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長野県 茅野市

平成27年  3月 定例会 03月12日−03号




平成27年  3月 定例会 − 03月12日−03号









平成27年  3月 定例会



              平成27年3月

            伊那市議会定例会会議録

               (5−3)

1.開会  平成27年3月12日(木曜日)午前9時30分

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2.出席議員の氏名(21名)

          1番     白鳥敏明

          2番     野口輝雄

          3番     丸山敞一郎

          4番     八木択真

          5番     唐澤千明

          6番     唐澤 稔

          7番     橋爪重利

          8番     宮島良夫

          9番     竹中則子

         10番     中山彰博

         11番     平岩國幸

         12番     飯島 進

         13番     若林敏明

         14番     飯島光豊

         15番     黒河内 浩

         16番     柴 満喜夫

         17番     前澤啓子

         18番     前田久子

         19番     柳川広美

         20番     飯島尚幸

         21番     伊藤泰雄

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  欠席議員の氏名

                 なし

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3.説明のため出席した者の職氏名

       市長          白鳥 孝

       副市長         林 俊宏

       教育長         北原秀樹

       教育委員長       松田泰俊

       総務部長        篠田貞行

       市民生活部長      御子柴泰人

       保健福祉部長      城取 誠

       農林部長        富山裕一

       商工観光部長      原 武志

       建設部長        山崎大行

       水道部長        小牧良一

       教育次長        原 秀夫

       会計管理者       木下博司

       高遠町総合支所長    広瀬源司

       長谷総合支所長     池上直彦

       総務部参事       田中 章

       秘書課長        小松由和

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4.職務のため出席した事務局職員

       事務局長        池上 忍

       次長          久保田 玲

       庶務係長        松澤美保

       主査          山下 隆

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5.議事日程

   日程第1 会議録署名議員の指名について

   日程第2 一般行政に対する質問について

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△開議 午前9時30分



○議長(伊藤泰雄君) おはようございます。御苦労さまです。

 議場の中は桜が咲いてきましたけれど、毎日寒い日が続いて大変ですが、皆様方体には気をつけていただいて、議員活動頑張っていただきたいと思います。

 これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お配りしてあります議事日程表によって議事を進めてまいります。

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△会議録署名議員の指名について

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○議長(伊藤泰雄君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。本日の会議録署名議員は、12番、飯島進議員、13番、若林敏明議員を指名いたします。

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△一般行政に対する質問について

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○議長(伊藤泰雄君) 日程第2、昨日に引き続き、一般行政に対する質問を継続いたします。

 八木択真議員の質問に入ります。

 4番、八木択真議員。

     (4番 八木択真君登壇)



◆4番(八木択真君) おはようございます。2日目のトップバッターを務めさせていただきます八木択真です。よろしくお願いします。

 昨日は、東日本大震災から4年の節目でした。ここ数日の被災地に関する報道を目にして、地方創生が叫ばれる今、私たち地方で生きる一人一人に必要なこと、そして今回の私の質問の内容にもつながる大切なことを感じました。

 私ごとですが、少し東北の被災地の話を聞いていただきたいと思います。4年前のきょう、この時間、私は仙台市の沿岸部荒浜地区の被災地にいました。全職は新聞記者をしておりまして、震災発生直後に応援取材班として大阪から被災地に向かい、日本海側を車でひた走って到着した直後でした。がれきの海で肉親の姿を求めてさまよう方々や、収容することすらままならない御遺体、絶望と慟哭の中で、もうここには住めないと口にする被災者の方々も多くおられました。それから1カ月、半年、1年と節目節目で現状を伝えるために、宮城県や岩手県の被災地で取材し、そのたびに昨日この議場に響いた悲しいサイレンの音を、被災者の方々とともに耳にしました。

 時間がたつにつれて、住む場所も仕事もない先行きの見えない暮らしの中で、地域を離れる方々も大勢おられました。しかし、若い世代を中心に、絶対にこの地域を、愛する地域を離れないと、そういう思いを胸にして立ち上がる方も次第にふえてきました。後を継ぐつもりのなかった父の漁業を引き継ぎ、仲間とグループをつくり、協力して産直や独自商品の開発や、インターネットでの発信に取り組んで、新しい手法の漁業で攻めている若手の方々もおられます。そこにあるのは地域への愛情と、このままでは地域が消えてしまう、そういう危機感でした。震災という危機をきっかけに、愛する地域の営みを消さないために、地域の魅力と資源を認識して、磨いて発信する、これはもともと衰退が続いていた東北の集落にとって、恐らく震災があってもなくても必要だったことなんだろうか、そう思います。

 私たちの伊那市も今、困難な時代に差しかかっています。25年後には、今より2割近く人口が減るという推計も出ています。5年後の平成32年度以降は、市の財政も赤字に転落する、そういう見込みも出ています。今、私たちに必要なことは何なのか、それは東北の被災地で立ち上がった人々と同じように、みんなで危機感を共有して、地域の魅力を認識して磨いていくことなんだろうなと、そう思います。

 私の今回の一般質問は、伊那西小学校、新山小学校の自校給食が統合されるという問題です。この問題を取り上げるにあたっては、非常に悩みました。市の財政が厳しいことはわかっておりますし、あらゆる手段で支出の削減を進めていかなければならない、そういうことは明らかであるからです。しかし、困難な時代を迎えるこれからの伊那市、そして伊那市民に求められていることは何なのかを考えたとき、その危機感の共有と、地域の魅力の認識が必要なんだということに、東北の例を見ても、思いを新たにした次第です。その認識すべき地域の魅力の一つが、この2つの小学校の自校給食ではないかと思います。

 前置きが長くなりましたが、本題に入らせていただきます。

 昨年5月に、伊那市の学校給食施設整備計画が出され、伊那西小、新山小の学校給食を共同調理場方式ですることが示されました。来年度予算案に伊那西小の給食を、伊那中学校と統合するための予算が盛り込まれ、新山小についても、平成29年度に富県小と統合するための事業が改正される予定となっています。

 平成18年の伊那市行政改革大綱で、学校給食のセンター化の方針が示されて以降、8年の長きにわたる議論の中で、伊那市にとってセンター方式と自校方式のどちらがよいのかについて、さまざまな議論が重ねられてきたと思います。財政が年々厳しくなる中で、それぞれのメリットとデメリットについて精査しつつ、二者択一の議論から一旦離れて、学校給食が子供たちにどうあるべきなのかについても、議論を尽くした上で、将来を担う子供たちのために、伊那市独自の食育の場をつくり上げていくための道筋が見えてきたものと理解しています。

 今回の学校給食施設整備計画では、伊那市学校給食あり方作業部会の提言をもとに、施設整備について学校長の監督下にある現状における学校給食施設単位での実施を基本とするとあります。一方で、小規模校の施設については、各給食施設間の運営経費の均衡にも配慮し、共同調理場方式を採用するとされました。各給食施設の老朽化が進む中、そして厳しい財政状況の中で、あるべき食育の形を模索しつつも、将来の市の運営の負担にならないための結論であり、市長を中心として、この結論に至るまでの経緯には、大変な苦労があったことだろうと思います。

 一方でこの間、地方をめぐる状況は大きく変化しています。地方の疲弊が深刻化する中で、ついには地方消滅論というセンセーショナルな議論も飛び交うようになっています。そして国は、地方創生の方針を打ち出してきました。地方分権の流れが加速する中、要は自分たちの地域の将来は自分たちで考えろ、そういうことだろうと理解しています。地方は長く公共事業など国の施策に頼り、そして構造改革など国の施策に振り回され、地域独自の活性化を開化させることが間に合わないまま、急激な少子高齢化と人口減少、財政縮小の局面に立たされています。

 伊那市でも若者の流出はとまらず、財政が赤字に転落する状況が近い将来見えている現状では、このままいけば今後、施設の統廃合や公共交通の縮小など、先の見えない撤退戦を強いられていくように思えてなりません。

 先ほどの東北の被災地の例でもわかるように、今地方は自力で地域の魅力と可能性を掘り起こすことが求められています。この先の見えない撤退戦から抜け出して、反転攻勢を目指さなければなりません。伊那市には国の地方創生の先を行くことができる地域資源があふれており、その見方については市長の思いとも重なるはずです。

 今回の伊那西小と新山小の給食施設の議論、この2校が育んできた地域密着の食育は、伊那市の反転攻勢にもつながっていくコンテンツではないでしょうか。反転攻勢のために活用できる伊那の地域資源の一つではないでしょうか。子供たちがみずから育てた食材、地域の方々育てた食材を自分たちの学校で調理し、その調理の香りをかぎながら、そして調理してくれる職員や献立を考えてくれる職員の方々と触れ合いながらいただく、こんなぜいたくな食育の環境は、都会の学校では到底実現不可能なことです。その魅力を発信すれば、都会の子育て世代が必ずや西部地区に、そして新山に、伊那市全体に目を向けて移住してきてくれるはずです。共同調理場方式でも、伊那らしい食育はできるという理論は理解できます。しかし、自分たちの地域が、自分たちの地域の学校で、自分たちの地域を知ってくれている給食職員とともに、子供たちの食育に取り組んでいくことのすばらしさを、伊那市の外に向けてもっと打ち出すべきではないでしょうか。

 以下、市長の見解をお聞きしたいと思います。まず、伊那西小、新山小の給食を共同調理場方式とした場合の、財政的なメリットをお示しください。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) お答えをする前に、まず学校の魅力というのは給食だけにあるわけではないということ、それから食の原点は学校給食というよりも、むしろ家庭にあるといったところをまず申し上げてから、お答えをしたいと思います。

 学校給食の整備に関しましては、教育委員会が昨年5月に、伊那市学校給食施設整備計画を策定をいたしました。この中で、伊那西小学校、それから新山小学校については、共同調理場方式とするということとなりました。金額また光熱費、人件費等細かいところにつきましては、教育次長のほうからお答えをさせていただきたいと思いますけれど、伊那市におきましては、兼ねてより財政の健全化というものに取り組んでおりまして、将来における経費の負担についても、適切な対応をしていかなければいけないという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 原教育次長。



◎教育次長(原秀夫君) お答えをいたします。

 給食施設の建設費の関係でありますけれど、共同調理場化によりまして、ランチルーム等の代替施設の建設を除きまして、伊那中、伊那西小共同調理場で約5,000万円、それから富県小、新山小共同調理場で約2,500万円程度の縮減が図られるというふう試算をしているところでございます。

 また、運営費の関係でありますけれど、配送を自営で行うということによりまして、伊那中、伊那西小共同調理場で年間400万円、富県小、新山小共同調理場で年間260万円程度の縮減が図られる見込みでございます。



○議長(伊藤泰雄君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 年間、伊那西小が400万円、新山が260万円、これがランニングコストで削れるものということでした。

 次に、この2つの小学校の給食及び食育の現状をどう評価しているか、お聞かせ願いたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) ちょっと質問の表現が聞こえなかったんですけれど、もう一度お願いします。



○議長(伊藤泰雄君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) この2つの小学校の給食及び食育の現状を、どう評価しておられるか聞かせてください。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 伊那西小学校、それから新山小学校、両校とも小規模校ならではの子供の個性というものを大切にした特色ある教育をしているというふうに評価をしております。この伊那西小学校、新山小学校、この2つの学校に限らないわけでありますが、市内の小中学校、それぞれに地域の協力に支えられているという環境の中で、地域に根差した交流、それから共同、連携というものを図りながら、それぞれ学校独自の取り組みを実践しているというふうに認識をしております。



○議長(伊藤泰雄君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 次に、共同調理場方式を採用するに当たって、財政的な観点を除いたメリット、デメリットをお示しいただければと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) そもそも財政的な観点を除くといったところが、今回の選択の一番ポイントになるというふうに考えるわけでありますが、あえてその財政的な部分を除くといったところを聞いた上でお答えするとすれば、食材をまとめて購入をすることによっての部分、それからもう一つ先ほど原教育次長が申しましたが、ランチルームを設置するということで、全部の児童、それから教職員、これが一堂に会して給食を食べるということができる、ほかにはない、他校にはないそうしたランチルームというのを設置を予定をしております。そうしたことによって交流、それから連帯が深まる。またそのランチルームにつきましては、今、それぞれの地域で課題となっております学童クラブ、それから地域の集会施設としての活用もできるわけでありますので、給食だけではなくて、それから派生をするそうした学童クラブというそうしたところのメリットが生まれてくると、さらには各学校で栽培をした給食食材については、その提供ができるわけでありますので、そうしたことも話題となった部分ができるのではないかというようなことであります。

 それからデメリットも質問にありましたでしょうか。これは、調理後、まあ食をとるまでの時間というのが比較的長くなる。それから配送先の学校との連携には、配慮が当然必要になるであろうということであります。そうした給食にかかわる、まあ給食調理員ですね、と児童生徒との日常的なふれあいというのは、当然少なくなるというふうに見ております。



○議長(伊藤泰雄君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 今の御説明を聞いても、やはり財政的なメリットというのが一番のポイントになってくるということだと理解できます。

 次に、伊那市の小学校全体に共通する問題として今回の問題を考えたいと思うのですが、今回の問題については、西小、新山小だけでなく伊那市全体に共通する問題だと考えています。この2つの小学校だけでなく、高遠北小、長谷小等も児童数が二桁台と現在なっており、増加傾向というのは見えていないと思います。そして手良小、そして富県小についても、現在児童の減少が著しくなっており、5年後の平成32年度には、富県小で今より約40人、手良小も約30人減少する予測となっています。このままのペースで推移すれば、20年後には現在の西小や新山小と同等の児童数となる可能性もあります。年々厳しくなっていく見込みの市の財政を考えると、いずれはそれぞれの小学校自体の統合ということも視野に入ってくる可能性があると思います。今必要なことは、早急にそれぞれの地域の住民が危機感を持って対策を練らなければならない、そういうふうに考えますけれど、その危機感、必要な危機感と住民が取り組むべきことについて、見解をおきかせいただければと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 実はことしの1月でありましたけれど、文部科学省が60年ぶりとなる手引きの改正を行いました。これはどういう内容かといいますと、小中学校の統廃合を検討する際の指針となる手引きということで、小学校では6学級以下、中学校では3学級以下の学校は、統廃合の適宜を速やかに検討する必要があるということが明記されております。その中でも統廃合をしやすくするために、従来の通学基準というのも大幅に緩和をしております。通学距離、小学校で4キロ、あるいは中学校で6キロ以内というそうした条件が基準であったものが、これはおおむね1時間という時間の基準に変えております。つまり、スクールバスなどで通えば、1時間以内であれば、統合の範囲だというような表現であります。私はこのことを受けまして、学校の存在そのもの、小学校、中学校、特に小学校では地域の本当にシンボルであるし、地域のそのあるべき姿の核にあるわけでありますので、安易にその統廃合といったところのアプローチを求めてくるという国の方針に対しては、私は反対だということで、むしろその今ある小規模で減っているといいながらも、その小学校を中心として地方創生、地域の活性化というのをきちんと図るべきだと、まずそのことをやった上で、次のことを考えればいいんじゃないかと、最初から統廃合ありきで物事を進めるのではなくて、まずは地域の今ある学校、子供たちの数を1人でも2人でもふやしていく、またその学校を中心とした地域の活力の取り戻しといったことをやっていくというのが、私の基本的な考えであります。

 そうした中でも、危機感というのは、そこに住んでいる皆さんが一番考えなければいけないものであります。これは伊那市全体と置きかえてもいいのですけれど、それぞれの学区の中でいえば、例えば新山小学校、この小学校はだんだんに減っていく、またその小学校に上がる子供たちの保育園、保育園も数年前には6人まで減りました。そうした危機感に対して地域の皆さんが立ち上がって、保育園の子供たちが減れば、当然小学校も自動的に減ってくるわけでありますので、何とかしようというそんな取り組みがありまして、そうした結果として、5年後には23人に保育園の子供たちが戻ったわけであります。また、地区外からも通えるというそうした特認校的な学校の編成にしたことによって、他地区からの小学生の通学も可能になりまして、さまざまなそうした危機感の中から生まれた地域の行動というもの、これが新山の活性化につながって、今回の一つの住んでみたい、また教育を受けさせたい、そんなところにつながったというふうに思います。

 まあぜひともそれぞれの地域、長谷地域もそうです、高遠地域もそうです、高遠の第2、第3保育園も同じような定員割れを起こしておりますけれど、ぜひとも地域の皆さん一生懸命取り組みをする、危機感を持つ、そうしたことによって出てくるそうした行動こそが、一番の原動力になるという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 私が今回、市長からお聞きしたかったのが、まさにその意見でありまして、その地域が立ち上がらないといけない、もうそれが全てだと私も考えています。

 その上で1点気がかりなことがあるんですけれど、地方が自立していくために、地域が立ち上がるために、何が必要なのかというと、このままではその地域がどんどん衰退してしまうという危機感を持つ、それを共有する、そういうことじゃないかなと思います。その新山小の先ほどの例というのは、まさに危機感を感じたからこそ団結して立ち上がったと、そういうことなんだろうなと理解しています。

 その危機感を共有して、地域の魅力を認識して人を呼び込んでくる、そういうことは行政だけでは不可能なことで、もちろん住民みずからが立ち上がらないといけない、その住民が立ち上がるためには、最も避けなければならないことは諦めであったり、無関心であったり、そういうことじゃないかなと思うんです。地域の将来のために、住民の皆さんに立ち上がってもらう上で、本当に必要なことというのは、行政がこのままの児童数では学校は維持できなくなると、文科省の方針、その統合という安易な方針には反対であっても、児童数がどんどん減っていけば統廃合ということがもう見えてきてしまう、そういう危機感を住民の方々に伝えた上で、住民の皆さんに何とか子供たちの数を維持してくださいと、地域の魅力をちゃんと認識して磨いて、立ち上がって人口を維持してくださいということを、まず伝えるべきではないかと思うんです。その上で、何の動きも出て来なければ、施設の統合もやむを得ないと思います。しかし、そこに至るまでには、時間的な猶予をつくって、住民みずからが立ち上がるきっかけをつくる、そういうことがこの地方の困難な時代を生き残っていく、そのために行政に求められていくことじゃないのかなと思うんです。

 今回のこの自校給食がなくなるという話ですが、西小や新山小の校区の住民の皆さんには、6月5日だったと思いますが、その新聞報道で寝耳に水の状態で知らされたものでした。特に、西小学校については、そのわずか10カ月後には、給食施設の統合に向けた事業が開始されるという、時間がないタイミングだったと思います。その地域が大切にしてきた施設がなくなる、そういうことを突然決定事項として通知するというのは、先ほど申し上げましたように、諦めや無関心につながる、住民みずからが立ち上がって何とかしようという、そういう動きにはつながらないんじゃないか、行政が危機感を伝えて、そして住民の皆さんが危機感を共有して、その行政にあれをやってくれ、これをやってくれと要望するだけじゃなくて、真の住民自治、立ち上がる住民、立ち上がってくれる市民をいかにふやしていくか、それが今後の伊那市の将来全体、地方創生の行方というのを左右するんじゃないかと思うんです。

 余りにも、今回の自校給食の件に関しては、これは将来的に小学校自体もなくなってしまうのではないかという危機感を感じるという意味では、すごく大きな分岐点だったと思います。実際にそうやって言っておられる住民の方がたくさんおられる。でも、そこでじゃあ自分たちで何とかするから、この魅力的な給食を生かして人を呼び込んでくるから、時間的な猶予をくれという、そういうことができない状況になっている、そんなタイミングだと思うのですが、住民のみずから、住民の方々が立ち上がるためにも、本来はもう少し時間が必要だったと、そういうふうに思いますが、市長はいかがお考えでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 地域の活性化、それから児童数の減少に歯どめをかける、あるいはそのために他地区から移住をしてくるといったそうしたときの魅力というのは、どこに求めるかということがまずあると思います。

 昨日も「三人会」の話がありました。西町区の保護者の皆さんが、「今、2人の子供がいるんだけれど、もう1人ふやして3人にしたい」と、そうした地域を元気にするために、そんな活動もしてみようじゃないかということで立ち上がって、「西町三人会」というような会ができて、これがだんだん広げていきたいというようなこと、そんな話をしました。そのような取り組みをする皆さんがいれば、先ほどの新山のように、地域全体でおじいさん、おばあさんも含めて、他地区から人を呼び込むような、そんな応援をしたいと、しようと、また保護者の皆さんもよそにいる皆さんを、戻ってこいよというようなことを活動したり、まあいろいろな地域活性化のアプローチはあると思いますし、私はそうしたことについては、どんどん応援をしたいというように思っております。

 議員おっしゃったように、やはり住んでいる皆さんが、自分たちの地域の魅力だとか、あるいは将来について夢を持って、いろいろな語り合いをしながら行動していくということが原点だと思いますので、行政としてはそうした動きがあるところ、そうしたところがいろいろな可能性について、うしろから後押しをしようと、応援をしようということは常に考えております。

 で、地域の魅力というのは、学校ももちろんありますけれど、そのほかにも自然もあったり、コミュニティとしての歴史もあったり、さまざまあるわけでありますので、そうしたことについてやはりくどいようですけれども、地域の皆さんが立ち上がることから始まっていくべきかなと、学校給食というのはあくまでその地域、学校の一つの要素でありますので、それだけで地域がよくなるわけではないと思います。学校の魅力、教育の魅力、そしていろいろな人々の人的なつながりの魅力とか、いろいろなものがありますので、ぜひそうしたことをそれぞれの地域で、もう一回こう認識、再認識をして動きをとっていただければ、私たちもいろいろなところでしっかりと後押しができるという考えでおります。



○議長(伊藤泰雄君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) その地域の魅力というのは、給食以外にもたくさんあるというのはそのとおりだと思いますし、で、地域の皆さんが立ち上がらないといけない、それに対して市は応援すると、それもう当然のことだと思います。ただ、その伊那市はあり余る資源があるのですが、地元で生まれ育った方、住民の方々がそれに気づいていないということは多くあります。この市議会でも、経済建設委員会、人口増委員会、そのような場で繰り返しその議論が出ています。

 西小の校区、まあ新山小の校区でも、その自分たちの学校の魅力というのがどこにあるのかということに気づいていない方も実際いらっしゃいます。これほど恵まれた教育環境はない、都会から人が来てくれる、子育て世代が憧れる、そういうコンテンツであるにもかかわらず、その発信がおくれていて人を呼び込むきっかけにつながっていない、もったいないそういう思いもあります。その地元の方々が気づいていない魅力というのをどうやって認識してもらえるのかというのは、やはり危機感というものが一番あるんじゃないかなと、きっかけとして危機感があれば、どうしようか、さあどうしよう、じゃあ地域の魅力はどこなんだろう、どうやったら人が来るんだろうと、そういうふうな考えにつながるんじゃないかなと思うんです。

 そういう意味で、やはり今必要なことというのは、危機感を伝えること、そしてその地域の魅力をどうやって発掘してもらうか、そういうことだと思いますが、まず危機感については先ほど文科省の方針が出て来た、まあそれについて市長は反対だとおっしゃってはいますが、実際問題これをこのまま子供の数がどんどん減っていけば、いずれ統合という話は出てくると思うんですけれど、それは市長としてはっきり危機感として伝えたほうがいいんじゃないかと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) これは、私の口から言わずとも、当然そうした方向については認識はしていると思います。で、前にも一度お話をしたことがあると思うのですけれど、新山地区の例、ちょうど10年前なんですけれども、私が市役所に来たころでありますけれど、本当に新山に行って地域の皆さんといろいろな話をすると、「よくこんな山の中に来たね」とか、「よくこんな不便なところに来てくれた」というようなことから、まず会話が始まるんですね。それを聞いたときに、ああこの地域はこのままでいくと大変なことになるだろうと、つまりそこに住んでいる皆さんが、自分たちの住んでいるところに誇りを持って、それを外に伝えるということがもうできていないということで、非常に心配をしました。で、決してその地域の皆さんは、そのことを真剣にというか、まあ言ってみれば「きょうはいい天気だね」から始まるような、そうした接頭語のようなものかもしれませんけれど、そのことというのは、そこに生まれて来た子供たちにも伝わっていくわけですよね。で、自分たちの住んでいるところは、そんな田舎なのかと、こんな不便なところなのかと、山の中なのかということを思えば、子供たちはそこに住みにくくなってくるだろうと。そうではないということ、そのことを私は、10年ほど前に新山に行って、地域の皆さんと話をするときに、もうそういう表現はやめようと、やめましょうという話をしました。皆さんはその一歩下がって、あるいは謙譲的に言っているのかもしれないんだけれど、そのことというのは地域の子供たちには決してそうには伝わらないんだと、こんないいところはないんだよというところから始まっていかないと、この地区は変わっていきませんよという話をしました。

 まあそんなようなことの中から、数年したら大分雰囲気が変わってきまして、つまり市役所から例えば新山小学校まで約10分、あるいは15分ですよね、病院に行くにも買い物するにしても決して不便ではない。そんなようなところから、もう一回自分たちの言動を見直しましょうということから始まっていった結果、地域の皆さんが非常にこう自然も豊かだし、こんなすてきなところはないと、自然災害少ないんだよと、そうしたところから一つ始まったのが今回の新山の大きな変化の事例かなと思いますので、まあその危機感というのは住んでいる皆さんがそこのところに危機のその一番の元というのもよく見るということ、またよく見れば、それは実は魅力にも変えられますので、そんなところを私たちも含めて一緒に考えていくべきだというふうに、こう考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 新山の皆さんが頑張ってその子育てしやすい地方都市1位に選ばれたと、これでまあ全国に伊那市の名前は知れ渡って、非常に大きな効果があったと思うのですけれど、その新山小と今同じ立場になっている西小学校の西部地区、ここも新山に負けない魅力がある、むしろもっと外の人を引きつける魅力はあるのかもしれないというふうに思っています。

 これからスマートインターもできますし、幼稚園も近くに来る、そしてまあ西駒の登山口でもありますし、魅力的なそば屋さんや、果樹園やグリーンファームだってある、ここは非常に伸びていくんじゃないかな、抜群な景観もあって、都会の人からすれば一目で魅力がわかってしまう、そういう地域だと思うんです。

 ただ、先ほど市長は、ずっと前に新山に行ったときに感じておられたことというのは、今も西部地区ではまだその現状のままとどまっているような気もします。ここから住民の皆さんが、自分たちの地域の魅力に気づいて立ち上がれば、この西部地区という場所は、本当に伊那市の外から人を呼び込んでこれる、今西箕輪がどんどん人がふえていますけれど、それにも負けない、本当に勝っていくぐらいの可能性を秘めていると思うんです。ただ、地元の人たちはまだそのことに気づいていない、それをどう盛り上げていくのか、それは行政の役目でもあると思うのですけれど。

 今、小学校給食がなくなってしまう、それが突然ふってきてしまった、そのことによってむしろここはもうだめなのかな、そういう雰囲気が広がっていくということが一番怖いんですけれど、もう少し時間を置いて、この給食も含めて、地元の人が気づいてないかもしれないけれど、この給食も含めて小学校というのは人を呼び込んでくる、そういう武器になるんだと伝えて、何とかその給食を残してあげる、もう一度時間をあげる、チャンスをあげるそういうふうにはできないものでしょうか。もう一度市長にお尋ねしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) この西部地区でありますけれど、本当に景観にはすぐれているところ、それから来年、再来年ですか、スマートインターが供用開始になったり、また企業もだんだんにあそこら辺にまとまってまいります。働く場もふえてくるだろうと、そして平地林、日本最大のアカマツの平地林があったり、いろいろな魅力があります。私も西部地区の皆さんと話をする機会が随分ありまして、最近はやろうかという保護者の皆さんがとの話も随分ふえておりますので、給食だけに絞るのではなくて、全体像として、全体として学校の魅力、地域の魅力、地域の魅力の中の学校、そうした発信がこれから確実に始まってくるというふうに思っております。

 で、田舎暮らしモデル地域の指定、とりあえず4カ所やろうということで、高遠地域、それから長谷地域、旧伊那市の竜東地域については新山が決まりました。まだ長谷地域と高遠地域、それから竜西地域が決まっておりませんので、そうしたところでぜひ手を挙げていただいて、そこをまた核にして地域づくりに取り組んでいってもらえればなと思っておりますので。あまたある西部地域のいろいろな魅力、これに加えて住んでいる皆さんのこれからの活動に対して期待をしたいというふうに思います。



○議長(伊藤泰雄君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) もう一度だけ、くどいようですがお聞きしたいことがあって、その前向きな取り組みというものが実を結んで、もし定住人口がふえるとしたら、その人口当たりの地域への相当の経済効果も、もちろん見込めると思います。さらに、その新山のように、全国に伊那市の名を知らしめてくれるような、そういう取り組みになれば、先ほど年間400万とおっしゃっていましたけれど、このランニングコスト、高いものではないんじゃないかな、そういうふうに思うんです。ここは必要な投資なんじゃないかな、今残して、活用して、都会から人を呼んでくるためのコンテンツにする、そういう決断がこの今じり貧に陥っている撤退戦を続けている地方にとっては必要なんじゃないかな、そう思っています。

 年間400万のランニングコストより、人が1人ふえることによる経済効果、地域の人の誇り、そういうものを大切にするという行政もこれから必要なんじゃないかな、そういうふうに思っていますが、もう一度だけ市長の見解をお聞かせください。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 冒頭に、答弁にお答えする前に話をしました。地域の魅力というものは給食だけにあるのではないということ、そのことについて改めて申し上げたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 八木議員。



◆4番(八木択真君) 昨晩、西小学校の職員検討会というものが開かれたそうで、その中で住民の方々から、これは決定事項なのかと、なぜ自校給食をなくしてしまうのか、そういう意見も出ていたそうです。地域の人にとっては、この小学校という全てが誇りである、私も最近まで知らなかったのですが、この西小学校というのは十数年前に緑化推進運動の功労者として総理大臣表彰を受けています。地域の人々は、それをすごく誇りに思っている。西小の教育の全てが、食育も含めた、給食も含めた全てが誇りなんだと思います。

 昨晩、住民の方から私に電話がありまして、その自校給食がなくなってしまうと、学校施設としては欠けたものになってしまうと、それどうか地域にチャンスを与えてほしいとおっしゃってました。はい上がるチャンスを残してほしいと、給食を外から人を呼んでくるための資源として、武器として使わせてほしいと、そういうふうにおっしゃっていました。この悲痛な声というのは、必ず西部地区全体を盛り上げる力につながると思うんです。

 この問題の議論というのは来週、総務委員会で話し合われることと思いますが、どうかその財政的な問題、あるいはその食育という観点だけではなくて、住民が立ち上がって地域の魅力を磨いて、伊那市全体を盛り上げていくために、何が必要なのかと、そういう視点で議論していただきたいと思います。私はどうか残してほしい、そういうふうに考えています。以上で終わらせていただきます。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、八木択真議員の質問が終了しました。

 引き続き、宮島良夫議員の質問に入ります。

 8番、宮島良夫議員。

     (8番 宮島良夫君登壇)



◆8番(宮島良夫君) 8番、宮島良夫でございます。

 私は、今回伊那市で将来を担う子供たちが健康に育ってもらいたいために、学校給食に関すること一本に絞って、質問をしていきたいというふうに思っております。

 昨日からの一般質問では、多くの議員の皆さんが、子育てや子供の問題について質問をしています。また今、私の前に八木議員も自校給食についての質問をいたしました。やはり、重なる部分もあるというふうに思いますけれど、私は私の視点で今後の学校給食のあり方について質問をしていきますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 今後の、伊那市の学校給食のあり方についてであります。学校給食の質問は、私が5年前に議員になってから、今回入れて5回目の質問になります。繰り返しますけれど、市長は1期目の公約として学校給食のセンター化を進めるとしてまいりました。しかし私は、長年学校に勤務する中で、学校給食について関心を持ってきました。その経験として、北海道の親子給食も見学し、試食もしてまいりました。親子給食とは、2校を一つの給食調理室で調理し、1校に運搬をするものであります。また、1万2,000食を調理するセンターも見学をして、試食もさせてもらい、午後のところで残量がどのぐらいあるのかを見学してきました。試食は、センターでやりましたから非常においしい給食を食べたんですけれど、残量を見れば半分以上ぐらい、本当に多くのつくったものが残されていました。当然、自校方式の学校も見学をしてまいりました。そして私は、自校方式が経費的にも、教育の一環としても給食では一番と思い、市長に対して自校方式を提言をしてまいりました。結果市長は、総合的に見て、経費はセンター化より自校方式の給食の方が安いというそういうことで、自校方式の学校給食に理解をしていただき、方針を決めていただきました。

 しかし、そうなったからといって問題がないわけではありません。自校方式にするには、給食技師の嘱託臨時化にするという考えもその時点で示されてきております。また、今回のところで、伊那西小学校の給食を伊那中学校の給食室から運搬すること、ことしではないですけれども、新山小学校の給食を富県小学校の給食室から運搬する考えも示されております。市長は地産地消を大事にし、食育を大切にするとしています。そのことからすると、伊那西小学校の給食を伊那中学校の給食室から運搬する、新山小の給食を富県小から運搬するという考えは、市長の意向に反しているというふうに、私は思っております。

 先日、伊那西小学校の保護者から電話をいただき、地元でとれた山菜等を子供たちが食べられなくなってしまうというような意見を聞きました。せっかく給食調理場があるのに、建てかえがあるからと、伊那中学校から運ぶのはおかしいと話されておりました。

 また、毎年新聞報道にされますけれど、新山小学校では秋になればマツタケと新米が地元の方から届けられ、マツタケ御飯を毎年食べることができています。そのほかに2校で、一つの給食調理場になると、各学校の行事給食にも影響するのではないでしょうか。このままこの2校が実施されることになれば、将来の学校給食の問題、結局小規模校の手良小学校や、西春近南小学校などの小規模小学校の給食調理場が建てかえになる時点で、ほかの学校との統合も懸念をせざるを得なくなるというふうに思います。

 運搬することで、事故によって給食が届かなくなることなど、幾つかのリスクもふえます。高遠北小学校は、高遠給食センターから運んでの給食ですが、ぎりぎりの時間まで調理をして届けているけれども、中学校より45分ぐらい早目に食管に盛りつけるために、子供たちが食べるときにはどうしても冷めてしまうと聞いております。またそのときに関係者には、高遠北小学校でも冬に来て試食もしていただきたいとの要望をされました。

 伊那西小学校ではランチルームをつくることになっていますが、今ランチルームのあり方についても、各学校で問われております。使用されていない学校もあるとのことであります。運搬用のトラックやコンテナ、運搬する運転手等を用意する必要もあります。給食調理室を建てかえるよりは、安くはなるかもしれませんけれども、教育の一環としての給食を提供するために、自校方式は大切だというふうに思っております。子育てしやすい伊那市や、定住対策の宣伝にもなります。

 市長、教育委員会に、全ての学校で自校方式の給食を維持するために考え直すつもりはないのか、お聞きをしてまいりたいと思います。

 2つ目に、給食技師のあり方についてであります。

 私はこの質問をするに当たって、議員倫理条例に触れる人事異動に口を出すつもりはありません。それ以前の事務手続に関して、このような手法はおかしいのではないかと申し上げるつもりで、質問をいたしますので、どうか御理解の上、答弁をお願いしたいというふうに思います。

 自校方式を維持するために、給食調理員の嘱託臨時化が提案され、進められてきております。伊那市の学校給食職場、17施設のうち、正規職員1名を配置している学校が6校で、他の11の調理場は全員嘱託、臨時パートの職員です。全体で正規職員が6名、嘱託職員が21名、フルタイムの臨時職員が29名、パート臨時職員が15名であります。その結果、以前にも申し上げましたけれども、給食調理員の労災事故が多くなっております。また、異物混入も多くなっているというふうに聞いております。その結果、多くの職員から懸念される声も出てきております。

 給食の安全性について、正規・臨時職員から不安の声も上がってきております。先日、アンケートをとって意見を聞いておりますので、少し5点ぐらいについてお聞きをしていただきたいというふうに思います。

 正規職員のいる学校は公務災害、食中毒、異物混入防止のために積極的に声がけをして気配りができている、それは調理器具使用などに、長年の経験から危険な作業がわかるので、気をつけるように常に心がけています。しかし、臨時嘱託職員のみの学校は、一生懸命調理に取り組んでいますけれども、経験が浅いために公務災害が多いのです。

 2点目です。臨時パート化が始まり、人の入れかえが激しく、技術の伝承が行われていません。食の安全性はもとより、職場の安全な作業環境も保てない状況が続いていて、わずかに残された正規職員により職場の秩序が保たれております。

 3点目であります。給食業務は、1年や2年で覚えきれるものでなく、衛生管理も毎年少しずつ変わってきています。嘱託臨時職員の皆さんも、一生懸命調理に向かってきてはいますけれど、臨時の職員がふえていくたびに、給食調理の根幹をなす安心安全が揺らいでしまっています。

 4つ目であります。衛生管理や調理業務において、経験や研修の積み重ねに加え、責任感が不可欠な要素であります。臨時の皆さんに責任感がないとは言いませんが、これは継続的に勤務する正規職員でなければできないことであります。

 5つ目であります。幸いにも各地域に給食調理室があるため、緊急時には炊き出しの拠点としての活用ができます。有事の際は、危険が伴うので正規職員が対応することができますなど、ほかにもたくさんの意見が寄せられてきております。

 嘱託臨時職員の皆さんからも、正規職員の皆さんに指導してもらわないと、なかなか思うように仕事ができないと、不安の声も聞かれます。ある学校は、全員嘱託、臨時職員のため、給食時間に間に合わない、仕事がきついため、二、三日で辞めてしまい、教育委員会で募集をかけても、10カ月も臨時職員の応募がなく、代替職員でやりくりをしてきている。市の栄養士についても、5人が臨時で、そのうち3人が年度途中で退職してしまい、学校も大変だし、子供たちにも影響がでるのではないのかと心配している。ここ数年前には考えられなかったことが、実際起きており、市民サービスの低下が起きております。このことについて、市長、教育委員会はどう思っているのかをお聞きしたいというふうに思います。

 3つ目でありますけれど、人員適正化と人事異動についてであります。

 数年前までは、給食調理員は全員正規職員で調理業務を行っておりました。平成18年に3市町村が合併をし、その後、白鳥市政が誕生いたしました。財政危機などのこともあり、財政健全化、人員適正化に取り組むと努力をして今の市政があることは一定評価ができています。しかし、現業職場、特に給食職員の全員臨時化には、教育に力を入れる、食育を大切に、地産地消をと推進する上ではいかがなものかと考えます。特に市長は、定年退職があるからそんなに躍起になって人員削減に取り組まなくても、必要でない仕事はしないようにして採用は控えていくと、私はお聞きしたことがあります。しかし、実際現業職場、特に調理員に対して、平成28年度までに正規職員をゼロにするとの目標を掲げて、調理員の強引は他職場への異動を行っております。特に、小坂樫男市政時代に結んだ調理員の任用がえの確認書を、市長は今でも生きていると言っているにもかかわらず、次代が変わったからと無視をし、現場を知らない人事係が目標に向かって突き進むのは、問題があるのではないかと思っております。特に住民サービスの低下につながっても仕方がないと言っている点についても、大きい問題であります。ことしも多くの職員が、定年退職を含め退職をしますが、中途退職の皆さんが多いことは、何かおかしい雰囲気を感じております。

 私は、ある学校給食現場に呼ばれて、1名の正規職員を他の職場に異動させられてしまっては困ると、栄養士、現場の臨時の調理員の皆さんに、何とかしてほしいというふうに頼まれたこともありました。その調理場の臨時の調理員が、直接総務課の人事係にお願いしにきたというふうにも聞きました。しかし、それを聞き入れることなく、正規職人本人が、自分が今の学校給食からいなくなることによって、事故や衛生管理ができなくなることが心配と、異動を断ったところ、職員2名が現場に出向き、本人を長い間説得をして異動させたということも聞いております。この行為は、労働法第7条不当労働行為の件に当たることだというふうに思っております。特に、個別に組合員と直接説得をする行為に該当をいたします。本来、法律を守らなければならない自治体職場で、労組法を無視をした行為が行われていることは問題であります。このことについて、市長のお考えをお聞きしたいというふうに思います。

 来年度から始まる旧調理場の建てかえについてであります。来年度の予算の中に、西箕輪小中学校の給食調理場の建てかえと伊那小学校の調理場の建てかえ、伊那市西小学校のランチルーム設計に関する予算が出されています。このことについて、現場から異論が出されています。

 西箕輪の共同調理場は、5月ごろからの建てかえなのに、4月からは他社からの弁当になり、1年間、この状態が続いて、現在働いている調理員については、他校に回さず採用はしないのではないかと聞いております。そのため、1年間は弁当になるということもお聞きをいたしました。これでは、調理場をつくるときに、現場の調理員の意見が聞けないのではないかとも心配をされています。

 伊那小学校は、今の給食調理場のほかの場所に新築するため、問題はないというふうにお聞きしました。しかし、両校とも、ペレットボイラーを使用するとのことで、大変になるのではないかという不安も聞いております。

 ペレットはストーブには適していますけれども、ボイラーについてはそれなりの能力がなくて、お湯炊き用のボイラーを導入するということも聞いており、お金も相当かかるのではないかとのことであります。

 また、調理する機械についても、メンテナンスできない業者に発注するため、メーカーにメンテナンスを頼まざるを得ない、そのときに、そのメーカーの職員に出張費がかかり、緊急時の対応もできなくなるとの話も、不安も聞いております。

 この建てかえや機械の購入についても、現場の声を聞く必要を感じていますけれども、市長、教育委員会の考えをお聞きしたいというふうに思います。

 5番目であります。最後でありますけれども、これからの学校給食についてであります。今までいろんな視点から学校給食の問題を申し上げてきました。以前の質問でも申し上げましたけれども、幾つかの自治体でセンター化の方向が見直されております。全員臨時化にすることも見直されて、県内でも正規職員の調理員を採用している自治体もふえてきております。連日のように学校の食の問題、食育、地産地消、地元の皆様の安心安全な野菜の提供などがマスコミに取り上げられております。

 子供が輝く学校給食、この本でありますけれども、本を読みました。多くの学校の栄養士さんがさまざまな視点から意見を出しております。また、県内のある市議会においても、子供たちに安全な給食を保障し、農業の活性化を図るべく、地場産物を取り入れるよう議決され、教育委員会の共通の課題となっている市もあります。保護者に対しては、給食だより、試食会、調理講習会、連合PTA研修会などを通して、理解が深められているようであります。

 伊那市でも、給食だよりや試食会などは行われていますけれども、臨時化になり、講習会などは以前ほど行われないというふうにもお聞きをしております。財政健全化、人員適正化を否定するものではありませんし、以前のように全員、調理員が正規職員でというふうに申し上げるつもりもありません。最低でも1校に1名の正規職員、現場の声を聞いて物事を進めるなど、今まで申し上げてきた点を踏まえて、将来にわたる学校給食のあり方を市側も議会も考えていく必要があると提言をしていきたいというふうに思います。

 将来ある子供たちが伊那市に戻ってきて子育てをしたいと思ってもらうために、今こそ関係機関全員で学校給食問題に取り組む必要があるというふうに思います。市長、教育委員会の考えをお聞きしたいというふうに思います。



○議長(伊藤泰雄君) 宮島良夫議員は一括方式での一般質問となりますので、質問時間の制限はありませんが、質問回数は5回までとなりますのでお願いいたします。

 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) それでは、質問の順を追って、お答えをしたいと思います。

 まず、今後の伊那市の学校給食のあり方についてでありますが、給食は教育の一貫でございまして、食育の一つとして、非常に重要な役割を担っているという認識であります。先ほど、センター方式、食育ができないというような御指摘もありましたけれども、そうしたことはなく、センター方式でも食育というのはしっかりできるという認識をしております。

 また、自校方式でないとしても、学校の環境、地域とのかかわりなど、学校を取り巻く状況の中で、食育への取り組みというのは推進できるというふうに考えております。

 伊那市では、来年度より、伊那市学校給食農業体験事業ということで、暮らしの中の食というものを実践をしてまいります。これは、児童生徒が食材を育て、収穫をし、調理して、食べるという、しかも、感謝をして食べるという、そうした本格的な農業体験を通じた給食の実施によって、子供たちが暮らしの中の食というものを核として、地域の自然と暮らしの循環というものを、毎日の学校で実感をするというものであります。学びながら、また、食育を推進しながら、郷土を愛する心の育む活動に取り組むということで、これは伊那市の特色ある給食というものを内外に発信をしてまいりたいと考えております。

 この暮らしの中の食でありますが、これは懇談会の報告書であります。これは、教育委員長の松田教育委員長ほか、病院の小児科の先生とか、あるいは国立教育政策研究所のセンター長だとか、また、いろんな関係の皆さんに1年間しっかりともんでもらって、そして、こうした方向を示していただき、また、さらにはこの調理をする、いただく、育てる、そして、地域、家庭とつながるという、4つのパートについて、市の職員、栄養士、調理員、またいろんな保護者の皆さんも入って、また、1年間しっかりとその方向について出していただきました。これはセンター化、あるいは、自校給食ということを論議するのではなくて、給食というものが教育現場において、どうあるべきなのかという、その中から議論を重ね、方向が出たということであります。

 次の御質問でありますが、非常勤職員の御質問であります。中途退職をした場合には、直ちに後任の職員の募集というのは行い、また、補充をするということでありますが、万が一、後任が見つからないということもあります。その場合については、欠員の期間中、代替の職員にお願いをして、業務に支障がないように人員を確保しております。

 また、職員を採用する場合には、採用前に業務についての十分な説明を行い、研修を重ねて、実際の業務内容を確認をしてもらった上で任用しているということであります。

 安全衛生、それから安全管理ということも当然でありますので、各種研修会等を開催して、安全安心、そして給食の提供に努めているわけであります。また、栄養職員、給食技師から、定期的に給食現場の声を聞くという、そんな機会も設けておりますが、こうした機会をさらに充実をさせて、良好な職場環境の醸成に努めてまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、人員適正化と人事異動の御質問についてでありますが、学校給食の人事配置に関する基本方針でありますけれども、学校の給食職場、これは正規職員を配置しなくても運営が可能な職場であります。この民間委託ということも視野に入れながら、段階的に非常勤化を進めるということを基本方針としておるわけであります。

 この基本方針自体に変更はないわけでありますが、平成28年度という明確な目標を設定するということではなくて、段階的にということで非常勤化を進めていくわけであります。

 学校給食職場の職員への説明であります。これは平成26年5月19日に開催をいたしました市長交渉におきまして、約2時間にわたり、市の財政状況を説明するとともに、学校給食職場の人員配置に関する基本方針をお伝えをいたしました。私が直接、職員の皆さんに対して、基本方針を話をしたということで、理解はしていただいているものということであります。

 また、人事異動につきましては、私の専権事項であります。私の判断で実施をしたことでありますけれども、学校職場の人員配置に対する基本方針を変更するということは考えておりませんので、今後も段階的に非常勤化というのは進めてまいりたいと。

 また、平成19年に締結をした確認書であります。これによりまして、給食以外の職場に異動させる際には、本人の同意を得るということは承知をしております。

 また、不当労働行為の御質問もありました。これは、長野県の労働委員会によるあっせんを受けたということは、私にとっては非常に遺憾であるわけでありますが、正当な理由なく団体交渉を拒むということは、不当労働行為に該当するわけでありますけれども、管理運営事項である人事異動について、必要に応じて当事者に説明するということは不当労働行為に当たるというふうには思っておりません。

 今後の対応についてでありますが、学校給食現場への人員配置については、引き続き、非常勤化を図るということでありますが、先ほど少し指針について触れましたけれども、将来的に民間委託ということも検討しなければいけないという考えであります。

 それから次でありますが、調理場の建てかえであります。これにつきましては、平成26年度において、西箕輪共同調理場、それから伊那小学校の給食調理場の改築工事、これの実施設計の業務を行っております。建設位置の決定を始め、設計業務についても、施設のレイアウトを初め、施設内の仕様だとか、あるいは機器類の配置、また栄養士、関係する給食技師等の意見、こうしたものを聞きながら設計を行っているということでありまして、実際に業務に従事する職員の声が十分に反映されているというふうに捉えております。

 西箕輪の共同調理場においては、来年度、調理を行わないということでありますが、栄養職員の配置はあります。また、建設工事期間中も随時意見を聞くという体制であります。

 それから、続いての質問でありますが、給食技師の配置については、伊那市定員適正化計画に基づいて、正規給食技師の退職後については、非常勤職員の任用を行っていくという方針であります。伊那市では、伊那市学校給食あり方懇談会、先ほどお示しをした報告書でありますが、この提言に基づいて、伊那市学校給食あり方作業部会というものを設けて、約1年、将来に向けて、特色ある伊那市の学校給食の方向性を決めました。

 この中で、学校給食の方向性としては、児童生徒が食材を育て、収穫し、調理し、感謝をし、食べるという、本格的な農業体験というものを通じた給食の実施によって、子供たちが暮らしの中の食というものを核として、地域の自然、それから暮らしの中の循環というものを学校の中でも実感をし、また、それを家庭に持ち帰るということで、学びながら食育を推進するということで、ひいては郷土を愛する心を育む内容となっております。

 これを受けまして、市内の全小中学校においては、来年度より伊那市学校給食食農体験事業ということで、暮らしの中の食ということで、実践を本格的に行っていく予定であります。このことは、全国的にも先進的な取り組みということで見ておりまして、こうした実践を通じて、さらに魅力ある伊那市の学校給食というものを推進してまいりたいという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) お答えいたします。

 一つ目ですけれども、八木議員への市長の答弁のとおり、教育委員会は昨年の5月、伊那市学校給食施設設備計画を策定いたしまして、その中で、伊那西小学校と新山小学校については、共同調理場方式を採用することといたしました。その背景について説明いたします。

 まず、伊那市における財政の健全化に、教育委員会としても施策の中で応えていく務めがあるということがあります。

 2つ目に、既に共同調理場方式による給食を実施している長谷小学校、高遠小学校、高遠北小学校、各校の実践から、共同調理場方式による給食であっても、豊かな教育活動が展開できているという事実です。

 3つ目に、伊那西小学校と新山小学校の地域との連携による特色ある食育については、設置を計画していますランチルームに調理のできる設備を整えることによって継続が期待できること。さらに、ランチルームで全校が一堂に会しての給食により、食事時間が一層豊かになるということ。

 4つ目に、市長から説明がありましたけれども、伊那市の新たな教育活動、学校給食食農体験事業、いわゆる暮らしの中の食について、この取り組みは既に両校とも実績があり、さらに充実が期待できること。こうした背景をもって、策定をいたしました。

 次に、給食技師のあり方についてでございますが、給食調理場の仕事が遅滞なくスムーズに進められるよう、鋭意努力していただいているところでございますけれども、定期的に行われている栄養職員、給食技師の皆さんに、給食現場の声を聞く機会の充実にさらに努め、よりよい職場環境づくりに努力していきたいというふうに考えております。

 次に、来年度から始まる調理場の建てかえについてでございますけれども、建設の位置、施設のレイアウト、機器類の配置等、また、実際に業務に従事する職員の皆さんの声の反映の様子等々につきまして、定例の教育委員会等で担当者より説明があり進められておりますので、実際の業務に従事する皆さんの声は反映されているというふうに認識されておりますけれども、業務に従事する皆さんの声は極めて大切ですので、一層の充実に努めていきたい、そういうふうに考えております。

 次に、これからの学校給食についてでございますけれども、市長の説明と重複しますけれども、学校給食を含め、今までの食育で十分に心がけてこなかったことは、食することの原点である、田畑を耕し、種をまき、さまざまな手を加えながら収穫するという教育活動、いわゆる循環の文化です。

 この点につきまして、これからのあるべき給食の姿について議論をいただいた、伊那市学校給食あり方懇談会で、既にこの循環文化の大切さを認識して取り組んでいる市内の先進的な学校、学級の事例に学びながら、全市に広げていくことの大切さが示されまして、それを受け、作業部会において具体的な方策が示され、モデル校を中心に実践され、方向性が明らかになってきております。

 昨年の11月13日に行われましたモデル校発表会に参加をいただきました、国立教育政策研究所の山本裕一先生は、報告を聞いてくださいまして、こうした実践をうらやましく思う、そう評価してくださいました。また、お医者さんの立場から参加していただきました、中央病院小児科部長の藪原先生は、発表を聞き、感涙したという評価をしてくださいました。伊那市の新たな特色ある教育実践として、これからその充実に努めていきたいと、そういうふうに考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 宮島議員。



◆8番(宮島良夫君) 市長、教育委員会のいろんな意見を聞かせていただきました。その中で、やはりいろんな、自分たちでつくって、自分たちで食するという、新しいことも実践をしている、そのことについては、非常に今の教育の上では、大事なことだというふうに思っているんですね。私、都会の子供に聞いたら、トウモロコシは地面の中にできるという、そういう子供もいたので、やっぱり、自分たちがどういうふうにつくって、どういうふうに食べるということを実践することはいいことだと思います。

 ただ、今の中で、将来にわたって、先ほど名前を挙げたのは、手良小とか西春近南小ですが、その調理場が建てかえのときには、やっぱり、地元の人たちの給食室がなくなるという不安とか、あと、何か災害があったときに、学校に給食調理場があるということは、災害の拠点にもなるという、私は阪神淡路とか、そういうところへも一週間救済に行ってきたりして、そういう体験もしてきておりますので、そういうことも大事だというふうに思うのですね。

 それで、調理員を全員正規にすることによって、3日か4日前も、プラスチックの異物混入があるということを聞きましたけれども、やはり、その辺についても、そこは全員が臨時の職員の調理場だったらしいのですけれども、異物混入がわかったときの後の処理が全然できていなかったというんですね。

 正規の皆さんに聞いてみたら、ふつう、そういうざるでこしてやるということはあり得ないというようなことも聞いて、やはり長年の体験からのあれができていない。一生懸命調理をして、臨時の皆さんもやっているということは十分承知をしていますけれども、やっぱり体験からそういうものが直っていないのではないかというふうに私は思っています。ですから、やはりこれはプロ的な正規の職員がいて指導するという、そういうことについては大事だというふうに思っております。

 あと、平成28年のゼロベースというのがないということをお聞きしましたので、今後また、協議をしながらやっていけばいいかというふうに思っております。

 また、ランチルームについてですが、私が聞いたところ、今の教育委員長は全体で食べるという、そういうところがかなり評価されているということがあるのですが、逆にクラスごとの関係を深めるということで、ランチルームを使わずに、自分の教室で食べているという、そういうところがかなりふえているらしいんですね。全員がそういうことじゃありません。ランチルームを活用している学校もあるようですけれども、担任にすれば、やっぱり、クラスのきずなを築くために、クラスで食べるようにしようということで、今、ランチルームがランチルームでなくなって、会議室になっているという、そういう事例もかなりあるようであります。そういうことから言えば、ランチルームのあり方ということも考えていく必要があるというふうに思います。

 あと、八木議員のときに、次長のほうから240万円でしたっけ、削減メリットがあるというふうに聞いていますけれども、これはどういう算出の仕方をしたのか、ちょっとお聞きをしてみたいというふうに思います。



○議長(伊藤泰雄君) 原教育次長。



◎教育次長(原秀夫君) お答えをしたいと思います。

 この運営経費の関係でありますけれども、給食費に転化されない部分があるわけであります。これが伊那市のほうで負担をしている部分になるわけでありますけれども、人件費、光熱水費などの維持管理費になるわけであります。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) ランチルームについてお答えをいたします。

 長谷中学校のランチルームは、先進的なランチルームとして県下に知れ渡っておりまして、できたころは大変な参観者がございました。現在も極めて有効に活用されておりまして、今は小学生が時々訪ねまして、中学生と一緒にランチルームで食事をいただくというような、すばらしい活動に発展をしていっております。

 御指摘のように、ランチルームがあるけれども、活用していないという学校もございます。これは学校長、あるいは、担任の考えでそうしているわけでございまして、学校の実情によってはそういうこともあり得るだろうというふうに思います。

 昨日、伊那西小学校の懇談会で、ランチルームについて御意見がありまして、単なるランチルームではなくて、食育をメインにした、そういうランチルームにしてほしいとか、あるいは、地域の皆さんが集えるような、そういうランチルームにしてほしいというような建設的な意見も出ておりますので、そういうことも参考にしながら、取りかかっていきたいというふうに思っています。



○議長(伊藤泰雄君) 宮島議員。



◆8番(宮島良夫君) この方針が決定をして、今進められようとしていますけれども、先ほどの質問の中に、これからの小規模校の調理場の建てかえについてということについても、私ちょっと不安を感じているのです。しかし、そういうふうに方針が出されてやってきて、やっぱりよくなかったかなというふうに方針転換することも大事だというふうに思いますので、中間での学校給食のあり方、ことしになるか、来年になるかわかりませんけれども、そういう検討委員会を開くというような考えはあるのかどうか、お聞きしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) 常に教育の問題については第一に考えながら検討していくことが大事ですので、事あるごとに考えを出し合って検討していくということだろうというふうに思います。



○議長(伊藤泰雄君) 宮島議員。



◆8番(宮島良夫君) 先ほども言っていますけれども、やっぱり現場の声というか、臨時の皆さんの声、今、6名の正規がいるだけですけれども、その人たちの意見も聞くということは非常に大事なことだと思うんですね。もう給食は臨時で十分できるんだということを決定づけながらやるということが、非常に子供たちに危険を及ぼすような気が、私はするんです。そのことについても、ぜひ現場の皆さんと市長と語る会でも何でも結構ですけれども、教育委員会の皆さんも出ていただいて、そういう意見を聞いていく、そして、将来の伊那市の学校給食のあり方について考えていくという、そういうこともぜひ要望をしておきたいというふうに思います。

 そういうことを申し上げて、私の質問を終わりにしたいというふうに思います。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、宮島良夫議員の質問が終了しました。

 暫時休憩いたします。

 再開は、11時10分といたします。



△休憩 午前11時00分



△再開 午前11時10分



○議長(伊藤泰雄君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。

 野口輝雄議員の質問に入ります。

 2番、野口輝雄議員。

     (2番 野口輝雄君登壇)



◆2番(野口輝雄君) 2番、野口輝雄でございます。

 午前中からお二人の議員が教育にかかわる質問をしておりますが、もう一人お聞きください。申しわけありません。

 今回、通告で私は教育にかかわる問題を3点お願いいたしました。その1点目から始めたいと思います。

 まず最初に、改正地方教育行政法が4月1日にいよいよ施行される、それにかかわって、伊那市の現状と市長のお考えをお聞きしたいと思っております。昨年、6月13日の衆議院本会議において、教育委員会制度を抜本から見直す改正地方教育行政法が可決し、成立いたしました。いよいよこの4月1日から施行されます。本会成案の骨子は、教育行政の責任の明確化、総合教育会議の設置、教育大綱の策定、そして、国の地方公共団体への関与の見直しであります。

 その中から幾つか具体的な内容を伊那市に照らし合わせてみますと、一つ、教育委員長と教育長を一本化した新たな新教育長のこと、一つ、教育長は、市長が議会の同意を得て、直接任命し、また、罷免もできること、一つ、新教育長の任期は3年で、教育委員会を代表すること、一つ、改正前の教育長は、4月1日以降、委員として任期に限り、教育長として在職も可能としていること、一つ、市長は総合教育会議を設置、招集し、市長と教育委員会により構成されること、一つ、市長は、総合教育会議において、教育委員会と協議し、教育の振興に関する施策の大綱を策定することなどが盛り込まれております。

 今述べた幾つかの内容を読み上げても、市長は、市長が、という言葉多くあらわれていることがわかります。本改正案が議論され始めた当初から、市長の権限が強化されている改正案ということで、多くの教育学者からその是非が指摘されています。

 いろいろな懸念が出ている改正地方教育法ですが、実施にさきがけて、まず、具体的に、4月1日から伊那市の教育委員会制度の組織、編成、それと今後の運用は具体的にどうなるのかというのが問題となります。

 阿部知事は、既に県の総合教育会議の前倒しして実施し、現伊藤教育長も任期終了を待たず、4月1日から新教育長に任命して運用すると発表しております。

 伊那市の総合教育会議の事務局をどの部局に置くのかということも含めて、伊那市での4月1日からの組織編成と今後の運用について、市長にお聞きいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 現在の教育長につきましては、教育行政に関する見識においても、最適の人選であるというふうに考えておりまして、改正法の施行によっても、現教育長の任期中は従前の例により在職するとする、改正地方教育行政の組織、それから、運営に関する法律の経過措置に基づきまして、引き続いて教育長としての職責を全うしていただけるものと認識をしております。これによって、教育委員会組織、それから運用において、特段の変更というのは生じないという考えであります。

 また、総合教育会議の事務局については、総務部総務課に置いた上で、地方自治法の規定に基づいてその事務を教育行政に精通した教育長に補助執行させる予定であります。



○議長(伊藤泰雄君) 野口議員。



◆2番(野口輝雄君) 現教育長の任期終了までは現職を続けるということができますので、伊那市としては、新教育長を任命しないで、現教育委員会体制をやっていくということで、4月からの組織について、また、総合教育会議の事務局を総務部のほうに置くということ、確認させていただきました。

 さて、関連いたしまして、次の質問に移りたいと思います。

 前述しましたように多くの懸念が出ている改正地方教育行政法ですが、その中でも一番問題となっているのが、市長の権限の強化と言われている部分であります。これまでは市長が議会の同意により、教育委員を任命し、教育委員の中から教育長を互選によって選んできました。市長は、直接、教育長を任命してはいかなったのです。そして、両者は対等の立場で意見を述べることができたのです。この教育委員会制度は、さきの大戦後、教育への政治介入を招かないようにと、教育への独立を持たせたところに大きな意味があったと思います。今回の改正で、これが大きくくずれようとしているのではないでしょうか。

 市長に新教育長の任命権と罷免権があるということは、悪い言葉でいうと、新教育長を生かすも、殺すも、市長次第とならないでしょうか。こんな立場で、新教育長は総合教育会議で市長の意見に対して、堂々とノーと言えるのでしょうか。

 これから申し述べることはこの新教育長体制になってからのことですので、今から話しておきたいと思っております。

 教育に市長の権限が強まると、教育行政がどう変わっていくかということについて、外国の例をもとに、次のように指摘する研究者もおります。まず、産業界の養成が反映しやすくなり、学校の効率化が進むといわれます。2つ目に、学力テストの結果で学校評価し、大規模な統廃合や学校の民営化が振興するというのです。

 現市長の場合には、私はこのようなことはないと信じておりますが、このように指摘する学者もおります。まさに、改正地方教育行政法が実施されようとしている今、誰のために改正があったのかということを真正面に据えて、真剣に考えていかなければならないのではないでしょうか。

 この改正の真の目的な何だったのでしょう。教育行政の責任の明確化のためにあったのでしょうか。総合教育会議や大綱の策定のためにあったのでしょうか。私はこの改正は子供たちのための改正であるべきだと思います。したがって、市長も新教育長も、また、教育委員も、これまで以上に学校や地域に出向いて、学校にいる子供たちや先生方の意見を一人一人よく聞いて、そして、今後の学校教育の新しい方向を見い出していく必要があると思います。このことは、伊那市が大切にしている「初めに子供ありき」につながっていることだと思っています。

 以上のことを胸にしっかり据えて、関係各部署で今後、新体制になったときに取り組んでいただきたいと思うのですが、現状としては旧体制のままいくということですが、新体制になったとき、市長の考えいかんによっては、トップダウン的な教育行政に変わってしまう可能性もあります。そこで、4月から施行される改正地方教育行政法の施行で新たにつくられた総合教育会議の運用について、市長の思いを聞かせていただきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 伊那市におきまして、現体制、教育長、教育委員会、教育委員長、そうした連携をとりながらやってきた中で、特段今回の改正というのは、改正しなければいけない理由というのは、私の中では見当たらないというのが正直なところであります。

 私としては、総合学習、それから農業体験学習だとか、幼保小連携だとか、また、伊那市らしい教育の推進については、教育委員会と従前より共有しながら重要課題として取り組んできております。伊那市らしい教育を推進するために、就任以来、教育委員との懇談会を年2回、あるいは、それ以上、行い、また、教育目標、あるいは、政策の方針というものについても話し合い、同じ方向を確認をしてきたということであります。

 新制度における総合教育会議については、現在、開催をしております懇談会の延長というふうに捉えておりまして、会議の回数をふやし、また、教育大綱の策定、教育を行うための諸条件の整備、また、伊那市らしい教育等々、協議を、また調整を重ねる中で、より密接な関係を築いてまいりたいというふうに考えております。

 従来と変わらないという、変わる方向がある理由がないという、そんな思いであります。



○議長(伊藤泰雄君) 野口議員。



◆2番(野口輝雄君) 任期終了後には、また新しくなる体制について、さきがけてお話をさせていただきました。市長の新体制に対する思い、現体制が現状維持でいくということですが、やはり、いつの世の中もそうなのですけれども、トップダウン的な考え方では、教育はいけないと思うのですが、この改正によって、私は教育の平成の分岐点じゃないかというふうに考えております。したがって、この分岐点をよりよくするためには、現状で毎日、毎日、子供たちと全力で教育に取り組んでいる現場の先生方、そして、それらの現場の先生方一人一人の意見を大切にして、さらに子供たちの様子をつぶさに観察して、伊那市の教育のよりよい方向を見出していただきたいと思います。

 新教育長になっても、あるいは、委員の方、新教育長は市長がもし独断的な判断で進めようとしていましたら、堂々とノーと言っていただきたいと思っています。また、市長には、ノーを連発する新教育長がいても、安易に罷免するような、そういう市長にはなってほしくないと私は考えています。

 以上で、改正地方教育行政法に関する質問は終わりにしたいと思います。

 続いて、2つ目の質問に入ります。

 学校教育現場における次亜塩素酸ナトリウム、塩素剤の使用についてでありますが、12月の一般質問で私は学校の給食室現場と保健室現場についての現状と改正案を提案いたしました。きょうは、この2つの教育現場で、子供たちの健康や事故にかかわる共通の課題について提起したいと思います。

 それは、学校教育現場で使われている次亜塩素酸ナトリウム、いわゆる塩素剤の使用についてであります。御存じのように、私たちが毎日飲んでいる水道水には、1リットル中、1ミリグラム以上の塩素が含まれております。これは、飲料水は川の水からつくられているということによって、殺菌剤として使用されているわけですが、安全基準内の量として誰もが理解していますが、一方では、たんぱく質を溶かす、発がん性のトリハロメタンのもとになっている、野菜やお米を洗うとビタミンが破壊される、プールやシャワーで皮膚から吸収され、炎症を起こす、髪の毛のたんぱく質を溶かす等々、いろいろなことが叫ばれております。

 そのように言われている塩素ですけれども、その殺菌効力は絶大で、給食室では食器の消毒等に使われ、給食の先生方も、塩素剤を使えば絶対、菌は死ぬという安心感の持てる消毒剤なのであります。

 また、ノロウイルスやその他の多くの細菌に対しても殺菌力があり、教室での感染症の疑いのある子供たちの嘔吐物に対して、液体状の塩素剤や顆粒状の塩素剤をかけて、その消毒に使われております。

 私が今、問題としているのは、水道水に入っている塩素の毒性ではありません。教育現場で、いまだに塩素剤が使われているということなのです。市販されている漂白剤とほぼ同じものです。現役が皮膚にかかると皮膚のたんぱく質が変化して、つるつるになります。衣服につけば脱色し、酸性タイプのものを混合すると猛毒の塩素ガスを発生いたします。

 学校教育現場では、養護教諭の十分な安全管理のもとで使っておりますが、子供たちの目の前で使うこともあり、子供たちの目や口に絶対に入らないという保障はありません。

 また、塩素剤の消毒液は、保健室で原液を保管しなければならないので、教室で嘔吐があった場合には、その原液を規定量に希釈して、保健の先生が教室まで持参し、嘔吐物にかけて、しばらく時間を置いてから処理するという、少し時間のかかる方法で殺菌消毒を行っております。

 この間、子供たちの目の前に塩素剤があるのです。嘔吐があちらこちらの教室で起こったとしたら、どうでしょうか。幾つかの教室に塩素剤をまいて置くことになり、もはや保健の先生だけでは危険な塩素剤の管理ができなくなるのではないでしょうか。こういうときに、塩素剤が子供たちに触れるという事故が起きる可能性があるのです。

 一方、給食室内は、子供たちは入れませんので、きちんとした給食の先生方の管理をしておけば安心でありますが、食器の消毒のたびに薄め、服や手につかないように、目に入らないように配慮しながら取り扱っている、取り扱いにくい塩素剤というのが現状だと思います。

 では、塩素剤のかわりに子供たちにとって安全で、しかも、インフルエンザウイルス、ノロウイルス、あるいは、サルモネラ菌等、多くのウイルスの殺菌ができるものがあれば、教室で保管が可能で、安全にかつ素早く消毒の対応ができるのです。

 さらに、今使っているインフルエンザ消毒用のアルコール消毒剤も必要なくなります。科学技術の進んでいる現代です。そんな製品が開発されているのではないかと思い調べましたら、何種類も開発されております。そういう時代になったということなのです。子供たちが塩素剤による事故を起こさないためにも、そろそろ学校教育現場から、脱塩素剤をしてもいいのではないでしょうか。教育委員会のお考えをお聞かせください。



○議長(伊藤泰雄君) 原教育次長。



◎教育次長(原秀夫君) お答えをいたします。

 野口議員おっしゃるように、学校現場での一般的な消毒方法としては、インフルエンザウイルスにはアルコール消毒、ノロウイルスには次亜塩素酸ナトリウム、塩素剤による消毒が有効とされております。

 塩素剤は、消毒効果はありますけれども、おっしゃるように、安全管理、衛生管理を確実に行う必要があるということがあります。現在、市販されている消毒剤の中には、人体に安全な弱酸性に調整した上で、幅広いウイルスへの殺菌効果をうたっているものがたくさんありますけれども、どの製品もウイルスの不活性化試験で効果があるもの、こういったものを選定する必要があるというふうに言われております。

 学校現場での塩素剤にかわる消毒剤の導入については、児童生徒の安全、それから、ウイルスへの殺菌効果、こういったものを比較検討いたしまして、検証した上で、検討していきたいというふうに思っております。



○議長(伊藤泰雄君) 野口議員。



◆2番(野口輝雄君) 大変ありがたいことです。この問題は私は十数年前から考えておりました。もっと安全な消毒剤がないか、開発されないのか。それが今、できる時代になってきたということだと思います。

 将来、給食にかかわる消毒からも塩素が消えていくことを願っております。また、いつかきっと、プールの水にも、水道水にも、塩素が使われなくなる時代が来るのではないかと信じております。

 法律の世界では、「疑わしきは罰せず」でありますが、教育の世界では、「疑わしきは使わない」でいいのではないでしょうか。引き続き、検討をよろしくお願いいたします。

 続きまして、3つ目の質問に入りたいと思います。

 地域自治会加入促進にかかわっての伊那市役所の転入者受付窓口の対応等に関する提案であります。

 過日、議会の全員会において、地域自治区のあり方が示されました。今後の自主防災等を考えますと、地域自治のあり方が大変重要になってくることは確かであります。しかし、今、その自治区、自治会への未加入者がふえてきている現実を伊那市でも真剣に考えていかなければならない時期になってきているのではないでしょうか。

 入区促進の問題は、平成23年度の議会において、若林徹男議員と唐澤千明議員が現状の分析と今後の対応について質問を行っております。市の回答には、新たに、ここにあります、「ようこそ2つのアルプスに抱かれた伊那市へ」というパンフレットを配布し、入区促進に尽力するというということでした。

 しかしながら、平成23年度は市全体の未加入率が20.7%だったのに対して、それから3年後の平成26年4月の段階では4%ふえて、24.2%になっております。私の住んでいる西箕輪について言えば、平成23年度が30.5%、これは市内で一番多かったのですけれども、3年後の平成26年4月では、40.2%にまでふえております。このままにしておけば、あと5年後には市全体では30%に、私の西箕輪では50%になってしまうのではないかと危惧しております。

 このことは、これまでに市や区が対応してきた入区促進の方法をさらに工夫して進めていく必要があると言っているのではないでしょうか。

 入区の未加入者がふえると、地域防災など、いろいろな弊害が生じることは、若林議員や唐澤議員の質問で明らかになっておりますので、ここではその弊害については追求いたしません。ただ、このまま未加入者、未加入家族がふえると、入区している家庭の子供たちと入区していない家庭の子供たちの間に仲間意識の違いができることによって、地域、あるいは学校で何らかの問題が生じてきている可能性があると心配しております。この問題は、教育にかかわる問題でもあると思うのです。

 そこで、今後、入区者をふやすためにはどのような工夫をしていくことが大切なのかということを考えたいと思います。

 今、市と各自治区では、未加入者増加に歯どめをかけるために、転入者に対してそれぞれ区ごとについて、もっとわかりやすい地域情報を出そうと、転入者の自治会加入のための情報雑誌、区からの情報、地域の教科書というふうに書いてありますが、これは提出用の書類でありますけれども、区の概要や区員、区史等、主な行事、区が参加する事業、その他、問い合わせ先というものが詳しく書かれた、こういう冊子をつくっております。

 2月20日締め切りで区長宛に行っておりますので、4月1日から、あるいは出るのではないかと思っておりますが、これまでにない、一歩進んだ加入促進の方策として、大変すばらしいと私は思っております。この冊子の配布によって、これまで以上に自治会に入ってみようと思ってくれる転入者がふえることが期待できると思っております。

 しかし、これだけでは思うようにいかなかった自治体もあるのが現状です。私は地域自治区入区の促進について、事前の了解をいただき、近隣の5市町村の転入者受付へ直接行き、それぞれの自治体の入区促進の窓口対応について、聞き取り調査をしてまいりました。

 その結果、今回、進めているこの地域の教科書、この情報冊子を配布している自治体は2カ所ありました。1カ所は最近、配付を始めたところであります。もう1カ所は数年前から配布を実施しておりました。数年前から実施していた自治体は規模の小さな自治体でもあり、未加入率は全体で7%という低い未加入率でしたが、最近始めた自治体では、地域情報のパンフレットを配布しても、思うように成果が上がっていないというのが現状でありました。

 私が調べた5つの地域団体でも、みんな一様に困っている現状がありました。

 そこで、昨今の伊那市の未加入率の増加を考えると、入区促進は急務ではないかと考え、これらの聞き取り調査やこれまでの経緯から、今後、伊那市へ転入してくる市民に対して、既に転入している市民については、これはもう区にお任せするしかありませんので、伊那市にこれから転入してくる市民に対して、市役所の受付窓口において、より効果的な入区促進プログラムというふうにつくりましたが、この提言をしたいと思っています。

 市役所の窓口に、転入届けに来た方が、帰りに、これなら自治会に入ってみようと思ってくれるような対応を考えていきたいと思います。

 まず、これまで配布している、このパンフレットですけれども、このパンフレットの中には、市長からの挨拶や入区の勧誘の言葉がありません。ぜひ、市長みずからの挨拶と入区の勧誘をしていただきたいと思います。「伊那市へ住民登録をされた皆様にお願い」などの見出しで、伊那市のすばらしさとともに、ともに助け合うよさ、すばらしさを「たき火通信」のような白鳥孝調で訴えていただきたいと思うのです。これだけで、私は100人転入者がいれば、20人はその気になってくれると思っております。

 2つ目は、せっかく地区の情報雑誌、地域の教科書を今、つくっているのですから、これができましたら、これを対応の窓口で親切丁寧に説明する地区の担当員をぜひ配置していただきたいのです。地区担当員は、市役所の職員であり、部署にとらわれず、全職員の中から、その地区に住んでいる職員が担当していただきたいと思います。自分の住んでいる地区ですので、自分の住んでいる地区を十分に知っています。よいところをたくさん、転入者にアピールしていただきたいと思います。転入者が来たら、受付窓口で電話連絡して、窓口まで来てもらって、丁寧に説明するという方法がいいかと思います。また、一つの地区に複数の地区担当員がいたほうが、運営がスムーズにいくかと思っております。

 3つ目は、窓口で配布する地域の教科書や市長からの勧誘文書、これはこれからつくっていただくかどうかわかりませんがお願いしてあります、絵や写真などをたくさん取り入れて、見やすくしていただきたいと思います。この地域の教科書、これは本当に文面だけです。この中に、やはり地域のよさをあわらす写真や楽しい行事などの写真などをたくさん入れていただきたいと思います。また、市長がつくっていただけると予想するその文書の中にも、ぜひ写真や絵をたくさん入れて、見ただけでも、入ってみようかなと思うような、そういうものにしていただきたいと思います。

 さらに、地区紹介用の映像DVDができないでしょうか。それを受付窓口で配布して、それを見ていただくということです。これはまた、伊那市全体の紹介DVDでもよいと思います。その中に地区の紹介があるDVDということになります。区での活動を映像で知らせる、文章を読まない方でも映像なら見てくれるのではないでしょうか。楽しい催しや区民で協力して行う活動など、映像として提供し、具体的でわかりやすい区情報の映像にしたいと思うのです。これなら入ってみようと思ってくれる市民を多くつくることができるのではないかと思います。

 これ以外にも、窓口での対応として、転入者への配布物の中に、もう既に入区手続用の用紙だとか入組手続用の用紙を入れておいて、配ってしまうと。また、転入者が、今後転入してからしなければならない事柄のチェックシートを作成して配布し、そのチェックシートの1項目に、区に加入したか、組に加入したかというチェック欄を設けるというのはいかがでしょうか。

 さらに、転入情報をできるだけ早い時期に区に連絡して、区で早い対応をしていただくと。建築確認申請時にできないでしょうか。

 最後に、これは受付の窓口対応でありませんが、入区奨励金の提案であります。これは、各区の入区費等にもかかわってくると思います。新規の入区者1人に対して、市から区へ奨励金が出せないでしょうか。財政の苦しいところはよくわかっております。その奨励金は、入区費を徴収する区であれば、入区した住民に還元する、これによって、入区費の軽減が図れるかと思います。また、入区費を徴収していない区については、区の予算について計上できるというような形になると思います。この入区奨励金によって、入区促進が加速してくれるのではないかと期待しております。

 以上、市役所の受付窓口での対応案を幾つか提案いたしました。できる案とできない案があるかもしれません。ぜひ、検討をいただきたいと思います。今、この危機に気づき、今、危機を乗り越えていかないと大変な問題が出てくると思うのです。

 しかしながら、以上の対応で、先ほど100人の転入者に対して、市長の手紙で20人と言いましたが、私はこの対応で50人ぐらいまでは入ってみようかなという気にさせることができるのではないかと考えております。しかし、残りの50人は窓口の受付対応ではできません。入区促進の問題は、市役所の窓口だけではどうにもならない部分があります。残りの50人は、区での対応にお願いするしかありません。

 区での対応についても、今回、私が市役所の窓口での対応ついて、対応策を考えました。同じように、区の対応策も検討しております。許されるならば、今後、区長会等でお話をさせていただきたいと考えております。

 今、何とかしなければという危機感からと、地元役員の複数の方々から入区促進の陳情をいただきました。そのことによって、現場を調査し、本提案をさせていただきました。市長の見解をお聞きいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) この今の一般質問、大変、伊那市だけではなくて、各区、あるいは区の役員の方々、以前から共通の大変大きな課題として認識をしておりましたし、今でもおります。そうしたことに対して、大変前向きな提案であり、私としても大変ありがたいなというふうに思うところであります。

 実は昨年、西箕輪の皆さんと語る会というのがありまして、やはり、このような話をいただきまして、具体的な提案というのももらったわけであります。そうした中で、今回の区長会のアンケートといったところに結びついているわけでありますが、やはり、喫緊の直面する課題として、お困りの皆さんがたくさんおりますので、こうした提案については、一つ一つまた検証しながら、検討してみたいと思います。

 区とか、また町内会の自治会というのは、いろんな面で助け合いの精神に基づいて、大切な役割を果たした組織であります。伊那市では、自治会への加入というものを奨励する、転入者向けのパンフレットを作成し、市民課の窓口、また建築確認等の申請時にお渡しをして、加入を呼びかけているわけであります。

 また、自治会への加入促進に向けて、転入者、あるいは住希望者への情報提供と、転入後のトラブルをさけるために、各区から情報提供いただいて、地域のルール、あるいは行事、負担すべき事柄などの情報を掲載した地域の教科書を現在、作成中であります。

 入区したら、区費がこんなに高かったのか、あるいは、こうしたところに使うお金は聞いていないとか、いろんな出役があるけれども、そんなことは事前に知らされていないとか、やはり、トラブルは後々起こりがちなものでありますので、そうしたことがないように、防げるようにということで、地域の教科書を現在、作成中であります。

 平成27年度、早い段階で活用させたいというふうに考えておりまして、その中で野口議員提案の転入時の勧誘文書については、転入届の際にお渡しする文書等が大変多いわけでありますので、自治会加入促進パンフレット、あるいは、現在作成中の地域の教科書の中に、私のメッセージのような形で20%加入してもらえるのであれば、これは書いていきたいというふうに思います。

 それから、地区担当職員が地域の魅力をアピールすることについては、現在、各区の担当職員を配置をしております。地域と行政のパイプ役としての役割を担っておりますけれども、その一環として、地域の中で転入者に対する自治会加入促進という、そんな視点を持って対応していくように努めてまいりたいと思います。

 配布文書の画像等の取り組み、取り入れ、組み入れ、これはおっしゃるとおり、文字だけではなくてビジュアルで訴えるということは、非常に効果があります。自治会の加入促進パンフレットでも写真を多く組み入れておるわけでありますが、今後、作成する地域の教科書でも工夫をしてまいりたいと思います。

 また、DVDの作成でありますが、これについては、自治会の協力が不可欠であります。多くの経費と時間、また労力が必要となりますので、意見を参考にさせていただいて、今後、地域おこし協力隊の活用、あるいは、伊那市のホームページにこうした動画を載せるとか、配信ができないかということも検討してみたいと思います。

 また、入区奨励金でありますが、このことについても、一つの方法とは思いますが、金額の設定によっては、膨大な、莫大な予算が必要となったりするわけでありまして、これはもう少し慎重に検討すべきかなということであります。

 また、区の活動費は、共助の精神に基づきながら、区民みずからが相応の負担をするということでありまして、権利と責任に基づくコミュニティへの参画の意識が生まれるものというふうに思っております。

 入区の手続用紙、それからチェックシートの配布というものについては、転入時の配布書類等が大変多いということ、また、転入の段階では、自治会への理解度がなかなか得られないと、不明確であるということから、各自治会で地域のPRをする中で、加入促進に努めてもらいたいと思うわけであります。区長さんの動きいかんによって、加入があったり、なかったりということも実際あるかもしれません。やはり、地域での行動ということも大変重要でありますので、ぜひ、行政もやりますが、各地区の中でも一緒になってやっていただければと願うわけであります。

 なお、市民課窓口では、自治会の役割などを記載をしたはがきを配布し、また、自治会へ加入した場合に返送していただくよう依頼をしておりますので、転入者の自治会に対する意識も深まるのではないかというふうに考えております。

 自治会への加入というのは強制力を持って行うということは、なかなか難しいわけでありますけれども、自治会というのは、地域をまとめる基本的な組織であり、また、災害があったときにまとまる非常に大事な、大切な組織であります。そうしたことも含め、またごみのことも含め、さまざまな自治会に加入をするメリットというものをお伝えしながら、加入を呼びかけていく。

 また、先ほど申しましたけれども、区長さん方にも、地域の役員の皆様にも加入の促進、推進をお願いするなど、地域と連携としながら、加入促進に努めてまいりたいというふうに考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 野口議員。



◆2番(野口輝雄君) 大変、前向きな回答をいただきましてありがとうございます。私自身の区の役員をやったことがありまして、大変悩んだことであります。今後、少しでも入区者がふえていればと思い、本提案をさせていただきました。

 これまでにも、市役所の受付窓口の担当の方や各区、組の役員の方々も大変な努力をして、入区促進に努めてきたことと思いますが、今が、今この時期が大事だと思っております。市役所の皆さんと地区の皆さんがさらに協力して、加入促進に邁進していってほしいと切に願うものであります。

 これで、私の質問を終わります。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、野口輝雄議員の質問が終了しました。

 暫時休憩いたします。

 再開は、午後1時30分といたします。



△休憩 午前11時49分



△再開 午後1時30分



○議長(伊藤泰雄君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。

 黒河内浩議員の質問に入ります。

 15番、黒河内浩議員。

     (15番 黒河内浩君登壇)



◆15番(黒河内浩君) 15番、黒河内です。では、質問に入りたいと思いますが、まず、平成27年という年が、伊那市にとってどういう年であるかということを考えると、合併して10年目を迎える年であり、今後の先10年間をしっかりと考えていかなければいけない年になるのかなと思っています。そんなことから、今回の質問を組み立ててまいりました。

 そこで、質問に入る前に、平成27年度予算についての私なりの意見を、まずは述べておきたいと思います。

 今回の予算案は、全体的には時代の流れに沿った、平成27年度は何が重要で、何か必要であるのかを十分に考慮された将来の伊那市のあるべき姿を見据えることができる予算であるし、私なりにしても納得していますし、また、評価できるものと思っています。

 特に、長期的な視野から、林業、移住・定住、農業、観光の四本柱を重点に据えてきたことは、伊那市の将来像における市長の意欲が感ぜられるものと思っています。

 また、環状南線、スマートインター設置や新鷹岩トンネル整備の着手等、将来の伊那市の発展の基礎をつくる道路網の整備や、南アルプスの観光も視野に入れた社会的インフラ整備にも力を入れているのも評価できるものと思っています。

 教育・医療の分野では、保育園、幼稚園の整備促進や、保育料の低減等、子育ての支援や自校方式を基本とした学校給食施設整備が事業としてスタートを切ることになります。これらにより、幼児教育から義務教育までの一貫した体制が整備しつつあり、同時に子育て世代への負担軽減も図り、子育てのしやすい伊那市ができつつあるものと思っています。この点については、今定例会でもかなり議論が深まってきていますし、市長、教育委員会の答弁からも、伊那市の特徴がしっかりと出てきていて、評価できるものと思っています。さらに、産科開業支援を含め、医療分野においても、予算が盛られてきていて、このようなことから、全体的に満足できる予算編成になったものと理解しております。

 このことを踏まえ、さらに伊那市にとって、平成27年度をどのような年にするのか、もう少し突っ込んだ形で予算案を検証しながら、その内容と課題について、質問をしていきたいと思います。

 まず最初に、景気対策についてであります。

 この景気対策は、国、特に安倍内閣にとっても最大のテーマであります。ことしのキーワードが地方創生と景気対策という、この2つのテーマである中で、3月定例会開始直前にNEC長野に関するショッキングなニュースが流れてきました。景気回復が、実感として、まだまだ地方には及んできていないというのが地方の大方の意見である中で、さらに悪くなっていくのではないかと不安がる市民が多数いるのも事実であります。

 そのためにも、伊那市にとって、でき得る限りの範囲での景気対策方針を打ち出すことは、市民からの信頼感を得ていく上でも、絶対に必要なことであります。

 あすになりますか、3月追加補正も含めて、生活支援型の景気対策を打ち出すということになっているはずでありますが、平成27年度予算も含めて、全体として、景気対策として、市がどのような配慮をとってきたのか、まず市長の所見をお伺いしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) アベノミクスによる景気回復でありますが、十分に地方にまで回復、浸透していないということは感じておるわけであります。そうした中、国においては、地方創生と景気回復、それを広く地方に浸透させるために、まち・ひと・しごと創生総合戦略というものを策定をいたしました。そして、その推進のために、地域住民生活等緊急支援のための交付金を、補正予算により成立させてわけであります。

 伊那市においても、この交付金を活用し、地方創生と景気回復に取り組むため、3月の追加補正をお願いすると。ともに、また平成27年度予算に必要な経費を計上したところであります。

 具体的に、市民の皆さんの消費を喚起するためのプレミアム商品券の発売、それから、多子世帯支援の商品券の販売というものを考えております。また、地域内の消費喚起だけではなくて、地域外から伊那市へ来ていただいた方の消費を促すためのプレゼント事業なども行っていく予定であります。

 また、地域の仕事づくり、働く場の環境整備として、農林業分野では、農産物のブランド化、また、販路拡大のための事業、バイオマスなどの森林資源の有効活用による雇用創出、そうしたところに予算を配慮しております。

 さらに、これまで取り組んでおります企業誘致、あるいは既存企業への支援では、若者正規雇用、それから育成奨励のための補助金、あるいは中小企業の受発注拡大のための事業、新宿区と連携とした企業誘致、事業拡大のための用地取得補助などを新たに加えまして、企業創業支援として、独立支援事業、あるいはチャレンジショップ支援などを予算化する予定であります。

 もう一つの柱としまして、観光を一つの産業と捉えておりまして、これをさらに育成するために、観光による消費喚起と交流人口の増加に向けて、信州そば発生の地・伊那のPR、桜、南アルプスなどの地域資源の魅力発信、また、二次交通を新たにつくりまして、広域的な観光の推進をしていく、そんな取り組みを考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆15番(黒河内浩君) 多方面にわたる対策が出ているのかなとは思います。特に、農林業に対して、力を入れてきているのは、また新たなところで、景気対策としてはいいのかなと思いますし、また、観光についても、今、総合的な観光面での消費拡大ということで市長は言っていますけれども、なかなか、これは思うようなわけにはいっていないのが事実だと思っています。プレミアム商品券やプレゼント、また具体的な内容が出ると思いますので、そんなことを吟味しながら、質問していきたいと思いますけれども、いずれにしても、これをやれば、完全に景気対策としてできたというわけにはいかないものと思っています。継続的な対策というのはしっかり組み立てて、様子を見ながら、また秋の補正等に向かってやっていくことも必要だろうと思いますので、その点だけしっかり様子を見ながら、いってもらうように、お願いしておきたいと思います。

 そんなことも含めて、2点目になりますけれども、財政健全化と定員適正化計画を2点目の問題として、平成27年度、大きなとらえ方として一つ上げました。というのは、一番最初に言いましたように、ことしは合併から10年目を迎えることになりますので、過去10年間の合併効果の検証と今後10年間に対する方針を打ち出す大切な年でもあります。

 合併時の大きな課題でもありました財政健全化は、これまで順調に進んできましたし、職員の2割削減を目的とした定員適正化計画も目標を上回る結果を得ました。そして、この2つとも、さらなる、この先10年に向けて、新たな計画が実行されつつあります。この2つの大命題に対する達成度は、大局的には評価できると思っています。ただ、脇目も振らずに進めてきただけに、若干の弊害も出ているような感じがいたしています。

 財政については、財政健全化はまだ完全ではありませんし、また、将来への備えという点からも、財政についてのその点における必要性は、当然、理解できるわけですが、市民にとっては、身近な分野で少し予算がカットされ過ぎているのではないかという思いがあるのも事実であります。

 また、職員数としての定員適正化計画においては、過度に計画が推し進められ、正規・臨時の割合問題も含めて、特定の分野にしわ寄せが行き過ぎているのではないか。

 財政の健全と市政の合理化を目標として、合併から10年目を迎える今、議会内からも、この財政、それから職員の問題について、このような指摘があることは、市長も十分に承知しているものと思っています。

 この点は、要はバランスの問題かと思いますが、将来に向けて、若干の修正を加えていく必要があろうかと思って見ています。市長の見解をお伺いいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 財政の健全化は安定をした市政運営を行っていく上で重要事項という位置づけでありまして、そのための取り組みというのを今までやってまいりました。その結果、財政健全化、この指標については、大きく改善をしてきたわけであります。

 しかし、合併10年を控えまして、合併による優遇措置というものが終了いたします。交付税の削減により、財政状況というのは今よりも厳しくなるということは必死でありまして、引き続いて、財政健全化の取り組みというものを継続していく必要があるという考えであります。

 市民生活に身近な道路、あるいは、水路の維持、補修等の費用につきましては、ある程度の規模は必要と考えております。そこで、平成27年度予算においては、道路維持、それから舗装改良の工事費については一定の配慮をしているというところであります。

 しかし、限られた財政の中で、これから始まります、新ごみ中間処理施設、それから、幹線道路網の整備、そうした大型事業の推進や、また、少子高齢化に伴います、社会保障費の増大というのは、これは毎年、大幅にアップをしていく状況でございますので、こうしたことに対応するためにも、施設の建設改良等に一定のシーリングをかけるといったことはやむを得ないという考えでありまして、この点については御理解をいただきたいと思うわけであります。

 また、合併特例終了後の交付税措置について見直しが示されております。その状況については細かく見きわめながら、健全財政を維持しながら、また予算配分というものも検討をしていきたいと思うわけであります。

 定員適正化計画の御意見、御質問もございました。こうしたことについても、第一次定員適正化計画、また、第二次という中で取り組み目標を設定し、また、適正な人員配置を人員削減というものに取り組んでいるわけであります。

 職員の構成についても、過去5年間の正規職員と、それから非常勤職員との状況、これはともに減少傾向にあるわけでありますが、平成27年度に向けて、平成25年度あたりから新規採用者を若干ふやしてきております。また、退職者数の増加に計画的に対応してきておりまして、専門的な資格を有する職員の採用ということも実施をしている状況であります。

 そうした中で、人口増対策、あるいは、消防の広域化と、こうしたことに対応するために、職員を増員している部門もあり、また、めり張りのある人員配置というものを予定しております。

 また、教育分野におきましても、専門的な知見を有した方々を非常勤職員として任用し、また、教育指導主事、専科講師、また加配する講師の増員といったことも実施をしながら、学校教育の面においても、充実をはかっているといったことも御理解いただければと思います。

 他法、民間でできることについては民間にお任せしましょうという、こうした方針もございます。水道業務や市民課の業務を民間委託するとともに、また、観光事業についても、観光協会へシフトを進めているところであります。したがいまして、第二次定員適正化計画によって、適材適所の人員配置というものが図られているという考えでございます。

 また、今後に向けてということを、ちょっとお話をしたいと思いますけれども、引き続いて、第二次定員適正化計画に沿って管理を行うということで、人口増対策、それから定住・移住促進、地方創生、子育て支援など、喫緊の課題、特に重要な課題に対しては、積極的に職員配置をするという人員配置であります。

 また、他法では、不要な事務、不要といいますか、特段必要としないような事務も生まれてまいりますので、そうした事務については、廃止をしていくと。そうした廃止も指示をするとともに、保育園の民間移管、あるいは、水道事業の包括民間移管というようなこと。先ほども申しましたけれども、民間でできることは民間にお願いをすると。民間活力を導入するといったことの検討も進めてまいりたいと思います。

 それから、一部事務組合への職員の派遣も、かなりの数をしております。そうした点についても精査をして、組織に適した、適応した職員派遣のあり方というのも考えていく時期に入っていると。

 あわせて、職員の意識改革というのも、当然、求めているわけでありまして、職員研修の充実を図る、そうしたことによって、職員の資質の向上というものも求めてまいりたいと。

 いずれにしましても、定員適正化計画にのっとって取り組むわけでありますが、社会情勢等の変化、そうしたものを踏まえて、見直しについては必要が生じた段階で対応していく。修正について、行うかという点でありますけれども、必要に応じて行っていくという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆15番(黒河内浩君) 財政の問題と職員数を減らすという、この2つは、合併時の大きな課題であって、この目的のために合併したと言ってもいいぐらいのものであるわけであります。

 その意味で、財政健全化はここまでは順調にきているだろうと、市長が言うように、来ていると思いますし、これから特例債がなくなっていく平成32年度以降のことを考えると、やはり今からその備えというのはきちっとやっていかなきゃいけない、対応していかなきゃいけないという面があるのも事実ですけれど、今、市長からありましたように、道路の補修、水路の整備というものは、これは地域内の本当に身近な、区長たちから上がってきている問題であって、この前の議会でも、その前でも、議員の中からそのあたりの予算だけはしっかりつけるようにという話も上がってきていますので、これは年度当初はこれでいいとしても、補正の中、また、様子を見ながら、社会状況を見ながら、しっかりとこのあたりは追加を打っていってほしいなと思っています。それが市民からの要望だと思います。

 それから、もう一つは、定員適正化計画、今の答弁の中で、いろいろな多方面にわたっての分野の話、職員をどうするかの話が出てまいりました。順調にいっていて、大勢は職員は必要なく、最低限の中でやっていくのは当然のことですけれども、なかなかこれは難しい問題、いろんな分野のところで、人出がたくさんあったほうがいいことは事実ですけれども、減らしながら、どうやってやりくりしていくかも一つの課題ではありますので、このあたり、余り原理主義で押し通さないように、一つ様子を見ながら、柔軟な体制を毎年ごとにしっかりチェックしながら、やっていくことも必要だろうと思いますし、その点は、市長はもちろんのこと、それを支える部課長あたりは、特にその職員数の問題にしっかり目を配りながら、どの程度の自分の部なり、課なりで、職員が適正なのか、どういう働きをしているのかをしっかり見ながらやっていくように指示していくことも、これは市長の任務だろうと思っていますので、このあたりをしっかりやっていって、この2つ、財政、それから、職員数の問題、しっかりと今後見きわめながら、やっていくことを望みたいと思います。

 それで、3点目の次の問題に移っていきたいと思います。

 地域自治区と地域協議会のあり方の問題であります。これも、平成27年という年で方向性を決めるべき年であるはずでありますし、合併10年目を迎えて、この地域自治区、地域協議会を今後どうするかは、結論を出すべき年でもあるわけでしたけれども、先日の全員協議会で、市としての方針が示されたわけであります。

 これまで、理想と現実とのギャップから、幾つかの問題点が指摘されてきたことは、誰もが認識しているところであったはずであります。審議会の答申は、依然として理想を追い求めるところが若干、私から見ると、見受けられたような感じがしますけれども、このたびの市の方針は、現実を直視した基本方針が出されたものと思っています。

 地域自治区は存続させるものの、地域協議会は屋上屋を重ねないよう、名称も含めて、各地域での自主性を尊重していくこととして、この点では評価できます。また、これまで最大のネックとなってきた委員報酬についても、これを廃止し、さらに委員の任期も一般的な2年で統一したこととして、この両面についても、当然のこと、当然の結論だろうと思って理解しています。

 ただ、最大の課題は、地域協議会への予算の配分の点であります。自由度の高い交付金として、頑張る地域をつくり出す目安、つくり出すことを目指すとの方針でありますけれども、地域間の競争原理を過度にあおるような状態に追い込むようなことがあってはならないはずであります。各地域は、面積や環境も含め、世帯数、世帯状況等が異なってきていますので、この点も十分に考慮することが望ましいものと思っています。

 予算の使途については、その全体の規模を含め、ハード、ソフト両面において、この両方を含めて、一定の要綱を定めておく必要があるのではないかと思っています。

 地域自治区、地域協議会の今後のあり方に対する市の方針について、さらに突っ込んだ点がどうなっていくのか、市長の所見をお伺いしていきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 合併協議において設置をしました高遠町、及び長谷の両地域自治区でありますが、平成28年3月31日に設置期限を迎えることになります。

 両地区だけではなくて、伊那市全体にわたって地域自治区制度のあり方を検討するために、地域自治区制度審議会を設置して御審議をいただいたわけであります。このたび審議会から答申を受けまして、答申を尊重するという中で、市としての基本方針を示しました。市民の皆様の声を行政に反映させて、地域と行政がともにまちづくりを進めていく上では、地域自治区の存在と地域協議会の役割というものは意義のあるものであるという考えであります。

 地域協議会が単に審議機関としての役割に偏る、偏重することではなくて、やっぱり地域の課題解決に向けてみずからが考えて実行するという役割が期待をされるわけであります。実行機関に関しましては、かねてから旧伊那市地域においては区長会などの住民自治を基本とした組織、そうしたものが構築をされ、地域協議会の存在に疑問がある、そうしたところもあったわけであります。

 基本方針では、こうした既存の組織を地域協議会として位置づけること、これを可能にしてあります。また、委員構成などの細部についても、各地域の実情に合わせて地域みずから設定をするというふうにしてございます。

 また、地域協議会の委員報酬につきましては、既存組織の活動が無報酬で行われていること、また地域協議会の活動は住民として担う自発的な協働の取り組みの一環であるというふうな捉え方をして無報酬としたわけであります。地域振興に資する地域の主体的な活動に対して、地域協議会の判断で決定できる、いわゆる自由度の高い、そうした交付金制度、こうしたものも創設をし、まさに地方創生に向けて頑張る地域を応援する、そんな仕組みづくりを検討していきたいと考えているわけであります。

 今後、基本方針で、各地域協議会を初め、市民の皆様に広く周知をし、また御意見をいただく中で、委員構成、また交付金の交付要件など細部について調整を図ってまいりたいと。また、平成28年4月1日から新たなスタートを迎えたいという考えであります。

 特に地域ごとの特色を出しつつも、同じ制度のもとで地域と行政がともに市の将来のために協働して活動する姿、そうしたことが最も求められる理想の姿ではなかろうかという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆15番(黒河内浩君) 大まかなこういう方針でいいと思うんですけども、市長ちょっと言われたように、区長会等を基本にして上をつくっていくという、屋上屋を重ねないような組織にするといった場合に、区長会は1年任期で地域協議会は2年任期としましたから、このあたりのギャップをどうやって埋めていくかだろうと思うんですね。一つは、やっぱりそのあたりを各地域ごとで相談しながらも、やはり市としてのそこは入っていかないと、地域の中で単独でというのは、そのあたりの人選をどういうふうにするのか、審議会では半数ごとぐらいに交代したほうがよいのではないかという、たしか審議会の答申が出ていますけど、地域の中が、そのあたり、区長を2年間もやるのは大変だという話もあるでしょうし、どうやって調整していくかを市が中に入りながらやっぱり調整していくことが望ましいのかなと思っています。

 それから、もう一つ、交付金が、これ1つの地域に何百万円ということはない、何十万円とか何万円とかという、あるいは挙がってきた状況を見ながらという、いろんなどうやってやっていくのかというとこが非常に難しい試金石、試されるとこだろうなというふうに思っていますけど、全員協議会の中でも橋爪議員のほうからこのあたりの質問が出されてきたわけですけれども、一番の重点は、ここのとこがどういうふうな形でなっていくのかなと思っています。

 市長も、今、自由度の高い交付金として頑張る地域づくりを目指すような形に持っていきたいというお話がありました。理論的にはそのとおりなんですけど、具体的にどうやって、何を対象にお金を出していくのかということは非常に難しい。このあたりが要綱をどうやってつくっていくかにもよるかと思いますので、しっかり、またそのあたりの要綱ができた段階でチェックしながら、我々としても、議会としても見据えていきたいなと思っています。

 いずれにしても、地域協議会は、これしっかりやっていけばいい組織だろうと思いますので、引き続きしっかりこういう組織が伊那市の中に根をおろして地域の発展に尽くしていけるように、我々議会としても支援していきたいなと思っています。

 そこで、その次の4点目に移ります。国の地方創生対策に対する市としての対応に移ります。

 地方創生は、現内閣の大きな方針であります。地方の創意工夫に対して国が応援するとしていますので、これに対して自治体がどう応えていくかが平成27年度の大きな課題であります。全国の3月定例議会を見ていくと、この点にもう各議会の質問が集中しているような感じで思っています。

 伊那市はもとより、市長主導のもとで、これまでも、また今年度予算を見ても、伊那市創生のための積極的な取り組みは実施してきているものと理解していますし、その点は大いに評価を私もしています。

 行き着くところは、生活の基盤である仕事をつくり出し、働く環境を整えられるかどうかに尽きます。それが一過性のものでなく継続的な取り組み、すなわち戦略が試されているものと思っています。今定例会に、そのための地方創生総合戦略審議会の設置条例案が提出されていますが、審議会で審議し、答申を受けた事項を忠実に実施していけば、伊那市創生の大きな効果が得られるというほど簡単なものではないものと思っています。審議会をどのように動かし、そこから何を得ようとするかは、市長自身の考えにかかっているはずであります。改めて、この新議会に対する市長の方針、地方創生に対する伊那市としての将来を見据えた継続した戦略というものを改めてお伺いしておきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 伊那市では、人口減、こうした社会に対応するために、平成25年に定住移住促進プログラムというものを、まさに国に先んじて策定をして、また人口減少を緩和させる仕組みという目標値を決めて取り組んでいるところであります。こうした中、まち・ひと・しごと創生法の成立によりまして、地方創生に向けた国の総合戦略が策定されたということであります。

 これから伊那市版の総合戦略を策定する上で、今後、今回の地方創生総合戦略審議会、これを設置するための条例案を提案させていただいたわけであります。その審議会では、人口の推計データ、あるいは伊那市の強みとか、逆に弱みとか、あるいは特色、魅力、そうしたものを分析した上で将来ビジョンを定めて、その目標を達成するためのさまざまな戦略を策定していきます。

 総合戦略というのは策定すれば終わりではなくて、審議会において、その進行管理、スケジューリングと、それから効果の検証というもの、また必要に応じて新たな戦略の修正ということを加えながら、継続をして伊那市の活性化に向けた取り組みを実施していくというものであります。国の求めるPDCAというのも、この伊那市の戦略の中でも当然回していくわけでありますので、この新議会の委員の皆様には、産業界、それから労働団体、あるいは金融界、教育関係、あらゆるさまざまな分野からの選出をお願いする予定であります。そうした中でも、総花的ではなくて、きちんと掘り下げた、しっかりと掘り下げた活発な議論が交わせることが重要でありますので、委員数につきましても20名以内というような考えでおります。

 私も、かねてから東京一極集中、また大都市に偏重しているこの日本のバランスの悪さというか、危うさ、こうしたことに対しての危機感というのはしっかりと異を唱え、また訴えてきたつもりであります。企業、あるいは大学、研究機関など、地方への移転を進めて国全体のリスク分散を図るべきだという主張であります。こうした機関の地方移転につきましては、今後も国が主導をしてしっかりと推進をしていかなければいけないという考えでありますし、またリニア中央新幹線の開通というもの、三遠南信自動車道の開通というものは、この伊那谷にとっては大変大きなチャンスになるわけであります。三大都市圏、また国際空港との時間的距離が大幅に短縮されるということは当然見込まれるわけでありますので、大都市、あるいは世界の活力というものをこの地域に引き寄せて、しっかりとした自然環境、また人々もこの地域も輝くというこの長野県でつくり上げたリニアバレー構想、こうしたものも戦略の核に据えていきたいという考えであります。

 広域的な自治体間の地域、行政が連携を強めることがまず一つのポイントだろうと。従来型の市町村それぞれが個々の動きをするということをいつまでもしていると、こうしたチャンスを逃してしまうということは明らかでありますので、自治体が連携をするということ、そうした中で、伊那谷、伊那バレーの発展というものを目指して、全国のモデルとなるような地域づくりに邁進をしていきたいという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆15番(黒河内浩君) この地方創生総合戦略審議会の点について、もう少し掘り下げて質問していきたいと思います。

 いずれにしても、これは総務委員会のほうでまた議論になっていくはずでありますし、その参考になるためにも、もう少し今度は質問をしておきたいと思いますけれども、市長は、今なるべく総花的なものにならないような議論をしていきたいということで話ししました。この間の課長の説明は、委員の全体のあれからすれば総花的にならざるを得ないだろうという話であったわけですけども、私は余り全体的なものでやっても仕方ないと思うんですね。できれば、今言ったように市長の思い、この分野でしっかりとした地方創生、伊那市の創生を図っていくんだという、そういう人員構成であっても私はいいのかなというふうに思います。

 全体から、今、金融だとか企業だとか教育だとか、いろんな分野から選出したいということを市長は言っていましたけれども、私はそれを、それもで別にいいんですけど、それでは今までの審議や全ての審議会と一緒じゃないのかと。いろんな、ただ意見が出てくるだけのことで、その中でも1つでも当たれば、これは結構なことですけども、いろんな、ただ意見が出てきて、出ましたというだけのことで終わってしまうんではないかと、逆にそんな危惧がしています。

 もしこの審議会を重視するんなら、その結論が出て、その答申を受けるだけじゃなくて、市長自身が出て一緒にその重要なメンバーと議論すること、私はそのぐらいの、審議会を重視するなら、そのぐらいのことが必要じゃないのかなと思っています。今言った、もう一回その人員構成、私は特定の分野に限って、企業なら企業誘致に諮る、あるいは教育・子育てから教育に諮るなら、その分野での人的構成だとか、こういう方面でしっかりやりたいという市長の思いが人的構成にあってもいいような気がします。

 それと、今言ったように、毎回出るぐらいの気持ちで審議会をしっかりと意見を聞いていく、あるいは自分の意見を述べて方向性を出していく、そのことがあってもいいのではないかと思っています。その2点について、もう一回市長の思いを聞きたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 先ほどもちょっと触れましたけれども、この戦略の中には目標値を明確に据えると、またスケジューリングもきちんと立てて、中間チェック、あるいは必要に応じてチェックをかけていく。その中で予測値、目標値の修正をかけるとか、そうしたことが柔軟にやっていけるような、そんな組織にしていきたいということと、またポイントを絞ってという御意見もありましたが、これはこれで、確かにそのとおりかもしれません。ただ、今回の審議会の委員に求めるものというのは、例えば産業界であれば産業界、金融界であれば金融界、労働団体であれば労働団体、その代表の利益誘導の委員ではないわけでありまして、特にその分野において非常に幅広い知見を有した人、広く経済も、あるいは教育も、それぞれの分野の中でたけた人、そうした皆さんの参加を求めたいというふうに思っております。

 したがいまして、教育の代表であっても、これからの経済のあり方について意見をきちんと述べてもらうとか、また金融界であっても教育のありようについてきちんと意見を披歴できるような、そんな皆さんの参加を考えているわけであります。

 また、私自身もその都度出るということも確かに必要だと思いますけれども、必要に応じて、特に最初の私の考えということ、またそうしたことについては述べる機会を設けたいなと思いますし、また職員に対しても私は常に打ち合わせをしておりますので、私の考えというのは職員の口からもきちんと伝えることができるし、また会議の報告もきちんと私ももらうというような、そんなような姿勢でいきたいというふうに思います。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆15番(黒河内浩君) わかりました。今言われたように、その各団体の利益誘導型のような人選構成にはならないようなことだけはやはり、またそういう目的での審議会であってはならないものと思っていますから、その点だけは注意していかなきゃいけないのと、それから市長の諮問に対するいろんな審議会があるわけですけども、それよりは、何をもってレベルが高いと言っていいかわかりませんけども、非常に高レベルな、今後の伊那市の方向性を決定づけるというぐらいの人員構成ぐらいのものをやはり配置したような大きなしっかりとした組織で、いい議論が出るような形で持っていくことを市長自身がそれをチェックしていかなきゃいけないと思うんですね。出られないと言っていましたけど、ポイントとなるようなときには、私、出るぐらいの、お互いに、それで出て議論を重ねるぐらいの場が何回かあってもいいような気がします。そうすることによって、この審議会というのはより生きてくる審議会になるのではないのかなと思っています。

 そのあたり、うまく運営していくような形で期待したいと思いますし、また状況等については、我々、総務委員会としても常にチェックを入れるような形をとっていきたいなと思っています。

 そこで、この審議会が得た結果をどうやって具体的に生かしていくかの段階になると、財源の問題が当然そこでは、ソフトの分野もあるわけですけど、当然財源の問題が出てきます。そこで、合併特例債と過疎債の使い方ということで5点目に移っていきたいと思いますけれども、国の地方創生にかかわる対策の一環として、今話したとおりですけども、特に合併10年目という伊那市独自の観点も加味し、高遠、長谷地区へ目に見える形での振興策投資が、この先10年のことを考えると絶対に欠かせないものと思っています。また、その振興策こそが地方創生での戦略的な位置づけの一つになるはずであります。

 この場合、何をするかが最も大事であるわけでありますけども、その事業を裏づけるための合併特例債や過疎債が財源となりますので、その点についてちょっと議論しておきたいと思います。

 これまでの両起債の活用状況を見ると、合併特例債は旧伊那市の特定の大型事業に使われてきたのに対して、過疎債は高遠、長谷地区の比較的細かな事業に使われてきているような感じがいたします。大きなものもありますけれども。高遠、長谷地区ともに、その合併前に過疎債を使った大型事業を実施してきた結果とも言えるわけですけども、合併後に高遠、長谷地区に大きな目玉事業がないために、旧伊那市ばっかり事業が目立ち、高遠、長谷地区への配慮が足りないという声が起きてくるのは、私も無理からぬところがあるものと思っています。

 過疎債の期限は、合併特例債と同じく平成32年の予定になっていますので、あと5年間ということになりますけども、合併10年というこの年に過疎債を財源とする目玉事業、これは箱物という意味ではありませんよ。少し市民や地域住民にとって身近な目立ちやすい事業というものを検討しとく必要があるのではないのかなと思っています。

 この点について、合併特例債及び過疎債の使い方に対する市としての方針を、今後の使い方、方針ですね、それを聞いておきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 過疎債につきましては、地方財政計画の中で一定の枠が決められております。長谷、高遠地域で展開しようと思っても使えないというような決まりもありまして、その場合には合併特例債を使っているという事情もあるわけであります。

 過去、合併特例債、あるいは過疎債を財源に、高遠地域、また長谷地域で実施をした事業というのも、例えば高遠消防署の移転、改築とか、また長藤診療所の改築とか、そうしたもの、また南アルプス林道の整備、また幹線道路の整備、そうしたもの幾つかあるわけであります。

 また、総額にすると36億円から37億円の実施をしているわけでありますが、今後、今おっしゃられたように周期が決まっているわけであります、現段階ではありますけれども。そうした中で、今後の高遠町、長谷地区においては大変大きな事業となるわけでありますが、鷹岩トンネル、この着工、またこれによっての南アルプス林道の整備、この林道の整備は全般にわたって行わなければいけませんので、こうした部分。また、国道152号の整備というのも大変重要なハードの対象となります。また、南アルプス村、この場所も大変手狭になっているということと、たくさんの皆さんが訪れていろんな要望もございますので、こうしたことも対象としなければいけないかと。また、総合支所の耐震化もありますし、保育園の建設、統合についても今後の課題となるだろうということで、こうした大きな事業が大変これからも控えておりますので、過疎債、それから合併特例債を活用しながら進めていきたい。

 また、ハード面だけではなくてソフト面にも充当可能でありますので、この過疎債に使えるソフト当事業、こうした定住・移住、そうした、今、伊那市でまさにこれからしっかりやろうという移住・定住などの地域の活性化につながる事業というのも積極的に行ってまいりたいという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆15番(黒河内浩君) 市長が言ったように、合併時に、合併特例債は旧伊那市でなるべく使ってもいいよというのが高遠、長谷からの話でもありました。そのかわり高遠、長谷地区には過疎債があるから、こっちのほうが少し有利になるから、これを重点的に使うんだという、お互いの協定を交わしたわけではないけども、お互いの取り決め、話し合いの中でそういう方針が示されて、これまでもやってきたわけであります。

 そんな中で、この3年間にわたって両起債がどの程度の金額使われたかというと、平成25年度のときに合併特例債が13億7,000万円で、過疎債が2億4,000万円、平成26年が15億7,000万円に対して2億7,000万円、今年度が17億7,000万円に対して、過疎債が3億5,000万円ということで、合併してからこれまで合併特例債というのを約120億円使われてきとるに対して、過疎債が27億円という形のものに、これまで平成27年度、今年度まで入れてなってきています。

 これは、今、過疎債は大枠の中で、県のほうからこの程度の枠の中でということになってきているわけですけども、合併特例債は年度を幾らに抑えるとか、そういうことは市の中で決めてきているわけですか。あるいは、別に関係なしに、そのときの事業程度によって合併特例債を使ってきているんですか。ちょっとその点だけ確認をしたいと思いますが。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 合併特例債については、総額として上限を今まで決めてルールをつくってきております。その範囲の中で今実施をしているわけでありますが、このたび、また見直しということでありますので、今後については必要なものだけに絞って対応していくという考えでありますし、過疎債についてもシーリングがありますので、それに基づいてやって、足りないところは高遠、長谷地域であっても合併特例債を使って事業展開をするという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆15番(黒河内浩君) 今言ったように、合併特例債の使える可能額というのが196億円ということで来ているわけですね。それで、これ今まで方針として8割程度を合併特例債を使いましょうというから、大体計算すると157億円ぐらいが合併特例債を使うということで来たわけですけど、今度、平成32年まで5年間延びることによって9割までふやしましょうということで、176億円、約20億円分ぐらい、伊那市としてもこの合併特例債を使っていきましょうということになっているはずであります。それで、今後のことを思うと、平成32年まで約56億円の合併特例債が、大体計算上からいくと、およそそのぐらいの額が使えるという形になってきていると思っています。

 そんな中で、今年度のその合併特例債の使い方を見ると、伊那や手良の公民館ですね。それと、今年度スタートする給食施設、それから東春近の学童クラブ、こういったところに合併特例債が使われてきていて、過疎債は塩見小屋、それから長谷の、この間いろいろありましたんで、水道整備、それから道路整備や分杭峠ということに使われてきているわけですけど、そんな中で大きな特徴としては、さっき市長が言った新鷹岩トンネルが、これ過疎債ではなく合併特例債を大きく適用してやっていこうということになっています。

 私は、この方針でいいと思うんですよ。少し、合併特例債は何も最初のとおり旧伊那だけに限る必要はない。やはり長谷、高遠地区にも、伊那市の発展は、地方創生はそういうとこにあるわけですから、しっかりそういうとこの分野にも合併特例債を使っていくような今後の事業の展開というのは必要だろうと思うんですね。

 それは、一つ市長の方針がしっかり示していくことと、もう一つは、やっぱり頑張らなきゃいけないのは地域協議会ですよ。地域協議会がどういうふうな方針を持ってやっていきたい、それからここのところへ大きな財産、予算を使いたい、あるいは過疎債、合併特例債を使いたいという方針を地域協議会が出していくことが必要だろうと思うんですね。地域協議会が何回回数やったという問題じゃなくて、しっかりとその内容で議論していくことが望ましいものと思っていますし、その意味では地域協議会もっと頑張れというふうに私は言っておきたいと思うんですれども、もう少し突っ込んだ形で、今言った合併特例債をその高遠、長谷地区に対しても使っていくという方針に対して、もう一回市長に突っ込んだ形でその点の確認、今後の5年間の使い方、方針をもう一回確認しておきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 合併特例債にしろ過疎債にしろ、必要なところにしか使わないという基本的考えであります。

 そうした中で、今まで大きく分けると、旧長谷、高遠地区については過疎債を使ってと、また旧伊那市については合併特例債を使ってというような大きな輪っかとしては来ましたけれども、事情があってこれ以上使えないという枠もあります、過疎債については。そうしたことを考えると、合併特例債も旧高遠町、また長谷にも適用するような、そうした柔軟に適用しながら展開をしていくという考えでおります。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆15番(黒河内浩君) そのとおりで、不必要にたくさん使えばいいというものでもないわけで、私も最初言ったように、箱物にたくさん使えばいいというわけでもないし、必要に応じて、状況に応じてやっていけばいいものと思っています。たとえ有利であっても起債にはかわりないわけで、負担を後年度に譲っていくということになるわけですから、このあたりを見きわめしながらやっていくことも必要なのかなと思っています。

 この点の使い方については、いつも我々は総枠しか見ないからなんですけども、もしどういう場所に使われているかも、我々議会自信がもう少し見ていく必要があろうかなと思っています。この点についてはこれで終了して、その次に移っていきたいと思います。

 6点目が自然災害への対応策であります。

 昨年は全国で自然災害が多発した年であり、長野県も特に自然災害が多かった1年であるような気がします。

 伊那市においても、全国の自然災害から得た教訓を学び取っていかなければなりませんし、そういった意味で今年度予算編成に当たって、市長の当初の方針の中で防災対策の点がほとんど触れられていなかったという点は、私は残念であるように思っています。

 伊那市は、特に傾斜地が多いため土石流対策が最も必要かと思っていますが、平成27年度予算の中で、昨年の自然災害に対する教訓をどのように生かしてきているのか。また、その対策が十分に施されているのか。特に危険地域が多い伊那市にとっては、地域住民との話し合いが特に必要かと思っています。この点に対する市の自然災害防止対策について、今年度どのような点を考慮しているのか、その点をお聞きしておきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 同報系の防災行政無線でありますが、このデジタル化、また消防の広域化などで、大規模事業というのは平成26年で終了しております。平成27年度における防災にかかわる大規模事業というのは、確かに市の予算の中では少ないように見えるわけでありますが、土砂災害にかかわる危険箇所について市民の皆様に周知を図ると、あるいは防災意識の向上につながる取り組みなどを行っていくという予定であります。

 伊那市は急傾斜地対策というものにかかわる事業に負担金を出していく予定でもあります。詳細については部長のほうからお話をさせてもらいますが、ただ自然災害への備えとしまして、市単独ではなくて国のほうにお願いをしてきたことも随分あります。あるいは、県のほうにお願いをし、実現したこともありまして、例えば国関係では三峰川の流域の砂防関係、女沢にしても大久保谷にしても、また山室の第2砂防堰堤だとか下沢の砂防堰堤だとか、そうした三峰川全域の除石、石を除くような工事とか、こうしたことについては国のお金で何とかお願いをしたいということで今までやってきまして、こうしたとこにも向こう10年にわたって大変大きなお金をつけてもらいました。さらにまた、向こう10年に対しても、工事着工という約束もいただいておりますので、そうした大規模な自然災害に対して市のやるべきところ、また市ではとても手が出せないんですけども、国にお願いをするところ、また、県にも急傾斜地の崩落対策事業、これ山寺で行ってもらいましたし、また、高遠中条という地域でも、沢入沢の砂防堰堤の工事だとか、また小沢川上流の南沢の砂防事業とか、長谷の柿沢川砂防事業と、こうした県にもお願いをして工事が始まっている、また始まっていく、そうした事業もありますので、全体としてみると着実にそうした対応は行われてるというふうに考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 篠田総務部長。



◎総務部長(篠田貞行君) 先ほど市長が申し上げた急傾斜地の関係、現時点で県の負担金として明確になっておりますのは、先ほど市長が申し上げた山寺上の急傾斜地対策事業ということで、300万円の計上を予定しているところであります。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆15番(黒河内浩君) 市長の答弁があったように、なかなか市の単独の予算の中ではしっかりとしたものをつけられない。特にハード面については、県、国に頼らざるを得ないところがありますんで、そのあたりのソフトの分野で頑張っていくのが一番なのかなと思っています。そのあたり、国や県との連携をとりながらしっかりと継続した対策、戸草ダムを含めての話になってきますけど、そういったもの含めてしっかり対応していくことを期待したいと思います。

 残り3分を切りましたので、大きな2点目の話に移りたいと思います。

 スポーツ事業の取り組みに対するかかわり方であります。

 これまで過去において伊那市も幅広い分野でスポーツにかかわり、支援してまいりました。駅伝をはじめとする陸上競技、野球、ソフトボール、サッカー等の球技、それから冬のスポーツであるスキーやスケート、一概にスポーツといっても、かなり幅広く、また時代とともにいろいろな動きがあり、さらにはスポーツに携わる年齢によっても大きな変化が出てきてます。スポーツ自身がこのような社会情勢の変化の中で、ウイングを広げてきたことに応じ、伊那市もその状況に即応する形で、施設等の環境整備を施してまいりました。

 特に世の中が右肩上がりの時代には、少しずつであるにしても、市民からの要望に応えることができたものと思っています。

 しかし、右肩上がりの時代が去った今、これまでつくりつづけてきた施設が老朽化し、施設の維持管理に大きな負担がかかりつつあるという問題に直面してまいりました。

 ここ数年で幾つかの施設は改修を実施してきています。市営伊那野球場は改修が終了しました。県施設でありますけど、県営野球場勤福センターは、改修が決定していますが、終了後は県から市に管理が移管されることが、これも決定しています。

 今年度は、陸上競技場が陸連の公認規則のために大規模改修に入りますが、こういったものは一例にすぎません。今後のことを考えると施設の廃止や移管も含め、整理統合は不可避なものと思っています。

 特に平成27年度は、スポーツ施設の将来像について、我々議会の総務委員会を中心に議論を重ねていかなければならないものと思っています。

 ただ、個別に施設の有無や必要性を議論するためだけではなく、その前提として、市が特定のスポーツとのかかわり合いに強弱をつける、あるいは大枠でランクをつけておくのも一つの方法ではないかと思っています。廃止や縮小を含めた整理・統合には、当然のことながら市民の理解を得なければなりません。施設ごとに賛否を議論していたのでは納得を得られるはずもありません。

 まず、市がスポーツのかかわりを、基準を示していくことが大前提だと思いますが、今後の市としての進め方、スポーツのあり方に対する見解をお伺いしておきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) これまで伊那市は、駅伝のまちとか、またソフトボールのまちということで、全国規模の大会の開催とか誘致をしてまいりました。

 そのほかにも、総合型スポーツクラブだとか、いろいろなスポーツが盛んに、また盛んになるような、そうした後押しもしてきたことも事実であります。スポーツがしっかりできるということは、私も強く希望するわけでありますが、ただ、施設のあり方については、昨年9月の定例市議会の中でも、全協で伊那市の体育施設のあり方に関する基本的な考えというものをお示ししたところであります。

 今後、これに基づいた議論というものを深めていきたいという考えでありまして、人口減、また、いろいろな多様なスポーツへの広がり、そうしたことを考えますと、従来の形のものをそのまま継続していくということではないというふうに、私も考えます。

 伊那市が特定のスポーツとのかかわりに、一定の基準を設けていきましょうということは難しいという判断の中で、市民の皆様を巻き込んだ議論を展開しながら、そのような意向が示されるのであれば、検討をすべきかなと。

 また、体育施設につきましては、計画的な改修、それから長寿命化というものを図りながら、適正な維持管理を行っていく必要があります。

 一方では、最適なといいますか、適正な施設の数というものも保有をする。また数を絞るということも必要になってくるだろうと思います。

 今後も、議会の総務委員会を含め、スポーツ推進審議会、あるいは利用者の団体の皆様とともに議論を深めていきたいという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆15番(黒河内浩君) 所管である教育委員会の、もし見解が何かあれば、お聞きしておきたいと思いますが。



○議長(伊藤泰雄君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) ただいまの市長の答弁のとおりでございまして、一定の基準を設けるということについては、やはり難しいことかなというふうに思いますけれども、さらに一般といいますか、市民の中での議論があれば、検討ということも考えてはまいります。

 いずれにしましても、今後、総務委員会、それからスポーツ審議会、利用団体等とともに議論を深めてまいりたいと、このように思っております。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆15番(黒河内浩君) 以上で質問を終了いたします。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、黒河内浩議員の質問が終了しました。

 引き続き、柴満喜夫議員の質問に入ります。

 16番、柴満喜夫議員。

     (16番 柴満喜夫君登壇)



◆16番(柴満喜夫君) 16番、柴満喜夫でございます。

 あらかじめ通告してある2件について、お尋ねしたいと思います。

 まず初めに、南アルプス世界自然遺産候補から外れる、これは主文のタイトルでございますので、今後の取り組みについてということで、お尋ねしたいと思っております。

 このたび環境省は伊那市や富士見町など、3県、長野県、山梨県、静岡県、10市町村でつくる南アルプス世界自然遺産登録推進協議会が要望していた世界自然遺産の国内候補地選定で、南アルプスは普遍的な重要性が明白ではないとし、世界遺産の可能性は認められなかったと調査報告書を公表しました。これは大変ショックな出来事でありました。

 また、報告書では、南アルプスについては、プレートが沈み込むことにより、隆起を続けている地質学的特徴を科学的に極めて興味深いなどと評価しながらも、南アルプスに限局するものではなく、世界的水準から見て並外れていることを裏づける証拠は示されなかったと結論づけました。

 いずれにせよ、伊那市は今まで長い間、2013年度に世界自然遺産登録推進室を設けて取り組んできただけに残念であります。今までの長い間の取り組みが水泡となってしまいます。まことに残念でなりません。

 いずれにせよ、今日まで南アルプスにつきましては、南アルプスの山々によって交流が阻まれてきた3県10市町村にわたる地域が、高い山、深い谷が育む生物と文化の多様性という理念のもと、南アルプスユネスコパークとして結束、すぐれた自然環境の永続的な保全と接続可能な利活用に共同で取り組むことを通じて、地域間交流を拡大し、自然の恩恵を生かした魅力ある地域づくりを図ることを目的と目指してきました。

 そして、2014年6月12日には、南アルプスはユネスコエコパークに登録をされました。3,000メートル級の山々がつくりだした森、川、大地と多くの生き物たちが暮らす山岳地帯、その恩恵を受けながら、かけがえのない自然環境を守り、そこに根づいた生活文化を受け継いでいく、南アルプスを共通の財産とした10の市町村が結束し、自然と人が共生する地域づくりが始まったところでございます。

 その中でもって、調査報告書が公表されました。そのときの市長の心境についてお伺いしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 心境についてと申しますか、今後の取り組みも含めてお答えをしたいと思いますが、この2月4日の環境省のホームページに記載されました世界遺産候補地詳細調査検討業務報告書というものでありますが、これは環境省が専門家、個人でありますが、海外の専門家に依頼をして調査を行って、その方が世界遺産として評価され得る可能性を専門的な見地から助言をしたというふうなものであります。

 10市町村の共通認識としまして、現時点では平成25年から平成26年にかけて、環境省が実施をした専門家による調査結果の報告、あくまで専門家の方1人の結果報告でありますので、環境省が候補地除外の結論を出したものではないという受けとめ方であります。

 ただ、今後でありますけれども、平成18年度から10市町村で進めてきた世界遺産登録の取り組みというものが、日本ジオパーク、あるいはユネスコエコパーク、そうした大きな登録につながってきたのも事実であります。

 ジオパークの全国大会も昨年、この地で開催をされまして、過去最大の参加者を得て、大変大きな実績も上がったというふうに考えております。

 世界遺産に向けたの今後の対応につきましては、あくまで環境省の動向を確認しながら、可能性があるかどうかの見通しが固まらないと結論が出ないというふうに考えております。

 今日まで10市町村が協力をして取り組んでまいりましたので、環境省の動向の確認をしながら、今後10市町村で協議をして方向性を示していくということになろうかと思います。

 また、世界遺産という言葉も、またユネスコエコパークという言葉も、世界共通、世界には大変発信力のある言葉でありまして、特に日本では世界遺産というのは特別に扱われているんですけども、世界的な視点から見ると、ユネスコエコパークというのも大変高い評価をされております。いわゆるユネスコの高度なプログラムであるということでありますので、ジオパークとの相乗効果、そうしたものも含めて、あくまで地域の活性化が目的でありますので、ジオパークと、それからユネスコエコパーク、現時点ではこの二つをしっかりと地域の活性化に結びつけていきたいという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 柴議員。



◆16番(柴満喜夫君) 今の市長の答弁ですけども、それは、まだ決まったわけではないということでいいわけですか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) あくまで、現時点では環境省が実施をした専門家による調査結果の報告でありまして、環境省が候補地除外の結論を出したというわけではないという認識であります。



○議長(伊藤泰雄君) 柴議員。



◆16番(柴満喜夫君) ちょっとほっとしているところでございます。

 それで、本当に伊那市においては、昨年は本当に南アルプス一色だったわけでございます。6月1日には、国立公園指定50周年を迎え、大きな記念事業もやり、また先ほども申し上げましたけども、6月12日にはユネスコエコパーク登録をされて、また9月におきましては、日本ジオパーク南アルプス大会、第5回の日本のジオパーク全国大会が行われて、約7,000名以上の人たちが集って取り組んできたわけでございます。

 それで、重複すると思いますけれども、今後の取り組みはどのようにしていくのか、そのことについてお伺いします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) まず、世界遺産に関しましては、今後、10市町村の協議会がありますので、環境省の結果を受けて、その後どうするかということは、10市町村で協議をして、方向を示していきたいと。今後も継続するのか、あるいは別な方向に転向するのかというのは、今後の話であります。

 ただし、ユネスコエコパーク、これは既に認定をされておりますので、こうしたユネスコの高度なプログラムというものをしっかりと使って、南アルプス全体の地域の活性化、また環境の学習、いろいろな分野でこれを役立てていきたいと、利用していきたいということ。

 また、日本ジオパークも中央構造線エリアでは、既に取得をしておりますので、こうしたことについても、地域の学習、また集客、いろいろな学習旅行も含めて、ジオパークも活用していく、いずれのプログラムも地域の経済効果を上げなさいということが高く求められておりますので、エコパーク、ジオパークともに、地域振興というものを主眼にして、また、教育というものにも重きを置いて、これからもしっかりと地域振興の、地域の活性化のために使っていきたいと、展開をしていきたいという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 柴議員。



◆16番(柴満喜夫君) それでは、今後の取り組みは環境省の判断によってと。

 また、10市町村でもって協議をされてということですけれども、今この段階では、どういう結果が出るかわかりませんけれども、両方の、もしそのまま続けていく、また、これはだめだよということになった場合でも、今言うようにジオパーク、またエコパーク等は取り組んでいくと。

 いずれにせよ、最終というか計画の目的は、南アルプスを世界遺産登録に向けての取り組みであるわけでございます。そのことが、結果によってどのように判断をされるのか、お尋ねしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 過去をひも解けば、例えば、世界遺産というもの、これを取得するということは、何で取得するのかといったとこに立ち返るわけでありまして、やはり大事な自然を保全したり、また、そこに来てもらう方をふやしたり、つまり地域振興のためにも使いたいということが世界遺産登録の目的であります。

 世界遺産の登録をするといったその先があっての今までの活動でありましたので、そうしたことが、まず大事だということ。そのアプローチが世界遺産もあれば、あるいはユネスコエコパークも同じ結果が、あるいはそれ以上の結果が得られるということもありますので、今後、ユネスコエコパーク、それからジオパークという、この二つをしっかりと活用していくということが重要ではなかろうかと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 柴議員。



◆16番(柴満喜夫君) わかりました。いずれにしろ、ユネスコエコパーク、ジオパークを使いながら、南アルプスについて取り組んでいっていただけるということで、いずれにしろ諦めるわけにもいかないと思いますので、このことをしっかり協議していただきながら、取り組んでいただきたいと、こんなことをお願い申し上げまして、この件、終わりにします。

 2番目の件でございます。

 東京五輪2020年開催の参加国事前合宿誘致の件ということで、事前に国の方針を報告させていただきます。

 2020年の東京五輪、パラリンピック開催を契機に、国のスポーツ施設を総合的に推進するスポーツ庁設置に向けて具体的な検討が進んでおります。

 政府は、スポーツ庁設置を盛り込んだ文部科学省設置法の改正案を閣議決定しました。ことし10月には、文科省の外局として120人規模で発足させる見通しとのことでございます。

 スポーツ庁設置の狙いは、複数の省庁にまたがり、ばらばらだったスポーツ施策を一体的に推進すること、学校体育振興や国際競技力向上などを担っている同省、スポーツ・青少年局の機能を移行し、各省の関係部門を統合、スポーツ健康推進課や競技力向上課、時限的なオリンピック・パラリンピック課など、5課を新設する予定。

 また、有識者が政策方針を検討するスポーツ審議会も設置するとのことでございます。

 これにより、健康推進事業、厚生労働省や運動施設整備、国土交通省、スポーツを通じた国際交流、外務省などの政策を一元化し、スポーツ人口の拡大や、トップアスリート育成強化に一段と力を注ぐほか、障害者スポーツ充実やスポーツを通じた地域おこしへの支援、国際大会の日本招致などを推進する。

 スポーツの普及・振興が国民の健全な心身を育み、国や地域の活力を生み出すとし、国民が気楽にスポーツを楽しめるとしております。

 東京五輪に備え、健康推進、選手強化を推進し、スポーツ庁を10月設置に向けて取り組んでいるということでございます。

 そこで、2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向け、参加国地域の事前合宿を誘致する動きが県内自治体に広がり始めました。東京五輪・パラリンピック組織委員会による初の地区町村向け事前合宿説明会には、県内17市町村を含め、全国から100人以上の職員らが参加したと報じられております。

 県内自治体がようやく活動に動き出す中、県外では既に誘致に合意した例もあるようでございます。

 そんな中、長野県は来年度当初予算案に合宿候補地正式に立候補した市町村をPRするDVDやパンフレットの製作費として約400万円を計上されました。

 誘致を後押しする方針とのこと。県教育委員スポーツ課は各国駐日大使館や国際スポーツ大会などで配ってアピールしたいとしております。

 そこで、東京五輪組織委員会は、3月20日から事前合宿を誘致希望する自治体による意思表示の申請を受け付け、誘致希望自治体のリストをつくって来年夏のリオデジャネイロ五輪に合わせて公表するとのことでございます。

 そこで、伊那市としては、事前合宿誘致を希望・検討する予定はないか、お伺いしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) キャンプの誘致でありますけども、これにかかわる費用負担とか責任というものが、当然発生するわけでありますが、その場合には、誘致をした自治体がそれを負うというようなことのようでありまして、また、組織委員会を通じて情報提供をする組織委員会を通じての候補地ガイドへの掲載、ガイドブックへの掲載でありますが、こうしたときには、掲載してもらうためには、今月の20日から、平成30年の7月31日の間に意思表示が必要であるというようなことのようであります。

 ガイドに掲載をされるには、各競技の国際競技連盟の技術要件を満たす、そんな必要がありまして、国際競技連盟に依頼をして適合の確認をしてもらうということになるわけであります。

 また、候補地ガイドに掲載されても、組織委員会でのあっせん、あるいは割り振りというのはないわけでありまして、あくまで選手団との問い合わせ対応、また交渉というのは、それぞれの自治体の責任で対応するというルールのようであります。

 事前合宿の誘致につきましては、昨年12月の一般質問でもお答えをした経過がありますけれども、北原ふるさと大使を通じて、交流のあります東ティモール、これを念頭に進めていきたいという考えであります。

 また、組織委員会の合宿ガイドを利用した誘致については、各競技の要件を満たす施設があるかどうか確認をした上で、掲載をするかどうか、その判断をその時点でしてまいりたいという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 柴議員。



◆16番(柴満喜夫君) いろいろの問題等もあろうかと思いますけども、今のふるさと大使の北原巌男さんの東ティモール、どんな競技があるかわかりませんけども、ぜひ、この機会をもって交流ができて、それが実現すればありがたいなと思っておりますし、また、本当に国際交流、これがあると思いますので、今、市長が申されましたように、できることを進めて行っていただければいいのかなと思っております。

 そんなことをお願いしまして、私の質問を終わりにします。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、柴満喜夫議員の質問が終了しました。

 暫時休憩いたします。

 再開は、3時5分といたします。



△休憩 午後2時51分



△再開 午後3時05分



○議長(伊藤泰雄君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。

 前澤啓子議員の質問に入ります。

 17番、前澤啓子議員。

     (17番 前澤啓子君登壇)



◆17番(前澤啓子君) 午後の眠い時間帯になると思いますけれども、もうしばらく御辛抱いただきたいと思います。17番、前澤啓子でございます。

 通告してございます4点について、質問をさせていただきます。

 1として、地域建設業の活性化策で税収増を。2として、公民館のエアコン使用料について。3として、未婚のひとり親家庭に寡婦控除の適用を。4として、どの子にも自校給食を。

 以上、4点でございます。

 最初の、地域建設業の活性化策で税収増をでございます。

 消費税8%への値上げもあり、地域の建設業は依然として厳しい経営状況が続いております。駆け込み需要はあったが、利益率は低下している、これがかなり多くの建設業の皆さんのお声でございました。

 建設業の経営状況は他の多くの業種に波及的に効果を及ぼすため、地域の建設業が活気があれば他の業種も潤い市の税収も上がることが期待されます。

 以下2点、質問いたします。

 住宅リフォーム補助制度の再開を。

 住宅リフォーム補助制度は、地域の中小零細建設業が下請ではなく、元請として仕事を受けることができ、売り上げ増、ひいては税収増につながることが期待されます。

 伊那市が発行予定のプレミアム商品券を、リフォーム工事にも使うことができるよう、対応を考えてはどうでしょうか。

 日本共産党の田村貴昭衆議院議員の質問で、緊急交付金はリフォーム助成制度にも使えることが確認されております。リフォームは波及効果が極めて大きく、単なる商品購入に比べて地域活性化に貢献できることが各地の実例で立証されております。

 また、今後恒常的なリフォーム補助制度をつくり、中小建設業の仕事おこしを応援する考えはないか、御質問をいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 発行が計画をされておりますプレミアムつき商品券、これを取り扱うためには、事前に取扱店としての登録が必要になります。登録された店舗等のその中へ、建設業者への工事を発注する際に、商品券を使うことは可能であります。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 恒常的な制度については。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 恒常的な制度ということは考えておりません。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 箕輪町では、この4年、毎年当初予算で1,000万円、補正で1,000万円を2回、合計3,000万円から多い年は3,500万円のリフォーム補助が行われております。30万円以上のリフォーム工事に一律10万円の補助で、年300件として、1,200軒以上の町民が恩恵を受け、大変喜ばれているようです。

 経済産業省の試算でも、およそ投下資金の20倍の経済効果があるとして、年間、箕輪の場合6億円の経済効果が出ている計算となります。

 下水道接続はもちろん、水回りの増改築に、町民のリフォーム需要の掘り起こしに効果を上げています。

 また、新年度予算では、商店版リフォーム補助制度も始まるそうであります。店舗の改装やエアコン、冷蔵庫の買いかえなどにも使える資金で、30万円以上の工事に2分の1の補助で、最高100万円とのことでございます。

 このような補助金制度は、中小零細建設業の仕事おこしとして、全国的に波及し、効果を上げています。リフォーム補助制度と商店版リフォーム補助制度をぜひ導入し、中小零細建設業を応援してほしいと思いますが、再度伺います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 先ほどお答えしたとおりであります。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) それでは、お伺いしますが、白鳥市長は、今度の平成27年度当初予算で、どのような中小零細の建設業の仕事おこしを考えていらっしゃるんでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 通告にございませんので、また委員会の審議の中で話が出るかと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) これは関連でございまして、通告の内容でございます。ぜひ答えていただきたいと思います。議長、答えていただくようにおっしゃってください。



○議長(伊藤泰雄君) 篠田総務部長。



◎総務部長(篠田貞行君) この件につきましては、当初予算の勉強会のときに市長が申し上げた、「夢のある地方都市を目指す地方創生予算」という中の基本施策、大きく六つの柱があるわけですが、特に産業が地域を支えるまちづくりという中で、幾つかのメニューをお示しし、また主要事業一覧表のほうにも掲載をさせていただいておりますので、御確認をいただきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 特に中小零細の建設業の仕事おこしとして、具体的な施策を、ぜひ、御提案をいただきたいと思います。

 私ども何回もリフォーム補助制度、提案をしております。全国各地で非常に大きな効果を上げている制度でございますので、考えていないと、この一言だけではなく、ぜひ地域の中小零細業者への温かい施策の現実的な提案をしていただきたいと思います。「夢のような」ではなく、現実的な提案をしていただきたいと思います。

 それから、答弁でございますけれども、一字一句全てを書かなくても、この問題について、中小業者の仕事おこしについては、関連でございますので、答えるのが当然でございますし、前の小坂市長は全部答えておりましたので、そのようにお願いしたいと思います。

 2番目です。新ごみ処理施設工事に地元建設業の参加を。

 上伊那広域連合は、新ごみ処理施設の実施方針及び要求水準書を今月中にも公表する予定とのことでございます。

 この工事は、総額で100億円を超える大工事であり、この工事に地元建設業者がどうかかわるかは、大きな問題でございます。

 炉本体工事は、炉メーカーの直営工事となりますが、建設工事、土木工事等で地元業者がどれだけ受注をすることができるかは、工事がどれだけ地元に貢献できるかに直結をいたします。

 これは、間接的に、市の税収に大きく影響いたします。投下する税金を地域内で循環させる地域内循環経済の視点が欠かせません。

 地元建設業の工事参加の方法について、広域連合長でもある市長は、どのように考えていらっしゃるのか、お聞きをいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 発注方式につきましては、敷地内全ての施設、それから設備の建設、さらには15年間の運営を一括して発注をするDBO方式を予定しております。

 また、総合評価一般競争入札により業者を選定するという計画であります。

 大変高度な性能を有するプラント工事、設備工事と同時に、並行して工事が施工されるわけでありますので、こうした施設の施工経験を有する業者、それから現場責任者等の高いレベルの配置が必要であるということであります。

 したがいまして、地元業者が主体となって工事を行うということは難しいわけでありますので、一般的には下請としてかかわる事例がほとんどであります。

 また、本体工事の建設とは別に、関連する工事として導入路の整備、それから三峰川の堤防整備、周辺の公園整備、そうしたことがありますので、こうした点については地元建設業者が参加ができるよう機会をつくってまいりたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 建設工事には、地元企業の元請の参加等は難しいと。下請で、あるいは関連工事ということのようでございますが、そんなことはございません。

 岡谷、下諏訪、諏訪野、湖周事務組合は、平成25年10月の入札において、110トン炉の工事の建屋を地元の岡谷組が受注をしております。

 焼却炉の建設工事に、地元企業が参加できるかできないかは、上伊那にとって大きな経済的影響があります。土工事だけの下請と関連工事だけではなく、建設工事の大きな工事もできるように実施方針、要求水準書を変更するべきだと思います。

 そのように、ぜひしていただきたいというふうに思います。投下した税金が地域内、上伊那以内で循環する地域内循環経済を追及するべきではないでしょうか。

 域内に投下された税金が、東京などの大都市に吸い上げられるような地域構造では、地方は元気になれません。

 この湖周事務組合では、地元企業が建屋の建設工事を受注できた要因の一つは、入札における地域貢献の項目です。

 落札した宅間グループは、地元の岡谷組を建設工事の建屋担当として入札に参加しました。

 一方、最低価格を出した川崎重工グループは、設計も建屋の建設もプラントの建設も自社・川崎重工でございました。これでは、地域貢献度が低く、結果として価格が低かったにもかかわらず落札できませんでした。

 また、南信州広域連合は、新炉の入札行い、昨年10月に荏原環境プラントが受注しました。97トン炉で価格は約116億円、これは20年の運用費を含んでおります。ここでも、地元貢献、地域発注額、地元雇用人数が入札条件に入っていました。

 このように、建設の工事を地元の企業が受けることができた大きな理由は、この炉がストーカ炉を想定しているからであります。上伊那はガス化炉に限定をしているのでこれができない。

 例えば、ガス化炉の場合ですと、1,300度の高温となるプラントを入れるガス化炉の建屋は、ほとんどのところがプラントメーカーの直営、全国規模のゼネコンなどで、地元貢献は余り期待できません。

 このことからも、税金を地元で循環させる地域内循環経済の確立の見地からも、掘り起こし残渣を燃やさないことになった以上、ガス化炉オンリーから地域建設業に受注の機会が大きく、安定した技術が確立しており、価格も安いストーカ炉に変更すべきではないでしょうか。

 地元企業の活性化の観点から、この変更について市長にお伺いいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) ガス化炉とストーカ炉、このことによって地元企業が受ける受けないということは、全く意味がない話でありまして、まず、お答えをしたいと思うんですが、地域貢献の項目につきましては、事業者選定委員会のもとに技術提案の評価項目、これを検討中であります。この項目の中には、地域貢献の項目を設けて、工事や資材調達などの地元企業への発注予定額等も含めて提案をいただくということで、地元企業の利益確保に配慮することを検討しております。

 土木工事でありまして、プラントそのものの建設ではありませんので、ガス化炉だからできないとかいうことには、全く当てはまらないと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 市長は、先ほどの答弁の中で、元請は難しいと、建設工事は難しいと。下請工事として入るか関連企業ということでございましたけれども、実際にそうではない。こういう入札をされているんです。この辺をぜひ、お考えになって、上伊那全体の利益のために、地元にお金が落ちる、税金が落ちる、こういう工事の方法、ぜひ考えていただきたいということを、再度申し上げたいと思います。

 2番目の質問です。公民館のエアコン使用料についてであります。

 西箕輪公民館が建てかえとなり、新しい公民館での活動が始まっています。

 ところが、活動を始めた同好会から、困ったことがあると相談がありました。公民館のエアコン使用料が高過ぎて、活動に影響が出ているというのです。話を聞いてみると、エアコン使用料は、1時間1室200円で、1室では狭いのでパーティションを開いて隣り合った2室を借りると、1時間のエアコン使用料は400円となり、2時間で800円、とても会費では賄えないというのです。

 この方は、エアコン会社に問い合わせをして、エアコンの電気量を計算していますが、一番電気量がかかる季節で1時間56円程度とのことです。

 公民館活動は、地域の自治活動として、地域を活性化し人と人をつなぐ大きな役目があります。その大切な活動をする市民に対して実費の3倍もの電気料を課していることは納得できるものではありません。

 以下2点、市長及び教育委員会に伺います。

 1時間200円という公民館のエアコン使用料設定の根拠は何でしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 原教育次長。



◎教育次長(原秀夫君) それでは、お答えをします。

 公民館のエアコン使用料の関係でありますけれども、平成22年に長谷公民館の講堂に冷暖房設備を設置したということを契機に、公民館条例を改正いたしまして、エアコンの使用料を新たに規定をして、1室あたり1時間200円ということで規定をしたものでございます。

 当時、暖房使用料、固定設備で200円という格好の規定がございましたので、そのものをそのまま継承したということであります。

 当時、郡内の他市町村の実態も調査を行いまして、ほぼ横並びの金額であったということでございます。

 暖房使用料も含めて、使用料でございますので、エアコンの使用料というのは、電気量は言うに及ばず、その他にも設置費用、それから維持管理費、それから更新費用なども発生をしてくるということでございます。

 地域間に格差が生じるということも不公平でありますので、今までのように市内統一の料金にさせていただきたいというふうに考えているところであります。

 なお、今後公民館の使用料につきましては、会議室の使用料を含めまして、全面的に見直しを行ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) この方は大変細かくメーカーにも問い合わせをされまして、エアコンの使用料は計画電力ではなく消費電力掛ける電気代ということで、室外機が3層200ボルトで16.73円、計算で1時間夏場で55.21円です。室内機は単層200ボルトで電気代は27.97円で、1.12円、合計で56.33円というふうに計算をされました。

 平成8年の東春近公民館から200円とのことで、先ほど、この200円は当初からの他の施設との整合性をとるということで、この200円になったということでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 原教育次長。



◎教育次長(原秀夫君) 当初、エアコンの設定というのはございませんでしたので、条例上のエアコンの設定ということで、200円という金額をそのまま継承したというものでございます。

 確かに電気量ということで計算をしますと、そういうことになろうかと思いますけれども、いただく料金は使用料でございますので、先ほど申し上げましたように、電気量のほかに設置費用、維持管理費、更新費用、こういったものも対象になってくることかというふうに考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 2番目の質問ですが、公民館活動に対する費用負担の基本的考え方をお伺いします。



○議長(伊藤泰雄君) 原教育次長。



◎教育次長(原秀夫君) お答えをいたします。公民館の施設の使用料につきましては、会議室の広さを基準に、それぞれの館ごと、会議室ごとに設定をしているところでございます。

 また、エアコン、ストーブ等の設備使用料は、条例によりまして委任されます規則において定めているということでございます。

 施設使用料につきましては、継続的に社会教育に関する事業を主たる目的として公民館を利用する団体、既に登録していただいている団体につきましては、施設使用料を免除しているところでございます。

 その他、伊那市の主催する行事、それから保育園、学校関連、市長が適当と会議、行事等で使用する場合にも、施設使用料はともに減免をしているところでございます。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 公民館は、社会教育法により、その目的を住民の教養の向上、情操の純化、文化の振興、社会福祉の増進とされております。

 今回のように、エアコンの電気量を計算するにも、市役所の係はお金をもらって職務としてやっていますが、利用者は全て無料、持ち出しでやっているわけです。

 公民館は地域の自治の学校とよく言われます。公民館活動を通じて地域の住民同士が結びつき、文化程度を向上させ、健康を増進させることで医療費の軽減、地域のリーダーの育成、民主化の推進に、また減災にも貢献していると思います。

 公民館の理念として、昭和38年に、当時の文部省社会教育局が出した文書によれば、「公民館活動の究極の狙いは住民の自治能力の向上にある」と書かれています。

 市役所では、職員は税金を使って日常の業務をやっていますが、何もかも役所がやることはできません。これからはさらに多くの部分は住民がみずから無償でやっていかなくてはなりません。それが住民自治です。

 そのためには、舞台となる公民館は税金で建てているわけです。そこを利用する人は、地域の活性化、地域自治を担っている人たちです。使わない人、参加しない人は経費を払わず、使う人だけが経費を負担するべきなのでしょうか。

 経費は、全員で負担するべきではないでしょうか。それは自治の経費だからだと思います。そして、本来それは税金で負担するべきではないでしょうか。

 先ほど、更新料、あるいは維持管理料も負担をという話がありましたけれども、これは、私はとんでもないことだと思います。当然、税金で負担するべきだと思います。

 百歩譲って、経費を使う人が払うとしても、実費、この場合は50円とか60円とかいう金額、たとえ上下があったとしても、200円にはならないと思います。基本料金は、全く使わなくても払うお金であり、本来利用者に負担させるべき性格のものではないと思います。

 また、いなっせのエアコン使用料は、1時間100円です。公民館の1時間200円は、根拠が薄弱ではないでしょうか。

 先ほど、全面的な見直しを行うという御答弁がありましたので、ぜひ引き下げをするべきというふうに考えます。御答弁をお願いします。



○議長(伊藤泰雄君) 原教育次長。



◎教育次長(原秀夫君) 公民館の趣旨はそのとおりかと思います。

 ただ、公の施設でございます。受益の限度で利用されている方に御負担をいただくということも一方ではルールかというふうに思います。適正な利用料の設定は、これからもさせていただくということで、よろしくお願いいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 法では、公民館で行うさまざまな講座等にも補助金を出すこともうたっております。公民館活動が盛んになればなるほど自治が進み、伊那市が活性化できるんです。そのための経費だと思えば、私は、公民館の使用料、また特にこのような冷暖房の費用について、実費をはるかに上回るような設定というのは、改めるべきではないかと思います。

 3番目の質問です。未婚のひとり親家庭に寡婦控除の適用を。

 2013年9月の最高裁決定を受けて同年12月に、結婚していない男女間に生まれた子の相続差別を撤廃する民法の改正が行われました。これを契機に、婚姻歴の有無によるひとり親家庭への差別を解消する動きが進んでいます。

 県庁所在地、政令市51市のうち24市が婚姻歴のないひとり親家庭に寡婦控除をみなし適用しています。検討中を入れると38市に及びます。

 以下2点質問させていただきます。

 みなし適用のあるなしで保育料、市営住宅使用料、高等職業訓練促進給付金などに差が出てきます。年収181万円で1歳の子どもがいる場合、年収311万円で2歳の子どもがいる場合、どの程度の差が出てくるのでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 城取保健福祉部長。



◎保健福祉部長(城取誠君) 税制におきます寡婦控除の対象でございますけれども、死別、または離別で扶養親族がいる、または生計を一にする子どもがいる方が対象となっております。

 伊那市におきましては、保育料などの算定の際に、未婚のひとり親に対する寡婦控除のみなし適用は行っていないという現状でございます。

 御質問のありましたモデルケースということで年収181万円の方、それから311万円の方ということで、それぞれ費用の違いを算定してみたところでありますけれども、まず保育料につきましては年収181万円の方で1万7,000円の差が生じるという試算になっております。

 それから、市営住宅の家賃につきましては、二つのタイプを計算いたしましたけれども、みなし適用のあるなしで差は生じないという試算結果になっております。

 それから、高等職業訓練促進費につきましては、支給額に2万9,500円の差が出るという結果になっております。

 それから、年収311万円の御家庭でありますけれども、同じく保育料で2,000円、それから、市営住宅の家賃でありますけれども、二つのタイプでそれぞれ1,200円、3,200円の差が生じるということになっております。

 高等職業訓練促進費については、差は生じないという試算結果でございます。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 特に、181万円の年収の場合に、保育料の差は年間で20万4,000円にもなります。このような低い収入の中で、この差というのは、本当に大きいものではないかと思います。

 税制の寡婦控除が適用されないことで、非婚のひとり親家庭が不利益や不利益を受けていることは、法の下の平等に反していると思います。伊那市は日本一子育てしやすいまち伊那市らしく、みなし適用をしてほしいというふうに思います。

 国が税制改革で対応すべきという意見もありますけれども、時間がかかります。伊那市でできることは、できるだけ早く伊那市で対応していただきたいと思います。市長の見解を伺います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) この寡婦控除につきましては、国のひとり親家庭施策として税制から改めるべきと考えるわけでありますが、今後の国の動向などを注視しながら対応していきたいと考えます。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 判決も出ておりますし、子どもに罪はありません。子どもは家を選んで生まれてくることはできませんので、ぜひひとり親の寡婦、1人で育てている未婚の寡婦に、寡婦控除の適用を早急にしていただきたいと思います。

 4番目です。どの子にも自校給食を。

 これは、この前に2人の議員さんが、質問しておりますので、重複する部分がございますけれども、私なりの角度で質問させていただきます。

 伊那市は二つの小規模校で自校給食をやめて、隣接校からの配送とする方針を出しております。西小については、PTAの了解は得たということも聞いておりますけれども、地元住民の方からは、納得できない、この声が聞こえてきております。新山小は、テレビ等でも取り上げられ、自校給食を売りにしているはずではなかったでしょうか。総務委員会との懇談でも、時間をかけて説明し、了解を得ていくことは確認をしています。

 また、再開した新山保育園では、富県保育園からの配送給食とのことであります。

 以下3点、市長及び教育委員会に質問させていただきます。

 一つ目です。二つの小規模校を配送とするメリットは何か。

 2番目です。食育はランチルームと調理室で対応すると、教育委員会との懇談の中で説明がありましたけれども、つくる人との日々のかかわり、つくってから食べるまでの最適な時間、緊急の時間変更への対応、調理中のおいしそうなにおいによる情感の育成、災害時の炊き出しなどは、ランチルームと調理室では対応できないのではないでしょうか。これらにどう対応するのか、お伺いいたします。

 3番目です。新山保育園の給食の配送で、問題は出ていないのかどうか。この3点、伺いいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) お答えいたします。

 先ほど宮島議員にもお答えをさせていただきましたけれども、配送によるメリットについてお答えをいたします。

 このことにつきましては、既に配送による給食を実施している学校が市内に3校あります。よって、その3校が配送による給食をどう教育活動に生かしているかということが大切になってくるというふうに思います。まず、3校とも給食用の調理室がありません。そこでいただいている給食は、どのようにしてつくられているのかは、子供たちにとりまして極めて大きな関心事であります。よって、子供たちは予想を持って見学に出かけ、大量の給食を黙々と働きながらつくってくださっている給食調理員の皆さんへの共感的な思いを育む学びをしております。

 二つ目です。長谷小学校では、中学校のランチルームで中学生と会食を楽しんでいますし、高遠小学校の6年生は、中学校の体験入学の折、中学校で給食をいただいております。そして、中学校で給食をいただくことを通して、中学校への親しみ、あるいは安心感を培う学びをしております。

 三つ目ですが、栄養士の先生、あるいは配送してくださる職員の方などとの会食の機会が持たれております。そのことを通しまして、給食の先生、あるいは配送してくださっている職員の皆さんとの交流を深める活動もしております。

 四つ目です。長谷小学校では、自分たちで収穫した野菜を共同調理場に運び、給食食材にしていただきまして、給食をより身近な自分たちの暮らしにする活動に取り組んでおりまして、このことは今年度から市内全校で取り組んでいただく中心的な活動でございます。このように、配送する給食でありましても、豊かな教育活動が展開できるのと考えております。

 次に、幾つか御質問がございましたので、順次お答えさせていただきますけれども、初めの答弁とも重なりますけれども、つくる人との日々のかかわりですけれども、議員御指摘のとおり、つくる人との日々のかかわりはできません。しかし、給食はどのようにしてつくられているのだろうかというような教育にとりましては、極めて大事な課題意識を持って共同調理場を見学に出かけることによりまして、働く人々の様子がよく見えるようになったり、働く人々への思いも醸成されていくと考えております。

 次に、つくってから食べるまでの最適な時間についてでございますが、お聞きしますと、長谷小学校は5分弱、高遠小学校は10分弱、高遠北小学校は15分弱でございます。一番時間のかかっております高遠北小学校に何回も学校訪問させていただいておりますけれども、訪問の折には、学校給食をいただいております。私の感覚だけではいけませんので、ほかの訪問された先生方に聞いてみましても、配送による学校給食も自校給食と何ら変わりなくおいしくいただいております。しかし、調理後からいただくまでの時間につきまして、さらに工夫ができるかどうかは、検討しなければいけないというふうに思います。

 次に、緊急の時間変更への対応についてでございますけれども、これは緊急連絡体制の確立、このことによって、対応していくものと考えております。

 次に、情感の育成についてでございますけれども、このことにつきましては、まず子供たちが生活している家庭においてと考えますけれども、学校行事や地域との交流の際、例えば新山小学校でいえばカレーパーティー、伊那西小学校でいえば林間での調理会の会食等々の活動によって、培われていくものと考えます。

 5番目の災害時の炊き出しについてでございますけれども、予定しているランチルームに調理機能等を持たせることによりまして、一定の対応が可能になると考えておりますけれども、今後とも学校、地域とも協議を行いながら、進めていきたいと、このように考えております。

 教育委員会から以上2点です。



○議長(伊藤泰雄君) 城取保健福祉部長。



◎保健福祉部長(城取誠君) 3点目のお尋ねでありますけれども、新山保育園の給食、それからおやつにつきましては、現在、富県保育園で調理をし、配送しているところであります。給食等の提供に問題は生じていないという現状であります。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 私の前に八木議員と宮島議員が質問いたしておりますので、その答弁の中で市長は、「地域の魅力は給食だけではない」とこのようにおっしゃいました。確かにそのとおりだというふうに思います。それでは、お伺いいたしますけれども、給食室があり、そこに正規の調理師がいる西小、給食室があり、そこに正規の調理師がいる新山小と、給食室はないが、ランチルームがある西小、給食室はないが、ランチルームがある新山小、この二つを比べた場合に、どちらが魅力的だと市長はお考えでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) それぞれの魅力というのは二者択一ではなくて、総合的に見るべきだと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 新山小、西小をお訪ねして、話を聞いてまいりましたけれども、市長がおっしゃるような、そこに給食室がない、自校給食ではなくなる。そのことについて、地域の魅力は給食だけではないよというのは確かにそのとおりなんです。けれども、そこに給食室があって、そこに常時正規の調理員がいる。そういった状況と、きれいな部屋はあっても、そこに人がいない。その状況を比べれば、もし移り住んできた人、もちろんそこに住んでいる人もですけれども、どちらが魅力的か、それは明白ではないでしょうか。

 それからまた、答弁の中で市長は「センター方式でも食育はできる」と御答弁されました。教育委員長は「共同調理場でも食育はできる」、このようにおっしゃいました。これもそのとおりだと思います。

 それではお伺いします。自校方式とセンター方式、自校方式と共同調理場方式では、どちらがより食育に適しているとお考えでしょうか。市長、教育委員長にお伺いします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) このことも再三申し上げておりますけれども、自校給食とセンター方式、どちらを選ぶのかということが、この2年間私たちがやってきた大変重要な議論の中にあるわけではありません。先ほど申上げましたけれども、暮らしの中の食というものを考えたときに、どうあるべきかということが私たちの今までの結論であります。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) お答えいたします。

 今お話のありました、こちらかあちらかと、そういう問題ではないというふうに思います。昨日も伊那西小学校で懇談会が行われましたけれども、地域の方からは、こういうランチルームにしてほしいと、そのことによって、ここが地域の大切な場所になっていくと、そういう建設的な御意見をいただいております。そうした地域の人々の給食に対する、あるいは食育に対する思いを大事にしていきたい、そういうふうに思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 伊那西小、また新山小のどちらも伊那市、あるいは教育委員会に対して、この給食の問題について要望書を出しております。そこには、このように書かれております。これは西小の食育検討会、西小のPTA会長、西地区の区長会の会長の連名で出された要望書です。

 「今回の計画は、子供たちにとって大きな教育方針の変更であるにもかかわらず、保護者への事前説明もないままに一方的に行われたことは、当事者の思いを無視した対応であり、大変遺憾であります。また、9月市議会の一般質問では、松田教育委員長から、調理が可能な家庭科室やランチルームが代替施設として提案がありました。当初からそのような丁寧な説明をいただけなかったことについても、まことに残念です」との一文があります。

 また、上新山区長、北信区の区長と、新山小学校のPTA会長の連名の要望書です。

 「アンケート結果としましては、おおむね自校給食の存続を望む声が多数でした。伊那市の財政改革、重要性は十分推察されますが、地区住民としては、突然の提案に納得できないという意見や、小学校の存続にもかかわると危惧する声もあります。また、食育という観点からも、経済効率重視で自校給食を反対とすることには、反対が多い」、このような内容であります。

 また、昨年の9月25日、総務委員会と教育委員会との懇談がありまして、この学校給食の問題についても意見交換がされました。委員は非常に皆さん熱心に意見を言われましたけれども、総務委員会としては、この問題については拙速に判断せず、時間をかけて結論を出していくようにと、そういうことをお伝えしていたはずです。にもかかわらず、27年度予算で、この間一度も議会に、総務委員会にもこのような流れがあったこと、学校との間で、PTAとの間で文書のやりとりがあったこと、一度も報告がありませんでした。そして突然、新年度予算に設計予算が載ってくる。このようなことは、議会軽視ではないでしょうか、お伺いします。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) 総務委員会と教育委員会との懇談会の折に、丁寧に話を進めていきますというふうに話し合いの中で言ってまいりましたけれども、そういうことを大事にしながら、今日まで進めてきたつもりであります。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) そうであれば、どうしてその経過について、総務委員会に一度も報告がなかったのでしょうか。私どもは、この状況を判断するにも、さまざまな情報がなければ、判断することができません。情報をいただいて初めて、大事な議案を判断する基準を持つことができます。この間、さまざまな問題で市長部局が議会に相談することなく、記者発表をしたり、この問題でもそうですけれども、議会は全く大きな問題、これほど大きなことについて、説明を受けていません。議案が出てきて初めて、ああ、もうこういう状況になっているんだと。ここに気がついたわけです。そして、先ほどの宮島議員の質問の中でも、西箕輪小の4月からのお弁当というような話も出ておりました。このことについても、議員は一言も聞いておりません。この内容について、お聞きをしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 記者発表をしたかどうかという記憶はないんですけれども、新聞社のほうで情報収集をして記事にしたというふうに推測をいたします。また、お弁当にするのか、またそれ以外の方法があるのかとか、あるいはどこの階段を直すのかということを一つ一つ議員さんに御相談をするといういとまはないのであります。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) お答えいたします。

 昨年の9月の議会で、若林敏明議員のほうから、この問題について御質問がございまして、進め方について説明をさせていただいたようになっております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 私が聞き逃したのかもしれませんけれども、西箕輪のお弁当のことですけれども、そうでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) 西箕輪におけるお弁当については、説明をしてございません。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 文化施設の見直しの問題、それからサンライフと働く婦人の家、青少年ホーム等の問題、それから給食のあり方懇談会。全て議会にほとんど相談もなくいきなり記者発表、あるいは決まったというような発表、それがありながら、いや、また実はまだ決めたわけではないというような説明もあり、議会としては、このような状況の中では判断ができません。やはり今、読みましたように、地元の方々は本当に自分の学校、この地域の自治の城、そのように考えて学校を大事に思っています。そこの給食が変わるということは、やはり方針を出す前に地元の方々にもっと決める前にですね、相談をするべきではないかと思います。

 そして、金額のことも出ておりましたけれども、配送したほうが金額的な、財政的なメリットがあるというふうに御説明がありましたけれども、あの御説明の中に、そしてまた私がいただいております学校給食設備経費一覧の、これは新山のほうですけれども、この中には配送車の購入代金、これは入っているんでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 原教育次長。



◎教育次長(原秀夫君) 配送車の購入代金は入っております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 入っている。これを見ますと、本当にわずかな差なんですね、金額については。今、私が持っていますのは、新山のほうですけれども。これを見ても、本当に地元の方々が地域の拠点として大切に思っている小学校の大きな変換について、あたかも決まったことであるかのような説明をされたと、このように言っている方もいらっしゃるんですが、私はこれは物事を決めていく、特に民主主義的に決めていく上では、非常に問題があるやり方ではないかと思います。決めるのではなく、そういうふうにしたいけれども、どうだと文書にする前に、地元の方に相談を投げかけるべきであったというふうに思います。

 そして、西小のランチルームが180万円、そして伊那中と西小の共同調理場の設計委託料が277万7,000円ということですけれども、この457万7,000円については、私は認めるわけにはいきません。時期尚早、合意は得られていないと思います。

 以上で、私の質問を終わります。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、前澤啓子議員の質問が終了いたしました。

 引き続き、飯島 進議員の質問に入ります。

 12番、飯島 進議員。

     (12番 飯島 進君登壇)



◆12番(飯島進君) 12番、飯島 進です。

 一般質問につきましては、さきに通告してあるとおり、伊那市の木・かえでについてお尋ねいたします。

 伊那市は、上伊那で唯一、平成の大合併をし、ことし10年目の節目の年を迎えます。3町村合併を機に新たな伊那市の歌、花、木、鳥を選定しようということになり、候補選定委員会が設置され検討されました。その結果、新伊那市の歌は、旧伊那市の歌を、そして花は桜、木はかえで、鳥は雷鳥と決まりました。私は伊那市の花・桜と伊那市の鳥・雷鳥について既に取り上げ、一般質問をしてきました。そこで今回は、伊那市の木となったかえでについて、取り上げ、質問していきたいと思います。

 かえでを伊那市の木の候補として選定した理由を報告書で見てみますと、伊那市の木の選定に当たっては、旧市町村の木であった旧伊那市の柳、旧高遠町のコヒガンザクラ、旧長谷村のかえでも候補の対象とする中で検討を進めました。最初候補としてはかえで、桜、コヒガンザクラ、ツツジ、ケアキ、カラマツ、シラカバ、柳など多くの意見が出ましたが、慎重に検討を進め、次のような理由でかえでを伊那市の木の候補として選定しましたと書かれています。そして、選定理由は、「かえでは、伊那市内の山地に多く自生するとともに、公園や庭園の樹木としても多く活用されており、高遠城址公園のかえでなど市内各地で幅広く見ることができ、さらに長谷地域ではかえでの植樹を行ってきています。また、かえでは、春の芽吹き、秋の紅葉の美しさと、過酷な条件でも根を伸ばすという強い生命力を持ち合わせた木であり、自然環境を保全し、自然と共生するまちづくりを目指す伊那市にふさわしい木であります。その種類もイタヤカエデ、ホソエカエデ、ハウチワカエデなど20数種類近いかえでが存在しており、また、伊那市の花の候補として選定する春の桜に対して、秋のかえでの紅葉は美しく、かえでを伊那市の木の候補として選定しました」と書かれています。

 「また、表記について、平仮名とするか、片仮名とするか、漢字とするかといったことについても検討を重ねた結果、動植物は学術的な表記をする場合は片仮名であるが、市の象徴的なものは、そのようなことにこだわることなく、平仮名のほうが上品で穏やかの表現であり、花、木、鳥とも平仮名表記としました」となっています。また、報告書の中には、付記が記されていますが、この部分については、後ほど取り上げたいと思っています。

 そこで何点かお尋ねいたします。まず初めに、伊那市の木・かえでについて、管理、保護、育成も含め、どの部署が所管しているのか、市長にお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) この所管をしているのは、総務課であります。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島議員。



◆12番(飯島進君) 総務課が所管しているということでありますけれども、伊那市の花・桜の本数について、2月18日付の新聞に伊那市が日本一の桜の里づくりプロジェクトの一環で、2007、2008年の観桜期に行った調査では、市内の桜は計1万1,378本という数字が新聞に載っていました。現在は1万3,000本以上と見られるとも書かれていました。この中には里山に自生している山桜などは含まれていないという話を担当部署からお聞きしました。春、里できれいなピンクの花をつけた桜の木を一本一本数えたのかなと想像するのと同時に、大変な作業だったろうな、御苦労さま、そんな思いがしました。高遠城址公園のタカトウコヒガンザクラが約1,500本といいますので、伊那市全体ではその約10倍の桜があると覚えればいいのかなとも思いました。

 話を戻します。かえでは、伊那市内の山地に多く自生していますので、桜同様にその全体数を把握することは到底無理なことだと思いますが、人里にあるもの、公園や庭園などのものは、桜同様把握することは可能ではないかと思います。

 そこでお尋ねいたします。

 伊那市の木・かえでの本数など、現状は把握しているのか、市長にお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 高遠城址公園のかえでについては、約150本というようなことは聞いておりますけれども、そのほか公園、あるいは宮ダム周辺のかえで等、そうしたものの総本数については把握をしておりません。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島議員。



◆12番(飯島進君) まずこの2点、二つ聞いた中で、まず総務課が所管していますよ。それでかえでについても市長、今、公園のかえで150本と言いましたけれども、250本の間違いじゃないかなと思いますので、そこら辺ちょっとまた確認していただきたいと思いますけれども、いずれにしても、伊那市の木がかえでですよということを決めたはいいけれども、その後、いろんなことが把握していないというのは、これは問題ではないかなと思います。

 先に進みますけれども、先ほどの伊那市の歌、花、木、鳥。選定委員会の報告書の中には、項目ごとそれぞれに付記が書かれています。伊那市の木・かえでにつきましては、付記の(1)に、「伊那市に昔から自生している在来種を植えていくよう努めてください」と書かれています。

 そこで気になるのは、「在来種を植えてください」とうたっているということは、外来種もあるということであり、その外来種がふえていくことを危惧しているのかなとも思われる点であります。

 そこで、市長にお尋ねいたします。

 新たにかえでを庭木などに植えようとする場合、その木は植木屋さんや花屋さんなどから購入するか、山に自生している物を植樹または移植するのではないかと思います。在来種保全のために何か規制等のお考えはあるのか、お尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 在来種の反対語となっているものは、外来種ということになるでしょうけれども、一般的にはかえでについては園芸種というような言い方になるかと思います。そうした中で、在来種を保全するための規制等については、現在規制はないというところであります。しかし、絶滅危惧種、実際かえでの中にあるかどうかというのはちょっと承知をしておりませんけれども、特定外来種などに該当する事例が生じたときには、適切な対応が必要であるというふうに考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島議員。



◆12番(飯島進君) 先ほどちょっと聞いた話だと、その関西のほうにあるかえでがだんだんこちらのほうに来ているという話もちょっと耳にしたわけでありますけれども、この候補選定委員会の中でわざわざその在来種を植えてくださいというふうにうたっているということは、その学識経験者の方々が研究している中でそういう問題があろうかと思いますので、この点も総務課が担当しているということでありますので、研究してみていただきたいと思います。

 同じく付記の(2)には、「かえでも植樹するなどして、伊那市をPRする木としていくよう努めてください」と書かれている点であります。このことにつきましては、ことしの1月1日、元旦の日の新聞に、次のような記事が載っていました。「伊那市長谷もみじの会、中山彰博会長、会員21人は、長谷出身者でつくる、東京長谷人会と東京もみじの会の協力で、長谷地区内に植樹してきた広葉樹の脇に設置する看板20枚を東京もみじの会の寄附金で製作した。1994年からもみじの里を目指し会員らの手による植樹を開始、毎年、東京もみじの会の寄附で植樹を続け、20年目を迎えた昨年には、かえで、桜、ツツジなど植樹目は1,000本を超えた。製作した看板は、もみじの里を目指す活動を多くの人に知ってもらうためのもの。長谷の里をもみじ、桜で満開にしましょうと書かれているほか、東京もみじの会の寄附で植樹されたことが記載されている」というものであります。

 長谷の里をもみじ、桜で満開にしましょう。正月早々、すばらしい取り組みだなと感動して読ませていただきました。長谷の皆さんの長年の取り組みに対しまして、心より敬意を表したいと思います。

 そこで、市長にお尋ねいたします。

 先ほどの質問とも関連しますが、約20種類あると言われるかえでを1カ所で鑑賞できるかえでの見本園のようなものや、かえでの公園、かえでの森、かえでの街道のようなものをつくったらどうか。例えば、場所は長谷地区の宮ダム周辺とか、ますみヶ丘平地林、三峰川堤防の桜に交互に植えることや、計画されている環状南線沿線の街路樹等であります。そのための将来設計をつくり、計画性を持った植樹をこれから行ったらどうかと思いますが、市長のお考えについて、お尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 見本園という話でありますけれども、これはかえでは確かにたくさんの種類があります。アシも含めるとさらにふえていくと思いますので、こうしたことについては、専門家の意見を聞かないとなかなか難しいかなというふうに思います。

 また、街路樹への活用についても、実は今伊那市の中で街路樹に関するプロジェクト委員会を立ち上げて、その伊那市にふさわしい、景観にふさわしい、また植栽として管理する上においてもふさわしいものは何かという、そんな検討を進めておりますので、そうした中で外部委員からは、かえでというのは一般的に管理が難しいのですよということで、そうした点においては街路樹には不向きであるという意見も聞いております。そうしたことを考えながら、特にこの委員会のメンバーの皆さん、また専門家の話を聞きながら、こうした見本園等についても考えていかなければいけないと、要、不要も含めて考えていきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島議員。



◆12番(飯島進君) 確かにかえでというのは、葉が落ちたりしますので、街路樹としては大変管理が難しいのかな、そんなことをちょっと思いますけれども、宮ダム周辺にはもう多くの桜やかえでが植えられておりまして、秋には湖の青、そして松の緑、これらも含めまして、大変すばらしい紅葉が見られます。箕輪にもみじ湖がありますけれども、仕掛けによってはすばらしい景勝地になるのではないかと思っています。

 また、ナイスロードと並行する三峰川右岸の堤防に植えられている桜は、ソメイヨシノでありますので、秋にはきれいに紅葉します。そして新雪の中央アルプスとのコントラストがすばらしいビューポイントとなっています。そこにかえでが交互にあれば、より一層見ばえがするのではないかなとも思います。手良の財産区では、二、三年前、区誘致に伊那市の花・桜と伊那市の木・かえでを交互の列に植樹したという話を聞き、感動しました。何年かすれば、桜の名所、そして紅葉の名所になるのではないでしょうか。

 いずれにしましても、伊那市の木・かえでの森など、計画性を持った植樹が行われるよう御検討いただきたいと思います。

 ここからは、教育委員会に何点かお尋ねいたします。

 伊那市指定文化財、記念物、天然記念物として、かえでが一つ登録されています。その名は、トリアシカエデといいます。私はその名を初めて知って調べてみますと、トリアシカエデが高遠の藤沢、水上にあることがわかり、大変驚きました。現地に行ってみようと場所をお聞きしましたら、荒れた林道の奧で軽トラでも厳しいのではないかとの話と、雪も残っているため現地視察は諦めました。高遠町史を読んでみますと、「水上の沢にかつて県天然記念物に指定されたトリアシカエデというカエデの一種がある。これは昭和初年当時の藤沢小学校長 木下義男の発見で、県天然記念物調査委員 小泉秀夫の命名である。その調査報告書、昭和6年によると、シンシュウトリアシカエデと指摘されているが、これはオオモミジの奇形として見ることが妥当ではないかと思う。普通のオオモミジは、葉の切り方やその裂片の形に多少の個体差はあっても、左右対称で整っているのであるが、このトリアシカエデは葉脈がつけ根からよれるように出て、葉の切れ方も整っていない。トリアシカエデの名は、その葉の形を鶏の足の形になぞられたものである。ここでおもしろいのは、付近のオオモミジの幼苗の中に裂片の一部が小殻を持って独立しているのが見られることと、わずかな範囲にゴニンイタヤ、ウラゲエンコウカエデ、オオモミジなどカエデの種類が多いことである」と書かれています。文化財に指定された年月日を見ますと、昭和51年3月1日となっています。

 ここでお尋ねいたします。トリアシカエデに限らず、市指定文化財の記念物のうち、特に天然記念物は基本的に生き物ですので、管理、保護、育成はどうなっているのか。枯れたり、絶滅したりしていないか、そんな心配がされます。この点について、教育委員会の取り組みについてお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) お答えをいたします。

 指定の文化財の管理につきましては、基本的に所有者が行うという考えでございます。それぞれにおいて行っていただいているところでありますけれども、教育委員会としては、状況を把握し、また修理や保存、維持管理のために必要な場合には、補助をしながら修理また保全をしていただいていると、そういうことでございます。

 現在、市の指定天然記念物の中には、古い木も多いわけでありますけれども、枯死とか絶滅というものはないというふうに認識しております。今、御紹介いただきましたトリアシカエデですけれども、これも周囲が大分木が大きくなってしまったことがありまして、数年前に若干整えまして、日当たりをよくしたと、そういったことも取り組んでございます。今後とも所有者や地域の方々にも御協力いただきながら、末永く維持、管理していきたいと、このように考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島議員。



◆12番(飯島進君) 箕輪町の長岡神社にミヤワキノハリキリという木がありますけれども、この木は昭和37年に県天然記念物に指定されている木で、樹齢360年、高さ30メートル、幹周り6.6メートルの巨木でありますけれども、しかし、今回倒木の危険があるということで、伐採されることになりました。今後は今ある木の枝を使い、継木をして新たな苗木として植え直す計画だそうでありますけれども、伊那市の貴重な文化財、天然記念物については、適正な管理、保護、育成が行われるようにしてほしいと思います。

 次に移ります。私は、高遠城址公園の桜について、これまで何回か一般質問で取り上げてきました。それだけ桜に対する思い入れが強いのかなとも思うわけでありますけれども、高遠城址公園内には約1,500本のタカトウコヒガンザクラがあります。桜以外に園内には約250本のかえでの木があります。このかえでは、初代桜守の岩崎さん、飯島さんたちが昭和62年ごろから植えてきたものだという話をお聞きしたことがあります。タカトウコヒガンザクラは、葉が紅葉する前に葉が全て落ちるという特徴があります。ですから、それまで桜の陰で目立たなかったかえでが、秋になれば一気に主役の座に躍り出てくるのであります。

 そのかえでも30年余りがたち、木も大きく育ち、秋にはすばらしい紅葉となり、多くの観光客の皆様においでいただき喜んでいただいています。そのカエデをPRしようと、秋になれば、高遠城址公園を会場に高遠城址の秋祭りが開催されてきました。観光協会では、この高遠城址の秋祭りの名称について、アンケートなどを参考に、ことしから高遠城址のもみじ祭りと変更することが検討されています。名称はともかく、秋の高遠城址公園は、高遠そば、新そば祭りを初め、菊祭りやクラフトアーツ、婦人会の出店などでにぎわいます。秋祭りの反省会でよく高遠城址公園にもっとかえでを植えたらいいのではないかといった意見が出されます。

 そこで、確認の意味も込めて教育委員会にお尋ねいたします。

 「高遠城址公園内のタカトウコヒガンザクラを絶やさないために、桜の苗木を新しく植樹することはできないか」と以前質問したとき、教育委員会から、「高遠城址公園が国の史跡に指定されているので、原状変更となる植樹、増殖はできない」との答弁がありました。そう考えれば、高遠城址公園内には、かえでについても新たな植樹はできないということになろうかと思いますが、教育委員会の見解について、お尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) 議員御指摘のとおりでございまして、高遠城址が昭和48年に国の史跡に指定されました。この国史跡であるということから、高遠城址の保護、保存が全てにおいて優先されるということでございます。したがいまして、その史跡内の樹木の植樹等につきましては、文化財保護法の関係から文化庁の許可を得なければならないと、こういうことになっておりまして、原状変更の可否については、通常文化庁及び長野県教育委員会の許可を受けて、作庭されると、そのように認識しておりますので、桜について基本的に新たな植樹を認めていない状況と同様、かえでについても同様の判断がされるというふうに思います。

 ただ、今、議員御指摘のように、大変かえでも大きくなってきておりまして、桜と競合するような状況もありますので、場合によると桜と共生していかれるようにコントロールするような必要が出てくるかなということも考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島議員。



◆12番(飯島進君) 将来の、また未来の子供たちのためにも、また今植えられている桜やかえでのことを考えても、公園内に新たな花木を植えていくことができればいいのになと思っております。私は個人的に国指定の史跡よりも、その上に育つ桜やかえでのほうが、観光的にも価値があるのではないかと思っています。大変残念であります。

 最後に、伊那市の歌、花、木、鳥の啓蒙啓発活動についてであります。

 伊那市の歌については、機会あるごとに歌われていますので、認知度はそれなりに高いと思いますが、成人式に行きますと、歌えない、もしくは歌わない若者が多く見られます。大変残念なことであります。伊那市の花、木、鳥に至っては、その認知度は大変低く、知っている市民は大変少ないのではないかと私は思っています。今回の質問でかえでを取り上げるということを言いましたら、伊那中の出身者である議員の方から、伊那中の校章にかえでが描かれているよと話をお聞きしまして、見てみますと、そこにはミネカエデと言われるかえでが確かに描かれていました。

 そこで、市長並びに教育委員会にお尋ねいたします。

 自分の生まれ育った伊那市を誇りに思い、郷土愛を育み、ひいては人口流出に歯どめをかけるためにも、伊那市の歌・花・木・鳥の啓蒙啓発活動は大事ではないかと考えますが、この点について市長並びに教育委員会の見解について、お尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) おっしゃるとおりだと思います。そのためにさまざまな手段の中で、啓蒙活動をしていきたいと思います。来年度、伊那市は市制施行10周年を機に、市民憲章の制定を考えております。この市民憲章の啓発にあわせて、市の観光につきましても郷土を思い、また郷土愛を育み、さらなる市民参加のまちづくりを進めるためにも、広く市民の皆様に情報発信をし、また啓発に努めていきたいという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) 同様でございますけれども、この豊かな自然景観を形づくっております花であり、木であり、鳥でありでございますので、学校教育、また生涯学習の場や、社会教育施設等においても、啓発に努めてまいりたいと思いますし、また昨日もちょっとお話しいたしましたけれども、小中学生向けに郷土の資料をつくりたいというふうに思っておりますので、そのようなところにも検討してまいりたいと思っております。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島議員。



◆12番(飯島進君) きのうの竹中議員の質問の中で、教育委員会から小学校の校内の樹木について学習しているという、そんな話がありましたけれども、かえでも当然のことであろうと思いますけれども、しかし、木につけられている名札が月日とともに字が読めなくなったり、なくなったりというものがあるようにお聞きしますので、せっかくその小学校の校内にある木の名前を覚えたりとか、そういうことも大事なことでありますので、ちょっとそこら辺のところは確認して見ていただきたいと思います。

 これは事前に通告していないわけでありますけれども、関連してお尋ねしたいわけでありますけれども、新市発足に伴い、伊那市は歌、花、木、鳥以外に新たな伊那市の市章、市のシンボルマークを公募し決定されました。市民の皆さんからは、この新たな市章やイーナちゃんのピンバッチを市民が自由に使用することができないかといった話をいただきました。伊那市の一体感の醸成のためにもよいことではないかと思いますけれども、この点について、市長の御見解があればお聞きしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 私もこのことについては、話をいただいたことがありまして、ただ市章については、市の職員以外でつけるということはないわけでありまして、ちょっとこれについては、要検討かと思いますけれども、イーナちゃんのピンバッチ、職員の中にはこの市章をつけずして、ピンバッチをつけている職員もたくさんいます。それはそれで否定するものではないんですけれども、そのようなピンバッチについては、販売もしておりますので、積極的な利用というのはして、またイーナちゃんを宣伝もしてもらいますし、また商品にもイーナちゃんの商標を使ってもらうということも可能でありますので、こちらについては、積極的にやっていただければと思います。ただ、市章については、要検討というふうにさせていただきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島議員。



◆12番(飯島進君) 先ほど市長の答弁にもありましたけれども、来年度は新市発足10周年の記念事業として、まちづくりの行動目標とする市民憲章を制定するほか、伊那市の歌を東京芸大の協力を得て、伊沢修二記念音楽祭で録音する計画があり、来年度予算案に計上されているわけであります。伊那市の歌だけでなく、伊那市の花・木・鳥が市民に深く浸透し、認知され、そして愛されることを願いまして、質問を終わります。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、飯島 進議員の質問が終了いたしました。

 お諮りいたします。本日はこの程度にとどめて延会したいと思いますが、これに御異議ありませんか。

     (「異議なし」と言う者あり)



○議長(伊藤泰雄君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこの程度にとどめて延会いたします。



△延会 午後4時23分

 地方自治法第123条第2項の規定により署名をする。

       伊那市議会議長

       伊那市議会議員

       伊那市議会議員