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長野県 駒ヶ根市

平成17年 9月 定例会(第7回) 09月13日−02号




平成17年 9月 定例会(第7回) − 09月13日−02号







平成17年 9月 定例会(第7回)


        平成17年第7回駒ヶ根市議会定例会議事日程(第2号)
                              平成17年9月13日(火曜日)
                              午前10時  開  議

第1 一般質問

┌────────┬───────────────────────────────────┐
│ 質 問 者  │質  問  事  項                         │
├────────┼───────────────────────────────────┤
│小 原 恒 敏 │1 合併問題が決着してから6ヶ月経過して               │
├────────┼───────────────────────────────────┤
│長谷部 ? 人 │1 こまくさの湯、築10年での屋根葺き替え改修に関連して       │
│        │2 雨を生かすスカイウォーターを駒ヶ根モデルに            │
├────────┼───────────────────────────────────┤
│竹 内 正 寛 │1 肺炎球菌ワクチン接種に公費助成を                 │
│        │2 青少年健全育成とエイズ対策について                │
│        │3 高原温泉開場10周年に向け観光振興と地域間交流を         │
├────────┼───────────────────────────────────┤
│松 尾 嘉 夫 │1 国土調査への取り組み状況について                 │
│        │2 大曽倉地区における土地取得について                │
│        │3 住民自治組織と行政のあり方                    │
├────────┼───────────────────────────────────┤
│横 山 信 之 │1 介護保険法の改正にあたり                     │
│        │2 ペイオフ対策について                       │
├────────┼───────────────────────────────────┤
│馬 場 宣 子 │1 喜びとともに子どもを生み育てるために必要なこと          │
│        │2 男女共同参画社会めざして                     │
└────────┴───────────────────────────────────┘

出席議員(21名)
   1番  澁 谷 宣 吉          2番  中 島 和与志
   3番  長谷部 ? 人          4番  塩 澤   崇
   5番  坂 本 裕 彦          6番  福 澤 喜 美
   7番  猿 田 洋 子          8番  小 原 恒 敏
   9番  林   政 衛          10番  馬 場 宣 子
   11番  木 下 力 男          12番  松 崎   彰
   13番  宮 下   治          14番  松 尾 嘉 夫
   15番  竹 内 正 寛          16番  宮 澤 清 高
   17番  横 山 信 之          18番  堀 内 修 身
   19番  大 沼 邦 彦          20番  坂 井 昌 平
   21番  北 澤   洋

説明のため出席した者
   市 長     中 原 正 純      助 役     原   寛 恒
   収入役     佐 藤 伊左男      教育長     中 原 稻 雄
   総務部長    清 水 亀千代      教育次長    小 林 晃 一
   秘書広報課長  新 山   護      庶務課長    原     茂
   企画財政課長  滝 沢 修 身      民生部長    中 城 正 昭
   産業振興部長  増 野 和 男      まちづくり
                        推進部長    馬 場   勝

事務局職員出席者
   局 長     木 村 文 雄
   係 長     林   啓 司




          本 日 の 会 議 に 付 議 し た 事 件

議事日程(第2号)記載のとおり

午前10時00分 開 議



◎局長(木村文雄君) ご起立をお願いします。〔一同起立〕礼。〔一同礼〕ご着席ください。〔一同着席〕



△日程第1 一般質問



○議長(北澤洋君) おはようございます。

 先日までの選挙、大変ご苦労様でございました。

 これより本日の会議を開きます。

 議員定数21名、ただいまの出席議員数21名、定足数に達しております。

 日程は、お手元に配付してあります。

 日程に従い会議を進行いたします。

 日程第1 これより一般質問を行います。

 順次発言を許可いたします。

 発言順位1番、議席番号8番 小原恒敏議員。



◆8番(小原恒敏君) おはようございます。

 2年ぶりに一般質問を行います。勘が戻らなくて、いささか戸惑っておりますが、通告をしております合併問題が決着してから6ヶ月経過しての状況と総論としての今後の対応について伺ってまいりたいと思います。

 駒ヶ根市が、近隣の飯島町、中川村との合併について白紙に戻し、それぞれ自立の道を選択してから早くも6ヶ月を経過いたしました。

 6ヶ月前、合併についての意向調査、あるいは合併の是非に対する住民の皆さんの総意は合併反対でありました。その時点での、賛成、あるいは反対の、それぞれの立場での、市民の皆さん、あるいは議会での熱い思いや論争は活発であり、真剣に戦わされていたというふうに思っております。

 しかし、決着してから6ヶ月経過した今、自立に向けて確実で厳しい道についての活発な論議が行われているというふうには思いません。市民の皆さんも「合併に賛成したのか反対したのか、それすら忘れてしまった。」なんて冗談を言っている人もみえるくらいでございます。

 時代は大きな転換期を迎えております。日本の人口は予想よりも2年も早く減少に転じておりますし、産業も中国やインドなどアジアの国々が力をつけてきて、ついに中国がベトナムに工場を進出させるというような話も聞こえてくるような状況になってきました。石油の価格も異常な高騰を続けて、エネルギー資源を外国に頼っている日本には大変な問題となっておりますし、また日本の食を支える農業についても、自給率は相変わらず40%台と低迷をしており、さらに、新しい食糧、農業、農村政策により、駒ヶ根市の農業も一変をしようとしております。これら多くの問題は、これからの駒ヶ根のまちづくりに大きな影響を与える問題であり、従来の考え方や手法では解決をできないというところまで来ているというふうに思います。

 さて、平成16年度の決算を見ますと、三位一体の影響により地方交付税などがマイナス3億9,700万円余と15年度に比べて9.8%の大幅な減となっております。このことは当初から予想されたことであり、さらに今後10年の収支では、市民会議での行財政改革の提案を受けての試算では、約30億円、毎年3億円の収支不足についての対応が求められているわけでございます。

 しかも、制度のよしあしは別として、隣の伊那市、飯田市が合併をするわけでして、この合併に伴う特例債ですが、飯田市、伊那市とも170〜180億円となっております。地域間競争をスタートするに当たって、マイナス3億円とプラス170〜180億円というスタート時点の大きなハンディについては、スタート時点では、このことが大きなハンディとなっているということは否めないと思います。

 合併特例債が、いい、悪いということはともかくとして、この現実と、余談になるわけですが、特例債は国のお金ですし、大方が後年度国の負担になるわけですが、この部分については使わなかった駒ヶ根市を含め全国民が応分に負担をしていくという皮肉な現象もあるわけでございます。このような自立に向けての財政面での今後については、合併の論議のときから当然予想されていたことであり、私は、この問題の是非についてどうこう言うことではなく、これらの結果、現在、地方、駒ヶ根市を取り巻く状況について2、3お聞きをしたいと思います。

 まず、全国市議会議長会で、本年5月の総会において北信越部会から提出された「市町村合併支援プランにおける具体的支援策の再拡充について」という議題でございます。この点に注目したいと思います。

 内容は、合併によって区域が広大になり、あるいは財政格差が大きい自治体同士の合併によって財政状況が逼迫してきているので、市町村合併支援プランに基づき最優先の十分な支援をするという、このことは、当然、合併で約束されたことですが、さらに、これに加えて合併後の一体化のさらなる促進のための支援策の再拡充を要望していることです。

 当然、国の政策として合併したのだから、まだ困っているのでその部分に手当てをしろということは、結果として当然の主張として言えることだと思いますけれども、駒ヶ根市と周辺市町村のように合併の必要性は感じながらいろいろな理由で断念をせざるを得なかった市町村では、なお財政的な逼迫がある中で、自立を選択したがゆえに、その声を出す場所が今はないということを表していると思います。

 このような動きについて、市長会ではどのようになっているのか、全国市長会等の動きについて、まず市長に伺っておきたいと思います。

 次に、それらに実情、事情によって今回の合併を断念せざるを得なかった市町村の実情、財政状況に一番熟知しているはずの長野県が、これらの動きに対してどのように対応しているのかということについてお聞きをしたいと思います。

 県が合併新法のもとで、今後、市町村をどのように指導しているのか、あるいは財政の逼迫状況に対してどのように考えているのかというようなことについてお聞きをします。

 前段も申し上げたように、私は、だから合併に向けて今後どうこうしようというのではなく、三位一体に加えて財政を取り巻く状況というのはいろいろと変化をしている、このような状況を改めて認識をしておくために、これらについてお聞きをいたしました。

 そして、何よりも重要なことは、今は自立に向けて、よりきめ細かな、しかも大胆な駒ヶ根市の施策を組み立て、市民の理解を得ていかければならないと思います。

 そこで、改革と創造のプランに対する市民会議で検討を重ねているとは思いますが、その経過はどのようになっているのかお聞きをしたいと思います。

 つまり、合併問題が決着して6ヶ月たった現在、市民の皆さんに自立についての世論を沸き上げていただくためにも、適時適切に検討経過を情報公開する必要があると考えます。これらも併せてお伺いいたしたいと思います。

 これからお聞きする問題は、当然、市民会議の判断に、論議にゆだねられている問題であると思いますけれども、前段申し上げたように、予算を使ってハード事業で社会資本を充実するということよりも、少ない予算を最大限生かせるソフト事業について重点的に取り組んで、合併した市との地域間競争に打ち勝つような事業を展開しなければならないと思っておりますので、そういう意味では、早急に具体的に示さなければならない問題、考え方をお聞きしなければならない問題があると思います。これらについては、プランにとらわれない、さらに自由な発想、あるいは、すべての結論が出るまで待つのでなく、当初のスケジュールを早める必要があると思われる問題もあるかと思います。

 そこで、最初に地域自治組織の構築についてお聞きをしたいと思います。

 地域自治組織の構築ですが、自立に向けての官民の協働、あるいは住民同士の協働の必要性が増している中で、地域においての価値観の多様化、プライバシーの問題、核家族化等、長く言われている問題ですが、このように地域の変質が進行して、予想される大地震の際の防災にも懸念される事態と認識しております。

 このような中で、従来の延長線上での地域組織を考えて、これを改変するということは不可能ではないかと、全く新しい発想が求められると思います。ご承知のように、駒ヶ根市が誕生して50年、交通、通信などの社会環境は著しく進化しました。50年前の地域組織や運営が今もそのまま機能しているということは考えられませんし、機能していない組織や形態を今のままで残してよいのかということも考えなければならない問題ではないかと思います。

 具体的には、支所制度のあり方や開発委員会等の組織がありますが、これがある地域とない地域のバランスを根本から見直し、必要性について論議をする必要があります。改革プランは、これらについて単体で論議をするということになっておりますが、前段申し上げたように、地域が崩壊寸前にある、隣組未加入世帯が増加する中で、高齢者世帯や独り暮らし世帯の把握もプライバシーの問題から難しくなっておりますし、災害時を想定しても、地域組織による住民が自主的に活動するということは、組織上、形はできていても、実態は不可能であるというふうに思います。自主的に協働する必要性が、ますます増しているということです。

 福祉の面でも地域での支え合いや合意の必要性が増してきております。今月の市報にありましたように、福祉タクシー券の配付基準が、市民の要望にこたえて、いち早く変更されたことは評価できる問題ですが、この問題を見るように、全市一律では解決できない、きめ細かな福祉施策も求められているわけでございます。

 つまり、市が一定の基準を示し、住民が自主的にこれらを決めていく、そのために地域住民が全員で話し合わなければ進まないような組織、そのために一定の予算も地域に配分していく、このような地域組織、つまり地域内分権について考え方をまとめ、構築していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 次に、小さな駒ヶ根市役所を目指してですが、従来から民営化、民間委託については私も申し上げてきたわけですが、これらも改革プランの中にとらえられてはいますけれども、より早く取り出して、駒ヶ根モデルとなるような施策を示す必要があると思います。

 市の組織の改変については、厳しい財政状況を最も熟知している市の職員の皆さんが市民の立場に立って市民をリードしていく必要があると思います。そのような中から、従来から言われた保育園・幼稚園、給食センター等のほかに上下水道についても今後の運営について論議する必要があると思います。

 これらを考えていく中で最もネックになるのは公務員の身分の問題でございますが、国が独立法人というような組織でこれらの問題に対応している部分もあるわけでして、地方の独立行政法人のような形に移行をさせる、そのような組織形態の検討も早急に必要ではないかと考えます。

 先日終わりました衆議院選挙の結果に見るように、国民は改革の必要性を大いに支持をしている、改革というのは、すでに大きな流れになっていると認識しなければならないと思います。

 組織を検討すると同時に、収納増加策、財政問題については、少ないパイをいかに有効に使うかということと同時に増収策について考えなければなりません。

 特に、これまた数年来申し上げた都市計画税についてでございますけれども、アクセス道路周辺に加えて153のバイパスも整備されました。下水道の整備も進んでおります。このように社会資本が充実してくると、いよいよ都市計画税の徴収に対する不公平感が増大してきていると思います。改革プランに盛り込まれてはいますけれども、早急に現在の都市計画税の収入額を下回らない税率、徴収範囲の見直しが必要と考えます。18年度予算に間に合わせることはできないでしょうか。

 さらに、工場誘致でございますが、もう1つの強力な増税策であります。担当部署や市長がトップセールスを行うなど、その努力については大いに評価いたしますが、市内にはまだ多くの工場適地が残っているわけでございまして、しかも、この問題は、他の市、あるいは県を相手にの競争も大変厳しいわけでございます。そうなりますと、より有効な施策と周辺地域住民の熱意が大変必要であると、熱意と協力が大変必要であると考えます。より具体的、積極的に取り組むことを要望して、私の1回目の質問といたします。



◎市長(中原正純君) 小原議員のご質問にお答えをいたします。

 自立の道が選択をされましてから6ヶ月が、言われておりましたとおり経過いたしたわけでありますが、当時のようなまちづくりに向けた議論が市民の皆さんの間で聞かれていないというか、聞かれなくなっている、この時代の転換期におけるまちづくりに向けて引き続き議論をしていく必要性があるのではないか、こういう立場に立っての幾つかのご質問があったと受け止めておりました。それぞれ、順次お答えをしていきたいと、かように考えております。

 まず、市町村合併の取り組みを通じて私どもが市民の皆さんに申し上げてまいりましたことは、地方分権時代への対応や国と地方を通じた厳しい財政状況への対応、さらには少子高齢化や日常生活圏の拡大などの社会的環境変化への対応などといった課題に、これからどう取り組んでいくかということを説明し、申し上げてきたわけであります。基礎自治体としての力量をどうつけていくのか、これらの課題に対応する最善の方法として、スケールメリットなどの効果や、言われておりました合併特例法による財政支援措置のある市町村合併を推進をしてきたところであります。この考えは、私自身、今でも変わることはありません。

 また、現在においても国は合併新法により市町村合併を推進している状況にあると思います。これらの課題は、合併をするにしても、しないにもかかわらず、どこの団体でも避けて通れない、また乗り越えていかなければならない大きな課題であると認識をしております。

 特に、地方が自立していく上で最も有効な手段とされた合併が白紙となった今、合併した市町村以上に協働のまちづくりや行財政改革を推進し、また産業振興など歳入確保策を実施しながら、これらの課題に対応してまいらなければならない、決意を新たにいたしているところでございます。

 そこで、市町村合併を取り巻く最近の状況についてご質問がございましたが、まず、触れられておりました財政見通しの内容でありますが、特に三位一体の改革等の影響、この状況がどうなっていくのか、このことは注視すべき課題であります。

 この改革は、いわゆる財政面における自由度の拡大と財政再建という二面性を持っているわけであります。平成16年度におきましては、このうち財政再建のみが際立ちまして、結果として大きな財源不足が生じたわけであります。このため、地方6団体は、ご承知のとおり、国に対し真の改革となるよう強く要望をいたしました結果、いわゆる骨太の方針の中で平成17年、18年度においては大幅な交付税の削減を実施せず、必要な一般財源総額が確保される見通しとなってきたわけでございます。

 しかし、問題は、平成19年度以降の第2期改革とよく言われておりますが、この三位一体の改革におきましては、2010年の初頭における国の基礎的財政収支、いわゆるプライマリーバランスの黒字化を目指しているわけでありまして、これは交付税総額の抑制をさらにやっていこうと、こういう国の考え方に立っておりまして、厳しい財政状況が予想されるわけであります。

 また、この改革では3兆円を目標として所得税から個人住民税への税源移譲が行われる予定でありますが、その場合、個人住民税の課税客体によって税源移譲額に地域格差が生じる、比較的、課税客体の弱いとされる地方には厳しい状況も予測されているわけであります。

 合併問題を議論していた当時と比べると、平成18年度までは、やや緩やかな改革となりましたが、こうした要件や、その他景気動向などの要因によって、財政見通しは総じて厳しい状況にあるというふうに判断をしているところでございます。

 次に、合併新法による国の動きでありますが、本年5月に自主的な市町村の合併を推進するための基本的な指針が示されました。この指針におきましては、県が定める合併の推進に関する構想の考え方や交付税の合併算定替えなど国の特定措置が示されたわけであります。

 さらに、8月末には新市町村合併支援プランが示されまして、旧法のような手厚い財政支援措置はなくなりましたが、合併直後の臨時的経費や合併準備に必要な最低限の経費に対する支援措置が盛り込まれたわけであります。なお、支援策の多くが県の構想に位置づけられた合併対象市町村に限られているというところが特徴であります。

 次に、県の新法における動きでありますが、県では合併の推進に関する構想を直ちに策定する考え方は持っていないという判断を私どもはしております。したがいまして、構想策定のための審議会の設置もしていないと承っております。この改革の時代に、本当にいかがなものか、誠に遺憾に思っている次第でございます。

 また、合併に対する全国市長会の取り組みにつきましては、旧法における合併特例債の充当範囲の拡大や合併市町村の円滑な行政運営の推進のための情報提供、地域の実態に応じた制度の見直し、適正な財政措置などを国に要望しているところでございます。

 また、県の自立を選択をした市町村に対する財源支援措置の動きもあるわけでありますが、昨年度スタートいたしました小規模市町村に対する自立支援策である集落創生交付金は、本年度はコモンズ支援金に統合されてしまったわけでありまして、このコモンズ支援金の中で支援を受けると、こういう状況だと私どもは受け止めております。

 いずれにいたしましても、単独での自立を選択した今、新たなまちづくりに向けて市民の皆さんと議論を重ねて、多くの皆さんの社会経験や知恵や創造的なエネルギーを結集して活力ある持続可能な地域づくりを進めていかなければならないというふうに考えております。

 次に、自立に向けた市民会議の検討経過等についてのご質問でありますが、地方分権への推進と厳しい財政状況に対応するため、改革と創造へのまちづくり推進市民会議を設置をしてプランの策定推進を進めてまいりました。特に昨年度は三位一体の改革の影響による財源不足基調への対応と持続的な財政構造の構築に向けて市民会議の提言をもとに行財政改革5カ年計画を策定し、市民の皆様にご理解をいただきながら実行に移してきているところでございます。

 この5カ年計画は、自立のまちづくりに向けた計画でありまして、本年度、この計画の着実な実行を図るとともに的確な財政見通しに努め、その上に立って新たな視点に置ける見直し、さらなる改革を進めることとしております。見直し後の計画につきましては、市の財政状況やサービスのあり方をお示しするものとして情報の提供に努めてまいります。

 現在の市民会議の状況でありますが、地方分権や厳しい財政状況に対応するためには、市民や市民団体、行政などの多様な力の連携や、自助、共助、公助の精神に根ざした協働型のまちづくりを構築することが重要と考えて、本年度の中心的なテーマとしたところでございます。これまでのように行政が地域や社会の多くの問題に対応することは困難になってきております。また、子育てをはじめ、介護、防災などの今日的、地域的課題は、多くの力の結集や多くの市民の皆さんの主体的な活動なしでは対応できない状況にあると思っております。

 市民会議におきましては、こうした認識に立って、自立のまちづくりに向けて、市民参加や協働を基本とする新たなまちづくりのシステムや具体的な事業について検討を進めております。

 ご提案のありましたとおり、自立に向け構築しようとしております協働を推進するためには、何といっても、その必要性など基本的な考え方の理解と活動を通して成し得る効果などを肌で感じることが必要であるというふうに思っております。

 市民会議の会議経過については、これまでもホームページや市報などでお知らせをしているところでありますが、多くの市民の皆さんが自立に向けたまちづくりの課題として共有できますよう、また新たな活動につながるよう、さらに会議経過など情報の提供に努めつとともに、多くの市民の皆さんからご意見等を受けることのできるよう体制を整えてまいります。

 次に、駒ヶ根市が誕生をいたしまして50年が経過をし、地域自治も大きく様変わりをしてきました。今後のまちづくりを進めるためには、言われておりましたように、新たな視点での地域自治組織を構築していく必要があるのではないかといった趣旨のご質問かと思います。

 少子高齢化の進展や地球環境問題の顕在化、経済の低迷化や価値観の多様化など、今日の社会経済情勢は大きく変化してきております。その中で、地域的な課題、今日的な課題を複雑化、個別化してきているわけであります。

 これまで住みよい地域をつくろうと相互扶助や結いとして住民が日常生活の中で主体的に行ってきた活動は、こうした個別的、地域的課題を自らの力で解決をしてきたわけであります。しかし、都市化や核家族化が進んで、社会環境や生活環境の変化とともに、これが、いつしか公共サービスとして行政に引き継がれてきているものもあるわけであります。

 この半世紀の間に地域自治組織も大きく様変わりをしてきているわけであります。現在の自治組織は地域の歴史的、文化的伝統を背景にして形づくられてきておりまして、多くの地域的課題や災害時への対応、日常生活の基礎的コミュニティーとしての豊富な経験を持ち合わせているところであります。現在も地域への愛着心を持つ皆さんによって個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現に向けた活動が進められてきているところでございます。

 一方で、都市化の進展や価値観の多様化などによる自治意識、コミュニティー意識の希薄化が進んできておりまして、自治組織未加入者の増加や地域自治活動の低迷などといった状況が顕著に見られるわけであります。

 また、小学校通学区をエリアとして検討すべき課題や都市基盤整備の進展による生活圏の変化に対応した課題、そういうものを踏まえればですね、地域の組織の中で、ある意味では、ご指摘をいただいておりましたように、すでに形骸化し、あるいはまた疲労しているそういう組織もあると思うわけであります。広範囲で横断的なエリアで検討すべき課題も増えてきておりまして、これらに対応できる自治組織の検討も、まさに必要となってきているというふうに思っております。

 地域自治は、本来、地域住民の皆さんがまちづくりに対して自由に議論をして、住民自らが地域の将来を考えて自己責任を持って行動するというものでありまして、そのためには、時代の変化や新たな課題に対応できて、自分たちの地域づくりに深く関与できる、権限の持てる仕組みを基本とした地域自治組織の構築が必要であると考えております。これらは、まさに本来の地域自治の実現であります。これまで申し上げてきたまちづくり協議会につながるものであると考えております。

 これまでの市民会議の議論では、現状の自治組織の体制が十分機能すれば多くの今日的課題に対応できるものとして、この自治組織の活性化に向けた検討を進めているところでございます。こうした活性化に向けた取り組みの中から、ご提案のような新たな組織の見直しと、またまちづくり協議会のような組織づくりが地域の中から議論されること、市民、行政の共有の課題となることを期待をいたしているところであります。

 いずれにしても、地域自治組織につきましては、協働のまちづくりを進める上で最も重要な基本的な組織でありまして、ご提案の新たな視点などとともに、自治組織の活性化や時代の変化に対応した自治組織づくりを進めるとともに、こうした取り組みが主体的なそれぞれの活動につながっていくことを期待をしているところであります。

 次に、行政のスリム化に向けて幾つかの提案がございました。

 まず、新のスリム化に向けた取り組みといたしまして、国で言う独立行政法人、地方では地方独立行政法人でありますが、こうした手法を用いて民間委託と同様の効率的な運営ができないかとのご提案であると思います。

 民間委託につきましては、行財政改革5カ年計画の中で、これらの時代の要請にこたえられるサービスが十分提供できるのか、また行政の責任を果たすことができるのかなどに留意しつつ、民間活力による効率的で効果的なサービスの提供という視点から推進してきているところでございます。

 ご提案のありました施設につきましては、5カ年計画の中で、今後、慎重に検討していくこととしております。

 お話の地方独立行政法人でありますが、公共上の見地から確実に実施される必要のある事業のうちで、民間にゆだねた場合、確実な実施が確保できない恐れのあるものについて、効率的、効果的に行うために地方公共団体が設立するものであります。対象事業は法律で定められておりまして、具体的には水道事業、病院事業、保育所や介護施設の運営が挙げられているわけでございます。

 特に、経営面で独立性、独立採算制を基本とするなど、効率的な運営が期待されている一方で、例えば当市のように幼児教育機関として位置づけている保育園などの運営に当たっては、議会の関与であるとか、教育委員会の関与が薄くなるなどという検討すべき課題もあるというふうに思っております。

 ご提案のとおり、この手法は職員を公務員の身分のまま移管することも可能であります。今後、どういった事業での活用が可能なのか検討してまいりたいと考えております。

 次に、負担の公平性の観点を含めて都市計画税の見直しについてのご提案でありますが、課税区域を用途地域内に変更して以来、駒ヶ根市では29年が経過しようとしているわけであります。

 この間、言われておりましたように都市基盤の整備も順次進み、用途地域に限らず郊外においても都市化が進展している状況にあります。このため、用途地域内のみに都市計画税を課税していることに対して、確かに税の不公平感があるとの声も多く聞かれるわけであります。

 これまで懇話会等を設置して検討を進めてきた経過もございますが、昨年、この検討結果をもとに市民会議においてもさらに議論をしていただいたわけでありまして、駒ヶ根市といたしましては、5カ年計画において平成20年度見直しに向けて検討を進めていくこととしているところでございます。現在の経済情勢や税等社会負担の増加などを考えると大変難しい環境にあると考えておりますが、税の基本である公平性の確保に向けて、その手法を、申し上げたとおり検討をしてまいりたい、かように考えております。

 次に、市の増収策としての企業誘致の推進でありますが、プランにも掲げてありますとおり、行財政改革は歳出の見直しのみを言うのではなくて、歳入の確保策、特に自主財源の確保策は自らの力量をつけ地域の付加価値を高めていくために、また自立していくための重要な視点、政策であると考えております。

 自主財源の確保策で長期的視点に立った取り組みといたしましては、地場産業の育成や新たな産業興し、積極的な企業誘致と、これに伴う雇用の創出が重要であると考えております。

 これまでも積極的に企業誘致を進めてきておりまして、その結果、最近ではトーハツ株式会社さんをはじめ平和産業さん等々、多くの企業立地を実現できたところは、大変ご同慶に耐えないところでございます。

 現在も数社と話し合いを進めておりまして、営業活動を積極的に進めております。近いうちに、何とか、そのうちの1つを具体的な契約に結びつけたい、職員とともに、今、最善の努力をいたしているところでございます。

 また、平成17年度当初予算におきましても、企業立地資金預託金の増額をするなど、新たな企業立地に向けて積極的に取り組んでまいりたいと思います。議会の皆様方も、そうした立場に立って、地域に企業立地に向けた動きがあればですね、ぜひご理解あるご協力、ご支援を賜りたいことをお願いを申し上げます。

 以上でございます。



◆8番(小原恒敏君) お答えをいただきました。

 合併をした市町村以上に厳しい行財政改革を行わなければならないという市長の決意、改めてお聞きしたわけですが、当然のことですが、極論ではマイナス3億円とプラス170〜180億円の間での勝負でございますので、本当に厳しいわけですが、その中で、19年以降、プライマリーバランスを求めての国の改革が進むとすれば、これは、さらに駒ヶ根市を含む地方に大きな負担になるわけですが、しかし、これも早急に達成してもらわなければさらに国の借金が増えてしまうということですので、ますます地方にかかる行財政改革の重要性というのは認識しなければならないし、市民の皆さんによく理解をしてもらって早急に進めなければならないと思っております。

 その中で、合併も選択肢にあるわけですが、県の、お聞きしたような姿勢については、県民にいろいろな選択肢の中から自分たちの生きる道を選択させるという道を閉ざしているのではないかというふうに思われて仕方がありません。

 コモンズ支援金なるものも、一体、駒ヶ根市の、このような、やろうとしている行財政改革を果たして助けられるものかどうか、当然、助けられるような額には至らないというふうに思っております。だからこそ、合併でなければまちができないということではなくて、今は何とか努力をして自立をしていくという姿を市民の皆さんに理解をしてもらう、市長言われたように論議に参加をしてもらう、そういうことが必要であると思います。そういう意味では、地方自治組織のあり方、あるいは市組織について地方独立行政法人を含めた検討を前向きに進められるという回答をいただきましたので、ぜひ、これらを市民の皆さんに理解いただくような形で論議に市民を巻き込んでいただきたい、そんなことをお願いしたいと思います。

 都市計画税についても、平成20年度に向けてということで、あと3年ぐらいで改革がされるのかなあと期待をするわけですが、この問題も、やはり新たに賦課をする市民の皆さんには大きな問題になるわけで、当然、論議を呼ぶわけですので、この問題も今から理解をいただくような論議が必要ではないかというふうに思っております。

 工場誘致についても、本当に重要な問題で、この点については、市長がトップセールスに出かけられているということをお聞きしたり、見るにつけても、その努力をほかとして、さらに成果が上がることを期待いたしたいと思います。

 以上、申し上げて、私の一般質問を終わります。

 ありがとうございました。



○議長(北澤洋君) これにて8番 小原恒敏議員の一般質問を終結いたします。

 暫時休憩といたします。再開は11時といたします。

 10時47分 休憩

11時00分 再開



○議長(北澤洋君) 再開いたします。

 休憩前に引き続き一般質問を続行いたします。

 発言順位2番、議席番号3番 長谷部?人議員。



◆3番(長谷部?人君) 私は、こまくさの湯の屋根ふき替え改修に関連して、瑕疵担保責任と請負契約の見直しと原因究明についてお聞きしたいと思います。

 平成8年3月11日に完成したこまくさの湯の屋根について、築10年で屋根ふき替え費用1,500万円弱を駒ヶ根市の費用負担にて改修することになりました。

 報告では、平成8年7月のオープンからしばらくしてから更衣室の天井に雨漏りがし、板金部分が施工不良で施工業者の責任により補修をした。平成10年1月、大雪と松の枝折れでかわら数十枚が割れた以降、雨漏りがして天井裏にバケツを置くようになった。さらに平成13年1月の大雪でかわら100枚以上が割れ、雨漏りし、かわらの補修を保険を使って直した経過もあるようです。勾配がきつく、かわらは素人が乗ると割れやすい、割れ、ズレが生じるので、そのつど業者に連絡を取り、補修してもらい、現在に至ったようです。

 雨漏り箇所が年々増加し、現在に至ったとのことですが、議会でも、補正予算で雨漏り被害による、その他の天井裏等の影響が出ないうちに早急に抜本的な対策を取らなければ危険だということで1,600万の予算づけをし、議会でも私も了承した経過があります。

 しかし、駒ヶ根市による実際の屋根改修工事費用負担は、今回の約1,500万円に当時の屋根工事代2,966万円余に設計及び設計管理費用1,854万円を案分しますと、いわゆる捨て金が3,100万円になり、こまくさの湯の屋根工事にかけた費用総額は、今回の落札金額1,500万円を足すと総額で5,600万円にもなります。

 改修の原因が市で言われる大雪、松の枝、松葉等の自然が原因では片づけられない市民負担の大きな金額ですから、発注者、設計者、設計監理者、施工者、使用者の責任と原因を明らかにしなければならないのではないでしょうか。

 市からは、原因について、外部による検証の必要はないとの回答がありましたが、しかし、このようなことが再度起きる可能性もあり、防止するため、請負契約書も含め次のことを検証し、お伺いしたいと思います。

 原因については、大雪と松葉、松の枝が落ちた等のことでかわらが割れたということですが、本当でしょうか。

 まず、周辺環境についてですが、現在の状況を見ますと、雨漏りは西の屋根ばかりでなく、松のない東の屋根からも雨漏りがしています。枝折れ、落下、松葉は、基本計画や設計に当たって想定の範囲ではないのでしょうか。

 以上の状況を含めた市の費用負担から、情報もなく、原因を知らされていない市民感情は「冗談じゃない。」「なぜ市税負担だ。」という言葉が一律に返ってきます。さらに、「企画や設計業者、施工業者はだれだ。施工ミスだろう。瑕疵担保は10年だろう。」市民は「自宅だったら絶対にお金を払わない。」ということまで言います。

 建物についてですが、積雪や大雪の恐れと凍結、松葉や松の折れ、落下、風は、建築企画するに当たっては、菅の台地域の範囲内では、自然については当然の想定の範囲内ではないのか。

 駒ヶ根市内の業者は、経験的に、今回施工されていた、外部デザインはよくても、大雪で積雪する、凍結する隠しといの工法については、おおむね否定的です。屋根勾配や風がきついため、滑り落ちた落ち葉や雪は隠しといにたまり、雪はヒーター等でとかしたとしても、凍結した排水パイプまで相当な配慮をしないと、逆漏りし、あふれ、さらにといに荷重がかかると言われています。「なぜ凍結や積雪に弱い隠しといの工法を採用したか疑問だ。」とも言います。「今度の改修に当たって隠しといの工法を再び取れば原因の一端は隠しといでないことが判明されますが、今度はどのような工法を取るのでしょうか。」と市内の建築関係者は言いますが、いかがでしょうか。

 現在、屋根に使われている、乗ると割れる、雪にも枝の落下にもより割れるかわらについてですが、設計書にはセラドン名の世界最高級のアメリカのかわらメーカーの商品が設計されています。品質で400kgを超える強靭な曲げ、強度、強度は強風、加重に強く、メンテナンスの際にも踏み割れの心配がない、60年の材料品質保証と15年の材料に起因するクレームについては、材料、工事の保証がうたわれている商品です。このアメリカ製のかわらが実際に使われていたとしたならば、なぜこのような状況で、このような問題が生じ、何千万円もの市の負担になってしまうのでしょうか。駒ヶ根市、設計者、設計管理者、施工者は、そのかわらについての、その製品を検査し、確認したのでしょうか。設計者の立場では、発注者である駒ヶ根市の意向を設計に反映した、その結果が、このかわらなのでしょうか。設計管理者は、設計、仕様どおりの建物ができるように製品の候補や検査をし、工程を管理しなければならない。施工業者は、図面に基づき積算し、仕様書どおりに施工し、検査と引渡しを受けたはずですが、いかがでしょうか。

 次に、駒ヶ根市の請負契約書を読んでみますと、第1条、設計図書に従い履行しなければならない、第9条の条文に沿い、市は監督者を置いたのか、監督員は指示、承諾と協議、さらに工程の管理、材料の試験、施工状況の検査、立会いをする責があるとの記述があります。以上のことをやっていたのでしょうか。実際にしていれば、施工者、納入者の責任はなくなってしまい、監督員である監督者の責任が生ずると思いますが、いかがでしょうか。

 第13条は、工事材料の品質及び検査の条文、第31条、監査及び引渡しを受ける条文には、破壊検査をすることもできるとの記載もあるが、実際にかわらの、このかわらの検査をしたのでしょうか。そして、製品検査をし、図面どおりに施工し、検査をクリアしていたとしたならば、施工業者の責任は生ぜずに、監督員、設計管理者の責任も一端がうかがえるが、いかがでしょうか。

 この結果から想像すれば、発注者である駒ヶ根市と設計折込をしたかわら納入業者、監督員の責任がうかがえ、建設業者の責任は薄まるが、いかがでしょうか。

 次に、瑕疵担保責任の問題は、第44条に、以降、施工者に対し、相当の期間を定めて、その瑕疵の修補を請求し、修補に替え、修補とともに損害賠償の請求ができる。その後にある条文、瑕疵が重要でなく、かつ修補に過分な費用を要するときには、甲である駒ヶ根市は修補の請求をすることができない。今回は、この条文を適用したのでしょうか。

 第2項、引渡しを受けた日から瑕疵補修、または損害賠償は引渡しを受けた日から2年以内とあります。第3項、工事目的物の引渡しの際に瑕疵があることを知ったときの条文、直ちに施工者に通知しなければならない。第4項、甲である発注者駒ヶ根市は、第2項に定めると同時に、実行と同時に既存の日から6ヶ月以内に権利行使をしなければいけない。第5項、工事目的物の瑕疵、駒ヶ根市もしくは監督員の指図によるときには適用しない云々の記述です。

 お聞きしたい。損害賠償請求をしたのか。対象にならなかったのか。文章にて瑕疵の通知をしたのか。

 この工事に関しては、施工業者への責任よりも発注者である甲である駒ヶ根市と監理職員の姿勢と屋根がわらを設計指定した設計者及び建築場所への環境の基本設計の責任が浮かんでくるが、いかがでしょうか。

 さて、今回の屋根改修工事の工法を尋ねますと、「設計と管理はまちづくり建設課の直営でやる。松の枝折れ、積雪による割れ、ずれ、目詰まりによる雨漏りの恐れがあるから、今回はかわらを使用しない。以上に対応するため、心配のない鉄板ぶきとする。外部による検証の必要性はない。」との回答でした。

 私は、市民負担への反省、外部による検査や監査をも含めて原因の究明は必要だと思いますが、いかがでしょうか。

 駒ヶ根市の請負契約書についてですが、駒ヶ根市独自様式で、これからは、請負契約の瑕疵担保期間の延長についてですが、民法638条による瑕疵担保期間は、コンクリート造などの引渡しから10年、木造などには5年と定められているが、契約により短縮することができるため2年とされているが、期間延長を見直す必要があるのではないでしょうか。

 そして、附帯条項として、主要な構造部分、雨水の浸入を防ぐ部分に上限10年、瑕疵担保責任20年まで可能な平成10年の品格法もあります。解釈に大きな含みを持つ瑕疵担保条項に対しては、発注者である駒ヶ根市は具体的な項目も含めて明文化する必要があるのではないでしょうか。構造具体、基礎、杭、土台、小屋、梁、床、桁。雨水の浸入を防ぐ部分、屋根、外壁、サッシ、雨水を排除する部分、配水管等について。また、さらに具体的なアフターサービスの条項。

 考え方として、建物にかかわらず、構造物、道路等の完成後の引渡しは、一時引渡しは完成検査後で代金を決済し、最終の引渡しは今の請負契約書の条文に付記し、瑕疵担保期間が終了する2年後が、設計、設計管理者、監督員、発注者、施工者とで立会いの上、最終の引渡し検査をして正式な引渡しとする考え方が必要だと思います。

 以上、提案も含めて検討する必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 まず、第1回目の質問を終わらせていただきます。



◎市長(中原正純君) 長谷部議員のご質問にお答えをいたします。

 こまくさの湯の屋根改修に関しましては、去る6月議会において補正予算を提案を申し上げ、十分議論をいただく中で全会一致で可決をいただいたところでありますが、その際の補正予算の提案説明と、その後の質疑の中でも十分説明を申し上げてきたつもりであります。改修に至った原因と今後の対応について再度のご質問でありますので、経過と考え方を申し上げたいと思います。

 まず最初に、ご指摘の設計に当たっての自然条件等の考慮についてでありますが、菅の台という場所柄から、降雪、凍結など、当地域の自然環境に対する配慮は、設計上、行われていると判断しております。

 しかし、平成10年と13年の大雪につきましては、観測史上初めてというような大雪でありまして、設計上、そこまでの大雪は想定していなかったのも事実であります。

 しかし、通常、想定できる範囲の自然条件は、当時、十分に考慮した上での設計であったと理解をしております。

 また、松葉による目詰まりにつきましては、ご指摘の赤松だけでなくて、建物周囲には唐松も多数生育しておりまして、これも含めて松葉ということでありますので、ご理解をいただきたいと思います。

 さらに、設計時には、周囲の状況から判断いたしまして、松葉などが屋根に落ちることは予測しておりましたけれども、屋根の勾配等から判断して、それが雨漏りの原因になるとの予想は、設計当時ではできなかったことも事実であります。

 枝折れにつきましても、積雪による枝折れは平成10年の大雪のときでありまして、設計時にそこまでの降雪を想定することは困難であったと理解しているところでございます。

 次に、ご指摘の外国製の平がわらの使用につきましては、駒ヶ根市を代表する入浴施設として外見上も敷地内の樹木や周辺の環境に調和をしてアルプスの雰囲気をかもし出せるものにしたい、そういう思いもありまして、さまざまな製品を比較検討した上で平洋がわらを選定をしたわけであります。

 また、選定したかわらにつきましては、アメリカの国内基準を満たすものでありまして、日本がわらと同等以上と判断をして、言われておりましたが、改めて破壊検査は実施をしておりませんでした。

 とよについての設計時の考え方につきましては、軒とよや、とよをつけない方法などもありますが、この施設が利用客の安全を何よりも優先すべき集客施設であることから、広い屋根の雪が一気に落ちてくることを想定すると、軒とよよりも、一旦とよで受けて、とかしながら処理する隠しとよ、内とよの方が、この施設においては有利性があると考えたものであります。通常の積雪に対しましては、ヒーターも設置されておりまして、この構造で対応できるものと判断したものであります。

 今まで申し上げてきたような状況の中で、設計時に今日の状況を予見することは極めて難しく、現在の状況をもって設計自体に瑕疵があるとは言えないというふうに判断をしたものであります。

 しかしながら、結果的に大雪によるかわらの割れや、松葉による目詰まり等により施設に問題が生じたことは率直に反省をして、再発防止のために庁内において原因究明と今後の対策について十分検討をし、その決定を図ったところであります。

 今後、部材の選定に当たっては、カタログ上の数値だけでなくて、気象や立地条件などの地域の特性に加えて後年の維持管理まで配慮した選定を行うなど、今回の経験を教訓に、二度とこのようなことがおこらないよう万全に万全を期していきたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。

 そこで、瑕疵担保問題についてのご質問がございました。

 当市の請負契約書につきましては、中央建設業審議会において審議され勧告されております公共工事標準請負契約約款によって行っております。この中で、瑕疵担保期間につきましては、期間を延長することは、民法上、特約条項により可能ではありますが、公共工事につきましては、監督員の立会い、検査等のもとに施工されるものでありまして、さらに完成検査においても確認されるなど契約内容と不適合な部分が生ずる恐れが少なく、また瑕疵担保期間が長期間になれば施工上の瑕疵か使用上の瑕疵か判断が困難となり、請負者を長期間不安定な地位に置くことになります。安易に延長することは望ましくないとの考え方から2年としておりまして、但し書きにより請負者の故意または重大な過失による場合は10年として民法の趣旨と合致させているわけであります。

 市といたしましては、一般工事につきましては、この考え方を基本としますが、特殊な材料、工法を採用する工事につきましては一定期間の施工保障、特約条項を設け、瑕疵担保期間を延長することも視野に慎重に検討してまいりたいと考えております。

 併せて、ご質問の瑕疵担保期間時における再検査についてでありますが、年間発注件数、工事の種類が相当数ある中で、現在、建築工事における主要施設につきましては、担当者の段階で、引渡しから1年経過時と2年の瑕疵担保を終了時に、業者立会いの上、経年検査を実施しているところであります。

 検査体制については、以前よりも充実していると考えておりまして、引き続き検査体制の充実について、言われておりましたことを含めて、建築工事以外の工事も含めて検討してまいりたいと考えております。

 すでに議決をいただき、工事の発注に、今、かかっている段階でありまして、先ほども申し上げたように、二度とこうしたことが起こらないように、今回の教訓を生かして、きっちりとした対応を今後ともしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。



◆3番(長谷部?人君) このかわらを納入した業者は岡谷の業者のようですけれども、そういうところに対しても、自分たちのお金だったらどうするんだろう、考え方として、駒ヶ根市の発注であることは間違いありませんけれども、駒ヶ根市民一人ひとりの発注として考えていただいて、こういう結果に個人だったらどうするのかの立場で考えていただきたいと思います。

 また、駒ヶ根市が、こまくさの湯ですけれども、こまくさの湯は駒ヶ根市が建物の所有者でありますけれども、使用者は違う駒ヶ根観光開発とお聞きしております。今後は、所有者と使用者と異なる指定管理者制度等も導入されることになりますから、さらに使用方法、また管理方法についてもきっちりしたことを考えていく必要があるのではないかと思います。

 次に、2回目の質問に入らせていただきます。

 9月7日、地域新エネルギービジョンの策定委員会の第1回目の会合で、地球規模で環境問題が深刻し、温暖化ガスの削減を目指した京都議定書が発行された中、地域温暖化防止を推進するために、この地域の役割を認識し、具体的な方向を明確にし、地域が責任を果たすために、プロジェクト等を目的に策定委員会が開催されました。そこで市長は「ビジョンは環境保全に向けた1つの大きな切り口である。環境保全への意識を高め、市民一人ひとりが新たな取り組みを。」とあいさつをされました。

 その切り口の1つに、市民の意識づけはもちろん大切なことですが、私は、市民に取り組みを求めるとともに、駒ヶ根市が自らできることから具体的な目に見えるモデルを採用し、行動し、実現を図ると、より具体性を帯び、机上理論だけでなく実感が沸くのではないかと思います。

 テーマは、「雨水を捨てるな宣言」です。雨水をためることを考えてみませんか。雨水を生かす運動と社会づくりをしませんか。「雨の1滴の水ももったいないと感じませんか運動」はいかがでしょうか。雨を生かすスカイウォーターを駒ヶ根市モデルにしていただきたいと思います。

 私たちは、雨を利用して使わずに、ただ下水や川に流し、そのくせ遠いところから運ばれてきている水を飲料水にしている。その貴重な飲料水でさえも、蛇口をひねって出るが、出るがまま当然のように飲み、飲み水を庭にグランドに散水し、車をも洗って、トイレ用にも使っているのが現状だと思います。

 台風が来る前に、鼠川、太田切川は水不足でした。

 今、海の水が蒸発し雨となって、自然のダムである森林は水源地となり、川となり、台地や農地は保水し、潤し、農業にと循環しているのですが、道路は、今、舗装され、川や小川までもコンクリートの三面張りの側溝になり、保水効果は少なく、潤すこともなく一気に流れてしまう状況です。その最悪な結果が、コンクリートで固めた東京都内では、土地に保水、貯留をすることができないために水浸しとなり、あふれて都市型水害に陥っています。

 2003年3月、京都で世界水フォーラムが開催され、都エコロジーセンターで雨水活用分科会が開かれました。通称エコセンは、1997年に開かれた京都議定書の精神を具現するためにつくられた建物のようです。雨水の活用、太陽光発電パネル、躯体放射冷却・暖房、屋上緑化、再生材、間伐材、池からビオトープ、京都ならでの始末の文化、もったいない精神を反映した建物と言われています。

 雨水利用の先進地墨田区は、国技館には、私も聞いて、調べてびっくりしたんですが、雨水貯水量は1,000tと2,000tが蓄えられています。公共施設には、墨田区では、雨水導入を原則としています。2003年から敷地150坪から雨水利用導入を指導し、民間の雨水利用タンク設置に補助をしています。

 駒ヶ根市内でもステンレス製で200リットル、500リットルの2タイプを販売施工していますが、長野市では2分の1の上限5万円を、長野市でも補助しております。

 例えばですけれども、都市型に近い駒ヶ根市の商店街50軒が200リットルの雨水利用タンクを設置したならば、1万リットルの設立とミニダムになります。家庭用に、事業所に、大型量販店にも設置を促し、都市型集中豪雨、渇水対策の災害防止、ミニダムとして、さらには50℃〜60℃になるコンクリート表面温度を下げる潤いのある打ち水用に、防火用水に、節水に効果があり、優先して行政が設備補助し、都市計画に盛り込んだらどうかと思います。

 駒ヶ根市の庁舎や学校では、火災や地震など災害断水も想定し、非常時の消化用水、トイレ用水としての水源確保と防火水槽にもなり、ビオトープにもなる。洗車用に、散水用に、屋上のヒートアイランド防止に、水道経費節約にもなるし、多くの市民が目にとまる雨水利用の特別モデルとし、実験地に指定して、行政が率先、実行してみたらどうかと思います。

 多額の費用がかからないし、費用がなく、すぐ実行できる雨水利用タンク、データの把握には、率先、実行あるべきだと思います。その波及効果は一石二鳥にも三鳥にもなるこの提案につきまして方向性と考え方をお聞きすることにより、第2回目の質問を終わらせていただきます。



◎市長(中原正純君) 長谷部議員の2度目の質問にお答えをいたします。

 まず、雨水の有効利用といいますか、雨水を生かすことをもとにした提案がございました。

 雨水につきましては、言われておりましたように、社会経済基盤の中で、飲料水、あるいはまた農業用水への利用のほかに、1つといたしまして雨水流出抑制としての治水対策があります。また、2つ目として非常時の生活用水としての防災対策があります。3つ目としては資源有効利用としての水資源対策による循環型社会の形成の3つに大きく分けられると考えております。

 具体的な利用例等につきましては、言われておりましたが、庭木への散水であるとか、洗車、トイレの洗浄水、洗濯用水、防火用水などのほかに、近年では温暖化対策として透水性のアスファルト、コンクリート、それらへの打ち水、屋根への打ち水、さらには冷却等の補給水、また地球に優しい冷暖房の要らない住宅として雨水の気化熱利用による冷房利用などが考えられてきているわけであります。

 市におきましては、限りある資源の有効利用につきましては、平成8年に環境への負荷の低減と自主的かつ積極的な行動などを理念といたしました環境保全条例をいち早く制定をいたしまして、それに基づいて平成9年3月に策定をいたました環境基本計画では、市が目指す21世紀の環境の姿を明らかにするとともに、その実現に向けて、自然と人間が共生する環境、また安心して生きることができる良好な環境、さらには循環型の確立した生活環境、また、すべての市民が参加してつくる環境の4つの行動指針を示しまして、それらを第3次総合計画にも反映させ、自然との共生で地球に優しいまちづくりを、以来、積極的に推進をしてきているところでございます。

 こうした中で、モデル的に、赤穂東小学校に児童の自主的取り組みへの支援として雨水を花壇等へ散水するための雨水貯留タンクの設置を検討している段階であります。

 さらに、自然教育の一環、1つとして、省資源、省エネへの取り組みの啓発を引き続き行ってまいりたいと考えております。

 雨水の有効利用につきましては、現在のところ施策としての補助制度はございませんが、地球温暖化防止対策などの環境問題につきましては、言われておりますように市民一人ひとりの省エネなどの取り組みが大変重要となってきております。

 また、市の積極的な取り組みへのスローガン、こうしたことも大切だと考えております。

 市の環境基本計画は、理念は今でも変わりませんけれども、策定後、すでに8年を経過しております。この間、温暖化防止対策やごみの有料化など状況が大きく変わってきておりまして、どう持続可能な循環型社会を築いていくかということが改めて時代の要請になってきております。

 したがいまして、環境基本計画の見直しを、まずやると、こういうことで、今、準備を進めている段階でございますので、雨水を生かすことの検討、こういうことも、ご提案のありました内容について大いに議論をしたいというふうに考えております。その中で、ご提案いただいた雨水の有効利用についても十分参考にさせていただきまして、美しい地球環境を未来の子どもたちに継承するため、限りある資源を有効に利用し、環境に優しく持続可能な社会の実現に向けて、市民の皆様とともに、さらに積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。



○議長(北澤洋君) これにて3番 長谷部?人議員の一般質問を終結いたします。

 発言順位3番、議席番号15番 竹内正寛議員。



◆15番(竹内正寛君) 昼食前のひとときでありますが、時間が、非常に期待に沿える内容の時間であるかどうかわかりません。私、自分自身では精一杯、思いの丈は言いたいと思うんですが、今回、私の質問は極めて足元の中から3点ほどさせていただきたいと、このように思いまして登壇した次第であります。

 先の総選挙、大変にご苦労様でございました。生活者の目線で、おごることなく、日本が前に進むことを期待申し上げたい、かように思います。それぞれのお立場、それぞれの主張、それぞれの中で、一生懸命だったことに敬意を表したいと、かように存じます。

 さて、お年寄りの方の肺炎予防のための肺炎球菌ワクチン、これの接種の際の公費助成を求め、逐次質問いたしてまいりたいと思います。

 かつて我が国における死亡原因の第1位だった肺炎は、戦後、抗生物質の登場と普及により死亡者数が急激に低下し、一時は第4位までに下がりましたが、1980年以降、再び増加傾向にあると聞き及んでおります。全国的にお年寄りの肺炎が急増しているのが特長とも言われております。高齢者の方たちは、肺炎を起こしやすく、起こすと重度化しやすいため、高齢者の死因の上位を占めている現状にあるとの指摘も医療関係者から出されてもおります。

 今、平均寿命は、男性78.64歳、女性85.59歳に達し、長寿国となっております。

 長野県は高齢者クラブの活動も盛んでPPKの発祥の地、すなわち「ぴんぴんころり」、余りいい表現ではございませんが、この言葉が全国に飛び、そして結果として老人医療費が全国で最も低いことで知られております。

 それだけに介護保険法も改定となり、寝たきりにならないよう後期高齢者の健康維持が予防的にも重要なときを迎えているわけであります。

 お年寄りで肺炎にかかった人の半数近く、これは、その原因が肺炎球菌にあると、このように言われております。また、近頃では、肺炎球菌の抗生剤に対する耐性化、つまり、肺炎の治療を行う際の薬の投与で菌の方が抗生物質の薬に強くなっていくことが問題になっており、肺炎を発症するよりも前に肺炎球菌ワクチンの予防接種が必要であり、その有効性が各地で見直されております。

 まず、このワクチン接種の必要性に対する市長の見解と当市における高齢者の肺炎罹患状況への現状認識をお聞かせいただきたいと、かように存じます。

 次に、駒ヶ根市にあって肺炎球菌ワクチンの接種状況はどのようになっているのか、また、その際の費用負担の現状はいかがなものかをお尋ねしてまいります。

 我が国において認められている肺炎球菌ワクチン接種への保険適用は、脾臓摘出者における肺炎球菌感染予防のみ、このようにされており、それ以外の接種に関しては全額自己負担となっております。自己負担の場合は、自由診療となるため、費用が6,500円〜9,000円かかっております。

 日本での肺炎球菌ワクチンの出荷数は、医療統計によりますと2002年以降急増し、2003年には17万7,089本が出荷されております。出荷されたもののほとんどが高齢者への投与と考えられ、単純に統計的に見るならば約2,400万人の65歳以上人口の1.5%が予防接種を受けているという計算となります。

 大石長崎大学の助教授によれば、このワクチンは5年有効であり、ちなみにアメリカでの接種率は60%を超えているとのことであります。65歳以下で一度接種し、その後5年を経過した後に再接種が推奨されていて、高齢者のみならず乳幼児についても接種が奨励されているとのことであります。

 ちなみにカナダでは全額国庫負担で接種を行っているということであります。

 身近な肺炎、その炎症の原因となる肺炎球菌の存在は、決して特定の人のみに宿るのではなく、体力が低下すればするほど死に至る、そうした誘引となることを思えば、予防接種の推奨ということは必要ではないでしょうか。幸い、当市ではインフルエンザの予防接種費用の一部助成も行われていて、この肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンを併用すれば最も予防効果が高いことがスウェーデンで行われた比較試験により明らかになっております。このスウェーデンでの比較試験は、対象者が、接種者10万242人、非接種者15万9,358人で見たところ、対1,000人死亡数が、接種しなかった人で34.7人、接種した人では15.1人となり、対被験者死亡率が57%に減少したとの報告例があります。つまり、1,000人に34.7人、約35人が亡くなっていたものが、接種をすることにより15.1人、約15人という、こういう数字に抑えられるという実験結果であります。こうした先進的予防施策の強化を提唱したいと思いますが、この見解をお聞かせ願いたいと存じます。

 国民の、現在問題となっている国保、あるいは老人保健、これらの1人当たりの医療費について、インフルエンザや肺炎球菌のワクチン接種費用の助成を行うことによる予防に努めた結果、特に、小さなところではございますが、大幅に医療費を抑制した北海道瀬棚町のような自治体もございます。そこでは、住民検診の折にヘリコバクターピロリ菌、これの尿中抗体検査などの疾病予防に力を注いでいるということもございます。この瀬棚町では、平成13年9月から65歳以上の方を対象に、国内で初めて肺炎球菌ワクチンの接種に費用のうち2,000円を公費負担とする助成策を開始いたしました。8月現在までに高齢者の58%に接種が行われております。

 昨年7月末で、長野県を除く各地で21市町村が取り組みを開始しています。この面では、長野県は、どうしても「ぴんぴんころり」、PPKに甘えている一面もあろうかと思います。

 6,500円〜9,000円かかる、この接種費用個人負担のうち、当市でも平均寿命を考慮しつつ、65歳、70歳、後期高齢者75歳で健常な方を対象に、節目の肺炎球菌ワクチン接種を呼びかけ、肺炎で寝込むことのないよう、高齢者クラブ等の連携の上、費用の一部を1,000円でも2,000円でも公費負担とする制度を創設されるようご提案申し上げ、この事業創設への見解をお伺いいたしたいと存じます。

 次に、青少年の健全育成とエイズ対策について質問いたしてまいります。

 決して遠くの課題ではなく、怠って手遅れの悲劇を生まないためにも、性教育の積極的展開と、自治体として、ぜひこれの啓発活動を徹底すべきとの観点から何点かただしてまいりたいと存じます。

 すぐできることは、すぐ実行、これが大事な要素であり、検討、検討でいつまでも行わなければ先へ進まない、このように思います。改革とは前に進むべきものだ、このようにも思います。

 まずはじめに、当市の小中学生に対する性教育のプログラムはどのように進められているのかをお伺いしたいと思います。

 安直な性的刺激を求める印刷物やインターネットが解放されている今日、全国的には性犯罪を伴う暴力的事件も多発をし、その当事者の年齢も18歳以下と低年齢化、しかも生命の尊厳すら脅かすような、そうした陰湿で粗暴化してきているというのが現状ではないでしょうか。

 少子時代であればあるほど、性と正しく向かい合い、現実を見つめた性教育が男女ともに必要であると私は思います。これに対する教育委員会の所見をお伺いしておきたいと思います。

 必ずしもつながる問題とは一概には言い切れませんが、HIV、エイズ予防教育の学校における現況も併せてお伺いいたしておきたいと思います。

 死に至るエイズの恐ろしさは、松本市から最初の罹患者が発見されて以来、極めて深刻な波紋を投げかけ、我が国においても取り組みが強化されてまいりました。しかし、あれだけ騒いだ、その渦と違い、時の経過とともに、その意識が薄れつつもあります。

 つい先だっての読売新聞では、たまたま、子どもたちがエイズに関する啓発活動をしていたという記事がございました。

 いずれにしても、厚生労働省のエイズ動向委員会によれば、昨年、新たに報告されたHIV感染者とエイズ患者の発生は、合計で1,165人に上り、初めて年間1,000人を超えました。HIVの感染は、東京を中心とする関東、こともあろうに甲信越地域が依然として多く、地方にあっても報告数が増加しつつあるとのことであります。

 そこで、エイズに関する当市の啓発活動はどのように行われているのかをお尋ねしておきたいと思います。

 若者が巻き込まれる可能性が高いだけに、若者の間でエイズ予防の意識を高めていくためには、若者自身が主体的に正しい知識を学び、伝えていくことが効果的だと私は思います。

 伊那保健所と一体的に、当市でも市内の若者から応募者を募った上で専門のトレーニングを終了し、中学校や高校、各種サークル等の依頼を受け、授業や学園祭、講座などでエイズのことや命の大切さ、これを伝える活動をする若者ボランティアの育成を行ったり、ある一定の期間を市としても強化月間などと名づけ、予防対策を重点的に取り組むことも啓発活動として大事なことだと思います。このエイズ予防にかかわる市としての企画に若者の参加を求めていくことも極めて大切だと思います。こうしたボランティアの育成や啓発活動の現状と、啓発を今後どのように進めていかれるのか、市長の取り組み姿勢を伺っておきたいと思います。

 エイズに関するQ&Aや検査の受付窓口の公開、正しい知識の公開や情報提供などは、インターネットが普及している今日、市のホームページで多くの住民に容易に提供できるようになると私は思います。それだけに、現在ホームページに載っていないのが気に掛かります。

 例えば「エイズってなあに?」とか、「感染と予防」「HIV感染が心配の場合には」など、さらには「感染者数の実態」や、「どうすればエイズにかからないの?」、あるいは「どうすればエイズにうつってしまうの?」「どんな症状が出るの?」「エイズって治らないの?」等々、わかりやすい表現で市のホームページに掲載されることをご提案申し上げたいと思います。この実行可否についてお答えをお願いしたいと思います。

 感染から発症まで約10年間の潜伏期間があるため、本人が気づかないまま感染を拡大させている恐れもあります。エイズ検査の受検率の向上を図ると、こういった必要があります。土曜、日曜、そして夜間でも検査が可能な環境づくりも求められます。自治体の中には検査したその場で結果がわかる即日30分検査を導入したところもあるとお聞きし、その受検率が向上したとの報告もございます。自分の居住地以外の保健所でも匿名で、しかも無料で受けられるとの情報を広く市民に知らせることも受検率向上につながることであり、必要ではないかと思います。ぜひ積極的な情報提供を市としても早急に進められることを望む次第でございます。

 エイズ感染予防のための人工呼吸用マスクの普及と一般市民が気軽に購入して携行できる販売ルートの紹介についてお聞きをしたいと思います。

 心肺停止患者を救うため、マウスツーマウス、口対口、これの人工呼吸を行う際、やっぱり恥ずかしいですよね。そうは言っても。何らかの危険を自分でも感じます。そうした不安を取り除くためのマウスツーマウスの人口呼吸用マスク、これを普及することと、一般市民が気軽に購入して携行できる販売ルートの紹介についてお伺いしたいと思います。

 マスクと手袋を使用して、最低限の感染予防策として心肺停止患者を蘇生法を施す際、このバイスタンダーとなる一般市民がいざというときに利用できるよう、心理的にも安心して人助けができる持ち運びに便利な携帯型のマスクを救命救急講習受講時に教材の一部として渡したり、あるいは、最近は自動体外式除細動機も、つまりAEDでありますが、これも容易に使用が可能となってまいっておりますが、このAEDに携帯マスクを付属させ、AED使用法の説明時に携帯マスクを用いた心肺蘇生法の講習を行い、マスクの購入ルートを紹介するなど、人工呼吸用携帯マスクの一般への普及を行政としても積極的に行う姿勢を求めます。

 これについての当市の見解をお聞かせいただきたいと存じます。

 以上、申し上げて、第1回目の質問といたします。

 よろしく、明快なご回答をお願い申し上げます。



○議長(北澤洋君) 昼食のため暫時休憩といたします。再開は午後1時といたします。

 午前11時57分 休憩

 午後 1時00分 再開



○議長(北澤洋君) 再開いたします。

 午前に引き続き一般質問を続行いたします。

 休憩前の質問に対する答弁を求めます。



◎市長(中原正純君) 竹内議員のご質問にお答えをいたします。

 まず肺炎球菌ワクチン接種に公費補助はということを含めてお尋ねがございました。

 肺炎罹患率につきましては、まずレセプトからの情報入手を得ることが困難でありますが、当市における総死亡数270人〜280人に対しまして肺炎による死亡数は20人〜35人でありまして、肺炎による死亡者数がここで急増しているという緊急状況にはございませんけれども、肺炎球菌ワクチンの使用の当市の状況について調査をしてみたわけでありますが、昭和伊南総合病院におきましては、肺機能が低いなどのハイリスク者に対して、数例、保険適用で使用されている状況にあると承知しております。

 聞くところによりますと、通常は予防接種としては使われないワクチンでありまして、施設等で集団的に肺炎が発生するような場合、接種されることは有効との見解があると認識しております。

 また、費用につきましては、ワクチン代は、約5,000円プラス接種代、初診料で約8,000円ぐらいになるようでありますが、医師の診療上の判断によりまして保険適用になると、こういうことであります。

 また、インフルエンザ予防接種につきましては、65歳以上になった方及び40歳以上で身体障害1級の特定疾患の方で行政が定める期間内に予防接種を希望する方のみに対して、接種代3,100円のところ1,900円、ワクチン代は1,010円全額を助成しているわけであります。接種率は年々増加をしておりまして、平成16年度は4,508人、58.5%でありまして、ほぼ国が目標としております60%に達している状況にございます。

 また、予防の第一は、手洗いとうがい、あるいはまた流行時に人ごみを避けることであると言われておりまして、機会あるごとに啓発をいたしまして、言われておりますように、医療費抑制を含めてインフルエンザ感染予防に引き続き努めていきたいというふうに考えております。

 さらに、触れられておりました胃の疾患の原因の1つとしてピロリ菌がございますが、これは戦後の衛生状態の悪い時代に生まれ育った日本人の多くが持っていると言われているものでありまして、衛生状態がよくなった時代に生まれた若い世代で持っている人は少ない状況であります。その治療は、保険適用で行われるようになりまして、今後、状況を見ていきたいと考えております。

 また、先ほど言われました肺炎球菌ワクチン接種につきましては、リスクの高い者に対して、昭和伊南総合病院は保険適用で使用しております。30〜70%の人の上気道による正常細菌叢の常在菌でありまして、呼吸器疾患であるとか循環器疾患、アルコールや薬物中毒、全身衰弱、栄養失調などによる老齢期でなければ肺炎に結びつくことは少ないと考えられております。

 ワクチンは医師の判断により保険適用されておりますが、それに対する補助につきましては、国・県でも、まだ制度化されておりません。

 市としては、各種行っている医療費補助全体の枠の中で対象者をはじめとする検討が必要と考えておりますが、ご提案のありました内容については今後の課題として検討をしていきたい、かように考えているところでございますので、ご理解をいただきたいと思います。

 それから、青少年健全育成について、エイズ対策をはじめ、お尋ねがございました。この答弁につきましては、教育長、民生部長の方から答弁をいたしますので、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。



◎教育長(中原稻雄君) 竹内議員のご質問、青少年健全育成とエイズ対策について私の方からお答えをさせていただきます。

 いわゆる性教育というものの考え方でありますが、俗に性に対する興味関心と性教育に対する関心というのは全く別物だというふうに言われているわけでございますが、性教育は、これまで国の方では純潔教育一辺倒であったものを見直しまして、昭和40年代から学校教育の中で中心に据えられて進められてきたわけでございます。

 ご承知のように、エイズ患者とHIV感染者は毎年増加しておりまして、報道によりますとアフリカ地域では国が存亡の危機にさらされているような、そういう蔓延の地域もあるわけでございますが、まさに国際問題となっているわけでございます。

 そういう中で、先進国の中でもエイズ感染者が増加しているのは日本だけでございまして、特に感染症の1つであります性器クラミジアや淋病も若い世代で、特に女子高生の高学年、あるいは20歳代の女性の前半で爆発的に増加をしているわけでございまして、この感染症自体も重篤な後遺症を残すと同時に、このことは、実はエイズ感染を増加を示す、その示唆をする数字だというふうに思うにつけても、極めて大変な憂慮すべき問題だというふうに考えているわけでございます。

 そこで、当時の厚生省がエイズ対策を国家的プロジェクトとして予算計上いたしまして、これまで進めてまいりました文部省の進める性教育とともに併せて進めていこうということで、ちょっと耳慣れない言葉で始めはなじみませんでしたけれども、エイズ性教育として一体化させることにしたわけでございます。こうして、性教育は、エイズ予防、性教育、健康教育、それから輸血や血液製剤によって患者になったHIV感染者もおりますので、その人権教育も含めて、エイズ性教育とか、あるいは性教育というふうに広い意味での性教育として扱われるようになってきたわけでございます。

 私ども駒ヶ根市では、平成14年の8月に子ども育成100人の会を開いたときに、特に若い高校生をお持ちのお母さん方から、性情報の氾濫や、それから若者の性意識の実態から、性教育本来の命の教育も大切だけれども、まさに水際で、どうやって性感染症を防いでいくかと、身を守るかと、まさに緊急の課題だとして提案がされまして、平成14年度の終わりに教育委員会の男女共同参画推進室に性教育プロジェクト会議を設置したわけでございます。

 このメンバーとしましては、伊那の保健所長さんとか、保健所の保健師さんや看護大学の先生方、あるいは小中学校の校長、保健主事や養護教諭はもちろんでありますし、PTA、それから保育園の保護者会、保育園の関係者、公民館の代表、あるいは市民性教育サークルの方々、庁内では民生部長、保健福祉課長等々、保健師はもちろんであります。子ども課長、生涯学習課長というふうに総勢40名で構成をして進めているところでございます。

 保健所のお話によりますと、県下で一番先に進めているというふうにお聞きをしております。

 性教育プロジェクト会議では、乳幼児から高齢者まで対象にしまして、親のための知恵袋学習会を開催をしております。生涯を通した性教育のあり方や女性・男性の体の変化や思春期の対応、避妊や性感染症の予防など総合的に数回にわたって学習会を進めているわけでございます。

 ちなみに、今夜もアルパでもって伊那の中央病院の委員長さんをお招きして性教育講座、泌尿器科のお医者さんでございますけれども、男性の生理について男女合わせて学習する機会を取っているわけでございます。

 また、エイズ感染者が低年齢化していることと、それから母子感染が非常に増加しているということ、また感染原因の主は異性間の性行為によるものが非常に多いことから、エイズについて正しい理解を啓発する活動を行っているわけであります。

 その中で、エイズ感染者が感染していない人へのメッセージとして「この病気は、ほぼ100%自分の意思で防ぐことができた。」と、「そういうことを改めて感じている。」と、「感染すれば、どれほど生涯にわたって生きづらい条件を背負って生きなければならないかということを考えれば、ぜひ皆さんは自分を大事にしてください。」というふうに訴えております。

 子どもたちの性に関する情報源は、そのほとんどが友達と雑誌によるものでございまして、一番危険な地域は、いわゆる携帯電話なんかのものだけでというよりは、むしろコンビニエンスストアの雑誌置き場が、日本で一番、性教育に関して危険な場所だというふうに指摘をされております。そういうわけで、性教育では、誤った雑誌が機能する教育を裏町教育と呼んでおりまして、この裏町教育に勝る説得力のある性教育が成されなければならないというふうに思っているところでございます。

 平成7年度から、国の補助事業として国民健康保険におけるエイズ予防に関する知識の普及啓発事業の調整交付金というものを受けまして、小中学校から高校まで、各学年、1回以上の講演会開催により、エイズを含む性感染症予防の啓発に努めているところでございます。講演会は、エイズ予防だけではなくて、HIV感染者、エイズ患者を差別しない人権教育、当然のことでありますけれども生命を育む教育も併せて推進しているわけでございます。

 なお、私ども駒ヶ根市では、成人式にエイズ資料を配布して啓蒙活動にも努めております。

 また、平成10年度から、赤穂高校の定時制では、伊那保健所と、それから駒ヶ根市教育委員会が連携をしまして、人生発見講座として1年生から4年まで独自の性教育カリキュラムをつくりまして、新たな性教育の取り組みも行っているところでございます。

 小中学校の性教育は、従来は独自にカリキュラムを持って進めておりましたので、講演会は、いわゆる丸投げ性教育として本来の性教育の過程には位置づきませんので、極力、講演会を避けてきたわけでございます。しかしながら、エイズ教育、エイズの感染予防ということから、予算づけもされましたので、この教育が進んでまいりまして、ある意味では学校教育の性教育も大変弾みついて効果があったというふうに思っております。

 ただ、一方で学校の性教育が外部依存の形になってきて自力で指導できる体制がだんだん弱くなっていっては困ると、こういうことを心配しながら、また、その対応を次に考えているところでございます。

 こうして、すべての小中学生を含んで、学校での取り組みもエイズを含む性感染症を含めまして、性教育は年々定着して深まりを見せているわけであります。

 性教育は、いつでも、どこでも、必要なときに必要な学習会が、あるいは相談ができるような体制が必要でございますので、17年度からは今まで以上に保健師や教諭が性の問題に対応できるような専門性を高め、活用の機会や研修の機会を増やすことを努めているわけでございます。

 公募によりまして、性教育に関心を持ち、指導者として活動していただける方々を募集しまして、現在、思春期保健相談士の養成に取り組んでいるところでございます。

 今後は、伊那保健所や長野県看護大学の協力を得ながら、仲間同士で相談したり学習をしたりできるような、いわゆる仲間同士のカウンセラー、ピアカウンセラーの体制についても研究をしていくつもりでございます。

 いずれにしましても、性教育の究極の目的は、男女それぞれの性の特性について、科学的な理解に立って互いに相手の性に対する振舞い方を認識して自覚するものでございまして、性教育は命の教育であり、科学の教育であり、心の教育であり、人間の尊厳にかかわる教育でありますけれども、性は必ずしも個人の問題ではございません。大変社会的な課題でございますから、男性は女性に対して迷惑をかけないことを、あるいは命を生み出す女性を守る立場にある性であるということを自覚し、一方、女性は、特に女性は性に関するリスクが大変大きいわけでございますので、自らの力で自分を守る知恵と意識をしっかり身に着けてもらうと、一貫して、この理念なしに性教育は成り立たないと考えているわけでございます。そういうことは、まさにこれが男女共同参画推進の趣旨に沿うものだというふうに考えておりますので、さらに一層進めてまいりたいと、こういうふうに思っております。

 以上でございます。



◎民生部長(中城正昭君) エイズ対策につきましてホームページで情報提供をというご質問にお答えをさせていただきます。

 現在、検査の受付窓口だとか相談、または検査につきましては、本人のプライバシー保護の観点からも、議員、ご説明いただきましたとおり、県内の保健所において行われております。

 ちなみに、治療に関しましては、エイズ治療の拠点病院として、近くでは飯田市立病院、また諏訪の日赤病院など、県内8医療機関において行われているのが現状でございます。

 エイズの情報だとか、相談など、インターネット上で数多く、そのことは出ておりまして、多くの方がそれを活用しているかと思います。

 市のホームページでの情報提供につきましては、今後、県のホームページにもあるため、そことリンクできるかどうか検討を進めてまいりたいと、こんなふうに考えます。

 次に、エイズ感染予防のための人工呼吸用のマスクの普及をということでご質問をいただきました。

 ちょっと、私、1枚持ってきましたが、簡単な、いろいろマスクはありますけれども、簡単なもので、今、普及しているのは、こんなようなナイロン状のところに、真ん中に口を当てて相手の口にマウスツーマウスということで人口呼吸をするものでございまして、一般的な簡単なもので、マーケットにあります、いわゆる豆腐を入れたりする袋みたいに、ぴっぴ、ぴっぴ、取って使うようなもので、1枚幾らで売っているようなものではございませんけれども、こういったマスクの普及だと思います。

 現在、人命救助のための救急処置としては、消防署の協力をいただきまして救急処置の講習会を市内で開催しているところでございます。市役所にも備えてありますけれども、自動体外除細動機、AEDですとか、そういったものの使用、または手によります人口マッサージなど、救急処置の1つとしてマウスツーマウスの人工呼吸があるわけでございます。

 かつては口に直接行われていた、そういった指導もあったわけですが、最近は救命をする側の安全確保のために、人工呼吸用の、こういったマスクがありますので、講習に来た方には、こういったものを紹介するなどして普及を図っております。

 ちなみに、こういったマスクは、市内では病院の売店などにございます。

 また、心臓マッサージとマウスツーマウスは、基本的にはセットで行うわけでございますが、口腔付近から出血している場合だとか、あるいは吐物が口から出ているような場合、そういった汚物で汚染されているような場合につきましては、感染の危険がありますので、自分の身を守るためからも心臓マッサージだけでもいいと、こういった指導も併せて行われているように聞いております。

 以上です。



◆15番(竹内正寛君) 肺炎球菌ワクチンに関するお答えをいただいたわけでありますが、私が申し上げたいことは、将来ともにわたって、現実に肺炎球菌というのは、どなたの体にもある可能性がある。とりわけ、その球菌による罹患率というのは、先ほど市長がご答弁いただいたように、体が弱ってきたとき、あるいはハイリスクの時点になれば、ほとんど発症をしてくるという、だから末期的なところに、現在は医療保険を適用して、先ほど申し上げたような脾臓摘出の保険の対象みたいな大きな手術の体制だとか、そういう中では確かに保険は適用されて使われている。そのことは承知をいたしておりますけれども、大事なことは、65歳、あるいは70歳、75歳という節目節目に、このワクチンが5年間有効であるということ、それから現実に北海道の瀬棚町というところでは、そうしたワクチンが、その年代層にきちっと使われ、58%がすでにワクチン接種を受けているということ、そして、そのことが全国に大きく広がって、21市町村で、その実施に向かってどんどんと具体化をしているということ、駒ヶ根市が現在の肺炎罹患率が実際にどうなのか、死亡との直接のつながりということについて、そういった調査段階で昭和伊南のデータのみということでありますから、それ以上のことを申し上げても仕方がないのかなとは思いますけれども、将来にわたっての警鐘として、やはり65歳のときに、そのインフルエンザ接種と申し上げたとおり肺炎球菌ワクチンとの接種とが一緒になれば、かなりの効果を得るという、この点を、ぜひご認識をいただいて、ぜひそうした方向のことも、さらに検討を深めていただきたい、このように申し上げておきたいと思います。そのことが普遍して、生命の尊厳に関して行政がどこまで責任が持てるかという課題にもなりますので、金額的には、私の単純試算では、その節目節目に受けていく年齢層で考えれば、80万〜100万円ぐらいの年間予算で、このワクチンの2,000円程度の、いわゆる補給はできるだろう、そのほかは自己負担になりますので、8,000円かかっていれば6,000円は自己負担と、だから希望者はもっと限られてくるだろうというふうに思います。ひとつ、ぜひご検討はいただきたい、かように思います。

 次にエイズの関係でありますが、ホームページは県とのリンクを直ちに考えてみたいということでありますから、申し上げましたとおり、実行できることは、すぐ実行する、それから教育委員会も挙げて、再度、啓発に努力されているということでありますから、市民の皆さんも自らの尊厳を自ら痛めることのないように、最近、市内の夜の中にも、ちらちらと明かりが変わってきつつあるように私も感じておりますので、それぞれご注意はお願いしたいと思います。

 それでは、駒ヶ根高原の早太郎温泉郷、これについてのお尋ねをしてまいりたいと思います。

 この早太郎温泉郷も、温泉事業協同組合の旅館やホテル、民宿等を連ねて、こまくさの湯など、早いもので開湯、開湯ですね、開湯10周年を明年は迎えることとなりました。また、早太郎温泉の名となった光善寺の早太郎伝説も700年の歴史の節目にあるともお聞きをいたしております。

 そこで、温泉開湯10周年に向け、高原や中央アルプス、山岳観光の振興と記念行事による誘客、もてなしのまちや福祉のまちを織り込んだ地域間の交流イベントの開催など、さまざまな角度から自立の駒ヶ根市を全国にアピールする絶好の機会ととらえ、幾つかの提案も交えて市長にお尋ねしてまいります。

 まずはじめに、駒ヶ根高原の入り込み客の現状とこまくさの湯の利用実態、高原宿泊者の推移などをお尋ねしておきたいと思います。

 特に、本年は天候の関係もあり、昨年よりも11%の集客増加があったとも中間発表でお聞きをいたしておりますが、温泉が開発されていなかった11年前、これと今日での高原への入り込み客、利用客の状況はいかがなものか、開湯後の効果を検証することが明日につながると思われますので、お聞きをしておきたいと思います。

 余り天候に左右されない施設とも言われ、こまくさの湯は、福祉施策と一時期併せて地元客の入湯利用が期待をされました。近年は、近隣市町村に温泉施設が相次いで開湯したこともあり、地元客は減少傾向にあるとも言われております。この実態はいかがでしょうか。

 次に入湯税についてお尋ねいたします。

 目的税としての税の活用先は、これまでも温泉施設の改修や周辺環境の整備など限定されていたものであったと承知をいたしております。その上で、税の有効的活用として、高原全体のイメージアップにつながる活用と、そして、その全体のイメージアップのためにお金を使うという解釈も、解釈によっては可能ではないかと思われます。

 明年の開湯10周年記念行事は、大きな転機として、それなりの経費を要するものと思われます。そこで、地元の観光業界との話し合いやイベント企画内容いかんによっては、振興目的への入湯税支出は可能かという点で市長の見解を求めておきたいと思います。

 天与の恵みとよく言われる中央アルプスの大自然、雄大な山並み、これに迫るロープウェイや太田切川をつなぐつり橋、整備された森と水のアウトドアゾーン、山野草の咲き乱れるさまざまな景勝の地、駒ヶ根高原は、温泉郷と景観がマッチした四季折々の美しさが、観光協会をはじめとした全国へのPR活動や地元の事業協同組合の努力、市民挙げての誇れる観光地として知名度を徐々に高めてまいりました。

 当市にとっても、明年、この開湯10周年を契機とした地元事業者や駒ヶ根観光開発、中央アルプス観光、商工会議所、観光協会等が一丸となったアピール、全国宣伝活動を推進することが地域産業育成の永続性のためにも重要だと思われます。

 10周年のイベントと支援で言えば、例えば、全国福祉度で優位を誇る福祉のまち駒ヶ根市の特徴として、友好都市や、あるいは北は北海道から、南は九州、沖縄まで、全国の皆さんでの参加者を公募し、抽選で、障害をお持ちでも3,000mのアルプスにロープウェイで挑戦してみたいと希望する施設のお子さんやその家族を旅費のみでご招待し、温泉宿泊費やロープウェイ費用を市が支援するなどの福祉要素を取り入れたもてなしの地域間交流を行い、市民が、この期間に、こぞって参加者と触れ合うなども楽しい企画の1つではないかと思います。

 いずれにしても、駒ヶ根高原開湯10周年記念に向け、関係者の話し合いを進め、温泉観光振興と地域間交流促進のための支援策を開湯10周年に向け今から進めていくことを私はご提案申し上げますが、市長の見解をお聞きし、第2回目の質問といたします。



◎市長(中原正純君) 早太郎温泉開湯10周年に向けて観光振興と地域間交流をと、こういうご提案であります。

 まず、ご質問の趣旨にお答えをしていきたいと思いますが、駒ヶ根高原への観光客の入り込み客数につきましては、春から比較的好天に恵まれたこともありまして、おかげさまでロープウェイ客についても対前年比11%増、一昨年に比べても4%増と、近年にない好調を維持してきているわけでございます。ロープウェイの開通や、その後の早太郎温泉への取り組み、あるいはまたこまくさの湯を中心としたぞれぞれの施設、そのことの前と後ではどうなんだという資料を持ち合わせておりませんけれども、少なくとも今日までの経過からすれば、ロープウェイ客が、ある意味では時代とともにお客さんの数が頭打ちになってまいりまして、その後、減少傾向がずっと続いてきた、これは社会的なバブル崩壊以降の厳しい全国的な傾向だと思いますが、しかし、それに引き換えて、駒ヶ根高原全体の観光客は、私の記憶では、かなり、全国的にも、長野県内においても厳しい中で、善戦できてきている。それは、やはり早太郎温泉への取り組みをはじめとする拠点施設の整備がですね、成されてきた、このことが歯止めをかけてきたと、こういう認識に立っておりますので、さらなる、今後のハードに加えてソフトの、ご提案いただいております観光宣伝をはじめ、駒ヶ根観光が大都市をはじめとする中央との交流という観点に立って、交流人口の拡大、あるいはまた滞留、滞在型の観光地に向けて努力をしていかなければならない、かように考えております。

 そこで、統計数値は、いまだ、まだまとまっておりませんけれども、高原における駐車場利用者数、観光案内件数、また案内した施設数などは、それぞれ前年を5%〜10%上回っております。大変うれしいことだと思っております。

 しかし、一方で、宿泊客数が前年を割り込んでいる現状にございます。これは、愛知博の影響もあるのではないかという判断をしておりますが、秋以降に期待をしていきたいと考えております。

 こうした中で、こまくさの湯等の日帰り温泉施設につきましては、利用客数の減少に、このところ歯止めが掛かっておりません。また、原油価格高騰の影響もありまして、経営状況にも影響が出てきている現状、現実にございます。

 したがって、上伊那全体の温泉施設利用者も相対に減少傾向にありまして、今後、地域間競争、施設間競争が激しくなることが予想されております。

 田中知事の白骨温泉問題等に端を発した昨年の温泉表示問題によりまして、温泉地は軒並み逆風の中ではありますが、温泉中核施設としての役割、役目を果たしていくために、一層知恵を出し、利用者の回復に期待をして努力をしてまいりたいと、かように考えております。

 そこで、入湯税につきましては、6月の議会でも説明をさせていただきましたが、早太郎温泉掘削と温泉開発株式会社設立に至る経過及びそれに伴う宮田村との約束から、その全額を温泉開発株式会社への補助に充当をしてきたわけであります。

 現状を見ますと、早太郎温泉郷が名実ともに評判の高い温泉郷になるためには、今後とも湯量の確保等、温泉開発株式会社として取り組まなければならない重要な課題も目前に迫っております。温泉の安定供給と泉質の確保の観点から、温泉開発に対する補助を、基本的には減額する環境は、いまだ整っていない状況にございますが、言われておりましたように、来年度は早太郎温泉開湯10周年の記念すべき年であります。これに併せて、温泉事業協同組合を中心とする市民の皆さんが、10周年を契機に、さらに早太郎温泉郷の発展と駒ヶ根観光の発展を図るべく、民間の立場で実行委員会を組織して1年を通じた記念事業を戦略的に取り組まれようとしていることも承知をいたしておりますし、市も連携をしているところでございます。これに対して、温泉開発としても、どう貢献できるか、ただいまのご提案を含めて検討してまいりたいと考えております。

 市といたしましても、この記念事業が1年限りの事業で終わることなく、将来につながる新たな駒ヶ根高原と早太郎温泉の地域振興戦略につながることを心から期待をしているところでございます。

 また、議員からご提案のありましたもてなしのまちづくりや福祉のまちづくり、特に福祉のまちづくりと連携した新たな地域間交流のあり方についてでありますが、ともに生きる福祉の地域づくりの趣旨が生かされる形、あるいはまた、このような取り組みが1回限りでイベントとして終わることなく、将来的にも末永く続いていくという趣旨、このことが重要であろうかと考えております。

 また、市といたしましても、来年の温泉開湯10周年と早太郎伝説700年の記念事業につきましては、今後、実行委員会の皆さんと具体的な内容等についてご相談させていただく中で、先ほども答弁いたしましたように、支援につきましても検討をさせていただきたいと考えますので、よろしくご理解のほど、お願い申し上げたいと思います。



○議長(北澤洋君) これにて15番 竹内正寛議員の一般質問を終結いたします。

 暫時休憩といたします。再開は1時50分といたします。

 午後1時39分 休憩

 午後1時50分 再開



○議長(北澤洋君) 再開いたします。

 休憩前に引き続き一般質問を続行いたします。

 発言順位4番、議席番号14番 松尾嘉夫議員。



◆14番(松尾嘉夫君) 午後2時ということで少し眠くなる時間でありますけれども、私は、今回通告をいたしました3つの問題について皆さんが眠くならないように質問を進めてまいりたいと思いますので、ご拝聴いただきたいと思います。

 まず1つは、国土調査への取り組み状況、そして2つ目には大曽倉地区における土地取得について、そして3つ目には、何回か取り上げさせていただきましたけれども、住民自治組織と行政のあり方について、また少し違った視点から取り上げてみました。順次質問をさせていただきます。

 まず第1点の国土調査への取り組みという問題でありますけれども、皆さんご承知のとおり、国土調査というのは、一般的には、これを略してですね、国調というふうに言われております。以下、国調という言い方で質問をさせていただきますけれども、この国土調査法というのは、昭和26年、限りある国土の有効利用と保全のために、日本全土の土地を正確に調査をして、これを登記しておくことが極めて日本国の発展のために大事であると、こういう目的から制定がされておりまして、その具体的な実施義務というものを各市町村に与えられております。

 この調査というのは、土地を一筆ごとに、地番、地目、境界、面積、そして所有権者、こういったものを確定をして、そして登記簿に搭載をする、登記簿といいますか、地籍簿に搭載をするという作業でありまして、かなり膨大な費用と時間を要する事業であるということは、ご案内のとおりでございます。

 私たちが、現在、土地の境界確定に当たっては、頼りになるのは、余り実態とは合っていない公図というものがありまして、これらを参考にして、実際には自分で実測をし、関係者の立会いのもとに土地の境界確定が行われていくということであります。このことは、官民境界のみならず、民民間での境界を巡るトラブルというのが相変わらずあとを絶っていないという現状にあるのもご承知のとおりであります。

 私は、昨年の6月の議会におきましてもこの問題を一般質問させていただきまして、長野県下の実施状況についてもお聞きをいたしました。繰り返すようで恐縮ですけれども、当時、長野県下、17市ございまして、すでにこの国土調査というのを完了している市、これが3市、そして、ただいま継続中であるというのが3市、手をつけたけれども一旦休止をしているというのが8市あります。そして、いまだにこの事業に着手をしていない市、これは駒ヶ根市を含めて3市という状況になっておりまして、全体の進捗率というのは21%ちょっとというふうに伺っております。その後、若干の変化があったかもしれませんけれども、おおよそ、そういう状況にあるということであります。

 このことは、冒頭申し上げたとおり、この事業というのが、大変、費用の問題でも、あるいは時間の問題でも、大変膨大な費用と、そして、その時間も長期間を要する事業であるというようなことから、それぞれの市においても、なかなか思うに任せない状況にあるようでして、こういう中で、一旦着手はしたけれども、ただいまは休んでいるといいますか、休止をせざるを得なくなっているというのが8市あるわけでして、これらの8市が、どんな理由で休止をしているのかといったことが、もしおわかりになりましたらお伺いをしておきたいというふうに思います。

 国においては、国土交通省が昨年から3年をかけまして都市再生街区基本調査というのを始めております。この調査というのは、人口集中地域を対象としておりまして、すべて一筆調査をするということではなくて、いわゆる基準点とか、境界のポイント、こういったものを明確にするための調査であります。このことは、昭和26年に制定をされた国土調査法に基づく国土調査というのが全国的にもなかなか進んでいないというような実態を受けて、国が、市町村の国調がこれからスムーズに取り組めるようにという意味での補完の調査であるというふうにもお聞きをしております。

 幸い、駒ヶ根市もこの調査の対象区域になっているようでありまして、ぜひ、この国土交通省が進めております都市再生街区基本調査の進捗状況についても駒ヶ根市の状況をお伺いをしておきたいと思います。

 こうして、国が率先をして調査をし、そして、細かいところまではやらないわけですけれども、まさに国調の基本となります基準点だとか、境界といったポイントを、調査を国がしてくれるわけです。したがって、その国が多くのデータを保管する、保持するわけですから、市町村においては、このデータを最大限に活用して、投資的効果という側面からもですね、大いに有利になるんだろうというふうに思いますので、これをもって、これを契機に駒ヶ根市の国調開始という突破口に、ぜひ位置づけをしていただきたいというふうに思うわけですが、その辺の考え方についてもお伺いをしたい。

 そのためには、駒ヶ根市においてもですね、この国土調査の取り組みということをできるだけ早く3カ年計画事業に計上する必要があるんではないかというふうに思います。私は、具体的に3カ年計画の策定も始まっているようでありますので、どんな予定になっているのか、このことも具体的にお伺いをしたいというふうに思います。

 ただいま申し上げてきたとおり、この国土調査というのは、いずれにしても、いつかは実施をしなければならない事業であるということが事実であります。それから、もちろん、これからのまちづくりを考えたときには、何としてもこの問題を一刻も早く解決をしておかなければならないということと、複雑化する地域住民同士の感情のもつれの原因にもなっているということもあるわけでありまして、昨今の行政を進める上での地域コミュニティーの大切さを言われる中で大きな障害になっている問題でもあると、そういうような数々の視点からも一刻も早い取り組みが必要と考えますが、市長の決意のほどをお伺いをしたいというふうに思います。

 国土調査に関する質問は以上でありまして、2つ目の問題を取り上げさせていただきますけれども、2つ目の問題は大曽倉地区における土地取得についてであります。

 この問題については、全協、あるいは今9月議会の一部議案ともなっておりますので、すでに内容等についてはご承知の方がおいでかと思いますけれども、簡単に経過等をまとめさせていただきますけれども、中沢の大曽倉地籍に、カネボウ不動産が所有する30万坪、約30万坪にわたる土地が、保養地やゴルフ場用地として昭和61年の9月に地元の皆さんから取得をされたものでありまして、その後、若干、所有者等が変化はあったようでありますけれども、なかなかバブルの崩壊等もある、そういった経済状況の変化によりまして、山林を中心とした30万坪の土地が当初の目的のとおり開発がされなくて、そのままの状況で現在まで保全をされてきております。

 このたび、ご案内のとおり、産業再生機構によるカネボウグループの事業再生計画が策定をされまして、カネボウ不動産所有の土地が競売をされることになったわけであります。競売にされますと、民から民への売買ということに一般的にはなるわけでして、この土地の利用目的を限定とした協定書、大曽倉地区等と地元の皆さんとの協定があるわけでございますけれども、これらの協定も場合によっては継承がされなくなるというようなことから、あるいは地元にとって必ずしも好まない開発の恐れも心配されるというようなこと等からですね、中沢総合開発委員会、あるいは大曽倉開発対策委員会、さらには中山区など地元の関係する皆さんから、こういったことを理由として、ぜひ駒ヶ根市でこの土地の取得を進めてほしいという要望書が出されてきたという経過に至っております。

 こういった背景の中で、市としては、ぜひ競売に付することなく、市がこの土地を確保したいという意向を示されまして、総額5,700万円余の予算をもって約30万坪の土地を今回取得をしようとして、そして具体的には、カネボウ不動産との土地売買契約書、売買契約の承認案件を本9月議会に提案がされているところであります。

 私も個人的にも現地に出向かせていただきましたけれども、確かに、この当該土地というのは、水道用水や農業用水の上流域であることであるとか、それから、かなり道路体系も整ったところ、さらには比較的なだらかな地形でもあるというようなことから非常に開発はしやすい地形であるようなこと、そしてまた、場合によっては将来性を持った土地であるというふうにも判断できる場所であることは間違いないわけでありますけれども、私は、今回のこの土地の取得に対して、以下、申し上げる幾つかの疑問点や、あるいは心配をせざるを得ないということがございます。

 そこで、具体的に心配の幾つかを申し上げ、市長の答弁を求めたいと思うわけでありますけれども、まず、その1つとしては、今回のこの土地の取得に当たって、いわゆるどういう目的で、どういう具体的な活用のために取得をするかという、まさに取得後の活用方法がですね、具体的に示されていないということであります。

 全協等を通じて、市の説明によりますと、「市民がつくり出す安らぎの緑の空間」とかですね、それから「市民の生きがい、癒しや健康づくりの場にする」と、こういうような表現をもって、極めて抽象的な活用方法が言われているだけで、もう少し具体的な、どういう目的に使うんだということが示されていないということを大変心配をするわけであります。

 そして、「取得後において、市民の参加によって具体的な活用方法については相談をしていくんだ。」というような説明になっておりますけれども、私は、少なくともですね、今回の30万坪、5,700万の予算をかけての土地の取得ということになりますれば、少なくとも取得をした山林の一部を使って市内の小中学校の学校林に活用していくとかですね、それから、あそこ一帯は比較的広葉樹林が主だったというふうに思っておりますけれども、ブナやクヌギなどの広葉樹林を育成をして、そして、これからの森林のあり方といいますか、森林づくりのモデル地区として位置づけをしていくといったような、少なくとも具体的な、やっぱり活用方法を明確にして、そして市民の理解を得ていく、そういうことが必要ではないかというふうに感じているところであります。

 そういうことを、具体的に活用策を出さなくて、単なる抽象的な表現で、取得後に具体的な活用を市民の皆さんと相談をしていくということになりますれば、結果として、このカネボウという民間会社の救済に市が手を貸したことになる、こういうような疑問を残したままの案件になってしまうのではないかという、私は大変強い心配をいたしているところでございます。この辺について、そういうご心配がないのか、どうなのか、お伺いをしたいというふうに思います。

 それから、2つ目の問題としては、今回によく似た、今回と同じような不動産競売案件が仮に発生した場合、その影響についてであります。

 今日の経済状況から推測をいたしますと、今回と同様のような不良債権処理事案、こういった発生も心配をされるところでありまして、これは、かなり予測の質問で大変恐縮ではありますけれども、今回のような新たな不動産競売事案が発生した場合に、今回の大曽倉地区の土地の取得が、その前例となってしまうのではないかという心配であります。確かに、言われておりますように、民間同士での競売ということになれば、地元地域にとって好ましくない開発がされるというような心配も当然あるわけでありますし、このことを心配をしていけば、これは際限がないわけでありまして、常に新たな事案に対して、そういった心配が出てくるわけであります。そうなると、次から次へ競売物件については、行政が、駒ヶ根市が取得をしていかざるを得ないと、まさに、こういった状況が出てきた場合には、今回の土地の取得が、その前例となってしまうのではないかという心配がございます。

 さらには、各自治組織といいますか、具体的に言えば、区有林とか、財産区等の山林も、各地でそれぞれの自治組織においてお持ちになっているわけでありますけれども、この実態、そして、この維持管理についても大変難しくなってきているという状況に聞いておりまして、できればこれらも市が買い取って管理をしてほしいというような声も聞こえてきている、そういったことも含めてですね、今回の取得案件が今後の土地取得問題に対して前例になってはならないというふうに私は思うわけでありますけれども、その影響について市長の見解をお伺いをしておきたいというふうに思います。

 それから、3つ目の問題としては、今回の土地取得に対しては、大きく2つの地域に分かれておりまして、面積は何回も言うように約30万坪の、主として山林でありますけれども、一部には農用地も含まれているようであります。これらの農用地の扱い等も含めて、土地をどうやって取得をしていくんだという方法、あるいは、坪約200円というような具体的な価格が提示をされておりますけれども、この取得価格の妥当性について改めてお伺いをして、第1回目の質問とさせていただきます。



◎市長(中原正純君) 松尾議員のご質問にお答えをいたします。

 まず最初に国土調査にかかわる幾つかのご質問がございました。順次、私の方から答弁をさせていただきます。

 まず、昨年6月の定例会の折に国土調査の実施につきましてご質問をいただきました。地籍調査等の国土調査の背景、あるいはまた民民界や官民界の確定に多くの時間と労力を費やすこと、あるいはまた多くの財政負担が実施をするとすればあること、その困難性とともにですね、環境を整えることの必要性について答弁をさせていただいたわけであります。その中で、地籍調査の事業の中に市街地緊急地籍調査事業の制度ができたこと、また国が実施主体となる都市再生街区基本調査によりまして人口集中地区の街区基準点整備が行われたことにつきましては、地籍調査を行う上で大変有益なものと考え、徐々に地籍調査に手をつける条件がそろいつつあり、この調査を踏まえた上で地籍調査の着手について判断させていただいた旨、お答えをしたわけであります。

 ご質問の中で、国調を進めたにもかかわらず、中途で休止、中止している市があるけれども、その理由は承知しているかと、こういうことでありますが、先ほども申し上げたように、民民界や官民界の立会いの困難性、このことが大きな現実に課題になっていること、そのために労力が多く費やされ、さらには行政における財政投資も大きな負担になっていることなどがその理由になっていると認識をいたしているところでございます。

 そこで、ご質問の土地再生街区基本調査でございますが、都市部の地籍調査におきましては、土地の権利関係が大変複雑で筆数も多いことなどから、多くの労力と時間がかかり、全国的に地籍調査が遅れている状況にありまして、このような都市部の地籍整備の状況を改善をして、都市開発事業や公共事業の円滑化、さらには迅速化及び安心のできる土地取引の基盤づくりを進めるため、平成16年度から18年度の3カ年で国が事業主体となり実施することになったわけでございます。

 この土地再生街区基本調査につきましては、地籍調査のための基礎調査でありまして、国が道路等により区画された街区につきまして地籍整備に必要な街区データの収集・整備を行うものであります。

 調査の主な内容につきましては、街区の官民境等に関する資料の収集と現地踏査を行いまして、これにより調査対象となる街区の状況を把握をして、街区の基準点整備、あるいはまた街区点測量を行い、現況測量結果図を作成をするものであります。

 一方、登記所に備えつけの公図のうち、アナログの紙ベースのものにつきまして数値化し、デジタルデータに変換することによりまして、現況測量結果図と公図の重ね合わせ図を作成して、両図の整合性を確認するとともに、現況測量結果図、数値化された公図等をデータベース化し、システムの構築を図る、こういうことであります。

 この調査は、DID地区と言われる人口集中地区で地籍調査が未了の地区が調査対象となっております。当市におきましては、中心市街地を中心として、都市計画区域のうちで用途指定地域の一部、約2.2k?が対象区域となっております。

 そこで調査の進捗状況でありますが、全国で平成16年度から平成18年度の3カ年の予定で行われておりまして、当市におきましては、本年度より調査に入る予定であります。本年度は、10月より基礎資料の収集、11月より現地踏査に入る予定との連絡を受けておりまして、調査最終年度となります来年度は、街区基準点測量、街区点測量及び公図の評定、成果のまとめ等を国で実施をし、調査が完了する予定でございます。

 また、街区基本調査において整備された街区のデータにつきましては、国が地図及びデータに編集等を行いまして、対象市、区、町、都道府県、関係する国の機関等に配付される予定であると伺っております。

 この都市再生街区基本調査により期待される効果につきましては、街区の位置を示す座標地等のデータによりまして調査測量作業が小力化され、事務の軽減が図られるわけであります。また、位置情報基盤が整理をされて、各自業者間の位置情報及び登録情報が統一をされ、相互の事業間の調整が容易になるということも言われております。さらには、標高情報も高密度に整備をされるわけでありますから、水害等の予測や災害対策に活用できるということになっております。

 ただし、今回の都市再生街区基本調査におきましては、所有者の境界立会いまで求めておらない、こういう内容でありまして、街区点、基準点を設置し、測量したものでありますので、今後、国土調査を実施する上で、民民間、官民間での境界立会いは必要になってくるわけであります。

 国土調査を実施するということは、公図と現地の整合が図られまして、言われておりましたように、土地の境界が明確となって適切な課税が図られるとともに公共事業における調査測量業務の軽減などが考えられ、さらにはデジタル化された地図の作成による地図情報システムの構築によりまして、都市計画や道路台帳とのリンク、あるいはまた住民基本台帳との関連によりまして福祉民生部門でも活用がされるなど、非常に重要なものであると認識しております。

 先ほど説明させていただきました都市再生街区基本調査の実施によります成果データ、さらには南田市場土地区画整理事業の進捗状況、これら調査を実施する上で利用可能な情報、状況がそろいつつあることは事実であります。

 しかし、一筆調査等におきまして先ほども申し上げましたように民民界及び官民界の立会いと境界の確定は非常に多くの時間と労力を要するとともに、事業費につきましても国県の補助はございますけれども市町村の負担につきまして非常に多額な財源を必要とするわけであります。

 そこで、3カ年実施計画への計上でありますが、現在、3カ年実施計画の策定作業を行っているところでございまして、都市再生街区基本調査が平成18年度に終了する予定でありますので、そのことも十分考慮してですね、他事業との調整と市の財政状況を判断させていただきまして、市内全域を一度に実施していくと、こういう方法でなくてですね、各種事業の成果データが生かせる、区画整理事業の進捗も含めてですね、生かせる地区からの事業実施を含めて今年度の3カ年実施計画策定の中で検討、判断をしたい。

 市長の決意はと、こういうご質問でありますが、十分検討させていただき判断したいというふうに考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。

 次に、大曽倉地区におきます土地取得について具体的に幾つかの観点に立ってお尋ねがございました。

 まず大曽倉A地区とC地区の土地取得につきましては、6月定例会の全員協議会におきまして説明を申し上げ、去る8月29日にはカネボウ不動産株式会社と土地売買の仮契約を締結させていただきまして、今議会に取得案件を提案させていただいているわけであります。

 大曽倉地区の、まず土地の利用方法についてのご質問でありますが、今回、大曽倉の土地を市がカネボウ不動産から取得するに至った理由及び経過と併せて再度ご説明を申し上げたいと思います。

 当該土地は、昭和40年代に大有開発株式会社がゴルフ場等のレジャー施設を開発するために地元から取得した土地であります。その後、昭和61年にカネボウ不動産株式会社が取得し、現在に至っているわけでありますが、ご存知のように株式会社カネボウは、株式会社産業再生機構のもとで再建を現在目指しておりまして、この一環として昨年9月には地元と市に対しまして大曽倉区の土地を処分をいたしたいと、こういう内容の申し出があったわけであります。

 市といたしましては、この30万坪に上る土地が竜東地区の最上流地域で、さらには水源地域にあることから、乱開発される可能性も十分あり得る、市民生活の安全の確保という観点から憂慮すべき事態と判断をいたしまして、10月にはカネボウに対して、新たな取得者に、開発に関する、いわゆる地元との協定を守らせることはできないかと、こういう問いかけ、要望などをしたわけでありますが、カネボウが企業として責任を持てる範囲は、もうすでに限られている状況にある、こういうお答えでありまして、この方法では地元が望まない開発に対しての規制は難しいことが明白になってきたわけであります。

 この4月には、中沢地区総合開発委員会をはじめとする地元の皆様から市による取得の要望が市と市議会に対して提出をされまして、市として改めて現地を確認をいたしました。A地区、C地区ともに植生も地形も森林として多面的な利用が十分可能な土地であること、このことを私自身も再認識をしたわけであります。

 産業再生機構の意向もありまして、市が単独でカネボウと土地取得の交渉ができるのは9月が限界、こういう判断をいたしまして、この時点で市として取得することについての具体的な検討を始め、この土地を駒ヶ根市民全員の貴重な財産と位置づけて、取得した場合の利活用をしていったらどうか、こういう判断に立ったわけであります。つまり、言い換えれば、市民の森として、将来に向けて財産を市として取得していく、こういう考え方に立ったわけであります。

 そこで、活用の方向としては、市民がつくり出す安らぎの緑の空間として市民の皆さん方に活用をしていただく、健康増進拠点づくり事業における活動の場であったり、体験する場であったり、そうしたフィールドとして利活用が大いに期待できる地域である。地域間交流や都市と農村の交流拠点としての利用等を、まず基本的に市として定めて、過日、説明をさせていただいたところでございます。

 今回の土地取得は、行政による通常の事業用地取得とは異なりまして、事業計画の策定から事業用地の選定、用地の取得という流れとは異なった状況下での取得であるため、いずれの計画も時間的な制約がある中で構想されたものであります。これを具体的に具体化するには、相当の時間をかけて十分議論を深めていく、このことが必要であると考えております。今後、市の産業振興部を中心に土地利用の、まず基本方針を庁内において策定をする。これをたたき台にして市民の皆さんの広範なご意見やご提言をいただいて、大曽倉山林の土地利用を市民参加のもとに方向づけをしてまいりたいと、こういう考え方でございます。

 また、議員からも先ほどご提案のありました学校林としての活用にも、この土地は最適な環境にありまして、小中学校以外にも保育園や地区単位の活動も視野に入れながら、広く子どもの森として活用できるよう、学校をはじめ関係者の皆さんと相談の上、この山林が森の大切さや自然の大きさや尊さを学べる場としてですね、生かされるように、前向きに検討してまいりたいと考えておりますし、さらには地域間交流の拠点として都会の子どものための学校林としても利用していただくなど、多様な利用形態についても併せて検討してまいりたいというふうに考えております。

 次に、こうした形での山林等の取得は、市による山林等の所有者救済の前例になるのではないかとの趣旨のご質問だと思いますが、こういった問題は、ただいまも具体的に考え方を説明させていただいたようにですね、ケース・バイ・ケースで判断し対応すべき課題だと考えております。そして、その判断は議会にもお諮りをしていく、こういうことにあるわけでありますので、今回の取得が他の前例になるということにはつながらないのではないかと、このように考えております。

 また、今回の土地取得は、この土地に関するカネボウと地元の協定に市が経過として立会人にかかわっていること、竜東地区の水源地域であること、道路体系も言われておりましたように整い、広域的な連携も可能な位置にあること、山林としての多面的な活用も考えられ、魅力と将来性を持った土地であること、一団のまとまった土地であることなどを総合的に判断した上での提案をしているわけでありますので、よろしくご理解をお願いしたいと思います。

 そこで、契約方法についてのお尋ねでありますが、今回の契約は、カネボウ不動産株式会社との随意契約となります。本来ですと産業再生機構のもとでの土地の処分につきましては、競争入札により、できるだけ有利な条件で売却するのが基本であります。しかし、今回の土地については、地元地域に対する影響が大変大きいこと、地元自治体が相手であることなどから、随意契約とすることについてカネボウ不動産株式会社も市の意向を十分ご理解をいただき、地元の住民の皆様方の意向も踏まえて、産業再生機構に対し随意契約での売却を積極的に働きかけていただいた結果、株式会社産業再生機構もこれに同意をしていただいたわけであります。

 取得価格につきましては、不動産鑑定評価の結果、A地区とC地区の平均単価は坪当たり268円という価格が算出されましたが、坪当たり200円という鑑定評価より格安な単価で、つまり200円という格安な単価で合意することができたわけであります。この価格は、ちなみに、カネボウ不動産が持っている簿価の20分の1以下の金額であると伺っております。

 また、地区内の農地、約1万坪あるわけでありますが、この1万坪の農地は、今回の山林の譲渡に合わせて無償で寄付をいただけることになっておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。

 以上でございます。



◆14番(松尾嘉夫君) お答えをいただきましたけれども、国調については、おっしゃるとおり大変な財政投資と、それから期間的にも長期を要するというようなことで、一定に理解ができないわけではありませんけれども、しかし、いずれにしてもこの事業はやらないわけにはいかないということも事実であります。そして同時に、ただいま国土交通省が中心となっております街区の調査結果が18年には一定にでき上がってくるというような背景もあるようでございますので、私としては、3カ年計画にぜひ早期に計上していただきたいということ、さらには、中原市長在任中には何としても国土調査実施に向けての道筋をきちっと立てていただきたいと、そうしなければなかなか引退できないということを申し上げて、お願いをしておきたいと思います。

 大曽倉地区の問題につきましては、るる内容についてはご説明もありました。なかなか背景が、ある意味では複雑な背景でもございますので、一般市民の皆さんにすとんとご理解をいただくということがどうなのかなあという気はいたします。

 しかし、私が一番、やっぱり心配をするところは、この表面的な理解のもとに、今回の土地取得が民間の会社であるカネボウ不動産さんの不良債権処理に市が何となく手を貸したんではないかというような理解ではですね、これからひょっとして類似の事案が発生した場合に、あのことが前例としてあるから、こういうふうにするべきじゃないかっていうようなことに使われてしまうんではないかということを一番危惧をするわけであります。

 いずれにしても、今回の売買契約事案につきましては、すでに当議会、9月議会の建設経済委員会に付託がされておりますので、ぜひ委員会における十分な審査を私としてもお願いをし、期待をするところであります。

 今日、通告をいたしました3つ目の課題でありますが、たまたま傍聴にそれぞれ駒ヶ根市内の区長さんたちがお見えでありまして、何か関係がある課題かなあというふうに思っておりますが、ぜひご一緒にお考えをいただければと思っております。

 住民自治組織と行政のあり方についてでありますけれども、市民参加の行政を進めていく上で、この住民自治組織というものは必要不可欠な組織でありまして、未加入世帯の増加というのは地域コミュニティーの崩壊にもつながりかねない状況にあるというふうに言われております。実際面におきましても、ごみの分別収集をはじめ河川清掃などの共同作業、あるいは災害時における助け合い、高齢化社会の中での支え合いなど、共同機能を持つ自治組織の果たしている役割は大変大きく、まさに行政組織そのものであるというふうに私は思っております。

 この問題につきましては、私自身、何回もすでに取り上げさせていただいておりますので、こういった住民自治組織の重要性等については伺っておりますし、一定の理解をしているつもりでありますが、今回、私は、まちづくり協議会の設置、そして住民登録制度、この観点から取り上げてみたいというふうに思っております。

 前回もお聞きしておりますが、最初に、現在の駒ヶ根市の自治組織への加入状況につきましても、刻々、データが変わっておりますので、まず数字でお伺いをしておきたいと思います。

 地方分権と言われた時代を迎えまして、すでに何でも行政がやってくれるという行政システムは終わっておりまして、まさに住民自らが自己決定・自己責任を持っていくという原則のもとに、地域社会への構築のためには何としても多くの住民の参画が必要である。また地域コミュニティーの基盤となる住民自治組織の重要性というのが言われている以上に必要となってきているということが言えるかと思います。

 そこで、具体的には市民参加による行政運営を進めていく1つの手法としてまちづくり協議会というのが提唱されておりまして、これの組織体のイメージとしては、現行の区とか自治組合というものをより集めるということではなくて、こういった既存の組織を横断的に、何ていいますか、つくり上げていくと、これは、当然、その地域地域の課題だとか、地域づくりに共通した認識とか目的の上に立ってつくり上げる組織になるだろうと思いますが、しかし、これらを考えていく上でも、私は、どうしても現在の区とか自治組合という自治組織がですね、任意の組織体であること。したがって、そこに加入するか、しないかは、まさに強制するわけにもいかないし、その人その人の認識のもとに自由であると、こういう建前がどうしても出てきてしまうわけであります。私は、このまちづくり協議会が、まだ本当に具体的に提示がされていない、策定中だという認識をしておりますけれども、どうしても、この問題、建前というものをクリアしないと、どうもうまくいかないのではないかというふうに思うわけであります。

 私は、この際ですね、まちづくり協議会というものをきちっと行政の末端組織であると、末端組織の1つであるというふうに位置づけをしていただいて、そして、当然、一定の権限も与えることによる、そして、今、各区や自治会でばらばらに、それぞれ、例えば、それに必要な区費とか自治組合費を集めているわけですけれども、こういったものは原則廃止をして、いっそのこと市税の徴収ルートできちっと徴収をしていくと、こういうようなことを考えたらどうかということを1つ提案をしてみたいと思うわけでありますが、市長の所見がありましたらお伺いをしたいというふうに思います。

 時間がありませんので、ちょっと急いでしまいますけれども、もう1つは住民自治の基本となります住民登録制度との関係であります。

 ご承知のとおりだと思いますけれども、今の住民登録制度というのは、この制度を使う人が、使う人といいますか、必要な人が必要なときに使うというような制度であって、使わない人にはほとんど意味のない制度だと言っても過言ではないというふうに思うわけであります。言ってみれば、自分たちが、住民が権利を主張するときには住民登録というのは必要でありますけれども、逆に住民としての責務を求められたときには、かえって住民登録がない人の方が得をしてしまうと、こういうようなことも現実に起こっているわけでありまして、私は、この住民登録制度というのが、もちろん法律で規制をされておりますので駒ヶ根市だけが特別な扱いをするというわけにはいかないでしょうけれども、もう少し、その運用において強化するといいますか、きちっとした運用が考えられないとかということをお聞きをしたいわけであります。

 戦後においては、例えば食糧の配給制度というのがございまして、それにはどうしても、この住民登録がないと配給をもらえなかったというようなことがありました。こういう実態でありますと、住民一人ひとり、どうしても日常の生活に住民登録というのがいや応なしに必要になってくるわけでありますけれども、現行ではそういった制度もなくなりまして、まさに、ただいま申し上げたとおり、必要な人が必要なときに、ただ使う制度だと、こういうふうに言っても過言ではない制度になっているということがあります。

 このことが、ひいてはですね、どうしても自治、末端の自治組織においての未加入世帯という現実につながっているのではないかというふうに私は思えてならないわけであります。

 ぜひ、そういった感度からも、この住民登録制度の運用に当たって、もう少し全員が、駒ヶ根市に住まれる方については何とか自治組織に入っていただくということを、単なるパンフレットやお願いをするんではなくて、こういった制度の運用面からも少し研究をしていただいて、何らかの具体的な方策を見い出していただきたい、そんなことをお伺いをしたいわけであります。

 前回の一般質問においても、たまたま町民参加条例というのを制定をいたしました下伊那郡の高森町の事例を紹介をさせていただきました。すでに2年余の経過がございまして、私も先日またお邪魔をいたしまして、その後の経過について担当者からお伺いをしてきましたけれども、なかなか飛んでいくような成果は、はっきり言って出ていないけれども、着実に自治会等への未加入世帯が減少しているという、そういった成果が上がっているということは言われておりましたし、すでに町の広報誌等を通じてもですね、そういった具体的な数字で報道がされておりました。高森町さんでは、こういった町民参加条例を制定する以前から、ずっと地域コミュニティーの必要性というのをずいぶん町政の大事な施策として据えまして、例えば、21の自治組合があるようですけれども、集会施設というのは21の自治組合に対して80もあるというようなことからも、何かにつけて住民の皆さんの地域への参加意識、こういったものを喚起してきたというようなことが背景にあるようには伺ってきました。

 私は、最後になりますけれども、現在の法制度の中では、なかなかこの自治組織への強制加入ということは、はっきり言って難しいだろうと思いますけれども、しかし、だからといって今のままでは、ますます地域コミュニティーの崩壊につながっていくんだろうというふうに思うわけであります。何としても、市民の公平性、あるいは市民の権利と義務、こういったことを骨格とした、私のつけた名前でありますけれども、駒ヶ根市民皆参加条例という条例の制定をですね、ぜひ検討をしていただきたいと、これについての市長の見解を求めます。

 以上で質問を終わります。



◎市長(中原正純君) 松尾議員のご質問にお答えをいたします。

 まず最初に住民自治組織と行政のあり方について幾つかの観点に立ってお尋ねがございました。順次お答えをしてまいりたいと思います。

 まず、自治組織は市民総参加の市政を進めていく上で最も重要な地域コミュニティーでありまして、市民生活におきましても、ごみの分別収集、河川清掃などの共同作業、災害時における地域の支え合いなど、言われておりますように、その重要性はますます高まってきていると考えております。

 しかし、一方では生活環境の変化や価値観の多様化、核家族化などの進展に伴いまして、言われておりましたような自治組織未加入者が増えてきております。家庭や地域における人と人とのつながりや触れ合い、さらにはお互いに支え合う機運が希薄になっていることも事実であります。

 そこで、自治組織等の加入状況について申し上げてみますと、9月1日現在における駒ヶ根市の総世帯数が1万2,227世帯でありまして、このうち自治組織等に加入している世帯は8,967世帯であります。加入率は73.3%となっておりますが、未加入世帯は3,200世帯余になるわけであります。未加入世帯のうち、老人福祉施設等の入居世帯、外国人世帯、あるいはまた看護大学生などの一部の特殊要因を除くと、加入率は約80%、未加入世帯は約2,200世帯と考えられております。

 未加入世帯の増加は、市民総参加のまちづくりを進めていく上で、災害時の対応における地区の自主防災体制づくりや地域における子育てを支えるための地域環境づくり、あるいは除雪等を含めた地域の生活環境づくりなど、地域づくりに支障を及ぼすものでありまして、地域コミュニティーの崩壊につながりかねない、そういう認識をしているところでございます。

 そこで、ご提案のありますまちづくり協議会の設置と自治組織未加入者との関係についてでありますが、すでにご存知のように、地方分権は地方自治体の自主性・自立性を高めることによりまして個性豊かで活力に満ちた地域社会を実現しようとするものでありまして、自己決定や自己責任のもとに行政運営を図っていくことにあります。このことは、まさに住民自らが自らの地域のことを考えて自らの手で地域をつくり上げていこうとするものでありまして、真に市民総参加のまちづくりであります。こうした視点に立って、自ら参加し、考え、実行することによりまして、自らのまちづくりを推進する意識を熟成するために、地方分権時代にふさわしい新たな地域づくり、コミュニティーづくりなど、真の住民自治の姿として、第3次総合計画において、すでにまちづくり協議会を位置づけているところであります。

 まちづくり協議会は、地域の課題やよりよい地域づくりのために、共通の認識、目的の上に立って組織するものでありまして、住民自らが自分たちの住む地域の将来を考えて、自己責任を持って行動していこうとするものでありまして、住民の自主的・主体的な取り組みを目指しているところでございます。

 現在、まちづくり協議会の具体的な組織づくりまでには至っていないところでありますが、自治組織の未加入者問題、言われておりましたように大変重い課題であると同時に自治組織への加入促進に向けての有効な手段がなかなか見つからないのが現状でありますが、これからの地域社会は、住民自らの責任と役割をしっかりと認識して、まちづくりの根幹を成す地域コミュニティーである自治組織に積極的に加入をしていただいて、その活動にかかわっていただくことが最も重要だと考えております。

 したがって、行政のもとにといいますか、行政の権限を強めて、またリーダーシップを発揮して、いわゆる自治組織の未加入者問題、このまちづくり協議会を通じてもっときちっとしていくことはできないのかと、こういう趣旨のご質問だと思いますが、行政が、そうした立場でリーダーシップを発揮することは望ましいことでありますが、しかし、この権限を強めてですね、いくという考え方は、自治の本旨に外れる立場になるわけでありまして、あくまで住民自らがやり、考え、判断し、行動をしていただきたい問題として、そうした環境づくりに努力を、行政として精一杯やっていきたい、かように考えているところでございます。

 したがって、将来におけるまちづくり協議会の取り組みにつきましても、行政と住民が連携をどう蜜にして、お互いによりよい協働関係を築きながら、お互いの責任として自治組合への加入促進に向けての方策を考えていかなければならない、かように考えているところでございます。

 そこで、次に、住民基本台帳に基づく課題として、もっと権限を、運用を強化できないかと、こういう趣旨でのお尋ねであると思います。

 住民登録制度は、まさに行政の基本を成すものでありまして、駒ヶ根市に住民票がある方は駒ヶ根市で選挙権を行使できるほかに、教育、福祉、医療など、各種の行政サービス等を等しく受ける権利を有するわけでありますが、一方で、住民税や公共料金などを負担する義務を負っているわけであります。

 住民登録を行う場合は、本人の生活の、いわゆる本拠がどこにあるかによって判断される問題であります。田中知事の云々というものも、ここにあったわけでありますが、要は、実際にはそこに生活していても、勤務等により家族と離れて生活している単身赴任者で、勤務日以外は家族と生活をともにする方、いわゆる土帰月来者については、一般的には家族の住所地に生活の本拠があるとされているわけであります。したがって、当市に住民登録が成されていないが月曜日から金曜日までの間は当市に居住されている方もおりますし、また、逆に当市に住人登録がされているが実際には勤務の都合で他市町村に居住し、土帰月来している、したがって自治組織に加入されている方も多くおられるわけであります。このように、現行の住民基本台帳制度は、住所の認定に当たっては、その方の生活の本拠が重要視されていますが、今問題となっているのは駒ヶ根市に住居を構えながら本人の意思によって自治組織に加入されていない方々だというふうに思います。

 こうしたことから、市では行政と住民の協働のまちづくりの視点から、転入者に対して、窓口において自治組織への加入を、それこそ強力に勧めております。しかし、結果は、その具体的な成果がなかなか得られていない、そういう状況にございます。

 現行の住民登録制度と自治組織への加入につきましては、住民登録は住民の義務であっても、自治組織への加入を強制することは、言われておりますようにできないために、これといった強化策の名案というものが生み出せないままに今日に至っておりますが、地域の中で充実した日常生活を送るためには、隣近所の皆さんとも顔見知りになったり、あるいはまた人間関係を築いてコミュニケーションを図ったり、住民自らが明るく住みよい安全・安心の快適なまちづくりをみんなで進めていく必要性がありますので、今後も引き続き窓口にて積極的に自治組織への加入を勧めていきたいと考えておりますし、区長さんをはじめ役員の皆さん方には引き続いてご苦労いただくわけでありますが、よろしくご指導のほどをお願い申し上げたいと存じます。

 そこで、市民皆参加条例の制定についての提案であります。自治組織の参加など、市民の義務と権利を定めて、市民と行政が協働してまちづくりを進めることを基本とする条例の制定に向けてのご提案かと思います。

 自らの地域を、いわゆる主体的に住みよい地域にしたり、地域の課題をみんなで解決したり、こうした地域自治の重要性はだれもが認めるところだと思います。特に自治組織は、その基本的な最も重要な組織でありまして、この活動を通じて協働による地域づくりが行われているわけであります。

 本年度、市民会議では市民参加と協働のまちづくりについて検討を進めているわけでありますが、やはり自治組織は地域自治や協働を進める上で重要な組織との認識に立っておられます。その活性化に向けた検討も進めているわけでありますが、特に具体的に子育て、地域福祉、防災など今日的な課題、地域的な課題への検討を進めるに当たっても、まず自治組織の活性化、組織化をどう図っていくかが大きな課題になってきているわけであります。地域ぐるみの子育てなど具体的な事業を進める中で、地域の大切さ、多くの知恵や力の結集によって成し得る効果など、そこに暮らしている住民の皆さんが本当に肌で感じることこそが地域自治の活性化につながるとの意見もあるわけであります。

 お話のありました高森町の先進事例、協働を進めるため、住民参加を保証するとともに住民の義務と権利を定めたものであります。特に、この中で自治組織への加入を努力義務として規定をしているわけでありまして、自治組織への加入は、基本的には、やはり任意と、こういうことになっております。したがって条例の規定についても努力規定となるわけでありまして、啓蒙条例になると、こういうことであります。

 こうした条例は、住民の間で地域自治の必要性や重要性など、ある程度理解される状況にない限り、問題は、行政が一方的に制定いたしましてもですね、効果が期待できないと私は思っております。まずは、地域における住民相互の地道な話し合いや、加入は当然だという実体験が必要でありまして、そのためには、それを肌で理解できる具体的な活動の推進と、また、それを進めるための人づくりが、まさに必要であるというふうに考えております。つまり、具体的な協働の実例を積み重ねることが必要でありまして、そうした活動に向けて基本的な考え方や推進方法などをまとめた、市としては指針を策定してまいりたいと考えております。

 こうした指針を市民の皆さんにお示しをすることで、また、主体的な活動の取り組みなどを通じて、協働や地域自治に対する市民意識を醸成していくとともに、さらには行政の役割と責務、また市民の権利と義務などを明らかにした条例制定の必要性を市民の中に提起し、多くの市民の皆さんと議論に議論を重ねて、時間をかけて制定する、意味するところを理解し合いながら、みんなの手でつくり上げた条例だと、こういう取り組みが必要だと思います。自治会加入への切り札に、すべてこの条例がなるというわけではありませんが、しかし、そのことが大きな住民自治の意識の喚起につながり、市民の責務、このことを十分うたい上げる中で駒ヶ根市の新たな取り組みを進めていけるように最善の努力をしていきたい、かように考えております。

 また、そうした協働や市民参加の推進には、市としても最大限の努力を図ってまいりますが、この推進に向けて、まさに議会制民主主義にあって住民自治の根幹を成す議会、議員の皆様の住民代表としての果たすべき役割は大きなものがあると私は考えておりまして、さらなる議員各位の活動に心から期待を申し上げているところでございます。

 以上でございます。



○議長(北澤洋君) これにて14番 松尾嘉夫議員の一般質問を終結いたします。

 暫時休憩といたします。再開は3時15分といたします。

 午後3時00分 休憩

 午後3時15分 再開



○議長(北澤洋君) 再開いたします。

 休憩前に引き続き一般質問を続行いたします。

 発言順位5番、議席番号17番 横山信之議員。



◆17番(横山信之君) 通告に基づき質問をいたします。

 まず、介護保険法の改正に当たり何点かの質問をいたしたいと思います。

 平成13年3月に始まった介護保険制度が平成17年6月22日の参議院本会議を通過し、改正介護保険法として可決され、大きく変わることとなりました。

 制度がスタートして以来、4年間、介護認定者は全国で1.7倍以上の380万人を超えてきております。特に、食事などはどうにか自分でできる要支援と介護度1の軽度認定者の人員が2倍以上と急増してきております。

 当駒ヶ根市においても、要介護認定者は制度の始まった平成13年3月には701人であったのが、4年経過した平成17年3月には971人となり、人員で270人、38.5%の増加となっております。これに伴い、介護保険給付額も認定者数、利用者数に比例した伸びを示してきております。

 そこで、今回の法改正の大きなポイントである1点として、施設入所者の居住費・食費の、本年度10月より、来月からでございますが、実施される全額自己負担化についてお尋ねいたします。

 今回の介護保険法の改正は平成18年4月1日より施行されるわけですが、特別養護老人ホーム、介護療養型医療施設等の施設入所者の住居費・食費については、前倒しの平成17年10月、本年10月より全額自己負担となることになりました。

 特別養護老人ホームにすでに入所している介護度5の人を例に取れば、相部屋で介護保険の1割負担を含めた現在の負担額は月額5万6,000円ぐらいですが、それが8万7,000円となり、月額において3万1,000円の負担増になります。また、ユニット型では、現在の月額約10万円の自己負担が月額3万4,000円ぐらい増え、13万4,000円となり、大きく本人、家族等への経済的負担がかかってまいります。軽減措置として市民税世帯非課税、生活保護の被保護者等の人たちには負担額の上限が設けられる等、軽減が図られていますが、多くの入所者が毎月、10月以降、3万円余の負担増となってまいります。

 駒ヶ根市住民で平成17年8月31日現在の介護施設への入所者は、特別養護老人ホームに151人、老健施設に141人、療養型医療施設に27人と合計で319人が施設入所しております。このほとんどの人たちが10月から約3万円の月額負担増となるわけでございます。

 軽減措置に該当しない人たちの中には、所得の高い負担能力の十分ある人から市民税世帯非課税に近い所得の少ない人や家族もあります。これらの所得の少ない負担資力の低い家庭においては、自己負担額の支払いに支障を来したり、支払いが滞ったり、支払いができないために出所を余儀なくされる人が出る可能性が高いと思われます。このように、負担資力の低い人たちへの、現在の入所者、また以後の入所者を含めた何らかの対応や経過措置が必要ではないかと考えますが、市ではどのように考えているかお尋ねしたいと思います。

 次に、改正の大きなポイントである新予防給付、介護予防についてお聞きしたいと思います。

 今回の改正により、要介護1を二分化し、軽度の人を要支援2とし、現在要支援の方を要支援1とした、今までの6段階区分から7段階に区分されましたが、今回の介護度1の見直しにより約70%の人が要支援になる見通しだと報道され、また言われております。その結果、介護認定者の50%以上が要支援1、2となり、新予防給付しか受けられなくなります。ヘルパーによる介護援助が原則禁止、訪問介護、デイサービス、福祉用具などの利用が大幅に制限されます。平成18年4月より始まる新予防給付では、筋力向上トレーニング、口腔ケア、栄養指導、転倒予防トレーニング等が行われることになっております。

 介護保険認定者のうち50%以上の人たちが対象となる要支援1、2の該当者が、新予防給付により、今後、いかに長い間、現状維持ができるか、できれば少しずつでも回復していくことができるかに期待がかかっております。

 駒ヶ根市の予防給付の具体的な施策が、またメニュー設定が今後の介護保険給付額の長期的に伸びを抑える大きな要因になると思うと同時に、市町村格差が出るものと思われます。多くの該当者が手軽に、できれば楽しく継続して参加できるようなメニューを、行政、市民がつくり出し、実施していくことが大変重要だと思います。アイディアを出し、駒ヶ根市らしい地域に密着した制度になるよう期待します。市の方針、計画等をお聞きしたいと思います。

 なお、後になりましたが、それにもまして何よりも一番大事なことは、本人が自分自身で身近なことはできるだけ自分で行う、極力、体を動かすように努力する、自分で治すのだという気持ちを持つことが大事だと思います。市民の一人ひとりが寝たきりにならないよう常に健康に心がける意識と自覚が大切だと思いますので、行政においても機会のあるつど、自分で治すのだという気持ちになるよう、意識と自覚の改革、指導に力を注いでいってもらいたいと思います。

 以上、介護施設の住居費・食事の全額自己負担化と新予防介護に関する2点についてお聞きし、第1回目の質問といたします。



◎市長(中原正純君) 横山議員のご質問にお答えをいたします。

 言われておりましたように、介護保険制度は、平成12年に、弱い立場の皆さん方を介護をみんなで支えていこうと、こういう考え方に基づいてスタートをいたしましたが、その際、5年経過後に見直しをすることになっておりました。そこで、今回の介護保険制度の改正があったわけでありますが、その趣旨は、ご承知のとおり、介護保険制度が、高齢化時代に向かう中で将来にわたって高齢者やその家族を支える重要な柱として、その目的を果たし、機能し続けるために、この制度の持続可能性をより高めていくということを基本的な視点に据えてさまざまな改正内容が盛り込まれているというふうに承知をいたしているわけでありますが、施行は18年4月からとなっているわけでありますが、介護保険施設の、いわゆる居住費と食費の給付の見直しだけは前倒しで本年10月から施行されることになっているわけでありまして、横山議員も言われておりましたように、月額費用の増加に、その内容はつながっていることは事実であります。

 そこで、まず食事にかかわる費用及び施設における高熱水費等の居住費につきましては、現在、年金と介護保険の2つの社会保険から重複して納付されているということ、また在宅介護の場合はすべて本人負担であるのに対して施設では食費や居住費も保険給付の対象になっていること、居住費や食費は在宅でも施設でも同じではないかと、そうでなければおかしいと、こういう率直、ざっくばらんな言い方をすれば、そういう内容だと思います。在宅介護と、そういう意味で施設介護での負担の不均衡があると、こういう前提に立って見直しがなされたわけであります。

 そこで、今回の改正で食事の提供にかかわる費用及び居住にかかわる必要については、保険給付の、いわゆる対象外とされたわけでありますが、同時に制度の中で低所得者対策も講じられているわけであります。国が示した低所得者対策を組み合わせることによりまして、基本的には利用者負担の支払いが可能なように配慮はなされているわけでありますが、非課税世帯で年間収入額が80万円〜100万円全般の人が療養型施設の個室に入所する場合に、支払いが困難になるケースが数件生じる可能性があると私どもは推計、判断をいたしているところであります。

 療養型施設につきましては、医療的な処置の必要な方が入る施設でありまして、他の施設では対応が困難な場合が多いために、この部分につきましては真に困っている人に対して市で独自の減免策を講じていきたいというふうに考えております。減免策の内容につきましては、今回の制度改正で特別養護老人ホーム入所者に対して社会福祉法人等が行う減免制度が拡充をされたわけでありますが、療養型施設においても、これと同様の減免制度が必要だと、こういう判断に私は立っております。したがって、市独自に実施をしたいというふうに考えております。

 また、認定者数は、先ほども言われておりましたが、介護保険制度が始まった平成12年の10月時点で698人でありましたが、本年8月末時点では1,007人となっております。1,007人の介護度別の内訳は、要支援の方が52名、要介護1が329名、要介護2の方が169名、要介護3の方が137名、要介護4が149名、要介護5が171名となっております。

 3施設の入所者の内訳につきましては、平成13年度時点では、特別養護老人ホームが135名、老人保健施設が38名、療養型医療施設が2名で、3施設合計で220名でございましたが、本年は特別養護老人ホーム153名、老人保健施設125名、療養型医療施設22名で、3施設の合計で300人になっているわけであります。

 そこで、要支援に認定された方は、言われておりましたが、介護保険施設に入所できないことになるわけでありますが、すでに入所している人につきましては、平成20年度末まで引き続き入所できるよう経過措置が設けられているわけであります。

 ちなみに、要介護1の皆さんの7割程度が要支援2になる見込みであります。

 なお、3年経過後に要支援のため施設を退所をしなければならない方が出た場合ですね、自宅に戻ることが困難な場合、ケアハウス等の施設への入所が考えられるわけでありますが、この場合に入居の費用負担が困難な人が出てくる可能性もあるわけでありまして、その方々への費用の一部を支援する市独自の支援策を用意しているわけであります。

 介護保険がスタートをして以来、軽度の要介護状態の人が年々増加をしております。

 新予防給付につきましては、軽度の認定者に対しては、本来、介護状態になることを予防するために予防サービスを提供することになっているわけでありますが、必ずしも要介護状態の予防改善につながっていないとの指摘があることから、介護保険制度見直しによりまして本年4月から介護予防を重視して新たな予防給付が創設をされたわけであります。これまでの要支援と要介護1というランクづけが要支援1、要支援2または要介護1に新たにランク変えになるわけであります。現行の要支援の人全員と現行の要介護1に該当する人のうち、生活機能が改善する可能性の高い方が要支援2となりまして、新たな予防給付の対象者にあるわけであります。ただし、すでに要支援または要介護1に認定されている方は、認定の有効期間の満了日までは、そのまま継続することになるわけであります。

 認定につきましては、要介護認定の枠組みの中で、現行の要介護状態の審査に加えて高齢者の状態の維持、改善性の観点を踏まえ、明確な基準に基づく審査が行われます。また、判定を通じて行いまして、その結果を踏まえて市町村が決定することになっております。

 予防事業の内容は楽しく長続きするものを検討すべきではないかと、こういうご提案でありますが、新予防給付対象者には、地域包括支援センターにおいて自立支援の観点からマネージメントを行いまして、訪問介護や通所介護等の既存サービスの内容や提供方法を見直して介護予防サービスが提供されることになるわけであります。

 予防事業の内容につきましては、効果が実証され、予防事業として確立したものが明らかにされていない状況もありますので、新予防給付の市主体となる介護保険事業者とともに制度の基本理念である高齢者の自立支援を目標にして、いかにして対象者の身体機能の維持・改善、また意欲向上につながるか等を検討してまいります。

 また、地域包括支援センターを中心とした保健師であるとか看護師、理学療法士、運動療法士などの指導のもとに、身近なところで仲間と一緒に楽しく続けることができる運動機能の維持向上を柱に据えた教室や講座を実施をし、サービス内容に反映できるように検討をしてまいりたいと考えております。



◆17番(横山信之君) ただいまは、ご答弁ありがとうございました。

 予防給付のメニューと多くの人が積極的に参加できるような実践方法が、今後の介護保険、また給付額の上昇にブレーキをかけることができることだと思いますので、ぜひ市民の声を聞く中で、さすが駒ヶ根市だと言われるような効果の上がる地域密着型の施策をお願いしたいと思います。

 次に、平成17年4月よりすでに始まっているペイオフ全面解禁に関してお聞きしたいと思います。

 ペイオフについては1971年に導入されていますが、その後の経済、特に金融を取り巻く環境、護送船団行政による預金者保護が続き、特に1996年からは金融危機回避のため凍結されてきていました。預金カット等は一度も行われたことがありませんでした。

 この間、1990年代初めからこれまで、破綻処理された金融機関は、北海道拓殖銀行、日本長期信用銀行、日本債権信用銀行をはじめ181の銀行、信用金庫、信用組合を数えています。これらの破綻金融機関の預金者保護のために使われた資金は18兆6,000億に上り、積み立てた預金保険料では賄いきれず、実に10兆4,000億円が国費で補われてきました。

 最近では、金融庁の指導と各金融機関の努力、改善計画により、不良債権比率の低下と安全性の目安となる自己資本比率も上昇してきております。金融システム全体としては安定性が継続的に確保されだしてきております。

 このような情勢の中で、本年4月より預金者保護を制限するペイオフが全面解禁となり、預金者は自己責任を問われ、同時に金融機関は選別される金融新時代となりました。

 県下金融機関としても健全性の一番目安となる自己資本比率は国内に特化した銀行の必要最低自己資本比率4%以上、国際銀行の最低基準8%以上の、いずれもオーバーする9%以上を確保し、健全性が保たれております。

 そこで、駒ヶ根市における歳計現金と16年度末の基金、一般会計の基金22億円余、特別会計9億円余、合計33億円に近い基金の管理運用とペイオフ対策について、どうなっているかお聞きしたいと思います。

 以上をもちまして私の質問を終わります。



◎収入役(佐藤伊左男君) 横山議員の2回目のご質問でございますペイオフ対策について私の方から答弁をさせていただきます。

 議員ご案内のとおり平成17年4の月からペイオフが全面解禁になったわけでございますけれども、当初の計画ではすべての預金が保険対象外になるという計画でございましたけれども、預金保険法の改正によりまして、利息がつかないこと、いつでも引き出せること、料金支払いなどの決済に使えること、この3つの条件を盛った決済性預金は、その全額が保護されるということになりました。

 当市におけますペイオフ対策は、駒ヶ根市公金管理基本方針を策定をしまして、この方針に基づいて公金管理を行うとともに、庁内関係部課におきまして公金管理調整会議を必要に応じて開催をしまして、万全を期しているところでございます。

 公金管理の基本方針は、安全性の重視と効率性の追求でございまして、預け入れ金融機関の経営情報の収集と経営分析による安全性の確保、また、その分析による定期性預金等の選択などでの効率的な運用を行うこととしております。

 具体的なペイオフ対策といたしましては、金融機関の破綻事故が発生した場合、預金債権と地方債債務との相殺を原則としておりますので、地方債債務の範囲内で預金をするということにしております。また、一時的に預金が多くなる場合もありますけれども、この場合、金融機関の健全性を考慮するとともに地方債の借り入れ等についても調整をすることにしております。

 ペイオフ対応としまして、公金全部を、ただいま申し上げました全額保証される決済性預金へシフトをすればなんら心配はないわけでございますけれども、公金を最も安全かつ有利な方法で管理することが基本でございますので、まずは破綻の恐れのない金融機関を選択をしまして、公金をいかに有利に運用するかが課題でございます。今後は、長期的な資金計画の中で国債や他の安全な債権等についても検討する必要があるのではないかと考えております。

 次に、歳計現金と基金の運用の状況でございますけれども、歳計現金につきましては、可能な限り定期性預金による効率的な運用に努めておりますけれども、年度半ばからは補助金や起債の収入が遅れることから資金不足を生ずることが多くなっております。基金につきましても、定期性預金を中心に、できる限り有利な方法で運用しておりますけれども、特に歳計現金に不足を生じた場合は、基金を繰替運用することによりまして金融機関からの一時借入金を少なくし、一時借入金利息の節減を図るとともに、基金にとっても定期預金よりも有利な利率で運用することができますので、双方が有利になるよう工夫しながら運用をしているところでございます。

 いずれにしましても、金融機関の健全性を常に把握しまして安全かつ有利な方法で公金を管理することが求められておりますので、リスクを最小限にすることからも、今までの管理方法にとらわれず、新たな方法も今後検討する必要があると考えております。

 以上でございます。



○議長(北澤洋君) これにて17番 横山信之議員の一般質問を終結いたします。

 発言順位6番、議席番号10番 馬場宣子議員。



◆10番(馬場宣子君) 本日は区長さんたちが大勢お見えになっていただいているんですけれども、私、この中に女性が3分の1いてくれたら本当にうれしいなというふうに実感しているものでございます。そういう願いを込めて質問をしてまいりたいと思います。

 まず、喜びとともに子どもを産み育てるために必要なこと、そして男女共同参画社会を目指して、この2つの視点から、本当に、今、国を挙げて問題となっております少子化対策として子育て支援の充実、そして究極の目的でありますはつらつとした人つくり、あるいは生き生きとした社会つくりを考えてみたいと思います。

 幾つかの数値と市長の考え方をお聞きしてまいります。

 先の見えない社会と言われ、高齢者は介護保険ができても相変わらず老後の不安を抱えております。若者は低賃金や長時間労働、フリーターなど不安定雇用が増加しておりまして、子育てどころか結婚もなかなか難しい状態と言われておりまして、若者や多くの子どもたちが未来に希望を持てない状態が続いていると言われております。

 こんな中、少子化が一層進み、1994年にエンゼルプランがスタートし、2000年には新エンゼルプランが打ち出され、さまざまな少子化対策が政府でも地方でも採られてまいりましたが、出生率は下がる一方で少子化に歯止めがかかっておりません。

 駒ヶ根市の状況も、平成15年度まで出生率が国平均、県平均を下回り、16年に少し回復いたしましたが、人口構成割合は14歳以下の減少が続いているのが実態です。

 このような逆人口ピラミッド状態では、少ない子どもたちに過重な負担が掛かることが目に見えておりまして、ますます悪循環を繰り返すことにもなると言われております。少子化問題は、家庭や地域、保育園、学校、行政が総がかりで早急に取り組まねばならない問題であり、環境整備の責任があるすべての大人の意識を変えることが必要ではないかと思っております。

 とにかく第一に、今、産もうとしている人たち、あるいは産める世代の人たち、産んだばかりの親世代にとって、子育ての喜びを本人たちが実感できることはもとより、よそから見ても聞いても感じられる状態にすること、そして子育て中の安心だけでなく、その後の仕事や職場環境、地域環境、経済的安定などが一定保障されること、物理的条件だけでなく精神的安定のための施策が行政や地域、家庭などによってある程度保障されることが必要だと思います。言い換えれば、出産、育児に関するすべての問題と、そこから波及するさまざまな問題まで、一定の保障がなければ産む決心はできないと言われるほど困難な状況があるということです。産むのに決心がいる、これが今の時代という認識が、まず必要かと思います。

 市の次世代育成支援計画、第2次育て愛プランには、世の大人たちすべてが認識していただきたい現実が記されておりまして、私も多くの部分で同感ですので紹介をさせていただきたいと思います。

 「子育てとは、親世代の子育て環境において、必ずしも子育てとは効率的でもなく楽でもなく、幾ら努力してもなかなか思うように行かないことが多いのが子育て、その困難さゆえに喜びや生きがいを感じる前にストレスばかりを感じてしまうため、結果として、DV、ドメスティックバイオレンスや児童虐待、育児放棄として散見される。さらに女性の社会進出が一般的となった反面、仕事と子育ての両立に悩んだり、引き続く厳しい経済情勢の中で、特に若い人たちの労働時間の増加や過重な労働などの問題が家庭での子育てを阻害する要因になっている。」とも述べて、男性を含めた働き方の見直し、企業の協力が避けて通れないことを盛り込んだものとなっています。

 次に「地域の子育て環境も大変で、隣組に加入していない家庭が増えたり、加入していても隣近所のつき合いの希薄さ、人間関係の希薄さは言うまでもなく、どこの地域でも同じようで、言ってみれば、大人が自身の楽しみや仕事にのみ時間を割き、地域の不特定多数の子どもの育ちに関心を払わず、積極的にかかわろうとしない、あるいはかかわり方を知らない社会になりつつある。このような中で子どもが被害者となる事件が多発していて、安心・安全のまちづくりが望まれている。」となっております。

 そして、このあとに今後取り組むべき問題、課題が挙げられておりますけれども、この中に経済的支援の考え方が入っていませんが、私は、この経済的支援が必要だと考えております。

 現実に、子育てができる世代、このところの長い不況の影響で労働条件と賃金の切り下げが進み、また子育てから手を引いてしまう舅、姑が増えておりまして、当事者の父親は夜中まで仕事、これでは若いお母さんは子育てに孤軍奮闘になってしまいまして、時に、結果として育児放棄や虐待が始まることもわかるような気がいたします。産まれてくる子どもを中心とした家族、家庭の建て直し、そして地域の子どもは地域で守り育てる新たなコミュニティーの再構築も子育て環境づくりに重要ですが、何といっても生活の基盤は経済にあります。この点からの支援が求められている。そして、このことが多くの皆さんの気持ちの上で、これをしてくれているという、その気持ちがとても必要ではないかと私は思っております。

 昔は、産めば何とかなる、親はなくても子は育つ、子供は社会の宝と大切にされて育児が社会的責任であることが普通でした。核家族化が進み、出産、育児が家庭的な問題とされ、一定の経済的余裕ができたら産めばいいのではないかというように言われてきた時代もありました。最近では、フリーターや契約社員などの不安定雇用や相次ぐ労働条件や賃金の切り下げで、それも難しくなったと言われておりまして、政府も、この点については少子化対策プラスワンという形で企業に協力を求める、働き方の見直しを求めるという視点がプラスされてきております。

 また、高齢化の切り札としてできた介護保険も、お金がなければ十分な利用は当てにできそうはないと、先ほどの議論にもございましたけれども、こんな中で年金も切り下げられそうとか、老人の医療費まで値上げされるなど、社会保障の不完全さがだれの目にもわかる形で露呈してきておりまして、希望の持てない社会となっております。こういう状態は、子どもや若い人は大変感受性が強いので、特に強く感じていると言われております。

 こんな中で、東京の江戸川区では子育て家庭を支える3本の柱の1つに経済的支援を挙げております。江戸川区は、東京23区でただ1つ出生率の全国平均を上回る区ですが、人口66万人程度の区ですけれども、毎年7,000人もの人口増加があり、その大半が20代から30代だということです。

 何が子育て世代を引きつけるのか、まず幼稚園の保育料補助は、公立との差額2万6,000円を補助し、入園料8万円も補助、負担額は月に3,000円程度と全国一負担が少ないと言われております。また、小学校入学前の子どもの医療費は23区の中で最初に無料にしました。5,000円ほどかかる小中学校給食費も所得制限なしで3分の1補助、乳児養育手当て、所得制限がありますけれども月1万円〜1万6,000円など手厚いものとなっております。

 実は、江戸川区では、これと並行して、長い間、高齢者対策にも力を注ぎ、老人医療費も介護保険の認定者も23区中最低レベルで、元気な高齢者がいろいろなボランティアとして活躍しているということも紹介されておりました。

 ちなみに、江戸川区の平成15年の財政力指数は0.39です。駒ヶ根市よりも大分低いと言えます。しかし、財政力指数は小さくとも、人を大切にした政策を長く続けてきたことが、このような効果を、今、上げているのだと聞いて、基本的に人つくりに重点を置くことが大切だと思います。

 当市では、今年の予算編成で幾つかの子育て予算が削減されてしまいました。駅前アルパでのキッズランドの使用料が無料から1回100円に、子ども交流センターが月1,000円に、出産祝い金の廃止、そして、ほかにも保育料の値上げなどがされました。江戸川区に比べれば金額的にも少ないわけですけれども、今、政策的に子育て支援が本当に一番必要なことであるとの認識を持っておられながら削減をしたわけで、私は、このことがおかしいのではないかと思うわけです。

 キッズランドの使用は、4月にそれまでの3分の1に激減して以来、横ばいで、増えてきていないと聞いておりますが、実態はいかがでしょうか。

 9月議会が終わりますと、すぐ来年の予算編成作業が始まるわけですから、18年度こそ名実ともに子育て支援予算をしっかり組む必要があると思いますが、市長のお考えをお聞きしたいと思います。

 次に、子育ての社会的環境、地域的環境づくりについて。

 どこの地域でも学校は中心的な社会的重要施設です。あるときは、演芸会や運動会の会場に、災害のときは避難所に、特に校庭や体育館は使用頻度も利用価値も高く大切な場所です。私は、もっと学校の有効活用が必要ではないかと思います。

 東伊那小学校で空き室を使って児童と地域の方との交流ができるようにとの計画ができてまいりましたが、これを一歩進めて学校を開放したらと思います。子どもたちが放課後も学校で遊べるようにできないものかと思います。学校の庭や雨の日の体育館は最高の遊び場だと思います。子どもたちにとって勝手知ったる我が家であり、夜は大人の遊び場になるかもしれませんけれども、昼は子どもたちのものとしたらどうかと思います。学校は地域の財産であり、先生たちのものではないと思います。

 子ども交流センターや児童館が学校の近くにあっても、放課後は学校の教室や校庭、体育館から排除される。遊べないということを聞いておりますが、何とかならないものでしょうか。多分、事故が起きたときのことが問題になるので、先生方は責任が持てないということだとは思いますが、そこで、地域の力を借りて、先ほどの江戸川区では、放課後は地域の大人たちが子どもの世話をして、地域の大切な財産である学校をフル活用し、子どもたちは学童クラブの子ども、地域の子どもも、何の制限もなしに学校で遊んでいます。5時を過ぎると学童クラブの子は指導員がついて教室へ入るそうです。放課後の時間は異年齢交流が自然とできてくるということです。

 今まで児童館として使ってきた施設は、改築をして中高生のすくすくスクールや地域子育て支援室として親子の皆さんが活用するというふうに考えているそうです。

 中高生の居場所づくりについては、私も提案したこともありますけれども、こういう点についても、今でもほしいと言っていることは相変わらずだと思いますが、新しくつくるということは大変難しい時代でもありますので、今ある社会資本の活用として小学校を開放することを提案したいと思います。

 もう1つ、痛ましい虐待などの記事が新聞やテレビなどで最近盛んに報道されておりますけれども、当市の実態と、その対策についてお聞きをしたいと思います。

 ここまでで1回目の質問にします。



◎市長(中原正純君) 馬場議員のご質問にお答えをいたします。

 喜びとともに子どもを産み育てるために必要なことという観点に立ってご質問が幾つかなされたわけでありますが、少子化時代を迎える中で、言われておりましたが、駒ヶ根市においては、その数値がおかげさまで上がってきた、このことが、引き続いてそういう状況が続くのか、十分注視をしながら支援策相まって努めていかなければならないと思いますが、特に、言われておりましたように、子育てに必要な環境づくり、このことが、今、

日本の国、全国民に求められている、そうした認識に立ってのご質問かと思いますし、中でも経済的支援、このことが大事なんだと、こういうことが、今、言われておりました。基本的には、そうした立場に私も立っておりまして、あらゆる努力を今日までしてきたわけでありますが、国が、基本的に、この少子化時代、将来を担う子どもたちを育んでいく上で思い切った抜本的な施策を基本的に講じていただく、そのことに地域的な立場で、経済的な事情だとか、弱い立場の皆さんとか、あるいはまた市の独自の施策、こうしたことを、やはり打ち出していく、そういうものが相まって、これからの少子化時代に向けてですね、政策が進められていくような環境づくりに、駒ヶ根市長として、これから努力をしていきたい、かように考えているところであります。

 そこで、東京都江戸川区を視察されての事例等を紹介いただいたわけでありますが、東京都全体に言えることは、保育園や幼稚園に、いまだに入園したくても入園できない人たちがいっぱいいるということであります。いわゆる待機児童がたくさんいるということです。そのために東京都独自の対策として民間企業等の経営する保育所を独自の基準で認証保育所とか認定保育所として認めてですね、このところ待機児童の解消を図っている、そういう環境に一方あるということをご理解をいただきたい。

 江戸川区におきましても、待機児童は200人とも300人とも言われているわけであります。それも0歳〜2歳児が半数以上を占めておりまして、区としてもその他策に苦慮していると聞いております。

 その点、駒ヶ根市におきましては、ご承知のとおり、現段階での待機児童は0であります。希望するすべての児童を保育園または幼稚園でお預かりしている、こういうことも一方で理解をしていただきたい。これは大変大きな意味を持っているとともに、駒ヶ根市の保育園が単に保育に欠ける児童を預かるというだけでなくて、就学前の重要な幼児教育の場としても機能している点が江戸川区とは大きく違う点であるし、誇れる内容だと考えております。

 また、江戸川区の幼稚園は、私立が圧倒的に多いんです。学校教育施設である幼稚園を義務教育の一環としての位置づけておりまして、お話のあったように独自の補助により月額保育料を3,000円としているようでありまして、そうした努力には敬意を表するわけでありますが、江戸川区全体の保育園・幼稚園数のうち幼稚園は45箇所で全体の3割、4歳、5歳を対象とした2年保育が中心であります。一方、区立・私立の保育園は81箇所で全体の54%をしておりますが、保育料は当市と同様に国の保育料基準をもとに所得階層により負担となっているようであります。

 駒ヶ根市におきましては、これまでも子育て支援策には重点的に取り組み、乳児を含む未満児保育や障害児保育、長時間保育や一時保育、休日保育や病後時保育などのあらゆるニーズに対応した特別保育、ファミリーサポート事業に取り組むとともに、計画的な施設整備にも力を入れてきておりまして、私立を含むすべての保育園・幼稚園が改築を終えて、次の、すでにサイクルに入ろうとしている段階でございます。こうした駒ヶ根市の取り組みは、2000年の民間調査機関が実施した全都市子育て指標でもトップクラスにランクされているわけでありますことは、ご案内のとおりであります。

 また、昨年度は全国に先駆けて妊産婦期から青少年期までの子ども行政を一元化をして子ども課を設置して、そして連携を強化する中で新たに保育カウンセラーの設置や食育の推進、5歳児すこやか健診や児童の発育・発達支援など数多くの先進的な取り組みによりまして子育て支援のさらなる充実を図っているわけでありますので、江戸川区の保育料の3,000円の部分や、この後お答えをいたしますキッズランドの問題というように一面的な面だけで見る、比較するということでなくてですね、いかに総合的に取り組んでいるかということについて、やはりご理解とご判断を私はいただきたいというふうに考えております。

 そこで、保育料軽減のことにも触れられたわけでありますが、子育て家庭における養育費の軽減を図る、このことは、駒ヶ根市は平成5年度以降、国の保育料基準の4分の1に当たります25%軽減、これは県下の中でも先駆けて、積極的に今日まで12年間継続してまいりました。

 しかし、地方分権の時代に入り、また国の三位一体の改革を柱とする構造改革や市町村合併の結果を受けて、自立して持続可能な基礎的自治体を維持していくために、市民会議の皆さんに参加していただいて策定された駒ヶ根市改革と創造へのまちづくりプランに基づいて見直しを行うことになったことについては、馬場議員もご承知のとおりであります。

 ちなみに、平成17年度における保育園の駒ヶ根市における運営費は7億3,000万円必要でありますが、市の超過負担は、そのうち2億円となっているわけであります。加えて、それに保育料の軽減は約8,000万円、2億8,000万円、こういう状況になっているわけでありまして、児童1人当たりで申し上げますと、月額6万7,000円の経費が必要となりますが、そのうち約3万円を市が負担をして、保育料としては約3割の2万円を負担していただいていることになるわけであります。

 保育料の軽減につきましては、プランに基づいて、今年度から、長野県下18市の平均軽減率23%を目標に、今後も、この時代の転換期にあっても、他の施策を充実していくことを含めて、継続していきたい、駒ヶ根市独自の施策として第3子、第4子以降の軽減も引き続いて実施をしていきたい、子育て家庭の経済的負担を軽減を図ってまいりたい、こういう立場で努力をしてまいりますので、ご理解をいただきたいと思います。

 次に、駅前ビルアルパに設置をいたしました子育て交流支援室の利用状況につきましては、確かに平成17年の4月から8月までの状況は1日平均で約9組という状況になっております。キッズランドにつきましても、駒ヶ根市改革と創造へのまちづくりプランに基づいて見直しを行いまして、この4月から有料とさせていただいたわけであります。それまでは無料であったわけであります。

 本年度も改革と創造へのまちづくり推進市民会議の皆様のご意見も改めて伺ったところでありますが、受益者負担を求めることは必要だと、適当であり、利用料を徴収すべきであるとの意見が圧倒的だと言われております。駒ヶ根市が単独で自立していくために必要な見直しでもございますが、受益と負担のあり方は十分踏まえて、しかし、馬場議員が言われておりますように経済的負担のある皆さん、つまり数多く利用される方、これが負担につながると思います。したがって、数多く利用される方への経済的負担の軽減を図るために年間利用券を導入していきたい、そういうふうに考えておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。

 あと、教育長から答弁をいたさせます。



◎教育長(中原稻雄君) では、私の方から馬場議員のご質問に対して2、3お答えをさせていただきます。

 社会的環境づくりということで、学校を地域へ開放して地域の皆さんとの交流を盛んにしたらと、こういう提案についてでございますが、基本的な考えについては私も賛成でございますが、若干のご理解もいただきたい面もございますので、ご理解をいただきたいと思います。

 学校を地域の皆さんに開放するということについては、ほぼ3つの目的があると言われております。1つは、地域の皆さんとの交流によって学校が地域文化を吸収し、伝承をしていくと、つまり地域の行事だとか、そういう慣わしとか、そういうものを、学校は横社会でございますので、地域の年齢の違う方々、高年齢の方々においでをいただいて縦の人間関係を結ぶことができると、これが大きな願いであります。2つ目は、やっぱり学校は地域あっての学校でございますので、地域の皆さんの声を生かした学校運営を進めていくと、こういうことが極めて大事でございます。3つ目でございますけれども、昨今、特に言われることでございますけれども、学校と地域が近い信頼関係にあることによって、いわゆる開かれた学校といいますけれども、そういうことによりまして地域の方々に子どもの安心・安全についても見守っていただいてご協力をいただくと、学校を、教師だけでは地域の安全は守れませんので、地域の方々のお助けをいただくという、こういう大きな3つの面があるわけでございます。

 そういう視点から市内すべての学校とも基本的には学校に出入りをしていただくようなことが可能となっておりますけれども、不審者の件もございましたので、入るときに名乗っていただくとかいうようなことや記録していただくというのは当然ありますけれども、特に授業参観日だとか、あるいは各種学校行事のあるとき、あるいは学校開放の参観日とか、あるいは参観の週間がございますので、1週間ほど続けていつでもお入りくださいと、こういうふうに言っているわけでございます。

 議員からの先ほどご紹介もありましたが、今年の8月に補正予算をお願いしまして、コモンズ支援金事業として、東伊那小学校に「いつでもお年寄りと触れ合い育ち合い事業」というものを取り組んでいるところでございます。これは、学校を取り巻く地域の環境も考慮しながら、東伊那小学校に地域の方々、お年寄りはもちろんでございますけれども、お寄りをいただいて、そこに地域の方々の居場所を確保しまして、例えばお茶も飲めたり、あるいは休めるような、そういう教室、施設になっているわけでございます。

 また、東伊那小学校の活用状況を見ながら、必要があれば、あるいはさらに発展するような意義を見い出せますれば、ほか学校へも広げてまいりたいと、そういうふうに思っております。

 ただ、先ほども申し上げましたように、都会の学校と違いまして、私どもの学校では学校を塀をつくって鍵をかけてしまうということは当然なじまないわけでございますので、地域の顔見知りの人たちが学校に出入りすることは、かえって学校の安全を確保することになります。そういう点でも、配慮をしながら学校の地域への開放は、さらに進めてまいりたいと、こういうふうに思っております。

 それから、空き教室の活用ということで、放課後も児童生徒を学校でとのご意見でございます。

 駒ヶ根市の場合には、都市部の学校の一時的ベビーブームで非常に教室が開いてしまったということはございませんで、1、2はありますけれど、現在のところは空き教室はございません。

 また、放課後、児童生徒を学校でという点につきまして、大変貴重なご提案をいただきましたけれども、1つご理解をいただきたいことは、今、子どもたちが家庭や地域における子どもの生活体験の不足から、基本的な生活習慣が身についていない、あるいは家庭における家族機能といいますか、会話等々を含めて、そういう子どもの生活基盤である地域における人間関係がだんだん後退しつつあるわけでございますので、いつでも学校が夕方まで預かるということは、それは家庭にとっては都合のいいことでございましょうけれども、子どもにとっては社会性が身につかないと、子どもの地域化が進まないということでございまして、決して子どもを、責任があって事故が起きたときに困るからとか、子どもを追い返すという発想ではないわけでございまして、地域の子どもは地域で育てようということで、できる限り子どもたちを家庭や地域に帰すことを考えているわけでございます。

 ただ、共働きなどで帰宅してもだれもいないという子どもたちがありますので、これは子ども交流センターを設置しているわけでございますので、ご理解をいただきたいと思います。

 いつでも子どものいるところに大人がつきっきりでいるということも必要ではありましょうけれども、今、子どもたちに欠けていることは、外での群れ遊びができないわけでございまして、いつでも大人がついているのではなくて、子どもたち同士の純粋なかかわりのある先輩と後輩との群れ遊びというのは極めて大事でございます。そういう意味から言いますと、先ほどご提案のありました社会体育で使わない間の体育館の利用だとか、特に校庭の利用については、ご提案のように一考する部分があろうかと、こういうふうに思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。

 それから、学校の先生方も地域へもっと溶け込んでほしいというご提案でございます。

 そのとおりでございますが、極力、先生方にも子どもたちの生活をしている地域への理解、行事等々も含めて理解を深めていただくようにお願いをしているところでございます。私は、むしろ先生方の居住地が市外にある方の方が多いわけでございますので、先生方にとって社会等のかかわりがまた大事でございまして、先ほども自治組合加入の話も出ましたけれども、先生方の地域化ということは、うんと大事でありますから、先生方は極力、休日は学校のある職域ではなくて、自分の居住する地域の一員として、その地域でのかかわりを一層深めてもらいたいと、そういうことをお願いをしているところでございます。

 それから、地域の環境づくりで、特に子どもたちの安心・安全の件でございますけれども、昨年4月に東伊那小学校の敷地内へ郵便局の強盗の侵入事件がありまして、さらに今年1月、赤穂小学校への児童での加害事件、あるいは2、3そういうような不審者による心配な事件が起こりました。そういう意味では、子どもたちを取り巻く社会環境が、大変私どもの地域でも大きく変化してきているということを残念に思うわけでございます。

 そうした社会環境への変化の対応として、昨年制定されました駒ヶ根市安全なまちづくり条例に基づきまして、生活安全対策会議を何回か開催いたしまして、地域全体の取り組みとして子どもを守るサポート隊の発足、あるいは子どもを守る安心の家の拡大に取り組んでいただいてきたところでございます。これらの会議を通して、基本的には区長会を通して再々お願いをしてきたところでございます。

 おかげさまで、本日まで、子どもを守るサポート隊として腕章をつけてのパトロールは576人ほど、それからまちで見かけられると思いますけれども防犯パトロール中というステッカーをつけた車両が695台、約700台になろうとしております。子どもを守る安心の家は463軒ということで、昨年、一昨年辺りの3倍近く増えているわけでございまして、多くの市民の皆さんのご協力をいただいて、区や、あるいは高齢者クラブや、あるいは各種団体、特に企業の方々を含めて地域ぐるみで子どもたちの安全のために多くの市民の皆さんのご協力をいただいているところでございまして、私の立場からとしても大変ありがたく、感謝しているところでございます。

 なお、本年度のこうした取り組みは、長野県では当市だけでありますが、文部科学省からの委嘱事業であります地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業という、そういうものを指定を受けまして、約200万の10分の10の事業でございますけれども、実施しているところでございます。地域を挙げて、こうした取り組みは、まさしく協働のまちづくりの1つの姿でございまして、大変ありがたいわけでございます。さらに、またご協力を賜りたいと。

 それから、さらに懇談会等で出ましたことは、この運動を通して子どもたちと地域の方々の相互のあいさつ運動が高まりまして、今まで以上にあいさつができたり顔見知りになったということで、人間関係づくりの面から、かえって成果が上がったという点で大変感謝されている部分もございますし、私どももありがたいと、こういうふうに思っているところでございます。

 次に、駒ヶ根市の児童虐待はどうかと、現状はどうかという、こういうお尋ねでございますけれども、児童虐待の現状につきましては、いわゆる核家族や地域コミュニティーの希薄化等が進みまして、子育ての情報を自分のお姑さんや実家のお母さんに聞くということではなくて、インターネットというメディアに頼ってというような、そういう、いわゆる検索子育てとか、調べ子育てといいますか、そういう、人から学ぶ子育てじゃなくて、子育てというものは本来手づくりなんでございますけれども、そういう、何かインターネットで子育てをしていくというような、そういう状況も見られる中でございまして、そのことからも子育てに大変不安を抱いたり、言葉や触れ合いを、言葉掛けや触れ合いを通じた、こういうコミュニケーションがだんだん不足がちでありまして、児童虐待を引き起こしがちな、そういう社会的要因が広がりつつあると、そういうことは駒ヶ根市でも例外ではないわけでございます。

 ただ、言われておりますように、自分の産んだ子を自分で虐待するとは何ということだと、畜生にも劣るのじゃないかとか言われますけれども、それは全く違いまして、だれも子どもが憎くて虐待をしているわけでは決してありません。子育てが思うようにならず、また周囲で支えてくださる方もいなくて、孤立してしまいまして、いわゆる困り果ててしまって切れてしまったと、そういうことから、この苦しみから逃れようとして無意識に行ってしまうわけでございまして、それが、いわゆる虐待だというわけでございます。

 駒ヶ根市の状況としましては、16年度中に児童虐待により児童養護施設や児童福祉施設に入所した件数は2件ございます。一時的に家庭から切り離す一時保護とした件数も2件ほどございます。

 本年度は施設入所はございませんけれども、一時保護したケースは2件ほどございます。

 また、16年度以前からのものも含めて、現在、施設入所してる駒ヶ根市の児童生徒は約9名いるわけでございますが、このうち虐待が原因だなあと思われるものは6名でございます。

 また、親子の分離までは至らない状況ではございますけれども、家庭児童相談員や家庭教育相談員、子育て家庭教育係が加わりましてかかわっているわけでございますけれども、今、児童相談所にかかわってくださって相談を継続している児童虐待のケースは約40件ほどに上っております。

 その内容としましては、子どもに無関心である、あるいは食事や、それから風呂へ入れないとか、教育など必要な養育を与えなかったりする、学校へ行かせないと、そういう、いわゆる育児放棄もございます。そういうのはネグレクトと、無視という言い方でございますが、これが一番多いわけであります。続いて多いのが、たたく、殴る、けるなどの、いわゆるしつけとは違った意味の身体への暴力でございまして、これは学校などで身体測定のときに異常なあざだとか、そういうものが顔や体に見られますので、そのときにはすぐに通報しているわけでございます。

 また、言葉や態度で子どもを傷つける、いわゆる心理的虐待というのもございまして、わずかでまたありますけれども性的虐待も発生しているわけでございます。直接児童に暴力がなくても、配偶者に対する暴力も、これも結果的には子どもへの虐待になりますので、いわゆる、今では、それも心理的虐待の1つに加えているわけでございます。こういう虐待は、いずれの場合も子どもの心に深い傷をつけまして、また虐待によっては、ときに命にかかわる大変心配もございますので、見過ごすことはできませんので、対応を速やかにするように心がけているわけであります。

 児童虐待への市の対応といたしましては、児童福祉法で新たに規定されました要保護児童対策地域協議会に当たる駒ヶ根市要保護児童等支援ネットワークというものを今年の6月に設置をいたしました。そして、虐待の未然防止や発見、対応、あるいは被害児童へのケアなどの取り組みを関係機関との連携をさらに強めるような体制を整えてきているところでございます。

 また、市役所の宿直に虐待通告窓口としての機能を付加することで、24時間体制で通告を受け付け対応する体制も今年4月からスタートさせました。

 言われておりますが、子育てが楽しくない、苦しいとか、あるいは虐待が起きる原因というものはさまざまな要因があるわけでございますけれども、虐待が起きる比較的大きな原因は、子どもの障害等もあったりして子育てに大変さを感じていながら周囲に支えてくれる人がいないとか、また比較的多いのが望まない妊娠により産まれてきた子どもの誕生に対して喜びが余り持てないという、そういうものもあるわけでございまして、一番多いのは、私ども、今、子ども課で連携をしているわけでありますが、仲間がなくて、近くに親も親戚もなく、相談相手がいない、いわゆる社会的に孤立した家庭、こういうところの虐待が一番多いわけであります。同じように離婚の増加等によりまして、複雑な家庭環境の中で子どもと、いろいろ生活基盤が整いませんので、子どもと向き合っていけるような基本的な基盤ができないと、そういうところで起きていることが多いわけでございます。

 こうした問題を抱えた家庭を孤立させないように、多くの人の目で見守ることができるように、いわゆるハイリスク家族に積極的にかかわるためのさまざまな事業も展開し、未然防止に取り組んできております。

 子育てに不安がある親を孤立させないためには、同じ境遇にある親たちが知り合って理解し合い、学び合い、支え合うための集まりをつくることが大変有効でございますし、また、第一は、親たちだけではなく、隣近所や地域全体の交流が深まれば、その役割は一番大きいわけでございます。

 要は、地域を挙げて子育てを支援する人間関係づくりの環境を整えることが必要でございまして、教育委員会としましては、あらゆる福祉部門とも連携をしながら、個々の虐待ケースを検討する中で共通の原因を見定めながら、虐待を起こさせないような、そういう施策をさらに取り組んでまいりたいと、こういうふうに思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。

 以上でございます。



○議長(北澤洋君) 暫時休憩といたします。再開は4時40分といたします。

 午後4時30分 休憩

 午後4時40分 再開



○議長(北澤洋君) 再開いたします。

 休憩前に引き続き一般質問を続行します。



◆10番(馬場宣子君) ただいま、駒ヶ根市内の虐待の実態についてお聞きをいたしまして、本当に悲しく重い気持ちになりました。当市も例外ではないというふうに考えなければならないと思います。

 そして、こういう問題に対して非常に効果的であったのが、私はキッズランドではなかったかと思います。同じ親同士が悩みを話し合える。そして、そこには相談員さんもいてくださる。子どもたちも安心して目の届く範囲で遊んでおられる。こういう状態の中で、非常にキッズランドが有効に機能していたのではないかと考えております。このことについても、年間の利用券というようなことで、この金額や、そういうことについて、もう少し詳しくお聞きをしまして、また市民の皆様のお声を聞いてみたいというふうに考えております。

 また、今のお話の中で、安心・安全のまちづくりの中で、子どもとのあいさつ運動ができてきたということもございまして、こういう地域づくり、これが本当に、お母さんたちの悲しい孤立化、子育ての苦しさ、そういうものから逃れていくためにも大切なことではないかというふうに考えております。

 そしてまた、もう1つ大切なものについて次にお聞きをしてまいりたいと思います。

 男女共同参画社会についてですけれども、少子化対策としても、また人材養成、あるいは人材活用の面からも、だれもが当たり前のこととして、男性女性が性差別を感じることなく共同作業ができる社会が望ましいわけです。

 もちろん女性しか子どもが産めないように、それぞれの特性はありますが、各々の特性を生かし、得意を生かしてことに当たるならば、困難といわれる子育て、そして役員のなり手がないと言われている地域社会の生活も会社の仕事も、うまく行くはずではないでしょうか。

 なぜ、男と女しかいないのに、こんな当たり前のことがスムーズにできないのでしょう。今、日本にある男女差別は、歴史も浅く、ほとんど明治時代につくられたものだと言われております。役割分担的なものも多くありますけれども、はっきりしているのは、会社などでの働き方や賃金の違い、つまり賃金労働者が現れてからの差別が根強く残っておりまして、賃金差別、あるいは管理職になれない、結婚・出産による差別、そして、もう1つ、家庭での問題があると思います。

 高度経済成長の中で、女性の労働力が必要となり、女性自身の社会参加への意欲も高まる中で、妊娠・出産・子育て期間の休暇や休職制度ができてはきましたけれども、女性にとって不利益で不完全なままであり、仕事を続けようとするとさまざまなバッシングさえ感じられる状態がいまだにあります。子育てが相変わらず女性の請負仕事になっていると思われます。

 私たちの世代も、社会人になってすぐから、このような男女差別はおかしいと労働組合などで学習してきました。あのころからすでに40年近くがたっていますが、少しはよくなっていると思いますけれども、いまだになくなってはおりません。自分の子どもたちが、また同じ内容で差別を受ける状態が続いています。

 公務員の働き方は比較的男女差別は少ないと思われますが、それでも昇給や昇格に差があり、出産・育児休職が1つの原因になっているということも周知の事実だと思います。ほかにも研修の機会が少ないとか、当市においても管理職の登用がたった1人だけということもありまして、明らかであります。

 少子化対策をまじめに考えれば考えるほど、女性に対する差別が大きな原因となっていることが感じられます。

 市内企業と市職員の実態、また市民意識から、市長は、当市の男女共同参画はどの程度との認識をお持ちかをお聞きしたいと思います。

 そして、市内企業の管理職の登用や給与の差などについて、この実態をお聞きしておきたいと思います。

 そして、結婚退職や結婚後の待遇に変化があるのかどうか、こういう問題についても、わかる範囲でお聞きをしたいと思います。

 金融機関などでは、規則では書いてないようですけれども、いまだに結婚すると正社員でなくなってしまうとか、結婚退社を暗黙に勧めているなどの差別が続いているようです。しかも、管理者は余り実態を知らなかったりするようでもあります。こういう市内企業のあり方に対して何かできることはないのかとお聞きをしたいと思います。

 無作為の抽出でアンケートを取るということを考えているということもお聞きをしましたけれども、経営者に対してもするべきではないかと私は思います。

 政府でも少子化対策プラスワンとして自治体と企業に子育て支援計画の策定を義務づけておりますけれども、中小企業には努力義務となっているかもしれませんけれども、一定の協力をお願いすることが必要ではないかと思います。

 本日の新聞にも、長野市では、商工会が中心となって、子育てと仕事の両立に向けて企業などの働き方の見直しのため協議会ができたということが載っておりました。

 次に、各区の構成役員に女性をという視点でお聞きをしたいと思います。

 今日の質問の中でも地域が崩壊寸前にあるというお言葉がございましたけれども、先日の男女共同参画推進研究集会でも、地区役員の1つ、分館主事をやった女性の話を聞いて、みんなで考えてみる班に私は出席させていただきましたが、どの地区でも役員がなかなか決まらなくて苦労しているということが出されておりました。そんな中で、女性の会計さんができたが、男では思いつかない経費の無駄に気がついて改善されたことや、会議のたびに一杯飲んでいたが、それをしなくなったことなどが話されておりました。その中に、「役員を頼むのに女性を考えたことがない。頭に男しか浮かばなかった。」というご意見もありまして、本当にびっくりいたしました。

 確かに、子育てや介護など家庭の事情もありまして、今まで男だけが担ってきた地域社会であったかもしれませんが、それでは行き詰まりになることは目に見えています。女性の役員さんができたところでは、高齢者家庭や女性だけの家庭など、それなりの事情があることが多かったようですけれども、これからはこういう地域がもっともっと増えてくると思います。

 しかし、地域の役を今まで何もしていなかったのに、突然、区長さんや分館長さんをやれと言われても、そう簡単にできることではないことも確かです。会議にも出たことがないのに、その長をやるということは非常に大変なことだと思いますので、それぞれの区で役員を決めるときに2人以上は女性を入れてほしいというようなことを市の側から提案ができたらいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 そして、これも、もう1つお願いですけれども、こうして区の役員に女性が選ばれたら、夫たる男性、ぜひ協力をしていただきたいことを男性諸君にお話をしていただきたいと思います。

 この席でもですね、「区の役員に女性を入れることは賛成だけれども、うちの奥さんにこの話が来たら反対する。」という意見が出まして、これが多分本音でもあろうと思いまして、大変困ったことだと思います。

 この席におられる理事者、管理職、そして議員の皆さんも、ぜひこの点につきましてもご協力をお願いするものであります。

 次に、介護や子育てに男性の活用をということで、家事だけでなくて、介護も子育ても男性の力がなくてはすでに難しくなってきているのが現実だと思います。介護をする多くの人に職業病として腰痛がありますが、介護は、まさしく力仕事で、無理な力がかかることが多いですし、子育てにも男性の力が必要です。本来、2つの性が、どんなことでも共同してこそ、うまくできるはずだと思います。

 子育てにかかわる最近のお父さんたち、「こんなに子育てが楽しいものだったなんて知らなかった。」と言って、「お母さんだけに任せてはおけない。」と2人で上手に子育てをしている家族も見受けられます。

 介護は、子育てと違って、だんだん悪くなっていくのを世話するのですから、もっと大変ですが、それにしても、ほとんどが男性は自身の親でもあり、散々お世話していただいたのですから当たり前ではないでしょうか。

 私の、つたない宅老所の経験でも、高齢者は女性が大変多く、男性介護者はとてもおばあさんたちに好かれるのです。頼りにされております。おかげで女性職員もほっとしたり、和やかになったりと、いいこと尽くめです。

 こうして、どの家庭でも家事や育児、介護と家庭内の共同作業が進み、会社でも男女差別がなくなれば、女性が子どもを産み育てたいという本来の要求をもっとたくさん持つことができるようになるのではないかと思います。家庭の仕事の分担ができれば、子どもを産んでも女性の社会進出が大変楽にできるようになってくると思います。

 すでに働き続けていながら介護や育児を担い、家事は当然と請け負っておられる方も多いわけですけれども、こういうお母さんを見て「子どもを産むことが大変だなあ。」と考えてしまう若い方も多いと言われております。

 駒ヶ根市のような農村地帯では、野良仕事もありますので、これが男の仕事とされていることも多いわけでして、原則的には手の空いている方がどんな仕事でもやるということができれば、もっともっと子育てもしやすくなり、先ほどの虐待なども少なくなってくるのではないかと私は思うわけです。

 この逆に、私たち女性の気づかないことで、男性が普段していて女性にも担ってほしいなと思っていることがあるのではないかとも思います。

 家庭での子育てや介護に男性の活用を啓発し、また施設での子育てや介護に男性職員の積極的採用を進めて、女性の社会参加をあらゆる面で進められることを提案したいと思います。

 最後に、市の職員の育児休暇、あるいは介護休暇の取得状況はどうかとお聞きをしておきたいと思います。

 これで2回目の質問を終わります。



◎市長(中原正純君) 馬場議員のご質問にお答えをいたします。

 男女共同参画社会を目指して幾つかのご質問がございました。

 男女がお互いにその人権を尊重しつつ、責任を分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分発揮することができる男女共同参画社会の実現は、21世紀の最重要課題の1つと考えております。

 市におきましても、平成14年に策定した第2次駒ヶ根市男女共同参画計画に基づきまして、男女共同参画で住みよいまちづくりを目指し、市民の皆さんとともに今日まで積極的に取り組みを続けているところであります。

 そこで、現在の市の職員及び市内企業の管理職登用率についてお尋ねがございましたが、市役所は課長以上が管理職になりますが、管理職は高度の知識と経験に基づきまして複雑、困難な業務を遂行し得る管理職として適任者を任命いたしているわけでありますが、平成16年度に初めて女性管理職を1名任命いたしました。28人中1名でありまして、登用率は3.6%、管理職ではありませんが、係長級69人中、女性20人、登用率29.0%、こういう状況にございます。

 今後も適任者を男性女性問わず適材適所の任用をしていきたい、かように考えております。

 また、一方で市内には中小の企業がございますが、比較的多くの社員を要する企業まで多数あるわけであります。また、それぞれの企業によって管理職のとらえ方もさまざまでございまして、一律に管理職登用率を把握することは困難でありまして、今日できていない状況にございます。

 そこで、市職員の実態や市内企業の実態についてお尋ねがあったわけでありますが、市の職員につきましては、採用面、給与面においても男女の格差はないというふうに考えております。

 市内の企業の実態につきましては、毎年6月に開催しております男女共同参画推進研究集会の分科会等で話し合われているわけでありますが、その中では、結婚退社をして子育てをした後に再び同じ会社にパートで勤めるという実体験や女性はパートで働いている人が多いという実情が出されております。

 一方、内閣総理大臣の男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の基本的な方向についての諮問を受けました男女共同参画会議の答申によりますと、一般労働者の男女所定内給与格差の推移で、男性を100とした場合、平成16年度、女性は67.6でありまして、5年前の平成11年の64.6に比較して、このところ格差は減少してきている、そのように判断をしております。

 また、女性の年齢階層別労働力率は、30歳〜34歳の子育て期の女性の就業率が少なくなるM字カーブを描いているわけでありますが、同世代の就業率も年々増えている状況にあるというふうに受け止めております。

 市内の企業の実態については、個別の事情もありまして、先ほど申し上げたように数字のみで示すことは難しいわけでありますが、今年度は平成19年度から始まります第3次あなたと私のいきいきプラン策定のための実態調査の年でもありますから、男女共同参画に対する意識調査を実施をして、当市の実態を把握する予定でございます。

 男女共同参画は、一人ひとりの意識改革でありまして、男女共同参画社会を実現する手段であることを考えると、子育てや地域づくりに市民の皆さんが参画し行動しようとしている事実から、少しずつ当市の男女共同参画は進みつつあると考えるわけであります。

 男女共同参画推進研究集会は、区長さん、分館長さんの皆さんや実行委員の皆さんのご努力によりまして、毎年200名以上の皆さんで開催できております。特に、本年は地域自治組織の中の男女共同参画について第2分科会を設けて話し合いをしていただきました。

 お話のありましたように、その中で、区の役員の選考が慣例によって行われている実態や女性が行事の裏方をやっているという事実も話し合われたと伺っております。一方で、少子化や高齢者家庭が増えて、社会環境も変化をして、家族形態や家庭事情の変化に合わせて、区の役員構成にも女性の登用が必要であるという意見も多かったと伺っております。

 地域で長い時間をかけてつくられてきた慣例というものは、市がお願いしたからといって簡単に変わるというものではありませんが、地域の皆さんがよく話し合って、少しずつ変わっていくことが大事だと認識しております。したがって、市も、そのために必要な役割を果していきたいと考えております。

 特に、介護、子育てに男子が参加することが重要だと、こういう提案でありますが、現代は少子化が進み、子育てが難しい社会環境にありますが、そうした中にありまして、男女がそれぞれの特性を生かして能力を発揮しながら介護や子育てを協力していける社会を築くためにも、男女共同参画の推進は欠くことのできないものと考えております。

 そこで、ご質問の市役所の職員の場合については、平成17年4月に次世代育成支援対策推進法に基づきまして特定事業主行動計画を策定をいたしました。これは、すでにホームページで公開しております。この中で、男女を問わず育児休暇の取得等について明記をいたしております。

 当市役所の実態は、男性の育児休暇・介護休暇は取得がございませんが、女性は取得する人は極めて多い状況にございます。男性が取得しないのは、育児や介護をする人が本人以外にあり、それぞれの家庭の事情等、個別の理由によって取得実績がないというふうに見ておりますが、しかし、年5日間の子どもの看護休暇は、時間単位での取得可能に改善したために男性の取得者も何人か見られるようになってまいりました。

 以上でございます。



◆10番(馬場宣子君) 適材適所ということをずっと言われておりますけれども、そうしますと本当に女性は適任者がいないのかというふうになってしまうわけで、私はそういうふうには思えないわけでございまして、やはり男性から見た女性、そして女性から見た女性、この辺りの違いがあるのではないかというふうにも考えているところでございます。

 やはり、半分とまでは、そう簡単にはいかないと思いますけれども、やはり、もっともっと複数で女性が出てくるということが、非常に女性自身の働きやすくなる、あるいは男性自身の刺激になるという点で非常に大切な部分だと思いますので、この辺についての努力を続けていただきたいというふうに思います。

 男女共同参画統計データブックというのがございまして、この統計を紹介いたしますと、「日本の女性の賃金は男性の7割程度」先ほどの答えと合っております。「特に日本は先進国中でも性別賃金格差が最も大きい国である。女性の深夜業従事者は、交代勤務者において増加している。教育訓練、研修なども男性に比べ機会が少ない。セクハラの相談件数も増え続けている。育児休業取得者は圧倒的に女性である。介護休業取得者は90%以上が女性である。」これも先ほどのお答えとほとんど合っていると思います。「家事、育児、買い物など、家事関係の時間は2倍から10倍で、女性がすべての時間で長く、家事のほとんどを女性が担っている。余暇時間、仕事時間は男性が長い。すべての労働時間で、個人の労働時間で言いますと、すべての年代で女性が長くなっています。育児の時間は、3歳未満児がいる場合に最も長く、家事、育児、介護とも女性が担っている。共働きの女性は1日の労働時間が夫よりも長い。日本の男性の家事時間は、他の諸国の男性に比べて極端に短い。ほとんどの国で2分の1程度家事時間をこなしておりますが、日本は8分の1。」こういう統計が出ております。

 まだまだ本当に日本の男女共同参画は進んでいないのが実情です。

 このような中で、鳥取県では、知事が自ら、6人のお子さんをお持ちだそうですけれども、父親が育児にかかわらなければいけないということで、仕事と家庭を両立するために職員の男女比を見直し、女性を多くすることでだれでも仕事も育児もということが普通の感覚になりまして、てきぱきと仕事をするようになり、男性も残業が減ったという結果があるそうです。

 駒ヶ根市の状態を見まして、先ほどの男女共同参画の数字とほとんど変わらないという実態がございましたが、少子化対策に、そして経済的、少子化対策には経済的支援、そして男女共同参画の推進が欠かせないことだと私は考えておりますので、本当に多くの皆様、男性自身の協力は特に大切かと思いますので、この点についての啓発を一層進めていただきたいと思います。

 終わりにします。



○議長(北澤洋君) これにて10番 馬場宣子議員の一般質問を終結いたします。

 お諮りいたします。

 本日の会議は、この程度にとどめ、延会としたいと思います。

 これにご異議ございませんか。

 (「異議なし」と呼ぶものあり)



○議長(北澤洋君) ご異議なしと認めます。よって、本日の会議は延会することに決しました。

 明9月14日は、午前10時より本会議を再開の上、一般質問を続行いたします。

 本日は、これにて延会いたします。

 ご苦労様でございました。



◎局長(木村文雄君) ご起立をお願いします。〔一同起立〕礼。〔一同礼〕。

 ご苦労様でございました。



午後5時06分 延会