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平成 2年  9月 定例会(第4回) 10月02日−02号




平成 2年  9月 定例会(第4回) − 10月02日−02号









平成 2年  9月 定例会(第4回)





△議事日程



                平成二年九月二十日(木)午前十時開議

 第 一   議第七十六号から議第九十三号まで

 第 二   平成元年度岐阜県公営企業会計決算の認定について

 第 三   請願第五十四号から請願第六十号まで

 第 四   一般質問



         …………………………………………………





△本日の会議に付した事件



 一  日程第一  議第七十六号から議第九十三号まで

 一  日程第二  平成元年度岐阜県公営企業会計決算の認定について

 一  日程第三  請願第五十四号から請願第六十号まで

 一  日程第四  一般質問



          …………………………………………………





△出席議員

            四十六 人

 一  番   不破照子君

 二  番   渡辺儀造君

 三  番   河合正智君

 五  番   高井節夫君

 六  番   水野正夫君

 七  番   岩井豊太郎君

 八  番   渡辺信行君

 九  番   小川 豊君

 十  番   安藤通廣君

 十一 番   伊藤延秀君

 十二 番   山田 桂君

 十三 番   近松武弘君

 十四 番   小山興治君

 十五 番   山下運平君

 十六 番   中村利兵衞君

 十七 番   山口三男君

 十八 番   山田忠雄君

 十九 番   宮嶋和弘君

 二十 番   杉山友一君

 二十一番   白橋国弘君

 二十二番   森  真君

 二十三番   片桐義之君

 二十四番   馬渕武臣君

 二十五番   田口淳二君

 二十六番   加藤利徳君

 二十七番   殿地 昇君

 二十八番   中本貞実君

 二十九番   高田藤市君

 三十一番   坂 志郎君

 三十四番   笠原潤一君

 三十五番   塚本佳和君

 三十六番   新藤秀逸君

 三十七番   古川利雄君

 三十八番   今井田 清君

 四十 番   浅野庄一君

 四十一番   猫田 孝君

 四十三番   杉本武夫君

 四十四番   岩崎昭弥君

 四十五番   船戸行雄君

 四十六番   河村成勝君

 四十七番   酒井公雄君

 四十八番   木村 建君

 四十九番   青山正吾君

 五十 番   米野義久君

 五十一番   松永清蔵君

 五十三番   古田 好君







△欠席議員                二人



 三十 番   鳩谷 斉君

 五十二番   伊藤 薫君



          …………………………………………………





△職務のため出席した事務局職員の職氏名

 事務局長         西本徹雄

 事務局次長        大竹寿生

 議事調査課長       幸脇 弘

 議事調査課総括課長補佐  足立富夫

 議事調査課長補佐     高橋壽郎

 議事調査課長補佐     小澤和夫

 議事調査課長補佐     別宮英夫

 議事調査課長補佐     福田照行

 議事調査課長補佐     田中長雄

 主         査  安藤 純

 主         査  浅井広明

 主         任  阿部 繁

 主         事  向井俊貴



          …………………………………………………





△説明のため出席した者の職氏名

 知事             梶原 拓君

 副知事            秋本敏文君

 出納長            土屋文男君

 総務部長           永倉八郎君

 知事室長兼総務部次長     古屋利男君

 総務部次長          高井正文君

 企画部長           山田賢一君

 地域振興局長兼企画部次長   横倉脩嗣君

 企画部次長          青木栄二君

 民生部長           桑田宜典君

 民生部次長          春日井啓介君

 衛生環境部長         井口恒男君

 衛生環境部次長        川島光雄君

 商工労働部長         川添正幸君

 商工労働部次長        上水流則男君

 商工労働部次長        服部和良君

 農政部長           名知和男君

 農政部次長          柳原 伸君

 林政部長           伊藤邦昭君

 林政部次長          村瀬正治君

 土木部長           山岸俊之君

 土木部都市住宅局長      飯島平昭君

 土木部次長          黒木真一君

 土木部次長兼都市住宅局次長  岩垣儀一君

 開発企業局長         藤田幸也君

 開発企業局次長        渡部 忠君

 副出納長兼出納事務局長    戸田 正君

 選挙管理委員会委員長     宮川晴男君

 人事委員会事務局長      飯田正樹君

 代表監査委員         奥田英幸君

 監査委員事務局長       岩砂 仁君

 地方労働委員会事務局長    菊谷光重君

 教育委員会委員長       吉田三郎君

 職務代理者委員

 教育長            篠田幸雄君

 教育次長           竹中寿一君

 教育委員会管理部長      廣瀬 寛君

 警察本部長          遠藤豊孝君

 警察本部総務室長       間宮啓文君

 事務代理会計課長







△十月二日午前十時十二分開議



○議長(河村成勝君) ただいまから本日の会議を開きます。



          ……………………………………………………





○議長(河村成勝君) 諸般の報告をいたします。

 書記に朗読をさせます。

    (書記朗読)

 請願の受理について

 請願第五十四号 ゆとり宣言についてほか六件の請願を受理しました。

 監査結果等の報告について

 監査委員から、九月二十七日付をもって、地方自治法第二百三十五条の二第三項の規定により、出納検査の結果について報告がありました。



          ……………………………………………………





○議長(河村成勝君) 日程第一から第三までを一括議題といたします。



          ……………………………………………………





○議長(河村成勝君) 日程第四 一般質問を行います。あわせて議案の質疑を行います。

 発言の通告がありますので順次発言を許します。三十八番 今井田 清君。

   〔三十八番 今井田 清君登壇〕(拍手)



◆三十八番(今井田清君) 発言のお許しをいただきましたので、私は、県政自民党を代表して、知事並びに関係部長に、県政の見通しにつきましてお伺いするものであります。

 質問に先立ちまして、このたびの台風十九号の災害でとうとい命を奪われました犠牲者の方に心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、災害地の皆さんに衷心よりお見舞い申し上げるものであります。

 さて、台風十九号の襲来に際しまして、県におかれては、いち早く県災害対策本部及び各地域に同支部を設置され、市町村も含めて全県的な防災体制をとり積極的な災害予防対策と的確な応急対策をされたことに対しまして敬意を表するものでございます。

 このたびの台風は、最近にない規模の大きいもので、しかも県土の西南部から北東部を縦断し、特に西濃地域を中心として各地に多くの被害をもたらしたのであります。県におかれましては、被災地の状況を十分把握されまして、被害の早期復旧に係る予算措置を図るために、あるいはまた災害復旧及び治山治水等の恒久的な防災対策について国への働きかけが望まれるところであります。こうした点につきまして、災害地の復旧、さらには防災対策につきまして、知事の基本的な考えをお尋ねするものであります。

 次いで、平成三年度予算編成の基本方針についてお伺いをいたします。

 最初に、今議会に提出されました九月補正予算につきましては、生活関連基盤整備としての県単独建設事業に過去最高の九十一億円を計上されたのを初め、産業、文化の振興など各般にわたり総額百六十六億円余の内容ある補正予算が組まれておりまして、我が自民党の要望も十分反映されたものでありまして、梶原県政の積極的な対応に対して敬意を表するものであります。

 さて、平成三年度の国の予算は、去る八月末に締め切られました概算要求を見ますると、一般会計総額は、前年度対比七・四%増の七十一兆一千百五十八億円となっておるのであります。このうち、国債費や地方交付税などを引いた一般歳出は、対前年度比で四・四%増の三十六兆九千四百二十七億円となっておるのであります。特定経費を除いた経常経費は、前年度対比マイナスの一〇%、あるいは投資的経費はゼロベースとなっていまして、依然として抑制基調にあると思うのであります。この投資的経費のゼロベースの枠外といたしまして、日米構造協議を背景に初めて設定されました公共投資の生活関連重点化枠としての二千億が措置され、その枠に対して各省庁の要求は五・七倍の一兆一千五百八十一億円となっておるのでありまして、その配分が大きな焦点となっておるのであります。さらに、地方財政にとって懸案の国庫補助負担率の引き下げ問題は、昭和五十九年度への完全な復元ではなく、六十一年度の補助負担率の水準まで復元をするという状況でありまして、このための二千億が別枠とされておるのであります。また、国の財政は、財政再建の目標とされた赤字国債からの脱却は本年度において達成されたものの、まだ百六十四兆円もの国債残高を抱えて、平成三年度の国債費は十六兆三千二百二十九億円にも上り、歳出全体の二三%を占める財政の硬直化は著しいものがあると思うのであります。

 また、県下の経済情勢を見ますると、中東情勢を引き金といたしました石油を初めとした物価高騰の懸念、低金利時代から高金利化時代、あるいは人件費の高騰など社会経済の活動も大きな変動が見られ、こうした状況のもとで今後の税収の動向も不透明感が強まりつつあります。このような県財政をめぐる厳しい環境の中で、本県においては、夢おこしビッグプロジェクトの本格化や第四次総合計画の着実な推進に対しまして県民の期待は広く熱いものがあると思うのでありますが、来年度当初予算編成に当たり、どのような方針で望まれるのか、知事さんにお尋ねをするわけでございます。

 次いで、県税収入の状況と見通しについてお尋ねをいたします。

 八月末に公表されました経済企画庁の月例経済報告によりますと、我が国の最近の経済情勢は、個人消費と民間設備投資を中心とする内需が依然として好調に推移し引き続き拡大局面にあるとし、中東情勢の経済に対する影響は小さいとしながらも、高金利については、設備投資などに影響を与える可能性があると報じられておるのであります。確かに、円高、金利安、原油安といった内需主導の要因に支えられましたこのたびの景気拡大は、業種全体にわたって好調であった一時期に比べて好不調の業種間格差が目立ち始め、緩やかに減速はしているものの、全体としては拡大傾向にあり、このことは県経済界の動向につきましても同様と思われるのであります。しかしながら、一方におきましては、金融業に見られるように、昨年の公定歩合の引き上げ、株式・債券市場の下落などにより、本年三月決算期において既に大幅な減益となっている業種があること、さらには、インフレ防止策としてさきに行われました第五次公定歩合の引き上げは、本格的な高金利時代に入ったことを意味し、とりわけ中小企業の地場産業において、設備投資に今後の陰りが生ずるという懸念も出てきており、最近の新聞報道におきましても景気の変調を危惧する見方が出ていることは一抹の不安を抱くものであります。この景気の動向は、県税収入の大宗を占めます法人関係税の収入と直接かかわり合いを持ち、本年度の県税収入に大きな影響をもたらすものと考えられますが、県税収入の最近の状況と見通しにつきまして、総務部長にお尋ねをいたします。

 次いで、今策定が進められております岐阜県第四次総合計画第三期実施計画についてお尋ねをいたします。

 岐阜県では、四次総の具体的推進を図るため、昭和五十九年十月に四次総第一期実施計画を策定され、さらに昭和六十二年十一月、昭和六十二年度から平成二年度を計画期間とする四次総第二期実施計画を策定されたところであります。この計画は、昭和六十年の秋以降の予想を超える円高、ドル安への移行という状況を考慮に入れて、四次総の基本理念である「みどりの連帯社会」を目指しつつ県政が運営されてきたところであります。

 世界的には、最近の東欧、ソ連における民主化、自由化の急激な進展に象徴されます百年に一度といった時代の大きな歴史的転換の渦中にあります。国内的には、昭和から平成へと時代が移り、また、経済的には、イラクのクウェート侵攻による原油の高騰、金利の上昇、物価の上昇等の不安材料はあるものの、「平成景気」とも称されるように、いざなぎ景気に迫る勢いであります。

 また、高齢化が急速に進展しております。我が国の老年人口比率は、昭和四十五年に七・一%に達し、平成七年度前後にはこの比率が二倍の一四%に達すると予想されていますが、これは、フランスが百三十年、スウェーデンが八十五年、西ドイツ、イギリスが四十五年かかって倍増したことに比べて非常に短いものとなっておるのであります。

 さらに、国際化、情報化、ハイテク・ハイタッチ化等も急速な進展を見せているほか、「心の充足」、「アメニティ」、「生活文化」、そういう言葉がキーワードとして語られるように、社会的には、従来の物から心が重視される人間本位の時代になっていると思います。

 また、県政に目を転ずれば、東海北陸、東海環状、中央縦貫の高規格幹線道路の建設が進み、リニア中央新幹線、中部新国際空港等の二十一世紀の高速交通も具体化しつつあるわけでありまして、さらには、東濃西部研究学園都市構想、ソフトピア・ジャパン等、二十一世紀を先どりした産業支援基盤の整備も進んでおり、本県を大きく変えようといたしておるわけであります。このような時代変化の中で、今後梶原知事がいかなる戦略をもって県政運営をされていくのか非常に関心を持っておるところでありますが、そこで、知事に、第三期実施計画期間における県政運営の重点戦略について御所見をお伺いをいたしたいと存じます。

 次いで、地価対策についてお尋ねをいたします。

 昭和五十九年の終わりごろから、東京都を中心に端を発しました地価高騰の波は、瞬く間に周辺住宅地に広がり、やがて大阪圏、名古屋圏の大都市に波及いたし、現在ではその波が全国の主要都市に及び、本県にもその波が押し寄せておるところであります。今回の地価高騰は、基本的には、我が国の経済構造の変化を背景にした土地需給の急速な逼迫により引き起こされたものでありますが、その後の地価上昇の進行過程をいろいろ見てまいりますと、私は、値上がりを見込んだ投機的取引が地価の高騰を一層あおっておるのではないかと思うものであります。

 現在、地価対策につきましては、いずれも抜本的に有効な手段がないまま来ておると思うのでありますが、ただ、その中で最も効果があるのは国土利用法で事前届け出を義務づけした地価監視制度だと言われております。そのため、県では、昭和六十三年九月に岐阜市の中心部を、さらに今年度からは岐阜市、大垣市、多治見市、可児市を監視区域に指定しそれなりの効果を上げておると聞いておりますが、先般、我が党が監視区域の拡大を知事に要望いたしましたように、少なくとも前年度に対して一〇%以上の地価が高騰をしておる地域及び高騰が予想される地域を思い切って監視区域に指定されますように望むものでありますが、この点につきまして、知事のお考えをお伺いをいたします。

 次いで、ゴルフ場問題についてお尋ねをいたします。

 本年七月十日付で、ゴルフ場の環境管理に関する指導要綱を施行されたところでありますが、内容をお伺いしますと、農薬の使用につきましては、全国で初めて使用量の半減という具体的な抑制目標を明示するとともに、環境面では、単に安全なだけでなく、より快適な環境を形成すべきとの観点から、貴重な山野草の保護育成、野鳥や昆虫、魚類の生息環境づくりを推進し、さらには、ゴルフ場開発は地域社会に貢献すべきものでなければならないとするなど、その意気込みが感じられるところであります。この要綱の内容を見る限り、農薬使用の抑制、排出水の監視、災害の防止など幅広い観点からゴルフ場問題について積極的に対処しようとしておる点につきましては、全国的にも例を見ないものでありまして、県民の多くがこの要綱の施行については好意的に評価するとともに、期待を持って受けとめておるところだと思います。

 ただ、ここで配慮しなければならない問題は、その実効性の確保にあろうと思うわけであります。どのような立派な要綱を制定されましても、これが適正に運用されその実効が上がらないことには何にもならないと思うのでありますが、今後この要綱に基づく行政指導がゴルフ場業者の間に徹底されることによりまして行政指導の実効が上げられると思うものでございます。そこで、私は、この要綱の施行によりさまざまな義務や負担を背負うことになったゴルフ場事業者の受けとめ方や、事業者への徹底した行政指導をどのように現在しておられるか、知事並びに関係部長にお尋ねをいたしたいと思います。

 市町村の国保財政の健全化について、民生部長にお尋ねをいたします。

 我が国は、男女とも世界一の長寿国であり、六十五歳以上の高齢者は一千五百万人、二十一世紀初頭には約二倍になると予想されているのであります。一方、出生率は低下傾向が続いておりまして、一人の女子が一生の間に生む子供の数は、平成元年には一・五七人と、ひのえうまの昭和四十一年の一・五八人を下回っている状況にあります。我が国は、諸外国に例を見ないほど驚くべき早さで人口の高齢化が進行しておると思います。

 県においては、国の施策に呼応しつつ、ホームヘルパーの派遣、デイサービス、ショートステイ事業の在宅三本柱を推進、あるいは特別養護老人ホーム、児童センター、身体障害福祉センター等の施設等については鋭意努力をしていただいておるところでありますが、今後ともこれらの福祉施策になお一層積極的に取り組んでいただくよう強く要望をしておきたいと思います。

 ところで、我が国が世界一の長寿国となった原因の一つといたしまして、医療技術の進歩とともに、医療保険の充実が大きく寄与しておると思うのであります。昨年の国民総医療費はおよそ二十兆円と言われておりまして、しかも今後毎年一兆円の割で増加していくという憂慮すべき状況が予測されているところであります。こうした状況の中で市町村の国保財政に及ぼす影響は非常に大きいものとなっておると思います。そこで、市町村の国民健康保険財政につきまして、次の二点についてお尋ねをいたしたいと思います。

 本県では県民三人に一人が国民健康保険の加入者となっておりますが、加入者の高齢化、保険料負担能力の低い低所得者層の増加に伴い財政基盤の脆弱化が構造的な問題となっておりまして、市町村の国保財政を年々圧迫しておることは御承知のとおりであります。そこで、国保財政の安定化について、県はどのように取り組んでおられるのかお尋ねをいたしたいと思います。

 いま一つは、保険料格差の問題でありまして、先日、ある県民の方にお会いいたしましたら、よその市町村へ住居を転居いたしたところ非常に国保料が高くなったと、こういう話をお聞きしたわけでございます。住所が変わることにより保険料格差が生ずるのは負担の公平の原則からしても問題があると思うのでありますが、この格差是正についてどのような対策を考えておられるのかお尋ねをいたしたいと思います。

 次いで、地域環境保全対策についてお尋ねいたしたいと思います。

 最近は、地球環境問題につきまして、今や国際会議が頻繁に開催されるところでありまして、重要課題として議論されているところであります。環境の保全については、地球環境問題として地球規模での取り組みも必要でありますが、同時に、私たちの日常生活の活動が原因であることも考えますと身近な問題であります。このため地域の地道な対策が重要であると考えるのであります。また、環境問題は、従来の公害への対応のみならず、広大な森林資源を活用した自然環境の保全、水辺環境の整備、個性ある県内各地域の歴史的環境など保全の中身は間口が広く、総合的な対策を推進する必要があるかと存ずるのであります。

 日本一住みよい岐阜県を目指している県政にとって、これらの環境をいかに保全し活用していくかは今後の岐阜県の個性を生かすことがどうできるかどうかの重要な課題になっておると考えます。とりわけ岐阜県は水の国であります。しかし、都市を流れる最近の中小河川の汚れを考えますと、工場からの排水も原因でありますが、家庭からの生活排水が大きな原因を占め、未処理のまま流されている台所やあるいは洗濯の排水等が問題になると思います。県では、家庭排水対策、その他地域環境保全対策について各種の施策を実施されていますが、全国に誇る環境資源を豊富に持つ岐阜県が世界有数の良好な環境地域とするため、基本的な目標や指針がぜひとも必要であると思うのであります。そこで、私は、この三月に設置されました環境保全推進本部の取り組み方針はどうなっておるのか、先般公表されました二十一世紀を目指した岐阜県環境プランはどうなっておるのか、また、ふるさと環境保全基金の運用益はどのように活用されておるのか、とりわけ河川の水質保全に関しての対策を、衛生環境部長にお尋ねするものであります。

 次に、商工労働部長に企業誘致施策についてお尋ねをいたします。

 県におかれましては、産業構造の高度化を目標とした工業団地開発につきましては、県第四次総合計画で主要な事業と位置づけをされまして、この計画に基づき、関市、恵那市、中津川市の各工業団地の開発等に積極的に取り組んでこられたところであります。今後、これらの企業誘致を図るためには、すぐれた立地条件を備えた用地を確保することが先決ではなかろうかと私は思うのであります。また、現在、我が国経済は、いざなぎ景気に迫る戦後の二番目の長期にわたる好景気を反映し、全国的に活発な工場進出が相次いでおるわけであります。本県におきましても、平成元年の立地件数は七十五件、その面積は百十一ヘクタールと、昭和五十年以降では前年に次ぐ活発な立地状況であったと承知をいたしております。今後、中東情勢による原油高あるいは公定歩合の引き上げなど景気の動向にも左右されますが、高速道路網交通条件の整備促進と相まって工場立地需要はまだまだ続くものと予想されるわけであります。このような状況のもと、工場団地開発を積極的に推進していく必要があると思いますが、どう考えておられますかお考えをお伺いいたしたいと存じます。

 次に、岐阜県農業振興についてお尋ねをいたします。

 第一点は、二十一世紀に向けた岐阜県農業の展望についてであります。

 日本の経済、社会が順調な発展を遂げている一方で、農産物の内外格差問題、農業過保護論など、我が国農業に対する国内外の批判が高まりつつあることは御承知のとおりであります。その代表的なものが、現在継続中のガット・ウルグアイ・ラウンドにおける農業交渉、中でも我が国の主食である米の自由化をめぐるアメリカとの激しい論争であります。既に米については、過去、第九十一回国会、第百一回国会及び第百十三回国会において米の自由化に反対する決議を衆参両院の本会議において全会一致で議決しておるところであります。これを受けて政府はガットの場で日本の主張を行っておるところでありますが、この時期に一部の政財界、マスコミ等から輸入自由化やむなしの論調が聞かれることは、我が国の農政施策の理念のなさを諸外国に示すことであり、まことに残念であります。このように、日本の農業を代表する米をとらえてみましても意見はいろいろありますから、このような国内における状況を真に農業に取り組む人々はどのようにとらえているのか、その一例を挙げて紹介をしてみたいと思います。

 ここに東北大学を出て北海道東北開発公庫に勤務なされておった坂本進一郎という人が、昭和四十四年に農業を志し、御承知の八郎潟干拓地に入植以来二十余年、稲作経営を営んできた農業の楽しみと変動する農政への苦言を、題名「土と心を耕して」というものにまとめたものであります。内容をすべて御紹介する時間ももちろんありませんが、詩を少し読まさせていただきます。「利潤のみが渦巻く世界。それは争いや敵対をはらんだ世界だ。そんな社会くらいつまらないことはないだろう。百姓がそんなつまらないことに巻き込まれたくない。そしてせっかくの生業を汚したくない。百姓自身が利にとらわれたとき、農業それ自身もこんな不幸なことはないだろう。否それでは逆に農業を冒涜することになるのだ。金もうけの仕事でなく、虚心に物をつくる我々はそういうことに専念したい。そして自然に学び自分をよく見詰め、まことのよい百姓になりたいものだ。百姓くらいとうとい仕事はない」という詩をつくっておられるわけでありますが、氏は、二十余年の農業の実践の中から、「農業問題、米問題が、国際化の名のもとに農産物の価格が高いか安いかだけを金科玉条のごとく論ぜられているが、農業とは生身の人間が自然と調和しながら営むことこそ本物の農業である」とみずからの農業哲学を述べて、変動する農政への不信と将来に向けた農業の展開への不安を訴えておられるのであります。

 振り返って、現在アメリカとガットの場で激しく農業保護について論争をしておるECを中心とした西欧諸国の農業哲学はと申しますと、スイスにおきましては、第二次世界大戦における教訓から、食糧の確保は自国でという理念のもとに、EC諸国にあっては、国内の食糧の自給体制を基本とするとともに、健全な地域社会を形成していく上で農村が果たす諸機能は極めて高いものであるとして、その維持発展を図るために、国民の合意形成のもと各種施策を行っておるところであります。このように、国民の理解を得た農業理念が背景にあるからこそ、アメリカが主張する農産物の自由貿易主義に真っ向から反論できるわけであります。

 私がここで申し上げたいのは、農業に対する意見がいろいろありますが、確固たる信念のもとに、農業の展望、農業に対する理念を示すことではないかと思うのであります。このことこそが豊かな県土の中で農業を営む人々、農村に住む人々に安心を与えることに加えて、将来に向けたみずからの経営や心豊かな村づくりに、知事が提唱されておる「夢」を描くことができるわけではないかと思うのであります。知事は、平成二年第一回県議会、いわゆる予算議会の中で、「近き者説べば遠き者来らん」という論語の中の有名な言葉を引用され、このような岐阜県づくりをしていきたいと述べられておりますが、本県の二十一世紀の農業、農村をどのように展望され、どのようにイメージを描かれ、その実現のためにどのような方策をしようといたされておるのか、知事の御所見をお伺いするものであります。

 次いで、米に関して、県産米のブランド化の問題について、農政部長に見解をお伺いしたいと思います。

 県農政部が農業フェスティバルにおいて行ったアンケート調査では、「ハツシモというお米を知っていますか」という質問に対して、「知っている」と答えた人は五四%、同じく農政部が女子高校生を対象にした調査では二四%でありました。約四分の一でございました。皆さんは十二分に御承知であろうと存じております。ハツシモは、栽培面積でウルチ米の三五%、集荷しておる自主流通米で五九%、約六〇%を占めます本県の銘柄米、まさに代表的な銘柄米でございますハツシモであります。羽島市、羽島郡、安八郡は水田面積の九五%、岐阜市、大垣市、各務原市、海津郡、養老町は約五〇%前後の作付をしておりますが、まさに美濃路の特産であると思っております。そして、岐阜県以外にはほとんど作付をしていないと言っても過言ではございません。言うなれば岐阜県独自のものであります。おいしさはといいますと、まさに日本一だと思っております。今や米は名前で売る時代と言われておりますが、新潟のコシヒカリ、宮城のササニシキ、秋田の「あきたこまち」に代表されますように、岐阜のハツシモも、「岐阜ハツシモ」、飛騨牛とともに「美濃ハツシモ」といった産地と品種名を消費者に強烈に印象づけるPR、販売作戦が不足していたのではないかと、かように思うわけであります。いずれにいたしましても、本県の米づくりを確立する上で、ハツシモの市場評価を高め産地間競争に打ちかつためにブランド化を確立しなくてはならないと思うのでございますが、部長の御所見を承りたいと存じます。

 また、今議会にも提出されております単独事業でございますが、実験的に学校給食にハツシモを使う計画があると聞き及んでおるところであります。学校給食に全面的にハツシモを使用し、あすを担う子供たちを初め県民の皆様においしい米とハツシモの名前を広く知っていただく絶好の機会ではないかと思っております。それにつきまして、来年度予算の取り組み方について農政部長に、教育上あるいは児童の体位向上のためにもぜひとも良質米を使うべきであると思うのですが、これについては、教育長にお尋ねをいたしたいと思います。

 次いで、林道網の整備につきまして、林政部長にお尋ねをいたします。

 本県は、県土の八二%が森林で占められ、その資源内容も、三十万ヘクタールに及びます人工林を中心といたしまして着実にその蓄積を増加させて、成熟度を増してきておるわけでありますが、その森林を価値多いものとして活用することは、林業の振興や山村の活性化のために重要なことであると存ずるわけでございます。とりわけ近い将来森林の多くが利用可能な伐期齢に達することとなりますが、その資源の価値を実現する国産材時代を現実なものとすることが、木の国山の国の岐阜県にとりまして最も重要な課題であると考える次第であります。

 そして、そのポイントは、何といっても林道網の整備と高能率な機械化促進であろうと思います。本県の林道網の整備状況について見ますと、平成二年度当初では、一ヘクタール当たり林道密度は五メートルとお聞きいたしておりますが、これは、県の目標といたします林道密度十一メートルに対しまして四五・五%の達成率で、これは全国平均を上回っているものの、林業県である本県といたしましてはまだまだ低い状況であると考えるのでありますが、その整備促進が図られることが肝要であると考えるものであります。また、林道網の整備促進によって新しい各種林業機械の導入も容易なるものと考えられ、その達成の向上が生産性の高い林業づくりのキーポイントになるのではないかと考えます。そこで、本県の林道網の整備促進についてどのように考えておられるのか、林政部長の御所見を承りたいと存じます。

 次に、道路整備についてお尋ねをいたします。

 日米構造協議の結果、今後十年間に四百三十兆円の公共投資が行われることとなり、我々としても大いに期待をしておるところでありますが、国の概算要求を見ますると、公共事業、とりわけ道路の予算は、一般道路事業費は、前年度対比伸び率ゼロ%と非常に厳しい状況にあるのであります。仮に生活関連経費重点化枠が満額どおり認められたといたしましても、一般道路事業費の対前年度伸び率はわずかに二%であります。平成四年度で終了する第十次道路整備五箇年計画の達成は極めて困難な状況と聞いております。県勢の飛躍的発展を期するためには、公共事業、とりわけ道路予算の拡大が不可欠と考えておりますが、このため、県単独予算をふやすことはもちろんのこと、国の道路予算の拡大に向けて積極的に取り組むべきではないかと考えるわけでございますが、知事の道路予算獲得に対する戦略の一端を承りたいと存じます。

 次いで、河川敷地の有効利用についてお尋ねをいたします。

 清らかな流れと緑ある自然に恵まれた河川空間は、地域社会に憩いと潤いを与えてくれるものでありますが、近年、河川流域の都市化の進展により、この河川空間への住民の期待は高まる一方でありまして、河川環境の整備を一層積極的に推進する必要があると思われます。岐阜県は、木曽三川という三大河川を有しており、その河川の持つオープンスペースは多大なものがあり、水と緑のあるすぐれた環境に着目したさまざまな河川敷地の有効な利用が行われているところであります。

 現在、国において整備が進められております国営木曽三川公園は、昭和五十五年度から整備に着手され、岐阜県南端の木曽三川が接する地点の中央水郷地区センターがほぼ概成し、毎年百万人以上の利用者でにぎわっていることは地域住民の念願がかないつつあり、感謝申し上げるものであります。

 また、三派川地区につきましても、世界の淡水魚を展示飼育する世界淡水魚園が今年度にも着工の予定と聞いておりますが、その他の地域についても早期に着手されますよう、関係機関に強く働きかけていただきたいと思うのでございます。

 さらに、この両者をつなぐ木曽川には桜並木の背割堤がございます。松林など自然環境に恵まれた広大な河川敷を有しており、現在その大半が利用されておらず、水辺まで草木が生い茂っておる状況であります。この河川敷に匹敵するスペースを堤内地で確保しようとするのには到底不可能なことでございます。この木曽川の河川敷を有効利用する計画あるいは予定につきまして、ありましたらお聞かせを願いたいと思いますし、また、県下の河川環境整備事業についての取り組みについても、あわせて土木部長の御所見をお伺いいたしたいと存じます。

 次に、教育長にお尋ねをいたします。

 近年、日本経済の発展に伴う所得の増大、高齢化社会の進展等により生涯教育の推進が進められておることは御案内のとおりでございます。一人ひとりが必要に応じみずからの意思で自発的に生涯を通じて行う学習が生涯教育であると言われておりますが、その中核をなすのは図書館ではないかなと私は思っておるわけでございます。

 新県立図書館については、平成元年度、基本設計費、用地買収費等の予算を計上し、建設に向けて着々と進められておりますが、私はこのことを非常に喜んでおる一人でございます。本県は、本州のほぼ中央に位置し、東西の文化の接点と言われ、県内各地によってさまざまな文化が培われております。こうした特色のある文化を誇りに思い、これを後世に伝承することが私たちの責務であると考えます。私は、県内のすべての文化資料が整備されているなど特色のある図書館とすべきではないかと思うのであります。そこで、教育長にお尋ねをいたします。

 県民のニーズや時代の要請にこたえられる情報拠点として整備が求められている新県立図書館について、どのような基本構想により建設される予定なのか、県民の多様なニーズにこたえることのできる特色ある機能についてどのように考えておられるのか、教育長の御所見をお伺いしたいと思います。

 次いで、交通死亡事故抑止対策と違法駐車の問題について触れたいと思います。

 県下の交通事故による死亡者数は、昭和四十五年の三百十七人をピークとして、昭和五十六年にはほぼ半減するに至りましたが、昨年及び本年は、第一次交通戦争と言われた昭和四十年代の半ばに迫るような状況であります。まさに第二次交通戦争の到来と言わざるを得ない厳しい状況にあると思うのであります。これらの事故増加の背景といたしましては、いろいろ言われておりますが、岐阜県における車社会がますます進展しておる中で、とうとい命が失われ交通死亡事故が増加の一途にあることは、まことに憂慮すべき問題であると思うのであります。このような痛ましい交通事故を防止するための対策が鋭意検討されているところではありますが、本年の交通事故による死亡者は、昭和四十九年度以降最高の、昨年記録いたしました二百四十七人を上回ることが懸念をされておるのであります。これを抑止する諸対策を総合的かつ強力に推進すべきと考えますが、企画部長並びに警察本部長の御意見をお伺いいたしたいと思います。

 次いで、違法駐車問題についてでありますが、現在の車社会を考えますと、今や警察当局の取り締まりのみでは解決できない問題でありまして、駐車場の整備等あらゆる方面からの対策が必要かと存ずるのであります。

 そこで、国においては、道路交通法並びに自動車の保管場所の確保に関する法律が一部改正されたところでありますが、道路交通法では、放置行為の防止に対し、放置車両については、公安委員会による指示及び運行の制限の規定等が整備されたところでありますし、また、車庫法につきましてもいろいろと法内容が整備されたところであります。違法駐車の蔓延によりまして、歩行者の歩行妨害、自動車による無理な進路変更を余儀なくされるなど、違法駐車に起因した交通事故と交通渋滞の多発を防止するものでありますが、建築物における駐車施設の付置義務条例の制定及び改正につきましての市町村に対する指導、並びに公営駐車場の設置等路外駐車場の整備に関しまして、その基本方針について、土木部長のお考えをお伺いいたしたいと思います。

 さらに、路外駐車場の不足を補うためにといたしまして、現在、岐阜市内に設置されておるパーキングメーターあるいはパーキングチケットを増設するのも一つの方法ではないかと思うのであります。

 また、違法駐車車両は、都市機能を低下させ、安全と円滑な車社会を阻害するものであり、厳しい交通指導取り締まりを実施していただきたいと思うのであります。こうした意味からも、今後、時間制限、駐車区間規制の拡大並びに違法駐車車両に対する交通指導取り締まり活動の強化につきまして、警察本部長にお伺いするものであります。

 私は、最後に、三点ほど問題を提起をさせていただきまして、知事のお考えをお伺いをいたしたいと思うのであります。

 まずFM放送についてでありますが、近年、衛星放送の普及に象徴されますように、いわゆるニューメディアの多様化が著しいのであります。こうした中で、従来からあるラジオ放送のFM放送は、AMに比べて大変音がいいということで、音楽を中心とする番組編成は若い人たちに大変人気があり、特に都市部においては日常生活に密着した存在になっておると聞いております。全国的に見ますると、新聞等のマスコミでも報じられましたように、FM放送用電波の第七次割り当てがありましたが、その結果、割り当てのされてないのは−−これは各県二つのところもありますが、大体一つずつでありますが、割り当てされてない県は、茨城と滋賀、そして岐阜県の三県のみとなっておるのであります。知事は、かねてから本県の未来を開く二十一世紀への基盤づくりとして、「高度情報基地・岐阜」にふさわしい情報基地を整備し、情報化時代に対応した発展を図るために、その対策を積極的に推進しておられるところでありまして、その先見性につきましては高く敬意を表するものであります。

 こうした観点から、FM放送は本県の情報環境の整備充実に必要なだけではなく、特に若い方々に人気があることから、若者の県内定着等地域の活性化にも効果が期待できるものでありまして、本議会におきましても、自民党議員団の紹介による請願が出されておるところであります。広大かつ多様な地理に恵まれ、民力度全国第十六位、人口二百五万、世帯数五十二万余、なお期待される本県がいつまでも電波情報の後進県に甘んじていることは無視するわけにはまいりません。そこで、知事は、本県におけるFM放送をどのように考えておるかお聞かせいただきたいと存じます。

 次に、岐阜地域における産業の拠点づくりについてであります。

 御案内のとおり、昭和六十二年、国において策定されました第四次総、これは、東京一極集中化を是正し、多極分散の均衡ある国土の形成を目標としたものでありまして、中部圏では、本県の南部地域を包括する名古屋圏域が先端産業を初めとする産業技術の中枢圏域と位置づけられたところであると思います。以来今日まで中部新国際空港を初めとして、まさに二十一世紀に向けて地域振興の基盤の骨格となるような大型プロジェクトが急速に具体化し、あるいは発展しつつあります。しかし、その一方で、この大きなトレンドの中で、日ごろ知事は極めて精力的に斬新な施策を展開しておられるのでありますが、その根底には、名古屋、愛知県の経済のヒンターランドを脱却し、岐阜県のアイデンティティー、「岐阜」という地域ブランドを全国、世界に向けて確立したいという信念に基づくものと私は理解をいたしておるところであります。岐阜県のアイデンティティー、岐阜ブランドを確立する上で主導的な役割を果たすのは、何と申しましても本県の情報発信の中枢である岐阜地域ではないかと私は考えておるのであります。

 かかる状況の中で、岐阜地域が、名古屋経済の強力な吸引力により産業、物流の空洞化を招いたり、また単なるサテライト的住工混在地域に陥ることなく、将来とも本県の中枢的地域として発展していくためには、長期的ビジョンのもとに、固有のすぐれた潜在能力を生かし、安定的に、人、物、さらには情報を集積する複合的な産業の拠点づくりを進めることが緊急の課題ではないかと考えるものであります。

 また、唐突ではありますが、市町村の広域合併ということも、多くを申し上げる時間はございませんけれども、あわせて検討すべき時期に来ているのでないかと思うのであります。

 そこで、知事は、本県の中枢をなす岐阜県地域における産業づくりの拠点といたしまして、どのように考えておられるのか御所見をお尋ねするものであります。

 次いで、都市自動車専用道路についてお伺いをいたしたいと存じます。

 さきに述べましたように、産業の拠点づくりと並行いたしまして都市高速自動車専用道路の整備が急務でないかと思うのであります。俗に言うなれば都市高速でありますが、具体的に申し上げるなれば、イベント拠点であるところの、北はメモリアルセンター、着々と再開発が進行するJR岐阜駅周辺、県庁西に建設の予定されておりますふれあいセンタービル、そして柳津の流通業務団地、新幹線岐阜羽島駅、名神高速の岐阜羽島インター、さらに南部に構想が検討されておりまするサテライト物流基地、あるいはハイマート二〇〇〇候補地、さらには県の中核ヘリポート基地等々、産業拠点をネットワーク化する高速自動車専用道路が実現したなれば、岐阜地域のパアーアップと魅力ある都市圏域の発展に大きく貢献するものと思うものであります。ぜひとも開発誘導促進型の、言うなれば県央高速自動車道とも言うべき高速道路網の整備をぜひお願いしたいと思うのでございます。知事の御所見をお伺いいたしまして、私の代表質問を終わらさせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。

   (拍手)



○議長(河村成勝君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) いろいろ有益な御意見をちょうだいしましたが、まず台風十九号災害につきましてお答えを申し上げます。

 台風十九号は、史上まれな大きな台風でございましたが、本県に接近する前に一時雨が中断しておりまして河川の水位が低下しておりました。それから、台風が本県を通過するときにスピードがうんと弱まったと、こういう幸運に恵まれまして大きな被害を免れることができたわけでございます。また、伊勢湾台風以来の治水対策の積み重ねが功を奏した面もあったかと思います。しかしながら各地に被害も出ております。また、一名の死者がございました。まことに残念でございます。心より御冥福をお祈り申し上げます。また、あわせて被災者の方々に対しまして、心からお見舞いを申し上げたいと存じます。

 このほか、多くの住家の被害がございました。それから、十月一日現在でございますが、土木、農林関係被害約二百億円など、合計二百十数億円余の被害がございました。災害救助法の適用は見なかったのでございますが、県単独の知事見舞い金という措置も実施いたしました。また、生活福祉資金、母子福祉資金及び寡婦福祉資金貸付制度の活用につきまして周知を徹底しておるところでございます。さらに、今県議会に後ほど当面の復旧に要する予算を追加上程さしていただく予定でございます。今後とも治山治水等、総合的かつ重点的な災害対策を一層強力に推進する決意でございます。

 災害復旧につきましては、御指摘ございましたが、今後国に対しまして積極的に働きかけをしてまいりたいと思います。とりあえず、九月二十二日には、農水、運輸、建設、通産大臣等に要望をいたしましたし、また九月二十六日には、参議院の地方行政委員会の委員の方々にも要望をしたところでございます。目下災害復旧に万全を期しておりますが、さらに関係省庁への働きかけを進めてまいりたいというふうに思います。直後に発生いたしました台風二十号につきましても、県として準備体制を整え情報収集に努めましたけれども、ただいまのところは被害報告は受けていない状況でございます。

 次に、平成三年度の予算編成についてお答え申し上げます。

 本県の財政は、国の財政とのかかわりが大変深いわけでございます。国の平成三年度予算の概算要求は、公債残高累積体質からの脱却を目指しまして公債依存度の引き下げに最大限の努力を払うという方針のもと、投資的経費につきましては、生活関連重点化枠等の例外はございますが、基本的には平成二年度と同じように、経常的経費マイナス一〇%、投資的経費前年度同額として行うものとされているところでございます。また、最近の社会経済情勢から見ましても、平成三年度の国の予算も依然厳しい財政事情のもとで編成されるものと見込んでおります。

 本県財政につきましては、平成三年度予算につきまして、国の経済見通し、地方財政計画などの基礎となるものがまだ確定をいたしていない現段階におきましては、しっかりした見通しを立てるということは困難でございますが、歳入につきましては、国際情勢の動向、イラク問題等もございます。それから、金利も上がってまいりました。そういうような情勢を考えますと、国内の景気の動向は決して楽観できないものがございます。法人関係税につきまして既にそういう兆候が出ておりますけれども、法人関係税中心に県税収入が伸び悩むということが懸念されておるわけでございまして、財源の状況は厳しいものと予想をいたしております。歳出の面におきましては、かねてから提唱させていただいております輝く未来の岐阜県づくりを目指した夢おこし県政の本格的な実施のため、本年度策定を進めつつございます第四次総合計画の第三期の実施計画の着実な推進を図りながら、夢おこしの大きな事業、ビッグプロジェクトと、こう言っておりますが、その建設の着手の時期も参っております。それから、県民の皆様から御提案いただきました二十一世紀の夢の実現を目指した各種の施策の積極的な実施を図るなど、財政の課題は山積をいたしております。したがって、平成三年度の予算編成に当たりましては、今後の経済動向、国の予算編成の動きを十分見きわめながら、施策の立案に当たりましては、古いものは捨て、新しいものをつくっていくというスクラップ・アンド・ビルドの原則に立ちまして、複合化あるいは付加価値化を目指しまして適切な選択と創意工夫も行ってまいりたいと、そして、限られた財源の戦略的、重点的かつ効率的な配分を行ってまいりたいと思っております。一方では、経常経費など生計予算につきましては、引き続き節減、合理化を図りながら、内容的に充実した本県の夢おこし県政の本格化にふさわしい予算編成に努めてまいる所存でございます。

 それから、第四次総合計画の第三期実施計画についてのお尋ねがございました。大変変動の激しい時代でございます。そういう中で、時代を洞察しながら、そしてまた、本県の特性を活用しながら、そしてまた、県民総参加で人の和を大切にしながら今後の県政を進めてまいりたいというふうに思います。そして、その戦略といたしましては、交流、連帯、創造と三つの言葉をキーワードといたしておりますが、お互いに触れ合い、そして連帯を強めながら情報、知恵づくり、人づくりあるいは物づくり、さらには、新たな感動づくり、幸せづくり、そうした創造をしてまいりたいというふうに思っております。今回の計画づくりに当たりましては、まず、県民大衆の英知を結集するということを念願といたしまして、昨年お願いいたしました夢投票、五万七千人を超える御応募をいただきまして、そうした県民の御意見をもとにいたしまして積極的な施策を盛り込んでまいりたいと思っております。

 重点的な施策といたしましては、第一に、二十一世紀に引き継ぐ基盤づくりをしてまいりたいと、高速道路や鉄道等の交通基盤の整備が必要でございます。同時に、ソフトピア・ジャパンやハイビジョンネットワークといった高度情報基地・岐阜づくりも進めてまいりたいと、そして、新しい産業おこし、あるいは地場産業のレベルアップ、こうしたことを進めてまいりたいと思っております。第二に、二十一世紀を開く人づくりを進めてまいりたいと思っております。若者の定着や女性の社会参加を促進するとともに、新しい県立図書館の建設等の生涯学習推進体制の整備や、スポーツ一・一運動等によるスポーツ王国づくりなどを進めてまいる考えでございます。第三に、二十一世紀に伝えるふるさとづくりを進めたいと思っております。生きがい、ふれあい、気くばり福祉の充実や、はつらつ健康・岐阜づくりを進めるとともに、豊かな自然を守り、県土公園化等を進めてまいりたいと考えております。第四に、二十一世紀にきらめくふれあい広場づくりを進めてまいりたいと思っております。このために、ふれあいセンターの建設、イベント・コンベンションの開催、花の都づくり、国際健康保養基地づくり、岐阜のイメージアップによる観光の振興等を盛り込んでいきたいと考えております。今年末までには計画をつくりたいということで作業を進めておるわけでございます。

 それから、地価対策についてお答えを申し上げます。

 さきに公表いたしました平成二年度の地価調査結果によりますと、岐阜市、大垣市とその周辺市町及び東濃西部の市町におきまして地価の上昇が顕著でございます。地価の水準は経済活動の目安ではございますが、その急激な上昇がやはり県民生活の安定あるいは県の産業経済の発展に重大な影響を及ぼすということでございます。均衡のある県土づくりを進める上でも支障が生じてくると考えられますので、県といたしましては、御指摘のように、地価対策は緊急な課題という認識をいたしております。地価対策は、土地税制、金融、土地取引規制等の施策を総合的に実施することが必要でございますが、県の行う施策といたしましては、国土利用計画法に基づく監視区域制度が有効であると考えております。監視区域の拡大につきましては、本年四月の岐阜市など四市の指定に続きまして、地価が急激に上昇し、または上昇するおそれがある県南部及び東濃西部の七市十九町を、十月二十日に指定し、あわせて三十市町に拡大するとともに、既に指定している岐阜市など四市の届け出対象面積の引き下げも同時に実施し、地価の安定に努める所存でございます。

 ゴルフ場の問題でございますが、本県におきましても大きな社会問題になっております。このゴルフ場の環境管理につきましては、七月の十日付で、全国でも例を見ないゴルフ場の環境管理に関する指導要綱を策定して施行したところでございます。この要綱は、まず農薬につきましては、当面の措置として、使用量を二分の一、半減にするという抑止目標を明確にいたしました。全国に先駆けての試みでございます。それから、排出水の常時監視や防災施設の定期点検を義務づける等、ゴルフ場事業者に対しまして大変厳しい内容となっております。要綱施行からやがて三カ月になろうといたしておりますが、その間、県では、市町村とゴルフ場事業者に説明を行いまして、その内容の周知を図りますとともに、このほど、ゴルフ場への立入調査も実施して指導したところでございます。さらにゴルフのプレーヤーに対しましては、自主的に草むしりもお願いを申し上げております。要綱施行後三カ月程度でございますが、ゴルフ場事業者におかれましては、要綱の趣旨を十分認識され、積極的に御協力をいただいておるものと存じております。

 具体的には農薬の使用量につきましては、予期したとおり抑制をしていただいております。それから、それに加えまして、地域のより快適な環境をつくり出すために、ミカワバイケイソウ、シデコブシなど貴重な山野草等の保護育成もしていただいたり、キジを放鳥していただいたり、ギフチョウを育成するという工夫をしていただいたり、アマゴを放流していただいたり、いろいろ野鳥、昆虫、魚類の生息環境づくりを実施していただいたり、また計画をされておられます。このほか、クラブハウス等を地元民に開放いたしまして、地域社会に積極的に貢献する努力もしていただいております。こういう面から要綱の成果は着々と上がっておると思っておりますが、議員の御指摘のとおり、これから実効性がちゃんと確保されるかということが大きな問題でございます。今後とも、県ゴルフ連盟等を通じましてさらに御協力をお願いしてまいりたいと、実施の徹底を図ってまいりたいと考えております。

 それから、二十一世紀に向けた岐阜県農業の展望についてでございます。

 これも、議員のお話にございましたように、二十一世紀に向けて、農業の理念あるいはイメージというものをはっきりしていくということが農業者にとっては極めて重要なことでございます。不安のない、心配のない農業経営の前提であろうかというふうに思います。でございますが、農業あるいは農村をめぐる情勢は、農産物の市場開放要求とか、あるいは農産物が過剰基調であるとか、あるいは農業後継者が不足しておる等いろんな厳しいものがございます。一方では消費者ニーズがどんどん高級化したりあるいは多様化いたしておりまして、自然との触れ合いを求めるとか質の高い生活が求められているわけでございます。本県農業は、変化に富んだ自然条件がございますし、名古屋、大阪、東京という大きな消費地を間近に持っておりまして有利な条件がございます。こうした条件を生かして二十一世紀を展望したビジョンを策定したいと思っております。その基本は、個性と魅力にあふれた農業、農村の実現ということでございます。

 このためには、第一に重要なことは、県農産物ブランドの確立でございます。既に、例えば飛騨牛、あるいは神戸ローズ、トマトの桃太郎などすばらしい産物が出てきております。従来よく言われましたつくり上手の売り下手というイメージから早く脱却いたしまして、岐阜メイドで、国内はもとより世界に売り出せるようなブランド産品を育成してまいりたいと考えております。次に重要なことは、農業者の経営者意識でございます。企業マインド農家の育成と言ってもよかろうかと思います。企業的な感覚を持ったバイタリティーのある、一千万円以上の農業所得のある農家を育成することでございます。しかも休日には夫婦で音楽会に行ったり外国旅行にも行けるといったゆとりのある農家を育成していく必要がございます。第三に、国際化に対応した米などの低コスト農業を確立することでございます。生産費は少なくとも六十キログラム当たり一万円程度を目指してまいりたいと思っております。このためには土地基盤の整備を積極的に進めるとともに、高能率な生産組織の育成やハイテク農業の展開を図るためのいろんな施策を進めてまいりたいと思っております。第四に、健康で豊かな食生活の提供でございます。人々の食料へのニーズは、量から質、さらには安全性へと移ってまいっております。このため、健康農業の推進、いわゆる産直などの新しい流通システムの確立など、生産者、消費者双方の要望にこたえた政策を展開してまいりたいと考えております。第五に、魅力ある農村社会づくりでございます。農村地域は、緑豊かな自然環境、美しい景観、水、空気の培養などさまざまな役割を担っております。このため、集落排水の整備など生活環境の整備、就業の場の確保、むらおこしの推進、都市住民との交流の場の促進、歴史、文化などの保存と創造のための各種施策を実施いたしまして、都市と農村が融合した地域社会の実現を目指してまいりたいと考えております。

 次に、道路整備についてでございます。

 議員のお話にございましたように、道路網の整備は産業振興を図りますとともに、地域文化の高揚を促しまして、地域の活性化を図る上で最も基礎的な条件でございます。また道路は、福祉、教育、医療等、日常の生活に深くかかわった事業でございまして、その整備は、地域の生活全般を支えるということになるわけでございます。こういう見地から、道路整備は、従来から県政の最重要施策の一つとして推進に努めてまいっておりますが、飛山濃水と言われますように、山あり谷ありと、こういう地形がございます。そういった点からなかなか思うように道路整備は進んでいないわけでございます。このために、岐阜県といいましてもなかなか一つの機能的なまとまりのある働きができないと、また、県民自身、なかなか一体感が出てこないと、そういう悩みがあるわけでございます。そこで、現在、県内一時間交通圏、県内の中心地から県内の主要なところは車で一時間以内の時間距離にすると、こういうことを目標にいたしまして岐阜県幹線道路網計画を策定中でございます。幸い公共投資四百三十兆円計画も出てまいりました。こういうものを生かしてぜひ早期に実現をしたいというふうに思っております。このためには、第十次道路整備五箇年計画の完全達成が極めて本県にとりましても重要なことでございます。今後、年末の予算編成に向けまして、国に対しましても積極的に働きかけてまいりたいと考えております。よろしく御協力をちょうだいしたいと存じます。

 さらに、FM放送についてお答えを申し上げます。

 議員のお話のように、FM放送は大変音質がすぐれておりまして、若い方に、あるいは女性の方に大変人気がございます。FM放送の電波の割り当ては郵政省が独自に地域の放送環境等の調査を行い、条件が整っていると判断された場合、電波監理審議会に諮問いたしまして、その答申を経て決定されるということになっております。昭和四十三年に電波の割り当てが開始されて以来、ことしの九月二十一日に決定されました第七次割り当てまでに四十三地区、四十四都道府県が割り当て済みというふうになっておりまして、まだ割り当てがないところは、茨城と滋賀と岐阜の三県のみとなっておるわけでございます。昨年度行いました夢投票の中にも、FM放送局の開局を希望する声がございます。こういうことを見ましても県民の期待は大きいものというふうにうかがえるのでございます。FM放送は民間資本に期待するものでございますが、本県の文化の向上、豊かで潤いのある県民生活に寄与するという観点からいたしましても、FM放送を行う上での民間の積極的な機運の盛り上がりなど諸条件を見きわめながら、必要な措置を県といたしましても講じてまいりたいと考えております。

 岐阜地域における産業の拠点づくりはどうかと、こういうことでございます。

 岐阜地域は、人口の三分の一以上が住んでおりまして、総生産額等におきましても本県の枢要部分を占めておるわけでございます。その上、この地区には、日本の動脈と言うべき東海道新幹線も通っておりますし、高速道路もございます。さらに、東海北陸自動車道、東海環状自動車道等の高速交通基盤もどんどん整備が進められておるわけでございます。こういう地域に既に東京、大阪に次ぐアパレル・ファッション産業が育っております。また、二十一世紀を先取りする航空宇宙産業も根づいておるわけでございます。でございますが、高速交通の発達は一方では、どんどんどんどん産業経済の広域化ということになるわけでございまして、のんびりしておりましたら岐阜も名古屋圏に埋没すると、こういう懸念もあるわけでございます。そこで、有利な基盤を生かしながら、時代の潮流を先取りした産業の拠点づくりを、御指摘のとおり積極的に進めていかなければならない、そして世界の中の岐阜という基礎固めをしていく必要があるわけでございます。

 具体的には、ファッション産業を振興するために繊維リソースセンター構想の推進やデザイナーの育成、ファッション関連イベントの振興等を進めておるところでございます。さらには、ファッションのイメージにふさわしい町づくりということで、岐阜駅周辺の再開発等も積極的に進めております。また、花の都づくりも当地で進めていただいております。また、ファッション産業は消費者のブランドイメージというものが決定的に重要性があるわけでございまして、そうした意味から、イベント・コンベンション産業ということも重要なことでございます。来年の春完成いたしますメモリアルセンターとあわせまして、長良川メッセ、それから未来会館、そうした建設を進めまして、長良河畔に、世界イベント村とも言うべき国際的なイベント・コンベンションの拠点づくりを進めておるわけでございます。また、恵まれた交通条件等を生かした高度な流通サービスや物流の拠点づくりについても調査検討を進めていきたいと考えております。

 なお、市町村合併につきましては、国の臨時行政改革推進審議会の、国と地方の関係等に関する答申においても、市町村の自主的な合併を促進するため、都道府県は、条件が整った地域について、関係市町村の合意形成のために必要な役割を果たすということを提言されておられます。県といたしましては、市町村行政の広域化は時代の趨勢であり、今後における地方自治発展の重要な課題の一つであると認識しているところでございますが、関係市町村の意向を十分に尊重しながら今後対応してまいりたいと存じております。

 最後に、都市高速自動車専用道のお話でございます。

 御指摘のとおり、県都岐阜市と本県の主要な結節点である羽島市との交通体系、必ずしも十分ではございません。このため、両市を結ぶ道路改良を積極的に進めておるところでございますが、どうしても平面交差の多い道路というものは、信号機もございましてスピードがこれからもどんどん落ちていくという懸念がございます。究極のところ、御提案のような都市高速専用道といったものが将来的には必要になろうかと思うわけでございます。欧米の例を見ましても、そうした専用道路が都市には必ず配置されているわけでございます。非公式に二車線でもいいから高架道路がつくれないかということを部内で検討をさせておりますけれども、率直に申し上げましてなかなか難しい問題があるということでございます。将来の課題として今後さらに研究を進めてまいりたいと考えております。



○議長(河村成勝君) 総務部長 永倉八郎君。

   〔総務部長 永倉八郎君登壇〕



◎総務部長(永倉八郎君) 県税収入の現況と見通しについてお答えをいたします。

 まず県税収入の最近の状況でございますが、本年度八月末における県税の調定状況は、全体としては、前年度比六・九%の増と、まずまずの伸びを示しているところであります。主な税目別に見ますと、個人の県民税及び自動車税につきましては、六%程度の増となっております。また、利子割県民税につきましては、昭和五十五年当時の高金利の郵便貯金が満期を迎えたことなどの影響によりまして一五九・四%の増と大幅な伸びを示しているところであります。しかしながら、県税収入予算額の大きなウエートを占めております法人の県民税及び事業税につきましては、法人の県民税が一二%の減、法人の事業税が三・七%の減と、前年度実績を大きく下回っている現状であります。これは、製造業並びに建設業が依然好調であるものの、議員御指摘にもありましたように、金融業の本年三月期決算が、昨年来の金利上昇に加え、年初来の株安、債券安といった金融市場の激変に見舞われ、一転して軒並み大幅減益になったことによるものであります。なお、法人の県民税につきましては、法人税の税率改正と控除される利子割額が増加したことも減収の要因となっております。このような現況を踏まえての本年度の県税収入の見通しでありますが、昨今の経済環境は、原油価格、市中金利の動向などが懸念され、今後の税収の動向を大きく左右する法人二税の下期における申告状況が注目されるところでありますが、現時点におきましては、利子割県民税を初め法人二税以外の税目における税収の伸びが見込めることから、税収全体として見ますと、現計予算額二千二百億円の確保はできるものと考えております。今後の推移に十分配意して対処をしてまいりたいと考えております。



○議長(河村成勝君) 企画部長 山田賢一君。

   〔企画部長 山田賢一君登壇〕



◎企画部長(山田賢一君) ゴルフ場問題と交通死亡事故抑制の問題、以上二点についてお答えを申し上げます。

 最初に、ゴルフ場問題でございますが、七月十日に環境管理指導要綱を施行したところであります。議員御指摘のように、この要綱は、農薬、自然環境の保全、防災等大変広い分野にわたって規制をしており、全国的にも例を見ないものでありますので、これが適正な運用を図るため、市町村はもとよりゴルフ場のオーナー、支配人、グリーンキーパー等に対しまして、要綱の内容を説明し、御理解、御協力を要請したところであります。またゴルフ場事業者の対応についてでございますが、このたび、既設と工事中の全ゴルフ場に対しアンケート調査を実施いたしました。その結果を要点をかいつまんで御説明をさせていただきます。

 まず、安全な環境の保全面についてであります。

 農薬の使用量につきましては、ほとんどのゴルフ場が前年より低い目標を立てまして抑制に努めておるところであります。このほか、農薬の使用種類でございますが、使用する農薬も魚毒性A類、B類の毒性の低いものを使用されていることが判明いたしました。

 排出水等の監視につきましては、ほとんどのゴルフ場が、調整池等に魚を放飼し、監視をしておるところであります。また、排出水等の検査回数をふやしたゴルフ場も数多く見られたところであります。災害の防止につきましては、すべてのゴルフ場で防災施設の点検、清掃等が積極的に行われておるところでございます。

 次に、快適な環境の形成の面についてでありますが、ほとんどのゴルフ場が森林内の下刈り、枝打ち、剪定、施肥等を行いまして、森林の保全に努めておるところでございます。また、多くのゴルフ場では、貴重な山野草、ミカワバイケイソウでありますとか、リンドウ、ササユリ、シデコブシ等でございますが、この貴重な山野草の保護育成を図っているという報告でございます。

 そのほか、野鳥でありますとか昆虫等の生息環境づくりといたしましては、ほとんどのゴルフ場で野鳥の巣箱の設置でありますとか、あるいは食餌となります木を植栽いたしますとか、ギフチョウの保護の問題、あるいはモリアオガエルの産卵場所の保護等各種の対策を講じていることが判明いたしました。

 さらに、地域社会への貢献につきましては、ほとんどのゴルフ場が、施設等を一般に利用させるとともに、十一のゴルフ場がヘリポートを設置いたしました。さらに、三十六のゴルフ場がヘリポートの設置を今後検討していくという報告を受けております。そのほか、河川の清掃、あるいは地元産品の納入等何らかの形で地域に貢献しているゴルフ場が数多く見られるところでございます。

 ただいま申し上げましたように、要綱の施行によりまして、ゴルフ場事業者の意識も大変に変わってまいりました。積極的にいろいろな対応策が講じられているところでございます。それだけ要綱に対するゴルフ場事業者の理解も高まってまいったというふうに考えておりますが、今後、さらに理解を深めていただくよう事業者の指導に当たってまいりたいと考えております。

 次に、交通事故抑止対策の問題についてお答えをいたします。

 交通死亡事故抑止対策の推進につきましては、議員御指摘のように、県下の交通事故による死者の数が、昭和四十九年以降最も悪い記録となった昨年の二百四十七人をしのぐ勢いで増加をしておるところであります。まことに憂慮すべき状況にあります。県といたしましては、激増する交通事故に対処するため、四季の交通安全運動のほか、子供さんからお年寄りへの交通安全の願いを込めた手紙を、敬老会参加者約七万二千人でございますが、配布をいたしました。シルバーレター事業というふうに言っております。こういう事業でありますとか、あるいは県下の小学校五年生全員を家庭の交通安全リーダーに委嘱をするなど事業を進めてまいったところでございます。今後、さらに緊急啓発事業といたしまして、県が保有しております全公用車への啓発ステッカーの装着や路線バスを利用しての横断幕等による広報、さらには自転車を初め身の回りの持ち物に装着することができる夜光反射テープを普及させるなど、ピカピカ作戦と言っておりますが、こういうものを実施するとともに、交通死亡事故が多い岐阜市と多治見市におきましては、百六十人のシルバーリーダーによる高齢者のいる世帯を訪問いたしまして、事故防止をお願いするモデル事業などを実施することとしております。さらに、今月の下旬には岐阜県交通事故防止対策委員会を発足させることを検討いたしております。これは、この委員会の構成メンバーが交通事故現場に直接出かけまして、事故原因の調査あるいは分析等を行いまして、道路環境、安全施設、安全教育など総合的な交通事故防止対策を推進してまいるものであります。これから迎える秋の行楽シーズンでありますとか、あるいは年末の交通安全県民運動へ向けまして、関係機関、団体等と連携を密にしまして、さらに交通死亡事故の抑止に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。以上でございます。



○議長(河村成勝君) 民生部長 桑田宜典君。

   〔民生部長 桑田宜典君登壇〕 



◎民生部長(桑田宜典君) 市町村の国民健康保険財政の健全化対策についてお答えいたします。

 国民健康保険の加入者は年々減少しておりますし、加えまして、加入者全体では高齢化の傾向に伴います医療費の増高など市町村の国民健康保険財政は年々厳しいものとなってきております。このため、国におきましては、老人保健制度の創設及び退職者医療制度の導入、さらに、本年六月には、低所得者への保険料の軽減分に対する補助制度の恒久化など市町村の国民健康保険財政が安定的に運営できるための施策が講ぜられてきております。岐阜県におきましては、保険者が負担する一カ月八十万円を超えます高額な医療費に対する補助、母子家庭及び重度心身障害者等の負担の軽減を行うための県単福祉医療制度に伴います補助など、県単独で助成措置を講じまして市町村国民健康保険財政の負担軽減を図ってまいっているところでありますので、御理解を賜りたい存じます。

 次に、保険料の格差についてでありますが、これは全国的な問題となっているところでございます。現在、国におきましては、保険料の格差を是正するため、平成三年度の実施を目途に、市町村の実務担当者を含めた委員によりまして保険料負担の平準化の検討が鋭意なされておりますので、県といたしましては、その動向を見守りながら適切に対応してまいりたいと考えております。

 一方、医療費の適正化を推進する上で健康づくりや疾病予防の啓発をさらに積極的に推進することも重要であります。また、県民一人ひとりが国民健康保険について認識を深めていただくこともこれまた極めて重要でありまして、このことが、ひいては国民健康保険財政の長期的な安定につながるものであると考えておりますので、御理解と御支援を賜りたいと存じます。



○議長(河村成勝君) 衛生環境部長 井口恒男君。

   〔衛生環境部長 井口恒男君登壇〕



◎衛生環境部長(井口恒男君) まず、ゴルフ場問題につきまして、排出水等の水質検査につきましてお答えをいたします。

 ゴルフ場の立地状況、農薬使用量などを勘案しまして、三十三のゴルフ場を選びまして、排出水の農薬濃度検査を延べ二百九項目にわたりまして検査を実施しているところでございます。そのうちの五種、十三項目につきまして検出されましたが、その濃度は、環境庁が示しました排出水の暫定指針値を大幅に下回っておるところでございます。また、流域に複数のゴルフ場が存在する河川の水及び取水施設がゴルフ場に近接しております水道水につきましても、農薬濃度検査を実施しておりますが、すべて不検出でございます。

 次に、地域環境保全対策につきましてお答えいたします。

 環境保全推進本部の取り組み方針としまして、県事業におきます環境への配慮、環境保全を目指した県民総ぐるみの活動への誘導のほか、県民や企業への環境情報の提供、環境保全活動への支援、調査研究の推進及び国際協力を進めてまいりたいと存じます。この取り組み方針の中で、再生紙使用の徹底、冷暖房の温度管理、節電の徹底及び県職員によります地球にやさしい行動の実践などを内容としますラブ・アースぎふ運動を県が率先して展開し、これを契機に県民総ぐるみの活動として盛り上げることを期待しておるところでございます。

 岐阜県環境プランにつきましては、清らかな水と豊かな緑を守り、快適環境を次の世代へを主題としまして、公害の防止、水環境、自然環境などの保全、快適環境づくり等を総合的、計画的に進めるための環境施策の長期的な基本計画でございます。

 最後に、ふるさと環境保全基金運用益三千万円でございますが、環境保全活動の普及啓発事業に活用することとしております。特に河川の水質保全に関します事業としまして、生活排水対策を重点としましたふるさとの川いきいき作戦モデル事業、生活排水すみずみキャンペーン事業を実施するため、補正予算として御審議いただくこととしておるところでございますので、よろしくお願いしたいと思います。



○議長(河村成勝君) 商工労働部長 川添正幸君。

   〔商工労働部長 川添正幸君登壇〕



◎商工労働部長(川添正幸君) 企業誘致施策についてお答えいたします。

 議員の御発言にありましたように、本県への企業立地は、好調な国内景気を反映し、ここ数年高水準で推移しております。本年に入っても引き続き企業の引き合いが多くございます。県第四次総合計画では、工業団地開発につきまして、東海北陸自動車道沿線及び東海環状自動車道沿線などにおいて計画的かつ積極的に進めることとしておりますが、議員の御指摘のとおり、すぐれた立地条件を備えた用地を確保することが極めて重要であります。必要な用地の確保につきましては、地域の開発諸条件、地元の御協力等を十分に踏まえながら努力してまいる所存でございます。

 また、市町村等が行う工業団地開発につきましても、用地の取得、造成、周辺基盤に対する援助により積極的に促進を図ってまいりたいと存じます。



○議長(河村成勝君) 農政部長 名知和男君。

   〔農政部長 名知和男君登壇〕



◎農政部長(名知和男君) まずゴルフ場に対する農薬の適正使用に関する指導の経過についてお答えします。

 県といたしましては、八月に開催されました岐阜県ゴルフ連盟の支配人会におきまして、農薬の適正使用について協力を依頼しますとともに、グリーンキーパー研修会におきましても、病害虫の発生、農薬の取り扱いに関する遵守事項等について指導をし、指導要綱の趣旨の徹底を図ったところであります。その結果、調査の中間ではございますが、農薬の使用量につきましては、八月時点で、昨年同期の実績の約六〇%に抑制されており、指導の成果があらわれつつあると理解しております。

 次に、防除指針の策定につきましては、病理学、昆虫学、農薬学等の学識経験者を含めたゴルフ場農薬適正使用検討委員会を設置し、平成三年における農薬使用計画樹立の具体的手引書として活用できるよう、本年十二月策定を目途に検討を進めているところでございます。

 また、ゴルフ場の農薬使用管理責任者にも、農薬管理指導士の資格を取得させるよう、岐阜県農薬管理指導士認定事業実施要綱の一部改正について検討を加えているところでございますので、御理解をお願いします。

 次に、岐阜県産米のブランド化についてお答えします。

 まず、御質問第一点のハツシモのブランド化の確立につきましては、ぎふ銘柄米づくり推進事業で推進をいたしておりますが、ハツシモの名前と味のよさを消費者に一層知っていただくPR対策が大切であると考えております。このため、例えば産地と品種をセットした「岐阜ハツシモ」等のネーミングの設定、県内旅館や飲食店を対象とした「おいしい岐阜ハツシモ提供の店」の設置を初め、県農業フェスティバルや農協のイベントにおける啓蒙宣伝、消費者モニターの実施、また、看板の設置等積極的なPR対策の実施について、農業団体等と協議をしてまいりたいと考えております。さらに、これらPR対策とあわせ、市場評価を高める品質向上対策が必要でありますので、種子の積極的な更新、また、土づくりや適正乾燥等栽培管理技術の徹底を図り、一等米比率を安定的に向上させる努力をしてまいりたいと考えております。今年度、県経済連に導入される食味計を利用し、地域に合ったおいしい米づくりが行われるよう指導してまいりたいと考えます。

 御質問第二点の、ハツシモを米飯学校給食に使用することにつきましては、今年度、県経済連が本県産のハツシモ及びコシヒカリを学校給食に提供する岐阜米キャンペーンに対し、県として所要の助成を行うこととしているところでございます。将来を担う子供たちに本県産銘柄米のよさを知っていただく絶好の機会になると考えております。その成果を見ながら、来年度以降の取り組みにつきまして、県教育委員会、また市町村の教育委員会、農業団体、市町村等と十分協議し検討を加えてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。以上でございます。



○議長(河村成勝君) 林政部長 伊藤邦昭君。

   〔林政部長 伊藤邦昭君登壇〕



◎林政部長(伊藤邦昭君) 初めに、ゴルフ場問題についてお答えいたします。

 林政部関係につきましては、森林機能の維持増進並びに森林の保全、貴重な山野草の保護育成、野鳥、昆虫の生息環境づくり等、森林の適正管理状況に対する指導でございますが、現在アンケート調査の分析や資料の収集を行っております。これらを踏まえて、十月から十二月にかけて現地調査を実施するとともに、これらの機会を通じて指導してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。

 次に、林道網の整備についてお答えいたします。

 林道は、木材の集材経費を軽減したり、高能率機械の導入を容易にするなど、低コスト林業を展開するため、また、山村の定住条件を整備するためにも不可欠な基盤であり、二十一世紀の国産材時代に備えるためにも積極的に整備を進める必要があると考えております。本県の林道の開設状況は、平成二年度当初で三千四百三十九キロメートルであり、目標としております七千五百五十六キロメートルに対しまして四五・五%の達成率となっており、議員御指摘のとおり、まだまだ低位であります。そこで、県といたしましては、昭和六十三年度に策定いたしました林道網整備計画では、当面、平成四年度までの五カ年間に林道密度をヘクタール当たり一メートル引き上げて五・八メートルにするよう計画しております。これは、県の民有林面積約六十九万ヘクタールに対しまして年間百三十八キロメートルの開設が必要であります。しかしながら、最近の年間の開設延長は約百キロメートルと低迷しており、何とかこれを打開して少しでも開設延長を伸ばしたいと考えております。このため、林業地域総合整備事業やNTT財源による林道開設事業等の地区もの国庫補助事業を積極的に取り入れるとともに、財政事情の厳しい過疎地域や振興山村地域につきましては、県代行事業の一層の推進を図るなどして、林道網の整備促進を図ってまいる所存であります。



○議長(河村成勝君) 土木部長 山岸俊之君。

   〔土木部長 山岸俊之君登壇〕



◎土木部長(山岸俊之君) 三点についてお答えをいたします。

 まずゴルフ場問題でございますが、ゴルフ場の災害防止の観点からの指導状況につきましてお答えいたします。

 本年七月十日付でゴルフ場の環境管理に関する指導要綱が施行されましたのに伴いまして、施行日現在オープンしているすべてのゴルフ場につきまして、台風シーズン前の本年八月末から九月上旬にかけまして管理状況について現地調査を実施いたしました。その調査結果につきましては、重大な災害の発生につながるものはありませんでしたが、一部に改善を要する点が見受けられ、直ちに改善を指導する等所要の措置を講じたところでございます。なお、災害の未然防止に万全を期するため、ゴルフ場の災害防止について引き続き適正な指導をしてまいる所存でございます。

 次に、河川敷地の有効利用についてでございます。

 まず国営木曽三川公園でございますが、御承知のとおり、面積約一万ヘクタールに及ぶ日本最大の都市公園として現在建設省において着々と整備を進めていただいております。県といたしましても、羽島市に計画されておりますクアハウス等そのほか各種の施設につきまして、早期に着手されるよう関係機関に要望していきたいと考えております。

 次に、木曽川の河川敷の有効利用の計画についてでございますが、この区間は建設省の直轄管理区間でございまして、木曽川水系の河川環境管理基本計画によりますと、自然利用ゾーンになっておりまして、今後、地元羽島市の利用計画とも調整を図り有効利用が図られるよう、河川管理者である建設省に対し要望してまいります。また、県下の河川環境整備事業の取り組みについてでございますが、県下における河川環境整備事業につきましては、可児川、新荒田川で実施しておりますふるさとの川モデル事業を初めといたしまして、各種の事業に積極的に取り組んでおるところでございます。今後、清流の保全や魚類等の生態系に配慮いたしました多自然型河川工法についても研究を行いまして、地域づくりとあわせた治水と環境の調和がとれた安全で潤いのある良好な水辺環境の創造に一層積極的に取り組んでいきたいと考えております。

 次に、交通死亡事故抑止対策と違法駐車問題に関連いたしまして、建築物における駐車施設の附置義務条例についてお答えをいたします。

 県におきましては、従来より市町村に対しまして、新たな駐車需要を発生させる建築物の新築に対して、駐車施設整備について、建築物における駐車施設の附置義務条例の制定を指導してまいりました。さらに、本年六月に、現在の都市交通の実態に即しました標準駐車場条例の一部改正が建設省より通知されております。県におきましても、その趣旨を市町村に通知するとともに説明会の開催を行う等指導いたしております。今後とも、速やかに附置義務駐車場条例の改正を行うよう指導していく所存でございます。

 次に、公営駐車場の整備についてお答えいたします。

 都市内の駐車場整備は、国におきましても重要施策とされておりまして、公営駐車場の整備に関しましても、駐車場整備に関する補助制度が現在検討されていると聞いております。これらの制度化の内容を踏まえまして、県といたしましても、地元市町村とも協議の上、公営駐車場の整備のあり方を検討していく所存でございます。以上でございます。



○議長(河村成勝君) 教育長 篠田幸雄君。

   〔教育長 篠田幸雄君登壇〕



◎教育長(篠田幸雄君) ハツシモの学校給食への使用についてお答えをいたします。

 郷土でとれるおいしい銘柄米を学校給食で子供たちが味わうことは、県産米の名前を覚えるだけでなく、郷土の農産物に愛着を持たせることともなり、教育上大変有意義なことと思っております。したがいまして、ハツシモを主体とした県産銘柄米を学校給食に使用することにつきましては、農政部の取り組みの方針を受けて協力をしていきたいと考えております。

 次に、新県立図書館の構想についてお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、図書館は、生涯学習社会の中核施設であり、情報発信基地としての役割を果たすものと考えております。したがいまして、岐阜県立図書館の建設につきましては、県民の情報活動の中枢となる機能、触れ合いの場となる機能、さらには県民の生涯学習活動を支援する機能などを基本といたしまして、第一線を担う市町村立図書館等の本来的な活動機能をバックアップすることによって、すべての県民が県立図書館の蔵書資料を利用できるネットワークシステムの確立を図ってまいりたいと考えております。また、資料の収集に当たりましては、現在の中心的なメディアでございます図書資料はもとより、コンパクトディスク、レーザーディスク、ビデオテープ等の新しい情報媒体の資料を収集するとともに、ハイビジョンを含めたニューメディア機器を導入し、県民の生活に必要な情報の積極的な充実整備を図ってまいります。特に本県の自然、文化を象徴する木、水、花、匠などの分野や、二十一世紀に向かっての世界的課題であります環境に関する分野の資料を重点的に収集するとともに、施設についても、隣接する美術館と一体的に調和のとれたものとし、文化の森とも言うべき緑豊かな特色ある図書館としてまいりたいと考えております。さらに、世界分布図センターを設置いたしまして、分布図に関する情報を収集展示することとしております。御承知のように、分布図は、高度に複雑多様化する国際社会にあって、我々人類の生活舞台を克明に知るための重要な情報であり、その役割はますます増大するものと思われます。これら分布図をハイビジョン等により映像化を図るなど、情報化、国際化に対応できる快適で創造性に富んだインテリジェントライブラリーとして建設してまいりたいと考えております。



○議長(河村成勝君) 警察本部長 遠藤豊孝君。

   〔警察本部長 遠藤豊孝君登壇〕



◎警察本部長(遠藤豊孝君) お答えをいたします。

 第一点の交通死亡事故の抑止対策についてでございますが、県内の交通事故による死者数、この数年間一〇%以上の率で増加を続けております。このまま推移いたしますと、二年後には過去最高の死者数を記録した昭和四十五年の状況に逆戻りするおそれがございます。警察といたしましては、交通安全施設、交通違反取り締まり、運転者対策、そして交通安全教育など、こういった対策を総合的に推進して交通死亡事故の抑止に努めてまいりたいと考えております。この中でも特に交通安全施設につきましては、来年度から第五次の交通安全施設等整備事業五カ年計画、これが始まりますので、しっかりした計画をつくりまして、安全と円滑が両立し得るような交通環境を整えることを重点とすること、また、科学的な交通捜査機材を整備しまして危険な交通違反を見逃さずに取り締まること、そして地域社会や学校などと協力しまして、ドライバー教育、歩行者、自転車の安全教育を着実に実施していくこと、こういったことを重点的に取り組んでまいりたいと考えております。

 第二点の違法駐車の問題でございますが、議員の御質問にございましたように、駐車問題の多くは、基本的には駐車施設が十分にないというところから発生しておるものと思われます。ところで、違法駐車が引き起こす問題、これは、交通渋滞のほかに、統計上の数字にはあらわれません安全上の問題、これも相当程度あるものと考えております。こういうところから、警察といたしましては、このような違法駐車による問題が集中的に発生している地域、時間帯を選びまして、駐車施設の状況も勘案しながら重点的なめり張りのきいた取り締まりを実施してまいりたいと、このように考えております。

 なお、パーキングメーター等による路上駐車施設につきましても、必要に応じて配置の見直しあるいは増設を考えてまいりたいと、このように進めてまいりたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。



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○議長(河村成勝君) しばらく休憩いたします。



△午後零時二十分休憩



          ……………………………………………………





△午後一時二十三分再開



○副議長(古川利雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



          ……………………………………………………





○副議長(古川利雄君) お諮りいたします。本日の会議時間をあらかじめ延長したいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 



○副議長(古川利雄君) 御異議がないものと認めます。よって、本日の会議時間をあらかじめ延長することに決定いたしました。



          ………………………………………………………





○副議長(古川利雄君) 引き続き一般質問並びに議案の質疑を行います。二十二番 森 真君。

   〔二十二番 森 真君登壇〕(拍手)



◆二十二番(森真君) 県政社会党を代表して質問をするものでございます。

 まず最初に、先般の台風十九号災害につきまして、被災者の皆様に社会党を代表し心からお見舞い申し上げるとともに、県もその復旧に全力をひとつ挙げていただきたいと思います。お願いする次第でございます。

 次に、土木部長に二点伺います。

 国道21号線、東の渋滞箇所であります各務原市から坂祝にかけましては、坂祝バイパスをつくるべくすでに調査に入っており、平成四年度ごろから着工とのことでありがたいことでございます。そこで、そのバイパスは、各務原市と坂祝の緑の丘陵地帯を走りますだけに、自然環境との調和ある道路建設に十分御配慮くださるよう建設省にひとつ働きかけていただきたい。また各務原地内の予定路線は、今、地元の御尽力で、蛍の名所として有名な大安寺川上流にかかるのでございます。したがって、地元は蛍の生息地を何とか下流部へ移動しようと懸命でございます。実現すれば、市街地を流れるきれいな川だなあ、河川環境がよければ蛍が飛び交うモデル河川になる可能性があります。そこで、例えば蛍護岸というやり方を含めて、河川環境といいますか河川公園化などについて配慮ある事業を県にお願いするものでございます。

 それから、犬山橋でございますが、二十一号線からの県道を含め、今御承知のとおり電車と人、車で毎日渋滞が甚だしい、御承知のとおり危険がいっぱいの県道でございますが、先般その促進協議会がもたれ、愛知、岐阜両県で、何とか平成四年度国庫補助事業へという明るい御説明でございました。ぜひその促進方をお願いしたい。また、犬山橋の新設に伴う県道二十一号から犬山橋への道路、県道犬山線のバイパス建設の事業促進もあわせて土木部長に質問するものでございます。

 今年は一九九〇年、西暦二〇〇〇年まであと十年という区切りの年でございます。あと十年で世紀が変わる、二十世紀から二十一世紀へ。新世紀は未知の世紀で、いろいろ言われていますが、私には、二十一世紀という時代はまだ実情として浮かんできません。未知なるがゆえに希望と不安が交錯するということでございましょう。一九九〇年代は、この未知の世紀へのかけ橋の時代、私は向こう十年という世紀末葉の時代を大事にしたいと思うのであります。

 そこで、未知なる新世紀の映像を直観することはできませんが、それへのかけ橋の時代、一九九〇年代、この十年の世界と日本経済の潮流は、ほぼ読めてきたように思うわけでございます。一九九〇年代その潮流、一つは一昨年この壇上で申し上げましたとおり、環太平洋アジアの時代でございましょう。西太平洋といいますか、東アジア諸国の活力は目覚ましい。秋空に飛ぶガンの群に例えれば、例えば日本という一羽のガンが先頭を切る。その少し後を香港、韓国、台湾、シンガポール、いわゆるアジアの新興経済諸国が一群になってこれを追う。またその後ハイスピードでASEAN諸国と中国沿岸ベルト地帯がこれを追う。その構図はまさにダイナミクス東アジアでございます。

 一方、一九九八年に向かって米加自由貿易協定によりアメリカとカナダは単一市場になる。合計人口2億7千万、現時点で四兆六千億ドル、世界最大の経済圏が出現し、将来はその西太平洋と東太平洋とを新オリエントエキスプレスと呼ばれる超音速旅客機で結ぼうという「環太平洋・アジアの時代」の到来でございます。

 事実、多民族による人口国家であるアメリカを見ても、オレゴン・ワシントン・カリフォルニア太平洋沿岸諸州の、平均個人所得の成長率は5%強、東部ニューイングランド諸州のそれの倍以上のスピ−ドで伸びてきているわけでございます。過去十年、こうして米国経済の重心は、東部フロ−ズンベルトからサンベルト西海岸へ移動、つまり、米国経済は顔を太平洋へ向けだしたと私は思うのでございます。

 90年代の潮流の二つ目は、全く国際経済は生きものでございまして、そのアメリカで、長年停滞気味でございました東部が俄然去年から活況を呈してきた。なぜか。EC、一九九二年合計人口三億二千万人、人、物、金、生産と消費、経済活動から国境がなくなって12カ国による単一市場が出現します。西洋の没落と言われてから久しいわけでございますが、大西洋は再び活力をよみがえらせてきました。さらに、私たちの予測を越えた東欧諸国の市民革命の伝播、こうして、欧州の社会的空間は、東西の垣根が取り払われ、これから急速に拡大していくことでございましょう。

 「大欧州」へ。かつて、ユーゴが、トインビーが、ドゴールが予言した「諸国民は大陸ごとに結集する。大欧州の未来はすでに目前にある」ウラルから大西洋まで、これから一大経済圏を形づくっていくことでございましょう。それを読み、米国東部・大西洋沿岸諸州に活力がよみがえってきたのでございましょう。EC単一市場から大欧州へ。それは思いますに、経済活動について投資と消費が刺激されるに違いありません。ドイツやスイスの機械がイギリスやスペインでも同じ値段で買える。フランスやイタリーのファッションが、圏内同じ値段で買える。各国の企業は大欧州を視野に入れて設備投資が始まる。御案内のとおりでございますが、一体、消費と投資が高まれば経済が拡大しないわけはございません。

 1990年代、21世紀へのかけ橋のこの時代、世界経済活性化の波は、こうして私は東と西から、環太平洋と大欧州から押し寄せてくると思うのであります。日本と東アジアと北米大陸、この三角形、北米大陸とアジアと欧州、この三角形、世界経済は二つの三角地帯、つまりトライアングル・ワールドエコノミーの時代です。あるいは、私の言葉で大変恐縮でございますが太平洋と大西洋、今、世界経済は「二眼レフ・ワ−ルドエコノミー」が展開しつつある。一九九〇年代、活力のある時代になると私は思うゆえんでございます。

 さて、そういう90年代、国際経済の大潮流と時代背景のもとに、三カ月前、奇しくも今年一九九〇年夏、日米構造協議がうたれ合意を見たのでございます。私は、大筋においてそれを是認するものでございます。その理由は、第一にボーダレスエコノミーといいますか、世界経済が既に国境を越えて動いている時代、つまり、お金、物、サービスが国境を越えて自由闊達に動いている現実の前には、一国の長期経済戦略をその国だけで決めるには余りにも非効率的である。第二に、緊密化した世界経済、その約四割を占める日米両国の協議は、日本と国際経済発展のために不可欠になってきている。私たちの今日は、一面自由貿易の結果でございましょう。マクロで考えれば、今、日米協力して自由貿易の大枠を発展させ、保護主義の台頭を抑えなければならない。第三に、依然、日本経済は貯蓄に対して総投資が少ない。それが巨額な貿易黒字を生み、ジャパンパッシングを招いていることは事実でございます。国内総投資を今大胆にふやして、日本国民と世界経済に貢献すべきであるということでございます。その牽引力は公共投資。それはまた、経済大国の外形とは裏腹に、欧米諸国と比べおくれた私たちの生活基盤、社会資本水準を引き上げていくことにつながる。おくれた我が社会資本水準を大幅に上げるときは今。世界と日本経済が活力に満ちる一九九〇年代、この時代であると存じます。惜しむらくは、この当たり前のことを、アメリカの対日要求というまたもや外圧でせざるを得ない、この一点でございます。以上三点から、私は日米構造協議最終報告書を大筋において歓迎するものでございます。

 さて、その最終報告書は御承知のとおり四項目から成り立っていますが、私がそのうち本県経済との関係で最も関心を持つのは、第一項の貯蓄投資パターンでございます。日本の経済公文書に、貯蓄に見合う投資が行われないと、はち切れる日本の経済のエネルギーはその分だけ輸出に向かう。その差が大きいと輸出は集中豪雨的になって対外摩擦を招く。そういう経済学のセオリーが初めてそのままずばり持ち込まれたのでございます。総貯蓄と総投資の差は輸出と輸入の差に等しい。この余りにも当然の恒等式であります。

 さて、この基本認識のもとに、私たちの国土における社会資本整備の重要性をうたい、来年度一九九一年から西暦二〇〇〇年、この活力に満ちるであろう10年間の公共投資十カ年基本計画を、日本国政府は内外に宣言したのでございます。いわくその総額において、過去十年の一・六倍のスケール、四百三十兆円の戦略公共投資、それはことしの政府予算全額の六・五倍をこの十年、国と地方で一気にすべて公共投資に振り向けようという野心的な投資戦略でございます。そして、その六割を生活基盤、文化にかかわるものに投下しようというものでございます。しかも最初の五年間、一九九五年までに、一九九五年、その年は岐阜県第四次総合計画の目標年でございますが、それまでに百八十二兆円、つまりその総額の四割強を投下しようという構想であります。

 私は冒頭に、未知なる二十一世紀、そのかけ橋としての向こう十年、その動向は、二眼レフ・ワールドエコノミー、大潮流としてのダイナミクス世界経済ということを申しましたが、さらにその上に、国内では意欲的な公共投資。しかも公共投資、過去乗数的な経済波及効果は、経済専門家の予測を超えるものがあっただけに、一九九〇年代、ここしばらくのジグザグはございましょうが、十年スパンで見ると日本経済は再びダイナミックに成長軌道を歩む、そう考えるのであります。

 そこで知事に伺いますが、以上私は、一九九〇年代、二十一世紀へ向かう20世紀末葉のこの十年、世界と日本の大潮流と申しますか、時代認識を申し上げたわけでございますが、いつかあなたがおっしゃった天の時・地の利・人の和、そのあなたの言葉をかりれば、一九九〇年代、岐阜県、当面多少のジグザグはありましょうが、天の時はよし、そう私は考えるのでありますが、あなたの時代認識と本県にとっての経済環境についての御認識を伺います。

 二、国は今、一九九一年から西暦二〇〇〇年まで、この十年の間に過去一・六倍の中期投資戦略を打ち出しました。日米協議最終報告書にいわく、「本計画は、日本国政府がこれまでのトレンドをはるかに上回る相当規模の公共投資の増加に踏みだしたものである」、「住宅・下水道・都市公園・生活道路等八分野の社会資本計画について、積極的かつ具体的な整備目標のもとで、現行計画を上回る計画を策定する。また、国民生活の質の向上の観点から、その他の道路を含む主要な分野の長期計画を図る」、こう宣言、約束したわけであります。国の大胆な公共投資十カ年戦略、その中間年は本県四次総の最終年度に当たります。その岐阜県第四次総合計画は昭和五十九年から平成七年、一九八四年から一九九五年の十二年計画でございます。その決定は、昭和五十九年の三月にされました。素案はその前年、昭和五十八年九月。その素案の作成は五十七年から昭和五十八年に策定されています。昭和五十七年から五十八年、世界経済は盛り上がりを欠いて、我が経済成長率三%台、したがって合理化と経済効率万能の時代環境のもとに策定された計画でございます。今、経済環境は変わりつつあります。この十年、さっき申しましたとおり、私は、世界のマクロ経済の動向はいい。その上、過去のスケールを大幅に上回る戦略公共投資は日本経済の成長をさらに加速する、経済成長率年率3%台の時代に策定された我が県第四次総合計画は、今、書き直しが必要だと思います。ずばり、起点一九九一年、西暦二〇〇〇年を目途の、岐阜県新総合計画の立案が必要と思うのであります。

 岐阜県新総合計画の立案。その根拠は以下の五つでございます。

 その一つですが、梶原県政二年目、もう助走段階は済んだと思います。ガヤガヤ会議、イベントの連発も結構ですが、一九九〇年代、そろそろあなたの持ち味を生かす長期計画が必要であると思います。

 二、岐阜県第四次総合計画、その前提は昭和五十九年から平成七年までこの12年間、国の中期経済見通し年率三・八%のもとで策定された計画でございます。本県は工業のウエートが高いことと、三次産業の伸びが読まれるということから、本県経済の成長率は国を若干上回ると見ていらっしゃる。一九九〇年代、経済成長率は控え目に見ても四%台後半、その前提が違えば、国の国庫補助金や地方交付税そして県税収入、そして目標も異なると思います。

 三、国は今、公共投資の大幅レベルアップを決定いたしました。これは、投資的経費ゼロシーリングの一九八〇年代後半の投資政策とは一変した、野心的な投資戦略への変更を意味します。したがって、地方も岐阜県もその国策に呼応した公共投資戦略を新たに策定し直す必要があると思います。それは国の投資構想を本県に引き込む、岐阜県の戦略企画につながるわけでございます。

 四、大体、私思いますに、長期計画というものは、目標が明快でなければならないと思います。西暦二〇〇〇年、それは世紀が変わる区切りの年であります。もちろんこれからやるのですから、スタートの2年くらいは今の四次総とダブリがあってもいいと思いますが、内外の時代環境と県民の願いを受けて、西暦二〇〇〇年までに岐阜県はこうこうこうする、そしてその基盤の上に、二百七万岐阜県民とともに新世紀を迎える、そういう発想が私は今必要だと思います。そのために、一九九五年目途の現総合計画ではなく、起点一九九一年から西暦二〇〇〇年までの岐阜県新総合計画を策定する必要があると考えるのであります。

 五、国際化時代と言われるわけでございますが、思いますに、価値ある国際化とは、お互いの個性化同士の交流ということを意味します。国際化時代、それだけに、本県長期計画のスローガンというか旗印を、時代精神と本県のキャラクター、目指すべき目標をずばり表現するパンチ力あるものに書きかえる必要がある。今の岐阜県第四次総、緑の連帯社会というスローガンは漠っとしていてパンチ力に欠ける、そう思います。

 以上五つの理由から、私は僣越ですが本県第四次総合計画の書きかえ、起点一九九一年、目標年次西暦二〇〇〇年、この十カ年計画、野心的な新総合計画を策定すべきであると考えるのであります。その際、お願いでございますが、注意すべきは、過去の積み上げというそういう発想だけではなしに、天の時はよし、時間は十年、したがって、まず目標ありき、次にそれを実現する企画、そういう視点も加味し、立案することが必要であると思います。国は日米構造協議でそれをやった。本県にできないはずはないと思います。申し上げたいことは、ボトルアップも大事ですが、トップダウンも必要であるということでございます。岐阜県新総合計画の立案について、知事の御見解を伺う次第でございます。

 この夏、障害者にとって権利の章典と言われる法律がアメリカで成立いたしました。一九八九年障害を持つアメリカ国民法と呼ばれるものでございます。内容は、従業員十五人以上の事業所は、その雇用において一切の差別を障害者に加えてはならない。すべての大衆交通機関は、官民を問わず、運動障害者も自由に利用できるように改装されなければならない。乗り継ぎ施設を含む。それは、レストラン、ホテル、診療所、薬局、食料雑貨店、ショッピングセンターなど民間企業による公共性の高い事業にも適用。電話通信サービスに関する差別禁止、聾唖者の電話利用保障、不作為による差別、つまり設備がされておれば参加、利用できるのに、それを怠ることそれ自体が差別である。障害者に対する差別撤廃に連邦政府が全責任を担い、中心的な役割をすることの義務化。

 思いますに、アメリカは今、障害者のために壮大な社会改造を行おうとしているようでございます。私は、この事業が史上最悪と言われる財政難の中で選択された連邦政府の政策であることに、深い関心を持つのでございます。経済大国日本、日米貿易黒字日本と言われる我が国福祉の現状と比べ、考えさせられる衝撃的なニュースでございました。戦後四十五年、焼け野原から出発した私どもの国は、今、みずから望まないハンディキャップを持つ人々が、この自由という共通の土俵で安住できるのはいよいよこれからだ、そう理解したいわけでございます。

 確かに、戦後史は十年サイクルで動いているようでございます。一九八〇年代は、合理化、経済効率重視の時代でございました。これからの十年、一九九〇年代はその対局、つまり、人間らしさとか、かけがえのない自然環境問題、そしてお互い弱い者を助け合おうよ、公共の福祉という価値観が政治と行政のメーンテーマになる時代、つまり一言で申し上げれば、「やさしい時代」になりましょう。それは既に始まっている、そう思う。

 さて、長寿社会岐阜県。それは今、世界一のスピードで進んでいます。今年、平成二年四月現在、本県、六十五歳以上の高齢者人口二十五万七千人。総人口の一二・五%ということでございまして、全国を〇・六%上回っています。県の試算によれば、十年後一六%強、二十年後二〇%強、三十年後約二十四%になるということでございます。しかもハイスピードで。さらに注目すべきは、長寿社会岐阜県、注目すべきは七十五歳以上の人口、後期老齢人口、いわゆるオールドオールドの人口増加が著しいわけでございます。しかも、岐阜県を顕微鏡で見れば、高齢者人口現在一二・五%と言っても、例えば坂内村などではすでに三割を超えているのでございます。すばらしきかな長寿社会岐阜県。私の世代でも、一度しかないこの人生を、できることなら人間らしく長生きしたいものと正直そう思う。

 私の申し上げたいことは、今後、真実社会的介護を必要とする人々がふえてくるという事実でございます。今、二百七万岐阜県民のうち、二十五万七千人が六十五歳以上の方。そのうち、ざっと一割の方が何らかの介護を必要とする方。その内の約七千四百人が寝たきり。痴呆性の方がざっと一万人。一人暮らしのお年寄りが一万三千人弱いらっしゃる。私は、高齢化率の高まり、さらに七十五歳以上の人口の伸び、そしてその裏側では、事実として残念ですが核家族化の進行と介護をする人の高齢化。したがって、要介護老人については、家族の問題から社会的問題へ移行すると思うのであります。それでは、本県の必要な高齢者に対する福祉の現状はいかがでございましょうか。老人人口一万人当たりの老人福祉センターの数は、岐阜県は全国で第五位でございます。

 次に在宅福祉、つまり御家庭にいらっしゃる要介護老人のうち、必要な方への在宅福祉について見ますと、全国的に不足の老人家庭奉仕員、ホームヘルパーの充足数は、高齢者千人当たり全国一・五四に比べ一・一一と低い。次に、それを必要とする方々への施設の水準はどうでしょうか。特別養護老人ホーム、養護老人ホーム・軽費老人ホームなど老人ホームの定員数は、高齢者、単位人口当たり御承知のとおりでございますが全国第四十五位。単位人口当たりの病床数、ベット数全国第四十一位。医者の数同じく全国第四十四位。保健婦の数、単位人口当たり全国第三十六位。看護婦、人口十万人当たり四百四十三人でございまして全国第四十一位でございます。私は、初期治療と機能訓練が行き届けば、痴呆性と寝たきりのかなりの部分は激減することが経験上わかっていますだけに、本県の現状は以上のとおりでございます。知事はこの実際をどうごらんになるでしょうか。所感と水準アップへの御決意について伺う次第でございます。

 さて、今年は福祉元年と言われるそうでございます。私もそうありたいと思います。そう言われる第一は、老人福祉法など福祉八法が四十年ぶりに抜本改正されましたこと、つまり行政の福祉サービス前線部隊が市町村に一元化されたこと、つまり在宅福祉及び施設福祉の直接担当は、住民に一番身近な市町村へ。そして都道府県の広域的調整、平成五年度から全面稼働、の三点でございます。

 福祉元年と言われる第二は、厚生省の出した高齢者保健福祉十ヵ年戦略でございます。その内容は、一、今年一九九〇年度から一九九九年度まで、十年間で過去十年の三・五倍の予算規模、国と地方合わせて六兆円の福祉プロジェクトであること、二、在宅、要介護高齢者に対して、この十年で老人家庭奉仕員を今の三万六千人から十万人へ、短期間家族にかわって要介護高齢者を預かるショートステイ、今の七万六千ベットを五万ベットへ、三、送迎バスでデイ・サービスセンターに来ていただき、入浴、健康チェック、あるいは訓練などのサービスを行うデイ・サービスセンター、現在の千七百八十カ所を一万カ所に、四、在宅介護支援センター、身近なところで介護の相談、指導が受けれるセンターを、現在の三百カ所を一万カ所へ、そして、寝たきり老人ゼロ作戦、将来は、現在の中学校下くらいのエリアで、機能訓練体制を整備した介護・看護要員を整備する、五、施設の緊急整備として、常時介護が必要で家庭での生活が困難な高齢者への特別養護老人ホ−ムを、現在の十六万二千人分から二十四万ベットへ、老人保健施設を今の二万八千人分から二十八万ベットへなどでございます。

 私は、この福祉八法の改正、高齢者福祉推進十カ年戦略を見て、率直に言って国の責任があいまい、福祉第一線の市町村の財政負担の問題、在宅福祉ができない要重介護老人への施設不足などの問題を抱えながらも、住民と最も肌の触れ合う行政第一線の市町村を福祉行政の主人公に持っていく、在宅福祉、若干の施設福祉の水準アップの二点で、国もいよいよ高齢者福祉のボリュームアップを図りだしたなあとそう歓迎するものでございます。やさしい時代、しかも、国の福祉八法の改正と高齢者福祉十カ年戦略の策定。私はこれを受けて、特に要介護高齢者への必要な本県の福祉水準を全国レベル以上に上げていきたい、そう思うのであります。今生まれたかわいい赤ん坊も私どもの世代も、人間だれでもいつかは老いる。昔幾ら活躍しても、人生の秋、いわんやその終局において人間らしく送れなかったら、私はその人の一生は不幸だと思います。したがって、本県において、老後の不安がより少なく、ああ岐阜県に住んでよかった、そういう福祉先進県にこれから離陸させたいと思うんであります。以上の視点から、以下執行部に質問いたします。

 一、国は今、高齢者保健福祉推進十カ年戦略の実施に踏み切りました。先ほど申し上げましたように、十年計画でこれだけにふやすという具体的な計画を出したわけでございます。そこで民生部長に伺いますが、国の十年戦略に即応した本県の高齢者福祉水準は、目標年次である十年後はどのように引き上げられるのでしょうか。岐阜県の高齢者福祉十カ年戦略、その策定作業は今進んでいるのでしょうか、その決意と具体的な推進計画について質問いたします。

 二、過去、本県の高齢者福祉水準は全国に対して決していいとは言えなかったと存じます。岐阜県の今後の福祉戦略、全国並みが目標か、それともそれを上回る計画つまり福祉先進県へ、そう考えておられるのか。

 三、国の計画は、本当に在宅福祉ができない要重介護老人への施設が、今後の動向から考え国の計画でも私は特に不足していると感じます。本県の十年戦略では、その点をカバーしたものを考えていられるのでしょうか。

 四、現行の県の四次総の目標年度は、国の福祉十年戦略のちょうど中間年に当たる一九九五年度でございます。それは六年前、一九八四年に想定した目標でございます。時代環境の相違と、過去十年の三・五倍の総事業費に裏づけられる国の十年計画が出た以上、一九九五年目途、現四次総の高齢者福祉の目標値は大幅引き上げが不可欠と考えますが御見解を伺う次第でございます。

 次に、岐阜県の縦割り行政のマイナスの点について伺う次第でございます。これは衛生環境部長と民生部長に伺います。

 看護と介護の一体化と申しますが、私は、要介護高齢者あるいは心身障害者福祉につきまして医療、保健、看護部門と、機能訓練、福祉、介護部門との結合再編成が必要だと思います。広島県の町立みつぎ病院健康管理センター内には、保健所、保健婦、ヘルパーなどが配置されている。あるいは名古屋市が去年オープンした身障者福祉健康センターには、医療と生活訓練、職業訓練、スポーツなどが一体となった施設があります。そこで質問いたしますが、現在本県では、福祉事務所と保健所との管轄区域と所在地が一致していないところが多く不便が多いように思います。再編成すべきではございませんか。

 それから、現在、福祉事務所は市部はその市ごとに、町村は県事務所単位に置かれています。一方、保健所は十一あり、その業務は大別して対人保健サービスと環境衛生部門の二つでございます。一方、平成五年度から在宅福祉サービス、施設福祉の主体は市町村に委譲される。そこで保健所の業務のうち、対人保健サービス部門を、市町村ごとに保健所の分室をつくるか、あるいはずばり市町村に業務委託した方がよいのではございませんか、もちろんその広域的調整は県がやるとして。そう思いますが御意見を伺います。

 三、拠点病院、県立、国立、公立病院、そして拠点民間病院と保健所、福祉事務所との最も効果的な連携を考える必要があると思います。

 以上三点につきまして、衛生環境部長と民生部長の双方に御所見を伺います。

 次に教育長に伺いますが、私は、ちょっとはしょって恐縮でございますが、さっき申しましたとおり、二十一世紀初頭には、六十五歳以上の人口が四人に一人と、こうなっていくわけでございます。しかもそのうち後期老齢人口がこれから激増していく。したがって、寝たきりあるいは痴呆性の予防と、初期治療や機能、生活訓練体制の整備は緊急の課題です。その基盤は、活力ある向こう十年間に整備充実しておく必要があります。私は、それでも、多分21世紀初頭の四人に一人という実態に果たして間に合うかどうか、本当に心配するわけでございます。だとすれば、この福祉の問題を限られた福祉専門家群だけに任せておくことはできない。福祉活動が、部分展開から近い将来全面展開が必要になる時代が来る、そう思います。全社会的へ、福祉介護思想も。そのために今から行政のなし得る大事な一つは、要するに教育の問題に帰着すると思うんです。

 そこで教育長に伺いますが、一つは、福祉が当たり前の思想、考え、二つは、高齢者福祉についての基礎的な医療、保健、訓練、介護の仕方の知識、三つは、福祉についての実践、つまり思想、知識、実践、この三分野について、小さいなら小さいなりに年齢に応じた福祉教育を、幼稚園、小学校、中高等学校、おのおの本県全校で今から全県的に実施していく必要があると思いますが、そのおつもりについて教育長に伺います。申し上げたいことは、この面での局地的、部分的ということではなく、その義務教育、高校教育における全面展開ということでございます。今直ちに始めても、社会的効果が出るまで十年かかる。

 次にマンパワー、福祉従事者確保の問題について伺います。

 さっき申し上げましたとおり、本県では、例えば看護婦さんの数とか保健婦、老人家庭奉仕員、ホームヘルパー、老人ホ−ムの寮母さんの数が人口当たり全国より少ない。その原因は、経済原則から考えれば要するに労働条件がよくないからでしょう。そこで、衛生環境部長と民生部長に伺いますが、国の高齢者福祉十カ年戦略に沿った、さらにそれを補完する介護福祉を実現していこうとすれば、本県における今後の福祉従事者、マンパワーの確保は一つのキーだと思います。そのために、看護婦やリハビリ、介護要員の数の確保の見通しはいかがでしょうか。彼女や彼らも、人間的なゆとりやそれに見合う給与体系のレベルアップがなければ、人の確保が今後難しくなるのではございませんか。またそのための啓蒙といいますか、施策はお考えでしょうか、民生部長と衛生環境部長に伺う次第でございます。

 この項の最後に、福祉八法の改正、高齢者保健福祉十カ年戦略の遂行、そのエキスは、在宅福祉を中心に市町村が担う。国・県はその後方支援。そして、施設の緊急整備十カ年計画でございましょう。重度介護施設などの計画が不足することを除けば、私はその基本的方向自体は歓迎するものでございます。同時に、福祉最前線の市町村などの、いわゆる超過負担の壁に突き当たるのでございます。例えばここに、市町村などがデイ・サービスセンターや特別養護老人ホームをつくろうとする。その補助金はまず土地代はゼロ、建物と設備に対して国が二分の一、県が四分の一、市町村が四分の一補助金が出ることになっている。しかし、それは実際にかかる費用に対して出るのでなく、国が定めた基準額という不可解なものに対して、その二分の一国庫補助金が出るわけでございます。そしてその基準額は、実は時価より随分安く抑えられている。したがって、その差額は設置者である市町村などの負担になっていく。この超過負担の問題をこのままにしておいて、福祉行政の主人公を市町村におろして福祉水準の大幅引き上げを図れば、超過負担の重圧は市町村財政を直撃していくことになるのでございます。

 例えば、今建設中のある中濃地区の社会福祉法人特別養護老人ホーム、デイ・サービスセンターでございますが、そこの総事業費は約六億九千五百万円です。本来なら国の補助金はその半分、三億四千七百万円来るところ、基準額が事業費の約六割に抑えられていますためその六割の二分の一しか出ない。こうして、設置者の超過負担は約一億八千万円余に上るわけでございます。ことし四月開設しました、私ども委員会でも視察に行きましたが、武儀町老人福祉センター兼デイ・サービスセンターの場合、総事業費約二億七千九百万円。しかし、国庫補助対象の基準額はその四六%。したがって、総事業費二億七千万余のうち約一億円余武儀町の超過負担を来したのでございます。来年開設の、我が特別養護老人ホ−ム兼デイ・サービスセンター、基地公害の見返りの、防衛庁補助金を含んでもなお一億円余の超過負担を来しているのでございます。

 市町村などの超過負担の問題、実際の費用よりはるかに安く国が見積もる基準額が招く超過負担の問題は、政府の福祉十カ年プランで、福祉行政現場へ今後ますますしわ寄せされると思います。そこで、この超過負担の弊害をなくすよう、腹を決めて知事さんひとつ全国知事会等で大きな議題の柱に挙げていただきまして、国に強力に働きかけるべきと思いますが、知事の御所見を伺ってこの項の質問を終わります。

 「ゆりかごから墓場まで」という言葉がございます。私は子供の頃、初めてこの言葉を聞いたときの感激を今も記憶しています。最近ではもうそれは古いということでございまして、この間聞いたんですが、お腹の中から、胎内から天国までが北欧を中心とした欧米の社会保障政策のスローガンとのことでございます。

 最近の医学の進歩は目覚ましい。その裏には献体と解剖、自分の体を医学教育に役立たせてほしいという献体者の崇高な御精神に、私ども感謝を忘れてはいけないと思う。解剖学会理事の内野教授はある書物の中でこう言っておられる。解剖実習の目的は、人間の組織を勉強するだけではない。自分の体を医学教育に役立たせてほしいという献体者の気持ちを学生に教えるようにしている。献体希望者からは、学生に将来温かい心としっかりした倫理感を持った医者になってほしいという話が出る。そしてその学生は、解剖実習の中で、命のとうとさや人の善意を学んでいく、こう言っているわけでございます。死体解剖保存法は、またその二十条で「死体の解剖を行い、又はその全部もしくは一部を保存する者は死体の取扱に当たっては、とくに礼意を失わないように注意しなければならない」と定めているわけでございます。死体の解剖保存に関することは、本県では衛生環境部医務課がその職務を担当しておられる。

 この夏のある日、私は朝日大学歯学部、前身は御承知のとおり岐阜歯科大学でございますが、その卒業生のある若い御夫婦の訪問を受けたわけでございますが、話の内容は、要約しますと、朝日大学では、少なくとも昭和五十七年夏まで遺体の管理が実にでたらめで、学内の記録では、解剖後焼却埋葬済みとなっている遺体が現に保存されていたり、記録上あるべき遺体がなかったり、町役場の発行する他人の埋火葬許可証で別の遺体を火葬したこともある疑い、遺族に他人の御骨を御本人のものと言って渡した疑い、火葬場しか火葬を認められていないのに、長い間大学の敷地内の校舎ビル屋上の小型焼却炉で頭蓋の一部を焼き、累積された遺骨を適当に御遺族に渡していたこともあるというお話でございました。

 その話を聞いてそのまま信ずる人がございましょうか。私も同様でございまして、一体法治国家で、しかも生命のとうとさと医学に志す青年を教育する神聖な現場で、このようなことが行われていたことを信ずる人はおりますまい。私は、この話をうかがって戦慄を禁じ得ませんでした。資料を見せられましても、資料そのものを信ずる気持ちになれなかったのでございます。数日後私は、昭和五十七年七月からおととしの三月まで当時の岐阜歯科大学解剖第一講座教授であり、着任早々の衝撃的な事実の解明と五人の医局員とともに遺体の整理確認作業を行なわれた今西嘉男医師にお目にかかり、その概要を聞いたわけでございます。その内容は、私は専門家じゃないから聞いたわけですが、遺体というものを預かると一体ごとに番号をつけて台帳に記録するそうです。そこでその番号と台帳とをつき合わせれば、その遺体がどなたのものであるかわかるのでございます。それがきちっと正確に行なわれていなければならないことは当たり前のことでございまして、医療倫理上かつ献体者と御遺族に対する責務であります。

 ここに、当時の献体者の名簿のコピーがあります。(資料を示す)氏名、本籍、現住所、生年月日、死亡年月日、大学への献体日、解剖実習日、火葬及び遺骨返却日などが細かく記入されている。そのうち、例えば遺体番号三百二十九番につきましては、昭和五十六年九月に解剖、五十七年四月二十一日火葬、遺骨返却は五十一年二月二十四日とあります。五十六年に解剖した遺体の遺骨のお返しは五十一年になっている。遺体番号五十七番、昭和五十年九月に解剖、火葬五十年十二月十六日、遺骨返却昭和四十七年七月二十五日。また遺体番号五十九番は、昭和四十七年の七月七日献体、実習は四十九年十月、遺骨返却は献体日の翌日七月八日、S氏が、五十九番のお方の次女へ返却とある。これには名前が書いてあるんですが、差しさわりがありますからS氏と申し上げた。朝日大学では、解剖は九月の骨学実習から入り、その後人体解剖が十二月までとのことでございまして、したがって、献体があると防腐処理をされて解剖日まで保存しておくもの。七月七日に献体があって、翌日遺骨返却などということは絶対にあり得ぬことでございます。なお、このカードの左下角にはペン書きで名前が書いてございますが、これはMさんと言いますが、五十九番の方ですが、Mさんのお骨がないので、六十一年二月返却依頼あり、H・K・Iで他人のknochen−−ドイツ語でお骨ということでございますが、だれとだれとだれとで他人のお骨を三、四個骨壷より一つをつくり返却とメモがされている。また、解剖実習用の遺体年度別表を見ますと、考えられないことでございますが同一人の遺体が二つあることになります。例えば、遺体番号九十五番は昭和五十六年に解剖済み、しかし翌五十七年にも出てくる。二百三十一番という遺体番号は、五十七年と五十九年に出てくる。

 三、同大学学事課I氏が作成した火葬一覧表のコピーを見ますと、遺体番号と火葬許可書が合わないものが多い。Aさんの遺体はAさんの火葬許可書で火葬されるのが当たり前でございますが、別の火葬許可書を使用された可能性が極めて高いものがたくさんあります。資料は一々読み上げませんが、昭和五十七年度火葬された遺体は五十体でございますが、そのうち三十四体合わない。そのうち一体はそもそも遺体番号がない。どなたのものかわからないということですね。五十八年度、火葬された遺体二十六体のうち十六体他人の許可書を使用か。59年度、火葬された遺体二十九体のうち十五体合わない。

 四、さらに驚くべきことは、今西教授が赴任後間もない昭和五十七年七月二十二日、当時の今西教授が解剖第一講座F講師の案内で学校内を視察、B棟−−現在の1号館屋上に炉二基あり、一基はプロパン、一基は電気炉。説明によりますと、脳を取り出した後、抜脳後、頭蓋の一部をこの炉で焼却、累積された遺骨を−−即日この行為を禁止、炉を撤去するよう指示したというのであります。今西教授は、遺体台帳の提出の説明を受けたわけでございますが、台帳は正確なものがなく、説明も不十分であったということでございます。 

 ここに、今西教授が、昭和五十七年七月十六日に朝日大学に赴任してから一昨年三月三十一日付で退職なさるまで、大学との関係を細かく日記のようにメモしたもののコピーがあります。これでございます。それによりますと、F講師に遺体台帳の提出、説明を求めるも台帳は正確なものがなく、説明も不十分である。それから昭和五十七年の九月三十日に解剖実習用遺体に身元不明一体あり。K講師より同遺体が六百二十番である可能性が大きいと報告あり。Fを呼び詰問、告白するというようなことが書いてある。とても普通では読めないようなことがずっと書いてある。こうして遺体処理に反人道的かつ社会的行為があるため、現状の正確な把握が必要として、昭和五十七年十二月、五人の医局員とともに今西教授は、遺体収容槽から全遺体を実習室に取り出して、遺体数を一つ一つ丁寧に確認、番号順に区別されて再収容されました。そしてその内容と、F講師作成の一覧表、そして教室及び学事課の書類などを総合点検して報告書を作成し理事長に報告したというのでございます。

 その内容は、一、遺体数と解剖体数とが一致しない、二、火葬日、返却日、解剖年に疑問が残る、三、四十五体の遺体が紛失、技術員Y氏によればどこどこ大学に売却されたとのこと、四、火葬許可書がないというものでございます。その後今西教授は、本件を学長、学部長、理事長、常務理事に示し、学内で事実調査を求めるも進展なし。昭和六十二年一月二十七日、第一解剖教室教授今西嘉男氏は、朝日大学歯学部教授会に上申書を提出するに至ったのであります。

 上申書。上申人は今西教授。差し出し先は、朝日大学歯学部教授会。この上申書のコピーですが読みますと、趣旨は献体なる遺体の引き取り、保管、火葬、遺骨返却の管理事務に関し、重大なる過ちがあるので、速やかに正式な調査を教授会の名で行われたい、二、右調査結果に基づき、社会的に道理ある解決を教授会の名で検討願いたいという上申の趣旨、それから事実経過、それから今西教授が着任してから二度とこういうことがあってはいけないということで、遺体が運ばれてから保存、解剖、火葬、遺骨の返却、ここまでの順序を体系的にきちっとやって、お互いにチェックできるように制度を改めたことがここに書いてあります。

 第二項に、同年つまり昭和五十七年十二月二十八日、上申人は今西教授です。大学の費用負担にて遺体のすべてを調査した。右記述に現存する遺体の確認、遺体保存原簿、実習遺体番号記録簿との照合である。その結果は別表のとおりである。別表からは次の事実が判明したとここに書いてございます。一、何の損傷もなく現存するにもかかわらず、遺体保存簿では解剖、火葬、返却済みの扱いとなっている遺体二百七十九体、二、実習遺体番号簿には番号登録がなく、したがって解剖の事実がないと思われるのに遺体が現存しないもの、つまり行方不明が四十五体、三、遺体保存簿自体においても、返却日以降の期日に火葬日の記載あるもの、返却日以降の期日に解剖年の記載あるもの、解剖年、火葬日、返却日に疑義のあるもの、四、B棟屋上で遺体の一部を火葬に付した事実等極めて云々と。そこで、第二に問題点として、前述の調査結果から次の点の推測が可能である。一、二百七十九体と四十五体の双方の存在は、一定数の遺体が他に移動したということである、二、遺体提供者たる御遺族に別人の遺骨等を云々と、三、火葬許可書記載の遺体と違う遺体を火葬に付している、四、残存遺体数と等しい火葬許可書があるかどうかということ、五、解剖済みの遺体が百十数体あるが、これはどなたに返却すべきか不明であるということ等々書いてあるわけでございます。ずっと後にも書いてあるんですが、長くなりますので省略します。

 当時の今西教授のさっきの日誌、メモによれば、昭和六十二年二月十七日、おととしですね、学長室に呼ばれる。学長、学部長、H教授と本件で話し合った。その中のある方は、本が紛失したときのように処理すればと言う。ある教授は、骨が入っていてもいなくても遺族にはわからない。イワシの頭も信心と言う。また、台風で長良川が決壊したときに流れたらと言う。こう書いてあるわけでございます。以上のとおりでございます。

 そこで申し訳ございませんが、衛生環境部長に質問いたしますが、一、朝日大学について、昭和五十七年七月四日以前の遺体の管理について、かなりでたらめであったということが大学内外でうわさになっているということでございますが、衛生環境部はこのことを承知していたのでしょうか、同大学の遺体管理について伺ったことがあるのかどうか、あったらその結果について教えていただきたいと思います。もししていなかったら、直ちにに調査をすべきでないか、伺うものであります。二、先ほど申し上げました当時の今西教授の上申書によれば、昭和五十七年七月四日以前に搬入された遺体について、何の損傷もなく現存していたが、遺体保存簿では、火葬返却済みとなっていた遺体二百七十九体はどなたの遺体なのか、その調査。三、その二百七十九体は現存しているのか、あるいはどなたの遺体かわからないままその後今日までの解剖実習に供されたことはあるのかないのか。四、行方不明の四十五体の御遺体の追跡調査。五、火葬許可書記載の御遺体と違う遺体を火葬に伏したことについての調査。六、残存遺体数と等しい火葬許可書が現在あるかどうか。七、昭和五十七年夏まで、現一号館屋上の炉で遺体の一部を焼いていたことは事実かどうか。以上伺って調査していただきたいと思いますが、衛生環境部長の御見解を伺いたいと思います。

 以上をもって、社会党の代表質問といたします。ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(古川利雄君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) まず、新岐阜県総合計画の策定についてのお尋ねでございますが、今や世界経済が二眼レフ・ワールドエコノミーと、こういう大胆な分析をされまして、世界的な視野のもとのいろいろ有益な御提言をちょうだいいたしました。

 時代認識をどう心得るかということでございますが、議員御指摘のとおり、二十一世紀は極めて不透明なものがございますが、この九〇年代、この十年間に関しましては、ある程度の洞察ができるのではないかと、かように思います。また、世界の経済地図におきましても、環太平洋と大欧州と、こういうような形で今後展開されると、このような推察をいたしておるところでございます。そして、日本のあるべき方向といたしましては、こうした環太平洋圏の中でしかるべきリーダー的な役割を果たすということと同時に、足元の国内の整備ということも重要な課題であるというふうに思います。

 この八〇年代は、民間活力の時代とこう言ってもよかったのではないかと思います。公共投資の抑制と、こういうような時代でございまして、どうしても民間主力の時代というものは、金が金を呼ぶと、こういうことでございまして、あるところとないところの格差が拡大するということは避け得ないわけでございまして、財テクを初めといたしまして、この八〇年代、経済は表面的には繁栄いたしましたけれども大きな格差が開いたと、こう言ってもいいのではないかというふうに思います。それが、ただいま株式の暴落等で一種のとがめがきておるということではなかろうかというふうに思います。したがって、この豊かな資金というものをどう使うかということがこれからの日本の大きな課題でございまして、この九〇年代は、公共投資によりまして先進諸国と比べて大変おくれている社会資本の整備の取り戻しをしなきゃいけないと、かように思うわけでございまして、確かにこの発端は、いろいろ問題がございますが、日米構造協議からいたします四百三十兆円公共投資計画というものを私どもは大きく歓迎するものでございます。また、それが岐阜県にとりましては公共優先の経済ということでございまして、岐阜県のこれからの飛躍の一つのきっかけにもなってきたと、かように認識をしておるわけでございまして、この九〇年代十年間をいかに活用するかということが二十一世紀の岐阜県のあり方を決めると、かようにも認識しているわけでございます。したがいまして、御提言のとおり、長期計画というものをしっかり立てまして、計画的、体系的に本県のポテンシャルの底上げを図っていくということが必要であろうと、かように考えております。

 新岐阜県総合計画の策定につきましての御提案がございました。

 ただいまは、平成二年度から平成五年度を期間といたします第四次総合計画第三期実施計画の策定作業を進めておるわけでございまして、この実施計画をもちまして第四次総の仕上げにいたしたいというふうに考えております。一方では、ただいま二十一世紀の岐阜県の将来像を描くべく岐阜二十一世紀ビジョンの策定作業を進めておりまして、平成三年度にはまとめ上げたいというふうに思っております。この目標年次をいつにするかということは、これまたただいま議論をしているところでございますが、議員のお話のように、このビジョン、そしてこれに基づく、言うなれば第五次総合計画、こういうものが二十世紀と二十一世紀をつなぐかけ橋の役割を果たすものではなかろうかというふうに思います。御提案の趣旨も十分考慮いたしまして立派な計画づくりをしてまいりたいと考えております。

 それから、高齢者福祉計画についてでございます。

 お話のように、本県にとりまして特に重要な課題でございます。その現状についてどうかと、こういうお話でございます。確かに、御指摘のような老人ホームの数がどうかというようなマクロの数字も一つの目安であろうかと思いますが、福祉に関しましては、極めて人間的な側面があるわけでございまして、いろんな角度から総合的に判断すべきであろうと、かように考えておるわけでございます。福祉を必要としている人、福祉のサービスが必要な個々の人の立場に立って、その立場から地域の特別の事情もあろうし、あるいは家庭と施設と地域社会と、こういう総合的なかかわり合いもございます。そういうことを総合いたしまして、御本人にとって本当の幸せは何かと、こういうことを追求していくのが福祉行政のあり方ではなかろうかと、かように思っておるわけでございます。

 岐阜県の現状を見ますと、一つの特徴といたしまして、世帯の人員が多いと、こういうことでございます。二世代、三世代世帯が多いということ。それから、有効求人倍率が一般的に高いわけでございますが、同時に、中高年齢者の就職率も全国八位という高さにあるわけでございます。それから、世帯全体につきましても、例えば勤労者世帯の一世帯当たりの可処分所得は全国八位と、こんなようなことになっておるわけでございます。それから、住居の面でございますが、持ち家率、あるいは一住宅当たりの部屋数、それから、畳数、こういった面から見ますと大変恵まれた状況にあると。こういう環境がよろしいということもございまして、家族の中で助け合うと、こういう美風もございまして、在宅で介護されておるという御老人が大変多いと、こういうことになっておるわけでございまして、それが半面施設数の数字にもあらわれているということではなかろうかと思います。

 地域で、ガヤガヤ会議等であるいは婦人会等でいろいろお話を承っておりますが、介護をされておられる御老人あるいは介護されておる御婦人方のお話聞きましても、なるべく家庭の中で面倒を見てもらいたいと、自分たちも将来そうありたいということをよくお聞きするわけでございます。ただし、御承知のとおり、また御指摘のとおりでございますが、どんどん核家族化が進んでおります。それから、女性の社会進出も進みまして、女性が職を持つと、こういう時代にもなってまいりました。また、介護者自体が高齢化していくということでございまして、在宅の介護ということにも大変限界がございます。これも議員御指摘のとおり、やはり家庭奉仕員をふやす、あるいはデー・サービス、ショートステイの施設をもっとふやすと、さらには、そうした在宅介護を支援するセンターをつくっていかなきゃいけない、こういう御要望も大変一方では強いわけでございまして、県行政の上でも、ただいまこのことを最重点で力を入れておるわけでございまして、やはり特別養護老人ホームとかそうした施設の面につきましても今後大いに力を入れてまいりたいと、かように思っておるわけでございます。

 それから、保健、医療の関係でございますが、確かに病院数、病床数におきまして他県より少ないわけでございますが、問題は、岐阜県全体の数字もさることながら、地域的に病床あるいは医者の配置に不均衡があると、こういうことでございまして、これは、確かにこの点の解消につきまして努力を要するというふうに思います。そして、福祉施設もそうでございますし、医療施設もそうでございますが、これからの最大の問題は、看護婦さん等のマンパワーの確保ということでございます。施設づくりはまあまあできましても問題の人がいないと、こういう共通の課題がございまして、この点につきましては頭を悩ましておるわけでございますが、これから看護婦さんの確保等につきましてさらに力を入れてまいりたいというふうに思います。そして、家庭中心の岐阜県のいいところを生かした人間本位の岐阜県型の福祉立県を目指していきたいと、かように考えております。

 なお、これも御指摘のとおりでございますが、市町村等におきまして施設整備をする場合の超過負担の問題がなおかつ存在をしておることは事実でございます。これまでも全国知事会等を通じまして国に働きかけてまいりまして、かなりこの超過負担問題は解消されてまいりましたけれども、なお問題が残っておりますので、さらに力を入れてその解消に努力をしてまいりたいというふうに思っております。



○副議長(古川利雄君) 民生部長 桑田宜典君。

   〔民生部長 桑田宜典君登壇〕 



◎民生部長(桑田宜典君) 高齢者福祉計画などにつきます御質問についてお答えをさせていただきます。

 まず第一点は、県としての高齢者福祉についての長期的な戦略の策定と、その目標設定の問題であります。

 議員から御指摘のありましたように、我が国は世界一の長寿国となりましたし、急速かつ確実に超高齢化が訪れようとしております。このために、厚生省におきましては、御案内のように昨年高齢者保健福祉推進十カ年戦略、いわゆるゴールドプランと言っておりますけれども、これを策定しまして、本年度から本格的に実施するものでございます。この計画は、これから十年間で六兆円の投資をする、御指摘がありましたように、これだけの多額の投資をするわけでございますけれども、我が国におきます高齢者福祉に関するミニマムとも言える内容のものとなっております。岐阜県におきましても、このゴールドプランを基本に、本県の家庭機能の強さや地域、民間活力の活用、あるいは福祉産業の開発などを含めまして、まさに県民総参加型の福祉を築き上げることによりまして、全国を上回る水準の確保を目指すこととしております。

 そこで、家庭奉仕員などでございますけれども、これは、御案内のように、市町村におきますところの在宅福祉サービスの積極的な推進を図るためのものでございまして、これにつきましては、市町村の実情によりまして増員等を行っていくこととしておりますけれども、ちなみに家庭奉仕員につきましては、現在三百六十七人から千六百五十人を超える人員、ショートステイのベッド数につきましては、現在百六十五床でありますけれども、これを八百二十ないしは三十床程度と、増員あるいは増床を想定しているところでございます。また、現在十九カ所のデー・サービス施設、あるいは本年度から整備が進んでおりますところの在宅介護支援センターにつきましては、平成十一年にはそれぞれ百六十六カ所程度と、二十一世紀には中学校単位に整備されることになると想定をいたしております。

 また、特別養護老人ホームにつきましては、現在施設需要を見ながら毎年百人程度の整備を図っておりますが、国のゴールドプランを踏まえるとき、平成十一年度には、現在の約二・三倍、三千七百床余の確保が図られるものと想定いたしております。具体的には、現在四次総の第三期実施計画を策定中でございまして、この中でもこのような推移を踏まえた整備を考えております。なお、これらの事業は、福祉をめぐる環境の中で、現在既に四次総の目標年次であります平成七年の水準を上回っておりまして、今後平成五年を目途に老人福祉計画を策定しまして、県として二十一世紀へ向けての長期的な高齢者福祉の基盤を確立することとしております。

 次に、第二点は、福祉、保健、医療の縦割りの行政の問題についての御質問であります。

 これからの要援護老人対策は、医療保健部門と福祉部門とがあらゆる面におきまして連携していくことが極めて重要であると考えております。したがいまして、県におきましては、民生部と衛生環境部におきまして、本年度から二カ年で福祉保健医療総合推進プランの調査研究を行い、組織体制のあり方などにつきまして今後の連携方策を検討することといたしております。

 第三点の御質問はマンパワー対策でございます。

 これからの福祉は、県民すべての方が何らかの形でお互いに助け合っていくという、そういうネットワークシステムをつくり出すことが最も重要であります。しかしながら介護活動は大変な仕事でもあります。そこにはおのずから専門的な介護技術を持ったマンパワーの開発や育成が重要となってまいります。労働に対する考え方が大きく変化しております今日、そのようなマンパワーを確保するためには、議員御指摘のありましたように、その待遇改善を図ることが大切であります。身分、給与、あるいは研修制度など国の動向をにらみながら、本県としても今後総合的に検討しまして、二十一世紀を展望した高齢者福祉対策を推進することとしておりますので、御理解を賜りたいと存じます。



○副議長(古川利雄君) 衛生環境部長 井口恒男君。

   〔衛生環境部長 井口恒男君登壇〕



◎衛生環境部長(井口恒男君) 高齢者施策に関します御質問につきまして、まずお答えします。

 まず第一に、福祉、保健、医療の縦割り行政、この行政の一体化というようなものについてでございますが、従来より、保健所におきまして保健福祉関係者によります保健所保健福祉サービス調整推進会議を設置しまして、在宅療養者に対しより的確な療養指導をするためこの会議を開催し、これを保健婦の訪問活動に生かすことなど、保健、医療、福祉の連携を進めているところでありますが、さらに、今、民生部長の答弁にもありましたように、民生部と一体となりまして総括的な検討を進めているところでございます。

 また、地域医療機関と保健所、福祉事務所等の関係機関との連携についてでございますが、今年度から、二次医療圏ごとに地域保健医療計画を策定し推進することとしてこの計画の中にこうした方策を位置づけて、計画的な取り組みを進めることとしておるところでございます。

 次に、保健所の対人保健サービス部門の市町村への委譲についてでございますが、御承知のとおり、対人保健サービスのうち、老人保健サービスにつきましては、昭和五十八年の老人保健法の施行によりまして、その基本的実施主体は市町村と位置づけられているところでございます。なお、その他の対人保健サービスにつきましても、市町村における実施体制の充実を図り、保健水準の維持、向上を図るよう配慮しつつ、保健所機能の検討の中で、市町村との機能分担についても検討を行っていきたいと思っております。

 次に、マンパワーのうちでも特に緊急課題となっております看護婦の確保対策についてでございますが、高齢化社会を迎えまして、今後看護婦業務に対する需要はますます大きくなる中で、看護婦が不足の状況にあるわけでございます。このため、看護婦養成施設の新設、あるいは定員増につきましても積極的に働きかけ、新規就業者数の増に取り組んでおるところでございます。新設校につきましては、本年一校、また来年も一校予定となっております。また、看護婦養成施設の施設整備やその運営に対します補助、養成所の生徒に対します就学資金の貸与、あるいは出産後も安心して働けるような院内保育に対する助成等を行っておるところでございます。さらに、本年度から第二次看護問題対策協議会を設置し、看護を取り巻く問題を根本的に把握し、的確な方策を講じていくための検討を行っておるところでございます。

 次に、朝日大学の歯学部解剖学教室についてでございます。

 本件に関しましては、従来より週刊誌等でいろいろ書かれておるわけで、そういうような記事により承知しておるところでございます。本件に関連します法律としましては、墓地、埋葬等に関する法律、死体解剖保存法、医学及び歯学の教育のための献体に関する法律等がありますが、この大学の解剖に関する事項につきましては、県としましては、行政調査権が全く規定されておらないという状況にあります。

 御質問の、本件に関する調査の有無につきましては、当時、本件に関する取り扱いを慎重に検討した結果、法制度上の理由により、刑事上の手続による調査以外には県としましては行政調査を行うことはできないと判断し、調査を行っておりません。したがいまして、当時の事実関係やその後の状況、現在の状況につきましても、法制度上、残念ではありますが、県としては把握することができないというのが現状でございます。なお、死体解剖保存法の第二十条にもありますように、死体の取り扱いに当たりましては、特に礼意を失わないように注意しなければならないと規定されておりまして、法律上におきましても、あるいは道義上におきましても十分尊重されるべきものというふうに考えております。以上でございます。



○副議長(古川利雄君) 土木部長 山岸俊之君。

   〔土木部長 山岸俊之君登壇〕



◎土木部長(山岸俊之君) 国道二十一号坂祝バイパス及び大安寺川の環境整備について、お答えをさせていただきます。

 国道二十一号坂祝バイパスの建設につきましては、建設省の直轄事業として今年度より着手されております。県といたしましても、事業の促進とともに地域環境に配慮した道路の建設がなされるように働きかけてまいりたいと思います。

 また、大安寺川の環境整備につきましては、本川の上流部において蛍が生息しているということで、地域の皆さんから、市街地にも蛍飛び交う自然豊かな川ということで要望の声を聞いておりまして、県といたしましても、蛍が生息できる環境を整備し、治水と環境の調和がとれた安全で潤いのある河川づくりに一層努力してまいりたいと思います。

 次に、新犬山橋の架橋についてでございます。

 新犬山橋につきましては、県にとりましても重要な課題でございまして、現在、愛知県及び関係機関と事業化に向けての協議を積極的に行っておるところでございます。その結果、平成四年度に国庫補助事業として採択されるように双方努力してまいる所存でございます。また、新犬山橋から国道二十一号への道路につきましても調査を進めてまいりたいと思います。



○副議長(古川利雄君) 教育長 篠田幸雄君。

   〔教育長 篠田幸雄君登壇〕



◎教育長(篠田幸雄君) 福祉に関する教育についてお答えいたします。

 高齢化社会を迎えるに当たりまして、祖父母や近隣の高齢者に対し敬愛の念を持ち、その心身に対する配慮を重んじることが何よりも大切かと存じます。学校では、道徳、社会科、家庭科、特別活動などを中心に福祉に関する教育を推進しております。特に家庭科では、老人医療、介護の基礎的知識を学習したり、新設した科目、家庭看護では、より専門的学習ができるように配慮しております。また、県の社会福祉協議会が指定している福祉協力校や、生徒会、家庭クラブなどの活動を通して社会奉仕や社会連帯の精神を養うとともに、福祉の心を深めるよう実践しているところでもあります。

 昨年三月に改訂されました新学習指導要領では、学校教育における奉仕の心の育成、奉仕活動の重要性が強調されております。また、高等学校に公民科を設けて、人間としてのあり方、生き方を考えさせたり、家庭科を男子にも必修として、高齢者の生活と福祉を取り上げるなど、福祉に関する教育を積極的に指導する方向を示しております。県教育委員会としましてもこの趣旨を踏まえ、今後ともあらゆる教育活動を通して、高齢化社会の到来に対処できる、実践力に富み心豊かで温かい児童生徒の育成を積極的に進めてまいりたいと思っております。



○副議長(古川利雄君) 二十二番 森 真君。

   〔二十二番 森 真君登壇〕



◆二十二番(森真君) 御答弁ありがとうございます。

 衛生環境部長さんに一点だけ伺いますが、法律というのは、私の考えですが、人々の善意とか、それから常識を前提にして成り立っていると私は思うんです、法律というものは。したがって、衛生環境部に法律に基づく調査権がないからといって、これだけ、かなりおたくの方にも情報が入っておると思いますが、これだけの問題をそのまま衛生環境部として伺うことができぬのかどうかということです。医務課の職務には、「遺体の解剖、保存に関すること」と書いてあるんです。相手は知性の場ですから、民間企業ではないんですから、大学という知性の場ですから、私は、法律に基づく刑法上のそういう権限とは別に、本県の医療環境行政に携わる衛生環境部であるならば、相手が知性の場ですから、丁寧にきちっと伺うと、聞き方もきちっと聞かなきゃいかぬですよ、向こうは知性の場ですから。一回ぜひ聞いてもらいたいと思います。御答弁をお願いします。



○副議長(古川利雄君) 衛生環境部長 井口恒男君。

   〔衛生環境部長 井口恒男君登壇〕



◎衛生環境部長(井口恒男君) 先ほども答弁しましたように、大学の解剖に関連します事項につきましては、県に行政調査権はないということではございますが、その当時どういうような状況だったんでしょうかとか、一般的なそういうような状況を聴取することはできないことはないだろうと思いますが、大学は、まず第一義的には、これはやっぱり文部省で指導されるべきものじゃなかろうかと、そんなふうに思いますので、これらの事項につきましては、また文部省の医学教育課あたりへお願いしていきたいと、そんなふうに思っています。



○副議長(古川利雄君) 二十二番 森 真君。



◆二十二番(森真君) 自席から御無礼しますが、今の衛生環境部長の答弁で、文部省にお願いしたいと、こういう答弁を聞きました。間違いないですか。文部省にひとつおたくの方から上げていただきたい。お願いします。以上です。



○副議長(古川利雄君) 五十一番 松永清蔵君。

   〔五十一番 松永清蔵君登壇〕(拍手)



◆五十一番(松永清蔵君) 私は、木曽川右岸流域下水道事業について御意見を申し上げたいと思います。

 今さら申し上げるまでもありませんが、本事業は、岐阜県の生活環境の水準の引き上げに大きな問題を投げかけた事業でございます。ちなみに、本事業が予定どおり行われるとしますと、現状が二五%だと聞いておりますので、完成いたしますと約半分、五〇%に及ぶと聞いております。それだけにこの成否は本県の環境保全に大きな足跡を残すものであります。かつて旗やのぼりで県庁の周辺を取り巻く反対の渦の中から、前知事 上松さんの勇断で計画発進したものの、地元といろんな問題があって容易な進捗がありませんでした。今思うと、いつ投げ出されるのかという危機感でいっぱいでした。言うまでもありません、古田先輩のリードでそれなりに県と各務原市の劇的な調印が行われました。このことは、県政史上特筆すべきことであって、未来永劫語り継がれていくことでありましょう。おかげをもちまして工事が着々と進み、ようやく幹線工事の見通しもつき、いよいよ新年度からこれを利用する体制に入ってまいりました。

 いろいろ巷間伝えられているところによりますと、かなり難しい問題を残しておると聞いております。案の定いろんな雑音が耳に入ってまいります。ある日、古田先輩から、「どうしても片づけねばならない。ひとつ総力を挙げて頑張ろうや」というお話がありました。私は、事の重大性を承知しながら、「やりましょう」と述べた経緯がございます。今ここで改めて多くを申し上げる必要はないと思いますが、古田先輩の心中、尋常なものではなかったかと思います。県の顔、議会の顔、特にそれぞれ政党、会派の顔、さらに市並びに町の顔、地域住民の顔、これらが交錯し、私自身もどうして解決の道をつけたらいいのか全く判断に苦しみました。私は、解決の道が開いたその瞬間も、今なお明確に感じとっておりますが、涙なしでは語れない心境でございました。ことに、生来の洞察力、行政の公平化、そして決断、これらをめぐりまして先輩のすばらしい行政能力を発揮された一面だったと思っております。まさに、県、議会、各政党、市町、一番関係の深い各務原市との合意、まさに私にとっても大きな印象を与え、特筆される部分であろうと信じております。特に我々政党は、いささかも政治の壟断を考えることなく、県の立場を初めとして、それぞれの立場で計画を、計画年次を広めながら、可能な限りコストを下げながら、最終的に負担金が七十五円に決定をされました。さらに特筆すべきことは、梶原知事も、地域住民の幸せのために、常識で言えばとても採択できないような問題を、あらゆる角度から総合判断をされながら、妥協にこぎつけられました。また、これを助けて、副知事、土木部長、それぞれの面々が細かいところまで気を使いながら、県のよりよい姿を求めて決断されました。まさに地方自治法の中に出てくる公益のために、知事さんが力を尽くされたことは立派であったと信ずるものであります。このことは、いろいろ立場を変えて議論があることであろうと思っております。それぞれの政党で理解をいただいたことは、まさにすばらしいことだと信じております。特に消費税の問題については、流域下水道の運営の中で、切り詰めながらみずからの手で消費税を納めようとするその気持ち、私は深く敬意を払うものであります。ただ、最後まで問題を残しましたが、四市九町に及びます約五十万人に及ぶ生活環境の改善だけに、汚泥処理の問題も議論があったわけでございます。このことは、各務原市に対するそれぞれの地域の心情、また岐阜県等のこれに対する考え方等々、理解と協力の中で、限定をされながら解決を見たことは、まさにすばらしいことではないかと思います。

 端的に申し上げますと、各務原市を除く他市町二分の一、県が二分の一を負担されたことであります。私は、列外の、関係のない、地域に住んでない委員の一人として、行政の公平化について意見のある人があるかもわかりませんが、広い範囲の中で、将来を見通しながら対応されたことについては、間違っていないと思います。県民の皆様に理解がいただけるものと信じております。ただ、昔から言われておりますように、災い転じて福となすということわざがあります。できましたら、汚泥の処理については、このような感覚で、臭い物にふたするというわけやなしに処理されることを御要望申し上げておきたいと思います。この問題について申し上げたいのは、かねてから知事は、岐阜県は花の県、花づくり一等県になりたいと述べておられます。したがって、汚泥というのは肥料であるわけであります。しかも有効な肥料であります。さらに研究を重ね、この汚泥から肥料として再生され、県下一円に広がります花の県の肥料のもとにしたらどうかと古田先輩は述べておられます。私もすばらしいと思います。また、知事の夢もこの辺にあるのではないかと思っております。大いに勉強し夢を膨らませていただきたいということを願うものであります。

 こうして述べてまいりましたが、この難事業が実はまだ解決したとは言えません。幾多の問題が残っております。これは言外として申し上げておきますが、どうかあらゆる人たちの幸せのために知事初め執行部当局は御研鑽をいただき、ますますこれを契機にして、県の活性化、そしてまたすばらしい環境づくりに御期待を申し上げたいと思います。若くて決断力があっていろんな知識を持つ知事に、これからの方策について、その所見を承りたいと思います。

 次に、長良川河口堰問題についてお尋ねをいたします。

 時間関係がありまして、前二回、水害の怖さ、あるいはまた魚の問題等について述べてまいりました。今回は、特に水質問題について、その所見を伺いたいと思っております。

 長良川河口堰は長良川の自然環境を破壊するものであるというような意見も多くあるようでございますが、私は、そのようなことは絶対にあり得ないと確信をしております。そこで、主要な問題について簡単に所見を述べてみたいと思います。

 まず、水質については、御承知のことと存じますが、公害対策基本法第九条の規定に基づき、水の利用目的等を考慮して河川の水質環境基準が定められており、きれいな水質から順に、AA類型よりA、B、C、D、E類型と六段階に分かれております。水道用水としての利用を見ますと、AA、A及びB類型が水道として使用できる水質となっております。また、水産用水としては、A類型まではアマゴ、イワナ等の渓流魚が、B類型までは県の魚であるアユが、C類型まではコイ、フナ等の魚が生息できる水質になっておると聞いております。長良川本流を見てみますと、伊自良川合流点より下流部はB類型となっており、今言いましたように、B類型の水はもちろん水道用水として使用でき、アユも生息できるきれいな水でございます。この清らかな水が河口堰のできることによって影響を受ける区域において、水が腐ってしまう、魚が生息しなくなってしまう、川が死んでしまう、諏訪湖のようになってしまうなどいろいろ意見があるようでございますが、長良川河口堰が建設されても常に川は流れています。堰によって流れは多少速い遅いはありますが、ゆっくり攪拌されながら流れています。決してダム湖のように流れがとまってしまうのではありません。

 また、長良川河口堰設置に伴う水質の変化については、昭和四十八年十二月十一日、当時、岐阜大学医学部の館 正知教授を座長として諸大学の教授七名を委員とする長良川河口堰調査専門家会議が設立され、約三カ年間の検討を重ね、昭和五十一年七月二十日にこの専門家会議の水質部会より県議会水資源対策特別委員会へ報告がなされています。その中で、堰上流部で合流する伊自良川、荒田川、境川等の各支川がそれぞれ定められた類型で達成維持されるならば、堰建設に水質の悪化はないとされております。大事なところですからもう一遍申し上げますが、荒田川、境川等、それぞれの支川がそれぞれに定められた類型が達成維持されるならば、堰設置による水質の悪化はないとされております。これには、もちろん長良川のみでなく、長良川へ合流する各支派川流域での下水道整備等による水質の浄化も大切でございます。幸い、現在、境川流域では木曽川右岸流域下水道事業が施工中で、平成三年四月に一部供用を開始する予定であり、また、羽島市においても、羽島市公共下水道として平成二年度より事業着手が予定されているところであります。

 よくテレビ、新聞等で広島県の芦田川河口堰が例に挙げられます。河口堰の設置により水質が悪くなった、魚が病気になったと報道されておりますが、この実態は、そもそも芦田川流域は雨量が少なく、年間千二百ミリ程度であり、流域の土質、山林等の状況により保水能力も悪い川で、渇水時には上流よりの流量が極めて少なくなり、芦田川河口堰部へは支川の流入が主となるような状態で、ここへ汚れた支川の水が入り、芦田川下流部の水質を悪化させていると聞いております。特に支川のうちでも高屋川と称する河川の流域は近年開発が進み、下水道も未整備で汚れがひどくなっていると聞いております。

 ただ、私は、一つ気がかりのあることは、長良川に流入する川の水質であります。県の発表によりますと、ほとんどの河川が環境基準を達成していることになっております。しかし、私は、いつも長良川へ流入する河川を見ておりますが、一部の河川では、本川に比べ汚れているのではないかと心配をいたしております。そこで、長良川河口堰の専門家会議の結論として、これ以上汚れなかったら長良川の水質は悪化しないとの結論ですが、ただ悪化をしないということだけではいかがかと思うわけでございます。この辺に環境行政のこれからの問題が残るのではないかと思います。

 さらに、長良川の水質状況でございますが、一部の河川を除いてほとんど基準より水質状況はよいということになっております。水質をきれいにする方法として幾つかの方法がございます。例えば、河川に堰による停滞部をつくり、懸濁物質の沈澱除去による浄化方法、また、河川の水を土に通してろ過をして自然にそれを吸い込ませる土壌浸透浄化方法等があります。以下いろいろありますが割愛させていただきまして、ちなみに、お配りいたしております表を見ていただきたいと思います。

 (資料を示す)

 一つ、境川下流を例にとってみますと、BOD八が基準数値であります。それが調査の結果、七・八になっておりますので、一応環境基準以下であります。言葉を変えて言えば合格点であります。BODというのは、川の中にある微生物の栄養になる有機物の量をあらわしております。有機物の量があればあるほど河川の水質が悪いことをあらわしております。これは、一つの基準としてそれぞれの川の有機物の限定がなされておりますが、今申し上げました境川の八でございます。この数値についてはいろんな定義があるようでございますので、今ここでこの議論をいたそうとしませんが、一応決められているこの問題につきましても、ぎりぎりいっぱいということではないかと思っております。ただ、その表で目を転じてみますと、若干合格点でないものもあるように見受けられます。なお、川の基準をはかるには、酸素の溶けぐあいも浄化について必要なことでございます。そのことは、DOということであらわされておるとおりでございます。通常、DOの基準は、B類型で言えば五ということになっております。また、濁りぐあいの点検度合いを示すとも言われております。これは、SSであらわされておるということでございます。B類型以上は、二五以上はよくないと言われております。

 以上のようなことを考えてまいりますと、お見せしている河川データで必ずしもこれでよいというものばかりではないと判断いたします。これから県として考えなければならない問題がたくさんあるのではないかと思います。以上、参考に供しました。一考をお願いしたいと思っております。

 さて、一般に、水が流れることによって川はみずからの力できれいになると言われております。河口堰より川の流れが緩くなり、堰の上流に土砂が堆積し水質が悪くなるという意見がございます。しかし、長良川河口堰は、堰の全門が二段ゲートで、どのような状況にも対応できる最新式の構造で、通常の堆積物については、流量の多いときのゲート操作によって十分掃流ができるものと聞いております。したがって、ゲートの操作は重要なキーを握ることでしょう。当然このことについては今後十分注意されることと判断いたします。

 次に、公開質問状にあります、アユの仔魚がの河口堰による湛水面内において他の魚による食害があるのではないかと、こう書いてあります。このことについては、この道のベテラン、岐阜大学の和田教授に伺ってまいりました。結論から申し上げますと、自然生態系の中で対応されていくものであるので心配は要らないと述べておられました。既に設置された他の堰でもそういうことはないと聞いておりますとのことでございました。

 以上申し上げましたように、巷間伝えられている食害の問題は、私も心配する必要はないというふうに判断いたしております。そこで、私は、母なる川長良川の自然を守れという大勢の意見がありますが、これは、地球が始まって以来そのままの姿である川は一つもありません。それぞれの自然現象の中で、人間が共に生き共に住んできた中で、お互いがそれぞれの分野を守りながら我々にすばらしい長良川を与えてくれたものであると信じております。このことは、災害があれば護岸をし、水を防止し、その川に合った人工的な河川づくりもなされてまいっております。そして、魚もそれに調和し生息をしていると信じております。ことに教授のお話は、この道の専門でもあるので、こんなふうに述べておられました。例えて言えば、堤防の強化のために護岸をするでしょう、あるいはカーブができるでしょう、そんなところを利用しながら魚の生息の格好の場所をつくりながら、あるいはまた、魚の食する微生物、プランクトンも自然の中でつくり上げてきたことでございます。したがって、自然破壊、自然破壊という言葉、その言葉そのものを受けとめるわけにまいらないんではないかと、こういうふうに述べておられますし、私もそう考えております。

 さきの議会でも述べましたように、人間が生きていく環境の中で、自然にマッチしながら、例えて言えば、農業のために水を利用する、飲むために水を利用する、あるいは仕事をするために水を利用してまいりました。ただ、我々が注意しなければならないことは、度を逸することが問題になるのではないかと思っております。この問題については、先輩諸兄の努力によってきょうまで保たれ、多くの知識を集め堰の建設に踏み切られた経過からいたしまして、私は、絶対環境破壊にはならないと信じております。むしろ、これを契機に、長良川の環境を整備しながら人間の憩いの場にすることが極めて大事なことではないかと思っております。

 そこで、まとめて、前段の部分も含めて知事に御質問をいたしたいと思います。

 学術会議で述べておられますように、これ以上悪くならねばということについて、私は、むしろ積極的にこの問題を取り上げ、河川浄化に知事は努力してほしいと念ずるものでございます。その方策その他についての御意見の御開陳をいただきたいと思います。そして、このごろ新聞紙上で環境庁長官の御発言の中で、さも見直しをするかのごとき報道がなされておりますが、私が入手した非公式な情報では、発言は、自然保護協会からの意見もあり、見直しについてはいろんな角度から慎重に事を進めなきゃならないと思っているが、簡単にこうだとは言えないという、元のいわゆる発言要旨を見せてもらっております。そういう趣旨であるようでございます。長官が、堰建設について、工事を中断するような話はされていないと聞いておりますが、私どもとしては、かかる中断ということがあっては絶対にならないと信じております。特に私は国の政治は地方にその骨格があると信じております。地方の意見を無視してもしも執行されるとするなら大変な問題が出てくることを警告しておきたいと思います。梶原知事は、こういう問題に対して、どのようなお考えをお持ちでしょうか。どのような御所見をお持ちでしょうか。お伺いいたしたいと思います。

 なお、河川水質の問題で、私は専門家でないので理にはまってないかもしれませんが、衛生環境部長に簡単にこの辺のところの問題の解明をいただきたいと思います。

 私ども数多くの住民が二十一世紀に向けてさらに発展の基礎となる要素を十分含んでおるものと判断しています。それは治水であり水需要であるかもしれません。さらに三県の総合の力を結集して生きていかねばならないと信じております。私ども仲間の中でもいろんな意見がございます。特に岐阜市周辺の代表の諸君からは、この治水の問題についてさらに検討を加えなきゃならない点がたくさんあるんじゃないかと、それらを含めた形の中で、一貫した河口堰の建設をすべきじゃないかという強い意見も承っております。私も至極もっともだと思っております。そういう意味におきまして、そういう形の中に配慮しながら、水害の危険と恐怖にさらされておりますのを、少しでもなくしてほしいと思います。ことに手前勝手な話になるかもわかりませんが、私たち輪中に住む者にとって幾度か経験した洪水の恐ろしさはほかに例えようがありません。何遍も申し上げております。その恐ろしさを少しでも軽くしていただきたいというのが私たちの切なる願いであります。長良川河口堰の一日も早い完成を熱望し、河口堰建設促進に一層の決意を新たにするものであります。以上、終わります。

   (拍手)



○副議長(古川利雄君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) まず、木曽川右岸流域下水道事業についてお答えを申し上げます。

 議員お話しございましたように、この事業は、長い歴史もございますし、いろんな経緯もございます。こうした大きな事業が今日建設に着手されまして、そして維持管理につきまして御議論をいただくと、こういう段階に立ち至ったということにつきまして、私も関係をした者の一人としてまことに感慨無量のものがございます。多くの方々の御理解、御協力があっての事業の進捗でございます。関係の議員、市町及び地元住民の方々への御礼を申し上げたいと思います。さらに、このたびの維持管理に要する費用負担に関係いたしまして多くの問題がございました。その間の調整をいただきました古田先生を初めといたしまして、県政自民クラブ及び各政党に対しましても、御協力に対しまして心から御礼を申し上げたいと存じます。

 負担金につきましては、関係の市町の負担軽減、そして下水道の普及促進を図ると、そのために、県といたしましても、初期の対策費の県の立てかえに特に配慮いたします等最大限の努力をしたつもりでございます。消費税につきましては、最後まで問題になりましたけれども、事業の運営努力等に努めると、そういうことによりまして、実質的に住民の負担増とならないように配慮した次第でございます。

 それから、汚泥の有効利用につきましていろいろ御提案がございました。

 全国でも、花の肥料あるいは建設資材等への利用が現実に行われておるわけでございまして、本県におきましてもいろいろ工夫をいたしまして汚泥の有効利用を進めてまいりたいと、かように考えております。

 今後ともいろいろ課題が出てまいると思いますが、県及び関係市町が一致協力しまして、そしてまた関係の住民の方々の御理解も得て進めていくつもりでございますので、よろしく御協力を、また御支援をお願い申し上げたいと存じます。

 それから次に、長良川河口堰の問題でございます。

 三月議会、六月議会と、そして今回と、引き続き地元高須輪中にお住みという立場をも踏まえて貴重な御意見、また御叱正をちょうだいをいただいております。その都度私も心を引き締めて承っておる次第でございます。

 長良川河口堰につきましては、県の立場といたしまして、三つ、大きく分けてあろうかと思います。一つは、下流住民の生命を守るという立場でございます。二つ目は、高須輪中の農地を守るという立場でございます。三つ目は長良川の自然を守ると、こういう立場でございます。生命を守る、農地を守る、自然を守るという三つの課題が岐阜県にとってあるわけでございまして、まずは下流住民の生命を守るということが優先的な課題であるというふうに思っております。

 第十九号台風、大規模な台風でございまして、大変心配いたしましたが、雨が中断する等の幸運に恵まれまして奇跡的に大被害を免れましたが、その際のデータを見ておりますと、短時間に急速に水位が上がりました。全く異常という状態でございました。私どもも大変心配をいたしました。台風が早く岐阜県から立ち去りましたという幸運もございまして大きな被害から免れましたが、上流にダムがないということがいかに洪水時に問題があるかということがわかったわけでございます。したがって、下流部を早くしゅんせつして水位を下げてなるべく堤防への負担を軽くするということが緊急な課題でございます。それと同時に、塩水の遡上による高須輪中の農業用水の使用ができなくなることに対する対策、その対策といたしましては河口堰がベストであるというふうに考えておりますし、その河口堰ができるということは、当然に自然環境条件にいろいろ影響が出てまいるわけでございます。長良川は祖先伝来の私どもの財産でございまして、その自然を守っていく責務もあるわけでございます。したがいまして、ただいま議員から御指摘の水質の保全ということは、長良川の魚類を守るという点からも、あるいは長良川の水を飲料水等に使うという面からも、いずれにいたしましても極めて重要な課題でございます。そこで、河口堰の近辺での汚水、水質の汚濁ということでございます。 

 岐阜県の最南端と三重県に関係する地域の問題でございますが、議員も御指摘のとおり、この河口堰はダムではないわけでございまして、既に十数個長良川に堰がございますが、同じ堰でございます。したがって、ゲートの上を水がいつも流れておるということでございます。それと同時に、ゲートの操作によりまして毎秒二百トン以上の流量のときにはゲートを全開するということで、土砂等を一挙に流すと、いわゆるフラッシュということもやるわけでございます。そういうことで、水質の悪化とかあるいは土砂等の沈澱はないというふうに思っておりますが、念のため、水資源開発公団に対しましては、年に数回定期的に川底の土砂等の状況を調査して報告していただくようにいたしております。そして、万一土砂等が堆積しておれば、これはポンプで吸い上げてもらうということを申し入れいたしまして、お約束をさせていただいております。

 それから、支流からの流入の問題でございますが、これもただいま議員からお話がございました。桑原川につきましては若干水質基準を上回っておると、こういうことがございますが、このことに関しましては、後ほど衛生環境部長からお話し申し上げますが、下水道の整備とか、あるいは当面活性炭を使いまして、論田川で県独自の水質浄化の実験をいたします。でございますが、そういう論田川の成果を踏まえまして、当面できることをどんどんしてまいりたいということで、流入河川の水質の問題も十分と配慮してまいりたいというふうに思っております。何といたしましても、長良川の魚類にとりまして最大の問題は、長良川本川の水質をこれ以上悪化させない、あるいはさらにもっとよくするということがございます。ただいま長良川ビジョン研究会というのをつくりまして、水質をさらによくする、そして今よりも淡水魚の豊富な川にしたいと、こういう念願のもとにいろいろ研究もし、これから実行もいたしてまいりたいというふうに思っております。

 なお、環境庁長官の御発言につきましてお尋ねがございましたが、私どもも非公式に手に入れました情報によりますと議員御指摘のとおりでございまして、決して見直して工事を中断するというようなことはおっしゃっておらないわけでございまして安心をいたしておりますが、今後とも一日も早い下流部のしゅんせつが達せられますように努力をしてまいりたいというふうに思っております。



○副議長(古川利雄君) 衛生環境部長 井口恒男君。

   〔衛生環境部長 井口恒男君登壇〕



◎衛生環境部長(井口恒男君) 長良川の河口堰に関連します長良川の水質の現状等につきましてお答えをしたいと思います。

 長良川の本川につきまして、議員の資料にも、藍川橋より下流につきましての測定の結果があるわけでございますが、すべての支川が流入したあとの県内の最下流の測定地点でございます東海大橋におきます最近五年間の水質でございますが、これは良好な状態にあるということでございます。まず代表的な汚濁指標として用いられております水中の有機物質の量の程度をあらわしますBODというものがございます。これは、生物化学的酸素要求量と言ってますが、この数値は大きいほど有機物質の量が多いというものでございます。この測定値は、一・一から一・七ppmの間にあるというようなことで、環境基準が三ppm以下ということになっておりますので、この基準の三分の一から二分の一程度であるということでございます。

 それから、環境基準に定められておりますその他の汚濁指標でございますが、水に溶けております酸素の量の程度をあらわしますDOという、これは溶存酸素というものでございますが、これは、川の自然浄化作用や水中の生物に必要なものであるということで、これが多く含まれておるほど川がよいというわけでございますが、この測定値は、環境基準の五ppm以上ということになっておりますが、八・二から九・一と、こういうような中にあるということでございます。それから、水中に存在する濁りの量の程度をあらわすSS、浮遊物質ということでございますが、この数値が高いほど川の水が濁っているということを示すものでございますが、これにつきましては、環境基準二五ppm以下ということでございますけれども、平常時の測定値につきましては、六から一六ppmということでございます。

 このように長良川の本川ではいずれも環境基準を達成、維持しておるということでございますが、しかしながら、一部環境基準を達成していない長良川本川の支派川があるということで、これにつきましては、知事からも、この支派川の浄化が重要であるということで言われたわけでございますが、この対策につきましては、下水道が普及するまでの間、あるいは下水道計画区域以外の区域、こういうところにおきましては、従来からやっておりますブルーリバー作戦として、台所からごみを流さない、廃食用油を流さない、洗剤を使い過ぎない、それから川にごみを捨てないと、この四ない運動を展開し、住民にその実践を呼びかけておるところでございます。

 また、羽島市内の桑原川等の浄化のでございますが、都市河川水質モデル事業ということで、今回の九月補正にふるさとの川いきいき作戦ということで御支援をお願いしておるわけでございますが、総合的な河川浄化対策を推進していきたいというものでございます。

 それから、岐阜市内の荒田川の支川におきまして、今も知事からも御紹介ありましたが、論田川におきましての木炭を利用した河川直接浄化調査事業、これにつきましては今年度から行われることになっておるわけでございますが、これが成果が上がれば順次他の河川でも行っていきたいと考えておるところでございます。今後とも、清流として知られる長良川の水質を維持しさらによくするため、水質浄化対策を関係部局とともに強力に推進してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いします。



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○副議長(古川利雄君) しばらく休憩をいたします。



△午後三時三十分休憩



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△午後四時二分再開



○議長(河村成勝君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○議長(河村成勝君) 引き続き一般質問並びに議案の質疑を行います。三番 河合正智君。

   〔三番 河合正智君登壇〕(拍手)



◆三番(河合正智君) 発言のお許しを得ましたので、岐阜県議会公明党を代表して、知事及び関係各部長にお伺いいたします。

 初めに、今回の台風十九号によりまして被災されました皆様に衷心よりお見舞い申し上げます。また、暴風雨の中、夜を徹していち早く救援と対策に当たられました知事初め関係各位に対しまして、心より厚く御礼を申し上げます。また、一刻も早い復旧を願ってやみません。

 さて、異常な暑さが続きました本年の夏でございました。七月二十四日午後八時、名古屋港から岐阜県の少年少女六十名の夢とロマンを乗せまして未来にはばたく少年航路が船出をいたしました。この日、午後二時四十五分、県庁のランプウエーで知事を中心に出発式が行われました。早朝まで続きました雷雨も晴れ上がって、暮れなずむ伊勢湾を滑るように南下、一路仙台港を目指したのでございます。結団式を終えたばかりとはいえ、互いが見ず知らずの六十名の少年少女、子供を初めて長旅に手放すことをやっと決心した不安顔のお母さん、その人たちを前に、知事は、「私も一緒についていきたい気持ちであります。特に岐阜県は内陸県で、海のないところですから、外に目が向くということがないところですが、洋上研修をきっかけにして大いに外に目を向けて、将来成長されて日本の海だけでなく世界の海にどんどん乗り出していただくことを期待して、こういう夢おこしの企画をしました。皆さんが大きなすばらしい夢を持って将来の岐阜県を背負って立っていただくことが私どもの夢でございます」と激励されておりました。

 少年少女の夢を満載して伊勢湾を南下する船は「きたかみ」、総トン数一万三千九百トン、全長百九十二・五メートル、幅二十七メートル、最大速力二十四ノット。夜のとばりを滑るように進むきたかみからは、潮騒と潮風がはためき、遠く漁火を追う少年たちのひとみの中に岐阜から送り出してくれた両親と兄弟への思いを感じたことでした。翌二十五日早朝起床、午前四時四十四分、太平洋上から日の出を迎えるためでございます。東の空を茜色に染めながら太平洋から昇る旭日は荘厳でございました。眠さを感動で洗う少年たちの姿がむしろ神々しく光ったことでした。朝の集いラジオ体操も、眼下にきらめく波を見て、ひんやりとした朝風のデッキの中で行われました。午前九時三十分から船内見学、民間初の女性航海士となった原田めぐみ三等航海士の案内でブリッジや機関室を見学いたしました。ブリッジ眼下の雄大な海原と海の男のロマンをかき立てるレーダー、オートパイロット、ジャイロコンパス、感情を表情にあらわさないと言われる現代っ子たちも、見る見る顔が輝くのがわかります。航海士に次々と質問をしている子供たちを見て、これぞ洋上研修の真価ではないかと思ったことでした。大自然の中で素朴な感動が人間性を揺さぶり、ひいては創造性を触発する、洋上は時間までがゆったりと緩やかに進みます。人間にとって海は母でありました。さらに、午後一時から、奥川敏夫船長を迎えまして、「海に生きる」というタイトルで講演が行われました。喫水線のかなた、トビウオの歓迎に歓声を上げる子供たち、その陰で、初めての洋上研修の無事を期す県職員スタッフ十五名の御労苦が対照的でございました。名古屋港を出航して二十一時間、仙台港に到着いたしました。中島良太団長のほっと安心した表情が印象的でございました。

 ここに感想文がございます。一人の方は六年生の子ですけれども、少し紹介させていただきます。

 「船に乗っていた時間は二十一時間です。私はこんなに長い間車でも乗ったことがない。船に乗るのは初めてなんで、酔ったりしないかな、船の中でなんか寝れるかなと心配でした。それに私は六年生で部屋の中で一番年下です。だから、みんなと仲よくできるかなとも心配でした。初めのうちは怖くて余り声をかけられなかったけど、だんだん声をかけられるようになりました。班の子もみんな優しくって、私が一番年下だからといっていろいろと気を使ってくれました。この研修でよかったなと思うことは、岐阜県の子供たちばかりでなく、宮城県の子供たちとも友だちがたくさんできたこと、船での生活や日の出を見ることなど、岐阜県にはない海と親しめたことです」。

 また、中学生の子ですが、「忘れられない五日間」という感想文を書いております。

 「青く広い大きい海の上で、そして仙台青年の家での生活は、私にとって一生忘れられないものになりました。五日間があっという間に終わってしまいました。すごく残念で、まだ帰りたくないと思いました。船の中の生活は快適で大変楽しいものでした。仙台の町は伊達正宗一色で、歩道のガス灯の上についている像や博物館などを見て伊達正宗に興味を持ちました。また、大きなビルがたくさん建ち並び、町には多くの人々が行き交い、東北地方の中枢都市と学校で習ったとおりだとこの目で確かめることができました。仙台は七夕祭りで有名ですが、今度は七夕祭りを見に行きたいと思います。この経験を今後の生活や活動に生かして、未来に向かって立派な人間になりたいと思います」。知事の夢おこしの現場からのレポートとなりました。そこで、知事に要望申し上げます。

 一つ、大成功で終わりましたこの洋上研修を、次年度以降もぜひとも継続、充実、発展させていただきたいということでございます。第二点目に、将来はアジアへの少年航路を提案申し上げます。ちなみに、お隣の韓国の釜山へは、瀬戸内海を経まして所要時間ちょうど二十数時間でございます。これは、兵庫県下の浮かぶ大学と言われております「太平洋上セミナー兵庫」というのがございますが、ことしで二回目でございます。広州、シンガポール、パース、ジャカルタを訪問しまして、異文化体験を満載して好評であります。これは参考になると思われます。

 次に、ぎふ世界の一流ふれあいシリーズについて御質問を申し上げます。

 本年八月四日、高山市民会館におきまして、ぎふ世界の一流ふれあいシリーズとして広中平祐ふれあいフォーラムが開催されました。また、知事との対談も行われ、極めて盛会でございました。翌八月五日朝九時より、高根村村民センターにおきまして、中学生九十名と広中平祐ふれあいトークが行われました。広中平祐博士は、御案内のとおり、京都大学及びハーバード大学の教授、一九七〇年、数学におけるノーベル賞と言われるフィールズ賞を受賞された日本が生んだ世界の知性でございます。高根村、朝日村の中学生九十名とこの世界の知性との対談は実にすばらしいもので、私にとりましてもこの夏最高の出来事として今も脳裏に焼きついております。

 ある中学生が、広中先生に、このように聞きました。「私たちの周りにもAET制度などにより外国人と接する機会がふえてきました。日本の企業の世界進出も目覚ましく、日本は今孤立しては生きていけません。諸外国といかに仲よくつき合っていけるか、これが私たちに与えられた課題だと思います。環境問題ももっと深刻になるかもしれません。世界じゅうの人々が同じ気持ちを持てば、私は、国境なんか関係なく、地球人として仲よくやっていけると思います。広中先生はどのように考えられますか」と聞いておりました。これに対して広中先生は、「きょうの皆さんの考えはすばらしい。特にあなたの考えなどは実にすばらしい考えを持っておられて、こういう方が日本の総理大臣になられたらいいなと思いました。そうしたら、僕も自分の職業をほったらかして応援演説に駆けつけます。国際化ということは何かということですが、一つだけ、これさえあればどんな国際的な場に出ても間違いないということが一つある。どんな人間でも、どんな国の人であれ、相手が人間である以上、自分の同級生とか自分の兄弟とか自分の町の人とか、あるいは自分の身近な仕事場の人と同じように対応する、それだけのことです。これができる人間であれば、どんな国に行っても大丈夫です。そして、これだけは絶対に必要なことです。日本人だったら気配りするけれど、外国だとそんな気配りもしないとか、逆に自分の知っている人だとリラックスして落ちついて話ができるけど、外国人だと緊張してしまうとかということなく全く同じように対話するということが大切です。これが国際人として最低の要件です。これができない人は、どんなに英語ができても、外国人を一人の人間として見れないという人は国際人として不合格です。日本人同士の間ですばらしいなと思う人、礼儀正しいとか思いやりがあるとか、相手の気持ちを大切にするとかということは、どこの国のどのような人に対しても国際人として大切なことです」。これは、京都大学からハーバード大学に留学し、ユダヤ人であるザリスキー教授という、門下生からフィールズ賞受賞者を二人も出した先生のもとで、世界各国から集まっている俊逸の中で得た広中先生の人生の知恵のエッセンスを、この場にいた九十人の中学生が得たということだと思います。飛騨の山里深く夏の日に受けた触発は、若き胸の中に埋もれ火のようになって、この子供たちは生涯忘れないだろうと思ったのであります。この日の二時間近く、はたで聞いておりました私たちも、創造的な頭脳という、言葉では聞きましたが、まさに創造的な頭脳とはこういうことなんだなと、先生の知性と人間性に感動の連続でございました。広中先生のこの言葉は、単なるリップサービスなのだろうか。もしそうだとしたら、少年少女の目があんなにキラキラ輝くはずがない。

 私は、この夏、自分で入手できる広中先生の著作をすべて集めて読破してみました。博士は述べております。「私は、相手の立場に立って物を考えること、つまりは相手と一体となって考える謙虚さ、素心が人間にとって大切だと考える」また、博士は、「素心とは学問していく中で最も基本的な条件である。例えば数学の問題という相手の立場に立って考え、あげくには、問題が自分か自分が問題かわからないような互いに解け合った状態になって初めて解決の糸口となる発想をつかんだり法則を見つけたりすることができる」、このように書かれております。結局、中学生の目が輝いてくるのも、私たちが知的感動にあふれるのも、広中博士の創造的な頭脳に触発されるからでありましょう。少なくとも九十名の中学生にとっては、生涯に数少ない体験のひとときとして終生の宝物となったはずでございます。前日の高山市での大人を対象としたフォーラムもすばらしいものでございました。しかし、この翌日の子供を対象としたふれあいトークは、その意味におきましては全く異質と言っていいほど感動的でございました。

 知事に御提案申し上げます。ぎふ世界の一流ふれあいシリーズ開催に当たりましては、その都度、次代を背負う青少年とのふれあいトークの企画をぜひともお願いいたしたいのでございます。というより、むしろ逆に、今世紀から二十一世紀へ世紀を超えて日本を担っていく青少年のためということをむしろ主眼としてこのシリーズを開催していただけましたら幸いと思うものでございます。

 次に、子供の権利に関する条約と教育についてお伺いいたします。

 日本からは海部総理も出席されまして、九月二十九日からニューヨークの国連本部で子供のための世界サミットが開催されました。これに先立ちまして、九月二十二日、子供の権利に関する条約に日本は署名しております。この条約は、一九八九年十一月二十日、国連総会第四十四会期におきまして全会一致で採択されまして、現在、世界三十九カ国で批准され発効しております。現在、地球では二秒に一人子供が死んでいます。約一億五千万人の子供が絶対的貧困に苦しんでいます。「私たちも皆子供だった」で始まるこの国連キャンペーンは胸打つものがございます。かつて子供は労働力でありました。今も世界には二十万人の少年兵がいると言われております。日本においても、少なくとも単に子供は保護の対象と考えられてまいりました。しかし、この条約は、子供を権利行使の主体としてとらえ、その権利を保障しております。子供の権利に関する条約は、条約という法形式をとった国家に対して義務を課すという形で子供の権利を保障しているのでございます。その意味で、この条約は、むしろ大人たちが行動する基準を示しているとも言えます。親が重要な役割を果たすことはもちろんでございますが、子供の権利条約は、教育行政に大きな影響を与えると考えられます。とかく管理教育との批判があり、校則と体罰と内申書は子供を管理する三つの武器とまで言われている。この三つに対しまして明確な視点が与えられたと思われるのでございます。

 最初に、体罰につきましては、これは、既にもう日本におきましても学校教育法で禁止しているところでございますが、時として報道されているところでございます。この条約の第三十七条の(a)は、子供は、残虐な非人道的な、もしくは品位を傷つける取り扱いを受けないとされ、第二十八条第二項は、学校懲戒が子供の人間の尊厳と一致する方法で、かつこの条約に従って行われるとしております。

 次に、校則について申し上げますと、子供の私生活の細部にわたって規制している校則につきましては、本条約第十六条のプライバシー、通信、名誉保護の規定に抵触することになると思われます。また、最近はかなり改善されているとのことでございますが、校則の制定、改正に当たりましては、子供の意見は反映されず、主として生徒指導の先生が起案し教職員会等で決定される例が多かったとのことでございます。これは、本条約第十二条の、子供に影響を与えるすべての事柄について自由に自己の見解を表明する権利を保障する、いわゆる意見表明権に触れるおそれがあるのでございます。さらに、校則違反に対しましては、退学、停学、家庭謹慎、出席停止などの処分がございますけれども、意見表明権などを担保する本条約第十二条第二項の、聴聞される機会の手続的保障は重要な意味を持っております。さらに、本条約第二十八条第二項により、学校懲戒が子供の人間の尊厳と一致する方法で、かつこの条約に従って行われることが要求されているのでございます。つまり、現行の学校教育法におきましては、かかる懲戒処分もしくは措置を決定する場合、子供自身の弁明を聞くことを義務づけてはおりませんし、教育現場におきましても必ずしも聴聞がなされているとは言えません。

 次に、内申書は、子供にとっては絶対的な影響力を持っております。本条約第二十八条第一項(d)におきましては、教育情報へのアクセスを規定しておりまして、内申書は本人に開示されるべきこととなります。また、内申書の記載については意見表明権を保障しなければならないし、内申書の内容は、子供の思想、信条を侵害できないこととなるのでございます。この条約はまだ日本国においては批准されておりません。しかし、既に三十九カ国で批准されており、日本で批准されますと、いわゆる法律をも拘束する子供のための権利の章典とも言うべきものでございます。教育長の御所見をお伺いいたします。

 次に、文化立県岐阜につきましてお伺いいたします。

 本県も四次総の最終段階に入りました。五次総の策定を目前に控え、知事は、本県はいかなる方向を目指すべきものとお考えなのかお伺いいたします。

 知事は、平成元年二月御就任以来、次々と輝く未来の岐阜県づくりの活性化プランを打ち出されております。それらを、大変僣越でございますが、私なりに極めて概括的に集約させていただきますと、それは、文化立県岐阜を目指しておいでではないかと思われるのでございます。ジョン・ネイスビッツさんも、九月の十四日、ぎふ世界の一流ふれあいシリーズの講演の中で、「西暦二〇〇〇年は次の一千年への最初の一歩になるとした上で、一九九〇年代の十年間は最も重要な十年である」、さらに、「一九九〇年代と二〇〇〇年の世界観を形成する上で最も重要なことは、一九九〇年代における最もホットな話題というのは、テクノロジーすなわち技術ではなく、芸術、文学、そして精神性の復興であるということです。その結果、当然のこととして人間の価値に今まで以上の注意が向けられる」と言っております。明治以降、日本は、その後進性を克服するために経済力と軍事力を増強し、学問とか文化というのはそのための手段とされてきました。第二次大戦後も、やはり経済が最も優先され今日の経済大国となっております。しかし、世界史は、間違いなく人間そのものの尊厳を中心軸として大きくしかも急速に転回を初めております。二十一世紀はまさに人間の尊厳の時代でございます。学問、文化、教育を第一義とする、このことこそ人間の尊厳を守る根幹であると考えられます。私は、今こそ文化立県岐阜を内外に宣言して進むときを迎えたのではないかと考えます。知事は、岐阜県の進むべき道をどのようにお考えでしょうか。

 文化大国フランスには文化大臣がいます。国民は、フランスの文化そのものを自分の誇りとしております。本県におきましても文化担当の副知事があってもいいとは、ある識者の意見でございます。少なくとも文化部を設置して文化立県を目指すべきと考えます。さらに、文化立県岐阜を目指す上におきまして、例えば岐阜県GIイメージアップ基礎調査は、外形的、物質的アプローチが多く、内面的、精神性への掘り下げがやや欠けているように思われますが、この点も含めて知事はどのようにお考えでございましょうか。お伺いいたします。

 次に、台風十九号による災害の復旧についてお伺いいたします。

 去る九月二十日、極めて大型の台風十九号が本県を直撃いたしました。県におかれましては、既に十八日にこれに対して準備、十九日午前九時、災害対策本部を設置され、午前十時、知事を中心に災害対策本部員会議が持たれ、午後六時に非常態勢が敷かれたところでございます。事前の周到な準備が被害を最小限に食いとめたものと考えられます。敬意を表するものでございます。

 私ども公明党も、いち早く災害対策本部を設置、太田県本部長を先頭に夜を徹し、翌日から太田参議院議員、小山県議及び私、並びに地元議員で災害現場に急行いたしました。その中で、例えば不破郡垂井町の大滝川においては奔流が町道を寸断し、作業場の土台を洗い、その下にある住宅の人たちの胸まで水が来るというありさまでございました。また、美濃市片知川におきましては、老人夫婦の居住する家屋の土台を形成するがけが削り取られ、ほんのわずかなところで家屋もろとも濁流が老人夫婦をさらってしまったのではないかと思われる、息を飲む光景にも出会いました。このような人命にかかわる災害現場につきましては、特に速やかな復旧をお願いしたいのでございます。土木部長にお伺いいたします。

 次に、総合交通対策の強化、充実についてお伺いいたします。

 昨年、全国の交通事故による死者数は一万一千八十六人、負傷者は八十一万四千八百三十二人、実に四十七分に一人が死亡、三十九秒に一人が負傷していることになります。今年も依然増加傾向は続いており、痛ましい犠牲者は後を絶ちません。徹底した事故原因の究明ときめ細かな総合交通安全対策が急務でございます。

 さて、本県の小学生、中学生及び高校生の交通事故による被害者は、平成元年中に死者が九人、負傷者は千三百人となっております。そのうち、通学時の被害につきましては、死者が四人、負傷者五百二人でございます。まことに痛恨の思いがするのでございます。道路は古来人が往来する道でありました。モータリゼーションの波は、その本来の主役の座を奪い、あたかも車が中心であるかのような社会に変えてしまいました。今、再び道路行政におきましても人間の尊厳がすべての中心に据えられるべきであります。まして未来からの使者である子供たちこそ、この文明のひずみとも言われる車社会から守るべきと考えます。そこで、まことに単純な提案でございますが、一、通学路には歩道を設置する、二、歩道を設置できないところは、通学路をカラーを塗って、運転者が一見して注意できるというような識別を行うというような、他県に先駆けた人命優先の道路行政施策を講ずることができないものか、土木部長にお伺いいたします。

 次に、仮死状態で病院に運ばれる救急患者の救命率は、アメリカは一一%でございますが、日本はわずかに三%と言われております。ヨーロッパ、アメリカに比べまして極めて低いと言われております交通事故被害者の搬送中、事故に遭った方を病院に連れていくまでの救命率の向上を図るため、ドクターカー−−医師同乗の救急車、また救急ヘリコプターの導入を初めとして救急医療体制の充実を図るべきであります。さらに、通報を受けてから救急車が現場に到着するまでの平均所要時間は、日本は五・八分と言われております。一方、呼吸が停止した救急患者の場合、三分から四分で心臓がとまると言われております。また、酸素を含んだ新鮮な血液が患者の脳に三分から四分送らないと脳細胞の破壊が始まるとされております。この空白を解消するのが救急蘇生法の普及でございます。以上の諸点につきまして県の積極的な取り組みを強く要望し、総務部長、衛生環境部長にお伺いいたします。

 次に、家賃補助制度の創設及び公営住宅の入居資格についてお伺いいたします。

 地価の高騰は、もはや個人では居住水準の改善を不可能としつつあります。大都市におきましては、人口がそのために流出して地域コミュニティーを破壊しております。そのため、各地方自治体におきまして住宅条例の制定が活発となってまいりました。住宅家賃を居住者に直接補助するという制度は、欧米では多くの国で実施されているところでございます。日本におきましても、東京都は、早ければ来年度にも補助制度を創設する方針であると言われております。本県におきましても、高齢者世帯や障害者の同居する世帯などへの福祉的な家賃補助、及び二十代から三十代の若手世帯を対象とした定住化対策としての家賃補助など、こういった家賃補助制度を検討するときが来ているのではないかと思いますが、いかがでございましょうか。

 次に、公営住宅に入居を希望いたしましても、例えば共稼ぎの新婚家庭におきましては、入居資格、特に収入基準をオーバーして入居できないので何とかしてほしいという切実な声があふれております。本県は持ち家率の高さを誇っております。しかし、確実に地価高騰の波が押し寄せております。公営住宅にも入居できない、高騰する地価のため持ち家も持てない、民間賃貸住宅の家賃補助制度も検討できないとしたら、本県の居住環境は既に決して快適とは言えなくなっているのではないでしょうか。以上の諸点につきまして、土木部長にお伺いいたします。

 最後に、筋ジストロフィーの患者の皆さんに対する医療、教育、福祉の充実につきましてお伺いいたします。

 去る平成二年六月十七日、第二十七回岐阜県筋ジストロフィー協会総会並びに大会が行われました。体験発表がございました。しかし、余りの現実の厳しさに、ここで紹介する言葉がございません。思わず泣けてくる体験発表でございました。ここに決議文がございます。「決議文 私たちの多くは、医者からも、原因も治療法もわからない難病であると診断され、生きていく気力を失ったこともありました。しかし、おのおの、肉体的、精神的な重荷を背負いながらも、試練を乗り越えこの病気と闘ってまいりました。その過程において、本症の研究に携わる先生方、病院関係、教育関係、行政関係、地域のボランティアの方々、そして、我が子を失いながらもなお残る私たちとともに活動される方々の御支援を決して忘れるものではありません。私たちが置かれている状況は決して楽観できるものではありません。無念のうちに世を去った人たちのことを思うと、この病気がいかに過酷な実態であるかを思い知らされます。私たちは、今後ともさらなる原因究明と新薬の完成、治療法の確立を切望し、筋ジストロフィーと闘っていくことを決意するものであります。将来への希望と限りなき夢を実現させるためにも、一日も早くこの病気が治ることを願って、下記の事項を要望しここに決議します。記、一、根本治療薬の開発促進、一、患者の処遇の改善、一、看護婦・士の増員、一、医療、教育、福祉の充実。岐阜県筋ジストロフィー協会」となっております。

 そしてこの後、国立精神神経センター神経研究所長の埜中征哉先生の記念講演がございました。従来、筋ジストロフィー症につきましては病気の原因がわからない、したがって、治療法が確立されていないとされてまいりました。しかし、この埜中先生は、最先端の筋ジス研究についてスライドを用いて説明されておりました。そして、この病気の原因が、デュシャンヌ型筋ジスにありましては、ジストロフィンというたんぱく質ができないというところにあるということが判明しつつあると説明されておりました。したがって、原因がわかりかけてきたわけですから、治療法として、この筋芽細胞の注入とかもしくは移植が有力なのかもしれないという療法が紹介されておりました。そして、これが人体に使用されて効果があったというニューヨークタイムズ紙の紹介もありました。筋ジス患者の方々にとりましてはまさに生きる力となった朗報でありました。そこで、医療、教育、福祉の充実につきまして、県としていかに支援されていかれるのか、関係各部長にお伺いいたします。

 医療にあっては、例えば遺伝相談ということについて、筋ジスの関係の方は大変な悩みを持っておいででございます。自分の子供が自分の病気を受け継いでいるのではないか、また、結婚されておりましたら、自分に子供が産めるのかどうか、こういった遺伝相談に関する窓口がなくて困っていますと言われております。

 また、教育にありましては、障害者ということでまとめて考えないで、筋ジストロフィー患者の一人ひとりにある特別な事情をよく考慮して、光を当てて教育現場で対処してほしいというのが皆さんの希望でございました。

 また、福祉にありましては、例えば病院に入らないで在宅で頑張っておいでの方々に対してどのような支援を考えていただけるでしょうか。そして、単に国のメニューがないというだけの理由で、また、国のメニューを待つだけではなく、生きがい福祉を掲げる岐阜県であればこそ単独事業としてでも積極的な施策を打ち出していただけないでしょうかという切実な要望もございました。

 筋ジストロフィー患者の方々を介護されているある方は、このようにおっしゃっておりました。「患者も年をとっていく、私も老いていく、私が死んだ後のこの子がふびんです」とおっしゃっておりました。部長の御答弁を、患者の方々は、またその御家族はきっとかたずをのんでお待ちになっていることと思います。これらの方々への励みとなり生きる希望ともなります御答弁を心よりお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

   (拍手)



○議長(河村成勝君) 知事 梶原 拓君。

   〔知事 梶原 拓君登壇〕



◎知事(梶原拓君) まず、未来へはばたく少年航路につきましてお答えを申し上げます。

 この事業は、今年初めて夢おこし事業としてスタートいたしました。関係者の御協力によりまして無事成功裏に終わることができまして、心から感謝申し上げる次第でございます。少年たちの感想を聞いてみたところでございますが、少年団体相互の理解と友情が芽生えた海の雄大さを知るとともに、外にめを向けることができた、宮城県の少年たちと交流、交歓をができた、忘れられない思い出になったと、大変喜んでいてくれております。少年たちは、この研修を通じまして多くのものを得たと思います。これからの生活に生かしていただくことを御期待を申し上げたいと思っております。この事業は、今後とも継続をしてまいりたい、また内容的にも充実してまいりたいというふうに考えております。

 なお、アジアへの少年航路はどうか、こういう話でございますが、まだ始まったばかりのことでもございます。大変魅力のある御構想でございますが、事業の成果を見ながら今後検討してまいりたいと思います。

 なおまた、国の方で、公共団体共同で研修船を出そうという構想も検討されているようでございます。私どもの副知事が委員になりまして、中心になってリードしているというようなことでございまして、宝くじの資金を活用するというようなお考えのようでございます。そうしたこともこれから岐阜県がリードして進めてまいりたいと思っておりま。

 それから、ぎふ世界の一流ふれあいシリーズというものをことし始めたわけでございます。もう三回終わりまして、いずれも関係者の御協力によりまして盛会裏に終わっております。この趣旨は、御案内のとおりでございますが、岐阜県にいても世界の一流の方と触れ合いができるようにしたいということでございます。行く行くは岐阜県だからこそ世界の一流と常日ごろ接することができると、こういう他県から見れば大変魅力のある岐阜県にしたいと、こういう念願が込められておるわけでございまして、今後さらに充実をしてまいりたいと考えております。

 なお、この企画につきましては、一々その都度民間の方の御協力を得ておりますが、この一流ふれあいシリーズが一過性の単なるイベントに終わらないで、一流の方と岐阜県の民間の方々と御縁ができて、そして、いわば親戚づき合いのようになっていくと、こういうことにしたいという念願でございます。そして、先ほど貴重な御提言いただきましたが、青少年とのふれあいトークということを常に念願に置いてやったらいいんじゃないかということでございます。広中平祐先生が高根村においでになったときのお話を私も間接の話でございますが承っておりまして、確かに未来を背負っていく若い人を抜きにこの企画は考えられないなということを改めて痛感いたしました。これから貴重な御意見を念頭に置きまして、さらにこの企画の充実を図ってまいりたいと考えております。

 それから、文化立県岐阜につきましてのお尋ねがございました。

 経済万能の時代から心あるいは精神の時代と、そういう時代が来たと言われております。ある人は町人国家からの脱却だと、こういうことをおっしゃっている方もおられます。岐阜県はこういう時代にこそさらに輝きを増す県であろうというふうに私は思っておりまして、岐阜県の出番が来たという確信を持っております。環太平洋の星になろうというようなことを提唱させていただいておりますが、岐阜県固有の文化を創造いたしまして、世界に誇る岐阜県にするということも決して夢ではないわけでございます。経済万能の時代からいかに生きるかという、心とかゆとりの時代になってまいりました。心豊かな社会という言葉がございますが、それは何かというと、個人個人がその能力を生かして創造の喜びを得る社会、あるいはより感動の機会が多い社会、それが心豊かな社会ではないかと私なりに考えておるわけでございまして、そうした個性の発揮、あるいは感動の喜びを感ずる社会にしていくということが文化立県でもあろうというふうに思うわけでございます。

 個性とか感動ということになりますと、行政ではなくて県民が主役の場でございます。行政といたしましては、個性の創造、あるいは感動の喜び、その舞台を用意していくということが行政の役割であろうと思います。いわゆるハードとソフト両面あると思いますが、ハードの面では、例えば音響効果のいい音楽ホールがないとか、切実な問題もございます。こうした点をこれから力を入れてまいりたいと思っておりますし、文化が育ち、感動の喜びが満ちあふれるような環境づくり、そうしたソフトの面も力を入れてまいりたいというふうに思っております。でございますが、やはりいわばコーディネーターといいますか、あるいはお手伝いをしていくといいますか、そうした役割を果たすところも必要でございます。そこで、昨年度から、県におきまして企画部に総合文化行政対策監というものを新たに設置したところでございます。ここを中心に文化行政の促進を図ってまいりたいというふうに思っております。

 文化部を設置したらどうかという御提言もございまして、貴重な御提言だと思います。ただ、文化の問題はそれぞれ県民生活のあらゆる分野で文化が育つようにするということが必要であろうというふうに思うわけでございます。例えば農政部におきまして農村の後継者の育成、そういったことを考えますと、農村文化をいかにつかめるかという課題にぶつかるわけでございまして、農政部長すなわち農村文化部長と、そういう気持ちでやっていかなければならないと思いますし、橋一つとりましても、デザインをいかによくするかと、文化価値のある資産としての道路、橋をいかにつくるかということでございますので、土木部長も土木文化部長と、そういう感覚で行政を進めていくべきだと思います。また職員も、そうなれば、自分の個性を生かす自由と創造の仕事ができるということでございます。最近の若者も自分の活躍の場がある、あるいは楽しい職場であれば中小企業でも行くと、こういうアンケート結果も出ておるわけでございまして、そういった面からも、あらゆる領域で自由と創造、そうした文化が創造されるような職場づくりをしていくということでございます。それが、議員御指摘のような個人の尊厳ということにも、そういう基本的なテーマにもマッチするのではないかと、かように考えておりまして、県行政におきましては、企画部を中心に全行政分野におきまして文化を育成してまいりたいと考えております。



○議長(河村成勝君) 総務部長 永倉八郎君。

   〔総務部長 永倉八郎君登壇〕



◎総務部長(永倉八郎君) 総合交通安全対策の強化充実についてのお尋ねの中で、ドクターカーシステムの導入につきましてお答えをいたします。

 救急車に医師が同乗しまして医療処置を施すドクターカーシステムは、議員御指摘のとおり、救命率向上に大きな効果が期待できると思います。しかしながら、消防機関がドクターカーを導入することにつきましては、二十四時間体制で出動可能な医師を確保することが現実には困難である等の事情もあり、今後とも国の指導等を踏まえながら、救急隊員の救急蘇生方法などの応急処置技術の向上等の指導に努めてまいりたいと考えております。

 次に、救急ヘリコプターの導入についてでありますが、平成元年三月の消防庁消防審議会からの答申におきましても、二十一世紀初頭に、各都道府県において少なくとも一機以上ヘリコプターを整備し活用すべきとの指摘がなされておるところであります。県におきましても、消火、救急、救助等多目的に活用できる消防ヘリコプターの導入につきまして、県の消防長会等関係機関による検討委員会を設けて今後検討してまいりたいと、このように考えておるところであります。



○議長(河村成勝君) 民生部長 桑田宜典君。

   〔民生部長 桑田宜典君登壇〕



◎民生部長(桑田宜典君) 筋ジストロフィー症患者の方々に対します福祉の充実についてお答えいたします。

 筋ジストロフィー症患者の方々につきましての福祉対策は、児童につきましては児童福祉法、成人につきましては身体障害者福祉法がそれぞれ適用されまして、各種の福祉施策が講ぜられているところでございます。具体的には、障害者の皆さんが少しでも社会参加しやすいように、電動車いすなどの装備や、電動タイプライターとか体位交換器、特殊寝台、情報伝達のためのワープロなどの日常生活用具の交付などに努めているところでございます。

 また、本県におきましては、現在、身体障害者の方々のモデル事業としまして、パソコン通信事業を県単独で行っているところでございます。過日ガヤガヤ会議を開催しましたところ、このパソコンモデル事業を実施していただいておりますところの筋ジストロフィー症患者の方にも出席をいただきました。この方によりますと、パソコン通信事業に参画し、外部との接触ができ自分の世界が大きく広がったと切実な喜びの発言がありました。またぜひ引き続きこの事業を実施してほしいという御要望、そして、将来的にはパソコン通信を通じて在宅勤務ができるようにしてほしいという夢提案もございました。したがいまして、県単のパソコン通信事業をさらに充実してまいるとともに、障害者の方々に希望と生きがいを持って御生活していただくための施策の充実に今後とも努めてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。



○議長(河村成勝君) 衛生環境部長 井口恒男君。

   〔衛生環境部長 井口恒男君登壇〕



◎衛生環境部長(井口恒男君) 総合交通安全対策におきます救急対策の関係につきましてお答え申し上げます。

 救急患者の救命率向上のためには、発生現場や搬送途上におきます医療の確保が重要であろうと思います。そのためには、現場に向かう救急車に医師が同乗しますドクターカーの活用が有効であると思いますし、また、山間僻地や交通事情等によります、より搬送時間の長い地域の場合には、救急ヘリコプターの活用も効果的であると思います。しかしながら、ドクターカーの活用につきましては、現実にはこれに同乗する医師の確保が困難であるというようなことで、また、救急ヘリコプターの活用につきましても、あらかじめ医療機関との連携体制、あるいは臨時離着陸場の整備等その搬送体制を整備する必要もあろうかと思います。厚生省におきましては、救急医療体制検討会を設置し、救急医療のあり方について検討されているところでありまして、これらを参考にしながら、今後消防関係機関等と協議、検討してまいりたいと考えております。

 なお、救命率向上に効果が期待される事項としまして、救急隊が現場に到着する前に一般住民による応急手当が適正に行われると大きな効果があると考えられるわけでございます。現在、救急の日を含む救急医療週間を中心に、救急に関する講習会等を開催しておりますが、今後さらにこれを効果的なものとするため、関係機関の御協力を得ながら、応急手当の実技指導等を推進したいと思います。

 続きまして、筋ジストロフィー症の医療面についてお答えを申し上げたいと思います。

 この筋ジストロフィー症は、筋肉が次第に萎縮していく病気であり、歩行困難となってやがては寝たきりの生活に至るというような難病でございます。現在の治療法は対症療法しかございませんが、御指摘のように、最近では根治療法としての幾つかの研究も成果が出てきておるということで、将来に明るい展望が開かれておると考えております。

 議員御提案の遺伝相談に関する件でございますが、現在、岐阜大学の小児科でこの相談業務が行われておるわけではございますが、行政としましても、今後、保健所の健康相談業務の中で、専門医の協力を得ながらこれに対応していきたいということで研究しておるところでございます。



○議長(河村成勝君) 土木部長 山岸俊之君。

   〔土木部長 山岸俊之君登壇〕



◎土木部長(山岸俊之君) 台風十九号によります災害復旧についてお答えいたします。

 初めに、災害をお受けになられた方々に心よりお見舞いを申し上げます。

 今回の台風十九号によりまして、県内の中小河川は各所で溢水、はんらんいたしました。大滝川につきましても、集中豪雨によりまして異常な洪水となって、上流域で山地の崩壊が生じ、流木を伴った土石流が大量に流下いたしまして農道橋を閉塞したために、せき上げ状態となって溢水を起こしたものと考えられます。復旧に当たりましては、直ちに土砂を除去する一方、護岸復旧等にも全力を傾注してまいりたいと考えております。また、美濃市の片知川につきましても、同様の原因によりまして各所で護岸決壊が生じておりまして、議員御指摘の家屋に隣接した被災箇所につきましては既に本復旧にとりかかっております。県といたしましては、地域住民の方々の不安解消と日常生活の確保を図るために、応急工事を必要とする被災箇所につきましては、積極的にこれを推進してまいることといたしております。

 次に、交通安全対策についてでございますが、この問題につきましては、道路管理者として最大の努力をしているところでございます。特に通学路に指定されている区間につきましては、交通安全施設等整備事業などによりまして優先的に歩道等を設置してきております。先生からの御提案の、歩道を設置できない通学路のカラー化につきましては、今後関係機関と協議の上、検討してまいりたいと考えております。

 次に、家賃補助制度の件についてでございます。

 議員御指摘のとおり、近年の賃貸住宅の家賃につきましては、地価及び建設費の高騰等によりまして上昇してきております。この対策といたしまして、住宅金融公庫による融資制度を初めといたしまして、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給制度等によりまして、できるだけ建設費を抑え、結果として低廉な家賃の賃貸住宅が供給されるよう努めてまいりたいと思います。

 次に、公営住宅の入居資格についてお答えいたします。               公営住宅に入居するためには、公営住宅法第十七条及び各自治体で定める条例に規定する資格を有していなければなりません。このうち収入基準につきましては、現在第一種住宅で夫婦と子供二人の標準世帯で申し上げますと、税込み年収が三百三十六万円から四百二十八万八千円未満の範囲内にあることとなっております。議員御指摘のとおり、所得水準の向上によりまして適時の改定が必要と思われます。そこで、全国の公営住宅を有する都道府県等で組織しております全国公営住宅等推進協議会を初めといたしまして、あらゆる機会を通じて国に対し要望をしているところであります。今後も一層強く要望してまいりますので、御理解をいただきたいと思います。



○議長(河村成勝君) 教育長 篠田幸雄君。

   〔教育長 篠田幸雄君登壇〕



◎教育長(篠田幸雄君) 子供の権利条約と教育についてお答えをいたします。

 この条約は、開発途上国を中心に、一日に約四万人の子供が下痢やはしかなどの簡単に防ぐことのできる原因で命を失っていること、また、先進国においても、親による虐待等により子供の権利の侵害が存在することなどの状況に照らし、すべての国における子供の生活条件を改善するための国際協力の重要性を認めて策定されたものと承知しております。

 私としましては、本条約は、教育に携わる者にとって、そのあり方についての示唆を与えてくれるものと考えております。我が国もニューヨークにおいて、九月二十一日に署名したところでありますが、今後、国を中心に、この条約の規定と国内法規との関係について検討し、批准に向けての取り組みがなされる予定と聞いております。教育委員会といたしましても、その動向を見守りつつ対応してまいりたいと考えております。

 なお、御指摘の体罰につきましては、従来から、その根絶に努めているところでございます。また、校則につきましても、生徒が生徒会活動を中心にして参加する機会を設けつつ、積極的にその見直しを進めるよう指導しておるところでもございます。さらに、いわゆる内申書につきましても、法令等の定めに従った適切な取り扱いがなされるよう指導してまいりたいと思っております。教育委員会といたしましては、今後とも子供一人ひとりを大切にしたほほ笑みのある明るい学校づくりに努めてまいる所存でありますので、御理解を願います。

 次に、筋ジストロフィー症児の教育についてお答えを申し上げます。

 筋ジストロフィー症児の教育においては、とかく消極的になりがちな児童生徒の毎日の生活をより充実させ、精神的な安定を促すとともに、生きることへの夢を持たせることが大切だと言われております。長良養護学校では、隣接の長良病院との密接な連携のもとに、器楽演奏、七宝焼などの芸術活動に力を入れるとともに、残された機能を最大限を生かすため、コンピューターを取り入れた情報教育も重視し、児童生徒の活力の育成に努めているところであります。しかし、筋ジストロフィー症児の教育については、なお未開拓の面も多いので、同校では、全国に先駆けて文部省の実験学校の指定を受け、この分野の研究を推進しているところであり、この成果を来年秋に全国発表する予定でございます。

 なお、先ほど来日いたされました世界的に有名な英国の宇宙物理学者 ホーキング博士は、筋萎縮症による重度障害者で、音声すら奪われながらも宇宙のなぞに果敢に挑戦し、多くの筋萎縮症患者に夢を与えております。教育委員会としましては、ホーキング博士のような生き方も参考にしながら、筋ジストロフィー症の児童生徒一人ひとりの障害の状態に即した指導に配慮しつつ、夢を持って生きることの大切さを教えていきたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。



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○議長(河村成勝君) 本日はこれをもって散会いたします。

 明日は午前十時までに御参集願います。

 明日の日程は追って配布いたします。



△午後五時五分散会



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