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長野県 上田市

平成25年  6月 定例会 06月20日−一般質問及び質疑(代表)−02号




平成25年  6月 定例会 − 06月20日−一般質問及び質疑(代表)−02号







平成25年  6月 定例会





平成25年6月20日(木曜日)

 午後1時2分開議
 午後3時16分散会

議 事 日 程
   午後1時開議
 1、日程第1 県の一般事務に関する質問
 2、日程第2 知事提出議案第1号から第24号まで
        付議議案に対する質疑

本日の会議に付した事件
 1、議長提出報告第5号
 2、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第24号までに対する質疑

出 席 議 員
      1番  先 崎 温 容 君    2番  鈴 木   智 君
      3番  丹 治 智 幸 君    4番  斎 藤 健 治 君
      5番  佐 藤 雅 裕 君    6番  遊 佐 久 男 君
      7番  矢 吹 貢 一 君    8番  本 田 仁 一 君
      9番  椎 根 健 雄 君   10番  佐久間 俊 男 君
     11番  紺 野 長 人 君   12番  円 谷 健 市 君
     13番  宮 本 しづえ 君   14番  山 田 平四郎 君
     15番  小 林 昭 一 君   16番  阿 部   廣 君
     17番  西 山 尚 利 君   18番  勅使河原 正之 君
     19番  長 尾 トモ子 君   20番  安 部 泰 男 君
     21番  水 野 さちこ 君   22番  星   公 正 君
     23番  宮 下 雅 志 君   24番  古 市 三 久 君
     25番  石 原 信市郎 君   26番  長谷部   淳 君
     27番  渡 辺 義 信 君   28番  桜 田 葉 子 君
     29番  杉 山 純 一 君   30番  満 山 喜 一 君
     31番  佐 藤 金 正 君   32番  柳 沼 純 子 君
     33番  今 井 久 敏 君   34番  ? 野 光 二 君
     35番  坂 本 栄 司 君   36番  佐 藤 政 隆 君
     37番  立 原 龍 一 君   38番  宮 川 えみ子 君
     39番  阿 部 裕美子 君   40番  吉 田 栄 光 君
     41番  太 田 光 秋 君   42番  斎 藤 勝 利 君
     43番  平 出 孝 朗 君   44番  清 水 敏 男 君
     45番  甚 野 源次郎 君   46番  本 田   朋 君
     47番  川 田 昌 成 君   48番  亀 岡 義 尚 君
     49番  三 村 博 昭 君   50番  神 山 悦 子 君
     51番  佐 藤 憲 保 君   52番  遠 藤 忠 一 君
     53番  小桧山 善 継 君   54番  青 木   稔 君
     55番  宗 方   保 君   56番  西 丸 武 進 君
     57番  渡 部   譲 君   58番  瓜 生 信一郎 君

説明のため出席した者
 県
       知     事     佐  藤  雄  平 君
       副  知  事     内  堀  雅  雄 君
       副  知  事     村  田  文  雄 君
       直 轄 理 事     伊  東  正  晃 君
       安全管理監(兼)    伊  東  正  晃 君
       総 務 部 長     鈴  木  正  晃 君
       企 画 調整部長     森  合  正  典 君
       生 活 環境部長     長 谷 川  哲  也 君
       保 健 福祉部長     菅  野  裕  之 君
       商 工 労働部長     星     春  男 君
       農 林 水産部長     畠     利  行 君
       土 木 部 長     渡  辺  宏  喜 君
       会 計 管 理 者     鈴  木  登 三 雄 君
       出納局長(兼)     鈴  木  登 三 雄 君

       原 子 力 損 害     鈴  木  淳  一 君
       対 策 担当理事

       子 育 て 支 援     小  林  武  正 君
       担 当 理 事

       企 画 調 整 部     樵     隆  男 君
       避 難 地 域
       復 興 局 長

       企 画 調 整 部     鈴  木  千 賀 子 君
       文 化 スポーツ
       局     長

       商 工 労 働 部     五 十 嵐  照  憲 君
       観 光 交流局長

       知 事 直 轄     成  田  良  洋 君
       知 事 公 室 長

       総 務 部政策監     井  出  孝  利 君
       総 務 部 参 事     佐  藤  弘  一 君

 知 事 直 轄
       秘書課長(兼)     成  田  良  洋 君

 総  務  部
       総務課長(兼)     佐  藤  弘  一 君
       総 務 部 主 幹     小  柴  宏  幸 君

 企  業  局
       企 業 局 長     小  松  信  之 君

 病  院  局
       病院事業管理者     丹  羽  真  一 君
       病 院 局 長     佐  原  輝  一 君

 教 育 委 員 会
       委  員  長     境  野  米  子 君
       教  育  長     杉     昭  重 君

 選挙管理委員会
       委  員  長     菊  地  俊  彦 君
       事 務 局 長     鈴  木  忠  夫 君

 人 事 委 員 会
       委  員  長     大 須 賀  美 智 子 君
       事 務 局 長     武     義  弘 君

 公 安 委 員 会
       委  員  長     高  瀬     淳 君
       警 察 本 部 長     平  井  興  宣 君

 労 働 委 員 会
       事 務 局 長     玉  井     章 君

 監 査 委 員
       監 査 委 員     美  馬  武 千 代 君
       事 務 局 長     鈴  木  清  昭 君

 議会事務局職員
       事 務 局 長     今  泉  秀  記 君
       事 務 局 次 長     小  椋     正 君

       事 務 局参事兼     安  部  光  世 君
       総 務 課 長

       事 務 局参事兼     水  野  成  夫 君
       政 務 調査課長

       議 事 課 長     山  口     浩 君

       議 事 課主幹兼     野  木  範  子 君
       課 長 補 佐

       議事課主任主査     塚  原  隆  光 君

       議事課主任主査     長 谷 川  利  嗣 君
       兼 委 員会係長





    午後1時2分開議



○議長(斎藤健治君) ただいま出席議員が定足数に達しております。

 これより本日の会議を開きます。





△議長提出報告第5号





○議長(斎藤健治君) この際、議長より報告第5号を提出いたします。

             

    (参  照)

             





△県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第24号までに対する質疑





○議長(斎藤健治君) これより日程に入ります。

 日程第1及び日程第2を一括し、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第24号まで、以上の各案に対する質疑をあわせて行います。

 通告により発言を許します。28番桜田葉子君。(拍手)

    (28番桜田葉子君登壇)



◆28番(桜田葉子君) 自由民主党、桜田葉子です。自由民主党を代表して質問いたします。

 安倍総理は、強い経済をつくることが強い日本をつくり、安定した日本をつくることにつながるとしてアベノミクスを掲げ、挑戦し続けています。その挑戦し続ける姿勢、前に進む政治が強く求められていると感じているところであります。

 福島県においては、避難している方々がふるさとに戻る福島県をつくること、そのためには今、この福島県を支え、福島県で生き抜こうとしている県民、子供たちが心豊かに日々の生活を送ることができる福島県をつくることが福島県の再生につながると信じております。

 そこで、今何が求められているのか、今何をしなければならないかという視点で質問をいたします。

 平成25年3月11日、大震災発生から2年が経過した日に新生ふくしま復興推進本部が立ち上げられ、3カ月が経過しました。我が自民党県連は、昨年12月、ふくしま復興本部を立ち上げ、全59市町村に調査に入り、550項目にも及ぶ要望をいただき、市町村それぞれの課題が山積していることをさらに強く実感したところです。

 新生ふくしま復興推進本部事務局各班の復興推進方針で、「全庁一体となった復興推進」、「ワンランク上の部局間連携」をうたっております。それには、各部局が市町村それぞれの課題を課題として認識する認識力、関係する他部局を巻き込んで課題に対応する対応力の強化が必要です。

 福島県は、いまだに非常事態の中にあります。現場は常に動いております。上層部が「そんな話は聞いていない。なぜこんなことをした。」と一言発した途端、組織は上の判断がないと動かなくなります。今の福島県に一番必要なことは、そのような状況に陥らないようにすることではないかと考えます。

 スピード感を持って復旧・復興を進めるためには、各部局、各出先機関で課題を的確に認識し、解決する姿勢、自立体制が必要です。一方で上層部には、現場での課題解決を優先し、事後報告でもよいとの姿勢も必要ではないかと考えます。知事は、新生ふくしま復興推進本部長としてどのように取り組んでいくのかお聞かせください。

 いまだに課題が山積している福島県においては、福島復興再生特別措置法こそが原子力災害から県民を守り、福島県を守る法律であると理解をしております。この特別措置法においては、施行後3年以内に検討を加え、必要があると認めるときには速やかに改正などの必要な措置を講ずるとされており、ことし5月10日には、避難地域における再開企業だけではなく、新規企業の立地を促進するための税制優遇措置の新設などを盛り込んだ一部改正法が施行されました。

 将来的な財源措置のあり方として、沖縄振興特別措置法第105条の「国の負担又は補助の割合の特例等」や交付金、基金などについても検討するなど、この特別措置法をさらに見直し、充実させていくことが本県の復興・再生につながるものであると考えます。県は、福島復興再生特別措置法のさらなる充実を図る改正に向け、今後どのように取り組んでいくのかお答えください。

 先月28日、双葉町において避難指示区域の再編が行われ、県内の警戒区域は全て解除されました。しかし、帰還の見通しが立たない区域ばかりで、住民帰還が現実の姿として見えてきません。

 時がたつにつれて、避難者の置かれている状況、動向、考えは多様化していきます。避難者それぞれのニーズに応じたスピード感あふれる対応が求められます。避難されている方々に対して、生活支援の視点ではなく、生活設計の視点でそれぞれの方が将来の生活設計ができる施策展開を行うことが今必要とされていると思います。

 このような中で、県は今年度、生活再建支援プロジェクトに昨年度の倍以上となる1,875億円の予算を投入し、県民の、特に原発事故によって県内外への避難を余儀なくされている方々の生活再建を進めようとしているところですが、避難者の方々が早期に生活設計ができるようにすることが重要であると考えます。避難地域市町村の避難者が早期に生活設計できるようにするため、県はどのように取り組んでいくのかお答えください。

 生活設計の中でも、どこに住むかという復興公営住宅の整備と、そこを中心とした生活拠点の形成が特に重要であると考えております。6月9日には、長期避難者等の生活拠点の検討のための協議会が開催され、平成27年度までに復興公営住宅の整備を行うという目標が示されました。また、コミュニティ復活交付金の制度が示され、復興公営住宅の整備を初めとした各種事業展開ができるような環境が整ってきました。

 6月14日には復興公営住宅整備計画が決定され、受け入れ自治体と当面の整備戸数が明らかになり、復興公営住宅の整備が加速されるものと期待しているところです。避難されている方々が安心して暮らせる生活拠点の整備に向けた知事の考えをお聞かせください。

 また、東日本大震災の復旧・復興事業や除染が進められる中、工事を取り巻く環境は、作業員の絶対数や建設資材の不足などにより極めて厳しい状況にあります。

 このような中で、応急仮設住宅から恒久的な復興公営住宅への住みかえを1日でも早く実現させるため、あらゆる手段を駆使して整備に取り組むべきであると考えます。復興公営住宅を1日も早く供給するため、県はどのような工夫をして整備をしていくのかお答えください。

 昨年4月1日、川内村と田村市で避難指示区域の見直しが始まり、これまでに10市町村において避難指示解除準備区域、居住制限区域及び帰還困難区域が設定され、地域住民の早期帰還に向け、道路など公共土木施設の復旧が進むものと強く期待しているところです。

 しかしながら、南相馬市の旧警戒区域においては、昨年4月16日の区域再編から1年2カ月余りが経過しておりますが、本格的な住民帰還のためのインフラ復旧はようやくスタートラインに立ったところであり、住民の方々からは、津波被災地域における海岸堤防、防災緑地、道路などの1日も早い本格的な復旧・復興工事が切望されております。

 県においては、被災地域の方々が1日も早く震災前の日常生活を取り戻すために復旧・復興を加速させていくことが非常に重要な課題であると考えます。浜通り地方における公共土木施設の復旧・復興事業の加速化に向け、県はどのように取り組んでいくのかお答えください。

 東日本大震災の発災以降、平成22年度627億円、23年度1,546億円、24年度約3,200億円と、多額の予算が繰り越されております。切れ目ない復旧・復興を進める上で、予算の繰り越しは事業量の平準化や確保に一定の効果があるものと考えておりますが、その一方で、会計制度上の予算の繰り越しはあくまでも例外であることから、巨額の繰り越しに対して県のしっかりとした対応が求められるところであります。

 復旧・復興を確実に進めていくには、今こそ増大する繰り越し予算の管理を初めとして、中長期的な視点を強く持った計画的な財政運営を行うことが求められるのではないでしょうか。

 そこで、長期にわたり復旧・復興事業を推進していくため、中長期の見通しに立った財政運営をどのように行っていくのか、県の考えをお答えください。

 大震災発生以来、県及び市町村では復興・再生に向け、技術職員を中心とする人員不足に対応するため、全国からの応援職員の受け入れを初め正規職員や任期付職員の採用など必要な人員の確保に努力しているところですが、これまで県は行財政改革の中で技術職員の採用を抑制し、部門によっては採用ゼロということが続いておりました。しかし、災害復旧工事は技術職員がいなければ進みません。今回のような大規模災害に対応できる技術職員を抱えることは不可能ですが、採用がゼロでは技術の継承もできなくなります。

 技術職員となる学生を育てている大学などでは、「毎年採用するかどうかわからない県には、学生に採用受験を勧めることはできない。学生も受験の準備ができない。」と話していると聞いております。優秀な技術職員を採用できるよう、また、必要な技術が継承できるよう、計画的かつ継続的に技術職員を確保すべきと考えます。県の考えをお答えください。

 原子力発電所の事故から2年3カ月が経過しましたが、15万人以上がふるさとを離れ、避難生活を余儀なくされているなど、その被害はいまだに深刻です。しかし、東京電力はことし4月、福島県原子力損害対策協議会が行った公開質問に対し、具体性に乏しい内容で回答し、被害者である県民の心情に寄り添おうとはしませんでした。そのため、協議会は4月25日、全体会議を開催し、知事を先頭に東京電力の対応や国の姿勢を直接問いただしたと聞いております。

 そこで、原子力損害賠償の完全実施に向け、福島県原子力損害対策協議会は今後どのように取り組んでいくのか、知事の考えをお聞かせください。

 東京電力は、一昨年の4月、避難指示等区域の住民に1世帯100万円、単身世帯に75万円などの賠償金の仮払いを行いました。ところが、新聞報道によりますと、この仮払金は約16万6,000人の被害者に支払われたものの、そのうち1万人以上の方が本賠償の請求をしていないとのことです。東京電力は、本賠償の請求受け付けを開始したときが時効の起算点と説明しており、その時点から3年で時効が完成してしまうことから、本賠償を請求していない1万人以上の被害者が賠償を受けられない可能性があります。

 また、5月に成立しました時効に関する特例法は、政府の原子力損害賠償紛争解決センターへの和解申し立てが前提となっており、被害者が申し立てをしないと時効が成立してしまいます。原子力損害賠償金の仮払いを受けながら本賠償の請求をしていない被害者の時効の問題について、県はどのように考えているのかお答えください。

 福島第1原発の廃炉作業が進められておりますが、平成23年12月の前政権による原発事故収束宣言の後も、いまだに停電による使用済み燃料プールの冷却停止や地下貯水槽からの汚染水漏れなどのトラブルが相次ぎ、きのうは観測用の井戸から採取した地下水からストロンチウムとトリチウムが高い濃度で検出されたと報道されましたが、トリチウムが観測されたのは5月30日と、3週間も前のことです。安全性に対する東京電力の取り組み姿勢は、県民の信頼を得る状況にはないという現実があります。また、1日400トンもの第1原発内にたまり続ける汚染水は危機的状況にあると感じております。

 こうした中、先日、廃炉に向けた中長期ロードマップ改訂のたたき台が国の廃炉対策推進会議事務局会議から公表され、今月中に取りまとめられることとなっております。ロードマップでは、地下水バイパスや陸側遮水壁といった汚染水対策を初め使用済み燃料取り出し、さらには溶融燃料取り出しの前倒しなど、困難な作業が予定されております。

 また、格納容器内の溶融燃料の状況を調査する装置や遠隔操作による除染装置の開発など、さまざまな技術開発を行うことが必要とされており、これらを安全で確実に進めるためには国が責任を持って対応すべきであると考えます。

 そこで、今後取りまとめられる廃炉に向けた中長期ロードマップが確実に実行されるよう、県はどのように取り組んでいくのかお答えください。

 新生ふくしま復興推進本部において、復興を加速させるために重視する3つの視点の1つが風評対策です。風評対策費として、昨年度の約2倍に及ぶ28億1,000万円の予算を計上し、県全体として戦略を持って部局の枠を超え、組織一体となって進めるとしております。避難をしている方々が1日も早く福島に戻り、福島で日々の生活を重ねられるようにすることが一番の風評対策であると考えております。

 こうした中、観光交流局は「来て、見て、感じて、味わって」、「福島の今を知る」をキーワードとして活動しておりますが、県全体が福島の今、福島のイメージを発信し続けることも重要な戦略の1つと考えます。風評対策をどのような戦略を持って進めていくのか、県の考えをお答えください。

 こどもの日に県が発表した福島の未来を支える子供の数は24万9,000人、前年同期に比べて7,700人減少し、特にゼロ歳児は1万3,400人、県人口の0.68%と過去最低です。

 そのような中、県は平成25年度予算において、日本一安心して子育てしやすい県づくりを目指して子ども・子育て支援策を展開するとしております。これまでもさまざまな施策を展開し、妊婦健康診査公費負担の充実により、平成21年は育児雑誌「アエラウィズベビー」で日本一住みやすい県庁所在地に福島市が選ばれました。

 子育て支援策は、今子育てをしているお父さん、お母さんにどれだけ寄り添えるか、これから出産しようとしている妊婦さんにどれだけ寄り添えるかです。平成28年には、子供専用のICUを備えたこども医療センターが福島県立医科大学に設置されることは、子育てをしている親に寄り添った施策の実現であると感じております。

 ことしは、風疹の流行が全国的に拡大し、本県でもその傾向にあります。妊娠中の方、子供を持ちたい家庭は、生まれた子供が先天性風疹症候群にかかってしまうのではないかという大きな不安を抱いております。命を育む環境を整えるために、風疹の予防接種に対する公的助成を今こそ実施すべきと考えます。

 さらに、妊娠から出産、そしてゼロ歳児から3歳児の期間のお母さんが出産をして一番不安を感じている時期に手厚い支援をし、子育てをしている親が安心を実感でき、2人目、3人目の子育てにつながるよう、乳幼児健康診査や乳児家庭全戸訪問事業などの充実を図るべきと思います。

 そして、子供と過ごす日々の生活の中で母性が育まれて母親になり、父性が育まれて父親になり、お互いを尊敬し認め合う家庭、子供たちが愛されていると実感できる家庭を育む福島県をつくることが福島の未来につながると信じております。

 何よりも福島の未来は子供たちが主人公です。安心して妊娠・出産ができるように、そして福島の未来そのものである子供たちのために、知事は日本一安心して子育てしやすい県づくりにどのように取り組むのかお答えください。

 被災地の未来を担う子供たちの置かれた環境がどのような状況なのか、自民党県連女性部で浜児童相談所南相馬相談室を視察しました。浜児童相談所は、平成25年4月施行の福島県児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の基準を満たしていない中、虐待相談の通告件数が被災前の64%増で、調査の結果、不適切な養育状況にあり、支援が必要と判断した虐待受け付け件数は73%増であることが示されました。

 問題を抱えた家庭が震災以降さらに脆弱化し、今まで隠れていた家庭の問題が避難生活などを契機に表面化し、要保護児童の増加としてあらわれていると分析しています。児童福祉司と心理判定員が2人体制で相談業務に取り組む体制で行っていますが、児童福祉司1人当たりの県民人口が6万人と、全国平均4.8万人を大きく上回っており、全国で下から5番目という低水準の配置状況にあります。

 また、東日本大震災後の福島県の子供たちは岩手県、宮城県に比較してメンタルヘルス上の問題が著しい状況にあることが文部科学省の非常災害時の子どもの心のケアに関する調査2014で示されております。

 岩手県では、東日本大震災、津波被害による子供たちの心のケアに対応するため、被災地の宮古児童相談所と釜石保健所に子どものこころのケアセンターを設置し、児童精神科医による相談や診療を行っています。

 また、宮城県ではこども総合センターが東日本大震災で被災した子供の心のケアについて震災直後から児童精神科医療班を派遣し、巡回相談を行ってきました。

 震災から2年3カ月が過ぎ、今一番求められているのは子供、そしてその子供を育む家庭に対する心の支援であると強く感じるところです。児童相談所の体制充実が必要です。県の考えをお答えください。

 また、児童養護施設は保護者のいない児童や虐待、貧困などの理由で親の養育が難しいと判断された子供たちを入所させ、養護し、あわせて退所した者に対する相談や自立のための援助を行う施設で、県内に8カ所ありますが、県中地区は空白地帯となっています。子供や家庭に最も効果的な援助活動が行えるよう県中地区に児童養護施設を整備すべきと思いますが、県の考えをお答えください。

 ふくしま新生プランにおいて、1人1人のニーズに対応した特別支援教育の充実を図るとしていますが、教育分野で最もおくれているのが特別支援教育です。中学校の情緒障がいの特別支援学級に在籍、もしくは通常学級に在籍して通級指導を受けている生徒がふえておりますが、療育手帳を取得できないために、希望しても特別支援学校高等部に進学することができず、通常の高校を受験するしかない生徒がいます。

 せっかく高校に合格、入学しても、通常の授業についていけず、学習意欲が低下したり、不安と緊張が高まり、不登校やひきこもりに陥ったり非行に走るなど、二次障がいを起こすことも少なくありません。情緒障がい特別支援学級や通級による指導を受けてきた特別な支援を必要とする生徒1人1人のニーズに対応できる高等学校の教育システムを早急に整備すべきです。県教育委員会の考えをお答えください。

 さらに、このような生徒の受け皿となっている単位制・通信制・定時制高校の充実が求められます。平成21年8月の文部科学省による特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議高等学校ワーキンググループの報告によりますと、高等学校進学者のうち特別な支援を要する生徒の割合は約2%ですが、定時制課程では14から16%と、相対的に高い割合であることが報告されております。通常の高校に進学するしかなかった支援を要する生徒たちの究極の選択の結果であると考えられます。

 本県も例外ではなく、県内のある通信課程において、在籍生徒数2,400人のうち活動実績のない休眠生徒が1,400人という状況にあります。定時制や通信制高等学校等に在籍する発達障がい等の特別な支援を必要とする生徒への支援体制の整備について、県教育委員会はどのように考えているのかお答えください。

 分散化しているサテライト校は、教育環境の改善のために仮設校舎の設置や大学施設の活用、通学が困難な生徒の宿泊施設の確保などにより集約化され、生徒は学校行事や部活動への取り組みができるようになり、同じ学校の生徒としての一体感や連帯感を保持することが可能となりました。しかし、サテライト校はあくまでも仮設です。生徒数の減少により、本来の授業や学校行事、部活動などに影響も出ており、今後継続して教育環境の改善が必要です。

 そのような中、双葉郡の8町村の教育長等によって構成される双葉郡教育復興に関する協議会において、双葉郡の中長期的な教育のあり方について協議を行っていると聞いておりますが、県教育委員会の姿勢が見えません。双葉郡の県立高等学校の今後のあり方について、県教育委員会の考えをお答えください。

 今浜通り地方が直面している課題の1つは、地域医療の再生です。避難した住民は、帰還した際に十分な医療が受けられるのか不安を抱いています。避難が続く中、浜通り地方は医療従事者の減少により医療機能が低下する一方で、避難住民の受け入れに伴い、医療需要が拡大しております。医療体制の再構築があってこそ浜通り地方の真の復興につながるものと考えます。浜通り地方の医療の再生にどのように取り組んでいくのか、県の考えをお答えください。

 中小企業の抱える経営課題の解決や新たな事業展開の支援を図るため、国は中小企業経営力強化支援法に基づき施策充実を図っているところであり、全国規模で税理士や中小企業診断士、金融機関など中小企業支援に知見を有する専門家を対象に認定支援機関として認定し、中小企業への支援を拡充していく方向で、県内でもこれまで124機関の認定を行ったところです。

 これらの認定支援機関を活用し、中小企業の行う試作開発や経営改善計画策定の支援などが実施されていますが、福島県の復興・再生に当たっては、積極的な企業誘致活動を通じた先進的な産業の集積を進めていくとともに、数にして99.9%を占め、地域に根差して地域の雇用を確保し、地域経済を支えている中小企業の振興を図っていくことが何より重要であり、多くの県内中小企業に制度を理解し、積極的に利用していただきたいと考えています。県内中小企業の経営力強化のために中小企業経営力強化支援法に基づく施策を積極的に活用すべきと思います。県の考えをお答えください。

 旧警戒区域等の商工会会員の事業再開状況は、5月20日現在で約1,400と全体の半数を超えていますが、そのうち地元で事業を再開している事業者は約360と全体の13%しかない状況です。避難している方々の帰還を促すためには、地域の雇用を確保する必要があります。

 地域の雇用を確保する被災事業者の帰還に向けて、事業再開事業者に対する税制優遇措置が図られておりますが、地元での事業再開に対する県のさらなる支援が求められているところです。県は、避難解除等区域での事業再開に対してどのようにさらなる支援をしていくのかお答えください。

 去る3月15日、安倍総理はTPP交渉に参加する決断をし、4月にはTPPに関する主要閣僚会議及びTPP政府対策本部を設置し、関係国との協議を進めているところです。関税を撤廃した場合の経済効果について政府統一試算が示され、TPPに我が国が参加した場合には経済全体として総額3.2兆円増加となり、プラスの効果が見込まれる一方、農林水産物の生産額は3兆円程度減少するとされております。

 農林水産物の生産額が減少するということは、さらに食料自給率が減少するということです。食料を自給できない国はいずれ滅びます。県はTPPによる関税撤廃が本県農林水産業に与える影響をどのように試算し、どのように対応していくのかお答えください。

 福島県の販売農家の経営耕地面積は11万5,000ヘクタールです。現在でも耕作放棄地の面積は日本一ですが、今後ますます耕作放棄地が増加することが懸念されます。また、平成22年の農林業センサスの結果では、福島県の基幹的農業従事者は8万1,000人、60歳未満が23%の1万9,000人、50歳未満は5,600人で6.8%しかおりません。

 毎年の新規就農者が100人から150人程度しか出てこない現在の状況が続けば、20年後には2万人程度、30年後には1万人程度の基幹的農業従事者で福島県の農業を守らなければならない状況になります。20年後、30年後の本県の農業を守っていくため、基幹的農業従事者をどのように確保していくのかお答えください。

 震災から2年3カ月が経過し、福島の復興・再生のため、除染やライフラインの復旧等の復興関連事業が各地で進められております。これら事業は長期にわたり莫大な公的資金を投じて行われることから、資金源獲得を狙う暴力団や暴力団関係企業等の反社会的勢力の介入も懸念され、被災地の住民や復興関連事業者からも不安の声が上がっております。

 このような事業から暴力団等の排除を徹底することは、将来にわたって公共事業等の健全化を図るばかりでなく、県民の不安を払拭することにつながり、ひいては福島の復興・再生に資するものであります。我々県民は、暴力団等に対する大きな抑止力である県警察に大きな期待を寄せています。県警察は、除染等復興関連事業からの暴力団等の排除に今後どのように取り組んでいくのかお答えください。

 大震災直後、津波被災地の警察官は食事も毛布もなく、床に段ボールを敷いて空腹と寒さに震えながら仮眠をとり、救助活動などに従事していたと聞いております。食事をつくる設備や温かな寝袋を持ち込んで活動できる自衛隊とはその活動をする場の前提が異なるため、大震災のような状況に対する備えが十分とは言えなかったことが悔やまれますが、苛酷な状況の中で使命感を持って救助活動を続けた警察官には本当に頭が下がる思いです。

 今後、大規模災害等が発生した場合に、食事や休息、また、連絡手段やガソリンの確保も含め、警察官が十二分に活動できる備えをしておくべきと考えます。県警察では、東日本大震災を踏まえ、災害対策用装備の充実にどのように取り組んでいくのかお答えください。

 以上で質問を終わります。(拍手)



○議長(斎藤健治君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 桜田議員の御質問にお答えします。

 新生ふくしまの実現についてであります。

 私は、原子力災害によって本県が引き続きさまざまな困難を抱えている一方、全国的には事故の風化や矮小化の動きがあることに強い危機感を持っております。

 このような中で、確実な復興・再生には、窓口の一元化による国、市町村との連携の強化、年度目標の設定とその進行管理の全庁的な推進が必要であることからこの本部を設置したところであり、このもとで現場主義に基づいてそれぞれが課題の把握と柔軟・迅速な対応によって成果を1つ1つ積み重ね、福島の現状として正しく伝わることが極めて重要であると考えております。

 このため、除染、インフラ復旧、健康管理、賠償など復興計画を着実に推進しながら、本年度重視する視点に定めた風評対策、医療・再エネ拠点を契機とした産業集積、ふるさと帰還の環境づくり、この取り組みなどを実情に応じ戦略性とスピード感を持って進め、具体的な成果をわかりやすく発信してまいります。

 また、現場における取り組みがより円滑に推進できるよう、福島特措法や基本方針の充実強化を初めとした国の制度、予算に関する要望や広域的な観点に基づく県としての判断を適時適切に行ってまいります。

 さらに、本部会議の随時柔軟な開催を通じて、福島特措法に基づく各種計画や復興公営住宅整備計画の策定など復興に向けた県の動きが今後も確実に伝わるようにするなど、実行・加速の年にふさわしい復興・再生を力強く推進してまいる考えであります。

 次に、生活拠点の整備であります。

 避難されている方々が3年先あるいは5年先の生活を見通せるような、未来への展望が描ける環境を提供することが、私の第一の責務であると考えております。

 このため、第1次福島県復興公営住宅整備計画におきましては、おおむね3,700戸を平成27年度までに整備することを目指すとともに、コミュニティーの維持・形成を生活拠点の整備に当たっての基本理念として位置づけたところであります。

 その実現に向け、市町村単位での入居や親族同士、グループでの入居に配慮するとともに、復興公営住宅に集会施設を併設するなど、入居する方々はもとより、周辺に避難されている方々も含めたコミュニティーの拠点として整備してまいります。

 さらに、さまざまな文化活動、またスポーツ活動を通した受け入れ市町村の住民の方々との交流の輪の拡大についても、コミュニティ復活交付金等を活用し、きめ細かな対応をしてまいります。

 不安な生活を送る皆さんに1日でも早く安心して暮らすことができる環境を提供できるよう、関係市町村の協力を得ながら早期の整備を目指してまいります。

 次に、原子力損害賠償についてであります。

 私は、これまで原子力損害対策協議会の会長として、損害賠償の完全実施に向けて全力で取り組んできたところであります。4月には、協議会による公開質問に続き全体会議を開催し、就労不能損害や要介護者の精神的損害、自治体の損害に関する新たな対応を引き出すとともに、国の原子力損害賠償紛争審査会の委員による初めての現地調査、そして審査会の県内での開催を実現させたところであります。

 現地調査においては、長期の管理不能により、雨漏りやネズミ等の動物被害によって家屋の被害が拡大している状況など、賠償と被害の実態との乖離を実感していただけたものと考えており、今週22日に福島市で開催される審査会においては、私自身が出席し、関係市町村長とともに被害の実情や賠償の課題を直接訴え、被害者が生活や事業を再建することができる賠償がなされるよう、財物損害への対応や賠償期間の確保等について指針の追加、見直しを強く求めていく考えであります。

 原子力損害賠償は、被害者である県民が今後の生活を見通す上で極めて重要であることから、今後とも、協議会の活動を通し、関係団体、市町村と力を合わせて、消滅時効の問題や事故後6年後以降の賠償など課題を1つ1つ解決し、被害の実態に見合った賠償が確実・迅速に十分なされるようしっかりと取り組みながら、本県復興の歩みを着実に進めてまいりたいと考えております。

 次に、日本一安心して子育てしやすい県づくりについてであります。

 先日、私は保育の現場を訪れ、「たくさん食べて、遊んで、大きく育ってほしい。」と声をかけながら、赤ちゃんや元気いっぱいの園児たちと触れ合ってまいりました。こうした福島の未来を担う子供たちが家庭や地域で喜びに包まれて生まれ、明るく健やかに育ち、夢を実現することができる福島県を築いていくことが私の責務であるとの決意を強くしております。

 ことし3月には、私が本部長である子育て支援推進本部会議においてうつくしま子ども夢プランを改定し、東日本大震災を踏まえた子供や家庭への支援を計画の基本方針の第一番目に掲げ、全庁を挙げて安心して子供を生み、育てることのできる環境づくりに取り組むことにいたしました。

 具体的には、18歳以下の医療費無料化や子供の心のケア事業の継続を初め新たにこども環境学会と連携をして、運動能力の向上や自然体験の充実などに取り組む保育所等を支援する本県独自の事業を開始したところであります。

 さらに、現在、本県でも流行の兆しが見える風疹の対策についても、子供を持ちたい方の不安を速やかに解消することが大事であるとの思いから、市町村と連携した新たな予防接種費用の助成について検討を進めてまいります。

 今後とも、私が先頭に立って適時適切な取り組みを力強く進め、社会全体での子育ち・子育て支援の充実を図り、日本一安心して子育てしやすい福島県を実現してまいります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させますので、御了承願います。

    (総務部長鈴木正晃君登壇)



◎総務部長(鈴木正晃君) お答えいたします。

 今後の財政運営につきましては、復興・再生を迅速かつ着実に推進していくためには、財源の確保とともに、増大する復興関連事業の適切な進行管理が重要であります。

 このため、今後の予算編成や執行に当たっては、安定的な復興財源の確保、国の制度改正や復興の進捗に伴う歳出構造の変化に対する適切な対処、繰り越し予算の管理など、中長期的な課題と対応を明確にしながらしっかりと財政運営を行ってまいる考えであります。

 次に、技術職員の確保につきましては、これまで簡素で効率的な行財政運営を行う観点から、公共事業の見通し等を踏まえ、適正な定員管理に努めてきたところでありますが、大震災以降、大幅に増加している復興・再生事業を迅速かつ着実に推進するため、正規職員を増員するなど必要な人員の確保を図っております。

 今後とも、復興・再生の進捗状況や中長期的な行政需要を踏まえるとともに、職員の育成の視点にも配慮しながら計画的な技術職員の確保に努めてまいる考えであります。

    (企画調整部長森合正典君登壇)



◎企画調整部長(森合正典君) お答えいたします。

 福島復興再生特別措置法の改正につきましては、法及び基本方針が本県の復興・再生のかなめであることを踏まえ、復興状況や新たな課題に応じて提案型による国との協議を行っていくことが重要であると考えております。

 県といたしましては、市町村からの意見聴取や各方部で開催する地域懇談会などを通してその実情や課題を把握するとともに、基本方針に基づく国の施策の実施状況を点検しながら、必要な施策の充実強化や財源確保のあり方などについて、引き続き法改正を含めた国との協議を進めてまいる考えであります。

 次に、風評対策につきましては、新生ふくしま復興推進本部において本年度全庁的に重視する視点の1つに定め、福島の今が伝わるとの観点で、それぞれが現場主義の考え方に基づき、観光復興対策や教育旅行の誘致、出荷時期に合わせた農林水産物の販売促進、丁寧なリスクコミュニケーション活動など、戦略性を持ちながらさまざまな取り組みを着実に進めてまいります。

 また、1つ1つの実績を、情報発信戦略の取り組みなども活用しわかりやすく発信することにより、本県の実情や多様な魅力が伝わるよう鋭意取り組んでまいる考えであります。

    (生活環境部長長谷川哲也君登壇)



◎生活環境部長(長谷川哲也君) お答えいたします。

 廃炉に向けた中長期ロードマップにつきましては、国が公表した改訂のたたき台に対し、事故は収束していないとの認識のもと、国が前面に立ち、責任を持って安全かつ着実に進めることを明記すること、世界の英知を結集した新技術の開発や県民へのわかりやすい情報提供などにしっかり取り組むことを廃炉安全監視協議会の意見として国に提出したところであります。

 今月中に取りまとめられるロードマップによる取り組みが安全かつ着実に実施されるよう、引き続き国及び東京電力に対して強く求めていくとともに、廃炉安全監視協議会等により、その取り組みの進捗状況等について厳しく監視してまいる考えであります。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 浜通り地方の医療の再生につきましては、浜通り地方の復興を着実に進めるためにも極めて重要であると考えております。

 県といたしましては、医療の再生を加速させるため、今年度から第2次浜通り地方医療復興計画に基づき、医療従事者の確保や病院の機能強化、旧警戒区域等の医療機関に対する再開支援等のこれまでの取り組みをさらに強化するとともに、医療需要に適切に対応できるよう地域の中核病院の整備や災害に備えた医療機関の非常用電源の確保、透析医療体制の充実に向けた支援に取り組むなど、引き続き、市町村や関係団体と協議しながら浜通り地方の医療提供体制の再構築に全力で取り組んでまいる考えであります。

    (商工労働部長星 春男君登壇)



◎商工労働部長(星春男君) お答えいたします。

 中小企業経営力強化支援法に基づく施策の活用につきましては、同法により、専門的な支援機関の認定、資金調達の円滑化、企業への専門家の派遣等が実施されることから、県内中小企業の経営力強化を図る上で極めて重要であると認識しております。

 このため、県におきましては、認定支援機関の支援により経営改善を図る事業者を資金面から支える経営力強化保証制度を今年度新たに設けるとともに、県内の認定支援機関などが参画した中小企業支援ネットワーク会議に個別事業者への支援の仕組みを導入するなど経営支援体制を強化したところであります。

 今後とも、関係機関と連携しながら、同法に基づく施策の活用を広く働きかけるなど、県内中小企業の経営力強化に積極的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、避難解除等区域での事業再開につきましては、これまで当該区域の事業者を対象とした施設等の復旧に対する補助や新たな融資制度の創設による金融支援を行ってまいりました。

 さらに、今年度から中小企業等グループ補助金において、共同店舗による再開やにぎわい創出に向けた取り組みを補助対象に追加するとともに、機械等設備を当該補助金で整備し、仮復旧した事業者が避難解除等区域に戻り、本格復旧する際の建物等施設の復旧に対し、再度当該補助金を活用できるようにするなど、新たな支援措置を行うこととしたところであります。

 今後とも、被災事業者の実情を丁寧に伺いながら、国や市町村、商工団体等と連携して事業再開に向けたきめ細かな支援に取り組んでまいる考えであります。

    (農林水産部長畠 利行君登壇)



◎農林水産部長(畠利行君) お答えいたします。

 TPPによる関税撤廃が本県農林水産業に与える影響につきましては、さきに政府が公表した統一試算をもとに本県の実情に当てはめて試算を行った結果、農林水産業の生産減少額が約738億円、これに伴う地域経済への影響が約303億円、合計で約1,041億円と算出しております。

 県といたしましては、地域の基幹産業であり、多面的機能を有する農林水産業が将来的にも持続的に発展していけるよう、その再生強化に向けた対策を講じることを初め被災地域の復興に最優先で取り組むことを国に強く求めているところであります。

 次に、基幹的農業従事者の確保につきましては、本年3月に福島県農林水産業振興計画を改定し、30年先を展望しながら、地域をリードする担い手への農用地利用集積の加速化や規模拡大、大規模施設園芸など新たな生産方式の導入、地域産業6次化の取り組みなどの推進により、収益性の高い農業経営の確立を図るとともに、新規就農者の育成・確保に取り組み、中核的な個人経営体や農業法人、女性農業経営者、集落営農組織など多様な担い手を育成し、基幹的農業従事者を初め地域農業を支える農業者の確保と力強い農業構造の実現に取り組んでまいります。

    (土木部長渡辺宏喜君登壇)



◎土木部長(渡辺宏喜君) お答えいたします。

 復興公営住宅の整備につきましては、建設関係団体等の力を結集して取り組む必要があるため、ふくしま復興住宅供給促進会議を設置するとともに、当初予算に計上した1,000戸分について、設計施工一括選定方式や買い取り方式などの民間活用方式にも対応できるよう補正予算を計上したところであります。

 今後とも、地域の実情に応じ、標準設計の採用による設計期間の短縮や民間活用方式による施工期間の短縮を図り、1日も早い供給に努めてまいる考えであります。

 次に、浜通り地方の復旧・復興事業につきましては、加速化に向け、今年度から富岡土木事務所に復旧・復興課を新設するとともに、工事監督業務の一部を民間企業等へ委託するなど、事業実施体制の強化を図っております。

 さらに、浜通り復興加速化チームを創設し、本庁及び出先機関が一体となり、用地取得など直面する困難な課題に迅速に対応するとともに、地元市町村や国等との連携を一層強化し、早期の復旧・復興に全力で取り組んでまいる考えであります。

    (原子力損害対策担当理事鈴木淳一君登壇)



◎原子力損害対策担当理事(鈴木淳一君) お答えいたします。

 原子力損害賠償の消滅時効につきましては、被害者が請求の機会を失うことのないよう、あらゆる機会を捉え、国、東京電力に力強く働きかけてまいりました。

 これを受け、東京電力は、賠償金の仮払いを受けたものの本賠償を請求していない被害者に対し、請求を呼びかけるダイレクトメールを送付しており、この中に、受領した時点で時効が中断する旨も記載されております。この請求を促す行為は、民法上、債務の承認に該当することから、被害者が受領した時点から新たな時効期間が開始するものと考えております。

 県といたしましては、引き続き東京電力に対し、時効を援用しないことを明確かつわかりやすく示すよう求めていくとともに、国に対しては、法制度のさらなる見直しも含めた対応を要請してまいる考えであります。

    (子育て支援担当理事小林武正君登壇)



◎子育て支援担当理事(小林武正君) お答えいたします。

 児童相談所の体制につきましては、震災後、虐待受け付け件数が増加している県中及び浜児童相談所に、児童福祉司を各1名増としたところであります。

 さらに、子供の心のケアや要保護児童の相談業務の対応を強化するため、全ての児童相談所に専門知識を有する職員を臨時的に配置するなど、きめ細かく対応してまいりました。

 今後とも、複雑困難化する相談の動向などに配慮しながら、児童福祉司や心理判定員の適正配置と専門性の一層の向上に努めてまいりたいと考えております。

 次に、県中地区における児童養護施設の整備につきましては、既存施設の入所率の緩和のほか、親子の面会などの利便性向上を図る上でも意義があるものと考えております。

 現在、同地区において民間事業者から具体的な計画について協議があったことから、社会福祉法人の設立認可や施設整備の補助採択に向けた具体的な手続を進めているところであり、今後、施設の開設に向けて積極的に支援してまいる考えであります。

    (避難地域復興局長樵 隆男君登壇)



◎避難地域復興局長(樵隆男君) お答えいたします。

 避難者の生活設計につきましては、生活の拠点となる復興公営住宅の速やかな整備や地域のきずな、コミュニティーの維持を図るとともに、巡回法律相談等による損害賠償請求支援や企業立地補助金等を活用した雇用創出に取り組むなど、避難者が早期に生活設計できるよう、その意向を的確に把握した上で各種施策を総合的に推進してまいる考えであります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 特別な支援を必要とする生徒1人1人のニーズに対応できる高等学校の教育システムの整備につきましては、これまでも面談やカウンセリングの機会を設けて個々の生徒の実態に応じた学習指導を行うほか、具体的な支援や対応について職員会議等で検討するなど、組織的な指導を行っているところであります。

 今後とも、生徒の実態に即した柔軟な授業の展開に努めるとともに、教員研修の機会と回数をふやすなど、生徒1人1人のニーズに対応できるよう取り組んでまいる考えであります。

 次に、定時制や通信制高等学校等に在籍する特別な支援を必要とする生徒への支援体制の整備につきましては、現在、全ての県立高等学校において特別支援コーディネーターを指名するとともに、必要な学校には学習支援員を配置するなど、校内での支援体制の整備を図っております。

 県教育委員会といたしましては、今後とも、定時制や通信制高等学校も含め、全ての高等学校において、中学校から引き継ぐ個別の教育支援計画等のより一層の充実を図るなど、中高一貫した支援体制の整備に努めてまいる考えであります。

 次に、双葉郡の県立高等学校の今後につきましては、現在、双葉郡教育復興に関する協議会において、双葉郡の子供の教育や学校のあり方について協議がなされているところですが、県教育委員会といたしましては、避難地域の復興状況や中学校の卒業予定者数、生徒の志願動向等を見きわめながら、地元自治体や関係機関と連携して、何よりも子供たちにとって望ましい教育環境の整備を図ることを念頭に、双葉郡の県立高等学校の今後のあり方について検討を進めてまいる考えであります。

    (警察本部長平井興宣君登壇)



◎警察本部長(平井興宣君) お答えいたします。

 除染等復興関連事業からの暴力団等の排除につきましては、震災当初から、国、県及び関係自治体、除染等復興関連事業者と連携の上、暴力団等の排除と犯罪の摘発を行ってきたところであります。

 また、昨年3月には、国発注の除染事業から暴力団等を排除するため、環境省除染事業等暴力団排除対策協議会を設立しております。

 県警察といたしましては、引き続き同協議会等の関係機関や復興関連事業者と連携し、関係法令、暴力団排除条例等を活用して暴力団等の事業参入を阻止してまいります。

 さらに、あらゆる法令を駆使した犯罪の取り締まりにより、本県の復興・再生の妨げとなる暴力団等の排除を徹底してまいる考えであります。

 次に、災害対策用装備につきましては、東日本大震災を踏まえ、津波対策として、浜通り各署にライフジャケットを配備したほか、災害発生当初の救助、捜索に資する装備や食料等を警察署等に配備するとともに、災害発生状況に応じて必要な装備等を調達するため、さまざまな民間企業と災害協定を締結しております。

 このほか、災害時優先電話の整備や車両燃料の確保等についても進めており、県警察といたしましては、今後も災害発生時の警察活動に支障を生ずることのないよう万全を期してまいる考えであります。



○議長(斎藤健治君) これをもって、桜田葉子君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。56番西丸武進君。(拍手)

    (56番西丸武進君登壇)



◆56番(西丸武進君) ただいま御指名をいただきました民主・県民連合、西丸武進でございます。民主・県民連合を代表し、質問させていただきます。

 今、県民の皆さんの気持ちを受けとめるときに、皆さんが一番県に期待し、求めていること、それは目には見えない日々のリスクを抱えている放射性物質の除染問題ではないでしょうか。さらにこの間、電気系統等さまざまなトラブルを起こしているだけに、県民は予測できない恐怖感に立たされているのであります。

 東電は危機感を持って、行政は鋭く監視しながら、何よりも県民の命、県民の安全・安心を最優先させ、歩んでいただくことを強く訴え、以下質問に入らせていただきます。

 まず、原発問題からお尋ねをいたします。

 日本のIAEAなど世界の英知を集めても、なかなか効果ある対応ができておらず、原発事故の収束は大変厳しいようであります。地下タンク内にたまった高い放射能を含んだ汚染水を取り除くことが第一の使命かと思っておりますが、高い放射線量に阻まれ、近づくことさえできません。

 ここで質問をさせていただきます。

 第1は、原子力発電所の全基廃炉の件についてであります。

 東京電力福島第1原子力発電所1から4号機については、廃炉とすることが決定され、中長期ロードマップに基づき、廃炉に向けた作業が行われておりますが、残りの6基についても一刻も早く廃炉が決定されるべきだと考えます。

 そこで、県内原発の全基廃炉について改めて国及び東京電力に求めるべきと思いますが、知事の考えをお尋ねいたします。

 第2は、原発事故の真の収束についてであります。

 福島第1原発の廃炉に向けた取り組みにおいて、県民が不安を抱くトラブルが矢継ぎ早に発生しており、県民の感情としては、収束という言葉からは遠のくばかりであります。国や東京電力は、県民の不安な気持ちを本当にわかっているのかと言いたくもなります。

 そこで、原発事故の真の収束のため、国及び東京電力に対し廃炉に向けた取り組みを真剣に行うよう求めるべきと思いますが、知事の考えをお尋ねいたします。

 第3は、停電に伴う使用済み燃料プールの冷却停止であります。このことは、トラブルの中でもゆゆしき問題であり、長期間冷却停止が継続すれば、新たな溶融を生み出す危険にさらされるわけであります。

 そこで、福島第1原発の使用済み燃料プールの電源設備について、日ごろの安全管理と万が一のトラブルに備えた多重化対策の実施状況についてお尋ねいたします。

 第4は、汚染水問題であります。

 汚染水処理については、1日約400トンの地下水が原子炉建屋等へ流入し、新たな汚染水としてたまり続けていますが、地下水バイパス計画を含め、汚染水の発生量を減らすことが喫緊の課題かと思います。

 そこで、現在実施及び検討されている汚染水対策について県はどのように考えているのかお尋ねいたします。

 第5は、除染についてであります。

 県では、除染にかかわる技術指針を市町村に示しておりますが、それを受け、市町村では業者に委託をして除染活動が続けられているところであります。その際、委託契約には業務仕様書など組み込まれておりますが、残念ながらその中には低減目標数値は定められておりません。

 このことから、今後における市町村の除染事業について、放射線量の一定の低減目標を設けて進めるべきと思われますが、県の考え方をお聞かせ願います。

 第6は、除染に伴う除去土壌等の処理についてお伺いいたします。

 除去土壌等は、現場から即仮置き場に移動させたいと思っておりますが、仮置き場は決定的に不足状態にあります。また、中間貯蔵施設の建設見通しについても、環境省がボーリング等現地調査はされているものの、地元との確固たる了解までには至っておりません。

 森林や土壌、排水路土砂のしゅんせつ等、今もって除染作業ははかどっておりません。改めて除去土壌等の仮置き場の設置促進に向け、県はどのように市町村を支援していくのかお尋ねします。

 第7は、除染により発生した除去土壌等を仮置き場から早期に搬出するためにも、中間貯蔵施設を早急に整備すべきと考えておりますが、中間貯蔵施設の整備に向け、県はどのように取り組むのかお尋ねします。

 第8は、中間貯蔵施設を最終処分場にしないための担保を国に求めるべきと思いますが、県の考えをお尋ねします。

 第9は、避難者の今後の生活拠点についてお尋ねいたします。

 先日、第1次福島県復興公営住宅整備計画が決定され、当面の整備戸数が全体でおおむね3,700戸とされました。復興公営住宅は、入居者だけでなく、周辺にお住まいの避難されている方が集う生活拠点の中核であると思いますが、第1次福島県復興公営住宅整備計画について、どのような点に配慮をされて策定されたのかお聞かせください。

 第10は、先行する県営復興公営住宅500戸の建設地を既にいわき市、郡山市、会津若松市に決定され、ただいま建物等の設計業務を行っていると聞いております。また、今年度の当初予算にも1,000戸分の整備費を計上されております。先行して整備する県営復興公営住宅1,500戸の整備の進め方についてお聞かせください。

 第11は、復興公営住宅の入居を判断する上で家賃も重要な要因であるかと思います。家賃については、入居者の負担軽減を図る必要があると思いますが、県の考え方をお聞かせください。

 次に、新生ふくしま復興推進本部の取り組みについてお尋ねをいたします。

 発災から2年3カ月が過ぎました。この間、地震による災害、津波による被害、原発事故本体の真の収束に向けた取り組み、除染対策、健康管理、インフラ復旧、損害賠償、風評対策、避難者対策、帰還の取り組みなど、1つ1つ復興に向け確実に前進されていることは間違いありません。

 昨年の復興元年を機に、本年の復興加速化予算をその名のもと有効に生かすためには、知事の強力なリーダーシップで頑張ることがこれまでの福島県東日本大震災復旧・復興本部から改称されたゆえんであると思いますが、知事は新生ふくしま復興推進本部に込められた思いを実現するため、どのような決意を持って進められるお考えなのかお聞かせください。

 次に、インターネット選挙運動についてお尋ねいたします。

 本年7月に執行が予定される参議院通常選挙から解禁となりましたインターネット選挙運動について、総務省や県選管等は法律が施行した以降、ホームページなどで違反事例の周知に乗り出しておりますが、違反行為の判断基準、つまりガイドラインができて初めてネット選挙運動が生きることにつながるものと思います。

 仮に有権者が選挙運動用メールなどを転送しますと公選法違反となるなど、ネット選挙運動は複雑なのであります。国の法律施行ゆえ、ネット選挙運動は、国、県、市町村問わず、これからはあらゆる選挙戦に通じることになることから、来る参議院通常選挙はもちろん、県知事選挙、県議会議員選挙などにも大きな影響を与えるものと考えております。

 ここで質問させていただきます。インターネット選挙運動について、県民にどのように周知していくのか、県選管の取り組みをお答えください。

 次に、障害者優先調達推進法への対応についてお尋ねいたします。

 この法律は、本年4月からスタートしておりますが、障がい者の経済面の自立を進めるために、物品やサービスを調達する際、国や地方公共団体は率先して障がい者就労施設、就労継続支援事業所、小規模作業施設等から優先的・積極的に購入を推進するよう求められております。

 そこで、障がい者就労施設等からの物品やサービスの優先的な調達について県はどのように推進していくのか、考えをお聞かせください。

 次に、介護問題についてお尋ねいたします。

 少子高齢化の進展に伴い、高齢者は増大の傾向が続いております。本県の高齢化率を調べてみますと、本年4月1日で26.6%に上昇しており、全国平均の24.7%を大きく上回り、今後も高齢化が急速に進展することが見込まれております。一方、介護する若い世代の人口は減少し、老老介護や家族の介護のために離職、転職を余儀なくされている人もいるなど、介護問題は確かに社会問題なのであります。

 県では、今後取り組むべき施策の実施のために昨年3月に第6次福島県高齢者福祉計画・第5次福島県介護保険事業支援計画を策定し、高齢者施設の整備量を示されたところでありますが、原発事故の影響や要介護認定者の増加などにより、高齢者施設への入所希望者は増加し、不足が生じるのではないかと危惧しておりますが、ここで質問させていただきます。

 第1は、特別養護老人ホーム及び介護老人保健施設の入所希望者について、その人数と現状についてお答えください。

 第2は、特別養護老人ホームなどの入所希望者の待機状況解消に向けた県の取り組みについてお答えください。

 次に、地方公務員の給与削減問題についてお尋ねいたします。

 国家公務員並びに地方公務員の給与については、物価の変動や民間給与等との均衡を図りながら、国には人事院が、地方自治体には人事委員会が独立した行政機関として主体的運営に徹し、実態調査などを経て、国会及び内閣、または県議会及び知事に勧告する仕組みとなっております。たとえどのような事情があっても、勧告抜きに国が、政府が大なたを振るって、国、地方を問わず公務員の給与を一方的に賃金カットするといった行為は絶対許されることではありません。

 さらに問題なのは、国は国に準じて地方においても給与の減額支給措置を講ずるよう要請しておりますが、これにあわせて地方に配分する地方交付税の総額から給与の削減に見合う分を一方的に減額するといった行為は、全国知事会等が反対表明を行っていたのにもかかわらず、地方分権を無視し、地方固有の財源である地方交付税の削減を手段とした職員給与の引き下げであると言わざるを得ません。

 ここで質問させていただきます。

 第1は、国からの給与削減の要請について、県人事委員会の見解をお示しください。

 第2は、こんなにも大震災等によりさまざまな対応が求められている中で、今職員は人手不足の中で必死に頑張ってくれています。このような中、今次国が強引に求める地方交付税削減を手段とした一方的給与の削減には反対の姿勢を明確に貫きながら、給与削減問題については現在労使の話し合いが行われていると聞き及んでおりますので、労使の真摯な話し合いを前提に信頼関係を築くことが何よりも大事かと思いますので、副知事の考え方をお示しください。

 次に、社会保障・税番号制度についてお尋ねいたします。

 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、いわゆるマイナンバーについてでありますが、残念ながらまだ国民には社会保障・税番号制度自体について浸透されていないのが実際問題ではないかと思っております。

 法案は5月24日に可決、5月31日に公布されました。平成27年10月から全国民に個人番号が通知され、平成28年1月から希望者に個人番号カードが交付される予定になっています。これまでの住基ネットの個人情報に年金、介護、税務の情報などの個人情報を国初め県や市町村で業務連携される仕組みになるわけであります。

 個人情報を管理する側から見れば大変便利な制度になるわけでありますが、一方、個人情報を管理される側からしますと、個人情報が大変危険にさらされることにもなりかねません。また、万が一間違いが生じ、個人財産が人の手に簡単に渡ってしまうといったケースも考えられるだけに、管理監督の責任、監視体制の業務について寸暇も怠ることは許されません。

 ここで質問いたします。

 第1は、社会保障・税番号制度における個人情報の保護はどのように図られるのかお聞かせください。

 第2は、社会保障・税番号制度について、個人情報の漏えいが起きた場合の賠償はどのようになるのかお聞かせください。

 次に、国民健康保険の運営問題についてお尋ねいたします。

 これまでの国民健康保険の運営は市町村で賄っておりましたが、国全体では赤字が深刻な国民健康保険事業の実態にさらされており、財務省の諮問機関である財政制度等審議会は、先月の5月段階でまとめた報告書に「これからの運営を市町村から都道府県に移すことを求め、さらに早急に制度化するよう期待する。」とされております。

 これは、既に政府の社会保障制度改革国民会議の議論に沿った内容となっているだけに、重みのある報告書と受けとめなければなりません。8月にまとまる予定の最終報告書に都道府県移行案が盛り込まれる公算が大になっており、県としていや応なく一定の考え方を持たなければなりません。

 ここで質問させていただきます。

 第1は、これまでの市町村での国保運営について、現状と問題点についてお示しください。

 第2は、国民健康保険の運営が市町村から県に移管された場合、市町村の意向把握等に努め、国に運営のあり方を提言するべきと思われますが、見解をお示しください。

 第3は、県が国保の運営主体になることによる課題について県の考えをお聞かせください。

 次に、グリーン・ツーリズムについてお尋ねいたします。

 ことしの第12回全国グリーン・ツーリズムネットワーク大会は本県で開催されることになっております。我が県は、自然が山、川、森、湖、田園風景と豊かな地だけに、絶好の機会かと大いに歓迎したいと思っております。ぜひ本大会を通して農村振興策への筋道が図られるよう弾みをつけなければなりません。

 ここで質問させていただきます。県は、第12回全国グリーン・ツーリズムネットワーク福島大会の成功に向け、どのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 次に、浜通り地方の医療問題についてお尋ねいたします。

 今、県内の医療機関を見渡した場合、最も医師不足が目立っている地域は浜通り地方と思っております。その医師不足の理由は、もともと浜通り地方の医療体制は潜在的に脆弱点が見られており、そこに加えて地震、津波、原発の事故に伴う大震災の影響により、さらに異常事態に置かれております。

 今も大震災の影響で双葉管内各町村の大方はいわき市に避難されておりますが、その数約2万4,000人になろうとしております。いわき市の医療環境は低い位置にあり、中でも2次、3次救急医療問題は医師の数からして厳しい状況下のため、医師に対する負担増は厳しいものであります。このことからも、緊急措置として医療充実のために本腰を入れた強化策が国挙げて、県挙げて具体的に支援策を講じる必要が求められております。

 ここで質問させていただきます。

 第1は、浜通り地方の救急医療体制の強化について、県はどのように取り組む考えなのかお答えください。

 第2は、浜通り地方は地震、津波、原発事故等で大打撃を受け、医療体制の危機が叫ばれておりますが、中でも双葉郡を中心とする住民の避難により人口が増加しているいわき市の医療体制の整備にどのように取り組んでいくのか、県の考えをお聞かせください。

 次に、教育行政についてお尋ねをいたします。

 今、子供たちは分散生活を強いられ、大変つらい環境の中で学校生活を送っているのであります。2年3カ月を経た今でも、双葉郡内小中学校では、学校が自校再開されているのは広野町と川内村の2町村だけ、県立高校では5校ともサテライト校で授業が行われており、家庭にとって、子供たちにとって厳しい状況はきょうも続いているのであります。

 こうした状況を1日も早く克服し、子供たちに適した環境を取り戻さなければなりません。双葉郡の教育については、昨年12月から双葉郡教育振興に関する協議会において積極的に協議が進められ、6月下旬にも仮称ではありますが、教育復興ビジョンが策定されると聞いております。

 そこで質問させていただきます。

 第1は、双葉郡の教育について県教育委員会委員長の考え方をお尋ねいたします。

 第2は、いわき養護学校、あぶくま養護学校等についてお尋ねいたします。

 この両校は、前々から手狭な学校であるため、子供たちの真の教育環境に至っておりません。県議会でも現地を訪れ、商工労働文教委員会でも現地を訪れさせていただきましたが、あすにでも何らかの応急対応が必要との認識を強く持った次第であります。

 そこで、児童生徒の増加に伴う県立特別支援学校の教育環境の改善について県教育委員会の考えをお尋ねします。

 次に、農道整備事業についてお尋ねいたします。

 今日の農業を取り巻く環境は、相も変わらず大変厳しい環境下に立たされております。農業者は、必死に営農を守り抜くため、また、担い手の不足を解消させるためにと種々努力されているわけですが、国、県は圃場整備等に力を注ぎ、農業者は労力を省くため、機械化にいや応なく依存するなど、効率性、利便性を追求していることは今や言をまちません。

 同時に、連鎖的に考えなければならない点は農道の整備なのであります。これまでの農道の整備にかかわる事業は、大方短い年度、単年度仕上がりで完成を見てきましたが、揮発油税を生かした農免道路は起工から何十年と歳月を経た今でも続いており、進捗状況は芳しくありません。

 平成24年度以降の採択地区は、農地整備事業の通作条件整備として実施されることになっておりますが、今や農道は生活面や産業面での利便性の向上だけでなく、防災面においても重要視されており、緊急輸送路、避難路として安全に使用できる整備が求められているところであります。

 ここで質問させていただきます。農道整備事業の現状と今後の進め方について県の考えをお聞かせください。

 次に、警察行政についてお尋ねいたします。

 まず、県警察には震災後、県内の治安維持と県民の安全・安心のために種々対策に尽力されていることに感謝を申し上げます。

 県内には、東日本大震災に伴い、行方のわからない方が210名もおられ、こうした方々が1日も早く発見されることをこいねがうものであります。震災から2年3カ月経過した今も、県警察は粘り強く、時には本部長みずからが先頭に立って沿岸部を中心に捜索活動を継続されており、その姿勢に強く感銘を受けるものであります。

 そこで、東日本大震災による行方不明者の捜索について県警察の取り組み状況をお尋ねいたします。

 次に、犯罪被害者等の支援についてお尋ねいたします。

 近年、刑法犯の認知件数を調べてみますと、10年連続減少し、数値的には改善しているものの、県内においても殺人等の凶悪犯罪が相次いで発生しているほか、子供や高齢者、女性が被害者となるなど、犯罪は後を絶ちません。こうした犯罪をまず未然に防ぐことが先決であります。不幸にも事件が発生してしまった場合には、犯人の検挙に加えて、被害者やその御家族等に対する支援や心のケアなどを行うことも重要かと考えます。

 そこで、県警察における犯罪被害者等を支援する取り組みについてお尋ねいたします。

 以上で質問は終わるわけでございますが、ところで今月の17日、高市早苗自民党政調会長が、原発の再稼働をめぐりまして、「福島第1原発事故によって死亡者が出ている状況ではない。」との発言内容は、福島県民を裏切り、国民を欺く言動であります。断じて許せることではありません。猛省を促し、断固抗議し、質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(斎藤健治君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 西丸議員の御質問にお答えします。

 県内原子力発電所の全基廃炉についてであります。

 東京電力福島第1原子力発電所の事故は、発災から2年3カ月となる今も収束せず、15万人を超える県民が県内外で厳しい避難生活を余儀なくされております。

 私は、このような厳しい現実を踏まえ、原子力に依存しない安全・安心で持続的に発展可能な社会を目指すという基本理念のもと、これまで国及び東京電力に対して一刻も早い事故の完全収束と県内原発の全基廃炉について強く求めてまいりました。

 今月12日に実施した国への要望活動においても、国の責任において県内原発の全基廃炉を決定することを安倍総理に直接要望をしてきたところであります。私としては、国及び東京電力に対して、県民の総意である県内原発の全基廃炉の実現に向け、引き続き粘り強く求めてまいる考えであります。

 次に、廃炉に向けた取り組みについてであります。

 原子力発電所の安全確保は、本県の復興及び再生の大前提となることから、東京電力に対しては、設備の信頼性の向上やリスク管理の徹底を図るとともに、汚染水全体の処理計画を見直し、対策に万全を期すよう、また、国に対しては、事故は収束していないという認識のもと、国が前面に立ち、責任を持って中長期ロードマップに基づく取り組みを安全かつ着実に進めるよう求めてまいりました。

 先日の国への要望活動におきましても、私は安倍総理に対して、事故は収束していないということを前提にしっかり対応するよう申し上げ、総理からは「廃炉に向けて、東京電力任せではなく、国も責任を持って安全を最優先に進める。」との回答があったところであります。

 今後とも、国及び東京電力に対しては、事故の完全収束に向け、常に県民の立場に立って、廃炉に向けた1つ1つの作業を安全かつ着実に行うとともに、喫緊の課題である汚染水処理対策や今後予定されている使用済み燃料の取り出し、原子炉内の状況の把握、溶融燃料の取り出しなど、多くの技術的課題を有する対策に世界の英知を結集して総力を挙げて取り組むよう引き続き強く求めてまいります。

 次に、新生ふくしま復興推進本部についてであります。

 さまざまな状況の変化に対応しつつ、目に見える復興・再生を全庁が一体となり、確実に成果を積み重ねていくとの決意を持って設置をしたものであります。

 本年3月11日の設置以来、これまで7回の会議を開催して、来年度に向けた国に対する要望において本県の実情をしっかりと届けられるよう、県全体の整合性と具体性を持ってまとめたほか、復興がより実感できるよう、本年度重視する3つの視点を定め、戦略性とスピード感を持って推進することとしたところであります。

 今後は、本部において取り組みの進捗状況や国、市町村の動きを的確に把握して、本部会議を随時柔軟に開催して国に対する緊急要望の実施や県政運営における必要な措置など適時適切に判断して実行するほか、会議を通した県民へのわかりやすい発信により復興の姿が伝わるようにするなど、全力で取り組んでまいる考えであります。

 その他の質問につきましては、副知事等から答弁させますので、御了承願います。

    (副知事村田文雄君登壇)



◎副知事(村田文雄君) お答えいたします。

 労使の話し合いにつきましては、これまでも職員の給与その他の勤務条件の変更に関し、地方公務員法の規定に基づき、職員団体との真摯な話し合いのもと、十分に協議しながら相互の信頼関係の構築に努めてきたところであります。

 このたびの給与削減につきましては、削減内容を職員団体に提示して現在労使間で話し合いを行っているところであり、引き続き職員団体とは誠意を持って交渉を行い、職員の理解と協力が得られるよう努力してまいる考えであります。

    (企画調整部長森合正典君登壇)



◎企画調整部長(森合正典君) お答えいたします。

 社会保障・税番号制度における個人情報の保護につきましては、個人情報の保有機関ごとの分散管理、システム上の個人番号認識の暗号化、アクセスできる人の制限、さらには国が設置する個人情報保護委員会による監視などにより、適正な取り扱いが確保されることとなっております。

 県といたしましても、個人情報保護条例の改正、情報セキュリティーポリシーの改定などにより、個人情報の取り扱いの適正化を図ってまいる考えであります。

 次に、賠償につきましては、国家賠償法または民法の規定に基づき対処されることになります。

 県といたしましては、職員に対する研修の実施、国や市町村、関係機関と連携した制度の目的や仕組みの周知、他人の個人番号を用いた成り済まし等に対する啓発活動などにより、個人情報の適正管理を図ってまいります。

    (生活環境部長長谷川哲也君登壇)



◎生活環境部長(長谷川哲也君) お答えいたします。

 電源設備につきましては、ことし3月の停電トラブルを踏まえ、東京電力においてリスクの洗い出しを行い、定期的な現場確認や点検などの日常的な安全管理対策を実施しているほか、小動物侵入対策や免震重要棟での遠隔監視を強化しております。

 また、多重化対策につきましては、使用済み燃料プールの冷却設備の電源の二重化が先月までに完了したほか、共用プールの冷却設備の電源については計画を前倒しし、来月末までに二重化が完了する予定となっており、引き続き、東京電力に電源設備の信頼性向上に取り組むよう求めてまいります。

 次に、汚染水対策につきましては、多核種除去設備の試運転や海側遮水壁の工事が進められているほか、地下水バイパスが計画されており、さらに国の汚染水処理対策委員会において凍土方式による陸側遮水壁の設置や建屋漏えい部の止水などの追加対策が検討され、今月中に改訂される廃炉に向けた中長期ロードマップに反映することとされております。

 廃炉に向けた作業を進める上で、汚染水の処理対策は喫緊の課題であり、東京電力はもとより、国が前面に立ち責任を持って対策に万全を期すよう、また、対策全体について県民にわかりやすく丁寧に説明するよう引き続き強く求めてまいる考えであります。

 次に、除染における低減目標につきましては、本年4月に、これまで実施された除染の低減効果等のデータをもとに、住宅除染における屋根や庭などの対象ごとの除染管理目標の設定の考え方を取りまとめ、市町村に提供したところであります。

 今後も、より多くのデータの収集・分析を行うとともに、市町村の意見等も反映しながら、より実態に即したわかりやすいものとなるよう見直しを行い、適切かつ効果的な除染の推進に努めてまいる考えであります。

 次に、仮置き場の設置促進につきましては、地域対話集会や住民説明会への専門家や県職員の派遣、住民みずからが仮置き場に立ち入り、線量測定等を行う体験型の仮置き場現地視察会などを通じて、引き続き住民合意の形成に向けた取り組みを市町村とともに進めてまいります。

 今後も、国有林を初めとする国有地や県有地のさらなる活用に向けた調整を積極的に進めるほか、方部別意見交換会等を通じた先進事例の情報共有の強化を図るなど、市町村と一体となって仮置き場の確保に取り組んでまいります。

 次に、中間貯蔵施設につきましては、昨年11月、国から要請のあった現地調査の受け入れを判断したところであり、国においては、4月から現地調査に着手し、現地踏査、ボーリング調査及び環境調査を進めているところであります。

 県といたしましては、現地調査について専門的見地からの意見を伺うため、中間貯蔵施設に関する専門家会議を設置し、4月28日に第1回の会議を開催したところであり、今後、調査の取り組み状況等について国から適時に報告を受け、専門家の意見も伺いながら、双葉8町村とともにその内容をしっかり確認してまいります。

 次に、除去土壌等の最終処分につきましては、国に対し、県外での最終処分について明確に示すよう求めてきており、国が策定した福島復興再生特別措置法に基づく基本方針において、除去土壌等は中間貯蔵開始後30年以内に県外で最終処分を完了するための必要な措置を講ずると明記されたところであります。

 県といたしましては、国の責任において県外での最終処分の時期や場所などの方針を明確に示すよう引き続き強く求めてまいります。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 障がい者の就労施設等からの物品やサービスの調達につきましては、これまでも優先調達に係る実施要綱の制定や施設が扱う物品等の登録制度の導入などにより優先的な調達に努めてまいりました。

 今後は、本年4月に施行されました障害者優先調達推進法を踏まえ、県の物品等調達方針を新たに策定するとともに、県のホームページにおける調達可能物品の情報の提供や受注機会の拡大に向けた商品力の向上、共同受注窓口設置への支援に努めるなど、障がい者就労施設等からの調達の推進に積極的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、特別養護老人ホームの入所希望者数につきましては、平成24年4月1日現在の実人数で1万2,545名となっており、入所希望者の現状といたしましては、病院や他の施設に入院または入所している方の割合が49%、在宅の方の割合が42%などとなっております。

 また、介護老人保健施設の入所希望者数は、同じく平成24年4月1日現在の実人数で3,128名となっており、入所希望者の現状といたしましては、病院に入院している方の割合が46%、在宅の方の割合が37%などとなっております。

 次に、入所希望者の待機状況解消に向けた取り組みにつきましては、昨年策定した高齢者福祉計画及び介護保険事業支援計画に基づき、現在、施設整備を進めているところでありますが、今年度、市町村の計画変更に合わせて現行計画の見直しを行い、施設の整備量をふやすこととしており、今後も施設入所の必要性が高い高齢者が入所可能となるよう引き続き努めてまいります。

 また、原発事故等により休止している施設についても、早期に事業が再開できるよう、仮設施設の整備や既存施設の修繕などに対し積極的に支援してまいります。

 次に、市町村国保につきましては、構造的に被保険者に占める低所得者層の割合が大きく、保険料負担が重い上に、経済状況等の影響もあり、保険料収入が減少している現状にあります。

 その一方で、被保険者の年齢構成が高く、医療費が年々増加傾向にあるため、一般会計から繰り入れするなど、その運営は厳しい状況にあり、財政の安定化が課題であると認識いたしております。

 次に、国保運営の県への移管につきましては、現在、国の社会保障制度改革国民会議において都道府県単位に集約する方向で検討が進められておりますが、保険者を都道府県とするだけでは問題を先送りするだけであり、持続可能な制度の構築にはほど遠いものと考えております。

 県といたしましては、全国知事会等を通して、国保の構造的問題の抜本的解決を図った上で保険者のあり方について議論するよう、全国市長会や全国町村会等と連携しながら国に提言をしているところであります。

 次に、県が国保の運営主体となった場合の課題につきましては、県内一律の保険料を設定することにより、現在最大格差が1.8倍となっている市町村の保険料をどのように調整するのか、また、保険料の徴収をどのように役割分担していくのか、さらには、健康づくりや介護保険制度との連携をどのように図っていくのかなど、さまざまな課題があるものと考えております。

 次に、浜通り地方の救急医療体制につきましては、浜通り地方医療復興計画に基づき、当該地方の3次救急医療を担ういわき市の新病院の整備や相双地域の震災前からの課題でございました脳卒中に対応できる施設の新設を支援していくとともに、2次救急を担う医療機関における救急医療機器等の整備や初期救急を担う休日夜間急病診療所の整備を支援するなど、今後とも、関係機関や関係団体と連携しながら、当該地方の救急医療体制の強化に取り組んでまいる考えであります。

 次に、いわき市の医療体制の整備につきましては、双葉郡等からの避難者の増加に適切に対応できるよう、浜通り地方医療復興計画に基づき、市において進められている新病院の整備を初め急性期や慢性期などそれぞれの医療機関が担う役割に応じた機能の強化、さらには地域の医療機関における連携推進のための医療情報連携システムの構築等に対し積極的に支援してまいります。

 また、県立医科大学の災害医療支援寄附講座や全国的な支援組織への派遣要請等による医師の招聘などの医師確保対策にもしっかりと取り組み、いわき市の地域医療体制の充実強化を図ってまいる考えであります。

    (農林水産部長畠 利行君登壇)



◎農林水産部長(畠利行君) お答えいたします。

 農道整備事業につきましては、農作業のための通行や農産物流通の効率化、農村生活環境の向上を図る上で重要な事業であり、昭和40年度の事業着手以来、これまでに396地区、約1,100キロメートルの整備を終え、現在13地区、約40キロメートルの整備を進めているところであります。

 本県農業の再生と農村地域の振興を図るために農道の整備は不可欠であることから、今後とも、必要な予算の確保に努め、農業を支える生産基盤として着実に推進してまいる考えであります。

    (避難地域復興局長樵 隆男君登壇)



◎避難地域復興局長(樵隆男君) お答えいたします。

 第1次福島県復興公営住宅整備計画につきましては、コミュニティーの維持・形成を最も重要な理念と位置づけ、市町村単位での入居や親族同士、仮設住宅で築かれたグループでの入居に配慮することといたしました。

 また、集会施設等を併設するなど、入居者の方々はもとより、周辺に避難されている方々も含めたコミュニティーの拠点とするとともに、この施設を拠点にして受け入れ市町村の住民の方々との交流拡大も図ってまいります。

 次に、先行の1,500戸の整備につきましては、現在、500戸に係る設計業務を行っており、設計が完了次第、工事に着手してまいります。

 残る1,000戸につきましては、今後、整備箇所を決定した上で用地の確保を行い、整備が整った箇所から順次工事に着手し、早期の完成を目指してまいります。

 次に、復興公営住宅の家賃につきましては、入居世帯の収入や住宅の面積等により決定されることになりますが、少なくとも国の指示により避難が継続している間は当然に避難費用としてその全額が賠償されるべきであると考えており、先日の国への要望活動においても関係大臣に対し知事から強く要望したところであります。

    (観光交流局長五十嵐照憲君登壇)



◎観光交流局長(五十嵐照憲君) お答えいたします。

 全国グリーン・ツーリズムネットワーク福島大会につきましては、震災、原発事故を経験した本県において、農山漁村が抱える課題を共有し、その解決に向け幅広く議論を行うとともに、本県の現状を広く県外に発信するための大変有意義な大会であると考えております。

 このため、全国各地から多くの方に参加していただけるよう、専門誌やホームページなどを活用し、情報発信を行うとともに、県内9カ所で実施される分科会等の運営を円滑に進めるためのアドバイザー派遣などを行ってまいります。

 県といたしましては、本大会の開催を契機に風評の払拭を図り、参加者同士のネットワークをさらに強化するなど、本県グリーン・ツーリズムの回復及び伸展につながるよう積極的に取り組んでまいります。

    (教育委員会委員長境野米子君登壇)



◎教育委員会委員長(境野米子君) お答えいたします。

 双葉郡の教育につきましては、今なお再開できない学校があることや、県内外への避難に伴う児童生徒数の減少、さらに避難先での学校生活など厳しい状況にあると認識しております。

 双葉郡の復興に最も大切なことは人づくりであり、今回の東日本大震災のような困難にも真摯に向き合い、個人として自立しつつ、他者とも協力して歩んでいける子供たちを育成する必要があることから、教育の果たす役割は何よりも重要であると考えております。

 今後は、双葉郡8町村の目指す教育の姿もしっかり受けとめながら、子供たちが夢や希望をかなえられる魅力ある教育環境の実現に努めてまいる考えであります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 児童生徒の増加に伴う県立特別支援学校の教育環境の改善につきましては、ことしの3月に策定しました福島県県立特別支援学校全体整備計画の基本方針の1つとして、障がいのある児童生徒等の学習活動が適切に行える教育環境づくりを示したところであります。

 県教育委員会といたしましては、この基本方針に基づき、県中地区につきましては、活用できる校舎の情報収集を行うとともに、いわき地区につきましては、高等学校の空き教室を活用した分校等の設置に向けた準備を進めているところであります。

    (選挙管理委員会委員長菊地俊彦君登壇)



◎選挙管理委員会委員長(菊地俊彦君) お答えいたします。

 インターネット選挙運動につきましては、ウェブサイト等の利用が解禁される一方、有権者の電子メールの送信や未成年者の選挙運動は引き続き禁止されていることなどの周知が重要であると考えております。

 このため、新聞等による国の啓発に連動して市町村説明会を開催し、チラシの配布や広報紙への掲載等を依頼してきたところであります。

 さらに、参議院議員通常選挙では、市町村と連携しながら、ホームページ、テレビ、ラジオのCM、ポスターの活用や街頭での啓発、関係機関への要請等により、なお一層の周知に努めてまいります。

    (人事委員会委員長大須賀美智子君登壇)



◎人事委員会委員長(大須賀美智子君) お答えいたします。

 国からの給与削減の要請につきましては、防災・減災事業や地域経済の活性化といった課題に対応するための臨時特例措置の要請であると認識しております。

 本委員会といたしましては、職員の給与は本来、労働基本権制約の代償措置として行われる給与勧告に基づき決定されるべきであるという立場から、今回の要請は残念なことと受けとめております。

    (警察本部長平井興宣君登壇)



◎警察本部長(平井興宣君) お答えいたします。

 行方不明者の捜索につきましては、行方不明者の家族からの情報や要望を踏まえ、これまで延べ約9万人の警察官を動員し、被災地を繰り返し捜索しているほか、水中ロボットによる捜索やダイバーによる海中捜索等も実施しております。

 県警察といたしましては、御家族の心情を自分の思いとして、引き続き関係機関・団体と連携し、行方不明者の発見に取り組んでまいる考えであります。

 次に、犯罪被害者等を支援する取り組みにつきましては、犯罪被害の精神的被害等を軽減するため、被害直後からの警察職員等の付き添いやカウンセリング等の支援を行っているほか、被害に伴う経済的負担軽減のため、被害者等が一時避難する際に必要な費用や診断書料等への公費負担などを行っております。

 また、本年4月からは、性犯罪等の被害者が相談しやすい環境をつくり、適切な支援を行うため、産婦人科医会等の協力を得て、性暴力等被害救援協力機関、通称SACRAふくしまの運用を開始し、相談対応や必要な支援を行っているところであります。

 県警察といたしましては、引き続き被害者等への支援を推進してまいる考えであります。



◆56番(西丸武進君) 生活環境部長に再質問をさせていただきます。

 先ほど私のほうで質問しているのは、放射線量の除染問題では一定の低減目標を設けるべきではないかと、こういう質問をしていますよね。今答弁の内容を聞いておりますと、効果的な除染の推進に努めますという答弁がありました。これでは私の低減目標は何ぞやということが全く見えません。その辺をもう一度お答えを願いたいと思います。

 それから、同じく生活環境部長にもう1点は仮置き場の設置の問題です。なかなか進まない、遅々として進まない、これはもう我々随分耳なれいたしております。具体的にこれを進めないと除染は進まないし、土砂等の搬送はできないと思います。

 そこで、先般、産業振興・雇用・県土再生対策特別委員会で群馬県にお邪魔してきました。関東森林管理局でございました。ここでは、例えば仮置き場等を使う場合には、国挙げて、これは森林管理局挙げて国有林を有効に使っていただきたいと、こういう表明まで部長がされておりました。

 これを含めて、県有林もないわけではないので、仮置き場については市町村委ねではなくて、みずから一緒の土俵の中でしっかりと受け皿をつくるべきではないかと聞いておりますので、ぜひ再度お答えをいただきたいと思います。



◎生活環境部長(長谷川哲也君) 再質問にお答えをいたします。

 除染におきます低減目標の件でございますけれども、本年4月に、これまでそれぞれ市町村で進めてきました除染のデータ等を集めまして、その中から今後除染を進める上での管理目標ということで、例えば屋根ですと平均低減率が34%、あるいは雨どいでありますと53%、そういった形で具体的に低減の目安というものを示しまして、4月に市町村の方に提供したところでございました。こういったものを活用しながら今後さらなる除染について取り組んでまいりたいと考えてございます。

 それから、仮置き場でございますが、仮置き場につきましては、今、個別に市町村等の訪問を通じまして、市町村と情報を共有しながら進めてまいります。今お話がありました国有林、こちらにつきましても、これまで関係機関と県も入りまして、調整を進めてきて設置された部分もございます。また、現在そういった調整をしているところでございます。そういったものを積極的に、国有地あるいは県有地の調整を進めながら、仮置き場の設置促進に努めてまいりたいと考えております。国有林、それから県有林も含めて積極的に調整を進めてまいりたいと考えてございます。



○議長(斎藤健治君) これをもって、西丸武進君の質問を終わります。

 本日は、以上をもって議事を終わります。

 明6月21日は、定刻より会議を開きます。

 議事日程は、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第24号までに対する質疑並びに休会の件であります。

 これをもって、散会いたします。

    午後3時16分散会