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長野県 上田市

平成23年  9月 定例会 10月05日−一般質問及び質疑(一般)−05号




平成23年  9月 定例会 − 10月05日−一般質問及び質疑(一般)−05号







平成23年  9月 定例会





平成23年10月5日(水曜日)

 午後1時2分開議
 午後5時散会

議 事 日 程
   午後1時開議
 1、日程第1 県の一般事務に関する質問
 2、日程第2 知事提出議案第1号から第31号まで
  1 付議議案に対する質疑
  2 知事提出議案第1号から第25号まで、第30号及び第31号各常任委員会付託
  3 知事提出議案第26号から第29号まで
    決算審査特別委員会設置
    同委員、委員長及び副委員長の選任
    議案付託
 3、議長提出報告第3号 請願文書表

本日の会議に付した事件
 1、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第31号までに対する質疑
 2、知事提出議案第1号から第25号まで、第30号及び第31号各常任委員会付託
 3、知事提出議案第26号から第29号まで
  1 決算審査特別委員会設置
  2 同委員、委員長及び副委員長の選任
  3 議案付託
 4、議長提出報告第3号 請願文書表

出 席 議 員
      1番  阿 部   廣 君    2番  勅使河原 正之 君
      3番  齊 藤 健 吉 君    4番  佐 藤 憲 保 君
      5番  吉 田 栄 光 君    6番  長 尾 トモ子 君
      7番  古 市 三 久 君    8番  石 原 信市郎 君
      9番  宮 下 雅 志 君   10番  坂 本 栄 司 君
     11番  佐 藤 政 隆 君   12番  立 原 龍 一 君
     13番  藤 川 淑 子 君   14番  渡 辺 義 信 君
     15番  桜 田 葉 子 君   16番  杉 山 純 一 君
     17番  満 山 喜 一 君   18番  佐 藤 金 正 君
     19番  柳 沼 純 子 君   20番  大和田 光 流 君
     21番  今 井 久 敏 君   22番  本 田   朋 君
     23番  佐 藤 健 一 君   24番  吉 田 公 男 君
     25番  高 橋 秀 樹 君   26番  宮 川 えみ子 君
     28番  太 田 光 秋 君   29番  清 水 敏 男 君
     30番  遠 藤 保 二 君   31番  平 出 孝 朗 君
     32番  斎 藤 健 治 君   33番  斎 藤 勝 利 君
     34番  甚 野 源次郎 君   35番  亀 岡 義 尚 君
     37番  三 村 博 昭 君   38番  宗 方   保 君
     39番  神 山 悦 子 君   41番  塩 田 金次郎 君
     42番  鴫 原 吉之助 君   43番  渡 辺 廣 迪 君
     44番  遠 藤 忠 一 君   45番  小 澤   隆 君
     46番  中 島 千 光 君   48番  渡 部 勝 博 君
     49番  加 藤 雅 美 君   50番  西 丸 武 進 君
     52番  小桧山 善 継 君   53番  加 藤 貞 夫 君
     54番  青 木   稔 君   55番  望 木 昌 彦 君
     56番  渡 部   譲 君   57番  古 川 正 浩 君
     58番  瓜 生 信一郎 君

説明のため出席した者
 県
       知     事     佐  藤  雄  平  君
       副  知  事     内  堀  雅  雄  君
       副  知  事     松  本  友  作  君
       直 轄 理 事     長  門  昭  夫  君
       安全管理監(兼)    長  門  昭  夫  君
       総 務 部 長     村  田  文  雄  君
       企 画 調整部長     野  崎  洋  一  君
       生 活 環境部長     荒  竹  宏  之  君
       保 健 福祉部長     佐  藤  節  夫  君
       商 工 労働部長     齋  須  秀  行  君
       農 林 水産部長     鈴  木  義  仁  君
       土 木 部 長     原     利  弘  君
       会 計 管 理 者     菅  野  裕  之  君
       出納局長(兼)     菅  野  裕  之  君

       市町村復興支援     斎  藤     隆  君
       担当理事(併)

       原子力損害対策     鈴  木  正  晃  君
       担 当 理 事

       子 育 て 支 援     鈴  木  登 三 雄  君
       担 当 理 事

       企 画 調 整 部     森  合  正  典  君
       文 化 スポーツ
       局     長

       商 工 労 働 部     大 河 原     薫  君
       観 光 交流局長

       知 事 直 轄     尾  形  淳  一  君
       知 事 公 室 長

       総 務 部政策監     鈴  木  淳  一  君
       総 務 部 参 事     和 田 山  雄  康  君

 知 事 直 轄
       秘書課長(兼)     尾  形  淳  一  君

 総  務  部
       総務課長(兼)     和 田 山  雄  康  君
       総 務 部 主 幹     小  柴  宏  幸  君

 企  業  局
       企 業 局 長     斎  藤     隆  君

 病  院  局
       病院事業管理者     ?  地  英  夫  君
       病 院 局 長     佐  原  輝  一  君

 教 育 委 員 会
       委     員     日  下  龍 一 郎  君
       教  育  長     遠  藤  俊  博  君

 選挙管理委員会
       委  員  長     菊  地  俊  彦  君
       事 務 局 長     石  本     健  君

 人 事 委 員 会
       委     員     今  野  順  夫  君
       事 務 局 長     甲  賀     敬  君

 公 安 委 員 会
       委     員     長 谷 川  百 合 子  君
       警 察 本 部 長     松  本  光  弘  君

 労 働 委 員 会
       事 務 局 長     今  泉  秀  記  君

 監 査 委 員
       監 査 委 員     野  崎  直  実  君
       事 務 局 長     二  瓶  辰右エ門  君

 議会事務局職員
       事 務 局 長     古  川  雅  之  君
       事 務 局 次 長     大  江  孝  治  君

       事 務 局参事兼     中  村     勉  君
       議 事 課 長

       事 務 局参事兼     熊  川  恵  子  君
       政 務 調査課長

       総 務 課 長     村  越  徳  也  君

       議 事 課主幹兼     山  口     浩  君
       課 長 補 佐

       議 事 課 課 長     野  木  範  子  君
       補  佐  兼
       主 任 主 査

       議事課主任主査     長 谷 川  利  嗣  君
       兼 委 員会係長





    午後1時2分開議



○副議長(瓜生信一郎君) この際、私が議長の職務を行います。

 ただいま出席議員が定足数に達しております。

 これより本日の会議を開きます。





△県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第31号までに対する質疑



○副議長(瓜生信一郎君) 直ちに日程に入ります。

 日程第1及び日程第2を一括し、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第31号までに対する質疑をあわせて行います。

 通告により発言を許します。17番満山喜一君。(拍手)

 (17番満山喜一君登壇)



◆17番(満山喜一君) 17番、自由民主党の満山喜一であります。

 1000年に1度と言われている3.11の東日本大震災から早いもので8カ月目を迎えようとしております。震災で被災され、お亡くなりになられました多くの皆様に心から御冥福をお祈りいたします。地震災害、そして予期せぬ東京電力福島第1原子力発電所爆発事故により、県内外に避難を余儀なくされ、不自由な生活を送っている多くの県民の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

 遅々として進行しない原発事故対応に200万県民全てがいら立ちと怒りを表しており、将来の福島県に大きな不安、そして行政に対しても不信感を抱きながら日々の生活を送っております。1日も早く県民の安全・安心を確保するために、佐藤雄平知事を先頭に職員一丸となってよりスピードアップし、この難局に立ち向かい、福島県の平穏な生活を取り戻すために全身全霊を傾注して全力で取り組んでいただきたい。

 私も県民の1人として、県政を預かる県議会議員として、この未曾有の大災害の復旧・復興に向け全力で取り組み、自然豊かで住みよい福島県に戻し、避難されている皆様が1日でも早くふるさとに帰還できるように努力することをお誓い申し上げ、以下質問をいたします。

 初めに、知事の政治姿勢について伺います。

 県内においては、稲穂が黄金のごとく輝き、こうべを垂れて、刈り入れを今や遅しと、何事もなかったかのように時を待つ実りの秋になってまいりました。3.11の東日本大震災、そして原発事故を受け、福島県民は地震、津波、原発事故、風評被害、放射能、健康被害等々に全員が苦しみ、あえいでおります。

 放射能汚染により、多くの子供たちが県外に避難するという事態に発展、放射能汚染による水産漁業の操業停止、風評被害による農産物、工業製品等の出荷停止、地震によるインフラの整備、学校を含む公共施設の整備、放射能汚染された地域及び機関に向けた除染対策、ホットスポットの除染、サテライト高校の在り方、雇用の確保、被災企業への支援、人口減少、放射能に対する県民健康調査の早期実施、補償、賠償の完全実施等々、解決しなければならない課題は膨大な量であり、知事の政治手腕に200万県民の思いが託されております。

 そこで、知事は現在危機的状況にある福島県の県政を今後どのような基本姿勢で運営していくのかお示しください。

 次に、放射能汚染について伺います。

 初めに、県内における一般廃棄物焼却施設から排出される焼却灰の処理についてであります。

 関東地区7都県では、家庭ごみの一般廃棄物焼却施設から国の基準を超える放射性セシウムが検出されていると報道がなされております。原発事故の影響により、県内各地の家庭ごみの焼却施設から排出される焼却灰からの放射線モニタリングの結果が発表になり、県内の一般家庭からのごみ焼却施設22カ所のうち16カ所で環境省の基準である1キロ当たり8000ベクレルを超える放射性セシウムが検出されました。

 7月に調査を開始、8月26日にようやく県の発表となったところでありますが、本県の対応にスピード感が全く感じられません。県民の健康を守るためには、よりスピード感を持って対策を講ずるべきではないでしょうか。そして、県民に安心感と信頼感を持っていただくことが大事であると思います。県民の信頼なくして福島県の発展はあり得ません。

 さて、環境省は、焼却灰について、1キロ当たり8000ベクレルを超えて10万ベクレル以下なら一般廃棄物最終処分場で一時保管、8000ベクレル以下なら一般廃棄物最終処分場で埋立てが可能であるとの方針を示しております。

 そこで、原子力発電所の事故以降、埋立て又は一時保管している一般廃棄物の焼却灰の量と現在保管している焼却灰の処理方策について県の考えをお示しください。

 次に、各下水処理場から発生する汚染された汚泥の処理対策についてであります。

 国交省発表による平成20年度の全国の汚泥は約220万トン、そのうち約80%がセメントなどに再利用されていると言われております。原発事故以降の5月1日には、汚泥から放射性物質が、郡山市の県中下水道浄化センターで33万4000ベクレルという高濃度のセシウムが溶融スラグから検出されました。早速我が自民党福祉公安部会でも現地調査を実施いたしましたが、放射線量の高さを目の当たりにして大きな不安に駆られたところであります。

 ちなみに、10万ベクレルという数値でありますが、原発から出る放射性廃棄物であれば、地下に作ったコンクリートの施設に処分しなければならないレベルであると言われております。このような物質が処理場に適切に処理されていないのは問題であります。また、県中下水道浄化センターでは汚泥が毎日約10トン排出され、行き場もなく、悪臭もひどく、たまり続ける汚泥について早急な処理対策が必要であると考えます。

 そこで、県内の下水処理場に保管されている汚泥の量と今後の処理見通しについてお示しください。

 次に、放射性物質を含んだ汚染土壌の仮置場についてであります。

 原発事故から間もなく8カ月目を迎えようとしておりますが、空間の放射線量はいまだに低下する気配がありません。3.11以来、放射線の被曝を恐れた子供たちが県外に避難を余儀なくされ、不自由な生活を強いられております。

 また、県内においても、浜通りを初めとして中通り全域にまで汚染が広がり、子供たちを初め多くの保護者が放射性物質除去について大きな関心を示し、それぞれの市町村単位で保育所、幼稚園、小学校、中学校のグラウンドの表層の入替えや除染作業を積極的に実施しております。しかし、汚染物質を含んだ土砂を初めとして瓦れきの仮置場がなく、思うように除染が進まないのが現状ではないでしょうか。市町村任せにするのではなく、出先の振興局が積極的に出向いて、一緒になって仮置場の選定をすべきであると思います。

 そこで、放射性物質を含む汚染土壌の仮置場について、県はこれまでどのように対応し、今後いつまでにどのような対策を行う考えなのかお示しください。

 次に、放射性物質を含んだ汚染土壌の中間貯蔵施設についてであります。

 既に処分し切れないほどたまった放射性物質を含んだ焼却灰、下水施設からの汚泥、瓦れき等々、保管し切れないほどの量が発生しております。去る9月7日の全員協議会の中で、東京電力の西澤俊夫社長は放射性物質に汚染された汚泥や瓦れきを仮置きする中間貯蔵施設について、第1原発敷地内での建設受入れについて前向きな姿勢を示しました。政府も該当する県に対して2ないし3カ所の中間貯蔵施設の建設ということで、本県にも理解を求めていると聞いております。県民の健康管理上、1日も早い除染が求められております。そのためにも中間貯蔵施設の選定が何よりも優先されるべきではないでしょうか。

 そこで、県は放射性物質を含む汚染土壌等の中間貯蔵施設についてどのように対処するのかお示しください。

 次に、放射性物質汚染地域の除染についてであります。

 政府においては、本年度第2次補正予算の予備費2200億円を活用し、環境省が本年9月から年間20ミリシーベルトを超える県内12市町村で除染を実施して、12月までに結果をまとめると発表いたしました。細野大臣も20キロ圏内の警戒区域で除染作業を開始するとの方針を示し、政府も、20キロ圏外の地域でも除染は必要であるが、大規模な除染が必要なのは警戒区域であると強調しております。

 県内においては、20キロ圏内の警戒区域は勿論のことでありますが、現在は放射能汚染を心配しながら生活している子供たちを含め、多くの県民が目に見えない放射線と戦って苦しんでおります。県は、国のこの方針をどのようにとらえているのでしょうか。

 そこで、県は国が決定した除染対策の方針をどのようにとらえ、ホットスポットを含めた汚染された地域の除染をどのように進めるのかお示しください。

 次に、除染に対する国の方針についてであります。

 先月28日に福島市で開催された県内40市町村の担当者会議の中で、環境省の説明では、「被曝線量が年間5ミリシーベルト未満の地域については、地域全体の除染は必要ない。政府の予備費からの支援もしない。」とのことでありました。会議に出席の担当者からは、厳しい反発が起こったようであります。

 報道によると、環境省は、年間5ミリシーベルト未満の場所では、時間の経過や雨、風により1ミリシーベルト以下になることが期待できると考えております。つまり、国は時間が過ぎれば放射線量が自然減となることに期待をしているから、余計な除染はしない、お金もかけたくない、私はこのように解釈しております。その後、5ミリシーベルト以下でも除染するとのこと。このように、政府の方針が目まぐるしく変更されるなど、決定に対しても疑念が残ります。

 県民が原発事故による放射性物質の汚染でどれほど苦しんでいるか、また本県の復興を国は本気になって考えているのか、理解に苦しむところであります。このような国の方針には、断固抗議して撤回させ、しっかりとした早急な除染対策、そしてしっかりとした財政支援を約束させるべきであると私は考えます。

 そこで、年間5ミリシーベルト未満の地域の面的除染について、財政支援の対象としないとの国の方針に対し、県は今後どのように対応するのかお示しください。

 また、県内各地域多くのところが放射性物質に汚染されており、その面積は膨大なものであります。現在は、通学路あるいは公園などの限られたところで除染しておりますが、汚染された広大な地域を考えると、ボランティアだけに頼って除染を進めるには、物理的にも不可能であると思います。本格的な除染対策を国だけに頼らず、県として独自の政策を立ち上げ、実行に移すべきであると考えます。

 放射能という目に見えない危険物を取り扱うわけでありますので、放射線取扱い者等の養成をし、専門職を育て、庁内に新たな部署を設置するなど公共事業として取り組み、1日も早く全世界の知恵をおかりしながら本県から放射性物質を取り除き、未来ある子供たちのために住みよい福島県を総力を挙げて作ろうではありませんか。

 そこで、除染に関する知識と技能を有する人材を育成し、公共事業として除染対策に取り組むべきと思うが、県の考えをお示しください。

 次に、教育について伺います。

 初めに、ふくしまっ子夏の体験活動応援事業についてであります。

 放射能汚染の影響で子供たちが屋外での活動を控えるなど、伸び伸びと活動できる環境にはありません。外遊びは、心身の健康や発達のために極めて重要であり、心身ともにリフレッシュできる環境づくりが大きな課題となっています。

 そこで、夏休みの期間を利用して自然体験活動や交流体験活動ができる事業を実施して子供たちの健全育成を図りたい、このような思いの下で実施されているこの事業は、参加事業に対する補助金もよく、大変魅力的である事業と、保護者にも非常に歓迎されているようであります。しかし、9月30日までの期間で周知期間が短く、既に夏休み中の子供たちの計画が決まってしまったなど、保護者から期間延長について問合せが数多くありました。

 要望にこたえ、知事は本議会の説明の中で今年度末まで延長する発言をいたしております。保護者からも大変喜ばれております。せっかくのすばらしい企画でありますので、放射線量の急激な低下も考えられない今、子供たちは屋外で伸び伸びと遊べない環境でストレスがたまっております。この事業は、来年度以降も継続する必要があるのではないでしょうか。

 そこで、ふくしまっ子夏の体験活動応援事業の地区別の実績についてお示しください。

 また、ふくしまっ子夏の体験活動応援事業について、来年度も継続すべきと思いますが、県教育委員会の考えをお示しください。

 次に、公立小中学校の耐震化についてであります。

 8月に岩手、宮城、福島県を除く全国の小中学校の耐震化について文部科学省から4月1日時点での耐震改修状況について調査結果が80.3%と発表されました。それによると、全国的には、調査の始まった平成14年度では44.5%であったが、約10年間で2倍近くになり、全体的な底上げにはなったが、100%に達した自治体が32.8%しかなく、50%未満が6%もあり、地域格差が出ております。

 また、小中学校では、11万6000棟のうち、いまだに2万3000棟が耐震化されておりません。その中で、震度6の地震で倒壊のおそれがあるのが4600棟もあります。文科省では、今後5年程度で耐震化を完了する予定であるとしております。

 そこで、公立小中学校施設の耐震化の現状と県教育委員会の今後の取組についてお示しください。

 次に、今年の春卒業した高校生の就職について伺います。

 3月に、3年間勉強に、そして部活に汗を流した青春のまなびやを後にして、4月からの就職に向け準備をしていた生徒が、あの3.11の大震災、そして思いも寄らなかった原子力発電所の爆発事故により就職内定が取り消されたとの報道が流れる度に私も大変胸を痛めております。

 厚生労働省は、7月現在で内定取消しされた学生が556人と発表しております。その中で、高校生が312人、大学生及び専門学生が244人で、震災の影響で内定が取り消されたのはそのうち427人であります。

 そこで、春の県立高等学校卒業者の就職について、内定取消し及び採用延期となった者の数と県教育委員会の対応についてお示しください。

 次に、来春高校卒業予定者の就職について伺います。

 来年春卒業予定の高校生の7月末の有効求人倍率が0.68倍と大変厳しい状況にあります。既に9月16日から採用試験が解禁になっており、今年度の就職状況を考えると、津波、原発事故による企業撤退など、県内での就職は厳しい状況が予想されるところであります。

 そこで、来春の高校卒業予定者に対する県内求人状況と県教育委員会の就職支援策についてお示しください。

 次に、被災企業への支援について伺います。

 初めに、県内における3.11以降被災を受けた企業の動向と対策についてであります。

 あの大震災は、地震のみならず、津波、原子力発電所事故、それに伴う風評被害等々、県内全ての企業にも甚大な影響が生じております。内閣府が公表した7道県を対象とした試算によると、インフラ等への直接被害額は16兆円から25兆円と、阪神・淡路大震災の9.6兆円を大きく上回っており、東日本大震災の被害の大きさがうかがえるところであります。

 特に県内においては、原子力発電所の事故発生により30キロ圏内が避難区域となり、事業の行き先が見通せず、事業継続が困難になってしまった中小企業が数多く出ているようであります。更に、地震による社屋の損壊などによっても事業存続が危ぶまれている中小企業もあり、本県の経済・雇用に及ぼす影響ははかり知れないものがあると感じております。

 そこで、警戒区域等の地域内で操業を休止している企業の状況についてお示しください。

 また、避難区域内の企業は事業の継続が困難にもかかわらず、人件費や固定費の負担も発生し、大変厳しい状況の中、企業の中には、地域の事業所での代替生産や区域外へ移転して頑張っている企業もあるやに伺っております。一方、甚大な被害を受けながら復興に向けて取り組んでいる企業、あるいは創意工夫しながら生産を再開している企業等々、さまざまであります。このようなときにこそ、企業に対して行政面からの手厚いバックアップが必要であると考えます。

 去る9月6日に、9月県議会に向けての我が自民党の要望書の中で、被災した中小企業に対する金融支援の強化、事業を再開する県内企業に対する支援強化を強く知事に要望しております。

 そこで、県は警戒区域等の被災企業に対してどのように支援していくのかお示しください。

 最後に、福島空港の利活用についてであります。

 3.11以来、福島空港を発着する外国定期便は勿論のこと、チャーター便さえも飛ばなくなり、何とも寂しい限りであります。更に、追い打ちをかけるように、今月1日から札幌便が来年3月まで機体の整備を目的に1日2往復から1往復となり、かなりの利用者の減が予想されるところであります。

 日本観光局統計によると、中国からの観光客が2008年には100万人、昨年は141万人と40%の増加に転じております。本年は、震災の影響で激減すると予想されますが、関西地区では昨年並みに回復しつつあるようであります。本県は、自然が豊かで四季を通じて楽しむことができます。現在福島空港には、休航している中国東方航空がありますので、復興も兼ねて上海に集中的に働きかけを進めてはいかがでしょうか。

 現在原子力災害からの福島県の地域再生のための特別法の制定を国に対して要望しているようであります。その1つに、産業の振興と就労支援の中に観光・交流の促進を挙げております。国へ強く働きかけて、ビザの緩和を強く要望していただきたい。ビザなしで入国できるようになれば、原発収束の後、大きな進展が見込めるのではないかと思います。沖縄県並みの優遇策もまた必要であります。他県も熱心に取り組んでいるようでありますので、復興をにしきの御旗としてビザの緩和をかち取ることが他県を制する最大のポイントになるのではないかと考えます。

 そこで、福島空港を活用して海外から観光客を誘致するため、ビザの緩和などを国に求めていくべきと思いますが、県の考えをお示しください。

 以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(瓜生信一郎君) 執行部の答弁を求めます。

 (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 満山議員の御質問にお答えいたします。

 県政運営の基本姿勢についてであります。

 私は、これまで「人と地域」を礎として、地域に根差した力強い産業の育成、誰もが健康に暮らせる医療供給体制の充実、支え合いの心が息づく社会の形成など、活力、安全・安心、思いやりを3つの柱に県政運営を進めてまいりましたが、この度の震災と原子力災害によって、本県が築き上げてきた多くのものが失われてしまいました。

 発災以来、福島県としては、避難者支援やインフラ復旧、ふくしまの子どもを守る緊急プロジェクト、モニタリングの強化などを進め、また県民の経済活動の再生を図るための対策として農林水産業に係る生産基盤の復旧や「がんばろう ふくしま!」運動の推進による販売促進と観光客の誘客、企業の事業の再開、継続のための補助、また融資、更には緊急雇用創出基金を活用した雇用の確保などに努めてまいりました。

 今後も徹底した除染を最優先に進め、この震災を契機に改めて見直されたきずなの強さを大事にしながら、未来を担う子供、若者の育成と文化・スポーツの振興に努めるとともに、安定した経済基盤が暮らしを守るという考えの下、本県の基幹産業である農林水産業の再生と商工業や観光業など地域産業全体の復興に全力を尽くしてまいりたいと考えております。

 更に、再生可能エネルギーの研究開発や放射線医学に関する拠点の整備などを通した新たな産業の育成や集積、雇用の創出にも努めてまいります。こうした取組によって本県の活力や魅力を改めて築き上げて、世界に誇れる復興をなし遂げてまいりたいと考えております。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

 (生活環境部長荒竹宏之君登壇)



◎生活環境部長(荒竹宏之君) お答えいたします。

 原子力発電所の事故以降発生した一般廃棄物の焼却灰の量につきましては、9月末現在で埋立て量は約3万2000トン、一時保管量は約1万トンとなっております。

 今後の処理方策につきましては、国が示した方針に基づき、焼却灰の処理が円滑に進むよう、設置者によるモニタリング調査の実施及びわかりやすい結果の公表への支援や、国、市町村と連携した一時保管及び埋立ての安全性に係る丁寧な説明を通じて住民理解の促進に努めてまいります。

 次に、汚染土壌の仮置場につきましては、わかりやすい手引の作成、公表や線量低減化活動に関する地域説明会への専門家派遣などにより、市町村と連携して地域住民の理解促進に努めてまいりました。

 今後は、個別に市町村を訪問することによりきめ細かく把握した課題を踏まえ、国、市町村、専門家等と連携して住民の合意形成を図ってまいります。また、適時適切に専門家を派遣し、技術的助言に努めるほか、設置経費を補助するなど、市町村の取組を総合的に支援することにより、地域の実情に応じて可能な限り速やかに仮置場を設置できるよう取り組んでまいります。

 次に、中間貯蔵施設につきましては、原子力発電を国策として推進してきた国が責任を持って除染や汚染廃棄物等の処理を推進すべきものと考えております。

 このため、先日知事が直接細野原発事故担当大臣に対して、貯蔵の対象、期間、量など、中間貯蔵施設について具体的な考え方を国の責任において速やかに示すよう申し入れたところ、今月末までに国の責任でロードマップを示すとの回答がありました。こうした国の動向を注視しつつ、引き続き除染の推進や汚染廃棄物等の円滑な処理に向けてしっかりと取り組んでまいります。

 次に、国の除染対策の方針につきましては、来年1月に全面施行される放射性物質汚染対処特別措置法に基づく枠組みが本格的に動き出すまでの間の緊急的な実施の方針として示されたものと認識しております。

 今後は、この方針に基づき、市町村の除染計画の実施に当たって、対象ごとの線量の状況に応じて除染方法の選定や優先順位の設定を行うなど、面的除染や局所的除染が効率的・効果的に進められるよう市町村と連携して取り組んでまいります。

 次に、除染の財政措置に関する国の方針につきましては、10月2日に知事が直接細野原発事故担当大臣に対して強く申し入れたところ、除染は国の責任で推進すべきものであり、追加被曝線量が年間1から5ミリシーベルトの間の地域の面的除染に要する経費についても国が財政措置を講ずるとの回答がありました。今後は、各市町村における除染の進捗状況に応じ、県予算額が不足する場合には所要額を確実に措置することを引き続き国に要請してまいります。

 次に、公共事業としての除染につきましては、今後市町村が作成する除染計画に基づき、面的除染を効果的に推進するために、従来からの公共事業と同様に除染業務の民間事業者への発注を進める必要があると考えております。

 そのため、除染業務講習会を開催し、除染作業を担う事業者を確保するとともに、除染業務の円滑な受注に向け、除染対象ごとの具体的な除染方法やその標準的な仕様を明示するなど、除染業務への事業者の参入が容易になるよう工夫してまいります。

 (商工労働部長齋須秀行君登壇)



◎商工労働部長(齋須秀行君) お答えいたします。

 警戒区域等の地域内における企業の状況につきましては、警戒区域、計画的避難区域及びこの度解除された緊急時避難準備区域内にある商工会、商工会議所の調査によれば、6割弱の会員企業が操業を休止している状況にあります。

 次に、被災企業への支援につきましては、事業の継続、再開のための補助や制度資金融資枠の確保及び利子補給、更に風評被害の払拭のため、イベント出展経費の助成やハイテクプラザでの残留放射線量測定などを行っております。

 今後も緊急時避難準備区域の解除などの状況変化に応じて融資制度の拡充を行うほか、被災企業の取引拡大への取組を推進するなど、復旧・復興に向けた事業活動をより一層支援してまいります。

 (土木部長原 利弘君登壇)



◎土木部長(原利弘君) お答えいたします。

 下水汚泥につきましては、下水処理場から搬出できない状況が続いており、現在県、市町村を合わせて約1万5000トンが場内に保管されております。最近の下水汚泥の放射能濃度が低下傾向を示していることから、セメント原料等への再利用や管理型処分場への埋立て処分の再開、更には焼却等による汚泥の減量化など、あらゆる方策について引き続き検討してまいる考えであります。

 (観光交流局長大河原 薫君登壇)



◎観光交流局長(大河原薫君) お答えいたします。

 福島空港を活用した海外からの観光客の誘致につきましては、原子力災害を起因とする風評被害により本県を訪れる外国人観光客が激減していることから、福島県再生のための特別法において、中国人観光客への数次ビザの発給、医療滞在ビザの緩和などの特例措置や観光客に対する諸税の免除等、税制上の優遇措置などの観光振興策を国へ要請することとしておりまして、これらの制度が盛り込まれるよう強く働きかけてまいる考えであります。

 (教育長遠藤俊博君登壇)



◎教育長(遠藤俊博君) お答えいたします。

 ふくしまっ子夏の体験活動応援事業の実績につきましては、9月30日までに約20万人の参加があり、参加者の地区別のおおよその割合は、県北地区が29%、県中地区が31%、県南地区が7%、会津地区が9%、南会津地区が2%、相双地区が3%、いわき地区が19%となっております。

 次に、ふくしまっ子夏の体験活動応援事業につきましては、来年3月まで延長したところでありますが、その後の継続については、来年度の当初予算編成過程において知事部局との連携を図り、検討してまいりたいと考えております。

 次に、公立小中学校施設の耐震化の現状につきましては、大震災の影響を考慮して、本県が国の詳細調査の対象外となったところでありますが、県として実態を把握するため、耐震化率に絞って独自に調査したところ、本年4月1日現在の耐震化率は前年度より5.9ポイント上昇し、68.1%となっております。

 県教育委員会といたしましては、市町村に対して今回の大震災を受けての災害復旧事業やかさ上げ措置が延長された国庫補助事業の活用を促し、市町村が行う耐震化事業を積極的に支援してまいる考えであります。

 次に、今春の県立高等学校卒業者の就職につきましては、内定取消しとなった者は99名でありましたが、6月末までにはそのうち58名が別の企業へ就職しております。また、採用が延期となった者は318名であり、同じ時期までにそのうちの272名が採用されております。

 県教育委員会といたしましては、内定が取り消されたり採用が延期となった者につきましては、担当教員による面談を通して、本人の意向やその後の企業の動きなど、その実情に応じて就職支援に取り組むよう各学校に対し指導してきたところであります。

 次に、来年春の高校卒業予定者に対する県内求人状況は、8月末現在での求人数が対前年比で6.6%減の2313人にとどまるなど厳しい状況となっております。

 このため、県教育委員会といたしましては、国や関係機関と連携しながら経済団体等への求人要請活動を展開するとともに、7月には就職促進支援員を更に5名増員して37名を各地域に配置したところであり、こうした取組を通して各学校における求人開拓や面接指導などの就職促進に向けた取組を全面的に支援しているところであります。



◆17番(満山喜一君) 再質問させていただきます。

 下水処理の保管されている汚泥の量、1万5000トンというふうな現在の量でありますけれども、県中浄化センターなどを見ますと、なかなかその場所に置いておくことがかなり困難になってくるのかなというふうに思うのですが、この原発が収束をしない中で今の場所でどの程度まで、何年程度まで仮置きができるのか、その辺をお示しをいただきたいというふうに思います。

 また、汚染土壌の仮置場でありますけれども、市町村と連携しながら地域実情に応じというふうな答弁でありましたが、これをいつまでにどのような形の中で各市町村と協議をするのか、その辺を質問いたします。

 また、年間5ミリシーベルト以下の地域についてもというふうな質問をいたしましたが、5ミリシーベルト以下の面積は、除染しなければならない面積を県としてどのぐらいの面積と考えているのか再質問をいたします。

 それに、教育長にお尋ねいたしますが、9月30日までの期間で20万人の応募者があったというふうなことでありますが、来年度以降も継続すべきというふうな私の質問なんですが、検討中というふうなことでありますが、もう間もなく知事要望、そして査定も始まるわけですから、今現在どのように来年度以降の事業継続について考えているのか、その辺をお示しいただきたいと思います。

 以上であります。



◎生活環境部長(荒竹宏之君) 再質問にお答えいたします。

 まず、仮置場の設置に関してでございます。

 各市町村それぞれの地域の実情に応じて適地の選定、それから設置に当たっての安全性の確保、それから住民理解の促進、こうしたものがそれぞれの地域において取組が進められているところでございます。こうした状況を踏まえ、県といたしましては、個別課題に応じてその進捗状況を踏まえながら、可及的に速やかに設置ができるように取り組んでまいりたいと考えております。

 なお、設置に当たっては専門的・技術的な知見も必要であることから、国や関係機関と連携して適時適切に専門家を派遣するなどにより支援をしてまいりたいと考えております。

 それから、年間5ミリシーベルト以下の面積についてでございますが、これは正確に現在のところ把握はしてございません。8月初旬の線量調査によりまして、現在1ミリシーベルト以上のところ、5ミリシーベルト以上のところについてマップが示されております。そのマップに従って、我々としては、対象となる戸数の精査、それから対象となる公共施設等の面積の精査を現在行っているところでございます。



◎土木部長(原利弘君) 再質問にお答えいたします。

 県中処理区における下水汚泥のいわゆるストック量についてのおただしでございますけれども、何年までということは把握しておりませんけれども、少なくとも今年度いっぱいのストック量については確保している状況にございます。

 以上でございます。



◎教育長(遠藤俊博君) 再質問にお答えいたします。

 ふくしまっ子夏の体験活動事業の来年度以降の継続の話でございます。議員おただしのとおり、県内さまざまな方々から同じような要望が出されておりますが、今回10月から延長しましたし、また内容の追加、充実も行っております。その辺の状況等も総合的に見ながら、そしてこの事業そのものが子どもを守る緊急プロジェクトの中での位置づけということもございます。そういうことも全体的に考えた上で、先ほど申し上げたとおり、今後の予算編成の過程の中で検討してまいりたいと考えております。



○副議長(瓜生信一郎君) これをもって、満山喜一君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。23番佐藤健一君。(拍手)

 (23番佐藤健一君登壇)



◆23番(佐藤健一君) 県民連合の佐藤健一です。

 春の震災に始まり、秋の台風まで、被災されました多くの方々に心よりお見舞い申し上げます。それに加えて、領土問題を含む外交問題、円高、株安などの経済問題など、日本にとっては天災、人災の枠を超えた国難だと私は考えております。

 3月11日を境に日本は新世紀を迎えました。これからの日本を考えるとき、新世紀にふさわしい新しい物差しを国民が心を1つにして作り上げるのが未来の日本の姿につながるものと思います。畏れ多くも明治天皇は、御製で「しきしまの大和心のを々しさはことある時ぞあらわれにける」と詠まれました。日本人の勇気は、日本に一大事が起こるときにこそ発揮されるという意味です。日本人の特徴を見事にあらわしていると思います。

 そこで、佐藤知事におかれましては、震災以後、数々の問題に対しまして心を痛める日々が続いていることと拝察いたします。復興のためには、日本人の血の中に流れる大和心を信じるべきだと思います。国に対しまして、また東京電力に対しましての厳しい姿勢は見えます。また、次々に被災に対しての施策も発表されました。

 しかし、知事、県民の多くは避難することもせず、じっと生まれ育った福島で頑張っております。今必要なのは、その多くの県民に対して向かい合い、県民に対して知事自身の言葉で心温まるメッセージを発信することが大切なのではないでしょうか。県民は耐えています。県民は頑張っています。その多くの県民に対し言葉をかけることを忘れず、すばらしい県政運営をされますよう心からお願いいたしまして、質問に入ります。

 初めに、子育て支援について伺います。

 県議会において、平成21年度の子育て支援対策特別委員会を経て昨年12月に子育てしやすい福島県づくり条例を制定いたしました。県においては、条例制定の趣旨を踏まえ、本年度子育て支援の更なる推進のため、子育て支援担当理事を設け、更には知事を本部長とする子育て支援推進本部を設置しました。現在、東日本大震災後、異常事態ではありますが、県外に避難している子供たちにぜひ戻ってきてもらうためにも、今まで以上に子育て支援が必要と思います。

 そこで、福島県子育て支援推進本部を設置したことを踏まえ、将来を担う子供たちの支援に、より積極的に取り組むべきと思いますが、知事の考えをお伺いいたします。

 次に、県の当初予算の進捗状況についてお伺いいたします。

 東日本大震災発生以後、県においては数度にわたり補正予算を編成し、昨日も追加補正1854億5300万円を計上して、本年度一般会計予算の累計は1兆6115億円となり、被災者の救助や災害復旧、原子力災害への対応に取り組んでまいりましたが、今年度の当初予算に計上した事業について、執行状況が極めて気になるところであります。

 そこで、県の当初予算に係る一般事業、公共事業及び災害復旧事業の執行率についてお伺いいたします。

 次に、災害廃棄物の処理についてお伺いいたします。

 3月11日の大震災や津波被害により、大量の災害廃棄物が発生し、県内市町村ではその処理に鋭意取り組んでいるところですが、放射性物質による汚染の問題から、なかなか処理が円滑に進んでいないところです。しかしながら、市町村においては、災害廃棄物の処理に対する住民理解を得られるよう、住民説明会を開催するなど日々努力されていると聞いております。今後住民理解が得られ、具体的に処理が進んだ際に、災害廃棄物の処分先がなく、その処理が滞ることのないように、今から処理見通しについて把握しておく必要があると考えております。

 そこで、災害廃棄物の埋立て見込み量及び県内の最終処分場での容量的に埋立てが可能なのかをお伺いいたします。

 次に、震災に伴い発生した瓦れきや災害廃棄物の処理については、原発事故の影響により、放射性物質による汚染の問題だけが大きく取り上げられているように思います。しかし、かつて大きな社会問題となったアスベストについても、今回の震災により発生した膨大な量の災害廃棄物や損壊した建築物等の解体撤去に伴い、大気環境へ飛散することが県民の安全・安心を守る観点からもゆるがせにできない問題であると認識しております。10年前のアメリカの9.11のテロの際にも、作業に従事した消防士の中に後に健康を害した方も数多くいたと聞いております。

 そこで、震災に伴う災害廃棄物や建物の解体などから飛散が懸念されるアスベスト対策について県の考えをお伺いいたします。

 次に、今後の防災対策についてお伺いいたします。

 今回の大震災においては、多くの方々が避難を余儀なくされているところでありますが、県内で最大規模の避難所である郡山のビッグパレットふくしまは、8月31日に閉鎖になり、福島市に設置されたあづま総合運動公園の避難所も9月23日に閉鎖となりました。私自身も避難所を訪れ、避難者の方からの意見に耳を傾けて支援してまいりましたが、避難所には数多くの県職員も派遣され、苦労しながら活動していたところを見てきたところであります。私は、避難所支援に当たった県職員の経験を今後の防災対策に反映すべきと思いますが、県の考えをお伺いいたします。

 次に、復旧・復興についてお伺いいたします。

 今般の大震災の発生から約6カ月が経過しましたが、東京電力福島第1原発から30キロ圏内の高齢者入所施設については、現在でも27施設が避難し、8月1日現在、避難施設に入所していた高齢者の約1400名が県内外のほかの高齢者施設に入所したり病院に入院するなどしていると聞いております。また、避難の長期化に伴い、仮設住宅や借り上げ住宅などに入居している高齢者の身体悪化も強く懸念されているところであります。こうした中、受入れ施設の中には、その公益的施設としての役割を果たすため、定員超過の状態で日々高齢者の介護に当たっているところも多くあり、決死の避難に対応された避難施設とともに、こうした受入れ施設に対して心から敬意を表するところであります。

 しかしながら、避難が長期にわたることで、受入れ施設については、職員の疲弊、サービスの低下などが懸念されるほか、避難先市町村等の入所待機者やショートステイ利用希望者の入所や利用に支障を来しているとの話も聞かれます。また、今後は仮設住宅や借り上げ住宅などに入居している高齢者の中で施設入所が必要になった方の受入れにも対応を迫られております。

 そこで、震災に伴う介護施設の不足に対し、今後市町村の意向を踏まえ、早急に対応する必要があると思いますが、県の考えをお伺いいたします。

 次に、重要港湾小名浜港についてであります。

 小名浜港は、南東北地域の物流拠点として重要な役割を果たしてまいりましたが、今回の東日本大震災により港湾施設が大きく被災したため、これまで応急復旧工事等が行われ、岸壁が暫定的に供用開始されてきたこと、更には5月30日に国際バルク戦略港湾に選定されたことは、いわきの地域の復興に弾みがつくものと思われます。

 小名浜港の主要な埠頭のうち、石炭を取り扱う6号埠頭及び7号埠頭の荷役機械はある程度復旧されておりますが、鉱産品等を取り扱う5号埠頭では、荷役機械が復旧されていないため、能力の小さいトラッククレーン等による効率の悪い荷役を強制されていることから、滞船が発生しており、荷主の負担になっております。

 また、仙台塩釜港では、荷役機械の復旧によりコンテナの外国航路が再開されましたが、小名浜港のコンテナを取り扱う大剣埠頭では、ガントリークレーンが復旧されていないため、外国航路がまだ再開されていないと聞いております。このことから、滞船の解消とコンテナの外国航路再開のため、早急な荷役機械の復旧が必要であると考えています。

 そこで、重要港湾小名浜港の5号埠頭及び大剣埠頭における荷役機械の復旧の見通しについてお伺いをいたします。

 次に、義援金についてお伺いをいたします。

 今回の大震災で被災された方々には、全国並びに世界各地から多くの義援金が寄せられ、特に忘れてはならないのは、台湾から180億円もの義援金が寄せられたことです。日本赤十字社等も9月30日までとしていた義援金の募集期間を来年の3月31日までに延長することとしましたが、全国から日本赤十字社等に寄せられた義援金は9月28日時点で約3265億円となっており、今回の震災に対する国民の関心の高さと被災地の復興を願う強い思いがあらわれていると思います。

 日本赤十字社等の義援金の配分は、死亡や行方不明者、建物の全壊、半壊、そして原発関係避難等の指定区域内の方を対象として指定し、死亡、行方不明者の人数や全壊等の世帯数にそれぞれ単価を掛けた額が被害のあった都道府県に送金されるものですが、県は8月12日に日本赤十字社に約90億円を返還しております。この約90億円という数字がひとり歩きをし、大きな誤解を生みましたが、これは本県の場合、震災の初期においては、原発事故の関係と過去に例を見ない大災害であったことから、被害状況の把握が困難なため、概数により日本赤十字社に義援金の送金を受けていたものが、都市部の被害状況の調査が進むにつれて、その把握が進み、精査した結果の返還だったと聞いております。

 そこで、日本赤十字社等及び県に寄せられた義援金の受入れと配分の状況についてお伺いいたします。

 次に、県民健康管理調査についてお伺いいたします。

 県は、今回の原発事故を受けて県民健康管理調査に着手しており、全県民を対象とした被曝量推計のための基本調査や18歳以下を対象とした甲状腺等音波検査などを実施すると聞いております。この調査では、膨大なデータが収集されるとともに、これらの情報については、国内外のさまざまな方から高い関心が寄せられているところであります。また、関心をお持ちの方の中には、原発事故によりもたらされた放射性物質の存在の有無に極めて敏感な方がいる一方、その健康影響はそれほど大きなものではないとする方もいます。

 こうした状況の中で、偏った、あるいは類似のデータがひとり歩きし、県民が戸惑わないように、県民健康管理調査で集められたデータの保護や管理がしっかりなされていくことが必要であるとともに、分析結果については、県が定期的に公表に努めていく必要があると考えますが、県の考えをお伺いいたします。

 次に、おもいやり駐車場利用制度についてお伺いいたします。

 平成21年7月におもいやり駐車場利用制度が導入されてから2年が経過しました。これまで県は制度の浸透を図るため、県の広報誌を活用したり障がい者団体等との連携をしながら周知活動を行ってきたところであり、おおむね順調に経過しているものと思っております。

 この制度を効果的に運用していくためには、制度の対象となる駐車スペースをわかりやすく目立つものとし、利用者が容易におもいやり駐車場を判断できるものとする必要があります。そのためには、県有施設を初めとした車いす使用者用駐車スペースの青色塗装を実施することが重要であると考えております。

 そこで、おもいやり駐車場利用制度の利用証の交付数及び協力施設数と県有施設における青色塗装の割合についてお伺いいたします。

 県では、おもいやり駐車場制度の利用実態を把握するため、昨年度アンケート調査を実施いたしました。アンケート調査の結果から、おもいやり駐車場の不適正な利用は若干改善されたものの、依然として健常者の認知が低い状況も見受けられることから、更なるPR活動が必要であると考えております。特に3年目に入った今年は、この制度の真価が問われる重要な年であります。

 また、全国における制度の導入状況を見ますと、本県は全国8番目の導入でしたが、その後各自治体で導入が進み、10月1日時点で21府県において制度が導入されております。このような導入状況を踏まえると、県民が福島県内のみならず他県においても車椅子使用者用駐車場を円滑に利用できるように、関係県と連携していくことが重要であると考えます。

 そこで、県は制度の普及や他県との連携についてどのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

 最後に、森林環境税についてお尋ねいたします。

 県が平成18年度に東日本で初めてとなる森林環境税を導入し、5カ年が経過しました。これまで荒廃した森林の手入れや間伐材の利用促進、子供たちが森に親しむ機会の増加など、森林環境の保全に大いに役立っていると聞いております。昨年度5カ年の延長が決定された後に今回の東日本大震災が起こり、今年度事業の影響について危惧していたところですが、今般本格的に事業が開始されると聞き、今後の成果に大いに期待しているところであります。

 申すまでもなく、森林環境税は県民からいただいた貴重な財源であることから、その活用に当たっては、これまでの事業の成果を適切に評価した上で新たな取組に反映させ、更に大震災からの復旧・復興の観点も加えて、より効果的な事業を進めることが必要と考えています。

 そこで、森林環境税によるこれまでの事業の成果と今後の新たな取組についてお伺いをいたします。

 質問は以上ですが、先日10月1日、2日と、いわき市復興祭が行われました。45年前、当時の常磐ハワイアンセンターのオープン時に立ち上がったフラガールの皆様が時を経て、半年にも及ぶ全国キャラバンを経て復興祭のステージに立ちました。その笑顔と若さあふれるパワーは、いわき市民は勿論のこと、避難されている双葉地区の多くの方々にも大きな希望と勇気を与えてくれたと思います。

 復興への道のりは、長いものだと思っております。決してあきらめることなく頑張りましょう。そして、復興の暁には、深く山懐に抱かれて、その華麗な姿を池の水面に映し、朝日に映えて黄金色に輝いて見える国宝白水阿弥陀堂がそのあかしとして世界遺産に登録されることを夢に見て、再び県政の一翼を担えるよう精進することを誓い、質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(瓜生信一郎君) 執行部の答弁を求めます。

 (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 将来を担う子供たちへの支援についてであります。

 本県における子供を取り巻く環境は、この度の地震、津波、そして原子力災害により大きく変化し、現在も県外に多くの子供たちが避難している状況にあります。

 こうした中、今年8月に本県で開催された全国高等学校総合文化祭の創作劇で、「福島で生まれ、福島で育ち、働き、結婚し、子供を産み、その孫を見、そのひ孫を見、福島で最期を過ごすのが夢である。」、この若者のふるさとを思う真っすぐな言葉に私は胸を打たれ、この若者たちの思いにこたえなければならないと改めて決意をしたところであります。大きな可能性を持つ子供たちがこの震災や原子力災害の影響を乗り越えて、心身ともに健やかに成長できる社会をここ「ふくしま」の地に築いていくことが何よりも重要であると思っております。

 そのため、現在取り組んでいるふくしまの子どもを守る緊急プロジェクト、これを確実に実施するとともに、今年度私が本部長となって設置をしました子育て支援推進本部において、関連事業を総合的かつ一体的に展開をして、子育て支援の基本計画であるうつくしま子ども夢プランに基づき、保育施設の整備促進、子育てサービスの充実などを着実に推進していかなければならないと考えております。

 更に、現在策定中の復興計画においては、「未来を担う子ども・若者の育成」を復興に向けた主要施策の柱の1つに掲げることにしております。

 今後とも、将来を担う子供たちの支援に積極的に取り組み、子供たちが笑顔で夢を持って生活できる福島県を築いてまいりたいと考えております。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁させます。

 (総務部長村田文雄君登壇)



◎総務部長(村田文雄君) お答えいたします。

 県の当初予算に係る8月末現在の執行率につきましては、一般事業は48.7%、公共事業は21.0%、全体で45.7%となっております。また、公共事業のうち災害復旧事業につきましては、現在国の災害査定を受けているところであり、執行率は8.5%となっております。今後も引き続き事業の円滑な執行に努めてまいる考えであります。

 (生活環境部長荒竹宏之君登壇)



◎生活環境部長(荒竹宏之君) お答えいたします。

 災害廃棄物の埋立て見込み量につきましては、災害廃棄物の発生見込み量である438万トン程度が過去の実績並みにリサイクルできれば、容量換算で76万立方メートル程度になるものと見込んでおります。

 また、現在設置されている一般廃棄物最終処分場及び産業廃棄物管理型最終処分場を合わせた残余容量は、平成23年3月末現在、340万立方メートル程度となっており、広域調整が図られれば、覆土や日常の一般廃棄物等の埋立てを勘案しても、なお76万立方メートル程度の災害廃棄物の埋立ては可能であると考えております。

 次に、アスベスト対策につきましては、各関係団体に対し建築物等の解体工事等に伴う飛散防止対策の徹底を図るとともに、従来からのアスベスト濃度調査の頻度や調査箇所数をふやしたほか、環境省と連携の下、避難所や瓦れき集積所周辺での濃度調査を実施しているところであります。これらの調査によれば、いずれも問題のないことが確認されておりますが、今後とも建築物等の解体の状況や濃度調査の結果などを踏まえ、アスベストの飛散防止と住民の健康被害の未然防止に努めてまいる考えであります。

 次に、避難所支援に当たった職員の経験につきましては、広域避難による避難元コミュニティーの分断や通信手段が制約される中で極度の情報不足に直面し、その対応に迫られるなど、確実に将来に引き継ぎ、今後の行政に生かすべき経験であったと考えております。

 県といたしましては、避難所における地域コミュニティーの維持や円滑な情報共有の在り方など、このような経験から明らかになった新たな課題について職員のアンケート調査やヒアリングにより検証し、県地域防災計画の見直しに反映できるよう、その解決に向けて検討してまいります。

 (保健福祉部長佐藤節夫君登壇)



◎保健福祉部長(佐藤節夫君) お答えいたします。

 震災に伴う介護施設の不足への対応につきましては、被災した施設が事業再開のため既存の建物等を借り上げる場合の賃借料に対する補助や仮設による施設の整備費用に対する補助などにより、施設の事業再開に向けた取組を積極的に支援してまいります。

 また、これら施設面での対応に加え、高齢者が仮設住宅等で安心して生活を継続できるよう、市町村や関係機関との連携の下、高齢者等サポート拠点の整備等により、在宅介護や生活支援などの在宅サービスの充実にも取り組んでまいる考えであります。

 次に、義援金の受入れと配分につきましては、先月末日現在、日本赤十字社等から送金された義援金は約924億2600万円で、そのうち市町村への配分額は約922億9500万円、市町村から被災者への配分額は約823億7300万円となっております。

 また、県に寄せられた義援金は、同日現在、約172億3100万円で、そのうち市町村への配分額は約143億3100万円、市町村から被災者への配分額は約134億8900万円となっております。

 次に、県民健康管理調査におけるデータにつきましては、県民1人1人の健康診査等の膨大な記録を長期にわたって蓄積していくことから、個人情報を保護するため、高いセキュリティーを確保したデータベースを県立医科大学に構築し、管理を行っていくこととしております。また、調査の進捗状況等をわかりやすく県民にお知らせし、理解の促進を図るため、データの分析結果を適時公表してまいる考えであります。

 次に、おもいやり駐車場利用制度につきましては、本年6月末日現在で利用証の交付数は1万6575件、協力施設数は1070件となっております。また、県有施設における車いす使用者用駐車スペースの青色塗装化の割合は60.8%となっております。

 次に、制度の普及につきましては、引き続き各種広報媒体を活用するとともに、協力施設、関係団体との連携を図り、運転免許取得、更新時や要介護認定時などのさまざまな機会をとらえてチラシの配布を行うなど、この制度の普及と利用の適正化に取り組んでまいりたいと考えております。

 また、他県との連携につきましては、これまで山形県、栃木県及び群馬県の3県と相互利用を実施してきたところでありますが、今月1日から新たに加わった茨城県も含めて、更に広域的な相互利用を図るなど、今後も一層の利便性の向上に努めてまいる考えであります。

 (農林水産部長鈴木義仁君登壇)



◎農林水産部長(鈴木義仁君) お答えいたします。

 森林環境税による取組につきましては、これまで水源区域内における約1万5000ヘクタールの森林整備や県内小中学校の約7割で取り組まれた森林環境学習への支援など、森林環境の保全と森林を守り育てる意識の醸成を図ってまいりました。

 今年度からは、森林整備の対象を山地災害防止機能を有する森林にも拡大するとともに、市町村独自の裁量により身近な里山等の整備ができるよう森林環境交付金を増額したほか、震災からの復旧・復興に向け、県産材の需要拡大に対応した安定供給体制の整備に重点的に取り組むこととしたところであります。

 (土木部長原 利弘君登壇)



◎土木部長(原利弘君) お答えいたします。

 重要港湾小名浜港の5号埠頭及び大剣埠頭における荷役機械につきましては、東日本大震災により甚大な被害を受け、使用不能となったことから、新設する計画としております。

 現在行われているトラッククレーン等による荷役作業は効率が悪く、滞船の発生や港湾施設の利用低下につながることから、県といたしましては、来年度中に荷役機械の供用が可能となるよう全力で取り組んでまいる考えであります。



○副議長(瓜生信一郎君) これをもって、佐藤健一君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。26番宮川えみ子君。(拍手)

 (26番宮川えみ子君登壇)



◆26番(宮川えみ子君) 日本共産党の宮川えみ子です。

 東日本大震災、原発事故から間もなく7カ月になります。今回の福島原発事故は、ウラン換算で広島型原爆20個分、セシウムでは168個分という大量の放射性物質を福島県を初め全国各地にまき散らしました。この深刻な原子力災害から福島県を復興するためには、日本はもとより、人類が経験したことのない大事業を成し遂げなければなりません。

 しかし、国の認識と対応は、除染でも賠償でも全くそれにふさわしいものとなっていません。復興財源を増税で賄うということになれば、被災県民はもとより、厳しい生活を強いられている方々に大きな苦しみを押しつけ、景気回復に重大な打撃を与えることになり、国民が一致して災害を乗り越えるということになりません。

 日本共産党は、257兆円にもなって使い道に困っている大企業の内部留保の一部で復興国債を買ってもらうなどの提案、欧米諸国の大資産家が「我々に増税を。」と言うように、大企業や大金持ちの負担をこそ求めています。日本で野田内閣が財界直結で被災者国民に背を向けていることは到底許されるものではありません。

 また、農業者は勿論、各分野に重大な打撃を与えるTPPには強く反対を求めます。今、知事、議会とも一致して特別法の制定を求め、広範囲で長期的被害に対応するときであり、大量かつ広範囲に放出された放射性物質の汚染の実態を正確に把握し、リスクを県民に明らかにし、大規模除染と県民の健康調査を実施し、安心して住み続けられる福島県を築くときだと思います。

 原発の全面廃炉についてです。

 全県民が最も求めている原発事故の収束について、国はステップ2を前倒しすると言いますが、原子力学会の報告では、第1原発の1から3号機近辺は放射能濃度が高く、実態が把握できない状況にありますが、調査では全てで炉心構成材の再溶融が起こったとしています。

 野田総理は、原発事故の現状を意図的に小さく見せ、他の原発の再稼働を急ごうとしていますが、枝野経済産業大臣は「地元合意のない原発は推進できない。」と言います。地元福島の意思は明確です。浪江町長は、「原発は要らない。」とはっきり言い、県内では3.11以降、34市町村の議会が全面廃炉の意見書を採択しています。

 知事は、復興ビジョンに原発に依存しない社会づくりを明記しました。世論調査でも鮮明になっている原発からの撤退の国民の声にこたえ、東京電力福島原発の第1原発5、6号機、第2原発の1から4号機も含めた10基全部の廃炉を国に明確に求めるべきですが、いかがでしょうか。

 放射能除染についてです。

 放射能汚染から県民を守る施策を一刻も早く前進させることは、避難した多くの子供や若い人を福島県に戻し、真の復興を実現させる要になります。しかし、この問題は遅々として進んでいません。進まない原因は3つあります。1つは、瓦れき置場を含む最終処分の方針が決まらない、2つは膨大な費用、3つは方法論を含めた英知の結集の問題です。

 国が決めた除染は、避難区域など、年間放射線量20ミリシーベルト以上は費用も含めて国が実施する。20ミリ以下、5ミリまでは、市町村が計画を作れば、費用は国が出す。ところが、5ミリ以下、つまり1時間当たり1マイクロシーベルト以下は国は費用を全く出さないといいます。こうした線引きを行えば、福島県内は指定区域とごく一部しか除染支援の対象になりません。

 政府は、「除染は国が責任を持って進める。」と言いますが、こうした不当な線引きを持ち込むことは、子供たちや県民の命に責任を負わない許しがたい態度です。なぜこんなことになったのか。8月26日に民主、自民、公明、各党の皆さんの提出した議員立法で社民党の皆さんが賛成して決めた放射性物質汚染対処特措法とそれに基づいた緊急実施基本方針に基づいているからです。この基本方針は、除染の対象地域を限定している。国基準以下の汚染レベルの低い廃棄物を一般廃棄物とみなして自治体の処理にしている。東電の責任と国の責任を曖昧にしています。

 5ミリの線引きは、東電と国の責任を放棄し、原子力災害をできるだけ小さく見せ、財政を出し惜しむためであり、原発に固執しようという態度が根底にあります。自治体からも批判が噴出しています。県として、政府に5ミリの線引きの明確な撤回と、除染は国が責任を果たすようにすべきですが、いかがですか。

 高校を含む学校、保育所、幼稚園、学童保育、公園など、子供たちの生活空間の除染については、市町村の財政負担をなくすべきと思いますが、いかがでしょうか。

 伊達市が実証実験を始めています。飯舘村の全面除染は、3224億円かかるとしています。現在提案されている予算では到底間に合いません。国への第3次補正でどのくらい確保されると考えていますか。

 県内各地域で除染を実施していますが、方法や計画がばらばらです。これまでの経験や知見を共有し、除染をより効果的に進めるために、市町村と各研究者が一体になって進める組織が必要ですが、いかがでしょうか。

 1000人の人材養成と言いますが、子供たちの周りの除染を優先して配置すべきと思いますが、いかがでしょうか。

 住宅の除染の手引は、いつ頃までに作成し、どのように周知徹底するのでしょうか。

 福島県で子育てをしてもいい、暮らしてもいいなというメッセージが伝わるように除染計画の見通しを示すべきと思いますが、いかがでしょうか。

 食の安全についてです。

 学校給食の検査体制の強化のため、学校給食施設単位で食材の放射能検査が実施できるように、検査機器の配置のために市町村の負担にならないように市町村への財政的支援をすることを求めますが、いかがでしょうか。

 米の問題は、主食でもあり、県内経済に大打撃を与える問題でありますので、検査体制を強化するとともに、暫定規制値を超えないものの、放射性セシウムの濃度が高い場合は、その地域単位での全量買い上げを国に求めるべきと思いますが、いかがでしょうか。

 食の安全を守るため、検査機器の緊急輸入、民間や研究機関の検査機器の借り上げ等、検査体制を早急に整えることが重要です。県民が身近に食物等を検査する体制を整える必要がありますが、いかがでしょうか。

 医療・福祉問題についてです。

 県民健康調査が始まりましたが、放射能の影響で今までも不足していた医師、看護師などの医療スタッフの避難、退職が相次いで、県民の健康対策に困難を増しています。また、同様の問題で、若い人の避難は産科、小児科の医療機関の経営に打撃を与えています。このような問題を克服して健康管理の十分な体制を整え、原発放射能の問題が心配されたが、結果的に福島県民は長生きできたと言われるように全力を挙げるべきです。

 医療スタッフが県外に避難する一方、国内外には放射能の健康被害に対して貢献したいという意欲に燃えた方々も大勢います。これらの方々に福島県に来ていただくために情報発信と医師の具体的処遇改善が必要ですが、どのように考えているでしょうか。

 また、政府は地域医療再生基金を東北3県に120億円ずつあるとしていますが、これらを活用して、公立、私立を問わず医師、看護師の確保に使うべきと思いますが、いかがでしょうか。

 10月からは、18歳以下の甲状腺の検査実施を行い、今年度は3万6000人を対象にするとのことです。全ての子供への放射能の健康不安が広がっているだけに、県としては18歳までの医療費無料化を実施すべきと思いますが、いかがですか。

 その際、県の制度にして市町村負担をなくすとともに、その財源は全額国に求めるべきと思いますが、いかがでしょうか。

 原発事故に関わって、高齢者の精神状況は深刻です。それは、健康そのものにも深刻な状況を与えています。65歳以上の医療費無料化を求めますが、いかがでしょうか。

 その費用総額を国に求めるべきと思いますが、いかがでしょうか。

 全ての県民の健診費用の無料化を求めますが、いかがですか。

 放射線医学について、医大に研究機関、施設、体制を計画しているようですが、原発事故収束に貢献している多くの労働者がいわき市にいます。福島労災病院との連携をどのように考えているでしょうか。

 希望の持てる復興施策についてです。

 介護問題についてです。

 もともと1万人以上の待機者で施設不足が深刻だった福島県内で双葉、南相馬地域から県外やいわき、中通り、会津地域に介護状態にある方々が緊急避難しています。1人部屋に数人が入居しなければならなくなるなど、介護施設が劣悪な状況になっています。原発で避難した30キロ圏内の介護施設数と定員、今後の回復の見通しと課題についてお示しください。

 仮設住宅に緊急的介護施設を設置する必要がありますが、県の計画と具体化についてお示しください。

 県の責任で介護施設の増設が必要です。国に予算要望し、増設すべきですが、いかがですか。

 仮設住宅問題についてです。

 仮設住宅の積雪、寒さ対策、洗濯干し場やスロープの屋根、通路の舗装、排水対策など、進行状況についてはどのようになっていますか。

 今回の水害で須賀川市の仮設住宅が浸水被害に遭いました。幾重にもなる苦難が続きます。県の対策はどうなっているでしょうか。

 被災者の心配は、今後の生活設計です。自力で住宅を作ることができない被災者の心配の声が上がっています。県は、これまで公営住宅建設は縮小する方向でしたが、今度の災害を受けて建設を進めるべきです。厳しい財政の市町村任せではなく、県の責任で住宅建設を進めるべきですが、いかがですか。

 国の特別な支援を求め、早急に計画を示すべきですが、いかがでしょうか。

 いわき市は、被災した他市町村からの居住希望者がふえ続け、更に地震の被害も広がり続けるなど、現状でも家を見つけることが困難です。今不足している住宅対策をどのように考えているでしょうか。

 真の復興は、住民の暮らしと中小商工業者の復興が基本です。しかし、工場・店舗等再生支援事業補助金は去る7月末に募集が締め切られ、多くの希望者が利用できなくなりました。予定予算の3倍近く応募があって、今回その処理のためだけの補正予算が組まれました。

 復旧の基本は、被害があっても、そこで商売を続けられることができるかどうかが決め手です。多くの方々が待っている中小企業等復旧・復興支援事業のうち、特に要望の多い工場・店舗等再生支援事業の2次募集を早急に行うべきですが、いかがでしょうか。

 行政改革の名の下に自治体職員減らしが進められてきました。今回の大災害で職員不足が重大な事態になっています。それは、職員の心身の問題だけでなく、広く市民の要望に対応できない事態になっています。原発災害の長期化、広がり、いわきの地震災害の広がりなど、市民対応が待ったなしです。県及び市町村への長期的な人的支援を国に求めるべきですが、いかがでしょうか。

 賠償問題についてです。

 原子力賠償においては、中間指針がまとめられましたが、福島県の実態に見合ったものとは到底言えません。9月7日の県議会全員協議会でも、東電は人災と認めない。賠償は、国の陰に隠れて抑えようとしている。全く誠意のない態度でした。

 県は、去る21日、東京電力の西澤社長に対し、原発事故がなければ生じなかった全ての損害について誠意を持って対応すること、被害者の立場に立った対応をすることなどの申入れを行いました。

 また、去る9月27日の衆議院予算委員会での日本共産党の志位委員長の質問に対し、東電は「加害者としての意識は自覚している。」と答えましたが、人災については認めませんでした。枝野経済産業大臣は、「国と東電による人災だ。」と述べました。精神的な損害も含め、被害はオール県民が受けています。中間指針にとらわれず、全県民対象に聞き取りを行い、十分な賠償を求めるべきと思いますが、いかがでしょうか。

 教育問題についてです。

 教育の再生は福島県の再生です。しかし、そうなっているでしょうか。子供の健康と学力はどうなっているでしょうか。疲れ果てた先生も多いです。7月の常任委員会の調査では、被災地の校長先生等から「ふるさとや家をなくし、友人が命まで落としている中で、親がわりにと思っている先生を転勤させたやり方は納得できない。被害を受けた先生が兼務を解消して手厚い教育ができるようにしてほしい。」なれ親しんだ多くの先生と別れなければならなかった子供たちの思いを語りながら、今からでも兼務を解消して、現場に合った教員の配置をしてほしいと要望を受けました。

 また、最近では養護の先生から、学校の除染が進まず、プールや校庭の使用が制限され、公園でも遊べず、肥満が深刻といいます。1学期から2学期にかけて体重が13キロもふえた子がいて、4キロくらいふえた子供は何人もいるというのです。放射能の前に成人病の心配が出てきてしまうというのです。教員の兼務をなくし、被災地の児童生徒のケアができる体制をとれる教員数を確保することが重要ですが、いかがでしょうか。

 福島県で最初に25人学級を実施することを国に求めるべきと思いますが、いかがですか。

 県は、来年度は正規教員採用だけでなく再任用も採用しない、講師は減らすという方針です。災害に遭った子供や教員の思いにこたえないばかりか、優秀な人材を教育現場に入れる機会も失わせました。今後の教員採用計画、規模についてお示しください。

 エアコン設置問題ですが、電気代の負担が重いので、扇風機にしたが、熱い空気をかき混ぜるだけで、気分が悪くなった子供が出るなど問題が出ています。エアコンを設置する市町村に維持管理の補助も支援すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 来年度以降の設置要望にもこたえるべきですが、いかがですか。

 これらについて、私立学校についてもお答えください。

 いわき市では、地震の被害が大きく、校庭が使えないだけでなく体育館も壊れ、仕方がないので、体育の時間は廊下を走っているなど、子供たちの体力づくりに重大な悪影響が出ている学校があります。学校施設の災害復旧が進むように県の支援が必要ですが、いかがですか。

 いわき市等の地震対策についてです。

 いわき市南部から内陸にかけて2つの断層が動き、更に余震も続き、地震の被害が今も広がっています。一部損壊住宅被害の支援策について、市町村が要綱を作れば、国の社会資本整備総合交付金を活用し、実施できるとのことで、私どもの提案が実り、県も努力していただいて1歩前進しました。そして、このことを利用して県内20市町村が支援策を実施することになりました。

 しかし、いわき市や中通りの一部の市町村では壊れた家が膨大な数になっています。自治体の負担は相当重くなり、実施に踏み出せない状況になっています。県の制度として市町村支援制度を作り、特に被害が大きい自治体への特別な支援が必要ですが、いかがでしょうか。

 地震により山間部の水脈が変わり、水の枯渇で苦しんでいます。戸数が少なく、別の水源からの取水費用の負担も大きいので、沢水や井戸水を生活用水として使っている地区の支援強化を求めますが、いかがでしょうか。

 最後に、大震災のさなか、7月の会津と9月の中通りの豪雨、台風災害がありました。只見川の氾濫は、ダムの放水の在り方が問題視され、阿武隈川の水害は地元民から人災ではないかという声が広がっています。今回のような記録的な豪雨に対応するためには、河川の整備促進は勿論ですが、減災という視点で洪水における人命優先の考え方に基づく減災対策をどのように取り組むのかお尋ねいたします。

 以上で質問を終わります。(拍手)



○副議長(瓜生信一郎君) 執行部の答弁を求めます。

 (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 宮川議員の御質問にお答えします。

 県内の原子力発電所についてであります。

 東京電力福島第1原子力発電所事故により、農林水産業、製造業、観光など本県のあらゆる産業が甚大な被害を受けるとともに、多くの県民が放射線の不安にさいなまれ、県内外での避難生活を強いられており、これまで国や電力事業者が主張してきた原子力発電所の安全性に対する信頼は今回の事故によって根底から崩れたものと考えております。

 このような中、福島県復興ビジョンにおいて、福島県では原子力に依存しない社会を目指すとの基本理念を決定し、国に対してもこうした考え方を示してきたところであります。

 県といたしましては、人口が200万人を割り込むなど、本県が直面している深刻な状況を考えると、原子力災害の一刻も早い収束が何よりも重要であり、国、電気事業者に対し引き続き強く求めてまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

 (総務部長村田文雄君登壇)



◎総務部長(村田文雄君) お答えいたします。

 人的支援につきましては、復旧・復興事業の本格化に伴い、中長期にわたる対応が必要なことから、総務省や全国知事会等を通じて自治体職員の派遣を要請し、受入れを行ってきているところであります。

 また、先月22日に行った総務大臣に対する要望の中で、国や独立行政法人職員の中長期派遣による人的支援を求めたところであり、今後とも復旧・復興事業の進捗状況等を踏まえながら適切に対応してまいる考えであります。

 次に、エアコンを設置する私立学校に対する維持管理経費の補助につきましては、学校運営に要する管理経費等が私立学校運営費補助金の対象とされていることから、新たな補助は考えておりません。

 次に、私立学校に対するエアコン設置に係る補助事業につきましては、原子力発電所の事故に伴い、今年度緊急的に実施したものであり、来年度以降については今後検討してまいります。

 (生活環境部長荒竹宏之君登壇)



◎生活環境部長(荒竹宏之君) お答えいたします。

 除染に関する国の責任につきましては、10月2日に知事が直接細野原発事故担当大臣に対して強く申し入れたところ、除染は国の責任で推進すべきものであり、追加被曝線量が年間1から5ミリシーベルトの間の地域の面的除染に要する経費についても国が財政措置を講ずるとの回答がありました。

 次に、市町村の財政負担につきましては、市町村除染計画に基づき、子供たちの生活空間を含む面的除染及び局所的除染を実施する場合には、その経費は全て国の責任において措置されるものと認識しております。

 次に、国の3次補正で本県に配分される除染に係る予算額につきましては現在調整中であると聞いております。いずれにいたしましても、各市町村における除染の進捗状況に応じ、県予算額が不足する場合には所要額を確実に措置することを引き続き国に要請してまいります。

 次に、除染の推進につきましては、国や日本原子力研究開発機構、原子力学会等と一体となって、市町村に対して適時適切に専門家を派遣し、技術的助言を行う中で、対象ごとの除染の方法や成果等について情報共有も図りながら、効率的・効果的に取り組んでまいります。

 次に、除染業務講習会修了者を子供たちの生活空間の除染に優先的に配置することにつきましては、市町村が作成する除染計画に基づき、子供の主たる生活の場である住家を含めた面的除染を実施する場合に、講習会修了者を擁する事業者が活用されるものと考えております。

 次に、住宅の除染の手引につきましては、先般実施した住宅除染モデル事業の成果を踏まえ、今月中をめどとして作成し、ホームページに掲載するほか、地域説明会などにおいて活用したり概要をわかりやすくまとめたパンフレットを配布することなどにより周知徹底してまいります。

 次に、除染計画につきましては、市町村はそれぞれの地域の実情に応じた除染目標や達成時期を定めることとされていることから、これらを広く地域の内外にわかりやすく発信することにより、地域住民の将来にわたる安心感を醸成していくことができるものと考えられます。

 県といたしましては、引き続き県民の不安解消や理解促進のため、市町村や関係機関と一体となって取り組んでまいります。

 次に、水や食品等の分析体制の整備につきましては、市町村に対し線量低減化活動支援事業を活用した放射能簡易分析装置の導入を働きかけるとともに、消費者庁が年内にも予定している全国自治体への配備に当たって県内市町村への優先的な割当てを強く要望しているところであります。

 (保健福祉部長佐藤節夫君登壇)



◎保健福祉部長(佐藤節夫君) お答えいたします。

 医師を本県に招聘するための取組につきましては、被災県に対する医師派遣を支援する組織である被災者健康支援連絡協議会を通じて県内医療機関への医療従事者の派遣を全国に広く要請するとともに、国が設置する相双地域医療従事者確保支援センターとも連携しながら医師の確保に取り組んでまいります。

 また、被災地に勤務する医師の処遇改善など、人材を確保するための病院の取組を積極的に支援してまいる考えであります。

 次に、地域医療再生基金につきましては、今般の震災は医療人材の流出をもたらし、被災地を中心とした地域医療の確保に重大な影響を与えていることから、地域医療再生基金を活用し、災害で働く場を失った医療従事者の雇用や県外からの医師、看護師等の確保などの病院の取組を公立、民間を問わず積極的に支援してまいる考えであります。

 次に、65歳以上の医療費の無料化につきましては、税と社会保障との一体となった議論が必要であり、国において検討されるべきものと考えております。

 なお、現在東日本大震災の被災者について医療費の一部負担金等が免除されているところであります。

 次に、健診費用の無料化につきましては、特定健診やがん検診等の実施主体である市町村、医療保険者等が判断すべきものと考えております。

 次に、福島労災病院との連携につきましては、復興ビジョンにおいて県立医科大学における放射線医学に関する研究や診療機能の強化を目指すこととしておりますが、今後は地域の中核的医療機関との連携についても関係機関や団体等の意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。

 次に、震災に伴い避難した介護施設につきましては、屋内退避又は避難指示のあった区域内の介護施設の数は30施設であり、その定員数は合計で1744人となっております。先般解除された緊急時避難準備区域内にある介護施設の大半は、既に再開又は再開の準備をしている状況であり、津波により被災した施設や警戒区域内にある施設の再開に向けた対応が今後の課題であると考えております。

 次に、仮設住宅における介護施設の設置につきましては、高齢者等サポート拠点によるデイサービス等の提供や認知症高齢者等を対象としたグループホーム型の仮設住宅の整備により対応することとし、仮設住宅に入居する高齢者のために必要な介護サービス提供の確保に取り組んでまいる考えであります。

 次に、介護施設の増設につきましては、被災した施設が既存の建物等を借り上げる場合や仮設による施設を整備する場合に支援を行うほか、次期高齢者福祉計画等においても、震災の状況を踏まえ、市町村と連携して介護施設の計画的な整備に取り組む考えであり、これらの事業が円滑に進むよう国に対して支援を要望してまいる考えであります。

 次に、沢水や井戸水を生活用水として使っている地区の支援策につきましては、水道法の規定により、水道の整備は市町村が行うものであることから、それぞれの市町村において検討されるものと考えております。

 (商工労働部長齋須秀行君登壇)



◎商工労働部長(齋須秀行君) お答えいたします。

 工場・店舗等再生支援事業の2次募集につきましては、被災企業の事業再開に向けた動きが進んでいることなどを踏まえ、来月の上旬を目途に募集を開始できるよう検討しているところであります。

 (農林水産部長鈴木義仁君登壇)



◎農林水産部長(鈴木義仁君) お答えいたします。

 米につきましては、今月中旬を目途に2段階による綿密な放射性物質調査を実施し、安全性の確認に努めているところであり、県といたしましては、その状況を見きわめながら適切に対応してまいる考えであります。

 (土木部長原 利弘君登壇)



◎土木部長(原利弘君) お答えいたします。

 仮説住宅の積雪、寒さ対策等につきましては、入居者からの要望も踏まえ、おおむね11月末までを目標に工事を実施しております。

 次に、台風15号で水害を受けた須賀川市の仮設住宅につきましては、市からの要請に基づき、同じ敷地内で盛土を行い、移築することとしております。

 次に、被災者のための公営住宅の建設につきましては、住民や地域の実情に精通した市町村が主体的にその役割を担うことが望ましいと考えております。しかしながら、原子力災害により避難を余儀なくされた市町村については、警戒区域の設定や自治体機能の移転などの特殊事情を踏まえ、市町村の意向も確認しながら県の対応を検討してまいりたいと考えております。

 次に、被災者のための公営住宅の建設に対する国の財政支援につきましては、現行の国庫負担率の引き上げや地方負担に対する全額交付税措置など、国が全面的な財政措置を講じるよう要望しているところであります。

 次に、いわき市の住宅対策につきましては、罹災住民や避難住民に対して応急仮設住宅の供給、民間住宅の借り上げ、公営住宅空き家の提供を行っておりますが、借り上げ住宅の供給にも限度があることから、市町村から要請のあった応急仮設住宅の早期完成に努めております。今後は、罹災住民などの適正な把握に努め、必要となる仮設住宅の供給を図っていく考えであります。

 次に、一部損壊した住宅の改修につきましては、県において国の社会資本整備総合交付金により事業が実施できるよう調整し、現在20市町村においてその活用が図られているところであり、引き続き支援してまいる考えであります。

 次に、洪水時の減災対策につきましては、堤防の整備や調整池の設置などにより、流域の洪水に対する安全度の向上を図るとともに、住民の的確な避難が可能となるよう、雨量や河川の水位等の防災情報のきめ細やかな提供や、危険箇所や避難路を再確認する防災訓練を実施するなど、被害の最小化を図るための総合的な施策をより一層推進してまいります。

 (原子力損害対策担当理事鈴木正晃君登壇)



◎原子力損害対策担当理事(鈴木正晃君) お答えいたします。

 原子力損害賠償につきましては、原子力災害が県内全域であらゆる分野に及んでいることから、電話相談窓口や関係団体、市町村で構成する原子力損害対策協議会等を通し、被害の実態把握に努め、幅広く損害の事例を積み上げながら、国、東京電力に対し確実かつ十分な賠償を強く求めているところであります。

 (子育て支援担当理事鈴木登三雄君登壇)



◎子育て支援担当理事(鈴木登三雄君) お答えいたします。

 医療費無料化につきましては、対象年齢の拡大に対応できるだけの十分で継続的な財源の確保が課題であると考えております。こうした点も含め、補助対象とする年齢や経費など、子供の医療費助成の在り方について研究してまいりたいと考えております。

 次に、医療費無料化を県の制度とすることにつきましては、現在県は市町村がそれぞれの地域の実情に応じて行っている医療費助成に対して必要経費の一部を補助しているところであり、その仕組みは今後も維持したいと考えております。

 また、子供の医療費については、これまでも医療保険制度において給付割合や対象年齢の更なる拡充を図るよう国に要望してきたところであり、加えて、この度の原子力災害を乗り越えるため、本県の子供に係る医療費について助成する制度を設けるよう、国に対し強く要望しているところであります。

 (教育長遠藤俊博君登壇)



◎教育長(遠藤俊博君) お答えいたします。

 学校給食施設への放射性物質検査機器の導入につきましては、設置者である市町村が地域の実情等を踏まえ、判断すべきものと考えております。

 県教育委員会といたしましては、農産物等のモニタリング結果の速やかな情報提供に引き続き努めてまいります。

 次に、教員の兼務につきましては、警戒区域等にある学校の教員を避難した児童生徒の心のケアや学習支援等に当たらせるために、避難先の学校を中心に配置しているものであります。

 県教育委員会といたしましては、児童生徒の動向や学校再開の状況等を踏まえて教員数を確保してまいりたいと考えております。

 次に、25人学級につきましては、本県では全国に先駆けて30人学級及び30人程度学級を導入しているところであり、これをしっかりと実施してまいりたいと考えております。

 次に、公立小中学校の教員採用につきましては、毎年度児童生徒数の増減を初め学校の統廃合の状況や教員の退職予定者の数等により採用数を見込んでいるところであり、来年度以降につきましては、先行きが不透明な状況でありますが、教員採用試験が実施できるよう努めてまいる考えであります。

 次に、市町村立学校に係るエアコンにつきましては、学校の設置者である市町村がその維持管理経費を含め、総合的に判断して設置したものと理解しており、エアコンの維持管理経費を補助の対象とすることは考えておりません。

 次に、市町村立学校のエアコン設置に係る補助事業につきましては、原子力発電所の事故に伴い、今年度緊急的に実施した事業でありますが、それ以降の継続については今後検討してまいります。

 次に、公立小中学校施設の災害復旧につきましては、国の災害復旧事業の対象となることで市町村の財政的負担は大幅に軽減されることになります。

 県教育委員会といたしましては、市町村が行う災害復旧事業が国の事業として円滑に採択され、速やかに実施できるよう、市町村からのさまざまな相談にきめ細かに対応するなどして積極的に支援してまいります。



◆26番(宮川えみ子君) 再質問いたします。

 全炉廃炉について知事に伺います。

 浜岡原発のある牧之原市議会も永久停止を求めた決議が採択され、国の原子力委員会に寄せられた意見の98%も脱原発の意見でした。福島県の立地町のある町長さんは、「廃炉作業は長い時間と大変な人手を要する。つまり、長期間の相当な雇用が見込まれます。」と言いましたら、ほっとしたように原発に対する本音を語りました。知事も地元町長も雇用を心配しているようですが、雇用は相当確保されます。それに再生資源エネルギー推進地域になれば、更に雇用はふえます。全面廃炉がそのスタートになりますが、決断を求めて、はっきりと言っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 それから、生活環境部長に除染について伺います。

 大臣は、5ミリシーベルト以下は支援しないという方針を撤回したといいますが、内容がはっきりしません。知事は、「もともと除染は東電と国の責任だ。1軒1軒訪ねて除染をすべき。」と言ってきているわけですから、除染計画を持った全市町村には全面的財政支援を行わせることは当然です。除染は、最大限に応じるというだけではだめです。全面的に責任を持つ、費用は全額持つと明言させることが大事だと思いますが、いかがですか。

 それから、若い人の福島県からの避難がとまりません。除染計画、メッセージを市町村任せでなく、県として出していくことが必要だと思いますが、いかがですか。

 教育長に質問します。

 学校給食での放射性物質検査ですが、若い人の避難要因の大きな理由は内部被曝問題です。安全と同時に安心を提供する必要があります。支援を求めますが、いかがですか。

 25人学級を国に求めることですが、野田総理は9月20日の閣議で「復旧・復興にかかる費用は十二分に要求を出してもらいたい。青天井でいい。」と述べたとのことです。知事は、去る7月21日、東日本大震災からの復旧・復興に関する要望という34ページにわたる要望を内閣に提出しました。ところが、児童生徒に関わる要望はほんの僅か2ページくらいでした。教育の復興が福島県の復興というのですから、本当に大変な思いをしているわけですから、もっと国に要望したらいいと思うのです。25人学級を福島県からと要望してもらいたいのですが、再度伺います。

 それから、賠償問題について原子力損害対策担当理事にお聞きします。

 健康被害調査は全県民に行います。精神的被害は全県民が負いました。どんな問題でも相談に来ていい窓口を設けた。情報を提供した。これだけでは、肝腎の損害を受けた人が本来受けられる賠償支援を受けられません。方法はいろいろあると思いますが、全県民対象に聞き取り調査を行うことは重要だと思います。再度お答えください。

 それから、中小企業支援事業ですが、商工部長にお聞きします。

 これは、やるということなので、非常に期待しております。前回の7月末の締切り、夜中の11時まで、何でこんなところにこんなに人がいるんだというほど、いわき合同庁舎は物すごい人でした。そして、もう締め切りましたというポスターのような大きなお断りが次の日に出されたわけです。予算をどのように見ているのか。積み残して締め切ってしまうことがないようにしてもらいたい。今が大事な時期だと思うんです。そのことで、予算の問題についてどのように考えているかお聞きします。



◎知事(佐藤雄平君) 宮川議員の再質問にお答えいたします。

 原子力災害が収束しない現状において、まずはこの事故の収束が第一であり、事故の収束に全力で取り組むことが必要であると考えております。また、本県の原子力発電所においては、再稼働はあり得ないと常々申し上げてきたところであります。



◎生活環境部長(荒竹宏之君) 再質問にお答えします。

 まず、除染の費用についてでありますが、先般細野大臣が来県した際にも、市町村が除染の実施基本方針に基づき除染計画を作成し、面的除染及び局所的除染を行うという場合には、国の責任においてしっかり財政措置を講ずるように要望したところであります。更に、基金総額が不足する場合には追加的な措置も含めてしっかり講ずるように要望もしたところでございます。今後とも引き続きそうした要望を強く要望してまいりたいと考えております。

 それから、除染計画の策定について、安全・安心のためのわかりやすい公表についてでございます。現在ウエブサイトを立ち上げまして、線量情報については逐次公表してわかりやすくお示しをしているところです。これに加えまして、今後市町村が除染計画を作成するという場合には、除染の目標、除染を行った結果の達成時期について明らかに示していくことが安心感の醸成につながると考えられますので、公表の仕方についても工夫してまいりたいと考えております。



◎商工労働部長(齋須秀行君) 工場・店舗等再生支援事業の予算につきましては、現在募集とあわせて検討しているところであります。



◎原子力損害対策担当理事(鈴木正晃君) 全ての県民の聞き取り調査ということでありますが、200万人県民、非常に実態として難しい面はございますが、電話相談の拡充、それから巡回法律相談も新しくやることにいたしまして、それから市町村を通じての把握、それから協議会の各団体の会合にのべつ出ておりまして、事業者からの聞き取り調査も行っておりますので、こうしたことを通じまして1人でも多くの実態を把握しながら、国、東電に訴えかけてまいりたいと考えてございます。



◎教育長(遠藤俊博君) 再質問にお答えいたします。

 学校給食の検査の機器に対する財政的支援の話でございますが、そもそも市町村におきまして学校給食の提供の方式がそれぞれ違っております。また、食品の購入の方式も違っておりますので、これは先ほど申し上げたとおり、市町村の判断になるのかと思っておりますが、現在国において3次補正予算の中で新たな制度として機器の整備の予算の計上という動きもあるようでございますので、その辺の情報を適時市町村の方に提供してまいりたいというふうに考えております。

 それから、25人学級でございますが、これにつきましては、先ほど申し上げたとおり、まずは今回の大きな震災の中で児童生徒の転校等、非常に大きな動きが出ております。学校の再開等もございます。この中で、今福島県が全国に先駆けて行っております30人あるいは30人程度学級を維持しながら教育体制を整備していきたいと考えております。



◆26番(宮川えみ子君) 再々質問をいたします。

 知事にお願いいたします。

 「再稼働はあり得ない。」と言いましたが、今明確に言わないと、国の方ではやるということですよね。私は、何も日本じゅうの原発をやめようと言っているわけではないわけです。とにかくこの福島原発の全面廃炉と言っているわけです。今度の原発事故の一番の責任者は東電です。次は国です。しかし、これを防ぐことができなかった。県民を塗炭の苦しみに陥れた責任の一端は知事にあります。今全面廃炉をきっぱりと主張し、国に求める、これが今全県民にできる知事の最大の貢献ではないかと思うんです。再度東京電力福島原発の全面廃炉を表明し、国に求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 それから、生活環境部長に質問いたします。

 しっかり要望した、いろいろ要望した、全面的に出すように要望したといいますが、答えはどうだったのでしょうか。

 それから、土木部長に質問いたします。

 一部損壊住宅支援についてお聞きします。

 いわき市は、井戸沢断層と湯ノ岳断層という2つの断層が動きました。重要幹線道路の不通も続き、やっと開通しつつありますが、道路という道路はぼこぼこです。家は、いわき市全部で13万3000戸あります。しかし、そのうちの半分の6万7000戸が壊れたんです。全壊と大規模半壊を合わせると1割以上で、一部損壊は3万4000軒に上っているんです。いまだに列を作って家屋被害の申請が窓口に来ているんです。国の制度を引き出して実施いただいた努力は大変ありがたいんですが、県がやっぱりこういうところを支援するという制度にならないと、肝腎の困っている市町村ができないんです。県としても何らかの支援策を求めますが、再度伺います。



◎知事(佐藤雄平君) 宮川議員の再々質問にお答えいたします。

 本県の原子力発電所においては、再稼働はあり得ないと常々申し上げてきたところであります。



◎生活環境部長(荒竹宏之君) 再質問にお答えいたします。

 細野原発事故担当大臣は、年間1から5ミリシーベルトの間の地域の面的除染に要する経費についても国が財政措置を講ずるという回答をされました。

土木部長(原利弘 君) 再質問にお答えいたします。

 この事業そのものが一部損壊した住宅の修繕を補助する市町村を交付金で支援しようとするものであり、引き続き現行制度で対応していきたいと考えております。



○副議長(瓜生信一郎君) これをもって、宮川えみ子君の質問を終わります。

 暫時休憩いたします。

 午後3時12分休憩

              

 午後3時32分開議



○議長(佐藤憲保君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。

 直ちに、質問を継続いたします。

 通告により発言を許します。16番杉山純一君。(拍手)

 (16番杉山純一君登壇)



◆16番(杉山純一君) 自由民主党の杉山純一であります。

 7月末に会津地方を襲った豪雨により大きな被害をこうむった地域の皆様方に心からお見舞いを申し上げます。昨年暮れの豪雪による災害から始まり、3月11日に発生した1000年に1度という大地震、この地震により沿岸地域を襲った大津波、平穏に暮らしていた生活が一変し、避難生活を余儀なくされ、家族がばらばらになっての生活、住んでいたまちも津波にのみ込まれ、跡形もなく瓦れきだけを残していきました。人間が作ったもののはかなさ、弱さを強く感じました。津波の襲った後もそうでしたが、豪雨による川の氾濫後も同じような爪跡を残し、無残にも団らんの場を破壊し尽くしました。本当に恐ろしい自然の力です。

 こういった自然災害が平穏な生活を一変させ、追い打ちをかけるように原発事故が発生、放射能による風評被害が重なり、福島県は四重苦に悩まされ続け、はや7カ月が過ぎようとしております。被災された地域の皆様を思うとき、何と言ったらいいのか、言葉が見つかりません。我々にできること、またやるべきことを見きわめ、しっかり取り組んでいくことを誓い、以下質問に入ります。

 まず、新潟・福島豪雨災害についてお尋ねをいたします。

 今回の豪雨は、昭和44年災害に匹敵する雨量、そのために只見川流域のダムが貯水量を超えたことにより、決壊を防ぐため、ダムゲートを全開にして自然河川の状態を保ったとのことです。しかしながら、地域の方々からお話を聞くと、さまざまな意見が耳に入ってまいります。

 今回のような豪雨により川が増水し、ダムの決壊防止に向けたダムゲートの開放、放流については、ダム管理者、河川管理者、ダム設置町村の連携により、災害を最小限に食いとめるための連絡体制は整っていたはずであります。しかし、ダム管理者と河川管理者、ダム設置町村の連携、連絡が十分であったかどうかとなると、疑問が残ります。人的被害は、只見町での行方不明者が1人ということで、あの災害現場を見れば、避難指示や避難誘導が適切に行われ、多くの命が救われたものと感じました。

 昭和44年の豪雨災害から42年が経過しての今回の豪雨でしたが、過去に経験をしていたにもかかわらず大きな災害となってしまいました。今後の防災対策は、今回の災害を教訓に同じ災害を繰り返すことのないようにしなければなりません。今回壊れた道路や河川施設を復旧することは大事なことでありますが、原形復旧だけではだめなのだと思います。

 そこで、只見川沿線の本復旧を速やかに行っていくに当たり、今回の災害をしっかり検証して、そこに住む地域の方々が安心して生活できる総合的な防災対策を示すべきと思いますが、知事の考えをお尋ねいたします。

 次に、只見線の復旧についてお尋ねいたします。

 この豪雨により、只見線の鉄橋が3つ落橋し、現在不通になっています。この只見線を利用して、若松方面から川口高校へ、新潟方面から只見高校へと、この線を利用し、通学をしておりました。また、医療機関の少ないこの地域のように、車の運転ができない老人は病院へ通う足としてこの路線を利用しておりました。

 この路線を利用できなくなったことでさまざまな支障を来していることは県も周知のとおりであります。とりあえず川口駅までの復旧を目指し、工事は進んでいるようですが、その先の見通しははっきりしない状況にあります。前段述べたように、高校生や老人の足としての役割は勿論ですが、この路線を利用してさまざまなイベントを開催しながら、観光の目玉路線として誘客を図ってきた只見線でもあり、沿線町村にとってはかけがえのない生活路線であります。

 知事説明の中でも、只見線についてJR東日本に対し要請活動を実施して、「会津宮下駅から会津川口駅間の早期復旧を目指す」との回答があったという説明がありましたが、前述したように、全線の復旧が地域の要望であり、全線復旧してこそ只見線として大きな役割を果たすことができるもので、しっかりとした覚悟を持って臨むことが肝要であります。

 そこで、JR只見線の早期全線復旧に向けた取組が必要と思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、放射能対策についてお尋ねいたします。

 過日県内の人口が200万人を割ったとの報道がありました。地震、津波被害により避難せざるを得ない方も多かったと思いますが、何といっても原発事故による放射能が怖くて、子供を放射能から守るために県外に避難している、またさせている方が多いと思います。震災から7カ月が経過しようとしておりますが、県外に転校した小中高、特別支援学校の生徒は1万101人、公私立幼稚園では974人に及び、その中の4分の3は放射能の不安からと答えています。

 当然保護者が放射能から我が子を守るための転校だと思いますが、我が県としては、当然このような中にあっても我が県に残っていただき、また戻っていただくための施策が重要であります。しかし、放射能についての知識はまだまだ乏しいものと思います。県としては、専門家の講演会等々を開催して周知に努めていますが、県民や幼い子供を持つ保護者に対しての理解度は私を含めてまだまだ低いと思います。

 そこで、放射能について正しい知識を持っていただき、理解していただくことが、我が県に残っていただく、また我が県に戻っていただくためにも大きな役割を果たすものと思いますが、県は今後県民の不安を解消するため、放射能に関する理解を深める施策をどのように展開していくのか、県の考えをお尋ねいたします。

 また、このような状況の中、原発事故による放射線被曝の不安から、子供たちが屋外で遊ぶことができない状態が続いております。この状況が子供の成長に及ぼす影響は深刻で、実際にけんかがふえたり基礎体力が低下するなどの現象があらわれているといいます。

 郡山市では、外で遊べない子供たちへ体を動かして遊ぶ機会を与えるため、また子供たちのPTSDを予防するための試みとして、「元気なこおりやま!夏のキッズフェスタ」というタイトルの下に屋内遊び場を設置して、遊具を使い、家族や友達と思いっ切り遊び、汗を流し、楽しい思い出ができるよう企画開催されたのがこのイベントであります。イベント開催後は、多くの子供たちから「また開催してほしい。次はいつ開催するの。」といった声が多く寄せられたとのことです。このような事業を県としても積極的に企画し、県内全域で開催していくことは、心のケアにもつながり、大事な子供の成長期に大きな役割を果たすものと思います。

 そこで、外で遊べない子供たちの心のケアのためにも子供たちを元気づけるイベントを開催すべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 また、県内のモニタリングについては、細部にわたって実施をして発表されておりますが、原発事故前の空間線量率については知らない方がほとんどですから、震災前の空間線量率との比較も必要なのではと思います。

 そこで、県内空間線量率について、県内だけではなく、各県の平常時空間線量率との比較公表も必要と思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、原発災害や放射能汚染に関する専門機関の設置についてお尋ねをいたします。

 今回の原発事故が起こらなかったらこんなことにはならなかったのに、こんなに苦しむこともなかったと、誰しもが思うことです。今更起こってしまったことは取り返しのつかない、もとに戻れないのですから、今後の福島県をどう発展させるのか、知恵を出し合わねばなりません。

 過般原発事故に関する放射線専門家国際会議が本県で開催され、県民の放射線被曝の健康リスクは低いとの見解が示されました。このようなことによって県民の不安解消にもつながり、意義のある会議だったと思います。引き続きこのような国際会議を我が県に誘致して専門家の英知を活用していくことも必要ですが、より効果的なのは、原発災害や放射能汚染に関する研究機関を我が県に設置するように政府や国際機関に要請することも必要かと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、被災地復興に向けた課題についてお尋ねいたします。

 先般私の所属する土木委員会で岩手県内の災害に遭った各市町村の県外調査を行ってまいりました。訪問した各地とも我が県と同じように大きな津波被害を受け、まち全体が消失してしまうという大変な状況の中にありましたが、本当に丁寧に対応していただきました。心からお礼を申し上げたいと思います。

 陸前高田市においては、復旧・復興に向けて計画を作り、前に進もうとしているところですが、現行法が足かせとなり、スムーズに進めない現状を歯がゆく思っておりました。現在の補助制度は、復旧が前提であり、開発行為が必要でも、農地法等、現行法が邪魔をして前に進めないなど、規制の緩和が急務であるとの説明があり、そのほかにも災害に絡む市町村事務の簡素化や軽減など現状説明がありました。このようなことは、被災県それぞれが抱えた同じ悩みであると思います。そうした現場の悩みを同じ被災県の共通課題として国に強く訴え、想定外のことについては現行法を超えた対応をすべきであると私は思います。

 そこで、被災地の迅速な復興を図る上で支障となる法令等については、被災地の現状に鑑み、被災県連携の下、特例措置を国に強く要望すべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、原発事故による風評被害対策についてお尋ねいたします。

 原発事故発災以来、農作物を初めとするさまざまな産業での風評被害に福島県は苦しめられております。農作物については、モニタリングにより安全性が確認されたものまで買っていただけず、拒否されている状況があります。福島県産というだけで拒否されている状況で、物だけではなく人さえも拒むようなことが起きている現状は、差別にもつながるゆゆしき状態です。本県の基幹産業である農業の将来に大きく影響する非常事態であります。

 福島県を助けよう、応援しようと、いろんな団体の方々がイベントを開催したり、物産展を開催したり、風評被害払拭に向けての応援をいただいており、その中では盛況に終了している状況もありますが、流通の現実を見ると、農作物の風評被害対策についてはこれまで以上に力を注がねばならないと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、入札制度についてお尋ねいたします。

 昨年暮れの豪雪により、会津地方の町村において、全村が3日間停電したり、国道49号線では会津坂下町―西会津町間で300台以上の車が長時間立ち往生するという事態が発生いたしました。倒木により通行どめがあり、迂回路のない町村にとっては大変な状況が発生したことは記憶に新しいことです。道路の除雪体制を万全に整えることは当然のことであり、昨年の国道49号線の立ち往生のようなことは、除雪がうまく行われていれば回避できたように思います。

 一昨年前まではその路線の除雪を長年行っていた業者から、入札によって新しい業者に変わった年でもあったようです。また、今年は大きな災害が続き、これから降雪期を迎える市町村、特に豪雨災害のあった町村においては、不安の中で冬を迎えることになりますから、道路や河川についてはできる限り降雪前の復旧が望まれます。

 除雪業務を担当する方は、除雪をする地域の特性やそこに住む方々の多くの要望を聞き、更には気候条件等を加味しながら、今までの長い経験から判断をして出動を決定し、使命感を持って業務を遂行しております。このような方を雇用しているのが地域に根差している地元建設業者であり、これらの業者を育成していくことが重要であると思います。これまでも入札制度に関してはさまざまな改善を求めてきたわけですが、今のような話は除雪だけには限りません。

 そこで、地域における経験や特性の把握などを十分考慮した入札制度としていくことが必要と思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、県議会議員選挙に伴う選挙運動についてお尋ねいたします。

 延期となっていた県議会議員選挙の日程が11月10日告示、11月20日投票に決定いたしました。県選挙管理委員会としては、公平な選挙を行うために諸準備を鋭意進めていることと思います。しかし、我々選挙を行う側からすると、有権者が全国に散らばり、避難している状況の中で、どのようにして有権者の皆さんに立候補の意思を伝え、政見や政策を訴え、投票行動を促し、選挙を履行していただくのか、また立候補の届出から通常行うことのできる選挙カーでの遊説、選挙ポスターの掲示、選挙はがきの送付等々、通常認められている選挙運動をどのように行ったらいいのか、私には想像すらできませんし、見当もつかない部分が多々あります。また、所在確認ができていない方が多数いると聞いておりますが、このような状態の中で適正な選挙ができるのでしょうか。

 そこで、県選挙管理委員会は、多くの住民が避難している市町村において、いまだ所在確認ができていない有権者の把握をどのように行う考えなのかお尋ねいたします。

 また、法律上認められている候補者の選挙運動についてどのように対応する考えなのかお尋ねをいたします。

 次に、高齢運転者の交通事故防止についてお尋ねいたします。

 本県では、昨年交通事故による死者の数が増加しましたが、本年の交通事故によるけが人や死者の数は、交通関係団体等の協力もあり、減少傾向にあるものの、8月以降になって死亡事故が多発して、全県に向けて交通死亡事故多発警報が発令される状態となってしまいました。全国的に見ても、高齢運転者の交通事故が大変多いわけですが、これは高齢運転者自身が自分の五感の衰えを自覚せず、運転を過信したことにより事故が発生しているものと思います。

 県警察においても、高齢運転者の御家族から運転免許証の返納について相談を受けることもあるとお聞きしております。このような状況から、私は御家族の協力を得ながら高齢運転者の運転免許証の自主返納に向けた各種取組が必要であると感じております。県警察としても、高齢運転者講習において適性検査を含めて交通事故防止に対する指導・助言はしっかりと行っているものと思いますが、いざ事故を起こしてしまえば取り返しのつかないことになってしまうわけですから、高齢運転者の事故防止に向けては更なる努力が必要であります。

 そこで、県警察は高齢運転者の交通事故防止にどう取り組むのかお尋ねをし、私の質問を終わります。(拍手)



○議長(佐藤憲保君) 執行部の答弁を求めます。

 (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 杉山議員の御質問にお答えいたします。

 只見川流域の総合的な防災対策についてであります。

 7月末の新潟・福島豪雨において、河川の増水や氾濫、土砂崩れ等により全壊、半壊、床上浸水などの住家被害が発生し、多くの住民の方が避難を余儀なくされました。

 私は、発災直後、現地を視察し、橋の流出や堤防の決壊に伴う大量の土砂により、歳時記の郷として全国的にも名をはせた景勝の地、その変わり果てた姿を目の当たりにし、豪雨災害のすさまじさと地域の皆さんの落胆、御労苦を身にしみて感じてまいりました。改めて県民生活の安全・安心や社会基盤の重要性を認識したところであります。

 福島県といたしましては、国、地元自治体と連携をして、今回の豪雨災害における情報の収集・伝達の実態などの検証を進め、その結果を福島県地域防災計画に盛り込むとともに、甚大な被害を受けた只見川などにおいては、改良復旧工事等を計画的に進め、再度の災害の防止を図ることや、地域の大動脈である国道252号の金山町本名地内のバイパス整備などにより、災害に強い道路ネットワークの構築を着実に進めてまいる考えであります。

 今後とも、只見川流域の復旧に当たって、地域住民の方々が安心して生活できるよう、ハード、ソフトが一体となった万全な防災対策の構築に向けて全力で取り組んでまいる考えであります。

 その他の質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

 (総務部長村田文雄君登壇)



◎総務部長(村田文雄君) お答えいたします。

 入札制度につきましては、これまでも総合評価方式において、技術力の評価に加え、除雪業務や同一市町村における工事の実績、本店等の所在地の配点を見直すなど、適宜改善を行ってまいりました。

 今後とも、競争性や工事品質の確保に十分留意しながら、企業の所在地など評価項目ごとの得点状況や入札結果についての分析・検証を進め、地域に対する貢献度や工事実績などの適切な評価について検討してまいる考えであります。

 (企画調整部長野崎洋一君登壇)



◎企画調整部長(野崎洋一君) お答えいたします。

 国への要望につきましては、東日本大震災が未曾有の大災害であることから、これまでも北海道東北知事会等を通じて他の被災県とも連携を図りながら、法律や補助金の弾力的運用など、現行制度の枠にとらわれない対応等を国に訴えてまいりました。

 また、東京電力福島第1原子力発電所の事故は、県内のあらゆる方面に大きな被害をもたらしたことから、本県独自に地域再生や損害賠償等に関する特別法の制定を繰り返し強く求めてきたところであります。

 今後とも、他県との共通課題については連携して国に訴えるなど、本県の迅速かつ着実な復興に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 (生活環境部長荒竹宏之君登壇)



◎生活環境部長(荒竹宏之君) お答えいたします。

 JR只見線の復旧に向けた取組につきましては、これまで知事を初め福島県鉄道活性化対策協議会が国及びJR東日本に対して繰り返し全線の早期復旧を要望した結果、会津宮下駅―会津川口駅間の年内中の運転再開の見通しが示されたところであります。

 今後は、同協議会会津方部会等において地域の実情を十分に伺いながら、復旧や利活用に向けた協議を重ね、関係市町村とともに国やJR東日本に対して粘り強く全線の早期復旧を要望してまいる考えであります。

 次に、放射能に関する理解を深める施策の展開につきましては、これまで放射線に関する電話相談窓口の設置や放射線健康リスク管理アドバイザーによる講演会の開催などにより県民のさまざまな疑問にお答えしてまいりました。また、子供から保護者までの年代別のわかりやすいパンフレットを作成、配布するなど、きめ細かな情報発信に努めているところです。

 今後もこうした取組を継続するとともに、県民安全フォーラムの開催や環境放射能測定結果のわかりやすい公表など、県民の理解促進と情報共有を深める取組を推進し、不安解消を図っていく考えであります。

 次に、空間線量率の公表につきましては、例えば8月に開設したウエブサイト福島県環境放射能測定マップにおいて日々の測定結果をわかりやすく公表しておりますが、今後とも県民からのさまざまな御意見、御要望を踏まえ、工夫してまいりたいと考えております。

 次に、国内外の研究機関や国際会議の誘致につきましては、本県において効率的・効果的に除染を進める上で、国内外の英知を結集することが極めて重要であると考えております。

 このため、復興ビジョンに位置づけた環境回復拠点の整備に向けて、大気、水、土壌の浄化などに関する研究開発やこれらの成果の情報発信など拠点に求められる機能の検討にあわせて、本県に必要な研究が効率的に進められるよう、国内外の研究機関や大学等との連携、更には研究成果を効果的に発信できるよう、国際会議などの誘致についても検討してまいります。

 (農林水産部長鈴木義仁君登壇)



◎農林水産部長(鈴木義仁君) お答えいたします。

 農産物の風評被害対策につきましては、安全性についての正しい情報を迅速かつ的確に提供するため、安全性が確認された主要産品ごとの販売促進用チラシの配布や専用のホームページによる情報発信、「がんばろう ふくしま!」応援店の拡大に取り組んでまいりました。

 今後は、本県農産物の要である「ふくしま米」を中心にトップセールスや市場関係者、大型量販店等を対象とした積極的な販売促進活動を展開するとともに、首都圏等の消費者や大学生を招いたシンポジウムを開催し、本県農業者等との交流と理解促進を図るなど、風評被害対策を一層強化してまいる考えであります。

 (子育て支援担当理事鈴木登三雄君登壇)



◎子育て支援担当理事(鈴木登三雄君) お答えいたします。

 子供を元気づけるイベントにつきましては、原子力災害の影響により、子供たちを屋外で遊ばせることに不安を抱く保護者の方がいる現状において、心のケアの面からも重要であると認識しております。

 このため、震災対応として、安心こども基金を活用し、子供や保護者の心を癒すイベントを実施する市町村を支援することとしており、子供の健やかな育ちのため、今後とも子供を元気づけるイベントが県内において広く開催されるよう積極的に取り組んでまいる考えであります。

 (選挙管理委員会委員長菊地俊彦君登壇)



◎選挙管理委員会委員長(菊地俊彦君) お答えいたします。

 有権者の把握につきましては、選挙の執行上極めて重要であり、現在各市町村においては、全国の市町村選挙管理委員会からの職員派遣をいただき、全国避難者情報システム、仮設住宅入居者名簿や各種情報等の活用により、確認作業が進められているところであります。

 今後、全国に避難している有権者に対しまして、総務省の協力を得て、政府広報ラジオ番組や新聞広告等により呼びかけを行うとともに、市町村広報誌の送付や選挙の期日、不在者投票等の方法等をまとめた選挙のお知らせを直接郵送するなどにより、更なる有権者の把握と居所の再確認に努め、選挙の実施と投票参加について周知を図ってまいる考えであります。

 次に、候補者の選挙運動につきましては、原則として地域的制限がないことから、選挙区外においても可能とされているものの、有権者が全国に避難しており、厳しいものもあると考えております。

 このため、被災市町村の選挙管理委員会に対しまして、ポスター掲示場の仮設住宅等、敷地内への設置や立候補者の選挙公報の避難世帯への郵送、選挙運動用通常はがきが避難先の居所に届くよう、住民への郵便転送サービスの周知について働きかけてまいります。

 更には、県選挙管理委員会といたしまして、新たに選挙公報をホームページへ掲載することや携帯電話用サイト「モバイル県庁」の活用などにより、避難している有権者に対する候補者情報の提供に努めてまいります。

 (警察本部長松本光弘君登壇)



◎警察本部長(松本光弘君) お答えいたします。

 高齢運転者の交通事故防止につきましては、これまで運転適性検査車による体験講習や講習予備検査の結果を踏まえた高齢者講習、また運転免許証を自主返納しやすい環境づくりなどを進めてまいりました。

 更に、本年2月からは、デザインが一新された高齢運転者マークの普及促進を図るなど、一般運転者に高齢運転者への保護意識を高めてもらうための対策を進めております。

 県警察といたしましては、引き続き関係機関・団体と連携し、また御家族の方々の協力もいただきながら高齢運転者の交通事故防止に取り組んでまいりたいと存じます。



◆16番(杉山純一君) 再質問をさせていただきます。

 県会議員の選挙であります。

 4月の選挙が11月に延びたわけであります。私の選挙区は今までどおりの選挙ができるわけですけれども、被災された地域、双葉、相双、南相馬もそうですけれども、このような中で公正な選挙が行われるべきであろうというふうにまず思っております。それで、今答弁をいただいたわけですが、選挙というのは、告示から投票日までも選挙でありますけれども、法律上認められている告示までの政治活動というのもあります。有権者から投票していただくためには、座談会をやったり、後援会の組織を作ったり、名簿を集めたり、そういった地道な活動をして票を1票1票重ねて、議席をもらってこの場に立っている状況があります。

 そんな中で、今選管の委員長がおっしゃったのは、確かに事務的にはそれでいいのかもしれませんけれども、選挙を行う側からすれば、これで果たして有権者の方々に自分の政策だとか政見だとかさまざまなもの、人を理解していただいて投票していただけるのか、恐らく不安でしようがないだろうというふうに思います。そんなことで、告示からの中でもそうですけれども、もっと候補者に配慮をした、選管としてこういうことをすべきだということを示すべきだと私は思っております。選挙するところは仮設住宅だけでもありませんし、全国に散らばっているわけですから、これは選挙を管理する選挙委員会として、しっかりその地域の選挙の在り方を含めて示すべきだと思いますが、もう一度御答弁をお願いいたします。



◎選挙管理委員会委員長(菊地俊彦君) 再質問にお答えいたします。

 今回の選挙につきましては、これまでの選挙とは非常に異なるものでありまして、大変困難なものがあるというふうに考えているところでございます。特に有権者の皆様が全国に避難されているということは非常に大きいことだろうと思いまして、そういう点から、我々といたしましても、有権者の皆様がいらっしゃるところをまず確認するということを大前提として進めさせていただいているわけでございます。

 その上で、選挙をしていただく選挙運動につきましては、基本的に法律上はそれほど選挙区外で行うことについても規制はないというふうなことになってございますので、それについては従前どおり行われるというふうに考えているところでございますが、ただそれだけでも厳しいというふうに考えてございまして、全国にいらっしゃる方々にどのように皆様のお考え、政見等を伝えていただくかというふうなことから、そういう意味で選挙公報につきましては、全国に避難されている方々の世帯に向けましても郵送という形をとってお送りをしていくと。今まで選挙公報につきましては配布をしていたのを郵送すると。また、選挙公報につきましては、ホームページには一切掲載しておりませんでしたが、今回初めてホームページに掲載をし、そういう形で有権者の方に知っていただこうというふうに考えているところでございます。このような形で有権者に候補者の皆様方の政見等についても届くように努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。



○議長(佐藤憲保君) これをもって、杉山純一君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。21番今井久敏君。(拍手)

 (21番今井久敏君登壇)



◆21番(今井久敏君) 任期最後の登壇となりました。福島県の復興こそが日本の復興となるとの決意で質問させていただきます。

 なお、重複項目は御容赦をお願いしたい。

 まず、放射線対策についてでありますが、多くの皆さんが質問されました。あえて放射性廃棄物の中間貯蔵施設設置についてお伺いいたします。

 汚染された県土を取り戻し、更に福島の子供たち、そしてお母さん方が安心して暮らしていただけるよう全力で取り組むことが、県政の重要課題であることは論をまちません。

 菅前総理大臣は、去る8月27日、知事との懇談の折にも、原発事故発生の放射性物質が付着する廃棄物の中間貯蔵施設を県内に設置したいとする考えを示しましたが、知事は国が誠意を持って対応してほしいと述べたことが報じられておりました。除染活動を緒につけ、加速するためにも避けて通れない最大の課題であります。

 そこで、伺いますが、この中間貯蔵施設の設置に対する県の基本的考えをお聞かせ願います。

 次に、県土の除染は喫緊の課題であります。中間貯蔵施設の設置を待つことなく緊急に進めていかなければならないと考えますが、除染により発生する放射性廃棄物の仮置場の確保などの課題があり、進んでいないのが現状であります。

 そこで、伺います。県は、除染を推進するためどのように取り組んでいくのか、まずはお聞かせ願います。

 さて、環境省は9月27日、放射性廃棄物に汚染された土壌の量について試算結果を有識者検討会に示し、本県を含む5県で年間5ミリシーベルト以上の汚染土壌量は2879万立方メートル、東京ドーム23杯分とも報じられておりました。

 また、その試算値区分では、20ミリシーベルト以上、そして5ミリシーベルト以上、1から5ミリシーベルトのスポット除染との区分でありましたが、この区分が今後の除染活動の推進上、財政支援の指標とされたことが本県除染の足かせとなってはならないと考えます。

 そこで、伺いますが、私は折々に除染活動の産業化を訴えてまいりました。県はこのほど1000人程度の除染従事者を育成すると聞いておりますが、この産業化について県のこれまでの取組と今後の方針をお聞かせ願います。

 次に、公明党が国に強く求めてきた事業についてお伺いします。

 党では、これまで国に対し、緊急の放射線対策として、校庭表土、公園、通学路等の放射線量低減策及び財政支援、学校等へのエアコン設置などの猛暑対策、そして放射能測定調査の強化、県民の健康調査及び子供に対する個人線量計の配布、林間学校などを活用した児童生徒の一時移転等々などについて求めてまいりました。

 こうした事業は、現在放射線の影響から子供を守るとの強い一念の下、知事及び行政当局の懸命な働きかけで実現をしました。ふくしまの子どもを守る緊急プロジェクトとして実施されております。その進捗を見ますと、モニタリング調査の結果では、1マイクロシーベルトを超える校庭等はほとんどなくなりました。地域の住民の方々による通学路の除染作業も徐々にではありますが、実施されようとしております。

 また、県民健康管理調査は、基本調査の問診票の発送スケジュールが示され、それによると、今月中には県内全市町村に届けられるようであります。また、子供たちへの線量計の配布についても全市町村で実施されると聞いております。

 ふくしまっ子夏の体験活動応援事業は、5000件、20万人もの利用があり、実施期間が年度末まで延長されると知事より説明があったところであります。いずれの事業も迅速かつ着実に進めていかなければなりませんので、今後ともしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 そうした中で、私の懸念は、県内各市町村がそれぞれ除染活動、そして機器購入を含む健康調査対応、また食品チェック体制等々を進めようとしておりますが、各自治体間にばらつきが出始めていることに対して心配をしております。

 そこでまず、伺います。本県は、ホールボディーカウンターを5台購入し、7台体制と聞いておりますが、まず各市町村の設置状況を予定も含めてお示しを願います。

 お聞きした理由は、人口等を勘案した設置場所の配慮はあっても、線量の高低にかかわらず各市町村がひとしく健康チェックの機会を得られるように配慮することが県の担うべき役割と考えるからであります。

 そこで、県は今後の内部被曝検査をどのように進めようとしているのかお聞かせを願います。

 また、国が示した除染に関する緊急実施基本方針では、推定年間被曝線量が年間1ミリシーベルトから20ミリシーベルトの市町村は、除染計画を策定して除染を進めることとされております。

 加えて、報道によれば、福島市は民家11万世帯を初め市街地の民有地や学校、公園などの公共施設や道路を対象にした除染計画を発表したと報じておりました。それによると、2年後の空間放射線量の目標を毎時1マイクロシーベルト以下に設定、既に1マイクロシーベルトを下回っている地域では、現状の放射線量の60%低減を目指すとしております。計画では、市が直接除染する範囲の明確化、市民の関わり、業者の関わり等、その仕組みが計画されております。

 そこで、伺います。ほとんどの市町村が国の基本方針に従って計画を策定していくと思いますが、各市町村の除染計画への取組に対し、県はどのような支援を行っていくのかお聞かせ願います。

 多くの市町村が計画を作成すると、各市町村の取組にばらつきが発生してくるのではないか。当局は、除染に対する各市町村間のばらつきをなくすよう国も含めて十分な協議をすべきと思いますが、見解をお聞かせ願います。

 さて、除染活動を推進する際に関わる費用負担についてですが、さきの福島市は、危険の伴う屋根は業者に委託することを検討し、国の詳細調査対象地区で毎時2.5マイクロシーベルト以上の民家、高校生以下の子供と妊婦がいる毎時2.0マイクロシーベルト以上の民家は緊急性を要するとして、市が除染するとも報じられておりました。

 そこで、伺います。個人住宅への除染費用への助成制度を確立すべきと考えますが、統一した線量基準を含めて県民の強い希望にこたえていく必要があると考えますので、見解をお聞かせ願います。

 いずれにしても、警戒区域、計画的避難区域等が関わる除染活動とともに県、市町村の関わる除染活動について、とりわけ1ミリシーベルトを目指すとした明確な方針の下に国への要求、各市町村との協議を速やかに行う必要があると思います。国は、5ミリシーベルト以下は財政支援しない方針とのことのようでありますが、訂正はされているようでありますが、許せるものではありません。もしそうであるならば、県民1人1人にその理由を国の責任において明確に説明すべきであります。

 また、公明党は、原発事故を受け、福島医大に国際的な放射線医療の拠点となる県民健康センターを整備すべしと国、県に求めてまいりました。過日国は復興基金3500億円規模を創設する方針を決めたとも報じておりましたが、県民の健康を長期にわたって守り、支える拠点は県民への大きな希望となると期待しているところであります。

 次に、教育について伺います。

 教育現場に関わる御提案ですが、過日市内の小学校長と現状について懇談しました。放射線の影響を恐れ、学校全体では66名の生徒が転校しました。学級編制を間近に控え、クラス替えと先生の減少にどう対応するか悩んでおられました。

 そこで、要望のあった件も含め、今最も強く教育現場が求めている対応について当局の考えをお聞かせ願います。

 まず、公立小中学校の児童生徒の県外への転校状況をお示しいただき、それに伴う公立小中学校の教員定数への影響についてお聞かせを願います。

 今本県は放射能汚染という世界史上類を見ない現実に置かれております。非日常の世界であります。

 そこで次に、伺いますが、児童生徒数が減少しても現在の教員数を維持すべきと思いますが、当局の考えをお聞かせ願います。

 また、今回の震災によって児童生徒は大きな精神的なストレスを受けております。県教育委員会では、児童生徒の心のケアを図るため、震災直後からスクールカウンセラーを大幅に増員し、その対応に取り組むほか、7月からは新たにスクールソーシャルワーカーを配置していると伺っております。

 そこで、被災した児童生徒のためにスクールソーシャルワーカーをどのように活用しているのか、当局の見解をお尋ねいたします。

 ところで、ここで、ある兼務教員の方の訴えをお聞きいただき、このことに対していかなる対応ができるのかお示し願いたいと思います。

 こうありました。「3月11日の大震災と原発事故により警戒区域となった双葉郡内の小中学校の先生方は、現在5月に発令された兼務辞令によって、自分の所属する本務校の児童が避難している学校へと異動となりました。しかし、この兼務辞令は当初7月31日までと言われていたので、本年7月に入った頃、本務校の校長から先生1人1人に異動の希望のヒアリングが行われました。しかし、蓋をあけてみると、兼務の先生方の希望はかなえられず、8月1日付の辞令で現状のまま兼務校での継続勤務を余儀なくされております。

 先生方の中には、介護の必要な親の面倒を見ながらとか、高速道路で片道70キロ、80キロの通勤を毎日している先生方もおります。今兼務の先生方が一番不安に思っていることは、県教育委員会が兼務の先生方の個々人の状況を考慮し、異動の希望を聞き入れてくれるのかということと、今後の人事異動の方向性が全く見えないことであります。見通しが見えない中で、先生方は自分たちの将来の生活の不安とも向き合いながら毎日懸命に頑張っています。どうか先生方が生活の基盤を確立し、安定した中で被災した子供たちの教育に力を入れていける血の通った人事異動と環境整備を切にお願いいたします。」という内容でございました。

 そこで、兼務している教員の人事異動にも配慮すべきと思いますが、当局の見解をお聞かせ願います。

 次に、県教育委員会は4月下旬、津波と原発事故で児童生徒の県外転校に歯どめがかからないことを受け、小中学校の来春採用を見送ることとしました。4月当初、県外に転校した小中学生は4600人、夏休みまでには8700人に及びました。しかも、いまだとまらない現状であります。この状態に、県教育委員会は教員過剰の状態が続く可能性があることから、教員定数を500人減少するとしました。こうした背景から、県教育委員会は小中学校教員の来春採用を見送ることを決めましたが、採用見送りは1年でも及ぼす影響は大きく、新たな人材が入らない世代空白は教員組織に大きなひずみが出るものと懸念されます。

 そこで、公立小中学校の教員採用試験の見送りによる教員組織に与える影響について、当局の見解をお聞かせ願います。

 私は、今こそ原子力災害からの福島再生特別法などにより、福島県の子供を守る教育に果敢に挑戦すべきときであると訴えるものであります。

 教育行政質問の最後に、大震災の被害を踏まえた学校施設の整備について伺います。

 時間の関係で若干はしょりますが、この提言に関しましては、文部科学省が東日本大震災の被害を踏まえた学校設備に関する検討会を立ち上げてさまざま提言しました。県教育委員会は、これらの提言に基づいて県立学校施設の防災機能の向上を強力に推進すべきと考えますが、当局の見解をお聞かせ願います。

 次に、避難住民の支援について伺います。

 本県では、仮設借り上げ住宅対策として3万5000戸を目標に推進しました。このうち仮設住宅は、9月30日現在、1万5526戸の建設に及び、完成戸数も1万4651戸と推移して、入居率75%と報告されました。本県においては、22市町村、162団地に及ぶ仮設住宅住民に対し、今後のきめ細かい支援活動を展開する上でも、各市町村と連携し、状況把握に努め、避難住民への生活環境改善に向けた取組が図られるようにしていく必要があると考えます。

 そこで、先般仮設住宅入居者支援のための会議が設置されましたが、仮設住宅等入居者の支援について今後どのように取り組んでいくのか、当局の見解をお聞かせ願います。

 また、私は仮設住宅等入居者に対する支援として雇用対策が重要であると感じております。避難先での求職活動は、希望する業種や年齢などという点で難しい面はあると思いますけれども、条件のよい仕事が見つからないからといって何もしないでいることは、今後の生活再建を考えますと、決してよいこととは思えません。

 そこで、県では緊急雇用創出基金事業により避難者を雇用し、仮設住宅等でのコミュニティー活動などを支援しているとのことですが、県が進める「がんばろう福島!“絆”づくり応援事業」の活用事例等についてお聞かせを願います。

 ところで、避難者の方々は、いわき市への居住を希望される方がたくさんおられます。借り上げ住宅の不足は慢性的となっております。

 そこで、いわき市へ居住を希望する避難住民の住宅対策について、当局はいかなる対応を考えておられるのか、見解をお示し願います。

 また、会津地方に応急仮設住宅を多数設置されておりますが、入居されているのは雪になれていない相双地域の方々であり、雪おろしや除雪も現在の仮設の設置環境では大変困難になると思われます。住宅の間の間隔や砂利歩道での除雪は、難儀することが想定されます。

 そこで、会津地方の応急仮設住宅の除雪対策についてしっかりと対応すべきと思いますが、当局の見解をお聞かせ願います。

 また、東日本大震災における原子力発電所の事故による災害に対処するための避難住民に係る事務処理の特例及び住所移転者に係る措置に関する法律、いわゆる原発避難者特例法が成立いたしました。現在被災された自治体の住民は、全国各地に避難しており、避難元自治体が避難住民に対し行政サービスを自ら提供することは困難な状況にあります。このため、避難先の自治体が行政サービスを提供する本制度の1日も早い運用開始が待たれるところであります。

 そこで、原発避難者特例法の運用開始に向けた現在の進捗状況について当局の見解をお聞かせ願います。

 質問の最後に、台風15号豪雨水害についてお伺いいたします。

 9月21日、台風15号による河川の増水により、郡山、須賀川を中心に甚大な被害を受けました。とりわけ郡山市は、床上・床下浸水合計4800世帯と、昭和61年8.5水害を上回る被害状況でもありました。私も当日県庁から郡山まで3時間半をかけて高速道路不通の中、戻りました。帰宅後、直ちに市内各地を回りましたが、阿武隈川の増水、各支川の越水等、市内各地に大変大きな被害が発生しておりました。夜9時頃には、逢瀬川若葉町付近が50メートルにわたって越水、大量の水が住宅地を襲い、この対応に私も土のう積みで参戦しておりました。

 この間、入る情報は、南川排水ポンプ場停止に伴う内水の大被害、愛宕川排水ポンプ場停止による内水被害、古川ポンプ場停止による広範囲な床上・床下浸水と、まさに水の恐怖はとどまるところを知りませんでした。翌日から3日間、救援と現地調査で各所を回り、実感した点も踏まえて、早急なる対応をすべきとの観点からお伺いをいたします。

 まず、日本気象協会は9月7日付で「総雨量2000ミリの時代を迎えて」との見解を発表しました。これまで考えられなかった総雨量2000ミリの大雨も想定外の事象とは言えない時代に入ったと指摘しております。このことは、地球温暖化、都市域のヒートアイランド現象、森林と耕地の喪失などの自然環境の変化が集中豪雨、豪雪、巨大台風の発生及び異常小雨や異常降雨の要因の1つとして考えられ、今後もこのような災害の発生が危惧されるところです。

 そこで、豪雨災害はもとより、地震や津波などの大規模な自然災害に対し、県民の命やきずなを守るためにどのような対策を講じていくのか、知事の見解をお聞かせ願います。

 また、先ほど御説明申し上げましたが、逢瀬川の河川改修について急ぐ必要があります。改修を今後どのように進めていくのか、当局の見解を伺います。

 次に、国管理の排水機場についてです。

 南川、愛宕川、両排水機場の停止は、特に南川流域の日出山地区に大きな被害をもたらしました。両排水機場の設置により、豪雨時でも安心との思いが、逆に何の前ぶれもないままに停止され、逃げるいとまもなく、自動車も含め水没してしまいました。むしろ人災だという声は、現地に充満しております。阿武隈川本川が耐えられないとの判断であるとの21日夜12時半頃、私が国の水防センターに問い合わせた職員の弁でありました。しかし、到底住民の理解は得られません。

 そこで、南川及び愛宕川排水機場について、ポンプ停止時の住民周知を国に要望すべきと考えますが、当局の見解を伺います。

 あわせて、今回の災害を受けて、阿武隈川直轄区間の改修促進を国に要望すべきと思いますが、当局の見解を伺います。

 質問の最後に、県は台風15号の被災者対策として、市町村の公営住宅が活用しやすくなるよう対応すべきと思いますが、当局の見解をお聞かせ願います。

 以上をもちまして、私の一般質問を終了します。御清聴大変ありがとうございました。(拍手)



○議長(佐藤憲保君) 執行部の答弁を求めます。

 (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 今井議員の質問にお答えいたします。

 大規模な自然災害に対し、県民の命やきずなを守るための対策についてであります。

 本県は、3月11日の東北地方太平洋沖地震、7月の新潟・福島豪雨、9月の台風15号と、立て続けに大規模な自然災害に見舞われましたが、私はいかなる状況下にあっても、本県の宝である「人と地域」を守り抜くことが知事としての使命であると考えております。

 そのためには、これまで行政として、消防、警察、自衛隊による救助救命、幹線道路網の整備など公助はもとより、自らの命は自らで守る自助及び地域住民が助け合う共助の観点から万全な備えを講じておくことが何よりも重要であると考えております。

 今回の新潟・福島豪雨時においても、地域住民が自主的に迅速・的確に避難をするとともに、避難に当たっては、住民同士が声を掛け合い、助け合った結果、人的被害を最小限にとどめていることが明らかになっております。こうしたことを踏まえ、まずは自助を促す取組として、住民自らが防災意識を高める訓練の実施や身近な危険をあらかじめ把握できるハザードマップの作成支援などに努めてまいります。

 また、共助を促す取組として、地域における防災の担い手である消防団の確保や地域ぐるみの防災・防犯活動、災害時要援護者の避難に備えた地域社会が一体となった計画づくりの支援などに努めてまいりたいと考えております。私は、今後ともこのような取組を通じて地域における防災力の向上を図り、県民の命と暮らし、そして地域のきずなを全力で守り抜く覚悟であります。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁させます。

 (総務部長村田文雄君登壇)



◎総務部長(村田文雄君) お答えいたします。

 原発避難者特例法につきましては、避難住民が住民票を異動せずに避難先の自治体から行政サービスを受けることができる新たな法制度であり、先月県内13市町村がその対象団体として指定されました。

 現在は、総務大臣による告示に向け、避難先自治体が処理する事務について指定市町村及び関係省庁と協議調整をしているところであり、早急に本制度の運用が開始されるよう努めてまいる考えであります。

 (生活環境部長荒竹宏之君登壇)



◎生活環境部長(荒竹宏之君) お答えいたします。

 中間貯蔵施設につきましては、原子力発電所の事故に由来する除染や汚染廃棄物等の処理は原子力政策を推進してきた国が責任を持って対応すべきものであると考えております。

 このため、先日知事が直接細野原発事故担当大臣に対して中間貯蔵施設の具体像を速やかに示すよう申し入れたところ、まず国が責任を持って考え方を明らかにすべきものであり、今月末までにロードマップを示すとの回答がありました。

 こうした国の動向を注視しつつ、引き続き除染の推進や汚染廃棄物等の円滑な処理に向けてしっかりと取り組んでまいります。

 次に、除染への取組につきましては、除染を推進する前提として、市町村又はコミュニティーごとに仮置場を確保する必要があることから、まずは除染に伴い発生する土壌等の安全な搬入や一時保管の方法について国や市町村等と連携してきめ細かく説明するなど、住民理解の促進を図ってまいります。

 また、仮置場の設置や管理に当たっては、適時適切に専門家を派遣し、効果的な助言に努めるとともに、用地造成や施設整備、維持管理に要する経費を補助するなど、市町村の取組をしっかりと支援してまいります。

 次に、除染活動の産業化につきましては、除染に関する緊急実施基本方針に基づき、速やかに除染を推進するために重要な手段であると考えております。

 そのため、現在除染業務講習会を開催して除染従事者の養成を進めているほか、除染業務の円滑な受注に向け、除染対象ごとの具体的な除染方法やその標準的な仕様を明示するなど、除染業務への事業者の参入が容易になるよう工夫してまいります。

 次に、市町村の除染計画の策定に対する支援につきましては、10月から国、県、専門機関等が連携し、市町村訪問を開始したところであり、まずは地域の実情を踏まえ、市町村とともに計画策定に向けた課題の把握に取り組んでまいります。

 これらの課題を解決した上で、除染目標の設定や対象ごとの除染方法の選定、優先順位の設定など計画に盛り込むべき具体的な内容を検討し、市町村が速やかに計画を策定できるようしっかりと支援してまいります。

 次に、市町村の除染の取組につきましては、国の基本方針に基づき、汚染の状況や住民ニーズに応じた除染計画を独自に策定することとされております。

 このため、それぞれの市町村において、地域の実情を踏まえた除染目標、達成時期及び除染対象ごとの除染の方法や優先順位が設定されるものと見込まれますが、住民の理解を十分に得た上で計画を策定する必要があることから、各項目の設定根拠等を住民に説明する際には、国や専門機関との連携の下、専門家を派遣するなど、市町村をきめ細かく支援してまいります。

 次に、個人住宅に係る除染費用の助成制度につきましては、市町村の除染計画に基づく面的除染の対象となる住宅を住民自らが除染することを希望する場合も想定されることから、計画の策定主体である市町村の意向を踏まえて検討してまいりたいと考えております。

 次に、仮設住宅等入居者の支援につきましては、仮設住宅の設備や環境の改善を初め高齢者等サポート拠点の整備、仮設診療所の設置、保健師等による健康支援活動、専任の相談員による就職相談などにより、関係市町村等と連携しながら入居者の生活の安定化に努めているところであります。

 今後は、これらに加え、先月庁内に部局横断により設置した入居者支援のための連絡調整会議も活用しながら、時間の経過とともに変化する課題やニーズを的確に把握し、入居者が安心して暮らせる環境づくりに取り組んでまいる考えであります。

 (保健福祉部長佐藤節夫君登壇)



◎保健福祉部長(佐藤節夫君) お答えいたします。

 県内の市町村におけるホールボディーカウンターの設置状況につきましては、現在南相馬市に県貸与の1台を含めて2台が設置されており、福島市、郡山市、二本松市及び本宮市においても導入を検討していると聞いております。

 次に、内部被曝検査につきましては、これまで計画的避難区域や双葉郡の町村等を対象として子供や妊婦を優先に進めてきたところであり、先月末までに実施した約4400名については、全員が健康に影響が及ぶ数値ではなかったとの結果が示されております。

 今後は、年内に中通りの市町村にも検査の対象を拡大したいと考えており、ホールボディーカウンターを導入する市町村との連携を図りながら、より多くの検査を行うことができるよう取り組んでまいる考えであります。

 (商工労働部長齋須秀行君登壇)



◎商工労働部長(齋須秀行君) お答えいたします。

 “絆”づくり応援事業につきましては、市町村等からの支援要請に基づきながら、仮設住宅に世話人を置いて入居者等の交流を促進する事業や、食料品の巡回販売や御用聞きなどの買い物支援、集会所で子供たちを預かって遊ばせたり勉強を教えたりする子育て支援など、仮設住宅等のコミュニティーづくりに広く活用されております。

 (土木部長原 利弘君登壇)



◎土木部長(原利弘君) お答えいたします。

 いわき市へ居住を希望する避難住民の住宅対策につきましては、ふるさとへ帰還するまでの応急的な住まいの確保と考えられることから、仮設住宅の早期完成に努めているところであります。

 今後は、避難住民の適正な把握に努め、必要となる応急仮設住宅の供給を図っていく考えであります。

 次に、会津地方の応急仮設住宅の除雪対策につきましては、団地整備の段階で、住棟間の通路及び駐車場のアスファルト舗装や雪捨て場の確保により、除雪に配慮した環境整備を行ったところであります。

 今後は、団地内通路と接続する市町村道の除雪が円滑に実施されるよう、関係自治体間の調整を行うなどの支援に努めてまいります。

 次に、逢瀬川の改修につきましては、国道4号逢瀬橋から上流1.3キロメートル区間において用地買収と一部築堤工事を進めております。今回の洪水により、逢瀬橋上流で越水による浸水被害が生じたことから、緊急的に土のう積み工を実施し、次の出水に備えることとしており、引き続き用地買収に重点的に取り組み、築堤工事を先行して進めてまいる考えであります。

 次に、南川及び愛宕川排水機場のポンプ停止時の住民周知につきましては、住民が洪水時の浸水の危険性を的確に認識することが重要であると考えており、管理者である国に対し、排水機場の運用方法の周知やポンプ停止を事前に連絡する体制の構築などを要請してまいる考えであります。

 次に、阿武隈川の直轄区間につきましては、河川整備計画に基づき、改修が進められておりますが、須賀川から二本松までの水位観測所4地点で戦後の最高水位を記録した今回の出水により浸水被害が発生していることから、流下能力を向上させるため、河道掘削等の改修工事を早期に実施するよう引き続き国に要望してまいる考えであります。

 次に、市町村公営住宅の活用につきましては、被災者の一時的入居のため公営住宅を提供することは制度上認められていることから、県といたしましては、市町村に対し、公営住宅の提供が円滑になされるよう制度の周知などを図ってまいる考えであります。

 (教育長遠藤俊博君登壇)



◎教育長(遠藤俊博君) お答えいたします。

 公立小中学校の児童生徒の県外への転校状況につきましては、本年9月1日現在、小学生が6834人、中学生が2153人となっております。

 また、教員定数につきましては、児童生徒の県外転出等に伴い、減少するところですが、児童生徒の心のケアや学習支援等が必要なため、国に対して要望した結果、追加措置が認められたことから、本県として今回の震災への当面の対応に必要な教職員数は確保されたところであります。

 次に、教員数の維持につきましては、今年度は警戒区域等から避難した児童生徒への支援等のために教員を配置しているところであり、県教育委員会といたしましては、今後とも児童生徒数や学校再開等の動向を把握し、被災地を初め県内児童生徒への一層のきめ細かな指導が可能となるよう、国と協議しながら教員数の確保に努めてまいる考えであります。

 次に、スクールソーシャルワーカーにつきましては、今回の震災で避難を余儀なくされたことなどによって、家庭生活に起因した生徒指導上のさまざまな課題が生じていることから、その解決を図るため、被災児童生徒を多く受け入れている市町村を中心に18名を配置しております。

 県教育委員会といたしましては、スクールソーシャルワーカーが学校や福祉関係の機関等と連携・調整することで、学校だけでは対応できない家庭生活上の課題の解決に努めるなど、児童生徒が安心して学校生活が送れるようその活用を図っているところであります。

 次に、兼務している教員の人事異動につきましては、警戒区域等にある学校の教員を児童生徒が避難している学校を中心に配置しているものであります。

 今後は、児童生徒の動向や学校再開の状況等を踏まえて人事異動を行ってまいる考えであります。

 次に、採用試験の見送りによる教員組織への影響につきましては、例年小中学校の採用者の状況が新卒者に偏ることなく、幅広い年齢層から採用されていることから、教員の年代構成など組織全体に与える影響は少ないものと考えております。

 次に、県立学校施設の防災機能につきましては、今回の震災を踏まえて文部科学省が設置した検討会から基本的な考え方や具体的な向上策などについて緊急提言がなされたところであります。

 県教育委員会といたしましては、今回の震災への対応を通して得られた教訓を生かすとともに、国の緊急提言の内容も参考にしながら、防災担当部局とも連携して地域防災計画における県立学校施設の防災機能の向上について検討してまいる考えであります。



◆21番(今井久敏君) 2点再質問させていただきます。

 生活環境部長に伺います。

 多くの議員が中間貯蔵施設の設置に対する県の基本的考え方をただしました。お答えは全て同じでありますから、今月末までに示されるロードマップ、それで判断するというようなお話が何回も答弁されました。それでは、そのロードマップ、示されたものが、中間貯蔵施設は県内設置だと盛り込まれた場合にはいかなる対処をされるのか、ここをお聞かせ願いたいと思います。それは出てから判断するという話になるのでしょうけれども、心構えとして、いかなるお考えをお持ちで臨まれるのか。

 それと、もう1つ、除染が喫緊の課題ということでございます。もう除染しかない、高くても低くても除染しかない、そういう状況に今県内は置かれております。この除染に対する県の本気度というんですかね、これを国と連携して示すということが非常に今大事だというふうに思います。この除染に関して、全市町村と連携するというのは当然でありますけれども、除染に対する例えば問合せ窓口等々は数多く作るとか、ホームページなんかも、例えば放射線の問合せなんかしてみます。そうすると、ただいま混線していると。たくさん通話が入っているから、後で電話してくれと、こんな話になっている。これでは、今一番悩んでいる県民の思い、除染をどうしたら進められるのか、この除染はどうあるべきなのかという思いにこたえていくことがなかなか難しい。そういった意味では、この県民への対応を更に強化すべきだと。多くの同僚議員が考えているように、知事自らが除染の旗振りを強力に推進すべきだと。この立場におられるのではないかという思いから、生環部長にお尋ねをしたいと思います。



◎生活環境部長(荒竹宏之君) 再質問にお答えいたします。

 中間貯蔵施設につきましては、今月中に示すとされておりますその具体像を見てからの判断になるということでございます。

 続きまして、除染につきまして、県民の除染に関するニーズにどうこたえていくかということについてでございます。私ども現在除染業務講習会を開催して、年末までには1000名を超える人材の養成を図ってまいります。まずは、これによってノウハウを習得するということに尽力してまいりたいと考えております。

 それから、住家除染の手引を今月中をめどに作成しまして、これを配布することによって具体的な除染の方法についてしっかりと周知徹底を図ってまいりたいと考えております。

 それから、地域説明会、特に仮置場設置などに関する地域説明会を開催する場合には、専門家などを派遣しまして、しっかりと技術的な、専門的な知識についてもお示しをした上で、安全性、安全対策などについて御理解をいただけるような努力をしていくということを進めてまいりたいと考えております。



○議長(佐藤憲保君) これをもって、今井久敏君の質問を終わります。

 この際、時間を延長いたします。

 以上をもって、日程第1及び日程第2の質問、質疑を終結いたします。





△知事提出議案第1号から第25号まで、第30号及び第31号各常任委員会付託



○議長(佐藤憲保君) この際、知事提出議案第1号から第25号まで、第30号及び第31号、以上の各案は、別紙付託表記載のとおり、各常任委員会の審査に付することにいたします。

 (付託表別冊参照)





△知事提出議案第26号から第29号まで(決算審査特別委員会設置、同委員、委員長及び副委員長の選任、議案付託)



○議長(佐藤憲保君) お諮りいたします。知事提出議案第26号から第29号まで、以上の各案を審査するため、委員の定数を21人とする決算審査特別委員会を設置することに御異議ありませんか。

 (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(佐藤憲保君) 御異議ないと認め、本特別委員会を設置することに決しました。

 次に、本特別委員会の委員、委員長及び副委員長の選任を行います。

 本件は、お手元に配付いたしました選任書により行います。

                

    (参  照)

                



○議長(佐藤憲保君) お諮りいたします。決算審査特別委員、委員長及び副委員長は、お手元に配付の選任書記載のとおり、一括選任することに御異議ありませんか。

 (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(佐藤憲保君) 御異議ないと認めます。よって、本件は、お手元に配付の選任書記載のとおり、一括選任されました。

 次に、お諮りいたします。知事提出議案第26号外3件は、ただいま設置いたしました特別委員会の審査に付することに御異議ありませんか。

 (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(佐藤憲保君) 御異議ないと認めます。よって、知事提出議案第26号外3件は、本特別委員会の審査に付することにいたします。





△議長提出報告第3号



○議長(佐藤憲保君) 次に、議長より報告第3号を提出いたします。

 なお、報告第3号請願文書表は、「福島県庁の県中地域への移転を求めることについて」外16件の請願であります。

 この際、報告第3号の各請願は、それぞれ文書表記載の各常任委員会の審査に付することにいたします。

                

    (参  照)

                



○議長(佐藤憲保君) 本日は、以上をもって議事を終わります。

 明10月6日、7日は各常任委員会、8日、9日、10日は県の休日のため休会、11日から14日までは決算審査特別委員会、15日、16日は県の休日のため休会、17日は議事都合のため休会、18日は調査特別委員会、19日は各常任委員会、調査特別委員会、決算審査特別委員会、20日は定刻より会議を開きます。

 議事日程は、知事提出議案第1号から第31号まで並びに議長提出報告第3号及び前回より継続審査中の各請願に対する審議及び東日本大震災復旧・復興対策についてであります。

 これをもって、散会いたします。

    午後5時散会