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長野県 上田市

平成24年  6月 定例会 06月22日−一般質問及び質疑(代表)−03号




平成24年  6月 定例会 − 06月22日−一般質問及び質疑(代表)−03号







平成24年  6月 定例会





平成24年6月22日(金曜日)

 午後1時2分開議
 午後3時19分散会

議 事 日 程
   午後1時開議
 1、日程第1 県の一般事務に関する質問
 2、日程第2 知事提出議案第1号から第17号まで
        付議議案に対する質疑
 3、休会の件

本日の会議に付した事件
 1、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第17号までに対する質疑
 2、休会の件

出 席 議 員
      1番  先 崎 温 容 君    2番  鈴 木   智 君
      3番  丹 治 智 幸 君    4番  斎 藤 健 治 君
      5番  佐 藤 雅 裕 君    6番  遊 佐 久 男 君
      7番  矢 吹 貢 一 君    8番  本 田 仁 一 君
      9番  椎 根 健 雄 君   10番  佐久間 俊 男 君
     11番  紺 野 長 人 君   12番  円 谷 健 市 君
     13番  宮 本 しづえ 君   14番  山 田 平四郎 君
     15番  小 林 昭 一 君   16番  阿 部   廣 君
     17番  西 山 尚 利 君   18番  勅使河原 正之 君
     19番  長 尾 トモ子 君   20番  安 部 泰 男 君
     21番  水 野 さちこ 君   22番  星   公 正 君
     23番  古 市 三 久 君   24番  石 原 信市郎 君
     25番  宮 下 雅 志 君   26番  長谷部   淳 君
     27番  渡 辺 義 信 君   28番  桜 田 葉 子 君
     29番  杉 山 純 一 君   30番  満 山 喜 一 君
     31番  佐 藤 金 正 君   32番  柳 沼 純 子 君
     33番  今 井 久 敏 君   34番  ? 野 光 二 君
     35番  坂 本 栄 司 君   36番  佐 藤 政 隆 君
     37番  立 原 龍 一 君   38番  宮 川 えみ子 君
     39番  阿 部 裕美子 君   40番  吉 田 栄 光 君
     41番  太 田 光 秋 君   42番  斎 藤 勝 利 君
     43番  平 出 孝 朗 君   44番  清 水 敏 男 君
     45番  甚 野 源次郎 君   46番  本 田   朋 君
     47番  川 田 昌 成 君   48番  亀 岡 義 尚 君
     49番  三 村 博 昭 君   50番  神 山 悦 子 君
     51番  佐 藤 憲 保 君   52番  遠 藤 忠 一 君
     53番  小桧山 善 継 君   54番  青 木   稔 君
     55番  宗 方   保 君   56番  西 丸 武 進 君
     57番  渡 部   譲 君   58番  瓜 生 信一郎 君

説明のため出席した者
 県
       知     事     佐  藤  雄  平 君
       副  知  事     内  堀  雅  雄 君
       副  知  事     村  田  文  雄 君
       直 轄 理 事     齋  須  秀  行 君
       安全管理監(兼)    齋  須  秀  行 君
       総 務 部 長     鈴  木  正  晃 君
       企 画 調整部長     野  崎  洋  一 君
       生 活 環境部長     荒  竹  宏  之 君
       保 健 福祉部長     菅  野  裕  之 君
       商 工 労働部長     伊  東  正  晃 君
       農 林 水産部長     畠     利  行 君
       土 木 部 長     渡  辺  宏  喜 君
       会 計 管 理 者     斎  藤     隆 君
       出納局長(兼)     斎  藤     隆 君

       原子力損害対策     鈴  木  淳  一 君
       担 当 理 事

       子 育 て 支 援     鈴  木  登 三 雄 君
       担 当 理 事

       企 画 調 整 部     八  木  卓  造 君
       避 難 地 域
       復 興 局 長

       企 画 調 整 部     小  松  信  之 君
       文 化 スポーツ
       局     長

       商 工 労 働 部     星     春  男 君
       観 光 交流局長

       農林水産部技監     田  村     完 君
       土 木 部 技 監     遠  藤  光  一 君
       総 務 部政策監     小  野  和  彦 君

 知 事 直 轄
       秘書課長(兼)     尾  形  淳  一 君

 総  務  部
       総 務 課 長     徳  永  勝  男 君
       総 務 部 主 幹     小  柴  宏  幸 君

 企  業  局
       企 業 局 長     森  合  正  典 君

 病  院  局
       病院事業管理者     ?  地  英  夫 君
       病 院 局 長     佐  原  輝  一 君

 教 育 委 員 会
       委  員  長     遠  藤  由 美 子 君
       教  育  長     杉     昭  重 君

 選挙管理委員会
       委  員  長     菊  地  俊  彦 君
       事 務 局 長     石  本     健 君

 人 事 委 員 会
       委  員  長     大 須 賀  美 智 子 君
       事 務 局 長     甲  賀     敬 君

 公 安 委 員 会
       委  員  長     長 谷 川  百 合 子 君
       警 察 本 部 長     平  井  興  宣 君

 労 働 委 員 会
       事 務 局 長     鈴  木  千 賀 子 君

 監 査 委 員
       監 査 委 員     美  馬  武 千 代 君
       事 務 局 長     二  瓶  辰右エ門 君

 議会事務局職員
       事 務 局 長     今  泉  秀  記 君
       事 務 局 次 長     小  椋     正 君

       事 務 局参事兼     水  野  成  夫 君
       政 務 調査課長

       総 務 課 長     村  越  徳  也 君
       議 事 課 長     山  口     浩 君

       議 事 課主幹兼     野  木  範  子 君
       課 長 補 佐

       議事課主任主査     塚  原  隆  光 君

       議事課主任主査     長 谷 川  利  嗣 君
       兼 委 員会係長





    午後1時2分開議



○議長(斎藤健治君) ただいま出席議員が定足数に達しております。

 これより本日の会議を開きます。





△県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第17号までに対する質疑





○議長(斎藤健治君) 直ちに日程に入ります。

 日程第1及び日程第2を一括し、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第17号まで、以上の各案に対する質疑をあわせて行います。

 通告により発言を許します。13番宮本しづえ君。(拍手)

    (13番宮本しづえ君登壇)



◆13番(宮本しづえ君) 日本共産党の宮本しづえです。私は、日本共産党県議団を代表して質問いたします。

 大震災と津波、原発事故から既に1年3カ月余が経過しました。福島県は復興に向かって懸命の努力が始まっているものの、今なお16万人が避難生活を余儀なくされ、そのうち6万2,000人は県外に避難し、いつ戻れるかもしれない不安と将来展望が見えない状況に置かれています。

 今、政治が被災県民に寄り添い、支援する具体的対策が強く求められています。しかし、国政では社会保障と税の一体改革によって、被災者を増税により生活困難に追い込み、復興に大きな障害をもたらそうとしています。知事はこの改革をどう受けとめ、対処されるか伺います。

 次に、原発事故の基本的認識について伺います。

 この間、東電はもとより、民間、政府、国会と各事故調査委員会が今回の事故原因解明調査を行い、幾つかの報告がなされています。民間事故調査委員会報告では、地震の直後に原発建屋内部は水蒸気が充満、明らかに放射能を帯びた冷却水が漏れていたと現場作業員が証言しており、津波以前にパイプの破損が起きていたことを明らかにしています。

 津波対策については、既に2006年の段階で国と東電は合同の勉強会を開き、対策の必要性を認識していたのに、国もその対策を指示せず、東電はそれよりも安易な対策すら経費がかかると対応しなかった経過が明らかにされました。それなのに、今月20日出された東電の事故調査委員会の最終報告は、想定外の津波による天災だとしてみずからの責任を棚上げしたことに対して、当事者意識の欠如だ、徹底した原因究明をとの批判が各方面から出されています。

 昨年9月、枝野経済産業大臣は「人災だ」と国会で答弁、民間事故調査委員会でも人災だと指摘する意見も出されています。今回の事故が安全神話のもとで安全対策をないがしろにしてきた国と東電によって引き起こされた揺るがしようのない人災であることは明らかなのです。

 福島県は、佐藤栄佐久前知事時代、プルサーマル導入を一旦決めたものの、県民の批判を受けて原発の安全性を独自に検討し、2002年、国に対して原発の基本にかかわる7つの疑問点を指摘、プルサーマル受け入れを撤回したのです。しかし、佐藤雄平知事にかわって立場は一転、国、東電の安全対策後回しの姿勢を容認し、科学的な検証もないままに2010年、プルサーマルを受け入れ、より危険な原発運転へと大きくかじが切られていったのです。その点では、県も国、東電と同様、重大な責任は免れません。この時点での津波対策の必要性について、県はどう認識し、対応されたのか伺います。

 原発を推進してきた人たちが人災との認識に立ってみずからとってきた態度を反省し、真摯に事故と向き合うことなしには、的確な事故の対策もとられないし、福島県民の不安も払拭できないばかりか、完全賠償による福島県民生活の復興・再建もできません。

 先日、東電の福島被災者支援対策室長に会った際に事故の認識を聞いたところ、「人災か天災かの二者択一を迫られれば、私は天災と答えてきました。」と述べて、人災であることを否定しています。改めて知事はこの間の事故調査委員会の報告を踏まえて今回の事故を人災と認められるか、認識をお示しください。

 福島原発事故検証が半ばなのに、国は大飯原発の再稼働を政治判断しようとしていることは重大です。原発再稼働は、福島原発事故の教訓を踏まえ、科学的知見に基づいて対応すべき性格の問題です。国みずからが示した当面する最低の安全対策とした防潮堤もなければ免震重要棟もない、フィルターつきベント設備もないなど、再稼働できる条件は全くありません。

 県内では、既に川俣、浪江町議会や飯舘村議会、そして南相馬、二本松、会津若松、喜多方市議会が次々と再稼働反対の意見書を議決しています。福島県としても国に再稼働中止を強く求めるべきですが、見解を伺います。

 政府は、間もなく福島復興再生特措法に基づく基本方針を閣議決定します。ここにどれだけ福島の具体的な要求が盛り込まれるかが、復興の内容とスピードを決めると思います。

 そこで、以下の基本的立場に立って基本方針が策定され、具体化が図られるよう求めるべきと考えます。第1に、原発事故で被災した全ての県民を支援する立場に立つこと。第2に、放射能汚染の不安を払拭し、安心して住み続けられる福島県をつくるために徹底した県民健康管理を行うこと。第3に、避難指示区域の見直しは被災住民の意見、要望を十分に反映すること。以下、この立場から具体的事項について質問します。

 まず、徹底した県民健康管理についてです。

 福島でこのまま子育てしてもいいのだろうか、県民のこの不安の最大の理由は低線量被曝による健康への影響です。福島市の調査では、今年3月末と4月末のわずか1カ月の間に避難者数が258人も増加したことが明らかになりました。

 低線量被曝の影響は未解明で、被曝は少なければ少ないほどよいというのが専門家の共通した知見であり、将来発生するかもしれない身体的症状、既に発生している精神的不安に最大限対応し、県民の命を守る強いメッセージを示すことが何よりも重要です。

 県が全県民対象に行っている県民健康管理基本調査のアンケート回収率はいまだに22.6%にすぎず、これでは全県民を掌握することは到底不可能です。アンケートの回収の有無にかかわらず全県民の健康を管理する仕組みを早期に確立すべきですが、見解をお示しください。

 福島医大が健康管理を一括して行うという方式は、県民1人1人の健康を守るという観点が希薄です。健康調査の責任者を務める山下俊一福島医大副学長は、医大の健康管理センターの体制は設備も人員も全く不十分で、県民要求にこたえられないことを認めています。県民1人1人の健康をチェックし、管理するために、早期に市町村が実施する方式を検討すべきと考えますが、見解を伺います。

 現在市町村や各保険者が実施主体となって行われている各種健診を実施機関任せにせず、県の責任で健診無料化して全県民にいち早く健診を受けてもらい、低線量の影響がまだあらわれにくい段階でしっかりデータベース化することこそやるべきですが、県の考えを伺います。

 子供の医療費が18歳まで無料化となり、歓迎されていますが、県民の要求はそこにとどまらず、18歳を超えても将来起きる可能性のあるがん等の発生に対応できる医療費無料化を求める声に発展してきています。

 浪江町は、全町民に健康手帳を交付し、長期にわたり健康を管理する方針を明らかにしました。同時に、国に対して全ての町民の医療費を無料化するよう求めたのに対して、平野復興大臣は「検討する」と答えていることが明らかになりました。この要求は、浪江町だけでなく全県民の共通したものになろうとしています。福島県として全県民の医療費無料化を国に求めるべきと思いますが、見解を伺います。

 県は、県民健康管理基金を活用して18歳以下の県民の医療費無料化を実施する方針ですが、どの程度の期間、対応可能と考えているのか伺います。また、恒久的な財源の確保についてどのように考えているのか伺います。

 県民が最も不安に感じている将来のがんの発生に対する検診制度の拡充が求められます。福島県は、この点では全国におくれをとりました。地域がん登録実施施設はようやく県内21施設になったものの、県立のがんセンターはありません。

 この際、他県からのおくれを一気に取り戻し、しっかりとしたがん対策に取り組む先進県とするためにがん対策推進条例を制定し、その上で県立がんセンターの建設に取り組むべきと考えますが、県の考えを伺います。

 次に、被災者支援について伺います。

 浪江町の復興ビジョンは、原発に依存しないまちづくりとともに、全国どこに避難していようと町民として支援する立場を鮮明に打ち出しました。このビジョンは、ただ帰還条件を整備するだけでなく、今後も町外での避難生活を選択せざるを得ない町民を被災者として支援するというもので、町民に希望を示すものだと思います。福島県復興計画においても、県内外への避難者を含めて全ての県民を支援の対象としていると思いますが、県の認識はどうか伺います。

 その上で、まず県内に自主的に避難している避難者への支援をどのように行っていくのかについて伺います。

 先月、自主避難する権利を求める会の皆さんが、何の支援もしない福島県に対して、自分たちを同じ県民として県外避難者同様に家賃などの支援を行ってほしいと要望書を提出しました。これに対して県が今月出した回答は、現時点では困難だという極めて冷たいもので、関係者からは怒りの声が上がっています。県外に自主避難すれば避難者支援が受けられるわけですから、これでは自主避難者は皆県外に出ていけと言っているようなものです。

 今月11日、共産党が行った政府交渉の席で、国土交通省の担当者は「賠償もあるので、二重取りになる可能性がある。」とまで述べました。しかし、賠償に要求どおりには応じない東電の姿勢を見れば、すぐに対応できるかは不透明ですし、請求から支払いが実行されるまでにも時間がかかります。それを承知の上で「賠償で」と言うなら、それは実質避難者を見捨てるようなものです。県は、本当に賠償で解決できる問題ととらえているのでしょうか。

 福島県は、災害救助法に照らして不平等が生じている現状を直視し、被災者支援の実施主体としてまず自主避難者の支援を行い、その上で国に財政負担を求めるべきですが、見解を伺います。

 県外に避難した県民でも借り上げ住宅支援が受けられずに困っている事例はあります。ある方は、宮城県に避難したら、家賃は基準額以内なのに、宮城県が広さの条件を付したために借り上げ住宅支援が今もって受けられない状態に置かれています。この方に限らず、公営住宅以外の支援は行わない府や県があること、既に新たな申請を締め切ってしまった県があることなどで、県外で支援を継続しているのは23県しかなく、支援を受けられない避難者がいることは明らかです。県は、借り上げ住宅支援を受けられない実態をどのように把握されているか伺います。

 新規申請受付を終了した県には再開を要請すべきですが、見解を伺います。

 災害救助法では、住宅の提供を避難所という現物提供とともに、被災者が自ら借りた住宅に家賃支援する現金給付もできるとしています。個別に救済する必要がある場合は、現金給付の方法をとる等の対策で全ての避難者を救済すべきですが、見解を伺います。

 住宅被災者支援についても同様のことが起きています。災害救助法では、安全な住まいの確保という観点から、住宅が全壊または半壊程度に被災し、なおそこに住み続ける場合、住宅の応急修理のための経費を52万円を限度に負担する仕組みになっています。本県において応急修理に該当する被災者数はどの程度あると把握されているか伺います。

 また、それに対して応急修理の申請を受け付けた件数は何件になっているかお示しください。

 いわき市や郡山市のように地震被害が大きかった地域では、今なお災害査定が終了していません。今年の3月末でいわき市では3,155件、郡山市では868件の調査積み残しが報告されているのです。こういう実態がわかっているのに、応急修理の申請を締め切ってしまったのはどういうわけでしょうか。被災者支援の責任者としての県の見解をお示しください。

 応急修理の申請受付を直ちに再開すべきですが、見解を伺います。

 同時に、一部損壊住宅や宅地被害などの被災者のために、福祉、人権の立場で支援策を講じることが求められています。一部損壊住宅や宅地の被害に対する県独自の支援策について見解を伺います。

 さらに、住宅が不足している現況に鑑みても、県は被災自治体の代行事業という形にとらわれずに、県営住宅縮小の従来方針を転換して復興公営住宅を県営住宅として整備すべきと思いますが、見解を伺います。

 次に、除染について伺います。

 福島県から県外への避難者が6万2,000人と6万人台から減らないのは、何よりも放射能の不安が大きいためです。この不安解消のためには、しっかりした除染を実施するしかありません。しかし、除染の効果的・効率的な方法はまだ具体的に示されておらず、市町村は手探りの状態で除染に取り組まなければならないのが現状です。

 先日環境省の担当者に要請に行ってきましたが、国もまだ効果的な除染方法を確立できていないとの回答でした。でも、住民は待てません。遅々として進まない除染にしびれを切らして避難を選択せざるを得ない状態に追い込まれていることが福島市の避難者数にあらわれていると思います。子育て中の世帯を初め市町村の計画による除染の順番は待てないという人たちが個人的に業者に依頼して除染を実施したものも負担の対象にすべきです。

 二本松市は、今後2年間で住宅の除染を終了させたいとして、個人的に業者に依頼したものについても市が負担し、県に請求する方法をとる方針と伝えられています。私が福島市の担当者と懇談した際にも国に要請しているとのことでした。この問題について国の担当者の見解を求めたところ、国は市町村の除染計画策定以前に個人的に行ったものについては負担すると言うものの、これから行う場合については明言しません。

 除染に要する経費は、本来個人が負担すべきものではありません。このため、県は個人が除染に要した費用について確実に支払いがなされるように国に求めるべきと思いますが、見解をお示しください。

 また、県民1人1人が放射線量が高いホットスポットがどこかをはかって自らの身を守れるように支援することも重要です。希望する全世帯に放射線量測定器を配布し、効果的・効率的な除染に向けて県民が身の回りの放射線量を自ら確認できるようにすべきと思いますが、県の考えを伺います。

 次に、賠償について伺います。

 県民の暮らしとなりわいの再建にとって、完全賠償は当面する最大の課題です。先日伺ったJA県中央会の庄條会長は「JA県全体の賠償は請求に対して79%にとどまっている。」と話しており、賠償が進んでいないいら立ちが伝わってきました。また、先日は相馬市で「津波被害だけなら事業再開可能だが、放射能汚染による被害で再開できないのに、東電は津波が原因として賠償しようとしないために困っています。」という自営業者のお話を伺いました。諦めかけている業者も出始めているといいます。

 1999年のジェー・シー・オー事故の際には、東海村は現在の福島県損害対策協議会と同様の組織をつくり、ほぼ全員の賠償を勝ち取ったと報告されています。福島でも、県レベルにとどまらず、市町村にも同様の協議会をつくり、漏れなく請求を支援することを検討すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 東電は、県民の精神的損害について、会津地方は全く対象とせず、県南は子供と妊婦に1人20万円の賠償をするとしました。これに対して、福島県は国から来た応急対策基金の一部300億円を活用し、給付金を支給する方針を決定し、専決処分で実施しましたが、このことで東電の賠償責任を免罪してはなりません。

 この間、県は全県民に対して賠償せよと求めてきたように、県南や会津地方に対しても中通り、いわきと同様に賠償がなされるのは当然のことです。東電が県の給付金の支給に対して30億円の寄付を行うとしたことには、どこでも県民の大きな怒りの声が上がっています。精神的損害賠償金の肩代わりをするのであれば、あくまでも東電に請求すべき性格のお金であることをはっきりさせるべきだったと思いますが、給付金とした理由をお示し下さい。

 県内の避難指示対象区域外における東電の精神的損害等の賠償の進捗状況をお示しください。

 県南及び会津地方に対する給付金は、市町村が申請受付となります。また、賠償は市町村の協力のもとで東電に個人情報が提供されて、賠償手続が行われています。賠償、給付金、いずれも市町村は進捗状況を掌握し、漏れない対策を講じる必要があると考えますが、どのように対処するのか伺います。

 東電の賠償が進まない場合に仮払いできる現行制度は観光業に特定しているため、国の仮払い法を見直して賠償全てに活用できるようにすべきとの要望が出されています。現行制度の早期見直しを国に求めていく必要がありますが、県の考えをお示しください。

 国から警戒区域、避難指示区域を放射線量で3分割して、新たな避難地域指定を行う避難区域の見直し案が示されましたが、放射線量で地域が線引きされ、新たな分断が起きること、賠償と連動し、打ち切りの根拠にされるのではないかと、関係住民から強い不安の声が上がっています。

 昨年9月に避難指示解除された広野町を初め旧緊急時避難準備区域について、今年3月に出された中間指針第2次追補で今年の8月を目安に賠償を打ち切る方針が出されたら、ごうごうたる批判にさらされて一旦撤回しました。避難指示解除されたからといって住民生活がもとに戻れるわけではなく、広野町で実際に戻った住民は340人程度にすぎないのです。川内村も同様です。除染も進まない中では、圧倒的住民は帰還できないと判断しているのです。

 4月16日に避難区域見直しを受け入れ、警戒区域が解除された南相馬市小高区の住民は、初めは喜んで自宅に戻ってみたものの、上下水道も使えず掃除もできない、ごみは宅地の隅に保管してくれと言われ、とても生活再建などできる状態ではなく、帰るたびに朽ちていく自分の家を見て希望が絶望に変わり、怒りの声が上がるとともに、帰還を諦める住民も出ています。

 生活再建の見通しが全く立たないうちに賠償の打ち切りなど到底あり得えず、避難区域見直しと連動できる問題でないことは明瞭だと思います。避難区域見直し後においても賠償は継続されるべきと考えますが、県の考えをお示しください。

 また、県が昨年7月の国への重点要望の際に賠償金への非課税措置を求めていましたが、国は検討するとしており、引き続く取り組みが重要です。県の見解を求めます。

 受けた被害の完全賠償を実施させる上で、財源は大事な課題です。原発建設、資金調達にかかわり利益を上げてきた関連企業にも拠出させる福島原発事故被害補償基金の創設を国に求めるべきと思いますが、県の見解を伺います。

 長期避難につれて、身体的問題だけでなく、精神的にも展望が見えずに追い詰められ、自ら命を絶つ人が相次ぎ、震災関連の自殺者数は既に15人に上り、対策が求められていますが、県の対応策を伺います。

 次に、米の全袋検査について伺います。

 国は、100ベクレルを超す地域は作付自粛を求めました。このこと自体、農家の誇りも意欲も奪うもので、農家が受け入れられないのは当然であり、福島県の判断で作付を行い、今年の県産米は全袋検査する方針で取り組みを始めました。しかし、あくまで自主検査という性格づけです。それでは、本来責任を持つべき国や東電の責任が曖昧となり、財政負担を求める根拠がなくなります。全袋検査は、国と東電が責任を負うべきと思いますが、県の考えを伺います。

 全袋検査の仕組みづくりを巡ってもさまざまな矛盾が噴出しています。まず、全袋検査の実施主体が市町村ごとに設置された地域協議会とされ、この協議会が検査機器の選定から検査場所、要員の確保、運搬方法、検出値全てに責任を負わなければなりません。これは大変困難な事業です。検査機器は、注文台数によって値段が異なり、果たして全県で何台になるのか全くわからない状態で決めろと言われても決めようがないとの声も上がっています。全袋検査機器の選定状況をお示しください。

 検査機器を設置するための場所の確保、米を運搬する経費は賠償で対応する方針のようですが、これらも含めてワンセットであり、一部分だけを賠償にするのは不自然ですし、秋口の米の出荷までに間に合わない可能性もあります。全袋検査に要する経費は県が一括して負担すべきと思いますが、見解を伺います。

 全袋検査は法令等に基づく検査として実施すべきと思いますが、県の考えを伺います。

 最後に、只見川流域の大水害対策について伺います。

 私は、今年の4月に現地視察し、金山町長や只見町長から要望をお聞きしました。洪水調節機能を持たせてほしいというのが要望でした。

 県が提唱して設置された情報連絡会議の第5回会議の席上で、電源開発は、奥只見ダム、田子倉ダムの通常水位を洪水期に限定して2メートルから3メートル下げて、実質洪水調節機能を持たせる方針を初めて明らかにしました。これは画期的な前進です。このことが十分に理解されていない感があります。県は、国に対して水位低下による下流域への効果について住民への丁寧な説明を行うよう求めるべきです。

 同時に、その必要性を認めたこと自体、災害とダム操作の因果関係を示していると思いますので、災害原因の検証を徹底して行うようあわせて国に求めるべきと考えますが、見解を伺い、私の質問を終わります。(拍手)



○議長(斎藤健治君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 宮本議員の御質問にお答えいたします。

 社会保障・税一体改革につきましては、人口構造の変化に対応した社会保障制度の構築とそのための安定的な財源の確保を図る上で極めて重要な課題であると認識をしております。

 また、この改革に当たっては、国においては、地方の声をよく聞くとともに、震災及び原子力災害の影響やその後の経済社会情勢を十分に踏まえたものとしていくことが必要であると考えております。

 今後とも私は、本県の被災者の皆さんの厳しい現状を踏まえ、震災、原子力災害からの復興・再生を最優先に取り組んでまいる考えであり、国においても、「福島の再生なくして日本の再生なし」と野田総理が力強く発言された言葉の重みをしっかりと受けとめ、被災地の復興を何よりも優先して取り組んでいただきたいと考えております。

 次に、事故原因の認識についてであります。

 2月に公表された福島原発事故独立検証委員会、いわゆる民間事故調査委員会の報告書において、この事故が人災の性格を色濃く帯びているとの指摘や、人災の本質は過酷事故に対する東京電力の備えにおける組織的怠慢であるとの指摘がなされております。

 事故原因等については、現在も政府事故調査委員会等において最終報告に向けた取りまとめ作業が行われており、原子力安全規制を一元的に担う国の責任において明らかにされるべきものと認識をしております。

 今後とも私自身が先頭に立って、東京電力に対し、事故の収束、迅速かつ十分な賠償にこれまで以上に全力で取り組むよう強く求めてまいります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させますので、御了承願います。

    (企画調整部長野崎洋一君登壇)



◎企画調整部長(野崎洋一君) お答えいたします。

 原子力発電所の再稼働につきましては、何よりも住民の安全・安心の確保を最優先に対応すべきであると考えております。

 関西電力大飯原子力発電所について、東京電力福島第1原子力発電所事故の検証さえ終わらず、安全規制体制も確立しない中で国が再稼働を決定したことは、被災県として非常に残念な思いであります。

 県といたしましては、国に対し、大飯原発を含め、再稼働の判断に当たっては、事故を検証し、安全規制体制を確立した上で、住民の安全・安心の確保を最優先に対応するよう強く求めてまいります。

 次に、復興計画につきましては、東日本大震災、さらには新潟・福島豪雨など一連の災害からの復興に向けた取り組みを総合的に示すものであり、全県民のための復興計画としてその推進に取り組んでいるところであります。

    (生活環境部長荒竹宏之君登壇)



◎生活環境部長(荒竹宏之君) お答えいたします。

 原子力発電所の津波対策につきましては、プルサーマル受け入れ当時、東京電力においては、最新の知見に基づき、最大5.7メートルの津波を想定した対策を講じ、原子炉の運転に支障がないことを確認しており、発生し得る津波の規模や影響も含めて、さらなる知見の拡充に向けた取り組みを進めているものと認識しておりました。

 県といたしましては、国及び東京電力に対し、データの蓄積や知見の拡充を図り、津波対策を含む耐震安全性の確保に着実に取り組むよう求めていたところであります。

 次に、個人が除染に要した費用につきましては、原子力政策を国策として推進してきた国や事故の原因者である東京電力が負担すべきであると考えております。

 県といたしましては、引き続き国において速やかに適切な費用負担や合理的かつ簡易な支払いが行われる仕組みを構築するよう求めてまいります。

 次に、身の回りの放射線量の確認につきましては、自動車走行サーベイの実施や約6,000台の測定機器を全市町村に配備するなど、地域の実情に応じた詳細な汚染状況の把握に努めてまいりました。

 今後は、これらに加え、京都大学と連携して機器の小型化や位置情報把握機能の精度向上を図ることにより、自動車走行サーベイシステムの市町村への普及や歩きながら連続測定できるシステムの導入など、効果的・効率的な除染の前提となるきめ細かな放射線量の把握に努めてまいる考えであります。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 県民健康管理調査につきましては、外部被曝線量を推計する基本調査や発災時おおむね18歳以下の全ての子供を対象とした甲状腺検査などに取り組み、さらに健康診査については、既存の健診制度も活用しながら、これまで受診機会がなかった方も含め、全ての県民が何らかの健診を定期的に受診できる仕組みを構築することとしたところであり、これらの調査や検査を長期にわたり継続して実施することにより、将来にわたる全県民の健康の維持増進を図ってまいる考えであります。

 次に、県民の健康管理につきましては、今回の原発事故を踏まえ、県民の健康を長期にわたって見守っていく必要があることから、継続的な調査や検査を確実に行うため、県民健康管理調査の拠点として整備を進めている県立医科大学において、関係機関、学会等との連携を図りながら実施していくこととしたところであり、今後市町村との連携をさらに深めながら県民健康管理調査にしっかりと取り組んでまいる考えであります。

 次に、健診につきましては、従来からの特定健診やがん健診の無料化は実施主体である市町村や医療保険者等の判断によるものと考えておりますが、県民健康管理調査においてこれまで健診の対象とされていなかった方についても県の負担により新たに受診機会を設けるなど、全県民の受診機会を確保することといたしました。

 また、健診などの各種検査や調査等の記録を県立医科大学に整備するデータベースにおいて長期にわたって管理することとしており、現在このデータベースの構築に向け具体的な検討を進めているところであります。

 次に、全県民の医療費無料化につきましては、県民に放射線被曝に起因する健康被害が発生した場合に医療費の無料化等の援護措置が国の責任において講じられる必要があると考えており、その旨を福島復興再生特別措置法に基づく復興再生基本方針に明記するよう国に対し強く求めているところであります。

 次に、がん対策につきましては、平成20年3月に策定した福島県がん対策推進計画により総合的かつ計画的に進めているところであり、今年度この計画について震災後の本県の現状や課題を踏まえた見直しを行い、しっかりと取り組んでいく考えであります。

 また、現在県立医科大学においてがんの専門的な医療機能を持った放射線医学に関する研究・診療拠点整備の検討が進められており、この中で最先端の検査機器の導入等によるがんの早期発見や早期治療に向けた医療体制の強化を図り、本県のがん対策を一層推進してまいる考えであります。

 次に、震災関連の自殺につきましては、長期化する避難に伴う将来の生活や健康への不安などが心の負担となり、引きこもり等の状況にある避難者への訪問支援が喫緊の課題であると認識いたしております。

 このため、ふくしま心のケアセンターにおいて臨床心理士等の専門職が市町村社会福祉協議会の生活支援相談員等と連携し、仮設住宅等の訪問支援を行っております。

 さらに、今年4月には県内6方部にセンターを設置し、体制の充実を図ったところであり、今後とも震災関連の自殺防止にきめ細かに取り組んでまいる考えであります。

    (農林水産部長畠 利行君登壇)



◎農林水産部長(畠利行君) お答えいたします。

 全袋検査につきましては、米の安全性を確保する検査方法として国が認めたものであり、県の管理のもと、県内全域で実施することとしております。

 また、県が支出する補助金につきましては、国が全ての財源を負担するとともに、検査の実施に伴う掛かり増し経費は東京電力に賠償金として負担を求めることとしております。

 次に、全袋検査機器につきましては、県及び関係団体で構成するふくしまの恵み安全対策協議会で基本仕様を定めて機器開発企業を募集し、各地域の関係者の参加を得て、要件を満たす5社による合同プロポーザルが実施されました。

 現在、企業からの提案を受けて、各地域において設置場所や価格などを考慮して機種選定を行っており、これまでに半数以上の地域で選定が終わり、その他の地域でも近日中に決定される見込みであります。

 次に、全袋検査に要する経費につきましては、機器の整備費と検査員の人件費などを県から補助することとしております。

 また、全袋検査の実施に伴い発生する米の搬送費や保管の倉庫料などの掛かり増し経費については、基本的に東京電力からの賠償で対応することとしており、現在地域の実情を聞きながら十分な賠償が得られるよう東京電力と交渉を進めているところであります。

 次に、検査の位置づけにつきましては、県の管理のもとで行う全袋検査を原子力災害対策特別措置法に基づく食品の安全性を確認するための検査の一環として実施する考えであります。

 このため、必要な性能を有する検査機器を整備するとともに、検査手法の統一や検査業務研修会の開催などにより分析結果の信頼性を確保し、適切な検査が実施できるよう取り組んでまいります。

    (土木部長渡辺宏喜君登壇)



◎土木部長(渡辺宏喜君) お答えいたします。

 一部損壊住宅につきましては、県において社会資本整備総合交付金により事業が実施できるよう調整し、現在該当市町村において取り組んでいるところであり、同交付金制度の活用により引き続き支援してまいる考えであります。

 また、宅地の被害につきましては、市町村が行う造成宅地の崩落対策に係る事業の採択要件の緩和や補助率のかさ上げ等がなされたところであり、今後は必要に応じてさらなる要件の緩和等を国に対し要望してまいる考えであります。

 次に、復興公営住宅につきましては、被災者の生活再建のため、応急仮設住宅等の入居者を早期に受け入れることが喫緊の課題であることから、県といたしましては、原子力災害による避難市町村の意向を十分に確認しながら、県営住宅を含むさまざまな整備手法について検討してまいる考えであります。

 次に、只見川流域の大水害対策につきましては、発電事業者が奥只見ダム、田子倉ダムにおいて洪水期に水位を低下させることにより放流量を低減させる新たな運用を開始していることから、県といたしましては、ダムの許可権者である国に対し、その効果について住民の理解を得るため、きめ細かな説明を行うよう求めるとともに、ダム堆砂の影響等、災害原因につきましても徹底した検証を行うよう引き続き働きかけてまいります。

    (原子力損害対策担当理事鈴木淳一君登壇)



◎原子力損害対策担当理事(鈴木淳一君) お答えいたします。

 県内自主避難者に対する支援につきましては、災害救助法による借り上げ住宅の提供に当たり、東京電力の賠償の動きや市町村の意向等も踏まえながら、引き続き国と協議を進めてまいります。

 次に、借り上げ住宅の支援を受けられない県外避難者の実態につきましては、避難者の多い都県への本県職員の駐在を初め関係都県による連絡会議の開催や避難者の交流の場の確保等を通じ、避難先自治体と連携しながらその把握に努めているところであります。

 次に、借り上げ住宅の新規受付につきましては、引き続き対応していただくよう昨年度各都道府県に対し要請を行ったところであります。各都道府県においては、公営住宅や民間住宅の空き状況、新規受付の状況等を踏まえ、終了時期を判断したものと考えております。

 次に、現金の給付による対応につきましては、災害救助法による借り上げ住宅の支援は現物をもって行う給付を原則としているため、困難であると考えております。

 次に、住宅応急修理の対象世帯につきましては、地震、津波により全壊及び半壊の被害を受けた住宅数は、平成24年5月31日現在で8万9,096棟となっておりますが、そのうち応急的な修理により居住可能であり、かつ修理の対象範囲や世帯の収入など一定の要件に該当する世帯が対象になります。

 次に、受付の件数につきましては、平成24年5月31日現在で2万8,004件となっております。

 次に、申請の締め切りにつきましては、住宅応急修理制度は原則として災害発生から1カ月以内に実施するものでありますが、東日本大震災に関しては被害が甚大であったことから、市町村の意向を踏まえ、国との協議により受付期限を設定したところです。

 次に、受付の再開につきましては、国から、この制度が震災後の応急救助の一環として実施しているものであるため、困難であるとの方針が示されております。

 次に、市町村における協議会の設置による賠償請求の支援につきましては、県民がこうむったさまざまな損害は漏れることなく全て賠償されるべきであることから、県の原子力損害対策協議会の活動など市町村、関係団体としっかり連携した体制のもとで、引き続き被害者へのきめ細かな賠償請求支援に取り組んでまいる考えであります。

 次に、県南、会津、南会津地域の住民への給付金につきましては、原子力発電所事故による福島ブランドイメージの低下等に伴う精神的苦痛等からの早期の回復を図る必要性を踏まえ、中間指針第1次追補で自主的避難等の損害の対象とされなかった県南等3地域の住民に対し、緊急的に支給することとしたものであります。

 次に、避難指示等対象区域外の精神的損害等に対する賠償の進捗状況につきましては、東京電力は、自主的避難等対象区域である23市町村について、6月15日現在、賠償対象の9割を超える世帯に支払いを行っております。

 また、県南地域の9市町村については、6月11日から請求を受け付けており、来週には支払いを開始する予定と聞いております。

 次に、自主避難等に関する賠償の請求漏れ防止につきましては、東京電力に対し、未請求者に対する働きかけを行うよう要請しており、市町村にも転居先不明者に対する情報提供などの協力を求めております。

 また、県南等3地域の住民への給付金においては、市町村とともに広報誌やホームページ等による十分な周知を図ることはもとより、適時請求の進捗状況を確認していくこととしております。

 次に、国の仮払い制度の見直しにつきましては、原子力損害賠償の支払いは東京電力が請求を受け付けた後できるだけ迅速に行うことが基本であると考えております。

 県といたしましては、引き続き東京電力に対し、個別事情に応じて合意に至った賠償項目の先行払いや概算払いなど、柔軟かつ迅速な対応を行うよう強く求めてまいりたいと考えております。

 次に、避難区域等の見直し後の賠償につきましては、住民のそれぞれが生活や事業の再建を完全に果たすことができるまで、長期的な視点に立ち、十分な期間を確保するよう、国、東京電力に対し要請してきたところであり、引き続き市町村、関係団体とともに、あらゆる機会において被害の実情を訴えながら強く求めてまいりたいと考えております。

 次に、原子力損害賠償金の非課税措置につきましては、被災地域全体における税制のあり方を踏まえ、被害者救済の視点を十分に反映させるよう、本年4月、国に対し原子力損害対策協議会による緊急要望を行ったところであり、国においてしっかりと検討がなされるべきであると考えております。

 次に、原子力発電所関連企業の拠出による補償基金の創設につきましては、原子力災害の被害者に対する賠償が十分かつ迅速、円滑になされるためには、必要な資金の確実な確保が重要であることから、引き続き東京電力の賠償資金の調達に必要な対策を国が全責任を持って講じていくよう求めてまいりたいと考えております。

    (子育て支援担当理事鈴木登三雄君登壇)



◎子育て支援担当理事(鈴木登三雄君) お答えいたします。

 18歳以下の県民の医療費無料化につきましては、子供の健康を守り、安心して子供を生み、育てやすい環境づくりを進めるために実施するものであり、継続的な事業の実施に最大限努めてまいる考えであります。

 次に、医療費無料化の財源につきましては、福島復興再生特別措置法の趣旨に基づき、福島県民健康管理基金への継続的な財政支援を求めることなどにより、必要な財源の確保に努めてまいる考えであります。



◆13番(宮本しづえ君) 何点か再質問いたします。

 最初に、知事に伺いたいと思います。

 私は、知事の事故の認識、知事自身の認識について伺ったつもりです。この事故がどういう性格の事故なのかということをどうとらえるかによって、福島県がこうむった県民の被害、あらゆる対策をしっかりと国と東電に求めていく、この足場をしっかりとつくるということが大事だというふうに思うからなんです。

 国は、昨年の12月に事故の収束宣言を出してしまって、今年に入ってもう原発の再稼働だという方向に動いてきている。東電は、今月の20日に出した事故調査委員会の最終報告で、自分たちの問題ではない、あれは天災だと、こういう立場に立っているんですよ。そうすると、東電は、これは天災なんだから、本来なら自分たちに責任はそんなないんだ、免責されていいんだという立場に立って、賠償もそこを足場にしてやると、こういう話になるわけですよね。

 単なる天災だということじゃない。この間の経過を見れば、きちんとした対応をとらなかった、この責任があることはもう明らかなんです。そのことを抜きにして、福島県が東電に、そして国にしっかりとした責任を求める、この足場をみずからつくるということにはならないわけですよ。

 ですから、知事がやっぱりこれは人災じゃないですかと、人災ですという立場に立って国と東電にしっかり対策を求めていくのかどうか、これが福島県の復興の中身も賠償の中身も決めていくんだというふうに思います。そういう点で知事がどういう立場で求めていくのかということが問われているわけですから、改めて事故の認識について伺いたいと思います。

 それから、復興計画については、先ほど企画部長から答弁いただいたとおりですけれども、それをもとにして被災者支援をどうするのかということが問われるわけですよね。企画部長は、全ての県民を支援するんですと、そういうものですというふうにおっしゃった。だけれども、実際の具体的な対策はそうなっていないでしょうということを私は具体的な事例を挙げて申し上げました。

 特に県内の自主避難者に対する対策は、これは賠償もあるのでというような非常に曖昧な答弁で、みずからの責任を放棄しているというふうに言わなくちゃいけない。だって、災害救助法では、県がきちんとそれを発動して支援すればこれは支援できるわけですよ。何で賠償にそれを求めなくちゃいけないのか、この理由が全く説明されていません。昨日の答弁でも、これは市町村と協議をしなくちゃいけないというような話をしていましたけれども、市町村とどういう協議が必要だというふうに認識をしているのか具体的にお示しください。災害救助法ですから、損害賠償担当理事です。お答えください。

 それで、これは災害救助法に基づいて支援すればいいわけですから、福島県がそうやって国に財政支援を求めたときに、国は拒否できる根拠があるんですか。私はないと思いますよ。だけれども、もしもあるとすれば、どこにあるのかお示しをいただきたいというふうに思います。

 それから、応急修理については、全壊や半壊がいっぱいあるんだけれども、実は応急修理の申請件数が1件もありませんなんていう自治体が県内にいっぱいあるんですよ。こういう実態は、県は実は承知していたはずです。それなのにもう締め切ってしまったという問題がある。

 国は、もうやめてくれというように言った経過はありませんというふうに我が党の国会議員に答えているんです。ということは、これから福島県が申請をすれば、それは国としても再度申請は受け付けますということの意味でもあるわけで、県としてはもう一度実態をしっかり把握して、そして国に再申請をして、全ての被災者の支援をこの面でも取り組む必要があると思いますけれども、見解を伺いたいと思います。損害賠償ですよ。損害賠償の担当ですから、ぜひ求めたいと思います。

 それから、県外避難者についても現金給付できないことになっています。国は現金給付をやりたくない、それだけの話です。法律ではできることになっているのにやらないのが問題だ。この件を改めて求めたいと思います。



◎知事(佐藤雄平君) 宮本議員の再質問にお答えいたします。

 事故原因等については、原子力安全規制を一元的に担っている国の責任で明らかにされるべきものと思っております。国、東京電力に対して今後とも事故の収束、迅速かつ十分な賠償に全力で取り組むよう強く求めてまいります。



◎原子力損害対策担当理事(鈴木淳一君) 3点かと思います。県内自主避難者に対する救助法の適用の関係につきましては、以前から過去の議会においても別の部も含めてお話し申し上げてきたとおり、救助法上、対象になっておりますが、全壊世帯、あるいは直接被災地の方々を優先して取り扱ってきました。それを今回拡大について御要望があるということで、我々も国といろいろ協議を勿論しております。

 今お話にもございましたとおり、賠償の話も一方絡んでおりまして、そちらとの関係も1つはあり、また市町村との関係についてもお話がございましたが、市町村の方でも実態の把握を含めていろいろと協議をしていかなければならないということでございます。

 それから、応急修理につきましては、これは国の方からも、あくまでも応急的な、まさに応急的な、避難所に避難しなくても、御自宅を修理すれば御自宅でそのまま何とか暮らせるという趣旨での制度であるということで、なかなかこれからということでは難しいというふうなお話もありまして、さらに具体的なお話があった場合は適切に県としても対応してまいりたいと思います。

 それから、現金の給付についてもお話がございましたが、現金給付につきましてはまさに例外的な措置ということで、災害の発災直後の混乱期でありますとか、そういったときに発動されるものということで、現状での現金給付というのは非常に困難であるというふうに考えております。



◆13番(宮本しづえ君) 再々質問いたします。

 まず、今の知事の答弁は、みずからの認識についてはお示しになりません。私は、非常に県民にとっても納得のいかないものだというふうに思いますよ。これは、国が責任を持って解明していくのは当たり前のことです。しかし、その国が今福島県民が求めるような方向で真摯に反省してますか。

 今月の8日に野田首相が再稼働について記者会見をやりました。そのときに何と言ったと思いますか。「福島県の福島原発事故の記憶が残る中で、しかし、国民の暮らしを守るためには原発再稼働だ。」こういうことを言ったんですよ。福島県の原発事故だってもう記憶の中、つまり過去の話にしようとしている。この言葉を見れば明らかなんです。そういう国任せで本当にこの原発の事故解明ができるのかどうかだって私は非常に疑問だと思います。

 だから、この間の経過を見れば、国と東電がしっかりと対策をとってこなかった。これはもう歴史的な経過が明らかですから、だから責任ちゃんととれよという立場に立って、人災でしょうという立場に立ってこそ、国にも東電にもしっかりと求める、この足場を福島県がつくることになるのではありませんかということを私は聞いているわけです。そういう点で知事の認識を改めて求めたいと思います。

 それから、被災者支援の問題ですけれども、担当理事にお聞きをします。やらない理由をいろいろおっしゃるんだけれども、でも問題は、私は今、法の制度がありながら被災者が支援を受けられないでいるという現実があるという問題を福島県はどう認識して、どう対応しようとしているのですかと、ここのところを求めているわけですよ。

 どういう方法だっていいんですよ。現金給付はその1つでしょうという意味合いで私は現金給付の問題を言ったのであって、例えば県外避難者だったら、福島県が直接にその県の住宅を相手の県にお願いするんじゃなくて、福島県が直接にやったってそれは構わないんですよ。いろいろ方法はあるでしょう。でも、問題は、今もって、1年3カ月たった今なお住宅の支援も受けられないでいるというような実態が放置されているという問題が一番問題なんだということを申し上げているんですよ。

 それは県内も県外も同じなんです。この人たちを本当に本気になって支援しなくちゃいけないというふうに福島県は立っているんですか。復興ビジョンも復興計画も全県民を支援するんだと言っているんだから、明らかに今支援対象から外れている人をどう支援するのか、具体的な対策をとるべきではないですか。このことを私は申し上げているんです。方法論じゃない。そういう立場に立ったら方法なんて幾らだって出てくるんです。そういう立場に立っていないから問題じゃないですかということを申し上げている。この点を改めて見解を求めたいと思います。

 それから、今のこの個人の自主避難者もそうですけれども、賠償で何とかしようなんていうことで、東電が本気になってどこまで取り組んでくれるのかという問題があるんですよ。だって、東電はさっき言ったみたいに、私たちは人災じゃありませんよ、天災でした、そこを基準にして賠償を考えているわけですから。だから、県民が、被災者が、被害者が求めるようなものに完全賠償するという立場にはなかなか立ち切っていないわけですよ。そういう中では、この賠償というよりも今できる方法でやるべきじゃないですかということを私は申し上げている。

 その点で1つ、米の問題があります。米は、農林水産部長がおっしゃったように、掛かり増しの経費だけ賠償でということなんですよね。でも、米の全袋検査は一体でしょう。倉庫が見つからなかったら機械を置くところがないんですよ。賠償の中身がわからなければ運びようがないわけでしょう。それを東電に何とかしてくださいって言いながら協議会で何とかしてくださいって言うのは、これは県として責任が持てないし、9月から出荷が始まるかもしれない。もう始まろうとしているわけでしょう。そこに間に合わないんじゃないかという心配があるんだけれども、本当に大丈夫なのかどうか、改めてこれは見解をお聞きしたいと思います。



◎知事(佐藤雄平君) 宮本議員の再々質問にお答えいたします。

 事故原因等については、現在、政府事故調等、これらが最終報告に向けた取りまとめを行っているところであり、私は国の責任において明らかにされるべきものと認識をしております。今後とも国及び東京電力に対して原子力災害の被災県として申し上げるべきことをしっかりと申し上げていかなきゃいけないと思っております。



◎農林水産部長(畠利行君) 再質問にお答えをいたします。

 米の全袋検査に係る施設整備ですとか検査員の人件費は県で補助対象としておりますが、そのほかの運搬費、倉庫保管費用などについては地域の状況によって一律ではないので、今回補助ということで一律にやるのではなくて、賠償で対応するという考えに立ったものでございます。基本的には答弁申し上げたとおり東京電力で対象とするということになってはおります。現在掛かり増し経費について、地域の実情を聞きながらその額も含めて詰めているところでございまして、県でそれらをまとめて東京電力と鋭意交渉しているところでございます。



◎原子力損害対策担当理事(鈴木淳一君) 再質問にお答えいたします。

 1つは賠償との関係でございますが、自主的避難に関する生活費増あるいは実費分につきまして、早急に基準を明らかにするよう東京電力にも求めております。また、国との関係からいいましても、そういったことも含めて国と、もちろん我々も被害の実態についてはいろいろ聞かせていただいておりますので、協議を進めてまいります。

 それから、他県の方も含めて住宅の供給というお話もございました。そちらにつきましては、例えば実際に該当にならなかった方のおただしもありましたが、そういったケースについては、例えば公営住宅ですとか、あるいは雇用促進住宅ですとか、そういったことで用意はしておりまして、いろいろ御相談があれば、そちらの他県から、あるいはこちらに御相談があれば、福島県からもいろいろきめ細かに御相談には応じているところでございます。



○議長(斎藤健治君) これをもって、宮本しづえ君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。32番柳沼純子君。(拍手)

    (32番柳沼純子君登壇)



◆32番(柳沼純子君) 自由民主党議員会の柳沼純子でございます。

 質問に先立ちまして申し上げます。ひげの殿下で親しまれた三笠宮寛仁様が去る6月6日薨去されました。殿下は、福祉活動やスポーツの振興、青少年の育成活動などに精力的に取り組まれ、相馬野馬追や国立磐梯青年の家、天鏡閣を初めゴルフ、スキー等でたびたび本県を訪問されるなど、県民にとって思い出深い皇族のお1人でありました。病に倒れ、66歳の若さで亡くなられましたことは残念でなりません。自民党議員会として深い哀悼の意を表します。

 さて、これまで経験したことのない複合型の大災害から1年3カ月が経過いたしました。避難している約16万人もの多くの県民がもとの生活に戻れるのか、地域の生活環境や産業が再生できるのか、1年3カ月たった今もなお先行き不透明であります。この福島が復興・再生を果たし、見事によみがえるかどうか、世界の目は福島に注がれており、今こそ福島県の底力が問われております。

 国の制度や法律の問題、財源保障の問題、除染等新しい技術の開発、原子力損害賠償の問題など乗り越えなければならない課題が山積しており、私たちはスピード感のある対応、対策を求められておりますが、福島県民の思いがなかなか国に伝わらないのが現実であります。今求められているのは、これらの課題に対する解決手段と判断力と実行力であります。その先頭に立つリーダーがまさに知事の役割です。

 県民は、知事の強いリーダーシップを期待しております。これまでずっと耐えてきた被災者のためにも、将来の福島を担う子供たちのためにも、知事が先頭に立って福島の思いを全国に発信し、動かない国を動かし、復興元年、今こそ力強く前進していただきたいのであります。

 私たち自民党議員会は、全力で福島の復興・再生に取り組む決意を申し上げ、以下党を代表して質問いたします。

 まず初めに、福島原発の廃炉に向けた取り組みについてであります。

 国は昨年12月、事故は収束したとして、事故収束に向けたロードマップのステップ2終了を宣言、その後に廃炉に向けた中長期ロードマップが示されました。しかし、その後も使用済み燃料プールの冷却系トラブル、汚染水の漏洩、原子炉圧力容器底部温度計の異常上昇などトラブルが多発しており、到底安定冷却の状況ではなく、県民は不安を通り越し、憤りをあらわにしております。

 避難者の帰還や今後の復興のためには、原発の安全確保は絶対的な要件であり、国及び東京電力の徹底した取り組みを求めるところであります。特に廃炉を進めるに当たっては、メルトダウンした燃料の状態や2号機の破損箇所がいまだ不明であること、4号機の燃料プールや冷却系の安定性、信用性の問題、溶けた燃料を回収する技術の確立など、まだまだ多くの課題があり、県としても国や東京電力の取り組みをしっかり監視する必要があると考えます。

 そこで、県は今後の廃炉に向けた国、東京電力の取り組みをどのように監視していくのか、考えをお尋ねいたします。

 次に、福島復興再生基本方針案についてであります。

 3月に福島復興再生特別措置法が成立し、現在国において福島復興再生基本方針の策定作業が進められております。この基本方針は、本県の復興・再生に向け今後将来にわたって国が行う取り組みの柱であり、非常に重要なものです。復興・再生に向けて課題が山積する中、国による具体の施策がしっかりと盛り込まれることが必要です。

 この基本方針を1つの核として、国、県、市町村が一体感を持ちつつ、国の責任のもとで福島の復興・再生を進める形ができ上がりつつあることは一歩前進であり、ぜひとも基本方針が実りあるよい形で取りまとめられるよう全力で取り組んでいただきたいと考えております。

 そこで、この福島復興再生基本方針案について知事の考えをお尋ねいたします。

 次に、福島県総合計画の見直しについてであります。

 本県を取り巻く社会経済情勢は、総合計画策定時から激変しております。避難生活を余儀なくされている多くの方々の生活をどう支え、立て直していくのか。農林水産物や観光における本県ブランドをどう回復していくのか。加えて少子化、高齢化への対応、過疎地域や中心市街地の活性化などさまざまな課題があります。

 このように厳しい状況を踏まえつつ、中長期的な観点からどのように本県の発展を図り、県民が将来に夢や希望を持てるような福島県にしていくのかを示す必要があると思います。現在県ではこれからの福島県の大きな方向性を示す総合計画の全面的な見直しを行っております。

 そこで、県はどのような視点で総合計画の見直しに取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、復旧・復興事業の推進についてであります。

 原子力災害が収束しない中、県は被災者や避難者の生活支援、放射性物質に汚染された県土の除染、県民の健康不安の解消などに取り組んできておりますが、今後は県民が安心して暮らせる環境を1日も早く取り戻すため、県民の医療や産業振興、県土の回復など、県政全般において復旧・復興事業の一層の推進が求められるところであります。

 しかしながら、復興は単年度で終わるものではなく、将来にわたる取り組みが不可欠であり、県税収入が大幅に落ち込む中、長期にわたり復旧・復興事業を積極的に推進していくためには、財源確保が大きな課題であります。

 そこで、長期にわたり復旧・復興事業を推進していくに当たってどのように財源を確保していくのか、知事の考えをお尋ねいたします。

 職員数については、これまで行財政改革の流れの中で削減をしてきましたが、震災以降、状況は一変しました。新たな業務が次々と発生してきております。予算を見ても、過去に例のない規模となっており、今後少なくとも数年間は同様の状況が続くのではないかと思っております。

 県においては、避難地域復興局の新設など組織体制の整備を行うとともに、他県等から派遣職員の受け入れや新たに一般任期付職員を採用するなどの対応を行ってきているところでありますが、復旧・復興事業が今後ますます本格化していくことを考えると、知事部局の職員数の上限を定めている職員定数条例を見直し、一層の人員確保を図っていく必要があると考えます。

 そこで、今後の執行体制強化のため、職員定数条例を見直すべきと思いますが、知事の考えをお尋ねいたします。

 次に、観光の復興についてであります。

 震災以降、県内各地の観光地では原発事故の風評被害により観光客数が激減し、旅館やホテル、土産店などでも大変厳しい情勢が続いております。今年に入り、ゴールデンウィークと桜の開花時期が重なったことなどもあり、一部の観光地では観光客数が震災前の状態まで戻ったとの話もありますが、花見山や三春の滝桜といった県内有数の観光地においても観光客数は震災前を大きく下回る状況です。中でも特に感じるのは団体客の少なさです。いかに団体の観光客を回復していくかが喫緊の課題であります。

 そこで、県は団体観光客の回復にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 また、震災前は年間70万人もの子供たちが福島県内に宿泊し、魅力あふれる観光施設を訪れたり、豊かな自然の中でさまざまな体験学習を行ったり、また地域の方々との温かい交流を通して楽しい思い出をたくさんつくっていましたが、風評被害により教育旅行は大幅に減少してしまいました。子供たちの明るい声が県内各地に響き渡るようにするためには、積極的な教育旅行の誘致の取り組みが求められております。

 そこで、県は教育旅行の誘致にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、福島空港についてであります。

 東日本大震災では、特に大きな被害もなく、震災直後から羽田や名古屋等に臨時便が運航されたほか、救援活動や物資受け入れの拠点となるなど、福島空港は大いにその存在感を発揮いたしました。私は、空港とは県民誰にとっても身近なものであり、多くの人々が気軽に足を運ぶことのできる場所であるべきと考えております。空港でのイベントや空港公園に来た子供たちが、滑走路から離陸する飛行機を見上げながら将来の夢を描くことが、10年先、20年先のリピーターとなって福島空港から飛び立つことにつながるものと思います。しかしながら、震災以降1年以上にわたり、ソウル路線、上海路線とも国際線の運休が続いております。

 知事は、先月韓国を訪問し、韓国政府や航空会社へ渡航制限の解除やソウル路線の運航再開を直接要請し、県議会においても知事のこうした動きと連動し、先月下旬に日韓議員連盟有志が訪韓し、航空会社などに運航再開を強く要請してきたところであります。このような状況の中、県は福島空港の国際路線の再開について今後どのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、恒久的な住宅対策についてであります。

 東日本大震災により被災した多くの住民の避難している応急仮設住宅や借り上げ住宅につきましては、厚生労働省は去る4月17日に入居期間を2年から3年へと1年間延長する決定をいたしました。原子力災害による避難者の方々には、避難所を何度も転々とした上でやっと仮設住宅に入居した方や家族が別れ別れの生活を余儀なくされる世帯も多く、このような中で避難された方にとっては応急的な住宅ではなく、家族のきずなを取り戻すためにも1日も早く復興公営住宅の恒久的な住宅に移転して生活再建を果たすことが重要と考えております。

 そこで、原子力災害による避難者の恒久的な住宅対策についてどのように取り組んでいくのか、知事の考えをお尋ねいたします。

 医療は、県民の日々の暮らしを支える重要な生活基盤の1つでありますが、大震災は本県の医療体制にも大きな被害をもたらしました。また、本県は従来から医師不足という厳しい状況にあった中で、このたびの震災がさらに追い打ちをかけ、医師や看護師を初めとする医療従事者の県外流出を招き、特に原発事故に伴う警戒区域の設定により浜通りの医療機関が大きな影響を受けております。

 本県の復興の足取りを着実なものにするためにも、これまでも地域のニーズが高かった医療人材の確保や救急医療体制の強化などに加え、避難地域における帰還に向けた医療環境の整備など、県民が安心して必要な医療を受けることができる体制の整備を早急に進めなければならないと考えます。

 そこで、県は東日本大震災による医療課題をどのようにとらえ、今後地域医療の再生にどのように取り組む考えなのかお尋ねいたします。

 次に、除染についてであります。

 現在市町村において除染が進められていますが、除染を円滑に進めるためには、発生した汚染土壌や廃棄物を一時的に保管するための仮置場が必要となります。しかしながら、放射線への不安などにより地域住民の理解が得られないため、仮置場の確保ができず、結果として除染がなかなか進まないという例が生じています。

 そこで、仮置場の設置について県は地域住民の理解をどのように促進していくのかお尋ねいたします。

 一方、警戒区域等、除染特別地域における除染については、モデル事業や公共施設の先行除染は進んできたものの、面的除染については本格化していない状況であります。復興を加速し、住民の帰還を進めるためには、除染を着実に進めることが何よりも重要であります。

 除染特別地域における除染は、国が主体で行われることは十分承知しておりますが、避難者の不安を解消し、住民の帰還を促すためにも、県はもっと除染特別地域の除染に積極的にかかわる必要があるのではないでしょうか。

 そこで、国が実施する除染特別地域の除染について県はどのようにかかわっていくのかお尋ねいたします。

 次に、森林の除染についてであります。

 県土の約7割を占める森林もまた放射能によって汚染されております。これほど広大な森林を除染することができるのか、本格的な森林除染の方向が示されない中で県民は大きな不安を抱えたまま毎日を過ごしております。

 そこで、県は森林除染の着実な実施に向けてどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 また、下水汚泥についてでありますが、放射性物質が検出されて以来、処分ができず、そのほとんどが下水処理場内に保管せざるを得ない状況が続いており、現在県内の下水処理場には県、市町村を合わせて約4万2,000トンの下水汚泥が保管されております。

 特に県が管理する県北浄化センターと県中浄化センターには県全体の約7割を占める下水汚泥が保管されており、このまま搬出できない状態が続き、汚泥の容量を減らすための対策を講じなければ、保管場所の確保が困難になることは明らかであります。さらに、県北浄化センターでは、保管されている下水汚泥の悪臭により周辺環境の悪化を招いております。

 そこで、県北浄化センターと県中浄化センターに保管されている下水汚泥の悪臭対策と減容化に積極的に取り組むべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、被災した公共施設の早期復旧に向けた取り組みについてであります。

 東日本大震災、新潟・福島豪雨、台風15号の3つの災害は本県に甚大な被害をもたらし、県民生活に大きな爪跡を残しました。県民の安全で安心な生活を取り戻すためには、原子力災害への取り組みとあわせてその早期復旧が望まれているところです。震災直後は最大42路線、113カ所あった道路の通行どめ箇所も現在は14路線、24カ所となるなど、復旧工事は着実に進んでいると認識していますが、技術者等の確保問題など今後の早期復旧に向けて課題もあらわれてきております。

 折しも来年のNHKの大河ドラマは新島八重の波乱の生涯を描く「八重の桜」が放送されることが決まっており、これを機会に本県に多くの観光客が訪れるものと期待しております。これら公共施設の復旧は、本県の本格的な復興への大きな足掛かりとなるものであり、課題を1つ1つ解決しながら着実に取り組んでいくことが求められています。

 そこで、東日本大震災、新潟・福島豪雨や台風15号により被災した公共土木施設、農林関係公共施設等の早期復旧についてどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。

 次に、JR常磐線については、昨年12月に原ノ町駅―相馬駅間が運転再開したものの、相馬駅以北や警戒区域等ではいまだ運休している状況にあり、住民の帰還を促進するためにも速やかな全線復旧が望まれております。また、JR只見線については、会津若松駅から会津川口駅までは運転再開しておりますが、会津川口駅から只見駅間は代行バスによるものであります。

 先日JR東日本は、只見駅から大白川駅間の復旧工事に着手すると発表いたしました。これは、県や地元の要望活動が実った結果と評価いたしますが、引き続き残る区間の鉄道での復旧をさらに望むものであります。

 そこで、県はJR常磐線、只見線の全線復旧に向けてどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、自殺対策の推進についてであります。

 内閣府が発表した東日本大震災に関連する自殺者数によりますと、5月までに14人の県民が震災を原因として自殺したとのことであり、つい先日も長期化する避難生活の中で一時帰宅したときに自殺するという悲しい出来事がございました。また、若者が就職に失敗して自殺する事例がふえているとの報道がありました。

 私は、これまで一般質問の中で2回、自殺対策について質問をいたしております。また、いのち・人権問題対策特別委員会でも自殺対策に取り組みました。私の身近なところで起きた事案の中で、10人中7人までが若者であり、相談さえしてくれたら解決の糸口を見つけることができ、死なずに済んだものをと悔やんでおります。

 民間の相談窓口として、いのちの電話を初めNPOなどさまざまなボランティアの方々の相談体制があります。そのような方々を活用していただき、県と協力して未然に防止することができればと思っております。県では、相談体制の充実強化や自殺防止の普及啓発等に取り組んでおりますが、本県の自殺者数は平成18年の618人をピークに23年の502人へと減少はしているものの、依然として多くの命が失われております。せっかくいただいた命をみずから絶つというのは大変痛ましいことであります。

 そこで、県は自殺未然防止にどのように取り組むのかお尋ねいたします。

 次に、教育行政についてであります。

 現在、震災や原発事故の影響などにより、多くの児童生徒が地元を離れ、さらに県外まで避難を強いられている子供たちも少なくありません。このような環境にある子供たちが震災で得た教訓を生かし、力を十分に発揮し、自分の夢をかなえることができる福島を復興する必要があります。

 私は、これから復興の道のりを歩んでいくために最も大切なことは人づくりであり、教育の果たす役割は何よりも重要であると考えております。これから復興していく福島の将来を担っていくのは間違いなく今の子供たちです。このような子供たちやその保護者にとって魅力ある教育を実現することが本県の教育にかかわる者の責務であると考えます。

 そこで、新たに就任された教育長として、未来の福島復興の担い手となる子供たちの教育にどのように取り組む考えかお尋ねいたします。

 次に、子供の心のケアについてであります。

 児童生徒の不登校、いじめ、暴力などの問題行動に対応するため、教員による指導だけでなく、スクールカウンセラー等を活用した教育相談体制の充実により問題行動の未然防止と早期解決を図る必要があります。

 本県においては、従来からスクールカウンセラーを小中高等学校に配置し、問題行動の解決に対応してきたところですが、震災で被災した子供たちや原発事故により避難を余儀なくされている児童生徒の心のケアについては、阪神・淡路大震災の例によれば、被災2、3年後にストレスに関する教育相談の件数が大きく増加するとの報告もあり、今後とも児童生徒1人1人に寄り添った継続的な対応が必要であると考えます。

 そこで、県教育委員会では児童生徒の心のケアにどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。

 次に、警察行政についてであります。

 最近、高速ツアーバスの居眠り運転による事故、集団登校中の小学生が被害に遭う事故、薬物の影響が疑われる事故など、危険な運転による重大事故が全国的に多発しております。このような危険な運転による事故の遺族や被害者からは、より罰則の重い危険運転致死傷罪の適用をすることができないのかという声が上がっております。遺族感情を考えれば、危険な運転により重大な事故を起こした者は厳しく処分することが当然であり、事故の続発を防止するためにも重要であると思います。

 また、そもそも危険運転による悲惨な事故が発生しないことが県民の願いであり、社会が一丸となってこのような危険運転事故を未然に防ぐ取り組みを積極的に進めることが重要であると考えます。

 そこで、最近の危険運転致死傷罪の適用状況と危険運転事故の未然防止対策についてお尋ねいたします。

 さて、知事、私が質問の冒頭に申し上げましたように、県民は知事の強いリーダーシップを求めております。特に避難誘導の国の対応や県民の健康管理、瓦れき処理や除染の対応、被災者支援や損害賠償のあり方、企業立地等の補助金や交付金、基金の予算措置など、福島の復興・再生に関して国や東京電力に強く物申す知事を求めておりますが、これまでの知事の姿勢に対して県民から不満や批判をたびたび耳にいたします。

 また、過日福島市で開催された国会の東京電力福島第1原発事故調査委員会に参考人意見聴取で知事が出席されました。私もその質疑応答を拝見いたしましたが、知事の答弁と質問がかみ合わない場面が多く、知事が答弁に窮する場面でたびたび後ろの事務方に確認を求めるなど、我々が求める知事の姿ではありませんでした。翌日の新聞では、「答えに窮する知事」、「県民強い指導力求める」、「答弁に怒りあらわ」などの見出しで報じています。

 知事は、福島丸の船長であり、羅針盤のない航路をさまよっている福島県民は路頭に迷っています。残念ながら、私の周りからは知事に同情する声が1つも聞かれませんでした。知事は、まさに県民の代表、県政の牽引役であり、県民は強いリーダーシップを発揮される強い知事を求めております。

 そこで、国会事故調査委員会における知事の答弁に関し県民から批判があることを含め、リーダーとして知事はどのように考えているのかお尋ねいたします。

 終わりに、東京電力の株主総会が27日にございます。原子力災害は、県内全域、全県民に及んでおり、その災害ははかり知れないものがありますが、原発災害当事者である東京電力からはこれまで誠意ある対応がなされていないというのが実感であります。被災県としては、福島第1原発の事故収束と安全対策はもとより、原子力損害賠償の迅速かつ完全な実施、県内原発の全基廃炉など、復興に向け、あらゆる機会をとらえて東京電力に訴え続けていくべきであります。

 今回は、議会開会中のため、知事は株主総会に出席することができませんが、今後でき得るならば株主として知事が株主総会に出席し、県民の声、知事の思いを訴えていくべきであります。

 また、ふくしま産業復興企業立地補助金についてでありますが、我が党議員会は、参議院自民党の福島復興委員会に二十数名が参加し、現状を訴えるとともに、平野復興大臣に直接会って予算の拡充を強く求めてきました。しかし、採択されても20%カットになったり、予算不足で保留になった企業、これから頑張ろうとしている企業から強い要望や不満の声が寄せられております。知事には、リーダーシップを発揮してこれらの企業の声にぜひこたえていただくよう強く要望しておきます。

 さて、「美徳を以て飾と為す」と記された書が県立葵高等学校に掲げられております。これは、会津に生まれ、幕末から昭和を全力で生き抜き、新時代を開いた福島県の誇りである新島八重さんの直筆の書であります。

 逆境の中でも美しい心、内面を大切に不屈の精神で生き抜いた新島八重さんのメッセージであり、現在の私たちも教訓とすべき言葉であります。「八重の桜」を通し、ますます福島県に注目が集まります。私は、福島県人であることに誇りを持って胸を張って復興に邁進していくものであります。

 これで私の自由民主党を代表しての質問を終わります。(拍手)



○議長(斎藤健治君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 柳沼議員の質問にお答えいたします。

 福島復興再生基本方針案につきましては、本県の復興・再生のため、将来にわたり政府一丸となって講ずる施策の根幹となる重要なものであることから、健康、生活、産業など幅広い分野にわたり具体的かつ財政面で裏打ちされた中身の濃いものとなるよう、あらゆる機会を通じて強く国に求めてまいりました。

 先日示された基本方針案では、これまでの県の主張が実を結び、原子力に依存しない社会を目指す福島県の理念の尊重を初め環境創造センターや県民健康管理センター、再生可能エネルギー産業拠点化などの研究開発・産業創造拠点構想、電源立地地域対策交付金にかわる財政上の措置、IAEA等の国際機関の福島への誘致などが盛り込まれたところでありますが、引き続き閣議決定に向けて、産業復興企業立地補助金の予算の確保、国の責任のもとでのJR常磐線の早期全線復旧の明記など、県民が本県の復興の姿を実感できるような基本方針となるよう強く求めてまいる考えであります。

 私は、「新生ふくしま」の創造に向けて、この基本方針に基づき、国が行う施策の確実な実施を求めていくとともに、市町村や経済団体等と緊密に連携をしながら、本県地域経済の復興・再生のかなめとなる産業復興再生計画や重点推進計画を速やかに策定して、本県の復興に全力で取り組んでまいる所存であります。

 次に、復旧・復興財源についてであります。

 私は、東日本大震災の発生直後から避難者の支援を初め被災施設等の早期復旧、放射性物質のモニタリング、学校等の除染、農産物の安全性確保対策など広範かつ多額の財政需要に対応するため、みずから先頭に立ってあらゆる機会に国等へ働きかけを行い、補助金の増額や新たな交付金等を確保しながら機動的に補正予算を編成し、迅速な事業の執行に努めてまいりました。

 また、今年度については、復興元年として復興・再生を加速させるため、過去最大規模となる当初予算を編成したところであります。しかしながら、除染対策を初め県民の健康管理、農林水産業の再生、中小企業等の復興、インフラの復旧など多様な課題が山積をしており、解決に向けては十分かつ長期にわたる財源の確保が必要であります。

 このため、先週関係省庁や政党に対して、喫緊の課題であるふくしま産業復興企業立地補助金の予算の拡充を初めとして、これらの課題に適時適切に対応できるよう安定的な財源確保について強く要請してきたところであります。

 今後は、福島復興再生特別措置法に明示された財源措置について確実に実施するよう国に強く求めていくとともに、県といたしましても、事務事業の徹底した見直しなどによる財源の捻出に加え、県内経済の活性化対策や雇用の確保を通じた税源の涵養を図るなど自主財源の確保に努めていく考えであります。

 私は、復興計画に基づく復興・再生に向けた取り組みを着実に推し進め、1日も早く美しく豊かな県土を取り戻して、県民の皆さんが夢と希望を描くことのできる「新生ふくしま」をつくり上げてまいる覚悟であります。

 次に、執行体制についてであります。

 震災発生後、直ちに災害対策本部を設置し、他の自治体等から支援を得ながら職員の総力を結集し、人命尊重を最優先にあらゆる対策を講じてまいりました。その後も続く新たな局面に対しては、避難区域にある市町村に職員を常駐させ、連絡調整などに当たらせているほか、最重要課題である損害賠償、健康管理、除染などを推進するための課室の設置、さらに今年度については、避難地域復興局や避難者支援課の新設など、常に県民や地域の視点に立って迅速な対応ができるよう組織体制の整備を行ってまいりました。

 また、知事会等を通じた職員派遣の要請や任期付職員の採用、さらには来年度に向け採用者数をふやすなど、さまざまな工夫により人員確保に努めているところであります。

 こうした中、復興計画に掲げる被災地の生活再建、中小企業等の復興や農林水産業の再生、復興まちづくりなどの推進や避難区域の見直しに伴うインフラ復旧、教育、医療の確保、雇用の創出などの新たな課題への対応については、スピード感を持ちながらも相当期間継続した取り組みが必要であり、業務の進展に応じて執行体制を強化しなければならないと考えております。このため、職員定数条例の見直しに向け検討を始め、本県の復興・再生が着実に進展するよう万全を期してまいる考えであります。

 次に、恒久的な住宅対策につきましては、大震災から1年3カ月が経過いたしましたが、原子力災害により避難された多くの方々が依然応急仮設住宅等において不自由な生活を強いられております。

 私は、避難を余儀なくされている方々の住宅を長期的・安定的に確保することが生活再建の基本であるとの認識のもと、関係市町村の意向を踏まえながら国や県が連携し、雇用、教育、医療、福祉等の総合的支援策の一環として住宅対策を講ずることが重要であると考えております。

 また、避難生活が長引く中、応急仮設住宅から恒久的な住宅への住みかえが喫緊の課題となっていることから、スピード感を持って住宅整備を行っていくことが必要であります。このため、福島復興再生特別措置法において、原子力災害による避難者を復興公営住宅の入居対象とするなどの実現を図ったほか、避難町村の要請に応じて復興公営住宅の整備を県が代行して実施することとしております。

 さらに、避難者や関係市町村の実情に応じてさまざまな選択を可能とするため、復興公営住宅を県みずからが県営住宅として整備することを検討していくことといたしました。今後とも避難されている方々の生活再建に向けて住宅対策にしっかりと取り組んでいく覚悟であります。

 次に、国会事故調査委員会につきましては、記憶をたどり、誠意を持った真摯な回答に努めましたが、県民の皆さんの思いを伝え切れなかったこと、率直に反省すべき点もあったと考えております。

 福島県は、県政史上最大の危機のただ中にあります。大切な福島県民が苦悩を抱え、その県民を育んできた「ふるさとふくしま」が勢いを失っていくことは看過できない、その思い1つで国にも事業者にも毅然とした態度で正面から立ち向かってまいりました。事故直後における対応など十分とは言えない面もありましたが、これからも県民の皆さんの安全・安心を守る、そのために市町村と一体となって除染を進め、長期にわたる県民の健康管理にもしっかりと取り組んでまいります。

 被災者の生活再建、確実かつ十分な損害賠償、産業の再生、インフラの早期復旧など山積する課題に1つ1つ真摯に取り組み、成果に結びつけてまいります。もちろん国、事業者の責任は問い続け、求め続けてまいります。

 福島県の復興を願う気持ちは、生涯揺らぐことはありません。私は、こうした思いを胸に県政の責任者として全身全霊、県民の皆さんの先頭に立って必ずや福島県を再生させる覚悟であります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させますので、御了承願います。

    (企画調整部長野崎洋一君登壇)



◎企画調整部長(野崎洋一君) お答えいたします。

 総合計画の見直しにつきましては、本県の宝である「人と地域」を礎として、「活力」、「安全と安心」、「思いやり」の3本柱による県づくりの考え方が、本県の復興を図り、将来を展望するためには、これまでにも増して重要であると考えております。

 県といたしましては、この礎と3本の柱を基本にした上で、被災者の生活再建支援、再生可能エネルギーの飛躍的推進など復興計画の主要施策や国が策定する福島復興再生基本方針などとの整合を図りながら、東日本大震災や原子力災害の影響等による社会経済情勢の変化を踏まえ、全面的に見直しを進めてまいる考えであります。

    (生活環境部長荒竹宏之君登壇)



◎生活環境部長(荒竹宏之君) お答えいたします。

 廃炉に向けた取り組みにつきましては、これまでも仮設設備の信頼性や放射性物質の適正な処理などについて国、東京電力に定期的に説明を求めるとともに、県と立地町が8回にわたって現地調査を実施するなど、その取り組み状況を確認してまいりました。

 今後はこれらに加え、使用済み燃料プールからの燃料取り出しに向けた準備作業などについても確認を行うとともに、新たに有識者から助言を得る機会を設けるなど、安全最優先で進められるよう立地自治体の立場から監視体制を強化してまいります。

 次に、仮置場への住民理解につきましては、市町村と一体となって引き続き地域対話フォーラムや住民説明会などにおいて丁寧な説明に努めるほか、新たに仮置場に住民みずからが立ち入り、覆土による遮蔽効果や遮水シートによる浸透防止対策の目視確認及び敷地内外の線量測定などを行う体験型の現地視察会を開催してまいります。

 また、除染情報プラザの新たな事業として、県内各地を巡回して仮置場の安全性をわかりやすく解説した映像や模型を展示したり、専門家との対話により住民の疑問解消の機会を提供するサテライトプラザを展開するなど、仮置場の確保に向け、さらなる住民理解の促進に努めてまいります。

 次に、特別地域における除染につきましては、駐在職員を通じた情報収集や市町村への個別訪問などにより固有の課題を把握し、計画の策定や実施に当たって市町村の意向が十分に反映されるように国に求めてまいりました。

 今後はこれに加えて、双葉8町村やほかの避難地域4市町村との協議を通じて、住民帰還に向けた森林除染のあり方や帰還困難区域など高線量地区における効果的な除染技術の確立など、この地域の共通の課題を整理し、国に対して必要な申し入れを行うなど、円滑に除染が進むよう引き続き市町村と一体となって取り組んでまいります。

 次に、JR常磐線の復旧につきましては、7月9日から県職員4名を新地町に駐在させ、鉄道移設の用地取得に着手するとともに、原ノ町駅以南での運転区間の延伸に向け、国、市町村と連携して速やかに除染が実施されるよう努めてまいります。

 また、JR只見線については、運休している会津川口―只見駅間の復旧に向けた課題を整理するほか、沿線自治体とともにイベント列車の運行の実現などを通じて事業促進を図ってまいります。

 今後とも関係自治体と連携して国やJR東日本に対してJR常磐線及び只見線の全線復旧を粘り強く要望してまいる考えであります。

    (保健福祉部長菅野裕之君登壇)



◎保健福祉部長(菅野裕之君) お答えいたします。

 地域の医療体制につきましては、このたびの災害を踏まえ、県外流出により地域の医療体制に大きな影響を与えている医療従事者の確保や被災医療施設の復旧、地域の状況に応じた救急医療の強化などが喫緊の課題であると考えております。

 このため、昨年策定した地域医療再生計画に基づき、緊急度が高い医療従事者の確保や医療施設の災害復旧等の支援に取り組んでいるところであり、今後はさらに今年策定した浜通り地方医療復興計画に基づき、医療機関の再開や医療機能強化に向けたMRI等検査機器の整備を支援するなど、県民が安心して医療を受けることができる体制の再構築に努めてまいる考えであります。

 次に、自殺対策につきましては、これまでいのちの電話等の民間活動や市町村の取り組みへの支援、民生児童委員やハローワーク職員等を対象とした自殺予防のための人材育成のほか、各種相談窓口の周知等に市町村や関係団体と連携しながら取り組んでまいりました。

 さらに、長期化する避難生活の中で心のケアが一層重要となることから、今年4月にはふくしま心のケアセンターに6カ所の方部センターを設置し、体制を強化したところであり、自殺未然防止のためのきめ細かな取り組みを推進してまいる考えであります。

    (農林水産部長畠 利行君登壇)



◎農林水産部長(畠利行君) お答えいたします。

 森林除染につきましては、これまでの試験研究成果などにより、落ち葉の除去や立木の伐採などに除染効果が認められることから、間伐等の林業生産活動によって除染が可能であると考えております。

 このため、森林の汚染状況を詳細に調査し、実態に即して路網の整備と林業機械の活用などによる実践的で効率的な除染手法を確立するとともに、森林の除染と施業を一体化した新たな支援策を国に対して提言し、計画的に全ての森林が除染できるよう取り組んでまいる考えであります。

    (土木部長渡辺宏喜君登壇)



◎土木部長(渡辺宏喜君) お答えいたします。

 放射性物質に汚染された下水汚泥につきましては、従来の処分先へ搬出することができず、下水処理場内での保管が続いていることから、当面の臭気対策として、においが漏れにくい大型土のうの導入や脱臭設備の設置などにより周辺環境の改善を図っているところであります。

 今後とも搬出の再開に向け引き続き努力するとともに、下水汚泥の全体的な処理方針の整理と保管容量確保のための減容化の最適な手法等の検討を早急に行い、具体的な対策に全力で取り組んでまいる考えであります。

 次に、公共土木施設等の早期復旧につきましては、災害復旧事業等の採択箇所のうち公共土木施設は約64%、農林関係公共施設等は約58%の箇所で工事に着手し、着実な復旧に努めております。

 これら復旧工事の施工確保を図るためには、受注環境の改善が重要であることから、県、市町村、建設関係団体から成る福島県建設工事復旧・復興連絡協議会において情報の共有や意見交換を行うとともに、技術者の専任要件の緩和や実勢価格に即応した労務単価の設定等を国へ強く働きかけてきたところであり、引き続き1日も早い復旧に向けて全力で取り組んでまいる考えであります。

    (観光交流局長星 春男君登壇)



◎観光交流局長(星春男君) お答えいたします。

 団体観光客回復のための取り組みにつきましては、本県の観光地の復旧・復興の現状や放射線量等に関する情報発信のほか、旅行会社等へのキャラバン活動、県内観光地を巡る招聘事業などを行ってまいりました。

 さらに、今年度はこれらの取り組みに加え、ふくしま応援観光誘客事業により旅行会社と連携しながら、誘客のための集中的な広報宣伝活動や大量送客が見込まれる企業、団体等への働きかけ、本県への理解を促すモニターツアー造成などの取り組みを進めてまいります。

 次に、教育旅行の誘致につきましては、本県の正確な情報発信に加え、官民一体となったキャラバン活動により、首都圏、隣接県の常連校等を中心に個別訪問し、本県の安全性や自然環境、歴史、文化等の豊富な学習素材について丁寧に説明するなどの取り組みを行ってまいりました。

 今後は、これらに加え、本県への教育旅行を再開している事例について広く発信するとともに、旅行実施の鍵を握る校長会、保護者会等の関係者に本県の現状や多様で魅力ある体験プログラムを理解してもらう招聘事業を実施し、教育旅行の誘致を一層進めてまいる考えであります。

 次に、国際線の再開につきましては、先月の知事の韓国訪問や中国航空当局の来県時など、あらゆる機会をとらえて渡航制限の解除と運航再開を強く要請してきたところでありますが、両国民の原発事故への不安がいまだ根強いことなどから、運航が再開されていない状況にあります。

 こうした中で、韓国からのゴルフ客や中国からの観光客が徐々に戻りつつあること、また来月から中国の個人観光客向け数次ビザが実施されることなどの状況も踏まえ、ホームページはもとより、韓日観光交流センターや上海事務所等と連携し、本県の正しい情報を発信するとともに、実際に本県を訪れた方々の感想や映像を現地マスコミ等に提供するなど、両国民の理解促進を図りながら運航再開に向けて粘り強く取り組んでまいります。

    (教育長杉 昭重君登壇)



◎教育長(杉昭重君) お答えいたします。

 復興の担い手となる子供たちの教育につきましては、児童生徒1人1人を大切にしながら、今回の大震災のような困難にも真摯に向き合い、個人として自立しつつ、他者と協力して希望を胸に歩んでいける心豊かでたくましい人づくりを進めていくことが重要であると考えております。

 このため、震災の教訓を生かした道徳教育や防災教育の充実を図るとともに、医学や新たな産業の基盤となる理数教育に特に力を入れるなどして福島の再生に向けた福島ならではの教育を推進し、生き抜く力を養い、本県の未来を担う子供たちを育んでまいります。

 次に、児童生徒の心のケアにつきましては、震災等により心に傷を受けた児童生徒に対して長期にわたって支援をしていくことが重要であることから、本年度は全ての公立中学校及び高等学校にスクールカウンセラーを配置するなど安心して相談できる体制を整え、教員と連携しながら不安やストレスなどの解消に取り組んでいるところであります。

 県教育委員会といたしましては、今後とも教員に対する研修を充実させるなどして、学校が一体となって児童生徒の心に寄り添い、1人1人の実態に応じた相談支援の充実が図られるよう努めてまいる考えであります。

    (警察本部長平井興宣君登壇)



◎警察本部長(平井興宣君) お答えいたします。

 本県における危険運転致死傷罪の適用状況につきましては、本年5月末現在で既に昨年1年間と同数の8件を適用しております。これは、全国的にもかなり高い適用状況となっております。

 また、危険な運転による事故の未然防止につきましては、重大事故に直結する悪質危険な交通違反の取り締まりを強化するとともに、全国的に発生した重大事故を受け、バス事業者に対する安全運行の要請や学校等と連携した登下校時の安全対策を進めているところであります。

 県警察といたしましては、今後とも関係機関・団体と連携した各種対策を推進し、危険な運転による事故の未然防止に努めてまいる考えであります。



○議長(斎藤健治君) これをもって、柳沼純子君の質問を終わります。





△休会の件





○議長(斎藤健治君) 次に、日程第3、休会の件を議題といたします。

 お諮りいたします。6月25日は、議事都合のため休会とすることに御異議ありませんか。

    (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(斎藤健治君) 御異議ないと認めます。よって、6月25日は議事都合のため休会とすることに決しました。

 本日は、以上をもって議事を終わります。

 明6月23日及び24日は県の休日のため休会、25日は議事都合のため休会、26日は定刻より会議を開きます。

 議事日程は、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第17号までに対する質疑であります。

 これをもって、散会いたします。

    午後3時19分散会