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長野県 上田市

平成19年  6月 定例会 06月26日−一般質問及び質疑(一般)−04号




平成19年  6月 定例会 − 06月26日−一般質問及び質疑(一般)−04号







平成19年  6月 定例会





平成19年6月26日(火曜日)
 午後1時2分開議
 午後4時43分散会
議 事 日 程
  午後1時開議
 1、日程第1 県の一般事務に関する質問
 2、日程第2 知事提出議案第1号から第18号まで
   付議議案に対する質疑

本日の会議に付した事件
 1、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第18号までに対する質疑

出 席 議 員
      1番 勅使河原正 之 君   2番 齊 藤 健 吉 君
      3番 吉 田 栄 光 君   4番 遠 藤 忠 一 君
      5番 長 尾 トモ子 君   6番 小 熊 慎 司 君
      7番 渡 辺 義 信 君   8番 石 原 信市郎 君
      9番 宮 下 雅 志 君  10番 坂 本 栄 司 君
     11番 佐 藤 政 隆 君  12番 立 原 龍 一 君
     13番 藤 川 淑 子 君  14番 桜 田 葉 子 君
     15番 杉 山 純 一 君  16番 満 山 喜 一 君
     17番 佐 藤 金 正 君  18番 柳 沼 純 子 君
     19番 大和田 光 流 君  20番 太 田 光 秋 君
     21番 今 井 久 敏 君  22番 本 田   朋 君
     23番 佐 藤 健 一 君  24番 吉 田 公 男 君
     25番 高 橋 秀 樹 君  26番 宮 川 えみ子 君
     27番 斎 藤 健 治 君  28番 清 水 敏 男 君
     29番 平 出 孝 朗 君  31番 遠 藤 保 二 君
     32番 斎 藤 勝 利 君  33番 小 澤   隆 君
     34番 甚 野 源次郎 君  35番 亀 岡 義 尚 君
     36番 中 村 秀 樹 君  37番 三 村 博 昭 君
     38番 宗 方   保 君  39番 神 山 悦 子 君
     40番 塩 田 金次郎 君  41番 渡 辺 廣 迪 君
     42番 佐 藤 憲 保 君  43番 橋 本 克 也 君
     44番 鴫 原 吉之助 君  45番 小桧山 善 継 君
     46番 中 島 千 光 君  47番 安 瀬 全 孝 君
     48番 渡 部 勝 博 君  49番 加 藤 雅 美 君
     50番 西 丸 武 進 君  51番 渡 辺 敬 夫 君
     52番 吉 田   弘 君  53番 加 藤 貞 夫 君
     54番 青 木   稔 君  55番 望 木 昌 彦 君
     56番 渡 部   譲 君  57番 古 川 正 浩 君
     58番 瓜 生 信一郎 君

欠 席 議 員
     30番 高 橋 信 一 君

説明のため出席した者
 県
       知     事     佐 藤 雄 平  君
       副  知  事     内 堀 雅 雄  君
       出  納  長     室 井   勝  君
       直 轄 理 事     松 本 友 作  君
       総 務 部 長     穴 沢 正 行  君
       企 画 調整部長     秋 山 時 夫  君
       (総合的水管理
       担当理事、過疎
       ・中山間地域振
       興担当理事)
       生 活 環境部長     阿久津 文 作  君
       保 健 福祉部長     赤 城 惠 一  君
       ( 子 ども施策
       担 当 理 事)
       商 工 労働部長     遠 藤 俊 博  君
       ( ま ちづくり
       担 当 理 事)
       農 林 水産部長     木 戸 利 隆  君
       土 木 部 長     秋 元 正 國  君
       出 納 局 長     瀬 戸 明 人  君
       総 合 安 全     野 崎 直 実  君
       管 理 担当理事
       空 港 担当理事     佐々木 宗 人  君
       知 事 直 轄     松 本 友 作  君
       知事公室長(兼)
       総 務 部政策監     菅 野 裕 之  君
       直 轄 参 事     今 泉 秀 記  君
       総 務 部 参 事     河 野 武 行  君

 知 事 直 轄
       知 事 公 室     今 泉 秀 記  君
       秘 書 グループ
       参  事  (兼)

 総  務  部
       財 務 領 域     河 野 武 行  君
       総 務 予 算
       グループ参事(兼)
       総 務 部 主 幹     徳 永 勝 男  君

 企  業  局
       企 業 局 長     鈴 木 和 夫  君

 病  院  局
       病院事業管理者     茂 田 士 郎  君
       病 院 局 長     尾 形 幹 男  君

 教 育 委 員 会
       委     員     深 谷 幸 弘  君
       教  育  長     野 地 陽 一  君

 選挙管理委員会
       委     員     安 斎 利 昭  君
       事 務 局 長     渡 辺 典 雄  君

 人 事 委 員 会
       委     員     佐 藤 喜 一  君
       事 務 局 長     上遠野 和 村  君

 公 安 委 員 会
       委     員     松 本 忠 清  君
       警 察 本 部 長     久 保 潤 二  君

 労 働 委 員 会
       事 務 局 長     岩 下 哲 雄  君

 監 査 委 員
       監 査 委 員     音 高 純 夫  君
       事 務 局 長     永 澤 裕 二  君

 議会事務局職員
       事 務 局 長     渡 辺 幸 吉  君
       事 務 局 次 長     佐 藤 貞 明  君
       局 参 事 兼     内 田 信 寿  君
       総 務 課 長
       議 事 課 長     中 村   勉  君
       政 務 調査課長     安 部 光 世  君
       議 事 課 主 幹     戸 田 郁 雄  君
       兼 課 長 補 佐
       政 務 調 査 課     高 橋 清 春  君
       主 幹 兼 課 長
       補佐兼図書主任
       議事課主任主査     野 木 範 子  君
       議事課主任主査     坂 上 宏 満  君
       兼 委 員会係長







   午後1時2分開議



○議長(遠藤忠一君) ただいま出席議員が定足数に達しております。

 これより本日の会議を開きます。





△県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第18号までに対する質疑



○議長(遠藤忠一君) 直ちに日程に入ります。

 日程第1及び日程第2を一括し、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第18号まで、以上の各案に対する質疑をあわせて行います。

 通告により発言を許します。2番齊藤健吉君。(拍手)

   (2番齊藤健吉君登壇)



◆2番(齊藤健吉君) 自民党の齊藤健吉であります。

 私は、いわき市議4期を務め、このたび4月8日の県議選におきまして、いわき選挙区の皆さんの御支持により当選させていただきましたことを心から感謝を申し上げます。今後、全力で努力を重ね、1日も早く県民生活の向上のために力になれるよう頑張ってまいりたいと思っております。

 かつてある総理大臣経験者に「政治とは」と聞いたところ、「あした枯れる花にも水をやる心」と答えたそうであります。この言葉の示しているとおり、温かい人間愛を私の政治信条として政治に携わってまいりたいと考えております。

 まず、県政の課題に対する私の所感を述べてから質問に入ります。

 県立高校の学区制撤廃についてであります。

 県学校教育審議会の答申では、県立高校普通科の全県一学区制が打ち出されております。確かに全国レベルよりも県内の学力は低迷しており、この試みは学力向上の一助にはなると思われます。

 ただ、審議会の1学区制の答申理由の1つが、交通網の発達で通学可能な範囲が広がっている、2つは、生まれた場所で通学区域が制限されるのは平等ではなく、選択の幅を狭める等を挙げております。そして、全県一学区制により生徒1人1人の能力をより伸ばす機会が期待できるとされておりますが、高校は既に一部の生徒が行くところではなく、ほとんど全入の時代となっております。高校の通学区は、さまざまな変遷を経て現在の8学区制になってきたわけであります。少なくとも、この各学区の学力の底上げや能力向上を真剣に考えるべきと思うのであります。一部生徒の英才教育は県費で賄う高校でやるべきことではなく、この役割は私立高校にゆだねることと考えます。

 幾ら交通便利になったとはいえ、例えば私のいわき市からはこの福島市までは2時間はかかります。そうなると、親の負担も大変大きくなります。結果的にはお金のある子弟のみを優遇することになり、学区を制限するのは平等ではないと言われておりますが、むしろ高校の一極集中につながり、不平等を招きかねません。

 かつて県内の男女別学高校をすべて男女共学に拙速にした結果は、少なくともいわき市においては、学力の面、スポーツの面ともに成果は上がっておりません。ただ単に男女共生の社会だからの理由で、十分に考慮せず実施した結果は評価できるものではありません。そもそも、男女別学の高校があった方が生徒の選択の幅は大きいといった声に耳を傾けなかったわけであります。このたびの1学区制は、生徒の選択の幅を広げることになるという理由では、県の教育行政は一貫していないのではと言われても仕方がないのであります。したがって、このたびの通学区制の撤廃の問題は、かつての男女共学の轍を二度と踏むことのないよう強く要望し、質問に入ります。

 第1は、県民の安全・安心をどう図るかについてであります。

 去る4月8日に行われました県議選で、多くの方々が抱いておりましたのは医師不足による医療に対する不安であります。重い病気になったときに果たして十分な治療が受けられるのか、大変不安ですとの内容でありました。いわき市の拠点病院でも、医師不足により診療科目が廃止になったり、なかなか入院もままならないという現状であります。

 この主な原因はさまざまあるでしょうが、よく言われておりますのは新しい臨床研修制度のためとのことであります。しかし、幾らその原因を列挙しても、県内各地域の深刻な医師不足からくる不安を解消し、県民の安全・安心な暮らしを保障するものにはなりません。

 我が福島県でも、公的病院を対象に実施した医師派遣要望調査では、その派遣希望数は159人に上り、昨年よりもその希望人数は63人も多いとのことであります。ますます医師不足は深刻化していると言わざるを得ません。そして、実際に派遣できるのは33人であり、要望の20%程度とのことであります。

 そこで、1点目は、県は医師不足対策にどのように取り組むのかお尋ねをいたしたいと思います。

 2点目は、我が福島県には県費で設置している県立医科大学があります。当然、県立医科大学の建学の趣旨は県内医療を担うために設立されたものであります。

 そこで、この深刻な現状を乗り切るためには、県立医科大学医学部の支援活用を期待することになります。県立医科大学医学部の定員増について、どのような状況にあるのかをお尋ねいたします。

 3点目は、県立医科大学医学部卒業生の県内定着率は、平成18年度は51.9%とのことであります。さらに一層の定着率向上を期するには、県内出身者でなければ県に対する愛着心は育たないものであります。そのためには、県内高校生の県立医科大学医学部入学のいわゆる地域枠の拡大を図るべきであります。少なくとも入学定員の5割から7割ぐらいに引き上げ、この枠内の生徒には授業料免除、奨学金貸与等で、卒業後10年程度は県内にとどまることを義務づけることなどを考慮すべきものと考えるのであります。

 もちろん、県費の支出は伴います。しかし、県民の安全・安心を守るためには、県民の御理解は十分いただけるものと確信いたします。県立医科大学医学部入学者選抜における県内出身者の入学枠の拡充について、来年度の状況をお尋ねいたします。

 第2は、国際港小名浜港とその背後地の整備についてであります。

 いわき市の大動脈とも言える都市計画道路平磐城線は、平地区のいわき駅と海の玄関口小名浜港とを結ぶ最重要幹線道路であります。その小名浜港までの延伸の1日も早い完成をいわき市民は熱望しておるのであります。

 1点目は、都市計画道路平磐城線の花畑工区の整備状況についてお尋ねをいたします。

 2点目は、花畑工区の先線であります都市計画道路平磐城線の小名浜工区の今後の進め方についてお尋ねをいたします。

 3点目は、小名浜工区のうち、福島臨海鉄道を越え、アクアマリンふくしままでの都市計画道路の整備のために臨海鉄道の移転を伴うことになります。その移転先として、いわき市は、国有地で現在県管理地になっております小名浜字定西349番地、通称渚ゼロ番地の住宅の移転を進めております。

 現在は1戸のみ残して更地になっております。しかし、これ以上の措置は県管理地となっており、いわき市では限界であります。ここは、県が管理者として、毅然たる姿勢で法的な措置等を講じ、全体計画の進を図るときが来ているものと思われるのであります。小名浜字定西349番地内の家屋移転について、県の取り組みをお尋ねいたします。

 4点目は、国際港小名浜港の課題についてであります。

 国際港小名浜港は、その名称にふさわしい整備を進め、1号埠頭から7号埠頭までとその規模を大きく拡大しております。しかし、計画当初からすると船舶の大型化が進行し、計画当初の予想をはるかに超えております。

 そこで、船舶の大型化と貨物の受け入れ量の拡大のために、東港地区に平成5年11月に240ヘクタールの人工島ポートアイランドを計画いたしましたが、その後の経済社会情勢の変化により、ポートアイランドの規模を平成15年に5分の1に縮小した計画に改定しております。

 しかし、改定当時よりも、現在は石炭等の鉱産品大型運搬船がさらに大型化しており、この大型船の入港できる埠頭は限定されており、沖待合の船舶が続出し、不評を買っております。この小名浜港における鉱産品大型運搬船の沖待合の滞船にどのように対応するのか、県の考えをお尋ねいたします。

 5点目は、今後これを解消するために、東港地区のポートアイランドに岸壁を3バース整備し、そのうち2バースは水深12メートルとのことでありますが、現在の大型船に対応するには、小名浜港東港地区のポートアイランドの水深12メートル岸壁を水深14メートル岸壁に見直すべきと思いますが、供用開始の見通しとあわせて県の考えをお尋ねいたします。

 6点目は、港湾の荷役機械の整備状況についてであります。

 荷役機械の整備状況を見ますと、8基の機械が整備されておりますが、古いのは昭和56年に設置しております。このように考えますと、この小名浜港の老朽化した荷役機械の更新等を順次行っていくべきと思いますが、県の考え方をお尋ねいたしたいと思うのであります。

 7点目は、国際港小名浜港の利用向上についてであります。

 今後の小名浜港の飛躍的な利用促進を図るには、常磐高速道から小名浜港までの直結のアクセス道路が必要であります。そのためには、常磐道勿来インターと湯本インターの中間地点にコストを極力抑えたETC専用のスマートインターチェンジを視野に入れるべきと考えるのであります。

 そこで、小名浜港の利用向上のため、常磐自動車道への新たなスマートインターチェンジの整備について県の考えをお尋ねいたします。

 第3は、福島空港についてであります。

 全日空の福島―名古屋線は、従来の1日に2便から昨年1便に減らし、その後、本年10月末まで60%に到達しない場合は路線を廃止することになっております。現況からすると60%は達成困難であり、恐らく12月以降維持するのは難しいと考えるのであります。

 1点目は、福島空港の利用が低迷している中、県はどのように利用促進に取り組んでいくのかお尋ねをいたします。

 2点目は、全国的に見ますと、18年度は国内便旅客数は過去最高とのことでありますが、我が福島空港は残念ながら飛躍的な状況の改善は望めないものと考えます。

 そこで、現在の利用状況のみでなく、別の視点からの利用促進を図ってはと考えるのであります。1つは、成田空港や羽田空港と国内で一番近くの空港は福島空港であると思います。現在、国は、韓国やシンガポール等の24時間稼働のハブ空港に対処するためや国内各路線需要に応じるため、成田や羽田の拡張を考慮しているようでありますが、いかんせん用地の手当てがつかず、お手上げの状況であります。

 我が福島空港は、幸い土地は十分に確保できる状態にあります。かつて、これら成田や羽田を補う貨物便等の補完的な空港としての役割を担い、福島空港の利用促進を図り、今後の空港経営の安定を考慮すべきとの福島空港将来構想推進懇話会からの提言もされておりますが、私は、この提言に沿った活用こそ、福島空港の今後のあるべき姿と思います。この福島空港将来構想推進懇話会の提言を受け、県は、成田、羽田を補完する貨物空港として活用するため、どのように取り組んできたのかをお尋ねいたします。

 第4は、県の試験研究機関についてであります。

 近年の技術革新はまさに目をみはるばかりであり、技術の進歩のスピードはますます速まっております。我が福島内の産業の技術革新を援助し、常におくれをとることのないよう、県は積極的に支援する必要があり、県内各地に各産業分野ごとに試験場が設置されております。

 過日の新聞報道で、県ハイテクプラザいわきが明星大学と地元企業と連携し、研究開発した筋電位入力パワーアシストハンドを取り上げておりました。これは、高齢者や手や腕が麻痺した患者がリハビリに用いる電動義手で、従来のものよりも飛躍的に本人の意思で動かすことができ、リハビリ効果が非常に増すということであります。これは技術開発のほんの1例でしょうが、技術支援の成果が上がっているものと大変心強く思っております。今後の福島県の産業をリードするためには、高度な技術を開発し、実用化することが一層重要になってまいります。

 1点目は、ハイテクプラザにおける最近の主な研究成果についてお尋ねをいたします。

 2点目は、ハイテクプラザは現在技術職員76名で県内全域を担当しているとのことであります。先端技術に人員を多く配置することが、今後の技術革新の支援には必要となってまいります。県として、職員数を減らしていく中ではありますが、ハイテクプラザにおける研究開発部門の技術職員拡充についての県の考えをお尋ねいたします。

 3点目は、県の水産試験場として福島県水産試験場がありますが、これを福島県農林水産試験研究体制整備計画により(仮称)水産総合センターとして整備する構想を平成9年に立てております。我が福島県は海岸線を163キロメートル有しており、水産振興は重要な県の課題であります。この(仮称)水産総合センター構想は、低迷している水産漁業の活性化に大きな役割を果たすものとして非常に期待されております。

 本年は、(仮称)水産総合センター構想から10年目の節目の年であります。その後の福島県農林水産試験研究体制整備計画による(仮称)水産総合センター整備の進状況についてお尋ねをいたします。

 以上で私の質問を終了いたします。ありがとうございました。(拍手)



○議長(遠藤忠一君) 執行部の答弁を求めます。

   (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 齊藤議員の御質問にお答えいたします。

 地域医療の確保、とりわけ医師の確保につきましては、私が掲げる県政運営の基本の1つであります「安全・安心が支える住み心地の良い福島県づくり」の基盤となる極めて重要な課題であると考えております。知事就任以来、県内各地を訪れた際にも、常に医師不足を訴える御意見をいただいたところでございます。大変深刻な問題と受けとめております。

 このような観点から、中長期的な展望に立ち、国に対して医師不足の解消を図るため、県立医科大学の入学定員の増員を求めてまいりましたが、暫定的な措置とはいえ、80名から90名への10名の定員増が認められたところでございます。

 また、これまでも、医科大学における県内出身者の入学枠の設定や医学部学生に対する修学資金の貸与などを実施するとともに、公的病院への非常勤医師や僻地診療所等への代診医の派遣などに取り組んでまいりました。今年度からは、県内各地域の病院への医師派遣について、医科大学の助手を10人増員して43人とし、その充実に努めるとともに、育児などの理由で離職をしている女性医師に対する再就業の支援に取り組んでまいります。さらに、私みずからも、昨年度2回にわたり、将来の医療を担う福島医科大学生と懇談し、本県の地域医療への理解を求めてきたところでございます。

 今後とも、積極的に医科大学などとの連携を図り、県民の皆さんが安心して生活できるよう、地域医療のさらなる充実に努めてまいる考えでございます。

 その他の質問につきましては、関係部長等から答弁させます。

   (総務部長穴沢正行君登壇)



◎総務部長(穴沢正行君) お答えいたします。

 県立医科大学医学部の入学定員につきましては、国の新医師確保総合対策により、平成20年度から現在の80名の定員に対して10名の増員が認められたことから、その実現に向け、医科大学と調整を図ってきたところであります。

 今後は、医科大学との連携のもと、定員増に向けた国との協議や医科大学における学則変更の届け出など、必要な手続を順次進めていくこととしております。

 次に、県内出身者の入学枠につきましては、平成16年度入試において県内の高校卒業予定者を対象とする推薦入学制度が創設され、平成16年度及び平成17年度は、募集人員5名程度に対し、合格者数はそれぞれ7名及び9名、平成18年度及び平成19年度は、募集人員8名程度に対し、合格者数はそれぞれ10名及び12名となっております。

 県といたしましては、県内出身者の入学枠は県内の医師確保に向けた有効な手法の1つと考えていることから、そのさらなる拡充について医科大学に働きかけており、平成20年度の募集人員につきましては15名程度に拡充する方向で検討が進められていると聞いております。

   (商工労働部長遠藤俊博君登壇)



◎商工労働部長(遠藤俊博君) お答えいたします。

 ハイテクプラザにおける最近の主な研究成果につきましては、アレルギー源とされる金属を排除した体に優しい歯科矯正具の開発や、本県の主要な資源である杉材の表面を硬化させた傷がつきにくい家具、建材等の開発、染織技術を活用した発光性釣り糸の開発、さらには整腸作用が期待できるナタデココ類を用いたヨーグルト等の新しい機能性食品などがあります。このうち、ナタデココ類を用いた機能性食品につきましては、既に県内企業から販売されており、それ以外につきましても商品化への取り組みが行われているところであります。

 今後とも、市場ニーズを的確に把握しながら研究開発に積極的に取り組み、県内中小企業の競争力の強化を図ってまいりたいと考えております。

 次に、ハイテクプラザにおける研究開発部門技術職員の増員、拡充につきましては、県では行財政改革を進める中、共同研究を初めとする大学等との連携を強化するとともに、研究課題に合わせた柔軟な研究員の配置、他の試験研究機関との研究員の交流、さらには大学等への派遣研修による研究員の資質向上などを進めてきたところであります。

 今後とも、技術革新の動向等を踏まえ、時代のニーズに対応した研究体制の確保に努めてまいりたいと考えております。

   (農林水産部長木戸利隆君登壇)



◎農林水産部長(木戸利隆君) お答えいたします。

 (仮称)水産総合研究センターにつきましては、福島県農林水産試験研究体制整備計画の策定から10年が経過する中で、試験研究を取り巻く環境が変化していることなどから、この計画に示した研究体制や整備方向について検証が必要となっております。

 このため、将来にわたり漁業者の期待にこたえられる試験研究機関としての機能や運営のあり方等について、現在他県の事例調査等を行いながら研究をしているところであります。

   (土木部長秋元正國君登壇)



◎土木部長(秋元正國君) お答えいたします。

 都市計画道路平磐城線の花畑工区につきましては、市街地の交通円滑化や快適な歩行空間の創出、良好な町並み景観の形成等を目的として、平成16年度から全体延長876メートルの街路事業として着手し、これまで用地取得を進めてきたところであり、今年度から工事に着工する予定であります。事業の進率は今年度末で約28%となる見込みであり、早期完成が図られるよう、引き続き重点的に事業を進めてまいります。

 次に、小名浜工区につきましては、小名浜地区の活性化を図る観点から、まちづくりと一体的な整備が必要であり、いわき市が取り組んでいる小名浜港背後地の土地区画整理事業等の推移を見きわめ、地域住民や関係機関と連携を図りながら事業化に向けた検討を進めてまいる考えであります。

 次に、小名浜字定西349番地内の家屋移転につきましては、まちづくりの一環として、地域が中心となって小名浜港背後地等環境整備推進協議会を立ち上げ、いわき市と一体となって居住者の移転を進めてきているところであります。

 県といたしましては、いわき市はもとより関係団体との連携を密にし、今後とも環境整備事業が円滑に進むよう、関係機関との協議調整に努めてまいりたいと考えております。

 次に、小名浜港における滞船につきましては、近年、年間30隻を超える滞船が発生しており、その多くが大型の石炭運搬船によるものであることから、大型船が接岸できる6号埠頭に石炭搬送用の分岐施設を平成18年度に整備し、荷役の効率化を図ったところであり、今後とも既存埠頭の有効活用に取り組み、滞船の緩和に努めてまいります。

 次に、小名浜港東港地区の岸壁につきましては、鉱産品貨物量の増加に伴い、船舶の大型化が進んでいることから、現計画の水深12メートル岸壁2バースのうち1バースを水深14メートル岸壁に変更する計画案を地方港湾審議会に諮り、本年5月21日に原案どおり答申されたところであり、近く開催される国の交通政策審議会の審議等を経た上で、小名浜港港湾計画の一部変更が決定される見通しであります。

 今後は、利用企業の事業拡大等の計画も視野に入れ、国直轄事業とも調整を図りながら着実に整備を推進してまいりたいと考えております。

 次に、老朽化した荷役機械の更新等につきましては、これまで県が設置した10基のうち7基が使用年数20年を超えていることから、きめ細かな保守点検や修理を行うなどして施設の円滑な運転管理に努めているところであります。現在、7号埠頭の1基について大規模修繕を実施しているところであり、今後とも順次計画的に修繕等を行うなど、適正な維持管理を行い、効率的で安全な荷役作業の確保に努めてまいりたいと考えております。

 次に、新たなスマートインターチェンジの整備につきましては、高速自動車国道への統一的な接続を確保することにより、地域経済の活性化などに寄与するために有効でありますが、小名浜港からのアクセス道路の整備が新たに必要となり、整備効果や利便性などについて総合的な観点で検討を要することから、慎重にすべきと考えております。

 このため、小名浜港の利用向上を図る上では、現在のインターチェンジにアクセスする道路の機能強化を図ることが肝要であると考えており、国道6号常磐バイパスや国道49号平バイパスなどの早期4車線化の整備促進について、国に対し強く要望してまいります。

   (空港担当理事佐々木宗人君登壇)



◎空港担当理事(佐々木宗人君) お答えいたします。

 福島空港の利用促進につきましては、平成11年度をピークに利用者の減少傾向が続き、厳しい状況にありますが、空港は、人や物、文化などの交流を促進するとともに、企業誘致や観光を初めとした産業の振興など、県民生活の向上を図る上で極めて重要なインフラであり、さらなる利用拡大を図るべきものと認識しております。

 このため、魅力的な旅行商品への支援や就航先における本県のPRを行うほか、知事を先頭に、利便性向上に向けた航空会社への要望活動、ビジネス利用増のための企業訪問等に積極的に取り組んでおります。

 今後は、旅行会社の会員向け雑誌での広報や学校行事以外の全国大会等に参加する青少年への支援を行うとともに、栃木、茨城で行ってきたセールス活動を本年度初めて宮城、山形にも拡大し、新たな需要を掘り起こすなど一層の利用促進に努めてまいる考えであります。

 次に、貨物空港としての活用につきましては、これまで荷主企業等に対し働きかけを行った結果、現在就航している国際線のネットワークを生かし、県内企業が香港、シンガポール、台湾などへの輸出に活用し、平成17年度以降、その取扱量も年々増加しております。また、航空会社や輸送業者の方々の協力を得て航空貨物検討会等を開催するなど、貨物専用便就航の可能性についても調査してきたところであります。

 一方、貨物専用便誘致には、就航先も含めた安定的な貨物量の確保に加え、貨物を取り扱うための施設等の整備や相当数の要員配置等も必要になることから、当面は現在就航している国際定期便を利用した輸出入の促進に取り組んでまいりたいと考えております。



◆2番(齊藤健吉君) それでは、再質問をさせていただきます。

 県立医科大学医学部入学者選抜における県内出身者の入学は、少しずつ努力している成果は認めます。それで、来年度は20名ということですが、これですと入学定員の約2割ということで、以前からすれば大分大きな御努力だとは思いますが、今後ともこの入学者定員枠というのは、1年ごとに、少しずつではありましょうけれども、やはりふやしていくというお考えもあるのかどうかお尋ねをしたいと思うのであります。

 もう1つは、福島県水産総合センターの件でありますが、これもやはり水産関係者は、もう10年前の構想でありますので、とっくの昔にすべてが決まっているものというふうに考えているのであります。しかし、今の答弁を聞きますと、今は10年一昔でありますという時代ではないです。10年は昔の100年になり、もうその10年前にやったことは時代おくれになってきていますね。ですから、もう少しこの構想は進歩、スピード化してやらないと、結果的にやったときには、何だ、こんな時代おくれということになりますので、どうかこの辺の検討課題はそろそろ終わって、実現に向けてもう少しスピードを上げてもらえないかどうなのか、その辺をひとつお聞きしたいと思っております。

 以上です。



◎総務部長(穴沢正行君) 再質問にお答えをいたします。

 県立医科大学の入学者の推薦入学の関係でございますが、この推薦入学者を何人にするかにつきましては、これは公立大学法人であります県立医科大学が主体的に判断するものではございますが、県といたしましては、先ほども申し上げましたとおり、県内の医師不足に対応するということから、県立医科大学の方に推薦入学者数の県内出身者の割合をふやしていただけるように要請してきた、そういう経過がございまして、順次ふえておりますが、先ほどこれまたお話し申し上げましたとおり、現在その定員増が認められたこと、それから推薦入学につきましても、県内入学者につきましては先ほど15名程度と申し上げましたが、そういうことで、ある意味大幅な拡充が図られるという見通しに立っておりますので、当面はその状況を見守っていきたいというのが私ども県の基本的な考え方といたしております。

 大学側といたしましても、地域貢献はもちろんでございますが、やはり大学としての高い質的なレベルを保たなければならないという要請もございますことから、この推薦入学制度につきましては慎重に考える考え方もありますので、そういったことも勘案しながら、今後は大学と県との考え方をすり合わせいたしまして、当面は現在定員増になっている状況を見きわめていきたいというふうに考えております。



◎農林水産部長(木戸利隆君) 再質問にお答えいたします。

 現在、試験研究機関の機能あるいは運営のあり方について他県の状況等を調査しておりますが、この辺の研究の状況を見きわめながら、それから財政状況等、諸般の状況を考慮しながら検討すべきものというふうに考えております。



○議長(遠藤忠一君) これをもって、齊藤健吉君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。22番本田朋君。(拍手)

   (22番本田 朋君登壇)



◆22番(本田朋君) 県民連合の本田朋であります。通告に従い、質問をさせていただきます。

 まず、本県の環境行政についてであります。

 環境問題は、政治や行政だけではなく、市民、県民、国民全体で取り組んでいかなければならない課題であります。元米国副大統領アル・ゴア氏は、その著作「不都合な真実」で、グローバル規模で大きな論争を巻き起こしている地球温暖化問題に警鐘を鳴らしております。また、今月行われたドイツのG8、ハイリゲンダム・サミットにおいても、これまで失政続きの安倍総理、唯一と言っていい得点の世界の温室効果ガスを2050年までに半減する合意が取りつけられたわけでありますが、EU、米国を含んだ超大国の環境問題への意識もますます高まりを見せております。

 さて、我々地方の議会人は、頻繁に地域振興や活性化という言葉をよく使います。しかしながら、何をもって地域の振興や活性化というのかとなると、実はそれぞれの立場で議論の余地があるのではないかと思います。

 例えば1口に交流人口の拡大や経済の振興といっても、福島県のあちこちが東京の大都心のようになればいいと思っている県民は余りおられないのではないでしょうか。地方には地方のよさがございます。田舎には田舎の魅力があるわけであります。ゆったりと流れる時間やおいしい水、人情味あふれる人々など、福島県には福島県にしかない魅力があることを我々は忘れてはいけません。

 それは何といっても、きれいな水と空気、美しい森や山、そしてこの緑豊かな環境であります。詩人高村光太郎は、「智恵子抄」の中で「あれが阿多多羅山 あの光るのが阿武隈川」とうたい、病床の高村智恵子は「ほんとの空」があると懐かしんだ、この自然であります。これは、どこかの美しい国などという、全く我々にとって現実味のない、陳腐な表現で片づけてもらいたくない、次世代に伝えていくべき福島県のどこにも負けない財産であります。この自然環境は、佐藤雄平知事が積極的に推進をしておられます2地域居住政策においても、本県をアピールする重要な魅力であると考えられます。

 そんな中、政府は今月、地球規模での環境問題に対応するため、持続可能な社会に向けた取り組みなどを盛り込んだ21世紀環境立国戦略を取りまとめたところであります。

 そこで、まず環境問題に対する知事の基本的な考えをお尋ねいたします。

 さて、その昔、環境ホルモンという言葉がございました。正式には内分泌攪乱化学物質と呼ばれ、環境中に発生した化学物質が人体を含む生物の中に入り、生殖機能阻害や悪性の腫瘍を引き起こす疑いがあると言われておりました。

 1998年より、環境省は、環境ホルモンによる環境汚染は生物生存の基本的条件にかかわるものであり、世代を超えて深刻な影響が予想され、環境保全上の最重要課題の1つと位置づけ、化学物質67種類のメカニズムとその環境実態調査、野生生物への影響調査、魚類、哺乳類を使った試験と疫学的調査などを軸とするSPEED'98と呼ばれる調査が進められた経緯がありました。しかし、2005年3月、環境省はこれらの化学物質リストについて廃止を決定いたしました。

 実は、この決定については、環境学会からは賛否両論の大激論が巻き起こったわけであります。人間が食事などで日常的に摂取している量では心配する必要はないという、環境省発表にもありますが、マウスを使った実験でこれらの悪影響が確認できなかったこと、また高濃度ダイオキシンを多量に摂取しない限りは精子の減少も確認できなかったための決定であったということであります。

 こうした中、本県における化学物質による具体的な問題としてダイオキシンによる土壌汚染がありますが、これは地域住民の安全・安心の確保の観点からも速やかな対応が求められております。県は、ダイオキシン類対策特別措置法に基づき、本年1月に対策地域を指定し、汚染土壌の除去対策を進めようとしていると聞いているところでありますが、対策地域に指定された双葉郡大熊町大字小入野地内のダイオキシン類による土壌汚染について、対策事業をどのように進めているのかお尋ねをいたします。

 さて、私は昨年の6月定例会において、二本松市五月町地内の産業廃棄物最終処分場設置計画に対し、地元自治体や地域住民の設置反対運動をどのように受けとめて対応していくのかをお尋ねいたしました。昨年の6月時点では、設置予定者から提出のあった事前協議書について、書類不備により差し戻しの状態であるとのことでした。

 そこで、二本松市五月町地内の産業廃棄物最終処分場設置計画は現在どのような状況になっているのかお尋ねをいたします。

 当時の根本生活環境部長からは、「事前協議書が再提出された場合には、地元自治体等の意見も踏まえ、指導要綱に基づき、地元住民との合意形成の状況や環境保全等の観点から厳正に審査をしてまいりたい」との御答弁をちょうだいしたところでありました。地元の意向を尊重するという県の姿勢に、私は大変共感を覚えるところであります。

 ちなみに二本松市では、平成9年に地元石井地区の住民で構成をする水を守る住民の会が結成をされ、同年2月、県知事及び二本松市長あてに建設反対の陳情書が提出され、平成15年、二本松市議会が建設計画中止を求める意見書を県知事に提出、また平成17年には産廃最終処分場設置に関する環境影響評価準備書についての公聴会が開催をされ、公述人全員が反対の意見を述べたところであります。明確に、地元の自治体も住民も、議会も専門家も反対の意思を表明しているわけであります。私は、さらにもう一度原点に立ち返ってこの産廃計画を見直す必要があると考えております。

 産廃処理トラブルの有名なケースとしては、香川県、瀬戸内海にある豊島において、昭和50年ごろより豊島総合観光開発という業者が産業廃棄物処分場を建設すべく、豊島住民の反対を押し切って香川県が設置許可を出したところ、地元住民に全国平均4倍以上の発生率でぜんそく患者がふえ、ようやく平成2年になって、兵庫県警が豊島総合観光開発を産業廃棄物処理法違反で摘発をするわけですが、このように、産廃問題を単なるビジネスの問題、単なる金もうけの好機ととらえる、モラルのかけらもない悪質な業者が存在してきたことは紛れもない事実であります。もちろん、すべての業者が悪質だとは申しませんが、このように行政と住民を食い物にする悪質な産廃業者も存在してきたのであります。

 そこで、県は、産業廃棄物最終処分場の設置許可に当たり、設置予定者の社会的信用を考慮に入れているのかお尋ねをいたします。

 次に、軽油引取税についてであります。

 軽油引取税は、昭和31年に道路整備を目的として定められた目的税であり、ここ数年、260億円前後で推移し、総県税収入割合の12%前後を占める貴重な道路特定財源であります。

 しかし、以前から軽油に灯油やA重油をまぜたいわゆる不正軽油が各自治体で問題となっております。不正軽油は、硫酸ピッチの不法投棄やディーゼル車の排出ガスの有害物質を増加させて大気汚染を引き起こすなど、環境面において大きな社会問題となってきましたが、その目的は軽油引取税の脱税であり、道路財源の確保を阻害するものであります。

 また、こういった不正軽油の製造業者も他県には存在するということでありますが、そこで本県における不正軽油の現状と課題についてお尋ねをいたします。

 また、本県における不正軽油対策とその成果についてもお尋ねをいたします。

 次に、市町村の財政問題についてであります。

 本県の平成19年度市町村普通会計当初予算総額は7,418億1,101万5,000円であり、対前年比で87億1,084万6,000円、1.2%の増であるものの、依然として地方財政を取り巻く状況は厳しいわけであります。

 前埼玉県志木市の市長だった穂坂邦夫氏は、その著書「市町村崩壊」の中で、「都道府県と市町村の権限が最終的にすべて国に帰属する現行の制度こそが、地方の創意や工夫を消失させ、非効率性と形骸化を生んでしまった」と痛烈にこれらの改革の必要性を訴えております。

 また、国際的に活躍する経営学者ピーター.ドラッカーは、「マネジメントとは物事を正しく行うことであり、リーダーシップとは正しいことをすることである」と書いています。まさに今の時代には、地方行政にはマネジメント、つまり正しい経営感覚が求められ、地方政治にはリーダーシップ、新しい時代を創造していく力が求められているのだろうと思います。北海道夕張市の財政破綻はショッキングな出来事でありましたが、本県にも厳しい財政状況を抱える市町村があり、それぞれの自治体は毎年血のにじむようなぎりぎりの運営を強いられているのが現状であります。

 そこで、県は市町村の平成19年度普通会計当初予算についてどのように分析をしているのかお尋ねをいたします。

 さて、昨年、総務省の自治財政局財務調査課主催による新しい地方財政制度研究会が開催をされ、昨年の12月、その報告書の中で、地方自治体財政破綻時の再建法整備についての検討が進められ、財務情報の積極的開示や新たな財政指標の導入などが提言に盛り込まれたところであります。

 もっとも、全国一律の財政基準をつくることには到底無理があるとの批判や、公営事業の性質上、やむを得ず赤字になるケースも多々見られること、また借金漬けの状態ながらも、今は何とか生き延びている地方の現状に対する具体的な手だては何も含まれていないのではないかという厳しい指摘もあったわけですが、6月14日の参議院総務委員会では、地方分権の推進や6団体の意見を反映すること、監査制度の充実強化に努めることを定めた本法に対する附帯決議がなされ、これらの議論を踏まえて、15日、参議院本会議で成立した地方公共団体の財政の健全化に関する法律は、自治体財政を評価する指標の1つに連結実質赤字比率を加えることとされ、朝日新聞の記事による試算によりますと、普通会計決算ベースでは赤字の自治体は24、しかし、これに公営事業会計を連結すると、実に164の自治体が赤字という試算結果が出たそうであります。

 そのほかの指標として、実質赤字比率、実質公債費比率、そして公社や第3セクターを含む実質的負債による将来負担比率などがあり、これらのうち1つでも基準値をオーバーすると財政健全化計画の策定が義務づけられ、さらに深刻な財政状況になると、国の指導、関与のもとで厳しい財政再生計画を自治体は歩むという事態になっていくことになります。

 そこで、県は今回成立した地方公共団体の財政の健全化に関する法律をどのように受けとめているのかお尋ねをいたします。

 次に、地上デジタル放送についてであります。

 本県におきましては、平成17年12月にNHKが、平成18年6月に民放4局が福島市笹森山の中継局から放送を開始いたしました。同年12月には会津若松市の中継局から放送が開始され、本年12月には浜通りにおいても放送が開始される予定であるなど、放送エリアは今後順次拡大され、平成23年7月には現行のアナログ放送は終了するとされております。

 地上デジタル放送は、高精細の画像と高品質の音声によるハイビジョン放送が楽しめるだけではなく、テレビをインターネットに接続することで、将来的にはだれもが情報通信社会の恩恵を享受することのできる、家庭における身近な情報基盤として活用が期待をされております。県民にとってテレビ放送は、娯楽、教養・文化、災害などに係るさまざまな情報を得る上で欠くことのできない、最も身近な情報媒体であります。

 しかし、本県は広大な県土と山間地域を抱える地理的特性を有し、アナログ放送においては、地理的要因により電波が遮られ、辺地共聴施設によりテレビ放送を視聴している世帯が多数存在しているわけであります。このような本県の現状を見ると、地上デジタル放送の新たな難視聴地域が発生することのないよう、中継局などが適切に整備される必要があると考えますが、地上デジタル放送への円滑な移行のため、県はどのように取り組んでいくのかをお尋ねいたします。

 次に、農村女性の支援についてであります。

 昨年6月の農林水産省経営局普及・女性課の調査資料によりますと、福島県における農村女性の起業数は324件で全国6位とのことでありました。これは誇りにしていい順位であり、県としても一層の支援が求められるところであります。

 この調査は、昨年1月に、全国にある農業普及指導センターの協力のもと、農林水産省が実施をしたものであり、それによると、全国の農村女性の起業は、平成16年度の調査では8,667件、平成17年度の調査では9,050件と4.4%増加しており、地域の農産物を利用した食品加工と朝市などの販売、流通がほとんどであるということであります。販売金額は、年間売り上げ高が300万円未満である、いわゆる零細規模が半分以上でありますが、その一方で1,000万円以上の売り上げがある団体も13%前後あるということで、今後の農村地域活性化の観点からも大いに期待をされるところであります。

 そこで、県は、こういった農村女性が取り組んでいる農産物の直売や加工販売に対し、今後どのように支援をしていくのかお尋ねをいたします。

 次に、道路行政についてであります。

 昨年11月の定例会において、我が会派の渡部譲議員が道路特定財源の一般財源化について代表質問をいたしました。佐藤知事は、「地方の道路整備の実情に十分配慮をし、道路整備のための財源として確保するとともに、地方公共団体への配分の割合を高めるなど、地方における道路整備財源の充実に努めるべきである」と答弁をされました。

 昨年5月に国会で成立した行政改革推進法第20条において、道路特定財源を一般財源化していくことが前提となったわけでありますが、まさか本気でこれをもって政府は財政再建の一助としていくつもりなのでしょうか。これは全く本来の趣旨から外れた運用であり、地方の切り捨て、そして何より納税者をばかにした話ではないかと首をかしげるばかりであります。

 ここ福島県においては、道路整備促進に対する県民ニーズは、まだまだどの市町村に行っても高いものがございます。したがいまして、本県の経済、産業、観光振興の観点からも、道路特定財源制度は維持すべきものであると考えます。ただ、置き去りにされつつある今の地方の悲痛な叫びが今の政府に届くかどうかは甚だ疑問ではありますが、県は道路特定財源制度見直しの動きに対してどのように国に働きかけていくのかお尋ねをいたします。

 この財政の厳しい時代、公共土木事業に厳しい県民の目が向けられているこの時代だこそから、私は今後、地方自治体における道路行政は戦略性やテーマを持って推進していくべきであると考えております。

 さて、県道岳温泉線は、夏は安達太良山への登山客、冬はあだたら高原スキー場への観光客が利用する、二本松市の観光戦略において大変重要な路線でありますが、道路の勾配やカーブが急であることから、冬期間に車両が立ち往生するなど、円滑な交通に支障を来しております。

 そこで、県道岳温泉線の整備をどのように考えているのかお尋ねをいたします。

 次に、屋上緑化についてであります。

 環境先進国であるドイツのカールスルーエ市を中心とした、ドイツの南西地方バーデン・ビュルテンベルク州では、伝統的に建物の屋上、壁面緑化が盛んであります。これらの建物は、都市の温暖化防止や省エネに効果があると言われ、特に環境汚染対策や国民全体の環境の意識が高まりを見せた1980年代に大きく注目を浴びたと言われております。

 建築物緑化のメリットですが、屋上や壁面を植物でカバーをすると高い遮熱効果が期待でき、結果として夏季の建物内部の温度上昇を抑えることができるとともに、冬は保湿効果により暖房使用を軽減することができることなど、建築物の運用に係る省エネルギーや二酸化炭素排出量の削減などの環境対策上の大きな効果が期待をできます。

 また、興味深いことに、植物コーティングをされた建物は、直射日光や紫外線にも効果を発揮し、雨による防水層の劣化をも軽減させる効果があると言われております。年間を通してのコンクリート及び防水層の急激な温度変化を抑制するために、建築物の耐久性向上にも寄与するそうであります。また、昆虫や小鳥の都市部における貴重な生息場所、いわゆるビオトープとしての役割も期待をされております。

 そこで、今後、県有建築物について屋上緑化や壁面緑化を活用した環境対策を積極的に進めていくべきと考えますが、県の考えをお尋ねいたします。

 最後に、有害図書類の指定についてであります。

 県では本年3月に、青少年をめぐる新たな課題に対応するため、福島県青少年健全育成条例を改正し、この7月から施行することとしておりますが、有害図書類の指定要件についても見直しをしたと聞いております。

 また、先月の会津若松市における県立高校生徒の母親殺害事件を契機として、本条例に基づき、各地方振興局に対し、残虐性の高い本やDVDについても選定をするよう指示を出したとの新聞報道もあったところでありますが、そこで県は今後有害図書類の指定についてどのように取り組んでいくのかをお尋ねいたしまして、私の質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)



○議長(遠藤忠一君) 執行部の答弁を求めます。

   (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 本田議員の御質問にお答えいたします。

 環境行政につきましては、議員からも名前が出ましたが、先般、元アメリカ副大統領アル・ゴアが地球温暖化の危機を正面から訴えた映画「不都合な真実」を鑑賞し、環境がいかに大事であるか、また1人1人が環境の大切さに気づくことが重要であるかを改めて痛感いたしました。また、鑑賞者からも同様な感想を伺いました。

 私は、人類を初めあらゆる生物の存在の基盤である地球の資源・環境は有限であり、また欠くことのできないものであるとの認識から、健全な経済の発展を図りながら、大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会経済システムから脱却し、健全な自然循環が保たれた、自然と人が共生する環境への負荷の少ない循環型社会を構築することが何よりも重要であると考えております。

 また、尾瀬や猪苗代湖に代表される本県の緑豊かで美しい自然は、県民、さらには国民共有の財産であり、この重要な財産の恩恵をこれからも享受するとともに、この恵み豊かな自然環境を次の世代の子供たちに福島に生まれてよかったと思える姿のままで残していくことが重要であると考えております。

 福島県といたしましては、これまで全国初となる水環境悪化の未然防止を目的とした猪苗代湖等水環境保全条例の制定や、うつくしま水との共生プランの策定とそれらに基づく具体的な施策の実施など、全国的にも先導的な取り組みを行ってきたところであります。

 今後は、環境問題が地球規模で深刻化していることから、これらの取り組みに加え、循環型社会の構築をより一層促進するため、県民、事業者、民間団体などのあらゆる主体と連携しながら地球温暖化対策等に取り組み、「人にも自然にも心暖かな、思いやりが息づく県づくり」を環境面からも確実に実現できるよう積極的に取り組んでまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁させます。

   (総務部長穴沢正行君登壇)



◎総務部長(穴沢正行君) お答えいたします。

 本県における不正軽油の現状につきましては、現在、県内で不正軽油を製造している施設及び業者は確認されておりませんが、県外において製造された不正軽油が県内の運送業者などに販売されていることが確認されております。

 不正軽油が県内に出回ることは、軽油の正常な流通を阻害するとともに、本県の軽油引取税収入を減少させる大きな要因となることから、不正軽油製造施設を県内に設置させない監視体制の強化と県外から流入する不正軽油の排除が課題であると考えております。

 次に、本県における不正軽油対策につきましては、まず不正軽油製造施設の設置を未然に防止するため、警察、消防、環境部門などの関係行政機関と民間団体で構成する福島県不正軽油対策会議のネットワークを通じて積極的に情報収集に努めるとともに、これらの関係行政機関と連携して立入調査を実施しております。

 また、県外から流入する不正軽油を排除、防止するため、関係都道府県とも連携した積極的な軽油の抜き取り調査により、不正軽油を捕捉し、その製造者を突きとめる調査を実施するとともに、県内の不正軽油購入者に対しては、直接訪問により不買指導を徹底して行っております。この結果、大半は正常な軽油を購入するに至っており、これが本県の軽油引取税の収入にも反映されておりますことから、相当の成果が上がっているものと考えております。

 次に、県内市町村の平成19年度普通会計当初予算につきましては、各市町村は、総人件費の抑制や普通建設事業の見直しなど厳しい歳出削減に努めておりますが、全体としての予算規模は前年度比で1.2%増加しております。これは、社会保障関係経費の増加や団塊の世代の大量退職に伴う退職手当の増加、公債費の増加といった義務的経費の増加等によるものであり、財政の一層の硬直化が進んでおります。

 一方、歳入面においても、税源移譲や景気回復により地方税収は増加しているものの、地方交付税の削減等により財源不足が見込まれることから、財政調整基金の取り崩しを余儀なくされた市町村が8割を超えるなど、市町村財政を取り巻く環境は一段と厳しい状況にあるものと考えております。

 次に、地方公共団体の財政の健全化に関する法律につきましては、自治体財政の評価に当たり、普通会計に加え、公営企業会計や第3セクター等の収支を含めた連結決算の考え方や、将来の負担までも取り入れた指標を導入するとともに、これらの財政情報の徹底した開示を通して、財政悪化を早期に防止し、自主的な改善努力を促そうとするものであります。この法律は、厳しい財政状況にある自治体に対して一層厳格な対応を迫るものでありますが、住民の理解と協力を得ながら、財政の早期健全化を図る上で大変意義深い法律であると受けとめております。

 県といたしましては、市町村に対して、法の趣旨を十分に踏まえた取り組みを促すとともに、必要に応じ是正策検討への助言を行うなど、県内市町村財政の健全化に向け積極的に支援してまいる考えであります。

   (企画調整部長秋山時夫君登壇)



◎企画調整部長(秋山時夫君) お答えいたします。

 地上デジタル放送につきましては、電波の有効利用等を目的に国策として導入が決定されたものであり、県といたしましては、デジタル化によって新たに視聴できない地域が発生することのないよう、国及び放送事業者に対し、中継局の計画的な整備を要請しているところであります。

 今年度におきましては、過疎・中山間地域等の辺地共聴施設における受信状況などの実態を調査することとしており、その結果を放送事業者が行う今後の整備に反映されるよう強く要請するとともに、引き続きデジタル化の進状況を注意深く見守っていく考えであります。

   (生活環境部長阿久津文作君登壇)



◎生活環境部長(阿久津文作君) お答えいたします。

 大熊町小入野地内のダイオキシン類土壌汚染対策につきましては、ダイオキシン類対策特別措置法に基づき、既に対策地域の指定を行ったところであり、現在、県において、大熊町を事業主体とする公害防止事業として、汚染土壌の除去を主とする対策計画を策定中であります。この対策計画に基づく事業の実施については、年内の着手が見込まれるところであります。

 なお、この事業にかかる費用については、土壌汚染の原因が特定されていることから、公害防止事業費事業者負担法により汚染原因者に求償することとなります。

 今後とも、大熊町と緊密な連携を図り、技術支援を行うなど、対策事業が円滑に進むよう努めてまいる考えであります。

 次に、二本松市五月町地内の産業廃棄物最終処分場設置計画につきましては、設置予定者から提出のあった事前協議書を昨年4月に書類不備により返戻をしております。

 次に、設置予定者の社会的な信用につきましては、その設置許可に当たり、禁錮以上の刑に処せられた者や生活環境の保全を目的とする法令に違反した者、また事業を的確にかつ継続して行うに足りる経理的基礎を有しない者など、適切な業務運営が期待できないことが明らかな者については、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき審査をし、許可を与えないこととしております。

 次に、有害図書類の指定につきましては、本年3月に青少年健全育成条例の改正を行い、指定要件として新たに著しく自殺または犯罪を誘発し、その健全な育成を阻害するおそれのあるものを追加するとともに、残虐な内容のゲームソフト等についても包括的に指定できるよう、団体指定制度の対象としたところであります。

 今後は、これまでの有害指定のほとんどを占めている著しく性的感情を刺激するおそれのあるもののほか、著しく粗暴性、残虐性を助長するおそれのあるもの、さらには今回指定要件に追加した著しく自殺または犯罪を誘発するおそれのあるものについて、青少年健全育成審議会部会に諮問するとともに、団体指定制度の活用を図りながら有害図書類の指定を行うなど、引き続き青少年を健全に育成するための環境整備に積極的に取り組んでまいる考えであります。

   (農林水産部長木戸利隆君登壇)



◎農林水産部長(木戸利隆君) お答えいたします。

 農村女性が取り組んでいる農産物の直売や加工販売につきましては、地元で生産された新鮮な農産物等が直売所で販売され、また加工用として利用されていることなどから年々増加しております。

 このため、県といたしましては、直売所において消費者のニーズにこたえられるよう、多品目生産や農薬の安全使用などの指導をきめ細かく行うとともに、農業短期大学校において研修体制を強化し、農村女性がみずから高度な加工技術や商品化等に取り組めるよう支援をしております。さらに本年度は、農村女性を中心とした広域的な組織化の動きもあることから、その設立を支援するなどして、直売や加工販売が拡大されるよう、関係機関.団体と連携し、取り組んでまいる考えであります。

   (土木部長秋元正國君登壇)



◎土木部長(秋元正國君) お答えいたします。

 道路特定財源制度につきましては、道路整備が不十分な地方の状況を勘案し、道路整備の財源として確保することを基本に、補助事業における補助率のかさ上げや地方公共団体への配分割合を高めるなどして道路整備財源の充実に努めることを国の施策等に対する提言・要望活動における最重点事項として、関係省庁等に強く提言、要望したところであります。

 県といたしましては、道路整備に対する県民のニーズは依然として高く、地域の特色を生かした活力ある県づくりを推進し、安全で安心な県民生活を支える上で道路整備は必要不可欠であることから、その財源の充実に向けて、引き続き国に対して関係団体とともにあらゆる機会をとらえて強く働きかけてまいる考えであります。

 次に、県道岳温泉線につきましては、岳温泉からあだたら高原スキー場に至る、二本松市の観光振興等を支援する重要な道路であると考えております。このため、特に冬期間、安全で安心な交通に支障を来している一部ヘアピンカーブ区間について、平成17年度から測量や調査を行い、整備計画を策定したところであります。

 今後は、この計画に基づき、関係機関との調整を図り、整備を進めるとともに、残る区間につきましては、利用状況を踏まえながら、現道の安全・安心の確保に努めてまいります。

 次に、県有建築物の屋上緑化や壁面緑化を活用した環境対策につきましては、これまでにふくしま海洋科学館、橘高等学校等において実施してきたところであります。昨年度、福島県環境共生建築計画・設計指針を策定し、環境負荷低減技術の1つとして屋上緑化等を盛り込んだところであります。

 今後は、この指針に基づき、自然と共生する環境負荷の少ない社会の形成に取り組むため、屋上緑化等の採用に向けた技術的検討を含む建築物の総合的な環境対策を全庁的に組織した県有建築物保全推進連絡会議などを通じ、積極的に進めてまいる考えであります。



○議長(遠藤忠一君) これをもって、本田朋君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。14番桜田葉子君。(拍手)

   (14番桜田葉子君登壇)



◆14番(桜田葉子君) 自由民主党、桜田葉子です。

 我が県のすばらしい自然環境を代表する、尾瀬を中心とした尾瀬国立公園が間もなく誕生いたします。6月の初め、東京都銀座のソニービル前にミズバショウが植えられ、木道が設置され、「尾瀬の木道を歩いてみませんか」という問いかけが書いてありました。わずかな空間ですが、心に潤いをいただいたような思いでした。人通りの多い都会の交差点で紹介されていた、その福島県のすばらしい自然をいつまで残すことができるでしょうか。

 地球温暖化に関する科学的知識を政策決定に当たる政治家や官僚に提供するための国連の組織IPCC、気候変動に関する政府間パネルが、第4次評価報告書をことしの2月から5月にかけて相次いで発表いたしました。過去100年間で、地球は0.74度暖かくなり、海面は17センチ上昇したばかりでなく、最近10年間だけで気温が0.3度、海面は3.1センチ上昇し、地球温暖化の影響が加速度的に大きくなっており、このまま化石エネルギーに依存した経済成長を続ければ、今世紀末には気温が2.4度から6.4度上昇すると予測しています。

 ことしの2月2日には、IPCC作業部会参加メンバーを中心とした日本の科学者たちが「気候の安定化に向けて直ちに行動を」と題した科学者からの国民への緊急メッセージを発表しております。そのメッセージは、「地球上の各地の生態系は、こうした急激な変化に順応することができず、死滅のリスクにさらされる生物種がふえる。このような事態は人類生存の危機であり、そうした未来を子供たちに残してはいけない。京都議定書で約束した6%の削減の達成は、低炭素社会の実現に向けたほんの最初の1歩である。私たち国民1人1人が、自分の生活を見直し、温室効果ガスの低減のために何ができるか考え、行動することを改めて呼びかけたい。今行動を開始すれば、子供たちと人類の未来を守ることができる」と訴えています。

 6月上旬にドイツで開催されました主要国首脳会議においても、京都議定書後の対応として、2050年まで温室効果ガスの排出量を少なくとも半減させることを真剣に検討することが宣言に盛り込まれ、国際政治の舞台でも地球温暖化対策が最大の課題となっています。

 福島県では、平成8年3月策定したアジェンダ21ふくしまを初めとして昨年導入した森林環境税まで、さまざまな面から地球温暖化対策に取り組んできておりますが、今回のIPCCの報告や主要国首脳会議の動向を踏まえて、福島県としても考えを新たにして地球温暖化対策に取り組んでいくことが必要であると考えます。

 ことし生まれる子供たちが43歳となる2050年までに温室効果ガス排出量を半減しなければならないというほど、今、政治・行政が最優先で取り組まなければならない差し迫った課題となっている地球温暖化対策について、県の施策の中でどのように位置づけて取り組んでいくのか、知事の考えをお答えください。

 平成18年3月に改定された、2010年まで温室効果ガス8%削減を目標とする福島県地球温暖化対策推進計画の案に対する意見募集にも、5名の方から意見が寄せられただけで、平成16年度の県内の二酸化炭素の排出量も1990年基準年を30%以上上回っており、県民1人1人が問題の重大さを認識しているとは言えない状況にあります。

 平成11年、温室効果ガス8%削減を改めて目標に掲げた福島県地球温暖化防止対策地域推進計画を策定してからこれまで、県は温室効果ガス排出量の削減にどのように取り組んできたのか、その結果、県内における温室効果ガス排出量はどのように推移してきたのかお答えください。

 さらに、2010年までにどのようにして温室効果ガス排出量8%削減を達成するのか、今後の方策をお答えください。

 IPCCの報告の中で、二酸化炭素排出削減への貢献が可能な部門として農業部門のバイオエネルギー利用が挙げられています。世界的にも農作物からのエタノールやバイオディーゼルの生産が進められ、国内でも菜の花プロジェクトやエタノールの原料としての転作米の生産に積極的に取り組んでいる県や市町村があります。

 福島県でもバイオディーゼルの話題が聞かれるようになりましたが、他県に比べて積極的に取り組んでいるように感じられないのが実情です。地球温暖化対策として、農業部門におけるエネルギー作物の生産を積極的に進めていくべきと考えるのですが、県の考えをお答えください。

 また、循環型水田農業であり低コスト、低エネルギー栽培とも言える冬期湛水と不耕起栽培を組み合わせた水稲栽培の話題が新聞でも見られるようになり、県内でも既に取り組んでいる人もおりますが、県としての取り組みはなされていないように思われます。地球温暖化対策に貢献する冬期湛水と不耕起栽培を組み合わせた水稲栽培の推進について、県はどのように考えているのかお答えください。

 京都議定書における日本の二酸化炭素排出量の削減目標6%のうち3.8%は森林により吸収するとして、国においては、京都議定書森林吸収目標の達成のため、昨年度の補正予算も含め、約23万ヘクタールの追加整備に必要な予算765億円を措置し、森林整備に関する予算を大幅に増額しております。これまでの長年にわたる木材価格の低迷で、手入れがされない森林がふえている状況から見れば大変喜ばしいことなのですが、森林所有者が補助残を負担できるのか、財政が厳しい中で県や市町村が対応できるのか、また高齢化等による林業従事者が非常に少なくなっている中で森林整備面積の確保が可能なのか、大変危惧されるところです。二酸化炭素吸収源となる森林の整備を行う林業従事者の確保についてどのように対応していくのか、県の考えをお答えください。

 また、県では平成15年12月に民有林30万8,000ヘクタールを二酸化炭素吸収源とする森林吸収源対策推進プランを策定し、地球温暖化対策の森林整備に取り組んできたところであり、平成18年3月改定の福島県地球温暖化対策推進計画では、国有林を含む65万ヘクタールの森林を二酸化炭素吸収源としておりますが、森林吸収源対策推進プラン及び福島県地球温暖化対策推進計画で二酸化炭素吸収源として考えている森林整備面積を確保するための方策と見通しをお答えください。

 木材価格が低迷し、森林からの収益が期待できない現状では、森林所有者が森林整備に経費をかけることは難しいと考えます。ことし2月以降のIPCCの第4次評価報告書以降、地球温暖化による危機が差し迫っていることがさまざまな研究機関から発表され、地球温暖化対策としての森林整備は、森林環境税を導入した昨年よりもさらに重要性を増しています。地球温暖化対策のためには、二酸化炭素吸収源としての森林の整備において森林所有者の負担をなくす方策を考えるべきと思うのですが、県の考えをお答えください。

 IPCCの報告では、建築部門の省エネルギーによる地球温暖化対策にも言及しています。県庁の庁舎も、冷暖房の温度管理を徹底して省エネルギーに努めているところですが、窓ガラス面積が大きいことから、窓際は夏は暑く、冬は寒いと聞いております。庁舎の窓ガラスに断熱シートを張るだけでも、冷暖房の効果は大きく違ってきますし、西庁舎の南側全面に太陽光発電パネルを設置することによって、電気代や冷暖房にかかる化石エネルギーを大きく低減することができます。県庁舎を初めとした県有施設や県の関連施設で率先して自然エネルギー利用と省エネルギー対策の見本を見せるべきと考えますが、県の考えをお答えください。

 福島県では昨年、住宅マスタープランを改定し、高齢社会に向けた多様な取り組みを推進しておりますが、マスタープランにある国土交通省住宅局の平成15年住宅需要実態調査によれば、高齢者等への配慮が最も不満の高い項目になっており、次に不満の高い項目が省エネ対策と断熱性や気密性となっています。福島県のような寒冷地の特色として、冬場の暖房した部屋と洗面所やトイレとの温度差で、お年寄りの場合、脳血や心臓麻痺による危険性が高まります。

 住宅マスタープランでは、過疎・中山間地域の主な施策の方向において、良質で快適な住まいづくりとして、冬場の低温に対応するため、二重サッシなどを導入した省エネ型の住まいづくりや伝統技術を生かした克雪住宅など、積雪に配慮した住まいづくり、まちづくりを推進しますとなっておりますが、高齢者が安心して安全に暮らせる住まいづくりばかりでなく、地球温暖化対策の観点から、全県下において住まいの断熱性の向上など省エネルギー化に積極的に取り組む必要があると考えます。県の対応方針をお答えください。

 合計特殊出生率が2006年に6年ぶりに上昇し、1.32となったという厚生労働省の人口動態統計が発表されました。福島県は少子化対策を重点施策に位置づけ、産み育てやすい環境づくりに力を入れるとしていますが、私は、より具体的な施策展開が必要と感じ、平成17年12月議会の一般質問で、自己負担となっている妊婦一般健康診査について、診査項目の統一と公費負担回数の増について市町村に働きかけ、費用補助もすべきであると質問いたしました。

 今年度から、妊婦健康促進事業により、第3子以降の妊婦健康診査費用について、市町村が通常受診回数15回のうち5回を超えて公費負担をした場合に、その超過負担分を県が補助することになったことは、命がけで出産に臨む女性にとって大変実感できる具体的施策であると評価をしたいと思います。

 しかし、看護師や助産師さんに会うたびに、妊婦健康診査の大切さを聞かされます。妊婦健康診査は、母体と子供の命をつなぐために、そして安心してお産に臨むために出産までに行える唯一の対策であり、命がけで出産する女性にとっては、第1子、第2子を安心して出産できてこその第3子です。第2子、第3子出産につながる少子化対策として、安心して出産できる環境づくりのため、妊婦健康診査促進事業の対象を第1子からとすべきと考えます。県の考えをお答えください。

 助産師さんはまた、出産直後の母親に対する心の支援の重要性も訴えております。三重県名張市が市内在住の乳幼児の母親を対象に実施したアンケート調査では、日常にストレスを感じている母親が68.4%、育児に自信が持てない母親が55%いたということです。

 私が初めて長女を出産し、病院から家に戻ったとき、無事に出産できた安堵感とうれしさとともに、夜になると泣いてばかりいる長女に大変不安を感じていました。家に戻ってから10日目に、出産した病院の助産師さんに家庭に訪問していただき、いろいろアドバイスをいただいたときの安心感は今も忘れることができません。母親の安心感が長女に伝わったのか、その夜から夜泣きをしなくなりました。

 何よりも、赤ちゃんと母体に関する専門知識を有する助産師の言葉が、出産直後の母親が持つ子育てに対する不安を取り除いてくれます。助産師等による全戸訪問を複数回実施することが、より具体的な少子化対策、子育て支援として有効な施策であると考えます。県の考えをお答えください。

 ことし4月から、10代の若者を中心にはしかの感染が広がり、国内の大学、高校など187校が休校し、学年、学級閉鎖を含めると252校、患者数は2,039人と報告があったと聞き、10代の子供を持つ母親として大変心配をしているところです。

 1989年から導入された三種混合ワクチンの副作用が問題となり、1993年に中止されたことで、その前後に生まれた世代ではワクチンの未接種者が多いと聞いております。また、1994年の予防接種法改正により、予防接種を受けなければならない義務規定から、受けるように努めなければならない努力規定に変わるとともに、集団接種から個別接種へと変わったことにより、予防接種をしていない人がふえていることも懸念されます。

 また、市で保健所を設置している郡山市、いわき市に比べ、県設置保健所管轄の接種率が低い傾向が見られます。1994年の予防接種法改正以降、接種率の向上に向け、県はどのように対応してきたのかお答えください。

 予防接種の普及で感染症の発生が著しく減少するとともに、副作用による健康被害が問題視されてきておりますが、予防接種を受けなければ、常にその病気にかかる可能性を抱えたまま生活することになります。今回の状況を見てもわかるとおり、感染症は一たん発生すればまたたく間に広がります。予防接種の重要性は今も変わっておりません。この機会をとらえて、予防接種の意義、重要性をさらに啓発し、子供たちや接種の機会を逃したままの人に予防接種を受けるよう啓発すべきと考えますが、県の考えをお答えください。

 最近、サルが頻繁に人里にもあらわれて田畑を荒らしています。これまでもさまざまな対策を行われてきましたが、農業とともに生きてきた農家が農業を続けることができなくなっているところもあります。

 福島県においても、個体数を維持しつつ、農作物などの被害軽減を図ることを目的とした福島県ニホンザル保護管理計画がことし3月に策定され、現在、対象地域の市町村において実施計画の作成に取り組んでいるところですが、福島市では桃やリンゴの果樹園における被害が大部分を占めており、特に被害の半分以上を占める桃は7月から収穫が始まることから、速やかな対応が求められます。

 県は、市町村が作成した事業実施計画と県が行う事業を取りまとめて県事業実施計画を作成するとなっていますが、市町村では福島県ニホンザル保護管理計画に基づく対策をいつから開始することができるのでしょうか。現在の状況と今後のスケジュールについてお答えください。

 また、実際の対策の実施は地域の猟友会が担うことになると考えられますが、猟友会も会員の高齢化と減少が進み、猟友会が全面的に対応できるのもあと数年という話を聞いております。ここ数年間で集中的に対策を進めることが必要であり、県の速やかで柔軟な対応を求めております。会員の高齢化と減少が進む猟友会の現状を踏まえ、今後ニホンザルの保護管理をどのように実施していくのか、県の考えをお答えください。

 私はこれまで、少子高齢対策を政治、行政最大の課題として、未来の社会を支える子供たちを健やかにはぐくむことが最大の高齢化対策であり、少子化対策の視点ですべての施策を展開すべきと考えて活動してまいりました。

 しかし、集中豪雨の多発や真夏日の増加など地球温暖化により、未来を担う子供たちを取り巻く環境が急激に悪化しています。ニホンザルの被害や感染症がふえていることにも影響しているのではないでしょうか。子供たちが生きる未来の環境を維持できるよう、地球温暖化対策に関する積極的な施策の展開をお願いいたしまして、私の質問を終わります。(拍手)



○議長(遠藤忠一君) 執行部の答弁を求めます。

   (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 桜田議員の御質問にお答えいたします。

 地球温暖化対策についてでありますが、ブラックホールの発見者である宇宙物理学者ホーキング博士が私たちの住む惑星地球の命に極めて警鐘を鳴らしているように、地球温暖化は人類を初めあらゆる生物の生存基盤をかつてないほど深刻な問題で脅かしております。地球規模の環境問題であると同時に、尾瀬や猪苗代湖に代表される本県の恵み豊かな自然を未来を担う子供たちや将来の世代に引き継いでいくためにも、緊急かつ真剣に取り組んでいかなければならない極めて重要な課題であると認識をしております。

 このため、福島県の重要施策として、これまでも地球温暖化対策推進計画に基づき、省エネルギー対策の推進、新エネルギー導入の推進、吸収源対策として森林の整備・保全及び環境教育.学習の推進を4つの柱として、その対策に取り組んできたところであります。

 今後は、来年から始まる京都議定書の第一約束期間に向け、温暖化対策のなお一層の強化が求められていることから、地球温暖化を止める知恵の環づくりキャンペーンやエコドライブ推進事業など新たな取り組みも加え、県民、事業者、市町村などあらゆる主体と連携を図りながら、温室効果ガス削減に向けた取り組みを一層推進してまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁させます。

   (生活環境部長阿久津文作君登壇)



◎生活環境部長(阿久津文作君) お答えいたします。

 温室効果ガス排出量削減の取り組みにつきましては、これまで節電やごみ減量化等を内容とする「エコライフ4つの心がけ」や環境家計簿の普及促進、「もったいない50」の実践、さらに地球温暖化防止活動推進センターなど関係団体との連携を図りながら、広く省資源.省エネルギーの取り組みを行うとともに、県みずからも1事業者としてふくしまエコオフィス実践計画を策定し、環境負荷低減に率先して取り組んできたところであります。

 なお、温室効果ガスの排出量につきましては、平成16年度は基準年度である平成2年度比で122.3%となっておりますが、平成12年度以降、毎年ほぼ横ばいで推移しており、前年度よりはわずかに減少に転じたところであります。

 次に、温室効果ガス排出量削減に向けた今後の方策につきましては、民生家庭、民生業務部門及び運輸部門の温室効果ガス排出量の増加が著しいことから、特にこれらの部門を対象とした具体的な対策の強化が急務となっております。

 このため、従来の取り組みに加え、市町村を初め地球温暖化対策地域協議会や地球温暖化防止活動推進センター等との緊密な連携のもと、家庭及び事業者を対象とした省エネルギーセミナー、地域の特徴を生かしたすぐれた温暖化防止への取り組み事例を広く公募し紹介する地球温暖化を止める知恵の環づくりキャンペーン、小中学校等が省エネルギー活動に取り組む福島議定書事業、エコドライブの普及を図るためのエコドライブ推進事業、さらには森林環境税などを有効活用した森林整備・保全など、目標達成に向け、具体的で実効ある対策を積極的に展開してまいる考えであります。

 次に、県有施設等での自然エネルギーの利用等につきましては、これまでも太陽光発電などの新エネルギーの導入を積極的に推進してきたところでありますが、今年度は新たに県有施設等の省エネ化を図るため、施設の省エネ化によって削減できた光熱水費で当該省エネのための工事費を賄うESCO事業の実現可能性調査を実施するとともに、昨年度策定した福島県環境共生建築計画・設計指針に基づき、計画的に既設県有建築物の環境性能診断を行うこととしております。

 次に、福島県ニホンザル保護管理計画に基づく対策につきましては、既に取り組まれている追い払い、電気牧さく、有害捕獲等に加え、市町村が実施計画を策定し、県との協議を経た後に個体数調整のための捕獲を新たに開始できることとなります。

 県といたしましては、現在、実施計画策定に向けた市町村への説明会を開催するとともに個別に助言を行っているところであり、7月以降、市町村から県への協議が行われ、順次新たな対策が開始される予定であります。

 次に、今後のニホンザルの保護管理の実施方法につきましては、狩猟者は野生動物の保護管理に重要な社会的役割を担っておりますが、近年、その高齢化と減少が進んでおり、その確保が喫緊の課題となっております。

 このため、県といたしましては、3月に策定した第10次鳥獣保護事業計画に基づき、市町村間の連携による捕獲体制の整備を図るとともに、猟友会等の関係団体の協力を得ながら、狩猟免許の取得促進や捕獲従事者の技術の向上を図るなど、狩猟者の確保及び育成に努めてまいります。

   (保健福祉部長赤城惠一君登壇)



◎保健福祉部長(赤城惠一君) お答えいたします。

 妊婦健康診査促進事業につきましては、母子保健事業は市町村の責任と判断で実施されておりますが、子育て支援の観点から、出産に係る経済的負担感がより大きい多子世帯に対し、県として支援を行うものであり、対象を第3子以降としたところであります。

 次に、助産師等による全戸訪問につきましては、母子保健法に基づき、市町村において育児上必要があると認めるとき、保健師等による出産家庭への訪問が実施されているところですが、訪問者や全戸訪問の必要性、訪問の回数等については実施主体の市町村において判断されております。

 県といたしましては、市町村の訪問事業は育児不安を解消するなど子育て支援として有効であると認識しており、事業が効果的に行われるよう、保健師、助産師等の専門性の向上を図るための研修会を実施するなどして、市町村母子保健サービスの推進に向けて支援してまいりたいと考えております。

 次に、予防接種率の向上につきましては、これまで実施主体である市町村に対し、予防接種の普及を目指した研修会の開催や感染症情報の提供を行うとともに、県民に対しましては、新聞、ラジオ等の広報媒体を活用した定期の予防接種の啓発を行うなど、接種率の向上に努めてきたところであります。

 次に、予防接種につきましては、感染症の蔓延防止の重要な対策の1つとして、医療機関や医師会などの関係機関と協力しながら市町村と連携し、定期の予防接種を受けるよう啓発に努めるとともに、予防接種を受けていない方などに対しては、感染のおそれや罹患歴等について、かかりつけ医に相談の上、適切に対応するよう勧めるなど、感染症予防の観点から周知を図ってまいります。

   (農林水産部長木戸利隆君登壇)



◎農林水産部長(木戸利隆君) お答えいたします。

 エネルギー作物の生産につきましては、バイオ燃料への利用により地球温暖化防止に寄与するとともに、将来的には農業の新たな領域を開拓する可能性を持つ分野であると認識しております。

 現在、国においては、サトウキビや小麦、米等の国産農産物を原料としたバイオ燃料について、生産コストの低減や燃料への効率的な変換技術の開発等に向けた実証試験に着手したところであります。

 このため、県といたしましては、農業総合センターにおいて、エネルギー作物としてのヒマワリの栽培技術の開発や農業用機械へのバイオディーゼル燃料の利用実証を行っているところであり、今後、国における国産バイオ燃料の生産拡大に向けた技術開発や実証試験の状況も注視しながら、エネルギー作物生産の取り組みについて検討してまいりたいと考えております。

 次に、冬期湛水と不耕起栽培による水稲の栽培につきましては、水田の耕起.代かきが省略できることから、作業機械の燃料の節約により二酸化炭素の排出が抑制されるものと考えられます。

 本県では現在、ふくしま型有機栽培等の技術開発試験において、冬期湛水と不耕起を組み合わせた栽培方式による雑草の発生抑制についての研究に取り組んでいるところであります。今後は、これらの研究結果を踏まえ、この栽培方式により課題となる土壌状態の悪化等による収量減少への対策について研究を進めてまいる考えであります。

 次に、林業従事者の確保対策につきましては、森林整備担い手対策基金を活用し、新規参入の促進や労働条件の改善を図るため、若年労働者等を雇用する森林組合等の認定林業事業体に賃金や社会保障費の一部を助成するとともに、福島県林業労働力確保支援センターが林業従事者に対して行う専門的知識や技術を習得するための研修に対しても助成を行っているところであります。

 今後も林業従事者の確保を図るためには、認定事業体等により安定的かつ計画的に森林の整備が継続されることが重要なことから、これまでの施策に加え、分散している森林施業地の集約化や、高性能林業機械と路網整備の組み合わせによる低コスト作業システムの普及、定着を推進してまいる考えであります。

 次に、二酸化炭素吸収源となる森林整備面積の確保につきましては、整備面積の目標を定め、重点地域を選定して計画的な森林整備の推進や保安林等の適切な管理、県産木材等の利用促進等により森林吸収源対策に取り組んできたところであります。

 平成17年度末の達成状況を試算すると、県内全域を対象とした福島県地球温暖化対策推進計画において、目標とする森林面積65万ヘクタールに対しては64万1,000ヘクタールとなっており、そのうち民有林の対策である森林吸収源対策推進プランでは、目標とする森林面積30万8,000ヘクタールに対して29万8,000ヘクタールとなっていることから、ほぼ目標の水準に達している状況にあります。

 次に、二酸化炭素吸収源としての森林整備につきましては、下刈り、間伐等の適切な森林施業を行うことが重要であり、福島県間伐等推進計画により、毎年度4,000ヘクタールを超える事業を実施してきているところであります。

 しかしながら、現行の事業においては、森林所有者の負担を伴い、森林整備が円滑に進まないことから、これまで森林所有者の負担軽減や全額公費による新たな制度の創設等を国に働きかけてきたところであり、今後とも機会があるごとに要請してまいりたいと考えております。

   (土木部長秋元正國君登壇)



◎土木部長(秋元正國君) お答えいたします。

 住まいの省エネルギー化の取り組みにつきましては、昨年度、住宅マスタープランをもとに策定した福島県住生活基本計画において、断熱材及び二重サッシの採用など省エネルギー対策を講じた住宅の比率を現状の21%から平成27年度までに45%とする目標を設定したところであります。

 これまで、各種講習会等を通しての啓発や、省エネルギー基準を満たす住宅について金融機関と金利優遇に関する協定を結ぶなど、その普及に努めているところであり、今後とも、地球温暖化の原因となる温室効果ガス削減のため、住宅の省エネルギー化に積極的に取り組み、環境に配慮した住まいづくりを促進してまいります。



◆14番(桜田葉子君) ニホンザル対策についてもう一度答弁を求めます。4番の2です。

 狩猟者の確保育成に努めるという答弁をいただきましたけれども、この福島県ニホンザル保護管理計画が策定されまして、現在も、そしてこれからも、現場での直接の対応は猟友会の皆さんです。この猟友会の方たちには経験や知識があります。そして、この猟友会の方たちがもう高齢化し、そして人数も少なくなってきております。ですから、今このときに積極的に対策を進めていかなければ、このニホンザル保護管理計画というのがなかなか私は進んでいかないのではないか、そして農業者が今数が少なくなっていく中で、農業とともに生きてきた農家の方たちが農業をやめなければいけない状況に、大変、生きていく糧を失いつつある方たちが多くなっております。

 そうした場合、現場の対応が猟友会の方たちです。狩猟者の確保育成とお話しいたしましたけれども、このことが大変難しいというふうに思っております。もっと危機意識を持たなければ進んでいかないのではないかと思っているところであります。もう一度答弁を求めます。



◎生活環境部長(阿久津文作君) 再質問にお答えをいたします。

 お話のように、猟友者の確保は喫緊の課題であります。厳しく受けとめておりまして、私ども現場での対応ができなくなるというようなことがないように、市町村や猟友会等、関係団体と連携して狩猟者の確保育成等に頑張っていきたいと思います。



○議長(遠藤忠一君) これをもって、桜田葉子君の質問を終わります。

 暫時休憩いたします。

   午後3時2分休憩

            

   午後3時23分開議



○副議長(渡部譲君) この際、私が議長の職務を行います。

 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。

 直ちに、質問を継続いたします。

 通告により発言を許します。12番立原龍一君。(拍手)

   (12番立原龍一君登壇)



◆12番(立原龍一君) 4月8日の福島県議会選挙におきまして、東白川郡から当選させていただきました県民連合の立原龍一でございます。初の登壇ということで大変緊張しておりますが、最後までよろしくお願いいたします。

 それでは、通告順に従いまして質問をさせていただきます。

 まず、定住・2地域居住の推進についてお伺いをいたします。

 2007年問題と言われる団塊の世代の大量定年が近づく中、都市と農山漁村における2地域居住のあり方は、日本人の価値観が多様化する中、都市住民の暮らし方や住まいの幅といいますか、考え方が広がっていく、そのことと農山漁村における地域社会の再生や維持とが結びついていく、定住・2地域居住を推進する上での基本的な考え方というのは、こういったことが大変重要になってくるのではないかと考えております。

 さて、県においては、今年度から定住・2地域居住のPRや情報提供のため、東京に開設した相談窓口の機能強化や誘導策としてのふくしまファンクラブの運営、受け入れ策としてのふくしまふるさと暮らし推進協議会の設置など、3つのテーマに重点的に取り組むアクションプログラムを策定したところであります。

 しかし、団塊の世代と言われる都市部の定年退職予定者などは、インターネットの2地域居住サイト、田舎暮らしの情報誌の充実などから、不動産業界などの空き家の物件探しから現地に入ってきております。そこでは、別荘感覚から田舎暮らしの農業体験、空き家のリフォーム、環境問題からふるさとづくりまで多様なライフスタイルを実現していこうとする2地域居住者の要望というものは、すべてがオーダーメード方式の傾向にあります。このため、NPO法人や地元市町村への相談件数がふえてきております。

 そこで、次の2点についてお伺いいたします。

 第1点は、定住・2地域居住者の受け入れ体制についてであります。

 データとしては少し古いのかもしれませんが、平成17年11月調査の内閣府世論調査報告書の中に都市と農山漁村の共生・対流に関する世論調査というのがあります。この中で、都市住民が2地域居住する際の問題点は何だと思うか聞いたところ、「都市住民を受け入れるサポート体制が整備されていない」を挙げた者の割合が35.3%と最も高く、次に「地域住民が都市住民の受け入れに消極的」というのが23.4%となっております。

 2地域居住が地域間競争となってくる中で、本県といたしましても、県内の7つの生活圏の持つ魅力というものを十分に発揮して、県と地域住民が一体となったサポート体制を整備する必要があると考えております。定住・2地域居住者に対して、地域の特性を生かしたきめ細やかな対応など、受け入れ体制の整備についてどのように取り組んでいくのか伺います。

 第2点、2地域居住者から定住者への誘導についてでありますが、定住については、先ほどの世論調査でも「都市住民が定住する仕事がない」と挙げた者の割合が54.0%と最も高く、定住は必ずしも退職者を対象としたものだけではなく、現役世代からの誘導にも対応していかなければならないと考えます。このため、2地域居住者の在宅での仕事に適応した通信インフラの整備、特に過疎・中山間地域では携帯電話がつながりにくいとか高速インターネット網に接続できないなどの通信基盤の整備が課題となっております。

 そこで、定住・2地域居住を推進するためには過疎・中山間地域等における情報通信基盤の整備が欠かせないと思いますが、県はどのように取り組んでいくのか伺います。

 次に、農業の経営安定対策についてお伺いいたします。

 一定の規模を備えた担い手への国の新たな補助制度である品目横断的・経営安定対策については、米、大豆等の土地利用型農業の経営の安定を図る上ではかなり有効な施策と言えますが、我が県においては必ずしもそうとばかりは言えないようであります。

 報道によれば、5月31日現在の国が公表した県内の加入者数は405軒と、東北地方の他県に比べ低調であり、米の生産調整との関係や時期柄の準備不足もあり、加入意欲が進んでいないように思われます。しかし、保険的な意味合いから申請するという農業従事者もおりますので、安定的な農業経営を続けていくためにはさらなる加入推進を図ることが必要であると思います。

 19年産の対象作物に対する申請期限が7月2日と間近に迫ってきております。残された期間の加入推進も含め、次年度以降の加入推進策の積極的な取り組みが必要であると考えます。

 そこで、次の2点についてお伺いいたします。

 第1点は、県は品目横断的経営安定対策の加入促進について今後どのように取り組んでいくのか伺います。

 第2点、加入申請した品目横断的・経営安定対策の対象となる集落営農組織が新たな担い手として将来にわたり発展していくためには、経営規模の拡大や農業機械、施設の整備などについても支援していく必要があると思います。品目横断的・経営安定対策の対象となる集落営農組織を育成するため、県はどのような支援策を講じているのか伺います。

 次に、過疎・中山間地においての小規模な農業の活性化について伺います。

 国による新たな補助制度である品目横断的経営安定対策が始まる中、高齢化が進み、農地が点在する阿武隈山地などの過疎・中山間地域の農業の活性化を図ることはなかなか容易なことではありません。こういった地域においては、単に生産のための集落営農ではなく、集落に住み続け、地域の営農や集落を維持していく、いわば国土形成に貢献するといった考え方が必要ではないかと考えております。

 このため、このような地域の農業活性化においては、既に平成12年度から中山間地域等の直接支払制度が始まっておりますが、園芸作物の生産振興や地元農産物の直売・加工などについても推進していくことが大変有効ではないかと考えます。県は、過疎・中山間地域における園芸振興や農産物の直売・加工の促進にどのように取り組んでいくのか伺います。

 次に、森林の整備についてお伺いいたします。

 本県の森林面積は97万ヘクタールであり、県土面積の約70%は森林であります。そのうち人工林の面積は34万ヘクタールであると言われておりますが、その民有林のうち約4割はまだ7齢級、35年生以下の若い森林で、枝打ちや間伐などの手入れが欠かせません。しかし、木材価格の低迷や担い手が育たないことから、森林の管理が十分行き届かなくなっております。

 このため、森林生産活動を停滞させないために、森林施業が行われている人工林や伐採林を整備し、森林の持つ多面的機能を発揮するため、平成14年度から実施されている森林整備地域・活動支援交付金は林業版の直接支払制度と言われており、人工林にとってはなくてはならない制度であります。しかし、既に当初の5カ年計画が終了し、林家としてはさらなる活動交付金制度の拡充が待たれるところであります。

 そこで、19年度から始まる新たな森林整備地域活動支援交付金制度においては、どのような地域活動が支援対象となるのかお伺いいたします。

 次に、平成18年度から始まった森林環境税の使い道について伺います。

 本県の森林環境税は、豊かな森林を県民共有の財産として保全し、健全な状態で次世代に引き継ぐため、県民1人1人が参画する新たな森林づくりに取り組む財源として導入されたものではありますが、その使い道は、森林環境の適正な保全、森林資源の利用促進、県民参画の推進、市町村が行う森林づくりの推進などがあります。

 そこで、次の2点についてお伺いいたします。

 第1点は、森林生産活動を停滞させないため、森林施業が行われている人工林や植林されないままに放置されている伐採林を整備し、森林の持つ多面的な機能を発揮していくためには、まずは公益性の高い水源区域の森林整備が必要であり、さらには雪害による倒木や間伐材の搬出支援のための作業路の整備についても森林環境税を重点的に配分すべきだと思います。県は、森林環境税を活用した水源区域の森林整備や作業路の整備をどのように推進していくのか伺います。

 第2点、市町村が行う森林づくりの推進ではペレットストーブの導入などが活発でありますが、外国産のストーブは単価が高く、ペレット燃料自体もまだ他の燃料と比べてランニングコストが割高であり、導入台数を多く見込めないのが現状であります。ペレットストーブを普及させることは、木質バイオマスエネルギーを活用した地球温暖化防止としての新エネルギー対策、さらには新たなペレット工場の誘致と大量消費によるペレット単価の圧縮につながるものと思います。

 そこで、県は森林環境税を活用したペレットストーブの導入をどのように推進していくのか伺います。

 次に、道路の交通事故危険箇所の対策についてお伺いいたします。

 地方の道路整備が依然としておくれている中、国は道路特定財源の一部を一般財源化する所要の改正を行おうとしておりますが、県の道路の予算の推移を見ますと、平成8年度のピーク時に比べ約半分に減少しており、依然として厳しい財政状況下にあります。このため、県内の道路整備については各路線の期成同盟会が要望を重ねているところでありますが、これらを緊急に整備するには財源が乏しく、優先順位が求められております。

 そこで、次の2点について伺います。

 第1点は、要望の中でも、特に交通事故が多発する交差点など危険箇所の対策については優先順位が高いのではないかと思いますが、県内にはどれほどの危険箇所が存在するのか、交通安全施設等整備事業計画における事故危険箇所の抽出基準と県内の指定箇所数について伺います。

 第2点、交通事故危険箇所の対策としましては、公安委員会が行う信号機や標識の設置のほかに道路管理者としての取り組みがあると思いますが、道路管理者としての取り組み箇所数と交差点改良などの具体的な取り組みの内容及び進状況について伺います。

 次に、中山間地域における国道、県道の整備について伺います。

 事故危険箇所に指定されていなくとも、阿武隈山地など中山間地域の道路においては、幅員が狭く、国県道であっても普通乗用車が交差できない箇所や見通しが悪い箇所など、安全でスムーズな交通に支障を来している場所は依然として多く残っております。

 一方、厳しい財政状況のもと、すべての未整備区間について、従来のような方法での取り組みでは道路整備は進まず、住民の要望にはなかなかこたえられません。このため、交通量や沿道の状況を踏まえた1.5車線的な整備も中山間地域においては有効な手段であると考えます。

 そこで、幅員が狭い、未整備となっている中山間地域における国道、県道の1.5車線的な整備の考え方について伺います。

 次に、福島空港の利活用促進について伺います。

 福島空港の利用者数は、福岡路線の休止もあり、厳しい状況が続いていますが、国際線の利用客は過去最高となりました。また、中国からの教育旅行の誘致や中国東方航空、アシアナ航空との協力の確認など、佐藤知事のトップセールスによる空港の利用促進活動に改めて敬意を表するものであります。

 さて、国は、地方空港の自由化に伴い、国際路線開設に関して、現在の認可方式を改め、届け出方式とする考えを示しました。飛行機の乗り入れは企業誘致と同じであり、着陸料や空港ビルの施設の使用料など、乗り入れする空港会社の運航コストが下がれば新路線も出てくる可能性があるのではないかと思います。

 そこで、次の3点についてお伺いします。

 第1点は、県は着陸料の減免など航空会社への支援策についてどのように取り組んでいるのか伺います。

 第2点、将来にわたって安定的な空港の利用促進を図っていくためには、高校生や中学生の修学旅行による若い人たちの利用を促進していくことが必要であり、県では修学旅行に対して学校と福島空港間のバス代に対する支援事業を行っていますが、他の空港を利用している学校もあると聞いております。

 そこで、修学旅行での福島空港の利用状況と今後の利用促進策について伺います。

 第3点、航空会社は、料金の格安競争により、大型機よりコストの安い小型機の多頻度運航にシフトしており、騒音の少ないリージョナルジェットの登場や、パイロットと飛行機を共同で借りて、個々の会社の飛行機として運用する借り上げ機の運航が国内でも始まりました。

 一方、航空業界においても、団塊の世代の大量退職によるパイロット不足が懸念されることから、今後のパイロットの需要はますます高まるものと思います。福島県におきましても、福島空港の新たな利活用策として、県は民間事業者によるパイロット養成事業を受け入れる方針を決定し、誘導路の整備や住民への説明会を開催していると聞いております。これは、福島空港の持つ力を十分に活用した新たな企業誘致ではないかと考えております。

 そこで質問いたしますが、福島空港で民間事業者が実施するパイロット養成事業の概要と進状況についてお伺いいたします。

 これで私の質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)



○副議長(渡部譲君) 執行部の答弁を求めます。

   (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 立原議員の御質問にお答えいたします。

 定住・2地域居住の推進につきましては、先日も南会津町で開催した移動知事室において、2地域居住の方から、奥会津の魅力や古民家をもっと再生活用できないかなど、熱のこもった具体的なお話を直接伺ってまいりました。こうした定住・2地域居住を希望する皆さん1人1人のさまざまな思いや要望を受けとめ、地域の文化や慣習を理解し、進んで溶け込んでもらえるようなきめ細かな対応が必要であろうと考えております。

 そのためにも、定住・2地域居住者と地域間での相談や調整を担う方々の役割が極めて重要であると考えております。実際に、民間団体の方々や市町村の熱意、努力により、円滑に受け入れが進み、活性化につながっている地域もあると聞いております。今後、地域の特性を踏まえつつ、受け入れに携わる方々との連携を密にして、ふくしま定住・2地域居住推進アクションプログラムに基づき、データベースの構築を初め空き家住宅の活用や情報通信基盤の整備などを推進し、より円滑に受け入れがなされるよう努めてまいる考えであります。

 その他の質問につきましては、関係部長から答弁させます。

   (企画調整部長秋山時夫君登壇)



◎企画調整部長(秋山時夫君) お答えいたします。

 定住・2地域居住を推進するための情報通信基盤につきましては、携帯電話やインターネットサービスが人々の日常生活に溶け込んでいる今日、過疎・中山間地域等においても重要な社会インフラとして早急に整備される必要があるものと認識しております。

 このため、県といたしましては、事業者による整備が容易に進まないこれらの地域につきましては、携帯電話通話エリアの拡大や光ファイバー通信基盤の整備を積極的に支援しているところであります。

 今後とも、定住・2地域居住を推進するためにも、整備主体である事業者に対し継続して事業展開を促すとともに、市町村との連携を密にしながら整備促進に取り組んでまいる考えであります。

   (農林水産部長木戸利隆君登壇)



◎農林水産部長(木戸利隆君) お答えいたします。

 品目横断的経営安定対策につきましては、市町村やJA等関係機関と連携し、認定農業者等の意向確認を行うとともに、集落座談会等、あらゆる機会をとらえて加入誘導を図ってきたところであります。加入受け付けを開始した4月の段階では、田植えの準備等により加入申請が少ない状況にあったため、田植えが一段落した今月に入ってからは、市町村、JA等と一体となり、重点的に加入意向者を戸別訪問するなど積極的に誘導を図っているところであります。

 今後とも、認定農業者の育成や集落営農の組織化を進めるとともに、経営規模要件を満たすための農地の利用集積などの支援を行い、より多くの農業者が加入できるよう積極的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、品目横断的経営安定対策の対象となる集落営農組織につきましては、経営面積が原則20ヘクタール以上であり、経理の一元化や5年以内の法人化などの要件を満たすことが必要であります。

 このため、県といたしましては、経理ソフトの導入や複式簿記研修などを支援する集落営農担い手組織育成事業により特定農業団体等の設立を支援しております。さらに、農地の集積を進めるための地域ぐるみ農地集積事業や、大豆や園芸作物等の生産拡大や品質向上を図るために必要な機械や施設を整備する戦略的産地づくり総合支援事業などを活用しながら、集落営農組織が地域農業を支える担い手組織となるよう積極的に支援しているところであります。

 次に、過疎・中山間地域における園芸振興等につきましては、農家数の減少や担い手の高齢化が進行する中、地域の農業の持続的な発展を図る上で極めて重要であると認識しております。

 このため、パイプハウスや種苗の導入等を支援する戦略的産地づくり総合支援事業等により、夏季冷涼な中山間地域の特性を生かしたアスパラガス、リンドウ等の園芸作物の生産振興を図るとともに、農産物の直売・加工につきましては、直売所での多品目販売に向けた栽培指導や、農業総合センターにおける付加価値の高い加工品開発、加工販売に関する研修の充実などにより、過疎・中山間地域における農業・農村の活性化に取り組んでまいる考えであります。

 次に、新たな森林整備地域活動支援交付金制度の対象となる地域活動につきましては、自己所有森林の管理計画である森林施業計画の認定を受けていない民有林内において、林業事業体等が調査を行う森林情報の収集活動が1回に限り対象となります。さらに、森林施業計画の認定を受けている民有林内において、森林所有者等が実施する仮払いなどの施業実施区域の明確化作業及び歩道等の整備等が毎年支援の対象となります。

 県といたしましては、森林の管理意欲の喚起と計画的な森林整備の推進のため、制度の普及、指導に努めてまいりたいと考えております。

 次に、森林環境税を活用した水源区域の森林整備につきましては、すべての県民が将来にわたって森林の恵みを享受できるよう、手入れが行き届かず、水源涵養機能の低下が懸念される森林を対象に間伐を実施し、下層植生を回復させることにより森林の保水力を高めることが求められております。

 このため、水源区域の森林整備を森林環境基金事業の中核的な事業と位置づけ、平成18年度からの5カ年で9,000ヘクタールの整備を計画しており、本年度は約2,000ヘクタールを実施する予定であります。また、間伐材の搬出に必要な作業路の整備につきましては、水源区域を含めた民有林における整備に対し支援することとしており、本年度は7万2,000メートルを予定しております。

 次に、森林環境税を活用したペレットストーブの導入推進につきましては、これまで県有施設に率先導入するとともに、市町村の公共施設への導入やNPOとの協働によるペレットストーブの普及啓発活動を行っております。さらに、本年度は、一般家庭、事業所等の民間施設に対しても支援の対象を広げ、購入、設置に要する経費に対し助成を行うことといたしました。

 今後は、ペレット燃料の安定供給体制の確立を促進しながら、導入の推進に取り組んでまいる考えであります。

   (土木部長秋元正國君登壇)



◎土木部長(秋元正國君) お答えいたします。

 事故危険箇所の抽出基準につきましては、10年に一度の死亡事故が再び起きる可能性がある箇所、または幹線道路の平均事故率の5倍以上の事故率で事故が発生する箇所となっております。また、県内で指定された箇所数は、交差点部が42カ所、それ以外が18カ所の計60カ所となっております。

 次に、道路管理者としての取り組み箇所数につきましては、国管理道路が19カ所、県管理道路が37カ所の計56カ所となっており、それぞれの箇所の実情に応じ、交差点のコンパクト化やカラー舗装化、右折車線設置、さらに道路照明、視線誘導標及び歩道の整備などを実施しております。

 また、進状況につきましては、今年度末には44カ所において対策が完了する予定であり、残りの箇所につきましても、交通事故を削減し、安全な生活環境を確保するため、引き続き整備促進に努めてまいる考えであります。

 次に、1.5車線的な整備につきましては、中山間地域におけるそれぞれの道路の役割や現地の状況などを十分に調査した上で、既存の道路をできるだけ有効に活用しながら取り組んできたところであります。

 今後とも、比較的交通量が少ない道路について、道路の見通しを改善するための沿道の立木伐採やカーブミラーを設置するとともに、路肩の拡幅やすれ違い場所の設置などを行うこととしており、住民の方々との話し合いにより理解を得ながら、地域の実情に応じた道路整備を進め、より安全・安心の確保に努めてまいります。

   (空港担当理事佐々木宗人君登壇)



◎空港担当理事(佐々木宗人君) お答えいたします。

 航空会社への支援策につきましては、沖縄便の着陸料を6分の1に、その他すべての便の着陸料と停留料についてはそれぞれ2分の1に軽減しております。さらに、夜間駐機する場合の乗務員宿泊費及び交通費の一部助成や、国際線に就航する航空会社及び客席数が100以下の小型機のみを運航する航空会社に対して空港ビル施設使用料の一部を助成し、他空港との差別化を図り、路線の維持及び拡大に取り組んでおります。

 次に、修学旅行での空港利用につきましては、航空機を利用した県内の学校のうち、公立中学校の約7割、県立高校の約4割が福島空港を利用しており、今年度は私立学校や栃木県の学校等も含め130校が利用する計画となっております。

 県といたしましては、これまでの学校―空港間のバス代及び海外修学旅行に対する支援に加え、生徒全員が搭乗できない学校が出発日をずらして利用する場合の支援事業を本年度より開始したところであります。

 今後とも、修学旅行シーズンに合わせた機材の大型化や臨時便の運航を要望するとともに、支援制度の周知や他の空港を併用した利用の提案等を行い、一層の利用促進に取り組んでまいります。

 次に、パイロット養成事業につきましては、民間事業者が格納庫、エプロン等を建設するとともに、訓練用小型機を整備し、事業用操縦士の免許取得のための訓練を行おうとするものであります。

 県といたしましては、これまで関係市町村、地域住民への説明会を開催し、安全運航に万全を期すことはもとより、定期便の運航に支障のない時間帯で実施すること、訓練機は定期便に比べて低騒音で周辺への影響が少ないことなど、当事業に対する理解と協力を求めてきたところであります。現在、事業者においては、施設整備のための諸手続を進め、来年春の訓練開始を予定しており、それに向けて取りつけ誘導路を県が整備していくこととしております。



○副議長(渡部譲君) これをもって、立原龍一君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。46番中島千光君。(拍手)

   (46番中島千光君登壇)



◆46番(中島千光君) 公明党の中島千光でございます。通告順序に従い、早速質問をさせていただきます。

 初めに、地球温暖化対策についてであります。

 美しい海に囲まれた、南太平洋に浮かぶ人口1万人の国ツバルは、平均海抜2メートル以下の島国が、地球温暖化による海面上昇のため、水没の危機に瀕しております。さらに、2006年には北極圏の氷が溶け、そこに住むホッキョクグマが絶滅する可能性があることから、絶滅危惧種に指定されたところであります。

 遠い国の話だけでなく、日本国内でも、竜巻や集中豪雨、雪のない冬など、地球温暖化を予感させる出来事も見られるようになってきております。6月5日は世界環境デーであり、この地球規模の問題を解決するかぎは私たち1人1人の手中にあることを自覚し、地球の未来を明るいものにしなければなりません。

 未来学者のヘイゼル.ヘンダーソン博士は、「シンク.グローバリー、アクト・ローカリー」、いわゆる地球的に考え、地域で行動するという言葉を述べられております。今こそ、県民にとって1人1人が地域を、地球を守るという考えを持つことが大事であると思います。

 そこで、地球温暖化防止につながる県民意識改革への取り組みについて知事の考えをお尋ねします。

 次に、環境配慮契約法についてであります。

 政府調達の温暖化対策とも言える環境配慮契約法が今国会で成立したところであります。同法により、国みずからが物品やサービスを購入する際、価格だけでなく、温室効果ガスの排出削減効果も考慮して契約を結ぶという義務づけであります。具体的には、電気や公用車の購入、省エネルギー改修、省庁の設計などの契約が対象となり、契約実績は毎年公表されます。

 そこで、環境配慮契約法の成立を受けて、県は今後どのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 次に、尾瀬国立公園についてであります。

 既存の国立公園から独立し、単独の国立公園になるのが初のケースとなる尾瀬地域に、環境省は去る6月5日、尾瀬国立公園の詳細なエリアと公園設計の案を公表したところであります。公表によれば、7月4日まで一般から意見を募集し、本県を初め関係4県、関係機関と協議し、7月中に中央環境審議会に諮問、答申を得るとしております。尾瀬国立公園が誕生することにつきましては、県民からも熱い期待が寄せられているところであります。

 そこで、尾瀬国立公園誕生を契機として、県はその保護と利用及び情報発信などに対し、具体的にどう取り組むのかお尋ねします。

 次に、津波対策についてであります。

 自然災害の中で最も被害が大きいのが地震によるものでありますが、そこに地震によって引き起こされる津波への対策が重要であると思われます。

 県では、津波に対する住民意識の高揚を図ることを前提に、本県周辺海域で発生する可能性が高い地震が引き起こす津波による浸水範囲や被害想定の調査を実施したところであり、最も被害の大きい明治三陸タイプの地震の場合、県内では最大で死者464人、負傷者2,645人、建物全半壊4,778棟の被害が予測されることが明らかになったことであります。

 そこで、浸水範囲や被害想定の調査結果を踏まえ、津波防災対策にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 次に、医師不足対策についてであります。

 現在、だれもが安心して医療を受けられる体制づくりが求められているところであります。

 そこで、以下の点につきお尋ねします。

 まず第1に、深刻化する小児科医、産科医不足に対処するため、国が進めている拠点病院への集約化・重点化について、本県は、県小児科・産科地域医療確保方策検討会からことし2月に提言を受け、これを県の現時点での考え方として厚生労働省に提出しているところであります。

 そこで、小児科・産科地域医療確保方策検討会の提言を踏まえ、県は集約化・重点化について今後どのように取り組むのかお尋ねします。

 第2に、県立医科大学医学部卒業生の県内定着の方策について、医科大学は来年度の推薦入学者を2倍程度にふやすことを検討していると聞き及んでおります。医科大学に推薦入学される方については、地域医療への情熱を持った方であろうと考えますが、県立医科大学医学部卒業生の県内定着をさらに促進するためには、推薦入試の拡充に加え、県内定着を目的とする奨学金制度が有効であると考えます。

 そこで、県立医科大学医学部生を対象とする奨学金制度の創設についてどのように考えているのかお尋ねします。

 次に、女性医師支援についてであります。

 昨年12月からことし1月にかけて、福島医大と県医師会、県が初めて行った女性医師のアンケートによると、もとの職場に同じ身分のまま復帰できるのは半数、休職後は約3割が勤務先を変え、約1割は降格されたり非常勤となってもとの職場に戻っていたとの回答を得たことが報道されておりました。こうした中、国の中期的な対策として、新卒医師の3割を占める女性医師のために院内保育所の整備などが挙げられております。

 そこで、離職した女性医師がふえていると言われておりますが、女性医師の復職支援について県はどのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 また、子供を持つ女性医師の職場環境の改善に向けた取り組みについて県の考えをお尋ねします。

 次に、小児救急電話相談事業♯8000についてであります。

 県は、子供の急な発熱やけがなどについて、保護者からの電話相談に専門の医師や看護師が対応する本事業をこの7月に導入するとの方針を明らかにしております。これまで公明党県議団として、早期導入に向けた努力をしてまいったところでございます。

 そこで、小児救急電話相談事業について県民への周知をどのように行うのかお尋ねします。

 次に、がんに負けない社会づくりについてであります。

 がんに負けない社会づくりを目指し、国においてはがん対策基本法を制定したのを受け、6月15日にはがん対策推進基本計画を閣議決定したところであります。

 そこで、がん対策推進基本計画では、5年以内にがん診療連携拠点病院に放射線治療が実施できる体制の整備と、主治医以外の医師の助言が受けられるセカンドオピニオンの環境整備を進めるとしております。がん対策基本法及び国のがん対策推進基本計画を踏まえ、県の今後のがん対策の取り組みについて考えをお伺いします。

 次に、農業の振興についてであります。

 国はことし4月から、品目横断的経営安定対策、米政策改革推進対策、農地・水・環境保全向上対策の3つの対策を内容とする経営所得安定対策をスタートさせ、これまでの農政を大きく転換しております。

 我が党においては、農業の担い手に対する経営安定のための交付金法などの農政改革3法が施行されることを受け、国会議員を先頭に全国で農業フォーラムを開催し、去る5月13日に会津若松市で、関係者から品目横断的経営安定対策の対象となる担い手の条件緩和や零細農家への支援などの切実な御意見、御要望を受けたところであります。本県においても、この農政の転換期に当たり、本県の実情に沿った農業振興を図っていくことが強く求められております。

 そこで、県は、国の農政改革を踏まえ、本県農業の振興にどのように取り組もうとしているのかお尋ねします。

 また、農業白書の食料・農業・農村の動向によると、2005年の全国の耕作放棄地は5年前に比べると13%増加しております。中山間地を多く抱える本県においても増加傾向にあり、全農地の14%に当たる2万2,000ヘクタールが耕作放棄地となっております。私は、農業・農村の多面的な機能を確保する上で、耕作放棄地対策を積極的に進めるべきと考えております。県は、耕作放棄地対策にどのように取り組もうとしているのかお尋ねします。

 次に、過疎対策についてであります。

 国土交通省は、昨年4月の時点で、過疎地に指定されている全国775市町村を対象に、集落の将来予想をアンケート形式で実施したところでありますが、その結果、県内対象23市町村の1,567集落のうち、今後存続できなくなる可能性のあるのが41集落あり、進行に歯どめがかからない状態にあると見ております。

 そこで、県は、過疎対策の中で定住・2地域居住推進施策をどのように位置づけ、取り組もうとしているのか、考えをお尋ねいたします。

 次に、特色ある学校づくりについてであります。

 福島県学校教育審議会は、県立高等学校全日制普通科の通学区域について、現行の8学区を撤廃し、全県一学区とする最終答申をまとめたところであります。

 今回の学区見直しの答申は、各学校が特色ある学校づくりを進める中で、学区制を撤廃すれば選択の幅が広がること、普通学科以外は1学区制であることなどの理由で行われたわけですけれども、一方で都市部の高等学校と中山間部の高等学校との間に格差が生じないかとの懸念もあります。1学区制の導入の議論はこれからと聞いておりますが、私は、1学区制の是非にかかわらず、各県立高等学校が特色ある学校づくりを進めることが重要であると考えております。

 そこで、県立高等学校の特色ある学校づくりについてどのように取り組んでいこうとしているのか、県教育委員会の考えをお尋ねします。

 次に、教員の資質向上についてであります。

 小中学校に副校長などのポストを新設し、教員の事務負担を軽減する一方、教員免許に10年ごとの更新制を導入し、更新を義務づけるなどの教育改革関連法案が6月20日に成立いたしました。

 教育改革関連法案制定は、昨年改正された教育基本法の理念を具体化する第1歩となり、時代の要請に即した教育を可能とするため、教員に常に一定の能力と新しい知識を育てる仕組みづくりが始まったと言ってもよいと思います。いつの時代でも、子供の健全な成長を促すためには教員の資質向上が重要であります。

 そこで、県教育委員会は教員の資質向上のために今後どのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 次に、少年法改正についてであります。

 少年非行の低年齢化や複雑多様化に司法はどう対処すべきか、5月25日に成立した改正少年法は、触法少年、いわゆる14歳未満で犯罪を犯した少年に対する新たな対応を決めたところであります。これによって、触法少年による凶悪犯罪に対処するための手続が整備され、刑事司法の新たな局面が開かれ、非行少年と直接かかわる警察を初め少年の保護に携わる関係者の今後の努力を見守っていきたいと考えております。

 少年事件に関しては、本年5月14日、大阪高裁において、犯人グループの1人とされた少年の取り調べには、自白は取調官の誘導がうかがわれ、信用性に疑いがあると判断されたことがニュースとして報じられましたように、少年は心身が未成熟であることから誘導されやすく、迎合しやすいなどの傾向があるため、少年の取り調べに当たっては個々の少年の心情に配慮することが大変重要であると思います。

 そこで、少年の取り調べに対する県警察の考え方についてお伺いし、私の質問を終わります。(拍手)



○副議長(渡部譲君) 執行部の答弁を求めます。

   (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 中島議員の御質問にお答えいたします。

 地球温暖化防止に関する県民意識改革についてでありますが、私は、地球温暖化が人間の活動によって排出される温室効果ガスにより引き起こされていることから、県民1人1人が日ごろの生活様式を見直し、地球、そして子供たちの未来に思いをはせ、地球環境を守るために何ができるのかをみずからに問いかけ、具体的な行動に移すことが何よりも重要であると認識をしております。

 本県は、いよいよ単独の国立公園となる尾瀬や4年連続水質日本一の猪苗代湖に代表される恵まれた自然環境を有し、子供たちを初め地域住民を対象に実施しているせせらぎスクールの参加者数が10年連続日本一になるほか、全国に先駆けてもったいない運動が県民主体の取り組みとして県内各地において展開されるなど、県民の環境保全意識は極めて高いものがあります。

 今後、地球環境温暖化対策についても、小中学生等が省エネルギー活動に取り組む福島議定書事業の実施や環境教育.学習プログラムの活用などを通じ、家庭や学校、地域や職場などあらゆる主体との連携を図りながら、県民の地球環境に対する意識の醸成に一層努めてまいりたいと考えております。

 次に、県における農業の振興についてでありますが、本県農業は、WTO農業交渉、日豪EPA交渉等の国際化の動きが加速する中で、農業従事者の減少や高齢化などが一層進み、農業産出額が年々減少するなど大変厳しい状況にあると認識をしております。このため、本年度より開始された国の経営所得安定対策に的確に対応するとともに、県内各地域の気象や立地条件を生かした稲作、園芸、畜産等の複合経営が多いという特徴を踏まえ、施策を進めていくことが極めて重要であると考えております。

 福島県といたしましては、ふくしま食・農再生戦略を積極的に進めるため、去る6月3日に、私も参加して、多くの子供や県民の皆さんとともに県産イチゴふくあや香を使ったロールケーキづくりを行い、ふくしま食と農の絆づくり運動をスタートさせたところでございます。

 また、私が先日、大阪や札幌の卸売市場を訪れた際には、本県産の農産物について高い評価を受けてまいりました。今後は、この評価にこたえられる園芸産地の育成強化を図りながら、みずからが先頭に立って戦略的な流通販売を進めるなどにより、農業者が意欲とやりがいを持って取り組める農業の実現に向け積極的に取り組んでまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁させます。

   (総務部長穴沢正行君登壇)



◎総務部長(穴沢正行君) お答えいたします。

 県立医科大学医学部生を対象とする奨学金制度につきましては、一定の期間、県内の特定の医療機関に勤務することを返還免除の条件とする奨学金制度は、県内の医師不足対策に有効であると考えられることや、国の新医師確保総合対策により認められた医学部定員増の条件として、増員後の定員の5割以上の者を対象とする奨学金の設定が求められていることから、現在、医科大学とも調整を図りながら、具体的な内容について検討しているところであります。

 現在の検討案においては、月額23万円程度の第1種を10人程度、月額10万円程度の第2種を35人程度の貸与枠とすること、入学時に入学金に相当する額を加算すること、返還を免除する勤務年数を第1種は9年程度、第2種は6年程度とすることとし、平成20年度の学生募集に反映できるよう、この制度に係る条例案を9月定例会に提出してまいりたいと考えております。

   (企画調整部長秋山時夫君登壇)



◎企画調整部長(秋山時夫君) お答えいたします。

 過疎対策につきましては、過疎地域におけるコミュニティーや農山村の持つ多面的・公益的機能が急激に弱体化している状況にあり、過疎地域の有するこうした機能を保全し、持続可能な地域社会づくりを推進していくことが急務であると認識しております。このようなことから、地域社会を守り、地域を支える担い手を確保していくことが不可欠であり、定住・2地域居住の推進は有効な施策であると認識しております。

 県といたしましては、ふくしま定住・2地域居住推進アクションプログラムに基づき、各種媒体を利用した情報発信や体験ツアー等の誘導策の実施など、過疎地域の市町村や民間団体等と連携を密にし、それぞれの地域の特性に応じたきめ細かな取り組みを推進してまいります。

   (生活環境部長阿久津文作君登壇)



◎生活環境部長(阿久津文作君) お答えいたします。

 環境配慮契約法につきましては、国等が需要者側として、環境性能のすぐれた製品、庁舎、サービスなどを積極的に選択することにより、温室効果ガス等の排出削減を図り、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築に寄与しようとするものであります。

 これまで県におきましては、ふくしまエコオフィス実践計画に基づき、環境に優しい製品の購入等を積極的に推進するなど環境負荷低減に取り組んでまいりました。今後は、環境に配慮した契約等についても、国における基本方針の策定状況等を踏まえ、本県の自然的、社会的特性等を考慮しながら適切に対応してまいりたいと考えております。

 次に、尾瀬国立公園につきましては、本県を代表する自然の宝庫であり、適正な保護と賢明な利用が調和した国立公園としていくことが極めて重要であると考えております。

 このため、新たに編入される会津駒ケ岳及び田代山、帝釈山地域の適正な保護に向けた自然環境調査や、高齢者や体の不自由な利用者にも配慮した歩道のバリアフリー化などの施設の整備を行うとともに、将来を担う子供たちが尾瀬の豊かな自然を体験しながら自然保護の重要性を学べるような取り組みを進めてまいる考えであります。

 今後、統一のロゴマークを8月中にも制定するほか、編入区域を含む新たなDVDやパンフレットを作成し、さまざまな機会をとらえて貴重な国民資産である尾瀬の魅力を全国に発信していく考えであります。

 次に、津波防災対策につきましては、住民の円滑かつ迅速な避難を確保することが極めて重要であることから、沿岸自治体の参画のもと、津波の浸水範囲や被害想定等に関する調査検討を行い、その調査結果を示したところであります。

 今後は、昨年12月に沿岸自治体や防災関係機関の職員を対象として実施した実践的なハザードマップ作成講習会などを踏まえ、沿岸自治体により津波避難計画や津波ハザードマップが早期に作成されるよう、必要な助言等を行うなど積極的に支援をしてまいる考えであります。

   (保健福祉部長赤城惠一君登壇)



◎保健福祉部長(赤城惠一君) お答えいたします。

 小児科等の集約化、重点化につきましては、県全体の医師不足に加え、特に深刻化している小児科及び産科医の実情を踏まえ、これまで公的病院への医師派遣など医師の確保に取り組んできたところであります。

 こうした厳しい状況のもと、限られた医療資源を有効に活用するという観点から、医療機関のネットワーク化や診療機能の役割分担などを図るという基本的な考え方についての提言を小児科・産科地域医療確保方策検討会から受けたところであります。

 今後は、病院と診療所との連携や助産師の活用など具体的な役割分担や連携体制について、平成20年度を初年度とする新しい医療計画の策定に向け積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、女性医師の復職支援につきましては、出産や育児等を理由に休職、離職をした医師の再就業に当たり、研修による支援が重要であると考えております。

 このため、県といたしましては、今年度から新たに県内の臨床研修病院の協力を得て、再就業に必要な臨床研修等を行う女性医師再就業支援事業を実施することにより、女性医師の離職防止と復職の支援に取り組んでまいります。

 次に、職場環境の改善につきましては、昨年実施した県内の女性医師へのアンケート調査から見ても、女性医師が仕事を続ける上で最も必要なこととして保育施設の整備が挙げられております。このようなことから、仕事と家庭の両立を支援するため、これまでの病院内保育事業に対する助成に加え、今年度から県立医科大学附属病院の院内保育所において新たに開始する24時間保育に対して助成を行ってまいります。

 今後とも、保育サービスの充実やフォーラムの開催等による職場内の意識改革に向けた取り組みなどにより、女性医師が継続して勤務ができるよう、職場環境の改善に努めてまいりたいと考えております。

 次に、小児救急電話相談事業、いわゆる♯8000につきましては、一般電話や携帯電話から専用短縮番号♯8000を押すことにより、夜7時から翌朝8時まで、保護者等から子供の急病などに対して相談を受け、その対処方法等のアドバイスを行うものでありますが、7月下旬からの実施を予定しており、多くの県民の方々に利用していただきたいと考えております。

 このため、県及び市町村のホームページや広報誌などによる広報活動はもとより、乳幼児健診の機会を活用するとともに、医療機関や医師会など関係機関等の協力もいただきながら県民への周知に努めてまいります。

 次に、がん対策につきましては、がん対策基本法及びがん対策推進基本計画に基づき、がん患者の方々やがん医療関係者から御意見を伺い、本県のがん医療の実情を踏まえながら、本年度中に福島県がん対策推進計画を策定してまいります。

 計画では、がん予防及び早期発見の推進や放射線療法、化学療法を専門的に行う医療従事者の育成、治療の初期段階からの緩和ケアの提供、さらにはがん医療に関する情報提供体制の整備等について検討し、がんによる死亡者数の減少とがん患者、家族の方々の苦痛軽減や療養生活の質の向上を目指し、がん診療拠点病院と連携しながら総合的ながん対策の推進に取り組んでまいりたいと考えております。

   (農林水産部長木戸利隆君登壇)



◎農林水産部長(木戸利隆君) お答えいたします。

 耕作放棄地対策につきましては、関係機関.団体との連携のもと、福島県遊休農地活用に関する基本方針を策定し、耕作放棄地の発生防止と有効活用に向けた地域の多様な取り組みを支援しているところであります。

 この結果、耕作放棄地につきましては、中山間地域等直接支払制度を活用した集落ぐるみの協定に基づく発生防止、自給飼料確保も兼ねた牛の放牧による利活用、さらには遊休桑園を復旧してのソバやアスパラガス栽培など多様な取り組みが行われております。

 今後とも、地域の実情に応じたきめ細やかな耕作放棄地対策に取り組んでまいる考えであります。

   (教育長野地陽一君登壇)



◎教育長(野地陽一君) お答えいたします。

 県立高等学校の特色ある学校づくりにつきましては、生徒1人1人の能力や可能性を最大限引き出すとともに、夢や希望を実現することができる学校づくりを行うことが重要であると考えております。

 このため、各学校が、校長のリーダーシップのもと、明確なビジョンをもとに育成すべき生徒像を明らかにし、生徒がみずからの生き方を主体的に考え、自己の進路希望を実現することができるよう、生徒の能力・適性や興味・関心を踏まえたカリキュラム編成の工夫を通して特色ある学校づくりを行えるよう取り組んでまいる考えであります。

 次に、教員の資質向上につきましては、教員に求められている資質として、児童生徒に対する教育的愛情や教科等に関する専門的知識、豊かな人間性、社会性といったものが重要であることから、初任者研修や10年研修などの基本研修において実践的な指導力と使命感を養うとともに、企業体験や社会奉仕体験などを通して教員としての幅広い知見を得させる取り組みを行っております。

 今後は、今日的な課題に対応するため、カウンセリング研修や情報教育に関する研修を充実させるなどして、教員のさらなる資質向上に取り組んでまいる考えであります。

 なお、教員免許更新制の導入に関しましては、さまざまな負担の軽減が図られた上で、教員の資質向上に資するものとなるよう国に求めてまいる考えであります。

   (警察本部長久保潤二君登壇)



◎警察本部長(久保潤二君) お答えいたします。

 少年の取り調べにつきましては、単に犯罪行為の責任や処罰を求めるものではなく、少年の健全育成や再犯防止、少年自身の立ち直りのために、犯罪の原因、動機、事案の真相等を解明し、個々の少年に最も適切な処遇を講じることを目的としております。そのためには、心身ともに成長期にある少年の特性や心情を理解した上で、供述の任意性や信用性の確保に十分配慮することが必要であると考えております。

 県警といたしましては、改正少年法の趣旨、内容を職員に周知徹底するとともに、今後とも少年の取り調べに当たっては、少年の人権、特性、心情等に十分配慮し、次世代を担う少年の健全育成と再犯防止を進めていくこととしております。



○副議長(渡部譲君) これをもって、中島千光君の質問を終わります。

 本日は、以上をもって議事を終わります。

 明6月27日は、定刻より会議を開きます。

 議事日程は、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第18号までに対する質疑であります。

 これをもって、散会します。

   午後4時43分散会