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長野県 伊那市

平成26年 12月 定例会 12月12日−04号




平成26年 12月 定例会 − 12月12日−04号









平成26年 12月 定例会



              平成26年12月

            伊那市議会定例会会議録

               (5−4)

1.開会  平成26年12月12日(金曜日)午前9時30分

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2.出席議員の氏名(21名)

          1番     白鳥敏明

          2番     野口輝雄

          3番     丸山敞一郎

          4番     八木択真

          5番     唐澤千明

          6番     唐澤 稔

          7番     橋爪重利

          8番     宮島良夫

          9番     竹中則子

         10番     中山彰博

         11番     平岩國幸

         12番     飯島 進

         13番     若林敏明

         14番     飯島光豊

         15番     黒河内 浩

         16番     柴 満喜夫

         17番     前澤啓子

         18番     前田久子

         19番     柳川広美

         20番     飯島尚幸

         21番     伊藤泰雄

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  欠席議員の氏名

                 なし

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3.説明のため出席した者の職氏名

       市長          白鳥 孝

       副市長         酒井 茂

       教育長         北原秀樹

       教育委員長       松田泰俊

       総務部長        篠田貞行

       市民生活部長      御子柴泰人

       保健福祉部長      城取 誠

       農林部長        富山裕一

       商工観光部長      原 武志

       建設部長        山崎大行

       水道部長        小牧良一

       教育次長        原 秀夫

       会計管理者       木下博司

       高遠町総合支所長    広瀬源司

       長谷総合支所長     池上直彦

       総務部参事       田中 章

       総務課長        小松由和

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4.職務のため出席した事務局職員

       事務局長        池上 忍

       次長          久保田 玲

       庶務係長        松澤美保

       主査          山下 隆

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5.議事日程

   日程第1 会議録署名議員の指名について

   日程第2 一般行政に対する質問について

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△開議 午前9時30分



○議長(伊藤泰雄君) おはようございます。御苦労さまでございます。

 これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お配りしてあります議事日程表によって議事を進めてまいります。

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△会議録署名議員の指名について

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○議長(伊藤泰雄君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。本日の会議録署名議員は2番、野口輝雄議員、3番、丸山敞一郎議員を指名いたします。

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△一般行政に対する質問について

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○議長(伊藤泰雄君) 日程第2、昨日に引き続き、一般行政に対する質問を継続いたします。前澤啓子議員の質問に入ります。

 17番、前澤啓子議員。

     (17番 前澤啓子君登壇)



◆17番(前澤啓子君) おはようございます。

 3日目のトップバッターを努めさせていただきます。私は大きく2点について質問させていただきます。

 まず最初は教育問題についてでございます。

 中学生の自衛隊の職場体験についてでございます。中学生の職場体験の一環として、昨年から自衛隊の体験入隊が取り入れられているとのことでございます。さまざまな職業を実際に体験することは、将来の職業選択を進める上で非常に有意義なことと考えておりますけれど、自衛隊についてはまた違う側面があるのではないでしょうか。

 ことし7月1日の安倍内閣の集団的自衛権容認の閣議決定以来、自衛隊の職務は今までの専守防衛とは違い、実際に自衛隊が戦闘地域に出かけて武器を使用する可能性が出てきたことを意味しているというふうに思います。日本国憲法は憲法9条によって戦争の放棄、交戦権の否認をうたっており、どう解釈しても自衛以外の武力の行使は、憲法に違反すると考えるのが法治国家としては当然の考え方ではないでしょうか。特に長野県は、先の戦争において最も多くの満蒙開拓青少年義勇軍を送り出し、その結果多くの犠牲者を出した痛苦の経験から、二度と子供たちを戦場に送らないとのかたい決意を口にする教師も多く存在をいたします。私たちの周りにもその犠牲者がたくさんおります。

 7月1日以後の状況の変化の中で、中学生を持つ保護者の中から、自衛隊の体験入隊に対して、職場体験学習の場として自衛隊はふさわしくないのではないかとの声が、多く寄せられております。伊那市では昨年、ことしと幾つかの中学校で自衛隊の職場体験が行われたと聞いておりますが、その実情と今後の対応について、以下3点、教育委員会に質問をさせていただきます。

 まず1点目でありますが、どのような経緯で自衛隊の体験入隊を導入することとなったのか、そのあたりをお聞きをしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) お答えいたします。

 職場体験学習についてでございますけれど、これは総合的な学習の一環として、職場体験、ボランティア等々の体験を積極的に取り入れていくことと、その中での活動でございます。

 早い学校は10年ほど前からもう取り組んでございますけれど、それぞれ各学校が地域の事業所の協力を得て実施をしておりました。しかし、事業所との連絡等、教員の事務的な負担が大変大きくありましたので、平成23年度以降、教育委員会には担当職員を置いて体験職場の開拓、学校と事務所の連絡調整を行ってまいりました。そういう中で、広く協力事業所を募集していた経緯がありまして、25年度の体験に向けて生徒の希望に応えて、自衛隊が受け入れてくれたというところでございます。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) お聞きをいたしましたところによりますと、自衛隊の松本駐屯地のほうから、教育委員会に対して体験入隊をしてくれないかという話があったというようなことをお聞きしているんですけれど、その点はいかがでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) 教育委員会がかかわる前に、各学校さんの中で既に自衛隊へ体験学習をしていたと、そういうところがございまして、その関係で子供たちも希望をして、自衛隊と連絡をとったということでございます。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) その導入する際には、教育委員会で自衛隊の体験入隊について議論をしたというような経緯はなかったんでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) 委員会としての議論はございません。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 2問目の質問です。昨年、ことしと、学校ごとの体験入隊者の数と実際どのようなことを行ったのか、体験入隊後の生徒の感想はどのようであったのかお聞きをいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) 体験入隊ではなくて、体験学習でございますけれど、会社も入社ではございませんので、体験学習でございますけれど、25年、26年、学校ごとに申し上げます。

 25年度春富中学校、6名、26年度が2名、西箕輪中学校、25年度ゼロ、26年度1名、高遠中学校、25年度ゼロ、26年度1名、東部中学校、25年度6名、26年度6名、伊那中学校、25年度9名、26年度は6名予定しておりましたけれど、これは中止といたしました。長谷中学校はございません。合計で25年度は21名、26年度は10名でございます。

 体験の内容についてでございますけれど、施設見学や団体行動、救急法、人命救助セットの見学、体力測定、ロープワーク等々でございます。

 体験後の生徒の感想ですけれど、大変きびきびした動きとか挨拶とか、救急法等勉強になったということで、大方子供たちがしっかり学んできたということが伺えます。

 ただ、伊那中学校6名を中止にしたことでございますけれど、実は当初自衛隊を体験学習の場として導入するにつきまして、危険なことや戦闘を想起するようなことについては取り入れないでいただきたいということでございましたけれど、匍匐前進が子供たちの聞き取りといいますか、記録の中にあったということがございまして、自衛隊のほうにこのことについては子供たちはそう思っているか、いないかはわかりませんけれど、想起させるものであるので、ここでちょっと見合わせていただきたいということで、中止をしたといういきさつがございます。

 以上でございます。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 伊那中の体験学習について、匍匐前進の中身について危険であるというようなことで中止をしたということなんですけれど、現時点といたしまして、来年以降の中学生の自衛隊の体験学習について、どのような方針を持っておられるのかお聞きをいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) 今年度、そういうことが入ったということがまことに遺憾であるということで申し入れをしたところでございます。

 今後でございますけれど、そういった内容を踏まえて、ほかのことも含めてでございますけれども、実際にどのような体験をしているのかということを担当の職員が行って確認をした上で、次年度以降については考えてまいりたいと、このように考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 子どもの権利条約、日本も批准をしておりまして、子供に最善の利益のためにおのおのが尽くさなくてはいけないということになっておりまして、その第38条の2項に、「締約国は15歳に満たないものが敵対行為に直接参加しないことを確保するために、あらゆる可能な措置をとる」という一文があります。これは武力闘争などが続いているような国をもちろん年頭において、子供がそういった武力闘争等にかかわることがないように、それはもちろん成育途上の子供がそういった現場に直面したときに、非常に精神的にショックを受けて、それ以後の精神的成長がとまってしまうというようなことが多々あります。そういったことも受けて、15歳未満の子供について、戦闘行為に関係のあるようなところには参加をしないように、そういった現場に出くわすことがないように、そのためにあらゆる可能な措置をとるという一文があります。で、これは今行われております自衛隊の体験入隊に対しても適応ができるというふうに、私は考えるんですけれども、7月1日以降、日本が閣議決定によりまして、自衛隊の隊員が戦闘行為に参加する可能性が出てきたというふうに変わってまいりました。閣議決定によって変えたわけですけれど、このような中で今までと同様に自衛隊の職場体験、体験学習を取り入れていくことは問題があるというふうに考えますけれど、教育委員会はどのようにお考えでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) ただいまも申しましたように、体験の内容について確実に職員が行って、目で確認をしてそれで判断をしたいというふうに考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) その内容によって判断をするということでございましたけれど、私は閣議決定がされた後では、今の自衛隊であっても内容は大きく変わってきているというふうに考えます。お父さん、お母さん方の危惧もそこに集中をしておりまして、7月1日以降の自衛隊について、例えそこで戦闘行為に関連するようなことがなされなかったとしても、学校としての体験学習の場として自衛隊を対象にするということは私は問題があるというふうに思いますので、この点についてはぜひ教育委員会でも議論をし、中学校の保護者にも意見を求めていただきたいというふうに思うんですけれどもいかがでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) キャリア教育に関しましては、今の戦闘のこともそうでございますけれど、安全にかかわること、それから営業にかかわること等々幾つか規定を設けてございます。で、そのようなことを吟味をした上で、今も七百余の事業所にお願いしているわけではございますけれど、その一つ一つの職場について、やはり同じようにお願いをしてまいりたいと、で、最終の子供の体験の決断につきましては、保護者の同意も得ておりますので、理解をしていただいて進めていくと、そのように考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) ある職場に体験学習に来た中学生の言葉ですけれども、自衛隊に体験学習に行った方の話を聞いたということで、多分その匍匐前進のことだというふうに思うのですけれど、自分はそんなところに行かなくてよかったというふうに話していたということです。今、まさに自衛隊が海外に出ていって戦闘行為に参加をするかもしれない、そういった状態になっておりますので、教育の現場としてそのようなところの体験入隊が、特に発展途上の若い子供にとってよい影響を与えることはないというふうに考えますし、子どもの権利条約との関連においても、私は今後の自衛隊の体験学習については中止をするべきであるということをここで申し上げておきたいというふうに思います。

 2番目の質問であります。

 子供の自尊感情と評価のあり方についてであります。

 各種の調査で諸外国と日本の子供たちの間には、自尊感情に大きな開きがあることが指摘をされております。また、国連子どもの権利委員会からは、日本政府に向けて3回にわたり日本の過度に競争的な教育が、子供に発達障害を起こしており、日本政府に対して日本の教育システムの異常性と子供の権利侵害性に対する懸念、またそういった教育システムの根本的改革を求める勧告がされております。

 子どもの権利条約の観点から、子供の最善の利益を第一に考えなければなりません。そのためにはまず第1として、子供を一人の人間として尊重し、子供の目線に立って物事を理解すること。2番目として、大人の考えを押しつけず、子供の主体性を尊重する。3、子供たちが安全で幸せに育つ権利を保障し、推進する。この3つが、教育制度自体に求められているというふうに思います。子供の権利条約批准国には、国内法より条約のほうが優位であり、裁判でもこれが適用できるともされております。

 財団法人日本青少年研究所の調査によれば、米国と中国の高校生は自己肯定感、いわゆる自尊感情が強く、日本の高校生の自己評価が最も低いという調査結果が出ております。「私は価値のある人間だと思う」との問いに対して、「全くそうだ」というふうに答えた割合は、アメリカが57.2%、中国が42.2%、韓国が20.2%に対して、日本は7.5%です。「自分を肯定的に評価するほうだ」との問いに対して、「全くそうだ」と答えた比率は、アメリカが41.2%、中国が38.0%、韓国が18.9%に対して、日本は6.2%です。「私は自分に満足している」との問いに対して、「全くそうだ」と答えた子供の割合は、アメリカが41.6%、中国が21.9%、韓国が14.9%、日本は3.9%です。明らかに日本の高校生の回答の中の、自分を肯定的に捉えるといった割合が低いことが伺えます。もちろんこれは、国民性の違いもありますので、これをこのまま数字どおりに捉えることはないのかなというふうにも思いますけれど、開き直ることは事実ではないかと思います。

 このような調査等も踏まえまして、質問の1と2は教育委員会に、質問の3は教育委員会と市長にお尋ねをいたします。

 まず、質問の1でありますけれど、伊那市の子供たちの自己肯定感、自尊感情について、過去に調査をしているかどうか。また、国連の勧告についてどのように考えるのか、この点を質問いたします。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) お答えをいたします。

 自己肯定感につきましての調査でございますけれど、全国の学力、学習状況調査の中にも同様な項目がございますし、各学校が行っております学校自己評価アンケートの中にも同様の調査項目がございます。

 国連子ども権利委員会の勧告についてでございますけれど、これは日本政府に出されたものでありますので、伊那市の教育委員会といたしまして論評する立場にはないというふうに考えますけれど、議員御承知のように伊那市におきましては、「はじめに子供ありき」の教育理念のもと、教育醸成に努めさせていただいております。

 「はじめに子供ありき」の教育理念は、子供は無為にしてそこにいるのではなくて、絶えず求め続けている存在である、そういう子供観に立つものでありまして、子供の求めあるいは子供の願いを大切にした事業や学校での暮らしを、各学校にお願いいたしまして、各学校にありましては伊那市の教育理念を大事に受けとめていただき、豊かな教育実践に努めていただいているというふうに考えます。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 学力テストの中のこのような項目、調査があるということも聞いておりますけれど、この調査においては、伊那市の子供の一定の傾向というのが出ておりますでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) 出てきていると認識しております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) その内容というか、傾向については、ここで公表するわけにはいきませんでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) 伊那市の教育委員会といたしましては、全国学テ等の結果につきましては、文章で表現するというふうになっておりますので、そのような形でお話しさせていただきますけれど、議員御指摘の調査によりますと、米国がかなり高いレベルになっておりますけれど、この結果を見ますと、伊那市は米国の割合よりも高い割合を示しております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 先ほど国連の勧告については、国に対する勧告であるので、伊那市の教育委員会としてはそれについて答えることはないということでございましたけれど、全体に国連の勧告がなぜ出されたかといいますと、日本の国全体としての教育制度について問題があるという、そういう勧告なわけですね。で、それでもちろん、それについて日本、伊那市の教育委員会が単独で対応することは難しいのではないかなというふうに思いますけれど、特に日本の教育システムの中での過度に競争的な内容で、このことについてまず質問2の中で質問させていただきたいというふうに思います。

 自尊感情についてでありますけれど、研究者によりますと自尊感情には2つの側面があるというふうに言われております。この片方は、英語ではベリーグットということで、他人と比べた場合によいということで、例えばテストですとか、そういった他人と比較した中で自分がすぐれている、これを認められたときにベリーグッドという捉え方があると。それからもう一つは、グッドイナフということで、これは誰かと比べて自分がすぐれているということではなくて、自分自身の中の価値観を基準にして、自分はこれでいいんだと、そういう内容の2つの側面があるというふうに言われています。

 で、子どもの権利委員会の過度に競争的教育制度の最たるものは、全国一斉学力テストではないかと私は考えております。子供たちに、自分の中に自己を肯定的に捉える基準である自己内基準が確立する前に、他者との比較による判断を植えつけてしまうために、点数の比較によってしか自分の価値を認めることができない。これは非常にストレスであって、常に子供たちを責め立てることになるというふうに思います。デンマーク等で、小中学校においてテストを禁止をしている理由の大きい理由はここにあるのではないかというふうに思います。

 教育委員長は以前、学力テストによる評価は、指導と一体化することで教育効果が上がると答弁されておりますけれど、全国一斉に毎年全員が同じテストを受ける理由があるのかどうか。また全国一斉学力テストはたとえ結果を公表しなくても、効果より弊害のほうが大きいのではないかというふうに考えますけれど、いかがでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) お答えいたします。

 全国の学力学習状況調査の目的といたしまして、3点が挙げられております。その1点は、義務教育の機会均等と、その水準向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握、分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図るというのが1点です。

 2点目には、学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善に役立てるというのが2点目です。

 3点目に、以上のような取り組みを通じまして、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立するというものであります。伊那市の教育委員会といたしましては、毎年全国学力学習調査を受ける対象児童、生徒は変わりますので、申し上げました3点の目的が、日々の授業改善に役立ち、児童生徒の学力向上に寄与するものと捉えまして実施をしております。

 なおまたテストは、子供たち一人一人が受ける個別的なものでありますので、テストを受けた子供一人一人とその保護者に、つまずきとその克服のための手だてを担任教師等から懇ろに説明し、課題を共有し合うことが大切であると考えていますけれど、各学校にありましてはそうした努力をしていただいていると理解をしております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 以前に学力テストに参加をしておりませんでした犬山市の教育委員会、今は参加をしているというふうに思いますけれど、そこの教育委員会のなぜ学力テストに参加をしないかという理由の中に、授業改善に役立てるのであれば、学年、学級単位でやらないと意味がないということを言っております。

 それからもう一つ、5カ月後の9月に返ってくるのでは、そのような改善に役に立たないと、そういう考え方も、それは犬山だけではありませんけれどもあります。そういった点から、この全国一斉に学年を決めてやり、5カ月後に返ってくる、そういったものを毎年、全員がやらなければいけない理由というのは、どこにあるのでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) ただいま答弁したとおりであります。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) たとえその結果が公表されなくても、最近公表されましたけれど、国連の勧告にもありますように、高度に競争主義的な性格がいじめ、精神障害、不登校、中退及び自殺の原因になっているということを、1998年の第1回から繰り返し指摘をされております。そして、授業改善に役立てるのであれば、伊那市が以前からやっていたような、伊那市でもやっておりましたよね、そのテストで十分ではないかというふうに思うんですけれど、そうではないんでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) 伊那市独自で取り組んでおりますテストに加えまして、全国規模のテストを導入することによりまして、より授業改善の視点が明確になってくるというふうに考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) この調査に対する国の予算ですけれども、年度によって異なっておりますけれど40億から60億といった大きい予算が使われております。で、このかなりの部分が、昨年などはベネッセコーポレーションと、小学校がベネッセだと思いますが、NTTデータに委託をされて払われております。で、本当にこれだけの予算を使って子供のためになっているのかどうかということを考えますと、この予算は教員の増員に向けたほうが、よほど子供のためになるのではないかというふうに思うんですけれど、いかがでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) 議員の見解としてお聞きいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) もちろん教育委員会、教育長の立場として答えられない問題であるというふうには十分承知をしておりますけれど、今の子供の置かれている状態が、非常に窮屈な状況の中で子供たちが育たざるを得ない状況になっていると、特に最近のことですけれど、都会からこの伊那谷に体験に訪れた子供が、それまでは自然の中で農家で体験をしたりして非常に生き生きと暮らしていたのが、先生が早く帰ってこないっていって怒っているというふうに言われた途端に、もう本当に怖そうになって硬直してしまったということで、非常に管理をされることに対しての拒否感が、私はあるのではないかなというふうに思っております。本当に子供の最善の利益、子どもの権利条約の最善の利益の観点に立って、子供のための教育のあり方、これが学力テストによって改善をされているのかどうか、私は非常に疑問であるというふうに考えております。

 3番目の質問です。

 子供の最大の利益から考えて、個々の子供の育ちや、教師との人間対人間の営みから生まれる信頼関係や、自然とのふれあいの中から育つ自尊感情、自発的遊びによって生まれる身体能力や判断力、子供同士の遊びの中から育つ他者との協調性や人間の多様性の発見などが、全国一斉学力テストの導入によって、隅に追いやられているのではないかというふうに思います。点数によらない多様な人間評価は教師の質を高め、子供の自尊感情を育むというふうに考えます。

 そのような教育を実現するためには、必要に応じて行う独自テストだけで十分であるというふうに私は考えますけれども、先ほど、教育委員長からは御返答がございましたが、この全国一斉学力テストではなく、伊那市独自のテストだけで十分ではないかという私の考えに対して、市長はどのようにお考えかをお聞きしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 私も教育委員会と同じ見解であります。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) これは最近明らかになったことでありまして、前から言われていることでありますけれども、学力テストの対応として、子供に学力テスト用のテストをたびたび行わせていたと。沖縄などでも問題になりましたけれども、こういったこと、あるいは、この学力テストへの対応が、全国的に均一にやられるということで、比べられるという感情から、個々の学校が独自に取り組むべきことが隅に追いやられているのではないかということが問題になっています。

 このような影響について、教育委員会はどのようにお考えでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 松田教育委員長。



◎教育委員長(松田泰俊君) お答えいたします。

 伊那市の子供たちの学びの姿から御質問にお答えをしたいというふうに思います。

 春探しでフキノトウをつんだ2年生の子供が、根元に真っ赤な芽を見つけまして、それが何であるのかを問題に出しました。子供たちはフキノトウの横から出ているので、フキノトウの赤ちゃんだというふうに考えて、たくさんのフキノトウを畑に植えておいたのですが、そこからはフキノトウとは全く形の異なるフキが続々と出てきました。形の違うフキノトウとフキがつながっていることに驚いた子供たちは、そう言えば、1年生のときに勉強したツクシとスギナもつながっていたと。もしかしたら、みんなつながっているのかもしれないと、自然を見る目を大きく開いていった子供たちの学びの姿があります。

 給食の食材生産に取り組んだ中学生は、水をやり過ぎるとトマトが割れる。もう少しで収穫というときに動物に荒らされてしまった。自然の中で栽培していくことの難しさを知った。台風が来たとき、茎が折れてしまったけれど、頑張って生きていてくれて感動したと感想を書くなど、深い学びをしております。

 これはほんの一例ですけれども、初めに子供ありきの理念のもと、体験を重視した伊那市の教育は、年1回、6年生と中学生が調査に参加することによって、議員御指摘の教師との信頼関係、自然や子供同士の触れ合い、遊びから生まれる豊かな育ちが隅に追いやられる、そういうことはないというふうに思っております。先生方の日々の真摯な実践に深い御理解をいただきたいと思います。

 また、独自テストだけではなくて、全国規模のテストの実施は、児童生徒の学習方法や教師の授業改正に資する上で有用であるというふうに思っております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 教育の目的は人格の形成と学力の保障ということになっております。今の日本の子供たちが置かれている状況、これが非常に競争的な性格があるということは、たびたび国連から勧告をされています。この影響が伊那市だけがないということはあり得ないというふうに思います。

 そして、この学力調査、しばらく中止をされておりましたものが復活した、この理由というのは、財界の代表の方が、日本の子供の学力低下の傾向を見て、これに対して競い合う教育をすべきだということを言ったことが発端になったというふうに言われておりますけれども、私は子供の学力というものは、競争をせよというふうに言わなくても、みずから、内部から、自分をよくしようという感情というものがあって、特にこの自尊感情を小学校低学年の間に育てる。そして、これがある程度の個性を持って花開いてくる中学生までの間に、競争的な環境の中に置くことによって、かえって人間的成長を妨げている、この教育基本法の目的を妨げていると、そういうことが全世界の中で今言われているということを、もちろん、この場所で、それに対して私は返答を求めるものではありませんけれども、今の子供の置かれている状況を考えたときに、教育関係者として、十分にそこに考えを及ぼさなければいけないのではないかなということを思います。

 最初の質問はこれまでといたしまして、2番目の質問に移ります。

 消費税の値上げと税収についてであります。

 ことしの4月に消費税が値上げをされました。その直後から、市内飲食店では客足が激減をいたしまして、いまだにもとには戻っていないというふうに思います。スーパーは外税表示となり、主婦は買い物をするたびに怒りが募っております。これは毎日のことであり、家計への影響ははかり知れないものがございます。建築関係の中小業者は、諸建材の値上げに加えて、値上げ分の値引きを要求されて利益率が下がる一方で、10%値上げをされたら廃業するしかないと嘆く業者もたくさんございます。

 福祉のためと言って導入をされますけれども、福祉は軒並みの削減、縮小で、年金は下がる一方。ところが、過去5年間、トヨタは事業税を1円も払っていなかったということが判明をしております。日本の税制は収入に応じてはらう累進課税、生活費には課税しない、これが大原則でありましたが、いまや消費税という最悪の不公平税制によって、貧乏人からは容赦なく取りたてても、もうかっている大企業、大資産家には減税の大盤振る舞いで、格差社会がますます拡大をしております。復興も遅々として進まない東日本大震災の被災地からも容赦なく消費税は取り上げ、まさにアベコベミクスが進行しております。

 このような税制では、日本にはもはや平等な社会は実現しないのではないでしょうか。安倍首相は、消費税の値上げが招いた失政への反省もなく、1年半後には10%への増税を、今度は経済情勢のいかんにかかわらず実行すると息巻いております。以下、2点、市長に質問をいたします。

 まず、質問の1でありますが、消費税8%への増税は、経済の破綻を招く失政であるというふうに考えますが、市長はどのようにお考えでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 国政の是非について、この場で申し上げることは考えてはおりませんが、景気の回復の地方への波及というのは、まだ不十分であることは感じております。しかし、現時点で、消費税の増税が経済の破綻を招くかどうかというのは判断はできないところであります。国家財政の健全化を考えれば、今後、社会保障費の増加、莫大な金額がこれからふえる中で、何らかの財源手当というのは、当然、考えていかなければいけないという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 社会保障費の増加、このために何らかの財源を考えなければならない。最初、導入されたときから、消費税は社会保障のためだということで導入をされております。けれども、実際には、社会保障のためには使われておりません。それは事実を見れば明らかではないかというふうに思います。

 消費税が最初に導入されたのは、1989年ですけれども、その前年と現在を比較してみますと、サラリーマンの医療費の自己負担は、1988年当時、1割でありました。今は3割になっています。老人医療費の自己負担ですけれども、当時、導入前は1カ月、外来で800円の負担でした。今は1割、または3割にもなっております。国民年金保険料です。これは当時、1カ月7,700円でした。今は倍の1万5,020円、1万5,000円を超えております。それから、障害者の自己負担、障害者福祉の自己負担です。当時は応能負担で9割の障害者が無料でありました。今は自立支援法施行以来、原則1割の応益負担ということになっております。それから特養ホーム待機者ですけれども、導入前、2万人でありました。待機者2万人。今、42万人です。

 このように、福祉のためと言って導入された消費税ですが、福祉のためには使われておりません。ここははっきり見ておかなければならないと思います。かけ声だけで、福祉が大変だから、福祉のためにみんなが少しずつ導入する、こういうことで導入をされたのが、実はほとんど福祉には使われていない。それどころが悪くなる一方であるということは、これは事実であります。

 このような中で、大企業に軽く、中小企業に重い、不公平税制がされております。中小企業の税負担率は25%なのに対して、大企業は14%です。倍の開きがあります。これが公平な税制と言えるでしょうか。

 質問の2番目です。

 このまま消費税がまた増税をされるようなことがあれば、今でさえ苦しい、市内の中小零細業者、滞納が増大し、波及的に市税の滞納もふえることが予想されます。国の問題だから、伊那市は対応を明らかにしないということは許されないと思います。国の税制が、伊那市の税制に大きく影響するのは当たり前のことであります。政府に対して、消費税の再値上げを行わないように、市長会等を通して申し入れをするべきと考えますが、市長の考えはいかがでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 今後も地方経済の活性化、それから地方財政への配慮については、国へ引き続いて要求、要望をしてまいる所存であります。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 消費税について、はっきりと不公平税制であるということは明らかであります。消費税の導入以来、私どもが払った税金の、消費税の金額、282兆円です。片方で、この同じ間に法人3税の減税分が255兆円です。増税された消費税はほとんどが大企業、大資産家の減税に消えているというのが現状です。このような内容を見たときに、今のこの日本の税制が真っ向から憲法に違反していると、これは明らかではないかというふうに思います。このようなもとで、また増税をされたときに、この伊那市の税収がふえるというふうにお考えでしょうか。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 伊那市の税収、また交付税等については、また別の問題であると考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 前澤議員。



◆17番(前澤啓子君) 配当所得等に大きな減税がされております。この配当所得の優遇税制を受けている方々、多くは都会に住んでおります。伊那市に住んでいるのは、1次産業等地道な労働に従事している方々です。地道な労働に従事している方々から多く取り上げ、配当所得等で暮らしている方々の税金が薄いと。これはもちろん、地方にとっては不利であります。このことを十分考慮されて、国に対して、消費税再増税を行わないよう、ぜひとも申し入れをしていただきたい、このことを申し上げて、私の質問を終わります。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、前澤啓子議員の質問が終了しました。

 引き続き、野口輝雄議員の質問に入ります。

 2番、野口輝雄議員。

     (2番 野口輝雄君登壇)



◆2番(野口輝雄君) 2番の野口輝雄でございます。

 私は9月の一般質問では、子供たちの心の教育について、主にお話しいたしました。今回は、子供たちの命にかかわる問題について、質問したいと思っております。

 この質問を提出する前に、私は教育委員会の許可をいただき、市内小中学校合わせて5校の給食室と保健室、さらに議会事務局を通して、松本市の西部給食センターを視察させていただきました。その中で得た知見と私がこれまで約40年間教育現場で経験したことをもとに、これからお話をさせていただきます。

 平成24年12月、東京都調布市で起きた、食物アレルギーを持つ児童の死亡事故は大きな問題を投げかけました。これを受けた文部科学省では、翌年5月に学校給食における食物アレルギー対応に関する調査研究協力者会議を設置し、学校給食における食物アレルギー対応について検討し、報告書を作成いたしました。その報告書によると、学校現場での調理室施設設備の不備や調理関係の人員の不足、対応するアレルギー委員会などの設置不足等多くの問題が指摘されています。また、国は本年6月にアレルギー疾患対策基本法を成立させ、国を挙げてアレルギー対策に取り組む姿勢を見せています。

 一方、数年前までは児童全体に占める割合が2.6%だった食物アレルギー疾患者が、本年度の調査では4.5%に増加し、食物アレルギーを持つ子供たちが確実にふえている現状を示しています。さらに、文部科学省では、食物アレルギーの対応の一つとして、ゼロか百かという方向性も打ち出しています。このゼロか百かという方向性は、例えば、卵を例にとってみますと、生卵はアレルギーがあって食べることができなかった子供が、調理卵、ゆで卵、あるいは黄身、卵黄だけならよいという場合でも、今後はどんな形で調理しても出さないということになるのではないでしょうか。こうなると、必然的にアレルギー除去食の食数がふえてきます。

 将来、アレルギー除去食の食数がふえてきた場合、今の伊那市の給食室の体制では、果たして対応ができるのかどうかを心配しております。現時点においても、ふえ続けてきているアレルギー除去食の対応だけでも多くの労力を必要とするのに、必要な調理員の増員はありません。最低限の人数で最大限の給食をつくっている忙しい給食現場と言えます。忙しさはミスを招きます。子供の命にかかわるアレルギー除去食には、ミスは絶対に許されないのです。さらに、アレルギー専用調理室やアレルギー専用固定の調理コーナーがないばかりか、調理機器や器具等の整備など、アレルギー物質を混入させないための策さえないのが現状ではないでしょうか。こういった伊那市の現状を踏まえ、それを改善するための幾つかの提案をさせていただきます。

 まず第一に、市内全ての学校に共通した、伊那市の学校給食におけるアレルギー対応の基本マニュアルをつくる必要があるのではないでしょうか。これまでは、各学校とも、日本学校保健会が平成20年に発行しました学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン、一般にガイドラインとお話ししますが、に基づいて対応してきたと思います。しかし、これでは、先ほどの調査研究協力者会議の報告書に指摘されているように、各市町村教育委員会からの基本的な指針が示されていないことが多く、対応に苦慮している状況にあると指摘されています。

 そこで、このガイドラインを基本に、伊那市独自の対応マニュアルの作成が必要となります。そのマニュアルによって、市内全部の学校給食におけるアレルギー除去食の共通理解を図り、事故を防ぐことができるのではないかと考えております。また、このマニュアルによって、保護者への対応や、除去食対応の可否の判定、食材の調達、調理、使う食器の区別や配膳、そして該当児童の口に入るまでの流れを明確にすることができ、市内全校のアレルギー対応についての共通の認知を持つことができると思うのです。

 そして、それに加えて、さらにかかわる全ての人々を対象に、食物アレルギー対応の研修を徹底し、また、アレルギー除去食をとっている子供たちに偏見や差別の目が行かないように、各学校、学年、学級で食物アレルギーの正しい知識を指導する必要があるのではないでしょうか。

 松本市では、独自の対応マニュアルを作成して、平成12年から学校給食でアレルギー対応食事業を提供しておりました。

 次に、調理にかかわる人員の増員です。伊那市の給食室は、普通食100食程度の食数で1人の調理員が配置されているような現状ですが、これにアレルギー除去食を加えても、同じ人数でつくっております。余裕がないのが現状です。事故を起こさないためにも、アレルギー除去食専門の栄養士や調理員が必要ではないでしょうか。

 松本の西部給食センターには、アレルギー食専門の栄養士2名、調理師3名が配置されておりました。

 次に、アレルギー除去食をつくる調理室、調理場を明確に分離することです。最低でも、アレルギー専用固定調理コーナーは設置すべきだと思います。そして、できる限り、調理機器や器具等にアレルギー物質の混入防止策を設けることも必要です。除去食をつくる調理器具等は専用のものを使うということです。伊那市では、来年度から市内各校の調理室の改修工事が予定されています。以上のことを踏まえて、これからの伊那市の学校給食のアレルギー対策を先取りして、給食室の改修を行っていただきたいと思います。

 過日、松本の西部給食センターを視察させていただきましたが、アレルギー対応食はセンターの片隅で、自動ドアで分離された場所の専用の調理器、専用のスタッフの皆さんでつくられておりました。これは、松本はセンター方式だから、専用の部屋ができたんだというふうに、私は考えておりません。これが本当の学校給食の食物アレルギー対策のできた給食室ではないかと考えております。

 伊那市は食育を大切にする最適な自校給食を選んだすばらしい市であります。この自校給食の中できちんとアレルギー対応の専用室やコーナーを設けることは、来年からの改修工事で可能になるのです。自校給食方式でアレルギー対策がきちんとできれば、それを伊那市の教育行政のすばらしさの一つとしてアピールすることができ、さらにこれは全国的にも注目される伊那市となるに違いありません。教育委員会のお考えをお聞きしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 原教育次長。



◎教育次長(原秀夫君) お答えをいたします。

 現在の食物アレルギーへの対応の関係でございますけれども、入学時に食物アレルギー対応申請書、これをアレルギーの有無にかかわらず提出していただいております。学校給食で食物アレルギーの対応が必要な児童生徒につきましては、学校生徒管理指導票を配布をいたしまして、医師の診断を経た上で、保護者との面談を合わせて行っております。

 その後、学校職員間でアレルギーに対する情報共有を図っておりまして、栄養職員、給食調理員は具体的な調理行程等を確認をいたしまして、アレルギー対応の徹底を図っているという状況でございます。

 現在、このような対応は各学校ごとに実施をしておるわけでございますけれども、伊那市として、基本的な方針を定める必要性を認識しております。アレルギー対応基本マニュアルの作成につきましては、年度内に作成できますよう、栄養教諭、それから栄養職員、こういった者を中心に準備を進めている最中でございます。

 それから2番目の調理にかかわる人員の増員という関係でございますけれども、現在、それぞれの調理場へ職員配置を行って対応しているという状況でございますけれども、人員が必要な場合には、代替の職員等を依頼して対応している状況でございます。アレルギー対応が必要な児童生徒数の動向、それから調理施設の状況を注視しながら、この職員配置については、今後も対応してまいりたいというふうに考えております。

 それから3番目のアレルギー除去食をつくる調理室を明確に設置するという必要性でございますけれども、これにつきましては、平成26年5月に、学校給食の整備計画を策定をしております。その中では、食物アレルギーへの対応につきましては、施設内で専用に対応できるような少量調理室を設けるなどして、安全かつ適切に対応していきたいというふうに述べているところでございます。この方針に沿って、専用の少量調理室などの検討を図ってまいりたいと、実現を図ってまいりたいというふうに考えています。



○議長(伊藤泰雄君) 野口議員。



◆2番(野口輝雄君) 大変ありがたいお言葉をいただきまして、私も安心いたしました。食物アレルギーを持つ子供たちが、本当に安心して毎日が、しかも、ほかの子供たちから差別もなく食べられるような、そういう学校が基本であります。そのための対応について、今委員会のほうからマニュアルの作成、それからコーナー、そして、増員等の話について、大変有効なお話をいただきまして、ありがたく思います。来年度の改修工事、いよいよ始まる計画が出ていると思いますが、ぜひ、そこに合わせて、ますますきちんとした、そして、全国に誇れる伊那市のアレルギー対応食にしていただきたいと思っております。ありがとうございました。

 続いて、2つ目の質問に入りますが、給食の調理に関する人々の待遇の改善についての提案でございます。

 先ほど食育の問題についてお話しいたしました。伊那市が大切にしている食育を担っている一つが学校給食現場であります。その給食現場で毎日子供たちにおいしくて安心して安全な給食をと、日夜考えてつくっているのが調理室の現場で働いているスタッフの皆さんであります。この調理室の皆さんは、安心安全を心がけ、日々異物混入、病気感染、除去食の間違い等ないか、注意深く気を使って調理をしております。一度事故が起きれば、それは調布の問題のように、取り返しのつかない大きな大きな問題となってしまい、責任が問われる問題となってしまうからです。逆に言うと、大きな責任を背負って、毎日の給食をつくっていると言っても過言ではないと思います。

 異物の混入がないか、特に給食室で注意しているのは虫だそうです。きちんと管理している某焼きそばメーカーでも、ゴキブリが入ってくるのです。毎日の給食室に入っている野菜には、たくさんの虫がついていることが考えられます。そういったこと、外から来る虫も多くあります。そんな虫にも細心の注意を払ってつくっております。

 また、食器洗い機や調理器等の点検を丹念にするのはもちろん、調理のスタッフの皆さんのふだんの生活の中でも、自分自身がインフルエンザなどの感染性の病気にかからないように、手洗い、マスク着用、予防接種の受診等、十分な注意をしたり、また、ノロウイルスやO157など、大腸菌関係の感染を避けるためにも、みずから生ものを極力とらないような食生活を続けていると聞いております。自分が病気にかかったら、子供たちの給食はつくれないという責任と自覚を持って給食室に勤務しております。これだけ思い責任と使命を負いながら、一生懸命に子供たちの日々の安心安全な給食をつくるために働いている、それなのにその責任に応じた待遇がされていないのではないかと危惧しております。

 昨日、中条小で火災が発生いたしました。給食室です。給食室というのは常に火を使っており、危険な場所である。だから逆に細心の注意を払って生活している、調理をしている、そういう場所であります。また、昨日、県下にノロウイルス警報が発令されました。こういう情報一つ一つにぴりぴりしながら、責任を感じながら、毎日の仕事をしている方々です。

 加えて、暑い時期は非常に暑く、寒い時期は寒いという、給食室、調理室内の環境の中で働き、さらに給食室に勤務するために、体内にノロウイルスがあるかどうかの病原菌を調べる高感度検査は自費で支払わなければならないという待遇を受けております。この厳しい環境の中で、重い責任を負いながら、厳しい就労待遇を続ければ、職を辞する方々がふえ、この職を希望する方々もいなくなってしまうのではないかと心配しております。実際に本年度も既にやめた方が何人かおるというふうに聞いております。

 また、ある地区では、調理員が不足して、子供たちの給食の時間に間に合わないという事態が発生したということもお聞きいたしました。今後の給食室運営に係る大きな問題ではないでしょうか。給食のスタッフの皆さんが安心して、安定して、子供たちへおいしく安心安全な給食提供ができるように、また、伊那市が大事にしている食育を担っている一つの学校給食現場が、より働きやすい環境になるために配慮が必要ではないでしょうか。

 昨年3月、定例議会一般質問において、宮島良夫議員の臨時非常勤職の待遇改善の質問時に、前教育長の答弁の中に、「非常勤職員の任用につきましては、その処遇に見合った業務内容、責任度合いによるものと認識しています。」とあります。この給食のスタッフの皆さんについて、その責任の度合いが非常勤職から逸脱しているのではないでしょうか。非常勤職を嘱託職員、あるいはさらに長い雇用期間という形で配慮することができないでしょうか。

 特に、ノロウイルスの高感度検査ですが、新規職員の採用時ならば自己負担ということも考えられますが、現に調理員として働いている方々がノロウイルスに感染しているかどうかを調べる高感度検査は、任意ではなく、市で指示することでありますから、当然、市で負担するべきではないでしょうか。教育委員会のお考えをお聞かせください。



○議長(伊藤泰雄君) 原教育次長。



◎教育次長(原秀夫君) お答えをいたします。

 最初の質問でございますけれども、非常勤職員の嘱託化、あるいは、雇用期間を長くするという御質問でございますが、現行制度上、給食技師の非常勤職員は経験、調理資格等によりまして、嘱託職員としての任用が可能となっております。この場合、最長で10年間継続して勤務することができるということでございます。それから、非常勤職員につきましては、そのうち、給食技師につきましては、専門性もございまして、一般事務とは違い、継続して5年までの任用を認めているということでございますが、新たな応募者との関係で、これをさらに延長する措置もとっておるところでございます。

 それから、問いの2番目、ノロウイルスの高感度検査、検査費用を市が負担すべきだという御質問でございますけれども、この給食従事者にノロウイルス等の疑いがある場合には高感度検査が必要になってくるわけでありますけれども、他市の対応を調査する中で、平成27年度から教育委員会のほうでこの高感度検査を導入することを検討しております。以上でございます。



○議長(伊藤泰雄君) 野口議員。



◆2番(野口輝雄君) ありがとうございます。私の質問内容について、ほぼ何かやっていただけるようで大変うれしく思います。伊那市が大切にしている食育を担う大事な職場であります。子供たちの命に直接かかわる重大な仕事をしている方々です。これは苦労して、一生懸命やっている方々に、それじゃ何とかしようよというのは、やっぱり市長、人情じゃないでしょうか。私はそう思います。ぜひ、待遇の改善を、さらにさらに、よろしくお願いしたいと思います。

 次の質問に移ります。小中学校の授業日に養護教諭が不在にならないための提案ということでありますが、いまや学校の保健室は子供たちの保健管理や日々の病気、けがに対応するだけでなく、不登校児や学校に来ても教室に入ることのできない子供たちへの対応、また、いじめや家庭内暴力の早期発見にも大変役に立ったり、過日の答弁の中にあったように、先生方の精神的なケアまで任されているのが現状であります。したがって、そこで働く養護教諭の役割は年々大きくなり、多くの仕事を抱えております。

 しかしながら、日々大きな役割を果たしている養護教諭が登校日の学校に終日不在の日が多くあります。市では、これに対応するために、代替の先生が来ることのできる日を、昨年は5日間だったのですけれども、本年から10日間として、各学校10日間、代替の先生が来ていいという日をつくっていただきました。大変ありがたいことでございます。しかし、現実には、学校の行事や学年行事、学級行事、養護教諭の研修、あるいは養護教諭自身に係る種々の休暇等の利用により、養護教諭が学校を留守にする日々が、中規模校以上の学校では10日を超えるところが多くあります。

 さらに、代替の先生の不足により、現実には代替が不可能になる日も多くあります。養護教諭不在の日に、児童生徒の命にかかわる重大な事故、病気が発生した場合、取り返しのつかない事態になることもあるのではないかと危惧いたしております。できる限り、授業日に養護教諭が不在になることを避けることが子供たちのためにも、先生方のためにも、ひいては、学校のためにも大変重要になってくると考えております。

 そこで、伊那市の現実を踏まえて、改善するために幾つかの提案をいたします。第一に、養護教諭の2人制をとるべきだと思います。特に、中規模校以上の学校では。現在、大きな中学校として、小学校では1校、2人制をとっております。このことによって、健康管理面や病気、けがへの対応以外にも、子供たちの精神的な側面を補うことをもう1人の養護教諭が対応でき、不登校児童や教室に入れない児童が減少することが可能になり、いじめや家庭での虐待を事前に防ぐこともできると考えます。もちろん、先生方の精神的なケアにも大きな力を発揮すると考えております。既に2人制が実施されている小中学校では、養護教諭が不在の日がほとんどないということを報告していただきました。

 もし、2人制ができない学校の場合には、第二に、代替の養護教諭の先生方の確保をきちんと教育委員会のほうで行うべきだと思っております。これまでは各学校の養護教諭の力によって、代替の先生を見つけて登録をしております。現在、十数名しかいません。その十数名の少ない代替の先生の中で、例えば、上伊那地区で養護の先生が一斉にセンター研修に出かけたときには、人数的にも足りませんし、その先生方が全て都合がつくわけではありません。当然、代替の先生が来られなくなる学校がふえてくるのは当たり前です。代替の先生をふやすためにも、教育委員会が積極的に募集して、登録する必要があるのではないかと思います。

 また、代替の先生の必要資格が養護教諭免許のほかに看護師資格を持っている方でもできるという形になってまいりましたので、伊那中央病院の看護師の方々に代替の先生になっていただくことはできないでしょうか。検討していただきたいと思います。

 次に、各学校とも代替の先生が派遣できる日数の上限を10日と一律に決めないで、各学校の事情に合わせてとれるように検討していただけないでしょうか。それぞれの学校には、学校の特色があります。学校行事等に含まれております、これらを含んで臨機応変に対応することが、その学校の実情に合った方策と考えます。

 以上、授業日に養護教諭不在の日をつくらない方法を幾つか提案をさせていただきましたが、この養護教諭不在の問題や養護教諭が持っている多くの役割をきちんと果たすために、基本的には各学校の養護教諭を2人にすることです。まず、このことを最優先に考えていただきたいと思います。日々の学校運営において、児童生徒の重篤な病気やけがの発生ばかりではなく、アレルギーによるアナフィラキシーショックがいつ起きるかわからない学校教育現場であります。そのときに養護教諭が不在で、対応がおくれてしまうようなことがないように、早急に対応する必要があると考えております。教育委員会のお考えをお聞かせください。



○議長(伊藤泰雄君) 原教育次長。



◎教育次長(原秀夫君) それではお答えをいたします。

 まず最初に、養護教諭の2人制の問題でございますけれども、基本的には各校1名の配置としておりますが、一部の学校、伊那小、東部中、春富中になりますけれども、ここは2名の配置をしてございます。学校行事等で養護教諭等が不在となる場合には、春富中学校の養護職員、または代替の職員を依頼して対応をしておりまして、全ての学校への2名の養護教諭の配置は今のところ考えてはおりません。

 それから2番目の、代替の教諭の確保を教育委員会のほうできちんと行うべきであるという御質問でございますけれども、これにつきましては、必要なときにはその都度、各学校で現在、都合のつく職員を依頼しているという状況でございます。代替の職員は現在、15名登録がございまして、勤務が不定期ということもございまして、登録者がふえないという状況にありますけれども、養護職員等と情報交換を行いながら、登録数を増加させるために広報等の方策を検討してまいりたいというふうに思います。

 それから3番目の、一律10日とせずに、実情に合わせるようにお願いをしたい、検討をしてもらいたいという御質問でございますけれども、これにつきましては、代替の職員、校外活動への付き添いとか研修会への参加、健康診断等で代替の職員が必要になるということで、この場合、派遣日数が議員の御質問にありましたように、昨年までは5日間でありましたけれども、今年度から10日間にしているという状況でございます。ここら辺につきましても、各学校の代替日数等の状況を確認させていただきまして、柔軟に運用することも含めて検討を行いたいというふうに考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 野口議員。



◆2番(野口輝雄君) 先ほどの春富中の複数の養護の先生をほかのところへ回すということなんですが、春富中で必要だから2人を配置したというふうに、私は考えておりますので、それをほかに回すということは、やはり問題があるんじゃないかと思っておりますので、また、この点についても検討していただければと思います。本日の答弁、要りません。

 いつも私は話をするときに、こんな話をするのですが、でこぼこの道でも車は走ります。ただ、でこぼこの道を直さなくてもいいということではありません。しかし、教育の道がでこぼこだったらば、子供たちは真っすぐに育ちません。子供たちの命にかかわる事柄については、ぜひ予算と人員を惜しみなく出していただきたいということをお願いしまして、私の質問を終わりにしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、野口輝雄議員の質問が終了しました。

 暫時休憩いたします。再開は11時ちょうどといたします。



△休憩 午前10時44分



△再開 午前11時00分



○議長(伊藤泰雄君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。

 唐澤千明議員の質問に入ります。

 5番、唐澤千明議員。

     (5番 唐澤千明君登壇)



◆5番(唐澤千明君) 5番、唐沢千明でございます。先に通告しました2点について、質問させていただきます。

 1点は、商工業振興への取り組みについて、2点目が伊那市観光協会から発信する重点事業についてでございます。

 まず、商工業振興への取り組みについてでございます。日本経済はアベノミクスによる金融緩和策で円安となり、多くの輸出関連企業に過去最大級の利益をもたらしています。一方、エネルギー関連の輸入企業は厳しい経営を余儀なくされています。都会の大企業が息を吹き返して業績を上げている反面、地方はまだ景気がよくなったという感じはなく、物価高に苦しんでいる状況で、元請、親会社からの要求にやっと応えているという状況です。

 伊那市は、部局長による市内企業124社、製造業が114社、建設業10社を訪問し、経営状況と要望等の聞き取り調査をしてきました。製造業分野において、受注量は前年比10ポイント上昇で、受注状況は改善が見られたものの、受注単価については引き下げられているなど、受注はあるものの単価を抑えられて、厳しい経営状況となっております。原材料単価についても、ほとんどの企業は値上がりしたと回答しているものの、設備投資の増加を見込む企業が昨年より上回っており、更新を含め、設備投資を考えられる状況になってきたとしています。厳しい経済状況の中で雇用に務め、事業の継続性を図っている様子がうかがえます。また、今年度は、ほとんどの企業が人員削減を行っておらず、来年度の採用予定人数も今年度よりも11%ふえており、経営状況の回復傾向がうかがえます。

 一方、建設業においては、受注量は横ばいであり、原材料単価の値上がりが厳しい経営状況に拍車をかけております。また、消費税の税率改正が経営に陰を落としております。雇用状況は、ほとんどの企業が1人以上雇用しておりますが、厳しい中でも人材確保に努めているという状況です。

 伊那市では、商工業振興のため、多くの施策を実施しています。雇用対策としては、労働力確保のため、公共職業安定所、伊那商工会議所などと連携して雇用促進を図っており、労働力の定着のための事業などから、勤労者の福祉向上を図っております。中小企業振興では、零細企業、事業所の育成、経営改善等を図り、資金を円滑に調達できるよう、融資のあっせんを行います。商業振興では、中心市街地の活性化を柱に、地域商業の振興を図り、また工業振興では、地域経済の基盤産業である中小製造業者の経営安定や事業拡大を支援し、安定した雇用環境を確保するとともに、地域経済の活性化による自主財源の確保を目指しております。また、企業誘致では、雇用の拡大、就業人口の増加を図るため、関係機関との連携を強化し、優良企業の誘致、既存企業の留置、また創業支援を実施しております。また、商工業を応援する伊那市商工業振興等補助金を設けて、利用を呼びかけております。

 そこで、以下4点の質問をさせていただきたいと思います。

 1点目ですが、雇用対策としての若者正規雇用・育成奨励金交付事業ですが、市内に居住する若年者を正規雇用し、育成を行う事業主に対し、奨励金5万円を交付するもので、対象は1年以上の雇用で、25歳以下と聞いております。若者が勤めても長続きしない現状では、地元定着を目指す上でもよい事業です。対象者は新卒者だけなのか、中途採用でもよいのか、勤務先が伊那市以外でもよいのか、また、予算措置は平成27年度からで、平成26年4月1日以降の雇用からですが、1年間はどの期間でもよいのか、合わせてお聞きしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 若者がキャリアを積まないまま辞めてしまうという状況が続きますと、中核となる人材が企業の中で育たず、企業にとって危機的な状況を招くことになります。そのために、企業側も若手社員の定着に向けて対策を講ずるという必要が生じてきているわけであります。小規模事業者には、新卒者を雇い、また、育成していくという手間と時間がなかなかないわけでありまして、できれば即戦力となる経験者を中途採用するというケースがおいおい多くなっているわけであります。新卒者の雇用機会が狭められている実態が、伊那市の部長、それぞれが企業訪問する中で明らかになってきております。こうした状況を背景に、若者の正規雇用、それから育成の促進を図るということで、市内に居住する若者を雇用し、育成していく事業主に対しては、奨励金を交付するという事業を創設しました。

 御質問の内容につきましては、対象者25歳以下の若者であり、新卒、中途採用は問わないということ。そして、対象となる事業者でありますが、市内に事業所、または事業所を有する者であり、事業の都合上、対象となる若者を伊那市外の勤務場所へつかせる場合であっても、伊那市に住所を有するものであれば、対象となるということであります。

 この事業では、雇用保険へ加入させて、継続し、1年以上雇うということを条件としておりまして、平成26年4月1日以降の雇用であれば、雇い入れ日が年度の途中であっても対象となります。条件を満たした雇用1件に対して5万円の奨励金を交付するということでありますが、これは時限措置としておりまして、平成31年3月31日までの5カ年ということとしてあります。



○議長(伊藤泰雄君) 唐澤千明議員。



◆5番(唐澤千明君) 伊那市に住所がなければいけないということかと思いますけれども、5年間の限定ということでわかりました。若者が伊那市でずっと働いていただくための第一歩かなというように思います。3年、5年とまた引き続き働くことによる、さらなる支援も企業とともに中小企業の皆さんとともに考えていければ、定住にも結びつくかなというように思います。

 2つ目ですが、工業振興として、商工業振興条例に基づく補助事業では、工場等の新設、移設、増設に伴う、当該固定資産税相当額の補助を行うとしています。今年度現在では24社、件数で32件に、約6,299万2,000円の補助額になっていると聞いております。会社の命運をかけての設備投資に多少でも補助することは大切です。その対象範囲を非常に厳しい建設業界にも広げる必要があると思いますが、考えをお聞きしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 対象事業種でありますが、製造業、それからソフトウエア業、それから道路貨物運送業、あるいは新技術・新製品の研究開発事業と本年度交付をしている企業というのは、先ほどおっしゃった24社であります。金額については6,300万円ほどであります。

 先ほども触れましたけれども、伊那市の部局長によります企業訪問や、また商工会議所との懇談によりまして、建設業の厳しい経営状況というのは承知をしております。経済センサスによります平成24年時点での建設業者の数は379社であります。伊那市内に379社の中小、大建設業者がございまして、それぞれが疲弊していては、地域経済の活性化は望めないということでありまして、建設業が元気になる、そんな支援、また支援策を検討したいという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 唐澤千明議員。



◆5番(唐澤千明君) この建設業界は、入社しても1年勤めるという人がほとんどいないというようなことを聞いております。業界の将来性を見据えて、提案ですけれども、仮設事務所とか、大型重機などのリース、そういった物件にもそういった支援を考慮する必要があるかなというように思います。

 また、厳しい建設業界を少しでも元気づけようということで、経済建設委員会として、この議会のうちに、市長宛に要請書を提出しようかなというふうに、そんな予定ですのでよろしくお願いしたいと思います。

 3つ目の質問ですけれども、企業誘致として、空き工場、民間誘致のあっせん事業で、そこでは市内空き工場、民間用地の把握を行い、ホームページ等で情報発信を行うとともに、問い合わせ企業に案内をしあっせんを行うとして、年間数件の情報が来ていると聞いております。優良企業誘致にかかわる土地売却に産業立地は頑張っていて、空き工場のあっせんまで手が回らないのが現実かなとは思います。

 しかし、中心市街地空き店舗に改修費及び賃借料の一部補助を出しているように、登録された空き工場だけでも、開設する際の補助をし、創業を支援することが必要と思いますが、考えをお聞きしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 空き工場、市内には幾つかありますけれども、それぞれが分散をしております。工業団地の中とか、あるいは農業地域等、所在地はさまざまにあるということでありまして、問い合わせがあれば、物件は案内し、所有者とそれから問い合わせ企業との引き合わせを行っているわけでありますが、なかなか空き工場というのは広さとか高さなどの規格、また、耐震、あるいは老朽度などの性能、またアクセス、立地環境など、求める条件と合致することがなかなかないということで、価格交渉に至る前に断念するというケースが多いのが現状であります。

 空き店舗の補助は中心市街地に限られておりますので、工場は産業団地や工業系用途地域に誘導して、事業をしやすくするのが施策としてあるわけであります。現在、登録してあります空き工場ですけれども、産業団地内、それから工業系用途地域内よりも、他の地域のほうが多いということでありまして、耐震化、老朽化、アクセス道路、立地環境の問題で、なかなか成約に至っていないということであります。

 今現在、産業団地内の販売区画数9区画ございます。土地開発公社から土地取得のために借りた起債償還、10年あるわけでありますが、売却に最大努めているというのが現状であります。現段階では、保有地の早期売却が第一と考えておりまして、空き工場の紹介はもちろんですが、むしろ工業団地として、工業用地として、保有地の売却に努めておるということで、今後も優良企業の誘致に努めていきたいということと、また、既存企業を支援をするという中でも、こうした手持ちの土地の紹介をやっている状況であります。



○議長(伊藤泰雄君) 唐澤千明議員。



◆5番(唐澤千明君) 産業用地内とか工場用地地域以外のそういった空き工場があるということで、非常にそういった厳しい面があるかなとは思います。そういった中で、現在持っている保有地に対しての売却に力を入れると。無理もないことだとは思いますけれども、そういう中に今後予想される空き工場におかれて、鳥居沢工業団地に移転する西町の伊東電機工作所ですけれども、そういったところの跡地の空き工場、その辺の関係の跡の有効利用というものを含めた対応を支援する必要があるかなというふうにも思います。

 4つ目です。中小企業振興で、商工団体運営支援として、商工業者で組織する伊那商工会議所、伊那市商工会等が行う各種振興対策事業をそれぞれ支援しています。支援の方法、金額は別にしても、商工業の振興、発展を一緒に考えていくことは必要で、高遠、長谷と合併した現状では、連携、交流が一層必要と思います。難しい問題ですが、将来的には、伊那市として、集約した商工団体として運営できればよいと思いますが、考えをお聞きしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 平成15年でありますけれども、県の商工労働部からは、1市町村、1商工団体を基本とするということで、併存している商工団体の統廃合を進める方針を明らかにしました。そして、その期限を平成21年度末ということとしたわけでありますが、地理的、それから経済的状況、歴史的な背景など、さまざまな事由から統合が進まないということで、商工団体のあり方については、地域の自主性に配慮をし、それぞれの商工団体がみずからの将来のあり方を見据えた上での判断を尊重するという方向に、方針を改めた経過があります。

 景気の回復が滞るなか、厳しい経営を強いられる中小企業にとっては、商工団体の経営指導に対する期待もある一方で、その期待に対して十分役割を果たしているか、見きわめる視点も厳しいものがあるわけであります。県の方針は、地域性に配慮する形となったわけでありますが、1市町村、1商工団体を基本とする考えには変わりがないわけであります。組織の機能強化、あるいは効率化の観点から、統合に向けた前向きな検討を進めていく必要がある。また、市としても統合に伴う必要な支援は行っていきたいという考えでございます。



○議長(伊藤泰雄君) 唐澤千明議員。



◆5番(唐澤千明君) そういった伊那市の中に2つ大きな商工団体があるというところは、やはりいろいろな運営、またいろいろな政策をするにも難しいというか、まとまっていかないという部分があると思いますし、はっきり、余り強くも言えないですけれども、一本化にできたらとは思います。伊那市の商工業が少しでも元気になって、存続し、都会に就職するのではなく、魅力ある地元企業に就職していただけるようにしたいものです。

 また、行政側の支援を引き続き必要ということで、人口減少に歯どめをかける意味でも、地元企業がずっと元気で、雇用の場を確保していっていただきたいというふうに思います。

 次、大きな2点目です。伊那市観光協会から発信する重点事業についてでございます。一昨年、伊那市の観光事業の取り組みで、窓口がわからない、どの部署が今後の伊那市の観光を考えていくかわからないということで、そういう中で、市長から、伊那市観光協会が全面に出て発信していくと述べられ、伊那市観光協会の観光振興に対する責任の重さと企画力、行動力を強く求められているという状況です。

 顧客ニーズを先取りした斬新な企画の提案と迅速な対応がより重要となる伊那市は、昨年よりスタートしたアクションプランの2年目を迎え、引き続き、桜、山、食の三大素材を中心に、教育旅行、インバウンド、広報宣伝事業等の深度化を図り、最終年度につなげたいとしております。観光が市内全域、及び多方面への経済効果と地域活性化につながるよう最大限努力をしているという状況です。

 国内観光事業としては三大素材を中心に継続事業のほかに新規事業も大幅に拡大するとしています。桜を中心にしたプロモーションの展開から、個人、グループへの対応を強化すること、また山岳観光の推進では、南アルプスのほかに分杭峠、気場発見20周年と、新装西駒山荘への誘客、食文化の発信では、信州そば発祥の地伊那の周知徹底、定着化を図ることを目指しております。ほかに国内教育旅行の誘致、保科正之公関連事業、祭り、イベントへの協力などです。

 また、インバウンド事業として、台湾、東南アジアを重点地域とし、桜と民泊を前面に出したプロモーションにより知名度を上げ、相乗効果と他地域との差別化を図る戦略を展開しています。来年度へ向けて、伊那市の目指す観光分野の重点事業をたくさん抱えていますが、先頭に立って、観光産業を引っ張っていっていただきたいというように思います。

 そこで、以下5点ほど質問させていただきます。

 1点目ですが、伊那市観光協会へは、桜、山岳、食の三大素材を中心に事業拡大していくわけですが、個人、家族での農業体験も重要です。伊那市全体の方向性を考えるのに、農業体験を取り入れた農業公園みはらしファームを外すわけにはいかないと思います。観光協会が積極的にかかわっていくことが必要と思いますが、考えをお聞きしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 観光については、かねがね農業と観光とか、あるいは健康と観光、教育と観光、さまざまなそうした切り口があるわけであるわけでありますが、このみはらしファームはまさに農業と観光ということの発信にはふさわしい場所であるというふうに捉えております。

 このみはらしファームにおきましては、新たな観光アクションプランの中では、体験を推進のキーワードに掲げております。体験型の観光拠点として、重要な位置づけというふうに捉えておりまして、特にみはらしファームへは、旬の食、あるいは野菜、果物など、収穫体験を中心に、県内外からたくさんの皆様が訪れております。県外から訪れる方の割合も増加をしているという状況に加えて、近年では、海外から訪れる方のツアーコースとしても認知をされてきている状況であります。このみはらしファームは、観光協会の会員にもなっておりまして、観光協会では運営会議にも参画し、観光協会が主催をする観光キャラバン、あるいは商談会などでも誘客とPRに積極的にかかわってきているわけであります。

 今後、観光アクションプランを推進するための重要な観光拠点として位置づけておりまして、観光協会として、今後も積極的にみはらしファームのPR、それからイベントへの参画、旅行会社への商品企画の依頼などを行っていきたいということ。また、体験をキーワードにして、関心が高まっております修学旅行への組み入れ等のあっせんを継続し、実施をしながら誘客を図っていきたいという考えでございます。



○議長(伊藤泰雄君) 唐澤千明議員。



◆5番(唐澤千明君) 体験型の、また収穫体験等含めて、非常にみはらしファームが頑張っているというようには思います。みはらしファームは、昨年でも年間を通して54万人を超える集客があり、伊那市にとっても重要な観光地かなというふうに思います。また、大規模な休憩施設の計画、運営というものを控えておる中で、この伊那市観光協会が本当に全面的に今まで以上にかかわっていく必要があるかなというふうに思います。

 次に2番目ですけれども、新たな観光素材として、羽広の仲仙寺開祖1200年祭、御開帳を積極的に各方面に発信したいとしていますけれども、具体的にはどのようなことをするのかお聞きしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 来年の4月5日から5月31日まで、7年に一度の善光寺御開帳が始まるわけでありまして、長野県を訪れる観光客が大変ふえるということが予想されております。そうした中、羽広山仲仙寺開祖1200年ということで、来年は特別な御開帳があるということが予定されております。本来60年に一遍の御開帳が来年に限っては特別な御開帳ということで、希少価値のある羽広仲仙寺の御開帳が善光寺と重なるということでありますので、このことについては、今から情報を共有をして、この11月にも東京、名古屋、大阪の主な旅行会社、それからメディア、三十数社へ訪問をして、このことについての情報を提供しております。御開帳という共通点、それから1200年という特別な御開帳であるという、そうしたことを発信をする中で、各社とも反応が非常に高いという状況でありますので、これは商品企画を上手に発信をして、受け入れ体制をつくっていかなければいけないというふうに思います。

 単に仲仙寺だけでこのことが完結するということではなくて、やはりみはらしファームとセットとした、連動したモデルプランをつくったり、あるいは関連グッズの開発、さまざまなメディアを通じてPRをしていきたいと思います。そうした中でも信州そば発祥の地のそばであるということ、このことも地元の皆さんにも一緒になって取り組んでいただければと思うわけでありますし、大型バスでの団体客の受け入れ、このことも十分に検討をして、また、ボランティアのガイドの皆さんにも協力をお願いしたいというふうに思っております。

 みはらしファームを、先ほど話がございましたように、大型の休憩施設の建設、それから体験型の施設を幾つもつくるということで、リニューアルを含めて取り組みが来年から始まりますので、この中で仲仙寺の特別な御開帳と合わせて、これからも集客がさらにふえていくような、そんな仕掛け、取り組みをしてまいりたいというふうに考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 唐澤千明議員。



◆5番(唐澤千明君) ちょうど善光寺と同じ御開帳に合わせるというようなこともありまして、非常に注目されているという状況です。そういった歴史、また文化に触れて、地域の魅力を知るというのも重要かと思います。そういったみはらしファームと連携を取りながら、一層の集客を望むところでございます。

 次、3つ目でございます。国内教育旅行として、農家民泊への取り組みに一層力を注ぐようですけれども、現状と今後どの地域に何戸ぐらい必要なのかという、その辺と、また小中学校、高校もいいのかな、農家民泊の予定はあるのか、その辺をちょっとお聞きしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 伊那市観光協会では、事務局長を中心に農家民泊を中心とする教育旅行の誘致を数年前から重点的に、また精力的に取り組んできております。これまで国内を初め、また海外からも教育旅行がだんだんにふえているという中で、ことし新宿区からの小学校が農家民泊による農業体験で伊那市を訪れて、大変な好評を受けております。

 現状の詳細等については、後ほど部長からお話をさせていただきますが、今後については、宿泊場所の少ない伊那市にとってみると、この農家民泊というのは非常に大きな武器になるわけであります。農業と宿泊を体験できるということ、また、農家に泊まるという、ふだんできない体験でありますので、こうしたことにさらに力を入れていこうということでありますが、前のこの場でお話をさせてもらいましたが、農家民泊の数がなかなか今、需要に対して、足りないという状況でございますので、いろんな皆さんの情報をいただいて、農家民泊を積極的にこの伊那市内で展開をし、たくさんの皆さんがまたここにステイできるような、そうした仕掛け、そんな地域柄を醸成していきたいというふうに考えるわけであります。

 当面は、35軒を目標に拡大を図っておりますが、これはもう50軒あっても足りないという状況が現状であります。今の時点では27軒であります。27軒ではまだとても足りない状況でありますけれども、ぜひ、長谷、高遠、また旧伊那市、いろんな場所で受け入れ場所をふやしていきたいという思いでございますので、情報をぜひお願いを申し上げたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 原商工観光部長。



◎商工観光部長(原武志君) それでは、伊那市の農家民泊の現状につきまして、御説明させていただきます。

 数年目から取り組んできておりますけれども、具体的には平成25年度から活発に受け入れを行っております。平成25年度が全部で16校、568名の受け入れを行いました。この568名でありますけれども、全て国外であります。韓国、台湾を中心としました東南アジアの皆さんが16校お見えになりました。

 それから、本年度平成26年度でありますけれども、11月末現在で、先ほど市長のほうからお話がありました新宿の2小学校が70名、それから国外が18校、596名であります。合計しまして、前年よりも数字的には伸びているということで、今後、冬場にかけましても、県の観光協会を通じまして、幾つかのコースが設定をされております。

 先ほど市長のほうからもお話がございましたけれども、今後、観光協会の柱として、農家民泊をすえておるわけですえれども、体験型の教育旅行、これが全国的にかなり人気が高くなっております。それから、海外旅行者がふえている中で、やはり日本の文化に触れるということの中で、地元の方たちとの会話、それを求めているというニーズがかなりふえておりますので、この農家民泊については、今後の観光振興の中の一番大きな柱として進めていきたいと。既に来年以降ですけれども、関西の中学校を中心に修学旅行を伊那市の農家民泊を使って行いたいという確約も幾つかできているという状況になっております。



○議長(伊藤泰雄君) 唐澤千明議員。



◆5番(唐澤千明君) 来年、中学校が修学旅行の中で農家民泊をしたいという、そんな話も聞いて、本当に非常にいいというか、農家民泊のよさというものが徐々に出てきているのかなというように感じます。そんな意味で、非常に農業体験からいっても、農家民泊は欠かせない要素だというように思います。個人とか家族、グループ、またはそういった学校関係で、この地で農業体験をし、食事をし、おもてなしを受けて、また来たいと言っていただければ、この上もございません。

 次に4点目です。伊那市観光協会の組織についてですが、伊那支部、長谷支部がなくなって、高遠支部が残っている状況です。合併後、10年で見直すと聞いていますけれども、伊那市全体の観光を考えると、高遠支部を廃止して、即対応できる身軽さが必要と思いますが、その考えをお聞きしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 観光協会の自立に向けた組織のあり方については、支部体制を解消し、一体感のある観光振興を図るという意見集約が、平成24年度に行われました。この協議で、各支部を廃止するということが確認をされたわけでありますが、そうした確認を受けて、伊那支部と長谷支部は平成25年度に廃止が決定し、解散をしました。高遠支部でも廃止に向けた協議が今、継続をされておりまして、平成27年度中には廃止に向けた結論が出される予定であります。全ての支部が廃止されることを念頭に、観光協会の組織の体制のあり方を今検討しているところであります。

 観光に関しては、伊那市観光株式会社、それから伊那市の観光課、それに観光協会というものがあって、非常に見えにくい、わかりにくいということで言われておりましたが、こうした組織改正をすることによって、観光協会を前面に出して、ここにマンパワーも予算もつけて、スピード感のある観光の対応をしようということでございまして、組織の一本化によって、さらに迅速で時代の要求に応えられる観光協会の強化、それから行政からの事業移管というものを推進してまいりたいという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 唐澤千明議員。



◆5番(唐澤千明君) 高遠支部はなくしていくということでいいかと思います。そういった中で本当に組織の体制強化という中で、行政側としての組織の一本化という形でもって、全面的に計画または実行していくという形がいいかなと思います。

 そういった中で5点目です。先ほども自立の話が出ましたけれども、伊那市観光協会の自立化については、役員、役割、使命等の責任の所在を明確にするためにも、自立化の一つとして、法人化を目指す必要があります。独立した組織として、収益も求めて、食べていけるぐらいの法人として取り組んでいただきたいと思いますけれども、考えをお聞きしたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) まさに議員おっしゃるとおりだと思います。観光協会へは、本年度は5,300万円の委託料を充てて事業を進めております。これは人件費も全て入っているわけでありますが、事業収入としては協会員の会費収入が主でありまして、収益的な収入というのはほとんどないというのが実態であります。そうした中で、平成24年度に先ほどの協議をしたという中で、伊那市観光協会のあり方について、今後自立をした法人化に向けて進めましょうということが確認をされてきております。

 近年の観光を取り巻く状況については、大変大きな変化があります。伊那市の観光振興というのは、観光協会を軸として推進をすることとして、組織の体制の強化とともに、事業内容の充実、拡充も図っていかなければいけないという考えであります。インバウンドもあり、また修学旅行、学習旅行もあり、個人旅行もありと、多種多様な観光の形態があるわけでありますので、そうした中で自立に向けて、まずベースとなる収益事業、収益的な財源が必要でありますので、そうしたことを確保するために、例えば、手数料の収入の確立、あるいは旅行事業への参入ということも考えております。

 新規の事業展開に向けた多面的な検討が必要であるということは重々承知をしておりますので、そうした新規参入、財源の確保、そうした自主独立していけるような、そうした組織として、柔軟な観光振興を展開しながら、できるだけ早い時期の自立化を目指して、法人化を視野に入れた体制整備を図ってまいりたいという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 唐澤千明議員。



◆5番(唐澤千明君) 現在、白鳥会長を含む18人の役員と、また事務局長を含む8人の事務局員、そんな体制でやっていると思いますけれども、その辺の体制強化という意味で、先ほど来、市長が言われたように自立、法人化、また体制強化することによって食べていけるというか、そういった法人ということを目指しているということで、本当に力強く思いました。そういった中で、手数料とか旅行事業者への参入ということも考慮すべきことだと思います。そういった中で、今後一層観光協会が、伊那市だけじゃなくて、この上伊那、伊那谷と広域での観光産業の取り組みに期待するというところでございます。自立できて、また食べていける法人ということで、今後はまた重点事業の発信を民間から、また有識者やコンサルという、そういう方たちも取り込んで、積極的に進めていっていただきたいというふうに思います。

 以上で私の質問を終わります。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、唐澤千明議員の質問が終了しました。

 暫時休憩いたします。再開は午後1時15分といたします。



△休憩 午前11時41分



△再開 午後1時15分



○議長(伊藤泰雄君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。

 竹中則子議員の質問に入ります。

 9番、竹中則子議員。

     (9番 竹中則子君登壇)



◆9番(竹中則子君) 9番、竹中則子でございます。

 先に通告してあります2点について、市長に御質問いたします。

 最初に、いざ災害、市民の対応について。(1)市内一斉防災訓練について。(2)災害現場での女性の働きは。

 平成26年の長野県は大きな災害に見舞われた年になったことは皆さんもたいそう心を痛めたことと思います。11月22日に最大震度6弱を記録した県北部の地震は、休日の穏やかなひとときを過ごしていた県内各地の家庭に大きな不安が広がりました。住宅被害は白馬村全半壊計282棟に上がり、死者こそ出ませんでしたが、負傷者は44人と、被害の大きさに茫然といたしました。年の暮れを目前にして、寒さに向かう住民の不安を考えると、自分のことのように胸が痛くなりました。

 当市でも、防災、災害発生時の対応については数々の計画、対応を考えていることは承知しております。その上で、先日、伊那市のホームページを見せていただきましたら、「地震発生その時どうする」、「地震に備えて(家の中と外の安全点検)」とか、何点かが記載されておりました。そこで、例年9月ごろの防災週間に行われます市一斉防災訓練についてお伺いいたします。

 平成26年各地区での参加状況、また実施内容をお聞きいたします。現在、実施している防災訓練は、自主防災組織、地区団体ほかで計画、実施とお聞きしておりますが、行政の支援、指導の必要性を感じます。区民の間からは、例年、10年近くも同じことの繰り返しでは、これでは参加する必要もないなどと言われ、また要請のある地域には、お出かけ講座での指導もあるとお聞きしておりますが、要請のない地域には、御指導、支援はないのでしょうか。訓練が形骸化しているとの声が聞かれます。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 自主防災組織の取り組みとしまして、災害時において、被害を最小限に抑えると。そのためには、自助・共助・公助と、それぞれが災害対応能力を高めて連携することが大切だと言われておるわけであります。災害の初期対応につきましては、特に地域での活動が重要でありまして、現在伊那市では自治会を中心に183の自主防災組織が組織をされております。平時、災害時等ございますので、その項目、さらには、本年度の実施状況について、担当の部長から後ほどお話をさせていただきます。

 この自主防災組織につきましては、自主防災単位で、9月1日の防災の日前後に各地区で防災訓練を実施をしていただいております。マンネリ化というような内容も散見できますことから、最近では、例えばバケツリレーについては、むしろ少人数で効果のある消火栓の操作方法を消防団等の皆さんから指導してもらったらどうかというようなことで、中身については見直しも徐々には進んできているところであります。

 各自主防災組織の訓練のほかには、御指摘のございましたお出かけ講座として、危機管理課の職員が出向いて、防災・減災についての説明をさせていただくなど、防災の日の訓練以外にも取り組みがされているということで、防災意識の高揚を図っている状況であります。

 今後につきましても、自主防災組織の訓練にたくさんの方が参加ができて、より実践的な訓練ができるように、さらには訓練がマンネリ化しないようにということで、毎年2月に開催をいたします自主防災組織役員研修会等において、また内容を点検をしていきたい、また呼びかけていきたいという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 篠田総務部長。



◎総務部長(篠田貞行君) 自主防災組織の通常の活動、また災害に備えた活動という内容でございますが、平常時におきましては、自主防災組織独自での個別の防災訓練、また地域内の危険箇所の確認、また災害時等に備えた要援護者の確認等の作業を行っていただいておりますし、また、災害時を想定した救助、消火訓練活動、またそうした場合には、実際には市へのさまざまな情報提供をお願いをしているところでございます。

 また、市内一斉の防災訓練というお話もあったわけですが、実は、自主防災組織によりましては、4月に実施をしている地区がございまして、これは役員が残り任期、9月になりますと、3カ月というところでは、訓練の効果がなかなか周知できないということもございまして、地域によっては4月に実施をされているところが14の組織がございます。また、災害が発生しやすい梅雨時、これを控えたその前に実施をさせていただいている組織が13組織ということでございますので、お願いをいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 竹中議員。



◆9番(竹中則子君) マンネリ化しているという声が聞かれますので、ぜひお出かけ講座などで支援をしていただきたいと思います。

 次の質問に移ります。

 平成25年6月27日の改正災害対策基本法の公布、施行によりまして、大規模災害時、また自力避難が難しい障害者や高齢者、すなわち要支援者の支援対策が進められておりますが、法律の概要の中に被災者対策の改善の項には、市町村長は被災者に対する支援状況等の情報を一元的に集約した被災者台帳を作成することができるものとするほか、台帳の作成に際しまして、必要な個人情報を利用できるとあります。それに従いまして、当市でも災害時要支援者名簿の台帳整備は進められているのでしょうか。また、要支援要援護高齢者台帳整備には、6万円という予算でしたけれど、これにはまた障害者援護台帳整備も含まれているのか、お聞きいたします。

 もし作成されれば、市と各地域が情報を共有して、災害発生時は区長や民生委員らが安否確認や避難誘導に当たり、防災訓練でも、要支援者の安否確認を盛り込むこともできると考えます。また、昨今、個人情報が厳守となかなか公表されませんが、災害発生時は命を守ることが優先されるべきと考えます。盛岡市では、個人情報の秘密保持など個人情報に関する協定を町内会と結んで活用しているようでございます。現在の当市の状況をお聞かせいただきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 災害発生時にみずから避難することが困難な方であっても、その円滑、かつ迅速な避難の確保を図るための、特に支援を要する者の名簿作成というのがこの法律によって義務づけられました。

 伊那市では、65歳以上のひとり暮らし高齢者、高齢者のみ世帯、高齢者と障害者世帯、障害者のいる世帯、寝たきり高齢者、認知症高齢者、虚弱高齢者等には、民生委員の方の協力によって、保健福祉支援カードの登録を進めております。この登録者を避難行動要支援者として位置づけをしているという状況であります。

 さらに、65歳未満の障害者には、障害の程度によって、災害時避難支援の有無等についてアンケートを実施し、障害者要援護者台帳を整備をしながら、この登録者を避難行動要支援者として位置づけているということであります。

 計上されている予算につきましては、救急医療情報キット、あるいは緊急連絡先カード等の作成が主なものでありまして、各台帳整備については特別な費用をかけずに実施をしております。特に職員のアイデアによっての対応ということが主なものであります。

 個人情報によってという話がございましたが、さきの白馬村、あるいは小谷村の地震の際にも、地区の区長、役員の方々が毎年、マップを更新をして、要介助者、支援を求める方がどこにいるかということを常に把握をしていたために、高齢者のいるおたくに真っ先に救助に入ったりということで、奇跡の救助というような表現もございましたけれども、常日ごろからどなたがどのような状態にいるのかということを地域全体で知っていることがどんなに大事かということを改めて感じたわけであります。

 高齢者、障害者ともに、未登録の避難行動要支援者が潜在しているということも考えられますので、引き続いて民生委員の方々の協力をいただいて、障害者へのアンケートなどを実施し、名簿の整備を進めていきたいという考えであります。プライベートな情報のために提出を拒むという方がいらっしゃるかもしれませんが、これは、要は自分のことでありますし、自分の命のことにかかわるわけでありますので、ぜひ理解をしていただくような、そんな努力を進めてまいりたいと考えております。



○議長(伊藤泰雄君) 竹中議員。



◆9番(竹中則子君) 今市長の報告がありましたとおり、白馬村で死者が出なかったということは、やっぱり地域のきずながしっかりしていたということ、そして今、個人情報に縛られて、御近所同士が顔を合わせないとか、情報を交換しないということが多いようですが、ぜひ命を優先して、災害のときには皆で助け合っていただきたいと思います。

 次の質問に入ります。

 伊那市内の備蓄倉庫につきましては、以前にも質問をさせていただいております。再度確認をしていただきたいと思います。伊那市には4カ所の備蓄倉庫、23カ所の防災倉庫が設置されております。防災倉庫は各小中学校21プラス2とお聞きいたしました。備蓄品に対して、女性、乳幼児等に必要な品物の用意をしてほしいと要望を、以前にも出しておきましたが、現在、必要な物資は配備されているのか、また、市民の人口に対してどの程度の備蓄がなされているのかお聞きいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 備蓄内容、また数等については、担当の部長のほうからお話をさせていただきたいと思います。

 災害時の対応、応援協定、こうした団体、企業等、そうした協定を結んでおりまして、そうした相手先の方々と情報交換をする打ち合わせというものも設けております。こうした会議を毎年実施する中で、災害時を想定した連携強化というものを図りながら、災害時に早急に対応をしてもらえるように働きかけを行っております。

 各家庭でも備蓄が可能な日用品などについては、個人の防災意識を高めるという観点からも、日ごろから備蓄に努めていただくように広報してまいりたいという考えでございます。



○議長(伊藤泰雄君) 篠田総務部長。



◎総務部長(篠田貞行君) 備蓄品のうち、特に一番重要な食料品の関係でありますけれども、この関係につきましては、一応、目安を人口の5%、この2食分ということで配備をさせていただいております。これにつきましては、市内の伊那地区で2カ所、高遠地区1カ所、長谷地区1カ所ということで、拠点のところに備蓄をさせていただいております。また、それ以外の災害時に必要となる投光器、発電機等の備蓄品につきましては、先ほど申し上げた防災倉庫等に配備をさせていただいている、こういう状況でございます。



○議長(伊藤泰雄君) 竹中議員。



◆9番(竹中則子君) 各企業との協定も結んでいただいているということで、いざ災害というときには皆さんの御協力を得て、市民の安心安全を守っていただけるのかなと思います。

 次の質問に入ります。

 平成24年長谷小学校防災備蓄倉庫及び災害時マンホールトイレが完成いたしました。マンホールトイレは、災害時に仮設するトイレで、洗浄用の水が要らない仕組みになっているようです。今後、市内各学校に設置の予定があるのでしょうか。お尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 篠田総務部長。



◎総務部長(篠田貞行君) 現在、指定避難所となっております21の小中学校のうち、9校にマンホールトイレの整備がされているわけでございまして、残りの15校につきましては、伊那市下水道指定工事店組合、また長野県建設機器リース業組合との災害時応援協定を結んでおりまして、こうした協定に基づきまして、仮設のトイレを借り受けるというふうにさせていただいておりますので、現時点におきましては、新たにマンホールトイレの整備については考えておりません。



○議長(伊藤泰雄君) 竹中議員。



◆9番(竹中則子君) ただいまの報告にありましたとおり、災害のときのトイレは本当に心配になると思いますので、ぜひ、今協定を結んでいただいている業者とも相談いたしまして、不便のないように設置をしていただきたいと思います。

 次の質問に入ります。

 全国の各家庭の約半数が災害に備えた水の備蓄は全くしていない。用意していてもペットボトル2リットル1本にとどまっているケースが多いと調査でわかったようでございます。内閣府検討委員会の呼びかけでは、各家庭では、最低3日分の水や食糧の備蓄を求めているようですが、災害の規模にもよりますが、公的支援が個人に届くまでは3日間かかるという理解が、国民の間で不足しているのではないかと思われます。

 初歩の指導、例えば、先ほどから申していただいているように、最低限の備蓄品は何をどのくらいの目安なのか、もしもこの瞬間、何をするのか、まず命を守ることから、そんな初歩の指導をまとめた防災災害マニュアル、昔、私の実家あたりには、「火の用心」という古びた紙が壁に張ってあったのを思い出しますけれど、そんないつも市民が頭の隅に、この災害時にはどうしたらいいかというようなマニュアル等を、市制10周年の記念品としてはちょっと不足かなと思いますけれど、配布したらと考えますが、市長にお伺いいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 10周年の記念品は別に考えるとしまして、今現在作成をしております防災マップでありますが、片面には危険箇所、あるいは避難場所などを印刷をした地図であります。そして、またその裏面でありますが、議員が提案されているような、避難所の一覧、それから災害の種類、避難方法、情報伝達の方法、非常持ち出し品の紹介、いわゆる防災初歩の指導を掲載をするというものでありまして、この防災マップでありますが、今現在、最終段階の詰めをしております。今年度のうちには全戸に配付をするという予定でございます。高遠地域、あるいは伊那地域も2カ所ぐらいに分けた、また市街地は市街地として、長谷地域は長谷地域というふうに、それぞれの地域がよくわかるような地図をそれぞれ印刷をした、そうした防災マップを今完成に向けて進めているところであります。

 多くの市民の皆様に防災マップに目を通していただくということ、それから、万が一の場合には、どこに避難するのか、何を持っていけばよいのか、それから家族との連絡方法などを防災・減災意識を高めていくためのツールとして、ぜひ活用していただきたいということで、今年度中に全戸配布の予定であります。



○議長(伊藤泰雄君) 竹中議員。



◆9番(竹中則子君) ただいま市長の答弁をいただきましたように、防災マップが今年度中にできるということで大変安心しております。また地域ごとに重要拠点を示していただくということで、ぜひ、それが配布された折には、市民一人一人がよく見て、よく確認していただくことが第一番かと考えます。

 次の質問に入ります。

 本年10月3日に人と人いきいきセミナー、長野県男女共同参画セミナー共催で、講師に内山二郎先生をお願いして、災害時の男女共同参画の視点をテーマに、ワールドカフェ形式のセミナーを開催いたしました。参加人数は43名、女性が27名、男性16名、災害時男女共同参画の視点から、何ができるのかをテーマに進められました。セミナー後の皆さん、参加者の感想は、大変満足したという人が27人、やや満足した方が12人、90%が防災・災害時の身の処し方に参加した意義を感じていただいたようです。その中から何点かお聞きいたします。

 以前、私も含めまして多くの議員の皆さんから、伊那市防災会議37人中の委員の中に女性委員が1人だけとお聞きして、30%とは言いませんが、適切な委員の人数増加を図ってほしいとお願いをしてあります。その後の経過をお尋ねいたします。また、災害現場での女性の働きは大変大きいと思われます。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 伊那市防災会議の人数、委員の数でありますが、現在35名でありまして、女性委員は1名ということで、日赤奉仕団の団長が委員になっているわけであります。国の災害対策基本法において、避難所の運営における女性の参画を推進するとともに、男性、女性のニーズの違い等双方の視点による配慮が必要であるということが明記されております。この基本法を受けて、伊那市では地域防災計画の策定に当たりまして、多様な主体の意見を反映できるように、現在、充て職となっている防災機関の職員のほか、自主防災組織を構成する者、あるいは学識経験者である者を追加して、定数を2名ふやして女性の登用を図っているところであります。防災機関へも女性職員の選出について要請をしていきたいという考え、このようなことを踏まえまして、平成27年3月の任命時には、ぜひともこうした考えを反映していきたいという思いであります。



○議長(伊藤泰雄君) 竹中議員。



◆9番(竹中則子君) 35人中1人というのは、この間のセミナーでも皆さんの話題になりまして、今、安倍首相も女性の参画を大変進めていただいておりますので、伊那市でもぜひもう少しの人数を入れていただきまして、女性のセミナーでのキャッチフレーズが、リーダーは女性で、ふだんのきずなが大事、全員で生きる、防災会議に女性の参画を、災害時には女性の目配り、気配り、思いやりなどというキャッチフレーズをつくりました。ぜひ、市長の御答弁にありましたとおり、平成27年3月からは女性の委員をふやしていただきまして、女性の視点からの防災計画を立てていただきたいと願うところでございます。

 次の質問に移ります。

 このセミナーの開催の結果、参加者の声は、企画情報課人権男女共同参画係でまとめていただきまして、危機管理課に提出されているようです。今後、市の防災計画に役立つことを期待いたしますが、現在、内容の把握はどのようにされておられるのでしょうか。また、どのような感想をお持ちか、お聞きいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 企画情報課からは、セミナー参加者のアンケートを取りまとめたものを見せてもらって確認をしております。回答の中には、災害になる前にやっておくことがわかったとか、避難所、避難場所のことがよくわかった、災害時への意識が得られたなど、セミナーの有効性を認める意見を多くいただいております。一方では、災害に対する女性の意見が届かない、災害時の協働参画は難しいことを感じた、防災会議の女性の委員をふやす必要があるといった意見をいただきまして、男女共同参画の一層の推進を図らなければいけないという必要性を感じたところであります。



○議長(伊藤泰雄君) 竹中議員。



◆9番(竹中則子君) ぜひ結果を受けて、また市の防災にも女性の意見を反映していただきたいと思います。

 次の質問ですけれど、これは答弁は結構です。公共の場所での装飾品の落下とか、倒状等の予防や固定も視野に入れて、これからは防災の必要もあるのかなと思います。せんだって、手良保育園に監査委員の方が見えまして、玄関にかざってある大きな額を見て、これは大変危険だから撤去するか、どこかに掛け直したほうがいいんじゃないかという御意見をいただいたということで、私もぜひ公共の場所でのそういうことも注意して、これからは防災をしていったほうがいいんじゃないかという意見でございます。

 次の質問に入ります。

 防災災害時には、地区・地域・常会・班など、自分のごく身近な単位のコミュニティも大切と考えますが、近隣地区での共助も必要と考えます。当市においても、これからの災害発生に地域コミュニティを大きく捉えて、ブロック制も視野に入れた取り組みも検討の余地があるのではないかと考えます。例えば、消防の3方面隊、備蓄倉庫の設置単位等、近隣地区との連携を図られているのか、市長のお考えをお聞きいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 自主防災組織では、区とか町の単位で組織をされているわけでありますが、高齢化、あるいは人口減によって、組織としての運営が難しい自主防災組織も実はあります。共助のためにも、小さな組織については統合して、より機能的な大きな組織として活動ができるような再編も望ましいという考えであります。近隣地区でこの連携をしている組織が幾つかございますので、後ほど担当の部長のほうからお話をさせていただきたいと思います。

 災害におけます初期対応につきましては、特に地域での活動が重要であるために、構成人数の少ない自主防災組織については統合を働きかけるとともに、近隣地区との相互応援なども、つまり顔が見える範囲での連携についても検討してもらうよう、今後、働きかけていきたいという考えでございます。



○議長(伊藤泰雄君) 篠田総務部長。



◎総務部長(篠田貞行君) 近隣地域での連携の組織の例ということでございますけれども、町部を中心に御園区、坂下、中央、日影のここの区におきましては、通常の自主防災組織が町単位で組織をされておりますが、これを区単位での構築をされているということがございます。また、富県地区、ここは6区あるわけでございますけれども、ふだんの区単位の自主防災組織を、災害時においては、区をまたいで富県地域自主防災連合会を設置すると、こうした動きがございます。



○議長(伊藤泰雄君) 竹中議員。



◆9番(竹中則子君) 今お聞きしますと、やはり近隣地区との連携も図られているということですので、これからは高齢化も進み、自主防災組織がなかなか動きが悪くなるということもありますので、ぜひ近隣の地区単位で、また連携を図って助け合っていただきたいと思います。

 伊那市は災害が少なく、安心安全な地域であり、工場誘致にも大きな魅力となっております。現在、住んでいる私たち自身が、自信を持って安心してこのふるさとを愛し、住み続けることが何よりも人口増を目指す移住定住者にとっても安心感を与えるのではないでしょうか。以上で、この質問は終わらせていただきます。

 次に2番の高齢者の社会参加推進についてお伺いいたします。

 経済建設委員会では10月、行政視察を行いました。その1カ所、栃木県茂木町は、「落ち葉を宝に変えた町、茂木」として、10年前から堆肥づくりに取り組んできた町でございます。この視察結果は、昨日、若林委員長からるる報告がありました。私はこの堆肥づくりにも注目をいたしましたが、中でも頑張る緑サポーターズに心がひかれました。

 茂木町は面積の70%が森林であり、ナラやクヌギなどの雑木林が美しい里山の風景をつくっております。昔はどの農家も山の落ち葉を集めて堆肥づくりをしたり薪に使ったりしておりましたが、現在、農家の兼業化が進み、落ち葉集めをしなくなった里山が年々荒れてきた事実は当伊那市でも同じではないかと思います。その落ち葉が集められ、堆肥の原料として使われるようになってから、50軒の農家、約100人の人口ですが、落ち葉さらいをするようになり、80ヘクタールの山林がきれいになったということです。

 町では、15キログラムを400円で購入し、その集められた落ち葉は年間250トン、それに携わっているのはお年寄りの皆さんです。仲間と楽しみながら、語らいながら、いい汗をかいて、お金にもなるし、体も動かすから健康にもプラスになっており、お年寄りの冬の生きがいづくりになっているようでございます。

 伊那市が平成24年度から実施している高齢者の知恵袋事業は、平成24年度は、23事業へ31万9,002円、また平成25年度は、21事業へ43万8,521円の実績に応じた実質払いが行われ、それぞれ予算計上は50万円でございます。本年も50万円が予算化されております。まず、どんな実施状況か市長にお尋ねします。それと、男性と女性の比率はいかがか、お伺いしたいと思います。

 また、3年たちました現在、お年寄りからいただいた知恵の数々の宝を冊子とまではいきませんけれど、何かにまとめられたらすばらしい宝物と考えますが、市長にお伺いいたします。お年寄りの方が社会に貢献しているという意識の中で、生きがいづくりにも結びついていると考えますが、市長はどのように受けとめておられるのかお伺いいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) おじいちゃん、おばあちゃんの知恵袋事業、これは長年地域で頑張ってこられた方、また、地域を創造し、またつくってこられた方、そうした皆さんの知恵をおかりしたいということ、また伝えてほしいということから始まった事業であります。平成26年度については、まだ12月3日の時点でありますが、12団体の12万3,900円程度ということであります。

 中身については、特に保育園や学校などで、地域の高齢者に講師をお願いし、茶道、あるいはお手玉等の日本の伝統文化を学ぶということ、また、地域の歴史、伊那の歴史の学習とか、舞踏の指導とか、そうしたものをお願いしております。今年度はこのほか、地区公民館等によりますしめ縄づくり等への助成も予定しております。この事業によりまして、高齢者、おじいちゃん、おばあちゃんの皆さんが長年培ってきた知恵や技術、こうしたものが次世代に伝承され、また世代間交流にもつながっているということが、この事業の一つの特色であります。

 毎年、保育園の園長会、それから小中学校の教頭会等において、これまでの事例をまとめたものを作成をして、紹介をしてきております。事業の積極的な活用というのを、なお望むものでありまして、今後も継続して取り組み事例などをまとめたものを作成をしたいと。

 また、紹介の方法については、冊子という御提案もありますけれども、別な方法もございますので、よく検討して、このようなすばらしい知恵袋事業がありますよというようなことを紹介してまいりたいと思います。また、市報とか広報番組などでも紹介をし、高齢者の皆様が元気に活躍している姿というのを知っていただくということも進めてまいりたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 竹中議員。



◆9番(竹中則子君) ただいま市長から御答弁がありましたとおり、手良小学校、保育園でも、田んぼづくりから始めまして、先日は収穫祭にお呼ばれをいただきまして、地区のお年寄りの方が参加したようでございます。長年生きてこられた、人生で培ったものがこのように社会に役立っているということは、お年寄りも方たちも大変うれしいと思いますので、何かの方法で、市民の方たちにこういう知恵があるということを広報していただきたいと思います。

 次の質問に入ります。

 第一線をリタイアした男性の社会参加が、女性より少ないとよく言われております。伊那市の平成26年12月1日現在の人口は6万9,940人です。そのうち、65歳以上の高齢者は2万15人、高齢者率は28.62%ですが、まだまだ能力、実力が余力として残っている方々も大勢おられると思います。生きがいづくりも含めて、ぜひ地域貢献をしていただく機会を与えていただきたいと思います。また、行政としても、参加を促進していただきたいと考えますが、市長にお聞きいたします。また、その一つでもある、まほら伊那市民大学、大学院への入学状況はいかがでしょうか。また、卒業後、地域での社会貢献はどのような形で行っているのか、お伺いいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) まほら伊那市民大学、また大学院、新たに新設をしたものでありますが、この細かな内容については担当からお話をさせていただきますが、生涯現役で、また知的好奇心を持ちながら、地域にも貢献していただくという中で始まっているものでありまして、まほら伊那市民大学の卒業生の一部には、同好会で自主的に活動を行っております。ボランティアグループもあります。福祉施設、例えば、たかずやの里の清掃を行ったり、脳いきいき教室などの支援を行っているという皆さんもございます。そのほか趣味としまして、絵手紙とか押し花などのグループの皆さんは市内の施設、高遠さくらホテルとか、あるいはみはらしの湯等において作品の展示などを行って、大変すばらしい作品を私たちに提供をしていただいております。

 新たに新設をした大学院でありますが、このまほら伊那市民大学の修了者に対しまして、より専門的な学びの場を提供するというものであります。卒業後については、大学院での学びを生涯学習施設での、例えばガイドとか講師、イベント等の補助、あるいは学校、公民館活動への協力といった、より高いレベルの地域活動に参加をし、地域に学んだことを還元してもらうということを期待しております。



○議長(伊藤泰雄君) 北原教育長。



◎教育長(北原秀樹君) まほら伊那市民大学大学院への入学状況についてお答えいたします。まず、市民大学でございますけれども、2年制で1学年の定員60名でございます。現在の学生数でございますが、2年生が68名、男性11名、女性57名でございます。1年生、ことしの入学生でございますが、同じく68名、男性19名、女性49名、若干、男性が多くなってきてございます。

 大学院でございますけれども、本年度1期生でございます。歴史コースに5名、自然科学のコースに6名、計11名でございますが、これは男性8名、女性3名、計11名でございます。

 先ほど市長の答弁にございましたけれど、社会貢献について、大変、貢献していただいているわけでありますけれども、学校につきましても、きのうの御質問にもありました、例えば、学校の読書のボランティア、読み聞かせですね、それから今本格的な食育に取り組んでおります。全校で取り組むようになってございますので、そういったようなところ。ぜひ、地域性、また専門性を生かして、お力をかしていただければということを思っております。以上でございます。



○議長(伊藤泰雄君) 竹中議員。



◆9番(竹中則子君) 今御報告をいただいたとおり、大学を卒業した後は地域でそれぞれに活躍をしていただいているということで、大変ありがたいと思っております。まほら伊那市民大学のほうへは、やはり男性が3分の1、女性が3分の2かと思いますので、ぜひ、男性の皆さんも社会へ携わって、社会貢献も果たしていただきたいなと思います。

 次の質問に入ります。

 大分県臼杵市では、お達者長生きボランティア制度を始めたようでございます。高齢者65歳以上のボランティア活動にポイントを付与して、年に1度、ポイント数に応じて換金する制度だとお聞きしております。高齢者がボランティア活動を通じて地域貢献をすることを支援して、生き生きとした地域社会をつくるとともに、高齢者自身の介護予防、健康推進を図るのが目的だそうです。この制度は市長はどのように受けとめられたでしょうか。当市でもポイント制度を採用して、お年寄りの生きがいづくりのために換金とまでは言わなくても、市の特産品等のプレゼントを、1年分ポイントをまとめてプレゼントしたらどうかなと思います。お年寄りの元気は伊那市の元気の一因でございます。市長の見解をお聞きいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 高齢者によるボランティア活動、これは本人の生きがいになるとともに、介護予防や社会貢献にもつながるために、大変重要なことと考えるわけであります。

 お隣の箕輪町では、高齢者が元気に地域活動を行うとポイントが与えられて、地域通貨に還元されるという、その元気はつらつ箕輪の大先輩というポイント制度を導入しております。

 伊那市内では、高齢者クラブや、またその他多くの団体が無償でボランティア活動を行っているわけでありますが、多くの高齢者はその活動そのものに生きがいを感じ、元気に生活をしているというふうに思われるわけであります。

 介護保険制度の改正によりまして、介護予防事業におけるボランティアの活動をいうのが、より重要となってまいりますので、介護支援ボランティアのポイント制度については、介護予防事業の見直しに合わせて検討してみたいという考えであります。



○議長(伊藤泰雄君) 竹中議員。



◆9番(竹中則子君) ただいま市長の答弁をいただきました。ぜひ、お年寄りも無償でしていただくという御好意は大変ありがたいと思いますけれど、ポイントがたまっていく、その楽しみも大変、生きがいづくりかなと思いますので、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。

 よくお年寄りの方が外出嫌いになったとか、それが高じて寡黙になり、認知症に似た症状が出てきたとかお聞きいたします。何か社会にかかわることにより、元気が保てるのではないでしょうか。社会全体で伊那市を元気に明るいイメージにしていきたいと考えます。

 以上で私の質問は終わります。ありがとうございます。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、竹中則子議員の質問が終了しました。

 引き続き、飯島進議員の質問に入ります。

 12番、飯島進議員。

     (12番 飯島 進君登壇)



◆12番(飯島進君) 12番、飯島進です。平成26年12月議会一般質問の大とりを務めさせていただきます。議会初日、一般質問の通告をし、21番中の21番を引き当てました。吉と出るか、凶と出るか、その足で年末ジャンボ宝くじを買いました。その後、書店で本を買い、車を走らせてみるとどうもおかしい。コンビニの駐車場にとめ、見てみると、タイヤがパンク。小雨のふる中、ぬれながらスペアタイヤにはきかえ、スタンドに行くと、タイヤ交換の車の列。背広を脱ぎ、ぬれながらワイシャツの袖をめくり、腰の痛みに耐えながら、タイヤ交換。ささらほうさらといいますか、泣きっ面に蜂といいますか、ことし1年の悪いものを全て吐き出し、心機一転新たな気持ちで新年を迎えようと決意した、そんな日でもありました。

 それでは、さきに通告してあるとおり、合併10年目に向けての諸課題について、市長にお伺いしていきたいと思います。

 平成27年度は、上伊那で唯一合併した伊那市にとって、合併10年目の節目の年であります。今、合併10年目の平成27年度予算編成作業が行われている最中と思います。そこで市長にお尋ねいたします。平成27年度、合併10年目の予算編成に当たり、約9年が経過しようとする新伊那市を振り返り、市長の所感について、まずお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 平成18年3月31日、日本で最後の合併の日でありました。合併によって、長野県一のまちづくりの実現のために、一体感の醸成を図りながら、地域の均衡のある発展と魅力ある地域づくりに今日まで取り組んできたつもりであります。高遠コヒガンザクラ、また南アルプス、伊沢修二記念音楽祭など、地域の資源のさらなる活用と情報発信にも積極的に取り組んできたつもりでありますし、また、働く場の確保に向けた企業誘致、既存企業の支援、そうしたことを推進し、新伊那市の知名度の向上を図ってきた、また、そうしたことによって実現がだんだんに花開いたというふうに思っております。

 一方では、合併効果を最大限に発揮するために、財政の健全化に全職員で取り組んでまいりました。また、合併特例債、過疎債という有利な起債を活用して、積極的なインフラ整備にも取り組んでまいりました。しかし、市の財政状況を示す健全化判断比率、これは健全段階にあるというふうになってはまいりましたが、他市と比べればまだ頑張っていかなければいけないかなということで、伊那市にとって、財政の健全化というのは、将来のための最も重要なこととして、これからも位置づけて取り組んでいかなければいけないという思いであります。

 平成27年度、来年度の予算編成がいよいよ始まるわけでありますが、この予算編成に当たりましては、財政の健全化を堅持しつつも、公約に上げました、伊那に生きる、ここに暮らし続ける、これを実現するために、若者が集う町、これは人口増、定住促進であります。そして、安全で安心できる町、誰もがいきいき暮らせる町、そして、産業が地域を支える町、環境と景観を大切にする町と、さらに未来に向けて育つ、育む町、この6つの政策を進めていくつもりでございます。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島進議員。



◆12番(飯島進君) それぞれ今、市長のほうから所感について伺いましたけれども、朝の連続テレビ小説「マッサン」は、視聴率も高く、音楽もすばらしいし、エリー役の女優もかわいく、毎朝のテレビを楽しみにしている方も多いのではないかと思っています。その「マッサン」にも登場しますスコットランドでありますが、ことし9月18日にイギリスからの独立の是非を問うスコットランドの住民投票が行われ、話題となりました。投票は即日開票され、最終結果は独立反対55.25%に対し、賛成44.65%で、独立は否決されたと発表されました。私は今回のスコットランドの独立を求めた住民投票やスペインからの独立の動きが伝えられるカタルーニャ自治州の話を聞き、なぜか他人事ではないと感じる、不思議な感覚を覚えて仕方ありませんでした。それは一体何であるのか。

 市町村合併の話は、平成14年ごろと、意外と早い段階からありました。平成15年1月23日には、県下16番目となる6市町村による任意合併協議、続いて新市の将来構想策定委員会も発足し、協議に入っていきました。しかし、6市町村の枠組みは解消され、その後、南箕輪村を含めた4市町村での合併研究が進められていきました。時は流れて、平成17年2月25日、伊那市、高遠町、長谷村の3市町村長による合併協議書の調印式が行われました。そして、平成18年3月31日、高遠町、長谷村は、ともに閉町、閉村の日を迎えました。明けて4月1日、新生伊那市が誕生し、今日を迎えています。

 この日を迎えるまでに旧高遠町、旧長谷村では、合併について数多くの、そして丁寧な住民説明会や懇談会が開かれてきました。その中では、熱い議論がかわされることもありました。

 私は合併を1年後に控えた平成17年4月からの1年間だけではありますが、高遠町議会議員を経験させていただきました。そして、熱い議論のかわされる中、合併というめったに経験できない節目の年を経験させていただきました。私は初めての町議会一般質問で、上伊那6市町村の合併についての住民意向調査は行っているが、新たな骨組みとなった3市町村の合併についての意向調査は行っていない。将来にわたり遺恨を残さないためにも、3市町村の合併についての住民意向調査、住民投票は行うべきだと主張しました。しかし、私の声は聞き入れられず、逆に私は合併反対派と誤解され、議会の中で浮いた存在。一時、無視される存在になったこともありました。その後、合併協議が盛んに開かれ、合併に向けた多くの項目が協議され、合併の準備が着々と進められていきました。

 私は今でもあのとき、3市町村の合併について、住民意向調査、住民投票はしておくべきだったと思っています。もしあのとき、ちゃんと住民の意思を確認して合併を迎えていれば、今日のように表立っては聞こえないが、陰に回ればぽつりぽつりと聞こえてくる、合併に対する不平や不満は出てこなかったと思うからであります。

 私が想像するに、旧伊那市では、合併に対し、高遠町や長谷村ほどの盛り上がりはなかったのではないかと思っています。それは、旧伊那市の住民にとっては、合併しても日常生活に大きな変化はないだろうと思っていたことと、対等合併といっても、実質、吸収合併と思う気持ちがどこかにあったためではないだろうかと想像しています。しかし、合併10年目を目前に、私が思うに、合併して一番恩恵を受けているのは、また、これまで恩恵を一番受けたのは、合併に対し一番関心が薄かった旧伊那市の人たちだと思えて仕方ありません。

 合併10年を間近にした今、声なき声に耳を傾け、合併前には想像し得なかった問題点が浮き彫りになっているのなら、解決策を考え、感情の行き違いがあれば、話し合い、新市の一体感をより強め、合併10年後の大いなる伊那市発展のためにと考え、今回、一般質問で取り上げることにしました。私は市民の皆さんの声を聞き、私なりに分析してみると、合併について、大きく、経済的、物質的な問題、地域格差に対する問題、精神的な問題、そして、将来に対する不安の4点に絞られるのではないかと思っています。

 まず初めに、経済的、物質的な問題についてであります。旧高遠町、旧長谷村は、ともに合併前、過疎債や有利な起債を使いながら、小中学校の耐震化や下水道工事などインフラ整備をほぼ終え、合併を迎えました。一方、旧伊那市は、有利な起債も余りなく、合併時には小中学校の耐震化や保育園整備、各地区公民館整備や下水道工事、道路整備など、多くの事業が滞っていました。

 そんな最中での合併で、合併特例法に基づく有利な起債である合併特例債が使えるようになりました。この合併特例債を使い、滞っていた事業が合併後、目をみはるスピードで、しかも、目に見える形でどんどん進んでいきました。といいますのも、当初、この合併特例債が使える期間が、合併から10年という期限つきであったためでもあります。合併特例債が使える期間が5年間延長されることになり、今後計画されています環状南線にも合併特例債が充てられる予定になっています。

 先日の勉強会では、合併特例債の発行総額について、これまでの発行可能額の8割程度にとどめる方針を、9割程度と変更する旨の説明がありました。合併特例債は、まさに3市町村が合併したからこその恩恵であります。

 経済的、物質的な問題の一例を挙げさせていただければ、今、高遠町では、高遠第一保育園と第四保育園の統廃合の問題が出ています。保育園の統廃合につきましては、保育園整備計画に基づき進められてきていることであります。この問題につきましては、第一、第四保育園統合検討委員会が昨年設置され、本年4月16日付で検討結果報告書を市に提出しています。そして今、新たに第一、第四保育園の統合を考える会が11月5日に設置され、引き続き検討が続けられています。ですから、今の段階では検討中の部分も多く、私の立場では発言を控えなければいけませんが、争点となっているのは、高遠第一と第四保育園統合自体の問題ではなく、統合後の園舎の問題が争点となっているのであろうと、私なりに認識しています。

 昨年行われた市長と語りたいなにおいて、市長は統廃合後の園舎について、新たな場所につくることも含め検討したらよいという内容の発言をしています。これを受け、検討委員会では移転、新規新設を求める請願書を提出しました。ところがことし7月16日の市長と語りたいなで、市長は一転、伊那市では保育園の統合に取り組んでいる。27園を22園に統合を進めている。平成8年に建設の第一保育園は耐震化ができているが、第四保育園はできていない。統合検討委員会での検討、請願書が出されていること、移転の声が出ていることも承知しているが、現在の第一保育園に第四保育園を統合していくというのが市の方針であると回答しています。このことが問題をこじらせた背景であります。

 新たに設置された第一、第四保育園の統合を考える会の動きもありますので、多くは申しませんが、簡単に言えば、旧伊那市の保育園の多くが新設、もしくは近代的に改修されている中、高遠町については、既存の施設でがまんしなさいということへの不満が明確にあると、私は思っています。10月末までに統合についての同意が得られていませんので、平成27年度予算に反映できないため、高遠第一、第四保育園の平成28年4月の統合は見送られる見通しと現在なっています。これはあくまで一例であります。

 そこで市長にお尋ねいたします。合併特例法による有利な起債、合併特例債が伊那市に集中していて、合併特例債より有利な過疎債が旧高遠町、長谷村には目に見える形で投資がされていないことへの経済的、物質的な問題が生じていることは事実であります。このことについて、市長のお考えについてお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 誤解があるような御質問でありますけれども、保育園につきましては、幼保小連携を進める上においては、第一保育園にあるのが望ましいということを前々から申し上げておりまして、新しくつくる云々というところに言及しているわけではないわけであります。まず、そこの議論はまだ最中でありますので、今後のこととして、余り結論ありきのような話はやめてもらいたいと思います。

 それから、合併につきましては、私は前々から三峰川の御縁で、長谷、高遠、伊那が一緒になった、こんなすばらしい合併はないということを申し上げてきておりまして、どうもそこら辺も議員とは見方が違うような感じがいたします。

 まず、合併特例債、過疎債の御質問でありますので、このことについてお話を申し上げますと、財源であります市債については、合併特例債に比べて、過疎債が有利であるということ、これは御承知のことだと思います。対象となるのは、過疎債は高遠町と長谷地域での事業に優先的に過疎債を発行しているわけであります。したがいまして、合併特例債の充当が少ないというのは、これはいたし方ないというか、むしろそうした方向で行かないと、有利な起債の当て先が変わってしまうわけであります。

 平成18年から平成25年度までの合併特例債でありますが、これは約87億円発行しております。うち、20億円は基金の造成に充てており、事業として借り入れした額というのは約67億円ということで、これは伊那消防署、高遠消防署、保健センターなど、伊那市全体に関係する施設を含んでおります。一方、過疎債においては、平成18年度から平成25年度までに約24億円を発行し、事業を進めております。議員指摘のような、事業を極端に縮小しているということには当たりませんので、この点については御理解をいただきたいと思います。

 今後も財政の健全化の取り組みの中で、将来に負担が大きくなることがないように、起債の額については一定に抑えながら、優先順位を考慮しながら進めていくという考えであります。

 合併をして一番恩恵を受けたのは旧伊那市の人たちだと思えて仕方ないというふうに言われておりますが、私は合併をしてみんながよくなっているというふうに解釈をしております。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島進議員。



◆12番(飯島進君) 今回の私の質問は市長にとっては不快感を非常に持つものだと思いますけれども、私は別に妄想家でも小説家でもありませんので、今回の質問は、私は市民の声を聞き、それを議会に届ける、そういう仕事が議員の仕事としてあると思っていますので、私の書いた妄想でも作文でも小説でもない。私は、これは市民の声だというふうに、素直に聞いていただきたいと思います。

 次に、地域格差に対する問題であります。

 一例を挙げますと、私は以前、消防団の運営費、各家庭に負担いただく消防費の不平等、不均衡について質問したことがあります。消防団員数を人口と戸数で割り返すと、平均28戸、74人で1人の団員を支えていることになります。長藤や藤澤分団では7戸、16人から17人で1人の団員を支えていることになります。一方、竜東分団では、93戸、235人で1人の団員を支えていることになります。その格差は単純に13倍から14倍あります。

 高遠分団では、非常時になくてはならないホースが傷み、火災想定訓練のときなど、至るところから噴水のように水が噴出し、ホースの更新は待ったなしの状況であります。そのホースを定期的に更新するため、1戸につき1月50円、年間600円の消防費値上げを来年から各家庭にお願いしようとしています。この値上げにより、各家庭が負担する消防費は1戸あたり年間3,600円になります。地元では、負担がふえることへの反対や、トラブルも考えられ、心配しています。

 伊那市消防団のポンプ操法大会を見学させていただくと、多くのチームがポンプ操法大会専用の黄色いしるしのついたホースを使っている中、高遠長谷分団の中には、非常時に実際に使う赤色の印のついたホースを使って戦っているチームもあります。あわれであります。これはあくまで一例であります。

 そこで市長にお尋ねいたします。一つの自治体である以上、生活基盤や施設整備等は公平で均衡ある発展を目指すことは当たり前であります。地域格差に対する問題が生じていることは事実であります。このことについて、市長のお考えについてお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 合併後、均衡ある伊那市の発展を目指して、地域住民、住民サービスの向上、それから市民の皆様が安心して暮らせるまちづくりというものを念頭に、さまざまな事業に取り組んできたつもりであります。今般の人口減少社会において、集落の存続すら危ないと言われる時代となっており、定住促進策の一つとして、過疎地域である高遠町、長谷地区においては、過疎債を活用した新築補助、あるいはUIターンの助成など、財政支援を行うことによって地域の活性化を進めようとしていることも御承知かと思います。伊那市は面積も広く、さまざまな課題や事情を持つ地域がありますので、その地域に真に必要な事業を展開することに努めてきております。決して一部の地域だけを優遇しているものではないわけであります。

 消防のホースは一例かもしれませんけれども、これは穴の開いたホースというのは、旧伊那市の分団にも見受けられるわけであります。今後もきめ細かな行政サービスの提供、それから適正な財政運営のもとに、伊那市の均衡ある発展のための事業、これを実施していくつもりであります。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島進議員。



◆12番(飯島進君) 先日の八木議員の質問にもありましたけれども、中心市街地活性化という言葉があります。この中心市街地という言葉を聞けば、通り町を中心とした伊那市内の商店街が対象と、誰でも思うのではないかと思います。タウンステーション伊那まちや伊那まち再生やるじゃん会などの活動も思い浮かびます。高遠町にも中心市街地があります。しかし、高遠町の中心市街地は中心市街地活性化策の対象にならないという話を以前に聞いたことがあります。今は空き店舗の改修や家賃の補助など、高遠町商店街も対象となったようですが、これも地域格差の一例ではないでしょうか。これについては答弁は要りません。

 次に、精神的な問題でありますが、これは物差しでははかれないし、数値化できないし、目に見えない微妙な問題であります。そこで市長に1点ずつお尋ねいたします。

 合併協議で、合併後10年間は地域自治区総合支所が置かれ、副市長と同等の予算執行権を持つ地域自治区長のもと、地域内分権が与えられ、地域協議会が地域の問題を協議し、地域が寂れることのないように配慮するといった合併前の約束が実現していないことへの、こんなはずじゃなかったという精神的な問題であります。

 そこで市長にお尋ねいたします。合併前、住民説明会では、高遠町、長谷地区に10年間は地域内分権が与えられるとの説明がありました。この地域内分権は実際与えられていたのか。また、地域内分権のために、地域自治区長、総合支所長に副市長と同等の予算執行権、合併協議では確か5,000万円の予算執行権があるとお聞きしましたが、実際に地域自治区長が行使したことがあったのか、この2点について、市長にお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 地域自治区の事務所であります総合支所では、市長の権限に属する事務を分掌し、その地域の住民の意見を反映させて地域との連携の強化に配慮していきながら、事務を処理するということであります。この予算の執行権については、伊那市事務処理規則に基づいて処理をしております。地域自治区長である総合支所長は、総合支所に再配当された事業予算について執行しております。5,000万円の予算執行権があるというのは、この事務処理規則の中で2,000万円から5,000万円の区分に関して、総合支所長の決裁を要するというもので、それ以下の金額については、それぞれの区分に従って、次長、あるいは課長が決裁をしているのが実情であります。したがって、総合支所が担当する事業、それから予算については、それぞれの権限のもとに適正に執行されているということであります。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島進議員。



◆12番(飯島進君) 適正に執行されているという市長の答弁でありますけれども、高遠町では、各地区から出された住みよい地域づくり計画に基づいて、危険箇所の改修等、生活に密着した問題について、優先順位をつけて行政に要望し、解決してきました。しかし、地域からはすみよい地域づくり計画で幾ら上げても、行政は一向にやってくれないという声を耳にします。もし、地域自治区長、総合支所長に5,000万円の予算執行権があれば、地域要望が少しでも改善されたのではないかと思えて仕方ありません。

 次の質問に移ります。自然や歴史、文化といったものは、それ自体は合併できませんが、共有することはできます。合併により、高遠町の桜、そして歴史や文化、そして先日の飯島尚幸議員の質問の中で、新宿区とのつき合いは伊那市にとって宝物であるという表現がありましたが、その新宿区や会津若松市などの友好都市、そして長谷の雄大な南アルプスの自然が新伊那市の新たな共有財産となりました。そして、先ほども触れましたが、合併により使えることとなった合併特例債をフルに使って、おくれていた施設整備や環境整備が進められたことなど、合併してよかったなという気持ちをどのくらいの市民が持っているのだろう。そんな精神的な問題であります。そこで市長にお尋ねいたします。

 一つの自治体である以上、経済的、物質的にも、また精神的にも一体感の持てる市政運営に努めてほしいと思いますが、市長のお考えについてお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) もとより、そのつもりで市政に当たっているつもりであります。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島進議員。



◆12番(飯島進君) 次に、高遠町、長谷地区の住民は、役場時代の窓口、福祉の窓口も含め、かゆいところに手が届いていたスモール・スケール・メリットならではのサービスがだんだん遠のき、大きな組織の中、ある意味、機械的な接し方となったことへの精神的な問題であります。このことについて、市長のお考えについて、お尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) これは合併に伴って、将来を見据えた行政サービス、財政の健全化に取り組んでいるわけでありますが、市民の皆さんの視点に立って対応しているつもりであります。これがかゆいところに手が届かないと言われるのであれば、これはまた内容をよく点検していかなければいけないと。ただし、私は平等に旧伊那市も高遠も長谷も扱っておりますので、こうしたことについては、旧伊那市、長谷等からは聞こえてきておりません。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島進議員。



◆12番(飯島進君) 確かに高遠町、長谷村はそのスモール・スケール・メリット、小さな行政区であったために、そういった声も出てくると思うのですけれども、関連してお尋ねいたしますけれども、市内には多くのボランティア団体があり、積極的に活動しています。そのほとんどの団体は地域のため、伊那市のためにと献身的に活動してくれている皆さんであります。その皆さんから寄せられる声に、今まで研修等に出かけるときには、伊那市のマイクロバスが使えたのに、今は難しくなって、昔のように使わせてもらえないという話を聞きます。しかも何人もからであります。このことについて、市長のお考えについてお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) マイクロバスの使用につきましては基準があります。これは国土交通省から自動車輸送法に基づく適正な運用についての通知があったわけでありまして、白バス行為に対しての注意があったこと。また事故等、損害賠償等もございますので、平成22年11月に公用車使用の取り扱いに関する基準をつくったわけであります。外郭団体へのマイクロの貸し出しを原則認めてはおらないわけでありますが、外郭団体等であっても、市からの委託事業、それから共催事業の場合で、市の職員が職務として同行する場合には許可をしているという状況であります。ただ、視察研修と称して役員とか会員等の慰安、あるいは観光目的の要素があるものについては、当然、使用は認めておりません。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島進議員。



◆12番(飯島進君) 次に、将来に対する不安の問題であります。このことは、地域住民にとって、愛着のある施設や祭りが行政改革のもと、統廃合されるのではないかという不安もその一つであります。

 例えば、高遠スポーツ公園、プール施設の存続についてであります。この問題は高遠町地域協議会でも取り上げられましたが、市では市の全ての体育施設を対象として、閉鎖及び存続を求め、あり方を検討しています。地域協議会委員の子供や保護者に聞くと、閉鎖はしないでほしいとの意見が圧倒的に多いがという提案に対し、市内には公設のプールが2カ所あり、民間プールもあること、施設整備の老朽化が顕著であること等を踏まえ、あり方検討が必要と考えますとの回答が市から寄せられています。また、伊那市行政改革審議会では、高遠城下祭りが審議対象となり、事業主体の見直しという評価結果が出ています。四日市場のパターゴルフ場もこの審議会の対象となったことがあります。

 地域エゴを何でもかんでも通そうというわけではありません。しかし、地域住民にとって、愛着のある施設や祭りが行政改革のもと、統廃合されるのではないかという、将来に対する不安があることは事実であります。このことについて、市長のお考えについてお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) この見直しでありますが、高遠に限ってその対象にしているかのような表現の仕方ですけれども、これは伊那市全体を見ているわけでありまして、高遠だけではないということを、まずこちらからお話をしておきたいと思います。

 プールの話も確かにそうでありますが、上伊那では、だんだんに自治体で運営するプールが消えております。駒ヶ根も今度やめるという方向、また、南箕輪村でも50メートルプールは廃止、残っているのが25メートルのみと。それに比べて、伊那市ではプールが2つあります。かつて、高遠のプールについて、一回見直しをしましょうということがありましたが、これは延長されました。この際、お話をしますと、今のポンプ類について、壊れた場合、このときには廃止をしましょうという約束のもとに今、継続しておりますので、このことについては、そういう方向は変わっていないということをお話をしたいと思います。

 今後も既存施設の統廃合等については、その都度検討して、また提案していくということになります。地域の方々には、検討の経過をよく説明し、地元の意見も十分に聞いた上で、またお互い納得いく、よりよい改革というのを実施していくつもりでありますので、御理解と御協力をお願い申し上げたいと思います。

 地域住民の意向を無視した行政改革ということを、もともとするということを言っているわけではありませんので、そうした無視をした行政改革を行っているかのように見えるのであれば、これは表現が足りなかったかもしれません。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島進議員。



◆12番(飯島進君) 仮に一つ、高遠だけの問題ではないということ、これはもっともだと思いますけれども、高遠スポーツ公園にあるプールについて、ポンプが壊れたら廃止するということ、これは恐らく高遠のほとんどの人は知らない。そんな約束があったということを知らないと思います。これが事実であれば、どこでどういうふうに交わされたかということをちゃんと示していただきたいなと、そんなことを思いました。

 最後に、昨年5月21日付の新聞に、合併特例終了後に支所運営なら交付税拡充という見出しがありました。平成の大合併で規模が大きくなり、本庁以外に総合支所を設置運営する市町村への地方交付税の配分拡充を、政府の第30次地方制度調査会が提言する方針を固めたと報道されていました。そして、これは合併推進を目的に導入した交付税の特例措置終了後も支所で提供している住民サービスを維持するのが狙いと書いてあります。

 そこで市長にお尋ねいたします。このことについて、その後どうなっているのか、わかったら教えていただきたいのと、この制度についての市長のお考えについてお尋ねいたします。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 合併によります地方交付税の優遇措置につきましては、合併10年後から徐々に削減をされて、5年間かけてゼロになります。平成大合併では、多いところでは10を超える市町村などが合併したところもある中で、支所の統廃合や消防団の配置など、合併効果を短期間で発揮することができないところも多くあるわけであります。合併の市町村からの要請によって、特例措置の見直しが検討されたところであります。

 市町村合併によって、市域が拡大したことに伴う一定の財政需要は必要であります。そうした需要に対して、交付税の措置が講じられることはありがたいことであると考えるわけでありますが、引き続き、合併効果の発揮に取り組んでいかなければいけないと。

 私も合併前、合併後含めて、この旧3市町村にかかわりを持ってきております。今、高遠のという話ばかりでありますけれども、議員の言い方については、高遠がという話でありますが、私は合併してからも、合併をする後も特に長谷、高遠については、好きでありますので、逆に一番行っているのかなというふうに思います。そうした思いを考えながら、また長谷地域に行っても、高遠地域に行っても、いろんな皆さんから、いろんなストレートに話を聞いております。議員のおっしゃっているような話というのは、実は私の耳には入っておりませんので、そこら辺がどこで齟齬があるのか。また、長谷、高遠に行って、聞いてみたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 飯島進議員。



◆12番(飯島進君) 今回の私の質問については、市長は大分不快感を持っているなということはひしひしと感じるわけでありますけれども、私は市長が日々、伊那市の一体感のため、また、伊那市発展のために日々努力されて、活動されていることは重々承知もしていますし、また、高遠町や長谷地区に足しげく通っていただいて、住民と話をしてくれている、こういうことを重々承知しています。

 しかし、私は今回の通告書の欄外に落書きをしておきました。それは、サイレントマジョリティーという言葉であります。この静かなる大衆、声なき声、これを聞き、そしてその声をちゃんと議会に届け、市政に反映させるのも、これも議員の仕事だと思っています。確かに、今市長のほうにはその声が聞こえていないと言いますけれども、私は今、まさにサイレントマジョリティー、声なき声を拾って、きょうここに来ているつもりであります。

 ぜひまた、市長にもそんなことを御理解いただきたいと思うことと、それから、武士は食わねど高ようじという言葉がありますけれども、高遠の住民というのは非常にプライドの高い人種かなというふうに思っています。それが、そのプライドの高さが高遠の長所でもあり、短所でもあるのかなというふうに思うわけでありますけれども、長野県で3番目に広い伊那市となった、この広い伊那市ですので、当然、考え方や感性が違う、そういうところがあってもおかしくはないと思うのです。そういうことを考えると、まだまだ私は一体感の醸成にはもう少し時間がかかるのかなと思っています。

 しかし、いつまでもそんなことは言っておられませんので、合併10年目となる平成27年が名実ともに一つの伊那市となり、そして大いなる伊那市発展の年となりますことを願いまして、私の質問を終わります。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもちまして、飯島進議員の質問が終了いたしました。

 以上で、通告者の質問が終了いたしました。

 引き続き、関連質問を行います。関連質問のある方の発言を許します。

 柴議員。



◆16番(柴満喜夫君) 関連質問をするつもりはございませんでしたけれども、今飯島議員の質問に対して関連質問をしたいと思います。

 私どもも合併して伊那市民として、今のことをお聞きした中でもって、本当に高遠の市民の皆様、長谷村とは言いませんでしたので、そんなような考えの皆さんが大勢おるのか。また、職員の中にもそういうことの考えを持ってする職員がおるのかということも、今ちょっと頭に浮かんできております。その中で、市長が伊那市の市民、またそれぞれ伊那市の職員が、合併して今の質問のようなことがあるのか、ないのか。市民を代表して、そうではないよということを言っていただきたいと思います。



○議長(伊藤泰雄君) 白鳥市長。



◎市長(白鳥孝君) 私も合併をしてから、市長と語る会、市長と語りたいなということで、たくさんの皆さんと話をしてまいりました。都合百数十回、3,500人以上の方と話をしてまいりました。これは地域の課題について、また、地域の将来の夢について、いろんな話をしてきたわけでありまして、高遠地域での何回もやってまいりました。いい地域をつくりましょうと。合併して、簡単には一緒になっても、すぐに一体感は得られないにしても、少なくとも早く一体感を求めて、一緒に地域づくりをしましょうねということをやってまいりました。

 そうした意味において、私自身はその方向に来ているなというふうに思ったのですけれども、どうもそうではないというような意見もありますので、これはこれとして、真摯に耳を傾けていきたいと。ただし、否定ばかりするのではなくて、やはりみんなが一緒になって、これから地域をつくりましょうよという方向へ行かないと、何年たっても、10年たったからよくなるということではないわけでありますので、本当に胸襟を分かち合って、それからの地域づくりというのを一緒に邁進をしていくということが極めて重要だと思います。一つのエゴだけでは地域づくりはできませんので、お互い譲るところは譲って、それからこの伊那市がこれから将来にわたってすばらしい地域になるように、一緒になってやっていくべきだというふうに考えます。



○議長(伊藤泰雄君) 以上をもって、関連質問を終結いたします。

 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 本日は、これをもって散会いたします。



△散会 午後2時43分

 地方自治法第123条第2項の規定により署名をする。

       伊那市議会議長

       伊那市議会議員

       伊那市議会議員