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長野県 上田市

平成25年  6月 定例会 06月26日−一般質問及び質疑(一般)−05号




平成25年  6月 定例会 − 06月26日−一般質問及び質疑(一般)−05号







平成25年  6月 定例会





平成25年6月26日(水曜日)

 午後1時2分開議
 午後8時54分散会

議 事 日 程
   午後1時開議
 1、日程第1 県の一般事務に関する質問
 2、日程第2 知事提出議案第1号から第26号まで
      1 付議議案に対する質疑
      2 各常任委員会付託
 3、議案撤回の件
 4、請願撤回の件
 5、議長提出報告第6号 請願文書表
 6、知事提出議案第26号
  1 委員長報告
  2 討   論
  3 採   決

本日の会議に付した事件
 1、議長提出報告第7号
 2、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第26号までに対する質疑
 3、知事提出議案第1号から第26号まで各常任委員会付託
 4、議案撤回の件
 5、議員提出議案第171号から第200号まで
  1 付議議案に対する質疑
  2 各常任委員会付託
 6、請願撤回の件
 7、請願の付託がえについて
 8、議長提出報告第6号 請願文書表
 9、知事提出議案第26号
  1 委員長報告
  2 討   論
  3 採   決

出 席 議 員
      1番  先 崎 温 容 君    2番  鈴 木   智 君
      3番  丹 治 智 幸 君    4番  斎 藤 健 治 君
      5番  佐 藤 雅 裕 君    6番  遊 佐 久 男 君
      7番  矢 吹 貢 一 君    8番  本 田 仁 一 君
      9番  椎 根 健 雄 君   10番  佐久間 俊 男 君
     11番  紺 野 長 人 君   12番  円 谷 健 市 君
     13番  宮 本 しづえ 君   14番  山 田 平四郎 君
     15番  小 林 昭 一 君   16番  阿 部   廣 君
     17番  西 山 尚 利 君   18番  勅使河原 正之 君
     19番  長 尾 トモ子 君   20番  安 部 泰 男 君
     21番  水 野 さちこ 君   22番  星   公 正 君
     23番  宮 下 雅 志 君   24番  古 市 三 久 君
     25番  石 原 信市郎 君   26番  長谷部   淳 君
     27番  渡 辺 義 信 君   28番  桜 田 葉 子 君
     29番  杉 山 純 一 君   30番  満 山 喜 一 君
     31番  佐 藤 金 正 君   32番  柳 沼 純 子 君
     33番  今 井 久 敏 君   34番  ? 野 光 二 君
     35番  坂 本 栄 司 君   36番  佐 藤 政 隆 君
     37番  立 原 龍 一 君   38番  宮 川 えみ子 君
     39番  阿 部 裕美子 君   40番  吉 田 栄 光 君
     41番  太 田 光 秋 君   42番  斎 藤 勝 利 君
     43番  平 出 孝 朗 君   44番  清 水 敏 男 君
     45番  甚 野 源次郎 君   46番  本 田   朋 君
     47番  川 田 昌 成 君   48番  亀 岡 義 尚 君
     49番  三 村 博 昭 君   50番  神 山 悦 子 君
     51番  佐 藤 憲 保 君   52番  遠 藤 忠 一 君
     53番  小桧山 善 継 君   54番  青 木   稔 君
     55番  宗 方   保 君   56番  西 丸 武 進 君
     57番  渡 部   譲 君   58番  瓜 生 信一郎 君

説明のため出席した者
 県
       知     事     佐  藤  雄  平 君
       副  知  事     内  堀  雅  雄 君
       副  知  事     村  田  文  雄 君
       直 轄 理 事     伊  東  正  晃 君
       安全管理監(兼)    伊  東  正  晃 君
       総 務 部 長     鈴  木  正  晃 君
       企 画 調整部長     森  合  正  典 君
       生 活 環境部長     長 谷 川  哲  也 君
       保 健 福祉部長     菅  野  裕  之 君
       商 工 労働部長     星     春  男 君
       農 林 水産部長     畠     利  行 君
       土 木 部 長     渡  辺  宏  喜 君
       会 計 管 理 者     鈴  木  登 三 雄 君
       出納局長(兼)     鈴  木  登 三 雄 君

       原子力損害対策     鈴  木  淳  一 君
       担 当 理 事

       子 育 て 支 援     小  林  武  正 君
       担 当 理 事

       企 画 調 整 部     樵     隆  男 君
       避 難 地 域
       復 興 局 長

       企 画 調 整 部     鈴  木  千 賀 子 君
       文 化 スポーツ
       局     長

       商 工 労 働 部     五 十 嵐  照  憲 君
       観 光 交流局長

       知 事 直 轄     成  田  良  洋 君
       知 事 公 室 長

       総 務 部政策監     井  出  孝  利 君
       総 務 部 参 事     佐  藤  弘  一 君

 知 事 直 轄
       秘書課長(兼)     成  田  良  洋 君

 総  務  部
       総務課長(兼)     佐  藤  弘  一 君
       総 務 部 主 幹     小  柴  宏  幸 君

 企  業  局
       企 業 局 長     小  松  信  之 君

 病  院  局
       病院事業管理者     丹  羽  真  一 君
       病 院 局 長     佐  原  輝  一 君

 教 育 委 員 会
       委     員     佐  藤  有  史 君
       教  育  長     杉     昭  重 君

 選挙管理委員会
       委     員     中  野  真  理 君
       事 務 局 長     鈴  木  忠  夫 君

 人 事 委 員 会
       委     員     平     雄  一 君
       事 務 局 長     武     義  弘 君

 公 安 委 員 会
       委     員     渋  佐  克  之 君
       警 察 本 部 長     平  井  興  宣 君

 労 働 委 員 会
       事 務 局 長     玉  井     章 君

 監 査 委 員
       監 査 委 員     美  馬  武 千 代 君
       事 務 局 長     鈴  木  清  昭 君

 議会事務局職員
       事 務 局 長     今  泉  秀  記 君
       事 務 局 次 長     小  椋     正 君

       事 務 局参事兼     安  部  光  世 君
       総 務 課 長

       事 務 局参事兼     水  野  成  夫 君
       政 務 調査課長

       議 事 課 長     山  口     浩 君

       議 事 課主幹兼     野  木  範  子 君
       課 長 補 佐

       議事課主任主査     塚  原  隆  光 君

       議事課主任主査     長 谷 川  利  嗣 君
       兼 委 員会係長





    午後1時2分開議



○副議長(斎藤勝利君) この際、私が議長の職務を行います。

 ただいま出席議員が定足数に達しております。

 これより本日の会議を開きます。





△議長提出報告第7号





○副議長(斎藤勝利君) この際、議長より報告第7号を提出いたします。

             

    (参  照)

             





△県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第26号までに対する質疑





○副議長(斎藤勝利君) これより日程に入ります。

 日程第1及び日程第2を一括し、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第26号まで、以上の各案に対する質疑をあわせて行います。

 通告により発言を許します。14番山田平四郎君。(拍手)

    (14番山田平四郎君登壇)



◆14番(山田平四郎君) 自由民主党の山田平四郎でございます。

 新しい年度が始まり、大型予算の中で震災、原発事故からの復興に向け実行・加速の年がスタートいたしました。いろいろな困難があるかとは思いますが、所期の目標を達成していただきたいものです。

 平成22年、宮崎県では、口蹄疫により牛は殺処分され、風評被害が県内経済に及ぼした悪影響ははかり知れないものでした。

 しかし、口蹄疫からの再生・復興を目指し、計画的かつ迅速に取り組むため、宮崎県では119項目にも及ぶロードマップを作成し、再生・復興を推し進めました。二度と同じ事態を引き起こさないよう、防疫体制の強化、防疫マニュアルの作成、防疫演習、防疫協定の締結、防疫意識の啓発など強化策が実施されました。そして、宮崎牛は2回連続全国和牛能力共進会で日本一になりました。本県も、実行・加速の年と銘打ったことし、計画的かつ迅速に再生・復興を推し進めなければなりません。

 先日、小高工業高等学校出身で野球部のキャプテンをしていた青年にお会いをいたしました。現在は、日本大学工学部に入学し、「卒業後は地元に戻り、教員として子供たちの指導をしたい。」と話をしておりました。

 「大きくなったら、福島県や地元に戻り、地元のために仕事をしたい。」このような夢を描いている子供たちはたくさんいます。そのような未来に向かって目を輝かせている子供たちのためにも、復旧・復興の仕事は我々の世代で解決をし、子供たち、若者には福島の将来・発展のための仕事をしてもらいたいものです。1日も早く解決することを目指すことをお誓いをし、質問に移らせていただきます。

 風評対策について質問いたします。

 知事は一昨年、昨年と、本県地場産品の風評被害払拭に向けて、首都圏を初めとした復興イベントや八重洲観光交流館等を活用して販売宣伝に努めてこられたと思います。また、知事が先頭に立って地場産品の魅力や安全性を力強く発信するとともに、商品力の向上や販路開拓支援等を一層強化して、地場産業の早期の復興に向けて全力で邁進されてきました。県内の中小企業も復興してくると確信をしております。

 しかし、震災、原発事故から2年が経過し、企業に明るい回復の兆しが見えるとはいうものの、数字的に震災前に戻らず、実感として景気の回復が感じられないのが県内の中小企業であります。県においては、県産品の風評被害払拭や販路拡大に向け、なお一段の取り組みが期待されるところです。

 そこで、県産品の風評払拭のため、首都圏等の企業などに対する県産品の売り込みを強化すべきと思いますが、知事の考えをお尋ねいたします。

 本県の県産品に対する風評はいまだに払拭されておらず、先ほどの質問でも申し上げましたとおり、中小企業は現在も厳しい経営を強いられております。県では、八重洲観光交流館、イトーヨーカドー葛西店・ふくしま市場において、企業や生産者のプロモーション活動や販売促進キャンペーンなど県産品のさまざまなPR活動を展開していますが、長引く風評を払拭するためには、このようなアンテナショップがまだまだ必要です。

 このような中、先日、県商工会連合会が県産品の風評払拭と消費拡大に向けて首都圏にアンテナショップを開設すると総会で発表されました。これは、県商工会連合会が風評被害の払拭のために消費者に県産品が安全・安心であることをアピールする場の確保が必要と判断し、多くの消費者が利用しやすい場所に開くということであります。

 また、アンテナショップのほかにも、イベントキャラバン事業として、全国複数の主要都市のJR施設や道の駅等において、県内の加工食品や農産物を中心に展示販売、PRを行うことも決定され、これらも平成25年度中に実施されるとのことです。

 そこで、県は県商工会連合会が実施を予定しているアンテナショップ等の事業にどのように協力していくのかお尋ねいたします。

 平成24年度全国新酒鑑評会で、本県蔵元が出品した清酒26点が金賞を受賞いたしました。第2位が兵庫県、17点、第3位、秋田県、新潟県が15点と、断トツの日本一でした。東日本大震災、東京電力福島第1原発事故から2年余り、地震や風評などの被害に苦しみながらも、ひたすらに酒づくりの研さんを積んできた結果であります。

 また、18年前に県のアドバイス、補助をいただきながら開校した清酒アカデミーは、他県の杜氏に頼らず、地元の酒造工、杜氏を育て、地元の雇用対策で誕生いたしました。その清酒アカデミー卒業生杜氏が26蔵のうち20蔵にもなりました。まさしく福島県がいただいた日本一と言っても過言ではありません。

 県内のほとんどの蔵元は零細企業で、家族あるいは従業員が5人から10人という蔵元ですが、どんな状況でも一生懸命やれば日本一になれることを実証しました。このことは、県内の食品加工事業者の方々を含め、多くの人々に勇気とやる気を与えるはずです。

 さきに、県は日本一酒どころとして品質の高さを県内外にアピールしていくというコメントを発表しておりますが、私は、この好機を生かし、日本酒だけではなく、県産品や料理などのPRを同時に行うことで、より効果的に風評払拭と県産品の振興が図られるのではないかと思います。

 そこで、全国新酒鑑評会で日本一になった日本酒と県産食材のPRを一体的に行うべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、防災危機管理について質問をいたします。

 昨年2月、私は同様の質問をさせていただきました。県の答弁は、「まずは初動対応にかかわる県地域防災計画を見直す。」とか、「災害発生に備え、物資のさらなる円滑な供給に向けて、物流団体との応援協定の締結など必要な対策を講ずる。」など答弁がございました。

 県外調査で神戸市、新潟県など過去被害のあった都市を訪問させていただきましたが、危機管理センターでの情報収集や情報発信などが瞬時にできるシステムが完成していました。

 本年、横浜市は、災害時に緊急車両、救急車、消防車など市が所有する835台が7日運用できる燃料250キロリットルを備蓄する専用給油所を整備し、株式会社セブン&アイ・ホールディングスは埼玉の配送センターに関東5,100店へ約10日間配送するための燃料400キロリットルを備蓄いたします。他の都市、そして民間企業が災害に備えて目に見えて計画を市民、県民に発信していますが、福島県の場合はなかなか感じることができません。

 そこで、県は平成23年3月11日の震災及び原発事故の教訓を踏まえた防災対策をどのように進めてきたのかお尋ねいたします。

 次に、再生可能エネルギーについて質問いたします。

 県は、2020年までに県内エネルギー需要の40%に相当する再生可能エネルギーを生み出す目標を掲げています。また、地域の特性を生かした事業が各地で立ち上がっていくよう支援することとしております。しかし、太陽光発電システムが有効的に実施されてはいますが、このままのスピードですと、2020年度目標達成は厳しいのではないでしょうか。

 北海道鹿追町の、牛のふん尿からメタンガスをつくり、メタンガスを利用した発電、砂糖をつくった後、テンサイかすを発酵させてつくったバイオエタノール、芋焼酎のかすを利用し、かすにメタン菌を入れ発酵させエネルギーを抽出、鶏ふんを燃焼させてのエネルギー抽出、東京で今建設中の44階建てのマンションでは地中熱を利用など、各地域では市町村等との連携のもと、さまざまな取り組みが進められております。福島県においても、市町村等との連携のもと、市町村の自給エネルギー率を上げながら目標を1年でも早く達成すべきです。

 そこで、市町村等との連携による特色ある再生可能エネルギーの導入について、県の考えをお尋ねします。

 次に、除染について質問いたします。

 地元郡山では、数多くの除染作業員の方が暑い中、除染作業に取り組んでいます。表土を剥ぎ、枝を切り、アスファルト、コンクリートを洗い、雨戸もきれいにし、除染は着実に進んでいるかと思われます。

 先日、除染が終わった小学校の前の公園とゲートボール場のある公園の除染前、除染後の線量を見てきました。小学校の前の公園、除染前1.69マイクロシーベルト、除染後0.48マイクロシーベルト、ゲートボール場のある公園、除染前2.72マイクロシーベルト、除染後0.87マイクロシーベルトとなっていました。

 除染による低減率は、一般的に空間線量が高いほど低減率も高くなる傾向がありますが、こうした傾向は地域で捉えた場合も同様と思われます。県は、4月に除染管理目標の設定のあり方を市町村に示しておりますが、このあたりの状況はどのように考慮されたのでしょうか。

 そこで、除染作業の管理目標は、地域の実情に応じた目標値を設定する必要があると思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、食品の検査結果について質問いたします。

 食品中の放射性物質の検査結果等の情報発信についてであります。

 消費者庁と文部科学省は全国の小中学校、高校を対象に、食品と放射性物質に関する授業を導入すると報道がありました。食品の放射性物質の検査方法、放射性物質の濃度による健康への影響、昨年4月に厳格化された食品衛生法の基準値、風評被害にあえぐ本県の現状などを教えるものです。

 また、これから消費者として農産物を購入する機会がふえる若い世代に放射性物質に対する正しい知識を身につけさせ、適切な判断力を養うことを目的としております。こうしたことが全ての学校に導入されて、風評被害の払拭につながることを期待しております。

 しかし、ことしの2月に消費者庁が行った調査では、「福島県産の食品の購入をためらう。」という回答が約2割あり、また、驚くべきことに「検査が行われていることを知らない。」と答えた消費者が2割強もあったということです。数多くの検査機器を導入し、米の全量全袋検査やモニタリング検査等によって、市場に出るものは安全性が確認された商品であるにもかかわらず、検査が行われていることが知られていないことは残念でなりません。

 そこで、県は農産物を初めとした食品中の放射性物質の検査結果等について今後どのように情報発信していくのかお尋ねいたします。

 次に、携帯電話使用中の交通事故防止について質問をいたします。

 携帯電話やスマートフォンは、今や広く普及しており、単なる通話機能だけではなく、メールやインターネット、ゲーム等さまざまな機能を備え、子供からお年寄りまで幅広く使われております。

 ところで、先日、東京でスマートフォンをしながら駅のホームを歩いていて線路上に転落した人がいるとの報道がありました。幸いに命は助かりましたが、同じような事案はいつ再び起こるかわかりません。

 福島県内においても、自転車に乗りながら携帯電話やスマートフォンを使っている人を見かけます。また、携帯電話等を使いながら前を見ずに歩いている人も見かけますが、私はこうした行為を見かけるたび、交通事故の危険を感じています。

 携帯電話等は、非常に便利で楽しいものですが、使う場所、方法等を考えなければなりません。利用者1人1人のマナー向上も大切だとは思いますが、自転車利用者や歩行者が携帯電話等を使用中に交通事故に遭うことを防止するためには、警鐘を鳴らす意味でも警察が積極的な指導取り締まりを行うことが必要ではないでしょうか。

 そこで、県警察における自転車利用者等の携帯電話等使用中の交通事故防止対策についてお尋ねいたします。

 次に、理数教育の充実について質問いたします。

 スペインのバルセロナで開催されたロボット開発技術を競う第4回国際ナノ・マイクロアプリケーションコンテスト世界大会で県立郡山北工業高等学校は準優勝をいたしました。日本の高校生の入賞は初めてで、アイデアが際立ち、動きが精巧と、高く評価されました。

 四輪駆動ロボットで、スマロボと名づけ、東京電力福島第1原発事故の収束作業からメンバーが発想し、原発の作業現場で使用することを念頭に完成させました。復興を願い製作したロボットに込められた福島県の高校生の高い技術力を世界にアピールできたのであります。

 ところで、東日本大震災及び原発事故からの復興には、地域産業の再生や創出が不可欠であります。現在、本県では医療機器開発・安全性評価センターの設立や浮体式洋上風力発電など、新たな産業が集積する動きが見え始め、私も大いに期待しているところであります。

 しかし、いかに施設を整備したとしても、何よりも重要なのは、そこに携わる人材の育成です。私は、長い復興の道のりを歩んでいくためには、小学校段階から理数教育の充実を図ることが必要であると考えており、先ほど申し上げました世界大会準優勝の高校生の後に続く子供たちが数多く輩出されることを期待しております。

 そこで、県教育委員会は小中学校における理数教育の充実にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 次に、学校体育の充実について質問いたします。

 過日、地元の小学校で開催された運動会に参加する機会がありました。中山間地の学校で、全校児童数が50人にも満たない中、地域住民の方の協力をいただきながら大変すばらしい運動会を実施しておりました。

 このような状況は、少子化や原発事故による避難に伴い、県内の至るところで見られるのではないかと思います。そのときに、規模の小さい学校においては集団で行うスポーツをどのように学習しているのかという疑問を持ちました。集団で行うスポーツは、責任感の育成につながるものであります。

 そこで、県教育委員会は、少人数の小中学校の授業において、集団で行うスポーツの充実にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(斎藤勝利君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 山田議員の御質問にお答えします。

 県産品の風評対策についてであります。

 原発事故から3年目に入りましたが、私はこれまで福島県の営業本部長として、1日も早い風評払拭に向け、東京の中央卸売市場、上野駅等の主要駅のほか、企業連携による東北かけはしプロジェクトのイベントや、また東京国際フォーラムで開催をした大交流フェア、さらには県内で開催された各種全国大会などの機会を捉えて、米や桃を初めとする農産物、日本酒、加工食品など、本県が誇る県産品の魅力と安全性について先頭に立ってアピールを行ってまいりました。

 今後は、新生ふくしま復興推進本部において、風評対策を重視する視点の1つに掲げ、戦略性とスピード感を持って取り組むこととしたところであります。首都圏を初め全国に向けて農産物のテレビコマーシャルを展開するなど、従来の対策を一層強化をするとともに、卸売企業や量販店等の仕入れ担当者を招聘し、福島の現状への正しい理解を促し、県産品の取引量の拡大を図ってまいります。

 さらには、福島応援企業などに対しても県産品の積極的な利用を働きかけるなど、金賞受賞数日本一に輝いた日本酒に象徴される、生産者の真心が伝わるすぐれた県産品の風評の払拭と販路拡大に全力で取り組んでまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

    (企画調整部長森合正典君登壇)



◎企画調整部長(森合正典君) お答えいたします。

 市町村等との連携による再生可能エネルギーにつきましては、避難地域等における農業系バイオマス利活用の研究、小水力発電の事業可能性調査、スマート・コミュニティーの構築など、各地域の特色あるさまざまな取り組みを推進しているところであります。

 県といたしましては、引き続き、市町村等との連携を密にしながら再生可能エネルギーの導入推進に積極的に取り組んでまいる考えであります。

    (生活環境部長長谷川哲也君登壇)



◎生活環境部長(長谷川哲也君) お答えいたします。

 教訓を踏まえた防災対策につきましては、自然災害発災時における原子力班の即時設置や物流事業者の参画等による災害対策本部の強化、被災市町村への県の連絡員派遣や緊急速報メール、公共情報コモンズ導入による市町村や住民との情報連絡・伝達体制の充実、災害時要援護者の避難所生活に配慮した生活物資の備蓄や原子力防災資機材の整備など、初動対応の充実強化に努めてきたところです。

 今後とも、燃料や物流に関する協定の締結や防災士を活用した自主防災組織の育成等により、防災対策の強化に取り組んでまいります。

 次に、除染作業の管理目標につきましては、市町村が目標値を設定するに当たっては、屋根などの住宅の除染対象ごとに試験的な除染を行い、県が目安として示した平均低減率と同程度である場合は、その目安を目標値として採用し、乖離がある場合などは、試験的に行った除染による低減率をもとに独自の目標値を定めることとしております。

 今後とも、市町村が地域の実情に応じて適切な目標値の設定ができるよう情報提供に努めるとともに、個別の相談に丁寧に対応してまいります。

    (農林水産部長畠 利行君登壇)



◎農林水産部長(畠利行君) お答えいたします。

 食品中の放射性物質の検査結果につきましては、生産、流通、消費の各段階で検査後速やかに公表しております。

 特に、農林水産物や加工食品の検査結果は、「ふくしま 新発売。」のホームページにおいて、検査の実施状況等とあわせて情報発信しており、今月からは、検査結果のグラフ化などにより、一層わかりやすい情報提供を行っております。

 また、消費者が検査結果を量販店等で確認できるタブレット端末の整備を支援するほか、県内外のイベントや産地ツアー等においても、検査体制やその結果を丁寧に説明するなど、今後も積極的な情報発信に努めてまいります。

    (観光交流局長五十嵐照憲君登壇)



◎観光交流局長(五十嵐照憲君) お答えいたします。

 県商工会連合会によるアンテナショップ等の事業につきましては、県内中小企業者と商工団体が力を結集して風評に立ち向かう取り組みとして、県産品の販路回復及び拡大に大きく貢献するものと期待されるところであります。

 県といたしましても、首都圏におけるアンテナショップなどの運営実績を踏まえ、情報提供及び広報面での協力を行うとともに、共催事業の展開を検討するなど、密接に連携を図りながら積極的に協力してまいる考えであります。

 次に、日本酒と県産食材のPRにつきましては、さきの全国新酒鑑評会において、各蔵元のたゆまぬ努力と技術が評価され、本県の日本酒が金賞受賞数日本一の栄誉に輝き、風評に苦しむ県内事業者や県民を勇気づけたところであります。

 県といたしましては、この好機を生かし、首都圏のレストラン等において県産食材を用いた料理と日本酒を提供するイベントの開催や専門誌等でのPR、さらには「ごちそうふくしま満喫フェア」などの各種物産販売イベントを活用し、日本一の日本酒と多くの県産食材の魅力を一体的にPRしてまいる考えであります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 小中学校における理数教育につきましては、早い段階から算数や理科への興味・関心を高め、論理的に考える力や科学的な思考力などを育成することが重要であると考えております。

 このため、本県独自の理科学習指導資料の有効活用を図るとともに、昨年度より実施している算数、理科の学習会や算数・数学ジュニアオリンピックの内容をより一層充実させるほか、新たに中学生を対象とした科学の甲子園を開催するなど、理数教育のさらなる充実に取り組んでまいる考えであります。

 次に、集団で行うスポーツにつきましては、仲間と協力しながら競い合う経験を通してお互いを尊重する気持ちが育成されるなど、大変有意義であることから、これまでも各学校において、児童生徒数に応じ、人数やルールを工夫するなどの取り組みを行っております。

 今後は、複数の学年や学校が合同で体育の授業を実施するなどの実践事例を紹介し、集団で行うスポーツの充実に努めてまいります。

    (警察本部長平井興宣君登壇)



◎警察本部長(平井興宣君) お答えいたします。

 自転車利用者等の携帯電話等使用中の交通事故防止対策につきましては、自転車運転中の携帯電話等の使用は道路交通法等に違反する危険・迷惑な行為であるため、街頭における指導取り締まりを行っているほか、児童生徒に対して、自転車シミュレーターやスタントマンを使った交通安全教室等を実施しております。

 県警察といたしましては、引き続き、指導取り締まりを徹底するとともに、学校等の関係機関と連携の上、交通安全意識の高揚を図ってまいる考えであります。



○副議長(斎藤勝利君) これをもって、山田平四郎君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。9番椎根健雄君。(拍手)

    (9番椎根健雄君登壇)



◆9番(椎根健雄君) 民主・県民連合議員会の椎根健雄です。

 まず初めに、再生可能エネルギーの推進についてお尋ねいたします。

 福島県は、原発事故を契機に、脱原発、県内の原子力発電所全基廃炉を掲げております。これは、知事を初め県議会も同じ思いであります。しかし、毎週のように国の要職の方々が県内各地に入られ、避難者の方々の生の声を聞き、福島県の住民が苦しんでいる姿を直接視察されているにもかかわらず、原発再稼働の話が出てくるというのは、福島県民の私としては到底納得がいかず、理解に苦しむところであります。

 福島県は、今後もぶれることなく脱原発を進め、世界に先駆けて特に率先し、県民全体で再生可能エネルギーの普及拡大に努め、新生ふくしまを世界へ発信していくべきと考えます。

 県においては、復興・再生の牽引役として再生可能エネルギーの飛躍的推進を進める1つの事例として、今年度、福島空港において、県民参加型ファンドを活用した発電事業を実施、形成するとしています。本県の空の玄関となる福島空港で県民と再生可能エネルギーのかかわりを深める事業を実施することは、県民や県外から来られた方々に対し、福島のブランドを高め、新生ふくしまをアピールする機会でもあります。

 また、固定価格買取制度が有利なうちにこの事例を着実な事業化に結びつけられることを示すことで、県内における県民ファンドの浸透と再生可能エネルギーの導入拡大につながると期待するものであります。再生可能エネルギーの加速度的な普及を目指すには、地域社会による自発的・自立的な参加が欠かせません。

 そこで、福島空港メガソーラー事業における県民参加型ファンドについて、県の考えをお尋ねいたします。

 また、復興に当たり、再生可能エネルギー先駆けの地を目指し、原子力に依存しない安全・安心で持続的に発展可能な社会づくりを基本理念に掲げる本県は、県営の施設において積極的に再生可能エネルギーを導入し、県民に広く再生可能エネルギーの普及に対する啓発を行うべきと考えます。

 そこで、県営の復興公営住宅の整備に当たり、積極的に太陽光発電を導入すべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、未来を担う子供たちの育成についてお尋ねいたします。

 私は、以前、学校法人石川義塾創立120周年記念講演で、なでしこジャパン佐々木則夫監督の講演を拝聴しました。「なでしこらしさとは、ひたむき、しんが強い、明るい、礼儀正しい、この日本人特有の道徳心は、世界から見てみると大変すばらしいことがわかる。日本人はもっと自分に自信を持つべき。成功の反対は失敗ではなく、チャレンジしないこと。失敗しながらでも常に前向きに生きていこう。」との内容で、今の福島県の現状にしっかりと目を向けながらも、夢を持って前向きにチャレンジしていこうというメッセージでありました。子供たちの目は、講演を聞く前と後では別人のように輝きが変わり、明るく佐々木監督に質問をしていた姿がつい先日のように思い出されます。

 学校生活や日々の家庭生活の中で、子供たちは多くの場面で大人が形づくった世界の中で生活を送っています。そのため、震災や原発事故といった厳しい状況の中でも、子供たちに夢のある将来像を語り、そして子供たちが夢を描けるようにすることが大人の使命だと思います。夢を描くことができた子供たちは、10年後、20年後に必ずやまた次世代に向けて夢を語り、たくましく福島を前向きに前進させてくれると思います。

 本県において、さまざまな団体が、佐々木監督のような著名な方から夢を描くきっかけとなるお話を聞く機会やさまざまな地域の人との交流など、子供たちの将来につながる取り組みを進めようとしていますが、震災の記憶が風化するのに伴い、活動資金の面で厳しい状況にあると聞いています。私は、原発災害という厳しい状況にある福島県だからこそ、子供たちが夢を描く、夢を支えるための取り組みを手厚く展開するために民間活動を支援すべきと考えます。

 そこで、子供たちが夢を描き成長していくための活動をどのように支援していくのか、県の考えをお尋ねいたします。

 また、原発事故以降、県内の子供たちは、生活習慣が異なる状況下での生活を強いられたことや、屋外での運動や遊びが制限されていたこともあり、他県の子供に比べて体力の低下や肥満の傾向が著しいとの指摘がなされています。未来を担う子供たちの心身と健康を守ることは、本県の将来の発展に欠かせない最優先課題の1つと言えます。

 そこで、子供たちのスポーツにかかわる地域の指導者の養成にどのように取り組んでいくのか、県の考えをお尋ねいたします。

 また、学校などの教育現場を中心に体力の向上に積極的に取り組むべきと思いますが、県教育委員会は児童生徒の体力の向上にどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。

 次に、双葉郡内の文化財の保全についてお尋ねいたします。

 先日、会派で視察を行った福島県文化財センター白河館「まほろん」では、原発事故で被害をこうむった双葉町、大熊町、富岡町から文化財レスキューにより救出された文化財の保存や紹介を行っております。これらの品は、代々郷土の人々とともに歩み、守り、伝えられてきた貴重な財産であり、長い道のりがかかる地域の復興においても大変重要な文化財であります。

 本来であれば、国、東電の責任のもと、次世代へつないでいくためにしっかりとした管理・保存が行われるべきであります。しかし、現状は「まほろん」の仮保管施設において、指定管理者である財団法人福島県文化振興財団が県の委託を受けて保存・管理しているのが現状であります。次世代に責任を持ってこれらの文化財を保存・管理する必要があると考えます。

 そこで、福島県文化財センター白河館の仮保管施設に保管している双葉郡内の文化財の保全について、県教育委員会はどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、県外避難者への情報提供についてお尋ねいたします。

 いまだに5万5,000名近い県民が県外に避難している中で、帰還に向けた不安解消のためには、県外避難者の心をつなぐ取り組みとして健康管理などを初めとする情報の提供は重要な要素になります。しかし、市町村との関係等から、この情報が十分に県外避難者へ伝わらないケースも多々見受けられます。現在県が行っている県民健康管理調査、特に甲状腺検査については、保護者の関心も高く、その情報提供が果たす役割は特に大きいものと考えます。

 そこで、県外避難者への甲状腺検査に関する情報提供にどのように取り組んでいくのか、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、農業及び県産品の振興についてお尋ねいたします。

 県内の農林水産業がいまだ厳しい現状にある中で、知事におかれましては、大相撲初場所に続き、5月場所においても直接、優勝力士に福島県知事賞の県産ブランド米「天のつぶ」、福島牛、ふくしま愛情野菜詰め合わせの授与を行うなど、復興に向けた本県の姿や農産物の安全性や魅力を全国に発信し、マスコミにも大きく取り上げられました。

 風評被害の払拭には、中長期的な視点に立って継続的に情報の発信を行っていく必要があると考えます。例えばJR秋葉原駅や上野駅における福島フェアや消費者産地モニターツアーは、今後も継続して行う必要があります。

 また、消費者の安全・安心を感じる基準は個人個人がそれぞれ違うので、今後も丁寧に農産物に対する安全対策、放射性物質基準値や検査結果等の情報を提供し、消費者の正しい理解と納得に基づく農産物の購入拡大に努めなければいけません。そのためにも、知事におかれては、今後も福島県の先頭に立って積極的に取り組むべきと考えます。

 そこで、県産農産物の風評の払拭に向けどのように取り組んでいくのか、知事の考えをお尋ねいたします。

 また、現在、全国の消費者の中には、本県産食品に対する漠然とした放射能への不安をお持ちになり、本県産品の購入をとりあえず避けているという方が少なからずおられます。一方では、たくさんの消費者の方に県産品の応援をいただいております。

 このような状況下で、風評払拭のためには、本県の農産物や加工食品等の安全対策等に関する正しい情報提供によって消費者の理解を深めるとともに、支援意識の高い消費者に対しては積極的な情報発信を行い、継続的に本県産品を購入していただけるファンになっていただくことが大切だと思います。

 今回、県では平成25年度地方消費者行政活性化交付金を活用し、県産品の消費者理解促進のための新たな事業を行うと伺っています。私は、これは時宜を得た取り組みではないかと受けとめておりますが、根強い風評が残る中で消費者理解を促進するには、単なる安全性のPRにとどまらず、県産品の真のよさが伝わるようなきめ細やかな取り組みが必要であります。さらに、施策間の連携や部局をまたいだ連携を図ることにより、一層効果を上げることができるものと考えます。

 そこで、県産品に対する消費者の理解促進のための新たな取り組みをどのように進めていくのか、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、本県の環境についてお尋ねいたします。

 県が発表しているデータによりますと、現状、飲み水などに放射性物質は検出されておらず、飲料水の安心は確保されております。しかし、県内のアユ、イワナ、ウグイといった川魚は県内の多くの地域で出荷制限がかかるなど、依然として厳しい現状が続いております。

 先日、千葉県内の江戸川で捕獲されたウナギから基準値を超える放射性セシウムが検出された事例など、広範囲に及ぶ河川や湖沼の汚染には今後も細心の注意を払う必要があります。

 また、原発事故から時間が経過するにつれ、雨や雪解け水などにより、山々から徐々に放射性物質が河川や湖沼へ流れ込んでしまっている現状も県発表のデータより見えてきております。県民の安心・安全のためには、今後も、飲料水、農業用水等の利用も含め、川魚の検査体制の充実と河川と湖沼におけるしっかりとした汚染状況の情報収集、情報の発信は必要不可欠と考えます。

 そこで、放射性物質による河川や湖沼の汚染状況の確認及び情報発信について、県はどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。

 原発事故から2年と3カ月、避難指示区域の野生動植物においては、震災以降もこの地域で生育し続けております。

 特に、イノシシなど野生動物における放射性物質の影響や、人間がいなくなったことによる生態系の変化について、今後、住民の帰還に向けて県が取り組んでいくためには、中長期的に調査、監視等を行い、状況を把握していく必要があると思います。県は、今後、避難指示区域の野生動植物の状況について、専門機関と連携して中長期的に調査等を行っていくべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、インターネット選挙運動の取り締まりについてお尋ねいたします。

 公職選挙法の改正により、次の参議院議員選挙からインターネットや社内LAN等を利用した選挙運動が解禁となります。有権者は、ホームページやブログ、ツイッターやフェイスブック等のSNS、動画共有サービス、動画中継サイト等を利用した選挙運動が可能となり、また、候補者、政党等は、ウェブサイト等及び電子メールを利用した選挙運動が可能となります。

 こうした新たな選挙運動の解禁は、若い世代の関心を集められる等多くのメリットもありますが、候補者に対する誹謗中傷や成り済まし、候補者のウェブサイトの改ざん等も懸念されます。

 そこで、インターネット等を利用した選挙運動解禁後の選挙違反取り締まりにどのように取り組むのか、県警察の考えをお尋ねいたします。

 最後に、御当地ナンバーについてお尋ねいたします。

 県内には、御当地ナンバープレート「会津」があります。報道によりますと、現在、郡山市は新市長のもと、復興へ向けてのPRということで、御当地ナンバープレート「郡山」の導入を目指して、県を通じ国土交通省へ要望したいとのことであります。

 そこで、御当地ナンバー「郡山」について、県から国への要望状況と今後の国の手続をお尋ねいたしまして、私の質問を終了させていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(斎藤勝利君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 椎根議員の御質問にお答えします。

 風評の払拭についてであります。

 農家の皆さんが丹精込めてつくった農産物は、本県が誇るまさに宝であります。これまで私は、県内外の量販店や市場等へ足を運び、消費者、流通関係者等に対して直接、県産農産物の魅力や安全性を丁寧に伝え、信頼の回復に努めてまいりました。

 大相撲1月場所と5月場所においては、優勝力士に「天のつぶ」1トンなどの県産農産物を授与し、場内から大きな声援をいただきました。

 また、先月末、東京において、TOKIOのリーダーとともに行った「新生!ふくしまの恵み発信事業」の記者発表を皮切りに、年間を通じたテレビのコマーシャル、また電車内広告等、多種多様なメディアを活用したPRをエリア、期間を大幅に拡大して、昨年度をはるかに上回る規模で展開してまいりたいと思っております。

 さらに、来て、見て、食べて、本県の現状を理解していただく産地ツアーなどの取り組みを一層進めるとともに、民間団体や市町村等が行う風評対策を積極的に支援してまいります。

 今後も、私自身が先頭に立ってトップセールスを行うなど、あらゆる機会を捉えて風評の払拭に全力で取り組んでまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

    (企画調整部長森合正典君登壇)



◎企画調整部長(森合正典君) お答えいたします。

 県民参加型ファンドにつきましては、事業資金の調達、売電益の地域還元、再生可能エネルギーの県民理解促進の点で有効な手段であることから、県内各地で計画される発電事業へのさらなる活用を視野に入れながら創設するものであります。

 今後、福島空港メガソーラー事業での県民参加型ファンドを契機とし、その効果や課題等の検証を行いながら、住民に身近で地域が主体となる事業化が一層促進される仕組みづくりに積極的に取り組んでまいる考えであります。

    (生活環境部長長谷川哲也君登壇)



◎生活環境部長(長谷川哲也君) お答えいたします。

 河川や湖沼の汚染状況につきましては、国と連携し、県内約200地点においておおむね2カ月に1回程度、水質及び底質の核種分析を行っております。

 昨年度の結果では、放射性セシウムは水質からほとんど検出されていないものの、底質からは全県域で検出され、河川では減少または横ばい傾向が、湖沼では増減にばらつきが見られることから、引き続き放射性物質の分布状況等の把握に努め、その情報は放射能測定マップ等も活用して県民にわかりやすく発信してまいります。

 次に、避難指示区域の野生動植物の状況につきましては、食用に供される狩猟鳥獣のモニタリング調査を実施するとともに、今年度から、国際原子力機関、いわゆるIAEAと連携してイノシシの食性や行動圏等の調査を行い、生態系における放射性物質の動態解明に向けて中長期的に取り組むこととしております。

 また、帰還困難区域等においては、国や大学等専門機関が野生動植物の遺伝子や種子の発芽状況等の調査を実施していることから、これらの結果を共有、蓄積し、実態の把握に努めてまいります。

 次に、御当地ナンバー「郡山」につきましては、郡山市から今月24日付で県に対し要望書が提出されたところであり、県といたしましては、国の要綱に定められた手続に基づき、その内容を確認の上、本日、国土交通大臣宛て、御当地ナンバー導入の要望書を提出いたしました。

 今後は、国土交通省において、審査会の結果等を踏まえ、ことし夏にも新ナンバープレートの導入の可否が決定される見込みとなっております。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 県外避難者への甲状腺検査に関する情報提供につきましては、現在、調査の概要や結果の集計値等について、県及び県立医科大学のホームページ等で逐次お知らせしているところでありますが、今後はさらに、検査の結果やその解説を初め甲状腺の医学的な知見や最新の取り組み情報などを掲載したリーフレット「甲状腺通信」を作成し、検査対象者全員に個別にお知らせするなど、県外に避難されている方にも当該検査に関し十分な情報が伝わるよう取り組んでまいりたいと考えております。

    (土木部長渡辺宏喜君登壇)



◎土木部長(渡辺宏喜君) お答えいたします。

 県営の復興公営住宅の整備につきましては、原則として太陽光発電設備を設置することとしており、発電した電力は集会所や共用部分に供給することにより、入居者の利便に供してまいります。

    (子育て支援担当理事小林武正君登壇)



◎子育て支援担当理事(小林武正君) お答えいたします。

 子供たちが夢を描き、成長していくための活動に対する支援につきましては、子供たちの未来に向かって生きる力を育むため、大変重要であると考えております。

 このため、新たにふくしまキッズ夢サポート事業を開始し、子供たちが夢や将来の姿を描くことができるよう、オリンピック選手との触れ合いやさまざまな職業を体験する事業など、民間団体が展開する幅広い取り組みを積極的に支援してまいります。

    (文化スポーツ局長鈴木千賀子君登壇)



◎文化スポーツ局長(鈴木千賀子君) お答えいたします。

 子供たちのスポーツにかかわる地域の指導者につきましては、スポーツ少年団や総合型地域スポーツクラブなどにおいて重要な役割を担っていることから、これまでも積極的に養成を図ってまいりました。

 今後とも、子供たちのスポーツ活動が活発に展開されるよう、公益財団法人福島県スポーツ振興基金の助成事業を通じた講習会の充実等により、心身の発達段階や競技の特性に応じて適切な指導を行うことができる指導者の養成に努めてまいる考えであります。

    (観光交流局長五十嵐照憲君登壇)



◎観光交流局長(五十嵐照憲君) お答えいたします。

 県産品に対する消費者の理解促進のための新たな取り組みにつきましては、これまでの安全確保の取り組みや県産品の魅力の発信に加え、新年度においては、昨年度立ち上げたふくしま応援シェフや生産者とのネットワークを生かした県産食材の試食会や交流会など、消費者に直接伝わる情報発信を強化するとともに、これらのイベントを雑誌等で広くアピールすることにより、消費者の体験や実感に裏打ちされた、より効果的な理解促進が図られるよう取り組んでまいる考えであります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 児童生徒の体力の向上につきましては、これまでも教員を対象とした実技講習会の実施や外部指導者の派遣などにより、体育の授業や運動部活動の指導の充実に努めてきたところであります。

 今後は、こうした取り組みに加え、小学校を対象として、楽しみながら、走る、跳ぶ、投げるなどの基本的な運動能力を高めるための本県独自の新たな運動プログラムを策定するなど、児童生徒の体力の向上を図っていく考えであります。

 次に、県文化財センター白河館の仮保管施設に保管している双葉郡内の文化財の保全につきましては、これらの文化財を劣化させることなく適切に管理していくことが重要であることから、仮保管施設の設置に当たっては、空調機を整備するとともに、断熱と調湿機能を備えた建材を用いたところであります。

 今後は、分類整理・保護作業を徹底するなどして、引き続きこれらの文化財の適切な保全に努めてまいります。

    (警察本部長平井興宣君登壇)



◎警察本部長(平井興宣君) お答えいたします。

 インターネット等を利用した選挙運動解禁後の選挙違反取り締まりにつきましては、公職選挙法の改正趣旨にのっとり、選挙違反取り締まり担当部門のみならず、サイバー犯罪捜査部門や情報通信部門等を含めた必要な体制を構築するなどして適切に取り締まりを行ってまいる考えであります。



○副議長(斎藤勝利君) これをもって、椎根健雄君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。6番遊佐久男君。(拍手)

    (6番遊佐久男君登壇)



◆6番(遊佐久男君) 自由民主党議員会の遊佐久男です。

 東日本大震災、原発事故より2年3カ月が経過し、3度目の夏を迎えました。今なお避難を余儀なくされ、なれ親しんだふるさとを離れ、応急仮設住宅や借り上げ住宅での生活を強いられている方、放射性物質の不安から自主的に避難されている方がいまだ15万人を超えていることは、県、国、市町村の枠組みの違い云々ではなく、復興・再生に向けて、それぞれが現場の状況や課題の情報を共有し、連携して対応しなければならなかったことは言うまでもありません。

 我が自民党議員会は、昨年12月、衆議院議員選挙による自民党の政権奪還を契機に、政権政党の県議会会派として、震災、原発事故からの復興・再生に加速をつけるためにふくしま復興本部を立ち上げました。そして、県内59全市町村に出向き、復興の障害となっている現状と課題を調査しながら要望を聴取いたしました。

 共通した項目はあったものの、合計で550を超える要望をいただき、県が担当する事項については県関係部局へ、国が関係する事項については県関係部局と調整した上で、県選出国会議員と情報を共有しながら、復興庁を窓口に関係省庁へ申し入れを行っております。

 いただいた要望は、賠償に関する問題から、健康、福祉、生活再建などに関する要望、雇用問題、農林水産業の再生、商工、中小企業等の産業再生、社会インフラの復旧、教育問題など、全ての分野にわたっており、県民が復興・再生を実感できる環境を整備するためのハードルの数の多さとその高さを改めて認識させられました。

 現在、それぞれから対応状況や措置方針の回答を受けながら、約3分の2の370項目について要望市町村へ回答をしており、今後も残った項目について調整を進めるとともに、措置状況の進捗について注視をしているところです。

 さて、私も県議会議員として、多くの県民の皆様からいただいた県政に対する要望、震災、原発事故からの復興に対する切実な思いを、私自身3回目となる一般質問の機会をいただきましたので、通告に従い質問をいたします。

 最初に、震災、原発事故による避難の長期化と県民のきずなの維持について伺います。

 東日本大震災、原発事故により被災した本県、そして宮城県、岩手県の合計人口は約560万人であり、そのうち5.4%に当たる30万人余りの人がいまだ避難生活を続けており、そのうち本県の避難者が約15万人、5割を占めております。

 ただ、本県の避難者は、宮城県、岩手県と異なって、地震、津波による被災者の割合が少なく、第1は原発事故による避難指示等によるもので、第2は、放射線が人の健康に及ぼす危険性について科学的に十分に解明されていないことにより、将来の健康に不安を抱いて避難しているという点です。

 さらに、原発事故による避難者を受け入れていながら、県内外へ自主的に避難する人がいるという現状もあります。避難指示区域の再編により、ふるさと帰還に向けて希望の光が見えてきたという点で一定の前進はあったものの、実際の帰還まではまだまだ条件整備が必要で、時間を要するものと思われます。

 発災直後、被災しながらも避難者の受け入れを支援するボランティアとして避難先住民との間にきずなが生まれ、その後、町内会や自治会など住民同士の交流やイベントが催されたりして交流が深まり、避難者と受け入れ住民のきずなが育まれました。

 交流の継続は、それをリードするリーダーの存在と地域組織の支援が重要であったことは言うまでもありません。しかし、避難者も受け入れた避難先の周辺住民も同じ地域で生活を成り立たせていかなければならず、時としてほころびがあらわれることがあります。

 避難が長期化する中で、避難者と受け入れ周辺住民との間にささいな問題が生じたり、新聞報道されるような事件が発生したりするという事態を目にし、残念に思っています。私の自宅の近所にも応急仮設住宅がありますが、大きな問題に発展してはいないものの、ささいなことから相互不信が起きた話は耳にしており、これが氷山の一角でなければいいがと危惧しております。

 また、昨日の我が会派阿部議員の質問にもあったように、被災原因の違いにより支援内容が異なることからくるあつれき問題も解決しなければならない重要事項であります。

 非常のときに為政者がとるべきは、地域住民が向かうべき方向を示し、先頭に立って進むリーダーシップです。今こそ県内外への避難者と県民1人1人とのきずなが大切であると思いますが、知事の思いをお聞かせください。

 長期避難者等の生活拠点の整備について伺います。

 避難指示区域の再編は、避難者のふるさと帰還に希望を与えるものではありますが、帰還までの道のりは、さきにも述べたとおり、まだまだ解決しなければならない問題があります。

 ふるさと帰還までの避難期間中における住居問題については、応急仮設住宅では期間が限定されているといった視点からでなく、快適な住環境を提供する視点から、原発事故に伴う長期避難者等の生活拠点、いわゆる町外コミュニティーの早期整備と災害公営住宅の早期建設は重要です。

 県は、6月14日に原発被災者向け災害公営住宅の整備戸数を全体でおおむね3,700戸整備することを公表し、本定例会に平成26年度までの債務負担行為として186億円を計上する補正予算が提案されております。

 昨年の12月定例会で私は、「整備に当たってロードマップを示すべき。」と質問いたしました。これに対して避難地域復興局長から「住民の意向調査に基づき進める。」旨答弁がありました。

 5月7日には、復興庁から原子力被災自治体における住民意向調査結果が発表され、また、いわき市では受け入れる自治体ごとの個別協議が開始されたと聞いております。個別協議には、広域自治体として県のイニシアチブが必要だと考えます。

 そこで、県の主導により、関係自治体との協議を加速させることが必要であると思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 さて、前の項目で、町内会や自治会など行政が届かない分野での住民同士の交流の重要性について触れましたが、今後整備される長期避難者の生活拠点においても、避難元自治体と受け入れ自治体の地域コミュニティーの住民同士が交流し、相互理解ときずなを深めることが重要です。

 そこで、避難元と受け入れ側の住民間の交流に対する今後の支援のあり方について、県の考えをお尋ねします。

 発災直後に整備された応急仮設住宅への入居の際も、避難前のコミュニティーを維持する重要性は検討されたようですが、応急仮設住宅の立地条件から、医療や福祉、教育などの入居の緊急性により決定された面もあり、避難元の区域が異なっているといった仮設住宅も場所によっては存在しています。

 避難者が将来のふるさと帰還に向け、避難前の住民とのつながりを避難先で維持することは重要です。また、ふるさと帰還に向けては、受け入れ自治体の地域コミュニティーの支援も重要です。

 去る6月9日、郡山市において開催された第2回長期避難者の生活拠点の検討のための協議会でその方策などを検討するコミュニティ研究会の立ち上げが発表されました。

 そこで、生活拠点に係るコミュニティ研究会の運営について、県の考えをお尋ねします。

 また、応急仮設住宅は緊急を要したことから、早期に入居が可能となるような用地選定がなされ、生活する上での条件となる商業施設や医療・福祉、教育などの条件が悪い場所は、交通手段を整えることで補完されたようです。

 これから整備される生活拠点における商業施設については、既存の近隣施設の利用のほか、避難事業者による事業再開や新規出店なども考えられます。また、教育、医療、福祉の分野についても、受け入れ自治体のまちづくり計画などとの調整が必要になるものと思われます。

 そこで、生活拠点の整備に当たり、受け入れ自治体のまちづくり計画などとの整合を図る必要があると思いますが、県の考えをお尋ねします。

 さらに、関連する道路整備について伺います。

 新たに整備される生活拠点と避難元自治体を連絡する道路は、避難地域の復興・再生を支えるインフラとして重要であるとともに、将来のふるさと帰還に向けて、避難者の心の支えとなる希望の道路とも言えます。生活拠点の整備検討の中で復興計画に位置づけされなかった道路であっても、整備が必要であり、推進すべきと考えます。

 私の地元二本松市と避難元の浪江町との間でも生活拠点の整備が検討される予定と報道されております。その整備する場所によっては、国道459号や県道原町二本松線が避難元浪江町と避難先の生活拠点を結ぶ道路として整備を早める必要があるものと考えます。

 そこで、新たに整備される生活拠点と避難元自治体を結ぶ道路の整備について、県の考えをお尋ねします。

 次に、農業の復興施策について伺います。

 平成24年産米は、全量全袋検査の実施によって6月20日検査日現在で、基準値である100ベクレルを超えて隔離保管されたものが1,032万8,012件中71件、率にして0.0007%であったことは、福島県産米の安全と吸収抑制対策や除染の効果をアピールできたものと思います。また、風評被害対策として首都圏を中心に行われたPR事業では、消費者に対して安全性のアピール効果があったとの評価の声も聞いています。

 しかし、米の流通価格については、震災以前と比較し、他県産より低いランクで取引されているのが現状だと聞いています。また、震災、原発事故以前は福島県産米を主力商品としてきた首都圏の米穀店で「福島県産米は扱わない。」という店がまだ残っていると聞いています。

 原発事故で放射性物質が漏れ出たこと、平成23年産ではありましたが、500ベクレルを超える米が出たこと、これは平成24年産米で確立された検査体制と風評対策では消すことができない、これが現実であり、今後は市場に対してのブランド回復に向けた取り組みを強化しなければならないものと考えます。

 そこで、県は平成24年産米の流通状況をどのように捉え、県産米のブランド回復に今後どのように取り組んでいくのか尋ねます。

 また、今後は、避難指示区域の再編に伴い、除染の進捗や試験作付などの結果とあわせて、農業者の帰還が進むものと考えます。農業を再開するためには、地元に研究拠点を設置して、現場に即した研究を行うこと、加えて、研究結果に基づき現地で生産技術指導をきめ細かに行うべきと考えます。

 さらに、放射性物質に高濃度で汚染された地域での農業再生のための研究はこれまで例がなく、本県での取り組みは全世界にアピールできるものと思います。昨年12月に策定した農林水産再生研究拠点基本構想を早期に具現化し、浜地域の農業再生を図り、放射性物質の除染と農業の再生の世界最先端の地はこの福島県であるべきです。

 そこで、県は避難地域等での農業再生に向けた研究をどのように進めるのかお尋ねします。

 日常生活を送るための空間線量低減のための宅地除染は進められておりますが、森林除染は実施にめどが立っておりません。多くの県民が、県内に広がる広大な森林から放射性物質が流出し、除染が完了した地域でも再び線量が上がるのではないかと危惧しています。

 そして、森林からの水は、河川やダム、ため池などから農業用用排水路を経て水田等で利用されています。また、町なかでは、宅地周りの雨水が農業用用排水路に流れ込み、利用されているところもあります。こうしたことから、農業用用排水路については、昨年12月に除染対象に位置づけられ、一部の市町村ではことしの作付前に除染が開始されましたが、多くの市町村では着手できていません。

 そこで、農業用用排水路の除染について、現在の実施状況と今後の進め方を尋ねます。

 次に、市町村が行う除染作業について伺います。

 汚染状況重点調査地域の40市町村のうち36市町村で除染対策事業交付金を活用した地域の除染が進められています。これら市町村が行う除染作業は、着手した時期もさまざまです。また、県は、市町村の要請を受け、発注に当たって、除染作業暫定積算基準や共通仕様書、資材等単価表、機械等損料算定表を示しました。

 一方、放射性物質の汚染状況や地理的条件も市町村によって異なるため、採用される作業方法も作業の委託・発注形態もそれぞれ異なっています。地域の実態に即した実施方法が採用できることから、実施市町村によって施工監理や求められる精度に違いがあるとの声も聞かれます。

 そこで、県が示した除染作業に係る積算基準等の市町村における活用状況について尋ねます。

 また、除染作業が進むにつれ、除染の実施効果と時間の経過や地形的な要因で線量が国の示す基準を満たさなくなるのではないかと危惧する声が聞かれます。

 そこで、除染実施後のモニタリングやリスクコミュニケーションが重要であると思いますが、県の考えをお尋ねします。

 最後に、日本陸上競技選手権大会の開催を契機としたスポーツの振興について伺います。

 来年6月に、国内最高峰の陸上大会である第98回日本陸上競技選手権大会が、ネーミングライツスポンサーにより愛称が「とうほう・みんなのスタジアム」と命名された福島市のあづま陸上競技場で開催されます。陸上の日本選手権が本県で開かれるのは初めてであり、全国各地から多くの選手や役員が来県することで、福島県の安全性と復興へ向かう姿を全国に広くアピールできるものと期待されます。

 また、陸上界も復興へ積極的に貢献すべきという意見があって開催が決定したとの報道もありました。こうしたことから、県民のスポーツへの関心が高まることや地域活性化への効果も大きいため、多くの方に観戦していただくためのPRが必要と考えます。

 そこで、県は開催機運を盛り上げるためどのように取り組んでいくのか尋ねます。

 また、26年度の大会はアジア競技大会の日本代表選考会を兼ねての開催が見込まれています。国内の一流選手たちが競い合う姿を間近にすることでもたらされる子供たちの感動は、陸上競技の裾野拡大にもつながり、陸上王国を自負している本県にとって、この大会は将来本県の陸上競技を支える人材を育てる絶好の機会になるものと考えます。

 そこで、県は陸上競技におけるジュニア層の育成にどのように取り組んでいくのか尋ねます。

 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(斎藤勝利君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 遊佐議員の御質問にお答えします。

 避難の長期化に伴う県民のきずなの維持についてであります。

 県内外では、いまだ多くの県民が今後の生活や健康に対する不安を抱え、さらには避難先でのさまざまな課題に直面して、それぞれ厳しい環境にあると考えております。

 こうした中、避難者が安心して生活をし、ふるさとのきずなを保てるよう、地元紙の送付を初め復興の状況や子育て、健康等に関する情報を盛り込んだ「福島の今がわかる新聞」の発行、またNPO等民間団体への助成等を通じ、見守りや交流の支援に取り組んでいるところであります。

 市町村においても、地域が一体となって、自主的な清掃やスポーツ活動など住民同士の融和に向けたさまざまな交流が行われているところであります。思いやりにあふれる県民性と地域社会を支える人々のきずなは、まさに本県の宝であり、大切にしなければならないということは言うまでもありません。

 そのように、全ての県民が心を1つにして、誇りを持ってこの難局を乗り越えられるよう、私みずからが先頭に立って新生ふくしまの実現に向け全力で取り組んでまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

    (生活環境部長長谷川哲也君登壇)



◎生活環境部長(長谷川哲也君) お答えいたします。

 除染の積算基準等につきましては、市町村が除染業務の発注を行うに当たり参考となるよう昨年8月に提供したところであり、現在、除染を実施している36市町村のうち33市町村で活用されており、今後とも、資材の価格動向等を調査しながら、より実態に即した見直しを行ってまいります。

 次に、除染実施後のモニタリングにつきましては、除染後の空間線量率の変動状況を確認する必要があることから、実施時期や方法等に関する具体的な考え方を早急に示すよう国に求めてまいります。

 また、除染実施後は、除染の結果とあわせ、地域住民の不安や疑問にわかりやすく応えることが重要であることから、専門家の派遣や先進的な取り組み事例の情報共有などを通じて、市町村のリスクコミュニケーションの取り組みを支援してまいります。

    (農林水産部長畠 利行君登壇)



◎農林水産部長(畠利行君) お答えいたします。

 平成24年産米の流通状況につきましては、取引数量は震災前よりも大きく減少しており、取引価格も全国的な傾向から前年産米より上昇したものの、他県産米と比較すると、震災前より相対的にやや低下しております。

 このため、今後は、トップセールスのエリアを拡大し、卸売業者等へ県産米の魅力や全量全袋検査等安全性確保の取り組みを説明するとともに、量販店の仕入れ責任者を対象とした産地ツアーやメディアを活用した積極的なPR等により、県産米のブランド回復を図ってまいります。

 次に、避難地域等での農業再生に向けた研究につきましては、国や大学等と連携した基礎的な研究に加え、汚染された現地において研究を進めることが重要であると考えております。

 そのため、県ではことし4月に、福島市にある東北農業研究センターに3名の研究員を配置し、地域の意向を踏まえ、現地に9カ所の試験圃場を設置して、除染後の地力回復や吸収抑制対策などの研究に着手したところであります。

 しかし、迅速かつ確実に農業再生を進めるためには、現地に研究拠点を設置し、体制を強化する必要があることから、その支援を引き続き国に求めてまいります。

 次に、農業用用排水路の除染につきましては、下流公共水域への拡散や除染した農地の再汚染などを防止する上で重要であると考えております。

 これまでのところ、7市町村が水路除染に取り組み、また13市町村では今後の実施を検討しております。

 県といたしましては、実施市町村の具体的な事例や、水路から除去した土砂の減容化技術等の情報提供を行いながら、さらなる除染の促進に向けて市町村と一体となって取り組んでまいります。

    (土木部長渡辺宏喜君登壇)



◎土木部長(渡辺宏喜君) お答えいたします。

 新たな生活拠点と避難元自治体を結ぶ道路につきましては、安全で円滑な移動を確保するため、県の復興計画に位置づけた基幹的な道路と地域連携道路の整備を優先的かつ計画的に推進しております。

 また、その他の生活関連道路につきましても、避難されている方々の移動に支障を来さぬよう、地域の実情や利用状況等を踏まえ、急カーブの改善や車両のすれ違い困難箇所の拡幅など着実に整備してまいる考えであります。

    (避難地域復興局長樵 隆男君登壇)



◎避難地域復興局長(樵隆男君) お答えいたします。

 関係自治体との協議につきましては、平成27年度までにおおむね3,700戸の復興公営住宅の整備を目指しており、スピード感を持って進めることが重要であると考えております。

 このため、県が主体となって避難元自治体の意向の取りまとめや受け入れ自治体との調整を行い、準備が整った箇所から速やかに着手し、1日も早い生活拠点の整備を目指してまいります。

 次に、住民間の交流につきましては、交流のきっかけをつくること、さまざまな分野での交流に拡大していくこと、さらに、これらの交流を長く続けていくことが重要であると考えております。

 このため、生活拠点の整備にあわせ、交流の場の設定や交流が継続するための仕組みづくりなどについて、コミュニティ復活交付金等の活用により支援してまいります。

 次に、コミュニティ研究会につきましては、将来のふるさとへの帰還に向け、コミュニティーの維持形成のための具体的な方策について検討を行うこととしており、復興公営住宅に入居される方はもとより、周辺に避難している方々との交流や受け入れ自治体の住民の方々との交流も図られるよう、コミュニティー施設、交流イベント、見守り活動など、さまざまな課題について幅広く有識者の意見を伺いながら、国や関係自治体とともに研究を進めてまいります。

 次に、生活拠点の整備につきましては、利便性の高い生活環境を確保する観点や受け入れ自治体への負荷を低減する観点からも、既存の生活基盤を最大限に活用していくことが重要であると考えております。

 このため、関係自治体との個別協議において、商業、医療・福祉、教育などのまちづくり計画等との整合性に配慮しながら復興公営住宅の整備を進めてまいります。

    (文化スポーツ局長鈴木千賀子君登壇)



◎文化スポーツ局長(鈴木千賀子君) お答えいたします。

 日本陸上競技選手権大会の開催機運の盛り上げにつきましては、復興に向け歩みを進める本県において、国内最高峰の陸上競技大会が開催されることは、県民を大いに勇気づけ、スポーツへの関心を高める契機となるものと考えております。

 このため、県内各地で開催される各種イベントやさまざまな広報媒体を活用して積極的な情報発信を展開するとともに、トップアスリートを招いた陸上教室の開催により、子供たちに競技の楽しさを伝え、大会への期待を高めてもらうなど、開催機運を盛り上げてまいる考えであります。

 次に、陸上競技におけるジュニア層の育成につきましては、「陸上王国福島」の実現へ向けた取り組みの中でも最も重要な課題であると考えており、これまでも競技団体との連携により育成強化に努めてまいりました。

 今後は、これまでの取り組みに加え、多くのトップアスリートを育てた指導技術を持つ福島大学陸上競技部の監督を中心とした指導陣により、練習会や県内各地への出前講座を行うなど、さらなる強化と裾野拡大の両面からジュニア層の育成を図ってまいる考えであります。



○副議長(斎藤勝利君) これをもって、遊佐久男君の質問を終わります。

 暫時休憩いたします。

    午後2時45分休憩

             

    午後3時3分開議



○議長(斎藤健治君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。

 直ちに、質問を継続いたします。

 通告により発言を許します。11番紺野長人君。(拍手)

    (11番紺野長人君登壇)



◆11番(紺野長人君) 民主・県民連合議員会の紺野長人でございます。

 まず最初に、職員の復興・再生への意欲と健康管理についてお尋ねします。

 大震災と原発事故から2年3カ月を経過する中で、引き続き、県や医科大学など関連機関の職員の頑張りが県民の安全・安心の暮らしを基本とした真の復興には欠かせない課題であることは言うまでもありません。そのためには、職員の復興・再生への前向きな気持ちと県民のために頑張ろうという意識の継続が重要と考えます。

 そこで、復興・再生に取り組む職員の意識の高揚について、知事の考えをお示しいただければと思います。

 それにしても、2年3カ月という期間は長く、心と体の疲労が本人の気づかないところで蓄積していることと思います。そうした中で、心身の異常について初期の段階から対応するため、職員の健康管理にどのように取り組んでいくのか、県の考えをお示しください。

 また、人間の集中力や緊張感の維持は、生理学的にも限界があります。したがって、今後は業務上のミスや気の緩みからの不祥事等にも留意する必要があります。この2年3カ月の頑張りによって培ってきた県民からの信頼や期待を裏切らないためにも、ミスや不祥事を未然に防ぐための対策として、過剰な負担やストレスの軽減を図ることが今後の大切な課題と言えます。

 そこで、業務を適切に執行していくためには、チェック体制の確保に加え、職員の意欲や集中力を保つことが重要と思いますが、県の考えをお示しください。

 次に、県民の健康を守る取り組みについてお尋ねします。

 まず、その中心的事業である甲状腺エコー検査についてですが、これまで17万人以上の検査を終えた結果、27人が甲状腺がんの疑いとされ、そのうち12人については、切除術が施され、甲状腺がんと確定しています。

 エコー検査により2次検査が必要とされ、確定診断に至るには、喉からの針刺しによる細胞診断が必要となり、小児にとっては大きな負担と不安を伴うことになります。また、いつまで待っても子ども・被災者支援法の基本方針が示されないため、県民健康管理調査として実施する健診や検査以外は有料となり、経済的負担を強いるケースも出てきています。

 したがって、初期のエコー検査から術後ケアの診察までを県民健康管理センターの事業として位置づけ、技術的水準や経済的負担の課題を克服することが求められています。また、こうした取り組みの情報やデータはセンターによって一括的に管理され、今後の取り組みに反映されなければなりません。そうした中で、この間、幾つかの市町村や民間病院が独自に甲状腺エコー検査を開始しました。

 そこで、こうした市町村や他の医療機関が独自に実施している甲状腺エコー検査について、県はどのように捉えているのかお示しください。

 次に、県民の健康を守る上で、医学的知見に基づく施策と県民の不安に寄り添った施策が必ずしも一致しない中で、県として異なる2つの施策を近づけていくことは簡単なことではありません。

 例えばホールボディーカウンター検査は、検査日の直前に一定量の放射性物質を摂取しなければ有意の値が得られず、過去に相当量の内部被曝があっても検出されずという結果になってしまいます。

 当然に、放射性ヨウ素の場合、物理学的半減期により、検出されることはありません。しかし、検査を受けた方は「検出されませんでした。」とだけ告げられた場合、内部被曝はなかったものと思い込み、甲状腺エコー検査などを受けなくなることも懸念されます。

 県は、今後もホールボディーカウンター検査を強化していくのであれば、こうしたことがないように受検者に対し、検査結果が持つ意味などをより丁寧に説明していくべきと思いますが、県の考えをお示しください。

 次に、県民の健康増進と健康診査、いわゆる定期健診の充実についてお尋ねします。

 日本人は、2人に1人ががんを発症します。また、加齢とともに誰でもが生活習慣病のリスクが高まります。したがって、体の異常を早く見つけ、早期治療へと導くことが、県民の健康を守り、増進させるためには最も有効であり、今最も強化すべき取り組みです。

 そこで、市町村が実施する各種健康診査の受診率向上に向け、県はどのように取り組んでいくのかお示しください。

 次に、医療と介護の連携に向けた人材確保についてお尋ねします。

 国は、国民総医療費を抑制するために、診療報酬や看護基準の改定等により、強制的に平均在院日数の短縮を図ってきました。一方で、社会復帰にはほど遠い状態で病院から投げ出された患者を受け入れる介護老人保健施設や特別養護老人ホームは決定的に不足しています。

 特に、震災、原発事故後の県内においては、こうした医療と介護の連携は際立って不十分な実態にあります。必要な医療を提供することが病院経営を圧迫するような医療政策を続けてきたことに本質的な問題があるとしても、今、県が取り組むべきは、介護老人保健施設や特別養護老人ホームの増設によって受け入れ体制の拡充を図ることです。

 しかし、県内においては、看護師不足や介護労働者の不足が深刻な状況にあり、このことが老人福祉施設の拡充や開設を困難にしています。資格が必要なこうした人材の育成には一定の年数を要することからも、1日も早く看護師や介護福祉士を養成する機関への支援等を強化すべきです。また、失業問題が深刻な中で、社会が求めている職域に人材を充当することは、長期的で安定的な雇用を確保することにもつながります。

 そこで、真の雇用対策もあわせ持ちながら、中長期的な視点に立った看護や介護の人材養成について、県はどのように取り組もうとしているのかお示しください。

 次に、民生委員体制の充実強化についてお尋ねします。

 今述べてきたように、医療と介護の連携が極めて不十分な実態にあることや、高齢化社会の進行、さらには大震災と原発事故により生活支援を必要とする方が県内では増加の一途をたどっています。

 そうした中で、こうした方々の生活のみならず、健康管理の問題まで担わなければならない民生委員の方々からは、体制の充実を求める声が日増しに強くなっています。県内において、民生委員1人が担当する75歳以上の高齢者数の平均は、平成2年の29人から平成25年の66人と、約2.3倍にも増加しています。

 そこで、民生委員の方の負担を軽減するために県はどのように取り組んでいくのかお示しください。

 また、民生委員の方の活動推進を目的とした研修会の充実に向け、県はどのように取り組んでいくのかお示しください。

 次に、原発事故に係る損害賠償のあり方について伺います。

 原子力損害賠償金については、国の紛争審査会の指針に基づいて、東京電力が策定した賠償基準により支払われています。しかし、この基準が必ずしも被害者側の立場に立っていないため、原子力損害賠償紛争解決センターへの和解仲裁を多くの被害者が申し立てています。

 センターの審査でこれまで一定程度の和解が成立していますが、この和解事例が公表されないため、賠償の対象となる損害を請求しないまま時効を迎えてしまう被害者もいるのではと危惧されています。

 東京電力は、ことし2月に策定した総合特別事業計画において、この和解内容を賠償請求に適切に反映させるとしていますが、その取り組みは十分とは言えません。

 そこで、原子力損害賠償紛争解決センターの和解実例について、同様の被害者にも適用するよう東京電力に求めるべきと思いますが、県の考えをお示しください。

 次に、財物の賠償請求を行う被害者への支援について伺います。

 財物賠償については、ことし3月から手続が開始されましたが、賠償金の算定方法が余りにも複雑であり、請求を諦めてしまう高齢者や時効に間に合わないケースも心配されます。ただし、時効に関しては、原発事故とは核分裂反応をコントロールできない状態に陥ることを指すわけですから、今まさに事故の最中であり、時効期間3年間の1日目がまだ始まっていないことを県は国と東京電力に明確に申し入れるべきです。

 また、単なる土地や建物への賠償となっていますが、原発事故によって生活を破壊したわけですから、賠償は最低でも生活再建に結びつくものとすべきで、法の壁があれば不足分は国が補償すべきです。いずれにせよ県は全ての被害者が請求手続を円滑に行い、1日も早く生活再建への道筋が見えるように支援していかなければなりません。

 そこで、宅地や建物等の賠償請求を行う被害者に対し、請求手続を円滑に行うための支援が必要と思いますが、県の考えをお示しください。

 次に、災害弔慰金についてお尋ねします。

 震災と原発事故から2年3カ月を経過し、県内では6月18日現在、1,415名の方が震災及び原発事故関連死と認定され、災害弔慰金の支給対象とされています。時間と情報がない中で、準備も受け入れ体制もないまま避難を余儀なくされたことが災害関連死の数を増大させてしまいました。そして、避難の長期化によって、今なお大切な命が奪われ続けています。

 亡くなられた御遺族の方には、決して漏れることなく、法に基づいて弔慰金が支払われなければなりませんが、震災と原発事故から時間が経過すればするほど、市町村においては関連死とするかどうかの判断が困難になってくると思われます。同じ震災、原発事故という原因でありながら、時間の問題や市町村の違いによって認定基準に違いがあってはならず、広域自治体である県がしっかりとかかわりを持つべきです。

 そこで、市町村が行う災害弔慰金の支給に係る審査について、県はどのように支援していくのかお示しください。

 次に、公立学校の教育体制の拡充についてお尋ねします。

 県教育庁の方針は、家庭と地域、学校が連携して県内教育の充実を目指していくとしています。しかし、家庭や地域がゆとりを失う中で子供へのかかわりが薄れ、家庭や地域が担う課題も含めて教育現場が担わなければならない現状にあり、そのことが教職員の労働強化の原因の1つとなっています。

 これは、新自由主義に偏り過ぎた社会のさまざまな矛盾が子供や教育職場に集中してあらわれているものと受けとめなければなりません。真に子供たちの将来を見据えた教育を実現するためには、教職員を管理と競争によって業務へと駆り立てるのではなく、子供と向き合える時間を確保し、やりがいを持って伸び伸びと子供たちを育む環境をつくることが重要です。

 そこで、公立小中学校において、1人1人の子供に教員が向き合うことができる環境を整備するため、今後も継続して教員を増員すべきと思いますが、県教育委員会の考えをお示しください。

 最後に、県における農作物の新品種開発についてお尋ねします。

 これまで県は、農業総合センターを中心とした研究により、多くの新品種を開発しながら県内農業の発展に寄与してきました。しかし、原発事故後は、農産物の放射能汚染に関する業務に人員が割かれ、研究開発部門の体制が後退したままとなっています。

 また、専門性の高い研究を推進するための任期付研究員は、雇用期間が5年を上限としているため、長期に及ぶ研究に適さないだけでなく、不安定雇用であることや手当等が不十分なことから、中途退職などによって農作物の研究開発に少なからず影響を及ぼしています。福島県の復興には、農業の発展は欠かすことのできない課題であり、今こそ福島の再生を全国にアピールするような新品種の開発に力を注ぐべきです。

 そこで、農作物の新品種開発に向けて研究体制を強化すべきと思いますが、県の考えをお示しください。

 以上で私の質問を終わります。(拍手)



○議長(斎藤健治君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 紺野議員の御質問にお答えします。

 復興・再生に取り組む職員の意識高揚についてであります。

 未曽有の大災害の発生からこれまで、県政始まって以来の厳しい状況が続く中、県民の皆さんのたゆまぬ努力と全国から多くの御支援をいただき、また、職員のまさに昼夜を分かたぬ献身的な対応により、本県は着実に元気を取り戻してまいりました。

 しかしながら、今もなお約15万人の県民が避難生活を余儀なくされ、除染、県民の健康、産業の再生、賠償など、さまざまな課題が山積する困難な状況にあります。

 本県が真の復興・再生をなし遂げるため、極めて重要な役割を担っているのは職員であり、復興・再生の加速化のためには、今、何が求められ、そのために何をすべきか、職員みずからが常に危機感を持って現場の声に耳を傾け、これまで以上に部局間の連携を意識しながらスピード感を持って業務に取り組むことが重要であると考えております。

 今後とも、あらゆる機会を通じてこうした私の考えをしっかり伝え、職員の一層の意識の高揚とその継続を図り、新生ふくしまの創造に向けて職員一丸となって全力で取り組んでまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

    (総務部長鈴木正晃君登壇)



◎総務部長(鈴木正晃君) お答えいたします。

 職員の健康管理につきましては、これまで取り組んできた健康相談やメンタルヘルス研修会、さらには長時間勤務者への健康管理医による面接指導等に加え、本年度は新たにストレスチェック調査を実施し、ストレスレベルが高い職員に対しては、臨床心理士等によるカウンセリングを行うことなどにより、心身不調者への早期対応を図り、職員の健康保持に努めてまいる考えであります。

 次に、業務の適正な執行につきましては、複数職員による確認・点検など組織的なチェック体制の確保を徹底するとともに、業務の見直しや必要な人員の確保などによる一層の超過勤務の縮減や計画的かつ積極的な年次有給休暇等の取得、福利厚生事業の活用を通じた心身のリフレッシュの促進などにより、職員1人1人が健康で意欲や集中力を持って業務に従事できるよう努めてまいる考えであります。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 市町村等による甲状腺検査につきましては、それぞれの主体が地域の実情等を踏まえ、実施されているものと受けとめております。

 県が実施している甲状腺検査は、子供の健康を将来にわたり見守るため、県民健康管理調査の他の検査結果等とともに総合的に評価することとしており、今後とも、検査対象者全員が長期にわたり確実に検査を受けられるよう、検査拠点の整備など検査体制の拡充にしっかりと取り組んでまいる考えであります。

 次に、ホールボディーカウンター検査の結果等につきましては、受検された方に、結果通知にあわせて、これまで寄せられた質問の回答集をお送りし、理解を深めていただくとともに、県民のさまざまな疑問にお答えするためコールセンターを設置するなど、きめ細かな対応をしてきたところであります。

 今後は、これらの取り組みに加え、検査内容や結果などについてより正確に伝えることのできる人材の育成にも取り組むなど、県民の理解の促進に努めてまいる考えであります。

 次に、市町村が実施する各種健康診査につきましては、まず、県民1人1人に健診の大切さを理解していただくことが重要なことから、県といたしましては、今年度新たに、市町村の保健推進員等を対象に、地域や職場においてボランティアとして受診啓発活動を行うがん検診推進員を育成していくこととしております。

 また、休日・夜間健診や健診会場への交通手段の確保など、受診機会の拡充等に取り組む市町村に対し財政支援を行うなど、受診しやすい環境づくりにも努めながら、市町村と一体となって受診率向上に積極的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、看護や介護の人材養成につきましては、進学や職業を選択する早い段階から看護や介護に関心を深めてもらうため、中学生や高校生を対象とした出前講座や体験学習、学校説明会を実施するとともに、養成施設の学生に対する修学資金の貸与制度などを通じて将来に向けた人材の養成に努めてまいります。

 また、看護師等養成施設の教育機器整備や介護職養成施設が行う学生確保の取り組みに対し必要な助成を行うなど、中長期的な視点に立った人材の養成・確保にしっかりと取り組んでまいる考えであります。

 次に、民生委員につきましては、高齢者の見守り活動の増加に加え、特に、原子力災害により避難している町村や避難者を受け入れている市町村において負担が大きくなっていると認識しております。

 このため、本年12月に行われる一斉改選に合わせて、要望のあった被災市町村等の民生委員の定数を増員するとともに、地域包括支援センターや市町村社会福祉協議会に配置した生活支援相談員等との連携を一層強化し、民生委員活動を支援してまいる考えであります。

 次に、民生委員の研修につきましては、新たに委員となった方を対象とする新任研修や経験年数4年以上の中堅研修など、階層別研修を方部別に実施いたしております。

 今年度は、震災後初めての一斉改選となることから、新任研修カリキュラムに実践的な避難者相談支援の内容を取り入れるなど、民生委員活動が十分な効果を発揮できるよう研修の充実を図ってまいります。

    (農林水産部長畠 利行君登壇)



◎農林水産部長(畠利行君) お答えいたします。

 新品種開発に向けた研究体制につきましては、育種に携わる研究員を大学等に派遣するなど資質向上を図るとともに、バイオテクノロジーの導入を進め、これまでに水稲の「天のつぶ」を初めとして28品種を開発してまいりました。

 今後とも、先端的な育種技術に精通した人材の育成に努めるとともに、消費者に選ばれる商品づくりとの観点で、開発段階から流通関係業者等の幅広い意見を反映できる推進体制を一層強化しながら、県オリジナル品種の開発に積極的に取り組んでまいる考えであります。

    (原子力損害対策担当理事鈴木淳一君登壇)



◎原子力損害対策担当理事(鈴木淳一君) お答えいたします。

 紛争解決センターの和解実例につきましては、東京電力に直接請求を行う被害者に対しても、和解実例を踏まえて対応するようこれまでも強く求めてきたところであります。

 今般、東京電力は、より困難な避難生活等を強いられたことによる精神的損害を初めて類型化し、要介護者等を対象に一律の追加賠償を開始する旨を発表したところであります。

 今後も、和解実例の類型化を進め、同様の被害者が確実に賠償されるよう求めてまいります。

 次に、宅地や建物の賠償につきましては、金額も大きく、生活再建に密接にかかわることから、それぞれの被害者が最適な算定方法を選択できるようにすることが重要であると考えております。

 このため、金額が記載された請求書を受領した方が数千人に達するなど、請求手続が本格化してきたことから、不動産鑑定士による巡回の個別相談を開始し、来月には県内の各地域で10回の開催を予定しているところであり、引き続き、円滑な賠償請求の支援に取り組んでまいる考えであります。

 次に、災害弔慰金の支給につきましては、関係法令及び条例に基づき、市町村が地域事情等を踏まえ、認定しているところであります。

 県といたしましては、市町村との意見交換会や訪問活動を通じ、認定事務に係る助言や情報提供等を行っているところであり、引き続き、課題の把握に努めるとともに、避難の長期化に伴う困難事例についての具体的な情報交換を行うなど、市町村における事務が円滑になされるよう支援してまいる考えであります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 公立小中学校の教員の増員につきましては、いわゆる標準法により決定される教員数に加え、本県独自の少人数教育や震災対応などに必要な教員数を確保し、配置しているところであります。

 今後とも、教員が1人1人の子供としっかり向き合い、きめ細かな指導が可能となるよう、教員の増員を国に対して要望し、引き続き必要な教員数の確保に努めてまいる考えであります。



○議長(斎藤健治君) これをもって、紺野長人君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。20番安部泰男君。(拍手)

    (20番安部泰男君登壇)



◆20番(安部泰男君) 20番、公明党の安部泰男であります。通告順に従いまして、質問いたします。

 初めに、原発事故による被災者支援についてお伺いいたします。

 東日本大震災から2年3カ月が経過しまして、双葉郡内から避難している住民の皆様は帰りたくても帰れない状態が続き、帰還への希望も折れそうになっております。

 こうした中、先日、受け入れ自治体と避難自治体の両者に国と県が加わり、個別協議が開催されました。受け入れ自治体には、それぞれの考えや事情があることから、まとまるまでに相当な時間がかかると予想されております。

 そこで、私は県の調整力に大きな期待を寄せておりますが、生活拠点についてどのような理念を持って整備を進めるのか、知事の考えをお伺いいたします。

 あわせて、県は受け入れ市町村ごとに開催する個別協議をどのように進めていく考えなのかお尋ねいたします。

 また、コミュニティ復活交付金は、復興公営住宅の整備だけでなく、道路や歩道の整備、学校や保育所の整備、介護施設の整備等とともに、ソフト事業にも活用ができ、事業計画を県と市で策定して国へ要望することになります。

 復興公営住宅が建設される地域では、ごみの増加や交通渋滞などなど、受け入れ自治体の住民にはさまざまな懸念がありますので、丁寧な対応が必要となります。特に、最多の避難者を受け入れ、多くの復興公営住宅の整備が予定されているいわき市の個別協議を県はどのように進めていくのかお伺いいたします。

 次に、被災者の心のケアについて伺います。

 東日本大震災と原発事故の発生後、心と体の健康を害する被災者の増加が問題となっております。内閣府が昨年実施した被災3県の女性を対象とする相談事業では、本県の女性の相談内容で心理的問題に関することが最も多かったことが明らかとなりました。

 また、我が会派が去る5月16日にいわき市で心の健康セミナーを開催した際に実施したアンケート調査でも、「周囲に心が不安定と感じる住民が多いと感じる。」また、「鬱やPTSDと診断された住民が多いと感じる。」と答えた方が多数おりました。

 平成25年度から29年度までの5カ年を計画期間とする福島県医療計画が策定・実施されております。本計画では、東日本大震災及び原発事故によるストレス関連障害や鬱病、アルコール依存症、認知症などの増加や重症化が懸念されるとして、総合的・長期的な心のケアの必要性を明記するとともに、県内各地にふくしま心のケアセンターを配置しております。

 そこで、当センターにおける活動実績と今後の取り組みについてお伺いいたします。

 他の疾病と同様、精神疾患においても早期発見と早期治療が必要と言われております。特に鬱病の治療としては、認知行動療法が効果的であることから、平成23年には、認知療法、認知行動療法を実施できる人材の育成、臨床研究、活動の支援を進めていくために独立行政法人国立精神・神経医療研究センター内に認知行動療法センターが設立されたところであり、今後、同センターを活用するなどして認知行動療法が普及し、住民が身近なところでカウンセリング等を受けられるなど、適切な医療につながるようにしていくべきと考えます。

 そこで、鬱病等の早期発見と早期治療に向けて、県はどのように取り組むのかお伺いいたします。

 次は、がん対策について伺います。

 がんは、昭和56年以降、国民の全死亡原因の第1位を占め、今や3人に1人ががんで亡くなっており、福島県内でもその数は年間6,000人以上となっております。

 このような中、国では、がん対策基本法に基づいて、昨年6月、がん対策を具体的に推進するため、がん対策推進基本計画の改定が行われたところであります。さらに現在、超党派の国会議員によるがん登録の法制化に向けた動きもあるなど、がん対策への取り組みが従前にも増して進められているところであります。

 県でもことし3月に新たな福島県がん対策推進計画を策定し、本県のがん発症予防から終末期ケアまでの総合的ながん対策を推進することとしておりますが、本県の震災からの復興とあわせ、県民の健康を守り、全国に誇れるような健康長寿県を実現するためにも、がんの予防を初めとして、がん検診の普及啓発による早期発見、がん治療や緩和ケア等の医療の充実など、それぞれの段階に応じて今こそしっかりと取り組んでいく必要があると思います。

 本年2月県議会で我が党の甚野源次郎県議が質問したところではありますが、今後の取り組みにおいては、市町村はもとより、医療機関や医師会等関係機関との連携に加え、県民と意識を共有しながらそれぞれが主体的に取り組んでいくことが極めて重要であり、条例の制定も検討していく必要があると考えます。

 そこで、県はがん対策の一層の推進に向け、今後どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

 ワクチン接種について伺います。

 国立感染症研究所によると、ことしの風疹患者数の累計は6月18日までに1万102人に上り、昨年1年間の約4倍となっております。妊婦の感染は、胎児に難聴などの障がいが出る危険性があり、これから流行期を迎えるため、今、患者がいない地域を含めてワクチン接種が必要と専門家は指摘しております。しかし、接種には1万円前後の費用負担を伴うため、接種が進みにくい環境にあります。

 一方で、県内でも郡山市が一足先に接種に助成制度を創設して、先天性風疹症候群の拡大を阻止しようと取り組んでおります。

 そこで、県は風疹予防の啓発についてはどのように取り組んできたのか伺います。

 次に、県内市町村が行う風疹ワクチン接種費用の助成については、5月、我が会派が行いました知事要望の際にも「補助制度を創設すべき。」と提案しましたが、県の考えをお伺いいたします。

 ところで、マスコミ報道によると、感染者の年代が20代から40代に集中しているとのことですが、このように風疹の感染が全国で拡大している原因について、県の考えを伺います。

 去る6月14日付で、都道府県知事宛てに厚生労働省から、ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種の対応について、接種の積極的な勧奨とならないよう留意することなどの勧告がありました。

 子宮頸がんは、乳がんに次いで若い女性に2番目に多いがんであり、罹患数は約9,700人に上り、年間2,700人の方が亡くなられていることから、特に若年層へワクチン接種を進める必要があります。

 現在、ヒトパピローマウイルスへの感染を予防するワクチン接種は、WHOが推奨し、世界100カ国以上で承認され接種が行われておりますが、今回の子宮頸がん予防ワクチンの副反応については、徹底した実態調査、研究を急ぐとともに、その評価に基づいた適切な情報提供が強く求められております。

 そこで、子宮頸がんワクチンの接種について、県は今後どのように周知を図っていくのかお伺いいたします。

 先日、NHKの番組「あさイチ」でも紹介されました性同一性障がいについて伺います。

 性同一性障がいとは、生物学的な性と自己意識の性が一致しない疾患で、性同一性障がいを有する方は、統計などから推測しておよそ男性3万人に1人、また女性10万人に1人の割合で存在すると言われておりますが、この性同一性障がいを取り巻く環境はここ数年で医学的、社会的に大きな変化が起きております。

 平成15年7月には、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律が施行され、一定の条件を満たすことで戸籍の性別の取り扱いの変更申し立てが可能となり、2012年末現在で3,584名が変更を行っております。

 このような背景を踏まえて、県や市町村の職員の性同一性障がいに関する意識の醸成を図るべきと思いますが、県の考えをお伺いいたします。

 性別の取り扱い変更前の当事者にとっては、公文書における性別欄の存在が大きな苦痛となっております。これを改善するために全国200以上の自治体が、印鑑登録証明書や選挙時の入場整理券など可能な公文書から性別欄廃止を実施しておりますが、そのほかにも行政機関には性別の記載を求める各種申請書類があるのではないかと思います。

 そこで、県の申請書類等への性別記載について、県はどのように考えているのかお伺いいたします。

 ところで、性同一性障がいに関して、当事者及び関係者が治療を始める前に医療機関などさまざまな情報に接したり、悩み事を相談したい場合の窓口を明確にする必要があります。性同一性障がい者からの相談に対し、県はどのように対応していく考えなのかお伺いいたします。

 性同一性障がいの治療において、ホルモン療法を行う条件として精神科医の診断の確認を求められるなど、治療先の医師を探すのに大変苦労しております。福島県立医科大学附属病院でもホルモン療法などの治療が受けられるようにしてほしいという要望がありますが、県立医科大学附属病院における性同一性障がいの治療の現状についてお伺いいたします。

 また、県内の公立病院でも性同一性障がいの治療が受けられる体制を整備すべきと思いますが、県の考えをお伺いいたします。

 東日本大震災と原発事故災害で避難所へ避難した性同一性障がい者の方も、入浴や更衣室の利用、またホルモン剤の入手が困難だったことなどで大変な思いをされました。

 そこで、避難所の運営について、性同一性障がい者への配慮が必要と考えますが、県の考えをお伺いいたします。

 性同一性障がい者は、就労の際にも雇用主の理解が得られず、正規従業員になれない方が比較的多く、そういう方はホルモン治療などの継続が厳しい状況にあります。

 そこで、医療費助成制度の創設を検討すべきと考えますが、県の考えを伺います。

 去る3月23日、24日の両日、さいたま市内で性同一性障がいGID学会第15回研究大会が開催され、埼玉県新座市の教育長から「児童・思春期のGID−教育現場と医療現場の協力のために」と題して実践報告が行われました。

 今から3年前、新座市立の小学校で本人と保護者の意向を受け入れ、2年生の男の子が女の子として過ごすことを尊重した学校生活が認められました。また、新座市教育委員会では、独自に作成したマニュアルを全校の教職員へ配布し、性同一性障がいへの理解を深める取り組みを進めているということです。

 こうした事例に端を発して、文部科学省は「児童の心情に十分配慮した対応」を求めるよう通知を行っております。また昨年、日本精神神経学会は「性同一性障がいに関する診断と治療のガイドライン」で、ホルモン療法を15歳から認める改定を行っております。

 そこで、県教育委員会における性同一性障がいへの対応について伺います。

 まず、児童生徒の性同一性障がいについてどのように認識しているのか伺います。

 また、児童生徒の性同一性障がいに関する相談体制の整備にどのように取り組んでいくのか伺います。

 さらには、児童生徒への性同一性障がいに関する正しい知識の普及を図るため、どのように取り組んでいくのか伺います。

 性同一性障がい児童生徒にとって、男女が区別される制服の着用は非常に苦痛だと訴えております。制服の着用は、各学校の判断によるところが大きいと思いますが、性同一性障がいのある児童生徒の制服着用に関する柔軟な対応について公立学校へ周知すべきと思いますが、県教育委員会の考えをお伺いいたします。

 障がい者の支援について伺います。

 施設や自宅で働く障がい者がふえている一方で、長引く景気の低迷により、民間企業からの仕事の依頼が減少していることから、障がい者の就労機会を増加させ、自立を促進することを目的として障害者優先調達推進法が制定されました。

 これにより、調達方針に即して官公需の調達が進められ、都道府県や市町村においても、福祉担当部局や労働関係部局による取り組みや、出先機関や関係施設なども含めた全庁的な取り組みが求められております。

 そこで、障害者優先調達推進法の制定を踏まえて、県は障がい者就労施設等の支援にどのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

 東京都世田谷区では、今回の都議選から投票所入場整理券の郵送用封筒に音声コードを印刷して視覚障がい者のバリアフリーに取り組むなど、音声コードによる視覚障がい者への情報提供は官民一体となって推進され、音声コードによる情報提供の仕組みは視覚障がい者の情報伝達手段として全国に定着しつつあります。

 そこで、視覚障がい者に対する情報格差を是正するため、音声コードの普及拡大に努めるべきと考えますが、県の考えをお伺いします。

 最後は、いじめ問題についてであります。

 大津市の中学2年男子生徒の自殺など深刻化しているいじめ問題の現状を念頭に、いじめ防止対策法が成立いたしました。今後、この法律に基づいた取り組みが具体化していくことが期待されております。

 一方で、本年の4月には文部科学省から「学校等と法務省の人権機関との連携強化について」通知が各都道府県教育委員会に発出されました。いじめから1人でも多くの子供を救うため、社会総がかりでいじめに対峙していく上で学校などが連携する機関として、法務局・地方法務局とその支局及び人権擁護委員などと連携を推進するよう求めるものであります。

 平成25年度予算においては、いじめ問題などの解決に向けた外部専門家活用事業が計上されており、人権擁護委員並びに人権擁護局を積極的に外部専門家として活用することが可能となっております。

 そこで、県教育委員会は人権擁護局等の取り組みや相談窓口の児童生徒への周知にどのように取り組んでいるのか伺います。

 また、いじめ問題の解決に向け、人権擁護局などとの連携を図るべきと思いますが、県教育委員会の考えをお伺いいたします。

 以上で私の質問を終わります。(拍手)



○議長(斎藤健治君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 安部議員の御質問にお答えいたします。

 生活拠点の整備につきましては、長期にわたる避難が予想されることから、受け入れ自治体と避難元自治体の合意形成が極めて重要であると考えており、双方の意向の確認を行いながら調整を進めてまいります。

 また、利便性を確保する観点や地元への負荷を低減する観点から、受け入れ自治体における都市計画等との整合を図ることが不可欠であり、商業、医療・福祉、教育施設等に配慮した分散型の配置を基本とし、必要な関連施設についても、コミュニティ復活交付金を活用して整備をしてまいります。

 さらに、避難元自治体の住民同士や受け入れ自治体の住民の方々との新たな交流によるコミュニティーの維持形成も必要であり、国、県、関係自治体で構成するコミュニティ研究会や個別協議の場においてさまざまな方策を検討してまいります。

 これら諸課題を丁寧に解決しながら、平成27年度までの入居を目指し、復興公営住宅の整備を加速させるなど、安心して暮らせる生活拠点の整備を進めてまいります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

    (総務部長鈴木正晃君登壇)



◎総務部長(鈴木正晃君) お答えいたします。

 県立医科大学附属病院における性同一性障がいの治療につきましては、精神科医師によるカウンセリングなどの心理療法を行っております。

 一方、ホルモン療法などの身体的治療につきましては、患者の社会的な環境などに応じて倫理上の判断を下すことが難しいことや、全国的な専門医の不足により治療に不可欠な複数診療科の医師による横断的なチーム医療体制の確保が困難であること、さらには当該治療に保険適用がないことなど、実施に向けてさまざまな課題がある状況であります。

    (生活環境部長長谷川哲也君登壇)



◎生活環境部長(長谷川哲也君) お答えいたします。

 性同一性障がいに関する意識の醸成につきましては、この障がいについて正しく理解し、差別や偏見をなくしていくことが重要と考えております。

 県では、従来から人権の啓発に取り組んできたところであり、今後とも、県職員や市町村職員に対し、各種会議及び研修の活用並びに県男女共生センターの啓発事業などにより、性同一性障がいに関する正しい知識の普及啓発に努め、職員の意識の醸成を図ってまいります。

 次に、県の申請書等への性別記載につきましては、利用の目的をできる限り特定し、事務の遂行に必要な範囲内で記載を求めることとしており、今後とも県民1人1人の人権に配慮した対応に努めてまいりたいと考えております。

 次に、避難所の運営につきましては、性同一性障がい者を含め、トイレや着がえなどにおいて、避難者のプライバシーに可能な限り配慮することが必要であると考えております。

 このため、県においては、男女共用のポータブルトイレや個室用の間仕切りなどを計画的に備蓄しているところであり、また、現在見直し中の避難所運営マニュアル作成の手引について、性同一性障がい者にも配慮した内容となるよう検討してまいります。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 ふくしま心のケアセンターにつきましては、昨年度、延べ9,740人への個別支援や延べ1万5,439人に健康教室等へ参加いただくなど、被災者の心の健康の維持増進に取り組んでまいりました。

 今年度はさらに職員を12人増員し、支援体制の強化を図ったところであり、避難生活の長期化を踏まえ、閉じこもりがちな高齢者やひとり暮らしの方などにも適切な支援を提供できるよう、身近な相談先である市町村や社会福祉協議会等とも連携を深めながら、より一層被災者に寄り添った心のケア活動の推進に努めてまいります。

 次に、鬱病等の早期発見と早期治療に向けた取り組みにつきましては、住民の身近な相談者となるゲートキーパーの養成や家族教室等による鬱病に関する知識の普及、県政広報等による相談窓口の周知等に取り組むとともに、ふくしま心のケアセンターにおいて被災者に対する訪問支援活動などを行っているところであります。

 今後とも、市町村が行う保健事業や関係機関の相談窓口と連携し、鬱病等の早期発見と早期治療に積極的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、がん対策につきましては、本年3月に策定したがん対策推進計画等に基づき、検診等の啓発を行うがん検診推進員の育成や受診機会の拡大を図る市町村への財政支援など、がんの予防や検診に重点を置いた取り組みを推進するとともに、がん診療連携拠点病院を中心とした医療機関の連携強化やがん患者等に対する緩和ケアの推進など、がん医療の充実にもしっかり取り組んでまいります。

 さらに、がん対策は県民を挙げての取り組みが極めて重要であることから、今後、条例の制定も視野に入れながら、必要とされる施策を総合的に推進してまいる考えであります。

 次に、風疹予防の啓発につきましては、特に予防接種の未接種者や妊娠適齢期の方への注意喚起と先天性風疹症候群の発生予防に重点を置いて、全国的に感染が広がり始めました昨年7月から随時、市町村や医師会等を通じて県民への啓発を行うとともに、県内の発生動向については福島県感染症情報センターのホームページや感染症発生動向調査週報により広く周知してきたところであります。

 現在、県内においても感染が拡大傾向にあることから、引き続き、予防の啓発に努めてまいります。

 次に、風疹ワクチンの接種費用の助成につきましては、子供を持ちたい方の不安を解消することが大切であることから、市町村と連携した新たな予防接種費用の助成について検討を進めてまいる考えであります。

 次に、風疹の感染拡大の原因につきましては、国は、全国の感染者が主に定期予防接種制度の対象でない世代の男性に集中していることなどから、過去のワクチン接種制度の影響に加えて、5年置きの流行の周期によるものとの見解を示しているところであります。

 次に、子宮頸がんのワクチン接種につきましては、ことし4月、ウイルス感染の有効な予防対策として定期接種に位置づけられましたが、今月14日、国から、副反応を考慮して接種の積極的な呼びかけを一時控えるよう勧告がなされました。

 こうした一連の動きが県民の間に不安をもたらしていることから、県といたしましては、国が示す接種の有効性とリスク等について県民に正確な情報を伝えるとともに、今後の国の検討状況等について積極的に周知してまいる考えであります。

 次に、性同一性障がい者からの相談につきましては、現在、精神保健福祉センターや各保健福祉事務所における健康相談の中で対応しているところであります。

 今後は、性同一性障がいの特性等への理解を深めるため、相談に従事する職員の研修を実施するなど、より適切な対応が行えるよう努めてまいる考えであります。

 次に、性同一性障がいの治療につきましては、日本精神神経学会のガイドラインによると、当該障がいの診断・治療には、精神科医、形成外科医、泌尿器科医、産婦人科医などから構成される医療チームによるきめ細かな判断が必要とされており、国においても全国的に専門とする医療施設や医師が少ないことを課題として挙げております。

 県といたしましては、こうした状況を踏まえ、医療体制について今後の国の取り組みや医療機関の動向などを十分に注視してまいりたいと考えております。

 次に、性同一性障がい者に対する医療費助成制度につきましては、現在、その治療費は医療保険の適用外のため、当事者団体が国に対し、医療保険の対象となるよう要望をしていると聞き及んでいるところであり、県といたしましては、当面、国の動向を注視してまいりたいと考えております。

 次に、障がい者就労施設等の支援につきましては、障がい者の自立と社会参加を促進することが重要であることから、障害者優先調達推進法を踏まえ、ことし9月ごろを目途に県の物品等調達方針を策定し、物品やサービスの調達拡大に努めてまいりたいと考えております。

 さらに、調達可能物品の情報の提供や専門家の派遣による受注機会の拡大に向けた商品力の向上、共同受注窓口の活用に努めるなど、障がい者就労施設等の支援に積極的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、視覚障がい者のための音声コードにつきましては、障がい者の就労や社会参加を支援するため、ふくしま障がい者プランにおいて普及を推進することとしており、ユニバーサルデザインの普及啓発の一環として、パンフレット等により周知いたしてまいりました。

 また、文書読み上げ装置については、日常生活用具給付等事業による配備を促進してきたところであります。

 今後は、携帯電話による読み取りも可能となってきたことから、音声コードがより幅広く活用されるよう、さらなる普及に努めてまいる考えであります。

    (避難地域復興局長樵 隆男君登壇)



◎避難地域復興局長(樵隆男君) お答えいたします。

 個別協議につきましては、復興公営住宅用地の確保状況や受け入れ自治体ごとの課題が異なることから、各地域の状況を踏まえ、準備が整ったものから順に協議を進めてまいります。

 また、協議に当たりましては、受け入れ自治体のまちづくり計画との整合やコミュニティーの維持形成が図られるよう丁寧な調整を進め、整備内容について合意がなされたものから順次着手してまいります。

 次に、いわき市の個別協議につきましては、今月23日に協議を開始したところであり、県が避難元自治体の意向を個々に確認し、整備の全体イメージを取りまとめるとともに、都市計画との整合や必要となる関連施設の整備についていわき市と調整を行ってまいります。

 この作業を繰り返した上で、節目節目で全体での会議を持ちながら、関係自治体間の合意形成を図ってまいります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 児童生徒の性同一性障がいにつきましては、これまで学校に寄せられた相談事例を見ても、学校での活動を含め日常の活動に悩みを抱え、心身への負担が過大になっていることから、個別の事案に応じたきめ細かな対応が必要であると認識しております。

 次に、児童生徒の性同一性障がいに関する相談体制につきましては、学校の窓口はもとより、24時間電話相談を活用するとともに、個別の事案に応じて学校がスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを活用しながら、医療機関、福祉関係機関等と緊密な連携を図ることができるよう相談体制の整備に努めてまいる考えであります。

 次に、性同一性障がいに関する正しい知識の普及につきましては、まず子供たちを指導する教員が性同一性障がいについて理解を深めることが重要であることから、適切な対応事例を普及させるため、各地区において性に関する研修会を開催するとともに、児童生徒に対しては、偏見を持たずに接することができるよう、各学校で実施している人権教育や性に関する指導において正しい知識の普及を図ってまいります。

 次に、性同一性障がいのある児童生徒の制服着用につきましては、各学校において、児童生徒の不安や悩みをしっかり受けとめ、柔軟に対応するよう周知してきたところであります。

 今後とも、保護者の意向にも配慮しつつ、学級担任や管理職を初めとして、養護教諭、スクールカウンセラーなど、教職員等が協力して相談に応じるとともに、児童生徒1人1人の心情に十分配慮した対応に努めてまいる考えであります。

 次に、人権擁護局等の取り組みや相談窓口の児童生徒への周知につきましては、いじめから子供を救うためには、関係機関と連携協力しながら取り組んでいく必要があることから、人権啓発のポスターの掲示などにより人権擁護局の取り組みを周知するとともに、人権擁護局への具体的な相談方法が記載されたSOSミニレターを全ての児童生徒に配布しているところであります。

 次に、いじめ問題の解決に向けた人権擁護局等との連携につきましては、これまで人権擁護局等に電話や手紙により寄せられた相談の情報を学校などに提供していただき、連携していじめ問題の解決に当たってきたところであります。

 県教育委員会といたしましては、各学校に対し、授業や講演会、各種会議等において人権擁護局等の職員を招聘するよう働きかけるなど、一層の連携を図ってまいる考えであります。



○議長(斎藤健治君) これをもって、安部泰男君の質問を終わります。

 以上をもって、日程第1及び日程第2の質問、質疑を終結いたします。





△知事提出議案第1号から第26号まで各常任委員会付託





○議長(斎藤健治君) この際、知事提出議案第1号から第26号まで、以上の各案は、別紙付託表記載のとおり、各常任委員会の審査に付することにいたします。

    (付託表別冊参照)





△議案撤回の件





○議長(斎藤健治君) 次に、各常任委員会において継続審査中の議員提出議案24件、別紙配付のとおり、それぞれ提出議員を経て撤回の請求がありますから、御報告いたします。

             

    (参  照)

             



○議長(斎藤健治君) 日程第3、議案撤回の件を議題といたします。

 お諮りいたします。ただいま御報告いたしました議案撤回の請求は、これを一括承認することに御異議ありませんか。

    (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(斎藤健治君) 御異議ないと認めます。よって、本件は一括承認することに決しました。





△議員提出議案第171号から第200号まで各常任委員会付託





○議長(斎藤健治君) 次に、議員提出議案30件、別紙配付のとおり提出になっておりますから、御報告いたします。

             

    (参  照)

             



○議長(斎藤健治君) お諮りいたします。ただいま御報告いたしました議員提出議案第171号「地方の一般財源総額の確保と地方交付税総額確保のための制度の抜本改革を求める意見書」外29件を本日の日程に追加し、一括議題とすることに御異議ありませんか。

    (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(斎藤健治君) 御異議ないと認めます。よって、議員提出議案第171号外29件は、日程に追加し、一括議題とすることに決しました。

 直ちに、各案を一括議題といたします。

 お諮りいたします。各案は、説明を省略することに御異議ありませんか。

    (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(斎藤健治君) 御異議ないと認めます。よって、各案は説明を省略することに決しました。

 これより議員提出議案第171号から第200号までに対する質疑に入ります。御質疑はありませんか。

    (「なし」と呼ぶ者あり)



○議長(斎藤健治君) 御質疑ないと認め、質疑を終結いたします。

 この際、議員提出議案第171号外29件は、別紙付託表記載のとおり各常任委員会の審査に付することにいたします。

             

    (参  照)

             



△請願撤回の件





○議長(斎藤健治君) 次に、各常任委員会において継続審査中の請願25件、別紙配付のとおり、それぞれ紹介議員を経て撤回の申し出がありますから、御報告いたします。

             

    (参  照)

             



○議長(斎藤健治君) 日程第4、請願撤回の件を議題といたします。

 お諮りいたします。ただいま御報告いたしました請願撤回の申し出は、これを一括承認することに御異議ありませんか。

    (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(斎藤健治君) 御異議ないと認めます。よって、本件は一括承認することに決しました。





△請願の付託がえについて





○議長(斎藤健治君) 次に、総務委員会において継続審査中の請願「「県緊急医師確保修学資金」返還免除対象の福島県内すべての医療機関への拡大について」は、所管部局の変更に伴い、福祉公安委員会に付託がえいたします。



△議長提出報告第6号





○議長(斎藤健治君) 次に、議長より報告第6号を提出いたします。

 なお、報告第6号請願文書表は、「「所得税法第56条の廃止」を求める意見書の提出について」外19件の請願であります。

 この際、報告第6号の各請願は、それぞれ文書表記載の各常任委員会の審査に付することにいたします。

             

    (参  照)

             



○議長(斎藤健治君) この際、時間を延長いたします。

 暫時休憩いたします。

    午後4時14分休憩

             

    午後8時32分開議



○議長(斎藤健治君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。





△知事提出議案第26号(委員長報告、討論、採決)





○議長(斎藤健治君) この際、知事提出議案第26号に対する審査報告書が総務委員長より別紙配付のとおり提出になっておりますから、御報告いたします。

    (報告書別冊参照)



○議長(斎藤健治君) 日程第5、知事提出議案第26号を議題といたします。

 付議議案に対する総務委員会の審査経過及び結果について、委員長の報告を求めます。

 総務委員長28番桜田葉子君。

    (28番桜田葉子君登壇)



◆28番(桜田葉子君) 総務委員長報告。

 本委員会に付託されました知事提出議案に対する委員会の審査経過及び結果について御報告申し上げます。

 委員会は、本日開会、慎重に審査いたしました。

 今回審査いたしました議案は、知事提出議案第26号福島県職員の給与等の臨時特例に関する条例であります。

 これが審査に当たりましては、関係当局から詳細な説明を聴取し、質疑応答を重ねた後、採決いたしました結果、多数をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 なお、国が地方固有の財源である地方交付税を一方的に削減したことは、国と地方とのあり方で問題であり、地方公務員給与の決定に当たっては人事委員会勧告を尊重すべきとの少数意見がありました。

 以上、御報告申し上げます。



○議長(斎藤健治君) 以上をもって、総務委員長の報告は終わりました。

 ただいまの委員長報告に対し、御質疑はありませんか。

    (「なし」と呼ぶ者あり)



○議長(斎藤健治君) 御質疑ないと認め、質疑を終結いたします。

 これより討論に入ります。

 通告により発言を許します。13番宮本しづえ君。(拍手)

    (13番宮本しづえ君登壇)



◆13番(宮本しづえ君) 日本共産党の宮本しづえです。私は、日本共産党県議団を代表して、議案第26号福島県職員の給与等の臨時特例に関する条例案に反対の意見を述べます。

 昨日、急遽、県職員給与削減の議案が提案されました。この議案には以下のような問題があります。

 第1に、県職員の給与削減案は直接県職員の不利益にかかわる問題です。政府総務省は、「労使間協議で地方公務員の給与は自治体が主体的に決定する問題であり、財政措置を伴う強制は行わない。」と繰り返し述べてきたにもかかわらず、このたびの財政措置を伴う押しつけは、総務省の見解を一変させる暴挙です。

 本県で労使交渉に当たってきた県幹部が「見切り発車はしない。労使間合意が前提だ。」と述べてきたにもかかわらず、合意が得られないのに協議を一方的に打ち切ったことは、信頼関係を壊すものです。県人事委員会が「まことに残念である。」と回答したように、労働基本権が制約されているもとで、問答無用で賃下げを押しつけることは断じて許されません。

 第2に、今回の給与引き下げは異例の国の要請に基づき実施しようとするものです。地方自治体職員待遇に国が介入することは、自治権の不当な侵害であり、容認できません。地方固有の財源である地方交付税を国の政策誘導に使うこと自体、地方財政権の侵害の何物でもありません。

 ことしの1月21日には全国市長会が、23日には全国知事会が、そして27日には地方6団体が連名で、地方自治への不当な介入を行うべきでない旨の要請を行っています。ところが、今回の県の提案では、国が示したとおりの給与引き下げをしなければ地方交付税で100億円の減額が見込まれるとし、そのうち53億円相当分を県職員給与の引き下げで取り戻したいというものです。

 また、国の要請文では、東日本大震災の記憶も新しい今、防災・減災事業に積極的に取り組むとともに、地域経済の活性化を図ることが喫緊の課題だとしていますが、被災地福島県においては、大震災と原発事故被害は記憶の中の問題ではなく、被災の真っただ中にある課題です。

 また、「今後負担増をお願いすることとなる消費税について国民の理解を得ていくためには、公務員が先頭に立って行財政改革に取り組む姿勢を示すことが重要だ。」と述べ、消費税増税が前提の措置だと明記しています。消費税増税が景気回復にも財政再建にもつながらないばかりか、ますます景気を悪化させ、復興の障害になることは明らかです。国がやろうとしていることは、まさに逆行しています。

 第3に、県職員の生活権の侵害が余りにも大きく、自己犠牲を払いながら復旧・復興のために懸命に努力している県職員のさらなる士気の低下を招き、復興の障害になることです。

 国が要請した事項の全面実施ではないとしても、最も人数の多い30歳代の階層では7.77%の基本給引き下げによって平均で月額2万2,700円の賃下げが行われることとなり、期間中の7カ月間総額では15万8,900円もの減額となります。連続する給与カットの中でも最も大きな影響が出る不利益措置です。

 大震災と原発事故で未曽有の被害をこうむった本県の復興に向けた道のりはまだ緒についたとも言いがたく、さまざまな困難を打開しつつ、あらゆる知恵と力を尽くした努力が引き続き求められており、職員の奮闘なしにはなし遂げられません。だからこそ県内では、いわき市や田村市は実施しない方針を示しているのです。

 この2年間、自宅に戻れない日々も少なくない苛酷な状況の中、健康を害する職員も続出するなど大きな犠牲が強いられながら、復興に向けて懸命に頑張ってきた職員の奮闘に対して「給料は減らすが、もっと働け。」と言うことは、人道的に許されるものではないし、職員の理解も協力も得られないのではないでしょうか。

 依然として未曽有の被害の真っただ中にある福島県だからこそ、県政のトップにある知事は、昼夜を問わず奮闘してきた職員に敬意と誠意を示すべきですし、知事は本日の本会議で職員のまさに昼夜を分かたぬ献身的な対応をたたえ、「職員一丸となって復興に向けて取り組む。」と答弁されたばかりです。その言葉どおりに国による不当な介入をはね返し、このような不当な提案を行うべきではありません。

 第4に、そもそも今回の国の公務員給与削減方針が経済政策としても大問題だということです。

 震災前から「公務員の給与が高過ぎる。」などと公務員バッシングが繰り返され、公務員給与は連続して切り下げられてきました。その背景にあるのが民間給与の削減です。

 日本の勤労者所得は、1997年をピークに下がり続け、勤労者1人平均で年間70万円も減少しています。労働者派遣法を改悪し、製造業にまで派遣労働を原則自由化し、低賃金の不安定雇用労働者を大量にふやしてきたことが最大の要因です。その結果、年収200万円以下のワーキングプアと呼ばれる働く貧困層は1,000万人を超えて広がり、その多くが青年労働者と女性で占められ、結婚すらできない青年が増大、少子化に拍車をかけているのが実態です。

 政治がつくり出した劣悪な低賃金労働者と公務員を対立させ、公務員の給与が高過ぎるという攻撃をてこにして公務員の連続賃下げを強行し、それがまた民間給与の削減を加速させる、まさに悪魔のサイクルがつくり出されてきたのであります。これが国民の消費購買力を奪い、今日のデフレ不況を生み出した元凶であることは明瞭です。

 今政治が行うべきは、冷え込んだ国民の懐を温め、国民所得をふやす抜本対策を講じることです。デフレ不況の中でも、日本の大企業はことし3月期決算で1年間で10兆円の内部留保を積み増し、総額で260兆円を大きく超す規模に達しています。労働者を犠牲にして大企業だけがため込み金をふやしてきたことは明らかであり、この経済のゆがみを正さなければなりません。この内部留保のわずか1%活用しただけで、8割の企業で月額1万円の給与引き上げが可能となるのです。

 安倍首相は、共産党のこの提案を否定できず、経済界に賃上げを要請したばかりです。しかし、政府は雇用条件を改善する対策には全く手をつけず、さらなる規制緩和を推進するとして、限定正社員の導入等で一層不安定・低賃金労働者を増大させ、貧困と格差を拡大しようとしています。

 公務員の賃金引き下げは、地場企業の賃金引き下げに連動し、生活保護基準の引き下げにもつながり、県民全体の生活をますます悪化させます。さらに、地域医療を担う県立病院などの医師、看護師の確保にも困難が持ち込まれ、地域の公務公共サービスの深刻な低下を招くことになります。こうした日本経済の根本問題を解決することなく公務員にさらなる犠牲を求めるやり方は、復旧・復興を妨げ、経済対策としても愚策であると言わざるを得ません。

 以上の理由から、議案第26号福島県職員の給与等の臨時特例に関する条例案には賛成できません。

 原発事故で今なお15万人余が避難生活を余儀なくされている深刻な状況が続く福島県民に対して、事故は過去のものとして、原発の再稼働、輸出に突き進む国の姿勢と今回の公務員給与引き下げは、被災地・被災者不在という点で一体のものです。知事は、こうした国の理不尽なやり方に明確に異議を示すとともに、復興を担う県職員と一丸となって、被災者の暮らしとなりわいの復旧・復興に全力を挙げるべきことを重ねて強調するものです。

 以上述べましたが、議会の皆さんの御賛同をお願いしまして、討論を終わります。(拍手)



○議長(斎藤健治君) 通告により発言を許します。25番石原信市郎君。(拍手)

    (25番石原信市郎君登壇)



◆25番(石原信市郎君) 福島・みどりの風、石原信市郎です。知事提出議案第26号について所見を述べます。

 日本の国家公務員は、争議行為が全面一律に禁止され、加えて、非現業職員は団体協約締結権が認められていないなど労働基本権が大きく制限されています。したがって、勤務条件を私企業のように労使交渉を通して決定することができず、人事行政の改善、特に勤務条件を社会一般の情勢に適応させる機能は人事院勧告が担い、福島県においても、労働基本権が大きく制限されている地方公務員の労働基本権制約の代償措置として、人事院勧告を受け、県人事委員会の勧告に基づき県職員の賃金を提案してきたところです。

 今回提案されている公務員給与の削減特例については、総務大臣からの一方的な申し入れに基づいたものであり、労働基本権制約の代償措置を全く無視した暴挙であります。

 今回の提案理由の1つに、地方交付税が削減され、削減相当額の財源捻出が必要となることが挙げられています。今回の交付税の減額は、県職員給与の削減と国の指示とが直接的にリンクしています。

 本年2月の定例議会において、総務部長が予算編成上支障がないことを答弁しており、その後、100億円の交付税の減額が行われたということは、2月議会での審議そのものの軽重を問われかねないことであり、今回国のとった方針は地方自治体の存在を無視した内容であり、評価に値しないものであります。

 結果として、今回の総務大臣からの申し入れについては、地方自治や地方分権、今まで築き上げてきた国と地方の形のありようを根幹から揺るがすものであり、そのことに対して強く抗議を申し上げます。

 このような一方的な申し入れを安易に受け入れることは、長年の間踏襲されてきた人事院勧告制度や県の人事委員会のあり方を否定するものであり、労働基本権制約の代償措置の今後についても危惧を生じ、さらに申し上げれば、地方自治の自殺行為に等しい行いであると言わざるを得ません。

 今、日本は東日本大震災からの復活を期し、また、長年にわたるデフレ経済からの脱却を図るため、日本経済の再生を図るために政府によるいわゆるアベノミクスを展開しています。

 アベノミクスは、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略を3本の柱とし、2%のインフレ目標、円高の是正、無制限の量的緩和、大規模な公共投資などを提示しており、既に一定の成果を上げています。

 一方では、長期金利の上昇など、消費生活に与える影響も出始めており、本年3月3日付の産経新聞には、安倍首相が企業に異例の賃上げ要請を行ったとの報道もあります。

 アベノミクスの成否は、インフレターゲットに国民所得が追いつくか否かにかかっていると言っても過言ではありません。安倍首相の発言は、それだけアベノミクスにかける意気込みのあらわれであり、企業も敏感に反応し、一時金や手当の増のみならず、ベアに踏み込むことを決定した企業もあらわれるなど、政財一体となった取り組みとなっています。

 また、先日行われた東京都議選の結果を見ても、日本再生を果たし、可処分所得をふやす取り組みに期待する声は高まっている状況にあります。それを裏づけるように、黒田日銀総裁も「デフレから脱却し、生産、支出がふえる好循環の中で、賃金も上がり、物価も緩やかに上がるという状況にしなければならない。」と述べています。

 エコノミストからも「3.5%の賃上げが必要。」との声が上がっています。富士通総研の根津エグゼクティブフェローは、「物価目標2%の達成には、景気実感に近いとされる名目GDPで3%以上の経済成長率が必要。」と指摘、「賃上げも同水準で行うべきだ。」と述べています。

 3本目の矢である成長戦略でも名目成長率3%増を掲げ、1人当たり150万円の所得増を目標とすることを打ち出しました。

 しかるに、福島県においては、アベノミクスの究極の目的に逆行し、給与削減を行おうとしています。この給与削減は、県内経済に影響を与えるのみならず、アベノミクスを成功させ、日本再生を果たそうとする多くの国民の期待を裏切る行いであり、アベノミクスの成功に水を差す行いでもあり、これを見過ごすことはでき得ません。

 よって、議案26号は否決すべきものと訴えさせていただき、討論とします。(拍手)



○議長(斎藤健治君) 以上をもって、討論を終結いたします。

 お諮りいたします。知事提出議案第26号を採決いたして御異議ありませんか。

    (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(斎藤健治君) 御異議ないと認め、採決いたします。

 議案第26号「福島県職員の給与等の臨時特例に関する条例」を原案のとおり決するに御賛成の各位の御起立を求めます。

    (賛成者起立)



○議長(斎藤健治君) 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決されました。

 本日は、以上をもって議事を終わります。

 明6月27日及び28日は各常任委員会、29日及び30日は県の休日のため休会、7月1日は調査特別委員会、2日は各常任委員会、3日は定刻より会議を開きます。

 議事日程は、知事提出議案第1号から第25号まで並びに議員提出議案第171号から第200号まで及び前回より継続審査中の議員提出議案並びに議長提出報告第6号及び前回より継続審査中の各請願に対する審議並びに「子育て・健康・医療対策について」及び「産業振興・雇用・県土再生対策について」であります。

 これをもって、散会いたします。

    午後8時54分散会