制度の可能性が大きく開けたような気がしております。

 ふるさと納税というのは、自分の生まれ故郷を離れて暮らしている方が故郷のために寄附してくださるというイメージがあり、実際に本県の場合も、県外の、それも県人会等を通じた形のものが多いと伺っております。これは、ふるさと納税自体がこのようなスキームで制度設計されていることによると思われますが、税の使途が明確であり、それが納税者が希望するものであれば、都道府県の枠を超えて納税、寄附活動が起こるということであり、こうした方向への転換を図っていくべきじゃないかと考えます。ふるさと納税をしてもらうためには、県としてどのような政策を進めるのかアピールし、納税者が納得できるものに税を使うこと、そしてそのことを納税者にきちんと報告することこそが、納税者に対する一番のお礼であり、納税者もそれを望んでいるのではないでしょうか。

 そこで、観光交流推進局長にお尋ねいたします。

 ふるさと納税は制度が始まって三年がたちます。また、東日本大震災後の国民の納税行動は、ふるさと納税の可能性を大きく広げたものと思います。この機に一度軌道修正をすべきではないかと考えますが、今後ふるさと納税をふやす取り組みをどのように進めていかれるのか、お尋ねいたします。

 次に、円高の影響と県内産業の空洞化についてお尋ねいたします。

 欧州での経済危機や米国の国債格下げ問題などを原因に、円高が歴史的な水準で移行しています。十月三十一日、一ドル七十五円三十二銭の戦後最高値を更新した為替相場に対し、政府・日銀は、今年三度目となる為替介入を行いましたが、円相場は依然として高水準で推移しており、企業の想定レートを上回る厳しい状態が続いております。

 そうした中、全国知事会においても円高進行による生産拠点の海外移転などが地域経済に与える影響は大きいとして、「円高・地域経済・雇用対策に関する決議」をまとめておりますが、円高によって、特に輸出産業における収益の悪化が心配されております。あるシンクタンクの調査によりますと、東海地方の上場企業の経常利益総額は、トヨタを含め一円円高になるごとに年間で四百四十億円から五百四十億円押し下げられるとされています。多くの企業が一ドル八十円で為替レートを想定していることから、一ドル七十五円台の円高は、最大二千七百億円の損失と言えることであります。本県の地場産業である刃物や陶磁器産業などにおいても、超円高による収益悪化が懸念されるとともに、中には生産拠点を海外に移転することで活路を見出す企業もあるやに聞いております。この問題が長期化することによって、産業の空洞化や雇用の喪失といった問題が懸念されるところであります。

 そこで、商工労働部長にお尋ねします。現在、歴史的な高値が続く円高について、県内地場産業への影響をどのように見ているのか、また国においても、三次補正予算で約二兆円の円高対策が盛り込まれましたが、県としては、円高による収益の悪化、あるいは産業の空洞化、雇用の喪失といった問題に具体的にどのように取り組んでいかれるのか、お尋ねいたします。

 次に、国体後におけるスポーツの振興と競技力の向上についてお尋ねいたします。

 十月に開催されました第六十六回国民体育大会「おいでませ山口国体」で、本県選手団は、天皇杯で四位、皇后杯では三位に輝き、昨年の千葉国体の天皇杯十一位から大きく躍進し、選手や競技関係者の皆さんも大きな手ごたえを感じられたのではないでしょうか。いよいよ来年は本番の年であります。ぜひともこの調子で天皇杯・皇后杯を目指していただきたいと思います。

 さて、この国体の選手に関して、今年十月の新聞に記事が掲載されておりました。

 その内容は、国体の選手の中で県外からの強化選手、いわゆる助っ人が百五十人を超え、選手全体の三五%に及ぶとのことで、大量の助っ人をスカウトして優勝を目指すという国体のやり方に疑問を投げかける論調であったと記憶しております。ちなみに、こうした県外からの選手補強ですが、四十六年前の一巡目の国体においても行われており、当時も県外から体育教員を百人規模で採用し、今はない教員の部の活躍が総合優勝、天皇杯の原動力になったと言われております。総額百六十五億円のぎふ清流国体の開催経費、うち七十億円強は、率にして四割強でございますが、競技場の改修等に係る経費、そして選手強化費が三十億円、率にして二割弱を占めます。改修された競技場などは、一部プレハブ等の施設で大会終了後撤去するものを除き、国体終了後も使うことができます。選手強化費も県外から来ていただいた選手が地域に根づいていただき、国体後も選手あるいは指導者として、競技力向上と本県のスポーツ振興に御尽力いただくこと、つまり人材として残っていただくことが重要であります。そういう意味においては、一巡目の岐阜国体では選手として活躍された体育教員の皆さんが、体育教員というその立場において本県スポーツ界を牽引してこられたと言えるのですが、二巡目の国体では少し状況が変わっているようであります。

 また、先ほどの新聞記事では、百五十人以上の県外からの助っ人のうち、県内の企業や事業所、団体に所属する方が百三人、県体育協会のスポーツ専門指導員の雇用が二十五人、教員が十七人等となっており、民間企業等への就職が大部分を占めているようであります。景気の低迷で、いわゆる実業団の運営が厳しくなっている昨今、現在は国体の強化費がついていますが、国体終了後において、そうした選手たちがその企業の職員という立場の中で、引き続き競技力向上やスポーツ振興に貢献いただけるかどうかが疑問であります。

 そこで、ぎふ清流国体推進局長にお尋ねいたします。多額の経費を要する強化選手であります。国体終了後も、指導者として本県に残っていただくためにはどのような取り組みを進めるのか、また何がしかの支援制度も必要ではないかと考えますが、国体推進局長のお考えをお尋ねいたします。

 次に、救急医療体制の充実・強化について三点お尋ねいたします。

 まず、救急医療体制の確保についてでありますが、日清戦争が始まる三年前、明治維新を経て国内が近代化へと突き進み始めた明治二十四年(一八九一年)、現在の本巣市根尾を震源とするマグニチュード八・〇の内陸直下型地震が襲い、その揺れは北海道と南西諸島を除く日本の各地で感じるほどだったと言われております。この濃尾地震は別名、美濃・尾張−−身の終わり−−地震とも呼ばれ、死者・行方不明者七千二百七十三人、全壊家屋十四万二千百七十七戸を数えました。この日本史上最大の濃尾地震から百二十年、これを機に郷土を襲った内陸型巨大地震と東日本大震災の教訓に学ぼうと、県主催の地震防災フォーラムが十月十八日開催され、防災関係者や市民ら約五百人が参加し、私もその一員でした。

 今年七月、県に百十項目の提言を行った県震災対策検証委員会委員長の杉戸岐阜大学副学長と四分科会の座長がパネル討論に参加され、委員会の議論と提言内容を報告されました。さまざまな報告がある中で私が注目したのは、医療情報の課題でありました。災害時という医療の需要が高い状況にありながら、被災者医療情報がかかりつけの医療機関等に一元的に保管されている現状では、当該医療機関が被災することにより医療情報が消失し、適切な医療サービスを受けられない可能性があるということで、そうしたことを踏まえた患者の過去の医療情報を参照・共有できる仕組みとして、岐阜大学の小倉教授が提唱してみえますメディカカードが有効ではないかと感じたものであります。

 そこで健康福祉部長にお尋ねいたします。東日本大震災の教訓を踏まえ、このメディカカードの早急な実用化を図るべきと考えますが、県としてどのように考えてみえるでしょうか、お聞きいたします。

 次に、圏域を越える広域的な救急搬送や搬送先医療機関選定の円滑化を図るため、現在県が検討を進められております「(仮称)消防・医療連携情報センター構想」についてお聞きいたします。

 この消防・医療連携情報センターは、受け入れ先の確保が困難な重症患者らの救急搬送を全県的に調整するものであり、これまで医療圏ごとに調整を行う例はありましたが、県内全域での調整の仕組みをつくるのは全国初と聞いております。たらい回しを防ぎ、患者の症状に合った医療機関で治療を受けられることを目指し、スムーズな病院選定と最適な病院への搬送によって救命率を高めることが期待されます。

 そこで健康福祉部長にお尋ねいたします。県民に最適な救急医療を提供するため、消防・医療連携情報センター構想を積極的に推進すべきと考えますが、今後どのように取り組んでいくのか、県としてのお考えをお聞きします。

 次に、救急救命士の養成についてお尋ねいたします。

 質問に先立ち、次の事例を紹介したいと思います。

 今年七月一日九時ごろ、可児市の鳩吹山で六十三歳の男性が、登山中に山頂付近で胸が苦しくなり動けなくなったと、一緒に登山していた友人から一一九番通報があり、防災ヘリが救出し、ランデブーポイントの日本ライン公園で、ドクターヘリで到着し待機していた医師及び救急隊に引き継いだ時点で心肺停止、医師が蘇生処置を実施し蘇生、救急車で収容医療機関に搬送し、到着後、入り口付近で再度心肺停止となるが、医療機関で蘇生処置を施し、三週間後の七月二十日には歩いて退院し、社会復帰を果たされたというものであります。

 そこで紹介したいのは、救急救命士の重要な役割であります。救急救命士にかかわる質問は、これまでも小川、松岡両県議がなされておりますが、改めて説明させていただきますと、救急現場において携帯電話や無線で医師の指示を受けながら、心肺機能がとまってしまった傷病者に対して、強心剤の投与や気管内チューブと呼ばれる医療器具を気管に挿入して気道を確保することもできる資格者であります。非常事態に陥った傷病者に適切な処置をしながら、治療可能な医療機関に速やかに搬送し、医師に命のバトンをつなぐ重要な役割を期待されております。そうした中、各消防本部では、救急救命士が常に救急車に乗務できるような人員体制をとるために、救急救命士の新規採用や内部育成を進めているところでありますが、救急救命士となるには、五年間の救急業務経験、七カ月の救急救命士養成所での研修を経て国家試験を受験し、合格後には、さらに病院研修一カ月が必要となります。このとおり、その養成には大変な時間がかかるのですが、救急救命士になった後も、県内五圏域に設けられたメディカルコントロール体制において継続的な病院での再教育が必要となってきます。加えて、薬剤投与や気管挿管には、この再教育とは別に病院での実習を受ける必要があり、こうした就業前研修、再教育、薬剤投与、気管挿管などの病院実習については、地域の救急医療を担う病院に受け入れていただけると伺っております。しかしながら、今後、救急救命士の増員は必須であり、病院実習の対象者もふえていくことが見込まれ、市町村消防本部は、病院実習の機会確保に現在でも苦慮しているとお聞きしております。今後、さらに難しくなるのではないかと考えております。

 そこで危機管理統括監にお尋ねいたします。救急救命士の養成に関して、市町村消防本部の病院実習の機会確保が課題となっておりますが、こうした課題に対し、県行政としてどのような支援をしていこうと考えているのか、お尋ねいたします。

 次に、県産畜産物のブランド力強化の観点から、二点についてお尋ねいたします。

 さて、本県における肉用牛の飼養戸数は年々減少傾向にありますが、一戸当たりの飼養頭数は、平成十五年の四十一・七頭から平成二十二年の五十・一頭へと増加しており、飼養頭数全体では、平成二十二年で三万六千頭となっております。

 一方、本県の飼料作物の作付面積は、昭和四十年代の大家畜飼養頭数の増加の中で草地造成が行われ、五十年代には水田利用再編対策の実施に伴う水田の作付が増加し、昭和五十六年には六千八百三十ヘクタールに達しましたが、これをピークに年々減少しております。最近では、三千ヘクタール台前半で推移しておりましたが、平成二十二年の作付面積は三千七百七十ヘクタール、対前年比一〇八・三%と大きく増加しております。

 そうした中、県内の肥育農家の稲わらの使用状況についてのアンケート調査結果によりますと、全体で約九千トンの稲わらを使用していますが、その入手先は県内産が四六%、国内の他県産が九%、そして中国などの外国産が四五%となっております。一部の肥育農家は、これまでに口蹄疫などへの防疫対応から、外国産から国内産へ切りかえたこともありますし、福島原発事故による放射能汚染の問題では、飼料を介しての放射能汚染ということで、飛騨牛が思わぬ形で原発事故の風評被害をこうむったものであります。飛騨牛というブランドを守るためにも、飛騨牛に給与する県内飼料の利用拡大が求められております。

 そこで農政部長にお尋ねいたします。安心・安全な飛騨牛生産のために、県として、県内産稲わらの供給体制を整備する必要があると考えますが、県としてどのようにお考えか、お尋ねいたします。

 また、県内産飼料の自給率を高めるためには、飼料用米を活用する、これも一つの方法であります。そこで農政部長にお尋ねいたします。現在、県内では、飼料用米の生産が拡大しておりますが、養鶏、養豚農家においては利用が進んでいると聞いておりますが、今後、飛騨牛の飼料として活用できないかと考えますが、どのような見通しかお尋ねいたします。

 次に、霜降り豚肉の生産拡大についてお尋ねいたします。

 来年開催のぎふ清流国体・ぎふ清流大会では、全国から約四万人の方々が岐阜県を訪問されることが見込まれております。県では、両大会を県産農産物、地場産品をPRする絶好の機会ととらえ、岐阜県の農産物、地場産品の生産振興につなげていくため、平成二十年度から県の試験研究機関と生産者団体や企業等が一体となり、新しい花、食材、食器などの研究開発を行い、新たな地域ブランドとなるような産品づくりを進めてこられました。今年、研究最終年度を迎え、七品目がブランド化に向けた技術開発がほぼ完了し、県内での生産・普及が始まりつつあります。その中で開発されたのが、豚肉の霜降り割合が高い特徴を持つ種豚「ボーノブラウン」であります。ボーノブラウンは、岐阜県畜産研究所養豚研究部での研究開発成果でありますが、研究開発に当たっては、豚肉の霜降りに関連する染色体領域を特定できたことにより、霜降り割合を通常の豚肉の二倍に高めることに成功し、さらに霜降り率を高める効果がある飼料を新たに開発されたとのことであります。

 このボーノブラウンの「ボーノ」はイタリア語でおいしい、「ブラウン」は褐色の毛色ということからつけられた、おいしい褐色と呼ばれております。養豚研究部では、ボーノブラウン以外の種豚の維持・改良やさまざまな試験研究に取り組んでおられますが、現在、養豚研究部で生産された精液をもとに、県内三戸の養豚業者で開発した種豚及び生産技術を使った実証を行っており、本年度は三千二百頭程度の生産が見込まれるそうであります。今後は、精液供給体制を整備し、ボーノブラウンを種豚とした霜降り豚肉の実用化と普及が望まれるところであります。

 そこで、霜降り豚肉の生産拡大について、農政部長にお尋ねいたします。現在、種豚ボーノブラウンの精液生産は、畜産研究所養豚研究部が担っているところですが、霜降り豚肉の生産を拡大するために、養豚農家からは種豚ボーノブラウンの精液供給体制強化を期待されているところです。これらの期待に対して、県としてどのように取り組んでいかれるのか、お尋ねいたします。

 次に、今議会で条例案が提出されております「清流の国ぎふ森林・環境税」についてお尋ねいたします。

 清流の国ぎふ森林・環境税は、緑豊かな清流の国づくりを実現するため、「豊かな森づくり」、「清らかな川づくり」、「人づくり・仕組みづくり」に取り組むため、今後五年間に必要と見込まれる約六十億円を財源として県民税均等割に加算する方式で、個人が年額一千円、法人は資本金に応じて年額で県民税均等割額の一〇%、二千円から八万円を課税しようとするものであります。

 地球温暖化の防止、生物多様性の確保など、森林及び河川の有する公益的機能の重要性について注目が集まる中、平成二十三年度から導入を始めた宮城県を初め、既に全国で三十一県が導入済みであり、その理念は十二分に理解できるものであります。人間にとって水はなくてはならないものであり、特に県内を流れる水は下流域の皆さんにも飲んでいただいております。先日も、名古屋市長が「名古屋の水はおいしい。これも上流域の皆さんの努力のおかげである」と発言されていたのは印象的でありました。今後も、環境保全を目的とした人工林の整備や里山林、生物多様性・水環境の保全など地域が主体となって環境保全に努めなければならないものであり、そのためにも森林・環境税の必要性は十分に理解できるものと思います。

 一方、県市長会と県町村会においては、国が東日本大震災の復興に向けた財源を確保する臨時増税などを検討する中、新たな税の導入は県民に大きな負担となるとして、導入時期を慎重に検討すべきとの意見もある中で、森林・環境税の導入については、住民に安易な増税だと受けとめられぬよう、県が十分な説明責任を果たすことが求められております。

 現在、農林事務所を初め、県の機関でも広報しておられるようでありますが、森林・環境税が導入されること自体、県民の皆さんはまだ余り御存じないように感じます。あるいは、広報としては届いているのかもしれませんが、心に響いていない、県民にはまだよそごとだという印象を受けるのであります。

 そこで、知事に二点お尋ねいたします。

 県は、森林・環境税について来年四月からの導入を目指していますが、限られた時間の中で、今後県民にさらなる周知を図り、理解を得るためには、全庁を挙げて取り組んでいく必要があると思われます。今議会の補正予算においても、森林・環境税の広報啓発費が計上されておりますが、今後どのように広報活動を展開し、周知を図っていく方針なのか、お尋ねいたします。

 またこの税は、県民税ではありますが、個人負担分は市町村によって、市町村民税とあわせて徴収していただくことから、税の趣旨に沿った内容であるならば、税収の一部を市町村の視点で柔軟に使える仕組みも必要だと思われますが、どのように考えてみえるか、この点についてもお尋ねいたします。

 さて、この森林・環境税により保全・再生する本県の森林や河川の恩恵は、本県のみならず、先ほどの名古屋市長の言葉にあるように、県境を越えて下流域の他県にも及ぶものであります。課税権の関係で、他県に対しても課税することはできませんけれども、県内と同様に、他県の企業や県民に対しても協力や負担をお願いすべきと考えます。

 そこで、林政部長に二点お尋ねいたします。

 まず、企業に対しては、企業との協働による森林づくりとして、既に県内外の企業による森林整備・保全活動が行われているところでありますが、今後は、下流域他県の企業の参加を拡大していくべきだと思いますが、そうしたことについてはどのように働きかけていかれるのか、お尋ねいたします。

 また、個人に対しては、先ほど質問させていただいたふるさと納税制度があり、地域のほか、また流域のほか県住民が森林・環境税を負担する形としてはうってつけであり、この制度を積極的に活用すべきと思いますが、今後具体的にどのように進められるのか、お尋ねいたします。

 最後に、教育について三点お尋ねいたします。

 まず、学力向上への取り組みについてお尋ねいたします。

 学校教育の大きな使命は、児童・生徒に学力をつけることでありますが、現在、学力の二極分化が大きな課題となっており、中でも低学力層の底上げが力説されているところでございます。現在、各学校では、少人数指導、習熟度別指導、家庭学習の定着などの方法で実現しようと努力されておりますが、学力向上は生徒指導の問題解決にもつながるという面からも大変重要なことであると考えます。

 そこで、教育長にお尋ねいたします。児童・生徒の学力向上について、県の教育機関としてはどのように取り組まれているのか、まずお尋ねいたします。

 次に、非正規教員、いわゆる講師と呼ばれる方に対する研修や資質向上についてお尋ねいたします。

 学校現場において、病気療養などにより教員が不足する場合が起こり得るわけですけれども、代用教員など予備的な人員が整っていない学校では、教員の確保に苦慮され、中には緊急に校長みずから教鞭をとっているというようなこともあると聞いております。こうしたことから、県では、講師も積極的に採用していると伺っておりますが、講師をふやすのは財政難による人件費圧縮だけではなく、団塊世代教員の大量退職でできた穴をすべての職員で埋めずに、一定数を講師に切りかえることで中・高年に偏ってきた教員の構成のバランスをとるねらいもあるようであります。さらに、制度的には講師一人分の給与で複数の非常勤講師を雇うことができるとも伺っているところであります。このように講師の増加は、習熟度別授業や複数の教員で授業を見るチームティーチングなどの手厚い指導を可能にする等、悪い面ばかりではないのですけれども、教育の質の低下を生む不安もはらんでおります。

 教師も、また講師も教員免許は持っておりますが、正規職員のように研修制度はほとんどありません。次年度も同じ学校にとどまる保証もなく、学校によっては、担任が毎年交代することもあります。また、非常勤講師は給料が安いために、学校現場には塾講師などのアルバイトをかけ持ちしなければ生活できないような教員も出ているとの話もあります。「長期的な視点で指導ができない」、「職員会議に参加できず、子供たちのことがよくわからない」などの声も上がっているところです。このような状況において、文部科学省は「各自治体の財政状況やいびつな年齢構成をフラットにすることなどのねらいを考えれば、講師がすべて悪いわけではないが、正規職員の方が望ましい」としているところです。私としては、講師をなくして、すべてを正規教員にすることが理想ではありますが、非現実的だと思います。がしかし、講師についても正規教員に負けないような資質を持っていただけることが大事であると思います。また、講師が多くなると、一般教員への負担も増大していくのではないでしょうか。

 そこで、教育長にお尋ねいたします。講師の資質向上における取り組みをどのように行っているのか、お尋ねいたします。

 次に、教育事務所の機能の維持・強化についてお尋ねいたします。

 現在、教員が研修を受ける機会としては、校内研修や市町村教育委員会主催の研修もありますが、それだけでは賄い切れないものが多く、教育事務所が果たしている役割には大きなものがあります。例えば常勤講師に対しては、各教育事務所において一日から二日の研修を実施しており、非常勤講師についても積極的に研修を受け入れており、専門研修、希望研修においても、校種を問わず研修講座への参加を受け入れております。また、教員の人事についても、市町村教育委員会と県教育委員会が連携を図っていくものであり、教育事務所の果たしている役割には非常に大きなものがあります。

 このように、大きな役割を果たしている教育事務所については、ぜひ存続してほしいと思っているところでございます。また、教育事務所の中では、それこそ数が少ないということもありまして、他校に何回も何回も同じような方が研修に行くというようなこともあるようでございますが、そこで、教育事務所の意義についてどのように考えているのか、教育長にお尋ねいたします。

 以上、大きく十二点についてお尋ねいたしましたが、全般では非常に厳しい辛口の質問をしてまいりました。前向きな御答弁を期待いたしまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○副議長(足立勝利君) 知事 古田 肇君。

    〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) まず来年度の予算編成の基本方針でございますが、午前中も同様の御質問をいただいておりますけれども、平成二十四年度は、行財政改革アクションプランの最終年度でございます。したがって、この取り組みを着実に進めることが最も重要であるということでありますが、同時に、直面している新たな課題にも的確に対応していく必要があるということでございます。

 主な政策課題としては、東日本大震災などを踏まえた防災対策の強化、いよいよ開催年を迎える国体に向けた取り組み、歴史的な円高に対応するための経済・雇用対策などがあるわけでございます。また、御指摘のように、少子・高齢化に伴い年々増加する社会保障関係経費についても、適切に対応していくことが必要であります。また、緊急財政再建期間中は、平成二十一年度と同程度としております県債発行額の抑制などについても、もちろん留意する必要があるわけでございます。以上申し上げましたとおり、引き続き行財政改革を着実に進めるとともに、喫緊の政策課題にはしっかりと対応できる予算編成を、決してこれは容易ではございませんけれども、これから年度末に向けてしっかり行ってまいりたいというふうに考えております。

 次に、国補正予算関連の基金について二点御質問がございました。

 まず、基金の有効利用という点でございます。

 本県におきましては、これら基金、平成十八年度から現在までに七百二十六億円配分をしていただいておるということでございます。これを毎年度利用しながら事業を実施してきておりまして、本年九月補正後での基金残高百三十億円というのが現状でございます。これらの残高につきましても、今後、医師、看護師などの確保、下呂病院の再整備といった地域医療の充実、若年者と中小企業のミスマッチの解消や新規就農者の育成といった雇用対策などそれぞれの目的に沿って、引き続き最大限活用していきたいというふうに考えておるわけでございます。

 これらの基金につきましては、従来から対象事業の範囲が狭い、活用期限が短いといったような問題がございまして、全国知事会として、あるいは私自身も、さまざま機会をとらえて、国に対して基金の使い勝手の向上、あるいは活用期限の延長などについて要請を行ってきております。その結果、緊急雇用あるいは子育て支援のための基金などについては、使途の拡大、活用期限の延長、ニーズのある他の事業への流用といったことが可能になりまして、一定の成果を得ておるところでございます。

 しかしながら、こうした見直しが行われても、なお現時点で七百二十六億円のうち、最終的にはどうしても二十億円程度は残余が生じる見込みということでございます。約三%弱残余が生じざるを得ないというふうに見込んでおります。完全に使い切りたいのはやまやまでございますが、これは制度上、事業者負担を伴うために、事業者からの申請が少ない基金、あるいは基金の使途が厳格に決められているため、ニーズのある他の事業への流用に制限がある基金が依然として残っているということが主たる要因でございます。これらにつきましても、県の裁量による補助率の設定でありますとか、ニーズのある他の事業への流用でありますとか、活用期限の延長でありますとか、そういった活用策を引き続き国に働きかけを行ってまいりたいというふうに考えております。

 それから、来年度以降における基金事業の継続についてお尋ねがございました。

 先般、国の三次補正におきまして、今年度末に活用期限を迎える基金のうちで、森林整備あるいは高等学校授業料減免の基金については三年間、緊急雇用や地域自殺対策の基金については向こう一年間、それぞれ活用期限が延長されることになりました。したがって、これらの基金で行っている事業は、引き続き基金を活用して実施していくということになるわけでございます。他方で、妊婦健康診査あるいは子宮頸がん等ワクチン接種についての基金事業のように、本来臨時的な対応ではなく、社会保障関係経費として恒常的に実施すべき事業でありながら、基金廃止後の国の対応が決まっていない事業があるわけでございます。こうした事業につきましては、来年度予算において国において恒久的な財源措置を講ずるよう、引き続き強力に働きかけてまいりたいというふうに考えております。その結果を見た上で、県としての対応を検討していくことになるということでございます。

 それから、職員の給与抑制についてでございます。

 午前中も申し上げましたが、構造的な財源不足を解消していく過程において歳出削減対策の一環として、大変申しわけないところではございますが、職員給与の臨時的抑制を今お願いしているということでございます。これまでのところ、アクションプランの取り組みは着実に進んできておりまして、財政構造の転換への道筋を一歩ずつ今歩みつつあるという状況でございます。平成二十五年度以降の職員給与につきましては、なお不確定要素も多いことから、現段階において確たることを申し上げることは困難でありますが、現在の給与抑制は、あくまでも臨時的なものであり、財政状況が改善されれば、優先的に戻していくべきものであるというふうに考えております。

 次に、行財政改革アクションプランのフォローアップにおける私自身の職員との意見交換について、お答えを申し上げます。

 このフォローアップの報告で示させていただきました幹部職員と職員との意見交換につきましては、自由闊達に議論ができる、風通しのよい風土づくりを進める、あるいは職員のモチベーションの維持向上につながっていくということで実施をさせていただいております。本年度につきましては、私自身としては、現地機関では岐阜総合庁舎の職員と、また本庁では各部の政策担当課長や政策企画担当の女性職員、さらには、国体推進局の職員などと意見交換を行ってきております。岐阜の総合庁舎では、総合庁舎の移転に関する意見でありますとか、あるいは職員の採用に関する意見などをいろいろと聴取いたしました。また、政策担当課長との間では、政策の総合調整、人事管理のあり方に関する意見、女性職員との間では女性の職域拡大などについての意見交換をそれぞれ行ったところでございます。また、職員組合とは、団体交渉といった公式の場での議論もございますが、それ以外でも担当部長が組合幹部と、また関係課長が組合の女性部や青年部と意見交換を行い、県の施策や職員の勤務条件などについて意見をいただいております。

 なお、行財政改革アクションプランのフォローアップ報告につきましては、アクションプランの進捗状況の報告書としての位置づけであることから、公表後、速やかに提示し、意見をいただいているところでございます。

 こうした職員や職員組合からちょうだいした意見につきましては、できる限り取り組んでいくという方針でございます。最近では、時間外勤務が多い所属に対する指導や職員配置の変更など時間外勤務縮減に向けた総合対策の実施でありますとか、獣医師の処遇改善でありますとか、あるいは妊娠中の女性職員などが休憩に利用する母性保護室の整備などを行ってきたところでございます。今後も、こうした機会を通じて職員の思いあるいは考えをしっかりと受けとめてまいりたいというふうに思っております。

 次に、職員のコンプライアンスの問題でございます。

 先般、発覚いたしました岐阜保健短期大学医療専門学校への補助金交付につきましては、組織内部で適切な連携をとることができなかったという点で大いに反省をしなければならないというふうに考えております。また、職員による収賄事件あるいは無免許運転等は、公務員としてあるいは社会人として決して許されない行為でございまして、県民の皆様初め関係者の方々に改めておわびを申し上げる次第でございます。

 まず第一に、縦割り行政、無責任体質の改善ということでお話がございました。

 行財政改革を進める中で、これまで職員定数の削減を進めてまいりましたが、同時に、仕事の縮減につながる事務事業の見直しも思い切って実施してまいりました。行財政改革アクションプランにおきましては、各事業について、その必要性をゼロベースで検討し、例えば政策経費では、アクションプランの期間中に二百六十八事業のうち二十二事業を廃止、百四十三事業を縮小ということで対応してきておりますし、毎年の予算編成過程におきましても、さまざまな角度から事業の必要性を検討し、見直しを行ってきておるところでございます。また、仕事のやり方、いわゆる事務の見直しにつきましても、職員から日ごろの仕事の進め方について提案を募り、改善を図ってきておるところでございます。引き続き、こういった取り組みを進めて、事務負担の効率化につなげてまいりたいというふうに考えております。

 他方で、行政が担っております仕事は、複雑で多岐にわたるものも大変多いわけでございます。こうした中で、縦割り行政の弊害をなくすためには、部局を超えた連携ということについて、日ごろからしっかりとした意識を職員一人ひとりが持つことが重要でありまして、そのことをいろんな機会を通じて徹底していきたいというふうに考えております。と同時に、外部からの御指摘や情報をどのように担当部局へ確実に、かつ迅速につなぎ、適切に対応していくかということについて、一定のシステムづくりも必要ではないかというふうに考えておりまして、今後早急に検討していきたいと思っております。

 また、贈収賄事件などの不祥事につきましては、職員のモラルやコンプライアンスの欠如といった問題が今回のような事態を招いたものでありまして、大変遺憾に思っておるところでございます。平成十八年度に不正資金問題が発覚いたしまして、県政への信頼が根底から覆されるような大変つらい経験をしてきたわけでございます。その苦い教訓を踏まえて、職員倫理憲章の制定を初め職員研修などを通じて繰り返し服務規律の徹底を図り、モラル確保に努めてきたところでございますが、そうした中でこうした事件が起きますと、これまでの努力が一挙に崩れてしまいかねないわけでございます。今回の事件につきましては、事案そのものを研修の題材として、職員が汚職に手を染める過程とその結末、県政への不信感など社会的影響の大きさ等々について具体的に職員に説明してまいりたいと思っております。加えて、あらゆる機会を通じて危機感の共有を図り、改めて職員の服務規律を徹底するなど、県政再生プログラムの再検証を行い、再発防止を図ってまいりたいと思っております。

 最後に、森林・環境税についての御質問がございました。

 まず、この広報でございますが、県議会からもいろいろ御指摘をいただいておりますし、これまでPR用のリーフレットの作成・配布、あるいは県の広報媒体、各種イベントの活用、市町村関係団体との連携による広報といろいろと進めてきたところでございます。しかしながら、まだまだとの御指摘もいただいたわけでございますが、今後は本議会において補正予算に計上しております広報啓発費も活用しながら、次の二つの観点からさらに積極的に周知を図ってまいりたいというふうに考えております。

 第一に、納税そのものに対して御理解をいただくために、市町村の全面的な協力をいただきながら、個人住民税の納税通知書を郵送する際に森林・環境税の概要を示したチラシをあわせて送付するとともに、市町村広報紙やホームページへの掲載、税務窓口でのPR用ポスターの掲示など、納税される皆様への広報を実施してまいりたいということでございます。

 二番目に、森林・環境税の具体的な使い道、あるいはそれを使うことの意義、効果といったものについて広く県民の皆様に知っていただくことが必要でございまして、このために、各種広報媒体やイベントを最大限活用することはもちろんでありますが、市町村や関係団体と連携した広報を実施してまいりたいと思います。

 それから、柔軟に税収の一部を市町村が使える仕組みが必要ではないかという御指摘がございました。

 先般、この森林・環境税の考え方の制度案について県民の皆様に御意見を伺ったところ、百十四名の方から二百六十三件の意見をいただいたわけでございますが、その約半数が税の使い道に関する内容のものでございました。これらについて、一つ一つ丁寧に検討を行いまして、具体的な使い方をメニューとして一覧表にまとめ、制度案に載せさせていただいております。これによりまして、おおむね県民の皆さんの御要望にこたえられるかとは思うんでございますが、森林や環境の保全再生のために、市町村からさらにこれから有意義な取り組みが提案された場合にも柔軟に対応できるよう、一定の予算枠をあらかじめ設けさせていただくというふうに考えておるところでございます。



○副議長(足立勝利君) 危機管理統括監 若宮克行君。

    〔危機管理統括監 若宮克行君登壇〕



◎危機管理統括監(若宮克行君) 救急救命士の養成について御質問がございました。

 救急救命士の病院実習機会の確保については、救急救命士の資質の維持・向上の観点から、五圏域ごとに運営されるメディカルコントロール体制において、県が事務局となって調整を図り、圏域内医療機関に受け入れの協力をいただきながら実施しているところです。

 しかしながら、医療機関の偏在などにより、圏域によっては実習先の確保に苦慮していることを県としても認識しております。特に気管挿管実習については、麻酔科の特定の資格を持つ医師のいる医療機関でなければ実習できないこと、さらに本年八月には、ビデオスコープを用いた技法が追加されたことから、新たな病院実習の調整が必要となっております。これらの課題については、圏域を超えた県全体のメディカルコントロール体制の中で、現在、県が主導して関係機関と検討しているところでございます。今後も、圏域内での調整及び圏域内では解決できない課題の調整に県が積極的に関与し、適切な病院実習が行われるよう努めてまいります。



○副議長(足立勝利君) 総務部長 彦谷直克君。

    〔総務部長 彦谷直克君登壇〕



◎総務部長(彦谷直克君) 県職員の定年延長について御質問いただきました。

 人事院は、本年九月、公的年金の支給開始年齢の引き上げに合わせて、平成二十五年度から国家公務員の定年を現在の六十歳から段階的に六十五歳まで引き上げることが適当であるとする意見の申し出を行いました。その中では、一定範囲の管理職を対象とした役職定年制の導入や、高齢期における多様な働き方の実現などの考え方が示されております。他方で、地方公務員の定年年齢は、地方公務員法により、国の職員の定年を基準として定めるものとされておりますので、定年延長につきましては国と地方が足並みをそろえていくことになるものと認識しております。

 定年延長の県政への影響につきましては、例えばさきの人事院の申し出によりますと、三年ごとに定年退職者がゼロとなる年が生じ、新規職員採用に影響が出るほか、定年延長を踏まえた給与のあり方や高齢期雇用をどうしていくかなど、人事運営上のさまざまな課題が考えられるところでございます。特に、高齢期雇用につきましては、長年培われた専門的な知識や経験を有する人材を活用できる仕事の選定、あるいはみずからの人生設計を踏まえた多様な働き方を実現するための制度づくりなど、十分な議論が必要であると考えております。

 今後、法改正に向けた国の検討状況を注視しながら、こうした課題を一つ一つ整理し、本県としてどのような制度設計にしていくか、検討してまいりたいと考えております。



○副議長(足立勝利君) 健康福祉部長 近田和彦君。

    〔健康福祉部長 近田和彦君登壇〕



◎健康福祉部長(近田和彦君) 救急医療体制について二点お尋ねをいただきました。

 まず、メディカカードについてお答えをいたします。

 メディカカードは、岐阜大学の小倉教授が中心となって実証実験を行っているもので、患者の個人識別情報や既往歴、投薬歴などの医療情報を内部のICチップに記録することにより、適切な救急医療と災害医療提供へ寄与することを目的としております。実証実験では、カードの有用性や個人情報を保護するために必要なセキュリティー対策などを中心に十分な検証が行われることが期待されます。

 また、実用化に当たっては、実証実験の検証結果を踏まえ、導入・運用コストの負担のあり方を検討し、全国的な医療情報システムの開発状況を勘案した上で、消防機関、救急医療機関、市町村、医師会など地域の関係者の理解を得るという課題もございます。県といたしましては、関係者の御意見を伺いながら、県民の理解促進を含め必要な対応を検討してまいります。

 次に、消防・医療連携情報センター構想についてお答えをいたします。

 救急搬送に当たり、救急隊が患者の重症度や症状に適した搬送先医療機関を容易に見つけることができず、対応に苦慮する場合があります。このような場合に、救急隊の求めに応じた医療機関の受け入れ調整や、転院搬送時の医療機関の調整を、全県的に行う救急患者受け入れコーディネーターを設置した消防・医療連携情報センターの設置を検討しております。

 このセンターの役割や設置場所、運用方針につきましては、消防機関及び救急医療機関の関係者が参加した岐阜県消防・医療連携協議会において、年末までに議論をまとめる予定になっています。今後は、この協議会において関係者の合意が得られれば、最適かつ円滑な救急搬送により県民の救命率の向上を図るため、センターの早期の運用開始を目指して関係機関と調整を進めてまいります。



○副議長(足立勝利君) 商工労働部長 江崎禎英君。

    〔商工労働部長 江崎禎英君登壇〕



◎商工労働部長(江崎禎英君) 私には、円高に関連して二点お尋ねをいただきました。

 まず、県内産業への影響についてお答えをいたします。

 県が毎月実施しております県内企業へのヒアリング調査によりますと、機械関連の製造業を中心に、親会社による海外生産の拡大に伴う受注の減少や、コストダウン要請に伴う利益の減少などを懸念する声が広がっております。県内の地場産業におきましても、紙や刃物業界を中心に輸出が減少したとの声が聞かれますが、他方で、比較的輸出の少ない企業では円高の影響は感じられないとの声も多く聞かれるところであります。反対に、木工業界やプラスチック業界では、輸入原材料の調達コストが下がったことで、メリットが生じているケースも見られます。

 また、金融機関によりますと、既に数多くの県内企業が海外での生産を実施しておりまして、残った企業もコストダウンの徹底や取引の円建て化などによりまして対応している現状からすれば、今後新たに多くの企業が海外移転を余儀なくされるといった状況にはないと指摘を受けているところでございます。

 現時点におきましては、県内製造業は全般的に受注生産の回復傾向が続いておりますが、円高の本格的な影響が出てくるのはこれからと、そういった見方もありますことから、引き続き企業の動向を注視してまいりたいと考えております。

 次に、今後の円高対策についてお答えをいたします。

 現在の円高は、過去十年来の長期的なトレンドでありまして、昨今の欧州の経済情勢などを勘案しても、当面この傾向は継続するものと考えております。このため、今後の円高対策ですが、中小企業の資金繰りの悪化に対応するという従来型の守りの対策だけではなく、円高を活用して海外への展開を図る企業を支援する攻めの対策にも取り組んでいく必要があると考えております。こうした考えに基づきまして、さきの九月補正予算では、県制度融資に国際的事業展開支援枠を設けまして、海外への事業展開や市場調査を支援しております。また、強い購買力を持ちますアジアの富裕層に対して県産品を直接販売するため、シンガポールの和雑貨、日本の伝産品を取り扱う店舗と連携しましたテストマーケティングも実施しているところでございます。

 さらに、現在、来年度予算に向けまして、海外企業との合弁や商談会への参加を支援する施策について準備を進めているところであります。ちなみに、二〇一〇年の中小企業白書によりますと、海外展開を積極的に行っている中小企業ほど生産性を伸ばし、国内雇用を増大させているとの指摘もあり、県としましても、県内企業の国際展開への支援を適切に実施してまいりたいと考えております。以上です。



○副議長(足立勝利君) 農政部長 平工孝義君。

    〔農政部長 平工孝義君登壇〕



◎農政部長(平工孝義君) まず飛騨牛に給与する県内産飼料の利用拡大について、二点御質問がございましたので、初めに県内産稲わらの給与体制の整備についてお答えします。

 県内産稲わらの利用拡大については、五圏域ごとに設置した地域耕畜連携農業推進連絡会議が中心となって、主として、圏域内の稲作農家と肉用牛農家の間で稲わらと堆肥を交換する耕畜連携の取り組みを進めてまいりました。これまで、本巣市や羽島市など継続的な耕畜連携の取り組みが定着しておりますが、稲わらの需要と供給のバランスがとれない圏域もあり、稲わらの利用が十分に進んでいない状況にあります。今後、県内産の稲わらの利用拡大を図るために、肉用牛農家の口蹄疫の侵入防止等に対する危機意識を高めるとともに、従来の五圏域ごとの取り組みから、県全体の広域的な取り組みへ重点を移していくことが必要と考えております。このため、県の推進連絡会議が主体となって、肉用牛農家への利用の啓発、稲作農家との個別のマッチングの場の提供などに取り組んでまいります。

 また、東美濃農業協同組合が西濃地域の稲作農家から稲わらを買い入れ、肉用牛農家へ供給する体制を整えている先行的な事例を参考に、農協等関係機関とも連携し、県内の広域流通体制の整備についてもあわせて取り組んでまいります。

 次に、飼料用米活用の見通しについてお答えします。

 飼料用米は、輸入トウモロコシの代替飼料として県内の養鶏、養豚農家を中心に約四十戸が利用をしております。飼料用米を給与した鶏卵や鶏肉、豚肉は、おいしさの指標の一つとされるオレイン酸の含有量の増加が実証されており、高付加価値畜産物として高値で販売されていることから、養鶏、養豚農家においては飼料用米のさらなる利用拡大が見込まれます。

 一方、飛騨牛への飼料用米給与については、肉質に与える影響等が明らかでないことから進んでおらず、現在、畜産研究所飛騨牛研究部において、給与限界や給与方法による肉質への影響などに関する研究を行っているところであります。平成二十六年度末をめどに、飼料用米と市販配合飼料の最適な配合割合、給与時期や給与方法等の最適な組み合わせなどの試験を行い、試験結果をもとに、生産者向けの飼料用給与マニュアルを作成し、活用拡大を図ってまいりたいと考えております。

 次に、霜降り豚肉の生産拡大について御質問がございましたのでお答えします。

 畜産研究所養豚研究部において、現在飼養しているボーノブラウンの種雄豚から供給可能な種つけ用の精液は年間およそ一千本であり、三千頭余りの霜降り豚の生産が可能です。来年度は、種雄豚を十一頭から二十頭にふやすことにより、今年度の二倍の精液を供給できる体制となり、霜降り豚の生産頭数も倍増する見込みであります。

 一方、県内養豚農家で飼養されている繁殖用雌豚の頭数及び精液の現状の利用割合から、種つけ用精液の年間最大需要量は、霜降り豚一万六千頭の生産が可能な約六千本と推定されます。この最大需要量に対応するためには、さらなる種雄豚の増頭が必要ですが、養豚研究部の限られた飼育環境での繁殖は近親交配を招き、安定な精液供給に支障を来す懸念があります。そのため、来年度から精液供給を業務としている民間の養豚場と共同で、五年後には種雄豚を二十五頭まで増頭する体制を整え、県内養豚農家が必要とする精液を安定的に供給することにより、霜降り豚肉の生産拡大を図ってまいります。



○副議長(足立勝利君) 林政部長 森  勝君。

    〔林政部長 森  勝君登壇〕



◎林政部長(森勝君) 森林・環境税につきまして二点御質問をいただいております。

 最初に、県外下流域の企業からの協力についてお答えいたします。

 現在、岐阜県内では、県内外の十四の企業が森林づくり活動に取り組んでいますが、さらに参加する企業をふやしていくために、現在行われている森林づくり活動の内容や県の支援体制、さらには活動候補地を森林や環境関係のイベントや県のホームページなどで紹介しています。また、東京や名古屋で開催される「企業の森林づくりフェア」に出展し、県外の企業に対して森林づくり活動へ参加していただくよう直接呼びかけも行っているところです。このような取り組みを通じ、県内外の企業に対して、「企業との協働による森林づくり」を引き続きPRしていくとともに、さらに愛知県や富山県など下流域に立地し、水を多く使う企業や環境保全に関心の高い企業などに対しては、岐阜県内での森林づくり活動への参加を直接働きかけてまいります。

 次に、県外下流域の住民からの協力についてお答えいたします。

 森林・環境税の導入に伴い、県外下流域からの協力を積極的に進めるため、ふるさと納税制度の活用促進を考えております。具体的には、この制度を通じて寄附金を納めていただく際に、森林・環境税の使途事業に充てることを選んでいただくことで、納められた寄附金が今議会で議案上程しております森林環境基金に組み入れられ、森林や河川の環境保全・再生に活用される、こういった仕組みを考えているところです。今後、関係課と連携しながらふるさと納税のPRに努めるとともに、現在実施されている県外下流域の関係団体や住民等との交流活動などの機会を活用して、ふるさと納税制度を通じた協力をお願いしてまいりたいと考えております。



○副議長(足立勝利君) ぎふ清流国体推進局長 武藤鉄弘君。

    〔ぎふ清流国体推進局長 武藤鉄弘君登壇〕



◎ぎふ清流国体推進局長(武藤鉄弘君) 国体後におけるスポーツ振興と競技力向上についてお答えします。

 ぎふ清流国体に向け、実業団チームが少ない本県では、競技が開催される地域を中心にクラブチームを創設するとともに、県内外の優秀な選手を県内企業などに雇用いただき、選手が活動できる環境を整えてまいりました。また、県内に活動拠点がなかった競技については、新たに大学や高校に創部するなど、スポーツ活動のすそ野を広げてまいりました。競技力向上対策の観点では、優秀な選手を県内で獲得したことにより、競技力全体の底上げと同時に、特に少年選手においては、成年選手との練習や合宿などの貴重な経験を積むことができ、さらなる競技力の向上を図られることとなります。これらの人材や取り組みは、国体後もスポーツ振興と競技力の維持・向上に寄与するものと考えております。本県に雇用された優秀な成年選手の多くは、国体後も本県での競技活動を望んでおりますし、企業からも継続して雇用いただけると思っております。選手の活動拠点となるクラブチームが地域のシンボルスポーツとして存続するとともに、国体で活躍した選手が、将来ジュニアから社会人まで幅広い層の指導者として活動できるよう、関係団体や企業、各地域と連携を図りながら、支援策について今後検討してまいります。



○副議長(足立勝利君) 観光交流推進局長 古田菜穂子君。

    〔観光交流推進局長 古田菜穂子君登壇〕



◎観光交流推進局長(古田菜穂子君) ふるさと納税増加に向けた取り組みについてお答えします。

 県では、ふるさと納税制度が寄附者のさまざまな思いにこたえるものとなるよう、福祉、観光、教育など、県政全般の幅広いメニューから希望分野を選択していただく仕組みとしているところです。

 一方で、議員から提案のありました主要政策と絡めた具体的な事業に対して寄附を募る方法は他県でも実績があり有効な増加策と考えますので、現行の県政全般のメニューに加え、新たに県の主要政策にかかわる特定メニューを設けてまいります。

 そこで、まずは森林・環境税の導入に伴い、県外下流域からの協力を積極的に進めるため、今回の特定メニューを「清流の国ぎふづくり」とし、さらに寄附者にとって目に見え、わかりやすい使い道となるよう、豊かな森づくり、清らかな川づくりにつながる具体的な事業を明示してまいります。

 来年は、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会が開催され、全国の注目が岐阜県に集まります。これを機に、関係課と連携しながら、イベントや各種会合、ホームページなどあらゆる機会を通じて、「清流の国ぎふ」づくり、さらにはこれに絡めたふるさと納税のPRを大いに進め、一層の寄附増加に努めてまいります。



○副議長(足立勝利君) 教育長 松川禮子君。

    〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 三点の御質問のうち、まず学力向上への取り組みについてお答えいたします。

 県教育委員会では、昨年度より、学力向上施策の一つとして基礎学力定着サポートプランを策定し、取り組んでおります。本プランは、県内の約一割の児童・生徒が基礎的、基本的な知識・技能の定着が不十分であるという実態から、特にこれらの児童・生徒に焦点を当て、確実に学力を身につけることができるよう策定したプランです。現在、本プランに基づき、児童・生徒の学習状況を把握する方法や学習計画、教材・教具の開発などについての資料を市町村教育委員会及び学校に提供するとともに、それらを活用するための教員研修を実施するなど、基礎学力が不十分な児童・生徒への指導が改善されるよう取り組んでおります。特に学力の定着の状況に応じて少人数のグループをつくり、それぞれに適した教材や学習の流れを工夫した習熟度別少人数指導に焦点を当てております。

 今後も、これらの取り組みを一層充実させるとともに、学力をより確かなものにするには家庭での学習も重要であることから、家庭学習の内容や方法についても示すなど、本プランを着実に推進してまいります。

 次に、講師の資質向上における取り組みについてお答えします。

 講師は、定年退職後の経験豊かな方から、大学卒業後初めて務められる方までさまざまでございますが、特に経験の浅い講師にまず求められるのは、児童・生徒の気持ちをつかみ、わかりやすい授業を行うということだと考えております。そのため、学校においては、講師は若手教員とともに校内研修を行ったり、校外の教科研究会等に参加したりして授業改善に取り組んでおります。市町村教育委員会も、学校への訪問の折、経験の浅い講師と懇談をするなど、指導力向上のための支援を行っております。また、現在、総合教育センターや各教育事務所では、講師を対象に教科指導力を高める研修を実施しておりますが、今後、さらに講師の参加しやすい時期や時間帯に講座を開設するなど、研修の充実に努めてまいります。

 最後に、教育事務所の意義についてお答えいたします。

 本県では、全県域を六区域に分け、各区域に教育事務所を設置しております。教育事務所の主な活動としては、教員の指導力が高まるよう、各学校に指導主事を派遣する訪問指導が挙げられます。この訪問指導では、本県の課題である基礎学力を向上させる授業改善のあり方や、いじめ、不登校児童・生徒をなくすための指導ポイント等を具体的に指導しております。また、教育事務所ごとに研修会を開催し、教員の指導力向上等に努めております。さらに、教員や管理職の人事異動等において、広域的な視点に立って適材適所の人事配置がなされるよう、各区域の市町村教育委員会と連携を図って取り組んでおります。

 教育事務所は、広い県土を持つ本県において、より身近な立場から市町村教育委員会や学校の教育活動に対して支援を行い、県内のどこでも同じような教育環境や教育水準の維持・向上を図るという点で意義を持つものと考えております。



○副議長(足立勝利君) 十一番 酒向 薫君。

    〔十一番 酒向 薫君登壇〕(拍手)



◆十一番(酒向薫君) 議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、大きく二点について質問をさせていただきます。

 まず最初に、第三セクター 長良川鉄道の存続、活性化についてお尋ねをいたします。

 中山間地域を走る全国の第三セクターの鉄道のほとんどが瀕死の状態です。最近のモータリゼーションの進展、高速道路を初めとした道路網の整備、少子・高齢化などにより輸送客は毎年減少し、昨年度の全国の第三セクター鉄道の経常損益を見るとほとんどが赤字経営で、その鉄道の赤字を沿線市町村が支援する構図が続いています。支援する沿線市町村も財政が厳しく、これ以上の支援は困難とする市町村では、鉄道の廃止、廃線の議論がされております。

 これらの鉄道は、今後とも輸送客の減少が予想され、これまでの支援の枠組みの延長では赤字拡大阻止の「解」はありません。そこには、手法革命が求められています。鉄道廃止によるバスヘの転換率は、全国で約三〇%となっております。この転換率では、バス事業者はいずれ経営困難に陥り、バス路線も廃止されることが必然であります。交通弱者は、通学・通院、買い物などの日常生活もままならず、路頭に迷うことになります。

 私の地元、関市を中心に中濃地域を南北に結ぶ長良川鉄道は、旧国鉄の越美南線を引き継ぎ、美濃加茂市美濃太田駅から郡上市北濃駅の七十二・一キロメートル、三十八駅で運行されています。一九八六年十二月の経営移管以来赤字が続き、経営の改善が大きな課題になっています。二〇一〇年度の決算では、二億二百五十三万円の経常損失を計上し、三年連続で赤字が拡大し、開業当時の三千五百万円より約五・八倍となりました。輸送人員は、一九九二年をピークに、ほぼ一貫して減少しております。二〇一〇年度は、ピーク時の約四三%となっております。特に通学定期利用者は、人口減少に伴い急激に減少し、ピーク時の百六万人の約三七%となっております。全体利用者の約半分を占める通学定期利用者の大幅減少は、長良川鉄道の経営に大きな痛手となっております。

 長良川鉄道の企業努力としては、旧国鉄時代の約三分の一の職員数まで削減するなど経費削減に努めておりますが、赤字からの脱却は容易ではなく、厳しさが増しています。働けど働けど会社は楽にならず、職員の皆さんは苦悩の日々が続いております。経費削減の努力も、これ以上の削減は安全運行に支障が出る。抜本的な対策が必要との見方もあります。長良川鉄道では、定期以外の輸送人員を確保し、収入増を図るための企画、イベント列車にアイデアを凝らし、沿線の観光の売り込みに懸命に努めております。観光戦略は、徐々にではありますが、成果を上げております。

 長良川鉄道の沿線は、観光資源が豊富で、訪れる人を楽しませて心を和ませてくれます。そんな心のふるさとの原風景の中をとことこと走る長良川鉄道の旅は、現在の殺伐とした社会とは無縁の社会をつくり、疲れた心をリフレッシュしてくれるのに持ってこいと思っております。主なイベントは、郡上踊り列車、鮎料理列車、温泉とセットした子宝の湯クーポン、古今きっぷなどがあります。

 先月十一月二十七日には、創業二十五周年記念イベントを兼ね、市民が鉄道やバスなど公共交通機関に触れる公共交通フェスティバルを関市で開催しました。親子連れを中心に、多くの来場者でにぎわいました。この夏、甲子園初出場を果たした関商工の生徒たちが、レールなしで走るミニSL「関商工ぽっぽ」を運転し、会場内のコースを進行し、客車に乗った子供たちはカメラを構える両親に満面の笑みで手を振っていました。これを見ていただいても、子供たちが鉄道が大好きなことがわかっていただけると思います。また、十月二十九日より、関駅限定で清流長良川でとれたアユを使った鮎雑炊の販売がボランティアグループで始まりました。関市、美濃市、郡上市の観光協会が連絡協議会を設立され、観光誘客への連携・連帯を目指すとのことであります。長良川鉄道の利用者増が期待されております。また、本日の新聞にも載っておりましたが、俳優の近藤正臣さんもこの長良川鉄道を支援してくださるとのことでございます。期待が持たれておるところでございます。

 このように、沿線住民も長良川鉄道を愛し、存続に向けてみんなが頑張っています。言うまでもなく、第三セクター鉄道には、地域活性化、存在効果、CO2削減効果、交通事故削減などの社会効果があります。現在、長良川鉄道の意義、役割などを沿線住民、企業、団体、行政などが一体になり、再度議論する時期に来ています。

 そんな観点から、長良川鉄道の存続、活性化についてお伺いをいたします。

 高齢化が進む中山間地域には交通弱者が多くおり、生活の足を確保するということが大きな課題となっております。国においても、今年三月に交通基本法案が国会に提出され、現在は衆議院国土交通委員会において審議されています。当初、立案段階で考えられていた移動権の保障については規定が見送られたようですが、基本理念として国民の交通に対する基本的なニーズの充足、交通の機能の確保及び向上などがうたわれております。赤字に苦しむ中山間地域を走る第三セクター鉄道には、これを踏まえた抜本的な支援制度を実現することが大切であります。今年度、国の補助制度が拡充されたとも聞きますが、地方の鉄道に対しては、さらなる国の支援制度の充実について国への働きかけが必要となります。

 また一方、県においても、これまで鉄道設備の整備等に支援をされてきましたが、依然として厳しい現状を踏まえ、鉄道を含む地域公共交通の確保について対応が求められております。そんな中、今年六月に岐阜県地域公共交通協議会を立ち上げられました。その後、地域ごとに設けた分科会も開催されたと伺っております。県におきましては、長良川鉄道の二七・五%の株を所有する筆頭株主の立場であり、長良川鉄道の存続や活性化について積極的な役割を果たすことが期待されるわけであります。

 そこで都市建築部長にお伺いをいたします。長良川鉄道の厳しい状況を踏まえ、長良川鉄道の存続、活性化に向け、どのように取り組んでいくのか、お尋ねをいたします。

 次に、観光交流推進局長にお伺いいたします。

 岐阜の宝もの認定プロジェクトにおいて、長良川鉄道は「じまんの原石」に選ばれ、今後の取り組みが期待されています。長良川鉄道は、目的地への手段としてのみではなく、豊富な観光資源と結びついた鉄道が観光の目的として利用されるよう、先ほど紹介したように、沿線地域においても懸命に努力しているところであります。

 そこで、県において、観光と結びつけた取り組みをどのように支援していかれるのか、お伺いをいたします。

 次に、二つ目でございますが、障がい者、特別支援学校の生徒への就労支援についてお尋ねをいたします。

 本県の民間企業における障がい者雇用の状況は、障がい者雇用についての理解と関心の高まりにより、近年着実に進展しています。しかし、今年六月時点の障がい者実雇用率は一・六五%と、全国平均と同じであるものの法定雇用率の一・八%に達しておらず、依然として厳しい状況が続いています。障がい者の就業促進と職業的自立の重要性について、事業主を初め広く県民に理解を求めるために啓発広報の充実に努める必要があります。また、公的機関における障がい者の法定雇用率は、地方公共団体が二・一%、教育委員会が二・〇%ですが、今年六月時点の本県の知事部局の実雇用率は二・一一%、教育委員会の実雇用率は一・九二%であり、引き続き障がい者雇用の推進に努める必要があります。

 そのため、障がい者の職域の拡大及び職業訓練の充実等を図るとともに、保健、福祉、教育、就業支援等の関係機関と連携した支援体制の構築に努め、民間企業への円滑な就業及び職場への定着を促進する必要があります。障がい者が地域において生活する上で、就労の場、日常の活動の場があるということは、生計の維持、生活の質の向上に大きな役割を果たします。

 平成十八年施行の障害者自立支援法では、障がい者が自立した生活を営むため、障がい者の就労を重要施策として位置づけております。このため、今後、特に福祉施設から一般就労への移行の促進に努める必要があります。また、就労移行支援事業等の促進により、障がい者の福祉施設から一般就労への移行を進めるとともに、就労継続支援A型・B型事業所といった一般就労が困難な方の働く場もあわせて整備する必要があるわけでございます。

 さきの十月二十七日、岐阜市において、障がいがある子供たちの教育にかかわりを持つ教員などで構成する全日本特別支援教育研究連盟の第五十回の全国大会が開催されました。県内外の教員や企業の人事担当者など約千三百人が参加をいたしました。その講演において、山県市の障がい者の就労継続支援A型事業所、WSBバイオの藤原雅章社長は、「障がい者を雇う企業も大事ではあるが、その企業がつくる商品を購入して支援してくれる一般企業も大事である」と語りました。この企業は、農産物をつくり、岐阜市のホテルに地産地消として出荷しております。商品を売るという川下作戦も重要な課題になってくるわけでございます。

 そこで、一点目の質問として、障がい者の一般就労への支援の取り組みについてお尋ねをいたします。

 現在、県の教育委員会では子どもかがやきプランを策定し、整備を進めています。しかしながら、特別支援学校を整備し、定員を拡大しても、生徒にとって卒業後の就職先がない状況になってしまいます。こういった状況が現在も続いているわけでございます。障がい者の働く場、特に一般企業への就職を確保するためには、まずは企業の理解と協力を求めることが必要であります。

 さらに、障がい者の特性に応じたマッチングや定着のためのフォローアップも必要です。こうしたことから、障がい者の一般就労を進めるためには、民間企業、市町村、ハローワーク、特別支援学校など関係機関のネットワーク化も必要であると考えます。障がい者の一般就労に向けた支援の現状はどうであるか、また今後どのように支援策を拡大していくのか、健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 次に、二点目の質問として、障がい者の職場定着に対する支援についてお尋ねをいたします。

 県においては、障がい者の職場定着を支援する目的で、昨年度から障がい者ジョブサポーターが実施されています。この事業で養成されたジョブサポーターは、養成後に障がい者の方と同じ職場の中にあって、コミュニケーションのとり方や業務の指導、職場での受け入れ体制の整備を図る人材として活躍することが期待されています。

 県では、こうした取り組み以外にも、障がい者の職場定着に向けて、さまざまな支援を行っていると聞いているところですが、具体的にどのような仕組みがあり、今後どのように強化していくのか、健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 次に、三点目の質問でございます。福祉的就労支援事業所に対する県の支援についてお尋ねをいたします。

 岐阜県障害福祉計画に基づき、一般企業への就職を前提とした就労移行支援事業や就労継続支援A型・B型事業所の確保を進めています。こうした福祉的就労支援事業所については、県が事業者からの申請に基づき、障害者自立支援法の上に立って指定を行って、初めてこの事業が実施できるものでございます。

 しかし、事業所によっては障がい者に適した仕事の確保が難しかったり、また、障がい者の就労指導に関してノウハウがなかったりして、せっかく指定を受けても、事業運営自体がうまくいかないということがあるようでございます。こうした現状を踏まえ、県も就労支援事業所の指定のみではなく、事業運営に関しノウハウの提供も含め、手厚い指導をしていただくべきであると考えます。組織の拡大や人員の増員はなかなか難しいところがあるかもしれませんが、こうした事業所を支えていくためには、県における支援体制を強化すべきではないかと考えております。県として、福祉的就労を行う事業所に対する支援をいかにして強化していくのか、健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 最後に、就労支援に関する連携について、二点お尋ねをいたします。

 先般、県教育委員会においては、特別支援学校の生徒の自立や就労を支援するため、岐阜大学応用生物科学部と連携協力する覚書を締結したと伺っております。これは、官と学との連携ということになり、大変よいことであり、ぜひともいいモデルケースになっていただきたいと思っております。そこで、今後どのような連携を強化し、自立や就労の支援を推進していかれるのか、教育長にお尋ねをいたします。

 また、学との連携だけではなく、実際の就職先となる産との連携も重要であると考えます。そこで、特別支援学校の生徒の就労支援に関する産官連携についてはどのようにしていかれるのか、教育長にお尋ねを申し上げたいと思います。

 以上、多々申し上げましたが、積極的な御回答をいただきますよう、よろしくお願いをいたします。

 これをもちまして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴どうもありがとうございました。

    (拍手)



○副議長(足立勝利君) 健康福祉部長 近田和彦君。

    〔健康福祉部長 近田和彦君登壇〕



◎健康福祉部長(近田和彦君) 障がい者の就労支援について、三点お答えをいたします。

 まず、一般就労への支援の取り組みについてお答えをいたします。

 障がい者の一般就労を進めていく上では、民間企業を初めハローワーク、特別支援学校、福祉関係の相談機関、市町村などが密接に連携を図っていくことが重要であり、これら関係機関が集まって就職に関する個別のケースを検討する身近な場として市町村障害者自立支援協議会があります。この協議会は、その重要性から、昨年度の障害者自立支援法改正で法に位置づけられたところであり、県としても未設置の市町村に設置を助言するとともに、その活動を充実させることを市町村長に依頼をしたところです。また、広域的な課題を検討する場として、県が五圏域に設置した自立支援協議会には、ハローワーク等をメンバーにした就労雇用支援部会を置き、障がい者雇用の成功事例などを発表するセミナーや先進企業の視察研修等を実施しております。さらに、県全体の課題を検討する場として、今年度、岐阜県障害者自立支援協議会を立ち上げたところであり、障がい者の就労に関する課題に対しても、岐阜労働局等関係機関との連携のもとに、効果的な対策を検討してまいります。

 次に、職場定着に対する支援についてお答えをいたします。

 現在、県が五圏域に設置している障害者就業・生活支援センターの専門スタッフが、障がい者一人ひとりの特性に配慮した職場環境を整えるために、障がい者本人や雇用する企業からの個別の相談に応じ、助言をするなどにより職場定着を支援しております。また、近年多くなっている発達障がい者からの就労相談に対しては、専門性の高い社会福祉法人に委託し、支援員が企業に発達障がいの特性と対応について説明し、具体的にアドバイスするなど、離職防止のためのサポートを行っているところです。こうした離職防止の取り組みを進める一方で、今年度から三年間、県内に障害者生活支援調査員を配置し、障がい者の方の相談に応じながら、就労の継続と地域生活の支援のあり方を継続的に調査・分析しているところです。今後、こうした調査結果における好事例を企業にフィードバックしていくとともに、障害者自立支援協議会などの場でよりきめ細かな支援策を検討するなど、職場定着に向けた支援を進めてまいります。

 最後に、就労支援事業所に対する県の支援についてお答えをいたします。

 就労支援事業所に対しては、障害者自立支援法に基づく指定を行い、適切な事業実施のための実地指導を行っております。また、国庫補助制度を活用して施設や設備の整備を支援しております。一方、県の指導では補えないような経営ノウハウや授産製品の開発手法に関しては、岐阜県社会福祉協議会内に設置されたセルプ支援センターに委託し、事業者、企業を対象とした経営セミナーの開催、品質や生産技術向上のためのコンサルタントの派遣及び研修などを実施しているところです。また、就労支援事業所が行うぎふ清流国体・ぎふ清流大会に向けた土産品等の開発・販売を重点的に支援することにより、国体・大会を契機とした授産製品の商品力アップや販路拡大につなげていくことを検討しているところです。今後とも、就労支援事業所への指導・支援に当たっては、セルプ支援センターや、授産製品を生産する事業所で構成する社会就労支援センター協議会等関係団体と連携を図り、経営基盤の強化などに取り組んでまいります。



○副議長(足立勝利君) 都市建築部長 山本 馨君。

    〔都市建築部長 山本 馨君登壇〕



◎都市建築部長(山本馨君) 長良川鉄道の存続、活性化に向けた取り組みについてお答えいたします。

 長良川鉄道では、さまざまな増収策の実施や経費の節減に努めておりますが、利用者の減少により経営状況は厳しく、事業者のみで運行を維持していくのは困難なことから、県としても国や沿線市町と連携して支援を行っているところです。

 長良川鉄道など地方の鉄道の存続、活性化には、こうした支援に加えて、鉄道、路線バス、市町村バスなどの交通全体として地域の実情に合った住民が利用しやすい交通網を形成し、利用者の確保を図っていくことが重要であると考えております。このため、岐阜県地域公共交通協議会を六月に立ち上げ、地域ごとに設けた分科会において、現在、市町村や交通事業者など関係者と検討を進めているところであり、長良川鉄道に関しましても、「市町村バスとの乗り継ぎ」、「バス路線との重複区間における連携」、「通学利用者の確保」などといった課題が挙げられているところでございます。今後とも、国に支援制度の充実を働きかけるとともに、地域の実情に応じた公共交通のあり方や活性化策、国庫補助の活用も含めた支援のあり方などについて引き続き協議会で検討を行い、平成二十四年度を目途に方向性を取りまとめてまいりたいと考えております。



○副議長(足立勝利君) 観光交流推進局長 古田菜穂子君。

    〔観光交流推進局長 古田菜穂子君登壇〕



◎観光交流推進局長(古田菜穂子君) 長良川鉄道と観光を結びつけた取り組みへの支援についてお答えします。

 長良川鉄道は、車窓から清流長良川の姿を四季折々に楽しむことができ、乗ること自体が旅の目的にもなるすばらしい観光資源であると同時に、関の刃物、美濃和紙、郡上おどりなど周辺の観光資源をつなぐツールとして、このエリア一帯の観光交流を促進する可能性を評価し、本年二月に「じまんの原石」に選定しました。

 選定を機に、四月には関市、美濃市、郡上市と長良川鉄道による観光宣伝協議会が発足し、東京や関西、名古屋の旅行会社やメディア関係者を招き、長良川鉄道を利用して各市の観光やグルメを体験していただく中で、直接その魅力をアピールする視察会を実施するなど、本格的なツアー造成に向けて地域一体となった取り組みが進められております。県といたしましても、こうした取り組みに対して財政支援を行うとともに、観光活用プランの提案やPR、中濃地域のじまんの原石体感ツアーの開催など、地域の取り組みを直接的、間接的に支援しているところです。今後も、こうした地域連携などによる取り組みにより、長良川鉄道が「清流の国ぎふ」を象徴する全国に誇れる観光資源となることを期待しております。



○副議長(足立勝利君) 教育長 松川禮子君。

    〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 特別支援学校の生徒の就労支援についての御質問のうち、初めに、岐阜大学との連携についてお答えいたします。

 県教育委員会では、この十一月に岐阜大学応用生物科学部と覚書を締結し、四月に開校した可茂特別支援学校に隣接する岐阜大学美濃加茂農場の利用を初め、岐阜大学の農業施設を活用した体験学習や特別支援学校の生徒や教員に対する技術指導などの連携を進めていくこととしております。

 多くの特別支援学校では、農業や園芸といった作業学習を行ってきていますが、今回の覚書締結により、本格的な農場で専門家による技術指導を受けることが可能となりました。これにより、農作物や果樹などの栽培に関する知識や技術が向上し、より品質のよい生産物が期待でき、働く意欲も高まるものと考えております。農業分野へは、近年、農業生産法人でハウス栽培に従事したり、シイタケ栽培に携わる者が少しずつふえてきており、今回の連携を推進することにより、一層の就労拡大につなげていきたいと考えております。

 次に、生徒の就労支援における産官連携についてお答えいたします。

 県教育委員会では、企業、学識経験者、保護者、行政機関等で構成する岐阜県特別支援教育キャリアアップ推進会議を設置し、特別支援学校生徒の就労支援の具体策について検討を重ねてきております。この会議での検討結果を受け、昨年十一月に創設した「働きたい!応援団ぎふ」登録制度は、学校と企業が一体となって職業教育、就労支援を進めるものです。現在、百三十一社の企業に登録いただいており、この春、登録企業三十二社に四十九人が就職するなど大きな成果が上がっております。今後は、福祉、農業、金融、ホテル関係など、生徒の新たな就職先と見込まれる業種を中心に、「働きたい!応援団ぎふ」登録企業の拡大を進めてまいります。

 また、昨年、岐阜県ビルメンテナンス協会と協力協定を締結し、清掃技術の習得や会員企業での職場実習などに協力をいただいております。このような連携は、技術向上や雇用機会の拡大といった効果が期待され、他の業界団体との間でも、こうした連携の拡大に努めていきたいと考えております。



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○副議長(足立勝利君) しばらく休憩いたします。



△午後三時三分休憩



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△午後三時三十分再開



○議長(藤墳守君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○議長(藤墳守君) 引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行います。二十一番 川上哲也君。

    〔二十一番 川上哲也君登壇〕(拍手)



◆二十一番(川上哲也君) 通告に従い質問させていただきますが、最初はこの春発生した原発事故、そして風評被害によって、今も価格が安定しない飛騨牛、私の地元では、農業という面だけではなく、観光においても重要な財産である飛騨牛について質問をさせていただきます。

 飛騨牛につきましては、海外販路も開発されるなど、多くの皆様の御努力によって知名度が上がり、生産、売り上げも伸びてまいりました。また、来年は長崎県のハウステンボスで第十回全国和牛能力共進会が開かれ、何としてもそこで日本一をとりたいと、関係皆様は並々ならぬ努力を続けておられます。この大会で好成績をとられ、さらに売り上げが向上することを心から願うものであります。

 しかし、今、このような期待感と努力が続けられる中、厳しい状況があることも事実であります。現在、飛騨牛の値段、これは枝肉、つまり全体から骨や皮や内臓などを取り去り、肉になったときの落札価格が安定していないことにより、経営が苦しくなっている農家が出てきております。肉質最上級の五等級については、最近、値を戻してまいりました。しかし、なかなか戻らないのが三等級であります。地元の生産者からは、「他県のとてもブランドとは言えないんだろうと言われるような肉よりも安いことがある。そういったことで、本当に経営が厳しい」という声も聞かれます。

 このような状況に対し、消費拡大を目的とした飛騨牛のPR活動が、生産者を初め関係者により行われておりますが、肉を売る店舗などの在庫がすぐ減るわけではありませんので、価格回復が果たされていないのが現状となっております。残念なことに、原発事故の影響をまともに受けることになってしまいましたが、全国で最も早く自主的な全頭検査を実施し、九月以降に出荷されたものは、すべて検査済みのものしか出されておりません。

 お願いでありますが、議場の皆様、そしてこの議会の様子を聞いておられる県職員の皆様、マスコミの皆様、そして県民の皆様には、ぜひとも家族団らんのために、そしてお世話になった方へ、お知り合いへ、飛騨牛を買っていただきたいと思っておりますし、もし、例え飛騨牛以外であっても県内産品を使っていただきたいと思っておりますので、マスコミの皆様にも御協力をよろしくお願い申し上げます。

 というお願いをした上で、農政部長に質問させていただきますが、販売価格の低迷で子牛の購入価格との差が小さくなってしまい、現在の制度では損失をカバーし切れない状態となっている中でも、畜産農家の皆さんは必死の努力をしてみえます。また、来年の全国和牛能力共進会で再び日本一をとろうとの努力、これも続けておられます。ぜひとも、畜産農家の生の声を聞いていただくなど、生産者の気持ちを酌み上げていただき、飛騨牛の価格低迷打開に向け、県として今後どのような対応をとるのか、お答えを願います。

 次に、環境に優しく健康にもよい交通手段とされる自転車について質問させていただきます。

 本年十月、警察庁から、近年の自転車に係る交通状況を踏まえ、自転車は車両であり、車道を走るのが原則とした「良好な自転車交通秩序の実現のための総合対策の推進について」という通達が出されました。自転車は歩道を走っても構わないと誤解されていることなどから、いま一度、自転車は車両であるということを徹底し、「自転車の通行環境の確立」、「自転車利用者に対するルールの周知と安全教育」、「自転車に対する指導取り締まりの強化」を推進すべきとされております。

 確かに、自転車の事故はふえております。平成二十二年の自転車使用中の交通事故件数を調べてみますと、わかっているものだけで約十五万二千件で、これは交通事故全体に占める割合は約二一%と、ここ四年間、二割を超えております。そして、この数字もびっくりしたんですが、自転車乗用中の死傷者数は、交通事故死傷者全体の約一七%も占めているという状態であります。加えて説明しますと、この死傷者のうち四割は若い世代、二十四歳以下の若者と子供であって、どこを損傷して亡くなったかという損傷部位を調べてみますと、自転車に乗っているときは三分の二が頭部の損傷で亡くなってみえますので、子供にはぜひヘルメットをかぶらせていただきたいものであります。

 また、自転車による事故のうち、みずから自分の意思で安全ではない自転車に乗る方、例えばブレーキがついていないピストと呼ばれる自転車などは脚力でとめなければならないため、即座に停止することはかなり難しく、これらについてはしっかりと取り締まりをしていただきたいということも思っておりますが、普通の自転車につきましては、戸惑いも見られるのが現状となっておりまして、ここの道は自転車も歩道を走ってよいところなのか、車道を走るところなのか、迷いながら走る方も少なくありません。

 自転車交通について過去の歴史を調べてみますと、自転車は「第一次交通戦争」という言葉があった一九七〇年、このころは二千人近くの方が自転車運転中に車に巻き込まれて亡くなっている。そのために、一部の歩道で自転車が歩道を走ることも可能になって、その成果があって、五年後には約三五%死亡事故が減ったという効果も出ております。しかし最近では、逆に歩道走行がふえることによって歩行者との衝突事故が増加して、昨年は十年前の一・五倍の二千七百六十件という数字に上って、中には死亡事故も発生しております。

 こうした現状に危機感を抱き、今回の通達となったわけでありますが、その通達を受けとめた上で、車道における自転車と自動車や、自動二輪車の事故、そして歩道における自転車と歩行者の事故を減らすためにはどうすればよいのか、考えてみました。

 本県の場合でありますが、車道と歩道の構造から、自転車が車道を走ることは非常に危険な箇所が多いということもありますし、この道は自転車で歩道を通行してもよい箇所なのか、だめな箇所なのか、非常にわかりにくいということも気になっております。駐車禁止の取り締まりを行う道路には、当然駐車禁止の標識が出されております。そこで、自転車が歩道を走ってもよいことを示す「普通自転車歩道通行可」、丸くて青くて自転車と歩行者の絵がかいてあるやつですね。あの「普通自転車歩道通行可」という標識がどのように設置されているかについて高山市内を調べてみますと、わかったことは、標識と標識の間隔が非常に遠いということでありました。その標識と標識の距離が遠くても、その途中に流入道路がない道であればいいんですが、信号機つきの交差点が複数あるところとか、距離がキロ単位となる長いところもあって、標識間がキロ単位で、かつ途中に幾つも交差点があるとなると、標識間の道路で流入された方、これは自動車も自転車も歩行者も含めてそのほかの道から入ってこられた方は、今自分がいる道路が自転車が走ってもよい歩道なのか、走ってはいけない歩道なのかが明確にわかるかというと、残念ながらそれはノーでありました。これについて、県警によりますと、これは規制がかかる始点と終点だけの標示になっていて、途中では標示してないということでありましたので、駐車禁止の標識とは全く違う状態になっております。自転車と自動車や自動二輪車、自転車と歩行者の接触事故を減らそうとする場合、同じ道路にある自動車、自動二輪車、自転車、歩行者など、その道路を使用するすべての方が共通認識でその道路を利用することが必要だと考えております。

 これまで、自転車の通行は歩道通行という誤解もありましたが、今度は、先日の通達によって、逆に「原則車道通行」ということが非常に強いインパクトを与え、多くの人に自転車は必ず車道という誤解を与えているのかもしれませんので、今後、明確に標示し、共通認識づくりをしっかり行う必要があると感じております。

 また、自転車の通行区分や乗り方についての指導も再度徹底すべきであると考えております。例えば、自転車は車道だという規制の中での右折方法、信号機つきの交差点の右折方法。歩道がある道路の車道を走行していた自転車が信号機つきの交差点で右折しようとした場合、二段階右折となることはだれもが知っていることだと思いますが、その場合、今のように車道が原則だと言われると、その交差する道路を渡った自転車はどこでその次に待機するのかという問いに対して、自転車は車道が原則だとなると、渡った先の横断歩道の右側、つまりその横断歩道より交差点の中心に近い方でとまるのか、あるいは乗り上げた向こうの歩道でとまるのか、あるいはその横断歩道の左手にある、つまり停止線がありますね、停止線のところまで戻ってとまらなければならないのかということを問いかけてみましたら、学生とか一般の方で、それに明確に答えられる方はほとんどありませんでしたし、警察の方に聞いても、決して答えが一致しているというわけではありませんでした。

 このような細かいことも含め、県民に対してもっとわかりやすい説明をすべきではないか。先ほどの共通認識での利用を進めるためにも、指導の徹底は必要だと感じております。

 そこで警察本部長にお尋ねしますが、一点目として、自転車と歩行者、自転車と自動車・自動二輪車等の事故を防ぐためには、自転車は車道だという基本原則を示すだけではなく、これはこれで受けとめるという、示すということがありますので、それはしっかりやっていただく上で、今走っている道路が、あるいは今歩行者が歩いている道路が、自転車が通る道路なのかどうか、明確にわかりやすく標示してあることが必要であると考えますが、現在は非常にわかりにくい。自転車の通行区分の明確化についてどのように改善を進めていくか、お答えを願います。

 二点目として、現在、学生も含めて自転車に乗る方の通行区分について、どこを走ったらよいのかわからないという声をよく耳にしますが、生徒・児童に対して学校ではどのように指導をしていくべきなのかについて、また一般の方にはどのように徹底していくのかについて、お答えを願います。

 三点目として、岐阜県は都市部と交通事情が明らかに違うと思いますが、自転車通行に関する取り締まりをどのように、どの程度行っていくのかについてお答えを願います。

 次に、危機管理について質問をさせていただきます。

 県は、この春発生した東日本大震災を検証し、今後の教訓にすべく防災対策をまとめられております。その事業は応援させていただくとして、少々辛口に、今年残念に感じた部分について質問をさせていただきます。

 本年も、この県内でとうとい命が奪われてしまいました。それも子供の命、下校も避難の一部であります。安全な避難方法が徹底されないことによる事故は、今後絶対になくさなければなりません。今、その下校については、いろいろと話し合いが進められております。その事故と直結するわけではありませんが、これまで今後の防災対策において、安全に避難する対策は欠かせない、特に今後ふえると予測される水害では避難が最重要なんだと何度も述べてまいりました。そのたびに、「モノより命の避難を徹底してまいります」という答弁をいただいたと記憶しておりますが、残念ながら、現在もほとんどの市町村の防災担当者の認識は変わっていないというのが現実であります。

 また、前回の一般質問では、災害時要援護者を支援する、つまり避難をサポートする側が万が一事故に遭い、けがをしたり亡くなったりした場合の補償がないということを質問させていただきました。これは、現在、県も精力的に進められているDIG、きょうも議場でその名前が出ましたが、災害図上訓練や、実際の避難行動にも大きく影響するものであり、危機管理の観点からいえば、早急に市町村担当者に伝えなければならないことなのでありますが、市町村の防災担当者を集めた会議でも、何も説明がなかったというのが現実であります。現時点で、このモノより命、災害時要援護者の支援側に補償がないということを御理解いただいている市町村防災担当者はわずかしか見えません。

 近年の災害において、非常持ち出し袋を持たずに避難して餓死された方はゼロ、逆に非常持ち出し袋などのモノを持って出ようとして命を落とした方は多いというのが現実であります。このように、本当に残念ながら市町村には全く徹底されていないのが現状となっていますので、今後、それを徹底するためのツールを早急に作成し、一日も早く徹底していただきたいものであります。

 そこで、危機管理統括監にお尋ねしますが、以前からお願いしております災害時の避難方法の改善につきましては、避難所に食料・水・ラジオ等を常備し、モノを持たずに避難できる避難所づくりを進めること、避難はモノを持たずに迅速に避難すること、要援護者の避難に当たる方に対する補償はないため、自治体は避難情報を的確に発信し、住民は要援護者避難のスタートを早めるという、基本的かつ重要な三点を含む避難ガイドラインを作成し、市町村に対し早急に徹底すべきと考えますが、その避難ガイドラインの作成と徹底についてどのように進めていかれるか、お答え願います。

 水害の場合は、避難についてさえ徹底できたならば、犠牲者を確実に減少させることができます。一体いつまでに避難を徹底するのか、来年度、水害で命を失う方、犠牲者をゼロにするため、いつまでに徹底するかもあわせてお答えを願います。

 最後に、国や県での対策が行われているものの、今年も三万人を超える予想となっている自殺対策について質問をさせていただきます。

 以前も、自殺対策、自死対策について質問をさせていただきました。県の取り組みも行われておりますが、まだまだ自殺者が多いというのが現実であります。

 では、自殺を減らすためにはどうしたらよいのか。これには幾つかのポイントがあり、その中の一つ、経済をよくする、これも非常に重要で根幹の問題ではありますが、今回はそれ以外の部分について述べさせていただきます。

 私も薬剤師として、薬局でトランキライザー、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬などの向精神薬を調剤することがあります。自殺予防について考えさせられることも少なくありません。そういった中で、自殺予防については、以下の二点が特に重要だと感じております。

 その一点目は、声をかけてくださる方がたくさんいて、相談できる先があるということ。二点目としては、専門の医療、つまり心療内科や精神科の医療が受けやすい環境が整っていることであります。当たり前といえば、これはごく当たり前なのですが、これがなかなか進んでいないのが現実であります。自殺する前に相談してくれればよかったのにという声を聞くこともあります。今、本当に多くの方が悩んでみえます。その悩みを話すことができる相手がある場合はまだいいのですが、残念ながら、うつの症状によっては、それができなくなることもあります。元気なときは自分の頭の中に幾つもの選択肢があって、その選択肢の中には人に相談するというものも当然ある方が、うつの症状になると、その選択肢の幅がどんどん狭くなっていって、その自分の選択肢の中から人に相談するというものも消え去ることがあります。そんなとき、声をかけてくださる方があることによって救われる命もあります。電話相談などで命が救われたという方もあると思います。この活動も非常に重要でありますが、多くの自殺者が相談することができずに亡くなってしまったという事実がある中で、やはり積極的に声をかける方や家族の存在、この役割を欠かすことはできません。しかし、声をかけるといっても、頑張れ、頑張れと言われると、逆にストレスが大きくなって救えなかったというケースも少なくないようでありますので、うつ状態にある方への接し方など、ある程度の知識も必要となり、ゲートキーパーと呼ばれております心の相談者の養成は、着実に進めていかなければならないと考えております。

 次に、専門の医療が受けやすい環境についてでありますが、自殺された方、これは統計上でありますが、その自殺された方の多くが、心療内科や精神科に受診せずに亡くなられているという事実もあります。最近、心療内科・精神科の受診者数は増加しております。これは、単に心を病む方がふえているだけではなく、それに加えて心療内科や精神科の敷居が少し下がったことが影響していると思われます。しかし、しかしと言いたいんですが、まだまだ重症化してから受診される方も少なくありません。

 先ほども調剤に携わるという話をしましたが、その患者さんと接する中で、最近こんなことを感じております。ちょっとふだんと違うと思ったら、できるだけ軽いうちに早く受診してほしいということであります。軽いうちに受診することによって、通勤しながらその心の病と闘うことが可能になります。そしてまた、今、学生、小学生の患者さんも見えますが、学校へ行きながらその心の病と闘うことが可能になります。そして、軽いうちにかかられた方は、やがて心療内科へ来なくなる、つまり治られる方もあります。しかしながら、先ほど言いましたような重症化されてからかかる方は、当然その病と闘う時間も長くなるばかりではなく、最近では通勤できなくなった、あるいは通学できなくなった、会社勤務ですと会社をやめざるを得なくなったという言葉を聞くこともあります。仕事がなくなってしまうと家計は苦しくなるばかりか、御本人にとっても一層ストレスが大きくなってしまうため、できるだけ軽いうちの受診というものが非常に重要となってまいります。

 相談できる、声をかけてくださる方の養成、医療の連携について述べた上で、健康福祉部長にお尋ねしますが、一点目として、自殺対策を進めるに当たっては、実際に活動できるゲートキーパー、この実際に活動できるという部分がキーワードだと思いますが、これを今後どのように養成し、活動してくださる方をふやすのか、お答え願います。

 二点目として、実際に活動する方をふやすためには、民間との連携を欠かすことはできません。どのように民間の力を引き出し、協力体制を構築していくのかについてお答え願います。

 三点目として、自殺・自死を予防するためには、自殺された方が精神科・心療内科を受診した率が非常に低いという事実からも、精神科・心療内科とそれ以外の科、これは内科や整形外科や産婦人科や、いろんな科にまずかかる方があるんですが、そういったそれ以外の科との医療連携を促進することが必要だと考えておりますが、今後、精神科・心療内科以外の医療機関から専門医へつなぎやすくするために、どのように連携を構築していくのか、お答え願います。

 四点目として、連携は医療機関同士だけではなく、ゲートキーパーと医療機関の連携についても重要であります。先ほど説明したようなゲートキーパーがうつ状態である方を抱える時間が長くなってしまい、専門医に相談したときは、かなり重症化していたというようなケースを防ぐためにも、この連携が必要となります。この連携をどのように構築していくのか、お答え願います。

 以上で質問を終わらせていただきますが、前向きな回答をお願いし、これで終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

    (拍手)



○議長(藤墳守君) 危機管理統括監 若宮克行君。

    〔危機管理統括監 若宮克行君登壇〕



◎危機管理統括監(若宮克行君) 災害時における避難対策について御質問がございました。

 水害や土砂災害が予想される場合やこれらの災害の発生時には、人命を災害から守る上で、住民をいち早く避難させる市町村の果たす役割は極めて重要であります。そのため、物を持たずに避難できる避難所づくり、物を持たない迅速な避難、要援護者対策のための早目の非常などについて、必要な対策を盛り込んだ市町村を対象としたガイドラインを作成してまいります。

 また、命最優先で迅速に避難することなど、住民向けへの避難時の注意事項をわかりやすく説明するためのパンフレットなども示してまいります。ガイドラインにつきましては、来年度の出水期前までに作成し、県ホームページで公表するほか、市町村に対して会議において説明を行い、周知徹底を図ってまいります。



○議長(藤墳守君) 健康福祉部長 近田和彦君。

    〔健康福祉部長 近田和彦君登壇〕



◎健康福祉部長(近田和彦君) 自殺対策について、四点お尋ねをいただきました。

 まず、ゲートキーパーの養成についてお答えをいたします。

 ゲートキーパーは、御家族や同僚など身の回りの方が出されている自殺の危険サインに気づいて、相談窓口や医療機関などへつないでいただく人材のことで、自殺対策において、その役割が重要視されております。今年度は、より多くの県民の方にゲートキーパーとしての知識を習得していただき、実際に活動していただくために、精神保健福祉協会と共同で圏域ごとにゲートキーパー養成講座を開催し、新たに作成したゲートキーパー取り組み手帳を配付するとともに研修を実施し、その養成に取り組んでおります。これまでに、西濃と中濃の二圏域で開催し、およそ三百名の方に参加していただきました。今後は、順次、ほかの三圏域でも同様の講座を開催してまいります。さらに、来年度以降は、県民の方へのゲートキーパー講座の周知先を広げるなど方法を見直しながら、できるだけ多くの方に御参加いただけるよう工夫をしてまいります。

 次に、民間との協力体制についてお答えをいたします。

 より住民の方に近い立場での取り組みが必要な自殺対策には、民間団体と協力体制を構築することが必要であると考えております。今年度より開催しているゲートキーパー養成講座は、飛騨地域の民間団体が実施されていた先駆的な活動を参考として、全県下に広げるために行っているものです。今後は、こうした民間団体の方に、県が主催する会議や研修会などで、ゲートキーパーとしてのノウハウや、自殺予防に効果のあった事例などについて御講演いただくことを考えております。また、相談窓口や医療機関などの自殺対策に関する情報を広く県民の方へ普及することについても、こうした団体の御協力をいただきたいと考えており、今後とも積極的に協力体制の構築に取り組んでまいります。

 三つ目に、医療機関の相互連携についてお答えをいたします。

 自殺をはかった方の多くは、その直前にうつ病の状態にあったことが指摘されております。うつ病の兆候に気づかれた方の多くは、まず最初にかかりつけ医に相談されることから、県では平成十九年度から地域のかかりつけ医を対象として、うつ病の状態にある患者さんやその家族からの悩みを聞き取って専門医へつないでいただくことを目的とした研修会を毎年実施をしております。また、地域における連携体制を構築することが必要ですので、今後は保健所ごとに、地域の内科を中心としたかかりつけ医と精神科医をメンバーとする会議を開催いたします。その中で、専門的な医療が必要な患者さんの診療情報を共有する方法を検討するとともに、精神科医との連携が困難であった事例の対策を協議してまいります。それによって、地域における医療機関同士のつながりを深め、より一層の連携体制づくりに努めてまいります。

 最後に、ゲートキーパーと医療機関の連携促進についてお答えをいたします。

 ゲートキーパーに期待される役割は、身近な方の自殺の危険サインに早く気づいて、相談窓口や専門医のいる医療機関へつないでいただくことです。ゲートキーパーが自殺の危険サインに気づいても、本人が受診を拒絶されたり、御家族からの協力も得られないといった理由で対応に苦慮し、役割を十分に果たせないことも考えられます。その場合には、ゲートキーパーから御家族へ最寄りの保健所や市町村の窓口へ相談するように伝えていただくとともに、保健所においても市町村と連携しながら、福祉的なサポートの方法や、多重債務などの課題に応じた適切な窓口の情報を提供することで、効果的な活動を行うことができると考えております。今後も、ゲートキーパーが御本人を医療機関等へ円滑につなげることができるよう、早期発見・早期相談の重要性について研修会等を通じて、改めて周知徹底してまいります。



○議長(藤墳守君) 農政部長 平工孝義君。

    〔農政部長 平工孝義君登壇〕



◎農政部長(平工孝義君) 飛騨牛の価格低迷対策についてお答えします。

 飛騨牛の価格の低迷の打開に向けては、まず消費拡大を図るために、最大消費地である県内や愛知県の量販店等において、生産者団体等と一緒になって安全性のPRを重点的に実施するととともに、首都圏や海外での新たな販路開拓に力を入れて取り組んでおります。

 次に、価格向上のためには、さらなるブランド力向上が不可欠であることから、来年十月に開催される全国和牛能力共進会において三大会連続の最優秀枝肉賞の獲得を目指し、農家への技術支援を実施しているところです。あわせて、飛騨牛の価格全体を底上げするため、価格が低迷している三等級を他の牛肉との差別化が図られている五等級へ引き上げるよう、農家への飼養管理、衛生指導を積極的に行ってまいります。このような農家へ支援のほか、畜産研究所飛騨牛研究部において、肉質・肉量向上のための優良な種雄牛の生産や、おいしさを高めるためのオレイン酸等に関する研究にも力を入れ、さらに上質な飛騨牛の生産につなげてまいりたいと考えております。

 また、農家の経営安定化については、農業経営基盤強化資金などの融資制度のほか、原発事故の風評被害を受けた肉用牛農家支援のために新設しました緊急融資制度による支援を進めてまいります。



○議長(藤墳守君) 警察本部長 太田 誠君。

    〔警察本部長 太田 誠君登壇〕



◎警察本部長(太田誠君) 自転車の交通安全対策について、三点お尋ねがございました。

 初めに、自転車の通行区分の明確化ということについてお答えを申し上げます。

 まず、自転車の位置づけでございますが、御指摘のとおり、道路交通法上、自転車は車両の一種である軽車両として位置づけられております。車両である以上、その通行すべき場所につきましては、車道を通行するのが原則ということになるわけでございますが、道路交通法の規定では、普通自転車が歩道を通行することができる場合として三つの場合を掲げているわけでございます。その三つと申しますのは、一つは、御指摘の中にもございました道路標識または標示により歩道通行可とされている場合です。二つには、児童、幼児、高齢者及び障がい者、こういった方々が乗っておられる自転車である場合。それから三つ目には、車道または交通の状況に照らし、安全確保のためやむを得ないと認められる場合ということ、この三つの場合でございます。

 これらのうち、二つ目と三つ目の場合、すなわち児童、幼児、高齢者、障がい者といった方が乗っておられる場合と、安全確保のためにやむを得ない場合ということなんですが、これらの場合には、標識・標示の有無にかかわらず、つまり標識・標示がないところであっても、どの歩道でも通行することができることとされております。さらに、道路交通法では、自転車が歩道を通行する場合には、歩行者の通行を妨げてはならない、いわゆる歩行者優先の原則が定められているところであります。

 このように、自転車の通行区分については、法律上通行ルールが定められているところでありますが、そこで、お尋ねの通行区分の明確化にどう取り組んでいくかということにつきまして、三点申し上げます。一つは、自転車道、自転車専用通行帯というものがございます。これらは、自動車、歩行者など他の交通から自転車を分離して、安全な走行空間を確保するものでございますので、これらの整備について、道路管理者と連携を図ってまいりたいと考えております。二つには、普通自転車歩道通行可の規制実施については、道路標識、または道路標示のいずれかで標示を行うこととされておりますけれども、先ほどの御指摘も踏まえ、わかりやすく、視認性が確保できるように、道路標識・標示の整備を進めてまいります。三つ目には、次にまた詳しく御答弁申し上げますが、法律上の自転車の通行ルールについて、県民に周知を図ってまいります。以上のような施策を組み合わせながら、自転車の通行区分の明確化に努めてまいりたいと考えております。

 次に、自転車の通行方法の指導と周知徹底についてお答えを申し上げます。

 歩行者及び自転車の安全な通行を確保するためには、先ほど御説明いたしました道路交通法上の自転車の通行ルールについて、道路を利用するすべての方に周知徹底していくことが重要だと考えております。そこで、県警察といたしましては、広く街頭活動を通じてチラシなど活用しての指導でありますとか、あるいは自転車の販売店に御協力をいただいて顧客の方々への広報をしていただく、さらにはラジオ、市町村の広報紙、同報無線といった広報媒体を利用させていただいての広報、こういった啓発活動を実施してきたところでありますが、今後、今まで以上に実施をしてまいりたいと考えております。

 また、児童・生徒に対する具体的な指導方法といたしましては、学校などと連携をいたしまして、通行区分ですとか、先ほど御指摘もありました交差点の右折方法などについて、模擬コースを利用した自転車教室でありますとか、あるいは基本ルールを習得させる自転車シミュレーターの活用や、危険性を実感させる自転車教室、中学・高校における自転車運転免許制度の拡充、こういった施策を進めて指導強化いたします。

 また、一般の方に対しては、関係機関や団体などと連携を図りながら、運転免許の更新時講習、あるいは警察署単位で行われている高齢者講習会等における運転者教育、高齢者の方々には、高齢者交通安全大学校における自転車教室など、幼児から高齢者に至るまであらゆる交通安全教育の場を活用してルールの周知徹底を図ってまいりたいと考えております。

 最後に、自転車の取り締まりについてお答えをいたします。

 自転車に対する指導、取り締まりにつきましては、通行ルールの周知徹底を図るため、これまでも行ってきたところではございますが、今後とも、当県内における交通事情、これは御指摘のように大都市とは異なる面もございますが、こういう事情も十分に踏まえまして、自転車利用者が多い通勤・通学ルートの、その通勤・通学時間帯でありますとか、あるいは駅などの自転車が集中するエリア周辺、こういう場所を重点として自転車街頭指導強化日を設定するなど、指導の強化を図ってまいります。

 取り締まり方針につきましては、違反を現認いたしました場合、その違反の態様に応じ、口頭による指導、あるいは警告書を交付しての指導といったことをやっておりますが、繰り返し違反を行うといった悪質な違反者、それから実際に交通の危険を生じさせた違反者、先ほども御指摘のあったピストに代表されるブレーキを装着していないような危険な自転車については検挙措置をもって臨むこととしておりまして、今後とも、以上のような考え方のもとに、積極的な指導取り締まりを推進してまいります。



○議長(藤墳守君) 以上をもって、本日の日程はすべて終了いたしました。

 明日は午前十時までに御参集願います。

 明日の日程は追って配布いたします。

 本日はこれをもって散会いたします。



△午後四時九分散会



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