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平成19年 11月 定例会(第5回) 12月07日−04号




平成19年 11月 定例会(第5回) − 12月07日−04号









平成19年 11月 定例会(第5回)





△議事日程(第四号)



                    平成十九年十二月七日(金)午前十時開議

第一 議第百十一号から議第百二十三号まで

第二 請願第十二号から請願第十六号まで

第三 一般質問



            ………………………………………………………………





△本日の会議に付した事件



一 日程第一 議第百十一号から議第百二十三号まで

一 日程第二 請願第十二号から請願第十六号まで

一 日程第三 一般質問



            ………………………………………………………………





△出席議員    四十五人



   一番   大須賀志津香君

   二番   野村美穂君

   三番   太田維久君

   五番   田中勝士君

   六番   村上孝志君

   七番   高木貴行君

   八番   山本勝敏君

   九番   松岡正人君

   十番   篠田 徹君

  十一番   小原 尚君

  十二番   川上哲也君

  十三番   林 幸広君

  十四番   伊藤秀光君

  十五番   松村多美夫君

  十六番   水野正敏君

  十七番   横山善道君

  十八番   脇坂洋二君

  十九番   野島征夫君

  二十番   高橋昌夫君

 二十一番   平岩正光君

 二十二番   渡辺嘉山君

 二十三番   伊藤正博君

 二十四番   佐藤武彦君

 二十五番   森 正弘君

 二十六番   小川恒雄君

 二十七番   村下貴夫君

 二十八番   大野泰正君

 二十九番   矢島成剛君

  三十番   岩花正樹君

 三十一番   野村保夫君

 三十二番   足立勝利君

 三十三番   笠原多見子君

 三十四番   洞口 博君

 三十五番   渡辺 真君

 三十六番   渡辺猛之君

 三十七番   駒田 誠君

 三十八番   藤墳 守君

 三十九番   平野恭弘君

  四十番   安田謙三君

 四十三番   早川捷也君

 四十四番   玉田和浩君

 四十五番   中村 慈君

 四十六番   岩井豊太郎君

 四十七番   渡辺信行君

 四十八番   猫田 孝君



            ………………………………………………………………





△職務のため出席した事務局職員の職氏名



 事務局長          馬渕正司

 総務課長          片岡秀男

 議事調査課長        佐々木信英

 議事調査課総括管理監    村瀬昭彦

 同    課長補佐     宇津宮清和

 同    課長補佐     石榑和成

 同    課長補佐     山口幹夫

 同    課長補佐     河田 誠

 同    主査       市橋 晃

 同    主査       加代暢尊

 同    主査       野村義孝

 同    主査       桂川義彦



            ………………………………………………………………





△説明のため出席した者の職氏名



 知事            古田 肇君

 副知事           原 正之君

 副知事           横井 篤君

 秘書広報統括監       島田 清君

 危機管理統括監       市原一人君

 総務部長          冨田成輝君

 総合企画部長        丸山 進君

 環境生活部長        高田幸三君

 健康福祉部長        上手繁雄君

 産業労働部長        猿渡要司君

 農政部長          山内清久君

 林政部長          渡辺敬一君

 県土整備部長        棚瀬直美君

 都市建築部長        藤山秀章君

 会計管理者兼出納事務局長  今瀬義幸君

 産業労働部次長(観光交流担当)

               志村隆雄君

 教育長           松川禮子君

 警察本部長         井口 斉君

 代表監査委員        帆刈信一君

 人事委員会事務局長     渡辺 厚君

 労働委員会事務局長     岡本博次君



            ………………………………………………………………





△十二月七日午前十時三分開議



○議長(中村慈君) おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。



            ………………………………………………………………





○議長(中村慈君) 日程第一及び日程第二を一括して議題といたします。



            ………………………………………………………………





○議長(中村慈君) 日程第三 一般質問を行います。あわせて議案に対する質疑を行います。

 発言の通告がありますので、順次発言を許します。二十四番 佐藤武彦君。

   〔二十四番 佐藤武彦君登壇〕(拍手)



◆二十四番(佐藤武彦君) 皆様、おはようございます。

 三日目のトップバッターですので、元気にいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、議長のお許しをいただきましたので質問をさせていただきますけれども、その前に、去る十二月三日にFC岐阜のJリーグ、J2入りが決定いたしました。昨日も、議会において、FC岐阜支援岐阜県議会議員連盟の場にFC岐阜のゼネラルマネージャー・監督にお越しいただきまして、Jリーグ入会の御報告をいただいたところであります。心からお喜び申し上げます。このことは、岐阜県初めてのプロチームの誕生であり、本県スポーツ振興の歴史にとって快挙と言えます。今後も積極的に応援をしていきますので、来期からのJリーグの活躍、頑張っていただきたいというふうに思っております。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 平成二十年度の県の重点政策課題の中より、三本柱がございますけれども、地域の元気づくり、私は元気ということは非常に大事にしております。もう一つは笑顔というのを非常に大事にしておりまして、笑顔があれば医者にも行かなくて済む、いつも私はそういう話をしておるんですけれども、ぜひ皆さんも笑顔で過ごしていただきたいというふうに思っております。その中で、強みを生かしたぎふの産業づくりに関して、以下三点につき産業労働部長にお尋ねいたします。

 それに先立ちまして、岐阜の現状と強みについて私なりに考えてみました。岐阜県は、日本の中央に位置し、中部圏の内需もしくは輸出関連の産業を中心としたものづくり産業に支えられまして、また、高速道路網−東海環状自動車道、それから東海北陸自動車道、中部縦貫自動車道−などが整備されまして、大変日本の中でも活気にあふれた地域となっております。全国の平均から見ても製造業が多く、それに従事する人は二六・四%、これは二位のサービス業一九・三%、不動産業一二・一%に比べても多くを占めています。活発なものづくりに支えられまして順調に思えますけれども、一人当たりの県民所得は中部九県で最下位グループです。

 私にとっては、この数字というのは衝撃的なことでした。これを聞いたのは、岐阜県の産業振興ビジョンを出されたときに聞いたんですけれども、岐阜県が北陸地方の富山とか石川とか福井に経済力とか豊かさとかで負けておるんかなあということで、本当にそのときは理解ができませんでした。もちろん、いろんな指標を用いて一人当たりの県民所得を出していますので、一概には言えませんけれども、今までいろいろ仕事をやってきまして、富山の方は非常にパートの時間給が安いとか、人件費が安いんです。だから、会社・企業の進出があるというふうにずうっと思っていまして、富山に負けるのかというふうに思いました。今後、産業振興ビジョンを推進していく上でわかりやすい目標として、この一人当たりの県民所得を改善していって、少しでもどべから順番を上げていくという目標を立ててはどうかなあというふうに思います。そのほかに、岐阜県の特徴として、世界に通用するようなすぐれた部品及び部材の加工メーカーがある一方で、多くはそれらの企業を支えているのは中小零細企業であります。また、従来より本県経済を支えてきた繊維とか陶磁器、刃物、紙関係、木工といった地場産業は、本当に中国を含めて安い人件費でつくったものの輸入によりまして、衰退の一途をたどっておるというふうに思っております。

 私は、議員になってから二年になります。二期ですけれども二年ということで、まだ幼稚園みたいなもんですから、よろしくお願いしたいと思うんですけれども、県の職員の方は、接しておって本当に優秀で勉強熱心というふうに私は思うんですけれども、本当にこういう中小零細の地場の現場の声というか、生の声というのが届くことが、本当に少ないように思っております。

 皆さんは「伝言ゲーム」というのは知ってみえますか。小さいころにやったかもしれませんが、十人ぐらいが並んで、こちらからある言葉を言って、最後に全然違ったものになってくると。赤が黒になったり、右が左になったりということですね。人から人へというふうに話は正確に伝わらず、全く別のものになってしまうと。「百聞は一見にしかず」ということわざもございますけれども、私はぜひ、県の幹部の方々に本当に現場に行って、だれかに頼むんじゃなくて、自分で行ってみるといいと思うんですよね。一回中小企業のところへ行くと、多分二社に一社ぐらいは「帰れ」と言われますね。そんな暇はないからすぐ帰れと。帰って、何にも仕事ができないんじゃなくて、そういう状態だということがわかっていただくと、いろんなこれからの施策に生きてくるんじゃないかなあというふうに思っております。

 古田知事が就任以来言われています現場主義とか対話主義の方針をしっかりと胸に、業務に励まれることをお願いしまして、まず第一点から始めたいと思います。(発言する者あり)だいたい十五分くらいです。

 まず、モノづくりセンターについてお聞きします。

 モノづくりセンター構想につきましては、十二月五日の県民クラブの林議員の代表質問に答える形で古田知事より答弁がなされたとおりですが、少し懸念されるところがありますので触れさせてもらいます。

 モノづくりセンターにつきましては、企業の方々の御意見をお聞きしながら内容を詰めていくとのことですが、財団法人 岐阜県産業経済振興センターや財団法人 岐阜県産業デザインセンターなど既存の産業支援機関がある中、モノづくりセンターを設置するということで、同じような機能が追加されて、行政の関係ではよくある屋上屋を架すというようなことにならないか、逆にこれらの財団が今までに行ってきた産業支援機能が損なわれることはないかが心配です。(発言する者あり)ありがとうございます。

 モノづくりセンターの設置に伴う各財団の組織については、既存の産業支援機能を維持しつつ、新たな取り組みも行うためにどのようにめり張りをつけて対応されるのか、産業労働部長にお聞きします。

 また、県内の中小零細の地場産業は、私の地元美濃市の紙関係の産業を含め、依然として大変厳しいものがあります。特に零細企業の方々は、依然として資金面で課題をお持ちであるほか、厳しい状況のもとで、今一体何をすればよいのかすらわからない方もあるのではないでしょうか。このような状況のもとでは、地場産業に対する県等の支援は一刻の猶予もないと思います。モノづくりセンターでは、地場産業を含めたものづくり産業支援について具体的にどのように進められるのか、産業労働部長にお聞きします。

 次に二点目ですけれども、岐阜県地域活性化ファンドについてお聞きします。

 県では、今年度、地域が誇れる地場産品や観光資源など地域資源を生かした新しいビジネスの創出、経営革新やまちづくりの取り組みを行う中小企業等に対して助成する岐阜県地域活性化ファンドを創設され、財団法人 岐阜県産業経済振興センターにおいて、八月三十一日から助成事業の募集が開始されました。本ファンドは、国の中小企業基盤整備機構から四十億円の無利子貸し付けを受け、財団法人 岐阜県産業経済振興センターが九億九千万円、県費一千万円を加えて五十億円の基金を同センターにおいて造成し、その運用益で地域の頑張る中小企業等の支援を行うものと伺っています。本年の助成額は、運用の期間の関係で四千万円程度ですが、その後、毎年少なくとも八千万円や九千万円が見込まれております。

 本事業の内容を見ますと、各地域の強みである地元の技術、地域の農林水産品、観光資源など、地域資源を活用した中小企業による新商品・新サービスの開発・市場化を中小企業の規模に応じて総合的に支援することを通じて、新たに地域の魅力づくりやふるさとづくりにつながるものであり、地域の活性化やイメージアップを図る上で非常に有意義な事業ではないかと考えております。また、中小企業を初め商工会、商工会議所、まちづくりの団体など、だれでも使いやすく、多様な取り組みに対する支援メニューとなっております。行政の関係の支援では、非常に珍しく使い勝手のよいものとなっております。やる気のある中小企業者にとっては、まさに待ち望んだ支援制度であり、地場産業の振興の観点からも有効な支援策ではないかと思います。

 しかしながら、従来の助成制度では、制度を活用したくても五人や十人の小さな規模の業者まで制度がなかなか浸透しなかったり、制度は知っていても申請の仕方が、複雑で記載の方法がわからなかったり、申請に費やす労力を考えると申請をあきらめたという声を耳にしたことも少なくありません。充実した支援制度を準備しても、それを十分に活用してもらうためには、こうした利用者の声に耳を傾けた周知や、利用者にとって使いやすい制度としていく必要があるのではないかと思います。当ファンド事業は、地域資源を活用することに主眼が置かれた支援策でありまして、今後の地場産業の振興を図る上でも重要な支援制度であり、多くの方々に活用してもらうことが大切ではないかと思います。

 そこで、今回の募集に対する事業の募集状況、それから引き続き今後追加の二次募集が行われるのか、また、多くの方々に応募していただくために、県内の事業者等にどのように制度を周知・PRされていくのか、産業労働部長にお聞きします。

 最後に、企業誘致についてお聞きします。この件は、たくさんの議員の方々が質問をされていますけれども、私なりに考えたことを申し述べたいと思います。

 岐阜県においては、世界の経済、または日本の景気、戦後最長と言われておる拡大を続けていたこともありまして、そのほかにも、先ほど言いました東海環状自動車道東回りの開通という大きなインパクトがあり、一気に企業誘致が進み、全国でもトップクラスの企業進出地域になっておるということは、皆さん御存じだというふうに思っております。

 これは、岐阜県として、古田知事が就任されてから三年弱となりますけれども、私は積極的に企業誘致を推進されてきた結果と、大いに評価をできるところだと思っております。また、先月には、企業立地促進法に基づく基本的な同意を全国に先駆けていただき、今後、県下全域で企業誘致に対する支援が国より得られることになりました。この計画を推進するために、十一月には企業誘致加速のためのプロジェクトチームが、産業労働部長をリーダーとして二十名の体制で立ち上げられたと聞いております。企業誘致のグループと、ワンストップサービスのグループに分かれ、強力に推進をしていくと聞いておりますが、このプロジェクトチームの動きと、現時点における県内の工業団地開発の現状はどのようなものか、産業労働部長にお聞きします。

 また、皆さんはどういうふうに感じてみえるかわからないですけれども、景気は上向き、上向きというふうに言われていますけれども、原油高による原材料の高騰、衆参の国会のねじれ、アメリカを震源とするサブプライムローンの問題、円高による輸出産業の停滞、建築基準法の改正による住宅着工件数の減少、少子・高齢化による働き手の減少、どれを取っても、いつ景気の後退があってもおかしくない状況だと私は思っております。

 また、企業ニーズというのは絶えず変化し、特に優良な企業は動きが早く、複数の候補地を検討しておるというふうに思っております。このような状況では、工業団地の開発のスピードが問題となってくるというふうに思っております。そうした中、企業ニーズをどうやってとらえ、工業団地開発の動きをどのように促進させていくのか、産業労働部長にお尋ねしたいと思っております。

 以上三点について、岐阜県のものづくり産業について質問をさせていただきましたけれども、わかりやすい言葉で答弁をお願いしまして、質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 産業労働部長 猿渡要司君。

   〔産業労働部長 猿渡要司君登壇〕



◎産業労働部長(猿渡要司君) 強みを生かしましたぎふの産業づくりについて、三点お答えをいたします。

 まず、モノづくりセンターについてでございますが、モノづくりセンターは、財団法人 岐阜県産業経済振興センターの組織を見直しまして、同センターにモノづくりセンター部門として設置をしたいと考えております。その上で、財団法人 岐阜県産業デザインセンターを財団法人 岐阜県産業経済振興センターに統合することを考えております。このように、これまでの産業支援機能を維持しながら、屋上屋を架すことのないよう、行財政改革の観点に配慮した効率的な組織といたします。

 めり張りをつけた対応といたしましては、地場産業の方々の強い御要望を踏まえ、あらゆる相談に一カ所で一気通貫に対応するための総合窓口、異業種や産学官のコーディネート業務に重点的に人を配置することを考えております。特に地場産業支援につきましては、コーディネーターが地場産業の方々の御相談にお答えしたり直接訪問したりする中で、資金、技術開発、経営の支援など情報を積極的に提供するとともに、課題や御要望などをお聞きいたします。課題の解決に向けては、コーディネーターがきめ細かく丁重に対応するとともに、お聞きした課題や御要望を県の政策にも生かしてまいります。

 続きまして、地域活性化ファンドについてでございますが、地域活性化ファンドにつきましては、財団法人 岐阜県産業経済振興センターにおいて助成事業の第一次募集が行われ、中小企業者等から八件の応募がございました。今年度助成できる資金枠にはまだ十分な余裕がございますので、年内にも追加の募集を実施してまいりたいと考えています。

 当ファンドの特徴といたしましては、中小企業者のほかNPO、まちづくり団体など、新ビジネスの創出や経営革新などに意欲のある方々を幅広く対象としているほか、年度をまたぐ事業期間の設定や、メニューによっては最長五年という複数年にわたる事業も対象とするなど、これまでの助成制度にはない利用しやすい制度としているところでございます。

 議員御指摘のとおり、まだまだ事業者の方々に対する周知・PRが不足しておりますので、商工会・商工会議所などの会報誌による広報や、各種業界団体などと連携した相談会などを開催するとともに、より多くの方々にこの助成制度を積極的に活用していただくため、事業内容について事前相談や申請書の記載方法の助言など、きめ細やかな対応にも努めてまいりたいと考えております。

 最後に、工業団地開発の現状についてでございます。

 県では、関市内のロジスティクス開発予定地を新たな工業団地開発候補地としておりますが、市町村においては景気が順調なうちに企業立地を促進して地域活性化の起爆剤にしたいという思いから、積極的に開発に取り組む動きがございます。現在、十一市町の十三カ所において団地開発の計画がありまして、うち四カ所については既に事業化されております。また、民間事業者も極めて開発に積極的で、六カ所において計画があり、うち三カ所では造成が進められております。県では、こうした市町村や民間の工業団地開発を支援するため、企業誘致加速のプロジェクトチームに開発に係る専門職員を部局横断的に配置いたしました。このチームが現場に出向いて、立地場所の選定から開発、工場建設に係る各種行政手続を総合的に調整し、開発期間の短縮に向けた支援を行います。また、これまでの約二・五倍となる千五百件を目標とする徹底した企業訪問により、企業の的確なニーズ把握に努め、今後の団地開発に生かしてまいります。



○議長(中村慈君) 十七番 横山善道君。

   〔十七番 横山善道君登壇〕(拍手)



◆十七番(横山善道君) 皆さん、おはようございます。

 ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、一般質問をする前に、この場をおかりしまして一言ごあいさつを申し上げます。

 私は、四月の統一地方選挙におきまして、山県市選挙区より初当選をさせていただきました。多くの皆様からの期待にこたえて一生懸命頑張ってまいりますので、議員各位、古田知事を初め執行部の皆様の格別の御指導、御鞭撻をお願い申し上げます。

 それでは、教育問題について質問させていただきます。

 私は、日ごろ基本的に、この「教育」という教え育つという部分でありますけど、この教育につきましては、ともに育つという「共育」ということをよく念頭に置いております。だから、お互い子育て、学校教育を通して親・生徒・先生ともが育っていくということが大事ではないかということを、日ごろから考えております。それで、この教育問題につきましては多くの先生が質問されておりますが、私の視点より質問をさせていただきます。

 教育現場は、経済発展、核家族化、生活環境の変化等により大きく変化し、問題も多岐にわたり、複雑化しています。その一つに、子供のいじめ問題があります。これが原因で、家庭内の暴力や登校拒否、あるいは自殺にまで追い込まれるケースもあります。また、いじめも、携帯メール、パソコンを利用したものも多くなってきています。

 第四回定例会で野村保夫先生が御指摘され、学校の指導を質問されておられ、教育長が御答弁されております。「本県において、児童・生徒がパソコンや携帯電話を介していじめや嫌がらせを受けた被害は、この四月から四カ月間に小・中・高等学校合わせ九十四件の報告がありました。また、パスワードがないと見ることができないサイトで実名を上げた中傷が行われるなど、匿名性を悪用した陰湿なものがふえております。こうした携帯電話などに関連した被害の深刻な状況を踏まえ、県では高校生と一緒になって情報モラル向上のためのスライドを作成し、夏休み前から各中学校・高等学校などにおいて、携帯電話特有の危険性や使用する際のモラルについて指導しているところでございます。一方、携帯電話を買い与える保護者が危険性を十分認識することも不可欠であります。そこで、買い与える前に、子供との使い方についての約束事を決めることや、無償のフィルタリングソフトの活用などを示した保護者向けのリーフレットを現在作成中です。このリーフレットを小・中学校及び高等学校のすべての保護者に、個人懇談会等の場所で直接手渡しし、子供を携帯電話のトラブルから守るための保護者の責任について理解を求めております」と述べておみえですが、これも大変重要なことだと思います。

 しかし、本質は、なぜいじめが起きるかという問題ではないでしょうか。私は、その要因として、例えば背が高い低いとか、体重が多い少ない、行動が遅い早いなど外見の違いによるものや、考え方や意見の違いによるもの、性格の違いによるもの、また家庭環境などが上げられると思います。

 よく考えてみますと、だれ一人として同じ人間はいないのであります。個々違って当然であります。その違いを認め合って生きることが大切であると思います。また、学校においても学力・体力が数値化され、レベルアップを目指すことも大切でありますが、将来、児童・生徒さんが社会に出て生きる力を養うことも大切だと思います。このようなことは数値にあらわれてきませんが、大変重要なことではないでしょうか。教師、そして校長が、指導者として一人ひとりの人間の違い、生きていくことをどう考え、とらえていくかということが大切なことではないでしょうか。保護者への指導も変わってくると思います。

 また先日、テレビでアメリカの教育を紹介していました。それは、実際に行われる選挙に子供たちを参加させるというものでした。もちろん選挙権はないのですが、子供たちはマニフェストを見て、実際にテレビ・新聞などで情報を得、親とも相談をし、子供自身が同じ投票所へ行き、子供専用の投票箱に投票させるところをやっていました。これも授業の一環で、将来に大いに役立つことではないでしょうか。日本では、子供議会や、米・野菜づくりの体験や、授業の始まる前に童話などの読み聞かせを行ったり、また、地域の老人クラブの皆さんとふれあい集会として、昔の遊びを体験したり、物をつくったり、話を聞くなど、地域になじむ活動や、有名なスポーツ選手などを招きお話を聞くことなど、子供たちがさまざまな体験を通してお互いの個性を認め合う心、他人を思いやる心など、豊かな人間性を養い、生きる力を身につけることが大切であると考えます。

 そこで教育長にお尋ねします。教育長は現場主義と子供の目線に立った教育を掲げ、県内各地の学校を訪問し、実際の教育活動の様子を見たり、子供たちや教師の生の声を聞いておられます。最近では、十一月に山県市内の小学校を訪問されましたが、これまでの学校訪問を通して感じ取られたことも含め、いじめの要因と対応について教育長の所見をお尋ねします。

 二つ目には、教員の資質と保護者のあり方についてであります。

 最近、新聞で目にする言葉で「モンスターペアレント」、つまり学校に無理難題を突きつける保護者のことであります。このことは、以前にも何人かの先生が質問されていますが、私なりにもお伺いしたいと思います。

 七月二十三日の毎日新聞に「クレーマーの親」と題し、学校現場の実情に詳しい二人に、そんな親たちにどう向かうべきか、対応策を聞いたという記事がありました。一人は、大阪大学大学院教授 小野田正利氏で、「弁護士の相談制度を導入したが、そこまで追い込まれている状況がある。ただ、学校に持ち込まれる要求の九割以上は弁護士に話を持っていける法的な問題ではなく、不満や愚痴のレベルだ。法的な問題であれば争点がはっきりしているので解決できてしまうが、そうではないところに問題の難しさがある。では、どう対応すればいいか。それはまず無理難題の背景を考えるべきだ。保護者が学校に電話をかけたりするときには何らかのわけがあるはずで、その本質を見ていけば対応が違ってくる。例えば、卒業アルバムで「うちの子が真ん中に写っていない」と保護者が言ってきたら、学校は「ええっ」と思うだろう。でも、その背景を探れば、本音はうちの子が学校に大事にされているだろうかという親の思いや悩みだったりする。そんなことを言われてもと立ち尽くしてしまっては、物事は見えてこない。学校現場は今、保護者が言ってきたことに対して過剰防衛、自信喪失、疑心暗鬼という構造にはまってしまっている。しかし、じっくり向かい合い、一緒に考えていけるチャンスだとすべきだ。無理難題こそ保護者につながるチャンスだ。モンスターペアレントという言葉が使われているがモンスターは化け物という意味で、すべてを敵対化するとんでもない言葉だ。保護者と教師は敵などではなく、手を結べる関係にあるはずだ。もちろん解決できない場合も存在する。学校が敵だという構えが一貫して変わらなかったり、プロが不当要求を言ってくるケースだ。そのために専門家などがかかわることも必要だ。クレームをなくす方法はない。だが、教師が子供と接する時間が減れば減るほどクレームはふえる。教育改革をやめて教師を子供に返すべきだ。互いに触れ合う時間がふえれば子供が満足する。それを見て保護者も満足する」と言っておられます。

 もう一人は、元小学校教諭 向山洋一氏で、「クレームの増加の背景に教師の指導力不足があることをまず指摘したい。ほとんどの教師は、机に頻繁に目を落とし、子供の注意を引きつけられない。教科書も満足に使えない教師もおり、余りに力不足。いじめを早期に発見するすべも持たない。親のクレームには担任への文句も多いが、親が教師に不信感を持つのも理解できる。一方で、かつてなかった無理難題に近い抗議が来ているのも事実である。教師のうつ病発症や辞職者が出ている現状では、学校だけでは解決できない。東京都港区では弁護士相談制度も導入され、ほっとしている教師もかなりの数に上るだろう」と言われております。

 このお二人の主張から見えてくるものは、教師が真剣に保護者と向き合い信頼関係を築くこと、また、教師一人では対応できかねる場合に、相談できる指導者が学校内にいること、さらに、専門職を置いた組織づくりをすることなど、重要性が見えてきます。

 そこで教育長にお尋ねします。保護者からのさまざまな要望や苦情に対し、どのように対応すべきであるとお考えでしょうか。教育長の所見をお伺いいたします。

 最後に、東海環状自動車道西回りルートについてでございます。

 西回りルートにつきましては、今月八日に県内ルートでは初めて、大垣市綾野地区で高架橋の下部工の工事に着工することが決定し、起工式があります。これは大変明るいニュースであります。また、美濃関ジャンクションから西関インターが来年度中に完成予定で、国土交通省より今後十年をめどに全線開通を目指すとの発言も既にあったところであります。

 知事は、十一月十三日の会見で、「東海環状は県にとって観光・産業の動脈となる道路。東回りルートは大変活性化しており、同様の成果を西回りでも期待したい」と力を込めたと報道されました。国土交通省の記者発表資料によりますと、全線完成時には観光・産業の経済効果以外にも、東海環状内側の渋滞ポイントの半分が解消・緩和され、CO2排出量の削減という環境面の効果も期待できるとされております。また、県の試算によれば、美濃関ジャンクションから三重県境までの概算事業費は約四千四百億円と推計されております。県も厳しい財政の折ではありますが、県民全体が待ち望んでおります。同様に、山県市もそのとおりであります。北の玄関として役割も大変大きいものがあります。ぜひ全線開通に向けて全力投球されますことを要望しまして、以上をもって私の一般質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) まず、いじめの要因とその対応についてお答えいたします。

 子供たちがいじめの加害者や傍観者にならないようにするために、互いの個性やそれぞれの違いを尊重し合える態度を育てることは、学校教育の大切な役割の一つであると考えております。先日、ある小学校を訪問し、総合的な学習の時間に、子供たちが地域のお年寄りと交流した体験を発表するのを見せていただきました。子供たちは、お年寄りと竹細工をして手先の器用さを褒めてもらったことや、グラウンドゴルフの勝負で負けそうになっても最後まであきらめなかったことを認めてもらえた経験などを発表し、仲間から拍手を受けておりました。発表した子供のうれしそうな笑顔や、拍手をする仲間たちの優しい表情を見せていただき、行事や総合的な学習の時間などに取り入れられた多様な体験活動の中で子供たちが持ち味や才能を存分に発揮し、それを周囲の仲間から温かく認めてもらえるようにすることが大切であると再認識いたしました。今後とも、学校はこうした教育活動を積極的に推進し、ふだんから子供たちに、一人ひとりがそれぞれに違ったよさや可能性を持ったかけがえのない存在であることや、だれもが明るく元気に生活するために互いに尊重し合うことの大切さをきちんと教え、いじめのない学校づくりを進めてまいりたいと考えております。

 次に、教員の資質と保護者への対応についてお答えいたします。

 昨今の教員を取り巻く環境の変化や、生徒指導面などの課題の複雑化・多様化等により、さまざまな要望や意見が学校に寄せられている状況は、議員御指摘のとおりでございます。こうした状況の中で、子供の教育にとっては教師が子供の様子をよく観察し、ささいな変化を見逃さずに対応することや、子供のわずかな成長を保護者とともに喜び合うことを通して、教師と保護者の信頼関係を深めることが必要であると考えております。県教育委員会としましては、教師が、保護者の声に真摯に耳を傾けることを大事にしながらも、教員一人で抱えることのないよう学校全体で組織的に対応することや、PTA・地域と連携して対応することを徹底してまいります。

 また、現在、保護者への対応に関する手引書の作成を進めておりますので、校内研修等で十分に活用するよう指導するとともに、特に対応が困難な事案には弁護士等の専門家を派遣するなど、適切に対応してまいります。



○議長(中村慈君) 七番 高木貴行君。

   〔七番 高木貴行君登壇〕(拍手)



◆七番(高木貴行君) 議長のお許しをいただきましたので、元気よく一般質問をさせていただきますが、その前に私も、昨日のFC岐阜の今西ゼネラルマネージャー、また松永監督の報告会を受けまして、FC岐阜のJ2昇格まことにおめでとうございます。二シーズンでしたが、FC岐阜の選手として私自信もプレーできたことに誇りを感じるとともに、今後、岐阜県としても応援していっていただけるよう、私も努力してまいりたい。そして、古田知事にもさらなる支援をお願いしたいと思います。

 それでは、二点について質問させていただきます。

 まず一点目ですが、知事が言われています、今後起こり得る課題を見据え、中・長期的な視点で明るい岐阜県づくりを考える未来づくり型に対して、人口減少、少子化問題についてお聞きしたいと思います。

 この問題に関しては多くの先生方が質問されておりますが、私なりに質問をしたいと思います。

 人口減少、少子化は、今後の社会のさまざまな問題を含んでいます。社会保障問題を筆頭に、地域の消費の減少、それに伴う税収の減少、産業への人材不足、要介護高齢者の増加による介護・医療従事者の人材不足、農山村地域の過疎化の問題などあらゆる要素を含んでいると思われます。この分析については、県におかれましても、先ごろ発足しました若手職員による将来構想研究会でも熱心に研究されているものとお聞きしております。

 さて、皆さん御存じのとおり、全国的にも人口減少、少子化問題は深刻な社会現象となっております。本県に至っては、大正九年の国勢調査以来、戦時中も含めて一貫して増加していた人口も、平成十七年から総人口が減り始めました。出生数も昭和四十八年の三万四千六百四十八人をピークとして、合計特殊出生率、出生数ともに減少傾向をたどっております。岐阜県発表のデータですが、このままでは二〇三五年には約四十八万人が減少し、現在の人口が約二百十万人であるのに対して約百六十二万人となります。この人口は、過去の人口規模と比較すると、昭和三十五年−一九六〇年−ごろの人口に相当し、昔に戻るだけではないかという声も聞かれますが、実は人口構造が大きく変化し、六十五歳以上が約三三%を占める一方、ゼロ歳から十四歳の人口は約九・五%と大きく低下し、年齢構成は当時と全く逆転するということになります。

 少し話は違う方に飛びますが、人口減少に大きく左右されている社会保障問題については、現在、国民の最大の関心事ではないでしょうか。しばしば出生率の仮定が甘過ぎたと批判が出ておりますが、実際仮定の問題ではなく、出生率の動きに依存し過ぎている制度に問題があるのではないでしょうか。公的年金制度は、基本的には人口構造の変化に中立でなければなりません。現在は非常に大きな人口変動期ですから、中立ということを基本姿勢にしなければならないのに、依然として日本の公的年金は賦課方式を続けております。賦課方式は、現役世代が引退した人々の年金を支えるわけですから、その現役世代の規模のバランスが崩れれば、当然年金制度それ自体が破綻してしまうのです。このことを考えると、少子・高齢化と人口減少が急速に進むにつれ、根本的な解決策は実際問題としてなかなか難しいと思います。社会保障問題については、今後も重要課題として取り組まなければなりませんが、人口減少問題は、やはりほかの問題の引き金にもなっております。その意味でも、やはり真剣に考えていかなければいけない、そう思っております。

 そんな中、現在岐阜県が行っている平成十九年度の具体的な政策体系についてですが、若い視点から見ると、もう少し違うところにアプローチをしていってもいいのではないかと思います。県が出している政策は非常にいいことが書いてありますし、当然、実行・実現していかなければならない内容ばかりですが、今までの政策は子供が生まれてからの環境に対する政策が多く、第一子が生まれ、第二子以降の出生意欲に効果を及ぼす政策のような気がします。パンフレットの表紙も、「安心して子どもを生み育てることができる岐阜県づくり」と書いてあるとおり、育てることばかりに政策の重きが置かれているのではないでしょうか。少子化対策として、確かに出生率の観点から考えれば、第二子、第三子と出生意欲を高めることも必要ですが、さらに、その前段階で行わなければいけない政策があるのではないでしょうか。(発言する者あり)ありがとうございます。

 少子化の原因は何でしょうか。どのような対策が必要なんでしょうか。安心して子どもを生み育てることができる岐阜県づくり基本計画(案)の要因にもしっかり書いてありますし、県の職員の方々と話し合いの中でも出てきますが、少子化の要因には、結婚年齢の上昇、結婚しない人の増加、要するに晩婚化・非婚化が要因ではないかとしっかり認識しているのではないでしょうか。日本人の特徴として、嫡出子、要するに法律上の婚姻関係にある夫婦間に生まれた子供が九八%を占めているということから、やはり晩婚化・非婚化といった結婚の状況が出生に与える影響は極めて大きいと考えられます。しかし、現状では、平成十七年度のデータですが、二十代の後半で男性では約七割、女性では約六割が未婚、私もこの七割に入っておりますが、三十代前半では男性の約四割、女性の約三割が未婚となっております。昭和五十年ごろまでの三十代の未婚率は男女とも一〇%を下回る水準であったことを考えると、この三十年間で結婚の状況は劇的に変化しております。ちなみに、平均初婚年齢は、平成十八年では男性二十九・七歳、女性二十七・六歳です。私も現在二十九歳、ちょうどこの年です。生涯未婚率も平成十二年度と現在を比べますと、男性が九%から一一・九%、女性が三・五%から四・四%と、それぞれ増加しています。一向に改善されないどころか、悪化していっているのではないでしょうか。暗く、後ろ向きな話であることは否定できませんが、国も含めて、この少子化問題をかなり先送りしてきているのではないかと感じております。

 事実、昭和五十年には人口が減少すると言われる水準、出生率二・〇八の人口置換水準を割り込みました。このとき既に人口減少が始まることが予測できたにもかかわらず、以後三十年間にわたり、なかなか目に見える成果は出てきておりません。

 知事が初日の答弁で言われましたが、現在、要介護者が六万九千人に対して、三十年後には十二万八千人になると試算されております。もちろん、そのための介護支援者も一万八千人から三万三千人と増加するのですが、ただでさえ、今後、産業の担い手である現役世代が減少するにもかかわらず介護にとられてしまうのは、さらなる経済の縮小につながるのではないでしょうか。

 安易に子供の数を求めているわけではありません。ただ、仮に平成二十二年までに現在の一・三五である合計特殊出生率が人口置換水準の二・〇八に回復したとしても、人口減少は緩和されるものの、人口減少がとまるまでには約六十年間と出ております。ふえるのではなく、やっととまるのが六十年後だと言われております。よく知事は、「避けては通れない」と。また研究会の資料にも「避けては通れない」と書いてあります。では、一体いつその大きな問題に直面し、ぶつかるのでしょうか。

 これから言うことは大変失礼なことかもしれませんが、先日、ある六十歳過ぎの年配の方にも言われました。また、ちょうど最近読んだ本にも書いてありました。「高木君よ、三十年後や五十年後には今の行政のトップなんてだれもおらんぞ。百年後は、おまえもおらんけどな。だけど、三十年後ならまだおまえは生きとるよ。だから、若いおまえがこの問題に真剣に取り組まなければ将来大変なことになる」と言っていただきました。研究会でも、三十年後の予測がよく出ております。三十年後、私は五十九歳、定年間近、年金受給者の一歩手前です。要するに、この避けては通れないということにまともにぶつかるのは我々の世代なのです。昨日の渡辺 真先生に対する知事の答弁で、「人口減少は生活習慣病に似ていて、病気が進んでいても自覚症状に乏しい」と言われました。確かに現在の若者は、この問題に関してかなり認識不足であり、片や年配の方々は十分認識はしていると思われますが、一種のあきらめムードのように自覚が足りないと感じるのは私だけでしょうか。

 何度も言いますが、暗く、後ろ向きな話で嫌なことですが、将来起こり得る事態を予測できているにもかかわらず全く深刻に受けとめられていない。国も、県も、市町村も、さらにはマスコミの方々にも、ぜひとも、もっともっとこの問題を県民にしっかりお伝えしていっていただき、渡辺先生が言われたように、危機感を共有していっていただかなければならないと思います。これをしっかり全員が認識することによって、じゃあ子供に優しくしようかとか、妊婦さんを大事にしようかとか、社会全体のムードが変わり、これこそが少子化対策についても理解を得やすい社会環境になっていくんではないでしょうか。県会議員というのは、県民の代弁者であるとともに、やはり県の行政の情報をしっかりお伝えしていく義務があります。いいことばかり言うことが政治家ではありません。今の消費税の問題もそうです。時にはしっかり、県民にそういう情報を与えることも、私は政治家の役割だと思っております。

 そこで、まず少子化の対策を見てみると、現在はまだまだデータ収集に力が注がれているように見受けられ、今後、対策重視に期待をしておりますが、ここでまた少し提案です。県民との意見交換として、パブリックコメントを実施するのはいいですが、事前に県職員の意見を聞くシステムはないと聞いております。せっかく多くの職員の方々がおられます。その方々も岐阜県民なのです。この少子化の問題についても、二十代、三十代の若い方、独身の方、また女性の方々などさまざまな角度から匿名で事前に情報を収集できるのではないでしょうか。

 さて、若いなりに少子化対策についてもう一度考えてみますと、今後の政策ではなく、まずは入り口の政策を行っていくべきではないかと思います。それは何か、まずは結婚です。最大の要因として晩婚化・非婚化と上げられているのですから、まずは結婚について対策を講じる必要があります。これはぜひとも皆様にお聞きしたいのですが、今現在結婚されている方々が結婚するとき、そんなに後の社会環境のことを気にしましたか。まずは出会いがあり、フィーリングが合い、あとはタイミングの問題です。ですから、政策の見直しとして、ぜひとももっと出会いに関しての政策を行うべきであると私は感じております。

 他県の取り組みとして、お見合いパーティーなるものが開催されております。本県も、平成十三年度から平成十五年度の三年間に、NPO等に補助をし、このような活動を行った結果、五十五件のカップル成立があったとお聞きしました。このような切り口としての活動は、当然ながらその後のサポート、支援体制の整備も行っていかなければなりません。さらに、ただ単に公的な出会いを提供するだけではやはりだめです。これは若い職員の方に言っていただきました。「高木先生、県庁でお見合いパーティーがあったら、あなたは行かれますか」と。確かに行きません。行きづらいです。やはり若い人たちは、そういうところまで意見がございます。また、若者の県外流出がある中、それであるなら、この対策をきっかけに他県へ流出している若者を、例えば岐阜県の男性と他県の女性、本県の女性と他県の男性の出会いをセッティングして、何か本県に残っていただけるような政策を打っていく、私はこういうことも必要だと思っております。

 そこで知事にお尋ねいたします。

 少子化対策について危機感を持って取り組まれていると思いますが、子供を産んでからの政策に重点が置かれているように感じます。晩婚化・非婚化などが要因であるならば、入り口の対策にも力を入れていくべきだと考えますが、この点について知事はどのようなお考えでしょうか。知事が結婚されたころの思い出なども振り返って、ぜひとも御答弁していただきたいと思います。

 また、少子化対策を進めていく上で、これから結婚・子育てを迎える若い人の意見を取り入れながら進めていくことが重要であると思いますが、その点についていかがお考えでしょうか。

 さらに、具体的な目標設定、そして目標達成をしていかなければならない中、少子化問題に対して将来どのようなレベルを目指しているのか、ただ出生率、出生数が現在よりも少しでもふえればいいのか、人口置換水準の二・〇八を目指すのか、さらには、それ以上を目指すのか。先ほども言いましたが、二・〇八になったとしても、六十年後にしか人口減少はとまりません。数値が具体化すれば、対策も今後より具体的になると思います。この点についても、知事はどのようなお考えか、お尋ねいたします。

 さて二点目ですが、これは知事が言われております問題解決型の視点に対してです。障害児・障害者への支援についてお聞きいたします。

 その中でまず一点、発達障害児等への支援についてですが、発達障害者支援法が平成十七年四月一日に施行となりました。発達障害者支援法では、これまでの制度の谷間に置かれていて、必要な支援が届きにくい状態となっていた発達障害を「自閉症、アスペルガー症候群、その他広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能障害であって、その症状が通常低年齢において発現するもの」と定義し、支援の対象となりました。これにより、平成十八年一月に岐阜県として発達支援センター「のぞみ」が希望が丘学園内に併設され、さまざまな支援活動が展開され出しました。医療現場・教育現場などとの連携はもちろんのこと、勉強会、講演会、地域への啓発活動など、大変意義の多いものだと感じております。

 しかし一方、身近なところでは、もっと専門的な療育や支援を受けたいという声も高まってきております。現在は、市町村ごとに設置されております児童デイサービスなどにおいて障害児療育が行われておりますが、発達支援センターのぞみや県立希望が丘学園のような専門的相談・支援ができるような体制にはないと聞いております。発達障害児などへの療育は、地域においても保健や医療などと連携しながら、もっと専門的な体制を確保して取り組む必要があるのではないかと思います。今後、発達障害児などへの地域療育体制の整備をどのように進めていくのか、健康福祉部長にお尋ねいたします。

 次に、障害者の相談支援体制の件ですが、各地域における各年代の施設、支援等が行われている中、連携というか、生涯にわたる一貫のケアがまだまだ不十分ではないかと思います。障害者の場合、病院・診療所から児童デイサービス、さらには小学校、特別支援学校、その後、就労支援センターのような流れになってくると思いますが、その節目節目で相談がつながりにくいといういろんな問題が出てきております。こうした相談支援に関する問題については、ぜひとも障害を持った方々が生涯にわたり安心して円滑に支援が受けられるような、ワンストップセンターのような相談体制を地域に整備していくべきではないかと思います。

 そこで健康福祉部長にお尋ねします。県においても、市町村や事業者、支援関係機関に働きかけ、体制整備を支援していく必要があると思いますが、県の取り組みについては、今後いかがお考えでしょうか。

 最後に、障害を持つ弱い方々に対して優しいと感じられる社会は健常者にとっても優しい社会であると、あるお母さんから意見をいただきました。ぜひとも障害を持っている方々が優しいと感じられる岐阜県づくりを目指していっていただきたい、そう思っております。

 以上で、私も反省するところは多かったですが、一般質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 大変迫力に満ちた若い視点からの御質問でございまして、これだけ議場が盛り上がったのも本当に久しぶりではないかと思って、私も伺っておりました。

 お答えする前に、先ほど佐藤議員からも御指摘がございましたし、また御自身が活躍しておられました高木議員からもございましたFC岐阜のJリーグ入りにつきまして、私からも一言コメントを申し上げたいと思っております。

 何といっても本県初のプロチーム誕生ということでございまして、岐阜県のスポーツ界にとりましては、まさに歴史的な快挙であるというふうに思っておるわけでございます。このFC岐阜の理念は、強いサッカーチームをつくるということではなくて、子供たちにスポーツを通じて夢や希望を与えると、あるいは地域に活力を与えたいんだと、こういうことでございまして、このようなFC岐阜の理念に私も強い共感を持ちまして、これまでも一生懸命応援をさせていただいた次第でございます。ここに、いわば新しい岐阜ブランドが誕生したわけでございまして、これからFC岐阜は岐阜というブランドを背負って全国の舞台で挑戦が始まると、こういうことでございます。

 昨日、GM、監督がおいでになりましたけれども、大変感激する話を伺いました。といいますのは、これに勝たなければJリーグに行けないという最後の試合がアウェイで、高崎であったわけでございますが、観客約一千人のうち約七百人がFC岐阜のサポーターであったと。この七百人のうちの三百人が関東在住の岐阜県出身者であったと、こういうことでございます。関東在住の岐阜県出身者の方々はこのレプリカジャージというんですか、サポーターが着るこのグリーンのジャージがあるわけでございますが、これをお持ちでないので、何か体のどこかに緑色のセーターであれチョッキであれ何であれまとって、この岐阜からやってきた本来のレプリカジャージを着た、岐阜県から来たサポーターにまじって、緑色の中で懸命に応援をされたということでございまして、まことに感動的な話でございました。今後、県民を挙げて、そして全国におられる岐阜県出身者、あるいは岐阜県ゆかりの方々を挙げて、オール岐阜での支援体制を構築していきたいというふうに思っております。岐阜県としても一生懸命対応したいと思っておりますが、県議会の皆様方にもよろしく御支援をお願いしたいと思う次第でございます。

 若干長くなりましたが、異例ではございますが、私の思いを一言申し上げさせていただいた次第でございます。

 さて、晩婚化・非婚化を中心にして入り口の対策をという、少子化対策についての御質問がございました。

 御案内のように、私どもは昨年来、少子化対策について条例、基本計画、そして県民連携会議といったものを通じまして、「子育てにやさしい社会づくり」「地域で支える子育て」「ともに大事にする仕事と家庭」と、この三つを柱に対策を講じてきておるわけでございます。いろいろと県民の皆さんから御意見を伺いながらやってきたわけでございますが、確かに出産や子育て支援というところが中心であったというふうに思うわけでございます。これに加えて、御指摘のように、結婚年齢の上昇や結婚しない人の増加も少子化の大きな原因の一つではございますので、今後そういった点についても光を当てていくことは考えていかなければならないんではないかというふうに伺ったわけでございます。

 晩婚化・非婚化と何度も何度も叫ばれますとどきりとする方もおられるでしょうし、そういう中で出会いの場とかいろんな御提案もございました。来年度の予算、政策に向けて、この問題は一人ひとりの人生観の問題でもございますし、軽々に論ずることはなかなか難しいわけでございますが、いずれにしましてもこの入り口の問題、それからもう一つ御指摘がありましたが、今後結婚し、子育てを行うことが期待される二十代、三十代の若者を中心に、岐阜県から年間約四千人が県外に流出しておるわけでございまして、これもまた入り口の大きな問題というふうに考えております。若者の県外流出に歯どめをどうかけていくかと、県内企業の魅力、あるいは教育、子育てなど、暮らしを支えるサービスの充実、こういったことも取り組んでいく必要があるんではないかというふうに思っております。

 私の経験も語れということでございますが、今年で三十周年を迎えましたけれども、余り強い記憶はございませんで、当時、晩婚化・非婚化ということは余り言われておりませんで、何となしに結婚したような記憶もございますが、いずれにしましても、こういった個人的な問題が大きな社会的な課題になり、またあるいは行政の支援が云々されるということは、私の若いころに比べますと隔世の感を抱いておるような次第でございます。

 それから、これから結婚、子育てを迎える若い人の意見も取り入れながらということでございました。まさにそのとおりでございまして、若い高木議員の御意見もこれからどんどんいただければと思っております。条例策定、その他政策策定の際に大学に出かけていったり、いろいろ若い方々の意見も聞いておりますし、県庁内の職員を対象に、「早く家庭に帰る日」の取り組みについてもいろいろと聞いておりますし、こういった姿勢は貫いていきたいと思っております。

 最後に、少子化対策の目標についての御質問がございました。

 私どもは、少子化対策の基本は、県民の方々が結婚・出産・子育てについて抱いておられる不安や課題を丁寧に一つ一つ解決をしていくことということで、そういった観点から、基本計画の中で具体的な数値目標を設けさせていただいております。例えば地域における子育て支援では、延長保育を実施している保育所数の増加、あるいは放課後児童クラブの設置数の増加、こういった目標値を掲げております。仕事と家庭の両立ということでは、育児休業の取得率のアップ、短時間勤務制度の導入率のアップと、こういった数値目標も掲げておるわけでございます。

 これに対しまして、出生率・出生数につきましては、少子化対策の効果ももちろんあろうかと思いますが、社会全体の子育てに対する意識の問題、あるいは経済の動向、いろんな要素があるわけでございまして、それらの結果としてあらわれてくる数値であるということで、政策の直接の数値目標として掲げることについては、あえて控えておる次第でございます。

 そうはいっても、現在のこういった出生率・出生数については、減少傾向に歯どめがかかり、より高い数字になることは望ましいわけでございまして、この出生率・出生数の数値の動向、あるいは背景にある要因などを十分フォローしながら、さらなる少子化対策の検討に生かしていきたいというふうに考えております。



○議長(中村慈君) 健康福祉部長 上手繁雄君。

   〔健康福祉部長 上手繁雄君登壇〕



◎健康福祉部長(上手繁雄君) 私の方から、障害児、障害者への支援について二点お答えをいたします。

 まず発達障害児の支援についてですが、県では発達障害について早期に、専門的な療育支援を行うことが必要との認識から、県立希望が丘学園に県域全体の支援拠点機能を持たせることとし、平成十八年一月に発達障害者支援センターを開設いたしました。また、地域の療育につきましては、希望が丘学園では、これまでも専門療育スタッフを地域に派遣し、地域療育の支援を行ってきたところでございます。しかし、十分な対応ではございませんで、地域でもみずから療育を担う施設の専門性を高めていただく必要がございます。今後は、県下各地の児童デイサービス事業所等の人材確保を支援することによりまして地域の療育機能を充実させるとともに、あわせて各地域の医療機関に御協力をお願いし、各圏域でも専門的な診断ができるような医療体制も整備してまいりたいと考えております。

 次に、二点目の障害者の相談支援体制についてですが、障害者の方のライフステージ全体を通して継続した相談支援を行うことや、地域でワンストップで対応することは非常に重要だと思っております。こうしたサービスは、基本的には市町村が地域自立支援協議会を設置し、サービス事業者や支援機関と連携して対応することとしております。県では、昨年十月から、各圏域に相談支援に関するアドバイザーを配置し、こうした地域自立支援協議会設置のための指導・調整を行っているところでございます。県としましては、こうした相談支援体制が障害者の方のニーズに沿ったものになるよう、アドバイザー派遣事業等を通じまして指導・助言を行ってまいりたいと考えております。



○議長(中村慈君) 三十二番 足立勝利君。

   〔三十二番 足立勝利君登壇〕(拍手)



◆三十二番(足立勝利君) 議長より発言のお許しをいただきましたので、通告に基づき、質問に入らせていただきます。

 その前に、私の前に高木議員が出ましたけれども、年が親子ぐらい違いまして元気よくやられました。私も今定例会におきましてはいろいろ暗い話題も多いわけでございますけれども、明るくなるような世の中をつくりたい、こんな気持ちで質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 十月の初めから展開されています、JRと協力した「ぎふデスティネーションキャンペーン」「いい旅 ふた旅 ぎふの旅」「ひだ・みのじまんキャンペーン」が岐阜県の観光面で大きな成果があらわれているとお聞きしておりますが、それを一過性ではなく恒久的なものにするために、私なりの考えを述べながら御提言を申し上げますので、最高責任者の古田知事とともに、産業労働部観光交流担当次長 志村隆雄さんには、お聞き漏れ、またお聞き逃しのないよう御清聴いただき、岐阜県の観光事業にかかわる人たちが大きな喜びと希望がわいてくるような格調の高い御所見・御答弁をいただけることを御期待申し上げ、質問に入らせていただきます。

 今や高度成長した日本人のライフスタイルは、ただ食べるための人生、仕事一筋の人生から、楽しむ人生へと大きく転換してまいりました。その潮流に乗って大きく成長したのが観光産業であり、レジャー産業であります。特にここに来て、戦後のベビーブームで団塊の世代と言われ、高度成長期のエンジン役を務めた多くの方々が、仕事人間と言われながらもマイホーム主義を貫き、定年を迎えようとしており、あとはゆっくりと楽しむ人生を送ることができる、そんな時期に来ているのであります。その人口は、二〇〇七年から五年間で、何と約一千万人が誕生すると言われており、その方たちが観光産業、レジャー産業の成長に大きく寄与するものと考えられるのであります。

 また、このごろは日本の有名な観光地へ行きますと、中国人、韓国人、それに台湾の人が本当に多く見受けられます。二十一世紀は東南アジアの時代と言われ、経済成長著しい国々からの観光客の伸びは想像を絶するものになってくると思われます。そんな中、今こそ岐阜県も積極的に打って出るときだと思うのであります。

 岐阜県にはすばらしい素材があります。それは、立地条件として大都市近郊ではないことと、観光の三大潮流と言われておりますすべてが整っていることであります。一番目は、自然回帰線、いわゆるカントリーライフに合致しており、心をいやす風情が豊富であること、二番目は、歴史回帰線、急激な都市化にさらされず、文化を大切にする県民性に培われた多くの文化遺産が存在していることでございます。三番目は、エキゾチックアーバン回帰線、いわゆる個性的中小都市回帰線とも言うべきもので、夢おこし県政で多くのイベントを通じまして村おこし事業を各地で競って、多くの特産土産グルメができたものを生かすときが来たことなどでございます。これらを機能的にリンクすることで、ホテル、レストラン、お土産、旅行社、交通等を合算すれば、観光産業として広域ではGDPの二〇%を占めるようになることも夢ではありません。

 お聞きするところによりますと、世界最高に富んだ国アメリカは、最大の観光国でもあります。どの州でも州内GDPが一位ないし二位か三位を観光が占めており、どの州にも観光省があり、IT産業と金融経済と観光が超大国アメリカの産業戦略でありまして、ゆえにGDP一人当たりも一位に復帰したとも言われております。

 観光に特に大切なのは、上手なアピールであります。グローバルの時代ですので、世界と比較しますと、最もアピール下手は日本であると言われ、日本で最もアピール下手は中部地方であると言われます。また、中部地方で最もアピール下手は岐阜県と言われています。

 何でも世界一になればよいというものではありません。ものづくりにおいては、岐阜県はつくり上手の売り下手と定評がありますが、これは俗に言う岐阜県民性の奥ゆかしさ、勤勉・質素で思慮深い特性が災いしていると思えるのであります。しかしながら、確かにこの人間性豊かな情緒、風情は大切なことでありますので、この際、逆も真なりで、いっそのことアピールに災いしたと言われる勤勉・質素・遠慮深さを内外に売り込み、アピールしてはどうかと思い、ここにポスト・デスティネーションキャンペーンぎふを提案し、新・岐阜観光戦略を順次申し上げさせていただきます。

 まず、パンフレットの作成でございますが、五圏域プラス岐阜ということで六圏域別で作成をし、県都岐阜市においては日本語、英語、中国語、韓国語などで整えるのがよいと思うのであります。

 次に、観光客の主流は今や女性でございます。したがって、全国の大手女性週刊誌または旅行雑誌を大いに活用するために、企画担当者、または編集担当者を一週間程度岐阜に御招待し、すばらしい岐阜県を案内し、大々的に宣伝してもらうことであります。それら雑誌社とは年間契約を結び、一年間毎号二ページくらいで、岐阜県の名産、そしてお土産、インフォメーションセンターを紹介しつつ、自然・歴史・個性・文化を紹介してもらうことであります。

 次に、海外戦略といたしまして、各国の航空会社、旅行社とタイアップし、現地の主要都市で岐阜県観光キャンペーンを行うことであります。そこで注意することは、その場所にはすぐに使える日程メニューを用意することでありまして、こんなことは欧米では当たり前のことと言われております。例えば岐阜県五日間コースと七日間コースをつくりまして、それに加え、岐阜県とそれぞれの国の人が好みそうな場所で日本国内の幾つかの都市をセットいたしまして八コース程度をつくり、全部で十コースくらいの中からお客のお好みで選べるようにすることであります。主催者といたしましては、岐阜県を初め県内旅行社、県内観光協会、現地航空会社、現地旅行社等を取り込むことが大切なことでもあります。そして、より大切なことは、キャンペーンを行うときには、必ずより多くの人に招待状を出すことでもあります。例えば現地のすべての旅行社、マスコミ関係者、旅行関係者、政府関係者等であります。また、出席者には漏れなく本県の観光パンフレットと各コースの入った旅行の行程表、そして安いもので結構でございますが、必ず県産品をお土産として出すことでございます。そしてきわめつけは、人様の興味を誘い、「ああ、行ってみたいな」と思われるエキゾチックカントリーを醸し出す映像をふんだんに見てもらいながら、現地語でしゃれた説明をすることであります。そして、感激きわまったところで、ビュッフェスタイルでいいですから軽食パーティーをしながら、よりよい印象を与えるような補足説明をして差し上げれば、効果は倍増間違いなしであります。最後になりますが、若くて優秀な職員数名を大手旅行会社に派遣し、吸収した民間ノウハウを活用し、より一層効果を高めるようにしてはどうかと思います。以上が私の提案でございます。

 このように関係者の英知を結集し、そして実行したならば、ここ数年で一番行ってみたい県ナンバーワンにこの岐阜県はなることでしょう。それだけではありません。諸外国でも特に東南アジアでは日本で一番知られた、一番行ってみたい岐阜県になるような気がしてなりません。

 以上、幾つかの提言をさせていただきましたが、産業労働部観光交流担当 志村隆雄次長の御所見をお伺いいたします。

 最後に、くどいようではございますけれども一言。私の提案にそれなりの評価がいただけるものと大きな期待をしておりますので、観光産業にかかわる方たちに夢を与えるような御答弁を再度お願いいたしまして質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 産業労働部次長観光交流担当 志村隆雄君。

   〔産業労働部次長観光交流担当 志村隆雄君登壇〕



◎産業労働部次長観光交流担当(志村隆雄君) ポスト・デスティネーションキャンペーンの観光戦略につきましてお答えいたします。

 議員御提言のとおり、「ひだ・みのじまんキャンペーン」を一過性のものとせず、これを一つの契機として観光産業の発展につなげていくことが今後の課題であります。来年度以降もぎふ清流国体に向けて、ポスト・デスティネーションキャンペーンとして「飛騨・美濃じまん観光キャンペーン」を全県挙げて実施してまいりたいと考えております。

 議員御指摘のとおり、岐阜県には飛山濃水の美しい自然、豊かな風土に恵まれた農産物、たくみのわざに培われた地場産品、古きよき伝統文化などが豊富にございます。これらの観光資源の中から温泉、味、自然といった重点テーマを定めまして、集中的な誘客宣伝事業を実施するとともに、既に全国区のブランド力のある観光地と連携した宣伝活動を行い、岐阜県の知名度向上を図ってまいりたいと考えております。

 また、いかに岐阜県をアピールしていくかという点につきましては、議員から御指摘のありました女性や余暇時間の多い六十歳代以上の年代をターゲットにして、宣伝効果の高い女性誌や旅行雑誌への情報提供の充実を図ってまいります。さらに、旅行の際によく参考とされますガイドブックやインターネットにおきまして、テーマ性のある観光情報や観光客のさまざまな要求に対応した観光モデルコースなどの情報をきめ細かく提供してまいりたいと考えております。

 また、海外からの誘客についてでございます。

 海外からの誘客のうち、訪日観光客の多い東アジアにつきましては、団体旅行が主流であるため、現地の旅行会社に対しましてツアーを企画していただけるよう、現地での観光展への参加や旅行会社の招聘により売り込みを行う一方、欧米につきましては個人旅行が主流であるため、雑誌やテレビなどのマスコミ関係者の招聘や雑誌への広告掲載により岐阜県観光のPRを行うなど、相手国の実情に応じた効果的な誘客に努めてまいります。

 これまでも、県内の観光モデルコースを掲載しました日本語、英語、中国語、韓国語、フランス語などから成る海外向けの観光パンフレットやPR映像を作成しているところであり、今後の誘客活動におきましても、お客様に岐阜県を訪れたいという気持ちをより一層持っていただけるよう、さまざまな工夫を凝らし、おもてなしの心を持ちながら、岐阜県の魅力を紹介してまいりたいと考えております。

 また、施策を進める上で、実際に施策を担当する職員の能力を高めることは重要であります。県におきましては、独立行政法人 国際観光振興機構や中部広域観光推進協議会へ職員を派遣し、人材育成を進めるとともに、岐阜県観光連盟には大手旅行会社から現役社員を派遣していただき、そのノウハウの吸収にも努めているところでございます。今後も、観光振興に向けまして、議員からの御提案も踏まえながら積極的な取り組みを進めてまいりたいと考えております。



○議長(中村慈君) 二十一番 平岩正光君。

   〔二十一番 平岩正光君登壇〕(拍手)



◆二十一番(平岩正光君) それでは、通告に基づきまして一般質問を行わせていただきます。

 記録的な猛暑が続きましたね。あんなに暑かった夏が過ぎまして、県内の山々は雪化粧が始まっております。四季折々の美しい姿を見せてくれる我がふるさと岐阜県。子供たちがここで生まれてよかった、育ってよかった、学んでよかったと思えるような、そんな教育に向かって本日は取り上げてみたいと思います。

 子供は未来の宝であり、社会の宝であります。岐阜県の将来を担う子供たちが健やかに生まれ、心豊かに成長することが県民すべての願いであります。子供が成長する過程の中での不安や課題に対して、その解決に取り組むことも県民の願いとして受けとめなければなりません。

 現在、子供を取り巻く環境が大きく変化し、さまざまな課題が明らかになっております。教育の現状に目を向けると、教育に対する信頼が揺らぎ、幾つもの課題に直面している状況が見受けられる。具体的には、学校におけるいじめ、不登校、校内暴力のほか、子供が犠牲となり、また加害者となるような、あってはならない悲惨なことが起きている。また、社会全体の規範意識の低下、家族や地域についての価値観の変化などが子供の健やかな成長に影を落としている。平成十八年度における「文部科学白書」の教育をめぐる現状として、このように記述されております。岐阜県も同じ状況と思われます。これまでも、子供が犠牲になった、また加害者となった事件や、いじめによりみずから命を絶たなければならなかった出来事などがありました。若くして未来を閉ざされてしまった子供たちの無念の気持ちを推しはかると、御家族はもとより、どれだけ多くの人々が胸をえぐるような深い悲しみを覚えずにはいられなかったことでしょうか。

 教育再生会議の六月一日付第二次報告に取りまとめられた「目指す人間像 子供たちに身につけてほしい力」では、私たちはすべての子供たちが高い学力と規範意識を身につけ、知・情・意・体、すなわち学力・情操・意欲・体力の調和のとれた徳のある人間に成長すること、一人ひとりが夢や希望を持ち、社会で自立していくために必要な基礎的な力をしっかり身につけた人になることを望んでいます。そして、子供たち一人ひとりがその可能性を最大限伸ばし、開花させ、幸せな人生を送れるようにすると続いています。一方、中央教育審議会における教育課程部会の審議のまとめでは、自立に向けた生きる力をはぐくむ理念を大切にしており、生きる力を「基礎・基本を確実に身につけ、いかに社会が変化しようとみずから学び、みずから考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力。みずからを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心などの豊かな人間性。たくましく生きるための健康や体力など」と示しております。岐阜県教育の展望における基本理念には、「真に子供たちの幸せを願う教育−子供たちの視点に立ち、子供たちの自立に向けて−」、子供たちは一人ひとりかけがえのない存在であり、これからのふるさと岐阜県はもとより、二十一世紀の日本や世界を担う人材である。このため、岐阜県の教育は、子供たちが生きる力、すなわち健康で豊かな心と確かな学力を身につけ、将来、地域社会や日本のみならず国際社会の一員として、高い志を持ってたくましく生きていける力を育成することを目指すとしています。このように、現在の社会情勢を背景にして、国や県における教育の基本理念のキーワードに「生きる力」、「自立」が上げられています。

 そこで、社会に直結した、約九七%というほとんどの子供が学ぶ最終的な県内高校において、生きる力を養い、生徒一人ひとりの自立に向けた教育がどのように進められているのでしょうか。また、教育基本法の改正及び学校教育法で特別支援教育の推進が始まり、特に高校での取り組みに意識改革が必要であると考え、高校における特別支援教育の推進について、さらに障害がある子供たちが学ぶ特別支援学校高等部における自立のための就労支援について、今回は高校教育においての課題に関してどのようなお考えであるのか、順次お伺いをしてまいります。

 生きる力を養い、生徒一人ひとりの自立に向けた教育について。

 中学校から高校への進学率は約九七%ですが、大学へは約五〇%であります。そうした数字からも、子供のすべてが学ぶ教育機関としては高校が最終段階の学校であると思います。生徒は、高校を卒業後、みずからの力で進路を切り開いていかなければいけない。自分の考えを持ち、社会で生きる力を身につけ、自立していかなければならない。その自立への第一歩を踏み出すタイミングが高校卒業という時点であると思います。すなわち、高校教育において一番大事にしないといけないことは、すべての生徒に自立のための力を育成することだと思います。基礎的な知識や考える力を持つことができるとともに、他の人への思いやり、周囲とのコミュニケーションを確立し、一人ひとりが社会で個性を輝かすことができる基盤づくりが高校教育で最も大事なことではないかと考えます。

 それでは、現在、岐阜県の高校ではどのような教育がなされているのだろうか。ともすると、大学へ進学することや一流企業へ就職することのみがゴールのようになっていたりすることはないだろうか。すべての学校の生徒が、社会でみずからの可能性を切り開いていける基盤づくりが実行されているのだろうか。生徒が希望する大学へ行くことができる教育も当然大事であるが、一方ではさらにその先を見据え、どんなに文明が進み、いかに社会が変わろうとも人を思いやる心を大切にするなど、豊かな人格の人間形成が人類普遍のものであることも忘れてはならない大事なことであると思います。

 そもそも、高校では入試に合格した生徒が入学しますが、それは合格した生徒にはカリキュラムを無事終了して卒業できる力があると学校が判断したということではないでしょうか。そうだとすれば、入学したすべての生徒、その一人ひとりについて生きる力を養い、卒業、そして社会自立に導くことが学校の大きな役割であると思います。

 こうした中、学校教育法の改正に基づき、平成十九年四月に、幼稚園から高等学校まですべての校種において特別支援教育を推進することとなりました。これにより特別支援学校や特別支援学級のような特別な場に限らず、どの学校どの学級でも障害等により生活や学習にさまざまな困難のある児童・生徒に対して、適切に教育を行うことが義務づけられました。

 高等学校にも、さまざまな学習面や生活面で困難や苦手なことがある生徒が多く在籍しております。生徒の中には、希望に燃えて高等学校に入学したものの、コミュニケーションがうまくいかなくて中途退学や休学した例も全国には多くあると聞いております。例えば中学時代の不登校を克服し、高校へ進学するも、一カ月ほどで退学。アスペルガー症候群による特別な支援を要する生徒の場合は、高校へ進学するも入学後数カ月で休学、などであります。いずれも心身のハンディキャップと戦いながら、新しい可能性を求めて高校に進学したものの、高校生活の壁に突き当たり、苦しみ、余りに早く結論を出さなければならなかった現実に対し、これまで彼らがたどってきた道のりや、その生徒の将来を考えるとき、私も大いに気にかかるところであります。このようなケースについての改善は、生徒当事者の特殊な事情ととらえられがちですが、広く高校現場で起こり得る問題であり、教育に携わる関係者の喫緊の課題であると考えます。

 こうした生徒の背景には、発達障害のあるケースも多く含まれると思います。平成十四年の文部科学省の調査によると、小・中学校において通常の学級に在籍する知的発達におくれのない特別な教育的支援を必要とする児童・生徒の割合は全体の約六・三%との結果が報告されており、九七%という高い高校進学率から考えると、どの学校、どのクラスにも二人から三人の支援を要する児童・生徒がいることになります。一方、県内の公立高校において、発達障害のある生徒が在籍していると学校が認識している割合は約五〇%、発達障害があると学校が認識している生徒の在籍者率については一%にも満たないとの調査結果が出ており、全国調査の六・三%と大きな開きがあります。この背景には、高等学校では障害に対する理解と生徒への対応が始まったばかりであり、特に見えにくい発達障害に対する理解がまだ不十分なために、発達障害に気づくことができないのではないかと思われます。

 一方で、周りとのコミュニケーションがうまくいって充実した高校生活を送ることができた事例としては、アスペルガー症候群と診断されたA君への三年間の取り組みとして、県内高校において、職員の方が先頭に立ち懸命に取り組む姿が文部科学時報の事例紹介で取り上げられていました。その報告書のまとめの中で、A君の御両親が早い段階で彼の症状に気づき、理解と愛情を持って彼の教育に当たってこられ、高校入学時に隠さずに学校へ伝えられたことが、その後の高校生活を左右する大きなかぎとなったこと。校内研修会を開き、専門家の意見や実践例を学び、アスペルガー症候群について認識を深めることにより、A君の行動にも慌てることもなく落ちついて対処できるようになった。一見しただけではとらえにくい障害を持つ生徒に対して、他の生徒も一つの個性ととらえることができるようになり、職員・生徒も大事なことを学ぶことができたんだと結んでありました。親の姿勢と学校側の努力により、教育現場においてこのような成果が得られたことは大いに評価したいと思います。

 いずれにしても、高校における障害に対する取り組みは始まったばかりであり、親や生徒、学校によるお互いの意思疎通がスムーズに行えるような理解と体制づくりが重要ではないかと考えます。今後、この事例も生かし、県内各高校において校長先生を初め、すべての教員が発達障害に対する理解や支援のあり方を学ぶとともに、校内体制を整え、一人ひとりを大切にし、生きる力をはぐくみ、自立に向けた支援を充実するべきではないかと考えます。このことは障害の有無にかかわらず、高校教育において大事にするべきことであり、つまるところ、教師がいかに生徒一人ひとりの五年後、十年後の将来を見据えて教育の充実に立ち向かえるかということではないかと考えます。

 そこで質問に入りますが、自立とは相手への思いやる心を養い、周りの人の存在を認めながら自分の生き方を確立させていく過程を通し、社会へ出てたくましく生きる力を身につけることであると思います。子供のほとんどすべてが学ぶ教育機関としては高校が最終段階の学校であるため、生きる力を養い、生徒一人ひとりの自立を大切にした教育が高校教育の根底において最も大事にしなければならないことであると考えます。これまで述べてきたような子供を取り巻く社会環境の中で、岐阜県教育の基本理念である「真に子供たちの幸せを願う教育−子供たちの視点に立ち、子供たちの自立に向けて−」を実践するに当たり、岐阜県の各高校において生きる力を養い、生徒一人ひとりの自立に向けた教育についてどのように考え、取り組まれているのか、教育長にお尋ねいたします。

 続いてお伺いしたいのは、平成十九年四月より学校教育法の改正で、特別な場に限らず、幼稚園から高校まで、どの学校においても特別支援教育の推進が始まりました。高校においては、在学する知的におくれのない発達障害の生徒が他の生徒との関係がうまくいかず中途退学をするなど、苦しい思いをしているケースも多いと聞きます。発達障害の生徒も含めてコミュニケーション等で苦しんでいる生徒が無事卒業し、社会で自立できるための支援が必要と考えます。高校における特別支援教育の推進に関して、取り組みと方向性について、教育長にお伺いします。

 特別支援学校における就労支援について。

 県では、障害のある子供たちの自立に向けた子どもかがやきプランにより特別支援学校の整備を進めていただいておりますが、障害を持つ子供たちの成長と自立に向かって大変喜ばしいことであります。特別支援学校の高等部においても、目指すところは高校と同様に社会自立だと考えます。障害がある生徒にとっての社会自立とは、働くことができ、時には必要に応じて周囲のサポートを受けながら、社会の一員として主体的に生活できることではないでしょうか。現在も、特別支援学校の高等部では職場実習等を行い、就労に向けた取り組みを実施していただいていると聞いているものの、現実には厳しい状況のようであります。保護者や関係者の話を聞くと、在学中に職場実習をしたくても受け入れ企業が少ないというのが現状のようであります。長く続けられる安定した仕事を強く望む声が聞かれます。そこで、軽度の発達障害のある生徒も含めて、特別支援学校における就労支援について、教育委員会としてはどのような取り組みを行っておられるのか、お伺いをいたします。

 これまで述べてまいりましたように、県教育委員会が示しているように、岐阜県の将来を担う子供たちが自立できる力をはぐくむことが、県の教育の目指す姿であると思います。幼稚園から小学校、中学校、高等学校、特別支援学校、県内すべての学校ですべての教員が子供たちの将来を大事にする教育を行う体制づくりこそが、県教育委員会の役割ではないでしょうか。子供たちが将来、岐阜県で教育を受けてよかったと心から思ってくれるような教育を推進していただきますことをお願い申し上げ、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 教育について、三点の御質問がございました。

 まず、高校における生徒の自立に向けた教育についてですが、現在、中学校から高等学校への進学率は九七%を超え、生徒の能力・適性や興味・関心、進路希望等が多様化しており、学ぶ意欲や目的を見出せない生徒、不登校を経験した生徒、発達障害のある生徒など、さまざまな生徒が学んでいます。こうした状況の中で、高等学校で学校教育を終え社会に出ていく生徒たちにとって、社会のルールやマナーを守ることや、周りの人との協調性などは、自立していく上で身につけるべき最低限の力であると考えております。こうした力を身につけることができるように、県内の高等学校では生徒の自主性を大切にし、社会とのかかわりを重視したさまざまな教育活動を推進しております。例えば地元商店街の空き店舗を利用してお店を開き、生徒みずからがつくった商品を店員となって販売するなどして、社会人としてのマナーや働くことの意義を学んでおります。活動に参加した生徒からは「あいさつの大切さがわかった」「商品を渡すと、ありがとうと言われてうれしかった」「先生の指示を待たずに自分から行動できた」といった声が聞かれました。こうした活動を通して生徒たちが目標を定め、生き生きとした高校生活を送り、最終的には自信を持って卒業していくことを目指しております。今後とも、各学校においては生徒一人ひとりの特性や願いをきちんと受けとめ、仲間や社会とかかわりながら、みずからを見詰め高めていく中で、自立した人間として豊かな自己形成ができるよう、指導の充実に努めてまいります。

 次に、高校における特別支援教育の推進についてお答えいたします。

 議員の御質問にもありましたように、発達障害のある生徒の実態について、公立高校を対象に意識調査を行った結果、約半数の学校から発達障害と思われる生徒が在籍しているとの回答がございました。発達障害のある生徒たちは、高校の入学者選抜試験に合格する力はあるものの、入学後、周りから孤立して不登校や引きこもりになったり、あるいは授業中落ちつくことができず、必要な単位が修得できなくなり進級困難になったりというような状況があります。県では、これまで特別支援教育の専門家を高等学校へ派遣し、発達障害の生徒への対応について助言したり、研修会を各地区で実施したりしてきましたが、今回の調査結果を踏まえ、さらにすべての教員が発達障害に対する理解を深め、一人ひとりに対する適切な支援を行うことが重要だと考えております。今後、どの高校にも発達障害のある生徒が在籍している可能性があるという認識のもと、すべての高校教員を対象とした研修で発達障害の理解を深めるといった施策の充実を図り、生徒が充実した高校生活を送ることができるよう努めてまいります。

 次に、特別支援学校における就労支援についてお答えいたします。

 特別支援学校では、学級担任や進路担当の教員が中心となり、職業教育や企業などでの実習指導を行い、就労に向けての取り組みを進めております。岐阜県の特別支援学校高等部の卒業生の就職率は約三〇%ですが、就労できる能力がありながら就職に結びつかない生徒も多くいます。そこで、今年度九月の補正予算で、実習先の企業の開拓や実習先を巡回し、生徒の適性に応じた支援を行う職業自立支援員を配置する事業に着手いたしました。また、昨年秋から知的障害のある生徒を対象に、岐阜県図書館を初めとする県の機関での実習を受け入れており、来年四月には、岐阜県図書館で図書整理員として知的障害者を雇用する予定でおります。今後、発達障害のある生徒も含めた特別支援学校における就労支援を充実するには、教育・労働・福祉などが連携した施策が必要であると考えます。教育委員会といたしましては、関係機関との連携を一層進め、障害のある生徒たちの社会自立を推進してまいります。



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○議長(中村慈君) しばらく休憩いたします。再開は、午後一時を予定しております。



△午前十一時五十九分休憩



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△午後一時三分再開



○副議長(安田謙三君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○副議長(安田謙三君) お諮りいたします。本日の会議時間をあらかじめ延長いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(安田謙三君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議時間を延長することに決定いたしました。



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○副議長(安田謙三君) 引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行います。十六番 水野正敏君。

   〔十六番 水野正敏君登壇〕(拍手)



◆十六番(水野正敏君) 発言のお許しをいただきましたので、県政自民クラブ所属 水野正敏、質問をさせていただきます。

 私は、この四月、恵那市選挙区より初めてこの県政壇上へ送り出していただきました。既に七カ月余が経過いたしましたが、初めて質問の機会をいただきましたので、この場をおかりしまして御支援いただきました多くの皆様方に感謝と御礼を申し上げます。そして、選挙を通じて有権者の皆様方と約束いたしました市民の声、地域の要望を県政に反映させ、県民福祉の向上に努めるという議員としての職責を果たすべく全力を尽くしてまいる決意でございます。古田知事を初め執行部の皆様方には何とぞ御理解を、そして先輩議員各位には格別の御指導を賜りますようお願い申し上げます。

 まず、質問に入らせていただく前に、皆様方にお伝えをしたいことが一つございます。それは、FC岐阜の話題ほどタイムリーではございませんけれども、どうしてもお伝えしたいことがございます。それは、去る十月二十五日、横浜市で開催された第十八回全国女性消防操法大会において、私の地元恵那市女性消防隊が岐阜県代表として出場し、見事優勝を果たしてくれました。平成十五年の古川町女性消防隊に続いて二度目の快挙でございますが、大会本番での操法はまさに女性アスリートの操法と言っても言い過ぎではなく、スピード、規律、技術力、いずれも他を圧倒する結果でございました。岐阜県消防ここにありと、全国に知らしめてくれました。大会前、岐阜県庁を訪れ古田知事の前で「優勝を目指します」と宣言いたしました。そのとおりの結果を出した女性隊員の努力と精神力に敬意を表し、御支援くださいました多くの関係者に感謝と御礼を申し上げます。この快挙は、合併後の恵那市民が心を一つにして喜び合える出来事でもございました。これからも消防行政、防災組織力の向上に一層力を入れていただいて、安全・安心な暮らしづくりに向けての岐阜県政推進が図られることを念願いたします。

 それでは、通告に従いまして、合併市町の新たなまちづくりに対し、県としてどのような支援を考えておられるのか、この点についてお伺いをさせていただきます。

 既に皆様御承知のとおり、平成の大合併によって岐阜県下九十九あった市町村は、現在四十二となりました。全国では、平成十一年三月三十一日に三千二百三十二あった市町村は、来年三月三十一日には千七百九十三、七月一日には千七百八十八になる予定でございます。その結果、最も市町村の数が少ない県は富山県の十五、そして最も多い県は北海道の百八十、そして最も減少する県は新潟県の百十二から三十五です。

 岐阜県の市町村合併は、高山市の全国最大面積を持つ合併、大垣市の全国唯一の二重飛び地を持つ合併、中津川市の全国唯一の越県合併など、特徴的な合併事例はありましたけれども、減少率五七・六%、全国十三番目と、合併に関しては比較的先進的であったと認識いたしております。さらにその内容を見れば、比較的豊かで財政規模の大きな市が周りの町村を編入したケース、同じような規模の市町村が合併してスケールメリットを生かそうとしているケースなどさまざまではありますが、その目的は地域の創意工夫を施策に反映できるだけの力強い自治体となること、住民ニーズにこたえられるだけの基礎体力を持つ自治体をつくり上げることにあったと思います。

 私の選挙区恵那市を例にしても、人口三万六千人、普通会計予算規模百五十億円弱で、岐阜県下二番目に小さな市であった旧恵那市と、総人口約二万一千人、予算も合わせて百四十億円ほどの恵那郡南部五カ町村が合併したのであります。合併に至る議論の中で、この程度の規模の合併で果たしてスケールメリットを生かすことができるのか、多くの債務を抱える町村と一緒になることによってこの先の財政運営を不安視する声、合併によって地域の持つよさ、伝統・文化が失われてしまわないかなどなど議論は尽きなかったわけですが、最後は住民の理解と当時の市町村長、議会の皆さん方の強いリーダーシップ、決断によって合併がなされたのであります。

 あれから三年がたち、新しく選ばれた市長さん、議会の皆さん、市民一体となって、今、合併後のまちづくりを進めておられますが、その道は決して平たんではなく、大変厳しいものがあると認識をいたしております。それは、合併特例法で認められた普通交付税算定の特例が十年あるいは十五年あるとはいうものの、財政規模の適正化を計画どおり進めていかなければならないことにあります。これに伴う行財政改革は、時として直接地域住民の痛みを伴うことが多くございます。さらに協働によるまちづくりは、今まで以上に地域住民の協力と支えを必要としています。そして、合併特例債等を生かした事業は一度にできるわけではなく、その効果も徐々にしかあらわれてきません。

 こうした現実から、合併に伴う光と影の部分についてさまざまな声を聞くようになりました。合併してよかったという人もありますが、多くは今までの方がよかったという、合併そのものに対する批判と、このままでは自分の住む地域が地域として成り立たなくなってしまうという先行きへの不安の声です。こうした声は恵那市だけでなく、県下の合併市町の多くから聞こえてきますし、過日参加いたしました全国都道府県議会議員交流大会でも、合併を決断した町村長から県議会へ転出した議員の多くが同様の発言をしておりましたことからも全国的な声だと思います。合併が始まりで、今まさに地域の特性を生かした新しいまちづくりの真っ最中であること、そして平成の大合併から一番長い団体でも四年半しか経過しておらず、今ここで合併の全体的な総括をすることは大変困難だと思いますが、合併に伴って目に見える部分、例えば合併市町の財政状況はどうなっておるのでしょうか。現在、全国の市町村が競って地域活性化に向けた取り組みを進めています。そうした中にあっては、各市町村が激しい地域間競争に勝ち抜くための財政的な体力を備えることが不可欠となっています。合併は、それに向けた有力な手段であったことは間違いありませんが、実際に合併後の状況は、財政的に体力がついた、豊かになったという実感は全くないという声を聞きます。それどころか、ここ数年、地方交付税が大きく減らされている現状の中では、合併市町の財政運営はより厳しさを増す一方ではないかと思います。

 無論、財政状況は、合併したその日からよくなるというものではありません。合併によって広く大きくなった市町の人的資源、観光資源などあらゆる資源を活用して地域づくり、産業振興をしっかり行った結果としてよくなるものであり、合併が財政問題すべてを解決してくれるものと思い込んではいけないのであります。それでも市町村は住民に最も身近な基礎自治体であり、住民サービスのかなりの部分を担っていることを考えれば、住みやすい、暮らしやすい地域を支えるのは市町村に負うところが大きく、そのために市町村が財政的に自立していくことは必要不可欠であり、合併の究極的な目標でもあります。

 市町村の財政運営については、国においても北海道夕張市の例もあったことなどから、地方自治体の財政破綻を未然に防止することを目的に、地方団体の財政の健全化に関する法律が本年六月二十二日成立するなどさまざまな動きがございますが、今後の合併市町の財政運営について県はどのようにお考えになっておられるか、また、どのように支援をしていかれるのか、総合企画部長にお伺いをいたします。

 次に、第三セクター鉄道への財政支援についてお伺いをいたします。

 樽見鉄道、長良川鉄道、明知鉄道、県内三社の沿線の大部分が合併市町です。合併後の新たなまちづくりを進めていく上で、三セク鉄道の運営は大きな課題でございます。県内の三セクは、いずれも昭和六十年前後に旧国鉄から事業を引き継ぎ、沿線住民の通学、高齢者など交通弱者に対する足の確保、沿線企業の貨物輸送などを目的に、第三セクター鉄道として営業を開始いたしました。以来二十数年間、地域振興の柱として、通勤・通学の大動脈としてその使命を果たしてきました。しかしながら、沿線の急速な少子化に伴い、通学生の利用が減少する一方、老朽化した施設整備に多額の費用を要するなど、厳しい経営を余儀なくされています。

 私の地元恵那市を走る明知鉄道については、先日古田知事にも乗車していただき、実情の報告、要望をさせていただきました。市民鉄道への転換をより進めるため、明知鉄道協力会を設立するなど、地域と一体となって経営改善に取り組んでおること、中部運輸局の支援をいただき、明知鉄道を核とした総合交通体系の策定に取り組んでおること、鉄道会社も、お年寄りや小・中学生を対象とした割引切符の発行による地域住民への利用の促進、さらには「寒天列車」「きの子列車」といったイベント列車の運行、明知鉄道「おらが鉄道せんべい」の販売など、全国PRによって観光客の利用増加を目指すなど、存続のためにさまざまなアイデアを出して経営努力を重ねていることなどをお伝えし、その上で、現在、岐阜県単独補助事業で行っていただいておる岐阜県鉄道基盤整備維持事業費補助金の継続をお願いいたしました。

 今ほどお話し申し上げたようなことは明知鉄道のみならず、県下すべての三セクが沿線住民、市町村、事業者一体となって取り組んでおることでもございます。しかしながら、公共交通機関として最も重要視しなければならない安全性の確保のためのコストは、鉄道会社にとって最も大きな負担でございます。とても営業収入で補えるようなものではなく、これまで国・県・市町村の補助金によって対応がなされてきました。今回、特にお願い申し上げる県単の補助金については、平成十六年から十八年度までの三年間、継続事業として単年度約八千万円、三年間継続で二億四千六百万円余の交付を受けました。安全施設の維持・修繕などに使え、事業者にとっては大変ありがたい事業で、松村議員が一般質問されるなど、各方面から強く要請を申し上げた結果、平成十九年度も一年間継続された事業でもございます。

 合併市町がこれからのまちづくりを進めていく上で、三セク鉄道をどのような考えでもって支援をしていくのか、明知鉄道を例にして私なりの考えを申し上げれば、昭和九年、国鉄明知線として開業以来七十三年間、これまで何回かの廃線の危機を乗り越え、その使命を果たしてきた明知鉄道は、もはや失うことのできない財産であり、後世のために残していかなければならない地域の文化だと思います。これまで我がまちに鉄道が走っていることで住民にどれだけ心の豊かさをもたらしたか、そして今、日本一の田園風景をバックに走る明知鉄道そのものが貴重な観光資源となっております。それが証拠に、明知線を乗り継ぎながら地域の名所、名物、おいしいものを食べさせてくれる店、イベントなどを紹介するテレビ番組の放映は数え切れないほどあり、この宣伝効果ははかり知れないものがあります。これからも走らせ、生かしていくことがまちづくりそのものであると信じております。県として、合併市町の進めるまちづくりの視点で、さらには観光振興の一環として、三セク鉄道への財政支援を二十年度予算編成に向けてどのようにお考えか、都市建築部長にお尋ねをいたします。

 そして終わりに、今回質問をさせていただくに当たり、合併特例法、岐阜県市町村合併支援要綱を改めて読み返してみました。市町村合併は住民、市町村が自主的に検討し決めるべきものとしておりますが、国はさまざまな支援策を講じ、合併を積極的に推進してきました。ならばもっと真剣に今、地方財政を考えてほしい、そう思うのは私だけではないと思います。そして、県も国の支援策に沿った要綱を策定し、その中では合併後のまちづくりに対する財政支援策を幾つか掲げております。特に市町村建設計画に位置づけられた道路整備に関しては、新たなまちづくりの基盤として、地域住民、そしてきょう恵那市から傍聴に見えた皆さん方の地域も、その地域の存亡をかけて一日も早い事業実施、整備促進を待ち望んでおります。そして、合併市町の首長、議会の皆さんも、財源確保に向けては私たちと一緒に積極的な活動を展開していただいております。古田知事におかれましても、こうした状況、事情を深く受けとめていただき、これからの地方、特に合併市町の道路整備、まちづくりの支援に特段の御配慮をいただきますよう御要望申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(安田謙三君) 総合企画部長 丸山 進君。

   〔総合企画部長 丸山 進君登壇〕



◎総合企画部長(丸山進君) 合併団体の財政運営についてお答えをいたします。

 合併団体につきましては、昨年度から各市町に出向き、首長などに現状をお聞きしながら課題の把握に努めてきております。合併団体の財政運営についてみますと、職員の削減あるいは施設の統廃合などに向けましてそれぞれ具体的な目標を掲げ取り組んでおられ、一定の成果を上げているものというふうに認識をしております。また、地域に必要な事業につきまして合併特例債を有効に活用し、合併後のまちづくりを進めておられます。こうした努力や工夫によって財政状況についてみますと、おおむね健全な状況が維持されていると認識をしております。一方で、合併後の効率化に向けた努力の効果がいまだ十分にあらわれるに至っておらず、過去からの投資に伴う負担により財政状況が悪化している例も一部に見られますが、そのような団体につきましては、例えば公債費負担適正化計画の策定などを通じて必要な助言を行っております。さらに御指摘にもございましたが、来年度からは地方財政健全化法が施行され、将来負担比率など新たな指標の策定・公表が全市町村に求められることになります。このため、より財政の透明化が図られ、各市町村の健全化努力も一層進められていくものと考えております。県としましては、今後とも各団体の財政状況を十分に把握し、財政運営について必要な助言を行ってまいります。



○副議長(安田謙三君) 都市建築部長 藤山秀章君。

   〔都市建築部長 藤山秀章君登壇〕



◎都市建築部長(藤山秀章君) 第三セクター鉄道への支援についてお答えいたします。

 明知鉄道を初めとする県内の第三セクター鉄道につきましては、昨年度は三社で年間二百十七万人の方々に利用され、また、そのうち半数以上が通学生であり、地域の生活を支えるとともに、観光振興においても重要な路線であると認識しております。しかしながら、経営面では輸送需要が年々減少していることに加えて、議員御指摘のとおり、古くは全線開通から七十年以上が経過しており、鉄道施設の老朽化は著しく、設備投資や維持・修繕など安全対策に要する経費が経営を圧迫している状況にあります。こうした中、鉄道各社は地域と一体となって経営改善に取り組んでおり、県といたしましても安全運行を確保する観点から、設備投資への支援に加えて、平成十六年度から維持・修繕に対する支援を行ってきております。今年度からは、鉄道事業者、関係行政機関、住民の皆さんで構成される地域の協議会が鉄道の再生に向けて策定した五カ年計画に取り組んでおられます。今後の財政支援につきましては、国や沿線自治体との役割分担、鉄道事業者の自助努力、利用促進活動の状況などを踏まえて十分検討を行ってまいります。



○副議長(安田謙三君) 二十六番 小川恒雄君。

   〔二十六番 小川恒雄君登壇〕(拍手)



◆二十六番(小川恒雄君) 議長のお許しを得ましたので、通告に従い、順次質問をさせていただきます。

 質問の前に、師走に入り全国的に大変大きい火災、死傷者を含んだ火災が多数発生をしております。間もなく秋の火災予防週間にも入りますので、皆さん方、十分に火のもとには気をつけていただきたいというふうに思います。また、忘年会のシーズンでもございますので、酒を飲み過ぎないよう、御注意を申し上げたいと思います。

 それでは質問をさせていただきます。

 第四回定例会議で質問させていただきました行財政改革に関して、今回は主に人事関係についてお伺いをいたします。

 まずその前に、前回、投資的経費について質問をした中で、知事に対して趣旨のよくわからない質問を申し上げたことをおわび申し上げます。なお、質問に対する知事の答弁の中で、実質公債費比率が平成二十一年度決算では二〇%を超える見込みである、どこかで県債残高をこれ以上ふやさないというめどをつけなければならないという答弁をいただいております。確かに知事としては、今後、将来にわたり県民生活を向上させるために、今の財政運営はどうあるべきかという観点で答弁をされているわけで、このことに何も異論を挟む余地はないと思います。ただし、見込みとか、めどというのは、そうなる時期あるいはそうすべき時期に実際は時間的な幅、変動のあるものであって、また確定したものではありません。全国的に見ても、既に十九年度において北海道を含みますので四道県、実質公債費比率が一八%を超えており、またぎりぎりのところ、あるいは岐阜県に似た府県も何県かございます。こうした県は、いつ危機的な財政状況になると見込むか、あるいはめどを立てるか、その考え方や対応の仕方はばらばらで、またそれぞれの県で事情はあるにせよ、私は神経質にこだわる必要はないと思っています。「赤信号、みんなで渡れば怖くない」と、そうした考え方で行けというわけではありませんが、逆にみんな向こう岸に渡っているのに、一人岐阜県のみが石橋をたたきにたたいて、結局石橋を壊してしまって渡れないといった笑い話のような、そんなことになるのもいかがなものかと思います。先ほど、見込みには時間の幅があるということを申し上げました。もとより、見込みを持つこと、めどを立てることについては行政運営にとって重要なことでありますが、要は気の持ち方になってくると思います。厳しいスタンスで考えるか、あるいは楽天的と言われないまでも、前向きな考え方で臨むかということです。税収増を考える一つで、この見込みなり、めどは変わってくるはずでございます。先般の質問の中で最後に申し上げましたとおり、将来構想研究会でも提案されているように、時間的な制約を考えながら、もう少し夢を語りましょうというような余裕のある態度も一方では必要ではないでしょうか。

 そこで知事にお伺いをいたします。平成二十二年度末県債発行残高を平成十八年度末の県債発行残高を下回る水準にするということですが、縮小傾向の財政運営により、県民生活に大きな影響を与えることが懸念される中にあって、くどいようですが、本来時間的な幅を持つ見込みなり、めどに余りこだわらず、また厳しさをいたずらに追い詰めることもなく、財政運営を柔軟に考えていただいてはどうか、知事のお考えをお伺いいたします。

 次に、人事問題に移りたいと思います。

 行財政改革大綱では、行財政改革の重要な柱として、歳出面での対策として総人件費の縮減を目標とされております。知事部局の定員は一二・九七%の純減、教育委員会定員を四・三%減にするなど、県全体で四・六一%の純減というのがその中身であります。この純減率は、国が行財政改革の指針として示す目標値と全く同じ水準でございます。国の指標とたまたま合わせただけの策としか私には映りません。やはり本県は本県で、あくまで実態として妥当だと思われる水準を目標としなければならないと思います。要はつじつま合わせではなく、岐阜県にとって何が必要で、それを実行するために人事定員についてはどうあるべきか、今問われているのではないでしょうか。もういいかげんに横並びの政策をやめる時期ではないでしょうか。このことは、後ほどに申し上げる質問に対しての答弁の中でお答えをいただきたいと思います。

 やはり国の示す目標値に近づけば、あるいは守ればいいといった考え方ではなく、教育委員会も含めた人事、定員は基本的に適材適所の原則を貫き、かつ必要なところには必要な人員を配置するという考え方に立つ必要があると思います。例えば、制度的な制約等を気にしないで済む県民の目線でいけば、投資的経費が減れば、当然その担当部署の職員の数もそれに応じて減らすべきであると考えるのが当然なことであります。同様に、少子化で子供が減れば先生が余るという考えも間違いではないと思います。逆に、県民サービスの低下が危惧されるところには、職員を増員するべきだと考えることの方が自然ではないでしょうか。各種団体への補助金の減額や投資的経費の縮減などを考えると、県民に痛みをお願いしている割には、県の職員がどれほど痛みを分け合っているのか、県民にとって大いに不明なところであります。

 地方公務員法の建前上、例えばいきなり首を切るとか、そういったことができないという制度的な事情もあろうと思いますが、できることも、またあると思います。適材適所を基本とする考えからいけば、もう少し知恵を絞った人事、定員配置ができないだろうかと思います。リストラとか解雇については民間並みというのは難しいのですが、行財政改革の建前で柔軟に職種の枠を越え、現職員を必要なところに配置することは可能だと考えます。例えば、現在、税の徴収率は非常に悪いと思いますが、徴税部門の強化をすれば実質税収は上がります。また、都市建築部建築指導課が所管する建築確認作業の迅速化を図るために、機動的に人員を配置するとかは可能なはずです。また、教育委員会事務局の事務的な業務を行う担当部署に教員を充てながら、一方では教育現場の教員不足を言っていることなど、人事、定員配置において柔軟性が見られません。教育委員会の教員人事と知事部局の人事権についても別であり、ほとんど交流がないように思えます。人事、職員配置について、総務部人事課は「これ以上、大綱以上の職員を減らすことは難しい」と言っております。教育委員会においては、「もう既にやるべきことはやってあるので、これ以上は難しい」などと言っています。それほど知事部局、教育委員会の職員、教員定数はぎりぎりの詰まった状態なのでしょうか。県民の痛みを共有しようとしている知事として、決して教職員数について聖域化をされているわけでもないでしょう。まさか、同じ公務員同士傷をなめ合うといった考えもないと思います。まず、職員、教員が、行財政改革の中で、みずからの身分について大変厳しい環境にあるということを理解することが必要だと思います。このことについても、後ほど申し上げる質問の中であわせてお答えを願いたいと思います。

 そこで、最初に知事にお伺いをいたします。

 一番目に、県職員数の削減目標値は、国から示された数字に合わせただけのように思えますが、どのような観点で決められたのでしょうか。また、行財政改革における定員の削減は、投資的経費の減少や、生徒数の減少、県立病院の医師・看護師不足などの状況から、事務事業の見直しなど的確に反映し、必要な業務量に応じた人員の算定の上、行うべきと考えますが、このようなことに手をつけるのは難しいとお考えなのでしょうか、お考えをお伺いいたします。

 二番目に、事務や技術といった職種や知事部局、教育委員会などの部門にとらわれることなく、適材適所の原則で横断的な人事配置を行うことを徹底していただくべきであると思いますが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。

 三番目に、職員の削減ばかりでなく、病院部門など必要なところは増員し、また、喫緊の課題に対応するためには、機動的に採用、人事配置を行うなど、柔軟に対応することが県民サービス向上に対する原則であると思いますが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。

 さらに、総務部長にお尋ねをいたします。知事部局の職員は不足をしているとお考えになっているのか、あるいはまだ定員を削減するべきと考えられているのか、お伺いをいたします。

 次に、都市建築部長にお尋ねをいたします。この質問は、我が党の岩井先生の質問と重複するところがあると思いますが、またかと思わず、お答えを願いたいと思います。

 私はかねてより、建築確認審査担当の職員を増員しないと県民サービスの低下につながるのではないかと考えており、かつての質問を書きました。このたび建築確認の厳正化を柱とした建築基準法の改正がなされ、今現場では大変な混乱を生じています。審査期間が長くなり、なかなか建築確認が行われないため、工事に着手できないといった状況であり、本県経済活動に大きな影響を与えております。この状況を打開するためには、国の法改正を待つばかりでなく、審査担当者の増員等の対策を早急に実施する必要があると思いますが、お考えをお聞きしたいと思います。

 二番目に、今回の事態を教訓に、人員や人材の上で制約がある中で、このような緊急事態に対応するためには、外部の人材活用も有効かと思います。その点についてお考えをお伺いいたします。

 次に、教育長にお尋ねをいたします。

 さきに申し上げましたように、教育現場での先生の不足を言いながら、一方では、県の一般職員でもできる事務を行うため、優秀な先生を使っている現状を見ると、何か割り切れないものもあります。法律的に、あるいは能力的に教員資格を持った教員でないとできないこともありますが、行財政改革があることも忘れたように、平気で県庁でも出先でも、教員でなくてもできる仕事のために教員を使っておみえになります。適材適所の原則によれば、こうした仕事をやるためには、知事部局にいる一般の事務職員で十分間に合うと思われます。

 そこで教育長にお尋ねをいたします。

 一つ目、教育委員会独自に人事権を持っておみえになりますので、知事部局とは別に人事を行いたい、余り干渉はしてほしくない、つまり教育委員会人事は聖域化をすべきという意見もあり、私は納得ができないのですが、どうお考えになっておりますか。

 二つ目に、二百五十人もの教員が教職を離れ、事務職を希望しているわけでもないのに教育委員会事務局で事務に従事している現状や、知事部局に四十人出向されていることなど、これらを把握されておりますか、おかしいとは思いませんか、本来の教員に戻すべきではありませんか。教育長は岐阜大学で教員の養成に力を尽くされていた経験をお持ちですが、そうした立場から、教育の現場に戻りたいと思っている職員もいることを念頭にお答えをお聞かせください。

 三つ目に、先ほど申し上げましたように、適材適所の原則から柔軟に対応するべきと思いますが、教育行政を進める観点から、知事部局の人事も含め教育委員会の人事はどうあるべきか、お答えをお聞きいたします。

 次に、亜炭鉱と防災についてお尋ねをいたします。

 先般の、平成十九年第四回定例会で、可児市・郡選挙区の小原、村上両議員が、平成十九年九月十九日に御嵩町比衣で発生した亜炭鉱が原因の民家を含む浅所陥没の事故について、産業労働部長に質問をされております。十二月六日の岐阜新聞でも、また御嵩で発生をしたようでございます。

 私は、この中で指摘されている地震などによる大規模な地盤災害について、防災的見地から、知事、産業労働部長及び都市建築部長にお尋ねをしたいと思います。

 さきの両議員の質問の中でも出てきたように、地盤災害には、御嵩町の亜炭鉱災害のように陥没のみではなく炭鉱火災、あるいは井戸水の枯渇、水田の漏水等あります。私自身、私の母親がここでございますので、小さいころから見聞きをしております。調べてみると、この地盤災害は単に御嵩町だけの問題ではなく、充填技術センター−これは旧日本充てん協会でございますけれども−によれば岐阜県下に可児市、土岐市、瑞浪市、恵那市、中津川市においても小規模なものまで含めれば今まで多数発生をしており、現在でも瑞浪市天徳バス停付近では中央高速道路が沈下をしていると聞いております。小規模な災害は各地で見られるとの報告もあります。何も御嵩町に限った話ではなく、また炭鉱ばかりが原因ではなく、地下に人工的な空洞があるがゆえの話です。

 愛知県日進市の日進竹の山南部特定土地区画整理事業地においても、亜炭鉱と産業廃棄物による坑口の埋め立てによる地盤沈下のおそれがあることを知らされず土地売買契約をしたところ、一億五千万円の詐欺の容疑で告訴されております。これは今年の十月九日であります。それから、三重県四日市の宅地造成においても沈下による損害賠償問題が起こっております。それから、そのほかに防空ごう、または全国に亜炭ばかりではなく、石炭あるいは大谷石等のような採石等もございます。中越地震の際、自動車ごと道路崩壊により埋まり、奇跡的に男の子が助かった、あの土砂崩落地も、実は磨き砂を採取した穴がのり面崩壊の原因と指摘する人もあるように、空洞による地盤災害は私たちの身の回りに数多くあります。ただ、地震防災対策の中では、地すべりなど地盤災害、液状化については十分に言及されておりますが、地下空洞が原因の陥没については、地震に対する国の法律いろいろございますけれども、その中には規定がありません。また、岐阜県地域防災計画にも、直接空洞による地盤災害についての規定はありません。国の中央防災会議でも、前の土木学会の会長であります早稲田大学の濱田教授が御嵩町における危険性を指摘しておりますが、国のこれら法律においても具体的にこの危険性を指摘する条項がなく、包括的な述べ方にとどまっているのが現状であります。

 つまり、代表的な亜炭鉱の問題をとってみても、これからの課題であり、先般、産業労働部長の答弁にもあったように、特定鉱害復旧事業等基金は、市町村が開設する避難所地盤調査にその活用範囲が広げられているものの、避難所以外の利用は認められていないのが現状でございます。今後、危険地域を調査しようにも、元手、財源がないことは十分承知をしておりますが、国策として負の遺産でありますがゆえ、国に積極的な要望をしなければなりません。

 私の手元にある資料によると、亜炭鉱の採掘が行われたとおぼしきところに避難所あるいは公の施設が存在するところは、御嵩町は十八カ所、その中で県有施設が二カ所ございます。可児市が三カ所、土岐市が五カ所、瑞浪市が二カ所、恵那市が二カ所、警察本部長の所管をされる恵那警察署もこの一カ所に含まれております。中津川で三カ所あることを指摘しておきます。その他、緊急輸送路として県道、国道、高速道路、水道等も含まれております。

 そこで知事に質問をいたします。

 一点目に、この地下の人工的な空洞問題は、単に岐阜県だけの問題ではなく、他県においてもさまざまな地下空洞の陥没の問題を抱えるところもあり、全国的な問題と言えます。そこで同様な問題を抱える他県と共同をして、さまざまな制度を設けることなどを国に働きかけを行うことや、防災に関して基本計画である岐阜県地域防災計画を見直すことなど、県の取り組みの方向性について所見をお伺いをいたします。

 二点目に、前回、村上議員の質問の中に、予防対策として充てんについて述べられておりますが、特定鉱害復旧事業等基金での対応は困難との答弁でありました。一方、岐阜県単独でも無理ということでもあり、今後、国への要望ということになっていくわけでありますが、その中身について関係部局と協議をし、調整した上で、国への要望についてどうするか検討することが必要ではないでしょうか。この点について、産業労働部長にお尋ねをいたします。

 三点目に、耐震化といっても建物だけではなく、地盤部分、つまり亜炭鉱廃坑が地下に存在をし、危険だと思われる部分についても今後考えるべきではないでしょうか。こうした鉱害が発生する地域では、建築確認において建物だけを幾ら審査しても、地盤に問題があれば安全性を確保できないおそれがあります。今後の課題として、建築確認審査においても何らかの対応が必要かと考えますが、都市建築部長にお考えをお尋ねいたします。

 以上二つの点についてお伺いをいたしました。明快な御答弁をお願いしまして、質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(安田謙三君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 前回の御質問についてコメントがございましたけれども、私なりに御趣旨はよくわかったつもりでおりますので、特にお気にされることはないんではないかと思います。

 まずは財政運営についてでございますが、昨日までは危機意識を持てという趣旨の御議論が多かったように思うわけでございますが、今回は余裕を持てという御指摘でございます。余り神経質にこだわってもということでございますが、他県の話もちょっと言っておられましたけれども、このところ、全国知事会その他いろんな機会で各県の知事と話をしておりますと、ほぼ例外なく、例えば国が公共事業を進めようとしても地方負担分の財源が用意できないと、あるいは政策を進めようにも自由度がないと、あるいは歳入を確保するために県有施設を徹底的に売却するということをおっしゃっておられる知事がおられます。また、新たに知事に着任された多くの方々からは、こんな厳しい状況だとは思いもよらなかったと、経費節減ばかりでどうにもならないと、こういった声が満ち満ちておるわけでございまして、それぞれの知事がそれぞれの状況の中で大変苦労しておられるということでございました。そんな中で、本県も基本的にその置かれている立場は他県と同様ではないかという印象を持っておるわけでございます。

 行財政改革大綱に余りこだわらないで財政運営を柔軟にということでございましたが、これも前回申し上げたかと思いますが、この行財政改革大綱の策定に際しまして私どもが着目しましたのは、一貫してふえ続けている県債残高をどうするかということでございます。同時に、社会保障関係経費が引き続き一貫して増加をしていくということが見込まれるわけでございますので、このまま公債費負担の増を放置すれば、他の歳出予算をますます圧迫して、近い将来、県民生活向上のための事業に予算を振り向けることが極めて難しくなるという危機意識があるからでございます。県債残高を減らすことにこだわらずという御指摘でございましたが、むしろ一定の時間の幅の中で何とか県債残高の上昇を食いとめるというのが精いっぱいというのが、私どもの現状認識でございます。今後の財政運営につきましては、一方で財政の節度を維持しながら、他方で必要な施策を実現していくために、最大限の知恵と工夫を凝らしながら、前向きで明るい未来が見えるような予算をつくり上げていきたいということでございます。

 次に、行財政改革の中で人事、定員等の御指摘がございました。

 まず、定員削減の目標等についてお答え申し上げますが、本年度の予算総額に占める岐阜県の人件費の比率でございますが、三一・二%ということで、高い比率を占めておるわけでございまして、行財政改革を進めるということになりますれば、当然人件費の削減というのは避けて通れない問題であると、こうふうに思っておるわけでございます。この大綱には、定員削減比率目標は四・六一%ということになっておりますが、これは国から示されました四・六%という数字を参考にしながら、大綱期間五年間における各部局ごとの業務量の推移、あるいは事務事業の見直しといったことを厳しく精査をいたしまして、定員のふえるところ、減るところ、両方を積み上げた結果として出てきたものでございます。その内容の中でも、例えばふえるものとしては、ぎふ清流国体の開催による事務局職員の増は織り込んでおりますし、逆に減る要因として、例えば指定管理者の導入による施設管理職員の縮減と、こういったものも含まれておるわけでございます。今後につきましては、この計画をベースに、毎年の状況の変化を加味しながら、適正・適切な定員削減を行っていきたいというふうに考えておるわけでございます。

 また、横断的な適材適所の人事配置についてのお尋ねがございました。

 県では、これまでにもまさに適材適所、人材育成という観点から、それなりの規模で事務職員、それから技術職員といった職種を越えた人事配置、あるいは知事部局と教育委員会といった任命権者間の横断的な人事交流は行ってきているところでございます。さらに、本年度につきましては、昨年九月に不正資金の問題を踏まえて策定いたしました県政再生プログラムの中で人事異動のルールの改革を行うというくだりがございます。これは、その一環として、多数の多様な業務経験を通じて互いの業務について開放的に議論できる組織をつくろうではないかという目的意識の中で、事務職員と技術職員だけではなしに、本庁と現地機関、政策立案部門と事業実施部門など、従来の枠を越えた人事配置を行っていこうというふうに考えておるわけでございまして、十九年度につきましてはそういった方向で人事を行ってきております。例えば財政課、総合政策課などの総務企画部門に技術職を配置したり、県土整備部の道路建設課や河川課に農政部の技術職を配置したりしておるわけでございます。また、任命権者間の人事交流ということで、教育委員会事務局に対して、知事部局から教育次長、教育総務課長、教育財務課長、社会教育文化課長などの幹部職員を初めとして多くの事務職員が出向いたしまして、政策立案、予算、経理などの事務に携わっております。一方で、知事部局におきましても、教職員が、例えば競技団体との連携が必要なぎふ清流国体準備事務局、青少年育成・指導業務を行う男女参画青少年課などにおいて、教職員としての専門知識・経験が求められる、そういう業務に従事してもらっておるわけでございます。今後とも適材適所、人材育成の観点から、横断的な人事交流について鋭意心がけていきたいというふうに考えております。

 それから、必要な箇所への人事配置でございますが、今、行財政改革大綱の中で、全体として総定員の四・六一%削減するというふうに申し上げておりますが、その中では、病院等の公営企業や警察本部につきましては増員をするということになっておるわけでございます。また、知事部局につきましては一二・九七%、全体として削減することになっておりますが、この削減を進めていく中で柔軟性を持って新たな政策課題に対応するための増員は図ることとしておるわけでございます。例えば児童虐待相談の増加への対応といたしまして、子ども相談センターの児童福祉司を平成十八年度から順次増員してきておりますし、たびたび例示を申し上げますが、ぎふ清流国体の開催に向けましては、昨年度に事務局を設置して以来、順次職員を増員し、準備体制を強化してきておりますし、来年度以降もさらにふやしていく必要があるというふうに考えております。

 また、緊急を要する課題につきましても、その都度可能な限り対応してきておりますが、最近の例で申し上げますと、八月には、ひだ・みのじまんキャンペーン準備の本格化、観光振興という観点から観光交流担当次長を新たに設置しておりますし、十一月には、地域医療の喫緊の課題に取り組むということで、医師確保対策監、医師確保対策チームを置いております。また、地場産業振興という観点から、地場産業対策監も新たに設置したところでございます。さらには、来年度から建築事務所の建築確認審査担当職員を増員するということにしておりまして、できる限り迅速に審査が進められるよう、体制強化を図るということでございます。

 以上申し上げましたが、全体として厳しく削減していく中で、必要な箇所への適時・適切な配置に努力していきたいということでございます。

 最後に、亜炭鉱も含めてでございますが、人工的な地下空洞における防災対策ということでございます。

 御指摘のとおり、人工的な地下空洞としましては、鉱業法による坑道のほか、採石法による坑道、地下ごうなどさまざまなものがございます。

 県内の状況でございますが、まず戦時中に築造されました地下ごうにつきましては、各市町村において、おおむね何らかの安全対策が行われているというふうに承知をしております。また、御指摘のありました亜炭鉱廃坑につきましては、先日、私自身も御嵩町の陥没事故の現場を見させていただきました。現在、対策としては御案内のように基金制度によりまして鉱害が発生している箇所に対する復旧事業を市町が行っております。さらに、この四月からは、災害時において市町が開設する避難所について、ボーリング調査等を実施することが認められておるわけでございます。しかしながら、現行制度のもとでは、御指摘がありましたように未然防止ということは対象となっておりませんで、抜本的な鉱害対策にはなかなか至らないと、こういうことでございます。

 そこで、御指摘の亜炭鉱廃坑の陥没事故につきましては、県民の安心・安全を守るという観点から、亜炭鉱廃坑の陥没などの区域を災害危険区域として岐阜県地域防災計画へ位置づけるということも考えていく必要があるというふうに考えております。ただ、地域防災計画に位置づけようとしますと、まず、その危険区域はどこかということを特定する必要があるわけでございます。地下の亜炭鉱廃坑につきましては目で確認できるものではなく、また、亜炭鉱の坑道の位置に関する情報は、現行制度上、鉱区等の許可権者でありますところの国が有しているということでございまして、市町と連携をしまして国に対して情報の提供を求めていくことも必要になるわけでございます。こういったことも含めて、どのような状況の地域を危険区域と特定するか、そして特定した上でどのような対策を講ずるのかといった地域防災計画上の位置づけに関するさまざまな課題について十分検討を進めていく必要があるのではないかというふうに思っております。

 さらに、岐阜県と同様の特定鉱害問題を抱え、特定鉱害復旧事業等基金制度を運用している自治体は、福岡県初め全国十二県ございます。今後、これらの県とも積極的に情報交換を行い、どのような対策や制度を国に対して求めていくのか、十分協議してまいりたいと思っております。



○副議長(安田謙三君) 総務部長 冨田成輝君。

   〔総務部長 冨田成輝君登壇〕



◎総務部長(冨田成輝君) 知事部局の職員数についてお答えいたします。

 本県におきます県民十万人当たりの一般行政部門の職員数は、平成十八年四月一日現在で二百二十九・五人となっており、全国順位は少ない方から十五位、都道府県と同程度の事務を処理することができます政令指定都市が所在する都道府県を除きますと少ない方から三位となっておりまして、職員数は決して余裕があるわけではないと思っております。このような中で、行財政改革大綱の目標に沿って今後も職員数の削減を行っていくためには、事務事業の見直しや民間へのアウトソーシングなど、県民サービスを低下させることなく事務量の削減を行っていかなければなりません。こうした取り組みを進めながら、限られた職員数で最大の行政効果が得られるよう、ぎりぎりの努力をしているところでございます。



○副議長(安田謙三君) 産業労働部長 猿渡要司君。

   〔産業労働部長 猿渡要司君登壇〕



◎産業労働部長(猿渡要司君) 亜炭鉱害と防災についてお答えをいたします。

 岐阜県内では、特定鉱害復旧事業等基金制度を創設いたしました平成十四年度から本年十一月末までに、亜炭鉱廃坑に起因する陥没が二十三件発生しております。こうした陥没に対しましては、基金によりその復旧事業を実施しておりますが、これは鉱害の発生を未然に防止するものではございません。鉱害の発生を未然に防止し、地域の安全を確保するための有効な対策として充てん事業などが考えられますが、地方自治体の財政力で対応することは困難であり、国への働きかけが必要となってまいります。知事からも答弁させていただきましたが、今後、岐阜県と同様の基金制度を運用している他県と情報交換するとともに、関係部局、地元自治体などと協議を行い、どのような制度を国に対して求めていくことができるか、十分協議してまいりたいと考えております。



○副議長(安田謙三君) 都市建築部長 藤山秀章君。

   〔都市建築部長 藤山秀章君登壇〕



◎都市建築部長(藤山秀章君) 建築確認審査に関します三つの質問にお答えいたします。

 まず初めに、建築確認審査担当職員の増員等についてですが、県の審査体制につきましては、建築基準法改正による審査事務量の増加に対応するため、既に建築事務所におきまして全所体制による審査を実施しておりますけれども、十二月からは、建築指導課及び公共建築住宅課から建築事務所へ建築確認審査に精通した応援職員の派遣をしております。さらに、来年度からは建築事務所の審査担当職員を増員することとしておりますが、できる限り前倒しし、審査体制を強化するよう努めてまいります。

 次に、建築確認審査におけます外部人材の活用についてお答えいたします。

 今回の建築基準法の改正により、新たに導入されました構造計算のダブルチェックにおきましては、その審査には構造計算に関する高度な知識と豊富な経験が必要であることから、県内の構造設計実務者九名の方に構造計算専門員として、職員への技術的指導や構造計算のチェックをしていただいており、適正な審査及び審査期間の短縮に努めております。また、この構造計算ダブルチェックの際に高度な専門的立場からの助言が必要な場合もあるため、東海地域の大学や高専の建築構造を専門としておられる教授、准教授及び民間建築士の方々十名に建築構造専門委員として御協力いただいております。今後も引き続き、各方面の有識者の方々の御指導、御協力をいただきながら、迅速・適確な審査に努めてまいります。

 三点目に、建築確認時の亜炭鉱廃坑対策についてお答えいたします。

 建築基準法においては、建築主が建築物の構造や地盤の状況等に応じて地盤の支持力を確認し、構造上安全な建築物を建築することを求めていますが、すべての建築物について地盤調査を義務づけているわけではありません。一方で、建築主が亜炭鉱廃坑の存在を知らずに建築して事故が発生することは避けなければなりませんので、関係市町村と共同して、亜炭鉱廃坑の存在が推定される地域については、建築確認の窓口で建築主へ情報提供を実施していきたいと考えております。



○副議長(安田謙三君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) まず、教育委員会の人事権についてお答えをいたします。

 教職員の人事権は、任命権者である県教育委員会が有しておりますが、教職員を知事部局へ異動させる際、知事部局と密接な連携・調整のもとに行われるものであり、県教育委員会の一存で行われるものではございません。また、公立学校や教育委員会の教職員定数の策定につきましても、県全体の中で定数を管理している関係から、同様に知事部局との連携が不可欠であります。また、行財政改革大綱の策定におきましても、国・地方財政が危機的状況にあり、教育においても知事部局と同様に行財政改革が強く求められる中、教育水準を低下させることなく最大限の見直しの結果、教育委員会全体で四・三%の削減率としたものであります。

 次に、教育委員会における教職員の配置についてお答えをいたします。

 教育委員会事務局においては、学校教育に関する専門的な知識や、学校現場での指導経験を持つ教員が指導主事として、市町村教育委員会や公立学校に対する支援・指導及び相談業務を担っており、また、文化・スポーツ振興や社会教育といった分野におきましても、専門的知識を有した教員が必要不可欠であると考えております。また、知事部局においては、その要請により、主に青少年育成、文化振興、子供を対象とした福祉相談や指導といった業務を担っておりますが、いずれも学校現場での指導経験を持つ教員に負うところが大きいと考えております。いずれにしましても、適材適所の観点から、教員の配置が必要かどうかを見きわめながら出向させております。

 教育委員会としましては、学校現場の教員の確保を第一と考え、事務事業の見直しや効率的な組織の再編により事務局定数を削減することで、できるだけ多くの教員に直接児童・生徒の教育に携われるよう意を尽くしているところでございます。また、これまでにも、業務内容に応じて配置する職種を決定してきておりますが、今後とも教員でしかできない業務か、事務職員でも担える業務かといった視点からも配置する職種を十分検討し、適材適所の観点より柔軟な人事配置に努めてまいります。



○副議長(安田謙三君) 十五番 松村多美夫君。

   〔十五番 松村多美夫君登壇〕(拍手)



◆十五番(松村多美夫君) ただいま議長さんから発言の許可をいただきましたので、通告に従いまして、今回四点の問題について一般質問させていただきます。

 質問も三日目後半となりますと、内容もかなり重複いたしておりますが、私なりの観点で質問をさせていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。

 まず最初に、人口減少社会の到来と対策についてお尋ねをいたします。

 午前中の高木議員からも、人口減少の状況につきましてるる御説明がございましたので、簡単に説明をさせていただきますが、岐阜県の人口は、大正九年の国勢調査以来、戦時中も含めまして一貫して増加してきましたが、平成十七年に初めて人口が減少し、少子・高齢化社会が進む中で人口減少時代が始まったのであります。

 御存じのように、我が国は、終戦直後の昭和二十二年から二十四年にかけて第一次ベビーブームが起こり、人口が増大をいたしました。その後、昭和四十六年から四十九年にかけて第二次ベビーブームがありました。昭和四十六年の出生率二・一六をピークに少しずつ下がり始め、平成十八年には一・三二まで下がりました。出生率が低下する中でも人口がふえ続けましたのは、いろんな要因はあると思いますけれども、やはり医学の発達のおかげだと思っております。

 国は、一九九〇年代からエンゼルプラン等さまざまな少子化対策をとってまいりましたが、長期にわたる出生率の低迷で、世界に類を見ない速さで超少子高齢化社会へ突入いたしました。岐阜県の人口は、このまま少子化が進みますと、三十年後には約百六十万人まで減少し、昭和三十五年ごろの人口とほぼ同じになると言われております。しかし、ここで問題になりますのは、人口の構成比の違いであります。同じ人口でも、一九六〇年にはゼロ歳から十四歳の子供の数は全人口の二九・八%あり、四十八万八千人でしたけど、二〇三五年の子供の数はわずか九・五%の十五万五千人と、実に当時に比べますと三十三万三千人も減少してしまいます。その反面、六十五歳以上の高齢者は、一九六〇年に全人口のわずか六・六%の十万九千人に対しまして、二〇三五年には三三・二%の五十四万人となり、当時よりも四十三万一千人も増加いたしまして、三人に一人が高齢者という時代を迎えようといたしております。また、地域を支える現役世代の人口が今よりも約三割以上も減るという恐ろしい予測になっております。

 こんなことから見えてきますのが、現在の社会システムで本当にいいのだろうかという問題であります。

 既に全国的に見ても、地域を支える若い世代の減少で、お祭りでみこしをつることができなかったり、地域の伝統文化の継承や消防団員の減少など、地域コミュニティーへの影響が出てきております。仮に出生率が劇的に回復をいたしまして三十年後に二・〇八になったとしても、人口減少がとまるのはそれから、先ほどもありましたように、約六十年はかかると言われております。今まで余り考えられていなかった人口減少社会に対する取り組みが今後の重要な課題になってきます。

 そこで、超少子高齢化社会と人口減少社会への変化は、日本の経済・社会システムの根幹そのものを脅かすだけではなく、今問題になっております年金・医療などの社会保障制度にも多大な影響を及ぼします。世代間での負担を前提とする社会保障システムは既に不公平感が拡大をし、制度破綻の危機となってあらわれております。十年先、二十年先を見通して、人口減少社会に適応した社会システムを構築することが、国・県挙げて取り組むべき喫緊の課題ではないかと思います。

 例えば、教育を充実し、国民一人ひとりの生産性を高めることも大切な施策の一つではないかと考えます。人口減少による需要の落ち込みで経済が縮小し、県税収入も減少するために、歳出においてはなお一層の選択と集中、県民協働による効果的・効率的な施策展開、ハードからソフトへの政策転換などが必要になってきます。また、要介護者の増大で入院施設や介護施設に不足が生じたり、介護職員や医療従事者の不足といった問題も起こってきます。

 そこで、知事は本定例会の提案説明の折に、地域活性化の取り組みの中でこの問題に触れておられましたが、県として人口減少社会を今後どのようにとらえ、どのように取り組んでいかれるのか、古田知事の御所見をお尋ねをいたします。

 続きまして、緑資源・幹線林道を含む路網整備についてお尋ねをいたします。

 森林の持つ多面的機能につきましては、皆さん御存じのとおりであり、一つ一つ御紹介はいたしませんが、私たちは森林からさまざまな恩恵を受けております。

 しかし、近年、林業や木材産業の不振が続き、手入れが行き届かず、荒廃する森林がふえてきているのが非常に残念であります。森林の荒廃は、美しい景観が損なわれるだけではなくて、災害防止や水源の涵養といった森林の持つさまざまな機能が損なわれるなど、私たちの生活への影響が懸念されております。

 平成十八年十二月に策定された岐阜県森林づくり基本計画の中にも、間伐等の適切な森林整備を進める上で計画的な林道や作業道から成る路網整備は不可欠なものであると述べられております。

 私は、平成十六年第一回定例会におきまして、健全な森林管理を推進するために、森林整備を適切かつ効率的に行い、大規模林道やふるさと林道などの林道整備事業と作業路整備の一体的な林内路網整備の必要性を指摘させていただきました。当時、農山村整備局長は御答弁の中で、「路網整備は、林道、作業路からおおむね三百メートル以内に含まれる人工林の面積を、現在六九%でありますけれども、これを一〇〇%に引き上げることを目指している」と。「そのためには、林内路網密度を現況一ヘクタール当たり十九メートルでありますけれども、これを三十一メートルまで引き上げ、開設効果の高い路線から順次整備を推進していきたい」と述べられました。それから三年半経過いたしましたが、林道事業費は平成十六年度六十八億五百万円であったものが、今年は五十四億九千万円と、事業費は当時から比べますと八割に落ち込んでおります。また、森林面積に対する林内路網密度は一ヘクタール当たり十九・五メートルと、岐阜県森林づくり基本計画の中で示されております目標値である二十三メートルが達成できるのでしょうか。また、林内路網密度につきましては、最近はその当時とは路網整備の考え方が変わりまして、スイングヤーダ等の導入で機械化も進みまして、路網整備対象人工林を作業路から前は三百メートル以内としていたものが、現在二百メートル以内と変更されまして、現在、カバー率は四二%と低く、目標値である六一%を達成できるのか、危惧をいたしております。その上、昨年十月に明らかになった官製談合の不祥事により、林野庁の外郭団体であります緑資源機構が解体されることになり、建設費のうち県が毎年約六億円程度負担をして進めてきました幹線林道整備も頓挫するのではないかと心配をいたしております。緑資源基幹林道は私の住んでおります本巣市根尾地域にもあり、先日、久瀬・根尾区間を関係者と一緒に見てきました。本巣市側はまだ七百六十メートルほどしか施工されておらず、工事途中であり、附帯設備などが残っておりました。このままでは、のり面の崩壊や災害による路盤の流失が考えられます。ほかの工区でも、橋をかける途中で橋脚だけができていたり、また舗装がされていなかったりと、現在中途半端な状況になっております。

 これまでは、国の責任において緑資源の事業として進められてきましたが、今後は、林野庁が国の補助事業を活用して各県の判断で実施をされると報道がされておりました。そのようになった場合には、この事業の継続性に不安が残ります。緑資源機構で進めてきた幹線林道開設が補助対象事業となれば、県や市町村の財政状況が悪化する中で、基盤整備の優先度からして林道整備に充てられる予算も限られてきます。

 そこで、県は森林整備に必要な緑資源・幹線林道を含む森林の路網整備について、今後どのように進めていかれるのか、林政部長にお尋ねをいたします。

 続きまして、建築確認手続遅延の現状と対応についてお尋ねをいたします。この問題は、一日目に県政自民クラブの岩井先生からも質問されておりましたが、大変重要な問題でありますので、私からも質問させていただきます。

 本年六月二十日に施行されました改正建築基準法により、確認手続の現場では大きな混乱が生じ、建築着工の遅延や、着工件数の大幅な減少を招いております。姉歯元建築士の構造計算書偽造問題への対応策として、国土交通省が大幅な建築基準法の改正をいたしました。

 今回の主な改正点といたしましては、次の四点が上げられます。一、建築確認・検査の厳格化、二、指定確認検査機関の業務の適正化、三、建築士等の業務の適正化及び罰則の強化、四、図書保存の義務づけ等が上げられます。建築確認審査を厳格化することによりまして偽装を未然に防ぐねらいでありましたが、余りにも性急で、建築設計業界や建設業界の意見が十分に反映されておらず、建築士や審査機関が新制度に対応し切れず、全国的にも建築確認手続におくれが出るなどの混乱が生じております。

 国土交通省の調べによりますと、全国の新設住宅着工戸数は、七月が前年同月比のマイナス二三・四%、八月も前年同月比マイナス四三・三%となっております。最近の新聞報道でも、七月から十月まで四カ月連続の落ち込みで、十月も前年同月比マイナス三五%で、着工戸数は全国で七万六千九百二十戸と報じられておりました。

 一方、岐阜県も同じように住宅着工件数も低迷し、八月の新設住宅着工戸数は、前年同月比マイナス四〇・六%と大幅に落ち込んでおります。岐阜県では、九月、十月は昨年並みに回復をしているようでありますが、建築業界の方からは、こうした住宅の着工件数の大幅な落ち込みが業界や景気に悪影響を及ぼすと懸念する声も出ております。

 確認申請のおくれの原因は、一定規模以上の審査に構造計算の二重チェックを義務づけたことや、法令に適合しない場合や計画を変更する場合は再申請が必要となったことなどが上げられます。また、法改正以降、建築確認申請に対する問い合わせや、建築設計事務所が出戻りがないよう慎重になっていることなども上げられます。そこで、関係者からは申請手続を円滑化するために、改正建築基準法に導入をされた構造計算適合性判定制度の廃止や軽微な設計変更に対する変更の簡便化を望む声が上がっております。また、確認申請の厳格化で消費者に余分なコストがかかるという問題や、建築士事務所からは、それぞれ登録書の複写や履歴書、建材の認定書などの書類をすべて添付しなければならず、確認申請に添付する書類の量が膨大で、実務に即しているかといった問題、指定確認検査機関、特定行政庁、設計事務所は、それぞれに確認申請書を十五年間保管をする義務が課せられ、保管場所の確保が可能かという問題もあります。現在、住宅市場の縮小は建築業界の競争に拍車をかけて、県内の住宅関連業界にも大きな問題になっております。国内総生産−GDPを〇・五%ほど押し下げる要因になるのではとも言われております。そこで、建築確認手続遅延の現状と今後の見通しにつきまして、また、制度改正を含め円滑な建築行政回復のため国に働きかけていくべきではないかと考えますが、この二点について都市建築部長にお尋ねをいたします。

 最後に、徳山ダム事業及び関連事業についてお尋ねをいたします。

 今年の夏に徳山ダムを訪れましたが、建設作業中に視察したときとは大きく変わり、道路・橋梁・トンネルは整備をされ、アクセスも格段によくなっておりました。

 現在の貯水量は満水時の約六一%に当たる約四億トンほどだそうでございますが、試験湛水は来年三月までに終わりまして、いよいよ四月から本格的に稼働いたします。半年後に稼働するダムの利水・治水効果にも大いに期待をいたしております。

 そこで、徳山ダム事業の完成に当たり、ダム関連の諸問題について四点ほど質問させていただきます。

 まず一点目は、現在進められております徳山ダム上流域の公有地化事業についてお尋ねをいたします。

 徳山ダム上流域は約二百五十四平方キロメートルありますが、そのうち天然林が九割近くを占めております。希少猛禽類が多数生息するなど、良好な自然環境が形成されております。

 公有地化事業とは、その多様な生物の生育・生息環境の保全の観点から、流域の山林を良好に管理していくことを目的といたしまして、自然を破壊する林道建設を中止いたしまして、その林道建設費用二百五十億円をもって岐阜県が徳山ダム上流域のすべての民有林を取得し、公有地化をするというものであります。また、揖斐川町がその山林の天然林化、巡視、作業路の設置などの管理を行い、水資源機構がその費用を負担することで公有地化事業が進められておると認識をいたしております。

 平成十七年十月三十一日に、岐阜県、揖斐川町、水資源機構の三者で徳山ダム上流域の公有地化事業に関する基本協定書を締結し、平成十七年度末から岐阜県が山林取得を開始いたしております。

 公有地化事業を進める県は、本定例議会の議案第百二十一号にもありますように、既に民有林の約六一%を取得する見込みでありますが、県が進めております山林の公有地化事業に対しましては、大半の方が賛成をしてみえますけれども、まだ一部には反対者も見られるということでございます。公有地化事業の目標期限は今年度末とお聞きをいたしております。そこで県土整備部長にお尋ねいたしますが、ダム完成後も継続して公有地化事業を進めていかれるのか、お尋ねをいたします。

 二点目は、樹林帯の取得についてお尋ねをいたします。

 徳山ダム事業の中で、同じ山林でも樹林帯として購入しておる部分があります。この目的は、貯水池周辺の土地の荒廃に起因する貯水池内への多量の土砂流入や濁水発生を抑制することを目的に、湖面から高さで約二十メートルほど樹林帯として買収をされております。

 そこで、樹林帯の取得についてお尋ねをいたします。

 樹林帯はダム管理用地として購入するものであり、山林の公有地化事業とは違い、山林の共有林部分は県と水資源機構との分筆登記が必要になり、持ち分登記ができません。ほとんどの方が同意していても、一人でも反対者がいると分筆登記が出来ないために、売るに売れないという一部の地権者から御相談をいただいております。このままでいきますと、ダム完成後はダム事業が終わります。樹林帯はダム事業費でございますが、今後は必ずしも必要な施設ではないから購入しないというのが水資源機構の考え方でございます。こうした樹林帯の取得に対する県のお考えはどうなのか、これも県土整備部長にお尋ねをいたします。

 三点目は、集団移転地の地盤沈下の問題についてお尋ねいたします。

 この問題について簡単に御説明いたしますと、旧徳山村民の集団移転地として、水資源機構は岐阜県内に五つの集団移転地を宅地造成いたしました。そのうち、私の選挙区内に四つの集団移転地があり、北方町の芝原団地、旧糸貫町の大構団地、旧本巣町には文殊団地と徳山団地の四つの集団移転地があります。文殊団地は一九八四年から分譲が始まり、旧村民八十三世帯が移転をいたしました。移転して三年目ごろから家屋に損傷が生じ、地盤沈下の問題が起こり、八十三世帯のうち五十二世帯を水資源機構は再移転させました。残された三十一世帯も同じように損傷がありましたが、問題にされませんでした。そこで、この問題を平成十六年九月定例会の一般質問で取り上げましたところ、専門家の調査チームが入り、再移転はできませんでしたが、工事の不備による不等沈下が原因だと水資源機構は非を認め、現在、現地対策が進められております。その後、同じように隣の徳山団地でも地盤沈下が問題にされ、現地対策をするということで契約が進められております。

 徳山ダムの犠牲になって住まいを移されてから既に二十三年ほどたちますが、地域に溶け込まれた方、まだまだ地盤沈下の問題で、地震でも来たらと不安な毎日を過ごしておられる方もお見えになります。徳山ダム完成後も、誠意を持って当たっていただけるものかと大変心配をされておられます。

 そこでお尋ねいたしますが、県として、文殊団地、徳山団地の地盤沈下の問題に対してどのように認識し、ダム事業完了後もどのようにかかわっていくつもりなのか、県土整備部長にお尋ねいたします。

 最後に、導水路計画についてお尋ねいたします。

 この問題は、さきの六月定例会で渡辺信行先生が質問されましたが、その答弁の中で古田知事は、「岐阜県では平成二十七年を目標とした岐阜県水資源長期需給計画を既に策定しており、その中で、今後、新高速三道、中部国際空港など交通網の整備によって経済活動が活発化することを考慮して水需要を予測し、また十年に一度発生するような渇水時においても安定供給できるよう、また平成六年、平成七年に可茂・東濃地域を中心に発生した異常渇水への対応ということで、徳山ダムに渇水対策容量を五千三百万立方メートル確保している」と述べられました。また、「岐阜県で生み出された県民の貴重な財産である水が、県内において最大限有効に活用できるようにしていくことが重要だ」とも述べられました。

 その後、八月二十二日に、木曽川水系連絡導水路事業について、国土交通省中部地方整備局と岐阜、愛知、三重、名古屋市の東海三県一市の間で合意し、徳山ダムのある揖斐川から木曽川まで放水する上流分割案に決定をされました。上流部の導水路は、途中の長良川にも一部を放水いたします。総事業費は約八百九十億円を見込み、二〇一五年度から供用を開始する予定で、岐阜県の負担金は約二十九億七千万円であり、事業主体は今後中部地方整備局から水資源機構に移るということであります。徳山ダムに確保された渇水対策容量のうちの四千万立方メートルを木曽川及び長良川に導水することにより、河川環境の改善が図られるというものであります。このルートを詳細に調べてみますと、導水路は私の住んでおります本巣市の根尾川の山口地内、万代橋付近を地下三十メートルをサイホンでくぐり抜け、山中をトンネルで抜けるようであります。徳山ダムの渇水対策容量は、先ほども言いました五千三百万立方メートル、今回の導水路計画はそのうちの四千万立方メートルを利用するものであります。単純に引き算をしまして千三百万立方メートルが徳山ダムの渇水対策容量として残っておりますので、ぜひとも長良川同様に、河川環境改善のためにも根尾川渇水対策としてバルブ等を設置し、根尾川にも導水できないものかと考えております。なお、この問題は地元の漁業関係者からも強い御要望があることも申し述べておきます。

 そこで、この問題について古田知事はどのように考えておられるのかお尋ねをいたします。

 以上、今回は大きく分けまして四点の問題をお尋ねいたしました。執行部の誠意ある御答弁を期待いたしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(安田謙三君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 私の方に二点、御質問がございました。一つは、人口減少社会の問題でございます。

 議員からも御紹介ございましたように、本県の人口はこれから本格的な人口減少時代に入るということで、二〇三五年には百六十万人へと減少するというのが今の試算の結果でございます。

 それに伴っていろんな問題が起こってくるわけでございまして、幾つか列挙させていただきますと、一つは最も大きい問題は、現役世代の人口の減少ということでございまして、働き手、稼ぎ手、あるいは消費の主体、あるいは税を納める方々が減少するということは、労働者、消費者、納税者が同時に減少していくと。これらは、企業規模の縮小、地域消費の減退、税収の減少ということにつながり得る問題でございます。一方、六十五歳以上の高齢者、特に後期高齢者の数は引き続き増加していくことが見込まれるわけでございまして、これに伴って医療・介護に係る現役世代の負担の増大、介護従事者の不足、年金受給者の減少による生活困窮高齢者の増大などが懸念されるわけでございます。さらに、全県的な過疎化の進行も大きな問題になってこようかと思うわけでございます。本県全体としての人口減少は始まったばかりでございますけれども、旧山口村も含めまして、平成の大合併前百市町村の単位で見ますと、人口が既に減少に転じている市町村は七十三市町村に及んでおるということでございまして、特に今後の人口減少に伴って、中山間地域を中心に地域経済の衰退、耕作放棄地の増大、伝統的な祭りなどの地域文化の衰退といったようなことが大きく懸念されるわけでございます。

 こういう問題にどのように対応していくかということにつきまして、御案内のように若手職員による研究会で今鋭意研究させていただいておりますし、また議員の先生方ともいろいろと意見交換をしてもらっておるわけでございますが、現時点で考えられる主な方向について御紹介を申し上げますと、第一は人口流出をいかに抑制するかという抑制策でございます。現在、若者を中心に岐阜県からは年間約四千人が流出しておるということでございまして、これに歯どめをかけるための政策を展開していく必要があるということでございます。

 そのためには、岐阜県内の企業の魅力を高めること、あるいは人口減少下でも成長が期待できる、海外市場へも展開できる製造業などの支援、あるいは誘致の強化、さらには教育、子育てなど暮らしを支援するサービスを充実するといったようなことがあるんではないかと思うわけでございます。

 二番目が、人の交流の拡大でございまして、地域内の消費の減少を地域外からの消費で補う、あるいは地域外からの消費でさらに増大をさせていくということで、交流人口の拡大、そしてそれに伴う観光消費額の拡大といったことについて、明確な目的を定めて、そのための戦略、あるいは歴史文化、食、特産品、町の魅力づくり、そういったものの掘り起こしをしながら、広域の観光ルートの設定、海外からの誘客、いわゆる今やっております飛騨・美濃じまん観光キャンペーンをさらに強化していく必要があるのではないかと思うわけでございます。

 三番目が、だれもが働きやすい環境づくりということでございまして、全体として現役世代が減っていくという中で、高齢者、女性、障害者が働きやすい柔軟な就業環境をつくる、あるいはこれらの方々の職業能力を高める支援を行っていくということで、多くの方々が大いに活躍できる場づくりを進めていくことが必要ではないかということでございます。

 それから四番目が、世帯の変化といいますか、世帯構造が大きく変わってくるわけでございまして、ひとり暮らし世帯、あるいは夫婦のみの世帯が全体の六割になるということが見込まれる中で、地域のコミュニティーの崩壊が大きく懸念されるわけでございます。いわば社会の連帯感といいますか、地域のコミュニティーを維持していくための地域力、社会力の強化といったことにも意を用いていく必要があるんではないかと思うわけでございます。こういった問題、まだまだいろんな観点から検討しなければいけないと思いますが、大変大きな構造的な問題でございますので、県民挙げての議論を進めていきたいと思っております。

 ここまで申し上げると非常に暗く聞こえるわけでございますが、要は私どもが目指すところは、人口減少に伴う課題を乗り越えて、高齢者、女性、障害者などだれもが一人ひとりの個性を十分発揮し輝ける社会、豊かな地域資源を存分に生かして大勢のお客様に喜んでいただける地域、ふるさとに誇りを持ち、愛情を持って支えてくれる人材、こういったものを育て、つくっていくということでございまして、前向きの姿勢で取り組んでいきたいということでございます。

 次が、根尾川の河川環境の改善、連絡導水路に係る問題でございますが、御案内のように、平成十六年度から導水路検討会が国と三県一市で行われてまいりました。平成二十年度からの事業実施に向けて合意をしたところでございます。今後は、河川法に基づく河川整備計画、あるいは水資源開発促進法に基づく水資源開発基本計画に位置づけられ、事業が進められるということでございます。

 一方、根尾川につきましては、毎年のように六月から十一月にかけまして川の水がなくなる瀬切れが発生しておるわけでございます。御案内のとおりでございます。今年に入りましても、約四十日間、この瀬切れが観測されたというふうに伺っております。そしてまた、こういう状況のもとで、昨年一月と今年の三月には、漁業関係者の方々からも直接私どもの方に根尾川の自然環境のために必要な流量が常に確保されるように、いろいろと環境の改善ということで御要望をいただいておるところでございます。これを受けまして、私ども県といたしましても、河川法第一条の目的にありますように、流水の正常な機能が維持され、河川環境の整備と保全が実現されるように、根尾川の河川管理者であります国土交通省に対しまして、有効な手段の一つとして連絡導水路の運用による対策を申し入れておるところでございます。こういう中で、これを受けまして、現在、国土交通省におきましては、根尾川の河川環境が改善できるように、連絡導水路の運用による対策が検討されておるところでございます。このため、今後とも随時、国土交通省ともこの点について協議をしていきたいと思っております。



○副議長(安田謙三君) 林政部長 渡辺敬一君。

   〔林政部長 渡辺敬一君登壇〕



◎林政部長(渡辺敬一君) 緑資源幹線林道、いわゆる大規模林道を含む森林の路網整備についてお答えします。

 林道、作業道の整備につきましては、議員御指摘のとおり人工林での間伐等の森林整備を行う上で必要不可欠であり、今後ますます重要なものとなっていくと考えております。現在、県では低コストな木材生産を目指し、路網の整備とともに高性能林業機械の導入や森林施業地の団地化などをあわせて促進することで、生産基盤全体の充実を総合的に図ることとしております。特に路網整備につきましては、大規模林道を初めとする基幹的な林道と、そこから開設単価の低い作業路を支線として、総合的、計画的にきめ細かく整備することで、木材の伐採・搬出に係る経費を縮減し、森林所有者に対し一円でも多くの利益を還元できるようにしていきたいと考えております。

 なお、大規模林道につきましては、議員御指摘のとおりの報道がなされております。そもそも法律に基づき、国の責任で行う事業でありまして、現時点では都道府県への移管が明確になっていない状況でございます。今回の大規模林道の事業主体の移管問題につきましては、農林水産省が所管する緑資源機構の不祥事に端を発することであることから、関係する県とともに、国の責任において事業を行うよう、かねてから強く申し入れをしているところでございます。



○副議長(安田謙三君) 県土整備部長 棚瀬直美君。

   〔県土整備部長 棚瀬直美君登壇〕



◎県土整備部長(棚瀬直美君) 徳山ダムに関しまして、三点お答えいたします。

 まず、公有地化事業についてお答えいたします。

 県といたしましては、引き続き地権者の皆様の御理解と御協力を賜るよう最大限の努力をし、今年度末を目指して、すべての山林の取得に全力を挙げて取り組んでいるところでございます。しかしながら、時間が限られていることから、平成二十年度以降の公有地化事業の取り扱いにつきまして、来年早期に開催される国・水資源機構及び三県一市で構成される徳山ダム事業費管理検討会に諮りながら、水資源機構と協議を行ってまいりたいと考えております。

 次に、樹林帯についてお答えいたします。

 徳山ダム上流域の公有地化事業においては、徳山ダム上流域約二万五千四百ヘクタールのうち、国・県・揖斐川町・水資源機構所有地を除く約一万七千七百ヘクタールを取得対象としており、この中には水資源機構が取得する予定の樹林帯対象地は含まれておりません。樹林帯の取得については、徳山ダム建設の事業主体である水資源機構の責任において行われるべきものであると認識しております。したがいまして、県といたしましては、引き続き地権者の方々に誠意を持った対応をするよう、水資源機構に対し強く申し入れてまいります。

 最後に、集団移転地の地盤沈下問題についてお答えいたします。

 徳山ダム建設に伴う集団移転地のうち、文殊団地及び徳山団地の地盤沈下問題につきましては、水資源機構の責任において住民の皆様に説明を行い、建物等の補修を行う対応が順次なされているところであり、その経緯等については水資源機構から報告をいただいているところでございます。また、ダム完成後も引き続き建物等の補修とともに経過の観測を行うなど、水資源機構が適切に対応することとなっております。県といたしましては、引き続き住民の方々に誠意を持った対応をするよう、水資源機構に強く申し入れていきたいと考えております。



○副議長(安田謙三君) 都市建築部長 藤山秀章君。

   〔都市建築部長 藤山秀章君登壇〕



◎都市建築部長(藤山秀章君) 建築確認の手続につきまして二点お答えします。

 まず初めに、建築確認手続の現状と今後の見通しについてお答えします。

 本県における建築確認に要している期間の状況でございますが、木造住宅等につきましては、現在法律改正前と大きな変化はなく、確認申請から確認済証を交付するまで二、三週間で処理がなされています。構造計算を必要とする工場、商業施設等につきましては、改正前の標準的な処理期間の約一カ月半に対しまして、現状では審査事務量の増加から審査開始までに待ち時間が発生していることもあり、構造計算のダブルチェックを要しない建築物で約二カ月半、構造計算のダブルチェックの対象となる建築物で約四カ月を要し、確認申請の手続が長期化しています。県といたしましては、審査担当職員の増員等により審査体制を強化することによって、構造計算が必要な建築物で約一カ月処理期間を短縮し、申請から確認済証を交付するまでの期間として、ダブルチェックを要しない建築物で約一カ月半、ダブルチェックの対象となる建築物で約三カ月の処理期間を目標に、処理期間の短縮に努めてまいります。

 続きまして、建築確認手続の円滑化のための国への働きかけについてお答えします。

 確認申請手続の円滑化につきましては、県独自の運用面での対策には限度がございますので、国へ制度改善の提案を行っていきたいと考えております。まず、構造計算書のダブルチェックの対象建築物を見直し、規模の小さい建築物についてはダブルチェックの対象外とすること。次に、確認審査における申請書の訂正の取り扱いを緩和し、再申請とするのではなく、一定の範囲については従来どおり訂正を認めること。それから、いまだに大臣認定を受けた構造計算プログラムが存在しないことから、早期に大臣認定を行うこと。以上の三項目について、早急に提案をしたいと考えております。



            ………………………………………………………………





○副議長(安田謙三君) しばらく休憩いたします。



△午後三時一分休憩



            ………………………………………………………………





△午後三時二十四分再開



○議長(中村慈君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



            ………………………………………………………………





○議長(中村慈君) 引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行います。五番 田中勝士君。

   〔五番 田中勝士君登壇〕(拍手)



◆五番(田中勝士君) 今回の一般質問も、私を含めまして残り二人となりました。皆さん、大変お疲れでしょうけれども、ぜひおつき合いをいただきたいと思います。

 それでは、議長から発言のお許しをいただきましたので、通告に従い質問させていただきます。

 初日の岩井先生の質問の中で、交通事故対策に関するお尋ねがございました。交通事故による被害者をいかに減らしていくのかといった取り組みについては、日々たゆまない努力がなされており、このことについては皆さんも御承知のとおりです。

 少し古い話になりますが、「交通戦争」という言葉が御記憶にあるかと思います。これは、昭和三十年代以降、交通事故死者数の水準が日清戦争での日本の戦死者数を上回る勢いで増加したことから、この状況は一種の戦争状態であるとしてつけられた名称です。華々しい経済発展とモータリゼーションの普及とは裏腹に、ドライバーは仕事に追われ、歩行者は車に対して無防備な時代でした。歩道や信号機の整備が十分でない中で死者は歩行者が最も多く、それも多くが子供であり、特に多数の幼児が犠牲者となりました。人類が発明した自動車という新しい機械は、車社会という新たな社会を生み出しました。そして、車社会が私たちの暮らしにもたらしたさまざまな恩恵が光ならば、戦争状態とまで評された交通事故の増加は影の部分と言えます。

 人々はこの影の部分を克服するため、多くの努力を積み重ねてきました。法規制の強化や徹底した取り締まり、学校や地域社会で行われた安全教育。ちなみに、今ではすっかり常識となっている「横断の際、手を上げて合図する運動」が初めて推進されたのもこのころです。自動車業界も、さまざまな研究と開発を続けてきました。こうした努力の結果、交通事故死者数は昭和四十五年にようやく減少に転じましたが、以後、今日に至るまで車社会から交通事故を減らすため、さまざまな努力が今なお続けられております。

 そして現代、私たちはまた新しい技術を手にし、また新たな世界をつくり出しました。「IT革命」と称されるインターネットの普及です。それは「ネット社会」と呼ばれております。車社会と同様、ネット社会は私たちの暮らしの中に再び光と影を生み出しました。世界じゅうと瞬時につながる膨大な情報通信網、匿名のもとなされる情報提供や活発な議論。ネットが私たちの暮らしにもたらした恩恵ははかり知れません。しかし、その一方でネットから垂れ流される有害情報が社会を浸食し、インターネットを利用した自殺や事件が多発しております。また、子供たちの間でなされている、ホームページの掲示板やメールを利用したネットいじめが社会問題化しております。お手元に配布しておりますチラシをごらんください。(資料を示す)「子供たちのサイバーテロ」、本日午前中の横山先生の御質問の中でも若干触れられましたが、これは先日、岐阜県下の小・中・高校と特別支援学校のすべての保護者と教職員に配られたものです。交通戦争のときと同じく、今回も多くの子供たちがその被害に遭っております。裏面には幾つかの事例が載っておりますが、私もこの質問に当たり、多くの事例を目にしました。垂れ流される情報の残酷さや過激さ、そして発生する事件の異常性や陰湿さに暗たんたる気持ちになります。ネット社会の影が生み出した深いやみが、今、確実に広がりつつあります。

 先日、第三回定例会で有害図書の規制について質問させていただいた際、知事からは、青少年が健全に育つ環境をしっかりとつくっていくのは大人の責任でもあるし、行政の責務でもあると御答弁いただきました。そうした観点から、今回は、インターネットにおける有害情報の規制の問題を、特に青少年の対策に絞り、取り上げさせていただきます。

 本年七月、神戸市の私立高校で、同級生からいじめを受けた三年生の男子生徒が飛びおり自殺するという事件が発生しました。そして、この生徒が服を脱がされるなど嫌がらせを受ける様子の写真や動画がホームページに掲載され、さらにその実名や住所、メールアドレスなども書き込まれていたことがわかりました。いわゆるネットいじめです。自殺した生徒は、教師や保護者にはわからないように、仲間うちでつくられた学校裏サイトで標的にされていたのです。先日、私も、中学生の娘さんを持つ親の方から同様の御相談を受けました。ここでも、加害者側の子供たちは、この子に対する中傷や、どうやっていじめようかといった相談をネット上で行っていました。

 八月には、名古屋市内の路上で帰宅中の女性会社員が拉致・殺害された上、岐阜県内の山林に遺棄されるという事件が発生しました。愛知県警に逮捕された男三人は、数々の事件で悪用されたサイト「闇の職業安定所」に書き込まれた仲間の募集で知り合った、互いに名前も知らない即席のグループでした。三人は、強盗目的で偶然通りかかった何の関係もない女性を襲ったのです。警察庁の担当者は、「匿名だから安易に犯罪の仲間集めができ、安易に応じる者も出てくる。やみサイトはさまざまな犯罪の温床だ」と指摘しています。そして、懸念されたとおり、また同様の事件が岐阜県内でも発生しました。幸い被害者の女性は無事でしたが、今週の月曜日に報道されておりますので、皆さんも御記憶にあるかと思います。

 「学校裏サイト」「闇の職業安定所」など、以前は聞かれなかった言葉ですが、インターネット上の有害情報は大きく四つに分類できます。一つ目は、青少年に有害な情報で、アダルトサイト、出会い系サイト、暴力的表現などがこれに当たります。二つ目は、公序良俗に反する情報です。死体画像など人の尊厳を害する情報、自殺を誘引する書き込みなどがこれに当たります。三つ目は、権利侵害情報。これは、個人を誹謗中傷する名誉毀損に当たるものや著作権を侵害しているものです。四つ目は、児童ポルノ、わいせつ物、麻薬売買の広告など、直接法に触れるものです。これらは、違法情報として警察の取り締まりの対象となるものと、そうでないものがありますが、実情は現行法令の枠を越えた有害情報がネット上にあふれた状況となっております。監視を強化するしかない、新たな規制が必要だといった意見がある一方、表現や通信の自由が損なわれる、ネットの利便性が失われるという議論もあり、なかなか対応も進みませんでしたが、こうした状況を受け、国もやっと重い腰を上げつつあります。

 総務省は、平成二十二年の国会法案提出を目指し、インターネット上のポルノ画像や残虐映像など青少年に有害な情報を法律で初めて規制する方針を決めました。これは、ネット時代に対応して制定する−仮称−情報通信法の中でブログや掲示板の情報発信に、青少年の保護、人間の尊厳の尊重を求めることを明記するものです。罰則は設けませんが、プロバイダーなどの業界は自主規制のルールづくりを迫られることとなります。また、自治体がこの法律を根拠に条例で罰則を設けることは容認する方針となっております。

 また、文部科学省は、子供のいじめの新たな温床とされているインターネットの利用実態について全国調査する方針を決めました。今年度内に結果を取りまとめ、学校関係者や事業者などの協力を得てネットいじめの解決策を探る材料とします。昨年度の小・中・高のいじめの調査では、初めて「パソコンや携帯電話などで、誹謗中傷や嫌なことをされる」との項目を追加しましたが、生徒の顔写真とアダルト画像の合成写真がネット上に出回るなどの事例、約四千九百件が学校側から報告されております。

 警察庁では、インターネット上の違法・有害情報を監視するサイバーパトロールを民間委託する方針を決めました。このサイバーパトロールは既に実施されていますが、自殺誘引や共犯者募集など、有害サイトをきっかけとする犯罪がふえていることを受け、情報技術のノウハウを持つ企業などと連携し、膨大な情報の監視強化を図るものです。これは来年十月から開始される予定であります。

 福田首相を本部長とする政府のIT戦略本部は、十一月九日に有害サイト集中対策案を決定しました。骨子としては、一つ目、出会い系サイト規制法を改正し、未成年利用の防止を徹底すること。二つ目、有害サイトへの適切な判断力を育成するため、学習指導要綱を改定し、情報モラル教育を推進すること。三つ目、有害サイト閲覧を制限するフィルタリングソフトの普及を促進すること。四つ目、関係機関によるネット安全・安心全国協議会を設置し、警察のサイバーパトロールを民間委託することと、大きく四つの柱から成っております。ただ、憲法が保障する表現の自由との兼ね合いから、出会い系を除く有害サイトの法規制は引き続き見送られ、実効性の確保が課題となっていますが、法規制の強化とあわせて学校や地域社会における教育、事業者との連携、警察による取り締まりなどを同時に進めていく内容となっております。

 そこで、まず環境生活部長にお尋ねします。

 ネット規制の問題は、その対象エリアの広さと情報発信者の特定の困難さなどから、一自治体の条例による対応には限界があります。当面は国における法規制の動きなどを見きわめながら、県としてできる範囲内で実効性のある対策を打っていくことになると思います。そんな中、県では平成十七年に青少年健全育成条例を改正し、事業者などの努力義務としてフィルタリングソフトの活用や情報提供をすることを定めております。そこで提案ですが、これを強化することはできないでしょうか。つまり未成年者が使用する携帯やパソコンを購入する場合、あるいは販売する場合、フィルタリングソフトの活用を使用者と販売者の双方に義務づけることができないかということです。以上のことも踏まえて、この有害情報問題に対する現状認識と今後の対応についてはどのようにお考えでしょうか、あわせて御答弁願います。

 ネットの発達によって有害情報があふれる社会で、子供たちをどう守っていくか、これは教育現場では特に大きな問題になっております。

 今回の調査の過程の中で、私は、教育関係者の皆さんが特に危機感を持ってこの問題に取り組まれていると感じております。なぜなら、ネット社会と有害情報によって真っ先にむしばまれているのが子供たちだからです。有害情報に対する健全な判断能力の育成のための啓発や教育は欠かせません。また、冒頭紹介しましたように、学校裏サイトによるネットいじめの問題は特に深刻です。先ほど触れましたフィルタリングも、メールでのいじめや掲示板への悪質な書き込みには全く無力です。匿名で他人を誹謗中傷するのは、他人の悪口を書いた怪文書を町内にばらまいているのと同じことです。こうしたことがいかに卑怯なことか、そして、そんな表現の自由はだれにも与えられていないことを私たちは教えなくてはなりません。

 そこで教育長にお尋ねします。ネットと子供たちとの問題をどう認識しておられますか。また、どのような事例を把握しておられますか。そして、今後どのように子供たちを指導していかれますか。できるだけ具体的に御答弁をお願いいたします。

 また、インターネットが使える携帯の普及が問題を深刻化させています。「子供にとって、携帯電話は便利度五〇%、危険度五〇%の道具だ。危険性を、小・中学校で至急教えていくべきだ」、「今の携帯の世界は、免許を取らずに車に乗っているようなもの。ルールを身につけてから使いこなしてほしい」といった意見や、「なぜ、インターネットが使える携帯を子供が持つことを社会が許しているのか」といった根本的な問いかけもございます。本音を言えば、私は小・中学生が携帯を持つこと自体に反対です。

 あるアンケートによると、子供に携帯を持たせることのメリットとして、「すぐに連絡がついて便利」と答えた親が八割以上に上っています。しかし、毎日学校へ行き、勉強や部活動などを本分とすべき小・中学生に何を急いで連絡をとる必要があるのでしょうか。

 石川県野々市町では「プロジェクトK」と称し、小・中学生には携帯を持たせない町ぐるみの取り組みがなされています。中学校で携帯を巡るトラブルが多発したことがきっかけで、平成十五年に始めた啓発運動が発展したものです。やってみたら、保護者から圧倒的な支持を得ました。つまり親の間に、あの子が持っているから、あの家では持たせているからという横並び意識があったのです。学校でも、「町で禁止している」と言うと効果が上がり、中学生の携帯使用率は一〇・一%にとどまっています。ちなみに内閣府の調査によりますと、全国平均では五七・六%となっています。また、学校からは、問題行動が物すごく減ったとの報告が上がっているとのことです。

 そこで、教育長にもう一点お尋ねします。社会全体としてこの問題に取り組んでいこうといった機運づくりも含めて、岐阜県でも小・中学生に携帯を持たせない県ぐるみの取り組みをされてはいかがでしょうか。先ほどの件とあわせて答弁をお願いいたします。

 ネット社会、その最大の特徴は匿名性です。匿名のもとなされる情報発信、内部告発、活発な議論、ネットがもたらした自由ははかり知れません。しかし、人を中傷したり、生活を脅かした途端、自由は制限され、場合によっては相応の罰を科されなくてはなりません。それが実社会のルールです。しかし、ネットの利便性や可能性に目が行く余り、別世界の出来事のようにルールは無視されてきました。私は、掲示板の管理者やプロバイダーに一定期間、ログ−これは通信記録のことですが−の保存を義務づけるべきだと思っております。当事者がだれだかわからなければ、責任を追及することはできないからです。反対する人は言います。匿名による情報発信のよさが失われる。しかし、私は匿名イコール無責任にしか思えません。記録をもとに警察権力の介入を招き、表現の自由が侵されると言う人もいます。仮に警察がログを不当に利用したとしましょう。それこそ社会のルールで罰せられるでしょう。

 そこで、警察本部長にお尋ねします。やはり抑止力が必要です。つまり監視と取り締まりの強化です。県警としての現状認識と今後の対応について答弁を求めます。

 監視を強化せよといっても、対象の数が余りに膨大で手が回らない、違法情報の判断が難しい、仮に違法情報を発見しても取り締まりにはなかなか至らない、こうした実態も承知しております。現時点で答弁できる範囲で結構ですのでお答えください。また、サイバーパトロールを民間委託した場合、効果の拡大は期待できますか、あわせてお願いいたします。

 一口に有害情報から子供を守るといっても、ネットにおける有害情報の問題は多方面にわたっており、対策についてもようやく始まったばかりです。現行法令の中で行える規制とあわせて、学校・事業者・警察などが連携して初めて対処できる問題であります。また、先ほども申し上げましたが、社会全体としてこの問題に取り組んでいくんだといった機運づくりも必要ですし、今後のことを見据えると、県として横の連携がとれる一体的な組織が必要です。こうした組織の立ち上げについて早急に御検討いただきたいと思います。この件につきましては、古田知事に要望させていただきます。

 今回、私は「ネット社会」という言葉を使わせていただきました。そう言うと、実際の社会ともう一つ、別の社会があるかのようです。まるで二つの人格を持ち、二つの世界で生きているように。しかし、同じ人の営みで成り立っている以上、本来、それは分かちがたいものです。ネットの発達によって世界が広がったと私たちは錯覚していますが、それが実社会の縮図にすぎないことに気づかなくてはなりません。IT立国を目指す日本は、これまでネットの影の部分に目を向けなさ過ぎました。人間が革命的な技術を手にすると、大きな混乱が生まれ、その対応には時間がかかります。それでも車社会から交通事故を地道に減らそうとしているように、知恵を絞り、光と影の折り合いをつけていくしかありません。そして、世の中に無制限の自由、責任を伴わない自由など存在しないという実社会のルールを再確認しながら、健全なる岐阜県の発展のためにぜひ一丸となって取り組んでいただきたいとお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 環境生活部長 高田幸三君。

   〔環境生活部長 高田幸三君登壇〕



◎環境生活部長(高田幸三君) インターネットにおける有害情報の規制についてお答えいたします。

 青少年健全育成を図る上で、インターネットの有害情報対策は極めて重要な課題との認識から、平成十七年十月に青少年健全育成条例を改正し、保護者や関係事業者等に対してフィルタリングの活用等により青少年に有害情報を閲覧させないようにする努力義務の規定を新設いたしました。保護者等に対しては、条例改正に先駆け、平成十六年度からインターネットや携帯電話の危険性や適切な利用法、フィルタリングの導入等について研修会の開催やリーフレットの配布等により普及啓発に努めてまいりました。また、携帯電話事業者やインターネット関連事業者に対しては、業界団体を通じて文書により条例改正の趣旨の徹底を図るとともに、急速な普及に起因してさまざまな問題が発生している現状を踏まえ、本年二月及び十一月に関連事業者との情報交換会を開催し、携帯電話等の契約申し込み時にフィルタリングの利用を働きかけることなど、事業者の取り組みの強化を要請したところです。

 議員御提案のフィルタリングの義務化につきましては、国の研究会等でも議論されているとおり、表現の自由や通信の秘密との問題があることから、慎重な検討が必要と考えており、県といたしましては国の動向も注視しながら、関係機関とも連携し、利用者側の自主的なフィルタリング導入の一層の促進に努めてまいります。



○議長(中村慈君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 携帯電話の危険性と情報モラルの教育についてお答え申し上げます。

 本県におきましても、児童・生徒が携帯電話のブログやプロフの中で実名を上げて、ありもしないことを書かれるといったいじめの例がふえております。また、出会い系サイトなどへアクセスし、性被害に遭ってしまった例や、掲示板サイトに書かれた悪口の削除を求めたところ、サイト管理者からわいせつ画像を要求されたという極端な例もありました。こうしたインターネット上の被害は、被害に遭っても保護者や学校へ知らせないことが多く、実態がつかみにくいという特徴もあり、深刻な状況にあると受けとめております。

 県では、子供たちの情報モラル向上のため、高校生の協力のもと、啓発用のスライドを作成して、各中学校、高等学校等で活用しております。また、パソコンや携帯電話によるいじめを防止するため、地域で子どもを守り育てる県民運動として、学校や家庭だけでなく地域のすべての大人にも呼びかけ、地域ぐるみの啓発活動として取り組んでまいります。

 次に、小・中学生の携帯電話の使用についてお答えいたします。

 現状では、子供たちに携帯電話を安易に買い与えることは、使いこなすだけの判断力や自制心、責任感が十分に備わっていないだけに、多くの危険性を伴うことです。御提案の小・中学生に携帯電話を持たせない県ぐるみの取り組みは、子供たちを携帯電話のトラブルから守るために有効な方法の一つと考えます。しかし、子供を犯罪から守るために携帯電話を持たせている家庭も多くあり、また携帯電話を持たせた上で、子供と一緒に使用ルールをつくるなど適切な使い方を教えている家庭もあります。こうしたことから、県では、先ほど御紹介いただきました携帯電話についての保護者向けリーフレットの中で、携帯電話の抱える危険性とともに、子供と使い方についてのルールを決めることや、無償のフィルタリングサービスを活用することなどを呼びかけております。

 また、これまで以上にPTA連合会との連携を密にし、学校と家庭が一体となって携帯電話の適切な使い方やフィルタリングサービスの活用普及に努めてまいります。



○議長(中村慈君) 警察本部長 井口 斉君。

   〔警察本部長 井口 斉君登壇〕



◎警察本部長(井口斉君) 県警察としての現状認識と今後の対応についてお答えいたします。

 まず、違法・有害情報の監視体制でありますが、インターネット上の膨大な情報量の中から違法・有害情報を把握するため、県警察としましては、サイバー犯罪対策室によるサイバーパトロール、そのほか登録した警察職員によりますサイバーパトロールサポーター、委嘱した民間人によりますサイバーパトロールモニター、メールによるサイバー犯罪一一〇番、その他警察安全相談などによって情報収集を行っております。このほか、警察庁におきましては、財団法人 インターネット協会に委託しまして、インターネット利用者からの違法・有害情報の通報を受け付け、プロバイダー等に削除依頼を行うインターネット・ホットラインセンターを運用しておりまして、違法情報につきましては必要に応じて警察庁から当県警にも連絡を受けておるところであります。

 次に、違法情報に対する取り締まりの関係でございますけれども、違法情報の発信者を特定するための通信記録、いわゆるログが保管されていない場合、あるいは不特定多数の者が利用できる場所に設置されたパソコンが使用された場合は大変難しい捜査となります。また、外国のネットワークを経由したり、外国のサーバーを使うといった形で身元が容易にわからないようにするといった傾向もございます。また、議員御指摘のとおり、膨大な違法情報のすべてを捜査という形ですべて解決することは困難でございますので、有害情報も含めて一定の情報につきまして、プロバイダー等に対しまして削除要請を行っているところでありますが、削除自体はプロバイダー等の任意の協力にゆだねられておりますので、そのすべてが削除されているわけではないといった問題もあります。

 なお、サイバーパトロールを民間に委託することにつきましては、現在、来年度中の実施に向けて、警察庁において検討中であると承知しております。

 いずれにしましても、インターネット上の違法・有害情報対策は警察だけでは解決が難しい問題が多くございますので、今後とも関係機関等と連携して取り組んでまいります。



○議長(中村慈君) 三十九番 平野恭弘君。

   〔三十九番 平野恭弘君登壇〕(拍手)



◆三十九番(平野恭弘君) 発言のお許しを得ましたので、質問に入らせていただく前に一言、昨日、FC岐阜の監督、そしてマネージャーが、私ども県会議員全員に対して、今度J2に昇格したという御報告に参られました。そしてまた、きょうは古田知事におかれましては、FC岐阜をこれから支援していくと力強く決意を述べられました。FC岐阜の関係者、また選手にとってどれだけ心強いかと思っております。FC岐阜の皆様方のこれからのさらなる御健闘を心から祈念いたしまして、質問に入らせていただきます。

 大変今回はたくさんの質問者があり、きょうも十人も質問者がございました。大変皆様方お疲れだとは思いますが、私にとっては大変重要な質問だと思いますので、じっくり質問をさせていただきたいと思いますので、御清聴のほどよろしくお願い申し上げます。

 第一点は、岐阜県医学生奨学金制度について質問させていただきます。

 平成十八年八月三十一日、地域医療に関する関係省庁連絡会議で取りまとめられた新医師確保総合対策により緊急に取り組む対策として、医師不足十県に対して、一定の要件のもとで医師養成数の暫定的な調整の容認がなされました。平成二十年度から、岐阜大学医学部の入学定員が八十名から九十名に増員されます。岐阜大学では、医学部の定員増にあわせて県内高校生を優先的に入学させる地域枠を設定されます。地域定着の促進として、卒業後、一定期間を県内医療機関に勤務することを条件とし、岐阜県での地域医療に従事する医師の定着を促進する目的で奨学金制度が創設される予定と伺っております。

 私は、平成十五年三月議会において、平成十六年度から導入される研修医制度について、岐阜県としてその対策を誤れば、医療の後進地域になることを気遣い、いろいろ提案をさせていただきました。例えば、研修医期間に県営住宅に二年間は安く住めるようにする、魅力ある奨学金制度をつくるなど提案いたしました。これはそのときの質問です。(資料を示す)

 十一月十七日の毎日新聞によりますと、この春に二年間の臨床研修を終えた若手医師のうち、大学病院に戻った医師は約半数だったことが全国医学部長病院長会議の調査でわかりました。関東地方では、前年よりふえて九〇%近くに達しましたが、中部地方以西では軒並み前年を下回り、中国・四国地方では三〇%を割り込みました。今年四月、全国のすべての医科大学と大学医学部計八十校を調査した結果、二〇〇五年に医師免許を取って二年間の臨床研修を終えた者のうち、大学に戻った医師は五二・〇%、前年は五一・二%で、新制度開始前の二〇〇二年と比べますと二〇・一ポイント減の低水準にとどまりました。

 このたび、岐阜県医学生奨学金制度が創設されますことは、非常に県民にとって喜ばしいことであり、大切なことでございます。

 研修医制度は、医学部を卒業して、それぞれの研修病院で、内科、外科、小児科、整形外科といった各科を二年間ローテーションで研修を受けるものですが、研修病院すべてが研修医に医療技術を適切に教えられるかというとそうではなくて、優劣もあり、使い走りに使っているところさえあると聞いております。多くの研修医は、研修医制度に疑問を持ち、不満を持っています。極論でございますが、薬学部が四年制から六年制になったように、医学部は研修医制度をやめ、六年制から八年制に切りかえた方がよい医師が生まれると思われます。医師は、大学を卒業してすぐ現場で役立つものではございません。大工さんと同じように、現場で先輩など経験のある医師について修業してこそ立派な医師になれるわけでございます。大学の医局こそ、本当の医師を育てられる教育の場でございます。

 十一月十五日読売新聞の「産める病院一割減 お産の現場崩壊」と見出しがありました。その背景には、医師不足という問題がありますが、研修医制度の導入から医療の現場が混乱いたしました。長い月日を要しますが、大学医局の復活こそが問題の解決の近道ではないかと思います。

 今回の岐阜大学地域枠の学生に貸与される岐阜県の奨学金の返還免除条件として、一、卒業後二年間の初期臨床研修を県内臨床研修病院で実施、二番目に、奨学金貸与期間の一・五倍の義務年限を県内医療機関に勤務し、うち三分の二の期間は知事の指定する医療機関で勤務とあります。私は、奨学金をもらう地域枠の学生を、卒業後、岐阜大学医学部で研修させ、知事と大学医局と協議して地域の格差をなくすべきではないかと考えております。大切な税金を使い、奨学金制度を創設されるのです。全国に先駆け、岐阜県が新しい制度をつくることも大切ではないかと思います。知事の御所見をお伺いいたします。

 二つ目に、御望山ルートについてお伺いいたします。

 きょうは、私ども岐阜市北西部の東海環状自動車道の促進連盟の皆様方も来ておいでになりますので、誠意ある回答を望みます。

 東海環状自動車道西回りルートで、岐阜市北西部の御望山周辺の計画をめぐり、国土交通省が現行ルートに加え、案たに三ルート案を示した問題で、十月十七日から始まり、黒野地区、方県地区、網代地区、西郷地区、常磐地区の五地域で催された住民説明会が十月二十五日に終わりました。住民からは、早期整備の要望やルート案への評価など、さまざまな立場からの意見が交錯いたしました。同省は、住民の意見と客観的な調査結果を踏まえ、早く結論を出したいと繰り返しました。

 なお、説明会では、これまでの東回りルートの開通により、その効果について、県域を越えた産業の連携経済効果を初め、また、資料にもありますが、(資料を示す)平成十四年十二月三十日の岐阜新聞に「激しく渋滞する岐阜の道路」として、渋滞損失は岐阜が最高で、一人当たり年間十八万円とされ、東海環状自動車道の整備効果について述べられました。緊急医療ネットワークの強化として、これも資料に載せましたが、(資料を示す)岐阜県の救急医療を支える高次救急センター岐阜大学病院の存在が大きく、三十分以内の距離に四十三万人の人が住んでおられるなど、多くの利点を上げられました。

 また、これまでの調査経過についての報告によりますと、東海環状自動車道は平成八年十月に都市計画決定がされているとのことで、御望山については専門委員会−学識者、それから地元委員、行政委員から成る一般国道四百七十五号東海環状自動車道御望山調査検討会が事業者である国土交通省において設置され、御望山の安全性を調査・検討し、平成十九年三月十九日に五年数カ月の長き年月を経て報告書が取りまとめられました。検討会の報告書では、一番目に、御望山の地質構造が複雑であり崩れやすい。二番目に、技術的にトンネル工事は可能であるが、工事中、工事後において何らかの影響が懸念される。三番目に、御望山近隣に自生する植物オグラコウホネの生育環境への影響が懸念されるなどの指摘があり、「御望山の安全性は確認されない」とされ、計画を再検討するとともに、今後、環境科学・防災科学の観点からは、自然科学的問題だけではなく、より広い社会科学・人文科学的問題も検討する必要があると示されております。

 御望山調査検討会報告書は、国土交通省岐阜国道事務所で閲覧できるとありますが、私は説明会会場で報告書を閲覧してまいりました。それを一覧して、私は素人ではございますが、トンネルをつくるための地質調査には一定のルールがありますが、(資料を示す)これはもらってきたルールで、目次だけここに示させていただきましたが、そのルールに従って本格的に御望山にトンネルをつくる調査をしたのではないと疑問を抱きました。その理由は、私は一応医師ですので、医療の現場で私ども医師は患者さんを診察するに当たって、まず聴診器でこうやって見ます。それから打診でたたいて、打診は水があるかないか調べるわけなんですが、そして触診、できものができているかどうかをします。また、症状によっては心電図検査とか血液検査、エコー検査、レントゲン検査をいたします。ここで不審な点があれば、さらに詳しく検査をいたします。先ほど述べましたように、説明会場で報告書のほとんどを閲覧いたしましたが、その折、検討会は本当の意味で御望山のトンネルをつくるための調査がしてないのではないかと疑問を抱きました。医療では、心筋梗塞の疑いがあれば、心臓カテーテルとかMRIなどと、さらに詳しく病変部を調べます。また、消化器系統であれば内視鏡で調べます。腫瘍マーカーがプラスであれば、PET−CTを使用いたします。

 御望山では、高破断域と述べられる場所や、現在の計画ルート、いわゆる都市計画ルートのトンネル坑口付近などでボーリング調査がほとんどなされておらず、医学で言うところのカテーテルや内視鏡検査といった突っ込んだ検査が十分になされていないと感じました。

 こんな疑問から、土木関係の専門の仕事をしている人に御望山を見てもらい、尋ねたところ、見ただけではわからないが、トンネルを掘れないような山ではなく、一般にトンネルを掘る場合、(資料を示す)これは資料をたくさんもらったんですが、そのトンネルを掘る場合、トンネルの地質調査方法に従って、(資料を示す)この目次のように従って、トンネル施工上の安全性、経済性について調査をして、そして配慮をして、トンネルの計画、設計がなされるもので、日本の技術でもってすれば、活火山などの例外を除き、どんな山でも、どんなところでも安全に掘ることができると、いろいろな資料をいただきました。

 その資料をもとに、国土交通省岐阜国道事務所を訪ね、次の質問をいたしました。検討会の調査は、御望山にトンネルを掘るための調査として不十分ではないか。御望山は普通の山で、トンネルを掘れない山ではないのではないか、そういう質問をいたしました。その結果、返答として、一番目に、トンネルを掘る検査ではなく、御望山の安全性を確認するものであった。二番目に、御望山については、今後、地質調査を行う予定であり、道からの手紙をいただきました。(資料を示す)そして、これにつながってごらんいただければわかると思いますが、いろんな説明を受けました。ここに山が書いたのがごらんいただけると思いますが、この斜面もトンネル調査に従ってトンネルを掘れば、都市計画ルートに比べて、B案では南側斜面や推定される断層への影響が少なく、より安全であるとの説明を受けました。さらに、日本のトンネル工事技術について、現在、東海北陸自動車道で白川村で行われている工事で、非常に難所なんだそうですが、時間はかかるけれども、自信を持って完成できるとおっしゃいました。また、安房トンネルも難工事であったが完成できた。世界に誇れる技術とのことでございます。

 その折に、御望山調査検討会報告書を借りてまいりました。(資料を示す)報告書をじっくり読んで最も驚いたことは、検討会の準備委員会に向けての第二千成団地住民との合意確認事項として、調査目的について、従来のトンネル設計をするための調査ではなく、その前の段階の御望山の安全性の確認調査であり、トンネル設計とは異なる種類であるとされております。

 検討会のメンバーを見てみますと、学識経験者が専門委員と客員委員合わせて十一人、地元委員が第二千成地区延べ十九人、洞地区延べ三人、計二十二人。もうほとんどが反対ばかりの人なんです。私ども黒野の住民はだれ一人入っておらない。「朱に交われば赤くなる」のたとえのごとく、トンネルをつくることに反対するメンバーで地元委員が構成されており、トンネル設計の調査のための検討会と思っていた私どもにとって、地元委員の多くが、検討会の名のもとに五年数カ月もの時間をかけてこのような結論を出させたのではないかと思え、改めて心から憤りを感じました。特にこの際に、私は岐阜市選出の県会議員です。私は住所は黒野なんです。黒野で市会議員の西垣先生がおられましたが、この人は地元中の地元、御望の出身なんです。私ども二人とも蚊帳の外だったんです。

 報告書では、いずれ起こる東海地震・東南海地震での危険性に触れられていますが、かつて起こった濃尾大震災では地元御望の人に聞きますと、家屋の被害は甚大でしたが、御望山での被害はなく、岐阜シティ・タワー43を見ていただければ現在の土木工学技術は世界に冠たるもので、東南海地震対策は十分なされております。御望山でも、地震対策はもちろんなされると思います。殊さら東南海地震を問題として取り上げた検討会による報告書は、偏った意見によるものと言っても過言ではないと考えております。こういった意見ならば、もう少し強くやれと言えば本当なんですが、そういったことが書かれてありません。どうしてこのような検討会が設置されたのか疑問ですし、地元黒野地区自治会、特に御望山の地元御望地区から委員の参加がなかったことなど、検討会委員の構成にも偏りがあり、検討会自体にも多くの問題があったのではないかと考えます。しかしながら、御望山調査検討会は既に終了しており、今さらこのようなことを言っても仕方がないかもわかりません。

 そこで県土整備部長にお伺いいたします。

 今述べたとおり、御望山調査検討会での調査は十分ではなかったこと、調査検討会の地元委員の構成が反対住民に偏っており、客観的に検討ができる状態ではなかったのではないかとの疑念も抱かざるを得ない状態にあることなどから考えて、今後、再検討を進めるに当たっては十分な地質調査等を行い、透明性、客観性を確保し、検討していくことが特に重要であると考えますが、この点について県はどのように考えておられるのか、お伺いいたします。

 また、全国でいろいろな難工事がありますし、もめるところがあります。例えば成田でもそうですし、新幹線の滋賀県を通る停車駅のこともあります。もめるところはたくさんあると思います。そういった場合に、御望山調査検討会のような検討会がつくられたケースが他にあるのかどうかについてもお尋ねいたします。あれば、その理由についてもお尋ねいたします。

 そして、十一月十四日、東海環状自動車道岐阜市北西部地域促進協議会役員会が開かれました。私は、九月の県議会でA案が適当と発言いたしましたところ、御望、洞の皆様方から大変なおしかりを受けました。五地区での説明会、国交省からいただいた資料、さきにも述べましたが、私自身の調査及び道からの手紙から考えまして、どこやらの偉い人はやめるといってやめなんだんですけれども、私はA案ではなく、千成団地のことも考えてB案が適当ではないか。そして、十二月議会にもB案が最適であると発言しようと説明させていただきました。協議会の役員の皆様方全員の賛成のもと、全員そろってB案で今後は協力し、B案での早期完成を目指し、運動していくことを誓い合いました。

 一方、国土交通省岐阜国道事務所では、説明の締め切りを待って、御望山内のルート上で地質状況等を把握するためのボーリング調査が開始されております。十分な調査をして、推定や疑いといったものではなく、御望山でのトンネル施工の安全性について客観的な診断がなされ、早期に最良のルートが決定され、東海環状自動車道が一日も早く整備されることを願い、御望山ルートに関する質問とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 私の方から、まず岐阜県医学生奨学金制度について御答弁申し上げます。

 先ほど、平成十五年三月の県議会での御質問について、資料をちょっと拝見させていただきましたけれども、既にその時点で医師臨床研修の必修化についていろんな問題を御指摘いただいたわけでございまして、大変先見性のある御指摘であったというふうに読ませていただきました。

 いよいよ二十年度から地域奨学生に対する奨学金制度がスタートするわけでございます。これらの予算につきましては、来年第一回の県議会の定例会でお諮りすることになるわけでございます。

 現在のところ、私どもが考えておりますのは、この地域枠入学者を対象とした奨学金につきましては、県と大学と十分連携をして運用をしていくということでございます。

 まず、岐阜大学において作成していただく教育研修プログラムに基づきまして、二年間の初期臨床研修を行っていただくと。さらに、引き続き九年間、県内の医療機関で勤務することを奨学金の返還免除要件とさせていただくということでございます。この当初二年間の初期臨床研修のプログラムでございますが、学生さん本人の希望も尊重しながら、専門医の取得も可能となるような魅力ある個別プログラムということを予定しておりまして、大学、あるいは大学と連携できる県内の臨床研修病院で研修を受けていただくという予定でございます。また、その後の九年間の義務年限のうち六年間は、医師不足地域の拠点病院等で勤務をしていただくということを考えておるわけでございます。

 このように、県と大学が連携しながら、地域医療を担う医師として育成をし、県内の拠点的病院等に配置することにより、地域医療格差是正につなげていきたいということでございます。

 さらにまた、本年、岐阜大学に県の寄附金ということで、地域医療学講座が開設されておるわけでございますが、そこでは県内各地域の医療連携システムの研究などを進めていただいております。今後とも、大学と連携しながら、地域医療の確保のための仕組みを構築していきたいと考えております。



○議長(中村慈君) 県土整備部長 棚瀬直美君。

   〔県土整備部長 棚瀬直美君登壇〕



◎県土整備部長(棚瀬直美君) 東海環状自動車道御望山計画ルートの再検討のあり方と検討会の事例についてお答えいたします。

 御望山周辺の計画ルートの再検討に当たりましては、事業主体である国土交通省において御望山調査検討会の報告を受け、そのデータを踏まえて再検討が行われ、御望山を通過するルートでも安全の範囲内であると判断され、現都市計画ルートを含む四つのルート帯が九月二十八日に公表されたところでございます。その後、市内五地区で住民説明会が開催をされ、延べ六百名ほどの住民の方々が参加されました。同時に実施されましたアンケート調査では約千五百通の意見が寄せられ、現在、集計作業中でございます。まとまり次第、国土交通省のホームページなどで公表されると聞いております。

 あわせて、御望山の地質状況を把握するためのボーリング調査も先月から開始をされております。この地質調査は、議員御指摘のとおり御望山調査検討会では直接調査されなかった箇所で、ボーリング調査が八カ所、電気探査が七カ所実施される予定でございます。この調査結果についても公表されることとなっております。その後、これらの調査結果を含めまして、地元への説明会を重ねた後に、事業者計画案が決定されるものでございます。こういう過程を通じまして、透明性、客観性が確保されるものと考えております。

 また、御望山調査検討会と同様の検討会が設置されたかということでございますけれども、そういう事例は承知をしておりません。



○議長(中村慈君) これをもって一般質問並びに議案に対する質疑を終結いたします。



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○議長(中村慈君) お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、お手元に配布の議案及び請願付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託の上、審査することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中村慈君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま議題となっております各案件は、お手元に配布の議案及び請願付託表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託することに決定いたしました。

 なお、審査は十二月十二日までに終了し、議長に報告願います。





△平成十九年第五回岐阜県議会定例会議案及び請願付託表





委員会名
付託案件


総務委員会
◯ 議第百十一号のうち歳入予算補正、歳出予算補正中総務委員会関係及び地方債補正
◯ 議第百十二号
◯ 議第百十八号
◯ 議第百二十二号


企画経済委員会
◯ 議第百十一号のうち歳出予算補正中企画経済委員会関係
◯ 議第百二十三号


厚生環境委員会
◯ 議第百十一号のうち歳出予算補正中厚生環境委員会関係
◯ 議第百十三号
◯ 請願第十二号
◯ 請願第十五号及び請願第十六号


農林委員会
◯ 議第百十一号のうち歳出予算補正中農林委員会関係、繰越明許費中農林委員会関係及び債務負担行為補正中農林委員会関係


土木委員会
◯ 議第百十一号のうち歳出予算補正中土木委員会関係、繰越明許費中土木委員会関係及び債務負担行為補正中土木委員会関係
◯ 議第百十四号から議第百十七号まで
◯ 議第百十九号
◯ 議第百二十一号
◯ 請願第十四号


教育警察委員会
◯ 議第百十一号のうち歳出予算補正中教育警察委員会関係、繰越明許費中教育警察委員会関係及び債務負担行為補正中教育警察委員会関係
◯ 議第百二十号
◯ 請願第十三号





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○議長(中村慈君) お諮りいたします。委員会開催等のため、明日から十二月十二日までの五日間、休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中村慈君) 御異議なしと認めます。よって、明日から十二月十二日までの五日間、休会とすることに決定いたしました。



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○議長(中村慈君) 以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。

 十二月十三日は午前十時までに御参集願います。

 十二月十三日の日程は追って配布いたします。

 本日はこれをもって散会いたします。



△午後四時三十分散会



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