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平成19年  9月 定例会(第4回) 10月05日−04号




平成19年  9月 定例会(第4回) − 10月05日−04号









平成19年  9月 定例会(第4回)





△議事日程(第四号)



                     平成十九年十月五日(金)午前十時開議

第一 議第九十六号から議第百八号まで

第二 平成十八年度岐阜県公営企業会計決算の認定について

第三 請願第五号から請願第十一号まで

第四 一般質問

第五 県議第十四号



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△本日の会議に付した事件



一 日程第一 議第九十六号から議第百八号まで

一 日程第二 平成十八年度岐阜県公営企業会計決算の認定について

一 日程第三 請願第五号から請願第十一号まで

一 日程第四 一般質問

一 日程第五 県議第十四号



            ………………………………………………………………





△出席議員    四十五人



   一番   大須賀志津香君

   二番   野村美穂君

   三番   太田維久君

   五番   田中勝士君

   六番   村上孝志君

   七番   高木貴行君

   八番   山本勝敏君

   九番   松岡正人君

   十番   篠田 徹君

  十一番   小原 尚君

  十二番   川上哲也君

  十三番   林 幸広君

  十四番   伊藤秀光君

  十五番   松村多美夫君

  十六番   水野正敏君

  十七番   横山善道君

  十八番   脇坂洋二君

  十九番   野島征夫君

  二十番   高橋昌夫君

 二十一番   平岩正光君

 二十二番   渡辺嘉山君

 二十三番   伊藤正博君

 二十四番   佐藤武彦君

 二十五番   森 正弘君

 二十六番   小川恒雄君

 二十七番   村下貴夫君

 二十八番   大野泰正君

 二十九番   矢島成剛君

  三十番   岩花正樹君

 三十一番   野村保夫君

 三十二番   足立勝利君

 三十三番   笠原多見子君

 三十四番   洞口 博君

 三十五番   渡辺 真君

 三十六番   渡辺猛之君

 三十七番   駒田 誠君

 三十八番   藤墳 守君

 三十九番   平野恭弘君

  四十番   安田謙三君

 四十三番   早川捷也君

 四十四番   玉田和浩君

 四十五番   中村 慈君

 四十六番   岩井豊太郎君

 四十七番   渡辺信行君

 四十八番   猫田 孝君



            ………………………………………………………………





△職務のため出席した事務局職員の職氏名



 事務局長          馬渕正司

 総務課長          片岡秀男

 議事調査課長        佐々木信英

 議事調査課総括管理監    村瀬昭彦

 同    課長補佐     宇津宮清和

 同    課長補佐     石榑和成

 同    課長補佐     山口幹夫

 同    課長補佐     河田 誠

 同    主査       市橋 晃

 同    主査       加代暢尊

 同    主査       野村義孝

 同    主査       桂川義彦



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△説明のため出席した者の職氏名



 知事            古田 肇君

 副知事           原 正之君

 副知事           横井 篤君

 秘書広報統括監       島田 清君

 危機管理統括監       市原一人君

 総務部長          冨田成輝君

 総合企画部長        丸山 進君

 環境生活部長        高田幸三君

 健康福祉部長        上手繁雄君

 産業労働部長        猿渡要司君

 農政部長          山内清久君

 林政部長          渡辺敬一君

 県土整備部長        棚瀬直美君

 都市建築部長        藤山秀章君

 会計管理者兼出納事務局長  今瀬義幸君

 総合企画部次長(少子化対策担当)

               古川芳子君

 国体準備事務局長      藤井清敏君

 産業労働部次長(観光交流担当)

               志村隆雄君

 教育長           松川禮子君

 警察本部長         井口 斉君

 代表監査委員        帆刈信一君

 人事委員会事務局長     渡辺 厚君

 労働委員会事務局長     岡本博次君



            ………………………………………………………………





△十月五日午前十時三分開議



○議長(中村慈君) おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。



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○議長(中村慈君) 諸般の報告をいたします。

 書記に朗読させます。

   (書記朗読)

 発案書の提出について

 議員から、本日付をもって、お手元に配布のとおり県議第十四号 決算特別委員会の設置についての発案書の提出がありました。



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○議長(中村慈君) 日程第一から日程第三までを一括して議題といたします。



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○議長(中村慈君) 日程第四 一般質問を行います。あわせて議案に対する質疑を行います。

 発言の通告がありますので、順次発言を許します。二十七番 村下貴夫君。

   〔二十七番 村下貴夫君登壇〕(拍手)



◆二十七番(村下貴夫君) 皆さん、おはようございます。

 質問三日目のトップバッターとして質問させていただきますし、議員二期目の初めての質問でありますし、新人さんのように新鮮な気持ちで質問させていただきますので、よろしくお願いします。

 議長のお許しが出ましたので、通告により質問をさせていただきます。

 今回は、移住・定住の促進について、地震等災害への対応策について、高校の空き校舎など跡地有効活用についての、大きく三点について質問をいたします。

 初めに、移住・定住の促進についてをお尋ねします。

 岐阜県人口・少子化問題研究会の報告によると、岐阜県の人口は、約三十年後には約五十万人減少し、百六十万人になる見込みと言われています。非常に衝撃的な数字が示されています。これは全国的な傾向であります。国立社会保障・人口問題研究所の本年五月の推計でも、平成四十七年−二〇三五年−には、東京都と沖縄県を除く四十五の道府県では、現在よりも軒並み減少することになっています。そんな中、最近、地域の活性化を目指す手段として、移住施策を積極的に推進するところがあらわれ始めました。十七年の北海道を皮切りに、岩手県、福島県、広島県などは、総合的な相談窓口を設け、移住などの取り組みに関する各種情報をワンストップで提供するなど、市町村が進める移住などの取り組みの支援をする県も少なくないようです。

 財団法人 地域活性化センターの試算では、移住・交流の実践者は今後五年間で新たに約九十九万人ふえ、その経済効果が約一兆五千億円に上ると言われており、移住施策は自治体の活性化策として、移住合戦とも言うべく、今後ますます活発化してくることが予想されています。

 移住を進めるに当たっては、市町村側の受け入れ体制や環境整備が大きな課題となってくるのは言うまでもありません。そして、本来ならば市町村間が競争相手になるかもしれませんが、県内の市町村が相互に連携してさまざまな事業に取り組み、移住を検討している方々に岐阜県に目を向けてもらうことによって各市町村の施策もより効果的に推進され、また、他の都道府県との競争といった観点を踏まえれば、県の役割も重要となってきます。

 移住施策を積極的に推進していくため、本年第一回の定例会では岐阜県版移住コンシェルジュの設置について提案、そして質問をさせていただきました。移住コンシェルジュとは、都市から地方への移住・交流促進を進めるための都市住民と地方の新たな橋渡し役です。知事さんから、人の誘致は、定住促進のみならず、誘客も重要である。「飛騨・美濃じまんプロジェクト」を推進するための体制づくりの一環として、岐阜県版コンシェルジュについても何らかの形で位置づけ、人の誘致の地域間競争の中で、情報発信、外部からの問い合わせに的確に対応していくという御答弁をいただきました。県の進める「飛騨・美濃じまんプロジェクト」は積極的に推進されており、各方面でいろいろな媒体を使って、そしてJRを初め多くの関係機関との連携のもと、県内各地域の魅力を積極的に全国に発信していこうと行われています。観光も移住も待ちの姿勢ではなく、積極的に働きかけ、PRしてこそ実を結ぶものであると思われます。他の自治体のホームページを拝見しますと、観光と移住が同じページで紹介されているのも少なくないようです。そもそも一時的に訪れる観光と実際に生活する移住とは、一概に一緒にはできない面もあります。既に県では、グリーンツーリズムなどを初めとした体験型の産業観光、滞在型の観光にも取り組まれており、岐阜県に来てもらってよさを知ってもらう、そして、移住先の選択肢の一つにしてもらうこともあり得ることです。

 今月の十月一日からは「みんなでつくろう観光王国飛騨・美濃条例」が施行されました。飛騨・美濃自慢を見つけ出し、つくり出す、このプロジェクトを大いに生かし、永続的な取り組みの成果として、知名度アップと交流人口の拡大を図り、その延長線上に移住・定住という姿を描き推進していただきたいと思います。

 そこで、「飛騨・美濃じまんプロジェクト」を進めるに当たり、今後、滞在型観光の側面から見た移住・定住をどのように位置づけられていかれるのか、産業労働部観光交流担当次長にお伺いします。

 次に、二十一年度から新総合計画を実施するに当たって、十九年度から二十年度にかけて庁内の若手による将来構想研究会を立ち上げ、人口減少下の新たな地域づくりをメーンテーマとして研究されていると聞いています。おおむね三十年後をにらみ、県の姿がどのようになるのか、何が課題か、そして、今後十年間の目指すべき将来像を提示した長期構想を策定するとのことです。その中で、移住・定住に対してどのような位置づけを考えられているのか、総合企画部長にお伺いいたします。

 大きく次に、地震等災害への対策についてお尋ねします。

 地震列島日本では、世界のわずか〇・二五%ほどの国土に世界の一五%に近い地震が発生し、特に大きな災害になる可能性が高いマグニチュード六以上の地震が、約二二%も発生しています。阪神淡路大震災以降、日本列島は地震の活動期を本格的に迎えたと言われ、この十二年余りの間にも震度六、七といった大地震も幾つかありました。最近では、能登半島地震、中越沖地震は記憶に新しいところでございます。また、今後、本県に大きな被害をもたらすと見込まれる東海・東南海地震などの海洋型地震や阿寺断層系地震などの活断層による内陸直下型地震も想定されています。地震が発生した時点で重要なことは、人的被害と建物被害を出さないことであります。

 そこで第一点目、木造住宅の耐震化の促進についてお尋ねします。

 県では、十四年度より木造住宅耐震診断補助事業を、そして十六年度からは木造住宅耐震補強工事費補助事業を行っています。耐震診断補助事業は、開始から十九年八月末までで二千三百四十九件の実績がありますが、年々減少傾向にあるようです。また、耐震補強工事費補助事業も、十九年八月末までで百六十六件の実績があります。これも耐震診断と同じく減少傾向にあります。十八年施行の改正耐震改修促進法に基づき、県が昨年度策定した岐阜県耐震改修促進計画では、二十七年度までに住宅の耐震化率九割を目標に掲げています。かなり厳しい数字ではありますが、非常に重要なことと思います。この計画では、県内の耐震性のない住宅戸数は、十七年度の指標では二十三万九千戸あり、このうち二十七年度までに建てかえによる耐震化十三万九千戸、改修による耐震化二万九千戸を目標に掲げています。しかし、先ほどの耐震化補助件数が百六十六件という数字から考えれば、目標の達成は厳しいと思われます。今後、目標を達成するためには、現行の補助制度を見直しする必要があるのではないでしょうか。例えば、耐震診断においては、現在、補助対象限度額は三万円で、そのうち一万円は自己負担が必要です。この自己負担分を無料化するとか、あるいは耐震診断事業の中心的役割を担っている耐震相談士が申請に必要な手間を考えますと、事実上診断料の基準となっている補助対象限度額のアップが必要ではないでしょうか。また、住宅の耐震補強工事に関しては、補助対象限度額は百二十万円であり、そのうち補助金額は国・県・市町村合わせて八十四万円となっています。一般的に行われている耐震改修費は百五十万円前後と言われますが、それは耐震改修対象の範囲に限られ、実際の工事費と補助対象経費とは随分かけ離れているのが現状です。さらに補助金申請に必要な提出書類も複雑であり、余分な手間や経費がかかるなどの問題もあります。特に高齢者や障害者などのいわゆる災害弱者にとって、手続の煩雑さも大きな負担となっています。また、改修補助金の増額による負担軽減を考える必要があると思われます。そこで、耐震改修促進計画の目標達成に向けて、木造住宅の耐震化のための支援制度についてのお考えを、都市建築部長にお伺いします。

 ここで、他県で実施されております促進策という一例を御紹介いたします。

 東京都渋谷区では、災害弱者対策として、昭和五十六年五月以前の住宅に耐震シェルター、それと防災ベッドの設置をする場合、全額助成するという新しい助成制度をこの九月議会に上程されています。助成の上限は一人五十万円、シェルター、ベッドの設置費用はともに三十万円程度だそうです。どちらかを設置できる計算と聞いています。命を守るという観点から、耐震改修工事にかわるものとして今後の参考にしていただければと思います。

 第二点目は、耐震相談士制度についてお尋ねします。

 県では、木造住宅の耐震性能の向上施策の一環として、十四年度より木造住宅耐震相談士の登録制度を行っています。これは、県が主催した講習会を受講し、登録された建築士が木造住宅の耐震診断を行う制度で、住宅の所有者が安心して相談・依頼できることを目的としています。十九年九月時点の登録者数は九百八十三名ですが、十六年からはほとんど変わっておりません。そこで、今後耐震化を進めていく上で、耐震診断促進のために必要な相談士の確保についてどのように考えているのか、都市建築部長にお伺いします。

 三点目は、耐震化促進のためのPRについてお尋ねします。

 現在の税制では、耐震改修を行うことによって、一定の条件はありますが、住宅に係る耐震促進税制による所得税の控除や、固定資産税が最長三年間にわたり半額になるといった優遇措置があります。また、地震保険の割引制度も行われています。耐震改修の必要性を唱えることも重要でありますが、こういった税や保険の優遇制度も広くPRしていくことも耐震化促進には必要ではないでしょうか、都市建築部長にお伺いいたします。

 次に、緊急地震速報についてお尋ねします。

 緊急地震速報が今月一日から始まりました。この速報は、地震初期微動のP波−プライマリー波、約秒速七キロメートル−と強い揺れの主要動S波−セカンダリー波、約秒速四キロメートル−の地上を伝わる速度の差を利用し、S波が届く前に各地に地震発生を伝えるシステムです。予知とは違い、実際に発生してから処理した情報によって警報を出すものです。震源地から遠ければ遠いほど、情報を受け取ってからの時間が長くなります。ですから、直下型地震など震源地から近い場合は余裕がありません。しかし、速報受信後数秒から数十秒前でも、自分を守るためには貴重な情報であることには間違いありません。さきに発生した中越沖地震においても、試験的に先行受信していた事業者では有効に活用されたと聞いています。そういった事例からも、どう対応すればよいかを前もって知っていれば、冷静に行動できるのではないでしょうか。

 そこで第一点目、緊急地震速報では、直下型地震など震源地から近い場合は地震の揺れが先に来るかもしれません。わずかな時間かもしれません。しかも、数秒から数十秒と幅があるなど、利用上注意しなければならない特性が幾つかあります。また、どこで速報を受信するかということも問題であります。このシステムは、揺れが来る直前に地震の発生を伝えるもので、被害を少なくする効果が期待されますが、逆にパニックを招く可能性も否定できません。速報があったときにどう対処するか、事前に考えておく必要があります。県では、県民の皆さんがこの情報を受けて混乱することがないよう、具体的にどういった行動が必要であると考えているか、また、そのためにどのような対応をするのか、危機管理統括監にお伺いします。

 二つ目であります。緊急地震速報は、消防庁が開発し、運用する全国瞬時警報システム−ジェイ・アラート−により、全国の自治体に伝達されることになっています。そして、伝達を受けた市町村では、それぞれの同報系防災行政無線を使い住民に伝達することができると聞いていますが、ジェイ・アラートは、今年度、本県では六市町がその整備を進めているとのことですが、そのジェイ・アラートを利用して緊急地震速報の住民への伝達を検討しているのはそのうちの三市町といいます。市町村によって情報が伝わるところと伝わらないところ、いわゆる情報格差があってはならないと思います。こうした観点から、県内の全市町村におけるジェイ・アラートによる緊急地震速報の伝達を促進するため、今後どのように取り組まれていくのか、危機管理統括監にお伺いします。

 次に、災害時要援護者支援対策についてお尋ねします。

 我が国は、台風や地震などに加え、最近では地球温暖化が原因と言われる酷暑、集中豪雨、竜巻などによる自然災害が各地で発生し、甚大な被害をもたらしています。災害において被害者になる方は、高齢者や障害者など、いわゆる災害弱者と言われる方々が大半であります。過去の災害の教訓から、避難行動や避難所における生活に支障がある災害弱者の方々を災害から守り、被害を最小限に抑えることは極めて重要であり、喫緊の課題であります。

 本年三月二十五日に発生しました能登半島地震において大きな被害を受けた輪島市では、高齢化率が高いにもかかわらず、地震発生からわずか五時間で「行方不明者なし」と宣言されたと聞いています。この背景には、阪神・淡路大震災を契機に民生委員などが中心になり要援護者マップが整備され、そのメンテナンスを継続的に行っていたことがあります。一方、本年七月十六日に発生しました中越沖地震において大きな被害を受けた柏崎市では、三月に要援護者名簿を作成していたにもかかわらず、七月十八日時点で安否が確認できた割合が二割にとどまっており、最終的に安否確認ができたのは六日目だったといいます。柏崎市では、名簿づくりに重点を置き、これから地域と連携して決めようとしていたやさきに地震が起きたため、安否確認や避難支援がスムーズにいかなかったと言われています。また、長岡市では、本年六月に高齢者の災害時要援護者名簿を作成し、民生委員や自主防災組織のメンバーらが確認先を決めていたために、発生当日のうちに全員の無事を確認したとのことです。市町村における要援護者支援を進めるためには、先ほどの輪島市や柏崎市などの件でもわかるように、民生委員や自主防災組織など支援者との情報共有が非常に重要であると言えます。

 そこで、本県の状況は、十九年八月二十一日現在、要援護者避難支援計画作成済みが一市、要援護者リストが七市町、要援護者マップが七市町村、福祉避難所活用協定が五市町であり、その他の市町村は一年から三年以内に作成予定と聞いていますが、いつ起きてもおかしくない地震に備え、各市町村においては、早急に要援護者支援策を整えていく必要があります。県として、要援護者に対する計画、リスト、マップ、協定など、要援護者支援が進まない市町村に対して今後どのように支援されるのか、健康福祉部長にお伺いします。

 最後に、県立高校の空き校舎など、跡地有効活用についてお尋ねします。

 昭和四十三年以降では県内中学校卒業者が、ピーク時の平成元年の三万六千三百三十人から十九年には約二万八百人へと約四三%も減少し、生徒の学習に対するニーズがより一層多様化するなど、高校を取り巻く社会環境は大きく変化しています。そのため、県として十三年十二月に高等学校活力向上検討委員会が活力と魅力にあふれる高等学校の整備充実について、いわゆる「生徒いきいきプラン」構想を提言されました。十四年四月に「生徒いきいきプラン」整備方針及び実施計画を発表し、県立高校を再編成し、未来を担う子供たちの立場に立った、より一層魅力ある高校づくりを進めてこられました。その結果として、大垣養老高校の養老校舎などを初め十校が廃校になり、学校跡地になりました。跡地利用については、閉校になるそれぞれの地元自治体や各種団体、同窓会、PTAなどの意見を聞いて、活用についての努力をされています。そのうち六校がいまだに活用方法が決定していないのが現状であり、その六校のうち一校は暫定的に使用されると聞いております。また、三校が特別支援学校へ、一校が市へ等価交換されると聞いています。

 県立高校の統合後の跡地の活用ということで、十七年九月定例会で前教育長に質問させていただきました。前教育長さんからは、「跡地は県民全体の財産であり、地域の活性化や住民の福祉の向上を図るための新たな資源として、地元の皆様の期待も大きいところである。これを有効に活用していかなければならないと考えており、そのため、教育委員会では、現在、各課で構成する学校跡地活用検討会を設け、施設の特性や立地条件などを考慮するとともに、現在、地元自治体や関係者からいただいております御要望なども含めて幅広く検討し、跡地活用についての基本的な考え方を早期にまとめてまいりたいと考える。そして、その後の活用方法の具体的な検討に当たりましては、地元自治体、地元住民や学校関係者の皆様との密接な連携のもとで、これを進めてまいりたいと考えている」という答弁をいただきました。

 そこで一点目、その後の検討状況はどのようになっているのか、教育長にお伺いします。

 二点目をお尋ねします。それぞれの地域の自治体で跡地利用検討委員会などを立ち上げられ、学校跡地の活用により廃校という地域のマイナスイメージを払拭し、まちに潤いやにぎわいを取り戻し、地域の再生は地域の力で再生させるという自助や共助による努力を地域の協働で行っていると聞いています。しかし、県有施設という大きな壁があり、検討委員会などでの意見を生かすことが困難になっているのが現状であります。あるものを有効に活用するという大原則にのっとり、活用方法の具体的な検討をしていただくことが必要であり、例えば地元自治体、地元住民や学校関係者の皆様との密接な連携に基づいた意見交換の場を立ち上げることも有効であると考えますが、今後の対応方針はどのようにされるのか、教育長にお伺いします。

 三点目をお尋ねします。閉校によって、安全管理上の問題で、不審者の侵入やそれに伴う犯罪の誘発が心配されます。跡地周辺の治安など防犯上の問題が発生することにならないか、今後の跡地の管理をどのようにされるのか、教育長にお伺いいたします。

 以上、大きく三点御質問いたしました。それぞれ地域で困っている問題でございますので、明快な回答をお願いしたいと思います。皆さん、御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 危機管理統括監 市原一人君。

   〔危機管理統括監 市原一人君登壇〕



◎危機管理統括監(市原一人君) 地震等災害への対策について、二点お答えいたします。

 まず、緊急地震速報を受信した場合の具体的な対応についてお答えいたします。

 緊急地震速報を受信した場合は、議員御指摘のとおり、わずかな時間の中で、県民の皆様がどういう行動をとっていただくかが重要であります。具体的には、周囲の状況に応じて慌てずに、まず身の安全を図るのが基本となりますが、自宅では、頭を保護し、丈夫な机の下などに隠れることが必要であり、慌てて外に出たり、火を消そうとすることは、かえって被害に遭う危険があります。自動車の運転中は、急ブレーキをかけずにハザードランプを点灯させ、ゆっくり速度を落とし、大きな揺れを感じたら、道路の左側に停車することが必要であります。また、集客施設では、係員の指示に従って行動していただくことが必要であり、県有施設においても、職員が来館者などを適切に誘導することとしております。県では、このような対応について、県のポータルサイトやテレビ、広報紙への掲載、チラシの配布や啓発ポスターの掲示のほか、市町村及び消防本部を通じて県民の皆様や事業者の方々に対し、引き続きその周知に努めてまいります。

 次に、全国瞬時警報システムによる緊急地震速報の伝達についてお答えいたします。

 全国瞬時警報システム、いわゆるジェイ・アラートは、国からの緊急情報の中でもより迅速な対応が求められる緊急地震速報を県民の皆様へ伝達する手段として有効なものであると考えております。そのため、本年四月に消防庁の担当者による全国市町村への説明会や圏域ごとの担当者会議等においてこのシステムの有効性を説明し、整備について働きかけてきたところでありますが、同報系防災行政無線のデジタル化にあわせて整備する予定の市町村や、接続に係る財政負担が大きいため整備を見合わせる市町村があることから、議員御指摘のとおり、システムの整備と活用が十分に進んでいないのが実情です。このような状況を踏まえ、県では、市町村に対してジェイ・アラートが早期に整備・活用されるよう、システムの有効性や国の財政支援制度を紹介するとともに、ジェイ・アラートにより緊急地震速報を受信した場合の適切な対応について、県民の皆様へ周知するよう働きかけてまいります。



○議長(中村慈君) 総合企画部長 丸山 進君。

   〔総合企画部長 丸山 進君登壇〕



◎総合企画部長(丸山進君) 長期構想における移住・定住に対する考え方についてお答えをいたします。

 今度の長期構想は、本格的な人口減少局面の中で策定するものであり、人口の自然減のみならず、社会的な流出を抑制することも課題となると考えております。その中で、移住・定住は、地域の活力を維持していくための重要な取り組みであると思います。

 移住・定住を進めるには、さまざまな方法があります。例えば働き手の確保はその一つであり、他県から現役世代の若者を呼び込むことによって製造業など県内産業の担い手をふやし、地域を支える産業の成長・拡大につながります。さらに、議員から御提唱のございましたような交流居住という形で長期滞在を進めることは、都市部住民の長期滞在によって地域内の消費額を増大させるという点で効果が高い上に、交流居住地域に対する愛着が深まることで将来的に定住に移行し、地域の一員として活躍していただける可能性のある取り組みであり、地域にとって大変有益であると考えております。したがいまして、長期構想の策定におきましても、重要な取り組みの一つとして十分に検討してまいりたいと考えております。



○議長(中村慈君) 健康福祉部長 上手繁雄君。

   〔健康福祉部長 上手繁雄君登壇〕



◎健康福祉部長(上手繁雄君) 災害時要援護者支援対策についてお答えをいたします。

 県におきましては、市町村における災害時要援護者支援対策の手引書といたしまして、災害時要援護者支援対策マニュアルを策定・配布し、市町村に対する支援を行ってきたところでございます。しかし、御指摘のように、いまだ多数の市町村において支援体制が整備されていない現状を受けまして、本年度新たに先進自治体の取り組み事例などを市町村に情報提供することとしておりまして、既に輪島市など県内外の先進自治体の現地調査を行っております。今後は、この調査結果をもとに具体的な取り組みを事例集として作成し、市町村へ配布するとともに、市町村や自主防災組織などを対象に啓発・普及を目的としたシンポジウムの開催を予定いたしております。また、市町村の担当部署が複数にまたがることなどから、市町村のトップへの直接の働きかけを行うとともに、県内部におきましても危機管理部門との連携を強化いたしまして、支援を行ってまいりたいと考えております。



○議長(中村慈君) 都市建築部長 藤山秀章君。

   〔都市建築部長 藤山秀章君登壇〕



◎都市建築部長(藤山秀章君) 木造住宅の耐震化に関する三点の御質問にお答えいたします。

 まず初めに、木造住宅の耐震化の支援制度についてお答えいたします。

 岐阜県耐震改修促進計画では、平成二十七年度までに住宅や多数の方が利用する特定建築物の耐震化率を九割に上げることを目標にしております。このうち、特に木造住宅の耐震化を向上させるためには、まず住宅の所有者がそれぞれの耐震性能を理解する必要があると考えております。そこで、まずもって耐震診断の促進に積極的に取り組んでいく所存でございます。そのため、耐震診断に係る本人負担の軽減、補助金の煩雑な手続の大幅な簡素化、さらに実情に合った補助内容の拡充等について、見直しに向け検討してまいります。

 次に、耐震補強工事費の補助限度額につきましては、昨年度六十万円から八十四万円に引き上げ利用促進を図ったところであり、御理解を賜りたいと存じます。

 なお、補助金の申請手続に関しましては、市町村と連携しまして提出書類の削減を図るなど、手続の簡素化に努めてまいりたいと思います。

 次に、木造住宅耐震相談士制度についてお答えいたします。

 岐阜県木造住宅耐震相談士は、設計業務に携わる建築士を対象に講習を実施し、平成十三年度に三百三十七名、平成十六年度に六百六十名の登録をいただいているところです。今後、診断件数の大幅な増加を図る所存でございますので、建築関係団体の協力を得つつ新規の相談士の養成に取り組んでまいります。

 次に、耐震化促進のためのPRについてお答えいたします。

 耐震改修の実施による所得税の特別控除、固定資産税の減額措置、また地震保険の割引制度につきまして、議員御指摘のとおり、耐震改修を促進する上で有用な制度でございますので、補助制度の利用促進にあわせまして、市町村、建築関係団体と連携いたしましてPRに努めてまいります。



○議長(中村慈君) 産業労働部次長観光交流担当 志村隆雄君。

   〔産業労働部次長観光交流担当 志村隆雄君登壇〕



◎産業労働部次長観光交流担当(志村隆雄君) 移住・定住の促進に関しまして、「飛騨・美濃じまんプロジェクト」における位置づけについてお答えします。

 議員御指摘のとおり、体験型あるいは滞在型の観光を通じて本県のよさを来訪者に知っていただくことは、本県への移住・定住を促進させる上で大変有効な手段であると考えています。体験型・滞在型観光を一層魅力的なものにするためには、本県の特色を生かした産業観光などの体験プログラムや、伝統文化、食、温泉、自然によるいやしや健康といったテーマ性を持たせた滞在プログラム等を設定するなど、工夫を凝らしたものにしていく必要があります。また、ガイドの育成やホスピタリティー研修といった地域のおもてなし力の底上げなど、地域全体としてさまざまな魅力を提供できる体制を整えていくことも重要であります。こうした体験型・滞在型観光は、ふるさとの再発見や地域の魅力を高めることにつながるものでもあり、飛騨・美濃じまん運動において位置づけ、取り組みを進めることにより、将来的な移住・定住の促進につなげてまいりたいと考えております。



○議長(中村慈君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 県立高校の跡地利用について、三点御質問がございました。

 まず、跡地利用の検討状況についてお答えいたします。

 県立高校の統合後の跡地につきましては、その有効利用を図るため、まず県教育委員会において、教育施設としての活用を検討いたしました。その結果、特別支援教育の充実を図るために、平成十八年三月に策定いたしました子どもかがやきプランの中で、旧岐陽高校、旧海津北高校、恵那南高校岩村校舎の跡地を利用し、特別支援学校の整備を進めていく方針を決定いたしました。その後、知事部局とも連携して全庁的に検討を進めてまいりましたが、県としては、現在のところ、特別支援学校の整備以外には具体的な利用計画がない状況でございます。こうした中、公共目的による利用を優先する考え方に立って、これまでも地元市町村から跡地利用について御要望をいただいた経過も踏まえながら、地元市町村に対して改めて意向を伺っているところでございます。これまでに、旧岐阜女子商業高校につきましては各務原市への譲渡が決定し、加茂高校白川校舎の跡地につきましては、当面、平成二十四年に開催される「ぎふ清流国体」のライフル射撃競技の会場として使用することが内定しております。

 次に、今後の対応方針についてお答えいたします。

 高校跡地の活用につきましては、議員御指摘のとおり、地元市町村、地域住民の皆様と密接な連携を図りながら検討していくことが重要であると認識しております。また、それぞれの学校が長年にわたり地域の中で親しまれ、日々の教育活動に対して、地域住民の皆様から御支援・御協力をいただいてきたことから、その活用に当たっては、地域住民の皆様にも賛同していただけるものでなければならないと考えております。このため、地元市町村、地域住民の皆様の御意見や御要望を伺いながら、現時点で県の利用計画がないものについては地元市町村において活用いただくことを基本に、将来を見通した長期的な視点から幅広く検討してまいりたいと考えております。地元市町村においては、これまでに跡地利用に関するアイデア募集を行ったり、独自に検討組織を設置して検討を進めていただいているところもございますし、これから検討を進めていただくというところもございまして、それぞれ状況は異なっております。今後とも関係市町村における検討の状況に応じ、それぞれ十分に御意向を伺いながら、できるだけ早期に有効利用が図られるよう協議を続けてまいります。議員から御提案がございました地元市町村、地域住民の皆様との意見交換の場を持つことにつきましても、地元市町村の検討状況に応じて柔軟に対応してまいりたいと考えております。

 最後に、跡地の安全管理についてお答えいたします。

 跡地の安全管理につきましては、不審者の侵入やそれに伴う犯罪の誘発を防ぐため、機械警備を業者に委託するとともに、統合した高校の教職員が随時巡回をして管理しております。また、夜間には、街灯を点灯することにより、跡地周辺の防犯にも注意しております。さらに、教育委員会として、近くに住む職員や出張等で付近を通る職員に、校舎や敷地の異常等の有無に注意を払うよう指示するなど、教育委員会内で協力体制を組んで管理する体制をとっております。今後も、このような体制で適切な管理に努めてまいります。



○議長(中村慈君) 二十九番 矢島成剛君。

   〔二十九番 矢島成剛君登壇〕(拍手)



◆二十九番(矢島成剛君) では早速、私も新鮮な気持ちで本日の二番目を務めさせていただきます。

 私は、通告をしておきました三点についてお尋ねをいたします。

 まず第一に、地球温暖化対策についてでございます。地球温暖化につきましては、既に何度もこの議場で大勢の先生方が取り上げられております。本議会でも、初日には伊藤先生、そして昨日は公明の野村先生が取り上げられたところでございます。私も、同趣旨ではありますが、地球温暖化が待ったなしの状況に来ているとき、県として具体的に、かつ実践的に行動を起こさなければならないと思い、質問をさせていただきます。

 私が今さら言うまでもなく、地球温暖化によってさまざまな弊害が起きております。かつてない異常気象が発生したり、海水温の上昇で、沖縄の海ではサンゴ礁が発火現象を起こして死滅したり、北極や南極の氷が解けて海水面が何センチも上昇しているといいます。また、陸上で温度が一度C上がるということは、緯度に直すと三百キロメートル南下したということになるそうです。まさに日本が熱帯化しつつあると言っても過言ではない状況に来ております。実は私はこれまで、地球温暖化に対して他人事のように考えておりました。京都議定書など、政府がやっておってくれるからいいのではないかと恥ずかしながら軽く考えていました。しかし、昨今、テレビなどで地球温暖化による環境変化を見ていると、やっとその深刻さに気づいてきたわけでございます。

 環境問題に詳しい人ならだれでも知っている「リオの伝説のスピーチ」というのがあるそうです。リオというのはブラジルのリオデジャネイロのことですが、それは今から十五年前、平成四年になるわけですが、ブラジルのリオデジャネイロで行われた地球環境サミットで、カナダの日系四世の当時十二歳の少女が大人社会に訴えたスピーチです。その日、最初は子供のスピーチなんかと軽く受けとめられて、ざわざわしていた会場が、だんだんしーんとなり、終わると拍手が鳴りやまなかったと言われております。私も、そのことを今年初めて知って、十二歳の少女に言われて何もできないというのでは、また何もしていない自分自身が本当に恥ずかしいと思いました。

 セヴァン・カリス・スズキというその十二歳の少女の伝説のスピーチの一部を紹介します。全部ですと六分以上かかりますので、ここでは略しまして短く一分ぐらいで紹介をいたします。インターネットで出しました。読みます。

 「こんにちは、セヴァン・スズキです。エコを代表してお話しします。エコというのは子供環境運動の略です。カナダの十二歳から十三歳の子供たちの集まりで、今の世界を変えるために頑張っています。あなた方大人たちにも、ぜひ生き方を変えていただくようお願いするために、自分たちで費用をため、カナダからブラジルまで一万キロの旅をしてきました」と話し始め、途中略しますが、以下、次のように訴えます。「大変なことが物すごい勢いで起こっているのに、私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようなのんきな顔をしています。まだ子供の私には、この危機を救うのに何をしたらいいのかはっきりわかりません。でも、あなた方大人にも知ってほしいんです。あなた方もよい解決法なんて持っていないということ。オゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのかあなたは知らないでしょう。死んだ川にどうやってサケを呼び戻すのか、あなたは知らないでしょう。絶滅した動物をどうやって生き返らせるのか、あなたは知らないでしょう。そして、今や砂漠となってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのか、あなたは知らないでしょう。どうやって直すのかわからないものを壊し続けるのはもうやめてください」途中略します。「もし戦争のために使われているお金を全部貧しさと環境問題を解決するために使えば、この地球はすばらしい星になるでしょう。私はまだ子供だけど、このことを知っています。あなた方大人は、私たちに世の中でどう振る舞うかを教えてくれます。例えば争いをしないこと、話し合いで解決すること、他人を尊重すること、ほかの生き物をむやみに傷つけないこと、分かち合うこと、そして欲張らないことなど。ならば、なぜ、どうしてあなた方は私たちにするなということをしているんですか」途中省略しますが、最後に、「あなた方はいつも私たちを愛していると言います。しかし、私は言わせてもらいたい。もし、その言葉が本当なら、どうか本当だということを私たちに行動で示してください」と訴えたというものです。

 私も、自分自身が何かをせねばいけないと思い、家族で相談し、今年、我が家ではエアコンを使わないようにしました。特別暑い夏でございまして、我が家には一応四台ついておりますが、扇風機は使いましたが、エアコンは一回も使わずに過ごしました。便利さになれてしまった私たちですが、その気になればできるものだと感じました。

 先月の下旬、国連で世界約百六十カ国の首脳・閣僚らが集まって、国連気候変動ハイレベル会合が開かれました。本来ならば、安倍元首相が出席されるはずでしたが、我が国からは森 喜朗元首相が特使として出席されたということです。そこでは、京都議定書の後の新たな枠組みと数値目標について各国が演説をしたとのことです。そのころは福田総理の誕生のニュースばかりのころでしたので、このことはほとんどマスコミも取り上げておりません。新聞にも森元首相がどのような演説をされたかは載っていませんでしたが、きのう公明の野村先生がゴア元副大統領のことを取り上げられましたけれども、そのアメリカのゴア元副大統領がされた演説が新聞に載っておりました。それを読みますが、「我々は、今こそ大胆に断固として行動するときである。先進国は政治的な麻痺状態を克服しなければならない。将来、子供たちからなぜ行動しなかったのかとただされるより、危機をどう克服したのかと質問されたい」というものでありました。全くそのとおりであります。今すぐに行動を起こさなくてはなりません。

 そこで、環境生活部長に本県の具体的な取り組みについてお尋ねをいたします。

 本県の温室効果ガスの削減については、昨日もお話がありましたように、産業・運輸部門は減少しているものの、民生部門が増加しております。そのうち特に家庭部門では五八・二%も増加とのことです。このことから、今後は特に県下の各家庭に働きかける具体的な施策が必要であることがうかがえます。県はこれまで「もったいない・ぎふ県民運動」を展開され、特に普及啓発活動を中心に実施されてきておられますが、今後は実効性ある具体的な取り組みが必要であると思います。

 古田知事は、前回の議会あるいは今議会の答弁で、地球温暖化対策として県が行っていることとして、「もったいない・ぎふ宣言」の登録が二万九千件あったとか、ブラックイルミネーションを行ったとか、県民フェアで温暖化の対策のPRをしているとか、カーボンオフセット県民運動、皆さんどういうのか御存じですか。そういうのを県民総ぐるみで実施しているとか、環境家計簿をつける「もったいない家族」の募集をしていると述べておられます。果たしてそれで十分でしょうか。これらの運動が果たして県民に十分伝わっているでしょうか。

 先日も、我々の地元の多治見のショッピングセンターでエコバッグを二百枚配っていただきました。七十万世帯のうちの二百枚でございますが、無論何もやらないよりやってもらった方がいいわけですが、PR活動だけでは実効性が少ないと思います。普及啓蒙活動の時期はもう終わりにして、県民すべてを巻き込んだ岐阜県独自の温暖化対策を展開していかなければなりません。今や、私がそうであったように、県民の多くはマスコミなどの報道によって地球温暖化に対して知識も深く、何とかしなければいけないという危機感を持っております。もったいない運動の展開では、県民はそれが地球温暖化対策のために行われているとはぴんときません。真正面から、岐阜県は地球温暖化対策のためにこれをやっているんだという施策が必要だと思います。幸い本県は、本年度から新たな取り組みとして、一部をモデル地区としてレジ袋有料化実施の検討を進めておられます。レジ袋の有料化は他県の都市で既に始められたと聞いておりますが、県を挙げて取り組んでいるところはまだありません。本県のように県が主導して全県下に広めようとしていることは大変有意義なことと思い、今後の展開に期待をしているところでございます。そこで、地球温暖化対策のために、岐阜県独自のレジ袋有料化に向けた現在の取り組み状況と今後の方針について、環境生活部長にお尋ねをいたします。

 次に、本県の土砂災害防止対策についてお尋ねをいたします。

 災害には、地震によるもの、洪水によるもの、台風によるものなどさまざまな災害がありますが、今回はそのうち、土砂災害についてお尋ねをいたします。

 土砂災害と一口で言っても、これまた災害状況によって幾つかに分類されております。土石流によるもの、流木によるもの、がけ崩れによるもの、地すべりによるもの、また火山によって起きるものがあります。幸い今年は梅雨末期の集中豪雨とか、大きな台風の直撃が本県になくて、被害も少なくて何よりでございました。ただ、先月、羽島市で大雨が降りました。時間八十ミリが二時間続くという大雨だったそうでございますが、幸い人的被害がありませんでした。地すべりに限って言えば、昨年は五月に揖斐川町の東横山地内で大規模な地すべりが発生しました。十二月には高山市の奥飛騨温泉郷、国道四百七十一号で地すべりが発生しております。そして、今年三月には東濃の土岐市内で地すべりが発生いたしました。地すべり発生の現場の様子を本日議場配布させていただきましたのでごらんください。

 極端な大雨が降ったというわけでもないのに、本県で毎年こうした土砂災害が起きているのは、本県には、急峻な山岳地帯が多いことや、そもそも滑りやすい地質が多いことによります。ちなみに、本県は砂防指定地域が日本一広い県であります。このところ、土木の予算が削られまして、当然砂防の予算も激減の一途ですが、本県のように土砂災害に対して脆弱な県土を広く有している県にとっては、県民の安心・安全の基盤となる災害を防止するための予算、起きてからつける予算でなく、防止するための予算は必須・不可欠なものであることを強く訴えておきたいと思います。県内には一万三千カ所の土砂災害危険箇所があると言われています。そのうち、県の関連する人家五戸以上の危険箇所は六千カ所あり、そのうち手がついたのは二五%ぐらいと聞いております。財政状況が厳しい中、すべての危険箇所にすぐに対策工事を行うというのはとても不可能な状況であります。このような中、平成十三年に、国の方で土砂災害防止法が制定されました。これは、我が国のすべての危険箇所に対策工事を施すことは莫大な予算とすごい時間がかかるということから、まず危険箇所を指定して、その区域に住んでいる人に危険を周知させて避難態勢が素早くとれるように考えられたものでございます。また、がけ下などの危険なところに住宅開発をしないように規制をかけたものでございます。

 そこで県土整備部長にお伺いします。

 本県では、平成十八年度より、この法律に基づき特別警戒区域などの指定を進めておられると伺っております。これまでの指定作業状況と今後の見通しはどのようであるか。また、あわせて気象庁と連携した警戒情報の作成等ソフト対策はどのようであるかをお尋ねいたします。

 また、大きな土砂災害が起きると、土砂だけではなく、上流からの流木による被害を受けることがよくあります。県内でも、平成十一年には飛騨地域、翌十二年には恵南地域において大規模な流木災害が発生し、甚大な被害を受けたことは記憶に新しいところであります。そこで、現在、流木災害対策にどのように取り組んでおられるのか、これは県土整備部長と林政部長にお尋ねします。

 さて、今年の三月、土岐市内において地すべりが発生しました。避難勧告が出されましたのでニュースになりましたし、七月中旬に台風が来たときにも、県下で一カ所だけ住民が避難しているというニュースが流されましたので皆様御存じのことと存じます。地すべりのあったあのあたり一帯は陶磁器の原料となる粘土層が地下に埋まっておりまして、昔から地すべりの多い地域であります。三月六日に下流の人が、立木がだんだんだんだん斜めに倒れてくるというのを見て通報したのが初めでしたが、すぐさま国・県・市が連絡をとり合い、翌日には詳しい観測の結果、一時間に十ミリ以上移動していることがわかり、下流四世帯に避難勧告が発令されました。その後、地すべりをとめるため、土砂の除去や地下水を抜くためのボーリングが実施されました。それによりまして地すべりの動きも沈静化し、十日後の三月十六日には避難勧告が解除されました。私は、今回の最初の通報があってから、国・県・市が連絡をとり合い、二十四時間の監視態勢を素早くとり、広く住民に周知させ、素早く対策を講じてくださいましたので、被害を最小限にすることができたと思っております。大変ありがたく思っております。現在、地すべりがとまっているとはいえ、地元住民はいつまた崩れてくるか不安でいっぱいであります。県では、地すべりの専門家に依頼し、地元住民も参加した対策検討委員会というのをつくって今後の対策を講じていると伺っておりますが、今回の地すべりの現状と今後の見通しについて、県土整備部長にお尋ねいたします。

 最後に三番目、ぎふ清流国体についてお尋ねいたします。

 去る七月十八日に、平成二十四年の国体が我が岐阜県で開催されることが正式に内定いたしました。この内定を記念して、八月四日には岐阜メモリアルセンターで愛ドームで総決起大会が開かれました。私も参加しましたが、二千人を超える関係者が一堂に会し、盛大なものでございました。県立岐阜商業高校吹奏楽部のすばらしい演奏に始まり、前回の昭和四十年岐阜国体の懐かしい映像が上映され、若き日の古田少年や岐阜県の選手の活躍する姿が紹介されました。また、三十八競技の選手、役員が登壇し、来るべき国体の成功に向けて心を一つにした大会でありました。

 また、国体の愛称は「ぎふ清流国体」、合い言葉は「輝け はばたけ だれもが主役」となりました。合い言葉のように、五年後、選手だけではなくすべての県民が国体にかかわり、夢と感動を味わえるすばらしい国体となることを願います。開会までにまだ五年あるとはいえ、国体を成功させるためには、これからしっかりと綿密な準備を積み重ねていかなければなりません。そこで、現段階での準備状況と、今後の課題と予定を国体準備事務局長にお尋ねします。

 また、天皇杯、皇后杯の獲得を目標に掲げておられます。私は先月、常任委員会の県内視察で中津商業を訪れ、レスリング部、陸上競技部などの選手の強化ぶりを拝見させていただきました。懸命に練習に励んでいる選手を見て感動をいたしました。ちょうどただいま秋田県において「秋田わか杉国体」が開催されておりまして、本県選手も大いに活躍をしております。きょうの新聞ではホッケー少年が見事優勝しておりましたが、選手強化の状況についてお尋ねをいたします。

 国体準備ということで、国体準備事務局長に答弁を求めておりましたが、執行部より、選手強化の状況については教育委員会で答弁をしたいとの申し出がありましたので、これは教育長に御答弁をお願いいたします。

 以上でございます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 環境生活部長 高田幸三君。

   〔環境生活部長 高田幸三君登壇〕



◎環境生活部長(高田幸三君) 地球温暖化対策のためのレジ袋有料化の取り組み状況と、今後の方針についてお答えをいたします。

 これまで、県においてはもったいない・ぎふ県民運動を初め、各種の温暖化対策を実施してきましたが、温室効果ガスの排出の伸びが大きい家庭部門に重点を置いた有効な対策を進めるためには、これまでの個人レベルでの自主的な行動に期待する取り組みに加えて、ライフスタイルの変革を促す新たな社会システムとして、レジ袋の有料化に取り組む段階と考えております。全国の先進地の例では、マイバッグ運動等によるレジ袋の辞退率はこれまで一五%程度にとどまっておりましたが、有料化による辞退率は八〇%に達し、その有効性が実証されております。このため、本年度はレジ袋の有料化を積極的に推進することとし、大垣市を初め数地域において、レジ袋の有料化に向けた具体的な協議を進めているところであります。県としましては、引き続き市町村との連携のもと、スーパーマーケット、商店などの事業者や消費者の理解と協力を得て、県下全域でレジ袋有料化が実施されるよう積極的に取り組んでまいります。



○議長(中村慈君) 林政部長 渡辺敬一君。

   〔林政部長 渡辺敬一君登壇〕



◎林政部長(渡辺敬一君) 流木災害対策の取り組みについてお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、過去には県内各地で甚大な流木災害が発生しました。このため、対策としましては、森林整備と砂防・治山事業を組み合わせて実施することにより、災害の未然防止に努めているところです。森林整備につきましては、流木災害の危険性の高い森林を中心に、間伐を重点的に実施しております。なお、間伐を行う際には、下流への流出を防ぐため、間伐材を谷筋に残さないように努めております。また、流木災害の発生のおそれがある箇所につきましては、流木をせきとめる構造の治山ダムを今までに県下全域で四十八基設置しております。今後は、対策を講じる際、職員が山の地形など現場の状況を目で見て判断するだけでなく、最近、県で開発しました航空写真や地形地質などのデータを分析する技術を活用し、流域全体をとらえて、より効果的な流木災害対策を進めていきたいと考えております。



○議長(中村慈君) 県土整備部長 棚瀬直美君。

   〔県土整備部長 棚瀬直美君登壇〕



◎県土整備部長(棚瀬直美君) 土砂災害防止対策について、四点お答えさせていただきます。

 初めに、本県における土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域等の指定状況と今後の見通しについてお答えします。

 昨年十二月、飛騨市において、県下で最初に土砂災害警戒区域百十七カ所、土砂災害特別警戒区域九十四カ所の指定を行いました。その後、郡上市及び高山市で指定を行い、現在では土砂災害警戒区域四百一カ所、土砂災害特別警戒区域三百三十二カ所の指定状況となっております。今年度は、関市など九市町において新たに指定を予定しており、現在は市町などの関係機関に御協力をいただき、きめ細かく地元住民説明会を実施しているところでございます。今後、順次指定を進め、平成二十四年度までに約一万三千カ所すべてについて指定を完了することとしております。

 次に、ソフト対策の現状についてお答えいたします。

 県では、岐阜地方気象台と連携をし、大雨による土砂災害の危険性が高まったとき、警戒・避難の判断の参考となる土砂災害警戒情報を市町村やマスメディアに対し年内に提供できるよう、現在システムを整備しているところでございます。また、昨年度より、住民参加のもと、県と市町村による土砂災害を対象とした防災訓練を実施しております。今年度は中津川市など五市町で約八百四十人の参加を得て実施をしてまいりました。さらに、平成十七年度から毎年、小・中学校の生徒を対象に、土砂災害の恐ろしさや早期避難の必要性を知っていただくため、職員による出前講座を実施しております。今後とも関係機関と連携を図り、ソフト対策を進めてまいります。

 次に、流木災害対策についてお答えいたします。

 本県では、過去にも幾度も流木による甚大な被害が発生しております。このため、砂防事業では、流木が発生するおそれのある渓流においてスリット型の砂防堰堤を施工し、流木の流出の抑制を図っております。昨年度までに県下全域で百八十六基を整備し、平成十六年の台風二十三号では大きな効果を発揮しております。今年度は二十二基の整備を進めており、今後とも、治山事業と連絡を図りながら、流木災害の防止に努めてまいります。

 最後に、土岐市下石町地内で発生しました地すべりについてお答えいたします。

 地すべり発生直後から、国・県・市連携のもとに計器による監視を行うとともに、土地所有者による応急的な対策工事が進められてきておりまして、現在、その動きは沈静化しております。この地すべりの原因究明及び対策工法検討のために、地すべりの専門家などから成る土岐市下石町地すべり対策検討委員会を設立し、その指導・助言をいただいております。本委員会による現地調査の結果、当該地域周辺は地すべりが発生しやすい地形・地質であることが確認されました。これを受け、本年九月、地すべりを誘発するような開発行為を規制するため、国により、当該地域を含む周辺地域が地すべり防止区域に指定されたところでございます。今後、抑え盛り土などの恒久的な対策につきましては、今月開催されます当委員会で検討される予定であり、その提言に基づき、速やかに県としての対策を実施してまいります。



○議長(中村慈君) 国体準備事務局長 藤井清敏君。

   〔国体準備事務局長 藤井清敏君登壇〕



◎国体準備事務局長(藤井清敏君) 平成二十四年開催の「ぎふ清流国体」の準備状況と今後の予定についてお答えいたします。

 本年七月の正式内定を受けて、八月には総決起大会を初めとする国体内定記念イベントを開催しましたところ、延べ約五万人の皆様に御参加をいただき、広く「ぎふ清流国体」の周知ができたのではないかと思っております。さらに、愛称につきましては一万七十四件、合い言葉については九千四百五十七件という大変多くの応募の中から決定いたしましたが、この愛称「ぎふ清流国体」、合い言葉「輝け はばたけ だれもが主役」を県民の皆様に親しんでもらえるよう、あらゆる機会をとらえてPRに努めてまいります。今後は、国体のシンボルとなるマスコットキャラクターやロゴの制作を進めるとともに、関係部局と連携して県有施設の改修整備や市町村施設の改修整備への支援にも取り組んでまいります。また、三十八競技すべての会場地市町村が内定したことから、県内市町村においても開催競技の運営に向けた準備が始まっており、八月三十一日には岐阜市において、市町村のトップを切って国体準備委員会が設立されました。今後、市町村とも連携しながら「ぎふ清流国体」の成功に向けて準備に万全を期してまいりたいと考えております。



○議長(中村慈君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 平成二十四年「ぎふ清流国体」の選手強化策の状況について、ただいま行われております、「秋田わか杉国体」での県選手団の活躍を踏まえてお答えいたします。

 現在、前半の競技が終了したところですが、その結果は、優勝が四種目、準優勝が九種目、三位が十種目と順調な滑り出しをしております。議員から御紹介がありましたように、お家芸であるホッケーでは少年男女がアベック優勝、競技別天皇杯・皇后杯を獲得し、卓球では競技別皇后杯を獲得するなど、安定した力を発揮しました。特筆すべきことは、過去には東海予選の壁をなかなか打ち破ることができなかったバスケットボール成年男子が見事東海予選を勝ち抜いて国体出場権を獲得し、秋田では強豪チームを次々と破り、初の決勝進出を果たしたことや、カヌーが優勝には届かなかったものの三種目で準優勝に輝いたことであります。これは、有望選手の確保など成年の部の強化策が功を奏した事例と言えます。また、ライフル射撃で二種目が優勝に輝いたことや、新体操の少年女子が初の四位入賞を果たしたことなどは、これまでの競技団体や強化指定クラブの計画的なジュニア強化策が実ってきたものと感じています。また、この秋田国体には県スポーツ科学トレーニングセンターからスタッフを派遣し、選手の体調管理や動作分析などを行い、選手の力が最大限に発揮できるよう、科学的なサポートに努めております。今後も、平成二十四年「ぎふ清流国体」における天皇杯・皇后杯の獲得に向け、引き続き県体育協会など関係団体やサポート企業との連携を密にしながら有望選手の確保に努めるとともに、国体時に高校三年生となる中学一年生を中心としたジュニアの重点的な強化に努めるなど、計画的な競技力向上に取り組んでまいります。



○議長(中村慈君) 十一番 小原 尚君。

   〔十一番 小原 尚君登壇〕(拍手)



◆十一番(小原尚君) 皆さん、おはようございます。

 私は、この四月、統一地方選挙におきまして、可児市選挙区から多くの市民の皆さんの負託、町民の皆さんの負託を受けまして、この県政の場へ出させていただきました。先輩議員、同僚議員、そして古田知事を初めとする執行部の皆様方に、今後とも御指導、そして御鞭撻を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。

 四月八日に当選させていただいて約半年、この間自分の地域を回らせていただいて、そこでいろんな方から、今、地域が抱えている問題、そして夢とか企画とか、そういったことについて伺いました。その中から三つを選んで質問をさせていただきたいと思います。

 まず一点目、御嵩の亜炭鉱廃坑の陥没事故についてでございます。

 それは、平成十九年九月十九日午前十時五十分ごろ、御嵩町比衣雨田地区の畑で、東西約四十メートル、南北約三十メートルの約千二百平方メートルの範囲が、すり鉢状に陥没するという事故が発生をいたしました。二十一日には、地元の可茂土木の中濃振興局長さん初め町長さん、皆さんと一緒に現地を見させていただきました。被災されました畑に隣接するおうちの方からは、その当時の模様、本当に地震そのものであったというふうに言われました。十時五十分ごろにゴーッといって、そして自分のうちの柱がミシミシといって、畑の方へ出ると真ん中がすり鉢状に陥没をしていた、そういう生々しい状況を聞いてまいりました。

 沈下最大落差は約一メートルで、地割れが複数見られ、隣接の民家では軒先のコンクリートに亀裂が入るなどの被害がありました。これまでにも、「つぼ抜け」と呼ばれる小規模な陥没は、年に一、二回発生していましたが、今回のような大きいものは初めてで、九月二十五日から町はボーリング調査を開始し、結果は、深さ七・九五メートルから十・一五メートルの地中に亜炭廃坑と見られる複数の空洞や亜炭層があり、垂直に押しつぶされた状態になっているのが確認をされました。

 中部経済産業局は、これを特定鉱害と認め、今後、町が実施する復旧工事の費用は、国と県の特定鉱害復旧事業等基金から全額負担される見通しとなりました。今回の事故が起こるまで、最近では大きな事故は発生しておりませんでした。

 過去を振り返りますと、昭和二十六年八月二十三日に東濃高校の陥没事故で、建設中の校舎がひずみ、三十センチ沈下した。そして、校舎わきのグラウンドに穴があいたという事故が最大の事故として記述されております。また、平成十七年三月に開通いたしました東海環状自動車道東回りルートの御嵩町顔戸から可児市柿田までの建設工事では、亜炭廃坑の上を通るために土盤改良工事に約三十億円をかけて、充てん総量十四万立方メートルに及ぶ大きな工事が行われました。このことは、地下に廃坑がある地域では、建造物など重量構造物を建設する際には、事前に十分な調査を行い安全のための基礎固めをしなくてはならない、他の地域では必要のない多額の費用がかかることを物語っています。今回の事故は、採掘が終息してからやがて半世紀にもなろうとしているのに、いったいいつになったら陥没がおさまり、地域住民の不安がなくなるのかわからない状況であり、改めて亜炭廃坑の怖さを思い知らされました。

 亜炭は大東亜戦争中と戦後の復興期に国策に沿う形で掘り出され、燃料として利用されました。県内を初め東海地方から北陸地方にかけて、陶磁器や繊維などの産業の重要なエネルギー源として貢献してまいりました。しかし、昭和三十年代後半のエネルギー革命によってたちまち衰退し、後には乱掘の爪あと、網の目のような廃坑、つまり空洞が、町の中心地の地下に埋め戻すこともなく残ってしまったのであります。

 岐阜県は活断層が多い県でありますが、幸いなことに御嵩町では明治二十四年の濃尾地震以降、大きな地震には見舞われていません。濃尾地震のころには今のような亜炭廃坑はなく、今度大きな地震が発生したとき、亜炭廃坑がどう挙動するのか全くわかっていない状況であります。町ではこれまでに早稲田大学理工学部の濱田政則教授ら研究班に依頼し、地震発生時の危険度調査を実施、ボーリングなど現地調査や過去四十年間の陥没報告、採掘資料などをもとに、震度五の地震発生時、百五十三カ所の陥没と十九件の水道管被害が予想されるとの報告を受けております。

 平成十四年三月三十一日までは、鉱害が発生した場合、時限立法である臨時石炭鉱害復旧法によって国費で復旧費用が賄われてきました。しかし、措置の対象は復旧のみで、鉱害が発生してからの対応であって、鉱害の予防は対象とされず、問題を残したままでありました。それでも、どんなに大きな鉱害が発生しても、復旧費用は保証されておりました。時限立法が切れてからは、国及び県の負担により鉱害復旧事業基金約五億円を造成し、その運用益により復旧事業を実施することとなりました。

 そこで、産業労働部長にお尋ねをいたします。

 この基金の五億円という額は、非常に少ないように思われるのですが、どのような積算のもとにこの額が決められたのかお伺いいたします。また、大地震発生等により多くの被害が発生した場合であっても、基金の運用益で対応が可能であるのかをお尋ねいたします。また、市町村の避難所に対しての調査が、五千万円を限度に、基金を活用してこの平成十九年度から出来るようになりましたが、他の公共施設への調査にも使えないか、調査の結果いかんによっては、陥没の危険のある公共施設については、何とか空洞の充てん等の予防措置がとれるように国に働きかけるべきではないかと考えます。あわせてお尋ねをいたします。

 次に、花フェスタ記念公園の指定管理者の評価についてお尋ねをいたします。

 花フェスタ記念公園は、七千品種六万一千株を誇る世界一のバラ園を有する東海地方でも屈指の県営公園であります。

 指定管理者制度の導入に伴い、昨年四月から財団法人 花の都ぎふ花と緑の推進センターが三年契約で指定管理者となり、管理運営が行われています。厳しい県財政にあって、指定管理料を含む業務運営予算も従来の二割ほどカットされる中、岐阜市にあった本部機能を同公園内の現地事務所に移すなど、効果的・効率的な運営に努めていると聞いております。また、徹底した職員の意識改革や民間ノウハウの活用で体制のスリム化に成功し、経営についても夜間営業、喫茶、花、花フェスグッズの販売の直営化と、イベント企画や誘客活動を積極的に展開した結果、平成十八年度入園者数は四十九万一千四百十三人と、平成十五年度の三十二万七百八十一人の約一・五倍となり、平成十九年度は五十五万人から六十万人にも迫ろうかといった勢いであります。指定管理者制度を導入して一年半、県予算の節減として、十八年度から自主事業で県派遣職員三人分の人件費を負担、十九年度からは県派遣職員を一人減らし、県派遣職員二人分とこれまで以上の誘客対策として、旅行エージェントに対する働きかけを強化するため採用したエージェントOB二人分を自主事業負担するなど、県費を抑えながら効率的な管理運営がなされております。

 同公園は、一九八四年−昭和五十九年−に県営公園として計画決定されました。一方、可児市においてはこの年から「花いっぱい運動」が始まりました。市民が市内を一斉清掃した後、花壇の手入れ、市内の公共施設や主要幹線道沿いに花苗の植えつけを行うといった活動です。年々参加者もふえ、「花フェスタ95'」が開催されるころには、しっかりと市民の間に定着をし、各家庭や団体、企業による美しい沿道花飾りが幾つも登場し、道行く人々の目を楽しませてくれました。自分の周りを花で飾り、公園の外からでも、この一大イベント「花フェスタ95'」を成功させようという、ささやかながら全国からおいでのお客さんに見てもらおう、喜んでいただこうというおもてなしの心も芽生えてまいりました。

 一昨年開催の「花フェスタ二〇〇五」の成功を経て二十三年目を迎えた現在、地域に根差した運動として、市内十四自治連合会、百三十六自治会、小・中学生から高齢者まで市民の多くが参加をしています。また、平成十七年度からは、有志によるロードサポート事業も始まり、今では二十五団体を数え、定期的に県道・市道の清掃、花壇の手入れを市全域で行っています。私が所属する団体では、花フェスタ記念公園の管理職員さんが参加をされ、皆さんに花壇づくり、土のつくり方とか、そういった細かいところまで御指導をいただいております。花フェスタの高い技術がこうした市民運動にも使われ、運動を支えております。

 このことから、花フェスタ記念公園の発展の歴史が、可児市の環境美化運動の歴史であると言っても過言ではなく、多くの市民が「花いっぱい運動」のシンボルとして、「花の都ぎふ運動」の拠点として、同公園のさらなる発展を願っています。そのためにも、少し気の早い話ではありますが、三年経過後も、公園の管理運営は財団法人 花の都ぎふ花と緑の推進センターにやってもらいたいという地元の願いがございます。

 財団には県試験機関や教育機関と交流があり、その専門技術を活用できる県派遣職員十名と、十年以上勤務経験を持つバラの管理のエキスパートであるプロパー職員一名がおり、両者の技術が融合し、非常に難しいバラの維持管理が実施をされていることが、この公園の最大の強みであると考えます。また、財団法人 花の都ぎふ花と緑の推進センターは、特別に譲り受けた門外不出、譲渡不可品種、イタリア・フェネスキ財団の三千四十九品種を初め、計四千四百九十五品種の譲渡不可品の管理をしております。さらには、英国王立バラ協会との友好提携により、その友好庭園の管理の実施、環太平洋バラ友好協定の締結、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドの環太平洋国際ローズコンテストにおいて、開催地のバラ協会とバラの友好協定を結び、コンテストを実施しました。十九年度にはモナコ、モロッコとの友好交流に取り組むなど、世界一のバラ園としての役割を大いに果たしていると考えます。

 一昨年の東海環状自動車道東回りルートの開通に続き、来年三月には東海北陸自動車道が全面開通となり、北陸からの来園者の増加も見込まれます。また、テレビでの紹介、撮影場所として使用されることもふえ、その経済効果は大きく、引き続き県費を投入していく意義も十分にあるのではないかと考えます。

 一方、財団と可児市や地元団体との関係は非常に良好で、可児市からは職員が一人派遣され、企画事業部門に従事しています。観光協会や商工会議所、JAめぐみの秋の農業祭など団体がイベント会場を同公園に移すなど観客誘致を支援しており、同公園も花卉資材の仕入れ、維持管理の一部運営委託、物販・飲食に係る地元出店者との連携を図りながら、地域の活性化に大いに貢献しております。「可児シティーマラソン・イン花フェスタ」も全国からのエントリーがあり、年々盛大になっております。また、十八年度から地元企業に協賛してもらい花フェスタ花火大会を開催し、今年の花火大会には、二万九千五百人もの方が入場をしていただいております。

 さらに、園芸福祉サポーターとの連携といった新たな展開も始まりました。これは、平成十八年度にNPO法人 岐阜県園芸福祉協会が設立され、同公園を拠点として、希望施設へのサポーターの派遣を実施するもので、今回、全国で初めて園芸福祉活動に対する支援が認められ、日本園芸福祉普及協会から表彰を受けるなど、同公園の福祉分野へのかかわり、役割も大きくなっています。

 今、地元では花フェスタ記念公園を核として、さまざまな夢、企画が語られています。そのうちの幾つかを御紹介します。

 可児市内の今渡南小学校では、命のとうとさときれいな水と空気の大切さを学ぶ環境学習の教材として、蛍の飼育が児童の手で行われています。毎年、小学校の人工ビオトープで蛍が飛ぶのですが、その蛍の飛ぶ時期とバラの開花の最盛期が重なるので、児童によって飼育されている蛍を使って、花フェスタで「バラと蛍の夕べ」を開催できたらというふうに考えています。

 可児夏祭りの一番の目玉であった打ち上げ花火が、平成十二年の事故で、法律上、市庁舎前の可児川ではできなくなり、もう一度復活させたいという可児商工会議所青年部の皆さんの思いを花フェスタでかなえることができないか。

 公園の近くを流れる可児川の延長は、源泉の松の湖から木曽川まで二十三・九キロメートルあり、堤防道路を使えば四十二・一九五キロのコースがとれるので、花フェスタ記念公園をスタートし、また戻るといったフルマラソンができないかなどであります。この話は、花フェスタのマラソン大会に出られた七十五歳の地元の高齢者からいただきました。フルマラソンを実施するためには、堤防道路の整備が必要ですが、可児市民、御嵩町民の間で盛んなウオーキングのコースとして活用することもできます。

 そして、堤防には地域ごとに、例えば広見地区はコスモス、下恵土地区はサツキ、御嵩の顔戸地区はアジサイといったように、季節の花・木を植えていく。道路の清掃と花植え、花飾りなどの管理は、沿線の地域の皆さんが、自分たちの地元の道路といった意識を持って管理していく。こんな夢を語ることができるのは、財団と地元の関係が極めて良好であるからこそと考えます。

 そこで、都市建築部長にお尋ねをいたします。

 ただいま私が申し上げました指定管理者である財団と可児市、各種団体との信頼関係については、県も十分把握してお見えと思いますが、現在の花フェスタ記念公園の指定管理についてどのように評価しているのかをお聞かせください。

 最後に、乳幼児医療費助成の充実について、質問をさせていただきます。

 乳幼児医療費助成の充実について、日本の年間出生数は、昭和四十八年以降減少傾向が続いています。岐阜県でも同様に、昭和四十八年の三万四千六百四十八人をピークに減少傾向をたどり、平成元年から平成十二年までは二万人前後で推移をしておりましたが、平成十三年以降は二万人を割り込んでいます。合計特殊出生率も、出生数と同様に昭和四十八年以降減少傾向をたどっており、平成十八年には一・三五まで低下しています。昭和五十年では二・〇八程度。

 こうした中で、県では平成十七年三月に「輝けぎふっ子!アクションプラン−岐阜県次世代育成支援対策推進行動計画」を策定され、子供−子育て−への支援、家庭−親育ち−への支援など、各種施策の展開を実施されているところであります。また、今年三月には、安心して子どもを生み育てることができる岐阜県づくり条例が制定され、その中で、「子どもは未来の宝であり、社会の宝です」と冒頭で述べております。私もまさにそのとおりであると思いますし、子供は宝でありますから、その宝がふえないということは、本当に問題であります。少子化対策として頭の痛い問題ですが、子供を産みやすい、育てやすい環境づくりが重要であることは、最低条件として誰もが認めるところであります。そして、その最低条件としての環境とは、例えば子供を産むときの医療機関の充実であったり、子育てをする中での安全・安心できる地域環境の整備であったりするわけですが、今回は、子育ての中での医療費の助成について取り上げました。

 岐阜県においては、福祉医療費助成事業として、重度心身障害者−障害児、乳幼児、母子家庭、父子家庭を対象に、また重度心身障害老人特別助成金支給事業として、重度心身障害老人を対象に、保健向上に寄与し、もって福祉の増進を図るため、市町村が医療費の一部−法定自己負担額等−を助成した場合に、市町村に補助金−二分の一−を交付しています。この中でも乳幼児に対する助成は、少子化対策の一環として、多くの市町村において、県の助成事業の対象年齢である六歳に達する日以降における最初の三月三十一日以前の者、すなわち小学校就学前を引き上げて助成しているのが現状であります。

 各市町村の状況を見ますと、十月一日現在で、一部所得制限があったり、助成が二分の一としているところもありますが、県の基準を超えて対応しているのは、通院が二十七市町村、入院が三十六市町村であります。少子化対策も含めて、全体的に前向きに取り組んでいることがわかります。

 健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 現在進められております医療制度改革で、現在三割となっている窓口負担が、三歳未満については二割と減額されておりますが、平成二十年四月以降は義務教育就学前まで拡大されることとされており、これにより県と市町村の負担分の一割分が減少し、補助金にも一定の余裕ができてくると考えられますので、この浮いた財源を市町村が拡大している部分に補完するための財源に回すことができないかをお尋ねをいたします。

 以上で、私の質問を終わらせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 健康福祉部長 上手繁雄君。

   〔健康福祉部長 上手繁雄君登壇〕



◎健康福祉部長(上手繁雄君) 乳幼児医療費助成の充実についてお答えをいたします。

 昨年の法改正によりまして、来年四月から乳幼児医療費の本人負担を三割から二割とする軽減の対象が、現在の三歳未満から小学校就学前までに拡大をされます。この改正によりまして、乳幼児医療費助成制度における県の財政負担の軽減が見込まれますが、障害者の方や母子家庭等への医療費助成を含め県福祉医療制度全体で見ますと、対象の拡大や医療費の増加に伴い、県の助成は年々増加しております。また、御承知のように県の制度は、現在、入院・通院とも就学前までの乳幼児を対象として、さらに所得制限も一部負担もないといった全国トップクラスの手厚い支援となっております。このため、当面、制度改正後の影響や財政状況等を見定めてまいりたいと考えております。



○議長(中村慈君) 産業労働部長 猿渡要司君。

   〔産業労働部長 猿渡要司君登壇〕



◎産業労働部長(猿渡要司君) 御嵩の亜炭鉱廃坑陥没事故についてお答えをいたします。

 まず、基金の造成額の件についてお答えいたします。

 基金総額四億九千万円余の根拠につきましては、平成十四年度に現在の基金制度が創設された際、国から平成七年度から十一年度の五年間の復旧事業費の実績や、想定外の事業への対応を考慮した年間の復旧費と管理費が示され、その合計額を年間総事業費とし基金の運用益で賄うよう、同じく国が示した利回りを用いて必要な資本額を算定し確定したものでございます。平成十四年度に基金制度が発足して以来五年以上経過しておりますが、今までに発生した陥没の復旧事業費につきましては、これまでの運用益の範囲内で対応しており、現時点では、造成額については適切な額であると判断しております。また、大地震の発生時など、通常より多くの被害が発生し、運用益では復旧事業費に不足を生じる場合には、国の承認を得た上で基金を取り崩し、事業費に充てることとなります。

 次に、ボーリング調査対象箇所の拡大と予防措置についてお答えをいたします。

 特定鉱害復旧事業等基金は、本来、陥没後の復旧事業に充てることを目的に造成されたものでございますが、平成十七年以来、地震防災対策の観点から、亜炭鉱廃坑の地質調査にも活用できるよう国と協議を重ねてまいりました。その結果、県の地震防災行動計画で定める市町村が開設する避難所については、今年度から基金を活用してボーリング調査等を実施することが認められました。今後は、基金の運用状況を踏まえながら、調査対象となる施設の種類について検討してまいりたいと考えております。また、陥没の危険性がある公共施設への予防措置について、基金を活用できるよう国へ要望することについては、同様の基金を持つ他県の動向も見守りながら検討させていただきたいと考えております。



○議長(中村慈君) 都市建築部長 藤山秀章君。

   〔都市建築部長 藤山秀章君登壇〕



◎都市建築部長(藤山秀章君) 花フェスタ記念公園の指定管理者の評価についてお答えいたします。

 岐阜県では、指定管理者による県営公園の管理・運営状況につきまして、平成十七年度より外部の有識者から成る県営公園事業評価委員会を設置し、県民協働、集客、経営、地域経済などの観点から、年二回客観的な評価をしていただいております。本年度も七月にこの評価委員会を開催いたしまして、集客のあり方について、運営経費、地元との協力関係、他の集客施設との連携等について御議論いただき、評価いただきました。当委員会から、花フェスタ記念公園の指定管理者である財団法人 花の都ぎふ花と緑の推進センターは、適正な管理のもと、各種イベントの展開を通じて積極的な集客を図っているとの評価をいただきました。また他方で、冬季間の集客や、さらなる経費節減への努力への課題、御意見もいただきました。

 県といたしましては、当財団を指定管理者としたことにより、県費の支出が縮減できた上に入場者数も増加しており、また財団法人という公営的性格を生かして地元との協調を図るなど、その努力の成果が出ていると評価しているところでございます。今後とも、評価委員会でも御指摘いただいた課題への対応を含め、利用者サービスの向上等に努め、さらに県民に親しまれる公園となるよう指導してまいります。



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○議長(中村慈君) 午後一時をめどに休憩いたします。



△午前十一時五十五分休憩



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△午後一時二分再開



○副議長(安田謙三君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○副議長(安田謙三君) お諮りいたします。本日の会議時間を、あらかじめ延長いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(安田謙三君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議時間を延長することに決定いたしました。



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○副議長(安田謙三君) 引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行います。二番 野村美穂君。

   〔二番 野村美穂君登壇〕(拍手)



◆二番(野村美穂君) 議長から発言のお許しをいただきましたので、通告に従い順次質問をさせていただきます。

 質問に入る前に、一言ごあいさつ申し上げます。おくればせながら、四月に行われました選挙で、大垣市・神戸町選挙区より初めて当選させていただき、今回初めてこの壇上に立ち、質問させていただきますことを感謝いたします。ありがとうございます。私の基本姿勢は、すべての県民に愛と優しさのある岐阜県を目指し、努力していくことです。県民の皆様、議員の皆様、そして古田知事を初めとする執行部の皆様、よろしくお願いいたします。

 今回は、大きく二つの観点で質問いたします。一つ目は「命の大切さ」をキーワードに、周産期医療の充実を図ることと教育のあり方を考え直すことについて、二つ目は、男女共同参画社会を推進することについてです。

 まず初めに、私ごとで大変恐縮ですが、約一年前の昨年九月に次女を出産いたしました。そのときの喜びや感動は、今でもまるで映画を見るかのように思い出されます。帝王切開での出産でしたが、私も子供も元気に対面できたことを本当にありがたく感じました。それは、出産には何が起こるかわからないという怖さを知った直後だったからです。

 昨年八月、奈良県の妊婦さんが分娩中に意識不明となり、十九の病院から受け入れを拒否された後、帝王切開で男の子を出産するも、約一週間意識不明のまま、我が子を抱くこともできず死亡するという大変痛ましい事故が起こりました。どんな子が生まれてくるのかと、夫婦はもちろん、家族や周囲の人々はきっと楽しみにしていらっしゃったに違いありません。亡くなられた女性や御家族の方に自分の状況を重ね合わせると、生まれてきた子供の産声をしっかりと聞き、待ちに待った新しい命と対面を果たしたとき、自然と涙があふれてくるという感動を味わいました。

 本年七月、大変残念なことですが、またもや奈良県で、腹痛を訴えた妊娠六カ月の妊婦さんが次々と受け入れを断られ、搬送中の交通事故も重なって死産するという痛ましい事故が起こりました。そうした中で、先月、私のいとこが奈良県に里帰りをして無事に女の子を出産しました。奈良県での出産ということで、何事もなく元気な赤ちゃんと対面できたと聞き、私もほっとしましたし、ただでさえ初めての出産で不安を抱えていたいとこ本人の安堵感は、私以上だったに違いありません。その家族も同様です。おばは、これでまくらを高くして寝られると言ったそうです。

 なぜ、奈良県で妊婦さんが犠牲となる悲劇が繰り返されたのでしょうか。昨年十一月、奈良県は一度目の事故後の会見で、柿本前知事が、周産期の搬送体制について検討会議を立ち上げて検証すると明言したにもかかわらず、会議を開いていなかったことがわかりました。また、個別の検証さえされていなかったようです。

 今回の事故からは、三つの問題点が浮かび上がりました。

 一つは、救急搬送システムです。奈良県には県広域災害・救急医療情報システムと、妊婦さんの緊急事態に特化した周産期医療情報システムが整備されていましたが、残念なことに、双方のシステムは連動していませんでした。また、周産期医療情報システムは救急搬送を想定しておらず、一九八五年の導入以来、二十年以上一度も見直しをしていなかったこともわかりました。また、救急隊員はこのシステムの存在を知らず、使うことすらできませんでした。

 二つ目は、かかりつけ医がいなかったことです。かかりつけ医からの連絡であれば症状が正確にわかり、緊急性を判断できた可能性があったのでしょうが、今回のようにかかりつけ医がいないというケースは想定されていませんでした。最近は、全国的に妊婦健診を一度も受けたことのない未受診妊婦さんや、陣痛や腹痛を覚えて初めて救急車を呼んで医療機関に駆け込み、飛び込みで出産する事例がふえており、救急搬送中に受け入れを拒否されるケースが相次いでいるようです。

 三つ目に、医療関係者間の連携不足や医療関係者間の認識のずれです。病院と救急隊、病院内での医師と事務担当者との意思疎通がうまく図られていなかったようで、女性を搬送した救急隊員の意図が医師にうまく伝わらず、症状がわかれば受け入れが可能だったとする病院もあり、救急隊員から病院事務の担当者を介して医師のもとに情報が届くまでの状況説明が伝言ゲームとなって、救急隊員の緊迫さが伝わらなかったといいます。

 少子化対策にはいろいろな切り口があると思いますが、子供を安心して産み育てられる環境を整備してこそ子育て支援が生きてきます。もっとも、システムがきちんと整ってさえいれば小さな命を救うことができたかというと、受け入れ側の産科医不足という根本的な問題が残っています。岐阜県の現状を見ると、恵那市、土岐市の産科はゼロになり、中津川市民病院は里帰り出産を制限し、羽島市民病院のお産受け入れも継続が危ぶまれています。

 先ほども申し上げましたように、出産はただでさえ不安がつきまといます。初めての出産であればなおさらです。安心して出産ができないのに、子供を産みたいと思えるでしょうか。他県の悲劇を岐阜県で繰り返すことなく、出産を控えていらっしゃる妊婦さんはもちろん、これから赤ちゃんを産みたいと思っていらっしゃる女性を代表して、岐阜県で安心して出産できるような環境整備をお願いいたしまして、お尋ねします。

 一点目ですが、一昨日も藤墳議員が質問され、知事からの答弁もございました。確認とお願いの意味を込めまして、もう一度質問をいたします。厚生労働省がリスクの高い妊産婦や新生児を二十四時間受け入れる総合周産期母子医療センターを各都道府県で整備するよう求めていますが、残念ながら未設置となっている六県に岐阜県と奈良県が含まれています。奈良県では、来年一月の予定であった総合周産期医療センターの開設が五月にずれ込んでいるとのことですが、岐阜県での指定見込みはどうなっているのでしょうか。

 二点目として、二度目の事故で、かかりつけ医を持ち、定期健診を受診することは、妊婦さんとおなかの赤ちゃんの命を守る重要な役割があると認識いたしました。そのためにもかかりつけ医を持ち、妊婦健診を受診するよう勧めることが重要と考えますが、どのような普及啓発をされているのでしょうか。

 三点目として、妊婦さんの緊急時の搬送体制に問題があったと思います。岐阜県では医療関係者や消防関係者間の連絡体制について、どのように強化されているのでしょうか。また、そこで運用されている周産期医療情報システムを利用されているようですが、適宜見直しを考えているのでしょうか。

 以上、大きく三点について健康福祉部長にお尋ねいたします。

 次に、命の大切さを、教育のあり方を考え直すという観点からお尋ねいたします。

 昨年、岐阜県では、中津川市と瑞浪市で生命にかかわる悲しい事件が起こりました。また、本年七月、兵庫県の男子高校生がいじめを苦にしてみずから命を絶ちました。先月、京都府の十六歳の少女が父親を殺害するという事件が起こりました。その後も、全国で青少年が関係する痛ましい事件が多発しています。これらの事件から、命の大切さという観点からの教育が足りないことが原因の一つになっているように思います。命の大切さを学ぶ授業というと道徳教育などが上げられますが、他の都道府県には、道徳の授業実施率が三〇%という県もある中、本県では一〇〇%実施されているとのことで、本県は道徳教育に力を入れていることがうかがえます。

 私が常勤講師として中学校で教えているとき、中学一年生の女子生徒に性行為について尋ねられたことがありました。中学生にもなれば、異性への興味も性行動への興味も出てきます。青少年の性行動調査によると、一九八七年から二〇〇五年までは、中学生の性的経験率は二%から四%程度で余り変化がないのに対し、高校生の性的経験率は一九七四年には一〇%程度だったのが、二〇〇五年にはその三倍の三〇%程度に大きく増加しています。

 さて、皆さんの御記憶にもあるでしょうが、本年六月、新潟県の県立高校の女子生徒が、トイレで男児を出産後、窒息死させたという事件が起こりました。このことは、大変大きな問題を抱えている事件だと思います。女子生徒がどんな思いでトイレの中で出産したのかを考えると本当に胸が痛みます。その小さな命を救うことはできなかったのでしょうか。どうしてこうなるまで家族や学校、周りも気がつかず、彼女はだれにも相談できなかったのでしょうか。本当に残念でなりません。

 新聞報道によりますと、この事件の後、新潟県教育委員会は、想像もしなかった事態が起きたとコメントしたそうです。しかし、想像もしないことが起こることがあります。対岸の火事と思わず、岐阜県でも起こり得る可能性があると認識して、他県での悲劇を繰り返さないためにも、教育のあり方を考え直す必要があるのではないかと思います。物理的な問題なら、点検し、不備のあった点を改善すれば問題はすぐに解決するでしょうが、教育の問題はそういうわけにはいきません。改善すればすぐに効果が出るものでもありません。だからこそ早く問題を検証して、対策を練らなければならないと思うのです。

 新潟県の女子高校生の通う学校の校長先生は、妊娠に気がつかなかった理由を、生活態度も普通で、欠席もせず、体育の授業では持久走も走っていたと記者会見で述べられました。これまで、性的経験の早期化はしばしば非行や逃避と結びつけられてきましたが、先ほどの青少年の性行動調査によると、それは必ずしも関連があるとは言えず、性的経験の早い者と遅い者とを比較すると、性的行動だけでなく日常生活や学校生活も活発な者が前者には多い傾向にあるようです。

 命の大切さといっても、とらえ方がいろいろとあると思いますが、瑞浪市の事件からは自分の命を大切にすること、中津川市の事件からは自分以外の人の命を大切にすること、そして、この新潟県の女子高校生の事件からは新しい命を大切に迎えることがあると思います。その中で、新しい命を大切に迎えることには、道徳教育的な側面と性教育的な側面を持ち合わせています。

 先ほどの周産期医療の質問の中で触れましたが、飛び込み出産につながる未受診妊婦さんは若年者に多い傾向があり、日本助産師会の専務理事は、自分自身の健康へ関心が低いのも特徴で、未受診妊婦を減らすためには、若いころからの健康教育を充実させる必要があると指摘しています。新しい命の誕生に触れるには、性教育や健康教育が必要となってきます。性教育というと興味本位でとらえられがちですが、そういう教育なしでは語れません。命の大切さを教えるときに、いかにバランスよく取り入れるかが大切であると私は思います。

 一昨日の一般質問の中で、教育に対する現状認識についての質問に対し、携帯電話やインターネットの普及によるさまざまな情報のはんらん、家庭や地域社会の教育力の低下など、子供を取り巻く環境の変化により、子供たちの道徳観や公共心、いじめの問題を含めた心の問題やコミュニケーション能力の低下が大きな課題と教育長は答弁されました。私は、こうした子供の現実を踏まえ、自己責任のもとで自己決定していくための的確な知識や情報を提供していくことが必要であると考えます。

 そこでお尋ねします。

 一点目ですが、ふるさとぎふ再生基金の今年度事業の中で「命の教育推進事業」がありますが、具体的にどのような内容なのでしょうか。

 二点目として、性教育を含めて新しい命を大切に迎える教育をどのように考え、取り組んでいらっしゃるのでしょうか。

 以上、二点について教育長にお尋ねします。

 三点目として、最後までだれにも相談できなかった新潟県の女子高生は、新しい小さな命を奪ってしまいました。もし彼女がそれまでにだれかに相談できていたら、状況は変わっていたかもしれません。多くの悩みを抱える青少年にとって、相談窓口があることは大変心強いことだと思います。「いじめ相談24」という相談窓口では、いじめ問題がクローズアップされて相談件数が倍増したと伺っております。現在、二十四時間体制で電話相談を受け付ける「青少年SOSセンター」がありますが、青少年への周知はどのようにされているのでしょうか。また、関係機関との連携はとれているのでしょうか。さらに、学校へのフィードバックはされているのでしょうか。環境生活部長にお尋ねします。

 では最後に、男女共同参画社会の実現を目指して、審議会等への女性委員の参画拡大についてお尋ねします。

 本会議場で執行部席を拝見しますと、私の左手には松川教育長さん、右手には古川総合企画部次長さんがいらっしゃいます。男性ばかりの中でお二人のお顔をそろって拝見できると、ほっといたします。そこで、私も県の審議会等への女性委員の参画や、県の女性職員の管理職への登用について、これから四年間取り上げていきたいと考えております。

 先ほど、「私も」とあえて申し上げました理由は、本年四月に引退された女性議員が、初当選以降、またかと言われるかもわかりませんけれども、またやらせていただきたいとおっしゃって、何度もこの問題を本会議で取り上げられたからです。

 今から二十年前の昭和六十二年六月一日現在、本県の審議会等への女性委員の参画率は、わずか八%しかありませんでした。平成十九年四月一日現在、二九・一%にまでなっています。これは、たびたび男女共同参画の重要性を取り上げ続けられた女性議員は言うに及ばず、男性議員も取り上げてくださり、知事を初めとする執行部の皆様に男女共同参画社会づくりに対する深い理解があり、積極的に取り組んでこられた結果であると考えています。よって、私も引き続き男女共同参画社会の実現を目指して、この問題を取り上げていきたいと思います。

 毎年、内閣府が実施する「地方公共団体における男女共同参画社会の形成又は女性に関する施策の推進状況調査」によりますと、平成十九年四月一日現在、県庁の女性職員の管理職への登用は六十四人で、管理職全体に占める女性の割合は七%と、全国平均が五・一%の中で全国七位となっており、意外にも登用が進んでいるという結果に大変驚いたと同時に、うれしく思いました。県が女性職員の登用を積極的に図られている成果でありますから、誇らしくも感じます。今回、一般質問の準備のため、担当職員の方にいろいろとお話を伺う機会がありましたが、有能な女性職員の方々が大変多くいらっしゃることを感じました。近い将来、執行部席に三人、四人と数多くの女性のお姿が拝見できることを楽しみにして、今後も引き続き積極的な登用を期待しております。

 さて、県では、岐阜県男女共同参画計画の中で、審議会等における女性委員の割合を平成二十年度末までに三五%以上、女性委員なしの審議会等をゼロにするという目標を掲げています。しかし現状は、平成十九年四月一日現在、女性委員の参画率は二九・一%、全国平均が三二・六%で、全国順位は三十七位です。また、女性委員なしの審議会は十二となっています。平成十一年に男女共同参画社会基本法が制定されるまでは一〇%台だった女性委員の参画率が、三年後の平成十四年に三〇%を超えました。その後三〇%前後で推移し、ここ二、三年はわずかに減少傾向にあります。目標年次までにあと一年半となり、このままの推移では目標達成が困難なのではと心配しています。

 そこでお尋ねします。担当部署では、女性人材リストの作成・活用や半年ごとの現況調査などを通して、女性委員の参画率向上に取り組んでいらっしゃるようですが、審議会等への女性委員の参画拡大、目標達成に向けて具体的にどのような取り組みを進められるのか、環境生活部長にお尋ねします。

 以上、「命の大切さ」をキーワードに周産期医療の充実を図ることと教育のあり方を考え直すこと、そして男女共同参画社会を推進することについてお尋ねしましたが、いずれも、すべての県民に愛と優しさのある岐阜県を目指すために大変重要な問題だと思います。今後、関連施策を積極的に展開していただくことをお願いして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(安田謙三君) 環境生活部長 高田幸三君。

   〔環境生活部長 高田幸三君登壇〕



◎環境生活部長(高田幸三君) まず、青少年SOSセンターの取り組みについてお答えをいたします。

 青少年SOSセンターは、三百六十五日二十四時間フリーダイヤルで、いじめ、不登校、非行、友人関係、親子関係の悩みなど、多岐にわたる青少年の相談に対応しています。相談件数は増加傾向にあり、平成十八年度は千四百三十四件となっております。青少年が悩みを一人で抱えず気軽に相談できるよう、今年度はPRリーフレット約四千枚を県内の教育委員会、学校及び相談機関に配布するとともに、小・中・高のすべての児童・生徒に配布される教育委員会作成の電話相談カードでも周知を図っているところです。

 相談に当たっては、相談者の秘密を守ることが原則ですが、相談内容に緊急性がある場合は、教育委員会、警察、専門機関である精神保健センターや子ども相談センター等に緊急連絡網により通報し、連携して対応することとしており、また学校に対しても、相談内容から学校に連絡することが早期の解決に結びつくと考えられる場合には、相談者の同意を得て連絡をとることとしております。今後とも、青少年にかかわる関係機関と緊密な連携をとって、適切に対応してまいります。

 次に、審議会等への女性の参画拡大についてお答えをいたします。

 女性委員の参画拡大を図るため、これまでもさまざまな分野で活躍する人材の掘り起こしを定期的に行って人材リストを整備し、委員任命の際には委員の職務指定を可能な限り解消するとともに、公募委員を拡大するなどの対応を進めてまいりました。しかしながら、御質問にもございましたとおり、平成十六年策定の岐阜県男女共同参画計画では、審議会等の女性委員の割合が平成二十一年三月末に三五%を超えることを目標に掲げておりますが、本年四月一日現在二九・一%とかなり下回るとともに、女性委員のいない審議会等をなくすという目標についても、今年は昨年より三つ減ったものの、まだ十二の審議会で女性委員が一人もいない状況があります。

 今後、全所属の男女共同参画推進員を初め、関係職員に対する研修を拡充して男女共同参画の重要性の理解を一層深めるとともに、職務指定のあり方などについて、委員改選時の個別見直しを強力に進め、目標の達成に向けてより一層努力してまいります。



○副議長(安田謙三君) 健康福祉部長 上手繁雄君。

   〔健康福祉部長 上手繁雄君登壇〕



◎健康福祉部長(上手繁雄君) 周産期医療につきまして、まず総合周産期母子医療センターの指定見込みにつきましてお答えいたします。

 現在、総合周産期母子医療センターを指定するためのハード面は整っておりますが、必要な産科医師の確保が課題となっております。このため、四月に立ち上げました岐阜県地域医療対策協議会での議論を踏まえ、医師会や大学等から人材支援が得られるよう努力をしているところでございます。また来月には、関係機関の調整を図り、センターを指定するため、五名の職員から成る医師確保対策チームを健康福祉部内に設置し、今年度内の指定を目指してまいります。

 次に、妊婦健診の受診勧奨についてお答えいたします。

 御指摘のように、妊婦さんが安全に出産を迎えるためには、かかりつけ医を持って定期的に受診することは大変重要なことと考えております。専門家や県民代表の方々から成る岐阜県地域医療対策協議会や、産科医師や消防職員から成る周産期医療協議会の場でも、患者教育については大いに議論されているところでございます。

 現在、市町村の窓口では、母子健康手帳交付時の機会をとらえ、妊婦健診をきちんと受けるよう指導を行っております。県といたしましては、母子健康手帳の副読本を作成し、受診を勧めるとともに、母子健康手帳の交付を受けていない妊婦さんに対しても、県の広報紙や講演会等を通じまして妊婦健診の必要性について普及啓発してまいります。

 最後に、妊婦の搬送における連絡体制の強化と周産期医療情報システムについてお答えをいたします。

 妊婦さんの緊急搬送体制の充実は喫緊の課題であり、周産期医療協議会では、どの医療機関が最終的に受け入れ先を調整するのかなど、医療機関の役割の分担の明確化や医療関係者や消防関係者間の連携を充実するなどの対策を検討しております。具体的には、医療機関、消防による妊婦救急搬送連絡調整会議−仮称−を設置し、連絡体制を強化していきたいと考えております。

 周産期医療情報システムは、このような役割分担と情報共有による医療機関のネットワーク構築のために、空き病床の状況等の収集、配信といった機能を担っておりまして、現在、周産期医療協議会の議論も踏まえまして、病院、消防の双方が活用しやすく、迅速に対応できるようにシステム改修を行っております。年度内には新たなシステムとして稼働させる予定となっております。



○副議長(安田謙三君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) まず、命の教育推進事業についてお答えいたします。

 青少年が関係する痛ましい事件が多発している今日、かけがえのない命を大切にする教育は、人間形成の基本として大変重要であると考えております。この推進事業では、命のとうとさを実感し、思いやりの心をはぐくむ教育の充実やボランティア活動の支援、障害のある児童・生徒に対する理解を目的として四つの事業を実施します。

 そのうち命の教育事業では、県内の各学校に産婦人科医や臨床心理士等を派遣し、命の大切さや生きる喜びを実感できる講演や授業を実施することを通して、生命を尊重する心、他人を思いやる心をはぐくんでまいります。また、発達障害を支える心のネットワーク事業では、発達障害のある子供を支援する人たちの研修や、表面上は見えにくい発達障害を正しく理解していただくための講演会を実施し、障害の有無にかかわらず、子供と家族を地域全体で支えていく環境づくりを進めてまいります。そのほか、高校生等のボランティア活動を支援する県立学校ボランティア活動支援事業、特別支援学校生徒の職業的自立を目指した職業教育充実事業を実施し、命の教育を推進してまいります。

 次に、新しい命を大切に迎える教育についてお答えします。

 議員御自身の体験に基づいた御質問を、私も同じ一人の女性として共感を持って聞かせていただきました。子供たちに人の命の大切さを教えることは大変重要であると考えております。

 学校においては、さまざまな機会を通して命の大切さを実感できるよう指導しております。例えば、中学校、高等学校の保健学習では、受精、妊娠、出産を科学的に理解させるとともに、家族計画の意義や人工妊娠中絶が及ぼす影響について指導しています。その中で、すべての子が望まれて生まれてくる子でありたいという願いや、新しい命のかけがえのなさを感じ取らせていく指導も大切にしております。

 乳幼児との触れ合い体験を行った中学校では、最初は緊張して恐る恐る抱いた生徒が、赤ちゃんは本当に小さくて、やわらかくて、重かった。生まれたばかりなのにつめもきちんと生えていたと、小さな命に感動し、家に帰ると早速自分の母子手帳を母親に見せてもらい、自分を産んでくれてありがとうと感謝の気持ちを伝えたということです。また、助産師による新しい命の誕生について講演を聞いた生徒は、産んでくれた親に感謝し、今まで以上に自分の命を大切にしたいと語ったそうです。

 今後とも、命の大切さを実感するこのような感動体験を通して、児童一人ひとりにかけがえのない命を大切にする心をはぐくむ教育の充実に努めてまいります。



○副議長(安田謙三君) 三十二番 足立勝利君。

   〔三十二番 足立勝利君登壇〕(拍手)



◆三十二番(足立勝利君) 議長よりお許しをいただきましたので、通告に基づきまして質問に入らせていただきます。

 まずもって、ここで還暦を迎えられました古田知事にお祝いを申し上げたいと思います。

 先月、九月十六日のことでございましたが、岐阜グランドホテルにおきまして、叙勲を受けられた方の祝賀式がございました。それを終えまして玄関のところへ出かかったところでございましたけれども、そこに赤いスポーティーなシャツのよく似合う、何となく古田知事にそっくりな人が、若い人たちに囲まれて、うれしそうな顔をして談笑されておられました。一体だれかなあということで興味半分で近づきましたところ、それは紛れもなく古田知事でありました。

 余り若々しく見えましたので、思わず、「まるで高校生みたいですね」と言ってしまったわけでございますが、後でちょっと言い過ぎたかなと思ったわけでございますが、続けて、「きょうは何かあったのですか」とお伺いしたところ、「きょうは子供たちが還暦を祝ってくれてね」と言われまして、赤ちゃんを指さしながら、初孫もできましてねと御満悦の様子でございました。お孫さんを見ているときの本当にうれしそうな表情がとても印象に残っております。

 重ね重ねのおめでたをお祝い申し上げるとともに、これを機にますます県民の幸せのために御活躍されることを御祈念申し上げまして、本題に入らせていただきます。

 私は、産業廃棄物処理施設の整備について、全面的な公共関与の立場で、平成八年第三回の六月議会を初めといたしまして、平成十六年第四回定例会、平成十七年第一回定例会と計三回の質問をしてまいりました。今回も古田知事に、産業廃棄物処理施設のその後の状況についてお尋ねをいたします。

 とりあえず、今までの経緯を御報告申し上げます。

 まず初めに、平成八年第三回定例会で、当時社会問題となっておりました御嵩町の産廃処分場の建設につきまして、民間企業が地元同意を得るには無理があり、問題解決には現実的ではない、法を確実に遵守する県・町が中心となり、民間のノウハウを取り入れ、地元が納得する形で、開発から建設、運営に至るまで第三セクターで管理するのが望ましいとの趣旨で御提案を申し上げました。この提案に対しまして、当時の衛生環境部長は、「議員提案の第三セクターによる産業廃棄物処理施設の建設、運営及び安全性の確保につきましては、現在、県が進めております廃棄物リサイクル五原則の一つで、公共関与の考え方に合致するものでございますし、問題解決の方策として、建設的な御意見として受けとめさせていただきたいと思います」といった答弁をされました。しかし、その後、解決策として調整試案をつくり、御嵩町に提案するも、既に町民による住民投票で「ノー」の審判が下された後であり、何とも後味の悪い結末となってしまったのであります。

 一方、時同じくして財団法人 地球環境村ぎふを設立され、廃棄物処理施設に公共関与していこうと決意されましたことには、大いに賞賛に値するものだと評価申し上げ、先行きに大きな期待を抱いたものであります。それから過ぎること八年、遅々として進まないことにいら立ちを感じた私は、平成十六年第四回定例会におきまして、再度、産業廃棄物対策について質問に立ち、強い口調で、引退を決意された梶原知事だからこそ悔いのないよう適切な事業の引き継ぎをし、行政の停滞を招くことのないようにと申し上げました。

 要旨は次のとおりです。梶原前知事が平成七年十月、ドイツへ産廃処理施設の視察に行ったことを糧とし、平成八年三月に岐阜県地球環境村推進構想が発表され、財団法人地球環境村が設立されましたが、遅々として成果はあらわれてきていないのではないか。また、平成八年六月議会の御嵩産廃処分場の発言に対し、当時の小田衛生環境部長は、私の提案に対し、「問題解決の一つの方策として、建設的な御意見として受けとめさせていただきます」との答弁をされてから、何と調整試案が出るまでに十一カ月も要しているのであります。

 事のやりとり、スピードからして、私には県行政が本当に産業廃棄物処理を解決していこうという熱意がとても感じられません。残念のきわみでありますと言い添えてもおります。続けて、ならば、時代にマッチしないものになってしまっている地球環境村構想については一度幕を引いた方がよいと思うがとまで申し上げております。そして、このときも申し上げております住民の安心・安全が担保される処理施設を、公共関与として第三セクターで設立すべきだと強く申し上げました。県が地元同意にこだわるなら、この方法しかないと思ったからです。この私の質問に対して梶原前知事は、地球環境村については、「今日、日の目を見たものは一つもないというのが現状ではあるが、大分状況も変わってきましたので、地球環境村もリサイクル中心に推進すべきとの考えがある。根本的には産業廃棄物が法定受託事務として我々自治体に任せるやり方が問題であるから、責任のたらい回しの原因がある」と言われ、なぜか言いわけっぽい答弁になってしまったのであります。

 業を煮やした私は、翌年十七年第一回の議会で、今度は新しく就任されたばかりの古田知事に、地球環境村構想が平成八年に打ち出され、既に九年経過したにもかかわらず、一向に処理場をつくることができないことは、この構想が破綻したと考えるのが常識である。財団法人 地球環境村ぎふに投資した県費は何と七億円、効率のよい行政を推進している県政としても、破綻状況の地球環境村は財団法人も含め廃村すべしと、古田知事に英断を求めたものであります。と同時に、それなりの施設はまたどうしても要るわけでありますから、担当部局を移管してでも県は責任を全うしてほしい旨の質問をさせていただきました。

 これを受けて、知事は、財団法人も含め、地球環境村構想を県民の目線で総点検する。産業廃棄物処理施設の整備については、県の関与を深めていくことを前提で、完全リサイクル工場の実現を図ってまいりたいと考えているとの答弁がされました。

 そして、翌十八年度を迎えるに当たりまして、財団法人 地球環境村ぎふは解散し、かわって県が産業廃棄物処理施設の整備促進に積極的にかかわるということで、処理施設候補地の選定作業に着手することとし、用地選定調査費として、たしか約五百万円の予算がつけられました。これでやっと岐阜県から産業廃棄物の問題はなくなると思っておりました。安堵の気持ちでいっぱいでございました。しかし、先日、用地についてどの程度進んでいるかと担当者にお尋ねをしたところ、びっくり仰天、唖然といたしました。また腹立たしくも思いました。

 それは、こうであります。産業廃棄物処理施設の整備における公共関与のあり方について、岐阜県産業廃棄物処理施設整備検討委員会の中間報告を見せていただきましたところ、これが全く進歩なし。今後の検討事項として、ここでは十九年度のことを指しておりますけれども、「来年度は岐阜県での産業廃棄物処理施設の整備に関し、県がどの程度関与していくかを、施設の整備を前提とするのではなく、規制、支援、給付などの観点から公共関与のあり方を検討していくこととする」と報告されております。これではもとのもくあみです。

 思い起こせば、平成七年に、有識者で構成する岐阜県産業廃棄物問題懇話会から、早期に公共関与による産業廃棄物処理業を実現することと提言がなされ、県は財団法人 地球環境村ぎふを設立した経緯があります。数えて、今年はいみじくも十二年目です。日本では、十二支で年を数える習慣もございます。ね・うし・とらと進み、いのししで一巡するわけでございますが、これでもとに戻るのであります。産業廃棄物処理問題も、同じく十二年かけてまた振り出しに戻ったようであります。

 十二年かけて使ったお金は十億円近くで、その間の職員の労力と時間ははかり知れないものがあります。もとのもくあみであるような中間報告では、日ごろから知事のよく言われている県民の目線でとらえれば、全く理解できないことであります。ここまで検討してきたものが、なぜ今さら検討委員会なのでしょうか。立派で有能な職員ばかりだと思いますが、検討委員会の識者とどのように違うのでしょうか。また、執行部の方々には判断能力がないのか、それとも責任回避なのかはわかりませんが、県では多くの分野でこのような検討委員会にゆだねた手法をとられていますが、検討委員会の方は責任をとらない立場にあります。最後に責任を問われるのは執行部であり、もちろん最高責任者は知事であります。そして、チェック機関の県議会議員としての応分の責任も我々にはありますので、少しばかり厳しく申し上げたわけであります。

 これは余談ではございますが、これでも地元では私は「仏の足立さん」と言われております。本当に優しい人だなとも言われておりますが、そういうことでございますので、誤解のないようにお願いしたいと思います。

 最後に申し上げます。さまざまな技術が進んだ今日、時代も大きく変わってきましたので、美しい岐阜県づくりといたしましても、最終処分に依存しない総合リサイクルセンターなるものを県が関与してつくっていくべきであると考えますが、この点について知事の御所見をお伺いし、質問を閉じます。御清聴まことにありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(安田謙三君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 前段では、仏の足立先生ならではの過分のお祝いの言葉をいただきまして、大変感謝申し上げますが、後段では、仏の足立先生にしては大変手厳しい御質問をいただきました。若干経緯のある問題でもございますし、少し答弁が長くなるかもしれませんが、御容赦いただきたいと思います。

 まず、御指摘のように、この産廃処理施設の整備というものは、岐阜県にとりまして大変大きな課題であることは間違いのないところでございます。お話もございましたけれども、平成八年三月に、県としては地球環境村推進構想を策定し、またその推進母体として財団法人を設置したわけでございます。一方、平成十七年三月、私にとって初めての県議会の場で、この問題に関する御質問をいただいたわけでございまして、当時、私としては、廃棄物は発生の抑制、再利用、再生利用と、いわゆる三Rでございますが、これを徹底した上で、できる限り最終処分量を減らす方向で処理すべきものであるという考え方に立って政策総点検を進めていきたいと、こういうふうに申し上げたわけでございます。この部分の基本的なスタンスは、ただいまの先生の御質問の最後のところと一致しておるわけでございまして、先生と私と基本的には同じ考え方に立っているものというふうに思っておるわけでございます。

 その後、昨年の一月に政策総点検の最終報告が出たわけでございますが、そこでは、いわゆる三Rの基本的な考え方のもと、産業廃棄物処理の実態と将来動向を的確に把握した上で、具体的な産廃処理施設の整備に関する計画を策定すると同時に財団法人を廃止することとし、今後は県が処理施設の整備促進に積極的にかかわることとすると、こういう方向が示されたわけでございました。これは私の考えでもございますし、また先生の基本的なお考えと同様かというふうに思っております。

 これを受けまして、昨年三月に財団法人を廃止いたしました。そして十八年度当初予算として、産業廃棄物処理施設候補地選定事業費を計上したわけでございます。この事業費を活用いたしまして、県内の産業廃棄物の処理状況について調査をし、把握するということと、他方で、この産廃処理施設に対する公的関与のあり方、施設の形態、候補地の選定といったような課題について検討していただくために、学識経験者、環境保全団体代表者、排出事業者、産廃処理業者、市町村行政関係者の委員から成る岐阜県産業廃棄物処理施設整備検討委員会を設置したわけでございます。この検討委員会は、議事録をごらんになっていただければわかると思いますが、これまで同じテーブルに着いたことのない、立場の全く異なる方々が同じテーブルに着いて、一堂に会して、この種の委員会としては異例なほど非常に激しく徹底した議論を交わしていただいておるわけでございます。また、検討のためのデータの収集に当たりましては、委員自身による多様な処理施設の実地検査、あるいは実地調査、あるいは中小零細業者を含む排出事業者に対するアンケート、あるいは廃棄物問題に携わる住民の方々、あるいは処理業を営む業者の方々等々との意見交換など、非常に幅広く検討活動を続けていただいておるわけでございまして、この会議はすべて公開いたしておりますし、資料、議事録等はすべてインターネットに掲載しておりますので、ぜひ、いかに激しく徹底的に、かつ率直に意見交換がなされているか、ごらんいただければというふうにまず思うわけでございます。

 これまでのこの検討委員会の審議の過程で、次のような論点が浮き彫りになってきておりまして、私としては、本格的かつ徹底的な議論の中で一定の進歩といいますか、進展があるのではないかというふうに思っておるわけでございます。

 まず第一に、地球環境村構想に対する徹底した反省ということでございます。これについては、推進母体とされた財団法人の組織、スタッフ自体が施設整備をみずから実施していけるような体制では全くなかったこと。また、候補地の選定等も市町村任せで、県や財団が責任をとろうとしていなかったこと。地球環境村推進構想では、県内五圏域ごとに自己完結に処理を行うという前提で施設整備を目指しておりましたが、実際のごみの動き、広域的に行われております産業廃棄物処理の動きから見まして、現実とは全くかけ離れた構想であったということ等々、意見の立場の違いを超えて、すべての委員から一致した厳しい批判があったわけでございます。

 また一方、これは委員の間で大変議論の対立があるわけでございますが、原理原則論として、一方では民間の施設整備ということに対しては、もはや住民の不信感が大変強く、なかなか地域住民の合意を得ることができないんではないかと。したがって、県がみずから整備することが必要だという意見が一方でございます。他方で、県はむしろ優良な処理業者を育成し、民間の施設整備を促進すべきだと。そして、廃棄物行政本来の立場で適正な許認可、監視指導ということに徹した方がいいんではないかと。税金で県がみずから設置するか、あるいは民間を育成しながら規制をする、許認可という立場から対応するか、これは意見が真っ二つに分かれたままでございます。

 三番目に、産廃処理に対する現状認識でございますが、例えば、他県の例をよく参考に見ておく必要があるということで指摘されておりますのは、当初計画した処理量よりも、結果的に需要が少なくなったことから、維持管理費等に県費を追加で投入したり、採算の見込みが立たない、そして計画そのものも撤回された、そういう事例があるということで、そういったケースにも学ぶ必要があるという議論もございます。

 また、施設整備の必要性、採算性というものを判断するに当たりまして、刻々企業の努力、あるいはリサイクル技術の発展によりまして、最終処分量が減少しておると。一方、リサイクル量が増大しておると。こういう廃棄物の処理にまつわる実態の変化というものをよく見きわめる必要があると。そこをきちんと見きわめませんと、需給関係について間違えるのではないかと、こういう指摘もございました。

 それから、県内の排出事業者が具体的にどんな廃棄物の処理に困っているのか、特に排出事業者の大部分を占めます中小零細企業がどのような廃棄物処理を行っているかといったことについて、しっかりとした調査が必要であるということも指摘されておりまして、こういったラインで今議論を行っておるということをまず申し上げておきたいと思います。

 こうした議論と並行いたしまして、県といたしましては、議員から御指摘のありました総合リサイクルセンターの考え方と相通ずる取り組みといたしまして、幾つか進めております。その一つは、産業廃棄物の発生量の約二割が建設廃材でございます。この建設廃棄物につきまして、でき得る限り選別をして、再資源化可能な民間の処理施設の整備を図るという観点から、平成十八年度に、県として岐阜県優良建設廃棄物選別資源化センター認定制度というものを創設させていただきまして、この制度では、リサイクル率が七〇%以上という要件を備えた優良な処理施設の認定を行うということでございまして、昨年十月に第一号を認定、そして、既に基準に合致しておる施設が、今二件ほど手続を進めておられますし、さらに手が五件ほど挙がってきておるわけでございます。

 また、建設廃棄物以外の産業廃棄物につきましても、例えば今年になりまして、下水汚泥をセメント原料として再生使用するための乾燥施設が県内で初めて導入されております。また、木くずの再資源化では、バイオマス発電の燃料として熱回収するための設備の整備も進んでおるということでございます。

 こういったことを踏まえまして、私どもといたしましては、来年度当初を目途に、一方で民間施設の整備状況、他方で今年度中に検討委員会からお出しいただく最終報告、あるいは検討委員会を通じて得られましたさまざまな意見、データを踏まえまして、破砕・選別等を行う中間処理施設、そして最終処分場など、今後、中・長期的にどのような処理施設がどれだけ必要か、そして県または民間がどちらがどのように設置していくことが望ましいのか、さらには設置に当たっての住民同意のあり方、あるいは施設の情報公開のあり方等々の手続につきましても煮詰めた上で、着実な具体的施策に取り組んでいきたいと、こういう姿勢でおるわけでございます。



○副議長(安田謙三君) 二十六番 小川恒雄君。

   〔二十六番 小川恒雄君登壇〕(拍手)



◆二十六番(小川恒雄君) 議長のお許しを得ましたので、通告に従い順次質問をさせていただきます。

 私も何回もここへ登壇をさせていただいておりますけれども、一年生諸君と同様に、常に初々しく質問をやりたいというふうに思います。

 質問に移ります。

 まず第一に、行財政改革についてでありますが、私がここで申し上げる行財政改革は、組織、定数、財政面での改革にとどまらず、広く行財政の各分野にかかわる改革についてであります。我が会派の藤墳先生が、代表質問の中で、岐阜県の未来の姿を描く上では、明確な政策的理念と展望があって行財政運営があるべきだと言われております。県政の目指すべき改革の方向性を示すという意味で重要になる長期構想の策定について、まず知事にお尋ねをしたいと思います。

 知事は、本定例会冒頭の提案説明の中で、新たな長期構想の策定の取り組みについて、策定に当たり、まず県職員みずからが県政の状況や将来の姿、課題などについて主体的に論議することが重要であると考え、将来の県政を担う若手職員を中心とする岐阜県将来構想研究会を設置されたと述べられております。

 先般の勉強会で、この若手の皆様方と話す機会がありましたので、二、三質問をさせていただきました。その中で、彼らが自発的に立ち上げたかどうかを聞きました。その立ち上げについては、みずからだと答えられておりました。次の代の県政を担う若い職員で構成をされておりますので、今後、県庁の中の抵抗勢力との対立があることは当然だと思います。また、それが知事であったり、当事者の研究会のメンバーそのものが含まれることもあり得ると思います。「出るくいは打たれる」のたとえでありますが、少々の抵抗は物ともせず、我が道を行けばよいと思います。しかし、芽を摘み取られては何もなりません。風や雨に耐えて初めて力強く成長し、やがて花が咲き、実をつけるわけでございます。芽を摘むというのは、この取り組み自体をないものにすることなのです。

 そこで、知事は、この取り組みを平成二十一年度から十年間を期間とする新たな県政運営の構想を策定するとされておりますので、この若手職員に口出しをしないでじっと見守る必要があると思います。途中で気が変わってもらっても困るわけでございます。自由な発想で県政の状況や将来の課題などについて主体的に論議できるよう、県庁内の環境を整え、獅子の母親、このシシというのは、昭和村におるイノシシではございません。獅子奮迅のシシ、獅子は子供を千尋の谷へ突き落とす、この意味のシシでございます。獅子の母親の役目を最低平成二十一年度まで続ける必要があると思います。この取り組みについて、若手のやる気のある職員諸君を獅子の母親役として日の目を見るまで黙って見守り、安心して思い切ってやってくれと応援を願いたい。私も藤墳先生がおっしゃられたとおり、エールを送りたいと思います。

 そこで、本取り組みの最高責任者としての知事は、この先十年を見据え、県民のトップとしての立場でどう支えていくのか、御決意をお伺いいたします。

 次に、行財政改革のうち、財政構造改革のため投資的経費の支出の投資効果についてどう考えるかについてお尋ねをいたします。

 前回の定例会における私の再質問で、企業立地促進事業補助金の投資効果についてお伺いをしたところ、総務部長の答弁ではありましたが、税収その他の投資効果に不足はないと自信を持って言われました。税源涵養策としての企業誘致は、平成十七年度以降飛躍的に増加をしており、平成十九年度上半期の工場立地件数についても過去最高になると、知事は提案説明の中で述べられております。将来的な税収増が図られるものと思います。また、本年度も進出企業への補助金を増額しようということで、九月補正予算案に提案されております。それに見合った投資効果が発揮できないと増額の意味はありません。

 一方、総務部長の言われる企業誘致効果については、そのとおりでありますが、その効果は、ある程度時間がたたないとあらわれてきません。税収として推しはかったとしても、短期的には不足、つまり総務部長の言われる逆になるのではないかと思います。なぜ不足していないか、私には理解ができません。

 さきに述べたように、企業立地の補助金も、資本形成に資するという意味で投資的経費支出であります。そして、その投資は、将来の税収効果等の投資効果からいって、不足なく、むしろ投資以上に返ってくるとの説明であります。だとすれば、同じ投資的経費の支出である公共事業についても、その投資効果は同じようなことが言えるのではないでしょうか。

 しかし一方で、行財政改革大綱では、平成二十二年度まで投資的経費を毎年五%縮減するとしています。投資的経費である進出企業への補助金を増額する一方で、投資的経費全体を縮減するとすれば、公共事業等その他の投資的経費は、ダブルで五%を超える率で削減されることとなってしまいます。繰り返しになりますけれども、同じ投資的経費支出である企業立地促進事業補助金は、税収効果等投資効果について、支出に見合うもの以上が期待できるとするならば、他の投資的経費の支出、例えば公共事業についても、返ってくる比率に高い低いはあるものの、同じく将来的な税収など投資効果が期待できる支出となるのではないでしょうか。

 そこで、総務部長にお尋ねをいたします。企業立地促進事業補助金は、税収等の投資効果として返ってくるとの前回の答弁をさらにわかりやすくお話をいただきながら、これとの関係で公共事業等投資的経費支出についても、こうした支出と同様に考え、その削減について見直しはできないものか、投資効果という面で行財政改革をどう考えるかについてお聞かせを願いたいと思います。

 次に、行財政改革に関する質問の三番目として、前回の質問とかなり重複し、またさきの公共投資の質問とも幾分重なる部分がありますが、公共事業の問題、あるいはこれにリンクする県債、あるいは公債費の問題についてお伺いをいたします。

 財政課からいただいた岐阜県行財政改革大綱をもとにした資料を見ますと、投資的経費を毎年五%ずつ減少させていくと、平成十八年の決算であった一千七百七億円が平成二十二年には一千三百九十億円となり、発注事業費ベースでいきますと、一千七億円が八百二十億円にまでなる計算になります。平成十年度と比べ、投資的経費の事業費でいきますと、実に三九%となります。前に述べましたように、投資的経費の減少は、まともに土木建築業者を直撃しております。今後ますます深刻さを増加させ、中山間地における防災面だけではなく、道路とか河川、あるいは砂防関係に必要な施策はできなくなり、県内の格差は広がるものと思います。また土木建築業界も、発注量が減少したのに業者数は減らない、ますますパイが小さくなっております。かつての紡績やタイル陶磁器業などといった地場産業的な構造となっております。

 ないそでは振れないと言われればそのとおりかと思いますが、必要なものは必要との観点から言えば、平成二十二年に県債残高を減少に転ずるとの目標ではありますが、考え直すときではないでしょうか。あるいは、明確に土木建築の業界に対し、公共事業は当てになりません、転換するか、廃業するか、つぶすか、選択は限定的ですよと、そういうおつもりで言っていただきたいというふうに思います。今まで答弁にはなかったと思います。

 一方、知事は、必要な事業は借金をしてでもやりたい意向があるとも聞いております。最近、知事は就任した当時より変わったと、何回も永田町や霞ケ関の方から聞こえてきます。基本的に守りだけでは県政運営はできないとの思いではないでしょうか。これを聞くにつけ、やはり行財政改革大綱を金科玉条にされてきた知事としては、これだけではと限界を感じられたと私は思いたいのです。ただ、振り上げたこぶしをなかなかおろせないということではないでしょうか。そうすると、知事が思うところと私の思いは一緒であり、呉越同舟の感があり、別に平成二十二年までということにこだわらず、知恵を絞っていこうではありませんかと申し上げたいと思います。

 そこで、知事に何点かお尋ねをいたします。知事の本音ということを前提としたいところでありますが、今の知事のお顔を見ると、そうはいかんわというような顔をしておみえになりますけれども、まず一つ目に、行財政改革の主要な項目である今後の公共事業に対するお考えについて、ずばり知事の本音をお聞かせください。

 県債は将来にわたる子孫へのツケといった暗い話ではなく、適度に冷静な危機意識を持つことが必要だと言っておられます。また、先般お見せいただいた研究レポートの結びでは、もう少し夢も語りましょうとも言っています。知事の公共事業に関する本音も、これと似通うところがあるように思えてなりません。将来の夢を語り、実現するための公共事業への取り組みについてどうお考えですか。率直にお聞かせを願いたいと思います。

 さらに二つ目として、これほど財政が窮屈な現状の中にあっても、やらなければならないことがたくさんあるわけで、また、現状は全国と比べてまだよい方だとする向きもあるわけでございますが、一方で安倍内閣から福田内閣にかわり、地方への見方もよい方へ変わるということも期待をしております。そこで、県債残高を減らすことに余りこだわらず、弾力的な財政運営を考えてほしいと思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。

 次に、大きな質問項目の二番目、食料産業クラスターについて、農政部長及び産業労働部長にお尋ねをいたします。

 地域食料産業クラスター事業は農林水産省の施策であり、平成十七年度から食料産業クラスターの形成を推進し、地域の食品産業と農業等の連携強化を通じた地域の活性化に貢献する取り組みを支援する県レベルの事業であります。特に岐阜県は農業が盛んで、昔から伝統ある食品の地域ブランドの創出を目指し、地域生産者と消費者を結ぶ地域経済活性化の担い手策として取り組まれてきました。飛騨牛や山岡の寒天などは、特筆に値するいい例ではないかと思います。私の出身である美濃加茂市が誇る「堂上蜂屋柿」が、平成十九年四月に味の世界遺産と呼ばれる「味の箱舟」にスローフード協会国際本部より認定をされました。しかしながら、生産量は少なく、干しガキ一個当たりの単価も非常に高うございますので、なかなか地元のものとはいえ、私の口へ入らないというのが現状でございます。

 食料産業クラスターが平成十七年度から取り組まれているのにもかかわらず、本県の取り組みは本年度、平成十九年度からであります。ここに社団法人 食品需給研究センターの食料産業クラスターのパンフレットがありますが、二ページ目に、地域食料産業クラスター協議会の設置状況と地域における物づくりの取り組みの地図がありますが、平成十九年二月末で本県は空白であります。ちょっと知事に見ていただきたいと思います。

 私は、この地図を見て唖然としました。いつもこの取り組みの趣旨に似たような施策はありましたけれども、後ほど産業労働部長にお尋ねをいたしますが、岐阜県ブランド戦略とか地域資源としての農林水産物五十二品目を上げられております。少なくとも本年六月までに農政部では公的にやっていない。準備期間といえばそうなるかもしれませんが、いつも議会等の答弁では、言いわけがましく他県に比較をするとか、他県並みと、他県の平均でというような例をお出しになっていることも非常に多いと思います。その割に、岐阜県だけこの地図が空白なのは合点がいきません。世の中、時間との闘いであります。早くこの制度を利用し、効果を上げることも重要な施策だと思っています。遅いことはだれでもできます。他県ができて我が岐阜県ができないことはないと思いますし、本年度よりゼロ予算と呼ばれる施策を実施しておりますけれども、この食料産業クラスター事業ほどゼロ予算施策に近いものはないのではないかと思います。何せ全部国費でございます。

 現在、ようやく六月になって岐阜県食農クラスター協議会を立ち上げ、今後、具体的に事業展開をされる予定でありますが、他県と比べると二年おくれていることを肝に銘じなければなりません。私も先般、岐阜県食農クラスターの会合に出させていただき、その内容について知ることになりましたが、ぜひ頑張って成功をしていただきたいと思っております。

 先ほど堂上蜂屋柿の宣伝をさせていただきましたが、今回の食料産業クラスターでも、材料として未成熟な蜂屋柿を利用することになっております。蜂屋柿の生産につきましては、他の伝統食品と同様、その生産の存続については赤ランプが点灯しております。先般、古田知事には堂上蜂屋柿を召し上がっていただいておりますので、「毒を食らわば皿まで」のたとえで、今後、蜂屋柿の振興支援にも御協力を願いたいと思います。

 そこで、初めに産業労働部長にお尋ねをいたします。産業労働部として平成十八年までに地域産業資源を活用して産業振興に資するいろいろな施策があったかと思いますが、その内容を先に述べ、今回の食料産業クラスターと大幅に重なる部分があると思います。今後どう協調され、連携されていくつもりなのか、お答えを願いたいと思います。

 次に、農政部長にお尋ねをいたします。なぜ他県が早くから取り組みを始めて成果を上げているのに、岐阜県がおくれたのか。二番目に、このおくれをどう回復させ軌道に乗せていくのか、時系列で見込みについて簡単にお答えを願いたい。三番目に、食料産業クラスターについては県民にPRが必要であり、ぜひ議会にも内容を御説明いただきたいと思います。四番目に、もっと積極的な対応をすると同時に、この施策は一県に一つではないようでありますので、他にもあれば活用できるようお取り計らいをよろしくお願いしたいと思います。

 それから、九月二十日の岐阜新聞に、知事は、職員に奮起を促す意味で、県のひとり相撲ではだめだ、住民を巻き込んだ地域からの盛り上がりにも期待をし、必要な支援を行う旨の発言をされております。農政部長として、農政のトップとして、その発言への感想をお尋ねいたします。

 次に、交通安全対策についてお伺いをいたします。

 自動車交通は、我が国の社会経済の発展や国民生活の利便性向上に大きく貢献し、今日の社会システムにおいて極めて重要かつ不可欠な役割を果たしております。しかし、その一方で、交通事故、交通渋滞、交通公害等の問題を深刻化させることによって、かけがえのない県民の生命、財産、身体を脅かす存在ともなっております。交通事故の発生状況を見ると、平成十八年中の交通事故死者は二年連続で減少し百五十五人となり、昭和四十五年のピーク時の半減となったものの、いまだに多くのとうとい命が交通事故の犠牲になるなど、交通情勢は依然として厳しい状態にあります。

 その一方で、県内の交通環境、公共交通機関網は十分とは言えず、加えて大型店の郊外進出が顕著になるなど、自動車に対する依存度はますます高くなり、交通渋滞は慢性化している状態であります。このことは、岐阜県民一人当たりの自動車保有数が全国で七位であることからもうかがえると思います。

 こうした状況を踏まえつつ、県警察ではこれまで信号機を三千基以上設置するなど、計画的に交通安全施設の整備を推進されていると承知をしていますが、一方、多くの県民が、みずからの生命、身体、財産を守る交通安全施設、とりわけ信号機の整備を強く要望しているところでもあります。交通安全対策として、国の第八次交通安全基本計画に基づき、県警察では、平成二十二年までに交通事故死者を百五十人以下にするといった目標を掲げられておりますが、この目標を達成するには、信号機の整備が有効な対策の一つと考えられます。厳しい財政状況の中、交通事故防止対策としての信号機整備について、県警本部長の考え方をお尋ねいたします。

 以上、三点にわたり質問をさせていただきました。明快な御答弁をお願いし、私の質問を終わりたいと思います。御清聴を感謝いたします。ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(安田謙三君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 行財政改革につきまして、三点御質問がございました。

 その前に二点だけ申し上げたいと思いますが、私はいつも本音で発言をさせていただいておりますので、よろしく御理解をお願いしたいと思っております。また、堂上蜂屋柿は決して毒ではございませんので、岐阜の自慢として大いに応援させていただいておるところでございます。

 まず、将来構想研究会についての御質問でございますが、この研究会は長期構想策定の基礎的な作業ということで、現状分析、将来展望、あるいは政策の議論などを行ってもらっておるところでございます。あえて三十歳代を中心とする若手職員にそれをゆだねましたのは、三十年という期間を見通す構想でありますだけに、若い人たちがみずからの県職員人生と全体と重ね合わせながら、主体的に取り組んでもらうことがいいんではないかというふうに考えたからでございます。同時に、これは新しい試みでございますが、今後こういった試みが積み重ねられていくことによりまして、みずから政策を考え実行できる職員が大いに育っていくと、そして組織の活力が高まっていくということを期待しておるわけでございます。

 それで、よく言われることでありますけれども、いつの時代にありましても、若い人たちが地域や社会、組織などの中核となって活躍をし、自由に物を言うということは、活力の源泉でございます。かつて私が勤務しておりました経済産業省、あるいはその前身の通商産業省でも、時代の節目節目で若い職員たちが省内の政策に異を唱え、先輩たちを乗り越えるようにして新しい政策を生み出していくという気風がございました。もちろん、そのためには若い職員としては相当の努力、勉強の積み重ねが必要であります。乗り越える方も乗り越えられる方も、それを下克上といってお互いに楽しむと、こういうおおらかな雰囲気がございました。そうした中に私は長く身を置いてまいりましたわけでございまして、若い人の力ややる気が組織全体の活力につながっていくことを実感しておりました。ぜひこの研究会を通じて挑戦的な取り組みをしてくれることを期待しておるわけでございます。

 この研究会では、若手職員が内部的に検討をするだけではなくて、だれもが参加できるオープンな場で研究成果を発表し、県が今後何をしていくべきかを議論する政策討論会も開催しようではないかと、こういった企画も出ております。私も時間の許す限り参加して議論に加わり、彼らの取り組みを大いに支えていきたいというふうに考えております。

 また、議員の皆様にも既にこの研究会の活動に高い関心を持っていただいておるというふうに伺っておりますけれども、例えば県政自民クラブでは、早速勉強会に研究会メンバーをお招きいただいて、有意義な意見交換をさせていただいたというふうに聞いております。

 そして、こうした研究会における検討をしっかりと積み重ねてもらった上で、今年度末までに県として研究会の成果を反映させた長期構想の中間報告を取りまとめるというふうに考えております。その上で、来年春から、またこの若手の研究会を中心といたしまして、県議会の皆様、あるいは県民の皆様と広範な意見交換を持ちまして、来年度末までに最終的な長期構想の取りまとめを行いたい、こういった見通しでおるわけでございます。

 最後になりますが、改めまして、研究会のメンバーには、こうしたプロセスの中で大いに学び、考え、新しい問題を提起し、県政かくあるべしというみずからの意見を存分に述べて、自分たちが県政を担うんだと、そういう気概で頑張ってもらいたいというふうに考えておるところでございます。

 次に、公共事業の取り組みについての御質問がございました。

 今年度は、本県におきまして、東海北陸自動車道及び徳山ダムという二つのビッグプロジェクトが完成し、県民の長年の悲願がいよいよ実現するということで、大きな節目の年になっておるというふうに考えております。東海北陸自動車道は、御案内のように、昭和四十七年の事業着手から三十六年の年月を経て、いよいよ全線開通が予定されておるわけでございます。これは美濃と飛騨を飛躍的に近づけたいという県民の願いが結実したものであるというふうに思っております。

 一方、徳山ダムにつきましては、昭和四十六年の事業実施計画の調査開始から三十七年もの歳月を経まして、今年度末に完成するわけでございます。水郷地帯であるがゆえに、古くから多くの水害に見舞われてきた西濃地域にとりましては、流域の治水安全度を飛躍的に向上させるこの徳山ダムの完成は、揖斐川流域四十七万県民の悲願が実現したというふうに思っておるわけでございます。

 また、平成十六年三月には東海環状自動車道東回り区間が開通し、昨年十月には岐阜県総合医療センターの本館が完成しております。今後、東海環状自動車道西回り区間や特別支援学校などを初めとしまして、必要な公共事業については着実に整備を進めていきたいというふうに思っております。これらのことは、当然この長期構想においても議論していくべき課題であるというふうに考えております。

 私としましては、この公共事業につきましては、治山治水、孤立対策、渋滞対策など、県民の視点で着実に対応する問題解決型の視点と、幹線道路網整備といった子々孫々に確かなふるさと岐阜県を引き継いでいくという二つの視点に立ちまして、財政状況をにらみながら着実に進めていくべきものと考えております。

 次に、弾力的な財政運営についての御質問がございました。

 議員の御質問の御趣旨は、県債残高減への転換を掲げました行財政改革大綱に余りこだわらなくていいんではないかと、こういうところが基本ではないかというふうに思っております。そもそもこの行財政改革大綱は、本県の財政状況は一体どうなっているのかと、何を座標軸としてこれから財政を考えていったらいいのかということについて、一定の方針をお示ししたものでございます。その際、私どもとしましては、一貫してふえ続けてきている県債残高に着目をいたしまして、このまま一本調子にふえ続けますと公債費負担が大変なことになると。一方で社会保障関係経費の増加も続いていくと。こうしたことを放置すれば、他の県民生活向上のための事業に予算を振り向けることができない危機的な状況に確実に陥ってしまうということで、やはりどこかのタイミングで県債残高をこれ以上ふやさないというめどをつけていかなければならないんではないかというふうに考えたわけでございます。

 そこで、昨年三月に議論した時点におきましては、五年後となる平成二十二年度末の県債発行残高を、平成十八年度末の県債発行残高を下回る水準にするということを、節度ある財政運営を進めていくための大きなポイントとして掲げた次第でございます。

 御質問の中で、本県の状況は全国と比べてまだいいんではないかというような御指摘もございましたが、公債費の状況を示す一つの指標であります実質公債費比率でございますが、平成十八年度決算では一四・四%でございます。今後、行財政改革大綱に沿った財政運営を行ったとしても、これがかなり厳しくなるということが見込まれております。すなわち、これから一般財源総額が現状どおり横ばいで推移するというふうに仮定をいたしまして、そして平成十九年度の発行額を、平成十八年度の発行額から五%減少した新規の県債発行でございますが、今後横ばいとするという大綱の考え方に沿ったといたしましても、この実質公債費比率は平成二十年度決算時には一八%を超えると。平成二十一年度決算時には二〇%を超えるという見込みになっておるわけでございます。県債残高を減らすことにこだわらなくてもいいんではないかという御指摘でございましたが、むしろ現状は、県債残高の上昇を食いとめるのが精いっぱいというところでございます。

 以上のような財政の実情を申し上げました上で、私どもの基本的な姿勢といたしましては、本県の活力を高めていくための将来を見据えた施策や、県民生活向上のための施策について、大変厳しい財政状況の中にあっても、議員御指摘のとおり、必要なものは必要として着実に実施していかなければならないということでございます。このためには、当然、相反する二つの課題に対応し、非常に厳しいかじ取りをしていかざるを得ないというふうに認識しておるわけでございます。

 今後の財政運営につきましては、一方で財政の状況を率直にオープンに申し上げ、その節度を維持しながら、他方で県民生活向上や安全・安心のために必要不可欠な施策を実現していくため、最大限の知恵と工夫を凝らしながら、明るい未来が見えるような予算をつくり上げていきたい、こういうふうに考えております。



○副議長(安田謙三君) 総務部長 冨田成輝君。

   〔総務部長 冨田成輝君登壇〕



◎総務部長(冨田成輝君) 投資的経費による投資効果についてお答えいたします。

 まず企業立地促進事業補助金の投資効果ということでございますが、地域経済に与える効果といたしましては、税源確保、雇用創出、初期投資による直接的効果のほか、進出企業との取り引きや連携を通じて、県内中小企業の技術力の向上、受注機会の拡大など、多面的な波及効果が期待されるのではないかと考えております。

 また、誘致企業の収益は、企業によってその期間は異なりますものの、おおむね二年後から県税収入に反映すると考えており、中・長期的に見れば補助金額を超える歳入を見込むことができると、そのように考えております。

 また、公共事業につきましても、例えば東海環状自動車道東回りルートの開通が、このところの企業誘致に大きなインパクトを与えていることなどからも、税源涵養につながる基盤づくりとして大きな投資効果があることは議員御指摘のとおりでございます。その一方で、厳しい財政環境の中、県財政が危機的状況に陥ることなく、将来に向けた継続的な公共投資を可能とするためにも、まさに行財政改革が求められているところでございます。

 このため、今後の行財政改革の基本方針として、行財政改革大綱を策定し、平成二十二年度末までに県債残高を減少させることを最優先課題と位置づけたところでございます。この中では、投資的経費を毎年度五%程度縮減するということだけではなく、総人件費を縮減するために、県全体の総定員を千二百七十人純減すること、一般行政経費を毎年度八%程度縮減することや、予算執行の不断の見直しをすることなどの目標を掲げているところでございます。こうした大綱の枠組みの中で、中部圏の景気回復や本県の交通インフラの充実などを背景として、企業の進出が好調になっていくこのタイミングをとらえて、さらなる進出を促すための投資を積極的に行っているということでございます。

 投資的な事業に限らず、他の事業につきましても、この厳しい財政状況の中、大綱で定めた財政規律に従って行っていくこととしておりますが、大綱の前提条件が変わるという事態があれば、当然その状況を踏まえながら対応すべきことでございまして、今後の投資的経費につきましては、県の行財政を取り巻く環境の変化を十分に踏まえながら、具体的には今後の予算編成を通じて検証してまいりたいと考えております。



○副議長(安田謙三君) 産業労働部長 猿渡要司君。

   〔産業労働部長 猿渡要司君登壇〕



◎産業労働部長(猿渡要司君) 食料産業クラスターについてお答えをいたします。

 県内には、すぐれた地場産品や農林水産物、観光資源といった地域資源が数多くございます。これまで、国のジャパンブランド育成支援事業や小規模事業者新事業全国展開支援事業、県の中小企業ものづくり総合支援事業費補助金等の支援制度を活用し、中小企業等が行う地域資源を生かした新商品開発、販路開拓、地域ブランドの創出など、創意ある取り組みを支援してまいりました。さらに、農林商工各分野の共通の指針として岐阜県ブランド戦略を昨年度末に策定し、本年度から国の地域資源活用プログラムや岐阜県地域活性化ファンドといった新たな支援制度も有効に活用し、中小企業等の意欲ある取り組みに対し、それぞれの状況に応じた個別具体的な支援に取り組んでおります。

 御指摘の食料産業クラスターは、地域資源活用プログラムの連携方策の一つに位置づけられている事業でございます。今後、食品産業における新たな地域ブランドの創出に向け、その掘り起こしをする中で、食料産業クラスターの活用が最適と見込まれる案件につきましては、農政部と十分連携し、その活用促進を図り、岐阜県ブランド戦略の推進が実効あるものとなるよう努めてまいります。



○副議長(安田謙三君) 農政部長 山内清久君。

   〔農政部長 山内清久君登壇〕



◎農政部長(山内清久君) 食料産業クラスターに関する御質問に対し、順次お答えをさせていただきます。

 最初に、食料産業クラスターの内容、その取り組みのおくれについてでございますが、食料産業クラスターは、食品産業と農林水産業との連携により、国産農林水産物を活用して、付加価値の高い新商品を開発しようという事業でございます。食品産業事業者と農林水産物の生産者との連携が可能であることが前提となるため、食品産業事業者のニーズと供給可能な農林水産物の有無、及び新商品開発に向けた機運が醸成されていることが、事業推進主体であります食料産業クラスター協議会を設置するために必要な条件になります。

 本県においても、平成十七年度当初から、食品産業事業者で構成されております岐阜県食品産業協議会を通じまして、協議会の設置を働きかけたところでありますが、活用可能な農林水産物の選定と、新商品開発に向けた機運の醸成に時間を要し、この二年間においては協議会の設置までには至らなかったものでございます。

 平成十八年度に入り、議員の地元にあります生物工学研究所が中心となった研究で、県の特産品であります堂上蜂屋柿や富有柿の未熟ガキに脂質代謝の改善効果があることが発見され、この未熟ガキを粉末にしたものを利用した機能性食品の開発の機運が高まり、本年六月二十二日に「岐阜県食農クラスター協議会」が設立されました。県は、この岐阜県食農クラスター協議会にはオブザーバーとして参加しておりますが、生物工学研究所による技術指導のほか、本年七月には未熟ガキの粉末作成のため、農業改良普及センターが農家圃場における未熟ガキの収集について支援を行うなど、県として支援を行っております。

 現在、収集しました未熟ガキは粉末化されており、クラスター参加の食品企業が、今年度中にうどん等各食品の試作、商品化の検討を行い、来年度中の商品化を目指しているところであります。今まで利用されなかった未熟ガキの利用による農業の振興、新商品開発による食品製造業の振興、さらには県民の健康増進に寄与するものであり、今後とも技術指導、未熟ガキの確保等を通じて実用化に向けた活動を支援してまいります。

 また、県内では、農業改良普及センターが中心となって、食品産業との連携による超特選グリの産地づくりや宿儺カボチャを活用した新商品の開発などの支援を行っておりますが、これらの取り組みの中からも新たなクラスター形成に向けた機運の醸成を図ってまいります。

 最後に、農政部長としての考えでありますが、食料産業クラスター事業の推進に限らず、県農政を推進していく上におきましては、行政のみで考え、進めるのではなく、広く県民の御理解を得て、地域、関係者等の意欲、熱意を大切にして進めていくことが最も重要であると考えております。今後とも地域住民、関係者等の声を十分お聞きしながら、その思いの実現に向け、必要な支援に努めてまいります。



○副議長(安田謙三君) 警察本部長 井口 斉君。

   〔警察本部長 井口 斉君登壇〕



◎警察本部長(井口斉君) 信号機の整備につきましての県警察の考え方についてお答えいたします。

 信号機は、道路交通の安全と円滑を実現する上で極めて重要な役割を担っておりまして、交通を適正に管理するためのキーインフラであると考えております。

 この信号機の整備に当たりましては、現地の道路構造、交通量や交通事故発生状況などの交通状況、地元や関係行政機関等の御意見、御要望、これらを総合的に検討した上で必要性を判断して整備しておりまして、現在では、県内に三千七十四基の信号機が設置されている状況にございます。

 信号機の整備に当たりましては、新設だけではなく、誤作動や倒壊を防止するため、既設の信号機の維持更新もあわせて図っていく必要がございます。また、道路交通の安全と円滑を図るためには、信号機の施設整備だけではなく、道路標識、道路標示など、他の交通安全施設の整備もまた不可欠でございます。

 県警察といたしましては、大変厳しい財政状況の中ではありますが、他の交通安全施設の整備にも配慮しつつ、引き続き信号機の整備に鋭意取り組んでまいります。



○副議長(安田謙三君) 二十六番 小川恒雄君。

   〔二十六番 小川恒雄君登壇〕



◆二十六番(小川恒雄君) 知事にたくさんお尋ねをしたいわけでございますけれども、今説明されたことをじっくりと答弁書を読みまして、次回にまた細かいところをお伺いするということでございます。

 そのほかに、一つは時期的な問題で、今、長期構想を練られておるわけでございますけれども、これが二十一年の四月からということと、それから、この行財政改革の中でバランスがとれるのが二十二年の三月ということになりますと、この二年間はダブるわけでございまして、今の長期構想というのは、前の知事の説明でいきますと、いわゆるポスト県民協働宣言の後のものだというふうになりますと、この重なった部分は一体どちらが優先をして、どうなるんだと、この構想の中身もまだはっきり出てきておりませんので、そこまで言うのは酷かもしれませんけれども、当然この問題は言及をされるだろうということを思いますと、この二年間というのはどういう取り扱いを受けるのだろうというふうに一つ思います。

 それからもう一点、この構想が、今言ったように二十一年の四月からでございます。知事にとっては政治的な大きな山場がその前に一つございますし、非常に微妙な問題でございますけれども、そこら辺のところ、自分のさきの質問の中に立場ということを書きましたけれども、うまく伝わっていなかったということでございますけれども、微妙な問題でございますので、御答弁されてもされなくても結構でございますので、ひとつお聞かせを願いたいと思います。



○副議長(安田謙三君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 御指摘のように、長期構想は二十一年四月から十年間ということを考えておるわけであります。その前提として、向こう三十年間の岐阜県の姿というものをいろんな形で展望してみようと、こういうことでございます。

 一方、今の行財政改革大綱は二十二年度末、つまり二十三年三月が、県債発行残高がそこでどうなっているのかというのが一つのポイントになっておりますので、そういう意味では、御指摘のように二年間のダブりはあるということでございます。

 長期構想の中で、当然、財政の長期的なありようということも議論をしていかざるを得ないと思いますので、その財政の向こう十年間の長期的なあり方を議論する中で、この行財政改革大綱との兼ね合いについてはまたそこでよく議論をしてみてはどうかと、こんなふうに思っております。

 それから、もう一つの点は、ちょっと御質問の趣旨がよくわかりませんので、特にお答えは差し控えさせていただきます。



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○副議長(安田謙三君) しばらく休憩いたします。



△午後二時五十五分休憩



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△午後三時十八分再開



○議長(中村慈君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○議長(中村慈君) 引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行います。六番 村上孝志君。

   〔六番 村上孝志君登壇〕(拍手)



◆六番(村上孝志君) 六番 村上孝志でございます。発言のお許しをいただきましたので、大きく四点にわたってお伺いしてまいりたいと思います。

 まず一点目でございます。国民生活・労働環境の向上についてということでございます。好景気が続いていると言われておりますが、実際には実感できる人は少ないのではないだろうか。これも非正規社員、また正社員化と派遣元事業主、また派遣先企業の役割と社会的責任についてとの観点から、大きく四点についてお尋ねしてまいりたいと思います。

 税収上や統計上は、いざなぎ景気を越える好景気が五年半も続いていると言われております。しかし、けさのテレビ報道でした、中部圏での企業倒産が増加しているということでございます。加えて、最近どうも物価が値上がりしているのではないかというようなことがありまして、その豊かさを実感できる人は少ないのではないでしょうか。いわゆる一つの言葉で言うならば、企業間格差、また企業格差、生活格差というのが生じているのではないのかと危惧しているところでございます。

 また、労働環境の面から考えてみたいと思っております。格差社会の一番大きな特徴は、六千五百四十万人と言われておりますところの労働者の正社員から非正規社員への比率が急速に変わったということにあるのではないかと思います。正社員は、景気拡大の五年間で三百万人減りました。反面、非正規社員は三百万人ふえております。

 厚生労働省の就業形態の多様化に関する総合実態調査では、一九九九年の非正規社員の比率は二七・五%、四年後の二〇〇三年が三四・六%、四年間で実に七・一ポイントもの非正規社員の比率がふえております。非正規社員の四割が月給十万円以下で、十万から二十万円未満が四割と、どんどん格差が拡大していっております。賃金が減ったのは、国際競争力に勝つために仕方がないという方も見えます。しかし、GDP統計、二〇〇五年度でいいますと、二〇〇一年から二〇〇五年度までの四年間、雇用者所得は八兆五千億円減っております。この八兆五千億円人件費を減らして製品価格を下げ、厳しい競争を勝ち抜いたのか。そうではありません。これは企業の利益に相当し、企業利益が十兆円ふえていると言われております。つまり、人件費を下げて利益を上げただけでございます。だから、国際競争で生き残るために人件費を減らさなければならないという説明には疑問が残ります。問題は、人間を労働力、道具と考え、がんがん働かせ、壊れたらぽいと捨て、壊れたり古くなったら新しいパーツをぱちっと入れかえれば済むというものではありません。働く人は人間です。だから、人間として考えられない現状には疑問を抱いております。日本では、古来から熟練した技術を営々と後輩に託し、継承し、働く人が毎日毎日工夫を凝らして改善し、不良品の発生率を下げ、高品質の製品を生み出し、付加価値をつけて世界に誇れる製品を生み出してきたのは実際に働く人たちです。

 そこで、我が国の労働力状態を二〇〇七年実施の国勢調査から見てまいりました。平成十七年の労働力人口は、先ほど申し上げましたが六千五百四十万人で、十二年に比べると七十万人、一・一%減っております。性別では、男性が七五・三%、女性が四八・八%で、十二年に比べ男性は一・二ポイント低下しております。女性の社会参加が進んでいるということではないでしょうか。女性は〇・一ポイント上がっております。年齢各層で見ると、男性は二十五歳から五十九歳の各年齢層で九〇%を超え、十二年に比べると台形型で、大きな変化はありません。しかし、六十歳、六十一歳は四ポイント以上の上昇となっております。これは、年金の受給開始年齢が少しずつ引き上げられていく、その影響ではないかと思います。また、六十五歳以上の女性の雇用者の割合が上昇しているのも気になるところでございます。

 一九八九年に出入国管理法の一部改正が行われました。これによりまして、日系三世に対して在留資格、定住者資格が認められるようになりました。それに伴い外国人登録者が増加し、我が国に在住する外国人は十年前に比べると四七・三%の増加となっております。この入管法の改正によりまして、日系二・三世及びその配偶者は、活動制限のない在留資格を取得することが明文化されました。その結果、三世までの日系外国人は在留資格を取得し、就労が可能となりました。同時に、日系南米出身者、特にブラジル人の来日が急増し、主に自動車関連の下請企業や電気機器製造企業などの現場に多く就労しているところであります。法務省入国管理局の平成十八年末現在における外国人登録者数を見てみますと、約二百八万五千人となり、過去最高を更新しております。実に我が国人口の一・六三%を占めていることになります。十年前に比べると六十六万九千七百八十三人の増加で、約一・五倍になっております。

 外国人登録者の国籍−出身地−の数でございますけれども、百八十八カ国に上っております。韓国・朝鮮が全体の二八・七%を占め、以下、中国、ブラジル、フィリピン、ペルー、米国と続いております。外国人登録者数が一番多いのが東京都で、全国の一七・五%を占めており、以下、大阪府、愛知県、神奈川県、埼玉県、兵庫県、千葉県、静岡県、そして岐阜県、京都府の順となっております。上位十都府県で全国の七〇・一%を占めております。いわゆる外国人人口の半数は、大都市のある五都府県に集中していることがわかります。この一年間で増加率が最も高いのが私たちの岐阜県でございます。七・六%です。そして愛知県が七・一%であります。

 現在、この岐阜県内には五万四千六百十六人、構成比で二・六%の外国人が占めております。外国人の労働力状態を十五年の国勢調査結果から見てまいりました。就業者総数は七十七万人で、平成十二年に比べますと九万人増となっており、全就業者数の一・三%を占めており、こうした外国人労働者の中でも、特に日系ブラジル人等の外国人労働者の約六割は業務請負会社や人材派遣会社の社員という間接雇用の形態で、企業の製造ラインで働いてみえます。こうした方々は、日本人が敬遠する、俗に言う三K職場というところの人材として機能していただいており、外部委託の際の労働力、景気変動や生産調整の際の雇用調整弁としての役割も果たしていただいているところもございます。一方、研修生・技能実習生についても、企業などで一年間研修生として研修後、雇用関係を結び、その後、二年間技能実習生として就労が可能であります。県内の技能実習生の約九五%が中国人で、ほとんどが二十代の女性、また七割程度が縫製業で、一割強が金属機械の現場で働いてみえます。

 外国人労働者の多くは、雇用期間が主に数カ月から一年と短期であることから、異動が激しく、住所なども頻繁に変わるとも言われております。所在もつかめないという方も見えるようでございます。文化や習慣、制度の違いから、次のような問題が顕在化しているとも言われております。例えば外国人が日本国内で働いている場合、事業者は原則として社会保険に加入させなければなりませんが、実際には加入させていない事例が数多く発生しているようでございます。

 私は以前、可児市議会議員として務めさせていただいておりました。そのときに、国民健康保険運営審議会委員も務めさせていただきました。その中で、やはり一番問題となったのが、例えば外国人労働者の方が市内で働いていただいている。しかし、その異動が激しいということで保険の未納、また病院へかかりましてもお医者さんは当然診療をしていただくわけなんですけれども、その診療費を払ってもらえないというような問題も起こっておりました。その請負や派遣労働者という間接雇用の形態であるために、その加入の義務については責任が明確になっておりませんでした。この場合、本当に労働者は無保険状態となっております。先ほど申し上げましたような状態も生じているわけでございます。

 そこで、平成十六年三月一日から労働者派遣法の一部が改正され、派遣元事業主、また派遣先が講ずべき措置として、派遣元事業主は、労働・社会保険に加入していない派遣労働者については、その具体的な理由、例えば所定労働時間が一週何時間であるというような理由を派遣先及び派遣労働者に通知しなければならない。また派遣先は、派遣元事業主から適切でない理由の通知を受けた場合は、派遣労働者を労働、また社会保険に加入させてから派遣するよう求めなければならない。また三点目として、派遣労働者の福利厚生等にかかわる均衡配慮。また四点目、派遣労働者の教育訓練、能力開発に対する協力。五つ目として、雇用調整により解雇した労働者のポストヘの派遣の受け入れ等がその法律で定められていたところでございます。新たに設けられました。

 そこで、産業労働部長にお伺いいたすところでございます。派遣元事業主、また派遣先企業の役割と社会的責任についてという観点から、この法律は守られているのでしょうか。また、この法律は努力義務であります。これをどう思いますか、お伺いするところでございます。また、今述べました、この保険が従来は任意報告であったために、外国人労働者の全体の雇用状況の把握ができなかった、また雇用管理指導、再就職支援などが的確に行えないなどにより、本年六月に雇用対策法が新たに改正されました。外国人雇用の状況報告の義務化が十月一日から施行されているところでございます。まだつい最近でございます。これはすべての事業者は、外国人労働者の雇い入れ、または離職の際に、当該外国人労働者の氏名、在留資格、在留期間について確認し、届け出ることが義務づけされたものでございます。これにより、外国人を雇用するすべての事業主から報告を受けることになり、外国人労働者全体の就労状態を把握でき、離職した外国人への再就職支援を効果的に実施できるようになりました。また、事業主が在留資格を確認することになり、これまでいろいろと問題となっておりました不法就労の防止にも効果を発揮するものと期待するものでございます。これらは、既に雇用されている外国人労働者についても届け出の対象となります。届け出を怠ったり、虚偽の届け出を行った場合には、三十万円以下の罰金の対象となります。そこで、この雇用対策法の改正が健康保険、また社会保険の未加入とか諸問題の解決に寄与すると思われます。御見解をお尋ねいたします。また、派遣元事業主にも自社の経営だけではなくて、企業責任として地域への貢献を願うものでございます。どのようにお考えでしょうか。また最近では、大手企業でも派遣社員や期間従業員など非正規社員の全従業員に占める割合を三〇%未満にするというところもあります。この動きをどう評価し、ほかに奨励していくつもりかお尋ねいたします。

 次に、外国人子弟の教育行政についてお伺いいたします。

 日本も多民族社会となってきました。しかし、教育、就学の権利が保障されていないし、十分ではないとの観点から、外国人子弟の教育行政について教育長にお伺いいたします。

 日本では、二十組に一組が国際結婚という時代になっております。つまり、親が外国人である子供が急増しております。日本社会は急激に多民族社会になっております。夫婦が外国人及び国際結婚をした外国人にとって、出身国の文化やコミュニティーを尊重しつつ、日本社会の中でどのように子育てをし、教育を保障するかというところが大きな課題でございます。若い世代の定住化により、日本で生まれ育つ子供たちもふえ、就学期を迎えております。外国人児童・生徒の就学状況を見てみました。就学している学校、日本の学校は公立だけでなく私立学校や養護学校もございます。また外国の学校ということで、ブラジル、インターナショナルスクールや朝鮮学校などがあります。そこで、ブラジル人学校について、現在日本には六十三校がありますし、私どもの地元可児市にもございますが、大垣市、美濃加茂市にもあります。

 ここで、可児のブラジル人学校の例をとって御紹介させていただきたいと思います。

 可児市の場合は二〇〇〇年五月に設立され、二〇〇一年八月にブラジル教育省より認可されました。土岐、多治見、小牧、各務原、加茂地域など、広範囲からスクールバス五台で送迎しております。教師が十一人、生徒数は最大二百七十人いたそうです。最近では百八十人だそうです。授業料は、送迎料、また食費込みで半日で低学年が三万円、全日で四万八千円、そのほかに教科書代として二万四千円、これが最近では経営努力により一万二千円と減額されたそうでございます。そこでクラスは年齢ではなく、ポルトガル語の能力によってクラス編制はされていたとのことでございます。残念ですが、そのポルトガル語教室が九月に閉鎖し、その経営者であった日本人経営者が自己破産してしまったのです。原因は何といっても資金面です。日本から、いわゆる援助としましてブラジル人子弟交流事業として、昼間日本語教師派遣費用として四人分の二百万円が今まで資金援助は受けていたようでございますが、ほかには聞いておりません。そこで、この経営者・関係者の意見を聞いてみました。可児市内には三十一の派遣事業者があるそうでございますが、派遣元事業主、派遣先企業は一回も視察してくれなかった、無関心であったということです。各種学校に指定されるには、資金面、また金銭面で無理があった、健康診断を実施せよと言われるけれども補助がない、必要性は認めるけれども、資金面で無理である、認定外保育所になっても補助はなく、ただ指導するだけという不満や、一部の国の日本人学校には現地政府から補助がある、反対に日本政府は無関心である、単なる労働者、働き手としか見ていないのではないか、日本は、日本人にするためには教育するが、人を育てるための教育をするのではない、ただ、単なる労働者としてしか見ていないのではないかというような批判もございました。金銭面の補助も大事でありますけれども、要望として資金面での援助も願いたい。また、平日すいている時間帯に、学校ですが、体育館の使用、また空き教室の借用などが要望としてございました。以上から教育長にお伺いいたします。

 国籍に関係なく子供たちには平等に教育を受ける権利があり、すべての子供たちが安心して就学できるよう、教育、就学の権利が保障されるべきだと思いますが、どうお考えでしょうか。外国人子弟の教育は、行政もサポートし、現実に各種教育支援も実践もしていただいております。現実をかんがみ、どのように考えられるでしょうか。また派遣元企業は、外国人雇用企業としてただ労働力を求めるだけではなく、地域社会における企業責任を果たすという観点からも、外国人労働者の労働環境の改善、その家族の生活や子供の教育に関する支援を履行するべきと考えます。学校教育の支援の充実に向けて、企業との連携や学校施設の活用など、どのように促進していこうとされているのかお伺いいたします。特にブラジル人学校にあっては、県境を越えての事業でございます。個々の自治体だけで対応できるものではありませんが、しかし放置もしておけません。

 十九年九月九日開催されました岐阜県外国籍県民会議を傍聴しました。通訳には英語、またポルトガル語が見えまして、完全公開で行われました。そして、参加者全員からの発言がございました。そして、教育問題、社会保険、医療保険、企業への働きかけなど、いろんな提言がございました。当局も、従前から多文化共生事業として取り組んでいただいていることは感謝申し上げますが、しかし、経済的支援、資金面の援助、法的な整備、企業の責任と役割について、今後とも研究していく必要があるのではないかと思います。今後、多文化共生事業でどのように取り組んでいかれるのか、知事のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 時間が迫ってまいりました。

 御嵩町亜炭廃坑問題の対処法についてということで、これについてはきょう小原議員も質問されております。私の方から、この法的運用についてお尋ねしてまいりたいと思っております。関係する十二県で今でも陥没事故が発生しております。復旧事業だけではなく、調査済みの被害想定箇所は事前に充てん対策として対策をとるべきではないのかという観点からお尋ねしてまいります。

 今でもやはり陥没事故は発生しております。最近の復旧事業の実績を見てみますと、十四年度に御嵩町が三件、十五年度に御嵩町五件、十六年度には御嵩町が三件、中津川市が三件、十七年度が御嵩町三件、十八年度が御嵩町二件、十九年度が御嵩町一件、中津川市が一件と、この六年間で御嵩町が十七件の一千百九十一万七千五百四十二円、中津川市が四件、七百四十万八千円というようなことで、この復旧事業基金を使っていただいているわけです。現在でも、町では公共施設を中心に地下を充てんしたり坑道を調査しております。

 この亜炭鉱害については、先ほども御案内があったとおりでございます。この分については割愛させていただきますけれども、この亜炭鉱廃坑は、これまでの経過から見て、今後何年経過したら鉱害が発生しなくなるのかという見通しがなく、場合によっては今後も一件で億単位の復旧費を要する鉱害が発生する可能性もあること、また大地震の際、大規模災害につながる可能性があること、公共施設の建設などまちづくりに支障を来すというようなことから、先ほども御案内ありました、特定鉱害復旧事業等基金制度が造成され、そして県内ではこの復旧基金制度として、十三年十一月十九日に官報で掲載されておりますように、御嵩町、可児市、中津川市、瑞浪市でも浅いところでの陥没等が今後とも発生するおそれがあるというようなこともあって、この事業を開始しているところでございます。この資金の管理運営状況は四億九千万、内容は割愛させていただきます。

 そこで、この基金を活用し、現在は町民の人命と財産を守るために亜炭廃坑の地震発生に対する安全性をこの基金に基づいて詳細に検討するということで、調査と対策を急ぐべく検討に入っていたところに、九月十九日、四十メートルか三十メートルという話がありました。四十メートルか三十メートルというと、ちょうどこの議場と同じぐらいの敷地が約一メートル陥没したということですね。その結果、この事業は特定鉱害として復旧工事をやっていただけるということで、十月中旬にも着工するという予定になっております。

 そこで、お伺いいたします。御嵩町は、これまで早稲田大学理工学部に依頼して、いろいろと研究結果を受けて亜炭鉱問題への今後の取り組みを始めたところであります。

 そこで、産業労働部長にお尋ねいたします。特定鉱害の疑いがある陥没が発生した場合の対応について、亜炭鉱廃坑が原因と思われる陥没や地盤沈下が確認された場合、周辺住民にとってはどのように原因が確認され、いつ復旧に着手されるのか、さらにその費用はどうなるのか、数多くの不安が募るところでございます。また亜炭鉱廃坑は、個人の所有地の地下を所有者は知らないうちに勝手に掘削され、陥没するものであります。国策で行った事業でありますから、危険箇所の充てんも国の責任において行うべきと思います。今回の場合を含め、陥没の早期復旧に向け、県としてどのように対応されているのか、お尋ねいたします。また、特定鉱害復旧事業等事業基金は、陥没後の復旧に要する費用に充てられるだけでございますが、事前調査などによって陥没の危険性が確認された箇所については、陥没する前に充てんを行う必要があるのではないのか、お尋ねいたします。

 続いて、最後でございます。少子化対策と非婚化については、結婚できる環境整備をという点からお尋ねしてまいりたいと思います。

 少子化対策、大事でございます。子育て支援も大切です。しかし、結婚したくてもしない、できないというのが実態ではないのか。また結婚したいと思える、できる環境づくりが必要ではないのかとの観点からお伺いいたします。

 平成十七年の国勢調査の結果で、岐阜県では二十五歳から二十九歳の未婚率は、男性が六八・八%、女性が五五%となっております。ところが、驚くと同時に危機感を覚えたことがございます。三十歳から三十四歳の未婚率、男性が岐阜県では四二・五%、女性が二六・二%と、平成十二年に比べそれぞれ四・七ポイント、そして五・二ポイントと上昇しております。これが今度全国版になりますと、男性が四七・一%・女性が三二・〇%、実に男性の二人に一人がまだ結婚していないという状態でございます。さらに、三十五歳から三十九歳の未婚率は、男性が二七・五%、女性が一四・四%となっておりますが、この数値は毎年一%ずつ上がっているんです。また、初婚年齢を見てみました。平成十七年、男性は二十九・五歳です。七年には男性は二十八・一歳、女性が二十五・八歳でした。それがどんどんとこのように結婚する時期がおくれていっているわけです。また、生涯未婚率というのもございます。五十歳時点の未婚率も上昇し続けております。晩婚化に加え、非婚化の流れも進んでいるのではないかと思います。細かく見てみます。全国では、二十代後半で年収一千万円の男性の七二・五%、四人に三人は結婚できております。ところが年収が落ちると結婚率が下がり、年収二百万円台で二二・八%であり、パート、アルバイト、フリーター層では年収百万円台では一五・三%、六人に一人も結婚していないという状態でございます。

 こうした中、県は今年三月に県の少子化対策について考え方や姿勢を包括的に盛り込み、県、市町村、NPO、企業、県民などが一体となって今後の少子化対策を展開する基盤となる「安心して子どもを生み育てることができる岐阜県づくり条例」を制定されております。その前文では、「結婚や出産を望む人の願いがかなう社会を実現していくことは県民すべての願いです」と書かれております。現在、この条例に基づき、少子化に対する、また関する施策を総合的かつ計画的に進めるための岐阜県少子化対策基本計画の策定作業も進められていると聞いております。結婚できないという原因については、雇用環境、労働時間、休暇、給料、また女性の社会進出等、社会環境の未整備、魅力がないなどいろいろあるかと思いますけれども、このような策定作業を進められている中で、総合企画部少子化担当次長にお伺いいたします。今後の少子化対策を進める上で、非婚化、晩婚化の防止に向けた環境の整備が重要だと思います。ぜひ基本計画の中でしっかりその重要性に触れて、今後の施策を展開してもらいたいと思いますが、見解はいかがでしょうか、よろしくお願いいたします。

 早口で大変失礼いたしました。ちょうど時間内でおさまったようでございます。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 私の方からは、多文化共生についての基本的なスタンスについて、まずお答え申し上げます。

 既にお触れになっておられましたけれども、県内の在住外国人登録者数でいきますと、全国第九位、五万四千六百十六人ということでございまして、十七年末から比べましても七・六%の増加ということで、この増加率も全国第二位ということでございます。それから、平成十七年の国勢調査でございますが、就業者総数に占める外国人就業者の割合ということで、岐阜県をとってみますと二・三四%で、これは全国第一位ということでございます。岐阜県の特徴としては、特に日系ブラジル人の増加が顕著であることと、美濃加茂市で一〇・四、可児市で六・八というように、特定の地域に外国人の比率が高くなっているといったことが上げられるわけでございます。

 こういう中で、昨年の五月に、御案内のように、県庁横断的に、そしてまた可児市を初め外国人が多数居住しております六市にも参加していただきまして、岐阜県多文化共生推進本部を立ち上げさせていただきました。この二月に基本方針を定めておりますが、そのポイントとして、県内の在住外国人を外国籍の岐阜県民というふうに認識をし、言葉の壁、制度の壁、心の壁を取り除いていくんだと、こういうことをうたっておるわけでございます。これに沿って幾つか具体的な政策に取りかかっておるところでございまして、例えば言葉の壁という観点からは、さまざまなコミュニケーション支援ということで、ポルトガル語を話す行政相談員の中濃振興局への配置、あるいは各種の行政文書の多言語化などを進めております。制度の壁という観点からいきますと、ポルトガル語を話す適応指導員を県下に七名配置いたしまして、二十三の小・中学校において外国人の子供たちのサポートをしております。また御案内のように、HIRO学園を全国で初めて学校法人に認可しておりますし、今年度から学校運営に対する補助も出しておるわけでございます。さらに、外国語の対応が可能な医療機関の情報提供も行うこととしております。心の壁という観点からは、これもお触れになっておられましたが、外国籍の県民会議を設けておりまして、地域別会議、そして全体会合ということで開催させていただいておりまして、さまざまな御意見をいただきながら個々の施策に反映させていくということでございます。

 また、御指摘のように企業の役割も大変重要でございますので、来週十日を予定しておりますが、外国人労働者受入企業連携推進会議ということで第一回の会合を開催することにしております。県、関係市、そして外国人労働者受け入れ企業、派遣企業といったところにメンバーになっていただきまして、具体的な課題、そして行政と企業の連携について取り組んでいきたいと思っております。

 私は、グローバル化という時代の大きな流れの中で人が国境を越えて岐阜県に住み、働くということは、自然のこととして受けとめていかざるを得ないというふうに思っております。また、この問題は対策をしっかりやればやるほど、有効であればあるほど外国人にとって住みやすい岐阜県ということで、ますます岐阜県においでになる、そしてますます対策が必要になってくると、こういう性格のものでございます。あくまで基本認識としては、外国籍の岐阜県民、ともに地域をつくるパートナーというふうに受けとめて、きめ細かな対策を打っていくというふうな姿勢で取り組んでいきたいと思います。



○議長(中村慈君) 産業労働部長 猿渡要司君。

   〔産業労働部長 猿渡要司君登壇〕



◎産業労働部長(猿渡要司君) 国民生活労働環境の向上について四点、亜炭問題について二点お尋ねをいただきましたので、順次お答えをさせていただきます。

 まず派遣元事業主、派遣先事業主の役割についての中で、労働・社会保険の適用の促進についてでございます。

 労働者派遣法に基づきます指導監督業務は岐阜労働局が担当しておりまして、派遣元事業主が労働保険、社会保険に加入しているかという点につきましては、派遣業の届け出の受理及び許可を行うに当たり、厳正に審査し、また毎年実施している事業所に対する定期指導において、派遣労働者の社会保険の加入を初めとした所定の検査項目を確認しているとのことでございます。

 次に、労働・社会保険適用の促進項目につきましては、制度上、派遣元事業主及び派遣先企業が講ずべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るため、労働者派遣法にも罰則も含め必要な規定がされているものと考えております。県といたしましては、こういった問題について岐阜労働局との連絡会議の中で議論をしてまいりたいと考えております。

 次に、本年十月一日からの外国人雇用状況の報告の義務化についてでございます。

 平成十九年十月一日から改正雇用対策法の施行により、すべての事業主には外国人労働者の雇用または離職の際に、当該外国人労働者の氏名、国籍、生年月日、在留資格などの項目をハローワークに届け出することが義務づけられております。従前の報告制度では、従業員規模五十人以上の事業所を対象とした任意報告であったため、外国人労働者個々はもちろん、全体の雇用状況も把握できない状況でありました。今回の改正によりまして、今後、岐阜労働局が事業主の方に対し、外国人労働者の雇用管理の改善指導や再就職支援等を進めていく段階において、社会保険の問題等の解決にも寄与していくものではないかと思われます。

 次に、派遣元事業主の地域貢献についてでございますが、外国人の急激な増加に伴い、生活の現場におきましては労働教育、医療等さまざまな局面で問題が生じております。このため、岐阜県多文化共生推進本部での議論を踏まえ、県、市、民間団体、企業等がそれぞれの役割を認識し、連携して問題に取り組んでいくことが必要と考えております。これまでにも地元企業による大垣市のブラジル人学校に対する継続的な寄附や、派遣元事業主による外国人労働者に対する勤務時間外の日本語指導等の取り組みが行われているところであります。県といたしましても、多くの外国人労働者を雇用、ないし受け入れている企業の役割は大変重要と考えており、外国人労働者受入企業連携推進会議の中で地域と企業の協力関係を協議し、具体的な地域貢献の取り組みにつなげていきたいと考えております。

 非正規社員の正社員化についてお答えいたします。

 企業における正社員化の動きにつきましては、働く人から見ると、将来にわたる収入の安定や継続的な就業による職業能力の形成などを図ることができ、また企業にとっても技術・技能の蓄積、継承などを通じて企業の長期的な利益や継続的な発展につながる重要なものであると考えております。このため、正社員化は労働雇用施策の重要な課題であると認識しております。県といたしましては、正社員化に向けてのインターンシップや職業訓練、人材チャレンジセンターによる就職支援などの一層の推進を図るとともに、正社員の採用拡大のための事業主向けセミナーなどを開催し、普及啓発に努めてまいります。

 続きまして、御嵩町亜炭廃坑問題についてお答えをいたします。

 陥没の早期復旧に向けた県の対応についてでございます。現在、亜炭鉱廃坑に起因すると疑われる陥没が発生した場合には、地元市町村から直ちに県、中部経済産業局及び基金を管理いたします財団法人岐阜県産業経済振興センターに連絡が入ることとなっております。県では連絡を受け次第、速やかに職員を現地に派遣し、地元自治体と合同で現場の状況を確認するとともに、立入禁止措置など、地元住民の方々の安全確保対策を行っております。これと同時に、中部経済産業局に対し、直ちに合同現地調査を実施するよう要請いたします。中部経済産業局により、特定鉱害として確認された場合は、復旧事業を実施した地元自治体に対し、その事業に要した費用の全額が基金運用益から支払われることとなります。また、陥没の状況により緊急な復旧工事が必要な場合には、特定鉱害の確認事務が工事着手以降となった場合でも基金の活用が認められることとなっております。

 続きまして、特定鉱害復旧事業等基金の充てん事業への活用についてでございます。

 特定鉱害復旧事業等基金制度は、昭和二十七年に採掘跡や坑道跡の崩壊に起因する陥没、いわゆる鉱害の計画的な復旧を目的として制定された臨時石炭鉱害復旧法が平成十四年三月末をもって廃止されたことに伴い、法廃止後においても、発生の可能性のある地表から浅い箇所での鉱害を復旧するための制度として、平成十四年四月に運用が開始されたものでございます。この基金制度は、臨時石炭鉱害復旧法における国の施策の継承をしたものでございまして、その対象事業は、鉱害が発生している箇所の復旧事業とされております。したがいまして、現行の制度では、鉱害が発生していない箇所に対する充てん事業などの陥没防止事業に基金を活用することは現状では困難であると認識しておりますので、御理解を賜りたいと思います。



○議長(中村慈君) 総合企画部次長少子化対策担当 古川芳子君。

   〔総合企画部次長少子化対策担当 古川芳子君登壇〕



◎総合企画部次長少子化対策担当(古川芳子君) 結婚できる環境の整備についてお答えします。

 議員御指摘のとおり、晩婚化、非婚化の進行は少子化の大きな要因であると考えています。現在、策定作業を進めている岐阜県少子化対策基本計画案の中でも、晩婚化、非婚化の要因分析を試みているところですが、結婚と所得の関係を見てみると、男性では、有配偶者に比べ独身者の方が低所得者の割合が高くなっているというデータがあります。また、妻の年齢が四十代の世帯で見ると、他の所得区分に比べて年収四百万未満の世帯では、子供のいない割合が二倍になっています。さらに、結婚と所得との間には関係があると考えられる中で、フリーターについて三十代が増加するなど、高年齢化が進んでいるとともに、働く意欲はあるものの就職活動をしていないニートが引き続き増加しているといった状況も見られます。こうした分析から、これから子供を産み育てる世代が就職し、一定の経済力を持てるようにしていくための取り組みが少子化対策として大変重要であると考えています。このような認識に基づき、結婚できる環境づくりを進めていくためには、職業相談、インターンシップによる職業体験、企業とのマッチングなどにより若者の雇用を確保し、経済的に自立できるような取り組みを一層進めてまいりたいと考えています。



○議長(中村慈君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) まず、外国人の子供に対する就学への支援についてお答えいたします。

 国は、国際人権規約にのっとり外国人登録を済ませ、就学を希望する外国人の子供には、日本の児童・生徒と同様に教育を受ける機会を保障しております。本県においても、就学を希望する場合にはすべて受け入れており、本年九月一日現在、千六百四十四名の児童・生徒が小・中学校で学んでおります。

 県内の市町村では、外国人の子供たちの就学を促進する取り組みとして、行政機関の窓口に多言語による就学ガイドブックを用意したり、学齢期に達した子供を持つ外国人家庭に就学案内を通知したり、あるいは外国人登録時に就学手続を行ったりするなど、受け入れ体制を工夫しております。今後も、すべての子供たちが国籍に関係なく、安心して就学できる環境が市町村に整備されるよう支援してまいりたいと考えております。

 次に、地域社会への参加等各種教育支援についてお答えいたします。

 外国人児童・生徒が地域で安心して暮らしていくことができるためには、地域社会でのさまざまな活動への参加を促すことが大切であると考えております。外国人居住者の多い地域では、外国人児童・生徒が社会生活に一日も早くなじめるよう、生活に密着した地域の公共施設を見学したり、日本文化を体験したりする行事が実施されております。また、各国の伝統文化やスポーツを通じて地域の人々とかかわり、触れ合う活動も実施されております。県といたしましては、外国人児童生徒適応指導員等を活用し、こうした地域行事や交流活動等の情報を母国語に訳してわかりやすく提供するなど、外国人児童・生徒が地域社会へ積極的に参加できるよう支援してまいります。

 最後に、企業等との連携や学校施設の活用についてお答えいたします。

 外国人児童・生徒への教育支援を充実させるには、外国人児童・生徒の保護者を雇用する企業と学校との連携が大切であると考えております。例えば、緊急時に企業を通して保護者へ連絡する体制をつくったり、企業が主催する夏祭りに地元の子供たちが参加して発表や交流を行ったりするなど、積極的な連携を図っている地域も見られます。こうした実効性のある取り組みを県内に広く普及させていくとともに、先ほど知事が言及されました外国人労働者受入企業連携推進会議で、教育分野においてもどのような連携ができるか話し合ってまいりたいと考えております。また、県と外国人居住者の多い六市とで設置している外国人児童生徒連絡協議会では、外国人の子供たちを支援する団体等が学校施設を利用する場合の手続や、地域におけるさまざまな支援活動について周知してまいります。



○議長(中村慈君) 四十三番 早川捷也君。

   〔四十三番 早川捷也君登壇〕(拍手)



◆四十三番(早川捷也君) 今議会の一般質問最後の質問者になりましたけれども、発言のお許しをいただきましたので、以下二点について質問させていただきます。あと十五分ぐらいの辛抱でございます。どうぞリラックスして聞いてください。

 まず質問の第一点は、県民の皆さんにとって大きな関心事である食品安全対策についてであります。

 近年、諸外国から輸入される食品が増加をし、県内でも広く流通、消費されております。先ごろ発表された平成十八年度の日本の食糧自給率は、カロリーベースで三九%と、我が国は約六割を海外からの輸入に頼っているのが現状となっています。輸入食品の安全性確保については、輸入業者への輸入前指導や、全国三十一カ所の検疫所でのモニタリング検査によって監視指導が徹底されていると聞いております。しかしながら、法定の基準値を超える残留農薬や、国内では使用を認めていない食品添加物が検出されるなど、違法な事例が依然として後を絶たない状況にあるようです。昨年度、国が輸入食品監視指導計画に基づき実施した監視結果の年次報告によれば、モニタリング検査においては約八万件の実施件数のうち違反件数は三百六十件あり、回収等の措置が講じられました。また、法違反の可能性が高いものについては、約十万件のうち六百八十一件の違反事例があり、積み戻しや廃棄の措置が行われております。こうした違反事例の内訳を見てみますと、食品の基準や規格に適合していないもの、また有害物質の付着・混入といった販売禁止に該当するものが約九割を占めていると統計上なっております。しかし、そうした違反の割合は、いずれの検査においても一%に満たないところであり、輸入食品のすべての安全性を否定するものではありません。ただ、年間千件を超える違反事例がある中で、消費者は何の疑いもなく日々の生活を営んでいるという現状を申し上げておきたいと思うわけであります。

 一方、国内にあっては、食品加工業者による悪質な牛ミンチ偽装問題を初め、菓子メーカーによる賞味期限切れ原材料の使用、賞味期限の改ざんなど、さらに今月に入り、名古屋コーチンとして全国に販売されている生肉や加工品の約二割が名古屋コーチン以外の鶏肉であることが判明されたところであり、消費者の不安を招く事案が相次いで明らかとなっております。県民にとっては、日々安全で安心できる食生活を楽しみながら暮らすことが何よりも重要なことであり、県内を流通している食品の安全確保に向け、検査の強化、製造・販売施設の監視強化を図っていく必要があると考えます。そこで、ただいま申し述べました事案を踏まえ、食品の安全に対する知事の所見をお伺いいたします。

 続きまして、食品の安全問題に関連してBSE全頭検査についてお尋ねいたします。

 BSE検査については、平成十三年十月に、いわゆるBSE特別措置法に基づく全頭検査が全額国庫補助で全国一斉に開始されたところですが、平成十七年八月、厚生労働省は二十カ月齢以下の牛について、安全性については科学的に評価されているとし、検査対象から除外する制度改正を行い、二十カ月齢以下について補助を打ち切りとしたところですが、そこで、我が県は消費者の根強い不安にこたえるため、いち早く全頭検査の継続を表明し、これに追従するかのごとく他の自治体においても全頭検査継続が表明されました。こうした各自治体の動きを踏まえ、厚生労働省では、二十カ月齢以下の検査費用について、平成二十年七月までの三年間を上限に国庫補助継続を措置したところですが、今般、国は当初の予定どおりこの経過措置を打ち切るとの方針を示すと同時に、市場において検査済みと非検査牛が混在することにより、消費者の不安や流通現場において混乱が生じるおそれがあるとして、平成二十年七月末をもって全国一斉に終了することが重要との見解を示したところであります。

 そもそも、厚生労働省が都道府県の事務に対してかかる干渉をすること自体が、地方分権の観点から問題であるとの議論もあるのは御承知のとおりであります。新聞報道によれば、既に宮崎県、鹿児島県、佐賀県など畜産業の盛んな県において、経過措置終了後も独自に全頭検査を継続するとの方針を早々に打ち出しているところもあります。やはり消費者としては、科学的な安全より目に見える安心であり、全頭検査継続を求めているのではないかと考えられます。そうした中、食品安全委員会では、二十カ月齢以下は検査をしなくてもBSEに対するリスクは変わらないと評価していますが、今回国の判断、対応は、現行の米国産、あるいはカナダ産牛肉の輸入規制の問題、生後二十カ月齢以下に限定した我が国の輸入条件緩和に対する是正問題であり、消費者団体や新聞報道の中には、アメリカに配慮した措置であるといった批判的な見方や論説も見られるところであります。

 このような中、九月二十八日には厚生労働省副大臣が、さきの通達各県一斉中止を「県が独自にすることについて、国が一々口を出すべきではない」と述べ、事実上撤回したとの報道や、今月二日には、北海道知事が検査費用に対する補助金の継続を要請した際、厚生労働大臣は「実情はよくわかったので、検討していきたい」と答えたなどと報じられていましたが、今後の進展はいまだ不明と言わざるを得ません。

 以上、BSE問題についていろいろ申し上げましたが、要するに、現状を端的に申し上げるとするならば、BSE対策イコール特定危険部位除去ではなく、BSE対策イコール全頭検査がBSEリスクを防ぐ唯一の方法であるとの思いが県民の感情であり、また生産現場においては、全頭検査が打ち切られることにより、苦節二十年間努力し、飛騨牛ブランドを守り育て、今後より一層ブランド化を図ろうとの勢いに何らかの影響があるのではないかとの心配の声も相当多くあるという状況でございます。日本においては、今年六月、北海道で三十三例目が確認されておりますが、国際獣疫事務局では十一年以内に自国で生まれた牛で発生がないことをBSEの清浄国の認定条件としており、日本がBSEの清浄国となるためには、あとしばらくの時間を要するのが実情であります。

 こうした状況下において、先般、高山市で行われた農業・畜産関係者との意見交換会の場において、古田知事は「県独自でも全頭検査をする方向で前向きに検討したい」と発言されたとの新聞記事を読み、大変心強く感じたところでありますが、「前向きに検討する」という言葉にいささか不安を感じておるところです。なぜならば、今まで何度かそうした「前向きに検討します」「善処します」という言葉を、これはありがたやということで信じたばかりに、奈落に突き落とされるような経験をしている関係上、疑って大変失礼かとは存じますが、本日改めて知事にお伺いします。ちなみに、この「前向きに検討します」、厚生労働大臣もさきのあれで「検討します」と言ってみえるんですが、広辞苑で調べたところ、「調べ尋ねること、詳しく調べ、当否を考えること」となっております。ですから、どっちかわけわからんぞということになるわけですね。「鋭意努力する」とか「検討する」「善処する」、知事はかつては時の村山総理の秘書官をおやりになってみえて、答弁書を書くときには常にこういう言葉を使って、恐らくなれておみえになりますが、私はそこでお伺いするわけでございますが、平成二十年八月以降、二十カ月齢以下の若い牛に対する全頭検査の継続について、ただいま申し上げました「検討する」「善処する」のではなく、その可否を県民に対して明確にさせていただきたいというふうに思うわけでございます。よろしくお願いいたします。

 次に、県内公共工事における新しい入札制度の実施についてお尋ねいたします。

 本年八月には、アメリカ・ミネアポリスにおいて橋が崩落するという事故が発生し、九月には山口県の橋梁工事現場で仮設の支柱の一方が倒れ、弾みで橋げたが谷底に落下し、四人の死傷者が出るという事故がありました。また九月二十六日には、ベトナム・メコン川において、我が国の政府開発援助による事業として、日本の大手企業が受注し建設中の橋梁が崩落し、死者五十二人、負傷者九十人以上という事故も発生しています。事故原因についてはさまざまな要因が考えられ、現在、専門家により調査中と聞いておりますが、こうした事例を踏まえ、公共施設は耐久性があって安全であることが求められており、公共工事の施工に当たっても、品質や安全をおろそかにすることはあってはならないということが第一に求められるところであることは当然のことであります。しかし一方では、厳しい財政状況などにより公共投資が減少する中で、価格競争が激化し、結果として業者にとっては非常に厳しい価格での落札にならざるを得なくなることから、公共工事の品質低下が心配されております。

 このような背景のもと、公共工事の品質確保の促進に関する法律、いわゆる品確法が施行され、価格だけではなく建設業者の施工能力などの技術力や、地元業者の地域への貢献度などを総合的に評価して落札者を決める総合評価落札方式を適用されることが示されたところであります。本県においても、この入札方式を昨年度五カ所、そして今年度は百カ所程度を目標に試行中であると伺っております。地域の安全・安心の確保、雇用の確保など、地域社会を支える重要な基幹産業である建設業界が、公共事業の大幅な落ち込み等により疲弊している現状のもとでは、新入札方式の実施に当たっては、特に中山間地域の基幹産業として努力している業者に十分配慮すべきであると考えます。そして、この入札方式は、これまでの方式に比べ発注者や参加業者に新たな手間がかかり、地元建設業界からも提出書類が多く、契約までの期間も長くかかる等との声があることから、より簡便な制度となるよう見直しもお願いするものでございます。また市町村に対しても、この入札方式の試行が求められておりますが、事務的な負担が大きく、技術職員を十分に置いていない市町村も相当数あると聞いております。こうした市町村が独自に発注体制を整備することは困難であり、コスト的な面においても効率的とは言えないため、県として支援していくべきと考えますが、いかがでございましょうか。そこで、今年度の県における総合評価落札方式の実施状況と、今後の取り組み及び市町村に対する支援についてのお考えを県土整備部長に、「検討する」「前向きに善処する」ではなく、明確な答えをお尋ねいたしまして質問を終わります。ありがとうございました。第一回の質問を終わります。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) さらなる追加の御質問がなければ、今議会の私の最後の答弁になろうかと思いますが、二点お答え申し上げます。

 一つは、食品の安全対策の基本的な考え方でございます。この問題は当然のことながら、県の重要な責務の一つであるということでございますが、加えて本県の場合には、平成十五年の十二月に議員提案という形で、岐阜県食品安全基本条例を全国に先駆けて制定していただいておるわけでございまして、そこでは基本理念、あるいは県・食品関係事業者・消費者の役割、施策の方向性といったことも明らかにしていただいておりまして、これに沿った形で食品安全行動基本計画、あるいはもろもろの政策が進められておるということでございますので、これは一つの大切な仕組みとして私どももその線に沿ってやっていきたいということでございます。

 御指摘のように、いろんなことが最近起こっておるわけでございまして、そういったことを踏まえまして、今年度は第一に輸入食品の安全性に対する県民の皆様の不安に対応するということで、県内を流通する輸入食品の検査の強化をしております。二番目に、偽装表示問題の対応ということで、食品の適正表示に関する監視指導の強化、三番目に、食品の製造管理を行う関係企業を対象とした研修会、あるいは県民向けの講習会の開催などを行っておるところでございます。今後の基本方針として、第一に、食品関係施設の監視指導の強化、第二に、県内を流通する食品の検査により安全性を確認すること、第三に、県民の皆様への適切な情報提供、こういったことを基本にいたしまして、引き続き努力をしていきたいということでございます。

 次に、BSEの全頭検査の問題でございますが、私も別に深く考えて高山で発言したわけではございませんで、私の基本的な立場は非常にはっきりしておるわけでございまして、国の補助金が来年の七月で打ち切られるということでございますが、そこから後どうするかということは、県がみずから主体的に判断すべき問題であるということでございまして、県民の皆様の食の安全・安心を確保するという観点から、県民の皆様のお考え、あるいは生産者の方々からの御要望、そういったことを踏まえて対応していくべきだということでございます。

 地方分権云々という話がございましたが、実は私も先月の上旬に、舛添大臣と周産期医療その他の問題で議論する場がございましたが、そのときに、まず冒頭申し上げましたのは、最近の厚生労働省の仕事の仕方について大変疑問を感ずるということを申し上げまして、それは何かというと、ある日突然、何の連絡もなしに一枚の紙が来ると、その紙を見ると、かくかくしかじかでやれと書いてあると、それを受けて、これは何であろうかということで問い合わせをしたり、あれやこれやと対応していくと。対応していく中でいろんな問題点、疑問点が出てくると、どうしてもうまくいかないということで何とかならないかというと、またいろんなことが起こって、政治的にそれでは見直そうかという話になるというケースが非常に多いのではないかと。むしろ制度設計をする場合には、まず特に地方の実態を踏まえて、地方の意見を聞きながら、キャッチボールをしながら制度設計をするべきではないかと。制度ができたという通報から物事が始まるのはおかしいではないかと、こう言ったわけでございますが、そのときのそれの一例として、実はお触れになったこの通達を挙げたわけでございまして、八月三十一日の通達でございまして、全国地方自治体において二十カ月齢以下の牛に対するBSE検査が平成二十年七月末をもって一斉に終了することが重要でありますと、非常にわかりにくい文章でございまして、これは何でございましょうかということで苦言を呈させていただいたわけでございます。私の考え方は、今の県内の状況を眺め渡して、平成二十年七月末をもって、直ちに二十カ月齢以下の牛について県が行っているBSE検査を終えるという考えは全くないということでございます。これは国庫補助がなくなったとしてもないということでございます。

 若干話はそれますけれども、「前向きに」というのは確かに大変難しい表現でございまして、私も高山で何と言ったか覚えていないんですが、まだ県庁の中できちっとスタッフと議論をして決める前でしたので、少しニュアンスをつけたのかもしれません。この「前向きに」というのは、国際交渉で日本側が発言した場合に、最も英語に訳しにくい言葉でございまして、これを例えば「In a positive manner」とやりますと「やります」ということになるわけですし、「Forward looking」と訳すか、何と訳すか、これは通訳泣かせでございまして、「前向きに対処したい」といったときに、本当にこれはどういう意味でしょうかといって聞かないことには、後で外交上、誤解を生じて大混乱になると、こんな事例もあるわけでございますが、いずれにしましても私の考えはそういうふうではっきりしておりますので、その旨御答弁申し上げます。



○議長(中村慈君) 県土整備部長 棚瀬直美君。

   〔県土整備部長 棚瀬直美君登壇〕



◎県土整備部長(棚瀬直美君) 県の総合評価落札方式の実施状況と、今後の取り組みについてお答えします。

 本年四月以降、九月末までに、総合評価落札方式の事前審査を九十四件の工事について実施いたしました。本年度末には予定しておりましたおおむね百件に達する見込みでございます。このうち六十一件につきましては、落札者が既に決定しております。この入札方式は、価格以外に企業の技術力や地域貢献度等総合的に評価して落札者を決定するものであるため、最低価格者ではない企業が落札する、いわゆる逆転入札がこれまで約一割、六件発生しております。今後の取り組みにつきましては、関係者だけでなく、広く県民の皆様から御意見をお聞きするとともに、これまでの試行結果を分析、評価し、より簡素で効果的な制度にするように努めてまいります。来年度以降も絶えず見直しながら、段階的に拡大をしてまいりたいと考えております。

 次に、市町村に対する発注支援の取り組みについてお答えいたします。

 県では、公共工事の品質確保の促進に関する法律が求めております総合評価落札方式による発注に関しまして、独自導入が困難で、希望のありました市町に対しましては、既に県の総合評価審査会を活用していただいております。また、これまでにも電子入札や入札参加資格審査などにおいて、県と市町村が共同化して行って効果を上げています。このような背景から、公共工事の設計、入札、工事監督、検査、評定、維持管理の各段階における事務においても共同化を進めたいという声が複数の市町からございました。これを受け、県も参加いたしまして、コスト縮減や事務の合理化を図るため、県内全市町村の参加を目標に共同化協議会の立ち上げに向けて準備をしているところでございます。県といたしましては、この協議会を通じ、市町村の公共工事の発注支援を行ってまいります。



○議長(中村慈君) これをもって、一般質問並びに議案に対する質疑を終結いたします。



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○議長(中村慈君) お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、平成十八年度岐阜県公営企業会計決算の認定についてを除き、お手元に配布の議案及び請願付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託の上、審査することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中村慈君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま議題となっております各案件は、平成十八年度岐阜県公営企業会計決算の認定についてを除き、お手元に配布の議案及び請願付託表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託することに決定いたしました。

 なお、審査は十月十一日までに終了し、議長に報告願います。





△平成十九年第四回岐阜県議会定例会議案及び請願付託表





委員会名
付託案件


総務委員会
◯ 議第九十六号のうち歳入予算補正、歳出予算補正中総務委員会関係、債務負担行為補正中総務委員会関係及び地方債補正
◯ 議第百号から議第百二号まで


企画経済委員会
◯ 議第九十六号のうち歳出予算補正中企画経済委員会関係及び債務負担行為補正中企画経済委員会関係


厚生環境委員会
◯ 議第九十六号のうち歳出予算補正中厚生環境委員会関係及び債務負担行為補正中厚生環境委員会関係
◯ 議第九十七号
◯ 請願第五号から請願第十一号まで


農林委員会
◯ 議第九十六号のうち歳出予算補正中農林委員会関係及び債務負担行為補正中農林委員会関係


土木委員会
◯ 議第九十六号のうち歳出予算補正中土木委員会関係及び債務負担行為補正中土木委員会関係
◯ 議第九十八号及び議第九十九号
◯ 議第百三号から議第百八号まで


教育警察委員会
◯ 議第九十六号のうち歳出予算補正中教育警察委員会関係及び債務負担行為補正中教育警察委員会関係





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○議長(中村慈君) 日程第五を議題といたします。

 お諮りいたします。ただいま議題といたしました県議第十四号 決算特別委員会の設置についてを直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中村慈君) 御異議なしと認めます。よって、本案を直ちに採決することに決定いたしました。

 ただいまから県議第十四号を採決いたします。

 お諮りいたします。本案を原案のとおり決することに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中村慈君) 御異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。

 お諮りいたします。ただいま設置されました決算特別委員会委員の選任については、岐阜県議会委員会条例第六条第一項の規定により、岩井豊太郎君、早川捷也君、藤墳 守君、岩花正樹君、渡辺 真君、笠原多見子君、渡辺嘉山君、村下貴夫君、野島征夫君を指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中村慈君) 御異議なしと認めます。よって、決算特別委員会委員は、指名のとおり選任することに決定いたしました。



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○議長(中村慈君) お諮りいたします。委員会開催等のため、明日から十月十一日までの六日間、休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中村慈君) 御異議なしと認めます。よって、明日から十月十一日までの六日間、休会とすることに決定いたしました。



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○議長(中村慈君) 以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。

 十月十二日は午前十時までに御参集願います。

 十月十二日の日程は追って配布いたします。

 本日はこれをもって散会いたします。



△午後四時三十一分散会



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