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平成21年 11月 定例会(第5回) 12月10日−04号




平成21年 11月 定例会(第5回) − 12月10日−04号









平成21年 11月 定例会(第5回)





△議事日程(第四号)



                   平成二十一年十二月十日(木)午前十時開議

第一 議第百五十六号、議第百五十七号、議第百六十号から議第百六十二号まで及び議第百六十四号から議第百七十七号まで

第二 請願第四十五号から請願第四十八号まで

第三 一般質問



            ………………………………………………………………





△本日の会議に付した事件



一 日程第一 議第百五十六号、議第百五十七号、議第百六十号から議第百六十二号まで及び議第百六十四号から議第百七十七号まで

一 日程第二 請願第四十五号から請願第四十八号まで

一 日程第三 一般質問



            ………………………………………………………………





△出席議員    四十二人



   一番   大須賀志津香君

   二番   野村美穂君

   三番   太田維久君

   五番   田中勝士君

   六番   村上孝志君

   七番   高木貴行君

   八番   酒向 薫君

   九番   山本勝敏君

   十番   松岡正人君

  十一番   篠田 徹君

  十二番   川上哲也君

  十三番   林 幸広君

  十四番   伊藤秀光君

  十五番   松村多美夫君

  十六番   小原 尚君

  十七番   水野正敏君

  十八番   横山善道君

  二十番   野島征夫君

 二十一番   高橋昌夫君

 二十二番   渡辺嘉山君

 二十三番   伊藤正博君

 二十四番   平岩正光君

 二十五番   佐藤武彦君

 二十六番   森 正弘君

 二十八番   村下貴夫君

 二十九番   大野泰正君

  三十番   矢島成剛君

 三十一番   岩花正樹君

 三十二番   野村保夫君

 三十三番   足立勝利君

 三十五番   洞口 博君

 三十六番   渡辺 真君

 三十七番   渡辺猛之君

 三十八番   駒田 誠君

 三十九番   藤墳 守君

  四十番   平野恭弘君

 四十一番   安田謙三君

 四十三番   早川捷也君

 四十四番   玉田和浩君

 四十五番   中村 慈君

 四十六番   岩井豊太郎君

 四十七番   渡辺信行君





△欠席議員      三人



  十九番   脇坂洋二君

 二十七番   小川恒雄君

 四十八番   猫田 孝君



            ………………………………………………………………





△職務のため出席した事務局職員の職氏名



 事務局長          洞田律男

 総務課長          山田季成

 議事調査課長        佐々木信英

 議事調査課総括管理監    小石明己

 同    課長補佐     所 雄治

 同    課長補佐     石榑和成

 同    課長補佐     市橋 晃

 同    課長補佐     野村義孝

 同    課長補佐     篠田雄一朗

 同    主査       横山幸司



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△説明のため出席した者の職氏名



 知事            古田 肇君

 副知事           西藤公司君

 副知事           横井 篤君

 会計管理者         渡辺敬一君

 秘書広報統括監       齋藤 彰君

 危機管理統括監       河合正明君

 総務部長          武藤鉄弘君

 総合企画部長        上手繁雄君

 環境生活部長        古田常道君

 健康福祉部長        冨田成輝君

 商工労働部長        江崎禎英君

 農政部長          馬場秀一郎君

 林政部長          森  勝君

 県土整備部長        金森吉信君

 都市建築部長        藤山秀章君

 ぎふ清流国体推進局長    近藤 登君

 環境生活部次長(少子化対策担当)

               長野敬子君

 教育長           松川禮子君

 警察本部長         瀧澤裕昭君

 代表監査委員        帆刈信一君

 人事委員会事務局長     後藤弘之君

 労働委員会事務局長     河内宏彦君



            ………………………………………………………………





△十二月十日午前十時開議



○議長(早川捷也君) おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。



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○議長(早川捷也君) 日程第一及び日程第二を一括して議題といたします。



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○議長(早川捷也君) 日程第三 一般質問を行います。あわせて議案に対する質疑を行います。

 発言の通告がありますので、順次発言を許します。三十一番 岩花正樹君。

   〔三十一番 岩花正樹君登壇〕(拍手)



◆三十一番(岩花正樹君) おはようございます。

 議長より発言のお許しをいただきましたので、公明党県議会を代表いたしまして、大きく六項目について質問をいたします。

 最初に、二〇一〇年度予算編成の進め方についてお尋ねをいたします。

 今回、初めて国の予算の無駄を洗い出す行政刷新会議の事業仕分けが実施されたのであります。すべての議論を公開し、事業継続か廃止・見直しなどを次々と即決するさまは、一見新鮮に映るのであります。今回の事業仕分けには法的拘束力はないとはいいますが、今の政権は、この作業結果を受けて、二十二年度予算を編成することとしているのであります。今回の仕分けの検討対象になったのは、各省合わせて四百四十七事業であり、これら仕分けの俎上にのせる事業の選定をしたのは、財務省が作成をしたリストがもとになっているといいます。果たして、財務省はどのように対象事業を絞り込んだのか。それらの基準は不透明なところが多いのであります。

 そんな中、これら事業の評価はどのように作業が進められ、どのように決められているのでありましょうか。それは、最初に各省の職員の事業説明が五分から七分、財務省主計局の考え方を三分から五分、取りまとめ役が事業選定の背景や論点を二分ほど提示し、仕分け人から担当職員への質問や議論が四十分、仕分け人が評価シートに評決と理由を記載するのに三分、評価シートを取りまとめ役が集約し、廃止や見直しなどの評決の結果を公表するのが二分程度で、合計するとほぼ一時間の議論で廃止や見直しを決定するという、現政権がアピールする政治主導とは言いがたい、ほど遠い実態ではないかと思うのであります。

 そもそも事業仕分けとは、自治体のすべての事業を、一つ、そもそも必要なのか、二、必要なら行政と民間とどちらがやるべきか、三、行政なら国や県、市町村のいずれがやるのが妥当なのかなどを順に検討し、整理していくものであり、これらの作業では、現場の視点と外部の目という二つの観点から各事業の具体的な見直しが行われるのであり、学者や専門家や中央省庁の職員の視点ばかりではなく、実際に事業を実施する自治体職員や民間企業で働いている一般住民の現場感覚を特に重視し、さらに経営に詳しいビジネスマンなどの外部の視点を取り入れ、さまざまな角度から事業を見直しされるという点がこの事業仕分けの特徴なのであります。

 今回、国での事業仕分けは初めてであり、従来見えにくかった予算編成過程と比べて議論がオープンになったのは確かなのであります。しかし、これらの試みが、各方面で大きな混乱を招く結果になってきているのであります。それは、前述したように、事業仕分けの本来の意味を解さぬまま目的と手段が転倒してしまった結果であり、その典型が地方関係予算の仕分けであり、地方交付税や農道整備、下水道関連など、地方での重要な事業がいとも簡単に見直し、廃止への判定を受け、多くの自治体から怒りの声が噴出したのであります。

 知事も、今議会の提案説明の中で、「とりわけ行政刷新会議の事業仕分けにおいては、地方交付税について抜本的な見直しを行うとされ、また地方移管、廃止、縮減とされた事業も少なくありません。それらの見直し結果いかんによっては、県の来年度予算編成に向けた財政フレームそのものを再検討せざるを得ない可能性もあります」と、大変心配をされているのであります。

 そして、今回の事業仕分けは、財務省が政治主導を演出する歳出削減ありきのパフォーマンスではないかと思われるのであり、この証拠として、仕分け人には事前に事務局を担当する財務省から極秘マニュアルが配られていたというのであります。このマニュアルに従えば、対象事業に詳しくなくても厳しく問題を指摘できるシナリオということであり、マニュアルは事業ごとに論点を提示し、問題点などを箇条書きにしたものであり、例えば厚労省所管の民間保育所向けの延長保育支援事業では、補完的保育サービスはだれの負担が望ましいのかとの論点を提示、その上で勤労者中心に利用が限定されている保育サービスは特別会計で措置すべきと見直す方向に誘導し、さらに厚生労働省側が保育は福祉政策であり、一般会計で措置すべきと反論したときは、職業を有する方のためのもので事業主負担が適当と反論するよう指南をしているのであります。ともあれ、反論方法まで詳細に指南をし、何が何でもマニフェスト実現のための財源を国の一般会計と特別会計の組み替え、そして事業仕分けによる無駄削減で確保したいと強弁されているのであります。

 そこで質問いたします。これら事業仕分けについて、地方への影響は重大なものがあると考えますが、平成二十二年度当初予算編成にも大きな影響があると思うが、今後どのように編成を進められるのか、知事の御所見をお伺いいたします。

 次に、県産品の輸出促進についてお尋ねをいたします。

 今回の、知事を筆頭とする二回目の飛騨・美濃じまん海外戦略プロジェクトが、十一月十六日から三泊五日の日程で香港、タイ・バンコクを訪問され、農産物や観光事業のトップセールスを実施され、本県のブランド化を明確にされる努力をされたのであります。観光・食・物を一体化させ、民間関係者との協働による「岐阜県ブランディング」の構築を軸とした戦略的な海外誘客と県産品の輸出向上につなげるための飛騨・美濃じまん海外戦略プロジェクトの一環としての二年連続の出張でありました。

 香港では、到着早々に行動を開始され、十一月十三日から十一月十八日まで「一田YATA」−香港市郊外のベッドタウンにある大型スーパーマーケット−で開催されている岐阜県産品フェアに出席をされ、二回目のトップセールスを開始されたのであります。そして、この日の夜、飛騨牛料理メニュー化レセプションを「鮨雄」という会場で開催をされ、飛騨牛を使ったしゃぶしゃぶ、握りずし、朴葉みそ焼き、ローストビーフのオニオンサラダ、どて煮といった料理がお披露目をされ、今後、定番メニュー化されることになり、海外では三番目の飛騨牛推奨店に認定をされ、いつでも飛騨牛が食べられる日本食店が香港に誕生したのであります。このレセプションの中で、香港駐在の佐藤総領事は来賓としてのあいさつで次のように述べられたのであります。フォローアップに来たいと言って本当に来た知事は余りないが、岐阜県は実際に来て、飛騨牛、富有柿、高賀の森水はマーケットで実績を上げている。知事に行動力があっても売れる産品がなければ、また受け入れるマーケットがなければ売れない。そういう意味で、岐阜は売れるものを持っている。そして、香港はいいものを受け入れる風土があることから条件がそろっている。昨年の天皇誕生日祝賀レセプションでは、飛騨牛のひとり勝ちだった、主催が総領事館か岐阜県かわからないくらいだったと。それ以来、飛騨牛はどこに行ったら食べられますか、買えますかという質問を受けるが、実際買えるところは少ない。そこが残念。今回の「鮨雄」がメニューを取り入れたことで、また一カ所ふえた。これも継続的にやれば、香港で成功は十分期待できると、岐阜県の県産品を賞賛するごあいさつをされたのであります。

 また、今回初めて訪問されるタイ・バンコクにおいては、岐阜県レセプション開催に先立ち、本県養老町出身の小町駐タイ王国日本国特命全権大使との会談を実施。その後、大使公邸を岐阜県レセプション会場として提供していただくことに感謝の意を伝えながら、タイ政府、企業、大学、メディア等各分野から二百名以上を招き、岐阜県レセプションが開催をされたのであります。知事は、あいさつの中で、今回のレセプションは岐阜県として初めて開催するものであり、小町大使が岐阜県で生まれ育ったというゆかりを手がかりに開催させてもらった。岐阜の食べ物、工芸品、観光等、できる限りのものをお持ちした。ぜひ岐阜を見て、触れて、味わって、大いに岐阜を感じてもらえれば幸いである。また、岐阜とタイの交流は急速に発展をしている。四、五年前は、岐阜を訪れるタイ人観光客はほとんど皆無だったが、昨年、一昨年は三千人から四千人になり、今後急速な増加が予想される。皆さんもぜひ岐阜に来てほしいと述べられ、初めてのタイ・バンコクでの県産品輸出促進の第一歩を記されたのであります。

 そこで、今回の県産品輸出促進について二点質問をいたします。

 一点目は、これまで二回、知事は県産品輸出促進のトップセールスを実施されましたが、今後、民間企業との連携また役割分担についてどのように考えられているのか、二点目、アジア方面の輸出促進を実行されているが、他地域への戦略はどのように考えられているのか、以上二点、知事の御所見をお伺いいたします。

 次に、改正消防法の成立に伴った消防・医療の連携強化による救急搬送の改善策、取り組みについてお尋ねをいたします。

 近年、救急患者のたらい回しを防ぐため、都道府県に地域ルールづくりを義務づけた改正消防法が本年四月に成立をし、消防法の目的の一つである災害等による傷病者の搬送を適切に行うことが明記され、救急搬送の法的な位置づけが明確になり、これを機に消防機関と医療機関がしっかりと連携することが義務づけられることになったのであります。

 最近の救急出動の件数は、この十年間で約五〇%以上増加しており、救急業務の重要性は増す一方になってきているのであります。そして、医療技術の進歩等から傷病の発生初期が最も重要になってきており、救急搬送の病院選定及び医療機関における医療の提供までの一連の行為を円滑に実施することが、救命率の向上に大きく影響していると思われるのであります。このような中で、消防機関と医療機関とが密に連携して救急搬送・救急医療を提供することによって、国民の安心・安全に寄与することが期待されるところであります。

 しかしながら、救急搬送において受け入れ医療機関の選定が困難である事案−選定困難事案−が社会問題化しているのが現状であり、ちょっと古い資料でありますが、平成十九年のデータによりますと、重症以上の傷病者三十九万件のうち一万六千件、産科周産期傷病者救急搬送約二万三千件のうち約一万三千件の事案で、救急隊が現場に到着してから現場を出発するまでに三十分以上を要しているのであります。

 このように、受け入れ医療機関の選定が困難となり、救急搬送が長時間化する要因としては、救急医療に携わる医師が十分ではなく、その確保が困難であるといった構造的な問題に加え、地域によっては、傷病者の搬送・受け入れの際にどういった順番で医療機関に要請を行い、どの医療機関に搬送するか等について、消防機関と医療機関との間で明確なルールが決められていないことや、受け入れ要請の際に双方の情報伝達が必ずしもうまくいっていないといったことが考えられるのであります。円滑な救急搬送・受け入れ体制を構築することは国民の安心・安全にかかわる問題であり、消防と医療が連携体制を強化し、受け入れ医療機関の選定困難事案の発生をなくしていくことが全国的な喫緊の課題となっているのであります。

 これらのことから考えてみると、救急業務の特性として、救急搬送の主体である消防機関は受け入れ医療機関を決定しない限り傷病者を搬送することができず、医療機関により傷病者が受け入れられない場合には救急業務を完遂することができないのであります。しかし、現行制度上はこのことについては明確化されていないのであり、消防については市町村業務として実施をされ、医療提供体制については都道府県が策定する医療計画に基づいて整理されており、双方を調整する行政主体はないのであり、責任・権限の主体が必ずしも明確になっていないのであります。今後、これらを明確にする必要があり、当然のことながら救急医療に携わる医師や施設・設備を十分確保することは大きな課題ではあるが、当面の課題として、今ある医療体制のもとで受け入れ医療機関の選定困難事案の発生を解決していくことが重要であり、そのためには消防と医療を、都道府県を中心として連携体制の強化方策を構ずるべきであると思うのであります。そして、昨年度に実施された消防審議会では、これら円滑な救急搬送・受け入れ体制を実現する方策として、各都道府県において救急搬送・受け入れの実施に関するルールを策定すること及び救急搬送・受け入れに関する組織を設置することを早急に行うよう、消防庁に答申をされているのであります。

 そこで、二点質問いたします。一点目は、本県における救急搬送・受け入れに関する協議会等の進捗状況はどのようであるのか、二点目、今後、広大な県土を有し、かつ山間地域が多い本県において、救急搬送業務等広域搬送が重要視され、医療機関との連携も明確化されると、ドクターヘリの需要は当然のことながら大きなウエートを占めるが、これらの措置に関してはどのようであるか、以上二点、一点目は危機管理統括監、二点目は健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 次に、女性特有のがん検診受診率アップについてお尋ねをいたします。

 我が国においては、昭和五十六年からがんが死亡原因の第一位になっており、がんによる死亡者は年間三十万人を超える状況が続いており、これらに歯どめをかけなければならないのであります。昨今では、診断と治療の進歩により、一部のがんでは早期治療が可能となってきているのであります。やはり、がんによる死亡者を減少させるためには、がん検診の受診率を向上させ、がんを早期に発見することが極めて重要であることから、特に女性特有のがん検診については全国的に検診率が大変低く、また未来への投資につながる子育て支援の一環として、平成二十一年度国の補正予算において女性特有のがん検診推進事業が盛り込まれたのであります。

 事業の内容は、子宮頸がん及び乳がんの検診を、女性の年齢を決めて検診対象とし、がん検診台帳を各市区町村で整備し、対象年齢者に検診手帳、クーポン券、受診案内を一括して送付するとともに、クーポン券によりがん検診を受診するために必要な費用を補助していくという事業内容であり、女性特有のがん検診における受診促進を図るとともに、がんの早期発見と正しい健康意識の普及及び啓発を図り、もって健康保持及び増進を図ることを目的としたものであります。この事業は、平成二十一年五月二十九日に補正予算が成立したことで、平成二十一年四月一日から市区町村が行うがん検診について本事業の対象とし、平成二十一年六月三十日を基準日として実行されたのであります。しかし、現在においてもこれら子宮頸がん及び乳がんの検診率が非常に低い状態であり、何とか対象者全員の検診をお願いするものであります。

 そこで、四点質問をいたします。一点目は、現在の本県での受診率はどのようであるか、二点目は、これら女性特有のがん検診推進事業は平成二十一年度限りの事業であると聞いているが、二十二年度以降のこれら事業の実施についてはどのようであるか、三点目、乳がん検診のためのマンモグラフィーのできる医療機関が少ない地区はどのように対応されているのか、四点目は、各医師会や検診機関への協力依頼、周知等はどのように行われているのか、以上四点、健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 次に、介護職員の処遇改善のための介護職員処遇改善交付金についてお尋ねいたします。

 介護職員処遇改善交付金は、麻生政権の経済危機対策の一環として平成二十一年度補正予算に盛り込まれた政策であり、大変厳しい介護職員の労働環境の中で、賃金も非常に安価で、少しでも職員の賃金引き上げにつながればとの思いで実施をしているのであるが、介護事業所の約七割が現在のところ申請はされているのであるが、厚労省が今回、十月三十日にまとめたこの交付金の申請状況は全国平均で七二%、都道府県別では秋田県が八四%で最も高く、宮崎県は最も低い五二%であり、六割に達しない都道府県も多々あったといいます。

 そして、全国の未申請の事業所にアンケート調査を依頼したところ、三百二十八事業所から回答があり、今後も申請の予定がないと答えたところが四一%に上ったのであります。その申請しない理由としては、約三割が、対象の職種が限定され、同じ職場にいる看護職員らが対象外となっていることや、小さな事業所では申請に際しての事務負担の重さから見送る事例が出てきているのであります。特に交付対象の制約については、一つの病院施設の中で介護職員として同じ仕事をしているのに、もらえる人ともらえない人が出るのは理解しがたいと訴える事業所もあるのであります。もっと使いやすい制度に検討をしてもらいたいのですが、この介護職員処遇改善交付金制度は現政権では補正予算の見直し対象として出てきたことから、ますます申請を見送る事業所がふえたといいます。しかし、厚労省は、介護職員の賃金が大変低く、やっとのことで予算がついたのに予算を使わず国庫に戻っていくというのには泣いても泣き切れない、何としてでも年内一〇〇%に近づけたいと訴えているのであります。

 そこで質問をいたします。本県での介護職員処遇改善交付金の申請状況はどのようであるのか、健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 最後に、教育関係について大きく三点質問いたします。

 大きく一点目は、本県での高校入試受験等での新型インフルエンザ対策についてお尋ねをいたします。

 県教育委員会は、来春の県立高校入試で、新型インフルエンザに感染して一般選抜の試験を受けられなかった生徒を対象に、三月下旬に特別選抜の日を設けて、受験の機会を確保すると発表されたのであります。新型インフルエンザの感染が広がる中、来春の高校入試で感染した受験生に対して追試験を実施すべきか、都道府県の教育委員会が対応を苦慮していると言われているのであります。入学試験の公平性が保てないとして従来の一回限りの試験とするところがある一方で、生徒や保護者の不安を取り除きたいと本年限定で追試験を容認する自治体も出てきており、判断が分かれている状況であります。

 そんな中で、本県は、前述したように、全国に先駆けて特別選抜を実施すると発表されたのであります。詳細は年内に公表するということでありますが、概略は次のように発表されたのであります。それによりますと、特別選抜は、全日制は来年三月二十二日からの週であり、定時制は三月二十九日からの週を予定されているのであり、特色化選抜ではこのような対応はとらないということであります。そして、特別選抜は全高等学校の全学科・コース・部が対象ではなく、募集定員を満たしていない学科・コース・部が対象になり、定員を満たした学科等は除かれるのであります。当然のことながら、ほぼすべての高校で一割から二割の受験生が欠席した場合には全高校が定員割れを起こす可能性もあるのであります。

 そこで質問いたします。今回の入試において、新型インフルエンザに感染して、当日体調不良でどうしても受験できなかった生徒に対しては、さまざまな救済策を検討されたことと思いますが、教育委員会としてなぜこのような方法をとったのか、教育長にお尋ねをいたします。

 大きく二点目は、教員の資質向上についてお尋ねをいたします。

 教員の資質向上のための教員免許更新制を今年度より開始したのですが、政権交代後、これら教員更新制の抜本的な見直し−教員養成課程の充実や専門免許状制度の導入の検討を含め−に着手をされ、必要な調査・検討を開始されたのであり、これらのために平成二十二年度予算概算要求に経費を計上され、現行制度の効果等を検証する予定であり、新たな教員免許制度の内容及び移行方針を具体化する中で、現在の教員免許更新制のあり方についても結論を得ることとしているのであります。そして、これらの検討は拙速を避け、学校関係者、大学関係者などの意見を十分聞いて行う予定だといいます。

 大変厳しい教育環境の中で、本年から開始され、順調に滑り出した教員免許更新制で、本県でも受講者に対するアンケート調査の結果によると、八八%の教員が更新講習の内容や方法を肯定的にとらえていることから、教員として必要な最新の知識技能を定期的に身につけるという更新講習の目的に対し、一定の成果が得られていると考えられると、九月の定例会で教育長が御答弁をされているのであります。

 そこで質問いたします。今後、調査・検討の対象となる教員免許更新制について、教員の資質向上のためにはこの制度は必要なものであると考えるのであります。まだ一度しか実施されていないにもかかわらず、見直しや調査・検討されることに理解できないのであります。今後の教員の資質向上について、教育長の御所見をお尋ねいたします。

 大きく三点目は、教育現場における脳脊髄液減少症への理解についてお尋ねをいたします。

 交通事故などの衝撃で脳と脊髄を循環する髄液が漏れ、頭痛や目まいを引き起こす脳脊髄液減少症という病気に、行政や教育現場での理解が広がってきているのであります。特に学校教育の現場では、体育の授業や部活動などの事故が原因で児童・生徒が脳脊髄液減少症を発症する事例があり、学校関係者の理解が求められているのであります。専門家は、この減少症が原因で不登校になっているケースもあるといい、適切な治療ができれば、不登校を解決できる可能性もあると指摘されているのであります。特に子供の場合は、早期発見ができれば治癒率が高いと言われているのであります。

 このような中で学校関係者の理解促進に向けて、公明党は、患者・家族団体から、一、児童・生徒の健康状態の確認、二、脳脊髄液減少症の学校関係者への研修などの要望を受けて文部科学省に要望したところ、二〇〇七年五月三十一日付で文科省は、全国都道府県教育委員会に対し、この病気の周知を学校現場において適切な配慮を求める事務連絡を出され、自治体レベルで教員への研修の実施を促したのであります。現在までに都道府県では、青森、秋田、埼玉、愛知、大阪、和歌山、島根の七府県の教育委員会が主催をして、教員への研修会が実施されているのであります。

 そこで質問いたします。本県では、この脳脊髄液減少症患者への治療病院をホームページで公開をされていますが、学校教育関係者にも理解を深めてもらうための取り組みについて、教育長にお尋ねをいたします。

 以上、六点質問をいたしました。執行部の適切な御答弁を求め、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(早川捷也君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 私の方へは大きく二点、御質問がございました。

 まず、来年度予算編成に関連して、今回の新政権の事業仕分け、その他の影響ということでございます。

 御案内のように、延べ九日間で四百四十七の事業について事業仕分けが進んできたわけでございます。その中で、地方に関する幾つかの事業についても議論の俎上に上っておりまして、大きなテーマとしては地方交付税の抜本的見直し、あるいは個々の事業ごとに地方移管、廃止・縮減といったような評価が出されておるわけでございます。

 まず、この地方交付税につきましては、既に昨日も御議論申し上げましたけれども、全国知事会としてその復元・増額を強く主張しているところでございます。また、本県に関係のある事業といたしまして、例えば地方移管と評価されたものでは、下水道事業あるいは農業集落排水事業などがあるわけでございます。

 地方自治体が地域の実情を踏まえて主体的にみずからの責任において事業を推進していくということは、地域主権の観点からは大変望ましいことであるというふうに考えておりますが、具体的に個々の事業をどう地方に移管していくかということにつきましては、きちんとした制度設計が必要であるわけでございますが、事業仕分け後、これらの作業については明らかになっておらないわけでございます。また、そのための財源につきましても、どのような金額をどのような考え方で全国のそれぞれの自治体に配分されるのか、その際現行の補助総額を確保されるのか、あるいは補助裏の負担部分についての財源措置もこれまでどおり講じられるのか、こういった点についてもいまだ明らかになっていないわけでございます。こうしたことにつきましては、私の担当しておりますプロジェクトチームの名で、今月四日に原口総務大臣に対しまして、十分御留意いただくよう緊急アピールを出させていただきまして、直接お話をしてまいりました。

 次に、廃止という評価のなされたものの中では、知的クラスター創成事業あるいは都市エリア産学官連携促進事業といった研究開発、技術開発のものがございます。この知的クラスター創成事業では、愛知県、名古屋市とも連携をして、多くの企業、研究機関が一緒になって、航空機・自動車を中心とした新たな部材産業振興のための研究開発に取り組んでおるところでございますし、都市エリア産学官連携促進事業では、東濃西部における陶磁器産業の参加を得て、環境調和型セラミックス新産業の創出を目指すプロジェクトが進んでおりますし、また、本県南部における高度医療機器の開発といったようなプロジェクトも進んでおるわけでございます。こうしたものが廃止ということになりますと、今取り組んでいるプロジェクトを計画半ばで断念せざるを得ないわけでございまして、本県の技術開発、産業振興計画に大変大きな影響があるというふうに考えております。また、救急患者のたらい回しをしっかりとなくしていこうということで、岐阜大学が進めております車両搭載ITを活用した緊急医療体制のネットワークづくりという事業も廃止というふうに評価をされておりますが、命にかかわる大切なプロジェクトまでもが失われてしまうということで、今これに対しても強く主張しているところでございます。

 私といたしましては、特に先月二十五日に総理官邸で開催されました全国知事会議でこの点を大きく取り上げさせていただきまして、率直に懸念を鳩山総理に申し上げました。また、先月三十日に私自身も参加をいたしまして、三十三の道府県知事によるこの点に関する緊急共同声明も出させていただいておるところでございます。

 また、縮減ということで評価されたものといたしましては、医師確保、救急・周産期対策の補助金等があるわけでございます。事業仕分けでは、補助金の削減は診療報酬の見直しとの組み合わせで行うというふうに言われておるわけでございますが、診療報酬の見直しによって対応できる部分と補助金によって対応する部分とはやはり異なるところがあるわけでございまして、例えばドクターヘリの導入などは、診療報酬の見直しとの関連は必ずしも強くないということでございます。また、喫緊の課題であります地域医療の確保、そのためのシステムづくりという観点から、現行補助制度の活用というものは不可欠ではないかというふうに考えておるわけでございます。今月四日に長妻厚生労働大臣と私ども知事会との意見交換会がございましたが、私からは補助金予算の見直しと診療報酬の改定がきちんと整合性のとれたものになるように主張してきたところでございます。

 さらには、事業仕分けの対象とならなかった事業につきましても、この事業仕分けの結論と同様の観点から横ぐしの見直しを行うというふうにされておりまして、今後どのように査定作業が進むのか、注視していく必要があろうかと思っております。加えて、昨日も詳しく申し上げましたけれども、この事業仕分け以外にもマニフェスト関連事業の実施が地方負担の問題も含めて地方財政にどう影響するか、これも大きな課題でございます。

 こういったことから、本県にとりまして来年度予算の編成は例年にも増して大変厳しい作業になるというふうに考えておりますが、国の議論の動向を見きわめながら、また主張すべきは強く主張してまいりたいというふうに考えております。

 次に、飛騨・美濃じまん海外戦略プロジェクトによる県産品の輸出促進について御質問が二つございました。

 まず、民間との連携、役割分担ということでございました。

 過去の岐阜県の海外戦略を振り返ってみますと、県主導で単発的な超大型プロジェクトが展開されてきた時期もございました。振り返ってみて、そこには具体的なビジネスにつなげていくという戦略が欠けておったんではないかという反省点も出ておるわけでございます。そこで、現在の取り組みにおきましては、ビジネスへの展開というところに重点を置いて、民間企業の皆様方との持続的なしっかりとした連携をとりながら展開していくということに意を用いておるわけでございます。

 そこで、行政の役割ということでございますが、もちろんトップセールスがすべてであるわけではございません。まず何といっても、この岐阜あるいは岐阜の産品を売り込むには、どの地域でどのような内容が有望かということについての周到な分析、計画づくりが不可欠でございます。その上で、市場開拓のきっかけづくり、呼び水ということでミッションの派遣といったことも重要になるわけでございます。特に今回のように、私のみならず県議会議長初め議員の皆様方、市町村長、生産者、観光業者の皆様など、いわばオール岐阜の体制をつくり出すことによって相手方に強い熱意を伝え、また相手国政府や現地に駐在される日本国大使や総領事、あるいはJETRO−日本貿易振興機構、あるいはJNTO−日本政府観光局といった両国の政府ベースの協力や支援を得ていくことも大変重要であるというふうに考えております。

 また、海外市場に関する情報収集、飛騨牛肉の処理・加工を行う飛騨食肉センターの整備・支援といったようなインフラ整備、それから輸出入に関する規制緩和あるいは手続の円滑化への働きかけと、こういった点につきましては、まさに行政ならではの環境整備の役割ではないかというふうに思っておるわけでございます。

 そうした行政の取り組みや役割とともにもっと重要なことは、関係業界の方々が強い意欲、独自の知識やネットワーク、そして何よりも商品力を持って海外市場へアプローチするということで、大きな力が発揮できるんではないかというふうに思っております。

 こうした考え方に基づきまして、昨年度から県内の関係業界の中で海外進出に意欲を持つ皆様と力を合わせて、観光・食・物のプロモーションを一体化させた岐阜県ならではのスタイルで、香港、シンガポール、タイといった有望市場に向けてアプローチを開始したところでございます。その結果、二年連続してアプローチいたしました香港では、飛騨牛や県産ミネラルウォーターなどについて本格的なビジネス展開のレベルに達しつつございます。また、本年初めてアプローチしたシンガポールやタイにおきましても、具体的な成果が出始めておるわけでございます。今後、市場への本格参入段階に至るにつれて、徐々に民間事業者の皆様中心の取り組みに移行していく、最終的には民間レベルの活発なビジネス展開によって県内産業の活性化につなげていきたいと、こんなふうに思っておるわけでございます。

 この海外戦略、まだほんの緒についたばかりでございます。今後、市場開拓の段階に応じて、官民がそれぞれの役割を存分に果たしながら連携し、継続的・持続的に取り組んでいくことが大切であるというふうに考えております。

 次に、アジア以外の地域への輸出促進というお話がございました。

 これまでの展開では、関係業界の皆様の御意見も踏まえながら、香港、シンガポール、タイといったアジアの中でも特に発展著しい都市・地域を選定して、その国ならではの取り組みを展開してきたわけでございます。既に御紹介申し上げましたとおり、参加された方々が確かな手ごたえをもってアジア戦略の有効性を実感しておられるわけでございます。また、アジア市場は、人口増加や経済成長が著しく、本県産業のターゲットとなる富裕層も急激に伸びていること、地理的にも近いこと、日本文化や日本商品が受け入れられる土壌があることなどを考え合わせますと、本県産業のターゲットとしましては、このアジア市場が世界の中で最も有望ではないかというふうに考えられますので、当面本県の戦略としてはアジア地域を中心に継続していきたいというふうに考えております。

 アジア以外についても皆無ではございませんで、欧米諸国に対しましては、例えば県内の民間企業がアメリカの「ニューヨーク・インターナショナル・ギフトフェア」あるいはフランスの「メゾン・エ・オブジェ」、ドイツの「フランクフルト・アンビエンテ」といった国際的に評価の高い海外見本市などに出展する際、ニューヨーク駐在員などを活用しての事前リサーチを初め、JETRO−日本貿易振興機構などとも協働しまして、さまざまな後方支援を行ってまいりたいと思っております。また、セールス活動だけではなく、例えば現在、在日のフランス大使館と連携して計画中でございますが、フランスとのメディア戦略といったような取り組みも進めていきたいと考えております。

 世界市場は刻々と動いております。ニューヨーク、上海の駐在員を活用するともに、在外公館、JETRO、JNTOなど国の関係機関の支援・協力も得ながら、各国の市場の動きを的確に見詰め、状況を把握し、どのようなものが売れるのか、どのような手法とタイミングでどの国をターゲットとしていけばよいのかなどを不断に分析・提案していかなければならないというふうに思っております。その上で、民間の皆さんとともに県産品の販路拡大や本県への誘客などにつながる橋渡しを行う中で、県としての海外輸出戦略を進めていきたいというふうに考えております。



○議長(早川捷也君) 危機管理統括監 河合正明君。

   〔危機管理統括監 河合正明君登壇〕



◎危機管理統括監(河合正明君) 救急搬送・受け入れに関する協議会等の進捗状況についてお答えいたします。

 救急搬送において、傷病者の搬送先医療機関が速やかに決まらない事案や、救急隊が現場に到着してから傷病者を病院に収容するまでの時間が延びていることを背景に、本年四月に消防法が改正され、十月に施行されたところです。この改正により、都道府県は救急搬送及び受け入れの実施に関する協議や連絡調整を行う協議会を組織するとともに、救急搬送及び受け入れに関する実施基準を策定することとされました。これを受けて、本県では消防機関、医療機関などを構成メンバーとする岐阜県消防・医療連携協議会を十月三十日に組織したところです。

 また、実施基準の策定については、現在、関係者の意見を聞きながら検討を進めているところです。関係者からは、緊急に治療が必要な疾患について、搬送時間の短縮につながるルールづくりや、専門的な治療が可能な医療機関のリストづくりの必要性について提案があり、今後これらの提案を踏まえ、協議会の意見もお聞きしながら実施基準を策定してまいります。



○議長(早川捷也君) 健康福祉部長 冨田成輝君。

   〔健康福祉部長 冨田成輝君登壇〕



◎健康福祉部長(冨田成輝君) 最初に、ドクターヘリの導入についてお答えいたします。

 県におきましては、地域医療の確保を図るため、従来から医療機関等との緊密な連携のもとに、救急、周産期、僻地医療などの対策や医師の養成、地域定着の促進に取り組んでまいりました。こうした取り組みに加えて、ドクターヘリを導入することは、広大な県土を有し、かつ山間地域が多い本県において、重篤患者に対し早急に治療を開始するため、また高度な集中治療を必要とする救急患者を圏域を超えて広域的に搬送するために非常に有用であり、地域医療の確保にとって極めて重要であると考えております。このような視点から、かねてからドクターヘリの導入を検討してまいりましたが、国の経済危機対策として平成二十一年度補正予算において措置されました地域医療再生臨時特例交付金を活用して、ぜひとも早期にドクターヘリを導入してまいりたいと考えております。

 次に、女性特有のがん検診について、四点お答えいたします。

 一点目の、がん検診受診率でございますが、平成二十年度の県内受診率は、子宮頸がん一八・一%、乳がん一九・九%となっています。これを平成十九年度の全国平均と比べますと、子宮頸がんは〇・七%下回り、乳がんは五・七%上回っております。

 二点目の、検診無料クーポン券の配布などを行う国の女性特有のがん検診推進事業でございますが、平成二十二年度も継続の予定であると承知しております。県としても、市町村と連携して、対象となる皆様のお手元に速やかに届くよう対応していきたいと考えております。

 三点目の、マンモグラフィーについてでございますが、現在、県内二十四市町村にはマンモグラフィーを整備した検診医療機関がございます。これ以外の市町村では、マンモグラフィーを搭載したバスを活用するなど、受診者の利便性に配慮した検診を実施していただいております。

 四点目の、関係機関との協働でございますが、県医師会や検診医療機関の皆様には、診療の機会などに患者の皆様に対してがん検診を受けるように働きかけていただいております。また、がん検診の質向上のため、従事者向け研修会の開催などについて御協力をいただいております。

 がんは、早期発見が極めて重要でございます。まだまだ受診が少ない状況にございます。県民の皆様には、ぜひがん検診を受けていただきますようお願いいたします。

 最後に、介護職員処遇改善交付金の申請状況についてお答えいたします。

 十一月末時点において、対象となる千三百三事業所のうち九百三十五事業所から申請いただいており、申請率は七二%となっております。申請されない第一の理由としましては、事業者の皆様から、「介護職員だけでなく、看護やリハビリなどの職員が一体となって介護サービスを提供しているのに、対象者が介護職員に限定されている」といった意見が多数寄せられております。このため、介護職員以外の職種の方々も交付金の対象となるよう、国に働きかけているところでございます。また、申請に係る事務作業が煩雑といった御意見もあることから、様式の簡素化や申請書作成に関する相談体制の充実などによって申請事務を支援してまいります。

 今後とも、事業者の皆様へ再度御案内を行うなど、交付金を有効に御活用いただくよう努めてまいります。



○議長(早川捷也君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 教育関係の問題について、三点お尋ねがございました。

 まず、高校入試受験における新型インフルエンザ対策についてお答えいたします。

 本県の高等学校入学者選抜制度では、全日制課程において、特色化選抜と一般選抜による最大二回までの受験機会を保障しています。そのため、新型インフルエンザに感染して特色化選抜を受験できなかったとしても、おおむね入学定員の半数を募集人員とする一般選抜が受験可能です。また、インフルエンザに感染しても、受験を希望する者に対しては保健室など別室受験を認め、できる限り受験機会の確保に努めたいと考えております。

 さらに、本県ではこれまで追試験制度はありませんでしたが、全日制の最後の受験機会である一般選抜を新型インフルエンザに感染して受験できなかった生徒に対して、高校進学の機会を保障するためにインフルエンザ特別選抜を実施することといたしました。この特別選抜については、インフルエンザに感染して受験できなかった生徒の体調に配慮し、一定期間をあけて実施する必要があることから、一般選抜の合格発表後に行うことが適切であると考え、中学校・高等学校関係者の意見も踏まえて基本方針を決定し、発表したところです。

 次に、今後の教員の資質向上についてお答えいたします。

 教員の資質を高めるためには、基本的には教員みずからが向上心を持ち、使命感や専門的な指導力を高め、総合的な人間力を磨くために不断の努力を続けることが必要です。県教委としては、初任者、三年目、六年目及び十二年目の全員を対象とした経験年数に応じた研修、校長・教頭等の職務に応じた研修及び危機管理・特別支援教育など喫緊の教育課題等に対応するための専門的な研修などを通して資質の向上を図っております。今後は、本県における教員の年齢構成等を考慮し、中堅・ベテラン層の指導力や専門性の向上を目指す研修の充実、授業力向上のための各学校における校内研修の活性化、小・中・高・特の各学校間の交流を促進する研修の充実を図り、資質の向上に努めてまいります。

 また、本年度の教員免許更新講習については、本県では大学等と連携を図り円滑に実施することができ、議員御指摘のとおり、教員に必要な最新の知識技能の習得という目的に対し、一定の成果が得られたと考えているところでございます。なお、今後、国において教員免許更新制度の見直しについての検討が行われる予定ですが、その動向を注視しつつ、必要に応じて研修のあり方について検討してまいります。

 最後に、教育現場における脳脊髄液減少症への理解についてお答えいたします。

 脳脊髄液減少症については、平成十九年六月に文部科学省からの通知を受け、県内の公立学校及び幼稚園に対して症状の特徴と適切な対応等を通知するとともに、校長や学校保健担当者を対象とした講習会等で周知しているところです。

 こうした中、学校への通知文がきっかけで県内のある中学生が脳脊髄液減少症と判明し、治療の結果、症状が改善されたという事例も報告されました。その後、この保護者の方から、同じような悩みを抱えておられるお子さんや保護者の方の少しでも力になればというお気持ちから「脳脊髄液減少症患者支援の会 子ども支援チーム」が作成した啓発資料「子どもの脳脊髄液減少症」を三百冊、県に寄附していただきました。この冊子についても、県内の中学校、高等学校、特別支援学校に配布し、学校のみならず保護者にも積極的に情報を伝えていただくようお願いしたところです。今後は、各種研修会にこの病気にかかわる事例紹介を取り入れる等の工夫をし、一層周知に努めてまいります。



○議長(早川捷也君) 二十一番 高橋昌夫君。

   〔二十一番 高橋昌夫君登壇〕(拍手)



◆二十一番(高橋昌夫君) 皆様、おはようございます。

 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、重要な県政課題二点につきまして質問いたします。

 初めに、県政の広報戦略を秘書広報統括監にお伺いいたします。この問題は、前回の定例会でも岩花先生が取り上げられましたので、二番せんじと思われましょうが、広報が果たす極めて高度な役割、機能にかんがみまして、改めて熱い新茶を県政に注ぎ込む思いでお尋ねする次第でございます。

 岐阜県政に関する情報は、新聞、テレビ等のマスメディアを通じて広く提供されておりますが、あふれるほどの情報洪水の中で、特に県知事が発するメッセージや知事御自身の動静には、県民の多くが注目しているところでございます。本日も古田知事はお元気そうでほっとしますが、冗談抜きで、県政のトップであられます知事の健康状態も非常に高いレベルの情報の一つです。テレビで大映しされる知事がマスクをされたり、ばんそうこうを張ってみえれば、いかがされたかとだれしもが大変気遣いますのも、やはり県政への影響を案ずるからにほかなりません。

 また、岐阜県において、夢のある全国あるいは国際レベルのイベントやプロジェクトが開かれるとなりますと、大成功に向けての期待も膨らみ、さまざまな情報を知りたいものです。来年六月には、河川を舞台としては初めて、森・川・海が一体となった水環境保全や水との共生について考える全国豊かな海づくり大会があります。続いて九月から十月にかけて、アジア太平洋の二十一の国と地域から中小企業担当大臣等の政府要人ら三百名を超える人々が岐阜県に集まるAPECも開催されます。さらに、平成二十四年に国内最大級のスポーツの祭典、ぎふ清流国体本大会及び冬季競技大会等、さらにぎふ清流大会が相次いで行われます。全県民挙げてのこれらの大事業の準備が着実に進められるとともに、「清流の国ぎふ」を内外にアピールして絶好のビジネスチャンスとするためにも、今から前景気をあおるくらいの機運を盛り上げていくような質の高い広報戦略の展開が不可欠かと存じます。私は、お気づきのとおり、きょう、清流国体のキャラクター「ミナモちゃん」のネクタイを締めておりますが、これも一つのPRかと存じます。

 広報、すなわちPRはパブリック・リレーションズ、直訳して公衆関係と言われますように、官公庁や企業などが一般大衆、さらには従業員などの信頼と理解を得るために行う宣伝広告活動でございます。そして、今日の民主政治の行政広報においては、県当局は主役である主人公の県民に対して、情報を可能な限り提供して県政を広く知らしめるとともに、県民の声をできる限り吸い上げる努力義務を負っています。決して、かつての封建的・独裁政治のように「由らしむべし、知らしむべからず」であってはならないのです。大衆に知らせない、大衆の声を聞かないとなりますと、やがて伏魔殿による暗黒政治へと向かいます。

 そこで、まず厳しい県の財政事情などにより紙面が縮小されてしまった県広報紙に関してお尋ねする次第です。

 県は、長年にわたり親しまれてきたカラー刷りのタブロイド版八ページ建ての「ふれあい くらしと県政ぎふ」をこの十月をもって休刊し、そのかわりに一色か二色のA4判、このぐらいですね(資料を示す)、A4判二ページの岐阜県からのお知らせという形に変えて、県下市町村の広報紙と同時配布するか、またはその中に印刷掲載としました。問題は、掲載の縮小もさることながら、編集内容が単なるお知らせ中心で、その対象者もごく限られております。二十ページから三十ページのボリュームのある市町村広報紙に印刷された場合は、県広報紙はなくなってしまったのではないかという錯覚さえいたします。しかも、声を大にして申し上げたいのは、ただいまの県議会一般質問の内容が、「ふれあい くらしと県政ぎふ」九月号を最後にして、多分これからは県民に知らされないということでございます。これでは、執行機関とともに県政の一翼を担っている議決機関の県議会の動きはわからなくなります。いずれにしましても、今回の措置は異例のことですが、本来の自治体広報、行政広報のあり方から大きく後退して、県民の知る権利が狭められたと言わざるを得ません。

 毎年、社団法人 日本広報協会では全国広報コンクールを行っていますが、今年は特選の石川県のほか、埼玉、島根、山梨、滋賀、山口の各県、京都府の力作が入選しており、その編集内容には本当に見ごたえがあるばかりか、行政広報の理念が貫かれていると高く評価されています。いかにIT時代といっても、日本人の約二割の三千万人が六十五歳以上の高齢者でありますし、自慢の地上デジタル放送もまだ緒についたばかりでございます。家庭でパソコンを個人所有し、能動的に県のホームページにアクセスして見てくださるような一般県民は、若者を含めてもまだ少数派ではないでしょうか。今なお、書籍、雑誌、新聞、チラシ、パンフレット等の印刷物がはんらんしていますのは、依然として紙媒体の情報価値が高いことの証左であり、それは受け身ながらも手軽に見ることのできる大きなメリットがあるからではないでしょうか。県政の重要施策や課題を県民にわかりやすくPRしていくためにも、広報の重要性はますます高まっており、充実した広報紙の編集をお考えいただきますとともに、今はやりのフリーペーパー等のさまざまなツール、媒体を活用した効果的な広報戦略を展開すべきです。

 加えて、これから御答弁いただきます秘書広報統括監は、知事と同じ県政の顔であり、スポークスマンですから、県政を熟知する立場で、全職員が広報マンとの認識に立った全庁的な広報体制を構築するとともに、広報予算が削減されただけに、報道機関等への広範囲なパブリシティー活動を活発にすべきと考えます。また、身近な県政や現場主義のためにも、出前講座などによる対話型行政を推進し、世論調査、県政モニター、相談業務等によって知り得ました県民生活の生の声を可能な限り県政に反映していく姿勢も求められます。

 いささか私ごとで恐縮ですが、私は昭和四十二年四月に東京都庁に入りました。その同じ年の四月十五日に、今年の政権交代と同じように美濃部亮吉氏の革新都政が実現した次第です。新知事の姿勢は、徹底した対話による都政でございました。さらに、非常にマスコミを意識されまして、いい意味でのマスコミを活用されたようでございます。そして、私自身も新宿区の広報室に勤務いたしまして、五年間という長い間、広報マンとして記者クラブの報道担当をやりました。上司からは、とにかく都内版のトップ記事になるようなニュースを拾ってこいと。各職場や町を歩いて、そういうすばらしい記事を書かなきゃいけないんだよと。写真を撮るときは、一時間でも粘ってシャッターチャンスをねらって、すばらしい写真を撮ってこいとよく言われました。私も、本当に今こういう時代ですけれども、マスメディアが発展した中でも、やはり報道担当としては非常に重責があるかと思います。ぜひ岐阜県におかれましても、このパブリシティーを一生懸命やっていただきたいなと思う次第でございます。

 以上のことを踏まえまして、今後の広報・広聴活動についての積極的な方針をお伺いいたします。

 次に、生命、すなわち人間や動物の命を尊重する教育につきまして、教育長にお尋ねします。

 今、地球上には六十八億もの人々が生きておりますが、不幸にも人間が殺し合う戦争やテロが依然として絶えません。六十八年前の昭和十六年十二月八日、日本海軍がハワイの真珠湾を奇襲して太平洋戦争に突入しましたが、四年後の敗戦までに日本人の内外の犠牲者は約三百十万人に達しました。また、日本国内でも、古くは大化の改新から明治維新後の西南戦争に至るまで、大和民族同士で争う合戦や反乱が繰り返され、おびただしい命が戦場の露となった歴史もあります。昭和二十三年の最高裁判決で、「一人の生命は全地球よりも重い」と述べながらも、死刑は憲法上の残虐な刑罰に当たらないとしたのは有名でございますが、人間を虫けらのごとく駆り立てる戦争は残虐そのものです。残念ながら、地球上の動物は、弱肉強食の生存競争の中で互いに殺し合い、駆逐しながら生き延びているのが現実です。人間も、生きるために牛や豚、魚や鳥などの生き物を食用として殺生し、さらに万物の霊長たる理性・英知・品格をも失って、お互いの命を奪い合うという愚行を重ねてきているのでございます。文明の進化した今日でも、日常茶飯事のように殺傷、自殺、虐待、いじめなどの痛ましい事件が続発して、生命軽視の風潮がはびこり、生命の危険と背中合わせの惨状は、まさに現代社会の憂うべき病理現象と言えます。こうした個人的、社会的、国家的な憎悪と欲望が命の尊厳を脅かす現実を人間の宿業と片づけてしまうことは簡単ですが、やはり人類の存亡にかけても私たち一人ひとりが命を見詰める心のあり方が真に問われておる次第です。まして、未来を託される子供たちが、時として命の犠牲者にも加害者にもなったり、かつてなく多くの命をみずから断つという深刻な世相は、社会問題であると同時に、また子供の教育問題にも帰すると考える次第です。国連で子どもの権利条約が採択されて二十年になることも顧みますと、改めて人間の生存にかかわる根源的な問題として、児童・生徒に対する生命尊重の教育の重要性を痛感せずにはおれません。

 人間性を高める徳育は、知育・体育と並ぶ教育の三本柱ですが、しかし、実際の教育現場では、学力・体力の教育に押されがちです。現に、道徳の授業は一週間一時間、年間三十五時間だけであり、人格形成を学ぶには不十分と言わざるを得ません。それだけに、命を大切にする実践的な教育体系や、教育メソッドを最重要視して検討すべきではないでしょうか。同時に、教師と児童・生徒は日常的に全人格的なきずなで向き合っており、その触れ合いの中で教える側の教師の影響力はまことに絶大であり、教師自身の人間性とか資質の向上をいかに高めていくかが、先ほどの御質問にもありましたように、大きな研修課題とも考える次第です。

 国の新しい学習指導要領では、確かな学力、健康や体力、豊かな心の調和を大切にして、生きる力の育成が求められております。その一環として、文部科学省は平成十四年度から、読んでいるだけで思わず心が温まる「心のノート」という道徳教育用の教材を全国の小・中学校に配布しておりますが、その内容は、日本教育界のトップレベルの専門家によります編集だけに、非常に平易でわかりやすい読本でございます。岐阜県でもこれを活用した道徳教育がされているようですが、本県独自の教材と組み合わせながら、生命尊重の面での教育をより積極的に推進すべきではないでしょうか。

 昨年十二月に策定されました岐阜県教育ビジョンにおいても、自立力・共生力・自己実現力の三つの力を一体としてバランスよく育成することを目指しております。しかし、近年、学力テスト結果等の知の側面ばかりを取り上げる傾向が見られます。確かに学力も大事ですが、人間の本質的な問題として、心の教育の充実こそが今求められているものと考えます。その観点から、学校内での体験学習や、「生命の現場」でもあります病院、介護福祉施設、保育園などにおける社会見学も極めて教育効果が非常に高いと思われますので、こうした時間も奨励、指導されてはいかがでございましょうか。

 そして、今年が動物愛護週間、九月にございますが、この動物愛護週間制定六十周年に当たります。その意味でも特にお願い申し上げたいのは、セラピーアニマルとして人の心をいやす動物愛護の精神を生かした動物教育を幅広く導入して、「生命の教育」の推進に役立てていただきたい次第です。既に、社団法人 岐阜県獣医師会の全面的な御協力を得まして、県下二十五市町村において二百十四の小学校等で動物飼育に熱心に取り組んでおられます。また、お手元に配布してございますこの資料にもありますように(資料を示す)、ごらんいただきたいのですが、同じく県獣医師会の皆様による「いのちの出前授業」も大変好評でございまして、本年度も県下十九の小・中学校で行われている次第です。今月五日の日本会議岐阜県本部主催、第五回道徳教育奨励賞表彰式でも「動物飼育活動」と「いのちの授業実践」の二校が選ばれましたが、動物を通しての命の大切さを体得する活動ぶりにはすばらしいものがあります。県獣医師会では、さらに理科・生命教育、動物飼育に携わっている教師を対象としたシンポジウムを毎年開催しており、そのボランティア活動には本当に頭の下がる思いでございます。今やペットブームでございますが、その飼育や生死を通じての感動は生きた命の教育であり、教育効果は極めて大きいと言えます。県としても、こうした各学校における地道で熱心な生命教育の実践活動を十分に把握するとともに、全学校において採用すべく、手厚く支援していくべきではないでしょうか。命を尊重し、はぐくむ教育施策を真剣に取り組むことによって、子供たちが立派な人間に成長し、争いのない平和な人間社会を築いていくものと確信いたします。

 以上でございますが、人間教育の一環として、小・中学校、高等学校の現場において、児童・生徒に対する生命尊重の現状や今後の対応などにつきまして、教育長の前向きのお考えをお伺いいたします。

 以上でございます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(早川捷也君) 秘書広報統括監 齋藤 彰君。

   〔秘書広報統括監 齋藤 彰君登壇〕



◎秘書広報統括監(齋藤彰君) 県政の広報戦略についてお答えします。

 県政の情報をより効果的・効率的に県民の皆様にお伝えするため、広報のあり方について見直しを進めてまいりました。県広報紙につきましては、県民の皆様からの要望の高い情報でございます施設の利用案内、イベント情報、消費生活情報など、県民生活に身近な情報をコンパクトにまとめ、十一月から見直しを行ったところでございます。

 今回の見直しについて、県民の皆様から御意見をいただいています。例えば、「市町村広報紙への刷り込みという手法は、県民に有益な情報が同時に行き渡ってよい」「簡素なスタイルで読みやすい」「今回の変更は経費削減になって大変よい」などの御意見がある一方、議員御指摘のとおり、「インターネット、地デジを使えない人もいることを考えてほしい」などの意見もいただいております。試行中の地上デジタル放送を活用した広報につきましては、御意見を募集しているところでございまして、御意見を十分お聞きしながら、今後も広報のあり方について弾力的に見直しを行ってまいりたいと考えております。

 このほか、全国・国際レベルのプロジェクトや県政の重要施策や課題に関する情報の発信につきましては、報道機関への情報提供に加え、新聞の紙面、フリーペーパー、県のホームページなどを積極的に活用し、タイムリーな情報提供に努めてまいりたいと考えております。

 また、広聴につきましては、今年度から県政世論調査を隔年実施から毎年実施に変更するとともに、県職員出前トークとして県職員が地域にお伺いして県の事業や制度などを説明する、あるいは御意見や御要望を伺うなどの取り組みを進めており、県民の皆様の声を県政に生かすべく、伺った意見を庁内で共有し、県政に反映することとしております。

 今後とも、県職員一人ひとりが県の広報マンであるという自覚を持ち、効果的・効率的な広報、丁寧な広聴活動を展開しまして、県民の皆様と県政との信頼関係の構築を図ってまいりたいと考えております。



○議長(早川捷也君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 生命を尊重する教育についてお答えいたします。

 学校における生命尊重の教育は、生命や生物を題材とした教科の学習、飼育当番や体験活動等に取り組む特別活動や総合的な学習の時間など、すべての教育活動を通じて行われております。具体的には、理科や生物の授業では、生命の誕生や成長について学び、命がかけがえのないものであることを学習しております。また、体験活動として、ある小学校においては、飼育していたウサギの突然の死に直面した児童が、命がいつまでも続くものではないということを実感しました。また、ある中学校においては、地域の保育所において乳幼児と直接触れ合う体験を行い、赤ちゃんの肌のぬくもりから命を実感するとともに、自分自身のこれまでの成長について振り返り、自他の生命を大切にする心をはぐくむ教育が行われております。さらに、小・中学校では、道徳の時間において「心のノート」などを活用し、教科で学んだ知識や体験で得たことを結びつけて、生命を尊重する態度や心情を養っております。

 県教育委員会といたしましては、今後も議員から御紹介がありましたような生命の現場に携わる関係諸機関と連携を図りながら、命の大切さを実感できる体験活動の工夫、学校の全教育活動を通した生命の尊重の教育について指導、助言に努めてまいります。



○議長(早川捷也君) 十番 松岡正人君。

   〔十番 松岡正人君登壇〕(拍手)



◆十番(松岡正人君) 議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして質問をさせていただきます。

 初めに、円滑な権限移譲についてお尋ねいたします。

 民主党政権下における行政刷新会議の事業仕分けにおいて、実施は各自治体の判断に任せるとか、自治体・民間への移管とか、国の事業としては行わないという判断で仕分けされた事業が数多くありました。一方で、地方交付税の仕分けにおいては削減は免れたものの、仕分け人からは、配るお金は足りているなど増額の必要はないとする意見が続出しました。財務省主導だという批判が聞かれるように、現場や地方の意見を十分に聞くことなく、政権交代を機に何でもかんでも事業を削減しようとしているような感じすら受けました。今後、地方の財源保障について何ら議論のないまま進められるとすると、厳しい財政事情に置かれている岐阜県にとって、財源を伴わずに国から移管される事業は実質的に廃止ということにつながりかねません。行政刷新会議の事業仕分けは、目先の歳出削減や財源確保といった面ばかりがクローズアップされるのではなく、時代に合わなくなった組織や制度を見直し、国と地方の新たな役割分担を築き上げることが重要なのではないでしょうか。仕分けの前提条件として、国と地方、県と基礎自治体である市町村との役割分担を明確に国民に示す必要があると考えます。

 また、国と地方との協議も今後どのようになされていくのか、大変不安を感じます。国と地方が緊密に連携することは効果的な行政の実現のためには不可欠でありますが、木曽川水系連絡導水路事業の凍結や東海北陸自動車道の四車線化工事の凍結など、岐阜県にとって不可欠な事業を中央の目線だけで決定されようとしていると感じるのは私だけでしょうか。岐阜県における国関連事業が、地域住民の生活の安全や安心のため、また豊かな地域づくりのために不可欠であるということを、いま一度、事業ごとに費用対効果や将来の経済効果など具体的な数値にして主張していかなければならないと思います。行政刷新会議ワーキンググループによる事業仕分け作業が終了し、今後地方へどのような形で影響が出てくるかは、国における予算編成を通して政策が明らかになる段階でより具体化していくと思いますが、今のような国と地方のぎくしゃくした関係を早急に立て直す必要があります。

 国と県の関係において対話による事業の精査や判断が必要であるように、県と市町村の関係においてもそれは非常に大切なことであることは言うまでもありません。岐阜県から市町村に対して権限を移譲するに当たり、市町村との十分な対話と相互理解のもとで、スムーズな権限移譲に努めていただきたいと考えるところであります。

 平成の大合併以降、岐阜県から各市町村に権限移譲された事業は九百七十四項目あると伺っております。そのうち三百七十九項目については全市町村に移譲が済んでおりますが、残り五百九十五項目は一部の市町村への移譲にとどまり、昨日の知事の答弁で説明のあったように、まだら状況になっているとのことです。スムーズに移譲された事業もあるようですが、人的要因や財源上の問題などで一部の市町村への移譲にとどまり、なかなかうまくいかない事業もあるようです。事業の権限移譲が行われる際に、県民サービスや運用が市町村によって差が生じてはならないと考えます。県が厳しい財政事情を乗り切るための行財政改革を進めていく中で、権限移譲による負担と財源の移譲との間にアンバランスが生じて、県と市町村との関係をぎくしゃくさせてしまうのではないかという懸念もあります。

 そこで、総合企画部長にお尋ねいたします。市町村への権限移譲について、こうした課題も内在していると思われますが、今後どのように進めていかれるのでしょうか。

 ここで、市町村への権限移譲の一例として、屋外広告物の許可申請事務についてお尋ねいたします。

 御承知のとおり、屋外広告物の規制については、屋外広告物が無秩序・無制限に設置されることによって、町の景観や自然の美しさを損ねたり、道路交通の安全に支障を生じたりすることを防ぐために、屋外広告物法を根拠に各地方自治体において条例を定めて運用しています。同法によると、都道府県、政令市、中核市及び景観行政団体となっている市町村が、条例で定めるところにより、住宅専用地域、風致地区等の地域や場所において広告物を禁止・制限することができるとされています。県内では、中核市である岐阜市、そして景観行政団体のうち各務原市、高山市、下呂市の三市がそれぞれ条例を定め、独自の制限や規制を設けて運用しています。また、今議会において、美濃市が新たに景観行政団体として独自運用するための議案が上程されています。その他の市町村についても、独自規制はないものの、許可申請事務などが県から権限移譲されており、実質的には県下すべての市町村で運用事務が行われていることになります。

 こうした状況の中で、私はここ一年ほどの間に、各務原市内で広告物を出している事業者初め多くの方々から、手数料徴収に格差があるのではないか、岐阜県内において同じ運用がされていないのではないかという御意見をお聞きしました。その実例として、県営住宅のある尾崎団地の東の入り口は所在が岐阜市となりますが、ここでは手数料が徴収されていないことから広告物がたくさんあるのに、南の入り口は各務原市に所在し、最近になって手数料が徴収され始めたために広告物が減ってきたという現象が起きていると伺いました。屋外広告物については、景観に大きな影響があることから、積極的に規制に取り組む市町村とそうではない市町村があるのでしょうが、地域間で運用格差が生じているのではないでしょうか。県では、毎年屋外広告物講習会を開催しており、直近ではこの九月にも開催されたと伺っております。この講習会は屋外広告物設置業者に対する講習ですが、指導を徹底しなければ運用格差は解消できません。また、既設の無許可広告物もまだまだあるのではないでしょうか。業者に対する講習会や市町村に運用を任せているだけでは解決できないのではないでしょうか。

 そこで、都市建築部長にお尋ねいたします。屋外広告物条例の運用について、県内の運用状況はどうなっているのでしょうか。また、岐阜県は観光に力を入れていることや、全国豊かな海づくり大会やぎふ清流国体など大きな行事で県外からたくさんの来訪者を迎えようとしている現状を踏まえて、屋外広告物や景観に対して、県としての今後の方針はどうしていかれるのでしょうか、御答弁をよろしくお願いいたします。

 次に、食料政策と農業について、自給率の観点から質問をさせていただきます。

 私は、いろいろな機会を通じて、県民の皆さんに「岐阜県の食料自給率は国全体の率と比べて高いと思われますか」という質問をさせていただきます。多くの方が、岐阜県の食料自給率は国の四〇%と同じぐらいか、むしろ国より高いと思っておられます。岐阜県の食料自給率が二七%で国よりも随分低いという事実は、県民の皆さんは余り御存じないようですし、また県単位の食料自給率について余り問題視されていないように感じます。

 平成十八年十一月、内閣府が全国の二十歳以上の男女三千人に対して、食料の供給に関する特別世論調査を行いました。それによると、我が国の食料自給率が四〇%であることに対して、約七割の人が低いと感じています。また、日本の将来の食料供給についての設問に対しては、何らかの不安を抱えている人は全体の八割に達しています。平成十八年は、まだ世界の穀物価格の本格的な高騰が始まる前であり、輸出規制をしている国もさほどない時期であったことを考えると、現在は危機感を持っている人がもっとふえているのではないかと思います。同じように、岐阜県民の皆さんが、県の食料自給率が二七%で国よりずっと低いことを認識すれば、大きな危機感を感じるのではないでしょうか。

 国においては、穀物価格の異常な上昇や国際的な食料の需要と供給の不安定化の懸念から、昨年の四月に農林水産省の大臣官房に食料安全保障課が設置され、食料情報の収集や分析、危機に対してのマニュアル作成や食料自給率の向上のための施策が推進されております。岐阜県としても、食料政策や農業政策に対して、より一層の力を入れて取り組んでいくことが重要だと思います。森林面積が県土全体の八割を超え、耕地面積が少ない岐阜県においては、食料自給率の向上は困難な課題であり、それゆえに食料政策や農業政策の推進は重要な県行政の役割であります。

 食料自給率を向上させるためには、現状の食料消費の実態を踏まえて、農業生産をそれに合わせていくことが重要であると言われます。日本の食料消費構造が主食の米から肉類や油脂類に大きくシフトしたことを考えると、畜産物の供給増加が重要な課題となります。その意味において、岐阜県で既に取り組まれている飛騨牛や美濃けんとん、ボーノブラウンや古地鶏に対する生産支援やブランド化は、非常に有効な施策であると思います。今後さらに考えなければならないのは、畜産物を多く育てようとすれば、より多くの穀物が消費されるということです。

 例をとってみますと、豚肉を一キロ生産するために必要な穀物は、トウモロコシ換算で七キログラム、牛肉ではさらに多く十一キログラム、比較的効率のよい鶏肉でも四キログラム必要という数字が示されています。しかしながら、畜産物の飼料の自給率は非常に低く、牛の飼料が二七%、豚と鶏の飼料はそれぞれわずか一〇%にとどまっています。実は、この飼料の自給率の低さは畜産物の食料自給率向上につながらない大きな要因となっています。例えば、豚肉の全体の供給カロリーに対する国産の割合は五二%ありますが、豚のえさが九〇%輸入で賄われている、つまりえさの自給率が一〇%であるために、豚肉に関する食料自給率は五・二%になってしまいます。よって、消費が拡大している畜産物の食料自給率の向上のためには、畜産物のえさの自給率を向上させることが肝心です。

 世界的な穀物価格の高騰によって、飼料の自給率の低い畜産業界の受けた打撃は相当大きかったと伺っております。先月、県政自民クラブとしてお伺いした平成二十二年度の県当初予算編成に対する要望の際にも、畜産業者の方々から、「飼料米の生産増加と低価格供給」や「家畜のえさにおける飼料米の比率向上施策」といった政策推進や関連予算確保についての御要望がありました。主食用の米は一〇〇%自給できているにもかかわらず、飼料用の穀物はそのほとんどを輸入に頼っているため、日本の穀物自給率は平成十九年度で二八%にとどまっています。日本の気候風土に適した農地は水田であり、水田は農業資源の根幹であると思います。こういうことをかんがみても、食料政策の一環として飼料米の生産を定着させることが重要であると思います。

 県内には、生産調整のために稲作の行われていない休耕田が四千五百七十九ヘクタールあります。そして、耕作放棄地となってしまっている農地は五千五百ヘクタール以上に及び、合わせて一万ヘクタール以上の土地が本来の目的の機能を果たしていないということになります。耕作推進のために、現在国は、今年度飼料用米をつくる場合に水田等有効活用促進交付金として十アール当たり五万五千円、需要即応型生産流通体制緊急整備事業として十アール当たり二万五千円、合計で八万円を助成しています。仮にこれを利用して、さきに紹介した休耕田や耕作放棄地の一万ヘクタールのうちの五分の一に当たる二千ヘクタールを作付すれば十六億円の助成を国から受けられることになります。県内の飼料米生産農家に採算を伺いますと、助成金がまだ六万二千円であった時点における数字ですが、十アール当たりの収支で、収入が飼料米の販売収入一万七千八百八十円、助成金が六万二千円、その他の収入として一万六千四百円で、合計九万六千二百八十円であるのに対して、支出は人件費を六万三百円計上しても七万八千二円で、差し引き所得として一万八千二百七十八円が計上されたそうです。現在は補助金が八万円となっていますから、さらに差額一万八千円を加算しますと、十アール当たり三万六千円程度の所得が得られる計算になりますが、助成金なしでは採算がとれない実態が浮き彫りになります。

 自給率の向上の必要性や穀物価格の高騰、バイオエタノールの普及など穀物需要の拡大を考えても、岐阜県が積極的に飼料米の生産体制の増強に向けて施策を推進すべきであると考えます。また、飼料米の作付の増大は、土木建築業など異業種からの農業参入を促すきっかけになったり、新たな雇用創出にもつながるのではないでしょうか。

 そこで、飼料米に関する一点目の質問を農政部長にお尋ねいたします。耕作放棄地や休耕田などでの飼料米の生産拡大や普及推進について県はどのように取り組んでおり、来年度は具体的にどのような計画を進めておられるのでしょうか。

 もう少しこの飼料米の件について掘り下げて質問を続けさせていただきます。

 飼料米に関する政策的な取り組みについては、次のような過程があると思います。一番初めには生産の拡大、二番目に品質基準の向上と管理、三番目に安定した供給をするための流通や保管の問題、四番目に畜産業者の飼料米への転換、五番目に一般消費者の理解と認識による消費拡大という段階があり、それぞれに対応する取り組みが求められます。

 生産拡大に向けては、補助金制度による作付の増大や食料米の買い上げのような制度の確立、耕作の機械化や大型経営化など、行政のバックアップと農家のコストパフォーマンスの改善努力が必要になるでしょう。また、品質基準の向上や管理には、食の安全の確保や品種改良による収穫高の向上などが求められ、県の研究機関や産学官連携によるバックアップが必要になります。安定供給のための流通や保管には、既設のライスセンターについて飼料米も利用できるように一部転換することや、集積的な出荷場所や保管場所の確保など、農協や飼料業者との連携が必要になります。また、飼料高騰に苦しむ畜産業者に対しては、飼料米が安定的に安価で供給されるというシステムづくりと、飼料米生産農家と畜産農家、そして行政との信頼関係が必要になります。一時的な供給では畜産業者にとって混乱の原因になるだけです。最後に、消費者に対して飼料米による畜産が安全・安心で安価な国産の食肉の供給につながることを宣伝していくことが必要です。このように飼料米の生産拡大・普及には、行政による統括的な政策に基づいた段階ごとのきめ細かい施策が必要であると考えます。

 そこで、農政部長に二点目の質問をお尋ねいたします。岐阜県として、飼料米の生産や畜産農家への安定した価格での供給、消費者の需要拡大に至るまでの生産から消費までの一貫した政策をどのように立てて、各段階において具体的な施策についてはどのようなことを行っているのでしょうか。また、現状の成果と課題はどのようなことがあるのでしょうか。御答弁をよろしくお願いいたします。

 次に、食品の廃棄についての御質問をさせていただきます。

 ここまで、食料自給率が食料安全保障という観点で国家としての課題となっていることや、国民に対する世論調査結果でもその低さが不安視されていることを紹介したところです。ところが、今の日本においては、大量に輸入しながら食料を賄っているにもかかわらず、その一方で年間一千九百万トンもの食品が廃棄されているという現実があります。食品廃棄物の中には、食品製造段階で出る残渣や、食品流通段階で出る売れ残り、家庭や外食産業で出る調理くずや食べ残し、手つかずの食品などが含まれます。千九百万トンという数字は一般の方々にはなかなかイメージしにくいですが、世界の食料援助量六百万トンの約三倍にも相当する量だそうです。数字だけで試算すれば、仮に現在の日本人が食べ残したものや手つかずの食品をそのまま援助が必要な地域に持っていくことができれば、現行の三倍の人を飢餓から救うことができるということになります。

 食品の廃棄物については、その排出を減少する努力と、資源として再利用を推進するという二つの観点からの施策が求められます。国では、大量に発生している食品廃棄物について、発生の抑制と減量化により最終処分される量を減らすとともに、飼料や肥料等の原材料として再生するために、平成十三年に食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律、いわゆる食品リサイクル法が施行されております。そして、大手食品製造事業者や食品販売事業者に対しては、再利用の目標設定や取り組みについて具体的な指導がなされつつあります。食品廃棄物のリサイクルや処理については、輸送や地域事情の問題をかんがみると、市町村単位や地域単位での取り組みが重要となります。国が一定規模の業者に対して指導を行いつつある現在、県としても県内業者に対する食品廃棄物に関する指導の準備や、減量手段やリサイクル方法などの研究に取り組み始めなければいけないと思います。

 食品廃棄物の排出量を減らすためには、食育などを通じて県民一人ひとりが調理くずや食べ残しを減らすという意識の向上を図ることが必要です。世界には飢えによって苦しんでいる人々がたくさんいる現状を認識し、農作物をつくっていただいている方々への感謝の気持ちをはぐくみ、そして生ごみの焼却処理には莫大なエネルギーを必要とし、環境への負荷が大きいことなどを周知徹底していくことが大切です。最近では、「ドギーバッグ」と呼ばれるレストラン等で食べ残した食料を持ち帰るためのバッグ普及の取り組みなども始まっています。岐阜県としても、市町村や県民の皆さんとの協働で食品廃棄物の減量やリサイクルに関する方針、また具体策を打ち出すなど、県としての政策を打ち立てる必要があると思います。

 そこで、環境生活部長にお尋ねいたします。県では、国の食品リサイクル法の施行に伴って具体的にどのような施策に取り組んでいるのかという現状と、今後どんな方針でどのような政策に取り組んでいこうとしているのでしょうか。食については、私たちの生活に一番身近な問題であり、県民一人ひとりの意識の向上と行政がしっかりと取り組む問題であります。農政分野のみではなく、県行政の各部署がしっかりと連携をして政策を打ち立てて、明確な方針を持って取り組んでいただくことを期待して、質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(早川捷也君) 総合企画部長 上手繁雄君。

   〔総合企画部長 上手繁雄君登壇〕



◎総合企画部長(上手繁雄君) 市町村への権限移譲を今後どのように進めていくかについてお答えをいたします。

 県と市町村では、権限移譲に係る基本的な考えについて議論を重ね、平成二十年四月、権限移譲のあり方に関する報告書として取りまとめました。その中で、住民生活に直接関係のある事務については、優先的に移譲していくことで合意を得るとともに、議員御指摘のようなまだら状態の積極的な解消についても共通認識を得られました。こうした合意を受けまして、県といたしましては、事務移譲交付金を今年度から一〇%以上増額させるとともに、移譲事務を進める目的で新たに三名の県職員を市町村に派遣し、まだら状態の解消に力を入れているところでございます。また、本年十月には、県下で初めて住民に身近なサービスである旅券発給を揖斐郡三町に移譲しましたが、住民の方々から好評を得ておりまして、来年度は大垣市と白川町、さらに翌年度以降も二十団体から御希望があり、現段階では全市町村の約六割に当たる二十五市町村へ移譲する計画となっております。今後も人的支援の強化を図りながら、住民サービス向上につながる事務を優先して、市町村への権限移譲を進めてまいります。



○議長(早川捷也君) 環境生活部長 古田常道君。

   〔環境生活部長 古田常道君登壇〕



◎環境生活部長(古田常道君) 食品廃棄物対策についてお答えいたします。

 家庭から排出される食品廃棄物の減量化を進めるため、市町村におきましては、生ごみの分別回収による堆肥化、生ごみ処理機に対する購入補助、廃食用油の燃料化を行うなど、さまざまな取り組みが実施されております。市町村のそうした取り組みを支援するため、県といたしましても、今年度から行っていますごみ減量化推進事業により、市町村や市民団体と協力して、家庭から排出される生ごみのリサイクルをモデル的に実施しております。来年の二月にはごみ減量化フォーラムを開催し、これらモデル事例の紹介を行い、生ごみのリサイクルについて、より一層の普及啓発を図ってまいりたいと考えております。

 また、国におきましても、食品廃棄物を地域内でリサイクルするシステムを構築するため、中部地方の行政と食品関連事業者、堆肥化事業者などを構成員とした検討協議会を立ち上げており、本県も愛知県、三重県とともに参加して検討を始めたところです。今後も食品廃棄物のリサイクルに関する情報の収集、発信に努めるとともに、食品リサイクルに熱心な関係団体などと連携を図り、食品廃棄物の減量化及びリサイクルに積極的に取り組んでまいります。



○議長(早川捷也君) 農政部長 馬場秀一郎君。

   〔農政部長 馬場秀一郎君登壇〕



◎農政部長(馬場秀一郎君) 私の方には、飼料米につきまして二点の御質問をいただきました。

 まず最初に、飼料米の生産拡大と普及促進ということについてでございますけれども、県におけます飼料米の取り組みは、牛の飼料となるわら専用稲のうち、未利用であったもみの有効利用を目的として、平成十九年度に試験的に実施し、もみのまま鶏への利用が可能であるという評価を得たことから、平成二十年度に養鶏農家に向けた生産が開始されました。飼料米の生産拡大のためには、稲作農家だけでなく、利用者である畜産農家の理解と協力が必要であることから、県では平成二十年度に岐阜県飼料米利用促進協議会を設置し、稲作農家と養鶏農家の需給調整を図りながら、その拡大に努めてきたところでございます。また、本年十一月には、飼料米拡大のためのシンポジウムを開催し、稲作農家、流通関係者、畜産農家など百七十名の参加をいただいて意見交換を行い、利用拡大のための相互理解を深めたところでございます。来年度は新規需要米として飼料米への国の助成が手厚くなり、作付の拡大が見込まれますことから、これまでの養鶏農家だけでなく、新たに養豚農家での利用を図るため、飼料業者や関係団体と連携して、さらなる利用拡大に取り組んでまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、飼料米の生産は、飼料自給率の向上や休耕田の有効利用のために非常に重要な施策であると考えておりまして、今後とも生産と利用拡大に努めてまいります。

 次に、飼料米の供給ということについてでございますけれども、県では、これまで飼料米の生産者である稲作農家に対しましては、多収穫品種の導入、実証圃の設置等を行い、作付拡大を推進するとともに、消費する側である畜産農家に対しましては、飼料としての有効性を実証するために各種試験や畜産物の成分分析等を行い、飼料米への理解を得るための取り組みを進めてきているところでございます。こうした結果、作付面積は取り組み初年度の平成二十年度は百六十二ヘクタールでございましたが、今年度、平成二十一年度には二百二十一ヘクタールへと大幅に拡大をしてきております。また、消費者の方々にはPRに努め、農業フェスティバルなどのイベントにおいて、飼料米を与えた鶏の卵、「おこめのたまご」の試食会を開催したところ、あっさりしておいしいなどと好評をいただいております。飼料米の取り組みはまだ始まったばかりであり、普及への課題は多々ございますが、まずは需要の拡大が何よりも重要と考えております。そのためには、畜産農家が利用していただきやすいよう低コスト化することや、必要な時期に家畜の種類に応じて安定的に供給できる体制づくりが必要と考えております。このため、早急にプロジェクトチームを立ち上げまして、議員から貴重な御意見をいただきました、その御意見を生かしながら、詳細に分析をして、解決に向け検討を進めてまいります。



○議長(早川捷也君) 都市建築部長 藤山秀章君。

   〔都市建築部長 藤山秀章君登壇〕



◎都市建築部長(藤山秀章君) 屋外広告物条例の運用状況及び屋外広告物や景観に対する今後の方針についてお答えいたします。

 屋外広告物の許可事務及び違反広告物の是正指導事務につきましては、中核市である岐阜市と、景観行政団体である各務原市など三市におきましては、各市の屋外広告物条例に基づき事務が行われており、それ以外の市町村では県の屋外広告物条例に基づいて行われております。また、屋外広告業者に対する指導監督は、県と中核市である岐阜市が行っております。

 県では、市町村の許可事務や是正指導事務が円滑に行われ、運用に偏りが生じないよう、違反広告物対策マニュアルを整備し、担当者会議の開催、市町村の要望に応じた助言など、市町村に対する支援を行っております。また、屋外広告業者を対象に、条例の規制に基づき適正に広告業務が行われるよう屋外広告物講習会の開催等による指導を行っております。今後、県としましては、これらの取り組みに加え、広告主の理解を促進するため、屋外広告物制度の情報提供を行うなど、県民の意識向上を図る取り組みを進めてまいります。

 また、景観につきましては、地域の特性に応じた景観の整備や規制を行う必要があり、市町村が中心的な役割を担いますが、県は景観計画策定に向けた助言など市町村の支援を行うとともに、県民全体の意識の向上や市町村間の連携強化等による広域的な景観形成の促進を関係部局と力を合わせて進めてまいりたいと考えております。



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○議長(早川捷也君) しばらく休憩いたします。



△午前十一時五十五分休憩



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△午後一時再開



○副議長(駒田誠君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○副議長(駒田誠君) お諮りいたします。本日の会議時間をあらかじめ延長いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(駒田誠君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議時間を延長することに決定いたしました。



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○副議長(駒田誠君) 引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行います。四十番 平野恭弘君。

   〔四十番 平野恭弘君登壇〕(拍手)



◆四十番(平野恭弘君) お許しを得ましたので、質問に入りたいと思います。何かいつもは後ろの方だったんですが、こんな中間辺でやらせていただくもんで、何かピントが外れてしまいます。

 今年も十二月に入りまして、私などはこたつの上でおでんを横に、そしてなべ、そして熱いのを一杯飲むといいなあと思っております。私なんかは、毎日毎日頭にきたりとか、うれしかったりとか、悲しかったりという、そんなときに本当に潤滑剤になります。酒は百薬の長と言われておりますけれども、度を過ぎると大変なことになります。そういったことから、私は度を過ごしてちょっと体を痛めましたので、どうしてこんな痛んだか、ちょっとお話をさせていただきたいと思います。

 ただ、アル中ではない、肝臓が悪いだけで、アル中の人は大体朝、昼、晩と飲むんですが、私はアルコール−−−−−−は夜しかやりません。自分の恥を承知でやりたいと思いますが、まじめにやります。

 現在の医療を見た場合、小泉改革によって平成十六年四月に導入されました新臨床研修制度が導入されて以来、地方を皮切りに医療崩壊が始まりました。この問題をさらに深刻にしているのが、国の医療費抑制政策でございます。医療になじまない市場原理主義が持ち込まれた結果、不採算部門を担わなければならない地域中核病院の経営状態の悪化、さらに医療ニーズの増加とそれに伴う労働条件の劣悪化も、医師の地域中核病院離れに拍車をかけております。多くの地域病院は、従来、大学病院からの定期的な医師派遣に頼ってきましたが、新臨床研修制度以来、地方の大学病院に研修医が集まらなくなってしまいました。大学は、もはや地域に医師を派遣する力がなくなってしまったと同じです。その結果、地域病院の医師数が減少し、残った医師の負担がふえ、その残った医師たちも職場を去るという負の連鎖が起こっております。

 県民が安心して暮らせる社会づくりには、医療の充実は欠かせません。しかし、日本の医療の中核を担う病院勤務医を取り巻く労働条件は非常に厳しいものがあり、勤務医の過重労働は以前から指摘されておりました。

 日本医労連と自治労が二〇〇七年に行った勤務医を対象としたアンケート調査では、九五・八%が月に約三回、通常の八時間勤務に続いて十六時間の宿直勤務を経て、また通常の勤務に入る三十二時間労働を強いられている実態が明らかになりました。日本医師会が今年実施した調査では、平均睡眠時間六時間未満が四一%、一カ月の休みの中で四日以下が四六%、うつ病と判定されたことのある勤務医が一・九%と上がっています。同医師会は、過酷な労働条件、トラブルによるストレスが背景にあるとまとめました。疲労からミスを起こしかねないと悩む医師もたくさんいます。やはり問題の根本は、絶対的な医師不足があります。

 私ども中央病院において、昨年の六月から約一年間の間に、整形外科医師三人、内科医師一人、麻酔科医師一人、リハビリ科の医師が二人、緩和ケア医師一人、脳外科医師一人の計九人の医師が一度に退職いたしました。九人もの医師が一度に退職することになりますと、病院にとっては大変なことになります。経営がいかんのかなと思ったくらい悩んだこともございます。私も、地域医療を担う一人として、皆さんに安心して暮らしていただくため医師確保に努めましたが、医師確保の難しさを痛切に実感いたしました。今まで、医師を派遣していただいた大学病院も、九人もの医師を補充していただく余力はなくなっていました。患者さんに迷惑をかけることは絶対してはならないという思いと、現実問題として医師が確保できるかどうかとのはざまで大変悩み、ストレスとなりました。とりあえず大学病院はもちろんのこと、名古屋を中心に、東京、大阪の医師派遣会社を訪ね、依頼することになりました。また話がありますれば、沖縄、北海道へも飛んでいきました。全国的な医師不足の中、すぐに来ていただけるような医師はなく、根気に依頼して歩くしか方法がないことを悟りました。そして、あらゆる手段を頼って探すことにいたしました。

 このことは、私にとって、先ほども述べましたように大きな不安であり、ストレスとなりました。当然心配で夜も眠れなくなりました。睡眠薬、酒に頼るようになりました。酒などは、計算しますと一日六合から七合ぐらいは飲んでいました。そして、睡眠薬も同時に使用しました。今年になって、やっと医師の補充の目安がついた三月に、私ども病院は全員ドックをやっておりますが、ドックに入りました。その結果、肝機能の程度を示すγ‐GTPは四百三十四と非常に高く、またGОTはASTともいいますが五十九、GPT−ALTは七十七と通常の倍以上で、明らかに肝障害を示す値でございます。早速、私ども中央病院の肝臓専門医である清水 勝先生の治療を受けることになりました。投薬を受け、もちろん断酒をいたしました。治療の結果、七月にはほぼ正常になり、あと一カ月は主治医が断酒せよということでしたので断酒をしました。医師の補充は十分ではございませんが、ある程度整ってきましたので、安心感もあって、八月十二日は私の誕生日ですので、それからちょっと飲み始めました。また、睡眠薬も同時に使用いたしました。そうしましたら、八月末からちょっと調子が悪くなって、九月に入ってから、たった二日間ぐらいですけど意識がなくなりました。子供が一生懸命診ておってくれたんですが、私のとこ、二階が私の寝室なんです。二階にある便所なんですが、二階のトイレはいわゆる西洋便所で、ふたをぱっとあけてしょっとするやつなんです。よたよた歩いてトイレに行って小便をしたんですが、真っすぐだった、多分曲がっておったのか、横へジャーッとこぼれてしまったんですね。このこぼれたやつをああしまったという感情が、頭がぼけておるものですから、洪水に感じました。ザーッと押し流されるように感じたものですから、部屋へ行って電話をいろんなところへかけておるんですが、私のところの電話はゼロ発信しかよそへかからんやつが、ここがおかしかったもんですから、かけてもかけてもかかりません。ついておった娘が、「お父さん、見てみなさい、外は雨なんか降ってないよ」と言いまして、それでゲッゲッとなったときには座ってやれといって、洗面器をがばっと入れてくれました。そして、サーフローというやつですか、留置針を入れて、点滴を三日間ぐらいやったらある程度よくなりました。ただ、よくなるにしろ、歩くのにもよたよただったもんですから、整形外科へ行って指導を受けました。整形外科の教授が言われるには、ノルディックウオーキングというんですか、スキーのストックみたいなやつを二本で、そして「毎日三十分ほど、二回ぐらいやったらいいよ。そして、この八月十五日に診せに来い」と言われました。そして、元気だったらスキーに行ってもいいと言われましたので、スキーには今年の冬、行けるんじゃないかと思います。また、あと二回ぐらいは選挙に出られるんじゃないかなあと思っております。

 幸い手当てが早かったので、このように元気になったわけなんですが、そんな中、衆議院選挙後間もなく、十月四日に中川元財務相が亡くなられたことが発表されました。私なりに、中川氏が死に至られた経過をちょっと新聞なりにたどってみますと、まず第一に、G7でもうろう会見によって財務相を辞職せねばならないようになられたんだと思います。そこで大きなストレスに一つ見舞われ、また八月三十日に行われた総選挙においてころっと落ちたもんですから、第二の大きなストレスが来たんだと思います。その後のいろんな報道を推測しますと、選挙前に中川氏は禁酒宣言をされました。選挙期間中はかなりしっかりしておいでだったと聞いておりますので、本当に断酒をやられたと思います。そんな中、今回の選挙に落選されました。このことは、麻布中学、麻布高校、東大とエリート街道を真っすぐに歩いてこられた先生が大きな挫折を負われたと思います。そして、大きなストレスとなり、そんなときに薬、アルコールに頼られたわけです。そんな中、アルコール依存症の方は、中川氏がそうであったかどうかはわかりませんけど、不眠の患者さんが多いようです。新聞報道によりますと、そのときには中川さんも風邪薬と睡眠薬を同時に飲み、酒も飲んでおられたようです。

 また、死亡された前日の午前七時に奥様が、また正午には娘さんが寝室のベッドで熟睡しておられる中川氏を確認されております。そして、夜九時には、奥様が帰宅されたときにもぐっすり眠っておられたと報道されております。考えてみますと、正常の人の睡眠時間は長くて七時間から八時間です。これは、だれかが異常と感じられれば中川先生は助かったんじゃないかと思います。私は、尊敬した中川先生を今回失ったということは、自民党にとっても日本にとっても大変な損失ではないかと思いますし、私もお会いしたことがございますが、すばらしい人であります。惜しみても余りあります。安らかにお眠りされますことを心からお祈り申し上げます。合掌。

 かつて、アルコール依存症のような状態になってしまうのは、本人の意思が弱く、道徳観念や人間性が欠けているからだと考えられていましたが、最近では、医学的見地から精神疾患の一つとして考えられるようになっています。飲酒が自分の意思でコントロールできなくなるような状況を精神的依存、震顫妄想などの退薬症状を身体的依存といい、アルコール依存症に限らず、他のさまざまな薬物依存症も同じような特徴を持っています。

 日本の飲酒人口は約六千万人程度と言われておりますが、このうちアルコール依存症の患者は二百三十万人程度であると言われております。一九六四年に比べますと、飲酒人口、アルコール依存症の患者のいずれも二・五倍前後にふえていると公表されております。飲酒者の二十六人に一人がアルコール依存症という計算になります。精神疾患の中でも罹患率が高く、各人の性格や意志にかかわらず、だれでもかかる可能性がある病気でございます。平成十六年度に発表された数字でありますけれども、アルコール依存症の患者は八十一万人との報告もされております。アルコール依存症の患者さんは、アルコールによってみずからの体を壊してしまうのを初め、家庭や職場においてもさまざまな問題を引き起こして、社会的・人間的信用を失ったりすることもございます。症状が進むと、精神的・身体的健康を損なう深刻な疾患でございます。

 さてここで、健康福祉部長にお伺いいたします。アルコール依存症の患者さんや御家族に対してどのような支援に取り組んでおられるのか、お伺いいたします。二番目に、アルコール依存症について県民への普及啓発はどのように取り組んでおられるのかお伺いいたします。

 次に、飲酒運転の根絶について警察本部長にお伺いいたします。

 これから年末年始にかけてアルコールをいただくことがふえることになりますが、どうしてもなくならないのが飲酒運転であります。楽しい時間を過ごすためにお酒をいただくはずなのに、結果はとても悲しく、失うものが非常に大きいものでございます。県内の飲酒運転による死亡事故の状況を見てみますと、過去五年間の平均では全死亡事故の一〇%を占め、今年も十月末現在十件と、全国ワースト八位となっています。平成十四年の道路交通法の改正では、飲酒運転の罰則及び行政処分点数が強化され、さらに平成十九年の改正では、罰則等の強化とともに、車両提供や酒類提供、飲酒運転の車に同乗する飲酒運転を助長する周辺三罪が創設されたことなどにより、飲酒運転による死亡事故が減少したとのことであります。飲酒運転は、ドライバーの自覚があれば防げるものであるにもかかわらず、今もって後を絶ちません。飲酒運転を防止するための広報啓発活動も大切であり、さらに飲酒運転に対して最大の抑止力となるのは、徹底した取り締まりをしていただくことであると考えます。

 そこで、警察本部長にお伺いいたします。飲酒運転は罪悪です。平成十九年度の法改正以後、岐阜県でどれだけの検挙をされているのでしょうか。二番目に、飲酒運転の根絶に向けて、今後どのような取り締まり強化を取り組んでいかれるのかお伺いいたします。

 以上で私の質問は終わります。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(駒田誠君) 健康福祉部長 冨田成輝君。

   〔健康福祉部長 冨田成輝君登壇〕



◎健康福祉部長(冨田成輝君) アルコール依存症対策についてお答えいたします。

 アルコール依存症は、進行の過程でさまざまな合併症や行動障害、家庭的・社会的問題などを繰り返すことから、本人はもとより、御家族にとりましても大変不幸な疾病でございます。このため、県では、NPO法人 岐阜県断酒連合会と連携して、相談や啓発などのアルコール依存症対策に取り組んできております。相談事業といたしましては、圏域ごとに会場を設けて年間延べ二十回の相談会を開催するとともに、精神保健福祉センターでは、随時、来所相談や電話相談を受け付けるなどの支援を行っております。また、啓発事業といたしましては、県民の皆様や県断酒会の会員とその御家族、行政の関係者などを対象といたしまして、社会復帰や再発予防などのアルコール関連問題をテーマとした講演会を開催いたしております。引き続き関係団体などと連携を図りながら、アルコール依存症やその御家族の支援に努めてまいります。



○副議長(駒田誠君) 警察本部長 瀧澤裕昭君。

   〔警察本部長 瀧澤裕昭君登壇〕



◎警察本部長(瀧澤裕昭君) 飲酒運転根絶へ向けた取り組みについてお答え申し上げます。

 県下の交通死亡事故の状況は、本年十一月末現在、死者数が百十三人となっておりまして、昨年同期と比較して十七人減少しております。しかし、議員御指摘のとおり、飲酒運転に起因する死亡事故は昨年同期と比較して倍増の十件も発生するなど、大変厳しい状況となっております。

 道路交通法改正後における飲酒運転の検挙状況についてでありますが、昨年、岐阜県下で八百四十人を検挙し、そのうち九十一人を逮捕したほか、車両提供・酒類提供・飲酒運転同乗の、いわゆる周辺三罪で三十二人を検挙しております。本年に入りましても、十一月末現在で六百五十九人を検挙し、そのうち六十九人を逮捕したほか、いわゆる周辺三罪で十五人を検挙しており、飲酒運転を最重点にした取り締まりを推進しているところでございます。

 今後の取り組みでございますが、幹線道路における大検問や要所におけるミニ検問のほか、飲酒運転常習者に対する追跡捜査、繁華街の包囲作戦など、多角的な方法で取り締まるとともに、飲酒運転を助長する違反につきましても厳しく取り締まってまいりたいと考えております。また、取り締まりとあわせまして、関係機関、団体と連携した広報啓発活動を展開するなど、飲酒運転の根絶対策を一層推進してまいる所存でございます。



○副議長(駒田誠君) 九番 山本勝敏君。

   〔九番 山本勝敏君登壇〕(拍手)



◆九番(山本勝敏君) 皆さん、こんにちは。

 今回は、大きく二項目御質問をさせていただきます。

 一項目めは科学技術の振興について、二項目めは教育行政についてです。

 それでは一項目め、科学技術の振興についてお尋ねをいたします。民主党政権によります事業仕分けによりまして、科学技術分野の予算が大幅に削られようとしております。この問題は、この岐阜県にとっても大変大きな課題でございます。事業仕分けによって、科学技術振興策が影響を受ける、これをテーマに御質問をさせていただきます。

 次世代コンピューター、この予算が削減という判定を受けました。官民共同開発ロケット、これは予算計上見送りという判定でありました。こういったことは、報道で皆さん御存じのところでございます。岐阜県で間違いなく影響を受けますのは、地域科学技術振興・産学官連携事業と、これが廃止という判定を受けております。この地域科学技術振興・産学官連携事業とは、文部科学省が継続で進めております事業で、来年度予算概算要求額は二百六十八億円、これが廃止になるということはゼロ円になるということでございます。岐阜県では、この事業によりまして今までに大きく三つの分野で技術開発が進められてきました。一つ目の分野が、ちょっと言葉が難しいんですが、東海広域ナノテクものづくりクラスター、二つ目の分野が環境調和型セラミックス新産業の創出、三つ目の分野がモノづくり技術とITを活用した高度医療機器の開発、そういった三つの分野で先ほどの地域科学技術振興・産学官連携事業というのが進められております。

 一つ目の分野について御説明をいたします。

 東海広域ナノテクものづくりクラスター、この中にまたさらに三つのテーマがございます。一つ目が、航空機に利用する炭素繊維複合材料の加工技術の開発、二つ目が、自動車部品製造に利用する冶具などのコストダウン、三つ目が、航空機や自動車の内装材となる高分子ナノ多孔材料の開発、こういった三つのテーマで開発が進められている。開発体制は、名前のとおり産学官です。産としては岐阜県内のメーカーが九社、学としては岐阜大学や名古屋工業大学、官としては岐阜県の研究機関、それぞれが協力し合って開発を進めてまいりました。開発期間が五年間です。平成二十年から二十四年です。この五年間で総額十二億五千万円の予算でございました。その十二億五千万円のうちの八億円が国の補助、そしてこの五年間にわたり、八億割る五で毎年一億六千万円ずつ国から補助が来る予定だったんです。現在は開発が始まって二年目、あと三年ございます。ということは、その三年掛ける一億六千万ずつの四億八千万円の補助がなくなるということでございます。そうなりますと、開発そのものができなくなってしまう可能性がございます。今までに五億円を使っているわけですが、これも全くの無駄になる可能性がございます。

 二つ目の大きい分野で、環境調和型セラミックス新産業の創出について御説明します。

 セラミックスや陶磁器関係の製品開発などで、東濃西部地域−多治見、土岐、瑞浪−で開発が進められております。これの場合は、この中に四つのテーマがありまして、さらにそれを細分化しますと、全部で十五の研究開発テーマがございます。その十五の中の一つだけ、少し詳しく御紹介をしたいと思います。

 環境負荷低減型陶磁器食器の開発が行われております。別の言い方をしますと、低温焼結食器が開発を進められております。陶磁器を焼結させる、つまり陶磁器を焼くのには、普通千二百から千三百五十度以上の温度が必要なんですが、この低温焼結食器の場合は九百五十度で焼くことができるようになりました。この低温焼結によりまして、エネルギーの消費、つまりガスの消費が四〇%ほど低減できたと。そうすると、二酸化炭素の排出は当然減りますし、一番大事なのがそれだけ生産コストが下げられる可能性が出てきました。しかし、まだ道半ばでございまして、課題がございます。

 課題二つぐらい御紹介いたしますと、一つは新しく開発した素地、簡単に言いますと粘土ですね、それを器とか、そういった形にしなきゃいけない。その成形性の評価がまだ残っていたり、そこに塗る釉薬の低温焼成に合った調合などの課題が残されております。これは、三年間の事業で今二年目でございます。あと一年あれば、今御紹介したような課題がクリアできるのにというところで、この事業仕分けで廃止となりますと、実用化もできませんし、今までやってきたことが水の泡になってしまいそうであります。開発に参加されている企業にもお尋ねをいたしました。既に陶磁器メーカーから随分問い合わせの電話が入っているそうであります。地元では大変期待をされている技術でございます。倒産が相次ぐ大変厳しい経営状況にあります陶磁器、タイル産業にとりまして、この低温焼結技術によるコストダウンの期待はかなり大きいようでございますけど、ここで打ち切られたら本当に残念で仕方がありません。救世主となるかもしれない技術をみすみす逃してしまうということになりかねません。

 二つ目の大きい分野の環境調和型セラミックス新産業の創出、今御紹介したようなテーマのほかにまだ十四ございます。全部で十五、この十五全体で三年間で十三億五千万円、そのうち国の補助が六億円、三年間にわたり二億円ずつ国から補助がいただけるはずだったんですが、今年で打ち切られますと二億円の補助がなくなってしまうという状況です。

 三つ目の大きい分野のモノづくり技術とITを活用した高度医療機器の開発、これは説明を省きますが、最初の分野、東海広域ナノテクものづくりクラスター、そして二つ目のセラミックス、三つ目、この三つの分野総額で十億八千万円の国の補助が今まさになくなろうとしているという状況です。

 科学技術の分野は、わかりにくい、理解しづらい、時間もかかる、即効性がないかもしれません。しかし、間違いなく日本の国は、この科学技術によってここまで発展をしてきた、これはだれもが認めるところだと思います。今、この科学技術への投資をとめたら国際競争力を失います。そして、経済も生活もがたがたになってしまう、そんな危険性がございます。ノーベル賞学者たちがこの事業仕分けの結果を見て、即座に、しかも大挙して廃止・削減に猛反発をしたのも当然のことだと思います。そして、ノーベル化学賞受賞者の野依良治博士は、「科学技術はコストではなく将来への投資だ。仕分け人は将来歴史という法廷に立つ覚悟があるのか」と、大変厳しく批判をされていらっしゃいます。

 私ごとで恐縮ですが、実は私は以前、技術者でした。工業用機器の開発をしておりました。お客さまの声を聞き、競合製品を調べ上げて、新しい製品のアイデアを出しました。図面を引いて試作品をつくって、実験をして性能を評価しました。そして、図面を引き直して、また引き直して量産化をしていくと。やはり何年も時間はかかります。そして、開発費用は莫大です。しかし、その投資に見合った利益をもたらしました。そんな現場を経験した者の一人として、元技術者として、私も今回のこの事業仕分けは中身がわからない方々たちが数字合わせだけで予算を切っていったんではないかと、憤りすら感じております。事業仕分けのすべてを否定するわけではありませんが、ただ、さまざまな問題点が指摘されているのも事実です。少なくとも、科学技術分野には大変な問題があります。

 そこで、古田知事にお尋ねをいたします。政府の事業仕分けによって、岐阜県の科学技術振興にかかわる予算が廃止と判定されたことについて、どのように考えていらっしゃるか。また、今後、どのような対応をされるのか、お尋ねをいたします。

 大きい二項目め、教育行政についてお伺いをいたします。

 六月議会でも教育について取り上げました。教育の重要性を今さら語る必要性はございませんが、日本人の心が病んでいる、子供たちが何か変わってきていると、だれもが感じていると思います。そこで、今回は教育について細かく三点お伺いをいたします。

 教育の一点目、先人に学ぶ道徳教育について。

 先日、教育警察委員会で山口県に視察に伺いました。萩市にあります市立明倫小学校、ここで、吉田松陰の言葉を唱える朗唱教育を見させていただきました。大変すばらしい教育だというふうに感じました。例えば、吉田松陰の言葉「今日よりぞ、幼心を打ち捨てて、人と成りにし、道を踏めかし」と、これをクラス全体で声を出して朗唱する。毎朝朗唱する。一学期の間、同じ言葉を毎朝朗唱し続けると。ちなみに、今の言葉は小学一年生の一学期の言葉です、入学してすぐ。意味は、今までは親にすがり甘えていたが、小学生となったきょうからは、自分のことは自分でし、友達と仲よくしよう、そんな意味合いであります。

 もう一つ御紹介します。「誠は天の道なり、誠を思うは人の道なり、至誠にして動かざる者は未だ之れあらざるなり、誠ならずして未だ能く動かす者はあらざるなり」、極めて純粋な誠、至誠を重んじた松陰ですが、これは五年生の一学期の言葉です。このように、毎朝声に出して朗唱する。すぐに意味はわからないかもしれません。しかし、こういう方法は、口が先に覚えて後で意味がわかってくる、大人になってから深い意味がわかってくるということも多分にあると思います。このほかに明倫小学校では、松陰の一生を描いた「松陰読本」を編集しまして、松陰の生き方についても学習をしていると。朗唱教育とこの松陰読本を取り入れることによって、例えば道徳の時間に松陰の言葉を話題にして話を進めますと、子供たちの考えが深まりやすいということです。また、松陰の言葉や生き方が行動の判断基準の一つとなるように指導が工夫をされているということでありました。萩市にあります吉田松陰の松下村塾は有名です。もう一つ、松陰が教授を務めたのが萩藩の藩校であります明倫館、この明倫館の跡地に建てられたのが萩市立明倫小学校と、このような背景がありまして、明倫小学校では先ほどの至誠を中核とした松陰の精神を学校教育の基底としているとのことであります。

 郷土の先人、先覚者に学ぶ道徳教育は、郷土の歴史を深く理解し、郷土愛を養いながら、人としての生き方、そしてあり方を学んでいく、すばらしい教育であると思います。岐阜県にも、佐藤一斎など学ぶべき先人があります。また、仮に郷土の先人でなくとも、日本には学ぶべき先人は数多くあります。

 教育長にお尋ねします。明倫小学校の朗唱教育も参考にしていただきながら、岐阜県における道徳教育のさらなる拡充を図っていただきたいと思います。先人の言葉や生き方に学ぶ道徳教育への取り組みについて、お考えを伺います。

 教育の二点目、ラジオ体操の奨励について。

 我々、小学校や中学校の運動会に招かれます。今年は小・中合わせて五校お邪魔しました。そこで気になったことというより、以前から気になっていたんですが、ラジオ体操をやらなくなったなあということです。運動会の開会式後にラジオ体操をやったのは、五校のうち一校だけでした。ほかの四校は、ストレッチ体操とかオリジナル体操とかでした。当時、私が通っていた小学校では、毎朝校庭で全校児童でラジオ体操をやっていた記憶があります。ほかの学校でも、毎日と言わないまでも、昔は体育の時間などでラジオ体操をやっていたと思います。しかし、最近は体育の時間にもラジオ体操をやらなくなったと。夏休みの早朝のラジオ体操も昔ほどやらなくなった。今どきラジオ体操なんて古いと言われるかもしれませんが、見方を変えればラジオ体操も日本の伝統の一つだと思います。いい伝統はぜひ残していただきたいと思います。そしてまた、ラジオ体操には、規律ある生活を養う効果ですとか、全体で行動することを身につける、そんな効果があると思います。さらに言いますと、社会に出てから会社に就職します。そうしますと、会社によっては朝社員全員でラジオ体操をするという会社が結構たくさんございます。当然、子供のころにそのラジオ体操を身につけておいてほしいなあと、そんなふうに思います。

 これも教育長にお伺いいたします。小・中学校で余り行われなくなったラジオ体操、これを復活させ、規律ある生活態度を養ったり、全体で行動することを身につけたり、社会に出てから役立ててほしいと思います。学校でラジオ体操を行うよう奨励していただきたいと思いますが、お考えをお伺いいたします。

 教育の三点目、教員養成コースの新設について。

 奈良県の県立平城高等学校では、高校で全国初となる教育コースを平成十八年に開設されました。この教育コースは、主に小学校の教員を目指すためのコースで、教育系の大学に進学できる学力を育てる、これはもちろんですが、教員として必要なコミュニケーション能力、行動力、創造力などを育てることなどを目的とされています。授業の特色としては、小学校インターンシップなどの体験学習ですとか、高校と大学が連携をして専門的な講義などを行っているということです。また、進学する大学によっては、小学校の教員だけでなくて、中学校、高校、幼稚園の教員になることも可能だということです。

 御存じのように、教員を目指す方の多くは、まず高校の普通科に行きます。そして、そこから大学の教育学部などに進学をしていくわけですけど、この高校のときから教員になるための専門教育をしていこうというコースでございます。この質問ではわかりやすく教員養成コースと言わせていただきますが、この平城高校と同じようなコースが岐阜県の県立高校に開設できないかという趣旨の質問であります。

 日本にとって、最高の資源は人材です。先ほどの科学技術を発展させるのも人材次第であります。そして、その人材を育てるのも親や教員という人材です。さらなる人材育成のために、さらなる教員の人材育成が必要だと思います。高校に教員養成コースを開設して、さらに質の高い教員養成に取り組んだらどうでしょうか。

 もう一つ、高校にこの教員養成コースを開設することで、将来教員を目指そうとする中学生がふえると思います。例えば、あの高校に電気科があると。じゃあ自分はこの電気科に行って、将来電気関係の仕事をやろうと、そういう中学生も多いと思いますが、同じように、あそこの高校に教員養成コースがあるから、そこを目指して将来自分は教員になろう、学校の先生になろう、そんな中学生もふえてくるんではないかなというふうに思います。教員志望者の量の拡大にもつながると思います。

 そしてもう一つ、この教員志望者の量の拡大ができますと、岐阜県内の教員の地域格差が是正できる可能性があります。この教員の地域格差につきましては、六月議会で「教員の人材確保について」と題して質問したときに説明をいたしましたが、地域によって、ベテランと若手のバランスが違っているという話をしました。例えば、ある地域ではベテランが不足して若手がたくさんいる、ある地域ではベテランが過剰にいらっしゃって若手が少なくなっていると、そういう状況がこの岐阜県内にはございます。今回詳しく説明しませんが、これは人事異動の関係でそういうふうになります。このアンバランスを是正するには、教員のなり手の少ない地域で、今まで以上により多く教員が採用されるようにする必要があります。そのためには、その地域の教員志望者の絶対量をふやすことがまず必要なんですが、この教員養成コースを教員のなり手の少ない地域に開設しますと、その地域の教員志望者の絶対量がふえて、結果的に教員の地域格差が是正できるということが言えると思います。

 これも教育長にお伺いをいたします。教員の質と量のさらなる向上のために、そして教員の地域格差を是正するためにも、高校に教員養成コースなど、名称は別として教員を目指す学生のためのコースを新設したらどうかと考えますが、所見をお伺いいたします。

 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(駒田誠君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) まず私の方からは、科学技術の振興についてお尋ねがございました。

 まさにおっしゃるとおり、科学技術は、未来、次世代への投資であるわけでございますが、その中で、特に私ども岐阜県としてこれまでも力を入れてやってきております地域科学技術振興・産学官連携と、このコンセプトで文部科学省からお金をいただいて、企業、それから研究機関、それから東海地域の自治体で大きなコンソーシアムを組んでやってきておるわけでございまして、これについて廃止という結論がこの事業仕分けで出たというのは大変残念なことだったと思っております。

 岐阜県では、大変厳しい財政状況が続く中で、ここ数年、研究開発に係る外部資金の獲得に努力をしてきております。私どもが主導しまして、産学官共同という形で獲得しております外部資金、平成十八年度が十・八億円、今年度は十八億円ということで、三年間で一・七倍に増加しておるということでございます。その中に、今、議員が御紹介いただいた三つのプロジェクトも入っておるわけでございます。それぞれの内容は御紹介のとおりでありますけれども、私の方から特に強調したいのは、例えば知的クラスター創成事業でありますと、県内の航空機・自動車関連企業九社が積極的に参加をしておられるということでございます。この知的クラスター創成事業の前提として、一環としてと言ってもいいかもしれませんが、航空機産業の発展と県内機械金属産業の高度化ということで、三十三社の参加によりまして航空機部材研究会というものを組織しておるわけでございますが、これがいわば母体になって知的クラスター創成事業への企業の参加につながっているということでございますが、せんだって、十月二十八日でございますが、NHKの「クローズアップ現代」でこの航空機部材研究会の模様が紹介をされまして、地域の新しい試みということで御評価をいただいておったわけでございます。

 それから、もう一つの都市エリア産学官連携促進事業でございますが、東濃西部において二十六社の県内陶磁器関連企業が参加しておられるということでございますし、それから高度医療機器の開発というテーマでは、関の刃物製造企業を含めて、県内企業六社が参加しておるということでございます。

 こうして見てきますと、まさにこの地域における科学技術振興及び産学連携というテーマは、新産業の創出はもちろんでありますけれども、地域の産業、地場産業の今後の行くべき道を考える対策としても大変大きな意義があると、こんなふうに思っておるわけでございます。仮に、この事業仕分けの評価に従って廃止されますと、まさにおっしゃっておられましたように、計画半ばで中断をするという大変もったいないことになるわけでございます。それから、県の工業系の研究機関、研究費の実は五四%はこの三つのプロジェクトに依存をしておりまして、この研究機関の運営自体にも大きく影響するということが懸念されるわけでございます。それから、大学等におきますこれらのテーマを扱う研究員、プロジェクトマネジャー、コーディネーターと、こういった方々を合わせますと、この三つのプロジェクトに実は研究員、専門家、約五十人の方が携わっておるということでございまして、せっかくコンソーシアムとして集まっていただいたこうしたすぐれた人材を手放すということにもなってしまうわけでございます。

 こうした事業仕分けの判断につきましては、お話にありますように、ノーベル賞学者も含めて全国の大学、研究者、産業界、広く懸念の声、あるいは継続を求める声が上がってきておりまして、私としても同様のスタンスで国に働きかけをしておるところでございます。前の答弁でも御紹介申し上げましたけれども、十一月二十五日の総理官邸での全国知事会議でございますが、私自身、鳩山総理にこのことをはっきりと申し上げた次第でございますし、また十一月三十日には私も含めて三十三の道府県知事による緊急共同声明というものも出させていただいております。

 それから、少し説明を省かれました岐阜大学の車載ITを活用した緊急医療体制の構築でございますが、これも経済産業省の「安心ジャパン・プロジェクト」の一つとして丸ごと廃止というような結論になったわけでございますが、これによる救急医療への影響も懸念されるわけでございます。この岐阜大学の取り組みにつきましては、単なる岐阜プロジェクトというよりは全国的に一つのモデルになるプロジェクトとして大変各地から注目をいただいておるわけでございまして、私自身としましても政府あるいは与党に対してしっかりと働きかけてまいりたいというふうに思っております。



○副議長(駒田誠君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 教育行政について三点の御質問がございました。

 まず、先人に学ぶ道徳教育についてでございますが、先人の生き方に学ぶことは、子供たちに思いやりや感謝の気持ちを養ったり、夢や志をはぐくんだりする上で大変重要であり、県内でも多くの学校が取り組んでいます。県教育委員会でも、郷土の先人を取り上げた道徳の副教材「郷土の道徳」を小学校及び中学校向けに作成し、先人の生き方に学ぶ道徳教育の推進をこれまでも図っているところです。

 具体的には、荘川桜の生命力に感銘を受け、名古屋−金沢間に二千本の桜の木を植えた佐藤良二の郷土愛について学んだり、両手・両足を失いながらもたくましく生きた中村久子の生き方について考えたりする学習が行われています。また、恵那市立岩邑小学校では、幕末の儒学者、佐藤一斎の教えをまとめた「言志四録」の原文を暗唱し、佐藤一斎の残した言葉を通して人の生き方について学んでいます。県教育委員会としましては、今後も郷土の先人の業績や生き方を通して、人としてのあり方、生き方を学んでいく道徳教育の充実に引き続き取り組んでまいります。

 次に、ラジオ体操の奨励についてお答えいたします。

 ラジオ体操は、昭和三年に現在のかんぽ生命、当時の逓信省簡易保険局が国民保健体操としてラジオ放送を開始し、夏休みの子ども会や地域・職場で実施されるなど、広く国民に普及しました。学校においては、体育授業や運動会等の準備運動として、それぞれの判断でラジオ体操を取り入れてきたものであり、近年はスポーツ科学の発展により、ストレッチング等各運動種目に適した準備運動を実施するようになってまいりました。ラジオ体操が幅広い年代の人が行える運動として定着していることは認識しておりますが、準備運動として行う内容については、各学校や地域の実態に応じた対応を尊重してまいりたいと考えております。

 最後に、高校における教員養成コースの新設についてお答えいたします。

 近い将来、教員の大量退職の時期を迎える中、優秀な教員の育成・確保はいずれの県におきましても喫緊の課題であり、本県におきましても従前から力を入れて取り組んでいるところです。また、議員御指摘のとおり、地域によっては地元出身の教員数や年齢構成上のアンバランスがあることは承知しております。このような課題に対して、高校に教育コースを設置することも一つの試みかもしれませんが、まず教育コースの内容と実績、全国における設置の動向等について情報を収集することが必要と考えております。

 現在、本県では、優秀な教員の育成・確保という面から、各高校において、職業としての教員の魅力を伝える大学の出前授業を開催したり、教員志望の生徒に対し、積極的な進路指導を行うなど、本県の教員になる意欲を高める取り組みを進めております。さらに、地元の教員志望者をふやし、教員配置上の地域格差を解消するには、引き続きこれらの取り組みを充実するとともに、一人ひとりの教員が使命感と情熱を持って教育に当たり、子供たちが毎日の学校生活において感動と喜びを感じることで先生という職業に夢を持つことが何よりも大切であると考えております。



○副議長(駒田誠君) 三番 太田維久君。

   〔三番 太田維久君登壇〕(拍手)



◆三番(太田維久君) 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、大きく三つのテーマについてお尋ねをします。

 最初に、来年春に独立行政法人化する県立三病院等の今後についてお尋ねをします。

 これまで何回かこの議場でお聞きしてきたテーマですけれども、全国的に課題となっています自治体立病院の経営見直しという観点だけでなく、見直しの議論を通じて地域医療の質をいかにより高く継続可能なものにするかというスタンスで御質問し、前向きの御答弁をいただいてきたものと考えております。今回は、独法化の事務作業が終盤に差しかかりつつあるということで、重ねて質問させていただきます。

 県立三病院については、今年春に県議会で定款を議決し、来年度から五年間の業務運営の目的や方向性を示す中期目標が現在つくられています。中期目標の案は、先月末に開かれた評価委員会で示され、来年三月に県議会に諮られます。そして、独法化後は、各法人が病院の具体的な業務計画となる中期計画を策定します。これまでの御答弁では、県から独立行政法人へと経営形態は変わっても、三病院それぞれが公的病院としての務めである救急医療や高度医療、周産期医療など、政策として取り組むべき医療を地域の中核的な病院として提供をするという使命を果たすと、独法化後も公的病院として役割を担い続けることを述べられてきました。また、地方独立行政法人法に基づき、救急医療、政策医療、不採算医療を行うための経費を国から財政支援として賄う基本的な考え方は、現在の病院事業会計への一般会計からの繰り出しと同様で、より各病院の実態に即したものになるよう基準の見直しを検討する、経営安定化のための基金を設けるなど、独法化後の財政支援についても述べられてきました。

 こうしたことを基本にしてつくられる中期目標・中期計画を通して、独法化後の三病院が時代の変化に迅速に対応した病院経営が可能となり、医師不足の解消、手厚い看護体制の導入や看護師不足の解消など迅速に対応する体制をつくることが求められてきます。

 さて、独立行政法人化への事務作業が進む中で幾つかの課題が見えてきました。

 その一つは、経営の現状とその先行きです。先日まとまりました平成二十年度の岐阜県病院事業決算を見ますと、経営の先行きを懸念する内容となっています。決算では、三病院合わせて赤字額は二十七億千八百六十九万円と三年連続の赤字決算です。三病院それぞれが赤字決算なのですが、岐阜市の県総合医療センターの赤字額は前の年度をおよそ九億円上回る十七億二千七百万円、下呂温泉病院は前の年度を二億円近く上回る八億五千八百万円と、いずれも赤字額をふやしています。総合医療センターについては、医療機器の更新に伴うなどの理由がある一方で、収入自体は前の年度と比べると一億円ほどふえており、今年度以降の経営見通しは見えつつあるようです。しかし、下呂温泉病院を見てみますと、収入も五千万円近く減っている厳しい事態です。建物は、新築移転する計画があるものの、現状は老朽化し、耐震基準から見ても不十分です。今までも経営努力はされていますが、医師の確保をしていかなければ経営が危ないのではないかという指摘もあります。この下呂温泉病院につきましては、中期目標の評価委員会でも医師会の代表者から、ほかと同じような病院ではなく、温泉療法やリハビリテーションを主とした特徴ある病院にしてもらいたいとか、学会や研修会を呼べるような病院施設にするとよいのではという意見も上がっていました。経営安定のために地域医療を支える責任を果たしながらも、特徴ある病院、大胆な経営戦略を持った病院をつくるべきであると、議長団に駒田先生がいらっしゃるところ大変僭越でございますけれども、私からも応援の意見とさせていただきたいと思います。

 一方、今後の運営面にも課題があると思います。その一つが事務運営と言われています。独法化に伴い、それぞれの病院事務局の事務量は現在よりもふえるものと想像されます。特に県総合医療センターでは、現在でも相当忙しい状況だそうです。病床百床当たりで見ますと、事務職員数は総合医療センターは四・五八人、全国の同規模の主な自治体病院の事務職員数では六人前後というのが平均だそうで、確かに統計的には少な目です。ちなみに多治見病院では五・五四人、下呂温泉病院では五・八五人ということです。独立行政法人移行の来年度から五年間の最初の中期計画期間をスムーズに乗り切るためには、経営の負担をふやさないことは必要ですが、現場の事務作業を安定的にこなせる環境づくりを行うということも必要なことです。そして、移行後は、長期的に病院経営に取り組む、いわゆるプロパーの事務職員が必要になってくるものと思います。医師がやめてしまう原因として、診療以外に費やす事務的な負担が大きいということも指摘をされます。医師の負担を減らすためには医療秘書の体制を充実する、こういった必要もあるでしょう。こうした事務運営は、直接は患者とはかかわりませんが、病院を動かすに当たって十分な対策が必要不可欠であると言えます。

 また、これまで触れてきませんでしたが、県立三病院に隣接した県立看護専門学校の今後もどうなるのかは気がかりです。月間の授業料は一万円に満たず、家計への負担を少なくして、即戦力の看護師を養成する医療教育機関として役割は大きいのですが、県立三病院の独立行政法人化に合わせて、あり方等の変化が求められるようになるのではないでしょうか。

 そこで健康福祉部長にお尋ねします。

 まず一項目め、平成二十年度決算で県の総合医療センターと下呂温泉病院の赤字幅が拡大をしていますが、三病院の独立行政法人化後の運営見通しはいかがなものでしょうか。また、以前に質問をしまして御答弁いただきました独立行政法人化後の経営安定化基金について、何を原資として運営をされていくのでしょうか。そして二つ目に、病院の事務的な体制をどのように強化しつつ、効率的ある事務運営を進めることができるようにしていくのでしょうか。そしてもう一点、三病院それぞれに隣接されています県立の看護学校、つまり県衛生専門学校、多治見看護専門学校、下呂看護専門学校について、病院が独立行政法人化されてから、運営形態や人事的な交流はどのようになるのでしょうか。また、近くのほかの看護専門学校などとの連携はいかに取り組まれるのでしょうか。

 続きまして二項目めです。

 企業誘致に関して、先日も佐藤先生から御質問がございました。私は、行財政改革の中で、企業誘致のあり方についてどのようにお考えになっているのかという点でお尋ねをします。

 せんだって出されました県の行財政改革プランの分科会案では、事業の大幅見直しが掲げられまして、各種の補助金を大幅に削減する方針ということです。そのうち企業誘致に関しては、企業立地促進事業補助金が対象に上げられており、継続案件つまり既に補助金支給が決まっている案件を除き、当分の間、休止をするとされています。企業立地促進事業補助金は今年度予算でトータル十四億二千二百万円、これは大変大きい額であると言えると思います。

 岐阜県における企業誘致は、補助金では、現時点でソフトウェア業や情報処理・情報提供サービス業などの事業所、工場、それに高度な技術やバイオテクノロジー、ナノテクノロジーなど先端技術の研究所について、最高で十億円の補助金の助成を行うとしています。その成果ですが、経済産業省が公表している年間の工場立地動向を見ますと、平成十五年が立地件数で二十六位、面積で三十一位、平成十六年がそれぞれ三十三位・三十五位と伸び悩んできました。しかし、東海環状自動車道東回りや東海北陸自動車道の全線開通といったインフラ整備と熱心な誘致活動などを受けて、平成十九年には十一位・十七位、平成二十年には十六位・十二位と、その成果を上げてきたところです。この成果には、当時の景気動向も要因と言えますが、補助についても大きな要因であると言えるのではないでしょうか。

 きのうの佐藤先生のお話のとおり、企業誘致には補助金以外にもさまざまな要因があると思います。一方で、今回仮に補助金を休止するとすれば、これもさまざまな懸念が生じると思います。企業誘致のための補助金の制度は多くの県で設けられています。補助金の制度がない都道府県は、今年四月現在のまとめで東京都、茨城県で、滋賀県は昨年度で制度を終了しているということですが、残る四十四の道府県では補助金の制度を設けているということです。茨城県につきましても県税の課税免除の制度を設けました。その一方では、来年二月から、期間限定でありますけれども、補助金の制度を導入する予定であるということです。そして、それぞれの最大補助限度額なんですが、大きいところでは大阪府の百五十億円、和歌山県の百億円、三重県の九十億円といったところがあります。これらは、自治体財政の中でバランスをどうとるかということにもよりますけれども、この厳しい財政状況、経済状況の中でも何とか企業誘致をふやしたいという、それぞれの道府県の熱意のあらわれであるという見方もできると思います。こうした状況を見ますと、岐阜県に来てくれるとありがたいなあという企業がほかの県に誘致されてしまうという懸念がありまして、雇用の創出、税収の確保を考えますと、憂慮すべきところだと思います。

 知事はちょうど一年前の議会での御答弁で、厳しい財政状況の中で予算編成をするに当たり、歳入面での取り組みとしてこう述べられています。「恒常的な効果が期待できるものとして、産業振興、観光誘客、そして企業誘致などの税源涵養につながる取り組み、あるいは県税の徴収確保対策の強化を進めてまいります。また、雇用創出の観点から企業誘致を積極的に推進していきます」と述べられまして、その意義と効果を訴えられています。今回の行財政改革をめぐっては、企業誘致に関して、経済不況で企業の投資意欲が低い時期に無理して予算を割いて補助金の枠を設け、また誘致活動に力を入れるというのは効率的ではないのではないか、そういった意見も聞きます。これも傾聴する意見だと思います。しかし一方で、これまでの知事の御答弁のように、厳しい中でも、いや厳しい中だからこそ税収効果・雇用創出効果の明確な業種・企業に重点的な誘致を図るべきであるという意見もあり、行財政改革と未来への投資と、それらを企業や地域の意向を酌みながらどうバランスをとっていくか、姿勢が問われる課題であると思います。

 そこで、商工労働部長に県としての考え方をお聞きしたいと思います。

 まず一項目め、厳しい財政状況ではありますが、ほかの県も企業誘致を進めていることを考えますと、企業誘致補助金を廃止した場合、本県の誘致活動にも大きな影響を及ぼすのではと考えます。また、実際に先行きを懸念する声もあるのですが、補助がもう既に決まっているという継続案件とされるものにつきまして、助成の内容などを変更した場合は、企業との信頼関係を損なうことが懸念されます。そこで、今後成長が見込まれる業種などに対して企業誘致補助金の活用も含め、どのように企業誘致を進めていくお考えでなのしょうか。そして、補助金を休止した場合、インセンティブを検討するということでありますが、補助金とは別のインセンティブについて、どのようにお考えになっていらっしゃるんでしょうか。

 続きまして、三つ目のテーマです。今度は防災の取り組みについてお伺いします。

 台風や大雨あるいは洪水などのとき、私たちは気象台が発表する気象警報・注意報をもとに避難や警戒に当たります。自治体は避難勧告などの判断とし、警戒本部や災害対策本部設置の目安とします。この非常に重要な気象警報・注意報のあり方が今大きく変わってきているんです。

 来年、平成二十二年の出水期、つまり梅雨を迎え、雨が多く降る時期を迎える五月の末ごろから、気象庁では全国一斉に気象警報・注意報を市町村の単位で発表することにしています。市町村長が行う避難勧告など、防災対応の判断や住民の自主的な避難行動をよりきめ細かく迅速に行えるようにするためのものです。

 現在、気象警報は、御存じのように都道府県を幾つかの区域に分けて発表しています。岐阜県の場合は、現在は岐阜・西濃、それから中濃、それから東濃、飛騨南部、飛騨北部、この五つです。これが来年の梅雨を迎える時期から四十二の市町村単位で発表されることになります。これによって、天気予報や気象ニュースでなじみ深い市町村の名前が使われることから、どこに気象警報や注意報が出ているのか、大変わかりやすいものになると期待ができます。

 これを実際にあった例を挙げてみますと、これは何年か前のある朝のことなんですが、養老町で集中豪雨がたまたま起きまして、そのときに岐阜地方気象台は岐阜・西濃に大雨洪水警報を出したんです。ところが、そのとき岐阜市内は晴れている、そういったことがありました。これが新しい警報・注意報のあり方ですと、こういったケースの場合は、集中豪雨の起きている、養老町だったんですが、そこだけ大雨洪水警報が出るということになるわけです。これ以外にも、一昨年から、土壌雨量指数あるいは流域雨量指数という新しい指標が導入されています。土壌雨量指数は、長い時間続いた雨で地盤の緩みが起きて土砂災害の危険が起きるおそれがあることの目安、流域雨量指数は、河川のはんらんの目安になります。これらの二つの指標と組み合わせて、土砂災害のおそれや浸水害のおそれが市町村の単位でよりわかりやすくなるんです。

 防災情報に関して、四年前には避難準備情報というものが設けられました。災害発生の危険が高まったときに市町村が発する情報の一つです。従来から避難勧告というものがありますが、この避難勧告よりも前の段階で人的被害の発生の可能性があると判断された時点で出されまして、避難に時間を要する高齢者や、あるいは障がいを持った方々に避難開始を、そしてそれ以外の方々には避難準備を求める、そういったものです。実際に平成十七年六月末に新潟県内で発生した大雨のときに、三条市や長岡市などがこの情報を発令しています。今度、市町村単位で気象警報・気象注意報が出ますことは、この避難準備情報を市町村が判断して出すに当たって、その判断にも役立つものと思われます。

 これまでも台風や大雨、洪水の際に、避難判断のおくれや見誤りなどで増水した河川に流されて命を落とされたり、危険な地域に孤立したりといった非常に残念な事故は後を断ちません。気象警報・注意報の変更は、こうした事故を未然に防ぐというためにも意味のあるものです。

 一方で、現場で災害対応に当たる市町村、あるいは情報を受けとめる住民が、これら新たな警報・注意報、そして情報の持つ意味合いを正しく理解し、迅速な行動ができるようにならなければ、これも意味はありません。過去のさまざまな災害で、避難勧告・避難指示を出すタイミングのおくれや、避難勧告が出ていても実際に避難が行われずに人的な被害が出た例というのは数多くあります。すべてが避難判断のミスによるものとは言えませんが、気象警報や注意報、情報を正しく理解し、それによって早い対応をとることができれば防ぐことができた事例も多いことかと思います。

 そこで危機管理統括監にお伺いします。

 まず、気象庁が導入を検討しています市町村単位で発表される新たな気象警報・注意報につきまして、お年寄りや子供たちなど災害弱者を初めとして、県民の皆さんにしっかりと理解してもらう必要があると思います。備えが重要であるという防災の視点からいえば、この時期から平成二十二年度の出水期への変更に備え取り組んでいく必要があると考えます。そこで、具体的にどのようにして周知徹底を図っていくおつもりなのでしょうか。そして、各市町村における避難情報など防災情報の伝達方法はまちまちであることから、地域格差が生じることがないよう、広域的な立場で県はどのようにして各市町村を支援していくおつもりなのでしょうか。

 以上、大きく三点についてお尋ねをしました。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(駒田誠君) 危機管理統括監 河合正明君。

   〔危機管理統括監 河合正明君登壇〕



◎危機管理統括監(河合正明君) 新たな防災情報の周知についてお答えいたします。

 気象警報・注意報が市町村単位で発表されることにより、市町村や県民は対象地域がわかりやすくなり、また大雨警報に土砂災害や浸水害が表記されることにより、警戒を要する災害が土砂災害なのか水害なのかがわかりやすくなります。今回の警報・注意報等の発表形式の変更については、気象庁において、報道機関やライフライン事業者など関係機関に対し順次周知しているところです。

 県におきましても、県民の皆様の理解促進と災害への備えにつながるよう、防災キャンペーン「自助実践二百万人運動」やホームページ、テレビ、ラジオなどの広報媒体を活用して周知を図るほか、市町村に対しても自治会や自主防災組織、消防団などを通じて直接住民へ周知いただくよう働きかけてまいります。

 また、今回の変更により、市町村においてはタイミングが難しいとされる避難勧告等の発令の一つの判断基準に警報・注意報を活用することが可能となり、的確な災害対応が期待できます。

 このため、県では、昨年のゲリラ豪雨で被害を受けた三つの市町と連携し、市町村単位での警報・注意報発表を前提に、避難判断基準を定めた避難勧告等の判断・伝達マニュアルをモデル的に作成しており、この中では、防災情報の伝達について、それぞれの地域特性や要援護者の障がいに応じた方法を具体的に定めております。県は、これまで気象台と連携し、市町村に対して機会あるごとにこのマニュアルの作成を働きかけてまいりました。今後も引き続き住民や要援護者に確実に防災情報が伝達され、避難行動につながっていくよう市町村を支援してまいります。



○副議長(駒田誠君) 健康福祉部長 冨田成輝君。

   〔健康福祉部長 冨田成輝君登壇〕



◎健康福祉部長(冨田成輝君) 最初に、県立病院の経営状況と経営安定化基金についてお答えいたします。

 近年の診療報酬の大幅な引き下げ等によりまして、全国の公立病院の経営は非常に厳しくなっております。県立三病院においても同様な傾向にございます。今後は、地方独立行政法人化によりまして柔軟な医療従事者等の確保や多様な契約手法の導入などが可能となり、収入の増加や経費の節減により一層の経営の安定化を図ってまいりたいと考えております。

 特に下呂温泉病院では、施設の老朽化や医師不足なども影響し、外来・入院患者数が減少しておりますが、今後も地域にとって必要不可欠な病院であると考えております。このため、独法化のメリットを生かしつつ、地域ニーズに対応した新病院を建設し、経営の改善を図ってまいりたいと考えております。また、三病院において一時的に資金不足が発生するといった不測の事態に備えるため、法人化前に病院事業会計から一般会計に一定の資金を繰り出して県に経営安定化基金を設置し、県から法人へ貸し付ける仕組みについて検討を行っているところでございます。

 次に、病院の事務運営の強化についてお答えいたします。

 病院の事務運営の強化は、適正な医療を継続的に提供していくために必要不可欠でございます。そのため、職員の採用・育成について法人みずから柔軟に行えるという独法化のメリットを最大限に生かすことが重要になると考えております。病院特有の事務に精通した法人職員を計画的に確保・育成することにより、事務部門の専門性の向上を図ること、また、多様な専門職の活用による効果的な医療を提供することを県が策定する中期目標に盛り込む予定といたしております。具体的には、プロパー職員の計画的な採用と専門研修の実施、医療事務作業補助者等の配置による医師の負担軽減などにより、事務運営の一層の強化を図ることとしております。

 最後に、県立看護学校についてお答えいたします。

 県立看護学校では、看護師や助産師を育成しており、毎年百名以上が県立三病院を初め県内医療機関等に就業するなど、県内の看護人材の確保に大きな役割を果たしてきております。学校は、現在、県立三病院とは別の組織として運営しており、病院の独法化後も引き続き県立学校として看護人材の育成に努めてまいります。また、優秀な看護教員の育成・確保には看護の現場との人事交流が必須であることから、独法化後も看護学校と県立病院との人事交流を行ってまいります。さらに、県内の看護専門学校十二校で組織する岐阜県看護教育機関連絡協議会における研修事業や情報交換等を通じて他の看護学校との連携を図り、看護教育の充実に努めてまいります。



○副議長(駒田誠君) 商工労働部長 江崎禎英君。

   〔商工労働部長 江崎禎英君登壇〕



◎商工労働部長(江崎禎英君) 私には、企業誘致について二点御質問をいただきました。

 まず、今後の企業誘致の進め方についてお答えをいたします。

 昨日の知事の答弁でも触れておられましたけれども、昨年秋以降の世界的な景気悪化に伴いまして、この岐阜県内におきましても、機械器具製造業を中心に設備投資計画の見直しや投資を先送りするといったケースが多数見られておるところでございます。その一方で、食料品製造業とか医療品製造業などは比較的景気の影響を受けにくく、設備投資意欲は依然堅調でございます。また、新エネルギーや環境関連の企業におきましては、環境に対する関心の高まりを追い風に、その業績を大きく伸ばしております。こうした成長分野の企業につきましては、各県ともに激しい誘致競争を繰り広げておりまして、資金面、税制面での優遇措置はもちろん、交通インフラや電力供給、人的支援の確保といったさまざまな条件について我々も企業と協議をしているところでございます。岐阜県としましても、議員御指摘の企業立地促進事業補助金、これを重要なツールとして認識しております。したがいまして、これにつきましては可能な限り予算の確保に努めるとともに、予算の範囲内で的確に、かつ有効なツールとして活用していきたいと思っております。加えて、企業のニーズに応じたきめ細かな対応を行いまして、優良企業の誘致に全力で取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。

 また、現在、本補助金の交付を前提に誘致交渉を行っている案件につきましては、助成内容を変更することなく適正に交付することにより、企業との信頼関係を損なうことのないよう対応してまいります。

 次に、企業誘致におけるインセンティブについてお答えをいたします。

 企業が新たな進出先を選定する際には、地理的、物理的な条件において検討対象を絞った後は、補助金や税制優遇など財政面での直接的な支援が大きなポイントとなっております。しかしながら、企業にとりましては、これと同時に企業進出に必要となります行政手続、これを円滑かつスピーディーに行うためのワンストップサービスや、進出後の事業活動が支障なく進むための行政の対応など、企業が安心して進出できるための各種支援策も重要な要素となっておるところでございます。こうした観点から、県では平成十九年度に企業誘致加速プロジェクトチームを設置し、建築基準法や環境影響評価などの許認可手続が円滑かつ迅速に進むよう、部局横断的なメンバーが緊密に連携して対応しているところでございます。

 また、誘致交渉中の企業はもとより、既に本県へ進出された企業へもきめ細かく訪問を行い、さまざまな企業の要望・ニーズの把握に努めており、これまでにも従業員向けの研修の実施や工場拡張のための用地のあっせんなども対応しているところでございます。さらに、成長著しい環境関連の企業誘致に向けましては、岐阜県がこうした企業にとって設備投資を行うにふさわしい地域であるということを効果的にアピールできるよう、関連施策の発信に努めているところでございます。

 いずれにしましても、今後の企業誘致におけるインセンティブは、補助金などによる財政的な支援だけでなく、サポート体制のさらなる充実も含め、進出企業に対する地域の魅力をいかに高めるかという観点から、総合的かつ機動的に対応してまいりたいと考えております。以上です。



○副議長(駒田誠君) 一番 大須賀志津香君。

   〔一番 大須賀志津香君登壇〕



◆一番(大須賀志津香君) 日本共産党を代表いたしまして、順次質問をさせていただきます。

 まず初めに、県の行財政改革について知事にお尋ねをいたします。

 岐阜県が九月にまとめた行革推進本部の分科会案、事業見直しに関する基本方針は、今後、毎年三百億円を超える財源不足に対応するために六百九十三の事業や県有施設を見直して、百四十三億円の予算削減をしようとするものです。この見直し案が発表されてから、各界各層からの批判が相次いでいます。十月十四日の県行財政改革懇談会では、補助金削減の見直しを求める声、二〇一二年以降の長期ビジョンを示すようにという声も上がったとのことです。また、大幅な市町村への補助金削減には、県下の市長会、町村会も、「住民に身近な基礎自治体としては大変困る。削減方針をぜひ見直してほしい」という申し入れもされています。十一月三十日には、中津川市議会が安易な市町村への補助金削減をしないよう求める意見書を全会一致で採択をしています。

 私は、住民代表という立場から言わせてもらえば、今回の行革案は理念なき帳じり合わせと、こういうふうに言いたいと思います。夏の総選挙で、有権者が今後絶対やめてほしいと意思表示をした「行政の責任を放棄して罪のない県民に痛みを負わせる」、こういう方向に今回の行革はほかならないと思います。行革に関しては、まず、なぜ岐阜県が赤字団体転落寸前という段階まで財政危機に陥ったのか、その原因と責任が本当に明らかにされ、反省はされているのかという問題があります。

 県で出されましたリーフレット(資料を示す)「岐阜県の財政が厳しいってホントですか?」という、このリーフレットの中にも財政難となった原因が解説的に書いてあります。三つあって、一つ、三位一体改革で国から県に来る財源が三百億円減ってしまった。二つ、介護保険や後期高齢者医療制度などで地方の負担がふえた。三つ、国の経済対策にこたえて道路や施設を建設した多額の借金が残っている。ここの中で例として書いてあるのは、東海環状自動車道約七百億円、ふれあい会館二百二十二億円、未来会館百三十四億円、ソフトピアジャパン二百五十八億円、飛騨・世界生活文化センター百二十一億円などなど、よくもつくったと思いますけれども、みずから書いておるんですよ、県がこういうふうに。

 県自身のこととして特に問題なのは、三つ目の借金返済です。平成元年に梶原氏が知事に就任してから後、特にバブル崩壊後の激しい県債発行に対して、我が党は終始一貫、再三再四、方針を改めるよう申し上げてきました。特に梶原氏の二期目、三期目は毎回のように借金問題を質問しています。平成十年第四回定例会で当時の大西啓勝県会議員が、「この六月、九月で四百三十億円の大型補正の財源は大半が県債である。全国的には、国の誘導策を受け入れないところもある。後世にわたる財政上の困難をどう受けとめるか」と問うたところ、梶原氏は、「世代間の公平な負担。四百九十億円のうち国から交付税措置があるので、実質県の借金は百二十億円程度で済むのだと。岐阜県は全国でもトップクラスの健全財政だ」というふうに豪語されました。大西議員は、「国だって借金して県に回す。国民にとっては同じ借金であり、必ずツケが回ってくる」と指摘をいたしました。さらに、大西議員が同じ年の十二月、決算にかかわって「県債発行が余りにも多大だ」と批判をして、「国の補正においても、公共事業の前倒しでは不況は回復しなかった。消費不況なのだから、従来型の公共事業対策では役に立たない。福祉・教育密着型の行政方針に転換すべきだ」と質問したところ、梶原知事は、「岐阜県は財政規模が小さい。起債もしないようでは、つまり県として借金もしないとなると、福祉とか教育の経費が当然圧迫されまして、いずれの経費、費目につきましても全国最低水準になっていくというのは間違いないことでございまして、そういう観点からも起債制度を活用していく」と答えています。今、岐阜県で起こっていることは全く逆の現象であって、起債制度の使い過ぎによって、結果として、教育・福祉にも切り込まざるを得ないということであります。借金をふやさなければ福祉もできないというのはどんな理屈かと思いますけれども、当時、職員も議会もこれを了解していたわけです。

 そこで、知事に改めて伺いますが、今岐阜県が陥っている財政危機の原因、つまり平成になってから、特にバブルが崩壊してからもどんどん県債発行で道路や箱物などをつくってきた。古田知事は前知事から受け継いだ立場ではありますが、私はこのやり方は間違っていたのだと考えておりますが、知事自身、そこへの反省はあるのかどうかお答えください。

 今回、分科会案で事業見直しの視点・方向性の大命題というのは、「赤字団体転落回避」と「県民のニーズに応えた政策展開」との両立とされています。ところが、その中身を見てみると、県民ニーズに応えるどころか、県民の切実な要望や県行政の責任で行うべき事業まで切り捨ての対象になっています。こうした見直しの中身についてもお尋ねをしていきます。

 行革の方針で、既にこの十月から実施されているのは、県の広報紙の縮小です。午前中も指摘がありました。岐阜市では、こういう「広報ぎふ」という(資料を示す)カラーのニュースの間に挟まってきたんですけれども、今回は、年末年始のごみの収集のお知らせと一緒に入っていて、私はうっかりこれはもう捨てるところでありましたけれども、本当に存在感がないんですね。これで知事のマニフェストを見ますと、(資料を示す)この中には県政運営の姿勢として、「県が持つ様々な情報をわかりやすく公開し」と、あなたはまだ一年前の選挙のときにこういうふうに公約しているんですよ。すぐにこんな紙切れ一枚にしちゃう。これで公約としてどうなのか疑問ですね。

 それから、今示されている分科会案の中には、子育て・教育・福祉にかかわる削減もたくさん入っています。マニフェストの中には、「人にやさしい県政」「安心して暮らせる岐阜県」「市町村との密接な信頼関係」というのも出てきます。これからやろうとしている行革が示している方向は、古田知事の公約あるいは県の長期構想からいっても、私は違反だというふうに思っております。二期目をスタートさせたやさきです。マニフェストや長期構想に期待した県民にこのギャップをどう説明するのか、知事自身、矛盾を感じていないのかどうか、お尋ねをいたします。

 予算削減でとりわけ問題なのは、いわゆる福祉医療への県負担分の削減です。子供の医療費や、障害者手帳をお持ちの方、母子・父子家庭への医療費窓口負担の軽減制度でありますけれども、これは、現在市町村と県で二分の一ずつの負担で成り立っていますが、県の持ち分を三分の一に減らすという案です。

 この制度には経過があって、そもそも福祉医療受給者への補助制度は、昭和四十年代から高齢者、障がい者、乳幼児と順次実施されました。県内で格差があってはいけないし、広く必要な制度だということで、岐阜県が三分の二を財政負担していました。ところが平成十八年、古田知事の総点検の中で、これは委員会などでも検討されたということですけれども、子供の医療費助成の年齢は拡大はしましたが、福祉医療の補助金の市町村との負担割合を、県の三分の二を二分の一に減らすものでした。市長会も指摘していますが、そのとき県は、これが岐阜県のナショナル・ミニマムとして位置づけるという説明をしたんです。今回の分科会案は、いわゆるこの最低基準の引き下げを示していますが、ただお金がないというだけでこの制度そのものを低下させてもいいとお考えなのか、お聞かせください。

 行革にかかわって大事な点は、削減不可としたものの中にも、むしろ積極的に改善するものがあるということです。その代表は、徳山ダムの償還金であります。岐阜県内で水が一滴も売れず、企業会計がつくれない現在、一般会計から毎年二十三億円、二十三年間にわたって支出する。これはいかにも異常であり、凍結すべきものと考えます。水が売れるようになってから支払う、こういう交渉を水資源機構に向けてやってほしいと思いますが、いかがでしょうか。

 それから、県営の四ダムについても削減不可となっていますが、毎年二十五億円ほどの事業費です。それに伴う県債発行もあるわけで、この間の借金への反省がありません。今こそ、これら県民にはツケを回さない方法で財源をつくるという見直しをすべきだと思いますが、知事のお考えをお聞かせください。

 行革関連の最後は、国からの財源確保の問題です。県自身も言っておられるように、そもそも三位一体改革などで国から県におりるお金が三百億円も減ってしまったという事実があります。まずこれを回復してもらえば、岐阜県もこんなに重箱の隅をつつくような行革案をつくらなくてもいいと思います。その点では、ぜひ頑張って国からの財源確保をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 少子化対策についてです。

 岐阜県では、現在、少子化対策基本計画である、安心して子どもを生み育てることができる岐阜県づくり基本計画の見直し作業中であります。特に今回の見直しに当たって、三つの重点施策のうち、「ともに大事にする仕事と家庭」という柱を一番上に引き上げ、企業の子育て支援の取り組みの促進、妊娠・出産・子育てをしながら働き続けることができる環境づくりを位置づけられました。これらの視点、方向性は大変時流に合った施策であろうと思います。しかし、そこで心配なのは、今回の行革分科会案によって、子育て分野まで相当の影響が懸念されることです。

 一つは、低年齢児保育促進事業費補助金の削減であります。現行では県三分の一、市町村三分の二ですが、これを来年は県が四分の一、再来年は廃止するという案です。私立は、現行県が二分の一を三分の一に削減します。県の補助の削減が保育料などの引き上げとつながり、ますます預けにくい状態になるのではないでしょうか。また、認可外保育所、特に岐阜市に対しては、中核市であるという理由から補助金を段階的に廃止します。しかし、県民にとっては、県にも同じように納税していて、補助金を続けてほしいという声があります。認可保育園に比べて公費補助が少なく、経営も大変です。ある岐阜市の認可外保育施設は、今でも三歳以上の子供の保育料三万五千円、三歳未満児は五万四千円、加えて延長保育料をもらっている、これ以上の保育料値上げはもう無理だ。保育士の給料は手取り約十四万円で、これも切り下げることはできない。園の閉鎖に追い込まれる危機だと嘆いておられます。こんな状況で、安心して子供が育てられるでしょうか。今回の分科会案は、基本計画推進に大きなブレーキになるのではないかと危惧します。行革案が少子化対策、子育て支援に対する影響をどのように考えるのか、少子化対策担当次長からお答えをください。

 保育体制充実について、健康福祉部長にお尋ねします。

 岐阜県の保育所待機児童数は、今年四月当初は三人だけでしたが、この十月時点では五十一人にふえました。年度途中で待機児が増加するというのは毎年の傾向だそうです。このこと自体、大変問題だと思いますが、県としてはどのような認識をお持ちでしょうか。そして、今後、年度当初も含めて待機児童ゼロに向けての対策はどうされるのでしょうか。

 保育に関連して私が大変危惧していることは、乳幼児の保育という教育にまさるとも劣らない公的な仕事なのに、行政は手を引いてしまって、親の自己責任と民間企業任せにしようという国の動向です。〇四年以降、小泉政権がそれまでの保育に関する国庫補助を、使い道を限定しない地方交付税に切りかえました。〇七年の日本保育協会の調査では、一般財源後に運営費を減らしたという自治体が六一%にも上りました。また、今年二月にまとめられた社会保障審議会の少子化対策特別部会第一次報告では、自治体の仕事は認定作業だけで、希望者と事業者の直接契約とすることや、保育士の人数や施設の最低基準を緩和して、多様な主体の参入、つまり営利企業にも保育事業をさせようという新保育制度の提案でした。

 最近、保育所の最低基準の緩和は大都市に限るというような方向も打ち出されましたが、基本的には公的な責任を外して、民間との契約で安上がりの保育を誘導する方向に変わりありません。県下の公立保育所も、岐阜市だけで、平成十四年から今年までで十カ園が民営化されています。私立の保育も選択肢としてあればいいけれども、公立をわざわざ民営化しなくてもいいと思います。保育は、もうけの対象にされたり、競争で質を競わせるものではありません。子どもの権利条約を批准している日本では、子どもの最善の利益を保障するという条項を守って、保育関連の予算削減など行うべきではないと思います。

 そこで、健康福祉部長にお尋ねしますが、県行政として保育事業に対する公的責任は堅持するという姿勢を示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。また、県として認可保育所あるいはそれを補完する認可外保育施設への支援をどうされるのか、お尋ねします。

 少子化対策に関連して、岐阜赤十字病院の産科廃止についてお尋ねします。

 来年春から、医師不足を理由に産科を廃止する旨が伝えられましたが、この赤十字病院の私も地元の住民であります。確かに地域周辺には民間の産院もありますが、日赤病院でお産をしたいと言われる方は、高齢出産や、双子でリスクが高かったり、妊婦に基礎疾患があって、その病気の治療もしながら、呼吸器科や循環器科に主治医がおって、それでその病院でお産をしたい、総合病院で産みたいと願う方々です。要望書も出されております。

 岐阜の日赤病院は、平成十三年ごろ、移転建てかえの計画がありましたけれども、岐阜市民十万人を超える現地建てかえの要望署名と、全会一致の岐阜市議会の決議によって、当初瑞穂地域への転出計画を現地建てかえと変更になりました。その際、岐阜市は建設補助十億円と、隣接する市有地六千八百平米を無償貸与して、無事、平成二十年に建てかえが完成したという経緯があります。これは、この地で市民への医療サービスに貢献してもらうということが約束でした。このような経緯を踏まえ、岐阜市長は「日赤病院に対して産科の継続を文書で要望する」と市議会で答弁しています。私も、市民としては何とか総合病院で産科を継続してほしいと望みますが、岐阜県としても、安心してお産ができる環境を守るために、県内での応援体制への協力を呼びかけていただくなど何らかの役割を果たしていただけないものか、健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 失業者対策について、商工労働部長にお尋ねします。

 昨年九月のリーマン・ショックから一年余りが過ぎました。経済と雇用の改善が見えてきません。昨年から比較をして、九月現在で全国で三百六十三万人の失業者があり、十二カ月連続で増加と報道されています。岐阜県内でも依然厳しい状況だと思います。仕事を一生懸命探しているが採用まで行きつかない、職業トレーニングを受けてもなかなか就職に結びつかない、また去年の派遣切り、雇いどめの失業手当がもう切れる、こういう声があちこちで聞かれます。

 そこでまず、失業手当の延長を国に求めていただきたいと思います。手当の延長は政令において定めるとしていて、地域ごとに延長が可能です。東海地域は特に雇用情勢の回復がおくれていますし、岐阜県内の新規求人も頭打ちの状態ですので、ぜひ政府に岐阜県を失業手当の給付延長の対象とするよう要望していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 二つ目は、十一月三十日に全国十七都道府県で行われたハローワークでのワンストップサービスですけれども、こうした総合的な窓口は大変重要な取り組みだと思います。総理大臣を本部長とした国の緊急雇用対策本部は、三日、各都道府県に対して十二月中にワンストップサービスを実施するよう要請するということを決めました。岐阜県は、これにこたえて実施するのかどうか、また昨年のような一時的ホームレス現象を生まないためにも、年末年始の生活相談体制をどうとるのかもあわせてお答えください。

 三点目は、国の事業仕分けに関連してです。先日発表になった政府の事業仕分けの中で、若年者地域連携事業の廃止が伝えられました。理由は、国の行う必要性が薄いということですけれども、今の時期にこれは納得できません。大体、今の雇用不安はつくられた状況ですから、それに行政が対応するのは当たり前です。失業者数が増加している現在、この仕分けがそのまま予算案に反映されれば、県において人材チャレンジセンターなどに影響が出ないかどうか、またその対策をどのように考えているのか、お答えください。

 四つ目に、県立三病院の独立行政法人化について、健康福祉部長にお尋ねします。

 今議会にも法人化関連の議案が出されております。主に財産の承継に関するもので、定款は既に議会で議決されています。

 そもそも独立行政法人化は、これも国の構造改革路線の中で、〇七年十二月に総務省に設置された公立病院改革懇談会がまとめた公立病院改革ガイドラインに端を発し、総務省は、各自治体にガイドラインに沿った公立病院改革プランを策定するよう通知を出しました。国は、社会保障費年間二千二百億円の削減の一環として、経営の効率化や経営形態の見直しなどの柱に沿って自治体病院にプランづくりをさせました。根っこがこのように経費削減目的の独立行政法人化ですので、採算割れの病院などは厳しく縮小化を迫られることになります。岐阜県でいえば、特に下呂温泉病院などが、今後、民間移譲などという方向になるのではないかと危惧されるところです。岐阜大学の法人化の前後について、学長をしておられた黒木登志夫前学長はその著書の中で、「国立大学の法人化で附属病院が最も影響を受けた。大学病院は企業的経営原理を導入し、経費節減・収入増加に取り組んだが、それも限界がある。医師、看護師など医療スタッフは労働強化を強いられた」と書いております。私どもは、医療こそ公的に直接責任を持つべきものと考え、独立行政法人化には反対ですが、この時点で改めて基本姿勢を問いたいと思います。

 そこでまず、県としての医療体制確保という点で、今後も県立三病院体制を堅持するのかどうか確認します。

 次に、独立行政法人が来年策定する今後五年間を見越した中期計画については、県がその前提となる中期目標を示すことになります。社団法人 全国自治体病院協議会が掲げる自治体病院の使命とは、「その地域に不足している医療に積極的に取り組むとともに、地域の医療機関や行政機関との連携を図りながら、公平・公正な医療を提供し、地域住民の健康の維持・増進を図り、地域に貢献する」とうたっております。利益を追求するというのが使命ではありません。これら使命をしっかり果たせるように、現在の診療科目あるいは人員体制を後退させないことを前提とした中期目標を示していただけるのかどうか、お尋ねします。

 いま一つは、病院に対する県の財政的支援ですが、不採算部門や政策医療を実施するために、県立病院への公費支出は当然のことだと思っています。独立採算を追求する余り、公的性格がゆがまないようにしていくのも県の役割です。そこで、これまで一般会計から病院会計に繰り入れられていた補助金はちゃんと継続されるのかどうか。今後、病院経営が困難な状況になったときの県の対応はどうされるのか、お答えをお願いします。

 最後に、東海環状自動車道御望山ルートについて、県土整備部長にお尋ねいたします。

 東海環状自動車道、岐阜市区間の御望山ルートをめぐっては、国交省が七月末に事業者計画案を発表しました。(資料を示す)優位ルートということで、「道からの手紙」でもって、もともと都市計画ルートが御望山トンネルを通ることが危険だといって再検討されていたにもかかわらず、またもや「トンネルを通るBルートが最適」というふうに書いています。一度決まった公共事業は、てこでも通すという姿勢があらわれています。

 夏の総選挙で政権についた民主党は、公共工事のあり方についても、従来の族議員と官僚による主導を改めるとしていますし、民主党の地方議員の中には、この問題でルート変更を求めてずっと活動しておられる方もあります。この政権交代で民主党から国交大臣が就任されましたが、御望山周辺ルートについて国から具体的な指示があったのかどうか、まずお尋ねをします。

 さきに開かれた岐阜市議会での副市長の答弁では、県として安全性の確認は最終段階に入っているということですが、それはどのような方法で行われ、現在の到達点はどうなのか、そしていつまでに結論を出そうとしているのか、若干一日目と重複しますが、どういった方法でやっているかというところを中心にお答えください。

 また、安全性の確認作業と言われますけれども、県民にとっては完全な密室作業で行われており、これで安心でしたと言われても、信憑性がありません。とにかく検討経過を透明にしてほしい。県主催でオープンで討論会をするなり、シンポジウムを行ってはいかがでしょう。御望山調査検討会を開いて本来は検討してもらうべきだと言ってきましたが、一向にその気がないようです。危険だとする学者と、そして安全だとする学者、両者を招いて、例えば名古屋の河村市長の導水路の検討会のように、自由参加で討論会やシンポジウムを開催したらいかがでしょうか。都市計画審議会だけが意見を聞く場ではないはずです。オープンな場の提供の意思があるのかないのか、お尋ねします。

 安全性もそうですけれども、もう一点、ぜひ県として確認しなければならないと思うことは、それは工事コストの問題です。国交省が発行したこの「道からの手紙」では、対案ルートであるA、B、C、それぞれのルートの工事費は「同等」「ほぼ同等」と、(資料を示す)表に一言書いてあるだけです。トンネルをつくるという工法と、それから民地を買収して物件補償していくというルートがほぼ同等と、なぜそうなるのかという中身はこれでは全くわかりません。納税者としてなるべく安く、そして危険を回避する、こういうルートを望むのは当たり前のことです。県も直轄事業負担金、今後制度がどうなるかわかりませんけれども、現時点ではこれは三分の一持たされることになるわけですから、少なくとも国が示したコスト比較の根拠を確認しておく必要があると思います。こうしたことを国に確かめる意思があるのかどうか、県土整備部長の見解を求めて、一回目の質問を終わります。



○副議長(駒田誠君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) まず最初に、財政危機の原因としての公債費の問題がございました。

 御指摘のように、過去において国の経済政策に呼応した積極的な投資を県債に大きく依存する形で進めてきたことなどによりまして、国が経済対策を行う前の平成三年度において四百四億円であった県債発行額が、平成十年度には千五百三十四億円と急増をし、その結果として県債残高も大きく増加したわけでございます。加えて、平成四年度から七年度に発行した民間引き受けの県債のうち二千百七十六億円につきまして、借りかえ方式により償還を先送りしてきたわけでございます。その結果、公債費は平成十年度に五百七十一億円だったものが、平成二十一年度には千三百五十二億円にまで増加し、県費ベースでは、歳出予算に占める割合が二割を既に超えております。このため、国の定める実質公債費比率で見ますと、平成二十年度決算において、全国ワーストファイブの一七・六%と悪化しております。さらに平成二十一年度決算では、県債発行に当たり総務大臣の許可を必要とする一八%を超えることは確実な状況になってきておると、こういうことでございます。

 こうした中で、それまでの流れを転換するべく、平成十八年三月に行財政改革大綱を策定した次第でございます。この平成十八年三月の行財政改革大綱のねらいとするところは、公債費をこのまま放置すれば、福祉、産業振興、教育を初めとする県民生活向上のための事業に予算を振り分けることが極めて困難な危機的状況に確実に陥るという認識に立って、これまで一貫してふえ続けてきた県債残高を減少に転じさせようと、こういうことでございました。その後、県債の抑制に努めてきた結果、平成二十一年度をピークに公債費を減少に転じさせるための一応の道筋を何とかつけることができたというのが現状でございます。今後も持続可能な財政運営を行うために、長期的な視点に立った県債発行の管理に努めてまいりたいということでございます。

 次に、マニフェスト、長期構想と逆行する行財政改革の推進に矛盾を感じないかと、こういう御指摘でございました。

 私どもは、長期構想を策定するに当たりまして、一方で未来づくりへの取り組みを行い、他方で行財政改革を進めるという困難な状況を乗り越えていかなければならないということをつとに申し上げてきております。そのため、長期構想では、行財政改革を遂行しながら、基本目標である「希望と誇りの持てるふるさと岐阜県づくり」を実現するための政策を推進するということで打ち出しておるわけでございます。また、私の知事選挙におけるマニフェストの中でも、「安心して暮らせる岐阜県づくり」「ふるさと岐阜県の資源を活かした活力づくり」といったような政策の実行と並行して、行財政改革を進めることとしてきております。したがいまして、マニフェストあるいは長期構想と行財政改革とは私は矛盾するものとは思っておりません。決して容易でありませんが、両方をあわせて達成する努力をしていかなきゃいけないと、こういう思いでおるわけでございます。

 昨日も申し上げましたように、新年度予算編成におきましては、向こう三年間のアクションプランに即した内容とする一方で、厳しい中にも政策課題への積極的なめり張りのある取り組みを進めていくことが必要でございます。しかしながら、三百億円を超える財源不足を解消することは実際上は大変なことでございまして、既に議員からの御指摘もありますし、この議会でも昨日来、予算削減にもっと慎重であるべしという議論が多く寄せられておるわけでございます。いずれにしましても、最終的にはこのアクションプランは県挙げての対策を動員した臥薪嘗胆のプランとならざるを得ないということも昨日申し上げたとおりでございます。その結果として、市町村あるいは各種団体、あるいはそれぞれの県民の皆様に各方面にいろいろと御負担をお願いすることになるわけでございまして、丁寧に議論してまいりたいと、こういう思いでおるわけでございます。

 そうした中でも、新年度予算編成におきましては、狭い道ではございますけれども、知恵と工夫を凝らして、喫緊の課題である経済・雇用対策、長期構想に掲げる「確かな未来づくり」に向けた政策に何とかめり張りをつけて取り組んでいきたいと、こういう思いで作業をしておるところでございます。

 三番目に、福祉医療費補助金の問題を取り上げておられました。

 ただいま申し上げましたように、この毎年三百億円以上の財源不足を解消するということは容易なことではございませんで、いろんな面で一定の御負担を各方面にお願いせざるを得ないということで、その一環としてこの議論があるわけでございますが、この福祉医療費補助金につきましては、お話にもありましたように、平成十八年度の制度変更の際、さまざまな議論があったところでございます。県と市町村の共同事業として今の制度が確立されておるわけでございまして、私どもとしてはこのことを重く受けとめ、制度そのものの仕組みはできる限り維持していきたいというふうに考えておるわけでございます。

 その一方で、平成二十四年度までの緊急財政再建期間中において、対市町村補助金の全体の約半分がこの補助金でございまして、緊急避難的に市町村にも一定の財政負担をお願いできないかということを考えておるわけでございまして、現在、市長会あるいは町村会を通じて鋭意議論・検討させていただいておるところでございます。

 次に、徳山ダムの償還金の支払いをとめれば毎年二十三億浮くではないかという御提案でございます。

 この利水償還金でございますが、県としては必要なものとして利水開発に加わってきたことによりまして、支払いが発生するということでございます。平成十六年七月の県議会におきまして、限度額五百九十二億円とする債務負担行為の設定をお認めいただいた上で、その方法については、水資源機構が岐阜県との協議あるいは国土交通大臣の認可を経て昨年九月に決定しておるわけでございます。おっしゃっておられましたように、平成二十年度から四十二年度までの二十三年間、毎年度約二十三億円ずつ償還するということで、償還総額約五百三十四億円ということでございます。これを凍結してはどうかということでございますが、この貸し手でありますところの水資源機構自身が財政投融資資金あるいは水資源債等によって資金調達しておるわけでございまして、県からの償還金を機構の償還財源に充てておるという事情にございます。したがいまして、県が水資源機構に対して一定期間償還の凍結を申し出ることとなれば、その間の利息は県が支払わなければならないということで、これまた将来的な財政負担の増額につながるということでございます。そうしたことから、私どもとしては、当初予定どおり償還をしていかざるを得ないんではないかというふうに考えております。

 ただ、他方で、この県の財政にもかんがみ、水資源機構に対しましては、今後の徳山ダムの維持管理費の経費削減については鋭意努力されるよう強く求めてきておるところでございます。

 次に、県営ダムの見直しについてでございます。

 御案内のように、現在、県では丹生川ダム、内ヶ谷ダム、大島ダム、水無瀬生活貯水池と四つのダム事業を進めておるわけでございます。これらのダムは、下流域を災害から守る治水効果あるいは河川環境を良好に保つ効果、加えて水道用水を安定的に供給する利水機能ということから、いずれも地域にとっては必要であるということで、それぞれ段階は違いますが動いておるプロジェクトでございます。また、制度として、事業着手後においても有識者をメンバーとします事業評価監視委員会において五年ごとに再評価を行ってきておりまして、そこで事業の合理性を認めていただいたものだけが継続できるというやり方で今日に至ってきておるわけでございます。

 一方、御案内のように新政権の方では、十二月三日に今後の治水対策のあり方に関する有識者会議が立ち上げられました。最終的には平成二十三年度夏ごろを目途に提言をまとめるというスケジュールでございます。ここで示される新たな評価軸などの方針は、補助ダムにも適用されるというふうに考えておりまして、国の補助金なしに県単独でこれらのダム事業を進めることは到底困難でございまして、私どもといたしましても、この有識者会議あるいは国の動向を注視しながら、地元の意見も伺いながら、この必要性、進め方について議論をしてまいりたいというふうに考えております。

 最後でございますが、国からの財源確保をしっかりやれということでございます。

 地方税財源の確保につきましては、これまでも全国知事会での活動も含めまして、地方交付税の復元・充実あるいは地方消費税の充実などについて訴えてきているところでございます。今月二日でございますが、国の概算要求なども踏まえて、知事会の提言ということで、地方交付税の復元・増額、交付税率の引き上げ等による交付税原資の充実、暫定税率廃止等税制改正に伴う地方財源縮減等への配慮などについて、国に改善を求めてきておるわけでございます。また、御案内のように、原口総務大臣は、来年度の概算要求におきまして、地方交付税一・一兆円の増額と交付税率の引き上げを事項要求ということで、財務省と折衝を行っておられるわけでございます。また、先月二日の直轄事業負担金制度に関する意見交換会におきまして、私の方から前原国土交通大臣に対しまして、直轄事業負担金廃止の見合いで暫定税率廃止ということになれば、結果的には地方の一般財源が大きく減少するということを指摘させていただきまして、このような制度設計には反対である旨申し上げてまいりました。いずれにいたしましても、今後、平成二十二年度予算編成の中で、地方の主張がどのような形で反映されるのか見きわめると同時に、特に地方税財源の確保につきましては、今後ともあらゆる機会をとらえ主張してまいりたいということでございます。



○副議長(駒田誠君) 健康福祉部長 冨田成輝君。

   〔健康福祉部長 冨田成輝君登壇〕



◎健康福祉部長(冨田成輝君) 最初に、保育所待機児童の解消についてお答えいたします。

 岐阜県の年度当初の待機児童数は、本年四月一日現在で全国平均五百四十人に対し三人と低い水準にございますが、一部の市町村では年度途中に待機児童が発生する状況となっております。三人といえども待機児童を解消する努力は必要であり、特に年度途中での保育ニーズにこたえていく必要があると認識しております。このため、県では、年度途中の増員を見込んで、年度当初から保育士を加配することにより、いつでも入所できる体制を整えていただける市町村に対して、その人件費分の補助を行うことといたしております。また、保育ニーズの増加などにより将来的に待機児童の発生が懸念される場合には、安心こども基金等を活用した保育施設の整備や充実に向けて、引き続き市町村に対する支援を行ってまいります。

 次に、保育体制の充実についてお答えいたします。

 保育事業は、県にとっても極めて重要な施策であると認識しております。特に昨今、保護者の皆様からのニーズが高まっております病児・病後児保育事業や一時預かり事業はもとより、保育施設の整備や充実に向けて引き続き市町村に対して支援を実施してまいります。また、認可外保育施設に対して乳幼児保育を委託した市町村に対して、一定の助成をしているところであり、今後も必要な支援を行ってまいりたいと考えております。

 次に、産科医療の確保についてお答えいたします。

 県内の産科医療機関五十五施設のうち二十施設が岐阜市内に開設されており、岐阜市内の産科医療体制は県内では比較的充実している状況にあります。このたびの岐阜赤十字病院の産科医療の中止は、産婦人科医師が二名体制であり増員が難しいこと、岐阜市内の平成二十年度の年間分娩件数五千九百三十五件のうち、岐阜赤十字病院での分娩件数は四十六件と一%に満たない現状であって、地域の産科医療に与える影響は軽微であると考えられる一方で、悪性腫瘍の患者さんが増加していることなどから総合的に判断されたと伺っております。県内の産科医師、助産師さんなど産科医療に当たる人員は限られております。県といたしましては、県内全域を見渡して、県内どこであっても合併症などを持つ妊婦さんに対する産科医療や、高度な新生児医療を提供するとともに、二十四時間体制で受け入れる周産期医療ネットワーク体制の構築に努めており、今後とも県民の皆様に安心してお産をしていただける環境の確保に努めてまいります。

 次に、県立三病院体制の維持についてお答えいたします。

 県立三病院は、それぞれ地域の公的基幹病院として重要な役割を果たしてきており、引き続き三病院を運営していくことにより、県民が必要とする公的医療を継続的に提供することが必要であると考えております。そのため、県立三病院を地方独立行政法人とし、地方自治制度や公務員制度の各種制約を外し、病院がみずから機動的で効率的な運営を確保できる体制へと移行いたします。法人化後は、これらのメリットを生かすことで必要な医療従事者を確保し、職員全体の勤務環境の改善を図ることにより、引き続き県民の期待にこたえていくための体制維持に努めてまいりたいと考えております。

 次に、中期目標についてお答えいたします。

 県立三病院は、法人化後もそれぞれ地域に不可欠な公的基幹病院として、高度・先進医療、急性期医療、政策医療など、県民が必要とする医療を提供していかなければなりません。そのため、中期目標において、患者動向や医療需要の変化に即して、診療部門・診療科目の充実や見直しを行うことを盛り込む予定としております。また、医師、看護師等の医療従事者の確保等に努め、就労環境の向上を図ることなどが重要であり、医療従事者の確保についても中期目標に盛り込む予定としております。

 最後に、県の財政的支援についてお答えいたします。

 県立三病院は、先ほど申し上げましたとおり、法人化後もその公的役割が変わることはございません。これまでの病院運営に対する財政的支援につきましては、急性期医療や政策医療等の不採算医療を継続して提供するため、一般会計から病院事業会計に対して、総務省の基準に従い繰り出しているものであり、法人化後におきましても、同じ基準で運営費負担金を交付し、支援してまいります。法人化後の経営につきましては、独法化のメリットを生かしつつ、職員一丸となった努力が必要ですが、現在の各病院の財務状況から、当面経営が困難になるものとは考えておりません。



○副議長(駒田誠君) 商工労働部長 江崎禎英君。

   〔商工労働部長 江崎禎英君登壇〕



◎商工労働部長(江崎禎英君) 失業者対策について三点の御質問をいただきました。

 まず、雇用保険の失業給付の延長についてお答えをいたします。

 地域を特定しまして失業給付を延長する制度としましては、雇用保険法第二十五条の広域延長給付の制度がございます。しかしながら、この制度では、対象となる地域の指定には当該地域の雇用保険受給率が過去五年間の全国平均の二倍以上であることとなっており、現時点では、本県を含め全国で指定対象となる地域はございません。このため、今般の急激かつ全国的な景気低迷に伴います雇用情勢の悪化に対応するため、失業給付が終了となる時点で特に再就職が困難と認められる方に対して給付期間を六十日間延長する個別延長給付制度が創設され、本年三月末から運用が始まっておるところでございます。

 しかしながら、こうした制度の創設にもかかわらず依然として厳しい雇用情勢が続く中で、多くの求職者の方々が再就職先が見つからないまま延長された失業給付期間の終了を迎えつつあるところでございます。こうした状況を踏まえ、県としましては、住まいや生活に困窮しておられる求職者に対しまして、第二のセーフティーネットとして、市町村や社会福祉協議会等と連携しまして、住宅手当の支給制度、そして総合支援資金の貸し付け、さらには公的な給付が行われるまでの臨時特例つなぎ資金貸付制度というものを本年十月から開始したところでございます。また、古田知事が直接総理に要請されました職業訓練を受講する者に対して生活支援金を給付する制度も、本年七月に創設され、直ちに運用を開始したところでございます。

 県としましては、こうした新たな制度の活用を進めるとともに、求職者の方々の状況を的確に把握し、必要となる支援制度について国に要請してまいりたいと考えております。

 次に、ワンストップサービスについてお答えをいたします。

 離職者の方々からの生活・就労相談につきましては、本年五月からジョブライフぎふにおきましてワンストップサービスを実施してきたところでございますが、この十一月三十日には、ハローワーク岐阜において、岐阜労働局と県、そして関係市が連携しまして、「ワンストップ・サービス・デイ」を実施しまして、生活保護、生活福祉資金、多重債務対策など、多岐にわたる相談内容に対応したところでございます。当日は四十八名の方から相談がありまして、離職されてからの期間が六カ月以上の方、そして雇用保険の受給資格のない方、さらには受給が終了した方が全体の約七割を占めておりまして、利用された方からはワンストップサービスならではのメリットが感じられたとの声が多く寄せられたところでございます。

 こうした実績を踏まえまして、年内に再度「ワンストップ・サービス・デイ」を開催する方向で、現在、岐阜労働局と調整を進めているところでございます。また、年末の相談体制につきましては、現在ジョブライフぎふ及び人材チャレンジセンターなどと具体的な対応方法について検討をしているところでございます。これから年末年始に向けて、さらに厳しい雇用情勢が続くと考えられますことから、引き続き離職者の方々に対する就職支援、生活相談などに努めてまいりたいと考えております。

 最後に、政府の事業仕分けの影響についてお答えをいたします。

 今般、政府において実施されました事業仕分けのうち、県の実施する雇用政策に直接影響があると考えられますのは、厚生労働省所管の若年者地域連携事業が一般会計分の廃止となったことでございます。現在、県の人材チャレンジセンターにおきましては、この事業を活用しまして、高校生・大学生の職業観を醸成するためのセミナー、そして若年労働者の職場定着支援セミナーの開催、さらには若者の正規雇用に向けた合同企業説明会などを実施しているところでございます。このうち廃止の対象となりますのは高校生・大学生の職業意識の形成支援に関する部分となっておりまして、地域の将来を担います若者の勤労観、職業観の醸成及び社会性といったものを育成するためのキャリア教育におきまして重要な部分が欠けてしまうと、私どもは危惧しているところでございます。このため、県としましては、早急に国への働きかけを行うとともに、他の就労支援機関や教育機関との連携を深めまして、今後とも若者の就労支援に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。



○副議長(駒田誠君) 県土整備部長 金森吉信君。

   〔県土整備部長 金森吉信君登壇〕



◎県土整備部長(金森吉信君) 東海環状自動車道西回り区間に関し、四点御質問いただきました。

 初めに、国からの指示についてお答えします。

 政権交代で就任した前原国土交通大臣より、御望山周辺のルートについて指示はないかとの御質問でございますが、大臣から御望山周辺ルートについて具体的な指示があったということは、国からは聞いておりません。

 次に、県としての安全性の確認についてお答えします。

 御望山を通過するルートの安全性については、庁内に岐阜県御望山地質勉強会を設置し、確認作業を進めているところです。これまで十回の勉強会を開催しましたが、確認作業の方法については、国土交通省が実施したボーリング調査などの地質調査結果や日本応用地質学会から派遣されたワーキンググループにより取りまとめられたレポート「御望山の応用地質学的特性」などについて、事業者である国から詳しい説明を受けるとともに、トンネルや地盤工学の専門家から意見聴取を行っているところです。現在、最終的な取りまとめ作業を行っているところであり、今までのところ、安全性について特に技術的な問題は見当たらない状況でございますが、結果がまとまり次第、勉強会の経緯も含め公表させていただきたいと考えております。

 次に、県主催による討論会、シンポジウムの開催についてお答えします。

 県の勉強会による安全性の確認作業は、国土交通省による計画の再検討において公表された資料により進めておりますが、この過程で得られたトンネル工学や地すべり等の専門家の御意見のほか、御望山調査検討会の元専門委員からの御意見についても十分確認しております。また、平成十九年十月、平成二十年七月に実施された地元住民説明会やアンケート調査、さらには平成二十一年四月に実施された地元説明会における御意見も踏まえて、安全性の確認作業を進めております。勉強会の結果がまとまり次第、経緯を含めて公表したいと考えておりますので、県が独自に討論会やシンポジウムを開催することは考えておりません。

 最後に、建設に要する費用の検証についてお答えします。

 国土交通省は、平成二十一年三月二十七日に優位なルート帯案を公表しましたが、これはA・B・Cルート帯及び都市計画ルートについて、経済性を初め御望山南斜面への影響、周辺の生活環境、自然環境、土地利用への影響、皆様からいただいた御意見などを総合的に勘案し、Bルート帯が優位としたものでございます。このうちコストの比較については、同様の道路を建設した場合のトンネル、橋梁、用地費などを参考に算出され、都市計画ルートを一とした場合、Aルート帯については約一・一倍、Bルート帯とCルート帯は約一・〇倍で同等となっており、国土交通省において適切に検討されたものと考えております。



○副議長(駒田誠君) 環境生活部次長少子化対策担当 長野敬子君。

   〔環境生活部次長少子化対策担当 長野敬子君登壇〕



◎環境生活部次長少子化対策担当(長野敬子君) 今回の行財政改革推進本部の分科会案の少子化対策、子育て支援に対する影響について御質問をいただきました。

 分科会の案では、議員御指摘の一部事業については見直しがされておりますが、子育て支援を含めました少子化対策関連事業全般につきましては、県民の生命や安全安心確保の視点から特に守る必要のある分野ということで、削減や廃止の対象となっていない事業が多くあります。

 少子化対策は、仕事と家庭の両立の推進、社会全体で子育て家庭を応援する雰囲気づくり、多様な子育て支援サービスの充実など、幅広い分野で推進していく必要があります。現下の厳しい財政状況の中で縮小せざるを得ない施策につきましては、できる限り影響が出ないよう知恵を絞り、工夫を凝らして、補完する施策の充実・強化等を図ってまいりたいと考えております。例えば、保育所における多様な保育サービスを補完するものといたしまして、子育ての経験者等が自宅で子供を預かる会員制組織のファミリー・サポート・センター事業の実施地域の拡大促進や、また県がNPO等に委託して実施しております、大型商業施設内で子供の一時預かりを行いますぎふ子育てサポート・ステーションの充実強化を図ってまいります。また、少子化対策基本計画が目指します「安心して子どもを生み育てることができる岐阜県づくり」に向けまして、県のみならず、県民・企業・地域・行政が一体となりまして、県民運動として今後ともきめ細かく取り組んでいきたいと考えております。



○副議長(駒田誠君) 一番 大須賀志津香君。

   〔一番 大須賀志津香君登壇〕



◆一番(大須賀志津香君) それでは、それぞれお答えいただきましたので、絞って再質問をさせていただきます。

 知事答弁ですけれども、いろいろ解説はされました。それは、多少こんなにふえてしまったという、ちょっとしまったかなという雰囲気がにじみ出ている感も受けましたけれども、はっきりこういうことが間違いだった、やるべきじゃなかったということはおっしゃらない。なぜでしょうかね。そういうところをしっかりと見きわめないと、次のステップには正しい選択に行けないんじゃないでしょうか。梶原知事は「借金しないと福祉もできない」と言った。じゃあ岐阜県の福祉はどうだったんだというと、借金の方は確かに私どもが指摘したように膨れましたよ。けれども、例えば老人施設にしたって四十位ぐらいでしょう、今。四十六位とか四十七位がちょっと上がったぐらい。障がい者の施設にしてもそう、看護師、医師、保育士の数だって全国低水準じゃないですか。だから、そのやり方が違っていたということを何でお認めにならないのかなあと、そこのところが一番大事だと思うんですね。そのことを一点。

 それから、財源づくりの問題も、県民が望みもしないような箱物をつくって借金ができてしまって、そのツケを今度皆さんにも我慢してくださいというのは割が合わないと思う。だから、さっき福祉医療の例を出しましたけれども、これは補助金のうち半分以上を占める大きなものだと言われましたよ。けれど、市町村にとったって、当然大きい補助金なの、出す方も大きければ。岐阜でいけば、九億五千万のうち三分の二はこの福祉医療の部分です。それで、福祉医療の対象者は県下で二十二万人もおいでです。県の補助額は大体六十八億円でしょう。こういう四十二市町村、あるいは二十二万人の人たちに何とか我慢してくれなんて言っておるんだったら、水資源機構にしっかり交渉した方が早くないですか。その方向こそが、今までの岐阜県の間違ったやり方をきちんと改めた上での財源づくりだと私は思いますよ。私も過去のことを、何も借金で首が回らなくなったのは自業自得だとか、それ見たことかという気持ちはちょっとありますけれども、ただこの窮状を何とか乗り越え、対策をとりたいという思いで、野党ながらもこういうふうに提案も申し上げているわけですよ。ここで財源はつくれるじゃないか。

 きのうも佐藤議員の質問で、いみじくも総務部長が答えられましたね。変わらん、変わらんと言っておってはだめなんだと。どんなことでもやってみよう、変えてみようという、まずそこから始めないと改革できへんと言われたじゃないですか。知事も同じ思いでおられることと思いますよ。だから、水資源機構が利息がかさむんで、その分がまた県に返ってくるということは、聞いてもみないうちの県の判断なんですね。本当に交渉して、その利息分ぐらいチャラにしてくれと。今、うちはこんなに県民にしわ寄せが行くような行革を組まんならんので、それについては保留してくれ、せめて水が売れて企業会計ができるまではと。いわゆる据え置き期間ですよね。何でもありますよ、据え置き期間、返すにしても。そういうものをぜひこの際つくってくれと、こういう交渉をやってほしいですね。徳山ダムの維持管理費なんて、そう大した額じゃないでしょう。全体で十一億の岐阜県分が二億円ぐらいですかね。それはそれでいいんですけれども、こういう大きいところで、ちょっと水資源機構に言ってみると。もう一遍、このことについて知事にお答えをいただきたいというふうに思います。

 あとは、健康福祉部長、待機児を解消するために、年度途中でも受け入れられるように、保育士の人件費として、これがまさに低年齢児保育促進事業費補助金じゃないんですかね。ちょっと私の理解が違っていたら言ってください。そういう名目でつくったんですね。ところが今回の分科会案では、これ段階的に廃止なんですよ。口では待機児童はなくさないかん、市町村応援しますと言いながら、一番このメインの補助金を削減するということは矛盾していませんか。そうやっておっしゃるんなら、この補助金が当初予算に反映するのはもうやめると。これは継続するような意思で予算編成をやっていくというおつもりで答弁されたのか、それとも私の勘違いで、これは全然そのこととは違う補助金なのかということがありましたら、お答えをいただきたいと思います。

 東海環状ですけれど、検討会の先生方の意見も十分聞いたと。だけれども、この安全確認作業において、部長が答弁されたのは、みんな国の言い分、そしてワーキンググループの資料でしょう。大体、私たちから見ると(資料を示す)、優位ルートがBですとこうやって出されても、何でかわからへんのですよ。なぜ山を回避して上を回るCルートと、トンネルをわざわざ角度をつけて通っていくのと。ここの検証は、というか国の言い分は、トンネルを少しずらすことでより安全性が増したみたいな話なんですよ。CとBを比べて、Bの方がより安全だということは言ってないわけですよ。県においては、そういう比較検討をしたのかどうか。国が言っていることだけを追認で、これが安全なのかどうかという意味合いを検証するんじゃなくて、CとB、こういう比較検討をしたのかどうか、もう一遍お答えください。

 それと、県土整備部長、河川行政では随分、導水路の問題でも自主的に十五人も教授とかなんか回って、いろいろ意見を聞いたと。そういうのに、何で道路になると自分のところの中だけで決めて、決めた暁には発表すると、こんなことは当たり前で、経過をしっかりと透明性を持ってオープンでやってほしい。というのは、この時代当然だと思うんですね。

 じゃあお聞きしますけれども、県のそういう中の勉強会の傍聴はさせてもらえるんですか。そして、結果を発表しますと言いますけれども、現地で説明会をやってもらえるんですか。もう一回お答えください。



○副議長(駒田誠君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 先ほどの公債費に関する私の答弁でございますけれども、平成十八年の行財政改革大綱の考え方、それまでの流れを転換するためにこの大綱を議論し、設定したんだということも申し上げましたし、それから、公債費をふやさなければ福祉その他の県民生活の向上ができない云々というお話がかつてあったようでございますが、この行財政改革大綱に書いてありますことは、「公債費をこのまま放置すれば、福祉、産業政策、教育を初めとする県民生活向上のための事業に予算を振り分けることが極めて困難な危機的状況に確実に陥る」と、このように書いておるわけでございまして、十八年三月時点での私どもの考え方は明確にお示しをしておるんではないかというふうに思っております。

 それから福祉医療でございますが、おっしゃる趣旨も私大変よくわかりますし、幼児医療も含めてこれは大変重要な県民サービスであるということで、先ほど申し上げましたように、このサービス、制度を変えるということではなくて、これを維持した中で、向こう三年間、緊急避難的に市町村にも協力をお願いできないかということを今私ども議論をしておるわけでございまして、県民サービスが下がっていいというふうに言っておるわけではございません。もちろん市町村からすれば負担になるわけですから、負担のつけ回しかという議論をされる方もおられるわけでございますが、いろんな要素一つ一つ吟味しながら、まさに県挙げて、市町村にも御協力をいただいて、何とかこの三百億のギャップを埋める努力をしていきたいという苦渋の中での今議論をさせていただいておるということでございまして、まだまだじっくり議論させていただきたいと思っております。

 水資源機構のお話につきましては、そういううまい話があれば、言ってみればということですが、実はこの償還を議論しましたときにいろんな試算値がございまして、据え置き五年、償還期間三十年という試算をしたことがあるんですが、これによりますと、今の返還額よりもさらに八十億円償還額がふえると、こういう数字でございまして、言ってみろ、言ってみろというお話でございますが、まさに水資源機構の償還財源が県からの償還金でございますので、この金利の問題が出てくることは必定でございまして、たとえ五年据え置いただけでもこれだけの大きな負担が出るということで、私としてはちゅうちょせざるを得ないというのが正直なところでございます。



○副議長(駒田誠君) 健康福祉部長 冨田成輝君。

   〔健康福祉部長 冨田成輝君登壇〕



◎健康福祉部長(冨田成輝君) 低年齢児保育促進事業費補助金について御質問がございました。

 御指摘のとおり、低年齢児保育促進事業を前提として答弁させていただいております。

 先ほども申し上げましたが、保育行政は県にとりましても非常に重要な事業でございます。一方で、非常に厳しい財政状況の中で持続可能な制度としていくためにも補助対象をどうするのか、どういう補助をするのか、補助率をどうするのかといったことについて、行財政改革全体の中で引き続き議論をさせていただいておるところでございます。



○副議長(駒田誠君) 県土整備部長 金森吉信君。

   〔県土整備部長 金森吉信君登壇〕



◎県土整備部長(金森吉信君) 安全性の検証につきましては、基本的に事業主体である国土交通省が責任を持って実施すべきものであると考えております。県による安全性の確認は、県民の皆様の生命と財産を守る立場から実施しているものであり、基本的には国土交通省の検証内容が適切であるかどうかを確認することで目的が達成されていることから、県が独自に調査をすることは考えておりません。また、安全性の確認結果については、結果がまとまり次第、勉強会の経緯も含め公表させていただきたいと考えております。今後、都市計画変更の手続の中で、地元に説明をする機会があるものと考えております。



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○副議長(駒田誠君) 以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。

 明日は午前十時までに御参集願います。

 明日の日程は追って配布いたします。

 本日はこれをもって散会いたします。



△午後三時四十四分散会



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