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長野県 茅野市

平成23年  6月 定例会 06月17日−04号




平成23年  6月 定例会 − 06月17日−04号









平成23年  6月 定例会



              平成23年6月

            伊那市議会定例会会議録

               (5−4)

1.開会  平成23年6月17日(金曜日)午前10時00分

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2.出席議員の氏名(21名)

          1番     唐澤千明

          2番     唐澤 稔

          3番     二瓶裕史

          4番     橋爪重利

          5番     宮島良夫

          6番     竹中則子

          7番     中山彰博

          8番     平岩國幸

          9番     飯島 進

         10番     若林敏明

         11番     新井良二

         12番     飯島光豊

         13番     黒河内 浩

         14番     小平恒夫

         15番     柴 満喜夫

         16番     前澤啓子

         17番     前田久子

         18番     柳川広美

         19番     飯島尚幸

         20番     伊藤泰雄

         21番     若林徹男

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  欠席議員の氏名

                 なし

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3.説明のため出席した者の職氏名

       市長          白鳥 孝

       副市長         酒井 茂

       政策審議監       宮本高行

       教育長         久保村清一

       教育委員長       松田泰俊

       総務部長        林 俊宏

       市民生活部長      守屋和俊

       保健福祉部長      原 武志

       農林部長        塚元重光

       商工観光部長      御子柴泰人

       建設部長        松尾 修

       水道部長        原 秀夫

       教育次長        竹松武登

       会計管理者       広瀬一男

       高遠町総合支所長    伊藤俊規

       長谷総合支所長     中山晶計

       総務課長        伊藤 厚

       財政課長        城取 誠

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4.職務のため出席した事務局職員

       局長          高木伸治

       次長          有賀賢治

       主査          伊藤美千代

       主査          山下 隆

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5.議事日程

   日程第1 会議録署名議員の指名について

   日程第2 一般行政に対する質問について

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△開議 午前10時00分



○議長(伊藤泰雄君) おはようございます。

 一般質問も、3日目の最終日でございます。質問する人も、聞く人も、はりきって頑張ってやってください。

 これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お配りしてあります議事日程表によって議事を進めてまいります。

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△会議録署名議員の指名について

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○議長(伊藤泰雄君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。本日の会議録署名議員は、4番、橋爪重利議員、5番、宮島良夫議員を指名いたします。

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△一般行政に対する質問について

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○議長(伊藤泰雄君) 日程第2、昨日に引き続き、一般行政に対する質問を継続いたします。前澤啓子議員の質問に入ります。

 16番、前澤啓子議員。

     (16番 前澤啓子君登壇)



◆16番(前澤啓子君) おはようございます。一般質問3日目のトップバッターを務めさせていただきます16番、前澤啓子でございます。

 評論家の内橋克人氏は、環境エネルギー政策研究所の飯田哲也氏の著書「北欧のエネルギーデモクラシー」、この本ですが、この推薦文の中でこう述べております。「一国のエネルギー政策がどう形成されているかを知れば、その社会の成熟度を知ることができる。エネルギーを考えることは、民主主義を考えることである。」。そして、飯田哲也氏は著書の表紙にこう書いています。「ついに、バルセデック原発が閉鎖された。その背景にあるスウェーデンとデンマークがたどってきたエネルギー政策と市民のかかわりを眺めていくと、温暖化防止という名目で原発20基増設を上から押しつける日本とは対極にある自由で環境保全的なエネルギー分散型社会を実現してきた北欧社会の姿が浮かび上がってくる。」と書いています。

 日本は、今、岐路に立っています。そしてこれは、日本が民主主義国家として、真に世界に認められる国になれるかどうかの岐路であると私は考えております。

 行政に携わるものの行動が、今、問われていると思います。地方自治体の長の行動いかんでいとも簡単にそれは実現するのではないでしょうか。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 まず最初に、新たなエネルギー対策とライフスタイルについてであります。

 一として、浜岡原子力発電所の廃炉についてであります。福島第一原発事故を受けて、菅首相は世界で最も危険な原子炉と言われている浜岡原子力発電所の停止を中部電力に要請をしました。この要請を受けて浜岡原発は停止されましたが、政府は津波に対する対応ができれば、発電を再開するという方針であります。ここにきて福島第一原発事故における原子炉圧力容器の破損、メルトダウン、メルトスルーが1号機から3号機のすべての原子炉で確認をされたようであります。しかも、津波到達前に既に破損の兆候が確認をされております。すべては想定外の津波のせいだとすることはもはやできないのではないでしょうか。

 原子力発電では、使用したウランと同量の放射性廃棄物が生成され、その量は100万キロワットの平均的原子炉を一年間運転した場合、広島型原子爆弾800発分という膨大な量であり、その処理技術が開発される見込みは今のところありません。今、想定されている津波に対する備えができても、原発は安全とは言えないことは、明らかであります。震源からの距離があった今回の地震とは違い、浜岡原発は東海地震の震源域の真上にあり、地震時の地殻のはね返りで、地盤全体が1メートルから2メートル隆起すると言われております。原発は常にバックアップのための火力発電所を備えており、節電とピーク電力のカットにより、また、企業との契約で使うほど安くなる電力料金体制を見直せば、原発はなくても日本の電力は足りていることも明らかにされております。

 もし、浜岡で事故が起きれば、南風が多いこの伊那谷の甚大な被害が予想をされます。チェルノブイリ原発では、風向きによって700キロ圏まで避難勧告が出されております。

 そこで、市長にお尋ねをいたします。

 住民の命と財産を守ることが地方自治体の本質であり、この浜岡原発から百数十キロ程度の距離にある伊那市の市長として、被害が現実のものとなる前に浜岡原発の廃炉を中部電力及び政府に求めるべきであると思いますが、市長の見解を伺います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 中部電力の浜岡発電所については現在停止中であります。商業用の原子力発電所、全国で54基あるわけでありまして、現在19基が運転中で私たちが使う電気の28%の発電を行っているという状況であります。直ちにすべての原子力発電所の停止、それから廃炉にするということによっての電力不足というものは当然心配されるわけでありまして、将来的には、水力あるいは太陽光、木質バイオマス等の自然エネルギーによる発電への切りかえというのは必要だと考えております。

 また、電力の地産地消の観点からも地域にあった発電エネルギーによる発電というものが必要と考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 中部電力に対して、浜岡の廃炉を求めるかどうかをお伺いいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 物事は、一方からの判断でできるものではありませんので、現在の日本経済のあり方も一つの判断材料になるでしょうし、また自然エネルギーへの開発のスピードによっても、また考え方が変わってくるわけであります。現地点ですぐにということが可能であれば、そうしたこともあるでしょうけれども、不可能なことを可能だということは現時点では言うことはできません。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 廃炉を求める気はないというようなふうに、私には聞こえましたけれども、そこで、私も皆さんがたくさんパネルをおつくりになりますので、ちょっと練習をしてみましたので、ごらんいただきたいと思います。

 余り大きくないので、ちょっと見づらいかもしれませんけれども、世界の原発の先進国というのは、アメリカ、フランス、日本、イギリスなどですが、日本以外の国には、地震はほとんどありません。アメリカ西海岸は大きな地震の起きる地域がありますけれども、そこには原発はほとんどありません。地震多発地帯に原発がある。そして、これほど集中してある国は世界中で日本だけです。世界の中でも異常な国であります。ちょっと見えづらいと思いますけれども、黄色いのが原発です。赤い点々が1900年以降に浅い地点で起きた大地震の点です。ブルーのがこの線なんですけど、これがプレート境界でありまして、プレートテクトニクス理論によるプレートの境界で、ほとんどの大地震が起きているということがこれでわかると思います。このプレートテクトニクス理論のプレート境界に集中している大地震のこの赤い点々と、原発の立地が一致している国は日本だけだということを見ていただければありがたいと思います。

 このような状況にあります日本の原発、世界でたくさんの原発がありますけれども、日本がいかに異常な立地をしているかということがわかると思います。

 今、先ほどの市長の答弁では、今の産業状況などを考えるとすぐに廃炉ということは言えないというようなお考えのようでありますけれども、日本にある54基の原発のうち、安全だと言える原発はどこだというふうにお考えでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 今、議員は、危険だ危険だという話の後に、安全だという原発があるかという質問でありますけれども、大変答えが難しいわけであります。私は先ほど申したのは、産業界のこともあります。さらに生活スタイルのこともあるわけであります。今の生活を全部捨てて、電気が原発に頼らないようなそんな生活スタイルができるのであれば、これは原発がなくてもそれは可能だと言ったまでであります。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 原発を特に浜岡ですけれども、浜岡をとめても日本の電機は大丈夫であるということを、これからの質問で明らかにしていきたいというふうに思います。また、大震災以来、3月の外国人旅行客は50.3%の減です。4月の外国人旅行客の減は62.5%、5月は50.4%です。日本が観光立国ということを言っておりますけれども、このまま今のような原子力政策を続けていくということは、この観光立国政策ということは成り立たないということをこれは示しているというふうに思います。

 それでは、次の項目です。

 文科省が4月19日、学校等における年間放射線量の目安を20ミリシーベルトに引き上げたことについて、子供を持つ親たちからも国際的にも到底考えられないという非難が殺到しました。もし、浜岡で事故が起これば、福島と同じ事態が伊那谷で起こり得ます。チェルノブイリの経験でも子供たちに特に被害が顕著にしかも早く出ることが報告されています。伊那市としてそのような事態から子供を守るためにどのような対策を講じるのか、また浜岡原発の危険性と子供の安全の見地から津波に対する対応ができれば、発電を再開するという政府の方針について、教育委員長の見解を伺います。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) お答えいたします。3月11日発生の未曾有の東日本大震災は、一度しっかりと立ちどまって、これからの行方を考えてみなければならない教訓を大自然が私たち人間社会に与えたと、そういうふうに私は思っております。

 次代を背負う子供たちを原発から守る。このためにはまず、子供たちを安全な場所に避難させることであるというふうに思います。しかし、教育委員会や学校単独でできることではありませんので、対応やその判断につきましては、国や県の判断あるいは指導を受けつつ、細部あるいは具体的な対応につきましては、教育委員会と学校長が判断していくことになるというふうに考えております。

 また、目に見えない放射線から子供たちを守るために、放射線測定器により、データの確保に努めまして、教育委員会や学校が適切な判断ができる情報を確保していくことが大切になるというふうに考えております。

 浜岡の原発の危険性につきましては、政府も十分認識した上で、発電中止を中部電力に要請したものであるというふうに思っております。発電の再開に至るに当たりましては、失敗学で知られる畑村東大名誉教授を委員長に進められております事故調査とその検証等々をもとにいたしまして、安全性について、十分な検証がされることに期待をしたいというふうに思いますが、何よりも関係住民や国民の理解が得られることが大事であるというふうに思っております。今回の原発事故の重大性を考えたときに、長期的には自然エネルギーへの転換を求めていかなければならない。そういう状況にあるというふうに思っております。

 自然共生都市をうたいます伊那市の子供たちに教育委員会や教師が省エネに率先しつつ、省エネあるいは省資源を含む環境教育の一層の充実に努めていかなければならない、そういうふうに思っております。

 以上です。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 5月ごろから福島の子供たちの鼻血が以上に多いという声が、学校の養護教員などから寄せられております。年間20ミリシーベルトはドイツの原発労働者の許容限度と同じであります。年間20ミリシーベルトという放射線量は、時間に換算しますと3.8マイクロシーベルトですが、労働基準法の18歳未満は立ち入りが禁止されている放射線管理区域、レントゲンの技師などが入る戸の扉の向こうですけれども。この許容限度が、0.6マイクロシーベルトですから、ロクロク三十六で6倍以上の値になります。子供にこのような値を許容するということ自体、凶器としか言いようがないと私は考えます。福島のお母さんたちが怒るのも当たり前ではないでしょうか。原発は電気の確保のために必要だという人がありますが、原発の電気は人間の使い捨てによって、生みだされている電気であることに思いをはせる必要があると思います。炉心で働く多くの原発労働者は、東電などの正社員はごく少なく、ほとんどが下請の労働者です。命を踏み台にして起こす電気です。環境教育、エネルギー教育、命の教育の一環として、これらの事実を義務教育の中で教える必要があるのではないでしょうか。教育長の見解を伺います。



○議長(伊藤泰雄君) 久保村教育長。



◎教育長(久保村清一君) ただいま、委員長からお答えをしたとおりでございまして、私は教師時代、理科を教えてきた立場もございますけれども、この原発というのは、いわゆる自然エネルギーを電力に変える、それまでの経過措置であるというふうに考えておりました。しかし、原発がコストが比較的安いと、実際にはそうではなかったわけでございますけれども、そういうことから世界に広がり、そして日本でも30%が原発で起きた電力を使って、この文明社会を享受していると、それが当たり前になってきてしまっている。そのことへの大きな警鐘が示されたということでございまして、この間、自然エネルギーへの転換というものに対するやはり基本的な日本の施策がおくれてきていたというふうに考えておりまして、これから一層自然エネルギーへの転換を進めなくてはなりませんし、そして、エネルギーをもう少し大事に使う、そういう生活スタイルに変えていかなくてはならないだろうというふうに思います。しかし、なかなか私たち人間は生活のレベルを落とすということは大変な努力が必要なわけでございまして、これを求めて、基本的な生活習慣そのものも見直すような教育を一層進めていかなければならないとそんなふうに思っております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) ぜひ、環境教育の一層の充実をお願いしたいと思います。

 2番目ですが、節電と新たなライフスタイルについてです。

 今回の原発事故を受けて、さまざまな節電対策が家庭で、工場で、職場で取り組まれております。今までの明る過ぎる照明が本当に必要だったのか、自動で開く便座、便利な待機電力が本当に必要だったのか、冷房を前提とした公共建築の設計が本当に望ましい姿なのか、問われていると思います。そこで、幾つかの新しいライフスタイルの提案をさせていただき、市長の見解を伺いたいと思います。

 まず最初に、電力の大幅節減のために、公共施設のできるところからLED電球への交換をしたらどうかと考えます。既に始めているとは思いますけれども、市町の見解を伺います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) もう既に市庁舎の一部でもLED電球への交換を進めておりますし、今後もその予定であります。また、防犯灯についても、LED化を進めるように予算化をしております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) より一層の交換促進をお願いしたいと思います。

 2番目です。全国の自動販売機の電力使用量の合計は原発1基分と言われています。また気軽に飲み物が買えることから水筒を持ち歩く習慣がなくなりペットボトルの廃棄量がふえ続けております。この処理には税金が使われています。屋内に置かれて、管理されているものはよいとしても、景観の面からも、街頭の自動販売機を自粛するよう伊那市として取り組んではいかがでしょうか。削減できた自販機の電力量をホームページで公表し、環境都市伊那市をアピールしてはどうでしょうか。観光面でのイメージアップにもつながります。

 豊田市では、市役所の自販機を一掃したそうです。全国の自販機521万台、国民24人に1台、これはもちろん世界一であります。そのうち、256万台がただ冷やしたり、温めたりするものです。今、かっこいい人は、マイボトルがはやっております。

 自販機追放に関して、市長の見解を伺います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) お気持ちはよくわかります。ただ設置をしている業者、それからその場所を提供している地権、利権を持っている方、そうした皆さんの権利を侵すような規制が可能かどうか、この点については疑問が残りますけれども、おっしゃっている意味はよくわかります。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 置いている方の利益というようなことも含めまして、検討をお願いしたいと思います。

 3番目です。小さいサイズのペットボトルが解禁になってから、その使用量はウナギ登りです。ペットボトルの生産には、材料の2倍の石油が必要です。エネルギーセーブのために市役所へのペットボトルの使用を計画的に中止してはどうでしょうか。必要な人には水は持参でと呼びかけていただければと思います。

 環境省の委託調査によれば、500ミリリットルのペットボトル1本のCO2、これを使わなかった場合の削減量は108ミリグラムです。生産から流通、廃棄、リサイクルまでのエネルギー換算をした場合です。海外でもサンフランシスコ、ニューヨーク、パリ、ソルトレイク、ミネアポリス、バークレイなどでペットボトル販売中止を公然と掲げるようになってきています。ニューヨークでは、行政機関でのペットボトル販売禁止の法案が出されたそうですし、マドンナを筆頭にハリウッドセレブ達がマイボトルを持ち歩くようになり、今やセレブの合い言葉は、マイボトルです。

 市役所でのペットボトル使用中止について、市長の見解を求めます。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 職員の多くは、水筒持参ということ、またマイはしも含めながら、そうした取り組みは着々と進んでいると思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) よく会合などでペットボトルが配られますので、それについて検討いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) JAからは牛乳を配ってくれという話もございますので、そうしたことの検討は、不可能ではないと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) ぜひ前向きに御検討いただきたいと思います。

 4番目です。日本の電力使用料のおよそ4分の3は企業が使っています。原発が担っている電力量はおよそ30%ですから、市民が一生懸命に原発分の30%を節電しようとして取り組んでも、効果は全体で言えば7.5%にすぎません。

 企業の電気料金は個別契約によって決まりますが、その料金体系は一般の家庭のように重量料金体系ではなく、使うほど安くなるという方式が導入されています。そのため、企業が節電対策に取り組むことにストップをかけています。この料金体系を一般家庭のような重量料金体系に変えることで企業の節電に拍車がかかります。現在の方式では、節電してももうからないので、企業は新しい挑戦をすることがありません。前向きな挑戦ができる日本にするために市長会で国に対して企業にも電力料金の従量料金制を徹底するよう、法律の改正を働きかけてはいかがでしょうか。一定期間節電量に見合った減税をすれば、原発のないきれいな日本がいとも簡単に実現します。市町の見解を伺います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 企業によります自主的な節電努力というのに、今期待をされておりまして、そうしたことに私も期待をしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 制度を変えなければ、節電をすればもうかるという制度をつくらない限りは、自序努力には限界があると私は思います。そういう制度をつくれる立場にいるのが、行政の関係者、特に国会議員とか、市長とか、県知事とか、そういう立場の人なわけです。そして、今、そういう方々のもちろん私どもも含めてですけれども、意識の変革が求められている時期に来ていると私は思います。

 先ほど御紹介しました「北欧のエネルギーデモクラシー」ですけれども、デンマーク、スウェーデンのことが書かれております。ぜひ一読をお勧めしたいと思います。

 5番目です。戦後の日本の公共建築では、通風や自然採光、パッシブソーラーや植物や水による冷房はほとんど考えられてきませんでした。この震災を契機に伊那市の公共建築でも、このような設計手法を取り入れてはどうでしょうか。

 ドイツでは、4階建てのアパートでも、コンポストトイレが使われているところがあります。最終的には、ビオトープできれいな水にして川に流していました。

 まず、原発からの撤退を決めることが、新しい技術の開発に向かう力となります。自然エネルギーを有効に使った公共建築のコンペを行うことで、伊那市のイメージアップに一役買うこともできます。すばらしい建築は、観光の目玉にもなります。

 まず、西箕輪公民館支所の設計に、ぜひこの観点を導入していただきたいと思いますが、市長の見解を伺います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 自然エネルギーの活用におきましては、太陽光発電やペレットボイラーなどの導入にも取り組んできております。建築に新しくそうした工法を入れたらどうかという話ですけれども、もともと日本の建築というのは、そういうものを取り入れられております。風通しをよくするとか、どちら側に向けたら効率よく日が当たるのか、しかも四季を通じて、冬、夏、春、秋を考えた建築というのがあります。

 そうしたことを西箕輪公民館の設計では当然導入をされると思いますし、そんなことを含めたことを期待をしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 最近の建物の建築、この建物もそうですけれども、通風ということはほとんど考えられておりません。この通風がされないことによるエネルギーの支出というのは大変大きいものがありますので、ぜひこの、特にパッシブソーラーなどを考えていただきたいというふうに思います。

 3番目の代替エネルギーについてであります。バイオマス発電について、冒頭紹介しました飯田哲也氏の本にありますように、エネルギーデモクラシーという言葉があります。そこで使う電気はそこで生み出すことで、地域の独自性が保たれるということであります。この反対は、エネルギーファシズムであり、日本のエネルギー政策はまさにエネルギーファシズムと言って過言ではありません。上から押しつける、住民の意見を聞かない、電力資本と高級官僚がお金で結びついて、お金で政治を動かしているというのが実態ではないでしょうか。

 今の日本の電気料金が世界一高いということは御存じのことと思います。それは、大電力会社が政治まで支配する仕組みをつくっているからです。北欧では、市民の手でたくさんの発電所がつくられています。伊那市が持っている潜在的発電量のうち、最も可能性が高いのは、バイオマス発電ではないでしょうか。日本で最大のバイオマス発電所、川崎バイオマス発電所がことし2月に営業運転を開始しました。発電規模は3万3,000キロワットで、木製チップを燃やして、その蒸気でタービンを回しています。原子力発電所が処分不可能な核のごみを出すのに比べて、この発電所から出るのは、二酸化炭素と、水だけです。ハエさえ肥料になります。しかもバイオ燃料ですから、二酸化炭素の排出量にカウントされません。大きい発電所は、それなりに設備にもお金がかかりますが、小さい身の丈に合った地域の発電所をつくり、震災に負けない地域をつくることは、可能です。里山整備をして、ウッドチップを発電に使う。現在ごみとして処理している木質系廃棄物を発電に使う。松枯れの処理剤を発電に使う、市民による出資やNPOなどを巻き込んで研究を始めてはいかがでしょうか。地域のバイオマス発電所の設置の可能性について、市長の見解を伺います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 木質バイオマスにつきましては、ストーブ、あるいはボイラーへ導入をして、進んではきておりますけども、まだ発電というのは導入実績はありません。当然CO2の排出と吸収というのはプラスマイナスゼロになりますので、そうした効果というのはありますから、有効な発電システムではあろうかと思います。

 課題としては、木材の安定的な確保というのが挙げられると思いますけれども、平成19年2月に策定をしました伊那市地域新エネルギービジョンの重点プロジェクトして、豊富な森林資源を生かしたバイオマス資源の積極的な利活用ということを挙げてありますので、そうしたことで御理解をいただきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) ぜひ検討を始めていただきたいというふうに思います。

 もう一つは、コージェネレーション、バイオマスによる発電と熱供給を同時に行う、あるいは木質バイオマスを使ってボイラーを焚き、蒸気熱をそのまま地域に供給することで、このシステムと炭素税、硫黄税、NOX課徴金などのエネルギーシステムのグリーン化を税制によって好ましい方向に誘導する制度設計です。これによって、先ほど申しましたスウェーデンでは、1970年代には、燃料のほとんどが石油だったものが、96年には地熱供給量を3.6倍にしながら、しかも石油依存度を20%以下に低下させ、変わってバイオマスが40%以上を占めるように変わってきています。これには国政の方向転換を図らなければなりませんが、それさえ地方自治体の長が変われば、大きく前進することが可能であると思います。

 2番目の小水力発電についてであります。震災による送電網の損壊により、いまだに電気が復旧していない地域があります。電気を売るという観点からでなく、自給のための電力として小川や用水路を使った小水力発電は有効であると考えます。そのためには、冬場の流量を確保する必要があり、環境面からも観光面からも望ましいのではないでしょうか。伊那市役所の南の水路に設置されている小水力発電装置は外国製というお話ですが、日本には日本の伝統があります。水車の復活、水車による地域おこし、水車観光などはいかがでしょうか。これを蓄電して、水路と道路を照明する、そばをひく、これなら農業用水でも可能ではないでしょうか。ちなみに安曇野の大工さんがつくっている水車キットは17万円程度とのことであります。

 また、最近の情報では、中川村出身の方がつくっている小型の水力発電装置があり、既に実用しているという情報もありました。伊那市でこれらを選定し、市民団体と協力して推進する考えはありませんでしょうか。お聞きをいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 伊那市のせせらぎ水路で使っている発電ですけれども、これはベトナム製です。当時はそうしたものが一番効率がいいということで導入をしておりまして、特に外国に求めたというそうした背景があるわけであります。

 今水車の話がありましたけれども、水車を観光化している事例は確かにあまたあるわけであります。こうしたものを導入というのは、短兵急にはいかないという背景には、水利権の問題があるわけでありまして、そうしたことを解決をしたり、また効率、当然発電ロスというのが出ますので、そうしたものをいかにへらすかという点では、そうした研究も必要になってくるわけであります。

 今現在、庁内の検討、研究会を立ち上げるということで、先日話をしました。そんなところでしっかりと研究をし、また、昨日、自然エネルギー推進研究会、長野県が設置をしました。そちらにも加入をして、市民の皆さんと一緒になって、検討をするという方向でもう既に動いております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) ぜひ積極的に進めていただきたいと思います。自治体の長が未来への希望を語ること、そして、市民の力を引き出す制度をつくること、これがエネルギーデモクラシーへの道であると思います。

 大きい2番目、住宅リフォーム補助金制度の継続についてであります。この制度は今年4月に伊那市が導入し、県内33自治体が導入し、どの自治体も好評で補正予算を組む自治体も多いわけであります。6月議会ではさらに6自治体が創設の見込みです。全国的には4月1日現在で40都道府県、330市町村が実施、どこも数倍から数十倍の経済効果が出て、非常に喜ばれている制度であります。

 私は、昨年12月にこの質問をしまして、新年度予算で1,000万円を計上されたときは、本当にありがたいなというふうに思いました。また、今議会で1,500万円を補正計上されたことも大いに評価をするところでありますが、市民の期待はこの予算をはるかに超えたところまでいっております。ちなみに上田市が22年の補正で1,000万円、23年度当初予算で9,000万円の合計1億円の予算を組み、最初の補正1,000万円は5日で満杯、23年度予算は5月25日現在で670件、工事金額7億5,000万円と非常に好評だということであります。上田市の理事者は切れ目のない財政支援をしていくことが大切との考えで、9,000万円がいっぱいになったときには、さらに上乗せも考えているというようなことでありました。また、豊岡村では、23年当初予算で2,000万円、補正でさらに2,000万円と、これも人口比で考えれば人口7,000人の豊岡村が4,000万円なら、伊那市は4億円の予算を組んだことになります。この制度は中小零細の業者が元請けとして仕事を受注でき、売り上げ増、収入増にすぐに結びつくために、一年、二年と続けることで、必ず税の増収、また滞納の減に結びつく制度であります。

 そこで、次の3点について質問をいたします。

 まず、1番目として、市内業者などから、この制度の拡充を望む声は伊那市にも届いておりますでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) この制度につきましては、誤解されてはいけませんけれども、前澤議員の質問によって始まったわけではございません。上伊那の建設労働組合の皆さんが訪れて、また民主商工会議所の皆さんからも要請があって、その中で熟慮した結果、始めたというものであります。そうした中で拡充を望む声が届いているかということでありますが、窓口、それから電話の問い合わせ、そうしたおのおのの市内業者からの追加の予算措置などの拡充を求める声は聞いております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) この不況にもかかわらず、開始2カ月で予算をほぼ使い切ったことについて、どのようなお考えでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) まず、わかりやすい補助制度、条件、簡便な手続、そうした理由から積極的に活用されている状況ではないかと思います。

 目的であります住環境の整備、それから下水道接続の促進、市内業者の受注機会の拡充、それからまた、地域経済の活性化に対しましては、緊急的な経済対策として、新規の需要創出の効果が出るとありまして、約3億円という算出が私どもの中ではしております。一定の効果、成果を達成することができているという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) この事業は、最低でも一年は継続して、初めて効果がはっきりと出てくるのではないかと思います。他市町村では5カ年継続を打ち出しているところもあります。今後補正を組む考えはございませんでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 平成23年度の当初予算で、1,000万円の計上をしたわけであります。これは100件分であります。さらに4月1日の事業開始後から申請が多く来たわけでありまして、また市民のニーズも考慮する中で6月補正で1,500万円の追加と増額補正をお願いしたわけであります。合計が2,500万円という大変大きなこれも税金でありますが、この補助事業を行う予定であります。緊急的な経済対策として、一定の効果は出ているということで判断をしております。現段階では、6月の増額補正後の追加補正というものは考えておりません。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 一般工事が130件、下水道工事120件、合計250件の予算で下水道接続にも大きな効果があったというふうに考えられます。ここで補正の終了ということになれば、下水道の接続のテンポもまた少なくなってしまう。遅くなってしまうのではないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 補助制度の創設によって、下水道接続の推進、促進にインセンティブが働いたということは明確には判断できないことであります。ただ、下水道接続のアップを図るこの背景には、健全化のプログラムを達成するということが働いておりますので、そうした意味においても、この制度そのものが促進にインセンティブが働いたということは明確ではないということであろうと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 長谷、高遠の市民の方からは、長谷、高遠は既に自力で下水のほとんどを接続が終わっているとこういう中で、今あと残っている10件ほど残っているのかと思いますけれども、これでは不公平ではないかという声が出ております。一般のリフォーム枠も今は残っているものはもう下水道接続に限られているわけですけれども、これについて、一般のリフォームについてもどこでも使えるものをもっとやってほしいという声が届いておりますが、市長の見解を伺います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) お聞きをしておきます。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) これからやろうと思ったのにという声を本当にたくさん届いております。一年、二年と継続をしてはっきりとその効果が出てくる施策であると思いますので、ぜひとも継続補正を再度組んでいただきたいということをお願いをしておきます。

 大きい3番目です。耐震補強改修促進事業についてであります。この事業は県内の地震による人的被害を最小限に抑えるために昭和56年以前に建てられた住宅に対して無料で簡易耐震診断、精密耐震診断を行い、その費用おのおの6,000円、3万5,000円ですか、を助成し、さらに診断結果が1以下の住宅の耐震補強工事を行う場合、1件に対して工事費の50%、最高60万円を助成する事業であります。

 以下、5点質問します。

 住宅統計などから伊那市内の昭和56年以前に建てられた住宅の件数は何件でしょうか。またそのうち、耐震診断をしていない住宅は何件で何パーセントになりますでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 松尾建設部長。



◎建設部長(松尾修君) 現状の数字でお答えいたしますと、まず住宅総数が伊那市2万3,700戸ございまして、そのうち昭和56年以前に建てられた住宅は約9,600戸、住宅総数の約40%でございます。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 東日本大震災の影響もあって、耐震診断戸数がふえているのではないかと思いますが、事業開始以来、現在までの耐震診断戸数とそのうちの倒壊または大破壊の危険がある総合評価0.7以下の割合は何パーセントでしょうか。そのうちの耐震補強をした件数は何件で何パーセントでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 松尾建設部長。



◎建設部長(松尾修君) 先ほど申しました昭和56年以前に建てられた住宅、これが耐震診断の対象戸数になるわけですけれども、これが約9,600戸のうち現在耐震診断を実施した戸数ですけれども、耐震診断は、簡易診断と精密診断と二つに分けておりまして、簡易診断をやった戸数は737戸で、精密診断をやった戸数が790戸ということになっております。したがいまして、診断戸数は、トータルで1,527戸というふうになります。

 それからそのうち倒壊の危険性の高いものというのは、精密診断をやった結果の0.7未満ということになります。この0.7未満の戸数は、全体で578戸、ということで率としまして約73%というふうになります。そのうち、耐震補強を行った住宅の戸数でございますけれども、0.7未満の住宅575戸のうち耐震補強を行った戸数は44戸でございます。率にしまして7.6%というふうになっております。

 今回震災が発生いたしまして、それと同時期に北信のほうでも、また北関東のほうでも続いて、地震が発生したわけですけれども、それによりまして、耐震診断の申し込みの申請数が増加するかなというふうに予測はしておりましたけれども、どうも今回の震災の影響の報道というのがほとんど津波と原発の被害というところに重きを置かれた報道になっておりまして、どうも震災による家屋被害というようなところの報道が少し希薄になっていたのかなということで、私どもの予想を下回る数字でのまだ申請数になっております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 補強をしたのが44戸、7.6%ということはしていないものは92.4%ということでよろしいですか。



○議長(伊藤泰雄君) 松尾建設部長。



◎建設部長(松尾修君) はい、結構でございます。ただし、今申し上げました数字というのは、あくまでも推定数でございまして、推定と申しましたのは、住宅統計からよる類推値をベースにものを考えておりますので、必ずしも申し上げました数字が確定した数字と言いますか、現実的な数字ではないというところを御理解いただきたいというふうに思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 他県では、工事代金に設計料が含まれている県もあります。伊那市では工事だけだと思うんですけれども、設計料も出るように改正はできないでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 松尾建設部長。



◎建設部長(松尾修君) この住宅の耐震工事でございますけれども、平均いたしますとおおむね約150万円前後というふうになっております。現在の補助の制度が耐震補強工事の2分の1以内、かつ60万円がアッパーというふうになっておりますので、この150万円という補強工事のほぼ半分と言いますか、もう60万円の補助額いっぱいになっているということで、耐震工事の設計の費用ですけれども、これが大体工事費の5%ぐらいかかっているようでございます。ですから150万円の設計料として考えましたときに5%で7万5,000円、ですから工事費に設計料を上乗せしたとしましても、補助額をもう既に超えているということで、設計費の上積みは考えておりません。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 他県では、借家の借りている人の住人の申請を認めている例もあります。命を守るという観点からは借家人にも権利を広げるべきではないかと考えますけれども、伊那市はどのような対応でしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) この事業につきましては、長野県の住宅建築物耐震改修促進事業の枠組みの中で実施をしておりまして、その制度ではみずから居住するという、所有者を対象としているおるわけであります。県の補助金の交付要綱の規定に基づいて、実施をしていくということであります。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 借家の人の命は大事ではないということではないと思うんですよね。ですから、この今の県の制度ではそうかもしれないんですけれども、借家に人にも権利が広がるような制度にぜひ変更を要請をしていただきたいと思います。

 6番目ですが、自己申告が原則であるということですけれども、ひとり暮らしのお年寄りが自分で申請することは困難ではないかと思います。福祉サイドとの連携で、ひとり暮らしのお年寄りの住居で倒壊の危険性のある住居については、すべて公費でも診断を進めるべきではないかと思いますが、この点についていかがでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 保健師、それから民生委員の訪問の際に耐震診断の案内、それから申込書については、回収もできますので、高齢者福祉部局との連携を図っていきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 命の平等の観点からぜひ進めていただきたいと思います。

 7番目です。この制度は、住宅全体を総合評価1以上にする必要があり、部分改修が認められません。かつ自己負担が2分の1であるため、家はあっても、困窮している世帯ではこの補助金が使えません。改善してお年寄りのひとり住まいでも、補助金の範囲で改修工事ができるようにするべきではないでしょうか。命の平等の観点から、地震による被害が出てから税金を投入するのではなく、出る前に税金の投入ができる制度に変えていくべきではないかと思いますが、市長の見解を伺います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) まず、私有財産の改修費用に対して、全額を公費を出すということは過大と考えるわけであります。個人財産である住宅の耐震化というのは、所有者の自序努力に寄って取り組むということが不可欠でありまして、現在の補助額というのは妥当と考えます。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆16番(前澤啓子君) 私有財産にというお話でありますけれども、命の問題を考えたとき、今回の震災を見ましても、私有財産だから、国が保証しないとか、あるいは、お金を出すことを渋るとかというそういう考え方自体が私は問題があるというふうに思います。もともと税金なわけですから、どういう状況であっても、命の平等が担保できるようなそういう制度をつくっていくべきではないかとというふうに思います。この制度がなお使いやすい制度に変わっていくように祈念をいたしまして私の質問を終わります。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、前澤啓子議員の質問が終了しました。

 引き続き、中山彰博議員の質問に入ります。

 7番、中山彰博議員。

     (17番 中山彰博君登壇)



◆7番(中山彰博君) 7番、中山彰博でございます。私は先に通告してあります地域エネルギーについて、大きく4点の質問をいたします。

 このたびの震災は、世界第2位の経済大国と思ってきた面もあった我が国を容赦なく襲い、自然の力の大きさ、恐ろしさを、国内はもとより世界に見せつけました。そして、国民的エール「がんばろうニッポン」となり、復興へ踏み出そうとしています。一方、福島原発は震災から3カ月になりました。現状も被害の実情も今後の終息も見えません。全容をつかめるのはいつの日になるのか見通しもつかない、そんな状況下でさらに浜岡原発停止となり、ますますエネルギーについて、不安を抱かずにはいられません。

 伊那市では、平成19年2月に地域エネルギービジョンが策定されました。このビジョンに基づき、市民、事業者、行政が共同して豊かな自然環境と調和したエネルギーの導入を推進することにより、地球温暖化防止に寄与すると同時に、地域環境の保全と地域振興が図られ、新エネルギーに対する意識の向上や理解が深まり、信州の将来像である二つのアルプスに抱かれた自然共生都市が実現することを期待するとしています。

 今さら申し上げるまでもないのですが、昨今の異常気象は地球温暖化がもたらす要因と考えられています。私たちは、気候変動の問題への対策を世界規模で推し進めていかなければなりません。もっとも温暖化が進む化石燃料依存型の社会では、平均気温は最大で6.4度、海水面は59センチと、それぞれ上昇すると予測されています。これは大変なことです。何としても温暖化を阻止しなくてはなりません。現在日本で使用しているエネルギーの80%以上は、化石燃料から得ており、そのうち電気だけを取っても50%以上が化石燃料からつくられているそうです。地球温暖化の抑制やエネルギーの安全供給のためには、自然エネルギー、新エネルギーの積極的な導入が必要です。地域の特性を生かした伊那市地域新エネルギービジョンの取り組みが進んでいることも承知しています。その上で何点かお尋ねいたします。

 最初に、地域新エネルギーの取り組みについてでございます。

 東日本大震災を経験し、電力の地産地消という言葉も出てきています。ビジョン策定から4年経過しており、その振興取り組み状況はいかがでしょうか。私は19年、20年の目標の半ばと感じますが、市長はどのように考えているでしょうか。

 ビジョンの重点プロジェクトの実施スケジュールには、短期、中期、長期となっています。それぞれについての取り組み状況と評価、実施スケジュールどおり進んでいたか、進んでいないとすれば、このたびの震災で学んだことを含み、今後見直しが必要な状況かお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 御質問の取り組みの状況でありますが、大きく三つの柱を持っております。木質バイオマスの積極的な利活用、それから太陽光発電の導入、さらには小水力発電の導入というこの三つであります。

 状況につきましては、木質バイオマスの取り組みは、小学校を中心にしまして、ペレットボイラー、ペレットストーブ、これを導入をしていると、さらに太陽光でありますが、公共施設へ設置をするということと、また市民の導入に対しての支援も行ってきております。公共施設においては、各小学校、保育園にも設置をし、また浄水管理センターの屋上にも乗せているということであります。

 もう一つの小水力発電の取り組みでありますけれども、市内の候補地を検討しているということであります。今現在も何箇所かの小水力発電、こうしたものは設置をしておるわけでおりますが、さらにこれを真に使えるエネルギーとしての拡大、拡充ということになりますと、さらなる候補地をふやしながら、また発電効率のいいところを探すということになります。新エネルギーの普及というのは、大変重要な施策であるということ、これは多くの議員さんからもお話をいただいて、私もそのように答えております。

 ただ、今現在、自然エネルギーということに対しての日本の総電力の占める割合というのは、非常にまだ小さいということで、太陽光に至っては0.001%とか、風力に至っては0.03%とか、水力も5%ということであります。こうしたことを、原発から置きかえるということになれば、それなりの取り組みをしていかなければ置きかえることができないということであります。公共施設へのエネルギー、新しいエネルギーの導入については、積極的に実施をしてきたものと考えております。今後もこの地域の特性をとらえて、木質バイオマスの活用、それから太陽光発電、小水力発電といったものを柱に積極的に進めてまいりたいと思います。小水力発電については、今度の大震災を受けて、庁内組織を設置したということ、そうしたことで今まで以上にスピードアップを図りながら、進めてまいりたいということであります。さらに、進捗状況についてはおおむね予定どおりと評価をしております。



○議長(伊藤泰雄君) 中山議員。



◆7番(中山彰博君) 私質問いたしましたビジョンの中の重点プロジェクトについて、短期の面で言いますと19年から20年度の実施というような項目になってきておるわけでございます。それを見るときに、私が半ばという表現をいたしましたのは、この項目が19目列挙されております。現状の中で、市長から話のありましたバイオマス、水力、太陽光と取り組んでおることもわかります。ただ半ばと申し上げたのは、大きく現状の中で認知されつつあるエネルギーについての方向への取り組みが、半ばかなという判断で申し上げたところでございます。

 バイオマスについても、そうでございます。上伊那森林組合のペレットのことにつきましても、合わせてストーブの普及につきましても、非常に数も進んできており、またペレットについては、黒字化の方向になっておるという言葉も聞いておるわけでございます。まだまだペレット、薪ストーブについても、ストーブ自体の技術的な開発をより進めなければならないというような組合長さんの声もありました。ですけれども、ペレットストーブにつきましても、広く位置を取りますと、大変機能のすぐれたストーブのものも出てきておるようでございます。公の施設に市としても取り組んでおるという話もありました。そのストーブの設置についての行政のどんな方向でストーブの選択を行政のほうはしておるのか、私その点につきますと、やっぱり性能のいいものを入れて、ペレットストーブの認知をしていただくことが大切かなという思いがいたします。当然ながら保育園等にもペレットストーブを入れておるわけですけれども、ペレットストーブについて、導入に当たっては、しっかり吟味をしていただくことをお願い申し上げておきます。

 あとの質問項目にも重なってまいりますので、次の質問に入ります。

 水力発電への取り組みについて、3点お尋ねいたします。先ほども市長の話もありました。私は一つとして、有識者委員会の立ち上げについてでございます。投資には発電事業者が、中部電力、県営・三峰川電力と3社が営業しております。それは豊富な水資源があるからで、水力発電の申し上げるまでもなく、適地ではないかと思います。また高圧送電線路も張りめぐらされています。この好環境を生かし、小水力発電都市として、取り組むことはいかがか、そのための庁内プロジェクトと有識者委員会の立ち上げを期待いたします。市長のまず考えを、過去の質問の中でも一部答えておりますが、よろしくお願いいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) まさに議員さんおっしゃるとおり、私も同感であります。小水力都市という、そして新しい名前が出てまいりましたけれども、この地域の地勢を見ると、農業用水、それから中小河川、大きな河川も含めてあるわけであります。そうした環境を上手に利用して、小水力の発電を行うと、ある意味私は今回の有識者会議というか、オブザーバーとして参加をしてもらう、そしてワーキンググループも含めて、庁内研究会、この地域でモデル的に、そしてあの事業を発信をし、できれば伊那谷全体に広げたいと、長野県も同様であります。同じ地形でありますので、そうした有利性をより利活用できるような、そうしたモデルとしての発信をここで、まず始めてみたいということであります。

 庁内研究会につきましては、農林部、それから商工観光部、建設、水道、市民生活部等で構成をして、宮本さんにそのトップに立っていただくということで、今進めております。さらにワーキンググループでありますけれども、これはいろんな皆さんに入っていただくことがいいだろうということで、私としましては、庁内の若手だけではなくて、外部からも民間の方でも取り組んでいらっしゃる方、何人もいらっしゃいます。民間企業でも、個人でも、それから先ほどお話がございました県も含めた、いろんな方々が発電事業に従事しておりますので、そうした方々にも声をかけながら、参加していただけるところについては、参加をお願いしながら、小水力発電都市、なかなかいい名前だと思いますので、そうしたことが実現できるように、取り組んでまいりたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 中山議員。



◆7番(中山彰博君) 市長の力強い取り組み姿勢を受けとめました。そのためには発電地点の発掘、可能性調査と進みますが、有識者、経験者、企業の協力が必要と考えます。市長もそのような考えをお持ちということでございました。

 さて、ビジョンの中にも載っておる美和土地改良区の一貫水路利用の発電について、取り組みをお願いしたいと思います。それは、現在美和土地改良区水田は、一反歩当たり1万3,000円余の賦課金です。コメの値段は下がる一方にもかかわらず、経費がかさめばますます耕作離れとなってしまい、今後の水田管理の足かせとなるのではと、心配しています。一貫水路の発電ができれば、電気収益で水路管理費を少しでも賄え、水田耕作者の負担軽減の方向となると思います。ぜひ、できるだけ早い実現を願うところでございます。

 次に、戸草ダムの発電事業の要望についてでございます。戸草ダム建設が現状となったのも、脱ダム宣言がされ、県の利水、発電の撤退も見送りになったことが大きく影響したものと思われます。そこでですが、発電について、このたびの震災で社会情勢は大きく変化しました。このタイミングで戸草ダムに発電を取りこんだダム建設に努力すべきと思い、市長にまずお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 戸草ダムの発電事業、前の田中知事の発言とともに消えてしまったわけでありますが、治水とそれから飲料水の確保とともに発電というのは、当然考えていくべきものだと私は思います。そうしたことも含めて、先ほど庁内研究会の中でも、研究の対象とし、また国、それから長野県、あるいは電気事業者との連携が必要になりますので、そうした研究に入りたいと思います。

 戸草ダムにつきましては、過去の経過、経緯も踏まえまして、長野県を初め、関係者と調整を図りながら、国への要望を検討してまいりたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 中山議員。



◆7番(中山彰博君) お願いいたします。戸草ダムは長い時間の経過で地域の方々と理解の上に犠牲も努力もあり、大きな経費をかけ、建設へと歩んできました。建設の原点を顧みて、三峰川流域の安全、安心、そして豊かさについて、後世に禍根を残さない取り組みにしていかなければなりません。市長には強いリーダーシップを期待いたします。

 次にまいります。高遠ダムより三峰川への通年放流水の発電についてでございます。このことについても、初日に市長の答弁も一部ありました。このことについては、長年の念願がかなって、放流となったわけですが、放流されている状況を見ると、発電可能ではと思います。法的にはクリアしなくてはならないことはあるにしても、落差は想定で10メートル、水量は毎秒1トンとすれば、発電量は一時間当たり70.56キロワットとなります。その電源を利用して、花見時はもとよりダム下流の渓流、高遠大橋から上流に見られる樹形の美しさを、四季を通して、ライトアップできたらすばらしい観光スポットとなるのでは、またそれ以上に余剰電力については、売電と考えて取り組みはいかがでしょうか。市長にお尋ねいたします。余剰電力は、全量買い取り制度になる方向であると認識しております。お願いいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) この高遠ダムからの毎秒コンマ96トンの放流、大変私も魅力でありまして、前々から注目をしている水であります。ただこの水については、長野県の企業局、それから水利権の問題、国との関係がございますので、そうした関係機関との調整が、まず必要になってくるということであります。

 さらに、河川法も絡みます。そして、水利権だとか、河川法だとか、既得権もありますので、そうしたところについての法的なクリアしなければならない課題があるということであります。ただし、この約1トンの水の発電というのは、発電ができないというわけではありませんので、どのような手順を踏んで、どのような方々と取り組んでいけば、できるのかということで、これも庁内研究会の中でも、大きなテーマとして、取り組んでいく予定であります。その際にも電気事業者がどなたになるのかといったことも出るかと思います。共同運営ということもあるかもしれませんし、委託してしまうということもあるかもしれませんし、市に負担がかからずに、さりとて、災害時にその電気が使えるとかということになれば、この地域にとっても大変有効な電力資源であります。約500件分ぐらいの電気が賄えるのではないかと思います。そんなことも含めて庁内研究会の中で発電の可能性を模索してまいりたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 中山議員。



◆7番(中山彰博君) 災害時のということにちょっと触れておきますが、太陽光の場合には、発電しているときにはその家庭に即使えるコンセント、非常用コンセントを設置されている仕組みになっていて、大変感心しておるところでございます。そんなことをちょっと申し添えておきます。ですから、水力発電についても、変電の問題があるわけですけれども、インバーター等の対応でそのことも可能ではないかという思いがしておるところです。

 さて、発電については、駒ヶ根市でも太田切川を利用し、研究を進めていると聞いています。茅野市蓼科に丸紅で蓼科発電所を復活させたとも報道されました。富士見町では釜無川に一号機を進めていると聞いています。事業として行うには、資金も必要です。そこでですが、例えばグリーン水源ファンドを発行して、広い地域から募る必要も感じます。グリーンファンド等の言葉は、飯田市中心に出ておりますが、その辺について市長の考えをお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 飯田の取り組みは私も承知をしております。おひさまプロジェクトみたいな名前だったと思うんですけれども、そうした取り組みがさらに広がっていくということ、それともう一つ、長野県で始まった取り組みがあります。自然エネルギーを使った取り組みというもの、そうしたものに参加をしながら、一緒に研究をするということが大事だと思っております。



○議長(伊藤泰雄君) 中山議員。



◆7番(中山彰博君) 当市には、たくさんの落差が大きい砂防ダムがあるのですが、利用するのに、問題は一定水量と取水口のごみよけ管理です。いろいろと設置されているところの話をお聞きすると、そんなように思います。そんな中で事業とすれば、発電への雇用確保も大きく広がるのではないかと思います。

 次の質問にまいります。太陽光発電と太陽熱温水器ソーラーシステム推進についてでございます。太陽光発電については設置補助制度が確立し、普及率が2.5倍の数字となりました。さらに太陽光発電の余剰電力買い取り制度となり、売電価格が22年3月までに設置された方の買い取り額は1キロワット当たり48円で、23年度は10%下がり、42円に下がりました。このことは10年限定ですが、投資効果に大きく影響してきます。

 今年度は福島第一原発事故や中部電力浜岡原発の全面停止を受け、太陽光発電への関心はさらに高まりそうです。5月に伊那市でも補助予算額の半分に迫るハイペースの申請となり、自衛意識とも考えます。また当市の補助制度は、周辺市町村も同様となりました。

 そこでさらなる取り組みとして、戸建て住宅のエネルギー消費量の30%を占める給湯に太陽熱利用の太陽熱温水器ソーラーシステム設置への補助制度を導入し、自然エネルギーと省エネへの関心をさらに喚起するのはいかがでしょうか。このことは不況にある住宅関連業者は、不振脱出のきっかけとしても一策と思います。市長にお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 太陽光発電の売電価格48円が今度42円ということであります。これも一般的な売電単価よりもはるかに高い買い取りを上乗せをしているわけでありまして、この国の施策、補助制度がなければ、一般的には売電単価というのは、11円とか12円ぐらいだと思います。

 先ほどの小水力の話をしましたけれども、減価償却が終われば水力であれば2円70銭とか、2円80銭ぐらいで発電ができるわけでありますので、そうしたことを考えていくと、いかに安く発電するかということが私たちに求められると思います。

 そうした中で、今太陽温水器の話が出ました。ソーラーシステム設置への補助金導入であります。伊那市も保健センターにOMソーラーというのを試験的に導入してその効果を確認をしております。これは大規模な施設でありますけれども、そうしたところで効果があれば、今後もそうした電力を余り食わない、消費しないそんな建物も必要になってくるのではないかと思います。

 そして太陽光については、補助金を交付、いましております。一般家庭においての補助であります。

 それから、太陽熱の利用でありますけれども、最近は、非常にエネルギー交換率が、変換効率というんですか、これが高いと、非常に制度というか効果が上がる有効なエネルギーとして、注目をされております。伊那市内の販売店の実績を調べましたら、年間50台ほどの設置実績があるということであります。そんなことを踏まえまして、設置状況等を調査をしながら、導入についての検討をしてみたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 中山議員。



◆7番(中山彰博君) 既にですけれども、設置者も非常に多いのですが、私はその設置者が多い、だからこそ普及促進をとることはどうかと思い、またその反面、何でも補助金という思いもあるわけですが、決してこの取り組みをきっかけとして、このきっかけを大切にし、このタイミングだからこそ、省エネ、クリーンエネルギー促進のために制度を再度お話をさせていただきました。返答の中で検討ということでございますので、よろしくお願いいたします。

 最後の項目、長谷地域の燃料基地の存続についてでございます。このことは長谷地域の中にある、長谷非持の南アルプス村前にあるJA非持店と併設となっていたスタンドが、ことしの3月末日をもって、JA非持店とスタンドが閉鎖となりました。閉鎖の要因には委託を受けていた方の都合もあります。しかし、スタンド営業は、ガソリン価格の高騰で価格競争に陥る中小企業者の経営環境は厳しいものがあります。また先を見れば省エネ、EV車とガソリン離れは時代の流れでもあります。けれども、長谷地域唯一のスタンドです。このたびの被災地の様子を目の当たりにしたときに、陸の孤島とならないためにもエネルギーの備蓄場所として、守り通す必要も感じました。

 また、みちの駅「南アルプスむら」としても欠くことのできない施設です。各地の過疎地事例も多々報道されています。地域の方々が施設存続の趣旨を理解し、過疎地のガソリンスタンドをどう維持していくのか、住民や行政が一体となって、知恵を出し合い、何とか存続させたいと思います。しかし、存続には改正消防法で埋設40年を超えるガソリンスタンドの地下タンクの改修が義務化され、存続には改修費用等営業経費が必要です。このことについて、地区の意見集約はまだできていませんが、今後議論するのに、市として可能な限り、御支援をお願いしたいのですが、市長の考えをお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 確かに、不況による節約志向、それからエコカーの普及、また人口の減少など、さまざまな要因によって、ガソリンの需要というのはへってきていると、また全国的にもガソリンのスタンドが消えてきているということであります。特に過疎化が進む地域におきましては、高齢者がガソリンや灯油を入れるために遠くに行かなければいけないということは、暮らしに大変大きな影響が出ると思います。長谷地域においても、中山議員おっしゃるとおり、現状としては、非持のスタンドの閉鎖ということがあるわけであります。このことについて、伊那市としてどのようなことができるのか、支援の策について、しっかりと研究をしてまいりたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 中山議員。



◆7番(中山彰博君) 検討をしていただけると、よい返答をいただきましたので、さらなる取り組みへの検討を私どもとしても進めてまいりたいと思います。

 以上で、私の質問を終わります。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、中山彰博議員の質問が終了しました。

 暫時休憩いたします。再開は午後1時15分といたします。



△休憩 午前11時25分



△再開 午後1時15分



○議長(伊藤泰雄君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。

 前田久子議員の質問に入ります。

 17番、前田久子議員。

     (17番 前田久子君登壇)



◆17番(前田久子君) 17番、前田久子でございます。

 先に通告をいたしました2項目について質問をしてまいります。

 初めに、防災のまちづくりについてです。日本を大混乱させた先の東日本大震災、100日たっても傷がいえるどころかことによっては大きくさえなっています。その上、にわかに東海沖大地震についても、より身近なものとして我々に迫ってくるようで、不安を抱く方々も多いようです。その状況下、いかに市民の生命と財産を守るのかが行政に求められることになります。伊那市におきましては、ここ2、3年のうち自主防災アドバイザーの登用、行政の事業継続計画、頭文字を取ってBCPと言いますけれども、その策定、被災者支援と復旧に素早く対応できる被災者支援システムの導入など、国、県の制度をいち早く取り入れ、積極的に防災の対策を講じていることは高く評価をするところでございます。

 防災につきましては、ほとんどの議員さんが取り上げているわけでありますけれども、私なりに質問をさせていただきます。

 初めに、自主防災アドバイザー増員についてです。災害時の被害を最小限に抑えるには、共助の重要な役割を果たす自主防災組織の活動が重要です。議員の期数が高まるほど、振り返ることが多くなるわけでありますけれども、私は平成19年の6月、防災について質問をしております。一つには、自主防災会の充実で、忙しい区長が防災リーダーを兼ねる状況は好ましくないと思い、各地域におられる消防団のOB、警察、市職のOBを防災リーダーとして登用したらどうか、また、防災のプロと言える防災士、それを市の職員を養成をしてはどうかと提案をいたしました。答弁としては、国家資格でないので様子を見てということで、これは時間がかかるかなと思いましたけれども、すぐ登用をしていただき、今防災士の資格保有者は2名となっております。先ごろ名称は違いますが、県としても自主防災活動に継続してかかわれる人が必要と自主防災アドバイザー制度が設けられました。市町村の推薦により、県が委嘱します。期間は3年。報酬はなし。フォローアップ研修を受け、自主防災活動の一翼を担うというものです。市でも早速登用を図り、今は18名が委嘱されています。その数は松本市に次いで県下2番目となっています。伊那市の自主防災アドバイザーとしての18名の活動状況をお聞かせいただきたいと思います。さらに今後アドバイザーは、自主防災会に1名は必要だと思いますので、消防団、警察官、市職、各OBの登用を図るなど増員をするお考えはないかお尋ねをいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 現在、伊那市では自主防災アドバイザーとしまして、消防署のOB、消防団のOB、それから地域から推薦をされた人、防災士の資格を持った郵便局の方など、長野県の自主防災アドバイザー18名を委嘱をして、自主防災活動のリーダーとして、活躍をいただいております。

 活動内容としましては、自主防災組織の立ち上げの支援、それから自主防災組織の活性化の支援、三つ目として地域の防災訓練への支援と助言、地域住民への防災知識の普及と啓発、そして長野県が行う地域防災力アップ出前講座の活用と、こんな活動をしていただいております。

 大きな災害が発生した場合には、初期対応としての各地域の自主防災会の活動、共助が重要であるということは、議員おっしゃるとおりであります。今後につきましては、自主防災アドバイザーの増員に向けまして、消防署、消防団、警察官、市職員のOBなどに協力をお願いをしながら、さらに多くの職員が防災士の資格取得ができるような働きかけを行っていきたいと思います。

 また、防災士の資格の取得にかかわる支援についても検討したいということであります。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) 18名いまして、非常に指導を主に各地域でということであります。今、山寺とか中央区では、自主防災活動が非常に活発化されているわけですけれども、その中にも防災リーダーがおられるのではないかと思いますけれども、その18人が18の区の中におられるかどうか、バランス的にはどうなっておられるでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 林総務部長。



◎総務部長(林俊宏君) 18人の方については、大体自主防災がそれぞれにいらっしゃるということで、特に今議員のおっしゃった山寺、中央区の活動が活発であるということであります。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) そういう方々が、よその区へ要請されたら行ってさまざまな指導をするというそういうことについてはいかがでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 林総務部長。



◎総務部長(林俊宏君) この自主防災のアドバイザーにつきましては、県から委嘱された方でありますので、他の自主防災会から要請があれば、当然行って助言等を行うことになっております。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) はいわかりました。一方、防災士でありますけれども、伊那市がほかの市に比べて、防災アドバイザーだとか、BCP、被災者支援システム、いち早く導入をして、防災対策が進んでいるというそういう中ではやっぱりこの防災士が、核となって推進してきているからだと思います。それで存在としては、大きく期待に応えてくれているからだというふうに思っております。今充実をしていくという、そういうふうに言われておりますので、期待をいたしますけれども、とりあえず各支所に、また大きな公民館単位に一人の配置をしていただければなというふうに要望をしたいと思います。

 次に、伊那市における事業継続計画(BCP)の策定についてです。東日本大震災を機にBCPが注目をされています。大規模な災害やテロといった不測の事態が発生しても、企業や行政機関が重要事業を継続できるよう、事前に立てておく計画のことです。緊急時、被災時における地域住民の生命、生活、財産の保護だけでなく、行政サービスの維持、例えば保健や福祉への対応、道路、水路などの復旧整備という観点からBCP策定の取り組みが重要となっているわけでございます。

 内閣府、防災情報によりますと、平成21年策定したところは全国市区町村の中、102団体、わずか5.8%と低いわけですが、何とその中に、諏訪市松川町とともに伊那市が入っています。伊那市のBCP策定の目的、取り組みの状況をお聞かせください。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 伊那市では、地震防災対策の強化地域に指定をされているために、地震を想定した情報システムにかかわる業務継続計画というのを平成21年度に策定をしております。地震の発生後、復旧の優先順位で、分類をしておりまして、直ちに復旧させる必要があるシステムとして、まずは市民の安否を確認をするため、住民記録や外国人登録、福祉の要支援者の情報を見ることができるシステムと、それと道路、河川等の被災状況の整理、確認のための地図システム、震度5以上の地震が発生した場合には、こうしたシステムを復旧させるための関係部署の職員が参集するという仕組みになっております。その後復旧作業に必要なシステムを順次復旧をさせ、市民生活に欠かせない業務が行われる体制を取るという体制であります。日常システムの保守、それから整備を行うとともに参集、停電時の初動などの訓練、それから情報機器を扱える職員の育成のための研修といったこと、さらには非常時の体制といったこと、整備に対する取り組みを行っている状況であります。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) しっかりと非常時における体制づくりがこれに基づいてできてきているわけでありますけれども、こういうシステムになっているということを職員の関係者が知っているだけでは、本当の意味で上手な活用ができないのではないかなというふうに思いますけれども、このことについて、自主防災会とか、各関係の責任者の方にお知らせをしておくという、そういうことにはなっておりませんでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 林総務部長。



◎総務部長(林俊宏君) このBCPでありますけれども、いざ災害があったときに、行政として順次市民の皆さんの安否等の確認だとか、災害復旧の関係の手続、マニュアルを設けたものが業務継続計画ということでありまして、今のところこういうものをつくったということを広くお知らせをしていないわけでありますけれども、これは特に、今市長が申し上げたとおり、職員がいち早く出てきて、システムをまず住民記録等の市民の皆さんに直接かかわるような電子情報システム等を立ち上げると、その次にはどの部分を立ち上げるか、その次はどの部分を立ち上げるかという手続的な計画でありますので、今のところ広く知らしめておりませんけれども、職員の研修を重ねる中で、市民の皆様にもお知らせをしていきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) ぜひこういうシステムがあるということをお聞きするだけでも、少し安心できるのかなということも思いますので、機会を見て、お知らせをいただければと思います。

 次に、多くの皆さんが取り上げておりますが、避難所防災備蓄倉庫の対応についてです。

 避難所は、小・中学校を初め、各所に設けられていますが、より安全と充実を求めて、4点お伺いをいたします。

 地震時のガラス飛散防止対策です。耐震工事は急ピッチで進んでおります。それとともに保育所、小・中学校で避難経路となる廊下に面する窓ガラスの強化ガラスへの取りかえや、飛散防止フィルムの張りつけが必要と言われてきておりますが、そのお考えについてお伺いをいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 最近改築をしました東春近小学校、伊那東小学校、それから春富中学校と東部中学校、この新校舎については、強化ガラスを使用しているという状況であります。それから、耐震補強の今工事をしておる中で、一部でありますけれども、強化ガラスの仕様に変えているといったところもあります。

 今後につきましては、極力ではありますけれども、強化ガラスを使用するということとともにそのほかの学校においても、強化ガラスへの交換をしながら、飛散防止を進めたいと、また飛散しないための防止フィルムというものもあります。そうしたものも検討はしておりますけれども、値段が高いということの中では、強化ガラスのほうが効果があるのではないかという見解であります。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) そちらの対策も進めていただきたいと思います。

 次に2点目として、公園緑地の整備についてです。

 住宅密集地の安全確保のため、公園を防災広場と位置づけるところが多くなっています。そこにはさまざまな工夫が施され、例えば、ベンチですが、座る部分を取り外すとかまどになるかまどベンチ、マンホールのふたを外して使用するマンホールトイレ、水源としての井戸の採掘、ほか防災倉庫、防災貯水槽などを設け、日常は公園、有事の際は避難所へ早変わりという設定です。伊那市の防災計画にも、災害時避難場所となり、応急対策活動の拠点となる公園、広場の整備を推進するとうたってありますが、どの公園を考えておられるのか、計画は具体化してきているのか、状況をお聞かせください。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 伊那市内での防災計画の中では、避難先というのは、小・中学校、高校などのグラウンドが23カ所、また公園とか地域の運動場が13カ所であります。そうした中で地震の発生したときには基幹避難場所への避難というのは求められるわけでありますけれども、小・中学校のグラウンド、そして今御指摘の公園といったところも一時的に避難することになります。また、場合によっては、公園等での生活も余儀なくされるということも考えられるわけであります。そうしたことを考えた中で、防災上の拠点となる公園への備品の整備という御提案でありますけれども、これからというか、今進めております防災計画の見直し、実際に即した計画の見直しの中で検討をしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) 公園と言いますところは、子供からお年寄りまで市民の憩いの場となっているところであります。そこにこの公園は防災の公園だという看板でもきちっと立てておきますと、遊びの中で、憩いのひと時の中で、市民が防災意識を高めていけるという、日ごろの避難場所という、そういう意識も高まってくるのではないかと、有効な空間となると思いますので、公園に対しての防災対策もぜひ見直しの中でお考えをいただきたいと思います。

 次に、防災備蓄倉庫についてです。防災資機材、救急医療用品と最低限保管する倉庫を全小・中学校、主要公民館へ設置するべきと思いますが、見解をお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 済みません。御質問に対してですけれども、現状では防災倉庫、それから水防倉庫の設置をしておるということ、それから学校への防災倉庫の配置をしております。

 伊那市の消防施設、それから自主防災組織への施設の整備事業によって、自主防災会で必要とする設備、資機材への補助をしているという状況であります。

 伊那市の、例えば非常食に関して言うと、伊那市の非常食に関しての備蓄倉庫というのは、下新田の倉庫、それから荒井区の東町の倉庫、高遠の的場にある倉庫、それから長谷の倉庫の4カ所であります。竜西地区ついては荒井の倉庫1カ所でありますので、バランスがよくないという御指摘もいただいております。今年度地域防災計画の具体的な自主計画を作成する中で、備蓄倉庫の位置、それから数、さらには人口の比率、地域の特性、基幹避難場所の位置、地形、いろんなものを考慮しながら、見直しをするという方向であります。平成23年度においても、伊那市消防施設、それから自主防災組織施設整備事業によって、自主防災会で必要とする設備、備品、機材への補助を実施をしていくという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) その対策は、しっかり進めていただけるというふうに思っているわけですが、ぜひ小・中学校へ非常食もともに置いていただければなということを思います。賞味期限もあったり、管理とか、いろいろ大変なことはよくわかりますけれども、3カ月とか6カ月ごとにその学校で備蓄している非常食を給食に使用をして、そしてこの半年、災害がなくてよかったとか、いざというときにはこういったものが本当に役に立つんだとか、そういったことを子供たちに教育をしていく。これが非常に意識向上に役立つのではないかなというふうに思いますけれども、そういった点は不可能でしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 不可能ではないと思います。防災教育について言えば、有効かと思います。このことについても、防災計画の見直しの中で、実施できるかどうか、そんなことも含めながら検討をさせていただきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) 釜石の例がよく出るわけでありますけれども、あとでもちょっと細かく触れますけれども、その小・中学校で防災教育をしてこられた群馬大学の教授が、小・中学校で防災教育を進めるねらいとして、10年たてば最初に教えた子供は大人になる。さらに10年たてば親になる。すると防災を後世に伝える基本的な条件、防災文化の礎ができる、そしてもう一つは子供を通じて家庭に防災意識を広げていくことができる。親の世代は忙しくて、防災講演会をしても来てくれる世代ではありませんが、そこで子供さんの命を一緒に守りましょうと呼びかけることによって、親も意識を持ち、親の世代と協力体制を組もうというふうに考えてくるんだとそんなようなコメントも寄せております。ぜひ子供さんへの実践的な教育、それを心がけていただきたいと思います。

 4点目として、備蓄用品についてでございます。

 市で現在所有している備蓄用品は、年々品数もふやし、充実していると思いますが、現場目線で本当に使える形になっているか、もう一度点検が必要ではないかと思います。

 今回東日本の避難所へ物資が届けられました。その中の一つ、オムツが足りないといったところ、どっと集まりましたが、オムツだけでした。オムツを取るときは、おしりふき、使用済みオムツを入れる袋か包む新聞紙、尿取りパットも必要です。粉ミルクというとミルク缶が山積みされましたが、場所によっては、哺乳瓶がない、沸かす水もやかんもないということで、せっかくの好意もすぐに役立たないこともありました。伊那市の広い備蓄倉庫の中では、いざというとき、単品だけでは集めるのに大変苦労をすると思います。単品だけでなく、セットで、同じ場所へ置くことも必要ではないでしょうか。

 また、さまざまな状態の方々が集まります。アレルギーの方も多いはずです。現在、アレルギー対応食品は用意されているのか、お尋ねいたします。

 また、生活用品、食料品に関して、女性が携わってきたかもお聞かせください。避難所は生活の場です。今後思わぬ落とし穴ができぬよう、障害者、高齢者の介護経験のある方や、主婦の目線を大いに取り入れてほしいと思います。その点について、お伺いいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 備品、セットという考えでありますけれども、大変わかりやすいというか、必要なことだと思います。備品の調達とほかについては、避難所での生活を想定して、使用する際に関連する物品を想定した備品の保管ということが確かに重要だと思いますので、検討したいと、見直しの中でそうしたことも検討項目に入れて、行いたいと思います。

 それから、アレルギーについては、現状では対応ができておりません。このことについても見直しの中で課題とさせていただきたいと思います。

 さらに、女性の目線での備蓄用品という話がありました。調達に際しましては、女性、障害者、高齢者、介護経験のある方などの意見を取り入れた、そんな検討が必要かと思います。昨日も回答させてもらいましたけれども、検討をする際に女性も一緒に入ってということについては、大変重要だと思いますので、このことについても、そのようにさせていただきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) あらゆる角度の皆様の生活体験を生かしていただきたいと思います。

 次に、防災教育についてでございます。

 1993年7月、北海道奥尻島も津波の大被害を受けましたが、5年で復興を遂げています。奥尻島の経験に学ぶという新聞の記事の中に、住民の防災意識が一番大切だとありました。

 また、今回の釜石市、これも何回もほかの議員からも出ておりましたけれども、この釜石市は死者、行方不明者が約1,300人に上りましたが、市内の小・中学生は独自の防災教育が功を奏し、全員が無事避難でき、釜石の奇跡と言われています。3.11、大きな揺れが5分続いたとき、「津波だ、逃げるぞ。」と海に近い中学校では、副校長が避難の指示を出そうとしたときには、既に生徒が大声を上げて走り始めました。隣の小学校では、全員を3階に避難させておりましたが、中学生の逃げる姿を見て、合流。避難場所の介護施設へ入ると裏山が崩れ始め、「先生、ここじゃだめだ。」とさらに高台へ、到着した直後、介護施設は波に飲まれ、小学校も屋上まで水につかり、3階は車が突き刺さっておりました。2校の生徒の避難する姿に住民もともに避難し、多くの命が救われました。学校管理下にあった約3,000人の子供を犠牲者ゼロにできたということです。防災教育に携わってきた群馬大学大学院の教授は、「想定を信じるな。ベストを尽くせ。率先避難者たれ。」、この三原則を訴え、さらに子供には知識でなく災害に向かう姿勢を教えてきたことが見事に実践されたものでございます。

 一方、石巻市では、7割の児童が犠牲になっており、防災教育、意識の持ち方が大きく明暗を分けたと思います。この教授は、今回の訓練として、「危険指定区域の外側での死亡者が多い、想定に縛られ過ぎたことが大きな反省だ。住民はいざというときのために行政任せでなく、自分の命は自分で守るという住民の主体性の向上が必要だ。」と言われています。とはいえ、防災意識を持てるための教育はどうしても今の段階では、行政主導でいくしかないと思います。伊那市として、防災教育にどう取り組んでいるのか、また今後何を目指していくのかお尋ねをいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 今の御質問の中には教育委員会の部分もありますので、私のほうは、危機管理に関するところについて、防災教育の取り組み状況について、お話をしたいと思います。

 まず、一般市民への防災教育でありますけれども、お出かけ講座、これは土砂災害について、あるいは地震に備えてなどの、そうしたメニューであります。平成22年度に関しましては、防災関係の研修に10回、539名、自主防災会の研修が7回で228名参加という数字が出ております。そのほか防災講演会の実施、もちろん伊那市の防災訓練もあります。防災マップの全戸配付、そのほか東日本大震災へ支援活動をした職員が何人もおります。そうした職員が学校へ出向いての報告会の実施ということもございます。今後も声がかかれば、積極的にそうした場所での報告会をしていきたいと思います。

 今後につきましても、東日本大震災の関係で各部自主防災会からお出かけ講座の申し込みが大変多くなっているということでありますので、防災、それから減災について、積極的な研修を行ってまいりたいと思います。

 さらに、ことしは三六災から50年に当たる年であります。各自治体でのさまざまなパネルディスカッション、あるいはフォーラム、いろんなことの取り組みが行われております。記念誌の発行もあります。記録映像のDVD化もあります。この三六災、50年前のこの土砂災害被害を風化させないためにも、こうした研修会を利用しながら、防災にかかわる意識の高揚に努めてまいりたいと思います。

 今年の伊那市の防災訓練、これは東春近で予定しておるわけですけれども、これは実践に沿った訓練というものを計画をし、地域ごと、また関係機関との連携を細かくしながら、自主防災会と進めてまいりたいという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 久保村教育長。



◎教育長(久保村清一君) きのうも二瓶議員の質問にお答えをしたわけでございますけれども、このたびの大震災から本当に学校における防災教育、いかに大切であるか、また教師の判断というものの極めて重要であることを改めて認識をしたということでございます。

 伊那市の学校におきましては、ふだん防災訓練、避難訓練、これ大体年3回から4回やっているわけですけれども、一般的には、第1回目は新入学生がいたり、進級したりして、教室が変わりますので、まず、避難経路の確認とこういう形で4月早々に行っている学校がほとんどでございます。

 第2回目が9月1日の防災の日の前後に地震を想定した避難訓練を行います。そして、第3回目はストーブを使い始める、11月に入って間もなく第3回目を行うと。その避難の状況を見て、場合によれば4回目を抜き打ちでやるというふうなパターンが多いかというふうに思います。

 で、ことしの避難第一回目の4月早々の避難の様子を聞きますと、やはりこれは大震災を受けて、子供たちも先生方も大変緊張して充実したいい避難訓練ができたというふうにお聞きをしております。

 さらに、そのときに、その津波の高さについて、あとの講評の中で校長先生から子供たちにお話をされた学校があるということでございますけれども、大体3階の高さがほぼ10メートル、30メートルの津波が来たと、こういう話を小学生にしたところ、子供たちが驚いて、おおっという声を上げたと、そんな報告を受けました。そういった具体的な姿を通して、災害の恐ろしさ、そして避難の大切さ、こういうものをきちんと子供たちに伝えていくということが大事だろうと思いますし、今、前田議員さんが言われました、非常食、こういうものもやはり子供に1回ぐらいは食べさせておく必要があろうかなというふうに、先ほどの話を聞いて感じたところでございます。いずれにせよ。実際の姿を想定しながら、真剣に避難できる、そういう訓練を常に繰り返していくこと、これが一番大事だろうというふうに思っておりまして、今後とも学校において、そんな姿勢で取り組むように指導をしてまいりたいというふうに思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) ぜひ、親にまで影響が及ぼされるような子供さんたちの防災教育をぜひ力を入れてお願いしたいと思います。

 また、とにかく災害に向かう姿勢として、いざというときに足がすくむというのが常ではないかと思います。常日ごろの訓練、これ以外にないのかなというふうにも思っております。今こういうときですので、防災意識というのは非常に市民の皆様も高まっている、ある面ではしっかり自分の身を守るというその方策を身につけていくチャンスでもあると思いますので、ぜひともこれから行われる各地域での自主防災会、それが訓練の一番の身近な場所かと思いますので、その充実を図っていただきたいと思います。今までの通り一遍といったら失礼ですけれども、今までどおりの防災訓練ではなくて、本当に地域の皆さんが自分の地域の防災マップとか、危険箇所リストなどを上げたそういったものをしっかりと住民に点検をまたしてもらって、意見を出し合ってもらう、そんなことも必要ではないかと思います。防災マップをつくっても、弱者のリストアップがうまくいかないとかということもありますけれども、そういう意識を高めるところから、地域の住民の皆さんのコミュニケーションも図られて行くのではないかなというふうに思いますので、そういった点も気をつけていただければと思います。

 次に、防災対策について、何点か提案をしてまいりましたけれども、真に必要なものから、できることから、形にしていただきたいと思います。優先度をつけるとしたら何かお尋ねをいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 一番基本は、市民の皆さんの命にかかわることであります。避難所の耐震化とか、水の確保、あるいは電源の確保というそんなことが優先順位では非常に高いところに置かれるべきものであります。そうしたことを考えて防災対策ということについては、現在取り組んでおります伊那市の地域防災計画に基づく具体的な実施手順、それから実施計画ができますので、この実施計画に基づいて、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) ぜひ、お願いしたいと思います。

 先ほどお話した釜石の子供たちを教育した大学の教授は、東京大学、豊橋、静岡大学の教授でもあるということで、割と身近な所にいらっしゃる先生でございます。一度伊那市へ招いて指導を仰ぐのもよいのではないかと思います。あらゆる英知を結集しての対策をお願いしたいと思います。

 次に、大きな項目であります農作業事故防止の強化についてでございます。春の農作業が終わり、田んぼの稲も畑の野菜も果樹も実りの秋に向けて、伸び始める時期となりました。昨年3月政府は今後の農政の方針を示す食糧農業基本計画の中へ初めて、農作業安全対策の推進を掲げ、農作業の事故問題に目を向けるようになりました。また、昨年の農業白書においても、その実態について、初めて踏み込んだ表記をしています。農業者の高齢化、女性農業者の増加に対する対応のおくれ、または農業機器の改善と普及のおくれが指摘されています。データによりますと農作業事故による死亡者は毎年400人前後で、65歳以上の事故はその8割と高くなっています。そのほか、後遺症が残った重傷事故を含め、負傷者は死亡の100倍と言われています。農作業には危険を伴う作業が多く、農業白書にも労災に加入することを進めていますが、加入状況は低く、加入率において、地域間格差が大きくあるのが特徴と言われております。

 そこで、農業地帯である伊那市の農作業事故の実態と労災保険加入状況についてお尋ねをいたします。

 事故を未然に防ぐことはもちろんですが、万が一のときの補償も、営農、生活の安定には欠かせません。平成19年、就業人口10万人当たりの死亡発生件数を見ますと、農業が建設業を上回っています。建設業は統計を取り始めた昭和46年以降5分の1に、林業も右肩下がりで減少しています。その理由は建設業、林業ともに労働災害防止協会があり、法整備、予算措置がなされ、行政、業界団体、事業者が一体となって、取り組んだことにあります。片や農業は個人事業主、個人経営なので、労働関連法規の対象外、けがをしたらすべて自分の責任です。労災保険は任意ですので、加入率は2.4%、新規に就農したとき安全教育を受けていないというのが8割にも上ります。加入率が伸びない理由には、制度を知らない。加入窓口が身近にないなどが挙げられています。JA上げて今では加入推進を図っているようではございますが、伊那市の農作業事故の実態と、労災保険加入状況について、お聞かせいただきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 塚元農林部長。



◎農林部長(塚元重光君) 伊那市の農作業事故の実態ということでございますけれども、市のほうで所有しているデータで申しますと、農作業死亡事故についてのデータとなります。平成22年度で、これは死亡事故になりますけれども、長野県で15名、上伊那で1名、伊那市では幸いゼロということになってございます。

 それから、農業者の労災保険加入状況でございます。平成22年度時点で、加入者数は249名ということでございます。市の農業者の割合から見ますと、大体労災保険加入率は2%弱ということでございますので、低い加入状況であるということでございます。

 また、加入者数249における事故の状況ということでございますけれども、2名の方が事故労災申請をされているということで、加入者の中における事故の件数ということは2件ということになってございます。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) 伊那市の加入率が2%ということは、全国平均よりも少しまだ低いのかなというふうに思うわけであります。JAは昔から共済の加入を年末とお盆のころですが、強化推進期間を設けて行っておりますので、建物共済とか、そういうことと一緒に農業共済の加入も進めていただけるようなことを考えておられるとは思いますけれども、そういった確認とか、JAとのこの労災事故に関して、伊那市として今まで話し合ったことがあるのか、お聞かせください。



○議長(伊藤泰雄君) 塚元農林部長。



◎農林部長(塚元重光君) 農作業事故防止強化対策の現状でございますけど、まず長野県のほうでは、長野県農作業安全推進会議、こちらには長野県、長野県農業会議、それからJA長野、地区推進会市町村、関係機関、すべて入って、農作業の安全に対する意識の高揚と農作業事故防止の啓発ということをやってございます。これは、国も含めて同じでございますけれども、毎年、農業機械の利用が活発になる春3月から5月、秋9月から10月の農繁期を中心に年2回の農作業安全月間を実施しており、農作業の安全に対する意識の高揚と農作業事故防止の啓発活動を関係者で実施しているところでございます。

 県全体でも、新聞、チラシ配紙のほか、伊那市においても市報、農業振興センター便り、ホームページ、有線放送などを活用した啓発を行っているところでございます。また、JA上伊那でも広報紙を活用した啓発活動のほか農業機械の適切な取り扱いのための講習会なども実施されているところでございます。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) 労災保険加入のことではなくて、次の項目の答弁なのかなとも思いますけれども、ぜひ労災に加入していただくような手はずを伊那市としてもしっかりとPRしていただきたいなということを要望いたします。

 次に、上げてあるんですが、農作業事故防止強化対策についてです。農業は特に高齢化が著しく進展している分野であり、国を初め、各関連機関、団体に農業者の命を守る取り組みが求められております。

 先進地の例を五つほど挙げますと、佐賀市では、事故発生の報告を義務づけ、事故防止マニュアルやチェックリスト作成のもとにしているということです。

 千葉県匝瑳市では、総合支所に高さ3メートルの農作業安全都市宣言の看板を立てたり、また各地域で看板を立てる場合には、補助を出しているということです。

 福井県の若狭町では、ケーブルテレビで農作業事故多発警報、農作業事故に注意しましょうと題し、主に春と秋を中心に時間は1回20秒、それを1日100回ほど放送をしているということです。

 また、木曽農業改良普及センターは、女性対象に農機の安全講座を開催、農機が横転しても女性は支えきれません。女性こそ、研修が必要と2年間、トラクター、ビーバー、チェーンソーと幅広く農作業について、研修を行っているということです。

 そして、島根県では、農作業中、危ない経験をしたり、ひやっとした、はっとしたということを募集して、農作業ヒヤリハット事例・わが家の安全手帳を発行しているとさまざま工夫がされております。

 そして、さらに機械を使わない農作業にもいろいろな落とし穴があります。はしごから落ちる、落雷、ヘビ、ハチによる事故も多く、また、暑さが厳しくなれば、熱中症も心配です。農作業事故が減らないのは、防止対策が個人任せであったことが大きな原因で、関係機関、団体があらゆる場で働きかけていく必要があります。

 1件の死亡事故の裏には、100件の負傷事故があります。伊那市の農業者の命と安全を守るため、市はどのような努力をされているのか、また、どのような事故防止策が必要と思われるか、市と県の対策に沿って活動されているようでありますけれども、市長の見解をお聞かせください。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) ヒヤリハットの話がありました。昨日はKYTという話もさせてもらいました。机上でも危険を予知するトレーニングができますので、そして、KYT、それからもう一つは、一つの重大な事故の背景には29の中程度の事故が、背景があって、またその裏には300のひやっとする事象があるという、そんな法則もありますので、そんなことを農業事故の防止については、国、県、市、さらには農業振興センター、そしてJA、そうした関係機関と一度対策というか、話し合いをして、今まで個人任せであった、あったということは断言できませんけれども、それぞれそれなりの指導はしていたかと思うんですが、こうした重大事故がなくなるように、関係の機関と事故防止の対策を講じていきたいと思います。

 引き続きまして、さまざまな機会をとらえて、マスメディアを活用した啓発活動、それから機械運転の講習会なども実施する中で、事故ゼロを目指して取り組んでまいりたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 前田議員。



◆17番(前田久子君) ぜひ、そのような対策を取っていただきたいと思います。本当に農家の方たちは、自己防衛しかありませんし、本当に忙しい時期になりますと、寝食を忘れて農作業に出ていくわけでありますので、どうしても無理をしてしまうとか、そういったこともありますので、教育とか、そういったものも必要になると思いますので、その点もお願いしたいと思います。

 最後になりますが、私たちが生きていくすべての源を担っているのが、農業ではないでしょうか。食ということについては、いま注目されてきておりますけれども、その食を提供する農業従事者への配慮が欠けていては、本末転倒だと思います。農業者に日本一優しい町というようなキャッチフレーズを掲げるなど安心して、喜んで、農業に携われる対策をより多く講じていただきますことを期待いたしまして、私の質問を終わります。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、前田久子議員の質問が終了しました。

 引き続き、黒河内浩議員の質問に入ります。

 13番、黒河内浩議員。

     (13番 黒河内浩君登壇)



◆13番(黒河内浩君) 今まで、トップでしたことは2回ございますけれども、一番最後ということは初めてでございますが、三日の締めくくりということでしっかりとやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 今回の議会は、全国どこでもそうなんですけれども、東日本大震災があった関係上ほとんどの市町村議会で防災をどうするかという観点から取り上げられてきています。この伊那市議会においても、ほとんどの大勢の議員の方からもいろんな観点から防災をどうしていくのか、伊那市としてどういう取り組み方をしていくのかが非常に質問にも集中しております。そんな中で私も一つ観点から伊那市で一番可能性が高いと思われる土砂災害、いわゆる土石流災害に焦点を、そこに絞って、まず質問をしていきたいと思いますが、伊那市は地形的にほとんど多くの地区が自宅の後ろに山を抱えているだけに、常に土砂災害の危険、特に土石流の危険との隣り合わせの状況におかれています。

 私の調べたところでは、現在伊那市で土石流危険箇所、危険渓流が440カ所、地すべり危険箇所が27カ所、急傾斜地の崩壊危険箇所が339カ所、ということで、若干その年によって、変動があるかも知れませんので、数はもし違っているようでしたら、正式に言っていただければと思いますが、このそれぞれの危険箇所、危険度は大なり小なりの差があるかとは思いますが、これらの危険の除去こそがまさに伊那市における防災の最大課題だろうと思っています。これらの箇所に対して現在監視体制はどういうふうになっているのか、まずその点の確認から入りたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 災害時におけます監視体制、まず職員の参集体制によりまして、大雨洪水警報、それから注意報のレベルに応じて、職員が登庁をし、地区住民の皆さん、それから関係機関からの情報の提供、また職員、さらには消防団による巡回によっての監視活動、監視体制を取っているという状況であります。

 それから、平成19年3月26日には、国土交通省中部地方整備局天竜川ダム統合管理事務所と美和ダムデータ廃止に関する協定というものを結びました。管理事務所が設置している16カ所の三峰川沿岸の監視カメラによっての情報、これは三峰川の水量とか、土砂の状況について、監視できるカメラでありますけれども、そうした情報もこの協定によって、いただいているということであります。

 もう一つは、地区の役員の方、消防団、国土交通省、長野県、伊那市の参加によって、土砂災害危険箇所パトロールというのを年2回、6月と9月でありますけれども、実施をしまして、危険箇所と想定される被害状況についての確認を行っているという状況であります。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆13番(黒河内浩君) 監視体制としては、3点とらえられているということだろうと思います。一つは危険が高まってきたとき、職員が対応していくということと、それから監視カメラ、それから地区の役員による危険箇所パトロールということで、やっていくわけですけど、これは2番目と3番目は常の監視ができるわけですが、1番目は職員が緊急時というか、災害の発生する可能性が高いときに対応をするということになるわけですけれども、常日ごろからの監視や手を入れていくことは職員体制上からもまた、財政の点からも十分な対応というのは無理なものがあろうかと思います。そこで先ほど今市長も言われた3番目の地区の役員が監視するパトロールということになるわけですけれども、そこで地域の住民、その地区での住民の出番になろうかと思います。自宅の裏山やいわゆる土石流発生の可能性が高い沢筋というのは、その地域に住む住民がこれまでの歴史や経験をもとにもっとも状況を把握しているものと思います。地域住民の手によって、常日ごろから土石流が発生しそうな沢沿いの箇所を監視し、手入れを行う、沢沿いやその上流の倒木の処理、水の流れをよくするためのごみの片づけ、周辺の草刈り等々、具体的にこのような作業を行うことによりまず大きな被害を食いとめることに結びつくはずであります。

 先日行われた防災講演会でも、土砂災害については現場の重要性が指摘され、それぞれの現場型の地域防災計画が必要な趣旨である旨の講演があったと聞いています。

 市は、土石流発生により自宅が被害を受ける可能性の箇所、地域を先ほど言ったような箇所数を特定しているわけですから、それをチェックし、区ないしは常会単位での取り組みを支援金やその他の方法でサポートしていく、このような関係を保っていくことが必要だろうと思います。自分たちの地域は自分たちで守ることのまず実践であります。そしてこのことが結果的には地域のきずなを深めるということにもつながるはずであります。先ほど地区の役員と市との関係、パトロール等をお願いしているという話もありましたけれども、防災に関するその市と地域住民とのあり方について、それ以外にありましたら、市長の所見をここでお伺いしておきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 伊那市は660、約8平方キロメートルの大変広い面積を持ちながら、山間地、また平地、川に近いところ、さまざまな場所にいろんな皆さんが住んでいるわけであります。そうした中で、よく言われているのは、その地域に伝わる古くからの俚諺というか、ことわざというか、あるいは過去にあった災害の事実、このことを地域の皆さんから正確に受け継いでいくということが大事だろうということであります。災害の予防やあるいはいざ災害となった場合には、そこに住んでいる市民の皆さんの過去からの知識、経験、そうしたものが一番でありますので、そうしたことを基本にした地域の防災力のアップということが大事だというのが、私の考えであります。

 それと、地域の皆さんからの情報提供と地域の皆さんの共助による初期救助活動、これが万が一の場合には被害を最小限に抑えることができるという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆13番(黒河内浩君) 東日本大震災、特に津波のあった点においても、地域それぞれの事情があって、昭和の大津波何かあったところが、そのときの地域の昔から伝わるあれに従っていれば、被害は少なかったというような事実も結構あるわけですので、今言ったように過去からのその地域における特性というものを大切にして、防災の初期活動にしていくとそれが最も必要だろうと思いますし、市長の言われたとおりだと思います。

 そこで、もう一歩踏み込む形で、私は地域の防災防止目的のための支援金制度の創設を考えてみてはどうかということを今回提案するものであります。その支援金制度については、区ないしは常会単位を対象として、防止のための作業内容や規模によって、支援額を決定していけばよいのではないのかなと思います。

 現場型の防災という観点からは、何も支援金には限らず、技術的な指導や重機機械等の貸し出しという方法も当然考えられます。厳しい財政状況の中ですので、住民としては、何ができ、何をすべきなのか、それに対して市がどのような資源体制を組めるのか、可能な限りの方法を模索すべきだと思っております。支援金制度の創設という提案に対して、市長の所見をお伺いしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 現行の中で、伊那市消防施設及び自主防災組織施設整備事業補助金交付要綱というものがございまして、これによって自主防災組織の行う施設、それから資機材等整備に対しては、資金面の助成を行っているということであります。これは補助率が70%以内ということで限度額が30万円です。これは戸数によっても違いますけれども、そうしたことがあるのと、もう一つは、大規模に備品等を整備したいと考えている自主防災会に対しましては、自治総合センターのコミュニティー助成事業というものがございますので、そうしたものを活用した支援というものが考えられます。

 地域で活動している自主防災組織に対しましては、自主防災組織の行う防災訓練や勉強会、それから危機管理課の職員や消防署の職員、そうした皆さんを派遣しながら技術的な指導ということもできるということ、さらには自主防災アドバイザーの増員と防災士の資格取得についても補助制度があるということも検討しているということで御理解願いたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆13番(黒河内浩君) 私が提案したのは、自主防災会での補助金とはちょっと異なるものかなと思っています。もう今は打ち切られてしまいましたけど、国のほうから地すべり、危険箇所については、常日ごろのチェックをするため、毎年補助金みたいなものが確か農水省の管轄だったかと思いますけれども、それが出ていたんです。特に旧伊那市はなかったと思いますけど、旧高遠町、長谷には地すべり、危険箇所については、そういうものが出ていたわけで、私はそれの変形したような形のものを実は提案して、今言ったような土石流災害のために、そういったものを使えるのではないか、大きな金額というのは要らないと思うんですね。常日ごろの活動ですから、数万円程度でもいいのではないか。そのかわり、毎年やっぱりきちっと整備をしてもらって、特に下に自宅が抱えているようなところについては、チェックするという体制を取っていくということで、そういうものの提案ではあるわけですけれども、いずれにしても今すぐここでどうこうはありませんので、今市長が言われたような方法もいろいろなこともあることも承知はしています。ちょっと中で、随時そのことについては、検討をしてみてください。何か答えがあるなら待ってますから。しっかり検討してみてください。

 そこで、2点目の戸草ダムの関係の話に移っていきます。もう前置きは抜きにします。先ほど中山議員のほうから話がありましたので、今度のことで大切なのは、防災、治水とそれから電力問題が大きな問題が二つの国の問題になってきているわけです。その意味で戸草ダムは治水という観点からも大きな効果を発するわけですし、その発電をどうするかも同時に合わせて問題になっていくわけです。そんな中で、白鳥市政になってから、戸草ダムをどうするかの問題は今までこの議会ではとらえられたことはありません。中山議員と今回初めてのことになるわけであります。そんな中で市長は先ほど中山議員の答えに対して、関係機関と調整を取りながら国への要望を検討していきたいということを答弁で述べています。これは、だけど今までの小阪市政のもとでは、戸草ダム建設に向けて働きかけていくと、またこの伊那市議会においても、建設に向けて推進していくんだという決議をしておることから思うと、関係機関と調整を取りながら、国への要望を検討していくということはかなりトーンダウンしていることになろうかなと思いますけれども、市としての方針が変更されるつもりなのか、別に変更はないんだけど、ということなのか、そのあたりをしっかりもう少し、戸草ダムに対する対応の問題についてお聞きしたいと思いますが。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 私が中山議員にお答えしたのは、発電をどうするかということに対して、発電を取り込むのであれば、国とか県とかそうしたところへの調整が必要だという話をしたつもりであります。戸草ダム建設に対する私の見解ということでありますけれども、今までとトーンダウンしているというつもりはありません。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆13番(黒河内浩君) そうすると、私の聞き方が誤解していたのか、発電に対してのさっき要望を検討していきたいということであるならば、私のほうで誤解していたのかもしれませんが、そうすると変わっていないということに対する、変わってないということだけでしたので、どういうふうな取り組み方を今後していくのかの点だけ、まずお聞きしておきたいと思いますが。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 御承知のように三峰川という川は大変脆弱な地質構造の中を流れ下っている川であります。幾つかの構造線を突っ切って、その中の脆弱な地質構造、そんなところをずっと流れてまいりますので、山そのものは非常にもろいわけであります。そうしたところで治水を主眼としての戸草ダムというのは昔からどうしてもつくらなくてはいけないと、天竜川の安全を確保するためには最大の主流である三峰川を治めなくてはいけないということは言われて久しいわけであります。そうしたことに対しての建設の要求、要望というのは何ら変わってはいないと、この地域、流域に住む私たちの安全と安心、そうしたものを守るためには必要だという考えは変わっておりません。そうした取り組みが何十年も続いていておるわけであります。また後ほど中山自治区長のほうからもその経過について、確認の意味でもお話をさせてもらいたいと思います。戸草ダムでありますけれども、長野県が田中知事のときに、かつて発電から撤退するということになって、大分形が変わってきたということも事実であります。ただこうした自然エネルギーをいかに大事にするのかという時代になったことも事実でありますので、そうした数年前の話がそのままこれから縮小傾向で動くのかということでは私はないと思います。戸草ダム、治水とそれから利水とそして飲み水も含まれるわけでありますが、そうしたことを美和ダムの再開発の促進を広域、それから同盟会とも連携しながら強く要望してまいりたいと思います。さらに昨今はゲリラ的な雨が降るということが大分顕著になってきております。そうした中でも集中的な豪雨を抑えるためにどうするのかということも大事な視点であります。戸草が云々という話が一朝一夕に進むわけではありませんので、私たちはその間というのは地産、砂防といった事業について、きちんとやっていく必要があろうかと思います。その中で横断的にというか、省庁を超えて、昨年の7月に伊那市が事務局となって三峰川上流域事業連絡会というものを立ち上げております。これは市の事務局で参加については国交省森林管理署いろんな関係する皆さんに参加をしていただいて、三峰川流域全体のことを含めた安全とそれから砂防も地産も含めたそんなことが話し合われる、そんな組織であります。

 経過について、自治区長のほうからまたお話をさせていただきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 中山長谷総合支所長。



◎長谷総合支所長(中山晶計君) 戸草ダムが計画をされて、既に40年になります。三峰川は昔から暴れ天竜の元凶とされ、恐れられて、その治水は天竜川流域にとって、最大の懸案であり、治水ダム1号として、美和ダムが昭和34年に完成して以来、下流域の治水安全度は格段に確保されたと思います。さらに広大な農地の灌がいへの効果も果たして、流域の発展に貢献したことは周知のとおりであります。しかしながら、美和ダム上流域である長谷地域は34年、36年、続く45年、57年、58年の災害によって、大きな被害をこうむり、その都度人口が減少をするような災害に向き合ってきました。こうした観点から流域の保全、国土の保全の見地から、地権者を初め、地域、行政が一枚岩となって、いささかの迷いもなく、推進と協力を惜しみませんでした。住めば都を流域の安全のためならばと惜しむものではないと先祖伝来の土地、財産を手放し、協力をしてきた地権者の皆さんも、ダム建設を信じて悔いていないものと確信をいたします。

 先ほど市長が言われましたように、南アルプス造山運動による船形沢などの大規模な崩壊地や大量の堆積土砂の状況を見るにつけて、三峰川の安全度の向上のためには、今後も早期建設に向けて協力を惜しむものではありません。安全で安心な地域が確保されてこそ、定住がかなうものと信じます。

 いずれにしましても、この40年間の中で、いろいろの経緯があったにせよ、地域にとっては常に前を向いて推進をしていくことに変わりはないと信じております。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆13番(黒河内浩君) 今、市長、それから中山自治区長の話により、戸草ダムは治水のために絶対必要なものであると、決して小阪市政のときの対応から後戻りするものではなくて、前に向かって、進めていくものだということの確認を得ました。

 先ほど私は、土砂災害の点に、一番最初は焦点を絞ってやってきたわけですけれども、伊那市にとっては土砂災害以外には天竜川と三峰川の氾濫というこの二つも考えられるわけでありますけれども、天竜川については平成18年7月のときの大災害の中で激特事業によって、稼働整備等がかなり進められてきているわけですけれども、残るところは三峰川だろうかなと思っています。そういった意味でしっかり今の発言をもとにまた議会ともともども一緒になって、その建設に向けて、治水対策に向けて進んでいきたいと思います。

 そこで、戸草ダムがらみの発電の話、今先ほどちょっと取り上げて、関係機関と調整を取りながら国への要望を検討していきたいという話になる。それはそれで結構ですけれども、ここでちょっと市長も今使われましたけど、自然エネルギーを大切にしていきたいというふうに言われました。今回の議会でも非常に議員の皆さんからも自然エネルギーを大切にして、推進していくべきだという話も出ましたし、また理事者のほうからもそういう話がありました。だけど、ちょっとここで立ちどまっていただきたいのは、一体自然エネルギーというふうにお互いに使っているのは、何をどういう概念で使われているのかを私はここで改めて、この三日間の皆さんの議論の中、聞いていて確認しておきたいと思います。

 というのは、今の民主党政府は、自然エネルギーというのは、風力ないしは太陽光の自然エネルギーを推進していきたいという言い方をしています。ここには水力は入っていません。これに対して、市長は、これまでも幾つかのあいさつの中で、水力発電と太陽光の自然エネルギーを伊那市として推進していきたいということをいろんなところのあいさつの場で言っています。今回のこの一般質問の中では、水力発電とは使わずに、小水力発電と太陽光と木質バイオマス、これの3点を中心になって伊那市としては進めていきたいというふうに言っています。これは、政府の水力に対する見解と、市長の見解と違う、それから水力発電と小水力、これは一体どういうふうに違うことで使われているのか、それとどういう経過の中で小水力というふうに変更になってきたのか、そのあたりをまずいろんな皆さんの議論の中で確認しておく必要があろうかと思いますので、その点について、質問しておきたいと思いますが。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 私は、小水力という言い方をしております。発電の規模によって、マイクロ水力とか、小水力とか、水力というそういう言い方がありますけれども、水力という表現にしていくとこれからの水力というものが本当にできるのかと、大規模なものなんですけれども、そうするとこの地域では今のところ難しいであろうと、戸草を除けばです。そんなことがありますので、小水力という表現にしています。

 日本の水力発電全体から見ると、5%しかないという話をしました。段々これは下がっておりますが、今水利権だとか、いろんな面から見ても、これをいきなり大きく伸ばすということは、なかなか難しいのかなと思います。

 ともあれ、そうは言っても、この地域というのは、水に恵まれている場所でありますので、そうした小水力というものを幾つもつくりながら伊那谷あるいは長野県というそういう地勢を生かした、この地域に見合った発電というものが重要ではないかと思っています。

 小水力とマイクロ水力、そこら辺の数字の切れ目というのは、ちょっと私もはっきり言えませんけれども、そういうことでの小水力という表現をしているということであります。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆13番(黒河内浩君) わかりました。今その話の中で、大きさによって、容量によって違うんだということで、別に小水力発電についてだめだとかどうこう言うつもりは全くないし、推進していく、それはべきだろうと思っています。その中で、戸草ダムを除いては、水力発電は考えられないだろうと、要するに戸草ダムやるとしたら水力発電という大きなものになっていくことになるわけですし、これこそが伊那市が発電をしているということを大きく発信していけるものになろうかと思います。

 御存じのように三峰川では現在五つの発電所で水力発電、いわゆる小水力でなくて、水力発電が行われているわけです。企業局による美和発電所と春近発電所、それから中電による戸台発電、それから三峰川電力によって行われている三峰川第一、第二のこの五つの発電が行われているわけです。

 私も、中山議員と同じで、これはやっぱり戸草ダムをセットでしっかりと、必要なんだと、電力問題、浜岡原発がこういう状態になってきた中でやはり伊那市でもしっかりと発電に取り組んでやっていくべきだというのは、小水力だけでは本当にそう何件か特定の場所のものしかできないわけですので、やはり仮にその治水目的に戸草ダムを建設を推進するならば、やはりこれは発電もセットでしっかりと訴えていくべきだろうとは思っています。その意味で関係機関と調整を取りながら、国への要望を考えていきたいと、検討してきたいというのではなくて、これはやっぱりもう一歩進めて前向きに取り組むべきべきだろうと思いますが、もう少し。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 東日本大震災によってのエネルギーの見直しというのは、当然もう始まっているわけであります。そうした中で、この地域にとってという話を今まで何回かさせてもらいました。その中で戸草ダムに発電の機能をもう一回復活させるということは、かなりハードルが高い話のはずです。一回やめると言ったものをもう一回もとへ戻すというのは、国も県も決めたことでありますので、そうしたことに取り組むというのは、まさに関係機関と調整を図っていかなければいけないということになろうかと思います。

 このことも含めて、また高遠ダム直下の約1トンの放水している維持水位、このことも庁内研究会の設置をする中で検討したいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆13番(黒河内浩君) わかりました。しっかりとその研究会の中で検討をしていくことが必要だろうかと思いますけれども、やはりそのときには、もう県の企業局は発電から撤退するということをはっきり言っているわけですから、当然県がその中に加わるはずもないだろうと思っていますけれども、地元で発電を行っている中電と三峰川電力があるわけですけれども、どんな形で取っていくかはわかりませんけれども、やっぱりこういったことがもし積極的に参加することが可能であるならば、やはりそういったところとも連絡をしっかりと取りながら、取り組んでいくことが必要でないのか、そうでないとただ発電はやりましょう、やりましょうと言っていても、一体だれもそんなそこへ手を差し伸べる人はいませんよなんて、言うようになったら、これは、掛けたはしごを外されたようなものですから、やはり事前にそのあたりを連携を取って、やっていくべきだろうと思っています。

 その点はこの程度にして、しっかり研究を重ねていって、前向きに取り組んでいってもらいたいなと思っています。

 小水力ではなく水力発電に取り組んでこそ、伊那市の特性が発揮できるんだと、より発揮できるんだということだけ、伝えておきたいと思います。

 それで、続きまして、大きな3点目の問題に移りたいと思います。

 幼児教育への支援体制のあり方ということなんですけれども、一般的に子供が生まれてから小学校に入学するまでの6年間をどういう形で教育していくのか、特にソフトの分野ではなくて、ハードの分野に焦点を当てて、質問をしてみました。

 一般的に我々も子育てをしてくる中で子供が生まれてから、大体半年くらいは自宅でまだ歩けもしないし、最初のうちは寝返りもできないような状態ですので、まず自宅で、夫婦ともに子供の育児をしていくというのが、大体半年から一年くらいは続くはずであります。私もそんなころには紙おむつではなくて、おしめを取りかえたり、私も父親としての育児をしっかり果たしたつもりでおりますけれども、1歳くらいから保育園なり幼稚園なり入る1歳、2歳、2年間、あるいはその前の半年を入れると2歳半くらいをどういう形でやるか、一般的には公園デビューというのがよくつかわれます。要するにはいはいもできるようになったものですから、子供を連れて公園に行って、公園の砂場で遊ばせたり、施設で遊んだりする。そしてそこには当然同じぐらいの子供がきてますので、同じぐらいの子供と遊びながら、あるいは連れていった母親同士が情報の交換をして、進めて育児をしていく。そしてその後、3歳、4歳、5歳、いわゆる年少、年中、年長と言われる3年間を保育園なり、幼稚園で過ごすことになろうかと思います。これは一般的な話です。その一般論として保育園なり幼稚園へ入れるのを後期幼児教育とでもいいましょうか。その前の段階を前期幼児教育と今思いついた言葉ですけれども、そんな段階かなと思いますけれども、順番立てて、後期幼児教育の点のほうから先に話をして、伊那市として、どういう対応を施設面でしていくのか、という点を方針をお聞きしていきたいと思います。

 先ほど話しましたように、小学校入る前の子育てとして、保育園と幼稚園の二つがまずあります。現在の伊那市には22の市立保育園と3つの民間による幼稚園があります。園児数からいくと、保育園児が約1,700名、幼稚園が180名、これはもちろんその年度によって若干の差が出てくるわけですけれども、その比率は9対1であります。両者の違いはどこにあるかというと、当前監督官庁が違いますから、保育園は福祉に重点を置いています。これは児童福祉法のもとで行われているわけですし、幼稚園は学校教育法のもとで、幼児教育に重点を置いているわけであります。この法律の違い等から具体的に伊那市はどういう違いが出てきているかというと、まず保育園は伊那市の直営でありますし、幼稚園は民間で行われていると、そして、行政の担当課が異なってくるわけですね。保育園は子育て支援課でありますし、幼稚園については学校教育課、いわゆる教育委員会のことになるわけです。このことから両者ともに就学前の児童施設にあるにもかかわらず、行政における関与のあり方、支援体制にひずみが生じているような私は気がしてなりません。各園に入園条件や保育並びに教育内容にある程度自由裁量が特徴あることは当然のこととしても、少数かつ民間である幼稚園に対して、もう少し配慮した対応が市に求められているような気がしてなりません。

 教育委員会も義務教育である小・中学校ばかりに目が行っていて、幼稚園に目が行っていないのではないか、そんな気がいたします。

 教育委員会の執行状況報告書、ことしの分ですけれども、それによると幼児教育や幼稚園に対する支援体制については何ら物語っていないのが、そこでは触れられていないのがこれを物語っているとも、私は言えるのではないかと思います。

 これは、我々議会としても保育園のことばかり議論していて、就学前の子育て全体という観点を見落としてきたことは反省すべき点だろうと思っています。確かに市の直営と民間との違いはありますけれども、先ほど言いましたように一貫して子供を育てていく、そして保育園にするか、幼稚園にするかを決定する保護者は同じ土俵の上で決定できるような体制を取っていくことが必要だろうと思っています。現在の政府ですけれども、幼保一元化によって、未就学児が通う施設を総合子供園、あるいは子供園ということで、2年後の平成25年からはこの子供園を実施する方針であります。2年後に向けて、伊那市としてもしっかりとした体制を幼保一元化のため、取っていかなければならない時期になっているだろうと思います。

 これ、どういうふうな対応をしていくのか、特に幼稚園の問題になるわけでありますけれども、問題が保育園と幼稚園に及ぶだけに市長と教育委員会の双方の対応のあり方について、また今後どういうふうにしていくかについて、まずお聞きをしておきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 確かに所管については違うことは事実です。ただ私は同じ伊那市の子供たち、保育園も幼稚園も同じ見方をしていると。例えば小学校との連携という中では、私は幼保小連携という表現をしています。

 保小連携だけではありません。幼稚園も入るということ。そうした中で、確かに教育のカリキュラムというのは、違いがあるかも知れませんが、同じ子供たちに対しての手当、そうしたものについては、平等にしていくつもりだと、平等にしてきたつもりであります。

 具体的にというと、幼稚園については市の事業としての補助金を、私ながら予算づけをしながら、教育の振興補助と言ったことをやっておりますけれども、最近では、幼保小連携推進委員会というそうした中で幼稚園の先生たちにも参加をしてもらって、さまざまな意見交換といったこともなされてきております。

 これからもそうした保育所で持っている情報、これを幼稚園に渡す、また幼稚園の抱えている課題については、私たちも聞いて、また、そうしたところで解決のできるものは、解決をしていくというのが基本だと思っております。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) お答えします。今市長のほうから答弁がありましたように、ハードの面では、幼稚園就学奨励補助制度によりまして、保護者の経済的な負担を軽減しておりますし、市単独の事業で3園に幼児教育の振興補助金を行っております。

 教育委員会の立場から、教育的な支援という立場で3点お話させていただきたいのですが、その一つは子供の発達という立場からお話させていただきたいのですけれども、保育園にしても幼稚園にしてもそれから小学校の低学年段階までは、未分化の発達段階にありますので、思考と行動が一体になっているという発達の特徴を持っております。それで分化している大人とはまるで違ったところに生活をしているわけですので、子供たちに謙虚に学ばざるを得ないわけです。

 ということは、幼保小の連携が極めて大事だということになると思うんですけど、そのことをこちらの議員さん指摘されました評価報告書の5ページの幼保小中の連携というところに細かく書かれていますので、また見ていただきたいと思いますし、教育委員会ではここの頁につきましては、極めて大事に検討をしております。

 2点目に、支援体制の歩みというところからお話させていただきますと昭和52年10月7日の日に長野県の幼児教育教育課程研究協議会というのが、伊那市で行われまして、竜北保育園、それから緑ヶ丘幼稚園、伊那小学校会場に開催されまして、大変成果を上げまして、この伊那市は幼児教育の先進地として知られるようになっているところであります。その一つの証がこの報告書の4ページのところに総合的な学習の時間ということで出ておりまして、ここには小・中しかありませんけれど、保育園と幼稚園も加えていくことができるか検討していきたいというふうに思います。

 それから3番目は、今市長さんがお話になりましたように保育士の長期派遣と小学校教職員の保育園、幼稚園の一日体験研修とこういうのを今年度から盛り込んでますがこれは画期的な施策だと思います。十分に検証をしまして、一層の充実を図っていきたいとそういうように思っています。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆13番(黒河内浩君) 報告書は、私も持ってきてありますけれども、幼稚園という字が目に入らなかったものですから、しっかり見たつもりではいるんですけれども、そういった意味で申しわけなく思っていますけれども、いずれにしても、幼稚園、保育園、小学校の連携ということを今市長も教育委員長も言われて、この点が必要だろうと思っています。ただ、反省しなければいけないのは我々の今度の議会でもそうなんですけど、例えば竜東地区に限って言えば、保育園の統廃合をどうするかという問題が指摘されました。それに対して、統廃合3園をどうするかという問題で指摘されて、それに応えているわけですけれども、このことはそれはそれで結構な市営のことですので、いいんですけれども、ちょっと待ってよと、ここには幼稚園もあるじゃないかと、竜東地区というエリアでいけば、なぜその幼稚園のことをどうするかの問題が抜きにして、3園だけの問題で話をして進められていく、片づけられていくのか、というのは私はどこかみんな、とにかく22ある保育園、1,700名行っている保育園のことばっかりに頭がいっていて、何か片手落ちになっているのではないかなというような気がしてならないんですね。幼稚園なり保育園を一つの船に抱えていけば、私はその市なり行政は全部の船団を組んだものをやっぱり護送船団として、全部をしっかり、小学校、校という港に全部を落ち来ることなく引き連れていくことが私は必要、それについてどうやって市が関与していくことが必要だろうと思うんです。当然そこには、古い船があればこれを乗っている乗客は他の船に移さなければいけない、また古い船がだめになってくれば、三つを二つにするとかして、新しい船を用意することも必要になってくるでしょう。それから船によっては、公が用意したものもあるし、また個人で用意した船もあるかもしれない。しかし、さっきも言ったようにその所有がどうこうあれだとか、あるいはその船の大きさがどうこうではなくて、やはりしっかりして、全部を護送船団を組んで、これをしっかりとした港へ引き連れていく、このことが私と市としての責任なり、行政なりの責任だろうと思うんです。頭を切りかえて、生きていくこと、今までのことがよかったとか悪かったではなくて、今度もう2年後には、子ども園ということ、これは民主党政権のもとで進められていますから、2年後に初めてそのとおりになるかどうかはわかりませんけれども、いずれにしてもそういう計画のもとにあるわけですから、しっかりそのあたりはどうやって持っていくかは、これは政治力だろうと思うんです。強制のものではなくて、政治力だろうと思いますので、しっかりと市長なり、あるいは教育委員会としても、そのあたりを視野において、今までやってきていることはわかります。わかりますけれども、もう一回、頭を切りかえて、我々もそうですけれども、やっぱり望んでいく、子育てに対して、どうやって施設としてあり方を考えていくことが必要だろうと思うんです。船の機関がだめになれば、それをしっかりと直してやって、一緒になって引き連れていくような体制を取っていく、そのことが必要だろうと思いますので、しっかり今後の研究をしていっていただきたいと思いますし、審議会の中でも、その点はしっかりをまた議論をしていきたいなと思っています。

 それで、ちょっと長くなってしまいましたけれども、前期の段階に移りたいと思います。いわゆる6カ月経て、あるいは1歳から2歳児に対する体制、いわゆる一言で言うなら、未満児の段階での保育をどうするかであります。

 まず、この段階になって、今未満児保育を利用しているところがあるわけです。今ほとんどの保育園で未満児保育をやっていますから、受け入れ体制ができています。それから、ことしの4月1日からスタートしました認定子ども園、これが1校1園が知事より認定を受けて、幼保連携型でスタートしました。それともう一つは、子育て支援センターによる利用ということになるわけです。現在、富県、竜南、それから上の原、美篶、これで4地区で支援センターを利用して使えるような状態になっています。それからもう一つは、選択肢は保育園や幼稚園のどこにも入れずに各家庭で独自の方法で養育するという方法も考えられるわけです。これは2歳児までの話ですけれども、どの選択肢を取って子育てをしていくかは、保護者の仕事や利用料金の問題、それから施設までの距離の問題、特に年少になったときに、どこの園に入園させるかという点も考慮しながら保護者が家庭のもとで判断して、決めていきます。

 現在はどういう状況にあるかというと、保護者と子供は子育て支援センターを利用するか、あるいは、未満児保育として、どこかの保育園に預けてもらうかという、大体大まかに言って二つがかなり利用されているわけです。先ほど言った認定子ども園は、4月直前に知事認定がおりたということもあり、ことしは少人数のもとのスタートになってしまったわけですけれども、それで、3歳の年少までの入園をどの使用をして育てていくか、これは保護者の先ほど言ったら判断によるわけですけれども、これ担当課や手続の違いによって、保護者の判断が誤るような状態になっては、まずいわけです。的確な募集をすることによって、家庭がどの選択肢を取るかをしっかり判断していくことが必要だと思いますけれども、未満児の点の保育、ハード面についての質問をしておきたいと思いますが。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 今、御質問の未満児というか3歳未満の子供たち、保育園の部分、それから認定子ども園、さらには子育て支援センター、そうしたところで子供たちを見ているわけであります。児童福祉法によっての部分、家庭において保育に欠けるという部分については、保育園の未満児であります。認定子ども園、先日敬愛幼稚園で始まりました。24人に対し、また10名だということですけれども、そうしたところにも私たちはこういったところありますよと言った紹介をして、誘導はしております。そうしたところでまた見ていただくということも十分可能であります。さらに子育て支援センターにつきましては、若干保育園とか認定子ども園とはニュアンスが違いまして、家庭で見ていてなかなか親御さん同士が話ができない、子育ての悩みを抱えてしまうとか、近所の先輩のお母さんたちの話を聞きたいとかいった皆さんが、子供を連れて一緒に来て終日あるいは半日、その施設で遊ぶというようなことがされております。大変それぞれに人気がありまして、利用率も非常に高いという状況であります。こうした未満児の子供たちに対しても手厚くいろんな働く場所の提供をするためにも行政も絡んでみているというのが実態であります。またそうしたところに行く希望については、選択は本人がするということになっておりますので、そうした受け皿については、十分に安全面、それから内容についても整えているつもりであります。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内議員。



◆13番(黒河内浩君) わかりました。しっかりと保護者が判断して、どこに入れて預けてお願いしていくかという判断が、平等なもので十分な情報を与えららた中でしっかりと判断して、預けていく、そして、市としては、先ほども何度も言いますけれども、全体を引っ張っていくんだと、リードしていく、それから一つの小学校という港に引き連れていくような形をしっかり頭を切りかえて、何度も言いますけれども、我々もそうです。行政の皆さんも全部で切りかえて、子育て全体のあり方をどうするかというのをしっかりと研究していくことが必要でしょうし、また私も審議会の一員ですので、そういった面でしっかりと研究をしていきたいと思います。

 以上で、ちょっと予定より長くなってしまいましたけれども、ちょっとどころか大分長くなってしまいましたが、質問を終わりにしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 黒河内浩議員の質問が終了しました。

 以上で、通告者の質問が全部終了いたしました。

 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしましたので、本日はこれをもって散会いたします。



△散会 午後3時07分

 地方自治法第123条第2項の規定により署名をする。

       伊那市議会議長

       伊那市議会議員

       伊那市議会議員