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長野県 上田市

平成24年  6月 定例会 06月26日−一般質問及び質疑(一般)−04号




平成24年  6月 定例会 − 06月26日−一般質問及び質疑(一般)−04号







平成24年  6月 定例会





平成24年6月26日(火曜日)

 午後1時2分開議
 午後5時1分散会

議 事 日 程
   午後1時開議
 1、日程第1 県の一般事務に関する質問
 2、日程第2 知事提出議案第1号から第17号まで
        付議議案に対する質疑

本日の会議に付した事件
 1、知事提出議案第18号
  1 知事説明
 2、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第18号までに対する質疑

出 席 議 員
      1番  先 崎 温 容 君    2番  鈴 木   智 君
      3番  丹 治 智 幸 君    4番  斎 藤 健 治 君
      5番  佐 藤 雅 裕 君    6番  遊 佐 久 男 君
      7番  矢 吹 貢 一 君    8番  本 田 仁 一 君
      9番  椎 根 健 雄 君   10番  佐久間 俊 男 君
     11番  紺 野 長 人 君   12番  円 谷 健 市 君
     13番  宮 本 しづえ 君   14番  山 田 平四郎 君
     15番  小 林 昭 一 君   16番  阿 部   廣 君
     17番  西 山 尚 利 君   18番  勅使河原 正之 君
     19番  長 尾 トモ子 君   20番  安 部 泰 男 君
     21番  水 野 さちこ 君   22番  星   公 正 君
     23番  古 市 三 久 君   24番  石 原 信市郎 君
     25番  宮 下 雅 志 君   26番  長谷部   淳 君
     27番  渡 辺 義 信 君   28番  桜 田 葉 子 君
     29番  杉 山 純 一 君   30番  満 山 喜 一 君
     31番  佐 藤 金 正 君   32番  柳 沼 純 子 君
     33番  今 井 久 敏 君   34番  ? 野 光 二 君
     35番  坂 本 栄 司 君   36番  佐 藤 政 隆 君
     37番  立 原 龍 一 君   38番  宮 川 えみ子 君
     39番  阿 部 裕美子 君   40番  吉 田 栄 光 君
     41番  太 田 光 秋 君   42番  斎 藤 勝 利 君
     43番  平 出 孝 朗 君   44番  清 水 敏 男 君
     45番  甚 野 源次郎 君   46番  本 田   朋 君
     47番  川 田 昌 成 君   48番  亀 岡 義 尚 君
     49番  三 村 博 昭 君   50番  神 山 悦 子 君
     51番  佐 藤 憲 保 君   52番  遠 藤 忠 一 君
     53番  小桧山 善 継 君   54番  青 木   稔 君
     55番  宗 方   保 君   56番  西 丸 武 進 君
     57番  渡 部   譲 君   58番  瓜 生 信一郎 君

説明のため出席した者
 県
       知     事     佐  藤  雄  平 君
       副  知  事     内  堀  雅  雄 君
       副  知  事     村  田  文  雄 君
       直 轄 理 事     齋  須  秀  行 君
       安全管理監(兼)    齋  須  秀  行 君
       総 務 部 長     鈴  木  正  晃 君
       企 画 調整部長     野  崎  洋  一 君
       生 活 環境部長     荒  竹  宏  之 君
       保 健 福祉部長     菅  野  裕  之 君
       商 工 労働部長     伊  東  正  晃 君
       農 林 水産部長     畠     利  行 君
       土 木 部 長     渡  辺  宏  喜 君
       会 計 管 理 者     斎  藤     隆 君
       出納局長(兼)     斎  藤     隆 君

       原子力損害対策     鈴  木  淳  一 君
       担 当 理 事

       子 育 て 支 援     鈴  木  登 三 雄 君
       担 当 理 事

       企 画 調 整 部     八  木  卓  造 君
       避 難 地 域
       復 興 局 長

       企 画 調 整 部     小  松  信  之 君
       文 化 スポーツ
       局     長

       商 工 労 働 部     星     春  男 君
       観 光 交流局長

       総 務 部政策監     小  野  和  彦 君

 知 事 直 轄
       秘書課長(兼)     尾  形  淳  一 君

 総  務  部
       総 務 課 長     徳  永  勝  男 君
       総 務 部 主 幹     小  柴  宏  幸 君

 企  業  局
       企 業 局 長     森  合  正  典 君

 病  院  局
       病院事業管理者     ?  地  英  夫 君
       病 院 局 長     佐  原  輝  一 君

 教 育 委 員 会
       委     員     境  野  米  子 君
       教  育  長     杉     昭  重 君

 選挙管理委員会
       委     員     安  齋  利  昭 君
       事 務 局 長     石  本     健 君

 人 事 委 員 会
       委     員     平     雄  一 君
       事 務 局 長     甲  賀     敬 君

 公 安 委 員 会
       委     員     渋  佐  克  之 君
       警 察 本 部 長     平  井  興  宣 君

 労 働 委 員 会
       事 務 局 長     鈴  木  千 賀 子 君

 監 査 委 員
       監 査 委 員     美  馬  武 千 代 君
       事 務 局 長     二  瓶  辰右エ門 君

 議会事務局職員
       事 務 局 長     今  泉  秀  記 君
       事 務 局 次 長     小  椋     正 君
       事 務 局参事兼     水  野  成  夫 君
       政 務 調査課長

       総 務 課 長     村  越  徳  也 君
       議 事 課 長     山  口     浩 君

       議 事 課主幹兼     野  木  範  子 君
       課 長 補 佐

       議事課主任主査     塚  原  隆  光 君

       議事課主任主査     長 谷 川  利  嗣 君
       兼 委 員会係長





    午後1時2分開議



○議長(斎藤健治君) ただいま出席議員が定足数に達しております。

 これより本日の会議を開きます。





△知事提出議案第18号(知事説明)





○議長(斎藤健治君) この際、知事より別紙配付のとおり議案提出の通知がありますから、御報告いたします。

             

    (議案別冊参照)

    (参  照)

             



○議長(斎藤健治君) お諮りいたします。ただいま御報告いたしました知事提出議案第18号を本日の日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。

    (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(斎藤健治君) 御異議ないと認めます。よって、知事提出議案第18号は日程に追加し、議題とすることに決しました。

 直ちに、本案を議題といたします。

 付議議案に対する知事の説明を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 本日追加提出いたしました議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。

 平成24年度一般会計補正予算案についてでありますが、今回の補正予算につきましては、中小企業等のグループが行う施設等の復旧・復興事業の支援に要する経費を追加計上することといたしました。

 以上により、追加する補正予算の総額は67億6,500万円となり、本年度一般会計予算の累計は1兆6,922億2,300万円となります。

 県政執行上、重要な案件を提出いたしたものでありますので、慎重に御審議の上、速やかな議決をお願いいたします。





△県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第18号までに対する質疑





○議長(斎藤健治君) これより日程に入ります。

 日程第1及び日程第2を一括し、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第18号まで、以上の各案に対する質疑をあわせて行います。

 通告により発言を許します。29番杉山純一君。(拍手)

    (29番杉山純一君登壇)



◆29番(杉山純一君) 自由民主党の杉山純一であります。あの忌まわしい大震災から1年3カ月が経過したものの、復旧・復興に向かうために必要な中間貯蔵施設を初めとするさまざまな課題が宙に浮いた状態にあり、歯がゆい思いをしているのは私ばかりではないと思います。

 毎週のように大臣が福島県入りをし、我が県として最も大事な政策として国に申し入れていた18歳以下の医療費無料化についても最終的に却下されてしまいました。他県との兼ね合いがとれないというのが大きな要因のようでありますが、我が県は原発事故という他県にはない災害があり、原発の廃炉に至るまで今後数十年にわたってこの原発と向き合い、また今後どのような状況が訪れるか予想することもできず、不安の中で対応せざるを得ない県であることを本当に理解しているのか疑問を感じます。18歳以下医療費無料化については、我が県独自に実施することになりましたが、今後も国に対して大きな声で本来は国が責任を持って取り組むべき施策であることを求めていかねばならないと思います。

 福島県の復興に向けて重要なことは、何といっても県民が心1つに一丸となって復興に向けて取り組む姿勢が大事であり、他県に避難を余儀なくされている皆さんがこの福島県に1日も早く戻れる環境づくりに全力を尽くすことであります。私も県政の一翼を担う県会議員の1人として、犬馬の労をとり、福島再生に向けて最善の努力を傾注することをお約束し、以下質問に入ります。

 まず、知事の復興に向けた決意についてお尋ねいたします。

 発災直後から知事を先頭に、職員の皆様には混乱の中からの対応、対策は本当に大変な苦労があったものと理解をしております。国の決定がなかなかなされない中で、我が県の復旧・復興が思うように進展しない現状であります。

 そのような中、我が県で開催された国会の事故調査委員会でありました。私もインターネットを通してどのような内容だったのか確認をいたしました。2時間という限られた時間の中でのやりとりであり、質問に対して完璧を求めるのは無理があるのかもしれません。知事も我が党の柳沼純子議員の代表質問に対して「真摯な回答に努めたが、県民の皆様の思いを伝え切れなかった。素直に反省すべき点もあった。」という答弁でありました。あの会場にいた方々、またインターネットを通して見、聞いた県民の多くは落胆をしたのは間違いありません。私もその1人であります。

 しかし、担当部長と職員も同席していた中での答弁でしたから、残念でなりません。情報管理の仕方の問題、SPEEDIの件でも「つい見逃してしまった。御心配をおかけした。」という答弁では、何も知らないで線量の高いところに避難をされていた方々はどんな思いをされるのでしょうか。このことについては、我が会派が求めている検証結果によって明らかになるものと思います。

 さまざまな問題、課題が山積しておりますが、知事自身が政治家として判断をして、今後の復興に向かう知事の姿を県民、特に避難を余儀なくされている皆さんは強く望んでいるはずであります。県民全てが知事に期待をし、頼りにしていることを念頭に、福島県のリーダーとして今後の施策展開に期待をするものであります。

 そこで、福島県の復興に向けてどのようにリーダーシップを発揮し、取り組んでいくのか、知事の決意についてお尋ねいたします。

 次に、福島第1原子力発電所事故によりこうむった損害の賠償請求についてお尋ねいたします。

 原子力発電所の事故は、県民の日常生活のみならず、農林水産業や商工業、子供たちの学校教育等、あらゆる分野に大きな影響を及ぼし、今なお回復には至っておりません。県民が以前の美しいふるさと、そして幸せな暮らしを取り戻すためには、官民が総力を挙げて取り組んでいくのはもちろんのこと、事故の原因者である東京電力の十分な賠償が必要であるということは言うまでもありません。

 加えて、県が実施してきたさまざまな施策に要した費用についても、当然に東京電力が全ての責任を持って負担すべきものであると考えております。2月県議会の我が党の代表質問で、東京電力に全て請求すべきとの求めに対し、県は「損害の全ての賠償が基本であり、賠償請求に向けた取り組みを進めてまいる。」との答弁でありました。

 そこで、東京電力に対する県の賠償請求の具体的な内容等についてお尋ねいたします。

 次に、危機管理についてお尋ねいたします。

 危機管理については、いかに日ごろからの災害に対する意識と心構えが大事であるかを考えさせられました。我が県は、他県がかつて経験したことのない未曾有の災害をこうむった被災県となりました。このことは、二度とあってはならない、また同じ過ちを繰り返すことのないよう、想定していた事態とどう違っていたのか、何が不備だったのか、また何が機能しなかったのか、被災県としてこの災害についてしっかり検証し、今後の参考となるように他に発信をしていかねばならない責務があると思います。

 また、この日本国内には、近い将来首都圏を襲うであろうと言われている首都直下地震、東海・東南海地震等、いつ起こるかわからない大地震、この災害によって多くの犠牲者が出るであろうと予想もされております。首都機能の移転もこの地震災害に備えた国の大きなプロジェクト政策の1つであったはずが、今や風化してしまいました。人は、のど元過ぎれば熱さ忘れるという習性がありますが、我が県が受けたこの災害の教訓は風化させることなく、事あるごとに我が県が全国に発信していく役割を担う県となるべきであります。

 そこで、県は被災県としてのさまざまな経験を今後県民の防災意識の向上にどのように生かしていくのかお尋ねいたします。

 また、未曾有の大震災を経験した我が県だからこそ、今回の大震災の教訓を全国に発信していくべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、原発事故による風評被害対策についてお尋ねいたします。

 事故後から食べ物を初め観光業、製造業等、あらゆる産業の中で放射線量が基準値内にもかかわらず拒否をされ、我が県にとって大きな問題となっております。復興に向けてのキャラバン隊を組み、各種イベント会場では福島県を助けようという大勢の皆様方が参加され、農作物の売れ行きは良好のようですが、他の販売店や大手スーパー等では敬遠されている状況であります。

 各自治体単位では被災地を応援しようという動きもありますが、放射線の影響のない震災瓦れきさえ反対運動が起きる騒ぎとなっています。我が県においても、各種産業において深刻な状況下にありますから、風評被害対策の強化が望まれております。

 そこで、我が県としては観光や県産品などの風評被害解消に向けてさらなる対策強化が必要と思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、被災者の自殺防止対策についてお尋ねいたします。

 発災当初より状況が落ちついてきたら自殺対策が重要になってくると心配していた市長さんがおりました。本当にこのことが深刻な状況になっており、避難を余儀なくされ、孤独と今後の展望に失望し、みずから命を絶ってしまう方が多くなってきております。避難している各自治体でも、何とか未然に防ぐべく、見回り訪問を強化したり、声かけ運動を心がけたりと工夫をしている中にあって、被災者の自殺が増加傾向にあります。個人のプライベートに抵触してまいりますから、なかなか難しい一面はあろうかと思いますが、県としてもこのような悲惨な自殺を1件でもなくす努力をしなければなりません。

 そこで、県は被災者の自殺防止対策についてどのように考えているのかお尋ねいたします。

 次に、雇用対策についてであります。

 大震災以降、被災された方の雇用を確保するため、昨年度は数次にわたる補正予算により大規模な緊急雇用創出基金事業が実施されてきたところであります。現在の雇用情勢は、このような県の取り組みとあわせ、復旧・復興のための公共工事等により、4月の本県有効求人倍率は0.92倍と、全国平均を上回る状況で推移しています。

 しかしながら、雇用保険の受給が終了となる方が1月以降ふえ続けるなど依然として厳しい状況であり、建設関連の求人数が伸びる一方で、つきたい仕事が見つからないという声もあるなど、今後も雇用の確保が重要となってまいります。

 そこで、県は雇用対策にどのように取り組むのかお尋ねいたします。

 次に、農地・水・環境保全向上対策事業についてお尋ねいたします。

 この事業は、平成19年度から国、県、市町村から交付金を支出し、地域ぐるみで農地を守る効果の高い共同活動と環境の保全に向けた営農活動を支援する目的で導入され、5年間の実施期間が終了し、今年より新たな実施地域を募集し、継続事業となっております。

 私の地域で実施した話を聞くと、導入前の地域の共同作業がこの事業の対象となったり、なかなか整備できないでいた水路の補修ができたり、花を植えるなどして景観もよくなり、この事業に参加してよかったという御意見も聞こえてまいりますが、反面、事務的な書類作成や会計事務等、なれない仕事であり、苦労が多いとのことであります。

 そこで、県はこれまで実施してきた農地・水・環境環境保全向上対策事業の効果についてどのように評価し、今後の事業展開にどのように反映させる考えなのかお尋ねいたします。

 次に、耕作放棄地、遊休農地の活用についてお尋ねいたします。

 我が県は、耕作放棄地、遊休農地の面積においては全国から見てもワースト県であります。地震災害や津波、原発事故の影響で耕作できない農地が多数ある中、このような農地が存在しているのは大変もったいない限りであります。各地に避難している方がこのような農地を借りて農業に従事し始めたという話も聞こえてまいります。農作業に従事することで生きがいを見つけ、地域になじみ、日々の生活を有意義に送れる環境は大変好ましいことです。

 そこで、県は避難している方々に対する耕作放棄地、遊休農地のあっせんについてどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。

 また、県内の耕作放棄地、遊休農地の解消に向け、県はどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。

 次に、平成24年産米の全袋検査体制についてお尋ねいたします。

 昨年度は、県のモニタリング検査終了後に暫定規制値を上回る値が出たことによって、風評被害も重なり、米生産農家の皆さんは大変な苦労を強いられました。福島県産というだけで敬遠され、まして主食である米は毎日食べるものですから、慎重になるのも当然であり、県産米の安全性を確認し、証明して出荷することは大変重要なことだと考えます。

 県では、24年産米については全袋検査を実施することを決定しておりますが、十分な検査機器を整備して短期間に検査できる体制を構築するとともに、生産者や集荷業者等の負担軽減にも十分配慮することが全袋検査を円滑に進める上で大変重要であると考えます。

 そこで、今回の全袋検査に伴い発生する米の搬送及び保管等の掛かり増し経費について損害賠償で対応するとしても、賠償金を受け取るまでの間、県が資金を手当てするなどの対策を講じることが必要であると思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、只見川ラインの景観に配慮した河川整備についてお尋ねいたします。

 昨年7月の新潟・福島豪雨災害によって、只見町、金山町においては特に甚大な豪雨被害を受けました。災害から1年が経過しようとしておりますが、今なお川の濁りはとれず、濁流にえぐられた川肌が生々しく続き、美しい景観が続いていた只見川の景観も一変し、無残に破壊された光景が災害のすさまじさを今も感じられます。

 この只見川沿いに暮らす方々が、数十年に一度襲ってくる豪雨災害におびえながら日々の生活を送るような状況をつくってはなりません。また、同等の災害を繰り返すことのないよう、防災に向けての整備と以前の美しい景観の復旧も必要です。

 そこで、只見川ラインの景観に配慮した河川整備についてどのように取り組むのか、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、本県スポーツ振興と競技力の向上についてお尋ねいたします。

 我が県の競技力も、各競技に携わる皆さんの努力により、下位だった国体の成績も若干上昇してまいりました。今年は、4年に一度のオリンピック開催年であり、我が県からも多数の出場選出が決定しております。

 スポーツは、昨年のように地震、津波、原発事故に県民皆暗く落ち込んでいる中においても、それぞれの競技の活躍は我々に、そして避難を余儀なくされている方々にも勇気と感動、そして元気を与えてくれました。ロンドンオリンピックに出場される選手、特に我が県出身の選手各位には、ベストの体調で大会に臨み、悔いのないよう力を出し切って、福島県民に再び感動と勇気、そして復興に向けての元気を与えてほしいと思います。

 本県の置かれている現状を踏まえると、このようなときだからこそスポーツの振興になお一層力を注がねばなりません。競技力の向上があってスポーツの振興も図られるものと思います。

 そこで、県は本県の競技力の向上にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、武道教育についてお尋ねいたします。

 本年度から中学校の学習指導要領が改訂となり、授業の中で武道教育が行われることになりました。日本古来の武道を学ぶことによって、武道の教えでもある「礼に始まり、礼に終わる」と言われるように、礼儀を重んじるのが武道であり、相手を倒すことが目的ではなく、身を守るための護身であり、対する相手には礼を重んじることを学ぶことで他人を思いやる心を養い、多感な時期に武道を通して人間形成の一助になるものと期待をしております。

 我が県においての科目選択は、剣道と柔道が主だと思いますが、現段階での履修割合について、また指導者については、外部指導者についても各団体に要請をして委嘱していく旨の答弁が本会議でありました。我が県においても優秀な指導者が多数おりますから、中学校における武道の授業の充実を図るため、外部指導者を積極的に活用すべきと思いますが、県教育委員会の考えをお尋ねいたします。

 次に、教員の常勤講師の職務についてお尋ねいたします。

 以前私の質問で、講師が学級担任を受け持つのはいかがなものか、改善を求める質問をしたことがありました。常勤講師研修会や校内研修により資質の向上を図り、管理職による校内体制を整え、学級担任の役割を果たさせるという答弁でありました。しかしながら、保護者から聞こえてくる話はやはり不安があるとのことです。

 また、講師の先生はいずれ正式採用の教員になることを目的に夢を持ち、講師を務めながら採用試験に備えているものと思っています。そして、講師の中には、学級担任や授業にかかわる仕事のほか、正式採用の教員と変わらない仕事も任され、さらにはスポーツにすぐれていれば、部活動の指導、遠征試合などで負担を感じている人もいると聞いております。

 そこで、常勤講師の職務の負担軽減を図るべきと思いますが、県教育委員会の考えをお尋ねし、私の質問を終わります。(拍手)



○議長(斎藤健治君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 杉山議員の御質問にお答えいたします。

 復興への思いについてであります。

 私は、発災以来、県民の安全確保を最優先に考え、災害対応に全精力をつぎ込んでまいりました。学校校庭の表土の改善や線量計の配布など県独自の判断で緊急に実施した「子どもを守るプロジェクト」はその一例であります。しかし、原子力災害が引き起こしたあらゆる分野にわたる課題への対応には、至らない点もあったと考えております。

 避難生活の長期化はさまざまなところでひずみを生み出しており、今も避難者の皆さんが苦悩を抱え、大きな困難に直面していることは残念でなりません。一刻も早くふるさとへの帰還を実現し、県内全域で安全・安心な生活を送れるようにすることが何よりも大事であります。

 避難者の立場に立って市町村の意見を尊重しながら、除染、賠償、健康管理といった喫緊の最優先課題に全力で取り組み、さらには本県再生の根幹をなす福島復興再生基本方針への国の責務の明文化、国や他県との調整、市町村の枠を超えた広域的課題の先導など、県が果たすべき役割をしっかりと果たしてまいります。福島県の復興・再生のため先頭に立ち、不撓不屈の精神で未曾有の困難に立ち向かっていく決意であります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

    (総務部長鈴木正晃君登壇)



◎総務部長(鈴木正晃君) お答えいたします。

 東京電力に対する県の賠償請求につきましては、既に工業用水や病院事業に関する損害については行っているところでありますが、今回は、事故発生日から平成24年3月31日までの間に事故を起因として実施せざるを得なかった畜産対策や中小企業支援、風評被害対策、サテライト校の設置、放射能測定機器の整備等のほか、モニタリング業務等に係る人件費、企業の県外移転等に伴う県税の減収分について請求することとしております。

 現在、県の平成23年度決算を踏まえ、損害額を算出しているところでありますが、その額は60億円台となる見込みであり、7月上旬を目途に請求を行う考えであります。

 なお、警戒区域等にある県有施設の価値の減少に関する損害等についても今後請求することを検討しております。

    (生活環境部長荒竹宏之君登壇)



◎生活環境部長(荒竹宏之君) お答えいたします。

 県民の防災意識の向上につきましては、発災当初、郡山市の自主防災組織が断水した地区の住民のため、みずからの判断で貯水槽からの給水活動を開始するなど、行政の支援を待つことなく対応した事例も報告されております。こうした自助及び共助の意識のさらなる醸成を目指して、引き続き地域の防災リーダー育成講座の開催や住民みずからが参加する防災訓練の実施などに市町村と連携して取り組んでまいります。

 次に、大震災の教訓の発信につきましては、地域防災計画の見直し作業を進める中で、関係機関への情報伝達や避難所の設置運営などに関する県職員みずからの経験や教訓を収集しているところであります。次世代の職員へ引き継ぐべきこのような経験や教訓を全国の自治体などに向けて発信できるよう、まずは収集したさまざまな情報を年度内をめどに整理した上で取りまとめてまいる考えであります。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 被災者の自殺防止対策につきましては、被災者は将来の生活や健康等に対するさまざまな不安や孤独感などの精神的負担を抱えているため、きめ細やかな心のケアと孤立化の防止が極めて重要と考えております。

 このため、市町村社会福祉協議会の生活支援相談員等との情報共有を図り、ふくしま心のケアセンターの臨床心理士等の専門職が仮設住宅等の被災者を戸別に訪問するほか、集会所等における集団的ケア、いわゆるサロン活動等を定期的に実施するなど、被災者の状況に応じた支援活動を展開することにより被災者の自殺防止に取り組んでまいる考えであります。

    (商工労働部長伊東正晃君登壇)



◎商工労働部長(伊東正晃君) お答えいたします。

 雇用対策につきましては、被災求職者の方々の生活基盤の安定を図るため、緊急雇用創出事業を拡充し、“絆”づくり応援事業等による多様な就労機会の確保に努めるとともに、産業施策と一体となった雇用面からの企業支援を行うなど、安定的な雇用機会の創出を図っております。

 さらに、被災企業の施設等復旧や企業の新増設への支援により雇用の維持・確保に努めるなど、本県の復旧・復興に向けた雇用対策に積極的に取り組んでまいる考えであります。

    (農林水産部長畠 利行君登壇)



◎農林水産部長(畠利行君) お答えいたします。

 農地・水・環境保全向上対策事業につきましては、農地や水路等の保全管理、集落コミュニティーの維持向上などに高い効果があったと評価しております。今後の事業推進に当たっては、活動事例集などで成果を広く周知し、新たな地域の参加を促すとともに、事務手引書の作成や研修会の開催等により、事業を実施する組織の活動が円滑に進むよう支援してまいりたいと考えております。

 次に、耕作放棄地等のあっせんにつきましては、これまで避難者から多くの相談が寄せられており、市町村や農業委員会等と連携し、相談内容に応じて戸別訪問や希望する農地の現地案内を実施するなど、避難先での営農再開等につながるよう取り組んでいるところであります。今後とも避難者からの相談にきめ細かに対応してまいる考えであります。

 次に、耕作放棄地等の解消につきましては、県、市町村及び農業団体で構成する県耕作放棄地対策協議会と連携し、ホームページ上での情報提供や啓発セミナー等を行うとともに、地域の担い手農家による再生や福祉施設等での農業体験のための活用、さらに被災農家の営農再開に向けた取り組みなどを支援しているところであります。今後とも本県農業の再生に向けて耕作放棄地の積極的な活用を図ってまいります。

 次に、全袋検査の追加的費用につきましては、賠償金が支払われるまでの間、農業者や集荷業者等がみずから費用負担することのないよう、県による対応について市町村や関係団体等から強く要請されております。現在地域の状況を取りまとめているところであり、県といたしましては、全袋検査を県内全域で円滑に実施するため、一時的に資金を手当てすることについて前向きに検討してまいる考えであります。

    (土木部長渡辺宏喜君登壇)



◎土木部長(渡辺宏喜君) お答えいたします。

 只見川ラインの景観に配慮した河川整備につきましては、只見川の四季折々の渓谷美が本県の貴重な財産であることから、今後学識経験者や地域の方々などのさまざまな意見を踏まえ、奥会津の豊かな自然景観と調和した改修工事を進め、再度災害防止を図ってまいる考えであります。

    (文化スポーツ局長小松信之君登壇)



◎文化スポーツ局長(小松信之君) お答えいたします。

 競技力の向上につきましては、本県選手の活躍は県民を大いに勇気づけ、復興への原動力にもなるものであることから、各競技団体が行う強化合宿への支援はもとより、中学、高等学校の運動部への支援を通じて次代の競技力を担う少年層の強化にも取り組んでいるところであります。

 今後は、これらの取り組みに加え、実績のあるすぐれた指導者のノウハウを競技団体等と連携を図りながら広く普及させるなど、選手の能力を最大限伸ばせる環境づくりに積極的に取り組んでまいる考えであります。

    (観光交流局長星 春男君登壇)



◎観光交流局長(星春男君) お答えをいたします。

 観光などの風評被害解消につきましては、ホームページや各種イベントなどによる本県の正しい情報の発信を初め観光有料道路の無料開放等による誘客促進や工業製品、加工食品の放射線検査体制の整備などに取り組んできたところであります。

 今後は、「八重の桜」のキャンペーンや旅行会社、インターネット通販会社と連携した観光と県産品の魅力発信に加え、商工団体へ新たに検査機器を配備し、検査体制の一層の拡充を図るなど風評被害対策をさらに強化してまいります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 中学校における武道の授業の充実につきましては、これまでできる限り学校の要望に沿うよう外部指導者を委嘱し、派遣してきたところであります。

 今後は、各武道団体のさらなる協力を得ながら、希望する全ての学校に派遣する武道の専門性を有する外部指導者を確保し、教員と連携しながら武道の授業の充実を図ってまいる考えであります。

 次に、常勤講師の職務につきましては、各種研修の実施や校内支援体制の充実等により、担当する職務を果たすことができるよう配慮しているところであります。

 県教育委員会といたしましては、引き続き常勤講師の資質向上を図るとともに、校長研修会等の中で学校全体での支援に努め、常勤講師を含む特定の教職員に職務が偏らないよう指導してまいる考えであります。



○議長(斎藤健治君) これをもって、杉山純一君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。36番佐藤政隆君。(拍手)

    (36番佐藤政隆君登壇)



◆36番(佐藤政隆君) 民主・県民連合の佐藤政隆であります。

 未曾有の災害となった3.11東日本大震災から1年3カ月余りが経過いたしました。この間、国においては東日本大震災復興基本法が制定され、本年3月30日には福島復興再生特別措置法が制定されました。また、県においては、昨年8月に福島復興ビジョン、12月には福島復興計画を策定、本年を復興元年と位置づけ、平成24年度当初予算に過去に例のない予算を編成し、力強く復興への歩みを始めました。

 しかし、除染、健康管理、雇用等、解決しなければいけない課題が山積している中、いまだに原発事故による放射能汚染に悩まされ続けており、まだまだ復旧・復興の足掛かりを得られない県民も多くおります。

 一方、何とか心に区切りをつけ、あすへの希望を見出そうと歩み出している県民も多くおります。私たちは、困難ではあるけれども、未来の福島をつくるために英知の限りを尽くし、復興を果たさなければなりません。私は、ここにいることに感謝し、先人が築いてくれた自然豊かな福島、人情味あふれる福島の再生・復興のため努力してまいりますことをお誓いし、以下の質問をいたします。

 情報発信についてであります。

 福島県の実態を正確に情報発信することは、福島県の復興、産業振興、観光振興において重要な要素であります。あらゆる情報発信の場面において、最後はトップの決断が重要であることは言うまでもありません。しかし、そこに至るまでには、必要な情報が集まり、事態への対処案が組織を通じて持ち寄られるようでなければなりません。

 その上で、トップが決断をし、情報を発信することが重要であるものと考えます。情報の受け手は、首長の情報発信、行動を見て評価している場合が多く、特に県民は首長の言動、行動を見て評価し、元気や勇気を与えられるものであると思っております。

 そこで、知事は復興に向け、本県の現状をどのような思いで発信していくのかお伺いをいたします。

 次に、職員の意識改革についてであります。

 復興とは、広辞苑によれば、再び興すこととあります。再び興すとは、新たな発想のもと、新しい福島県をつくり上げることだと私は確信をしております。復興計画を絵に描いた餅にしないためには、大胆な発想、展開が必要であります。平時と同じような発想の展開でない、平時とは違った取り組み、考え方であります。平時においては、組織の維持、前例踏襲などにより組織を超えた発想ができにくい環境にあるわけでありますが、大震災からの復興をなし遂げていくためには総合的な施策が必要であり、平時と違った取り組み、考え方が重要であります。

 そこで、県は職員の意識改革にどのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

 次に、県と東京電力の関係についてであります。

 原発事故が発生する前において、東京電力のトラブル隠し事件などがあり、企業としての東京電力の隠蔽体質などが問題視された時期もありましたが、紆余曲折を経て県と東京電力の関係が築かれてきたものと思っております。今回の原発事故は、この関係を大きく損なうばかりか、加害者と被害者という最悪の関係に陥りました。安全神話の中で構築されてきた関係をもう一度見直し、県民に信頼される新たな関係を築かなくてはならないと考えます。

 そこで、東京電力株式会社に再就職した県職員はいるのかお尋ねをいたします。

 さらに、今回の事故を踏まえ、東京電力からきめ細かに情報を提供させ、原子力発電所の監視体制を強化すべきと思うが、県の考えをお伺いをいたします。

 次に、財政についてであります。

 今年度は、復興元年とされております。目に見える形で復興をなし遂げていくことが最大の責務であります。しかしながら、巷間言われていることは、復興がおくれているなど悲観的な話ばかりであります。過去最大規模の予算を編成しているにもかかわらず、復興事業に充てられる予算の内容が正確に伝わっていないのが一因であろうと私は思っております。

 県は、発災以降、数度にわたる補正予算、専決処分を行ってきております。ところが、県の予算編成上、基金に積み立てる額も歳出予算として計上され、実際の事業執行以上に予算規模が膨らんで見えることから、措置された予算総額と実際の事業予算との間に大きな差があるようにも思われます。

 そこで、平成23年度及び平成24年度において計上した震災及び原子力災害に係る予算総額と実際の事業実施につながる予算額についてお尋ねいたします。

 また、今回の震災、原子力災害対応に係る巨額の資金が基金に積み立てられましたが、それ以外も含め、県の全ての基金を眠らせることなく活用し、速やかな事業展開を図っていく必要があります。

 そこで、県の基金全体における平成23年度及び平成24年度末残高と基金活用に対する県の考え方についてお尋ねいたします。

 県は、市町村においても復旧・復興に向けて基金の有効活用がなされるように平成24年1月に285億円の市町村復興支援交付金を交付したところであり、この交付金を効果的に活用することが速やかな復興につながるものと考えております。

 そこで、市町村は平成24年度において市町村復興支援交付金をどのように活用するのかお尋ねいたします。

 次に、再生可能エネルギーの推進についてであります。

 再生可能エネルギーについては、特に昨年の東日本大震災以降、地域で生み出すことのできる循環型のクリーンなエネルギー源として、本県はもとより、国内各地でその導入拡大に向けた動きが活発化しております。特に県内において多くの企業等からの立地表明があります。

 これらは、福島県が復興ビジョンにおいて原子力に依存しない安全・安心で持続的な社会づくりを目指すとした基本理念や、復興計画において県内10基の原発の廃炉を求め、再生可能エネルギー資源のポテンシャルの高い地域であることや、再生可能エネルギーの先駆けの地を目指すとしたことなどが背景にあるものと思っております。

 さらに、7月1日には再生可能エネルギー固定価格買い取り制度がスタートしますが、先日決定した買い取り価格に関する評価や固定価格買い取り制度開始時の設定が再生可能エネルギー普及に重点を置き、制度の開始後3年間は例外的に再生可能エネルギー事業者の利潤に特に配慮されているなど、再生可能エネルギー事業者にかなり有利な設定がされているということで、おおむね再生可能エネルギー推進の立場で好意的であるとされております。

 私は、こうした機運の高まりを十分認識しつつ、自然豊かな福島県として培ってきたイメージを損なうことのないよう配慮し、時期を逸することなく、再生可能エネルギーの推進に向け、体制の整備や将来を見据えた取り組みをスピード感を持って今のうちから進めていくことが欠かせないと考えております。

 そこで、県は今年3月に改訂した再生可能エネルギー推進ビジョンに掲げた再生可能エネルギー推進機構の設立に向け、どのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 また、再生可能エネルギーのさらなる普及促進に効果的な施策をどのように構築していくのか、県の考えをお尋ねいたします。

 双葉地方8町村のあり方についてであります。

 避難している方々それぞれの今後の生活拠点についてでありますが、新しい生活拠点を考えるに当たっては、現在全国各地に避難している方々の気持ちを踏まえることが一番大切であると思います。いずれはもとの町に戻るという方もいれば、現在避難されている地域に残るという方もいて、もとの町に帰るかどうかは避難している方々の意向が大事であり、いずれの場合であっても県はしっかりとサポートする必要があると思います。

 そこで、新しい生活拠点について、避難者の生活支援と地域のコミュニティー維持を最優先すべきと思うが、県の考えをお尋ねします。

 避難を余儀なくされ、仮設住宅において生活されている方々においては、長期間の仮設住宅住まいによる精神的・肉体的苦痛が極限の状態にあるものと思われます。その上、故郷への帰還が遠のく事態ともなればなおさらであります。

 そこで、県は広域的な観点から双葉8町村のあり方を考えるべきと思うが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、除染についてであります。

 除染を速やかに実施することが県民生活の上で重要であることは誰しもが認識しているところですが、直面する課題に右往左往するばかりで、除染はなかなか進んでいない状況にあります。市町村が除染に関する緊急実施方針に基づき策定した除染計画の放射性物質汚染対処特措法に基づく除染実施計画への移行も、これまで33市町村中6市町村にとどまっているものと聞いております。

 市町村の除染実施計画への移行を進めるため、県は市町村の立場に立ってさまざまな支援を行ってきているものと思っておりますが、まだまだ不十分であると言わざるを得ません。何とか除染計画を策定したものの、これから本格的に除染対策を進めていく市町村では、専門知識を持ち合わせていない職員がこれまでに誰も経験したことのない除染業務をこなしていかなければならないわけですが、市町村においては、他の災害対策業務もあり、除染業務に従事する職員が圧倒的に不足している状況にあります。このため、市町村が円滑にスピード感を持って除染業務を進めていくためには、市町村の負担を軽減するためのさまざまな人的な支援が必要と思います。

 そこで、県は市町村の除染業務に関し、どのような人的支援を行っていくのかお尋ねをいたします。

 次に、多くの市町村では人手不足と情報不足の中、どのような方法で除染業務を発注すればよいか苦慮しているのが現状であります。

 そこで、県は市町村における除染業務の発注を加速化するため、どのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 県内中小企業への支援策についてあります。

 福島県が復興をなし遂げるためには、雇用の確保と産業基盤の安定が重要であります。ふくしま産業復興企業立地補助金にあっては、予想を超える応募があって、復興への明るい材料でもあります。また、今まで福島県の産業振興のために努力をしてこられた既存の県内中小企業への支援を充実することは企業家マインドを刺激することにもなり、大変重要なことであります。

 そこで、ふくしま産業復興企業立地補助金における指定企業のうち中小企業の指定件数及び新規雇用予定人数についてお尋ねいたします。

 次に、中小企業等復旧・復興支援事業についてであります。

 本事業については、震災や原発事故により被災を受けた中小企業を対象に事業の再開支援を行うものであり、これまで多くの企業が本事業を活用し、事業再開を果たしております。一方、事業再開の準備に時間を要し、これから取り組みを始める企業も数少なくありません。企業の復旧なくして本県の復興は前進しません。

 そこで、被災中小企業に対する中小企業等復旧・復興支援事業について県はどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。

 さらに、被災中小企業の二重債務問題について県は今後どのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。

 次に、教育についてであります。

 被災地域における小中学校に辞令をいただいている先生方には、本来勤務すべき学校が臨時休業のため、兼務辞令をいただいている学校に通常勤務をされております。学校が再開された場合にすぐに勤務できる体制をとるための兼務であると聞いております。

 一方、校長等管理職の方においては兼務辞令はなく、勤務すべき学校の管理職のまま派遣先市町村教育委員会等での勤務であります。そのため、校長等の管理職としての公務を果たすことができず、その能力が十分に発揮できていないと思います。私は、臨時休業中の学校の再開にめどが立つまでは校長等管理職の兼務があっても構わないのではないかと思っております。

 そこで、臨時休業中の学校の校長等管理職の配置について県教育委員会の考えをお尋ねいたします。

 次に、教職員の心のケアについてお尋ねいたします。

 臨時休業中の教職員の皆様の心労は大変なものがあるものと思っております。児童生徒の心のケアに当たらなければいけない先生が病んでいては、児童生徒に真正面に対応することができません。臨時休業中の学校がいつ再開できるかもわからないまま現状の対応をし続けることは、教職員のモチベーションを下げるものであり、その立場を不安定にするものであります。現実を直視した対応が求められているものと感じておりますが、そこで、教職員の心のケアについて県教育委員会の取り組みをお尋ねをいたします。

 交通安全対策についてであります。

 京都・亀岡市の集団登校時に発生した交通事故や二本松市の針道で発生した仮設住宅避難者を巻き込んだ交通事故など、悲惨な交通事故が続いております。集団登校時に発生した交通事故は、加害者である少年の問題ばかりでなく、道路事情にも起因するところがあり、対策が急がれるところであります。

 そこで、県教育委員会は通学路の交通安全を確保するためにどのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 また、県管理道路における通学路の歩道の整備状況と今後の取り組みについてお尋ねします

 次に、二本松市針道で発生した交通事故は、認可の対象にもなっていない医療機関等の高齢弱者や交通手段のない方へのサービスとして行っている自家用送迎中の事故であり、特に今回の事故は移動距離が相当長いことが特徴であり、そのことも事故の要因の1つであろうと考えられます。

 そこで、各種送迎用車両による交通事故の防止対策について警察本部の考えをお尋ねします。

 また、この事故は借り上げ住宅にお住まいの方が送迎車を運転しており、仮設住宅にお住まいの方が犠牲となる大変痛ましい事故でもありました。今なお多くの県民が仮設住宅等で暮らしており、このような悲惨な事故を繰り返してならないものと思っております。

 そこで、県は仮設住宅等入居者に対する交通安全対策にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。

 以上、私の一般質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(斎藤健治君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 佐藤議員の御質問にお答えいたします。

 本県の現状の発信についてであります。

 私は、これまで県内で開催された全国規模の大会やEU大使の全体会議など国際会議を初め震災後1年の節目に開催した「3.11ふくしま復興の誓い2012」や東京で開催した「がんばろう ふくしま!」大交流フェア、さらには先月の韓国訪問などさまざまな機会をとらえ、各方面の方々に福島県の現状や魅力、復興へ向けた決意を直接語りかけてまいりました。

 しかしながら、発災後1年が経過してもなお風評被害はおさまりを見せず、一方で東日本大震災と原子力災害の風化が懸念されております。

 このため、私は県民の皆さんに「美しいふるさとを取り戻し、活力と笑顔あふれるふくしまを築いていく」、この私の復興への思いを伝え続け、県民の皆さんがつらい思いや先を見通せない不安な気持ちを乗り越え、生まれ変わった「新しいふくしま」を実感できる世界に誇れる復興を「ふくしまから はじめよう。」のスローガンのもと、全力で進めてまいる考えであります。

 県民が心を1つに合わせて復興に取り組む姿とその思いが込められた「ふくしまの今」を、福島県の知事だからこそ語れる言葉で国内外に力強く発信してまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

    (総務部長鈴木正晃君登壇)



◎総務部長(鈴木正晃君) お答えいたします。

 職員の意識改革につきましては、復興に向けた計画策定や施策遂行に当たって、前例にとらわれず施策を構築する創造性とそれを着実に実行に移していく行動力が重要であると認識しております。

 このため、日々の業務遂行の中で所属長が職員の意欲や新たな発想を引き出し、部局連携の意識や現場主義の徹底に努めることはもとより、知事と若手職員との懇談、管理職員に対する講話や各種研修などさまざまな取り組みを通じて職員の意識改革に努めてまいりたいと考えております。

 次に、東京電力株式会社への再就職につきましては、県が承知している限りでこれまで4名おります。

 次に、震災及び原子力災害に係る予算額につきましては、平成23年度に1兆4,619億円、平成24年度はこれまで7,558億円計上し、総額2兆2,177億円となっております。

 このうち基金への積み立てを行う予算額は9,997億円であり、これを除いた事業実施につながる予算額としては1兆2,180億円となります。

 次に、県の基金全体の残高につきましては、平成23年度末が9,886億円、平成24年度末が5,974億円となる見込みであります。

 このうち復興関連基金につきましては、事業の進捗に応じて効果的に活用に努めるほか、使い勝手の悪さや不十分な財源措置といった課題について引き続き国に対し弾力的な運用と十分な積み増しを要請するなど、適時適切に必要な予算を措置してまいる考えであります。

 また、その他の基金についても、設置目的に沿った上で復興に係る事業への有効活用を図ってまいる考えであります。

 次に、市町村復興支援交付金につきましては、震災からの復興に向けて、複数年度にわたりそれぞれの実情に応じたきめ細かな取り組みを行うため、全市町村において総額285億円の基金を造成しているところであります。

 24年度においては、その中から70億円程度を充当し、観光物産PR等の風評被害対策、集会場や住宅の復旧への助成、地域コミュニティー活動への支援を行うなど、各市町村において復興に向け着実に施策を推進することとしております。

    (企画調整部長野崎洋一君登壇)



◎企画調整部長(野崎洋一君) お答えいたします。

 再生可能エネルギー推進機構につきましては、再生可能エネルギー事業の創業、市民参加型ファンドの創設、人材育成や地域単位の組織づくりなど、主として持続的な地域の取り組みを支援する機能を想定しております。

 このため、準備会を来月開催し、事業内容やスケジュール等について具体的な検討を加え、推進機構の早期設立による再生可能エネルギーの飛躍的推進に向けた基盤づくりに取り組んでまいります。

 次に、再生可能エネルギーのさらなる普及促進につきましては、エネルギーごとの普及の課題を克服する施策が重要と認識しております。

 県といたしましては、太陽光発電に係る10億円規模の実証事業において、発電設備の共同導入による初期投資の低減策、遊休地の活用による設置場所の確保策などに関する検討を進めるほか、小水力発電等の事業可能性調査を支援するなど、本県の自然環境や実情に即した効果的な施策の構築に努めてまいります。

    (生活環境部長荒竹宏之君登壇)



◎生活環境部長(荒竹宏之君) お答えいたします。

 原子力発電所の監視体制につきましては、炉内の温度や圧力などのプラント状況は毎日、仮設設備の故障やその対応は発生の都度、東京電力から報告を受けております。

 今後は東京電力に対して、敷地境界の空間線量率をリアルタイムで公開するなど一層きめ細かな情報提供を求めるとともに、こうした情報をより詳細に確認していくため、有識者から助言を得る機会を設けるなど、立地自治体の立場から監視体制を強化してまいります。

 次に、除染業務の人的支援につきましては、市町村が計画を実施するに当たって適切な除染手法の選定などを助言する専門家の派遣を行うとともに、詳細な線量モニタリング等に必要な人員を臨時に雇用する場合の経費を交付しております。

 さらに、市町村が契約の履行状況を確認できるよう、本年度から新たに除染業務講習会に業務監理者コースを設けて、施工監理の知識と技術を有する人材を育成し、求めに応じて派遣する仕組みを構築したところであります。

 次に、除染業務の発注につきましては、公募型随意契約の手続例を市町村に提供したほか、個別の相談に丁寧に対応してまいりました。これらに加えて、業務発注の際に参考となる標準仕様書例や積算基準例を来月を目途に作成し、市町村に提供することとしております。

 さらに、発注準備から契約締結に至るまでの市町村の取り組み事例を収集整理し、契約類型別の手続例を作成するなど、市町村の発注業務が円滑に進むよう一層きめ細かく支援してまいります。

 次に、仮設住宅等入居者に対する交通安全対策につきましては、歩行者に対しては、地域で開催される交通安全講習会への参加や夜光反射材の活用を働きかけるとともに、運転者に対しては、3人1組で無事故・無違反に挑戦するセーフティーチャレンジ事業への参加を促すこととしております。

 今年度は、新たに交通安全母の会の仮設住宅への訪問活動を通じて交通ルールの遵守やシートベルトの着用を仮設住宅入居者に直接呼びかけるなど、関係機関・団体と緊密に連携し、広報啓発活動をきめ細かく行ってまいります。

    (商工労働部長伊東正晃君登壇)



◎商工労働部長(伊東正晃君) お答えいたします。

 企業立地補助金における中小企業の指定につきましては、件数では117件、新規雇用予定人数では1,480人となっております。

 次に、中小企業等復旧・復興支援事業につきましては、今年度は5月に募集を行い、1,069件、約27億円の補助金申請があったところであります。

 今後とも被災中小企業の現状を把握し、中小企業の復旧・復興支援に積極的に取り組んでまいります。

 次に、二重債務問題につきましては、相談から再生支援までワンストップで行う県産業復興相談センターにおいて、債権買い取りを含めたさまざまな再生手法の中から事業者の状況に応じた最善の支援策を検討し、それぞれの再生に向けた調整を行っております。

 県といたしましては、今後ともあらゆる機会をとらえて再生支援制度の周知に努めるとともに、相談センターを初め福島産業復興機構や東日本大震災事業者再生支援機構などの関係機関と連携を図りながら、被災中小企業の事業再生を支援してまいりたいと考えております。

    (土木部長渡辺宏喜君登壇)



◎土木部長(渡辺宏喜君) お答えいたします。

 県管理道路における通学路の歩道につきましては、これまでも緊急性が高い通学路の整備を重点的に進めてきたところであり、現在整備済み延長が約611キロメートルで、約73%の整備率となっております。

 県といたしましては、4月以降の通学路における交通事故を受け、関係機関と実施する合同点検の結果も踏まえ、防護柵等のさらなる安全対策を講じるなど、地域の実情に応じた安全で安心な歩行空間の確保により一層努めてまいる考えであります。

    (避難地域復興局長八木卓造君登壇)



◎避難地域復興局長(八木卓造君) お答えいたします。

 新しい生活拠点につきましては、住民1人1人の意向を大切にすることが重要であると認識しております。

 このため、県といたしましては、住民の意向を丁寧に確認した上でしっかりと寄り添い、住宅や雇用の確保に努めるとともに、インフラ整備や公共サービスの充実を図り、避難されている方々が家族や友人とともに自立した生活を再建し、これまでの地域コミュニティーが保たれるよう、国、関係自治体と連携協力しながら責任を持って取り組んでまいります。

 次に、広域的観点での双葉8町村のあり方につきましては、原子力に依存することなく、避難されている方々が将来に希望の持てる復興の姿を示すことが大切だと考えております。

 このため、県といたしましては、この地域全体のグランドデザインや復興再生計画等の策定に当たり、原子力に依存しない本県復興の基本理念をしっかりと位置づけた上で、魅力ある双葉地方の将来像が描かれるよう、国、関係自治体と丁寧な協議を行いながら、県が広域自治体として主体性を持って取り組んでまいります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 臨時休業中の学校の校長等管理職の配置につきましては、年度途中の学校再開に対応できるよう、現在市町村教育委員会において児童生徒や教職員への支援等の職務に当たらせております。

 今後は、さらに校長等が管理職として備えている豊富な経験や能力が生かせるよう、その配置先や職務内容について、市町村教育委員会の意向も踏まえながら検討してまいる考えであります。

 次に、教職員の心のケアにつきましては、心身の不調を早期に発見し、早期に対応することが重要であると認識しております。

 このため震災後は、新たにメンタルヘルスのためのハンドブック作成、インターネットによるストレスチェックの実施などに取り組むとともに、臨床心理士や専門医によるカウンセリングの窓口を拡充したところであり、県教育委員会といたしましては、今後とも教職員が心身の健康を保持できるよう心のケア対策の充実に努めてまいる考えであります。

 次に、通学路の交通安全確保につきましては、これまでも市町村教育委員会及び学校が関係機関等と連携を図りながら取り組んできたところであります。

 県教育委員会といたしましては、今後市町村教育委員会、学校、道路管理者及び地元警察署が行う通学路の合同点検の結果を受けて、道路交通環境の改善や交通安全教育の推進などの安全対策が計画的に実施されるよう働きかけてまいる考えであります。

    (警察本部長平井興宣君登壇)



◎警察本部長(平井興宣君) お答えいたします。

 各種送迎用車両による交通事故の防止対策につきましては、送迎の実態に応じたきめ細かな指導啓発活動が重要となりますので、各警察署に緊急通達を発出して関係事業者等に対する個別指導を実施しているほか、医師会や安全運転管理者協会等に対しては、安全な運行管理についての指導を要請したところであります。

 県警察といたしましては、交通流の変化や交通事故の発生実態等を踏まえ、関係機関等と連携した各種対策を推進し、悲惨な交通事故の未然防止に努めてまいる考えであります。



○議長(斎藤健治君) これをもって、佐藤政隆君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。22番星公正君。(拍手)

    (22番星 公正君登壇)



◆22番(星公正君) 未来ネットワークの星公正であります。

 昨年は、3月11日に起こった東日本大震災に始まり、本県にとって数多くの災害を経験した年でありました。本年は、やっと復旧の段階から復興にスタートを切ったところであります。しかし、震災に伴う放射能汚染は、我が県にとってまだ先の見えない大きな問題として立ちはだかっております。

 そのような中で、本年3月末には福島復興再生特措法が成立し、間もなく福島復興再生基本方針が示されようとしております。今は復興に向かった本格的な出発点であり、これからの基本方針を具体化する過程で、知事の役割は非常に大きなものとなっております。

 避難区域の見直しや中間貯蔵施設の建設などをめぐる政府との交渉に対し、知事が発言された「私が先頭に立って国に対応を求めていく。」という言葉は、福島県民に大きな期待を与えた発言であります。発災から1年3カ月がたち、なかなか復興が進まないことに被災者及び福島県民は大変ないら立ちを感じ始めております。このようなときこそ、さきの発言にあらわれるような知事の強いリーダーシップを福島県民は期待しております。

 そこで、復興元年も半ばを迎えますが、改めて復興に向けた知事の決意をお尋ねしたいと思います。

 次に、福島復興再生基本方針についてお尋ねいたします。

 現在、政府により福島復興再生基本方針の策定が進められておりますが、この基本方針は将来にわたって政府が進めるさまざまな取り組みを総合的に束ねたものであり、本県の復興・再生に向けてのよりどころとして大変大事なものであります。

 内容的には、策定作業中ではありますが、復興庁のホームページによれば、本県の脱原発の尊重を初め県民の健康、子育て、教育、産業、雇用、インフラ整備など、政府の取り組み姿勢としては全体として前向きな記載となっており、ボリューム的にも相当なものとなっております。今後この基本方針が単なる絵に描いた餅にならないようにするためには、福島県は復興のために何をしたいのかを具体化していくことが重要だと思います。

 そこで、この福島復興再生基本方針を今後どのように具体化していくのか、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、県南・会津・南会津地域給付金事業についてお尋ねします。

 国の原子力損害賠償紛争審査会が定めた中間指針第1次追補では、自主的避難等にかかわる損害について、県南、会津、南会津の3地域が賠償の対象外とされました。この状況に対して、県の原子力損害対策協議会と白河地方・会津地方原子力損害賠償対策本部によるたび重なる国、東京電力への要望、要求、交渉活動の結果、給付金という形でこの3地域にも救済策がとられることになりました。県民一丸となって復旧・復興に取り組む上で大変意義あるものであると考えております。

 しかしながら、この給付金は賠償なのかとの素朴な疑問や、この給付金を受け取ることによって、この地域も放射能に汚染されているのではないかという別の風評被害につながることを危惧する声も聞こえます。しかし、やっと認められたこの給付金の目的について、対象地域の住民の理解が進んでいないことは大変残念でなりません。私は、給付金を受ける住民に給付金の目的を十分に理解してもらうことが必要だと思います。

 そこで、県南・会津・南会津地域給付金事業の目的について地域の住民に十分周知すべきと思いますが、県の対応をお尋ねいたします。

 次に、県地域防災計画の見直しについてお尋ねいたします。

 昨年我が県は、会津地方の豪雪に始まり、大震災とそれに伴う大津波、原子力発電所の事故、新潟・福島豪雨、台風15号と多くの災害を経験した1年でありました。県は、昨年のこれらの災害を踏まえ、地域防災計画の見直しを表明いたしました。そこで重要なのは、これらの災害時の初動態勢がどうであったかであります。これらを十分に検証し、これからの防災計画に組み入れていくことは非常に大事なことと思われます。今回の見直しにおいて、昨年の初動態勢の混乱を繰り返さないためにそれらの経験を今後の社会に生かさなければなりません。まず、県自体の初動態勢の問題点を十分に検証すべきであると思います。

 そこで、東日本大震災を踏まえた県地域防災計画の見直し作業の中で明らかになった県の初動対応の課題とその対応についてお尋ねいたします。

 次に、県道原町川俣線の整備促進についてお尋ねいたします。

 今月9日、国道349号線において原発避難者の方5人が死亡するという痛ましい交通事故がありました。この事故は、原発事故後、国道6号線が通行どめになっていることから、いわき、相双の迂回路として349号の交通量が増加していることと関係しているものと考えられます。

 昨年3月11日の震災と原発事故によって大被害を受けた浜通り地方を復興するため、国は東北中央道の建設を重要な路線と位置づけ、10年以内に完成するという目標に向けて着手しましたが、その中でもこの浜通りと中通りを結ぶ国道349号は非常に重要な道路であると認識されております。

 これに並ぶ重要な道路が県道原町川俣線であります。県道原町川俣線は、国道349号とともに利用され、大型車の交通量が増加しております。原町川俣線でも、八木沢峠の急勾配により大型車等の通行に支障を来している状況であり、1日も早い完成を地域として望んでおります。

 そこで、県道原町川俣線八木沢峠の整備について、現状と今後の見通しをお尋ねいたします。

 次に、仮設住宅の入居者のサポートについてお尋ねいたします。

 震災後1年3カ月余りたちますが、仮設住宅に入居した避難者等は徐々にほかに落ちつき先を見つけ、仮設住宅の高齢化率、単身高齢者世帯率とも極めて高くなることが予想されます。高齢者が見知らぬ者同士の共同生活になじめず、被災の痛手を抱えながら閉じこもってしまう事例を聞いております。

 県は、仮設住宅地域に高齢者等サポート拠点を設け、入居する高齢者や障がい者の孤立を防止するとともに、介護サービス等のサービスを提供しておりますが、今後ますます進展する高齢化に即して、地域に密着した見守り体制をつくることが必要だと思います。

 そこで、県は仮設住宅に入居している高齢者に対してどのような支援を行っているのかお尋ねいたします。

 次に、米の全袋検査についてお尋ねいたします。

 東京電力福島第1原子力発電所の事故とそれに伴う放射能被害は、依然として県民の生活や本県産業に深刻な影響を与えており、農業の復興においては、県産農産物の信頼回復が喫緊の課題となっております。特に米については、本県農業の中心であることから、県産米の信頼回復が重要であると感じております。

 このため、県は今年県内全域で米の全袋検査を実施することにしておりますが、全袋検査を実施し、米が出荷されるまでには多くの労力が必要となり、検査点数についても膨大なものになると考えられます。

 そこで、県は県内各市町村を中心に、JA、米の流通業者などを構成員としてふくしまの恵み安全対策協議会を設立させ、約150台と言われる検査機器を配置し、米の全袋検査を実施しようとしております。現状では、検査機器の配置はおおむね予定どおり完了するものと思われますが、その機器を使っての検査体制をどうするのかは各協議会に任されており、9月中旬にも始まる米の集荷に向けて、残された2カ月足らずの期間で全袋検査の体制を確立するためには数多くの問題を解決しなければならず、今後多くの協議会を開催する必要に迫られております。

 本来、この全袋検査は県が県内産の米の信頼回復のために目玉として打ち出した施策であります。しかし、県はあたかも通常の補助事業のように「検査機器の費用を補助するので、各協議会で検査を行ってください。我々はオブザーバーで参加します。この検査にかかる人件費などの費用は各協議会が東京電力に賠償金として請求してください。」としております。協議会を構成するメンバーから「これでは県の顔が少しも見えない。もっと主体性を持ってやってほしい。」などといった声が上がるのももっともであります。

 そこで、全袋検査を円滑に実施できる体制を構築するため、県はどのように取り組んでいくのかをお尋ねいたします。

 また、米の全袋検査結果等の情報をデータベース化し、検査済みの袋に識別コードを添付することにより、消費者や流通業者に伝える仕組みを構築する考えであると聞いております。この施策は、消費者に安心して福島県産の米を購入してもらうために行うものでありますが、確実に県内産の米の検査結果等の情報が消費者に届くのでしょうか。

 検査機器を通して検査済みの袋に識別コードが添付された30キログラム入りの袋は、確かに流通業者にまでは届くと思われます。しかし、その先の流通業者がその米を精米し、小袋に詰めかえた段階まで識別コードがついていくのでしょうか。本当に消費者まで識別コードが届く体制がとられているのか疑問でなりません。

 そこで、県は店頭で消費者が手にする米袋に全袋検査の結果をどのように反映させるのかお尋ねいたします。

 次に、本県における農業生産工程管理手法、いわゆるGAPの取り組み状況と今後の県の推進の考え方についてお尋ねいたします。

 この4月から、新たな放射性セシウムの基準値として1キログラム当たり100ベクレルが適用されたところですが、その直後、県内で事故当時屋外で使用していた被覆資材を使用して栽培したホウレンソウから基準値を超える放射性セシウムが検出され、出荷自粛に至ったケースがありました。このように、原子力発電所事故による放射性物質の影響は予想以上に広い範囲に及んでおります。

 私の地元の南郷トマトやアスパラガスについては、かなりのブランドイメージが定着しております。しかし、地元生産者はさらに消費者の信頼を得るため、農業生産工程管理手法、いわゆるGAPを既に導入しております。これらの手法を用いて、栽培管理の過程におけるリスク管理を徹底することができれば、放射能汚染された農産物が市場に出荷されるようなことを未然に防ぐことが可能であったのではないでしょうか。

 今だからこそ生産者に改めてGAPの重要性を認識していただき、その取り組みを拡大していく必要があると思います。原発事故による放射能により信頼をなくした本県農産物が、この事故を契機にこの農業生産工程管理手法を積極的に導入支援し、普及推進に取り組み、大震災による放射能被害で全く信頼をなくした本県農産物が日本一安全なものであると日本じゅうに認識されるよう積極的に取り組むべきだと思います。

 そこで、本県における農業生産工程管理手法、いわゆるGAPの取り組み状況と今後の県の推進の考え方についてお尋ねいたします。

 次に、県営住宅の整備基準についてお尋ねいたします。

 今までの公営住宅は、全国的に画一な構造であると認識されておりました。これは、今まで国が一律に決定してきた整備基準等によるものであります。しかし、去年公布された地域主権改革一括法において、この公営住宅の整備基準は各自治体が条例を制定することにより、地域の特性に応じて独自に定めることができるようになりました。

 本県の県営住宅の整備基準の策定に当たっては、バリアフリーや省エネルギーといった住宅としての性能をしっかり確保するとともに、福島の復興に向け地域の活性化にも寄与するような、そして復興住宅のモデルになるような、そのような基準の策定を目指してもらいたいと考えております。いよいよ本年に入り、一部市町村においては復興公営住宅の建設に着手することになりましたが、これらの市町村の復興公営住宅についてもこの基準がモデルになると考えております。

 そこで、地域主権改革一括法により条例で定めることになった県営住宅の整備に関する基準をどのように策定するのか、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、除染に伴う仮置場の設置についてであります。

 市町村においては、除染対策を進める上で仮置場の確保が大きな課題となっており、その設置に必要となる地域住民の理解を得るために大変な苦労をしております。住民の方も放射能という見えない、前例のない脅威に対してさぞかし不安を抱いていることかと思います。

 そのような中、仮置場に対する住民の安心感を高め、理解を得るため、単にシートで覆うだけでなく、さらにパイプハウス等の中に保管する構造の仮置場を設置するなどの案があるのですが、それを計画した場合、パイプハウスは国が示したガイドラインにない方法なので、国が負担する交付金の対象とはならないと聞いております。

 そこで、住民理解を得る上で必要となる仮置場に係る設備等について、交付金の対象とするように国に求めるべきだと思いますが、県の対応をお尋ねいたします。

 次に、公立小中学校の防災教育についてお尋ねいたします。

 東日本大震災による地震、津波、原子力発電所の事故、そして集中豪雨や台風による水害など、昨年は福島県にとって大きな被害をこうむる年でありました。これら災害に見舞われた子供たちの心の傷跡は非常に大きかったものと思われます。

 今後も地震、津波及び風水害などの発生が懸念される状況の中で、福島県の復興を担い、明るい福島県の未来をつくり上げていく県内の小中学校の生徒児童が自然災害に関する正しい知識を身につけるとともに、将来地域において防災のリーダーシップを発揮できるような人材となるよう適切な防災教育を行っていくことが重要であると考えています。

 そこで、県教育委員会は小中学校の防災教育にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、警察本部庁舎の整備についてお尋ねいたします。

 昨年の東日本大震災によって、県内全域の建物の損壊が数多くありました。県の施設においても、東分庁舎や郡山合同庁舎北分庁舎等が使用不能になり、庁舎の機能が分散し、民間施設に間借りするような事態に陥りました。警察本部も同様の状況が続いており、それらの機能を回復し、県民の安全で安心できる生活を守るためにも、県は早急に警察本部の新たな庁舎を整備しなければならないと思います。

 県は、昨年度に警察本部庁舎の在り方検討会議を設置し、現在の警察本部庁舎の課題等を整理するとともに、そのあり方について調査検討を行い、新たな警察本部庁舎を整備するとの基本方針を決定いたしました。警察本部庁舎は、県民の安全・安心を支える重要な施設であるとともに、災害時における避難誘導や治安の確保など警察活動の中枢となる施設であります。

 そこで、新たな警察本部庁舎の整備を急ぐべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 終わりに、数々の大災害に見舞われた本県は、今まさに崖っぷちに立たされている状態であります。福島県の復興をなし遂げるためには、知事を先頭に県民挙げての総力戦で臨まねばなりません。この総力戦の勝敗を決める鍵は、司令塔である県と最前線に立つ市町村とのこれまで以上の密なる連携にあると思われます。1日も早く復興の光が見えることを願い、質問を終わります。(拍手)



○議長(斎藤健治君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 星議員の御質問にお答えいたします。

 復興への思いについてであります。

 昨年は、東日本大震災と原子力災害、さらには新潟・福島豪雨、台風15号と大きな災害が相次いで発生し、県土全体が甚大な被害を受けました。震災対応の初動期においては、交通・通信手段の途絶などにより、被災状況の把握や情報の伝達、物資の調達等に混乱が生じ、必ずしも十分な対応ができなかった点もあったと考えております。

 この1年3カ月、私はどんな困難に直面しても1つ1つ粘り強く課題解決に取り組んでまいりました。被災者や市町村の意見を丁寧に酌み取り、国、事業者とは幾度も折衝を重ね、時には激論を交わすことで必要な対策を形にしてまいりました。こうした努力が福島復興再生特別措置法の制定や各種基金の設置につながっております。

 今後も福島県復興計画に基づき、被災者の生活再建を初め農林水産業の再生、中小企業の振興、さらにはインフラの復旧による生活基盤、交流基盤の強化など12の重点プロジェクトを中心とした主要施策に全庁一丸となって取り組み、成果に結びつけてまいります。「ふくしまから はじめよう。」、この言葉のもと、みずから未来を切り開く気概と福島を必ずよみがえらせるという強い意思で本県の復興を牽引してまいる決意であります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

    (総務部長鈴木正晃君登壇)



◎総務部長(鈴木正晃君) お答えいたします。

 警察本部庁舎につきましては、現在その整備のための基本構想及び基本計画の策定に向け、公募型プロポーザルにより委託業者の選定を進めているところであります。

 事業スケジュールについては、今後策定するこれらの構想等の中で庁舎の規模や構造などを考慮して検討することとなりますが、警察本部庁舎が県民の安全・安心を確保するための重要な施設であることを踏まえ、早期の完成に向けてしっかりと取り組んでまいる考えであります。

    (企画調整部長野崎洋一君登壇)



◎企画調整部長(野崎洋一君) お答えいたします。

 福島復興再生基本方針につきましては、閣議決定後、この方針に掲げられた健康、子育て、教育等の施策を着実に実施することに加え、避難区域への帰還と生活再建に向け、国が策定する避難解除等区域復興再生計画に関係市町村の意見が十分反映されるよう引き続き国と協議を進めるとともに、本県地域経済の復興・再生のかなめとなる産業復興再生計画及び重点推進計画を策定し、両計画に基づく事業を推進することにより復興への歩みを加速させてまいる考えであります。

    (生活環境部長荒竹宏之君登壇)



◎生活環境部長(荒竹宏之君) お答えいたします。

 県の初動対応につきましては、さまざまな所属の職員から成る災害対策本部事務局の円滑な稼働や災害対策の責任者である市町村長への迅速・的確な情報伝達などに課題があったことから、先月、想定事象を伏せて災害対策本部事務局員を招集するとともに、市町村長と直接情報交換を行うなどの初動対応訓練を実施したところであります。

 引き続き、国の法令や知事会の協定見直し状況を踏まえ、初動対応のあり方について検討してまいります。

 次に、仮置場に係る設備等につきましては、屋根の設置など除染関係ガイドラインを上回るものについても、国との協議の上、必要かつ合理的な範囲において交付金の対象にできることとされております。

 県といたしましては、地理的条件等を勘案して、必要な場合は地域の実情に応じた弾力的な運用を行うよう引き続き国に強く求めてまいります。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 仮設住宅に入居している高齢者に対する支援につきましては、高齢者等サポート拠点を整備し、デイサービスや訪問介護などの介護サービスを初め生活の悩み等の総合相談や地域交流の場を提供しているほか、緊急通報システムや生活支援相談員等による安否確認、さらには買い物支援バスの運行や配食サービスなど、高齢者が孤立せずに安心して暮らせるよう支援しているところであります。

    (農林水産部長畠 利行君登壇)



◎農林水産部長(畠利行君) お答えいたします。

 全袋検査につきましては、関係者の十分な理解を得るとともに、地域が実情に即した検査計画を策定し、協力して実施していくことが重要であると考えております。

 このため、全農家へのチラシの配布、広報紙の活用や説明会の開催などにより周知徹底するとともに、検査業務研修会の開催や検査員の登録、検査手法の統一などにより、的確な計画の策定と円滑な検査体制の構築に向け、関係者と一体となり取り組んでまいります。

 次に、消費者が手にする米袋への全袋検査結果の反映につきましては、検査済みであり安全が確認されていることや、検査結果等を掲載したホームページに接続するための識別コードなどを記載したシールを米袋に貼付することが有効と考えております。

 このため、消費者団体、精米業者、量販店等の意見を踏まえ、消費者が求める情報を整理し、的確に発信する仕組みを構築してまいります。

 次に、農業生産工程管理手法、いわゆるGAPにつきましては、平成18年度に推進マニュアルを策定し、これまで普及啓発を行ってきた結果、平成23年度には野菜や果樹、米など県内114の産地で取り組まれております。

 今後は放射性物質低減に関する試験研究等の知見や今年度実施する水稲試験栽培の成果を活用し、放射性物質に関するリスク管理をマニュアルに新たに組み入れるとともに、関係機関・団体等との連携を図りながら地域指導者育成のための研修会等を開催し、取り組む産地数の拡大に努めてまいります。

    (土木部長渡辺宏喜君登壇)



◎土木部長(渡辺宏喜君) お答えいたします。

 県道原町川俣線八木沢峠につきましては、急カーブ、急勾配が連続することや冬期の路面凍結があることから、これらの解消に向け、現在路線測量や地質調査などを実施しているところであります。

 今後は道路やトンネルなどの設計を行うとともに、用地取得のための調査など工事着手に向けた準備を進めてまいります。

 次に、県営住宅の整備基準につきましては、住宅、共同施設及び敷地に関して、周辺の地域を含めた健全な地域社会の形成に寄与するとともに、入居者にとって便利で快適な居住環境とするため、バリアフリー化や断熱化等、講じなければならない措置などを定めることとしており、県民、有識者からの意見を踏まえ、復興を進める本県の実情を考慮しながら策定してまいる考えであります。

    (原子力損害対策担当理事鈴木淳一君登壇)



◎原子力損害対策担当理事(鈴木淳一君) お答えいたします。

 県南・会津・南会津地域給付金事業の目的につきましては、広報誌やホームページ等を活用し、申請手続等の案内にあわせて周知を図るほか、給付対象者に送付する申請書等にも明記をすることにより、ブランドイメージの回復に取り組む本事業の趣旨が地域の住民に十分に理解されますよう関係市町村とともにしっかりと対応してまいる考えであります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 小中学校における防災教育につきましては、児童生徒が災害に際してみずからの命を守るため主体的に行動する態度を育成することや、復旧・復興を支える担い手として貢献する意識を高めることが重要であると考えております。

 このため、県教育委員会といたしましては、防災に関する基本的知識の習得やさまざまな災害を想定した避難訓練の実施、被災地でのボランティア活動への理解など防災教育の充実に取り組んでまいる考えであります。



○議長(斎藤健治君) これをもって、星公正君の質問を終わります。

 暫時休憩いたします。

    午後2時58分休憩

              

    午後3時17分開議



○副議長(斎藤勝利君) この際、私が議長の職務を行います。

 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。

 直ちに、質問を継続いたします。

 通告により発言を許します。50番神山悦子君。(拍手)

    (50番神山悦子君登壇)



◆50番(神山悦子君) 日本共産党の神山悦子です。

 最初に、原発事故への対応について伺います。

 原発事故の検証作業を政府、国会、民間それぞれで進めていますが、東京電力が今月20日にまとめた最終報告書なるものは、私たち福島県民が受けた1年以上にわたる過酷な被災の実態とはかけ離れた、事故を起こした当事者としての認識も反省も見えない全くひどいものです。

 ところで、去る5月29日に福島市で開かれた国会の事故調査委員会で知事の参考人聴取の際、委員から、2010年に知事が第1原発3号機でプルサーマル導入を容認する過程における耐震安全性に関する中間報告に関して、原子力安全・保安院が津波について言及しないことを「副知事には確認したが、強い要望はなかった」ので、プルサーマルを進めたとし、それに対し知事は「そのような議論がなされたことはわからなかった。」と述べたと報道されています。

 プルサーマル実施に当たって県が確認を求めた技術的3条件の国における評価手続について、県は国とどのような調整を行い、それをどこまで承知していたのか、その事実関係について副知事にお尋ねします。

 今回の原発事故に至る原因はいろいろありますが、そもそも福島県に第1原発を建設するときから問題があります。海面から30メートルあった敷地をわざわざ10メートルにまで引き下げたこと、非常用電源もアメリカの原子炉を導入したため地下に置いたこと、さらに2002年には土木学会から地震、津波の危険性を指摘され、我が党も国会や県議会でも地震・津波対策を求め、東電にも申し入れをしましたが、国も東電も私たちの警告を無視し、対策をとってこなかったのです。

 一方、知事はプルトニウムを使う危険なプルサーマル計画の受け入れ中止を求めた我が党県議団の申し入れに耳をかさず、2010年8月6日に同意を表明。大震災、原発事故はそのわずか半年後でした。30年以上もたつ老朽原発を長期に運転し続ける維持基準の導入や危険なプルサーマルの導入を決断したのは知事なのです。知事として、原発との共生をうたい、推進してきたことはまぎれもない事実であり、今回の原発事故が県民にもたらした塗炭の苦しみを見れば、県民に対する原発事故の真摯な反省を表明すべきです。知事の見解を伺います。

 また、事故を起こした原発のサイト内がどうなっているのか、事故そのものの解明はまだ進んでおりません。野田首相は大飯原発の再稼働を推進すると表明しましたけれども、4号機の使用済み燃料プールの問題、2号機の損傷も未解明です。汚染水の水漏れのトラブルは今も続出しており、全基廃炉の国の姿勢も見えていません。県民の避難が今もとまらないのは、これら事故原発への不安があるからです。事故原発で多発しているトラブルに対する県の厳しい対応を求めます。また、原発事故収束宣言の撤回を国へ求めるべきですが、県の考えを伺います。

 震災、原発事故から1年3カ月が過ぎましたが、ここに来て避難指定区域の避難者の自殺者が相次いでいます。阪神大震災においてもストレスの影響が数年後に出てきたと言われています。せっかく助かった命が孤独死や自殺によって命を落とすようなことがあってはなりません。いつまで続くのかわからない避難生活、ふるさとに戻れるのか戻れないのか、今後の生活となりわいはどうなるのか、家族もばらばらにされ、先が見えない不安が避難者を相当追い詰めていると思います。

 この原因をつくったのは、まぎれもなく国と東京電力です。除染、賠償、健康支援を国と東電の責任できちんと実行させるとともに、県は県民の命と暮らしを最優先に被災者1人1人に寄り添い、スピード感を持って被災者支援に当たることです。

 子供たちへの心のケアがこれまで以上に求められます。福島大学が行った子供に関する調査では、ストレスの質が変化していると指摘されています。昨年度の県内の児童相談所への相談件数は速報値で約6,000件、虐待相談件数は262件と、ここ数年よりもややふえている傾向ですが、数字としてあらわれてくるのはむしろこれからではないでしょうか。

 県は、今年度県民健康管理調査の中で、こころの健康度・生活習慣に関する調査を面接調査などで実施する方針とのことですが、子供、成人、県内・県外への自主避難者など被災者の心のケアをどのように進めていくのかお尋ねします。

 さて、今国会では、与野党で共同提案した子ども・被災者支援法が21日に衆議院で可決成立しました。この支援法は、子供や妊婦の医療費の減免、汚染状況の調査、除染、被災者の生活支援などを国の責任で実施させるものです。県もこの観点で具体化が求められます。

 まず、県立子ども病院の設置についてです。私もこれまで何度も取り上げてきましたが、この法案に照らしても、低線量被曝を受けた子供たちの健康の調査研究、人材養成などは我が県でこそ取り組むべき課題です。既に全国では25県に設置されています。知事の所信にあった小児・周産期医療の充実をするというのであれば、県立子ども病院の設置に向けた検討を始めるべきです。県の考えをお尋ねします。

 この1年3カ月、除染がなかなか進まず、子供たちの屋外活動が制限されています。エアコン導入のネックになっている電気代の維持管理費を補助対象に加えること、学校の教室、保育所、幼稚園、学童保育所など子供たちが過ごす場所へのエアコンの設置を求めますが、県の考えを伺います。

 ふくしまっ子体験活動応援事業は、一部見直しされ、このほど交通費の補助を加えましたが、これだけでは不十分です。対象事業を広げ、週末にも利用できるようにし、県内だけと限定せず、県外にも適用させること、また乳幼児から高校生まで18歳以下全ての子供を対象にすること、子供たちが制限なく屋外で安心して活動できるようになるまで事業を継続すること、これら県教育委員会の考えを伺います。

 次に、障がい者支援について伺います。

 いわき養護学校では、1つの教室をつい立て等で仕切っての授業をしています。子供たちのバスの遠距離・長時間通学の問題も解消されていません。特別支援学校のあり方については、地域分散型、小規模化、障がい児教育の質の向上などの観点で見直すべきです。県教育委員会の考えをお示しください。

 今回の大震災、原発事故で市町村も役場ごと避難を余儀なくされたことから、災害弱者と言われる障がい者、高齢者、病人が現地に置き去りにされてしまったようです。障がい者関係団体の調査では、避難所にも居場所がなく、連絡がとれずにいた障がい者が結局自宅に戻っていたことが判明、NPO団体などの支援で生活していたとのことです。

 県は、震災、原発事故後に障がい者と障がい施設等の実態調査をされたのかどうか。また、再開に当たっては医療、福祉、教育機関との一体的な回復が求められますが、団体に任せず、県が支援すべきと思います。考えを伺います。

 また、障がい者に対し、原発事故の損害賠償請求書提出の支援、仮設、民間借り上げの住環境の整備、住まいや施設周辺の除染、減収した仕事への支援や新たな仕事興し、震災後の障がい者を支援しているJDF被災者支援センターなどへの支援事業の継続を求めますが、県の考えを伺います。

 放射線量を音声で知らせる「しゃべる線量計」は、県内の中小企業が開発したものです。この線量計は、視覚障がい者だけでなく、高齢者にも喜ばれています。「しゃべる線量計」を視覚障がい者へ無料で給付すべきと思いますが、県の考えを伺います。

 ところで、避難指定区域が今度は放射線量で変更されました。仮の町構想などを含め今後の展望が見えていません。県は組織を改編し、避難地域復興局を新設しましたが、避難地域の障がい者や医療、福祉の充実など、住民1人1人に寄り添った多様な課題解決に向けどのように取り組んでいるのか、担当局長の考えをお尋ねします。

 これまで行財政改革で職員・公務員削減をしてきたことの弊害が震災、原発事故で鮮明になりました。本県は、震災以前から医療、福祉、教育は全国最下位クラスだったため、特にこの分野の職員不足が深刻です。県立病院の医師、看護師の医療スタッフ、児童相談所や福祉施設、介護、高齢者分野の職員及び正教員の増員が必要ですが、どう増員を図るのか伺います。

 一方、障がい者も積極的に採用すべきです。また、県がこれまで実施してこなかった点字試験の採用を導入すべきと思いますが、県の考えをお尋ねします。

 日本の相対的貧困率は、震災前年の2010年で16%、6人に1人が貧困ライン以下で、先進国の中で高い位置にあります。今年3月、介護保険料の改定がされ、年間平均約5,000円の負担増となりました。年金もふえず、県民には重い負担です。

 さらに、6月の市町村議会でも国保税値上げが提案されましたが、県は市町村国保について、低所得の被保険者や高齢者が多く加入していることから非常に厳しい状況になっていると現状分析しています。震災前から既にこの実態です。

 県は、被災県民の命を守る立場で、生活困窮者への資格証明書の交付による国保証の取り上げをやめるべきです。滞納者へ14.6%というサラ金並みの延滞金を適用させないこと、さらに18歳以下の医療費無料化について国のペナルティーをなくすよう国へ求めるとともに、県がそのペナルティー分の補てんを含めた県独自の助成を市町村へ行うこと、市町村国保への国庫支出金の割合をふやすよう国に求めるべきです。以上、県の考えをお聞かせください。

 次に、生活保護についてですが、芸能人の母親のケースに乗じて生活保護への攻撃が相次いでいますが、この芸能人の事例は不正受給ではありません。扶養義務者からの扶養がなくても保護は受けられると小宮山厚労大臣も認めています。しかし、このような特異な例に乗じて扶養義務強化をする方向も明らかにしています。

 日本は、もともと生活保護の捕捉率が世界に比べて低く、15%程度ですが、EUでは公的扶助を受けるのは当たり前で、イギリス、フランスの捕捉率は約90%です。北海道や東京都内でも餓死事件が起きていますが、本県でこのような犠牲者を出してはなりません。生活保護については、扶養義務の履行を県が強要しないこと。国に対しても生活保護制度の改悪や扶養義務強要をしないよう求めるべきです。

 また、最低賃金を時給1,000円以上に引き上げれば、内需も拡大し、生活保護費も減ると労働総研が試算しています。本県の最低賃金は658円、これを時給1,000円以上に引き上げるよう国へ求めるべきと思いますが、以上生活保護行政に関して伺います。

 医療、介護、福祉施設が避難指定区域でも受け入れ側の市町村でも不足しており、マンパワーも足りません。仮設住宅地域での医療、介護、福祉施設を県の責任で緊急に設置すること。また、県が独自に介護職員や医療スタッフの待遇改善を行い、雇用につなげるべきです。県の考えを伺います。

 野田政権は、本日、消費税10%以上への増税を初めさらにTPP参加も決めようとしていますが、本県の産業の復興、再建に冷水を浴びせることばかりです。TPPは、あらゆる産業と分野、特に農林水産業への影響は甚大であり、県は明確に反対を表明すべきです。県の考えをお示しください。

 被災地の復旧整備に対する補助や中小企業グループ補助が好評です。しかし、岩手、宮城の被災県と違い、本県は原発事故の影響もあって本格的な申請はむしろこれからです。グループ補助金制度の申請の現状と予算不足への対応、国へ継続と十分な予算の拡充を求めるべきです。

 また、二重ローン対策についても、債権の買い取りが2件だけの適用という現状に県はどう対応する考えなのでしょうか。

 一方、再建に向かえず、廃業の道を選択せざるを得ない被災中小企業は借金だけが残ることになります。何らかの支援策が必要と思いますが、県の考えをお尋ねします。

 本県の産業復興というと、すぐ企業誘致という発想になりがちですが、実際に多く雇用しているのは中小企業です。再生可能エネルギー分野や除染作業、さきに述べた「しゃべる線量計」のような放射能測定器や検査機器の開発、販売、復興公営住宅の建設や住宅修繕など、今県民に必要で役に立つ産業にかかわる県内中小企業に対し、予算を確保し、重点的に支援すべきです。県の考えを伺います。

 次に、再生可能エネルギーの推進についてです。

 本県は、原発ゼロを決断した立場から、県の改定した再生可能エネルギー推進ビジョンで2040年ごろを目途に県内のエネルギー需要量を100%以上にするとしたこと自体は当然ですが、スピード感が足りません。ゼネコンが開発するメガソーラーや大型洋上風力発電ばかりが目立っていますが、無秩序にふやせばよいというものではなく、県が関与し、戦略を持って推進すべきです。

 本県は、もともと自然豊かで自然エネルギーの宝庫です。既存の水力発電15%程度の設備利用率を引き上げるとともに、中小水力発電、太陽光、風力、バイオマス、熱利用など積極的に活用すべきです。風力発電が会津、県南などで次々と計画されていますが、周辺住民との合意形成の上で進めるべきです。会津背炙山への風力発電建設については、湊地区の地下水、環境面、考古学的観点から、建設見直しを求める声が住民から上がっています。まず、会津背炙山の環境アセスの手続がどのような段階にあるのか伺います。

 一方、昨年の国の環境影響評価法施行令改正により、風力発電設置事業が法の対象になることに伴い、県の環境アセス条例対象規模の見直しをどのように行うのか、さらに条例改正の内容とスケジュールもあわせてお示しください。

 県民個人が導入する太陽光発電の導入補助金を大幅に引き上げること、太陽光発電に限らず、他の自然エネルギーへの補助もふやし、導入しやすい制度を創設すること、またドイツのように、地域の市民団体などが固定価格買い取り制度を活用し、発電する仕組みを支援していくことを求めます。

 さらに、再生可能エネルギーの推進に当たっては、秩序あるものとなるよう調整を図るべきと思いますが、以上県の考えを伺います。

 ところで、猪苗代湖の水利権は東京電力が持っています。十六橋水門管理は、かつて郡山の安積疎水が行っていたのが、水門開閉の電化に伴い、東京電力へ委託され、その後戦時中に国と県が東電に水利権を与えたというのが歴史的経過です。

 猪苗代湖は、県民の宝、郡山市民と会津地方にも重要な役割を果たしています。今後地産地消型の地域の自然エネルギーを推進するためにも、今回の原発事故を契機に東電へ水利権の返上を求めるべきと思いますが、県の見解を伺いまして、私の質問を終わります。(拍手)



○副議長(斎藤勝利君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 神山議員の御質問にお答えいたします。

 原発事故についてであります。

 私は、これまで新潟県中越沖地震を教訓とした原子力発電所の耐震安全性確保や運転開始後30年を超える原子炉の高経年化対策等に関する国及び東京電力の取り組み状況を、立地自治体の立場から厳しい目線で確認するとともに、国及び東京電力に対し申し上げるべきことは繰り返し申し上げてまいりました。

 しかしながら、結果として今回の原子力発電所の事故が発生したことにより、県内全域のあらゆる分野において重大な被害がもたらされていることを重く受けとめているところであります。

 その他の御質問につきましては、副知事等から答弁させます。

    (副知事内堀雅雄君登壇)



◎副知事(内堀雅雄君) お答えいたします。

 プルサーマル実施に係る手続につきましては、3号機のプルサーマル受け入れを検討していた当時、県独自の取り組みとして、平成22年3月末に国に対し、3号機の耐震安全性など技術的3条件の確認を求めております。

 国においては、耐震安全性について、東京電力福島第1原発では既に5号機を代表号機として確認を行っていたため、3号機で改めて実施することについて難色を示しておりましたが、知事が経済産業大臣に対し、3号機についても5号機と同等の確認を強く求めたところであります。

 県といたしましては、原子力発電所の安全対策については、安全規制を一元的に担っている国の責任で対応すべきものと認識をしており、確認に当たって、両副知事が国とのやりとりを行ったり、また特定の手法を用いるよう国に求めた経緯はありません。

    (総務部長鈴木正晃君登壇)



◎総務部長(鈴木正晃君) お答えいたします。

 私立学校のエアコンにつきましては、その維持管理経費を含めた学校運営に要する管理経費等が私立学校運営費補助金の対象とされていることから、新たな補助は考えておりません。

 次に、私立学校に対するエアコンの設置につきましては、ふくしまの子どもを守る緊急プロジェクトにより、昨年度中に希望する全ての私立学校に対して補助を行い、設置したところであります。

 次に、障がい者の採用につきましては、平成9年度から身体障がい者を対象とした選考予備試験を毎年実施し、採用してきたところであり、今後も職域の拡大を図り、障がい者の採用を推進してまいります。

 また、点字による試験の導入については、導入に当たっての課題や他県の実施状況について調査を進めていく考えであります。

    (企画調整部長野崎洋一君登壇)



◎企画調整部長(野崎洋一君) お答えいたします。

 住宅用太陽光導入補助金につきましては、今年度の新規事業として国等の補助と合わせ、初期投資の4分の1程度の支援により、太陽光発電の普及拡大を図るため7億円の規模で導入したものであります。この補助制度は他県と比べ非常に有利な制度になっていることから、県といたしましては、来月から開始される固定価格買い取り制度とあわせて広報するなど、この導入補助制度を積極的に活用してまいる考えであります。

 次に、再生可能エネルギーに係る導入補助制度の創設につきましては、大震災の被災地を対象とした初期投資のおおむね10分の1の国庫補助制度や来月から開始される固定価格買い取り制度において高目に設定された買い取り価格の効果等を見きわめてまいりたいと考えております。

 次に、地域の市民団体などによる発電への取り組みにつきましては、環境を守る活動の一環として県内で広く実践されることにより、再生可能エネルギーへの県民の理解と共感を得ることができるため、効果的であると認識しております。

 県といたしましては、産学民官が連携した推進組織や市民参加型ファンドの創設などにより、地域主導による取り組みを支援してまいる考えであります。

 次に、再生可能エネルギーの秩序ある推進につきましては、県のホームページにおいて、県内全域の日射量や風量、土地利用に係る法規制など、事業化の検討に必要な情報を提供し、法令に基づく適切な手続がなされるよう配慮した取り組みを行っております。

 今後とも事業者による導入計画等の把握や関係機関の連携による情報共有を十分図りつつ、地域の意向も踏まえながら再生可能エネルギーの推進に努めてまいる考えであります。

 次に、東京電力の水利権につきましては、猪苗代湖に係る水力発電事業のために国において許可されたものであります。

 水力発電は再生可能エネルギーの1つの柱としても位置づけられていることから、猪苗代湖に係る水力発電事業については、引き続きノウハウを持つ電気事業者において適切に運営されるべきであると考えております。このことから、現状においては、東京電力へ水利権の返上を求めることは考えておりません。

    (生活環境部長荒竹宏之君登壇)



◎生活環境部長(荒竹宏之君) お答えいたします。

 原発でのトラブルへの対応につきましては、4号機燃料プール冷却設備の故障や処理水の漏えいが相次いで発生したことから、本年4月に東京電力に対し、仮設設備の一層の信頼性向上を図るよう文書で申し入れるとともに、5月以降2回にわたり立地町とともに立入調査を実施し、再発防止の取り組み状況等を確認したところであります。

 引き続き、国及び東京電力の安全確保に向けた取り組み状況を立地自治体の立場から厳しい目線で確認してまいります。

 次に、国の原発事故収束宣言につきましては、ステップ2の完了は事故の完全収束に向けた通過点にすぎないものと認識しております。

 県といたしましては、引き続き国及び東京電力に対して、廃炉に向けた中長期ロードマップに基づく取り組みを着実に進めるよう強く求めてまいります。

 次に、会津背炙山の風力発電所の環境影響評価につきましては、平成20年12月に事業者が環境影響評価の手法を示す方法書の公告・縦覧等の手続を開始し、その手法に基づく評価の結果を取りまとめた準備書の手続を経て、現在は最終段階である評価書の手続を行っており、早ければ秋には全ての手続が終了する見込みであります。

 次に、風力発電所の環境影響評価対象規模の見直しにつきましては、これまで条例では出力7,000キロワット以上1万キロワット未満の規模の施設を環境影響評価の手続の要否を個別に判定する第2区分事業としておりましたが、これを手続を必ず行わなければならない第1区分事業とするための規則の改正を法の施行に合わせ本年10月までに行うこととしております。この結果、出力7,000キロワット以上の全ての施設について、条例または法に基づく手続が義務づけられることとなります。

 次に、環境影響評価条例改正につきましては、法の改正に準じて方法書の手続段階における住民説明会の開催や、紙媒体により縦覧に供されていた方法書や評価書等の図書の電子縦覧を義務づけるなど、事業者による説明責任の明確化を図る方向で検討しているところであります。

 今後外部有識者による審査会の審議や県民意見の募集等を実施し、本年12月議会に改正案を提出する予定であります。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 被災者の心のケアにつきましては、避難が長期化、広域化する中で極めて重要かつ喫緊の課題であるため、心のケアの拠点であるふくしま心のケアセンターを全県的組織に拡充したほか、子供や保護者を対象とした県内外での相談会、研修会の開催や母子の電話健康相談窓口の新設などにより相談支援の充実強化を図ってまいりました。

 さらに、県民健康管理調査における心の健康度等に関する調査の結果を生かし、個々の状況に応じたきめ細かい継続的な支援に取り組んでまいる考えであります。

 次に、県立子ども病院の設置につきましては、放射線の影響から将来にわたり県民の健康を守るため、県立医科大学において放射線医学に関する最先端の研究・診療拠点を整備することとしており、この中で子供の医療に特化した小児・周産期医療の充実についてもしっかりと検討してまいる考えであります。

 次に、障がい者の実態調査につきましては、障がい者関係団体と連携し、アンケート調査や戸別訪問等により詳細な状況確認を実施いたしました。

 また、障がい者施設の被災状況等については、市町村や関係団等を通じて確認しております。

 さらに、県内、県外へ避難した施設については、継続的にその避難者数等を調査しており、引き続き状況把握に努めてまいる考えであります。

 次に、被災した障がい者施設の再開につきましては、医療や福祉、教育機関などとの連携が不可欠であることから、国や市町村などと情報の共有を図りながら、一体的に再開できるよう必要な支援を行ってまいりたいと考えております。

 次に、被災した障がい者に対する支援事業につきましては、障害者自立支援対策臨時特例基金事業を活用して、避難先での相談支援や就労支援、日中活動の場の確保等を民間団体等への委託などにより実施しているところであります。来年度以降も事業が継続できるよう、今後ともあらゆる機会をとらえ、国に対して基金の継続、積み増しを要望してまいる考えであります。

 次に、音声機能つき線量計、いわゆる「しゃべる線量計」につきましては、視覚障がい者個人の購入のほか、市町村等の貸し出し制度により利用されているところであり、今後の対応につきましては関係団体と協議してまいりたいと考えております。

 次に、児童相談所等の職員につきましては、利用者の動向や専門性の確保に配慮しながら職員の適正配置に努めてまいりたいと考えております。

 次に、資格証明書の交付につきましては、国民健康保険法において、1年以上国民健康保険税を滞納した世帯について被保険者証の返還を求めるとともに、資格証明書を交付するものとされておりますが、同法施行令に定める災害等の特別の事情についてきめ細かく配慮した上で交付するよう、今後とも市町村保険者に対し助言してまいりたいと考えております。

 次に、国民健康保険税の延滞金につきましては、地方税法の規定により納付が義務づけられております。

 なお、市町村長は、やむを得ない事由があると認める場合には延滞金額を減免することができることとされておりますので、市町村の判断により適切に運用されるものと考えております。

 次に、国保の国庫負担金の減額措置につきましては、廃止を国に強く要望してきたところでありますが、このうち18歳以下の医療費無料化について、先日の国会において、国の補助金等により造成した基金を活用して実施する場合には減額措置を行わない旨の方向性が示されたところであります。

 また、県独自の助成については、他の医療保険加入者との公平性の観点などから、実施は困難と考えております。

 次に、市町村国保への国庫支出金の割合の増加につきましては、これまで全国知事会を初め地方3団体として国に要望してきたところであり、今後も強く求めてまいる考えであります。

 次に、生活保護につきましては、生活保護法等に基づき扶養義務調査を実施しており、最後のセーフティネットとしての趣旨を踏まえた制度運用を図っているところです。

 また、国においては、国家戦略会議及び社会保障審議会の特別部会で国民の信頼にこたえた制度の構築等について議論が進められているところであり、県といたしましてはその状況を見守ってまいりたいと考えております。

 次に、仮設住宅地域の医療、介護、福祉施設につきましては、仮設住宅入居者が健康で安心した生活を送れるよう、仮設診療所4カ所、高齢者等サポート拠点21カ所、認知症高齢者グループホーム6カ所を設置したところであります。

 今後も被災市町村の要望に応じて施設のさらなる整備を図り、仮設住宅入居者に必要な医療、介護、福祉サービスの確保に取り組んでまいる考えであります。

 次に、介護職員の待遇改善につきましては、介護職員処遇改善加算による賃金改善や緊急雇用創出事業により人材の確保や定着を図っているところであります。

 また、医療スタッフについては、緊急時避難準備区域であった地域内の医療機関などを対象として、医療従事者の子育て支援や住宅借り上げ等の就業環境改善の取り組みを支援することとしており、今後とも介護職員や医療従事者の待遇改善に取り組み、雇用につなげてまいる考えであります。

    (商工労働部長伊東正晃君登壇)



◎商工労働部長(伊東正晃君) お答えいたします。

 最低賃金の引き上げにつきましては、国が法律に基づき、労働者の生計費や賃金、さらには企業の経営動向や各種経済指標等を考慮して決定することから、県としてはこれを尊重すべきものと考えております。

 次に、中小企業等グループ施設等復旧整備補助事業につきましては、今年度は5月に募集を行い、101グループから予算額を超える約350億円の申請がありました。

 かねてから国に対し予算の増額を要望しておりましたが、今般一定の追加措置が認められたことから、今定例会に増額補正を追加提案したところであります。今後も被災企業の事業再開を支援するため、引き続きさまざまな機会をとらえ、さらなる予算確保を国に対して求めてまいります。

 次に、二重債務問題につきましては、事業再生計画の作成や債権者間の調整などに一定の期間が必要であることに加え、原子力災害の影響により事業の見通しが立てにくいなどの本県特有の事情があり、時間を要しているものと認識しております。

 県といたしましては、引き続き相談に対して丁寧な対応が図られるよう、関係機関と連携しながら被災中小企業の事業再生を支援してまいる考えであります。

 次に、被災中小企業への支援につきましては、商工会議所等による経営安定特別相談を通じ、個々の事情をきめ細かく確認した上で、それぞれの事業者の状況に応じた適切な助言等を行っているところであり、事業の再生が極めて困難である場合には円滑な整理が図られるよう支援をしております。

 次に、県内中小企業への支援につきましては、再生可能エネルギー関連産業や除染に携わる事業者等を育成するための制度資金を創設したことに加え、ハイテクプラザによる技術開発支援やテクノアカデミー等における人材育成を実施するなど、引き続き必要な予算を確保しながら、復興にかかわる県内中小企業の支援に努めてまいります。

    (農林水産部長畠 利行君登壇)



◎農林水産部長(畠利行君) お答えいたします。

 環太平洋パートナーシップ協定、いわゆるTPPにつきましては、農業産出額の大幅な減少など本県農林水産業への影響が懸念されており、今般実施した国への提案要望活動においても、被災地域の復興を最優先に取り組み、TPPの影響の詳細な分析と国民的議論を十分に尽くした上で、慎重に対応するよう国に求めてきたところであります。

 県といたしましては、引き続き国に対して、被災地の復興にいささかも影響のないよう慎重な対応を強く求めてまいる考えであります。

    (子育て支援担当理事鈴木登三雄君登壇)



◎子育て支援担当理事(鈴木登三雄君) お答えいたします。

 保育所等のエアコンにつきましては、施設の設置者である市町村や社会福祉法人などがその維持管理費も含め総合的に判断して設置したものと理解しており、維持管理費について新たに補助の対象とすることは考えておりません。

 次に、保育所等へのエアコンの設置につきましては、ふくしまの子どもを守る緊急プロジェクトにより、昨年度中に希望する全ての保育所等に対して補助を行い、設置したところであります。

    (避難地域復興局長八木卓造君登壇)



◎避難地域復興局長(八木卓造君) お答えいたします。

 避難地域の課題の解決につきましては、関係自治体に駐在員を配置して地方振興局と連携しながら、避難先での厳しい生活状況や住民説明会等での住民の切迫した課題を持ち寄り、各部局を交え、定期的に協議しながら全庁一丸となって取り組んでおります。

 また、こうした現場での課題にしっかり対応できるよう、国、県、関係自治体が一堂に会し協議する場を設置したところであり、今後とも避難されている住民の方々に寄り添いながら、県の総力を挙げて取り組んでまいります。

    (病院局長佐原輝一君登壇)



◎病院局長(佐原輝一君) お答えいたします。

 県立病院における医師の増員につきましては、医療サービスの向上や経営の改善を図る上で極めて重要であることから、これまでも県立医科大学等との連携や医師紹介事業者の活用などにより積極的に取り組んできたところであり、また看護師につきましては、各病院の病床数や看護体制に応じた人員の配置を行ってきたところであります。

 今後とも県立病院に求められる医療機能、規模等を考慮しながら適切な配置に取り組んでまいる考えであります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 市町村立学校に係るエアコンにつきましては、学校の設置者である市町村がその維持管理費を含め総合的に判断して設置したものと理解をしており、エアコンの維持管理費を補助の対象とすることは考えておりません。

 次に、市町村立学校の教室へのエアコン設置につきましては、市町村が主体的に判断すべきものと考えております。

 次に、ふくしまっ子体験活動応援事業の補助内容の拡充につきましては、今年度に入り補助内容の一部見直しを行ったところであり、今年度は現行制度により補助してまいる考えであります。

 次に、事業の継続につきましては、事業を取り巻く状況を勘案しながら検討してまいる考えであります。

 次に、県立特別支援学校のあり方につきましては、現在県内の児童生徒数の推移、障がいの多様化や通学状況などの把握に努めているところであります。県教育委員会といたしましては、分校等の設置も含め、全県的な視野で県立特別支援学校の全体整備計画の策定に取り組んでまいる考えであります。

 次に、正規教員の増員につきましては、教員数はいわゆる標準法により決定されるものでありますが、今後の児童生徒数の推移や退職予定者数の動向等を見きわめながら正規教員を増員できるよう努めてまいる考えであります。



◆50番(神山悦子君) 再質問させていただきます。

 最初に、内堀副知事にお尋ねいたします。

 先ほど事実関係についてお示しいただきましたが、国、原子力安全・保安院は文書でそれを出したような報道もあったわけですけれども、このあたりについてはもう一度確認させていただきたいと思います。

 また、知事にお尋ねいたしますが、私たちの申し入れを受けて、中越沖地震を契機に地震、津波対策、承知していたようですが、でもプルサーマルを実施したというのは知事になってからですよね。そして、結果として本当に過酷な原発事故でこれだけの16万人もの避難者を生んでしまう結果になったり、重く受けとめるという御答弁でございましたけれども、重く受けとめたら反省も口にすべきではないでしょうか。やっぱり真摯に知事が反省してこそ、次にどうすべきかという県民の皆さんの目が光っていると思います。知事は、もう少し真摯な反省を求めた私の質問に対して、もう一度丁寧な答弁をお願いいたします。

 私は、プルサーマルを実施するあの年の2月県議会、2010年のときに再質問でも言いました。「今後子供や孫にもしものことがあったらどうするんですか。知事は責任とれるんですか。」と質問させていただきました。そういうことも踏まえて、もう一度その重く受けとめた内容と反省もぜひ示していただければと思います。

 さて、企画調整部長にお尋ねいたします。

 再生可能エネルギーの推進ですけれども、今年7月から買い取り制度が始まるんですけれども、個人の住宅用、これはないですね。先ほど言った太陽光発電など、そういうものについては4分の1補助なんですけれども、4分の1程度ではなかなか踏み切れないと私は思うんですよ。そこは、国と協調でもいいですけれども、県がまず導入しやすい仕組みをつくる、そして他の自然エネルギーも推進する、こういう決意に立たないと爆発的な推進はできないと思うんですけれども、もう一度お示しください。

 それから、水利権については、水力発電を推進するというんですけど、ノウハウを持っている電力会社といいますけれども、今東京電力のこの実態と今後どうなるのかわからない、財産も処分していくという中にあっては、当然水利権をどうするのかという問題になると思うんです。国有化の話も出ておりますが、東京電力がこういう形で水利権を持っていること自体がいずれ問われてくると思うんです。今すぐじゃなくても、そういうつもりで県は腰を据えた対応が必要と思いますが、もう一度お答えください。

 さて、生活環境部長にお尋ねします。

 会津背炙山の風力発電についてですけれども、一応アセスはしたんです。しかし、震災前なんです。つまり原発放射能の影響がどうなっているのかでアセスしたわけではないんです。もう一度やってほしいという声もありますし、ちょっと状況が変わったので、着々と進めるんじゃなくて、もう一度住民の立場に立って丁寧なアセスが必要かと思いますが、もう一度お尋ねいたします。

 それから、教育長にお尋ねいたします。

 エアコンの設置は市町村のと、また冷たい答弁なんですけれども、私立学校とかほかは教室にちゃんとやっているんです。県は、教室であろうとどこであろうと補助するというのはいいとしても、郡山市などは全部の学校にやったといったら、全部やったのは保健室なんですよ。保健室も必要でしょう。しかし、教室にどうかという、こういう診断はしていないんです。

 だから、維持管理費がやっぱり問題なんですよ。それをふやさないままその中で全部やってくれと言ったら、市町村はどう考えますか。だから、扇風機になっているんじゃないでしょうか。教育的立場から、子供たちがこの放射能で窓を閉め切った状態でいるという状況を考えれば、県がもっとイニシアをとってエアコン設置を教室にやるべきだと。公立に対しては、教育長がちゃんと指示すべきじゃないでしょうか。もう一度お答えください。

 総務部長、点字試験の採用なんですけれども、他県等を調べてからって、東北ではもう福島県以外はやってますよ。それ調べられていると思いますけれども、ぜひそのあたりももう一度含めてお答えいただきたいと思います。



◎知事(佐藤雄平君) 神山議員の再質問にお答えします。

 今回の原発事故は、県内全域、そしてあらゆる分野に重大な被害をもたらしております。私は、このことについては大変重く受けとめておるところであります。



◎副知事(内堀雅雄君) 再質問にお答えをいたします。

 県は、技術的3条件の確認作業、これの内容、手法については安全規制を一元的に担っている国が判断すべきとの立場で臨んでおり、両副知事は国とのやりとりは行っておりません。



◎総務部長(鈴木正晃君) 再質問にお答えいたします。

 他県の実施状況、十分私どももわかっている部分もございますが、試験の実施方法であるとか執務環境の整備、それから重度の視覚障がい者の方々の職域の確保等々の課題について調査を進めさせていただきたいと考えてございます。



◎企画調整部長(野崎洋一君) 再質問にお答えいたします。

 まず、住宅用太陽光発電についての導入推進策についてでございますけれども、先ほども申し上げましたように、今回の県の補助制度、これは1キロ当たり5万円ということで設定をしております。今回の県の補助、それから国の補助制度、それから市町村でも独自に補助制度を持っておられるところもございます。そういうものとあわせて太陽光発電設備を設置していただくということになると、基本的にはこれまでよりもかなり手厚い制度になると考えております。

 実際に各住宅設備関係の会社でいろんなローンを設定されると思いますが、こういう導入の補助金を利用いたしますと、長くかかっても10年で償還できるというお話も伺っておりますので、私どもといたしましては、この制度を最大限活用して、県民の皆様に広く周知をして導入促進を図ってまいりたいと考えております。

 それから、猪苗代湖に係る東電の水利権の問題につきましては、先ほども申し上げましたように、水利権につきましては、これは国において許可されたものでございます。現在、猪苗代湖に係る発電事業において、東京電力でその事業について何か瑕疵があるというようなことは聞いておりません。私どもといたしましては、引き続き再生可能エネルギーの重要な柱の1つである水力発電事業については、先ほども申し上げましたように、ノウハウのある電気事業者において適切に運営されるべきであるというふうに考えております。



◎生活環境部長(荒竹宏之君) 再質問にお答えいたします。

 背炙山のアセス手続につきましては、現在、法律あるいは条例に基づく手続においては放射性物質による影響の評価は手続の対象とされていないところでございます。いずれにいたしましても、現在条例に基づく評価書の手続が行われているところでございますので、事業者に対しても適正な手続が行われるようにしっかりと指導してまいりたいと考えております。



◎教育長(杉昭重君) 再質問にお答えいたします。

 教室へのエアコンの設置については、学校の設置者が判断し、実施すべきと考えております。



◆50番(神山悦子君) 保健福祉部長にお尋ねしたいと思います。

 先ほどの御答弁で、18歳以下の医療費のペナルティー、いわゆる国の減額措置というのが基金活用の部分は国はないとしたと。これは本当に画期的ですね。私は、窓口での無料化を本県が進んでやったことは大きく評価できますが、これまで国は償還払いじゃないとだめだと、窓口でやるとペナルティーを科すと、とんでもないことをやってきたわけですから、この点では国の姿勢は少し変わったかなと思います。

 ただし、それは県がやる小学校4年生から18歳までの医療費についてですよね。だから、その以下の子供たちの市町村がやっている部分など、県もやっている部分もありますけれども、この部分が残っているじゃないですか。だから、せめてその分くらいは県が独自に助成してもよろしいんじゃないですか。少なくとも国がそういう立場に変わった以上、県もそういう立場で市町村を支援したり、本当に子供たちが、また母親が安心して医療にかかれるようにすべきだと思いますが、もう一度お聞かせください。

 それから、県立子ども病院についてですけれども、何でも医療は医大に任せるという感じだから、なかなか進まないのかなと私は思うんです。子ども病院は何も医大に置くという発想ばかりじゃなくて、例えば県中地区に置くとか、交通の便のいいところとか、旧農業試験場跡地、今は仮設でいっぱいですけれども、あそこだって広大な県の土地じゃないですか。いろんな方法で福島県はおくれをとっているわけですから、子ども病院については、その辺についての検討をもう一度求めたいと思いますが、お聞かせください。

 それから、企画調整部長、水利権の問題で何らかの瑕疵があったかないのか、余りなかったみたいな、重大な瑕疵がなかったみたいなお話ですけれども、大きく言えば、東京電力は福島県に多大なこんな原発事故を起こしたわけでしょう。水利権とのかかわりでは水力発電にはないかもしれません。しかし、そういう立場からいうと、東京電力は今後どうなるのかわかりませんから、水利権の問題は国が決めるんじゃなくて、もともと地元やそういうところにあった権利ですから、県がまずは管理するとか、市町村に持たせるとか、まずはそこに置いたらどうでしょうか。水力発電を抜本的に推進するという立場に立てば、水利権の問題も当然視野に入ってくると思いますので、もう一度お聞かせください。

 さて、教育長は非常に冷たい答弁でしたね。何で市町村と分けるんでしょうか。教育問題は、やっぱり県が頑張って措置しなきゃ。全県目配りしたらどうですか。ハード面とか、そういうことになるとみんな市町村。しかし、市町村はそういう判断をしないで、実態としては扇風機で我慢させているんじゃないですか。

 室内で30度以下が望ましいという子供の学習環境基準があるんですよね。でも、福島なんかは35度になるとか、いろいろあるじゃないですか。そういうところも全然管理されていないのは、どうして目配りしないんですか。子供たちの健康を守れると思いますか。学習環境をちゃんと整備することができると思いますか。

 私は、県の教育長としてはそれは余りにもひどいと思います。やっぱり検討していくべきだと思います。そして維持管理費もあわせて県が補助するくらいやったらどうですか。子供たちの健康のためというのは、知事の大事な復興に対する大きな政策ですから、その観点からもぜひお願いいたします。



◎企画調整部長(野崎洋一君) 再質問にお答えいたします。

 猪苗代湖に係る東京電力の発電所というのは大小15あるわけです。その発電能力というのは大体三十数万キロワットでございます。東京電力が水利権を返上するということになると、その再生可能エネルギーである水力発電の三十数万キロワットが失われてしまうということになります。それから、現在東京電力は県に対して流水占用使用料というのを大体4億8,000万円払っております。それから、猪苗代湖及び裏磐梯の3つの湖の兼用工作物の維持管理費の負担、これも約4,000万円県に払っているわけです。そういう収入も失われてしまいます。

 そういう中で、猪苗代湖に係る水力発電事業について、東京電力が、先ほども申し上げましたように、何か問題があったというようなお話は聞いてございません。そういう中で、東京電力に猪苗代湖の水利権を返上させる、そういうことは今現在全く考えておりません。



◎保健福祉部長(菅野裕之君) 再質問にお答えいたします。

 18歳以下の医療費無料化の件で、従来の制度で市町村が負担している部分についてという御質問かと思いますけれども、県の独自の助成につきましては、先ほども御答弁申し上げましたように、他の医療保険加入者との公平性の観点などから、実施は困難であるというふうに考えております。

 それから、子ども病院の設置についてのおただしでございます。御承知のように、震災前から本県は産婦人科医、小児科医が大幅に不足している、そういうような実態にございまして、単独での設置は非常に困難であるというふうに認識いたしております。

 今般、県立医科大学に放射線医学健康管理センターという拠点の整備構想を進める中で、周産期医療センターあるいは小児医療センターも一緒に整備する構想となってございますので、この中で小児・周産期医療の充実強化を図ってまいりたいというふうに考えてございます。



◎教育長(杉昭重君) 再質問にお答えいたします。

 神山議員御指摘のとおり、学校環境衛生基準において、教室は30度C以下が望ましいというふうにあります。また、学校保健安全法というところでは、学校の設置者は学校環境衛生基準に照らして、その設置する学校の適切な環境の維持に努めなければならないというふうにも定められておるところから、先ほど私のほうでは、設置者が判断し、実施すべきというふうにお答えをいたしました。



◆41番(太田光秋君) 議長、議事進行、41番。



○副議長(斎藤勝利君) 41番。



◆41番(太田光秋君) ただいまの50番議員の質問の中で確認をしたいところがありますので、議事録の提出を明日の正午までにお願いいたします。



○副議長(斎藤勝利君) 了承いたしました。

 これをもって、神山悦子君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。3番丹治智幸君。(拍手)

    (3番丹治智幸君登壇)



◆3番(丹治智幸君) 自由民主党の丹治智幸でございます。昨年11月に初めて当選をさせていただき、本日が名実ともに初の登壇になります。議会の皆様方には、御指導のほどお願い申し上げます。そして、知事を初めとする執行部の皆様方には、政治と行政という立場で政治の視点からさまざまな質問や提案などをさせていただきます。行政という立場でぜひ前向きな答弁をいただきたいと思います。

 初めての質問ですので、一言抱負を述べます。

 震災から1年3カ月がたって、いまだにこの福島県は震災の渦中にあります。一方で、他の地域からすれば風化が始まっています。私たちの福島県は今でも有事にあります。この地域の行政や政治の力が試されると思っています。そして、私は県議会の一員として政治に参画をさせていただきます。その責任の重さを痛感し、これからその役割を果たしてまいりたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

 それでは、通告に従いまして、質問をさせていただきます。

 昨年の東日本大震災、特に被災直後、知事は県民の生命と財産を守る総責任者としてじくじたる思いを何度も何度も御経験されたと思います。国が全責任を負うとの放射能対策、地方は判断を国に求め、国は地方に判断を委ねる、これらの繰り返し。国が判断を下す間、被災地は途方に暮れる、国が判断を迷っている間、避難者は憤りを口にし続け、次第に希望をなくした目で諦めを口にします。希望をなくした目でみずから判断し始めます。そんな情景の繰り返しだったことと思います。

 本来であれば、知事が先頭に立ち、県民の命を救う手だてを矢継ぎ早に指示を下し、実行に移さなければなかったときに、みずからが方針を示すことができなかったことが多かったと思います。時間との戦いの中で県民の安全策を打ちにくかったことにじくじたる思いを感じたと思います。

 じくじたる思い、それはみずから恥じ入る気持ちに駆られること、政治家としてその場に立ち、判断と指揮をしようにもし切れなかった知事のじくじたる思いに駆られる姿が想像できます。そのような震災対応を経験された知事に地方分権に対する見解を伺いたいと思います。

 今、国会では政治が風雲急を告げています。しかしながら、胸が躍りません。政治に信頼がなくなっている証拠だろうというふうに思っています。私は、今こそ日本国のあり方を統治のあり方という観点で論じる時期にふさわしいと思っています。そして、被災地の知事だからこそ発信いただきたいと思っています。

 私は、被災地にあって、これまでの制度で対応する限界を実感しています。私たちが声を上げずして、亡くなられた同胞に顔向けできないと思っています。私たち日本国は、これまで何度も何度も災害を経験しながら立ち直ってきた歴史を持っています。被災地の私たちから日本国のあり方について提唱していかずして、亡くなられた同胞に顔向けできないと思っています。私は、今こそ道州制導入の時期だと思っています。

 この道州制は古くて新しい議論です。さまざまな識者が地方分権のあり方を提唱しています。さきに震災対応での国と地方とのやりとりで述べたように、現状の課題は責任者不在、決定権者不在、決定過程が不明確であることに課題があることは明白です。つまり地方分権のあるべき姿は、地方が国に陳情に行かなくて済むこととなります。実にシンプルです。物事は、シンプルにとらえることができたときに前に進みます。

 この道州制のよいところは3つあります。1つは、立法権の移管、地域の特色に合った法整備が可能ということ、2つ目は、財政の国依存体制からの脱却です。地方が公共事業で社会資本を整備しようとしたときに、国からの補助金と起債、わずかな自主財源により実行に移すことができます。地方にとってわずかな自主財源は魅力である反面、国のメニューにのっとった事業を実行に移すことになります。これは、財源依存もさることながら、自主的な判断を阻害することになります。

 例えば道州制下にあれば、消費税の増税について、政府に対して被災3県のみ適用除外を求めることがそもそもあり得なくなります。ニューヨークとワシントンDCの中間に位置するアメリカのデラウェア州のように消費税をゼロ%にし、あわせて会社設立をしやすくする制度設計をして、特色ある地域経営を実現する政策のように、みずからができるのです。

 3つ目は、スケールメリットです。例えば空港、東北には9つの空港があります。一方で、新幹線は青森まで通りました。今回の震災で福島空港が果たした役割があります。一方で、これからの福島空港の存在意義とは直結しないのも事実です。価値を増大させ、地域にとってはなくてはならないという理由のほかに、企業的に経営を成り立たせなければならないという宿命の中で、東北の中で役割分担を図ることがその地域に住む国民にとって利益となるとも言えます。このように、広い視点で全体利益を考え、次の世代に受け継ぐ政策を有権者に選ばれた政治家が経営としてできることが考えられます。

 この3つのほかにも、道州間の競争原理や独自の制度を背景に、世界と直接商取引を進める誘導政策を進めるなどの利点が考えられます。私たち県議会議員と県知事の政治的使命は、県民の幸せの実現にあります。私たちは、行政経営と地域経営を政治的に託されていると言えます。

 そこで、地方分権のあり方と道州制に対する知事の見解を伺います。

 次の質問です。平成23年度包括外部監査報告書が6月19日に提出されました。今回の監査のテーマは「基金の管理と運用について」でした。監査人が、関連する法令または規則、規定等に照らして改善する必要があると判断したものについては「指摘事項」として、経済性、効率性、有効性などの観点から改善する必要があると判断したものを「意見」とされています。

 報告書によれば、出納整理期間中の資金移動の問題点として、ふるさと雇用再生特別基金や緊急雇用創出基金に対して、資金移動の対象年度と基金台帳や基金残高の帳票に不整合が指摘されています。また、減債基金の運用益の基金繰り入れなどについても指摘されています。さらには、減債基金の資金運用方法や基金の目的事業の速やかな実施または利用促進などについて意見がなされています。

 外部監査が制度化されて10年以上がたち、制度として定着している状況にあって、今回の平成23年度包括外部監査報告書における指摘・意見及び改善に関する県の考えを伺います。

 次の質問です。食の安全を守るための大学農学部の設置について伺います。

 昨年の原発事故は、人類が未経験の事態が起きました。我が福島県には、警戒区域として隔離されている地域と生活をしながら除染していく地域とが現出しています。私たちは、原発事故直後に降り注いだ放射性物質を長期間にわたって除染し、管理していきます。また、県民の健康管理のために健康管理体制を整え、県民の命を継続的に守っていきます。さらには、県民の内部被曝の可能性について徹底的に管理と監視をしなければなりません。これから何十年間かこの現実を抱えながら私たちはふるさと再生を目指していきます。

 放射性物質が存在する大地の現実とその大地での営農継続をして地域を守ること、福島県の大地で生産された作物の安全が確立され、その作物を安心して食べ続けるためにも、研究機関の充実、データの蓄積、食に関する提唱機関としても、福島県に大学農学部が必要と考えます。沖縄県に海洋研究を目的に作られた沖縄科学技術大学院大学が創設されたように、我が福島県においても、放射性物質に汚染された農地で営農を継続していくためには農学部の設置が必要と思うが、県の見解を伺います。

 次の質問です。福島県は、復興計画の理念に基づいて各種団体と協働していくという方針を持っています。公の実現や維持において、この協働は地域における共助としても、政策実現に民間活力の導入としても、施策の質の向上とコスト削減策としての民間委託など、これまでにも機能していたものです。県という中間行政にあって、協働を実現していく具体的なイメージをとらえたいと思います。復興の実現に向けて、県は市町村、企業、NPOや地域活動団体等の民間団体との協働をどのように進めているのか伺います。

 次の質問です。県の情報システムについて質問をします。

 先日県は、フェイスブックでの情報発信をする方針を発表しました。情報を発信したり公開したり、情報を守ることも情報を継承することも、公を担う者の意思によってその形が決まります。情報システムは基盤です。どんな組織にあっても、伝達手段を定め、そのために機器を導入し、運用、保守管理するために人員を配置し、供給体制をつくり上げ、受益者がサービスを享受しやすくする。また、情報技術は瞬く間に進歩し続けます。どの技術を取り入れ、活用し、県民利益にかなうかを判断するということはとても重要な政策判断となります。

 そこで、県の情報システムについて、全コストの推移、課題及び目指す将来像について伺います。

 震災時の物資供給体制のあり方について伺います。

 東日本大震災発災直後において、避難者の避難経路、避難所の開設と運営、避難者への物資の供給体制など日々課題と状況が変わり、そのニーズに対応することがいかに困難をきわめたかを検証と課題の抽出を繰り返し、強固な防災体制の見直しに反映させる必要があります。

 県は、これまで防災計画を策定し、防災協定をさまざまな団体などと結び、訓練を重ね、災害等に備えてきました。市町村においても同様です。特に中間行政である県の果たす役割と中間行政だからこそ担う施策を問い直す必要があると考えます。

 県が東日本大震災の発災直後からこれまでに執行されてきた中で、避難所における円滑な物資の確保、供給に向けて、県はどのように対応していくのか伺います。

 次の質問です。県民の健康管理の長期的な仕組みづくりについて質問をします。

 震災があって、これから県民の幸せを追求する政治の役割を果たす上で前提になることが2つあります。大地の除染と県民の長期的な健康管理体制の仕組みづくりです。生きるための大地の再生と健康で暮らすための身体の管理が必要というわけです。

 放射性物質の外部被曝から体を守る危険性以上に、現在では内部被曝からいかに体を防御するかに課題は移っています。現在のホールボディーカウンターによる検査体制を拡充させ、全県民が定期的に検査を受けることができる体制の構築が必要と考えます。

 さらに、これから何十年間もかかって本当の意味で原発事故の収束がなされます。そのことからも、県民の定期的な健康診査の必要を感じます。放射線による健康被害について冷静に科学的にとらえる必要性を認識しつつも、もしも万が一という視点で県民の心と体の健康を確保する政策実行の必要性を感じます。ホールボディーカウンターによる内部被曝検査や健康診査について、全県民を対象に実施すべきと思うが、県の考えを伺います。

 被災直後の要援護者への取り組みについて伺います。

 多種多様な地方行政実務の中でさまざまな事業を仮に仕分けをしていっても、最終的に税金で行う事業の1つは福祉だと思います。例えば障がいについて考えます。

 障がい者とされる方々自身に障がいはありません。社会生活をする上で障がいを感じるので、障がい者として位置づけ、社会的にケアをしていくのです。そして、バリアフリーやノーマライゼーションなどの概念を導入して、障がいを感じるという視点から施策を見直すということが行われるのです。このような視点からの施策実行が社会にとっての幸せの価値を高めると考えます。

 東日本大震災時において、低肺機能患者や人工透析患者など、疾患による社会的弱者などへのケアが課題でした。また、障がいを感じる県民のケアについても課題に直面をしました。

 そこで、人工透析など在宅患者の災害時医療確保の課題と今後の取り組みについて伺い、さらに被災した障がい者、障がい児への支援の課題と今後の取り組みについて伺います。

 東日本大震災と原発事故を経験した福島県は、復興を遂げなければなりません。マイナスをゼロに戻す復旧を迅速に、大胆に実行することはもとより、これまで以上の価値を福島県に創出する必要があります。我が福島県は、これから原発を廃炉にし、高線量の放射性物質で汚染がされた地域を再生し、ふるさとを取り戻します。低線量の放射性物質と共存する地域にあって、身体の保持と生活の質の向上を図ります。

 震災前の福島にはなかった価値は、この災害により与えられた試練にあります。この価値を福島にとって大切な価値に変換していく必要があります。その1つに、県は福島県立医科大学を中心に放射線医学や先端医療の産業集積を図る方針を持っています。

 そこで、県の目指す医療関連産業集積プロジェクトの目指す将来像について伺います。

 次に、県内自主避難者への支援について伺います。

 災害救助法は全県民を対象としています。福島県においては、避難を強いられている県民のほかに、自主的に避難をされている県民がたくさんいます。県外への自主避難者へは家賃の補助があり、県内においては補助がないという現実です。

 被災当時から時間が経過する中で、課題も変わりますが、解決できることも変わります。これまでの同僚議員に対する答弁からも、課題は大きく3つあると県は見解を述べられました。

 1つは、被災当時、地震による全壊世帯を優先で県内借り上げ住宅の供給を行っていたということもその時期の要諦だったと思います。現状は、ニーズも供給状況も変わってきました。

 2つ目は、現在でも自主避難者総数や自主避難の意思を持つ県民の把握、県内間の自主避難者を認めた際の人口動態予測など、不透明なことはたくさんあるでしょう。

 3つ目の、国と東電の賠償対象となり得るかの協議についても、見守る姿勢に映ります。

 問題は幾つかあって、県民の幸せに資するか否かの観点で方針を示すことと実行に移していくことが大切です。

 地域に大きな課題があって、法律で認められていて、あとは運用体制を整えるのみの状況ですから、法にのっとり、法の求める国民利益がかなうよう、自主避難者の県内における避難を認めることが肝要と考えます。災害救助法による救助の対象となっている県内自主避難者も借り上げ住宅に入居できるようにすべきと思いますが、県の見解を伺います。

 以上で私からの質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(斎藤勝利君) この際、時間を延長いたします。

 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 丹治議員の御質問にお答えいたします。

 地方分権についてであります。

 私は、住民が自治の主役であるとの考えのもと、それぞれの自治体が住民とともに地域課題や将来像を共有しながら、みずからの責任において地域のあり方を決め、特色ある地域づくりを行っていくことが目指すべき姿であると考えております。

 今回の震災及び原発事故への対応においては、何よりも地域の実情を踏まえた迅速かつきめ細かな対応が必要とされる中で、国の新たな交付金等について、制度設計の協議に時間を要した上、使途が限定的で使い勝手が悪いなどの課題が依然として残っていることを踏まえ、地域の自主性や主体性を高めていく必要性を改めて強く感じたところであります。

 私は、これまで道州制については、住民自治の確保、新たな一極集中、地域の多様性の喪失などの懸念があることから、慎重に対応すべきとの主張をしてまいりました。現在、福島県が復興・再生に向かっている中で、まずは現行の地方自治制度のもと、国から地方への権限や税財源の移譲、法令による義務づけ、枠づけの見直しなどを着実に進めながら、県民の皆さんや市町村の視点に立って真の分権型社会の実現に取り組んでいくことが重要であると考えております。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

    (総務部長鈴木正晃君登壇)



◎総務部長(鈴木正晃君) お答えいたします。

 平成23年度包括外部監査につきましては、包括外部監査人から報告を受けた資金運用や基金台帳の管理方法等についての指摘及び意見を真摯に受けとめ、各基金管理者に対し速やかに改善措置を講ずるとともに、基金のより適切かつ効果的な利活用を図るよう徹底してまいります。

 今後とも監査委員監査と包括外部監査の二重のチェック機能により、行政の信頼性向上に努めてまいる考えであります。

    (企画調整部長野崎洋一君登壇)



◎企画調整部長(野崎洋一君) お答えいたします。

 農学部の設置につきましては、農業経営の安定のためには、除染とともに放射性物質の除去・低減技術の開発と普及が不可欠であり、現在、県農業総合センターが中心となって大学等との連携のもと、ゼオライト等土壌改良資材やカリ肥料の使用など、新たな技術開発と普及に取り組んでいるところであります。

 農学部の設置は、各大学の主体的な判断を尊重するとともに、今後の状況を見きわめてまいりたいと考えております。

 次に、民間団体などとの協働につきましては、本県の復興のためにはさまざまな主体の力の結集が不可欠であるとの考えのもと、これまでNPOなどが行う地域のきずなづくり活動に対して支援を行うとともに、民間団体などから提案を受け、除染技術の実証や雇用の創出等に一緒に取り組んでいるところであります。

 今後とも本庁各部局と各地方振興局が連携して民間団体などとの協働を進め、復興計画の着実な推進に取り組んでまいります。

 次に、県の情報システムにつきましては、その全コストは平成20年度以降、約40億円、約30億円、約50億円、約43億円と推移し、今年度は約35億円で、開発経費については、システムの更新に伴う年度間のばらつきがありますが、運用経費については減る傾向にあります。

 また、部局ごとにシステムを構築したことによる職員認証機能の重複など幾つかの課題があるため、今後重複した機能を統合するなど情報システム全体の最適化を図ってまいりたいと考えております。

    (生活環境部長荒竹宏之君登壇)



◎生活環境部長(荒竹宏之君) お答えいたします。

 避難所における円滑な物資の確保、供給につきましては、避難所ごとの避難者の構成などに応じた多様なニーズを的確に把握するため、市町村とともに避難所運営マニュアルを見直すこと、必要な物資を確実に調達するため、量販店などとの協定の拡充を図ること、各避難所に迅速・的確に物資を供給するため、トラック協会などとの連携を強化することなどに引き続き取り組んでまいります。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 内部被曝検査につきましては、現在子供や妊婦を優先に順次地域を拡大して実施しているところであり、今後とも他の実施機関と連携しながら、希望者全員の検査実施を目指してまいる考えであります。

 また、健康診査については、県が実施している県民健康管理調査において健診対象者を拡大して実施するなど、全ての県民が健診を定期的に受診できる仕組みを構築することとしたところであります。

 次に、在宅患者の災害時医療につきましては、被害の大きかった被災地では、患者の所在や状況の把握が困難をきわめ、また人工透析では、使用する医療用水が不足し、患者が県外まで避難を余儀なくされるなど、地域や疾患に応じてそれぞれに課題があったと考えております。

 今後こうした課題を踏まえ、災害時においても在宅患者の医療が適切に確保されるよう検討してまいりたいと考えております。

 次に、被災した障がい者、障がい児への支援につきましては、速やかな安否確認や災害情報の提供、それぞれの障がいに対応した避難誘導、被災者への支援体制の構築などが課題と考えております。

 今後は、市町村が作成する災害時要援護者避難支援計画を踏まえ、地域の方々や福祉事業者等が連携できるよう、自立支援協議会における支援方策の検討などの実施により、障がい児者の支援に取り組んでまいりたいと考えております。

    (商工労働部長伊東正晃君登壇)



◎商工労働部長(伊東正晃君) お答えいたします。

 医療関連産業集積プロジェクトにつきましては、カプセル内視鏡など22件の製品開発を補助事業に採択するとともに、医療関連産業の28社を立地補助金の対象企業に指定するなど強力に推進しているところであります。

 今後は、製品開発補助の追加募集や医薬品関連産業支援拠点の整備、海外展示会への出展支援等により、県内企業の新規参入や企業誘致、さらには海外への販路拡大を一層促進し、グローバルな医療関連産業ハブ拠点の形成に積極的に取り組んでまいる考えであります。

    (原子力損害対策担当理事鈴木淳一君登壇)



◎原子力損害対策担当理事(鈴木淳一君) お答えいたします。

 災害救助法による県内自主避難者の借り上げ住宅への入居につきましては、国は東京電力の賠償の実施状況も見据えながら慎重に対応したいとしております。

 県といたしましては、自主避難者の実態把握に努めるとともに、賠償の動きや市町村の意向等も踏まえながら、引き続き国との協議を進めてまいります。



◆3番(丹治智幸君) 最後なので、企画調整部長に再質問いたします。

 農学部の設置でありますが、県は農業総合センターなどを活用し、さらには多くの大学から研究者に研究をしていただいているというのが現状なんだろうというふうに思っています。これは、少し考えてみていただきたいんです。

 この福島県は今戦いの渦中です。戦うためには、いろんな道具や何やら食料とか全て調えて何十年も戦っていくんです。この場合は、農業に関する知見を高めて、これから何十年もこの汚染された大地を除染をしながら、そして生産をして私たちはこの県土で生きていくんです。そのためにも大学の農学部という切り口がどうしても必要だなというふうに思っています。

 これは、医学部がもしこの福島県になかった場合を想定してください。私たちには福島県立医科大学があって、その医科大学を中心に先端医療の集積を図るとか医療の研究等をつくっていくとか、そういった具体的なビジョンがあと5年ぐらいでというような感じで進めていくことができます。それは、同様にこの地域で健康管理をしながら私たちは生きていく上で必ず食べ物というのは、そして飲み水というのは必要なわけでありますので、大学という切り口が必要なんだろうというふうに思っています。

 ですので、今御答弁にあったのは、今の現有施設の中で研究などを進めながら、そして各大学などの協力を得ながら、そして私立などの大学の推移を見守るという答弁でありましたが、一歩踏み込んで県の方針をもう一度お示しをいただきたいと思います。



◎企画調整部長(野崎洋一君) 再質問にお答えをいたします。

 先ほど申し上げましたように、県には県農業総合センターという充実した試験研究機関がございます。その中で、県は国あるいは先ほど申し上げましたように大学等と連携しながら、今後も汚染された農地で営農を継続していくための研究、人材育成等について努めていくというふうにしております。

 さらに、農学部の設置等については、先ほど申し上げましたように、各大学でもしそういう動きがあれば、またそういうお話を十分お聞きをした上で県としての対応はまた考えていかなくてはならないというふうに思っておりますけれども、現在、県のこういう研究機関、それから国の研究機関、そういう中で県としては全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに考えております。



○副議長(斎藤勝利君) これをもって、丹治智幸君の質問を終わります。

 本日は、以上をもって議事を終わります。

 明6月27日は、定刻より会議を開きます。

 議事日程は、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第18号までに対する質疑並びに議案撤回の件及び請願撤回の件であります。

 これをもって、散会いたします。

    午後5時1分散会