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平成19年  6月 定例会(第3回) 06月27日−02号




平成19年  6月 定例会(第3回) − 06月27日−02号









平成19年  6月 定例会(第3回)





△議事日程(第二号)



                   平成十九年六月二十七日(水)午前十時開議

第一 議第七十七号から議第九十五号まで

第二 請願第一号から請願第四号まで

第三 一般質問



            ………………………………………………………………





△本日の会議に付した事件



一 日程第一 議第七十七号から議第九十五号まで

一 日程第二 請願第一号から請願第四号まで

一 日程第三 一般質問



            ………………………………………………………………





△出席議員    四十六人



   一番   大須賀志津香君

   二番   野村美穂君

   三番   太田維久君

   五番   田中勝士君

   六番   村上孝志君

   七番   高木貴行君

   八番   山本勝敏君

   九番   松岡正人君

   十番   篠田 徹君

  十一番   小原 尚君

  十二番   川上哲也君

  十三番   林 幸広君

  十四番   伊藤秀光君

  十五番   松村多美夫君

  十六番   水野正敏君

  十七番   横山善道君

  十八番   脇坂洋二君

  十九番   野島征夫君

  二十番   高橋昌夫君

 二十一番   平岩正光君

 二十二番   渡辺嘉山君

 二十三番   伊藤正博君

 二十四番   佐藤武彦君

 二十五番   森 正弘君

 二十六番   小川恒雄君

 二十七番   村下貴夫君

 二十八番   大野泰正君

 二十九番   矢島成剛君

  三十番   岩花正樹君

 三十一番   野村保夫君

 三十二番   足立勝利君

 三十三番   笠原多見子君

 三十四番   洞口 博君

 三十五番   渡辺 真君

 三十六番   渡辺猛之君

 三十七番   駒田 誠君

 三十八番   藤墳 守君

 三十九番   平野恭弘君

  四十番   安田謙三君

 四十一番   尾藤義昭君

 四十三番   早川捷也君

 四十四番   玉田和浩君

 四十五番   中村 慈君

 四十六番   岩井豊太郎君

 四十七番   渡辺信行君

 四十八番   猫田 孝君



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△職務のため出席した事務局職員の職氏名



 事務局長          馬渕正司

 総務課長          片岡秀男

 議事調査課長        佐々木信英

 議事調査課総括管理監    村瀬昭彦

 同    課長補佐     宇津宮清和

 同    課長補佐     石榑和成

 同    課長補佐     山口幹夫

 同    課長補佐     河田 誠

 同    主査       市橋 晃

 同    主査       加代暢尊

 同    主査       野村義孝

 同    主査       桂川義彦



            ………………………………………………………………





△説明のため出席した者の職氏名



 知事            古田 肇君

 副知事           原 正之君

 副知事           横井 篤君

 秘書広報統括監       島田 清君

 危機管理統括監       市原一人君

 総務部長          冨田成輝君

 総合企画部長        丸山 進君

 環境生活部長        高田幸三君

 健康福祉部長        上手繁雄君

 産業労働部長        猿渡要司君

 農政部長          山内清久君

 林政部長          渡辺敬一君

 県土整備部長        棚瀬直美君

 都市建築部長        藤山秀章君

 会計管理者兼出納事務局長  今瀬義幸君

 国体準備事務局長      藤井清敏君

 教育長           松川禮子君

 警察本部長         井口 斉君

 代表監査委員        帆刈信一君

 人事委員会事務局長     渡辺 厚君

 労働委員会事務局長     岡本博次君



            ………………………………………………………………





△六月二十七日午前十時三分開議



○議長(中村慈君) ただいまから本日の会議を開きます。



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○議長(中村慈君) 諸般の報告をいたします。

 書記に朗読させます。

   (書記朗読)

 請願書の受理について

 請願第一号 地域医療を支える医師及び看護師確保対策の推進を求める請願ほか三件の請願書を受理しました。

 職員に関する条例に対する意見について

 人事委員会委員長から、平成十九年六月二十一日付をもって、議第七十九号 岐阜県職員退職手当条例の一部を改正する条例について、議第八十号 岐阜県職員の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例及び岐阜県職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例について及び議第八十二号 岐阜県職員退隠料給与条例の一部を改正する条例については、異議がない旨の回答がありました。

 監査結果等の報告について

 監査委員から、平成十九年六月二十六日付をもって、地方自治法第百九十九条第九項の規定により随時監査の結果について及び平成十九年六月二十六日付をもって、地方自治法第二百三十五条の二第三項の規定により出納検査の結果について、お手元に配布のとおり報告がありました。



            ………………………………………………………………





○議長(中村慈君) 日程第一及び日程第二を一括して議題といたします。



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○議長(中村慈君) 日程第三 一般質問を行います。あわせて議案に対する質疑を行います。

 発言の通告がありますので、順次発言を許します。四十七番 渡辺信行君。

   〔四十七番 渡辺信行君登壇〕(拍手)



◆四十七番(渡辺信行君) 発言のお許しをいただきましたので、私は県政自民クラブを代表して、当面する県政の諸課題について質問をいたします。

 質問に入ります前に、さきに行われました県議会議員選挙において県下で激戦が繰り広げられ、晴れて四十六名の議員が当選され、改めてお祝い申し上げますとともに、向こう四年間、県民の負託にこたえ、活発な議会活動ができますよう議員各位の御尽力を願うものであります。

 一方、我々県政自民クラブは、今回も多大な信任を受け会派三十二名の議席を確保し、これからも県民の皆様の負託にこたえ、希望に燃え、明るく元気な岐阜県づくりに向けて全力を注いでまいる覚悟であります。

 また、去る五月八日の臨時会におきまして、議長の諮問機関である議会活性化改革検討委員会を超党派で組織し、議会の政策立案提言機能の強化、県政のチェック機能を強化するための審議の活性化、そして透明性の向上、この三つのテーマについて改革方策を検討することとしたところであります。議員各位の精力的な取り組みを期待するものであります。

 それでは、質問に入ります。

 知事は、平成十七年二月の就任以来二年半、任期の半ばを迎えているわけでありますが、その間、行財政改革大綱の作成、政策総点検の実施、あるいは昨年発覚した不正資金問題に起因する県政再生プログラム等、県政の点検、スリム化、行政管理・監視機能の強化等に取り組まれてきました。しかし、知事自身がおっしゃるように、明るい未来に向けた岐阜県づくりのための新しい政策を打ち出し、これに取り組む段階に来ていると考えます。これまでの二年間は、県政は停滞していると言えます。しかし、少子化時代を迎え、地域間競争が激化する中で、もう停滞は許されない、思い切った前向きな取り組みが必要である、これが県民の率直な思いではないでしょうか。

 停滞することなく、継続すべきは継続し、また、将来への投資という観点で、先を見越した施策に着実に、前向きに取り組むことができるよう、予算を初めとする行財政運営に努められることを切に望むものであります。

 かつてアメリカにおいて、一九六〇年代から八〇年代にかけて、財政の悪化から公共投資が長期間にわたって減少する局面を経験し、社会資本の劣化を招き、経済活動や社会生活の危機が大きな問題となりました。「荒廃するアメリカ」であります。また、財政の悪化を理由にインフラ管理を節減し、見かけの財政状況を好転させたとしても、やがて修復工事などのために節減額の数倍もの出費を余儀なくされることもあります。一方で、社会資本整備はさまざまな外部経済効果を生み出し、ひいては投資額の数倍もの税収として返ってくることもあります。財政圧縮に力点を置いた政策は、かえって将来の行政需要を拡大させ、また税収増の芽を摘むことになり、財政悪化のスパイラルに陥ることになりかねず、むしろ継続的な投資を行うことが重要かつ必要であると考えます。そして、将来にわたり活力のある岐阜県づくりに取り組む際に、岐阜県で暮らし、学び、働き、生活を楽しむ人をいかに確保するか、岐阜県に住みたくなるような環境をどう整備していくかがポイントとなります。

 本県の人口は、平成十七年の国勢調査において初めて減少に転じ、県の推計によると、二〇三五年には現在の二百十万人から百六十二万人へと大きく減少し、本格的な人口減少時代に突入するとしています。人口の自然減が避けられない状況の中にあって、むしろ岐阜県にとっての大きな問題は、社会的要因による人口の流出です。本県の人口の出入りを見ますと、平成八年以降一貫して転出超過となっており、しかも、転出者の多くは二十歳代、三十歳代の若者であり、職業上の理由や結婚等によって転出しています。若い人が減ることは、地域の活力を減退させるのみならず、岐阜県の将来を支える人材をなくすことであります。極めて憂慮すべき事態だと考えます。

 また、人口流出が起こる原因に目を向ける必要があり、暮らしやすさや働きやすさ、子供を産み育てる環境について岐阜県に問題があるのではないか、十分に検討すべきです。私は、社会基盤を整備し、産業を育て、誘致し、若者が働く場所をつくり、安心して暮らせる生活環境を整え、本県の経済的・社会的な活力の創出と魅力づくりを同時に進めることが重要ではないかと考えます。

 以上の観点から、一つは、将来を見据え、岐阜県の活力を高めていくための行財政運営、制度のあり方の問題、そして二つ目は、定住人口を確保し、地域活力を維持・発展させるための地域課題への対応の問題という大きな二つのテーマについて、具体的に質問をしたいと思います。

 まず一つ目のテーマは、行財政運営、制度のあり方の問題についてであります。

 最初に、県の財政運営の問題についてお尋ねをいたします。

 本県の平成十九年度一般会計当初予算は、六年連続のマイナスとなりました。税収が伸びる一方、行財政改革大綱に基づき、財政再建を目指して大変厳しい予算編成が行われ、大幅な予算の縮小・削減が行われたものであり、また、三月末には、専決処分という形で平成十八年度予算の各費目の削減が行われ、これを基金に積み立てる措置が行われました。例年ならばこれを繰越金として翌年度の財源としていたことからすれば、この専決処分は、平成十九年度の補正予算編成に大きな影響を及ぼします。さらに、年度当初に、議決された予算の一部を執行保留する措置がとられたと聞きます。地域では、この執行保留のために、本来予定していた事業に着手できないという状況が生じ、大変困っているという声もありました。

 そもそも、予算は議会の審議を経た上で議決を得ることが原則であり、議決された予算は、提案者としてこれを忠実に執行すべきであることを再確認いただく必要があります。

 いずれにしても、予算を見る限り、総じて県政は縮小・削減傾向にあることは確かであります。効率的な行政を目指すことも重要ではありますが、それと同時に、将来を見据え、数年後に芽が出るような政策を今から進めつつ、今後増嵩する福祉の財源とするための税源涵養につながる施策、若い人が地元に残れるような産業振興、これに必要な社会資本整備など、地域の活力を支える基盤づくりに対する投資を怠りなく実施していくことが必要であります。

 財政運営上、増大する公債費への対応が大きな課題としていますが、県債発行残高約一兆二千億円余のうち、償還金について地方交付税により措置される、つまり財源の裏打ちのあるものが七千五百億円余あり、地方交付税総額が縮減傾向にある中にあって、公債費ばかり意を用いても財政再建にはつながりません。また、県の財政指標を見ても、経常収支比率の低さは全国三番目で財政の弾力性は高く、基金残高も全国で五番目の多さ、実質収支比率は八番目の高さ、逆に実質公債費比率は全国で低い方から十五番目であるなど、岐阜県の財政の健全性を示すものが多々あります。こうした財政状況にあるにもかかわらず、厳しい財政運営を余儀なくされているとしたら、それはなぜなのか、いま一度立ち返って考えてみるべきです。また、抜本的な財政再建を図ろうとするなら、必要な投資を行いながら税源涵養につながる施策に取り組むこと、将来の成長につながり、地域の活力を高める施策をあわせて進めていくことが重要です。

 そこで、以下、県の財政運営に関して知事にお尋ねをいたします。

 まず一点目として、本県の財政状況をどのように捉えておられるのか。

 二点目に、行財政改革の取り組みは明るい岐阜県づくりのためのものであり、先々の活力をどう高めていくのか、展望を持って進めなければならないと考えますが、将来の行政需要の増大を防ぐ継続的な投資の必要性、税源涵養のための取り組みを含め、どのような展望を持って行財政改革を進めていこうとされているのか。

 三点目に、今後、県民生活や地域の経済、雇用情勢を十分に考慮した機動的、弾力的な予算編成も視野に入れる必要があると考えますが、予算編成にどういう方針で臨まれるのか。

 四点目に、年度当初に執行保留措置がとられていることに関し、県の行政運営への支障や県民生活への影響も懸念されますが、予算の執行がどのような方針で進められるのか、今後どのようにされるのか。

 さらに、総合企画部長にお尋ねをいたします。

 不正資金の返還金を原資とした「ふるさとぎふ再生基金」による事業について、平成十九年度当初予算における大幅な削減により、県民生活にも影響を及ぼすものも含め多くの事業が予算カットされていることから、こうした事業のうち県民のニーズのあるものは再度予算化することなど、事業選定の方法を見直すことを含め、弾力的に行う必要があると思います。今後、十九年度実施事業をどのように選定し、事業を行っていくのか、さらに二十年度の事業をどのように進めていくのかをお伺いをいたします。

 二番目に、岐阜県の活力を高めていくための財源の確保及びそのために必要な地方分権の推進の問題についてであります。

 本県が行政運営を行っていくための財源としては、県税と地方交付税が主要なものであり、これをふやす工夫をする必要があります。現在の制度を前提にしても、例えば基準財政需要額をふやし、地方交付税額をふやす工夫の余地があると考えます。県債を起こし、この元利償還金について事業費補正なり公債費として需要額に算入される仕組みは少なくなりましたが、これ以外にも、需要額算定の基礎数値として用いられる各種のストック、例えば道路延長、面積をふやす工夫をすることは可能です。投資をして、ストックとして需要額に算入されるよう意を用いるべきです。

 一方で、地方税、地方交付税などの地方財政対策については国によるところが大きく、制度改善のために強く国に働きかけなければなりません。例えば、投資的経費の基準財政需要額算定上も、その基礎数値として既存ストックの数値が用いられ、事業計画等新規投資に関する需要が的確に反映されないなどの矛盾もあります。さらに、岐阜県の特徴である山間部が多い、あるいはまた河川が多いなどの地域事情による行政需要の増嵩も的確に反映されていません。本県の特殊性を訴え、地方交付税の制度的改善・改革に反映させていく努力が必要であります。

 また、地方税に関しても、地方がより安定的に税収を確保していくための国と地方の税源配分の問題、地域間の税収格差の解消の問題など、制度的に解決すべき問題が指摘されており、岐阜県の立場で、国に対して強く改革を求めていくことが、ひいては岐阜県の財政構造の安定につながるものと考えます。

 そして、岐阜県財政をより強固なものとするために、地方分権を進め、真の地方自治を確立し、地方自治体がみずからの権限、財源と責任のもとで行政サービスを提供できる体制を築くことが必要です。地方自治の基本となる現行憲法の規定を見ても、地方自治の規定はわずか四条と少なく、地方自治体の税や財政に関する規定もないなど、内容は不十分です。かつて岐阜県は、地方自治の確立のために憲法改正試案を公表し、議会においても、平成十六年三月に「真の地方分権確立・地方分権改革推進のために憲法改正を求める意見書」を衆参両院議長等に提出いたしました。いわゆる国民投票法が成立し、今後、憲法改正論議が本格化していくことが予想される中にあって、地方分権改革を地方分権の理念に即した意義あるものとして推進するためには、地方の側からあるべき姿について積極的に提言し続け、憲法改正論議の中でも、国と地方の役割分担のあり方や地方税財政制度のあり方等に関する基本的な原則について議論が深められるよう、県としても強力に働きかけることが重要であります。

 そこで、以下、知事にお伺いをいたします。

 一点目に、地方交付税の確保のため、基準財政需要額をふやす工夫についてどのように考え、どのように取り組んでいくのか。

 二点目に、地方交付税制度、地方財政対策の改善・改革について、岐阜県の行政需要等を的確に反映させるために強力に国に訴えていく必要があると考えますが、何を訴え、どのように取り組んでいかれるのか。

 三点目に、国と地方の税財源配分、地方間の税収格差の是正の問題も含め、地方にとって望ましい姿を目指した地方分権の推進、地方自治の確立についてどのように考え、取り組んでいくのか、また、こうした地方自治の確立のために必要な憲法改正についてどのようにお考えなのか、お尋ねをいたします。

 さて、将来にわたり希望の持てる県政を築いていくためには、その担い手である職員が生き生きと仕事に取り組める環境を整えていくことが重要であります。

 しかし、昨年から始まった裏金問題に関し、あたかも現在の職員すべてが裏金づくりにかかわっていたかのような印象を持たれ、これまで一生懸命県政発展のために働いてきた職員が萎縮し、喪失感を持つようなことになっていないか、不信感を持つようなことになっていないか、大変心配をしております。

 また、退職者も、不正資金を専ら私的に使ったかのような印象を持たれ、不名誉な思いをしているのではないでしょうか。これまで、退職者は、それぞれの地域において県政推進のために多大な協力をいただき、また地域づくりを担っていただいております。こうした退職者が県の対応について不信感を持っているとすれば、非常に残念なことであり、大きな損失であります。

 県政を担うのは職員、人であります。また、退職者は県政の大きな協力者であります。いつまでも職員や退職者がこのような気持ちでいるとすれば、職員の士気は落ち、退職者の協力は得られず、県政の停滞につながりかねません。ぜひとも、職員、退職者が萎縮することなく、県政発展のために前向きに取り組めるような環境づくりに努めていただきますよう、この際、要望しておきます。

 次に、二つ目のテーマ、定住人口を確保し、地域活力を維持、発展させるための地域課題への対応の問題についてであります。

 最初に、県の活力を高め、県民の暮らしを支えるために必須の社会資本整備に関してお尋ねをいたします。

 社会資本は、産業・経済、暮らしのすべてを支え、社会全体の持続的な成長と繁栄を築き上げるための基盤であり、その整備は一時の経済状況や財政状況に左右され中断されることなく、国・地方自治体の責務として、着実に積み重ねていくべきものであると冒頭申し上げたところであります。

 翻って、本県の社会資本整備の状況を見ると、例えば県管理道路の改良率は平成十七年度で全国三十六位、県管理河川の整備率についても、平成十八年度で依然として五割を下回る低い水準です。にもかかわらず、財政再建を理由に公共事業費が圧縮される傾向が続けば、本県経済の持続的な成長や県民生活の向上のために必要不可欠な社会資本整備が何年もの間停滞を余儀なくされるだけではなく、これが引き金となって県経済の活力が将来にわたって失われ、県民の暮らしは悪化の一途をたどるのではないかと大変危倶しております。現に、道路整備や河川改修など、財政状況を理由に整備が計画どおり進んでいないという地域の声もあります。将来の岐阜県の活力を高めていく上で、必要不可欠な社会資本整備を怠ることなく、次の世代にすばらしい岐阜県を引き継いでいくことが県としてなすべきことです。

 とりわけ、山間地域や河川が多いという地域性を持つ岐阜県にとって、産業基盤、生活基盤としての道路交通網の整備は重要な課題です。濃飛横断自動車道を初めとする地域間交流のための道路、生活道路など、人々の暮らしのすべてを多面的に支える最も重要な基盤である道路について、十分な財源を確保しながら、計画的に滞ることなく整備を進めていかなければなりません。このためには、道路特定財源や道路の直轄事業負担金の見直しも課題です。道路特定財源については、揮発油税の道路財源充当率の引き上げ、地方道路整備臨時交付金の増額、道路財源の地方への重点配分、直轄事業負担金については、直轄国道改築に対する地方負担率の引き下げ、維持修繕費地方負担の廃止といった見直しが必要です。県の自助努力に加え、いかに国の制度を変えていくのか、こうした視点が特に重要であります。

 こうした道路の中でも、本県の活力を高める上で、東海環状自動車道西回り区間の早期整備が必要不可欠です。平成十七年三月に開通した東海環状自動車道東回り区間は、その沿線地域に自動車関連メーカーを中心として企業進出が相次ぎ、道路整備の外部経済効果が大きく発揮された好例であります。同様に、西回り区間は、名神高速道路や新名神高速道路と連結することにより、本県の岐阜・西濃地域の経済圏域が関西圏まで拡大するとともに、名古屋経済圏の物流拠点であります名古屋港や四日市港、そして中部国際空港へのアクセスが飛躍的に向上し、さらなる企業立地の大きなインセンティブとなります。西回り区間は、地域間競争に打ち勝つ上で極めて重要な道路であり、早期全線開通を目指してその整備を進めながら、戦略的に供用開始していくことが必要であります。しかしながら、その戦略が、私たちにはよく見えてこない感じがしております。事業主体が国であることは承知をしておりますが、今後、本県がどのような思いで整備に取り組むのか、これが大変重要であると考えます。

 そこで知事にお尋ねをいたします。

 まず、一点目に、将来の活力を高めるために必須である社会資本の整備についてどう取り組むのか、その基本的な考えについてお伺いをいたします。二点目といたしまして、計画的な道路整備に関し、いかなる方針をお持ちなのか。あわせて、道路特定財源制度や道路の直轄事業負担金についてどのように見直すべきか、また、そのためにどのように対応していかれるのか。三点目に、東海環状自動車道西回り区間について、どのように整備を進めるべきと考えておられるのか、知事の決意を込めての御答弁をお願いいたします。

 二番目に、生活基盤と生活環境の改善についてであります。

 本県の定住人口確保のために、やはりすべての県民が安心して暮らせる地域づくりを着々と進め、とりわけ県民の生命や財産にかかわる基礎的・基本的な部分をしっかりと固めていくことが重要であります。そこで、まず第一に、喫緊の課題である地域医療の現状と対策についてお尋ねしたいと思います。

 医療は、地域生活に欠くべからざるものでありますが、現在、地域医療に従事する医師の不足や、小児科や産科などの診療科における医師の偏在が顕著となり、本県に限らず、全国的に深刻な問題となっております。政府・与党では、緊急医師確保対策を取りまとめ、地域の医療に従事する医師数の増加や医師の偏在の解消につながる実効性ある対策を講じることを決定しましたが、県において、国に対して地域の声を的確に反映させるとともに、県独自で大学・医療関係機関・市町村等との協力・連携を強化し、地域医療を確保していくための取り組みを推進していく必要があります。この点に関し、今後の地域医療対策をどのように進めていく考えであるのか、現在の取り組み状況とあわせて知事に伺います。

 第二に、地域住民が安心して暮らせるために、福祉の充実が必要であります。これに関して、大手介護事業者 株式会社コムスンの不正行為が発覚し、介護サービスのあり方そのものが大きな問題となっております。

 今回、他県で確認された不正行為は、雇用していない訪問介護員を勤務していると偽って訪問介護事業所指定を受けていた事案があります。本社の関与のもと、組織的に、取消処分前に事業所の廃止届を提出、結果的に取消処分を免れたもので、極めて悪質なものです。

 もとより、法令に違反するような行為があったとすれば、厳正に対処すべきであり、また県として利用者サービスに支障が出ないよう事業者を指導するとともに、同種の不正行為等が再び行われないよう指導監査を徹底すべきです。

 そこで、次の点について知事にお伺いいたします。

 まず一点目として、不正行為を行ったコムスンの一連の行為についてどう考えるのか。二点目は、県内にコムスンのサービス利用者が約七百人おられますが、その利用者や家族の不安解消のため、県はどのように対応していくのか。三点目は、今後、コムスンから事業譲渡を受けた会社から新たに指定申請が提出されることとなりますが、県はどう対応するのか。四点目は、現在、コムスンに対する追加の監査を行っていますが、その監査の見通しはどうなのか、お尋ねをいたします。

 それでは、第三に、生命の源であり、潤いある豊かな生活や地域の発展のために不可欠である水の確保についてお尋ねをいたします。

 木曽三川を豊かに流れる水は、岐阜県民の貴重な財産であり、県土を潤すだけではなく、下流の県・市の発展を支えております。水の確保は、水源県の大きな犠牲と努力によってなされており、下流の県・市で水を利用する人は、こうした事実をいっときたりとも忘れてはなりません。水源県として、下流県・市に、水の利用者が成すべき責務について主張すべきだと考えております。

 そして、本年度は、揖斐川流域住民四十四万人の悲願でありました徳山ダムがいよいよ完成をする状況にございます。この容量を効果的かつ効率的に利用していくことが岐阜県にとっても大きな課題となってまいります。また、建設が予定されております木曽川水系連絡導水路についても、本県の将来にわたる水需要を賄うに足る水資源を確保するという観点で、総合的な水政策を明確にし、水源県として必要な主張を行っていかなければなりません。

 そこで知事にお尋ねをいたします。

 一点目、県として、将来の多岐にわたる水需要なり全県下を視野に置いた総合的な水資源確保、活用計画を明確にした上で、これを下流県・市に強く主張することが必要と考えますが、こうした水政策についてどう考え、何を主張されていくのか。二点目、建設が予定されております木曽川水系連絡導水路は、木曽川水系の水不足に対して大きな効果があると聞いておりますが、現在の検討状況はどうなっているのか。さらに、水源地域の努力によって確保される良質な水を将来にわたり確保するために、上下流の連携をどのように進めていくのか。以上、お尋ねいたします。

 第四に、地域警察力の強化についてであります。

 県民が平穏で健やかな社会生活を送るために、まず何よりも安心で安全な社会であることが大前提であり、地域警察力の強化が重要であります。一方、警察を取り巻く環境は、平成十三年度から今年度まで連続して警察官の増員が行われているものの、依然として本県の警察官一人当たりの業務負担率は高く、人口負担は六百二十三人と全国で高い方から十四位、刑法犯認知件数の負担は九・七件で同じく全国十位、運転免許保有者数の負担は四百十二・七人で同じく全国九位などとなっており、まだまだ警察官が足りないというのが実態ではないかと思います。また、団塊世代の大量退職が警察でも始まっているということであり、これは、これまで県警を支えてこられた経験豊富な警察官が、その知識や技術とともに現場から姿を消されるということであります。さらに、地域の治安拠点は警察署でありますが、その警察署が老朽化、狭隘化しており、また警察は管内居住が原則であるとのことでありますが、そのための宿舎等が不足しているというような現状も見聞きしております。

 そこで警察本部長にお尋ねをいたしますが、まだまだ厳しい治安情勢の中において安全なまちづくりを推進していくために、地域を守る警察力のさらなる充実が極めて重要であり、そのために、一点目として、警察官のさらなる増員と経験豊かな警察官の大量退職期における適切な対応について、二点目として、警察官の活動を支える警察署・交番、待機宿舎等の基盤整備が求められると考えますが、お考えをお聞かせください。

 次に、三番目として、定住ということを考えるとき、良質かつ安定的な食と環境の確保が重要な要素となりますが、これと密接にかかわる農林業の問題についてお伺いいたします。

 まず第一に、農業に関し、耕作放棄地の増大、農業従事者の高齢化の進展と後継者不足などによる担い手不足、輸入農産物の増大や少子・高齢化による需要減等による農産物価格の低迷を背景に、農業産出額が長期にわたり漸減しています。都市部との経済格差の拡大により、中山間地域において人口流出が生じ、集落そのものが崩壊あるいは消滅の危機にあるような事例も見受けられます。私の地元の揖斐郡も中山間地域が多く、危惧しているところであります。このような危機的な状況に対して、農業の構造改革は喫緊の課題とされ、国においては新たな経営安定対策としての品目横断的経営安定対策の導入等、農政改革を本格化しております。将来を支える担い手づくりや農業所得の安定化と向上、さらには地域振興につなげていかなければなりません。

 県におきましても、昨年十二月に「ぎふ農業・農村振興ビジョン」を策定し、県民の食と県土の環境を支える「元気な農業・農村」づくりを基本理念に、各種施策が展開されているところでありますが、このビジョンの基本理念を具体化していくために、農業が産業として成り立つことが必要であり、農業所得の確保と担い手を現場で支える県の行政力は必要不可欠です。県における農業政策は行財政改革よりも重要な問題であります。単純に農業改良普及センターと農林事務所を統合すればよいといった問題ではないと思いますが、この点について今後十分検討されますことを知事にお願いしておきます。

 また、農業を取り巻く問題として、日豪EPA(経済連携協定)交渉の行方も気になるところであります。豪州が我が国の農産物輸入全体の約一割を占める対日農産物輸出国であることから、豪州産農産物の関税が撤廃されると、輸入量が多い小麦・砂糖・乳製品・牛肉の四品目に限った直接的な影響だけでも国内生産額が約八千億円減少するなど、国内農業に大打撃を与えるだけではなく、加工業や流通・小売業を含め、関連産業にまで影響が及び、雇用も含め地域経済・社会にも大きな影響を与えます。重要品目を関税撤廃対象から除外するなど慎重な対応を行う必要があります。

 さらに、農産物の生産を支える生産基盤について、県内の基幹的な用水路の延長の半分近くが間もなく耐用年数を迎える状況にあります。用水路等の農業水利施設は農業生産に欠くことのできない生産基盤であるほか、国土保全や自然環境保全など多面的な機能を持つ社会共通資本でもあり、その補修、または更新等整備の必要性が高く、県農業政策として後手に回ることのできない最優先事業であると思います。また、品目横断的経営安定対策の対象作物である麦・大豆の生産には大区画圃場と排水対策の整備が必要不可欠ですが、西濃地域及び岐阜地域南部を中心に排水不良のため、麦・大豆の作付が困難な地区が多くあります。こちらの整備も早急に行う必要があると思います。

 そこで、以下、御質問いたします。

 一点目に、農業.農村の活性化のための農業所得の向上対策、担い手対策の考え方、あるいは具体的な施策の展開についてどのようにお考えか、知事にお伺いいたします。

 二点目に、日豪EPA交渉は国際問題ではありますが、県の農業・農村の根幹を揺るがしかねないものであり、県の施策を展開していく上で、その動向には無関心ではいられません。日豪EPA交渉のあり方について、県としての見解と、国に対して今後どのように要請されていくのか、知事にお伺いいたします。

 三点目に、農業生産基盤に関して、県としてどのような計画でこれらを整備していこうと考えておられるのか、農政部長にお尋ねをいたします。

 続きまして、第二に、良好な環境を創出するためにも重要な間伐対策への対応についてお尋ねをいたします。

 現在、京都議定書に基づき、産業部門、運輸部門、民生部門などでの温室効果ガスの排出削減対策が強化される一方、二酸化炭素の吸収源としての森林の整備について、国を挙げて対策が進められ、本年度からは、未整備の森林に対する間伐を大幅に増加していく方針が打ち出されています。本県においても、平成十七年に策定された新緊急間伐推進五カ年計画に基づき、平成十五年度の約一・三倍の間伐を毎年着実に実施してきております。しかしながら、国の間伐補助制度は、事業費の三分の一程度、各種の補正により半分までかさ上げされ助成されるものの、残りを地方自治体や森林所有者で費用負担して実施しており、現行制度でこれ以上の対応は非常に困難な状況にあります。

 そもそも地球温暖化対策は、地方だけではなく国全体の課題であります。地方の森林所有者や地方自治体の負担を増加させないような新たな制度づくりがぜひとも必要であり、積極的に国に働きかける必要があると思っておりますが、一点目として、林政部長にその対応についてお伺いをいたします。

 次に、間伐を進めるための担い手対策についてお尋ねをいたします。

 国の間伐対策を進めるためには、財源の問題だけではなく、実際に現場で働く担い手の確保や、森林組合など事業実施主体の体制が課題であると思います。森林技術者は年々減少しており、このままでは間伐の目標面積をこなすことが可能なのか、技術者を育成できるのかという懸念が生じます。間伐実施の受け皿となる森林組合など林業事業体の担い手対策をあわせて講じていく必要があると思います。そこで、二点目の質問として、美濃市にある県立森林文化アカデミーで人材育成を行っていると聞いていますが、実際に現場で働く技術者育成につながっているのかどうか。また、今後増大する民有林間伐の担い手対策について、林政部長にお尋ねをいたします。

 次に、四番目として、岐阜県教育ビジョンについてお尋ねをいたします。

 活力ある岐阜県づくりの基本は人づくりであり、人づくりの土台はまさに教育であります。未来の岐阜県を担う子供たちが、健康で豊かな心と確かな学力を身につけ、高い志を持ってたくましく生きていける力を育成していくことが地域の活力につながります。

 教育を取り巻く状況が大きく変わろうとしている中で、本県では、去る六月八日に各界の有識者から成る「明日の岐阜県教育を考える県民委員会」が設置され、岐阜県の教育についてさまざまな立場から幅広い議論を展開し、教育ビジョンの策定につなげていくという新たな体制をつくられたところであります。教育に対する県民の期待やニーズをしっかりと受けとめ、これからの岐阜県教育が目指すべき方向を明らかにする教育ビジョンを策定する意義は大きく、県民は大きな期待を寄せております。

 そこで一点目、どのような基本姿勢で教育ビジョンの策定を進めていかれるのか、教育長にお尋ねをいたします。

 あわせて二点目、国においては教育改革関連三法が成立いたしましたが、これが岐阜県教育にどのような影響を及ぼすと考えておられるのか、教育長にお尋ねをいたします。

 また、現在、現場で起きている問題は、非常に厳しい勤務環境にある教職員の勤務条件の改善であります。この問題については、特に配慮をして、今後十分な検討も必要だと思いますが、どのようにお考えかもお尋ねをしておきます。

 次に、五番目として、平成二十四年岐阜国体の準備状況等についてお尋ねをします。

 御承知のとおり、岐阜国体の開催は、スポーツを通じた人づくりというにとどまらず、国体を契機とした地域づくりを通じて、明日の活力ある岐阜県づくり、魅力ある岐阜県づくりにつながっていくものであり、これからの岐阜県の活力を高めていく上で大変重要なイベントとなります。

 岐阜国体は、開催まであと五年、本年度は開催内定の年であり、県議会におきましても、去る平成十八年第五回定例会において第六十七回国民体育大会開催に関する決議を行い、国体の開催を総意として強く求めたところであります。

 国体の準備は、開催の年である平成二十四年を目指してということだけでなく、将来の活力ある岐阜県づくりへのハード・ソフト両面にわたる投資ということも視野に入れながら、開催計画、競技力の向上や施設整備等を滞りなく進めていく必要があります。

 そこで、二十四年国体の準備状況や今後の予定について、内定を迎えるに当たって、その決意を込めて知事にお尋ねをいたします。

 次に、六番目として、外国人との共生社会の構築についてお伺いをいたします。

 県内において、日系ブラジル人を中心に在住外国人の急激な増加と定住化が加速し、平成十九年一月現在の県内の外国人登録者数は五万四千三百六十四人で、過去最高を示しております。県内の在住外国人は一時的な労働者という位置づけではなく、岐阜県に暮らす生活者という存在になっており、地域の活力、経済を維持していくための貴重な力として、その役割を担っていただいております。地域社会において、外国人と共生していける社会の構築が大きな課題であります。

 一方、地域社会におきましては、言葉がわからないことによるコミュニケーション不足、文化・習慣の違いなどにより地域のルールが守られていないなどの問題があるほか、善良な外国人が犯罪等の被害者となるケースも増加し、警察の資料によりますと、平成十八年中の県内刑法犯の外国人被害数は四百四十九人で、十年前の三・二倍に増加しております。こうした外国人を取り巻く環境の中で、県内在住の外国人を地域社会を構成する外国籍の県民として認識し、県民が互いの文化や考え方を理解し、互いの人権を尊重するとともに、安心して快適に暮らすことのできる地域社会の実現を目指す必要があると考えます。

 そこでまず一点目として、警察本部長にお尋ねをいたします。

 県内在住の外国人の安全と安心を確保し、また正規の手続を経て入国した外国人の保護と支援のため、外国人を雇用する企業との連携、外国人が犯罪被害に遭わないための防犯指導などが求められますが、これら在住外国人に対し、どのような保護、防犯対策などに取り組んでおられるのか、お尋ねいたします。

 次に、二点目として、外国人児童・生徒への支援について、外国人児童生徒が、公立の小・中学校に安心して入学し、一日でも早く学校生活になじめるよう積極的に支援する必要があると考えますが、県は、これら外国人児童・生徒に対し、どのような支援、取り組みを行っておられるのか、教育長にお尋ねいたします。

 最後に、これからの県政の活力向上という観点で、定住人口とともに重要な交流人口の増加策、なかんずく、観光交流施策の推進についてであります。

 岐阜県では、今年度、JR各社とタイアップした大型観光キャンペーンを実施されるということであり、これを契機に県民が岐阜県のすばらしさを改めて認識することが大切です。

 県は、今議会に「みんなでつくろう観光王国飛騨・美濃条例」を提案されました。観光の振興は重要でありますが、この条例によりいかに実効性のある施策に取り組むかが重要です。とりわけ観光地へのアクセスを容易にする道路を初めとする交通網の整備など、社会資本の整備が不可欠です。

 そこで一点目に、この条例の基本的な考え方、制定の意味、そして、この条例を実効性あるものにするための施策の方針について、知事に御質問申し上げます。

 また、二点目に、「ひだ・みのじまんプロジェクト」について具体的に何をしようとしているのか、県・市町村や県民・観光事業者は何を行うのか。また、現在の進捗状況と今後の予定について、あわせて知事に答弁を求めます。

 昨年の今期の議会においては大変厳しいことばかりでございましたが、私の質問はそれに比べると百分の一ぐらいでございますので、しっかりといろいろ、こういう考えもあるということで、真摯に受けとめていただきまして、的確な御答弁をいただきますようにお願いをいたしまして、以上で質問を終わります。ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 大変多岐にわたる御質問をいただきました。また、いずれも重たい課題でございますし、貴重な御提言をいただいたわけでございます。私としては、こうした多くの重たい課題につきまして、職員とともに伸び伸びと前向きに取り組んでいきたいと、そういう気持ちでおるわけでございますし、また、そのためにも風通しのいい組織・風土づくりを心がけていく必要があるのではないかと、このように考えておるところでございます。

 大変重たい問題でございますので、きちんとした御答弁を申し上げたいと思いますが、他方で時間の制約もございまして、あるいは所定の時間をオーバーすることも懸念されるわけでございますが、よろしくお願いしたいと思っております。

 まず、行政運営制度のあり方ということで、県の財政状況についての御質問がございました。

 この財政状況につきましては、全国的に見てみますと、大都市圏の一部の自治体では地方税の大幅な回復ということで、財政の見通しに改善の動きが出てきております。しかしながら、全国ほとんどの自治体では、社会保障関係経費の増加でありますとか、あるいは高水準の公債費負担といったことのために、大変苦しい財政運営を強いられているというのが現状であろうかというふうに思っております。本県につきましても、こうした厳しい状況については例外ではないというふうに認識しておるわけでございます。

 御質問の中で、経常収支比率あるいは実質公債費比率といったような指標を取り上げていただきまして、全国的に見ても相対的には岐阜県はまだいいところにあるのではないかという御指摘がございましたが、確かに各自治体とも大変厳しい状況にある中で、相対的にはまずまずの状況であった指標でございますが、今後、岐阜県につきましても義務的経費の増加、とりわけ公債費の増加によりまして、御指摘のあった指標についても一段と悪化していくことが見込まれるわけでございます。あまり暗い話を申し上げたくないんですが、この点についても、まず事実については御指摘を申し上げさせていただきたいと思っております。

 まず、本県の場合に、この財政状況の悪化のタイミングは、他県に比べると悪化、それからの反転のタイミングでございますが、他県に比べるとおおむね五年程度おくれておるというふうに見ております。例えば全国の十七年度の決算を見てみますと、全国的には十六年度から十七年度にかけて公債費が減少している団体が三十二団体ございます。岐阜県はどう頑張っても、あと四、五年程度はまだ公債費がふえ続けるという見込みでございまして、他県が投資を抑えにかかったにもかかわらず本県が投資を続けたことの、いわば宿題といいますか、ツケが回ってきておるということでございまして、その重さを改めて私も痛感しているところでございます。

 そのおくれている原因の一つが、いわゆるよい借金、悪い借金論でございまして、よい借金は幾ら借金をしても国が後で面倒見てくれるんだということで、積極的に岐阜県として借金を重ねていったということでございます。しかしながら、毎年、国は交付税の総額を一定のフレームの中で議論するわけでございまして、よい借金をすればするほど自動的に交付税がふえるという仕組みはないわけでございます。

 また、先ほど御指摘のありました財政指標について申し上げますと、実質公債費比率でございますが、岐阜県の場合、平成十五年度一一・八%、全国第九位と、確かに良好な地位にあったわけでございます。十六年度一三・〇%、全国第十二位でございます。十七年度一四・二%、全国第二十四位と中ぐらいに来ておるわけでございます。現在作業をしております平成十八年度決算でございますが、恐らく一六ないし一七%と、さらに大幅に悪化をしておるわけでございます。当然、相対的な順位の低下も見込まれるわけでございます。さらに十九年度も引き続き公債費がふえておりますから、さらなる悪化が見込まれると、こういうことでございます。

 次に、経常収支比率でございますが、十六年度と十七年度を比較いたしますと、全国平均では九二・五%から九二・六%とほぼ横ばいでございますが、本県の場合八六・一%から八八・六%に二・五ポイントふえております。十八年度は恐らく九二%前後ということでございますので、全国平均にかなり近づくことが見込まれておりますし、さらに十九年度は悪化することが見込まれておるということでございまして、本県の財政状況は、このように指標の悪化が急激に進むだろうというふうに予測される中で、危機的状況に陥る前にどう踏みとどまっていくか、正念場を迎えているのではないかというふうに思っておるわけでございます。

 こうした状況の中で、政策的に自由に使える予算が、十八年度では当初予算約七%の五百五十三億円、十九年度は約五%の四百億円弱というところまで来ておるわけでございます。

 一方、来年度の財政見通し、まだまだタイミング的には早うございますが、現時点では歳入における一般財源総額の大幅な増額が見込めない中で、公債費で恐らく七十億円程度の当然増が見込まれます。また、社会保障関係経費も恐らく六十億円程度の増が見込まれておりまして、これだけでも百三十億円の当然増は避けられない状況でございます。

 そういったことから、今後一段と自由度の低い中での財政運営を迫られることが予想されるわけでございまして、速やかな改善はなかなか難しい状況となっております。

 そうした中で、行財政改革の取り組みについて御質問がございました。私どもとしては、前向きの姿勢で、本県の活力を高めていくための将来を見据えた施策や、県民生活向上のための施策について、議員御指摘のとおり、こうした中でも着実に実施していかなければならないというふうに考えておる次第でございます。

 そのためには、まず第一に、県民の皆様、あるいは県議会の皆様からの御意見もいただきながら、活力を高めていく観点から、政策の優先順位をしっかりと明らかにしていくこと、二番目に、税源涵養策としての企業誘致、あるいは観光交流産業の振興などに積極的に努力をしていくと。そして、また三番目に、あわせて将来に負担を残すような県債の発行や、減少してきた基金に安易に頼らないといったことも重要ではないかというふうに思っておるわけでございます。

 昨年、行財政改革大綱を定めさせていただきましたが、これは以上のような考え方にのっとったものでございます。

 今申し上げました三つの点のほか、徹底的な事務事業の再編整理、あるいは外郭団体等の見直しなど、いろいろな政策を動員しながら、今、改革に取り組んでおるところでございますが、何とか大綱期間末の平成二十二年度末には県債残高を減少に転じさせたいというふうに考えておるところでございます。

 次に、予算編成の方針についてお尋ねがございました。

 平成十九年度の予算でございますが、既に御案内のとおりでございますが、一般財源総額が二十三億円減少する中で、公債費百三十三億円、社会保障関係経費四十五億円の増と大変厳しい状況でございまして、職員定数の減による総人件費の削減、事務事業の見直し等によりまして財源を捻出しながら、企業誘致を積極的に展開するための企業立地補助金など、税源涵養施策を初めとした将来への投資の分にも何とか財源を振り向けるなど、政策の優先順位を明確にしようと努力してきておるところでございます。

 今後の運営でございますが、御指摘のとおり社会経済環境の変化に伴う新しい重要な行政課題も出てくるわけでございまして、こうしたことに適時的確に対応していかなければならないわけでございます。予算編成に当たりましては、そうした点も視野に入れながら、また県税収入、地方交付税などの歳入の状況、公債費、社会保障関係経費などの当然増経費の状況を見きわめながら十分に検討していきたいというふうに考えております。

 それから、十九年度当初予算に係る執行保留の御指摘がございました。

 まず、この点につきましては、昨年秋に県政改革ということで、県政再生プログラムを発表させていただいたわけでございますが、その中で何が何でも予算は使い切るものだという、いわゆる予算使い切り主義を改めようではないかと。あるいは、年度末の駆け込み執行ということについては見直そうではないかと、そういったことから、平成十八年度には経費節減の結果、二十三億円程度節減したわけでございます。

 こうしたことを踏まえて、十九年度におきましても、もちろん当初予算に計上しました施策、事務事業をきっちり実施することは当然でございますが、その一方で、絶えず節約の工夫ができないかということを検討していく必要があるのではないかと、こういう認識に立っておるわけでございます。そうした節約の可能性を検討していく観点から、裁量性の比較的高い経費を中心に、経費の内容に応じて一定の執行保留ということを試みた次第でございます。この執行保留の額は、県費全体の中では三十四億円、〇・六%という規模でございます。したがいまして、すべての予算について機械的、一律に行っておるわけではございませんし、また執行保留したものにつきましても、これから年度を経ていく中で、最終的に必要な経費ということであれば、当然当初予算総額を使うことがあることはもちろんのことでございます。

 いずれにいたしましても、この問題につきましては、現場で混乱や不安のないように十分留意していきたいというふうに考えておるところでございます。

 次に、財源の確保と地方分権について御指摘がございました。

 まず、地方交付税確保のために基準財政需要額をふやす工夫について御指摘がございました。

 この地方交付税制度につきましては、その算定を通じて地方公共団体の投資を促していくという仕組みがかつて明確にあったわけでございますが、その代表格と言われる事業費補正につきましては、平成十四年度から抜本的な見直しが行われております。ただ、その一方では、御指摘のとおり道路延長、道路面積といった従来のストック指標については引き続き算定に用いておるということでございます。

 また、新しい算定方法として、地方公共団体の経営努力に着目した、いわゆる行政改革インセンティブ算定なるものがこの平成十七年度から導入されております。これは、行革努力の実績を地域振興関係経費に反映する、あるいは歳出削減への努力、取り組みを反映する、あるいは徴税強化の取り組みを反映すると、この三つから成り立っておりまして、本県の場合には、平成十八年度につきましては行革努力によるそうした指標が全国平均を上回っておるということで増額をしていただいておるわけでございます。一方、従来のストック指標によります道路橋梁費でございますが、単位費用を減少してきておりますものですから、指標が伸びてもなかなか基準財政需要が伸びない、ふえない状況にあることも事実でございます。

 いずれにしましても、こうした算定基準をめぐる諸状況も視野に入れながら、基準財政需要額をふやしていけるような対応の検討を進めていくことは重要でございますが、同時に、何といっても限られた予算、財源でございますので、政策の優先順位を明確にした予算編成を行っていくことも必要ではないかというふうに考えております。

 次に、地方交付税制度の改善・改革のための国への訴えかけ、とりわけ本県の特殊事情といったことをもっと強く主張してはどうかということでございます。

 この交付税制度の趣旨が、全国どこでも同じような行政サービスが受けられるように必要な財源を保障するんだということにあるんだとすれば、御指摘のように、例えば本県の道路橋梁費の算定におきましても、山あり、川あり、谷ありといったような特殊事情が反映されることが望ましいというふうに考えておるところでございます。しかしながら、現在の国の動きといたしましては、歴史的なさまざまな経過を経て、今あります地方交付税の算定内容が余りにも複雑過ぎてわかりにくいという批判に対応して、全体としては簡素化、透明化の大きな流れの中で見直しが行われているという事情にございます。

 全国知事会でも、この交付税のあり方についていろいろ議論されるわけでございますが、簡素化、透明化といった原則論では大体一致するわけでございますが、それではいざ具体的な制度設計の議論になりますと、各県の知事さん、私どもは雪国です、山国です、いや台風が多いです、水害が多いですといったようなことで、いろいろと地域特性を主張されがちでございまして、結局は複雑でわかりにくい従来の交付税制度とどこが違うのかというようなところをぐるぐる回っておりまして、なかなか全国知事会でもコンセンサスには至らないのが現状ということでございます。

 そういう状況ではございますが、私どもとしましても、本県にとって有利な見直しにつながるように、この見直しの議論に臨んでいきたいというふうに考えておる次第でございます。

 ちなみに、本年度から新たに導入されます人口・面積を指標とする、いわゆる新型交付税分について試算いたしますと、今のところ、岐阜県につきましては数億円ではございますが、基準財政需要額の増加が見込まれているということでございます。

 次に、地方分権でございます。

 御案内のように、昨年十二月に地方分権改革推進法が成立いたしまして、この四月から法律に基づく改革推進委員会が作業を始めております。いわゆる第二期地方分権改革ということでございます。私は、この第二期地方分権改革につきましては、次の三つの点が特に基本的かつ重要ではないかと思っておる次第でございます。

 第一に、何といっても地方にできることはすべて地方に任せるという方向で改革を進めていくべきであるということでございます。このことは、当然、現在の政府の形を変え、中央省庁の再々編にもつながってくるわけでございます。

 二番目に、住民ニーズを的確に把握して行政サービスを提供できる地方自治体こそが、第一義的な役割を担うべきだということでございますが、同時に、自治体の側も国に依存してきた姿勢を改めて、みずからの企画立案能力、政策実行能力を高めていく地道な努力が必要であるということでございます。

 第三に、分権の流れは国から地方へということにとどまらず、都道府県から市町村へといったことも考えていかなければならないということでございます。既に岐阜県としては、独自に市町村と連携して、新たな役割分担、新たな地方行政のあり方の再構築について、首長ベースで議論を行っておるところでございます。

 先日、地方分権改革推進委員会が安倍総理に基本的な考え方を提出しておられますが、この基本的な考え方はおおむね今申し上げました方向に沿っておるというふうに思っております。これから秋に中間報告、そして政府への勧告というふうに進んでいくわけでございますが、この基本的な考え方に沿って具体的な議論が進んでいくように、私自身も、あるいは全国知事会、地方六団体を通じて取り組んでいきたいというふうに考えておる次第でございます。

 また、役割分担とあわせて自主財源の問題も当然議論されなければならないわけでございます。現在、国と地方の配分割合が、国が四割、地方が六割ということでございますが、三位一体改革で三兆円の税源移譲が行われても、なお国が五七%、地方が四三%という分担になっております。地方の役割に見合った適切な税源配分に近づけていくためには、まずは五対五に持っていきたいと。国と地方との配分を同じ割合にしたいということを主張しておるわけでございます。これに対しまして、地方分権改革推進委員会の基本的な考え方、あるいは閣議決定が行われました骨太の方針でも、まだこうした明確な数値目標は織り込まれておりません。知事会も含めまして、私どもとしては、この五対五の税源配分をまず最初のステップとして、早期に実現するということで、数値目標を掲げていけるよう強く主張してまいりたいと思っておるところでございます。

 また、同時に、税源配分に加えて地域間の税収格差も大きな問題になっております。県民一人当たりの地方税収の全国平均を一〇〇にいたしますと、最も多い東京都は一七九でございます。最も少ない沖縄県が五七ということで、三倍以上の差があるわけでございます。岐阜県は八八ということで、全国平均を下回っている状況にございます。また、三位一体に基づく三兆円の税源移譲もそうでございましたが、現在の税制度のもとで地方への税源移譲を進めていきますと、結果的に地域間の税収格差はますます拡大するという問題もあるわけでございます。こうしたことから、五月に開催されました全国知事会議でも、大変この点について熱心な議論が交わされたところでございます。税の偏在を是正するために、国と地方の税体系のあり方、地方法人課税における分割基準のあり方、あるいは今いろいろと議論されておりますふるさと納税制度のあり方など、具体的な課題を取り上げて国に主張していこうということでございます。特にこの税収格差の問題は、大都市圏とそれ以外の地域の間で意見が異なる大変難しい問題でございますが、私は地方分権を進めるためには避けては通れない課題であるというふうに考えておるところでございます。

 次に、憲法改正について御質問がございました。

 いわゆる国民投票法が成立いたしまして、これから憲法改正論議が活発化するものと予想されるわけでございます。私としても、この流れの中で、憲法における地方自治の規定の充実といったことは大変重要な課題ではないかと思っておる次第でございます。

 御指摘がございましたが、既にいち早く岐阜県議会では、平成十六年に意見書もお出しになっておられますし、また、一昨年、自民党では新憲法草案が出ておりまして、それらの中で地方分権改革推進という観点からいろいろと御提言がございます。

 また、先般、フランスを訪問させていただきましたが、フランスでも二〇〇三年に憲法を改正いたしまして、その憲法基本理念、第一条に、「フランスの組織は地方分権化される」という明快な条文がここで盛り込まれております。そして、また同時に、地方自治体の権限や財源の規定を初めて設けるといったようなことで、分権改革に取り組んでおるわけでございまして、こうした点もまた参考になろうかと思うわけでございます。今後、国の動向を注視しながら、全国知事会での議論などを通じまして、憲法問題につきまして、地方分権が重要な論点の一つであるということで展開されていくことを強く求め、また働きかけていきたいと思っております。

 次の大きな議論は、社会資本の整備でございます。

 まず、基本的考え方でございますが、昨年度、私どもは道路、河川、砂防の各事業ごとの中・長期的な整備目標を定めるとともに、優先的・重点的な投資を進めるという観点から、県土整備ビジョンを策定させていただきました。このビジョンでは、活力ある県土づくり、安全・安心な県土づくりを目指しておりますが、特に地域経済の発展を促す幹線ネットワーク網の整備、治水対策などの自然災害への対応、渋滞対策などの身近な生活課題の解消といった、地域の活力を高める上で必要な社会資本整備を着実に進めていきたいというふうに考えておるわけでございます。また、議員の御指摘にもございましたが、既存設備の劣化についてもこれは大変重要な課題だというふうに思っております。本県では、四千二百キロメートルに及ぶ道路延長がございます。また、長さ十五メートル以上の橋梁が千六百に上るなど、大変多くの土木施設を管理しておるわけでございます。これらのうち、高度経済成長期に整備した多くの施設が、今後十年間で整備後四十年以上を経過した状況になるわけでございまして、老朽化が進み、機能が低下してまいります。こうしたことに対応するために、既存設備の最適な補修計画を早急に策定いたしまして、施設の長寿命化あるいは補修費用の低減についても検討を進めていかなければならないと思っておるわけでございます。

 このような既存設備の適切な管理という課題も含めて、地域の活力を高めるために欠くことのできない社会資本整備につきまして、本県の厳しい財政状況にも十分配慮しながら、重点的、効果的に進めていきたいと考えております。

 計画的な道路網整備の方針とあわせて、道路特定財源の問題、あるいは直轄事業負担金の見直しの問題について御質問がございました。

 本県は、広大な県土に人口が分散しておりますし、鉄道などの公共事業についても大変脆弱でございます。また、通学・通勤、物流、ほとんどが自動車に依存しておるということでございまして、道路は本県にとりまして、産業・経済・生活、あらゆる分野の根幹をなす社会基盤だというふうに思っております。しかしながら、大部分が山間地域であるということで、まだまだ十分な整備が進んでおらないということで、先ほど申し上げました県土整備ビジョンでは、県土千七百キロ骨格幹線ネットワークというものを打ち出しておるわけでございますし、その他、安全・安心のための災害に強い道路整備、あるいは渋滞対策、通学路の歩道整備など、身近な生活を支える道路の整備についても、優先順位を踏まえて着実に進めていくという基本方針でございます。

 一方、こうした計画的な道路整備を行うためには、御指摘にありましたとおり道路財源の確保と国直轄事業に対する地方負担の軽減が大変重要でございます。

 昨年十二月でございますが、閣議決定で道路特定財源の見直しに関する具体策というものが発表されました。真に必要な道路整備は計画的に進めるということをうたっておりまして、十九年度中に中期的な今後の具体的な道路整備の姿を示した計画を作成するとなっております。私どもとしては、この岐阜県にとって中期的に必要なものをこの中期的計画の中に盛り込んでいくように、働きかけていきたいと思っておるところでございますが、一方で税収の全額を毎年度の予算で道路整備に充てることを義務づけている現在の仕組みは、これを改めるということで、毎年度の予算において道路歳出を上回る税収は一般財源とするというふうにされておりまして、これにのっとった法律改正もこれから議論が始まるわけでございます。

 国が行う道路整備、維持管理の財源はすべて道路特定財源で賄われておるわけでございますが、他方、地方では多くの一般財源まで投入して道路の整備・維持管理をしておるわけでございます。本県について見ますと、平成十七年度決算ベースで、道路事業、道路特定財源の占める割合は約四割でございまして、残りの六割を一般財源で賄っておるということでございます。さらに、国の直轄事業におきます県の負担割合は、改築事業におきましては三分の一、維持管理に至っては四五%ということで、直轄事業と名を冠しておりましても、相当な負担を地方財政に強いておるということでございます。こうした中で、歳出を上回る税収分、いわゆる余剰が発生するのであれば、まずは財源が不足している地方の道路財源に充てられてしかるべきではないかというふうに考えておるところでございます。これまで、本県では国への提案活動などを通じまして、繰り返しこうした点について主張してきたところでございますし、県議会におかれましても、六度にわたって意見書を御提出いただいております。

 先般、六月二十一日に東京で東海北陸自動車道及び東海環状自動車道の同盟会の合同総会がございまして、これにおきましても地方の道路特定財源の確保などについて決議をし、国土交通省に対しても要望を行ってきたところでございます。こうした本議会、あるいは本県の考えを引き続き全国知事会、あるいは中部圏知事会議など関係団体とともに、あらゆる機会を通じて主張してまいりたいと思っております。

 次に、東海環状西回り区間の御質問がございました。

 御承知のように、東回り区間につきましては、沿線工業団地への企業立地など、本県経済に多大な効果を発揮しているところでございます。こうした中で、来春の開通が予定されております東海北陸自動車道、あるいは新名神高速道路などと連結する西回り区間でございますが、沿線地域のみならず、県全体に高速交通網の効果を波及されることが大いに期待されるわけでございます。養老町から三重県のいなべ市までの区間につきまして、この四月に都市計画の決定がなされまして、これで東海環状自動車道全線のルートが確定したわけでございます。また、美濃関ジャンクションから西関インターチェンジまでは平成二十年度の開通目標に、工事が現在進んでおります。また、大垣市内におきましても、本年度に本格的な工事が開始される予定でございまして、西回り区間の整備が徐々に具体化しつつあるということでございます。

 この西回り区間の延長は約五十三キロメートルと大変長く、その整備にも大規模な事業費を必要とするわけでございまして、本県の財政状況にも十分配慮しながら、少しでも早期にその効果が発揮できるような方向で事業を進めていくことが重要ではないかというふうに思っております。そのためには、東海北陸自動車道の美濃関ジャンクションから西への整備を進めるということ、そしてまた同時に、名神高速道路の養老ジャンクションから北と南に向かって順次整備をしていくということで、新名神高速道路や伊勢湾岸自動車道とつなげていくことが、より効果的ではないかというふうに思っておるわけでございます。こうした考えのもと、今後、国とも十分協議していきたいと思っております。

 次に、大きな議論といたしまして、地域医療の問題の御指摘がございました。

 全国各市と同様に、岐阜県におきましても医師確保を初めといたしました地域医療の充実は緊急に取り組むべき最重要課題の一つであるというふうに考えておる次第でございます。

 こうした観点から、去る四月二十六日でございますが、岐阜県としては初めての試みでございますが、岐阜大学の学長、医学部長、医師会長、三県立病院、あるいは岐阜・大垣市民病院などの県内の主な病院長、さらには女性医師の代表、看護協会会長、その他さまざまな分野の医療関係者、そしてその医療を受ける県民、経済団体、市町村長など各層の代表から成る大がかりな岐阜県地域医療対策協議会を立ち上げたところでございます。この協議会での課題は、第一に人材の育成・確保、第二に地域連携体制の確立と、この二つでございます。

 まず最初の、人材の育成と確保でございますが、本年度は県といたしましては出産育児のために離職中の女性医師の方の再就職を促進するために、臨床研修の実施、あるいは病院内保育所の夜間運営に対する補助といったようなことを進めておるわけでございますし、また現在、岐阜大学に県の寄附金による地域医療学講座を開設する準備を進めておるわけでございますが、これとあわせて、岐阜大学内に地域医療医学センターを設置していただきまして、連携をしながら、各地域における効果的な医師の配置や医療機関相互の連携システム、融通システムを構築していこうというふうに考えておるところでございます。さらに、平成二十年度からは、岐阜大学医学部の十名の定員増、そして県内出身者を優先的に入学させる地域枠の設定ということも予定しておるわけでございまして、これを機会に、県として奨学金制度を設けながら、地域医療に熱意を持った医師の養成に努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 二つ目の論点の地域連携体制の確立でございますが、この協議会におきましても、病院の勤務医が不足して大変過酷な勤務状態に陥っているということで、開業医の方に応援していただく方向で具体的な検討を進めるべきであるといった意見が多く出されております。そうしたことを踏まえまして、現在、特に産婦人科医師不足につきまして、医師会、岐阜大学、県総合医療センターが協力いたしまして、かねて懸案となっております総合周産期母子医療センターの指定に必要な医師確保に向けた具体的な検討を始めたところでございます。この地域医療対策の協議会は、今後とも随時開催をいたしまして、十月中にはある程度のわかりやすい対策をまとめ、またできるところから早急に実行していきたいと、こういうふうに考えておる次第でございます。

 次に、コムスンについて幾つか御質問がございました。

 今回の事案は、同社のいわば遵法精神の大変著しい欠如を示すということにとどまらず、介護保険制度の信用を大きく失墜させたということで、大変遺憾であると思っております。最大手の介護事業者でありながら、社会的な使命を帯びて、税金と保険料で運営される介護事業といったものに対する認識の甘さ、あるいは規律を欠いた一連の行為は大変問題が多かったのではないかというふうに思っております。

 今後でございますが、まず利用者、あるいはその御家族を初めとする県民の皆様の不安を解消することが第一でございまして、県として休日にも対応できる相談窓口を六月七日に開設いたしております。また、あわせて市町村が設置する介護の相談窓口、地域包括支援センターにおきましても利用者からの相談に応じるよう、御依頼をしたところでございます。

 また、岐阜県居宅介護支援事業協議会、あるいは岐阜県地域包括・在宅介護支援センター協議会といった関係団体に対しましても、サービス利用者からの相談、あるいは今後の受け入れ調整について、いろいろと協力をいただくように依頼を申し上げたところでございます。また、六月十八日には、市町村連絡会議を開催いたしまして、改めて利用者への相談体制の問題、利用者サービスの継続の問題について、徹底を図ったところでございます。また、コムスンの東海支社長を県庁の方に呼びまして、指定打ち切りまでは適切なサービス提供を継続するべきであるということ、そして、その後は他事業者へのサービス事業の円滑な移行を図ること、さらには事業所に勤めておられる方々の雇用についても、コムスンとして最大限配慮するように、もろもろの要請を行ったところでございます。コムスンは、これに対しまして、今後の具体的な移行計画を七月末までに提出したいということでございました。私どもとしては、コムスンの移行計画の内容を精査しながら、利用者サービスに支障が出ないように指導してまいりたいと思いますし、また国や市町村とも連携を図りながら、他業者への引き継ぎも円滑に移行できるように丁寧に支援してまいりたいというふうに考えております。

 また、コムスンから事業譲渡される会社からの新規指定申請について、どう対応するかということでございますが、現在のところ、コムスンの親会社でありますところのグッドウィルグループの介護事業について、企業、医療法人など約三十社が買い取りに名乗りを上げておられます。この譲渡先につきましては、厚生労働省の指導のもとでグッドウィルグループにおいて選定されるものと考えておりますが、その上で、新たに事業譲渡を受ける会社から県に指定申請がなされた場合におきましては、現地確認、あるいは人員基準、運営基準などの項目について、法令に照らして厳正に、厳格に審査を行っていきたいと思っております。また、指定をした後につきましても、一年以内に人員、事業内容等について実地指導を行ってまいりたいというふうに考えております。

 また、現在、四月中旬から五月上旬にかけて行いました監査の結果を踏まえて、一部の事業所で不正行為による指定申請の疑いがあるということで、追加監査を実施しておりますが、今月中に監査を終了する予定でございます。この結果を踏まえて改善指導、改善勧告、さらには場合によっては指定取り消しもあり得るところでございます。いずれにいたしましても、七月下旬をめどに結論を出したいというふうに考えております。

 次に、水の問題でございます。

 岐阜県では、平成二十七年を目標とした岐阜県水資源長期需給計画というものを既に策定しておるところでございます。この中で、今後、新高速三道、中部国際空港など交通網の整備によって経済活動が活発化することを考慮して予測しておるわけでございますし、また近年の少雨化傾向とか、あるいは地盤沈下を起こさない地下水の利用量といったものも考慮しておるわけでございまして、この計画によれば、十年に一度発生するような渇水時においても安定供給は可能だと、計算上は予測されておるわけでございます。また、平成六、七年に可茂・東濃地域を中心に発生しました異常渇水への対応ということで、徳山ダムに渇水対策容量を五千三百万立方メートル確保しておるところでございます。しかしながら、将来の水需要予測につきましては、多くの不確定要素を含んでおるわけでございまして、こうしたことから、岐阜県で生み出された県民の貴重な財産である水が県内において最大限有効に活用できるようにしていくことが重要だというふうに考えております。

 そうした観点も含めまして、国が下流域の既得水利権利を見直す際には、実態に応じたものにしてほしいということ、あるいは複数のダムを連携した、より効率的なダムの運用を図ってほしいと、こういった点につきまして、国や下流県・市と協議してまいりたいというふうに考えております。

 次に、木曽川水系連絡導水路の検討状況でございますが、この連絡導水路でございますが、徳山ダムの水を木曽川へ導水し、可茂・東濃地域の渇水を緩和する大きな効果があるわけでございまして、現在のところ、揖斐川町の西平ダムから犬山頭首工上流に至るルートを基本に、総事業費約九百億円というふうに試算されておりますが、さらなるコスト縮減が可能となるルートや、貴重な水が効率的に利用できる運用方法につきまして、国と三県一市による徳山ダムに係る導水路検討会で検討しておるところでございます。

 次に、上下流の連携でございますが、ダム建設時におきましては、水資源地域対策特別法に基づく道路等の整備でありますとか、あるいは木曽三川水源地域対策基金なり、小里川ダム対策基金による生活再建支援のための経費と、こういったもろもろの経費に関しまして、地元地方公共団体負担経費の七割を愛知県、三重県、名古屋市に負担していただいているところでございます。この二月には、揖斐川水源地域ビジョンが策定されておりまして、この中で上下流の住民、行政が協働して、水源地域の保全と利活用を図るための活動を継続的に実施していくというふうになっておるわけでございまして、その財源につきましても上下流一体となって検討していくこととしておるわけでございます。このため、今後、下流県・市を含めた官民協働型の協議会を設置することとしておりまして、これを通じまして水の利用者がダム建設時の負担のみならず、ダム完成後も将来にわたって水源地域を守るための活動を続けていくように、下流県・市に働きかけてまいりたいというふうに考えております。

 次に、農業の所得向上、担い手対策について御質問がございました。この二つの点は、昨年十二月のぎふ農業・農村振興ビジョンにおきましても最重要施策というふうに位置づけておりまして、現在、その具体化のための施策を展開しておるところでございます。

 農業所得の向上対策について申し上げますと、若干農畜産物の種類に応じていろんな対策をやっておるところでございます。まず、米・麦・大豆でございますが、これまでの品目ごとの価格対策が今年度から廃止されまして、新たに意欲と能力のある担い手に限定をして、経営の安定化を図るという品目横断的経営安定対策が国において導入されておるわけでございまして、県といたしましても、この施策を積極的に活用して、こうした意欲ある担い手による県下の水田経営面積の比率を、十六年度の二〇%から、二十二年度には五〇%程度にまで向上させていきたいというふうに考えております。

 野菜でございますが、トマト・ホウレンソウといった市場向けの大量生産品目につきましては、長期出荷体制の確立、収量の増加、品質の向上といったようなことを図っておるわけでございますが、昨年七月から十月までの京阪神地域の市場占有率で見ますと、トマトでは岐阜県では二八%、ホウレンソウが五九%と、いずれもナンバーワンの市場占有率を維持しておるわけでございます。一方、ナツイチゴ、飛騨宿儺カボチャ、アスパラガスといったような地域特産の少量生産品目につきましては、高品質生産に向けた取り組みを行っておるところでございまして、多様な流通ルートの開拓を通じた新商品、新産地づくりによる所得向上を目指しておるところでございます。

 畜産につきましては、全国ブランドとなった飛騨牛に続くブランドといたしまして、銘柄豚の飛騨けんとん・美濃けんとん、銘柄鶏の奥美濃古地鶏といったブランド力を強化するということで、PR、キャンペーンを図っておるところでございます。また、飛騨牛につきましても、さらなるブランド力の強化という観点から、雄牛の改良、それから雌牛の増頭といったことも進めておるわけでございます。

 県の農畜産物の販売拡大につきましては、やはり東京・大阪・名古屋での大都市部での販売を増加させることが重要でございまして、県の農産物情報センターの情報を踏まえながら、また私も含めまして、県としてトップセールスにも取り組んでいきたいと思っております。こうした観点から、先般も大阪市の市場関係者ともいろいろと、売れる農産物についての意見交換をさせていただいたような次第でございます。

 また、後ほど御答弁申し上げます、ひだ・みのじまんプロジェクトにおきましても、農業部門を大いに取り上げ、盛り上げて、知名度アップを図ってまいりたいと思っております。

 次に、担い手対策でございますが、新規就農者の育成確保のために、農業版のジョブカフェの設置による就農情報の発信力の向上、あるいは農業大学校、国際園芸アカデミーでの就農支援研修の充実強化に努めているところでございます。特に就農支援研修につきましては、希望者のニーズ、専門性に応じまして三つの研修を実施しております。農業の基礎を学ぶ「農業やる気発掘夜間ゼミ」、あるいは農業大学校で座学と実技を研修する「農業で夢再発見研修」、さらには経験豊富な農業者のもとで一年間かけてノウハウを習得する「あすなろ農業塾」、これらにつきまして、本年度百三十名の方が受講予定でございます。また、団塊の世代の大量定年退職時代を迎えまして、こうした方々を担い手としてお迎えする研修制度「帰農塾」といったものを、今年度から県下八カ所で開始したところでございますが、既に百七名の方が参加しておられまして、大変好評であるというふうに承知しております。

 さらに、県内各地の生産者の御要望によりまして、より高度な技術を実践的に習得する研修農場といいますか、通称「インキュベート農場」と言っておりますが、今年度はイチゴを対象品目としてこれを設置する計画を進めております。今後とも、こうした体制の充実を図り、新規就農者の積極的な確保に努めてまいりたいと思っております。

 特に御質問ということではございませんでしたが、農業改良普及センターと農林事務所との統合に関する御要望もいただきました。この点につきましては、農業者を初めとしまして、現場の声をよく伺いながら、平成二十三年四月までにしっかりと検討してまいりたいと思います。

 次に、日豪EPA交渉でございます。これは昨年十二月に日豪両国の首脳会談におきまして、正式に交渉が合意されたということでございまして、我が国としては資源・エネルギー・食糧の安定供給、鉱工業品の輸出促進ということが期待されておるわけでございまして、この四月に第一回会合、そしてこの七月末に第二回東京会合というふうにこれから進んでいくわけでございます。オーストラリアとの貿易関係では、日本の輸入品目において農林水産物が大変多くを占めておるわけでございまして、このオーストラリアの農業規模は大変大きく、我が国とは大きな生産格差があるわけでございます。仮に米・小麦・牛肉・乳製品・砂糖などの重要品目の関税が撤廃されるということになりますと、国内はもちろんでございますが、県内の水田農業や畜産にも大きな打撃を与えることが大いに懸念されるわけでございます。このため、本年三月十二日に全国知事会から国に対しまして、重要品目を関税撤廃の対象から除外するなど、適切な交渉対応をするよう要請しておるところでございます。今後とも、いろんな機会を通じて、国に対して交渉を慎重に進めるよう要請するとともに、交渉の進捗状況をしっかりと注視してまいりたいと思っております。

 次に、平成二十四年の岐阜国体についてでございます。

 国体まであと五年余ということで、いよいよ来月の十八日には正式に内定の運びになっておるわけでございます。今回の岐阜国体の内定を一つの節目として、本年を国体開催に向けたキックオフの年として位置づけまして、本格的な取り組みに移りたいというふうに考えておるところでございます。

 まず競技会場でございますが、これまで三十八競技のうち三十三競技について、会場となる市町村が内定しております。残る五競技につきましても、現在、鋭意関係者との調整を行っておりまして、できるだけ早急に選定に持っていきたいと思っております。

 また、競技施設の整備でございますが、可能な限り既存施設を活用するということではございますが、中央競技団体の正規視察もございますし、また国体施設基準というものもございますので、これらの点を満たすために必要な改修整備も着実に実施していく必要があるということでございます。おおむね開催二年前までの整備を目指して、改修に対する支援方法について具体化していきたいというふうに思っております。

 また、競技力の向上でございますが、あくまで天皇杯、皇后杯の獲得を目指して、ジュニアから成年まで計画的に各種強化事業を実施しておるところでございます。特に今年度からは、五年後の岐阜国体で少年の部の選手となる、現在の小学校四年生から中学一年生を対象にしたジュニア強化事業を展開しております。また、成年強化につきましては、県体育協会の働きかけを通じまして、多くの県内企業から協力支援を得る体制ができつつございます。こうした国体に向けたサポート体制が着実に整ってきておるところでございます。

 さらに、国体の成功のためには、県民総参加で国体を盛り上げていく必要があるというふうに考えております。このため、この四月から六月末まで、国体の愛称(テーマ)、それから合い言葉(スローガン)というものを募集いたしておりますが、これまでに既にそれぞれ約六千件の応募がございました。関心も徐々に高まってきておるのではないかというふうに思っております。

 また、八月四日には岐阜国体の内定を記念いたしまして、総決起大会を開催したいと思っております。この大会には、国体強化指定選手、あるいは県議会の皆様、市町村長、競技団体役員等々多くの方々にお集まりいただきまして、国体成功に向けたキックオフのイベントを行っていきたいと思っております。また、関連イベントといたしまして、前後一週間かけまして、オリンピック選手と一緒に走ってスポーツに親しむ「オリンピックデーラン」、あるいは「親子スポーツチャレンジ」、さらには県の特産品を楽しむ「ひだみのうまいもん横町」等々、お子さんからお年寄りまで幅広い県民の皆様に参加していただけるようなイベントを開催して、機運の醸成に努めていきたいと思っております。

 御指摘もございましたが、この国体は単なる一過性のイベントに終わらせることなく、活力ある岐阜県づくり、魅力ある岐阜県づくりにつながる重要な催事というふうに位置づけていきたいと思っております。国体を準備、そして開催、そして国体以後と、時間軸でも長くとらえ、また県政推進における県民総参加の場として、スポーツ振興、健康づくりはもちろんでございますが、福祉・環境・産業振興・まちづくり、県政の幅広い分野において、この国体関連の施策を展開いたしまして、ふるさとの未来づくりに取り組んでいきたいというふうに考えておりますので、県議会の皆様、そして県民の皆様に大いなる御理解と御協力をお願いしたいと思っております。

 最後になりますが、「みんなでつくろう観光王国飛騨・美濃条例」についての御質問でございます。この条例の意味、基本的な考え方ということの御指摘がございました。

 今年度は、九月八日にJR高山本線が完全復旧いたしますし、秋には中部縦貫道が高山インターまで延伸されるわけでございます。また、年度末の三月には東海北陸自動車道が全線開通するわけでございます。太平洋と日本海の交通アクセスが飛躍的に向上し、本県を舞台に交流が活発化、活性化することが期待されるわけでございます。

 一方、団塊の世代の大量退職に伴いまして、観光需要の増大が見込まれておりまして、その好機に、この十月から十二月までの三カ月間、JR六社とタイアップした「ひだ・みのじまんキャンペーン」という大型観光キャンペーンを、県・市町村・観光団体等協働で展開することとしておるわけでございます。そしてまた、今申し上げましたように、五年後の平成二十四年には国体が開催されるということでございます。まさに、岐阜県にとりまして、こうしたもろもろの出来事は、大交流時代の幕あけと言っていい状況にあるのではないかというふうに思っておるわけでございます。

 また、先般、フランスの「ミシュラン」から、全国八カ所の一つとして飛騨高山がぜひ訪れる場所ということで三つ星をもらったところでございます。この観光というものは、単にホテル・旅館、観光施設、交通機関といったような業種だけではなく、地域の地場産業、小売りサービスなどの地域産業から製造業に至るまで幅広い波及効果をもたらす大変すそ野の広い産業でございます。また、経済的側面だけではございませんで、魅力ある地域づくりを通じて、県のイメージの向上、県土の誇りといった地域アイデンティティーの形成、自信と誇りに満ちたふるさとづくりにつながっていくものでございます。さらには、この人口減少時代の中にあって、交流人口の増大をもたらすというようなことも期待されるわけでございます。

 国土交通省の資料を見てみますと、宿泊者数とか、あるいは宿泊施設の稼働率とか、幾つかの指標では、残念ながら岐阜県の観光力はまだまだ十分に発揮されていないといいますか、結果につながっていないところでございまして、大いに岐阜のよさを掘り起こしていきたいというふうに思っておるわけでございます。

 そうした追い風の中で、今後、観光を県政の重点施策として位置づけ、確固たる政策の枠組みを構築していくために、今回条例を提案させていただいた次第でございます。

 この条例案の作成に当たりましては、パブリックコメント、あるいは五圏域ごとの意見交換会、さらには有識者の方々から成る委員会を設置いたしまして、いろいろと御意見をいただいた次第でございます。県民全体でこの観光振興を図っていくという意味も込めまして、条例の名前も付したところでございます。

 この条例の目指すところは、観光産業を基幹産業として発展させ、飛騨・美濃の特性を生かした誇りの持てるふるさとづくりということでございます。条例の中にも書いてございますが、「知ってもらおう・見つけだそう・つくり出そう」ということを合い言葉にして、飛騨・美濃じまん運動に取り組むことを明示しておるわけでございます。これを実効あるものとするために、まず県も全庁挙げて総合的、計画的に取り組む体制を整備することとしておりますし、また、飛騨・美濃じまん県民会議、あるいは各地域ごとの地域会議といったものも設置し、計画的に実施を進めてまいりたい。また、毎年その成果を白書としてまとめて公表し、評価・検証も行っていきたいということでございまして、こうした方向に県民の総参加をお願いしたいというふうに考えておる次第でございます。

 具体的に、「ひだ・みのじまんプロジェクト」が今どんなふうに進んでおるかという御質問でございました。県としては、全体のコーディネーション、あるいは環境整備に努めておるところでございますが、各市町村、県民の皆様には、このプロジェクトを契機として、さまざまな地域の魅力の発掘、あるいは自慢運動を展開していただきたいというふうに考えておりますし、観光事業者の方々には多様なメニュー、あるいは誘客の促進、リピーターの確保といったことに取り組んでいただければというふうに思っております。

 最近、新しい観光という言葉がよく使われておりますが、従来の見物型から体験型へ、大型観光から少人数グループ観光へ、あるいは健康、グリーンツーリズム、あるいは産業観光といったようないろんな分野にこの観光の幅が広がってきておるわけでございまして、このプロジェクトを通じて幅の広い、分厚い観光キャンペーンができればというふうに思っておる次第でございます。

 具体的には、五月二十六日に本巣市でキックオフイベントを開催いたしました。本県をPRしていただく、「ひだ・みの観光大使」の第一号として、岐阜県池田町出身の歌手の石原詢子さんを任命させていただいております。あわせて、このキャンペーンのキャラバン隊の出発式も行いましたが、全国主要都市で計十九回のキャンペーンをこれから実施していく予定でございます。私自身も機会をつくりまして、先頭に立ってPRをしていきたいというふうに思っております。

 また、五月下旬からアクティブGで観光ポスター展を開催しまして、行ってみたいと思った場所を投票していただいたところでございます。県庁二階のロビーにおきましても、「飛騨・美濃じまんコーナー」を設けまして、各圏域ごとに順次展示を行ってまいります。来庁者の方々にこうした魅力に触れていただきたいと思っておるところでございます。また、ソフトピアジャパンでは、岐阜の情報発信を支援する「飛騨・美濃じまん『ぎふれんず』」という応援サイトを開設したところでございます。

 また、各地域でもいろいろなプロジェクトを先取りするような取り組みが始まっております。例えば高山市では、音楽で飛騨高山の魅力を広げようということで、「リアルジャパン飛騨高山」というイメージソングがこのキャンペーンに合わせてつくられたというふうに承知しております。この条例を御承認いただけますれば、速やかにもろもろの会議を立ち上げ、そして九月を目途に実施計画を定めていきたいと思っております。このプロジェクトの実施計画期間としては、国体が開催される平成二十四年度を目指して、五年程度を予定しておる次第でございます。

 また、この八月四日の国体内定イベント、あるいはキャンペーン初日の十月一日、あるいはJR高山線全線復旧記念イベントの九月八日と、いろんな機会をとらえてこのプロジェクトの浸透を図っていきたいと思っております。

 また、先般、長野県知事と懇談会を行いましたが、今、長野県では大河ドラマ「風林火山」の放映を記念した長野県の観光キャンペーンをやっておられます。このキャンペーンと岐阜県の「ひだ・みのじまんキャンペーン」の相乗効果が高まるような形で、両県の豊富な観光資源をつなぎ、連携していきたいということで、広域観光の推進についても合意したところでございます。また、「馬籠宿・妻籠宿と中山道」というコンセプトで世界遺産暫定リスト記載に向けて、両県で連携して取り組んでいくことも合意したところでございます。

 また、少し先になりますが、この十一月四日には、NHKのBS放送でございますが、「おーいニッポン私の好きな岐阜県」という番組が六時間にわたって放映される予定でございまして、この企画につきましてもいろいろとタイアップさせていただくことにしておるわけでございます。

 さまざまな機会をとらえて、さまざまな工夫をしながら、地域の特性を生かした取り組みを進めてまいりたいと思っておりますので、よろしく御支援、御理解をお願いしたいと思います。以上でございます。



○議長(中村慈君) 総合企画部長 丸山 進君。

   〔総合企画部長 丸山 進君登壇〕



◎総合企画部長(丸山進君) 「ふるさとぎふ再生基金」についてお答えをいたします。

 この基金は、昨年九月に取りまとめた岐阜県政再生プログラムにおいて設置することとし、三月の県議会において「ふるさとぎふ再生基金条例」として議決をいただき、将来の岐阜県の発展に資する提案に基づく事業などに充てることとしているところです。

 十九年度事業は、四月に公募を行いまして、三百五十二件と大変多くの御提案をいただきましたが、福祉、産業労働、教育・スポーツ、健康などの分野が多く、県民の皆さんの身近な視点からの御提案が多くなっております。現在、県におきまして、この三百五十二件の提案を、法令等の制限がないか、既存事業の有無はどうか、県が事業主体となることが適当かなどの視点から、提案一つ一つについてその実現可能性を検討している段階です。その後、七月に予定しております岐阜県政改革再生委員会にお諮りし、その検討を踏まえて県において事業案を決定し、九月の県議会において予算案として上程をさせていただき、御承認いただいた上、事業を実施していきたいと考えております。また、二十年度の公募事業でございますけれども、来月、七月から八月まで公募を行う予定にしておりまして、二十年度当初予算に計上の上、二十年四月から事業を実施していく予定にしております。

 現在、県民の皆さんからいただいております多数の御提案の中には、過去、県で実施をしていた事業を改めて求めておられるものもございまして、それらも貴重な御提案として検討を進めていきたいというふうに考えております。



○議長(中村慈君) 農政部長 山内清久君。

   〔農政部長 山内清久君登壇〕



◎農政部長(山内清久君) 農業生産基盤の整備についてお答えをいたします。

 本年三月に、当面五年間の実行計画として、ぎふ農業・農村整備基本計画を策定し、農業生産基盤の整備を計画的に進めることとしております。特に農業生産に不可欠な農業用水路の整備については、県下の基幹的な農業用水路六百四十五キロメートルのうち百五十八キロメートルが耐用年数を経過し、老朽化が進んでいることから、施設の点検・調査を行い、必要に応じて補修工事等による延命対策や施設の更新を進めてまいります。

 また、意欲ある担い手農家の支援や品目横断的経営安定対策を推進するため、西濃地域を中心に約千五百ヘクタールの農地で圃場の大区画化や暗渠排水などの整備に取り組んでまいります。これらの取り組みに当たっては、市町村や土地改良区等の御意見を十分にお聞きしながら、経済的な工法の検討や地域の合意形成に向けた普及・啓発などを積極的に行ってまいります。

 また、農家だけでなく、地域住民が一体となって農業用水や農地などの保全活動を行う農地・水・環境保全向上対策を県下各地域で推進することとしており、今年度は約二万二千ヘクタールの地域で推進することに取り組むなど、ハード・ソフト両面から農業生産基盤の保全整備を着実に推進してまいります。



○議長(中村慈君) 林政部長 渡辺敬一君。

   〔林政部長 渡辺敬一君登壇〕



◎林政部長(渡辺敬一君) 間伐対策について、二点の御質問にお答えします。

 間伐対策につきましては、地球温暖化対策として国全体の課題となっております。本県では、従来から健全な森林づくりのために、全国的にも高い水準で積極的に間伐を実施しております。また、昨年度策定しました岐阜県森林づくり基本計画でも、間伐を重点施策として位置づけ、引き続き計画的に実施しているところでございます。

 一方、国全体としての間伐事業につきましては、地球温暖化対策の目標に達しておらず、国から各県に対して、なお一層の間伐実施が強く求められているところです。議員御指摘のとおり、現行制度でのこれ以上の対応は非常に困難な状況でございます。このため、県としましては、地方自治体や森林所有者の負担を軽減する仕組みづくりや、制度の改正を機会あるごとに国に対して提案しているところでございます。

 こうした中で、実験的ではございますが、今年度から国において森林経営が成り立たず放置されてきた森林を対象として、市町村の責任において全額国費で間伐を行えるモデル事業が新たに創設され、このたび、その内容が示されました。しかしながら、その事業規模は国が示す間伐目標面積の一%程度であり、事業期間についても、モデル事業のため二カ年となっております。このため、国に対しまして、間伐費用の一〇〇%を国の予算で実施できるこのモデル事業を二カ年のモデルではなく、継続的な制度として確立し、事業規模を大幅に拡大するよう求めるとともに、あわせて間伐制度全体についての地方財政措置を充実するよう、さまざまな機会をとらえて強く働きかけてまいります。

 続きまして、間伐の担い手である森林技術者につきましては、最近の五カ年では高齢者を中心に八百三十八人が退職しております。一方で、三百九十四人が新規に就労しておりますが、平成十八年三月現在の森林技術者は五年前の四分の三に当たる千百四十三人となっております。近年、森林作業の中心が植林、下刈り、枝打ちなどから木を切って搬出する作業へと変わってきており、こうした作業内容に対応できる専門的な技術者の養成が必要となっております。このため、森林技術者のハローワークに当たります林業労働力確保支援センターにおける求人活動を充実し、新規の就労者の確保を図るとともに、木材の伐採や搬出の技術を習得するきこり養成塾や、伐採専門チーム養成研修などを実施してまいります。

 さらに、林道、作業道の整備や高性能林業機械の導入を通じまして、労働環境の改善を図るとともに、安定的な収入が得られるよう、間伐の団地化により事業量の確保を図るなど、森林技術者にとって魅力ある職場づくりを進めながら、十年後に必要と考えられる千三百人の技術者を確保していきたいと考えております。

 また、森林文化アカデミーにつきましては、開学以来五年間の合計で、県内の森林施業の現場に三十六人、木材加工・建築の現場に十二人が就職しています。これらの就職者の定着状況を検証し、真に林業の現場に求められる技術者の養成につながるよう努めてまいります。



○議長(中村慈君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 岐阜県教育ビジョン策定の基本姿勢についてお答えいたします。

 今日、教育をめぐりさまざまな課題が指摘されている中で、県民の皆様の御期待にこたえる岐阜県教育を推進していくためには、何よりもまず現場主義と、子供の目線に立って教育のあるべき姿を見詰め直す必要があると考えております。そうした中で、いじめや不登校の問題、規範意識や学ぶ意欲の低下など、今日の教育現場が抱えているさまざまな課題の解決に一つ一つ丁寧に取り組んでいくことが重要であると考えております。

 こうした基本認識に立った上で、岐阜県の教育についてさまざまな立場から幅広い議論を進めていただくため、このたび学識経験者、企業関係者、PTA、学校関係者など有識者の皆様に委員として御就任いただき、明日の岐阜県教育を考える県民委員会を設置したところでございます。県民委員会では、今日の教育が直面している課題の解決を図る問題解決型の視点と、未来の岐阜県を担う人づくりの視点という二つの視点から、教育のあり方について議論を深めていただきたいと考えております。私自身も、できる限り教育現場や地域へ出向いて、児童・生徒や保護者、教員などの生の声を聞くよう努めております。今後、これらの意見を踏まえながら、県民委員会での議論をベースに岐阜県教育の総点検を進め、岐阜県教育の基本指針となる岐阜県教育ビジョンの策定につなげてまいりたいと考えております。

 次に、教育改革関連三法改正の岐阜県教育への影響についてお答えいたします。

 教育改革関連三法の改正内容は多岐にわたりますが、本県の教育に特に関連が深いと思われるものを幾つか上げますと、まず学校教育法の改正によって改正教育基本法の新しい教育理念を踏まえた上で、新たに義務教育の目標が定められました。ただし、それを受けて、子供たちの学習内容が具体的にどのように変わるのかという点については、今後の学習指導要領の改訂等を待たなければ明らかになりません。また、教育職員免許法等の改正によって教員は十年ごとの免許の更新講習を義務づけられることになります。教員として、その時々に必要とされる資質や能力が保持されるよう、定期的なリニューアルが図られることが期待される一方、対象者が膨大な数に上る中、果たして円滑な講習の実施が可能なのか、あるいは学校の授業に影響は出ないのかといった懸念もございます。そのほか、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正によって、教育委員の数が弾力化されるなど、地域の実情に応じた教育委員会体制の充実が図られることとなります。

 しかし、その一方では、教育委員会に対する文部科学大臣の指示や是正要求が規定されており、運用次第では国の権限強化につながり、地方分権の流れに逆行するのではないかといった指摘もございます。こうした法改正の影響は広範に及ぶものと思われますが、現時点では具体的な制度設計や運用法等が示されていないものもあるため、子供たちや教員に対して実際にどのような影響が及ぶのか明らかでない面もあり、県教育委員会といたしましては、今後定められる施行規則や学習指導要領の改訂等をよく見きわめる必要があると考えております。

 また、これらに関連いたしまして、議員御指摘のように、教職員の勤務条件の改善を図ることも重要な課題の一つと認識しております。教育改革関連三法にも、教員の多忙化を解消し、子供と向き合う時間をふやすことなどの附帯決議が付されており、今後の国の対応に注目してまいりたいと思います。

 いずれにいたしましても、教育改革関連三法を、とりわけ学校現場において有効に機能するようにし、本県の実情に即した真に子供たちの幸せを願う教育を行えるよう考えております。

 続きまして、外国人児童・生徒への支援についてお答えいたします。

 今年六月現在、県内の公立小・中学校においては一千六百二十九名の外国人児童・生徒が在籍しております。外国人児童・生徒が特に多い市町では、来日間もない児童・生徒に日本語や生活習慣を指導するプレスクールを設置したり、通訳や指導員を配置したりするなど、さまざまな取り組みをしております。

 県では、特に対応が必要な小・中学校へ特別に三十名の教員と二十一名の非常勤講師、さらには日本語とポルトガル語の両方が話せる七名の適応指導員を配置して、日本の子供たちと同じように学校生活が送れるよう支援しております。配置された学校では、個別に読み書きの指導をしたり、学級に入って授業の通訳をしたり、あるいは保護者との連絡を手助けするなど、実情に応じた指導を工夫しております。これによって、児童・生徒の心の安定や日本語の習得に効果があったとの声や、保護者の安心感が得られたことなどが報告されております。

 また、県及び関係する六つの市と学校関係者で構成する連絡協議会を設置し、先進的な受け入れ体制や効果的な指導の普及を進めております。さらに、今年度からは十五の市町、約三十名の現職教員を対象とした研修講座を開き、外国人児童・生徒の受け入れや、日本語指導に必要な知識の習得など、指導力の向上を図っていきます。今後とも、外国人児童・生徒が地域社会の一員として生活できる力を身につけていけるよう、市町村と連携しながら支援の一層の充実に努めてまいります。



○議長(中村慈君) 警察本部長 井口 斉君。

   〔警察本部長 井口 斉君登壇〕



◎警察本部長(井口斉君) 警察官のさらなる増員と警察官の大量退職期における対応についてお答えいたします。

 まず、警察官の増員についてでございますが、厳しい財政事情の中、県議会、知事等関係者の方々の御理解によりまして、当県におきましても、平成十三年度から本年度までに四百八十五人の警察官が増員されたところであります。県警察といたしましては、増員の成果を県民の目に見える形で示すことができるよう、各種治安対策に全力を傾注しているところであります。しかし、増員後の業務負担率につきましては、先ほど御指摘のとおり、全国の中でもまだまだ高い位置にありまして、また県下の治安情勢につきましても、刑法犯の認知件数が昭和四十年代の二・五倍と、依然として厳しい水準にございますので、引き続き国への増員要望を行ってまいりたいと考えております。

 次に、警察官の大量退職期における対応についてでありますけれども、県警察におきましては、警察官の大量退職と大量採用の時期を迎えております。このため、警察官が長年の経験によって蓄積した知識・技術を伝承する制度の拡充、あるいは実戦的訓練の実施により、若手警察官の早期育成に努める。あるいは現場執行力の維持・強化に取り組んでいるところでございます。さらに、退職警察官の培った知識などを生かすため、交番相談員、スクールサポーターなど非常勤専門職への登用、再任用制度の運用等を進めております。

 次に、警察署、交番、待機宿舎等の基盤整備についてお答えいたします。

 警察署、交番、駐在所、これは警察活動の拠点でございまして、必要不可欠の拠点でございます。御指摘のとおり、老朽化、あるいは警察官の増員によります狭隘化のために、警察活動に支障を来している施設が現在も相当数存在している現状にあります。したがいまして、今後、これら施設の更新を計画的に進めていく必要があると考えております。また、待機宿舎につきましても、単に職員の生活の場を確保するためだけのものではございませんで、有事即応体制を確立するために集団的な警察力を警察署の近くに確保するための施設であります。しかし、そのために必要なコストにつきましても現在不足を来しておりますし、さらに既に整備した待機施設につきましても老朽・狭隘化が進みまして、その更新が追いついていない現状でございます。したがいまして、待機施設につきましても、今後長期的な計画を進め、その整備に取り組んでいく必要があると考えております。

 最後に、外国人の保護・防犯対策などの取り組みについてお答えいたします。

 まず、企業との連携についてでございますけれども、県警察では、企業、関係機関等と一体となった対策を図るべく、警察署を単位で外国人雇用企業等連絡協議会、こういうものを設置しておりまして、毎年この会議を開催するなどして、雇用主、自治体などと連携を図り、不法就労、悪質な就労あっせんなどの排除、あるいは外国人の防犯対策などを推進しております。また、県警察では、日本での習慣、モラル、犯罪被害防止対策などを記載しましたパスポートサイズのマニュアル、これを中国語、ポルトガル語等々の言語で作成されまして、各警察署では防犯講習などにおいてこのマニュアルを活用して防犯指導しているほか、自治体、関係機関を通じてこれを配布いたしまして、在住外国人の防犯意識の高揚を図っております。このほか、英語が話せる指定通訳員、警察官三名を地域課の通信司令室に配置しまして、外国人からの一一〇番通報にも適切に対処しております。県警察としましては、これらの活動が在住外国人の安全と安心の確保につながるものと考えており、引き続き多文化共生推進本部員会議などを通じまして、関係機関と一層連携を図ってまいる所存でございます。



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○議長(中村慈君) しばらく休憩いたします。



△午後零時十五分休憩



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△午後一時四分再開



○副議長(安田謙三君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○副議長(安田謙三君) お諮りいたします。本日の会議時間をあらかじめ延長いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(安田謙三君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議時間を延長することに決定いたしました。



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○副議長(安田謙三君) 引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行います。二十三番 伊藤正博君。

   〔二十三番 伊藤正博君登壇〕(拍手)



◆二十三番(伊藤正博君) ただいま議長より発言のお許しをいただきましたので、発言通告によりまして、県民クラブを代表して順次質問させていただきたいと存じます。

 質問に入る前に、四月の改選後初の定例会一般質問初日でございます。私ども県民クラブは、改選前の県政民主党に所属いたしておりました私を含め三名の現職に、この四月の改選によりまして初当選をいたしました四名の新人を加え、七名で会派「県民クラブ」としてスタートをいたしました。県政のさまざまな課題について、常に是々非々の立場で何事にも県民の目線で取り組んでまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げたいと存じます。

 それでは質問に入らせていただきたいと存じます。

 一部、午前中の県政自民クラブを代表されました渡辺信行先生の質問と重複する部分がございますけれども、私なりにお尋ねをしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと存じます。

 まず初めは、県政再生に関して、不正資金問題の県幹部OB約百四十名の未納問題についてお伺いをいたしたいと存じます。

 昨年の七月五日、きょうと同じ一般質問の初日に発覚した県の不正資金問題から、はや一年が経過をいたしました。この一年、古田知事や原副知事を初め県庁職員の皆さんの御尽力と、県幹部OB皆さんの御協力などによりまして、この問題の大きな課題でありました、不正資金約十九億二千万円全額返還がこのほど達成されたわけであります。一年間という短期間にてこの返還問題が達成できたのは、これまで精力的にさまざまな対応をしてこられた関係者の方々の御努力と御協力のたまものであるというふうに存じます。県も、引き続きさまざまな再発防止策を着実に実行し、県民の信頼回復を目指し、また問題を風化させないよう、返還金を原資として設置されました「ふるさとぎふ再生基金」も、本年度から十年間をめどに活用することも決められたわけであります。この再生基金の活用については、後ほどお伺いをしたいと思います。

 私を含めて私ども県議会も、この問題が発生してから不正資金問題調査検討委員会を立ち上げまして、これまでさまざまな視点でこの問題の早期解決を目指して、精力的に取り組んでまいりました。

 この問題に一定の終止符を打ち、新たな気持ちで新たな出発をするためにも、本日はどうしても県幹部OB約百四十人の未納問題に触れなければなりません。確かに、返還金は全額県に戻りましたが、県政への信頼回復のためには、このまま放置するのはいかがなものかというふうに思います。

 報告によりますと、いまだに返還に応じておられない県幹部OBが対象者全体の約一割、百四十人ほどお見えになるということであります。今回、想定外の対象外のOBの方々や一般県民有志からの協力金約四千万円の協力がなければ、OB返還額全額返還は達成されなかったわけであります。退職者資金返還推進協議会の調査・報告によれば、返還対象者で一切の返還金納付に応じておられない約百四十名の方々の内訳は、一般事務、また技術職、研究職、そして医療職の方々が六十名弱、教育職の方々が六十名を超え、国等からの割愛、派遣者の方々が約二十名という内訳であります。また、この協議会からの返還金未納者に対して行われましたアンケート調査についても、半数以上の人は何ら回答されなかったとの報告をお聞きいたしました。なぜ協力できないのか、その理由も答えられないとは、まことに残念な結果であります。

 一方、意向調査に答えていただいた方々の理由を見ますと、ローンの返済、あるいは家族の治療費など経済的理由によるという人が約四割で、残り六割近い人々は、「自分は不正に関与していない」とか、あるいは「返還義務はない」、また「返還額の算定方法に不満である」との理由であります。しかし、私は、さまざまな理由があるにせよ、生活に困窮されている人は心情的にやむを得ないといたしましても、それ以外の方々はぜひ、県職員幹部であったという道義的責任は果たしていただきたいと、本日、この議場からこのテレビ中継を見ておられる該当者の方々がおられれば、ぜひ返金に御協力していただきたいと、重ねて申し上げたいと存じます。

 返還に協力された約九割、約千三百人を超える方々の多くは、いろいろな考え方や、家庭事情など生活が苦しいと思われる中でも、納税者への社会責任でありますとか県政への信頼の早期回復、あるいは現職・退職者を問わず岐阜県職員全体の名誉や誇りの回復といったことのために納付に協力していただいていると思います。こうした返還に協力された人々の気持ちを考えれば、一部の返還されない人たちによって、返還に協力された県幹部OBの取り組みに、県民からの評価が下がってしまうとお考えにはならないのかというふうに思います。また、現役幹部・管理職の皆さんは、今後十年間、毎月給与から返還金が天引きされるわけであります。今後とも、経済状況が許す限り、何年たっても、少額ずつでも納付し続けたいと、分納されている幹部OBも少なからずおられるようでありまして、こうした状況の中で、退職者資金返還推進協議会のこの五月末の解散はいかにも早く、いかがなものかと存じます。いまだに約百四十人の未納者がおられるにもかかわらず組織を解散するということは、県の返還口座はいつでも入金できるよう開設の継続は求められておりますけれども、残念ながらこれらの人たちには「もういい」と言っているようなものでありまして、少なくともここ一年ぐらいかけて、さらに返還未納者個々に返還を求めていくことが、昨年七月のこの問題の発覚以来、県政の停滞はもとより、四千人を超える職員の処分や職員の逮捕、さらには自殺者まで出しているこの問題に対する、私は退職者資金返還推進協議会の役割ではないかと思うわけであります。この推進協議会の解散を判断するのは、この協議会の当事者ではなく県民であるということを意識すべきではないかというふうに思います。特に、高校の校長経験者らの未返還者が約六十人も含まれているとお聞きしましたが、教育界の幹部を務められた人が、このような対応をなされていることが残念でなりません。物事のよしあし、社会での正しい生き方などを指導する高校の校長が、どんな理由があるにせよ、組織としての道義的責任を果たされないとは、子供たち、生徒たちにどのような教育をしてこられたのかと疑問を感じざるを得ません。県民の気持ちを大事にしながら「ふるさとぎふ再生基金」の使い道を考えようとしている県行政に対し、どうしても割り切れない気持ちでいるのは私だけではないと思います。

 そこで第一の質問は、いろいろ申し上げましたけれども、県幹部OB約百四十人の不正資金未返還の人たちに対する古田知事の御所見をお伺いしたいと思います。

 二点目の質問は、「ふるさとぎふ再生基金」の活用と、提案に対する考え方についてお尋ねをいたします。

 今回の不正資金問題で、先ほど申し上げたOB負担分を含めて約十九億二千万円の全額返還がなされました。今回の定例会提出議案にも、歳入歳出で予算計上がなされております。

 県では、不正資金問題の反省に立ち、県政の再生を図っていくため、この返還金を原資として「ふるさとぎふ再生基金」を本年三月に設けられました。今後十年間をめどに、毎年約二億円ずつを使いまして、将来の岐阜県の発展につながる事業を実施するとされておられます。古田知事御自身も、記者会見で「返還金をいかに県民の気持ちに沿うような大切な使い方ができるかが問われている」ともおっしゃっておられます。そこで、県は十九年度中に実施する事業提案を募集した結果、三百五十二件の応募があったとお聞きをいたしました。応募の分野別内容をお聞きしましたところ、福祉、産業労働あるいは教育・スポーツに関するものがそれぞれ一番多くあるようで、次いで健康、まちづくり、農業、生活あるいは環境分野と続いているようであります。また、提案者も個人で出されたものが全体の約三分の一程度となっており、団体あるいはNPO、さらには企業、自治体や大学、短大からの提案もあったようであります。さらに提出された人たちの地域も、岐阜圏域が全体の約四〇%を超え、その他の西濃、東濃、中濃圏域がそれぞれ一五%前後で、飛騨が八%ほどとのことでありました。現在、県ではこの提案のあった三百五十二件の実現可否などを整理をされ、今後、この七月に第三者機関の県政改革再生委員会での本審査を経て実施事業を決定し、この九月補正予算案に盛り込む方針とお聞きいたしております。また、来年二十年度実施事業の予定については、この七月から八月にかけて、改めて事業を公募し、十一月中にはこの七月同様に県政改革再生委員会で審査し、来年三月の当初予算での提案を予定されているとお聞きをいたしました。したがって、今年の残り九カ月ほどで十九年、そして二十年度の二カ年分の事業提案を決定するわけであります。

 このように、これから十年間にわたり、同様の方式で毎年事業提案の募集と審査を繰り返し、事業決定されるわけでありますが、三年先、五年先にどれほどの事業提案があるのかは不明であります。予想するに、先になればなるほど、事業提案の数は減少していくのではないかと考えられます。したがって、今年提案のあった内容を今年一年の事業対象として判断されるのではなく、今後検討していく中で、可能と思われる提案はぜひ毎年の提案内容に加えて検討し続けて考えていくべきではないかと思います。特に初年度である今年出された人たちの気持ち、考え方をぜひ前向きに受けとめていただきたいと考える次第であります。

 そこで二点目としてのお尋ねは、この「ふるさとぎふ再生基金」に関して、次の三点について知事にお考えをお伺いいたします。

 一つ目は、この七月の本審査はどのような方針で事業決定されようとしておられるのか。二つ目は、今年提案の出されました三百五十二件の内容について、知事は県民の思い、あるいは考え方についてどのような感想を持たれたのかもお尋ねをいたしたいと存じます。

 そして、三点目は、先ほど私が申し上げましたけれども、この七月からの二十年度の募集に対して、今年の三百五十二件の取り扱いに対する考え方について、古田知事に御所見をお伺いしたいと存じます。

 続いて、大きな二点目として、「ひだ・みのじまんプロジェクト」の推進についてお聞きしたいと思います。

 初めは、この秋から始まる「ひだ・みのじまんキャンペーン」のPR方法などについて知事にお伺いいたします。

 午前中の知事の答弁にもございましたけれども、いよいよ岐阜県では、この十月一日から十二月三十一日までの三カ月間を、JR各社などと協力をいたしまして大型観光キャンペーンを実施いたします。キャッチフレーズは「いい旅 ふた旅 ぎふの旅」として、この「ひだ・みのじまんキャンペーン」がさまざまな形で行われることとなりました。

 このキャンペーンの出発式が、去る五月二十六日に本巣市で行われ、地元出身の演歌歌手であります石原詢子さんに「ひだ・みの観光大使」第一号として知事から委嘱状が授与されたと、午前中の答弁にもあったとの内容でございます。今後、いろいろな形で岐阜県をPRしていただくということであります。これから、一人でも多くの方々に岐阜県を知ってもらう、また来ていただくことを願うわけでありますけれども、いよいよ十月からのスタートに当たり、全国に向け、どのようなアピール、PRをこれからさらに実施されるのかを知事にお伺いしたいと存じます。

 二点目は、この定例会にも上程されております、みんなでつくろう観光王国飛騨・美濃条例に関し、いろいろお尋ねいたしたいと存じます。

 この「ひだ・みのじまんキャンペーン」を、先ほども午前中答弁がありましたけれども、一過性のものではなく、継続性あるものにするとともに、この機会に県内各地の自慢を知ってもらう、あるいは見つけ出す、そしてつくり出す、この飛騨・美濃じまん運動に取り組み、観光産業を基幹産業として発展させるための条例(案)が、今議会に上程されております。

 最近、古田知事はさまざまなところのごあいさつや、あるいは講演などで、昨年は裏金問題など暗いニュース、話題が多かった岐阜県でありますけれども、今年はぜひ明るい話題を取り上げ、いろいろな飛騨・美濃自慢があるという話をしておられます。その一部が、きょう皆様方のお手元に配布させていただきました(資料を示す)県の広報課がつくりました「岐阜県内の明るい話題 ひだ・みの自慢」であります。その中を見ていただきますと、「美しい日本の歴史的風土一〇〇選」に、全国の都道府県中、岐阜県から全国最多となる八カ所が選定されたとのニュースが掲載されております。世界遺産は特別枠だそうですので、白川郷を含めますと九カ所になるということであります。

 この「美しい日本の歴史的風土一〇〇選」は、次世代に継承すべき美しい日本の歴史的風土が良好に保持されている全国の事例について選定されるというものでありまして、古都保存財団等を中心に実施されたものであるとのことでございます。さらには、四月の高校野球センバツの大垣日大高校の準優勝、さらには岐阜市柳ケ瀬商店街の皆さんで実施された「岐阜フラッグアート展」が「第十一回ふるさとイベント大賞」で最高賞である大賞を受賞したことや、レストランやホテルなどを星の数で格付することで有名な「ミシュラン」が、初めて発行する外国人観光客向け日本旅行ガイドブックの中で、飛騨高山が最高ランクの三つ星の評価を得たといったことなど、岐阜県のすばらしさ、いいところが紹介されております。今後も、ぜひこのような最新のニュースで岐阜の自慢を発信してほしいと思います。私も、知事さんのお話やこの資料により、改めて県内のよさを再認識するとともに、再発見することにもなりました。

 また、今、私の手元に、これもやはり県広報課が発行した「ぎふの宝もの」という冊子がございます。議員の皆さん方には、既に県当局から配布され、お読みいただいた方もあるかと思いますけれども、非常によくまとめられていると感じました。まだ読んでおられない方は、ぜひ一度目を通していただけたらというふうに思う次第であります。この中にも、岐阜県のさまざまなよさがまとめてあります。この冊子の最終ページに、このような記載がございます。「この本で紹介した「ぎふの宝もの」はほんの一部です。まだまだこんなものがある、皆さんも身近にある地域の資源を見詰め直してみませんか。一人一人が宝物を見つけ出し、新たにつくり出してほしい」、このように書かれてあります。

 そこで質問でありますけれども、今定例会に上程されている「飛騨・美濃条例」の第四条にございます「じまん運動を進めるしくみ」にあるような委員会、あるいは県民会議、地域会議などは今後どのように取り組もうとされているのか。今後の進め方や、県民・市町村との連携はどのように運動として取り組んでいかれるかなどについて産業労働部長にお伺いをいたしたいと存じます。

 この条例案の施行は十月一日からでございますけれども、これらの取り組みと、この十月からの「ひだ・みのじまんキャンペーン」の位置づけを明確にしていただいて、この秋、この岐阜を訪れる多くの人々に岐阜県のすばらしさを感じてもらい、これからも二度三度、また数多く訪れたいと思ってもらえるよう、県民一人一人がもてなしの心でこの十月が迎えられたらいいなというふうに思うわけであります。昨年の裏金問題で少し暗いイメージの岐阜県を払拭できるよう、我々も精いっぱい、この岐阜県のすばらしさ、自慢というものを発信したいものだというふうに思います。

 続いて、大きな三点目、平成二十四年に開催が内定をいたしました、本県二回目の岐阜国体についてお伺いをいたします。

 いよいよ平成二十四年の岐阜国体開催まで、あと五年後となりました。

 前回、岐阜で行われた国体は昭和四十年であります。私は当時中学生で、県内各地で炬火リレーが行われたとき、地元各務原市内をリレーするとき、実は炬火ランナーの一人として走ったことや、地元中学校のグラウンドでラグビーの試合を一生懸命応援した記憶が思い出されます。古田知事御自身も、この前回の岐阜国体の最終炬火ランナーとして、現在の岐阜メモリアルセンターの陸上競技場、当時は岐阜長良川競技場のメーンスタンドにある炬火台に炬火を点火された経験をお持ちになっておりまして、国体ということにはさまざまな思いを持っておられると推察いたします。

 当時も、この国体によりスポーツの振興や県民生活の向上に大きく貢献し、本県にとっても大変意義深い大会であったと思います。今回の国体でも、この国体を通じ、県民の人づくりを図ることが大変重要であると思います。県民が、この国体によりスポーツへのさらなる関心や興味を高めることにより、心身ともに元気で活気のある岐阜県をつくり上げていくことが大切であります。県民一人一人が「やってよかった」と達成感が感じられるよう、これからの五年間と、国体開催後にも引き続きスポーツによる人づくりが続くような大会にしたいものだと考えます。この国体を一過性の大イベントととらえるのではなく、この国体を通じて県民の人づくりを図ることが大変重要であることを重ねて申し上げたいと存じます。そうした観点で、国体の施設整備の検討状況についてお伺いをいたします。

 これまで、簡素であっても、質の高い国体を目指すという視点で、競技会場についてはなるべく既存の施設を活用する方針を定め、一部を除き、ほとんどの種目の会場が既に内定をいたしております。その中心会場である岐阜メモリアルセンターも、老朽化などにより国体の開催に向け計画的に整備していかなければならないとの県民の声もありますし、地域スポーツ振興を図るためにも、スポーツ施設の充実を図ってほしいという強い願望もたくさんあるわけであります。国体という一大イベントを開催するわけですから、財政厳しい状況ではありますけれども、ある程度設備投資は行う必要があります。

 そこで一点目の質問は、施設の充実に向けた整備計画は現在どのようになっているのか現状と今後のスケジュールなどについて、国体準備事務局長にお伺いをいたします。

 続いて、国体の選手強化とスポーツ県民運動について、教育長にお伺いいたします。

 本県では、二十四年の岐阜国体で天皇杯・皇后杯の獲得を目指し、県競技力向上対策本部を初め、さまざまな選手強化策が展開されておりますけれども、これらの選手強化に向けた現在の強化策と今後の計画についてお伺いをいたします。

 また、五年後の岐阜国体開催に向け、先ほども申し上げましたけれども、これからの五年間、さらには国体開催後もスポーツによる県民運動を盛り上げるためのスポーツ振興策はどのように考えておられるのか。子供たちからお年寄りの方まで、スポーツの楽しさ、あるいはすばらしさを県民一人一人が感じるような県民運動を具体的に展開していくべきだと考えます。教育長のスポーツ県民運動振興策についてお伺いをいたします。

 続いて、本県の産業振興を図る上で、ものづくり産業のさらなる育成・発展に向けた今後の取り組み、考え方について、産業労働部長にお伺いをいたします。

 昨年行われました県政の政策総点検により、その結果を踏まえて、十七本に上る各種基本計画が策定され、その多くの振興ビジョンがこの四月よりスタートをいたしました。

 そこで、本日、私はこのさまざまな振興ビジョンのうち、本県の産業振興をさらに育成・発展させるためには、本県の大きな特徴であります、県内産業振興には欠かすことができないものづくり産業に視点を置いて、それぞれの振興ビジョンの横の連携について、焦点を絞っていろいろお伺いしたいと思います。

 ものづくり産業のさらなる発展を目指して、今回策定されたさまざまな十七本の振興ビジョンのうち、ちょっと考えただけでも次の五つのビジョンが該当するのではないかと考えます。一つ目は、まさにそのもの、県産業振興ビジョンであり、二つ目は県ブランド戦略、そして三つ目はぎふ科学技術振興プラン、そして四つ目は県就業応援プラン、さらに五つ目は、ぎふIT活用プランなどが上げられます。しかし、これらの各ビジョンをどう連携し、ものづくり産業をどう育成・発展させようと考えられているのか、私にはもう一つ理解しにくい部分がございます。

 御承知のとおり、本県産業はこのものづくり産業が占める割合が非常に高く、全国四十七都道府県の中でも、全国トップクラスであります。したがって、この県内中小企業を中心とするものづくり産業を発展させるためには、こうした企業の製品に対する付加価値を高めるためにどのような手法が考えられるのかを考えていかなければなりません。

 また、本県財政が逼迫する中で、税源を確保し、雇用の安定・拡大を図るためにも、新たな企業誘致を含め、県内既存産業の継続発展は欠かすことができません。ここ一年の間にも、新たに七十社を超える企業が県内に進出されました。しかし、残念ながら、本県では輸送用機械器具、あるいは一般機械器具や電気機械器具、そしてプラスチックなどの出荷額が多いわけですけれども、全国的に見て、従業員一人当たりの製造品出荷額は全国で三十六位というのが現状で、東海四県の中では最下位となっております。

 そこで最初のお尋ねは、本県のこのものづくり産業の育成・発展のため、この四月よりスタートした関連する各ビジョンの横の連携はどのように考え、取り組もうとされているのかをお伺いしたいと思います。

 次に、この県産業振興ビジョンの中で示されておりますけれども、本県産業の目指すべき方向を描きながら、産業振興を今後どのように取り組んでいくかという視点で、モノづくりセンター構想を掲げられておりますけれども、この構想の目的と具体的な取り組み、そして今後のスケジュールなどについても、二点目の質問として産業労働部長にお伺いをいたします。

 今、県内ものづくり産業の中心であります自動車産業、あるいは航空機器産業などは大変多忙をきわめております。一方で、団塊世代を中心に定年退職を迎える方々が大量にふえてまいります。既にさまざまな雇用形態で雇用延長などが図られている企業もふえつつありますけれども、こうした団塊世代の皆さんが保有する技術・技能の伝承が非常に大切であるという課題は明確になってきていますけれども、若い人たちには、逆にものづくり産業離れが進んでいるように感じます。

 今、企業の一番の悩みは、若い人の人材不足、人材をいかに確保するかという点で大変苦労されているように感じます。若い人たちの数学・理科離れが進み、県内工業高校卒業生の就職希望者の就職先が半数近くは県外に出て行ってしまっている現状において、県内産業の中心であるものづくり産業を育成・発展させるためには、この人材育成は最優先で取り組みを考えていかなければならない課題であります。

 そこで三点目の質問は、この人材育成に関し、産学官の連携が欠かせないと思いますけれども、現状の取り組み内容と方針など、産業労働部長にお伺いをいたします。

 次に、県警本部長に、県民の安心・安全に向けた抱負などについてお伺いしたいと存じます。

 井口県警本部長が着任されて約三カ月が経過し、県警本部新庁舎が完成し、約一年がたちました。全国では、さまざまな事件や事故が発生しており、特に最近は常識では考えられない殺人事件などのニュースが後を絶ちません。少年犯罪も凶悪化が、あるいは低年齢化が進み、少年院送致の年齢下限を現行の十四歳以上からおおむね十二歳以上に引き下げるなど、先日も改正少年法が国会で成立いたしました。

 また、最近は、外国人犯罪の増加や暴力団関係者の発砲事件もあり、県民は毎日の安全・安心な生活に向け、警察に対する期待は大変大きなものがございます。

 先日、隣の愛知県長久手町で暴力団の立てこもり発砲事件が発生し、皆さんも御承知のとおり、この事件にて若い優秀な警察官のSAT隊員一名がお亡くなりになり、同じく警察官一名が重傷を負うという事件が発生し、解決にもかなりの時間を要したわけであります。報道によりますと、この犯人である暴力団は、以前、岐阜の羽島市の組事務所にいたとのことであり、また二十年も前から拳銃を所持していたとのことであります。まだまだ岐阜県内にも多くの暴力団や、組事務所もあるとお聞きをいたしております。もしこのような事件が県内で発生した場合は、県警としてどのような対応をされるのか。また、今回の事件での教訓を岐阜県警としてどのように生かしていくのか、検討も行われたとお聞きいたしております。

 また、隣の愛知県警では、今月中ごろ、捜査資料が外部に流出した情報漏えい事件も発生し、元巡査部長と現職巡査長が贈収賄容疑で立件されました。県民から警察への信頼をなくす、とても残念な事件として報道されておりました。

 一方、私が日ごろから感じている岐阜県警の印象は、多少地味ではありますけれども、黙々とそれぞれの職務に対して精いっぱい頑張っておられると思います。また、お聞きするところ、県警の科学捜査研究所の研究員の半数が博士号を取得されているとのことで、全国でもこの比率は、この岐阜県警が全国ナンバーワンであるということをお聞きいたしました。いざ、何か事件が発生したとき、こうしたさまざまな能力が最大限に発揮され、事件が一刻も早く解決されるよう望むものであります。

 また、四日ほど前に美濃加茂市内で発生したブラジル人立てこもり事件も、警察の的確な判断により、けが人もなく、素早く解決したという新聞報道もございました。

 そこでお尋ねいたしますけれども、井口県警本部長が着任され約三カ月。新聞社のインタビューに答えておられる記事は拝見いたしましたけれども、本日改めて県民の安全・安心に向けての県警本部長としての抱負、考え方についてお伺いいたします。

 次に、二点目の質問として、団塊世代の大量退職による警察力の維持・向上策についてお伺いをいたします。

 岐阜県警においての定年退職者は、ここ三年間、十六年度で二十七名、十七年度で三十一名、十八年度で四十五名であったとお聞きをいたしました。しかし、今年十九年度からは大幅にふえ、十九年度が九十二名、二十年度が百二名、二十一年度以降もしばらく毎年八十名から百名を超える、いわば団塊世代の警察官が大量に定年退職を迎えられます。

 今、警察官の平均年齢は、全国平均が四十・二七歳であるのに対し、岐阜県警は四十・〇七歳と、若干若いわけですけれども、ここ数年、新任警察官の採用も多く、こうした新人警察官を一日も早く一人前の戦力、警察官とするべく、さまざまな対応が県民の安全・安心という視点からも求められております。

 先日の新聞報道によれば、捜査技能伝承官としてベテラン警察官四十二名を指定され、これまで蓄積された捜査技能と、犯罪に立ち向かう強い魂を若手に伝えるのがねらいとされ、今後二年間にわたって、この伝承官とペアを組んで仕事に当たり、実務の中でベテランの技能を体で覚えるというものと報じられておりました。

 そこで二点目の質問は、これらを含めて、団塊世代の大量退職により若手警察官をどのように教育・育成を図ることで、警察力の維持・向上を図ろうとされておられるのか、これらに対する考え方についてお伺いいたします。

 警察に対する最後の質問は、今申し上げた大量の定年退職を迎えるに当たり、この退職される警察官OBの皆さんに、ぜひこれまで養われたさまざまな知識や技能などを引き続き県民の安全・安心のために、地域の中で生かしていただきたいと考えます。これまでも、お聞きするところ、非常勤専門職として空き交番での交番相談員を初め、スクールサポーターなど約二百名の皆さんに活躍をいただいております。今後、さらに多くの退職者がふえるわけですが、ぜひその能力を生かす仕組みなどの拡充を図ることも積極的に考え、取り組んでほしいと思いますが、これから大量退職者を迎えるに当たり、警察官OBの役割、活用についての考え方を三点目の質問として、県警本部長にお伺いをいたします。

 最後、教育行政について、幾つか教育長にお尋ねいたします。

 まず第一点目は、県立高校再編による空き校舎などの活用についてお伺いをいたします。

 今定例会においても提案がなされておりますけれども、高校再編による空き校舎の有効活用として、旧本巣松陽高校岐阜校舎を改修し、岐阜本巣特別支援学校として設置したいとか、同じく旧海津明誠高校海津北校舎を改修し、海津特別支援学校とするものがあります。いわゆるこれまでの養護学校を県内各地に整備しようとするものでありますが、特に本日は私の地元各務原市にございます岐阜各務野高校、旧岐阜女子商業高校校舎の活用方法について、その対応をお聞きしたいと思います。

 この問題については、昨年の同じこの六月議会でも質問をさせていただきました。この四月より旧岐阜女子商業高校校舎は空き校舎となりました。そこで、これまで岐阜県と私の地元各務原市の双方でこの空き校舎の活用方法について検討されているわけでありますが、本日は、ぜひ早急に各務原市の要望について対応いただきたく、本日改めて御答弁くださるようお願いしたいと存じます。

 この問題については、去る五月二十一日付で各務原市長より古田知事に対し、文書で、ぜひ等価交換方式で、旧岐女商の校舎、体育館、グラウンド、すべてを各務原市に譲渡していただきたいという内容であるとお聞きをいたしました。特にこの旧岐女商校舎には、隣接して、私の地元であります那加第一小学校というものがございます。最近の少子化の影響で、小学生も減少傾向にある社会情勢でございますけれども、この小学校の子供達は大幅にふえております。したがって、今すぐ、この夏休みに空き校舎の一部改修を行うなどして、この九月からはぜひ各務原市が地元の子供たちのために活用できるよう、早急に結論を出していただきたいと考えますので、本日改めて、各務原市の要望に対して、県としてのお答えをいただきたいと存じます。

 次に、文部科学省が先ごろ行いました「全国学力学習状況調査」−全国学力テスト−の結果の活用方針についてお尋ねいたします。

 去る四月二十四日に、四十三年ぶりとなる全国学力テストが全国一斉に、賛否両論のある中で、県下全小・中学校五百八十九校を初め、全国約三万三千校で、小学校は六年生と中学校は三年生を対象に実施されました。テスト内容は、国語と算数・数学の二教科と、学習習慣などを尋ねるなどの内容であったと承知をいたしております。そのテスト結果も間もなく、九月には全国各県教育委員会と各市町村教育委員会、そして各学校長と各学校を通じ、本人に通知されるとお聞きしております。

 そこで、まずお尋ねしたいのは、まだテスト結果は届いてはおりませんけれども、今回のテスト結果を受けて、県教育委員会としてどのような考え方で、生徒や先生、また保護者の皆さんそれぞれに対応しようとされているのかをお尋ねいたします。

 このテスト実施には、さまざまな賛否がある中で行われたわけで、この結果をどう生かすかが非常に重要であると考えますので、しっかりとした考え方、対応を示していただきたいと思いますので、それぞれの立場に応じた考え方を教育長にお尋ねをいたします。

 一方、県教育委員会は平成十五年から毎年、小学校五・六年生と中学校一・二年生を対象に、ペーパー試験と学習や家庭生活に関する調査が行われております。実施した調査内容や目的なども、今回の全国学力テストの趣旨とほぼ同じように思われ、今年一月の調査で四回目となる、この県教育委員会の調査方法の方が、また調査内容の方が、このたび行われた学力テストより、学習状況も幅広く、内容も充実しているように感じております。

 今、私がこの壇上で持っておりますのが、(資料を示す)その今年行われた調査結果のまとめられた冊子でありますが、本日、皆さんのお手元にこの調査結果をまとめた新聞報道を資料として配布させていただきました。県教育委員会が毎年行っておりますこの調査の目的は、児童・生徒一人一人の学習状況と、学習や生活に対する意識を把握して、一人一人の学力が確実に向上するよう指導の改善を図るということや、学力向上を図る各学校、各市町村教育委員会、また県の教育委員会の指導の改善を行うために実施されているということであります。

 新聞にも書かれておりますとおり、ペーパーテストは、小学校では国語、社会、算数、理科の四科目、中学校では国語、社会、数学、理科、英語の五科目でありまして、全国テストより広範囲にわたって実施がされております。これによりますと、基礎的、基本的学力は身についていると評価しながら、文章や資料を深く読み取ったり、学んだことを活用、展開して適切に表現する力について、さらに充実させる必要があると指摘がなされております。

 そこで次の質問は、今回のこの県教育委員会独自の学習状況調査結果と全国学力テスト結果をどう結びつけ、どのように活用しようとされておられるのかをお聞きしたいと思います。

 教育に関する最後の質問は、先日、新聞報道されました、明日の岐阜県教育を考える県民委員会の設置についてお尋ねをいたします。

 報道によれば、この委員会の委員は、教育関係者だけではなく、一般企業や福祉、NPO、マスコミ関係者ら三十三名で構成され、今後、年四、五回程度の開催により、二〇〇九年三月に策定予定の「県教育ビジョン」に反映させるべくスタートされたと報じられておりました。今、教育問題に関しては、国・地方を問わずさまざまな形で議論がなされております。国においても、先日、教育改革三法が成立したり、政府の教育再生会議の第二次報告が、この六月初めに提出されたところでもあります。

 公教育は、この文部科学省の方針・考え方により大きく左右され、地方として国の考え方や内容が若干おかしいと思っても、それを逸脱して取り組むということは残念ながらできないわけでありまして、おのずと地方で取り組める教育内容、範囲には限界があります。そうしたさまざまな条件などがある中で、この県民委員会でこれからの教育のあり方が検討されるとのことであります。

 そこで、きょうはこの県民委員会設置に関し、次の点についてお尋ねをいたしたいと思います。

 一つ目は、この県民委員会の設置目的を改めて御説明いただきたいと存じます。二つ目は、これまで古田県政になって県政全般にわたる政策総点検を行ってまいりました。その中で、教育に関する意見のまとめもございます。この県民委員会との位置づけはどう考えればいいのか、明確にしていただきたく思うわけであります。県民から見ますと、教育のあり方ばかりを検討しているのではないかと映る部分もございます。特にこれからまた、約二年間かけて行う意図についても御説明いただけたらと思います。そして三つ目は、この委員会で取り上げ検討する内容はどのような分野であるのか。ある程度、焦点を絞って議論すべきではないかと思いますので、それぞれについて教育長の御所見をお伺いいたしまして、以上で私の質問も終わらせていただきます。ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(安田謙三君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 私に対しまして三問、御質問がございました。

 まず、県政再生との関連で、県幹部OBの未納問題についてお尋ねがございました。

 この県の退職幹部・管理職の資金返還につきましては、岐阜県政再生プログラムにおきまして八億四千二百五十二万円の返還をお願いしてきたわけでございます。OBの方々におかれましては、このプログラムの趣旨を御理解いただいて、退職者資金返還推進協議会を設立されたわけでございます。そして、この協議会において具体的な対象者、そしてそれぞれの負担金額を決定された上で、個々に資金の返還協力を要請されたと、こういうことでございます。その第一回目の協力依頼には、私も知事として要請書を添えさせていただいたわけでございます。その後も、同協議会から三回にわたる協力依頼が行われまして、その結果、五月九日に全額返還ということになったわけでございます。さらに、この後も協議会が解散した五月三十一日までの間に五十一名の方々から千二百八万円の返還がございました。五月三十一日には、同協議会の解散に当たりまして、第五回目の最後の協力依頼が行われまして、以降は未納者の方々それぞれの御判断にゆだねるというふうにされたところでございます。

 その後、この協議会解散後から今日に至るまでに、国割愛者、あるいは学校長のOBを含む五名の方から、なお百七十二万円の返還がございました。直近では、昨日、学校長OB一名から返還があったところでございます。県といたしましては、県の退職幹部・管理職に対してお願いしました八億四千二百五十二万円の全額返還をもって一つの区切りを迎えたというふうに考えておる次第でございます。

 ただ、御指摘にございますように、百四十名を超える方々には、全くまだ協力をしていただいておらないということも事実でございますし、今申し上げましたように、全額返還後も、そして協議会解散後も返還が続いておるという状況にございます。未納者の方々には、それぞれにさまざまな御事情があろうかと思いますけれども、県政再生プログラム、あるいは退職者の協議会からのお願いの趣旨を改めて御理解の上、返還への御協力に応じていただけるように、そういう思いで、県としては今後も返還金の受け入れ口座を継続していきたいというふうに考えておるところでございます。

 次に、ふるさとぎふ再生基金についてでございます。

 これは、昨年九月の再生プログラムの中で、返還金は新たな基金を設置して管理するというふうに述べられておるわけでございますが、さらに三月のこの県議会におきまして条例を議決していただきまして、地域づくり、人づくり等、将来の岐阜県の発展に資する提案に基づく事業などに充てるというふうにさせていただいたわけでございます。三月補正予算では、当時の県への返還金十八億五千六百八十一万円を積み立てておりまして、今議会においても六月補正予算として六千九十五万円を計上させていただいておるわけでございます。

 十九年度事業でございますが、四月に公募を行いまして、大変短い期間であるにもかかわらず三百五十二件、御提案をいただいた次第でございます。これを受けて、現在、庁内において御提案一つ一つを丹念に検討させていただいております。例えば法令等の制限はどうだろうかとか、あるいは現に、あるいは既に実施されている事業ではないかどうか、あるいは県予算によって行うことが適当であろうかとか、いろんな観点から御提案いただいた予算の事業化が県予算として可能かどうか、いろいろと検討しておるところでございます。

 さらに、七月五日に岐阜県政改革再生委員会、第三者の委員会でございますが、そちらにお諮りをして御意見をいただくことにしております。そこでは、いろんな観点から御評価をいただくこととしておりまして、例えばどの程度の広範囲な県民を対象にしておるかとか、あるいはその御提案の必要性はどうかとか、新しい発想によるものであるかどうかとか、岐阜県ならではの特色はどうかとか、あるいは事業費に見合った効果が得られるんだろうかとか、そんなことでいろいろと御評価をいただくということでございます。

 そうしたことを踏まえまして、七月中に県としての事業案を最終決定いたしまして、九月の県議会に予算案として計上させていただきたいと思っております。御承認を得た後、直ちに十九年度事業を実施してまいりたいと、こういうことでございます。

 次に、もろもろの御提案についての感想のお尋ねがございました。

 御指摘ありましたように、分野的にも地域的にも大変幅の広い御提案でございます。提案書全部をコピーいたしますと、厚さが十六センチということでございます。大変斬新でユニークなものもございますし、実際の御自身の体験からの御提案もございます。あるいは、大変長いものでは三十ページにわたる、学術論文と言っていいようなタイプの御提案もございますし、あるいは極めて簡潔に対策を述べられた御提案もあるわけでございます。さらには、県政の再生に向けて激励のお手紙まで、提案とあわせてちょうだいしておるわけでございます。そういった御提案について、三つの印象を得ております。一つは、さまざまな現場で大変熱心に、あるいは献身的に活動されておる方々御自身から、その活動に関連した御提案をいただいたということ。二番目に、自分たちの地域を何とかしたいという、その地域に着目した大変熱意のある御提案もいただいたということ。あるいは三番目に、御自身、あるいは身近な方が大変困っていること、あるいは不安に思っておられることを切々と訴えながら、その対策を提案としてお出しになったと、そういったことが特徴として上げられまして、一つ一つ丁寧に検討させていただいておる次第でございます。この御提案一つ一つが私ども県政にとりましては貴重な御提言であるというふうに受けとめておる次第でございます。

 だんだん先細りしていくんではないかという御懸念の話もございました。したがって、今回の提案をずっと十年間、毎年既存の提案として対象にしたらどうかという御提案でございますが、やはり毎年社会情勢、県民ニーズも変わってまいりますので、そういう変化を反映して応募された御提案を中心に考えていくのがいいんではないかというふうに基本的には思っておるわけでございますが、そのためにも、御懸念のような応募数の減少ということがないような、この基金の趣旨とか、いろんな点についてPR・広報に努めていきたいと思っておりますし、それから私どもとしては、自動的に、最初の選に漏れた提案がそのまま残るという形ではなしに、同じ提案を改めてしていただくことも可能だということにさせていただこうと思っておりまして、その際の負担を少しでも軽くするために、以前提出された事業名、お名前を御連絡いただければ、そこで改めて提案があったものとみなすというような扱いもできるのではないかと、こんなふうに思っております。

 ただ、今回いただいた提案につきましては、最終的に選定が定まらないうちに、七月から八月の間において来年度の公募をまた行うものですから、当然そこに重複があり得るわけでございますので、特例として、今年度いただいた御提案は、仮に今年度の選に漏れましても、自動的に二十年度事業の御提案の対象には入れて、検討させていただこうというふうに思っております。

 いずれにいたしましても、できるだけ多くの方々の願いを大切に運営していきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 三番目の御質問は、本年十月からの「いい旅 ふた旅 ぎふの旅」ひだ・みのじまんキャンペーンのPRについてでございます。基本的な考え方は、午前中に御答弁申し上げたとおりでございますが、具体的にどんなキャンペーン、PRをやっていくかということでございます。

 一つは、旅行・観光を行われる方々に向けて岐阜県をどうPRしていくかというアプローチ、それから新たな旅行商品の開発に向けて、旅行会社に対してどういうPRを展開していくか、この二つの観点から、今さまざまな動きをしておるわけでございます。

 まず、直接旅行される方々に向けてのPRといたしましては、既にお話しございましたように、五月二十六日にキャラバン隊の出発式を行っておりますが、市町村の御参加を得まして、これまで大阪、仙台、福岡で観光展と、それから物産販売をあわせまして観光物産展という格好でやっておりますが、それぞれの場所で一万五千人以上、多いところでは三万人の方に御来訪いただいておるということで、大変盛況でございます。今後、さらに東京、広島等々行いまして、十九回行うことにしております。私も、スケジュール調整をして、できればそのいずれかで岐阜県のPRにもみずから参画をしたいというふうに思っておる次第でございます。

 それから、この七月から九月にかけて三カ月間、東海道新幹線のJR品川駅におきまして、キリンビバレッジ社と共同で岐阜県がPRブースを設置するという予定もございます。あるいは雑誌等につきましては、「旅の手帖」で岐阜県特別版が九月に発行される予定でございます。また、期間中のイベント情報、あるいは岐阜の見どころを掲載したイベントガイドブックを八十万部作成いたしまして、JRの協力を得て全国の主要駅に配置することとしております。また、団塊の世代を大きなターゲットとしております「サライ」「ミセス」といったような雑誌等の媒体を選んで広告もしてまいりたいと思っております。また、地元として大判の五枚続きのポスターを製作いたしまして、全国のJR各駅に掲示することにしておりますし、またJR自身でも、岐阜県のためにポスターを製作して、主要駅あるいは列車内に掲示をするというようなことになっております。

 それから、テレビ等につきましては、きょう午前中の御答弁で、十一月四日に六時間放映の「おーい、ニッポン 私の好きな岐阜県」というNHKBS放送があるということを申し上げましたが、そのほかにもJR提供の「遠くへ行きたい」という番組で岐阜特集が行われます。また、それにあわせてテレビCMの放映、あるいは九月から十二月にかけて、岐阜・愛知・石川・富山の四つの地域でFM放送で、毎週土曜に岐阜の見どころ、イベント、グルメ情報を紹介するといったようなことも考えております。

 もう一方の商品開発に向けた旅行会社への取り組みということでございますが、昨年十月に全国の旅行業者五百名に岐阜県に集まっていただきまして、全国宣伝販売促進会議を開催しておりますが、これを皮切りに、今年二月から三月にかけて、東京・大阪など主要都市におきまして、各地の旅行業者を集めた商品開発説明会を開催しておりますし、また県と市町村ともにいろいろな企業を回って商品開発の依頼を行っておるという状況でございます。さらには、JTB等主要旅行社と連携いたしまして、大都市圏におきまして、岐阜県だけの共通旅行商品といったようなものも、今開発をしているところでございます。さらには、旅行業者向けのインターネットにおける情報提供といったことも考えております。

 これらのほかに、県民の機運の盛り上げという観点から、あるいは岐阜に来られたお客様を念頭に置いて、岐阜バスの路線バスを初め、各バス会社の観光バスに「いい旅 ふた旅 ぎふの旅」のステッカーを張っていただいておりますし、また長良川競技場におきましては、メーンスタンドの正面に横断幕を掲げております。また、岐阜高島屋のお中元コーナー、あるいは岐阜中央郵便局の窓口にのぼりやパンフレット等、岐阜のよさやすぐれた県産品のPRに努めておるところでございます。また、県庁二階のロビーでの飛騨・美濃じまん展示コーナー、あるいは県の広報紙での紹介等々も考えております。

 ちょっと余談でありますけれども、先般、岐阜で全国の管工事業の大会が開かれまして、そこでちょっとごあいさつさせていただいて、そのまま失礼したんですが、そのときにいただいた全国管工事業協会の袋の中を見ておりましたら、式次第とか、管工事業のこととか、団体としての、総会でございますから予算だ、決算だと書いてありますが、ふと見ましたら、宮崎県の観光、あるいは名産品のパンフレットが入っておりました。これはどういうことかというふうに伺いましたら、宮崎県では、今や観光PRは知事だけには任せておけないと。すべての業界、すべての県民が、ありとあらゆる機会をとらえて全国に行って宮崎県をアピールするんだということで、こういった業界ごとの全国大会がありますと、必ずその方々が宮崎県の観光、物産PRのためのパンフレットや雑誌をたくさん持っていって、その大会の資料の中に必ず入れてくると。そしてアピールをすると、こういうことを心がけておられるということでございまして、ぜひ私も皆様方にお願いをして、全県挙げて、大変私も非力でございますので、全県挙げてのそういったキャンペーンにつなげられればと、こんなふうに思っておる次第でございます。よろしくお願いいたします。



○副議長(安田謙三君) 産業労働部長 猿渡要司君。

   〔産業労働部長 猿渡要司君登壇〕



◎産業労働部長(猿渡要司君) ひだ・みのじまんプロジェクトの今後の進め方についてお答えいたします。

 条例案の作成に当たりましては、市町村の代表も御参加いただきました飛騨・美濃の観光を考える委員会でさまざまな御意見をいただきました。県議会において、この条例を御承認いただければ、同委員会でじまん運動の方向性などを御検討いただくほか、県全体の運動を推進する飛騨・美濃じまん県民会議を早急に立ち上げることとしております。これらの委員会と県民会議から御意見を伺い、県民運動の実施計画を作成することとしております。あわせて、各圏域における県民運動を推進するため、飛騨・美濃じまん地域会議を順次立ち上げる予定です。その後、各地域ごと、あるいは市町村ごとに具体的にふるさと自慢を見つけていただき、地域とともに育て、PRしていきたいと考えております。

 ふるさと自慢の選定につきましては、その選定のプロセス自体がふるさとのよさを見直す取り組みであると考えますので、単純に県や市町村が選定するということではなく、広く県民の方々から公募し、地域会議の場において広く議論をしながら選定していきたいと考えております。

 こうして選定されたふるさと自慢につきましては、今後設立予定の地域活性化ファンドや国の中小企業地域資源活用プログラム等を活用して、ブランド戦略の中でより魅力あるふるさと自慢になるよう育成・支援してまいります。また、すぐれたふるさと自慢については表彰などを行い、県内外にPRしてまいりたいと考えております。

 飛騨・美濃じまん運動を推進するためには、ふるさとの自慢を一番身近でよく御存じである県民の皆さんや市町村の参加・連携が不可欠であります。地域会議の場などにおいて多くの方々に参加していただきながら進めていきたいと考えております。

 続きまして、ものづくり産業についてお答えをいたします。

 まず、ものづくり産業発展のための各ビジョンの連携・取り組みについてですが、ものづくり産業を育成・発展させるためには、産業を支えるすぐれた人材の確保・育成、県内産業の技術力、競争力向上につながる研究開発の推進や、情報化の支援、製品の高付加価値化によるブランド力の向上など、議員御指摘の各種プラン等との連携した取り組みが重要であると考えております。今年度は、そうした横の連携を踏まえた具体的な施策に取り組んでいるところです。例えば、人材の確保・育成という観点からは、産業界、大学、高専、工業高校等と連携した実践的なものづくり人材の育成に取り組んでおり、また研究開発の推進の観点からは、部材産業の高度化を図る技術開発や生活者の視点に立った新たなものづくりの技術の開発に取り組んでおります。さらに、ブランド力向上の観点から、県産品のレベルアップを図るほか、ものづくり産業の情報化支援という観点から、岐阜情報スーパーハイウェイを活用し、県内の工業団地に進出する企業のビジネスネットワーク環境の整備や三次元CAD研修などの企業向けのIT研修を実施しているところです。また、現在、庁内関係部局によるワーキンググループを設置し、企業へのヒアリング調査や県の産業経済の現状等を踏まえたものづくり産業支援のあり方を検討しているところであり、今後もこうした体制を活用しながら、一層効果的な連携によるものづくり産業の育成に努めてまいります。

 二点目の、モノづくりセンター(仮称)構想の目的と具体的な取り組み及び今後のスケジュールについてでございます。

 本県ものづくり産業を支える部材産業は、新素材、新技術など技術革新等の変化への素早い対応が求められています。また、地場産業については、デザインによる差別化促進、消費者視点によるものづくり、販路開拓のノウハウ等の蓄積などが求められています。これらに対応していくため、昨年度策定いたしました岐阜県産業振興ビジョンにおいては、既存の産業支援機関、研究機関、大学等の連携強化により、ものづくり企業を総合的に支援するモノづくりセンター(仮称)構想を推進し、技術面や人材面での支援を図ることとしております。本年四月からは、モノづくりセンター(仮称)のあり方や機能を検討するため、百六十社を超える企業訪問により企業現場の方の声を職員が直接お伺いし、課題や要望を調査してまいりました。また、県内総生産や製造品出荷額等の動きから県内産業全体の動きを分析するとともに、経営支援、技術支援、人材育成など、既存の各種産業支援制度の整理・分析を進めているところです。今後は、この分析結果に基づき構想案を作成し、企業関係者や有識者の皆さんの御意見をお伺いするとともに、岐阜県産業経済戦略会議にお諮りして、できるだけ速やかにモノづくりセンター構想として取りまとめたいと考えております。

 最後に、産学官連携によります人材育成の取り組みについてですが、ものづくり産業の振興のためには、産学官が連携した人材育成の推進が必要であると認識をしております。県では、国事業を活用して、大学・高専・高校それぞれの修学段階において、行政が中心となって産業界と連携した全国でも有数な体系的人材育成に取り組んでおります。

 まず大学では、金型業界と連携して、岐阜大学工学部の学生さんを本県のものづくりの基盤を支える金型産業の次世代高度技術者として養成する岐阜大学金型創成技術研究センター事業を推進しております。また、岐阜工業高等専門学校では、県内の工業団地等と連携し、高専等が有する設備や人材を活用して、在職一年から三年の若手技術者に対し、金型・精密機械加工関連の基礎的知識と技術を習得する研修を実施し、将来の現場のリーダーの育成に取り組んでおります。さらに、今年度からは工業高校と機械・金属業界とが連携して、生徒にものづくりの現場技術を目と肌で学んでもらうための高度熟練技能者によるものづくり道場の開催や、長期間、あるいは複数企業を体験できる多様なインターンシップを実施して、企業の現場における実践的な技術や知識を習得させ、地元産業界へ送り出す仕組みを構築いたします。

 今後とも、このような産学官の連携を一層強化し、産業人材育成を推進してまいりたいと考えております。



○副議長(安田謙三君) 国体準備事務局長 藤井清敏君。

   〔国体準備事務局長 藤井清敏君登壇〕



◎国体準備事務局長(藤井清敏君) 国体競技施設の整備計画についてお答えいたします。

 競技会場となる施設につきましては、第六十七回国民体育大会岐阜県準備委員会で決定されました競技施設整備基本方針に沿って、可能な限り既存施設を活用して開催することとしております。これまでに、公開競技を含む三十八競技のうち、三十三競技の会場地選定を終え、現在のところ七十三施設を競技会場として予定しているところであり、国体の施設基準や中央競技団体による指摘を踏まえ、国体開催に必要な県有施設の改修や市町村施設の改修に対する県の支援方法等につきまして、鋭意検討を行っているところであります。

 開催五年前となることから、いよいよ開催準備を本格化していく必要があり、今後は、来月十八日に予定されています正式内定を契機として、競技施設につきましても計画的に整備を進め、おおむね開催二年前までの整備を目指して、来年度以降の予算に具体的に反映させるよう検討してまいりたいと考えております。



○副議長(安田謙三君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 国体に向けた選手強化とスポーツ県民運動についてお答えいたします。

 平成二十四年岐阜国体に向けた選手強化につきましては、ジュニアから成年まで、年代別に各種強化事業や指導者養成事業などを行っております。今年度からは、特にジュニア強化といたしまして、国体時に高校三年生となる現中学一年生を中心に二十二競技、五百七十人に強化指定選手証を交付し、意識の高揚を図るなど、重点的な強化に努めております。成年強化につきましては、県体育協会の御尽力により、国体実施四十競技中二十八競技に対して、延べ五十社の企業から有望選手の雇用などの協力支援が得られ、サポート体制が整ってまいりました。さらに、県スポーツ科学トレーニングセンターでは、選手の体力・技術などを科学的に分析し、競技力の向上に生かしております。十八年度には二十六競技、延べ七千二百五十人に対してサポートいたしました。こうした選手強化や指導者養成、企業の協力・支援、また施設整備、さらに国体に向けました地域の熱意やさまざまな取り組みは、県のスポーツ振興にとって大きな財産になり得ると認識しております。国体を一過性の大会にしないためにも、これらの財産を効果的に活用しながら、子供からお年寄りまでがスポーツに親しむ豊かな地域社会の実現を目指して、各種施策を展開してまいりたいと考えております。

 次に、教育行政につきまして、大きく四点の御質問をいただきました。

 まず、旧岐阜女子商業高校の空き校舎の活用についてお答えいたします。

 生徒いきいきプランの推進に伴い統合された県立高校の跡地につきましては、住民福祉の向上や地域の活性化に向けた有効活用を図るため、地元市町村、地元住民の皆様の御要望、御意見をお聞きしながら検討を進めております。

 お尋ねのありました旧岐阜女子商業高校の跡地につきましては、地元各務原市から隣接する那加第一小学校の教室不足に対応するため、校舎や運動場等の利用について御要望いただいているところでございます。各務原市からの御要望を受けまして、県教育委員会の担当職員が那加第一小学校を視察しており、教室不足の状況についても承知しているところです。県教育委員会といたしましては、各務原市からいただきました等価交換方式による譲渡の御要望におこたえする方向で、具体的な協議を急いでまいります。

 次に、全国学力学習状況調査の結果の活用方針についてお答えいたします。

 本県におきましては、平成十五年度より県独自の学習状況調査を実施し、経年変化も分析しながら、その結果を学力向上施策に生かしてまいりました。今回の全国学力学習状況調査の結果につきましても、本県における学力向上推進の資料の一つとして活用し、過度な競争や序列化につながらないよう配慮しながら、児童・生徒の学力向上につなげていきたいと考えております。具体的には、個人の調査結果を活用して、一人一人の学習のつまずきなどを把握し、児童・生徒みずからが目標をもって学習できるよう、個別指導や三者懇談の場などを通して、本人や保護者に対してきめ細かく指導・助言をしてまいりたいと考えております。また、各学校に対しては、調査結果から明らかになった学校の課題を解決するために参考となるような教師用資料を作成し、各学校の指導計画や指導方法の改善に生きるよう、学校訪問等を通して指導してまいります。

 次に、県の学習状況調査の結果と国の全国学力テストの結果をどう結びつけ、どう活用するのかという御質問でございました。

 本県の学習状況調査の結果は、議員言及の記事などにも示されておりますが、漢字を正しく読む力や、簡単な計算技能は十分身についているが、文章や資料等を読んで考えたことを、根拠や理由を明らかにして表現する力については課題があるということなどが明らかになっております。各小・中学校では、この結果を踏まえ、児童・生徒の学習状況がわかる個人カルテをもとに、個別指導や習熟度別指導などを行い、一人一人に応じたきめ細かな指導に努めているところです。今後は、公表されます全国学力学習状況調査の結果も活用し、身につけていなければならない知識・技能が本当に身についているのか、学んだことを実際の生活の中で生かす力は育っているのかなど、これまで県として把握してまいりました県内の学習状況を再度検討し、課題をより明らかにしてまいりたいと考えております。その上で、それらの課題を解決するために、指導方法の改善を進め、児童・生徒一人一人の学習意欲を高めながら、学力の向上に一層努めてまいります。

 最後に、明日の岐阜県教育を考える県民委員会の設置目的等についてお答えしたいと思います。

 今、教育は、国における教育改革の大きな流れの中で、教育基本法、教育改革関連三法の改正などにより、大きな転換期を迎えております。また、いじめ・不登校、規範意識や学ぶ意欲の低下など、教育をめぐるさまざまな課題が指摘されており、その解決に向けた速やかな対応が求められております。こうした課題への対応とあわせて、県民の教育に対する期待やニーズを踏まえ、新しい時代に対応した岐阜県教育の目指すべき基本的方向を明らかにする必要があると考えております。

 こうした認識のもと、明日の岐阜県教育を考える県民委員会は、岐阜県教育の総点検を行い、有識者の皆様から幅広く御意見、提言を伺うことを目的とし、設置したものでございます。既に、平成十七年度に実施した政策総点検では、教育の分野において十一の論点で整理し、政策の方向性を示しております。県民委員会では、これらの論点をさらに深めるとともに、政策総点検後に新たに生じた課題について多面的に議論していただき、御意見、提言をちょうだいしてまいりたいと考えております。

 昨年度には、政策総点検の結果を受け、具体的な政策の展開を図るため、各政策分野における基本計画やビジョンが作成されたところですが、教育の分野におきましても、今年度から二カ年をかけて岐阜県教育ビジョンを策定することにいたしました。このビジョンは、改正教育基本法に規定する岐阜県の教育振興基本計画という位置づけで策定するものであり、本年度末に示される国の教育振興基本計画を踏まえる必要もあるため、平成二十年度末を目途に策定する予定でございます。県民委員会による教育の総点検は、このビジョンの策定につながるため、その作業を並行して行おうとするものです。

 県民委員会におきましては、今後、例えば子供たち一人一人を伸ばす教育や、信頼される学校づくり、心豊かな人づくり、生きがいづくりなどの分野ごとに課題を整理し、議論を進めていただくため、幾つかの分科会を設置する予定としております。これらの分科会では、議員御指摘のとおり、それぞれの分野における重要な課題に絞ってテーマを設定し、議論を深めていただきたいと考えております。



○副議長(安田謙三君) 警察本部長 井口 斉君。

   〔警察本部長 井口 斉君登壇〕



◎警察本部長(井口斉君) まず、警察本部長としての抱負、考え方についてお答えいたします。

 県下の治安情勢、刑法犯認知件数が四年連続減少するなど、指数治安につきましては回復傾向が見られるところでございますが、体感治安につきましては、いまだ県民の求める水準には至っていないと考えています。このため、県警察としては、県民の期待と信頼にこたえる精強な警察を基本方針に掲げまして、四つの重点目標、つまり地域との協働による犯罪の抑止、県民が不安を感じる犯罪の検挙、安全で快適な交通の確保、災害・テロ等に備えた体制の強化に現在取り組んでおります。このほかにも、交番、待機宿舎等活動基盤の整備を計画的に進めていく必要があると考えております。

 私は、悪者に強い警察、この確立が県民から信頼される精強な警察につながるものと考えておりまして、岐阜県警察職員三千九百人一丸となって悪との対決姿勢を保ち、県民の安全・安心を確保してまいりたいと考えております。

 次に、団塊の世代の大量退職に伴う警察力の維持・向上策についてお答えいたします。

 警察力の維持・向上を図るためには、後継者育成が大変重要と考えておりまして、警察学校における教養、現場での実務を中心とした教養に力を入れております。特に若手の警察官にありましては、さまざまな現場を想定したロールプレイング方式の実戦的訓練で模擬体験を積ませましたり、柔道・剣道などの術科訓練を集中的に行わせ、現場対応能力を高める取り組みも行っております。

 実務の場におきましても、交番・駐在所の地域警察官の能力を伸ばすために、経験豊富な職務質問技能指導員らによります同行指導を行っておるほか、専門的な分野につきました若手の捜査員につきましては、ベテラン捜査員のもとでマンツーマンでわざと心を体得する、捜査技能伝承官制度により優秀な捜査員の育成に努めております。今後とも、教養の充実を図り、警察力の維持・向上に努めてまいります。

 最後に、警察官OBの役割、活用についてお答えいたします。

 退職警察官につきましては、それまでに培いました豊富な知識・技術を有しておりますし、退職後もその能力を引き続き活用することは、大量退職期を迎える中で治安レベルを維持する上で大変有効な方策でありまして、警察活動を補完する即戦力として重要な役割を担うものと考えております。

 そのため、県警察といたしましては、現在二十二職種、約二百名の退職警察官を非常勤専門職として登用し、交番相談員、地域安全活動アドバイザー、スクールサポーターなどとして、主に第一線の交番・警察署に配置しまして、その専門性を生かした活動に従事させており、成果を上げているところであります。したがいまして、今後ともそのさらなる充実を図ってまいりたいと考えております。また、それ以外にも、退職警察官の再任用制度につきましても、その本格的な運用、拡充につきまして検討してまいりたいと考えております。



○副議長(安田謙三君) 二十一番 平岩正光君。

   〔二十一番 平岩正光君登壇〕(拍手)



◆二十一番(平岩正光君) 議長さんからの発言のお許しをいただきましたので、通告に基づきまして一般質問を行わせていただきます。

 子供は未来の宝であり、社会の宝です。岐阜県の将来を担う子供たちが健やかに生まれ、心豊かに成長することは県民すべての願いです。子供は、家族やその周りのさまざまな人々とともに遊び、学び、育ちます。大人もまた、子供とともに過ごす時間を楽しみ、その育つ姿からあすへの希望をもらいます。しかし、今、生まれてくる子供は減り続けており、子供に対する虐待、いじめなどが大きな問題になっています。このまま子供が減り続けるとどうなるのでしょうか。少子化は、社会に大きな影響を及ぼす深刻な問題です。働く人が減って経済は小さくなり、年金などの社会保障制度を支えていくことが難しくなるほか、地域社会が衰退することが心配されます。

 本年三月二十日に公布されました「安心して子どもを生み育てる岐阜県づくり条例」はこのような書き出しで始まっております。後段には、「不安や問題を取り除き、結婚や出産を望む人の願いがかなう社会、子供や家庭がその周りのさまざまな人に見守られ、ともに支え合いながら安心して健やかに暮らすことができる地域を実現していくことは県民すべての願いです」と、このように記述されております。この基本条例を受けて作成が進められております「岐阜県少子化対策基本計画の骨子案」の中で、県民の方々との意見交換から少子化の課題として次の七つの不安が明らかにされております。七つの不安とは、社会への不安、出産・子育てそのものへの不安、子供の成長への不安、医療体制への不安、経済面への不安、仕事と家庭への不安であります。岐阜県において、急速に少子化が進行する中で、安心して子供を生み育てることができる岐阜県づくりを目指すに当たり、私が現在特に不安に感じております二つの課題について、本日は質問をさせていただきます。

 一つ目の質問は、地域産科医療の確保及び機能強化について、二つ目の質問は、青少年の健全育成についてであります。

 それでは、初めの質問項目、地域産科医療の確保及び機能強化について。

 本年二月の中津川市の広報で「里帰り出産」についてのお願いが掲載されました。近年、全国的に産婦人科医師が不足しているため、各地の病院で産科が閉鎖されております。この主な原因は、二年前に始まった臨床研修医制度による新人産婦人科医師の都市部への集中や、医療に関するリスクが高く、医師としての責任を問われるケースが多いため、産婦人科を志望する医師が少なくなったと考えられます。

 平成十五年度以降、近隣地域でも複数の産科が閉鎖され、その結果、中津川・恵那地域の三医療機関に集中し、四名の産科医師が年間約一千件を取り扱うなど、産科を取り巻く状況は大変厳しくなり、中津川市民病院の二名の産科医師の取扱件数も、平成十七年度は平成十四年度と比べると約三百四十件から四百五十件へと百十件増加してきました。お産の安全確保とお産の場の確保のため、産科医師の増員が緊急の課題となり、大学病院などにお願いをしてきましたが、困難な状況であり、このため、当地域の三つの医療機関での相互協力体制の整備と助産師外来の開始で、お産の場の確保に努めてまいりました。しかしながら、昨年末に恵那市唯一の産科が今年五月以降の出産の受け入れを中止したため、中津川市民病院での出産希望が急増し、二名の産科医師では負担がふえて、お産の安全確保、産科の維持が困難となります。そこで、地域で暮らす妊婦の受け入れを確保するため、五月以降の里帰り出産を制限し、里帰り出産を予定されている方は居住地での出産をお願いします、このような内容で中津川市内に全戸配布されました。

 このことは新聞各紙でも取り上げられ、「里帰り出産制限」「里帰り出産受け入れません」などの大きな見出しが強烈に目に焼きつき、出産に対する不安が地域住民の間に広がっていったのは言うまでもありません。

 二月二十七日、恵那・中津川市の女性グループ「恵那の産科を守る会」が一万八百七十名の署名を集め、両市の市長に産婦人科の確保を要望し、同日、「中津川市での出産を望む会」が中津川市に対し、里帰り出産制限の早期撤廃の要望書が提出されました。また、中津川市長との市内各地域で開催される女性懇談会の会場でも、「娘も実家に帰って産めないということはとても不安だ。親のもとで産める体制づくりをお願いしたい。」という声など、不安を訴え、改善を求める声が各会場で出ていると聞いております。

 中津川市・恵那市とも現状打開のため、これまでどのような取り組みをしてきたのか、御紹介をいたします。

 三月三十日に、恵那医師会・中津川市・恵那市協議の上、東濃東部の周産期医療の推進を目指す覚書を締結し、お互いに協力していくことが確認されました。さらに、恵那医師会 古橋会長による恵那産科医師の意向調査の結果、地域医療に対する御理解をいただける旨の報告に基づき、閉院する恵那市の産科医師に中津川市民病院に移っていただき、三人体制で六月から、両市の住民の出産に対応することとなりました。これによりまして医師の激務の軽減と継続的な勤務が可能となったものの、東濃東部の産科医師数に変わりがないため、引き続き里帰り出産制限は解除できないとしています。今後、中津川市民病院に常勤産科医師一人、助産師五人の増員ができれば解除できるとの見解を中津川市は示しています。

 医師確保に向けて、中津川市長が市の担当者と大学病院に派遣の依頼に訪れた際にも、大学の医局自体も産科医不足に悩むのは同じで、「こちらも限界なんです」と言われ、願いがかなわなかった事実も三月二十一日付の朝日新聞に取り上げられておりました。また、五月には中津川・恵那両市の市長が揃って大学病院にお願いに行ったが、やはり願いは届きませんでした。このような大学医局への依頼のほかにも、医師確保に向けて中津川市では、地域出身産科医師への働きかけやホームページでの募集、中津川市民病院における研修医確保のための環境整備、市内産科医との相互協力の取り決めなどを行っております。

 さらに大山中津川市長は、提言・実践首長会議を通して、地方における医師不足問題に対する国への提言を行うため関係者との打ちあわせを重ね、提言の準備を進めております。また、東濃五市の首長会議でも、医師確保のため、奨学金制度などの意見交換も行われております。

 中津川市民病院で扱っていたお産の約二割、年間百人ほどの里帰り出産制限解除と東濃東部地域でのお産の場の確保のため、地元としてこのような取り組みが行われております。

 「里帰り」とは、広辞苑によりますと「結婚後、初めての実家へ帰る儀式」「結婚後、実家へ一時帰ること」とあります。いうならば、里帰り出産は、親や家族が楽しみに待つ実家に帰り、出産に対する不安や、これからの子育てに対する心構えなど母親から娘にあれこれと伝える中で、親になる喜びをともに実感することができ、生まれ育ったふるさととのきずなをより一層深める日本の伝統文化の一つでもあると考えます。私は、里帰り出産制限の記事を見たとき、ふるさとで産みたい娘の気持ちや、新しい命が誕生するまでのひとときの時間を共有できることを楽しみに待つ家族との間に、里帰り出産の制限が壁となり、ふるさととの思いを断ち切ってしまうものではないかと、何ともやるせない気持ちになりました。ふるさとに愛着を持ち、出産という喜びと不安の入りまじる、人生における重要で神聖な行為をふるさとで迎えたいという思いの実現のため、一日も早く里帰り出産制限解除と安心して出産できる場と安全の確保は、地域住民の切なる願いであると考えます。

 県におかれましては、岐阜県地域医療対策協議会の開催、平成二十年からの岐阜大学医学部定員増にかかわる地域枠の設定、岐阜県奨学金制度など対策を講じていただいております。こうした中、国において、地域医療に関する関係省庁連絡会議が平成十七年八月、医師不足に悩む地方に対し、地域医療に関する関係省庁連絡会議が緊急に取り組む対策として示した、都道府県による小児科・産科における医療資源の集約化、重点化の推進は、小児科医・産科医の拠点病院への集中と考えられます。

 本年六月六日付の岐阜新聞に掲載されました「究極の選択」「地方苦悩」との大きな見出しがつけられた記事によれば、小児科・産科の集約化・重点化について、地域の診療機能の縮小など住民へのしわ寄せへの懸念から、容易に結論を出せずにいる自治体が多いとした上で、「交通の利便性に欠け、医師の空白地帯が発生してしまう可能性がある」「なるべくやりたくないが、それ以外の具体策は見つからない」など、各県の苦しい状況のコメントが紹介されておりました。さらに、東海四県それぞれの集約化・重点化の方針についての記述もあり、静岡県は小児科については集約化・重点化の必要あり、産科については集約化・重点化できない。岐阜県・愛知県は小児科・産科どちらも集約化・重点化については検討中。三重県は小児科・産科とも集約化・重点化の必要ありとしております。いずれも集約化・重点化については、この記事にもあるように、地域偏在や、産科医、小児科医の絶対数の不足で究極の選択を迫られている現状が取り上げられておりました。岐阜県においても、この新聞報道によれば、小児科・産科の集約化・重点化を検討中とのことでありますが、集約化・重点化になれば、東濃圏域においては拠点病院として県立多治見病院が考えられます。もしこのような状況になれば、中津川・恵那、いわゆる東濃東部地域の産科の拠点として六月十八日から三人体制でスタートした中津川市民病院の医師も対象になることも想定され、地域間格差の拡大が懸念されます。

 東濃圏域の産科・産婦人科医師数は、平成十六年度のデータでは、東濃圏域全体では二十二名ですが、東濃東部地域はその内の四名であります。人口十万人に対しての産科・産婦人科医師数は、東濃西部地域八・二人に対して東濃東部地域は二・九人であり、県平均の七・三人、全国平均の八・三人を大きく下回っております。

 また、本年六月十四日の岐阜新聞によれば、土岐市民病院の産婦人科医師の辞職により九月以降の出産受け入れを休止し、同市内の民間病院も今年に入り産科を休止しており、同市内での出産受け入れができなくなると掲載されており、東濃西部地域の産科の現状は平成十六年時より悪化しているものと考えられます。さらに昨日、六月二十六日の中日新聞に、郡上市の産婦人科医不足に関するコラムが掲載されておりましたが、厳しい実態は県内に大きく広がりを見せております。

 今年度中に見直しが予定されております岐阜県保健医療計画について、今回の見直しの考え方と、新たに記載する事項等によりますと、地域において必要な医療機能を明らかにし、これらを担う医療機関及びその役割分担、連携体制を明確化するとあります。そこで、岐阜県保健医療計画の見直しが進められていると思いますが、国から緊急に取り組む対策として示された産科の集約化・重点化と、地域医療機関の役割分担・連携体制の考え方について、例えば地域の困窮する実情の一つとして取り上げさせていただきました東濃地域における中津川市民病院の位置づけの必要性等や、国に対して無過失補償制度創設の要望を含め、県内各圏域の実情に沿った産科医療の確保や機能強化について、健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 続いて、二つ目の質問項目であります青少年健全育成について。

 若い親による幼児をめぐる事件が相次いで起きています。いじめ・虐待にとどまらず、命の大切さを理解し、子供に対する責任と愛情があれば防げるはずの事故死、殺人事件など、余りにも命を軽んじ、子供の未来を簡単に奪ってしまう無責任で規範意識のない青少年の範疇に入る若い親による事件に、心が痛みます。若い親による不幸な事件の背景には、成長段階の問題や、親として社会との関係も築いていかなければならないさまざまな要因によるストレスに対し、自己を確立し、社会に対応できる人間に成長する前に、そのはけ口を弱い子供にぶつけ、結果の重大性を予見できないまま引き起こしてしまっていることも要因の一つとして考えられるのではないでしょうか。

 岐阜県においては、青少年の健全育成の基本指針として、平成十二年に岐阜県青少年育成アクションプランを策定し、これに基づき施策を推進されておりました。しかしながら、近年、青少年を取り巻く社会環境は、少子化・核家族化の進行、情報化・国際化の進展など、さまざまな要因による急速な変化により、少年非行の多発、児童虐待の急増など、青少年をめぐる問題が深刻化したため、平成十七年十月に岐阜県青少年健全育成条例の全面的な改正が行われました。改正条例では、青少年の保護のみではなく、育成により重点を置くべきであるとし、青少年の健全育成のためには、行政、家庭、地域社会、学校、職場など、それぞれが果たすべき責務や役割を認識し、相互に連携しながら一体となって青少年の育成を推進していく必要があることを基本理念として定めております。

 これを受けて、平成十八年十月、次代を担う青少年が心豊かでたくましく自立し、人生に夢や希望を持ち、ふるさとに誇りと愛着を持って成長することを願い、今後の青少年健全育成施策の指針として、岐阜県青少年健全育成計画が策定されました。

 この計画の特徴的なところは、岐阜県健全育成条例における青少年は十八歳未満を指しますが、十八歳以上の若者に対しても総合的な取り組みを行う必要があることから、この計画の対象とする青少年の範囲を「おおむね三十歳までの若者」と明記したところにあります。この点については、時代を反映したものとして評価をさせていただきたいと思います。

 少子化社会の中で、あすを担う青少年が、みずからの手で我が子を虐待、あるいは死に至らしめてしまい、一生、その現実を背負いながら生きていかなければならないような事件をなくさなければいけない。何の罪もない子供たちが、虐待によって心に深い傷を負わされ、ましてや、子供がこの世に生まれ、最も愛してほしいと願う親によって未来を奪われるという行為は、決してあってはならないと考えます。私は、青少年が、健全に成長し、若くして家庭を持ち、子供の親となっても、地域社会と良好な関係を築き、お互いが成長し、ふるさと岐阜で生き生きと生活することを切に願うものであります。

 岐阜県の児童虐待の状況については、県内の子ども相談センターにおける虐待相談の件数が、平成十八年度には過去最高の四百七十九件に上り、ここ十年間の相談件数は十倍ほどの伸びを示しております。いわゆるSOSの発信が急増しているのであります。

 十八歳までは、幼稚園・保育園、小学校、中学校、高校という集団的な枠組みの中での取り組みが比較的容易になされる環境にありますが、大学生、社会人に対しては困難な状況にあると考えられます。しかしながら、親による虐待や、子供が死傷する事件が頻繁に報道されるにつけ、結婚して親となるまでの時期、あるいは最近ではその順番が逆の場合もありますが、いずれの場合も親になるまでの時期の取り組みが大切であります。親としての自覚を持ち、子供を育てるための健全な家庭環境の構築と、良好な地域社会とのかかわり、それを持つ上にも極めて重要であると考えます。

 そこで、岐阜県青少年健全育成計画策定に当たり、親になるまでの時期の青少年及び十八歳以上、おおむね三十歳までの若者に対しての取り組みについてどのような検証を行い、岐阜県青少年健全育成計画にどのように反映されているのか、お尋ねをいたします。

 さらに今後、より実効性を上げるためには、どのように進めていかれようとしているのか、環境生活部長にお尋ねいたします。

 以上、私が不安に思っております二点について質問させていただきました。暗雲を振り払い、光が差し込めるような優しく力強い御答弁を期待申し上げまして、質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○副議長(安田謙三君) 環境生活部長 高田幸三君。

   〔環境生活部長 高田幸三君登壇〕



◎環境生活部長(高田幸三君) 青少年健全育成計画における若者に対する取り組みについてお答えをいたします。

 青少年健全育成計画の策定に当たっては、各種統計データの分析、中高生との意見交換会や、岐阜県青少年育成審議会での審議、パブリックコメントなどを通じて青少年をめぐる現状と課題について検討を行ってまいりました。その中で、適切な親子関係を築くためには、単に親の努力だけに任せ切りにするのではなく、これから結婚して親になろうとする若者に対して、子育てについての教育を行うとともに、子育て中の親に対しても、社会として十分なサポート体制を充実させ、安心して子育てできる環境を整備していくことが必要と指摘されたところです。

 こうした課題に対応するためには、成長期の早い段階から取り組む必要があり、中高生を対象に、子育て中の親との対話や乳幼児等と触れ合う機会を提供し、命の大切さや子育ての苦労、喜びについて学ぶ講座を開設しているところです。

 また、議員御指摘の親となる、あるいは親となった若者に対しましては、妊婦健診、乳幼児健診や就学時健診等、参加率の高い機会を活用した子育て講座、父親の家庭教育参加を促進する取り組みを支援するなど、親としての自覚を促すような学習機会の提供と充実に努めているところです。

 こうした若者をめぐる対策は、経済や就労の問題など、総合的な取り組みが必要であるため、関係部局と十分連携して取り組んでまいります。



○副議長(安田謙三君) 健康福祉部長 上手繁雄君。

   〔健康福祉部長 上手繁雄君登壇〕



◎健康福祉部長(上手繁雄君) 地域産科医療の確保及び機能強化についてお答えいたします。

 県内の地域産科医療につきましては、地域の医療機関の協力によって一定の集約化・重点化を進める必要があると考えております。しかし、地域によってはさらなる重点化が病院へのアクセスを悪化させ、妊産婦の安全を確保できなくなることが懸念されます。したがいまして、まず地域の医療機関が連携して、地域の実情に即した対策を検討していただくことが基本であると考えております。

 県は、四月に岐阜県地域医療対策協議会を開催するとともに、各圏域に同様の協議会を設置し、医師確保や医療機関の連携について検討いたしております。東濃圏域については、東濃地域における周産期医療を考える会が設置され、中津川市民病院の位置づけを含めまして、地域での対策を検討していただいているところでございます。こうした検討を踏まえまして、地域の実情に即した周産期医療体制の整備を目標としまして、保健医療計画を策定してまいりたいと考えております。

 なお、産科医師不足を解消する方策の一つとして御提案のありました無過失補償制度につきましては、国において創設するよう、全国知事会で要望を行っておりますが、今後も機会をとらえまして働きかけを進めてまいりたいと考えております。



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○副議長(安田謙三君) しばらく休憩いたします。



△午後三時休憩



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△午後三時二十五分再開



○議長(中村慈君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



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○議長(中村慈君) 引き続き一般質問並びに議案に対する質疑を行います。九番 松岡正人君。

   〔九番 松岡正人君登壇〕(拍手)



◆九番(松岡正人君) 議長より発言のお許しをいただきましたので、質問に先立ちまして、一言ごあいさつを申し上げます。

 私は、このたびの県議会議員選挙におきまして、各務原市選挙区より初当選させていただきました。今回初めて壇上に立つ機会をいただき、身の引き締まる思いと同時に、その責任の重さを痛感しております。今後は、初心を忘れず、県政の発展はもとより、県民の負託にこたえるため誠心誠意努力してまいりたいと存じます。若輩者ではございますが、諸先輩の議員の皆様、そして古田知事並びに執行部の皆様の温かい御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げます。

 それでは、通告に従いまして、環境問題と教育に関することについて質問させていただきます。

 初めに、環境問題に対する今後の取り組みについてお尋ねします。

 今月中旬、ドイツのハイリゲンダムにおいて開催された主要国首脳会議でも確認されたように、京都議定書の約束期間がいよいよ来年二〇〇八年から始まり、二〇一二年までに温室効果ガスの総排出量を一九九〇年に比較して六%削減しなければなりません。安倍首相がみずからチームリーダーとなって国民的プロジェクトとして推進されている「チーム・マイナス六%」は、百十万人を超える国民の参加者によって活発に活動しております。また、企業も積極的に参加しており、環境が置き去りにされ、経済や生産活動が最優先された時代から、環境を重視した経済活動をする時代に移行していることのあらわれであると感じております。

 岐阜県においては、平成七年に定められた岐阜県環境基本条例に基づき、近年では平成十八年三月に五年計画で策定された岐阜県環境基本計画にのっとって、環境に対する施策が行われております。その基本理念は、「飛山濃水の豊かな自然と文化を守りはぐくみ、県民協働により循環型社会を目指します」とされております。

 しかし、物質的豊かさを求める私たちの生活や、エネルギーや資源を大量に消費する現在の社会経済の仕組みは、地球温暖化など環境を大きく変化させようとしています。豊かな生活と環境の共存は、これからの日本、そして地球全体にとって両立しなければならない大きな課題であると思います。しかし、豊かな生活には消費活動が伴い、おのずと廃棄物が発生します。私たち一人一人が自覚と責任を持って協働しながら、環境に優しい行動を実践し、岐阜県の誇る豊かな自然を守り、将来を担う次世代に引き継がなくてはなりません。

 環境に対しては、どちらかというとマイナスイメージが強い岐阜県ですが、私は、岐阜県がマイナスイメージから脱却して環境先進県となり、環境立県となり得る可能性を持っており、そうなることを強く願っております。近県で環境先進県というと、三重県や滋賀県などが思い浮かびますが、いずれも四日市公害や琵琶湖の水質汚濁をきっかけに、マイナスから出発しています。岐阜県においても、問題が発覚したことを契機に、県民の皆さんの関心の高い今こそが、マイナスをバネに、県民総参加で環境について取り組む時期に来ているのではないでしょうか。環境への取り組みは、岐阜県にとって大きな課題になっているとともに、大きなチャンスであると感じます。

 そこで古田知事にお尋ねします。

 県政の財政は厳しい状況ではあるものの、今後、県として環境問題に対して重点的に取り組むべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 次に、地球温暖化防止対策についてお尋ねします。

 先ほども触れましたとおり、京都議定書において削減が義務づけられた温室効果ガスの総排出量のうち九〇%が二酸化炭素、いわゆるCO2です。岐阜県の具体的なCO2の排出削減目標は、二〇一〇年までに六%削減すると定められており、二〇〇四年の実績としては、一九九〇年対比マイナス一・三%という実績を残しております。内訳について見ますと、産業部門でマイナス一五・〇%、運輸部門がマイナス九・五%という削減実績であることに対して、家庭など民生部門においては四六・八%の増加となっております。企業がCO2削減に対して積極的に取り組んでいることに比べて、一般の県民の方々のCO2削減に対する意識、環境保全のための認識が不足している現状のあらわれのような気がします。環境基本計画の基本目標にもある「県民協働を進める」ということが、環境問題やCO2削減という具体的目標実現のためにいかに重要であるかがうかがえます。

 そこでもう一点、古田知事にお尋ねします。

 CO2削減目標達成のためにも、環境問題を県民の皆さんに対してどのように理解をしていただき、どのように協働を進めるべきとお考えか、お尋ねします。

 次に、廃棄物対策についてお尋ねします。

 県の廃棄物対策の方針にある三R、つまりリデュース−発生抑制、リユース−再利用、リサイクル−再生利用による資源の有効利用については、一つには県民の皆さんの意識の向上、もう一つには製造者である企業と行政が連携していくことが、その推進に大きく寄与すると私は考えます。県民の皆さんの意識の向上については、市町村単位でごみの減少、分別収集、資源回収など、地道ではありますが、着実に行われるように県の方向性の明示や指導が大切であると考えます。個人の消費活動は小さなことの積み上げですが、大きな力に変身するので、地道なPR活動と実践が大切であると感じるところです。一方、製造者である企業と県の連携については産業振興にかかわってくることですが、県内の製造業においては、家電製品の部品、自動車の部品等の製造に多くの企業が携わっており、それらの企業に対する環境対策に関する技術支援や助成は環境にプラスになるだけではなく、県内企業の競争力にもつながるのではないでしょうか。

 廃棄物は、一般廃棄物と産業廃棄物に分類されますが、いずれも増加しているのが現状です。一般廃棄物については、ダイオキシン問題がクローズアップされ、県としても市町村や広域連合に対して技術面、資金面において支援がなされ、施設整備が進んでおり、適正処理されつつあると感じます。一方、産業廃棄物については、一般廃棄物に比して処理が困難であるにもかかわらず、その処理については行政による運営ではなく、民間業者のみで行われ、県としては監視・指導という立場にあると聞いております。

 そこで環境生活部長にお尋ねします。

 産業廃棄物処理についての技術は飛躍的に発展しており、リサイクルやリユースも可能な超大型の複合施設を行政によって設備投資したり運用することが適正処理に向けて有効であると考えます。この点について、今後どのようにお考えかお尋ねします。

 次に、森林整備についてお尋ねします。

 いかなる生産活動にも不可欠である水の重要性の再認識や、飲料水のレベルが低下して水が売られている現状を考えると、私は水と空気はただじゃない、そういう時代になっていると思います。環境はビジネスとしても重要な位置づけとなり得ること、そのことが岐阜県の大きな資産である森林の付加価値を増大することにもつながると信じております。

 県土の八二%が森林である岐阜県は、「岐阜県民の歌」にもあるように、まさに「木の国、山の国」であります。森林の公益的機能は、生活面、環境面、防災の面など、いろいろな面でとても大きな恩恵がありますが、保全整備がなされなければその恩恵は十分に受けられません。林業の担い手が減少したり高齢化している現状を考えると、県としては早急な対策が必要であると考えております。

 県では、先ごろ岐阜県森林づくり基本計画を策定されましたが、補助金依存体質と言われつつある林業が、自立して将来性を期待できるための県の施策を大いに期待しております。

 林業の育成という取り組みの一方で、企業との協働による森林づくりを推進することは、環境に注目されているこの時代にマッチした財政を圧迫しない有効な森林整備の手段であると考えます。近年、企業の社会的責任、コーポレート・ソーシャル・レスポンシビリティー、つまりCSRへの取り組みが注目されていますが、企業による不祥事が多発しているという背景や、企業活動がもたらす社会への影響力の大きさにかんがみて、世界的に関心が高まってきています。また、CSRに関するISO規格化も決まってきており、企業にとってCSRは大変重要な位置づけになりつつあります。こうした背景もあり、林野庁では森林づくり社会貢献活動推進事業を展開し、企業の森づくりを支援しています。他県においては、和歌山県が契約期間十年で一ヘクタール当たり三百万円を負担した企業に対して認定書を交付する制度を設け、その活動をサポートしており、実績としては二十七社と総面積百三十六・九ヘクタールの契約を済ませております。岐阜県としても、本年六月に愛知県に工場のある飲料メーカーが、「水源の水を守れ」ということで、八百津の町有林二ヘクタールで植林活動したことが新聞に載っておりました。日本有数の森林県であり、東海地方の水がめである岐阜県にとって、今後、こうした企業との連携・協力による森林整備を継続して進めることは重要であると思います。

 そこで林政部長にお尋ねします。

 今後、林業の育成や企業との協働による森林整備がますます推進されることを期待して、岐阜県におけるこれらの森林・林業に対する理念と具体的施策、森林整備に関する企業との連携についてお尋ねします。

 続いて、学校教育と家庭・地域の連携の重要性についてお尋ねします。

 教育委員会においては、平成十九年度の岐阜県教育の展望として、国と連携を図りながら、市町村教育委員会を初め、知事部局や市町村、各種関係団体等とも共通の認識を持ち、家庭・学校・地域社会がそれぞれの役割を十分に果たしつつ、かつ密接に連携を図り、一体となって自治体教育を推進するという方針を打ち出しておられます。

 私は、「ご近所パワー」というスローガンで、地域力の向上を図ることの重要性を日ごろより訴えており、教育面のみならず、災害や差し迫った高齢化社会の対策としても、自治体教育は大変効力を発揮すると考えており、賛同するところであります。しかしながら、現実の地域においては、PTAや消防団、NPOの活動、ボランティアの活動に格差があらわれてきているのが現状であると感じます。こうした地域力の格差を是正するためにも、県の自治体教育推進というのは重要な役割を果たさなければならないと思います。

 私は、教育において子供のやる気や意思は最も大切なことであると考えます。他方で、教師のやる気、親のやる気、地域のやる気も、未来の宝である子供たちを育てる大切な環境であり、子供の教育にとっては大きな格差を生じる原因になると思っております。そのためには、学校・家庭・地域社会がそれぞれの果たすべき役割を十分認識し、お互いに連携し、補完し合いながら、自律的で心豊かな人づくりが不可欠であると思います。

 そこで教育長にお尋ねします。

 学校教育と家庭・地域の連携の重要性についてどのようにお考えであるかお尋ねします。

 次に、小学校の教室の運営状況と市町村との連携についてお尋ねします。

 平成十九年度教育委員会の重点施策の柱として、「児童が安心して通うことができる信頼される学校づくり」が上げられております。その具体的施策として、地域が一体となって開かれた学校づくりを目指し、地域のみんなで子供を育てていく方針が打ち出されております。

 今の時代背景として、核家族の増加に伴い、三世代家族が減少していることや、共働き世帯の増加ということで、子供たちが年代の違う人々と触れ合う機会が減少していると思います。こうしたことが、学習に対する目的意識の希薄化、知識と同様に大切な知恵の低下、優しさ、思いやり、気配りといった社会の一員として求められる豊かな心が十分に育っていないという問題を引き起こしていると私は考えております。こうした状況を打開するためにも、開かれた学校づくりを推進することは非常に有効な施策であり、子供たちのためにも大きな役割を果たすことであると思います。

 開かれた学校という意味では、県民の皆さんに一番身近な存在は小学校であると思います。地域的に見ても最も公平に配置されている公共施設であり、また、図書館や体育館、音楽室、料理室等のいろいろな設備が既に整っており、地域の住民の方々が集まって活動するために、小学校は最適の施設であると思います。

 ここで、昭和五十七年と平成十八年の児童数と学校数を比較いたしますと、児童数が三九%減少しているのに対して、学校数は一三%減少しております。児童数の減少は学校数の減少率の約三倍になっており、少人数学級の実施や専門教室の増加などを考えても、小学校には比較的余裕のある教室がかなりあるのではないかと思います。既に各小学校においては、設置者である市町村教育委員会の指導のもと、教室の有効活用が図られていることと思いますが、県教育委員会としても各小学校の取り組み事例を他の市町村教育委員会へ情報提供するなどして、県全体のレベルアップを図っていただきたいと思います。

 そこで教育長にお尋ねします。

 開かれた学校づくりを目指して、小学校における教室の活用状況等に関して、県としてどのようにお考えなのかをお尋ねします。

 最後に、放課後子どもプランの取り組みについてお尋ねします。

 教育長にお尋ねした質問の中でも触れましたが、小学校というのは、立地条件、施設の完備、そして安全面を考えても、その活用方法は、もっと有効に活用ができる可能性を持っている公共施設であります。そこで学ぶ小学生が地域の方々の御協力によって見守られ、地域社会の中で安全で健やかに過ごすことのできる環境づくりの一つの方策として、県では放課後子どもプランを推進しておられます。このプランの実現に向けては、コーディネーターや安全指導員など地域住民の参加と協力が不可欠であり、実施主体は市町村であることから、企画や運営、実施方法等、いろいろな面で特徴が生じてくる可能性があります。しかしながら、団塊の世代の方々がこれから数年の間に大量にリタイアされるという背景のもと、かつ比較的少額の予算で、地域における世代を超えた触れ合いの場を通して、子供たちの知識や知恵の向上、気配りや思いやりの心といった道徳心の育成、さらにはボランティアで参加する大人の方々が得る安らぎや刺激など、大きな効果が期待できるプランであると私は思います。さらに、このプランがうまく運用されていけば、小学校が地域一体学校としての機能を果たしていく可能性を大きく秘めていると感じております。地域の方々によるいじめ問題の対策や、高齢化社会に向けてのシニア世代のコミュニティー広場、子育て応援センターを併設することでの子育て支援、防災危機管理体制の強化など、地域力向上に無限大の可能性を感じます。私は、「シニアが主役、子供は宝」という今の時代、ぜひとも放課後子どもプランが円滑に立ち上がり、さらに地域一体学校が実現できることを期待しております。

 そこで環境生活部長にお尋ねします。

 放課後子どもプランを推進するためには、実施主体である市町村において地域住民と連携した取り組みが一層進められるよう、県としても引き続き積極的に支援していく必要があると思いますが、お考えをお尋ねします。

 以上、環境問題、そして教育問題についてお尋ねしましたが、いずれも将来を担う子供たちにとって大変重要な問題だと思います。私たちが生まれ育ったふるさと岐阜県を、未来の子供たちに確かな明日の見えるふるさと岐阜県として残せるような施策を今後ますます展開していただくことをお願いして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 知事 古田 肇君。

   〔知事 古田 肇君登壇〕



◎知事(古田肇君) 私に二点、御質問がございました。いずれも環境問題でございますけれども、最初に県の基本方針ということでございます。

 既に御案内かと思いますけれども、県といたしましては飛山濃水の豊かな自然や文化を守り、はぐくむという観点から岐阜県環境基本条例があるわけでございますが、これにのっとりまして、昨年三月に環境基本計画を策定いたしております。その中で、大きく分けて二つの方向で政策に取り組んでおるということでございます。一つは、廃棄物の不法投棄、身近な生活環境の汚染といった県民生活を直接脅かす問題に対する、いわば環境危機管理といった観点からの対策でございます。もう一つは、地球環境、あるいは自然生態系の保全など、長期的な視点に立った環境保全対策という観点でございます。前者の環境危機管理対策でございますが、近年、御案内のようにアスベストの問題、あるいはフェロシルトを初めとする産業廃棄物の不適正処理の問題が相次いで発生してきておるわけでございます。こうした問題につきましては、スピード、「迅速」ということ、それから積極的な情報公開、「透明」ということ、そして毅然とした態度をとって臨むという意味での「厳格」と。迅速・透明・厳格という、この三つの方針を基本といたしまして、法的手段も含めた排出者責任の追及、再発防止策、法令遵守の徹底、規制と支援の適切な組み合わせといったようなことで取り組んできておるわけでございます。

 一例として申し上げますと、フェロシルトの問題でございますが、ちょうど一昨日、関係者に対する判決が出されたところでございます。御記憶かと思いますけれども、この問題に対しましては、県としましては環境省との間でほぼ半年にわたりまして、たび重なる協議を行いまして、最終的にこのフェロシルトを産業廃棄物ということについて認定をし、その上で、石原産業及び役員を不法投棄容疑で告発をさせていただきました。さらに、他県に先駆けて全量撤去の措置命令を発した次第でございまして、当初から一貫して毅然とした態度で対応してきたわけでございます。

 さらに、これを契機といたしまして、埋め立て等による土壌汚染や災害発生を防止するため、埋め立てそのものに対する規制ということで、岐阜県埋立て等の規制に関する条例を新たに制定いたしまして、今年の四月から施行しておるところでございます。このほかにも、ヘリコプターを活用いたしました空と陸からのパトロール、あるいは夜間・休日のパトロール、監視カメラの設置、県民からの通報体制の整備、不適正事案の公表、いろんな角度から廃棄物の不適正処理対策に取り組んでおるわけでございます。

 また、かねて全国に先駆けてリサイクル認定制度を実施してきたところでございますが、今般のフェロシルト問題にもかんがみまして、改めてその信頼性をより高めるという観点から、立入検査の導入、不正利用に対する罰則の導入といったことを内容としました認定制度の改正、そしてその条例化ということで、これもこの四月から施行しておるわけでございます。

 一方、中・長期的な視点に立った地球環境問題の対応ということにつきましては、御指摘にもございましたように、循環型社会の構築に向けたリデュース・リユース・リサイクルの三R対策、あるいは希少野生生物の保護等の自然生態系の保全、良好な水環境づくり、木の国・山の国の森林づくりといった自然環境の保全、そしてまたお子さん方を含めた地域住民を対象にした環境塾の開催といった環境教育、人材育成等、いろんな角度から施策を行ってきておるわけでございますし、これらの施策の担い手として、地域の住民組織、NPO、事業者、いろんな方々と連携・協働しながらやってきておるということでございます。こういったことで取り組んでまいりましたけれども、ますます深刻化する地球環境問題について正面から取り組んでいく必要が高まってきておるという認識でございます。

 国においては、この六月一日に二十一世紀環境立国戦略というものを閣議決定しておられまして、国を挙げて取り組むべき環境政策の指針を定めておるわけでございますし、また御指摘にありましたように、国際的にも、先ごろのハイリゲンダムの主要国首脳会議におきましても、二〇五〇年までに地球規模で温室効果ガスの排出量を半減させるよう真剣に検討するということが合意されたところでございます。こういう内外の情勢も踏まえまして、県といたしましては、県民一人一人の理解と実践が広まるような施策を進めるなど、一層重点的に取り組んでいきたいと、これが基本的な方針でございます。

 特に二酸化炭素の排出削減について御質問がございましたが、これにつきましても、平成十五年三月に岐阜県地球温暖化防止推進計画というものを策定して、目標も定めておるわけでございますが、今年の三月、最新データによります直近の温室効果ガス排出量の算定をもとにいたしまして、推進計画の改定を行ったところでございまして、それに従って政策を進めていくということでございます。

 議員から、二〇〇四年の岐阜県における二酸化炭素の排出量について、数字の御指摘がございましたが、御指摘がありましたように、産業部門に比べて民生部門、とりわけ家庭部門の伸び率が高いというのは、主としてエアコンなどの大型家電製品の保有台数の増加などによる電気使用量の大幅な伸びということが考えられるのではないかというふうに思っております。引き続き、産業部門でも各企業に頑張っていただく必要があるわけでございますが、同時に家庭部門における削減対策をさらに思い切って強化していく必要があるということでございます。

 平成十五年から、もったいないということで、「もったいない・ぎふ県民運動」というものが岐阜県において展開されてきておりますが、県民一人一人が電気やガスの使用量を節約するということについて宣言をする、「もったいない・ぎふ宣言」というのがございますが、この五月末で二万九千件が登録されておるということでございます。それから、ことしのブラックイルミネーション、一定期間電気を消すということでございますが、先般、六月二十四日の日曜日に岐阜城、県庁舎、その他八百四十五カ所で実施しておりますし、また県内各地のショッピングモールで「もったいない・ぎふ県民フェア」ということで、多くの県民の方々に地球温暖化対策のPRを行っておるところでございます。さらに、今年度から新たに「もったいない家族」ということで、家庭で環境家計簿というものをつけていただいて、電気・ガス・水道の利用状況に照らして二酸化炭素の排出量をチェックしていただくという試みをしております。あるいは、「カーボン・オフセット運動」と言っておりますが、大気環境木の植栽によってCO2を吸収相殺するということで、そういう運動も進めておるわけでございます。さらには、既に多くのスーパーで実施しておりますが、スタンプカードによるポイント制とあわせて、さらなる削減を図るためのレジ袋の有料化ということを進めさせていただいておりますが、一部地域でスタートしたところでございますが、さらに県内各地に広げていきたいと思っております。仮に、岐阜県の全世帯でレジ袋を使わなくなったとしますと、一世帯で年間五十八キログラムの二酸化炭素排出量の削減ができるという計算になりまして、これで岐阜県の温暖化防止推進計画の二〇一〇年までの目標、一世帯当たり五十キログラムの削減量を超える削減量が果たされるということでございます。この六月から、県も率先して、県庁舎内の売店におけるレジ袋の廃止ということを進めておるわけでございますが、こういった事柄につきまして、ぜひとも県民の皆様の御理解と御参加をお願いしたいというふうに思っておる次第でございます。

 先ほども申し上げましたけれども、二〇五〇年までに温室効果ガスの排出量を半減させるというさきのハイリゲンダムサミットでの合意から、来年の洞爺湖サミットに向けまして、国の内外において一段と地球温暖化防止対策の論議が本格化するというふうに思われるわけでございまして、県といたしましても、こうした潮流を受けまして、さらなる対策を検討してまいりたいというふうに考えております。



○議長(中村慈君) 環境生活部長 高田幸三君。

   〔環境生活部長 高田幸三君登壇〕



◎環境生活部長(高田幸三君) 二点の御質問にお答えをいたします。

 まず、行政による大型産業廃棄物処理施設の設置についての御提案について、お答えをいたします。

 県におきましては、昨年度、平成十八年度に産業廃棄物処理施設の整備における公共関与のあり方を検討するため、有識者、事業者、住民代表等から成る岐阜県産業廃棄物処理施設整備検討委員会を設置いたしました。昨年度の議論では、県内における産業廃棄物の処理状況や他県における公共関与による大規模な産業廃棄物処理施設の整備事例も参考にした上で、県による産業廃棄物処理施設整備の要否を初め、県が行う許可等の規制や事業者に対する支援はいかにあるべきかなどについて検討され、その経過を中間報告として提出していただきました。今年度は、さらに議論を深め、県の公共関与のあり方について最終報告をいただくことになっており、議員の御提案につきましても、こうした場で十分検討いただけるものと考えております。

 次に、放課後子どもプランの取り組みについてお答えをいたします。

 少子化や核家族化の進行、就労形態の多様化、家庭や地域の子育て機能の低下など、子供を取り巻く環境が変化する中で、放課後などに子供が安心して活動できる場の確保を図るとともに、次世代を担う児童の健全育成を支援するこの放課後子どもプランは、重要な事業と考えております。

 現在、県下では放課後子ども教室は十五市町村、放課後児童クラブは三十八市町で実施されており、それぞれ地域の実情を踏まえた多様な運営をされております。県としましては、放課後子どもプラン推進委員会を設置し、事業が円滑に進むための方策を検討するとともに、こうした検討結果や先進事例の情報提供を行い、事業未実施の市町村に対して、実施の働きかけを行ってまいります。

 また、コーディネーターや安全管理員など、このプランにかかわる方を対象にした研修を行い、内容の充実が図られるよう、市町村の支援をしていきたいと考えております。



○議長(中村慈君) 林政部長 渡辺敬一君。

   〔林政部長 渡辺敬一君登壇〕



◎林政部長(渡辺敬一君) 環境問題の質問のうち、森林・林業に対する理念と具体的施策、森林整備に関する企業との連携についてお答えします。

 森林は、その求められる働きによって、大きく木材生産林と環境保全林の二つに分けることができます。昨年度策定いたしました岐阜県森林づくり基本計画では、それぞれの働きに応じた森林づくりの対策を進めていくこととしております。木材生産林の対策として、杉・ヒノキの針葉樹が大半を占める人工林を主体に、環境保全に十分に配慮しながら、作業道の整備や伐採作業の機械化を促進します。また、こうした作業を行う森林技術者の育成確保をすることによって、木材の生産コストの削減を図り、自立できる林業の実現を目指してまいります。

 一方、環境保全林の対策としましては、コナラ・ブナなどの広葉樹を主体に、その土地に適した樹木による自然の再生力を生かした多様な森林づくりを進めていきます。こうした森林の多くは、林業経営にはなじまないものの、水源の涵養や災害の防止、さらには保健休養や多様な生物の生息の場などの大切な働きを持っております。こうした森林については、森林・林業関係者だけでなく、県民の皆さんやNPO、企業の方などに参加・協力いただき、森林づくりを進めているところです。

 特に、最近、社会的責任を果たす観点から、森林づくりに関心を示す企業が多いことから、企業との協働による森林づくりを平成十九年度の新規の施策として位置づけ、県としての取り組みを始めております。具体的には、県の各種広報媒体などによる広報活動のほか、森林づくりの活動場所の紹介などを行う説明会を名古屋市と岐阜市で開催します。既に議員の御質問の中でも触れられましたが、今月の上旬、愛知県に工場があります飲料メーカーが八百津町で植林活動を実施しましたほか、今、複数の企業の方々と具体的な相談をさせていただいております。

 さらには、協力企業に対する表彰や、企業が実施しました植林や間伐などによって見込まれる二酸化炭素吸収量を認定する制度を設けるなど、企業が森林づくり活動に参加しやすい環境整備に努めております。



○議長(中村慈君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 学校教育と家庭・地域の連携の重要性についてお答え申し上げます。

 子供たちが、心豊かにたくましく生きていく力を身につけていくためには、学校・家庭・地域が連携して子供の教育に当たることが重要であると考えております。例えば、基本的な生活習慣や規範意識などは保護者が自覚と責任を持って家庭でしつけ、学校は全教育活動を通して意図的、組織的に指導するなど、家庭と学校が共通の願いのもとで繰り返し指導していくことで身についていきます。さらに、地域の方々の子供たちへの積極的なかかわりや励ましなどによって、より確かな実践力が育っていくと考えます。こうした学校・家庭・地域の連携の事例として、本年度、県ではいじめの解消に向けて、子供を地域で守り育てる県民運動を展開しておりますが、これは学校や家庭での指導に加え、子供たちにかかわりを持つ地域の大人があらゆる場と機会を通して思いやりの心の大切さやいじめの解消について語っていくことで、子供たちの心をさらに豊かにしていくことを目指した取り組みです。これまでに、既に県内五地域でスタートしております。

 昨今、子供をめぐる家庭・学校・地域のバランスが変化しつつあることには問題意識を持っておりますが、今申し上げましたような取り組みの中で、学校・家庭・地域の連携の重要性を再認識しているところでございます。

 次に、開かれた学校づくりを目指した小学校における教室の活用状況についてお答えいたします。

 県内のすべての小学校では、何らかの形で地域の方々との協力と援助により、さまざまな体験活動を実施するなど、開かれた学校づくりを進めており、各教室を含めた校内の施設を有効に活用しております。具体的には、生活科や総合的な学習の時間等において、地域の高齢者から伝承遊びやわら細工など、昔の遊びや先人の知恵を学んだり、専門的な知識や技能を持っている方から、パソコンの操作や高度なスポーツ技能を教えていただいたりしております。また、本の読み聞かせや郷土料理など、大勢の保護者や地域ボランティアの方々から多様な教育活動の援助をしていただいております。こうした活動は、現在、県が推し進めておりますふるさと教育につながる活動であり、県教育委員会といたしましては、こうした各学校の創意工夫ある取り組みについて、各学校等に情報を提供し、地域の方々の協力により開かれた学校づくりを一層推進していきたいと考えております。



○議長(中村慈君) 七番 高木貴行君。

   〔七番 高木貴行君登壇〕(拍手)



◆七番(高木貴行君) 議長よりお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただく前に、まずは本日、この二十代の若さで、この県議会で一般質問させていただけることを、まず岐阜県民の皆様、そして私を選んでいただきました多治見市民の皆様に感謝するとともに、私は大変大きな責任を感じております。

 また、余談でございますが、私はこの県議会に来る前は戦々恐々としておりました。やはり大先輩、また知事を筆頭に執行部の皆様、どんな方かなと思っておりましたが、大変優しく、温かく、私を迎え入れていただきました。その温かさをしっかり県政に反映していきたいと、そう感じております。

 それでは、一般質問に入らせていただきます。

 現在、多岐にわたって県政の課題が存在する中で、ピンポイントで質問をし、議論をするには、まだまだ勉強不足でごさいます。しかし、若い私なりに長い目で今後の県政を考えますと、まずは教育の充実をしっかりやっていかなければいけないのではないかと強く感じております。先ほどの松岡先生からの質問と重複する部分、非常に多いのでございますが、私なりに切り口を変え、また掘り下げていき、特にこの質問に関しては教育委員会の方にも重要であるということを認識していただきたいと、私はそう思っております。

 雇用や人材育成の課題、福祉に対する課題、また少子・高齢化社会への問題、環境問題、いじめや自殺の問題、はたまた政治や経済に至るさまざまな問題があり、行政としては必死で解決に取り組んでいかなければいけない、私もそう思っております。では、なぜまずは教育なのか。

 例えば、全国的に問題になっておりますが、若年層の失業率は依然高く、ニートやフリーターに対する人材育成については課題が多いと思います。もちろん、この岐阜県としても、約五万人と言われているニートやフリーターに対して、産業人材育成戦略なる政策はあります。しかし、その多くはニートやフリーターになってからの対策が多く、私はそれでは遅いんではないかと思っております。ニートやフリーターになるころには、既に人間形成の骨格ができ上がり、それから教育するには非常に時間がかかるのではないか。対策を講じている間にニートやフリーターが発生し、また現在、どんどん増加している現状だと思っております。それであるならば、義務教育の期間からの仕事に対する教育が問題解決の根本の手段ではないかと思っております。

 また、若年層の政治離れ、選挙離れについても重要な問題だと強く感じております。

 若年層の投票率は、どの選挙を見ても毎回二〇%から三〇%台でございます。二十代になってから選挙に対する参加の意義を与えられても、若年層にはなかなか理解できません。選挙前に呼びかけても、やはり焼け石に水ではないでしょうか。私は、こういうこともこの義務教育のうちから教えていく、また伝えていくことが非常に大切ではないかと、そう思っております。

 もちろんそれらの問題、時代背景や家庭環境、外部環境、外部との連携など、問題発生は環境に大きく左右されているということは理解しております。しかし、問題が発生し、解決していくのではなく、私は先ほども言いましたが、長い目で見て、今から何ができるか、問題発生の予防をするには、そして問題原因の根本的な部分を解決するには、現在からの教育をしっかりしていかなければならないと、そう感じております。

 そこで、まず教育長にお尋ねいたします。

 岐阜県教育委員会の基本方針で、これも松岡先生のところで出ましたが、家庭・学校・地域社会が連携して取り組む自律的で豊かな人づくりとあります。私も、教育には家庭教育、地域教育、そして学校教育があると思っております。私自身は、近年では学校教育よりも家庭教育、地域教育の方がウエートが大きくなっていると感じますが、とはいうものの、何か問題が起きた場合、家庭や地域のみに責任転嫁するのではなく、行政として、学校と家庭・地域が一緒になって問題解決に当たる必要があると思います。そこで、今後、教育委員会として、学校が家庭や地域社会とどのように連携することによって自律的で豊かな人づくりを進めていくか、具体的にお答えいただきたいと思っております。

 また、さらに、私はこれからの問題解決、一つの提案としましては、学校教育における外部講師の活用が非常に有効だと思っております。既にこの岐阜県では外部講師を活用する機会としまして、能力開花支援事業を行っております。平成十八年度では八百八十二回の講師派遣をし、十二万三千四百五十四人の生徒が受講しております。しかし、現場の中学校、小学校の話によると、外部講師の派遣回数は各学校、各地域で差があると聞いております。その点について教育委員会にお尋ねしたところ、これらは格差ではなく、地域や学校の実情に応じて活用している結果とのお話がありました。各分野において、それらの専門家、経験者の意見や講義を受けることは子供にとっても新鮮であり、また学校の授業だけでは補えないタイムリーな課題について講義していただけるのではないでしょうか。特に現在でありましたら年金問題、私はそういうことをタイムリーに外部講師による講義を受講していただきたいと、そう思っております。

 そこで教育長にお尋ねします。

 学校教育における外部講師の活用について今後どのようにお考えでしょうか。教育委員会のお話では、外部講師の活用については、各学校、さらには設置者である市町村の要請に応じて派遣しているとお聞きしましたが、県として強く推奨していっていただく必要があると考えていますが、いかがでしょうか。

 次に、県産材、県産品における地産地消についてお聞きします。

 ここ最近の県議会の会議録を読ませていただきました。多くの先生方より県産材、県産品の積極的な活用推進の意見が出ておりました。私もその意見に賛同しております。岐阜県にはすばらしい県産材、県産品がごさいます。手前みそかもございませんが、我が多治見市にも世界有数の陶磁器、またタイルがございます。

 先ほどの教育の現場を調べるに当たりまして、学校給食においても、現在、岐阜県内の公立の小・中学校五百七十八校中二百十一校、約三六・五%が給食食器を陶磁器に切りかえていただいております。少しずつではありますが、県産品の活用が進んできているように思われます。こちらに関しては、教育長にも、今後さらなる利用促進のほどをお願いしたいと思っております。

 また、私の考えでございますが、この県産材、県産品の選定について少し意見をお伝えしたいと思っております。確かに積極的な活用の促進をしていかなければいけないとは思いますが、しかし、何でもかんでも、どんな値段でも県産材、県産品を使用してくれということではございません。

 平成十七年第五回定例会における渡辺猛之先生の質問の中で、公共事業に対する二つの考え方がごさいました。一つは、県民の皆さんの税金を使って行われる事業であるのだから、とにかく安ければ安いほど間接的に県民の利益につながる考え。また一つに、県民の税金なのだから、雇用の確保、税収の確保という意味でも、県内の業者に仕事ができた方がいいという考え。私は、確かにこの二つの考え方があるなと思いました。しかし、この二つの相反する考え方をいかにバランスよく解決していくかが行政の手腕であるのではないかということとともに、県産材、県産品だからすぐに使ってもらえるという甘い考えではなく、地元の各業者の方々においても企業努力を絶えず行っていただかなければいけないと思っております。

 そこで、私のまず地元のところから考えまして、今の意見も踏まえましてですが、まずは県立三病院の給食食器について少し調べましたところ、岐阜県総合医療センターと県立多治見病院については強化磁器である陶磁器の食器を使用しておられますが、下呂温泉病院では現在もメラミン食器を使用しているようです。それぞれ事情はあると思いますが、患者さんが病院でも日常生活に近い環境で食事をしていただくことは、病気の早期回復にもつながるのではないでしょうか。

 そこで健康福祉部長にお尋ねします。

 下呂温泉病院を含めて、県立三病院で岐阜県産の陶磁器を給食食器として、さらに積極的に利用していくお考えはございますでしょうか。

 また最後に、私の地元である多治見市では、県立多治見病院の整備が着々と進められております。現在、最終的な設計が行われているそうでございますが、平成二十一年度中には東濃圏域の皆様が待ち望んだ新病院が完成するわけであります。

 そこで健康福祉部長にお尋ねします。

 岐阜県には、地元東濃地域特産の建築用タイルを初め、木工や和紙など建築素材として使用できる県産品がございます。こうした県産品を今回の県立多治見病院整備工事で優先的に使っていっていただけますでしょうか。

 以上で質問とさせていただきますが、教育に至っては非常に簡単な内容だったかもしれません。しかし、私はすべての問題の解決の根底には、このような教育が非常に大切だと思っておりますので、発言させていただきました。本当に皆様、御清聴ありがとうございました。

   (拍手)



○議長(中村慈君) 健康福祉部長 上手繁雄君。

   〔健康福祉部長 上手繁雄君登壇〕



◎健康福祉部長(上手繁雄君) 県立病院における県産品、県産材の活用についてお答えいたします。

 県立三病院で提供しております給食用の食器につきましては、議員御指摘のとおり、総合医療センターと多治見病院において割れにくい強化磁器を採用しております。この強化磁器は、通常の陶磁器よりもやや重いこともありまして、高齢患者の多い下呂温泉病院については軽いメラミン製を使用しております。しかし、質感や風合いなど、陶磁器独特の利点もございまして、患者さんや給食担当職員から要望も少なくないことから、下呂温泉病院におきましても陶磁器の採用を検討してまいりたいと考えております。

 続きまして、県立多治見病院の新病棟整備につきましては、間もなく設計が完了する見込みでございまして、年末までには工事が着手される予定となっております。

 御質問の県産品、県産材の活用につきましては、まず新病棟の外壁材として美濃焼のタイル、それから内層照明用として美濃和紙を、さらに廊下などの腰壁の素材としまして東濃桧の間伐材の活用を考えております。

 いずれにしましても、できる限り岐阜県の伝統あるすぐれた県産品を活用しまして、安らぎといやしのある新病棟を整備してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



○議長(中村慈君) 教育長 松川禮子君。

   〔教育長 松川禮子君登壇〕



◎教育長(松川禮子君) 学校・家庭・地域社会の連携についてお答えいたします。

 学校・家庭・地域社会の連携につきましては、先ほどの松岡県議の御質問に対してもお答え申し上げましたように、自律的で心豊かな人づくりを目指す上で重要であると考えており、県教育委員会の重点施策の一つに掲げております。具体的には、学校と地域社会との連携では、県内すべての中学校区に道徳教育推進会議を設置し、学校と地域とが一体となった道徳教育を推進しております。この会議を通して、地域の方々と一緒に取り組むあいさつ運動や、地域行事への積極的な参加などを推し進め、児童・生徒の公共心や社会生活上のルールを守る心をはぐくんでおります。また、学校と家庭との連携ということにつきましては、一家庭一ボランティア運動を推進しております。学校からの呼びかけのもと、進んで家の手伝いをしたり、親子で地域清掃に励んだりすることを通して、相手を思いやる温かい心や地域社会の一員としての自覚を培っております。今後とも、家庭や地域社会との連携を一層密にした取り組みを進め、自律的で心豊かな人づくりを進めてまいります。

 次に、学校教育における外部講師の活用についてお答えいたします。

 学校において、専門性や技術の面ですぐれた外部講師を招いて授業等で活用することは、大変効果的であると考えております。本県におきましても、一人一人の児童・生徒に豊かな感動体験や多様な学習機会を提供するために、能力開花支援事業を行っております。これまで、芸術文化・スポーツ・科学及び心の教育等のさまざまな分野で活躍する著名人やすぐれた指導者を学校等の要請に応じて派遣し、外部講師の活用を支援してまいりました。本県の元オリンピック水泳選手や、外国からの一流の演奏家などから技術的な指導を初め、生き方を学ぶことで、児童・生徒は大きな感銘を受けております。こうした事業のほかにも、県では今年度から企業等で長年活躍し、退職される団塊世代の方々を講師として採用する制度を設けたり、各学校においては、独自に地域の人材を活用したりするなど、外部講師の積極的な導入を進めております。今後、ふるさと教育の視点も踏まえながら、児童・生徒や学校のニーズに合った外部講師を発掘するとともに、十分活用していただくために情報提供に努めてまいります。

 議員におかれましては、教育の重要性を認識していただきましたことについて、心より感謝申し上げます。



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○議長(中村慈君) 以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。

 明日は午前十時までに御参集願います。

 明日の日程は追って配布いたします。

 本日はこれをもって散会いたします。



△午後四時二十六分散会



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