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長野県 上田市

平成25年  2月 定例会 03月05日−一般質問及び質疑(一般)−07号




平成25年  2月 定例会 − 03月05日−一般質問及び質疑(一般)−07号







平成25年  2月 定例会





平成25年3月5日(火曜日)

 午後1時2分開議
 午後4時40分散会

議 事 日 程
   午後1時開議
 1、日程第1 県の一般事務に関する質問
 2、日程第2 知事提出議案第1号から第91号まで
        付議議案に対する質疑

本日の会議に付した事件
 1、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第91号までに対する質疑

出 席 議 員
      1番 先 崎 温 容 君   2番 鈴 木   智 君
      3番 丹 治 智 幸 君   4番 斎 藤 健 治 君
      5番 佐 藤 雅 裕 君   6番 遊 佐 久 男 君
      7番 矢 吹 貢 一 君   8番 本 田 仁 一 君
      9番 椎 根 健 雄 君  10番 佐久間 俊 男 君
     11番 紺 野 長 人 君  12番 円 谷 健 市 君
     13番 宮 本 しづえ 君  14番 山 田 平四郎 君
     15番 小 林 昭 一 君  16番 阿 部   廣 君
     17番 西 山 尚 利 君  18番 勅使河原 正之 君
     19番 長 尾 トモ子 君  20番 安 部 泰 男 君
     21番 水 野 さちこ 君  22番 星   公 正 君
     23番 宮 下 雅 志 君  24番 古 市 三 久 君
     25番 石 原 信市郎 君  26番 長谷部   淳 君
     27番 渡 辺 義 信 君  28番 桜 田 葉 子 君
     29番 杉 山 純 一 君  30番 満 山 喜 一 君
     31番 佐 藤 金 正 君  32番 柳 沼 純 子 君
     33番 今 井 久 敏 君  34番 ? 野 光 二 君
     35番 坂 本 栄 司 君  36番 佐 藤 政 隆 君
     37番 立 原 龍 一 君  38番 宮 川 えみ子 君
     39番 阿 部 裕美子 君  40番 吉 田 栄 光 君
     41番 太 田 光 秋 君  42番 斎 藤 勝 利 君
     43番 平 出 孝 朗 君  44番 清 水 敏 男 君
     45番 甚 野 源次郎 君  46番 本 田   朋 君
     47番 川 田 昌 成 君  48番 亀 岡 義 尚 君
     49番 三 村 博 昭 君  50番 神 山 悦 子 君
     51番 佐 藤 憲 保 君  52番 遠 藤 忠 一 君
     53番 小桧山 善 継 君  54番 青 木   稔 君
     55番 宗 方   保 君  56番 西 丸 武 進 君
     57番 渡 部   譲 君  58番 瓜 生 信一郎 君

説明のため出席した者
 県
       知     事  佐 藤 雄 平  君
       副  知  事  内 堀 雅 雄  君
       副  知  事  村 田 文 雄  君
       直 轄 理 事  齋 須 秀 行  君
       安全管理監(兼) 齋 須 秀 行  君
       総 務 部 長  鈴 木 正 晃  君
       企 画 調整部長  野 崎 洋 一  君
       生 活 環境部長  長谷川 哲 也  君
       保 健 福祉部長  菅 野 裕 之  君
       商 工 労働部長  伊 東 正 晃  君
       農 林 水産部長  畠   利 行  君
       土 木 部 長  渡 辺 宏 喜  君
       会 計 管 理 者  斎 藤   隆  君
       出納局長(兼)  斎 藤   隆  君

       原子力損害対策  鈴 木 淳 一  君
       担 当 理 事

       子 育 て 支 援  鈴 木 登三雄  君
       担 当 理 事

       企 画 調 整 部  八 木 卓 造  君
       避 難 地域復興
       局     長

       企 画 調 整 部  小 松 信 之  君
       文 化 スポーツ
       局     長

       商 工 労 働 部  星   春 男  君
       観 光 交流局長

       知 事 直 轄  尾 形 淳 一  君
       知 事 公 室 長

       総 務 部政策監  小 野 和 彦  君

 知 事 直 轄
       秘書課長(兼)  尾 形 淳 一  君

 総  務  部
       総 務 課 長  徳 永 勝 男  君
       総 務 部 主 幹  小 柴 宏 幸  君

 企  業  局
       企 業 局 長  森 合 正 典  君

 病  院  局
       病院事業管理者  丹 羽 真 一  君
       病 院 局 長  佐 原 輝 一  君

 教 育 委 員 会
       委  員  長  境 野 米 子  君
       教  育  長  杉   昭 重  君

 選挙管理委員会
       委     員  武 藤 みや子  君
       事 務 局 長  石 本   健  君

 人 事 委 員 会
       委     員  平   雄 一  君
       事 務 局 長  甲 賀   敬  君

 公 安 委 員 会
       委     員  渋 佐 克 之  君
       警 察 本 部 長  平 井 興 宣  君

 労 働 委 員 会
       事 務 局 長  鈴 木 千賀子  君

 監 査 委 員
       監 査 委 員  美 馬 武千代  君
       事 務 局 長  二 瓶辰右エ門  君

 議会事務局職員
       事 務 局 長  今 泉 秀 記  君
       事 務 局 次 長  小 椋   正  君

       事 務 局参事兼  水 野 成 夫  君
       政 務 調査課長

       総 務 課 長  村 越 徳 也  君
       議 事 課 長  山 口   浩  君

       議 事 課主幹兼  野 木 範 子  君
       課 長 補 佐

       議事課主任主査  塚 原 隆 光  君

       議事課主任主査  長谷川 利 嗣  君
       兼 委 員会係長





    午後1時2分開議



○議長(斎藤健治君) ただいま出席議員が定足数に達しております。

 これより本日の会議を開きます。





△県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第91号までに対する質疑





○議長(斎藤健治君) 直ちに日程に入ります。

 日程第1及び日程第2を一括し、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第91号まで、以上の各案に対する質疑をあわせて行います。

 通告により発言を許します。18番勅使河原正之君。(拍手)

    (18番勅使河原正之君登壇)



◆18番(勅使河原正之君) 18番、自由民主党議員会、勅使河原正之であります。

 まず最初に、行政行動指針について質問いたします。

 このたびの原子力発電所事故は、住民の避難や投薬の判断など、法律や政策で想定していない事態に対応する自治体の独自の判断が住民の安全を左右することとなり、緊急な措置を自治体がとった場合、後日その判断の違法性が問われるリスクがありました。財政支出も、国が後日担保する保証もありませんでした。

 さらに、国の初動対応のおくれ、原発事故での情報管理と提供の欠陥、地元自治体の機動的支援を行う仕組みがなかったことが混乱を拡大させ、津波被害、原発事故被害の甚大さと特異さによって被災自治体の対応力の弱さが浮き彫りになりました。

 さらには、福島第一原発事故でオフサイトセンターの指揮連絡系統が全く機能しませんでした。事前の予測が非常に困難な社会的影響の大きな自然災害が発生した場合、重点地域を有する市町村の災害対応業務は現場で即決し、実行しなければなりません。

 国の防災指針を見直している原子力規制委員会は、住民が直ちに避難する基準として1時間当たり500マイクロシーベルトの新たな放射線量の基準や、甲状腺がんを防ぐヨウ素剤の事前配布などを盛り込んだ指針を示しました。防災計画を策定する範囲の緊急防護準備区域は30キロメートルですが、余りに狭過ぎるのではないでしょうか。原発事故で計画的避難区域とされた飯舘村は福島第一原発から30から45キロありますし、政府が定めた年20ミリシーベルトの基準により、今なお多くの県民が自主的判断で避難を余儀なくされています。

 原発周辺自治体は、避難基準の放射線量の情報収集やヨウ素剤を飲むタイミングをうまく住民に伝えられるのかなど、課題が数多くあります。住民の避難、室内待機については、地域防災計画に定めることになりますが、重点区域を有する市町村が適正に判断し、実行するための県独自の緊急事態の応急対策ガイドラインが必要であり、地域の実情に即して自己決定できる行政行動指針を示す必要があるのではないかと思います。

 そこで、市町村が地域の実情に即して自己決定できるような原子力災害における行政行動指針の必要性について、県の考えをお尋ね申し上げます。

 次に、広域自治体のあり方について質問いたします。

 国が全部決める中央集権から地方分権時代への移行は、与えられた分権ではなく、主体的な分権が求められると言われています。今後、大規模災害時における国と地方自治体双方の超法規的な緊急対応を認める分権型の法整備が検討されるべきなのかもしれません。

 しかし、大事なことは、どこまで地方に任せ、国はどこまで責任を持った体制をとるかであり、分権の名のもとに負担と責任だけ転嫁されても困ります。ますます地方分権が進む中で、出先機関の地方移管問題や道州制も議論されてくるものと思いますし、都道府県を10程度の道と州に再編するイメージの道州制基本法案が今国会に提出されると聞いております。道州制は、知事会としては中立、市町村、特に町村会は大反対と聞いております。

 1月23日、都道府県会館で全国知事会議が開催されました。その中で、道州制に関する基本的な考え方についても議論がされたと聞きました。全国知事会は、昨年の10月に取りまとめた日本の再生デザインにおいて、「国と地方の役割を大胆に見直し、国は国本来の役割に専念し、広域自治体及び基礎自治体の役割を大幅に拡大することで国と地方の双方の政府機能を強化するとともに、広域自治体と国、基礎自治体との役割分担、道州制や特定広域連合を含めた広域自治体のあり方を幅広く検討する。」としました。

 都道府県を超える広域自治体のあり方については、まず広域連合で国の出先機関を移管する受け皿づくりから始めるのか、道州制を推進するかになるものと思います。

 そこで、道州制や広域連合に対して知事はどのような考えをお持ちなのかお尋ねいたします。

 次に、医療関連産業の集積について質問いたします。

 県が昨年12月に策定した復興計画の中で掲げた医療関連産業集積プロジェクトの一環として旧農業試験場跡地に建設する(仮称)福島県医療機器開発・安全性評価センターについて、知事は「産業の復興や雇用の創出に貢献し、世界に誇れる医療関連産業の集積地にしたい。」と述べております。

 昨年11月28日から29日まで郡山市のビッグパレットで開催された医療機器の展示会「メディカルクリエーションふくしま2012」は、韓国の医療機器クラスターや米国医療機器・IVD工業会も初めて参加し、最高最大の出展数を記録いたしました。今後、医療機器産業はますます成長するものと思います。

 福島医大敷地内に平成28年度開設予定のふくしま国際医療科学センターですが、その中にある医療−産業トランスレーショナルリサーチセンターは、がんを中心とした諸疾患の新規治療薬等の開発ばかりでなく、医療界と産業界を円滑に橋渡しすることも施策としております。

 このふくしま国際医療科学センターや創造的な医療機器の開発研究を行っている日大工学部医療工学研究室などと連携し、開発研究に注入する医療福祉機器等開発ファンド事業を活用して、ただ部品を供給するマッチングだけでなく、専門の業者が顧客の要望に応じてシステム設計を行い、必要となるあらゆる要素を組み合わせて提供するソリューションを提供できるコンサルティング機能をあわせ持つことが重要であり、本県医療機器メーカーの事業拡大や企業の新規参入など、本県の産業、雇用の創出に結びつける必要があると思います。

 そこで、医療関連産業の集積を進めるため、(仮称)福島県医療機器開発・安全性評価センターをどのように活用しようと考えているのか、県のお考えをお尋ねいたします。

 次に、福島県の観光について質問をいたします。

 まず、海外に対する観光プロモーションについてですが、日本政策投資銀行東北支店がアジアの8カ国を対象に行った東日本大震災後の訪日観光意識調査によると、現在では回答者の7割が日本旅行を控えようとは思っておらず、また、6割が防災意識向上に役立つ被災地ツーリズムにも関心があると答えております。

 この調査は、昨年10月、北京、上海、台湾、香港、韓国、マレーシア、タイ、インドネシアの20から59歳の男女計4,052人に対し、インターネットによる訪日旅行者の観光意識調査を実施し、昨年12月5日に調査レポートをまとめたものです。訪日観光に前向きな回答を地域別に見ると、タイが89.9%と最も高く、次いでマレーシアの80.5%、インドネシア74.6%、最低は韓国の47.0%でした。

 訪日観光における震災関連の懸念事項については、全体の42.1%が「放射能による健康被害が心配。」を選択、うち韓国では64.4%に上っています。「放射能の安全性に関する情報がわからない。」も平均の29.8%を大きく上回り49.8%、韓国は地震や放射能に対して感受性が高く、敏感になっております。この意識調査によれば、特に韓国は放射能による健康不安が根強く残っているという結果となっています。

 一方で、台湾や韓国の現地の旅行関係者の話では、地震や放射能に関するニュースや福島県に対するネガティブな話題も減り、少しですがポジティブな話も出ていると聞いております。韓国や台湾と福島空港のチャーター便が少しずつですが運航され始めた今を機に、この意識調査も活用しながら、イメージアップにつながるPRを展開すべきと思います。

 そこで、県は誘客の重点地域である韓国、中国、台湾に対しどのような対策を行っていくのかお尋ねいたします。

 次に、東南アジアに対する誘客活動についてですが、昨年9月にはタイへ福島県産の桃の輸出が実現し、10月には王室へ県産桃と会津漆器を献上、12月には首都バンコクの大型商業施設で県産リンゴも販売されたと聞きました。タイが訪日観光に最も前向きな回答をしていて、訪日経験なしが68.8%、高年収者ほど訪日経験者が多く、リピーターは富裕層が多い結果となっています。現在最も旅行したい国に日本を挙げた比率は24.2%と、台湾の29.8%に次いで第2位であります。

 実際に行ってみたい観光地では、富士山、東京、北海道への希望が多く、東北への訪問希望は4.5%と、かなり低いのが実態です。私は、訪日観光に前向きな意向を持ち、今後観光客の増加が期待される東南アジアに対して、本県、さらには東北の魅力をアピールし、今後の誘客につなげていくことが今最優先で取り組むべきことだと思います。

 そこで、県は東南アジアからの誘客にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 さらに、国内観光についてですが、本県の観光は個人客を中心に回復傾向にあるものの、観光関係者の皆さんから「大型バスが来ない。」「家族連れや教育旅行の子供が戻っていない。」など、依然として厳しい状況が続いているとの話が聞こえており、観光客の回復に向けた強力な誘客対策が求められております。

 県は、平成27年度の開催に向け、JRデスティネーションキャンペーンの誘致に向けた取り組みを行っておりますが、大河ドラマ「八重の桜」の放送以降、国内外の観光客に本県への旅行を選んでいただくためには、こうしたキャンペーンなどにおいても他県との差別化、個別化を図りながら、本県ならではの魅力ある観光誘客の取り組みを進めることが必要です。

 そこで、県は今後どのような特色を打ち出しながら観光誘客に取り組んでいくのかお尋ねをいたします。

 次に、森林・林業の再生について質問をいたします。

 まず、木質バイオマス発電の推進と森林・林業の再生についてですが、原発事故で放出された膨大な放射性物質は、福島県の面積の7割を占める森林に降り注ぎました。森林をどうするかは、避難を強いられている住民の帰還や林業再生などの行方を大きく左右します。

 環境省が設置した環境回復検討会は、昨年9月25日に「今後の森林除染の在り方に関する当面の整理について」で、焼却により発生する熱を発電に利用するバイオマス発電を活用することが考えられるとしています。

 昨年7月に始まった再生可能エネルギー固定価格買い取り制度を活用した木質バイオマス発電は、従来1キロワット当たり7円から8円、これが買い取り制度導入で33円60銭と、実に4倍以上にはね上がっています。昨年7月に操業を開始した会津若松市の木質バイオマス発電所は、人件費などを差し引いても利益が見込まれ、間伐材の運搬や加工などで計50人以上の雇用が生まれたと聞きました。

 平成25年度、県と塙町が連携してエネルギー関連事業者を誘致し、間伐材を燃やす県内最大規模の木質バイオマス発電施設を塙町に設置すると報道がありました。すばらしい取り組みだと思います。

 現在、発電事業者が買い取る燃料用木材の相場は1トン当たり3,500円から5,000円であり、価格の上昇が期待されております。一方、木質バイオマス発電施設は木材の大口需要を生み出すことから、低コストで効率的な木材生産が必要であるとともに、森林資源の維持も含めて将来供給能力に不足がないよう取り組むことが重要とされております。

 そこで、木質バイオマス発電の推進と森林・林業再生の両立について、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、キノコ用原木やほだ木の安全性の確保についてですが、林野庁においては、昨年4月からキノコ用原木やほだ木の放射性物質濃度について、50ベクレルパーキログラム以下との指標値を示しております。原木シイタケ生産者が50ベクレル以下の原木を集めてきても、一部に指標値を超えるものが紛れたり、栽培中に放射性物質が付着してしまったりすることも考えられることから、県産材の活用も含めて、生産者が安心してシイタケ栽培ができることが必要だと思います。

 そこで、県はキノコ用原木やほだ木の安全性の確保についてどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、小水力発電について質問いたします。

 小水力発電は地域密着型のエネルギーで、地元の活性化、雇用促進への効果も見込まれます。特徴は、設備利用率が50から90%と高く、太陽光発電より5から8倍効率がよいことです。

 これまで法的手続が煩雑で、多大な労力や時間がかかることが導入のネックとなっていましたが、国土交通省は普及を促進するため、既に水利使用の許可を得た用水路等に設置する場合、水利権を持つ農家などの同意を得て登録を受ければ、国や都道府県の許可を不要とする河川法改正案を今後国会に提出する予定と聞いております。小水力発電の事業者は、自治体から土地改良区、NPO、民間企業、個人であり、地元業者が施工、保守管理を担うことで地域経済活性化へとつながります。

 そこで、小水力発電の普及拡大に向けた支援を充実させるべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、教育現場での不祥事の根絶について質問いたします。

 教育委員会は、首長から独立した教育の専門家でない非常勤の委員による合議制の執行機関というユニークな機関であり、合議体としての教育委員会はみずから実際の事務を処理するには適していないため、常勤の教育長が教育行政の専門家として教育委員会に置かれています。したがって、その性質上、教育委員会は素早い意思決定の欠如、当事者意識の欠如、名誉職化した委員構成など、十分にその機能を果たしていないとの指摘が従前からなされてきました。

 最近、福島県でも子供への体罰やわいせつ行為、飲酒運転など、教師による犯罪や問題行動が頻繁に報道され、公教育に対する県民の期待や信頼が大きく損なわれています。本来なら高い倫理性や規範意識の維持向上を図り、信頼される教職員集団の職場でなくてはならないのが学校現場だと思います。教員の倫理向上を図る技術的な対策の検討や不祥事発生の課題等について、その解決策や解決の方向性を議論する場も必要だと思いますし、自由に相談できる職場環境も大切だと思います。

 そこで、教職員の不祥事根絶のため、学校の職場風土を変えることが必要であると思いますが、教育委員会委員長のお考えをお尋ねをし、質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(斎藤健治君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 勅使河原議員の御質問にお答えいたします。

 道州制につきましては、東京一極集中の是正や地域活性化などの主張のもと、議論が進められておりますが、国民や地方自治体の間ではその必要性が共有されているとは言いがたい状況にあると考えております。

 また、住民から遠い巨大な道州で住民自治が担保されるのか、道州内における新たな一極集中が進み、各地域の自然や歴史に根差した多様性が失われ、地域の衰退が進むのではないかと、これまでも大いに懸念があると主張してきたところであります。

 一方、広域連合については、国の出先機関改革の動きを受け、権限移譲の受け皿として議論をされておりますが、さまざまな意見があることから、今後とも、国や先行する地域の動向を注視していく必要があるものと考えております。

 私は、都道府県を超える広域自治体の枠組みを前提とした議論により、分権改革を停滞させることなく、まずは国から地方への権限、税財源の移譲などを着実に進め、住民や市町村の目線に立って真の分権型社会の実現に取り組んでいくことが必要であると考えております。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

    (企画調整部長野崎洋一君登壇)



◎企画調整部長(野崎洋一君) お答えいたします。

 小水力発電につきましては、水資源に恵まれた会津地方を初め多くの事業適地を県内に有していることから、再生可能エネルギーの飛躍的推進を図る上で、その普及拡大は不可欠であると考えております。

 県といたしましては、事業可能性調査への補助に加え、市町村や県内企業等が行う実施設計への補助制度の新設、再生可能エネルギー推進センターと連携した事業化支援、県有財産の有効活用など、小水力発電のさらなる普及拡大に向け積極的に取り組んでまいる考えであります。

    (生活環境部長長谷川哲也君登壇)



◎生活環境部長(長谷川哲也君) お答えいたします。

 行政行動指針につきましては、市町村が地域の実情に即して住民避難等を迅速かつ確実に行うための指針等を事前に策定しておくことは、円滑な防災対策を行うために重要であると認識しております。

 このため、県といたしましては、国の原子力災害対策指針の改定を踏まえ、県及び市町村の地域防災計画の見直しの中で緊急時に迅速かつ確実に防護措置が講じられるよう検討してまいりたいと考えております。

    (商工労働部長伊東正晃君登壇)



◎商工労働部長(伊東正晃君) お答えいたします。

 福島県医療機器開発・安全性評価センターにつきましては、体内で使用する医療機器の安全性評価や企業間のビジネスマッチング、専門家による薬事コンサルティング等を実施するものであります。

 本県を医療関連産業の一大集積地とするため、このセンターを核として医療機器の製品開発と事業化への積極的な支援に取り組んでまいる考えであります。

    (農林水産部長畠 利行君登壇)



◎農林水産部長(畠利行君) お答えいたします。

 木質バイオマス発電の推進と森林・林業再生の両立につきましては、安定した木質燃料の需給が重要となることから、引き続き路網の整備や林業機械の導入、搬出経費の支援など、生産から流通に至る効率的な供給体制の構築を図るとともに、森林資源の状況や燃料供給能力に見合う計画的な発電施設の導入に努めてまいります。

 また、発電事業者や林業関係者に向けた木質バイオマス安定供給指針を策定し、今後の森林・林業再生の重要な役割を果たす持続可能な木質バイオマスの利用促進に取り組んでまいる考えであります。

 次に、キノコ用原木やほだ木の安全性の確保につきましては、原木の伐採時やほだ木養生時など生産工程ごとに放射性物質の測定支援に取り組んでおり、さらに、安全な原木の確保に向け放射性物質の低減を図る洗浄施設の導入や県外からの購入支援にも努めているところであります。

 今後は、県内広葉樹林における放射性物質濃度に関する情報提供や原木林の再生支援に取り組み、将来にわたり生産者が安心して生産活動が行える環境づくりに努めてまいります。

    (観光交流局長星 春男君登壇)



◎観光交流局長(星春男君) お答えいたします。

 韓国等からの誘客対策につきましては、これまでの情報発信や関係者の招聘等に加え、来年度には各国で現地説明会を開催し、本県への認識を踏まえたきめ細かなPRを行い、理解の促進に努めてまいります。

 また、韓国からのゴルフ、スキーでの旅行や中国からの数次ビザによる旅行、台湾では今後放映が見込まれる「八重の桜」をテーマとした旅行など、各国の旅行需要に応じた効果的なプロモーションを行うとともに、福島空港を利用したチャーター便の運航を支援するなど、誘客を積極的に進めてまいる考えであります。

 次に、東南アジアからの誘客につきましては、これまでも東北観光推進機構等と連携して、シンガポールやタイの旅行博覧会での情報発信や現地マスメディア、旅行会社の招聘等を行ってきたところであります。

 今後は、引き続き東北各県との連携を深めながら、紅葉や雪景色等の豊かな自然、特色ある食や伝統文化、さらには輸出拡大を目指す県産品など本県ならではの魅力を発信するとともに、首都圏との近接性を生かし、北関東磐越5県が共同して広域観光ルートの提案を行うなど、観光客の誘致拡大に取り組んでまいる考えであります。

 次に、特色を打ち出した誘客につきましては、これまでも四季折々の豊かな自然、浜通り、中通り、会津の各地方の風土に培われた伝統文化や多彩な食、さらには誠実で温かい人情など、本県の魅力を生かした誘客を行ってまいりました。

 これらに加え、今後は、再生可能エネルギーの取り組みや防災教育等の震災体験を踏まえた独自のプログラムのほか、観光地を花で飾り、震災後の支援に対する感謝の気持ちを伝える地域ぐるみでのおもてなしなど、新たな特色を打ち出しながら観光誘客を進めてまいる考えであります。

    (教育委員会委員長境野米子君登壇)



◎教育委員会委員長(境野米子君) お答えいたします。

 教職員の不祥事根絶につきましては、私は、教職員1人1人に対して教職員としての誇りと使命感の高揚を促すとともに、学校全体で教職員の連携を強め、孤立化などの防止にも努めるなど、明るい風通しのよい職場環境とすることが重要であると考えております。

 県民の目線に立って、教職員に意識改革を働きかけるため、私を含む教育委員が今後とも学校などに出向き、直接対話を行うなど、不祥事の根絶に向け、粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。



◆18番(勅使河原正之君) それぞれ御答弁ありがとうございました。

 まず、企画調整部長に、「小水力発電の普及に向けて積極的に取り組んでまいります。」という御答弁でございましたが、これは財政支援も含めた、つまり新たな補助制度も視野に入れながら積極的に支援をしていくということでよろしいのか、お尋ねをします。

 それと、教育委員会委員長、御答弁ありがとうございました。

 昨年11月に生徒を殴るなどした中学教師、12月、生徒にキスをした高校教員、ことし1月の頭をたたくなど体罰行為での中学教員、さらには、窃盗と飲酒運転の疑いで取り調べを受けたと報じられた高校教師、これだけ続きますと、教職員の採用時に資質、能力を見きわめるための仕組みが必要ではないかとさえ思えてきます。

 長野県の教育委員会は、教員の資質向上と教育制度のあり方検討会議を設置して、不祥事発生の課題等について、その解決策や解決の方向性を議論しております。

 先ほどの質問の中でも申し上げました。本県においても、教員の資質向上のための検討会議を設置してはと思います。風通しのよいといいましても、心の扉をあけて、本当に忌憚なく先生方の悩みも聞きながら、また、どうしたらこの不祥事が払拭できるのか、そういった検討会議を設置してはと思いますが、改めて委員長にお聞きします。

 以上です。



◎企画調整部長(野崎洋一君) 再質問にお答えをいたします。

 小水力発電に対する財政的な支援はあるのかというおただしでございました。今年度も再生可能エネルギー事業可能性調査補助事業ということで、小水力発電や地熱バイナリー発電に係る事業可能性の調査費用、そういうものに対する助成は行っております。

 来年度におきましてもこの事業を継続するほか、新たに地域主導型小水力発電導入支援事業という形で小水力発電の普及拡大、それから地域の活性化を図るために地域主導で行われる小水力発電の事業計画づくり、これに対して補助をしてまいりたいというふうに考えております。今現在、1,800万円の予算を計上させていただいているところでございます。



◎教育委員会委員長(境野米子君) お答えいたします。

 本当に県民の皆さんの目から見たら、お恥ずかしく、申しわけなく、また、本当に一生懸命取り組んでいる現場の教師、教育委員会のメンバーからしては、悔しいという言葉を超えるものがあります。

 今までも1つ1つの不祥事を細かく検討してまいりました。私自身は、今大変なこの福島県が抱える困難の前に、御父母がどんな思いでおられるのか。御父母は、それでも自分の子供たちの学力向上、何とか全国で競っていけるような力をつけてほしいという思いを強く持っております。

 私自身は、そういった御父母の御負託に応えるために、教職員の1人1人が自分の目の前にいる子供を1人でも算数を好きにする、数学を好きにする、学校大好きにする、そういう気持ちを持っていただきたい。また、御自分の専門性のスキルを磨いていただきたい。どんな子供でも落ちこぼれにしない、そういう学校になってほしい。そのことによってしか私は不祥事の根絶はないのではないかと考えるに至っております。



◆18番(勅使河原正之君) 教育委員会委員長に再度お尋ねをしますが、先ほど申し上げましたとおり、これだけ教員の不祥事が続いているということは、教員独自に、資質の悪いというのはおかしいのですが、問題がある方々が教員になっているのではないかと疑わざるを得ないと申し上げたのです。一生懸命やっている先生方ももちろん大勢いらっしゃいます。そして、一生懸命教育委員会が取り組んでいらっしゃることもわかります。

 しかし、これだけ昨年から不祥事が続いてくると、何らかの不祥事防止のためのそういった検討会議というのはあってしかるべきではないでしょうか。そのことに対して何か問題があるのか、どういったことが解決策としてできるのか、そういうものを他県の事例も参考にしながら、福島県としてもぜひ不祥事払拭のための検討会議というものを設置されたらどうでしょうかと、こういう御提案でございます。再度お伺いします。



◎教育委員会委員長(境野米子君) 大変失礼をいたしました。再質問にお答えをいたします。

 各学校におきましても、またその上、そういった各学校での討論を集めました検討会議も持っております。その中で、どうしたら不祥事を根絶することができるのかという議論を戦わせております。そのための冊子もつくっております。そういったことをさらに活性化させるということで、頑張って取り組んでいきたいと思っております。



○議長(斎藤健治君) これをもって、勅使河原正之君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。10番佐久間俊男君。(拍手)

    (10番佐久間俊男君登壇)



◆10番(佐久間俊男君) 10番、民主・県民連合議員会の佐久間俊男であります。

 最初に、再生可能エネルギーの推進についてお伺いいたします。

 資源のない我が国にとって、エネルギー安全保障や電力の安全・安定供給の確保を初めとするエネルギー政策は、まさに外交、防衛と並ぶ国家戦略の根幹であります。

 本県では、2040年ごろを目途に県内エネルギー需要の100%に相当する再生可能エネルギーを生み出すとした導入目標を掲げた計画「福島県再生可能エネルギー推進ビジョン」が策定されております。この目標を達成するためには、国家戦略としての国のエネルギー政策、とりわけ国の再生可能エネルギー推進に向けた方向性や各種施策との整合と連携が必要不可欠であると思います。

 そこで、再生可能エネルギーの飛躍的推進による新たな社会づくりを目指すためにお伺いいたします。県は再生可能エネルギーを推進するため、国とどのように連携を図るのかお伺いいたします。

 次に、県内各地域の特性を生かした再生可能エネルギーの推進について、県の考えをお伺いいたします。

 次に、地震、津波、そして原子力災害により避難を余儀なくされた地域の方々に、改めて心からお見舞いを申し上げます。

 避難地域の産業振興は重要な課題であり、とりわけ再生可能エネルギーの導入について県の支援が必要と考えます。

 そこで、避難地域における再生可能エネルギーの推進策についてどのような見解をお持ちなのかお伺いいたします。

 次に、本県では、復興計画の重点プロジェクトの1つとして再生可能エネルギー推進プロジェクトを挙げておりますが、本県産業の復興を必ずなし遂げるためにも、国内外の知見を得ながらその実現を図るべきと考えます。とりわけ、欧州地域は再生可能エネルギー関連産業の先進地であり、再生可能エネルギー推進の第一歩を踏み始めた本県にとっては、欧州のすぐれた知見を参考にしながら取り組みを進めていくべきと考えております。

 昨年、知事は欧州各国を訪問するとともに、先月25日にはドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州の大臣が知事を表敬訪問し、今後の再生可能エネルギー分野における本県との連携について意見交換をされたと聞いております。

 そこで、ドイツとの連携のもと、どのように再生可能エネルギーを推進していくのか、知事の考えをお伺いいたします。

 次に、独立行政法人産業技術総合研究所が平成25年度までに郡山市に福島再生可能エネルギー研究開発拠点を整備し、産学官が連携し、太陽光発電等に関する共同研究を行うこととなっておりますが、新産業創出の枠組みや研究の内容及び製品の開発、そして人材の育成など、福島県と独立行政法人産業技術総合研究所との連携は重要であり、責任は重大であります。

 そこで、県は関連産業の一大集積地を実現するため、福島再生可能エネルギー研究開発拠点とどのように連携していくのかお伺いいたします。

 次に、日大工学部が実証試験を行っている浅部地中熱利用システムについては、ENEX2013でもさまざまな企業が出展をしており、循環型社会を進める観点から今後より重要であり、県の積極的な支援が必要になるものと思われます。

 そこで、県は浅部地中熱利用システムの開発をどのように支援していくのかお伺いいたします。

 次に、高年齢者雇用対策についてお伺いいたします。

 平成25年4月から、これまで60歳から支給されていた特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢が段階的に引き上げられていくため、高年齢者の方々をめぐる環境は、医療費などの支出がふえる反面、収入が少なくなるという厳しい状況になると思われることから、65歳まで働き続けられる環境づくりが求められております。

 このため、平成25年4月1日から施行される高年齢者雇用安定法改正法では、継続雇用制度の対象となる高年齢者を事業主が限定できる仕組みが廃止になり、従業員の65歳までの安定した雇用を確保するための高年齢者雇用確保措置を講じることが義務づけられました。働かなければ食べていけない、生活ができないことを我々は現実として受けとめなければなりません。

 しかしながら、昨年6月1日現在の県内の高年齢者の雇用状況を見ますと、従業員31人以上の企業のうち、定年の引き上げ等の高年齢者雇用確保措置を実施済みの企業の割合は96.3%になっていますが、希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は50.3%と、半分程度しか制度の導入がなされておりません。

 発災以来、未曽有の困難の中で復興に御尽力をいただきました先輩方には、働きやすい環境の中で、夢と愛と力を持って働いていただきたいと考えております。

 そこで、県は高年齢者雇用の制度改正をどのように受けとめ、企業の働きやすい環境づくりに向け、どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

 次に、医療関連産業の集積についてお伺いいたします。

 福島県が整備する(仮称)福島県医療機器開発・安全性評価センターは、郡山市の県農業試験場跡地に建設されることが決まり、企業誘致の起爆剤と本県の復興の柱とする医療関連産業の集積を図らなければならないと思うところであります。

 知事は、昨年の8月に欧州等を歴訪するなど、積極的に福島県の復興と発展の礎となる外交に御尽力をいただいたところであります。その中で、福島県は震災後の復興には県内医療関連産業が海外の有力な医療関連産業集積地域と連携することが肝要とし、今後の連携について意見交換されたとのことであります。

 そこで、海外の有力な医療関連産業集積地域との連携をどのように進めるのか、県の考えをお伺いいたします。

 次に、本県の医療機器関連産業がさらに発展するためには、医療機器の受託製造、部品生産において日本一であるなど、国内有数のものづくり企業群の集積を生かして、医療機器の試作のスピードアップ、部材、製品の改善、利用時の安全性向上を図ることが重要であると考えております。

 そこで、(仮称)福島県医療機器開発・安全性評価センターの機能についてお伺いいたします。

 次に、家庭教育についてお伺いいたします。

 本県の学校教育現場におけるいじめ、暴力などの事件は、教育行政の1丁目1番地の問題として取り組まなければならない重要な案件であり、県教育委員会だけで解決できるものではなく、福島県全体の問題として取り組む必要を強く感じるところであります。

 このような中で、県教育委員会は平成25年度における第6次福島県総合教育計画の目標の1つとして、学校、家庭、地域が一体となり、総合的な教育力の向上を図るため、地域全体で学校教育を支援する体制の充実や関係部局との連携による家庭教育の支援の強化に取り組む考え方を示しております。

 これまで本県においても、教育における家庭と地域の果たす役割と責任についての啓発など、さまざまな支援策に取り組んでこられたものと思いますが、何かあったら全て学校の責任だという風潮から脱し、学校、家庭、地域が一体となった教育の実現こそ望まれる教育の姿であると思います。

 そこで、お伺いいたします。

 平成18年に改正された教育基本法、(家庭教育)第10条には「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。」とありますが、家庭の教育力の向上にどのように取り組んでいくのか、県教育委員会の考えをお伺いいたします。

 次に、第6次福島県総合教育計画の3つの目標のうち、学校、家庭、地域が一体となった教育の実現にどのように取り組んでいくのか、県教育委員会の考えをお伺いいたします。

 次に、汚染状況重点調査地域における除染の推進についてお伺いいたします。

 汚染状況重点調査地域の除染を日夜担当している国、県、市町村職員を初め作業に従事されている作業員の皆様に敬意と感謝を申し上げます。東京電力福島第一原子力発電所1号機、2号機、3号機、4号機の事故から3年目を迎え、除染作業もいよいよ本格化すると思われます。

 このような中で、仮置き場の確保、中間貯蔵施設の整備、除染担当職員の確保、作業員の確保は除染を推進するための最重要課題であります。私は、汚染状況重点調査地域の除染が1日も早く推進できることを心から願ってお伺いいたします。

 まず、汚染状況重点調査地域の除染を進めるには、仮置き場で保管される土壌等を搬入する中間貯蔵施設の整備が必要であります。一昨年国が示した中間貯蔵施設の整備に係るロードマップによると、平成24年度内に建設用地を選定し、平成27年1月から供用するとされ、避難者の帰還を促進し、本県の復興を考えたとき、国のロードマップどおりに整備すべきであると考えます。

 そこで、中間貯蔵施設の整備に向け、県はどのように取り組んでいるのかお伺いいたします。

 次に、仮置き場の確保は除染を推進する上で最も重要な施設になりますが、市町村における仮置き場の設置状況と今後の設置の見通しについてお伺いいたします。

 次に、除染により生じた除去土壌等について、どのように保管されているのかお伺いいたします。

 次に、平成25年度から汚染状況重点調査地域の除染作業は本格化するものと思われます。本来国においてやるべき汚染状況重点調査地域の除染を市町村が法定受託事務として実施しているわけでありますが、作業員の確保、職員の確保、地域住民の同意などさまざまな課題がある中で、市町村は限りなく最大限の努力をしているわけであります。

 このような中で、汚染状況重点調査地域で生活している住民の方々の思いは、1日も早い除染による空間線量の低減であり、安全・安心の確保であります。

 そこで、県は汚染状況重点調査地域における除染の見通しについてどのように考えているのかお伺いいたします。

 次に、障がい者の支援についてお伺いいたします。

 1通の手紙をいただいたことから、質問させていただきます。

 手紙の内容を紹介させていただきます。

 「在宅で知的障がいのデイサービスに通っている30歳になる子供の保護者です。月曜日から金曜日のデイサービスと時々ショートステイを利用しています。数年前、全国で障がい児と生活をともにしている家族が急死し、障がい者本人も亡くなってしまったという悲しい事件が続けてありました。自分のことのように感じられ、ショックでした。

 今は、自分も家族も、もちろん本人も元気なので考えられないけど、いずれ年はとっていくものなので、自分が年とったときにどうなるんだろうと、とても不安になりました。在宅でいる親は、いつも漠然とした不安を持って暮らしているというのが現実です。

 高齢者向けの施設は多くできているのに、障がい者向けのそういった施設はかなり限られています。時々利用しているショートステイ先も受け入れが4名という少ない人数で、断られることも多く、皆さん苦労しているのが現状です。自宅で家族一緒に暮らせるのは、本人もベストだと思います。ただ、それを支えるサポート体制や場所の数や改善が必要だと心から思っています。」

 手紙の内容については以上です。

 本県においては、平成18年から身体及び知的障がい者地域生活体験支援事業など、障がい者の地域生活移行について取り組んでいると伺っておりますが、地域生活移行に係る支援として、生活の場であるグループホームやケアホームの整備、身近な地域において活動ができるための支援や地域生活における安全・安心の確保などが不可欠であると思います。また、今月中に新たな福島県障がい福祉計画が策定されると伺っております。

 そこで、障がい者の地域生活移行を福島県障がい福祉計画にどのように反映させるのかお伺いいたします。

 次に、平成17年度の障害者自立支援法の制定、介護保険法の改正など、福祉制度の改革、利用者本位、在宅福祉の充実、市町村中心の仕組み、自立支援の強化、サービス供給体制の多様化など、できる限り地域の中でその人らしい暮らしができるような基本的な考え方により地域への移行が進められておりますが、現実的に制度化された公的なサービスだけでは支え切れない状況にあります。このため、地域においてともに支え合う仕組みが求められていると思います。

 そこで、障がい者を地域で支え合う連携の促進について、県はどのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

 次に、国民保護訓練についてお伺いいたします。

 北朝鮮の核実験に断固抗議する決議を本会議初日、採択いたしました。我が国の安全保障を取り巻く環境は、これまでの想定を超えた状況にあり、防衛力の整備と充実が求められ、あわせて平和を前提とした国民的議論を前に進めていかなければならないと思っております。

 さて、福島県の国民の保護に関する計画は、県地域防災計画とあわせ、自然災害から大規模なテロ等まで幅広い事態に対応できる体制を構築し、県民の安全・安心の確保を図る計画であると伺っております。

 このような中で、平成23年3月11日に東日本大震災が発生し、このことから、平成23年度及び平成24年度の県総合防災訓練は中止になっております。

 そこで、平成25年度の国民保護訓練については、県内の市町村等と共同し、または国、他の都道府県など関係機関と共同するなどして国民保護訓練を実施し、武力攻撃事態等における対処能力の向上を図るとされておりますが、東日本大震災、原子力発電所事故、避難などの経験をもとに、県は国民保護訓練をどのように実施していくのかお伺いいたします。

 次に、市町村における独自の国民保護訓練は行われていませんが、東日本大震災、原子力発電所事故、避難等の経験を踏まえれば、各市町村においても国民保護訓練を防災訓練と連携して行うよう助言すべきと思いますが、御見解をお伺いいたします。

 次に、ダニ媒介感染症ウイルスについてお伺いいたします。

 国内で数名の死亡が確認されたダニ媒介の新種の感染症、重症熱性血小板減少症候群については、厚生労働省がウイルスの検出作業を各都道府県の機関に拡大する旨の報道があったところです。

 ダニが媒介する感染症には、ツツガムシ病、日本紅斑熱、ライム病があり、福島県の感染症発生動向調査によると、特に福島県ではツツガムシ病の発生が年間40から50件と多く、衛生研究所を中心に検査を行っていると聞いております。

 また、これらの感染症はいずれも治療法があるとのことでありますが、重症熱性血小板減少症候群は有効なワクチンがなく、対症療法に限られているとのことであります。

 そこで、ダニ媒介の新種の感染症、重症熱性血小板減少症候群について県はどのように対応するのかお伺いいたします。

 次に、大気汚染の原因物質PM2.5についてお伺いいたします。

 大気汚染の原因物質PM2.5が中国から飛来している問題であります。現在中国では、北京周辺で深刻な大気汚染問題が発生し、その影響が日本にも及んでいると報道されております。本県についても、これから春先にかけて黄砂とともにPM2.5が飛来してくるのではないかと懸念されます。

 PM2.5は極めて小さな粒子であり、肺の奥まで入りやすく、呼吸器などへの影響が心配されることから、国の専門家会合において先月末にPM2.5による大気汚染への対応案が示されたところであります。本県においても、この問題にしっかり取り組み、県民の不安を解消していくことが必要であります。

 そこで、本県におけるPM2.5の測定の現状と今後の取り組みについてお伺いいたします。

 以上で私の質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(斎藤健治君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 佐久間議員の御質問にお答えいたします。

 ドイツとの連携のもとでの再生可能エネルギーの推進についてであります。

 私は、昨年8月の欧州訪問において、再生可能エネルギーの先進地域であるドイツ・ノルトライン・ヴェストファーレン州のレンメル環境大臣と会談をし、再生可能エネルギー分野における協力と本県への来訪を要請いたしました。これを受けて、先月25日に大臣の来県が実現したところであります。

 今回の大臣訪問に際しては、県内の企業など約400団体で構成する研究会と連携をして、大臣や14社のドイツ企業に加え、欧州最大の研究機関等が参画したビジネスセミナーを実施するとともに、双方の協力関係を確固たるものとするため、来春に覚書を締結することで合意したところであります。

 今後は、これまで築いた協力関係のもと、本県と同州の共同セミナーの開催や双方で主催する展示会への相互出展、企業間のビジネスマッチングを行うほか、同州の関連企業であるエコセンターによる本県でのメガソーラー事業の実施等を通じて世界の知見を積極的に取り入れるとともに、福島再生可能エネルギー研究開発拠点との連携、次世代の技術開発などに取り組み、再生可能エネルギーの導入の拡大と国際的な産業集積地の形成を目指してまいります。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁させます。

    (企画調整部長野崎洋一君登壇)



◎企画調整部長(野崎洋一君) お答えいたします。

 再生可能エネルギー推進のための国との連携につきましては、本県を先駆けの地にするという目標を共有し、福島再生可能エネルギー研究開発拠点の整備、浮体式洋上風力発電の実証研究、太陽光発電の新たな普及モデルの構築などに国や事業者等と一体となって取り組んでいるところであります。

 今後とも、さらなる導入拡大を目指し、送電網の強化等の環境整備、蓄電装置の普及、スマートコミュニティーの構築などについて国との連携を一層密にしながら取り組んでまいります。

 次に、県内各地域の特性を生かした再生可能エネルギーの推進につきましては、エネルギー資源の分布や産業構造などを踏まえ、地域に密着した支援策を講じることが極めて重要であると考えております。

 県といたしましては、再生可能エネルギー推進センターを通じ、県内7地域に専任スタッフを配置して事業者のネットワークを組織し、太陽光、風力、水力の事業適地の選定、バイオマスなど地域資源の活用法の検討、地域内事業者間の連携等に取り組み、多様な地域特性や実情に応じた支援に積極的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、避難地域における再生可能エネルギーの推進策につきましては、先月策定したアクションプランの柱の1つに「復興けん引」を位置づけ、成長産業である再生可能エネルギーを最大限活用することにより、被災地の早期復興につなげていく考えであります。

 県といたしましては、市町村と連携を密にしながら、被災農地等を活用した太陽光発電の導入支援、海岸の風況を生かした災害危険区域等における風力発電の導入支援、被災地の実態を踏まえた規制緩和の国への働きかけなどに積極的に取り組んでまいる考えであります。

    (生活環境部長長谷川哲也君登壇)



◎生活環境部長(長谷川哲也君) お答えいたします。

 中間貯蔵施設につきましては、昨年国から要請のあった現地調査の受け入れを判断したところであり、現在、国においては調査の実施に向け契約を行うなど準備を進めているところであります。

 県といたしましては、設置主体である国において地元に丁寧に説明しながら現地調査に取り組むよう引き続き求めるとともに、調査の取り組み状況について国から適時に報告を受け、専門家の意見も伺いながら、その内容をしっかり確認してまいります。

 次に、仮置き場につきましては、昨年12月末現在、国が設置管理する除染特別地域を除いて36市町村、475カ所において設置され、このうち面的除染に必要な仮置き場は16市町村、126カ所となっており、その後も新たな計画地が決定していることから、仮置き場の設置は徐々に進むものと考えております。

 今後、計画段階からの技術的支援や体験型の現地視察会の開催などの取り組みを強化し、市町村と一体となって仮置き場の一層の確保に積極的に取り組んでまいります。

 次に、除染により生じた除去土壌等につきましては、地域の地理的状況や除染の進捗状況等に応じ、市町村や一定のコミュニティー単位に設置された仮置き場または除染した現場内に保管されております。

 具体的には、地上保管や地下保管方式により、フレキシブルコンテナやプラスチック製容器などで保管されており、いずれも除去土壌等の種類や量、放射能濃度等に応じた飛散流出防止や遮蔽措置等の十分な安全対策が講じられております。

 次に、汚染状況重点調査地域における除染の見通しにつきましては、除染計画を策定した多くの市町村では、当初の2年間を重点期間とし、おおむね平成27年度までの5年間を計画期間として、住宅、農地等の除染に取り組んでおります。

 県といたしましては、除染業務監理者の育成や先進事例の情報共有の強化などとともに、各市町村ごとの進捗状況と課題を把握しながらきめ細かな技術支援等を行い、除染が期間内に計画どおりに進むよう市町村と一体となって取り組んでまいります。

 次に、国民保護訓練につきましては、これまで生物・化学物質を用いたテロ行為発生の想定のもと、消防や自衛隊等の専門機関が行う訓練を主体としてまいりました。

 平成25年度の訓練内容につきましては、東日本大震災における教訓を踏まえ、情報伝達訓練や広域避難者の受け入れ訓練など、県総合防災訓練と連携しながら、より実践的なものとなるよう、開催予定の二本松市等と十分協議してまいる考えであります。

 次に、各市町村における国民保護訓練につきましては、災害も含めた幅広い事態に対応できるよう、国民保護訓練と防災訓練を有機的に連携して行うことが望ましいことから、県といたしましては、引き続き市町村等防災担当者会議などを通じて、防災訓練と連携しながら国民保護訓練を積極的に実施するよう助言してまいる考えであります。

 次に、本県における微小粒子状物質、いわゆるPM2.5につきましては、現在、県設置を含む4カ所で測定しており、2月末までの測定結果では、国の専門家会議が示した注意喚起のための暫定的な指針値70マイクログラムを大幅に下回り、問題となる値は確認されておりません。

 今後さらに県が設置する2カ所において測定を開始するなど測定体制の強化を図るとともに、ホームページなどによりわかりやすい情報提供に努めてまいる考えであります。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 障がい者の地域生活への移行につきましては、入所施設等で暮らす障がい者が地域社会で生き生きと活動するために、可能な限り身近な場所で支援を受けることが必要であると考えております。

 このため、現在策定を進めている第3期福島県障がい福祉計画において地域生活への移行者数の目標を定めるとともに、グループホーム等の社会資源の整備や相談支援体制の充実を盛り込み、本計画の着実な実施を通して障がい者が円滑に地域生活に移行できるよう取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、障がい者を地域で支え合う連携につきましては、障がい者の社会参加に対する支援や地域社会に向けた啓発、障がい者スポーツの振興などを通して、地域と障がい者の交流の促進を図っているところであります。

 また、障がい者や支援団体、行政等が連携した支援体制を構築して、地域における諸課題について検討する市町村自立支援協議会の活動を支援するなど、今後とも地域における連携の促進に取り組んでまいる考えであります。

 次に、ダニ媒介の新種の感染症につきましては、本年1月末に国内初の患者が確認されて以降、県医師会等の関係団体や市町村等に対し情報提供するとともに、各医療機関に対しては速やかな保健所への患者報告を要請したところであります。

 今後も、引き続きホームページ等で、マダニが多い生息地に入る際の予防策について広く注意喚起を行うとともに、患者の発生動向の確実な把握分析や衛生研究所の検査体制の整備を図るなど、感染防止対策の徹底に努めてまいる考えであります。

    (商工労働部長伊東正晃君登壇)



◎商工労働部長(伊東正晃君) お答えいたします。

 福島再生可能エネルギー研究開発拠点との連携につきましては、昨年7月に産学官から成る研究会を立ち上げ、産業技術総合研究所とのネットワーク形成を進めているところであり、さらに、来年4月の開所に向け、地元企業による効果的な拠点の活用や連携方策を検討する委員会を立ち上げるなど、関連産業の育成・集積に積極的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、浅部地中熱利用システムにつきましては、住宅やオフィスのほか、ビニールハウスなどさまざまな施設への導入可能性が高まっており、これまでハイテクプラザと日本大学工学部との連携により、効率のよい採熱方法やヒートポンプの開発を進めてきたところであります。

 さらに、昨年国から補助採択を受けた地域イノベーション戦略支援プログラムを活用し、産学官が共同で行う性能評価や県内の地中熱の分布に関する調査研究を支援することとしており、本技術の早期の実用化に向けて積極的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、高年齢者雇用の制度改正につきましては、高年齢者の生活の安定を図ることはもとより、少子高齢化が進む中にあって、高年齢者の働く意欲と能力を活用し、経済社会の活力を維持していくためにも意義があるものと考えております。

 県といたしましては、今後とも、労使双方からのさまざまな相談に対応するとともに、制度の一層の周知を図るなど高年齢者の働きやすい環境づくりが促進されるよう国と連携して取り組んでまいります。

 次に、海外の有力な医療関連産業集積地域との連携につきましては、昨年知事がドイツ・ノルトライン・ヴェストファーレン州との協力関係を構築し、これを受けて同州で開催された世界最大の医療機器展示会において、本県の取り組み及び企業の技術を紹介する共同セミナー等を実施したところであります。

 今後は、本県と同州が相互にミッション団を派遣するなど、連携体制をより一層強固にすることで、製品の共同開発や企業間取引の促進に取り組んでまいる考えであります。

 次に、福島県医療機器開発・安全性評価センターにつきましては、体内で使用する人工関節等の医療機器の安全性を大動物を利用して評価するほか、医療機器メーカーと本県ものづくり企業とのビジネスマッチング、医療従事者向けの機器操作研修等を実施するものであります。

 このセンターの整備により、医療機器の開発促進や県内企業の取引拡大、医療機器の使用時の安全性向上に積極的に取り組んでまいる考えであります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 家庭の教育力の向上につきましては、子供が家族とのかかわりを通して倫理観や自立心などを身につけ、基礎的な資質や能力を培う上で、家庭は重要な役割を果たしております。

 県教育委員会といたしましては、保護者が子育てに関するさまざまな知識や情報、心構え等について学習するセミナー等を開催するとともに、子育ての悩みを抱える保護者への支援を行う人材を養成するなど、家庭の教育力向上に努めてまいる考えであります。

 次に、学校、家庭、地域が一体となった教育の実現につきましては、教育は、家庭を原点として地域や学校が一体となって社会全体で担うものであることから、それぞれの役割分担のもと、連携・協力して進めることが重要であります。

 県教育委員会といたしましては、地域の大人たちが学校の教育活動等を支援する学校支援地域本部事業や放課後等の児童の居場所づくりを行う放課後子ども教室推進事業などを通して、学校、家庭、地域が一体となった教育を推進してまいる考えであります。



○議長(斎藤健治君) これをもって、佐久間俊男君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。21番水野さちこ君。(拍手)

    (21番水野さちこ君登壇)



◆21番(水野さちこ君) ふくしま未来ネットワーク、水野さちこです。通告に従い、質問いたします。

 まず初めに、福島空港について伺います。

 平成5年3月に開港した福島空港は、今月20日に20年の節目を迎えます。この間、福島空港はビジネスや観光・交流など幅広い分野で県民の足として利用されてきましたが、平成21年1月末でJALが撤退し、利用者数も大きく減少することとなりました。

 一方で、震災時には、施設そのものの被災は少なく、いち早く各県の防災ヘリコプター、自衛隊や諸外国の救援機を受け入れるなど、災害対応に大きな役割を果たしたところであります。多くの県民の方々も福島空港の存在意義を改めて認識したものと思います。

 そこで、開港20周年に当たり、福島空港に対する知事の思いをお尋ねいたします。

 次に、少子化対策について伺います。

 震災と原子力災害以降、本県の出生数は大きく減少し、人口減少が続いております。県では、「ふくしま新生プラン」において、主要施策に基づく取り組みのうち、重点的に取り組むべきとして人口減少・高齢化対策を重点プロジェクトに位置づけているところでありますが、少子化対策は本県の将来にとって非常に重要な課題であると考えております。

 そこで、少子化対策として、子供を生み育てたいと考えていても子供に恵まれない不妊や不育に悩む県民への支援を充実させるべきと思いますが、県の考えをお尋ねします。

 また、全国的にも産科医の絶対数が不足している中で、本県は全国平均を下回っており、会津西部や南会津においては、産科の常勤医師が不在のため会津若松市の分娩受け入れ先に頼らざるを得ず、出産が近づくと市内のホテルやアパート住まいを迫られるなど、精神的・経済的にも妊産婦の大きな負担となっております。

 また、二本松市内においても、社会保険二本松病院がこの4月から産科を休診することとなるなど、安心して子供を生み育てられる環境づくりが求められております。

 震災からの復興を目指す福島の将来を担う若い世代がこの福島の地で次の世代を育てていくためにも、地域住民に安全で安心な医療を提供できる産科医の確保は非常に重要であると考えております。

 そこで、県は産科医の確保にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 次に、被災者の心のケアについて伺います。

 東日本大震災、原発事故から間もなく2年になろうとしておりますが、長期化する避難生活、放射線への不安など、精神的な苦痛を受けていることが予想され、心のケアが極めて重要な時期と考えております。

 県では、昨年ふくしま心のケアセンターを立ち上げ、被災者の心のケアに取り組んでおりますが、立ち上げから1年を迎えたふくしま心のケアセンターのこれまでの活動実績をお尋ねします。

 次に、ドメスティック・バイオレンスの防止について伺います。

 県内の配偶者暴力相談支援センターにおける相談受け付け件数については、今年度12月までの累計が1,091件となっており、震災直後で相談件数が減少した前年度の同じ時期と比較すると増加傾向にあると聞いております。

 震災から2年が経過しようとしている中で、生活環境の変化や長期にわたる避難生活などによるさまざまなストレスが暴力へとつながってしまうことが懸念されるところであり、DV防止のための対応を強化する必要があると考えております。

 そこで、県はドメスティック・バイオレンスの防止にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 次に、市町村の介護予防事業について伺います。

 日本では、世界に前例のない速さで高齢化が進み、社会のさまざまな分野の第一線で活躍してきた経験を持つ団塊の世代が高齢者となり、その活躍してきた経験を生かし、今後の超高齢社会を先導する役割が期待されております。

 そのため、高齢者が要介護状態となることを予防し、健康増進に努めることを支援する介護予防事業はますますその重要性を増しております。全国に誇れる健康長寿県を目指すためには、積極的な介護予防事業の展開が必要と考えます。

 そこで、市町村の介護予防事業に対し、県はどのような支援をしていくのかお尋ねします。

 次に、観光の振興について伺います。

 ことし1月からNHK大河ドラマ「八重の桜」の放映が始まり、会津若松市の大河ドラマ館では開館1カ月で約3万人の入場者を数えたほか、ドラマの舞台ともなっている日新館では震災前の5割増しの入場者を数えるなど、個人観光客に回復傾向がうかがえますが、教育旅行につきましては、震災前の2割程度の回復にとどまっていると聞いております。

 県では、昨年7月にふくしま観光復興支援センターを設置し、登録している語り部を県外の中学校や高校での震災学習出前講座の講師として紹介し、震災時の体験談や震災からの復興への取り組みを説明するなど、福島の現状を理解していただく取り組みを行い、風評払拭、風化防止の大きな役割を担っております。

 教育旅行が震災前のレベルまで回復するにはまだまだ時間がかかるものと感じておりますが、語り部の活用を初めとして、さらなる教育旅行の回復に向けた積極的な取り組みが必要であると考えます。

 そこで、県は教育旅行の回復にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 次に、東北六魂祭を好機とした観光回復についてであります。

 東北六魂祭は、東北6県の県庁所在地の各市が中心となり、実行委員会を組織し、6市の代表的な夏祭りを一堂に会して開催するもので、一昨年、仙台市で初めて開催され、3回目となることしは、6月1日、2日、福島市で2日間にわたって開催されるとの報道がありました。

 第1回開催の仙台市には約37万人、昨年の盛岡市には約25万人もの来場者が集まるなど、東北の復興の歩みを象徴するイベントにとどまらず、今や集客力を伴う東北、日本を代表する祭りになったと言っても過言ではないほど国内外から高い注目を集めています。

 東北六魂祭の期間中、会場である福島市には国内外から多くの方が訪れることが予想されます。風評に苦しむ本県にとって、福島県の情報を国内外に発信する絶好の機会になるものと考えます。

 そこで、東北六魂祭を好機として本県観光の魅力を積極的に発信すべきと思いますが、県の考えをお尋ねします。

 また、観光庁の宿泊統計によると、平成22年の県内の外国人宿泊者数は約8万7,000人でありましたが、震災後を含む平成23年では約2万4,000人と激減しており、特に福島空港国際定期路線の就航先である韓国、中国やチャーター便が多い台湾など、来県が多かった国、地域からの外国人観光客誘致は喫緊の課題であります。

 特にこれらの国、地域については、福島に対する風評が根強く残っており、これらの払拭に県としてもしっかりと取り組み、県内観光を振興するためにも誘客を積極的に進めるべきと思います。

 先日は、福島空港のチャーター便で韓国の有名女優であるチェ・ジウさんが来県し、県内各地を訪問するなど、韓国に対しても大きな情報発信効果があったものと考えております。このような機会も最大限に活用すべきであると考えます。

 そこで、外国人観光客の再誘致に向け、風評の払拭にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 次に、道路管理について伺います。

 2月7日、喜多方市塩川町の会津縦貫北道路において、路面の凍結と濃霧による視界不良で75台が絡む多重衝突事故が発生し、4人が軽傷を負いました。

 この会津縦貫北道路は、会津軸である会津縦貫道路の一部となる自動車専用道路であり、会津地域の発展に欠かせない重要な役割を担っている道路であるため、早期全線開通に沿線自治体はもとより、住民の期待が高まっているところであります。また、県土復興のためにも不可欠な道路になると考えられることから、それに見合った安全管理のあり方について十分に検討することが必要であると考えます。

 そこで、多重衝突事故が発生した会津縦貫北道路の通行の安全確保について、県は今後どのように対応するのかお尋ねします。

 次に、教育問題について伺います。

 先般、政府の有識者会議「教育再生実行会議」が小中学校で道徳を教科にするように提言することを決めたとの報道がありましたが、福島県の児童生徒の豊かな心を育成する道徳教育は、学校教育において極めて重要な教育活動であると考えております。また、道徳教育で醸成される規範意識などはいじめ問題の解決に大きくつながっていくものと考えております。

 そこで、県教育委員会は公立小中学校における道徳教育の充実に向け、どのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 次に、本県においては、医師の不足が課題となっております。先日の福島県立医科大学の合格者インタビューの報道では、「医師を目指そうと思ったのは小学生や中学生のときである。」と答えた生徒が多く見受けられました。このように早い段階から医師になりたいという希望を持たせることは、医師不足の解消につながるものと考えます。

 また、県教育委員会は、震災による児童生徒の心のケアのため、スクールカウンセラーを配置しておりますが、県内に臨床心理士などの資格を有する方が少なく、多くの県外の方に協力していただいていると聞いており、将来的には、県内に臨床心理士などの資格を有する方をふやすことが望ましいと考えます。

 このような医師やスクールカウンセラーに限らず、子供たちが将来の職業を考える上で、小学校の段階からさまざまな職業について知り、自分の適性について考える機会を設けることが大切であり、そのためにはキャリア教育の充実が重要であると考えます。

 そこで、県教育委員会は、公立小中高等学校におけるキャリア教育の充実を図るため、どのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 次に、「八重の桜展」について伺います。

 すぐれた文化や芸術は、子供たちを初め県民の心を癒やす上で重要なものの1つであります。

 県立博物館では、NHKの大河ドラマである「八重の桜」に合わせ、5月より企画展を予定していると聞いております。県外からの来館者も大きく増加することが予想されることから、お客様を迎える上で展示内容のみならず施設の維持管理にも留意する必要があります。

 また、文化により心の復興を支援することは県全体の復興につながるものであり、私は、特に数多くの子供たちに博物館を訪れてもらい、企画展を観覧していただくことが大切であると考えます。

 そこで、県立博物館で開催される「八重の桜展」について、児童生徒の観覧料を無料にすべきと思いますが、県教育委員会の考えをお尋ねします。

 次に、民俗芸能保存団体への支援について伺います。

 昨年秋に開催された地域伝統芸能全国大会福島大会「ふるさとの祭り2012」には延べ6万2,000人が来場し、郷土芸能の演技を通じてきずなを確かめ、復興に進む本県の姿を発信したと聞いております。この県内各地に残る民俗芸能は、本県文化の多様性と豊かさを示すものであり、将来にわたって守り伝えていかなければならないものと考えております。

 しかし、現在、東日本大震災、東京電力福島第一原発事故により、浜通り地方の民俗芸能の継承母体である保存団体はその構成員の多くが県内外への避難により四散していて、練習もできず、活動を休止している状況にあり、また、代々継承してきた衣装や用具が地震、津波の被害で壊れたり流失してしまったことに加え、原発事故の警戒区域にあるため、用具類が放射能を浴びて使えない、運び出すこともできない状況にあると聞いております。

 練習もできず、衣装、用具も失われた状況では、いにしえより綿々と受け継がれてきた浜通り地方の民俗芸能は存続できないのではないかと危惧しているところです。

 そこで、県教育委員会は、被災地域の民俗芸能の保存団体に対し、どのような支援をしているのかお尋ねします。

 最後に、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から間もなく2年となり、時の経過とともに震災と原発事故の風化をいろいろな場面で実感することがあります。

 昨年12月に開かれた第45回東北地区高校演劇発表会に大沼高校演劇部は、県のコンクールにおいて極めて高い評価で最優秀に選ばれて東北大会に臨みました。

 大沼高校の作品は、演劇部の顧問と部員がつくったもので、原発事故で浜通りから会津地方の高校に転校した女子生徒2人と転校先の同級生たちがさまざまな摩擦を経験しながら一緒に前に進もうと心を通わせていく姿を描いたものでありましたが、この震災と原発事故を題材とした演劇に対し、他校から「重いテーマを重くやられた感じ。」「疲れる。」などの講評が寄せられ、審査員の1人も「疲れた。」と漏らすなど、東北の中でも温度差が生じ始めています。

 思いを共有してくれていると信じていた東北での否定的な反応に、部員は落胆し、心を痛めたことと思います。審査がある以上、優劣がつくのは当然ですが、残念なのは、被災地の視点で問題に取り組んだ姿勢に対し、冷ややかな見方があったことです。

 震災と原発事故に向き合い続けてきた心の重さに、別のものを求めたかったのかもしれません。しかし、どんなに重く、切ないと思われても、現実を伝え、二度とこのような原発事故が起きないよう発信するのが福島県民の務めであり、大沼高校の生徒たちには、このことに屈せず福島を訴え続けてほしいと思います。

 県が示した新たな総合計画「ふくしま新生プラン」実現に向けては、この震災と原発事故で芽生えたであろう郷土愛を大切に育み、しっかりと子供を守り、育て、教育していくことこそが大事であり、ことしは新たな一歩を踏み出さなければならない年であることを最後に申し上げ、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(斎藤健治君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 水野議員の御質問にお答えいたします。

 福島空港についてであります。

 私は、就任以来、本県の営業本部長として企業誘致や交流人口の拡大などに全力で取り組んでまいりましたが、そのセールスポイントとしての空港の存在は大きく、空港が企業活動を支え、本県の産業発展に大きく寄与していることや、国内外との観光、文化、青少年交流といったさまざまな地域間交流の拠点であることなどから、福島空港は本県にとって極めて重要な交通・運輸のインフラであると考えております。

 福島空港は、開港からこの20年間で延べ1,000万人を超えるお客さんに御利用いただきましたが、航空法の改正等による地方路線縮小の流れや震災による国際線運休の影響を受け、厳しい状況に置かれております。しかしながら、一昨年の災害時には、国内外からのさまざまな支援活動の受け入れ拠点となり、東北全体の災害対応に大きな役割を果たし、改めて空港の大切さを認識したところであります。

 今後は、1日も早い国際定期路線の再開を目指すとともに、現行路線の拡充や新規開拓、防災機能の強化、空港を中心としたにぎわいづくりやイベントなど、空港施設の効率的な管理運営などに努め、本県の復興を支える空港として、その使命を果たしていけるよう全力で取り組んでまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 産科医につきましては、ドクターバンクや医師紹介業者へのあっせん委託による県外からの招聘や研究資金の貸与による県内定着の促進などによりその確保に取り組んでいるところでございますが、全国的に産科医が不足している中で大変厳しい状況にあります。

 このため、研修医の一層の確保に向け、産科医に対する研修資金貸与制度の対象医療機関を拡大するとともに、修学生に対する新たなキャリア形成支援などを通じて産科医の育成・定着を図るなど、今後もあらゆる対策を講じながら産科医の確保に努めてまいる考えであります。

 次に、ふくしま心のケアセンターにつきましては、本年1月末現在、訪問等により延べ8,275件の相談支援を行ったほか、健康教室等を開催し、延べ1万2,984人に参加いただくなど、県民の心の健康の確保に取り組んでおります。

 今後は、避難の長期化に対応するため、心のケアの専門職等を継続的に確保しながら支援体制の強化を図るとともに、市町村や社会福祉協議会、教育関係機関等との連携を一層進め、要支援者を的確に把握するなど、きめ細かな心のケアに取り組んでまいる考えであります。

 次に、ドメスティック・バイオレンス、いわゆるDVの防止につきましては、相談受け付け件数は震災前と比較すると横ばいの状況にありますが、震災に伴う居住環境や経済状況の変化を原因とした暴力に関する相談も寄せられており、今後継続するストレスによるDVの増加が懸念されます。

 このことから、避難生活を送る被災者を対象としたリーフレットを新たに作成・配布し、啓発に努めるほか、関係機関との連携を図りながら相談支援体制の充実に努め、DVの防止に取り組んでまいる考えであります。

 次に、市町村の介護予防事業につきましては、これまで県介護予防市町村支援委員会による介護予防事業の評価と参考事例の提供を行うとともに、市町村に対する技術的助言や地域包括支援センター職員への研修などにより支援してまいりました。

 新年度においては、新たに高齢者の自立支援を目的とした市町村の地域ケア会議へ医師や理学療法士等の専門職や支援員を派遣し、ケアマネジメント機能の強化を図るなど、高齢者が住みなれた地域で生き生きと安心して日常生活を営むことができるよう市町村を支援してまいる考えであります。

    (土木部長渡辺宏喜君登壇)



◎土木部長(渡辺宏喜君) お答えいたします。

 会津縦貫北道路の安全確保につきましては、事故発生後に凍結注意の看板増設と融雪剤散布範囲の拡大を実施し、さらに警察、消防などから成る安全対策会議を緊急に開催し、迅速な情報連絡や初動対応などの連携をより一層強化することとしたところであります。

 今後は、自動車専用道路としての機能が十分に確保できるよう、道路パトロールや除雪体制の強化に努めるとともに、濃霧、地吹雪などの気象や路面状況等を判断し、必要に応じて通行を規制するなど、さらなる安全確保に万全を期してまいる考えであります。

    (子育て支援担当理事鈴木登三雄君登壇)



◎子育て支援担当理事(鈴木登三雄君) お答えいたします。

 不妊や不育に関する支援につきましては、これまでも特定不妊治療に対する助成とともに、各保健福祉事務所に窓口を設置し、個々の事情に応じたきめ細かな相談支援を行ってまいりました。

 今後は、これらの取り組みに加え、新たに不育症の治療に対して助成を行うこととし、あわせて症状や治療に関する普及啓発や相談機能の一層の強化を図ることにより、経済・精神の両面から健やかな妊娠・出産を迎えられるよう支援の充実に努めてまいる考えであります。

    (観光交流局長星 春男君登壇)



◎観光交流局長(星春男君) お答えいたします。

 教育旅行につきましては、官民一体での県外へのキャラバン活動や校長会等において本県の安全性や豊富な学習素材などを説明し、再誘致に取り組んでまいりました。

 来年度においては、これらに加え、震災体験や復興へと向かう本県の姿を伝える語り部を養成し、派遣するとともに、防災教育など本県ならではのプログラムを開発し、県外の学校関係者や保護者、生徒に実際に体験していただくモニターツアー等を行うことにより、教育旅行の回復に全力で取り組んでまいる考えであります。

 次に、東北六魂祭につきましては、多くの来場者が見込まれ、本県の観光振興に大きな効果が期待されることから、4月からJR山手線等で行う観光PRや春に開催する花の名所スタンプラリーなどさまざまな機会を捉え、食、花、温泉、祭りなど本県の観光情報を発信し、県内への誘客と周遊促進につなげてまいります。

 また、東北六魂祭の期間中も、市町村等と連携して各地の伝統芸能の披露や元気を取り戻しつつある観光地の紹介等を行い、本県観光の魅力を積極的に発信してまいる考えであります。

 次に、外国人観光客の再誘致に向けた風評対策につきましては、これまでホームページ等による情報発信や海外のマスメディア、旅行関係者の招聘等に取り組んできたところであります。

 今後はさらに、設立が決定されたワールド県人会の御協力も得ながら、福島の今を伝え、正しい理解の促進に努めるとともに、韓国、中国、台湾に対しては、現地での説明会を開催し、専門家による県内の放射線の状況や食の安全確保の取り組み等に関するきめ細かな情報発信を行うことにより、風評の払拭に粘り強く取り組んでまいります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 公立小中学校における道徳教育につきましては、児童生徒に命のとうとさや他人を思いやる心、規範意識などを育むことが重要であると考えております。

 このため、県教育委員会といたしましては、道徳の授業の公開や地域人材の活用などに引き続き取り組むとともに、各学校に対して震災等の逸話をもとにした本県独自の道徳教材の活用を促すなど、道徳教育の充実を図ってまいる考えであります。

 次に、キャリア教育につきましては、公立小中学校においては、職場見学や職場体験を行うとともに、県立高等学校においては、地域企業と連携してインターンシップや商品開発などを実施しているところであります。

 県教育委員会といたしましては、こうした各学校の取り組みを支援するとともに、今年度から実施している、小中学生に農業・工業・商業高等学校の授業を体験させる取り組みを継続するなど、今後ともキャリア教育の充実に努めてまいる考えであります。

 次に、「八重の桜展」につきましては、東日本大震災で被災した本県の復興支援を目的に開催されるものであることから、小中高等学校等の児童生徒の観覧料は無料としたいと考えております。

 このことにより、県内外の多くの子供たちに本県の歴史や伝統文化に触れる機会を提供し、心の復興を支援してまいります。

 次に、被災地域の民俗芸能の保存団体に対する支援につきましては、衣装、用具類の新調、修理や練習等に参集するための費用の補助、発表会等の記録映像の作成など、保存・継承を図るための事業を実施しているところであります。

 県教育委員会といたしましては、今後とも、保存団体が地域の大切な宝の保存・継承に意欲を持って取り組めるよう、引き続き支援してまいる考えであります。



○議長(斎藤健治君) これをもって、水野さちこ君の質問を終わります。

 暫時休憩いたします。

    午後2時57分休憩

              

    午後3時17分開議



○副議長(斎藤勝利君) この際、私が議長の職務を行います。

 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。

 直ちに、質問を継続いたします。

 通告により発言を許します。13番宮本しづえ君。(拍手)

    (13番宮本しづえ君登壇)



◆13番(宮本しづえ君) 日本共産党の宮本しづえです。私は、県民の不安に寄り添い、暮らしとなりわいの回復に不可欠である除染、賠償、健康対策について伺います。

 最初に、除染の促進、事業の信頼確保対策について伺います。

 除染事業は福島県復興に不可欠の事業です。原発事故によって県民が抱える不安の中心は放射能への不安であり、避難地域が解除されてもなお戻れない住民が多数に上り、避難指示がない地域からも約2万8,000人近い自主避難者が県内外に避難しているのもそのためです。

 この不安払拭のためには、徹底した除染を急いで進めることが求められています。しかし、全県の住宅除染実施戸数は1月末で1万3,000戸程度に過ぎず、約4,000戸完了したとされる福島市でも思ったほど線量が下がらないなど、さまざまな問題が浮き彫りとなり、除染作業員の待遇についても多くの問題点が明らかになるなど、多様な問題が山積しています。

 除染は、福島県の復興のスピードを決めると言っても過言ではない重要事業です。本来国が責任を持つべきなのに、除染特措法で避難区域外と年間20ミリシーベルト以下は市町村事業とし、丸投げした問題が根本にはあります。事業の信頼性を高め、作業員及び財源の安定確保、住民の理解と協力を得るため、県がイニシアチブを発揮して取り組まなければなりません。以下、提案を含め、当局の対応策を伺います。

 市町村が実施する除染事業の全体計画を県として早期に把握し、必要な支援策を講じるべきです。全体計画を策定するに当たり、特措法の趣旨が市町村に正しく理解されているのかという問題があると思います。

 市町村の除染計画は、現時点の空間線量ではなく、事故発生の2011年に測定された空間線量に基づき、年間追加被曝線量1ミリ、すなわち毎時0.23マイクロシーベルトを超す地域を除染すべき地域として計画を策定し、国が交付金対象とする枠組みになっています。

 しかし、自治体によっては、年間線量が5ミリシーベルト、毎時1マイクロシーベルト以下を当面の目標として、それ以下のところは除染対象にしないというところもあり、住民からは不安と批判が噴出する事態も起きています。各町村がどのような計画づくりになっているか確認し、援助する県の役割が必要だと考えます。県は適正な計画策定となるよう指導、援助し、住民の不安解消を図るべきと思います。

 地元紙の調査に答えた市町村計画が2月3日に報道されました。それによると、回答した市町村の住宅除染計画戸数の合計は36万5,430戸になります。しかし、最大の人口を占めるいわき市は未定としているなど、これで全体像が示されているわけでもありません。2年たってもなお市町村が全体計画を示せない現状を踏まえて、どこに問題があるか調査分析し、県は市町村が早期に除染の全体像を示せるよう支援すべきと思いますが、県の考えを伺います。

 除染のおくれの原因として、仮置き場確保に加えて作業員の確保の問題があります。安倍政権発足で全国的に公共事業が拡大されれば、なおのこと除染作業員の確保は困難になると思われます。県内で実施されている除染作業に何人の作業員が携わっているか、最大人員を国直轄と市町村実施分に分けてお示しください。

 市町村の住宅除染の本年度発注件数に対する実施率は、1月末で20.2%にとどまっていることを考慮すると、本格化した場合に相当の人員不足が起きるものと想定されます。

 県民健康管理調査基本調査結果では、4カ月間の外部被曝線量が県北地区は1ミリ以下が34%と少なく、1ミリを超える被曝者が多い実態も明らかとなりました。県北地区など、県民が住んでいる市町村実施区域での除染を優先する必要性が裏づけられたと思います。

 先日、共産党議員団は楢葉町の除染作業を視察しましたが、空間線量も県北地区と変わらず、除染作業自体も基本的に変わりません。同じ作業なら危険手当がつく方に人が集まるのは当然で、それでは市町村事業が進まなくなります。県労連の除染労働110番には、「南相馬市のホットスポットで7ないし10マイクロシーベルトあるところで作業しているが、危険手当がつかないのはおかしい。」との相談が寄せられました。市町村除染事業に携わる作業員の確保について県はどのように支援するのか、県の考えを伺います。

 県内で単年度で3,000億円から4,000億円の最大の公共事業を地元経済に環流させ、地域復興に役立てる意味でも、地元業者への優先発注と下請との適正な契約締結に向けた監督指導の重要性も浮き彫りになっています。公共事業の下請構造が除染事業にもあらわれており、同じ作業なのに作業員の賃金には大きな格差が生じています。設計単価が現場で果たしてどうなっているのか、県は調査し、適正化を図るべきです。

 国は、除染事業の下請は3次までしか認めないとも聞きますが、市町村事業においても監視を強化し、設計単価どおりの事業が実施されるような仕組みづくりを県のイニシアチブで進めるべきと思います。この機に福島県における公契約条例制定に取り組むべきではないかと思いますが、いかがお考えか伺います。

 2011年度から下請状況実地調査を行っているとのことですが、この調査結果をお示しください。

 最大の公共事業である除染事業においても、下請状況についてしっかりと把握すべきと思いますが、県の考えを伺います。

 除染に取り組む市町村での圧倒的な体制不足が、丁寧な住民への説明が行われないことや、作業内容を確認し、確実な放射線量低減を図り、除染事業の信頼をかち取る上での障害となっていると訴えられております。これらのことから、県は市町村の除染推進体制の強化についてどのように支援するのか伺います。

 水田や畑地の除染に当たっては、農地一筆ごとに線量を測定し、汚染度合いに応じたきめ細かな対策が必要だと、JA県中央会からも要望されました。JA新ふくしまは、ならコープの支援を受け、農地一筆ごとの線量調査を行っていますが、本来は国の責任で実施すべきです。農地の放射性セシウムによる汚染状況を農家が知ることができるようにすべきと思いますが、県の見解を伺います。

 農家は、依然として高い線量のもとでの農作業を強いられていることから、作業での被曝線量を低減させることが求められていますが、県はどのように対処するのか伺います。

 森林除染が進まない中で、原木シイタケ栽培農家はハウスでの再生産に向けて準備を進めていますが、基準を超える放射性物質が検出された場合に賠償されるのか、農家は不安を抱えています。今後、シイタケ栽培農家の損害に対して確実な賠償を東電と国に求めるべきと思いますが、県の見解を伺います。

 コンクリートの表面削り取りなど、既に多くの事例で効果が実証されているにもかかわらず、個別に国と協議しなければ交付金対象にしない等の国の指導に市町村は手間をとられ、住民への対応が結果として後回しにせざるを得ない状況も生まれています。効果が実証された除染手法については、個別協議を不要とするよう国に求めるべきと思いますが、県の見解を伺います。

 以上述べたような除染にかかわるさまざまな問題について、除染にかかわる市町村が国も交えて意見交換する場を県が設定すべきと思いますが、県の見解を伺います。

 大きな2つ目に、賠償問題について伺います。

 2011年の12月、野田首相の原発事故収束宣言が事故の風化を加速させ、被災者への支援策打ち切り、賠償打ち切りに大きくかじが切られ、それがまた被災者を一層苦しめる原因となっています。原発事故は収束しておらず、被害は継続していることを県が率先して発信すべきです。

 旧緊急時避難準備区域は、2011年9月30日で避難指示が解除されたことを受けて、原子力損害賠償紛争審査会は2012年3月16日の中間指針第2次追補で「2012年の8月末を目安に賠償を終期とする。」とされました。しかし、8月末における住民の帰還状況はどの市町村もわずかに1割程度にすぎず、圧倒的住民は戻っていないことが明瞭であるにもかかわらず、東電は機械的に指針が目安とした12年8月末で精神的損害賠償の一律1人月10万円を打ち切り、現在は、高校卒業までは1人55万円、その他は生活費の追加分として一律20万円で賠償は終了とされてしまったのです。

 1月28日に、東電の福島県復興共同センターへの説明では、「あくまで国の指針に基づいたものであり、国の紛争審査会が賠償を継続すべきとの判断をすれば、自分たちはそれに従うだけだ。」と述べ、加害者意識は全く見られません。それだけに行政の責任は大きいことを自覚すべきです。

 そこで、川内村、広野町など旧緊急時避難準備区域の帰還の現状を県はどのように把握しているかお示しください。

 共産党県議団が2月5日、広野町、楢葉町を視察しましたが、改めて現地は指針が想定したとおりには進んではいないことを確認しました。県は、旧緊急時避難準備区域における精神的損害に対する賠償が継続されるよう原子力損害賠償紛争審査会に指針の見直しを求めるべきと思いますが、見解を伺います。

 東電は、旧緊急時避難準備区域の賠償打ち切りが避難指示区域以外の住民に対する賠償打ち切りの根拠となっているとも説明しました。これが県民の気持ちや被害の実態を反映したものでないことは明らかです。知事が会長の原子力損害対策協議会は、2011年10月24日、東電に対する公開質問書で、県内全域で放射線による不安にさらされていることから、全ての県民の精神的損害を賠償の対象にすることを求めています。この立場は今後も変わるべきではありません。

 避難指示の有無にかかわらず、県民が抱える精神的ストレスは日を追うごとに拡大しています。家族がばらばらに生活することによる自主避難者のストレス、避難せずにとどまって生活していても、放射能に対する受けとめの違いが家族間や友人間、地域間に亀裂を生むストレス、青年たちは、直近に迫る問題として、結婚できるのか、子供を産んで大丈夫なのかと不安にさいなまれるなど、今後何年続くかわからない放射能との戦いを強いられており、これこそが精神的被害の実態なのです。全ての県民を対象とした精神的損害の賠償を国、東電に求める立場を変えることなく、完全賠償の実現に取り組むべきですが、知事の見解を伺います。

 この間、原子力損害賠償紛争解決センターへの申し立てにより和解した事例の中には、個別的条件にとどまらず、同様の条件を持つ被害者にあまねく適用すべき内容が含まれています。例えば、障がい者が避難に伴って受けた困難は、一般の避難者と同様にはできない特別なものであったとして申し立てた事例では、精神的被害に2倍の賠償金を支払うとの和解が成立しています。これは、全ての障がい者、要介護高齢者が共通して受けた困難であり、被害であると考えます。

 このように被害者に共通する和解実例について、同様の事例にも賠償するよう東電に求めるべきと思いますが、県の見解を伺います。

 大きな第3に、全ての県民の健康管理の徹底について伺います。

 この間、18歳までの甲状腺エコー検査で新たに2人に甲状腺がんが、7人にその疑いがあることが判明し、県民に新たな衝撃を与えています。県民健康管理調査検討委員会の「今回の原発事故によるものとは考えにくい。」との見解が報道され、これがまた県民の政治不信を招いています。

 原発事故に起因するかどうか安直な判断をせず、慎重に検討するとともに、不安に寄り添う丁寧な説明が求められます。同時に、全県民を対象にした徹底した健診の実施で、他県を上回る攻勢的な県民健康管理体制を構築することが不安に応える保障ともなります。

 共産党県議団は、基本調査の回答率23.2%という低い状態を打開するための特別の手だてを求め続けていますが、来年度予算案では抜本的な改善の取り組みは見当たりません。県は、県民健康管理調査基本調査の回答率向上にどう取り組もうとするのか伺います。

 国の原子力規制委員会は、福島県が実施している子供の甲状腺検査について、線量が低い地域は途中で打ち切ることも検討すべきとの提案が出され、関係者から批判が起きたと報道されました。この検査は、県民の健康管理の基本的調査の一環として位置づけられた重要な事業であり、県は当初計画どおりに全県で実施すべきですが、見解を伺います。

 放射能の人体への影響について調査研究するための拠点施設「ふくしま国際医療科学センター」を福島医大に建設するための予算が本格的に始動します。また、南東北脳疾患研究所には43億円の国の直接助成で放射線による最新治療機器が配備されるとも聞き及んでいます。これは、高額な治療費が見込まれると思います。陽子線治療もそうですが、高額な放射線治療があまねく県民のがん治療に活用されるための患者負担の軽減対策が求められていることを指摘しておきたいと思います。

 既に福島医大には日本で唯一というPET・MRI検査機が配備されましたが、この検査機は保険対象となっていません。この最新機器が広く県民の健康管理に生かされるためには、誰もがこの機器による診断を受けられる保障が必要ですが、県はどのように考えているのか伺います。

 県民が最も不安に感じているがん対策では、新年度予算にこの啓蒙活動支援として8,800万円が組み込まれたことは一歩前進です。しかし、2010年度のがん検診受診率は、胃がん検診の30%台を除くと軒並み20%台にとどまっており、これを引き上げるには大県民運動が必要だと思います。

 県民の健康への関心が高まっている時期だからこそ、攻勢的な取り組みチャンスと捉えて県民の健康増進を図る大運動を県から発信し、検診を初めとした各種健康増進の事業を市町村任せにしないことです。検診の無料化を初めとする対策を財政的にも人員体制でも市町村、県民を応援する積極的な対策を講じ、忌まわしい原発事故を県民の健康を守り増進させる契機にすべきです。県の見解を伺います。

 ふくしま国際医療科学センターには、こども医療センターも併設されます。この機会に、福島医大に併設されている須賀川養護学校医大分校の手狭な教育環境を改善し、医療と教育の一体的な整備を検討すべきです。さらに、幼稚部、高等部の設置を求める要望も寄せられています。

 そこで、県立医科大学附属病院に長期にわたって入院している高校生をどのように支援していくのか、教育委員会の見解を伺い、私の質問を終わります。(拍手)



○副議長(斎藤勝利君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 宮本議員の御質問にお答えいたします。

 原子力損害賠償についてであります。

 原子力発電所事故による被害は全て賠償されるべきであるという考えのもと、原子力損害対策協議会の会長として私自身が先頭に立って東京電力に対する要求を重ねるとともに、国に対しては、総理大臣を初め担当大臣への幾度にもわたる直接要望を行うなど、損害賠償の完全実施を強く求めてまいりました。

 今後とも、精神的損害はもとより、県内で生じているさまざまな損害に対し、被害の実態に見合った十分な賠償が確実、迅速になされるよう、東京電力に対する公開質問や直接要求を新年度の早い時期に行うなど、関係団体、市町村と一丸となって取り組んでまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

    (総務部長鈴木正晃君登壇)



◎総務部長(鈴木正晃君) お答えいたします。

 公契約条例の制定につきましては、我が国においては、既に労働基準法や最低賃金法を初め労働条件や賃金確保のための法整備が図られており、適正な労働条件や賃金水準は基本的にはこれらの法制度によって保護されているものと考えております。

 次に、下請状況実地調査につきましては、県発注工事における元請・下請関係の適正化を徹底するために行っているもので、下請代金の決定過程、下請代金の支払い状況などを重点調査項目として実施しております。

 その結果、元請会社から明細を示すことなく代金決定を行ったものや元請会社による履行確認が不十分な事例などがあり、適正化に向けた指導や周知を行っております。

    (生活環境部長長谷川哲也君登壇)



◎生活環境部長(長谷川哲也君) お答えいたします。

 除染の全体像につきましては、一部の市町村で現在も検討が進められていることから、県といたしましては、市町村への訪問等を通じて個別課題を把握しながら、参考となる他市町村の事例やデータの提供を行うなど、きめ細かな対応を行ってまいります。

 次に、除染作業員につきましては、これまでの除染事業における各市町村ごとのピーク時における人数を積み上げると、国直轄除染においては6市町村で最大約9,000人、市町村除染においては32市町村で最大1万1,000人が従事しております。

 次に、除染作業員の確保につきましては、市町村や業界団体等から聞き取り等を行い、実態把握に努めるとともに、除染業務講習会による除染業務従事者や現場監督者のさらなる育成、多様な専門分野から成る地元事業者の組織化などにより、除染業務を担える事業者や従事者の拡大を図ってまいります。

 次に、除染事業の下請状況につきましては、除染を適切かつ円滑に進めていくため、発注者である国や市町村、さらには業界団体等と連携しながら、把握の方法等について検討してまいりたいと考えております。

 次に、市町村の除染推進体制につきましては、日本原子力研究開発機構やふくしま市町村支援機構等と連携して、適切な除染手法の選定などの技術的助言ができる専門家や除染業務の発注に必要な設計・積算業務を補助する技術者の派遣を行うとともに、除染業務講習会等において除染事業者の施工状況を適切に確認できる業務監理者を育成し、求めに応じて派遣するなど、引き続き市町村の課題やニーズに応じたきめ細かな支援を行ってまいります。

 次に、除染手法につきましては、これまで個別協議により認められた手法を協議不要とするよう国に求めてきた結果、ショットブラストによる舗装面の削り取りや回収型の高圧洗浄などの手法については、新たな除染手法として協議を要しないこととされたところであります。

 今後とも、効果が実証された除染手法については、協議を経ずに地域の実情に応じて活用できるよう国に求めてまいります。

 次に、意見交換の場につきましては、これまでも市町村担当者会議等において、国も交えて先進事例の発表や意見交換等を行ってまいりました。

 今後はさらに、方部別の会議も開催し、それぞれの市町村の取り組み状況や地域に共通する課題などについて、より充実した意見交換を行うなど情報共有の強化を図ってまいります。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 基本調査につきましては、原発事故による外部被曝線量を推計する唯一の方法として実施しているものであり、現在、仮設住宅への戸別訪問等により回答の作成支援に取り組んでいるところであります。

 また、より記入しやすい調査票への改善が可能かどうか検討を行い、基本調査の重要性についての周知も含め、今後とも回答率の向上に取り組んでまいります。

 次に、甲状腺検査につきましては、発災時18歳以下の全ての県民を対象として、20歳までは2年ごと、それ以降は5年ごとに検査を実施していくこととしており、今後さらに県内外における検査体制の拡充を図りながら、長期にわたり確実に検査を実施してまいる考えであります。

 次に、県立医科大学に配備されたPET・MRIにつきましては、がんや脳疾患等の早期診断に極めて有用な機器であるため、こうした疾病の診断に広く活用していくこととしております。

 なお、保険診療の取り扱いについては、現在、国がことし4月からの適用に向けて検討を進めていると聞いております。

 次に、健康増進事業につきましては、新たな健康ふくしま21計画に基づき、検診の受診機会拡大のための市町村支援や地域ボランティアの育成等による受診啓発活動を推進するとともに、大学等と連携して適切な生活習慣の一層の定着を図るなど、県民の健康増進対策にしっかりと取り組んでまいります。

 また、検診の無料化については、実施主体である市町村の判断によるものと考えております。

    (農林水産部長畠 利行君登壇)



◎農林水産部長(畠利行君) お答えいたします。

 農地の汚染状況の情報提供につきましては、航空機モニタリングの空間線量率と土壌調査の結果等に基づき、国と協力して作成した詳細な土壌汚染マップを各農林事務所や市町村、農協に配付し、座談会等を通じ営農指導に活用するとともに、農家の要望等に応じて土壌の簡易測定も行うなど、今後ともきめ細かな対応に努めてまいります。

 次に、農作業での被曝線量の低減につきましては、国の規則で被曝線量管理が必要となる毎時2.5マイクロシーベルトを超える農用地は避難地域以外では確認されませんでしたが、基準以下であっても、農業者の健康の面から農作業での被曝対策は重要でありますので、今後も手袋やマスクの着用などについて引き続き周知徹底を図ってまいります。

 次に、シイタケ栽培農家の損害につきましては、これまでも関係団体とともに東京電力に申し入れをしており、シイタケが食品の放射性物質に関する基準値を超えた場合は、栽培状況等を個別に調査、確認の上、賠償するとの回答があったところであります。

 県といたしましては、安全・安心なシイタケ生産のため、栽培技術指導に取り組むとともに、損害に対する賠償が確実になされるよう国や東京電力に申し入れを行ってまいります。

    (原子力損害対策担当理事鈴木淳一君登壇)



◎原子力損害対策担当理事(鈴木淳一君) お答えいたします。

 旧緊急時避難準備区域における精神的損害につきましては、被害の実態に見合った十分な賠償が最後まで確実・迅速に行われるよう、これまでも国の審査会が策定する指針への具体的、明確な反映と地域の実情を踏まえた適時の見直しを求めてきたところであります。

 今後も、被害者1人1人に寄り添った賠償がしっかりと行われるよう国等に対し求めてまいる考えであります。

 次に、和解実例と同様の事例の賠償につきましては、これまでも県は東京電力に対して、直接請求を行う被害者にも和解実例を踏まえて対応するよう求めてまいりました。

 これを受けて東京電力は、和解内容を他の請求にも適切に反映すべく対応の強化を行う旨を、このたび改定した総合特別事業計画に明記したところであります。

 今後も、東京電力の具体的な対応をしっかりと注視しながら、被害の実態に見合った賠償が確実になされるよう取り組んでまいります。

    (避難地域復興局長八木卓造君登壇)



◎避難地域復興局長(八木卓造君) お答えいたします。

 旧緊急時避難準備区域の帰還につきましては、役場機能を戻した広野町、川内村においては、帰還できる環境の整備に取り組みながら、可能な方からの帰還を呼びかけている中、2月末段階での各自治体からの情報により、広野町で700人余り、川内村で1,200人程度が帰還していると承知しております。

 県といたしましては、1人でも多くの方がふるさとでの暮らしを取り戻せるよう、生活に必要な環境の整備に向け全力で取り組んでまいります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 現在、県立医科大学附属病院に長期にわたって入院している高校生への支援につきましては、須賀川養護学校医大分校において学習の場の提供や個別指導等のサポートをしているところであります。

 県教育委員会といたしましては、今後とも、1人1人のニーズに応じた支援を継続してまいる考えであります。



◆13番(宮本しづえ君) 再質問いたします。

 最初に、知事に伺いたいと思います。

 2011年に東電に対して行った公開質問書の立場が変わらないと、完全賠償を求め続けているんだという、この立場であるとするならば、東電がわずかに原発事故発生から43日間しか認めていないという避難指示区域外の大人の精神的損害について、もっと具体的な的確な対策が必要だと思います。

 原子力損害対策協議会として東電と交渉の場を持ちたいと考えているようですので、ここで避難指示の有無にかかわらず全県民の精神的損害を認めて賠償するよう求めるべきと思いますが、知事の考えをお聞かせください。

 また、原子力損害対策担当理事に伺いますが、旧緊急時避難準備区域の賠償打ち切りが他の地域の賠償打ち切りの根拠とされているということを考えますと、この地域の賠償の復活は大変重要だと考えます。

 指針では、昨年の8月末を目安とするけれども、実際の状況を考慮して柔軟に判断することが適当であるとされているのです。ところが、昨年8月を前にして誰も状況判断を行わなかったために、機械的な打ち切りが実施されてしまったのではないかと思われます。

 特定避難勧奨地点も含めて、避難指示された地域では、住民が戻らない状況を踏まえた対応を改めて国に求めるべきだと思います。この点について担当理事の考えを具体的にお聞かせをいただきたいと思います。

 さらに、生活環境部長にお伺いをいたします。

 市町村の除染作業員の確保対策についてさまざまな具体策が出されたのですけれども、国直轄で9,000人、市町村実施で1万1,000人と、ほぼ横並びの人数が最大で除染作業に当たっているということですけれども、市町村の危険手当がない状態での除染作業を強いられていると。これから本格化するということを考えますと、やっぱり危険手当をつけるということが市町村の除染の作業員確保にとってはある意味決定的な意味を持つのだと思います。

 現在、県民が日常生活をする空間線量を下げるためには市町村実施の作業員確保が不可欠ですから、市町村実施の事業についても、危険手当、特殊勤務手当をつけさせることが一番有効な対策ではないかというふうに考えます。これは代表質問でも申し上げたとおりですけれども、なかなか県がその立場に立っていない。

 でも、私は、環境省がなぜ1万円の危険手当をつけたのか、この除染が特別な公共事業の位置づけを持ったからだと思うのです。それは国直轄であっても市町村実施であっても同じですよね。だから、環境省の考え方に基づいて手当をつける、この立場に県も立って国に求めるべきではないかというふうに考えますので、改めて答弁を求めたいと思います。

 保健福祉部長にお伺いをいたします。

 県民健康管理体制の構築についてですけれども、特に徹底した検診、とりわけがん検診が非常に重要だ。この向上対策はかなめをなす問題です。県内市町村のがん検診の受診率と自己負担には一定の相関がありまして、全てのがん検診の自己負担を無料にしているのは県内6つの自治体ですけれども、ここは押しなべて高い数値が示されているのです。ここに県はしっかりと学ぶべきです。改めてがん検診の無料化の支援を求めるものですが、見解を伺います。



◎知事(佐藤雄平君) 宮本議員の再質問にお答えいたします。

 避難指示等区域外の精神的損害については、東京電力が示した基準を超える損害についてもそれぞれの状況に応じて賠償されるべきであると考えております。今後も、被害の実態に見合った十分な賠償が確実・迅速になされるよう、関係団体、市町村と一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。



◎生活環境部長(長谷川哲也君) 再質問にお答えをいたします。

 特殊勤務手当の支給につきましては、勤務の特殊性などの観点から支給されるものであります。

 県といたしましては、作業員の確保等につきましては、これまで各種講習会等によりまして、除染業務の従事者など約1万人を育成してきたところでありまして、今後も、除染業務を担える事業者、従事者のさらなる拡大を図ってまいる考えでございます。



◎保健福祉部長(菅野裕之君) 再質問にお答えいたします。

 がん検診の受診率向上に向けまして、新年度、市町村と連携を図りながら、とにかく検診の受診率向上に全力を挙げて取り組んでまいりたいというふうに御説明申し上げました。

 御答弁申し上げましたとおり、がん検診の無料化でございますけれども、これはあくまで実施主体である市町村の判断によるものということでございますので、御理解いただきたいと思います。



◎原子力損害対策担当理事(鈴木淳一君) 再質問にお答えいたします。

 旧緊急時避難準備区域における精神的損害につきましては、特段の事情を考慮するということで、9月以降も高校生以下の精神的苦痛その他のものを含めた生活費増加分ということで、一定の賠償が継続をされているところでございます。

 県といたしましては、今後とも、それぞれの被害者が生活を軌道に乗せることができるよう、しっかりとした賠償を求めてまいりたいと考えております。



◆13番(宮本しづえ君) 再々質問いたします。

 まず知事に、今の答弁で、避難指示区域外についても精神的な損害に対する賠償はなされるべきだという認識を示されたという点は非常に重要だと私は思います。

 そこで、再質問でも提起をいたしましたけれども、原子力損害対策協議会、知事が会長ですので、これから公開質問を出して東電と交渉したいというような考え方を持っていらっしゃるということのようですので、そこの中に非常に重要な事項として東電にこの質問をしっかりとぶつけて、そして回答を引き出すというような取り組みを具体的にすべきだというふうに申し上げておりますので、この点についても改めて答弁をいただきたいと思います。

 それから、原子力損害対策担当理事ですけれども、おっしゃるように確かに高校生についてはその後ですよね。その後ことしの1月か2月に入って、それまで中学生以下だったものについて高校生までは月5万円認めましょうということにはなった。だから、一定の運動してきた成果というのはあったのだとは理解はいたします。

 でも、避難地域復興局長からお話があったように、戻っていないわけですよ。広野町で約5,000人に対して700人でしょう。川内村が約3,000人に対して一応1,200人というのはどういう捉え方をしているかですけれども、週4日以上で戻ってきたら帰還者とみなしているというような捉え方を恐らくこの数字はしているのだろうというふうに考えます。

 そうしますと、多くの住民の皆さんがまだ戻っておられないという現状を考えますと、高校生だけの問題に解消できない、そういう旧緊急時避難準備区域の実情があるのだということを前提にして取り組む必要がある。それがそれ以外の特定避難勧奨地点の問題や避難指示区域外の賠償の継続の問題にも連動する問題ですので、ここの取り組みはやっぱりしっかりとやる必要があるんだというふうに考えますので、その点について改めて御見解をいただきたいと思います。

 それから、生活環境部長ですけれども、危険手当の1万円というのは非常に重要な意味を持ってくると私は思っております。同じ作業をやるのだったら、やっぱり人間、高い方の仕事を選ぶのは当たり前ですよね。でも、何でこれを言うかというと、今市町村の実施の除染区域のところには住民が毎日生活しているのです。しかも、県民健康調査の推定の被曝線量を見ても、県北地域は1ミリ以下が34%しかないのですよ。1ミリから2ミリの間が一番多いのです。私にも来ました。1.9ミリという結果が来ました。だから、このところが一番多いのです。

 県北・県中地域は、あの当時かなり線量を浴びてしまった。それは、今もそこに放射能があるのだというふうに考えざるを得ないわけで、そこに生活している人の健康対策をどうするかということを考えたときに、国直轄にだけ危険手当がついて、そこに作業員が集中するというようなことで、結果的に市町村の除染の作業員が集まらないというようなことを放置していくわけにはいかないのではないか、そういう問題として考える必要があるのではないかということを申し上げているので、人が生活している問題をしっかりと捉えて除染の作業員確保を考えるべきだと、こういう観点で改めて見解を求めたいと思います。

 保健福祉部長には、市町村実施だということはよく存じております。がん検診は、実は国の補助金はもう一般財源化されてしまったのですよね。補助金が交付税化されてしまっていますから、市町村の財政状況によって取り組みに相当の格差が生じざるを得ない、国の措置によってこういう状況も起きているわけです。だからこそ、県のしっかりと支援した対策が求められている。こういう点で県の取り組みがどうなのかということを聞いていますので、改めて県の取り組みの姿勢を伺いたいと思います。



◎知事(佐藤雄平君) 再質問にお答えします。

 精神的損害への賠償については、今後も被害の実態に見合った十分な賠償が確実・迅速になされるよう、協議会の会長である私が先頭に立って、関係団体、市町村と一丸となって取り組んでまいります。



◎生活環境部長(長谷川哲也君) 再質問にお答えいたします。

 特殊勤務手当の支給につきましては、勤務の特殊性などの視点から検討することが必要でありまして、人事院の規則においては、原子力発電所の敷地内やその周辺の区域で業務を行う場合など著しく特殊な業務について特例を定めている、そういったことなどから判断すべきものと考えております。除染従事者のさらなる拡大につきましては、各種講習会等を積極的に開催し、引き続き拡大を図ってまいりたいと思っております。



◎保健福祉部長(菅野裕之君) 再質問にお答えいたします。

 がん検診の受診率向上のため、新年度予算におきましても、検診の受診機会の拡大、あるいは市町村の受診啓発に対する支援、これを市町村と連携しながら全力で取り組んでまいりたいというふうに考えております。



◎原子力損害対策担当理事(鈴木淳一君) 旧緊急時避難準備区域における賠償につきましては、それぞれの被害の実態に見合った十分な賠償が確実になされるよう強く求めてまいるとともに、住宅福祉を含めた生活再建策、こちらとあわせて被災者のために頑張ってまいりたいと思います。



○副議長(斎藤勝利君) これをもって、宮本しづえ君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。3番丹治智幸君。(拍手)

    (3番丹治智幸君登壇)



◆3番(丹治智幸君) 自由民主党の丹治智幸でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 今回の質問は、大きく2つの視点でさせていただきます。

 1つは、障がい児支援についてや県外の自主避難者の支援についてという、割合で言うと小さかったり、数字で言うと少数だったりする皆さんに対しての支援策でございます。それは、県は今議会でも「1人1人に寄り添って丁寧な施策を実行に移していく。」というような答弁が何度かなされました。一方で、今回震災から2年たって、それで県の姿が見えにくいとか、県は余りやっている姿が見えにくいというような声に対して、実際には数字としては少数ではありますけれども、そういう皆さんに対してのケアが丁寧に、そして実行に移されることによって県の存在価値が高まってくるのだろうという視点です。

 もう1点は、広域行政体としての県が、観光や風評被害対策、それらのことに対して、県内外に対して及ぶ施策でありますので、それは県が総合力を使ってぜひ推進をしていただきたいという視点で質問をさせていただきたいと思っています。よろしくお願いいたします。

 まず初めに、障がい児への支援について質問いたします。

 行政は、公を形づくる上でさまざまな施策を実行し、国民、県民の幸せの追求をします。事業仕分けのように、効率性や効果を基準に事業を見直し、削減して行ったとしても、最終的に税金で行わなければならない事業の1つは福祉だと思います。

 私は、「障害」がある、ないという言い方に違和感があります。障がい者とされる方々自身に障害はありません。社会生活を送る上で障害を感じるので、障がい者として社会的にケアをしていくのです。つまり、生活をする上で支援が必要な人々に対してどれだけの施策を実行できるかという視点が福祉政策の充実につながり、社会にとっての幸せの価値を高めると理解しています。

 この観点で言えば、乳幼児にも支援が必要ですし、日本語をうまく話せない外国人にも支援が必要、学校の授業を理解できない子供にも、いじめに直面している子供や保護者、教師にも支援が必要ということになります。そして、行政からの膨大な費用を投じなければ実現しない社会であってはならず、バリアフリーやノーマライゼーションなどの概念を導入して、地域や民間企業、ボランティアなどの力が協力し合って、社会全体でケアをしていく施策の推進が行われるのです。

 国立特殊教育総合研究所の調査によると、国語と算数のどちらか、または両方に2学年以上のおくれが見られる子供たちは、小学校高学年で9%前後いるとのことです。この調査結果のような状況や長期欠席児童への対応、いじめや自殺などに対してどのように受けとめるかという考え方の1つとして、インクルージョンという考え方があります。

 これは、障がい児の障害だけを念頭に入れる考えではなく、保護者や障がい児、何らかのニーズのあるその他の子供たちも支援していくというものです。障がい児と健常児との間に決定的な境界線を引くことは難しく、むしろ連続的と捉えることのほうが自然ということです。子供が抱えている教育上の課題や発達のおくれは、子供の内在的なことではなく、その取り巻く環境整備にあるというような考え方などを意味します。

 特別支援教育の肝は、障害を感じる子供たちの教育の地域化にあります。これまで、本県も特別支援教育に対して特別支援学校や特別支援学級などの設置が充実されてきました。その上で、障がい児と規定される子供も、その連続線上にあるニーズを抱えた子供も、最終的に暮らしていく地域の理解や支援、学校や教師との協力体制の構築を目指した充実策が必要です。

 そこで、さらなる地域における特別支援教育の支援体制の充実について、県教育委員会の考えを伺います。

 次に、放課後学童クラブのあり方について伺います。

 私は、障がい児支援充実策として、学校が終わった後の居場所となる放課後学童クラブの充実策が必要と考えています。それは、子供たちに社会性を身につけさせる居場所機能の重要性の観点です。学校が終わり、地域の放課後学童クラブへ行くことにより、学校や家庭とは違った場所でさまざまな子供たちと接する機会となります。

 現在でも、障がい児と健常児とが一緒になって放課後学童クラブで過ごす光景が日常化してきました。これは、障がい児を受け入れやすくする補助施策が反映されていることも1つの理由と思います。

 その上で、さらに障がい児とされる子供たちの居場所が確保され、子供たち全体の支援体制が充実するには、地域のボランティア等の支援体制を強化するなどのほかに、保育行政におけるゼロ歳児加算のような具体的な充実策が必要と考えます。そうすることで、さらに受け入れやすい環境が整い、障がい児と健常児とが自然に空間と時間を共有できる居場所づくりとなります。

 そこで、さらなる充実策を目指して、放課後学童クラブにおける障がい児の受け入れについて、県はどのように取り組んでいるか伺います。

 東日本大震災から2年が経過します。現在も深刻な状況が続いています。福島県民、特に子供たちの健康を守るために18歳以下の県民の医療費が無料化され、ホールボディー検査を実施し、食品の検査体制を充実させ、安全な給食の提供、安心して食べられる食品流通体制の構築などがなされています。そして、子供たちの甲状腺検査も行われるようになりました。検査体制の課題や検査結果通知の手法における課題等については改善し、1人1人へ丁寧に対応していただきたいと思います。

 この甲状腺検査の評価とその後の検査時期について、科学的な見解と当事者の思いとの間を解決する体制の構築が必要と考えます。具体的には、毎年検査を受けられ、経過観察できる体制構築が必要と考えます。甲状腺検査のあり方について、子供や保護者等の不安解消につなげるため、甲状腺検査を毎年受けられるようにすべきと思うが、県の考えを伺います。

 原発事故により、15万人以上の県民が避難を強いられています。これだけ多くの人々が長期間移住を迫られている状況からの脱却を図る必要があります。また、自主的に避難されている県民も15万人余を数える避難者に含まれます。

 まずは、強制的に避難を強いられている県民が暮らす住宅を整備することが大切です。大規模な除染の実施、それに伴う仮置き場や中間貯蔵施設の設置、放射性廃棄物の減容化や管理の手法確立、農地の再生、農産物の安全確保、生活インフラの再整備など、生活を取り戻す基礎的要素だけでも膨大な資源の投入が必要です。

 それでも政治の役割は国民の生命と財産を守ることに尽きますから、できるだけ速やかに復旧をなし遂げるのは当然のことです。その上で、県の人口推移予測にもあるとおり、県外に避難されている方々の帰還がどれだけ実現するかが今後の福島県のありように大きな影響を及ぼします。

 そこで、県外の自主避難者への帰還支援の成否が問われます。しかも、時間が経過するほど事態は深刻化します。もうすぐ原発事故から2年が経過します。自主的に避難されている方々の多くは母子避難です。当然就学時期と生活は密接です。今月に戻ってくる御家族も多いでしょうし、避難先に定住を決意する御家庭も多いでしょう。

 一方で、自主的に避難された動機が解決されていない、子供たちの検査体制が確立し切れていない、食品検査体制が信用できないなど、みずからの避難後の生活を描き切れていない世帯も多くいます。自主的に避難されている皆さんにもふるさと福島に戻ってきてほしいと思っています。そして、1人1人にどれだけ丁寧に、親身に対応できるかが問われていると考えます。

 県外の自主避難者の帰還に向けた方策について4点伺います。

 まずは、現状の対策と改善策について、今後のあり方についてです。

 現在、県外の自主避難者へは借り上げ住宅に対する家賃補助がなされています。自主的に避難をするということは、居住できる家があります。当然その家に住むことを禁じられているわけでもない状況です。それでもあえて、多くは二重生活の負担をしながらも自主避難を選択しています。そのための借り上げ住宅であり、そのための家賃補助となります。

 しかしながら、居住実態が見られない現実があります。理由はさまざまだと思います。帰還をしたが、単純に手続ミスだった。避難生活は続けるものの、一定期間自宅との居住を交互にし、安心感の確認をしている。避難ではなく、週末だけの保養機能として使用している。今後の災害に備えて、もしものことを考えて借り上げ住宅を借り続けている。このように、県外の自主避難をされている方が利用する借り上げ住宅において、本来の趣旨と大きく変質した実態があります。

 これらの居住実態をくまなく調べ上げることに人的資源を投入することは、優先順位が高いかどうかの判断も分かれるとは思います。ニーズの変化に合わせた借り上げ住宅の使用実態をわがままととるか、原発事故子ども・被災者支援法の「選択の自由」の趣旨に照らした運用形態ととるか、それとも公金の適正支出のもとに厳格に調査をするかが問われます。当然、公金は目的に合った支出でなければならないのが原則です。2つの側面に照らして、実態に合った制度運用とするためにも、県外の借り上げ住宅の居住実態を適切に把握する必要があると思いますが、県の考えを伺います。

 県外の自主避難者が得る行政情報や交流情報は、現在は紙媒体の情報誌が主流です。この情報誌をより情報量を多くし、内容を高める方策がふるさとへの帰還を促す一助となると考えます。

 県は、次年度において避難者のデータベースを構築するとの方針です。さらに、情報を求めている県民に、質が高く、きめの細かい情報を届ける基礎を整備します。その上で、例えば避難されている方がこの情報誌の製作や配布などにかかわる方策など、もう一段のきめ細かい充実策が必要と思います。

 例えば、食品の安全情報1つとっても、県や生産団体は検査結果を全て公開し、かつ、ほとんどの食品においてNDとなったことを報告しています。なおかつ、検査済みでない食品は流通しないとなっています。一方で、供給側発信の情報が幾ら正しくとも、信じてもらいにくいという信頼の課題もあります。

 そこで、避難をされている当事者や消費者がモニターとなって、自分もはかったけれども同じ結果が出たというような施策の企画立案、予算の確保と執行、その先の運用とサービスの受け手である避難者を初めとする県民の思いまで総合的に勘案したきめの細かい施策展開を促すことが求められていると考えます。

 そこで、県外の自主避難者に対する情報提供の充実を図る必要があると思いますが、県の考えを伺います。

 私は、当然、県外の自主避難をされている方々に早期のふるさとへの帰還を望みます。自主的な避難ですから、避難している理由も個々に違います。帰還する動機づけも個々に違うのだろうと思います。現在の借り上げ住宅等の制度に終了期限を提示しての帰還促進策や、放射線被害からの脱却のための施策の完了がかなったら帰還となるのか、判断は個々に分かれると思います。現状は、二重生活を強いての自主避難生活を維持している中で、家族とのきずなを深めることの重要性という観点で、とりわけ未成熟の子供については、父親とも定期的に会って一家の団らんを味わうことがその健全な心身の成長にとって極めて重要と考えます。

 そこで、1つの施策で大きな課題ですが、課題はますます深刻化していく中で、それでもなおふるさとへの帰還を思いとどまるよう促す施策の遂行という意味でも、県外の自主避難者に対する高速道路の無料化措置が必要であると思いますが、県の考えを伺います。

 また、県は個々人に対応したきめの細かい施策の展開をしていくという方針の具現化の1つとして、個々に対応したコンシェルジュのような寄り添い方が必要なのではないかと考えます。具体的には、介護保険で用いられるケアマネージャーのような存在が必要なのではと考えています。自主的に避難されている県民に対する相談窓口業務に終わらずに、その家族の実態に応じたライフプランを描く支援、そのプランを実行に移すための情報提供、帰還へ向けた条件の課題と対策の明示と、その家族が認識する支援などの実行を想定しています。

 これは、単に避難者の帰還支援より踏み込んだ、何々家の総合的な帰還支援となるような県の制度設計と実施が帰還を早期に促し、対象者が多いことの困難さよりも帰還の可能性が多いという認識に立ち、県民の生活再建、人口減少を少しでも食いとめることにつながると思います。県外の自主避難者がふるさとに戻れるよう避難者の相談体制の充実を図る必要があると思いますが、県の考えを伺います。

 次に、再生可能エネルギーの推進について伺います。

 県は、昨年3月に改定した福島県再生可能エネルギー推進ビジョンで掲げた「2040年頃を目途に、県内エネルギー需要量の100%以上に相当する量のエネルギーを再生可能エネルギーで生み出す。」とした目標への歩みを着実に進めるため、今回、今後3年間の行動計画となる再生可能エネルギー先駆けの地アクションプランを策定されました。

 私は、この目標設定に無理があるのではないかと思っています。それは、将来の技術革新を期待せざるを得ない現実であること、この目標達成のための計画づくりが目的化してしまわないかなどの懸念を持ちます。

 そのような認識を持ちながらも、ゴールはできるだけ遠くに、高いところに視座を置き、現状の一歩を踏み出すことが何事も大切とすれば、県が掲げたこの高い導入目標も高い視座としての意義を持ち、それが県民の御旗となり、次世代への継承とつながる政策と理解すれば、一歩ずつの施策遂行と、何より啓蒙活動、広報活動が大切となります。

 そのために、達成を目指して県内の具体的な先行事例を広報し、県民や企業の皆さんに再生可能エネルギーが環境や経済にもたらすメリットなどを理解していただき、官民が一体となって再生可能エネルギーの普及拡大に取り組むことが重要であると考えています。

 そこで、再生可能エネルギーに対する県民等の理解をより一層深めるためにも、再生可能エネルギーの推進に向けた取り組みを県内外に情報発信すべきであると思いますが、県の考えを伺います。

 次に、外国人観光客の誘致についてであります。

 先月、ミシュラン・グリーンガイドの改訂版が発行されました。ミシュラン・グリーンガイドとは、フランスのミシュラン社が各国のすぐれた観光地を紹介するガイドブックであり、旅行ガイドブックのバイブルとして多くの外国人が利用しているといいます。

 今回の改訂版には、東京スカイツリーや三浦半島など41カ所が新たに掲載されましたが、福島県の観光地は残念ながら掲載されていません。これは、福島県には、豊かな自然や伝統的な祭り、歴史的な遺産など海外にも誇れる観光資源が数多くありますが、世界的に認知されない背景には、県内の観光地が外国人観光客にとって訪れやすい環境が整っていないのが原因と考えます。

 ミシュランガイドにも掲載されている飛騨高山では、外国人観光客が気軽に観光施設をめぐれるような標識や案内体制が整備されており、ホスピタリティーの充実が近年海外から大きな注目を集めています。このように、外国人観光客をふやしていくには、観光地での環境整備が大変重要です。

 そこで、県は外国人観光客の誘致を図るため、受け入れ体制の整備にどのように取り組んでいくのか伺います。

 風評対策について伺います。

 もうすぐ震災から3年目の春を迎えます。放射能被害に対する実害と風評のはざまで福島県の戦いは続きます。3年目だからこそできる取り組みがあります。課題が見えてきて、県の組織全体に変革を起こす改善をすることもできます。それは、この戦いが長期戦だからです。

 昨年、県は「ふくしまから はじめよう。」をスローガンに復興元年と位置づけ、避難者の支援、ふるさとへの帰還に向けた取り組み、県民の健康管理対策、産業復興対策、インフラの復旧、防犯・治安対策など各般にわたる施策を実施してきました。これらの施策により本県の復興を速やかにかつ確実・効果的に進めるためには、県内外における風評払拭が大前提です。

 現在、県産農産物や県内観光、教育旅行、県外自主避難者への情報提供、新たな情報発信手段としてのSNSの導入など事実を広範囲に伝える努力、真実を誤解を恐れずに伝える努力を懸命にされてきたと思います。それぞれの担当部局が安全・安心な福島県をさまざまな手法で示すことにより風評対策に取り組んでいるけれども、残念ながら県内、県外の受けとめ方は芳しくないのも現実です。被災者、避難者はもとより、各地で聞こえてくるのは「県の顔が見えない。」です。

 一方で、風化も大きな課題です。県外において、原発関連の報道は少なくなり、人々から福島がフェードアウトしてしまうのではないかと危惧をしています。県は今後、風評払拭に向け、どのような戦略により情報発信を進めるのか伺います。

 以上で終わります。ありがとうございます。(拍手)



○副議長(斎藤勝利君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 丹治議員の御質問にお答えいたします。

 風評の払拭についてであります。

 原発事故以降、風評が本県のあらゆる産業に甚大な影響を及ぼしており、これまで私は、モニタリングにより得られた正確な情報や本県のさまざまな状況を国内外の皆さんに丁寧に伝えてまいりました。

 特に、テレビコマーシャルや全国紙、インターネットを通じ、統一したイメージにより「ふくしまの今」を切れ目なく発信した結果、調査会社発表のコマーシャル好感度が企業・公共イメージアップ部門で上位に入り、米の販売量が増加するなど、その成果があらわれております。

 このことから、今後は、各部局が行う情報発信について、新生ふくしま復興推進本部において総合調整機能を発揮し、統一的なイメージによる発信のさらなる強化を図り、着実に成果を上げてまいります。

 また、福島に関する正確な情報の理解促進が重要であることから、米の全量全袋検査の結果を前面に出すなど、端的な説明を通してわかりやすく情報提供を行うとともに、視察ツアーなど福島に直接触れる機会をふやし、リスク・コミュニケーション活動の強化を図るなど、風評の払拭に向け全力で取り組んでまいります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

    (企画調整部長野崎洋一君登壇)



◎企画調整部長(野崎洋一君) お答えいたします。

 再生可能エネルギーの情報発信につきましては、国庫補助等を活用して福島空港に展示施設を整備し、太陽光等の発電の仕組みや県内の取り組みを紹介するほか、各地の再生可能エネルギー施設の見学機能を支援・充実させてまいります。

 これらの施設をまとめて、昨年認定されたエネルギーパークとして広報し、再生可能エネルギーの特徴や有用性について県民理解の促進を図るとともに、先駆けの地を目指す本県の復興の姿を県内外に広く情報発信してまいります。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 甲状腺検査につきましては、甲状腺がんはその進行が遅く、数年に一度の検査間隔でも早期がんの段階での診断が十分に可能であるとの医学的知見を踏まえ、検査間隔等実施方法を定めたところであります。

 また、検査結果をお知らせする際には、結果の判定基準や判定方法、検査間隔等をわかりやすく解説した資料を同封し、さらに小児甲状腺がんの医学的特性等を専門家が直接説明する甲状腺検査説明会を開催するなど、検査に対する県民の理解の促進と不安の解消に引き続き取り組んでまいる考えであります。

    (原子力損害対策担当理事鈴木淳一君登壇)



◎原子力損害対策担当理事(鈴木淳一君) お答えいたします。

 県外の借り上げ住宅の居住実態につきましては、避難者の受け入れ自治体において、契約手続の際の面談や戸別訪問等により把握を行っているところであります。

 避難から長期間が経過し、入居世帯の状況等に変化も見られることから、関係自治体との連携を深め、借り上げ住宅のより適切な利用に努めてまいる考えであります。

 次に、県外自主避難者に対する情報提供につきましては、公共施設等への地元紙の送付や避難者支援ブログ等に加え、昨年8月からは本県の復興に向けた動きや避難者支援の情報を盛り込んだ地域情報誌を発行するなど、情報提供の充実に取り組んでいるところであります。

 新年度におきましては、この情報誌に子育てや健康に関する特集号を発行するなど、避難者の関心が高い情報の発信に努めてまいる考えであります。

 次に、県外の自主避難者に対する高速道路の無料化措置につきましては、ふるさととの移動に伴う経済的負担を軽減するため、これまで再三にわたり国に対し要望してきたところであります。

 今後とも、無料化措置が早急に実現されるよう、あらゆる機会を通じて国に対し強く働きかけてまいる考えであります。

 次に、避難者の相談体制の充実につきましては、これまで駐在職員による電話相談や受け入れ自治体等と協力した相談窓口の設置、交流の場に合わせた相談会の実施等に取り組んできたところであります。

 今後は、個別の相談をさらに充実させるなど、避難者1人1人に丁寧な対応を行い、避難先で安心して暮らしていただくとともに、ふるさとへの帰還にもつなげてまいりたいと考えております。

    (子育て支援担当理事鈴木登三雄君登壇)



◎子育て支援担当理事(鈴木登三雄君) お答えいたします。

 放課後児童クラブにつきましては、障がい児を受け入れる施設に対して専門的知識等を有する指導員の配置に係る経費を補助することにより、障がい児の放課後の居場所づくりのニーズに応えられるよう支援しており、今年度は5年前に比べ1.5倍に当たる82施設で受け入れが行われているところであります。

 県といたしましては、施設職員に対する研修などを通して障がいへの理解を深めながら、引き続き、市町村とともに障がい児受け入れ施設の拡大に取り組んでまいります。

    (観光交流局長星 春男君登壇)



◎観光交流局長(星春男君) お答えいたします。

 外国人観光客の受け入れ体制につきましては、これまで多言語による観光パンフレットの作成や、公共交通機関、観光施設等の外国語表記に対する支援等を行ってまいりました。

 今後は、通訳ガイドを確保するための福島特例通訳案内士の育成、観光地での多言語表記を推進するモデル事業、訪日旅行者が利用できるクレジットカード端末導入に関する実証事業等に取り組むとともに、観光事業者等を対象とするおもてなし講習を実施し、外国人観光客にとって利便性や満足度の高い受け入れ体制の整備を進めてまいる考えであります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 地域における特別支援教育の支援体制の充実につきましては、医療、福祉、教育、労働等の関係機関との一層の連携を図りながら取り組むことが重要であり、これまで多くの市町村において支援のネットワークが構築されております。

 県教育委員会といたしましては、養護教育センターや特別支援学校が中心的な役割を果たしながら、交流及び共同学習の促進を図るなど、今後とも地域における支援体制の充実に努めてまいる考えであります。



○副議長(斎藤勝利君) これをもって、丹治智幸君の質問を終わります。

 本日は、以上をもって議事を終わります。

 明3月6日は、定刻より会議を開きます。

 議事日程は、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第91号までに対する質疑であります。

 これをもって、散会いたします。

    午後4時40分散会