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長野県 松本市

平成29年  6月 定例会 06月13日−03号




平成29年  6月 定例会 − 06月13日−03号









平成29年  6月 定例会



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          平成29年松本市議会6月定例会会議録

                 第3号

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             平成29年6月13日 (火曜日)

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               議事日程(第3号)

                     平成29年6月13日 午前10時開議

 第1 市政一般に対する質問

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出席議員(31名)

      1番  今井ゆうすけ        2番  勝野智行

      3番  青木 崇          5番  若林真一

      6番  川久保文良         7番  吉村幸代

      8番  井口司朗          9番  上條美智子

     10番  田口輝子         11番  中島昌子

     12番  村上幸雄         13番  上條 温

     14番  小林あや         15番  上條俊道

     16番  犬飼信雄         17番  小林弘明

     18番  阿部功祐         19番  澤田佐久子

     20番  宮坂郁生         21番  忠地義光

     22番  芝山 稔         23番  犬飼明美

     24番  柿澤 潔         25番  宮下正夫

     26番  青木豊子         27番  近藤晴彦

     28番  南山国彦         29番  草間錦也

     30番  太田更三         31番  大久保真一

     32番  池田国昭

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説明のため出席した者

  市長        菅谷 昭   副市長       坪田明男

  総務部長      丸山貴史   政策部長      山内 亮

  財政部長      高野一司   危機管理部長    嵯峨宏一

  地域づくり部長   宮川雅行   文化スポーツ部長  寺沢和男

  環境部長      土屋雄一   健康福祉部長    樋口 浩

  こども部長     伊佐治裕子  農林部長      藤井卓哉

  商工観光部長    川上正彦   健康産業・企業立地担当部長

                             小林浩之

  建設部長      小出光男   城下町整備本部長  百瀬雅仁

  上下水道局長    守屋千秋   病院局長      斉川久誉

  教育長       赤羽郁夫   教育部長      矢久保 学

  行政管理課長兼平和推進課長    行政管理課法制担当課長

            市川英治             小西敏章

  秘書課長      羽田野雅司  政策課長      横内俊哉

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事務局職員出席者

  事務局長      麻原恒太郎  事務局次長     逸見和行

  議会担当係長    住吉真治   主査        金井真澄

  主任        高橋千恵子  主任        永原浩希

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               本日の会議に付した事件

 議事日程(第3号)記載事件のとおり

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                                午前10時開議



○議長(上條俊道) おはようございます。

 現在までの出席議員は31名でありますので、定足数を超えております。

 よって、直ちに本日の会議を開きます。

 本日の議事は、日程第3号をもって進めます。

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△日程第1 市政一般に対する質問



○議長(上條俊道) 日程第1 昨日に引き続き市政一般に対する質問を行います。

 順次発言を許します。

 最初に、21番 忠地義光議員の質問を行います。忠地義光議員は質問者待機席へ移動してください。

 21番 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 おはようございます。誠の会の忠地義光でございます。会派を代表し質問させていただきます。質問105分ということで、私1人でございますが、105分をしっかり使わせていただきましてやりたいと思います。私見を交えて質問いたしますが、何とぞよろしくお願いします。

 また、質問は一問一答方式で行いますので、お願いします。

 それでは、まず初めに、「楽都・松本」について。

 音楽を生かしたまちづくりについて質問させていただきます。

 本市は、北アルプスと美ケ原高原などの豊かな恵みと美しい自然環境を有し、松本城を中心とした歴史、また伝統文化を大切にしたまちづくりを進め、三ガク都を標榜しております。教育の、学びの学都としては、明治初頭の近代日本の夜明けとともに、新しい教育の息吹を吹き込んだ開智学校や、松本高等学校から幾多の著名人が巣立ち、今日では信州大学や松本大学に学びを求めて全国から多数の学生が松本の地へ来ております。

 山の岳都としては、北アルプスの奥穂高岳や槍ケ岳など3,000メートル級の山々を有し、昨年8月11日には、山の日祝日制定を記念する第1回全国大会が山岳景勝地として名高い上高地で開催されました。

 さて、次に、音楽、芸術の楽都です。音楽、楽都・松本を語るとき、まず一番に、芸術と教育を結びつけたスズキ・メソードの創始者である故鈴木鎮一先生が挙げられます。鈴木先生は、音楽を通じて子供の才能を引き出す教育を行い、どの子も育つ、育て方ひとつ、という母語教育法を実践されました。音楽教育の枠を超えた人間教育の創始者、鈴木先生の理念は、今では世界46カ国に広まり、世界に40万人強、また、日本国内に1万人余りの生徒が学んでおります。そのスズキ・メソードの本部は、松本にあります。

 また、小澤征爾先生ほか世界で活躍する音楽家が一堂に集う夏のセイジ・オザワ松本フェスティバルは、毎年8月から9月にかけて開催され、国際的な音楽祭として世界中に注目されています。セイジ・オザワ松本フェスティバルは、マスメディアも全国から松本を訪れ、松本を音楽のまちとして有名にさせました。

 松本市は絶景のアルプスや美ケ原を背景に、音楽と教育のまちとして、全国の注目の的となっています。本市は、多くの市民や関係者の努力でこのように豊かな音楽環境に恵まれていますが、楽都として、本市にさらなるブランド力がつけば、国内外の若者が音楽を学びに松本を訪れることでしょう。未来の松本がアジアの音楽拠点として世界に発信することで、観光や産業振興にも大きく寄与するものと考えます。

 去る5月1日には、市制施行110周年記念式典がまつもと市民芸術館で盛大に挙行されました。この式典では、第2部の記念イベントとして、四賀音楽村村長をされているバイオリニスト天満敦子氏とピアニスト勝呂真也氏の演奏があり、参加された全員の皆様に大きな感動を与えたと思います。また、松本市音楽文化ホールでは、パイプオルガンがことし設置から30周年を迎えて、それを記念するさまざまな事業が展開されております。4月16日には、世界的なバッハの演奏家として毎年海外ツアーに招聘されるなど、国内外で評価が高いバッハ・コレギウム・ジャパン音楽監督でチェンバロ演奏の鈴木雅明氏が来松されておりますし、5月27日には、パリを拠点に活動された後、現在は国内やヨーロッパ各地で演奏されております日本が誇るオルガニスト早島万紀子氏を招聘し、オルガンリサイタルが開催されました。6月4日には、音楽の都と呼ばれるオーストリアのウィーンより来日したグスタフ・マーラー・アンサンブルの演奏が行われました。今後も多くの演奏会公演が予定されております。

 そこで、本市が音楽を生かしたまちづくりをさらに高めるために、もっと多くの世界的なプロの音楽家を招聘したらどうかと考えますが、ご見解を伺い、1回目の質問といたします。



○議長(上條俊道) 寺沢文化スポーツ部長。



◎文化スポーツ部長(寺沢和男) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 世界的に著名なプロの音楽家の招聘には、スケジュール調整や予算などの課題がございますが、松本市音楽文化ホール、まつもと市民芸術館などの施設では、指定管理者の創意工夫と積極的な補助金の取り組みにより、また、民間による招聘事業も含めまして、地方都市ではなかなか招聘できない音楽家の公演が多数取り組まれており、ほぼ充実していると考えております。

 したがいまして、国内外から今まで以上に多くの音楽家を招聘するよりは、質の高い音楽に接する機会に恵まれている現状をより多くの市民が実感できる環境づくりに努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 現在は充実しているということでございます。本当に世界から多くの人を呼んでいるわけでございますが、そこで2回目の質問に入らせていただきます。

 ただいま部長から答弁ありましたように、世界的なプロの音楽家を招聘する機会をふやす、こういうことをお願いしておくわけでございますが、一流の世界的な音楽家に触れることで市民の感性が高められまして、音楽が市民性の向上に大きく寄与することが期待されるわけでございます。松本が音楽のまちであることが内外に広く認知されることによりまして、人の交流、また、それが観光につながるということで、経済面でも大変効果が期待されるものと考えます。

 ところで、先日、松本駅前広場で、ことしから始まった楽都・まつもとライブを見る機会がありました。多くの市民や観光客が足をとめて鑑賞している姿がありまして、いい雰囲気だなと、こう感じたわけでございます。私も立ちどまって聞き入ったわけでございます。このように市民が気軽に音楽に触れる機会がふえることは望ましいことだと考えますし、何より企画運営に若者が主体的にかかわっていることは、松本市の未来を拓くことに大きくつながっていくものであると考えます。

 松本商工会議所の主催による新春賀詞交歓会の開会前には、才能教育研究会の園児、児童、生徒によるバイオリン演奏、また、公設地方卸売市場の初市の折には、大変冷えるわけでございますが、いてつく晴天の中でございますが、小学生の管弦楽の演奏をお聞かせいただき、年の始めの初々しい音色に心が打たれたわけでございます。将来はぜひとも世界的な音楽家として巣立ってもらいたいと思いながら、豊かなひとときを過ごさせていただきました。これらのほかにも、山のイベントでのアルプホルンの演奏や涸沢でのコンサート、四賀コンサート、また、波田少年少女合唱団など、各地でいろいろ松本でも演奏会がとり行われておるわけでございます。市民が日常の中で音楽を通じて生活を楽しむ風土が松本市は大きく息づいていると感じるわけでございます。

 最初の質問は、国内外からもっと多くのプロの演奏家を招聘したらどうかという提案でございますが、一方で、市民がこのように恵まれた環境にあることを再認識していただきまして、これを支えていくことが重要となると考えます。このような風土を生かしたまちづくりを進めることで、さらに生き生きとした松本市が形づくられていくものと考えております。

 そこで、音楽を生かしたまちづくりに今後どのように取り組んでいくのか、お考えをお伺いします。



○議長(上條俊道) 寺沢文化スポーツ部長。



◎文化スポーツ部長(寺沢和男) お答えいたします。

 議員ご紹介のとおり、松本市では、市民がさまざまな形で日常的に音楽に親しむ活動を盛んに行っております。その上で、音楽を生かしたまちづくりをさらに進めるためには、演奏する人はもちろんのこと、それを鑑賞する人、そして、市民と音楽をつなぐ役目を担う人も大切であり、これらがともに高め合っていくことが重要と考えます。市民が支え、発信する姿が本市の強みであると捉えており、松本市が平成26年度文化芸術創造都市部門で文化庁長官表彰を受賞したことは大きな励みでございます。

 松本市は、音楽のまちとして市内外から高い評価をいただいていると認識しておりますが、今後、この恵まれた環境と独自の文化をさらに世界に向け発信するよう、市民の皆様との協働により努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 演奏する人だけでなく、それを鑑賞する人、支える人があり、そういうことが大切だというご答弁いただきました。私も同感であります。

 そういうことで、開催に当たりましてご尽力いただいております市当局、また、支えるスタッフ、ボランティアの皆さんに私からも敬意と感謝を申し上げるところでございます。

 さて、本年も8月13日から9月10日までの日程で、セイジ・オザワ松本フェスティバルが開催され、毎年のことでありますが、チケット購入のためテントが張られる大人気で、主会場となるまつもと市民芸術館ほかキッセイ文化ホール、ザ・ハーモニーホール、松本市音楽文化ホールでございますが、多彩な公演が計画され、全国から、また県内、市内からも大勢のお客さまが来られます。本市においては、1年間を通じて、国内はもとより世界から有名な演奏家が招聘され、松本の地に雅やかな音色を発していただいております。本市にお住まいの皆様には、音楽、芸術部門でこれだけの多くの催しが行われることをご認識されていない方もおられるのではないかと、かように思うわけでございます。ぜひ多くの皆様に会場に来ていただくように、広報等による宣伝強化を要望しておきます。

 今後も世界各地から松本の地に演奏家が訪れまして、それを支える市民の活動の輪が広がることが本市の魅力発信によりつながります。本市を国内はもとよりウィーンと同じように、世界に向けて音楽の都として一層知名度が高まるよう、そんな取り組みを期待しまして、楽都・松本についての質問を終わらせていただきます。

 次の質問に移らせていただきます。

 観光行政について、全市的観光誘客宣伝についてであります。

 本年、春先4月25日に、第63回美ケ原高原開山祭、また、4月27日には、第49回上高地開山祭が好天に恵まれまして、盛大に開催されました。美ケ原高原の開山祭は、本当に霧一つない360度の大パノラマ、すばらしい景色でございました。また、上高地開山祭は、前日に穂高連峰の裾野にまで降った雪が山のより雄大さと神秘さを表現してくれて、また、すばらしい開山祭でございました。

 さて、ことしのゴールデンウイークは、松本城を初め上高地への入り込み客数は、大幅に伸びたと報道されております。昨年8月11日、第1回山の日記念全国大会が本市で開催されたことの影響も考えられますが、何よりもことしは天候に恵まれ、全国的にも各行楽地で人出が増加したと報道されております。私は以前から持論で、東山一帯、浅間温泉、美ケ原温泉など、また西山一帯、上高地、白骨、乗鞍に観光客の入り込み増を図ることにより、おのずと市街地に人もものも流れ、市街地の活性化につながると発言してきました。さて、上高地は、先ほども申し上げましたが、日本を代表する山岳観光地であり、中部山岳国立公園の中核であるだけでなく、国の特別名勝・特別天然記念物に指定された貴重な文化財であることは改めて言うまでもありません。「世界級リゾートへ、ようこそ。山の信州」と題し、いよいよ7月から始まる信州デスティネーションキャンペーンのホームページにも、その取り組みのテーマとして、山の日制定を好機と捉え、山岳高原リゾートという価値を国内最高峰の長野県が発信し、創造しますとあります。さらに、この世界級の山岳高原リゾートの代表格が上高地であると思います。

 一方で、この上高地の観光利用者数を見ますと、平成6年の209万人をピークに、平成15年は193万人、平成20年は155万人、平成25年は139万人と、確実に大きく減少の一途をたどり、さらに平成28年には123万人と、ついに130万人を下回りました。観光利用者数は、平成に入り毎年過去最低を更新している状況で、平成6年のピーク時に比べ、平成28年は86万人、41%減少したことになります。上高地、乗鞍高原においては、マイカー乗り入れ規制、観光バス乗り入れ規制、また、最近の観光バス事故によるバスに対する安全のための規制強化等の影響が大きいことは理解できますが、外国人観光客が増加する中、国内観光客の減少は極めて憂慮すべき状況であると言わざるを得ません。

 昨年、経済地域委員会において、小林あや委員長、川久保文良副委員長のもとでの研究テーマである本市の観光利用客数の減少が地域経済に及ぼす影響を恐らく憂慮して提言書の提出に至ったものと考えます。これほどの観光利用者の減少は、上高地だけでなく、市内の他の観光地への影響も大きく、市全体の観光利用者数で、平成19年は約572万人であったものが平成27年は520万人と52万人の減であります。

 上高地、美ケ原高原の誘客について市でも誘客宣伝についてお取り組みをいただいているところですが、こうした大変厳しい利用状況を再度ご認識いただき、改めて上高地、美ケ原高原の魅力を具体的かつ効果的な手法で、より積極的に発信していく誘客活動に本腰を入れて取り組む必要があると考えますが、市長のご見解について伺います。



○議長(上條俊道) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) ただいまのご質問にお答えいたします。

 私は市長就任以来、時代の変化と多様なニーズに対し地域の観光振興を促進させるために、山岳観光課の設置、受け入れ環境の整備、都市間交流、広域観光、さらには超広域観光など、大局的な見地に立って松本の観光を進めてまいりました。さらに、これからの観光については、単に観光客数の増加を云々するのではなく、松本ファンの集客を考えるいわゆる量から質へと発想を転換し、それに伴う宿泊や消費、さらにはリピーター、再来訪者につながる顧客の獲得を基本的なスタンスとして、例えば伝統文化を体験するなどの滞在型観光の推進が不可欠であります。あわせて、観光振興を図る上で、市民がみずからの地域に対して、あるいはまた営業者自身が愛着と誇りを持つこと、また、工夫をすることも大切であり、この意識の醸成が観光客を受け入れる側のおもてなしの向上につながるものと考えております。

 したがって、このような考えに基づき、今後も滞在型観光の推進のため、魅力的な観光ルートの構築など、松本地域への来訪につなげるための誘客活動に一層取り組んでまいる所存であります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 ありがとうございました。

 西山地域一帯を含めての観光振興のために山岳観光課設置ということで、本当にありがたく思っております。また、誘客活動に力を入れていくというご答弁をいただきました。ありがとうございます。おもてなしの心がけ、また、お客様は神様という気持ちで皆さんが接しているとは思いますし、また、量より質ということを高めることももっともであるということは考えているわけでございますが、それにはやはり、そういう取り組みをするということも地域地域では考えているわけでございます。そうはいいましても、お客さんが減ってきているという状況はどうしようもないわけでございまして、今後の誘客にしっかり取り組んでいただきたいと思います。

 また、私は前に、市長みずからがトップセールスをしていただいてということでお願いした経緯がございますが、鹿児島、福岡、熊本、札幌などへのトップセールスをしていただき、現在では、幅広い交流とともにお互いの観光振興に大きな成果を感じております。感謝申し上げます。できれば、今後は関東圏、中京圏の大都市の首長と相互による観光振興に向けての会談ができればと期待しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 次に移らせていただきますが、観光利用者が1人1万円を消費するとして、試算しますと、平成20年に比べて平成28年の消費額は、上高地だけで年間32億円の減ということになるわけでございます。このような試算をするときに、東山、西山一帯の観光関連事業者の厳しい現実をご理解いただけると考えます。

 観光は旅行業、宿泊業、運輸業、テーマパーク、土産品業、イベント・コンベンション業などに加えて、メディア、広告、IT、貨物、特産品製造、農林水産業、小売業、飲食業、スポーツ施設、金融、保険、人材派遣業など、多くの業種に波及し、地方にとって地域経済を牽引する重大な産業です。このように観光は裾野が広い総合産業であるとの観点からも、本市の経済に及ぼす影響が非常に大きいのではないかと推測するところでございます。

 上高地、また美ケ原高原は、松本のみならず信州、さらに北アルプスを囲む他県の観光を支える重要観光地であることから、当然ながら、上高地、美ケ原高原の観光客の減少が地域経済に及ぼす影響は大変大きいものがあると考えます。

 今後の本市の誘客に向けての具体策についてお伺いします。



○議長(上條俊道) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) お答えします。

 議員ご指摘のとおり、上高地や美ケ原高原などの観光客入り込み数は、減少傾向で推移しておりますが、山岳観光地は天候により入り込み数が左右されることが減少の大きな要因となっております。

 一方で、市内への宿泊者数は、外国人観光客も含め、全体で平成26年の106万人から平成28年は163万人と約57万人の増加となっており、滞在型観光に結びついていると考えます。具体的な主な事業としましては、首都圏、中京圏、就航先都市での誘客宣伝活動を初め、金沢市、高山市などと連携した北陸・飛騨・信州3つ星街道のPR活動、信州まつもと空港を活用した超広域観光ビジット3を推進し、商品造成や旅行者に向けて情報発信をしております。

 また、国外においては、台湾を中心にアジアをターゲットとして観光宣伝活動を展開します。また、本年は、山岳高原をテーマとする信州デスティネーションキャンペーン本番の年、国民の祝日山の日に関連して岳都・松本のPRを強化します。第1弾として、去る6月3日、4日には、あがたの森公園において、山歩きからピクニックまで幅広いアウトドアの楽しみ方を提案するランドネピクニック2017inまつもとを開催し、1万人を超える家族連れや若い女性にご来場いただきました。同日に開催されました上高地トレッキングツアーでは、30名の定員に対し100名以上の応募があり、関東、関西を中心とした県外の方が本市の魅力を体感していただいた新しいターゲット層に訴求するイベントになりました。さらに、8月から9月にかけて、美ケ原高原などでも星空コンサートやトレッキングイベントを開催し、山岳高原の魅力を発信してまいります。

 今後も滞在型観光の推進のため、四季折々の自然に触れ、回遊性のある観光メニューの情報発信や体験コンテンツの充実など、再来訪につなげるための誘客活動を展開するとともに、おもてなしを磨く取り組みを推進してまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 ただいま部長から、市内の宿泊数は、この2年、大変伸びているという答弁がありました。市内のお客さん、宿泊した皆さんをぜひまた西山地域などへ誘導できるような取り組み、それをお願いしておきたいと思います。また、今後の誘客活動の取り組みもお聞かせいただきました。ぜひ、さらなる誘客活動をお願いしておきます。

 1回目の質問で申し上げましたが、20年前、また10年前と比較し、東山地域、浅間温泉や西山地域、上高地、白骨、乗鞍、また、奈川も含めてですが、観光利用者数の減少は事実であり、その影響でホテル、ペンション等の廃業があったわけでございます。これからどうなるかわかりませんが、そういう状況でございます。また、観光利用者数の減少で、本来であれば雇用されるべき従業員を雇えず、その上、後継者が育たない現実もあるわけでございます。

 西山地域は、観光を主眼とした地域づくりが今後もより重要であります。現在、国内では、世界遺産として文化遺産14件、自然遺産4件が登録されておりまして、従来あった観光地もそうですが、外国人観光客や日本人観光客がこのユネスコに登録されている世界遺産の所在地を訪れたいという、そういう気持ちは、私たちもそうですが、一番先に考えられることでございます。実際に、世界遺産登録された地域は、観光客が多くなっているという報道がされておるわけでございます。

 上高地、美ケ原高原も以前はそれほど宣伝しなくてもお客さんがあふれていましたが、これからの観光は、待ちの姿勢では他の観光地におくれをとることになりかねません。本市は、国宝松本城初め、日本の屋根と言われる北アルプスを有し、先ほども申しましたが、日本有数の山岳観光都市といっても過言ではありません。しかしながら、その上高地、美ケ原高原は、先ほどの質問でも申したとおり、観光客が顕著に減少していることが現実であります。外国人観光客は伸びておりますが、北信地域は北陸新幹線開業など、また、南信地域ではリニア中央新幹線が来るということで、大変盛り上がっているわけでございます。そういうことで、それらの近隣地域に客足が流れている影響も考えられ、日本人観光客がこの地域ではまた低迷しているわけでございます。目下の課題として、日本人観光客入り込みの回復とさらなる誘客が必要です。これは本市だけでなく、観光地を抱える他の多くの自治体にとっても同様であります。熾烈な競争に勝ち抜いていかなければなりません。

 そこで、質問いたします。長野県全体の観光PRのため、現在、銀座NAGANOが開設されておりますが、銀座NAGANOを訪問する国内の方も、また外国人旅行者も、銀座NAGANOは長野市というイメージ、長野市だけという勘違いをされている方がいるのではないか。これは仕方がないことではないかと思います。そこで、私は、本市単独で銀座松本を開設するくらいのそのような観光誘客宣伝に力点を置くべきと考えますが、ご見解をお伺いします。



○議長(上條俊道) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) お答えします。

 首都圏では、銀座NAGANOを活用して、在京マスコミ関係者への観光PRや物産展などを実施しておりますが、利用回数や宣伝スペースなどの制約があり、大きな効果が得られにくいと考えます。そのため、新宿駅西口地下街の京王電鉄が展開する観光案内所に、平成28年7月から本市専用の観光宣伝スペースを設置し、映像上映と名産品展示及び各種パンフレットを常設し、新宿から電車やバス利用による観光客への誘客宣伝を実施しております。今後も引き続き、本市に来訪する観光客の最大マーケットである首都圏においては再来訪につなげることや、新しいターゲット層の獲得を目的として、新宿駅京王電鉄観光案内所などを活用しながら、効果的な誘客活動を展開してまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 お答えいただきました。

 銀座NAGANOもそうですが、ただいまの話だと、新宿駅の地下街にもそういう松本を宣伝する施設があるということでございます。首都圏でございますので、私はできれば、長野市に対抗するわけではないんですが、対抗意識を持つという意味ではなくて、松本をより宣伝するために、理事者で検討していただきまして、大きいスペースで、本当に目立つところで、ぜひ松本を売り出していただきたいと、かように思います。ぜひ、より一層の首都圏での誘客宣伝をお願いしておきます。お願いします。

 それでは、全市的な観光誘客宣伝について、引き続き、質問させていただきます。

 先ほどもちょっと金額的なことも申し上げたわけでございますが、松本市全体の観光利用者数は、平成19年に比較して平成28年は52万人減少している。単純に観光利用者1人当たり消費額1万円としますと、観光収益は、全体で52億円の減収ということになるわけでございます。そういうことで、この52億円が増収になると、やはりその企業はもうかる、また、もうかったら税収が入るということで、松本市の財政も豊かになるわけでございますので、そういうことで、そっちのほうも考えていただきたいと思います。

 松本は観光に関わる市民が非常に多いわけでございまして、消費者の目を松本に向けるために、広告宣伝のより強化が求められますし、また、松本城の観光客の増加に比べ、上高地、美ケ原高原、低迷する山間部への観光誘客へのてこ入れが必要です。松本そのものを商品とすれば、どんなよい商品であっても宣伝しなければ売れないわけでございまして、各地域の観光協会においては、地域また市の代表として、観光誘客のため都市部への宣伝活動を行っております。

 この活動のための宿泊費、交通費は、それぞれの観光協会がいろいろな工夫をして捻出しているわけでございますが、大きな財政負担となっています。つきましては、活動に見合った支援の拡充が必要だと思いますが、ご見解をお伺いします。



○議長(上條俊道) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) お答えします。

 現在、上高地や美ケ原高原など山岳エリアの誘客宣伝につきましては、パブリシティーやメディアを活用した首都圏、中京圏、就航先等への観光宣伝を展開し、また、信州デスティネーションキャンペーンにあわせたイベントを展開するなど、山岳エリアへの誘客を図っております。

 各観光協会におきましては、独自に行う誘客宣伝のほか、県や市、または地域の協議会等が行う宣伝活動にも積極的に参加していると認識しております。そのような中、本市では、各地域の観光協会に補助金を支出しているほか、情報提供やイベント等さまざまな活動をサポートする支援を行っております。今後も各観光協会の実情をお聞きしながら、さらに連携を深め、効率的かつ効果的な観光誘客宣伝が行えるよう支援してまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 今、ご答弁ありましたように、県、市を代表して誘客宣伝活動をするということでございまして、そのために、観光協会においては首都圏や中京圏、また九州方面にも誘客活動に行っているわけでございます。回を重ねれば費用もかさみまして、資金繰りも大変な面があるわけでございますが、ぜひ検討していただきまして、今後、全額上乗せとはいいませんけれども、支援策、何とか半額でも支援をしていただくというような、そんな形をとっていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 次に、日本版シルクロード物語という題名ですが、これについて質問させていただきます。

 先月29日、第35回野麦峠まつりが開催され、恒例により、地元小中学校の児童生徒、先生方、また、信州大学、松本大学の留学生が工女あるいは歩荷あるいは検番に扮し、その他の一般参加者も含め400人ほどの参加のもと、晴天に恵まれ盛大に開催されました。当日は、理事者代表で川上商工観光部長にもご出席いただき、ありがとうございました。

 本年は高山市側が春先の雪崩防止柵が崩壊したということで、参加者も岐阜県側からは少なかったわけでございます。通行どめになっていたにもかかわらず、安房トンネル回りではありましたが、高山市から西倉良介副市長、また、飛騨市から都竹淳也市長にもご参加いただきました。安房峠を越えてくるには2時間半を要したそうでありますが、両市の野麦峠まつりへの熱い思いを強く感じたところであります。

 さて、野麦峠が特に注目され、世に大きく知られることになったのは、山本茂実原作「あゝ野麦峠」が昭和54年に映画化され、全国公開されてからであります。あゝ野麦峠で誰しもが印象づけられているのは、女工哀史であり、悲しい出来事だけが強調され、幸せに終わった人生物語には余り触れられていません。野麦峠まつりの式典で、都竹飛騨市長も祝辞の中で、生糸産業は明治初期から戦前まで日本経済を支えた重要な産業であり、その従事者であった工女たちの野麦峠越えは悲しいことばかりでなく、工女の中には岡谷市など諏訪市も含め、また南信に多くの人が嫁ぎ、幸せな人生を送ったと話されました。語り部の人がいるわけでございますが、これは飛騨市の出身で、鮎飛様という方でございます。その鮎飛様も同じ内容のことを語っておりました。

 都竹飛騨市長は、もう一度、飛騨、高山、松本、岡谷を結ぶ生糸産業の道物語、最初に申しました日本版シルクロード物語をつくり、野麦峠を挟んだ広域的な観光振興を図ることに熱意を抱き、菅谷松本市長にも挨拶に来られ、今井竜五岡谷市長にも表敬訪問されたそうでございます。

 このような日本版シルクロード物語がつくられることにより、よりこの地域の観光振興につながることは確実と思われますが、ご見解をお伺いします。



○議長(上條俊道) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) お答えします。

 野麦峠は、古くから交通の要衝として信州と飛騨、越中を結んできた歴史ある街道として知られております。その中でも、明治から大正初期にかけて、多くの飛騨の若い工女たちが岡谷の製糸工場で働くためにこの野麦峠を越えていきました。

 議員ご提案の日本版シルクロード物語の創造につきましては、昨年、飛騨市長が松本市を訪れ、要請があったものでございます。懇談の中で、将来的には、観光ルートを見据えた関係市の連携による新しい交流などの取り組みについて、確認されたところでございます。

 今後は、関係する飛騨市、高山市、岡谷市、松本市の4市で連携を深め、新たな広域観光の創設に向け取り組んでまいりたいと考えています。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 ただいま商工観光部長より、日本版シルクロード物語について、新たな広域観光振興につなげていくという認識をいただいたわけでございます。ありがとうございます。今後の取り組みに期待をしておきます。

 そこで、提案をさせていただきますが、先ほども申し上げましたとおり、ことしの野麦峠まつりでは、飛騨市長、高山市副市長がご参加いただく中で、この日本版シルクロード物語について、強く推進体制の構築を訴えられていました。川上商工観光部長もご参加され、両市の代表とお話をされる中で共感を抱いたのではないかと思います。野麦峠はこうした関係市を結ぶ地域の要衝として重要な場所であり、象徴的な場所であります。また、毎年開催される野麦峠まつりは、35回の歴史を重ねる中で年々認知度も上がってきております。

 そこで、今後、野麦峠まつりにおいて日本版シルクロード物語の推進のため、実現に向けた取り組みについてということになるかとは思いますが、ぜひ4市長による対談を行っていただきたいと考えますが、ご見解をお伺いします。



○議長(上條俊道) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) お答えします。

 議員ご発言のとおり、ことしも伝統のある野麦峠まつりが無事に開催され、そこで、飛騨市長、高山市副市長と日本版シルクロード物語について大変有意義な話をすることができました。野麦峠まつりでの4市長の対談につきましては、まずは、ながわ観光協会を初め飛騨市、高山市、岡谷市の3市と具体的にどのような取り組みができるか、協議をしていきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 ご答弁いただきました。

 来年の野麦峠まつりには、ぜひ市長にもお願いしておきますが、岡谷市、また飛騨市、高山市、4市の共同会談が何とか実現できることを要望しておきます。

 生糸産業は明治初期から昭和初期までの日本経済を牽引したトップ産業であります。歴史認識をもう一度掘り起こして、新たな視点での広域の観光振興につながることを期待しまして、この質問は終わります。

 次に、奈川地域の観光施設について、ウッディ・もっくについてお伺いします。

 ご承知のとおり、奈川地区には奈川温泉、新奈川温泉と渋沢温泉の3つの良質な温泉があり、奈川地域の重要な観光資源として活用されています。中でも、渋沢温泉は、アルカリ性の泉質で柔らかい肌触りとその効能から、美人の湯あるいは美肌の湯と言われ、余り知られていないかもしれませんが、会場の議員各位、また理事者もぜひ一度そのすばらしさを感じていただきたいと思います。名湯であります。現在、奈川地区で観光客が利用できる外来の入浴施設は平成19年1月、リフレ・イン奈川が閉鎖されて以来、渋沢温泉の市営ウッディ・もっく1カ所のみであります。言うまでもなく、奈川地区の観光はハイキングやキャンプ、スキーなどのアウトドアと、それに加えて、そばなどの食と温泉を総合的に融合させた利用が中心となっており、日帰りの利用者や温泉のない宿泊施設の利用者にとって、この温泉入浴施設はなくてはならない存在であります。

 しかしながら、ウッディ・もっくは、施設の規模や老朽化などの面から、利用者に自信を持ってお勧めできる施設でないのが現状です。以前、入浴施設の建てかえ計画があったように記憶していますが、ぜひ奈川地区観光の基幹拠点施設として、老朽化したウッディ・もっく本館を再整備し、奈川の誇る上質な温泉の活用と地域観光の推進に寄与していくということが重要と考えますが、ウッディ・もっく入浴施設の再整備にかかわる今後の計画について、ご見解をお伺いします。



○議長(上條俊道) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) ウッディ・もっくの再整備についてお答えいたします。

 奈川地区の観光は、夏はキャンプ、冬はスキーが主力であり、最近の観光地では、温泉を癒やしの場所とする楽しみ方が浸透しています。ウッディ・もっくは、標高1,000メートルを超える急峻な山間地に位置する温泉施設であり、近隣のキャンプ場や野麦峠スキー場の利用者の多くが立ち寄ることから、地域にとって重要な施設であると認識しております。

 この施設は平成2年竣工で、議員ご指摘のとおり、老朽化が著しく、施設全体の活用方法を研究し、改善する状況にあります。今後は、老朽施設の整備としてではなく、観光客の多様化するニーズや時代の変化を的確に捉え、かつ奈川地区の地域づくりの一環として、持続可能な市営の外来入浴施設のあり方を考えてまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 ありがとうございました。本当にすばらしい癒やしの湯と申しましても過言ではないわけでございますが、ぜひそういうことでお願いしたいと思います。

 部長にも、地域の重要な施設ということで、ご答弁いただきましたし、また、持続可能な市営の外来入浴施設という認識もいただきました。ぜひそういう考えのもとで整備をしていただきたい、今後の整備にご期待をしておきたいと思います。

 先ほども申しましたが、奈川地域には入浴施設はウッディ・もっく1カ所でありまして、キャンプ場の利用者、またスキーヤー、一般観光客、また、隣接の木祖村には、しろかば平という別荘地があるわけでございますが、そこは60件から70件の世帯があるわけでございます。その方たちに非常に喜ばれてご利用いただいているということでございます。

 奈川地区はもちろん、皆さんがそういうことでご利用していただいている奈川地区の大切な施設でありますので、新たな施設整備が図られるよう要望しまして、この件についての質問を終わります。

 次に、奈川地区の野麦峠スキー場センターハウスに隣接されておりますトイレ整備について伺います。

 野麦峠スキー場の施設整備につきましては、スキー客の安全、かつ安心のため、毎年計画的な整備をしていただいておりますことに、改めて心より敬意と感謝を申し上げます。野麦峠スキー場は、奈川地区の最も大切な冬の観光誘客施設であることは申すまでもありませんが、スキー場には、従業員30人ほかスキー学校の指導員50人ほどが在籍しておりまして、その半数以上が奈川地区在住の市民でありまして、地区住民にとって冬期間の重要な就労の場であります。そういう意味で、今後とも何とぞよろしく整備のほどお願いするわけでございますが、野麦峠スキー場を訪れるスキー客は関西、中京、関東方面から、また市内を初め県内からの皆様でございます。

 スキーヤーの皆さんは3時、4時、5時、6時もあると思いますけれども、早朝にそれぞれの郷里を出発されまして、スキー場には7時から8時半ごろに到着されるわけでございます。ちょうどその時間帯がトイレ利用のラッシュ時であるために、スキー場内のセンターハウス隣接のトイレ前はスキー客が殺到し、長蛇の列ができるわけでございます。トイレの浄化槽は、スキー場開設以来の設備であることやトイレの利用頻度が多いことなどから、十分に機能していないため、トイレ室内ににおいが充満しているわけでございます。

 最近のインターネット情報で、野麦峠スキー場は国内屈指の標高2,130メートル、標高差730メートル、全長4,000メートルで圧巻のダウンヒルを楽しめ、また、乗鞍岳や御嶽山が一望できるダイナミックなゲレンデと紹介されるほどのすばらしいスキー場であります。一方で、スマートフォン、インターネットには怖さもあるわけでございます。昨シーズンは、野麦峠スキー場のトイレは臭い、トイレに入るには息をしないで、などの書き込みがあったとの情報に、大変ショックを受けた者の一人であります。

 そこで伺いますが、このような状況を踏まえた中で、スキー場センターハウス隣接のトイレ棟の改修が必要と考えますが、ご見解をお伺いします。



○議長(上條俊道) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) お答えします。

 野麦峠スキー場は、昭和56年のオープン以来、奈川地区の地域振興のシンボルとして運営されてきました。平成20年度より、利用促進の面から指定管理者制度を導入し、無料シャトルバスの運行やながわ観光協会等、地域と連携した企画事業を展開するなどの経営努力を行い、一昨年は、暖冬の影響を受け入り込みが減少したものの、昨年度は3万5,388人の入り込みがあり、前年比約30%の増となり、経営の安定化が図られてきました。

 現在の施設の多くは経年劣化が顕著であり、利用者の安心・安全を第一に考え、年次計画に沿った索道施設の改修を行っております。施設の改修につきましては、昨年度は第5、第7リフトの改修工事、ゲレンデ中腹のレストハウスの大規模改修工事を行い、利用者からも好評をいただいております。

 議員ご指摘のスキー場センターハウスに隣接するトイレのにおいにつきましては、指定管理者による消臭剤の設置や設備業者の現地調査など、改善努力や原因の究明に取り組んでまいりましたが、抜本的な解決に至らなかったのが現状でございます。施設を管理する上で、トイレ問題は非常に重要な課題だと認識しております。今後、安定した経営や利用者へのおもてなしの面からも、トイレの改修は必要であり、他の施設とあわせて検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 ご答弁いただきました。

 毎年のスキー場の整備に感謝申し上げるわけでございます。重ねて御礼申し上げます。ただいま部長からトイレの改修は必要であるという前向きなお話で、今後の早急な整備にぜひご期待をしております。

 スキー場指定管理者においては、現在、常に何事におきましても、おもてなしの心でお客様には接するよう、また、何事にもイメージをよくするよう努力しろと、そういうことで訓示をしているそうでございますが、そうはいいましても、どうしてもそういう状況がありますので、特にトイレは、毎日お客様にご利用いただく施設なので、快適さが求められます。早期のトイレ整備を要望し、この件については質問を終わります。

 次に、上高地対策についてお伺いします。

 上高地対策につきましては、本市でも地元県議会議員との懇談会で取り上げていただいたり、また、昨年は、副市長じきじきに県庁にも訪れて、要望していただいたことに改めて感謝申し上げる次第でございます。

 それでは、質問に入りますが、平成23年6月23日に発生しました上高地釜トンネル上流部の産屋沢という沢があるわけでございますが、この土石流災害は、当時、国土交通省長野国道事務所と松本建設事務所の職員がその時間帯にちょうどそこを通った、また、雨の降り方に危険を感じて、産屋沢に見回りに行ったというそのときでございます。

 職員は、産屋沢の沢水の状況から土石流発生のおそれを予測しまして、そのときたまたま乗用車が通ろうとしたわけでございますが、乗用車を退避させ、またバスをとめて、人的被害は何もなかったわけでございます。また、物的被害も、橋は流れたわけでございますが、なかったということで、適切な判断に、改めてそのときを思い出しますと敬意を表するものでございます。

 さて、先月20日にこの産屋沢渓流保全工竣工式が菅谷市長代理で坪田副市長、また信濃川・姫川水系砂防工事促進期成同盟会会長の牛越徹大町市長、国のほうから栗原国土交通省砂防計画課長、伊藤北陸地方整備局河川部長、太田長野県副知事ほか多くの参列者のもと、盛大に挙行されました。豪雨のたびに一番危険とされていたこの産屋沢の安全が確保されたことに、市当局初め国土交通省、関係機関の皆様に感謝いたします。

 さて、上高地河童橋上流の河床上昇対策でありますが、平成28年6月定例会でも取り上げました。その際、建設部長からは、現在、国土交通省、林野庁、長野県が共同し、上高地の河床上昇のメカニズムを解明するために、土砂移動の実験が行われている。しかし、観測が始まったばかりで、結果をお示しできるほどのデータ収集に至っていないが、この実験は平成30年度までの計画で進められているので、結果は随時お示ししていただくよう国などに働きかけていくとの趣旨の回答をいただきました。また、土砂移動実験を踏まえた河床上昇の対策に至るまでの時期については、国土交通省松本砂防事務所で上高地ビジョンの方針に基づいて中信森林管理署などと協力し、土砂実験や土砂の発生源である沢筋の地形状況や雨量等の状況、梓川の水位や流量の観測などの調査を行い、河床上昇のメカニズムを把握し、平成30年度には30年後、50年後の河床上昇を予測し、最善の対策を関係機関と協議し事業内容を決めていきたいとの趣旨の回答をいただきました。

 そこで、質問いたします。観測等が始まって1年以上経過しましたが、その後の観測は順調に進んでいるのか、仮に余り順調でないとすると、どのような課題があるのか。その課題に対して、市としてどのように対応していかれるのか、また、途中経過であっても現在どのような結果が出ているのかお伺いします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 平成28年度までに行われた土砂移動実験、観測等は、順調に進んでいると伺っております。現在までに出ている結果といたしましては、平成26年度からの調査において、土石流発生基準雨量、これは毎時20ミリメートルということでございますが、これを上回る降雨は5回発生をしております。それぞれの降雨時における雨量、梓川の本川、支川の水位、流量の観測結果から、上高地内のどこで、どの程度の雨が降ると、梓川の本川や支川で、いつ、どの程度の水や土砂が流れるかがより明確にわかるようになってきているとのことでございます。

 本調査の目的は、土砂動態を解明し、今後の経年的な河床変化を推定するためのものであり、今後も引き続き、平成30年をめどに、大規模出水時の観測データの取得や雨量、流量観測、各種測量を継続実施し、予測精度の向上を図っていくとお聞きしております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 平成28年度までに実施された土砂の移動実験は、順調に進んでいるというご答弁をいただきました。順調であることが何よりでございますが、引き続き、平成30年度までの各種調査が行われることを要望しますし、今後の対策が万全に行われることを切望しておきます。

 さて、梓川の源流、上高地の河床上昇対策については幾つかの重要な観点があると考えます。それは、支川からの土砂流出量が極めて多く、既に大量の土砂が合流地点に堆積しているということ、そして、大正池の堆積土砂を流下、これは下に流すということでございますが、下へ流下させるか、あるいはいかに除去、しゅんせつするかということでございます。支川、つまり沢から土砂の流出が著しく、現在大量の土砂が積み上げられ、巨大な要塞のような個所が多くあります。その代表的な地点が、明神の白沢であります。白沢は上に黒沢という沢があるわけでございますが、それが白沢と合流して下に流れてきて、大きな山になっているわけでございます。そして、徳沢でありますし、また、奥又白沢、下又白沢でございます。特に、白沢と徳沢は、豪雨のたびにかき上げられた土砂が再び沢に流れ出して、沢にかかる橋が埋まり、登山道が流出などの災害が相次いでいるとお聞きしております。この土砂の除去が大きな課題となっているわけでございます。

 土砂移動実験による土砂移動の実態解明も非常に大事なことでありますが、この調査のいかんにかかわらず、本川の合流部に堆積した土砂の早期除去が必要ではないかと考えます。また、奥又白沢、下又白沢、古池沢などを含めた支流は林野庁が治山事業として対応しているとお聞きしておりますが、発生源対策としてどのような治山事業の実施をされているのか。梓川上流部の本・支川の堆積土砂の早期除去に対するご見解と林野庁の治山事業の実施について、市はどのように要望して事業推進されているのか、現状をあわせてお聞きいたします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えいたします。

 まず、堆積土砂の早期除去についてでございますが、梓川河床上昇への対応は、国土交通省松本砂防事務所が効果的な対策を検討してきております。また、環境省では、梓川の堆積土砂を取り除く必要性が大きくなっていることから、平成28年1月に、自然公園法による国立公園の特別保護地区内の行為許可基準の特例を改正し、明神橋上流域においても土砂掘削が可能となり、効果的な堆積土砂の除去ができるようになりました。そこで、松本市といたしましては、堆積土砂の除去について、関係機関とより具体的に協議をしてまいりたいと考えております。

 次に、治山事業の実施要望についてでございますが、林野庁では、今までに白沢、徳沢、奥又白沢で治山事業を実施してきております。具体的には、白沢及び徳沢では、それぞれ堰堤3基と護岸工等を、また、奥又白沢では、堰堤7基と護岸工等の工事を実施してきたとお聞きしております。現在は、先ほど申し上げた3つの流域におきまして、堆砂量変動調査を実施するとともに、下流域では、通常の維持管理として、流路確保のための堆積土砂の除去、それからかき上げを行っているとのことでございます。

 松本市といたしましては、現在、国土交通省松本砂防事務所が調査している土砂動態の解明に基づく対策が根本的な河床上昇対策になると捉えており、これに基づいた事業を計画する際には、治山事業も必要な事業として取り組んでいただくよう要望してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 ありがとうございました。

 河床上昇対策について、国立公園の行為許可基準の特例改正ができたということでございまして、堆積土砂がスムーズに除去できるという考えでございますが、ぜひまた早期の対策を考えていただきたいと思います。また、今、白沢、徳沢の治山で堰堤が入れられたということで、私も現地までは行っていないわけでございますが、治山事業を計画的に推進されておりますことに、市当局初め関係機関に感謝申し上げます。

 記憶に新しい平成26年7月、南木曽町で発生した土石流、また、平成26年8月、豪雨による広島市の土砂災害、いずれも大切な人命が失われました。南木曽町で発生した土石流現場でも広島市北部の大災害地域も、現在では、上部の山腹崩壊は治山事業で山どめがされまして、下流部には砂防堰堤が構築され、地域住民の安心・安全が図られております。

 一方で、上高地は、梓川本流沿いや支川沿いにホテルや旅館が建ち並び、多いときには総宿泊者数、最盛期で約2,000人であります。治山事業、また砂防事業の導入の基本的な考え方は、下流域住民の人命はもちろん、建物など施設とその利用者の安全・安心を守ることが第一であります。宿泊者数は2,000人ありましても、上高地に入るお客様は、多いときには1万5,000人、また3万人というようなこともあると思います。上高地は中部山岳国立公園内にあり、環境省、文化庁、林野庁森林管理局、国土交通省など、各省庁の分野で見解の隔たりはあろうと考えますが、安全対策には万全を期していただきたいと、かように思います。

 現実に、徳沢ロッヂ、また、白沢、先ほど言いましたが、上に黒沢があるわけでございますが、その上流部にぜひ治山事業を導入していただきたいと思います。徳沢ロッヂは、すぐ徳沢という沢が上部から横に流れているわけでございますが、過去には豪雨で沢が氾濫し、決壊しそうな危険に遭われたそうでございます。決壊すれば、すぐ徳沢ロッヂに直撃という場所でございます。どうか治山事業も入れていただきまして、また、下に流路工等を入れていただく、そんな工法もぜひ考えていただいて、安全対策を万全にしていただきたいと、かようにお願いしておきます。

 次に、管理用道路についてでございます。

 通称管理用道路といっておりますが、徳沢地区から横尾地区までのこれは中信森林管理署があけた治山作業道でございますが、管理用道路として通称言われておりますので、管理用道路としてこれから質問しますので、お願いします。

 徳沢地区、横尾地区までの管理用道路の整備は、この件については、昨年6月定例会で建設部長から、本年度は地形等の現地測量を行い、設計や関係機関との協議を行うための基礎資料を整備し、それをもとに松本市域行政機関連絡会議へお示しして、関係機関と協議を進めるとの趣旨のご回答をいただきました。昨年の測量結果、計画はどの程度進展したのか、また、関係機関との協議はどうなったのかお伺いいたします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 管理用道路の整備は、松本市が主催する松本市域行政機関連絡会議など関係者が一堂に会す場において情報共有を図るとともに、松本市の考え方をお示しをしてきております。現在の状況といたしましては、管理用道路の必要性について、関係機関にはおおむねご理解をいただいたものと捉えております。今後は、道路を目に見える形としていくため、どこにどのような構造で道路をつくり、橋をかけるかといった具体的な検討を進め、関係機関と協議をしてまいります。

 そのため、平成29年度は、動植物の生息状況を把握するための自然環境調査及び予備設計に係る経費を当初予算に計上し、道路のルート選定を関係機関と協議しながら進めることとしております。あわせて、財源確保につきまして、地元県議会議員との懇談会において長野県の補助制度の検討について要望したところでございます。

 いずれにいたしましても、上高地という地域性、特殊性から、解決しなければならない多くの課題があり、関係機関との協議や調整に時間を要することが考えられますが、平成31年度工事着手に向けて取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 ありがとうございました。

 管理用道路については、平成31年度工事着手に向けて取り組んでいくというご答弁をいただきました。早期の進捗を期待するものでございます。

 その間の大きな課題となるのが、維持管理でございます。毎年、豪雨のたびに川に流出したり、土砂の押し出しで通行不能となりまして、公益性が高い道路であるにもかかわらず、その復旧は地域の民間事業者が自力で対応せざるを得ないということをお聞きしております。臨時の作業用道路として敷設された道路であり、所有者である現在の中部森林管理局としては、上流地域で治山事業がない限り、この道路復旧の対応は難しいというようなお話を聞いているわけでございます。

 しかし、現実は登山者、山小屋従事者などの病気または事故による傷病者の緊急輸送や公衆トイレの維持管理等に必要不可欠な道路であります。市の上高地対策短期・中長期計画では、松本市が主体となり、これまでより踏み込んだ形で課題解決にあたるとしております。本市がこの道路の迅速な維持管理をするよう踏み込んで対応すべきと考えますが、ご見解をお伺いします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 松本市では、管理用道路が整備されるまでは、治山作業道は議員ご指摘のとおり、多目的な利用があり、利用者にとって支障なく通行できるような維持管理が必要であると考えております。そこで、松本市が主体となり、この治山作業道を利用する関係機関や民間団体に呼びかけ、昨年12月から存続していくための手続、維持管理体制などについて協議を進めてきております。

 現在の状況でございますが、存続に必要な手続は松本市において実施中であり、また、路面補修などの維持管理も当面、松本市が主体となり実施することとし、本年度当初予算に必要経費を計上し、積極的に取り組んでおります。

 今後は、関係機関などとの協議をさらに進め、維持管理組織を早期に創設し、通行に支障のないよう管理体制を整えてまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 ありがとうございました。

 管理用道路について、部長から通行に支障のないように管理体制を整えるというご答弁いただきました。ぜひよろしくお願いします。

 松本の下の平では小雨、もしくは晴れていても、上高地ではたびたび豪雨がある、そういうことがあるわけでございます。これはお願いですが、ぜひ現地に地元の建設会社の重機を常駐させるような、そんな取り組みの協定をしていただきまして、ぜひ災害があったら早期に修復できるような体制をとっていただきたいと、これは要望しておきますが、ぜひそんなことでお願いしたいと思います。いろいろな取り組みに感謝申し上げます。今後もよろしくお願いします。

 さて次に、河童橋上流域の災害時ヘリポートについて質問いたします。

 本市の上高地対策の防災対策強化に関する短期計画の中に、緊急ヘリポートの選定として、河童橋上流域に災害時にヘリコプターの離着陸可能な場所を選定し、地域防災計画に掲載しますとあります。具体的にどこを選定しているのか、また、仮に、河川敷内の作業道付近に選定している場合、豪雨の後は誰が復旧させるのか。必ず復旧整備が必要になるわけでございますが、誰が復旧するのか、維持管理するのかについてお伺いします。



○議長(上條俊道) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) お答えいたします。

 まず、上高地における災害時のヘリコプターの離着陸場につきましては、松本市地域防災計画において、梓川の下流から順に、玄文沢、上高地観光センター前駐車場、明神、徳沢、そして横尾の少し手前になりますが、奥又白の5カ所を指定しています。

 次に、この5カ所のうち河川敷内に位置するのは、明神、徳沢、奥又白の3カ所です。この3カ所の河川管理者はいずれも長野県であり、大雨による増水などにより治水上の支障を来す状況となった場合は、長野県が必要な工事等を行うことになります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 上高地地域の河川敷内のヘリポートですが、奥又白という場所ですが、白沢が流れてきているところでございます。そこは、災害があったときにすぐ流れそうな場所でございます。そういうことで、災害が発生したらすぐ対応することが必要ということでございますので、長野県の責任でとはいいましても、やはり松本市が間に入って地元の建設会社と長野県と災害時にはすぐ対応できるような協定を結んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 そして、現在、河川敷内のヘリポートとして3カ所設置されているということでございます。奥又白、この場所も河川敷の中でございまして、雨が降るとすぐ流されそうな場所でございます。豪雨のたびに氾濫すれば、そこは流下されるという、そういう場所でございますが、上流の横尾山荘の下に大きな広場がありますが、そこをぜひ追加選定してはどうかと考えますが、ご見解をお伺いします。



○議長(上條俊道) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) お答えいたします。

 上高地河童橋から上流のヘリコプターの離着陸場の指定に当たりましては、候補地の現地調査や現地での離着陸訓練を行うなど、以前から自衛隊などの防災関係機関や関係者によって検討を行ってまいりました。

 ご提案の横尾山荘下の広場につきましても、候補地としての検討を行いましたが、敷地には離着陸に支障となる樹木などがあり、必要な面積が確保できず、指定には至りませんでした。こうした検討の結果を踏まえ、平成26年の松本市地域防災計画の改正において、先ほどの5カ所を離着陸場として指定したものでございます。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 横尾山荘下の広場のヘリポートの設置を考えていないというご答弁をいただきました。しかし、豪雨で登山者が横尾まで下山して、河川が荒れて下へ下れないというそういう状況があるわけでございます。横尾山荘、また登山相談所に大勢避難、また待機していると仮定した場合、登山者を一刻も早く安全な場所に移動させるためということで、その場合には、やはり横尾山荘下の広場をヘリポートに追加するべきと私は考えます。

 また、この場所には、確かに部長答弁のとおり、立ち木はありますが、数本立ち木を伐採すれば、安全なヘリポートの場所になるわけでございます。ぜひそういうことで、横尾山荘下の広場ですので、そこに大勢待避していれば、すぐその人たちをヘリコプターに乗せられるということでございますので、関係省庁との連絡協議の中でお取り組みくださいますようお願いして、この質問は終わります。

 次に、通信網設備の敷設についてお伺いします。

 上高地内の通信環境については、平成23年6月の災害によりまして、上高地における脆弱な通信環境が明らかになりました。本市では、対策として大正池から徳沢における携帯電話基地局の整備にこれまでも取り組まれています。ありがとうございます。上高地は言うまでもなく、豪雨災害や焼岳噴火災害で孤立なども懸念される災害リスクの高い地区であり、また、国内はもとより、世界各地から多くの観光客を迎えております。通信環境の整備は極めて重要性の高い事業と考えます。また、横尾地区は、北アルプスの要衝であり、多くの登山者が行き交う場所であります。山岳地でけが、病気になった人の搬送もここが基点となっていますし、災害が発生した場合の効果的な情報伝達を考えても、横尾地区までを上高地一帯として捉え、高速の通信回線網を整備し、スマートフォンやWi−Fiなどが利用できるようにすることが必要と考えます。

 本来ならば、一定の採算性が見込まれる場合には、民間活力による整備がされるところでありますが、河童橋から先の光ファイバー施設は、現在、国土交通省と松本市の安曇地域イントラネットのみであります。民間参入は難しいと考えられます。この課題に関する現状と市の対応策についてお伺いいたします。



○議長(上條俊道) 丸山総務部長。



◎総務部長(丸山貴史) お答えいたします。

 まず、横尾地区における高速通信の状況でございますが、KDDIは、平成28年10月に高速通信網の設備を蝶ケ岳山頂に設置し、これによりauのユーザーについては今シーズンから横尾地区一帯で高速通信サービスが利用可能となっております。なお、NTTドコモ及びソフトバンクについては、衛星通信を用いた通信設備を横尾山荘近くに整備しておりますが、エリアが限定されているほか、通信回線が細いため、高速通信は困難な状況でございます。このためNTTドコモとソフトバンクのユーザーも含め、横尾地区において高速通信サービスを利用できるようにするためには、徳沢から横尾までの光ファイバー及び電源ケーブルの敷設と基地局の整備が必要となります。

 議員ご案内のとおり、横尾地区の重要性を鑑みますと、先ほど建設部長から答弁しました徳沢から横尾間を結ぶ管理用道路の整備の取り組みにあわせ、横尾地区までの光ファイバー及び電源ケーブルの敷設等について検討を進めてまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 部長より答弁いただきました。昨年10月、KDDIが蝶ケ岳に高速通信網施設を設置したということでございますが、スマートフォン、タブレットというのはエリアや対応機種によって受信速度が異なるため、NTTドコモやソフトバンクのスマートフォン、タブレットは横尾地区では限られた数台しか使えないということでございます。6月11日でございますけれども、徳沢から横尾に行く登山道が決壊しまして、電話も切断されたということで、そういうことのないように、先ほども部長から答弁ありましたけれども、ぜひ管理用道路と一緒に敷設していただくような早急な対応をお願いしておきます。

 横尾地区は上高地の一番奥の登山口でありまして、シーズン中には登山者の入り込みが多いときは1日で5,000人から6,000人という人が利用しているわけでございます。年間を通じては25万人から30万人ほどが通行しておりまして、その方たちは、国内はもとより海外にも上高地を発信したり、また、登山中の安否確認を発する地であるわけでございます。ぜひとも重ねて早期の計画実現を図られるよう要望して、次の質問に移らせていただきます。

 上高地公営企業の経営強化についてお伺いします。

 本市では、上高地における市営宿泊施設や食堂などの観光施設を公営企業として直営方式で運営しております。この運営方法についてはさまざまな議論があった中で、地域のニーズや特殊性などの地域事情に加え、山岳観光都市として、観光戦略を直接実現できる場として活用していくことが重要との観点などから、直営堅持で進められていると聞いております。このことは私も評価しており、特に市民の利用、また市を訪問される姉妹都市のお客様との交流にも大いに直営のメリットを発揮していると考えております。直営の上高地アルペンホテルや徳沢ロッヂについては、施設の老朽化に対し整備を進めていただいていることは感謝申し上げます。

 その中で、初めに、上高地公営企業の経営状況はどのような状況かお伺いいたします。



○議長(上條俊道) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) 上高地観光施設事業の経営状況に関する質問にお答えします。

 上高地観光施設事業には、上高地アルペンホテル、上高地食堂、徳沢ロッヂ及び焼岳小屋の4施設があり、観光客や登山者へ宿泊サービスや食事の提供を行っております。徳沢ロッヂは、平成27年に耐震補強を伴う大規模改修を完了し、上高地アルペンホテルにつきましては、平成27年から3期に及ぶ改修工事を開始しており、平成30年春の竣工を目指すなど、時代のニーズに合った内装やインテリアの導入等による施設整備を現在行っております。

 経営状況でございますが、4施設の収支を合計した上高地観光施設事業企業会計において、平成28年度の純利益は740万円であり、地域の特性上、天候に左右される要素が大きいものの、誘客を図りながら収益を伸ばす努力を継続してきた結果、平成19年度以降、10年連続で純利益は黒字を堅持しております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 現在の経営状況についてお答えをいただきました。平成19年度から10年連続で黒字とのことであります。経営努力に敬意を表したいと思います。

 先ほどの観光行政についての質問の中でも申し上げましたとおり、観光利用客数が年々減少傾向にある中で、西山一帯の観光関連事業者は、厳しい状況にあると察しております。公営企業においても、今後の経営に少なからず不安を感じておるものでございます。上高地の各リゾート施設では、観光動向を分析しながら、戦略的な投資や新しいサービス展開に努めるなど、企業として難しい判断を積み重ねております。当然、公営企業も同様の難しい時代を迎えています。

 そのような中、西山一帯の観光行政を担い、広域的かつ幅広い分野を受け持っている山岳観光課でこのリゾート施設の経営を併任することは、現在では大変なことであると感じております。この厳しい情勢の中、今、公営企業に必要なのは、将来を見据えた適切な経営体制を整えていくことではないかと考えます。今まで以上に職員がかかわり、深めていくことが求められます。

 そこで提案ですが、山岳観光課内に上高地観光施設事業を担当する専任の課長級職員を置き、公営企業経営の安定と強化に資することが重要ではないかと思いますが、ご見解をお伺いします。



○議長(上條俊道) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) 上高地公営企業の経営強化にかかわる質問にお答えします。

 公営企業の経営の安定と強化につきましては、各施設の支配人との連携をこれまで以上に一層強化し、上高地アルペンホテルにおけるコンサート等のイベント企画、上高地食堂のメニューの改善、リニューアルした徳沢ロッヂではSNSを活用したリピーター確保など、ハード面だけではなくソフト面を強化し、経営の安定化を図り、利用者へのおもてなし向上に努めてまいります。

 議員ご指摘の専任の職員配置につきましては、業務体制を見直す中での研究課題としてまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 上高地公営企業の運営に当たって専任職員の配置を願ったところですが、いい回答は得られないような感じでございました。そうはいいましても、公営企業の運営強化のために、今後万全を期していただきたいと、かように願っております。

 次に、上下水道について、施設の耐震化についてお伺いします。

 この件につきましては、平成29年2月定例会でも上條温議員が質問しております。私は、計画的な耐震化等についてお伺いします。平成28年4月に発生した熊本地震では、気象庁発表で、最も大きい震度7が14日夜と16日未明に発生し、ほかに震度6強が2回、6弱が3回発生したとあります。震度7が2回観測されたことは、現在の気象庁の震度階級が制定されてからは初めてのことであります。震源となる地殻変動について、国土地理院発表の衛星画像解析によると、一連の地震で布田川断層帯の北側では、最大1メートルの沈降、南側では30センチメートル以上の隆起が確認され、また、水平方向には、布田川断層帯の北側で、東向きに最大1メートル以上、南側で西向きに50センチメートル以上ずれたと発表されております。地表の断層帯の長さは布田川断層帯沿いで28キロメートル、日奈久断層帯で6キロメートルの地表断層帯が発見され、益城町では、地表に断層のずれがあらわれ、水平方向に2メートル食い違っている様子が確認されております。

 熊本地震では、南阿蘇大橋が崩壊し、この橋に水道管が併設されていたため、地震発生後1年以上経過した現在でも復旧の見通しが立たない状況が続いております。水道、道路、電力網などは、現代社会では欠かすことのできないインフラであり、生活、生産を支える最も重要な社会基盤であります。地震調査研究本部発表のデータによると、本市は糸魚川−静岡構造線の長野県北部から諏訪湖付近を経由して、山梨県南部に伸びる活断層帯に位置し、地震発生確率は30年以内に13%から30%、規模は日本では最大級のマグニチュード7.6程度と発表されています。万一、この規模の地震が発生したならば、本市を含めた被害は想定を超える大地震と考えなければなりません。断層帯の地殻変動、いわゆる地震の発生で道路、電気、通信網、また、生活用水の寸断は必ず起き得ることでありますが、災害からいかに被害を最小に防ぐかが大きな課題であります。

 厚生労働省の発表した平成27年度の全国自治体の上水道基幹管路の耐震化適合率は、全国平均値37.2%、浄水施設の耐震化率は25.8%と、また、配水池の耐震化は51.5%であります。下水道は、国土交通省の発表で平成26年度末の耐震化率は重要な幹線が46%と、地震の備えには十分でないと指摘されております。

 本年2月定例会で、横内悦夫上下水道局長より、平成27年度現在、上水道の耐震化率は30.4%、下水道の耐震化率は12%との答弁があり、この数字は全国平均より大きく下回っています。また、耐震化の課題は、本市が糸魚川−静岡構造線上にあるため、地震発生確率が高く、早急な耐震化が必要となっていますとの答弁がありました。その後の取り組みと今後の計画についてお伺いします。



○議長(上條俊道) 守屋上下水道局長。



◎上下水道局長(守屋千秋) お答えします。

 議員ご指摘のとおり、市民生活にとって欠かすことのできないインフラである上下水道の耐震化については重要な課題と捉え、取り組んでおります。上水道では、松本地区第1次耐震化計画に基づき、また、下水道については、総合地震対策計画第2期計画に基づき計画的に取り組んでいるところでございますが、これに加えて、施設等の拡張や改良にあわせた耐震化も進めているところでございます。

 そこで、平成28年度の取り組み状況ですが、まず上水道では、蟻ケ崎配水池の耐震補強を実施し、配水池の耐震化率は平成27年度の20.5%から32.5%となり、12%の伸びとなりました。基幹管路では、5.9キロメートルを耐震適合管に改良し、整備計画延長159キロメートルのうち53キロメートルが完了し、耐震化率は平成27年度の30.4%から33.4%と3%の伸びとなりました。また、下水道では、渚の中継ポンプ場施設を改築工事にあわせて耐震化を行い、浄化センターと中継ポンプ場を合わせた耐震化率は、平成27年度の7.2%から8.9%と1.7%の伸びとなりました。なお、管渠につきましては、平成28年度の国の補正予算における補助金を活用し、工事は事業の繰り越しから今年度進めているところでございますが、主要な幹線管渠の耐震化率は12.9%になっております。

 そこで、今後の計画でございますが、冒頭申し上げました計画に基づいて引き続き取り組みますが、上水道では平成35年度までに水源地1カ所、配水池7カ所、基幹管路3.1キロメートルを耐震化する計画であり、さらに本年度から第2次耐震化事業にも着手していくこととしております。下水道では、平成31年度までに両島浄化センター管理棟の耐震化の完了、そして、主要な幹線管渠は、総延長37キロメートルに対して2.1キロメートルの耐震化に取り組む予定としております。なお、現在、水道事業では、アセットマネジメント計画を、下水道事業ではストックマネジメント計画を策定しておりますので、これらの結果を耐震化の計画にも反映させ、事業の進捗を図ってまいります。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 平成28年度の上下水道の耐震化の取り組みについて、ご答弁いただきました。平成28年度耐震化を進めた中で、配水池は32.5%ということでございまして、水道管については33.4%、また、下水管渠は12.9%とご答弁いただきました。これは全国の平均値からも大きく下がるわけでございまして、下水管渠も水道管もですが、この数字については市民が満足するような数字ではないんじゃないかと、こう思うわけでございます。今後の計画に期待しまして、余り詰めない質問でこの質問は終わりますが、よろしくお願いしたいと思います。

 それで次は、5月22日の市議会建設環境委員協議会において、今後の施設整備等で経費がかさみ、平成34年度に約1億5,000万円ほどの純損失の見通しであるというような説明があったわけでございますが、近年の大地震の備えには、上下水道の耐震化は市民生活を守るため欠かすことのできないインフラ整備であるわけでございます。

 そこで、耐震化のための設備投資は、今後必ず必要になってくるわけでございますが、そのために、料金改定についても市民は快適で安全な暮らしを提供していただけるのであれば、私は納得するのではないかと思いますが、それには丁寧な説明が必要であるということがあります。

 そこで伺いますが、今後、全ての管路を耐震化するとしたら、この投資額の規模はどのくらいになるのか。また、上下水道局の試算で、今後、料金を何%ぐらい引き上げたら、公営企業としてのスムーズな運営を図ることができるのか、また、料金改定に向けて専門家や市民を含めた検討会、協議会を設置するとありますが、検討会、協議会の設置時期とメンバーについてお伺いします。



○議長(上條俊道) 守屋上下水道局長。



◎上下水道局長(守屋千秋) お答えします。

 昨年度、上下水道事業の中長期的な経営の基本計画であります経営戦略を策定しましたので、その内容に沿ってお答えをしたいと思います。

 最初に、施設・設備の投資額でございますが、耐震化、長寿命化などに要する今後10年間の投資額は、水道事業では176億8,000万円、下水道事業では256億3,000万円を見込んでおります。

 次に、料金改定に関してですが、現行の料金水準を維持した場合、下水道事業では、今後10年間黒字が続く見込みでございますが、その一方で、水道事業は平成34年度からは赤字の見込みとなっているものでございます。

 そこで、料金改定の試算でございますが、平成34年度以降も最低限黒字を維持できるようにした場合、経営戦略では、平成34年度に3.79%の引き上げが必要と見込んでいるところでございます。しかしながら、持続可能な水道事業を実現していくためには、将来の投資のための原価も含めて料金水準を算定していく必要がございます。そのため、現在策定中のアセットマネジメント計画の結果をもとに、改めて耐震化、長寿命化などに要する投資額の平準化を図る中で、適正な料金水準を検討してまいりたいと思います。

 そして、協議会等の設置でございますが、事業運営のさらなる見える化を図るため、料金改定の課題も含め、経営に関する重要事項全般を審議する新たな機関について、今年度内の設置に向けて検討しております。構成メンバーにつきましては、有識者や利用者の代表などが考えられますが、他市の状況も参考にしながら、決めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 上下水道施設・設備の耐震化、10年間の投資額432億円ということでございます。莫大な費用がかかる、また、後にもそれはかかると思いますが、そういうことで、やっぱりこういう地震の危険にさらされているというか、いつかわからない地震のために、前倒しで耐震化を進めていただきたいと。そしてまた、耐震化や長寿命化に対しては、料金を引き上げるということに対しましても、そういう投資額を提示することによって、市民の皆さんには理解をしていただけるのではないかと、こう思うわけでございます。

 そういうことで、黒字になっているとはいいましても、黒字のうちに、ある程度少ないパーセントの料金引き上げにしても、やはりそれをしていただいて、耐震化または長寿命化を図るということが必要であると思いますので、今後の工事に対しても前向きに取り組んでいただきたいと思うわけでございます。市民の皆さんが安全で安心なおいしい水、また使ったものが処理されるということが大切でございますので、よろしくお願いしたいと思います。

 次に、広域的防災訓練と災害時に備えた組織体制についてお伺いします。

 近年における地震の被害状況ですが、上水道に関しては、平成23年3月の震度7による東日本大震災では、断水戸数が257万戸、断水日数5カ月間、平成26年11月の震度6弱による長野県神城断層地震では、断水戸数は1万3,000戸、断水日数24日間、平成28年4月の震度7による熊本地震では、断水戸数は約44万6,000戸、断水日数3.5カ月間、同年10月発生の震度6弱による鳥取県中部地震では、断水戸数が約1万6,000戸、断水日数4日という被害が起きております。平成23年東日本大震災の下水道管被害は、液状化による管渠被害が675キロメートルに及び、処理場では120カ所が被災し、48カ所が稼働停止と発表されています。

 本市におきましては、今のところ、地震等による上下水道の大規模な被害はありませんが、いつ想定外の地震が発生するかわかりません。そこで伺いますが、関係団体や業者等との災害時における協定を生かした近年の災害支援活動や広域的防災訓練、また、災害時に備えた組織体制状況についてお伺いします。



○議長(上條俊道) 守屋上下水道局長。



◎上下水道局長(守屋千秋) お答えします。

 まず、災害支援協定等の状況でございますが、上水道事業では、日本水道協会中部地方支部、長野県水道協議会、松本市水道事業協同組合とそれぞれ応援協定等を締結しておりまして、下水道事業では、長野県環境部が主体となりました県内の全自治体を対象とした長野県生活排水事業における災害時応援に関するルールが定められております。そこで、近年における災害支援活動でございますが、今申し上げました協定等に基づき、平成25年11月の神城断層地震では応援復旧と被害状況調査に、平成28年4月の熊本地震では応援復旧活動に、それぞれ従事しております。

 次に、広域的防災訓練でございますが、日本水道協会中部地方支部が毎年行います情報伝達応援隊受け入れ訓練等に松本市水道事業協同組合とともに参加し、下水道の関係では、平成27年度から県内全自治体を対象とした応援実地訓練に参加をしております。

 そして、上下水道局の災害時に備えた体制といたしましては、業務継続計画と上下水道局独自の職員行動マニュアルにより対応することとしておりまして、このマニュアルに基づいた局独自の図上防災訓練や供給訓練を実施をしております。

 しかし、災害時に応援活動に来られる他の自治体等の受け入れ態勢に課題があると全国的にも指摘をされている状況から、本年度、職員行動マニュアルを見直して、受援体制の整備を含め万全の体制を整えてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 災害時に備えた上下水道局の組織体制について、国、県また市とともに応援協定が締結されているという答弁をいただきました。有事の際に備え、万全であるようお願いします。また、近年の被災地への上下水道局職員の皆さんが復旧活動に従事されましたその任務の、ご労苦に敬意と感謝申し上げます。

 また、本年度、上下水道局長から受援体制の整備も含め万全の体制を整えたいという力強いご答弁をいただきました。今後もさらなる組織の充実と訓練を願い、この件の質問を終わります。

 次に、過疎地域の定住促進策についてお伺いします。

 過疎地域の定住促進につきましては、いろいろご努力をいただいていることに感謝を申し上げます。合併地域、安曇、奈川地区におきましては、本市として、地域振興に向けさまざまなご支援をいただいておりますこと、重ねて厚く敬意を表します。

 さて、松本市では、最も人口減少率が高いと思われる地区が奈川地区と安曇地区で、これらの地区では、20年近くで4割近い人口が減少するという極めて大きな人口流出が続いている上、その減少は、近年大きく加速しているということで、こうした人口減少、流出は、小さな山村にとりましては、地域づくりの担い手がなくなってしまうという極めて深刻な問題であります。

 とりわけ、児童生徒数の減少は、学校運営面の支障はもちろんでありますが、学習環境面の懸念やPTAを含め保護者の負担増から、さらに児童生徒を持つ家族が転出してしまうという事態も相次いでいます。こうした大変厳しい地域の状況については、私も責任を痛感する者の一人であります。

 市営住宅の定住促進の活用につきましては、市営住宅の管理あっせん等を長野県住宅供給公社に一任しておりますが、公社職員が安曇、奈川地区の豊かな自然や地域の実情を身をもって感じて定住促進にお取り組みいただいていると考えます。定住促進のための入居基準の見直しについては、平成26年6月定例会でお答えいただきました。

 その後、過疎地域の定住促進のための入居基準は見直され、平成27年6月以降、市営住宅の空き家等について、移住希望者等にどのような情報提供を行っているのか、また、移住希望者の入居の実績及び現在の空き室状況についてお伺いいたします。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 入居基準の見直しは、奈川、安曇地区の特定目的住宅と特定公共賃貸住宅につきまして、IターンまたはUターン者も入居可能となるよう、入居要件を変更いたしました。その情報提供につきましては、ホームページのリニューアルを行い、独立したページを作成し、住宅の写真を掲載するなどして、PRを図っております。

 また、市営住宅の指定管理者である長野県住宅供給公社と連携し、問い合わせに対する住宅のPR及び入居希望者への現地案内や資料の提供を行っております。その結果、平成29年5月末で安曇地区に2世帯がIターン入居をしております。なお、あいている住宅は、奈川地区が36戸のうち16戸、安曇地区が82戸のうち17戸となっております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 安曇地区に2世帯の方がIターン入居したというご回答でございます。ありがとうございます。

 平成27年4月から入居要件の緩和を行った結果、Iターン、Uターン、そういう人が入居したくてもできない状況が以前はあったわけでございますが、これによって、相当入居基準が緩和されたと思います。そういうことによりまして、また長野県住宅供給公社とともにPR活動をぜひお願いしたいと、こう思います。

 現在の状況は、確かに安曇地区にある市街地に最も近い住宅は、設備も整っておりまして、先ほど言いました2世帯入られた場所でございますが、ある程度人気もあり、地区の中でも入居率もよいと聞いております。しかし、市街地から遠い地区では、まだまだあいている住宅が多く見られます。

 さらに移住受け入れや定住の促進を図る必要があると感じておりますが、そこで、さらなる支援策として、公営住宅法により算出される家賃の引き下げは難しいと考えますが、定住促進のための施策として家賃の減免は考えられないか、ご見解を伺います。



○議長(上條俊道) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) お答えします。

 市営住宅の家賃につきましては、議員ご発言のとおり、公営住宅法や条例の基準によりまして算定することになっておりますので、引き下げることは困難でございます。ただし、特定目的住宅や特定公共賃貸住宅につきましては、旧村当時に若者やIターン者の定住促進を図るために建設された住宅でございますので、その目的に沿うための1つの支援方法といたしまして、家賃の引き下げは入居希望者へのセールスポイントになると考えます。

 議員ご提案の内容も含めまして、どんな定住支援の方法があるか検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 建設部長より定住方法について検討するというご答弁がありました。市営住宅の入居基準緩和措置が一層図られるようお願いしておきます。

 本市は、県内でも唯一、市長も発言されておりますが、多少ではありますが、人口増加という自治体であります。他の自治体は人口流出をいかに防ぐか、またIターン者を一人でも多く受け入れるための施策を行い、また多くのいろいろな優遇制度、支援制度を行っているわけでございます。北海道の幌加内町では、母親のひとり親世帯に向けて介護職をあっせんして、給料保障月額17万円、養育支援月額3万円、ほかに家賃補助、さらに5年間勤務すれば奨励金50万円を提示して、Iターン者を募り、また、島根県浜田市では、これも母親家庭でございます。介護職ですが、給料保障月額15万円、養育支援月額3万円、家賃半額助成、中古車無償提供等、過疎地域ならではのメニューでIターン者を募っておるわけでございます。

 本市でも、合併した過疎地域は自然豊かな人間味あふれる地域です。市営住宅の空き室をなくし、一人でも多くのIターン希望者を受け入れるため、安曇、奈川地区への移住・定住促進を図るために、専任職員の配置を図ることが必要と考えますが、ご見解を伺います。



○議長(上條俊道) 山内政策部長。



◎政策部長(山内亮) お答えいたします。

 松本市では、平成18年度からまつもと暮らし定住化促進事業として、移住に関する総合相談窓口を市役所本庁に設置し、現在は職員2名体制で対応しております。窓口に訪れる移住希望者に対しては、住居を初め就労や就農、起業支援など、その相談内容に応じて庁内関係各課と連携を図りながら、移住・定住化の取り組みについて進めているところでございます。

 このような中、ここ数年、安曇地区及び奈川地区への移住・定住に関する窓口での相談がなく、移住実績が把握できていない状況にあること、また、移住・定住の促進は松本市内全域を対象に進めていることからも、議員ご提案の両地区に限った新たな専任職員を配置することは、現時点では考えておりません。

 しかしながら、過疎地域の人口減少に歯どめをかける必要があることや、移住者の受け入れには地域での取り組みが重要であることは十分に認識しておりますので、まずは、各地区の地域づくりセンターとの移住・定住に関するネットワークの構築を進め、地域住民の皆様とも連携を図りながら、移住希望者に寄り添った相談や受け入れ体制づくりなどにつきまして研究してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(上條俊道) 忠地義光議員。



◆21番(忠地義光) 〔登壇〕

 ありがとうございました。

 職員配置は難しいということでございますが、安曇、奈川、また四賀地区においては、大変人口流出が顕著であるわけでございますので、どうかそういうことで、過疎地域に対して移住・定住を何とか促進していただきたいと、このようにお願いしておきます。

 本年4月に、松本市新情報化基本計画が発行されました。表題には、ICTを活用した行政サービスの向上と地域情報化を目指してとあります。この中には、ICT技術などに対応できる体制づくりを目指すとともに、国・県、他の自治体に先駆け、ICT利活用について研究を進め、実現できるものから取り組みますとしております。

 他の自治体では、現在、テレワークでのIターン移住者の受け入れが各地で取り組まれております。過疎地域でも瞬時に情報発信、受信が必要な時代であります。本市でも、どこの地域でもというのは、先ほど横尾地区のお話も出たわけでございますが、奈川地区の奥のほうへ行くと、瞬時に情報発信、受信というわけにはいかないわけでございますので、どこの地域でも高速通信サービスが可能であるようお取り組みをお願いしまして、質問の全てを終了いたします。

 長い間のご清聴ありがとうございました。



○議長(上條俊道) 以上で忠地義光議員の質問は終結いたします。忠地義光議員は自席へお戻りください。

 昼食のため、暫時休憩いたします。

 再開は午後1時15分といたします。

                              午後0時10分休憩

                              −−−−−−−−−

                              午後1時15分再開



○副議長(小林弘明) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。

 市政一般に対する質問を続行いたします。

 12番 村上幸雄議員の質問を行います。村上議員は質問者待機席へ移動してください。

 12番 村上幸雄議員。



◆12番(村上幸雄) 〔登壇〕

 政友会を代表いたしまして、柿澤 潔議員、中島昌子議員とともに、通告に従いまして件名ごと一括で質問させていただきます。

 まず最初に、支所・出張所のあり方について質問させていただきます。

 庁舎は、市政全般の拠点施設としてさまざまな役割を持っておりますが、言うなれば、行政をするためだけでなく、市民のための施設でもあり、行政と市民が連携して市政を進めていく場所であると思います。当然、市民の皆さんが使いやすい、来庁しやすい、利便性がよいということは、今さら申すまでもありません。特に、支所・出張所は、単に行政事務や届出、申請、証明書の交付などをとるための日常的な市民サービスだけでなく、地域に庁舎があるということは、市民にとって身近に行政があるという安心感を与えたり、コミュニティーの核となったり、地域の活性化や災害時の拠点となるという大きな意義があるものであると思います。

 本市においては、本庁舎1、6支所、14出張所と35の地域づくりセンターがありますが、支所の業務、市のホームページには独自業務に関することとありますけれども、市民にわかりやすく説明するとなると、支所と出張所の業務や職員体制はどのようになっているかお伺いをしたいと思います。



○副議長(小林弘明) 丸山総務部長。



◎総務部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 支所・出張所に関するご質問にお答えいたします。

 初めに、支所・出張所における業務内容でございますが、住民異動の届出、住民票の交付等の市民課業務を初めさまざまな行政手続の業務を行っているほか、公民館、福祉ひろばとともに、地域づくりセンターとして地区住民の健康、福祉の増進、生きがいづくりの推進、さらには災害時の地区防災拠点としての役割など、地域にとって身近で安全な行政拠点としての機能を果たしてきております。

 その中でも、昭和49年以降の市町村合併後に設置された6支所においては、先ほど申し上げた支所・出張所に共通する業務のほか、旧町村時代からの地区固有の独自業務も引き続き行ってきております。一例を申し上げますと、四賀地区における結婚相談業務、奈川地区における定住促進業務などがございます。

 次に、職員体制について申し上げますと、地区人口や証明書の交付件数に応じ、必要な職員を配置してきておりますが、支所には、ただいま申し上げた独自業務を中心に担当する支所長補佐を配置し、地区の振興などに対しても支援できる体制としているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 村上幸雄議員。



◆12番(村上幸雄) 〔登壇〕

 それでは、続きまして、合併時から現在までの各地域別、これは平成28年4月1日現在の人口を見てみますと、まず、地区別の人口の多いほう5地区ですけれども、1位が鎌田地区の1万9,308人、2番目が芳川地区の1万6,760人、3番目が波田地区の1万5,606人、4番目、庄内地区の1万4,849人、5番目、寿地区の1万4,512人、地元の笹賀は上位に入っていませんが、1万1,168人というような人口になっております。反面、人口規模の少ない地区は、中には2,000人台の地区であるとか1,500人台の地区もあります。言うなれば、町会より規模が小さい地区も具体的には何地区かあるということであります。しかし、前もって言っておきますが、人口だけで決して判断すべきでないことは私も十分承知しております。

 町会の人口で、多いほうの町会を申し上げますと、村井町会が4,843人、野溝町会が2,763人、寿百瀬町会が2,950人、地元笹賀の下二子町会ですが、2,762人ということでありまして、ほかにも鎌田地区の町会、それから島内地区の町会、岡田地区も多いところは当然あります。

 次に、合併時と現在の比較をしてみますと、合併時1954年、昭和29年から2016年まで、62年間経過をしておりますが、南部にある地区、芳川、寿、笹賀ともに、それぞれ平均約3倍人口がふえておりますけれども、反面、地区によっては100人台、それからマイナスの地区もあるということでございます。

 このような中で、証明書の交付、戸籍であるとか住民票などは、先ほどの南部にある地区、芳川、寿、笹賀の出張所の状況は、他の支所・出張所と比べてどのような状況かお伺いをしたいと思います。

 次に、証明書の交付を受けている場所についてですが、若い方々は銀行のキャッシュカードの利用と同じで、どこの支所・出張所でも道路事情や駐車場の広さ、買い物帰りなど、行きやすいところで交付を受けている方が大多数であると思われますが、意外にも高齢者の中には、例えば私の地元笹賀地区の方は、笹賀出張所でないと対応ができないと思っている方が結構いるかと思います。私も付近の方々に聞き取りをいたしましたが、10人聞けば2人から3人は、笹賀出張所じゃなくてもいいんだかいというような、そういう回答が出てまいります。いずれにしても、どこの支所・出張所、コンビニエンスストア、駅前会館、総合社会福祉センターなどでも対応ができますので、市でも、今までPRに努力はいただいておりますが、さらにPRをし、市民の方々の利便性の向上になるようお願いしたいと思います。

 そこで、今まで、支所・出張所で具体的にどのようなPRをしたかお伺いしたいと思います。

 次に、合併時から現在まで、支所と出張所区域の人口も大きく変動しているのは、先ほどのとおりでございますが、大きく人口が伸びている南部方面の出張所を1カ所でも支所に格上げをしていただいて、職員体制の充実などができないものか、あわせて、出張所についても今後総合的に考える時期に来ているのではないかと思いますが、考えをお伺いしたいと思います。



○副議長(小林弘明) 丸山総務部長。



◎総務部長(丸山貴史) 3点のご質問に順を追ってお答えをいたします。

 初めに、議員ご発言の人口増加の多い3地区における平成28年度の住民票、印鑑登録などの証明書の交付状況を申し上げますと、支所・出張所20カ所のうち、芳川出張所が一番多い1万8,033件、寿出張所が2番目に多い1万4,666件、笹賀出張所は7番目、6,328件となっており、3出張所合計で3万9,027件、支所・出張所全体に占める割合は33%でございます。

 次に、支所・出張所業務のPRについてお答えいたします。

 これまでも市のホームページなどにおいて支所・出張所の業務をご案内をしてきておりますが、議員ご指摘の居住地以外の支所・出張所での手続も可能であるというPRにつきましては、改めて効果的な手法を検討し、周知に努めてまいります。

 また、本年3月に地域づくり部と連携し、35地区の地区ごとに支所・出張所でできる手続に加えて、避難所のリスト、地区行事、ウオーキングマップなどさまざまな情報もあわせて記載したチラシを作成し、市民課窓口に転入などの手続にいらした方にお渡しするほか、市民課ロビーに新たに棚を設置してPRをしております。

 次に、今後の支所・出張所職員の体制整備についてお答えをいたします。議員ご発言の3地区を初め市内南部地区の人口が増加傾向にあることは事実として捉えておりますが、一方で、人口が減少している地区もございます。今後の体制につきましては、地区人口、各種証明書の交付件数、地域づくりなどさまざまな要素を的確に分析し、適正な人員配置に努めてまいります。また、人口推計、ICTの進展などに伴う窓口業務の変化、さらには、新市庁舎の建設計画を踏まえ、時代に即した支所・出張所の体制について研究をしてまいります。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 村上幸雄議員。



◆12番(村上幸雄) 〔登壇〕

 それでは、3回目ですが、今、部長もおっしゃられておりましたが、市役所本庁舎の検討がされている昨今です。人口動態は、明らかに南部方面の地区が伸びていることは如実であります。南部地区住民から見れば、やくやく渋滞をしている市街地を通り本庁舎まで行かずに、証明書の交付や届出等については地元の方面の支所・出張所でできるだけ用事を済ませることが、間接的には渋滞緩和の一助になるのではないかと感じます。

 昔、研修で、支所は市役所の出先機関で、出張所は市民課の出先機関であるというようなことを教わりました。そのような意味からも、支所・出張所を充実していただきまして、できるだけ地元でできるものは地元で、それには、支所・出張所の機能向上が必要と思います。

 合併後、新たな制度の創設による業務や社会経済情勢の変化を踏まえた行政需要の増大に伴い、執務環境も変わり、狭隘となりつつある支所・出張所もあるのではないかと考えます。時代の変化とともに変わる行政サービスや行政効率化の観点からも検討していくことが求められているものと考えます。今後、本庁舎の改築検討とあわせて、支所・出張所のあるべき姿を忘れることなく検討していただくことを要望いたしまして、この件につきましては終わりにさせていただきます。

 次に、ロシアとの交流についてを質問させていただきます。

 質問に至った経過につきまして、若干説明をさせていただきます。

 私は、2008年10月5日から10月9日の日程で、菅谷市長を団長に総員20名の公式訪問団によりモスクワを訪問いたしました。参加メンバーの方々の職種は、土木、医薬品、電気、観光、農林業、地域振興、卸小売り、市職員、さらに報道の皆さんで構成され、言うなれば本市の業界を代表している方々であったかと思います。訪問先はロシア観光局、ロシア企業家同盟、同連邦商工会議所、大型小売店ジャプロ、モスクワ市役所内にあるロシア21世紀委員会、それから日本大使館の表敬訪問、世界遺産の赤の広場、クレムリンと密度の高い訪問でありました。訪問した方々と9年たった今でも、集まってはロシアについての情報交換をしたり、親睦を深めております。この5月にもその会を開催いたしまして、現在のロシアの状況や会員が知っている情報等を話し合いました。

 また、変わりますが、国レベルでは、昨年5月、安倍首相がソチを非公式でありますが訪問、プーチン大統領と約3時間にわたり、日露首脳会談が行われました。概要は、安倍首相から、国として日露経済交流の促進に向け作業を行っていることを紹介し、8つの項目から成る協力プランを提示し、プーチン大統領から高い評価と賛意が表明されました。その8つの項目とは、健康寿命の伸長、快適・清潔で住みやすく活動しやすい都市づくり、中小企業交流・協力の抜本的拡大、エネルギー、ロシアの産業多様化・生産性向上などであります。

 また、変わりますが、記憶にも新しい昨年12月にプーチン大統領の訪日がありました。これは山口県の長門市だったと思います。内容は、両首脳が先ほど述べました8項目の協力プランの具体化の進展の確認、安倍首相からは、健康寿命の延伸や子供向け医療などの協力に向けた協議の進展、都市づくりでは、ウラジオストク、ヴォロネジでのパイロット事業の協力、エネルギーでは、原発の廃炉や風力発電の導入の協力、極東では、温室野菜栽培事業の拡大、先端技術協力では、農産物乾燥保存技術などの紹介をし、今後、さらに8項目の協力プランの具体化を推進することで一致をいたしました。

 また、人的交流では、今回の訪日にあわせて、我が国のロシア人向け査証緩和措置を公表いたしました。また、2番目として、安倍首相からは、2018年のロシアにおける日本年、日本におけるロシア年の実施の決定、大学間交流及び青年交流の倍増とスポーツ交流の3倍増、地域間交流の活性化の成果を確認し、日露間関係のさらなる発展につなげていくことで一致をいたしました。また、日本政府観光局JNTOのモスクワ事務所の開設の確認もいたしました。

 次に、日露首脳会談ですが、ことし4月27日、モスクワを訪問した安倍首相は、17回目となる日露首脳会談を3時間10分程度実施をいたしまして、安倍首相からは、8項目の協力プラン具体化の中で、医療と都市環境に関する協力の進捗及びメリットを映像を用いてプーチン大統領に提示、協力プランの具体化をさらに進め、互恵的な日露関係を発展させていくことで一致をいたしました。両首脳は、協力プランの作業計画の改正、山口県とクラスノダール地方の協定を含む28件の文書への署名、日露租税条約の改正交渉の実質合意を歓迎をいたしました。

 また、文化・人的交流では、2018年の日本年、ロシア年に関し、両首脳が共通の開会行事を日露共催で来年実施する方向で調整することを確認しつつ、安倍首相はプーチン大統領のイニシアチブであるロシア文化の紹介行事である「ロシアの季節」の最初の開催国として日本が選ばれたことを日露関係の緊密さのあらわれとして歓迎をし、6月4日の開会式に総理みずから出席する旨を伝達をしたというものです。

 そこで、2008年訪問時から9年が経過をいたしましたが、主に本市とロシアの交流事業はどのようなものがあったか、紹介をいただきたい。それによる成果や課題はどのように捉えているか、お伺いをしたいと思います。

 以上で2回目の質問を終わります。



○副議長(小林弘明) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) ロシアとの交流事業につきましてお答えいたします。

 松本市では、平成20年10月の公式訪問団のモスクワ派遣以来、人的交流を初め文化、経済、観光等さまざまな分野での交流事業を実施してまいりました。人的交流では、モスクワ国立研究計画機構の視察の受け入れや、日露青年交流センターが主催し、平成25年、27年に実施した20名を超えるロシア人青年の松本来訪、さらには、平成28年の松本県ケ丘高等学校の生徒3名のサンクトペテルブルク派遣等の青少年の相互訪問事業等を実施しております。文化交流では、平成21年から3回開催したまつもと市民芸術館におけるレニングラード国立バレエ公演や、平成24年に開催した松本市美術館でのシャガール展がございます。また、経済・観光交流では、松本市として、モスクワ国際観光見本市へ平成25年以降毎年出展しているほか、今週末に開催されます信州夢街道フェスタにおいて、当市としてロシアの紹介ブースを平成21年以降毎年設置するなど、多岐にわたる交流事業を実施してまいりました。

 このように継続して交流に取り組んできた結果、平成26年3月には、ロシアの航空会社アエロフロートの機内誌の表紙を国宝松本城が飾り、また、日本政府観光局がことし2月から3月に極東ロシアの旅行会社を招聘したファムトリップにおいて、国宝松本城や旧開智学校をめぐり、松本で一泊する行程が組まれるなど、ロシアにおける松本の認知度は着実に向上しているものと考えております。

 また、過去3年間に松本市を訪れたロシア人観光客の市内宿泊者数は、平成26年に179人、平成27年に250人、平成28年に402人と、増加傾向にあります。この間のロシアから日本を訪れた旅行者数が6万4,077人、5万4,365人、5万4,838人と伸び悩む中での増加でございますので、交流事業が一定の成果を上げているものと考えております。

 一方で、経済分野での交流につきましては、国情の違い等もあり、必ずしも順調に進展したとは言えない状況にあります。したがって、今後の課題といたしましては、この分野での交流を一層促進させるため、長年にわたり、日本とロシア等との貿易、交流を推進しております一般社団法人ロシアNIS貿易会等の協力を得ながら、経済交流の主体である企業にロシアについて知り、興味を持っていただくための事業を進めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 村上幸雄議員。



◆12番(村上幸雄) 〔登壇〕

 それぞれの交流事業の紹介をしていただきまして、ありがとうございました。派手ではなくても、一歩一歩進んでいるかなというのが私の感覚でございます。

 それでは、2回目の質問をさせていただきます。

 本市議会でも、ロシアとの経済交流そのものを疑問視する意見もあることは、私も承知をしております。しかし、私たちはロシアの姿やロシア人に実際に触れ、友好関係を一歩一歩続けていくことが必要だと感じております。その気持ちは9年たった今でも、皆が持ち続けております。そのようなことから、ロシア交流も前向きに捉え、安倍首相、プーチン大統領の会談に基づく交流を基本にいたしまして拡大していけばと思っております。結果的にそのことが日本のよさや食べ物に触れ、自然と人的はもとより経済へと発展していくものと考えます。

 一部紹介をされませんでしたが、私の情報では、ロシア人青年24人が元ベラルーシ大使夏井事務局長と市長を表敬訪問し、福祉ひろばや健康づくり事業、健康産業育成事業を視察したということで聞いております。今、ロシアの平均寿命は男性約64歳というふうに聞いております。日本と比べて大きな開きがあることもあり、健康に高い関心があることがうかがえます。

 また、ことし2017年からビザの発給要件が緩和され、ロシア国内航空の運賃値下げに伴い、ことし1月から3月まで1万2,393人、宿泊者1万5,200人と大幅に増加をしております。また、JNTO日本政府観光局が5月に発表した資料によりますと、4月のロシアから日本への訪日外客数は9,000人と推計され、過去最高で前年同比66%と急増しているようであります。

 このような状況を踏まえた上で、健康や医療面の交流など、市長は今後どのような事業を進めていくかお伺いをしたいと思います。



○副議長(小林弘明) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) それでは、村上議員のご質問にお答えいたします。

 私は、市長2期目の公約に、これからはアメリカ、ロシア、二眼レフの交流を視野に入れておくべきとする考えのもと、ロシアとの交流推進を掲げ、平成20年10月に私を団長とする20名の公式訪問団によるモスクワ訪問を実施し、その後、本格的にロシアとの交流事業がスタートいたしました。前年の平成19年に松本市観光案内所を訪れたロシア人観光客は皆無でございましたので、まさにゼロからのスタートであったかと思います。

 その後、市内の各界の皆様や私がベラルーシ滞在時代にお世話になった方など、多くの皆様のご協力のもと、先ほど商工観光部長が答弁したとおり、各分野における交流が着実に進んでいることについて、非常に感慨深いものがございます。また、改めて最初の公式訪問が、議員も今おっしゃったように、大きな一歩であったと感じているところでもございます。

 国情の違いから、ロシアとの交流はなかなか難しい面もあるわけでございますが、議員ご指摘のとおり、昨年行われました安倍首相とプーチン大統領による日露首脳会談の結果、両国において健康寿命の延伸を含む8項目の経済交流を促進する方針が決定されたことや、平成30年の日本におけるロシア年、並びにロシアにおける日本年の開催が決定しましたことは、両国の交流促進に向けたまたとない追い風であると感じております。

 私といたしましては、これまで地道に交流事業を継続し、着実にロシアにおける松本の知名度を向上させ、また観光客などの交流人口を増加させてきた実績をもとにさらなる交流促進につながるよう、国などが実施する事業の中で連携可能な事業などの情報収集に努め、積極的に取り組んでまいる所存でございます。

 また、ただいまお話ありましたが、健康、医療面を含めた交流というご質問でございますが、健康寿命延伸都市・松本を掲げ、国内において先駆的に取り組んでまいりました松本市といたしましては、ことし4月にロンドンで、また、5月には台湾高雄市で、松本市の健康施策をご紹介する機会をいただきました。ロシアにおきましても松本市の健康施策は参考としていただけるものがあろうかと思います。さまざまな課題も考えられるところではございますが、私の知人のモスクワ国際関係大学教授を初めとしたこれまでのネットワークの活用や関係者のご意見を伺いながら、今後、検討を進めさせていただきます。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 村上幸雄議員。



◆12番(村上幸雄) 〔登壇〕

 最後の3回目ございますが、県はこの3月29日に信州まつもと空港からロシア極東地域に県内の観光客を運ぶ国際チャーター便3往復4便が7月8日、12日、15日に運航されることが決まったと発表しました。運航するのはロシアのヤクーツク航空で、極東ロシアの名所旧跡などをめぐる旅のようであります。参考ですが、ロシアチャーター便定員80名の1便は既に満席、2便もあと2席だけの残席との情報を聞いております。

 安倍首相、プーチン大統領との良好な関係による、言うなれば追い風が吹いている中、私たちの会の名称も一歩の会ですが、慌てず、交流が一歩一歩進んでいくことを期待して、この質問を終わらせていただきたいと思います。

 次に、防災についてでございます。

 昨日、田口輝子議員が保育園を避難所にということを質問いたしましたが、私は地震時の車中泊対策、また、話はがらっと変わりますが、北朝鮮のミサイル対応について質問させていただきます。

 この4月に、松本大学、あがたの森文化会館において計126人の参加がありました議会報告会がありましたが、市民の関心は、地震による、特に避難場所対策など、いわゆる防災に非常に関心が高いことが改めてわかりました。熊本地震から1年余りが過ぎました。2度の震度7が観測された熊本地震では車中泊が非常に多く、それにより健康を害した人が目立ったようであります。当地震では、被災による体調悪化で死亡するいわゆる震災関連死が、最近の報道では、地震による死者204人のうち関連死は149人、倒壊家屋の下敷きになるなどして亡くなった直接死50人の3倍となったとありました。災害関連死の9割は60歳以上、高齢者が自宅や病院で被災し、持病を悪化させたり心身の疲労で衰弱したりした例が目立ったようであります。

 熊本県が昨年夏ごろ、避難生活を送った2,297人に最も長くいた避難場所を尋ねたところ、自動車内が47%で、指定避難所の17%を大きく上回ったとのことであります。狭い車内では体を十分動かせず、足の静脈にできた血栓が肺の動脈に詰まる肺塞栓、エコノミークラス症候群を引き起こす危険性が高まると言われております。地震後の体調悪化の中では、先ほどのエコノミークラス症候群も含めて、車中泊で亡くなった人が少なくとも33人、病院や高齢者施設が被災し、転院や移動中に亡くなった人が少なくとも27人いたとのことであります。関連死の中には、被災した母親から帝王切開で生まれ、敗血症で亡くなった生後3週間の女の赤ちゃんもいたということです。また、地震の被害やその後の生活を苦に自殺した人も4人もいるということで、大変悲しいことです。

 報道機関の調査によりますと、24都道府県が地域防災計画に車中泊対策を盛り込んでいると答えたということですが、本市としても、ことし4月18日の総務委員協議会で、車中泊対策を規定として地域防災計画に盛り込んだようですが、今後の対応についてお伺いしたいと思います。

 また、話はがらっと変わりますが、北朝鮮が弾道ミサイルを発射し始めた2011年、長距離から短距離まで、多様な弾道ミサイルを少なくとも昨年だけで23発、そうはいいましても、失敗したりしたことがありますので、この発数は若干不安定といいますか不確定要素がございますが、いずれにしましても、最近発射した弾道ミサイルは高度2,000キロメートルを超えて、これは通常より高い高度でミサイルを打ち上げるロフテッド軌道をとったようですが、日本を標的にした場合、同国のミサイルが到達するまでの間はわずか10分程度、実際にJ−ALERTが鳴ってから短時間で対応しなければならないわけでございますが、市として、市民の安全対策をどのように考えているかお伺いをしたいと思います。

 以上で1回目の質問を終わります。



○副議長(小林弘明) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 初めに、車中泊の今後の対応についてお答えいたします。

 車中泊につきましては、施錠等のセキュリティー対策、プライベート空間の確保、冷暖房による快適性などの面から、このような避難方法が必ず起こり得ると考えられますので、今回の地域防災計画に追加いたしました。昨年の熊本地震を教訓として、車中泊避難においては、エコノミークラス症候群、熱中症などの健康面を初め、避難者名簿の作成、安否確認、トイレ対策、排気ガスによる一酸化炭素中毒などの課題がございます。これらの課題を踏まえ、一定の駐車台数が確保できる公共施設駐車場を選定し、車中泊避難に必要な設備やマニュアルの整備などの支援体制を構築してまいります。

 次に、北朝鮮弾道ミサイルに対する市民への安全対策についてお答えいたします。

 国の方針に従い、市町村が担う安全対策は、防災行政無線などを含めた情報伝達体制の整備と弾道ミサイルの落下を想定した避難行動の事前周知です。北朝鮮から日本に向けて弾道ミサイルが発射された場合、ミサイルが着弾する可能性のある地域に対し、国がJ−ALERT、これは全国瞬時警報システムですが、これを使用した緊急情報を送信します。本市では、ミサイル発射に関するJ−ALERTの緊急情報を受信した場合、防災行政無線が自動起動し、特別なサイレン音とともにメッセージによる緊急放送を流します。そのため、国・県と連携して、緊急放送が確実に流れるよう、日ごろから点検や訓練を重ねております。

 また、J−ALERTとともに松本安心ネットの加入者にも緊急災害情報メールを配信いたします。あわせて携帯電話各社から緊急速報メールが配信されるほか、テレビ、ラジオにおいても緊急速報が放送されます。

 次に、弾道ミサイルの落下を想定した避難行動の事前周知につきましても、国から通知された避難行動の内容をこのたびの広報まつもと6月号や市のホームページに掲載し、とるべき避難行動について市民の皆さんに周知を図っているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 村上幸雄議員。



◆12番(村上幸雄) 〔登壇〕

 ありがとうございました。

 2回目でございますが、震災関連死は2004年の新潟中越地震などで注目され始めまして、熊本地震でも先ほどの説明のとおりであります。

 先ほど部長にも若干答えていただきましたが、これまで政府は、まずは避難所の整備が重要ということで、車中泊での避難は好ましいとは言えず、計画などに盛り込むと車中泊が肯定される可能性があるという、内閣府の防災担当者の話としてでございますが、そういう意味で二の足を踏んでいたということのようですが、国の防災基本計画や避難所運営ガイドラインは、そういうことで車中泊対策に触れておらず、自治体の地域防災計画にも盛り込まれていないケースが多いのが現状であるようです。だが、今後、想定される災害でも、車中泊避難が多発する可能性があり、政府は一定の対策が必要と判断したようです。

 具体的には、1つとして、指定避難所の駐車可能台数をリスト化する。2として避難所以外で車中泊する被災者を把握できるよう、大型駐車場の場所を事前に把握しておく。3として、エコノミークラス症候群を防ぐ効果がある弾力性のあるストッキングを備蓄をする。4として、車中泊の被災者に速やかに避難所に移ってもらうよう働きかけるなどの対策を検討しながら、車中泊避難について新たな指針などを策定する検討に入ったということのようです。

 室崎神戸大学名誉教授、防災計画の専門の方でございますが、自身も阪神大震災の際に被災経験があるということでございますが、プライバシーの確保や子育て、ペット同伴などを理由に車中泊を選ぶ人が少なくないということで、熊本地震の事例を検証し、事前に対策をとるべきだと指摘をしております。

 そのような中で、一部の民間企業には対策に乗り出す動きもありまして、店舗に大型駐車場を抱えるイオンは、災害時に緊急避難場所のような支援拠点となる店舗を2020年までに全国で100カ所にふやす計画のようであります。2月時点で、大阪や和歌山など27カ所が整備され、その中には自家発電設備も備えているというようなことのようです。同社は、熊本地震でも安全が確認できた店の駐車場を被災者に提供をし、担当者は、自治体とも今後協力をして、車中泊への避難支援策を考えていきたいと話しておるようであります。

 よって、大型駐車場を保有する企業などにも協力をお願いしたらと考えますが、見解をお伺いしたいと思います。あわせて、当面の対応として、弾力性のあるストッキングなどの備蓄や車中泊におけるエコノミークラス症候群対策の体操などの指針を示した広報の検討をしたらと考えますが、どのように考えているかお伺いしたいと思います。

 次に、北朝鮮のミサイルへの対応でございますが、先ほど言いましたが、日本を標的にした場合、同国のミサイルが到達するまでの時間はわずか10分程度、ミサイルが落下した場合は、着弾地点の周辺では、破片等による被害が想定されるので、できる限り、頑丈な建物や地下空間に避難してほしいとのことのようです。

 ついこの間もJ−ALERTに対応した訓練の様子をテレビで放映しておりましたが、単純なようですが、平地で伏せる、道路に伏せるということは非常に難しいと、訓練をしないと、これはできないというようなことを市民の皆さんが言っておりました。また、教育現場では、有事に備えた動きも出ているようで、大阪の教育委員会では、学校に対して生徒を校舎内に避難させ、教室の机の下に避難させるよう通知をしたと報道もありましたが、J−ALERTが鳴った際、自治体としてミサイルを想定した避難を徹底していかなければならないと考えますが、今後の対応についてお伺いをして、この質問を終わらせていただきます。お願いいたします。



○副議長(小林弘明) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 初めに、車中泊対策の具体的な取り組みについてお答えいたします。

 収容台数の多い駐車場がある公共施設は限られておりますので、企業の大型駐車場を車中泊の避難場所としてご提供いただくことにつきましては、営業活動に支障のない範囲で、相手方と相談してまいりたいと考えております。

 また、ご提案のエコノミークラス症候群に効果のある弾力性のあるストッキングの導入や予防体操の広報につきましては、車中泊支援に有効な方法と考えますので、今後の対策に取り入れさせていただきます。

 次に、ミサイルを想定した避難訓練の実施についてお答えいたします。

 この避難訓練につきましては、市町村が個々に行うというよりは国全体、あるいは少なくとも都道府県レベルで一斉に訓練を行うことが望ましいものと考えております。したがいまして、現在のところ、松本市が独自に避難訓練を行う予定はございません。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 村上幸雄議員。



◆12番(村上幸雄) 〔登壇〕

 それでは、最後の質問、村井駅周辺のまちづくり等について質問をさせていただきます。

 1回目は、まちづくりということで質問させていただきます。

 平成19年度、村井駅周辺交通環境実態調査に始まりまして、地元の勉強会であるとか関係機関などの調整や昨年10月の駅周辺まちづくりアンケート調査などで、おおむね10年の歳月を経て現在に至っております。その間、多くの議員が一般質問を通して、市の考え方もお聞きをしております。

 最近の状況は、来年4月の移転予定の創造学園高等学校が駅の南東約100メートルの地点に、全校生徒約600人で開校をする予定であります。また、まつもと医療センター松本病院が中信松本病院と一体化、統合され、平成30年5月に24診療科、458床、職員約720名により発足をいたします。また、病院の北側には、村井土地区画整理事業によります住宅団地ができ、これも平成31年度に完成をするということでございまして、そのほかには既存のセイコーエプソン株式会社村井事業所であるとか、田川高等学校の全校生徒743人の中で村井駅を利用している方は164人というようなことをお聞きしておりますが、このように、村井駅周辺では開発などが相次ぐ中、駅を中心とした周辺整備の検討委員会が再開をされております。地元では、まず駅舎の改築を先行して、それを核として、次の段階でまちづくりを進めていくという要望があるようですが、市としての対応について、まずお伺いしたいと思います。

 次に、村井駅周辺のまちづくりについてでございますが、松本市は平成22年3月、松本市都市計画マスタープラン、平成26年に国が都市再生特別措置法を改正し、行政と住民や民間事業者が一体となったコンパクトなまちづくりを促進するための立地適正化計画が創設をされました。この立地適正化計画と平成23年3月策定の松本市総合都市交通計画や松本市次世代交通政策実行計画などにより、「人と環境にやさしい松本のまち、みち、くらしづくり」を基本として、村井駅に関しては、1として、マイカーに依存しない暮らしづくり、2として、歩いて快適、自転車に優しいまちづくり、3として、公共交通の利用を促進するまちづくりが基本となると思いますが、どのようなイメージを描いているか、お伺いしたいと思います。

 実際には、駅周辺は、日常生活に必要な商業サービス施設、国道19号沿線は、沿道型商業施設が主だと思いますが、病院や学校が所在していることを考えたときに、教育と医療のまちプラス学生や若者が集えるまちをイメージして、駅前から病院に行く通りには健康通りなどと、例えばの話ですが、銘打って、皆が覚えやすく、あの通りを通れば何かいいことがある、夢のあるまちにしたらと考えますが、見解をお伺いしたいと思います。



○副議長(小林弘明) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) 村井駅周辺のまちづくりに関し、3点のご質問にお答えいたします。

 村井駅周辺整備につきましては、これまでの議会において多くのご質問やご要望をいただく中、今年度から基本計画策定などの具体的な検討に取り組んでおります。創造学園高等学校の移転などで、来年度以降の利用者の増加が見込まれ、駅前広場や自由通路、駅舎などの駅機能については、早期に安全で利用しやすい駅として整備する必要があります。これら施設の建設場所として、駅東西にある既に機能廃止されたJR貨物所有の軌道敷地などを有効活用する方向で、現在、関係機関と協議を進めております。アクセス道路などの周辺の基盤整備につきましては、基本計画において駅利用者の交通手段や利用の推計などを検証し、利用者や周辺住民が安全に駅を利用し、利便性の高い生活ができる環境を整えるための検討を進めてまいります。その上で、必要な道路整備などにつきましては、関係者への協議や交渉を並行して進めていく予定でございます。

 次に、本年3月に策定いたしました立地適正化計画では、村井駅周辺を市南部地域の身近な生活を支える地域拠点として都市機能誘導区域に位置づけ、医療や福祉、商業といった日常生活に欠かせない都市機能の集積を誘導していくこととしております。この計画に基づきまして、都市再生整備計画を策定し、国の交付金事業として今年度より採択を受けましたので、今後も効率的な整備に取り組んでまいります。

 また、村井駅は南部地域の交通拠点の位置づけではございますが、パークアンドライド駐車場を併設する平田駅のような自家用車からの乗りかえ利用を促進するのではなく、現在運行している寿台線やコミュニティバス、大学の送迎バスなどの公共交通機関と周辺からの自転車や徒歩での利用者を想定し、歩いて暮らせる集約型都市構造の実現を支える駅として整備を進めていくことを基本と考えております。

 村井駅を中心として歩いて生活できる範囲には、多様な都市機能が集積し便利で暮らしやすい環境が整うよう、地元の皆様とともに将来のまちのビジョンを検討しながら、民間開発などを誘導するまちづくりを進めていくことが必要だと考えております。

 議員ご指摘のまちのキャッチフレーズや駅前通りの愛称につきましては、まちづくりを進める方策の1つとして捉え、まちづくりの方向性を検討する中で、地元の皆様と協議をしてまいります。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 村上幸雄議員。



◆12番(村上幸雄) 〔登壇〕

 よろしくお願いします。機は熟しておりますので、ぜひスピード感を持って、切にお願いをしたいと思います。

 2回目でございますが、主に交通関係について、若干夢のある質問をさせていただきます。

 村井駅付近で貸しビル業を営んでおります某会社の社長の話として、過去に仕事の関係で、何回もJR東日本株式会社長野支社を訪れる機会があったようですが、当時のJRの課長の話として、私の権限で特急列車を村井駅にとめることも可能であるので、考えてみないかと、あわせて駅舎もつくらないかと言われたそうです。駅舎は1階と2階はJRで使うから、3階から上は自由に使ってはどうか、また、本線の西にある土地も駐車場として使ってはどうかと話をもちかけられたという話です。おおむね15年前の話でありますが、当時の印象として、全部の特急列車を村井駅に停車させるのは当然不可能でありますが、朝夕の時間帯の一部、二、三本は、熱意次第では可能ではないかとの感触を得たというお話をお聞きをいたしました。

 その話は話として、今、何で特急列車を停車させるのか、その意義は、某生命会社や他の会社も、先ほど言いました村井駅前のビルにやくやく入居をしているということは、同会社は松本の市街地に事務所を構えておりますが、あえて村井駅前に事務所を借りるということは、市内からだと、東京に行くには車の渋滞、それから松本駅利用の場合の混雑や駐車場のことを考えれば、市の最南端、村井駅に事務所を構えたほうが朝夕はおおむね1時間の短縮が図られ、効率面でも非常によいとのこと、ましてや特急列車が停車すれば、利便性はもとより、JRとしても周辺会社の利用客の増加につながるのではないか。また、市街地の渋滞対策の一助になるので、特急列車停車は必要ではないかとおっしゃられておりました。

 20回以上もJRに足を運び、最初は来る場所が間違ってはいないかと、その社長は笑われたようですが、最終的には心のつながりを築きながら、駅前に土地を購入したお話をお聞きをしたときに、地元の熱意と根気があれば、特急列車停車は不可能ではないと感じております。塩尻−松本間の距離は13.3キロメートル、岡谷−下諏訪間が約4キロメートル、下諏訪−上諏訪間が4.4キロメートル、またさらに茅野駅にも現に特急列車はとまっております。停車すれば、村井駅周辺のイメージアップやまちづくりなどがいい方向に向かっていくのではないかと考えます。

 村井駅舎の進捗状況にあわせて、息の長い話かもしれませんが、地元や行政の熱意により不可能ではないと考えますが、市の考え方をお伺いしたいと思います。

 少しケースは違いますが、豪華寝台列車トランスイート四季島がJR篠ノ井線姨捨駅に停車をして夜景を楽しんだとか、栃木県日光駅に停車、これは地元の知識、熱意、そして創意工夫によりと新聞に書かれておりました。そのようなことから、ぜひ、不可能と思わなくて、前向きに対応していただけたらと思っております。

 次に、まつもと医療センター松本病院周辺の交通渋滞対策でありますが、病院周辺及び村井駅周辺の交通渋滞状況を実際にこの目で見て回りました。当面の課題として、病院から出て、国道19号を北に向かう場合の右折レーン、また逆に、村井駅から国道を右に曲がる同じく右折レーンがあれば、渋滞が緩和されると思います。病院関係者、また地元も強く要望しておりますので、県道であると思いますので、早急に長野県に対応をお願いをしていただきたいと思いますが、見解をお伺いしたいと思います。

 次に、病院の周辺ですが、外来患者さんの駐車場は正面に約200台、裏に職員駐車場が270台や企業の駐車場があります。先ほどの渋滞を避けるために、病院西側の狭い道路を通過する車が多々あり、そこに側溝がありますので、ちょくちょく車両を落とすようなことがあるということでありますので、実際には抜本的に道路を拡張することが望ましいと考えますが、当面の措置として側溝にふたを乗せるよう地元から要望書が提出され、市の回答として、まつもと医療センター松本病院改修工事の進捗状況を見ながら必要な補修を進めていくとの回答がされておりますので、病院の改修も最終段階になっておりますので、今から準備し、対応していただくよう強く要望したいと思います。

 最後に、昨年のアンケート調査によりますと、駅周辺道路、歩行環境の改善が193名中81名と断トツに多いことが市としても十分把握していると思いますので、着実に必要度の高い順に改修をお願いしたいと考えますが、お伺いしたいと思います。

 以上で2回目の質問を終わります。



○副議長(小林弘明) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) 村井駅周辺の渋滞対策に関する2点のご質問にお答えいたします。

 まず、村井駅への特急列車の停車につきましては、地元の皆様からも声が寄せられており、新たな駅の設計に当たり、発展性を考えると、大変夢のある話だと考えております。

 そこで、JR東日本株式会社に特急列車の停車の可能性を伺ったところ、村井駅につきましては、日常生活や通勤通学などの利用者がメーンの駅として捉えているため、残念ではございますが、現在のところ、停車は難しいとのことでございました。ただし、利用者のサービス水準を高めるため、停車駅である松本駅、塩尻駅における乗り継ぎの効率化をさらに図っていくとのことでございます。松本市といたしましても、長距離移動者を対象とした特急列車は時間短縮を念頭に高速化を働きかけている現状もある中、新たな停車駅の設定には、その優位性を明確にし、慎重な検討が必要であると考えております。

 次に、村井交差点の県道側への右折車線設置についてでございます。平成26年度以降、地元芳川地区、それから村井町会から要望をいただいており、松本市も大変有効な対策であると考えているため、毎年、長野県へ要望をしております。右折車線の設置には用地の取得が必要となるため、事業化に当たりましては、地元の協力が必要でございます。松本市といたしましては、今後も交差点改良の要望について、引き続き、道路管理者である長野県へ強く働きかけてまいります。

 もう一点、アンケート調査に基づく周辺道路歩行環境の改善についてでございます。

 このアンケートの内容を踏まえまして、焦らず着実に、必要度の高い順に改修をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 村上幸雄議員。



◆12番(村上幸雄) 〔登壇〕

 それでは、最終3回目の質問をさせていただきます。

 村井駅の利用者は1日当たり約3,000人ということで、村井駅を中心とした一人一人の命と人生の質を高め、20年後、30年後を見据えたまちづくり、具体的には、村井駅は松本市の最南端に位置する交通の結節点であり、医療拠点への最寄りの駅として、また、駅周辺は日常生活に必要な商業サービス施設や都市型住宅の居住環境を目指し、農地を保全し、田園環境と調和した住宅地の環境整備をしたらと私は考えます。村井駅周辺は、先ほどの立地適正化計画を基本とし、住民の意向や、できましたら高校生のアンケートなども取り入れたまちづくりを切に要望したいと思います。

 特急列車停車は非常に難しいという話ですが、ぜひ1回でなく20回や30回行って、対応していただけたらと思いますが、そうすると地元の行政の熱意を持って、JRの関係者も少しは気持ちがこっちへ向くではないかと思いますので、息の長い話かと思いますが、村井駅の改築とあわせてよろしくお願いしたいと思います。

 また、病院周辺の渋滞対策などは、松本市だけの問題でなくて、県外からも患者が来ることを念頭に、早急な対応をお願いをいたしまして、私の全ての質問を終わらせていただきます。

 ご清聴ありがとうございました。



○副議長(小林弘明) 以上で村上幸雄議員の質問は終結いたします。村上幸雄議員は自席へお戻りください。

 次に、24番 柿澤 潔議員の質問を行います。柿澤 潔議員は質問者待機席へ移動してください。

 24番 柿澤 潔議員。



◆24番(柿澤潔) 〔登壇〕

 発言の機会をいただきましたので、村上幸雄議員に次いで、中島昌子議員とともに政友会を代表して質問させていただきます。お楽しみの本日結びの一番の1つ手前でありますが、よろしくお願いいたします。

 早速、科学館構想についてお伺いをいたします。

 市長の描く構想ということで、本年2月議会におきまして、教育文化センターを再整備するという提案説明を伺いました。地元の意向を酌んでいただいたというふうに思うわけでありまして、科学館にしていただくということに感謝を申し上げる次第でございます。

 科学館への再整備につきましては、私もぜひ進めてほしいというふうに願っております。3年ほど前ですが、中津川市の子ども科学館を見てきたそのときから、今の教育文化センターの展示内容では少し寂しいなということを感じていたところであります。

 そこで、今回の市長の提案を受けまして、政友会といたしまして、富山市にある富山市科学博物館を視察研修してまいりました。報告書にも記載をしてありますが、ここでは科学館と博物館を同居させて、体験型の展示を行っているわけであります。入り口を入りますと、富山県の全景が床にプリントされておりまして、左手にはナウマン象の模型が思わず目線を奪う、そんな入り口であります。入ったときから大変期待感を感じるわけでありますが、続いて、富山市の海から山までの動植物の化石展示の横には、今度は動くティラノサウルスが置いてありまして、鉱石や生活文化と歴史など、博物館的要素を強く感じたところであります。

 このような展示とあわせるように、雨、風、雷、光、音など、実験や体感できる装置が随所に置かれておりまして、大変見応えのある施設だと感じてきたところであります。やはりプラネタリウムを活用した取り組みが一番の人気だそうであります。そして、大学生にも協力をしていただいて、「たのしいかがく大集合」と銘打って、プラネタリウムの活用と化学実験や工作教室などの講座を1日かけて一度の事業として行ったそうでありますが、3,700人の参加者と、そして1,600人の観覧者があったそうであります。

 また、ジュニア科学賞・とやまと名づけまして、小中学生の研究発表を表彰する、そんな制度がありまして、平成28年度には50名の応募があったそうであります。中から3名の子供が入賞いたしまして、その題材がまた面白いんですね。もっと早く泳ぐには、そして風鈴をたくさん鳴らす短冊の条件、そして酸性雨が朝顔に与える影響と、この3つが入賞しまして、顔写真つきで表彰されておりました。富山市の科学への取り組みということを知ることができるわけであります。

 平成27年度は350日開館をしまして、11万1,000人の入場者があったそうであります。運営費2億4,000万円、利用料収入は何と2,600万円ということであります。教育は大変お金がかかるというのはこのことではないかなと思いますが、松本市では、博物館の移転が進められているところであります。科学館は別の施設という考え方のようでありますが、市長の思い描く科学館構想を改めてしっかりとお伺いしたいと思いますので、お願いいたします。

 続いて、民泊についてであります。

 住宅宿泊事業法というようでありますが、昨年、市内の旅館組合から松本市議会に請願書が出されまして、採択をして、長野県に送ってはありますが、2020年までに外国人訪日客を4,000万人までにふやしたいとする政府の意向から、宿泊需要に応えられるようにするため始まった事業であります。さきの衆議院、そして続いての参議院でも可決されたこの民泊新法はこれから施行されるわけであります。物件の所有者は都道府県への届け出によって、認可を受けるということですし、営業委託を受けた者は、観光庁への登録を行って認可を受けるということであります。特区以外でも簡易宿所の認められないような住宅地であっても、住宅やマンションの空き部屋を使った民泊の営業ができるようになるわけであります。営業日数は年間180日と定められておりますが、生活環境などの問題が発生したときには、都道府県と政令市に営業日数の短縮の権限が与えられておりますけれども、営業日数ゼロ日とはできないようであります。松本市が中核市になったとしましても、この権限を持ちませんから、市内のどこででも民泊が営業できてしまう、そんな可能性があるわけであります。山の都、岳都・松本とはいっても、乗鞍や白骨の宿泊業の実態や浅間温泉、美ケ原温泉のその実態は、大変厳しいと聞いているところであります。

 そこで、現在までの松本市への観光客の入り込み数と宿泊者数はどのように推移をしてきているかお伺いをいたします。また、2018年でありますから、来年からこの民泊新法を実施したいという国の意向のようでありますので、民泊を許可する範囲や件数など、どのように決めるのか、また、県との折衝を早く始めなければいけないんじゃないかなというふうに思いますが、市としてこの法案をどのように捉えているか、お伺いをしたいと思います。

 また、今後、どのように松本市の観光客をふやしていくか、このことについてもお考えがあれば、お聞かせをいただきたいと思います。

 続いて、松本市工業ビジョンと新松本工業団地について。

 松本市工業ビジョンは、平成20年に策定され、その5年後の平成25年3月に中間見直しを行いましたが、本年は計画年度10年の最終年度となります。そこで、これまでの評価というものについては各方面から意見が寄せられると思いますので、十分検証していただきたいなと思います。ここでは、これまでの成果とその課題、どのように捉えているかお伺いいたします。

 そして、今後10年間の指針となる次の松本市工業ビジョンを策定すると聞いておりますが、松本市だからある強み、発揮できる強みがあると思います。そして、この強みをどう生かしていくか、また逆に、松本市の弱みというものもありますが、この弱い部分をどう克服するか、これが大事ではないかなと思っております。これからの工業ビジョン策定の際には、これらを十分加味していただきたいなというふうに思いますが、今後の取り組みに向けた方針をお伺いいたします。

 新松本工業団地についてお伺いいたします。

 平成24年度から分譲の始まった新松本工業団地は、知識集約型、そして健康・医療産業の創出と成長産業への取り組みということで、松本市工業ビジョンが示す目指すべき方向性を市民にも見える形で具体化する大型事業として、実施されてきたわけであります。5年を経過しまして分譲進捗率は65%と、好調な状態で推移をしてきております。しかしながら、県外からの誘致がなかなか聞こえてこない、少ないんじゃないか、こんなふうに思うわけであります。

 また、健康、医療、環境、食品分野など、成長が見込まれる製造業や研究開発施設の誘致ということでありますが、業種を制限しなければ分譲も早いんじゃないか、このように思う、そんな意見もあるわけでありますけれども、市民には少しわかりにくさがありはしないかなというふうに思います。

 そこで、健康産業・企業立地課も体制が新たになりましたので、これまでの経過をどのように分析をしているか、また、今後の工業団地への企業の誘致をどのように進めていくかお伺いいたします。

 私は常にこういう工業団地用地というものは用意をされていることが大事だなと思っておりますけれども、いずれこの団地も完売をするときが来るのではないかと思います。この完売の暁には、次の工業団地造成に取りかかるお考えがあるのかどうか、その点もお伺いをしたいと思います。

 続いて、台湾高雄市との交流について。

 ロシアがいいという方もおりますが、私はかねてから対日感情のいい台湾との交流を進めるべきだと思っておりましたから、高雄市との交流が進んできていることは喜ばしいことだというふうに思っております。先月5月に、市長を団長に議長を副団長として、訪問団が出かけていきました。これを機会に、より人とものの交流が進んで、双方から行き来できる空の便が確保されれば、経済効果は大変大きなものになるんじゃないかと、このように思っております。とは申しましても、私は、全く台湾を知りませんので、市長のお話を全て信じて、案件などを承認してきたわけであります。議会の議員として、台湾の都市との交流について市長と同じ認識が持てたらいいなというふうに思っております。

 現在、議会では、政務活動費を使った海外での研修は認められておりませんけれども、同じアジア、そしてまた近い都市でありますので、何とか出かけられるような取り決めを議会内でしたいなというふうに思っております。議会交流とはいかなくても、議会として高雄市を視察したい、こんなふうに考えているわけでありますが、このような考え方に市長の見解があれば、お伺いしたいと思います。

 そしてまた、海外友好都市は、廊坊、カトマンズ、ソルトレークシティー、グリンデルワルトがあり、また、近年これに高雄市とドイツのフライブルクが加わるんじゃないかと、このように映っておりますが、いずれの都市も私たちはよく知らないわけであります。相手方にプロモーションビデオがあればいいんですが、もしそうでなくても、DVDを作成して、私たちにも、市民にも海外友好都市を知ることができるような、そんな配慮はできないものでしょうか。見解をお伺いします。

 言い忘れましたが、一括で質問させていただきます。

 以上で1回目の質問を終わります。



○副議長(小林弘明) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 柿澤 潔議員の2点のご質問にお答えいたします。

 初めに、科学館構想についてのご質問でございます。

 本年2月の定例会で、説明いたしましたとおり、私は、次世代を担う子供たちが宇宙や自然の不思議さや奥深さに気づき、科学に触れることの興味や楽しさを体験し、学べる場を拡充し、科学立国を掲げるにもかかわらず、理科離れと言われる現状を転換していくことが松本市においても必要不可欠であると考え続けておりました。そこで、老朽化した教育文化センターのあり方を見直す中で、プラネタリウムの更新や施設の改修を伴った宇宙と科学に特化した科学博物館として再整備していくことといたしました。

 議員からお尋ねのありました科学館構想に関しまして、私は次の3つの基本的な理念を掲げております。その1つ目は、実験や体験を通じて、子供たちがみずから科学的な見方や考え方を養うこと、2つ目は、子供が1人の場合でも、また親子一緒でも、楽しみながら学べる工夫を凝らすこと、そして、3つ目は自然科学の原理を学び、生命を尊重する心や自然に対する畏敬の念を抱くことの重要性を伝えていくことでございます。

 新たな科学博物館につきましては、議会とも多角的に協議した結果、最終的には既存施設を活用した再整備を進めることといたしました。建物の大きさなどといった量的な問題もございますが、まさに量から質への転換を進め、より質の高い科学博物館とするため、外部の有識者や専門家の意見等を取り入れるとともに、民間のノウハウを活用して、子供の科学への夢が広がる基本構想の策定を進めてまいります。

 続きまして、台湾高雄市との交流についてのご質問にお答えいたします。

 議員からお話ございましたが、松本市は、平成27年7月に台湾高雄市と健康、福祉、教育分野の交流に関する覚書を締結して以来、さまざまな交流を進める中、本年5月には、念願の松本・高雄間のチャーター便の運航にあわせ、健康福祉分野と教育分野、それぞれの訪問団を結成し、市民の皆様とともに高雄市を公式訪問いたしました。この公式訪問では、市議会の代表として犬飼前市議会議長に健康福祉訪問団の副団長としてご一緒していただき、高雄市政府への表敬訪問や健康福祉分野の交流を行っていただきました。高雄市からは熱烈な歓迎を受け、陳菊高雄市長との間で、今後も変わらぬ友好関係とさらなる交流の発展を犬飼前市議会議長とともに確認してまいったところであります。

 私といたしましては、台湾高雄市とは行政同士の交流のみならず、両市の市民の皆様が行き交う息の長い交流に発展していければと願っております。その中で、柿澤議員お考えの議会での高雄市視察につきましては、極めて有意義なものでありますので、ぜひとも議会の中でご相談いただき、高雄市との交流を積極的に推進していただきたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) 〔登壇〕

 3点のご質問に順を追ってお答えいたします。

 松本市における宿泊者数の推移につきましては、忠地義光議員の質問にもお答えいたしましたが、平成26年は106万1,370人、平成27年は159万2,203人、平成28年は163万833人と増加しております。一方、観光地延べ利用者数は、平成26年は517万9,543人、平成27年は520万9,055人、平成28年は511万5,958人と、減少傾向にあります。

 次に、民泊新法に関するご質問にお答えいたします。

 松本保健所によりますと、民泊という定義での宿泊所の登録はしておらず、簡易宿所という定義の中で、2016年の旅館業法の規制緩和後に申請があった小面積の簡易宿所は、松本市内に約10軒ございます。よって、現在のところ、民泊による既存の宿泊業者への影響は少ないと捉えています。

 国では、民泊新法が6月9日に国会で可決成立し、2018年1月から施行する見通しとなりました。したがいまして、民泊新法の施行後には、現在申請を控えているいわゆる民泊業者や個人が届け出を始めることが予想されます。その際、県には、防犯面や衛生面など、宿泊客の安全や周辺住民の安心・安全、地域性などに配慮したルールづくり等の対応が求められます。本市としましても、引き続き、国の動向を注視しながら県との情報共有を図り、状況に応じて関係団体との意見交換に努めてまいります。

 次に、観光客を取り込み、増加させていく今後の取り組みにつきましては、忠地義光議員の答弁でも申し上げましたが、本年度は信州デスティネーションキャンペーンにあわせ、山岳高原をテーマに松本市のPR活動やイベントを実施しております。観光の中心となる国宝松本城を初め上高地や美ケ原高原といった美しい山々、浅間温泉、美ケ原温泉、白骨温泉等の癒やしの温泉やおいしい地元の料理を組み合わせ、今まで以上に観光客が満足する質の高い観光を提供する滞在型観光地を目指して、誘客に力を入れてまいります。

 次に、松本市工業ビジョンに関するご質問にお答えします。

 松本市工業ビジョンは、作成した平成20年当時、BRICSとの競争やグローバルな経済環境下で下請け分業構造の崩壊が進む中、現状を克服して、松本市の工業を活性化させる指針として策定されました。ビジョンでは、行政はもとより主役であるものづくり企業や松本商工会議所などの支援団体共通の目標として、高付加価値の製品を生み出し、新市場を開拓することによって、景気の変動に影響を受けにくい価格決定力のある地域を掲げ、さまざまな施策を展開してまいりました。

 この工業ビジョンに基づき、平成21年に関係機関と連携し、松本地域企業の課題解決のワンストップ窓口として、まつもと工業支援センターを設置いたしました。また、このまつもと工業支援センターでは、長年ものづくり企業の第一線で活躍されてきたOBをコーディネーター、アドバイザーとして迎え、地道に企業訪問を重ね、経営の合理化や製品開発、新市場開拓、人材育成など、それぞれの企業が抱える課題解決に向け、関係機関と協力しながら、きめ細やかな支援を実施しております。このような推進体制の基盤をつくったことは、現工業ビジョンの大きな成果と考えております。

 一方、コーディネーター、アドバイザーの支援のもと、国、県、市の補助金を積極的に取り入れ、みずからの課題解決に向け、積極的に取り組む企業は着実にふえておりますが、そうした企業が決して多いとは言えず、さらに増やしていく取り組みが課題となっています。

 次に、松本市の工業の強みでございますが、下請中小企業が多いものの、技術力を持った企業も多く、競合他社との価格競争に陥りにくい点が挙げられます。また、松本地域健康産業推進協議会や松本ヘルス・ラボなど、成長産業である健康・医療産業の活性化につながる土壌が形成されていることも大きな強みの1つと考えております。

 一方、弱みでございますが、同業種、異業種の連携が余り進んでいないことや、企業の課題を解決するICT化の取り組みが企業間で大きな格差があること等が挙げられます。こうしたことを踏まえ、新たに策定を予定している次期工業ビジョンでは、まずは関係者とともに現ビジョンの評価、検証をしっかりと行った上で、議員からご質問のあった強みや弱みを念頭に、松本市の経済の健康を支える時代の変化に対応できる足腰の強い企業が集積する地域の創造を目指してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 小林健康産業・企業立地担当部長。



◎健康産業・企業立地担当部長(小林浩之) 〔登壇〕

 初めての答弁となりますので、よろしくお願いいたします。

 新松本工業団地にかかわる2点のご質問にお答えいたします。

 新松本工業団地の分譲状況につきましては、進出企業8社のうち、県外からの工場誘致は海外企業と技術連携し、本社機能とともに立地する1社でございます。ほかの7社は、既に市内で事業を展開している企業で、健康、医療、環境分野における規模拡大を目的に進出しているものでございます。当初は、健康・医療機器など、完成品を製造し、工業団地内のほかの工場から部材供給を受ける中核的な企業、あるいは知識集約型企業の誘致によって、地場産業との複合化、連携化を目指してまいりましたが、リーマンショックなどの影響もあり、期待された効果は限定的と考えております。しかしながら、最近の工業団地の動きといたしましては、医療分野で進出企業同士が連携したり、規模拡大に向けた多額の設備投資に踏み切るなど、新たな展開が具体化しつつあります。

 このような動きに対応するため、本市では、平成26年度から企業立地促進アドバイザーによる支援・相談事業に力を入れ、企業誘致とともに、進出した企業のフォローアップを行うなど、新しい需要の創出と新規事業化に向け地道に取り組んでいるところでございます。今後は、意識的に、県外企業や健康・医療分野で優良かつシンボリックな企業の掘り起こしを積極的に取り組んでまいります。

 次に、新松本工業団地完売後の次の工業団地の造成についてですが、今年度策定する松本市工業ビジョンの中において、将来の経済、製造業など産業の動向、進出企業のニーズ、団地建設のあり方など、総合的に検討してまいります。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 山内政策部長。



◎政策部長(山内亮) 〔登壇〕

 松本市の海外友好都市のPRについてのご質問にお答えいたします。

 松本市では、先ほど議員ご質問の中でご紹介いただいた4つの海外姉妹・友好都市や台湾高雄市と訪問団の派遣や受け入れを初めとして、文化やスポーツ、教育など、さまざまな分野での交流を民間の関係団体の皆様とともに積極的に進めているところでございます。現在、各都市の情報発信につきましては、市の公式ホームページを初め、各都市の概要や提携理由、交流の経緯などを載せたパンフレットを作成し、イベント開催時や観光案内所へ設置、転入者を対象に市民課窓口で配布などの取り組みを行っております。

 議員ご提案のDVDといった映像による情報発信につきましては、各都市の魅力を十分に伝える有効な手段の1つと考えておりますので、まずは、相手都市で作成しましたDVDの有無を確認した上で、その活用の機会や手法などを含め検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 柿澤 潔議員。



◆24番(柿澤潔) 〔登壇〕

 それぞれにお答えいただきました。ありがとうございました。

 科学館構想につきましては、市長の思い描くものをお伺いしまして、理科離れを少しでも是正したいということであります。楽しみながら学べる工夫をして、そして科学の楽しさを体験する、民間を活用して基本構想を策定するということでありました。いい施設になってほしいなというふうに思います。

 それぞれに答弁いただきましたが、質問の部分を先に行いたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 科学館構想で、床面積と部屋面積ということでお伺いをいたします。富山市の例を持ってきても、これは当てはめることはできませんが、工作室や事務室、資料室などで延べ床面積は7,900平方メートルということだそうです。博物館も一緒ですので、これの約半分としましても3,900平方メートル前後の延べ床面積が必要ではないかというふうに思います。そして、できるだけ同じフロアを巡回できるような配置が望ましいわけでありますが、教育文化センターの建物は、以前、地区公民館部分を広げてほしいということでお願いしたときに、入っている鉄骨の柱を抜くわけにいかない、また外壁も特別なもので、もう同じものが手に入らないというようなことで、大改築はちょっと無理だという、こんな返事をいただいたわけであります。

 以前行った中津川市の子ども科学館では、1階フロアに28点の展示品がありました。順路がつくってありまして、それをずっといろいろ遊びながら通り抜ける、そして2階に上がり、2階では、防災や音の展示、そしてまた天体望遠鏡があったり多目的ホールがあるという、こんなつくりになっていたわけでありますが、大きな施設ではありませんが、楽しめる工夫がされているなと思います。施設周辺には、本当に長いすべり台があり、また数点の遊具が配置をされておりました。プラネタリウムだけじゃなくて、もっと充実した科学館であってほしいというふうに願うわけであります。

 そこで、構造物としての構想というものは、どのように考えているのかお伺いをしたいと思います。また、展示の内容や講座など、年数回実施してほしいなと思っておりますが、これから計画を立てるところでありますので、設計図やその他いろいろが示されないと難しいことかもしれませんが、今お考えがある部分がもしありましたら、お聞かせをいただきたいなというふうに思います。

 続いて、駐車場と周辺整備ということでありますが、多い日では、1日二、三台の大型バスが入っています。実は間口が狭くて、前から入れない。道路を封鎖して、バックで進入をするわけであります。大変運転の腕のいい人でないと来られないような場所であるということですし、校長会や教頭会などがあると、駐車場は満杯であるわけであります。また、地元からは、すぐ西側の道路の通学路部分を少し拡幅してほしいと、今ある花壇を少し縮小してはどうかという、こんな要望が出されているわけでありまして、年間の入場者数をどのくらいに見込むかというようなことによっても、この周辺整備の状況は変わってくるんじゃないかなというふうに思います。

 富山市では年間11万人ということでしたので、4分の1と見ても、2万人から3万人近くの入場というふうに予測をすると、350日にならしますと、70人から80人ということになります。1人平均、富山市では滞在時間が2時間だったということであります。私の理想を申せば、きっとこれ、休日にはもっとぎゅっと人数が多く入って、平日はちょっとすくというような状況でしょうけれども、子供たちが弁当を食べてもいいようなホールや木陰がなければいけませんし、多少の遊具もあったりして、休日にはゆっくり利用してほしいなというふうに思いますし、建物周辺の植栽ということもまた考えなければいけないんじゃないかなと思っております。

 勝手に2万人から3万人という数字を出しましたけれども、今現在の教育文化センターの利用の状況、またプラネタリウムの年間利用者などはどのくらいの数になっているのかお聞きをいたします。

 地元の関心は、中身はもちろんですが、当然、周辺整備に関心が高いわけでありまして、再整備にあわせて現在地の抱える課題を一気に解決できたらというふうに思っております。入場者数の想定、駐車台数の確保、大型車の容易な出入り、そして通学の安全についてということで、これらについてご見解があったらお伺いしたいと思います。

 続いて、松くい虫対策についてお伺いをいたします。

 里山辺地区、本郷地区での松くい虫対策として、無人ヘリコプターによる空中防除を行うことが決まりました。このことに反対する方々がおり、新聞でも報道されているわけでありますが、つい今月7日には、この反対する方々の主催だそうでありますが、報告会が開催をされました。私も出席してほしいという案内文がまいりまして、出席をさせていただきましたが、一方的な報告を聞かせるだけで、質疑もまた散布を推進しようとする側の意見も述べる機会はつくらないということでありました。話し合いの場ではなかったわけであります。そして、いきなり皆さんの笑い声と私を見る表情は実に威圧的だという、こういった大声を出した弁護士さんがおりましたけれども、この報告会の最後には、これはこのまま進めると裁判沙汰になるよという発言をされ、誰だって裁判は嫌ですから、普通の人が聞けば、これは脅しだなと、こんなふうに受け取ったんじゃないかと思います。そして、市長あるいは職員をからかうのか侮辱するのか、余りいい言葉が並ばなかったわけでありますが、そういう話を聞きますと、今まで説明をしてきたことをそのまま受け取っていいものか、ちょっと私は疑問を抱いてしまいました。

 化学物質過敏症であるから散布をやめてほしいと、子供が発達障害になるから散布をやめてほしいという意見がありましたが、その内容は、昨日の犬飼明美議員の発言と同じであります。そして、大学教授、また医師が登場する映像も見せていただきましたけれども、非常に危険性があるという説明はされておりましたが、このネオニコチノイドが発達障害のもととなっていることは間違いないという断言をした、そういう発言をするシーンはなかったわけであります。この事業に反対する方の中には、四賀地区では発達障害の子供がふえているということを言っておりますが、本当にそうなのかどうか、実情をお伺いをいたします。

 また、このごろでは、薬剤の散布会社にも散布をしないように圧力をかけていると、こんなことも聞いたわけでありますが、事実なのかどうか、もしそうだとすれば、その対応はどうするのかお伺いをしたいと思います。

 確かに、薬剤の散布はしないほうがいいに決まっています。しかし、毎年枯れていく山を見ていますと、何とかしなくてはならない、手をこまねいているわけにはいかない。このままでは私たちの暮らす環境が大きく変わってしまうわけであります。苗木の支給というような制度がないので、ほかの木が生えてくるのを待たなければいけない。その待っている間、保水力のない土砂災害にさらされた状態が相当長い期間続くことになるわけであります。空気の浄化も行われませんから、地球温暖化を助長することにもなります。里山辺、本郷の両地区は、1年間かけて協議をして、特に安全性への確認をして、住民の同意を得てこの決定をしたわけであります。四賀地区でも効果のあったことが確認をされておりますので、有効な対策ではないでしょうか。里山辺地区の国有林については伐倒燻蒸を進めて、薬剤散布をしないということであります。このことが意味することはよくわかりませんが、後追いの作業をしても被害の抑止にはつながらないんじゃないかなと私は思うんです。国の考え方がわかればお伺いしたいと思います。

 また、無人機では散布範囲がどうしても限られてしまいます。効果が限定的であるわけでございまして、もっと広範囲に実施するべきじゃないかなと私は思っております。このことについて、これから計画を立てる、そんな必要がありはしないかというふうに思いますが、きのうもこういった松くい虫対策に対する答弁がありましたが、改めて現状に対して、また、今後に対しての市のお考えをお伺いいたします。

 先ほど、それぞれに答弁をいただきました。民泊につきましては、私は旅館でおもてなしを受けて心身をくつろがせることができる、これは日本古来の文化じゃないかなと思っているんです。今、こういうおもてなしをする旅館業がなかなか苦しんでいるという、こんな状況にあるわけであります。今、宿泊者数はふえていると言っておりますが、果たして白骨や乗鞍、あるいは浅間や美ケ原温泉、こういうところに効果があったのかどうか大変心配な部分であります。

 11日の読売新聞に民泊について取り上げてありました。無許可営業が多いということ、そして、空き家等を利用して企業がこの部分に参入しようとしているということが記事になっておりまして、企業が乗り出すと、民泊は爆発的にふえていくんじゃないかなと、こんなふうに思っております。乗鞍高原などで営業をやめた建物を利用したらすぐにも民泊が始められそうでありますし、その他の温泉地でも同じではないかと思います。観光客には内外問わず大勢来てほしいことは私も同じでありますが、そのことによって、なくすものがあってはならない、こんなふうに思っております。

 これからの取り組みとして、質の高い観光を提供する滞在型観光地を目指すということでありますので、どうか松本らしさの崩壊につながることのないようにしっかりとした対応をお願いをしておきます。

 松本市工業ビジョンと新松本工業団地につきましては、企業の抱える課題解決には効果があったというお話でしたし、みずからの課題解決に向けて積極的に取り組む企業をさらにふやしていきたいという内容だったというように理解します。技術力などが強みと、そしてICT化の格差と業種間の連携不足ということが弱いという、こんなお話も聞いたところであります。新工業ビジョンにはいいものをどんどん伸ばす、そして弱いところは乗り越えていただく、やっぱりこのことに尽きるかなと思います。この10年間で得られたものを基準にして、しっかりしたものにしていただくよう要望しておきます。

 新松本工業団地については、次の工業団地についてはいろいろと動向、社会情勢を見きわめてということであります。これはもし手がつくとしても少し先のことになるということでありますが、見きわめをしっかりしていただきたいなと思います。そして、県外から1社だけだということでしたけれども、ぜひこのことも頑張っていただきたいなと思いますし、現在は健康産業企業が集まってきていて、新しい需要の創出と新規事業に取り組んでいるというお話を伺いました。そして、今後は意識的に健康や医療分野の掘り起こしを積極的に行っていくということで、力強い答弁をいただきましたので、了としたいと思います。

 台湾高雄市との交流につきましては、これは、市長に無理に見解を言わせたようなところがありまして、すみません、ありがとうございました。私も幾つになっても好奇心がありまして、知らないまちを歩いてみたい、こんなような気持ちがあるわけであります。何とかまた議会でも機会をつくる、その努力をしたいと思います。台湾高雄市との交流は私は有効だと思っております。

 そして、DVDは作成していただけるということで、ありがとうございます。できたら、ホームページでも本当は見られるといいんですが、ただ、ホームページに載せると容量の問題もあって、画面いっぱいに広げたときには鮮明さがなくなっちゃうという、そんなことがありますので、ホームページに載せていただきたいという気持ちもありますが、載せるときにはそういったことに気をつけていただきたいなというふうに思っております。ぜひ今後よろしくお願いいたします。

 以上で2回目の質問を終わります。



○副議長(小林弘明) 矢久保教育部長。



◎教育部長(矢久保学) 〔登壇〕

 科学館構想に関する2点のご質問のうち、最初に、科学博物館の展示や事業内容等についてお答えいたします。

 新たな科学博物館の規模は、教育文化センター全体の床面積4,100平方メートルのうち約2,500平方メートルから3,000平方メートル程度のスペースが想定されます。しかしながら、現在、基本構想の策定を進めている段階であり、具体的な床面積や展示内容等につきましては、今後検討していくこととなります。

 1回目の市長答弁にありました基本的な考え方に沿いまして、宇宙と科学に特化した施設として再整備してまいりますので、建物の構造上の制約等はございますが、例えば、1階が科学、2階が宇宙をテーマとしたスペースにするとか、また別の案では、1階を展示、2階を科学実験や講座のスペースにするといった活用方法も考えられます。

 新たな科学館博物館では、展示等のハードの整備を進めますが、例えば子供たちの興味を引くサイエンスショーや実験教室、擬似宇宙体験等のソフト事業の充実により、楽しく体験しながら科学への関心を高めていくことにつきましても検討してまいりたいと思います。

 次に、新たな科学博物館の入場者数や駐車台数等についてお答えいたします。

 現在、教育文化センター全体の年間利用者数は約5万人で、そのうちプラネタリウムの入場者数は1万3,000人、科学展示室は7,000人でございます。新たな科学博物館の入場者数はまだ想定しておりませんが、現在の入場者数を上回る魅力のある施設にしてまいりたいと考えております。

 駐車場につきましては、現在120台駐車できるスペースが確保されていますが、駐車台数の拡充や大型バス等がスムーズに出入りできる駐車スペースの確保等が今後の検討課題であると認識しております。また、子供たちの安全確保のため、センター西側県道の歩道拡幅等につきまして、今後、関係部局と相談してまいります。

 新たな科学博物館の整備につきましては多様なご意見をお聞きし、今後も議会等とも相談しながら検討してまいります。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 藤井農林部長。



◎農林部長(藤井卓哉) 〔登壇〕

 私のほうからは、議員の松くい虫対策に関する3点の質問についてお答えいたします。

 最初に、四賀地区では発達障害の子供がふえていると聞いているがその実情はということでございます。これは、5月18日、農薬による健康被害から子どもと市民を守る有志の会が市に申し入れを行った際に、会の代表が四賀地区において発達障害の子供がふえているという発言をされました。その後、すぐに全ての関係機関に確認をしましたが、そのような事実は確認できず、5月26日、そのような報告は受けておりませんと文書回答いたしました。

 反対される皆さんは、農薬と発達障害は関係があるという一方的な発言を繰り返しされています。しかし、こうした発言は子供たちの人権にかかわることであり、差別や偏見を生みかねないと危惧しております。そのような危惧が生じないよう、事の重大さや子供たちへの影響を十分に考慮し、発言は慎重にしていただきたいと要望してまいりたいと考えております。

 また、議員のご質問にもありましたが、今年度、薬剤散布を受託した会社への執拗な抗議の電話があり、会社としてもその対応に大変苦労されていると聞いております。住所も名前も名乗らない抗議の電話というのは、ほかにも松くい虫被害対策協議会の役員の方の自宅にもいっているということで、こういったことは非常に恐怖を感じさせるということで、大変遺憾に思っております。現在、会社側とは、今後の対応について相談をしているところでございます。

 次に、国が国有林において薬剤散布を実施しない理由でございますが、本郷地区と里山辺地区に国有林は3カ所あります。合計面積は45ヘクタールです。無人ヘリコプターは高所作業車に乗って操作をしますが、国有林を管理する中信森林管理署の見解では、対象地には高所作業車が入ることのできる道がないということから、無人ヘリコプターを操作できないために、伐倒燻蒸で対応する方針とのことでした。

 また、議員ご提案の広範囲で実施ができないかということですが、広範囲で実施ということになると、有人ヘリコプターによる薬剤散布というものになりますが、現在、県内では8市町村で実施しており、無人ヘリコプターよりもはるかに効果があると言われておりますが、本市の松枯れが発生している場所では、県の防除実施基準に照らし合わせると、残念ながら実施できる場所はないということです。

 以上です。



○副議長(小林弘明) 柿澤 潔議員。



◆24番(柿澤潔) 〔登壇〕

 それぞれお答えいただきました。

 3回目でありますので、要望を申し上げたいと思います。科学館構想の中の床面積、部屋面積、これは、確かにまだしっかりいろいろなものが確定しない中での答弁でありますので、無理もないと思いますし、構造上の制約はどうしてもついて回りますので、かなりの工夫が必要かなというふうには思っておりますが、その中でも、体験型の講座の開催などは、本当に考えるということにつながるというふうに思いますので、開設までの間にしっかりと準備をしていただきたいなというふうに思います。ハードの整備もそうですが、ソフト事業を充実されるということでありましたが、このソフト事業は大変大切だというふうに思っていますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 駐車場と周辺整備については、公民館と地域づくりセンターが移転をする、そんな予定にもなっているところで、そのことを進めようとしているわけでありますが、少しスペースが確保できるかなという気がいたします。ですが、バスの出入りが、今見ていますと本当に大変でありますし、年間5万人ということでありましたので、科学館関連でも2万人ですから、これもうちょっとふやそうということでありますので、駐車場の対策というのは本当に大事な要かなというふうに思います。ひとつ、面積もいろいろな制約がある中で本当に大変かなと思いますが、できる限りの努力をしていただきたいなと思います。そして、何か視察の計画もあると聞いておりますので、ぜひたくさんの科学館の視察をしていただいて、いろんなものを見てきていただきたいなというふうにお願いします。何より子供たちがここに来て入り口に向かったら、そのときから期待感でわくわくするような、そんな科学館にぜひしていただきたい、このことをお願いをしておきます。

 松くい虫対策についてであります。健康被害は確認されていないということで、ちょっと安心をいたしました。また、農薬の散布会社にどこの誰だかわからない電話をかけるという、一種の妨害行為かなというふうにも映るわけでありますが、正々堂々と自分の顔と名前を見せて発言をしてほしいなと思いますね。

 私はもっと広範囲に空中散布を行ってほしいなと思っていますけれども、しかし、そうはならないということであります。道のないところはできないということで、これでは効果を上げるにはちょっと心もとありませんが、しかし、今できることを最大限実施して、少しでも松枯れを食いとめたいということ、その思いは、この山林近くに住む方々と同じであります。

 景観ということもありますが、やはり安全面からもこれは大事でありまして、今、農地を持っている方々は農地の草刈りに忙しいんですね。特に田んぼのあぜなんかは、もう隣の田んぼとトラブルになるものですから、一生懸命刈るんですが、そんなもの草を枯らせとけばいいじゃないかと考えるんですが、これ、草が枯れると、今度はあぜが崩れてしまうということで、やむなく草刈りをしているという状況であります。山だって同じでして、あの急斜面で立ち木が枯れたら必ず崩れます。薬剤をまくようなまちに誰も来なくなるという意見もありましたが、枯れ木だらけの山は何の魅力もありませんよね。

 何とか緑豊かな松本市の景観を守っていきたい、このように考えております。どうか地域の要望に対しまして、今後も積極的な支援をお願いを申し上げまして、質問の全てを終わりとさせていただきます。ありがとうございました。



○副議長(小林弘明) 以上で柿澤 潔議員の質問は終結いたしました。柿澤 潔議員は自席へお戻りください。

 暫時休憩いたします。

 再開は午後3時30分といたします。

                              午後3時12分休憩

                              −−−−−−−−−

                              午後3時30分再開



○副議長(小林弘明) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 市政一般に対する質問を続行いたします。

 11番 中島昌子議員の質問を行います。中島昌子議員は質問者待機席へ移動してください。

 11番 中島昌子議員。



◆11番(中島昌子) 〔登壇〕

 発言の機会をいただきましたので、政友会を代表いたしまして、村上幸雄議員、柿澤 潔議員に続きまして、件名ごと一括にて質問をさせていただきます。

 昨日、吉村幸代議員が医療費の適正化に向けてという件名で質問されていますが、本日、私も同じ件名で、昨年、教育民生委員会として1年間調査研究に取り組んできた内容について、副委員長であった吉村幸代議員とともに質問させていただきたいと思います。

 松本市の国民健康保険財政については、昨日、吉村議員が話されたとおりです。平成30年度から都道府県が国民健康保険の財政運営の責任主体となり、中心的な役割を担う国民健康保険運営の県域化がスタートすることとなっています。しかし、国の指針がはっきりと示されていないため、全体像は不透明であり、場合によっては、さらなる保険税の値上げが必要となる可能性もあります。保険税の収支のバランスを保ち、市民の負担増となるこれ以上の値上げは何としても食いとめたい。医療費削減のためにはどうすればよいのか、さまざまな角度から調査研究を行いました。

 市長は就任以来、一貫して健康寿命延伸都市・松本を目指すべき将来の都市像として掲げ、さまざまな健康づくりに関する施策を展開してこられました。市民歩こう運動、こどもの生活習慣改善事業、働き盛りの生活習慣病予防事業、健診、予防接種の充実などの施策を推進することにより、将来的には医療費の削減につながるものと考えますが、最初に、松本市の医療費適正化について、市長の考えを伺いたいと思います。

 続きまして、個人向け電子版健康手帳(PHR)、以降PHRと略させていただきます。これについて伺います。PHRはパーソナル・ヘルス・レコードの略で、個人が自分自身の医療、健康情報を収集、保存、活用する仕組みのことをいいます。PHRについては、松本市立病院の高木院長が2016年11月の第6回世界健康首都会議で、健康寿命の延伸を支える電子版健康手帳、松本市から発信する新しいICTシステムのあり方についてという題で講演をされています。

 これからの質問は、本年2月に私たち教育民生委員会が高木院長との意見交換を行った中で示された資料に基づいて述べさせていただきます。ITにコミュニケーションのCが加わったICT、インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー、情報通信技術は、健康と医療の分野では非常におくれていると言われています。現在、医療、介護、福祉の各分野におけるICTの現状は、電子カルテ、レセプトコンピュータ、文献検索、画像配信などさまざまに活用されているが、ICTを利用したネットワーク数は200を超え、統一性がないことから、在宅介護の現場でも関係者が1人の患者に対しての情報を共有できないことが課題となっていることをお聞きしました。

 松本版PHRは、住民一人一人がみずからの生涯にわたる医療、福祉、健康等の情報を時系列的に管理し、その情報をみずから活用することによって、自己の健康維持・推進を図るとともに、自分の健康状態に合った良質なサービスの提供を受けることを目指すものです。単に個人の健康情報が記録されたデータレコードが残されていくだけでなく、蓄積されたデータを本人みずから管理、活用することで、健康に対する意識が高まり、健康維持の実現につながるというものです。

 PHR導入の主なメリットとして、子供の予防接種、既往症、アレルギーの備忘録としての電子母子手帳や、大人の健康診断の備忘録としての個人活用、食物アレルギーに対応した学校給食等の活用、予防接種や診療時のアナフィラキシー確認のための自治体や医療機関に役立つ共有活用、また、お薬手帳として検査、診療内容の共有及び検査、投薬の重複を回避するための活用、また、救急時の既往症やアレルギーを正確に把握したり、かかりつけの医師の情報交換に活用するなど、行政や医療機関、研究機関に役立つ統計活用などが挙げられます。先日、吉村議員の質問にあった自身にかわる意思表示、リビングウィルの情報をもとに、家族と治療方針を決定する際にも活用できます。

 この個人向け電子版健康手帳PHRについて、現状と課題、今後の進め方について伺います。

 続きまして、健康経営の推進について伺います。

 健康経営とは、従業員の健康保持・増進の取り組みが将来的に収益性等を高める投資であるとの考えのもと、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践することであります。平成28年11月の経済産業省ヘルスケア産業課の資料によりますと、企業が、ちょっと耳が痛いのですが、高血圧、肥満、高血糖などの生物学的リスク、喫煙、飲酒習慣、睡眠などの生活習慣リスク、ストレスなどの心理的リスクの高い、高リスク層の従業員を低リスク層に移行する対策、すなわち健康投資を行うことができれば、損失コストを1人当たり30万円程度軽減することができると試算されています。つまり従業員が健康になることで、1人当たり30万円の損失削減につながるわけです。あくまでも相対的評価ですが、国民健康保険対象者ばかりではなく、協会けんぽに加入している若い方も含めた全体的な医療費適正化に取り組むことが将来的な医療費削減の効果につながると考えます。

 そこで、本市の健康経営についての今までの取り組みと今後の方向性について伺います。

 続きまして、特定健診受診率向上について伺います。

 松本市は、平成28年2月に、保健事業実施計画、データヘルス計画を策定し、生活習慣病対策を初めとする被保険者の健康増進及び糖尿病等の発症や重症化予防に関する健康事業の効果的かつ効率的な実施を図るため、レセプト点検、医療費通知等さまざまな取り組みをされています。平成29年度の特定健診受診率60%を目指しているとのことですが、本市の特定健診受診率向上に向けた今までの取り組みと現状について伺います。

 次に、学校健診におけるピロリ菌検査の実施について伺います。

 学校健診における血液検査は、小学校4年生、中学校2年生を対象に平成13年度から実施し、平成27年度からヘモグロビンA1cと尿酸値を検査項目に追加し、こどもの生活習慣改善事業として取り組んでいます。平成28年9月議会で近藤晴彦議員がこの件について質問し、今後研究したいとの答弁がありましたが、将来的な胃がん発生のリスクを減らすために、せっかくの学校健診の機会を利用してピロリ菌検査を実施してはどうかと思いますが、市の見解を伺います。

 以上で1回目の質問を終わります。



○副議長(小林弘明) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 中島議員の医療費の適正化に関するご質問にお答えします。

 松本市の医療費につきましては、国民健康保険では、平成26年度から27年度にかけて医療費全体では2.6%の増、1人当たりの医療費では、5.5%の増と大きな伸びとなっており、喫緊かつ深刻な課題と捉えております。

 医療費の適正化には、給付額自体を減らす取り組みとともに、予防、保健という観点から、市民一人一人が若いうちから生活習慣病や、また認知症の予防などを心がけ、健康な心と体を維持していただくことが大切だと考えております。そのことが医療費の公的な負担とともに、個人の負担も減らすことになり、命の質や暮らしの質の向上につながり、そうした社会が健康寿命延伸都市・松本の創造の1つの姿でございます。

 こうした取り組みが効果的かつ迅速に成果を上げるには、自分の健康に対して無関心でいる層をいかにして関心のある層へと意識や行動を転換させていくかが急務であると認識しております。この課題につきましては、国際的にも関心があり、私も4月のロンドンでのシンポジウムでもこのことについて発表してまいりました。

 そこで、これまでの取り組みをさらに充実させるため、健診受診率の向上、健康で自立して働く期間の延伸、生産性の向上などを目指し、市民団体や医療・福祉団体、産学官の関係者が互いに連携し、ウィン・ウィンの関係により、次の2つの視点から取り組む必要があると考えております。

 1つ目は、健康増進に係る普及啓発などを通じて、自分の健康の大切さに気づく機会を量的にふやすことでございます。2つ目は、健康に無関心でいる層の考え方や実情を考慮し、対象を絞り込んで、個別にわかりやすく丁寧な手法で対応するという質的な向上を図ることでございます。医療費の適正化に向けた取り組みは、まさに、暮らせば健康になるまちづくりを推進することであり、健康に無関心でいる市民の皆さんに寄り添いながら、関心層への転換が進む環境づくりを成果の見える方策をもって実践してまいる所存でございます。

 個別の事業につきましては、担当部長から説明させます。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 小林健康産業・企業立地担当部長。



◎健康産業・企業立地担当部長(小林浩之) 〔登壇〕

 個人向け電子版健康手帳(PHR)にお答えします。

 PHRは議員ご紹介のとおり、一人一人ごとに一生涯を通じた健康や医療情報などを一元的に電子化し自己管理するもので、本人のみならず、医療、介護、地域づくり、学術、産業面などからもその活用が期待されております。

 取り組み状況といたしましては、平成28年3月に松本市医師会、信州大学、市関係部局などが参画し、松本地域健康産業推進協議会が医療・福祉・健康分野の明日を拓く松本版PHR報告書をまとめ、公表しております。現在はこの報告書について、国の関係省庁や関心を示すIT企業などへの情報提供、意見交換を行うとともに、昨年11月に開催した世界健康首都会議で講演するなど、市民や地元の医療福祉団体、IT企業関係者などにも積極的に周知、啓発活動を行っているところでございます。

 PHRの具体化には、国などによる個人情報保護にかかわる法的な整備、全国展開に向けたシステムのあり方、財源などさまざまな課題が山積しており、特に個人の健康情報が電子化されることへの市民の不安をいかに解消するかが重要な鍵と考えております。今後はPHRの研究開発を行う事業フィールドに松本地域が選定されるよう、引き続き国やIT企業などに積極的に働きかけるとともに、市民を初め地元関係機関、市関係部局において周知、啓発、情報の共有化に積極的に取り組んでまいります。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) 〔登壇〕

 健康経営にかかわるこれまでの取り組みと今後の方向性についてお答えいたします。

 健康経営につきましては、平成28年2月定例会、芝山 稔議員の一般質問にお答えしましたとおり、生産性などの向上や従業員の健康維持、意欲の向上に向けて、普及促進に鋭意取り組んでまいりました。昨年は、松本商工会議所、一般財団法人松本市勤労者共済会、協会けんぽ長野支部、松本大学及び本市の5者が健康経営促進に関する連携協定を締結し、健康経営の実践を進めています。

 具体的には、一般財団法人松本市勤労者共済会の会員に向けて、フィットネスクラブを活用した健康増進、市民歩こう運動推進強化月間にあわせ、歩くことへの意識転換を目的に歩こうBIZ&サイクルBIZの実施、松本市保健師や管理栄養士などによる働く世代の職場で健康講座事業などに取り組んでまいりました。また、国の地方創生事業を活用し、民間のフィットネスクラブのトレーナー等の専門家が企業に訪問して、運動指導などを行う専門職訪問サービスモデル事業など、先進的な事業にも取り組んでおります。そうした中、市内の先進的な企業の取り組みとしては、ルピナ中部工業株式会社の毎朝全社員の安全体操などの取り組みや、協会けんぽが推奨する健康づくりチャレンジ宣言を2社が実施するなど、新たな動きもあらわれております。

 国は健康経営を積極的に実践する企業を顕彰する制度を創設するなどの取り組みを進めております。しかしながら、地方においては、経営者に十分理解されている状況ではないことから、今後も連携協定を締結した5者を中心として、健康経営に関するセミナーなどの開催により、事業者への意識啓発に取り組んでまいります。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 樋口健康福祉部長。



◎健康福祉部長(樋口浩) 〔登壇〕

 私からは、特定健診受診率向上について、学校健診におけるピロリ菌検査の実施についての2点についてお答えいたします。

 まず、受診率向上対策といたしましては、主に周知啓発活動と受診勧奨に取り組んでおります。周知啓発活動といたしましては広報まつもとでの特集号の掲載、新聞や路線バスへの広告掲載等を行うとともに、隣組回覧による受診のお知らせを行っております。また、受診勧奨といたしましては、健診実施期間中に未受診者への受診勧奨のはがきや通知の発送を行うとともに、数年連続して未受診者の方に電話による受診勧奨を実施しております。なお、特定健診の項目を網羅している人間ドックや職場健診等を受診された方の健診データをご本人の了解のもと提出していただき、特定健診のデータに反映をしております。このような取り組みの中、当市の特定健診の受診率は、ここ数年43%から44%で推移をしております。

 続きまして、学校健診におけるピロリ菌検査の実施についてお答えします。

 若年期のピロリ菌検査による陽性者に対する早期除菌は、胃がん発生予防の有効な対策として全国的にも注目されており、中学生に対するピロリ菌検査と除菌治療の取り組みが徐々に広まっております。そこで、当市でも若年期の検査及び早期除菌が胃がん発生予防の有効策と判断し、実施に伴う検討を進めております。具体的な実施方法等につきましては教育委員会、松本市医師会など関係機関と十分な調整を行い、今後さらに検討を進めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 中島昌子議員。



◆11番(中島昌子) 〔登壇〕

 市長からこれまでの取り組みをさらに充実させるため、自分の健康の大切さに気づく機会をふやすこと、また、健康に無関心でいる層に対して、積極的な働きかけを図るという2つの視点から取り組む考えを伺いました。自分は大丈夫だと思わずに、若いうちから心と体の健康が維持できるよう、市に今後も積極的な取り組みをお願いしたいと思います。

 PHRについては、個人情報保護に係る法的な整備やシステムのあり方、財源などの課題や市民の不安の解消が重要との答弁をいただきました。昨年12月、私の所属する政友会が視察を行い、京都市の京都医療センター医療情報部長、特定非営利活動法人日本サスティナブル・コミュニティーセンター顧問の北岡有喜博士に、クラウド型個人向け生涯健康・医療・福祉・介護履歴管理(PHR)サービス、ポケットカルテと地域共通診察券すこやか安心カードについての説明を受けました。

 地域には病院やクリニック、調剤薬局といった医療機関が数多く存在しますが、地域の人々の医療履歴はそれぞれの医療機関で個別に管理されているのが現状です。例えば、ふだんはかかりつけのクリニックで受診している人が何らかの理由で総合病院で専門医を受診することになった場合、既往症、家族歴、アレルギー情報などといった情報の連携はどうしても不十分になりがちです。医療機関の連携が不十分だと、診察における説明や検査などが重複して行われるなど、費用や時間のロスが発生するほか、投薬が重複して行われ、患者が危険にさらされるという事例も起きていると聞きます。患者が高齢や認知症であれば、記憶はさらに曖昧となり、記憶に頼って記入される問診票はあやふやなものとなってしまいます。自分の体は自分で守る仕組みとして、自分はこんな人なんだという記録を持ち、また、医者の記録として残っていれば、原因がわかるので対応が早くなり、無駄な検査をしなくて済むというわけです。北岡先生は、医療のクオリティーを上げるほど、医療費は下がると話されました。ポケットカルテの所有者は患者自身のものであり、医療費控除の仕組みを自動化したり、その人に適切な情報を保持することもできます。

 ポケットカルテの導入費用については、総務省平成28年度補正予算ICTまち・ひと・しごと創生推進事業の上限3,000万円の補助金があるので、ぜひ松本市にも申請を検討していただくように、菅谷市長を説得しにいきたいと北岡先生がおっしゃっていました。

 (3)の地域共通診察券は、1枚の診察券で30までの複数の病院、調剤薬局などの医療機関を受診することができ、何枚もの診察券を持ち歩く必要がなくなります。PHRへアクセスする認証キーとして利用が可能で、パソコンやスマートフォンなど使いこなせない高齢者も利用可能とのことです。地域共通診察券の導入に関しては、PHRの検討とセットにして研究していってもらいたいという、今回は要望としたいと思います。

 平成29年1月10日付の読売新聞に、医療ビッグデータ新法という見出しの記事が掲載されました。個人の医療情報をビッグデータとして集約し、将来の治療法の確立や新薬開発につなげるための新制度が検討されているとのことで、時代の流れに沿った必要性を感じます。患者が拒否した場合に限り情報が提供されない仕組みとするようですが、症例は要配慮個人情報に位置づけられ、厳格な扱いが求められるものであり、情報流出などへの対策は重要課題としての検討が求められます。

 答弁にありましたように、国やIT企業などに積極的に働きかけるとともに、市民への周知啓発に取り組んでいただきますよう強く要望いたしまして、PHRについての質問は終わりとさせていただきます。

 健康経営につきましては、今後も積極的に事業者への意識啓発に取り組んでいくとのお答えをいただきましたが、社員の健康を守ることは経営者にとっての働き方改革でもあると思います。健康な社員は会社の大切な財産であり、社員の健康を守っていくことは会社への未来への投資と言えます。現役時代から健康管理の習慣をつけておけば、退職して国民健康保険に加入した際にも、健康でいられる期間が増し、結果的に医療費の適正化につながります。さらなる健康経営の周知啓発に努めていただきたいと思います。

 学校健診におけるピロリ菌検査については、実施に伴う検討を進めているとのありがたい回答をいただきました。子供の10年先、20年先の胃がんの抑制につながるものと考えます。この検査がきっかけで、大人になっての受診率向上にもつながることを期待します。

 続きまして、特定健診受診率向上についての2回目の質問をさせていただきます。

 呉市では、特定健診における尿検査で、推定食塩摂取量を測定していました。塩分のとり過ぎは高血圧の原因になるだけではなく脳卒中、心臓病、腎臓病などの生活習慣病や胃がんのリスクを高めると言われています。減塩は体にいいとわかっていても、自分はどのくらいの塩分をとっているのか、知っている人は少ないと思われます。

 本市の特定健診においても、推定食塩摂取量を検査項目に導入することで受診率向上につながるのではないかと考えますが、市の見解を伺います。



○副議長(小林弘明) 樋口健康福祉部長。



◎健康福祉部長(樋口浩) お答えします。

 議員ご紹介の呉市のこの取り組みにつきましては、減塩対策の一環として施策を展開しているものとお聞きしております。推定食塩摂取量を測定することで減塩意識が高まるという効果もあるようですが、一方で、健診の検査項目としては、尿の採取方法、季節、体調等により差が出るため、まだ十分なエビデンスが蓄積されていないという現状があると認識をしております。したがいまして、受診率向上のために直ちに特定健診の検査項目に追加することは難しい状況ですが、他市の状況やエビデンスの蓄積に注視してまいります。

 以上です。



○副議長(小林弘明) 中島昌子議員。



◆11番(中島昌子) 〔登壇〕

 推定食塩摂取量についてご答弁をいただきました。3回目は要望とさせていただきます。

 健診の検査項目としては十分な証拠がないので、検査項目に追加することは難しいとのことですが、特定健診の受診率目標60%達成の秘策となるかもしれませんので、今後の調査研究をお願いしたいと思います。

 また、人間ドックや職場健診等の受診データを本人の了解のもと提出すれば、特定健診のデータに反映されるとのことですが、医師会や保健センターに行かなくても、身近なかかりつけ医で特定健診の項目を網羅するような健診をしてもらい、データを提出することでより受診率向上につながると思いますので、さらなる周知を期待するところです。

 以上、私の質問した全ての項目は医療費適正化につながる内容であると考えますので、松本市の今後の取り組みに大いに期待をし、この件についての質問は終了とさせていただきます。

 続きまして、子育て支援と交通政策について伺います。

 松本市は、平成25年4月に施行した松本市子どもの権利に関する条例に基づき、平成27年3月に、松本市子どもにやさしいまちづくり推進計画を策定し、全ての子供に優しいまちを目指して、さまざまな取り組みを進めています。市長は常々、子育て支援を重要な施策として捉え、平成28年10月に筑摩こどもプラザ内に、平成29年4月に小宮こどもプラザに子ども子育て安心ルームを設置し、子育てコンシェルジュ各1名を配置しました。健康福祉部の母子保健コーディネーターが月1回、こどもプラザに出向いて、合同で相談業務を実施するなど、妊娠、出産、育児に対しての切れ目のない支援に積極的に取り組まれています。

 先日、教育民生委員会の管内視察で、筑摩こどもプラザへ行きました。笑顔の素敵な子育てコンシェルジュの方から、その子に応じた必要なサービスを提供する子育て応援プランが好評であることや保護者の離婚問題、兄弟関係の発達の悩みなど、日ごろの子育ての中の不安や心配なことについて気軽に相談できる場になっているとの声を多くいただいていると伺いました。狭いアパートの中では自由にハイハイできない子供が家具にぶつかる心配もなく、元気につかまり立ちをしているこどもプラザの子供たちの姿を見ると、そこに行けば必ず誰かがいて、相談に乗ってくれるという保護者の安心感は、核家族化が進む中での子育てにおいて最も必要な支援であると感じたところです。

 世間では、シルバーデモクラシーという言葉がよく聞かれるようになりました。少子高齢化が進行する現代社会において、有権者の全体を占める高齢者の割合が増加し、多数派である高齢者向けの政策が優先的に考えられる状態のことで、子育てや教育に関する施策が後回しになるという現象を指す言葉です。

 このことに対して、子育て支援に力を入れている市長にぜひ現在の思いについてお聞かせいただきたいと思います。

 次に、松本工業高校生による請願への対応について伺います。

 本年2月、松本市議会2月定例会に松本工業高等学校電子工業科1年A組の生徒が通学しやすい交通環境づくりの請願を提出し、代表者5人が建設環境委員会に出席し、請願の趣旨説明を行いました。委員会は、生徒の請願2件を全会一致で採択し、本会議でも採択されたのはご承知のとおりです。件名は、高校生や高齢者など交通弱者に配慮した、公共交通の充実を求める請願書と、自転車利用者に優しい街づくりを求める請願書の2件です。まず最初に、5つの請願項目に対しまして市はどのように取り組んできたのか、これまでの経過について伺います。

 続きまして、子供の運賃減額について子育て支援の観点から伺います。

 小中学生は徒歩通学を原則としており、遠距離の子供たちの通学に対しては、スクールバス等を利用して松本市教育委員会が補償をしていますが、高校生の通学に対しての補助は何もありません。松本駅から新島々駅までのアルピコ交通上高地線の6カ月の通学定期代は、大体同じ距離14キロメートルのJR松本駅から大糸線柏矢町駅までの6カ月の通学定期代の約3倍となり、保護者の経済的負担はかなり大きなものと思われます。

 また以前、私は、市民の方から、高齢者の100円バスはあるのに、子供の100円バスはないのかと言われたことがあります。四賀支所から松本駅までの路線バスのバス代は、片道上限510円となったため、利用者が増加したということでした。しかし、神林地区、今井地区の空港・朝日線は片道最高720円と高額です。市内のバスについても、高齢者の100円バスのように高校生の100円バスがあれば、雨の日、雪の日も無理に自転車で通学することなく、バスで安心して通学することができると考えます。

 高校生のアルピコ交通上高地線の運賃減額と高校生の100円バスなど、高校生の通学にかかる公共交通の運賃に対する補助制度ができれば、高校生を持つ親の子育て支援につながると考えますが、市の見解を伺います。

 続きまして、バスDAYまつもとの実施結果について伺います。

 クラフトフェアまつもとの2日間にあわせて、クラフトフェアはバス、徒歩、自転車で、というバスDAYまつもとが5月27日、28日の両日実施されました。私も28日の日曜日の午後、あがたの森で開催されたクラフトフェアに行き、大勢の人でにぎわっていた出展ブースを回った後、松本市美術館まで歩き、美術館から東町、松本城を通り大名町までまちなか回遊バスに乗ってみました。会場のあがたの森でのクラフトフェアのにぎわいもさることながら、松本駅からあがたの森間の歩道を歩く人の多さにも驚きました。

 年々工芸の5月、クラフトフェアのイベントが松本市に定着し、それに伴って、松本市が実施している交通渋滞対策としてのバスDAYまつもとも周知されてきていると感じましたが、本年実施されたクラフトフェアの来場者数と臨時バスの利用状況についてお伺いいたします。

 以上で1回目の質問を終わります。



○副議長(小林弘明) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 子育て支援に関するご質問にお答えいたします。

 私は市長就任以来、命を守り、人生の質を高めることを市政運営の基本理念に据え、3Kプランとして、子育て支援を重要施策の1つに位置づけて取り組んでまいりました。こうした中、昨年発表されました平成27年国勢調査では、県内19市の中で唯一、前回調査よりも人口が増加しているという結果が示されました。これは、減少から増加に向けてベクトルが転換した意義が大変重要なのであります。このことは、これまで松本市が取り組んできたまちづくりの方向性がそう間違ってはいなかったと思うと同時に、これは長年にわたり、バランスのとれたまちづくりを推進してきた複合的な成果によるものではないかと推察しているところでございます。しかしながら、超少子高齢型の人口減少社会をまさに現実のものとして迎えた今、今後は、今まで以上に政策の選択と集中を考えていかなければなりません。

 このような中、中島議員からご紹介いただいたとおり、昨今、シルバーデモクラシーという言葉が聞かれるようになっており、実は私もご高齢の皆さんから、私たちよりも子育て世代のほうへお金をかけてくださいというお声をいただくこともございます。大変悩ましいところではありますが、今後の松本市の発展、また我が国の行く末を思うとき、特に子供の貧困とその連鎖は、政治的かつ社会的な喫緊の課題であると認識いたしております。このことから、あえて私はシルバーデモクラシーに対して、キッズアンドユースデモクラシー、KYデモクラシーということで名づけまして、子育て支援策を未来への投資と位置づけ、子供や若者の施策により重点を置くことも必要かと考えております。子育て家庭の皆さんが安心して妊娠、出産でき、子育てに喜びを感じることができるよう、また生まれてきた子供たちが差別や格差がない社会で健やかに育つよう、引き続き、子供に優しいまちづくりを進めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) 2点のご質問にお答えいたします。

 まず、松本工業高等学校による請願への対応についてのご質問にお答えいたします。

 2件の請願の具体的な内容は5項目ございますが、当部に関係する4項目につきまして、現在の対応状況についてお答えいたします。

 まず、アルピコ交通上高地線の午前8時前後の混雑解消について検討を求めるものでございます。請願を受け、直ちに担当職員が利用者から話を聞くとともに、上高地線に乗車し、混雑の状況を確認をいたしました。その後、アルピコ交通株式会社に対し、多くの方に乗車いただくよう輸送量の向上や運行ダイヤの変更、また、車両中央に詰めて乗車していただくなどの乗車時のマナー啓発について要望をいたしました。これを受けまして、アルピコ交通株式会社からは、乗車時のマナー啓発については、引き続き行っていくこととしておりますが、車両の不足や電車の行き違い場所が少ないなど、物理的な理由により、抜本的な混雑解消は困難との回答を受けております。

 次に、JR村井駅の駅舎改築、バリアフリー化に際し、階段やホームでの利用者の安全を確保した改修が行われるよう松本市からJR東日本株式会社へ働きかけを求めるものでございます。村井駅周辺の整備につきましては、村上幸雄議員のご質問にもお答えしたとおり、本年度から基本計画の策定を進めております。新たな駅は誰もが安全で使いやすい施設となるよう、JR東日本株式会社とも十分協議を行いながら、検討を進めてまいります。

 次に、自転車専用レーン上に停車中の車を避けるため、自転車が車道にはみ出し危険であるので、対策を求めるものでございます。法律では、自転車レーンは車道の一部になりますので、車が荷物の積みおろしや送迎で停車することは違法ではございません。その場合は、自転車も車両であることから、きちんと後方確認して車を追い越すか、複数の車がとまっている場合には、一時的に歩道を通行していただくことになります。松本市といたしましては、通学路等への自転車レーンの整備拡大を行うとともに、交通ルールの周知及び啓発を続けてまいります。なお、長時間の違法駐車につきましては、警察に交通指導及び取り締まりの強化を要請してまいります。

 次に、松本城付近や中心市街地に安心して気軽にとめられる無料駐輪場の設置を求めるものでございます。駐輪場の設置につきましては、次世代交通政策の重点施策の1つとして位置づけており、現在、具体的な場所の選定を進めております。

 次に、バスDAYまつもとの状況についてのご質問にお答えいたします。

 バスDAYまつもとは、クラフトフェアにあわせて平成21年度から公共交通利用の啓発や渋滞対策を目的として実施しており、本年で9回目の実施となりました。クラフトフェアの来場者数ですが、速報値といたしまして、2日間合計で4万6,331人でした。昨年より1万617人、率にして18.6%の減少となっております。

 次に、バスDAYまつもとにおいて運行しました松本駅お城口から松本市美術館の間など3路線の臨時バスは、2日間合計で6,932人にご利用をいただきました。昨年に比べて約12%の増となっております。このバスDAYまつもとの取り組みについては、その趣旨が多方面に理解をされた結果、市街地は渋滞もなく、車の流れは円滑だったと捉えております。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 伊佐治こども部長。



◎こども部長(伊佐治裕子) 高校生を対象とした公共交通運賃の補助についてお答えいたします。

 初めに、今回、高校生から提出されました請願は、若い世代の人たちが自分のまちについて考え、意見表明したもので、松本市子どもの権利に関する条例にうたわれている子供たちの意見表明や社会参加の促進という観点からも大変うれしく感じているところです。こうした意見表明が実際の施策に反映されることになれば、子供が社会の一員として成長していく上で、かけがえのない宝になると思います。

 そこで、請願の2番目にありました運賃の補助についてであります。議員のお話にもありましたが、高校通学にかかる費用は、ご家庭によってはその負担は少なくないものと認識しております。小中学生の遠距離通学に対しては、スクールバスの運行や定期券の補助などにより家計の負担軽減と安全確保に努めているところですが、高校生に至っては、一部の合併地区を除き、そのような支援がないのが現状です。したがいまして、議員ご提案の公共交通運賃の補助につきましては、子育て家庭に対する経済的支援、また公共交通の利用促進にもつながるため、まずは現状を把握した上で、実施の可能性について研究してまいります。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 中島昌子議員。



◆11番(中島昌子) 〔登壇〕

 それぞれにご答弁をいただきました。

 市長から、シルバーデモクラシーに対して、キッズアンドユースデモクラシーと名づけた子育て支援策が必要と考えていることをお聞きいたしました。キッズアンドユースデモクラシー、KYデモクラシーのKYは、空気読めないではないことがわかりました。

 松本工業高校生による請願については、しっかりとした対応をとっていただいていることに感謝したいと思います。アルピコ交通上高地線の車両をふやすなど、ハード面の対策は難しいにしても、列車の発着時刻の変更など、ソフト面の対策は引き続き要望していっていただきたいと思います。

 駐輪場の設置に関しましては、現在、具体的な場所を選定中との前向きなご答弁をいただきましたので、一日も早い設置をお願いいたします。

 また、子供の運賃減額については現状を把握し、実施の可能性について研究するとのご答弁をいただきました。

 松本市は、ことし4月、松本市子ども未来応援指針を策定いたしました。その中で、現在約6人に1人の子供が相対的貧困の状態にあると言われていること、また、児童福祉法第4条では、満18歳に達するまでの子供を児童としており、平成27年国勢調査における松本市の児童人口は約4万人で、国が公表した貧困率の数値から推計すると、約7,000人弱の子供たちが相対的貧困の状態にあっても不思議はないことになると書かれています。18歳未満の子供の中には高校生も含まれています。

 松本工業高等学校の生徒さんは、先生とともに、本年4月13日に行われた議会報告会にも参加し、意見交換会にも出席してくれました。自分たちの身近な問題に目を向け、課題解決のために市議会への請願権を学んで政治参加をしてくれた高校生の請願に対しては、ぜひとも未来応援に向けた松本市の取り組みによって、子供たちの力を政策につなげ、市長の目指すキッズアンドユースデモクラシー、子供に優しいまちづくりを進めていただくよう強く要望し、この件についての質問は終了とさせていただきます。

 バスDAYまつもとの利用者数とクラフトフェアの来場者数について、お答えをいただきました。ことしのクラフトフェアの来場者数は、2日間で4万6,000人、毎年おおむね5万人ほどの方が来場されている大きなイベントとしての集客力を持ち、松本市が魅力的なクラフトのまちであるというイメージの定着が図れてきたという印象を受けました。ことし9月に開業予定のイオンモール松本の1日の集客予定数は3万人から4万人と聞いています。クラフトフェアの2日間の来場者数がイオンモール松本1日の来客数より少し多いくらいかと思います。クラフトフェアへの来場者の7割は県外の人との見方もあるようですので、一概には言えませんが、2日間、中心市街地の激しい交通渋滞はほとんどなく、車の流れはスムーズであったことには驚きました。今まで松本市の取り組んできたモビリティマネジメント推進の成果があらわれてきていると感じましたし、市民や観光客が利用しやすい公共交通網を整備することで、イオンモール松本の開店に伴う渋滞もかなり改善できるのではないかと思いました。

 続いて、あるいて楽しむまちづくりについて伺います。

 昨年の夏、東京から松本に来た私の息子の嫁の家族から、中町通りを散策していたところ、どうしてあの通りに車が通るのか、早いスピードで車が通過していくので怖い思いをしたという話を聞きました。イオンモールに大勢の人が出かけるのは、雨の日も雪の日も、子供連れの家族、おじいちゃん、おばあちゃん、車椅子の方も皆が車の往来の危険を感じることなく、安心してショッピングや食事を楽しむことができるからではないでしょうか。私が「あるいて楽しむ」の「あるいて」の字を平仮名にした理由はそこにあります。9月に予定されるイオンモール松本の開店に伴い、中町通りの交通渋滞が予想されます。歩行者の安心・安全な歩行空間を確保するため、また市民や観光客がより楽しく歩いて回ることができる空間とするために、中町通りから日ノ出町にかけて、休日は公共交通以外の車の流入を抑制するトランジットモール化し、バスの円滑な運行を確保したらどうかと考えますが、市の見解を伺います。

 また、休日のトランジットモール化にあわせて、通り沿いにオープンカフェを設置して、市民や観光客が体を休めることのできる休憩場所や交流の場となる憩いの空間を創出したらどうかと考えますが、市の見解を伺います。



○副議長(小林弘明) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) あるいて楽しむまちづくりについてのご質問にお答えいたします。

 まず、トランジットモールは公共交通だけが通行できる歩行者空間です。毎年9月開催の松本ノーマイカーデーで、大名町通りと中町通りをトランジットモール化し、飲食スペースなどを設置して、にぎわいの空間を創出しております。松本ノーマイカーデーのトランジットモールのほかに、中町通りを交通規制をする社会実験について、平成26年に地元の皆さんと協議をいたしましたが、規制が周辺に与える影響を危惧する声が強く、実験に至りませんでした。その後、中町通りの通過交通の問題やトランジットモールについて、中町(蔵のある)まちづくり推進協議会や地元町会等と意見交換を進めておりますが、トランジットモール化に前向きな意見も出されており、具体化に向けて調整をしております。

 また、日ノ出町のトランジットモール化は、イオンモール松本の駐車場の出入り口があるため困難でございますが、中町通りがトランジットモールとなれば、流入車両が減り、イオンモール松本の渋滞対策に効果があると考えております。さらに、議員ご提案のトランジットモールにオープンカフェが開設されれば、市民の皆さんや、また町を訪れる皆さんに憩いの空間を提供できると考えております。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 中島昌子議員。



◆11番(中島昌子) 〔登壇〕

 あるいて楽しむまちづくりについてご答弁をいただきました。

 中町の通過交通の抑制やトランジットモール化については、中町(蔵のある)まちづくり推進協議会や地元町会等のご協力をいただきながら、ぜひとも進めていただきたいと思います。日ノ出町のトランジットモール化もできればお願いしたいと思います。

 トランジットモール化されることで一般の車は進入できなくなるため、公共交通を使えば渋滞せずにイオンモール松本まで行くことができますし、緊急車両の通行も可能です。オープンカフェが設置されれば、市民や観光客が憩える空間となり、ゆっくりまちなかを歩いて楽しむことができ、イオンモール松本が来ても負けないまちづくりができると思います。引き続き、市の積極的な取り組みを要望し、この件についての質問は終了とさせていただきます。

 次に、受動喫煙防止対策について伺います。

 最初に、この質問は特定の人から依頼を受けて行うものではないということを申し述べておきたいと思います。松本市は、平成25年12月、一人一人が相手の気持ちを思いやり、当たり前の禁煙への都市文化を創造する「タバコと向き合う松本スタイル、あたり前の禁煙へ」という基本方針を策定、松本駅お城口広場をさわやか空気思いやりエリアに設定し、受動喫煙防止に取り組んでこられました。ただ、条例ではないため、罰金もなく、市民の意思で自発的な禁煙にご協力いただきたいという趣旨のもので、市としてさまざまな周知活動に取り組み、禁煙を呼びかけてこられたわけですが、エリアを設定して3年半が経過しました。禁煙エリア設定後の効果や検証、課題について伺います。



○副議長(小林弘明) 樋口健康福祉部長。



◎健康福祉部長(樋口浩) お答えします。

 さわやか空気思いやりエリアは、本市のたばこ対策の基本方針である「タバコと向き合う松本スタイル、あたり前の禁煙へ」の取り組みの一環といたしまして、市民や国内外の観光客など多くの人が行き交う松本駅お城口広場を受動喫煙防止のモデル区域に設定したもので、タバコと向き合う松本スタイルの趣旨であるたばこを吸わない人にたばこの煙を吸わせないなど、相手の気持ちを思いやることを具体化したものでございます。

 そこで、効果といたしましては、平成26年度に駅前広場利用者にアンケートを行いました。その結果、エリア内の受動喫煙がなくなったが87%、エリア設定に賛成が86%、エリアの拡充に賛成が77%といった結果であり、取り組みについてはおおむね理解を得ていると考えております。また、当エリアでは、横断幕や立て看板を掲げるなど禁煙を促してきたほか、毎年5月31日の世界禁煙デー及びエリアを設定した12月に、市民を交えた受動喫煙防止を呼びかける街頭啓発活動や小中学生が描いた禁煙ポスターの作品展を行うなど、周知啓発の場として定着しており、マスコミ及び平成26年版厚生労働白書で紹介され、対策の象徴的な場としての効果があります。

 次に、タバコと向き合う松本スタイルの取り組みとして、さわやか空気思いやりエリアのほか、市立小中学校及び市立病院の敷地内全面禁煙、その他市有施設の建物内全面禁煙の実施や、町内公民館へは地域住民の自主的な禁煙の取り組みをお願いし、公共施設での受動喫煙の機会は減少しております。また、民間施設の受動喫煙防止対策については、協力事業所へ禁煙や分煙が利用者に一目でわかる店頭表示ステッカーを市から無料で配布しており、飲食店や事業所等へ受動喫煙防止対策の啓発を行っております。

 一方、課題といたしましては、平成26年にエリア周辺店舗で行ったアンケートでは、エリア周辺での喫煙者及びポイ捨てについて、変わらないが53%、減ったが24%であるものの、ふえたが23%であり、禁煙エリア周辺では、限定的に喫煙者及びポイ捨てがふえてしまうという影響が出ております。

 以上です。



○副議長(小林弘明) 中島昌子議員。



◆11番(中島昌子) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 エリア設定の取り組みについてはおおむね市民の理解は得られていること、市民との街頭啓発活動や小中学生の禁煙ポスターの作品展を行うなど、周知啓発の場として定着していることは伺いました。また、市立小中学校の敷地内や市の施設など公共施設建物内での禁煙はかなり進んでおり、町会などを通して行った市民に対しての啓発の効果は大きいものと理解をしております。また、民間施設に対しては、店頭表示ステッカーの無料配布等で飲食店や事業所等への啓発を行っているとのことですが、まさに今、国会で受動喫煙対策で争点となっているのは、例外的に喫煙を認める飲食店の対象についてであり、道路上の喫煙に関しての法改正ではありません。さわやか空気思いやりエリアの設定により、エリア内での喫煙は減少したものの、エリア周辺店舗に行ったアンケートで、ふえたと答えたところは23%であるとのことでした。

 私は先週金曜日の昼の時間帯に駅周辺のコンビニエンスストアや松本駅から花時計公園、バスターミナル周辺の喫煙状況を歩いて調べてみました。さすがに駅前交番横のコンビニエンスストアには灰皿は置いてありませんでしたが、駅北側のコンビニエンスストアを出た横断歩道の横に置かれた灰皿の周りで数人がたばこを吸っていて、横断歩道を渡っていた私にも明らかに副流煙の影響が感じられました。灰皿を置いていないコンビニエンスストアが2軒、改装中で営業していないコンビニエンスストアが1軒ありましたが、残り3軒のコンビニエンスストアの横では、二、三人がたばこを吸っていました。松本駅の1番ホームと6番ホームに喫煙所があるのみで、松本駅構内は全面禁煙、駅を出るとさわやか空気思いやりエリアがあるので、喫煙できる最短の場所はコンビニエンスストアか歩きたばことなってしまうのは仕方がないことかもしれませんが、路上での喫煙、歩きながら喫煙する人の後ろや横を歩いている市民への影響を考えると、決して望ましいものではありません。

 この罰則規定のない市民による思いやりに頼っている施策には限界があるのではないかと思います。エリア内や周辺地域の禁煙や完全分煙に向けた新たなルールづくりが必要ではないかと考えますが、市の見解を伺います。



○副議長(小林弘明) 樋口健康福祉部長。



◎健康福祉部長(樋口浩) お答えします。

 本市では、松本市ポイ捨て防止等及び環境美化に関する条例に基づき、たばこのポイ捨てを禁止するとともに、歩きたばこの禁止と灰皿等の設置された場所での喫煙をお願いをしております。また、本市のたばこ対策の基本方針である「タバコと向き合う松本スタイル、あたり前の禁煙へ」に基づき、さわやか空気思いやりエリアの設定を初め、家庭や職場への啓発、青少年への喫煙防止教育、喫煙者を禁煙に導く禁煙相談、さらには市民や観光客など、人通りの多い路上での喫煙の問題について、町会や商店街の皆様と灰皿の撤去などに係る意見交換をさせていただくなど、市民との合意形成を図りながら禁煙運動を展開しております。

 また、国におきましては、平成29年通常国会への提出が予定されていた罰則つきの屋内全面禁煙を基本とする受動喫煙防止対策の強化を盛り込んだ健康増進法改正案が国においても方針がまとまらず、先送りになるなど、共通の認識に基づいたルールづくりは難しい状況であります。本市といたしましては、市民のモラルに訴える啓発及び教育を主体とした施策を引き続き行う中で、さらにさわやか空気思いやりエリアの拡大、最終的には基本方針にありますあたり前の禁煙へを目指してまいります。

 以上でございます。



○副議長(小林弘明) 中島昌子議員。



◆11番(中島昌子) 〔登壇〕

 3回目は要望とさせていただきます。

 市民のモラルに訴える啓発及び教育を主体とした施策を引き続き行い、さらにさわやか空気思いやりエリアの拡大を目指すとのご答弁をいただきました。

 松本市のたばこ税の収入は、平成27年度は16億2,700万円、平成28年度は少し減りましたが、15億6,600万円です。そして、平成29年度の予算は15億5,300万円を見込んでいます。松本駅に来た観光客からは喫煙所についての問い合わせが多いと聞きます。松本駅に着いた観光客が喫煙所を探しても近くにないとしたら、どんな気持ちになるでしょうか。恐らく不快な気持ちになるでしょう。

 6月11日朝、NHKの番組で受動喫煙について放送していました。WHO(世界保健機関)によると、日本の受動喫煙対策は世界最低レベルと言われています。日本の屋内の施設については何も法的な規制力がないからだそうです。欧米は、たばこのないオリンピックというが、屋内は完全な禁煙でも、一歩外に出れば屋外は基本的に自由に吸える。日本は、海外と違って屋外でもたばこを自由に吸えない規制があるという前提で、屋内をどうするかということを考えなければならないと大学院の教授の方が話していました。禁煙エリアから一歩出たコンビニエンスストアの前で吸うたばこの煙は、妊婦や子供、市民にとって受動喫煙の被害を生じさせています。子供を連れたお母さんは、ちょうど子供の目の高さにたばこを持つ手が来るので怖いと言っていました。

 勉強しなさいと言われて喜んで勉強する子供はほとんどいないのと同じで、たばこをやめなさいと言われて喜んでやめる人は少ないと思います。エリアを決めて閉め出すだけでは何も変わらないのです。たばこを吸ってほっと一息つく人、たばこの煙やにおいが嫌だという人、両方の意見を酌み取ってかじ取りをしていくのが行政の政策的手腕の見せどころではないでしょうか。松本市でたばこを売って、たばこ税15億円以上が毎年収入として入ってきている以上、ここで吸ってくださいという趣旨ではなく、受動喫煙を生まない完全分煙の喫煙専用室などを駅の近くに設けるなどして、歩きたばこや路上喫煙から市民の健康、命を守る方法も考えたらいかがかと思います。そのために、たばこ税を活用してもいいのではないでしょうか。

 たばこを吸う観光客にとって窮屈ではない観光都市松本、また、歩きたばこの被害がない健康寿命延伸都市・松本の両立を目指し、社会全体としてよくなるような対策をしていただきたいと強く要望いたしまして、制限時間いっぱいとなりつつありますので、これで私の質問の全てを終わらせていただきます。

 ありがとうございました。



○副議長(小林弘明) 以上で中島昌子議員の質問は終結いたします。中島昌子議員は自席へお戻りください。

 この際、お諮りいたします。

 本日の会議はこの程度にとどめ、明14日午前10時再開の上、市政一般に対する質問を続行したいと思います。これにご異議ありませんか。

     (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○副議長(小林弘明) ご異議なしと認め、さよう決定いたしました。

 本日の会議はこれをもって散会いたします。

 大変ご苦労さまでした。

                              午後4時36分散会