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長野県 茅野市

平成28年  9月 定例会 09月15日−03号




平成28年  9月 定例会 − 09月15日−03号









平成28年  9月 定例会



              平成28年9月

            伊那市議会定例会会議録

               (5−3)

1.開会  平成28年9月15日(木曜日)午前9時30分

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2.出席議員の氏名(21名)

          1番       白鳥敏明

          2番       野口輝雄

          3番       丸山敞一郎

          4番       八木択真

          5番       唐澤千明

          6番       唐澤 稔

          7番       橋爪重利

          8番       宮島良夫

          9番       竹中則子

         10番       中山彰博

         11番       平岩國幸

         12番       飯島 進

         13番       若林敏明

         14番       飯島光豊

         15番       黒河内 浩

         16番       柴 満喜夫

         17番       前澤啓子

         18番       前田久子

         19番       柳川広美

         20番       飯島尚幸

         21番       伊藤泰雄

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  欠席議員の氏名

                   なし

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3.説明のため出席した者の職氏名

       市長          白鳥 孝

       副市長         林 俊宏

       教育長         北原秀樹

       教育委員長       松田泰俊

       総務部長        原 武志

       市民生活部長      伊藤博徳

       保健福祉部長      城取 誠

       農林部長        富山裕一

       農林部参事       川中正光

       商工観光部長      田中 章

       建設部長        山崎大行

       建設部参事       掘 豊裕

       水道部長        廣瀬宗保

       教育次長        大住光宏

       会計管理者       三井栄二

       高遠町総合支所長    小松由和

       長谷総合支所長     田中博文

       総務部参事       伊藤明生

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4.職務のため出席した事務局職員

       事務局長        井上 学

       次長          久保田 玲

       庶務係長        松澤美保

       主査          大木島和道

       主査          久保田政志

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5.議事日程

   日程第1 会議録署名議員の指名について

   日程第2 一般行政に対する質問について

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△開議 午前9時30分



○議長(黒河内浩君) おはようございます。一般質問も2日目に入りました。昨日に引き続き、しっかりと議論を重ねてまいりたいと思います。

 それでは、これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お配りしてあります議事日程表によって議事を進めてまいります。

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△会議録署名議員の指名について

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○議長(黒河内浩君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。本日の会議録署名議員は、13番、若林敏明議員、14番、飯島光豊議員を指名いたします。

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△一般行政に対する質問について

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○議長(黒河内浩君) 日程第2、昨日に引き続き、一般行政に対する質問を継続いたします。

 飯島尚幸議員の質問に入ります。

 20番、飯島尚幸議員。

     (20番 飯島尚幸君登壇)



◆20番(飯島尚幸君) おはようございます。20番、飯島尚幸でございます。

 あらかじめ、お伝えをいたしてございます大綱二つのテーマにつきまして、市長、そして教育委員会にお伺いさせていただきます。

 最初に、合併10年からの財政健全化に向かう市長の信念についてのお尋ねでございます。

 平成18年3月、合併により新伊那市がスタートして、早10年を経過した現在、今議会定例会冒頭の市長挨拶で、市長は「財政健全化対策は、最も重要であるので、引き続きしっかり取り組む」旨の強い決意が語られました。この一言で全てが言い尽くされてると思いますので、私の質問も多くは語りません。

 財政状況となりますと、どうしても専門的な用語や数字が飛び交いがちであります。ここでのやりとりを市民の皆さん、とりわけてテレビなどで見ておられる方もいらっしゃろうかと思いますので、私は努めてわかりやすい表現で端的にお話しさせていただきますので、市長も、ぜひ市民の感性に応えていただきますよう、初めにお願い申し上げます。

 平成18年、新伊那市がスタートしたときの3市町村が持ち寄った地方債の残高、つまり借金の総額は、894億6,000万円でありました。内訳を簡単に紹介いたしますと、伊那市は一般会計で297億4,000万円、このうち土木債が118億5,000万円、下水道関連が334億9,000万円などが大きくて、全体では721億7,000万円、これが伊那市の借金として持ち寄った額であります。

 高遠町では、一般会計71億円、そのうち過疎対策債が38億3,000万円、やはり下水道関連が34億4,000万円と大きく、全体で111億4,000万円、これが高遠町が持ち寄った借金の総額であります。

 長谷村では、一般会計で40億6,000万円、主なものは過疎対策債で18億円、簡易水道会計で8億7,000万円など、全体で61億5,000万円、これが長谷が持ち寄った借金の総額であります。

 合計で、先ほど申し上げました894億6,000万円の大きな借金となります。

 白鳥市長は、当時、副市長で、こうした数字を分析したり、返済に当たり作戦立案にかかわったのではないかと思います。新市スタートのとき、当時のこの実態につきまして、どのような感慨をお持ちになってたのでございましょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 合併当時3市町村、合わせて894億円という地方債、借金があったことはよく承知しております。市町村ごとの事情はありますけれども、それぞれ地域の発展のために、必要な事業を積極的に行ってきた、その結果によるものと認識しております。

 また、当時は合併に伴う一時的な費用の増加、また国の三位一体の改革による国庫補助金や地方交付税の削減などによって、非常に厳しい財政状況にありまして、基金の取り崩しなどによって対応せざるを得なかったということであります。

 このような中、財政の健全化というものは、取り組むべき最も重要な課題と捉えまして対応してまいりました。その取り組みの1つとして、未収金解消プログラムの策定を行いました。当時、借金というか未収金ですね、税金でまだ納めてない、そうしたものが16億8,000万円という多額に上っておりまして、これをプログラムの策定にプロジェクトをつくりまして、チームリーダーとして直接かかわりをもって、未収金解消を進めるなどして、また企業誘致等によっての財政の固定資産税の増とか、さまざまな対策をとりながら、財政の健全化に取り組んできたところであります。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) 未収金対策の件は、また後ほど触れさせていただきます。

 平成22年、市長に就任して以来、今日までの借金の返済という現実的な政策実現と、一方で、自分の市政の発展、充実にはお金もかけねばとの思いも、常に内在していたのではないかと推察するところであります。

 今議会、財政の健全化判断比率が報告されました。それによりますと、借金の返済をどのくらいに進めてきたかを数字で見る実質公債費比率は、11.1%までとなり、いわゆる、まあ、いい線まで来たかなというのが一般的な判断であろうと思います。また、今後借金の残高等はどのくらいあるのかを見る将来負担比率も29.7%まで進んで、基礎体力としては大丈夫かなとも思えるのでないかと分析するところであります。このことにつきまして、市長の判断、御見解をお伺いいたします。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 平成27年度決算におきます健全化判断比率、そのうちの実質公債費比率でありますが、おっしゃるとおり11.1%であります。この数字の算定が始まった平成18年度では、20.8%ということですので、現在、11.1%に下がったということは、9.7ポイントの改善ができたということであります。

 また、将来負担比率でありますが、平成19年度、合併翌年度の数字が197.3%でありました。それが平成27年度には29.7%ということで、167.6ポイントの大幅改善となっているわけであります。

 こうした数字の改善が相成ったのは、やはり全職員が一丸となって、財政健全化に取り組んできた成果だというふうに思っております。ただ数字は大きく改善しているわけでありますが、手綱を緩めることなく、引き続いて財政健全化の取り組みによって、公債費の縮減を図っていきたいと、極めて安定な領域に入っているわけでありますが、これからもしっかりと財政の健全化については邁進してまいりたいという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) 今、市長は職員のことにお触れになりました。私も最後の質問で用意しております。

 これからの財政運営についてのお尋ねでございます。

 市長就任以来、中央省庁へのアプローチによる強力な人脈の拡大や、県内各界各機関などとの協調、ともに働く協働路線拡大など、議会サイドから見ていても、その確かな手応え、そしてスピード感とタフさはびんびん伝わってまいります。

 自身の政策実現へ、とりわけて農業、観光、道路、企業の誘致など、将来見通しの中で種をまいて、水をやるなどして、今、ようやく芽を出し始めた事業や育成にどんどん肥料をかけて、元気に伸びよとストレートに期待を込めるような事業も見られるようになりました。

 今後、事業展開を積極的に取り組む部分と、費用対効果などの分析を慎重に進めるなど、いわゆる選択と集中の判断がより一層求められると思います。その意味での借金返済計画を含めまして、財政運営にどのように取り組もうとされるのか、できるだけ具体的な事業の姿などを例示していただきながら、決意をお伺いしたいと思います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 今後の伊那市の財政を取り巻く情勢でありますが、人口減少、これはどこの自治体も同じなんですが、それによります税収の減少があります。また、高齢化に伴う扶助費等の増加もあるわけであります。

 合併10年を経過して、優遇措置が終了する地方交付税、これが段階的に削減されていくということも予測できるわけでありますので、環境としては厳しくなっていくという考えであります。

 しかしながら、そうした状況であっても進めていかなければいけない事業が数多くあります。御指摘のとおり、選択と集中によって、限られた財源を、より有効に活用していくということが言えるわけでありますが、例えば、新ごみ中間処理施設の整備、また環状南線を初めとする幹線道路網の整備、今後の伊那市の礎となる社会インフラの整備、さらには、将来を担う子供たちのための保育施設、学校施設の整備、山、桜、そばなど、観光資源の活用によります観光産業の振興や交流人口の増加、産業立地、産業振興、挙げれば枚挙にいとまがないような項目が山積しているわけであります。

 地方債の返済につきましては、現在も行っております、返すより多く借りないというその市政、この基本市政を維持することによって、計画的に地方債、いわゆる借金の残額の縮減をしっかりと行っていく考えであります。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) そうした市長の決意が、市民の目線にしっかりと映らなければなりません。議会では、事業点検評価特別委員会を発足させて、飯島進委員長を中心に、目下、各界を代表する市民の皆さんと膝詰めで、「合併10年を迎えて」とのテーマで、全員の皆さんから直接御発言をいただき、生の声を伺っております。さまざまなお考えが寄せられます。意見が出されます。そうした中で、市政の動きがよくわからない、理解できない、あるいは自分たちの思いや要望が、以前に比べてなかなか届きにくい、そういった声がたくさん多くございます。ちょくちょく語られております。特別委員会としては、活動はこれからも勢いをつけていくことになりますけれども、こうした市民の感性は市長もしっかりと認識していただきまして、誤りなき市運営のかじ取りを期待したいのであります。このことで市長の御感想、お考えがございましたら、お聞かせいただきたいと存じます。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 市政運営の基本としまして、私は市民との対話ということを重視しております。先日も東部中学校の3年生の子供たちと話をする機会もありました。中学生だけではなくて、若者、あるいはお年寄りの皆さん、サークルの皆さん、福祉団体の皆さん、いろんな皆さんと市長と語りたいなということで、就任当初からやってきております。大体、今5,000人ぐらいの皆さんと話をしております。

 そうした中で、それぞれ持っている課題のやりとり、解決に向けての会話、また、市の今の動き等についてきちんと説明したりということであります。団体によって、あるいは地域によって課題が違いますので、全体像をその中で示すということは難しい面もありますけれども、そうした市長と語りたいなということでやってきた、これがかなり効果を上げているのではないかというふうに思いますし、また市報、広報番組があります。い〜なチャンネル等がありまして、これの中で、やはり市の動き、また向かうべき方向、そんなことも話をさせてもらっております。また、ホームページなどによっての情報の伝達等もありまして、市民の皆様には市政の情報をお伝えしているところでありますが、これからもよりわかりやすく、また的確な情報発信というものに努めていきたいというふうに考えております。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) お話のとおり、どうぞ粘り強く、また肉声で、ぼんぼん語っていただくということを期待いたします。

 市政の見える化の一環として、昨年9月の補正予算として、市政連合議員の要望に応える形で、土木、耕地林務関係に、急遽、補正予算を盛っていただきました。わずか50万円程度の工事でも多くの区長さんが大喜びした光景や姿が忘れられません。本年度も、こうしたビッグな贈り物を期待してもよいでしょうかということで、原稿通告のときには書いたわけでございますけれども、その後の調べで、この関連予算は、本年度、当初予算に盛られておりました。このため、ことしもビッグな贈り物は無理でありましょうけれども、そうした市民要望の大変大きい事柄につきまして、市長みずから土木などを中心とした地区要望への取り組みの考え方、見解を、方針を肉声で語っていただきたいなと、市民とりわけて、任期1年の区長さんにとりましては、自分が区長のときに何をしたか、何ができたか、市との接触で何が実ったかなどは、目に見えることの結果、実態にはとても敏感に感じている事柄なのであります。市長のお気持ちはいかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 昨年度、9月の補正におきまして、おっしゃるように、地元要望に対応するために、耕地関係で1,500万円、また土木関係で3,000万円の追加補正を急遽させてもらいました。これは議員の皆さんからの強い要望もあっての対応で、決めたことはやりますけれども、柔軟な対応ということも行政としては必要でありますので、そんな御意見をいただきながら補正を組んだわけであります。

 土木、あるいは耕地関係に対する地元要望というのは、区長さん方の期待も大変大きいことは十分承知しております。本年度につきましては、当初予算において昨年度の補正予算と同額、これを例年の予算に上乗せさせていただいております。今後も財政状況を見る中で、真に必要であれば、こうした対応についても検討していかなければいけないという考えでありますが、今年度につきましては、昨年度と同様のそれぞれの地域でお使いいただけるような予算を組んであるということで御理解をいただきたいと思います。

 また、地域の区長さんほか、代表の皆さんからのそうした声というのは、地域代表であります議員の皆様方が一番知っているわけでありますので、そうした声を届けていただきながら、必要に応じて柔軟な対応ということで対応してまいりたいというふうに思います。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) ありがとうございました。

 それで、これは要望になりますが、とりわけて事業部局ですけども、予算の執行率が、感じとしてはなかなか、とんとんとんとんと行くような姿になってないな、4月にスタートして以来、夏を過ぎ、秋を迎えても、なかなか着手ができていないというような事柄が、私たちの中では多く見られるような気がいたしますので、中間での執行率の確認やら、特例をして、これは仕事をせよということになろうかと思いますけれども、そこら辺も目配りをしていただきたいな、指導を寄せていただきたいな、こんな思いであります。

 このテーマの最後のお尋ねになります。

 市長の市運営の最先端を支え、担い、形に仕上げるのは、紛れもなく職員一人一人の自覚と働きにかかっております。この間も申し上げてまいりましたけども、先ほどお話しの、税や料金の滞納者への訪問徴収など、昼夜を問わず嫌な仕事にも全職員が任務に当たったり、ときには、危機管理時には、常に緊張感をもって、それぞれの持ち場で団結して事に当たろうとしている職員の日ごろの姿勢には心打たれるものがございます。市長も常々、職員の皆さんの優秀性に言及されております。

 合併10年が過ぎました。さあ、次への新出発へ大いなる前進をするぞといった決意を胸に秘めて、仕事に取り組む職員の皆さんへの望む思い、トップリーダーとしての決意を、改めて、ここでお伺いしたいと思います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) この10年につきましては、地域の一体感の醸成ということで、3市町村の合併によっての、そうした一体感、これをつくっていこうということで取り組んでまいりました。特に、地域間の均衡ある発展ということを目指して運営を行ってきたわけであります。この間、新たな国県の補助金の獲得、あるいは地道な行政改革、意識改革も含めての改革など、職員の資質が向上したということは、私自身が一番承知しているところであります。

 先日も、農林水産省の中央審議会、審議委員会の中で、いろんな大学の先生方と意見交換する場がありまして、伊那市の話をさせてもらいました。京都大学の先生は、伊那市の職員は、ほかと違うんじゃないかというようなお褒めの言葉をいただいたり、また岩手大学の教授からも、非常に地方自治体の職員としては優秀だというお話をいただきました。私自身が一番うれしかったんですけれども、とりもなおさず、そうした与えられた職場でしっかりと働いている職員に、私は感謝したいと思いますし、これからも一緒になって、伊那市のために働いてもらいたいと、それが上伊那、また伊那谷の中心都市として発展していく、また将来に渡って大切な時期でありますので、そうしたことについても、ともに高い見地で仕事をしていただけるのではないかと思います。職員一丸となってという平易な表現ではありますけれども、今、伊那市は一丸となってやっているというふうに私は見ておりますし、これからもともに伊那市のために、また地域のために働いてもらいたいという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) 重く、高く、受けとめました。

 次の質問に移ります。

 福祉と教育の充実についてのお尋ねでございます。

 福祉と教育について、今回の取り上げたテーマは、いわゆる経済的に生活が困難な家庭の子供たちに対する教育のあり方、現状に対する改善策など、市民相談を私自身が受けたり、また現場の方々からの要望をお伝えする内容で質問としてお伺いいたします。

 まず最初に、ひとり親家庭向けの学習支援事業、この充実についてのお尋ねであります。

 この事業は、長野県の県民文化部こども・家庭課が、一般社団法人長野県ひとり親家庭等福祉連合会に委託して実施しているものであります。県の事業であります。ひとり親のため、仕事などで保護者不在の放課後を子供だけで過ごすことが多く、学習習慣の定着が不十分なケースの児童、生徒などに学習支援をするといった内容であります。子供の参加は無料です。教えるほうは教員OBなどの学習ボランティアがグループや個別に指導しております。県内では、伊那市を初め、千曲市、軽井沢町など、6カ所で開催しております。学習の内容は、中学3年生に個別指導で英語、数学を中心とした5教科の、いわゆる受験対策を指導します。中学1、2年生と小学校高学年には、クラス形式で英語、数学などを教えております。年間で24回の開催を予定しております。伊那市では、昨年度、約20人が参加しております。

 子供を送り出している若いお母さん方の1人は、「仕事が忙しくて、子供の勉強の面倒をなかなか見てあげられないので、こうした機会は本当にうれしい。塾にも行かせられないのでとても助かるし、ここでの友達同士、励まし合っていて、すばらしいことです。」と語っておりました。

 伊那市ひとり親家庭福祉会会長の牧田広利さんは、長野県の同会の会長もお務めになっております。「家庭環境の違いが、学力の差になってはいけないと思う。ボランティアの皆さんの献身的な取り組みに支えられながら、この講座が全県につながる支援ネットワークにできればいいな。」と話しておられました。みずからも講師として子供たちと真剣に向き合って教えておられます。

 そうした中、この事業に伊那市として積極的な支援ができないかとの角度からお尋ねを申し上げます。

 まず最初に、伊那市としては、現在、会場として伊那公民館を使用料を取らず、無料で提供しております。これが唯一の協力、支援の実態であります。このほかに、何とか問題集やドリル、テキストなど教材への支援、あるいは何らかの金銭的支援を望みたいのですが、このことについていかがでございましょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) ひとり親家庭、学習支援事業でありますが、平成27年度より県が、長野県ひとり親家庭等福祉連合会に委託して行っております。伊那市も平成27年、28年、ともに伊那市が対象となっているわけでありますが、伊那市におけます活動内容というのは、また担当のほうからお話させていただきたいと思うんですが、かなり充実させているという状況であります。

 議員、おっしゃられますように、機会均等という、子供たちは全て平等でありますので、そうした観点、視点に立って、伊那市でも対応してきております。特に、ひとり親、あるいは貧困等の家庭環境に関係なく学習の機会、これを提供するため、全ての伊那市内の児童を対象にした小中学校での放課後の学習等を実施しております。今年度は今までの予算に加えて、さらに600万円追加の予算を盛っております。いろんな家庭事情がある子供たち、同じ場で同じような学習ができるといったことを、ぜひ私もしなければいけないという考えで、学習意欲の醸成、それから学力の向上、あるいは友達との人間関係等、効果を考えつつ、今取り組んでいるところであります。

 現時点でありますけれども、ひとり親学習支援事業に特化して、単独で金銭的な支援を行うという予定は、今のところないわけであります。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) ひとり親学習の件は、私もこの席でかつて提案させていただきました。教育委員会の配慮をいただいた経過は十分承知しております。ただ、一方でひとり親家庭という、こういった現実的な問題もありますので、何とか支援をということでお尋ねさせていただきました。

 関連で、この事業の参加者の募集などの事前の周知、候補につきまして、市報でも掲載して協力する、こういうようなことはいかがでしょうか。できますでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 周知につきましては、ひとり親家庭学習支援事業というのは、ひとり親家庭福祉会の中の会員の中で希望者を募って事業を展開しているわけであります。ひとり親家庭学習支援事業、これにつきましては、県からひとり親家庭福祉会へ委託された事業でありまして、伊那市として市報で広報というものはしてきておりません。今後、伊那市としましても、現在のひとり親家庭福祉会のネットワークで周知ができるというふうに考えておりますけれども、市報での周知の希望もあれば検討してまいりたいという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) 前向きなお答え、ありがとうございました。

 そして、この事業をさらに充実させていくために、希望対象者の掌握や個別の状況に応じたきめ細かな対応が求められると思うんですけども、福祉としての教育支援の考えから、情報を一本化したワンストップ的な部署が求められているのですけども、伊那市の取り組みの現状について明らかにしていただきたいと思います。この問題、私の取材の中で関係各課、伺いました。それぞれ情報は共有してるんですよというお答えでありましたけれども、お願いする側としては、やっぱり1つのところが大変わかりやすくて望ましいなということなんですが、この件についていかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 福祉としての教育支援の対象でありますが、ひとり親家庭、生活困窮家庭、障害者のいる家庭などが考えられるわけであります。現状ではワンストップの体制にはなっていないわけであります。伊那市におけます学習支援は、福祉としての教育支援というものと、そうした対象を限定した取り組みをするわけではなくて、全ての子供を対象にして教育委員会において実施しているわけであります。福祉にかかわる窓口を複数設けて、その中で多面的な情報収集を図りながら、これまでどおりの体制で対応していく考えでありますが、ただ、学習支援、あるいは教育の問題だけではなくて、さまざまな課題を抱える家庭というのが年々ふえているわけであります。これまで以上に情報の共有化というものを図りながら対応できる体制をつくっていかなければいけないという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) 事情があって、ひとり親になってしまった家庭の母子、あるいはさっきの父子の場合もございますが、皆さんに対して、市がひとり親家庭福祉会の存在、こういった組織がありますよというような紹介をしていただく、こういうような協力ができませんでしょうか。これもお尋ねいたします。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) ひとり親家庭の新規申請をする際ですけれども、毎年の現況報告で来庁された際には、会への入会案内のチラシを手渡したり、入会について進めているのが実態であります。今後も伊那市ひとり親家庭福祉会に対して、市としてできる協力というのはしっかりと行っていきたいと、この学習支援についての御質問がずっと続いているわけでありますが、私は一つ一つ抜き出して、この事情の方にはこうした支援を、この事情についてはこうした支援をという考えではなくて、全体として大きな支援をしながら、学習の機会均等というのを図っていきたいという考えでやっております。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) わかりました。冒頭申し上げましたけども、これもやっぱり市民要望、具体的な何人からの要望でございますので、取り上げさせていただきました。でも、市長の思いも理解することができます。

 次に、市の就学援助事業、これについてのお尋ねであります。

 伊那市は経済的理由で就学に、学校に行くことが困難な児童、生徒に対し、学用品費、通学用品費、校外活動費、学校給食費、新入学用品費、修学旅行費、クラブ活動費、PTA会費など予算の範囲内で支給しております。年間支給額は小学生で約5万円から7万8,000円程度、中学生は7万円から12万7,000円程度となっております。きめ細かな支援体制を敷いていただいてるなと強く感じております。

 教育委員会からいただきました資料によりますと、過去10年ほどさかのぼっても、毎年、全児童、小学生のうち約1割の子供が、また中学生では全生徒のうち1割以上の生徒が援助を受けている実態が示されております。この数字は大変大きいなと感じております。

 以下、幾つかのお尋ねを申し上げます。

 先ほどの学校給食費、学用品費、通学用品費などは4カ月分をまとめて、7月、11月、3月に支給されております。このほかに児童扶養手当は、4月、8月、12月に、また児童手当は、2月、6月、10月にそれぞれ支給されております。支給もとが違っても、何もない月が、1月、5月、9月となっております。受けとっている市民の皆さんの中に市が援助していただいてる支給分は、毎月ごとの受け取りができないかが望ましいのですが、せめて2カ月に一度のサイクルに変えてもらえないだろうかとの要望が寄せられております。担当する職員の皆さんの現場からすれば手間のかかることだなと判断をされがちだと思いのですが、こうした市民要望のことにつきまして、御見解をお伺いいたします。



○議長(黒河内浩君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) お答いたします。就学援助費の支払いにつきましては、伊那市要保護及び準要保護児童生徒援助費支給要綱、これの規定に従いまして、7月、11月、3月にそれぞれ4カ月分を支給しているところでございます。事務の流れでございますけれども、4月下旬に申請書を提出していただいて、申請理由に基づいて審査を行います。税のシステム上、審査の主要な要件である前年の収入状況を確認できるのが6月以降になるために、審査結果の確定が早くても7月となってまいります。その後でございますけれども、各階の支給確認につきましても対象者が600人以上おりまして、それぞれの細目について間違いのないよう検討しておりますので、事務手続上、現状において2カ月に一度の支給は、ちょっと困難な状況でございます。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) また、就学援助金を保護者である申請者本人への受け取りが現状でありますけれども、納めるのは学校でありますので、本人への受け取りを学校の受け取りにしてほしい旨の要望もございます。このことは個人として事情を話して、学校への受け取りに変えてもらえるよう申請すればオーケーということのようでございますけれども、このことのシステム化、詳しい説明の周知など、改めて検討を願いたいと思うのですが、この点はいかがでございますしょうか。



○議長(黒河内浩君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) 就学援助費の学校における受け取りについてでございますけれども、現在は学校の入金等の納入が滞納、滞っている、そういった家庭に限りまして、家庭の同意を得た上で行っております。特に給食費、学年費等の充当しているところでございます。本来、学校の入金等は各家庭から定められた金額を納入していただいてる、そういった認識から、初めから就学援助費を充当するという運用は適切ではないというふうに考えております。したがいまして、就学援助費の学校による受け取りにつきましては、これまでどおり経済的事情等で学校納入金の納入が滞っている家庭と個別に相談をしながら行う、このようにしてまいりたいというふうに思います。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) わかりました。

 次に、高校、大学への進学についてのお尋ねであります。

 社会福祉課からいただきました資料によりますと、過去5年間のうち、生活保護家庭の高校進学者の実態は、6世帯8人が高等学校に進学、進学率100%とのことであります。この生徒さんたちへの援助は教材費、授業料、入学料及び入学考査料、通学のために必要な最小限度の額が扶助されているとのことであります。ちなみに、平成25年度では総額79万2,000円、昨年度は23万3,000円などとなっております。

 こうした生活保護家庭のみならず、生活困窮世帯や経済状況が大変厳しい家庭など、幅広く高校生に貸与する市独自の奨学金制度、奨学金事業を望みたいのでございますが、このことにつきましてお考えをお伺いいたします。



○議長(黒河内浩君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) お答いたします。高校生を対象とした奨学金につきましては、現在、県の奨学金制度がございます。公立高校で月額1万8,000円、私立高校で月額3万円、定時制高校で1万4,000円、全て無利息で対応されております。現在、伊那市独自の奨学金はございませんが、県内19市において、市独自で高校生を対象とした奨学金制度を設けているのが12市ございます。

 こういったことも踏まえましてございますが、市独自の奨学金制度を設けるためには、基金の創設等、財政上の課題もございます。早急に制度の確立を図ることは現状では困難と考えておりますけれども、人口増推進施策等との関連で、必要に応じて研究を行ってまいりたいと思います。当面は、国、県等の各種の奨学金制度について、市報、ホームページ等を通じてPRに努めてまいりたいというように思います。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) ありがとうございます。前向き検討のお話がありました。確かに県下のみならず、全国的に市単独でやってるという自治体は大変多くございます。どうぞ、スピード感をもって取り組んでいただきたい、強く要望いたします。

 次に進みます。先ごろの報道で、文部科学省が来年度の概算要求として、大学進学者への無利子奨学金を約2万4,000人をふやして、成績や保護者の所得の基準を満たした希望者全員への貸与を目指す方針を固めたとのことであります。無利子の奨学金につきましては、貸与基準を満たしていながら、予算不足のため受けられない、いわば残存適格者が、平成28年現在で2万4,000人がいると、有利子奨学金を借りているなどの実態から、必要経費として計上するとの心意気のようです。しっかり頑張っていただきたいと思います。

 一方で、政府は6月2日に閣議決定をいたしました、ニッポン一億総活躍プランにおきまして、返済不要の給付型奨学金の創設を検討することを盛り込みました。文科省では、この奨学金に成績基準を設ける方針のようですが、校長の推薦があれば、受給できるような制度設計の議論に、現在、入っているようであります。

 早期の実現を求める多くの関係者がいらっしゃいます。全国的な要望の高まりを期待する市民も大変多くおられます。この奨学金制度に対する市長の御見解をお伺いいたします。

 あわせて、県市長会からの要望として、国に、この給付型奨学金、意見書の提出を求めるべく、市長会への働きかけを望みたいと思うのですが、市長、御所見をお伺いいたします。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 現在の奨学金制度につきましては、家庭の経済的な状況、また本人の能力などに応じまして、さまざまな支援措置が講じられているわけであります。実際には無利子の奨学金であっても、将来の変換に不安を覚えたり、また奨学金の受け取りをちゅうちょしたり、進学を断念するという学生がいるとことも指摘されています。こうした弊害を除去しながら、家庭の経済事情に関係なく、希望すれば誰でも大学、あるいは専修学校等に進学できる奨学金制度が創設されれば、真に学びを求め、向上心にあふれた若者が卒業後に社会に出て活躍することが想像できるわけであります。ひいては、これが日本の元気につながっていくというふうに考えるわけであります。こうしたことから、返済不要の給付型奨学金制度の創設に賛同する立場から、県の市長会等にも働きかけていきたいという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) ありがとうございます。市長の発言、大変うれしく重く受けとめました。どうぞ、市長会でリーダーシップをとっていただいて、重い重い御発言をお願いしとうございます。

 最後のお尋ねですが、忙し過ぎる学校の先生、長時間働き過ぎる先生、事務や部活動など、授業外の仕事に時間をとられて、子供と向き合うという一番大切な教育の本質にかかわれない先生、全国、どの学校現場でもこうした問題に悩み、抜本的打開策が求められております。

 このような深刻な事態に、政府として教員の負担軽減へ、心のケア−の専門家、スクールカウンセラーや福祉の専門家、スクールソーシャルワーカーなどの専門スタッフを学校に配置して、教員と連携して課題に学校全体で対応する、いわゆるチーム学校の構築を進めようとしております。

 先ほどの部活に関しましても、先生の負担軽減を図りつつ、部活動の指導を充実するため、休養日の設定を徹底した上で、地域スポーツ指導者や引退したトップアスリート、あるいはおやめになった退職教員、運動部や文化部所属の大学生など、地域の幅広い協力を得て行えるよう、しっかり環境整備を進めるなどが喫緊の課題であります。

 そこで、そのようなスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの役割を法的に位置づけることなどを法案の柱とした、チーム学校運営推進法の成立が強く求められております。本年5月、自由民主党、公明党によりまして、議員立法として、この法案が衆議院議員に提出され、現在、継続審査となっております。

 冒頭、お話しいたしました抑えの利かない激務の先生方の解消を図るべく、この法律案につきまして、市長の見解を、そしてまた、学校現場での実態から、こうした法律による整備につきまして、教育委員会の御見解をお伺いいたしたいと存じます。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) チーム学校運営の推進等に関する法律でありますが、家庭、また地域を取り巻く環境の変化に伴って、学校が直面する諸課題、こうしたものが複雑化してきております。そうした中で、教職員等がチームとして連携、協働して学校運営を行うということを目的に成立を目指しているわけであります。この法律が目指す到達点、これらの取り組みによりまして、学校教育の水準の維持向上、また、学校の関係者等が児童、生徒に対する教育に、自主的かつ積極的に取り組む地域社会の実現に寄与するということが期待されるわけであります。学校、あるいは教職員の職務が拡大し多様化する中で、かねてから子供と向き合う時間の確保というものが困難になっている状況、このことを考えますと、この法律の成立によって、子供たちの学び、また成長が保障され、不登校等の課題の改善にもつながっていくのではないかというように期待するところであります。



○議長(黒河内浩君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) 議員、おっしゃるとおり、各学校におきましては、非常に多様化、複雑化する児童、生徒の状況の対応等々、さまざまな課題に対しての対応が求められておりまして、教職員の多忙感が大きいものがございます。

 そんな中にありまして、文部科学省でも、このチーム学校を実現するための施策ということとしまして、専門性に基づくチーム体制の構築、学校マネジメント機能の強化、教員一人一人が力を発揮できる環境の整備を挙げて、改善に向けての方策を示しているところでございます。

 チーム学校運営推進法は、そうしたこととの関連でございまして、組織的に、また各学校において教職員間、また学校と地域がチームとなり、ボランティア専門人材の参画、ICT活用等を含めた教職員の役割分担の転換、サポートスタッフの拡充等を図る、そういう中で教師が子供と向き合う時間を確保することができる、こういうことが期待できることでございます。そういうことを通して、健やかな児童、生徒の育ちが期待できますので、学校の支援体制として注目しているところでございます。



○議長(黒河内浩君) 飯島議員。



◆20番(飯島尚幸君) 幾つか前向きな発言をいただきましてありがとうございました。

 以上で、私の質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(黒河内浩君) 以上をもちまして、飯島尚幸議員の質問が終了いたしました。

 引き続き、若林敏明議員の質問に入ります。

 13番、若林敏明議員。

     (13番 若林敏明君登壇)



◆13番(若林敏明君) 13番の若林敏明です。あらかじめお伝えしてありますテーマ、伊那まつりの名称変更についてとICT推進事業、教育について、お尋ねしたいと思います。

 先に、まず期せずして、昨日訃報が入ってまいりました。元議長の所沢千秀さんが亡くなられたということです。実は、きょう取り上げる伊那まつりの再生についてなんですが、20年前、やはり伊那まつりが行き詰まりを示しておったときに、その再生のための実行委員会ができたときの委員長が、実は所沢さんなんですね。3年間の取り組みの中で、宇崎竜童に第3の曲を頼んだり、もう一つの柱である伊那節が、しゃりしゃりのレコードでかけていたので、それを生歌にしようじゃないかということで、所沢千秀さん、初代の伊那節振興協会の会長を引き受けてくださって、生歌、生演奏に取り組んだという経過があります。所沢さん、きょう議場に心配で、上のほうから聞いてるんではないかと思います。心から御冥福をお祈りしたいと思います。

 それでは、伊那まつりの名称変更について、お尋ねしたいと思います。

 伊那市の夏の風物、伊那まつりは、来年45回、前身の勘太郎まつりを合わせて15回を加えると、積算で60回となることからさまざまな動きがあります。伊那まつりの名称変更もその一つという説明が、今回、全戸配布されました祭りパンフレットの裏表紙にあります。あらかじめ選らんだ7つの名称案の中から、適当と思うものを選び投票するよう呼びかけておりました。伊那まつり、イーナまつり、勘太郎まつり、伊那勘太郎まつり、伊那ドラゴンまつり、よっといな(伊那)まつり、いなよいとこまつりの7案でありました。締め切りは8月16日でしたので、既に結果も出たかと思いますが、そもそも市民最大の伊那まつりの名称変更の意図するところは何か、また、その背景には何があるのか、また今後の伊那まつりの方向性について、市長はどのような思いを持っておられるのか伺いたいと思います。

 まずは、名称変更に至る経緯についてをお尋ねしたいと思います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 平成26年2月に開催されました、第42回伊那まつり委員会でありますが、この協議の場におきまして、委員から45回伊那まつりは前身の15回続いた勘太郎まつりと合算して60回としてはどうかという意見がありました。協議の結果、第45回伊那まつりを通算60回とすることとしまして、名称ともにその内容などを検討するに至ったわけであります。

 昨年、平成27年11月16日に開催いたしました、第43回伊那まつり実行委員会の協議の場におきまして、通算60回の具体的な取り組みにつきましては、実行委員会の中の専門部会としてプロジェクトチームを立ち上げ、名称、内容などを検討するということで正式決定となったわけであります。通算60回の祭りのあり方、あるいはその内容ということとともに、名称について検討することとし、市内各方面から参加をいただいておりますプロジェクトチームメンバーで、伊那まつりの歴史とともに名称のあり方など意見を交わしていただいたわけであります。その結果、参加していただいておりますメンバーの選出団体、母体等でも名称のあり方ともに、名称候補を吸い上げていただいて、これを持ち寄って協議するということになりました。各方面から出された意見と名称候補をもとに協議いただいた結果、メンバー総意の候補名の絞り込み、投票によって市民の皆様への意見の聴取、意見を聞くということになりました。

 議員、おっしゃいますように、幅広い意見を集約したいという考えの中で、伊那市公式ホームページ、あるいは広報番組等を通じて報告をしながら投票を呼びかけるいうことになったわけであります。



○議長(黒河内浩君) 若林議員。



◆13番(若林敏明君) 記録からすると、平成26年2月に、既にそういう名称変更についての提案があったということであります。その提案の中には、提案の趣旨を読みますと、この際、勘太郎まつりへの回帰をしてはどうかというのが話のきっかけだったようなんですが、その後の論議の中では賛否両論あるようであります。市長としては勘太郎にこだわらないのでしょうか。市長の見解を伺います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 名称については、今、検討しているわけでありまして、往年の皆さんにしてみると、勘太郎という名前は懐かしいわけであります。ただ、若い人にしてみると勘太郎とは誰なのかという、そんなことも言えるかと思います。さまざまな視点から議論を行ってもらっておりまして、市民踊りである、また、市外からも人に来てもらいたい、そうしたときにふさわしい名前は何なのかということで、今、議論していただいてるところであります。



○議長(黒河内浩君) 若林議員。



◆13番(若林敏明君) そうすると、特段、賛否両論あるという中で、特に勘太郎にはこだわらないということでよろしいでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 往年の方は、勘太郎を全国区という話をしました。若い方は勘太郎を知らないぞという、私はちょうどその中間でありますので、どういうような選択になるのか、また見ていきたいと思います。



○議長(黒河内浩君) 若林議員。



◆13番(若林敏明君) その次に質問したいことにもあるわけですけれど、先ほど、他地区からも大いに祭りに来てもらいたいということを、市長のほうからありましたように、ここまで12月から6回にわたるプロジェクトチームの熱心な議論の記録を拝見すると、やはり名称変更の背景というのは、市民の楽しむ祭りから、やはり外からお客さんを呼べる祭りへと脱皮したいんだというような意向が、やっぱり伊那まつりの委員会としての意向があったというふうに思われますけれど、その点はそれでよろしいんでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 市民まつりという視点から行くと、市民の皆様の主役のお祭りということであります。この市民まつりというのは、伊那まつりに限らず、それぞれ自治体でやっているお祭りのコンセプト、大体、住民の皆さんを主役とした祭りということになってきますけれども、近年の伊那まつりの参加者を見てみますと、伊那市以外、上伊那郡内から、また諏訪地域から、飯田から、松本方面からという、そうした参加がかなりふえてきております。そうしたことを考えますと、市民踊り、市民のお祭りでありつつも、市外からお客様が見えて、そのお祭りが観光の1つの顔になってくるということも可能ではなかろうかと思います。

 ことしの伊那まつり、東京都新宿区からバスが複数台まいりました。お祭りへの参加、またお祭りへの参加プラス観光という視点から来ておりまして、こうした流れはますますふえるのではないかというふうに期待してます。市外から、県外から来れば、当然、宿泊を伴ってきますし、また伊那の魅力を祭りだけではなくて、いろんな面で味わってもらえるわけでありますので、そうした市民まつりの一面を持ちながら、一方では観光という視点での祭りになっていくのが望ましいのではないかということで、今までの議論の中にあったのではないかと、私もそうした方向でいいのではないかというふうに思っております。



○議長(黒河内浩君) 若林議員。



◆13番(若林敏明君) 今、市長がおっしゃられたようなことを、やはり伊那まつりの名称変更にはこういう意図があるんだよということをもう少し明確に市民に伝える必要があったのではないかというふうに思います。伊那まつりの、市民の祭りを核としながらも、伊那市のPRしていく、あるいは観光の資源としてグレードアップしていく、あるいは脱皮させていくんだということを明確に市民に訴えるべきではないかというふうに思うわけです。

 その点で2つ目の質問に入りたいと思いますけれど、市民に投票を呼びかけるアプローチについて伺いたいと思います。

 今回、全戸配布された投票用紙つきの伊那まつりのパンフレットを見ますと、投票を呼びかけるにしても、誰が呼びかけているのか、問い合わせはどこなのか、また投票の結果は、どう生かされていくのかが全く書かれていない。大事な議論ですから、もうちょっと市民にわかりやすく関心の高まるような工夫が必要ではなかったかと思いますが、どのように判断されておりますでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 経過、また現状については担当のほうからお話しさせていただきたいと思います。

 今回の投票結果というものを踏まえまして、祭り内容、それからプロジェクトチームで集約をしながら、11月に開催予定の伊那まつり委員会へ報告されるというふうに聞いております。伊那まつり委員会におきましては、通算60回の祭り内容とともに審議していただいて最終決定をするという予定であります。

 市民の関心を高めるためにも、経過、あるいは結果については、市報初め伊那市のホームページ、広報番組などでお知らせしていくよう考えております。



○議長(黒河内浩君) 田中商工観光部長。



◎商工観光部長(田中章君) 伊那まつりの冊子、こちらですけれども、この名称変更について、広く市民の方に意見を聞くという意思をもって、裏表紙の前のページに載せていただいて、全戸に配布させていただいて意見を聞いたわけであります。これについて、最終のページのところに問い合わせ、全体が祭りの冊子なものですから、最終ページに実行委員会のほうを記載させていただいて、こちらが事務局として問い合わせ先だという感度で配布させていただきました。それから、また市報の7月号、伊那市の公式ホームページ、それからい〜なチャンネル、それから60回の名称に向けて、名称検討について、市民の皆さんにそういった多くのチャンネルを使って投票を呼びかけてまいりました。



○議長(黒河内浩君) 若林議員。



◆13番(若林敏明君) いずれにせよ、伊那まつりというのは伊那市民にとっても大切なお祭りだと思いますので、もう少し丁寧な説明が必要ではなかったかというふうに意見を申し上げます。

 3つ目の質問ですが、先ほど来、話をしてますように、プロジェクトチームには、2つのテーマが与えられたわけです。伊那まつりのあり方、つまりコンセプトについての協議と、もう一つは名称変更という課題だったかと思います。名称変更については、今、説明のあったような経緯の中で、市民の投票に委ねるというような形になってきたわけですが、議論の中を見ますと、内容が定まっていなければ名称も決めかねるといった意見が、幾度となく審議過程で出ております。これから伊那まつりはどのようなコンセプトで行きたいのか、市長自身の見解を伺いたいと思います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 先ほども少し触れましたけれども、伊那まつりのあり方については、私も会長の立場で、いろんな場面で話をさせてきてもらっております。これは数年前からでありますが、やはり市民まつりの顔だけではなくて、やはり伊那まつりを観光にも生かしてほしいという話、また若者が市内の若者だけではなくて、遠くからも若者が来てもらえるような、そうしたわくわく感のあるお祭りにしてほしいと、例えば、ドラゴン踊りにしても県外の若者が来て踊れることはできないかとですね、いろんな話を今までしてまいりました。そんなことが基本にございまして、市民まつりという基本コンセプトに加えて観光という県内外から呼べるような、また宿泊を伴うような、また、お祭りをきっかけにして何回もリピーターとして、この伊那に来てもらえるような、そうしたお祭りの仕掛けをやっていきたいと、特に、東京都新宿区、友好都市であります。また、会津からもことしは来てもらいましたし、猪苗代からも来てもらいました。そうした同盟国といいますか、そうした盟約を結んだところからも来てもらったりということで、単なる市民まつりという顔から脱皮をしていきたいという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 若林議員。



◆13番(若林敏明君) そういう思いもあるということであれば、ますます、この際、名称変更の結論というのは余り慌てず、まず保留して、改めて祭りのコンセプト、今、市長からの提案があったようなことを、もう少ししっかり、改めて時間をかけて協議したほうがいいのではないかと思うわけですが、その点はいかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 田中商工観光部長。



◎商工観光部長(田中章君) このことにつきましては、多くの機会を設けて公募してるわけでありますので、11月予定ですけれども、伊那まつり委員会にて最終決定をしていただきたいと思っております。ただ、そういった委員会の中で最終決定ですので、今、決定してるわけではないので、また、そういった御意見もあれば、またそこで検討して結論を出していくということで形になるかと思います。



○議長(黒河内浩君) 若林議員。



◆13番(若林敏明君) ぜひ、その選択肢の1つとして、名前を急ぐのではなくて、やはりコンセプトがあってこそ名前があるんだと思うんですね。何を意図しての変更かがもう少し明確になった上で、そのコンセプトを市民が共有することによって、なるほどその名前かというような納得できる名前にしたほうがいいと思うので、11月の会議の席などで、選択肢の1つとして名前を今回、何とかまつりと確定してしまうのではなくて、当面、伊那まつりという名称があるわけですから、結論は保留してもいいのではないかと思うわけです。これは私の意見ですけれど、1つ参考にしてもらえたらと思うわけです。

 4つ目の質問ですが、伊那まつりの核となるのは何でしょうか。それは市民が老いも若きも男も女も楽しく踊る、つまり市民おどりが核であろうかというふうに思います。御柱のように、そこに神が宿るわけでもありませんし、日常的に社が存在するわけでもありません。ただ、あるのは1本の道路だけであります。

 平成7年ごろの地元紙の見出しに、伊那まつり、市民の8割はつまらないと回答と載ってしまいました。参加連は、平成8年には、38連、3,400人まで落ち込みました。それには訳があって、それまで各地区の、いわば動員で、祭りの後に人数が報告されていました。それをやめしょうと、いわば地区のノルマになるようなことはやめしょうということでは廃止したところ、一気に減ってしまったという経過があります。

 それに対して、市としては、お祭りの再生のために委員会を設置したわけです。冒頭で触れましたように、初代の祭り再生のための委員長は、所沢千秀さんでした。その3年間の取り組みの結果として、祭りの再生のかぎは、やはり踊りだろうと見極めて、宇崎竜童に頼み込んで第三の曲が導入され、あわせて、伊那節再生のための生歌、生演奏が始まったわけです。現在では、ことしの参加連が104連、6,600人、連の数にして、かつての3倍近くにはなっています。

 聞くところによると、スペースとして入り切れなくて、断るような状況もあると聞いていますけれど、しかし、実際にはつまらない、踊れないなどの市民の満足度は決して高くありません。改めて、どこかに問題があるのではないかと思うわけで、改めて再生の取り組みが必要だろうと思います。楽しくきれいにそろって踊れば、踊り手自身も楽しいんです。また、それを見ている沿道の市民や旅行者、あるいは茶の間でテレビを見ている皆さんも楽しい、踊る時間帯に踊っていないのをテレビで見ることほど辛いことはありません。伊那まつりの発展は、踊って楽しく、見て楽しい、踊りの追及にかかわっているのではないかと思いますが、市長はどのようにお考えでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 伊那まつりの華、1つは市民おどり、それから2日目の遊ingゾーン、花火ということで、特に、市民おどりについてはたくさんの皆さんに参加していただいて、沿道の方を含めて大変な盛り上がりを見せいるわけであります。

 市内の小学校でも小学生が参加するという、学年単位での連をつくって参加する学校が多くなってきております。子供から大人になってドラゴン踊りではじけたい方、こんな方がふえている、そうした市民おどり参加者の増加に結びついているというふうに見ております。

 祭りに来られる方の楽しみというのは、みずから参加する楽しみ、それからおっしゃるように見る楽しみ、また夏祭り独特の沿道のにぎわい、あるいは催しを楽しむ方も多いというふうに思います。1日目の踊りに関しましては、参加者の増加などから、今、断っているような状況でございまして、なかなか踊っていても進んでいかないとか、ストレスを感じている連、あるいは踊り手もあるわけであります。現在の実施方法のままで全ての踊りに参加している皆さんの満足度を上げるということは限界があるのではないかという考えであります。

 たくさんの方々に踊りを楽しんでいただけるように、レッスンの機会の開催をしたり、また参加者からの意見を聞いて、踊る側も見る側も満足できるような市民おどりとして発展できるよう、実行委員会でも検討してまいりたいという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 若林議員。



◆13番(若林敏明君) 今、答弁の延長上で話したいと思いますけれど、やはり子供たちが連に非常に多く参加しているわけです。そして子供たちが楽しく踊る、そういう楽しいお祭りの経験を持った人が、やがて社会人になって、また伊那へ帰ってくる、そのときに、かつて自分が楽しく踊った祭りに、また家族として次世代の子供たち、次の子供たちを引き連れてやってくるというサイクルが20年ぐらいであるんだろうと思うんです。そういう踊って楽しむという体験こそが、やはり原点にはあってほしいなと思います。

 それで5番目の質問なんですが、現在、通算60回記念事業ということでプロジェクトが動いているわけですが、それはそれとして、その後の伊那まつりを育てていく中長期的戦略、実行をする仕組み、人材登用、資金調達などを審議する場、あるいは組織が別に必要ではないかと感じるわけです。とりあえず、今回の名称を決めようというようなことではなくて、そういうしっかり構えた組織が必要ではないかと思うわけですが、いかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 建設的な意見だと思います。そうしたことを踏まえて検討をさらに重ねていかなければいけないというふうに考えるわけでありますが、この伊那まつりにつきましては、企画、運営については、伊那まつり実行委員会、いわゆる民間主導の祭りということでやってきております。さらに民間、市民の主体の祭りとするためにも、市民主体で構成する伊那まつり実行委員会、この中で企画、あるいは運営、資金調達という話もありました。そうしたところを含めて総合的に考え、検討し、実行するということが必要ではなかろうかと思います。そうした意味におきまして、また新たな組織を立ち上げてというよりは、今、いただいた意見を上手に織り込みながら、実行委員会の中でしっかりと議論して進めていくということが寛容でなかろうかと思います。市民全体主体で構成されます伊那まつり実行委員会、今後の祭りのあり方も、また将来に渡っての御意見もいただきました。こうしたことを含め、十分に協議をいただいて、市民の手による祭りというのをさらに大きくしていきたいというふうに考えます。



○議長(黒河内浩君) 若林議員。



◆13番(若林敏明君) もちろん、今、取り組んでらっしゃる実行委員会の皆さんが精いっぱいやってらっしゃる、あるいはそのプロジェクトチームが熱心な論議をされておることはよく理解してるつもりですが、実際に、去年の12月にできたプロジェクトチーム40人いるうち、半年で9人が既に交代しています。この秋で、また多くの委員が交代すると思われるわけです。やはり物事には重要度と緊急度があると思うんです。とりあえず急いで決めなきゃいけないことをやっていくと、最終的に重要なことを忘れ兼ねない。やはり物事の基本として重要なことは、もう少しきちんとしたメンバーを固定してじっくり取り組まないと、10年先、20年先の伊那まつりの展望が見えないのではないかというふうに思うわけです。

 いずれにせよ、従来の実行委員会でやるんであれば、それなりにメンバーが固定できるような形で、一定の期間をしっかり協議するという仕組みにしないといけないというふうに思いますので、意見として申し上げておきたいと思っております。

 さて、2つ目の大きな質問は、ICT推進事業、特に教育について伺いたいと思います。

 国の地方創生の流れを受けて、地方自治体がこぞって取り上げているのがICT化の推進であります。とりもなおさず、伊那市議会においても、この8月から全議員がタブレットを携行し、経費削減、議論の深化、市民にわかりやすい議会の三つを目標に、目下、悪戦苦闘のさなかであります。

 行政においても、伊那市版地方創生戦略の中で、農業、農林業、教育などの多岐に渡るICTの導入が計画されており、地域情報化審議会やIoTの新産業技術推進協議会など、ICT推進のための審議会が設置され、この6月議会では、補正予算で農林、教育事業が国のIoT推進ラボの指定を受けるなど、活発になっています。

 そこで、伊那市におけるICT化推進の中で、特に先行して取り組み始めてるいる教育に絞って、その進捗と成果、課題を、市長並びに教育長に伺います。

 まず、1番目、ICT教育への導入において最も期待するのは、すなわち僻地の消滅。インターネットで結ばれれば、どこにいても差はありません。もう一つは、小規模、少人数のデメリットがメリットになる、どの子も主役になれるということであります。昨年から始まってる遠隔合同授業の実証について、どのような発見があったのか、成果があったのか、あるいは課題があるのかを、教育長に伺いたいと思います。



○議長(黒河内浩君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) お答えいたします。昨年度より文部科学省の委託事業である少子化人口減少社会に対応した活力ある学校教育推進事業に採択されまして、昨年は長谷中学校、東部中学校で遠隔授業を中心として、ICTの活用研究を行ってまいりました。本年度は、この実証校を小学校にも拡大し、新山小学校と手良小学校、長谷小学校と高遠北小学校間でも遠隔合同授業を中心に交流を重ねているところでございます。

 合同授業として、発見、効果としましては、小規模校の児童、生徒が多様な意見に触れられる機会ができたことや、他校の児童、生徒の意見やアドバイスを受けることで、それまで意識しなかったことに気づくなど、子供たちにとって大きな刺激となっております。また画面を通しての自分の考え、思いの伝達について、機器の操作を工夫する中で、情報リテラシー、またコミュニケーション能力の向上にもつながってきております。

 さらに本年度ではありますけれども、スカイプを通しての遠隔授業を通す中で、各学校間で、例えば、両校の授業が同じ教室を行き来して、同じ教室で授業を受ける、これは手良小と新山小ですけれども。高遠北小と長谷小は、一緒にジオ学習に行こうと、こういうところに発展したり、長谷中学校と東部中学校は、畑の作業をともにする、また福祉体験をともにして学び合う、この同じ空間での学びに発展してきております。

 課題でございますけれども、今後、学習効果等の検証も含めまして、遠隔授業をどう構築していくかということ、また教師間で、そのノウハウをどう蓄積して一般化していくかということ。さらに機器でございますけれども、まだ十分でない部分がございますので、通常使うことのできるといいますか、教員が負担せずに設置できる、こういったことをどのようにしていくか。さらには授業でございますので、授業の共同について、どう研究を深めていくか、こういうことがございますので、引き続き検証をしながら検討していきたいというふうに思っております。



○議長(黒河内浩君) 若林議員。



◆13番(若林敏明君) 後半で教育長が述べたコミュニケーション力というのが、やはりとっても大事かなというふうに思いました。まさにICTの中のCのコミュニケーションの部分だと思うんですが、新山の先生方の中では、友達がふえたって言われたというのをお聞きしました。やはりインターネットを使って、小規模校にとって、とても一番大きな課題、友達の数が圧倒的に少ない、物理的に仕方ない部分がありますけれど、ここでインターネットを使って、友達が1人ふえる、2人ふえるということが、とても大きな発展性のあることだろうというふうに思いました。今回のICTの遠隔地合同授業の学習の習熟だけではなくて、人間関係の広がりということに、私は大いに可能性を見ていて、これは文科省の、いわば実証授業だと思うんです。ぜひともこの先も、市としても継続的な実践を期待したいところなんですが、その点はいかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) お答えします。今回のこの授業を行うに当たりまして、当初から市の近未来的な構想を立ててございます。それは現在の遠隔授業をさらに発展しながら、各学校間、それから各館ですね、歴史館や美術館や創造館等も含めて、図書館等々です。それから高校、大学等の発展までを含めて考えてるところでございまして、その一歩として、今言われますように、機器でありますけれども、一番は人のつながりであると、その中で今回のように、それぞれ人と人が会っていくことの必要性ということに深まりを、自然に発展してきたというのは大きな進歩につながるかなというふうに考えてるところでございます。



○議長(黒河内浩君) 若林議員。



◆13番(若林敏明君) ぜひとも、その市の構想に沿って継続的な教育実践を期待したいと思います。

 2つ目の質問は、今回、示されたICT教育の実践のテーマは、先に触れたように、学校間のネットワークによる遠隔合同授業と、もう一つは学校、家庭、地域でのシームレスな教育体系の2つであります。しかし私は、もう一つあるのではないかというふうに思っています。それは中山間地の小規模校というデメリットもメリットに変えられる力、つまり国際交流、国際理解の分野ではないかと思うわけです。

 新山小学校では、実は過去にインターネットを使って地球の裏側、アメリカだったと思うんですが、の子供たちと交流した取り組みがありまして、それが評価されてICT教育の大賞を受賞した経験があります。こうした実証経験を無駄にする手はないと思うわけです。今後の取り組みの中で、インターネットによる国際交流を深め、世界じゅうに友達をつくる取り組みを提案したいと思いますが、いかがでしょうか。市長と教育長にそれぞれ伺いたいと思います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 文科省については、小規模校の統合ということを進めておりますが、議員、おっしゃるように、学校が地域からなくなるということがどれほど大変なことかと、地域の火が消えてしまうという、そうしたことにもつながりかねませんので、私は小規模校であっても、きちんと存続させて、同じ教育が受けられるというふうにすべきだという考えでありますので、極力、あらがっていきたいというふうに思っております。

 そうした中で、今回のICTでありますが、伊那市のICT教育、遠隔教育については、最初は内閣府から始まりました。その後、予算については文科省のほうに移行するわけでありますが、スタートは内閣府で認定され、特に文科省からしてみると、授業というのは対面授業が基本だということで義務教育の中では言われておりますが、こうしたICTだと対面教育、Face to Faceの授業ができなくなってしまうと、しかしそうはいっても時代はもうかわっているんだからということで、伊那市からICTの遠隔教育というのを実証実験をして、また拡大しているということであります。

 先般、そうした伊那市の動き、これに大変興味を示した会社がありました。世界的なIT企業でありますGoogle社でありますが、Google社の教育部門、特にGoogle社は、今、教育にかなり力を入れてるということを強調しておりまして、この教育部門のアジア太平洋地域統括責任者、ハリー・クワさんという方だったんですが、わざわざ伊那市、私を訪ねてきて、明治大学、それから信州大学の教育関係の教授の先生方を介しながら話をする機会を持ちました。このハリー・クワさんが言うには、インターネットによって世界が1つになってきてると、その地域の教育だけではなくて、やっぱり世界規模な教育というのがこれから求められてくるので、そうしたお手伝いをぜひしたいという話でありました。そんなGoogle社の動きもある中で、私としてはそうしたことについては前向きに取り組んでいきたいと、地方の小規模な、ほんとに僻地な学校だからということではなくて、そこでも同じ世界と、こうして戦えるといいますか、いろんな意見交換ができたりとか、世界事情を把握できるような、そんな教育を受けることができるという、そのことを、この伊那市で実証し、また展開していきたいという考えであります。

 私達、どうしても世界規模になりますと、小学生、あるいは低学年であれば、いきなり世界と私というような形を見てしまうんですが、その前に、やはり私たちは日本人であって、そのアイデンティティを意識した上、また確立した上で、世界の多様な価値観等も学んでいくということが、こうした新しいツールを使ってできるのではないかというふうに考えております。



○議長(黒河内浩君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) 現状でございますけれども、例えば、昨年、高遠中学校がASEAN加盟国の中学生との交流をした後、ブルネイの中学生が帰った後、ぜひ交流したいということで、スカイプを通して感想を述べ合う等の機会が持てました。ことしも市内の学校へ多く、中国、韓国、台湾等の小中学生、また教育視察団が訪れますけれども、先般もお見えになった中国の視察団の皆さんが、ぜひ訪問学校と交流したいということを伝えて帰ってまいりました。こういった機会というのは、今後、一層ふえてくるものというふうに思います。グローバル化が社会に向けた国際理解教育、その推進の重要性が指摘されておるわけでございますし、インターネット等によって、海外との交流を持つ、このことは大切な機会であるというふうに考えております。



○議長(黒河内浩君) 若林議員。



◆13番(若林敏明君) そのとおりだと思います。やはりインターネットを使って、友達関係ができることが、いわば、その友達と話したいという動機づけができることで学習意欲が湧くと、言語学習にしても、あるいはその社会を知ることにしてもそうだと思います。ただ、市長が触れたように、そのことで逆に改めて、私は何者かという、自分自身のアイデンティティに気づき、学ぶ意欲が湧いてくると、国際交流というのは社交的なものではなくて、むしろそういった友達ができるという動機のもとに、お互いが知り合っていくことに対して、飽くなき知的な興味が湧くということだろうと思っております。ぜひとも推進してもらいたいと思っています。スカイプを使って両校に、常にスカイプでお互いの学校がのぞけるような状況がいいと思うんです。せっかく無料ですし、アジア諸国、それから国で行けば、やっぱりオーストラリアのように時差のないところをうまくつなぐと、お互いに知らず知らずに遊び感覚の中で友達関係ができていくということが、まず前提になるといいというふうに私は思います。

 3つ目の質問をしたいと思います。先ほど述べた2つのテーマであるICT教育の中で、家庭と地域との結びつきは欠くことのできない課題です。今後、どのような展開を計画しているのかを伺います。



○議長(黒河内浩君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) お答えします。現在、それぞれの学校では地域との結びつき、特に信州型コミュニティスクール等々の導入により、深めているというふうに考えております。ICT教育における学校と地域との具体的な連携としましては、今後でございますけれども、今学んでいる地域文化の伝承であるとか、総合学習での地域素材等々をデジタル化する、またデジタル教材化して活用していく、さらには自分たちの郷土を発信していく、このようなことが考えられるかなというふうに思います。

 先般も述べましたが、伊那市の新産業技術推進協議会のICT教育部会においても、こういった地方創生、地域防災、また拠点といった観点から、検討の課題に入ってくるだろうというふうに思いますので、そんなことも通しながら進めてまいりたいというふうに思います。



○議長(黒河内浩君) 若林議員。



◆13番(若林敏明君) これからの部分だと思いますけど、非常に可能性はあるんじゃないかと思います。先ほど言った国際交流で行けば、子供たちだけが交流するのはもったいない、例えば、むしろ親も一緒にファミリーでインターネットで交流できるようになれば、家族ぐるみで、あるいは地域ぐるみで交流することで子供と大人が共通のお友達ができるという関係性の上においても非常に魅力的だなと思います。

 さて、最後の質問になりましたけど、これは教育というところから離れて、伊那市全般的なICTの推進についてをお尋ねします。

 現在、第3次の伊那市地域情報化審議会が開催されておりますけれど、市政全般にわたるICT推進が計画されております。どの分野でも導入を検討する上においては、より専門的な知識や経験が求められています。

 そこで、伊那市におけるICT全般に関するアドバイザーをきちんと設置をしてはどうかということを提案いたします。いかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) この審議会の構成内容、また現状については担当部長からお話しさせてもらいたいと思いますが、このICT分野、非常に専門性が高いわけであります。それぞれの分野に特化したアドバイザーをお願いするということは有効であるという考えであります。

 総務省が市町村にアドバイザーを派遣する制度があります。地域情報化アドバイザー派遣事業というものでありますが、こうしたものも活用することも可能であります。地域情報化計画の策定後の具体的な事業を推進していく段階でありますので、必要に応じてアドバイザーの派遣依頼というものも検討してまいりたいというふうに考えます。



○議長(黒河内浩君) 原総務部長。



◎総務部長(原武志君) 現在、平成29年度以降、5年間の伊那市におけます情報化計画、先ほど、議員、指摘のとおり審議中であります。委員の皆さんは総勢で10名であります。メンバー構成としましては、大学教授、それからこういった分野の事業者の皆さん、商工業、女性、それから学校の代表者、そういった方たちに入っていただいておりますし、現在、伊那市のセキュリティーマネジメント、常時かかわっていただいております事業者の方も入っていただいております。そういった多才な方たちに議論していただいてるわけですけども、現在、計画しておりますのは、大きく33ぐらいの事業について、そのぜひについて検討していただいてます。議員の皆さんの代表者の方についても御参加をいただいております。

 先ほど、市長の答弁にもありましたように、今後、具体的な事業を展開していく中で、そういった専門の方の知恵をかりる、そういったことを国の制度を活用しながら導入してまいりたいというふうに考えいます。



○議長(黒河内浩君) 若林議員。



◆13番(若林敏明君) 積極的な登用を期待したいと思います。

 以上で、私の一般質問を閉じます。ありがとうございました。



○議長(黒河内浩君) 以上をもちまして、若林敏明議員の質問が終了いたしました。

 暫時休憩といたします。

 再開は11時15分といたします。



△休憩 午前11時00分



△再開 午前11時13分



○議長(黒河内浩君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。

 丸山敞一郎議員の質問に入ります。

 3番、丸山敞一郎議員。

     (3番 丸山敞一郎君登壇)



◆3番(丸山敞一郎君) 3番、丸山敞一郎でございます。

 通告してあります、伊那市の農業について質問をさせていただきます。ちょっと前置きが長くなりますけれども述べさせていただきます。

 これからの伊那市で伸び代のある産業は、観光業、農林業ではないかと考えています。先に観光については一般質問で取り上げましたので、今回は農業を取り上げてみました。

 農業が、他の産業と違って農家や農協、研究者のみしかかかわれない世界に感じていますし、そんな雰囲気がございます。月夜の晩に稲刈りをし、足踏み脱穀機で稲を脱穀した最後の世代でもあります私でございますので、一度は農業について述べさせていただきたいと考えておりました。

 公表された5年に一遍の、平成27年の農林業センサスを中心に、平成17年、それと22年の農林業センサス、それから平成27年版の伊那市統計書、それから最近発表された農林水産省のわがマチ・わがムラ−市町村の姿−、これには平成27年の農林業センサスの数値が使われている部分もありますが、こういうものを参考にして自分の考えをまとめてみました。読み違いなどがあると思いますので、お許しいただきたいと思います。

 農林業センサスは5年ごとに調査が行われておりますが、年度によって少しずつ調査内容も変わっているところもありまして、ほかにも取り上げたい項目が幾つかありましたが、割愛させていただきました。

 伊那市では、年々、農家数が減少していて、総世帯に占める農家世帯は16.1%、4,226戸です。農産物販売金額が50万円以上の販売農家は減少し、1,404戸、農産物販売金額が少ない自給的農家が増加し、2,822戸、総農家の66.8%となっております。専業農家の数は大きくは変動していないようですけれども、兼業農家、特に第2種兼業農家の数は減少しているようです。最近は新しい分け方をして、主業農家、準主業農家、副業的農家とする分類も使われています。農産物販売農家の主業農家の数は173、準主業農家は223、圧倒的に多いのは、副業的農家、これが1,008戸ということになっております。販売農家の主業農家には、65歳未満の働き手の方も従事しているところが多いようでございます。

 若い農業就農者の数が少なく、75歳以上の就農者が全就農者の38.1%、789人、そのうち85歳以上の方が158人、現在でも活躍されておるようです。総人口に占める農家人口は年々減少し、農家人口は全人口の10%未満、1戸当たりの農家人口の平均も2人を割っているというのが実情でございます。年々、同居農業後継者がいない農家が増加しているというのが実態のようであります。

 農事組合法人が増加しておりますが、まだまだ家族経営者が多く、93.5%が家族経営になっております。農事組合法人が設立したことなどにより農地の集約化が進んでいますが、やはり多くの農家は、0.5ヘクタールから1ヘクタールの耕地を所有する農家のようであります。伊那市の農事組合法人等は、平成28年6月の段階で27団体があります。旧伊那市の15団体は農事組合法人になっていますが、高遠町、長谷地区の営農組合の中には、任意組合のままのものがあります。農事組合法人になるには、初期投資が大変だ、市で支援してくれないかなというようにな御意見が先般の市民との意見交換会の中でも出されております。

 土地持ち非農家、農家以外で耕地及び耕作放棄地を5アール以上所有している世帯が年々増加し、2,485戸、平成22年には2,185戸でした。ふえております。また耕作放棄地、昨日、橋爪議員さんの質問にもございましたけども、これも大変増加しておりまして458ヘクタール、土地持ち非農家の耕作放棄地が、全耕作放棄地の半分近くになっています。耕作放棄地と遊休農地とは定義が若干違っているようでありますが、平成27年度の伊那市の決算書では、遊休農地274ヘクタールとなっております。農林業センサスのほうでは、耕作放棄地458ヘクタールとなっておりますので、ちょっと大きく数字が違っているように思います。昨日の農業委員会の委員長さんのお話では、遊休農地という形ではなくて、荒廃農地と言われましたが、274ヘクタールというようにな回答がございました。また、この耕作放棄地の中には、耕作断念地が多く含まれているんではないかというふうに思います。

 伊那市の農家で取り組んでいる作物は、米、麦類、雑穀、イモ類、豆類、露地野菜、花卉などですが、稲作が主体で68.0%の経営体、また農家が稲作を行っています。また、乳用牛、肉用牛の飼育も行われています。水田の耕作面積は余り変化はありませんが、畑、樹園地の耕作面積は減少しています。

 農産物の販売金額別経営体数を見ますと、200万円以下が75.5%、このうち100万円以下が63.5%です。平成22年には、200万円以下が85.4%、うち100万円以下が72.0%ですので、若干、収入がふえているというような方向にあるように見えます。一方、3,000万円以上の経営体、これが50にふえております。5年前の平成22年には19でしたので大幅にふえています。

 一番、調べて比較してみないとと言いました農業の算出額、それから農産物の販売額、これのいろいろな資料を探してみましたけど、なかなか適当なデータが見つかりませんでした。

 伊那市の農業の課題は、農業従事者の高齢化、後継者、担い手不足、耕作放棄地、荒廃農地の増加、中山間地を中心にした鳥獣被害の拡大、集落営農組織の法人化と法人化した後の運営、経営の問題、農業出荷額の増加、農産物のブランド化、水田の転作作物への転換、TPP対策等、いろいろな問題があると思いますが、中でも急を要するのが、先ほどありました、相互にかかわりますが、農業従事者の高齢化、後継者、担い手不足、耕作放棄地、荒廃農地の増加に対する施策だと思います。

 このことについて、私には即効性のあるような解決策はありませんが、またいろいろ考えてまいりたいと思います。

 日本の農業は、縄文時代に農業があったとする縄文農耕論もありますが、弥生時代から2,000年以上の米づくりの歴史を持っています。農業は人間にとって重要な食物をつくるということとともに、日本の風景を守ってきたこと、耕地が自然のダムの役割を果たし、災害から人々を守ってきたこと、日本の伝統文化を継承してきたことも大事な使命であったと思います。農業、農村の多面的機能は、8兆円規模の付加価値をもたらしていると説もあります。

 前置きが長くなりましたけれど、ここから質問させていただきたいと思います。

 まず1番目ですけれども、農業を支援する農業ボランティアの創設を、農業振興センター、あるいはJA上伊那、ほかの組織でもいいかと思うんですけれども、そういうところで、こういう組織をつくることができないか、市長の見解をお聞かせいただきたいと思います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 農業者の減少、高齢化、こうしたことによって草刈りや、あるいは草取りといった作業になかなか手が回らないというのが実態であります。手良におきまして、草刈り隊というのがあります。株式会社手良ファーム内で、作業班を組織して、有償でエリア内の草刈りなどを行っているということで聞いております。

 人手が欲しいとき、実はこの地域には、伊那の広域シルバー人材センターというのがございますので、農業作業の負担軽減ができるように、いろんな職種があります。草刈りをやる方もいれば、草取り、草むしりをする方もいれば、植木の手入れ、さまざまな業種がございまして、結構、需要の高いのが草刈りであります。こうしたシルバー人材センター、結構、安いようでありますし、そうした皆さんを活用してもらえれば、お互いが助かるということであります。

 また、地区の農業生産組織の法人化を進めてきておりまして、法人の中に草刈りなどに対応できる作業班ができれば、こうした問題解決もできますので、そうしたことについても支援をしてまいりたいというふうに考えております。



○議長(黒河内浩君) 丸山議員。



◆3番(丸山敞一郎君) 数年前には国の制度として農園事業というのがあったようでございますけど、今はそれがなくなってしまっているようでございます。このことについても、先般の意見交換会の中で意見が出されました。特に、山間地の方から、町の皆さんにも、ぜひボランティアで田舎へ来て手伝っていただけないかなというような話がありました。一番大変なのは、さっき市長も言いました草刈りだと、草取りだというようなことでありました。

 また、その後ちょっと調べてみましたら、飯田市には無償のボランティアではあるけれども、食事と宿泊は農家が提供するというワーキングホリデー制度というのがあるそうです。この制度の中で受け入れ農家が119戸、参加登録者が879名が登録されておられるというようなことがインターネットで調べたら出てまいりました。

 平成27年度には、延べ人数ですけれども、400名の方が参加して農事を行ったというふうに報告されておりました。この窓口は、ワーキングホリデー事務局というのがあるんだそうですけれども、その受付をやっているのは飯田市の農業課だそうでございます。農業課というのは、いい名前だなと思いました。農政課より農業課のほうがいいんじゃないのかなというような感じがしたわけであります。

 また、個々に農業支援者を募集している農業者等もありまして、インターネットで農業の求人、長野県伊那市って見ましたら、幾つか草刈り700円とか、いろいろな形で募集が出ているのを見たところであります。

 それでは、2番目でございますけれども、小中学校に、農業の科目を設置し、農業に親しむ子供の育成を行ってはいかがかと思います。伊那市では早くから食育に力を入れ成果を挙げていることは承知しておりますが、市長、教育委員会の見解をお聞かせください



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 議員、提案の農業の科目という点で、極めて類似するようなことが既に始まっております。それは平成25年8月でありますが、伊那市学校給食あり方懇談会というのを設置されました。これは小児科医だとか、またいろんな分野の皆さんに入ってもらって、文科省からも来てもらいました。いろんな方々が高い知見から議論してもらい、将来の保育園、あるいは学校給食に関するビジョンを提示し、その具体化に向けて議論すべき課題を設定したわけであります。

 各課題の検討、立案、実施のための指針が示されまして、これを受けて、今度は伊那市学校給食あり方作業部会というものを立ち上げました。これには栄養士とか給食技師も含めて、いろんな方が構成する中で3つの部会を立ち上げながら進めてまいりまして、この懇談会の提案を具体化するための協議、検討、モデル校による取り組みということを経まして、平成27年度から伊那市内全部の小中学校において、「暮らしのなかの食」というものを導入しました。この「暮らしのなかの食」というのは、子供たちが保育園、小中学校で、食材を育て収穫し、調理をして、そして感謝して食べるという、これは本格的な農業体験を、小学校1年生から中学3年生まで、毎年行うということであります。そうした農業体験を通じまして、地域の自然と暮らしの循環というものを毎日の学校で実感しながら学んでいこうということであります。もちろん、これは子供たちだけでできるものではありませんので、学校、あるいは保育園近くのお年寄り、また農業者からのサポートを得ながら、各学校ごとでさまざまなメニューを立てながらやっているということであります。

 この取り組みを通じまして、命の大切さ、また、いただくという感謝の気持ち、あるいはもったいないという感性、こうしたものが育まれまして、子供たちの情操を豊かにし、また食べ残しも激減したりとか、好き嫌いがなくなったりということ、また伊那市の自然を感じながら郷土愛が育まれるということで大変注目されている事業が、今、展開されています。



○議長(黒河内浩君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) お答えいたします。子供の生活に根差した信州教育の1つを開かれました長野師範学校の淀川茂重先生、後に、弥生ヶ丘高校の校長先生になられておりますけども、この先生の授業を参観されまして、感嘆をされました。日本の新教育運動の先駆者のお一人でもあります玉川学園創設者の小原國芳先生は、農は国のもと、農業は国の根本であると言っております。議員、御指摘のとおり、農業に親しむ子供の育成は大変大事であるというふうに認識しております。

 ただいま、市長からもお話がありましたが、現在、伊那市の各小中学校では最重要課題として「暮らしのなかの食」で、本格的な農業体験を実施しております。この指導者であります哲学者の内山節先生からは、農と食を通じて、命を養い、命をいただくという実践は、極めて特徴的で重要であり、給食にとどまらず、学校そのもののあり方への問題提起になるのではないかと評価をいただいております。「暮らしのなかの食」の活動には、あらゆる教科学習の面がありまして、各学校においては教科学習の芽を育み、質の高い活動に発展していくよう取り組んでいただいておりまして、この取り組みの中で、議員、御指摘の、農業に親しむ子供の育成は、農業の科目を設置しなくてもおのずから育まれていく、そのように考えております。



○議長(黒河内浩君) 丸山議員。



◆3番(丸山敞一郎君) 福島県の喜多方市では、小学校全校で農業課というのを設置して、いろんな作物をつくっておるというようなことも出てきました。何か農業教育特区とかいうような制度があって、それの指定を受けているというふうにも書いてありました。

 私も、もともとは小さいときは百姓をやらされておりました。やらされてというと失礼なんですけども、天気がよければ、忙しくなれば畑、田んぼに出ていくのが当たり前だったんで、苦もなく育ちましたが、私の子供は3人おりますけれども、3人とも、私が畑を借りてやってるものですから、せめてジャガイモぐらいは掘りにこいよと言って連れていくんですけど、大体、上のほうの2人は物になりませんでしたが、一番下の女の子は喜んでやっておりまして、現在、東京の保育園に勤めておりますけれども、保育園の近くに畑を借りて子供たちと一緒に野菜をつくっておるというふうに言っておりましたので、ちょっとは役に立ったのかなというふうにも感じておるところであります。

 3番目の質問でございますけれども、伊那市の農家総数に占める自給的農家、つまり経営耕作面積30アール以下、農産物販売金額が、年間50万円以下の農家の割合は、先ほども申しましたけれども、66.8%です。全国平均は38.8%ですので、大分、率が高いというふうに思います。

 こうした中で、国の農業政策は企業にも門戸を開き、大規模化、効率化を進めているように見えます。本来、農業は自給的家族農業であり、楽しく働き豊かに暮らすことにあったと思います。こうした営みの中で、日本の原風景を守ってきました。特に、中山間地では大規模化は無理だと考えています。自給的農家への手厚い支援をすべきと考えますが、市長の考えをお聞かせください。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 国県の農業政策でありますが、対象者を地域担い手に集約化すると、集積をして集約化するという方向にあります。一方では日本型直接支払交付金、こうしたものがございまして、これは共同の取り組みによって、地域の環境の保全に努めていくということで、地域に交付金が交付がされるという仕組みであります。

 この地域、中山間地域が多いわけでありまして、伊那市では小規模な兼業農家が多く、これらの兼業農家の皆さんによって農地が守られてきたという認識をしております。伊那市農業振興センターにおきましては、全農家に最大限の支援ができるようにということで事業に取り組んでおりまして、農家の大小にかかわらず支援している現状であります。その一環で取り組んできた事業が、農業生産組織の法人化と、それから法人への農家の参画、また経営所得安定対策等交付金、日本型直接支払交付金等があります。国の制度を利用するには、一定の受給要件がありますが、自給的農家も制度を活用できるように、引き続いて支援してまいりたいと。

 私ども、農業というのを非常に重要視しております。農林業、1次産業というのを極めて重要な産業、また多面的な機能を持つ産業として捉えておりますので、できる限りの支援をしながら進めてまいりたいという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 丸山議員。



◆3番(丸山敞一郎君) 4番目ですけれども、TPPが発効された場合、農業に与える影響についてをお聞きしたいと思います。

 農林業の生産額減少は国の試算で4兆14億円減、長野県試算では24億円減、JA試算の長野県の減は、392億円減というふうになっております。また、農林業の生産減少が、長野県の全産業に及ぼす影響は、生産額減少額が717億円となるという説もあります。伊那市の農業に与える影響をどのように考えておられますか、市長の見解をお聞かせください。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) このTPPについては非常に悩ましい課題であります。万が一、発効されれば影響があるということは当然でありますが、国の事業等を活用して影響額を極力抑えていくというようなことも言われております。

 TPP対策の事業、あるいは平成29年度の概算予算の要求でありますが、この事業内容につきましては、体質強化対策によります生産コストの低減、あるいは品質向上や経営安定対策、こうしたことに事業が実施されるために、引き続き有効に活用していきたいと、国の事業については活用していく考えであります。

 今月下旬に始まる見込みの臨時国会におきまして、承認に向けた協議に入るような話を聞いております。今後の動向については注視をしていかなければいけないという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 丸山議員。



◆3番(丸山敞一郎君) TPPにつきましては、私もいろいろ読んでみたりして、農業だけではなくて、ほかの部分でもいろいろ問題があるんじゃないかなということを感じております。

 日本の農業を支えて、そしてまた国土の保全に大きな使命を果たしているのは、家族で農業をしているごく普通の農家の皆さんではないかというふうに思っております。私たちの周りにも楽しく働き、豊かな暮らしをされておられる農家がたくさんあります。そして楽しく働き、豊かな暮らしをしている農家のないところには人は集まらないというふうに感じております。現在、活動されておられる農業者、その後継者への支援をさらにお願いして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。



○議長(黒河内浩君) 以上をもちまして、丸山敞一郎議員の質問が終了いたしました。

 暫時休憩といたします。

 再開は13時30分といたします。



△休憩 午前11時41分



△再開 午後1時26分



○議長(黒河内浩君) それでは、休憩前に引き続き、会議を再開いたします。

 宮島良夫議員の質問に移ります。

 8番、宮島良夫議員。

     (8番 宮島良夫君登壇)



◆8番(宮島良夫君) 8番、宮島良夫でございます。

 私は、今回の質問で大きく5点について質問をして、市長の見解を伺いたいというふうに思います。

 1つ目として、保育園の管理についてであります。

 先日、保育園の保護者の方から相談をいただき、今回の質問をすることになりました。保育園の園庭に草が伸びていて、遊具の場所に行く気になれないと園児が言っています。保育園の環境の整備、管理はどうなっているのかと、その保護者に質問され、自分自身で幾つかの保育園を訪ねて、現状を見て、園長さん、保育士の方にも話を聞いてまいりました。保育園によって多少の違いはありますけれども、どこの保育園も、この時期、環境整備については困っているようでありました。

 保育園の芝生化によって、雑草の除去などの手入れをどうしたらいいのか、食育を推進するために、園児自信が野菜をつくったり収穫したりして、保育園の給食に使っているけれども、草取りなどをどうしていいのか等の話を聞いてまいりました。確かに、保育園の土手や芝生、畑などに草が生えていて、背丈くらいまで伸びている畑もありました。管理について話を聞きましたけれども、子育て支援課に電話をすると、学校の校務技師の皆さんにお願いしてみてくれとの返事で、園長さんがお願いしているそうであります。校務技師の皆さんも学校の管理で忙しくて、頼んだときに来ていただけないときもあるというお話でありました。最後は園長先生、保育士の家族に頼んで、この家族というのが問題ですけれども、休日に草を刈ってもらったりしているとのことであります。また、畑についても借りている地主さんの皆さんが、見かねて草を刈ってくれたり、トラクターで除草をしてくれているという園もありました。保育士の皆さんはできないのかというふうに私が尋ねましたら、間を見て手入れはしているけれども、子供を見ながらの整備にはやっぱり限界はあると、保護者の役員の方も何回か来てくれるけれども、追いついていかない、やはり保育士が足りないなどの話を聞いてまいりました。

 子育て支援課の職員の皆さんも担当者が2人いて、保育園に行って芝刈り等を一生懸命やっているという話も聞いていますけれども、2人で20園もの管理は、私はできないというふうに思っております。私も園長さんも言っていましたけれども、芝生化と食育などの取り組みについては大変いいことであって、別に反対するわけではないと、しかし人手が足りないとのことでありました。特に、保育士さんたちの家族が行って、草刈りなどをすること自体問題があり、事故が起きたときは誰が責任をとるのか等、問題が生じます。

 ここで私なりに提案をしたいのですが、できることは校務技師の皆さんにも、以前からやってもらっているという、この辺についてはそれでいいんですけれども、シルバー人材の皆さんに、定期的に管理を委託できないのか、そういうことについて、市長の考えをお聞きしたいというふうに思います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) まずは、安全な園庭の確保、それから周景、景観の保全という点で、草刈り、あるいは除草作業というのは必要でありまして、以前から保育園ごとに工夫をしながら環境整備を行ってきているわけであります。

 また、施設担当職員が、随時、各園を回っている限りでは、伸びた雑草が遊具の支障になるほどの状況を確認してないということのようであります。できている園とできてない園があるという話ですので、どうしてできていないのか、あるいはできている園はどのようにやっているのかということもきちんと調べて分析してみる必要があるということに思います。

 今、除草作業については、保護者による作業、これは年に2回から4回ぐらい保護者の皆さんの手を借りて環境整備を行っております。それから校務技師による作業、校務技師は草刈りだけではなくて、施設の営繕、あるいはごみの処理といったこともやっていただいております。そうして保育園みずからが子供たちと一緒にやる作業ということで進めているわけであります。さらに園庭の芝生化ということで、ことしから各園の園庭を芝生化しようということで、保護者の力を借りたりしながら、今進めているわけであります。また、一度に全てというわけにはいきませんが、徐々に、このことについても進めていきたいという考えであります。

 今いただきましたシルバー人材センターへの委託でありますが、シルバーの皆さんの仕事というのは、種々あるわけでありまして、そうした中で希望するタイミングでの作業がうまくマッチングすれば、そうした手配もできるかと思いますけども、全て思うとおりいかないということも実情でありますので、このシルバー人材センターの活用というのも1つの手法として検討してみたいと思います。

 今、保育園の芝生化でありますが、園によっては、雑草が大分まざっているところもありますけれども、私は全てきれいな芝生にするという必要もないと思っています。むしろ、オオバコだとか、いろんな雑草がまじっているのも1つの特色でもありますし、自然に近い形でありますので、そうした中でトンボやカエルやチョウチョだということが身近に見られるということは、子供たちの好奇心が育つ1つの環境ではなかろうかというふうに考えるわけであります。



○議長(黒河内浩君) 宮島議員。



◆8番(宮島良夫君) 私も子育て支援課に行ってお聞きしたときには、全部芝生化じゃなくて緑地化が目的だというような話も聞いてきましたので、それでもいいかなというふうに思いますが、この時期は、ほんとにどこの地域もやっぱり草が伸びる時期でありまして、特に、保育士に聞いて、私も指摘された保育園にも行ってみましたけれども、そのときには刈った後だったんで、きれいになってましたけれども、そういう保護者からの要望があったということでは、やっぱり現実だというふうに思いますので、ぜひ、その方たちがビーバーを持っていって、足を切ったとかそういうことになっちゃうと、また大きい問題になっていくというふうに思いますので、それについても今後の対策についてとか、今、市長がシルバー人材センターのほうにもっていう前向きな回答をいただきましたので、全体で、この問題については、やっぱり話し合っていく必要があるのかなというふうに思いますので、ぜひ、そのようにお願いしたいというふうに思います。

 次に、2番目でありますけれども、正規保育士の増員についてということであります。

 私は今までも何回か、この正規職員の補充について質問してきましたけれども、現場でも正規職員が足りないとの声があります。新聞にも、10年後を見ると正規職員の半分が退職になると報道されています。これが、その新聞でありますけれども、10年後には半数になるということを報道されています。このところ、早期退職者もいますので、想像以上に臨職化が進んでいます。それは総務課の皆さんも市長も御存じなことだというふうに思います。また、臨職の皆さんも退職して他町村に行ってしまうという話も聞いておりまして、現場ではなれたころに保育士がかわってしまうので、園児の不安定化にもつながっているという話も聞いております。

 全国的にも保育士の問題が議論されていますし、国でも同一労働、同一賃金の話も出されています。先ごろ、須坂市議会では、議員提出議案が出されまして、保育士の正規職員を増員するということで議会決議がされたようでありました。先ごろ行われた市民と議会との意見交換会でも、正規職員が少ないという話が3会場で出されました。将来を担う子供たちを安全できちんと育てるために、保育士の安定した雇用は大切なことだというふうに思います。現場の声を受けとめ、正規職員を増員して、伊那市の保育を充実するべきというふうに思いますけれども、市長の考えをお聞きしたいというふうに思います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 伊那市の保育士につきましては、正規率が41%という数字であります。これは長野県下の平均が34%でありますので、これに比べれば高い数字を示しております。もちろん、伊那市より高いところもあれば、さらに低いところも幾つもあるわけであります。これが長野県19市町村の現状であります。

 そうした中で保育士という立場、責任の度合いに違いがありますけれども、正規職員、それから嘱託職員、非常勤職員、そうした皆さんがそれぞれの立場、役割を認識しながら、園運営を行っていただいております。全体職員会、あるいは学年ごとの情報交換会などを行う中で、保育の質の向上に努めているのが、伊那市の現状であります。非常勤職員という立場でもクラス担任を希望する人についてはそうしたチャンスを与えながら、また高い使命感を持って正規職員と一緒に職務に当たってもらっておりますし、経験豊富で優秀な人材が育っているというふうに見ております。

 特に、伊那市の保育、非常に注目されておりまして、県下でも保育内容の質が高いということで言われているわけでありまして、そうした中でも正規職員だけではなくて、また非常勤職員だけではなくて、一緒になって年間計画を立てながら、また、職員研修をしながら自己研鎖も図っているということも実態としてあります。

 職員採用につきましては、伊那市定員適正化計画というものがありますので、これに沿って対応していくということであります。保育の充実に向けて、引き続いて職員研修というのもしっかりとやっていくという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 宮島議員。



◆8番(宮島良夫君) 定員適正化計画は、前々からの計画でありますけれども、何回も試験を受けて、第2、第3のところで落ちてしまうという、何回も受けてる方で、ことし採用にならなかったら、ほかへ受けていくという方もいるわけですね。今、新聞でも言われてるように、10年間で半分の正規職員がやめてしまうと、その対策も10年後にぐんと採用するんではなくて、今からきちんと対応していく必要があるというふうに思うんです。

 それと、やはり私が臨時職員の皆さんが一生懸命やってないということではなくて、どこも臨時職員の皆さんが一生懸命やってるし、保護者の人もほとんどが臨時と正規と分けて見ているわけではありませんので、それなりに一生懸命やってるということは十分承知しておりますけれども、やはり、自分の気持ちとして、正規でやってれば、もっともっと一生懸命やるかっていうような気持ちにもなりますし、そういう意味では、やはりもう少し、伊那市独自として正規職員の保育士さんを採用していく、本庁もそうですけども、そういう施策があってもいいんではないかなと、そうすると給与もそれだけ高くなると税金も納めるということもありますので、そういう伊那市をつくっていただきたいなというふうに思います。

 私も毎年、保育発表会に行ってますけれども、ほんとにすばらしい発表会で、ことしも11月ですか、発表会があるようでありますけれども、私もまた行きたいというふうに思いますが、それだけほんとに伊那市の保育士さんたちは、市長も認めているように日本一だというように言ってますけれども、私もほんとにそのように思っておりますので、ぜひ、その辺について、方針は方針としても変えることもあってもいいというふうにも思いますので、ぜひ、その辺のことについて、また再考をお願いしておきたいというふうに思います。これは要望で結構であります。

 3番目であります。雇用の安定と労働環境づくりについてということであります。

 今も申し上げましたけれども、非正規労働者の数は、年々増加傾向にあります。非正規労働者の割合は約4割となっています。伊那市の非正規率は55%ぐらいで、前回もやりましたけども、もっと高くなっているというふうに思います。これはライフスタイルの雇用形態の多様化になっているということもありますけれども、人件費の抑制や雇用の調整弁とすることを目的として、正規職員が非正規化されていることが大きな要因として挙げられています。

 非正規労働者の雇用安定や処遇改善については、労働契約法やパートタイム労働法などの法改正が進んでいますけれども、法整備が実態に追いついていない状態であります。特に、自治体の臨時、非常勤職員は、民間労働法制が適用除外となっておりまして、法整備のおくれが雇用に不安を与え、低賃金、低処遇の非正規職員を増加させる要因にもなっています。非正規労働者の増加は、格差拡大にもつながっております。

 そこで、市長に質問をいたします。公務職場における非正規職員について、総務省の2014年通知等を踏まえて、在勤する地域、職務経験等の要素を考慮して、国が行っている同一労働、同一賃金も踏まえ、正規職員との均等待遇を図るべきだというふうに思います。

 2点目です。伊那市では、通勤費は支給になっていますけれども、さまざまな休暇制度については、まだ差がありますので、休暇制度についても正規職員なみに制度化するべきというふうに思います。

 3点目であります。恒常的な業務についている臨時、非常勤職員については、雇用更新年限を設けないようにするべきというふうに考えますけれども、以上3点についてをお聞きしたいというふうに思います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 伊那市の非常勤職員は常勤職員と比較しまして、勤務時間、あるいは勤務日数、業務内容、責任の程度等が異なるわけでありまして、そうした意味においては均等待遇ではないということが言えるかと思います。職務の内容とバランスをとった均等待遇の確保を目指しているわけでありますが、現状では均等待遇ではありません。

 昨年度、非常勤職員の賃金体系の見直しを行いまして、増額改定をし、また本年度から適用しているわけであります。同一労働、同一賃金につきましては、今後、国から示されるガイドラインによって、不合理な待遇の差として是正すべきものがあるかどうか、こうしたものを確認しながら改正される労働関係法に沿った運用をしていきたいという考えであります。

 正規職員並みの休暇制度でありますが、非常勤職員は正規職員とは勤務時間、勤務日数等の勤務条件が異なるわけでありまして、正規職員と同様の休暇制度にはできないわけでありますが、国の非常勤職員の休暇制度等を参考にして、今後、検討していきたいという考えでございます。

 もう1つの雇用更新年限であります。これは非常勤職員は1年ごとに任用しております。保育士、保健師、給食技師など、確保が困難な職種につきましては、任用更新年限を設けた運用はしておりません。また、職務内容が専門的な知識と経験を有する嘱託職員として任用している保育士、あるいは給食技師等については、1年ごとに任用し、通算10年を任用期限の限度としておりますが、今後、限度年数については検討する必要があるということで、今、検討が始まっております。



○議長(黒河内浩君) 宮島議員。



◆8番(宮島良夫君) 任用期限については、これから検討していくというふうに回答をいただきました。ぜひ、検討いただいて、10年になって、56歳で解雇ですよというふうになっちゃうと、また次の雇用、やっぱりみんな生活がかかってやっているわけですけれども、なかなか難しい問題がありますので、その辺も考慮していただいて、やはり60歳ぐらいまでは働き続けるということについても考えていただきたいというふうに思います。

 きのうの新聞に出されてましたけれども、実態の非正規職員が非常に財政難ということもありますけれども、かなりふえているという、そういう新聞にもあります。やっぱり今、マスコミでも臨時職員の問題について、かなりここのところ触れられておりますので、問題化されてるのかなというふうに思っております。

 学校でも、やっぱり臨時の皆さんは勤務日数が決められていて、本庁とか教育会へ行くときも、きょうは公務技師の皆さんがいないので、事務の皆さんが来ているというところもあるようでありまして、非常に以前と比べて不都合を感じてるということも聞いておりますので、それについても月何日以内の勤務だよということではなくて、やっぱり学校の皆さんがきちんと自分の職種を全うできるような、そういう勤務の仕方というのを考えていただければいいかなというふうに思っておりますので、ぜひ、今も前向きな答弁をいただきましたけれども、それについても御検討をお願いしたいというふうに思います。

 4番目の質問であります。子育ち・子育てと次世代育成支援についてであります。このことについては、朝一番に飯島尚幸議員さんが細かく質問しております。私も私なりの感性で、これから質問していきたいというふうに思いますのでよろしくお願いいたします。

 1番目として保育園についてであります。

 子供の貧困の拡大や児童虐待の増大などがマスコミに多く報じられ、安全や豊かに成長できる環境が危機に瀕している中、保育サービス等、現物支給の拡充が求められております。子ども・子育て支援新制度は、全ての子供の最善の利益が保障される社会の実現の理念のもとに、分立する子供、子育て施策を統合した新たな仕組みとされていますけれども、幼保一体化施設のみならず、障害児支援や要保護児童対策など、分野横断的なトータルシステムを構築し、子供のためのセーフティネットを基盤に、全ての子供が豊かに育つことのできる良質な育成環境を保障しなければなりません。

 そこで伊那市として、保育に対する公的責任を明確にした上で、子ども・子育て会議、支援事業計画の確実な実施と検証、必要な見直しを求めたいというふうに思いますし、会議には労働者代表及び現場の保育士が参加したらというふうに思います。このことについて、市長の考えをお聞きしたいというふうに思います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 子ども・子育て支援法に基づきまして、質の高い幼児期の教育、あるいは保育、そして地域の子ども・子育て支援事業の提供を図るという、そのために平成27年3月、伊那市子ども・子育て支援事業計画というものを策定しております。毎年、この伊那市子ども・子育て支援事業計画に基づきまして、前年度の成果を子ども・子育て審議会に報告し、検証していただいております。この審議会の委員は15名、また伊那市保育協会の代表、伊那市幼稚園の代表など、現場職員や労働者でもある若い世代の保育園保護者の代表、あるいは伊那青年会議所の代表など、議員から提案のあった方々も委員としてメンバーに入ってもらっております。審議会では、直面する課題について検討を行うということのほかにも、伊那市子ども・子育て支援事業計画の目標達成に向けて展開されるさまざま事業についても、今後、検証を行いながら、必要な見直しを適時行っております。審議会の委員構成を見直すという予定は今のところありませんけれども、より充実した質の高い子育て支援策、こうしたことを検討した上で、専門的な見解が必要となる場合もあるかもしれません。そうしたときには必要に応じて、委員以外の関係者の意見、あるいは説明をお聞きしながら、伊那市子ども・子育て支援事業計画、こちらに生かしてまいりたいというふうに考えております。



○議長(黒河内浩君) 宮島議員。



◆8番(宮島良夫君) その制度をきちっとやっているということでありますけれども、やはり伊那市は子育て日本一の伊那市というふうにうたわれていますし、そういう意味では、それだけで満足することなく、ほんとに現場の声を聞きながら、いろんな方の意見も聞いてやっていく、そういうことが非常に大事ではないかというふうに思いますので、引き続き、そういう方向でお願いしたいというふうに思います。

 学童クラブについて、質問をいたします。

 伊那市での学童クラブの待機児童はいないというふうに聞いております。ただ、ことしの夏休みには、幾つかの学童クラブで児童がかなりふえたというふうに市民と議会との意見交換会でお聞きいたしました。その問題は、今後の問題として、学童クラブの運営上の問題として正確な把握を行い、放課後児童対策事業や学童クラブ改善を具体的に進めるとともに、子供の交流の場を設けるために保育所、学童クラブの連携を図ったらどうかというふうに思います。

 また、長期休業中の学童クラブが定着して、多くの子供を預かります。女性活躍社会の推進とともに、学童クラブのニーズも高まっていくというふうに思います。そこで長期休業中は、特に、1日預かっていますから保育園との交流もできますし、また学校給食施設を活用して、学童クラブの給食の提供についても、今後、検討していく、そういう新たな提案をしたいというふうに思いますけれども、ぜひ、前向きに検討をいただきたいというふうに思います。このあれについては、長野県内では、多分、夏期休暇中に学校給食の、ちょうど休みですから、提供してるということはありませんけれども、ただ、他県ではそういうことをやってる自治体があるんですね。そうすれば、やっぱりお母さんたちも、お昼も提供してくれるんだという、それなりのお金をとるということは当然でありますけれども、そういうことで喜んでいただけるというふうに思いますので、ぜひ、その辺について、市長の今後の考えをお聞きしたいというふうに思います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 長期休業中の学童クラブ、現在、伊那市内で12ヵ所行っております。昼食につきましては、各家庭のお弁当で対応してもらっているわけであります。というのは、夏休み等については、学校給食施設、長期の休業ですね、夏休み、春休み、冬休み、そうしたときには給食室でふだんできない、例えば、高所の清掃やさまざまな作業を予定しております。また、職員向けの衛生管理、あるいは調理に関する研修会というのも開かれるということで、この長期休みのときには、そうした研修等が集中的に行われているわけであります。したがって、休み中の給食の提供というのは難しいというのが現状であります。万が一、提供しましょうという話になったとしても、職員の配置とか、あるいは給食の配膳をどうするかとか、さまざま課題がありまして、現段階では、学童クラブのお弁当、これは御家庭で準備していただきたいという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 宮島議員。



◆8番(宮島良夫君) 夏休み中の作業については、私も学校にいましたから、十分承知はしております。しかし、毎日毎日研修とそれをやってるわけではありませんので、給食の食数もふだんよりはずっと低くなるわけですから、十分できる実態だというふうに思っているんですね。他県でやっているところについては、調理員の皆さんが提案して始まったいうふうに聞いております。ですから、ぜひ、それについても、これだけ臨時の皆さんがふえてきてる中で、どうしろっていうふうに言うわけにもいかないと思いますけれども、実態として、お母さんたちの要望に少しでも答えていくためには、検討してもいい課題かなというふうに思いまして、今回、提案したわけでありますので、引き続き、御検討をお願いしておきたいというふうに思います。

 5番目についてであります。子どもの貧困対策についてということで、日本の貧困の実態についてをお話しして、市長の回答をいただきたいというふうに思います。

 日本の子供の相対的貧困率は16.3%、2014年発表でありますが、6人に1人が貧困状態だと言われています。特に、ひとり親世帯の相対的貧困率は54.6%で、2人に1人が貧困状態にあり、先進国で最悪な水準だというふうに言われています。そして、日本では格差が広がっております。

 貧困の連鎖を断つことを目的とした子供の貧困対策の推進に関する法律が、平成25年6月に施行されました。国は教育や保護者の就労、経済支援等を総合的に進める大綱を策定して2年が経ちます。地方自治体は、地域の状況に応じた施策に取り組み始めていると言われていますけれども、大半の自治体は、その基礎となる実態調査を行っていないのが実態だそうであります。法律には、地方公共団体の責務として、地方公共団体は基本理念にのっとって、子供の貧困対策に関し、国と協力しつつ、当該地域の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有するとなっています。

 伊那市においても、この調査は行われていないというふうにお聞きいたしました。今後、子供の貧困把握のために実態調査を実施して、貧困対策について計画策定ができるようにするべきというふうに考えますけれども、その実態調査について、今後行うのか、今後の取り組みについてどのようにしていくのかを市長にお聞きしたいというふうに思います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 今時点では、伊那市独自での子供の貧困に関する調査というのは行っておりません。長野県も同様でありまして、この長野県子ども貧困対策推進計画の策定に当たりましては、国民生活調査、それから長野県ひとり親家庭実態調査、この結果から課題、あるいはニーズを把握しているという状況で、県についても独自の調査というのはやっておらないということであります。

 適切な施策を実施するためには、実態調査、あるいは実態把握というのは必要であるわけであります。精度の高い調査をするためには、家族構成や職業、世帯の所得など、プライバシーにかかわる項目を相当数集めなければならないわけであります。経費、また事務負担の増加ということもついて回るわけであります。調査を結果を他の自治体と比較するためにも、調査方法のついても統一性がないと比較できないということもあります。

 今年度、19市の福祉事務所長会議においては、県レベルでの手法の確立というものを要望してあります。それぞれの自治体が独自でやるのではなくて、県レベルで統一した手法での調査の確立という要望であります。国、県での調査方法の確立というものを注視しながら、調査方法の研究も進め、また意見を申し上げたいというふうに考えております。

 子供の貧困はひとり親世帯、また就学援助支給対象世帯、生活困窮世帯など、対象はさまざまでありまして、総合的な対応というのは必要であるということは重々認識しております。全ての子供が安心して成長ができ、教育についても機会均等があり、さまざまな分野で差別がないような、そうした支援というのをしていくということをもとに、各関係機関が連携しながら、状況の把握、そして対応というのをしていきたいという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 宮島議員。



◆8番(宮島良夫君) ここのところ、毎日マスコミでも貧困の基準はどうなんだというようなことがあって、結局、Twitterでもかなり批判をしたり、これがほんとに貧困なのかというようなことも言ってるようでありますけれども、私も学校にいるときに、やっぱり朝御飯を食べてこない子供がいて、職員で毎日かわっておにぎりをつくっていったという例もありますし、ほかの学校の校長が5人分ぐらいのパンを買っていって、食べてこない子供たちを校長室に呼んで食べさせてたという話も、その当時聞きました。やはり実態的には、そういうふうに、お母さんが夜の仕事に行ってて、朝御飯もつくれなくて食べてこれないという子もいるようでありますので、その辺についても実態調査をするべきというふうに思いますので、ぜひ、前向きにお願いしたいというふうに思います。

 次の財政支援についてであります。このことは飯島尚幸議員さんが、午前中に細かく質問しておりますので、私が簡単に言っていきたいというふうに思います。

 平成25年の生活保護基準の引き下げによりまして、最も保護費が下がったのは子育て世代です。この最低生活保護基準を引き下げることは、ある意味、国の責任放棄だというふうに思います。貧困に至る人たちをふやしております。国として生活保護基準の引き下げを中止すれば一番よいと思いますけれども、伊那市として子育て世帯や就学援助に影響しないよう財政支援を行うこと、また社会福祉協議会で子供に限らず貧困世帯に支援しているというふうにお聞きしましたけれども、それが満足な支援かどうかをお聞きしましたけれども、満足とは言えませんけれども、支援はさせていただいてるというような回答でありました。私は、どこまでが満足するかということは、自分でもわかりませんけれども、十分な取り組みができるように支援するべきと考えますけれども、この点について、市長に考えをお聞きしたいというふうに思います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 平成27年度から生活困窮者自立支援法の施行に伴いまして、伊那市生活就労支援センター、いわゆる、まいさぽ伊那市でありますが、こちらの運営を伊那市社会福祉協議会に委託をしました。主任相談支援員など、3名体制で生活困窮者の相談支援に応じているのが実情であります。

 生活困窮者と一口で言っても、非常に多様な、あるいは複合的な課題を抱えているわけでありまして、関係機関と連携しながら助言指導、あるいは情報提供を行う自立相談支援事業、あるいは直ちに就労することが困難な方に対しては、就労に向けた基礎的な能力形成からの支援等を行う就労準備支援事業といったものを行っているわけであります。支援が必要な方に、着実に保護を実施するということ、そのためにも関連法令、あるいは国の実施要領に基づいて、適正に判断をしていかなければいけないという考えであります。そうしたことによって、就労、自立の促進が図っていけるという考えであります。

 生活保護に至る前の生活困窮者に対しては、一人一人の状況を把握して、目標を設定したり、また達成に向けて必要な支援計画を作成したりということで、関連機関との連携によりまして、自立に向けた支援というものを実施しておりますし、今後もそうした支援をしてまいりたいというふうに考えております。



○議長(黒河内浩君) 宮島議員。



◆8番(宮島良夫君) 先ほども申し上げましたけれども、伊那市はほんとに子育てしやすいというふうに言われていますし、私も、この環境については、ほんとにずっと東京で暮らしてましたけれども、この環境で子供を育てるということは大事かなというふうに思って帰ってきたという経験もあります。そういう意味では、もっともっとやることは幾らでもあるというふうに思いますけども、それには財政の問題もありますから、それについて十分子供たちがきちんとした環境で育てられるように、ぜひ、今後も前向きな検討をお願いして、私の質問を終わりにさせていただきます。



○議長(黒河内浩君) 以上をもちまして、宮島良夫議員の質問が終了いたしました。

 引き続き、八木択真議員の質問に入ります。

 4番、八木択真議員。

     (4番 八木拓真君登壇)



◆4番(八木択真君) 4番、八木択真です。

 私は、今回、まずは伊那市が現在、力を入れている山岳観光について、投資に見合う市民益を引き出すにはどうすればよいのかを、中心市街地に活性化の問題とともに考えていきたいと思います。

 山岳観光への投資、私は市長と同じく、非常に重要だと考えています。地域の強みを伸ばすためには、そこに大胆に投資することも必要です。地域の強みとは何かと考えると、この伊那谷においては、2つのアルプスにおいて、ほかにないのではないかなと考えています。しかし、当然、お金もかかります。山岳観光に力を入れる理由について、市民への説明と、ただ、登山客に山に来てもらうだけではなくて、地域でお金を使ってもらうための仕組みづくりが重要となってきます。山岳観光施策の費用対効果を検証し、伊那市が山岳観光で潤うために、今、何が不足しているのかを洗い出すために、以下、市長に見解をお聞きしたいと思います。

 まずは、山岳観光に力を入れる理由、今さらですが、お聞かせ願いたいと思います。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 端的に言えば、伊那市は南アルプス、それから中央アルプスという3,000メートル級の山々のほかに、前山としての幾つかの山を要しております。そうしたものについては、他の自治体にないわけでありますので、これについては明らかに高いアドバンテージを持っているというふうに思います。

 その強みを生かしながら山岳観光という、そちらに力を入れ、また信州山の日、また国民の祝日の山の日というものが制定されて、このことも追い風になっておりますので、そうしたことをしっかりとキャッチとして、旧長谷村時代から培ってきた北沢峠、南アルプス、また鹿嶺高原、あるいは高遠時代から培ってきた入笠山周辺、そうしたところに力を入れてやっていきたいと、やっていくべきであろうというふうに考えております。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) きのう一般質問で、唐澤稔議員も触れてましたけども、山にお金をかけてるなと感じる施策の主なものを3つ挙げるとすると、山小屋建設、そしてジオパーク、エコパークの取り組み、あと、南アルプスへの2次交通への確保という3つが挙げられると思っています。ここではジオパーク、エコパークの取り組みと2次交通の確保について、その効果を検証したいと思います。

 まず、ジオパーク、エコパークの取り組みについてですが、私自身は、この取り組みは非常に重要なことだと考えていますが、その価値が市民になかなか伝わっていないというのも感じます。この取り組み、市民益としてはどのようなものがあるのかを市長にお尋ねいたします。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 先ほどお話しした南アルプス、中央アルプス、2つのアルプス、これがよそにない非常な魅力になっているということ、ただ、この2つのアルプスがあるから山岳観光は成り立つということにならないわけでありまして、議員、おっしゃるように、そうした中からも抽出して、そこに力を注ぐということが重要だと私も思っております。そうした中で日本ジオパークの認定を受け、またエコパーク、ユネスコエコパークの認定も受けました。2次交通も、今だんだんにつくってます。また、山小屋を建設することによって安心して山に行くことができるという、そうしたことを一歩一歩やっているわけであります。

 そうした中でジオパーク、エコパークの取り組み、これがどのように市民益につながるかという質問でありますが、まず1つはジオパーク、エコパークの理念でありますが、これは地元への産業振興、地元の振興に直結しないと認めないと、こうしたジオパーク、エコパークについては認めませんよという一面と、それから地域の環境、自然保護についても同時に進めなさいと、さらに教育の中にそれを展開しなさいというような項目があります。学校活動でのジオパークという観点においては、第1に科学、自然科学という点で、そうした科学教育、あるいは環境教育という面で非常に有効だというふうに思います。

 また、地域での取り組みを見てみますと、高遠、長藤の板山地区の取り組みがいい事例だというふうに思います。ジオを活用して、地域も活発な活動がなされてきているという観点であります。

 また、エコパークの活動の中では、景観、あるいは環境に配慮した登山道の標識、これも今、統一してやろうということで、大分、作業が進んでおります。大きさ、材質、表示、色、形も含めて、南アルプスから発信をしようということで、こうした登山道標識、案内板、案内看板が、このガイドラインをもとにつくられて、今、徐々に置きかえがされております。

 また、国民共通の大事な自然でありますので、登山道におけるストックキャップの使用、そうした啓発活動をしたり、また外来植物の除去作業もやっておりまして、そうしたことが、今すぐ効果が出るということではないにしても、ひとしく国民、あるいは私たちにとって有益な活動となるという考えであります。

 ジオパークについて、これからさらにいろんな皆さんがジオの学習のために、子供たち、学校を含めて、都会からも来ておりますので、こうしたこともだんだんに地元の中でふやしていきたいという考えであります。

 それからもう一つは、エコパーク、ジオパークの構成の市町村があります。飯田市、大鹿村、伊那市、富士見町、こうしたところとの連携を図るということ、これはジオでありますが、またエコパークにつきましては3県、山梨県、静岡県、長野県、10市町村で構成をしております。こうした皆さんとエコパークというのを連携して、ここだけではなくて、いろんなところを巡ってもらおうということも、将来の1つの観光の要点になるのかなという考えであります。

 ジオパーク、エコパークともに、現在、ユネスコのプログラムでありまして、根本的にはユネスコの理念であります国際平和と人類共通の福祉に貢献をしていく、そんな地域にしたいということも根底にはあるわけであります。

 いろんな話をさせてもらいましたが、大きな視点で考えた場合、また個々の分野で考えた場合、市民益につながるということが当然見えてまいりますので、一つ一つ確実な実を結ぶような活動をしながら、市民益の市民の中でも子供たちも大人も高齢者も、また将来に渡って、そうした利益が生まれる、そんな取り組みを進めてまいりたいという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) いろいろ盛りだくさん過ぎてわけがわからなくなりますけど、まとめるとイーナ・ムービーズのように15秒バージョンをつくれと言われると、まず、産業振興が出てきましたけども、あと自然保護、教育の中に取り込むことによる郷土愛の醸成などですかね、あと広域の自治体の連携というのも挙がってくるのかなというふうに理解しましたが、それでよろしいですか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) まさに、そのとおりであります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 次に進みます。

 これまでジオパーク、エコパークの関連の施策に投じた予算額というのは、大体どれぐらいでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) ジオパーク、エコパークに投じた予算でありますが、これは人件費だとか職員給料、そうしたものを入れまして4,070万円ほどであります。これは平成19年から27年までの期間であります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) この4,070万円という金額が、どうかというのは市民の皆さんが判断することになると思うんですけども、私はこれが無駄だと言いたいわけではありません。ここで考えたいことは、その理念、意味というものを市民と共有できているのかなということです。これに関しても非常に地道な努力が必要なんだろうなと思っています。

 先日、日本国内のジオパークの活動の元祖とも言える新潟の糸魚川市に行ってきました。ここは平成21年に国内初の世界ジオパークに認定されています。ジオパークに関する博物館であるフォッサマグナミュージアムというとこもありましたけど、そこにも足を運んでみました。周辺のジオサイトも幾つか回ってきました。非常にすばらしかったです。このフォッサマグナミュージアム、すごいキラキラした石や結晶や化石がずらっと並んでいて、子供が見たらすごく楽しいだろうなと、映像の展示であるとか、いろんな物でフォッサマグナとは何なのか、ジオパークとは何なのかというものを解説してくれる、わかってるようなわかってないようなという、僕たちでもそんな感覚のジオパーク、フォッサマグナ、そういうものが何であるかということをなるほどと伝えてくれる施設でした。さすが先進地だなと感じました。

 一方で、先進地ではあるけれど、糸魚川の住民の方々には、その価値は十分には伝わっていないようでした。駅前周辺を中心に、いろんな方にお話を聞かせてもらいましたけども、盛り上がっているよという声というのはゼロでした。皆無でした。その理由ということについて、その観光施設の案内の方など、詳しい方に聞いてみましたけども、人ごと、他人ごとの市民が多いと、要は、ジオばっかりにお金を使ってという声も、批判が出てきているとおっしゃっていました。市民に、なぜ、その価値が伝わらないのかというと、それほどジオパーク目当ての観光客が多くはなかったということのようです。世界ジオパークに認定された当初というのは、ジオって何だろうということで、結構、人が来てくれたと、でも今は、あっちこっちにあるからねと、日本中ジオパークだからねということを言っておられました。

 このことから考えると、ジオパーク、エコパークに取り組むに当たって重要なことというのは、取り組んだら観光客が来て、お金が落ちるよということを幻想を抱いてはいけないんだろうなというふうに思ってます。金になるというのではなくて、私たちが住んでいる、この大地の成り立ちを知って、自然に対する畏敬の念であるとか、地域への誇りとか、そういうものを感じてもらう、それが地域の存続につながっていくのかというふうにも思っています。そうであれば、やはり重点を置くべきは、地元の方々への伝え方なのかというふうに感じます。ジオツアー、ガイド講座、そういうものの取り組みはあるんですけども、まだ関心の薄い方々にとっては、実際にジオサイトに足を運んでもらう一歩を踏み出してもらうという取り組みは、まだまだ伊那市においては不足しているのかと思います。そのあたりは市長、いかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) ジオパークそのもの、先日も5カ所ですか、新たに認定されて、今、全国で43カ所だと思うんですが、そうした展開があります。火山のところがあれば、付加体としての場所もあったり、さまざまあるわけでありますが、議員、おっしゃるように、ジオを始めれば、お客さんがいっぱい来るという幻想がそもそも誤りだというふうに私も思います。この南アルプス中央構造線エリアが、最初に日本ジオパークに手を挙げたというのは、やはり地域を知るということが一番の目的でありました。地域を自分たちが知って、それがよそからくる皆さんにも理解をされたりして、この地域が好きになって、ここで生まれた皆さんはここにとどまる。また、よそから来た皆さんは、これだけ豊かな自然、あるいはジオの場所であれば、ここで暮らしたいと思うような、そうしたところに持っていきたいというのが、そもそもの考えであります。それがジオによって、いろんな皆さんが滞留して、都会の子供たちが修学旅行で伊那に来て泊まって、ジオを楽しみ、農家民泊をしたり、農業体験したり、林業体験をするという中のプログラムに入っていくということがあってもいいと思うんですね。山岳と高原の観光、それにジオ、エコというものがアカデミックな形でくっついて、それで、この地域の評価、あるいは私たちの郷土愛なり自信というものにつながっていくのを私は求めております。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) アカデミックにつながっていくという言葉、これはほんとに通好みの旅になってくる、そういう場所になるのかなというふうに思います。1万人が1回来る町より、100人が100回来てくれる町、地域、そういうところを目指していくのが伊那谷なのかなというふうに思ってまして、そのためにジオパーク、エコパークというのは非常にいい取り組みなのかなというふうに思います。

 ただ、やはりまだ関心が薄い人には届かない、これをどうすればいいのかなというところですけども、ここで何か使えそうなコンテンツというのが、既にあるなというふうに思い出しました。南アルプスジオパーク協議会でアップされているジオ博士と構造くん、4コマ漫画です。私もいつも更新を非常に楽しみにしてるんですけども、御存じない方は、ぜひ読んでいただきたいなと思います。非常にわかりやすくて、伊那市の職員さんですけど、大阪出身の担当者の方で、自虐を盛りまぜたおもしろさもある。しかし、まだ知ってる人っていうのは限られてるのかなというふうにも思いますけども、子供でもジオの魅力はわかる、そういうコンテンツもあるのかなと思います。これをもっと活用できないか、市報で使ったりとか、そういうふうにできないのかなというふうに思ってますけど、いかがですか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) ジオ博士、あと構造くん、あの絵は、実は職員が書いております。非常に才能ある職員もおりまして、わかりやすく4コマ漫画にしてもらっておりますので、今、子供たちも、あるいは大人たちも、まだ、ジオになじみのない皆さんが、あれを見ることによってわかりやすいということであれば、市報なり何等かの形で皆さんにお届けするということもよろしいかと思います。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) フォッサマグナとは何なのかというところを取り上げた回なんかは、ほんとに糸魚川のフォッサマグナミュージアムよりわかりやすかったです。びっくりしました。こういう地道な取り組みで、地元の方の理解を上げていくしかないのかなというふうに思っています。要は、地元の理解が最重要だなというふうに思いました。

 ここでちょっと違和感が出てしまうのは、6月議会でちょっと指摘させていただいたジオパークネットワーク、東京への職員の派遣の関係なんですけども、日本の国内のジオパーク活動に取り組む自治体による組織、日本ジオパークネットワークです。これは東京に事務局がありますけども、ここに職員を派遣するということです。先ほど申し上げた、地元での取り組みに重点を置くべきという考え方に立つと、どうしても職員の削減が続く中で、この事務局に職員を派遣する意義があるのかどうかということは、ちょっと疑問に感じてしまうんですけども、ここに派遣することに至る経緯も含めて御説明いただけますでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 日本ジオパークに加盟して、最初の認定地域が、この南アルプスジオパークでありました。そうした中で、日本ジオパークネットワークの中で私も理事として今までやってきた経過もあります。ことしから副理事長という立場になりまして、これはジオパークネットワークの中で持ち回り、また、それぞれが負担しながら運営しておりますので、そうした中で、今までアポイ、また九州地方の霧島とかですね、島原とか、皆さんがやってくる中で、職員を派遣したり、それぞれが負担しながらやってきているという経過がありました。そうした中で私としましては、そうした立場があれば断るということは当然できませんし、ただ、ジオパークだけでJGNの事務局に職員を派遣するということも考えてはいなかったわけです。やはり私も月に2回、3回、東京に行ったり、またトップセールスをしたり、いろんな省庁との打ち合わせをしたり、要望活動したりということをする中で、やはり現地での相手との調整が非常に時間も含めて難しいんですね。ですから、JGNの事務局への職員を派遣するわけでありますが、同じ人間が、そのうちの半分、あるいは40%ぐらいを、伊那市と都会の、あるいは官公庁の橋渡しなり調整なり、企業誘致であれば、その情報収集だとか、そうしたものも総合的にやってもらうということで了解をして派遣しようというように決めた経過があります。非常に、このジオパークを進めていく上においては重要な決定でありますが、それにとどまらず、伊那市のためにジオパーク以外の働きを求めながら職員派遣をすることに決めたわけであります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) さまざまな役割を担ってくれるということではありますけども、6月議会でも指摘させていただいたように、市長が東京に行ってることに関して、東京ばっかりだという声もあることも事実です。そして、長野県内の自治体で東京事務所を置いているというところもないと聞いています。

 さらに、先ほど地元への理解が一番ジオパーク活動に関しては重要だというふうに申し上げましたけども、まだ地元の理解も進んでいないというふうに感じています。なので、派遣するに当たっては、もっと丁寧な説明が必要になってくるだろうなと、原部長が6月議会の議案説明、冒頭で、JGNの案件に関しては、ジオパークの関係に関しては一言も触れなかった、あの経緯を見ていて、部長自身も悩んだんじゃないかな、迷ったんじゃないかなというふうな気もしました。ここは、もう当然批判の声もあるでしょうけども、それを決定するのは市長ですし、ここはもう市長がきちんと、なぜ重要なのかという、なぜジオパークで重要なのかというところを説明すべきだったのかというふうに思います。これでは、派遣される職員が胸を張っていけないんじゃないかなというふうにも感じています。

 続いて、南アルプスへの2次交通の確保の施策についてです。

 まず、3年目を迎えたジオライナー、これは茅野駅から戸台口までの直通バスですけども、あと、この夏試験運行された木曽福島から戸台までのパノラマライナー、この2つの、これまでの乗客数と投じた予算、これを年度ごとにお示しいただけますでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 田中商工観光部長。



◎商工観光部長(田中章君) お答えいたします。まず、ジオライナーですが、平成26年スタートになっております。平成26年度、乗客数520人、支出額ですけれども、運行負担金とPR経費を合わせて約100万円であります。それから、平成27年度は乗客数は318人、支出が運行負担金とPR経費を合わせて約265万円、平成28年度が、8月末現在でありますけど287人、あと予算額ですけども、予算額合計で145万円ぐらいであります。

 パノラマライナーについては、平成28年度スタートで、事業は終わっております。乗客数191人、支出額が150万円余りでございます。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) ごめんなさい。パノラマライナーは支出額は150万円ですか。



○議長(黒河内浩君) 田中商工観光部長。



◎商工観光部長(田中章君) はい、150万円ぐらいです。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 単純に計算すると、私も事前にいただいた運行補助、その赤字分のジェイアールバスへの補助のついてしか計算してなかったんですけど、今、改めて見ると、ジオライナーに関しては、初年度520人が来てくれた、支出した額が105万円、これを単純に計算すると、1人乗ってもらうのに、市が2,000円払ってるということになりますよね。ジオライナー、昨年度については318人来てもらうのに、215万円を投じていると、これに至っては1人当たり6,000円ですか。

 パノラマライナーに関しても、191人に乗ってもらうのに150万円、計算すると8,000円ぐらいですかね、ちょっとびっくりしましたけども、これに意味があるのかというところです。ジオライナー、当初は3年は続けないとわからないという話をされてたと思いますけども、3年たっても黒字にならないとなると、同じ時間帯を走ってるパノラマライナーも同様の経過をたどると予想されるのではないかと思います。それでも来年以降も続けるのですか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) さっき部長のほうからPR経費も含めてという話もしたと思います。ジオライナーであれば、初年度運行負担でいうと69万円です。PR経費が36万円、平成27年度もPR経費160万円、これは東京都内、JR東日本の管轄の駅、こちらに大型のポスターを全て貼ってもらいました。主要の駅、500駅あるんですが、それに900枚のポスターを、無料で掲出してもらったと、本来であれば1億円から2億円かかるポスターの掲載費でありますが、これを無料でしてもらって、南アルプス、また伊那市の宣伝をさせてもらったというふうに捉えてもらえればと思います。

 JR東海についてもパノラマライナー、これも名古屋を主体にしてポスターを掲出してもらってます。単に、バスの運行経費での高いからやめるとかということではなくて、伊那市の山、山岳の宣伝も兼ねてるという理解をしてもらえればと思います。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 高いか安いかというのは、また、これも市民が判断することだろうと思います。ここで重要なのは、この取り組みで呼び込んだ方々に、市内のどこでお金を使ってもらうのかというイメージをきちんと持たないといけないということです。実際、幾ら来てくれても伊那市内に滞在するかというと、そういう仕組みのバスではありません。ここでどのように、この市内でお金を使ってもらうかという仕組みを考える、この重要性については、次の項目でも考えたいと思います。

 次は、中心市街地の活性化のビジョンについて、これも山岳観光と絡めて考えていきたいと思いますけども、観光客、登山客も含めてですけども、よそから来てくれた方々に、この伊那市でお金を使ってもらうと、そういうために受け皿になるエリアというのをイメージすると、やはり核となる中心市街地の活性化というのは非常に重要になってきます。地域の魅力を伝えるイベントが最近ふえてきました。若い世代の出店も相次いで来ています。盛り上がりを見せ始めていますが、一方で近い将来には、店主の高齢化、空き店舗の急増というのも予想されています。伊那市駅前の大型の空き物件、この問題も解消されないままになっています。観光客の中心市街地への流れをつくって、伊那が市の登山基地として潤うために必要なことを洗い出すために、以下、市長に見解をお聞きしたいと思います。

 中心市街地では、今後、空き物件、増加すると思いますけども、その中心市街地の現状と、今後の動向というのはどのように予測されているでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 今後、さらに空き店舗がふえることが予想されております。ひいては、中心市街地の衰退というのも心配であります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) そこで、いかに活性化するかということですけども、これから人口減少時代となっていく、そして地域住民の需要だけはパイの食い合いになっていくと考えられます。そこで先ほどから触れている登山客、観光客に中心部に来てもらうための仕組み、これが必要になってきます。

 既に、人が来ているのは、やはりアルプス、山です。そこからの人の流れをつくるには、戸台口と中心市街地を結ぶ直通交通が、やはり必要になってくると思います。この検討についてはいかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 今時点では、循環バス、それからJR高遠線を走るジェイアールバス関東の交通といったものがメーンになります。これも大変な赤字であります。また、それに加えて先ほどのパノラマライナーでありますが、これは木曽福島から伊那市駅で降客をしながら、高遠、長谷を通って戸台口ということで行っております。御指摘のように、初年度は持ち出しも若干あるわけでありますが、こうした2次交通がないと、登山口と中心市街地を結ぶ交通機関がないわけでありますので、そこら辺は一緒になって考えてもらえればと思います。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) もちろん一緒になって考えます。

 それで、今後、都会の若者というのは、どんどん車に乗らなくなっている。公共交通の利用というのは、今後ふえていくことが予想されます。2次交通の重要性はより高まっている。木曽福島からの直通交通というのは、やはり市内でお金を使ってもらいづらい仕組みです。現状、市内で最もお金を使ってもらう方法としては、やっぱり宿泊してもらうということになってくると思います。そのための最大の問題点としては、前の日に入って、伊那市で泊まっても、戸台口からの林道バスの始発に乗れないということです。高速バスを使えば、名古屋、あるいは東京圏の方々が、仕事が終わってから伊那に入って、一泊して朝一で山に向かうということは可能ではあります。しかし、前の日にわざわざ来てもらって泊まっても、早い時間の林道バスに乗れないということが最大のネックになっています。

 林道バスを運行している市の自動車運送事業の決算、この決算報告書にこんなくだりがありますけども、7月の海の日の3連休には、バス停より仙流荘玄関口まで長蛇の列ができ、早朝の6時の便より10台のバスをフル稼働させて、連続30台を運行しましたとか、あと利用者のニーズは、朝一番のバスに乗り、仙丈ケ岳や東駒ヶ岳を登山して日帰りをする人が非常に多いというふうに書いてあります。要は、林道バスの早朝の便にニーズが集中しているということです。しかし、さっき市長がおっしゃった高遠、長谷の路線バスの乗り継ぎというのは、幾ら頑張っても戸台口に着くのは10時ぐらい、ここが一番のネックになってきます。これを解消するために、朝一で戸台口に着く、伊那中心部からの直通バス、これがあれば、今、早朝に、戸台口で林道バスの乗車待ちの行列ができてますよね、あの行列が、今度は前に日に泊まってもらって、市の中心部に、あの行列ができるかもしれないというふうに予想はできませんか。この直通交通のネックというのは、高遠線のジェイアールバスと競合してしまうということがあったと思うんですけども、この早朝の便であれば、競合もかなり軽減できるというふうに考えますが、これはやらない手はないのではないかなというふうに思いますけども、早朝だけでも実現してみてはどうかと思いますが、いかがですか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 先ほど来、話題になっておりますジオライナー、またパノラマライナーでありますが、これは今までなかなか、伊那市長谷から入る皆さんが少なかったがために、都会から、関東圏からジオライナーを使ってきてもらいたい、また中京圏、関西圏からパノラマライナーを使って、木曽福島からこちらに入ってもらいたいということで、今始めております。こうした皆さんは、仙流荘、あるいは入野谷に宿泊してもらったり、温泉施設を使ってもらい、また山に上がった皆さんは、こもれび山荘だとか、あるいは馬の背ヒュッテだとか仙丈小屋とか、こうしたところへ泊まってもらいということで、長谷を中心にお金を落としてもらう仕組みというのを考えております。今、提案の伊那市の中心街からということについては、提案としてはいいと思いますが、これをさらに練り込んで検討しないと、またお金がかかりますので、そのお金をどこから出すのかとか、また効果があるかといったことも検証しながら、さらに検討していかないと、すぐにやりましょうというわけにはいかないと思います。現状として戸台口から出る、例えば、海の日あたりは非常な混雑になります。そうしたものが緩和されるような方法があったりすれば、それも1つの手でありましょうから、中心市街地から出るという、そうしたことも1つの考えとして、今後の検討ということになろうかと思います。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 山にかかわる方々、山にかかわりながら伊那市が元気になっていったらいいなという方々がたくさんいらっしゃいますけども、そういう方々を含めて、中心部にいる人たちも含めて、非常にこれはやったほうがいいんじゃないかという声が強いです。ぜひ、検討していただきたいなと思います。

 あと、駅前に観光案内所がないという声もよくあります。実際に、夏の間、登山客、旅行者が駅前で迷ってる様子というのを結構見かけるんです。私もできるだけ声をかけるようにしていますけども、伊那市駅、もしくはバスターミル周辺に観光案内所ができないのかなと、必要ではないかなというふうに思っています。お金をかけて新たにつくるという発想だけではなくて、看板だけつくって民間のお店に委託するであるとか、いろんなアイデアはあると思いますけども、このあたりはいかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 現在、伊那市駅の構内でありますが、情報端末を設置して、タッチパネル方式で伊那市内の観光情報、また市内のイベント情報、みはらしファームの情報等を案内しております。ほかにもバスターミナルには、パンフレットスタンドを設置して観光情報を発信しているわけでありますが、改めて観光案内所を設置するということについては考えてはおりません。ただ、今の時代でありますので、スマホを持って、そのスマホで情報を得るというようなことは十分可能でありますし、その情報の基というのをわかりやすく置いとけば、また伊那市ホームページにもアクセスできるとか、そうした方法で効果的な情報の発信というのは可能ではなかろうかと思います。そうしたことで観光地、あるいは観光施設へのアクセスの情報等の量をふやしながら、観光案内所の役割にかわるもの、そうしたことを提案、提供できるのではないかというふうに考えております。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 実際にスマホで情報を集めていると、伊那市に関しては、統計だった情報の整理が全くできていないというふうに感じます。そこは、ぜひ早急に検討してください。

 あと、中心市街地について、もう少し続けます。次は、駐車場の問題です。

 中心市街地の商業の弱いところというのは、それぞれの店で駐車場を確保することができないということです。そこで、中心市街地の市営駐車場の無料駐車時間、これを拡大してはどうかなというふうに思いますが、いかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 無料時間の短縮、あるいは拡大、このことについては、前々から話題になっておりますが、現段階では商業振興、あるいは財政の健全化、あるいは利用者の応益負担、こうしたあり方など、幅広い視点から、今、検討を行っている最中であります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) これは中心市街地から元気になるということは、先ほど来、言っておりますように、登山基地の雰囲気をつくっていくということにつながっていく、これは市の全体の利益として返ってくるだろうなというふうに思います。店がふえれば魅力がふえる、人が訪れるようになると、そうすればまた店がふえるという好循環が生まれる、この市営駐車場の無料時間の拡大というのは、ほんとによそから来る方も、地元にする方にも両方に市民益になる話だと思います。このまま郊外の駐車場を確保している大型店ばかりが栄えていく状況を放っておけば、これは中心部の個性的な個人店が育たない。これでは本当に中心部が登山基地になっていく、そこに登山客が集まって、観光客が集まって町を楽しんでくれる、そういう流れができないだろうなというふうに思いますので、そこも、ぜひ検討してください。

 続いて、中心市街地、問題となっている大型の空き物件です。伊那市の駅前の大型の空き物件、4件ほどありますけども、長年、放置されたままになっています。外から伊那を訪れると、バスでも電車でもそうですけど、廃墟と言っていい建物があちこち目に入ってしまう、これは非常に厳しい現状です。これに関する対策というのは、何か考えておられるでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) この件につきましては、ことしの3月、答弁と重複するかと思いますが、建物そのものは法人が所有しているということで、市が、行政が対策について干渉できるかというと、そういうものではないということであります。また、空き物件であっても所有者の財産であります。現行から言うと、所有者への配慮、調整には極めて慎重の対応が求められると。ただ、見た目、安全性から言うと、非常に心配だということは認識しております。所有者へのアプローチということも検討しつつ、今後の大きな課題の1つであるという認識であります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 慎重な対応が必要であるというのは当然のことですし、今の現状、倒れてこないか落ちないかという心配もあるということも当然です。所有者へのアプローチというのを私も続けてはいますけども、それぞれいろんな事情があって、なかなかすぐには動かないだろうということはわかります。何もしなくてもいいのかと言われるとそうではない。なので、それから私が交渉するのと、市の担当者、あるいは市長、副市長でもいいですけども、いろんな方が交渉する手段もあるでしょうし、とりあえず現状はどうなのか、なぜあいているのかということを把握するということが、まず第一歩なのかというふうに思っています。アプローチも考えていると、検討するということをおっしゃってくれていますので、そこに期待したいなと思います。このまま放っておけば、市は何もしない、お手上げなんだというふうに、市の中心部の市民の方から思われかねない状況です。そろそろ何とかしないといけないかなというふうに思います。

 中心市街地の対策の最後ですけども、同じく空き物件対策ですけど、今、開業支援の補助制度というのがあって、中心市街地の新規出店にかなりの効果を上げています。ただ、これは新しく出店すると、開業するという方のみが対象で、どこか既存のお店が移転してくる、あるいは第2、第3の店を出そうというふうな方に関する制度は、今のところないという認識しています。

 今、若い世代で、市の郊外のお店がそろそろ中心部に移りたいな、みんなで集まって盛り上げていこうという機運がかなり出てきています。実際に物件を探したいと言ってる方も何件かいます。こういう動きが強まってる今、非常に中心部に魅力的なお店を集約する、にぎわいの確保をつくっていくチャンスなのかというふうに思いますけども、この新規出店ではない既存店の移転であるとか、第2出店であるとか、そういうふうな出店に対する補助制度というのも必要ではないかと思います。この点に関してはいかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 中心市街地の空き店舗の利活用、これについては行政としてもしっかりと後押ししたいという考えであります。また、初期投資の軽減をすることによって、起業者の支援も継続していくという考えが基本になります。

 現状の詳細については、部長のほうからどのような形になっているかという説明をさせていただきたいと思います。



○議長(黒河内浩君) 田中商工観光部長。



◎商工観光部長(田中章君) 現在ですけれども、中心市街地の空き店舗を活用する、創業する場合ですが、空き店舗の賃借料と改修費に対して補助を行っております。平成18年度以降ですけれども、中心市街地の空き店舗数に対する補助実績は28件、商工団体が開催する創業スクール等を受講することを補助対象の条件としているため、そのうち閉店した店舗は5店舗と、これは他市の中心市街地に比べても、非常に定着率は高いのではないかなと思っております。これは商工会議所等の商工団体と行政との、いい連携した事業であると思っております。

 この事業ですけども、中心市街地にある既存店舗から中心市街地の別の空き店舗に移転したことで、その移転前の店舗が空き店舗となってしまった場合には、補助対象からは除外となります。それから、中心市街地の外の既存店舗を中心市街地の空き店舗に移転した場合には補助対象となります。

 それから、もう一つですけれども、中心市街地の既存店舗を空き店舗とせずに、さっき言った2号店、3号店というような形で、空き店舗を活用する場合にも補助対象となっております。以上でございます。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 出店そのものに補助があるということがわかりました。創業スクールを受けないという縛りなんですけども、例えば、東京のミシュランの3つ星レストランのオーナーが、伊那市に移ろうとなったときに、その方も創業スクールを受けないといけないのかという話なんです。そこはいかがですか。



○議長(黒河内浩君) 田中商工観光部長。



◎商工観光部長(田中章君) 創業スクール等を受講するということは必須ではありません。ただ、例えば、今まで何も経験のない人が、そのまま起業するといった場合に、失敗例が全国に幾つもあります。そういったことをなくすために創業スクールを受けてもらって、きちんと経理だとか経営について学んでもらって、そういったものを対象にしていくことで、これだけ定着してきております。ですので、等でございますので、それ以外で同等の知識があれば補助対象となります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) ありがとうございました。

 次の大きな3つ目に入ります。山小屋の管理人の公募が適切だったのかということについてです。

 伊那市が山小屋の管理を委託している伊那市観光株式会社、これが今年度の山小屋の管理人を公募にかけました。それについて、その経緯が適切だったのかということに関して疑問を感じています。理由についての説明も耳にしておりませんし、そもそも余りにも唐突だったなというふうに感じています。そもそも営利の部分もある山小屋の運営が、単年度で完結するものではないと、その単年度契約自体がどうなのかという声が、前期の経済建設委員会でも挙がっていました。その中での公募というのは、さまざまな問題をはらんでいると思いますけども、伊那市観光株式会社の社長でもある市長に、以下、見解をお聞きしたと思います。

 まず、公募に至った理由、これをお示しいただけますでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 2つの山小屋が新築されたわけであります。西駒山荘と塩見小屋、この機に山小屋において、登山者に喜ばれて、また集客に結びつく、安全登山の情報発信ができる、さまざまなことを、この管理人が負うわけであります。今シーズンの山小屋の利用は好調でありますが、新たな管理契約とともに、広く優秀な人材を募ったわけであります。特に、塩見小屋につきましては、経験豊富な方が入って、その効果が既にあらわれているというふうに見ております。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) この公募に関しては、どなたが発案して、組織内でどのような過程を経て決定したんでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 市の担当の中で研究をし、また、伊那市観光の中でも検討しながら実施に踏み切ったわけであります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 公募するということに当たって、その方針を各管理人に、いつ、どのように伝えたのか、そのあたりはいかがですか。



○議長(黒河内浩君) 田中商工観光部長。



◎商工観光部長(田中章君) これは、株式会社の担当者のほうから聞いたことでございますが、平成28年1月に直接伝えているというふうに聞いております。基本的には面会できなかったものについては電話で連絡しておりますというふうに聞いております。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) これは4施設の管理人とも同じタイミングということですか。



○議長(黒河内浩君) 田中商工観光部長。



◎商工観光部長(田中章君) はい、同様と聞いております。塩見小屋は早目の連絡だったと思います。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 早目というのは、どれくらい早目だったんですか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 塩見小屋につきましては、新たな管理人ということで、昨年の11月であります。そのころに今までの管理人には通知をし、その後、公募という方向で動いてまいりました。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 新たな管理人ということでというのは、どういう意味でしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 新しい小屋には新しい管理人、従来の管理人も候補の1人として含めて、そうした公募の仕方であります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) ほかの3施設の方には、1月に面会して伊那市観光の方が伝えたということでいいんですね。公募が発表になったのはいつでしたっけ。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 1月だったと思います。特段、会社の経営でありますので、その小屋の支配人が、そのまま継続するかどうかは会社で決めることであります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) もちろん、それはそうです。1月に発表になって、1月に面会して伝える、要は、新たな小屋に新たな管理人が選ばれるかもしれないということは、今までやっていた方が職を失うかもしれないということですけども、1月に発表するのに1月に面会してというのは、それは一般の感覚としてちょっと異常じゃないかと思いますけど、そのあたりはいかがですか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 特段、管理の中で問題がなければ、かえる理由はないと思います。しかしながら、4つの小屋については、同時にこれから公募をかけるということで決定しましたので、そうした意味において、面会、あるいは伝達という中で、管理人の公募ということになりました。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) これは来年度以降も公募にかけるんですか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 山小屋の管理人の契約については、1年ごとの契約であります。満了後には、改めて契約を行う必要がありまして、山小屋の経営、それから利用者の満足度、そうした面から、現在の管理人がふさわしいと考えられる場合には、同じ人との契約は十分あります。本人の都合によってかわりたいという場合もあろうかと思いますし、こうしたことについては1年ごとの中で確認しながらやっていくという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 今回、公募にかけたことに関しては、管理人からの意向でということではないはずで、次に管理人からのかわりたい、辞めたいという意向がなかったとしても、公募にかける可能性はあるということですか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 先ほど言ったように、山小屋管理人の管理契約は1年ごとであります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 1年なのはよくわかってますけども、この時期も小屋閉めに向かっていくシーズンに入っていますし、そのシーズンになって、来年の身分がはっきりしないということに関しては、逆の立場だったらどうか、非常に不安じゃないですか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) このことについては、管理人とは確認した上の話であります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 実際、確認した上でと言ってはいても、塩見小屋の前管理人とは裁判で争う、仮処分で争うという事態にはなっていました。確認したから、確認していれば、このような事態にならなかったのではないかというふうに感じます。そもそも、塩見小屋の方には11月、ほかの3施設の方には1月というタイムラグは一体何だったのか、ここはいかがですか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 何回も言ってますけど、契約というのは1年ごとで、これはお互い了解してることであります。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 進んで了解しているのか、ほんとはもっと長い契約がいいのか、そこはもう一度、意向を聞いてください。そもそも普通にビジネスをやっていると、1年で終わりません。当然、来年のことを見通しながらプランを立てていきます。営業もします、お客さんを大事にします。そもそも山小屋の管理人、経験が蓄積していく特殊な職業ではないですか。利益を上げるだけではなくて、登山客の安全管理を担う必要がありますし、当然、市が建てている施設だから、さらに求められるでしょう。こういうのは単年度で何とかできる話ではない。また、接客業でもありますし、毎年、あるじが変わるような小屋にリピーターがつくのかと、市長が通っておられる居酒屋だったり、スナックだったり、店主やママがかわってしまったら、行きたいと思うのかというところも気になります。1年という契約は、やはり異常じゃないかと思いますが、いかがですか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) これは、八木議員の感覚であるかと思いますが、この1年ごとの契約について、それぞれの山小屋管理人からに不満は出ておりません。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 出ていないのであれば、出ていないからいいとなるのか、普通に考えてそれでいいのか、市の職員の方々も、幹部の方々も、我々議会でもそうですけども、これが普通の感覚であるのかどうなのかいうのをもうちょっと考える必要があるかと思います。やはり、山小屋をプライドを持って経営しているとなると、より喜んでもらおう、業績を伸ばしていこうとなったら、当然、来年のビジョンを持ってやっていきます。そこで来年わからないよと言われて、誰がやる気が出るのか。社長としては、やはり現場のやる気を引き出すことも重要だと思いますし、伊那の山岳観光を進めていく中で、小屋の管理人というのは、ほんとに顔にもなっていく存在だと思います。1年でかわるかもしれないとなったら、業者もまちづくりをやってる我々も組みづらいです。シーズンの締めくくりに近づいている、今なお来年のことはわからないと言ってしまうあたりは、非常に問題があると思います。それぞれの管理人も家族があって暮らしがある。お父ちゃん、来年わからないよと子供に言えますか、そんなこと。それを不安にさせるようなやり方というのは、やはり社長である市長の人格も問われかねないというふうに思います。いかがですか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 私は、山小屋の管理人の皆さんとは、常に連携しております。1年ごとの契約というのは、当初からの決まりでありますし、山小屋だけの収入が全てではない皆さんであります。それぞれ別の仕事を持っております。夏場、4月から10月半ばの3カ月間ですね、この間は山小屋で、そのほかは違うところで働いているという方が全員であります。そうした中で、山小屋に行ったり、また山小屋が終わったり、途中でも私と打ち合わせをしながら、経営についての話をしております。当然、1年ごとの契約でありますが、来年についてどうするのかという話も伝えておりますので、私の人格が問われるというような内容の指摘ではなくて、契約でやっているということを御理解いただきたいと。



○議長(黒河内浩君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 恐らく、非常に市長に対して物を言いづらい雰囲気になっているのではないかと思います。それは契約する社長でありますから、切られるかもしれないとなったら、耳の痛いことは言えない、そのあたりは十分理解していただけたらと思います。以上です。



○議長(黒河内浩君) 以上をもちまして、八木択真議員の質問が終了といたします。

 暫時休憩といたします。

 再開は、15時20分といたします。



△休憩 午後3時06分



△再開 午後3時19分



○議長(黒河内浩君) それでは、休憩前に引き続き、会議を再開いたします。

 伊藤泰雄議員の質問に入ります。

 伊藤泰雄議員は、一括方式の一般質問となりますので、質問時間に制限はありませんが、発言回数は5回までとなります。

 21番、伊藤泰雄議員。

     (21番 伊藤泰雄君登壇)



◆21番(伊藤泰雄君) 21番、伊藤泰雄でございます。久しぶりの一般質問でございますので、実のある、前向きな答弁を、ぜひ、お願いいたします。

 私が先に通告してあります、伊那市内に道の駅設置の要望と、市民も実感する「子育て日本一の伊那市」実現への提案についてを質問させていただきます。

 ほとんどの皆さんは、どこかの道の駅に立ち寄ったことがあると思います。今さら、私が言うまでもありませんが、道の駅は安全で、快適に道路を利用するために道路環境の提供、地域のにぎわい創出を目的とした施設で、「地域とともにつくる個性豊かなにぎわいの場」を基本コンセプトにしております。平成5年に当時の建設省と地方自治体の協力で、全国103カ所が登録してスタートいたしました。平成12年には550カ所を突破し、ことしの5月現在は、全国に1,093カ所設置されているようでございまして、長野県内にも43カ所あり、長谷の南アルプスむら長谷は、県内6番目に設置されました。

 私は平成7年に伊那市議会議員に当選いたしました。そして初めての一般質問が、伊那市に道の駅を設置したらいかがでしょうかという質問でした。当時は全国でも、まだ少なかったものですから、しかし設置されている道の駅は、どこも多くの皆さんに好評で活気がありました。近隣では飯島の七久保に、道の駅花の里いいじまが設置されておりまして、大変にぎわっていたので、伊那市にも、ぜひ建設したらいかがでしょうかと提案いたしました。時の唐澤市長は、それはよい考えだが、今は適当な場所がないので難しいが、前向きに検討いたしましょうとの答弁でございました。その後、議会の視察のたびに、議員の皆さんで、各地の道の駅に寄り、早く伊那市にも欲しいなと議員同士で話したものでした。その後も、何回か要望しましたが、相変わらず適当な場所がないとの答弁でした。

 平成18年2月に、権兵衛トンネルが開通する見通しが立ちましたので、市民の皆さんから西箕輪地区に休憩施設を建設したらどうかとの提案があり、旧伊那市では、平成17年度予算にパノラマレストパーク設置を前提に、開設検討業務委託料300万円を計上して、コンサルタントに依頼し、調査、研究をしました。私は、これで西箕輪地区の国道361号に道の駅ができるのではと期待しましたが、みはらしファームと競合するので心配するとか、いろんな事情があったようで話が進みませんでした。そこで、平成19年6月議会で再度要望しましたが、現在まで、道の駅に関しては、何も動きが見られません。

 ことしの7月16日に、飯島町田切地区の国道153号、伊南バイパス沿いに道の駅田切の里がオープンいたしました。私も寄ってみましたが大変にぎわっていて、地域の活性化に大いに役立ち期待できると感じました。飯島では、以前から花の里いいじまがあり、にぎわっておりますけれども、2カ所目の道の駅です。また、箕輪町でも、広域農道沿いの農産物直売所NIKORIKO周辺に道の駅を設置してはと検討してるとの新聞報道がありました。隣の南箕輪村でも、大芝高原に設置を検討しているとの話も聞こえております。

 伊那市も、これから国道153号バイパスの建設が進められますので、候補地になりそうな場所は幾つか考えられます。私どもの地区にも、伊駒アルプスロードの計画がありますけれども、開通のときには、ほんとにすばらしい適地が、東春近、富県地区のあたりにもあります。しかし、残念ながら、まだ伊駒アルプスロードは事業決定もされず、ルートも100メートルの帯でしか決まっておりません。全線開通する見通しが、全然、今では立ちません。そこで私は、まず、権兵衛トンネルの下の国道361号沿線の西箕輪与地地籍に道の駅をつくるべきだと、再度提案いたします。

 権兵衛トンネルは、平日でも利用者が多く、土曜日、日曜日には4,000から5,000台余りの車が往来しております。国道361号は、御存じのように、伊那市と高山市を結んでいて、今ではメーン街道して、伊那、木曽、高山の皆さんが、いろんなイベントを通じ、盛り上がっております。高山の町は、北陸新幹線効果もあり、年間450万人以上の観光客が訪れると聞いております。伊那市と国道でつながっておりますけれども、残念なことに、今までは高山市の高根ダム付近のトンネルが狭くて、大型バスの通行が困難で障害になっておりましたが、来年の春には新しいバイパスが開通して、大型バスの通行がスムーズにできるようになりました。そのため伊那市へ、これから多くの観光客が来るのではと大いに期待されます。狭い谷合の木曽谷から権兵衛トンネルを抜けてからの南アルプスをバックにしたパノラマは、まさに圧巻という言葉がぴったりと当てはまります。

 ことしの夏は、木曽福島と仙流荘を結ぶ乗り合いバス、パノラマライナーが運行され、多くの皆さんがすばらしい景観を満喫されたと思います。しかし、今では残念ながら、立ちどまり、ゆっくり風景を満喫しようとしても駐車場がありません。また、すばらしいビューポイントで、風景写真を撮るには最高の場所ですが、俗に言う「とるぱ」と言われる写真撮影ができるパーキングもありませんし、観光などの情報発信の場もありません。これから観光に力を入れていこうという伊那市としては、大変にもったいないことでございます。

 ここで、先に触れたパノラマレストパークについて検討したコンサルタントの結果報告を少し紹介いたします。伊那市の観光戦略として、次の5つのキーワードに集約される、それは、自然、食、健康、歴史、そして人であります。現在はこれに花が新しく入っておりますが、これに基づき、観光戦略を実践していく場合、次の5つに項目を進めていく必要があります。1つとして、地域内及び広域での連携による魅力創出、2、体験観光への取り組み強化、3、観光資源の発掘、4、既存観光地に魅力再評価と誘導、誘致策の強化、5、情報提供の強化、これらのコンセプトや具体策を踏まえた上で、振興策を具体的に進める観点から、伊那市の西の玄関としての役割や体験型の入り口としての役割からも、与地地籍に観光拠点施設の建設が望まれるとの報告がありました。

 また、以前、パノラマ伊那市をキャッチフレーズに掲げた伊那市観光基本計画策定の折、ふるさと大使の森田芳夫氏が、山岳展望と自然という日本で一番の観光資源を持っている、もっともっと活用し、外との交流を図ってほしいとの要望があったと思います。

 伊那市観光の起爆剤としても、権兵衛トンネル下の国道361号沿いに道の駅設置を再度考えてみてはいかがでしょうか。ちなみに高山市は、8カ所の道の駅があり、全国一だそうです。期待できる答弁を、ぜひ、よろしくお願いいたします。

 次に、市民も実感する「子育て日本一の伊那市」実現への提案について、質問をいたします。

 今、日本は全国的に少子化減少がとまらず、伊那市も例外ではありません。さまざまな要因があると思いますが、伊那市では関係部局、関係団体、そして我々議会でも出生率が上がるようにいろいろと取り組んでいますが、残念ながら、そう簡単には成果が見られません。

 そんな中、うれしいことに、宝島社発行の「田舎暮らし」という本の中で、子育て世代にぴったりな田舎部門で、2年連続日本一になりました。大変喜ばしいことです。しかし、発表されたときから、市民に指摘されましたが、先ごろ行われました議会と市民との意見交換会でも、参加者の皆さんからも実感がないという声が多く聞かされました。我々世代も、伊那市の宝である、子供たちの子育て支援が、何かできないかということで考えておりまして、本当に子育てがしやすく感じられて、出生率が上がる、名実ともに日本一、子育てしやすい町、伊那市になるための一助になればと質問をいたします。

 今の子育て家族は、核家族化が進み、そして共稼ぎ世帯がふえ続けております。お母さんたちが勤めに出ている多くの民間企業の職場では、育児休暇がそんなに長くとれません。そのために、未満児保育の希望者が大変多くなっております。以前は、親と同居で子供を見ていてくれたのでしたけれども、今は別居世帯が多いので、そんなわけにはいきません。また、親もまだまだ現役で働いている家庭も多くあります。そんな環境ですので、若い2人だけの子育ては大変でございます。伊那市では、子育て支援の一環として、いち早く、ファミリーサポートセンターを平成10年に導入し、保育園などの送り迎えや、放課後や急用時の預かりなどの活動をしております。年々、利用者がふえてきて、初めのうちは利用件数は500件程度で推移していましたけれども、平成25年度から増加し始め、昨年度は1,409件で最多だったそうでございます。しかし、需要がふえますけれども、協力会員が80名と少なくて、やりくりが大変なようであります。

 日本経済新聞社でも、子育てしやすい町ランキングの調査をして発表しております。そこでの評価ポイントが、12程度ありました。そのポイントの上位5位まで披露いたしますと、1番として、認可園に入りたい人が入れている。2として、ファミリーサポートセンターの充実と、3、病児保育に預けやすいか、4として認可保育園の保育料が高いか安いか、5として、子供が2人以上いる家庭への保育料の減免があるかなどでございます。

 伊那市の現状は、さすがに、ほぼ満たしておりますけれども、2番目に重要項目のファミリーサポートセンターの充実は、やや劣っているようでございます。今後、ぜひ、協力会員をふやすように、さらに頑張っていただきたいと願いますけれどもいかがでしょうか、答弁をお願いいたします。

 昔から、子供には幾つかのポケットがあると言われております。それは両親のそれぞれの親、つまりおじいちゃん、おばあちゃんたちにいろいろ買ってもらえるということであります。それがよいことか悪いことかは別にして、やはり子育てには、身内の祖父母の支援が一番で大変助かると思います。

 今、世間では、孫旅と言って、祖父母と孫たちが一緒に旅行して思い出をつくるという旅がはやっているようでございまして、各地の宿泊施設でも、それに合わせたプランを用意して対応していてくれるようです。私もおかげさまで幾人かの孫に恵まれていますが、孫は目の中に入れても痛くないとはよく言ったものですね。ことし、幸いにも内孫にも恵まれまして、別棟ですけれども、一緒に生活しております。そこで感じるのは、昔と今の子育て方法の違いです。その違いがわからずにトラブルが発生し、嫁しゅうと問題に発展なんて話は枚挙にいとまがありません。

 そこで、今、幾つかの自治体では、孫育てのガイドブックの冊子を発行して、大変好評のことのようでございます。幾つか紹介いたしますと、さいたま市が「祖父母手帳」、広島県が「じぃじ・ばぁばのための孫育て応援ブック」、横浜市は「地域と家族の孫まご応援ブック」、岐阜県では「孫育てガイドブック」「孫でマゴマゴしたときに読む本」、石川県が「いしかわ孫育てガイド」などです。こういった冊子の目的として言われているのが、先ほども述べましたが、現在の祖父母世代は、孫ができる世代になってもかくしゃくとしていて、元気な方が多い、核家族、共稼ぎ家庭は、今後、確実にふえ続けていきます。子育てで一番重要なことは、いろんな人や子供と触れ合い、ともに育ち合うことだと言われております。保育園の充実はもちろん大事でありますが、家族、親族とのふれあいは、また違った暖かさがあります。両親ともに仕事をしている家族にとって、祖父母の力を借りられることは大変心強いし、子供にとってもよいことで、若いお父さんやお母さんが安心して仕事に邁進できるのではと言われて、冊子ができたようでございます。

 私は早速、さいたま市「祖父母手帳」というのをダウンロードしてみました。大きく8項目、23ページで構成されております。1つとして、お互いにいいこといっぱい!祖父母の"孫育て"、2、いっしょに考えよう"上手な付き合い方"〜嬉しかったこと・気遣いがほしかったこと、3として、知っておこう!子育ての新常識、赤ちゃんのお世話の基礎知識、ここが変わった!子育ての昔と今、4番が、防げる事故から孫を守ろう、5として、孫といっしょに遊ぼう、6、孫とお出かけスポット、7、期待しています!"祖父母力"、8、"孫育て"を支えるサービスがあります、となっております。

 伊那市でも祖父母の力を借りて、トラブルもなく、安心して子育てができるための環境づくりのために、祖父母手帳のような冊子をつくって参考にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。きっと出生率が上がると思いますので、ぜひ前向きな答弁をお願いして、ここでの質問を終わらせていただきます。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) まず、道の駅でありますが、市内には南アルプスむら長谷の道の駅があります。ここはパン、またビジターセンター、物産品の販売所とかレストランが併設され、大変多くの人でにぎわいを見せているわけであります。多くの道の駅、国内の道の駅の中でも、地場産品の直売場や、また加工場、レストラン等、地域の振興施設が併設されております。運営については地元の皆さんがこれに当たっているということで、さらにはさまざまイベントの開催など、日本を代表するような道の駅というのも、幾つも聞いているわけであります。今後、道の駅の設置に当たりましては、伊那地域の活性化となるすぐれた企画を検討して、国から重点支援が受けられる重点道の駅のとして指定される必要があるという考えであります。

 過去、国道361号線の権兵衛トンネルの伊那側出口、道の駅を検討した経過があることは私も承知しておりますが、当時といいますか、みはらしファームとの競合ということが大変心配されて断念しているという経過もあるわけであります。ただし、国道361号につきましては、岐阜県側の上ヶ洞バイパス、これが来年4月末には完成という情報がありますので、そうしますと、高山に来ている400万人を超える観光客、この皆さんが木曽のほうに流れ出して、また、伊那のほうにも観光としての入り込み客も期待されるわけであります。おっしゃるとおり、トンネルを抜けると、南アルプスの全貌が目に入り、また緩やかにくだっていく扇状地、また遠く高遠、長谷の農地、また里山が見えてくるという非常にパノラマ感のある雄大な景色が目に飛び込んでくるわけであります。ここでゆっくりと景観を楽しんでもらいたいということを私も考えておりまして、これまで幾つか検討を、担当を含めてやってまいりました。現段階では、ここを道の駅という大規模のものではなく、例えば、小規模な休憩所、あるいは情報の発信する場所というような施設はどうなのかという、そんな話題が出ている状況であります。

 それから、子育てに関する御質問であります。まず、ファミリーサポートセンターの協力会員、これをふやす方法をということでありまして、このファミリーサポートセンター事業につきましては、地域のつながりが希薄になっていると言われる中で、地域で子育てを支援しようという、そうした会員の組織でございます。伊那市の活動件数は、送迎を中心に増加しているという状況でありまして、伊那市の依頼会員、会員として依頼をしている方が257名、協力会員が80名ということで、今年度、新たに新規の協力会員を10名要請しております。こうした協力会員の募集につきましては、市報、あるいは、い〜なチャンネルでの広報、子育てがひと段落した年齢の方が多く集まる会議などに担当者が出向いて、直接PRする方法で行って、毎年、10名近くは確保ができているという状況であります。中には高齢化、あるいは家庭の事情で退会する人もいらっしゃいます。要請をお願いした活動にも出られない方もおりますので、引き続いて、新規協力会員の確保というのは、継続して重要であるという考えであります。

 ファミリーサポートセンター事業の知名度を上げるということで、市報、い〜なチャンネル、あるいは新聞、フリーペーパー、こうしたものを活用した広報に引き続いて力を入れてまいりたいということと、それから、協力会員を効率よく確保するために市民大学の学生、あるいは保育士の経験者など、対象を絞って働きかけていくということも1つの方法であろうかと思います。子育て支援センター、あるいは保育園が地域交流を活発に行うということで、伊那市の子供はみんなで育てましょうという意識を醸成して、ファミリーサポートセンターの事業に限らず、隣近所で子育てを支えていく、そんな地域づくりを目指してまいりたいという考えでございます。

 それから、もう一つの祖父母向けの孫育て冊子のお話しであります。妊娠届の届け出を出したとき、また申請時の訪問のとき、乳幼児の健診時等に冊子、育児のしおりという物と、子育てガイドブックというものを配付しております。これは安心して出産に望み、また子育てに取り組めるように、出産や育児、発達の経過、市で行っております育児サポートについてのお知らせをしておりますが、保護者等、一般向けでありまして、祖父母に特化した冊子という物は作成していないわけであります。ただ先ほど、議員、おっしゃいましたように、そうした物を発行している自治体もあって、また内容も非常にすぐれているという御指摘がありました。こうした祖父母向け冊子は、子育てにおける若い親と、祖父母との円滑な関係の構築に役立つツールではないかなというふうにお聞きしました。配付方法、あるいは掲載する内容など、先進事例等を参考にしながら、作成について、今後研究課題として進めてみたいというふうに思います。



○議長(黒河内浩君) 伊藤議員。



◆21番(伊藤泰雄君) ありがとうございました。

 道の駅ですけれども、以前から私は、ミスター道の駅と言われて、前の議員の多くの皆さんから言われて一生懸命やりましたけれども、なかなか場所がないということで、今度、伊駒アルプスロード、伊那バイパスもできてきますけれども、いい場所がたくさんあります。しかし、まだいつ完成するかはわからないわけでして、完成の暁には、ぜひ、原新田から富県のあたり、今から予約しておきますので、あそこは絶対いいと思います。

 私が、今、提案しました361号の権兵衛峠からおりたところですけれども、以前もレストパークを研究したんですけれども、そのとき、今、市長が言われるように、やはり、みはらしファームとの競合が心配されたわけでございます。高速道路もサービスエリアもあるし、パーキングもあります。パーキングも直売所や売店があったり、トイレだけのパーキングも高速道路にはあります。ですので、私は、とりあえずトンネルをおりたところにパーキングとトイレだけでも、ぜひつくったらいかがかなと思うんです。情報発信のスペースもつくって、とりあえず、それでスタートしてみればと思います。確か、道路管理者が施設の支援をしてくれるということで、あれは国道でございますので、国交省からの、例えば、トイレなんかの支援があるんではないかなと思います。農免道路は各市町村の管理ですので、そういうわけにはいきませんけれども、ちょうどあそこは国道ですので、ぜひ、そんな方法で検討してもらいたいと思いますけど、いかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 先ほど、例えば、小規模な形状というような表現をしたんですが、私もあそこを通って、よく坂道の途中に車をとめている県外車を見かけます。非常に危ないなという思いをしながら、でも、この景色であれば、車をとめて見たいだろうなという、そんな思いでいつも見てきたわけでありますが、トイレがないということも事実だと思います。先日も高山から木曽、伊那をずっと走ったわけですが、トイレというのが、実はあんまりないんですね。したがいまして、トイレというものも1つの要素として、また景観を楽しむというような場所として、権兵衛トンネル、伊那側を出てところの、すぐれた景観のところに、そうした物の設置が可能かどうかということを、また担当と詰めて検討してみたいと思います。

 また、道の駅そのもの予約もできますよという話でありますが、これも、私もまだ話が進んでるわけではありませんので、今、環境影響評価の配慮書が終了したぐらいだと思います。そうした中で、具体的にこれから伊駒アルプスロードの建設計画みたいのが事業主体も含めて決定をされれば、議員、おっしゃった場所というのは、農村景観だとか、また中央アルプスの景観、さまざまな点から見てもすばらしい場所だなというふうに考えております。そうした具体的なものになったら、さらに踏み込んだ検討が必要かなという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 伊藤議員。



◆21番(伊藤泰雄君) ぜひ、今、予約はございませんけど、道の駅も、できれば、最初から飲食関係をつくらなくても、ああいう道の駅ができれば、必ず、そばに民間の業者がきっとつくると思います。最初からつくらなくても、そういうふうに開けていくんじゃないかなと思いますので、ぜひ、とりあえずはパーキングとトイレぐらいはしてほしい。今、さっき言う伊駒アルプスロードもパチンコ屋ができて、パチンコ屋街道になったら困りますので、そういうのにならないためにも、ぜひ、お願いいたします。

 ファミリーサポートセンターの充実ですけれども、我々は、実は団塊の世代でございまして、今、山のようにおります。大分、これから暇になってくる人もふえてくると思いますので、ぜひ、そういった皆さんにも協力してもらって、会員になっていただければなと思いますので、ぜひ、市報やらいろんな媒体を通じて募集していただきたいと思います。

 それから、祖父母の手帳ですけれども、実は、これがさいたまのやつですけど、インターネットからダウンロードができるんですね。さいたま市でも始めは送ってほしいと思ったけど、それはだめだということで、とりに来てくれれば幾らでもやるということで、各支所の窓口とか、各関係機関の窓口、そして図書館とかそういうところへ行ったら、置いてあるだけでございまして、今、ホームページへ載せといてダウンロードすれば、誰でも見えるということですね。そんなに金がかかるものじゃないと思いますけれども、研究していただきたいと思いますけども、いかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) そうしたものについて、今まで、まだ目にしてないわけでありますので、私自身もそうした事例を勉強しながら、また担当とも勉強しながら、お金をかけずにできるということでありますので、また研究を進めてみたいと思います。



○議長(黒河内浩君) 伊藤議員。



◆21番(伊藤泰雄君) どうもありがとうございました。今言った、とにかく私の運転できる間に、伊那市の道の駅にどうしてもとまってみたいと思っておりますので、ぜひ、前向きに検討をお願いしまして、私の質問を終わります。



○議長(黒河内浩君) 以上をもちまして、伊藤泰雄議員の質問は終了いたしました。

 引き続き、平岩國幸議員の質問に入ります。

 11番、平岩國幸議員。

     (11番 平岩國幸君登壇)



◆11番(平岩國幸君) 11番、平岩國幸でございます。

 あらかじめ通告しました、日本一の桜の里づくりと、仁科五郎盛信公が祀られている五郎山の整備について、この2点を質問いたします。

 昨年12月、日本で最も美しい村連合への加盟が認められました。伊那市高遠町には、日本の3大桜として全国的に認識され、毎年多くの観桜客が見えております。

 最近は、かつてのような盛況ぶりは見られなくなりました。平成8年には、39万8,257人、それから多くのお客をお迎えし、平成12年には、39万3,604人、観桜客を迎え、その後は、徐々に減少し、平成23年には、東日本大震災の影響で減少し、20万人を割ってしまいました。平成25年、26年は、20万人を超える観桜客を迎えましたが、最近は観桜客の増加が鈍くなっております。観桜客の減少の主なものは、6年に1回、2年続きの善光寺の御開帳と諏訪の御柱の影響を受けていることがあるように思います。これは過去からそういう傾向がありました。特に、ことしは場合は、貸し切りバスの事故防止の観点から、500キロメートル運行の制限も大きく影響したものと考えられます。桜の見ごろについてもインターネット等によって、桜の情報が手軽にとれることから、客足の減少につながっていることが十分に考えられます。今後も30万人の観桜客を迎え入れることは、至難の技と思っております。近年、全国的に桜による観光地がだんだん見えてまいりした。

 今後の対策として、美しいタカトオコヒガンザクラの保存と新たな桜の名所をつくることが大切ではないかというように思います。伊那市には、日本一の桜の里づくりの計画があります。高遠城址公園には、1,500本ほどの桜を初め、美篶小学校の生徒を初め、今では青島や境地区も三峰川右岸に多くの桜を植樹し、毎年、多くの観桜客の目を楽しませてくれております。春の人気スポットとなり、近年、この堤防は朝日に照らされる中央アルプスを背景に、カメラの放列をよく見かけ、伊那から高遠をつなぐ桜の街道の1つとなっております。

 そこで、まず日本一の桜の里づくりについて、市長に質問をいたします。

 平成24年12月の一般質問で、ナイスロード全線に桜を植樹し、桜通りにしてはどうかとの質問をいたしました。そのときの答弁は、三峰川レストパーク付近から上流は堤防と道路が接近しているために、植樹により交通の妨げになることから、山際に植樹することなど、遠景として桜のつながりを検討しているという答弁がありました。その後、どのように進展しているかを質問いたします。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 三峰川右岸の堤防でありますが、美篶小学校の生徒、また境、青島地区の皆さんの植樹によって、現在、200本の桜がございます。高遠城址公園を中心に伊那公園、それから春日公園を結んだ桜、この桜のトライアングルというのを前にお話ししたかと思いますが、こうしたことについてもホームページなどでPRしております。

 特に、三峰川右岸の桜につきましては、高遠城址公園と春日公園を結ぶ桜として、地元の児童、また住民の皆さんの管理によって、毎年きれいになってきておりまして、多くの皆様に喜ばれているわけであります。また伊那公園と高遠城址公園を結ぶ桜としましては、美篶の河岸段丘の山桜を初め、途中の桜をライトアップされて、きれいに咲いてるという状況であります。伊那市では地域の桜を適正に管理するよう、地域桜守の育成を平成23年度から行って、平成27年度までに39名を育成しております。地域の桜の管理をしっかりとやってもらってるのが実情であります。このほかにも、市内には多くの桜が現存しますので、これらがつながって景勝地として注目されるというふうに発信してきております。

 御指摘の三峰川の山際に植樹することなど、遠景としての桜のつながりということでありますが、こちらについては具体的な形はできておりませんが、当時の話を受けながら、また、ごみ処理施設の建設もあります。総合的に見ながら、今後、進めてまいりたいという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 平岩議員。



◆11番(平岩國幸君) 先ほどの左岸になる山際に植えてと、遠景を楽しむということでございますが、あそこは私も実際に現地を見たんですが、明治時代につくった伝兵衛井筋が、今、実際には廃川になっているような形なんですよ。水は少しは通っておりますけれども、それは差してくる水であって、手当てをすれば、あれはそんな水の心配はないというように思っております。

 あの管理は、今はどこがやってるかということがはっきりしておりませんので、その辺のところも解決しなければ、そこに桜を植えるということは難しいかと思うんですけれども、地図上で見ると青線になっているというような状態でございます。それは、ただ河川だけなのか、それに伴う畦畔も青線なのか、その辺がわからないと手をつけることも困難ではないかと思いますので、あそこを遠景を楽しむ桜の並木にするということには、まず、そこから解決していかないと、次の手が出ないと思うんですが、その点はいかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) また担当のほうとよく、そこら辺の現状を把握しながら考えてみたいと思います。



○議長(黒河内浩君) 平岩議員。



◆11番(平岩國幸君) 確かに、あそこに、距離にしたらナイスロードから300メートルぐらい離れております。それで、傾斜地が北に向いているので、非常にいい景観になるだろう、桜が植えられて咲けばすばらしい景観になるだろうなというように思っておりますので、ぜひ、これについては、日本一の桜の里づくりの中に入れて、ぜひ進めていただきたいということをお願いしておきます。

 次に、桜の苗木が十分に育苗されていない状況でございますけれども、まず、苗木の生産から始めることが、桜の里日本一をつくるためには必要だろうというように思っております。生産してる人に尋ねてみますと、現在、苗木は50本ほどはあるようでございますけれども、日本一の桜の里づくりを実現するためには、この育苗からと考え直すこと必要ではないかなというように思いますが、この育苗を、どのようにこれから進めていくかということについてを質問いたします。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 年間50本程度の生産をしてもらって、専用の圃場で管理しているのが現状であります。個人的に苗木を育てている方もいらっしゃいますし、植樹に適した苗木の在庫状況によって、必要な場合については提供をお願いしているというのが現状であります。

 このタカトオコヒガンザクラでありますが、桜憲章の中には、町外へ無断へ持ち出すことは、厳に慎むものとされております。これは私も守っておりまして、最終的には高遠総合支所長の判断で、いいか悪いかを決めて、私がその判こを押すだけということで、決定は高遠に任せております。そうした大事な桜でありますので、常に、ある程度の本数は確保しておかなければいけないという思いでありまして、この育苗を委託する業者、あるいは大学の研修者にもお願いしつつ、また、高遠北小学校でも信州大学の先生と一緒になって育苗しているという経過もございます。

 タカトオコヒガンザクラの植樹につきましては、高遠町地域に、ある程度限定し、その他友好都市であるとか、よほどの内容のない限りについては、持ち出しというのは慎みたいという考えのもとに、タカトオコヒガンザクラを管理し、また育苗についても継続してやっていきたいという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 平岩議員。



◆11番(平岩國幸君) なかなか育苗は難しいようでございますけれども、城址公園の中には、若い苗になるようなのがたくさん出ております。それを根から切ってもってくるということも可能かなというように思うんですが、城址公園だけにいろいろな制限もあるというようなこともあるので難しいかもしれませんが、そんなことから、実は私の家にも50年くらいの桜があります。そこから根が四方八方に出てまして、幹から大体5メートルぐらい離れたところに若い苗が何本も出ております。実はこれ、何とか育つかなと思って実際にやってみたら、今のところ18本が元気でおります。そのうちの5本は私の近くに植樹して、来年ぐらいには咲くかなと思って楽しみにしてるんですが、何かそんな方法で苗を起こしていくということも1つの方法かなと思いますし、城址公園の中でなくても、あちこちに桜があって、そういうところから苗がとれるのではないかなという思いがしますので、どうか増産できる道も考えていただきたいなという思いがいたします。そうすれば、1年に50本というようなことは、まずないと思いますし、高遠の人であれば、相当の古い桜を持っていて、そこから木が生えてきてるというようなこともありますので、どうかその辺のところも増産という意味でお考えいただきたいというふうに思います。

 次に、観桜客の減少について、温暖化により早咲きが大きな原因ではないかなということも考えられます。近年、10年間の開花状況を参考にして、エージェントやポスターにも早咲きであるということをアピールできるような広告ポスターも必要ではないかというように思っております。今までに10年間の平均を見ても、3日ぐらいには開花してるということでございますので、これが4月の中旬では完全に遅い、今から20年前はそのくらいでもよかったような気がしますけれども、その辺のところで、今後のPRの1つの手段に、早咲きということを強調したPRをされてはいかがかと思いますが、市長にお尋ねします。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) おっしゃるとおり、この数年間は開花時期が早まっております。ざっと計算をしてみますと、この直近の4年間だけでも、4月4日あたりが咲き始めと、満開が4月8日前後ということで、かつては4月半ばが満開ですよというような話も伝わっておりましたが、その開花の時期というのは、大分変わってきてるということを認識しております。

 また、観光客が減っているという指摘もありまして、これは私どもも認識しております。バス事故によっての大型バス、遠距離が非常に厳しくなったということ、また桜の名所というのが全国にふえてきていると、あるいは交通渋滞が、高遠がすごいぞということが、まだずっと言われております。現在では、そうした交通渋滞はないわけでありますが、高遠の桜イコール大渋滞という、そうした昔からのイメージが固定化されてしまってるということ、あるいはレージャーの嗜好性も多様化してるというようなこともあったりして、さまざまなことが要因として、観光客の減少へつながっているのではないかというふうに予測をします。しかも今までうたっている咲き初めから満開の時期、これも明らかに前倒しになっておりますので、こうしたことをよくよく戦略の中に組み入れて、これからの高遠の桜観光について見直していかなければいけないという考えてあります。

 また、旅行会社へのアプローチでありますが、毎年10月の上旬には営業を行っております。翌年の桜については、前の年の10月ですから、少なくとも半年前から始まっておりますので、こうしたときにも、先ほど申し上げとように、開花時期も前倒し、また満開の時期も8日前後ですよという、そうしたことを十分にお知らせをしながら、旅行企画というものを組んでもらっていかなければいけないのかなというふうに考えておるわけであります。

 また、桜のポスターでありますが、見ごろは上旬から中旬という表記になっております。これはこれとして当たっておりますので、そこら辺をもう少しわかりやすいような表現も含めて考えるべきだと。

 あと、もう1つ、渋滞のイメージですね。かつて、合併前は伊那インターの中から大渋滞、インターを出てから高遠まで5時間、6時間というのがありました。そのことが二度と行かないぞということにつながってると、そんな悪いイメージのまま来ておりますので、こうしたことをそうじゃないというような、例えば、ライブカメラで渋滞がないということをお知らせしたり、またインターネットを利用して、タイムリーな情報発信をしたいということもやってっていかなければいけないかというふうに考えております。



○議長(黒河内浩君) 平岩議員。



◆11番(平岩國幸君) 今のポスターでも見ごろは、4月上旬、中旬という、非常に幅の広い状態ですけれども、昔から言われるように、3日見ぬ間の桜かなというようなことがあります。だから、もっと絞り込んだ前倒しの桜の開花予想は、今まで過去の実績を捉えて出すことも必要ではないかなと、これがでたらめに出したというような、観桜客に誤解があってはいけませんので、過去の実績、例えば、5年でも10年でも、そういうものを平均化したもので、そういうPRに使っていくことは大事じゃないかなというように思います。

 それで、先ほど市長から答弁の中でございますけれども、今までほんとに高遠の桜と言えば道路渋滞ということで、しっかり詰まっておりました。悪名高き渋滞というようなことがあります。でも最近は道路状態も大変よくなってまいりましたし、国道152号も大分でき上がってきました。そういうことでございますので、大きな渋滞があるということもありませんし、公園の近くに駐車場も相当数用意ができておりますので、そういうことも、またPRの中に加えて、これからの宣伝を有効にやっていただきたいなと、そんなふうに思います。

 今から20年くらい前は、なかなかの早咲きなんていうことではなくて遅咲きだったんですね。そのときに、桜の木3本に、大きなビニールハウスで覆って咲かせた、無理して咲かせたんです。そしたら桜、やっぱり天然っていうのはすごいですね、確かに、かぶったのは早く咲きますけど、色が白くて梅みたいな桜になっちゃいまして、それで翌年になったら、その木は大変弱っちゃったというようなこともありました。そういう無理なことはすることはない、自然に咲かせることが一番いいと思うんですけれども、これが遅咲きということが今後の、今の気象情報からいったら、とても考えられませんので、早目、早目のPRを、ぜひお願いしておきたいというように思っております。

 それでは次に、その早咲きにも関係することでございますけれども、桜のライトアップについての質問をしておきたいと思います。

 花には日照時間が短くなると咲き出す菊の花、それから日照時間が長くなって咲き出すのが梅とか桜がそうなるわけであります。その点から考えると、多くの桜の名所が、今はライトアップをされてるということでも、桜のためにいいのかどうなのか、そんなことが心配されます。ライトアップをすることによって、桜に光を当てることによって、早咲きを桜に促してることになるというように私は考えられると思っております。それはライトアップによる桜に投光することによって、光と熱が与えられる。桜のほうでは日照時間が長くなったなということで、夜も休まず明日に備えて咲き出そうという錯覚を起こしてしまうのではないかなというように思いますので、今後、ライトアップについての時期も少し考えていかないと、満開のときからライトアップする分には、それ以上、花は開かない、あとは散るだけですので、咲く前にやると、どうしても早咲きを促してしまうのではないかと、そんな思いがいたします。植物の組織からいきますと、一般に気温も高低や太陽の光の長短で花芽ができると、この花芽のことを専門用語では、花芽(かが)というようでございますけれども、それから花芽が形成されて、美しい桜が咲くだろうというふうに聞いております。桜はライトアップの光によっても日長になったと思い、ますます早咲きとなるのではないかというように思いますけれども、市長、このことについて、どのようにお考えか、御答弁をお願いします。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) この高遠城址公園のライトアップについては、昨年までは開花から、ことしは公園開きの翌日の4月2日からでありましたが、散り終わりまでの期間、日没から夜10時まで行っておりました。電球については水銀灯、ハロゲン灯を使用しておりますが、LEDも台数をふやしているという状況であります。

 熱によって、光るによってという心配があります。私も、そうしたことをよく耳にするわけでありますが、このことについても専門の方の見解をお聞きしました。一般的には光の影響はほとんどなくて、高遠城址公園の場合、桜からの距離も離れているという中で、熱の心配もないということで、このライトアップが桜の開花を早めているということにはならないのではないかということを、日本花の会の主任研究員、和田先生のほうからいただいております。

 ただ、私も前々から言ってるんですけども、桜の時期は、ほぼ1週間から10日であります。それを朝から夕方までという、その限られた時間だけの利用ではなくて、やはり朝も早くから夜も遅くまで、せっかく咲いてる時間は限られているわけですので、そうした活用をもっと考えるべきかなと、もちろん、あそこにお住まいの方の生活もありますので、そうしたことも考えつつも、夜は特にペアの方がたくさんお見えになります。早朝は、またお年寄りの皆さんがお見えになったりしますので、そうしたいろんな客層を考えつつ、少しでも長く桜を見てもらえるような時間の設定ということを考えたいということで、ライトアップもその1つであります。



○議長(黒河内浩君) 平岩議員。



◆11番(平岩國幸君) 桜の美しさというのは、日中の美しさ、あるいは夜桜の美しさは、大変感激もあるんですけれども、ただいま市長の答弁の中にもありましたように、朝の桜、露に打たれた桜というのはすごく美しいというように思っております。特にお年寄りの方なんかは、私も公園で何度かお会いしましたけど、行ってみると、朝早くからお年寄りの皆さんがほんとに仲よく、高砂のじいさん、ばあさんが桜を眺めとる、いい景色だなと思って、あんな人生にしたいなと思っておるところですが、大変絵になる姿をよく見かけます。

 公園に車を上げるために、地元の人たちが朝早くから車のエンジンの音を立てるというのは、いろいろと迷惑もあるかというように思いますけれども、余り音を立てなくて入れる国道152号のところに大きな駐車場がありますので、そちらから上がれば、民家のところをほとんど通らずに上がれるというようなこともありますので、どうか来年の桜まつりには、その辺のところも参考にしていただいて、公園の開園も早くする、そんなこともサービスになるかなというように思いますので、ぜひ、お願いしたいと思います。ただ、そこで注意しなければならないのは、高遠に早く来て、朝の桜を見て帰られたのでは困るんので、前に晩に高遠、あるいは伊那に来て泊まっていただいて、朝早く公園の桜を見てと、そんなような計画も、ぜひ1つはお考えいただきたいと思っております。

 次に、高遠城址公園の北側の斜面でございますけれども、桜の植樹をしたらどうかというように思っております。これは前々からそういう声が多く出ておるわけですが、関東方面から杖突峠を越えて、観桜客が山の間の国道152号を走行しながら、地域の皆さんが植樹し、咲き出した桜、これはそれぞれの地域に、1つの団地みたいにたくさん咲いております。そんなところを見ながら来る、今は、先ほど申し上げたように、早朝であれば、車の渋滞もない、そういう中で、杖突を超えて高遠に着いたなといった瞬間に、目の前に、あの北側の斜面に桜が植わっていたらすごくいいなと、お客さんも喜ぶだろうなというように思います。現在はカラマツ林のような形になっておりますので、あれも公園の指定地域になっていると思います。だから今後の進め方については、いろいろ問題があろうかと思いますけれども、ただ、あれを秋の落葉を楽しむだけの傾斜地にしたんじゃもったいない、やはり桜の時期に、あそこで桜が咲く。なお、いいのは、あそこは北斜面でございますので、南斜面の美術館のほうが早く咲いて、だんだん北のほうに咲いていく。そうすると、開花の時期というのは、満開までは2日ぐらいの差はあるというように、今までは、その状態を見ております。そうすると南側が散り始めても北側が咲き出す、特に、また北斜面ですので、日光の関係もいいので、それはぐあいよくリレーができるんではないかなという思いもしますけれども、これについて、市長に質問いたします。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 三の丸北側の斜面、残念ながら国の史跡でありまして、あそこに桜を勝手に植えるということはなかなか難しい場所と聞いております。国の史跡の指定の範囲の中には、最終的には極力廃城前、高遠のお城が廃城とされる直前の姿に戻せということを言われておりまして、そのことで文化庁からの指導がされるということでございます。ただ、今あそこに植えられているカラマツ、いつの時代がわかりませんが、植林されたものだと思います。あるいはヒノキの人工林があります。こうしたことについては、先ほどの廃城直前の姿にできるだけ近づけるということから申し上げますと、こうした人工林については伐採して、落葉広葉樹を残しながら、災害の防止という観点も含めて、自然の再生力によって、城郭の一部の復元を目指していくということが原則になろうかと思います。

 ただ、そう言いながらも何もしないでいくということもできませんので、本年度から人工林のカラマツの伐採を順次行っていこうということ、また、もともと北側斜面には、藤沢川によって削られた三の丸の城郭の一部でもありまして、城を守る要害であります。急斜面であるということも、当然、出てくるわけでありますので、時間をかけて、また、その後の植生というのも様子を見ながら進めてまいりたいと、特に、景観回復のための植生については、改めて整備委員会での検討、それから文化庁との協議ということで進めてまいりたいという考えでございます。



○議長(黒河内浩君) 平岩議員。



◆11番(平岩國幸君) 今の状態だと、春先はちょうど芽を吹くころで、東京のほうから来て、公園の近くまで行っても、カラマツの影で咲いてる桜がよく見えないというような、ほんとに悪影響になっております。先ほど、市長は落葉樹を植樹というような樹種転換ということでしょうけれども、桜も落葉樹でございますので、うまく植えてもらえば、うまく生きるかなと思っております。

 いずれにしましても、高遠に宿泊する客というのは、非常に少ないような状態、観桜期こそ泊まっていただきたいということでありますので、先ほども申し上げましたけれども、帰りか、来るときかのどちらかは伊那、高遠に宿泊がとれるようなプランをこれからも立てていただいて、町をにぎやかに、公園をにぎやかにしていただきたい、そんな思いがございます。

 この桜のことについて、すごく高遠の中学校がサービスをしてくれておるわけでございますけれども、伊那も高遠も桜からの観光だということを私は、期間は短いけれども大事なスポットだなというように思っております。それで、観光客から毎年、中学のおもてなしについて、楽しい花見ができて、その喜びの便りが、高遠の中学には何十通と来ておるわけでございます。その中の幾つかを私も見せていただいたんですが、中学生が朝早くからグラウンドのところで駐車場はこちらへという案内をしながら、お客さんがたまたまちょっとトイレに行きたいんだと言うと、生徒が校舎の中のトイレまで案内して、「きれいに行き届いたトイレを使わせてくれてありがとう、気持ちよかったよ」というような挨拶をして帰られるというようなこともあったようでございます。子供たちが「ありがとうございました」と言うと、「いやいや、ありがとうはこちらだ、トイレを使ったのは私らだから」というようなことで、子供たちともそういう和やかな会話をされているというようなことも、何か頼もしいなと思いますし、そういう中で、また高遠の桜を見たくて、またことしも来たよというお客さんがあった、そのお客さんが、高遠へ来れば桜だけじゃないよと、中学校の生徒さんが親切にしてくれるから、皆さんにまた会いたくなってきたんだということを、お世辞か何かわかりませんが、そんなうれしいことも手紙に書いてあるのを拝見しました。そんなようなことから、平成26年だったでしょうか、県知事からおもてなし大賞、ほんとに名誉ある賞をいただいて、これもまた先々の励みになっているだろうなという思いがしております。どうか子供たちが、そういう努力をしているということも御承知でしょうけれども、また市長と語りたいなというようなチャンスがありましたときには、高遠でまた会ったときには桜の接待頼むよと、ぜひ、お願いしておきたいというように思います。

 それでは、桜の関係は以上でございまして、仁科五郎盛信公が祀られている五郎山の整備についてを質問いたします。

 まず、高遠城址公園の近辺には、多くの史跡があります。その1つに城址公園の南にある海抜960メートルの五郎山があります。この五郎山には、地域の篤志化による仁科五郎盛信公の石像が立てられております。20年ほど前に、五郎山から高遠城址公園が一望できるような、観桜期には赤く染まった高遠城址公園が鳥瞰図を見ているような気分で大変感動したものでございます。しかし、今は材木の重要も少ないためか、松の木は大木となり、すばらしい風景は見る影もございません。また、五郎山からは、天気さえよければ日本の3大アルプスを望むこともできます。由緒ある五郎山を観光名所としたいが、市長のお考えをお聞きいたします。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 議員、おっしゃるとおり、現在は周囲の木も大きくなって、高遠城下のすばらしい風景を見ることができない状況であります。また、この場所を観光名所としてPRするということも大事ではありますけれども、山全体が墓地、あるいは神社という位置づけでもあります。そうした点から言うと、市が積極的に整備をしていくということについては多少の課題があるかなという考えもあるわけであります。

 観光地としましては、歴史博物館との連携、あるいはガイドの対応ということでは可能でありますが、駐車場を山頂へ整備するということについては、なかなか地形的にも難しいということで、トレッキングなどでの移動ということは可能かなという思いであります。木の伐採ということになりますと、五郎山の所有者、これは勝間の生産森林組合でありまして、あるいは個人の所有でありますので、市として勝手に伐採をすることはできないということで、地権者にお願いしていくしかないという考えでございます。

 こうした課題を解決しなければ、ここを観光の名所というふうにするには、なかなか遠い道のりであると考えるわけでありますので、今後、地元、あるいは地権者との協議をする中で、可能かどうかを検討してみたいという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 平岩議員。



◆11番(平岩國幸君) 地権者も幸いというか、一番五郎山から城址公園を眺めるのに障害になっているのは、勝間の生産森林組合の山でございますので、これは話の持っていき方によっては何とかなるのかなというような思いもしますし、松の割合は少ないから、松くい虫にやられることはないと思いますけれども、松の中に入ってますので、松が生きてるうちに伐採すれば、材によっては価値のある材、建築に使えるような材も出てくるかなというように思いますので、この辺のところは、まず取っかかりについて、行政のほうからも、ぜひ、手を入れていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 現地を見ながら、そこに960メートルという標高でありますので、まだ松枯れは入っていってはいないかと思います。総合的な見地から、現地を見ながらということで、今後、どういうふうにするのか検討してみたいと思います。



○議長(黒河内浩君) 平岩議員。



◆11番(平岩國幸君) 五郎山というのは、先ほども申し上げたように、五郎山に上がれば、中央アルプスも北アルプス、常念なんかも見えます。それから南アルプスも目の前に見えますし、自然的な三峰川の流れの先に、伊那の町の平はしっかりと見えます。それと北を向けば国道152号、杖突峠までは曲がりくねった道から先に見えるというようなことで、大変風景もいいところでございますので、この山は桜に限らず1年中使える山だというようなにも思っておりますし、歴史のある五郎山でございますので、どうか、その辺のところは観光開発ということからも進めていただきたいなというふうに思っております。

 それでは、次の質問ですけれども、天正10年に高遠城を守る盛信軍は、天下統一を目指す織田信長の大群に囲まれて、徹底抗戦をしましたけれども、最後には守勢400人が討ち取られ落城をしたという歴史があるわけでございます。戦いが終わって、織田軍が引き上げると、今言った山の持ち主である、勝間区の農民たちが盛信公以下諸士のしかばねを探し持ち帰り、火葬にして、今の五郎山に葬ったということを聞いております。

 さくらホテルにある勝間部落から山頂までは、徒歩で30分、これは一郎、二郎、三郎、四郎、五郎、5つのほこらを通っていくのに30分くらい、これは歩いていくだけで、実際に山道でございます。

 この道路も、今までは勝間の皆さんが整備してくれてました。特に高齢者の皆さん、老人クラブの皆さんが丹念に手入れをしてくださったわけでございますけれども、今は、その人たちもなかなか山に入ってすることもできない、それから人口も減少してるという中で、とりあえずは、そこまで上がる道路の路肩ができておりますので、伐採しなければならない木もあるというようなことです。その取っかかりを、ぜひ行政でつくっていただいて、後は地域で管理をしてもらえないかというようなこともやってできないことでもないだろうというように思いますし、その辺のところは、また一緒に考えていきたいなというように思っておりますけれども、そんなことがあるわけでございます。

 その途中に、先ほどから申し上げたように、一郎山には諸士が、そして二郎山には諏訪はな、これはなぎなたの名手というように聞いておりますが、詳しいことは私にはわかりません。それと三郎山には渡辺金太夫が、四郎山には小山田備中など、五郎山には盛信公が葬られておるというようなところでございます。

 今までは大勢な皆さんが時期には上がっておりました。だんだんそういうところに上がる人も少なくなってきたというようなことから、おのずとやぶは茂ってきてしまって登りにくくなるというようなことから、人もそこに足を運ばないというようなことですが、そういう歴史もあるところでございますので、この方の道路開設とはいきませんが、邪魔になる木を切り倒すというようなことの方法はともかくとして、そういうことで道を開くということも、ぜひ、お考えいただきたいと思います。

 それ以来、この山は五郎山といっても、まことに地域には有名な山でございますので、武将を祀ってある五郎山に遊歩道の整備はできないか、市長に質問いたします。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 今、お話にありましたように、車で上るルートのほかに、勝間集落の上から一郎山から四郎山へ通って登るルートわけであります。このルートにつきましては、遊歩道としての管理、これを勝間区と小原区にお願いしております。これは伊那市観光協会のほうからのお願いでありますが、また五郎山、先ほど申し上げましたように民有地でありますので、整備には所有者との協議も必要だと、また史跡であるがために教育委員会との協議も必要となるということであります。草刈りなどをする時期の問題もあるかもしれませんが、現状でも人が通るには支障がないという、そんな歩道でありますので、おっしゃるように新たな歩道設置は不要であろうと、ただ、管理等について、また将来の活用について、将来的に観光客がふえてくればということでありますが、地元、あるいは地権者、教育委員会、そうしたところと協議する中で検討してみたいというふうに考えます。



○議長(黒河内浩君) 平岩議員。



◆11番(平岩國幸君) 道幅が年々縮んできてしまっているわけですね、木が茂っていきますので、そうすると、なかなか素人には手がつかないというような、今はそんな状態になっておりますので、1回取っかかりで整理をされたら、またそれなりに使うこともできるかなというように思っております。

 それでは、最後の質問でございますが、勝間部落から林道、長谷高遠線が開通しておることは御存じのとおりでございますが、この道は昭和の末に、勝間区からの要望により、高遠町が苗木を提供し、勝間区の皆さんの手によって百数十本の植樹をされたということでございます。現在は道路の左側に45本、右側に33本の桜の木を、先日、私もこれを確認してきて、この本数だけ、78本は健在でございました。これは、春先には桜のトンネルになるようなすばらしい光景もあります。当時、御協力をくださった勝間の方々も高齢化によって桜の管理作業はとても不可能だというようなことを言われております。その後は市によって、作業は実施されておりますが、今後も、この道路わきの草刈りや、あるいは障害木の除去については、今までどおり、またよろしく管理をお願いしたいなと思っておるところでございます。これもできることであれば、桜の花の咲く前に、まず一回、障害木を撤去してもらい、草刈りは夏でも十分だと思いますので、そのことについて今からお願いしておきますが、いかがでございましょうか。



○議長(黒河内浩君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) ここの場所につきましては、毎年、必要な箇所の除草、また支障木の伐採、除去、また崩落の土砂、土石、この撤去を業者に委託して、林道長谷高線の管理をしております。今後も予算の範囲で林道長谷高線の管理の中で、継続的に管理していくという考えであります。



○議長(黒河内浩君) 平岩議員。



◆11番(平岩國幸君) ありがとうございます。ことしも、もう既に、草刈りから障害木については8月末に、きれいに刈りはらいをしていただいてあります。大変助かっておりますし、ほんとに高齢化になってしまったために、なかなか今までできた仕事もできないという高齢者の皆さんでございますので、また引き続いて、この後の障害木の除去と草刈りについては、ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。以上で私の質問を終わります。



○議長(黒河内浩君) 以上をもちまして、平岩國幸議員の質問が終了いたしました。

 お諮りいたします。本日はこの程度にとどめて延会したいと思いますが、これに御異議ございませんか。

     (「異議なし」と言う者あり)



○議長(黒河内浩君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこの程度にとどめて延会といたします。



△延会 午後4時34分

 地方自治法第123条第2項の規定により署名をする。

       伊那市議会議長

       伊那市議会議員

       伊那市議会議員