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長野県 上田市

平成20年  6月 定例会 07月01日−一般質問及び質疑(一般)−04号




平成20年  6月 定例会 − 07月01日−一般質問及び質疑(一般)−04号







平成20年  6月 定例会





平成20年7月1日(火曜日)
 午後1時3分開議
 午後5時24分散会
議 事 日 程
   午後1時開議
 1、日程第1 県の一般事務に関する質問
 2、日程第2 知事提出議案第1号から第16号まで
        付議議案に対する質疑

本日の会議に付した事件
 1、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第16号までに対する質疑

出 席 議 員
      1番 勅使河原正 之 君   2番 齊 藤 健 吉 君
      3番 吉 田 栄 光 君   4番 遠 藤 忠 一 君
      5番 長 尾 トモ子 君   6番 小 熊 慎 司 君
      7番 渡 辺 義 信 君   8番 石 原 信市郎 君
      9番 宮 下 雅 志 君  10番 坂 本 栄 司 君
     11番 佐 藤 政 隆 君  12番 立 原 龍 一 君
     13番 藤 川 淑 子 君  15番 桜 田 葉 子 君
     16番 杉 山 純 一 君  17番 満 山 喜 一 君
     18番 佐 藤 金 正 君  19番 柳 沼 純 子 君
     20番 大和田 光 流 君  21番 今 井 久 敏 君
     22番 本 田   朋 君  23番 佐 藤 健 一 君
     24番 吉 田 公 男 君  25番 高 橋 秀 樹 君
     26番 宮 川 えみ子 君  28番 太 田 光 秋 君
     29番 清 水 敏 男 君  30番 平 出 孝 朗 君
     31番 遠 藤 保 二 君  32番 斎 藤 勝 利 君
     33番 小 澤   隆 君  34番 甚 野 源次郎 君
     35番 亀 岡 義 尚 君  36番 中 村 秀 樹 君
     37番 三 村 博 昭 君  38番 宗 方   保 君
     39番 神 山 悦 子 君  41番 塩 田 金次郎 君
     42番 渡 辺 廣 迪 君  43番 斎 藤 健 治 君
     44番 佐 藤 憲 保 君  45番 鴫 原 吉之助 君
     46番 中 島 千 光 君  48番 渡 部 勝 博 君
     49番 加 藤 雅 美 君  50番 西 丸 武 進 君
     51番 小桧山 善 継 君  52番 渡 辺 敬 夫 君
     53番 加 藤 貞 夫 君  54番 青 木   稔 君
     55番 望 木 昌 彦 君  56番 渡 部   譲 君
     57番 古 川 正 浩 君  58番 瓜 生 信一郎 君

欠 席 議 員
     47番 安 瀬 全 孝 君

説明のため出席した者
 県
       知     事     佐 藤 雄 平  君
       副  知  事     内 堀 雅 雄  君
       副  知  事     松 本 友 作  君
       直 轄 理 事     遠 藤 俊 博  君
       総 務 部 長     秋 山 時 夫  君
       企 画 調整部長     井 上   勉  君
       (過疎・中山間
       地 域 振 興
       担 当 理 事)
       生 活 環境部長     阿久津 文 作  君
       保 健 福祉部長     赤 城 惠 一  君
       ( 子 ども施策
       担 当 理 事)
       商 工 労働部長     長 門 昭 夫  君
       農 林 水産部長     木 戸 利 隆  君
       土 木 部 長     秋 元 正 國  君
       会 計 管 理 者     太 田 久 雄  君
       出納局長(兼)     太 田 久 雄  君
       総 合 安 全     二瓶 辰右エ門  君
       管 理 担当理事
       企 画 調 整 部     齋 須 秀 行  君
       文 化 スポーツ
       局     長
       商 工 労 働 部
       観 光 交流局長     佐 藤 節 夫  君
       (空港担当理事)
       知事公室長(兼)    遠 藤 俊 博  君
       総 務 部政策監     菅 野 裕 之  君
       総 務 部 参 事     大 橋 茂 信  君

 知 事 直 轄
       秘 書 課 長     樵   隆 男  君

 総  務  部
       総務課長(兼)     大 橋 茂 信  君
       総 務 部 主 幹     徳 永 勝 男  君

 企  業  局
       企 業 局 長     鈴 木 義 仁  君

 病  院  局
       病院事業管理者     茂 田 士 郎  君
       病 院 局 長     尾 形 幹 男  君

 教 育 委 員 会
       委  員  長     宮 森 泰 弘  君
       教  育  長     野 地 陽 一  君

 選挙管理委員会
       委  員  長     新 妻 威 男  君
       事 務 局 長     渡 辺 典 雄  君

 人 事 委 員 会
       委  員  長     新 城 希 子  君
       事 務 局 長     渡 部   通  君

 公 安 委 員 会
       委     員     高 瀬   淳  君
       警 察 本 部 長     久 保 潤 二  君

 労 働 委 員 会
       事 務 局 長     横 井 孝 夫  君

 監 査 委 員
       監 査 委 員     野 崎 直 実  君
       事 務 局 長     佐々木 宗 人  君

 議会事務局職員
       事 務 局 長     渡 辺 幸 吉  君
       事 務 局 次 長     佐 藤 貞 明  君
       総 務 課 長     大 槻 謙 一  君
       議 事 課 長     中 村   勉  君
       政 務 調査課長     安 部 光 世  君
       議 事 課主幹兼     戸 田 郁 雄  君
       課 長 補 佐
       議事課主任主査     野 木 範 子  君
       議事課主任主査     坂 上 宏 満  君
       兼 委 員会係長
       議 事 課 主 査     富 塚   誠  君







    午後1時3分開議



○議長(遠藤忠一君) ただいま出席議員が定足数に達しております。

 これより本日の会議を開きます。





△県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第16号までに対する質疑





○議長(遠藤忠一君) 直ちに日程に入ります。

 日程第1及び日程第2を一括し、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第16号まで、以上の各案に対する質疑をあわせて行います。

 通告により発言を許します。19番柳沼純子君。(拍手)

   (19番柳沼純子君登壇)



◆19番(柳沼純子君) 自由民主党の柳沼純子でございます。

 初めに、いわきの漁船転覆事故により亡くなられた方々に心から哀悼の意を表します。

 また、岩手・宮城内陸地震におきまして亡くなられました方、そして被災されました方々に心からお見舞いを申し上げます。

 20年度に入り、はや3カ月が過ぎ、そして私も県議となって6年目となりました。福島県議会開設130周年の節目の年を迎え、私が今ここにこうしていられるのも地域の方々との心のつながりであり、きずなであろうと思っております。当たり前のことではありますが、もう一度きずなとは何か考えてみたいと思います。

 まず初めに、地域のきずなや結いの精神についてお尋ねいたします。

 結婚した当初、なれない農作業、特に田植え作業をするときは、親戚はもちろん、隣近所の人たちが総出で結いをしました。毎日次々と田んぼが緑になっていくさまは壮観でした。

 あるとき、田植えの最中に火事を知らせる半鐘が鳴り響き、何人かがとっさに走り出し、火事の現場に向かい、その後何事もなかったかのように田植えは進みました。地域では当たり前であっても、私からすると、農繁期で猫の手もかりたいのにすごいと思ったものでした。それが地域のきずなであり、結いの精神だと今も心に深く残っております。

 さて、去る6月16日から27日までの日程で皇太子殿下が日本人ブラジル移住百周年記念の行事への御出席のためブラジルを御訪問され、現地で大変な歓迎を受けられました。また、昨年知事がペルー、ブラジルを訪問されたことは記憶に新しいところでございます。

 ペルーやブラジルに移住され90年あるいは100年が過ぎた今日でも、日系2世、3世の方々は日本人としての誇りと伝統、文化を守り、我々日本人が忘れかけているきずなを大切に思っておられるとお聞きいたしました。知事におかれましても、会津魂を持ち、きずなや結いを大切にされておられるのではないでしょうか。

 そこで、知事にお尋ねいたします。

 知事は、この地域のきずなや結いの精神についてどのような思いをお持ちでしょうか、お聞かせください。

 次に、野口英世アフリカ賞についてお尋ねいたします。

 政府が創設した野口英世アフリカ賞の第1回受賞者のウェレ博士とグリーンウッド博士は、アフリカと福島県との交流のすばらしいきっかけ、縁ができたこと、賞が回数を重ねるごとにアフリカと本県の結びつきが強くなるだろうと述べられました。

 野口英世アフリカ賞は、ノーベル賞にも匹敵する賞として世界から注目をされていることと思います。授賞式後には、野口英世を生んだ会津の歴史や文化にも触れられ、福島プログラムの中で知事は両博士を国際交流特別親善大使に認証されました。それは、すばらしいきずなが結ばれた瞬間であります。

 そこで、国際交流特別親善大使に認証した受賞者に対し今後どのようなことを期待しているのかお尋ねいたします。

 次に、福島空港の利活用促進についてお尋ねいたします。

 福島空港につきましては、知事初め関係者の方々が一丸となってその利活用促進に並々ならぬ努力をされておりますが、日本を代表する法政大学が福島空港を拠点としてパイロット養成のための事業を行うという明るい話題もございます。

 団塊世代の大量退職期を迎え、航空分野においても慢性的なパイロット不足が懸念され、パイロットの確保ができずに国内線定期便が欠航になったというニュースがマスコミをにぎわせている中での法政大学の福島空港進出です。本年4月にはパイロット養成に向けた航空操縦学専修が開設されましたが、この8月には操縦訓練も開始され、今後本格的に養成事業が実施されると聞いております。

 法政大学のこの事業は、パイロット養成という喫緊の課題にこたえるものであるとともに、福島空港の新しい利活用にも結びつくものです。このたびの法政大学の拠点選定に当たっては、国内数カ所の空港からも進出要請があったと聞いておりますが、こうした中で福島空港を選ばれた法政大学とのきずなは今後とも大切にして、県としても可能な限りの応援をすべきだと考えます。

 そこで、事業自体が公共性の高い教育課程の一部であることから、空港施設の使用に際してはその負担軽減が必要と考えますが、法政大学のパイロット養成事業の支援に向けた県の取り組みについてお尋ねいたします。

 次に、ふるさと納税についてお尋ねいたします。

 このたびの後期高齢者医療制度は、高齢者にとって大変わかりづらく、受けとめられないでおります。今日まで社会を支えてこられた高齢者に優しい社会であってほしいというのはだれしもの願いでございます。後期高齢者医療制度も見直されるようですが、懸命に働き、気がついたら後期高齢者と言われる年になっていた、この方々の労をねぎらうことこそ信頼関係であり、きずなだろうと思います。きずなが切れたとき、我が国は崩壊することと思います。

 一方で、ふるさと納税はスタートして2カ月になりますが、まだまだ市町村の受け入れ体制が未整備であり、寄附金の納付方法や使途が決まらないなど体制不十分であるとの報道がなされました。自分がかかわったところに特別な思いを込めて寄附するのがふるさと納税です。せっかくの思いやきずなを感じ送金しようとしても対応が追いつかないのでは余りにもお粗末ではないでしょうか。

 そこで、ふるさと納税について、市町村の受け入れ体制整備に向けた県の対応についてお尋ねいたします。

 次に、医師不足の解消についてお尋ねいたします。

 去る5月23日、「命と家族の絆」というテレビ番組で「体と心の痛みを救う」と題し緩和ケアについての放送がございました。そこで私は、緩和ケアは末期のがん患者だけに使うということでなく、痛みを食いとめることで生きる希望を見出し、がんと闘う力を与えることができると、使命感に燃えて頑張っておられる医師と看護師の姿を見ました。

 私は、脳外科の川上先生と話す中で、今は患者と医師の信頼のきずながなくなってきていること、自分の求めている説明をしてくれる先生が信頼できるいい先生ということで、その答えを探すべく病院を何カ所も歩くと言われるドクターショッピングという言葉があると聞き、大変驚きました。私自身、「信じる者は救われる」という言葉を信じております。

 先生は、「私は自分のかかわった患者は最後まで診ていきたいと思っています。」と熱く語ってくださいました。脳外科では神の手を持つと言われる福島先生の手術にも立ち会ったことがあると言っておられました。日々進歩する技術と医療機器でありますが、医師と患者との信頼関係の築けない現状に医師の悩みが聞こえてくるような気がいたします。

 特に、病院においては、少ない医師で診療を続けなければならず、その結果勤務過剰の状態にあることから、患者と直面する余裕がないのもこの一因と思われます。医師と患者の良好な関係を保つためにも医師の十分な確保が望まれます。

 そこで、医師不足の解消に向けて県はどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 また、女性医師の確保も医師不足の解消に大きく寄与するものと思いますが、現実は結婚や出産、子育て、親の介護などのためにやむなく休業せざるを得ない女性医師が多いと聞いております。女性医師の復帰に当たっては、なかなか厳しい状況にありますが、何らかの支援を希望される方が多いのではないかと思います。その希望をかなえるための条件整備が重要であります。

 そこで、県は女性医師の現場復帰の条件整備にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、県立病院事業についてお尋ねいたします。

 県立病院事業は、平成19年度から6病院体制で運営していますが、他の医療機関と同じように医師不足の影響を大きく受けており、地域とのきずなを保つ上で必要な診療体制を確保していくこともなかなか容易ではなくなってきているものと思います。

 そのような中で、昨年12月には国から公立病院改革ガイドラインが示され、公立病院が今後とも地域において必要な医療を安定的かつ継続的に提供していくためには、多くの公立病院において抜本的な改革の実施が避けて通れないと指摘されているところであります。

 このガイドラインを受けて、県では平成20年度内に公立病院改革プランを策定すると聞いております。医療環境が年々厳しさを増す中で、多額の損失を計上するなど依然として厳しい経営状態にあると思いますが、平成19年度の県立病院事業の決算状況についてお尋ねいたします。

 次に、親と子のきずなづくりについてお尋ねいたします。

 去る6月8日、福島市公会堂において「日本人を必ず救出する国民大集会INふくしま」が政府拉致問題対策本部共催で全国に先駆け開催されました。「自分の家族が拉致されていると想像してみてください。」という言葉、そして田口八重子さんの息子さんは「親の顔を知りません。私が1歳のときでした。ただお母さんと呼びたいです。」と言われ、それぞれの家族の訴えに胸が熱くなりました。一刻も早い解決を心から願ってやみません。

 私は、この世で一番深く太いきずなで結ばれているのは親と子であると信じています。父親とはDNAで、母親とはへその緒でしっかり結ばれていますが、親子のきずなの崩壊の事例が後を絶ちません。信じられない親と子の間での事件・事故が毎日のように報道されており、胸が痛みます。ともすると、親子の事件にまで発展する1つの要因は引きこもりにあると言われております。心理的な強迫観念から家庭内暴力を引き起こすこともあります。

 私が議員になったばかりのころに新規で心の健康サポート事業が始まりました。県で対策をとる前の平成13年度に県が相談を受けた件数は117件ありました。平成14年7月13日にNPO法人全国引きこもりKHJ親の会福島県支部が発足しましたが、当時のKHJ設立準備委員会の調査によると、県内では1万人以上が引きこもりの状態にあるとのことでした。

 また、厚生労働省の最近の調査によると、引きこもり状態の者がいる世帯が全国で約26万世帯あると推計されております。その後、県の対策が本格化したことから、相談件数は平成17年度332件、平成18年度282件と、当時に比較して増加しております。

 そこで、県では引きこもり対策に取り組まれておりますが、これまでの取り組み状況と今後の対応についてお尋ねいたします。

 次に、人材育成についてお尋ねいたします。

 先日東京秋葉原で起こった惨事には何とも言えないやりきれなさを感じます。この事件も原因は職場に対する不満や周りとの良好な人間関係が築けなかったことにあります。

 さて、福島県にはよいところがたくさんあり、今改めてこのよさを見詰め直すべきと考えます。きれいな空気や広い土地、豊かな水などの自然条件に加え、多様化、高度化している産業技術の集積、陸路、空路、海路のアクセスのよさ、そして勤勉で優秀な人材と、このような条件がそろうことにより、企業を誘致したり従来からの企業、産業を支えることができるものと思います。

 また、福島県で育った若者が地元の企業に就職でき、家庭を築き、ずっと福島県民として暮らしていけたら福島県の未来に希望が持てます。人と人とのきずなづくりが大切な時代に我が県を目指して企業が進出してこられることはうれしい限りです。多くの企業に福島県に立地してもらうためには、地元で優秀な人材が確保できなければなりません。そのために、県は人材の育成に大いに力を注ぐべきと考えます。

 人材育成については、県では現在3つある高等技術専門校を郡山校については平成21年4月に、会津と浜校については平成22年4月を目指して、普通課程と短期大学校の専門課程をあわせ持つテクノアカデミーへと改編し、技術の高度化に対応できる、地域産業が求める人材として育成できるよう努めることとしております。

 そこで、県はテクノアカデミーにおける人材育成について、地域産業のニーズをどのようにして反映させていくのかお尋ねいたします。

 また、県内には県立工業高等学校が12校あります。県教育委員会は、これらの工業高等学校において、地域企業が求める人材の育成にどのように取り組んでいくのか、あわせてお尋ねいたします。

 次に、食と農のきずなづくりについてお尋ねいたします。

 食の安全・安心が脅かされている現状で、我が国の食料自給率は39%と低く、最も大事な部分を海外にゆだね過ぎていると感じています。稲作の生産調整、減反政策にだけ目を向けるのではなく、地産地消拡大にも取り組むべきであります。

 山形県では、NPO法人の農業経営参入で食料自給率向上特区を申請し、17年1月に認証を受け、NPO法人が直接飼料米の生産にかかわることができるようになりました。

 また、秋田県鹿角市では市内全小学校の給食食材に会員が栽培した農産物約46品目、1日約3,100食分を供給していて、2カ月に一度学校を訪問して一緒に給食を楽しみ、農業や農産物について意見交換を行うなど、食と農に関しての食育活動も展開しております。まさに地域のきずなづくりだろうと思います。このように、各県で新たな取り組みが報告されております。

 そこで、県産農林水産物の地産地消に県はどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。

 現在、農業は米価の下落や農業従事者の高齢化など大変厳しい状況にあります。けれども、第一次産業なくして我が国の発展はありません。100年後も子供たちが幸せに暮らせる地域づくりをしていくためには、その土地や季節の食、味を大切にし、安全・安心で質のよいものをつくってくれる本県の農業をしっかり守り育てていくことが不可欠です。

 そのためには、ホテル、旅館などでの伝統野菜の利用メニュー開発や郷土料理の普及、さまざまな食農体験交流、学校給食等での日本型食生活の普及による食育の推進などにより、消費者が、目の前の料理をだれがどこでどうやってつくったのか、食材はどこから運ばれ、産地はどんな状況なのかなどを考え、本県の農業を支えていく機運を醸成していくことが重要です。今だからこそ、食と農のきずなをしっかり結び、福島県独自の農業の振興を図っていくことが望まれています。

 県では、平成18年9月にふくしま食・農再生戦略を策定しました。戦略の第一番目に「食と農の絆づくりの推進」があり、22年度までの取り組みの中で農業者と消費者が一体となり、本県農業について価値観を共有できる関係を構築するとあります。

 しかし、平成19年7月に実施した県政世論調査におけるふくしま食と農の絆づくり運動の認知状況は、「現在進められているふくしま食と農の絆づくり運動を知っていますか」という問いに対して「よく知っている」と回答した人が1.9%、「ある程度知っている」が12.6%、「知らない」が約6割となっています。

 正直言って、この数字にはがっかりいたしました。県として戦略を考え、予算化して大きく打ち出したのであれば、もっと県民に浸透していなければなりません。今の農業の現状を見たとき、即行動に移し、県内全域に運動を浸透させるべきです。具体的に何をどうするのか示していただきたいと思います。

 そこで、ふくしま食と農の絆づくり運動の取り組み状況と今後の進め方についてお尋ねいたします。

 最後に、6月15日の福島民友新聞において、私の家族作文コンクールに応募された小学1年から6年までの227点の中の特選10作品が紹介されておりました。家族のきずな、心温まる日常として、子供たちが心から家族を思う気持ちが伝わってきて、未来に明るい希望の光を見た思いがいたしました。殺伐とした今だからこそ、持てるきずなを大切にし、人は1人では生きられないことを心に刻み、邁進してまいりたいと思います。

 これで私の質問を終わります。(拍手)



○議長(遠藤忠一君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 柳沼議員の質問にお答えいたします。

 冒頭、きずな、結い、この精神はまさに日本人、またこれからの時代に極めて大事な精神であるという認識のもと、これは次の時代に継承しなきゃいけないと思っているところでございます。

 最近我が国において多発している、まさに心を痛めるような事件の報に接するたびに、戦後経済復興という大きな目標が、ある意味では物質的な豊かさを追求する余り、日本人が大切にしてきた心、伝統、あるいは共同体を尊重するという意識が急速に失われつつあると感じております。

 3年前、そしてまた一昨年、「ALWAYS3丁目の夕日」、また本県を舞台とした「フラガール」などの映画が人気を博しました。これは、人と人とのつながりや助け合いなど、どんな時代にあっても変わってはならないものがそこに描かれ、時代を超えた多くの人々の共感を得たからだと私は思っております。

 また、昨年南米の県人会を訪問した際、移住者の皆さんが熱きふるさとへの思いと家族や同胞とのきずなを心のよりどころとして、自然や言葉の壁など厳しい条件の中で共助の精神をはぐくみながら異文化に溶け込もうと苦労された足跡に触れ、強く畏敬の念を抱いてきたところであります。

 先日も私自身、私の住む地域の町内会の皆さんと一緒に近くの公園の清掃を行いました。子供さんを初め多くの皆さんが参加をしていただいて、私はそのとき、このような地域の共存意識、これが地域の大きな力になるものと実感いたしました。

 私は、これまでさまざまな方々との出会いを通して、県内に息づく人々の温かさやしっかりとした地域社会のきずなを肌で感じてまいりました。また、本県には会津藩の什のおきて、相馬藩の報徳訓など各地に残る精神文化や、議員も体験されました結いの精神など、相互扶助の文化が脈々と受け継がれております。

 私は、こうした福島ならではの誇るべき地域特性や温かい県民性に一層の磨きをかけて将来に引き継ぐため、新たな県民運動を立ち上げたところであります。この運動を契機として地域のコミュニティーの充実強化を進め、1人1人が幸せを実感できる心のふるさと福島県を県民の皆さんとともに築いてまいりたいと考えております。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁させます。

    (総務部長秋山時夫君登壇)



◎総務部長(秋山時夫君) お答えいたします。

 市町村におけるふるさと納税の受け入れ体制整備につきましては、4月末の法案成立を受け、それぞれの市町村において条例改正や本格的な受け入れの準備に取り組んできております。このような取り組みを一層促進するため、去る6月12日に説明会を開催し、県及び市町村の対応状況等について情報交換し、県と市町村が連携して取り組めるよう意見交換を行ったところであります。

 県といたしましては、各市町村が受け入れ体制を整備し、ふるさとにさまざまなきずなを有する方々の思いを十分に受けとめられるよう引き続き情報提供に努め、ホームページや県外イベントなどを通じて、連携してふるさと福島の魅力を広く県外に発信するなど支援してまいりたいと考えております。

    (生活環境部長阿久津文作君登壇)



◎生活環境部長(阿久津文作君) お答えいたします。

 国際交流特別親善大使につきましては、本県と海外の国々との相互理解と友好親善関係の推進を図るため、その活動が国際社会で高く評価されている外国賓客を対象に認証してまいりました。

 今回認証した野口英世アフリカ賞の受賞者であります両博士には、これを契機に、両博士が活躍されているアフリカやそれぞれの母国と本県との友好交流のかけ橋として、野口英世博士と本県について広く世界に伝えていただくとともに、本県とアフリカの国々などとの交流がなお一層深まるようお力添えをいただきたいと考えております。

 今後とも、5年ごとに行われる野口英世アフリカ賞の受賞者などを国際交流特別親善大使に認証し、福島の名を世界に発信していただける機会を広げてまいりたいと考えております。

    (保健福祉部長赤城惠一君登壇)



◎保健福祉部長(赤城惠一君) お答えいたします。

 医師不足の解消につきましては、医師の絶対数が少ない状況にある中で、医師の養成確保、地域間や診療科における偏在の是正とともに過重な勤務実態も課題となっており、医師が余裕を持って患者と良好な関係を保つためにも、特に勤務医の負担軽減は大きな医師不足解消策の1つと考えております。

 県といたしましては、医師の勤務環境の向上を図るための病診連携による夜間救急医療の実施や県立病院等に勤務する医師の待遇改善を図るなど、引き続き医師が勤務しやすい環境の整備に努めながら医師不足の解消に取り組んでまいります。

 次に、女性医師の現場復帰の条件整備につきましては、これまで出産や育児等を理由に離職した女性医師が現場復帰に必要な臨床研修等を行う女性医師再就業支援事業を臨床研修病院の協力を得て実施しており、また県立医科大学附属病院に24時間体制の院内保育所を設置しているところであります。

 今後も、これら事業の一層の活用に向けた周知を図るとともに、このたび国が示した安心と希望の医療確保ビジョンに基づく新たな医師確保策の動向や女性医師の増加を見据え、出産や育児等に配慮した多様で柔軟な勤務体制など、女性医師が安心して勤務できる環境の整備に努めてまいります。

 次に、引きこもり対策につきましては、これまで各保健福祉事務所に相談窓口を設け、電話や来所による相談を受け付けるとともに、定期的な家族相談会の開催や当事者及び家族の悩みを解決するための支援ハンドブックの作成、配布等に取り組んできたところであります。

 また、精神保健福祉センターにおいては、社会生活への適応を促すため、当事者を対象とした生活訓練としてのグループワークを実施しているところであり、今後はこのノウハウを生かして県内各地域での実施について検討するなど支援の一層の充実に努めてまいる考えであります。

    (商工労働部長長門昭夫君登壇)



◎商工労働部長(長門昭夫君) お答えいたします。

 テクノアカデミーにおける人材育成につきましては、国際競争の激化や急速な技術革新などに伴い、より高度化、多様化する地域産業のニーズを教育訓練に反映させていくことが重要であると考えております。

 このため、テクノアカデミーの開設に当たり、地域産業の発展に貢献できる人材の育成を目的として、新たに輸送用機械等産業界からの代表者や学識経験者、自治体等を構成員とする産業人材育成推進協議会を今年度各校に設置することとしたところであります。この協議会において、地域産業に求められる人材はもとより、テクノアカデミーの地域に対する貢献度の評価などについて幅広く意見を求め、地域産業のニーズに対応した教育訓練を実施してまいりたいと考えております。

    (農林水産部長木戸利隆君登壇)



◎農林水産部長(木戸利隆君) お答えいたします。

 県産農林水産物の地産地消につきましては、学校給食における県産食材の利用拡大を図るため、今年度から県内の小中学校4校をモニター校として選定し、地元食材を豊富に使用した米飯給食メニューを新たに開発するとともに、子供たちによる試食や食材を提供した農業者との交流会などを実施し、その成果を各学校に普及させる取り組みを支援しております。

 また、高校生を対象に県産米と地元の野菜、肉などを使用した弁当コンテストを引き続き開催し、地域の食材や食文化に対する理解を促進することとしております。

 さらに、県産農林水産物のよさを広くPRしていただくうつくしま農林水産ファンクラブ会員の一層の拡大に努めるなど、それぞれの年代に応じた地産地消の推進に積極的に取り組んでいるところであります。

 次に、ふくしま食と農の絆づくり運動につきましては、消費者と農業者の相互理解を促進するため、昨年度生産から流通、加工、消費にわたる幅広い関係団体で構成する推進組織を設立し、これまで公募によるロゴマーク及びキャッチコピーの作成や農業体験イベントの開催、メールマガジンふくしま食・農通信による情報提供等により運動を推進してきたところであります。

 今後は、地域の交流拠点である農産物直売所と連携したPR活動や地産地消、食育などをテーマとしたセミナーを開催するとともに、9月には県内各地で活発に行われている園芸産地づくりの取り組みへの消費者の理解を深める産地交流会を開催するなど、運動の全県的な浸透を図ってまいる考えであります。

    (土木部長秋元正國君登壇)



◎土木部長(秋元正國君) お答えいたします。

 パイロット養成事業につきましては、福島空港の利活用はもとより、大学からの情報発信による知名度向上や地域活性化など、さまざまな波及効果が期待されております。

 県といたしましては、利用者の負担軽減を図るため、教育課程の一部として行う操縦訓練に対し、着陸料等の一部免除を内容とする福島空港条例の改正案を今定例会に提出しております。

 今後、法政大学には福島空港運航管理調整会議に参画していただき、本事業が安全かつ円滑に実施されるよう支援してまいる考えであります。

    (病院局長尾形幹男君登壇)



◎病院局長(尾形幹男君) お答えいたします。

 平成19年度の県立病院事業の決算状況につきましては、総収益が126億1,400万円、総費用が145億6,900万円で、この結果純損益は19億5,500万円の損失となる見込みであります。

 3病院1診療所の廃止・移譲や経営改善計画に基づく各種取り組み等により、損失額は前年度と比べ3億2,200万円減少しておりますが、常勤医師の退職に伴う診療体制の変更等により患者数が減少するなど、県立病院事業は依然として極めて厳しい経営状況にあることから、喫緊の課題である医師の確保に努めるとともに、公立病院改革ガイドラインを踏まえた抜本的な見直しを行い、損失額の一層の縮減など経営の健全化に向け全力で取り組んでまいる考えであります。

    (教育長野地陽一君登壇)



◎教育長(野地陽一君) お答えいたします。

 県立工業高等学校における人材の育成につきましては、地域企業のニーズにこたえられるより実践的な技術、技能などを身につけさせるとともに、地域企業の有する技術と可能性について生徒の理解を一層促進する必要があります。

 このため、地域企業や研究機関への派遣研修などにより、教員の物づくりの現状についての理解を一層深めさせるとともに、インターンシップや生徒の企業見学会、高い技能を持つ地域の人材を講師とした技術講習会を実施するなどして、それぞれの工業高等学校が地域の特色に根差した教育を行い、地域企業が求める人材を育成するよう指導してまいる考えであります。



○議長(遠藤忠一君) これをもって、柳沼純子君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。22番本田朋君。(拍手)

    (22番本田 朋君登壇)



◆22番(本田朋君) 県民連合の本田朋であります。

 20世紀を代表するオーストリアの経済学者、ヨーゼフ・シュンペーター博士は、その著書「経済発展の理論」の中で、イノベーション、つまり革新という言葉を使用しながら、旧態依然とした古い方式を改革し、新しい社会モデルを創造する起業家、すなわちアントレプレナーの登場によってこそ、経済も社会も再活性化し、再び発展のサイクルに入ると説いております。

 現下の財政危機、医療格差、超少子高齢化社会、地球温暖化を初めとする環境問題などが山積をしている中で、地方自治体においては抜本的な構造改革が求められているところでありますが、我々県議会議員は県民の負託を受けた代表として、二元代表制の一翼を担う政策提言集団として、また立法府の一員として、県民福祉と生活の向上に取り組むことはもちろんでありますが、その実現のために我々議員1人1人がこのアントレプレナー的視点と発想を持って21世紀型地方分権社会へとパラダイムシフトしていく中、新しい地方自治のモデルをデザインしていく推進力となるべく個々の議員が政策立案能力を高めていく必要があると考えております。

 それでは、通告に従い、質問に入ります。

 まず、知事にお尋ねをいたします。

 戦後の日本社会は、右肩上がりの経済成長と人口増大が前提とされた政治状況の中で、行政側は一貫して安定した公共事業と施策展開ができたということは、結果としてさきの大戦で焦土と化した日本のインフラ整備を堅調に推し進め、世界第2位となる経済成長をわずか半世紀でなし遂げることができました。しかし、1991年のバブル経済の崩壊により、この安寧政治を取り巻く状況は一変します。もはや日本経済には右肩上がりの成長は期待できません。加えて、グローバル化、高度情報化の波が村社会に押し寄せてきています。

 戦後の日本経済を発展期、東京オリンピック以降を成熟期と呼ぶなら、今日本経済は超少子高齢化社会を迎え、経済の縮小期を迎えております。そんな状況なのに、日本の国債は800兆円に迫ろうとしております。三位一体の改革による地方交付税削減の影響もありますが、それ以上に深刻なのは、臨時財政対策債の占める割合が増大し、地方財政の硬直化が一層進んでいるという事実であります。

 このような厳しい財政状況の中で、本来であれば、新しい税の再配分体系や公共システムをゼロベースで構築し直さなければ本当はとても対応できない、支え切れない計算になるわけであります。同時に、最低限のインフラ整備は既に整った状態であるのもこれまた事実だと思います。今こそ地方に本当に必要なものは何か、公共サービスでどこまで住民ニーズにこたえていくかという問いかけを再検証する必要があると考えます。

 これまでの公共事業は、誤解を恐れずに申し上げると、事業量を確保するための事業でありました。それは、当該事業が実施されることによってどのような効果をその地域にもたらしたのか、当初の目的が本当に達成されたかどうかは余り議論されてきませんでした。

 しかし、今後の地方分権時代の公共事業計画は、執行部や議会がその事業を実施することによって計画どおりの費用対効果が上がっているかどうかを評価、検証しなければなりません。そして、そのためには達成されるべき明確な数値目標を算出し、その管理をする仕組み、組織を定める必要性が出てくるのであります。

 その上で、ニューパブリックマネジメントの考え方に基づき、民間企業の手法を積極的に取り入れていきながら、住民本位の透明性の高い自治を実現する必要があります。つまり、計画、実行、評価、改善のPDCAサイクルを経営管理のプラットホームと位置づけ、元来これまでは公共事業のボトルネックだった評価、改善の部分を県民に情報公開していくこと、そしてつまり県の財務情報を県民に対して適切にディスクローズしていき、公会計整備を推進し、財務説明責任をきちんと果たしていくことが好ましいと考えております。

 そこで、財務情報の公開と説明責任について知事の考えをお尋ねいたします。

 引き続き、財政問題についてお尋ねをいたします。

 昨年、地方財政健全化法が成立をいたしました。地方自治体は、国から提示された新しい4つの財政指標をもとにその財政状況を厳しくチェックされることとなります。また、さきに申し上げたように、財務情報を適切に住民に対して開示していく義務が加えられるなど、自治体財政制度の仕組みそのものが大きく変化、改革をされてきております。

 そこでまず、銀行等引受債についてお尋ねをいたします。

 銀行等引受債は、県債の中でも独特の存在であると私は考えております。銀行等引受債は、旧来は縁故債と呼ばれ、地方自治体が指定金融機関である地方銀行などから個別に独自の利子と条件とで借金をするものであります。

 自治体にしてみれば、要は少しでも金利の低いところから、あるいは返済条件にフレキシビリティーのあるところから資金調達をするということが肝心でありますし、リスクマネジメントの観点からも、金融機関にしてみると、多少貸付手数料や金利が低くても自治体と取引を継続できるというメリット、貸し倒れや価格変動によるリスクも民間企業と比較すれば少ないことから、金融機関側にとってもうまみが一定程度あると考えられます。

 そこで、銀行等引受債の平成19年度末残高と県債残高に占める割合についてお尋ねをいたします。

 さて、銀行等引受債は財政融資資金等の公的資金の借り入れなどと違い、その金利や返済条件などを個別に銀行と締結することができることなどが特徴として挙げられます。

 実はこの特徴を活用して、元金返済を据え置いて利子のみを返すケースがほかの自治体では散見されるようであります。もちろん短期的に見れば単年度の実質公債費比率は減少するわけでありますが、将来負担比率に係る影響を考えると、これは問題の先送りにしかならないと考えております。私も厳しい財政状況は十分認識しておりますが、元金返済の据え置きという禁断の果実を食すべきではないと考えております。

 そこで、銀行等引受債の償還について県の考えをお尋ねいたします。

 さて、2007年度の税制改正によって本年1月より非居住者及び外国法人が受け取る振替地方債の利子が非課税とされました。これを受けて、今海外の投資家や外資系銀行、ファンドが日本の地方債に対してより積極的に関心を持っているという状況があります。

 そもそも1999年度より日本国債に関しては非居住者への利子非課税措置が取り入れられ、外資系銀行やファンドが参入しやすい下地をつくってきたという経緯がありますが、今回の税改正で地方公共債の実質的利回りが高くなっているということは、外資マネーの地方公共債市場参入を促進するものと分析をいたします。

 もちろんあえて不必要な借金をつくる必要はありませんが、昨年度は金利が上昇する前に地方債を発行したいという自治体の思惑とも相まって20年、30年物の超長期債発行額が高水準で推移したことは記憶に新しいところであります。ロングスパンでの資金調達が見込める超長期地方債のメリットは小さくないのではないでしょうか。

 そこで、福島県もこの機に乗じて県債を積極的に海外投資家や外資銀行、ファンドなどに売り込んでいくべきと考えますが、県の考えをお尋ねいたします。

 さて、海外投資家の間での日本の公共セクターに対する信用が再評価をされていると聞いております。これは、欧州の公共債と比較して日本の超長期地方債がプラスで推移しているということが要因とされております。こういった海外投資家や外資ファンドは、どのような情報をもとに投資を行っていくのか、それはやはりムーディーズやスタンダード&プアーズといったアメリカの格付会社による評価を参考に頼ることが多いと聞き及んでおります。

 そこで、これらの格付機関から格付を取得すべきと考えますが、県の考えをお尋ねいたします。

 今県は財政再建のためにあらゆる施策を展開されていることは評価いたします。金利の高い公的資金の繰り上げ償還や民間資金の買い入れ償却による借換債の発行はもちろん、少しでも有利な条件での資金調達を可能とするため、あらゆるポテンシャルを考えるべきであります。

 繰り返して申し上げますが、私は本来積極的に県債を発行することには疑問を感じている1人であります。しかし、安定財源を確保するために公的資金だけでなく資本市場調達を活用していくことは、リスクの分散という観点からすると、県財政にとっては有益であると考えます。それだけでなく、佐藤雄平知事が積極的に進めておられます企業誘致、とりわけ海外企業の誘致にもダイレクトにつながっていく可能性を秘めているわけであります。

 私も商社マンとして欧州でビジネスを経験させていただきました。そこで外資系銀行マンとの仕事づき合いをした個人的経験から言わせてもらえば、外資銀行やファンドは財務諸表にあらわれる数字のみを冷徹に分析し、内容の苦しいビジネスに対しては情実抜きの対応をしていく印象があります。だからこそ、投資家に対して情報発信をしていくことは当たり前であり、むしろ会社と投資家が情報交換をし、相互連携を深めていきながら、投資家の声を経営方針に活用させていくというストラテジックIRが欧米では主流になってきているという時代です。いずれにせよ積極的なIR活動が求められております。

 そこで、海外投資家なども含め、いわゆるIR活動をどのように推進していくのか、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、自治体における政策法務についてお尋ねいたします。

 県民のさまざまな要望を政策として具現化するためのツールが政策法務であると言われております。行政学の世界でも「行政は法の執行である」との考え方もあります。

 2000年に地方分権一括法が施行され、機関委任事務制度が廃止されました。これにより、自治体はみずからの事務として自己決定権を行使できる範囲が広がったと同時に、法令自主解釈権が地方自治法で認められました。これから新しく制定される法律などについては、国からの説明会などはあるかもしれませんが、その適用についてはこれまでのような解釈基準の集積がないということになります。

 そこで、法令解釈理論に基づく解釈をする必要性が各自治体に新たに生じてきますから、職員の政策法務能力の研さんは必要不可欠であると考えられます。

 そこで、自治体職員の政策法務能力向上について、県はどのように取り組んでいるのかお尋ねをいたします。

 次に、法科大学院誘致についてお尋ねをいたします。

 2009年5月からの裁判員制度の実施に代表される司法改革への関心が今高まっております。ところが、本県を初めとする東北地方においては仙台市に2校、法科大学院があるのみであります。

 そこで、県内における法曹偏在や法曹過疎への対応として、法科大学院、いわゆるロースクールを県内に誘致すべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、アメリカのサブプライムローン問題に関連して、地域銀行の経営状態についてお尋ねをいたします。

 昨年、世界に冠たる金融大国であるアメリカにおける低所得者層への住宅ローンの焦げつき、そしてそれに端を発する国際金融市場への不良債権流入、いわゆるサブプライムローン問題が発生をし、名だたる銀行や証券会社、投資ファンドなどが軒並み巨額の損失を計上、減収減益が伝えられると、折からの原油高と原材料価格高騰との相乗効果でアメリカ経済が減速をしていく中、世界的な金融危機のニュースが世界各国のメディアで伝えられております。

 経済と金融のグローバル化が進んでいる昨今、問題はアメリカだけにとどまらず、英国国営放送BBCの伝えるところによりますと、サブプライムローン問題が理由とされる英国不動産バブルの焦げつきが原因でノーザン・ロック銀行が破綻し、一時国有化をされる事態になるなど、欧州市場へも飛び火をし、国際金融市場での不安感が一気に高まっている情勢であります。

 もちろん国内金融機関への影響も看過できない状態であり、みずほフィナンシャルグループが約6,450億円、三井住友フィナンシャルグループが約1,318億円、三菱UFJフィナンシャルグループが約1,230億円の損失をそれぞれ3月期決算で計上しております。

 また、地銀レベルにおいても、宮崎銀行が約10億円の損失、東京都内の瀧野川信用金庫においては約106億円という、この規模の金融機関としては大変大きな損失を出し、信金中央金庫からの資本注入を余儀なくされている状況であります。

 県内に目を向けてみますと、主要三行がいずれも前期比で減益という平成19年度決算状況の中で、かつてない国際金融バブルと世界同時株安の波が地銀レベルにまで少なからず影響していることは明白であります。

 そこで、県は県内地域銀行の平成19年度決算におけるサブプライムローン問題の影響をどのように考えているのかお尋ねをいたします。

 県は、地銀に対しても支払い準備金である多額の歳計現金及び基金現金を預金しているわけでありますが、公金管理については万全を期すように法律で定められております。預金先の金融機関の経営をチェックし、安全性の高い金融機関を選択していくことはもちろんでありますが、国際金融情勢についても情報収集に努め、リスク回避に努めていくことも大事であると考えております。

 そこで、県は公金の安全性を確保するため、どのような方針で歳計現金及び基金現金を管理しているのかお尋ねをいたします。

 また、一部の公社等外郭団体が円建て外債を積極的に運用しているという現状がありますが、金融リスクについてはどの程度対応されているのでしょうか。公社等外郭団体の基本財産の運用について指導や助言が必要だと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、産業廃棄物最終処分場の設置計画についてお尋ねをいたします。

 昨年の一般質問でもこの問題を取り上げましたが、事業者からの事前協議書が書類不備により差し戻しになったという段階でとまっておりました。産廃設置計画に反対する石井地区住民で構成をされる「水を守る住民の会」は、単なる反対運動だけではなく、家庭ごみをできるだけ減らすゼロウエースト運動の展開、リサイクルや循環型社会構築のための研究、サステナビリティーマネジメントの実践など、地域を挙げての環境対策を行っております。

 また、最終処分場予定地から200メートル地内には歴史のある清里観音や推定樹齢1,000年の芹沢千年桜がある美しい緑豊かな地区であります。昨年の私の一般質問から1年が経過をするわけでありますが、現状はどうなっているのか、地域住民の方々も大変心配をしている状況であります。

 そこで、二本松市五月町地内の産業廃棄物最終処分場設置計画は、現在どのような状況になっているのかお尋ねをいたします。

 次に、米の生産調整、いわゆる減反政策についてお尋ねをいたします。

 過日、国際的な食料価格高騰を受けて、EUの欧州委員会は小麦などの減反政策全廃の方針を固めたとの新聞報道がありました。また、町村官房長官も減反見直しについて言及いたしました。ここに来て、食の安全保障とも言うべき食料供給戦略が世界的に見直しをされている情勢があります。しかし、日本ではいまだに減反政策が続けられております。

 私は、速やかに減反政策は全廃されるべきであると考えております。生産調整は、強制されるべきものではなく、今ある水田を活用しながら、他作物の生産拡大や米飯給食を一層推進することなど、あるいは保管コストが累積1,000億円を超えるミニマムアクセス米輸入の即時停止など抜本的な米の流通制度改革を行う必要があると考えております。

 政府は、先月に入って備蓄米を放出するなど市場需要予測を見誤った農政が展開されてきたことは火を見るより明らかであります。こうした農政の失敗を米農家にだけ押しつけることは容認できるものではありませんし、これをよしとしない米農家が生産調整に応じない独自路線を貫く気持ちも当たり前のこととして理解できるところであります。

 そこで、県は米の生産調整が進まない理由をどのようにとらえているのかお尋ねをいたします。

 次に、警察署再編問題についてお尋ねをいたします。

 ことしの3月、警察署再編に関する基本構想が作成をされました。私の住む二本松・安達地方においても、平成22年度を目途に本宮署、二本松署、郡山北署の3署を2署へ統廃合する組織再編の対象になっているとの御説明を県警担当者よりちょうだいしたところであります。また、これらの流れに関する一連の新聞報道を受けて、4月には佐藤嘉重本宮市長を会長とする警察署存続期成同盟会総決起集会が本宮市で開催をされ、900人近い住民や関係者が参加をしたと聞いております。

 言うまでもなく、県内の犯罪発生件数は劇的に増加しているわけではなく、むしろ減少傾向にあるわけでありますが、県民の安全・安心な暮らしに対する意識、いわゆる体感治安は悪化の一途をたどっております。これは、凶悪な犯罪が連日メディアで報道されていることや、県内でも4月にはいわき市における4人組の強盗傷害事件、5月には郡山市における家族間の殺人事件、あるいは27歳の男が女の子を連れ回して逮捕されるという事件が発生していることなども要因として考えられます。

 そこで、今回の警察署再編の検討対象となっているところがもし分庁舎になった場合、地域住民の安心と安全を確保するため、どのような体制とする考えなのか、またそれによってパトロールや地域住民の利便性は本当に確保されるのかお尋ねをいたします。

 最後に、今月北海道で行われるG8洞爺湖サミットについてお尋ねをいたします。

 本サミットは、今国際的議論が必要とされている環境問題、特に地球温暖化問題について主要国が同じテーブルで議論ができる大変重要な機会であります。もちろんサミット参加国それぞれが民主的運営をされている独立国家でありますから、内政干渉につながるような政策決定はできないものの、今回は同じ宇宙船地球号の将来にかかわる環境問題がテーマであり、世界に向けて足並みのそろったメッセージ発信が期待をされております。それだけに、ここ日本でいわゆる環境サミットが開催されることは大変意義深いことと考えております。

 同時に、過去のサミットの歴史から、アンチ・グローバリゼーションやテロ組織、過激な外国人市民団体等が大挙して北海道に押し寄せる事態も懸念されております。本県においても、福島空港は開催地である北海道の玄関口である札幌空港へ毎日定期便を就航しているわけでありますが、安全確保には万全を期すべきであります。

 そこで、サミット期間中の福島空港における水際対策について県の考えをお尋ねいたします。

 また、サミットへの部隊派遣中の県内の主な対策と体制についてお尋ねをいたしまして、私の質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)



○議長(遠藤忠一君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 本田議員の御質問にお答えいたします。

 財務情報の公開と説明責任についてでありますが、私は知事就任に当たり清廉で公正な開かれた県政、わかりやすい県政の実現に取り組むことを県民の皆さんにお約束をし、就任直後から県内各地に積極的に足を運び、県民の皆さんや市町村長の生の声を伺い、的確に県の施策に反映できるよう努めてまいりました。

 また、社会経済情勢が大きく変化し、行政に対するニーズが多様化している中で、県民の皆さんの立場に立ったきめ細かな施策を展開していくためには、県政における重点施策や当面する課題、極めて厳しい財政状況などを県民の皆さんの目線で理解、判断できるよう適時適切に公開してまいりたいと考えております。

 さらに、市場での高い評価が得られるよう、本県財政の健全性の維持に努めるとともに、投資家向け広報活動、いわゆるIR活動を通して本県の魅力や財政状況をより積極的かつ的確に発信していくことが非常に重要であると考えております。

 特に、今後公表が義務づけられている財政健全化法による健全化判断比率や新しい地方公会計制度に基づく財務書類などの財務関係の情報は、本県財政の置かれている現状を的確に理解していただくためにも、よりわかりやすく丁寧に説明していかなければならないものと考えております。

 今後も、政策評価を通して行政活動の目的や内容、その成果をわかりやすく示すなど、福島県としての説明責任を果たしながら、県政に対する理解と信頼を深め、公正、透明性の高い県政の運営に全力で取り組んでまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁させます。

    (総務部長秋山時夫君登壇)



◎総務部長(秋山時夫君) お答えいたします。

 銀行等引受債の残高につきましては、平成19年度末における一般会計の決算見込みで3,878億円であり、県債残高に占める割合は32.2%となっております。

 次に、銀行等引受債の償還につきましては、毎年約定に基づき元金を一定額ずつ定期的に償還する定時償還と、将来の償還に備え毎年一定額ずつ減債基金への積み立てを行った上で償還期日に全額を償還する満期一括の2種類の方式で行っているところであり、今後とも引き続き適正に償還してまいる考えであります。

 次に、県債の引き受け先の拡大につきましては、海外投資家等を含めた広報活動に努めているところでありますが、昨年度銀行等引受債において20年固定金利の長期債を県内金融機関から債権譲渡する方法により外資銀行に引き受けていただいたほか、平成16年度から発行しております全国型市場公募地方債でも外資系証券会社に引き受けていただいているところであります。

 今後とも、引き続き安定的な資金調達の確保を図る観点から、海外投資家等を含む調達先の多様化を推進してまいる考えであります。

 次に、格付機関による格付につきましては、平成18年度から市場公募地方債の発行方式が発行団体全体の統一交渉方式から各県が個別に交渉する方式に移行し、団体間で発行利率に差が生じるようになったことなどから、一部の自治体で取得されているところであります。

 しかしながら、現在市場公募地方債を発行している26都道府県のうち取得しているのは5都県にとどまっており、格付の取得につきましては、今後市場の評価や他県の動向を踏まえながら総合的に研究してまいる考えであります。

 次に、投資家向け広報活動、いわゆるIR活動につきましては、全国型市場公募地方債を初めて発行した平成16年度以降、投資家や金融機関、証券会社に対して本県の魅力や財政状況等をよく理解していただけるよう県内及び東京で説明会を行っているほか、ホームページ上で関連情報を開示しているところであります。

 今後は、海外投資家等を含めたIR活動の強化に向けて英語版の資料を作成するなど、新たな手法について検討してまいる考えであります。

 次に、自治体職員の政策法務能力向上につきましては、地域の課題解決や政策実現を図るためには、法律、条例等を地域の実情に即して適切に解釈、運用、制定する、いわゆる政策法務の充実が求められております。

 本県では、これまで猪苗代湖及び裏磐梯湖沼群の水環境の保全に関する条例、商業まちづくりの推進に関する条例など、本県の実情に即した条例を制定してきたところであり、また県職員及び市町村職員を対象としたふくしま自治研修センターでの研修、政策法務説明会や関連情報の提供などに取り組んでいるところであります。

 今後とも、地方分権のさらなる推進に対応できるよう、自治体職員の政策法務能力向上に努めてまいりたいと考えております。

 次に、公社等外郭団体の基本財産の運用につきましては、国が定める公益法人の設立許可及び指導監督基準などにより安全確実な方法で運用することとされ、例えば株式、外貨建て債券等の価値の変動が著しい財産や、美術品、骨董品等の客観的評価が困難な財産などにより管理運用することは原則適当でないとされているところであります。

 県といたしましては、このような基準のもと、定期的に運営状況等を調査するなど、今後とも必要に応じて助言・指導を行ってまいる考えであります。

    (企画調整部長井上 勉君登壇)



◎企画調整部長(井上勉君) お答えをいたします。

 法科大学院につきましては、司法制度改革の一環として、将来の法曹需要の増大に対し、法曹人口の量的・質的確保を目的として設けられた制度でありますが、修了後の新司法試験合格率が当初の想定より低い現状にあることや定員割れとなった法科大学院があること、さらには司法試験合格者の増加に伴い新人弁護士の就職難が生じていることなど、さまざまな課題が指摘をされております。一方、本県におきましても弁護士数は年々増加の傾向が見られるところでございます。

 このようなことから、法科大学院の誘致につきましては、制度をめぐる国や法曹界の今後の動向を注視するとともに、本県における法曹需要を十分に見きわめることが肝要であると考えております。

    (生活環境部長阿久津文作君登壇)



◎生活環境部長(阿久津文作君) お答えいたします。

 二本松市五月町地内の産業廃棄物最終処分場設置計画につきましては、平成18年2月に設置予定者から事前協議書が提出されましたが、平成18年4月に書類不備により返戻しており、その後再提出はされておりません。

    (商工労働部長長門昭夫君登壇)



◎商工労働部長(長門昭夫君) お答えいたします。

 県内地域銀行の平成19年度決算につきましては、公表された決算資料等によれば、サブプライム関連商品は保有していないものの、サブプライムローン問題を発端とする世界的な金融市場の混乱の影響を受けた株式市場の低迷によって、投資関連商品の販売の伸び悩みや有価証券関係の損失が生じたことなどから、各行とも減益となったところであります。

 県といたしましては、地域銀行は県内企業の金融に果たす役割が極めて大きいことから、今後ともその業況を注視してまいりたいと考えております。

    (農林水産部長木戸利隆君登壇)



◎農林水産部長(木戸利隆君) お答えいたします。

 米の生産調整が進まない理由につきましては、本県産米は食味、品質とも評価が高く、首都圏等の集荷業者による農家からの直接買い取りなど多様な流通によって一定の販路が確保されていること、また本県の稲作農家は兼業及び小規模農家が多く、労働力不足や新たな投資が困難なことから、米中心の生産志向が強いこと、さらに大規模農家では独自の販売先を確保している割合が高く、所有する機械及び水田の有効利用を図るために水稲作付を維持する傾向にあることなどととらえております。

    (会計管理者兼出納局長太田久雄君登壇)



◎会計管理者兼出納局長(太田久雄君) お答えをいたします。

 歳計現金及び基金現金につきましては、地方自治法の規定により最も確実かつ有利な方法で保管することとされており、県では指定金融機関等への預金や国債等の安全な債権により管理しているところであります。

 また、預金に当たっては、県債借入金等のある金融機関に対し当該借入金等と相殺できる範囲内において預け入れることでその安全性をより確実なものといたしております。

 今後とも、地方自治法の趣旨を踏まえ、金融機関の経営状況についての情報を収集するとともに、国際金融情勢にも留意しながら、歳計現金及び基金現金の適正かつ安全な管理に努めてまいる考えであります。

    (警察本部長久保潤二君登壇)



◎警察本部長(久保潤二君) 質問にお答えいたします。

 警察署再編後の分庁舎の体制につきましては、分庁舎の責任者のもとに24時間体制で勤務する地域係や事件・事故捜査、犯罪の防止等に当たる捜査係や生活安全係、交通事故の処理や交通事故防止活動を行う交通係などを置き、犯罪や事故を防止するための街頭活動、事件捜査や交通事故処理などを行うための体制をとり、警察署としての機能を残すこととしております。

 したがいまして、犯罪防止のためのパトロールは従来どおり行いますし、必要があれば本署と連携をしてこれを強化することもあります。また、運転免許の更新事務など住民生活に密着した許認可事務や遺失届や拾得物の届け出、各種相談などについてもこれまでどおり継続をし、地域住民の利便性及びその安全と安心の確保に万全を期してまいりたいと考えているところでございます。

 次に、北海道洞爺湖サミット期間中の福島空港における水際対策につきましては、テロリストの入国阻止を重点に警戒警備を実施しており、空港警備派出所員による警戒警備の強化のほか、警察本部や隣接警察署から応援派遣を行い、空港の安全対策に万全を期しているところであります。また、空港保安委員会を初め入国管理局や税関などの関係機関・団体と緊密な連携をとりながら水際対策を強化しているところであります。

 なお、本年は北海道洞爺湖サミットが7月に開催されることを踏まえ、例年福島空港保安委員会と共同で11月に実施しておりますハイジャック事案対応訓練を5月に実施し、突発的な事案への対応能力の向上を図っているところであります。

 次に、北海道洞爺湖サミットへの部隊派遣中の県内の主な対策につきましては、関係機関・団体と連携を強化し、原子力発電所を初め電気、ガス、水道などのライフライン等、県内の重要施設に対する警戒警備や、福島空港や鉄道、バスなどの公共交通機関に対する警戒警備を強化してテロの未然防止に努める一方、去る6月8日に東京都内の秋葉原で発生した無差別殺人事件を受け、同種事案の未然防止のため全署においてパトロールや駐留警戒等の街頭活動を強化しているところであります。

 また、体制につきましては、北海道洞爺湖サミットへの部隊派遣中においても突発的な重要事件に対応するため、機動隊OBによる機動隊予備隊を編成するなど後方治安体制の確保に万全を期しているところであります。



◆22番(本田朋君) それでは、再質問をさせていただきたいと思います。

 農林水産部長に米の生産調整の進みぐあいについて、どうして進まないのかということで、どのような分析をされているかということで質問をさせていただいたわけでございまして、部長のただいま御答弁いただいたとおりなのだろうと私も思うのですけれども、分析の中で抜け落ちているというところが1つあると思うのです。私は実際に米農家の方々と話をさせていただく機会が最近多いのですけれども、この方々との話を通じて一番感じることは、四半世紀にわたって減反政策をとってきた、でも右肩下がりで米の値段は下がり続けていて、米農家の人たちは実質的な恩恵というものは何も受けないというふうに感じている、そういう意識を持っているということだと思うのです。

 例えばことしの第1・四半期に限って言えば、米の価格というのは割合と高価格で推移しているわけですよ。ところが、これにもかかわらず、現時点においては、米農家の方々については、そういった経済的な恩恵というのがおれたちには何もないのだと、だから減反政策してもよくならないのだという、米農家の方々はこういう意識を持たれていると。この矛盾というか、このからくりに米農家の方々が気づいてしまっているのだということがこの生産調整の進まない最大の理由じゃないかと私は思うのですけれども、こういった現状、耕作放棄地がふえている現状ですとか、米農家の現場をよく御存じない中央の高級官僚の方々には通じていないのだろうと。木戸部長は、福島県農政のトップでございますし、現場もよく御存じなわけでございますから、東北農政局なり農水省なりに県としてまとまって今の農業政策の方向性について意見を申し上げていく。福島県としてまとまってですよ。こういった取り組みというか、こういう談話の場も今後考えておられるか、そこを含めて再度お聞かせいただきたいと思います。



◎農林水産部長(木戸利隆君) 生産調整につきましては、今議員がお話しなさりましたように、減反による経済的なメリットといいますか、そういったことを感じるのが非常に大事なことだろうと思います。ただ、福島県につきましては、米生産調整の産地づくり交付金、これが一番金額的には多いわけでございますが、福島県は生産調整の達成度が非常に悪いというようなことで、産地づくり交付金が他県と比べると非常に少ないというような現実がございます。あるいは、先ほど申し上げたような県内の生産調整が進まない理由、そういったこともございますので、具体的には農林水産省、本省になりますが、そこの生産調整担当部長さんも何度か本県にいらっしゃっていますし、こちらからも出向いております。そういったことで、その辺の実情は逐一申し上げているつもりではございます。

 今後とも、そのようなことを続けさせていただきまして、福島県の実情を訴えていきたいというふうに考えております。



◆43番(斎藤健治君) 議長、議事進行、43番。



○議長(遠藤忠一君) 43番。



◆43番(斎藤健治君) ただいまの本田議員の質問に対して速記録をあすの朝までにとっていただきたい。要求いたします。



○議長(遠藤忠一君) ただいまの速記録の要求につきましては、了承いたしました。

 これをもって、本田朋君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。18番佐藤金正君。(拍手)

    (18番佐藤金正君登壇)



◆18番(佐藤金正君) 自由民主党、佐藤金正であります。通告に基づき、一般質問をさせていただきます。

 初めに、道州制についてお尋ねをさせていただきます。

 最近道州制をめぐる各方面の動きが活発になってきておりますけれども、マスコミ報道で見る限り、本県は道州制について余り多くを主張していないように思うのであります。

 昨年の12月議会で、佐藤雄平知事は「県民に情報提供をしながら議論を尽くしていく」と答弁をなさっております。現実的には、セミナーを開催したり、ホームページに情報を載せたり努力はしていると思いますが、県民の間で議論が活性化しているとは感じません。

 今月初旬に開催をされました自民党の道州制推進本部におきまして、各都道府県知事及び議会議長の意見聴取が行われましたが、北陸地方や関西地方などでは明確に反対する県がある一方で、東北、中国、九州、そして北関東地方は肯定する意見が多かったと聞いております。

 特に、東北におきましては、秋田、青森、宮城、山形、さらにお隣、新潟県も基本的に肯定的であったようであります。岩手県と本県は消極的であったと報道がなされております。

 それぞれの県でさまざまな理由、考え方がおありだろうとは思いますが、現実の議論においては区割りの議論等が目立っており、道州制という制度そのものの内容や導入の必要性については政府・与党でも十分な議論と説明がなされていない面も感じられます。

 本県においては、道州制の前に地方分権が確立されるべきだと、知事初め数多く主張なさっておりますけれども、さてそれではその分権とは県民生活にかかわるどの部分までを分権すべきと考えていらっしゃるのか、あるいは道州制によって本県の県民サービス等はどのように変わろうとするのか、その違いは何なのか、県民により具体的に示さなければならないのではないでしょうか。

 いずれにしましても、地方分権、市町村合併、あるいはこの道州制という我が国の行政の仕組みを変える一連の大きなうねりの中でしかるべき対応をしていくことにより、その波にのまれることのないように準備すべきではないでしょうか。

 そこで、県は道州制について今後どのように対応していく考えなのかをお尋ねするものであります。

 次に、職員の定数の削減についてお尋ねをいたします。

 今日、時流の変化は社会のあらゆる場面で刻一刻と激しさを増してきておりますが、地方行政を取り巻く環境もまた急激に変化をいたしております。少子高齢化による人口減少が過疎・中山間地域では限界集落の問題を生じせしめ、また各都市の中心市街地ではシャッター通りの問題として顕在化しており、ともに地域社会そのものの存立にかかわる大きな課題を抱えているわけであります。

 一方、地方分権を進めるためであった三位一体改革が国の財政再建の論理のみが先行し、補助金の減額幅ほど税源移譲がなされておらず、加えて交付税が大幅にカットされているという結果になったことから、他の都道府県同様、本県の財政状況も大変大きく悪化をしたと感じております。そしてまた、道路特定財源の一般財源化の議論がされておりますが、今度こそ地方の財源を堅持することが極めて重要であると私は考えております。

 そうした中にあって、今年度は本県の財政状況もついに大変未曾有の危機に陥り、行革大綱に示した職員削減計画では足りず、職員の人件費まで72億円カットすることとなったわけであります。この金額は、県の職員の平均的福利厚生費を見た人件費で換算いたしますと、実に800名ほどの人員を削減したに等しい金額になるわけであります。

 このような状況の中にあって、人事評価等をさらに給与に反映させる、あるいは職員の士気をもっともっと上げる手だて、業務効率化を一層進めるなど促していくべきことがますます多くなっているように考えます。

 また、財政構造改革の影響で近年公共事業が激減をいたしておりますが、その間事業総額が著しく減少しております土木部や、あるいは農林水産部の構造、基盤整備分野等々の人件費については、その減額割合ほどの人件費削減にはなっておらないという現実の姿もまた事実であります。

 このような激動する現状において、企業ならば経営計画を臨機応変に見直しながら荒波を乗り越えていくところでありますけれども、県の行政改革において、行革大綱に示した職員定数の削減計画を時代の趨勢に合わせて随時見直していくことが必要であると思いますが、県の職員定数削減の考え方についてお尋ねをするものであります。

 さて、次に人間力の向上について質問いたします。

 近年、我が国の食環境の変化により、朝食欠食や孤食、偏った栄養バランスなど子供たちの食生活が乱れ、さまざまな健康への影響が指摘されております。また、伝統的な食文化への関心が薄くなり、地域への愛着が薄れている子供たちもふえております。食の安全性を脅かす事件も多発いたしております。こうした食の問題に対して、保護者はもとより、県民においても高い関心を持っているところであります。

 一方、本県の未来を担う子供たちにバランスのとれた豊かな人間力を身につけさせることが大切であり、そのために果たす食育の役割は極めて大きいものがあろうと思います。

 そこで、県教育委員会は食育の重要性をどう認識し、食育を通じた子供の育成をどう考えていくのかをお尋ねいたします。

 次に、学力向上対策についてお尋ねいたします。

 福島県は、黄熱病の研究で世界的な功績を上げた野口英世博士などすぐれた人物を数多く輩出してまいりました。私は、県内には将来の野口博士となり得るような才能や志を持った生徒がたくさんいると思っております。生徒1人1人が持つ秘められた能力を最大限に引き出し、社会に貢献できる有為な人材を育成するためにも、それらの生徒を希望する大学等に合格させることは教育の責務であると考えます。

 大学入試結果につきましては、一定の成果をおさめ、本年県立高等学校卒業生における国公立大学合格者の割合は過去最高の結果であったとも伺っております。しかしながら、医学部や法学部などのいわゆる難関大学への合格状況については全国の中でも極めて低位な状況であることは事実であります。

 そこで、県教育委員会は生徒の医学部などのいわゆる難関大学への進路希望の実現のためにどのような取り組みをしていくのかをお尋ねしたいと思います。

 次に、自殺対策の現状についてお尋ねをいたします。

 近年、社会が複雑化、多様化する中、ストレスを抱え、自殺で亡くなる方の増加が問題となっております。全国の自殺者数については、平成10年に3万人を超えて以来、10年間その数は伸びるばかりであります。ことしに入ってからは、硫化水素による自殺の頻発も全国的に大きな社会問題となっております。

 最近の報道にもありましたが、平成19年の自殺者数も3万777人、本県においては589人を数えております。これは、人口10万人当たりの自殺死亡率を数値であらわしたとき28.6人、これは全国第9位、依然として上位の数値を示しており、私としては福島県にとって深刻な課題の1つだと認識せざるを得ません。

 このように、毎年多くの方が自殺で亡くなられていることはまことに痛ましいことであり、深刻に受けとめざるを得ません。自殺は、個人的な問題としてのみとらえるものではなく、その背景にさまざまな社会的要因があることを踏まえ、総合的な対策を確立していくことが必要だと思います。

 国の動向としては、平成18年10月に自殺対策基本法が施行され、平成19年6月にはこの自殺対策基本法に基づき、政府が推進すべき自殺対策の指針となる自殺総合対策大綱が決定をされました。

 そこで、本県における自殺者の現状を踏まえて、これら対策にどのように取り組んでいくのかをお尋ねいたします。

 次に、自転車における事故対策についてお尋ねをさせていただきます。

 県内で発生した交通事故のうち、自転車が絡んだ事故が年々多発いたしております。全国的にも自転車と歩行者の交通事故が増加し、また自転車の交通ルール遵守を求める国民の声は大変強く、今回道路交通法の一部改正がなされ、自転車の歩道通行の要件が明確にされたと聞いております。

 そこで、県内の自転車による交通事故の現状と県警察の今後の自転車事故防止対策についてお尋ねをいたします。

 次に、農業政策について質問をさせていただきます。

 20年産米の過剰作付の解消のために県は地域水田農業活性化緊急対策の推進に関係機関・団体とともに昨年10月から精力的に取り組まれているところでありますが、その進・状況は大変厳しい状況だと伺っております。

 さらにまた、先ほども質問の議論に出ましたけれども、実は先週閣議決定をされた政府の骨太の方針2008にも、水田の農業のあるべき姿を食用米以外の飼料用米やホールクロップサイレージ、あるいは高騰する小麦に代替する米粉への利用など多面的利用方法へのシフトなどが報道なされたところであります。

 現在、本県内における水稲の生育状況は大変順調で、既に有効分けつ真っただ中、来々週からは幼穂形成期に入る状況にあると思っております。

 そこで、こういう状況の中におきます直近の地域水田農業活性化緊急対策の進・状況と今後の取り組みについてお尋ねをいたします。

 また、これから来年度以降の稲ホールクロップサイレージ等の生産は持続的に拡大をされなければならないと私は考えております。知事が過般、そのための9月補正を組む、そういう表現もあったろうと認識をいたしております。そのときに当たって、主食用品種に比べ高収量であり、コスト低減を図ることができる飼料用稲専用品種の活用が必要であります。本年は、必要量の10%も供給できなかった事実があります。

 そこで、本県の飼料用稲専用品種の作付状況と今後の種子確保について、県はどのように取り組むのかをお尋ねいたします。

 さらに、原油価格の高騰は燃料の価格のみならず肥料や園芸用パイプハウスなどの生産資材価格、さまざまな分野にわたって農業経営に大きな影響を及ぼしております。

 特に、農業生産に不可欠な資材である肥料への影響は大きく、価格が高騰するとともに、食料需要やバイオ燃料需要の増加により、世界的な穀物の作付面積の増加と肥料需要も相まって、肥料の需給状況は極めて困難な状況に陥ってまいりました。近隣の量販店等々におきましても品薄のものがメジロ押しの現状であります。

 そこで、県は品不足が懸念される肥料の需給状況の変化にどのように対応しようとなさっているのかをお尋ねいたします。

 次に、もう一方、畜産分野においても、バイオエタノールの生産増大や中国、ロシアなどの経済発展を背景としたトウモロコシ、大豆、麦類等の穀物価格の高騰や海上運賃の上昇により家畜飼料の価格も高騰いたしております。

 そこで、飼料価格が高騰している中にある本県の畜産農業者の現状について、県の認識とそれら経営対策についてどう考えているのかをお尋ねします。

 また、現在の我が国の畜産は輸入飼料に対する依存度が極めて高い数値を持っております。

 そこで、飼料価格高騰対策とも絡めて、県内における自給飼料の増産を進めるべきと思いますが、県の考え方をお尋ねいたします。

 さらに、本県の果樹振興についてお尋ねをします。

 本県は、収穫量で全国第2位の桃、第4位のナシを筆頭に、リンゴ、ブドウ、サクランボ、柿など多くの品目を有する果樹王国福島であると認識をいたしております。このような中、果樹産地におきましては、担い手の確保、優良品種の導入、付加価値の高い果実販売や新たな産地育成といった課題も発生いたしております。

 そこで、果樹王国福島をより強固なものとするため、果樹産地への支援を一層強化しなければならないと思っておりますが、県は果樹振興及び選果施設等々の導入支援についてはどのような計画を持って取り組んでいるのかをお尋ねするものであります。

 さらに、担い手への農地の利用集積についてお尋ねをいたします。

 国では、強い経営体を育成するため、農業経営基盤強化促進法に基づき、認定農業者等への担い手の育成とあわせて農地の利用集積を数値をもって示しております。本県においても、地域農業を支える担い手への農地の利用集積はその観点からしたときもまだまだ低位であります。

 それらの状況にかんがみ、本県における担い手への農地の利用集積についてどのように取り組んでいくのかをお尋ねします。

 次に、新規就農者の育成確保についてお尋ねをいたします。

 本県の基幹的農業従事者に占める65歳以上の割合は、2005年のセンサスにおいて60%を超えて以来、年々高齢化をいたしており、極めて厳しい状況であります。本県農業の維持発展を図るためには、若い農業後継者の確保が急務であります。

 本県は、年間190名としております新規就農者の確保目標はここ近年、平成17年の165名が最高でありまして、そのほかは極めて少ない数字で推移をいたしております。

 一方では、農業に大変興味を持っていらっしゃる方がいたり、Iターン等希望者がふえていることも事実であります。意欲ある希望者に対して、県では積極的な支援策を講ずる必要があろうと思いますが、その新規就農者の育成確保について今後どのように政策を展開していくのかをお尋ねしたいと思います。

 最後に、本県の農産物を初めとした県産品の振興を図るためには、産地間競争の激化など厳しい環境にある国内市場にとどまることなく、経済発展が著しい東アジア地域などへの輸出にも積極的に取り組む必要があると考えます。

 そこで、県は農産物を初めとした県産品の輸出をどのように支援していくのかをお尋ねいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(遠藤忠一君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 佐藤議員の御質問にお答えいたします。

 道州制につきましては、導入の必要性や内容についての十分な説明や合意がない状況の中で、地方分権改革の総仕上げや東京一極集中の是正などの主張のもとに枠組み先行の議論がまさに今行われております。

 そもそも道州制の必要条件であるはずの地方分権についても、先日も報道がありましたとおり、地方分権改革推進委員会の第一次勧告に対する政府の対処方針でさえ、例えば農地転用など一部には政府の姿勢が極めて懸念されるところがあり、今後の国の出先機関の見直し、また税財源の移譲等を考えれば、前途は極めて厳しいものと言わざるを得ないと思います。

 仮にこのような状況のもとで道州制に移行しても、単に国の出先機関単位に都道府県の合併が行われるだけであり、福島県内59市町村は人口約1,000万人にも及ぶ州の中の200から300になる市町村の一部となり、議会や行政も遠い存在になるなど、住民から見れば、むしろ中央集権が進むようなことさえ懸念されております。

 私は、常々国土の均衡性と人口の適正な分布が我が国の発展と地方の自立にとって必要不可欠のものであると主張してまいりました。しかし、一向にその是正は進んでおりません。このような状況の中、仮に道州制が導入されれば、道州内における新たな一極集中が進むことにより、各地域の産業経済に大きな影響を及ぼし、地域や集落がさらに衰退するおそれもあると思います。

 本県といたしましては、住民が主体となって多様性を生かした特色ある地域づくりを進めるためには、住民の自治による真の分権型社会の確立こそが重要であると考えておりますことから、まずは国の出先機関の見直しや権限、税財源の移譲など、現在行われている第2期地方分権改革を確実なものとするとともに、道州制の議論に際しましては、国と地方の役割や基礎自治体のあり方など住民からの目線で慎重な検討を重ねるべきである旨を、さまざまな機会をとらえながらこれからも主張してまいりたいと考えております。

 その他の御質問につきましては、各部長等から答弁させます。

    (総務部長秋山時夫君登壇)



◎総務部長(秋山時夫君) お答えいたします。

 職員定数の削減につきましては、平成18年3月策定の行財政改革大綱に基づき取り組みを進めており、平成22年度までの5年間で知事部局で350人、県全体では1,445人の削減目標に対し、現在までの2カ年で830人、57%の削減となっております。

 現在、本県はかつてない極めて厳しい財政状況にありますことから、今後とも職員の意識改革の徹底を図りつつ、事務事業の重点化に応じた職員の配置を行い、業務遂行の効率化、アウトソーシングの推進等により定数削減を進めてまいりますとともに、削減計画の見直しについても検討してまいりたいと考えております。

    (保健福祉部長赤城惠一君登壇)



◎保健福祉部長(赤城惠一君) お答えいたします。

 自殺対策につきましては、本県の自殺者数が平成10年に500人を超えて以来、自殺率が高水準で推移し、厳しい状況にあることから、これまで中高年に対するうつ病スクリーニングによる予防対策や自殺予防のための住民セミナーの開催、福島いのちの電話が行う相談員養成研修に対する助成などを実施してまいりました。

 また、今年度は自殺対策推進行動計画に基づき、うつ病の早期発見、早期治療につなげるため、かかりつけ医を対象とした専門的な研修会をこの秋に開催することとしております。さらに、自死遺族を支援する民間団体の人材育成研修会の開催、各種相談機関のネットワークの構築や相談担当職員用の手引書の作成にも取り組むなど関係機関との連携のもと、総合的な自殺対策の推進に努めてまいる考えであります。

    (農林水産部長木戸利隆君登壇)



◎農林水産部長(木戸利隆君) お答えいたします。

 地域水田農業活性化緊急対策につきましては、本県20年産米の過剰作付の解消に向け積極的に推進してまいりましたが、本県の農家は米中心の生産志向が強いことなどから、十分な協力が得られず、6月20日現在の契約面積は841ヘクタールであり、19年産米の過剰作付面積に対する割合は約6.3%にとどまっております。

 今後とも、契約面積のさらなる拡大に向け粘り強く推し進め、既に田植えされた稲を家畜用飼料として活用する稲ホールクロップサイレージや飼料用米への転換を強力に推進し、その新規拡大面積のすべてを県単独事業の支援対象とする考えであります。

 次に、飼料用稲専用品種の県内における本年度の作付面積は約14ヘクタールとなっております。また、種子確保に向けた取り組みにつきましては、全国的な稲ホールクロップサイレージ等の作付面積の拡大を背景に種子の入手が困難な状況となっていることから、既に専用品種を導入している県内の農家においては、自家採種を奨励するとともに、今年度から専用品種の種子の増殖を行う営農集団等に対して県独自の助成を行い、一層の種子の確保に努めているところであります。

 次に、肥料の需給状況につきましては、原料価格の高騰や食料需要の世界的な増加に伴い、肥料価格は上昇しておりますが、一部の品目で品薄の状況は見られるものの、全体としては・迫している状況にはないと認識しております。

 県といたしましては、今後肥料の需給状況が急激に変化する場合に備え、情報の収集や分析、技術対策の検討などを行い、本県農業への影響を最小限にとどめるための技術情報を提供してまいる考えであります。

 さらに、化学肥料に過度に頼らない環境保全型農業の一層の推進を図るため、土壌診断に基づく適正な施肥や有機質肥料の利用を積極的に進めてまいります。

 次に、畜産農家の現状につきましては、生産費の多くを飼料購入費が占めていることから、飼料価格の高騰により極めて厳しい経営状況にあるものと認識しております。

 このため、国においては本年2月及び6月に飼料価格高騰に対応した緊急支援対策を決定したところであり、県といたしましてはこれらの対策が県内畜産農家の経営維持に十分活用されるよう努めてまいります。

 また、今後飼料米及び食品残渣等の家畜への活用を実証普及するなど自給飼料への転換を積極的に進め、畜産農家の経営安定を図ってまいる考えであります。

 次に、自給飼料につきましては、畜産経営の安定を図るためには欠かせないことから、飼料用トウモロコシの栽培拡大、低生産性草地の簡易更新、中山間地における耕作放棄地を利用した放牧等により飼料作物の生産拡大を図っているところであります。

 今年度は、地域水田農業活性化緊急対策を活用しながら、稲ホールクロップサイレージについて、専用収穫機の導入や生産に要する経費、組織的な生産・利用体制の整備などへの支援による生産拡大を進めるほか、主食用米を飼料用米へ誘導するなど、自給飼料のさらなる増産に取り組んでまいる考えであります。

 次に、果樹振興につきましては、桃及びナシ産地の構造改革と技術革新を進める既存産地再生プロジェクトや、ブドウのあづましずくなどの県オリジナル品種の普及と新技術の導入を核とする新産地育成プロジェクトを集中的に進めております。

 今後も、県オリジナル品種の普及や出荷期間拡大のための品種構成の改善、労力調整システムによる経営の強化等を推進し、果樹産地の拡大・発展に取り組んでまいります。

 また、選果施設につきましては、果樹産地が策定する計画に基づく国庫事業を活用した整備などを支援してまいります。

 次に、担い手への農地の利用集積につきましては、農業委員会が進める農地の利用調整活動や市町村が関係機関・団体と協力して行う利用権設定等の取り組み、さらには県農業振興公社やJA等の農地保有合理化法人が行う事業の活用に対して支援を行ってまいりました。

 今後は、さらに集落営農の推進により、県内各地に設立された農用地利用改善団体が行う農地の貸借や団地化、農作業の受委託等の調整活動を積極的に支援し、担い手への農地の利用集積を促進してまいる考えであります。

 次に、新規就農者の育成確保につきましては、農林事務所や青年農業者等育成センターに相談窓口を設置し、きめ細やかに対応するとともに、農業短期大学校及び先進農家における技術習得研修や就農支援資金等の融資による支援等を行っております。

 さらに、本年度から高齢農業者の持つ技術及び資産を継承し発展させる園芸産地等継承事業を実施するとともに、先進農家等における研修期間中の生活資金の貸付制度を創設し、新規就農者が円滑に就農できるよう積極的に支援してまいる考えであります。

    (観光交流局長佐藤節夫君登壇)



◎観光交流局長(佐藤節夫君) お答えいたします。

 県産品の輸出につきましては、東アジア地域における販路開拓を図るため、これまで中国上海市に設置した福島ギャラリーにおいて県産品の展示や飲食店等への売り込みを行うとともに、上海、香港での物産展や商談会の開催、輸出産品の掘り起こしなどの支援を行ってまいりました。

 さらに、今年度はこれらに加え、本年4月に発足した福島県貿易促進協議会に海外販路開拓専門員を配置し、貿易に関する助言や商談の支援を行うとともに、先月台湾で開催された食品見本市フード台北に初めて出展したほか、8月には本県初となる台湾での物産展の開催などに取り組んでまいります。

 県といたしましては、今後とも輸出に意欲的に取り組む県内生産者等を積極的に支援してまいる考えであります。

    (教育長野地陽一君登壇)



◎教育長(野地陽一君) お答えいたします。

 食育につきましては、食は豊かな人間性と生きる力を身につけた子供たちをはぐくんでいく上で極めて大切な役割を担っていることから、食育は家庭、地域のみならず学校教育においても重要な課題となっております。

 このため、みずから望ましい食生活を実践していく力、自然や食にかかわる人々への感謝の心、福島の食文化を理解することによる郷土愛を身につけた子供の育成を目指し、栄養教諭や指導主事と各学校との緊密な連携を図りながら、積極的に今後とも食育に取り組んでまいる考えであります。

 次に、生徒のいわゆる難関大学への進路希望の実現につきましては、各高等学校において入学時点から大学受験までを見通した学習の進め方の具体的な指導とともに、難関大学対策のための課外授業などを行っているところであります。

 県教育委員会では、本年度より複数の学校から生徒を集め、切磋琢磨しながら質の高い学習に取り組む機会を設けるとともに、生徒の知的探求心を高め、学習意欲の一層の向上を図るなど各学校の工夫ある取り組みを促進しながら、難関大学への進路希望の実現に取り組んでまいる考えであります。

    (警察本部長久保潤二君登壇)



◎警察本部長(久保潤二君) 質問にお答えいたします。

 県内の自転車による交通事故につきましては、平成19年中の死者数は13人、負傷者数は1,823人となっており、その特徴といたしましては、死者13人のうち65歳以上の高齢者が10人で約8割を占めていること、負傷者は高校生が463人と最も多く、そのうち通学時が7割を超えている等が挙げられます。

 このため、県警といたしましては、関係機関・団体と連携を図りながら、児童生徒、高校生や高齢者に対する参加体験型交通安全教室の開催、自転車の交通ルール遵守のための街頭指導、交通安全子供自転車大会の開催など、自転車の安全利用を促進するための諸対策を積極的に推進しております。

 今後とも、道路交通法の改正に伴う通行ルールの変更について周知徹底するための広報啓発活動や街頭指導を強化し、自転車による交通事故の防止に努めてまいりたいと考えているところでございます。



◆18番(佐藤金正君) 再質問をさせていただきます。

 まず、第1点目の知事にお尋ねをいたします。

 道州制に対する知事の考え方、極めて細かい部分まで入って説明がなされたのは公式の場ではきょうが初めてではなかったかという認識をいたしております。その考え方をお持ちであるとすれば、なお一層県民に伝える責任ももう一面ではあるのかな、あるいは何らかの形で発信の仕方をもっと考えなければならないのかな、そう感じるわけであります。そして、もう一方では、中央に向かって今知事が考えていらっしゃる考え方をぶつけてみる、主張する、県民の代弁者となり得ることが大事ではないかな、その辺についてもう一段考え方の深さを答弁願いたいな、そんなふうに思います。

 それから、農林水産部長にお尋ねをいたします。

 肥料のことでありますけれども、今の答弁の中に「肥料は・迫をしておらない」という文言が出てまいりました。しかし、それはその情報収集のあり方が極めてレベル、次元がずれているのではないか。現実に現場の中で農業者の方々から尋ねた反応とかもお聞きしないで、系統組織の一部の情報にしかすぎないのではないか。例えば肥料の3要素というのは窒素と燐酸とカリであります。現実に窒素も燐酸もカリも単体商品は今市場に出ておらないのですよ。あるいは、オーダーをかけても過去の実績の10%も入ってこないという現実の姿があるのです。あるいは、果実とか水田とかの肥料は春先に使いますけれども、それらのオーダーについてはこれから来春向けの注文作業が系統農協等ではなされている。しかしながら、例えば養蚕みたいなシーズンを通じて高い収穫をする作物、牧草なんかもそうでありますけれども、そういうものにはその都度3要素を重点に補充しなければならない。そういうもののオーダーに対してはこたえられない市場の現実なのであります。その辺の情報収集のあり方がまずずれているのではないかと思うのですが、それを承知の上での答弁なのかどうか確認をさせてください。



◎知事(佐藤雄平君) 佐藤議員の再質問にお答えいたします。

 県民と国に対する道州制の私の考えというふうなことでございましょうかと思いますけれども、県民の皆さんには私自身ずっとそれぞれ、きのう、おとといも行ってきましたけれども、県民と接する機会がたくさんあります。そういうふうな中では言っておりますし、また町村会の皆さんの会議等でも時々そんなことが話題になってお話をしておりますけれども、また手法を変えながら県民の皆さんに情報を私自身の考えとして伝えなきゃいけないかなと思っております。また、国に対して、知事会とか、また政府とのいろんな会合が今まで4、5回ありましたけれども、まず私はその一極集中の話、これの議論をいわゆる道州制の前提としてところどころでさせてもらっているつもりですし、またいろんなインタビュー記事が今までも何回かありましたが、その中でも私自身の考え方等については伝えているつもりでありますけれども、これもまたさまざまな機会の中ではっきりと申し上げていきたいと思っております。



◎農林水産部長(木戸利隆君) 再質問にお答えします。

 肥料の・迫の関係でございますが、答弁では全体としては・迫している状況にないと認識しているというふうにお答え申し上げました。これの根拠でございますが、6月25日に県内の商系、それから系統、会社でいきますと全体で6社に内容をお聞きしました。新聞報道等ではその・迫の状況等も出ておりますが、聞き取りによりますと、一部では在庫が切れているというようなものもあると。確かに議員御指摘の点もあるというようなことも出ておりますが、全体的には混乱するような状況にはなっていないというような判断といいますか、お話であったというようなことから、全体としては・迫している状況にないと認識しているというような御答弁を申し上げました。



◆18番(佐藤金正君) 再々質問させていただきます。

 ただいまの農林水産部長の答弁は、私は現場の人たちと日々お会いする立場からして、その認識のずれがあると思っております。なお一層の情報精査をすべきだと思います。ちなみに申し上げますと、当日、今言われた日にちの前日、質問の通告をさせていただいたときに、その段階ではもう市場、農業者同士の中では大変そういう状況に陥っていたのに、県の方々はその認識はまだ持っておらなかったというのが事実でございます。もっと敏感に市場の動きあるいは環境変化に順応できる、すぐれた人材がいらっしゃるわけですので、能力を発揮していただきたいな、そのように要望をさせていただきます。それから、もう1つ、それにあわせて、そういった能力を引き出すためのこれからの取り組みについて再々質問をさせていただきます。

 それから、総務部長に1つだけ確認をさせていただきます。先ほど職員定数の削減について計画の見直しについて考えるという答弁をいただきました。それは、いつどのような形でどのように計画をつくっていかれる考えなのかをお尋ねいたします。



◎総務部長(秋山時夫君) 再質問にお答え申し上げます。

 職員の定数削減計画の見直しについてでございますが、具体的に現在いつまでどういうふうにということは考えておりませんが、大変厳しい財政状況の中で、財政構造プログラム等の見直しといいますか、これも進めていかなければならないというふうに考えておりますので、この辺と並行して職員人件費についてもどういうふうなことになるのかということについて種々検討してまいりたいと考えております。



◎農林水産部長(木戸利隆君) 議員御指摘の点があるというようなこともあろうかと思いますので、情報収集についてはより一層きめ細かに対応してまいりたいというふうに考えております。



◆36番(中村秀樹君) 議長、議事進行、36番。



○議長(遠藤忠一君) 36番。



◆36番(中村秀樹君) ただいまの18番議員の道州制についての再質問について、あすの朝までに速記録の提出を要求いたします。



○議長(遠藤忠一君) ただいまの速記録の要求につきましては、了承いたしました。

 これをもって、佐藤金正君の質問を終わります。

 暫時休憩いたします。

    午後3時20分休憩



    午後3時38分開議



○副議長(渡部譲君) この際、私が議長の職務を行います。

 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。

 直ちに、質問を継続いたします。

 通告により発言を許します。8番石原信市郎君。(拍手)

    (8番石原信市郎君登壇)



◆8番(石原信市郎君) 県民連合の石原信市郎です。県民連合の一員として県政各般にわたり質問させていただきます。

 県財政を取り巻く環境について幾つかお伺いいたします。

 我が国の内政を担っているのは地方であり、国民生活に密接に関係する行政はそのほとんどを地方が担っているのは論をまたないところです。実際に政府支出を見ると、地方財政のウエートは国と地方の歳出決算・最終支出ベースで5分の3を占めています。

 このような中、地方税収入の地域間格差が進み、地方税収入全体や地方交付税の原資となる国税の収入が今後も厳しい見通しであり、地方再生対策費が新たに創設されたものの、地方交付税については引き続き減額が予想されるところです。

 また政府は、一方では地方分権や地方の重要性を唱えながら、他方では財政に対する担保のないまま権限だけを地方に配分してきました。さらに、今回の道路特定財源にかかわる一連の経緯の中で表面化されたところですが、まさに県財政は薄氷の上で編成されているものであり、一朝事あれば破綻してしまうことが明らかになりました。

 さきに述べましたが、日本の内政、司法・警察・消防費、国土保全費、国土開発費、農林水産業費、学校教育費、民生費などの5分の3は県を初め市区町村が担っており、地方自治体があって初めて民生が成り立つものです。今回は何とか乗り切りましたが、今後国による地方切り捨て策が進めば、地方はさらに一層の財政危機に陥るのは必定です。

 そこで、県は危機的な財政状況をどうとらえ、国に対しどのように訴えていかれる所存なのか、見解をお示しください。

 また、私ども県民連合を含め、ほとんどの地方議員が道路特定財源の堅持を要請してきたところですが、大きな混乱の中、今回道路特定財源の暫定税率が1カ月間失効してしまい、地方における事業の執行や歳入にも影響が出ているところです。

 私どもが審議してきました道路関係予算は、地域に暮らす住民にとってなくてはならないものであり、また福島県の経済的発展、地域振興もこれらの道路を必要とするものであります。県は、道路特定財源の暫定税率失効による影響についてどうとらえ、どのように対処されていくのかお伺いいたします。

 次に、生活バス路線の確保について伺います。

 生活バス路線については、近年のモータリゼーションの進展に伴い、路線数、利用者とも年々減少の一途をたどっており、維持するのも厳しい状況にあります。しかしながら、少子高齢社会の進行及びマイカーの増加による環境の悪化や地球温暖化、省エネルギーという諸問題を勘案した場合、バスは生活の足として、また環境に優しい乗り物として、その役割は今後ますます重要になってくるものと考えられます。

 マイカー通勤からバス通勤に転換することによって、省エネルギー社会の実現、京都議定書に定められた目標達成にも大きな効果があると思われます。私は、公共交通において大きなウエートを占めるバス事業を積極的に応援していくべきと思いますが、県は公共交通機関であるバスの利用促進についてどのように取り組んでいくのか伺います。

 さて、県内における大量輸送の大部分を占めている乗り合いバス事業ですが、規制緩和が進み、今後の事業展開に大きな期待が寄せられるところですが、その一方では広域的、幹線的バス路線に絞られた国、県の補助制度の見直しが進む中、その対象とならないバス路線の維持に係る市町村の財政負担は、昨年からの原油価格高騰による運行経費の上昇に伴い、さらに増大しております。

 さらに、バス事業者からバス路線廃止の申し出もなされ、生活交通バス路線の維持はますます厳しい状況になっております。地域のバスは、自家用車を持たないお年寄りや高校生などにとって移動の重要な手段です。バス輸送を確保することは何としても必要です。

 そこで、県民の足である生活バス路線の確保のため、県はどのように対応していく考えなのか伺います。

 また、県は補助金などの実態調査を実施したようですが、その結果、バス事業者への国、県及び市町村からの補助額等がどのようになっているのか伺います。

 京都議定書の目標達成、高齢化する社会において交通弱者の足を確保し、交通弱者の生活基盤を守るといった観点から支援を強化する必要があると考えます。

 そこで、今後市町村生活交通対策事業補助制度の補助要件の緩和及び補助率の引き上げを検討する必要もあると考えますが、県の考えを伺います。

 次に、地球温暖化対策に関して幾つかお伺いいたします。

 2007年夏は、記録的な猛暑であり、8月16日には岐阜県多治見市と埼玉県熊谷市で40.9度を記録し、国内の最高気温を74年ぶりに更新し、高齢者を中心に熱中症で死亡する人が相次ぐなど健康を害した人も多い年でした。猛暑や熱帯夜の増加、台風の巨大化、雪や水不足に集中豪雨など、日本の気候が変化しているのはだれの目にも明らかだと思います。世界各国も例に漏れず、今や気候変動問題はニュースの中心になりつつあります。

 このような中、気候変動問題は先進国、開発途上国を問わず国境を越えて人間の安全保障を脅かす喫緊の課題であるとの認識のもと、気候変動枠組条約が締結され、目標達成のために京都議定書が締結されました。

 本県においても、CO2排出削減の数値目標達成のために福島県地球温暖化対策推進計画が策定されていますが、基準年度である1990年度に対する温室効果ガスの排出削減の達成状況とその要因について県の考えを伺います。

 数値目標達成のためにはあらゆる部門での協力が必要になっていますが、特に少数の大規模排出事業者の役割が重要であると感じます。日本は、諸外国に比較し、GDP換算でCO2排出量は家庭・運輸部門で小さく、産業部門で大きいと言われております。その産業界におけるエネルギー構成を見てみますと、電力が最も大きく、次いで石油、一般炭となっており、温暖化対策を講じていくに当たっては電力にかかわる排出量の削減が極めて重要であると考えるところです。

 そこで、本県においてエネルギー転換部門の温室効果ガス排出量が大幅に増加している状況について、県はどのようにとらえているのかお尋ねします。

 第一次約束期間のCO2削減目標達成のために、さらなるPR、そして協力依頼活動が必要になると考えます。私は、国で主導したものとはいえ、クールビズ、ウォームビズを県が採用したことには賛意を表するものであり、今後も積極的にPRしていただきたいし、協力依頼をしてもらいたいと考えております。

 そこで、クールビズ、ウォームビズの推進も含め、京都議定書第一約束期間の目標達成に向けて、県の方針と取り組み内容についてお伺いいたします。

 また、国においては第二約束期間に向けていわゆる福田ビジョンを表明、洞爺湖サミットにおいてさらに同構想の推進を図ろうとの考えと仄聞していますが、いわゆる福田ビジョンに対する県の評価と第一約束期間以降の県の対応についてお伺いいたします。

 次に、県内の生活基盤整備について幾つかお伺いいたします。

 福島県においては、福島県新道路計画などにおいて道路ネットワークの整備と規格の高い道路の利用促進を図るとしております。そのような中、東北縦貫道福島松川スマートインターチェンジが平成16年12月27日より社会実験がスタートしました。

 福島松川スマートインターチェンジ周辺には、福島大学や県立医科大学などの広域的な施設が近接し、特に県立医科大学の附属病院は特定機能病院に指定されている最高水準の医療施設であり、スマートインターチェンジの利用による緊急患者搬送時間の短縮効果は多大であります。

 その後、平成19年9月14日より24時間運用開始され、社会実験、本格運用を通じその利用者数は順調に伸び、平成19年12月には平均利用台数が1,385台を記録し、地域の安全・安心に寄与するのみならず地域経済の発展、観光客誘客などに大きく影響しているところです。

 しかしながら、県立医科大学を初め近隣地域へのアクセス道路は安全かつ円滑な交通が確保されていない状況にあり、医療施設などへのさらなる時間短縮や近隣地域の産業振興、経済活性化を図るためには、そのアクセス道路の早期整備が重要となっています。

 そこで、現在整備が進められている県道土湯温泉線狼ケ森地区及び中町地区の整備状況と今後の見通しについてお尋ねします。

 次に、県道山口渡利線については、12月議会においても質問し、今後地域住民と懇談会などを行う旨の答弁をいただきましたが、御承知のとおり、福島市内山口地区と渡利地区を結ぶ重要な幹線でありますが、幅員が狭い上、カーブも多く、歩道も確保されていないことから、経済活動はもとより、生活道路、通学道路としての機能と安全確保の面からも憂慮にたえない状況が続いております。

 観光道路としての機能も含めた観点からも、早急な改良、特に交通量の多い国道114号から茶屋沼公園に至る1.8キロメートルの区間の拡幅改良工事は一刻の猶予も許されない状況と考えます。

 そこで、県道山口渡利線のうち国道114号から茶屋沼公園までの整備について、県はどのように取り組んでいく考えなのかお尋ねします。

 次に、土砂災害防止法に関連し、幾つかお伺いします。

 土砂災害防止法は、土砂災害の防止のための対策の推進を図り、もって公共の福祉の確保に資することを目的とし、平成12年に公布され、翌13年3月には同施行令、建築基準法施行令の一部を改正する政令が公布され、以来7年が経過しました。

 この間、去る6月14日には岩手・宮城内陸地震で土砂災害が発生し、多くの人命が失われたところであり、福島県においても平成16年7月に発生した新潟・福島豪雨において19カ所で土砂災害が発生しております。

 最近では、平成19年2月7日午前2時ごろ、大沼郡金山町小栗山において発生した土石流により住宅2棟、非住家2棟が全壊し、12世帯29人が避難いたしました。幸い人的被害はありませんでしたが、土砂災害は中山間地域に住む方々にとって非常に大きな問題となっているところです。

 そこで、県内には土砂災害危険箇所が8,689カ所あると聞き及んでいますが、県は土砂災害警戒区域などを指定するに当たってどのような考え方で指定しているのかお伺いします。

 さらに、急傾斜地の崩壊、土石流、地すべりにおける土砂災害警戒区域の指定箇所数及び指定区域内の人家戸数、面積についてお伺いします。

 また、土砂災害警戒区域などを指定することにより、指定された地域に住む方々にとっては、財産という点で考えれば、指定区域の土地評価額が下がることや不利益な風評被害が発生することも十分に懸念されます。一方、土砂災害警戒区域などの指定や土砂災害危険箇所における防止対策は、災害時における土砂災害から地域住民の生命、身体を守るのに重要なことと思われます。

 そこで、県は土砂災害を防止するための施設整備にどのように取り組んでいく考えなのかお伺いします。

 次に、青少年を取り巻く環境についてお伺いいたします。

 今日、我が国社会は少子高齢化の進展により人口構造が急速に変化するとともに、情報化、国際化、消費社会化が急速に進展し、加えて大人社会の規範意識の低下が指摘されるなど、家庭、学校、職場、地域、情報、消費の場などにおいて青少年を取り巻く環境に大きな影響を及ぼしています。また、インターネットや携帯電話の普及は社会の進展に大きな役割を果たしてきたものの、他方では身近な集団での人間関係を希薄化させるだけでなく、青少年が日常生活において過激な性描写や暴力、残虐表現に接する機会を増大させ、人格形成に悪影響を及ぼしたり、性的な逸脱行為や残虐な行為を容認する風潮を助長する役割も果たしてきました。現実に一昔前であれば信じられないような凶悪な事件が多発し、とりわけ社会的弱者である小学生や中学生がねらわれるケースが頻発している状況にあり、適切な対応が求められています。

 国、地方公共団体、学校、地域、家庭は青少年を取り巻く環境の整備という課題に一体となって取り組み、日本の将来を担う青少年たちが健やかに成長できるよう生活環境を良好なものにしていかなければなりません。そのためには、だれもが社会人としての高度な規範意識や倫理観を持つことが重要でありますが、残念ながら現実にはそのような状況になく、青少年にとってより良好な環境をつくるためには、まず社会的規範意識の低下が著しいと言われている大人から変わらなければならないと考えます。

 そこで、県は青少年の健全育成を図るため、大人の意識改革に向けてどのように取り組んでいるのかお伺いいたします。

 次に、道徳的な観点から青少年を守り育てていくとともに、現在直面している問題に個別具体的に対応していくことも重要です。青少年、特に小中学生に良好で安全な環境を提供することによって安心して登下校できるようにとの活動にはさまざまな形態のものがあり、その1つとして防犯ボランティア活動があります。

 そこで、現在県内で活動している防犯ボランティア団体の把握状況と活動実態についてお伺いいたします。

 さて、この地域防犯ボランティア活動ですが、あくまでもボランティア活動であり、地域の方々が無報酬で任意に参加するものであります。それゆえに、結成はしたものの、新隊員の数が少なかったり、個々人の活動に温度差があったりなどして、それらが原因で活動が停滞してしまうなどのケースも見え隠れしているようです。

 地域に対して無関心であったり、子供たちが社会のルールからはみ出た行動をとっても見て見ぬふりをするなどして意識的に避けるような大人がふえている中で、地域のために、また地域の子供たちに対して積極的に接し、弱体化しつつある地域を活性化させて、地域力を高める活動に真摯に取り組みながら、それでいて無報酬で何の見返りも求めないこの防犯ボランティア活動を私は今後もさらに応援していかなければならないと考えています。

 そこで、現在県警察が行っている防犯ボランティア団体に対する支援などを含めた対応についてお伺いいたします。

 さきに伺いましたように、県は子供を産み育てていく上で大人が変わらなければならないと認識しているようですが、地域と家庭と学校が連携して子供を守り育てていくために子供たちの生活にかかわる安全対策を講じていくことは必要なことと考えております。

 そこで、子供たちの学校生活における、特に小中学生の登下校時における安全確保のために県教育委員会としてはどのような対策を行っているのかお尋ねいたします。

 次に、携帯電話の普及と青少年を取り巻く諸問題に関して伺います。

 今日、私たちは携帯電話の使用説明書とにらめっこしながら使用についての情報交換にあくせくするなど、その普及・進歩のスピードに合わせることにきゅうきゅうとしています。一方、これだけ進化してきた携帯電話を利用するに当たって派生する諸問題への対応については、どうしても後手に回っているのが現状です。一部の携帯電話業界大手などは、携帯電話の利用とその問題について利用者に十分認識してもらおうと、ケータイ安全教室などを実施している状況にあります。

 そこで、県はふくしま情報化推進計画を策定しておりますが、携帯電話の普及とそれに伴う諸問題についてどのように対応していくのかお伺いいたします。

 携帯電話の進化と普及率の増大には目をみはるものがあり、今や高校生は持っていて当たり前、小学生でも持っていることに違和感のない時代になってきました。しかしながら、その普及ばかりが先行し、携帯電話やインターネットの持つ利便性の影の部分への対応は後手に回ってきた感が否めません。

 特に、憂慮すべき問題となっているのは、フィッシングやなりすましなどのネット犯罪、やみサイトや出会い系サイトなどの有害情報に子供たちが簡単に接することにより犯罪行為に巻き込まれるなど、子供たちを取り巻く環境が危険性を増していることです。

 先般、ようやく青少年を有害情報環境から守るための国民運動がスタートし、有害情報対策法が国会を通過しました。本格的にその対策に乗り出したところですが、フィルタリング機能の体制整備や強化、インターネット事業者に対する自主規制や監視する第三者機関の設置、イベントの開催といった対症療法的なものでしかなく、抜本的な解決にはほど遠いものがあります。

 現在、各学校においてIT教育が行われておりますが、情報リテラシーのみならず、携帯電話やインターネットを利用する際の危険性や利用する上での情報マナー及び情報モラル教育などをもっと積極的、実効的に行うべきであると考えております。

 そこで、県内の公立小中学生及び高校生の携帯電話の所有状況をお尋ねします。

 また、県教育委員会として情報マナー及び情報モラルを児童生徒へ身につけさせる教育にどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。

 次に、個々人の心情的なことにかかわることでお伺いしたいと思います。

 ふだんは相手に面と向かって言えないことでも携帯電話に表示される文字のみの世界だと抵抗感なく書き込むことができ、それがエスカレートしていくと相手への誹謗中傷やいじめにまで発展してしまうことも多いと聞きます。本人が知らない間に根も葉もない誹謗中傷が携帯やインターネットの中で広まって、気づいたときには個人の努力では対処できない状況になってしまい、周りの友人たちを信頼できなくなり、不登校や教室に入れないといった憂慮すべき事態が起きています。

 このようないわゆるネットいじめは、被害児童生徒の心に大きな傷を残すこととなり、本人の人格形成上、人間不信につながりかねない大きな問題となります。ネットいじめの被害児童生徒の心の痛みは、私たち大人も真摯に受けとめていかなければなりません。

 そこで、県教育委員会として、ネットいじめの特徴を踏まえ、被害児童生徒にどのような対応をしていくのかお尋ねいたします。

 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(渡部譲君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 石原議員の御質問にお答えいたします。

 福島県の財政状況についてでありますが、三位一体改革やそれに続く歳出・歳入一体改革において、国の財政再建が優先され、地方交付税等が大幅に削減されたことや、都市と地方の経済格差と税源の偏在による税収格差の拡大、さらに社会保障関係経費等の義務的経費の増加など極めて厳しい状況となっております。

 また、今後は財源調整のための基金の大幅な減少により従来の基金活用による財源対策が困難な状況にあることに加え、国の改革により地方歳出が引き続き抑制されるなど財政環境が一層厳しさを増すことが見込まれております。

 私は、常々地方は人材、水、エネルギー、食料などの供給を通して我が国の発展を支えており、地方が活力を持つことが我が国の持続的な発展にもつながるものであるとの思いで政府等に対し地方の自主性・自立性を高める税財源の改革を行うべきであると提言してまいりました。

 去る6月10日の政府予算対策の要望活動におきましては、関係大臣や県選出国会議員に本県の財政の窮状を直接訴えるとともに、地方が担う役割に見合った税財源が確保できるよう、地域間の財政力格差を生じさせない地方税体系を早急に構築することなどを求めてまいりました。

 今後も、みずからの行財政改革を一層推進しながら、地域経済の活性化、交流人口の拡大など税源涵養につながる施策をより積極的に推進し、効率的で持続可能な財政運営の確立を目指してまいる考えであります。

 また、国に対しては引き続き地方交付税の増額や地方税財源の充実など実効性のある地方財政対策が早急に講じられるよう強く働きかけてまいる考えであります。

 その他の質問につきましては、関係部長から答弁させます。

    (総務部長秋山時夫君登壇)



◎総務部長(秋山時夫君) お答えいたします。

 道路特定財源の暫定税率失効に伴う影響につきましては、本県の税収等におきまして約14億円の減収が見込まれるところでありますが、国は国の責任において確実に補てん措置を講ずるとしており、県といたしましては速やかに措置されるよう今後とも強く求めてまいる考えであります。

 また、道路関係の国庫補助事業等におきましては、内示は約1カ月半おくれたものの、ほぼ要求どおり確保されたところであり、県民生活や地域経済への影響を最小限にとどめるよう、現在速やかな発注等に努めているところであります。

    (企画調整部長井上 勉君登壇)



◎企画調整部長(井上勉君) お答えいたします。

 携帯電話につきましては、その機能が劇的に進化をする中、いつでもどこでも必要な情報を利用できるなど利便性が大きく向上した反面、個人情報の漏えいや虚偽情報の流布など、情報化の進展に伴う諸問題が顕在化しており、県民1人1人が携帯電話に関して正しい知識を持つことや、携帯電話を利用する際の基本的なルール、マナー等の意識向上が必要であると認識をしておるところでございます。

 このため、昨年度県の情報化施策の指針として電子社会推進本部会議において決定をいたしましたふくしま情報化推進計画に基づき、広く県民の方々に携帯電話などを活用してインターネットを利用する場合の有用性と危険性を認識していただくため、「情報セキュリティセミナー」を開催するなど、各部局が密接に連携を図りながら携帯電話を適切に利用するための施策を実施し、県民が安心して利用できる環境づくりを推進してまいります。

    (生活環境部長阿久津文作君登壇)



◎生活環境部長(阿久津文作君) お答えいたします。

 バスの利用促進につきましては、バス事業者の行う「バスの日」のPR活動を支援するとともに、これまで毎月1日をバス・鉄道利用促進デーと定め、通勤通学や観光等の際にバス、鉄道の利用を勧めるリーフレットを配布するなど、広く県民の皆様に働きかけてきたところであります。

 バスは、県民の足として大きな役割を果たしており、環境にも優しい乗り物であることから、今後は関係機関・団体等と連携しながらバス・鉄道利用促進デーを拡大するとともに、県のホームページを活用した情報発信をするなど、一層のバス利用促進を図ってまいりたいと考えております。

 次に、生活バス路線につきましては、高齢者や児童生徒を初め地域住民の移動手段の確保を通じ日常生活の安定に重要な役割を果たしていることから、広域的、基幹的なバス路線については、バス事業者に対し路線ごとの経常損失相当額を国と協調しながら補助するとともに、市町村がバス事業者への委託などにより主体的に運行するバス路線などに対しては、県単独の補助制度を設け、その運行経費の一部について助成しているところであります。

 今後とも、市町村と連携しながら、県民の日常生活に必要な交通手段が確保されるよう支援してまいる考えであります。

 次に、バス事業者に対する補助額につきましては、平成19年度の交付実績で広域的、基幹的な生活バス路線に対して国、県がそれぞれ1億3,823万3,000円、合わせて2億7,646万6,000円となっております。また、市町村においても生活バス路線などに対しまして委託料を含めて14億8,049万2,000円を交付しており、総額では17億5,695万8,000円となっております。

 次に、市町村生活交通対策事業につきましては、地域住民の生活交通の確保を図るため、市町村が地域の実情に応じ直営または委託などにより主体的に運行しているバス事業を対象として、その経常損失額及びバス購入費の一部について支援しているところであります。

 平成18年度からは、商工会等が運営し、それに対して市町村が補助するデマンド型乗り合いタクシーについても新たに補助対象に加えるとともに、複数市町村にまたがらないことから国・県協調補助の対象外となっていた路線についても一部補助対象とするなど、制度の見直しも行ってまいりました。

 今後とも、地域の実情に即した効果的、効率的な運用により地域住民の足の確保が図られるよう市町村を支援してまいる考えであります。

 次に、温室効果ガスの排出状況につきましては、基準年度である1990年度に対し2005年度は470万トン、27.2%の増となっております。これは、基準年度以降、火力発電所が新たに6基稼働したことや県民のライフスタイルの変化、職場環境や働き方の変化に伴い、家庭やオフィスなど民生部門における温室効果ガスの排出量が大幅に増加したこと、電気1キロワットアワーを発電する際に排出される二酸化炭素量を示す排出原単位が上がったことなどが主な要因であると考えております。

 次に、エネルギー転換部門の温室効果ガス排出量につきましては、電気事業連合会が自主行動計画において、再生可能エネルギーの利用拡大や電力設備の効率向上、京都メカニズムの活用などにより1990年度実績から20%程度の二酸化炭素排出原単位を低減することとしております。

 また、ことし3月に閣議決定された新京都議定書目標達成計画においても自主行動計画の政府による厳格なフォローアップが実施されることとなっており、所定の削減が図られるものと考えております。

 次に、第一約束期間の目標達成に向けた方針につきましては、本年2月に策定した地球温暖化防止の環境・エネルギー戦略において、低炭素社会への一層の転換を図るため、6つの基本的視点に基づく取り組みを進めることとしたところであります。

 特に、この取り組みを県民総参加の運動として展開するため、地球にやさしいふくしま県民会議を設立し、地球にやさしいふくしま宣言やクールビズ、ウォームビズを一層推進するためのふくしまエコスタイル宣言を全会一致で採択いたしました。

 また、福島議定書事業の一層の拡大、県民運動のリーディングプロジェクトとなるふくしま環境・エネルギーフェア2008の開催や新エネルギーの普及拡大に向けた環境・エネルギー産業ネットワーク会議の設置、吸収源対策としての森林整備など、あらゆる主体が一体となった地球温暖化対策を積極的に展開してまいる考えであります。

 次に、福田ビジョンにつきましては、深刻化する地球温暖化に対して政府が2050年までの長期目標として一層踏み込んだ削減目標を掲げ、国内外に姿勢を示したことは、北海道洞爺湖サミットに向けて地球環境保全における我が国のリーダーシップを示す上においても時宜を得たものであると考えております。

 また、第一約束期間以降の県の対応につきましては、今後の地球温暖化をめぐる動向を注視しながら、温室効果ガスの一層の削減に向けた計画の改定に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、青少年の健全育成につきましては、これまで青少年育成県民会議や市町村民会議とともに、あいさつ運動や一声運動などを通して大人の意識を変える取り組みや、青少年の健全育成のための研修会に講師を派遣する大人への応援講座の実施などにより、「大人が変われば、子どもも変わる県民運動」を推進してきたところであります。

 今年度からは、新たに子育てで大切にしている親の心構えなどを県民の皆様から広く募集して小冊子を作成し、3歳児を持つ県内の全家庭に配布するとともに、ホームページに紹介するなどして親の意識啓発を図ることとしております。

 今後とも、さまざまな取り組みにより大人の意識啓発に努め、本県の次代を担う青少年の健全育成を推進してまいりたいと考えております。

    (土木部長秋元正國君登壇)



◎土木部長(秋元正國君) お答えいたします。

 県道土湯温泉線狼ケ森地区につきましては、現道が狭く、東八川砂防事業により道路のつけかえが必要となったため、平成15年度から用地買収に着手し、現在改良工事を進めております。

 また、中町地区につきましては、福島松川スマートインターチェンジへの円滑な交通を確保するため、平成17年度に事業に着手し、本年度から用地買収を進めているところであります。

 県といたしましては、今後とも地域の皆様の協力を得ながら両地区の早期完成に向け整備を進めてまいる考えであります。

 次に、県道山口渡利線につきましては、生活道路として重要な役割を担っておりますが、幅員が狭く、特に春の花の季節には全国各地から花見山を訪れる観光客で交通混雑が発生しております。

 このため、現道対策として、大型バスなどのすれ違いが安全にできるよう、本年3月、一部区間に待避所を設置したところであります。

 県といたしましては、当面現道対策により円滑な交通の確保に努めるとともに、道路整備のあり方について地域の方々や福島市などと調整しながら引き続き検討してまいる考えであります。

 次に、土砂災害警戒区域等につきましては、災害発生の履歴や土地利用の状況、幼稚園や病院などの災害時要援護者関連施設の有無などを勘案し、緊急度の高い地域から住民等に対して説明を行い、市町村長の意見を聞いた上で指定しております。

 次に、土砂災害警戒区域の指定箇所数などにつきましては、県内にある土砂災害危険箇所8,689カ所を対象に指定を進めているところであり、本年5月末現在、指定箇所数は546カ所、指定区域内の人家戸数は6,766戸、指定区域面積は1,622ヘクタールとなっております。このうち急傾斜地の崩壊の箇所数は313カ所、人家戸数は3,738戸、面積は477ヘクタールであります。

 また、土石流の箇所数は233カ所、人家戸数は3,028戸、面積は1,145ヘクタールであり、地すべり箇所につきましては、現在調査中のため、指定した箇所はありません。

 次に、土砂災害を防止するための施設整備につきましては、土石流から集落を守る砂防堰堤などの整備を計画的に進めてきたところであります。

 今後とも、土砂災害の未然防止の観点から、災害が発生する危険度が高い箇所や災害時要援護者関連施設及び地域防災の拠点となる施設のある箇所を重点的に整備していく考えであります。

 さらには、土砂災害警戒区域等の指定や土砂災害警戒情報の提供などにより市町村の警戒避難体制の整備を支援するなど、安全で安心な生活環境を確保するため、ハードとソフトが一体となった減災対策を推進してまいる考えであります。

    (教育長野地陽一君登壇)



◎教育長(野地陽一君) お答えいたします。

 小中学生の登下校時における安全確保につきましては、防犯についての専門知識を有する方をスクールガードリーダーとして委嘱し、それぞれの学区内で安全指導に取り組んでいるスクールガード等に対し、危険箇所に係る情報提供と巡回のポイントや安全指導のあり方等について助言に当たっていただいております。

 今後とも、スクールガードの資質向上を図りながら、登下校時の安全確保についての活動がより充実したものとなるよう努めてまいります。

 次に、県内の児童生徒の携帯電話の所有状況につきましては、平成20年2月に県教育委員会が行った携帯電話とインターネットに関する抽出調査によれば、小学校6年生で21.1%、中学校2年生で35.8%、高等学校1年生で97.4%となっております。

 次に、児童生徒へ情報マナー等を身につけさせる教育につきましては、メールや掲示板を利用するときは相手の立場や人権を尊重して書き込みをすることや、大人の犯罪に巻き込まれるおそれのある有害サイトへのアクセスをしないこと、他人に迷惑をかけるチェーンメールを送信しないことなどを指導し、児童生徒が情報社会において正しい判断と望ましい態度で安全に生活することができるよう、規範意識や倫理観などを身につけさせております。

 次に、ネットいじめ被害児童生徒への対応につきましては、被害を受けている児童生徒が第三者からわかりにくいなどの特徴があることを踏まえ、24時間いじめ電話相談やスクールカウンセラーによる相談等により、被害児童生徒が相談しやすい環境づくりに努めております。

 また、心のケアについては、ネットいじめが加害者を特定しにくいこと、時と場所を選ばずいじめが継続することなどを考慮し、適切なカウンセリングを受けられるよう緊急時カウンセラーを派遣するなど、今後とも被害児童生徒の実態に応じたきめ細かな対応をしてまいります。

    (警察本部長久保潤二君登壇)



◎警察本部長(久保潤二君) 質問にお答えいたします。

 県内で活動している防犯ボランティア団体につきましては、本年5月末現在、各地区防犯協会に設置された防犯指導隊や子ども見守り隊など387団体で、その構成員は約3万2,000人であります。これらの団体は、県内各地において児童生徒の登下校の通学路や公園などの子供の遊び場周辺での子供の安全を守る活動のほか、犯罪多発地域での防犯パトロールや防犯広報など活発な活動を行っております。

 防犯ボランティア団体は、安全と安心を実感できる地域社会づくりに大きな役割を果たしていることから、県警といたしましては今後も防犯ボランティア団体との連携を強化してまいる考えであります。

 次に、防犯ボランティア団体に対する支援等を含めた対応につきましては、防犯ボランティア団体が安全・安心な地域社会づくりのため子供の見守り活動や防犯パトロールなどの活動に熱心に取り組んでいただいていることから、県警では事件・事故の発生実態や防犯対策に関する情報を地域安全ニュースとして積極的に提供するとともに、活動用ジャンパーや懐中電灯などの装備機材を配布する防犯ボランティア支援事業、いわゆる民間交番などを支援する地域安全サポート事業などを実施しているところであります。

 県警といたしましては、今後とも防犯ボランティア団体の自主的な活動が一層推進されるよう連携を密にし、パトロール活動を強化するなど、その活動を積極的に支援しながら、地域住民の安全と安心を確保してまいりたいと考えているところであります。



◆8番(石原信市郎君) 再質問します。

 まず、市町村生活交通対策事業補助制度について再質問いたします。

 バス事業も経済活動の一環であり、企業がその経営責任のもとにしっかりと事業展開していかなければならないというのは私自身も十分に認識しているところでありますけれども、このバスを初めとする公共交通の場合は、公共交通とあらわされるとおり、公共性が非常に高いものであるというふうに考えております。一企業の努力だけでなくて、公共性が高いのであれば、行政も積極的に支援していかなければならないのだろうと。

 その一方におきまして、現在の社会情勢を考えていきますと、まず地方においては過疎化が進んでいると。高齢化も進んでいるという状況の中で、お年寄りのひとり暮らし世帯というのが非常にふえていると。そういった方々が移動手段として一番最初に頼ろうとするのは当然バスであるのだろうと思います。その中におきまして、さまざまな補助制度があり、国、県、市合わせて、先ほど御答弁いただきましたけれども、17億円を超える補助金がおりているということもわかりますが、その中で実際に一番生活弱者の足になっている部分、非常に経営に負担をかけている部分について私どもはもっともっと目線を向けていかなければならないのだろうと考えております。

 以上の観点から、市町村生活交通対策事業の補助制度について、これはぜひとも補助要件の緩和並びに補助率の引き上げをお願いしたいということで再質問いたします。

 それから、もう1点再質問いたしますが、土砂災害防止法についてであります。これは、今回の地震を見ても、いつどこでどの場所が災害に遭いやすいのか最初から認識をしている、またその人家戸数、何軒あって、どういった方が住んでいるのかということを把握しているというのは非常に重要なことでありまして、警戒区域の指定を進めていくということは私も納得できる部分でありますけれども、その一方でやはり風評被害というものは当然ついて回るわけであります。非常に危ないよ、危険だよという、そういう指定でありますから、その指定をするに当たりまして、県はやはり十分な配慮をしながら指定していかなければならないのだろうと。当然その土地の歴史でありますとか周辺状況をよく勘案して指定していくと。指定した次の段階として、この法律で警戒区域に指定されますと、どんなに整備をしてもその指定が外れることはないと聞き及んでおりますけれども、地域住民の安全性を確保して、そこに住んでいる方々の安心感を担保する、また周辺の方々が、あそこは警戒区域にはなっているけれども、きちんと整備が進んでいて安全なのだという認識ができるように、指定箇所については周辺部分も含めて施設整備というものを積極的に進めていかなければならないのだろうと考えます。

 県としては、周辺整備は進めていきますよというお話ではありましたけれども、これはもうどんどん、どんどん積極的に事業進捗を早めなければならないのだろうと思いますので、施設整備について再質問をしたいと思います。



◎生活環境部長(阿久津文作君) 再質問にお答えをいたします。

 生活交通対策事業費補助の補助引き上げということでございますが、生活バスの確保のために、これまで国、県の協調補助であるとか、デマンド型の交通システムであるとか、それから市町村が行う直営、委託に対する県の補助であるとか、さまざまな手法で支援をしてきたところでございます。このような支援をしてきたというのは、地域の実情に合わせて一番いい方法をとろうという市町村の選択を後押ししてきたというような実態がございます。こういう考え方から、今後とも市町村が中心になって住民のニーズとか利用状況などを勘案して対処していく、それに対して県が支援をしていくというような考え方で、今後とも市町村と連携しながら適切な運用をしてまいりたいと考えております。



◎土木部長(秋元正國君) 再質問にお答えいたします。

 土砂災害警戒区域の指定並びにその整備についてということでございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、現在土砂災害につきましてはその危険箇所が8,689カ所が対象となっておりまして、かなりの数でございます。そういう中にありまして、現在施設整備が進んでいるところは1割にも満たない状況にございまして、先ほど申し上げましたとおり、ハードだけではなくてソフトも大事ではないかと思っております。1人1人の命と身体を守っていくということは非常に大事なことでありますし、重要だと思っております。そういったことで、重要な地域から施設整備を進めるとともに、市町村とともに、あるいは地域の方とともに避難体制を整備しながら、そういった支援をしながら、ソフトとハードが一体となった減災対策を強力に進めていきたいというふうに思っております。



○副議長(渡部譲君) これをもって、石原信市郎君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。28番太田光秋君。(拍手)

    (28番太田光秋君登壇)



◆28番(太田光秋君) 自由民主党議員会の太田光秋であります。通告に従い、質問をいたします。

 初めに、地域コミュニティー再生についてお伺いいたします。

 現在、さまざまな社会環境のもと、地域社会のつながりが希薄化し、地域が本来持っている相互扶助の機能が低下しております。このことは、地域の伝統文化の継承、故郷を愛する心、道徳、教育、地域の安全・安心、環境などさまざまなところに影響を及ぼすものであり、地域コミュニティーの再生が喫緊の課題であると感じております。

 本県におきましては、4月よりスタートした新うつくしま県民運動において「地域コミュニティの再生」を重点テーマの1つとしており、大きな成果を期待するところであります。私は、地域コミュニティーの再生には、地域全体が人と人とのつながりを実感しながら、ともに支え合い、生活し、ともに活動していくきずなが大切であり、コミュニケーションが重要であると感じております。

 今回の県民運動の中には、地域コミュニティーの再生に向けたリーディングプロジェクトとして、県民運動円卓会議の構築、サポート事業における過疎・中山間対象の地域コミュニティ再生支援枠の創設、災害時要援護者避難支援事業対策の事業を定めていると聞いております。

 そこで、お伺いいたします。

 県民運動円卓会議構築支援事業においては、60件の会議をつくり、モデル的に構築したノウハウを県全体に波及させていくこととされておりますが、具体的な内容をお示しください。

 さきの我が党の佐藤憲保議員の代表質問において、知事は災害時要援護者避難対策について市町村の取り組みに積極的に協力していくと答弁されました。

 地域の安全・安心のために重要な役割を担っている組織といえば消防団があります。言うまでもなく、消防団の団員は仕事を持ちながら、地域を愛する心と自分たちの地域は自分たちで守るという情熱を持って活動をしております。また、それぞれの行政区の祭事やイベントなどを運営しているのも消防団員であることも事実であり、あらゆる面で地域のかなめとして活動をしております。しかし、消防団員数は経済状況も背景に減少傾向にあり、地域の安全・安心の確保、さらには地域活動にまで影響を及ぼすことが懸念されております。

 県は、これまで消防団に対しての支援について、市町村と連携し、消防団員の確保に積極的に支援し、取り組んでまいるとの見解を示されております。私は、消防団活動の直接的な窓口は市町村であることは承知をしておりますが、長野県においては、消防団が活動しやすい環境整備を促進するため、消防団活動に協力している事業所等を事業税減税などにより支援する制度が創設されていると聞いております。本県としても、企業の地域貢献に対する優遇制度や消防団活動が行いやすい環境整備など、県として何ができるかを真剣に考え、効果のある支援体制を構築すべきであると感じております。

 そこで、県民運動を展開するに当たり、地域活動のかなめとなる消防団員の確保が重要であると考えますが、どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

 あわせて、消防団活動に協力している事業所等を減税や優遇措置などにより支援する制度を創設すべきと思いますが、県の考えをお伺いいたします。

 地域コミュニティーの原点は、やはり行政区、町内会などであると思います。地域コミュニティー再生という大変重要で大変難しい県民運動を展開し、成果を上げるためには、私はまずはそれぞれの行政区等にことしからスタートした県民運動の存在や支援制度を知ってもらうことが重要であると考えております。

 そこで、お伺いいたします。

 県内には行政区や町内会などがどのくらいあり、それらに対してどのように県民運動の浸透を図っていくのか、県の考えをお伺いいたします。

 私は、小学校にコミュニティー的役割を持たせることが地域づくりにとって大変有効であると考えております。小学校を利用した中で、さまざまなコミュニケーションを図る場としての機能を持たせることは地域の連携にとっても大変重要であります。その中で子供たちと地域住民が交流し、指導することは、地域の伝統文化の継承や道徳教育や子供たちの安全確保など、さまざまな面において効果ができると感じております。

 そこで、小学校に地域コミュニティーの場としての機能を持たせるべきと思いますが、県教育委員会の考えをお伺いいたします。

 次に、審議会等附属機関の見直しについてお伺いいたします。

 本県には、法律または条例に基づき設置された審議会等の附属機関が19年度時点で73機関あります。内訳としては、法令必置のものが14機関、法律により設置できることとされ、それを受けて条例により設置されたものが29機関、県独自の条例により設置されたものが30機関となっております。

 地方自治法上の附属機関とは、執行機関の行政執行のために審査、諮問、また調査等を行うことを職務とする機関であり、執行権を有しないものであるとされておりますが、附属機関によっては執行権を有したかのような議論が行われているところも存在していると感じております。

 また、構成員の人選においては、その分野の専門家を入れていないことや多くの附属機関に重複して選任されている委員が存在すること、また資料作成は執行部が行っているなど、ある意味執行部の結論を肯定するための隠れみの的機関であるとの指摘も一般的に言われております。

 また、これとは別に要綱によって設置されている協議会、検討会、推進会議などさまざまな名称の懇談会等は本庁内だけでも140を超えており、附属機関等全体の約7割を占めております。

 附属機関の定義では、法律または条例の定めるところにより設置することができることとされておりますが、その趣旨は、任意に附属機関を設けることを認めるとともに、その場合には必ず条例によって定めなければいけないということであります。

 一方、要綱によって設置されている懇談会等は私的な諮問機関であると言えますが、実際的には附属機関と同等の役割を果たしていると感じております。言うまでもなく、条例化をすることは議会の議決を必要とすることから、現在の状況は議会軽視ととらえることもできるのではないでしょうか。

 私は、要綱で定める懇談会等にはさまざまな性質のものもあることは理解をしており、すべてを条例化すべきとは考えておりませんが、政策的に重要な内容を議論する懇談会等については条例化をし、より透明性、公平性を図ることが重要であると考えております。

 そこで、お伺いいたします。

 要綱によって設置されている懇談会等について、政策的に重要な内容を議論するものは条例により設置すべきと思いますが、県の考えをお伺いいたします。

 また、県の附属機関においては、昨年4月現在で本庁機関の懇談会等を含めた3つ以上の機関を兼任している委員の数は157名であり、兼任数が最も多いのは14機関の1名、続いて10機関の2名であり、私としては複数機関を兼任している委員の数が多いのではないかと感じておりますが、附属機関等における委員の兼任について県はどのように考えているのかお伺いいたします。

 法令設置は別にしても、附属機関等の中には、単なる意見聴取または意見交換の機会となっていたり、報告等の定例的なものなど、行政執行に余り反映されていないものが存在すると感じております。

 私は、附属機関等の存在を否定しているのではなく、時代のニーズによって新設するものは新設し、統合や廃止をし、構成員の人数、人選、会議体のあり方などを見直し、活性化し、より県民の意見を反映させることが必要であると感じております。

 本県においては、平成13年度に附属機関等の管理運営基準を策定し、見直しを始めていると聞いておりますが、現状を見ると、さらなる見直しが必要であると感じております。

 そこで、知事は附属機関等の現状と今後のあり方についてどのように考えているのかお伺いいたします。

 懇談会等の中には、それぞれの出先機関単位で設置をされているものもあります。それぞれの地域課題の対策等を研究する機関もあり、一定の評価をするところであります。

 しかし、一方、これまで県の重要施策と位置づけ、広く県民の意見を聞くとしてきた事業に対しての懇談会等が少ないように感じております。また、設置目的以外の議論をしている懇談会があることも事実であり、本庁と出先機関との連携を密にし、地域課題や県民の意見の収集の場にすることが重要であると感じております。

 そこで、これまで県は出先機関に設置された懇談会等の意見をどのように県政執行に反映してきたのかお伺いいたします。

 また、どのように附属機関等の状況を把握してきたのかお伺いいたします。

 次に、中小企業の振興についてお伺いいたします。

 本県中小企業の意欲的、創造的な活動を支援することにより、本県経済の中核を担う中小企業が生き生きと躍動する福島県を築くため、平成18年10月に福島県中小企業振興基本条例が本県では3番目となる議員提案条例として制定されました。

 そして、昨年の9月定例議会には平成18年度に講じた施策について本条例第12条に基づく初めての報告が行われました。

 そこで、県は中小企業振興基本条例に基づく年次報告を踏まえ、平成20年度事業について中小企業振興のための施策をどのように盛り込んだのかお伺いいたします。

 近年、企業誘致の増加や輸送用機械、半導体、医療福祉機器等の産業集積においてすばらしい成果を上げておりますことは評価をしているところであり、これらを契機に今後本県中小企業のさらなる発展に期待をしているところであります。

 しかしながら、県民意識調査の結果を見ると、産業のグローバル化への対応やまちの活気、雇用の確保といった面に関しては実感できていない県民が圧倒的でありました。これは、県内においても地域または産業によって中小企業を取り巻く環境に格差が生じているあらわれであると感じております。また、制度資金や経営革新計画など公的な支援は使い勝手が悪いとか、そもそも制度が認識されていないなどの指摘もされております。

 私は、本県の有している物づくりや商店街などの担い手に対して中小企業の振興のための施策が行き届いていないのではないかと感じております。県として、中小企業者の意見を聞くのはもとより、具体的に販路拡大や制度資金の活用、人材確保など、それぞれの企業の実情に応じ経営課題の解決を支援していく必要があると考えております。そうすることで県全体の中小企業の現状や課題の収集にもつながるのではないでしょうか。

 実際に栃木県においては、県職員1人が中小企業1社を担当し、継続して相談、要望等に対応する企業サポーター制度を開始するとのことであります。企業サポーターという目に見える形で支援がなされ、そのモデルケースが集積されることは、中小企業者全体に安心感を与えるとともに、諸制度、施策の周知、啓発にとっても大きな追い風になると思います。

 そこで、本県においても、個々の中小企業の状況を職員が実地に把握し、企業の相談を受け、経営課題の解決を支援していく福島型企業サポートモデルを確立すべきであると思いますが、県の考えをお伺いいたします。

 次に、特別支援教育についてお伺いいたします。

 国は、平成19年度より特別支援教育を推進するため改正学校教育法を施行いたしました。特別支援教育は、従来の特殊教育の対象の障がいだけでなく、学習障がい(LD)、注意欠陥多動性障がい(ADHD)や高機能自閉症などを含めて、児童生徒に対して適切な教育や指導を通じて必要な支援を行うものであります。

 LD、ADHD、自閉症等の発達障がいについては、早期から発達段階に応じた支援を行っていくことが必要であり、特に早期発見、早期支援の重要性は極めて高いと感じております。この実現においては、幼児期から就学までの一貫した支援体制を強化していくことが重要であります。

 これまでも議場において「発達障がいを早期に発見するためには、乳幼児健康診査の充実を図るべき」との質問があり、県は「市町村においてさまざまな課題もあるが、これらの課題について積極的に検討を行い、早期に市町村の健診体制が確立されるよう支援してまいる」との答弁がありましたが、県のこれまでの取り組み状況と今後の対応についてお伺いいたします。

 平成19年4月に文部科学省は各教育委員会に対して「特別支援教育の推進に対して」を通知しており、校長や園長の責務、体制整備の必要な取り組みなど7項目にわたり要請をし、実態調査を行い、昨年3月に調査結果が公表されました。

 それによると、幼稚園、高等学校については、小中学校と比較すると全体として体制整備がおくれており、地域により取り組みの差が大きく、さらなる体制整備が必要であると指摘されております。

 本県の状況を見ますと、幼稚園における体制整備が全国平均よりはるかに下回っております。また、教員研修の受講状況は高いとは言えない結果が出ております。

 先ほども申し上げましたように、一貫した支援体制がまだまだ確立されていない結果が浮き彫りになっていると感じております。私は、子供たちに対して早い段階からの支援をし、保護者の方々との連携を深めるためには、幼稚園や保育所の先生方の役割は大変重要であり、専門性を深めていくことが大切であると感じております。

 そこでまず、幼稚園等に対する支援をどのように行ってきたのか、また今後の取り組みについてお伺いいたします。

 また、発達障がいのある子供たちの一貫した教育体制整備の充実を今後どのように図っていくのか、考えをお伺いいたします。

 あわせて、特別支援教育コーディネーターや巡回相談員の専門性の向上をどのように図っていくのか、県教育委員会の考えをお伺いいたします。

 平成18年に福島県発達障がい者支援センターが福島県総合療育センターに開所されました。障がいの特性に応じた適切な支援を受けることができる支援体制が整備されたことは、大変意義があると感じております。

 私は、障がい者が県内どの地域に住んでいても専門的な充実した支援が受けられるよう、センターを中心とした支援体制の整備や人材の育成確保、教育委員会や医療機関を初めとする関係機関との連携強化など、発達障がい支援の充実を図ることが重要であると感じております。

 そこで、福島県発達障がい者支援センターを中心とした発達障がい支援の充実を図るべきと思いますが、県の考えをお伺いいたします。

 平成19年、我が党の斎藤勝利議員の質問において、相馬市立養護学校の県立移管についての質問がありました。相馬市立養護学校の平成20年4月1日現在の在校生は、相馬市内25人、市外46人であり、相馬地域全体の学校となっているのが現実の姿であります。また、平成12年に高等部を開設したことにより、さらに広域化が進んでおります。

 昨年度、保護者の方々を中心に県立移管の署名運動を行い、実に1万名を超える署名をいただき、知事、教育委員会へ陳情活動を行ったところでありますし、相馬地方広域市町村会総意として県に対して要望活動も行っております。

 そこで、相馬市立養護学校の県立移管については現在検討を進めていると聞いておりますが、スケジュールを含めて今後どのように取り組んでいくのか、考えをお伺いいたします。

 次に、信号機等交通安全施設の設置についてお伺いいたします。

 本県の交通事故発生件数は、平成19年度においては1万2,645件と、前年度から665件減少し、死者数も11件減少しております。これは、県警察と民間の方々の官民一体となった活動の成果であり、高く評価をするとともに、関係者に敬意と感謝を申し上げるものであります。しかし、死者件数は東北地区においては第1位であり、さらなる対策の強化を図ることが重要であると感じております。

 私は、高齢者や児童生徒の安全・安心の確保のためには、信号機や歩道などの設置が大変有効であると感じております。地域の方々からの要望も大変多くなってきておりますが、なかなか実現に至らないのが現状であります。毎年の信号設置件数は38件程度となっており、広大な面積を有する本県にとっては対応し切れていないのが現状ではないかと感じております。また、歩道が設置されていないがために通学路線として指定されず、子供たちが毎日迂回をして登下校をしている学校があることも事実であります。

 そこで、県警察では地域からの信号機設置の要望をどのように把握し、どのように計画して設置をしているのかお伺いいたします。

 また、県管理道路の歩道整備要望をどのように把握し、どのように実施していく考えなのかお伺いをいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(渡部譲君) この際、時間を延長いたします。

 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 太田議員の御質問にお答えいたします。

 今日、人口減少、少子高齢化が進み、将来にわたる活力と福島県民の安全・安心を確保するための行政課題は、今日の社会がますます複雑・高度化している中で、地域の実情を踏まえ、住民の目線で効果的な政策を展開することが極めて重要なことであります。

 こうした中、附属機関につきましては、施策を立案、執行を行うに際し、幅広い分野の高度な専門的知見や県民の意向等を十分反映するために設置しているものであり、これまでにも各分野において多くの方々からさまざまな御意見等をいただいてきたところであります。

 一方、これまでにも必要性の低下したものは廃止をし、類似のものは統合するとともに、委員の任命、選任に関しては、住民の日常的な生活感覚に根差した意見等を十分反映するための公募を拡大するほか、長期在任の見直し、年齢構成の多様化、女性の登用、会議の公開なども進めてきたところであります。

 今後とも、必要な見直しを進めながら、住民や専門家の皆さんに議論を深めていただき、附属機関等がその設置目的に応じた機能を発揮することにより、地方分権社会にふさわしい特色ある政策の推進を図ってまいりたいと考えております。

 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁をさせます。

    (総務部長秋山時夫君登壇)



◎総務部長(秋山時夫君) お答えいたします。

 重要な内容を議論する懇談会等を条例により附属機関として設置することにつきましては、附属機関は県政の重要施策に関連して調査審議し、または許認可等行政処分に関して審議する等のため、法令や条例により設置されるものであり、一方懇談会等は、県の事務事業を遂行するに当たり広く意見を求めるため、同一の委員に継続して参集を求める会議等で、要綱により設置されるものと整理し、このような考え方に沿って、それぞれの懇談会等の設置目的に応じて判断しているところであります。

 今後とも、設置目的、法的な位置づけ、開催の態様などに応じて判断してまいりたいと考えております。

 次に、附属機関等における委員の兼任につきましては、法令等の規定により職をもって委員に指定するいわゆる充て職や専門的知見が要請されるケースにおける特定分野の代表者就任などが主な要因でありますが、同一人が多数の附属機関等の委員に就任することは、広く県民や専門家の意見を伺う附属機関等の趣旨からは好ましいとは言えないことから、附属機関等の管理運営基準において兼職の防止に努める旨規定しているところであり、今後この趣旨を一層徹底してまいりたいと考えております。

 次に、出先機関の懇談会等につきましては、各種事業の実施に当たり、地域課題への対応策の検討や具体的な事業の実施方法などについて、より住民に身近なレベルで広く意見を聞くために開催されているものであり、例えばまちづくりにつきまして、住民アンケートやワークショップの手法等を取り入れながら、地域の実情を踏まえた実施方法を検討するなど、それぞれの事業目的に沿って多様な意見が生かされているものと考えております。

 次に、附属機関等の状況の把握につきましては、毎年度すべての附属機関と本庁の懇談会等を対象に新設と改廃の状況、委員構成や開催実績等について取りまとめ等を行うとともに、委員の選任等の際にも長期在任の回避や兼職の防止等について点検をしてきており、今後ともこのような機会をとらえてそのあり方の見直しを行ってまいりたいと考えております。

    (生活環境部長阿久津文作君登壇)



◎生活環境部長(阿久津文作君) お答えいたします。

 消防団員の確保につきましては、地域の安全・安心の確保や地域コミュニティーの再生、活性化を図る上で極めて重要であると認識しております。

 県といたしましては、入団を促進するため、新聞、テレビ、ホームページなどでの広報や消防団協力事業所表示制度の普及、機能別団員の導入促進などにより、市町村における消防団員の確保の取り組みについて支援してきたところであります。

 特に、本年度は企業に雇用されている消防団員の割合が8割近い現状を踏まえ、雇用されている方が入団しやすく活動しやすい環境づくりに向け、市町村、消防団と連携しながら、県内経済団体や事業所への要請活動を実施するなど、消防団員の確保に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、消防団活動に協力している事業所等への支援につきましては、地域コミュニティーのかなめとなる消防団の円滑な活動のためには事業所の協力が極めて大切でありますので、消防団活動に協力的な事業所に対し知事表彰を行うとともに、従業員の消防団活動に配慮するなどにより消防団協力事業所の表示証交付を受けた事業所について、その社会的貢献の功績を公表し、企業のイメージアップを図るなど、市町村との連携を図りながら継続して支援を行ってまいりたいと考えております。

    (保健福祉部長赤城惠一君登壇)



◎保健福祉部長(赤城惠一君) お答えいたします。

 発達障がいの早期発見につきましては、発達障害者支援法の施行を受け、平成17年度に設置した発達障がい支援のあり方研究会の検討結果を踏まえ、平成18年度から市町村の保健師や医療従事者等を対象に専門研修を実施しております。

 今後も引き続き人材育成のための研修を実施するとともに、乳幼児健康診査において発達障がいの早期発見の精度を高めるため、医師、臨床心理士等専門スタッフとの連携のあり方や問診項目について市町村とともに研究を行うなど、発達障がいの早期発見、早期支援のため、乳幼児健康診査の充実に向けて支援してまいる考えであります。

 次に、発達障がい支援につきましては、現在医療従事者や福祉施設職員等を対象として障がい特性を踏まえた支援技術研修等を実施しておりますが、さらに本年4月からは県発達障がい者支援センターに常勤の精神科医を配置し、相談支援や発達支援体制の充実を図ったところであります。

 今後は、発達に障がいのある方が医療機関での診察や関係機関による支援を受けやすくするために、昨年度作成したふくしまサポートブックの利用促進を図るとともに、教育、医療、福祉など幅広い関係機関との連携を図りながら、センターを中心とした各地域での相談支援や研修の実施など全県的な支援のあり方について検討を行い、身近な地域で適切な支援が受けられるよう積極的に取り組んでまいる考えであります。

    (商工労働部長長門昭夫君登壇)



◎商工労働部長(長門昭夫君) お答えいたします。

 中小企業振興のための施策につきましては、昨年9月県議会定例会への年次報告において、地域資源を活用した本県産業のさまざまな取り組みや人材育成など中小企業の振興に全力で取り組んでいくこととしております。この年次報告を踏まえ、本年度事業におきましては、中小企業の経営革新や創業等の促進に向けたふくしま産業応援ファンドの創設や、立地企業と地場企業の交流促進の場を設ける戦略的地域産業高度化事業、企業が必要とする優秀な人材を県内に誘導するふくしま産業人材確保支援事業、さらには滞在型観光の推進を目指すふくしまアクティブツーリズム総合戦略事業など、新たな取り組みを鋭意進めているところであります。

 今後とも、本条例の趣旨に基づき、本県経済の中核を担う中小企業の振興に積極的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、企業に対するサポートのあり方につきましては、昨年から本庁及び各地方振興局の職員が一丸となって製造業を中心に県内中小企業等へ訪問活動を積極的に行っております。訪問件数につきましては、昨年1年間で901件、本年は5月までに402件となっており、訪問の際に寄せられた御意見、御要望等については、その内容を検討し、適時適切に対応するなど、企業の実情に応じた支援に努めてきたところであります。

 今後とも、商工団体や市町村と連携しながら、中小企業等の立場に立って県として顔の見える支援に引き続き取り組んでまいる考えであります。

    (土木部長秋元正國君登壇)



◎土木部長(秋元正國君) お答えいたします。

 歩道整備の要望につきましては、市町村、期成同盟会、商工会などの各種団体により実施される要望活動や毎日利用される住民の方々から直接寄せられる情報などにより把握に努めております。

 歩道整備に当たりましては、それらの要望を踏まえ、現道の幅員、交通量、歩行者や通学児童等の数、さらに緊急性などを総合的に判断した上で計画的に実施することとしております。

 今後とも、地域の方々や関係機関と連携を図りながら、県民の安全で安心な暮らしを支える歩道整備に努めてまいる考えであります。

    (文化スポーツ局長齋須秀行君登壇)



◎文化スポーツ局長(齋須秀行君) お答えいたします。

 県民運動円卓会議構築支援事業につきましては、活力に満ち、生き生きとした地域社会をつくるためには、住民、NPO、企業あるいは行政などそれぞれの地域の関係者が主体的に集い、みずからの地域の課題についてともに考え、話し合い、具体的な課題解決の方策を見出していくことが重要であることから、県内の中間支援NPOと連携し、このような話し合いの場となる円卓会議の立ち上げや円滑な運営をサポートするとともに、地域づくり総合支援事業や公益信託うつくしま基金の県民運動コースへの活用に結びつけるなど、地域の取り組みへの支援を通じて地域コミュニティーの再生へつなげていくものであります。

 さらに、円卓会議における検討経過などについてホームページ等を活用し発信することにより、円卓会議の取り組みが県内各地に広がるよう積極的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、県内の行政区等の数につきましては、現在全県で6,216となっております。また、県民運動の浸透方策につきましては、これまで県の広報誌への掲載やホームページによる広報、県民運動推進大会の開催、県民運動推進会議の組織力を生かした広報など、広く県民の皆様に県民運動への参加を呼びかけてきたところであります。

 今後は、さらに運動の理念や目標、具体の行動例等をお知らせするリーフレットを市町村との連携のもと、県内の行政区等に配布するとともに、子供から家庭、家庭から地域・職場へと県民運動の普及を目指す子どもからの県民運動展開事業を実施するなど、地域や家庭などを対象にさらなる県民運動の浸透を図ってまいる考えであります。

    (教育長野地陽一君登壇)



◎教育長(野地陽一君) お答えいたします。

 小学校に地域コミュニティーの場としての機能を持たせることにつきましては、学校では総合的な学習の時間などでの地域人材の活用や学校行事への地域の人々の参加及び地域行事のための施設の開放等を行っております。さらに、学校で行われる生涯学習への児童の参加の例も見られますので、こうした実例を紹介しながら、取り組みがさらに充実されるよう引き続き市町村教育委員会に働きかけてまいる考えであります。

 次に、発達障がいのある幼児の指導に係る支援につきましては、幼稚園教員や保育士を対象とした研修やホームページの開設により発達障がいへの理解を促しているほか、県発達障がい者支援センター、養護教育センター及び特別支援学校の専門性の高い教職員による巡回相談や電話相談などにより専門的な対応の仕方について助言を行っております。

 今後は、ホームページを充実するとともに、巡回や電話による相談及び研修の充実を図ってまいる考えであります。

 次に、発達障がいのある子供たちの一貫した教育体制整備の充実につきましては、子供たち1人1人の個別の指導計画を学校間の引き継ぎにも活用し、各学校の特別支援教育コーディネーターが中心となって発達段階に応じた継続した支援ができるよう取り組んでいるところであります。

 さらに、幼児期から卒業後をも見据えたライフステージに応じて包括的な支援ができるよう、市町村教育委員会が中心となって関係機関から成る特別支援教育連携協議会の設置を促進してまいる考えであります。

 次に、特別支援教育コーディネーターや巡回相談員の専門性の向上につきましては、特別支援教育コーディネーターには講義や演習等による校内支援体制の構築方法や関係機関との連携等に関する研修を行うとともに、各学校の効果的な実践事例等を紹介し、特別支援教育を充実するための知識や技能を身につけさせることとしております。

 また、巡回相談員には医師や臨床心理士等の助言による事例検討会を継続して実施し、さらに幅広い実践的な指導力を高めさせてまいります。

 次に、相馬市立養護学校の県立移管につきましては、相馬地区の教育委員会や保健福祉関係者、保護者等から成る共に学ぶそうま懇談会における相馬地区の特別支援教育のあり方についての協議や、今後の特別支援教育のあり方について審議いただいている学校教育審議会の審議経過等を勘案し、関係機関と調整しながら、これを実現できるよう検討してまいる考えであります。

    (警察本部長久保潤二君登壇)



◎警察本部長(久保潤二君) 質問にお答えいたします。

 信号機の設置要望につきましては、自治体、町内会、交通関係機関・団体等から直接警察署や警察本部に意見、要望が出される場合もあるほか、警察官が一般家庭、事業所等を訪問した際や交通教室、各種会議・会合等の各種警察活動を通じて要望の把握に努めているところであります。

 そして、信号機の要望箇所につきましては、現地調査を行い、交通量や交通事故の発生状況、道路の新設や改良の状況、道路交通環境などを総合的に検討し、交通の安全と円滑の調和の観点に立って、必要性、緊急性の高い箇所から計画的に整備しているところであります。

 県警といたしましては、厳しい財政事情にはありますが、今後も地域住民等の要望も踏まえ、関係部局の御理解を得た上で、老朽化した信号機等の更新整備も含め、重点的かつ効率的な信号機の整備に努めてまいりたいと考えているところであります。



◆28番(太田光秋君) 再質問させていただきます。

 まず初めに、相馬市立養護学校の県立移管について教育長に質問いたします。

 今「実現に向けて検討する」という答えがありました。斎藤議員が質問した際も「検討していく」というお話で、「真剣に検討してまいりたい」というふうにお答えされております。その中で、共に学ぶそうま懇談会と教育審議会と、これは並行してこの議論を含めて検討していくのだというお答えだったというふうに思います。

 審議会の議事録を拝見しました。資料もいただきました。このことについての資料はありませんでした。そして、審議委員の方から逆に「県立移管についてどうなんですか」という質問がありました。それに対して県教育委員会の方は「今後検討していきます」と、議会に対しても「今後検討していく」、審議会に対しても「今後検討していく」、ちょっと整合性が合わないんじゃないかなというふうに思っております。これは、やはりハード的なこともありますし、議場において「早急に検討していく」ということがあるので、私はこのことは特出ししてでも早く検討していくことが必要なのだろうというふうに思っておりますので、もう一度お答えをいただきたいと思います。

 それから、知事にお伺いいたします。

 今教育委員会の方に審議会の方の話をさせていただきました。教育委員会でもありますし、一例であります。この教育審議委員の方は、活発な議論をされていたというふうに私は思いますが、このように提出した資料とかで大分審議の内容が変わってきてしまうということが執行部の中の審議会にも附属機関等にもあるのではないかというふうに思っておりますし、また先ほども申し上げましたが、3名以上重複している人は157名、また14機関に重複している。法的なものがあっても、14機関に重複している人がいるというのはいかがなものかなというふうに私は思っております。

 例えば懇談会であれば、実務者レベルの方々の本当にわかっていらっしゃる、今の方がわかっていらっしゃらないということではないですが、実務者レベルの懇談会が行われることも必要であると思いますし、福島県内には本当にすばらしい人材がたくさんいると思っております。それらの方々の活用というものも真剣に考えなくてはいけないのではないかなというふうに思っております。

 岡山県では、18年度より平成22年度までという時間を決めてこの見直しの方針を定めて、数を減らすとか中身を調査するということを今やっております。岡山県よりも今福島県の方が多いのですね。それでももっともっと減らすと言っているのです。また、見直しをすると言っているのです。このことは、私は積極的に今から取り組むべきだと思っておりますので、もう一度お答えいただきたいと思います。

 また、総務部長ですが、懇談会等の意見をどのように県政執行に反映してきたのかという質問を私はさせていただいて、これは出先のそれぞれの地域の7つの生活圏のいろいろな意見、懇談会等で出た意見というのは、地域のいろいろな要望であるとか思いであるとかがよくわかる内容だと思うのです。それを県の重要施策とか県の施策に取り入れるべきだということで御質問させていただいております。出先でやっているのでしょうみたいな答弁だったような感じを私は受けましたので、もう一度お答えをいただきたいと思います。



◎知事(佐藤雄平君) 太田議員の再質問に答弁させていただきます。

 御承知のとおり、審議会の存在というのは、それぞれの専門的な知見の中からもひとつ判断していただこうと。さらにまた、それぞれ県民の皆さんの本当の生の声を聞かせていただこうということで設置されているものと思います。そういうふうな審議会が1つの時代のいろんな変遷があると思うのです。そのときに本当にこれ必要だと。そのとき、時代の1つの変化によって必要性の低下が見込まれるところもある。また、そういうふうな中で、社会の情勢に対応、即応しながら、そういうふうなことはやっぱり基本的に考えていかなきゃいけないかなと思っております。

 そういうふうな中で、私は今ずっと聞いている議論の中で、教育委員会の話、先ほどありましたけれども、実際のところ、よくこれは精査していかなきゃいけないと。その辺については、もう一回よく精査をさせていただきますけれども、必要性について、それぞれの意見があって今日まで来て、その方向性はまだ見出されていないのかなと思いますけれども、そういうふうなことの審議会もすべて含めて、今後不断の見直しは必要であろうと思っております。



◎総務部長(秋山時夫君) 再質問にお答え申し上げます。

 出先機関の懇談会等の意見について、どのように県政に反映するかということでございますが、出先機関においては、それぞれの事業執行もしくは地域課題についてさまざまな御意見を伺っているというふうに考えておりますが、議員おっしゃいますように、事業執行に当たってそのような貴重な意見をいただいているわけでございますので、それをまた次の年度の事業執行なり施策を構築する際の大変貴重な意見としてこれを生かしていかなければならないのかなというふうに考えておりますので、県政各分野においてさまざまな機会がありますので、そういった基本的な考え方でいきたいというふうに考えております。



◎教育長(野地陽一君) 再質問にお答えをいたします。

 前にお答えをしました中では、相馬における懇談会の終了を待って審議会の諮問というふうなことではなくという趣旨で申し上げました。今現在も相馬の懇談会は続いておる中ではありますけれども、既に審議会には諮問をし、検討をしていただいているという状況でございますので、私どもとしては、お答えを申し上げた内容に沿って手順が進んでいるというふうに思っております。ただ、諮問はいたしましたけれども、その中でまだ具体的に相馬市立養護学校についての議論には至っておらないということは御指摘のとおりでありますけれども、いずれ御議論をいただくべきテーマだというふうにも思っておりますし、先ほど御指摘をいただきました「検討する」ということにつきましては、これは審議会での意見をいただいて、私どもとしての結論を出していくという趣旨だというふうに私は考えておりますので、そのようなことで御理解をいただければと思いますし、これまでの答弁の中では申し上げてこなかった「実現できるよう」ということを改めて答弁をさせていただきましたところで、意のあるところをお酌み取りをいただきたいと思います。



○副議長(渡部譲君) これをもって、太田光秋君の質問を終わります。

 本日は、以上をもって議事を終わります。

 明7月2日は、定刻より会議を開きます。

 議事日程は、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第16号までに対する質疑並びに請願撤回の件及び議員提出議案第1号に対する審議であります。

 これをもって、散会いたします。

    午後5時24分散会