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長野県 松本市

平成29年  6月 定例会 06月14日−04号




平成29年  6月 定例会 − 06月14日−04号









平成29年  6月 定例会



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          平成29年松本市議会6月定例会会議録

                 第4号

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             平成29年6月14日 (水曜日)

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               議事日程(第4号)

                     平成29年6月14日 午前10時開議

 第1 請願の取下げについて

    請願第1号 中山間地地域活性化の拠点となる長野県梓川高校の存続・発展と少人数学級の導入を求める意見書を県知事に提出するよう求める請願(継続審査中のもの)

 第2 市政一般に対する質問

 第3 議案に対する質疑(議案第1号から第20号まで)

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出席議員(31名)

      1番  今井ゆうすけ        2番  勝野智行

      3番  青木 崇          5番  若林真一

      6番  川久保文良         7番  吉村幸代

      8番  井口司朗          9番  上條美智子

     10番  田口輝子         11番  中島昌子

     12番  村上幸雄         13番  上條 温

     14番  小林あや         15番  上條俊道

     16番  犬飼信雄         17番  小林弘明

     18番  阿部功祐         19番  澤田佐久子

     20番  宮坂郁生         21番  忠地義光

     22番  芝山 稔         23番  犬飼明美

     24番  柿澤 潔         25番  宮下正夫

     26番  青木豊子         27番  近藤晴彦

     28番  南山国彦         29番  草間錦也

     30番  太田更三         31番  大久保真一

     32番  池田国昭

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説明のため出席した者

  市長        菅谷 昭   副市長       坪田明男

  総務部長      丸山貴史   政策部長      山内 亮

  財政部長      高野一司   危機管理部長    嵯峨宏一

  地域づくり部長   宮川雅行   文化スポーツ部長  寺沢和男

  環境部長      土屋雄一   健康福祉部長    樋口 浩

  こども部長     伊佐治裕子  農林部長      藤井卓哉

  商工観光部長    川上正彦   健康産業・企業立地担当部長

                             小林浩之

  建設部長      小出光男   城下町整備本部長  百瀬雅仁

  上下水道局長    守屋千秋   病院局長      斉川久誉

  教育長       赤羽郁夫   教育部長      矢久保 学

  行政管理課長兼平和推進課長    行政管理課法制担当係長

            市川英治             小西敏章

  秘書課長      羽田野雅司  政策課長      横内俊哉

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事務局職員出席者

  事務局長      麻原恒太郎  事務局次長     逸見和行

  議会担当係長    住吉真治   主査        金井真澄

  主任        高橋千恵子  主任        永原浩希

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               本日の会議に付した事件

 議事日程(第4号)記載事件のとおり

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                                午前10時開議



○議長(上條俊道) おはようございます。

 現在までの出席議員は31名でありますので、定足数を超えております。

 よって、直ちに本日の会議を開きます。

 本日の議事は、日程第4号をもって進めます。

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△日程第1 請願の取下げについて



○議長(上條俊道) 日程第1 請願第1号 中山間地地域活性化の拠点となる長野県梓川高校の存続・発展と少人数学級の導入を求める意見書を県知事に提出するよう求める請願の取り下げの件を議題といたします。

 長野県高等学校教職員組合松筑支部から提出され、教育民生委員会に付託の上、継続審査となっています請願第1号 中山間地地域活性化の拠点となる長野県梓川高校の存続・発展と少人数学級の導入を求める意見書を県知事に提出するよう求める請願については、提出者から取り下げたい旨の申し出があります。

 お諮りいたします。

 ただいま議題となっております請願第1号の取り下げの件につきましては、これを承認することにご異議ありませんか。

     (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(上條俊道) ご異議なしと認めます。

 よって、請願第1号の取り下げについては、これを承認することに決しました。

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△日程第2 市政一般に対する質問



○議長(上條俊道) 日程第2 昨日に引き続き市政一般に対する質問を行います。

 順次発言を許します。

 最初に、26番 青木豊子議員の質問を行います。青木豊子議員は質問者待機席へ移動してください。

 26番 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 おはようございます。

 3日目1番の質問に立ちました。会派、開明としての初めての登壇となります、青木豊子でございます。

 今回は、川久保文良議員、青木 崇議員、芝山 稔議員とともに質問させていただきます。

 まず、開明とは、「優れた洞察に基づいて積極的に新しい分野に取り組む」という意味を持ちます。私たちの会派は年齢層が幅広い利点があります。歴史を重んじながら、時代を先取りし、積極的に新しい分野に取り組んでいくために努力してまいりたいと思います。おつき合いのほどよろしくお願いいたします。

 それでは、一問一答方式にて、私見を交えながら質問させていただきます。

 さて、先ごろ市役所新庁舎の建設についての協議会で、建設候補地が現在地と示されました。過去の古い話ですが平成17年12月、私は、市長に「松本の宝は何ですか」という質問をしました。市長の答弁は、「松本の宝は市民です」と答えられました。私的には松本城でしたが、今回、その市民の心のよりどころである松本城の隣に松本の市民のための中枢機関である市役所を置く、大変理にかなったことであると私は思っています。そんなことから、心のよりどころである松本城に関係がある質問からさせていただきます。

 観光行政についてです。

 松本城を中心とした観光から、ポーターサービスについてお伺いします。

 2017年度の旅行者の口コミ評価をもとにしたトリップアドバイザーの旅好きが選ぶ外国人に人気の観光スポットランキングが発表されました。今回が9回目だそうですが、日本の観光地ベスト30の中で19位に松本城が堂々ランクインしました。ますます外国人に人気の松本城になりつつあります。

 さて、観光バスを利用する団体とは別に、JRや高速バス、あるいは飛行機といった公共交通で来訪される外国人観光客は、滞在用の大変大きな荷物を持って移動しています。

 先ごろ、松本城で外国人向けガイドをされているアルプス善意通訳協会の方にお話をお聞きしました。外国人観光客の方が駅前で荷物を預けたかったが、グループで来たためコインロッカーを利用することもできず、大変困ったということでした。身軽になって松本の市内を回遊できれば、こんな助かることはありません。そういった観光客に対して駅周辺で荷物を預かり、できれば宿泊施設に先行して届けてくれるという、ポーターサービスはできないかお伺いします。

 1問目の質問とさせていただきます。



○議長(上條俊道) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) 〔登壇〕

 お答えします。

 近年、松本市を訪れる外国人観光客は、議員ご発言のとおり、大幅に伸びているところでございますが、増加の要因としては、格安航空会社やオンライントラベルエージェントの台頭により、自分で航空券やホテルを手配し、大きな荷物を持って公共交通機関を乗り継ぎながら旅行する、個人旅行の増加が挙げられます。

 議員ご提案のポーターサービスにつきましては、こうした個人旅行者の利便性の向上や手ぶら観光による回遊性、また消費・滞在の伸びが期待できることから、非常に有効であるものと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 有効であるとお考えであるならば、早くやりませんか。

 国土交通省では、手ぶら観光の事業に対して設置費用の3分の1を助成するという事業を募集しています。募集期間は10月までです。この事業は、飯山市と長野市では既に行われておりますし、穂高駅では信州てぶら便という事業も取り組まれています。

 何か松本城がこんなにも人気があるのに、サービスにおくれをとっているぞと焦りを感じているのは私だけでしょうか。以前、宿泊業者からも手ぶらで観光の要望があったと聞いております。市としては、今後どのような対応が可能かについてお聞きします。



○議長(上條俊道) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) お答えします。

 ポーターサービスは、新たな取り組みであり、宿泊団体や民間事業者のビジネスとして展開されることが望ましいと考えますが、荷物の預かりスペース、管理、配送オペレーションの構築、コストなどの課題もございまして、他市の先進事例を調査しながら、まずは、ポーターサービスにつきまして研究してまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(上條俊道) 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 国は、手ぶらで観光というものを訪日外国人旅行者向けの世界最高水準のおもてなしと言っております。松本駅改札前の観光案内所では手狭ですし、荷物預かりもできそうにありません。そろそろ引っ越しされて、もう少し広いところに移るということも考える時期かと思っております。観光客の利便性、サービス向上に努めてもよい時期かと思いますので、これは要望とさせていただきます。

 次に、松本城の桜についてです。

 年々人気が高まる松本城の桜ですが、開花の時期に合わせてライトアップや夜桜会などのイベントも行われ、近年ますます人気の観光スポットとなりました。また、日本の春の風物詩である花見を見物するために、外国人観光客も多く訪れています。

 松本城の桜ですが、外堀のソメイヨシノは、昭和30年ごろ植えられたそうですが、寿命は60年ぐらいと言われています。そして、老木化が進んでいると思います。特に片端の桜はもっと早い時期に植えられていたので、もう倒れてしまった木もあり、かなりの老化が進んでいるように感じます。

 今後において、補植や植えかえ等の対応を考えていないか、見解をお伺いいたします。



○議長(上條俊道) 矢久保教育部長。



◎教育部長(矢久保学) お答えいたします。

 松本城の桜は、お城の風情ともマッチし、多くの市民に親しまれるとともに、外国人を含む観光客に大変人気の観光スポットとなっております。

 しかしながら、議員のご発言にありましたとおり、桜の老木化が進行している現状もございます。桜の補植や更新等に当たりましては、片端の堀や外堀を含みます松本城公園を中心とする一帯が国の史跡に指定されているため、文化財保護法に基づき文化庁の許可が必要となります。

 そのため、史跡の範囲内では植樹の際にも地面の掘削や根の成長が地下にある遺構に悪影響を及ぼす可能性が高いことから、現状では桜の補植や更新等の許可を得るのが困難な状況でございます。

 したがいまして、現在、史跡内にある桜につきましては、今後もできる限りの延命措置を図るよう努めるとともに、史跡に悪影響を及ぼさない緑化の方法等について、文化庁と検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 ご答弁いただきました。

 史跡を守ることと桜を見続けることは、将来的に相反していることがよくわかりました。そのためには、今ある桜をいかに延命するかしかないということも理解できました。

 「桜切る××、梅切らぬ××」というように、桜が沿道に伸びて人的被害になっても、桜の延命化には双方の理解の上にされなければならないということだと思います。

 そこで、今後においても松本城の桜はなくてはならないものです。松本城南・西外堀復元事業及び内環状北線整備事業の中で桜の植樹を考え、桜並木道も考えていかなければならないと思っておりますが、見解を伺います。



○議長(上條俊道) 百瀬城下町整備本部長。



◎城下町整備本部長(百瀬雅仁) 初めての答弁ですので、よろしくお願いいたします。

 お答えします。

 南・西外堀復元事業に伴う外堀外周への桜の植樹につきましては、史跡指定の範囲であることから、先ほど教育部長が答弁しましたとおり、難しい状況であります。

 次に、外堀復元事業と一体的に整備をする内環状北線整備事業の街路樹の選定につきましては、松本城の回遊性やまちづくりと一体となった景観形成を図るために、周辺の樹木との調和、季節感、地域の特性などを生かしたものにしたいと考えております。このようなことから、議員ご提案の桜の木は、市民の皆さんや観光客が見て季節を感じ、楽しんでいただける街路樹として条件が整った、魅力ある樹木の一つであると認識しております。

 今後は、緑化の指針や手引きであります「緑の基本計画」と「緑のデザインマニュアル」に基づき、地元の皆さんにご相談するとともに、松本市景観審議会に諮った上で、街路樹の選定をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 ありがとうございました。

 松本城に合う桜、最近は寿命の長い桜の品種もあると聞いておりますので、ぜひ研究していただきたいと思います。

 また、近年は夜の松本城にも人気が集まっています。ライトアップされたお堀とお城のコントラスト、何より人が少なくて静かで幻想的であるとツイートしている方もありますので、参考にしてください。

 次に、子どもの権利についてお伺いいたします。

 子どもを取り巻く環境について、質問いたします。

 まずは性被害についてです。

 子どもの権利には4つの権利があります。安心して生きる権利、豊かに育つ権利、自分らしく生きる権利、社会に参加する権利、これらの権利を脅かす事態が起きています。

 新しいところでは、登校時に起きた保護者会長による、まさかまさかの小学生連れ去り殺害遺棄事件、愛知県での小学校講師のわいせつ事件、また、県の子どもを性被害から守るための条例が成立した後では、2件の罰則規定を科した事件がありました。また、プライバシーを侵害するネット投稿などもあり、これらが思いもよらない身近な人の犯行であったことに驚きを隠せません。

 また、事件にはならなくても、泣き寝入りしてしまう事案も数多いと聞いています。これらの性的被害を受けた子供の気持ちは、はかり知れない痛みと化していますし、子供の夢を奪ってしまう事態ともなっています。

 こういった事件に対して、学校での取り組みについてお伺いいたします。



○議長(上條俊道) 赤羽教育長。



◎教育長(赤羽郁夫) お答えをいたします。

 議員ただいまご紹介いただきましたように、長野県では、社会環境の大きな変化の中で子供への性被害が増加していることから、平成28年11月に「長野県子どもを性被害から守るための条例」が制定されました。最近では、先ほどご紹介もありましたが、身近な大人が絡んだ事件としまして、教育関係者がかかわった事件も報道されています。中でも、千葉県松戸市における小学校の保護者会長が自校の児童をわいせつ目的で殺害した疑いがあるという事件では、その痛ましさ、深刻さに私も衝撃を受けました。地域で子ども見守り隊として活動されている方々の受けたショックはさらに大きなものがあったと、多くの方からお聞きしております。

 松本市では、今までと同様に地域や保護者の方々など多くの皆様のお力をおかりしながら、子供たちを性被害から守る取り組みを一層進めてまいりたいと考えています。

 さて、平成28年度松本市教育委員会に報告された学校外で発生しました不審者等の声かけ事案の件数は、7件ございました。このような事案に対しては、すぐさま警察に通報して連携を図りますとともに、学校からメール等で保護者に情報を流して注意喚起を行っております。

 また、学校内での取り組みとしましては、教師自身も研修を行うとともに、スクールセクハラの相談窓口を松本市全学校に設けております。担任の先生に相談することはもちろんですが、担任に話せない場合もありますので、保健室や校長室、職員室等に相談窓口を設置しまして、子供たちがいつでも気軽に相談し、声を上げることができるよう配慮し、環境を整えております。

 また、学校外では、「こころの鈴」や「まちかど保健室」等、松本市にはさまざまな相談窓口が設置され、一定の効果を上げています。同時に、このような相談窓口の周知にも力を入れまして、リーフレット等を子供たちに配布し、呼びかけをしております。

 以上であります。



○議長(上條俊道) 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 7件の報告があったとお伺いしました。

 先ほど述べられましたまちかど保健室では、平成26年3件、27年はなし、28年に1件の相談があったとお伺いしておりますし、こころの鈴では平成26年2件、27年2件、28年に1件の相談があったとお伺いしました。

 幼少の子供でしたら、知らずに被害に遭っていることもあります。そこで、身近な学校職員にこそ性被害の実情を知っていただき、子供が性被害に遭わないための方法、または遭ってしまった場合の対処法など、教育的指導の立場から研修会などを実施しているのかどうかお伺いいたします。



○議長(上條俊道) 赤羽教育長。



◎教育長(赤羽郁夫) お答えをいたします。

 まずは、教師自身の行動について見直すため、各学校では非違行為防止のための研修を行っております。わいせつ事案等に関しましても、過去の事例などからどのようなことについて気をつけたらよいか丁寧に議論するなどして、子供たちが嫌な思いをしないために、また意図せずに教師自身が加害者になることがないよう、自身を振り返る機会を設けております。

 また、性教育に携わる小・中学校養護教諭及び各学校の性教育担当教員の能力向上を目的としまして、外部の専門講師による市教育委員会主催の研修を毎年実施しております。ことしは、小・中学校における性教育指導法を中心とした講演会を予定しております。それらの研修を通しまして、被害を受けた子供にいち早く気づき、専門家を交えた対応が早期に始められるようにしていきたいと考えております。

 また今後は、日ごろからご協力をいただいております地域、保護者の皆様とともに、身近な大人からの性被害について認識を深め、子供を守る環境の整備をさらに進めてまいりたいと考えております。

 以上であります。



○議長(上條俊道) 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 ご答弁いただきました。

 ぜひその研修が全ての教職員に行き渡るようにお願いしたいと思います。

 さて、長野県民でありながら余り周知されておりませんが、長野県性暴力被害者支援センター「りんどうハートながの」というのがあります。これは、24時間ホットラインで専門の研修を受けた支援員が相談を受け、被害に遭われた方の意思に基づき、医療機関、弁護士、カウンセラーなどの関係機関と協力してワンストップで支援する、公的相談窓口があります。子供から大人まで相談に応じていますので、御承知おきいただきたいと思います。

 また、教師の研修に当たりましては、具体的な事例を聞きながら、詳しい専門家、特に産婦人科や警察などから実際に起こっている事例を聞くのもよいと思います。これは、ぜひ行っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に、離婚後の養育についてです。

 子供を取り巻く家庭環境です。女性が出産により会社をやめ、その後の離婚においては、就職先に恵まれず、子供を育てるための養育費が滞り、貧困家庭に陥るという状況を多く耳にしております。

 そこで、本市における親権のない親からの養育費が支払われているか否かの状況を伺います。

 また、日本のように、親権が片親に限られることにより、離婚後に子供は親権のない親に会えない事態もあります。離婚の理由により会わないほうがよい家庭もありますが、定期的に離婚後または別居中に子供を養育・監護していないほうの親が子供と面会等を行うこと、これは面会交流というそうですが、この状況をどの程度把握しているかお伺いいたします。



○議長(上條俊道) 伊佐治こども部長。



◎こども部長(伊佐治裕子) 離婚後の養育について、2点のご質問にお答えします。

 最初に、離婚後の養育費の支払い状況でございますが、平成28年8月に実施しました松本市ひとり親家庭実態調査の結果によりますと、56.1%の方が養育費を受け取っていない状況でした。また、そのうち、約4割の方が養育費の取り決めをしたにもかかわらず、支払いがされていないと回答しております。

 次に、離婚後の面会交流の実現状況につきましては、現時点では調査をしていないため、把握をしておりません。

 議員のお話にもありましたが、離婚に至る原因にもよりますが、子供の健やかな成長のため、また、子どもの権利を守る面からも、面会交流は大切であり、実現に向けて行政が何らかの後押しをすることも必要と考えておりますので、今後の実態調査などに項目を追加して把握に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 面会交流が必要だということをお認めいただきましたので、またご支援のほうよろしくお願いしたいと思います。

 母子家庭の場合ですが、親権のない父親が養育費を払っていないことと面会交流をしていないことには、大きな要因があると立証されています。

 子供にとって親の離婚は貧困につながり、子供の健全な育成を妨げる事態となっているならば、手を打たなければなりません。養育費を離婚の際に取り決めていなかったことや、決めたけれども支払われていないケース、先ほども半数以上が受けていないということですので、貧困対策の中に盛り込み、適切な指導・助言が必要だと思っております。

 離婚後の面会交流が行われることは、子供からしてみれば、どちらも親であり、どちらからも愛されている存在であるということを受け入れられる場所であり、健やかな成長につながると思います。

 また、離れて暮らす親子の面会交流には、さまざまな問題が起こります。特に子供にとっては、同居する親に配慮し、心に葛藤を抱きがちになります。面会交流に出す親にとっても、連れ去られるのではないか、危害を加えられるのではないかと不安がよぎります。

 それには、第三者が付き添う安全な場所、専門家が親子の相談に乗る体制が必要です。近年、面会交流を支援する民間のNPOも立ち上がっています。早期に実態調査をしながら、必要に応じて面会交流の促進実現をお願いしたいと思います。要望とさせていただきます。

 次に、就学前教育の必要性についてお伺いいたします。

 子供の貧困という大きな社会問題に就学前の子供に対する教育投資効果に着目し、就学後の教育の効率性を決めるのは、就学前の教育にあるとノーベル賞を受賞された経済学者のジェームズ・ヘックマン氏がペリー就学前プログラムの実験で立証しました。

 ペリー就学前教育プログラムとは、かいつまんで説明しますと、今から57年前、アメリカにおいて経済的に恵まれない3歳から4歳でIQ70から85の子供たちを対象に、午前中2時間は幼稚園で教育し、午後は先生が1.5時間、家庭訪問をして指導に当たるというものでした。この就学前教育は2年ほど続けられ、就学前教育の終了後、この実験の被験者となった子供たちと受けなかった同じような経済的境遇の子供たちの間では、その後の経済状況や生活の質にどのような違いが起こるのかについて、約40年にわたって追跡調査が行われました。

 その実験結果は、有意な差となってあらわれました。就学後の学力の伸びにプラスになったのはもちろん、受けた子と受けない子では40歳になった時点で比較すると、高校卒業率や持ち家率、平均所得も高く、反面、生活保護受給率や犯罪率は低くなっているという結果が出ました。

 この教育は、何をしたかが問題ではなく、大人と一緒に過ごし、一緒に考え、そして大人に認めてもらえたという成功体験を積んできたことにあるのではないかと言われています。そして、やる気、協調性、忍耐が育ったとのことです。

 このような取り組みが今、注目されておりますが、本市でもできないものかお伺いいたします。



○議長(上條俊道) 伊佐治こども部長。



◎こども部長(伊佐治裕子) 議員ご紹介のペリー就学前プログラム、この研究結果では自立性や社会性など、言いかえれば人として生きる力を幼児期に育成することが大事であると言われているわけですが、本市では、単に教育的な側面からの保育にとどまらず、人とかかわる心の力を育む保育にも以前から力を入れて取り組んでおります。

 本市では、国の定める保育所保育指針、幼稚園教育要領に基づいて幼児教育を進めておりますが、幼児期は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要な時期であることから、今般、これらが改訂され、就学前に習得したい力が明示されるなど、より教育に重きを置いた内容で来年4月に施行されることになりました。

 現在、このことに対応するため、保育士たちは研修を重ねているわけですが、松本市では、これまでも保育士たちが独自に研究を重ね、子供たちの年齢に応じて段階的に楽しみながら文字や数を習得できるよう、保育環境を整えながら幼児教育に努めてまいりました。

 このことに加え、先ほどのように心の力を育む教育・保育にも力を入れておりますので、今後も子供たちの総合的な力を育むため、保護者と連携しながら、さらなる幼児教育の充実に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 保育の質を高めるということで、よろしくお願いしたいと思います。

 この実験ですけれども、さらに50歳時における追跡調査では、健康面のデータも加わり、けがや病気などの医療ケア、または予防がなされてきたのかという結果が出るようでございます。これも、松本市の健康寿命のために、就学前教育も健康にかかわってくるということが出ると思います。

 また、気力・意志力の測定もして、恵まれない状況に育った児童・生徒が後に成功するか否かは、その児童・生徒の環境に加え、現状から抜け出そうとする本人たちの気力と意志の度合いにかかっていると研究結果も出ております。

 就学援助費や給付型奨学金などの対症療法は必要です。しかし、将来に向けた子供への投資として、就学前教育の充実こそが貧困の連鎖を断ち切る手だての一つになると考えます。この話を保育課の皆さんと協議しましたが、現状では保育士不足の対応でいっぱいいっぱいとのことでした。保育士の質を向上することで対応してくださるとのことでした。

 私としては、保育士と家庭をつなぐ補助者というのがあってもいいと思います。貧困家庭に就学前教育をすることを考えてはどうか、要望としたいと思います。

 続きまして、インクルーシブ教育についてです。

 2016年4月、障害者差別解消法が施行され、インクルーシブ教育システムが少しずつ理解されるようになってきました。

 インクルーシブ教育とは、耳なれない言葉ですが、障害のある人もない人もともに生きることができる社会に向けた、ともに学ぶ仕組みづくりです。ここには、障害のある人が一般的な教育制度から排除されないこと、自己の生活する地域において初等・中等教育の機会が与えられること、個人に必要な合理的配慮が提供されることがうたわれております。

 そこで、市としましては、障害がある児童・生徒が将来的に地域の一員として生きるために、インクルーシブ教育の充実が必要と考えますが、見解をお伺いいたします。



○議長(上條俊道) 赤羽教育長。



◎教育長(赤羽郁夫) お答えをいたします。

 ただいま議員からインクルーシブ教育についてご紹介がありましたが、松本市の目指すインクルーシブ教育とは、障害や特性など全ての子供の多様性を認め合いながら、松本市子どもの権利に関する条例に掲げる、全ての子供の将来にわたる幸せを目指す教育であると考えております。この考え方は、全ての子供に教育をという理念を掲げた明治期の開智学校以来、松本市が大切にしてきた教育に対する考え方と合致するものであります。

 現在、多くの小・中学校で特別支援学校に在籍する児童・生徒との交流及び共同学習が行われています。それらの活動や学習を通して、障害のある子供たちが地域での所属感や集団に適応する力を高めたり、小・中学校で学ぶ児童・生徒が障害に対する理解を深め、全ての人々と支え合って生きていく力を育んでいます。

 その中で、昨年度、特別支援学校で専門的な教育を受ける中で障害が改善されたり、交流学習を進める中で集団への適応が向上したりした結果、居住地の学校で学ぶ体制が整い、特別支援学校から地元の小学校の特別支援学級に転校した事例が2件ございました。その子の状態やニーズに応じて、その時々にふさわしい学びの場を選択し、その後必要に応じて柔軟に見直していくことが今後一層進んでいくべきであると考えています。これがまさに松本市の目指している方向でもあります。

 そのためには、学校だけでなく、地域の皆様や保護者の理解が必要であります。目の前の子供の将来にわたる幸せを願い、全ての大人が全ての子供を大切に育てるという意識の高まりが重要であると考えております。

 教育委員会としましては、今後も特別支援学校や小・中学校との連携を図りながら、交流及び共同学習を推進していきますとともに、県や医療・福祉機関等とも連携して、関係職員の研修や地域の皆様や保護者の意識啓発に向けた取り組みも研究してまいりたいと考えております。

 以上であります。



○議長(上條俊道) 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 地域の子供に対する教育についてお伺いしました。

 次は、小学校の副学籍について伺います。

 県下では、駒ヶ根市が最初に副学籍を取り入れました。特別支援学校に通う児童・生徒が本来通うべき地元の学校に副次的に籍を置くということです。

 駒ヶ根市の小学校の事例では、1年生から年に2回ほどの交流を行っていましたが、5年生ごろになると運動会に参加したり、6年生になると1週間丸ごと通学をして、運動会の組体操にも参加したとのことです。児童は、地元の学校での存在感をつくり、学校でもこの学校の子として受け入れ、他の児童や教師によい影響を与えたということがありました。

 松本市でも特別支援学校の再編が行われようとしています。この機会に、副学籍を取り入れるべきと思いますが、見解をお伺いします。



○議長(上條俊道) 赤羽教育長。



◎教育長(赤羽郁夫) お答えをいたします。

 今、議員からもお話がありましたように、現在、県によります中信地区特別支援学校再編整備計画が進行中でありまして、松本市内4校の特別支援学校に在籍する児童・生徒の学びの場の再配置が進んでおります。

 教育委員会としましては、副学籍の必要性については十分認識しておりますが、特別支援学校に在籍する児童・生徒の学びの場が完全に移行した段階で導入が進められるよう、準備を進めてまいりたいと考えております。

 また、副学籍の導入によって地域の小・中学校との交流及び共同学習がより一層進められたり、学びの場の柔軟な見直しが進んだりするよう、スムーズな導入に向けて県や校長会とも連携して研究を進め、できるだけ早い時期に副学籍が導入できるよう、準備を進めてまいりたいと考えております。

 繰り返しになりますが、交流及び共同学習の充実や学びの場の柔軟な見直しを一層進めていくため、松本市における今後の特別支援教育のあり方についても、総合的に研究を進めてまいりたいと考えております。

 以上であります。



○議長(上條俊道) 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 なかなか重い腰は上がらないようです。

 駒ヶ根市では、副学籍の児童には自分の名前の書いた下駄箱とロッカー、机が1年生のときから用意されているとのことです。どうせ近いうちにやるのであれば、松本市も形からでも導入されてはいかがかと思いますので、お考えいただければと思います。

 副学籍の児童には、卒業式で副学籍の卒業証書が贈られるそうです。地域の学校とのかかわりは、子供の将来にとって大切な教育であります。どうぞ早急な対応をしていただくことを望みます。

 昨年度2件あった養護学校から居住地の小学校への転校は、特別支援学校にしか通えないと思っていた子や親にとって画期的な事で、今後の希望になること間違いなしだと思います。

 平成24年の6月に、私は松本市の特別支援学校の建設と分教室の設置を提案した経過があります。居住地校との交流や学びの場の柔軟な見直しが進められてきておりますが、さらに一層進みますよう、県とか市の区別なく、小・中学校の空き教室を利用した分教室や松本市立の特別支援学校の設置も検討するなど、特別支援教育の充実を要望いたします。

 そして、障害の有無にかかわらず、全ての子供が大切にされるインクルーシブ教育を進め、子どもの権利が守られますよう市の取り組みに期待をしています。

 続きまして、学校給食についてです。

 青木がまたかという質問でございますが、そろそろ検証も必要だと思いますので、質問させていただきます。

 大規模センター2施設の検証と経費についてです。

 松本市は、昭和42年より学校給食のセンター方式を取り入れ、現在は9,000食規模の東西の2カ所の大規模センターと合併地区の梓川・波田・四賀地区の3カ所の小規模センターがあります。このセンターでは、年間約10億円の経費がかかっております。

 そこで、コストの面で大規模センターと小規模センターの比較をしていただきたいと思います。



○議長(上條俊道) 矢久保教育部長。



◎教育部長(矢久保学) お答えいたします。

 一人当たりの給食費のコストは、毎年センターごとに算出して検証しております。平成28年度の一食当たりの給食費で、東西センターと梓川・波田センターを比較いたしますと、アレルギー対応食を除く部分で東西センターが約230円、梓川・波田センターは約160円であり、東西センターは梓川・波田センターより約70円割高となっております。

 しかしながら、梓川・波田センターが割安となっておりますのは、炊飯加工や配送を委託していること、東西センターで集中管理している消耗品等が管理運営費に含まれていることに加え、最新の衛生管理設備に対するコストや県費で雇用しています管理栄養士の人件費が加算されていないことなどが主な要因と思われます。

 そのため、市では、これまでのコスト比較表の一食当たりの給食費での単純な比較ではなく、必要な経費を足し上げた総合的なコスト比較を検討していく必要があると考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 コストの比較ではいろいろな要因が加わっているとのことでございますが、学校給食における行政コスト比較では、給食一食当たりの人件費においては、四賀センターを除く小規模2施設より東部給食センターのほうが高いと。それから、一食当たりの管理運営費は西部給食センターでは、2施設の三、四倍、東部センターにおいても二、三倍の経費がかかっている。70円割高というのもわかりますけれども、その比較の仕方が2倍とか3倍というのも納得がいくところでございます。

 大規模センターが経費の削減になりえないということもわかります。また、参考までにアレルギー対応食の人件費については、1食当たり1,000円を超えています。手をかけている子供の食については否定するものではありませんけれども、そういったことがあるということも考慮しなければいけないと思います。

 次に、リスク管理についてです。

 先ごろ三重県や立川市において、一度に2,000人に上る集団食中毒が発生してしまいました。立川市においては、給食センター外で製造された刻みのりということでしたが、1つの献立が大規模被害に及んでしまう例として挙げられております。

 給食までの時間2時間を守って、安全・安心な給食を届けるには、1施設で3,000食規模が限度と言われております。近年は、調理員からもう少し減らしたほうがいいんではないかという声も聞かれるということもお伺いしております。

 これらのことを考えると、大規模センターのリスクが大きいことや、2時間以内に子供の口に入っているのか、また、きめ細かな配食ができていないと思いますが、見解をお伺いいたします。



○議長(上條俊道) 矢久保教育部長。



◎教育部長(矢久保学) お答えいたします。

 ノロウィルスなど食中毒の発生はあってはならないことであり、全てのセンターにおいて衛生管理を徹底しております。

 ですが、万一食中毒が発生した場合には、調理食数の多い大規模施設のほうがリスクが高いことは否定できません。一方、東西センターでは、最新の衛生設備を備えていることや、センター同士でカバーしていることなどがあり、大規模センターであるため単純にリスクが高いとは言い切れないとも考えております。

 また、急な給食時間の変更など学校ごとのきめ細かな対応につきましては、学校との距離が離れている大規模センターには不利な状況がございます。しかし、実際には、各学校との連絡を密にすることにより、センターでは対応できずに困ったという事例はほとんどございません。

 これからも、センターが対応可能な範囲できめ細かな対応ができるよう、努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 大規模センターの事情はお伺いしました。

 では、小規模センターについて伺います。

 一昨年、波田・梓川センターを統合して、西部センターの食数を減らして6,000食の中規模センター建設の検討委員会を持たれたようでしたが、結論に至らなかった経過があります。そもそも3,000食の献立を3種類同時につくり、9,000食を一度に配ること自体、無理があったということではないでしょうか。このことを含め、今後の方針について伺います。



○議長(上條俊道) 矢久保教育部長。



◎教育部長(矢久保学) お答えいたします。

 梓川と波田センターを統合することにつきましては、たたき台案の一つとして検討を進めてまいりましたが、地元のPTAを交えた検討会では、現地への建てかえを要望する声もあり、まだ検討段階にとどまっているのが現状でございます。

 今後は、単独か統合かといった議論を超えまして、コストや安全面、住民福祉、地場産業の振興等を総合的に検討し、未来に向けた給食センターのあり方や機能の研究結果を踏まえた中で、一歩進んだ具体的な建設計画について研究してまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 西部センターは、15年経過し、老朽化に伴う改修を考えているようですが、15年で老朽化とはと考えてしまいます。電化製品や厨房施設の改修は10年ぐらいと言われていますが、規模が規模だけに多額の費用を要します。小規模施設のほうが改修費は少なくて済むというのは、誰でもわかることです。

 そこで、そろそろ梓川小・中学校とか、明善小・中学校で建設した小規模センターの増設のほうに考えをシフトしていったらと思いますが、見解を伺います。



○議長(上條俊道) 矢久保教育部長。



◎教育部長(矢久保学) お答えいたします。

 先ほどお答えいたしましたとおり、未来に向けた給食センターのあり方や機能を研究していくため、本年度新たに外部の有識者等を含めた給食のあり方研究会を立ち上げ、こども食堂や高齢者と子供の交流等に関して、給食センターのできることはないか、センターの幅広い可能性を検討していきたいと考えております。

 また、給食センターの規模についての検討では、仮に小規模センターを増設し、東西センターにかわるものとしていく場合には、全市域に何カ所新たな設備整備が必要かを算出した上で、それに伴う建設費や人件費などを積み上げ、小規模センター方式では全体として幾ら必要となるのかを試算し、他のセンター方式との比較検討をしていく必要がございます。小・中学校への併設設置の場合には、さらに学校内に敷地があるかについても検討課題となります。

 給食のあり方研究会では、総合的なコスト計算の結果を踏まえるとともに、未来に向けた給食センターのあり方や機能、センターの規模などにつきましても、予断を持つことなく研究・検討していきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木豊子議員。



◆26番(青木豊子) 〔登壇〕

 最後は要望とさせていただきます。

 日本人の繊細さは、食べること、食育に由来していると思います。世界から絶賛されている学校給食は、誇れる教育の一環であると私は常々考えております。

 そして、給食センターの可能性は、学校だけの給食という概念から、防災拠点、老人や子供の交流の場、こども食堂、地域経済・地域コミュニティーの発信基地など、先ほど言われましたように、総合給食センターというものになり得る場所と考えます。

 平成24年12月の議会において、大規模センターができたときに、教育委員会に今後においても給食審議会のようなものをつくって、学校給食の検証をしていかないか質問しましたが、その当時は、けんもほろろ的に断られた経過がありました。今回は、さまざまな問題が起きておりますので、給食のあり方研究会を立ち上げてくださるそうです。少しは進歩したかなと感じております。

 私も今後におきましても、末永くねちねちと見守っていきたいと思いますので、またよろしくお願いしたいと思います。

 以上で私の質問は終わらせていただきます。



○議長(上條俊道) 以上で青木豊子議員の質問は終結いたします。青木豊子議員は自席へお戻りください。

 次に、6番 川久保文良議員の質問を行います。川久保文良議員は質問者待機席へ移動してください。

 6番 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 会派開明の川久保文良です。青木豊子議員に続き、青木 崇議員、芝山 稔議員とともに一部私見を交えながら、今回も一問一答にて質問させていただきます。

 最初に、多文化共生、医療通訳についてお聞きします。

 けさも多くの外国人観光客の皆さんが松本城へ向かっており、昨夜も中心市街地を歩き、飲食店を探す外国人観光客を見かけました。このように多くの外国人観光客がこの松本を訪れており、先日、本市の外国人宿泊者数は14万人を超えたとの報道もありましたが、市内を訪れる外国人宿泊者数の推移をお聞きします。



○議長(上條俊道) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) 〔登壇〕

 お答えします。

 松本市内の外国人宿泊者数は、直近3年間の数値を申し上げますと、平成26年は6万7,084人、平成27年は10万7,874人、平成28年は14万755人と右肩上がりに伸びてきております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 まず、外国人宿泊者数の推移を確認させていただきましたが、次に、松本市における外国籍住民の現状についてお聞きします。



○議長(上條俊道) 丸山総務部長。



◎総務部長(丸山貴史) お答えいたします。

 松本市には本年5月末現在で3,763人、60の国や地域の方が外国籍住民として登録されております。リーマンショック以降減少していた登録人口は、昨年度、わずかではありますが増加に転じており、長野県内では最も多い登録者となっております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 少しふえて、約3,700人の皆さんが登録されているとのことですが、松本市内での医療機関における外国人観光客、外国籍住民の診察・診療状況についてお聞きします。



○議長(上條俊道) 樋口健康福祉部長。



◎健康福祉部長(樋口浩) お答えします。

 通訳を必要とする外国人、外国籍住民の多くは、医療従事者のそろっている病院を紹介される場合が多く、市内の主な病院では少ないところで年間十数名、多いところで年間100名程度の受診者に対応しております。

 以上です。



○議長(上條俊道) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 市内の主な病院でも十数名から100名程度とばらつきがあるようですが、それでは次に、松本市における医療通訳体制がどのようになっているのか、現状をお聞きします。



○議長(上條俊道) 丸山総務部長。



◎総務部長(丸山貴史) お答えいたします。

 松本市では、多文化共生事業において登録制による通訳派遣事業を行っております。当事者や団体等からの要請により、学校や行政機関窓口等への通訳派遣を行っておりますが、登録者の中には医療専門の通訳者はおりません。

 長野県内の国際化の推進や外国籍住民の支援などを行っています公益財団法人長野県国際化協会では、同じく通訳ボランティアの登録による派遣事業を行っており、約50名の登録ボランティアのうち、医療対応できる人材が15名、そのうち10名が中信地区にいると聞いております。

 なお、本市は、医療機関などからの通訳の希望があった場合は、長野県国際化協会などを通じて通訳ボランティアの紹介をしており、昨年度、市内医療機関からの依頼は1件でございました。

 市内の主な病院にお聞きしますと、通訳者同伴で受診する外国人・外国籍住民の方が多く、さらに英語については医師を初めとする病院職員で対応できていると伺っております。また、英語以外は、タブレット端末による通訳ソフトの活用や院内に通訳専任職員または通訳ボランティアを配置して対応しているとのことでございます。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 県内では一昨年、飯田市で、昨年は長野市で医療通訳養成講座が開催されました。長野市では、英語、中国語の講座があり、英語は受講者が10人、修了者が7人、中国語は受講者20人に対して19名が修了したとのことです。

 外国人観光客・宿泊者が増加し、外国人登録者も微増となる中、松本市としても、県と協力し医療通訳養成講座を開催するなど、外国人観光客が大幅に増加することが考えられる2020年東京オリンピックに向け、松本市における医療通訳者を確実に確保していく必要があると考えますが、市のお考えをお聞きします。



○議長(上條俊道) 丸山総務部長。



◎総務部長(丸山貴史) お答えいたします。

 長野県が主催しました医療通訳養成講座を開講した、議員からご紹介がありました長野市、飯田市の2市においては、講座修了者のリストの活用により、まず飯田市では派遣の試行が始まり、長野市でも活用を検討中とのことでございます。ただ、医療専門用語の難しさによるレベルのばらつき、誤訳における責任の所在、報酬単価と負担区分など、活用には課題が多いようです。

 市内の宿泊施設が集中する地域に隣接する病院からは、今後の外国人観光客の増加に不安を感じているとの声もあります。

 このため、国で行われている多言語音声翻訳ソフトの医療分野での研究開発やインターネットを利用した医療通訳の実証実験の結果、飯田、長野両市の状況を踏まえ、本市においても医師会や市内病院のご意見も伺いながら、医療通訳養成講座の開催につきまして、県へ要請することについて検討していきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 県と協力して医療通訳養成講座の開催を検討されていくということですので、ぜひ本年度中の開講をよろしくお願いいたします。

 関係する皆さんにお話をお聞きしたところ、先ほども答弁の中にありましたが、医療通訳者がふえない理由として、誤訳による医療事故の場合の責任や報酬・給与面の2つがあるとのことでした。

 現在、市立病院の建てかえが検討されておりますが、飯田市立病院には、中国語のみ医療通訳者が常駐しているようです。上高地という世界的観光地を抱える西部地区唯一の総合病院である市立病院にも、行政主導という立場でぜひ医療通訳者を配置すべきと考えますが、市のお考えをお聞きします。



○議長(上條俊道) 斉川病院局長。



◎病院局長(斉川久誉) お答えします。

 松本市立病院では、年間10名ほどの外国人観光客が受診しております。観光客の場合は添乗員が同行することが多く、また、英会話ができる医師、看護師の対応や受付職員などの身振りを交えた会話などにより、これまで外国人受診者の対応に不都合を生じてはおりません。

 議員ご提案の医療通訳者の配置につきましては、他の病院の事例を参考に、外国人受診者の推移を見据え研究してまいります。

 外国人受診者に、より適切に対応するため、今後開催が検討される医療通訳養成講座への参加など、医療通訳ができる病院職員の育成に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 これまで不都合は生じていないとのことですが、外国籍住民の方は、言葉が通じないために病院への予約を諦める現実もあるというお話をお聞きしました。

 先ほどのご答弁にもありましたが、現在、スマートフォンなど通訳アプリも進んでいますが、誤訳の場合もあり、医療機関によっては、指さしメディカルカードを利用している病院もあるとのことです。松本市でも、医師会と協力し、多言語の指さしメディカルカード、タブレットの整備・配置も必要であり、取り組むべき課題であると考えます。

 外国人宿泊者が14万人を超え、2020年東京オリンピックに向け、今後ますます外国人観光客の増加が考えられます。やはり松本を訪れる外国人観光客の皆さんや本市に住む外国籍の皆さんが、病気やけがをしても安心して医療が受けられることは、国際観光都市である松本のより一層の魅力につながると考えます。

 昨年12月からことし3月まで、北陸信越運輸局が大町市や白馬村などで電話による医療通訳事業や医療通訳士の派遣事業などの実証実験が行われました。また、6月7日の中日新聞には、先ほどの答弁にもございましたが、飯田市が県内で初めて医療通訳派遣事業を試行するとの記事もあります。本市においても、ぜひ他市の事業を参考にしていただき、国・県と連携し、医療通訳体制の構築、指さしメディカルカード、タブレットの整備を強く要望し、次の質問に移ります。

 公共施設の芝生化事業についてお聞きします。

 最初に、松本市内の保育園における芝生化についてお聞きします。

 保育園・幼稚園園庭芝生化事業により、平成24年度から園児の外遊びの頻度をふやし、運動能力向上につなげることを目的に、順次、保育園の園庭が芝生化されました。

 最初に、園庭芝生化事業の進捗状況をお聞きします。



○議長(上條俊道) 伊佐治こども部長。



◎こども部長(伊佐治裕子) 市立保育園・幼稚園における園庭芝生化の進捗状況についてですが、平成24年度に試験的に4園の園庭を一部芝生化しまして、その後平成26年度に19園、平成27年度に16園を実施してきており、現在は46園中、39園が実施済みとなっております。

 今後は、残り7園のうち気候の関係で芝が育ちにくい山間地の3園を除き、本年度移転改築工事を行う中条保育園など4園についての園庭の芝生化を順次実施していく予定にしております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 現在、46園中39園で実施済みとのことですが、次に、園庭の芝生化により運動能力向上が掲げられていますが、5年が経過し、園児の運動能力の比較など検証されていると思いますが、検証結果についてお伺いします。



○議長(上條俊道) 伊佐治こども部長。



◎こども部長(伊佐治裕子) 園児の運動能力の検証につきましては、平成24年度、試験的に芝生化を実施した4園中2園を選び、芝生化をしていない8園との比較を行いました。

 方法としては、5月から6月にかけて、保育時間中の園児に歩数計をつけて園児の歩数を調査し、翌年の平成25年度も同様の調査を行って、その活動量を比較することにより検証をいたしました。

 その結果、芝生化をしていない園の園児は、前年度に比べ活動量にほとんど変化が見られなかった一方、芝生化した園の園児は、歩数が大幅にふえ、活動量が30%増加したとの調査結果が得られました。

 こうしたことから、公立園の芝生化に本格的に取り組むこととなり、各園では外遊びの頻度をふやすなど、園児の運動能力向上に努めております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 平成24年と平成25年以降は検証されていないとすれば、その後、保育士、保護者の皆さんからは、芝生化されたことによる効果など、どのような意見があったのかお聞きします。



○議長(上條俊道) 伊佐治こども部長。



◎こども部長(伊佐治裕子) 保護者の方からは、主に緑があってほっとする、心が休まる、癒される、ほこりが立たなくてよい、外遊びに効果的であるなどの意見が聞かれました。また、園児が転んでも痛くないし、けがにもつながらないので安心だとの声も聞いております。

 保育士たちからは、多くの園で園児がはだしで芝の上に乗り、その芝の感触を楽しみながら外遊びができていることや、特に未満児においては、芝生の上で無意識のうちにハイハイしたり、転がったりして芝生になじんでいる様子が見られるとの報告を受けております。

 また、夏は芝生の上でスプリンクラーを回して水遊びができ、冬は園庭がぬかるんでいても、芝生の上でサッカーができるなど、年間を通して外遊びが有効にできることが最大の効果であると聞いております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 園児の心と体の健康増進に大きな効果があったということだと思いますし、多くの保護者からも高い評価がされているということで、この園庭芝生化事業は高く評価できると考えます。

 今年度、長野県では松本山雅FCのホームグラウンドであるアルウィンの芝生の張りかえが予算化され、シーズンオフには実施されるとお聞きしています。また、張りかえられた芝は、ホームタウンに利活用の打診があったともお聞きしています。

 松本市では、どのような対応をされているのかお聞きします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 議員ご指摘の照会は、本年5月下旬にアルウィンの芝の再利用についてとの内容で県から関係市町村宛てに通知をされたものでございます。

 この通知は、平成31年度に中信4市で開催される第36回全国都市緑化信州フェアの主催市と、松本山雅FCのホームタウンの市町村である松本市、大町市、塩尻市、安曇野市、池田町と山形村に送付をされております。

 この通知の中で再利用の募集となる対象施設は、スポーツ振興や都市緑化に資する公共施設、例えば保育園、学校教育施設、都市公園等とされております。現在、募集期限の7月中旬をめどに、当部において各部局の利用の希望について調査をしております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 本市では、各課の利用希望調査をしているとのことですが、打診を受けているほかの市町村も含め、利用希望が少なかった場合は廃棄ということになると思います。そんなことのないよう、例えば現在、一部芝生化されている保育園を全面芝生化することで、その芝がアルウィンで松本山雅FCが実際に使用した芝であれば、子供たちに夢を与えるきっかけになるのではないかとも考えます。

 先ほどのこども部長の答弁にありましたが、強風のときであっても、砂ぼこりが立たないなど、張りかえた芝をただ廃棄してしまうのではなく、砂ぼこりが問題となっている小学校や公園、グラウンドなどに有効活用すべきと考えますが、市の見解をお聞きします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 本市の公共施設における芝生の再利用につきましては、都市緑化や緑のリサイクルの推進につながるものであり、前向きに取り組むべき事業であると認識をしております。

 しかし、事業の実施に当たりましては、運搬及び芝張り作業、散水設備の設置、芝の維持管理など考慮すべき課題も多くございます。今後、各課での検討内容を把握するとともに、状況に応じて積極的な応募につながるよう、各課との調整を行ってまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ぜひ有効活用していただき、廃棄ということがないようよろしくお願いいたします。

 次に、空き家対策についてお聞きします。

 まず、市内における空き家数をお聞きします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 市内の空き家数は、国の住宅・土地統計調査により把握をしておりまして、この調査は5年ごとに実施され、最近の調査は平成25年になりますが、それによりますと、1万8,840戸でございます。



○議長(上條俊道) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁いただきました。

 それでは次に、1万8,840戸の空き家のうち、アパートなどの共同住宅の戸数は幾つになるのかお聞きします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 先ほどの調査によりますと、アパートなどの共同住宅の戸数は1万1,660戸でございます。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 昨年2月定例会でコスト面から既存借上型公営住宅制度の導入を提案させていただきました。そのときは、検討していく旨の答弁をいただきましたが、既存借上型公営住宅制度の導入は、現在、共同住宅など空き家となっている1万1,660戸もある戸数の減少につながると考えます。空き家対策としての既存借上型公営住宅制度について、市のお考えをお聞きします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 平成28年2月定例会におきまして、議員のご質問にお答えしたとおり既存借上型公営住宅制度の導入については、松本市公営住宅等長寿命化計画の見直しの中で検討を行ってまいりました。

 その見直しにおいては、国から示されました長寿命化計画策定指針の算定基準により推計しました10年後の公営住宅必要戸数が、現在実行中の耐震補強不足による用途廃止の戸数や寿団地の建てかえの戸数により積み上げをしました供給戸数で充足されると推計しております。

 そのため、当計画では、民間住宅を借り上げなくても、住宅セーフティーネットとしての役割は確保できるものと考えております。

 ただし、ご提案の既存借上型公営住宅制度は、年々増加しております高齢の単身者、それから社会的弱者の住宅需要の変化に対しまして、機動的な公営住宅の供給が可能な制度であり、住宅セーフティーネットの強化にもつながると考えております。

 今後、導入が必要なときのため、また議員ご指摘の空き家対策も含めまして、他市の状況も参考にする中で引き続き制度の研究を行ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 導入が必要なときのために、引き続き制度の研究をされていくとのことですが、あわせて、大規模地震などの災害時に想定されるみなし仮設住宅制度に有効と考えられる、家賃補助制度の研究・検討も要望し、私の全ての質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(上條俊道) 以上で川久保文良議員の質問は終結いたします。川久保文良議員は自席へお戻りください。

 次に、3番 青木 崇議員の質問を行います。青木 崇議員は質問者待機席へ移動してください。

 3番 青木 崇議員。



◆3番(青木崇) 〔登壇〕

 会派開明の青木 崇です。発言の機会をいただきましたので、青木豊子議員、川久保文良議員、芝山 稔議員とともに、一問一答方式にて市政一般に対する質問を行います。

 初めに、件名1の交通・渋滞対策について伺います。

 この秋に開店予定のイオンモール松本について、その渋滞を心配する話を最近よく聞くようになりました。残り3カ月となった今、わかっていることについて共有をしていただきたいという趣旨で今回取り上げさせていただきます。

 初めに、前提となるイオンモール側との渋滞緩和策の協議についてですけれども、これまで実施されてきた松本市中心市街地交通対策会議の中で、県警から開店日を早く知らせてもらわないと対策に向けての研究ができないとされてきました。今定例会冒頭に市長からは、9月中旬前にソフトオープンになると聞いているとの説明がありましたが、具体的な開店日の公開などどのような協議になっているでしょうか。

 また、市内の松本商店街連盟共通駐車券システム加盟駐車場につきまして、こちらにイオンモールが加盟し、駐車場を市内に分散させることになっていたかと思いますが、こちらの料金設定をどのように聞いているかについて伺います。



○議長(上條俊道) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) 〔登壇〕

 2点の質問にお答えいたします。

 初めに、具体的な開店日についてのご質問にお答えいたします。

 今定例会初日に市長が提案説明で申し上げましたとおり、イオンモール株式会社の吉田昭夫社長との懇談の際、具体的な開店日について明言はございませんでした。

 議員からは具体的な開店日がいつわかるのかとのお尋ねでございますが、大規模小売店舗立地法に基づく手続やイオンモール松本の本体工事及びテナント工事の完了日が流動的であることから、慎重に発表したい旨伺っております。また、開店日決定後は、速やかにイオンモール株式会社側においてプレスリリースを行うことや、関係機関との必要な調整は別途行っていると伺っております。

 次に、松本商店街連盟共通駐車券システム加盟駐車場の料金についてお答えいたします。

 松本商店街連盟が運営主体となっております松本商店街連盟共通駐車券システムには、現在、12の駐車場が加盟しております。このシステムは、これらの駐車場を利用し、かつ商店街連盟加盟店舗で一定額以上購入された方に対し、店舗ごとの設定金額は異なりますが、購入金額に応じて60分の無料駐車券が発券されるものでございます。

 イオンモール株式会社では、松本商店街連盟への加盟を予定しており、これらの駐車場を活用することとしておりますので、同様のサービスが受けられるものと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木 崇議員。



◆3番(青木崇) 〔登壇〕

 提携駐車場は、一定額購入で60分無料になるだろうとのことでありました。

 続いて、渋滞が深刻になると予想されます開店後3カ月、あるいはイベント時の対応に関する協議についてお伺いします。

 9月中旬前に開店ということであれば、残り3カ月しかないということになりますけれども、イオンモール株式会社で設ける開業直後の臨時駐車場がどこを検討されていて、シャトルバスはどこから、どの頻度で走ることになるのか。また、来客ピークをずらしていくような対策も検討されるとありましたが、詳細はこちらも現時点で明らかとなっておりません。

 また、市民祭や松本マラソン、松本ぼんぼんなど、歩行者天国を伴うようなイベントのときには、現在でも渋滞しますけれども、こちらの誘導員の配置など今後の対応はどのようになるのでしょうか。

 メディアの報道によれば、国土交通省でも現在、渋滞対策に力を入れており、大規模商業施設出店の際には広範囲な渋滞予測を事業者に求めているほか、出店後に渋滞が悪化した場合の対策も施設側に確約させるように、現行法の運用を変えることを現在検討しているということでありました。

 国土交通省のモデル調査によると、大型商業施設が開業すると、周辺の渋滞が2割以上ふえ、周辺の事故件数もおよそ2倍になったとされています。

 さらにイオンモール駐車場の料金設定についても、今後の検討事項となっています。3年前に開店したイオンモール岡山の事例では、公共交通機関を使ったほうが経済的に得になるように、開店直後は周辺の民間駐車場よりも高い料金設定としたそうですけれども、本市の場合はどのような想定をしているでしょうか。

 ことし4月に開店したイオンモール徳島では、開店7カ月前の時点で150人の駐車場警備員が配置されるということが県に示され、また、開業後にシャトルバスを運行する駐車場についても、イオンモール側から要請のあった土地を市・県で提供していたため、開店1年前の平成28年2月時点でそのことが地元の新聞でも報道されました。

 渋滞が深刻化する際の対策について、現時点でイオンモール株式会社とはどのような協議になっているのかについてお伺いをします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えいたします。

 去る5月17日に開催されました市議会建設環境委員協議会で中心市街地の交通対策について報告をいたしました。その際の資料の中の整備として、臨時駐車場の確保、シャトルバスの運行、誘導員の配置及び駐車場料金の設定は実施予定としており、土日やピーク時間帯をずらすような取り組みである来店者の集中緩和は、今後の検討事項としております。

 そこで、イオンモール株式会社とは定期的に協議を行っておりますが、これらにつきまして、いまだ具体的な内容は明らかにされておりません。渋滞緩和のために具体的な対策を講じていただくよう、引き続き要請をしてまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木 崇議員。



◆3番(青木崇) 〔登壇〕

 現時点で詳細がいまだ明らかにされていないということでありました。既に協議をされていて、検討もされているとは思いますけれども、公表後、市民に周知・啓発する時間も必要であると思いますので、積極的に早期の公表を求めていただきまして、事前周知がしっかりなされるようにお願いをいたします。

 続いて、(2)の自家用車から公共交通利用への誘導をどう考えているかということについてお伺いをいたします。

 今回の補正予算で、公共交通が以前より充実するような予算案が計上されております。これがメディアで報じられた後、市民の方からは、買い物荷物を手に持って帰るのか、今回の公共交通充実はイオンモールの渋滞緩和につながるかといったことをよく聞かれました。

 イオンモール側では、有料の宅配サービスを検討するともされていますが、こちらが有料であるということであれば、使わないよというふうにおっしゃる方もいらっしゃいます。

 バスや電車よりも自家用車を使ったほうが現時点では便利で快適な上、運賃や駐車料金などお金もかからないで済むといった状態になっており、開店3カ月前となった今、市民の間に公共交通を使ってイオンモールへ行くということが、具体的にイメージができないでいるのではないかというふうに思っております。

 これに対して、この後で触れる市民への啓発も必要ですけれども、公共交通を使ったほうが経済的にお得になるといったような、構造的な変化を起こさせることも必要であると思います。これは、イオンモールへの買い物以外でも、本市が目指している中心市街地へなるべく車を使わずに行こうとする次世代交通を実現する上でも重要であると考えています。

 具体的な事例で言いますと、3年前に開店したイオンモール岡山では、先ほど触れましたように、開店直後は駐車場周辺よりも高い料金設定としたことに加え、一定額の買い物で帰り道の電車・バスのチケット及び提携駐車場の無料券を配布し、さらに1万円以上買った人を対象に有料の買物荷物宅配サービスを無料とするサービスも実施されているとのことです。

 イオンモールの事例以外にも、明石市などでは、乗車率を向上させるきっかけづくりのために、紙でできたスタンプカードを用意して、一定回数バスを使うと商品をもらえる抽選に応募ができたり、休日に子連れでバスに乗車すると子供の運賃が無料となったり、バスの乗車証明書を使えば、中心街にある協賛店、例えば飲食店などですけれども、こちらの割引サービスを受けられたりと、いろいろな仕掛けや社会実験をしています。

 これまで自家用車を利用していた人に公共交通を利用していただくため、公共交通を使ったほうが自家用車で来るよりもメリットがあると思わせるような誘導策について、その点の取り組みをどのようにお考えかお伺いをします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えいたします。

 公共交通利用の経済的なインセンティブとして、イオンモール株式会社は、一定額以上の買い物をした公共交通の利用者に帰りの乗車券、「お帰りきっぷ」とも言われておりますが、の配布などについて検討しているとしております。

 松本市といたしましては、交通事業者と連携し、今回のタウンスニーカーを例とする公共交通の充実と利用促進を図り、皆様に公共交通を利用していただけるよう、積極的に取り組んでまいります。

 また、インセンティブを付与する一例といたしまして、これは若干将来の取り組みとなりますが、市内の路線バスへ交通系ICカードを導入する際、公共交通の利用状況に応じたポイントの還元などについて検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木 崇議員。



◆3番(青木崇) 〔登壇〕

 今、具体的に触れていただいたのは、帰りのバスチケットということでありましたけれども、買い物荷物の宅配サービスについて無料にできるようなことについて、何か協議・検討ができないものか、またお願いできたらと思っております。

 車よりも公共交通を利用したほうがお得になるといった構造をどのようにつくることができるかについて、改めて、私はイオンモール開店前に検証していただきたいということを要望したいと思います。

 また、次世代交通の観点につきましては、(5)のほうで触れさせていただきます。

 続いて、(3)の市民・買い物客への協力の呼びかけをどのようにするかということについてお伺いをします。

 今、経済的なメリットの観点からお聞きしましたけれども、次に、公共交通を利用してもらうようにするための心理的な働きかけをすることについて取り上げさせていただきます。

 先ほど市民の声を紹介させていただきましたが、開店まであと3カ月しかない中で、市民の間に公共交通を利用しようという機運がまだ高まっていないというように私は感じます。

 イオンモール岡山の事例では、イオンモール、県警、県、市、国道事務所がそれぞれ実施主体となって公共交通利用の呼びかけを行っています。

 その広報ツールとしては、市の広報紙、県の広報紙、新聞広告に計7回、その他ラジオやホームページ、道路の電光掲示板や町内会の会報でも公共交通利用の呼びかけを行ったといいます。さらに、小学生に対しては、本市でも取り組んでいるバスの乗り方教室、大学生に対しては地域交通のグループワークなどを行って、教育を通じて渋滞緩和に協力するような行動も促されたそうです。

 本市において、今後どのように公共交通利用の啓発を行っていくのか、特にイオンモール周辺の徒歩圏内にお住まいの方に対する啓発をどう行うのかということについてお伺いをします。

 また、心理的に渋滞緩和を働きかけるという観点で、どのような渋滞が起き、どの程度の人が車で来るつもりかということを積極的にこちらも情報発信をすることが必要ではないかと考えます。これは、市民の不安をいたずらにあおるというためではなく、それだけ車で来るなら公共交通を使って協力しようと思ってもらうようにするためです。

 具体的な事例として、イオンモール岡山の開店前には、イオンモール、岡山県警、岡山経済研究所がそれぞれ車で来店する人の割合を調査しました。イオンモール岡山は、岡山駅から約280メートルの位置にあったことから、大規模小売店舗立地法に基づいた自動車分担率、これは簡単に言うと車で来店する人の割合のことですけれども、これを27.9%と算出しました。つまり、自動車で来る人の割合が3割弱と算出され、この数値が当時報じられたそうですが、その後、開店1年前に岡山県警が県内22署に訪れた18歳以上約4,000人にイオンモールへの来店手段についてアンケートを行ったところ、自家用車で来店する予定と答えた人が73%に上ったと報じられました。その後、岡山経済研究所がインターネットで行った20歳以上のアンケート調査でも、休日に車でイオンモールまで来店する予定と答えたのは50.4%であったと報じられています。そして、開店した後は中心街の渋滞を嫌った人が公共交通を利用したと見られ、都市機能を低下させるほどの深刻な渋滞にはつながらなかったということです。

 本市では、実際にイオンモールまでどれだけの人が自家用車で来るのか、イオンモールの開店がわかっている現時点での意識調査というものをされたことがありません。また、パーソントリップ調査に基づいた自動車分担率等の話も、直近では、ことしの広報まつもと2月号に掲載されて以来となっております。

 さらに、車に過度に依存しない社会を目指す次世代交通を掲げる松本市として、どのようになったら公共交通を使ってもいいと市民は考えているのか、そういった市民は実際にどれだけいるのかといった実態を知る必要も、今後の施策展開をする上で参考となるものとして必要ではないかと思います。

 その結果を市民に積極的に発信して共有することと、そして、その調査を実施すること自体も市民の交通に対する意識醸成や市街地への自家用車乗り入れを抑制することにもつながると考えますが、この調査実施も含めて、今後の市民・買い物客への情報発信や公共交通を利用してもらう協力の呼びかけをどのように考えているのかお伺いします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 渋滞予想につきましては、広報まつもと及び松本市公式ホームページで交通シミュレーションの内容を公表し、情報を発信しておるところでございます。

 また、公共交通利用の促進、自動車の利用の抑制につきましては、あらゆる機会を捉えまして、周辺の皆様を初め、市民の皆さんに周知・啓発をしっかり行い、協力を呼びかけてまいります。

 さらに、市長が本定例会の提案説明で申し上げたとおり、市民の皆さんには中心市街地を中心にウォークビズ、バイクビズを徹底し、交通渋滞の解消に努めていただくよう、市民的運動を呼びかけてまいりたいと考えております。具体的には、キャッチフレーズを掲げるとともに、市民の皆さんや事業所に啓発チラシを配布するなどにより周知を図ってまいります。

 次に、アンケートの実施についてお答えいたします。

 松本市では、平成20年度に実施しました詳細な交通行動調査、議員のご発言の中にございましたパーソントリップ調査という調査でございますが、この中で買い物を目的とする交通行動を把握いたしました。

 その調査結果により、平成26年度に自動車分担率を70%とする交通シミュレーションを行いました。現在、このシミュレーションに基づいて、できる限りの渋滞対策に取り組んでおるところでございますので、議員ご提案のイオンモール岡山の開店に向けて行われましたようなアンケート調査については、現在実施することは考えておりません。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木 崇議員。



◆3番(青木崇) 〔登壇〕

 ただいま答弁をいただきましたけれども、イオンモールによる渋滞シミュレーションで用いたパーソントリップ調査は、イオンモール出店の話が出ていなかった平成20年、およそ9年前のものであります。一方、事業所向けにはチラシの配布で啓発を行っていくということでしたけれども、市長のお話しになっていた歩こう運動というものにつきまして、どのようにこれから啓発をされていくのかということについて、ぜひ効果が出るように取り組んでいただくことを要望したいと思います。

 それでは、次に、(4)の市施設の駐車場の活用と管理について伺います。

 イオンモール岡山では、イオンモール開店前は無料であった市役所の駐車場を有料化し、土・日・祝日はイオンモールの提携駐車場として活用しています。開業直後はイオンモールがタクシー協会とも連携をして、イオンモールが費用を負担する無料の送迎タクシーをここから走らせたともありました。そして、イオンモールで買い物をした場合にその駐車料金を無料としています。

 松本市役所駐車場は、現時点で無料となっているため、この状態でイオンモールのためだけに使うということはできませんけれども、現在、有料化も含めて適正利用が検討されています。ほかにも離れたところには総合体育館駐車場などもございますが、臨時駐車場として利用可能な市施設の駐車場の検討状況について伺います。

 また、イオンモール周辺の施設を見てみますと、この市役所とあがたの森、美術館、勤労者福祉センターがありまして、これらは市の施設に併設された無料の駐車場となっています。現在の渋滞対策の方向性としては、市街地への車の乗り入れを少しでも抑えようとしていますけれども、無料駐車場を求めたイオンモール来店者による駐車がここにあれば、本来の施設利用者の駐車スペースを圧迫することが考えられます。そもそもあがたの森については、イベントや利用が重なるときなど、現時点でも利用者の駐車スペースが不足することがあり、駐車場を探す車が周辺をさまよって渋滞につながっているといったこともあるようです。

 市施設の駐車場の活用と管理・確保の状況について、これらの対策をどのようにお考えか、そちらの見解を伺いたいと思います。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 まず、イオンモール松本の臨時駐車場の確保につきましては、イオンモール株式会社は、実施予定としておりますが、先ほどお答えしたとおり、いまだ具体的な内容が明らかにされておりません。渋滞緩和のために具体的な対策を講じていただくよう、引き続き要請をするとともに、イオンモール株式会社がシャトルバス利用の臨時駐車場を設ける場合には、他市の事例も参考に、市有地が使用可能か研究をしてまいります。

 次に、あがたの森公園でイベントなどで利用が重なるときの駐車場不足による渋滞対策といたしましては、公園利用者以外の駐車場使用をご遠慮いただく張り紙と、イベント主催者に対しまして公共交通の利用を呼びかけることを条件に貸し出しをしているところでございます。

 イオンモール松本の周辺に位置する市施設利用者の駐車場の管理方法は、施設ごとに異なっております。誘導員の配置、満車時に近隣の一般有料駐車場への案内、看板等による施設利用者の方以外の利用禁止の周知、時間外閉鎖などを行っているところですが、今後も各施設管理者とともに対策を検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 3番 青木 崇議員。



◆3番(青木崇) 〔登壇〕

 答弁をいただきましたが、周辺の各施設の無料駐車場の管理については、対策として今は現状どおりということで、今後検討するということだと思いますけれども、ここは重要なところではないかと私は思っていますので、ぜひ開店までに何かしらの方策が考えられないか、検討していただくよう要望いたします。

 続いて、公共交通利用をふやすことを目的として、(5)の次世代交通を推進するということについてをお聞きしたいと思います。

 この次世代交通というのは、先ほど来申し上げていますように、車への過度な依存をやめていくことを目指していくものですが、市で策定した計画の中では、路面電車を研究するといったことも長期計画に位置づけられているものです。

 これまで本市では、レンタサイクルやパークアンドライド、タウンスニーカーの充実等に取り組み、これから取り組む予定となっておりますけれども、これらはこれまでの施策を拡充するような取り組みで、多くの市民にとっては次世代交通を目指しているということがいまだ伝わっていないのではないかと感じています。次世代交通推進と公共交通利用促進のため、本市の交通政策が明らかに変わったと印象づけるような施策の早期導入が必要ではないかと考えています。

 その中で、今、導入が期待されているのがバスの電子切符化です。今は運賃を小銭で支払っていますけれども、JRの運賃支払いに使われるSuicaのようなタッチ式のICカードを使って、小銭を出さずにバスの運賃を支払えるようになることを本市では目指しています。

 長野市ではKURURUという地域独自のICカードを使ってバスの運賃が支払えるようになっていますが、本市ではこのKURURUカードと全国で使えるSuica等のICカード、これを今後Suica等と呼びますけれども、こちらの両方を並行して導入するといったことを検討されているというように聞いています。

 しかし、この両方を並行導入するためには、片利用と呼ばれるハードルがありまして、細かい説明は省きますけれども、それは松本市単独の意向では解決できないことであるため、いつ導入できるかの見通しというのは不透明ではないかと思っております。

 よって、私はSuica等のみを導入するほうが見通しも明らかで、早期導入につながると考えています。このほうがコストも抑えられるようです。KURURUのような地域独自カードには福祉100円バスなどの政策的な値下げにも対応できるというメリットがありますが、しかし、既に福祉100円バス対象者は、どこへ行くにも100円という大きな経済的インセンティブが働いていまして、その対象外となっている車利用のほうが便利で安く済むと考えているような人たちに対して、公共交通を利用する際の利便性を感じてもらい、乗車率向上につなげていくということに早く取り組むべきではないかというふうに私は考えます。

 また、私自身がこれよりも公共交通利用促進のために重要だと考えているのは、バスロケーションシステムの導入です。これによって、今、バスがどこを走っているのかといったことがわかるようになるため、渋滞に巻き込まれていつ来るかわからないバスを炎天下や雨の中、雪の中で待つ必要がなくなります。バスを使わない、あるいは使わなくなった人から聞く不満のほとんどがこれであって、このシステムの導入を待ち望んでいるといった声を多く聞いています。

 4月にオープンしたイオンモール徳島では、渋滞対策の一環として、開店した月と同じ4月にこのバスロケーションシステムを導入しています。低コストのものが全国でも導入されている事例がある中で、改めてこの早期導入を求めます。

 このほかにも、コミュニティサイクルへの移行というものも目指されていることと思いますけれども、これらの明らかに交通環境は変わったと印象づけるような次世代交通施策を早期導入するために工夫をしていただくことについて、その見解とそれぞれの導入時期について改めてお伺いをします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 議員ご質問の施策は、次世代交通政策実行計画で短期から中期、5年さらに10年までに着手する施策として位置づけており、早期に導入すべく、すでに具現化に向けて取り組んでおります。

 ご紹介のバスの電子切符は、平成28年12月定例会において議員のご質問にお答えしたとおり、交通系ICカード導入のシステム開発や運用の課題について、現在、長野県を中心に県内自治体と交通事業者が情報共有しながら、導入に向けた検討を行っております。

 ご指摘の全国で相互利用ができる交通系ICカード、これは議員ご発言の中ではSuica等ということでございますが、これの先行導入につきましては、ある一定地域の利用が限定されます地域のICカードとの整合をまず図りながら、研究を進めてまいります。

 次に、バスの運行情報を提供するバスロケーションシステムにつきましては、近年、メーカーの開発が進み、以前より安価に導入できるようになりました。平成28年12月定例会で議員ご紹介のシステムも含め、交通事業者と協議を進めており、松本市の路線バスに適したシステムを早期に運用したいと考えております。

 このほか、今回この議会で補正予算もお願いをしておりますが、コミュニティサイクルにつきましては、自転車を複数箇所に配置し、利用者がどの配置箇所でも返却できる、いわゆるシェアサイクルシステムでございますが、本年度はレンタサイクルのすいすいタウンの車両を統一デザインに更新をすることとし、来年度以降、この車両を利用してコミュニティサイクルへ移行する方向で検討しております。

 現在の次世代交通政策の取り組みについてご案内をいたしました。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木 崇議員。



◆3番(青木崇) 〔登壇〕

 導入については、来年度以降と具体的には示されませんでしたけれども、バスロケーションシステムの導入だけは、ぜひ早くやっていただきたいことを強く要望させてください。

 また、ICカードについてメリットの比較というものがちょっと今回示されなかったんですが、次世代交通推進のためには、どちらのほうがいいのかということを改めて検証していただきたいということを要望させていただきます。

 それでは、生命と財産を守る対策について、(6)ですけれども、こちらについて伺います。

 初めに、緊急車両のことについてですけれども、イオンモール周辺のエリアにおいて、救急車が平成28年実績でおよそ6,500台、1日当たりにすると平均17台ほど出動しているということだそうです。しかも、混雑が予想される午前10時から午後2時が最も出動回数が多いとのことでした。

 松本市中心市街地交通対策会議では、緊急車両用に女鳥羽川堤防道路を確保するなど、緊急車両が渋滞で通行の妨げにならないような対策をしてほしいといったような意見も出されていましたが、この点を本市としてはどのようにお考えでしょうか。

 あわせて、交通安全対策についてもお伺いします。

 イオンモール岡山の事例を挙げますと、イオンモールが費用を出して歩道橋を設置し、県警が車両感知器を37基、通行量で自動的に信号が変わる集中制御機を3基増設したそうです。さらに、FASTと呼ばれる緊急車両の通行を円滑にするシステム、これは近づくと信号が優先的に変わっていくシステムだそうですが、またPTPSと呼ばれる路線バスの通行を円滑化するようなシステムといったものを導入しており、開店後はパトカーや警察官が施設の周辺に配置されたそうです。また、松本市が開いている中心市街地交通対策会議について、岡山は県警が事務局となって開店1年前から対策会議を実施されていました。そのほかにも、先ほどのアンケート調査を4,000人に対して行うなど、公共交通利用の呼びかけも行っております。

 また、ことし4月開業のイオンモール徳島では、緊急車両の通行への影響が懸念されたため、県警がイオンモール内に警察官立ち寄り所を設置されたそうです。また、リアルタイムで信号調整をしたり、開業してすぐのゴールデンウィークのときには、渋滞情報の収集を行うために、県警のヘリコプターまで出動させたとして話題となっておりました。

 この2つの都市は県庁所在地ということでもありますけれども、松本市では、先ほど岡山が37基増設したという車両感知器を2基増設する予定で、あとは信号調整とスクランブル交差点、中央・県交差点だと思いますが、これをする等が現時点では公表されております。本市の県との連携の状況についてどのようになっているか、改めてお伺いをしたいと思います。

 このほか、ハード整備のほうも資料の中でも検討されているとありましたが、先ほどの緊急車両のことと交通安全対策としての県との連携、またハード整備について、市の見解をお伺いします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 議員ご指摘の女鳥羽川の堤防道路の確保は、中心市街地交通対策会議で意見として出されました。本道路は、イオンモール松本から信州大学医学部附属病院を結ぶ最短経路として考えられますが、この会議の中で、松本広域消防局から救急車等はこのような狭隘な道路は通らずに、2車線以上ある道路を緊急走行し一般の車に道をあけていただくことにより迅速に走行できるとの説明を受けております。

 次に、FASTにつきましては、長野県内では導入実績がないと聞いております。

 PTPSは、バスロケーションシステム及びバス専用レーンの設置などと連携が必要であり、次世代交通政策実行計画においても将来的には導入を検討することとしております。

 次に、長野県警との連携の一つとして、信号機の車両感知器を増設していただきます。議員のご発言の中にございましたが、設置箇所はやまびこ道路の中央・県交差点とあがたの森通りの勤労者福祉センター入り口交差点と聞いております。主要道路に出る交通量に応じて信号サイクルの調整がされ、交通円滑化を図るとのことでございます。

 さらに、長野県警察とは今後もイオンモール松本の開店に向けまして連携をとりながら、対策について協議をしてまいります。

 次に、人、車、自転車の安全に関するハード整備に関しましては、一部路線の無電柱化、歩行空間の整備、また路面の補修につきましては、開店までに行ってまいります。自転車レーンの整備やあがたの森北西丁字路の改良等も地元の皆さんからご要望を受けております。

 今後も、ご意見をお聞きしながら、対応策について講じていきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木 崇議員。



◆3番(青木崇) 〔登壇〕

 緊急車両の話は、そういった話でありますが、細い道路とかがどういうふうになるのかというのがちょっと私はよくわかりません。一応、話し合いの中でも、消防のほうでもそこは大丈夫だという話ではありましたけれども、ちょっと今後、そこら辺の細かなところも少し確認していただけたらと思っております。

 また、ちょっと今の内容は県の話でもありますので、余りここでは触れませんけれども、先日の県議懇でも要望が出されておりますので、開店に向けて今後、県に向けて要望等やっていただくようにお願いをしたいと思います。

 最後ですけれども、(7)として中心市街地交通対策会議についてでありますが、本日の答弁でも今後検討するとされた内容がありましたが、これまで関係団体を集めた対策会議は2回実施されておりますけれども、次回の日程がまだ決まっておりません。

 イオンモール側の具体的な渋滞対策というのは、全国の事例を見ますと、開店直前の1カ月前に公表されるということが一般的なようで、もしそれ以降に次回を開催するということであれば、次の会議は8月となる可能性もあると思います。関係団体と連携を強め、情報を共有し、対策案を研究・検討していくためにも、対策会議を積極的にやっていただきたいと考えますが、今後の開催日程についてお伺いをします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 イオンモール松本の開店が9月中旬と示されました。今後の取り組みの中でイオンモール株式会社が検討している渋滞対策について、詳細が明らかにされた段階で次の会議を開催したいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木 崇議員。



◆3番(青木崇) 〔登壇〕

 イオンモール株式会社の具体策が発表されてから開催するとのお答えですので、そのときに対応できるように、きょう要望とさせていただいたことも含め、ぜひ検討していただくようにお願いをしたいと思います。

 時間もありませんので、これで件名1を終わりといたします。

 続いて、件名2の松本城についてお伺いします。

 松本城の来場者数は年々増加を続けており、ゴールデンウィークでは天守の入場待ちで3時間というような状況になっていたそうです。その中で、市役所側から松本城へ入る入り口を太鼓門と言いますが、これは現在は春・夏・秋の年3回、通常非公開となっている内部を特別公開するとしています。お城への来場者もふえる中、ここの展示も好評だとのことで、この太鼓門について、今後常設展示にするお考えがあるかどうか、市の見解をお伺いします。

 あわせて、先日、松本城天守の耐震診断結果が公表されておりましたけれども、この太鼓門についても耐震診断をするお考えがあるかどうか、市の見解を伺います。



○議長(上條俊道) 矢久保教育部長。



◎教育部長(矢久保学) 2点の質問のうち、まず、太鼓門の常設展示についてお答えいたします。

 太鼓門は、平成11年に復元整備した建造物でございます。通常は内部非公開としておりますが、議員のご発言にもありましたとおり、年3回、特別公開を行い、松本城に関する企画展を開催しております。

 平成28年度の総入場者数は5万9,000人でございました。今年度の第1回特別公開では2万7,000人の入場者があり、ご好評をいただいております。

 太鼓門は、外観をごらんいただくだけでも、松本城の歴史的な景観形成や城郭としての構造をご理解いただくことはできますが、内部を公開することにより、伝統的な木造建築や城郭の門としての機能等をより深くご理解いただけることが期待されます。

 さらに、パネル等の展示により、松本城見学の最初の案内を行う機能を持たせることも可能ですので、太鼓門の常時公開につきまして前向きに検討してまいります。

 しかしながら、本年度は天守の耐震対策基本計画の策定など、優先すべき事業が山積しておりますことから、太鼓門の常設展示につきましては、次年度以降の課題として位置づけております。

 次に、太鼓門の耐震診断についてお答えいたします。

 昨年度まで、3年間かけまして松本城天守の耐震診断が行われましたが、太鼓門の耐震診断は未実施の状況でございます。松本城天守の耐震診断では、松本城周辺で想定される最大規模の地震に関する調査も実施しておりますので、この調査結果に基づき、将来の太鼓門の常時公開を見据えた安全の確保に向け、太鼓門及び黒門の耐震診断を早期に実施してまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木 崇議員。



◆3番(青木崇) 〔登壇〕

 ことしの春の1カ月間だけで、昨年1年間の太鼓門総入場者数のおよそ半数になることからも、好評であることがうかがえますので、常設展示につなげられるよう、ぜひお願いいたします。

 また、昨年、私が質問して検討するとされています石垣カルテにつきましても、あわせて行っていただけるように要望したいと思います。

 次に、(2)の世界遺産登録についてですけれども、世界遺産登録には、その普遍的な価値の証明とその価値を発信することが重要とされています。この価値発信について、市内外の機運を醸成していくことも必要で、松本城のホームページを見ると、そのような整理が余り明確になされていないように見受けられます。ホームページやパンフレット、プロモーション動画の作成など、価値発信のために今後どのような取り組みをしていくのか、市の見解を伺います。

 また、松本城には埋橋という赤い橋がかけられていますが、これは昭和30年、当時の松本市議会からの提案で景観向上・観光振興の目的でかけられた橋だそうです。そのため、市民・観光客から親しまれてはいるものの、文化財的な価値はないとされています。平成11年の松本城およびその周辺整備計画では、この橋を撤去し、もとの状態、足駄塀と言うそうですが、それに戻すといったことが方針として示されている中で、この橋は世界遺産登録を目指す上で影響があるものなのかどうなのかといったことをお伺いします。

 あわせて、先日、新庁舎を現地建てかえとする案で検証を進めるということとなりましたけれども、こちらも世界遺産登録に与える影響があるのかどうかについて、改めてこの場でお伺いします。



○議長(上條俊道) 寺沢文化スポーツ部長。



◎文化スポーツ部長(寺沢和男) お答えいたします。

 議員ご指摘のとおり、松本城の世界遺産登録に向けましては、市民を初め、市内外の多くの皆さんが世界遺産の観点から見た松本城の価値について知っていただき、機運を高めていくことが肝要であると考えます。ご紹介のありましたさまざまなツールの活用も検討しながら、わかりやすい内容で価値の発信をするように取り組んでまいります。

 しかしながら、現在は平成20年に文化庁から示されました「カテゴリー?b」の評価に対し、唯一無二の普遍的価値を証明する取り組みが最優先課題であると認識しております。本年9月には、日本イコモス国内委員会拡大理事会を招聘し、国内専門家との意見交換を通じて、より精度を高めていくこととしております。

 また、この機会に市民シンポジウムを開催する計画でございます。価値の発信においても、非常に重要なプロセスであると位置づけております。

 次に、新庁舎建設計画におきましては、周辺の環境、歴史的文化的景観に十分配慮した中で整備を進める計画でございます。

 また、埋橋につきましても、松本城およびその周辺整備計画にのっとって検討してまいりますので、直ちに影響があるとは考えておりません。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木 崇議員。



◆3番(青木崇) 〔登壇〕

 新庁舎、埋橋ともに直ちに影響するわけではないというような表現でありました。

 これからも、世界遺産登録に向けて機運を高めていけるように、その価値発信の取り組みといったことをぜひ整理して行っていただくことをお願いしたいと思います。

 最後に、件名3のふるさと納税についてです。

 まず初めに、寄附額と税控除額についてですけれども、平成27年度に松本市が受け入れたふるさと納税の寄附額はおよそ800万円とされましたが、そのとき同時に、松本市民もよその自治体にふるさと納税をしておりまして、それによって松本市での税控除を受けられるといったことになります。その税控除額が平成27年度はおよそ8,800万円となり、受け入れた寄附額800万円との差額を仮にふるさと納税制度を運用したことによる収支だと捉えるとすれば、およそマイナス8,000万円の収支差となるというふうにされています。

 これは、平成27年度の実績でありますが、翌年の平成28年度、同じように松本市に寄附されたふるさと納税の寄附額と松本市民が市外の自治体に寄附をしたことで控除された寄附金控除額、そしてその2つの差額は幾らだったのかといったことをお伺いします。

 また、ふるさと納税制度は、平成20年度から始まっているものですけれども、制度開始以来、この差額の累計がどのようになっているのかといったこともお伺いします。

 あわせて、ふるさと納税による減収分は、普通交付税で翌年には補填されることになるようですけれども、どの程度補填されていて、その減収分の影響を市としてはどのように捉えているのかについてお伺いします。



○議長(上條俊道) 高野財政部長。



◎財政部長(高野一司) お答えいたします。

 初めに、平成28年度の寄附額、寄附金控除額についてでございますが、松本市に寄せられたふるさと納税額は約2,010万円です。一方、同じ年度に松本市民が行った松本市以外の自治体へのふるさと納税に対する市県民税の寄付金控除は、議員ご紹介のとおり翌年度実施されるということになりますが、平成29年度行われるその額は、約1億5,230万円で、差額は1億3,220万円となっております。

 平成20年度の制度開始後9年間の累計額を申し上げますと、寄せられたふるさと納税額は約4,400万円、寄附金控除額は約2億8,910万円で、その差額は2億4,510万円でございます。

 次に、普通交付税による減収補填についてお答えいたします。

 ふるさと納税に係る減収分に対しての普通交付税による補填制度はございません。しかし、松本市以外の市町村への寄附に伴う控除額分が市税の減収となるため、その75%が普通交付税に理論上算入されていることになりますが、実態としてどの程度の額が交付されているか、明確ではありません。

 次に、減収分の影響をどのように捉えているかについてでございますが、制度開始当初は、寄附額も寄附金控除額も数百万円であり、約900億円規模の松本市の一般会計に大きな影響を及ぼす額ではありませんでした。しかし、先ほど申し上げましたとおり、寄附額、寄附金控除額の累計差額も2億4,510万円に達しており、その額も年々拡大しつつあるため、影響がないとは言えないと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 3番 青木 崇議員。



◆3番(青木崇) 〔登壇〕

 昨年度の収支差としてはマイナス1億3,220万円であり、制度開始以来の累計差額がマイナス2億4,510万円になっているとのことでした。この累計差額も年々拡大していることから、財政的な影響もないとは言えないとのことです。

 参考として、この数字につきまして、人口規模が松本市の24万人と同程度である35の施行時特例市との比較調査を行いました。まだ全国的に昨年度分の実績の数値が出ていないため、平成27年度分での比較となります。

 36ある施行時特例市の平成27年度の平均受け入れ額はおよそ6,730万円で、松本市はこの額がおよそ810万円でありました。同じく、平成27年度における寄附控除額との差額の平均はマイナス4,420万円で、同じものだと松本市はマイナス8,000万円となっています。順位で申し上げますと、受け入れ寄附額は36特例市中27位、控除額との差額は36市中23位と、平均より下のほうに位置している状況です。

 これまでの過熱した返礼品競争による影響を受けたものだと思いますけれども、さきの総務省の通知によって、還元率は3割まで、返礼品からは家電やパソコンなどが除外されていくこととなり、県内でも一般予算と同じ額を集めた伊那市のほうでもこれに対応するというふうになりまして、返礼品競争は以前よりは落ち着くことになりそうです。

 しかし、ふるさと納税の税控除や返礼品がもらえるメリットといったものは従来どおりでありまして、年々制度利用者及び利用額が伸びています。今後も口コミや周知、利便性向上によってその市場は伸びていくことが想定されます。

 これまでに返礼品競争に取り組んできた自治体にとっては、知名度の点で優位性があることから、これまでどおりの運用をしていくことは今後の税収減を拡大することにつながるおそれも考えられます。返礼品の価値を上げることは本来の趣旨に沿わず、総務省からも抑制の通達が来ているので、それ以外の方法で、この寄附受け入れ額をふやす取り組みといったことが必要と考えます。

 初めに、本市の返礼品の掲載方法を見ますと、説明文や写真といったものがあるのですが、他市に比べて非常に簡素なものとなっております。返礼品を充実せずとも、例えば食べ物の写真をおいしそうに調理されたものとしたり、プロモーション動画を作成したり、返礼品の詳細や本市とのつながり、背景などを丁寧に説明するなど、工夫できることは他市のように取り組むべきではないかと考えます。これは、本来の趣旨である松本市のPRにもつながることと思いますが、市の見解をお伺いします。

 次に、受け入れた寄付金の使い道についてですが、本来の寄附精神にのっとった場合、その使い道についてはあらかじめ明確であったほうがいいのではないかと思います。

 本市においては、3つのガク都のまちづくりか、花いっぱいのまちづくりか、その他のまちづくりかという使い道を寄附者が選ぶことができます。例えば、子育て支援に関する事業は「学ぶ」と書くほうの学都のまちづくりの使い道に含まれるそうですが、これらを具体的な事業名として明確にしたほうがわかりやすく集めやすいのではないかと思っております。

 他市の事例を見てみますと、飯山市では、本市のように全般的な活用事業4つと、具体的活用事業として地域中核医療機関の充実といったものを設けています。須坂市では、今年度から若者の活動支援として、高校生が市と連携して行う事業に対して寄附額を充てるという使い道を設けました。また、これまで返礼品を設けてこなかった長野市は、返礼品を設けることとしまして、あわせて、その寄附金の使い道に松代城の保存整備というものを用意しました。

 例えば、本市におきましては松本城というものがありまして、こちらの保存整備であったり、世界遺産登録に活用するといったような使い道があってもいいのではないかと思います。先ほど、件名2の松本城世界遺産登録の際にも触れましたとおり、市内外の機運醸成にもつながっていくのではないかとも想定されます。

 本市が活用しておりますポータルサイト、ふるさとチョイスではガバメントクラウドファンディングというものを実施しています。

 これは「自治体が抱える問題解決のため、ふるさと納税の寄附金の『使い道』をより具体的にプロジェクト化し、そのプロジェクトに共感した方から寄附を募る仕組み」とされていまして、具体的には、岐阜県八百津町の杉原千畝氏を世界記憶遺産に登録するといったプロジェクトなどが実施され、達成をしておりました。

 ふるさと納税は、これまで松本市でも取り組んできたシティプロモーションの役割を担っており、本来の寄附精神にのっとった運用によって、本市は寄附額をよりふやすことができる力を持っていると思いますが、今後の寄附額をふやす取り組みについてどのようにお考えか、お伺いします。



○議長(上條俊道) 山内政策部長。



◎政策部長(山内亮) 2点についてお答えいたします。

 まず初めに、ふるさと納税の返礼品のPRについてでございます。

 議員からもご紹介がありました返礼品の自治体間の競争が過熱するなど、ここに来まして改めて制度のあり方が問われているところでございます。

 ご承知のとおり、松本市としましては、返礼品により寄附を獲得するのではなく、ふるさと松本を純粋に応援したいといった寄附者の気持ちを大切にしたいという思いから、返礼品につきましては、そのPR方法も含め、必要最小限にとどめるなど、制度開始から一貫して節度ある取り組みを進めております。

 しかしながら、議員ご指摘のとおり、ふるさと納税は、松本市のシティプロモーションの役割を担っている側面もございますので、返礼品競争のためということではなく、返礼品に選んだ松本の魅力ある特産品のPRとして、議員からご紹介のありましたパンフレットなどで掲載しています返礼品の説明文や写真などにつきまして、パンフレット見直し時期に合わせ充実を図り、松本の魅力の一端をご紹介してまいりたいと考えております。

 次に、ふるさと納税の使い道についてでございます。

 これにつきましても、議員からご紹介がありましたが、現在、松本市は5つのまちづくりに使途を設定しております。これは、ふるさと納税の使い道については、地域の実情に応じて創意工夫を図るようにといった国からの見解もあり、松本市を代表する魅力や資源をあらわす3ガク都や、今月、全国大会が開催され松本が発祥の地である花いっぱい運動によるまちづくりのための財源に使途を特定したことで、他の自治体と差別化を図ったものでございます。

 議員ご指摘の使途をより具体的な事業に明瞭化することが寄附増加につながるのではないかといったご質問でございましたが、特色ある松本ならではの具体的な事業に使途を特定し、松本市の魅力を市内外に発信することは、本制度の趣旨である、松本市を応援したいといった寄附者の気持ちの醸成につながり、ひいては、寄附額が増加することも考えられますので、他市の事例も調査する中で、今後、使途をより具体的な事業に限定することについて、検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 青木 崇議員。



◆3番(青木崇) 〔登壇〕

 答弁をいただきました。

 松本城のことについては具体的には触れていただけませんでしたが、使い道について具体的に定めるということについて、見直しをされていくとのことでしたので、ぜひお願いしたいと思います。

 寄附額をふやす取り組みにつながるかどうかはあれですけれども、使途報告、どういったことに使ったのかという報告についても、松本市はこれまでされてきていませんでしたが、県内19市や特例市の取り組みというものを見ますと、どのようなことにこの寄附額を使ったのかといったことを例えば寄附者の方にパンフレットで送ったり、ホームページや広報紙で公表したり、イベントに展示したり、上越市のほうでは同意を得た寄附者のお名前や金額、寄附した市への思い、激励のメッセージなどもホームページ上に公表するといったこともされているそうです。

 その他、寄附額をふやすような工夫として、体験型の返礼品、先日は料理教室といったものも県内の自治体で取り組むというところもありましたが、そういったものを体験型の返礼品として設けたり、同窓会・県人会のパンフレット送付や呼びかけをしたり、特例市の富士市では、友好都市と相互連携に関する協定を締結して、返礼品の相互提供を実施したといったこともございました。

 先ほども私が申し上げましたけれども、過熱した返礼品競争とならない中で、本来の制度の趣旨であるシティプロモーションの役割を果たせるような運用に変えていただきたいと思っておりまして、本来の制度趣旨に沿ったものとして、積極的に他都市よりも寄附を集められるように取り組んでいただいて、本市のPR、また減収拡大を防ぐことについてつなげていただくことを要望させていただきたいと思います。

 以上で私の質問の全てを終わります。ご清聴ありがとうございました。



○議長(上條俊道) 以上で青木 崇議員の質問は終結いたします。青木 崇議員は自席へお戻りください。

 昼食のため暫時休憩いたします。

 再開は午後1時30分といたします。

                              午後0時27分休憩

                              −−−−−−−−−

                              午後1時30分再開



○議長(上條俊道) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 市政一般質問に対する質問を続行いたします。

 22番 芝山 稔議員の質問を行います。芝山 稔議員は質問者待機席へ移動してください。

 22番 芝山 稔議員。



◆22番(芝山稔) 〔登壇〕

 開明の4人目でございます。芝山 稔でございますが、質問させていただきます。

 質問の前に一言申し上げたいというふうに思います。

 今週末の17日でございますが、第57回全国花いっぱい松本大会が開催される予定になっております。花いっぱい運動発祥の地、本市では、開催が10年ぶりということでございまして、関係者の方々におかれましては、お忙しい日々をお過ごしのことと存じます。

 本市における花いっぱい運動は、本日のマスコミ報道にもございましたが、担い手不足、そして高齢化が課題であるとの報道もございました。しかし、一方では、花と密接に関係のあるミツバチ、これに感謝をしながら育てていこう、このような若手らによります運動が広がりを見せております。老若男女相まって、花いっぱい運動がますます発展されますように、それぞれのお立場でご奮闘を祈念申し上げたい、このように存じます。

 それでは、質問のほうに入らせていただきたいと思います。

 まず初めに、松本ヘルスバレー構想についてでございます。

 ヘルスバレー実現に向けてということで、松本ヘルスバレー構想につきましては、健康で活動的な市民一人一人が自立をして暮らし、その人々に磨かれることによりまして、健康・医療関連産業が発展をすること、そして、その恩恵を市民が受けるという、そういう好循環を生み出すことで、投資機会がふえ、住む人・働く人が集積した理想的な経済地域の姿を求めたものとされております。

 ヘルスバレー実現に向けた基本方向につきましては、3点ございます。

 1つが、松本地域健康産業推進協議会、松本ヘルス・ラボを活用する企業等をふやし、ともに新たなヘルスケアビジネスを松本地域から発信すること。2つ、産業創出のリスクを地域内で効率的に分担し、良好な投資・事業環境を整えるとともに、市民の健康増進につなげること。3つ、市民、学術、医療機関、協力企業、団体、行政と同じテーブルで、利害調整ではなく、共通価値を見出し、ビジネスを創出することであります。

 これは、官民連携によってつくり出すマーケットでありまして、保険制度内の医療・介護サービスを越えたところにある、医療・介護周辺サービスを健康産業というビジネスにしていくものと理解しております。

 これまで取り組んできたものとしましては、森永乳業のラクトフェリンヨーグルトによる冬季感染症抑制、第一興商のスポーツボイス大学院、ローソンの特定保健用飲料などの試供品が提供されるコンビニでの健康相談、松本信用金庫の金融商品を通した健康診断の勧め、デリカの社会参加を促す電動アシストつき四輪自転車、ニッキトライシステムの薬剤服用補助容器の開発等々の実績と承知をしております。

 しかし、ヘルスバレー構想の実現に向けては、今後さらなる努力が求められることは論をまちません。ヘルスバレー構想実現のためには、民間企業の力をかりることで市民に、より良質のサービスを提供すること、多くの行政課題を解決するところにイノベーションの原点があること。課題解決が求められる領域は、実は、民間企業にとって将来期待できる重要な市場である。これは地域密着型の経済を活性化し、地域全体の活性化をもたらすこと。その鍵を握るのは、民間、行政、大学との実のある連携、これらを改めて認識していく必要があります。

 さきの議会でも指摘いたしましたが、ヘルスバレー構想は全国の官民が注目する優れたスキームではあるものの、実際の活用は現時点、一部に限られており、本市の将来の都市像「健康寿命延伸都市・松本」の創造のためには、まさに全庁を挙げて全ての部局が活用し、健康産業を呼び込んでいかなければ、ヘルスバレー構想は成就しません。

 そこで質問ですが、これまで松本地域健康産業推進協議会や松本ヘルス・ラボの取り組みの中で、民間企業との連携で解決可能な行政課題について、どのようなものがあったのかお尋ねをいたします。

 次に、市民と考える「生きがいの仕組みづくり」についてお尋ねをいたします。「このまちに住んでよかった」を市民と考えることについてでございます。

 さきの2月議会におきます私の生きがいの仕組みづくりの質問に対しまして、市長からは、「安全・安心で健康的な地域基盤の上に身を置き、そこに住む人々が生きる喜び、すなわち生きていてよかった、このまちに住んでいてよかったという肯定感を抱き、あわせてみずからが選択した生きがいを持って充実した人生を満喫できる地域社会をつくり上げていくこと」と答弁をいただきました。

 これを受け、私はいわゆるクオリティー・オブ・ライフを高める地域のまちづくりデザインとして、中心市街地を訪れてみたいまちとすること、そのために本市がこれまで培ってきた文化面を一層発展させて多様な人々の集う仕組みをつくること。多様な人々が集うまちは、歩いていけるまちであることや、それを取り巻く周辺地域との低炭素な移動のシステムも求められること等の必要性を述べさせていただきました。

 このような考え方に立脚をいたしまして、次の時代を展望し、市民とともにユニバーサルデザインを持って、松本のまちのありようを考える機会をつくり、市民意識を啓発していくことが生きがいの仕組みづくりの一助になるのではと提案をさせていただきました。

 これに対し、理事者からは、「生きがいの仕組みづくりは行政だけで実現できるものではなく、市民の皆様のご理解を深めていただき、共創によりともにつくり上げていきたい」との答弁をいただいたところであります。

 そうした経過を踏まえ、生きがいの仕組みづくりについて、早期に市民と議論を展開していただきたいと考えますが、こうした取り組みは単発のイベントで終わらせるのではなく、基本構想2020、第10次基本計画の完成に向けた中期的時間軸で展開し、改めて本市の魅力とは何か、住んでよかったと思える将来のまち、暮らせば健康になるまちの姿とはどのようなものかを市民に考えていただくことが必要と考えますが、ご見解をお尋ねいたします。

 次に、松本の歴史文化を活かしたまちのあり方についてお尋ねをします。

 まず、民芸と松本についてということでございまして、本件につきましては過去に同僚、青木 崇議員も取り上げておりますが、本市にとって大変重要なまちづくりにかかわる課題であることから、ここで質問をさせていただきます。

 今年度も盛大に開催されましたクラフトフェアまつもとは、多くの方に訪れていただきましたが、車は目立った混雑もなく、円滑な移動ができていたようでした。

 訪れていただいた方々は主会場だけではなく「工芸の五月」全体として、例えば1つの展示会場に2日間で2,500人もの方が訪れるなど、その盛況ぶりがうかがえましたし、台湾、中国の方々も多く来ていただいておりました。「工芸の五月」は、松本発で東京にも飛び火をしているようでありまして、本市に学んだイベントが東京において開催されるなど、大きなプラス影響を与えているようです。したがいまして、ますますの発展を祈念するところでございます。

 さて、クラフトフェアまつもとと同日に第71回日本民藝協会全国大会が開催されました。その開催案内には、次のように記されておりました。

 民芸を輝かせた英国人、バーナード・リーチさんは1953(昭和28)年夏に初めて松本を訪れました。1年8カ月の来日期間中、霞山荘に2カ月滞在。長野県民藝協会員に地方の工芸について話をされます。中略します。爾来六十年余、そのような交流が持てたことを長野県民藝協会は今でもうれしく誇らしく思っています。彼と出会った人たちはその人柄や感性に強く惹かれました。リーチさんは松本の民芸にとって恩人です。そしてリーチさんを魅了したもの、それは日記にあるように「美ケ原と呼ばれる緑の高原」や「熱心で聡明な職人たち」だった、このように記されたわけであります。

 こうした案内を掲げ、本市において日本民藝協会の全国大会が開催されましたが、参加者の皆さんは、松本市をどのように評価されているのかお尋ねいたします。

 次に、本市は、倉敷、鳥取と並んで「民芸のまち」と呼ばれています。

 民芸運動は、1926年(大正15年)に柳 宗悦らによって提唱された生活文化運動です。当時の工芸界は華美な装飾を施した鑑賞用の作品が主流でありましたが、柳たちは名もなき職人の手から生み出された日常の生活道具を「民芸」と名づけ、美術品に負けない美しさがあり、美は生活の中にあるとしました。そして、工業化が進んだ中にあっても、手仕事の文化を案じ、物質的な豊かさだけではなく、よりよい生活とは何かを民芸運動を通して追求し続け、現在に至っているわけであります。

 そこで、改めて本市が「民芸のまち」と言われるゆえんは、どのような理由によるものかお尋ねをいたします。

 次に、鳥のフン害ということでお尋ねをいたします。

 まず、現状と課題でありますが、松本駅前等におけます鳥のふんの害につきましては、大変著しく、地域の大きな課題となっております。特にムクドリにつきましては、移動を繰り返し、これまでさまざまな対策を行ってきておりますが、効果は限定的となっております。

 ほかの自治体におきましても、ムクドリの天敵の音を流したり、とまり木となる木の枝を払ったり対策をとってはいるようでありますが、やはり効果を上げるには至っておりません。

 ムクドリは、集団でねぐらをつくる習性があるということで、日中は農耕地などで過ごしまして、夜になると天敵がなく、建物が風よけとなる市街地に集まってくるということであります。今の時期はまだいいようでありますが、これからムクドリが集まる季節を迎えます。松本市でも、10年以上駆除を続け努力されていることは承知いたしておりますが、それでも現状は数万単位での存在と考えられ、とても対策が追いつかないものと考えられます。

 ムクドリやカラスなどの鳥害対策として、駆除を含めこれまでどのように取り組んでこられたのか、また、効果が上がっていないと思われる理由はどのようなことなのか、お尋ねをいたします。

 申しおくれましたが、一括質問でお伺いいたします。



○議長(上條俊道) 小林健康産業・企業立地担当部長。



◎健康産業・企業立地担当部長(小林浩之) 〔登壇〕

 企業と連携が可能な行政課題、社会的課題について、2つの視点からお答えします。

 まず初めに、これまで実際に松本地域健康産業推進協議会や松本ヘルス・ラボなどに企業から事業提案のあった社会的課題は、主に6点ございます。

 1つ目は、地域包括ケアシステムに関連し、ひとり暮らし高齢者などに対応したICT技術による見守りシステムの提案です。

 2つ目は、地域コミュニティーの活性化や市民の社会参加に関連し、有償ボランティアの育成やコミュニティービジネスの立ち上げの提案です。

 3つ目は、疾病・介護予防に関連し、生活習慣病や認知症の予防、高齢に伴う心身の虚弱を意味するフレイル対策に関する提案です。

 4つ目は、6次化産業に関連し、地場産品による機能性食品の開発の提案です。

 5つ目は、健康経営の推進に関連し、職場でのコミュニケーションの促進と運動の習慣化を組み合わせた健康プログラムや企業内保育所の設置にかかわる提案です。

 6つ目は、地域資源の活用に関連し、ヘルスツーリズムやカラマツ材など地場産材の活用提案などが挙げられます。

 次に、国や大学など学術研究機関などが注目し、実際に意見交換などを行った社会的課題は、5点ございます。

 1つは、医療保険適用外で簡単にリスク判定ができる技術による生活習慣病予防やがん予防についてです。

 2つ目は、元気な状態と要介護状態のはざまにいる高齢者であるギャップシニアを対象とするビジネスの創出についてです。

 3つ目は、ビッグデータの活用も視野に入れた医療・健康情報一元化や、昨日の中島昌子議員の一般質問にございましたPHRの構築についてです。

 4つ目は、自治体が新しい公共事業を立ち上げる際に、民間事業者が持つノウハウ、人材、とりわけ必要な資金を投資として受け入れ、事業実施後の成果に応じて成果報酬を自治体が負担するという新たな民間資金活用策についてです。

 5つ目は、人生100年時代における働き方改革や社会システムのあり方などがございます。

 今後は、これまでの企業からの提案による社会的課題解決型ビジネスの構築に加え、本市が抱える社会的課題解決に向けた事業提案を市関係部局との連携を深め、企業側に提案できるよう鋭意取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 山内政策部長。



◎政策部長(山内亮) 〔登壇〕

 生きがいの仕組みづくりに関するご質問にお答えします。

 本年の2月定例会で芝山議員のご質問にお答えしましたとおり、また先ほどご質問の中で議員からご紹介いただいたとおり、生きがいの仕組みづくりは行政だけで実現するものではなく、市民の皆様のご理解を深めていただき、共創によりともにつくり上げていくものと考えております。

 そうしたことから、まちづくりの主役であります市民の皆様が主体的に松本のまちの将来の姿を考える機会は、大変重要であると考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 矢久保教育部長。



◎教育部長(矢久保学) 〔登壇〕

 「民芸のまち」の評価等の質問にお答えいたします。

 日本民藝協会全国大会が松本で開催されましたのは、昭和25年の第4回大会以来、今回を含め4回目となり、大変名誉なことと思っております。

 松本が「民芸のまち」と言われるようになりましたのは、松本が城下町であり、江戸時代以来の手仕事のまちだからであったと考えております。

 みすず細工や松本たんす、松本紬、絞り染め、浅間焼、松本てまりなど、玩具に至るまで実にさまざまな匠の技が伝承されてまいりました。こうした手仕事は、材料を供給できる豊かな自然とつくり手である職人、またそれを流通させる商人の集まる城下町という背景があってこそ成り立ってきたものだと思います。

 松本が民芸運動とかかわりを持つようになりましたのは、主に戦後になってからでございます。昭和21年に日本民藝協会長野県支部が発足され、民芸運動の提唱者である柳 宗悦を招いて講演会を行いました。そして柳に共感し、松本の民芸運動を支えたのが中町出身の3人の同年生でございました。染色から型絵染に進んだ三代澤本寿、松本たんすの復興を松本民芸家具に発展させた池田三四郎、そして、卵殻細工の生みの親で、松本民芸館を開いた丸山太郎でございます。こうした先人の尽力が今日の松本に脈々と受け継がれていることが、松本が民芸のまちとたたえられる理由であると考えております。

 このように、民芸とかかわりの深い松本には、多くのクラフト作家が集まり、昭和60年には市民が中心となり、全国に先駆けてつくり手と使う人が交流する「クラフトフェアまつもと」が開かれました。現在は5万人を超える大勢の皆様が松本を訪れる大型イベントとなっております。さらに、平成19年からは、松本のさまざまな場所でさまざまな工芸にかかわる行事が展開する「工芸の五月」へと発展してまいりました。こうした民芸・工芸に対する市民の皆様の主体的な活動が今回の全国大会の参加者を初め、松本を訪れる多くの方々から高く評価されている点であると認識しております。

 現在、松本には多くのクラフト作家が移り住み、ショップや工房が開かれ、民芸・工芸に関する催しや学習会、展覧会が多く開催されるなど、市民主体の民芸・工芸のまちづくりを大切にし、さらに発展させてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 藤井農林部長。



◎農林部長(藤井卓哉) 〔登壇〕

 それでは、鳥のふん害対策の取り組みの経過と効果が上がっていない理由についてお答えいたします。

 松本駅前など市街地における鳥のふん害は、電線や街路樹に鳥が群がることから発生する場合が多いというふうに考えております。対策としましては、電力会社による電線に鳥がとまらないようにする鳥害防止ポリ管の設置や、議員のお話にもありましたが、街路樹の修景を維持するための定期的な剪定が結果的に鳥害防止につながっておりますが、鳥害防止ポリ管を設置しても、未設置箇所に移ってしまう、また街路樹の枝が伸び、葉が生い茂ると戻ってきてしまう状況です。

 一方、日中、農耕地にいるムクドリ等は、猟友会等に委託をしまして、銃器や捕獲おりによる駆除を行っており、昨年度はカラス330羽、ムクドリなどの鳥類約3,100羽の駆除を行いました。さらに、本年度は行政区を越えた山形村との合同捕獲も実施しております。

 しかしながら、猟友会員の銃器所持者が減少傾向であることや、捕獲おりの維持管理や設置場所の確保が困難であること、また銃器使用の許される範囲が限られていることなどが課題となっております。

 また、ほかの対策といたしましては、超音波による追い払いや忌避剤を使用した試験散布を実施したところもございますが、それぞれ近隣住宅地等への影響が課題であり、継続的な実施が行われていない現状にあります。

 以上です。



○議長(上條俊道) 芝山 稔議員。



◆22番(芝山稔) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきましたので、2回目の質問をさせていただきます。

 初めに、ヘルスバレー構想についてであります。

 やはり松本ヘルス・ラボの活性化ということが大変重要であると考えておりますので、その観点から質問させていただきます。

 松本ヘルスバレー構想を推進する5つの社会的基盤としまして、ヘルスケア産業の創出、産学官連携のプラットフォーム機能として約280社が加盟する松本地域健康産業推進協議会。2つとして、テストフィールドの情報発信、産学官民の情報発信、オープンネットワークの形成としての世界健康首都会議。3つとして、現役世代の健康増進、中小企業の経営改善としての健康経営。4つとして、地域包括ケアへの利用が期待される松本版PHR、これは電子版健康手帳と訳されるようです。5つとして、市民の健康増進、ヘルスケア産業の創出、健康づくりの拠点としての松本ヘルス・ラボの存在があります。そうした中にあって、松本ヘルス・ラボは、松本ヘルスバレー構想の全てにかかわって事業を推進していく中核的存在であります。

 松本ヘルス・ラボの機能は、大きく分けて2つございます。1つは、地域住民の健康増進として、健康づくりの機会を提供すること、2つとして、健康産業の創出と育成として、市民と企業が共創して、新しいビジネスを実証する場を提供することであります。この特に2つ目の市民と企業の共創としては、アイデアの創出やラボラトリーの機能として企画・開発段階で市民の声を集約するワークショップ。モニタリング等として新製品・新サービスを試用、その他の検証を行い、エビデンスの取得、魅力度向上のヒントを見出すテストフィールド機能がございます。先ほどお聞きしました行政課題をビジネス化することで、今後に期待が持たれるわけであります。

 一方、こうしたヘルスケア産業の創出とは別に、中小企業においては、健康経営が課題です。中小企業は、人材、資金、方法や時間といった課題から、健康経営を実践するフィールドがないのが実態です。こうした課題に対応する松本ヘルス・ラボへの期待は大きいと考えますが、松本ヘルス・ラボとして中小企業の健康経営をどのようにサポートしていかれるおつもりなのか、お尋ねをいたします。

 他方で、松本ヘルス・ラボは、ことしの3月、Mウイング1階へ事務所を移し、健康寿命延伸都市・松本の創造のための拠点として、健康に関する情報発信、交流の場、ワークショップや講座等の開催、企業間のマッチングやワーキングスペースのいわゆる集える場としてオープンをいたしました。

 現状、松本ヘルス・ラボとして最も力を入れていかなければならないのは、市民の健康増進と市民との共創によるヘルスケア産業の創出・育成のための健康パスポートクラブへのより多くの市民の加入であります。現状は、熟年体育大学の卒業生を中心に450名ほどが加入しておりますが、さらに多くの方に加入していただくためには、事務所に気軽に寄っていただき、健康づくりの機会を得ていただくことが必要です。

 しかし、現状の松本ヘルス・ラボは、オープンからまだ日が浅いこともあって、市民が気軽に立ち寄って健康情報を得ている状況とはなっていないように感じております。松本ヘルス・ラボに気軽に寄っていただくためには、多くの方に関心のある、例えばダイエットにかかわる情報だとかフィットネス講座、そういったことが有効と考えておりますので、ご一考いただきたいと思います。

 さて、松本ヘルス・ラボの市民への理解促進という点で、まず、ホームページのアクセス環境をもう少し充実させる必要があると考えます。例えば松本市のホームページには、松本ヘルス・ラボ、健康パスポートクラブのバナーはありますが、初めての方には意味がよくわからないと思われます。松本ヘルスバレー構想は、第10次基本計画における5つの重点目標であることに鑑み、バナーをもっと目立つ位置に格上げしていく必要があると考えます。

 また、スマートフォンからは、「松本市」と検索をすれば松本ヘルス・ラボが出てくるようにもしていただきたいと考えますが、ご見解をお尋ねします。

 次に、松本ヘルス・ラボの設備充実についてです。

 健康情報は、基本的に一般論を聞いてもそれだけのものであり、やはり自分自身の健康状態がどのようであるかを知ること、つまり、健康情報を具体的に一人一人が理解することができれば、意識は飛躍的に高まるものと考えますし、その積み重ねこそが健康パスポートクラブ会員獲得の近道であると考えます。そうした意味で、現在、松本ヘルス・ラボに設置されている姿勢計測計、これは姿勢を見るわけでありますが、これはまさしく個人の情報が得られるものとして興味深く、私も試してみましたが、自身の体の情報を知るよいきっかけとなりました。

 ところで、私は、平成24年6月議会におきまして、インターバル速歩による健康と観光の産業を興すことを提案し、事業を検討していただいた経過があります。そこに至る過程では、自身がどの程度の負荷の運動をしたら効果的であるかを実際に計測した上で臨んだわけでありますが、この健康にかかわるパーソナルデータを得たことが提案への大きなインパクトとなりました。計測に用いたものは、筋肉量や脂肪の量をはかる体成分分析装置、ダイエットに最適な負荷を求める呼気ガス分析装置等で、さらに食べ物の模型で摂取カロリーがわかるSATシステムも体験いたしました。

 これらの経験から、こうした設備と指導員の存在が松本ヘルス・ラボにも不可欠と考えるものです。こうしたハード・ソフトを導入すべきと考えますが、ご見解をお尋ねします。

 さらに、会員獲得に対し、もう一つの提案です。

 現在、健康パスポートクラブの会員にはうれしい特典がついております。具体的には、有名飲食店の1割引き、有名カラオケ店の3割引きなどがありますが、これをさらに拡大し、例えば健康産業としてのスポーツ店やスポーツジムなどにおける割引、あるいは、松本ヘルス・ラボが立地いたします伊勢町を中心とした商店の割引なども効果的と考えます。そうした取り組みもお願いしたいと考えますが、あわせてご見解をお尋ねいたします。

 次に、市民と考える「生きがいの仕組みづくり」についてでございますが、このまちに住んでよかったということを市民と考えることにつきましては、その重要性をご認識いただいていることを評価したいと思います。

 今後、早期に具体的な事業が進められていくものと考えますが、本市が目指す将来の都市像健康寿命延伸都市・松本の創造に向けまして、産学官が連携してさまざまな角度から複数回にわたって議論をいただくことをお願いいたしまして、本件については了といたしたいと思います。

 次に、松本の歴史文化を生かしたまちのあり方ということで、民芸のまちづくりについて質問をいたします。

 本市が全国的に民芸のまちとしての評価が高いことがよくわかりました。

 つまり、民芸という歴史ある文化が3ガク都に匹敵する本市の価値と魅力を高めていると言えます。とするならば、この民芸を本市のまちづくりの一環として、言うなれば民芸のまちづくり構想として推進してはいかがかと考えるものです。

 私の考える民芸のまちづくり構想とは、松本で民芸運動が盛んとなった熱心で聡明な職人たちの存在があったことや、美しいものが美しいといった民芸の精神性を大切にしながら、民芸をベースとしながらも新たな世界を開拓したクラフトや、本市に根づく工芸を含めた松本の文化を内外に発信することで、民芸と工芸が融合したまちであることを知っていただき、訪れてみたい民芸のまち松本となることであります。

 そうした中で、あるメディアのコラムにも掲載がありましたが、民芸のまち松本を象徴するような、これは中町を想定していると思われますが、民芸通り、このような呼称も可能となるでありましょう。

 このような民芸のまちづくり構想の象徴として、観光面を含め、民芸を見て、触れて、ものづくりを体験し交流の図れる、そのような場を設けてはいかがかと提案をさせていただくものであります。こうした体験型の観光施設は、いわゆるコト消費として現在の観光の主流になっております。

 例えば外国人の観光客がそうした館を訪れて、松本の民芸品、例えばスプーンをつくったり、染め物をしたり、みずからが手をかけでき上がったものを土産として持ち帰っていただく、そのような施設があれば、本市の観光の魅力が格段に高まるとともに、観光客の回遊性、滞在時間の増加、宿泊者数の増加に大きく期待が持てるものと思います。

 これはさきに議会として提言をいたしましたプラスワンの観光戦略にも通じるものでありまして、あわせて昨年10月策定されました松本市文化芸術振興基本方針にあります文化芸術の振興に関する連携・交流・活用等重要な事項の方針にも合致いたします。さらに、基本方針策定を記念して開催されました文化芸術による創造的まちづくり講演会におきます文化庁の佐々木雅幸、文化芸術創造都市振興室長が語られておりました、クリエイティブツーリズムにも通じるものであります。

 そして、こうした施設の効果的配置としては、中心市街地としての松本駅、松本城、あがたの森を結ぶエリアの中心部であり、蔵造りの店が並ぶ中町周辺が望ましいものと考えます。

 このような文化芸術と観光に資する施設について、ご見解を伺います。

 次に、鳥のふん害について伺います。

 鷹匠による鳥の追い払いということでございます。

 市制施行110周年のことし、松本城におきまして、鷹匠によるデモンストレーションが計画されております。本市には、松本藩由来の餌差町、鷹匠町とタカ狩りにちなんだ地名もあり、興味を持って鷹匠について調べてみました。このタカが鳥の追い払いには非常に効果的であるということがわかったわけであります。タカは、鳥類の食物連鎖の頂点に位置をいたしておりまして、ハト、カラス、ムクドリなどの鳥にとっては最も恐れる存在ということであります。そのタカを対象となる害を及ぼす鳥のいるところで頻繁に飛ばすことによりまして、害のある鳥に対し、生命の危機感を与えて戻ってこない環境をつくるというものであります。

 タカの模型や疑似音というにせものではなく、本物のタカが飛び回るので、効果は絶大というものであります。郊外でなく、ビルの建ち並ぶ中心市街地でタカが舞うことができるのかわかりませんが、万策尽きた感のあるムクドリに対しますこの対策であります。

 鷹匠による鳥の追い払いについてご検討いただきたいと考えますが、ご見解を伺います。

 以上、2回目の質問とさせていただきます。



○議長(上條俊道) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 芝山議員の松本ヘルス・ラボの活性化に関する質問にお答えします。

 市民の健康づくりの場と市民との共創、ともにつくることによる産業創出の場である松本ヘルス・ラボの活性化に健康経営の視点を取り入れることは、働く現役世代の健康づくりと企業の生産性の向上を両立させるという点で非常に有効であると認識しております。

 平成27年に実施いたしました健康経営に関するアンケートでは、約7割の企業が健康経営に取り組みたいとの意向を示している反面、時間的余裕がない、人材がいない、どのように進めたらよいかわからないという実態が浮き彫りになっております。つまり、市内の中小企業経営者は、健康経営を実践するフィールドがないという、現実的な課題に直面しているということでございます。

 そこで、中小企業の健康経営の実践フィールドとして、私は、松本ヘルス・ラボの機能を活用することが最も望ましいと考えており、このことを過日、東京で開催された健康と経営を考えるシンポジウムで発表してまいりました。企業経営者が法人会員として松本ヘルス・ラボに加入すること、イコール健康経営ということでございます。私は、経営者が健康経営を進めることは、従業員の健康管理のみならず、働き方改革にもつながるものと考えております。従業員一人一人のワーク・ライフ・バランスを整え、加えて彼らの家族の健康についても配慮することにより、高齢になってもそれぞれ元気で活躍できることにつながり、今まさに企業経営者に一番求められている事柄の一つと考えております。

 私は、基礎自治体の首長として、まちづくりを検討するに当たり、健康経営の視点はこれからの公共経営のあるべき姿の一つだと確信しております。松本ヘルス・ラボの機能の一つに健康経営の推進を位置づけることで、先ほどお話がありましたが、会員数を増加させ、松本ヘルス・ラボを活性化させるとともに、現役世代の健康づくりと企業経営者の意識改革を図りつつ、松本ヘルスバレー構想の実現に向け、引き続き意欲を持って取り組んでまいる所存でございます。

 松本ヘルス・ラボ活性化の詳細につきましては、担当部長から説明いたします。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 小林健康産業・企業立地担当部長。



◎健康産業・企業立地担当部長(小林浩之) 〔登壇〕

 松本ヘルス・ラボ活性化に関する3点のご質問にお答えします。

 まず、情報環境の充実についてですが、松本ヘルス・ラボでは、現在、会員の利用状況に合わせ、わかりやすい情報を発信するため、ホームページのリニューアルを検討しております。

 また、会員同士が気軽に情報交換できるソーシャル・ネットワーキング・サービスの活用も検討するなど、市民、会員への情報環境の充実を深めてまいります。

 議員ご指摘のインターネットサイト検索に上位でヒットする仕掛けにつきましては、ホームページのリニューアル時に導入できるよう研究してまいります。

 また、市公式ホームページのバナー掲載については、トップページ上部に松本ヘルス・ラボに関する掲載ができるよう、早急に対応したいと考えております。

 次に、松本ヘルス・ラボオフィスの充実、ハード・ソフトの導入についてお答えします。

 議員ご指摘のとおり、現在は地元IT企業が開発した、体のゆがみなどがその場でわかる姿勢計測システムを無料体験することができます。本年度は体組成計と骨密度計の導入を予定しております。また、新たな試みとして、今月より民間保健師2名を定期的に松本ヘルス・ラボオフィスに配置し、これらの計測器を使った健康相談など当面は無料で試行することとし、会員向けサービスの充実はもとより、子育て層や働く女性層に向けた新規会員の確保にもつなげてまいりたいと考えております。

 次に、会員向け特典として実施する松本ヘルス・ラボ会員応援事業は、現在、松本地域健康産業推進協議会会員企業を対象に募集しており、新たにラーラ松本のプール入場券の割引が加わり、現在3社、45施設で会員証の提示による割引等の特典を受けることが可能となっております。

 応援事業への参加を前向きに検討する企業も数社ありますことから、会員特典の充実とともに、新規会員の確保にもつなげてまいります。

 今後は、松本地域健康産業推進協議会会員企業以外の地元商店街や個人商店、飲食店などの事業者にも参画していただけるよう取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) 〔登壇〕

 民芸に関する体験型観光施設についてお答えいたします。

 平成27年12月定例会での青木 崇議員のご質問にお答えいたしましたとおり、民芸、そして工芸は、長い歴史の中で市民が築き上げてきた松本市の誇るべき文化であると認識しております。この伝統ある松本の民芸や工芸を大切に守り育てていくことは大変重要と考えており、松本市といたしましても、松本ものづくり伝承塾実行委員会などを通じて販路拡大や後継者育成助成などの支援を実施しているところでございます。

 民芸を観光に活用してはどうかとのご提案でございますが、近年、体験型観光と言われる形態が人気を集める中、中心市街地に体験型の観光施設を設置することは、議員ご指摘のとおり観光客の回遊性を高めるとともに、松本での滞在時間が延びることにより、宿泊者の増加につながるなどの効果も見込まれます。

 また、伝統文化に直接触れることができるまちとして、観光客、特に近年増加する外国人観光客にとっての新たな魅力の創出やものづくり従事者への支援、ひいてはまちの活性化、そして議員ご発言の訪れてみたい民芸のまち松本につながるものと考えております。

 実現に向けては、観光客に対してどのような体験メニューが提供できるのか、また、そのための人材確保や体制整備等についても十分に研究する必要があると考えております。

 以上を踏まえ、ご提案いただきました市街地中心部における民芸品・工芸品を制作できる体験型観光施設の設置につきましては、今後、関係者の皆様と十分に相談しながら検討を進めてまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 藤井農林部長。



◎農林部長(藤井卓哉) 〔登壇〕

 それでは、鷹匠による鳥の追い払いについてお答えいたします。

 鷹匠による鳥の被害対策は、全国的にも複数県で実施しており、長野県においても本年度から諏訪市で試行する予定と伺っております。

 実施の状況をお聞きしますと、タカは非常に繊細な動物であるため、車や人の往来が激しい場所などでは警戒感から飛ばない場合があることや、追い払いができても、近くにごみ集積所や餌場があるとすぐ戻ってきてしまうといった場合があるようです。

 しかしながら、市街地での効果的な対策がない現状において、議員からご提案のありました鷹匠による鳥の追い払いにつきましては、全国的な取り組みから見ましても効果が期待されますので、実施している自治体や事業者などに効果的なタカの駆除方法などを伺うなど、研究をしてまいります。

 以上です。



○議長(上條俊道) 芝山 稔議員。



◆22番(芝山稔) 〔登壇〕

 それぞれご答弁をいただきました。

 要望を申し上げたいというふうに思います。

 まず、ヘルスバレー構想でございますが、この松本ヘルスバレー構想を推進するに当たりましては、民間企業との連携で解決可能な行政課題、これが企業から具体的な提案があったということでありますし、それから国あるいは学術機関が注目する行政課題などにつきましても説明があったと、こういうふうな実績があるということでございました。

 こういうことについて、しっかりと取り組んでいっていただきたいと考えるわけですが、現在ではまだこれは机上の議論というふうなところを出ていないかなという気がいたします。こうした提案が市役所内の各部局において具現化されていかなければ、松本ヘルスバレー構想は成就しないものと思います。

 したがって、この松本ヘルスバレー構想、私も本当にしっかりと推進していただきたいというふうに思っておりますので、市長におかれましては、全部局長に対しまして具体的に指示を出していただき、市長の公約が成就するように取り組んでいっていただきたいと思っております。

 また、先ほど答弁のありました健康経営あるいは松本ヘルス・ラボの充実、そういうことにつきましては、前向きに考えていただいているということでありますので、その答弁を了といたしたいというふうに考えております。

 次に、松本の歴史文化を生かしたまちのあり方ということでございます。

 先ほど若干紹介しました文化芸術振興基本方針におきましては、文化芸術の振興に関する連携・交流・活用等重要な事項の方針の中で、民芸などの市民にとってはふだん普通過ぎて気づいていない素材や一般に知られていない素材に着目し、新たな観光コンテンツを開発します、このように記されているわけであります。この新たな観光コンテンツというのは、文化財や伝統文化などの地域の魅力発見、文化体験型企画の開発、このようにうたわれているわけであります。

 そうした方向の中で今、答弁としては前向きに検討いただけるということでありますので、その施設整備をお願いしたいと考えております。ただ、この施設を整備していく際に、適切な立地点というのはおのずと限定されてくるというふうに考えられます。したがって、早急に検討していただきまして、用地の先行取得、これも視野に入れていただき、今後、鋭意取り組んでいただきたいと考えております。

 最後、鳥のフン害ということでございますが、これもタカの活用につきまして研究していただくということでありまして、はっきり申し上げて未知なる部分があるわけでありますけれども、今年度は諏訪市で取り組まれるということを今お聞きしました。

 やはりこれは江戸時代におきます武家の文化といいますか、そういったことも少なからず影響しているのかなと、こんなふうに思うところでありまして、中心市街地における鳥のふん害対策というのは、本当に先ほどご答弁にもありましたとおり、万策が尽きているということでございます。ぜひ前向きな対応をお願いしたいと、このように考えております。

 そのようなことを要望させていただきまして、以上で私の質問の全てを終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。



○議長(上條俊道) 以上で芝山 稔議員の質問は終結いたします。芝山 稔議員は自席へお戻りください。

 次に、2番 勝野智行議員の質問を行います。勝野智行議員は質問者待機席へ移動してください。

 2番 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 会派公明党の勝野智行でございます。今定例会の一般質問も最終チームとなりました。一生懸命行わせていただきますので、もうしばらく目をあけ、耳を傾けていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 上條美智子議員、近藤晴彦議員とともに通告に従い、一問一答方式で私見を交え、質問させていただきます。

 子供の貧困対策については、ここ数年、特に課題として取り上げられておりますが、私は本日、教育行政、就学援助について1件目の質問としてお尋ねいたします。

 就学援助について、就学援助対象家庭で新しく中学校に入学する生徒の学用品費がことしから入学前の3月支給となり、対象の方々には大変に喜ばれているところであります。また、この入学前支給については、今まで多くの議員が要望していたことでもあり、皆、歓迎しているところと思います。

 さて、この就学援助は、児童生徒の家庭が生活保護を受給するなど経済的に困窮している場合、学用品や給食、修学旅行などの一部を市町村が支給し、そのうち要保護児童生徒については、国がその2分の1を補助する制度であります。

 しかし、これまでは、小学校の新入学時に必要なランドセルなどの学用品の費用については支給されるものの、国の補助金交付要綱では国庫補助の対象を小学校入学前を含まない児童または生徒の保護者としていたため、その費用は入学後の支給となっておりました。

 今般、文部科学省は、その要保護児童生徒援助費補助金要綱を平成29年3月31日付で改正することにより、就学援助要保護児童のランドセルの購入等、新入学児童生徒学用品費の単価を従来の倍額にするとともに、その支給対象者にこれまでの児童生徒から新たに就学予定者を加えました。また、文部科学省からは、この改正に合わせ、平成30年度からその予算措置を行うとの通知がなされたところであります。

 しかしながら、この措置は、あくまで要保護児童生徒に限ったものであり、今回、準要保護児童生徒はその対象にはなっておりません。また、要保護児童生徒の新入学用品の支給は、基本的には生活保護制度の教育扶助である入学準備金から既に入学前に支給されているため、本市においてはこの文部科学省の制度改正に伴う要保護児童生徒に対する予算及び制度の変更は、一部の例を除き、基本的には生じないと認識をしております。

 でありますので、準要保護児童生徒に対する新入学児童生徒学用品費の対応については、今後も文部科学省の通知に従い、その単価の変更及び入学前からの支給について、本市においても判断していくこととなります。

 私は、今回の国における改正の趣旨及び本市における準要保護児童生徒の現状を鑑みた場合、平成30年度から実施できるよう準備を進めることが重要と考えます。具体的には、就学援助における、特に準要保護児童生徒を対象とする新入学児童生徒学用品費の入学前からの支給に対応するための予算措置、システムの変更、要綱等の改正について、今から確実に準備を進めていくことが必要と考えますが、いかがでしょうか見解を伺います。



○議長(上條俊道) 矢久保教育部長。



◎教育部長(矢久保学) 〔登壇〕

 2点の質問のうち、まず、新入学児童生徒学用品費の単価の変更についてお答えいたします。

 松本市の就学援助は、生活保護に準ずる経済的な理由で就学が困難である準要保護児童生徒の保護者に対して、独自の判断により新入学児童生徒学用品費を初め、給食費や修学旅行費などさまざまな支援を行っております。

 支援の対象となる世帯に対して、松本市は19市の中でも特に幅広い所得層まで認定するとともに、就学援助の支給単価につきましても、独自の対応として国と同様の額を支給してきております。

 今般、国の要保護児童生徒援助費補助金の予算単価が見直され、小学生は2万470円から4万600円に、中学生は2万3,550円から4万7,400円に増額となりました。そこで、松本市も、要保護児童生徒の保護者に対する新入学児童生徒学用品費の支給単価との均衡を考慮し、準要保護児童生徒の保護者に対する就学援助についても、国の増額に準じて適切な対応をしていくよう検討してまいります。

 次に、新入学児童生徒学用品費の小学校入学前支給についてお答えいたします。

 今般の国の要保護児童生徒援助費補助金の交付要綱の改正では、補助金単価の見直しとともに、要保護児童生徒に対し就学前に学用品費の支給を開始することができることとなりました。これに伴います第1段階として、松本市では昨年度から中学校入学前の学用品費の支給を始めました。このことは、議員からのご発言にもありましたとおり、一定の成果をおさめることができたと考えております。

 そこで、来年度からは、新入学児童生徒学用品費の小学校入学前の支給につきましても、対象者を国の基準よりも広げ、市独自で準要保護児童生徒の保護者も対象とすることを検討してまいります。

 市といたしましては、その開始時期を来年度からとして検討したいのはやまやまでございますが、1つ心配されますことは、管理する電算システムの開発が必要となり、その開発に思いのほか時間が必要である、そうした可能性があるということでございます。そうした心配につきましても、十分研究しながら、小学校入学前の支給を希望する保護者に対し、できるだけ早期に対応できるよう検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 ご答弁いただきました。

 対象者への新入学児童生徒学用品費の単価変更及び小学校入学前の支給について、実施に向けて検討し準備を進めたいとのご答弁であると解釈いたしました。

 中学生用のは3月に支給されるようになったのに小学校のは違うんですねと、この春残念がられていた若いお母さんがおりました。本市においては、来年度、二百数十名ほどの子供が新しく就学援助の対象になると思います。管理システムの開発にかなりの時間を要するとのご答弁もありました。なおのこと、実施に向けて速やかに準備を進めていただくことを重ねて要望し、1つ目の質問を終わりといたします。

 それでは、次の環境行政に移ります。

 まず、ごみ排出量削減についてお尋ねいたします。

 本市は、全国をリードする、食品ロス削減の取り組みを実施している自治体であると感じております。特に残さず食べよう!30・10運動は、全国各地で採用されるに至っております。その効果とその他のごみ減量の取り組みによって、本市は平成23年からごみ排出量が年々減少しており、平成28年度は9万1,793トンと平成23年度比で1万1,877トン、11.5%減量しております。本市のごみ減量の取り組みに対して、改めて評価するところであります。

 しかしながら、長野県内の市町村別ごみ総排出量においては、長野市に次いで2番目に多く、これについては人口比相当と思いますが、1人1日当たりのごみ排出量で見ますと、77市町村中6番目に多く、19市では最もごみを排出している結果となっております。

 私は、この結果を大変残念に思っておりますが、この状況をどう捉え、また、今後のごみ行政をどう考えているのかお尋ねいたします。



○議長(上條俊道) 土屋環境部長。



◎環境部長(土屋雄一) お答えいたします。

 本市は、中信地域の文化・経済の中心地であるとともに、県内でも有数の観光地であり、市民以外の方々が多く訪れますことから、その方々が消費する分、ごみの発生量も多くなることが考えられます。また、他市と比較して事業系ごみの排出割合が高いという特徴がございます。このような現状から、1人1日当たりのごみ排出量が県内自治体の中で下位に位置していると考えられ、市としても憂慮すべきことと捉えております。

 そのような状況を改善すべく、これまでも市の重要施策としてごみの減量化には力を注いでまいりました。「もったいない」をキーワードにリデュース(発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再資源化)を推進し、小紙片の回収、小型家電の収集、資源物の常時回収など、さまざまな施策を実施してきております。

 特に、平成22年度からは、今、議員からもご紹介がありました食品ロス削減事業にも取り組み、生ごみの減量など成果が上がってきており、現在は飲食店などにおいて利用客の皆さんの自己責任で食べ残しを持ち帰れるよう取り組んでいるところでございます。

 今後につきましては、平成30年度を初年度とする松本市一般廃棄物処理計画の策定過程において、今までの取り組みを評価・検証した上で、次期処理計画で新しい目標を定め、その実現に向けてごみ減量化施策を一層推進してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 ご答弁いただきました。

 本市も同様ですが、全国的にごみ総排出量の半分超が飲食店などの事業系のごみであります。本市においても、この事業系ごみの削減の取り組みの一つとして、昨年度から残さず食べよう!30・10運動の啓発や食べ残し料理の持ち帰りなどに対応する飲食店や宿泊施設などを認定する「残さず食べよう!」推進店・事業所認定制度を始められております。一定の効果は期待できると思うところであります。

 また、一方で観光客が多い自治体のごみ排出量が多いという傾向があり、本市もそのとおりであると思います。昨日、本市の観光誘客の取り組みについて、忠地議員、柿澤議員にご答弁されておりましたが、超広域観光ビジット3や3つ星街道など、観光客誘致に向け総合的に施策を展開し、観光客、特に宿泊者を増加させたいとしている本市において、またこの秋開店予定の大型ショッピングモール、イオンモール松本への市外からの来店客等、事業系ごみの排出量が増加する懸念があります。

 市長は、観光客等の増加とごみ排出量の削減という、ある意味、相反することを両立させようとしているように思います。観光客増とごみ排出量の関係をどのように捉えられて二刀流で取り組んでいかれるおつもりなのか、お尋ねいたします。



○議長(上條俊道) 土屋環境部長。



◎環境部長(土屋雄一) お答えいたします。

 一般的に観光客がふえますと、飲食などにより事業系のごみがふえることが推測されます。そのようなごみは、主に宿泊施設や飲食店、店舗などの事業所から排出されることとなりますので、事業所においてごみが適正に分別処理されれば、ごみ排出量の増加は抑制されるものと考えます。

 本市では、昨年度、事業系ごみの対策として、事業所向けのごみ分別パンフレットを作成し、4,600の事業所に配布いたしました。今後は、このパンフレットを活用しながら、資源物をごみにしないよう、分別の周知徹底を図ってまいります。

 また、宿泊施設や大規模小売店舗などを含めた多量排出事業者に対しましては、「ごみ減量行動計画書」及び「廃棄物管理者選任届」の提出により、ごみ排出者としての責任とごみ減量の意識を持っていただき、さらに年間18トン以上のごみ排出事業者には事業所を訪問し、ごみ減量につながる3Rの徹底についての説明・分別指導を行うなど、ごみ減量化に向けて取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 ご答弁いただきました。

 ただいまは、事業系ごみについて確認をさせていただきました。

 次は、家庭系ごみについてもお尋ねしたいと思います。

 昨年平成28年度と一昨年平成27年度のごみ排出量を比較いたしますと、昨年度の家庭系ごみは200トン弱、0.5%の減少、ちなみに事業系に至っては0.1%の減少にとどまっており、ごみ減量に下げどまった感があります。各ご家庭に改めてなお一層ごみ減量を呼びかけ、周知し、さらに新たな施策を実施する必要があると考えます。

 例えば、鳥取県米子市では、家庭ごみ減量事例集を作成し、市民の皆さんにごみ減量への協力を呼びかけております。また、燃えるごみから生ごみを分別した自治体もあります。名古屋市は16品目の分別回収を実施し、大幅なごみ削減成果を上げております。

 本市の今後の取り組みについてお考えをお尋ねいたします。



○議長(上條俊道) 土屋環境部長。



◎環境部長(土屋雄一) お答えいたします。

 家庭系ごみの減量の施策として、今は可燃ごみに含まれる紙類と容器包装プラスチックの分別を徹底すること、それと生ごみの水切りに力を入れて取り組んでおりまして、広報まつもとに環境コラムあるいは特集記事を掲載するほか、地域の町会における説明会や出前講座の開催、環境衛生協議会での説明など、あらゆる機会を通じて広くごみ減量の啓発に努めております。

 また、昨年度からは、集合住宅から排出されるごみの分別を改善するために、関係団体や収集事業者などで構成する「ごみ収集業務のあり方検討会議」を開催し対策を検討しており、今後はその結果に基づいて具体的な事業展開を図ってまいりたいと考えております。

 なお、本年度は新規事業としてごみ分別アプリを導入することとしており、さらにごみ分別の周知徹底を図ってまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 ご答弁いただきました。

 本年度新しい取り組みとして、ごみ収集アプリ配信事業があります。この配信の実施に向けての進捗状況をお尋ねいたします。



○議長(上條俊道) 土屋環境部長。



◎環境部長(土屋雄一) お答えします。

 本年度新たに導入するごみ分別アプリは、スマートフォンでごみの分け方、出し方や収集日程表などを検索することができるもので、同様のアプリは現在、多くの自治体で導入され、効果を上げております。

 情報通信機器の特徴を生かし、自動的に収集日のお知らせを受けることや、簡単にごみの出し方などが検索できますが、加えて本市が進めているアプリでは、英語、中国語など7カ国語の言語で配信を行うことができ、これまで課題であった外国人の方にごみ分別情報を提供するツールとして活用が期待できます。広く普及しているスマートフォンのアプリを活用することにより、より多くの市民の方に情報を配信し、ごみの分別収集の周知徹底を図ってまいります。

 現在、アプリに登録するための本市のごみの分別や収集日などの基本情報をフォーマットに入力しており、6月中旬に民間のサーバーへ情報を登録し、7月1日からの配信を予定しております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 ありがとうございました。

 ごみ収集アプリについては、昨年度、会派で新座市へ調査に行き、画期的な取り組みだと感じて帰ってまいりました。

 本市では、今ご答弁いただきましたが、7月1日に配信予定ということであります。市民の皆さんにしっかり周知していただくことを要望し、また、本市のアプリ配信事業に期待をいたすところでございます。

 さて、最初のご答弁の中にもありました一般廃棄物処理計画、現在の計画は平成20年に策定したものですので、本年度新たな策定に向けて見直しを進める時期となっております。これまでの成果と課題についてお尋ねいたします。



○議長(上條俊道) 土屋環境部長。



◎環境部長(土屋雄一) お答えします。

 初めに、成果についてですけれども、家庭系、事業系を合わせた可燃ごみの排出量は、波田町合併後の平成23年度から28年度までの6年間で約3,600トン減少しております。これは冒頭申し上げましたとおり、「もったいない」をキーワードとしてごみの減量化にお取り組みいただいた、市民の皆様の努力の結果であると受けとめております。

 また、昨年度、生ごみの組成調査を実施した際には、1戸当たりの生ごみの総量は、3年前の同様の調査のときよりも26%減っておりました。これまで食品ロス削減事業とともに、ごみの水切りについても折に触れて市民の皆さんにお願いし、取り組んでいただいた成果のあらわれであると考えております。

 次に課題でございますが、ごみの総排出量は年々減少しているものの、現計画の目標値には至っておらず、また県内の他の自治体と比べましても、事業系可燃ごみの排出割合が高いことから、さらなる工夫と努力が必要であると認識しております。

 現在、環境審議会に新たな一般廃棄物処理計画策定のための専門部会を設置いたしまして、一層のごみの減量化に向け、実効性の高い計画となるようご審議いただいております。

 今後、他市の取り組みも参考にしながら、持続可能な循環型社会の形成を目指し、次期計画を策定してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 ご答弁いただきました。

 では、ごみの排出量と密接不可分な最終処分場についてお尋ねいたします。

 集じん灰は、全量市外に持ち出して資源化並びに最終処分しておりますので、市内に埋め立てをしている焼却灰の処理についてお尋ねいたします。

 今年度の計画では、焼却灰のうち県外に搬出をして資源化している分がおよそ36%、残る64%、5,750トンをエコトピア山田と安曇一般廃棄物最終処分場の市内2カ所の最終処分場に埋め立てることとしております。

 エコトピア山田は、現在の一般廃棄物処理計画だと、平成34年が埋立可能最終年となっております。埋め立てる量を減らして処分場の延命を図っておりますが、新しい一般廃棄物処理計画においては、最終処分場への処分量について、どのような計画で処理を進めていくおつもりなのかお尋ねいたします。



○議長(上條俊道) 土屋環境部長。



◎環境部長(土屋雄一) お答えします。

 現行の松本市一般廃棄物処理計画では、発生する焼却灰・集じん灰の全量埋め立てを想定して、エコトピア山田の埋立可能最終年を平成34年と推計しておりますが、最終処分場の延命化を図るため、平成20年度から焼却灰と集じん灰の資源化等を進めてきております。

 現在、焼却灰・集じん灰を合わせた全体量約1万1,000トンのうち、資源化する分、それから外部委託する分を含めまして、47%程度を県外民間事業者に委託しておりますが、この結果、焼却灰区画においては、残り10年程度の埋め立てが可能だと見込まれます。

 次期一般廃棄物処理計画を策定するに当たっては、今後の松本市のごみ量の推移、ごみ焼却施設からの焼却灰などの排出量をできる限り正確に推計し、検討していく必要があります。その上で、最終処分場のあり方については、地元町会やエコトピア山田環境保全協議会と十分協議し、ご理解をいただいて進めていくことが重要であると考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 午前中の青木豊子議員への答弁に、松本城の桜の延命を施していくというふうに答えておりました。灰の資源化はよいことと思いますが、最終処分場の延命化については、本当によいことなのか私としては疑問に思うところがございます。

 10年後を見据え、先ほどご答弁いただいた成果と課題も新しい処理計画策定にしっかり反映させていただき、なお一層ごみ減量に取り組んでいただきたいと申し上げ、これについては質問を終わりといたします。

 次に、食品ロス削減全国大会についてお尋ねいたします。

 本年10月30日、31日に予定されております第1回食品ロス削減全国大会は、本市の取り組みが全国に広まり、国において評価され、菅谷市長からのご提案もあり、本市での開催に至ったと考えます。うれしいことであるとお喜び申し上げます。

 そこで、開催に向けての市長の率直な思いをお聞かせください。



○議長(上條俊道) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) ただいまのご質問にお答えいたします。

 私は、かねてより世界には食べるものがなく困窮している人々が多数存在する一方、日本では世界全体の食糧援助量の約2倍と推計される大量の食品ロスがあることを危惧し、何か具体的な動きをしなければならないと感じておりました。

 市長就任後、この思いは一層強まり、食品ロス削減を重要な課題と捉え、今日まで取り組んでまいりました。その1つであります残さず食べよう!30・10運動は、食べ物をもったいないと思う、ごく当たり前の気持ちを施策に反映させ、職員の知恵と工夫により地道に展開してきたものが、今や全国に広まり、国の施策にも取り入れられたところでございます。

 私は職員に対して機会あるごとに、スモールサクセスストーリーを積み上げて大きな政策を実現させてほしいこと、また、国とのパイプをつくり、信頼関係を築き上げ、国をも動かすという気概を持って仕事に当たってもらいたいことを伝えてきております。このたび国の協力をいただき、第1回食品ロス削減全国大会がこの松本で開催の運びになりましたのも、職員一人一人がまさに小さなサクセスストーリーを積み上げてきた結果であるものと受けとめております。先日、環境省の小林事務次官とお会いした際には、環境省として全国大会を大いに応援するとのエールをいただいたところでございます。

 いまだ世界には飢えに苦しむ多くの子供たちがいることに思いを寄せつつ、この大会を契機に、食べ物の廃棄をもったいないと思う気持ち、決して粗末にしてはいけないという強い思いが市内はもとより、全国の皆様方に一層浸透・拡大し、食品ロス削減の推進につながりますよう、フロントランナーとしての気概を持って取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 市長の思いをお聞きいたしました。ありがとうございました。

 食品ロス削減推進への市長のその思いが全国に一層浸透・拡大する大成功の大会になるよう、お祈りいたします。

 さて、今大会は、本市発祥の残さず食べよう!30・10運動の拡大を図り、世界的課題である食品ロスの一層の削減に資するため、関係省庁等と連携し、企業、NPO、大学など多様な主体が一堂に会する大会を開催し、情報共有・情報発信を行う機会とするとしております。

 大会の規模や今後のスケジュール、内容等進捗について、現在の状況をお聞かせください。



○議長(上條俊道) 土屋環境部長。



◎環境部長(土屋雄一) お答えします。

 第1回食品ロス削減全国大会は、まつもと市民芸術館を会場といたしまして、環境省、農林水産省、消費者庁の協力のもと、昨年10月に発足いたしました全国の自治体で組織する、おいしい食べきり運動ネットワーク協議会とともに開催いたします。

 1日目の10月30日は、食品ロスをテーマとした基調講演やパネルディスカッションを行い、あわせて、全国の自治体や事業所の皆さんの取り組みを紹介するパネル展示会を開催したいと考えております。

 翌31日は、参加自治体職員の研修会といたしたく、現在、3省庁とおいしい食べきり運動ネットワーク協議会事務局の福井県と調整を進めております。

 大会前には、市民の皆様に参加していただけるプレイベントの開催なども計画しており、ぜひ多くの方々に関心を持っていただけるよう取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 ただいまご答弁いただきましたが、プレイベントの開催も計画された、私が想像していた以上に大きな大会となる予定でございます。そこで懸念されるのが、本大会の事業予算であります。

 当初予算には393万円計上されておりますが、他の大会予算と比較して余りにも少額で、本当に開催ができるのか危惧しているところであります。松本マラソンや昨年開催の山の日記念全国大会とは比較できないものの、この17日開催の第57回全日本花いっぱい松本大会の事業予算は、1,754万円計上されております。

 今大会に来られる皆様に喜んでいただき、市長の思いが十分に伝わる大会がこの予算でできるのでしょうか。大会予算の経費の内訳についてご説明願います。

 また、他の大会については、各実行委員会で準備を進めておりますが、食品ロス削減全国大会については、実行委員会がまだ立ち上がっておりません。どういう形で準備を進めているのかお尋ねいたします。



○議長(上條俊道) 土屋環境部長。



◎環境部長(土屋雄一) お答えします。

 初めに、大会経費の内訳でございますが、大会当日の会場設営や進行に伴う経費として、委託料158万円、基調講演・パネルディスカッションの出演者などへの謝礼などに82万円、広報用のポスター・チラシの印刷費58万円などが予算化されている主な内容でございます。

 次に、大会運営の体制でございますが、環境部局が中心となり、関係省庁やネットワーク協議会と密に連携をとりながら運営していくこととしております。加えて、食育に関する庁内推進会議の関係課にも協力を依頼するなど、全庁挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

 また、今後は、市民や事業者の皆様に食品ロスの現状を知っていただく機会とともに、振り返りともなるよう、食品や廃棄物などに携わる個人・団体の皆様に協力を呼びかけてまいります。

 大会にご参加いただく皆様にとりまして有意義な大会になりますよう、万全を期してまいりたいと考えておりますので、議員の皆様方にもぜひご参加くださいますようお願いいたします。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 ご答弁いただきました。

 第1回を飾る全国大会でありますので、人的にも予算にしても、しっかりとした体制で準備を進めていただきたいと思います。また、今大会の広告宣伝などの広報も幅広く実施していただき、全国的にも注目され、盛り上がるようにしていただきたいことも要望しておきます。

 さて、本市では、環境教育にも力を入れております。子供向けに作成した紙芝居が全国表彰されることが決まったとの報道がありました。大変に喜ばしいことであります。また、子供たちにダンスを通してリサイクルを認識させる取り組みも行っております。

 私どもの会派で、ある会合において本市の残さず食べよう!30・10運動を周知したいと考え、園児対象の環境教育で踊っているダンスとともに環境政策課の方に出前講座をお願いしたところ、このダンスを一緒に踊りましょうということになり、私も初めて見聞きするものでしたが、DVDを映しながら前へ出て踊らせていただきました。歌詞もわかりやすく、ダンスも簡単で、楽しく踊らせていただきました。このようにして、子供たちも楽しく踊りながらリサイクルの取り組みを知るんだなというふうに思ったところであります。

 このDVDの内容は、とてもよいものだと思ったわけでありますが、残念なことに、このDVDは名古屋市が作成したもので、名古屋城をバックに知らないキャラクターと子供たちが踊っておりました。ぜひ松本バージョンが欲しいというふうに思いました。今度、残さず食べよう!30・10運動応援ソングもできたことですし、ぜひ作成していただきたいと思いますが、ご見解をお伺いいたします。

 また、できれば、全国大会で初披露できたらとも考えますが、この点についてもお尋ねいたします。



○議長(上條俊道) 土屋環境部長。



◎環境部長(土屋雄一) お答えいたします。

 園児対象の参加型環境教育は、平成24年度から取り組んでおりますが、子供たちにごみの分別や食べ物をもったいないと思う気持ちを楽しみながら考えてもらうために、当時、名古屋市環境局が制作した「おいしく飲んでリサイクル」という歌と踊りのDVDの使用許可をいただき、活用してまいりました。

 歌詞と踊りはリサイクルの言葉を覚えるきっかけともなる非常によい内容ですが、映像のほうは、ただいま議員からございましたように、名古屋市内が背景となっておりますことから、昨年度来、松本バージョンへの変更を検討してまいりました。今後、映像を松本版にいたしまして、引き続き利用していきたいと考えております。

 また、残さず食べよう!30・10運動の応援ソングは、市の職員が作詞・作曲、それとあわせて演奏もしておりますけれども、明るくリズミカルな応援ソングができ上がったと思っております。この曲にダンスの振りつけを考え、DVD化するなど、多くの皆様に親しんでいただけるよう活用を図ってまいります。

 そして、秋の全国大会にはぜひ松本市オリジナルの残さず食べよう!30・10運動のダンスが発表できるように、取り組んでいきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 拍手を送りたいと思いますが、大変にありがとうございます。前向きなご答弁をいただきました。ぜひよろしくお願いをいたします。

 作成する松本バージョンダンスのDVDは、できれば本年度中に作成をし、市民の皆さんに覚えていただけるよう、見聞きする機会をふやしていただくことを要望いたします。

 また、10月は世界食料月間でもあります。松本マラソンが終わった10月2日から1カ月間は、市内中でこの応援ソングが流れるようにして、大会の機運を盛り上げていただくことも大事というふうに考えます。

 さらに、ソングもダンスも全国にどんどん発信していただきたいというふうに思うところであります。

 また、全国大会の企画の中に、食品ロス削減を取り上げた映画の上映会と講演会も組み入れることもご検討いただければというふうに思っております。

 いずれにいたしましても、食品ロス削減を松本から全国へ、そして世界へさらに広げ行く、大成功の大会になるようご期待申し上げ、私の全ての質問を終わりといたします。ありがとうございました。



○議長(上條俊道) 以上で勝野智行議員の質問は終結いたします。勝野智行議員は自席へお戻りください。

 暫時休憩いたします。

 再開は午後3時45分といたします。

                              午後3時17分休憩

                              −−−−−−−−−

                              午後3時45分再開



○議長(上條俊道) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 本日の会議時間は、議事の都合により、あらかじめこれを延長いたします。

 市政一般に対する質問を続行いたします。

 9番 上條美智子議員の質問を行います。上條美智子議員は質問者待機席へ移動してください。

 9番 上條美智子議員。



◆9番(上條美智子) 〔登壇〕

 発言の機会をいただきました。会派公明党を代表し、勝野智行議員に続きまして、近藤晴彦議員とともに質問いたします。

 質問方法は件名ごと一括と通告させていただいていますが、ほぼ一問一答に近い形となっていますので、ご了解願います。

 初めに、スマートフォン通報システムについてお伺いいたします。

 スマートフォン通報システムの一例として、道路の破損や街灯の故障、落石や倒木、公園のふぐあい等、地域の課題・問題を市民が行政へ通報し、行政はそれらの情報から課題解決につなげるという取り組みがあります。

 近年、導入する自治体がふえる中で、このほど安曇野市でも道路通報アプリを導入しました。この取り組みに期待できることは、スマートフォン、パソコンから市役所が開庁時間外でも、いつでも簡便に課題・問題を伝えられ、写真、GPSデータで場所、状況を正確に伝えることができることや、みずからのレポートにより地域の身近な問題が解決されることで、地域への貢献が実感できるということです。行政は、情報を受け取ることで目の行き届かないところの課題・問題の把握ができ、初動の効率化が図られるといったメリットがあります。

 この件については、平成26年12月議会で、ITを活用した新たな行政サービスについての質問の中で、半田市の事例を通しご提案させていただいています。また、以前にも今井議員や青木 崇議員からもアプリの導入についての質問経過があります。

 平成27年12月議会での今井議員の質問に対し、理事者から、アプリの導入に当たっては必要な協議・調査は担当課と連携して取り組んでまいりたいとの答弁がされています。

 そこでまず、お伺いしますが、道路通報アプリを含めたスマートフォン通報システムの導入に必要な協議・調査等の進捗状況をお伺いします。

 また、協議・調査から見えてきた課題についてもお伺いいたします。



○議長(上條俊道) 丸山総務部長。



◎総務部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 調査等の進捗状況、課題についてお答えいたします。

 議員ご案内の道路通報アプリは、市民などが道路の傷んだ場所の情報をスマートフォンなどを利用して市へ投稿いただくもので、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の技術を活用することで情報の収集を行うシステムでございます。

 本市における検討状況といたしましては、道路通報アプリを導入した自治体に対する利用状況等の聞き取り、道路通報アプリ以外も含めたシステム提供業者からの提案をお聞きするなどを行ってまいりました。

 その中で見えてきたことは、まずメリットとして、何らかの問題が発生している場所を位置情報つきの写真で市民から投稿していただくことにより、現地確認などの初動対応を効率化することができるほか、このような投稿型のシステムは、災害発生の通報などにおいても効果があることがわかりました。

 一方、デメリットといたしましては、インターネット上での公開が基本となるため、個人の顔や車のナンバーを投稿しないなどのプライバシーに関する配慮や、匿名での書き込み、誹謗中傷など不適切な投稿についての対応など、ルールの検討も必要なことがわかりました。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 上條美智子議員。



◆9番(上條美智子) 〔登壇〕

 進捗状況、課題についてのご答弁をいただきました。

 本市では、本年4月、松本市新情報化計画が策定されました。重点目標に掲げられている施策のICT利活用による地域・社会的課題の解決では、地域や社会的に抱える課題について、ICTを利活用することで課題の解決と地域の活性化を図り、サービスの向上に努めるとしています。市民協働による地域の課題解決の取り組みに向けて、積極的な市の姿勢がうかがえます。

 私は、この重点施策からスマートフォン通報システムの導入についても、効果が認められれば、速やかに前進を図ることができる環境が十分整ってきていると認識します。

 インフラの大部分は地方公共団体が管理していますが、近年の緊縮財政や行政改革の中で、インフラ管理の中心的役割を担う地方公共団体の土木関係職員数は、2004年から2012年までに18%減少しており、限られた人員で効率的にインフラ維持管理を実施することが課題となっています。そうした中、ICTを活用した市民参加型のインフラ管理への注目が高まっているとのことです。

 本市は、道路に関する補修件数だけでも、年間数千件に及び、そのほとんどがパトロールや情報提供により把握し、対応されているとのことです。スマートフォン通報システムの導入について、こうした維持管理部門を中心に、先行して具体的に取り組みを進めるべきと考えます。

 そこで、お伺いいたします。スマートフォン通報システムの早期導入に向け、対応するカテゴリーを担当部局で整理し、まずは実証実験に着手してはいかがでしょうか。



○議長(上條俊道) 丸山総務部長。



◎総務部長(丸山貴史) スマートフォン通報システムの実証実験についてお答えいたします。

 本市におきましては、情報セキュリティーの観点から、これまで職員の使用するパソコンからSNSのサイトへの閲覧制限を行っていましたが、昨年度実施した新たな情報セキュリティー対策により、庁内のネットワークをインターネットから分離したため、閲覧制限の解除を行い、SNSを利用したシステムを使用することが可能となりました。

 このため、道路通報アプリについては、道路損壊情報の迅速な収集・対応のため、建設部と協力して、一定のルールを定めた上で実証実験に取り組んでまいります。

 なお、スマートフォンを利用したシステムにつきましては、先ほど申し上げたとおり、道路情報に限らず、防災や健康づくりなど多くの分野で利活用が可能であるため、全庁的な取り組みも必要と考えております。

 このため、議員ご案内のとおり、さきに策定いたしました松本市新情報化基本計画に基づき、庁内の情報化推進委員会において、市民サービスの向上やICTによる地域・社会的課題の解決の観点から、スマートフォンを活用したシステム導入について検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 上條美智子議員。



◆9番(上條美智子) 〔登壇〕

 前向きのご答弁をいただきました。

 スマートフォン通報システムについて、3回目は意見・要望といたします。

 今、理事者のほうから説明いただきましたとおり、アプリは全庁的なシェアを持ちまして、いろいろな取り組み効果があると思います。

 こうしたアプリを使った自治体のサービスでは、住民生活総合支援アプリといった新しい行政サービスの形もあります。住民への新たな広報手段として、従来のホームページ等のプル型の情報配信ではなく、プッシュ型の積極的な情報配信を行うことが可能となり、情報を入手することに地理的な制約や非効率性がある地域においても、災害などに必要な情報を的確に受け取れる、仮想的なコンパクトシティの構築に役立てるというものです。

 スマートフォンは、若者だけでなく、熟年層にも利用者が拡大しております。マーケティング記事によりますと、2016年7月時点で60歳代の利用率では、47%の方が利用されています。2013年の17.9%から比べますと、急速に増加していることがわかります。以前は、スマートフォンは若者が使うものという印象がありましたが、高齢者もごく普通にスマートフォンを利用する時代に入りました。

 松本市新情報化基本計画の推進に当たっては、CIO(最高情報統括責任者)は、まさに熟年を代表する副市長ということであります。ICTを利活用した本市の行政サービスの向上と地域情報化の取り組みについて大いに期待をいたしまして、本件についての質問は終わります。

 次に、防火水槽についてお伺いします。

 去る5月初旬、市内の中山間地域で火災が発生しました。この火事をきっかけにお声をいただきました。この地域はもともと水の少ない地域、消火栓のほかに近くの川からも水を吸い上げ、懸命な消火活動がされていたが、水の確保が大変のようだった。貯水槽や防火水槽が少ないのではないか。火事の当日は断水が起こり、給水車が来て水を配給する光景が見られる。今回もそういう状況が発生した。これからも火災が発生した場合、このようなことが発生するのか、非常に不安だというものです。

 一刻も早く消火するために上水道を初め、川の水や民家の池の水も消火に充て、あらゆる水を確保し、市民の生命・財産を守るということであります。これについては重要なことであり、十分理解できます。

 しかし、消火活動に伴い、断水するという点について、市民に理解されていない部分があるのではないかということが見えてまいりました。

 そこでお伺いしますが、松本市内において火災の消火活動に伴う断水は、どこの地域でもあり得ることなのでしょうか。



○議長(上條俊道) 守屋上下水道部長。



◎上下水道部長(守屋千秋) お答えします。

 消火活動後に断水があるというケースはまれでございまして、中山間地に限らず、消火活動後は必ずしも断水になるということではございません。

 消火栓による消火活動を行う場合、一度に大量の水を使用することから、通常より水道本管の流速が上がり、場所や使用状況などによっては水圧低下や濁りが発生することがございます。そうした状況が発生した場合、早期に安全・安心な水道水を供給するため、水道管の内部をきれいにする、水を通す通水作業をして水質の確保を行いますけれども、こうした作業を行う場合には一時的に断水となり、状況によっては給水車や給水袋等による給水対策も行っているところでございます。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 上條美智子議員。



◆9番(上條美智子) 〔登壇〕

 断水は非常にまれということで、市民にとってもありがたいことだなというふうに思いました。

 今回の市民からのお声から、私も消火活動に伴う断水について認識を深めることができました。消火活動に伴う断水については、まれな発生かもしれませんが、市民の不安の軽減という観点からも、まれに起こり得るケースとして避難訓練時などの機会を捉え、町会との連携を図るなど、市民周知を図っていただければと思います。

 さて、2016年11月に公開の防火水槽の地震被害についてまとめられた吉原 浩氏の資料では、阪神・淡路大震災時の状況において、神戸市内では第二次世界大戦前後に道路下に設置された防火水槽に被害が集中。理由として、1955年以前は道路下に設置されることが多く、当時の防火水槽は材料及び構造設計の点で十分な耐震性を有しなかった等が考えられる。阪神・淡路大震災で神戸市内の古くから発達した市街地では、新規に防火水槽を設置する用地が得にくく、被害を受けやすい防火水槽が集中しやすいといいます。

 神戸市と同様、甚大な被害が発生した西宮市、芦屋市内の防火水槽は、減水・使用不能となった防火水槽は少ない。理由は、設置年代の新しい防火水槽が多く、耐震性の低い防火水槽が少なかったことが考えられるとしています。

 吉原氏によりますと、今後、長期間供用される防火水槽は増加し、材料の劣化は進行する。防火水槽の被害想定を考慮した地震時における消防水利計画を検討していく必要があるとしています。

 本市の消防水利事業について、少し過去にさかのぼりますが、平成16年度に行われた事務事業評価では、その目的に消防水利の基準を満たすよう整備することが挙げられ、消防水利の基準をもとに半径120メートル以内に1つの消防水利・消火栓のみに偏ることがないように配置とあります。また、事業内容・計画の中に、耐震性防火水槽を大規模地震対策として容量100立方メートル以上の防火水槽を防災都市計画の重点区域に指定されている地区、14地区に、当面1地区1カ所を基準に整備としています。事務事業の総合評価としては、今後の配置の考え方、維持管理のあり方の検討を要しますが、事業は今後も継続して必要ですとされました。

 本市の平成24年度修正の松本市地域防災計画(震災対策編)の第2章第6節、消防・水防活動計画、実施計画の「消防水利の多様化及び適正化」について、「消防法、松本市開発行為指導基準に基づく『消防水利の基準』に適合するように、消防水利施設の整備を図るとともにその適正な配置に努める。その際、地震による水道施設の損壊等により、消火栓の使用に支障が生じる事態、及び防火水槽が損壊する事態などが想定されるため、プール、ため池等の活用等による消防水利の多様化を図る」とあります。

 そこでお伺いをいたします。

 本市の防火水槽の設置状況について、また今後の整備について、以上2点についてお伺いをいたします。



○議長(上條俊道) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 2点の質問にお答えいたします。

 1点目の本市の防火水槽の設置状況ですが、本年4月1日現在で20立方メートル以上の防火水槽は、市が設置したものが1,309基、民間企業等が設置したものが86基の合計1,395基です。このうち100立方メートル以上の大型の防火水槽は、市が設置したものが21基、民間企業等のものが13基の合計34基です。市では、東部地区防災緑地や総合体育館、南部公園、松本駅お城口広場などに設置しております。

 次に、2点目の今後の整備計画につきましては、昨年度から防火水槽のほか、川やため池などの自然水利、学校のプールなども含めて、消防水利の空白エリアを特定する作業を進めております。この空白エリアの特定後、来年度以降、新たな整備計画を立案してまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 上條美智子議員。



◆9番(上條美智子) 〔登壇〕

 ご答弁いただきました。

 かなり積極的に前向きに取り組みをされていると思います。

 民地に設置の防火水槽については、所有者の希望で撤去されるケースも発生していると伺っています。その際、新たな土地を見つけることが困難といった理由から、防火水槽が徐々に減少しているとのことです。火事はいつどこで発生するか予測がつきませんので、万一の備えは常にしておかねばなりません。消防水利の空白エリアの特定後、来年度以降、防火水槽の整備計画を立案するということでありますので、今後の取り組みに期待をし、この質問は終わります。

 次に、障害者のリハビリ自主サークルについてお伺いします。

 初めに、本件の中に出てまいります自主サークル名のご紹介については、会のご了解を得ておりますことを申し添えます。

 在宅の身体障害者を対象に行われていた健康回復教室が介護保険制度の開始に伴い、2003年廃止となりました。このとき、市中央保健センターの健康回復教室に通い、ともにリハビリに励んできた15人が機能回復を目的に自主サークルを立ち上げました。病気に卒業はないと松葉のように手を取り合い、松のように大地に根を張り、いつも青々と生きようと願いを込め、「松葉会」を結成しました。そして、今日まで継続して取り組まれてきています。

 当時、機能回復を目的にした障害者の自主サークルは、市内で初めてだったそうです。市も専門の理学療法士を派遣するなどコミュニケーションをとり、心のこもった支援をしたいとしていました。

 それから、機能回復の自主サークルは継続実施され、14年目に入っています。月2回、第1・第3金曜日に午前10時から午後3時まで、基本的にタクシーなどを使い、自力で通える人が対象ですが、送迎ボランティアさんの支援もあります。安曇地区、奈川地区等、遠方地域からの参加はありませんが、市街地及び周辺地域から毎回10名ほどが参加しています。午前中は全員がそろってお茶を囲み歓談した後、メーンであるリハビリ訓練体操を約40分から1時間かけてゆっくり丁寧に取り組みます。このとき使用するのは、当時市が健康回復教室で使用していた保健師さんがナビゲートするリハビリ体操のテープです。このテープは、サークルの皆さんの元気の源になっています。

 私がご相談を受けたのは、昨年の6月です。市からの補助金がなくなるとこの会の運営が非常に厳しい状況になるとのことで、何とかなりませんかというものでした。残念なことに、平成28年度をもってこのサークルに対しての補助金が廃止されました。市では、廃止に当たっては、廃止の5年前に通知され、早目の対応がされたと伺っています。

 この会では、1人毎月600円の会費でしたが、補助金がなくなることから、今年度から800円の会費に増額をしています。会では、市の決定を受け入れてはいたものの、最終年に入り、やはり不安のほうが大きくなったということでした。会の皆さんと担当課にご相談に伺いましたが、5年前に決定し通知している旨のとおりで、変更はありませんとのお答えでした。

 そこでお伺いします。機能回復を目的とした障害者の自主サークルについての認識と補助金が廃止に至った経緯をお聞かせください。



○議長(上條俊道) 樋口健康福祉部長。



◎健康福祉部長(樋口浩) お答えします。

 本市における身体障害者や高齢者の身体機能の向上や維持・回復を目的とした事業がもととなり自主サークルとして活動されることは、会員相互の交流や運動を通じて健康づくりや仲間づくりにつながるものであり、大変有意義であると認識しております。

 このため、市といたしましても、補助金の交付や健康相談等の支援を行ってきており、長年にわたる活動は、人と社会の健康づくりを目指す大きな成果の一つとして評価しております。

 次に、補助金廃止の経過につきましては、この補助金は地域における社会福祉の増進を図るため、民間の福祉団体等が行う事業に対しまして、要綱に基づき交付する中、市は平成24年に団体の自立を促進するという観点から、同一団体における補助期間を5年間を限度とすることに要綱を改正したところでございます。

 その改正に伴い、補助期間が満了となること、また、一定の成果が得られたという判断のもと、昨年度をもって終了となったものでございます。

 以上です。



○議長(上條俊道) 上條美智子議員。



◆9番(上條美智子) 〔登壇〕

 ご答弁いただきました。

 人と社会の健康づくりに非常に有益な取り組みをしているという認識がおありになること、また、そういった中でも地域の社会福祉団体に出される補助金として、この団体の自立を促す、そういった意味で今回、そういった要綱に従って廃止されたということでございます。

 私は、こうした独自に障害をお持ちになった方々が自立して自主サークルを運営されているということは、一概にこの要綱の枠の中にはめてしまってもいいものかどうかということを今回考えましたことから、質問させていただきました。

 脳梗塞を初め、脳卒中を発症された方の約6割が、症状の重い軽いはありますが、何らかの後遺症を持たれているといいます。また、寝たきりの原因になる大きな要因ともされています。

 松葉会の皆さんは、全員が脳卒中といわれる脳血管障害の後遺症で言語障害、半身不随等、体に障害をお持ちの方々です。デイサービスも利用されていますが、デイサービスでは味わえない充実感が得られるとおっしゃっています。互いに言葉のキャッチボールができて、不自由ながらもゲームやスポーツも全員が参加し、本当に楽しい、生きている実感が湧く、地区福祉ひろばを多くの地区住民が利用していますが、ほとんど全員が健常者という中に、自分が参加しても皆さんと同じことができず、周りの人に気を遣わせてしまうし、みんなについていけず孤立してしまうとおっしゃっています。デイサービスなども利用しつつ、デイサービスとは違った環境でこうして同じ障害を持った仲間と一緒にリハビリをする機会を設けることにより、自分を見つめ直し、家族に感謝しながら前向きに生きることができる、皆さん、そうおっしゃって頑張っておられます。

 私は、市が始めた事業をきっかけに、機能回復を目的とし、自主的に実施しているリハビリサークルが今も継続して存在していることは、健康寿命延伸、そして生きがいの仕組みづくりを進める松本市にとりまして、非常に必要なことであると思います。

 そこでお伺いします。障害者のリハビリ自主サークルに対して、今後の支援のあり方についてご見解をお伺いいたします。



○議長(上條俊道) 樋口健康福祉部長。



◎健康福祉部長(樋口浩) お答えします。

 障害者のリハビリ自主サークルへの支援につきましては、今後も保健師、理学療法士による健康相談、レクリエーション用具等の貸し出しなどの支援を継続してまいります。

 また、障害者総合支援法の事業の中で、リハビリや生活訓練を初め、社会活動への参加、余暇支援など、目的に応じた幅広い事業メニューを設け、障害のある方の活動や団体に対して支援を充実させています。

 今後も、さまざまなサークルや団体の皆様のご意見をお聞きする中で、障害のある方の視点に立った支援に努めてまいります。

 以上です。



○議長(上條俊道) 上條美智子議員。



◆9番(上條美智子) 〔登壇〕

 ご答弁いただきました。

 これから手厚い支援をまた継続していただけるという旨のものと捉えましたが、非常に苦しい答弁でもあるのではないかという認識もしております。なかなかこういった方々に対して支援をするということは、特に補助金のように市の税金等がかかってくる、そういった支援をしていくということは、また新しい生きがいの仕組みづくりの中の枠組み、そういったものをお考えいただけるような方向でいくとさらにうれしいなということを考えております。

 今回、脳卒中の後遺症で障害をお持ちになられた方々のリハビリ自主サークルをご紹介させていただきましたが、松本市が誇れる自主サークルの事例だと思います。理事者から障害者支援の今後のあり方について、リハビリ自主サークルへ今後も保健師と理学療法士による健康相談等の支援等を継続していただけるというご答弁でございましたので、これは本当に評価をいたしたいと思います。今後とも心のこもった支援をお願いするものでございます。

 私は、在宅介護の経験から、脳卒中の後遺症や何らかの原因で体に障害をお持ちの方が自主的に外出されるということが、本当に貴重であるということを実感しています。機能低下を防ぎ、今ある機能を少しでも長く維持するためには、根気・やる気・元気がなければ継続できません。果たして私が同じ境遇になったとき、こんなに強く生きていけるのかと考えさせられました。

 「心こそ大切」という言葉がありますが、まさにいかなる体の状態になろうとも、心の健康こそが市長が進める生きがいの仕組みづくりの根幹をなすものだと思います。

 以上で全ての質問を終わります。



○議長(上條俊道) 以上で上條美智子議員の質問は終結いたします。上條美智子議員は自席へお戻りください。

 次に、27番 近藤晴彦議員の質問を行います。近藤晴彦議員は質問者待機席へ移動してください。

 27番 近藤晴彦議員。



◆27番(近藤晴彦) 〔登壇〕

 発言の機会を得ましたので、会派公明党を代表いたしまして、勝野智行議員、上條美智子議員に引き続き、一問一答形式で質問をいたします。

 1項目めは、ただいまの上條美智子議員の質問とも重なってくる部分もございますが、生きがいの仕組みづくりに関してであります。

 これまで多くの同僚議員からそれぞれの視点で質問がなされてきております。前2月定例会でも先ほど芝山議員もおっしゃっておりましたが、総括的な質問がなされまして、市長からも具体的な答弁がありました。そしてまた今も芝山議員から改めての質問もあり、また答弁があったところでございます。私としては、この内容等について理解をしているつもりでございます。

 この生きがいの仕組みづくりということにつきまして、市民向けにといいますか、松本市の公式ホームページには、2カ所にその説明が掲載されております。

 1カ所目の文章は、「今、行政に改めて求められる最終命題は、そこに住む人々に『生きていて良かった、このまちに住んでいて良かった』という肯定感を抱かせる、『生きがいの仕組みづくり』ではないかと考えております。子どもが未来を語り、若者が地域づくりに参画し、高齢者が自身の知識や経験を地域で生かし、それぞれの居場所で生きる喜びを実感できるような『生きがいの仕組みづくり』を進め、『健康寿命延伸都市・松本』をより確かなものにしてまいりたいと考えております。」。

 それから、もう一つ、2カ所目の文章は、「平均寿命から健康寿命へ、『量』から『質』へと価値観の転換が進む現在は、まさに、『美しく生きる。』ための『生き方』が問われる時代と言えます。そこでは、それぞれのライフステージにおいて、人生の目標となり、生きる力の源泉となる『生きがい』を持つことが大切です。すべての市民の皆さんが、『命の質』や『人生の質』を高める『生きがい』を見出すことができるまち。また、生きがいを持てる手段や場を得られ、将来にわたり持ち続けられるまち。さらには、人のため、社会のために尽くすことを、生きがいとして感じられるまち。市民の皆さんに、『このまちで生きていく』と思っていただける、そのようなまちをつくっていくことが、『生きがいの仕組みづくり』です。」。

 最初の文章は、市長メッセージで、次の文章は「生きがいの仕組みづくり」とはということで、そこをクリックすると出てくる文章でございます。

 松本丸の船長としての強い信念から発せられる市長の言葉、そして施策実行部門としての言葉ということで、多少の表現の違いはありますが、市民一人一人がそれぞれの場所で前向きに生活できるように、ともに頑張っていきましょうということだと思っております。最近は、広報の最終ページに、その生きがいの仕組みづくりの事例というようなことで連載して、さまざまな方の活動が載っております。

 私は、こういった生きがいの仕組みづくりというものは、簡単なようでありますが、大変に次元の高い、いわばこれをみんなができれば理想的な姿となっていくわけでありまして、非常に大変な取り組みかなと感じております。可能な限り、多くの市民の皆さんの共通認識としてこれが定着していくことが重要であると考えます。

 4月、5月と30代前後の若い世代の皆さん、また70代以上の高齢者の皆さんとお話をする機会がありました。今、松本市は、この生きがいの仕組みづくりということに一生懸命取り組んでいるんですということを話題にしましたが、そのときはちょっと話がかみ合いませんでした。これだけ情報は出ているのに、まだ現場には届いていないのかと率直に感じたところであります。

 市長は、市民の皆さんの共通認識の醸成の必要性についてはどのようにお考えでありますか。今後の進め方も含めてお聞きします。



○議長(上條俊道) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 ただいまのご質問にお答えいたします。

 私は、誰もがこのまちで生きる喜びを感じられるいいまち松本を目指し、健康寿命延伸都市・松本をさらに進める生きがいの仕組みづくりに目下邁進しているところでございます。

 私が発しましたこの生きがいの仕組みづくりは、何も特別なものではなく、また同時にこの動きは行政だけでなく、市民の皆様もご理解いただきながらともにつくり上げてまいりたいと考えてきております。

 したがいまして、これまで松本市のホームページのほか、市政報告会や広報まつもとによる発信など、さまざまな機会や手法を通じて市民の皆様にご理解をいただけるよう取り組んできたところでございますが、ただいま近藤議員のご発言を受けまして、さらなる努力が必要であると感じたところでございます。

 今後、広く市民の皆様の理解を育んでいく上では、単に言葉だけでなく、いろいろなパターンがあると思いますが、例えば同じ趣味や技能を持つ方々が気軽に集い、語らい、学び、そして質を高める場を行政が支援・協力し、これは先ほど上條美智子議員と似ているところだと思うんですけれども、行政がそういう支援・協力をして、結果としてそれぞれの皆さんが生きがいにつなげていくなど、具体的な取り組みを実践していくことこそが何より重要であると考えております。

 近藤議員は先ほど、次元の高いいわば理想的な姿と、決してそうではなくて、ごくごく当たり前のことを私は申し上げているんですけれども、皆さん方がだんだん高めていってわかりづらくなっておりますけれども、これは私が悪かったんですけれども、基本的にはそんなことでございます。

 市民の皆様と行政が協働で小さな成功体験、スモールサクセスストーリーを積み重ねていくことで、生きがいの仕組みづくりの共通理解を深めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 近藤晴彦議員。



◆27番(近藤晴彦) 〔登壇〕

 市民の皆さんの共通認識の醸成について、市長から答弁いただきました。

 市民と一緒に具体的な事業というか、そういったことに取り組んでいく、そして、市民に参加をしてもらって、それが成功体験になっていくということだと思います。まさにその体験自体が市民の中に共通認識として生きがいということが大切だなということが広がっていくというご答弁だったかなというふうに思っております。可能な限り、そういった場をつくり続けることが求められてくるのかなというふうに感じた次第でございます。

 それでは、生きがいの仕組みづくりと個別事業との関係について伺いたいと思います。

 生きがいを持てる手段や場を得られ、将来にわたり持ち続けられるまち、これも生きがいの仕組みづくりであるとの文章を先ほど紹介いたしました。このことからいたしますと、行政として補助事業として実施された事業ということであっても、本当にそこに市民の皆さんが生きがいを見出し、前向きに取り組もうとしているものというのは、私は将来にわたって継続されるというふうに理解をするわけですが、先ほどは5年でというような話もありましたが、この件について、改めて見解をお尋ねいたします。



○議長(上條俊道) 山内政策部長。



◎政策部長(山内亮) お答えいたします。

 生きがいの仕組みづくりにおける行政の役割は、市民の皆様が身近な地域の中で生きがいを感じることができる場や手段を得られるきっかけをつくり、市民の皆様の背中をそっと後押しすることと考えております。

 個別事案ごと事情は異なるところでございますが、一般論といたしましては、行政が主導して取り組むようなものであっても、一定期間が経過した後には、市民の皆様が主体的・能動的な取り組みに移行し、継続されていくことが望ましいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 近藤晴彦議員。



◆27番(近藤晴彦) 〔登壇〕

 一般論としてということでございましたが、この仕組みづくりというか、補助という支援も一定期間実施した後は、自主的に継続されることが望ましいとの答弁でございました。先ほどとつながっているのかなというふうにも思います。

 それでは、1つの具体例について伺います。通告のスポーツボイス大学院実証事業についてでございます。本事業は、第3回世界健康首都会議で手法の一部が紹介された後、さらに具体的な検討がされまして、平成27年度に実証事業として行われ、その結果をもとに以後も、市の実施事業として継続されてまいりました。この実証事業、参加者の中には具体的な指導者の資格を参加者自身が取得して、事業をさらに拡大しようと大変積極的な方も出てきております。しかしながら、本年4月に本事業については本年度、平成29年度をもって終了しますというお話が担当課よりなされたところであります。

 私は、その事業に体験参加をしてまいりました。非常に楽しく、つらく、結構な運動ですね。発声も伴いますので、非常に楽しくつらかったというのがありますが、異口同音に参加者の皆さんは、まさに今の私たちの生きがいですというふうに言っておられました。ここに来ることが楽しい、そして、日常を前向きに送れるようになったと言われておりました。

 市長も初日の吉村議員への答弁で、このスポーツボイス大学院の実証事業は健康寿命延伸にも本当に効果があるんだということを言っておられました。

 まさに、この事業につきましては、生きがいの仕組みづくり、それと健康寿命延伸、この両方を一度に成就するという、スモールサクセスストーリーならぬダブルサクセスストーリーというか、非常に素晴らしい事業であるというふうに感じるわけでございます。私は、まさにこの成功例である本事業については、何とか継続されるべきであるというふうに考えますが、理事者の見解を伺います。



○議長(上條俊道) 樋口健康福祉部長。



◎健康福祉部長(樋口浩) お答えします。

 スポーツボイス大学院事業は、平成27年度に松本地域健康産業推進協議会が地区福祉ひろばにおいて実証事業を行い、結果としてそしゃく力、嚥下力等、口腔機能の向上の効果が認められたことから、市の事業といたしまして、退職後に家にこもりがちな男性を主なターゲットとして平成28年度、29年度の2カ年の予定で実施をしております。

 議員ご紹介のとおり、参加者からは事業を通じて新たな仲間づくりや生きがいづくりにつながったとのご意見を多く頂戴しております。また、参加した方の中から、指導者資格である音楽健康指導士が13名生まれたこともあり、地域福祉活動の新たな担い手づくりを目指す第3期地域福祉計画の推進にもつながるものと考えております。

 スポーツボイス大学院事業は今年度で終了する予定ですが、生きがいづくり、地域の担い手づくりに効果が認められますことから、指導者資格を取得した音楽健康指導士が主体となった地域における活動の場、新たな健康・生きがいの場づくりに向けた後押しを、事業の選択と集中の視点に立って検討してまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(上條俊道) 近藤晴彦議員。



◆27番(近藤晴彦) 〔登壇〕

 本事業については終了するが、新たな形で何か後押しができるように考えたいということかというふうに思います。

 ついては、スポーツボイス大学院のやり方といいますか、ソフトがとても優れている部分もありまして、新たな形でといった場合に全く違う形になってしまうと、その楽しさという部分がなくなってしまってはいけないなということを思う次第でございまして、どうか参加者の皆さん方とも丁寧な打ち合わせというか話し合いを持って、楽しく参加でき、音楽健康指導士が楽しくやれる事業になるように進めていただければと思う次第であります。

 今回この事業につきましても、先ほどの上條美智子議員の質問にもありましたが、生きがいという角度でさまざまな補助事業、スクラップ・アンド・ビルドしてまいります団体補助金についてさまざまな角度で見ていくときに、本当に生きがいにつながっているのかということが、一つの大きな判断材料になるのかなということを感じた次第でございます。

 以上で本質問については終了いたします。

 続いて、肝炎対策でございますが、健康施策の一層の推進ということでお聞きいたします。昨年9月定例会でも肝炎検診の受検者、検診の増加を図るための取り組みについて伺いました。理事者からは、今後の個別通知の際に肝炎検査の意義、感染経路、特に具体的なリスクを記載して、肝炎検査の必要性を啓発していくとの答弁でありました。この対策による受検者、検査を受ける方の増加を期待するところです。

 今回は、検診のその先について伺います。ウイルス性肝炎は、国内最大の感染症というふうに言われております。現在、感染者はB型、C型合わせて300万人と推計されております。現在、がんの死因で5番目に多いのが肝がんということですが、原因の80%以上はこのB型・C型ウイルス性肝炎から由来しているということでございました。感染時期が明確でないことや自覚症状があらわれにくいことから、適切な時期に治療を受ける機会を得られず、知らないうちに肝硬変、肝がんへ移行する感染者も多くいることが問題とされております。

 B型肝炎は、感染しキャリア化してしまいますと、現在の医療ではウイルスを完全に排除することができないため、ワクチンで予防することが大切であります。この点については、本市では国の施策を大きく上回って実施することを市長が決断したことは、大いに評価するところであります。

 一方、C型肝炎に関しては、予防ワクチンはありませんが、ここ数年で薬による治療効果が飛躍的に高くなっております。以前は、インターフェロンの注射で長期の入院等の治療が必要でありましたが、今では飲み薬で入院せずに治療が受けられるようになっています。また、治癒率もインターフェロンでは30%程度であったものが、現在は90%以上の方が完治・治癒できるところまで来ています。

 肝炎検査については、県内の状況を見ますと、市町村が行う健康増進事業では、平成27年度実績では県合計で1万9,787人中、本市が4,430人ということで、他市町村を大きく引き離しております。この検査を受けたということについては、本当に評価をしています。

 そして、C型の感染者はこの中で5人でありました。今ほど申し上げましたが、C型肝炎は治せる時代になってきております。課題は、昨年開催された国の肝炎対策推進会議で報告されたとおり、C型肝炎陽性と判定された方のうち、40%が治療に至っていないということであります。この未治療の方への対策をどのようにしていくのかによって、将来の肝がんの発生率が大きく変わってきます。

 そこで伺いますが、C型肝炎陽性者へ医療機関受診勧奨をどのようにしているのでしょうか。また、これまで市の検査で陽性となった方の累計者数と医療機関への受診状況は把握されていますか、お伺いをいたします。



○議長(上條俊道) 樋口健康福祉部長。



◎健康福祉部長(樋口浩) お答えします。

 初めに、肝炎ウイルス陽性者への受診勧奨につきましては、肝炎ウイルス陽性と判定された方に対しましては、検査結果をお返しする際に、医療機関への受診を勧める内容とともに、肝炎ウイルス感染の影響や治療による効果などを記載して案内をしてございます。

 また、医療機関を受診した場合には、医師から十分な説明を行い、治療へつなげるよう呼びかけていただいております。

 次に、検診で陽性となった方の累計者数についてですが、肝炎検査の補助事業が開始された平成23年度からの累計者数は、C型肝炎80人、B型肝炎62人となっております。

 次に、陽性者の方の医療機関受診状況については、現在は把握していない状況です。

 以上です。



○議長(上條俊道) 近藤晴彦議員。



◆27番(近藤晴彦) 〔登壇〕

 C型肝炎陽性者への医療機関の受診勧奨は行っているが、受診の状況については把握していないということです。

 私は、この点については、受診につながるような仕組みづくりが必要であるというふうに考えます。

 検診で陽性となっても治療に至らない理由の1つとして、やはり先ほど申し上げたとおり自覚症状に乏しく重要視していない、また、2つとして、C型肝炎の治療についての最新状況についての知識がなく、長期入院、高額な治療費、強い副作用等の以前の不安のイメージが先行しているということが、これは佐賀県が行ったアンケート調査の分析結果からもわかってきております。

 いかにしてこの課題に対応していくかが重要であります。先ほどの答弁で受診勧奨の際に、送付資料にこういった内容についても同封してやっているということでございますので、さらにこの点については、丁寧に説明していくことを求めておきたいと思います。

 初めに申し上げました、この医療機関の受診へとつなげる仕組みづくり、この点についてはどのように進めていくのか、お考えをお聞きいたします。



○議長(上條俊道) 樋口健康福祉部長。



◎健康福祉部長(樋口浩) お答えします。

 国の指針の中では、精密検査や肝炎医療を適切に受診していない肝炎ウイルス検査陽性者が多数いることを課題の一つとして挙げており、引き続き国、自治体等関係者が一体となって、より一層の連携を図っていくこととしております。

 本市といたしましては、今後、厚生労働省から示された肝炎ウイルス検査陽性者フォローアップ導入マニュアルの自治体によるフォローアップ実施手順等を参考に、肝炎陽性者が適切な肝炎医療につながるよう仕組みを整えてまいります。

 以上です。



○議長(上條俊道) 近藤晴彦議員。



◆27番(近藤晴彦) 〔登壇〕

 治療へつながっていくような仕組みということで、しっかり取り組んでいくということでございましたので、しっかりとしたものにしていってほしいと思います。

 もう一点、先ほど過去からの累積陽性者数ということで答弁をいただきました。平成23年からの数値ということでございました。80人、C型肝炎であるということでございました。

 この過去の検査での陽性者で治療を受けていない方が、国とさほど数値に差異がないとすれば、40%程度の方がまだ医療機関を受診していないということも考えられますので、私はこの過去陽性者の方に対しても、この治療の必要性や最新の治療法、医療費助成制度についてお知らせをしていくことが極めて重要かなというふうに思います。これは、放置すれば、C型肝炎陽性者の方が肝硬変、肝がんへ移行するリスクが高いことはもうわかっているわけでありますので、ある意味、行政としての過去の陽性者の市民に対しての説明責任という観点からも、しっかりと案内をしていく、勧奨をしていく必要があるんではないかというふうに考えます。

 過去陽性者への受診の再勧奨の実施について、理事者のお考えをお尋ねいたします。



○議長(上條俊道) 樋口健康福祉部長。



◎健康福祉部長(樋口浩) お答えします。

 議員ご指摘のとおり、肝炎ウイルスに感染している場合、適切な医療と治療に結びつけていくことが重要になります。これは先ほどもお答えしました肝炎ウイルス陽性者フォローアップの仕組みを整えていく中で、過去の陽性者の受診確認及び受診再勧奨も実施できるよう、あわせて検討してまいります。

 以上です。



○議長(上條俊道) 近藤晴彦議員。



◆27番(近藤晴彦) 〔登壇〕

 過去陽性者への再勧奨、また受診確認ということも行っていくということでございますので、答弁を了といたしたいと思います。

 さまざまな手だてをとりながらこの肝炎対策を進めていく中で、将来の肝がんといったものの大幅な減少ということに必ずやつながっていくものと考える次第でございます。

 以上で私の発言の全てを終了いたします。ありがとうございました。



○議長(上條俊道) 以上で近藤晴彦議員の質問は終結いたします。近藤晴彦議員は自席へお戻りください。

     −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△日程第3 議案に対する質疑(議案第1号から第20号まで)



○議長(上條俊道) 日程第3 議案第1号から第20号までの以上20件に対する質疑につきましては通告がありませんので、これを終結いたします。

 次に、議案の委員会付託を行います。

 議案第1号から第20号まで、請願第9号及び第10号の以上22件につきましては、一層慎重審議を期するため、お手元にご配付いたしてあります委員会付託案件表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

 また、議案第13号中、基幹博物館建設事業関係予算は、基幹博物館建設特別委員会に付託の上、審査を願うことにいたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

     (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(上條俊道) ご異議なしと認め、さよう決定いたしました。

 これをもって本日の日程は終了いたしました。

 本会議は、明15日から20日まで委員会審査等のため休会し、21日午後1時再開いたします。

 委員会審査につきましては、お手元にご配付いたしました通知のとおり開催し、審査願うことになっておりますので、ご了承願います。

 本日の会議はこれをもって散会いたします。

 ご苦労さまでした。

                              午後4時43分散会