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長野県 伊那市

平成20年  6月 定例会 06月17日−03号




平成20年  6月 定例会 − 06月17日−03号









平成20年  6月 定例会



              平成20年6月

            伊那市議会定例会会議録

               (5−3)

1.開会  平成20年6月17日(火曜日)午前10時00分

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2.出席議員の氏名(26名)

          1番     竹中則子

          2番     中山彰博

          3番     平岩國幸

          4番     飯島 進

          5番     新井良二

          6番     飯島光豊

          7番     春日晋治

          8番     黒河内 浩

          9番     小平恒夫

         10番     柴 満喜夫

         11番     前澤啓子

         12番     伊藤明由

         13番     野々田高芳

         14番     中村威夫

         15番     前田久子

         16番     柳川広美

         17番     矢野隆良

         18番     飯島尚幸

         19番     佐藤八十一

         20番     伊藤泰雄

         21番     小林 信

         22番     馬場秀則

         23番     北原幸彦

         24番     下島省吾

         25番     三澤岩視

         26番     原  浩

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  欠席議員の氏名

                   なし

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3.説明のため出席した者の職氏名

       市長          小坂樫男

       副市長         酒井 茂

       副市長         白鳥 孝

       教育長         北原 明

       教育委員長       松田泰俊

       選挙管理委員長     田中信也

       代表監査委員      井上富男

       農業委員会長      北原孝治

       総務部長        林 俊宏

       市民生活部長      沖村直志

       保健福祉部長      伊藤 健

       産業振興部長      唐木好美

       建設部長        守屋和俊

       水道部長        木下博司

       教育次長        竹松武登

       会計管理者       村田隆男

       高遠町総合支所長    伊藤俊規

       長谷総合支所長     中山晶計

       総務課長        池上 忍

       秘書広報課長      田中博文

       財政課長        原 秀夫

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4.職務のため出席した事務局職員

       局長          斎藤秀夫

       次長          有賀賢治

       議事調査係長      飯島 浩

       主任          橋爪茂登

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5.議事日程

   日程第1 会議録署名議員の指名について

   日程第2 一般行政に対する質問について

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△開会 午前10時00分



○議長(中村威夫君) おはようございます。昨日からのマイクシステムの故障につきましては、議員の皆さんには大変御迷惑をおかけしておりますが、改善に向けて昨日、昨晩に向かって大変努力をいたしてきたところでありますけれど、今議会中の復旧する見込みには至っておりません。まことに申しわけありませんが、引き続き本日以降、ワイヤレスマイクでの対応となりますが、議員の皆さんの確実な御理解と御協力を御願い申し上げます。

 これより本日の会議を開きます。本日の会議は議事日程表、お配りしてあります議事によって進めてまいりたいと思います。

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△会議録署名議員の指名について

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○議長(中村威夫君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。本日の会議録署名議員は、21番、小林信議員、22番、馬場秀則議員を指名いたします。

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△一般行政に対する質問について

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○議長(中村威夫君) 日程第2、昨日に引き続き、一般行政に対する質問に入ります。

 3番、平岩國幸議員。

     (3番 平岩國幸君登壇)



◆3番(平岩國幸君) おはようございます。梅雨の中休みのようなさわやかな伊那市ではございますが、岩手・宮城内陸地震で70時間過ぎた今もなお余震が続いているということで、被災者の皆さんには心よりお見舞いを申し上げます。

 さて、あらかじめ通告をいたしました3点について市長のお考えをお伺いいたします。

 まず第1点目として天下第一の桜と言われる高遠城址公園の観光客は、昨年を7,731人上回る29万8,303人で、目標の30万人にはわずか1,700人ほど足りなかったわけですが、合併前の平成17年には31万4,778人であったことを思うと、ことしは市民遊園券での入園者が3万1,000人余りあったことを考慮すれば、約33万人の入園者があったと考えられます。昭和58年に有料化して以来、25年間でことし700万人となり、天下第一の桜の人気は根強いものがうかがわれます。

 ことしは新しく観桜期の週末限定の試運転した臨時列車と専用貸切バス、高遠さくらまつり号の特別企画により、4月12日、13日、19日、20日のこの4日間で690人の利用者があったと聞いております。来年もこの種の企画により、大量輸送のできる鉄道利用は有効なものと考えます。ことしの実施結果から見て、観桜期間を通して運行されるよう、今から各方面と十分に協議をし、企画をお願いしたいものでございます。最近のガソリンの高騰とCO2削減から考えても、公共交通機関の利用は、現状から考えて大変有効なものと考えます。

 ここで観桜期に行ったさくらまつり号が何を意味するか考えてみました。国鉄時代には運行していた中央線から飯田線に乗り入れていた急行の復活になったらすばらしいことと思います。今、リニア中央新幹線については、JR東海が南アルプスを貫くルートを想定し、調査し、17年後の2025年には東京名古屋間の開通を目指しておりますが、リニア新幹線の問題については全国組織の総会で沿線自治体と十分に調整することを国やJRに求める決議がなされたと、本会議の開会に当たり市長のごあいさつの中にありましたので、この問題は別に考えることといたしますが、今のままではJR中央線、飯田線の現状ではこの伊那谷は公共交通機関の僻地になってしまうという心配があります。観桜期に実施したさくらまつり号が引き金となって、今後通年運行に発展することを強く望みます。

 各地から訪れる観光客の話の中には、伊那や高遠は交通のアクセスが悪く、出かけるにもちゅうちょをするということをよく耳にいたします。新宿から特急に乗り、岡谷で飯田線に乗りかえる待ち合わせ時間が10分以内の電車は私の調べたところでは1日に1本しかありません。これは岡谷着22時21分で、3分の待ち合わせで伊那市には真夜中の23時18分、乗車時間はたった27キロでございますけれども、1時間近い57分を要するわけでございます。新宿を同じ電車へ乗った松本のお客さんは、既にこの時間にはふろに入っていっぱいやっている時間ではないかと思われます。このような実態では、伊那市に来てただ寝るだけ、これでは観光客の足は伊那には向きにくく、アクセスが悪いと言われても仕方がありません。

 また飯田線から岡谷乗りかえ新宿行きの待ち合わせでございますが、10分以内で接続するという電車は早朝の2本、9時台の2本、夕方の1本の5本があります。当面せめて上下線ともこのくらいのダイヤで運行してほしいものだと思っております。岡谷から松本まで25キロ、岡谷から伊那までは2キロ違いの27キロで、ほぼ同じ距離ですが、松本までの所要時間は17分、飯田線利用者が岡谷で待ち合わせ中に松本のお客さんは松本に到着してしまうということになるわけでございます。これを調べてみて、この地域差には全く驚いておるところでございます。

 中央高速バスの利用者も多く、利用率もよいと聞いておりますが、渋滞の影響のない大量輸送のできる電車の直通運転は、観光客を迎え入れるためにも、また市民の生活の向上のためにも大きな課題だと考えます。ことしのゴールデンウイークの観光客の入りぐあいを見ましても、やはり鉄道の入っているところは当然のごとく観光客は多く、長野県の場合を見ますと1番が軽井沢を筆頭に上諏訪温泉、善光寺などとなっております。観桜期のことから中央線の飯田線乗り入れの質問までになりましたけれども、来年度の桜まつりの全期間運行と、新宿から伊那への直通乗り入れの今後の運動について、市長のお考えをお伺いいたします。

 2点目として、ことし4月から1年間の試行運転が始まった伊那木曽連絡バスごんべえ号の運行についてお伺いをいたします。2カ月が経過したところで、現在では当初見込んでいたものよりも利用率が低調のようですが、運行が始まったばかりで、まだそのPRが不足をしているというものもあるかと思います。また木曽の人口は3万2,200人、伊那市が約7万3,800人、これに木曽にはJR中央西線で名古屋、関西方面からの観光客の入りもあり、年間観光客は木曽を訪れる方が315万人とも言われております。この大半はマイカーのお客さんだと思います。しかし列車で来る観光客も相当あると聞いております。そこで特急しなのの客を受けて、伊那に誘客することも大切ではないかと思います。木曽と伊那がともに観光資源の掘り起こしをし、例えばこの季節であれば伊那谷からは中央アルプスの雪形を背景にしたポレポレの丘のジャーマンアイリスや、一昨日開かれましたしんわの丘ローズガーデンなども喜ばれる観光資源の1つだと思います。例年高遠城址公園の桜が散った後には、約250本の八重桜が咲き誇り、花の丘にも県内外からの観光客も多く見えておるわけでございます。ことしは花の丘に名古屋のクラブツーリズムのツアーが2,681人の観光客が訪れておるということでございます。このほかに伊那には日本一の生産を誇るアルストロメリアもあり、あじさい、ぼたん、芝桜、つつじ、しゃくなげ、しんわの丘ローズガーデンなど、美しく咲き誇り、また年間を通じて古寺名刹など、名所旧跡もたくさんあります。

 これらをごんべえ号に組み合わせ、季節に合わせた誘客を働きかけたらいかがでしょうか。妻籠宿にはことしの連休中に3万6,000人の観光客が訪れております。この観光客をごんべえ号を利用して中央アルプスをくぐり、伊那まで足を伸ばす方策など、JRとも十分の連携をとり、PRが必要と考えます。観光客から見た伊那市の魅力については、昨年策定した伊那市観光基本計画の中に、伊那市に行ってしたいことは、まず温泉に入ること、そして自然探索や名所旧跡めぐりなどとなっております。そして伊那市の魅力は南アルプスの景観が最も多くなっており、権兵衛トンネルを抜けて伊那市の平野と南アルプスを眺望したときの雄大さは、何度見ても目に焼きつき、パノラマ伊那市を実感できるのではないでしょうか。これこそごんべえ号に乗って最大のポイントではないかと思います。ごんべえ号を観光の足として長く運行させるためにも、四季折々に変化する南アルプスの姿を広くPRし、伊那、木曽の観光イベントと連携をとって、お客さまのニーズに合った価値観のあるサービスを提供することが大切と考えますが、市長のお考えをお伺いいたします。

 3つ目としまして、新伊那市は誕生して3年目を迎え、市民の間にも徐々に一体感が醸成され、親しみを覚えるものであります。そんな中で、近年職業化などから消防団員の確保が困難となっておりますが、団員の皆さんは職業を持ちながら消防活動に日夜を問わず、市民の生命、財産を守るために献身的な活動に感謝をしているものであります。また日ごろからの防火宣伝なども功をなし、年々火災発生件数が減少傾向にあることはありがたいことであります。

 さて、そこで市町村合併をして2年が経過しておりますが、火災発生時の第1次出動、第2出動である、いわゆる応援出動体制が旧の3市町村単位となっているように思います。新伊那市となり、旧来の体制では応援出動が非効率なところも見受けられます。火災などが発生した場合、最寄りの分団が応援出動するなど、旧市町村の垣根を越えた応援体制の見直しが必要と思いますが、この点について市長のお考えをお伺いします。

 以上、3点を壇上からの質問で終わります。



○議長(中村威夫君) 小坂市長。

     (市長 小坂樫男君登壇)



◎市長(小坂樫男君) おはようございます。平岩議員のまず本年行いましたさくらまつり号の全期間運行と、通年の飯田線への乗り入れについての御質問でございます。議員御指摘のとおり、ことしのさくら祭りには4月に第2週、それから第3週の土日、4日間を運行いたしました。松本からさくらまつり号が出まして、そして岡谷で向こうのお客さんを乗せて、そして伊那北駅、それから伊那北駅からJRバスで高遠さくらホテルまで運行をいたしたわけでございますが、全体では690人ということで、大変盛況でございました。私も1回行って現場を見ましたけれども、大変多くのお客さんがほとんどいっぱいでございました。

 そうした中で、大変この試みは成功したと思っております。特に公共交通機関を使ったこのさくらまつり号、高遠の桜は行ってみたいけれども、あの渋滞が嫌だと、こういう方も多いわけでございまして、いわゆる公共交通機関を利用して、しかも滞在期間が長いということがございます。せんだっても初めて市役所の方で高遠城址公園へ来られたお客さんのアンケートを行いました。それによりますと貸切バスで来る方が約半分、自家用車で来る方が半分、こういうことで公共交通機関を使っているお客さんは非常に少ない。しかも特に貸切バスのお客さんはほかへも行きますので、大体1時間か2時間しか滞在をしない、こういうことでございますから、その落とす経済効果も非常に少ない、こういう結果があらわれてきておる。そうした意味におきまして、こうした公共交通機関を使ったさくらまつり号、来年はぜひ期間を通じて、平日もやっていただきたいということでお願いをいたしておるわけでございますが、それぞれJR東日本、それからJR関東バスですか、そういった皆さんと反省会を持つ中でお願いをしたわけでございます。ぜひ来年はこれを実現していきたいと思っておりますし、例えば帰りのバスも、高遠さくらホテルじゃなくて高遠のバス停から帰りは行きますよということになりますと、公園から高遠のまちを通ってお帰りになると、こういうことでまたまちの中で買い物やら、あるいはお寺を見て帰るということにもつながるだろうと思っておりまして、来年はぜひこの祭り期間中のあれをお願いしていきたいと思っております。

 それから特急の乗り入れについてはどうかと、こういうことでございますが、これはJR東日本、それから飯田線がJR東海と、こういうことで会社も違いますし、なかなか現状では難しいわけでございますが、昔は急行の駒ヶ根号というのも新宿から駒ヶ根まで出ていた経過もありますので、絶対できないことではないと思っております。朝夕1本ずつでもそういったものが、乗り入れができるかどうかということについては、これはすぐというわけにはまいりません。長い目で運動をしていく必要があるだろうと思っておるところでございます。現在の本当に飯田線と、それから中央線の接続、議員さん御指摘のとおりまことに都合が悪いわけでございまして、そんなことでダイヤの改正だけでも大分違ってくるんではないかなと思っておりますので、それらについても今後お話し合いをしていきたいと思っております。

 2番目のごんべえ号の利用促進と通年観光についての御質問でございます。御承知のとおり国の補助金を受けまして、この4月からごんべえ号、伊那、木曽の運行を始めましたけれども、やはり心配したとおり今のままではとても採算に合うベースではないという状況で、せんだってもその会議を早速開きまして、7月1日からダイヤの改正を行うということで、ほぼ7月1日からのダイヤ改正ができると思います。特にこれは伊那から行った場合に、JRの木曽福島駅からの接続を考慮したダイヤに組みかえをいたしたところでございます。例えば伊那市の多くの企業の皆さんは東海道線を利用する場合は、車で行って岐阜羽島のところへとめて、それで東海道新幹線へ乗るというのが非常に多いわけでございますが、それとの連携を実際にどういった費用と、またメリットがあるかということを比較検討をさせたいと思っておりまして、そしてその比較検討を持って、各企業を訪問して、ぜひ企業が東海道沿線へ出張する場合は、このごんべえ号を使ってもらうと、こういうことでお願いをしたいと思っておりますし、それからJR東海の方でも、木曽の観光とあわせてこちらへセットにした木曽、伊那の観光のプランを練っていただきたいと、こういうことでお願いをいたしております。幾つかのプランがあるようでございますけれども、例えば名古屋の高島屋での買い物ツアーのセット券というようなものもあるようでございますので、ぜひJR東海の方へそうした中央西線と、それからこのごんべえ号をつなげたそういうセットの割引ツアーですね、そういったものもぜひお願いをしていきたいと思っておるところでございます。

 最後に消防団の応援出動体制の見直しでございますが、消防団はいち早く一昨年の4月1日合併をいたしまして、新しい伊那市の消防団として発足をしたわけでございます。これについては前々からこの検討を重ねてきておるわけでございまして、エリアを越えて、旧市町村のエリアを越えて駆けつけた方がはるかに速いということもございますので、ぜひこれらについては今後検討をして出動エリアの改正を行っていきたいと思っております。消防署については今、高遠消防署建築中でございますが、あのエリアも見直しておりますので、消防団の第1出動、第2出動についても、今後なるべく近いところから出られるというのが一番初期消火にはいいわけでございますので、そんなことを今後早急に検討をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。

 以上でございます。



○議長(中村威夫君) 3番、平岩國幸議員。



◆3番(平岩國幸君) 大変ありがとうございました。来年度の計画につきましては、ただいま市長の方から御答弁いただいたように、高遠の商店街の中を散策することもどうだというようなダイヤの組み方もあるようでございますので、その辺はぜひ実現する方向で御検討をお願いしたいと思います。いずれにしましてもアクセスの悪さというのは、すぐには直らないと思います。せんだって自民党幹事長も伊那に見えたときに、茅野から来るのに大変時間がかかって、東京から伊那は遠いところですねというような言葉もありました。確かにそういう実感が大勢の方が持っておりますので、やはり伊那、高遠、長谷を近くに感ずるような交通手段もこれから大事に考えていかなきゃならないなというように思っておりまのすで、この点についてもよろしくお願いをいたします。

 それから花見期間のときの公共交通機関が来る方が少ないというのは、これは当然だと思います。だけれどもツアーだとか、あるいはマイカーで来るお客さんというのはどうしても高遠への滞在時間が短くなってしまうわけで、やはり公共交通機関の1つの長いプランの中で来ていただければ、公園にいる、あるいは伊那の地にいる時間もとれるわけでございますので、そういったことがまた地域への購買力の貢献にもなるだろうということも思えますので、ぜひこの辺のところはまた来年も期間通じての運行をお願いしたいと思います。

 それからごんべえ号の方でございますけれども、先ほど私も申しましたように、それぞれのイベントをうまく組み合わせながら、木曽と伊那が連携をとって運行していくことがいいなと思います。実は高遠は14日にしんわの丘ローズガーデンがオープンなったわけでございますが、大変なにぎわいをしております。ここの3日間だけで5,500人ほどお客が入っているという現実の問題もあるわけでございますので、こういったものもごんべえ号にうまく組み合わせてやっていくと、そのバスは少しは乗ってくれるんじゃないか。そういう中で、今、運転をされている木曽から伊那まで、要するに木曽病院から伊那バスの営業所まで、本社ですか、本社でそこでおりてしまう。そこに私は問題があると思うんです。おりてどうするんだいという、その先が見えないので、できることであれば、これは運輸局等でもいろいろ難しい問題があるかと思いますけれども、それを弾力的に、例えばこの時期であればローズガーデンが開いておりますので、木曽から高遠までそのバスを伸ばして、そこからローズガーデンに行くというようなことも1つの方法ではないかと思うわけでございますが、その点についていかがでございましょうか。



○議長(中村威夫君) 小坂市長。



◎市長(小坂樫男君) まあ、いろいろ、この間の反省会でもございました。いろいろなことが考えられると思っております。ただ、ごんべえ号をすぐ高遠まで伸ばすということは、陸運局の許可とかいろいろ手続が必要でございますので、それぞれ時期を見ながら、そうした企画をやっていきたいと思っておりますので、協議会の方で検討をしていきたい、こんなふうに思っております。



○議長(中村威夫君) 3番、平岩國幸議員。



◆3番(平岩國幸君) ありがとうございました。このごんべえ号を長く続けることが、それだけエリアが広く、伊那の谷も木曽の谷もエリアが広くなるということでございますので、どうかこれが1年で消えることがないように、またいろいろな知恵を出し合いながら、進めていただきたいと、そんなふうに思います。

 それから3番の消防団の関係でございますが、ただいま市長の方から御答弁をいただいた件で結構でございます。

 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(中村威夫君) 12番、伊藤明由議員。

     (12番 伊藤明由君登壇)



◆12番(伊藤明由君) どうもおはようございます。12番、伊藤明由でございます。先に通告いたしました「杖突街道、国道152号整備促進について」と、「高遠 藤沢川砂防林について」をお伺いいたします。

 国道152号は、国道18号の上田長瀬を起点に、静岡浜松市(旧水窪町)国道1号へも接続をしております。上田市、長和町、茅野市、伊那市、大鹿村、飯田市、浜松市、5市1町1村を通る長野県を縦断する重要路線であり、高遠、長谷の豊富な森林資源の活用により、観光の開発、また政治、経済、文化の発展に欠くことのできない路線であると、合併前からも3市3町6カ村で進めてまいりました。また合併前は北の玄関口として整備促進に積極的に茅野市とともに交流を深め、整備促進を行ってまいりました。

 この路線の杖突街道とは、杖突峠、現在の晴ヶ峰でございます。を中心とした茅野市宮川から高遠までを杖突街道といいます。国道152号の国道管理について、杖突峠頂上付近から諏訪建設事務所と伊那建設事務所と管轄が違い、改良工事整備に苦慮するところであります。

 伊那市からも諏訪市、茅野市へ通勤する方々も多く、最近は特に貨物車のような大型コンテナ車が定期的に通るようになり、道路幅が狭くなりました。茅野市側も入り口にトンネルができてしばらくはよい道が続きますが、一昨年伊那の方が車ごと落ちて亡くなった付近は、道路も狭く冬を越すと舗装も傷み、修理はしてあるもののご粗末なものであります。このちょうど亡くなったころ、その当日に国道152号の整備促進期成同盟会が茅野市にありました。私はその事故を忘れることができません。

 話はかわりますけれども、民間業者はそれでも経費節減のため甲府、関東方面へ行くには杖突峠を越え往復し、経費を節約し杖突街道を通ります。最近、杖突峠の道路整備はどうなっているか、また権兵衛トンネルがあいたから、今度は杖突にトンネルをあけてほしい、そんな声も聞こえてまいります。私は合併の際、伊那市まで行くには遠いが、国道をよくすること、また県道を拡張、改良し、よくすることにより、時間短縮が伊那市への最大の近道とお約束をしてまいりました。政府は道路財源確保に協力を求めながら、道路財源確保に協力し、これでやっと国道工事も進められるのかな、そんなことを思う間もなく、一般財源化が来年から施行されると言われております。国では必要道路はやりますとのことですが、国道152号はどうなのか、杖突街道と言われる部分についてはどうか。先日ある大会で自民党の伊吹文明幹事長が言われました。「茅野市から伊那市へ来ましたが、長野県は広いですね。道路財源確保、一生懸命やるわけがわかりました」、そう申しておりました。これを聞いて、国道の悪さを表現したと私は杖突街道がいかに悪路であったか察したことと思います。市長さんもその会合のあいさつの中で、私がここで質問をする以上の要望を言われており、私も心強く感じておりました。

 そこで3点お伺いいたします。諏訪市、茅野市、伊那市を結ぶ歴史ある杖突街道であります。市役所の職員に聞いてみると、杖突峠は怖いとか、曲がりが多くて車に酔うとか、こういった声も聞かれます。東京へ行くときには杖突街道を安全、安心して好んで通れる国道になるのを待っている多くの住民の方の願いであります。市長のお考えをお伺いいたします。

 2番目に、国道152号茅野側の拡張工事、あるいは改良工事の通行の安全対策と計画はどのようになっているのか、期成同盟会の会長としてお考えもあわせてお伺いをいたします。

 伊那市の北の玄関口を茅野市宮川からですので、茅野市との対応はどのような対応を考えているか、あわせて3番目にお伺いをいたします。

 次に「高遠 藤沢川砂防林について」お伺いをいたします。杖突峠を伊那側へしばらく下ると国道152号の左側に大小合わせて10カ所ほどの砂防堰堤、堆積工が見えますが、最初は砂防林といっておりましたが、平成15年ころから堆積工、プールポケットと改名され、第1次施工が平成18年、第2次施工が19年、第3次施工工事は平成20年と当時お聞きしましたが、平成20年度の予算を見ますと4億1,800万円予算がついているようでありますが、国の直轄で土地は国土交通省の土地ですので、荒れ放題になっていた土地も田中知事当時の足踏み状態から、ようやく工事が進み、おかげさまですっきりとして環境もよくなってまいりました。

 そこでまた3点お伺いをいたします。今後の計画と、平成20年度はどのような計画でやるのか。

 2番目に、東側には市営水道の水源地や貯水槽、地元区の重要な農業用水路があり、市営水道の配管などがありますが、工事はどの程度進むのか、お伺いをいたします。3番目に、砂防堰堤以外の余地の部分について、今後管理はどうするのか。堆積工事については国の直轄事業として進められておりますが、余地の管理は地元に任せる意向であると伺っていますが、国土交通省のこの地元とは県、または市という意味であります。片倉区では数年前から一部のエリアに桜を植えたり、草刈りをしたり、土手焼きなどを行っておりますが、全体では20ヘクタール以上に及ぶ広大な面積であります。県、あるいは市で力を入れていただけなければ、区の砂防林委員も区全体が高齢者が多くなり心配の種となってまいりました。これからの見通しについて、市長のお考えをお伺いいたします。

 以上であります。



○議長(中村威夫君) 小坂市長。

     (市長 小坂樫男君登壇)



◎市長(小坂樫男君) 国道152号の、いわゆる通称杖突街道の改良についての御質問でございます。御承知のとおり国道152号はまさに長野県の上田から浜松まで、日本列島を縦断する道路であるわけでございますが、そうした中で現在、今までは茅野の市長さんが同盟会長でございましたけれども、茅野も終わったから、次は一番事業量の多い、高遠が多いので伊那の市長どうだと、こういうようなことで私も同盟会長をお引き受けした経過がございますが、現在152号の中でもやはり高遠が一番事業量が多く、特化されておるわけでございます。現在、一番高遠バイパス、これについては21年度の供用開始に向けて現在、工事を着々と進めていただいておるわけでございます。また古屋敷工区約300メートルでございますが、県単の道路改築工事として現在、用地交渉中でございます。国道152号杖突街道は、狭隘な部分も多く、まだまだ改良されていない箇所がたくさんございます。また4月の観桜期には、多くの大型バスが諏訪インターから杖突峠を越えて高遠城址公園に来ていただいておるという事実もございます。

 特に地元からも狭隘な箇所、四日市場、栗田、荒町については、拡張、改良が求められております。また議員御指摘の茅野市側についても、一部狭隘な箇所がございます。過去には諏訪建設事務所、茅野市と現場調査を行った経過もございます。

 今後の対応でございますけれども、栗田四日市場間につきましても現在、地元との調整を行っておりまして、現在、伊那建設事務所で概略設計を行っておるところでございます。また荒町工区につきましては、地元への説明会を今後行い、改良に向けて地元の態勢づくりを進めていきたいと言っております。それから国道152号杖突峠につきましては、伊那建設事務所、諏訪建設事務所と管理がそれぞれ違っておりますので、国道152号整備促進期成同盟会を含め、改良の要望を行っていきたいと思っております。いずれにしましても国庫補助の県事業が主体ということでございますので、国、県へ要望をしてまいりたいと思っておるところでございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。

 次に高遠藤沢川の砂防地でございますが、私も合併前はあの広い用地をどうするんだなというふうなことを思っておりましたが、国の直轄で国土交通省の天竜川上流河川事務所が整備を行っておるということで、直轄砂防事業として行っておるわけでございますが、長い年月がたち、またあの土地をどうするかということも問題になってきております。地元の守屋建設部長の方からお答えをした方がよく御理解ができると思いますので、守屋建設部長の方からお答えをさせていただきます。よろしくお願いします。



○議長(中村威夫君) 守屋建設部長。



◎建設部長(守屋和俊君) それでは藤沢川の砂防林につきましての御質問につきましてお答えをしたいと思います。先ほど市長の方から答弁ありましたように、この砂防林につきましては、国の直轄事業で始まっております。まず今年度の今後の計画と20年度の実施計画はということでございますが、担当しております天竜川上流工事事務所の見解によりますと、まず本年は藤沢川の本線の堆積工、いわゆるコンクリートのダム群でございます。それから護岸、一部堆積した土砂を一時置き場をつくりたいということで、本線については本年度で完成をさせていきたいという見通しで進んでいると伺っております。

 今後の計画につきましては、全体計画の中では藤沢川の東側にございますカラ沢、ミズナシ沢という2つの沢につきまして、今後計画を進めていきたいということで、現在、この東側の沢の設計を進めているようでございます。したがいまして議員の御指摘の2つ目の水道等の公共施設についての御心配もございますが、このあたりにつきましてはこの設計を待ちながら、また対応をしていきたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

 それから要するに施設が入っていない部分といいますか、草が伸びる、そういった部分についての管理はどうしていくのかという御質問でございますが、当初ここの計画につきましては、砂防林ということで樹木を植えて、その樹木によって土砂を防ぐという方法を当初とっていたわけでありますが、その後、国交省の方で変更いたしまして、現在は通常のコンクリートダム群を持って対応していくという方法に変わっております。そういった中で、基本的には国土交通省の方で管理はしていくということでありますが、当然細部につきましては伊那市、あるいは地元の皆さんと協議をする場面が今後あろうかと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。

 いずれにしましても本年度の事業につきましては、総体な説明は既に終わっているということで、工事説明がこの10月に計画されているようであります。その中で本年度の説明、詳しくしていくようでございますので、よろしくお願いをしたいと思います。いずれにしましても着工してから大分日がたっております。市としましてもできるだけ早くこの砂防工事が完成いたしますように強力に要請をしていきたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

 以上であります。



○議長(中村威夫君) 12番、伊藤明由議員。



◆12番(伊藤明由君) 12番、伊藤です。どうもありがとうございました。まず最初の152号の関係でございますけれども、私の心配するのは伊那側は市で一生懸命推進をしたり、やっていくのでいいんですけれども、ただ心配するのは茅野側がどのような対応を諏訪建設事務所とやってくれるのか。昔からよく言われますけれども、諏訪側は力を入れるのは白樺湖、蓼科方面に力を入れますので、こちらの晴ヶ峰側は何かおろそかになって、前の市長さんのころからそういった関係で杖突が取り残された、諏訪側は特に取り残されたというような経過もありますので、私の心配するのは伊那側はいいんですけれども、諏訪側のそういった土地のつぶれ地だのとか、そういったことまで拡張するとなるとやってくれるので、茅野市がそこまで本気になってやってくれるのか。前回の矢ヶ崎市長さんは非常に我々とも交流を深め、一生懸命やっていただいたという経過がありますけれども、今後その点がちょっと気がかりでありますので、ぜひともそこらを含め、期成同盟会の会長さんとして、また働いていただきたいなと、こんなふうに思います。これは要望で結構ですので。

 それから砂防林についてですが、これも今、お聞きしますと、まだ何年かかかるようでございますので、先ほどから言っている余地の分、要するに管理についてはまたその時期になって、ひとつぜひとも、それ前に高齢者がめたお年をとっちゃうと心配かなという点もありますが、一生懸命桜を植えたり、観光にも協力をしながら草を刈ったりやっておりますので、なるべく早くそこら辺も道筋をつけるように御努力をお願いしたいと思います。

 以上で私の質問を終わります。



○議長(中村威夫君) 2番、中山彰博議員。

     (2番 中山彰博君登壇)



◆2番(中山彰博君) 先に通告してあります「定住促進の施策について」お尋ねいたします。伊那市の住生活基本計画によると、総人口平成19年10月1日現在7万4,247人で、ここ数年わずかながら増加傾向にあります。しかし全国的な少子化の影響から、将来における人口減は避けられず、現在、策定中の伊那市総合計画でも、平成30年には総人口7万1,500人に減少するものと見込んでいます。また世帯数においても、この4年間で1,500世帯ほど増加していますが、この増加は核家族化の影響と考えられ、人口自体が減少していけば最終的には世帯数も減少することが予想されます。

 今後、人口減が予想される当市として、ここに住んでいてよかったとか、ここに住みたいと思っていただけるような魅力ある地域づくりをしていくことが重要な課題だと思われます。そのために安全で安心のために、施策を講じています。その1つとして戸草ダムの促進もしてまいりました。けれどもけさの新聞報道を見、大変驚きました。16日、国交省は天竜川流域委員会に今後30年の天竜川水系河川整備計画のたたき台を示し、三峰川で進めてきた戸草ダムを見送るという、事実上中止方針が明らかになりました。着工から20年を経て打ち切りの公算が大きくなったと報道されています。ここまでの経過は申し上げるまででもありませんが、過日の岩手・宮城内陸地震と同様、中央構造線による軟弱な地形、地質もあり、いつ土石流が発生し、三峰川水系はもとより、天竜川も影響が及ぶかわかりません。今後の対応を市長にお願い申し上げ、定住促進の施策について、以下4点についてお尋ねいたします。

 1つ、市街地活性化のための定住促進について。2つ、過疎地域に小規模住宅団地の設置について。3つ、空き家対策の取り組みについて。4つ、廃屋についてであります。

 まず1点目の市街地活性化のための定住促進についてですが、当市の行政区ごとの人口推移を見ると、中心市街地である伊那竜西地区の坂下区、山寺区、荒井区、伊那市竜東地区の中央区で、人口が大きく減少し、中心市街地の空洞化が進んでいることがわかります。現実各通りはシャッター通りのようになってしまい、また一方、小区画の駐車場となっており、大変寂しさを感じます。このような現状ですが、市街地再開発事業、優良建築物整備事業、土地区画整備事業等により、良好な住環境の形成を図ることに事業として種がまかれているのか、ないとすれば今年度策定される伊那市総合計画に反映させ、市街地活性化のために定住促進をとるのか、お尋ねいたします。

 次に2点目の過疎地域における小規模住宅団地の設置についてですが、合併により市町村の垣根を取り外され、人的交流も違和感なく行われるようになり、インフラ整備が進み、環境がよければ定住ニーズに沿うことができるようになってきていると思います。環境のよさを求めて土地探しをする方もおりますが、なかなか価格が安く効率の悪いところは民間業者の力をかりることが難しいので、行政の力をつかっていきたいところです。今までは定住促進に公営住宅を建設することで活性化を図ってきました。今後は市としても投資効果のよい分譲団地の造成を行い、地道に根の生えた定住促進を図ることはいかがでしょうか。現在、伊那市土地開発公社で売り出している分譲地は3カ所で、長谷赤坂団地は17区画あり、残り2区画です。富県団地は8区画あり、残り1区画、手良団地は9区画あり、残り4区画となっています。長谷では村が赤坂団地の分譲を進めて経過は長いのですが、ここには地域内から移住された方も多く、さらに地域外から環境を重視して移住された方、若い世代の方も新居を構えています。その結果、子供の数もふえ、地区外への移住阻止もできました。現在、企業誘致を積極的に進めていますので、ぜひそこで働く人たちに伊那市区域内に家を建てて生活してほしいところです。そのためにも過疎地域の実情を精査した上で、環境によい周辺地域点在して20戸以下の小規模住宅団地造成をしていくことを期待いたします。そして所得の少ない方や若い人たちが分譲地を取得する場合には、分譲価格の特例を設けるのもよいのではないかと思います。いかがでしょうか。

 次に3点目の空き家対策の取り組みについてですが、空き家あっせんについては昨年の9月議会でも質問がありましたので、少し視点を変え質問させていただきます。空き家については全国どこの地域にも存在することです。野村総合研究所の資料によると、2020年には地方の空き家は460万戸、空き家率18%に急増すると予想されています。当市においても空き家数は一貫して増加を続けており、住宅、土地統計調査からの類推によると、当市の空き家率は平成10年に12%だったのが、平成15年には17.4%と、5年間で5.4%も増加しています。

 国交省では都市と農山漁村の2地域居住等を促進するためにアンケート調査を実施しています。その調査結果では、空き家を保有する家主85人から回答が得られ、空き家を貸している人は6人でした。貸している理由は、老朽化が進まないためにが4件、賃借料を得たいからが1件だったそうです。また空き家を貸していない人の今後の意向については、約8割の人が貸すつもりはないと答えています。その理由は時々利用するからが47件、仏壇等の家財を置いているからが29件で、時々利用する理由としては大半の人が盆や正月などのために空き家のままにしておきたいと回答したそうです。

 さらに貸すための条件については、入居者が安心な人か事前にわかるならが12件、自分が使わない期間に限定して貸せるならが8件といった回答が多かったそうです。このようなことから、家主にとっては積極的に貸すための動機が不足していることが浮き彫りになったとしています。今後もふえ続けるであろう空き家について、住生活基本計画に沿いながら、早急に前向きな取り組みが必要と考えます。そのためにまず空き家状況の把握のため、実態調査の実施、家主の状況確認や貸し出しに関する意識等を調査し、有効活用を考えていくべきだと思いますが、いかがでしょうか、お尋ねいたします。

 次に4点目の廃屋についてです。空き家は15年、20年と経過すると、雨漏りが進み、軒先、棟木が朽ち果て、廃屋の姿となってしまいます。この姿を見るとき、何とかならないかと考えてしまう方は多いと思います。景観に配慮した美しいまちづくりのため、空き家対策とあわせ廃屋調査の必要を感じます。第1段階では各地区の区長さんにお願いし、調査報告をいただき、実態を掌握し、その後、行政の立場から調査を経て今後の施策の検討を行っていくのがよいと思いますが、いかがでしょうか。以上、4点について市長のお考えをお尋ねいたします。

 以上で壇上からの質問を終わります。



○議長(中村威夫君) 小坂市長。

     (市長 小坂樫男君登壇)



◎市長(小坂樫男君) まず最初に、通告にはなかった戸草ダムのことがございましたので、若干先にそのお話を申し上げたいと思います。けさの新聞も見られたかと思いますけれども、天竜川の流域委員会というのが開かれまして、これについてはそれぞれの流域の意見を聞きながら、天竜川の治水についてまとめていくと、こういうことでございまして、そのたたき台が国土交通省から示されたわけでございます。当面30年間、今後30年間の間に、どういった措置を護岸整備とか、あるいは狭窄部の改良とか、幾つかいろいろ、あるいはまたダムの建設とか、いろいろあるわけでございます。そんな中で、たたき台として今度のたたき台では戸草ダムの建設は見送ると、やめるとは言っていないんですが、見送ると、こういう表現になっております。そしてこの整備計画のたたき台を説明会を伊那、それから辰野等で開きたいということでございまして、実はあすの晩、伊那のこの市役所でございます。ぜひ長谷の皆さん大勢出てきていただいて、戸草ダムの必要性についてお話をしていただければと。

 ただ、国土交通省、グループに分けてディスカッションをやるというようなことなものですから、そういったことがうまくいくのかどうか、それぞれに割り振っていただいて、天竜川としては戸草ダムは洪水調節としては必要ないと言っているわけです。しかし美和ダムで調整すればいいと言っていますが、美和ダムから上流部をどうするかと、こういうことが地域の住民としては現在のあの状態では、いつ災害が起きるかわからない、ぜひ規模は小さくてもそうした災害をとめる戸草ダムをつくってほしいと、こういう要望が多いわけでございますので、ぜひ長谷の皆さん大勢出てきていただいて、意見をぶつけていただきたいと、こんなふうに思っておりますので、議員さんひとつ先頭にお願いをいたしたいと思いますが、理事者はあまり出るなということのようでございますので、住民の声を聞くと、こういうことでございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。

 さて、そうした中での定住促進についてのお尋ねでございます。特に1番目は市街地の再開発事業をどうするかと、こういうことでございます。高齢化が進んでまいりますと、郊外からなるべく近間のお店のあるところへという要望もだんだん強くなっております。そうした中で、過去中心市街地の活性化のために市街地活性化事業として平成15年にはいなっせが完成をさせました。それから民間の皆さんが事業主体となって進めております優良建築物整備事業でございますが、これは平成12年と14年、2つ、いずれも坂下地区で共同住宅を含む複合建築物が2棟建設されまして、非常に利便性ができておると、こういうことでございますが、その後、市としては市街地再開発事業等の計画は現在のところ持っておりません。この中心市街地での優良建築物等整備事業を行うに当たりましては、事前に10万以下の都市におきましては、市街地総合再生計画を策定しなければいけないと要綱がかわりましたので、現在、伊那市の市街地総合再生計画を策定いたしておりまして、通り町から始まってずっと伊那北駅まで含めた市街地の総合再生計画を国に出し、それで認められて初めて優良建築物の整備事業ができると、こういうことになっておりますので、幾つかお話はございます。したがって現在、市街地総合再生計画の策定を急いでおりますので、その後、また個々に優良建築物等についての市街地再開発事業を行っていきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 次に過疎地域に小規模の住宅団地の設置はどうかと、こういうことでございまして、高遠、あるいは長谷でも行っておりまして、ある程度成功はいたしておるとお聞きをしておりますし、伊那市でも土地開発公社でやっておりますが、なかなかこういった人口減少の時代、住宅地の造成というのは非常に難しくなってきております。ましてや過疎地域での住宅の取得というのは民間ではほとんど行われませんで、やはり市とか公社が中心となって、安い宅地を提供していく、こういうことになろうかと思うんですが、ただ、都会の団塊の世代の皆さんとか、自然豊かなところへ来て余生住みたいという希望も一方ではあるわけでございまして、そうしたニーズを都会の皆さん、例えば新宿区の皆さんとのアンケートの中で、どのくらいの希望があるかと、こういうことで今後これらの地域での宅地分譲なり、あるいはあっせんなりを進めていく必要があろうかと、こんなふうに思っております。

 それから3番目の空き家対策の取り組みでございますけれども、議員御指摘のとおり空き家率というのが非常にふえております。これは過疎地域だけじゃなくてもう伊那市の市街地の中でも本当にびっくりするほど空き家率がふえております。

 そうした中で、高遠地区におきましては空き家のあっせん事業を実施いたしております。平成8年以降、28組の契約実績があったと聞いております。地区内には多くの空き家がございますけれども、やはり持ち主の皆さんはなかなか祖先伝来の自分の土地、屋敷を貸すのには非常に抵抗が多いのもまた事実でございます。正月はふるさとへ帰りたいとか、お盆には帰りたいというようなことで、なかなかそれを空き家あっせんで他人に貸せるということについては抵抗がある。また一たん貸したとしても、幾つかトラブルも発生していることも事実でございます。ですからできればなるべく私は買い取ってもらうような方法が一番いいんではないかなと思っておりますけれども、だんだん世代が進んでまいりますと、そういう形にもなってこようかなと思っておりますが、いずれにしましても有効な人口増、あるいは世帯増の有効な手だてとなるわけでございますので、地元の皆さんと一緒になって、これらについて計画をしてまいりたいと思っております。

 最後に廃屋についてでございます。いわゆる廃屋の数を統計的に把握したらどうかと、こういうことでございますが、今まで調査は実施をいたしておりません。景観の面から幾つか本当に屋根が崩れ落ちているような廃屋もあるわけでございますので、それらについて今後どうするのか、地域の皆さんに御協力を願いながら、また地主、あるいは持ち主もあるわけでございます。その了解をとりながら、どういう形でそれを整理していくかということが今後の課題であると思っておりますけれども、今後この廃屋の調査と、それから対応について今後検討してまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(中村威夫君) 2番、中山彰博議員。



◆2番(中山彰博君) 市街地の活性化については、大変難しいことだと思います。ただ、先ほど市街地総合計画を策定中であるというお言葉をお聞きし、その方向に事業がなっていけばいいなという期待をしております。いずれにいたしましても市街地の事業につきましては、成し遂げるためには長期間かかります。そして活性化策の継続があってこそ、方向が出てくるかと思いますので、今後に期待をいたします。

 それから空き家と廃屋についてでございますけれども、実態調査に当たってですが、景観に配慮した美しいまちづくりのために協力要請と、管理義務の行使をお願いする必要があるのではないかと思います。また空き家は犯罪の起因になるとして、条例で規制を設けているところもあるそうです。その点についても御検討を市長さんにお願いしたいわけでございますが、まず、その点についてどんなお考えかをお尋ねいたします。



○議長(中村威夫君) 守屋建設部長。



◎建設部長(守屋和俊君) 当然個々の所有物に関しましての管理というのは者の責任があろうかと思います。非常に都会に出ている方に対してそういった指導をしていくことは難しさもあるわけでありますが、これは地道な努力をしていかなければならないだろうと考えております。

 以上であります。



○議長(中村威夫君) 2番、中山彰博議員。



◆2番(中山彰博君) 各項目に市長さんから御答弁いただきましたので、私の質問を終わりたいわけでございますが、最初の戸草ダム対応については、くれぐれもお願いを申し上げ、御協力、お力添えどころか、頑張っていただくことをお願い申し上げて、私の質問を終わります。



○議長(中村威夫君) 暫時休憩といたします。再開は午後1時30分からといたします。



△休憩 午前11時18分



△再開 午後1時31分



○議長(中村威夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 7番、春日晋治議員。

     (7番 春日晋治君登壇)



◆7番(春日晋治君) 5月12日午後2時28分、日本時間の午後3時28分、中国四川省にて大規模な地震が発生し、世界じゅうを驚愕させました。また先週6月14日午前8時43分ごろ、岩手・宮城内陸地震が発生し、岩手県、宮城県を初め、東北地方の全域に大きな被害をもたらしました。中国四川省の被害はすさまじく、6月3日現在での死者行方不明者はおよそ8万8,000人、負傷者は37万人余、震源地にある小都市ブン川県映秀鎮に至っては約1万名の住民に対し、死者行方不明者の数は7,700名以上と、実に8割以上を失う大惨事となり、事実上まちは消滅したと報じられています。

 今回の大地震で犠牲となった多くの人のうち、以前から安全性に問題のあった学校の校舎が次々と倒壊し、授業中に下敷きになった児童、学生が数千名に上ったと報じられてもいます。

 伊那市内の小中学校の耐震化の状況は、耐震補強されていたり、耐震基準をクリアできている学校は、高遠地区の学校のみということであり、高遠地区を除く伊那市内のほとんどの学校は残念ながら危険な状態にあると言わざるを得ません。私はこれらの地震のニュースを見聞きする中で、学校の耐震補強の重要性を改めて痛感しています。これまでの学校の耐震化についての一般質問に対し、まずは避難所となる学校体育館から耐震補強工事をしていくと答弁されてきておりますが、私は四川省の状況を見ますと子供たちが日々学校生活を送っている校舎の耐震補強は、体育館よりも優先すべきではないかと考えています。小中学校へ通う子供たちは、1日の生活のおよそ3分の1を学校で過ごしています。次代を担う子供たちの安全をまず確保することは、緊急課題ではないかと考えますが、いかがでしょうか。私はこの際、学校の補強、または建替えについては、他の事業を後回しにしてでも早急に取り組むべきと考えるものでありますが、いかがでしょうか。市内の小中学校の耐震補強工事の方針について、見直しをしていく考えはないか、市長に伺います。なお、この質問につきましては、昨日の飯島光豊議員の質問と重複しております。簡潔に御答弁いただければ結構であります。

 次に「伊那市西春近地区の道路網整備計画について」質問をさせていただきます。伊那市は13の自治体に隣接しております。東は山梨県南アルプス市、北杜市、静岡県静岡市、北は諏訪市、茅野市、富士見町、箕輪町、南箕輪村、西は塩尻市と木曽町、そして南は駒ヶ根市、宮田村、大鹿村であります。南方面から伊那市へのアクセスを考えてみたいと思いますが、まず第1に中央自動車道や西部2号線、1号線、県道宮田沢渡線、国道153号線によって宮田村から西春近を経て、いわば幹線道路にて伊那市へ入って来るルート。2番目に県道車屋大久保線により、駒ヶ根市から東春近を経由して伊那へ入ってくるというルート。3つ目に県道伊那生田飯田線により火山峠を越えて駒ヶ根市から富県、そして伊那市へのルート。最後に国道152号線にて分杭峠を越えて大鹿村から長谷、そして市街地へのルート。これらが南の方向からの伊那市への主なルートであります。

 この中で一番最初に申し上げました宮田村から西春近を経由して伊那へ入るルートは、主要幹線道路が集中しており、交通量も最も多く、このことから西春近は伊那市の南の玄関口となっているわけであります。しかし西春近の現状は南北には幹線道路網が整備されている一方、東西への道路網があまり整備されておらず、国道から西部1号線、また、その逆の西部1号線から国道へのアクセスは悪く、地域住民はもとより、南から伊那市へ入ってこられた方々にとっても大変不便さを感じていると言われています。

 西春近は地形的に河岸段丘であり、上段、ところによっては中段、そして天竜川とほぼ同じ高さである下段に南北に幹線道路は段丘に平行して走っています。先に述べました西部2号線、西部1号線は上段部に、また県道宮田沢渡線や、その北の県道南箕輪沢渡線や国道153号線は下段に位置し、南北の交通に対してほぼ真っすぐなルートで宮田村から西春近を通過し、伊那市街地へと続いています。一部に渋滞等の課題はあるものの、こちらの整備はまずまずであります。しかしこれらの幹線道路を東西につなぐ道路はあまり整備されておらず、アクセスの状況はスムーズではありません。数カ所西部1号線と県道を結ぶ道路はあるものの、国道まで達していないため、西部1号線から国道へ出るためにはどうしてもかぎの手に何度か曲がらなければなりません。

 具体的に南から申し上げますと、西部1号線の南端、諏訪形信号機から県道、西部1号線から藤沢川沿いに県道へつながる市道藤沢線、伊那食品の本社の北、西部1号線から犬田切川沿いに県道へつながる市道犬田切線、西部1号線の山本信号から県道につながる市道上島小屋敷線、これらの市道は道幅もそこそこ広く、利用頻度はかなり高い道路でありますが、残念ながらどれも西部1号線から県道までのアクセスであり、国道153号線まで直にはアクセスしていません。

 西春近地区の東西方向での交通網整備は、伊那市の南の玄関口の整備としてとらえていく必要があるかと思いますが、西春近地区の道路網整備について市に考えがあるかどうか、まずお聞きをしたいと思います。もしそのような計画がないとすれば、このような道路網整備計画を地域協議会や自治協議会など、地区の組織で策定をした場合、市の道路網整備計画の中へ盛り込んでいっていただけるものかどうか、その考え方を伺いたいと思います。

 3つ目の質問は「移送サービス事業の今後の方針について」であります。その中の1つ目として、重度障害者のための移送サービスでありますが、ことし4月、伊那市社会福祉協議会は平成6年からスタートをしました障害者の移送サービスを中止いたしました。伊那市社協における移送サービスは平成6年度に重度の障害者でもどこにでも普通に行け、普通に社会参加できるように、すなわち障害者のノーマライゼーションの理念からスタートをさせたものでありました。24時間テレビ「愛は地球を救う」という番組から寄贈していただきましたリフトつきの普通車を約20名の運転ボランティアの協力を得て、無料で運行し、重度障害者の社会参加を支援していこうとするものであり、現在、西春近や東春近の地区社協が行っている方式に近い形で行われていました。

 これが年数を経過する中で、市からの委託事業に変わり、あわせて利用目的や利用時間、利用範囲などにも制限が設けられ、また利用料金などもかかるように変わってまいりました。また近年では、その委託事業も見直しをされる中で廃止となり、かわって障害者自立支援法による外出支援事業により経費を捻出してきたようでありますが、昨年10月の改正により、その外出支援事業も廃止となり、実質どこからの財政的支援もなくなってしまい、経費は利用者から実費をいただかないと継続できない形になったと伺っています。そしてことし4月、経費の持ち出しが大きすぎることや、長谷地区の職員の人員減により、長谷地区の過疎地域福祉有償運送を廃止せざるを得ない状況になったことなど、これに合わせて伊那市社協全体として14年間続けてまいりました移送サービスにピリオドを打ったということであります。

 現在、果たして重度の障害者が普通に社会参加できるといった社会になっているでしょうか。社協が移送サービスをやめるに当たって、他のNPO法人の有償送迎サービスや、またタクシー会社の行っているタクシー移送など、社会資源整備が進んだため社協の役割からそれらにシフトしていこうという方針を、社協自体が持っておられたとも伺いましたが、NPOにしろタクシーにしろ、どちらも利用者にとっては高価なサービスであり、障害者年金で生活をされておられる方々にとって、ほとんどの方が日常的に利用できるサービスではないのが現状であります。

 送迎サービスを使わざるを得ない方は、体に重度の障害があったり、あるいは所得が少ない方が多く、重度障害者の方は自立支援法による生活支援のサービスを使っている場合、さらにサービスの1割を負担しなければならない、このような状況であるからこそ、なおさらであります。「社協がサービス提供をしていたころは外出もできたけれど、社協がやめてしまってからは結局外出をしなくなった、いえ、できなくなった」という声は大であります。

 今こそ、原点に戻った障害者の社会参加を目的とした移送サービスが求められていると思いますが、伊那市総合計画において障害者が自立した生活ができる環境を目指している伊那市として、移送サービスを社協が廃止した点、また、その結果、重度障害者が外出しにくくなった点など、まずその点をどのようにとらえているか、お聞きをしたいと思います。また、あわせて今後重度障害者の外出支援という課題に対し、市としてどのような考えを持っているのか、お聞きをしたいと思います。

 最後に、ボランティアによる地域の移送サービスの体制整備について、お伺いをしたいと思います。市長の今議会開会のごあいさつにもありましたように、西春近地区で始まったボランティアによる地域助け合いの送迎サービスは、東春近地区でも実施されるようになり、また手良地区でも実施の準備が着々と進んでいると伺っています。これは利用者や利用目的に一定の制限はあるものの、交通手段を持たない多くの交通弱者に大変喜ばれていることは事実であります。「本当に助かるよ、この地域に住んでいてよかった」、そんな声が利用される皆さんから聞かれるたびに、1日も早く伊那市内全域にこの活動が広がっていったらいいなと期待すると同時に、この声が行く行くは伊那市に住んでいてよかった、こんなふうになるんだろうな、そのように想像もしております。

 さて、このサービスには幾つかのポイントがあり、それらがクリアされないと円滑な運営ができないものと思っています。まずは地域に困っている人を助けていこうという理念を持った組織があること、今回の場合は組織とは地区の社会福祉協議会であり、事務局は市役所の支所で担当をしていただいております。次にこの組織に賛同し、実際に動いてくださるボランティアがいること、これは説明をするまでもありません。3つ目に財政的なバックアップがあること、今回の場合は伊那市がこのバックアップをしてくださっています。

 2番目も3番目も大変重要でありますが、一番最初に申し上げました組織体制、事務局体制の重大性はやはり大きなものがあります。西春近の様子を少し御紹介しますと、事務局において、すなわち支所において新規の利用者の方の受け付け、利用登録者から日々の受け付け、それらの受け付け簿の作成、また月曜日から土曜日までそれぞれ決められている6人のボランティアリーダーに、その1週間の予定をファクスで送ること、利用状況の集計、車のかぎや記録簿の受け渡し、そして車の管理など、まだまだ細かなことはあるでしょうが、それらを担ってくださっています。これらの事務局の支援があってこそボランティアの送迎事業が成り立っているわけであります。しかしこれが本来の支所の業務かと問われれば、違うということになってしまうのかもしれません。

 さて、話は少しかわりますが、伊那市は地域住民の足の確保、交通対策として今年度予算におよそ8,600万円を計上しています。市街地循環バス、地区循環バス等、新交通ネットワークシステムとしての計上であります。平成19年度西春近社会福祉協議会でのボランティア送迎サービスにかかった経費は、総額で約45万円でありました。このうち車両購入にかかった費用が補助金として32万5,000円ほどありましたので、実際の通常経費は12万5,000円ほどでありました。このうちわけは燃料費として約9万5,000円、車の保険が2台で約3万円、また利用者は延べ650人でありました。一方、西春近地区循環バスの年間延べ利用者数は569人、しかし経費はいかほどであったでしょうか、かなりかかっていたのではないかと思います。もちろん公共交通機関とボランティア組織による送迎サービスを単純に比較することはできません。なぜならバスは利用者の制限がなく、だれでも利用できますし、運転手もプロ、いわば業務であります。しかしボランティア組織による送迎サービスは、サービスとはいっているものの、あくまで近隣の助け合いの延長線上にあるものであり、利用者や利用目的に一定の制限を設けているからであります。しかしこの近隣助け合いには、実は制限はなく、その地域の中で合意が得られれば住民の足の確保という大きな社会問題に対し、かなり大きな力を発揮することは間違いありません。私は今後、このボランティア送迎サービスを実施する地区社協がふえてきた暁には、何地区かに1人、専門の職員を置き、現在、支所で担っていただいている役割の大半を集約していくことがよいのではないかと考えています。現在、担当していただいている方は数年で異動されてしまうわけでありますし、人と人とをつないでいくという役割はとても重要であり、数年でかわられてしまってはなかなかうまくいくものではありません。組織や事業は立ち上げのときには強い、また熱い熱意がありますので、勢いも加わり、うまくいくことが多いものですが、その事業を、また、その組織を継続していくということは立ち上げ以上に気配りや心配りをしていかなければ、特にこのようなボランティア組織は難しいものであります。

 この事業こそ今、伊那市が進めている地域と行政、住民と行政の協働活動、協働事業であり、また少ない経費で大変大きな効果が得られる事業のよい例ではないかと考えています。この事業を他の地域に広げていくためにも、また、その事業や組織の継続、充実を考えたときに、このようなことにたけた人を配置し、進めていくことが必要なのではないでしょうか。これまでのように各支所の職員に頼った形で継続していくのか、専門の職員を配置していくことが検討できないものかどうか、お尋ねをしたいと思います。

 以上で壇上での質問は終わりにしまして、必要であれば自席にて再質問をさせていただきます。



○議長(中村威夫君) 小坂市長。

     (市長 小坂樫男君登壇)



◎市長(小坂樫男君) 小中学校校舎の耐震化につきましては、昨日飯島議員にお答えしたとおりでございまして、特に伊那市は昭和40年代から50年代、旧の建築基準法の時代に集中してつくったという経過がございまして、建物は比較的鉄筋コンクリートで新しいけれども、耐震基準には沿っていないと、こういうことでございまして、前倒しをしておおむね10年で学校施設の整備を完了するということにしておりましたけれども、今回の国の措置法の改正によりまして補助率も上がりましたので、計画の見直しを行っておるところでございます。いずれにしろ今議会に耐震診断の補正予算を計上いたしまして、早急に優先度の高い施設から補強工事をしていくということでございます。平成27年、合併特例債までは危険な校舎等については改築を終わらせたいと、こういうことでございます。

 2番目の西春近地区の道路網整備計画でございますが、特に西春近だけ道路整備を怠ってきたということではございません。地形的に南北に長く、しかも段丘が伊那へおりてくるにはあり、それに平行して飯田線が走っておる、踏切の対策が非常に難しい、こういうこともあるわけで、何回か東西を結ぶ道路も計画をいたしましたけれども、踏切その他等々の問題で断念をせざるを得なかったということがございます。

 西春近の地区につきましても、この市の幹線道路網整備計画の中では検討をしておるところでございます。しかし各地区の御要望もございます。御要望を出す中で、伊那市の幹線道路網整備計画を進めていきたいと思っておりまので、地区組織で検討し、作成した道路網計画に基づき、市に要望していただきたいと思っております。市では予算の範囲内で実施計画を立てて、順次事業を実施していきたいと思っております。

 それから移送サービスの関係でございますが、これについては保健福祉部長の方から今までの経過、どうして廃止になったのか、今後どうしていくか等については、これ社協等の協力が必要なわけでございますけれども、それらについては保健福祉部長の方からお答えを申し上げます。

 それから2番目のボランティアのいわゆる送迎サービス、西春近で2台、それから東春近、それからことしから手良で始めるということで、私は費用対効果からいうと、先ほども議員御指摘のとおり下手なバスを通す、下手なバスといってはいけないけれど、バスを高いお金を出してやっても、結局乗ったり乗らなかったり、それよりかこうしたボランティア組織で送迎を行うということは、大変これからの私は伊那市の誇り得る制度だと思っております。これを全市的に広めていきたいと思っております。議員御指摘のとおり、やはりマニュアルというものが必要だと思っております。やはり共通したマニュアルが必要でしょうし、それらについて伊那市でも幾つもそういうものが出てきた場合に、支所の職員に任せておくということはやはり統一性も欠きますので、今後地域が広がってきた場合には、そうした専属の職員を配置して、マニュアル等、あるいは現場の管理等々行う必要があるだろうと思っております。できるだけこのボランティアをやりたいという方も非常に多いわけでございますし、またそれを利用したいという、いわゆる交通弱者の方も多いわけでございますので、ぜひこれを全市的に広めていきたいと思っておりますので、また、それぞれの地域でも検討をされておるようでございますけれども、まずはやってみて、先輩である西春近や東春近のことを見ながら、ぜひ広めていっていただきたい、こんなふうに思っております。それについてのまた必要があれば職員も専門の職員を配置していかなければならないだろう、こんなふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(中村威夫君) 伊藤保健福祉部長。



◎保健福祉部長(伊藤健君) それでは(1)の重度障害者の移送サービスについてということで、お答えをさせていただきたいと思います。その中で、まず障害者が自立できる環境を目指している伊那市はどうとらえているかということ、それから重度障害者の外出支援に対し、どのような考えを持っているかということでございますが、まず議員さんもおっしゃられましたように社会福祉協議会でやっておりました福祉有償運送につきまして、本年の3月31日をもって事業を廃止ということであったわけでありますけれども、平成19年度の伊那市社会福祉協議会の福祉有償運送、それから過疎地有償運送の実施状況でございますけれども、まず福祉有償運送の登録につきましては、277名の方が登録されて、1,154回、これは伊那の方でございますが、利用されてございます。それから過疎地の有償運送登録者22名の方がいらっしゃいまして、231回の利用がございました。これは通院でございます。

 そういった中で、伊那市内のNPO法人の有償運送の実施状況ということでございますが、市内に今まで社協を入れれば5つの登録があった、NPO法人の登録があったわけでございますが、送迎サービス友の会という、事務所を水神町の旧水神保育所に置いております会の皆さん、この皆さんが登録者数が28名で1,178回19年度は実施してございます。それから手良にございます助け合いグループうつぐみというところが14人の登録で738回、あとキープという障害者の介護事業所が、アクセスの信号の左のところですかね、あります。それとあと高遠町下山田にSALAという宅養老所があるわけですが、ここにつきましては法人登録をされて資格は持っているわけでありますが、有償運送の実施はしてございません。

 そういった中で社協がおやめになったということでありますけれども、これにつきましては障害者の外出支援については家族や地域の助け合い、またNPO法人による福祉有償運送、重度障害者の皆さんにはタクシーやガソリン券交付事業等のさまざまな支援を今も実施しているところであります。

 そして伊那市の社会福祉協議会に福祉有償運送、過疎地の有償運送事業の再開を私どもとしましてもしているところでございます。なお先ほど議員さんの方で、質問の中で社協への費用支援が、財政的支援もなくなってしまうというお話があったわけでありますけれども、平成19年度には765万7,000円と、これは有償運送だけではございませんけれども、支出してございますし、また平成20年度の予算としましては、講演会等も含めて750万円をこの事業で予算化はしてございます。それから新たな実施主体のNPO法人の育成ということで、社協が今、やっていないわけでありますけれども、伊那市の身体障害者福祉協会がこの秋、半年ぐらい手続かかるものですから、NPO法人の取得に向けて動いております。現在、会員が800名ほどおられます。それから長谷地区の過疎地有償運送につきましては、これにつきましては先ほど言いました高遠町下山田にございますNPO法人SALAが運営協議会で承認をされまして、対応をしていただけるという形になっておりますので、お願いをしたいと思います。それから高遠、長谷地区については、新たな過疎地の有償運送を担うNPO法人の育成を図っていくということで、今、動いておりますので、お願いをしたいと思います。

 以上でございます。



○議長(中村威夫君) 7番、春日晋治議員。



◆7番(春日晋治君) それでは3つ目の、いわゆる送迎サービスの関係について少し再質問をさせていただきたいと思いますが、今の部長の説明の中で、社協に対しての費用、19年度、それから20年度の予算ということで今、説明がありましたが、そうしますと20年度の750万円というものは、いわゆる社協に支出されても送迎サービスを中止したわけですから、いわゆる使い道がないというふうな判断で間違いないでしょうか。



○議長(中村威夫君) 伊藤保健福祉部長。



◎保健福祉部長(伊藤健君) この話を春先に確認した中で、私どもも何回か社協事務局との打ち合わせをしてきております。そして昨年もそうだったんですが、765万7,000円のうち、すべてじゃないんですが、約200万円強は講師の謝礼ですとかいろいろなものが入っておりまして、今年度も昨年の秋からの予算編成の中で社協の方で講師等の関係で230万円ほどということの中で、うち合わせをする中で、今年度はトータルで750万円予算をつけましょうということでいたわけでありますけれども、4月以降になって打ち合わせをしてきても、社協では再開をする気はないということでありましたので、それではまた後ほど質問もあろうかと思いますが、デイサービス等の関係も含めて、サービスの低下ということになるのでぜひ継続ということで、数回にわたり打ち合わせをしてきましたけれども、今、議員さん言われましたように今のところ再開していただける見込みは立っておりません。

 以上です。



○議長(中村威夫君) 7番、春日晋治議員。



◆7番(春日晋治君) それからいわゆる廃止をしたことによりまして、市内のNPO法人に社協に登録されていた方々は移行をされたわけです。私も幾つかの団体に聞いてみたんですが、特に高遠町のSALAですが、先ほど過疎地域の福祉有償運送もここが担うことになったということで、確かに話し合いの上ではそうなったと伺いました。しかし実際を伺ってみますと、3月、4月、社協がやめるという話があって、利用者の皆さんにそのような通知が行ったときには問い合わせはあったけれど、やはり料金的な面で利用は実質ないという状況だと伺っています。ですからこれらの皆さんはやはり社協がやっていた低料金がすべていいわけではないかとは思うんですが、でも低料金でなければ利用できないという方も多くいらっしゃると、これも事実であります。これが要するに地区のボランティアの皆さんが始めようとしたのもそこで、本当だったらタクシーに乗れる皆さんなのでタクシーに乗ればいいんです。でもタクシー料金は高すぎてとてもじゃないけれど生活を圧迫してしまうということから、タクシーが利用できないという、そういう事情がありますので、重度の障害者の皆さんにとってもそれは同じことなんです。

 地区の、私たち西春近やまた東春近で行っている送迎サービスでは、重度の方の送迎は正直できないです。ですからこういった社協、またはNPO法人のこの移送サービスの重要性というものは、大変大きいものがあります。市で直営でやるというわけには到底いかないかと思いますので、ぜひ部長さんも働きかけをしてくださっているという今、お答えでありましたけれども、引き続きどこかの団体なりで低料金でできるような仕組みをつくっていっていただけるような、そういう行政としても支援をお願いしたいなと思います。

 以上で終わります。



○議長(中村威夫君) 11番、前澤啓子議員。

     (11番 前澤啓子君登壇)



◆11番(前澤啓子君) 11番、前澤啓子でございます。私は先に通告してございます2件について、市長、副市長に質問をさせていただきます。

 まず最初に「伊那市の住所表示変更に関わる契約について」でございます。6月議会に伊那地区の住所表示の変更にかかわる議案が提案をされております。この住所表示の変更に関連をいたしまして、境界の画定にかかわる測量や新旧対照表作成等で、平成19年1月から平成20年の4月までに6件、合計で1,797万9,250円の契約が行われております。この中で、平成19年の1月19日契約の業務は、予定価格が3,140万円、税込みで3,297万円でございますけれども、この契約、採用価格が1,550万円、税込みで1,627万5,000円でございますが、この業務を伊那市測量業協同組合1社の随意契約で契約をしております。

 私は昨年3月から伊那市開発公社の測量、設計、許認可業務にかかわる不公正な入札の問題を取り上げてまいりました。見積もり入札と称する入札方法が、地方自治法に規定された契約方法と違うということは、答弁の中で酒井副市長もお認めになりましたが、開発公社は地方自治体ではないので、どのような契約方法でも違法ではないと、このように答弁をされました。ところが今度は本体である伊那市の入札において、重大な問題があることがわかってまいりました。

 伊那市の住所表示の変更にかかわる業務の説明会が、平成18年の11月29日に伊那市役所の501会議室で行われました。この会議は、この会議の通知文書が伊那市総務部財政課から、市内に本社を有する測量業者あてに出されております。予定価格3,140万円ですから、本来ならば指名業者5社以上の指名競争入札にしなければならない業務でございます。ところが会議の当日配られました会の次第によりますと、伊那地区住所表示変更の概要について説明をした後で、(4)におきまして受託組合入札参加資格申請提出期限を12月20日水曜日必着、このように書いてあるのでございます。

 これはどういうことでしょうか。もし通常指名競争入札の際に指名をしている業者全員で、業務受託組合をつくって、共同で仕事を受けることを伊那市が求めていたとしたら、これが官製談合でなくて何でしょうか。このようなことがなぜ行われたのか、受託組合で受けることがなぜ必要だったのか、以下の5点について市長及び統括副市長の答弁を求めます。

 まず第1に、伊那市は伊那市財務規則第118条で、随意契約のできる金額を130万円とし、随意契約をするときは2人以上から見積書をとることとしているのに、3,000万円を超える契約に1社だけで、しかも随意契約とした理由は何かでございます。伊那市建設工事の指名競争入札及び随意契約に関する事務処理規定によれば、1,000万円以上5,000万円未満では5業者以上の業者を指名しなければならないはずでございます。

 2番目に、伊那市は平成18年11月29日に市役所501会議室において、伊那地区住居表示変更業務に関する説明会を開催しています。その説明会の中で、受託組合入札参加資格審査提出期限を12月20日水曜日必着と書いていますが、伊那市が受託組合をつくるよう業者に働きかけた事実があるのかどうか、御答弁をお願いします。

 3番目に、企業組合は中小企業等協同組合法によって、その設立方法が決められております。伊那市測量業協同組合は、入札参加資格審査申請書を18年の12月16日に小坂市長あてに提出をしておりますが、この資格審査はだれが、どのように行ったのでしょうか、経過を御報告をお願いいたします。

 4番目に、伊那市建設工事等入札制度合理化対策要綱によれば、コンサルタント業務の入札参加申請書には、登記事項証明書を添えることとされておりますが、証明書添付を確認されたでしょうか。

 5番目に、中小企業等協同組合法では、この法律によるものでなければ協同組合という名前を使ってはならないこととされております。また組合は定款、事業計画、役員氏名、住所等を記載した書類を行政庁へ提出し、主たる事業所の住所地において登記をすることになっております。この登記において組合が成立をすると、このように決められております。この組合は登記をされているのでしょうか。もし、この組合が登記されていなければ協同組合と名乗ることは法律違反ということになります。また、この法律に違反した場合は115条の2で10万円以下の過料に処するとなっております。明確な答弁をお願いいたします。

 2番目の質問でございます。「雇用の安定対策について」でございます。総務省が5月30日に発表をいたしました労働力調査の2008年1月から3月期の集計によれば、非正規雇用比率は前年同期比率0.3ポイント増加で、2年連続の上昇となりました。正規雇用22万人が減少をしたのに対しまして、非正規雇用は11万人も増加をしております。非正規雇用の割合は34.0%で、過去最高を更新いたしました。特に15歳から34歳では、正規雇用が19万人減少しております。その前の期であります7年の10月から12月の期でも、同年齢層の正規雇用は76万人減少をしており、他の年齢層で正規雇用が増加する中で、若い世代の非正規雇用は5期連続増加をしております。若い世代の雇用が不安定であることは、この社会の未来が不安定であることを意味します。行政が責任を持って雇用の安定のために積極的に施策を展開する必要があると思います。

 東証1部上場企業の3月期決算が最高益を更新しているもとで、若い世代の正規雇用が依然として押さえ込まれています。企業が依然として正規雇用から賃金が安い非正規雇用に置きかえる流れが変わっていないことを示しています。政府の言うように、大企業の利益が上がれば庶民の生活もよくなるというのは、うそであるということが既にはっきり証明されています。ワーキングプアは若者の責任ではなく、国や大企業によってつくり出されたものであることももはやはっきりしていると思います。若者に働く意思がないのではなく、利益至上主義が若い層に襲いかかっているのが今の日本の現状です。私たち親の世代に責任があると思います。

 国の施策が悪いからといって、地方自治体に責任がないとはいえません。知恵を出し合って、若い世代の雇用の改善を図っていかなければなりません。そこで質問です。伊那市内の複数の大手企業が、業績不振により社員を大幅に整理するとの情報があります。これらの企業はいずれも伊那市の商工業振興補助金を受けている企業であり、税金を投入している以上、伊那市にも責任があります。

 質問の1番目です。補助金を受けている企業が従業員を整理しようとする場合、報告や相談を義務づけているでしょうか。

 2番目に、補助金を受けている企業の正規雇用、非正規雇用の動向を定期的に把握をしているでしょうか。また、この補助金を受けている企業のほかの企業についてはどうでしょうか。

 3番目に、一般に個人でも融資を受ける際に返済の計画などについて細かく聞かれるのが普通でございます。企業に返す必要のない補助金を出すからには、業績に関して市は責任を負うべきではないでしょうか。会社の業績から考えて、本当に人員整理が必要なのかどうか、厳しく対応をしていただきたいと思います。企業はもうかったけれども、伊那市は損をした、あるいは伊那市の働く方々はそのしわ寄せを受けたでは、本末転倒であると思います。

 4番目に、社会に認められずに、長時間労働で心身ともに疲れている若い方々は、うつ病などの精神疾患にかかっている人もたくさんいます。若年層の仕事の悩みを聞き、自信を取り戻して前に進めるように精神的ケアも含めた対応が必要だと思いますが、市としてこのような労働相談窓口を開設することはできないでしょうか。

 5番目に、3月議会の前田議員の質問に対して、市長は仕事のマッチングを図るようにしたいと答弁をされていらっしゃいますが、市役所1階の市民コーナーにジョブカフェの伊那市版のようなものをつくることはできないでしょうか。派遣などで行き詰まっている若い方は相談する相手もなく、不満をうっせきさせています。目につくところに広告を出すなども必要ではないでしょうか。

 以上でこの場での質問を終わります。



○議長(中村威夫君) 小坂市長。

     (市長 小坂樫男君登壇)



◎市長(小坂樫男君) 住居表示にかかわる契約についてのお答えをいたしたいと思いますが、大まかなお答えを私の方から申し上げ、あと経過等については総務部長の方からお答えを申し上げたいと思います。

 この住所表示というのは、前澤議員知らないかもしれませんけれども、もう何十年も前から旧伊那町が字伊那、字、大字伊那、大字伊那部、そしてその中には大字伊那の中には伊那部という部落がある、そして御園から横山まで何千番という地番で、一体大字、私のところは7765番地ですけれども、一体どこだかわからない、そういうことでいろいろ工夫を重ね、あるいは郵便法に基づく住居表示等も検討をしてきた経過があることを御承知でしょうか。そして今回、このように短期間に、しかも6万筆に及ぶ住所変更が可能になったということは、これは伊那市政始まって以来の私は本当に職員の努力に報いたいと思っております。したがってこの仕事をやっていただく、6万筆ですよ、それが重複していないか、全部登記書と、あるいは公図を調べてチェックをしてやるということが、そんな1つや2つの業者ではできません。したがってこれは伊那市の全部の9業者の皆さんに請け負ってもらおうと、こういうことで始めた仕事であるわけですから、一般の建設事業のコンサルとは違うんですよ、全く。だから本来なら市がやらなきゃいけない仕事を委託したと、こういうことだろうと。ですから伊那市の全部の業者9業者をお願いしたということですね。たまたま協同組合という名前は使ったけれども、一緒に仕事を受けてやったと、こういう経過であります。

 この間も長野へ行ったとき、長野法務局の表示統計課に、伊那市は大変よくやりましたね、6万筆に及ぶ筆を一々チェックし、そしてそれが立派に成し遂げられたというのは、ほかに例はない、私は申し上げました。6万筆、ただやっていただけてまことに申しわけございませんと。個人がやれば何億ってかかるお金ですね、表示を変えるというのは。それを市の議決によって無料でやってくれるわけですから、こんなうれしい話はないわけでございまして、そういう歴史的な経過からいって、これは一般の建設事業とかそういうものじゃないんですね。部落の境を全部部落の役員と一緒に歩いて、そして筆を全部拾って、そして登記所へ行って照合し、公図と照合しということですから、1社や2社ではできっこない、そういうことで9社全員の皆さんに御協力を願う、もう、伊那市の業者の皆さん全員でお手伝いをいただきたい、こういうことで始めた仕事ですら、これが随意契約であるか、なぜ一般競争入札にしないかと、これは地方自治法でもきちんと決められて、そういう仕事については随意契約でもいいということをきちんと定められておるわけですから、そういうことで、それから職員も各部落23会場で説明会を行いました。自分の住所が変わるというのはいろいろ面倒な点もございますから、質問を受けたり、そういうことで大変苦労をして、本当に私は職員を褒めてやりたい。前澤議員もたまにはそういうことで職員も褒めていただきたいと、こういうふうに思います。

 あと細かい点につきましては、統括副市長とお話がございましたので、統括副市長と総務部長の方からお答えをいたしたいと思います。

 2番目の問題、雇用安定対策についてでございます。確かに伊那市の企業の中で、1、2、そういうリストラとまでは言わないけれども、例えば派遣労働者を切ったり、あるいは配置転換をする、こういうことで事前に私の方へお話があったことは事実であります。しかしそれはあくまでまた時期が来れば採用をいたしますので、従業員に対しては首切りとかそういうことでなくて配置転換とか、そういうことで対応していきます、こういうお話がございました。

 確かに議員御指摘のとおり、この非正規雇用者というのはふえているんですね、全国的にもふえています。この間の秋葉原の事件、あれもいわゆる派遣会社からトヨタの下請け工場へ派遣をされておったと、いつ首になるかわからない、そういうストレスがああいう犯行に走ったと、こういうふうに言われております。本人もそんなことを言っておるわけですから、こうした面で本当にこのフリーターないしは派遣労働というのが非常に多くなっております。いつでも都合のいいときに縮小の場合は首切れ、そしてまた仕事がふえたらどんどん採用すると、こういうことで非常に不安定な雇用関係、これはやはり国全体として直していかなければいけないだろうと思っております。そんなに給料は安くないんですね、聞いてみると結構給料はもらっているんだけれども、やはり長期間の安定、それから心の安まりどころがない、こういうことであろうと思っております。

 報告義務については、そういうことで報告をいただいております。また、相談にもおいでをいただいております。

 それからこの補助金を受けている企業といいましても、伊那市で補助金を受けているのは、いわゆるそこへ工場を立地した場合の固定資産税、それに見合う分について補助金を出しておるということで、特に固定資産税以外の部分を補助金として出しておるということにはならないわけで、言うなれば固定資産税を何年かまけてやりましょう、固定資産税としていただいたものを補助金として出しておる、こういうことですから、そういった意味で毎年実施をいたしておりますが、現地を見て、そして内容が正しいかどうかということで、固定資産税に見合う補助金を拠出しているというのが、あげているというのが現状でございます。

 この補助金を受けている企業の正規雇用、非正規雇用の動向は一応把握はしておりますけれども、ほかの企業については把握をしておりません。できるだけ正規雇用にしてほしいと、こういうお願いはしておりますけれども、企業のそれぞれの考え方、あるいはコスト等の問題で、必ずしもそういうことを聞き入れてもらえないという実態でございます。

 それから3番目の補助金を受けた企業の業績の確認でございますけれども、補助金の申請時には決算書の提出を義務づけております。企業が投資した額に対して補助金を交付している、こういうことでございますので、その後の業績確認は必要がないと思っております。

 それから若年労働者の相談窓口、ジョブカフェですか、それらについては産業振興部長の方からお答えをいたしたいと思っております。いずれにしましても伊那市の企業の中にも、いい企業、悪い企業、それから企業は絶えず景気の変動にさらされながら、そういった従業員の増減、そういうものを絶えずやってきておるわけですから、そういった面では私どもが補助金を出したから、こうしなさいなんていうことはとてもこれは言えないことでございますから、できるだけ伊那市の企業が側面的にも、あるいは企業誘致についても、便宜を図っていくというのが行政の立場であろうと思っております。

 以上でございます。



○議長(中村威夫君) 酒井統括副市長。

     (副市長 酒井茂君登壇)



◎副市長(酒井茂君) 御指名をいただきましたので、私のほうから概括的に御説明を申し上げたいと思います。まず入札の適正化についてでございますが、昨日飯島光豊議員の方から御質問がございまして、私の方からお答えをいたしましたとおり、常に改革の視点というものが必要であると考えておりますし、また法令に準拠するということで、違反をしているんだというようなことを指摘を受けるような、いわゆる不適正な契約をすることのないように、常日ごろから配慮をしているところでございます。

 したがいまして今回の質問にございましたような契約についてでございますけれども、私といたしましては適正に契約がなされたと考えているところでございます。内容に、質問の内容が極めて詳細かつ専門的な内容でもございますので、詳細な内容につきましては担当部長の方から御説明を申し上げますので、よろしくお願いを申し上げます。



○議長(中村威夫君) 林総務部長。

     (総務部長 林俊宏君登壇)



◎総務部長(林俊宏君) それでは議員の質問の、5つの質問だと思いますけれども、5つの質問について考え方を御説明いたします。

 まず1社随契の理由は何かということでありますけれども、この事業は市長の申し上げたとおりでありますけれども、短期間に多量の業務を一括して処理する必要がある事業であると、それから1業者ではこの全業務を指定期日までに完了することができないのではないかと考えたものであります。それと自治会が行う区域の区境の確定作業などへの支援を行うため、市内の状況に詳しい事業所であることというようなことなどから、性質上の理由等から、市の施策として市内業者の育成のため、市内に本社を有する測量事業社9社、全社の参加の任意組合において随意契約をしたものであります。

 次の平成18年11月29日の説明会についてでございますけれども、この説明会は市内に本社を有する測量事業社9社に、住所表示変更にかかわる区域の調整、また新たな字区域内の地番の拾い出し、不明地番等の洗い出しなどの、この住所表示にかかわる業務の概要等の説明をさせていただき、住所表示の業務の進め方について相談をさせていただいたというものでございます。

 次の参加資格の審査についてでございますけれども、先ほど申し上げたとおり、この事業は短期間での多量の業務を一括して処理をしなければならないということで、地元の実情に詳しく、また地元業者の育成という観点から、地元業者による任意の組合に業務をしてもらうことが適当とした業者選定委員会の審査に基づいて、承認をしたものでございます。

 次に合理化対策要綱によるコンサル業務の入札参加申請書に登記事項証明書を添付しなかった理由はということでございますが、今回の事業を行う共同企業体の構成員9社につきましては、それぞれが入札参加申請書を提出する際に、既に証明書を添付していただいてありますので、この共同企業体は任意のものであるということの中から、添付は必要ないではないかと考えたものであります。

 最後の5番目の、この組合は登記された組合かどうかということでございますけれども、この団体は法人ではなく、また、あくまで一時的な任意の団体であるというような考え方の中で、中小企業等協同組合法に基づく登記は必要ないものではないかと考えているところであります。

 以上であります。



○議長(中村威夫君) 唐木産業振興部長。



◎産業振興部長(唐木好美君) それでは4番目でございますけれども、若年層対応の労働相談窓口の開設についてということで、お答えをしたいと思います。現在、健康推進課の方で市民の心の健康相談を行っているというような状況がございますので、若年層対応の精神ケアの窓口を設置する予定はございませんけれども、労働者全般のメンタルケアの相談も受け付けておりますので、今後、広報をしていきたいと思いますし、また南信労政事務所にも相談窓口がございますので、活用をしていただきたいと思います。

 次にジョブカフェの伊那市版の設置についてでございますけれども、ジョブカフェでございますけれども、こちらにつきましては県内に松本と長野、2カ所あるわけでございまして、就職に関する悩みを相談している県の機関でございます。そういう中で予約制のキャリアコンサルタントによりまして、個別相談を行っているわけでございまして、伊那市版のジョブカフェにつきましては、設置する予定はないわけでございますけれども、先ほどの関連するわけでございますけれども、地域の状況に明るい保健師さんなどと連携をしながら、ジョブカフェ信州の周知、啓蒙をしながら、ジョブカフェ信州と連携をとってまいりたいと思います。

 また、ジョブカフェ信州でございますけれども、地域キャリアコンサルタントということで近くの公共施設、合同庁舎とか市役所等で相談に応じることができますので、そちらの方も利用していただくように、さらに広報を強めていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 以上でございます。



○議長(中村威夫君) 11番、前澤啓子議員。



◆11番(前澤啓子君) それでは再質問をお願いいたします。今の御答弁を聞いておりまして、大体こういうことかなと判断をいたしましたけれども、事情がある、それから時間がない、業務が多い、地元業者を保護する、こういう観点で市で決めている入札の規定に合っていないけれどもいいんだと、このように私は聞いたわけでございます。

 この業務でございますけれども、短い時間にこのすべてを、すべてやってしまわなければならないと、この理由はどこにあるのでしょうか。まずこれ1点をお聞きをしたいと思います。

 それから9業者で受託組合をつくったわけでございますけれども、地域を区切ってばらばらに小さい状態にして、おのおのを落札をするという形でもできない仕事ではないと私は考えます。それから以前の副市長の答弁の中で、もし仕事量が多すぎるですとか、いろいろな事情で市外の業者もまぜなければ競争性が確保できないというような場合には、市外の業者を入れることもあり得るんだと、このように答弁をされておりますけれど、私はまさにこの仕事はそれに値するのではないかと思います。以上の3点です。

 それからもう1つ、この契約には5件の関連の契約がありまして、いずれも市内本社の組合員企業が随意契約で契約をしています。金額は75万6,000円、25万2,000円、17万8,500円、42万円、9万7,650円で、合計で170万4,150円でございます。そのうちの3月12日契約の17万8,500円の契約は、9社の見積もりでございまして、落札率は91%です。そのほかの3契約は落札率100%、4月18日契約の9万7,650円の業務は93%で、いずれも高い落札率であります。

 昨日、酒井副市長が飯島議員の質問に対して答えておられましたけれども、本体契約から仕事を別にしておいて、後で随契で出すというようなやり方はよくないんだということを酒井副市長はおっしゃられておりました。この仕事を見ましても、随契の出し方を見ましても、本当に最初に全部見ることができなかったのかどうか、それから随契の際には明らかに2社以上から見積もりをとれという決まりもあるのに、全くこれも守られてない。

 それからもう1つ、重要なことがございます。この受託組合の代表者は、19年6月議会で私が質問いたしました開発公社の不正入札問題で、金額ベースで81%を1社で受注していたというこの問題のA社でございます。これを見ましても、この組合の中心人物と、伊那市との関係が非常に密接であるということがうかがいしれると思うんですけれども、これこれの理由があるから地方自治法を守らなくてもよいと、こういうことで本当にいいんですか。御答弁をお願いします。



○議長(中村威夫君) 林総務部長。



◎総務部長(林俊宏君) 幾つか質問をいただいておりますけれども、まず1点目の短期間で行わなければいけない理由ということでありますけれども、市長が今、申し上げたとおり6万筆に近い、細かくいえば5万7,000という筆になるわけですけれども、6万筆近いものが時期を置きますと分筆、合筆等されていくわけであります。ですのでこの事業については、合併協議にもあったように、早目にという中で、1年間程度の中で仕上げていこうという考え方の中でありましたので、この1年ということを目標にした場合には、この事業については1年は非常に短いのではないかということで、短期間な業務ということでありますし、短期間にした理由は、その6万筆の合筆だとか分筆等のことを考えた場合には、短期間処理が必要だと考えたものであります。

 それから一つ一つ分けて入札をしたらどうかということでございますけれども、この事業はいずれにしても1社では無理ではないかというような判断の中で、先ほどの市長の答弁にあったとおりの考え方をしたものでありますし、分けてしていくにしても、1業者ずつ抜けていくというようなこともありますので、それが適当かどうかということは判断をいたしませんでした。

 それから市外の業者、確かにおっしゃるとおり市外の全国にある大手業者、何十人も人を雇っているような業者が伊那市に入って、この業務をすることは、もしかすると可能かもしれません。やってみなかったのでわかりませんけれども、可能かもしれませんけれども、やはり先ほど申したとおり区の境だとか、区の境界の確定作業だと、そういったことにおきまして地元の役員の皆さんと実際に足を運んで歩いてもらうということを考えた場合には、やはり地元の状況をよく掌握している地元業者が適当ではないかということで、地元業者の言葉は育成というような言葉を先ほど使いましたけれども、地元業者が適当ではないかと考えたものであります。

 4番目の関係でありますけれども、随契の関係でありますけれども、随契はもう前澤議員さんのおっしゃるとおりで、随契については幾つかの方法があります。地方自治法の施行令に基づく各市町村で定める金額の範囲内での随契、それから性質上だとか、特に安価にできる場合には随契をしていいよというような施行令、また市の財務規則等で定められた範囲で行っているものでありまして、まず1つだけ9事業者が参加をした随意契約ということを1点取り上げられていらっしゃると思いますけれども、これについては地区割りというか、今回の住所表示の関係で、一応12月くらいを目安に先ほど申し上げた分筆だとか合筆ということについての業務を把握しようということで、新旧対照表をつくろうということでありましたけれども、どうもこの業務については当初の企業体にお願いした業務とは違う業務になるのではないかということで、その9社全社が参加をしていただいている方にお願いをして、見積書を出していただいて、一番安価でできる事業所に、この合筆等の異動分の処理をしていただいたというものであります。その後、その企業と随意契約を2件ですか、しているわけでありますけれども、それはその都度発生をした合筆だとか分筆等の作業が出てきましたので、なれた仕事でありますので、その業者に数万円の事業費をということで、随意契約をしておりますので、そのように御理解をいただきたいと思います。



○議長(中村威夫君) 11番、前澤啓子議員。



◆11番(前澤啓子君) どうも御答弁がこういう事情だったので認めてほしいというようなふうに私には聞こえるんですけれども、伊那市の財務規則では111条、117条で、参加資格のないものの入札は無効ということになっております。それから事務処理規定7の3では、入札参加者が協定して入札した入札も無効となっております。事情があるからとおっしゃいますけれども、登記もしていない、任意のグループですね、そのグループが説明会に参加した9社が一緒にこの組合をつくったということになると、私はこれはまさに協定に当たるのではないかと思うんです。それをこのような契約を選定委員会ではよいとしたということは、その選定委員会の判定そのものに私は非常に問題があると思います。事情があれば法律にのっとらなくてもよいと、こういうことを今、言っていらっしゃると私は思います。で、代表監査委員にお伺いいたしますけれども、この住居表示の契約のように、3,000万円を超える契約を1社の随契にすることについて、また私はこの契約業務に関連して幾つかの見積もり経過書をお出しいただいたんですけれども、その中でも1,000万円を超える随契がございました。このように非常に安易に随契をしていることに対して、代表監査委員の御見解をお伺いしたいと思います。



○議長(中村威夫君) 井上代表監査委員。



◎代表監査委員(井上富男君) 前澤議員の質問の中で、随意契約についてということだと思いますので、それについて答弁いたします。

 随意契約につきましては、地方自治法及び伊那市の財務規則に基づきまして要件が定められておりまして、それに基づいてやることは、これ前澤議員の指摘のとおりだと思います。ただ、今回のような住所変更業務というような非常に委託内容が膨大な業務であって、それを短期間に完成をしなければならないといったような混乱を起こさないための正確性が求められて、短期間でやるという緊急性があるということで、このような随意契約も必要があったのではないかと、そのように考えておりますので、この点では適正ではなかったかと、そのように考えております。

 随意契約については、やっぱり前から申し上げているとおり、減らすべきことということで指摘してございますので、それに基づきましてやっぱりやっていくのが普通ではないかと思いますが、今回の場合には特殊性を考えて、ある程度適正に行われたと、そのように解釈しております。



○議長(中村威夫君) 11番、前澤啓子議員。



◆11番(前澤啓子君) この公正な入札をする、これは皆さん同じ思いだと思うんです。昨年3月からずっといろんな契約の問題を取り上げてまいりまして、いろんな書類も出していただきました。この中で本当に、おれおまえの仲というか、なあなあでというか、そういうところが非常にたくさん見受けられると全体的に私は感じております。そして今回もそうですけれども、短期間に非常に膨大な仕事をやらなければならない、あるいはなれた仕事であるとか、そういう理由をつけて競争の公平性から逃れても、あまり感じなくなっているんではないかと、私は全体的にそのように感じております。今後このような市民に疑惑を招くような状況というのが出てこないように、ますます入札の公平化を、適正化を進めていってほしいと思います。

 それから雇用問題でございますけれども、先ほど市長もおっしゃいましたが、秋葉原で25歳の青年の起こした事件、これはもちろん絶対に許すことができない事件でございますけれども、不安定雇用が原因の1つになっているということはどうも確かであると思います。このような社会をつくってきた政治に大きな責任があると思います。このような若者をつくらないために、今、行政の努力が本当に必要であると思います。自己責任論が横行いたしまして、若い者が正職につけないのが、おまえ、自分が悪いんだと、こういう論調が非常に流行をいたしました。けれどもこういう考え方、こういう言葉が若い方々を自分の殻にとじこもらせてしまった。何か苦しいことがあっても人に助けを求められないような精神状態にしてしまっている。ここが非常に問題ではないかと思います。先ほどのお答えでは、保健師さんの助けをかりるとか、広報をしていくとかという御返事はあったんですけれども、ぜひとも伊那市役所、伊那市全体が温かい気持ちで、特に不安定雇用の皆さんを見つめている、あるいは助けよう、あるいは正規の職業を紹介しようという、そういう気持ちが通じるような何か施策をぜひとも取り上げてほしいと思います。これは要望です。

 それから今、先ほどから言っております補助金の問題ですけれども、1,000万とかいう大きい資本を投下したところに対して、固定資産税の補助が行われているわけでございますけれども、地元の中小企業は何も補助金がなくても長期にわたって従業員を雇って、事業主は自分の給料はなくても従業員に給料を払っているというのが普通であります。いろいろなところで大企業を呼ぶために大きなお金をかけて道路をつくって、補助金も出して、その結果、ふえたのは非正規の雇用ばかりだと。あげくの果てに出ていってしまったと、そういうことが日本じゅうで問題になっております。そうではなくて地元の中小業者が元気になるような施策、融資とか正社員雇用補助金のようなもの、こういう仕組みをつくって、地元に税金が落ちる仕組みをつくっていかなくてはならないと思います。大企業は本社は大体が東京とか大阪とか大都会にありますので、企業の利益というのは地元にはほとんど落ちないんです。この一定の基準を設けて臨時から正規雇用に雇った場合に補助金を出すというような、正規雇用補助金のようなものをつくることはできないでしょうか。



○議長(中村威夫君) 唐木産業振興部長。



◎産業振興部長(唐木好美君) 現在、企業訪問、部長による企業訪問を市内の各中小企業を含めて企業訪問しているわけでございますので、またそういう中で意見を伺いながら、検討をさせていただきたいなと思います。



○議長(中村威夫君) 11番、前澤啓子議員、最後の質問です。



◆11番(前澤啓子君) 私は一例、例を挙げまして終わりにしたいと思います。これは木曽町の開田高原の例でございますけれども、地元でIターンの方を中心にして畜産に取り組んで、その牛乳を減量にしてアイスクリーム工場をつくって成功しているという例がございます。そこでは今後、総務省の補助金を得て、農産物の加工工場をつくって、70名の雇用増を目指していると。これはほぼ補助金もつくという見通しだそうです。その工場に町の税金は1円も投入をしていないんだそうです。出資者個人が二十数名と伺いましたけれども、その方たちの出資金と政府の融資で賄うと。町は何をしたかといいますと、この町は融資の実現のためにこういう補助金があるよということを、そのグループの方に教えてあげて、職員をつけて東京まで交渉に行かせたと、一緒に行ったと。で、この補助金を獲得して、それをもって地域の活性化に貢献していこうと、そういうことだそうです。この考え方、お金を、補助金を出してそれで呼ぶというのではなくて、やろうとしている人たちを元気づけて、行政が力になって、うちにある力を育てて1つの雇用を導き出すと、こういうやり方というのは、こうやってできた企業は外へ逃げていったりしないんですね。ですからこういうやり方を伊那市でもできるように、私も努力をしたいと思いますので、一緒に努力をして、伊那市の雇用の確保のために頑張りたいと思います。

 以上で質問を終わります。



○議長(中村威夫君) 暫時休憩をいたします。再開は3時15分といたします。



△休憩 午後2時59分



△再開 午後3時15分



○議長(中村威夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 16番、柳川広美議員。

     (16番 柳川広美君登壇)



◆16番(柳川広美君) それでは質問に入りたいと思います。まず最初に「障がい者の移送サービス・障がい者デイサービスについて」でございます。障害者の移送サービスについては、ことし4月から市社会福祉協議会が事業から撤退をしました。そのため利用者はNPO団体による福祉有償運送事業による利用か、タクシー会社による利用しかできなくなりました。また伊那市が市社会福祉協議会に委託しています障害者のデイサービス、障害者向けの各種講座でございますが、昨年まではこの事業の中で市社協による送迎が、片道100円で行われておりました。しかし今年度は社協による送迎はなくなり、この障害者デイサービスが利用できなくなった方が9名いるといいます。NPO団体を利用すると片道1,500円とか1,900円とかかかるようになり、毎週では負担できないという理由であります。またNPO団体に聞いてみますと、毎週同じ時間に送迎というのは非常に難しい、人や自動車を確保できないため断らざるを得ないとおっしゃっていました。また自動車も5台になると、運転管理者を置かなくてはならないので、4台までしかふやせない、運転する人も県の講習を受けなくてはならないが、講習費用が交通費を含めて1回1万5,000円〜1万6,000円かかる、そんなにもうかる事業ではないので、そんなに講習も受けることができない、こういうふうにNPOの方はおっしゃっておられました。

 タクシー利用の助成もありますが、これは年間36枚、1枚500円券でしかありません。このタクシー利用助成券でNPO団体も利用できますが、これを月に1度の医療機関の受診に使えば、あとは外出できなくなってしまいます。障害者自立支援法による移動支援事業では、1割負担で所得による減免などの制度もあります。こちらを利用できる方は限られていますし、送迎のみの利用はできないといいます。

 この市社協の行っている障害者デイサービスは、地域活動支援センター事業の一環であり、国から地方交付税の措置が不十分ではありますがなされています。国は2007年1月17日に開催された全国厚生労働関係部局長会議の資料で、地域生活支援事業の円滑な実施についてにおいて、この地域生活支援事業にかかわる利用料を求めるに当たっては、従来の利用者負担の状況や個別給付における負担状況等を踏まえ、低所得者のサービス利用に支障が生じないようお願いするとしています。また障害者自立支援法の実施前に、2006年6月市議会で春日晋治議員の質問に対して、春日晋治議員は現在の障害者デイサービスについて、受けられなくなるという不安の声があるが、今後のデイサービスについて方針をどのように考えているかという質問をされておりますが、この質問に対して伊藤健保健福祉部長は、障害者デイサービスについては制度的に変わっていくが、中身的にはそれぞれのもので対応できるようにはなりますので、サービスの低下ということは招かないようにしていきたいと述べておられます。

 共同作業所については、交通費の半額補助制度が伊那市単独であります。車いすの方や視覚障害者の方は、1人でバスに乗るなどが非常に困難な方も多くおられます。バスに乗ることはできても伊那北駅などのバス停から、福祉まちづくりセンターまで歩くことができない方は、毎週楽しみにしているコーラスや機能訓練などに行くことができないのであります。

 そこで以下の点について市長に質問をいたします。まず1点目に、市社協の実施しています障害者デイサービスについて、自分で参加することのできない方への送迎を以前のように安く実施できないでしょうか。

 2番目に、NPO団体の利用料金について、燃料代の高騰もありますので、NPO団体への補助をふやし、料金を今より安くできないでしょうか。特に市内で長距離への補助加算ができないでしょうか。

 3番目に、現状ではNPO団体は人や自動車が不足し、今以上の受け入れが困難であることについて、市としてどのような対応を考えているでしょうか。

 2点目に、「伊那中央病院への国による公立病院改革ガイドラインの影響について」でございます。政府は2007年12月24日、公立病院改革懇談会において、自治体が行っている病院事業の経営効率化を求める公立病院改革ガイドラインを取りまとめました。同時に総務省は、各自治体に2008年度中にこのガイドラインに沿って公立病院の改革プランの策定を求める通知を出しています。ガイドラインは経営効率化、病院機能の再編ネットワーク化、経営形態の見直しの方向で病院改革プランを具体化させるものでございます。

 このガイドラインは2007年6月、安倍内閣が閣議決定をしました骨太方針2007で、国と地方の社会保障費を毎年2,100億円ずつ削減し、行政サービスを官から民へと担い手を移し、自治体のリストラを進めるために具体化されたものでございます。この骨太方針2007では、公立病院について各自治体に対しガイドラインを示し、経営指標に関する数値目標を設定した改革プランを策定するよう促すとしています。

 具体的にこのガイドラインの中では、まず1点、経営効率化では3年間での経営の黒字化、自治体の一般会計からの負担金繰り入れ後でございます、や病床利用率、職員給与費と医業収益の比率、経常収支比率などで具体的な目標を持たせます。2番目に、病院機能の再編とネットワーク化では、2次医療圏に当たる公立病院の統廃合、重複する診療科の統合、医師の集約化、病床削減などを5年間で完了する計画の策定を求めています。3番目に経営形態の見直しでは、地方自治体の公営企業法の全部適用、地方独立行政法人化、指定管理者制度の導入、民間譲渡などの選択肢を示しております。また一方で地方自治体には、再生健全化法から公営企業を含めた連結決算を2008年度決算から導入します。赤字病院を抱えた自治体の財政指標は悪化して、自治体財政の行革を迫られることとなります。

 では、自治体の病院の赤字はなぜ全国的にふえているのでしょうか。その原因は、近年連続して行われました診療報酬の引き下げと、医師不足が主な理由でございます。1病床当たりの国からの普通交付税単価も1997年に74万2,000円あったものが、2006年には48万9,000円と大幅に削減されてきております。伊那中央病院でも年間6億円を超す自治体からの繰り入れを行っています。昭和伊南病院も辰野病院も同じように赤字の補てんを各自治体が行っております。民間病院も医師不足と診療報酬引き下げにより、どこも経営は苦しいのが実情です。

 こういう中で公立病院の経営改革は必要ですが、それによって伊那市の市民の十分な医療が受けられないという事態になることはあってはならないことだと思います。私は現在の医療制度の連続改悪で患者負担はふえ続けており、病院改革の名のもとで、差額ベッド代の引き上げなどは到底受け入れることはできないと考えております。2006年度からは高額療養費の限度額も引き上げられてきました。伊那中央病院は現在、上伊那地域でも小児科、産婦人科、整形外科などで他の公立病院の医師不足により大きな役割を担っております。

 そこで以下の点について、伊那中央行政組合の組合長でもあります市長に質問をいたします。まず1点目は、伊那中央病院は病院改革プランをどのような方向で進める考えでありましょうか。また市民の意見を採り入れた病院改革プランの策定を行う考えはありますでしょうか。経営形態の見直しは具体的には何を取り入れる考えでしょうか。市長の見解を質問いたします。

 2番目に、病院の再編とネットワーク化に関連してでございます。私は上伊那圏域の公立病院の再編ネットワーク化については、国から押しつけられた病院縮小民営化の方向ではなく、この方向では医師不足や病院の赤字解消にはならないと思います。しかしながら現在の状況からいえば、公立3病院の協力なしには上伊那の医師不足による住民のしわ寄せは解消されないと考えます。小坂市長は5月30日の上伊那広域連合議会で、この医療問題について、上伊那は第2次、第3次医療を担うシェアが公立病院で非常に大きい。どう運営をするか研究をする必要がある。場合によっては経営統合も視野に入れ、事務段階で話をしてみるとおっしゃられておられます。どのような連携を公立3病院が行っていくのか、上伊那8市町村がよく話し合った上で進めることが今、一番必要と思います。そこでこの公立3病院の連携について、どこで、どのように話し合って進めていくのかについて質問をいたします。また県は医療計画、医療法に基づき医療圏の設定、必要病床数の算定を行っている医療計画の改定の中で、上伊那医療圏の基準病床数を現在の1,429床より少ない1,359床を2012年までの目標数値と決めました。病院機能の再編ネットワーク化といっても、伊那中央病院では2012年まで1床もベッドをふやすことができません。

 そのほか伊那中央病院など公立3病院だけでは2次救急、3次救急を担うことは事実上不可能な現状がございます。現在でも伊那中央病院で受け入れ不可能な重篤な救急患者は、上伊那以外の圏域の病院に搬送されています。私が伊那消防署に調べましたところ、昨年の4月、5月に比べ、ことし4月、5月の救急搬送先がふえております。岡谷塩嶺病院や諏訪赤十字病院、県立こども病院への伊那中央病院からの転送がふえ、そのほかに市内の個人医院への搬送もふえております。ことし4月から昭和伊南病院に整形外科や形成外科医がいなくなり、伊那中央病院も救急救命センターの医師が減ったため、重症患者が伊那中央病院へ1人搬送されると、すぐに次の患者さんを送っても対応できないので、軽症ならかかりつけ医師や近くの整形外科で応急処置を頼み、その後また伊那中央病院へというケースもあるといいます。こういう対応も昼間なら地域のお医者さんでも協力ができるわけでございます。伊那消防署の職員も、昭和伊南病院の宿直の2人の医師が、きょうは何科の医師かを毎日チェックしているそうでございます。

 私は在宅の診療所の医師による支援を強化していただくしかないと思います。現在も夜間の1次救急の診療について、上伊那医師会の御協力をいただいていますが、病院勤務の医師の過重負担を軽減するには、この時間の延長が必要と思います。今以上の病院の医師の過重負担は伊那中央病院の医師確保さえ保証できなくなります。上伊那圏域の医療崩壊という事態にもなりかねません。北海道では既に病院まで150キロという地域さえ出てきております。病院同士の医師の派遣をふやすことや、患者さんのための広域のバスなど、交通網の整備、薬剤などの共同購入なども必要と思いますが、いかがでしょうか。今後の上伊那圏域の病院連携や病院と診療所との連携についての協議の進め方について、市長の見解をお伺いいたします。

 3番目に「学校給食への食材費の補助について」でございます。学校の給食費は、食品などの値上げにより、今年度から小学校で6校、中学校で4校が1食当たり10円の値上げを行いました。小学校では1食260円から270円、中学校では290円から300円、小学校低学年ではもう少し安い学校もありますが、このような負担となっております。教材費の負担もありますので、親の負担は限界に来ております。

 全国の消費者物価指数は、ことし4月前月比0.9%上昇し、7カ月連続の前月比プラスとなっております。今後もえさや重油の高騰により、牛乳や魚、チーズやマーガリン、スパゲティなどの食品の値上げが予想されております。市が補助する理由として、牛乳の値上げや地元食材の優先使用のためなら、市が補助をしても市民の理解も得られると思います。隣の南箕輪村では、年間子供1人につき2,000円の食材費補助を出しております。

 また、そのほか総務省は2006年末から2008年5月までの調査によりますと、厚生労働省で実施をしています輸入食品の検査を行っている検疫所の抜き取り調査におきまして、検査サンプルの数量や検査の実施件数が規定を下回っていたとして、厚生労働省に指導を行っております。農水省に対しても、輸入畜産物を扱う動物検疫所で無作為で検査サンプルを検査官が調査しなければならないのに、実際には検査を受ける輸入業者らがサンプルを事前に用意していたとして、改善を求めています。さらに貿易官が業者の車で送迎を受けていることについても、農水省に対して公共交通機関を使うように改善を求めております。

 伊那市は、できれば地元産、そうでなければ国産のものを学校給食に使うということで努力をされていますが、今以上の父母の負担はいかがなものでしょうか。長野市では遊休荒廃地対策として麦や大豆、ソバ、キビに市単独の出荷量に応じた奨励金を出しています。この奨励金によって作付面積が年々ふえているといいます。こうした国産品をつくっても売れなければ困りますが、安定的な供給先があれば農家は安心してつくることができるのではないでしょうか。学校給食では地元産の大豆や小麦粉はどれくらい使われているのでしょうか。できるだけ国産というのなら、豆腐や油揚げ、天ぷら粉やうどん、パンなど、地元産を使えないでしょうか。そしてそのための差額について市として補助をすることができないでしょうか。以上の点について質問をさせていただきます。



○議長(中村威夫君) 小坂市長。

     (市長 小坂樫男君登壇)



◎市長(小坂樫男君) まず初めに障害者移送サービス、あるいはデイサービスについてでございますが、これは先ほど春日晋治議員から質問等がございました。細かい点につきましては保健福祉部長の方から、ほぼ同じでございますので、お答えを申し上げたいと思っておりますが、いずれにしても障害者が自立して、そして外へ出かけられるような手だて、これらをどうしてもやっていかなければいけないだろうと思っておりまして、実態を見ながら改善をしてまいりたいと思っております。

 2番目の中央病院の関係でございますが、これは本来伊那中央行政組合の問題でございますけれども、さらりとお答えをいたしたいと思っておりますが、国はいわゆる公立病院、公共の病院がどこもほとんどが赤字であり、それに対してそれぞれの市町村なり地方公共団体が補助金を出しておると、こういう実態があるわけでございまして、伊那中央でもその例外ではないわけでございます。

 しかし伊那中央病院の長期の計画の中では、平成21年、あるいは22年にはいわゆる黒字化を図ると、こういうことで進めてきておりまして、ほぼ順調に来ておりますけれども、社会情勢の変化、あるいは医療単価の切り下げ等々がございますので、なかなか黒字化ができないという実情でございます。しかし特に赤字になります救急医療については、これはある程度市民のためのあれでございますから、不採算であっても続けていかなければいけないだろうと、こんなふうに思っておるところでございます。

 この公立病院の改革ガイドラインというものが総務省から示されまして、これについては5つのポイントを示しております。まず平成20年度内に、ことし中にプランを作成せよと。したがって中央病院に改革プランの策定プロジェクトチームを設置いたしまして、9月ごろまでに素案を作成するように今現在、動いております。この素案をつくるにつきましては、いわゆる市民の意見を聞くパブリックコメントも設けていきたいと考えております。

 それから2番目に、経営の効率化ということを言われておりまして、経営指標にかかわる数値目標を設定しなさいと、こういうことでございます。したがって財務の改善関係では、当初予定いたしました22年の黒字化に向けた数値をプロジェクトチームで検討するということ。それから公立病院として提供すべき医療機能の確保の関係では、伊那中央はもともとがん治療の指定病院と、こういうことになっております。まだその指定を受けておりませんけれども、がん治療の充実等を図ると、こういうことでございます。

 それから一般会計からの所定の送り出しを、経営黒字が達成される水準を目途に、基準の繰入金は全額受領をしておりまして、基準外は緊急医療の赤字補てんのみにつき、同様に今後も継続としたいと、こういうことでございます。ちょっとよくわからないんですが、いわゆる経営黒字が達成される目途に、救急医療の赤字補てん以外は自立せよと、こういうことでございます。

 それから3番目に再編ネットワーク化ということで、特に上伊那の場合は公立3病院のネットワーク化ということも考えなきゃいけませんし、また市内にございます美和診療所等の診療所等の医師の相互派遣や研修、またがん検診のパスの共通化等を図っていきたい、こういうことでございます。

 4番目としては、経営形態の見直しでございます。地方公営企業の全部適用というのは、全部を病院長にお任せすると、こういうことでございますが、現在のところ一部適用で運営上の支障は感じておりません。しかし将来的には全部適用、または県立病院なんかで行っております地方独立行政法人化等も、今後検討していく必要があると思われると、こういうことでございます。

 大きな2番目の、上伊那の3つの公立病院と診療所の連携強化についての御質問でございます。医師不足が深刻化する中で、上伊那医療圏の医療を守るためには公立3病院の連携、あるいは診療所との連携が不可欠でございます。既に具体的に進めている連携も幾つかございますが、今後さらに連携を強化して、機能分化や経営統合などを視野に、上伊那広域連合や上伊那医療問題懇談会等によりまして、検討を進めてまいりたいと思っております。この公立3病院の中でも、伊那中央は集中機能的な医師が確保されておりますので、現在、昭和伊南へ産婦人科、それから整形外科の医師を週2回、それから辰野病院へ小児科の医師を週1回派遣いたしておりますけれども、非常に医師の負担が大きいと言われております。

 それから中央病院や昭和伊南病院におきましては、この昭和伊南病院はこれからでございますが、上伊那医師会の開業医の夜間1次救急の応援をいただいております。時間を延ばしたらどうかと、こういうことでございますけれども、現状の中では午後7時から10時までということで、大体の救急患者は大体10時以降はあまり来ないというお話でございますので、当面は今のところ7時から10時まで、医師会の先生方の応援をいただくと、こういうことにせんだってお話し合いをしたところでございます。

 次に、学校給食への食費の補助について、いろいろ追加の質問がございましたので、これは教育委員の方からお答えをいたしたいと思っておりますが、基本的には施設、あるいは調理する人材等々は市が持ち、原材料だけ父兄に御負担をいただいておるというのが現在の給食制度でございます。したがってこれに助成を出すということは、現状では考えておりません。しかし買い方によっては、もっと安くできるのではないかなという場面もございますし、それから地産地消という形の中で、契約栽培等によりまして市価よりかも安い野菜を供給していただけると、こういうこともあろうかと思います。

 1つの例として教育委員会へお願いしたのは、例えば米飯給食ですね。お米の値段よりも炊く値段のが高いということでございました。これは工夫によってはもっと下げられるんではないかと、お米の値段の方が安くて炊く値段が高いというのは、どう考えても私ども考えてもおかしいなと、こんなふうに思っておりますので、また教育委員会の方で十分検討をすれば、若干安くなるのではないかな、そんなことを感じております。

 以上です。



○議長(中村威夫君) 北原教育長。

     (教育長 北原明君登壇)



◎教育長(北原明君) 学校給食への食材費補助の件でございますが、基本的にはただいまの市長答弁のとおりでございます。現状でございますけれども、市内21校中、議員さんお尋ねのとおり10校で1食当たり10円の値上げを行いました。そうしないと小麦等の原材料費の値上げでとてもやっていけないと、こういう事情がありまして、しかしこれ最小限に抑えたつもりであります。

 直接的な給食への補助は行っておりませんけれども、例えば米飯やパン等の輸送費の補助は、総額約50万円、これは4キロを超える分についてですけれども、出したり、またあるいはこれは年1回ですけれども、地域食材、地産地消のために1食当たり50円、年間35万円になりますけれども、こういった補助はしております。それから地元産米の活用の補助金として、伊那市水田農業推進協議会から10キロ当たり320円、総額にして250万円程度の補助をいただいております。こうした形での補助はしております。

 なお、これも議員さん御指摘のとおりですが、上伊那の市町村においては南箕輪村だけであります。

 昨今の食品等の情勢から、どうしても食品関係の値上げが予想されますけれども、年度途中の改定というのはなるべく避けていきたいわけでありますが、学校給食会や納入業者等への理解を求めていきたいと思います。それから各学校での引き続き食材の納入方法、献立の見直し等を行うことで、ぎりぎりのところで対応していただいておりますけれども、これは学校給食法の原則どおり食材費については直接市としては補助はしないということでまいりたいと思っております。

 なお、先ほど議員さん、補足であったかと思いますけれども、荒廃農地ですか、を利用しての何か食材費、給食食材をつくったらどうかと、これは教育委員会の分野ではありませんので、これは省略させていただきます。

 以上であります。



○議長(中村威夫君) 伊藤保健福祉部長。



◎保健福祉部長(伊藤健君) それでは柳川議員さんの関係について、障害者移送のデイサービスについてのお答えを申し上げたいと思います。

 申しわけございませんが、先ほど春日議員のところで、福祉有償運送の予算について、ちょっと私、資料を別欄を見ちゃいまして、間違ったお答えを申し上げました。訂正をさせていただきます。先ほど答弁では、平成19年度は756万円、平成20年度750万円というものを申し上げたんですが、これは障害者のデイサービスの事業でありまして、福祉有償運送につきましては、平成19年度が148万1,000円、平成20年度が322万6,000円ということで、これはいずれも昨年度予算要求する段階では、社協の方で事業を廃止するというのがわかっていませんでしたので、含めてとってあるということで、175万5,000円増額になっておりますけれども、これにつきましては重度障害者の移送も含めた中で考えていきたいという予算をお願いして、大幅な増額となっておりますのでお願いをしたいと思います。

 それではまず柳川議員さんからの御質問の関係で、伊那市社会福祉協議会で実施している障害者デイサービスについて、送迎を安価に実施できないかということでありますが、現状では平成19年度伊那市身体障害者デイサービス事業の状況でありますが、先ほど申し上げましたように委託費用が765万7,000円で、これにつきましては登録者数が137名、延べ利用回数が3,418回というものがございました。送迎実施者が38名でございます。20年度が伊那市身体障害者のデイサービス事業の委託費用予算でございますが、750万円、登録者が125名でございます。それで議員さんおっしゃられますとおり、送迎中止による教室参加困難者の方が38名中9名の皆さんは現在、出てきておられないと、昨年社協の方で話し合いを持つ中で、循環バス等を使って来ますという話はあったようですが、やはり議員さんおっしゃられますように実際に玄関まで来ていただいた部分がそうでないという部分では、9名の皆さんに御迷惑をおかけしているということでありますが、この対応につきましては新たなNPO法人、伊那市の身体障害者福祉協会への福祉有償運送実施による送迎サービスを働きかけておりまして、秋以降認可というか、登録されるという実施の方向で調整中でございます。

 それで2番目のNPO法人の利用料金への補助を増額して、利用者負担の軽減を図るべきではないかということでありますが、現状でございますが、平成19年度重度障害者の移動支援委託事業で、2団体に補助をしてございます。送迎サービス友の会が70万円、助け合いグループうつぐみへは10万円ということでありますが、福祉有償運送の料金はタクシーの2分の1というものを目安に、事業者が設定をして福祉有償運送運営協議会で認定を受けるという段取りで進めております。NPO法人では、先ほど議員さんおっしゃられましたように車両の台数にも安全運転管理者の問題があったりしておりますし、車両の維持、燃料費、人件費、通信費、事務費等が必要になりますので、それらを勘案した中で料金設定をしているという状況であります。それからNPO法人の有償運送の実施状況でありますが、これは先ほど春日議員のときにもお答えしましたように、送迎サービス友の会、助け合いグループうつぐみ、それからキープ、SALAという4業者が実施をしていて、それぞれ利用料金等は違うわけでありますけれども、この方々が実施をしていただいているという中で、キープとSALAにつきましては、介護事業とか宅養老所の関係で実際の有償運送の実績はまだございません。

 それで今後の対応でございますけれども、料金設定につきましてはNPO法人等が独自に設定をし、運営協議会で承認されるわけでありますけれども、先ほどもちょっと冒頭で申し上げましたように20年度の補助額を増額したことによりまして、利用料の軽減も図っていきたいということでございます。先ほど申し上げましたように19年度に比べまして175万5,000円の増という予算をお願いしてございますので、できるだけ軽減を図っていきたいと思っております。

 それから3番目に、現在のNPO法人では人や車両が不足して、受け入れ困難であることについて市の対応はということでありますが、これ現状につきましては伊那市の社会福祉協議会が3月で撤退をして、先ほど申し上げました4法人が認可というか登録をされているところでございます。先ほど言いましたように、このうち3法人が介護事業でありまして、福祉有償運送、送迎サービスの大幅な増加というのは難しいだろうというのが現状であります。今後の対応につきましては、先ほどから申し上げておりますように新たなNPO法人の福祉有償運送の実施による送迎サービスを働きかけておりまして、実施の方向で調整をしながら、この皆さんに御協力をいただいてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上です。



○議長(中村威夫君) 16番、柳川広美議員。



◆16番(柳川広美君) まず最初に、障害者のデイサービスについてでありますが、身体障害者福祉協会の登録で対応するということになりますと、それまでの間は利用できないわけですよね。伊那市と伊那市社会福祉協議会は障害者のデイサービスについて、市として委託の契約を結んでいるわけですが、この契約書ではどのような契約となっているんでしょうか。



○議長(中村威夫君) 伊藤保健福祉部長。



◎保健福祉部長(伊藤健君) これは委託でございますので、実施していただくということでありましたけれども、昨年度の社協の考えというのが廃止という形でございますので、議員さんもいろいろ調査されておわかりのとおりでございますけれども、市としましてはやめられては困るということの中で、4月から課長を中心に社協との調整を図ってきているところでありますけれども、これ実際に事業上中止と、だからやめということでありますので、これは委託ということでも私どもは返されたととらざるを得ないわけでありますけれども、その中で調整をしてきているわけでありますけれども、実際に9名の皆さん行けなんでいるのが現状であります。

 以上です。



○議長(中村威夫君) 16番、柳川広美議員。



◆16番(柳川広美君) 実際に障害者が行けないデイサービスというのは、私は本当におかしいと思うんですよね。参加される皆さんも近くの方は乗り合わせをしたり、送っていったりと、こういう障害者同士で協力し合っていますけれども、やはりあまりにも自宅から遠くだと、送っていくわけにもいかないと、こういうふうにもおっしゃっておられます。今、社会福祉協議会には市が貸与をしていますバスも何台もありますので、もしできればその身体障害者の福祉協会のNPOの登録ができるまでの間、市社協としてこの9人の方の送迎をする、それは当然のことと思いますけれども、予算に載っているのに委託を断られたという事例を、私はこれまで聞いたことがありませんけれども、予算に載せるに当たってはやはり指定管理者制度のあり方についても、問われてくるのではないかと思いますけれども、その間の送迎についてはどのように考えていますでしょうか。社協ができないというのであれば、伊那市が送迎をするべきだと思いますが。



○議長(中村威夫君) 伊藤保健福祉部長。



◎保健福祉部長(伊藤健君) 私どももそのつもりで4月から対応してきております。運転手の確保もしようということで、予算的にもあるということの中で、社協に足を運びまして、私も実際行って局長、次長と、それからなおかつ一番よくわかるのは役づきでなくて、現場をやっている職員の皆さんでありますので、その皆さんも含めて打ち合わせをしているところでありますが、とにかく社協にお願いというか、やってくれということで現在も詰めているところでありますけれども、本当、もう既に3カ月、9名の皆さんは参加できずに、社協の考えとしましてもクラブ化することによって、みんなで誘い合って来てもらえればということがあったようでありますけれども、現実にはまだこの3カ月間は9名の皆さん参加されていないのが現状でありますので、私どもはもう少し粘り強く話をしていきたいと、こんなふうに思っております。

 以上です。



○議長(中村威夫君) 16番、柳川広美議員。



◆16番(柳川広美君) ぜひこの点については、この9人の方が送迎を受けることができるようにお願いをしたいと思います。伊那市の例えば高齢者の歩ける方の筋肉トレーニングとか、こういったものでもきちんと送迎が行われているわけですので、車に乗れない方の送迎がなくて、どうやってサービスが受けられるのかと思います。

 2点目に、NPO団体の利用料金についてなんですが、この322万6,000円でできるだけこのNPOの利用料金が安くなるようにということが、実際に可能なのかどうか、その点についてもう一度お願いします。



○議長(中村威夫君) 伊藤保健福祉部長。



◎保健福祉部長(伊藤健君) これは今、考えておりますというか、現実が例えば送迎サービス友の会が利用料金がまず640円、加算が2キロを超えることに伴いまして、1キロ当たり70円というものをいただいております。また助け合いグループうつぐみにつきましては、利用料金が500円、10キロを超えたキロ当たりが50円ということで、実際にはこの2つのNPO法人の皆さんが御活躍をいただいているわけでありますけれども、この部分について何らかの形で対応ができればと検討しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。



○議長(中村威夫君) 16番、柳川広美議員、最後の質問です。



◆16番(柳川広美君) この点については、もう既に3カ月たっているわけですので、早急な結論をお願いしたいと思います。

 伊那中央病院の改革プランについては、初めてお聞きする話でございますが、ぜひ市民参加で改革プランを組めるように、広報に努めていただきたいと思います。この改革プランの作成に当たって、3市町村の健康推進課の課長さん、まだ参加はしておらないとお聞きしておりますが、この点については私は病院の内部のことではありますけれども、3市町村が大きな補助金を出している事業でありますので、初期の段階から担当課の課長さん、部長さんなどがかかわることは当然と思いますが、この点についてと、あと病院の3病院の連携についてですが、広域連合の議会ではこういう話がありましたけれども、伊那市の議会には具体的にどのように進めていくのかと、こういうお話が具体的にはないわけですので、公立病院、それから地域の委員との連携、また伊那市が持っている診療所との連携等についても、情報公開をしながらぜひ進めていただきたいと思いますが、この点について、あと学校教育への食材費補助についてですが、市としてこういう地元産の食材の使用に当たって、市独自の差額の補助ということはできないでしょうか。



○議長(中村威夫君) 小坂市長。



◎市長(小坂樫男君) まず中央病院の改革プランでございますが、3市町村の担当課長ぐらいは出席して一緒につくるようにということを言っておきたいと思っております。

 3病院の連携、それから場合によっては経営の統合という話は、これは首長会議で出た話でございますが、現在、8市町村の担当、広域でのたたき台といいますか、そういうものをつくるということを指示してございますので、そのたたき台ができた場合には、それぞれの市町村に御相談を申し上げる、こういうことでございますので、よろしくお願いを申し上げます。

 給食のあれは。



○議長(中村威夫君) 北原教育長。



◎教育長(北原明君) 何かたくさんの御質問ですが、給食の食材ですね、特にそういった補助については、教育委員会だけで決定はできませんので、関係方面とまた相談をしながらやってまいりたいと思います。



○議長(中村威夫君) 15番、前田久子議員。

     (15番 前田久子君登壇)



◆15番(前田久子君) 通告をいたしました2項目について、市長の見解をお尋ねしてまいります。

 初めに「新保健センター建設について」です。以前、私は現保健センターの充実についての質問をいたしましたとき、市長から中央病院跡地へ保健センターを移転するとの答弁をいただきました。以後、伊那市民の健康を守るため、なくてはならない施設である新保健センターの完成を期待を持ちながら、1日も早くと願ってまいりました。そしていよいよ20年度の大きな事業の1つとして、新保健センターの建設が具体的に始まることになりました。これで駐車場を初めさまざまな不便さが幾つも解消され、市民サービスの向上が図られます。現保健センターの機能に加え、新たに高齢者保健機能を備えるとのこと、完成が待たれます。

 まず設計入札についてですが、建設予定の日程を見ますと、本年10月には設計の完了予定となっておりますので、間もなく設計入札が行われると思います。入札につきましては、きのうも国土交通省において官製談合が行われたと大問題になっておりますが、伊那市におきましては契約課を設け、一般競争入札を取り入れ、市民に透明性を図るための改革を行いました。今後も適正な入札がなされていくことを信じております。したがってここでは保健センターの入札についての心構えについて、お尋ねをいたします。主に予防接種、乳幼児健診室、健康教室、調理室、栄養教室、高齢者介護予防教室、高齢者トレーニング室など設けるとのことです。市民の健康管理の場として、特に細かい配慮が必要となってきます。したがって利用者が納得できるものであること、これが建設に当たり最も重要であることは言うまでもありません。落札するについては、工事費以上に、そこの見きわめが第一かと思います。その点についてどうお考えか、利用度の高いヤングミセス、高齢者、事業従事者である保健師、看護師等の現場の声をいつ、どう取り入れるのか、お尋ねをいたします。

 次に施設内についてです。1,775平方メートルの平屋建てとのことですが、広さは十分なのでしょうか。センター建設に当たり、中央病院後利用検討委員会の検討結果、また地元山寺区や市民から、数多くの要望が寄せられていますが、この点はどう配慮されるのか、また不登校児のための中間教室、学童クラブ、グループホーム、高齢者用市営住宅と、今、社会で必要不可欠なものとして要望も出ております集合施設としての建設は考えられないものでしょうか。また、かねてから夜間診療所の併設を予定していたと思いますが、医師不足による中央病院での応援を1年延長するため、今回診療所の設計はなされないとのことです。町中で大変よい場所でもあり、夜間診療についてあきらめざるを得ないのは残念に思います。今回、設計はしなくても、夜間診療所の場所は確保していくのか、お聞きしたいと思います。

 次に財源についてですが、解体費が2億3,000万円、建設費が4億9,000万円、総額7億2,000万円の大事業になります。まちづくり交付金、合併特例債などを活用して建設されます。ここへ来て県が合併特例交付金を当初予定額の7割程度に引き下げる考えとのこと、もしそうなった場合、ほかにも幾つか大事業を控えている中で、保健センター建設への影響についてはどうなるのか、お聞きをいたします。

 次に「高齢者の健康管理について」です。初めに肺炎球菌ワクチンの公費助成についてです。かつて死亡原因の第1位だった肺炎は、戦後抗生物質の登場で、死亡者数が急激に低下し、第4位になりましたが、1980年以降、再び増加傾向にあります。年間10万人以上が肺炎で命を落とし、特に高齢者の肺炎が急増しているのが特徴です。高齢者は免疫力の低下などから肺炎を起こしやすく、起こすと重症化しやすいため、高齢者の死因上位を占めています。高齢者で肺炎にかかった人の半数近くは、その原因菌が肺炎球菌だということです。近年、肺炎球菌の抗生剤が効きにくくなったという耐性化の問題も大きくなっており、肺炎球菌ワクチンの予防接種の有効性が見直されています。

 このワクチンは、肺炎球菌による感染症の約80%を予防でき、その効果は1回の接種で5年から9年持続すると言われます。我が国において認められている肺炎球菌ワクチン接種への保険適用は、脾臓摘出患者における肺炎球菌感染予防のみです。それ以外の接種に関しては全額自己負担になります。自己負担の場合、自由診療であるため費用が6,000円から9,000円ほどかかります。海外では公費による助成を行う国が多く、例えばカナダでは高齢者の接種費用は全額助成されるなど、米国では65歳以上の摂取率は約70%と言われています。それに引きかえ我が国では認知度が低く、普及がおくれていましたが、平成13年から北海道瀬棚町が65歳以上の高齢者を対象に公費助成を始めました。さらにこの瀬棚町では全町民対象に、インフルエンザの予防接種費用の助成、住民検診でのヘリコバクタ−ピロリ菌の尿中抗体検査など、疾病予防対策を進めた結果、国保の1人当たりの医療費が平成3年には道内1位だったのが、平成16年8月時点では182位と改善をしており、医療費削減につながったという実績をつくっております。

 以後、全国でも実施する自治体が急にふえ始めて、長野県内では下條村、波田町、山形村が実施をしています。下條村は2005年から70歳以上の方に5,000円の助成を行っており、約30%が接種を済んでいるということです。そして2年後、昨年になりますが、死亡率が25%から10%に減っております。この10%は人数にいたしますと4名ですが、その方たちはまだ接種を受けてない方たちだったということであります。毎年定員100人で受け付けているということです。

 一方、波田町は2006年より75歳以上の方に2,000円の助成を行っており、75歳以上の方の約40%が接種を済んでおります。山形村も75歳以上の方に2,000円の助成をして、約20%が接種済みという状態です。

 今、懸念されている新型インフルエンザが大流行すれば、肺炎球菌の2次感染が大変心配になります。伊那市におきましても高齢者の死亡原因は4位を占めております。その対策として早急に肺炎球菌ワクチン、予防接種の助成制度を設けるべきと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。

 次に、聴覚検査の実施についてお尋ねいたします。高齢社会の到来で医療及び介護制度体系は入院から在宅へ、さらに予防重視へと医療と介護の緊密な連携システムの確立が進められております。その中で介護予防プログラムの1つ、閉じこもり予防の支援対策として、聴覚障害、難聴について早期発見の重要性が議論され始めました。聴覚の衰えは年をとるにつれ進んでいきがちですが、音を大きくすると聞こえるので意外と気がつきにくいと言われております。会話音域、500ヘルツから2000ヘルツの間と言われますが、その状態が低下すると会話に参加できなくなり、コミュニケーション障害となります。そうなると人と会うのが面倒になり、外に出かけたくない、自分の部屋に、自分の殻に閉じこもる、そして自分がのけ者になっていると勘違いをして自閉的になる、そして閉じこもり、うつ、認知症へと移行していくとのことです。

 厚労省の調査によりますと、65歳以上で聞こえにくいと自覚している人は全体の21%、70歳以上は25%とのことです。この先、2030年の高齢化率30%と推測されることから、難聴者は1,000万人以上と言われます。難聴高齢者を早期に見出し、難聴による意欲の低下、コミュニケーション障害を防ぐことは重要な課題となります。難聴対応としては補聴器が使用されますが、60歳以上では3%しか利用されておらず、聞こえの支援に対する必要性を強く感じます。平成18年より介護予防事業実施において、25項目の基本チェックリストに基づく生活機能評価を行うことになっておりますが、埼玉県坂戸市と鶴ヶ島市は聴力という項目を3点追加しております。それは人の話が聞き取れないことがあるか、テレビの音が大きいと言われるか、電話が聞き取りにくいかの3点を加えて28項目の調査を行い、また検診のときには高音を診断する簡易発信機を使用しているそうです。耳鼻科医でなくても簡単に診断ができ、受診者に聞き取りにくい症状があれば早期の診療、治療を勧めているそうです。介護保険の分野で認定審査を受ける40%に難聴があると言われており、ほとんど聞こえなくても年のせいだから仕方がないと思ったり、思われたりで、そのまま放置が多い状態です。要介護度の悪化防止、介護者の負担軽減のためにも、高齢者の難聴対策は必要です。

 そこで聴覚検査の実施についてですが、ことし始まった73歳までの特定健診、74歳以上のいきいき健診の中にも聴覚検診は入っていません。難聴高齢者早期発見のため、簡易発信機の導入を提案します。手のひらサイズで簡単に習得できるとのことです。各高齢者施設で、脳いきいき講座で、地区社協で、家庭訪問で、保健師、看護師が携帯し、調査を進めたらと思います。同時に補聴器についての必要性と啓発も行い、高齢者が明るい生活を送れる手だてを望みます。

 次に、昨年市においても生活機能評価調査を行ったと思いますが、その状況と閉じこもり、うつ、認知症と、そのデータをどのように反映させているのか、お聞かせください。

 以上、この席での質問を終わり、必要あれば自席にて再質問させていただきます。



○議長(中村威夫君) 小坂市長。

     (市長 小坂樫男君登壇)



◎市長(小坂樫男君) 新しい保健センターについてのお尋ねでございます。保健センターにつきましては、7月中に設計の入札を行っていきたいと思っておりまして、来年の2月下旬には完了の予定ということでございます。

 そうした中で、この設計受託入札に当たりましては、担当課はもちろん関係課、健康推進課、高齢福祉課、監理課等職員で組織されております検討チームによりまして、コストの問題、ランニングコストの問題等々、比較検討した上、設備、建設単価を設定した上で、設計入札を行うということといたしております。そして設計業務に当たりましては、契約業者と検討チームとの打ち合わせを密に行い、この中で保健センター利用者等に行ったアンケート、これは3月から4月、現在の保健センターへ来ていただいた方に、約1,000部発送をいたしまして、370部回収済みでございます。その結果等を分析し、利用者が利用しやすい、また満足度の高い施設設計を行っていきたいと思っております。

 それから施設内についてのお考えでございますけれども、平成14年11月、中央病院の後利用検討委員会の結果は、中期的な利用方法は中央診療棟1階、保健センター、長期的な利用方法は保健福祉の拠点福祉施設、この結果を踏まえまして、関係所属長による後利用打ち合わせを実施し、併設する機能を検討いたした結果、現在の保健センターの機能に、高齢者の保健機能を加えた保健センターとすることに決定をいたしております。したがって面積的には必要十分なものとなっていると考えております。

 ここへ併設する医師会が経営する夜間診療所をというお話でやっておりましたけれども、どうも上伊那医師会の意見統一ができないということの中で、当面中央病院への1次夜間診療を続けたいという意向がございまして、断念をせざるを得なかったわけでございまして、したがって夜間診療所のスペースは現在のところ確保できておりません。

 それから財源につきましては、まちづくり交付金、合併特例債等を財源として充当していきたいと思っております。このうち来年度建設に伴う、特に備品購入については合併特例交付金を充てる予定にいたしておりますので、せんだって長野県で合併特例交付金を7割に削減したいという発言がございましたが、これらについては市長会を通じまして満額いただけるようにお願いをしてまいりたいと思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 次に2番目の高齢者の健康管理についての、肺炎球菌ワクチンの公費助成ということでございますが、伊那市におきましても特に老人が亡くなるときは、最後は大体肺炎を併発して亡くなるというのが大体普通で、うちのばあさんもそういうことで、最後は大体肺炎を併発して亡くなっていくということでございますが、大体死亡原因の第4位を占めておると言われておりまして、そのほとんどが65歳以上の高齢者、こういうことでございます。大体その割合は、多い年が大体死亡原因の18%程度、少ないときでも10%ぐらいということで、肺炎で亡くなるお年寄りが多いと、こういうことでございます。

 議員御指摘のワクチンの予防接種ですね、これは本当にそんなに効けば国が率先してやらなきゃいけないと思っておりますけれども、いずれにしましてもそうしたワクチン接種については、本当にそんなに効果があれば国の動向等を見ながら、また今後検討してみたいと思っております。ただ、一般的に肺炎球菌については、まだ知られていないところでございますので、広報等で情報提供をしてまいりたいと思っております。

 それから2番目の聴覚検査の実施でございますけれども、年をとってくると大体難聴になって、私なんかもうちで女房に「テレビの音が大きいね」と、こう言われますけれども、人のひそひそ話はよく聞こえて、悪口なんかは非常に聞こえると、こういう私自身がそういうことを経験しておりますけれども、いずれにしろ今いい補聴器等も出ておりますので、これらの問題についてはそうした難聴によって引きこもりにならないように指導をしてまいりたいと思っております。具体的な事業につきましては、保健福祉部長の方からお答えをいたしたいと思っております。

 以上です。



○議長(中村威夫君) 伊藤保健福祉部長。



◎保健福祉部長(伊藤健君) それでは議員さんから御質問のあります聴覚検査の関係につきまして、お答えを申し上げたいと思います。まず最初に簡易発信機による聴覚検査の実施と基本チェックリストについてということでありますが、議員さんが勉強されたといいますか、確認されておりますように埼玉県のモデル事業として坂戸市で実施をしております。契約医療機関にハンディタイプの簡易型発信機を設置して、基本健康診査時に基本チェックリストを行いまして、聴力関係3項目に該当した人に対しまして、医師が簡易発信機を用いて聴覚検査を行い、要精検者には受診勧奨券を配付して、専門医療機関での受診を勧めているようであります。この事業で平成18年度には健診受診者が6,407人のうち、406名の方に受診勧奨券を配付しまして、精検受診者125人の結果は中が15名、補聴器を勧めた方が49名ということであったようであります。平成20年度から市の地域支援事業に移行して、保健師が訪問時等での実施を始めたようであります。実施状況を見る中で、うちも検討をしていきたいと思いますが、この坂戸市のハンディタイプの簡易発信機というのが、どうも確認しましたら、これ市販をされているものでなくて、どうもこの坂戸市で先生が独自にどうもおつくりになられたということのようであります。ほかには今、議員さんおっしゃられましたように、この携帯を使って着信といいますか、引っ張り出してやる部分もあるようでありますけれども、これは個人が自分でどうも確認するもののようであります。

 そういった中で、難聴の高齢者につきましては、家族や本人の自覚症状がありますので、保健師等々の訪問時や事業の中で指導をしてまいりたいと思っております。

 なお平成19年度に実施しました生活機能評価の状況につきましては、基本チェックリスト調査から、医療機関を受診して生活機能評価を実施した人は447名でございました。閉じこもり、うつ、認知症、運動機能低下、低栄養、口腔機能の低下が疑われる人でありまして、脳いきいき教室や筋力向上トレーニング教室、認知症予防教室等の介護予防事業への参加を図り、予防対策につなげていきたいと、こういうふうに思っております。

 また12月に実施した全高齢者対象の基本チェックリスト調査に基づきまして、随時電話や戸別訪問をして適切な支援を図っていきたいと思いますので、またいろいろ情報提供等をいただければと思います。

 以上でございます。



○議長(中村威夫君) 15番、前田久子議員。



◆15番(前田久子君) ありがとうございました。保健センターのことについて、もう少しお聞きしたいと思いますが、もう既に7月には入札を行うということでございますが、大きな事業でもあります。今までも大きな事業のときには市内の業者にこだわらずに広く募集をしてきたようでありますけれども、できれば市内の業者にチャンスを与えていただきたいなと思いますが、業者はどういう範囲で募集をしていく予定であるのか、お聞きしたいと思います。



○議長(中村威夫君) 酒井統括副市長。



◎副市長(酒井茂君) 業者でございますけれども、先日業者の指名審査委員会を行いました。期間の問題等もございまして、ある程度技術者が大勢いた方がいいという中で、その業者が何社あるかということでいきますと非常に市内の業者が少ないのではないかということで、もう少し広い範囲の業者を指名する中で、業者を選定すべきではないかという議論がありましたので、今、そのあり方について検討しているところでございますので、よろしく御理解をいただきたいと思います。



○議長(中村威夫君) 15番、前田久子議員。



◆15番(前田久子君) なるべく地元の方たちが参加できるような配慮を、いろいろな角度からお願いをしたいと思います。

 施設の面でありますけれども、高齢者の介護予防の機能も加えていくということでありますが、隣の社協まちづくりセンターで今まで筋肉トレーニングを行ってきたわけでありますけれども、それを保健センターの方へ移すのか。これから非常に筋肉トレーニングとかさまざまな運動をしていく人たちが、必要な人たちがふえてきますので、2カ所で行うのかという点をお聞きしたいことと、また、せっかく建てるということで平屋ではもったいないという気もいたすわけでありますけども、駐車場も広くとったり、管理棟も障害者の作業所として使うということで、平面的にはきちんと整備が済んで、これ以上広がりはないというわけでありますので、2階建て、3階建てに将来建て増す要素があるのかということをお聞きしたいと思います。



○議長(中村威夫君) 伊藤保健福祉部長。



◎保健福祉部長(伊藤健君) 今、議員さんがおっしゃられました筋肉トレーニングにつきましては、まちづくりセンターの方でやっております。こういう事業につきましては二重にならないようにしたいと思いますし、高齢者関係につきまして移していくという中では、いろいろな事業がございますので、先ほど市長の方から答弁がございましたように、健康推進課、高齢者福祉課等々と打ち合わせをする中で、どんなものができるのか、また、そこは拠点になりますので、先ほど市長も申されましたように、住民の皆さんからのアンケートも現在、集約中でありますので、その辺も踏まえて対応をしていきたいと思っております。

 また平屋ということで現在、考えておって、駐車場も広くということでありますけれども、利用される皆さん、どちらかというと現在の保健センターを考えますと2階に検査を受けにいったり、3階は高校というか、衛生センターというか学校があるわけですけれども、極力バリアフリー的なことを考えると平屋で千七百数十平方メートルということの中で対応できれば、その方がいいかなと考えております。



○議長(中村威夫君) 15番、前田久子議員。



◆15番(前田久子君) もう1点だけ、済みません、検討委員会が開かれると同時くらいでしたか、その前くらいでしたか、地元区の皆さんの御意見も伺ったと思います。本当に、ほか市民の皆さんも真剣に考えてさまざまな要望が出されてきたという経過があるわけですけれども、こういう形で建てていくということを地元の区の皆様方は承知をされているのでしょうか。



○議長(中村威夫君) 伊藤保健福祉部長。



◎保健福祉部長(伊藤健君) これにつきましては以前も出ましたけれども、あそこの場所は環状北線が完了してまいりましたし、伊那市の本当に、高速からおりてきたところのメーンの通りでありますので、この辺につきましては地元ともよく話をしながら、確認をしながらやっていきたいと思っています。



○議長(中村威夫君) 15番、前田久子議員。



◆15番(前田久子君) 無事故ですばらしいセンターができることを希望いたします。

 次に高齢者の健康管理についてでありますが、本当に先駆的な事業ということで、さまざま検討をしていただきながら、実施に取りかかっていただければと思います。伊那市としても肺炎で亡くなる方が少ないわけではないわけでありますので、この予防接種につきましては、ほかの市町村でも100人単位でとかという、そういうことで順次行っていくという形をとっているわけでありますので、何とかことしの秋、補正予算を組んでいただいて実施できたらありがたいなと思っているところであります。

 聴覚検査につきましても、耳が聞こえないということは本当に不自由だと思いますので、改善を図っていただければと思います。寝たきり、認知症という高齢者も介護認定を受けている人で2,543人伊那市ではいるわけであります。また認定を受けないで家族が介護をしている人、また認知予備軍という人たちも、本当に周りの家族が非常に苦労をして、毎日の暮らしを送っているということでありますので、本当にほっておけば減ることはなくふえる一方だと思います。予防できることは早目に手を打つことが大事だと思います。高齢者が日々健康で暮らしていけれるということは、高齢者はもちろんのこと、現役世代の子供たちも、また伊那市にとっても何よりうれしいことであります。そのためにきめ細やかな支援策を講じていただくことを希望いたしまして、質問を終わります。



○議長(中村威夫君) お諮りいたします。本日はこの程度にとどめて延会いたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。

     (「異議なし」と言う者あり)



○議長(中村威夫君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこの程度にとどめて延会いたします。御苦労さまでした。



△延会 午後4時43分

 地方自治法第123条第2項の規定により署名をする。

       伊那市議会議長

       伊那市議会議員

       伊那市議会議員