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長野県 千曲市

平成22年  3月 定例会(第2回) 03月08日−02号




平成22年  3月 定例会(第2回) − 03月08日−02号









平成22年  3月 定例会(第2回)



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            平成22年3月8日(月曜日)

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● 議事日程(第2号)

   平成22年3月8日(月曜日)              午前10時 開議

 第1 一般質問(代表)

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● 本日の会議に付した事件……前記議事日程のとおり

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● 出席議員(24名)

    1番   柳澤眞由美君      13番   内宇田和美君

    2番   小玉新市君       14番   宮坂重道君

    3番   中村了治君       15番   中沢政好君

    4番   小山嘉一君       16番   和田重昭君

    5番   林 愛一郎君      17番   唐澤宗弘君

    6番   宮入高雄君       18番   戸谷有次郎君

    7番   米澤生久君       19番   西澤今朝人君

    8番   青木 崇君       20番   吉田昌弘君

    9番   和田英幸君       21番   田沢佑一君

   10番   中條智子君       22番   原 利夫君

   11番   荻原光太郎君      23番   宮下静雄君

   12番   森 義一郎君      24番   中村直行君

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● 欠席議員(なし)

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● 説明のため出席した者の職氏名

   市長        近藤清一郎君  建設部長      下嵜雅信君

   副市長       瀧澤嘉市君   教育委員長     吉川弘義君

   総務部長      吉川正徳君   教育長       安西嗣宜君

   市民生活部長    高松久男君   監査委員      若林民雄君

   環境部長      坂口公治君   教育部長      高松雄一君

   健康福祉部長    赤沼義敏君   会計管理者     市川義通君

   経済部長      島谷正行君   農業委員会長    杵淵廣一君

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● 事務局出席者氏名

   議会事務局長    岡田昭雄君   議会事務局次長   滝沢久男君

   議事係長兼調査係長 渡島清栄君   書記        大日方史延君

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 午前10時 開議



○議長(中村直行君) 定足数に達しておりますので、ただいまから本日の会議を開きます。

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△日程第1 一般質問(代表質問)



○議長(中村直行君) 日程第1、代表質問を行います。

 通告に基づき、順次発言を許します。

 千曲政経会代表、原 利夫議員。

          〔千曲政経会代表 原 利夫君 登壇〕



◆千曲政経会代表(原利夫君) 私は、千曲政経会を代表して、近藤市長が目指す千曲市の将来都市像と、それに伴う基幹政策、並びに施政方針演説と当面する諸課題を踏まえた平成22年度予算等について、若干の私見を交えつつ、近藤市長の所信と吉川教育委員長、杵淵農業委員会長の所見を順次伺います。

 答弁をいただく各位にあらかじめ申し上げます。質問の本旨を御理解いただくために引用した事例や私見に対する答弁は求めませんが、議員の質問は、政策決定に至る市民関与の第一歩であることを念頭に置かれて、緊張感を持って真実味のある答弁を求める次第であります。何とぞ大局的見地からの所見と具体的な方途等を単純明快に開陳されるよう要請いたします。

 質問に先立ち、一言申し上げます。かつて経験したことのない厳しい経済情勢下にあり、国も県も財政規律を度外視した景気浮揚策中心の予算編成を繰り返さざるを得ない非常事態の中で、予算編成に腐心された市長ほか職員の皆さんの御労苦を心からねぎらう次第であります。

 この難局に対処される市長の手腕と、職員各位の創意に大いなる期待を申し上げるとともに、我々も今後の市政運営にはいささかも協力を惜しむものではありません。どうか近藤カラーを存分に発揮され、果敢に対処されんことを強く望む次第であります。

 この機会に、千曲政経会についても一言申し上げます。平成20年の市議選後に結成された会派は、日本共産党以外が、図らずも合併前の市町ごとの議員構成となっていたことは御承知のとおりであります。そこで、合併以来5年となった昨年9月、政治信条を同じくする同士が集い「旧市町の枠を越えて大同団結し、千曲市の一体的発展を目指そう」との合意を得て本会を結成した次第であります。私はあらかじめ市長と協議し、合意した事案については連帯して責任を担うことを盟約して相互の支持と協力を確認してまいりました。その真意は今後も同士とともに堅持してまいります。

 また、我々は未来志向の安定した市政運営には、議会の自由闊達な気風と融和が必須であるとの認識のもと、常に謙譲心を持って議会活動に参画してまいる所存であります。何とぞ市民の皆さん、市長ほか職員各位、並びに議員各位の御理解、御協力をお願い申し上げる次第であります。

 質問の第1は、近藤市長が描く千曲市の将来都市像と、それを実現するためのシナリオ並びに主要な基幹政策の大綱についてであります。

 時代の変遷とともに市民の社会的関心事は変化し、平和な社会、穏やかな環境、ふるさとの再発見などアメニティーに富んだ人間味のある都市づくりに傾斜しつつあります。したがって、千曲市のあるべきあり方も人間の命や生きがいを重んずる方向へ発想を転換すべきであると考えます。

 これからは郷土に根差した物的・精神的な資源を発掘し、個性的かつ活力あるまちづくりを主眼において進めることが肝要であると思います。近藤市長が副市長として関与し策定した総合計画に掲げた千曲市の将来都市像は、「千曲市の魅力と多彩な力が未来を拓く躍動の都市」であります。これでは個性に欠け説得力も乏しく、通り一遍のキャッチフレーズに過ぎません。なぜなら今もって市民の間に共通した都市像、すなわち千曲市が目指す将来像がイメージされていないのが実態であります。まずは、市長が描く将来都市像を市民の前に明示すべきであります。

 市長は、仕事始め式で、千曲市を全国にアピールすることを強調されましたが、その前提は訪ねたくなり、住んでみたくなるような魅力ある都市の表情を発見し、これを市民共通の認識として定着させることが先決であります。

 そのためには、行政と市民と企業などの文化的センスや産業企画力などを結集して取り組まなければならず、まさに市長のリーダーシップが問われる課題なのであります。気品と風格を備えた千曲市の個性と市民のお国自慢を生かしたシンボルの発見と定着は、市長に課せられた固有の責務であります。国家に国家像が必須であるとの議論を市長はしばしば提唱されますが、市もまたしかりであります。この際、千曲市の将来都市像に関する市長の基本理念をお伺いいたします。

 次に、気品と風格をもたらす千曲市の素材は、地域の自然や歴史に根差した文化であると考えます。このたび名勝姨捨が国の貴重な重要文化的景観に指定されました。千曲市が天下に誇る固有のシンボルとしての価値が倍増したのであります。将来を見据えて生かすべきもう一つの有力な素材は、自然が与えた交通の要衝としての地理的優位性であります。

 姨捨を柱に親孝行伝説、悠久の千曲川、旅情豊かな戸倉上山田温泉、森将軍塚やあんずの里などを生かせば、千曲市の輝きは倍増するはずであります。それに加えて、総合計画第5章の中核をなす新幹線に駅が実現すれば企業の立地は進み、交流人口のみならず、定住人口の増加も期待できます。これにまさる発展の起爆剤は他に見当たりません。

 私は、合併以前から地域の特性を生かした将来都市像を市民が共有することの重要性を説き続けてまいりました。しかし、時の市長はあいまいもことした答弁に終始し、海図なき航海を続けたのであります。市民の郷土愛のもととなる価値ある事業や、活力の源泉たる若者の定住を促す可能性を秘めた新幹線の駅誘致事業等を踏まえた将来都市像と、これを具現するためのシナリオ並びに主要な基幹プロジェクトを体系的に明示いただきたいのであります。

 次に、深刻な人口減少時代に対処し得る地域政策イノベーションと将来都市像との整合性についてお伺いをいたします。

 自治体経営にとって最大の懸念材料は、人口減少に伴う弊害であります。若年層の減少による労働力の減退は、地域経済の停滞につながり、地域社会の衰退が危惧されるところであります。他方、高齢化率の上昇による福祉関連サービスの拡大は必至であります。人口減少による歳入減の中で、高齢者向けサービスの充実は極めて難しく、現状維持すらもおぼつかないとの予測もあります。これらに対する市長の御所見をお伺いいたします。

 次に、我が国の人口は総体的に減少しておりますが、地域によっては人口が増加しているところもあります。いわゆる人口の二極化が急激に進んでいるのが現状であります。人口の増減は出生数と死亡数、転入と転出の相関で決まりますが、我が市の場合は、若年層の転出超過が人口減少の主たる要因であります。

 市には、今もって人口減少が続く要因を分析し対処された形跡は見当たりません。市長は、人口減少の事実を受け入れ、人口が減っても元気なまちを持続させていくといった縮小都市を目指すのか、それとも積極的に良質の行政サービスを提供することによって、今までどおりの人口維持と拡大を図るつもりなのかであります。

 今やすべての自治体は拡大か縮小か、二者択一を迫られております。いずれも選択せず、第三の道を歩むとしても、特徴や差別性を示せない限り、激化する都市間競争の敗者として埋もれゆく公算が大であります。

 千曲市のアイデンティティーを埋没させないためには、人口減少時代を見据えた総合計画を修正して、拡大都市志向の指標を明示すべきではないでしょうか。

 総合計画では、平成27年度の人口は6万人、高齢化率は30%超と想定されております。歳入も10億円程度落ち込むと予測され、まさに縮小都市志向にほかなりません。老いる都市ではなく、未来に希望の持てる躍動の千曲市を目指そうではありませんか。市長の意欲ある答弁を求めます。

 次に、総合計画の策定時に、議会は機関意思を再三にわたって伝達いたしました。平成18年11月13日の骨太方針と同年11月28日付の要請は、計画策定時のみならず、執行段階においても当然配慮されるべきであります。しかしながら、第5章第1節に唯一具体名をもって明記した新幹線の駅誘致事業は放置されたままであり、遺憾というほかありません。

 第5章は、第1章から第4章まで、すなわち福祉から教育、その他全般の施策の裏づけとなる財源確保上、最も重要な計画であるがゆえに、議会意思として要請・勧告したものであります。このたび信義にもとる前市政と一線を画された点を評価する次第でありますが、千曲市を持続的に発展させるためには、産業を振興させなければならんと明言されておりますが、そのためには第5章を優先断行することが肝要なのではないでしょうか。市長は、施政方針演説で、新幹線の駅誘致を基軸とした第5章を推進するとの決意を表明されましたが、将来を見据えた英断に深く敬意を表する次第であります。

 市長は今後、議会意思に対し、いかなる姿勢で対処されますか、あわせてお伺いをいたします。

 市長は、就任以来、千曲市の将来都市像に関し、みずからの所見を体系的に語られたことはなかったと思います。この際、人口減少が及ぼす地域活力の低下に対する対応策、若者が定住できる市域の構築などを踏まえた千曲市の姿について、大局的見地からの所見を開陳されたいのであります。

 質問の第2は、合併の真意、発端、経緯、合併後の検証と評価等に対する市長の御認識と御所見を伺います。

 まずは、更埴・戸倉・上山田が目指した合併の真意についてであります。

 グローバル化する社会の中で、従来どおり人口規模の小さな市や町が個々に発展策を模索しても限界があるとの思いから、自力で生き残るためには大同合併して都市基盤の強化を図ることが先決であるとの合意が、1市3町議会で確認できたのは昭和58年のことであります。

 当時、更埴地域には長野自動車道が開通し、上信越自動車道と北陸新幹線が着工となる一方、18号バイパスも第11次道路整備5カ年計画に編入され、着工されました。この地域を関東・関西・北陸・新潟との結接点という地の利を生かし、交通の要衝として発展させるためには、1市3町議会が一致協力して共通する行政課題に対処し、将来の合併を目指すとの思いで地道に活動を続けたのであります。

 その後、平成10年ごろから国の地方制度調査会が財政支援策を打ち出す一方、都道府県の強力な関与で全国的に合併機運が高まり、思いのほか順調に推移したのであります。平成の大合併と同時期の合併になりましたが、千曲市の合併は単に財政支援など国の誘導策を期待するといった低次元の合併ではありません。あくまでも長野と上田の中間に位置する交通の要衝として、その地理的優位性を生かし財政基盤の確立を目指した合併なのであります。

 軽々しく平成の大合併県下第1号と風潮する向きがありますが、全くの事実誤認であり、汗をかかなかった人のたわ言にすぎません。市長は千曲市誕生の根底をなす真意をどのように御認識されておられますか。忌憚のない答弁を求めます。

 次に、合併の発端と経緯に対する所見を伺います。

 私は、昭和49年3月の定例市議会で更埴地域の大同合併を提唱し、当時の市長、唐木田稲次郎氏の所信をただしました。図らずも意見が一致し、以来市長とともに合併に向けた環境整備に取り組んだのが、そもそもの発端であります。公式・非公式の協議を重ね、1市3町議会協議会が発足したのは、昭和58年であります。

 その後20年間ひたすら都市基盤を固め、行政レベルの向上と若者の定住促進を究極の目標に掲げて行動してまいりました。消極的だった宮坂前市長を動かした要因は、エネルギッシュな議会の行動であったと思います。改めて、千曲市誕生の発端と経緯に対する市長の御認識を伺います。

 続いて、合併の功罪と今後の対応について伺います。

 新市建設計画は、1市2町が千曲市に移行する際のいわゆる申し合わせ書であります。合併後の財政状況や諸事情もあって、若干の修正を加え総合計画に包括されましたが、基幹のプロジェクトは忠実に継承しなければなりません。また合併時のマニフェストは、サービスは高く、負担は低くでしたが、現実は全く逆であります。かかる結果をアメリカ発の不況のせいにして責任を回避せんとする向きが見受けられますが、合併効果を最大限に発揮するシステムの構築や施策の優先順位等に誤りはなかったか、全分野を総括すべきではないでしょうか。個別の課題についての指摘は省略しますが、改善すべき事項が幾つか見受けられます。合併全般の検証と分析、今後の対応等に対する市長の所見を伺います。

 次に、地域審議会のあり方について伺います。

 地域審議会の任務が不鮮明だとの意見がありますが、新市将来構想に基づく事業の進捗状況の検証や合併の功罪などを市民の目線で総括する役割を担っていただけないのかであります。諸般の事業の達成度や真に必要な事業の選定などを地域審議会にゆだねることにより、市民参加の実も高まります。市民参加の市政を標榜される市長の御所見を伺います。

 質問の第3は、このたびの施政方針演説についてであります。

 近藤市政にかわって2年半となりましたが、トップ交代を印象づける事象は今のところ見当たりません。前市長が市政を担った前半は、日本経済が好調で市財政も毎年右肩上がりに推移しておりました。

 私は、財政が好調なときこそまずは蓄え、将来を展望しつつ他市町の動向を見ながら、財源涵養につながる成長戦略を展開すべきであるとの持論を提唱してまいりましたが、残念ながら自主財源涵養策を先行させるといった民間的な発想は貧困そのもので、今もって手つかずであります。今や我が市は平成21年度の財政硬直化率が、県下19市で最悪となってしまったのであります。

 かかる上は、従来の市政を深く検証し新たな発想で市政を運営することが肝要であります。時宜を得た市政運営を願望する市民の期待にこたえるためには、前市政の何と決別し、何を主眼に据えるかであります。勇断をもって近藤カラーを発揮され、千曲市百年の大計と骨太方針を明示し、将来に向けた発展戦略を明らかにすべきであります。

 日進月歩の世にあって、単に従来の手法を踏襲するのみでは、進歩も発展も見込めません。施政方針は総花的に全分野に及んで網羅されておりますが、時勢にフィットした斬新さと重点施策がいささか不鮮明であります。改めて、近藤市政の新たなる戦略とポリシーを明らかに願います。

 次に、政策を選択する際、市民にはさまざまな意見がありますが、異なる意見を前提に議論と熟慮を経て導き出された合意を「輿論(よろん)」と称し、それに従うことが民主主義の政治であると考えられたのは、400年も前の話であります。輿論(よろん)とは状況によって変転する意見の集合や配置ではなかったのであります。深い議論や熟慮もないアンケートなどで集約された意見の配置図を世論(よろん)として、これは世論(せろん)として翻弄されてきたのが、今までの市政であり、大いなる反省点であります。

 ちょっとここへ議長の御了解を得て持ってまいりましたが、私が最初に申し上げた輿論(よろん)とは左側、こちら側の皆さんから見て右側が輿論(よろん)であります。これが輿論(よろん)。ところが、こっちの世論(せろん)の方はアンケートで熟慮も何もないまま毎日の情勢によっては幾らでも変化する、そういうものをもって市政をするということは、いささか問題があるということを申し上げたかったわけである。

 民主主義の政治は、人々の支持が必要であり、こうした世論(せろん)への配慮も当然ではありますが、世論(せろん)に迎合するだけならば市政は漂流してしまいます。肝心なことは、世論(せろん)に配慮をしながらも主体性を持って指導し、原則を確立して歴史の創造を試みるべきでありましょう。今こそ構想力と指導力ある市政が求められるゆえんであります。

 もう一つの重要な要件は、歴史に学ぶということであります。明治21年の信越線開通により沿線から外れた10万石の城下町松代や、北信の商都稲荷山が急速に寂れていった歴史を振り返るとき、政治にとって先見性がいかに大切かがわかります。こうした信越線の開通による光と陰の部分を単なる昔話としてではなく、貴重な歴史の教訓として生かさなければなりません。改めて歴史に学ぶ重要性と先見性を痛感している次第であります。

 施政方針を聞く限り、輿論(よろん)への対処姿勢と先見性についての所見がいささか不鮮明でありました。これらに対する市長の御認識を改めてお伺いいたします。

 次に、市長は施政方針演説で、基幹政策たる新幹線の駅誘致に取り組む意向を表明されましたが、将来の青写真とともに当面の具体的誘致策を明示願います。

 続いて、企業誘致についてで伺います。

 市が主導する企業誘致は、真に地域社会に貢献する成果を求めるべきで、単なる市場原理に惑わされ早急な誘致成果を期待すべきではありません。

 企業誘致の成果を上げた人口4万8,000人の神奈川県三浦市は、平成20年に企業誘致課を設け、年度内に訪問した企業は745社で、うち20社が現地視察し確実な成果を上げたとのことであります。詳細は省略いたしますが、企業誘致を進める際の有益な示唆を与えております。

 これに比べ、我が市の企業誘致の実態はかけ声倒れの感があり、誘致体制を初め優遇措置や用地確保も貧弱であります。このままで企業誘致の成果が期待できるのでしょうか。「隗より始めよ」という言葉がありますが、この政策をみずから掲げた以上、実効性のある方途・方策を明示すべきであります。改めて市長の胸中を明らかに願います。

 質問の第4は、平成22年度予算と当面する諸課題についてであります。

 一般会計予算の骨子は当然のことながら、市の将来像を前提に基幹政策を踏まえた将来ビジョンと整合したものでなければなりません。また財政規律の堅持に努めることも肝要であります。当然の事業実施に当たってはプライマリーバランスを厳守すべきであります。かかる視点で予算を一読しましたが、苦心の跡は見受けられるものの、このまま推移すれば財政の硬直化と先細りは必至であります。

 懸案となって久しい内川の塩漬け土地の処分問題、用地借り上げ方式の解消、不採算・非効率事業の見直し、行政改革・行政評価の徹底等に対する対応の甘さが一部に見受けられます。

 また、基幹政策や基本計画第5章への予算配分に不可解なものが散見されます。財源涵養につながる企業誘致事業と、それに直結する新幹線の駅誘致事業への予算配分がこの程度で間に合うのでしょうか。自主財源確保策の立案と実行は、事務レベルにゆだねる課題ではありません。あくまでも政治判断で断行すべき課題であります。これらに対する市長の真意を具体的に明示いただきたいのであります。

 次に、本予算は経済対策に配慮したとのことでありますが、この予算が執行された場合どのような波及効果が生まれるのか、次の2点について伺います。

 一つ、雇用拡大の数値目標。

 二つ、市内経済への波及効果予測。

 また、商店街活性化や観光振興政策については、事後の検証と評価が行われず、真に投資効果のある有効な施策かが不明確であります。真に有効な施策かを見きわめる必要があると思いますが、あわせて御答弁願います。

 次に、消防の広域化問題、上水道の移管問題、長野電鉄屋代線の存続問題、ごみ焼却施設の位置問題、姨捨インターのフルタイム化問題、中高一貫教育への対応、少子化対策の強化、市庁舎の建設問題など、当面する課題は山積しておりますが、千曲市の財政力に見合った適正な予算規模とプライマリーバランスの完全実施の予定年次を明らかに願います。

 質問の第5は、千曲市教育委員会が目指す千曲市の児童・生徒の理想像と、これを達成させるための手法、並びに教育委員会の存在意義に関する吉川教育委員長と安西教育長の御所見を伺います。

 最初に、去る1月10日に行われた成人式に参列した際の率直な印象は、二十歳の若者の幼稚さと道徳心の欠如でありました。出席した大方の来賓が嘆息を漏らしておられました。受付で配布された「未来を支える若い力」という50ページの冊子についてでありますが、「お酒飲みまくり」だの「たばこ増税反対エーエー」だのと、不まじめなものが目にとまり、貴重な税金を使って発行する意義があるのかとの思いを抱いた次第であります。誠実で立派な若者も多くおりましたが、式典中の私語が絶えず、不本意ながら形式的で軽薄な成人式であったと言わざるを得ません。教育委員長は主催者の一人として、また教育行政の長として、どのような印象を持たれたか、忌憚のない所見を求めます。

 かかる実態を重く受けとめ、私見を申し上げて教育委員長の真意を伺います。

 旧来の小学校には二宮金次郎の像がありました。小学唱歌にも二宮金次郎という曲がありました。この金次郎が晩年、経済理論を報徳思想として集大成しましたが、その要旨は一生懸命働く「勤労」と、身の丈に応じた消費をする「分度」、余った富を他人に譲る「推譲」が原点であります。リーマンショックに端を発したこのたびの不況も、もとをただせば分度をわきまえなかったことによるものであります。

 今、中国は急速な経済成長により貧富の差が拡大していますが、二宮尊徳の思想を学び道徳を再構築することで、バランスのとれた社会をつくろうとしているとのことであります。北京大学の劉金才教授は、報徳思想を日本で花開いた究極の東洋思想と評価しております。経済のない道徳は寝言であり、道徳のない経済は犯罪であると看破し現状を戒めております。

 我が国でも経済と道徳の融合した思想が、終戦までの日本経済の支柱でありました。報徳の精神を涵養することの是非を含めた、教育委員長の所見を求めます。

 次に、小規模だった市町村財政の中で、教育環境整備に苦心されたであろう先人の意思を継いで、将来の教育ビジョンを探り実践する責務を担うのが教育委員会なのであります。

 戦前の教育が精神教育に偏ったという見方をすれば、戦後は物質的と言えるかもしれません。戦後教育のひずみとも言われる問題も含めて、教育のあり方が見直されつつありますが、改めて義務教育の歴史の重みをかみしめる必要があります。勉強をさせ、体を鍛え、情操を養ってくれた小中学校はかけがえのない9年間であり、最も基礎的な人間形成の場でもあります。

 基礎的な道徳心を身につける教育を実践することは、教育委員会の責務であると思います。来年の成人式がさわやかなものになるよう教育委員会の指導に期待し、教育委員長の所見を伺います。

 続いて、教育委員会の存在意義について伺います。

 ちまたに教育委員会無用論のあることは、賢明な吉川教育委員長も御存じのことと思います。その主な理由は、教育委員長は座長で教育長は事務長でしかなく、どちらも教育の全責任を負う立場にないとしているからであります。

 当然のことながら、教育行政の独立の建前から、市長は責任者になれません。素人の合議体による教育委員会が、責任を負うことができるのかと懸念する声も聞かれます。

 本来、教育委員会は事務局の仕事をチェックし、教育行政を指導する立場にありますが、お飾り的存在になっているとの指摘もあります。

 こうした汚名を返上するには、教育委員個々が豊かな人生体験に基づく講演や指導を行い、必要に応じて親や家庭、社会教育の場などで助言を行うなど、意欲的に活動することが肝要かと思います。使命感を持って議論を深め、方針を固めて事務方に指示し行動する教育委員会を目指すことは不可能なのでしょうか。そうしない限り、教育行政は動かない仕組みになっているのであります。教育委員個々のリーダーシップに期待し、本件に関する教育委員長の御所見を伺います。

 次に、行政改革や事務改善などは目標や手段、評価が比較的明解ですが、こと教育に関しては目標が抽象的で、評価に至ってはその子供たちが大人にならなければ結果がわからないのであります。さらに、その結果が学校教育によるものなのか、家庭教育やマスコミの風潮なのかも判然としない厄介な面があります。それゆえに教育委員会は漠然とした時代への不満や不安のたまり場になりやすい面もあります。

 不確実な社会であればこそ、教育委員会の確たるリーダーシップが必要なのであります。御苦労ですが、千曲市の子供のために自信を持って行動され、教育の真髄をきわめていただくことを期待し、吉川教育委員長並びに安西教育長の御所見を個々にお伺いいたします。統一されて1人で答弁しても、2人目の人は同じと言ってもらえばいいですから。

 最後になりましたが、農業委員会が掲げる千曲市の農政ビジョンを伺います。

 まずは、昨年11月2日に開催された市長と農業委員会との懇談会の席上、市長は農家への戸別所得補償制度は農業の救済につながるか甚だ疑問だと述べたと報道されました。会合後の取材でも輸入農産物の関税を撤廃することなしに、農業者に補助金を出す制度は、国際社会の理解が得られるのかと指摘した上で、日米自由貿易協定を締結して関税が下がっても、米離れが進む中、大量の輸入米が国内に入り消費し切れるかと疑問を呈したとのことであります。ごもっともであります。市長の発言が報道のとおりだとすれば、市長が描く千曲市の農業と農業政策はいかがなものかということを、いずれまた伺いますが、本日はとりあえず農業委員会長の見解を伺います。

 杵淵農業委員会長は、農家の当面の救済策としての戸別所得補償制度、すなわち生産コストが市場価格を上回った場合、その差額を政府が補てんするとした制度について、どのような見解をお持ちか伺います。

 あわせて、農業委員会は市長見解をどのように受けとめられたのかについても御答弁願います。

 私は、平成15年3月、地域再生と農業再生の一環として、中山間地農業の振興策を当時の田中治則会長に伺い、時宜を得た答弁に意を強くした記憶があります。農山村地域でも安心して子供を産み育てられる社会をつくることが肝要であります。欧米先進国並みに自給率を高めることはもちろんですが、当面農家の体力を維持するための戸別所得補償制度は対症療法として有効だと思います。

 農業では食っていけない、仕方ないから農地を放棄して別の仕事につく、市も農地を転用して企業の誘致促進を図る。これでは農地が減る一方で、食料自給率は下がり、農地の荒廃のみならず、農村の衰退といった悪循環につながりかねません。

 この際、千曲市農業の現状と未来志向の視点に立った実効性のある農業振興策の大綱を明らかに願います。

 杵淵農業委員会長にも御協力をいただいた千曲市食料・農業・農村基本条例が4月から施行となりますが、農業委員会がその使命を全うされ基幹産業たる農業の再生と振興を果たされるよう心から切望して質問を終わります。



○議長(中村直行君) 答弁を求めます。

 近藤市長。

          〔市長 近藤清一郎君 答弁席〕



◎市長(近藤清一郎君) 千曲政経会代表、原 利夫議員の御質問にお答えを申し上げます。

 市政各般にわたり大局的かつ俯瞰的に大所・高所から見識の高い御意見、御質問を賜りました。

 基本的な考え方、認識等につきまして大きな差はないと考えておりますが、大局的見地から御答弁をさせていただきます。

 まず第1に、市長が描く千曲市の将来都市像を問うと5点についてお尋ねがありました。

 その一つ、将来都市像に対する基本理念であります。

 施政方針の中でも申し上げたところでありますが、千曲市の未来を射程に納めるビジョンは、子供たちや若者が未来への夢と希望が持てる社会、そしてだれもが安心して豊かに暮らすことができる地域社会、これをつくり上げることであると考えます。

 当時、私が副市長という立場で策定に携わらせていただきました総合計画は、そのビジョンに向かっていく最初の10年計画であります。

 また総合計画は、議会はもとより多くの市民の皆様にも御参加いただき策定をしたものでありますので、その意味でこのビジョンは市民の普遍的な願いでもあり、行政が果たすべき最大の使命であると考えております。

 私は、市民とともに掲げたこの崇高な基本理念を常に念頭に置き、市民の幸せを願い、市民生活や地域を豊かにする政策の実現に向け、今日まで精いっぱい市政を進めてきたところでありますし、またこれからも最善を尽くしてまいる所存であります。

 その2、将来都市像の素材と具現させるシナリオ及び基幹プロジェクト等を体系的に明示せよとのことであります。

 私も千曲市の素材、魅力は姨捨・棚田やあんず、森将軍塚などの歴史や文化、高速交通網の結節点としての地理的優位性、豊かな自然と風土、人をいやす温泉の力などと考えております。

 これら千曲市の特性を最大限生かしたまちづくりが求められているところでありますが、人口減少・高齢化社会の到来とともに経済活動が収縮していくと予想される中、若年層を中心とした人口流出をいかに食いとめ、いかに地域経済を成長させるかが、大きな課題であります。

 人は職を求めて移動するため、一般的に多様な就業機会があり、職業の選択肢も広い大都市へ行くほど有利でありますが、この流れに歯どめをかけ、千曲市にとどまるためには、若い世代が働ける産業をはぐくむことであり、少子高齢化社会においても安心できる暮らしの基盤づくりを進めることが肝要であります。

 人口流出を食いとめ、地方で暮らしていける経済と雇用を確保するためには、新たな成長戦略をもって産業集積をつくり出し、需要と雇用を生み出すことであり、具体的には政策の柱に掲げている産業振興、とりわけ企業誘致については、若者の能力や技術が発揮できる本社機能を有する企業や、先端技術産業などの試験研究施設の誘致、また流通企業基地誘致などを進めるなど、戦略性に富んだ誘致活動を進めてまいらなければなりません。

 そのための基幹政策として、新幹線新駅を誘致することは、極めて有効な手段であると認識しており、施政方針でも申し上げましたが、新幹線新駅を千曲市に誘致することを目指して、政治的な判断を含めて最大限の努力を惜しむものではありません。

 また、市の財政負担を最小限に抑えるべく、新駅の事業主体を県にお願いするほか、さまざまな補助事業の導入を検討してまいります。

 その3、人口減少時代への対処方針についてであります。

 高齢化の進展は、保健福祉施策などの社会保障関係経費の大幅な増加は待ったなしであります。また生産年齢人口を中心とした労働人口の減少は、社会の活力低下を招くことから、千曲市はもとより、どこの市町も大変懸念しているところであります。

 そのような中ではありますが、人口減少と少子高齢社会に対応した安心して暮らせるまち、活力を持続できるまちづくりを進めて、人口の流出を食いとめていくことが肝要だと考えております。

 そのためには、安心して子供を産み育てられる環境の整備など、これからの千曲市を支える若者たちが、安住の地として選択できる地域の魅力を高めていくこと、同時に企業誘致を進め、地域産業を生かした産業振興による就業機会の拡大や、豊かな自然や美しい風景などの地域の文化を保存・継承し、大都市が持ち得ない本市の独自性を発揮したまちづくりを進めることが重要だと考えております。

 その4、千曲市は縮小都市と拡大都市のいずれを目指すのかということであります。

 御意見のとおり、若年層を中心とした人口流出を食いとめ、いかに増加させるかが大きな課題でありますが、客観的に見て現下の厳しい経済雇用情勢の中にあっては、すべての地域で産業の集積が実現されることは不可能に近いものがあり、各都市が引き続きさまざまな都市機能、産業機能を維持・保有していくことは、極めて困難な時代となっていると認識しております。

 近い将来、日本の国土の95%以上は人口減少地域となると予測されており、一般論として人口減少・高齢化の進展は財政を確実に悪化させることになり、今後、地域再生や経済活性化のために投入できる人材・資源・資金は減少するため、貴重な資源は選択と集中によって効率的に活用し、競争力の強化につなげなければなりません。

 また、地域経済を支えてきた公共事業などは、今後、国の財政計画の転換によって削減され、これまでの制度的枠組みに依存し続けるわけにはいかない状況に追い込まれるのではないかと懸念されるところでもあります。

 新政権が進める地域主権国家の具体像がいまだ明らかにされていない中ではありますが、市の目指すべき方向としては、人口の流出を食いとめ豊かな生活が維持できる生活圏域を形成することであり、新幹線新駅の誘致の可能性を探りつつ、温泉を含む地場産業の活性化や新事業、新企業が進出できる条件整備、産業クラスターの競争力、研究開発力の向上を目的とした支援措置を講じていく考えであります。

 また、千曲市が誇る地域アイデンティティーを発揮した施策についても、まずは姨捨の棚田を一点突破として農業・観光・工業などを進め、中心に周到なメディア戦略を練り、全国に発信してまいります。結論的に申せば、人口の拡大志向を目指していることは当然であろうかと存じます。

 その5です。市長は議会の機関意思をどう扱うかについてであります。

 今さら申し上げるまでもなく、議会と行政は車の両輪であると考えます。したがいまして、当然のことながら、市民の皆様の代表である議会の機関意思は、大変重いものだと認識しております。

 私は、市長就任以来、一貫して千曲市の発展は産業振興にあることを政策の柱に据え、進めてまいりました。そのための基幹政策の一つとして、新幹線新駅の誘致に取り組むことを表明したところでもあります。

 社会情勢や経済・財政状況など、行政執行に当たり勘案すべき要因はございますが、議会の意思決定といささかのそごも生じていないという認識でおります。

 市を経営するに当たって、産業の振興は必要不可欠な政策であります。従来の市長、産業の振興を頭に上げたことはないと私は理解しております。企業の研究開発、資金支援体制の充実及び新たな企業の誘致、進出企業への支援などを進めていく考えでおりますので、議会としても一層の御支援、御協力をお願いする次第であります。

 第2に、合併の真意、発端、経緯、検証と評価を問うと4点のお尋ねであります。

 その一つ、合併の真意をどう認識されているかということであります。

 当市の合併は、平成の大合併という国の政策の後押しを結果的に受けているとは思いますが、平成の大合併以前、議員御指摘のとおり、昭和58年から長い期間を要して、自立できる都市を目指して、市民の皆様の代表である議会の先導、御尽力による地元主導によりなし遂げられたものであると認識をしております。地域の抱える課題や将来展望を的確に見据えられた議員各位の先見の明とその行動力に、改めて深く敬意を表するものであります。

 また合併の真意につきましても、その事前協議や調査、研究を願いました任意合併協議会により策定されました新市将来構想の新市の将来方向として、高速交通、幹線交通の結節点としての地理的条件の有効が明確に位置づけられておりますし、私としましても合併に至る主要な課題、方向性の一つと認識しているところであります。

 その二つ、合併の発端と経緯を正確に理解しているかということであります。

 ただいま申し上げましたように、国の主導による以前から地元主導により当市の合併がなし遂げられ、合併に至るまでの間、議会の先導、御尽力があったことは、私を初め市民の皆様も同じ認識であろうと思っております。

 その3、合併の功罪と今後の対応策を問うということであります。

 議員のおっしゃられるように、私も総合計画は新市将来構想、新市建設計画を包括しているものと認識しておりますので、総合計画の実施状況等の検証や合併全般の検証、分析の一つの手だてではないかと思っております。

 総合計画には104の成果指標を掲げてございますが、その現状、課題を明らかにするため平成20年度から市民満足度調査を実施したほか、今年度は行政評価の施策評価に活用してまいりました。しかしながら、その検証、分析、改善自体にしてもまだまだ不十分なものであると認識しておりますので、この精度を高める何らかの手だてを講じなければならないと考えております。

 いずれにいたしましても、今後とも総合計画の現状、課題を明らかに、その実現に努めることが私に課せられた使命であると認識しております。選択と集中の時代であればこそ、この総合計画も、時によって見直すということも当然と考えております。御指摘のとおりかと存じます。

 4番目、地域審議会のあり方を見直したらということでございます。

 地域審議会は、合併により旧市町の住民の意見が、行政施策に反映しがたくなるという懸念に対応すべく、合併前に1市2町で設置を決めたものであります。

 当時、地域内分権という考え方もございましたが、この地域は比較的コンパクトにまとまっている等の理由から、民意を吸い上げる手段として地域審議会の設置を選択したものと思います。

 地域審議会は、旧市町区域における新市建設計画の変更、執行状況について、市長からの諮問に対する答申が主な任務ですが、新市建設計画を実質的に引き継ぐ千曲市総合計画の策定過程にも審議会も加わっていただくことにより、その責を果たしていただき、その後は行政からの情報提供と地域の課題を検討していただく場として活動いただいております。

 全国的に数多くの自治体の合併がされましたが、その中でも当市の合併は地理的に遠隔となる地域もなくコンパクトで、もともと生活圏が重なっていた1市2町であり、この先、市の一体感の醸成、均衡ある発展の視点に立つと、合併後も以前旧市町の枠組みを維持する組織の必要について疑問の声が、これまでの審議会でもありました。

 御提案の、事業の達成度や実施する事業の選択などを議論する場として、本三地域審議会は旧市町の枠組みであるがため、地域間で見ると極めて不均衡な体制であり、今後は市民参加の市政を実現するためには、旧市町とは別の新たな組織の必要性があると考え、今後検討すべき課題であると考えます。

 次に第3、施政方針演説について4点のお尋ねであります。

 その一つ、近藤市政の新たなる戦略とポリシーを問うということであります。

 御指摘のとおり、右肩上がりの経済成長が終わりを告げ、地方経済の地盤沈下が著しいと言われる中、どこに成長分野を求めるかが問われております。

 これまでの国の地方振興策が、いわゆる中央集権的、護送船団方式であったがために、それぞれの地域の個性を生かし、自立を促す視点に欠けていたことが疲弊につながる一つの要因として掲げられております。

 国の政策とも密接にかかわることではありますが、これからの地域振興は千曲市の持つ地域資源、温泉・あんず・姨捨・棚田など最大限活用する仕組みをつくり上げていくことにあると考えております。

 また環境の分野では、今や環境を基本思想に政策を展開する時代であります。環境に配慮しながら、経済の活性化を図る事業や、地球温暖化防止に向けて、温室効果ガスの削減につながる施策を積極的に展開することが迫られてきております。

 したがって、今後の地域経営戦略は、こうした地域振興策や地域環境問題への対応など中・長期的視点に立った政策を実行していくとともに、従来の行政が担ってきた分野において市民・NPOなどの多様な民間主体と協働・連携して進めていくことが重要であり、協働を基軸とした市政運営は、市民の地域への誇りと愛着の醸成にもつながることから、担い手の確保とその環境整備をさらに進めていく必要があると考えます。

 その2、輿論(よろん)と世論(せろん)を混同せず、かつ歴史に学ぶことが肝要であるという御指摘であります。

 当用漢字表が公布される以前は、輿論(よろん)と世論(せろん)とには区別がありました。

 私は、常々輿論(よろん)理性的討議による市民の合意と世論(せろん)情緒的な参加による大衆の共感は、全く別の言葉であると理解をしております。

 明治維新のスローガンである広義の輿論(よろん)は、五箇条の御誓文で「広く会議を興し万機公論に決すべし」と表現されました。我々政治に携わる者は、時流に流されることなく、物事の本質をとらえ的確な判断をすることが求められており、世情の雰囲気である世論(せろん)と責任ある輿論(よろん)を区別し、空気に世論(せろん)に流されず、積極的に輿(よ)を論じてまいりたいと考えております。

 歴史をひもとけば明らかなとおり、この千曲市も高速道路、新幹線建設にはいろんな議論が闘わされてきました。その結果はまさに歴史が証明されており、その結果は市民の享受につながって現在に至っております。民意は常に揺らぐものであり、だからこそ政治、リーダーによってつくられるものであることを申し上げたいと存じます。

 現在、政治家が直面している困難とは、民主主義体制という本質的に待つことが嫌いなメディアや国民が多い中の政治体制のもとで、待つことを要請することに腐心していることであります。

 明治末期、日本で最初の政治学大系書をあらわした政治学者である小野塚喜平次は、政策展開に臨む際の作法として、「一挙シテ黄金世界ノ現出ヲ期スルハ到底不能ナルヲ覚悟スルコト」、「一挙シテ黄金世界ノ現出ヲ期スルハ到底不能ナルヲ覚悟スルコト」と説いております。混沌とした時代であればこそ、安直に変革を求めるのではなく、先人の教えにも学び、市民も行政も一挙に黄金世界は現出しない、そうした覚悟を持つことが必要であると考えております。

 その3、新幹線の駅誘致に向けた青写真と戦略を示せということであります。

 私も、新幹線の新駅が新市将来構想、新市建設計画、総合計画に位置づけられている経緯、意義は十分承知しておりますし、新幹線の新駅は人口の流出を食いとめ、地方で暮らしていける経済と雇用を確保するなど、千曲市の将来の発展のためには極めて有効な手段であるという認識をしております。

 先ほども申し上げましたが、新幹線新駅誘致を目指して政治的な判断を含めて最大限の努力を惜しむものではありません。

 同時に、市民の皆様の理解を得られるよう、私の考えが市民の皆様に共有されるよう一層リーダーシップを発揮したいと考えております。

 政権も交代し、高速鉄道網整備の動向次第は、新駅誘致の環境も大きく変化してくるものと考えられます。

 また最近、県内の公共交通網につきましては、リニア中央新幹線のルート設定、長野電鉄の存在問題等、大きな課題を抱えていることから、新幹線新駅もこれらの解決策とあわせ県全体の公共交通ネットワークの中での検討も必要と考えております。

 今後も情報収集に努めるとともに、関係方面へ実現に向けて働きかけを強めてまいります。議会の皆様の御支援をお願い申し上げる次第であります。

 その4、企業誘致についてであります。

 産業振興の重要性につきましては、これまでも申し上げてまいりましたが、千曲市が持続的に発展していくためには、既存産業の振興とともに新たな企業の誘致も欠かせないものと考えています。

 一方、市の土地利用の形態を見たとき、施政方針でも申し上げましたように、まとまった産業用地の確保ができていないことが、企業誘致を進める上で大きなネックとなっております。

 このような中で、国土利用計画や都市計画マスタープラン策定に当たり、新規進出や既存企業が立地可能な環境をいかに整えるか、たび重なる議論をする中で最良の方策をお示しし、御理解をいただいているところであります。

 しかしながら、現実の問題として今後新たな産業用地を整備していくためには、農振除外等難しい問題があるのも御案内のとおりであります。

 22年度から農業振興地域整備計画の見直し等が始まりますが、それらを踏まえ農業振興との調和に配慮しつつ、新たな産業用地確保に向けた位置づけをしてまいりたいと考えております。

 もちろん平素から県あるいは知己を求めて関東方面への誘致にいろいろな観点から動いていることも事実であるということを御了知いただきたいと存じます。

 常々目先の議論はもちろん大切でありますが、10年、20年後の千曲市に思いをはせて、私は市政を行っておるつもりであります。今後ともしっかりと千曲市の将来を見据え、産業振興に意を用いてまいる所存でございますので、さらなる御協力をお願いするものであります。

 次に第4、平成22年度予算について、3点のお尋ねであります。

 その一つは、自主財源確保方策を具体的に示せということであります。

 自主財源確保方策については、私は常々から高速交通網の要衝の地という地理的優位性を生かした産業振興が最も有効な手段と考えております。

 現下の経済情勢の中で企業誘致はなかなか困難の状況にあると感じておりますが、土地利用の見直しや広域的な道路網の整備、公共交通機関の充実など引き続き産業基盤の整備を進めるとともに、進出企業や既存企業への支援策などを拡充するなど、ハード・ソフトの両面から産業振興策を着実に進めていきたいと考えております。

 その二つ、いかなる経済波及効果を予測しているのかということであります。

 その1点目、雇用拡大の数値目標につきましては、22年度当初予算では県が造成した基金を活用した緊急雇用創出事業等により、約90名の新規採用を創出し、また経済対策としては21年度7号補正と22年度予算とを一体化して、切れ目のない事業執行をすることにより、地域経済に刺激を与え新規の雇用を生み出すことができるものと期待をしております。

 その2、市内経済への波及効果予測についてであります。前段でも申し上げましたように、市内の中小業者の受注機会の確保を目的とした、きめ細かな臨時交付金を活用した事業と、当初予算による事業をあわせて執行することから、市内経済への波及効果は相当広がるものと思っております。

 いずれにいたしましても、経済対策と雇用の確保は、本市の喫緊の課題でありますので、国や県等との対策と歩調を合わせる中で、迅速かつ的確な対応をしてまいる所存であります。

 商店街活性化策や観光振興策につきましても、特段事後の検証や評価等行っておりませんが、諸施策について投資効果がすぐにあらわれない場合もありますが、地元の皆さんや関係者の方々との話し合いを通じて、熱意とやる気のある地域や団体には引き続き支援をしてまいりたいと考えております。

 その3、適正な財政規模とプライマリーバランスの完全実施目標年次についてであります。

 千曲市の財政力に見合った適正な予算規模との御質問ですが、現在、合併に伴う財政上の特例措置などもあり、予算規模も相当に膨らんでいると認識しております。

 市の一般財源等の規模から推測すると、私はおおむね200億円から220億円が適正規模ではないかと思っております。

 また、プライマリーバランスの完全実施目標年につきましては、大型事業の執行の有無により、歳出予算に年度間のばらつきがあることから特に定めてはおりませんが、その年の歳入でその年の歳出を賄うことは、全く御意見のとおりであり、かつ私も財政運営の基本であると認識するところであります。

 特に、予算編成では、借入額と償還金のバランスを考慮して対応をしているところであります。

 将来の財政運営を考えたとき、財政調整基金の果たす役割は大変重要となってきております。現在、財政調整基金の現在高が約15億5,000万円と減少傾向にあることから、22年度当初予算では、この財政調整基金の取り崩しを控えたところであります。さらに基金の充実を図るため、当面20億円程度をめどに計画的に積み上げるなど、引き続き一層の効率的な行財政運営と長期的な健全財政の堅持に取り組んでまいります。

 以上であります。



○議長(中村直行君) 続いて、吉川教育委員長。

          〔教育委員長 吉川弘義君 登壇〕



◎教育委員長(吉川弘義君) 原議員の御質問、教育委員会が目指す千曲市の子どもの理想像と、それを成就させるための手法並びに教育委員会の存在意義を問うについて、順次お答えいたします。

 まず、1点目の成人式の印象を問うについてでありますが、本年1月10日、更埴文化会館において千曲市成人式を開催いたしました。

 当市では、732名が成人の日を迎え、当日はそのうちの552名が出席をし、多くの御来賓の方々にも御臨席をいただく中で、お祝いの言葉や励ましの言葉をいただき盛大に開催することができました。

 当市の成人式は、公民館運営協議会が進める事業でありますが、開催に当たっては成人者みずからが参加・運営する成人式を目指して、成人者による実行委員会を組織して、成人式の企画、運営、しおりの作成、当日の進行などを行っていただきました。

 式は、2部構成で行われ、第1部は「式典」、第2部は「成人の集い」と題し、小中学校時代の思い出のビデオ上映などを行いました。

 さて、御指摘の成人式の印象についてでありますけれども、第1部の式典では主催者のあいさつ、御来賓の祝辞、成人者代表による誓いの言葉の最中であっても、友達と会話をしている者、携帯電話を使用している者などがおり、騒がしく、次代を担う若者たちに期待するところが大きいだけに、原議員と同様残念な状況であったと感じております。

 第2部は、小中学校時代の音楽会等の懐かしい思い出のビデオ上映であり、会場は大変盛り上がっておりました。

 このように、出席率の低迷、会場内での私語、携帯電話の使用、さらには会場外で友達と会話をしており、会場内に入らないなど、モラルの低下を感じておりますが、これは千曲市に限らず、全国的に見ても同じような状況のようでありまして、その対応にはどこも頭を痛めております。

 私どもとしても、今後も成人者を激励、祝福するために式典を開催していきたいと思っておりますが、成人者みずからが一人の成人としての自覚を持って式に臨めるよう、早い段階から実行委員と内容の検討をしてまいりたいと考えております。

 次に、報徳の精神を涵養することの是非を含めた所見でありますけれども、原議員がおっしゃるとおり報徳思想は、日本で生まれたすばらしい考えだと思っております。至誠、誠を尽くすことを根底にして、勤労、分度、推譲を行っていくことで物質的にも精神的にも人は豊かな暮らしを送れるという、かつての日本が模範としてきた社会規範かと思います。

 小中学校においても心の教育の時間を設け、四つの観点から児童・生徒の道徳性をはぐくんでおります。

 一つ目は自分自身に関すること、二つ目に他の人とのかかわりに関すること、三つ目に自然や崇高なものとのかかわりに関すること、最後に集団や社会とのかかわりに関することであります。この四つの観点は、報徳思想のすべてではありませんが、要素として内包しております。

 また、今年度の6月に総務文教委員会において報告させていただきました、千曲市教育振興基本計画、千曲っ子教育ビジョンにおいても同様であります。

 道徳とは学校で学ぶことの一つではありますが、学校が終われば、それで終わりというものではありません。

 これからの千曲市の未来を担う子供たちにしっかりとした道徳性が身につくよう、家庭、地域、学校が連携できるよう働きかけてまいりたいと思います。

 次に、道徳心の重要性としつけの実践方途でありますけれども、道徳心の重要性は原議員より報徳思想のお話があったとおり、重要だと認識しております。ですから、ここでは実践の方法に重きを置いて答弁いたします。

 先ほどお答えした中に出てきました千曲市教育振興基本計画、千曲っ子教育ビジョンにおいて「子どもがのびやかに育ち、生きる力をはぐくむ環境をつくる」を基本理念として、他を思いやる心、周りの人々との関係をよりよく築いていこうとする心、生命及び自然を尊重する精神、環境の保全に寄与する態度、伝統文化を尊重し大切にする心、さらにそれらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度、他国を尊重し国際社会の平和と発展に寄与する子供たちの育成を目指しております。

 この施策を実現させるための方策として、一つ目は道徳の時間の充実を図るため市内の小中学校の全教職員を対象に研修を行い、児童・生徒の心に響く効果的な授業を実践すること。

 二つ目は、豊かな人間性をはぐくむため心の教育の時間を位置づけ、国や郷土を愛するとともに約束や決まり事を守り、自他の権利を大切にし、進んで義務を果たすことなど社会人としての基礎づくりについての授業を実践することであります。

 そのほかに教育課程研究協議会において、実際の授業を通して研究を行ったりしております。平成20年度は上山田小学校において行い、本年度は屋代小学校において研究を、授業を通して行いました。

 近年、秋葉原無差別殺傷事件など心のやみが生み出した犯罪がたくさん発生しています。教育委員会としても心の教育は大変重要であることは認識しておりますので、今後とも計画に基づいた施策を地道に実践してまいりたいと思っております。

 次に、教育委員会の存在意義を問うという点であります。原議員から御指摘がありましたとおり、新聞やテレビなどマスコミを通して教育委員会無用論や、教育委員会がお飾り的存在になっているのではという御指摘があることはもちろん存じております。

 日本全国におよそ教育委員会と呼ばれる組織が都道府県、市町村、一部学校事務組合などを合わせて2,000弱ほど存在いたします。確かにこれだけの数があれば弊害化し名誉職的な、極端に言えば原議員がおっしゃった、お飾り的な存在になっている教育委員会が存在することも否めないのかもしれません。

 しかし、当市の教育委員会はこのたぐいには並ばないと考えております。千曲市の教育委員会は委員会として研究協議会を設置し、その中で調査・研究をし、教育行政全般に生かそうと日々研さんしているところであります。

 そのほかにも各学校に数多く足を運び、学校や子供の状況を踏まえて学校長と意見交換をしたり学校運営に対して助言などをしておりますので、私、教育委員長としてはしっかりやっていただいていると認識しております。

 原議員より御提案いただいた、教育委員が持つ豊かな人生経験を生かした指導や、必要に応じた社会教育の場などでのアドバイスはよいことだと思いますので、教育委員に働きかけてみたいと思っております。

 次に、教育委員会の強力なリーダーシップと行動を求めるということについてでありますが、教育委員長としての見解を述べさせていただきます。教育委員会としてのリーダーシップは、二つの視点から適切に行われるべきものと考えております。

 まず1点目は、教育現場や市民の皆さんに千曲市教育委員会が目指している方向をはっきり示すことであります。これは文部科学省や県教育委員会の方針を踏まえつつ、千曲市教育委員会としてはどのように考え、どのようにしていくかをはっきりと打ち出していくことであります。

 このことにつきましては、千曲市教育振興基本計画であります千曲っ子教育ビジョンを初めとして生涯学習振興、文化・芸術振興、スポーツ振興、人権教育それぞれに基本計画を策定し、計画に沿って施策を進め、毎年度評価を行い、達成度を検証しながら改善を図っていく予定になっております。計画を推進する中で、状況を見ながら必要な指導や助言をしっかり行っていきたいと思っております。

 2点目は、学校を初めとする教育現場や市民の皆さんが、頑張れる状況をつくり出すために力を入れていくということであります。施設・設備の充実や体制づくり、課題解決に向けて物心両面からできる限りの支援をし、所期の目的が達成できるようにすることであります。

 この点につきましては、議員各位の御理解をいただくところも大でありますので、今後ともよろしくお願いをいたします。

 私の方からは、この点につきましては基本的立場2点について考えているところを述べさせていただきました。

 以上であります。



○議長(中村直行君) 続いて、安西教育長。

          〔教育長 安西嗣宜君 登壇〕



◎教育長(安西嗣宜君) 教育委員長に引き続き、見解を述べさせていただきます。

 教育委員長が申し上げました、1点目の千曲市教育委員会が目指している方向をはっきり示すということでありますが、具体的に申し上げます。

 一つとして、校長会、教頭会に出向き、千曲っ子教育ビジョンにのっとった、その時期、時期に応じた具体的な指導を行っております。

 二つとして、市内小中13校の学校訪問を行い、現場を直接つぶさに見た上で学校経営・運営について教職員への指導を行っております。

 三つとして、教育委員会が進めていることや考えをホームページ等で情報発信に努めております。

 また、地域における子供を取り巻く環境や子供の生の姿を「補導だより」等で情報提供をしております。

 2点目の学校を初めとする教育現場や市民の皆さんが、頑張れる状況をつくり出すために力を入れていくということについて申し上げます。

 教育委員会は許す限り現場理解に努めております。具体的に申し上げますと、教育委員会所管の施設の訪問や課題になっている施設の見学を行っております。またあるべき姿を求めての視察研修を積極的に行っております。

 いずれにいたしましても、原議員から教育委員会への大事な御指摘をいただきました。この御指摘につきましては、教育委員おのおのが常日ごろ教育委員会の問題点として受けとめてまいります。

 そんな意味からも、定例教育委員会以外に臨時教育委員会、直面する課題を調査・研究する協議会を設定したり、フリートーキングを取り入れたりと、教育委員会の活性化に努めております。

 今後も活性化を目指して創意工夫を重ねていくことが、市民の皆さんの負託にこたえていくことだと思っております。

 以上であります。



○議長(中村直行君) 続いて、杵淵農業委員会長。

          〔農業委員会長 杵淵廣一君 登壇〕



◎農業委員会長(杵淵廣一君) 原議員の代表質問についてお答えを申し上げます。

 千曲市の農政ビジョンはとの御質問でありますが、農業委員会では昨年11月2日に市の農業振興施策の推進に関する建議書を、会長の私以下代表の農業委員で市長に申し上げました。

 建議書の中の農業生産対策では、食料生産の基盤である農地、水の確保、安全、特に耕作放棄地の復元・利用を促進する施策を強化し、麦、大豆、そば等への作付の転換ができるよう有効な対策を要望しております。

 市長の戸別所得補償制度に対する見解は、直接はお聞きしておりませんが、11月の時点では制度の内容・詳細が明らかでない中で、輸入農作物への関税をなくすことなく補助金制度を導入することへの国際社会の反応を憂慮されたものと理解をしております。

 現在、戸別所得補償制度の内容が明らかになり、市においても3月15日より説明会を開催する予定でおりますが、この制度のうち米の戸別所得補償モデル事業は、米の生産数量を調整しつつ、販売農家に対し補助金が交付され、水田利活用自給力向上事業とは、水田で麦、大豆、そば等を生産する販売農家を対象に支援が行われる内容であります。建議書の農業生産対策の内容と合致したものでありまして、農業振興につながるものと理解をしております。

 二つ目の千曲市農業の現状と振興策についてでありますが、農産物価格の低迷と農業者の高齢化による小規模農家の生産意欲の低下、農地の遊休化進行の原因になっております。

 農業委員会では、全国の農業委員会系統組織とともに農用地の確保と有効利用、担い手の確保・育成の取り組みを推進するため、毎年、予算編成前に建議書を通じ行政に要請をしながら、各農業委員が地域での活動を強力に進めております。

 農業振興策につきましては、議員の皆様の御努力によりまして千曲市食料・農業・農村基本条例が制定され、この4月から施行されることになっております。

 この条例により策定される食料・農業・農村基本計画により、市の施策が決定されることになりますが、市、農業者、農業団体、市民及び事業者が、それぞれの責務を分担し市全体の地域農業が発展するよう、農業委員会としても努力してまいりたいと思っております。

 以上です。



○議長(中村直行君) ここで、会派内協議のため暫時休憩いたします。

                            午前11時37分 休憩

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 午後0時 開議



○議長(中村直行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 千曲政経会代表、原 利夫議員。



◆千曲政経会代表(原利夫君) 先ほどは市長から大変力強い答弁をいただきまして、まことに感銘をいたしております。

 再質問の第1点ですけど、将来都市像の中で市長は、人口減少の事実を傍観することなく、拡大の方向を目指したいということが答弁されましたが、そのために極めて難しいという状況も表明されました。確かにね、相当の決意を持って都市間競争を勝ち抜くという具体的なそのスケジュールを明確にしなければ、これはなかなか達成できないと思いますが、この場でその全容を明確にするということは、まだまだ困難であると思いますので、できるだけ速やかに実効性のある具体的なプログラムを開示されるように求めて、市長の責任ある答弁を求めておきます。それが第1点。

 それから第2点では、施政方針演説の中で新たなる近藤市政の戦略について伺いましたが、もう一歩深めて新しいことをやっていくためには、現有の職員スタッフを有効に駆使して、国や県を動かし得る施政の確立が第一歩であります。市と市議会と地元選出のお二人の県会議員や国会議員との協調も、これからは肝要であると考えます。

 特に、副市長はサブリーダーであり単なる内部調整にとどまらず、基幹政策実現の周旋活動をもって新たな活路を開拓すべきであると思いますが、それこそがサブリーダーの大いなる役目で、内部調整などに戸惑っていることはだめだというふうに私は思います。政治主導の、そして総合的には、政治思想の市政へ転換をするということが、今の時代に極めて重要であるというふうに思いますので、市長のその辺の真意を伺いたい。政治主導という立場で今までとは違って頑張っていただきたいということをお願いして、決意を述べていただきたいと思います。

 それから、もう一つだけ伺いますが、駅誘致に対する決意はしかと受けとめました。現実に青写真をというお話を申し上げましたが、これもこれから予算が編成されておりますので可決されれば執行されるわけでありますが、今の段階で一番問題なのは、市民意識をきちんと醸成するということにあると思います。

 世間一般には寄附があるから反対だというような誤解がありますけれども、地方財政法第4条の5には、地方公共団体は、市民はもちろん、住民はもちろんですが、他の地方公共団体も含めて寄附を割り当てることは禁止をされているわけでありますから、市内の市民の中に寄附があるからだめだというのは全くの誤解であります。

 これを完全に正しい方向に導くことと、事業予算について財源を圧迫するではないかという話がありますけれども、これについても想定される事業総経費が少なくとも50億円、このうち実際に諸般の国の制度を活用すると約30%、15億は、駅前広場をやる場合は、街路事業とかそういうものを充当していくと15億削れます。そのうち35億円のうち、市が負担するものは他の事例を議会が調査した結果、40%が当該市の負担になります。そして32%が県の負担、県が十二、三億、市が十四、五億ということになれば、内川の駅の市の負担は、事業費は総額で10億円ですから、そういうことと比べてみれば、さほどの問題があるわけではない。しかも、鉄道償却資産から上がる固定資産税は毎年2億前後が入っているということを見れば、これを将来に向けて基金に積み立てていくというようなことを考えればよろしいのではないか。

 それからもう一つ、大いなる先ほど市長が触れられた中にありましたが、リニア新幹線はCルートが一番有効で、アルプス越えが一番有効だという感じを我々が持っており、県民全体がそういうふうになっている。その際、松本平を孤立させないために、新幹線網から孤立させないためには、千曲市の駅というのは県央の皆さんを救済するために極めて重要な位置にあるという、そういうことから市長の答弁の中に状況が変わっているんだというお話がありましたが、確かにそういうことであります。

 こういうものも含めながら、なぜ新幹線の駅が必要なのか、千曲市に、こういうことについて東京に通うのが、おれは死ぬまでに二、三回しか行かないから要らないとかという、そういう次元の話でないというような、その辺のことを早急にリーフレット等を、あるいは説明をするというようなことで、市民の皆さんの合意を得るべく努力をしていただき、市民の皆さんに希望に満ちた千曲市の未来のために、ぜひ駅をつくろうという強い意識を全員で持てるような、そういうためにしっかりやっていただくということが極めて重要だと思います。

 正しい情報を提供し、そして市民の意見を一致させるというようなことについての施策は、これからだろうと思いますが、予算案も計上されておりますので、そういうことに意を用いてやっていただきたいと思いますが、これらに対する市長見解を承っておきたいと思います。その3点についてお伺いをいたします。

 以上。



○議長(中村直行君) 答弁を求めます。近藤市長。

          〔市長 近藤清一郎君 登壇〕



◎市長(近藤清一郎君) 3点の再質問をちょうだいいたしました。

 まず、人口減少時代へ向けて具体的な方策という、そういう観点からのことでございます。人口減少を食いとめるにはやっぱり一番の方策は、一口で言えば再々申し上げておりますように産業振興の充実にかかわる。私が考えるに、このぶれはございません。ちょっと具体論ですけれども、既に指示してございますけれども、まずこの新年度から庁内組織に産業誘致を専門の担当者を配置する予定でありますし、また三浦市の例のお話を先ほどいただきましたんですけれども、そういった形でですね、営業活動的なことを積極的に行っていくこととしたいと存じます。

 それから二つ目の新たなる戦略ということで、これは御指摘のとおり、事物をなすにはやはり行政だけの力でできるものではないと考えます。したがいまして、市と議会、それから地元の県議、国会議員と連携をしてまいることは当然であろうかと思いますので、何とぞの御理解と御協力をお願いを申し上げたいと存じます。

 それと、副市長の役割についてもお話でありましたんですけれども、政策的にはですね、政策は市長の役目である。そして政策実行は私は副市長の役目だというそういう任務分担をしていきたい、かように考えております。そういう意味で現在も大変副市長として機能をしていただいておりますので、引き続き御苦労をちょうだいするようになろうかと思います。

 それから最後に、新幹線の誘致に当たって市民合意を得られるようにしてほしいという、大変に心強いエールをいただきました。議会としてもですね、できるだけのお力をちょうだいしたいと思います。

 近くPR誌を発行する予定であります。今申されましたような寄附行為の関係、それから財源の生み出し方、あるいはリニアと松本平、いわゆる県央地域との連携プレー、こういったことも視野に入れてこれから活動を開始、本格的な活動に当たりたいと存じておりますので、何とぞの御理解、御支援をお願いを申し上げます。

 以上であります。



○議長(中村直行君) ここで昼食のため午後1時15分まで休憩いたします。

                             午後0時12分 休憩

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 午後1時15分 開議



○議長(中村直行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 続いて、政和会代表、吉田昌弘議員。

          〔政和会代表 吉田昌弘君 登壇〕



◆政和会代表(吉田昌弘君) 政和会を代表いたしまして質問をいたします。

 まずは市長の施政方針演説についてお伺いをいたします。

 鳩山総理は、総理になって半年であるので、結論を出すにも時間もかかるし、言うことにもぶれがある。これは政権について間がないのと、政権についたのは初めてのせいでありますので、仕方がないのではなかろうかと思うのでありますが、近藤市長は更埴時代、助役を2年、新市になってから副市長を4年、約4年ですね、また市長になって2年を経過して千曲市じゅうのことは、既に熟知されていることと思われます。政治をつかさどる人は結論を出すタイミングを間違えてはいけないのではないかと私は思います。国の政治も不安定であり、方針も不透明の中で大変ではありますが、市民にわかりやすくできること、できないことの答弁をいただきたく、冒頭、お願いをいたしまして質問に入ります。

 まずは、平成22年度の予算編成に当たって、国の方針も定まらない中で、民主党政府の予算編成がおくれたことから、地方自治体は大変予算案づくりに御苦労があったことと思います。こうした状況を市長はどのようにお考えを持たれているのか、お伺いをいたします。

 次に、税収見込みについて伺いたい。

 国では当初見込みの46兆円から37兆円程度に落ち込みの見通しを、9兆円もの落ち込みを見通されていると言われております。千曲市では市全体で前年対比で1.8%と算定をしておりますが、法人税の落ち込み、個人所得、特に昨年の給与者の給料は、大幅に落ち込んでおりますし、またリストラもあり、それで1.8%減で本当に納まるのかお伺いをいたします。また、税収も上がらず、今回のこの程度の当初予算で景気浮揚策が十分とれるのかお伺いをいたします。

 次に、景気浮揚と雇用対策について伺います。

 21年度の補正残と22年度の当初予算で千曲市の景気は本当に浮揚するでしょうか。お答えをお願いいたします。

 次に、国では事業仕分けをして、むだな金を捻出するなどと意気込んだが、余り捻出することができなかったようでありますが、市長は事業仕分けなどどのように思われておいでになるのか、所見をお伺いいたします。

 私は、デフレ脱却をするには、行政が公共事業をふやし、景気の活性化を図る必要があると思うが、市長の所見をお伺いいたします。また、コンクリートから人へというキャッチフレーズで公共事業を切り捨てていけば、景気浮揚どころか景気は冷え込むばかりであると思いますが、市長の所見をお伺いいたします。

 次に、雇用について伺います。

 まず現在、今春高校、大学卒業者で就職がいまだに決まっていない人数を把握されておいでになるならお伺いをしたいと思います。

 今年度、卒業する高校生、大学生の就職内定状況が、急速に悪化していることは周知のとおりであります。まさに就職氷河期を迎えているのであります。調べてみますと、あちこちの自治体でいろんな施策を講じているのは、周知のとおりでありますが、例えばですね、秋田県では今春卒業する高校生を対象にした就職支援として、就職できなかった生徒が、卒業後に専修学校や企業などで1年間、就職に向けてスキルアップするための給与や学費を助成する施策であります。

 また、宮城県の登米市では、今春卒業の高校の緊急雇用対策として、市内の新規高卒者を採用し、今年3月から9月に雇用を開始した企業に対し、生徒1人当たり30万円の奨励金を交付するという、採用をした雇用期間が6カ月を超えた企業を対象とする、深刻な就職難に直面する高校生の就労を支援することで、地域経済の活力維持を目指す。また高校生を支援することで、若い世代の定住化を図りたいとしているのであります。千曲市でも若年層の流出を防ぐためと産業振興の活性化を図るためにも、何か施策を講ずる必要があると思うが、市長の所見をお伺いしたいのであります。

 次に、長野電鉄屋代線の存続について伺います。

 信越線の一時期ですね、特急が湯田中まで乗り入れていた時代がありました。わかりやすく言えば、上野から直通で湯田中まで行くことができたのであります。今はバスに切りかわったようでありますが、最近、また個人旅行者が多くなったようでありますし、それに加えて千曲市、とりわけ戸倉上山田中学校から松代高校に通う生徒も多くなったことなどを考えれば、屋代線を戸倉駅まで延長したらどうかと考えるものであります。そうすることにより、戸倉上山田の観光客、学生とで乗客増は必然的にふえると思うわけでありますが、市長の所見をお伺いいたします。

 今年度予算に長野電鉄活性化協議会負担金921万3,000円が計上されておりますが、これは毎年毎年払うようになるのかお伺いをいたします。また、それがふえていくのかもついでにお伺いをしたいと思います。

 次に、長野広域ごみ焼却施設について伺います。

 ごみ焼却施設の今後のスケジュールについてでありますが、長野広域連合が千曲市に建設を計画している、ごみ焼却施設の建設候補地の選定で、検討委員会より屋代地区と新山地区の2カ所に絞り込まれ、市長の最終決断で候補地を屋代地区としました。

 その後、これまでに屋代地区の直接地元となる屋代第5区及び屋代第6区への地元説明会が開催されました。そこで屋代地区に絞り込まれた過程と、二つの説明会において、どのような意見が出されたのか、お伺いをいたします。

 また、今後は学習会や先進地へ視察、そして環境影響評価いわゆるアセスメントの実施へと協議を進めるということですが、地元にはいまだ反対意見があり、スムーズな進行とはいかないのではないかと推察をするわけでありますが、市でごみ焼却施設の建設までどのようなスケジュールで進めていくのかお伺いをいたします。

 そして、環境影響評価の実施についてでありますが、環境影響評価は、ごみ焼却施設の建設後、周辺地域に与える影響を事前に調査することであり、調査期間も数年に及ぶことが考えられます。当然、環境影響評価の結果が出た後でないと、この地域がごみ焼却施設の適地となるのか、重大な影響が地域全体に出るのか判断できません。こうしたことから、環境影響評価の実施を地元の建設地受け入れの同意を前提とするならば、直ちに環境影響評価の実施に進むことは困難ではないでしょうか。そこで、地元の建設地受け入れの同意を前提とするかどうかについて市のお考えをお伺いいたします。

 次に、市長は屋代地区に絞り込んだ経緯の中で、2月10日の記者会見でここしかないという気持ちで選んだ、地元の皆さんにはぜひ御理解いただきたいという報道がされていますが、その真意をお伺いいたします。

 また、その代償として地元に対してどのようなことで、御理解を得ていくのかお伺いをいたします。

 次に、新庁舎建設について伺います。

 この件については、市長の言われるとおりでありまして、必要かつ不可欠なことであります。一日も早く建設ができるよう望むものでありますが、22年度に外部組織を立ち上げ、庁舎のあり方について検討し、可能な限り早期に建設を進めていくよう努めてまいりますと結んでおりますが、庁舎のあり方検討委員会に、げたを預けるだけでなく、何年度を目途にとの表現はできないのか、意思表示をしておくべきと考えますが、市長の見解をお伺いいたします。

 次に、産業振興についてお伺いをいたします。

 企業誘致と土地活用について、市長は、就任以来産業振興に力を傾注していくとメッセージを発せられてこられましたが、一向に進捗をしていないのではないかと思われます。千曲市は、交通の便の県下一と言われております。物流の面からしても太平洋に3時間、日本海に1時間半と非常に恵まれているのは周知のとおりであります。そこで伺いたいのは、昨年の施政方針でも企業誘致の件を述べられました。ことしも述べられております。

 昨年は、善光寺平地域産業活性化協議会で作成した基本計画が、平成20年3月に国の同意を得たことから、企業立地促進法に基づき国の支援制度が活用できることになりました。これにより一定の要件の下で、市内に工場を新・増設した場合は、土地、建物に対する不動産取得税及び固定資産税の課税免除や、機械装置の特別償却などが可能となりますので、企業支援の柱として、その有効活用を図っていく。また工業用地の確保については、現下の経済情勢では積極的な工場団地造成にはリスクも大きく、当面は既存の工業系用途地域の中で適地を調査し、必要となった場合に対処できるよう体制を整えていくと言われていました。その成果は上がったでしょうか、お伺いをいたします。

 また、本年の施政方針演説では、市内にはまとまった産業用地の確保ができないため、企業誘致を進める際に際して大きなネックとなっています。また農業専用地域からの転用が難しい状況であるのだとすれば、時に企業誘致は難しいということでしょうか。昨年の方針からすれば、方向転換するということか伺いたいのであります。

 次に、産業間の連携についてお伺いいたします。

 昨年の産業振興に対する進捗状況を伺ったときにですね、こういうことがありました。経営のアドバイスや人材育成、後継者育成、共同受発注、産学官連携を図り、市内の工業振興及び活性化のための取りまとめ機関として、千曲市産業支援センターが平成19年4月に採択されまして発足したのでありますが、さらなる機能強化を図る必要から、具体的には従来の産業支援センターに加えて産学官連携拠点のものづくりセンター、これは仮称でありますが、品質保証体制の確立、ものづくりの千曲市ブランド向上のための評価測定センター、これも仮称です、などを備えた千曲市製造業の拠点となり得る施設を設け、地域製造業の底上げを図っていくことが必要と思われますが、市長の所見をお伺いいたします。

 次に、農業振興について伺います。

 農業振興で一番にいつも問題になるのが、耕作放棄地の解消であります。この解消があるのは言うまでもありませんが、他の県あるいは市ではいろいろな施策を講じているのであります。

 福島県では、耕作放棄地の新たな活用策として、障害者福祉施設またはNPO法人などの非農家に対し、生産の場として利用を託す、その農地の再利用を補助し、技術指導は県や農業団体、農業者等が当たるとしています。

 また佐賀市、小城市でも耕作放棄地対策で再生費用ゼロ負担ということをやっているようであります。佐賀市の補助対象は、農振地域内の放棄地を再生し、5年以上の営農が見込める農業者や農業法人などに補助するということであります。

 農業の活性化は荒廃農地をなくすことはまず第一であります。その他の市ではきめ細かく施策を講じておりますが、千曲市は本年度農業振興地域整備計画をどのように見直し、どのような施策を考えておられるのかお伺いをいたします。

 次に、荒廃農地解消策の取り組みと地産地消の推進策について、具体的にお聞かせいただければありがたいのであります。いつも話の上では出ているユメセイキでありますが、政策と需要はうまくいっているのでしょうか。農業を活性化させるには、需要と供給のバランスをうまくとることだと思います。またユメセイキは農業振興と観光振興の一翼と考えますが、市長の所見をお伺いいたします。

 次に、観光振興でありますが、最近海外からの誘客企画をすべきと考えますが、市長のお考えはいかがでしょうか。静岡空港開港を受けて静岡、石川、富山、長野、山梨の各県とともに、同じ日本海から太平洋まで、本州を縦断する観光ルートをドラマチック街道と名づけて、海外にPRをしております。千曲市も積極的に海外へ向けたPRに乗り出すべきと考えるが、市長の考え方をお伺いいたします。

 また、市長初め観光協会長など昨年台湾にPRに行かれたその後の進捗はどうでしょうか、お伺いをいたします。

 近年、中国、韓国など近隣国の誘客が盛んに行われております。市独自のPR活動をすべきと考えるが、市長の所見をお伺いいたします。

 また今、後で述べますが、空いている循環バスがあろうかと思いますが、それを利用した観光案内に利用してみても、おもしろいではないかと思うが、市長の見解をお伺いいたします。また市民からアイデアを募るのも一つの手案かもしれませんが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。

 また、都市計画の見直しについてお伺いをいたします。

 都市計画は江戸時代からありました。時代の流れにより多少の見直しをずっとやってきました。全面的に見直しをするのは大変であります。一番は、そのときの首長がどのようなまちづくりをしたいのか、はっきりした案が示せないと無理であろうかと思うわけであります。都市計画はまちづくりの源であります。市長のしっかりとしたお考えをお伺いいたします。

 次に、観光協会の補助金についてお伺いをいたします。

 観光協会には多額の補助金が出されていますが、その成果が上がっているのかお伺いをいたします。

 誘客について、長野エムウェーブオリンピック施設は、指定管理者の導入について毎年黒字を計上しております。JTB出身の社長は観光イベントなどの誘致にすぐれているためだと言われております。千曲市の観光協会においても、旅行代理店出身者など観光に関する経験豊かな専門家を登用すべきと考えますが、市長の所見をお伺いいたします。

 次に、社会福祉協議会の補助金についてお伺いをいたします。

 平成22年度の予算でも6,200万円計上されていますが、その使途の全額が職員の人件費であります。社協の決算書を見ますと、毎年2ないし4,000万円の経常黒字となっております。平成20年度の繰越金は2億円を超えているのであります。さらにその繰越金から約4,000万円が基金へ繰り入れされており、その基金残高は財政調整基金約1億3,300万円、地域福祉振興基金1億7,100万円、合計3億を超える基金が積み立てられております。

 そこでお伺いしたいのは、これだけの繰越金や基金が積み立てられている団体に職員人件費として多額の補助金を出す根拠についてお伺いをいたします。

 また、社協にはさまざまな事業委託費も出ておりますが、他の社会福祉法人との格差が顕著であります。職員人件費としての補助金支給全体に理由が乏しい上、団体の決算状況を見ても補助金額の算出根拠が不明確であると思われますが、市長の見解をお伺いいたします。

 次に、千曲市の借地の問題でありますが、借地が非常に多いということであります。千曲市の借地料は、年間約7,000万円であります。もし必要である土地であるなら買い取りをした方がよいのではないかと思いますが、市長の見解をお伺いしたいのであります。

 次に、循環バスの件でありますが、当初弱者の足を確保ということを目的で始めたわけでありますが、現在、年間約8,000万円の費用がかかっているわけであります。私が見ている限り、空気を運んでいるように見えるが、いかがかお伺いをいたします。

 仮に、成果が上がっていないのであれば、その代替であるタクシー券を出すとか、あるいはいろいろな手案があるだろうと思いますが、そろそろ見直しをしてもいい時期に来ているのではないかと思いますが、お伺いをいたします。

 第1回目の質問はこれにて終わります。



○議長(中村直行君) 答弁を求めます。近藤市長。

          〔市長 近藤清一郎君 登壇〕



◎市長(近藤清一郎君) 政和会代表、吉田昌弘議員の質問にお答えを申し上げます。

 第1に施政方針について、6点の御質問がございました。

 その一つ、平成22年度予算編成と予算案についてであります。

 まず、国の方針が見えない中での予算編成の感想を述べよということでありますが、あえて感想ということではなく、どのように取り組んだのか申し上げさせていただきます。

 政権交代後、初めてとなる国の22年度予算編成は、その方針の中で前政権時代に行われていたシステムやルールを転換し、陳情を党幹事長室に一元化することや予算編成では官僚主導から政治主導へと責任ある編成とすることとし、概算要求基準の廃止がされたところであります。

 11月には行政のむだを省くため行政刷新会議の事業仕分けが行われ、多くの事業が廃止や縮減などとされ、その結果が国の予算編成にどのような影響を及ぼすのか、さらに税制改正大綱では、揮発油税等の暫定税率の廃止などの議論や、子ども手当における地方負担の問題等、年末の予算案と地方財政対策が公表されるまでは報道以外の情報がほとんどない状況でありました。

 そんな中での市の予算編成でありましたが、必要な事業は可能の限り計上する方向で調整をしたところであります。しかし、提案説明の中でも申し上げましたように、農林・土木関係の国庫補助事業につきましては、新たな交付金制度が導入されるため、当面の予算執行に支障のない範囲で予算計上をせざるを得ない状況にあったことも事実でありますので、今後これまで以上に情報提供と制度改正に当たっては、地方意見の反映を望むものであります。

 次に、税収見込みについてであります。

 平成22年度当初予算の税収については74億6,293万3,000円を計上いたしました。これは前年度に比べ1億4,048万6,000円、率にして1.8%の減額であります。

 長引く景気の低迷から引き続き厳しい状況が予想される中で、個人市民税のさらなる減収や法人市民税の各法人の申告状況等からの減収、さらには固定資産税での新規設備投資の減少による償却資産の減収等が主な要因であります。

 前年対比1.8%の減額は、地方財政計画や他市に比べ減少率が低いわけでありますが、21年度の税収決算見込みから比較しますと3億3,159万5,000円、率にして4.3%の減額となります。

 景気が不透明な状況下での税収見込みでありますが、徴収率の向上に努めながら財源の確保を図ってまいるものであります。

 次に、その3ということで景気浮揚と雇用対策について申し上げます。

 前段で国の事業仕分けについて私の所見ということですけれども、国の仕分け作業についてはインターネット中継されるなど公開されて行われておりまして、税金の使い道が明らかになったことは一定の評価ができると思います。ただ、短時間での議論の末廃止・縮減と評価されることについては、若干の違和感も覚えたところであります。

 事業仕分けで廃止・縮減とされた事業の中には、地方の行財政運営や社会資本整備等に大きな影響を及ぼすものも数あることから、今後事業の見直し等に当たっては、地方と国が対等の立場で協議するなど、慎重な対応を望みたいものであります。

 次に、経済対策についての御質問でありますが、国の第2次補正予算による地域活性化・きめ細かな臨時交付金等を活用した平成21年度第7号補正予算と22年度予算とを一体化して切れ目のない事業執行を行い、地域経済に刺激を与えることにより景気の浮揚につながり、雇用を生み出すことができるものと期待をしております。

 また、雇用対策としては、県が造成した基金を活用した緊急雇用創出事業等により、22年度では約90名の新規雇用の創出を考えております。

 公共事業による景気浮揚との御意見でございますが、先ほど千曲政経会代表、原 利夫議員の御質問にお答えしましたように、経済対策と雇用の確保は、本市の喫緊の課題でありますので、国や県等との対策と歩調を合わせる中で、迅速かつ的確な対応をしてまいる所存であります。

 次に、高校生の就職内定率についてであります。

 県教育委員会の平成22年3月公立高等学校卒業予定者の就職内定状況の調査では、22年1月末現在、全県下では86%、これは前年同期88.8%、マイナス2.8%、地区別では北信が84%、前年同期比で84.8%、0.8%の減、東信が79.4%、前年同期が84.4%、5.0%減となっております。市内の高校生については85%ということを仄聞しておりますが、大学生に限定した就職内定率は把握しておりません。

 また、就職できない人の支援につきましては、市独自の事業ではございませんが、関係機関と連携し地域職業相談室の運営や市内企業の求人ガイダンス、企業ガイドブックの配布等を行っております。

 また、若年者の就職支援につきましては、県が主催するジョブカフェ信州を引き続き千曲市で開催する予定ですので、一人でも多くの若者が地元で就職できますよう支援をしてまいりたいと考えております。

 次に、若者の流出を防ぐ施策をどのように考えているかということであります。

 若者の流出を防ぐためには、働く場所の確保が重要であります。そのため産業の振興を最重要施策と位置づけております。

 若年層の流出を防ぐための施策についての所見ということですが、直接企業への雇用奨励金を交付する方法もあるとは思いますが、産業間の連携への支援と助成制度の充実などを通じて産業振興を図り、雇用を生み出す施策もあるわけであります。

 また、若者が定住する施策として、安心して子育てができる環境の整備や地域医療の確保を初めとした安心して暮らせる地域社会の構築など、市民の皆さんが千曲市に誇りを持って安心して暮らせるまちづくりというものを常に考えていかなければいけないと考えております。

 4番目に、長野電鉄屋代線の存続と発展ということでございます。

 長野電鉄屋代線は、モータリゼーションの進展や新幹線開業等の交通環境の変化により、利用者は年々減少し、平成20年度の利用者は47万1,000人余で、昭和40年度の330万2,000人の14.3%まで落ち込んできております。

 また、この間の累積赤字は50億円を超え、また平成20年度の経常損益は1億6,800万円余りの赤字、100円の営業収入を得るのにどれだけの営業費用を要するかを示す営業係数は270となっております。

 さらに、屋代線を維持していくためには、車両更新や変電所の設備改修等に今後10年間で30億円程度の設備投資が必要とされています。

 このため、長野電鉄1社での運行継続は困難であるとの申し出を受け、沿線の長野市、須坂市、千曲市と長野電鉄で長野電鉄活性化協議会を立ち上げ、国土交通省の補助を受け、長野電鉄屋代線総合連携計画を策定し、平成22年度からこの計画に基づき各種の活性化事業の実施により、利用者増を図っていく予定であります。

 計画年度は、平成22年度から24年度までの3年間で、最終年度の24年度の年間利用者数は平成20年度の47万人から13万人増の60万人、13%増を目標としております。

 しかし、この目標が達成されたとしても現状の収支状況が改善されるわけではなく、単年度収支を黒字にするだけでも現状の利用者の3倍に当たる約130万人の利用者が必要と試算されております。

 このような厳しい状況の中で、利用者増のために活性化事業を実施しているわけですが、御提案の戸倉駅までの乗り入れにつきましては、先般実施した長野電鉄屋代線総合連携計画の素案についてのパブリックコメント、意見募集の中でも屋代駅を経由して、しなの鉄道との相互乗り入れにより活性を図るべきだとの類似の御提案をいただいております。

 しなの鉄道と長野電鉄屋代線・長野線が鉄路で連結され、湯田中まで直通で運行が可能になれば新たな需要が見込めるとは思いますが、それには乗り越えなければならない課題が数多くあります。

 いずれにいたしましても、活性化協議会の中で活性化策の一つとして検討してまいりたいと考えております。

 活性化協議会の負担金については、これはあくまでも時限的なもので当面は3年間であります。920万、22年度計上させていただきましたが、これは年度によって変化することもあるということを申し添えておきます。

 次にその5として、ごみ処理焼却場建設地についてであります。

 地元説明会における意見及び今後のスケジュールということでございます。

 施政方針でも申し上げましたが、地元の屋代第5区・6区に対しましては、これまでに候補地の選定経過及び焼却施設の建設計画概要を説明いたしました。

 説明会では施設の安全性に対する疑問、衛生センターがあるにもかかわらず、なぜ当該地域だけに、さらに負担を強いるのか等の御意見をちょうだいしたところであります。

 今後のスケジュールについては、環境影響評価の実施についても協議してまいりたいと考えております。

 環境影響評価の手続は、環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法を記載した環境影響評価方法書の作成などの準備期間、実際の調査期間、評価書の作成及び公告、縦覧期間等が必要で2〜3年程度はかかりますので、並行して地域の皆様には焼却施設を理解していただくため学習会や視察研修を実施してまいりたいと考えております。

 次に、環境影響評価と地元受け入れ承諾の関係ということであります。

 環境影響評価は、県環境影響評価条例に基づき、焼却施設を建設することにより周辺環境に及ぼす影響について調査、予測及び評価を行うものであります。

 評価は、県環境影響評価技術委員会の専門家が行い、環境保全対策について意見が付せられます。

 また、その過程で地域の皆様に説明し意見を伺うことも義務づけられておりますので、環境対策についてさまざまな視点から検討され、より環境に優しい施設を目指すものであります。

 この環境影響評価も踏まえた上で、焼却施設の受け入れについて御了解をいただきたいと考えております。

 次に、屋代地区しかないのかとの市長表明の真意と決意ということであります。

 焼却施設の候補地を市内全域から検討する中で、焼却施設建設地検討委員会で評価が高く市役所内部で検討した結果も屋代地区が非常によい場所であるとの意味で、屋代地区しかないと申し上げたものであります。この決定については議会でも御了解をいただいている以上、これ以外の地点はないものと私は信じてやまないものであります。

 また、施設建設に当たりましては、施政方針でも申し上げましたが、安全で安心できる施設を最優先に、周辺の環境整備などまちづくりの一環として取り組む姿勢を申し上げたところでありますが、屋代第5区・6区の皆様に施設建設の御了解をいただくため全力を尽くす所存でありますが、議会の皆様もですね、ひとえに御支援、御協力をお願いを申し上げたいと存じます。

 その6であります、新庁舎の建設についてであります。

 新庁舎の建設については、今までも御質問をいただき、お答え申してきましたが、合併に伴うスケールメリットの享受や行政効率の向上の観点からは建設を進めることは必要であります。

 平成19年に庁内組織で庁舎建設の基本的な考え方、新庁舎が備えるべき機能と規模、建設費用と財源等を調査し、概要書としてまとめた経過はあります。まずこれらを再度庁内組織で精査した後に、都市計画・建設関連の専門家、行政・自治体運営関連の専門家等からなる庁舎あり方を検討する組織を年内に立ち上げ、専門的な視野から総合的に御意見をいただきたいと考えております。

 その後、これらの検討経過を踏まえ市民代表の皆様の声もお聞きしていきたいと考えております。

 御質問の建設時期等については、これらの検討経過等を踏まえ決定してまいりますが、施政方針でも申し上げましたとおり、学校施設の耐震化等、他に優先すべき事業も山積していることから、早期の建設はいまだ困難であると考えております。

 また、建設主体はあくまでも市でありますので、検討会議にげたを預けるということではなく、検討委員会や市民の皆様の御意見をお聞きする中で、しかるべき時期に建設時期等について私が判断させていただきます。

 次に、産業振興について5点お尋ねであります。

 その一つとして、企業誘致と土地活用についてであります。

 産業振興の重要性につきましては、これまでも申し上げてまいりましたが、みずからの力で財源を確保できることが、市政運営の基本と考えています。

 そのためにも、企業の誘致は既存企業の振興とともに大変に重要な施策であります。

 企業立地促進法に基づく支援制度の活用状況ですが、これまでに具体的な相談として3件あります。このうち1件については、現在県と協議が行われており、正式に企業立地計画書が提出されれば、当市にも通知がされることとなっております。

 また、産業用地の確保につきましては、本年度工業系用途地域の中で適地調査を行った結果、進出を希望する企業の要望にこたえられる規模の用地確保が難しく、農地の利用を避けられないことから、千曲政経会代表、原 利夫議員の代表質問にもお答えいたしましたように、今後予定している市農業振興地域整備計画の見直し等を踏まえ、農業振興との調和に配慮しつつ、新たな産業用地確保に向けた位置づけも考えてまいるもので、方針転換ということではございませんので御理解をいただきたいと存じます。

 次に、産業間の連携についてであります。

 企業にとって技術力の向上や新たな販路開拓は大きな課題となっております。とりわけ小規模事業者においては、個々での対応には限界があり、同業種・異業種間との連携は大変重要なものと考えております。

 現在、千曲市では同業者の同業種のグループとして、プラスチック金型・成型等関連企業55社による、ものづくりプラネット、精密・板金プレス・プレス金型・加工等関連企業28社によるプレスネット千曲、食品製造業や、きのこ栽培等関連企業34社による食品ネット千曲が組織され、展示会への出展や研修会の開催等を実施しております。

 これらグループの活動支援を初め、市内商工業の振興に向けて産業支援センターではアドバイザー2名を配置し積極的に活動を進めているところであります。

 地域製造業の底上げを図るための拠点施設の整備をとの御意見ですが、私もその重要性、必要性は十分認識しているところであります。

 施設の確保や財源など難しい課題がありますが、前向きにこれを現在検討しているところでございます。可能なところから順次進めてまいりたいと考えております。

 3番目に農業振興についてであります。

 農業振興地域整備計画の見直しです。千曲市食料・農業・農村基本条例の理念や食料・農業・農村基本計画との整合を図り、上位計画である国土利用計画・千曲市計画や都市計画マスタープランに基づく新たな需要を調整し、農業振興地域の現状と農地の有効性等を検討しながら、平成22・23年度にかけて総合的な見直しを実施してまいります。

 きめ細かな荒廃農地対策が見えないという、そういう御意見をいただきましたが、受けとめ方には多少異なるものがございますが、荒廃農地解消については、現在も千曲農協や農業改良普及センター等と関係機関とも連携しながら、利用権設定による農地の賃借契約の推進を行っているところであります。

 今後とも農地の集積やNPO法人等への農地の貸借を促進するなど、農業委員さんや地域の皆さんとも相談しながら耕作放棄地の解消に努めてまいるものであります。

 次に、地産地消推進策であります。

 農業改良普及センター、ちくま農協や生産団体等と減農薬、減化学肥料等の安全・安心な地場農産物の生産を一層進め、地域で生産された農産物を地域で利用し、消費する地産地消を家庭・学校・保育園や地域社会などの皆さんと連携し協力し推進しているものであります。

 あわせて、地域の食文化についての理解も深め、食と農を結びつける食育を普及しているところでもあります。

 ユメセイキについては、地域の特産として大いに売り出したいと長野市・千曲市・JA関係・製粉関係者で組織するユメセイキ推進協議会を中心に大変御苦労をいただいているところでありますが、一方、供給面では農家の後継者問題や栽培に手間のかかることから栽培量が減少している状況にあります。

 しかしながら、販売促進にかかわっている婦人団体や多くのうどんファンのためにも、何とか需要・供給のバランスのとれた施策を推進していかなければならないと考えております。

 4番目は観光振興であります。

 外国からの誘客については、これから積極的に進めていかなければならないと考えております。

 私は農産物、観光両面のPRに台湾へ出かけたわけでありますが、中でも千曲市の農産物はかなり評判がよかったと認識しておりますし、観光面においても観光協会が中心となってPRしていただきましたが、いろいろの課題はあろうといえどもですね、農産物の引き合い、それから観光の引き合いもあることから、これからはさらに積極的に取り組んでまいるものであります。

 これからのインバウンド施策については、市独自はもちろん県等で企画される機会もございますので、そうした機会には積極的に参加し誘客にも努めてまいるものであります。

 循環バスを観光案内用に利用することについては、台数に制限があることや陸運局の許認可の絡みもありますので、大変難しい問題があろうかと思いますけれども、検討をさせてまいるものであります。

 循環バスにつきましては、昨年、内宇田議員の御質問に答えましたが、いろいろな課題もございます。いろいろな問題が、これはどのような形に一番いいのか、そもそも福祉という形で取り組んでいるものでございますが、最近は通勤・通学にも多くの方が利用していただけます。デマンドバスがいいのか、いわゆる現在のままでいいのか、あるいはタクシーのチケットがいいのか、これを今年度検討をして見直しをしたいなと考えております。

 次に、都市計画の見直しについてであります。

 千曲市の土地利用に関する将来ビジョンは、国土利用計画であり、都市計画マスタープランであると認識しております。

 国土利用計画では、産業用地を確保していく観点から雨宮地籍、八幡バイパス沿線及び平和橋西詰め等を工業流通系に新たに加え、都市計画マスタープランにおいても同様の計画といたしたところであります。

 一方、今回加えた箇所につきましても、御承知のとおり、ほとんどの地域が農振農用地であり、国あるいは県と協議し農振除外を行わないと都市計画用途地域の見直しもできない状況であります。

 しかし、先ほども申し上げました、千曲市の将来を考えたとき、産業用地は必要不可欠なことから、来年度22年度、農業振興地域整備計画の見直しや都市計画の用途地域を見直す前段の基礎調査を計画しておりますので、庁内で課の垣根を越えた協議を行い、農業振興との調和を図りつつ、国土利用計画に沿った土地利用実現のため、さらなる努力をしてまいる所存であります。

 行政改革について申し上げます。

 千曲市観光協会の補助金であります。

 現在、観光協会への補助金は、法人運営にかかわる運営費と人件費、またあんずまつりや観月祭等にかかる補助金を一定のルールのもとに支出しております。

 観光協会の活動は、市の観光行政を補完するとともに、自主的な観光振興策などを企画・運営することにより、地域振興の一役を担っておりますので、数字ではなかなかあらわせませんが、成果は上がっているものと考えております。

 次に、観光協会では旅行業務取扱管理者を雇用し、また法人としては第3種旅行業の登録を行い、戸倉上山田温泉などと市内観光地を連携させた着地型・滞在型観光の充実を目指しております。

 現在、旅行業務取扱管理者が、旅行商品として上山田温泉発の姨捨夜景ツアーと、戸倉上山田温泉と善光寺を結んだ湯の里直行バスを企画し販売をしておりますが、その資格と経験を生かしていると伺っております。

 千曲市社会福祉協議会の補助金の見直しであります。

 社会福祉協議会へは法人運営にかかる人件費分として、従来から一定のルールの中で補助金を支出してきております。

 今後、ますます高齢化が進み、さらに地域の希薄化、核家族化の進展も心配されることから、社会福祉協議会が担っています地域福祉は、一層重要なものになってまいります。

 このため、社会福祉協議会への支援は必要と思いますが、その事業内容や財務状況を見させていただく中で適正な補助金交付を行ってまいるものであります。

 借地が多すぎないかということでございます。

 今日まで公共施設を整備してくる中で、土地を取得する際に所有者の同意が得られない等の理由により、借地となっている土地が多くあり、借地料の総額が相当な額となっていることは事実であります。

 このため、これからも利活用していく土地については所有者と協議を行い、できるだけ購入してまいりたいと考えております。

 また、利用状況の悪い施設等の借地については、施設を廃止して土地を返還するか、あるいは借地契約を更新しないなどの措置を講じてまいりたいと考えております。

 循環バスにつきましては、大勢の皆様に乗っていただくことが、最大の経費の削減になることから、利用者や地域等の要望を参考に、より利用しやすい循環バスになるよう、路線の新設、極端に利用者の少ない路線の統合、また増便、停留所の新設等を行ってまいりました。

 しかしながら、利用者の減少傾向が続いていることから、今後路線ごとの状況を検証する中で、利用者増を図るとともに、路線・運行方法の見直し、さらに運行経費の削減に努めてまいるとともに、先ほど申し上げましたように、本年度、全体的な循環バスのあり方について見直しもさせていただきたいと考えております。

 以上であります。



○議長(中村直行君) ここで、会派内協議のため暫時休憩いたします。

                             午後2時19分 休憩

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 午後2時45分 開議



○議長(中村直行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 政和会代表、吉田昌弘議員。



◆政和会代表(吉田昌弘君) 2点ほど再質問を行います。

 まず、長野電鉄活性化についてでありますが、3年間の連携計画に基づく支援は理解をするわけでありますが、その後、赤字が続けば千曲市としてですね、どのように対処をするのかお伺いをいたします。

 また、循環バスについても見直すということでありますが、全面的な見直しの予定はあるのか、再度お尋ねをいたします。

 以上です。



○議長(中村直行君) 答弁を求めます。

 近藤市長。

          〔市長 近藤清一郎君 登壇〕



◎市長(近藤清一郎君) 再質問にお答えを申し上げます。

 まず、長野電鉄活性化の課題であります。赤字が続けば千曲市としてどう対応するのかということでございますけれども、現在、長野電鉄屋代線総合連携計画のお話は先ほど申し上げたところであります。この素案をつくってですね、そして何よりも乗車率の向上を目指してという目的があるわけであります。

 したがいまして、現在、千曲市だけの問題としてだけでなく、長野市や須坂市、そして長野電鉄を含めて検討をしておるわけでございます。何としても活性化を図っていかなければいけないという、そういうことでやっております。したがって、試行錯誤の中で素案に基づいて計画し、実行し、そしてその後の3年後のことはですね、そのときの状況によって考えていくというのが、手法ではないかというふうに考えます。

 それと、循環バスの見直しもということですが、先ほども申し上げましたように、まずは乗車率の向上を目指すということから毎年毎年見直しをしているわけであります。

 そもそも循環バスについては、福祉施策として、いわゆる車を利用できない交通弱者のためにという、こういう大きな目的であります。それでも、なおかついろんな御要望がありますので見直しをしていく。したがって、デマンドがいいのか、今のままがいいのか、あるいはタクシーのチケット券がいいのかということも含めてですね、来年度、検討をして見直してまいりたいと、かように考えております。



○議長(中村直行君) 吉田昌弘議員。



◆政和会代表(吉田昌弘君) 終わります。



○議長(中村直行君) 続いて、日本共産党議員団代表、唐澤宗弘議員。

          〔日本共産党議員団代表 唐澤宗弘君 登壇〕



◆日本共産党議員団代表(唐澤宗弘君) 私は日本共産党議員団を代表して、通告に従って5点にわたり市長、教育長に伺いたいと思います。

 第1は、平成22年度の財政状況の特徴と本年度の予算案のねらいが、どこにあるのかを伺います。

 長く続いた自公政権から民主党政権に移りました。新政権は地方分権型予算改革を目指して、マニフェストではコンクリートから人へを掲げ、地方交付税を1.1兆円増額と高らかにうたっております。

 地方交付税が、自治体の財政にとってどれほどの大幅な増額になっているのでしょうか。昨年度、平成21年度の第1次補正予算と平成22年度1月の第2次補正予算の財源を、自治体は今現在進行中であるわけです。この補正予算の規模は、過去に例を見ないほど大きなもので、新年度予算案はこれと一体となって実施されている点が、今年度の予算で多少違う点であるわけです。

 そこで伺います。一つとして、新年度予算の収入面の課題は何なんでしょうか。

 表面的に考察してみると、一つに歳入の主役である市税が、前年度と比べて1億4,048万6,000円減で、増減率で1.8%のマイナスとなっております。これは近隣の市町村と比べて大変少ないわけであります。

 二つ目には、政府がうたっている地方交付税1.1兆円増額は、千曲市にはどのように反映されているのでしょうか。

 三つ目、地方交付税の振りかえ制度である臨時財政対策債が、前年度に比べて5億400万円増、50.6%もふえているのが、大変目立つわけであります。このような歳入状況は、今年度の事業計画にどのように反映されているのか伺いたいと思います。

 次に、財政状況の中で、今年度は何に重点を置いた市政にしようとしているのでしょうか。

 第2次補正予算の地域活性化・きめ細かな臨時交付金事業を先頭にして、新規の事業は姨捨・棚田の魅力体験発信事業を初め11件、拡充事業としては夜間救急業務助成事業など7件、その他は継続事業となっているわけであります。どれも大事な事業であるわけですが、何か総花的で、市民が今切望していることは何なのか、また市が直面している課題を分析し、何としても、この課題だけは解決しようという意図がちょっと伝わってこないわけであります。この中で目玉政策を御説明願いたいと思います。

 三つ目として、100年に一度と言われた経済危機のために、会社の倒産や規模の縮小、それに伴う失業等、雇用情勢は依然として深刻です。失業までいかなくても、賃金や給与がカットされ所得が大きく減らされております。ものが売れない、客が来ない、こういう中で店じまいをする商店がふえています。丹精込めてつくった農作物が安く買いたたかれる農家の皆さんの苦悩があります。すべての人が苦しんでいます。市民生活は冷え切っています。その上、千曲市では今年度はごみの有料化が実施されます。国保税の値上げが提案されています。市民はさらに負担増にあえぐことになるわけです。この市民生活を少しでも回復させることが求められているわけですが、その対策を伺いたいと思います。

 第2に、姨捨・棚田の魅力を発信の事業について伺いたいと思います。

 市政運営の基本方針の中では、「姨捨・棚田が国の重要文化的景観に選定されたことを契機に、姨捨・棚田をナショナルブランドに育て上げたいと考えており、本年を姨捨・棚田の魅力発信元年と位置づけPRするなど、千曲市を全国に知らしめるための施策にも重点的、効果的に取り組んでまいります」こう提起しております。ここから姨捨・棚田を生かして市の活性化を図ろうとする意図が読み取れると同時に、今年度の目玉事業の一つに位置づいているものと私は考えます。

 私どももこのような事業は大変大事なことであると考えているわけであります。千曲市の自然や文化の魅力を全県、全国の皆さんに知ってもらい、一度は千曲市に行って、その文化や自然に触れ、感動してもらえるようにしたいものだと考えるからであります。

 そこで、本年度はどんなねらいで何をするのでしょうか、伺います。

 先日、TBSテレビで「里山大回廊をゆく」という番組を放映しておりました。棚田が荒廃した状態から生き返らせたこと、大池を水源とする水が、先人のつくった水路を通って田越しの手法で一番下の水田までリレーされるありさま、この棚田を支えるために、年間を通して御苦労している名月会の皆さんの仕事ぶり、棚田オーナー制度の様子や八幡小学校の子供たちの稲づくりの活動や感想などが主な内容でした。

 棚田が多くの人の力で生きていることが美しく描かれておりました。このようなビデオもPRの一つになるでしょうが、姨捨・棚田の魅力は、千曲市の文化や自然の魅力でもあるわけです。それを全国の人に知ってもらうための中身、方法を伺いたいと思います。

 二つ目として、この事業を推進する行政の体制について伺います。

 本年度の施策の中で、姨捨・棚田に関する事業として三つ上げられております。名勝姨捨整備事業、これは2,420万4,000円を使っています。棚田保全事業、これは381万8,000円、三つ目は姨捨・棚田の魅力体験発信事業、1,500万円が上がっています。これらの事業は文化課や農林課や企画課が実施するんではないかと考えております。

 棚田を全国に売り出すためのアイデアや方法などを生み出すためには、このように各課が自分の守備範囲の中でのみ考えていても、効果が十分に上げることができないのではないかと考えます。今までどのようなやり方で事業が決まったのか、今後どのようにしていくのか伺いたいと思います。

 三つ目は、棚田の維持管理であります。

 維持管理のあり方や市民の力をどう生かすのかという方策を伺います。先ほどに述べたテレビの中でも、棚田についての課題として担い手の問題、道や農機具が自由に、こう入れないんです、面積が小さくて、の問題が指摘されておりました。

 現在、棚田は主には16人の名月会の方々、この16人もことしはもう1人やれないと言って今15人だそうです、努力に頼っているのが現状です。年々担い手の老齢化が進み、あと何年できるかという名月会の会員の方の発言には大変重みを持っているわけであります。後継者づくりは急務の課題でありますが、1年や2年でできるものではありません。行政としてもしっかりとした方針を持って、事に当たる必要が求められていると考えます。

 そのほかでは先ほど言ったように、土地が狭かったり、道が狭くて機械が十分に入らないような課題も残っていて、このような地理的な条件つくりも含めて、この棚田の維持管理のあり方を伺いたいと思います。

 次は、市職員の非正規職員の増加に伴う諸問題について伺います。

 地方公務員法は、恒常的な業務は正規職員が行うことを基本的前提として、臨時の職や非専務職については、非正規職員を任用する、こう決めてあります。住民のニーズがふえているにもかかわらず、総務省による地方財政の締めつけ、総額人件費の削減、定数管理の強まりと集中改革プランの押しつけなどにより、正規職員の削減がどんどんどんどん進められてまいりました。そのために正規職員は長時間労働がふえると同時に、非正規職員が大量に任用されるようになりました。

 千曲市においても学校の図書館司書、学校の庁務員、児童館の職員を初め、保育士や給食センターの職員に非正規職員が大半以上を占めるのが現状です。

 千曲市では保育士さんの給与や昇給、一時金、退職金、通勤手当、任用期限等の実情がどうなっているか伺います。また給食センターの学校給食調理員の任期、雇用条件や給与の昇給等の扱いがどうなっているか伺いたいと思います。

 このような実態の中で、正規と全く同じ責任を持って働いていても賃金に差があることに不満を持つ、あるいはやっと専門性の仕事になれてきたのに任期が来て、もっと継続して務めたいのに、それができないなどの思いが出てくるのは当然であり、それが市民へのサービスへの影響とどう関係しているのか伺いたいと思います。

 最後に、これらの実情を改善するための指針が、平成20年8月26日付で人事院より出されています。名称は、一般職の職員の給与に関する法律第22条第2項の非常勤職員に対する給与について(通知)、こういう名前の通知が県の方に出されております。市にはこれが来ているのでしょうか。来ているとすれば、これを具体化するにはどうするのか伺いたいと思います。

 4番目に、国民健康保険について伺います。

 今年度の方針案で、国民健康保険特別会計では、保険料が大幅な値上げになる改定案が提案されております。このことに関して私どもは一定の見解を持っておりますが、この場は代表質問でありますので、保険料の改正については、委員会でしっかりと論議するものとして、さまざまな課題を持つ国民健康保険制度全般にわたって市長の見解をただしたいと思います。

 1961年、昭和36年に全国で実施された国民健康保険は、約半世紀にわたって国民皆保険の中核的な役割を担うとともに、医療のセーフティーネットとして国民の健康を支えてまいりました。

 しかし、農業者と自営業者を中心としてスタートしたこの国民健康保険も、現在では無職の方、あるいは非正規雇用者などの低所得の方々の比率が大変ふえ、滞納も増加し、国の負担率が減らされる中で、国保会計が赤字に転ずるようになってしまいました。では、国民健康保険についての全国的な現状がどうなっているのか考えてみたいと思います。

 第1点、被保険者の平均年齢です。協会健保、協会健保というのは、前の政府管掌保険のことです、これが37.6歳、組合健保、これは企業・大企業等の保険です、これが34.5歳、これに対して国保は55.2歳となっております。

 1人当たりの医療費、被保険者の1人当たりの医療費を見ると、協会健保は11万2,000円、組合健康保険は10万2,000円、これに対し国保は17万7,000円で約1.5倍の開きがあります。

 では、被保険者の職業別のバランスはどうなっているのか、これを見てみますと、昭和40年では自営業者や農林水産業者が全体の68%、無職の方が6.6%に過ぎませんでした。ところが、19年に調査をしてみますと自営業者や農林水産業者は68%から18.2%に大きく減っております。それに対して無職の方は23.6、約4倍にまでふえているのであります。

 これを60歳未満の職業別割合の変化を見てみますと、これは40年ではなくて平成12年と19年の比較ですが、農林水産業では4.7から3.5%に減っています。自営業者は30.6%から23.7%に減っています。サラリーマン、被用者ですけれども、要するに会社勤めの方たちは45.8%から50.6%にふえて、無職の方は16.7%から20.3%にふえています。この調査はこれは厚生労働省保険局の調査であります。

 五つ目に、所得の状況ではどうなっているのか。最近の10年間の所得分布の変化を見ますと、平成9年度には所得なしとか、あるいは所得が年間100万未満の層は全体の42.9%あったものが、平成19年度には50.3%に増加しております。反対に300万円以上、ですから比較的生活が安定している方たちの割合は20.4%から12.9%と減少になっております。

 このように、国保の加入者の被保険者は高齢化、無職の人の増加、低所得の人の増加、医療費の増額が、全国的な実態となっているのが現状です。

 そのほかには問題としては保険料の徴収率の低下、資格証明書の発行の問題、国保財政の赤字、保険料の値上げ等の問題も指摘することができます。

 そこで伺います。千曲市の国保会計の課題をどう分析されているのか、御説明ください。

 次に改善策ですが、国保会計は支出に合わせて予算を組む必要があるわけです。被保険者の高齢化、医療の高騰で、国保会計は常に赤字の危機に立たされております。医療費が増加すれば保険料の引き上げが必要となり、一般会計からの繰り入れに頼らざるを得ません。

 現状の中で示した実情からすれば、被保険者の負担をこれ以上ふやすことは限度があるわけです。一般会計からの繰り入れを考えなければいけないときに来ているわけですが、市長の見解を伺います。

 最後に、教育長に伺います。

 施政方針の中で、学校教育の充実のところで、「基礎学力の向上と豊かな心・健やかな体の育成による楽しく学べる学校づくりを進め、輝きたくましい子供の育成に取り組んでまいります」こう述べております。そして、具体的施策として新規に子ども家庭支援センター設置事業、拡充事業として特別支援教育支援員(介助員)配置事業や継続事業としては不登校対策事業が提起されております。これらの事業の中身は現場の教職員の願いにこたえるもので、教育施策のソフト面の充実への取り組みとして、大変大事なことであると考えます。

 そこで伺います。子ども家庭支援センター設置事業の意義とねらいを御説明ください。

 次に、豊かな心の育成のために不登校対策は、不可欠な事業であるということは十分同意できます。しかし、子供たちに豊かな心を育てるという観点に立つと、それ以外に、不登校問題以外に、子供や先生を取り巻く環境づくりが求められると考えます。新指導要領実施が小学校は来年から、中学校は2012年から完全実施され、授業時間が増加するわけであります。

 学校現場は、今でさえ諸会合、研修、本務以外の実務等で大変多忙をきわめ、放課後子供たちとゆっくりと接する時間が持てないと言われております。その上、授業時間が今度はふえるわけです。学校がどのような状態になるのか想像にかたくありません。

 こんな中で先生方は一人一人の子供の心や悩みを的確につかみ切れずにいるうちに、不登校児を生み出すことになることを、私は危惧するわけであります。教育長としてどのような見解をお持ちでしょうか、伺います。

 最後に、屋代高校への中高一貫校の設置に伴う諸課題について伺います。

 この中高一貫校の選抜要項等設置に向けての具体案が、今年度中に決定されるようですが、父母や塾関係者の間では、この中高一貫校への受験への動きが早くも始まっているようです。

 先日、長野市在住の元教員の方に、小学生の子供を持つ親の中には、子供の受験について長野市内にある有名進学校にするのか、それとも屋代高校にするのか迷っている者が、今から出ている、千曲市はどうなっているのか、こう尋ねられました。

 また、長野市で県主催の中高一貫校の説明会では、塾の講師の方が我々は中高一貫校への受験のための準備はしっかりできているので、大いに受験してほしいとの発言があったようです。細案が提起されない段階から、このような動きが出ていることを考えると、今後さらにこのことはエスカレートすることが予想されるわけであります。そしてさまざまな問題が生まれてくるのではないかと心配をいたします。

 例えば、一つとして長野市を含めて北信一帯の地域から相当多数の志願者が出てくるのではないか。

 二つ目に、これによって地元からの中高一貫校だけでなくて、屋代高校にそれなりの人数が入っているわけですが、それらの人数に大きな影響をもたらすのではないかということ。

 三つ目に、小学校高学年の児童が、いよいよ受験の渦に巻き込まれることは必至である。この受験の渦というのは、要するに選別の中に入ってくるということが心配のわけであります。

 四つ目、中高一貫校を目指す子供だけでなくて、すべての子供たちにいい点でも悪い点でも影響が出てくることが心配であります。

 五つ目、このような学校生活の変化の中で、特に小学校です、の変化の中でそれに適応できない子供は一方では荒れに走り、一方では不登校に走る子供が出てくることが危惧されるわけであります。

 このようなことが予想されますが、教育長としてどのように考えておられるのか、あるいはどのように今後対応されていくのか伺って、質問を終わりたいと思います。



○議長(中村直行君) 答弁を求めます。

 近藤市長。

          〔市長 近藤清一郎君 登壇〕



◎市長(近藤清一郎君) 日本共産党議員団、唐澤宗弘議員の御質問に御答弁申し上げます。

 第1の平成22年度の財政状況の特徴と本年度の予算案のねらいはということで、何点かお尋ねです。

 1点目の歳入面の課題について、まず市税の予算の状況であります。前年度の当初予算と比較しますと、市税全体では御指摘のとおり、1億4,048万6,000円の減額で、率にしますと1.8%のマイナスとしたところであります。

 今回、景気が不透明な状況の中での見積もりでありましたが、主に個人所得の減少による影響や法人市民税につきましては申告状況等、さらには固定資産税では主に新規設備投資の減少等による影響などを総合的に検討し見積もりをしたものであります。

 地方交付税では、平成22年度の地方財政計画では地方交付税が前年度より1兆733億円増額の総額16兆8,935億円、また臨時財政対策債も前年度より2兆5,583億円増額の7兆7,069億円となり、実質的には地方交付税は過去最高の24兆6,004億円となったことから、当初予算では地方交付税を前年より2億5,000万円増額の59億4,000万円、臨時財政対策債は5億400万円増額し、15億円を計上をいたしました。

 次に、臨時財政対策債の活用であります。臨時対策対策債は地方交付税原資の不足により、地方交付税のかわりとして措置されるものであります。

 特に、その使途については縛りがないわけでありますが、市民の安心と安全を守るために必要な事務事業の財源と考えております。

 2点目に、来年度予算の目玉事業というお尋ねでありますが、行政上あえて目玉という表現は控えさせていただきます。

 施政方針や一般会計予算の提案説明の中でも申し上げましたように、学校校舎改築、小・中学校耐震化事業、さらには地域医療を確保するため夜間初期救急診療業務の充実、福祉医療給付の拡大を初め、東林坊川の改修による水害防止対策、また子ども家庭支援センターの設置など、市民の安心と安全を守るための予算を計上をさせていただきました。

 また、姨捨の棚田が、国の重要文化的景観に選定されたことを契機に、千曲市を全国にPRするために、姨捨・棚田の魅力体験発信事業を考えております。

 また、喫緊の課題であります経済対策は、平成21年度7号補正予算による地域活性化・きめ細かな臨時交付金による事業と当初予算とを一体化して、切れ目のない事業執行を行うこと、さらに雇用対策として緊急雇用創出事業等により新規雇用を創出するものであります。

 その他生活支援、障害者福祉、子育て、産業振興、農業振興などに必要な予算を計上をいたしました。総花的なという御指摘でございますけれども、現下の情勢を考えれば、そのようにとらえられてもいたし方ないと考えております。

 3点目で、冷え込んだ市民生活の回復についてであります。

 現下の経済状況と雇用環境の悪化、医療問題などが相乗して、社会生活全般に閉塞感と将来への不安を感じている市民が多いのではないかというふうに認識しております。

 したがいまして、予算編成に当たっては、緊急雇用対策や地域医療の確保、市内の中小業者の受注機会の確保を目的とした緊急経済対策事業などを考慮して予算を編成してまいったところであります。

 第2に、「姨捨・棚田の魅力発信元年」とした事業が真に成果を上げるための具体策はということで何点かのお尋ねであります。

 1点目の具体的な方策であります。千曲市の魅力の一つに、棚田や森将軍塚などの歴史や文化があると考えており、姨捨・棚田が国の重要文化的景観に選定されたことを契機に、姨捨・棚田の魅力発信に重点的、効果的に取り組んでまいりたいと考えております。

 今までも姨捨・棚田につきましては、千曲市観光振興計画において更級姨捨名月の里エリアとして名勝姨捨・棚田景観の活用による活動、交流の場の創出を位置づけて、オーナー制度やボランティアの活用などによる棚田景観の保全、ウオーキングコースや眺望ポイントの整備・活用など棚田景観の活用、おばすて観月祭の観光振興イベントとしての展開など、姨捨・棚田のPRについて関係各課で連携をとりながら取り組んでいるところでありますが、今回は、朝日新聞社のタイアップという新たな手段をもって姨捨・棚田について、その保存や里山振興に先進的に取り組んでいる千曲市の魅力を発信し、新たな農業施策の展開にも息吹を注ぎたいという願いも持っているわけであります。

 その具体的な内容につきましては、最終決定ではございませんが、県外参加者、これは親子記者と仮称申しておきましょうか、県外参加者による姨捨・棚田周辺の散策や農業体験を中心にこれを実施し、この参加者による外部からの視点で、棚田の農業体験を初めとする千曲市内の観光資源の新たな魅力を見出し、県外に発信することによって、千曲市姨捨の棚田とともに、観光振興及び千曲市農業振興の機運の醸成の一助としたいと考えております。

 次に、2点目の事業を保証する行政の体制をどう考えているかということでありますが、今ほど申し上げましたように、今までも姨捨・棚田につきましては、関係各課で連携をとりながら取り組んでいるところであります。

 特に、今回は信州大学農学部の協力を得、全国紙とのタイアップという新たな事業でもありますので、読者、国民の皆さんに信頼性と安心感を与えるとともに、興味と期待を喚起させ当市への関心を高めることができるよう、今まで以上に関係各課で連携をとりながら事業展開を図る必要があると考えておりまして、このたび庁内にプロジェクト的な検討会を発足させたところであります。

 さらに検討を重ね、庁内横断的なプロジェクト体制を取り組み、総力戦で取り組んでまいるものであります。

 棚田の維持管理のあり方と市民の力を生かす方策ということであります。

 棚田の機能や景観を維持していくためには、農業者の理解のもとに今の耕作形態を続けていくことが必要と考えます。

 棚田は、圃場の1枚当たりの面積が小さく、また傾斜地のため大型農業機械が使えないため、効率的な耕作が困難なところが多くあります。

 このような農地を荒廃させないために、市では平成8年から姨捨・棚田貸します制度を実施し、県内外からの棚田オーナーとともに耕作をすることでその維持に努めてまいりました。

 しかしながら、このオーナー制度による維持管理でも受託者である名月会の皆様の高齢化が進み、新たな会員もなかなかふえていかない状況にあり、これからの運営について憂慮をしているところであります。

 現在、姨捨・棚田地区では地元の農家のほかに名月会、田毎の月棚田保存同好会、四十八枚田保存会、信濃農業塾に耕作支援活動をしていただいておりますが、今後もこれらの団体の御支援、御協力を得ながら、さらには新たなNPO団体の募集や長年棚田のオーナーをやっていただいている方にも協力をいただけるような方策を講じ、施設整備についてもあわせて棚田の維持管理と景観保存に努めてまいりたいと考えております。

 次に、保育士や給食センター等の市職員の非正規職員の増加に伴うワーキングプアの状態と改善策ということにつきましては、後ほど総務部長から答弁をさせていただきます。

 国民健康保険会計に対する市のあり方についてであります。

 1点目の千曲市の国保会計の現状の課題についてということであります。千曲市の平成20年度の医療費は1人当たりの給付費等が、県内19市中高い市から数えて3番目で28万5,039円となっており、19市の平均26万9,070円をかなり上回る医療費の支出があります。

 平成20年度は基金を取り崩さず決算を打つことができましたが、平成21年度は当初予算から基金の取り崩しを予定しており、現状として一般療養給付費は、平成20年度と比較して月平均1,400万円、4.5%の伸びを示していることから、平成21年度は約1億円の基金すべてを取り崩さなければならない、決算ができない状態であります。

 このようなことから、医療費をいかに削減していくかが、現状の大きな課題と考えておりますが、ある程度の時間がかかるとしても一次予防を徹底しつつ、各種検診、特に特定健康診査の受診率を上げ、病気の早期発見、早期治療を進め重度化を防いでいかなければならないものであります。

 次に、繰り返される保険料の値上げに対する行政のあり方ということであります。

 千曲市の国民健康保険税は、平成18年、国の医療制度改革により税率を改正して以来、平成20年度から創設されました後期高齢者医療制度による後期高齢者支援金についても現行の税率で賄ってまいりましたが、近年の保険給付費や負担金の増加、平成22年度に予定される診療報酬の改定等、総合的に判断をいたしまして、今回の改正をお願いしたところであります。

 我が国は、国民がいずれかの医療保険に加入する国民皆保険体制となっており、国民健康保険はその中核をなしております。

 国民健康保険は、相互共済の精神にのっとり市民を対象に病気、けが、出産及び死亡の場合に保険給付を行う社会保険制度であり、他方においては保険税の納付義務を負うこととなっております。

 医療費に関しましては、国庫負担分や県調整交付金などの割合が決められており、医療費がふえれば国庫負担分もふえますが、保険料もふえないと国保会計の運営はできないのが現状であることを御理解いただきたいと存じます。

 御質問の中に、市が補助金を出してはという御意見でありましたが、法律で認められた事務費や基盤安定分等は一般会計から繰り入れを行っております。他の保険者が独自運営をしている現在の保険制度をとらえれば、国保会計への一般会計からの特別な補助は考えておりません。

 赤字をなくす努力です。前段でも申し上げました検診事業を推進し、医療費の削減を図るとともに、現状として国民健康保険税の滞納額が現在約4億円になっており、国民健康保険税はもとより、すべての税金関係について一層の収納率向上に努め、国保会計の適切な運営をしてまいらなければなりません。

 また現在、政府・与党で高齢者医療制度の見直しの検討が行われていますが、あわせて国民健康保険の都道府県単位を軸とする医療保険者の再編や統合といった議論も出ております。

 御案内かと思いますが、3月4日の参議院予算委員会で共産党議員から国保のあり方についての質問があり、鳩山総理は今後十分見直し、検討をするとお答えになられました。保険税や国等の負担割合も議論になると考えており、今後の国の動向に注視してまいりたいと考えております。

 私からは以上であります。



○議長(中村直行君) 続いて、安西教育長。

          〔教育長 安西嗣宜君 登壇〕



◎教育長(安西嗣宜君) 発言通告書に従ってお答えさせていただきます。

 「基礎学力の向上と豊かな心・健やかな体の育成による楽しく学べる学校づくり」への具体策は、の第1点目、子ども家庭支援センターの意義とねらいについての御質問でありますが、新規事業として子ども家庭支援センターに教育カウンセラーを配置し、子ども家庭支援センターを中核として市内の保育園、幼稚園、小学校、中学校に属する支援を必要とする子供たちの早期発見、早期対応するため、また二次状況による集団不適応、不登校、引きこもり等に陥る可能性のある子供たちを救っていくために、校内支援体制や家庭へのサポート、専門機関との効率的な連携を図ってまいります。

 事業計画の一端を申し上げますと、今までは保育カウンセラー、スクールカウンセラーや相談員が幼稚園、保育園、小・中学校を訪問し相談・指導等を行ってまいりました。

 新年度は、さらに教育カウンセラーが中心となり、各園、各学校の職員を対象に子供を理解するための現場でできるチェックリストやスクーリングの方法を提示したり、不登校を含め特別な支援を必要とする園児・児童・生徒の早期把握、早期対応、継続支援を図るための子ども家庭支援カードを作成し、不登校予防、二次的障害防止に役立ててまいりたいと思います。

 第2点目、不登校児を生まないための環境づくりの方策はという御質問でありますが、これまでに不登校の原因について論じられてきましたが、さまざまな原因があり、しかも複合型の不登校もふえていると言われております。そのため確かな方策というものは見出せないのが現状であります。このことをまず御理解いただき、話を進めさせていただきます。

 まず、教育委員会としましては総合教育センターを中心に、教育相談・就学相談支援体制の充実による児童・生徒の家庭への適切な相談、支援を行うことに重きを置いております。

 また、中間教室等の施設を児童・生徒にとって、明るく過ごしやすい環境整備に努めております。

 さらに、支援を必要とする児童・生徒については、各学校内に支援チームをつくり情報を共有し、チームで個々のケースに応じた具体的な支援を図っております。

 次に、家庭への支援につきましては、生活環境の急激な変化、親子関係をめぐる問題、家庭内の不和等、これももう千差万別であります。

 学校が支援したいと願っても本人や保護者と接触や連絡ができない家庭への対応に苦慮しておるところであります。

 このような実態に立って、それぞれのケースに応じ教育カウンセラーやスクールカウンセラーによる家庭・保護者への丁寧な対応が重要と考えております。

 そこで、子ども家庭支援センターを中心に、働きかけることやかかわりを持つことを大事にした具体的な支援を図っていきたいと思っております。

 また、関係機関や専門機関との連携をさらに強め、支援のネットワーク化を生かしてまいりたいと思います。

 第3点目、中高一貫校への近隣地域の父母の動向と千曲市の子どもや学校への影響にどう対応するのかという御質問でありますが、県教委は、昨年12月に東北信における併設型中高一貫校の設置計画を決定し、平成24年4月を目途に、屋代高校に併設型中学校が設置されることになったわけであります。

 計画決定に当たり、県教委では、昨年11月に千曲市を初め3カ所において懇談会を開催、あわせてパブリックコメントを実施しております。

 千曲市における懇談会の状況については、12月議会でもお答えをしましたが、県教委の所管でもあり広範囲に及ぶことから、他市等の状況につきましては承知しておりません。

 千曲市の学校や子供に与える影響への対応はとのことですが、市内に1学年80人規模の中学校が新たに設置されるわけですから、市教委、学校そして児童・保護者の方にも少なからず影響があるものと考えます。

 県教委は今後、開設準備本部のもとに開設準備室を置き、事務局と学校とが連携し、選抜方法、管理規則及び高校の教育課程等について早急に策定したいとしておりますので、秋ごろには併設型中学校の概要及び中高一貫校の目指す方向が、地域及び学校に示されるものと思います。

 市教委では、昨年教育委員会による協議会を設置し、他県の状況等を調査し、対応を進めておりますが、引き続き県教委には併設型中高一貫への地域への説明や市教委に対する情報提供を求めていきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(中村直行君) 続いて、吉川総務部長。

          〔総務部長 吉川正徳君 登壇〕



◎総務部長(吉川正徳君) 保育士や給食センター等の市職員の非正規職員の増加に伴うワーキングプアの状態と改善策ということでございますが、1点目の非正規職員の置かれている実態ということでございます。

 まず、保育園につきましては正規職員が66名、臨時職員が148名おり、臨時職員のうち32名が専門的知識や免許、資格を必要とする嘱託職員であります。

 職務と給与についてでございますけれども、クラス担任等の嘱託職員は、月額報酬、障害児加配や未満児保育補助、長時間保育対応などに従事するパート臨時職員は、保育ニーズに臨機応変に対応するということで時間給となっております。

 いずれも任期は1年以内を原則といたしまして、業務に支障がある場合は更新もしております。

 通勤手当につきましては正規職員に準じ、期末手当は嘱託職員のみ2カ月分支給しております。

 また、千曲市職員の勤務時間及び休暇等に関する規則によりまして、有給休暇も認められております。

 次に、給食センターでございますけれども、二つの給食センターで正規職員は14名、臨時職員は29名、臨時職員のうち3名が嘱託職員であります。

 職務は、アレルギー食対応の栄養士と調理員、調理補助員で、給与は嘱託職員の栄養士と調理員は、月額報酬、パート臨時職員の調理補助員は時給というふうになっております。

 雇用期間、通勤手当、期末手当、休暇等につきましては保育士と同じでございます。

 次に、住民サービスへの影響と改善の方策ということでございますけれども、保育園では子育て支援の充実施策の一環として、長時間保育や障害児保育、未満児保育など多様な保育ニーズに対応するために臨時職員を雇用しているところでございます。

 また、給食センターにつきましても、調理時間の制約がある中で、安全かつ安心な給食を提供する目的で、臨時職員を雇用しておりますので、いずれも市民サービスの低下はないというふうに思っております。

 改善策としての臨時職員の正職員化についてでありますけれども、市では個々の職務内容や業務内容などを勘案した上で、非常勤職員を適正に活用し、スリムで効率的な執行体制を確保しているところでございます。

 また、将来的には園児・児童数の減少に伴う施設の統廃合等も考慮しなければならない状況にあります。

 このようなことから、先ほど御意見にありました国の通知に基づく処遇の改善は実施しておりますけれども、非正規職員の正職員化は考えておりません。

 以上でございます。



○議長(中村直行君) ここで、会派内協議のため暫時休憩いたします。

                             午後3時45分 休憩

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 午後4時25分 開議



○議長(中村直行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 日本共産党議員団代表、唐澤宗弘議員。



◆日本共産党議員団代表(唐澤宗弘君) 4点にわたって再質問をします。棚田では2点、国保で1点、職員の非正規職員の問題で1点。

 まず、姨捨・棚田の体制、この事業を進める体制について伺います。

 初めてお聞きしたんですけれども、朝日新聞だとか、あるいは大学の研究室とかで協力するというのは大変結構なことで、大いにそういった力を借りてやっていただければいいと思いますけれども、今までのように、例えば農林課や、あるいは教育委員会の何だあれは、課やあるいは企画課や何かが、それぞれこう協力し合った体制で本当にいいのかという疑問が私たちは持っているわけです。

 それは何でそんなことを言うのかというと、私どもこの秋に葛巻町へ視察に行ったんですね。その村はね、牛の方が多いんですよ、人間よりも。だけれども、非常に健全な財政を経営して今やっているんです。そのために見に行ったんですが、そこで私たちが学んだのはね、その村というか、町は牛乳とワインとね、風力の発電、これが主な仕事なんです。

 そのワインですよ。これはヤマブドウをね、原産としてワインをつくろうとしたんですね。そのためにね、専任の方を1人置いたんです。もうその人があらゆる研究をしてね、もう長い間かけてですよ、1年や2年じゃないですよ。何年もかけて研究をして、ヤマブドウというのは酸っぱくてね、ワインにならないんです。どうしても普通のブドウと交配させて、そのワインのブドウにしなきゃいけないんです。それらはね、外国まで行っているんですよ、勉強に。そうやってつくり出した。今それが非常にいいワインになって売り出されて、私ども飲んだんですが、大変おいしいんですね。そのまねをしろということを言っているんじゃないんです。そのくらいに一つのことを売り出すにはね、もう専任の方、明けても暮れてもそれだけ考えていると、ほかのことは一切職員だけれども、やらないというぐらいの体制をとらないと、この姨捨の全国に発信するということも、なかなか容易にできないんじゃないかというふうに考えますので、その辺のところをね、どういうふうに市長さんお考えかをお聞きしたい。

 二つ目はね、維持管理の問題。それはもうさっき市長さんもわかっているように、名月会の人はもう限界に来ているんですね。これはね、18名でスタートしたんですよ、この事業は。そのうちことし含めて1名が脱落というか、もうできなくなっているんです、やりたいけれども。今15名でしょう。本当に使命感だけで頑張っているんです。もうあのすごい急斜面の草刈りですよね、それともちろん田植えのための耕作、いろんな耕運や何かもしなきゃいけない。もう荒廃するのがね、目に見えているんですね。もういつまでできるかなということがね、私、お話を聞きに行ってそういうことをはっきり言うんですね。費用や何か安いけどね、そんなことは我慢できると。だけれども、後継者が生まれない限り、私たちはここでね、やっていられないということをはっきり言うんですね。要するに、後継者づくりをどう進めるのかです。

 さっき市長さんね、他団体との協力する。あるんですよ、3団体あってね。結局、それは交流会の会議や何かは一緒に持てても、仕事を一緒にするということはね、ほとんどできない。結局、名月会だけでやるようになる。そうなると、もう名月会の方たちが、本当に後継者をつくる。その後継者も雇用で創出という観点で、新たなその人たちを長いスタンスで生み出さない限り、棚田だめになっちゃう。だめになったらもう全国に発信するなんてことは絶対できないですから、一番のもとはこれを管理することなんですから、それの方策はどうなのか。例えば、雇用創出のためには第三セクターのようなものをつくってやるということも考えられないかどうかということをお聞きしたいと思います。

 あと全部言っちゃうんですか、はい。3点目はね、国保の問題です。

 私の主張は、一般会計から赤字分は補てんしたらどうかと、ある一部分は補てんしたら。市長さんの回答はほかの保険、組合保険や協会健保、そういうのとのつり合いを持って、ここだけに公的資金を取り入れることはできないと。法的に決まった範囲はできるけれども、あとはやらないというのが基本的なお考えのようだったわけですね。

 この国保の性質をもう一度考えていただきたいんですが、私も前段で代表質問のところで、実情をお話しした中にですね、国保がふえているんですよ。ふえているのはなぜかというと、ほかの保険から退職された方たちが、国保に入ってくるんですね。最終的には、国保がみんな医療の屋台骨をしょってるんですよ。若いうちは違いますよ。大企業に勤めていれば組合健保でいいんですよ。それから中小企業だったら協会健保でいい。例えば市長さんはね、警察官だったと思うから共済保険だと思うんです。私も共済保険なんですよ。私だってね、退職した後、1年終わった後、国保に入ったんです。最終的にはね、国保が全部保険の全責任を持つようになっているんです。だから苦しいんです、経営が。ですからね、そこへ一般会計から繰り入れても決してね、差別待遇ではないというふうに私たちは考えているんですが、その点いかがでしょうか。

 最後の4点目、非正規職員の問題ですけれども、保育士さんのはね、さっき数字で説明していただきました。正規が66名、非正規職員が148名、そのうち32名は嘱託ですと。それでよくお話を伺うと相当ね、嘱託の職員までは非常に手厚くというか、手厚いという言い方あれだけれども、それなりのこの給与の部分でも保障されているわけですけれども、何せいいですか、66人に対して148人て倍以上がね、非正規職員ということがね、非常な不自然さを感じるんですよ。少なくともね、最低、現在嘱託になっている32名の方を正規にね、こう少しずつかえていくと、そのくらいの展望が持てないのかどうなのかをお聞きしたい。

 以上です。



○議長(中村直行君) 近藤市長。

          〔市長 近藤清一郎君 登壇〕



◎市長(近藤清一郎君) 4点の再質問のうち、三つ私の方からお答えさせていただきます。

 まず棚田の保全、これ部課の枠を越えて姨捨・棚田保全プロジェクトチーム、これを立ち上げたところであります。名月会の会長とも何回か、私、お行き会いして、そしてこの実情というのは名月会の皆さんの御苦労というのは、重々承知しておるわけであります。

 そういうことで売り出しというか、やはりこの重要文化的景観という指定を受けたことを契機にですね、これは一つの大きなこの千曲市を全国に知らしめていくという、そういう中でですね、プロジェクトチーム、専任を置けという話でございますけれども、今立ち上がったところでございますので、今後の展開によってですね、ぜひ検討をさせていただきたいと存じます。

 それと維持管理、第三セクターはということでございますけれども、今ほど申し上げましたように、大変名月会も苦慮している。そういうことで経済部を中心にですね、地元の皆さんといろいろな形でお話し合いをして、いかにして維持保全を進めていくか、こういうことです。なかなか結論的に難しい面があるんですけれども、これは当然にあと雇用も含めてですね、委託をするとかそのようなことは考えなければいけないんじゃないか。いきなり第三セクターというのは、いかがなものかなという気持ちを持っております。

 国保の問題であります。長野広域連合なんかでも、市町村長といろいろとお話ししますけれども、どこの市町村もこの国保については、頭が痛い問題、特に人口の少ない村部の方では存立の危機すら覚えているという、そういう状況なんです。

 唐澤議員の思いのたけ、国保の性質、思いのたけというのは、私も十分理解しているつもりでありますけれども、根本的に国も検討すると、こういう総理大臣のお話のとおりかと思いますんで、今後の動向を見据えてまいりたいと。

 現状ではですね、やはり他の保険との公正性の確保という面から、現状維持をさせていただきたいなと、かように考えております。



○議長(中村直行君) 吉川総務部長。

          〔総務部長 吉川正徳君 登壇〕



◎総務部長(吉川正徳君) 保育所の関係の嘱託職員の正職員化ということでございますけれども、先ほど私の答弁の中でですね、児童・園児数の減少に伴う、そこら辺も考慮していかなくちゃいけないというようなお話を申し上げたわけでございますけれども、そのほか現在の行財政運営を考えた場合にですね、これから交付税が10億円ほど減少する時代に入るというふうなことで、ことしから行政改革大綱の特別プランというものをつくって、これに対応するということになっております。

 その中で、これから定員適正化計画を策定いたしまして、定員の削減を図っていくということでございますけれども、特別対策プランの中で一番大きな要素を占めるものがですね、やはり人件費になってくるというふうに思っております。

 そんなことでですね、安易に定員を、安易といいますか、非正規労働者を正規労働者にするということは、少し安易過ぎるかなと、そんなふうに思っておりまして、今後も定員適正化の中でですね、総人員の抑制を図っていきたいと、そんな思いでございますので、正職員化はしないということで御理解をいただきたいというふうに思います。

 以上でございます。



○議長(中村直行君) 日本共産党議員団代表、唐澤宗弘議員。



◆日本共産党議員団代表(唐澤宗弘君) 1点、再々質問をいたします。

 その前にですね、棚田の第三セクターをすぐやれというふうに私どもは言っているんではありません。そのくらいの覚悟でね、覚悟というか、本当に強い展望を持ってね、体制をつくっていくことが求められているということを言っているわけであります。

 あと、国保のことについてはですね、非常に残念なんですが、国の情勢を見るということですから、もうそうなると私どもも一歩ももう何も言えないんで、私どもも国の動向がですね、我々が主張しているような方向に、ぜひ行ってもらいたいもんだというふうに考えているわけです。

 吉川さんにもう一度お聞きしますけれども、全部をね、正規職員にするということは、今の体制の中では非常に難しいんですが、市の職員をね、経済的な理由だけで、予算の削減だけでね、どんどん減らしていくということは必ずしもね、私、正しくないと思うんですね。必要なんですよ、職員は。必要、そのくらいの仕事があるわけですね。

 ですから、そのやたらとどんどんどんどん削って、非正規職員によって、その任務を任していくというようなね、ところは相当頑固に抵抗しても私はいいと思うんですね。そういう意味でね、32名すべて一挙にね、正規職員にしろなんてこと言っているんじゃなくて、こういった嘱託を、できるだけ出さないような形で1年に1人、2人と正規職員をふやしていくような姿勢になれないかどうか、その点はどうなんですか。



○議長(中村直行君) 吉川総務部長。

          〔総務部長 吉川正徳君 登壇〕



◎総務部長(吉川正徳君) 当然組織を考えた場合、定員を減らすという場合にはですね、組織のことを考えていかなければならないというふうに思っております。これは組織については統廃合を前提としてということになりますので、今後もそこら辺を中心にですね、定員の適正管理を図ってまいりたいというふうに考えております。

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○議長(中村直行君) 以上で、本日の日程は終了いたしました。これをもちまして、本日の会議を散会といたします。御苦労さまでした。

                             午後4時41分 散会

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