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長野県 松本市

平成28年  6月 定例会 06月20日−02号




平成28年  6月 定例会 − 06月20日−02号









平成28年  6月 定例会



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          平成28年松本市議会6月定例会会議録

                 第2号

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            平成28年6月20日 (月曜日)

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               議事日程(第2号)

                     平成28年6月20日 午前10時開議

 第1 請願第2号 国民健康保険税の引き下げと値上げ中止を求める請願書

    請願第3号 全国一律最低賃金制の実現を求める意見書を政府に送付する請願書

    請願第4号 義務教育費国庫負担制度の堅持を求める請願書

 第2 市政一般に対する質問

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出席議員(31名)

      1番  今井ゆうすけ        2番  勝野智行

      3番  青木 崇          5番  若林真一

      6番  川久保文良         7番  吉村幸代

      8番  井口司朗          9番  上條美智子

     10番  田口輝子         11番  中島昌子

     12番  村上幸雄         13番  上條 温

     14番  小林あや         15番  上條俊道

     16番  犬飼信雄         17番  小林弘明

     18番  阿部功祐         19番  澤田佐久子

     20番  宮坂郁生         21番  忠地義光

     22番  芝山 稔         23番  犬飼明美

     24番  柿澤 潔         25番  宮下正夫

     26番  青木豊子         27番  近藤晴彦

     28番  南山国彦         29番  草間錦也

     30番  太田更三         31番  大久保真一

     32番  池田国昭

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説明のため出席した者

  市長        菅谷 昭   副市長       坪田明男

  総務部長      福嶋良晶   政策部長      矢久保 学

  財政部長      島村 晃   危機管理部長    嵯峨宏一

  地域づくり部長   宮川雅行   文化スポーツ部長  寺沢和男

  環境部長      土屋雄一   健康福祉部長    丸山貴史

  こども部長     伊佐治裕子  農林部長      塩原資史

  商工観光部長    川上正彦   健康産業・企業立地担当部長

                             平尾 勇

  山の日記念大会推進室長      建設部長      小出光男

            加藤銀次郎

  城下町整備本部長  浅川正章   上下水道局長    横内悦夫

  病院局長      斉川久誉   教育長       赤羽郁夫

  教育部長      守屋千秋   選挙管理委員長   吉田弘壽

  行政管理課長    樋口 浩   行政管理課法制担当課長

                             小西敏章

  秘書課長      羽田野雅司  政策課長      横内俊哉

  財政課長      高野一司

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事務局職員出席者

  事務局長      麻原恒太郎  事務局次長     小林伸一

  次長補佐兼議会担当係長      主査        住吉真治

            逸見和行

  主査        金井真澄   主任        高橋千恵子

  主任        永原浩希

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               本日の会議に付した事件

 議事日程(第2号)記載事件のとおり

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                                午前10時開議



○議長(犬飼信雄) おはようございます。

 現在までの出席議員は31名でありますので、定足数を超えております。よって、直ちに本日の会議を開きます。

 最初に、報告事項を申し上げます。

 請願が3件提出されております。請願文書表第1号として、ご配付申し上げてあるとおりであります。

 次に、陳情が3件提出されております。陳情文書表第1号として、ご配付申し上げてあるとおりであります。これは所管の経済地域委員会に回付しておきます。

 本日の議事は、日程第2号をもって進めます。

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△日程第1 請願第2号から第4号まで



○議長(犬飼信雄) 日程第1 請願第2号から第4号までの以上3件を一括上程いたします。

 内容につきましては、請願文書表第1号によりご承知願います。

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△日程第2 市政一般に対する質問



○議長(犬飼信雄) 日程第2 市政一般に対する質問を行います。

 質問通告者は、お手元にご配付いたしてあります一般質問者一覧表のとおり17名であります。

 一覧表記載の順序により発言を許します。

 最初に、2番 勝野智行議員の質問を行います。勝野智行議員は質問者待機席へ移動してください。

 2番 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 皆さん、おはようございます。

 7会派になって初めてのくじで1番を引かせていただきました。質問の機会をいただきましたので、私見を交え、2月に引き続きトップバッターとして、会派公明党を代表し上條美智子議員とともに、件名ごと一括で質問させていただきます。

 質問に入る前に、平成28年熊本地震でお亡くなりになられた方々に哀悼の誠をささげますとともに、被災された多くの皆様に対し、心からお見舞いを申し上げます。

 それでは、1件目の質問に入らせていただきます。

 菅谷市長は、本年2月の定例会において、12年間の実績を顧みながら、「健康寿命延伸都市・松本」の達成度はほぼ7合目半まで到達したのではないかと感じていると考察されておりました。その上での平成28年度当初予算並びに今回提出された40億円超の補正予算、この中には、市長4期目の5つの重点目標の具現化を図る26事業、3億円弱の予算が盛り込まれております。総仕上げ期間としている4期目の4年間、市長の描かれている設計図では、今年度で何合目まで達する予定であるのか。また今後、どのようなプランを描き、何年度までに頂上に到達させる見込みでいるのか。今までの12年間を振り返りながらお答え願います。



○議長(犬飼信雄) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 勝野議員の「健康寿命延伸都市・松本」の創造に関するご質問にお答えします。

 私は、これまでの3期12年の市政運営において、3Kプランや地域づくりの推進などの施策を重点的に進め、議会を初め市民の皆さんとともに、超少子高齢型の人口減少社会を見据えた持続可能なまちづくりである「健康寿命延伸都市・松本」の創造に向けて、6つの健康づくりを柱としたさまざまな施策に取り組んでまいりました。その結果に対する私の気持ちとして、「健康寿命延伸都市・松本」は7合目半まで到達したのではないかと2月定例会で申し上げたところでございます。私は、4期目の市政を「健康寿命延伸都市・松本」の総仕上げと位置づけ、この4年間で成熟型社会の都市モデルとしての「健康寿命延伸都市・松本」の頂を目指していきたいと考えているところであります。

 そのため私は、「生きがいの仕組みづくり」を基本の姿として、市民一人一人が主体となって健康寿命を伸ばし、誰もが生きがいを持ち、同時に、誇りと責任を持って暮らし続けることができるまちの具現化を目指すこととし、新たに未来志向の5つの重点目標を掲げました。引き続き、「健康寿命延伸都市・松本」の頂上を目指し、スピード感とスケジュール感を持ち一歩ずつ着実に成果を積み上げてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 ありがとうございました。

 1回目の質問の前に申し上げるべきところでしたが、菅谷市長、改めて、4期目の当選おめでとうございました。私が当選した昨年度は市長に答弁いただくことがありませんでしたので心残りがありましたが、市長が再選され、今答弁いただいたことで、その点では個人的にすっきりしました。

 今の答弁に、今年度で何合目にする予定でいるのかの回答はありませんでした。この4年間で頂を目指す覚悟でスピード感とスケジュール感を持ち、一歩ずつ着実に成果を積み上げていくとのことでしたが、頂に近づくに従い、空気も薄くなり雲も発生するなど条件が悪くなっていきますので、今のお考え以上のスピード感で前進をし、在任期間中とおっしゃらずに、余裕を持っての登坂を目指していただくことを求めます。

 さて、これまでの市長在任期間、そして本年度の事業計画を見る中で、不足しているのではないかと思った点があります。それは卸・小売販売企業や商業店舗への支援活性化策です。融資制度やイベント等への応援施設など実施してはおりますが、環境はまだまだ厳しい状況にあります。昨年度、市民満足度調査の結果では、「満足している」、「どちらかと言えば満足している」人の割合を合わせると91.5%と、現在の市政は非常に高い評価を得ております。「第三者の厳しい目で」と言っていた方がいましたが、要は市民です。市民は現市政に対してとられてきた方向はほぼ正しかったと判断していると私は考えます。市長もそう確信されていると推察いたします。

 しかし、項目別結果を見ますと、仕事への不満について、給料、待遇に不満を持つ人が約33%、また、悩んでいる事柄では、老後のお金や仕事、経済的なことで悩んでいる人がそれぞれ15%前後おります。本市概要を見ますと、農業では、平成27年と平成22年の農林業センサスを比較すると、総農家数は減少しているものの、経営耕地面積は500ヘクタールの増加。また工業では、平成26年と平成25年の比較で従業者数も製造品出荷額等も200億円増加しております。観光客も大幅に増加しており、観光業も潤ってきていると感じます。

 しかし、商業を見ると、経済センサス調査の比較で、基本調査と活動調査の違いがありますが、卸売・小売業の年間商品販売額では平成24年と平成26年の差が数字上600億円のマイナスです。実態はこれほどではないと思いますが、平成26年は消費税が8%に引き上げられた年で、影響があらわれている可能性があります。昨年平成27年は約15億円分のプレミアム商品券の発行で少し上向きになったと感じますが、市内の中小企業では、ことしの春に新規採用したのは4割にとどまっているようです。

 松本ヘルスバレー構想や外国人観光客を誘致するインバウンド戦略等、経済政策として、健康と観光産業に力点を入れることも重要な施策です。しかしそれにとどまっていては、市民の満足度は下がるでしょう。これも市長が2月定例会で述べられたことですが、「業況DIが平成26年4月以降21カ月連続でマイナスの状況が続いており、向こう3カ月の見通しにおいても変わらないとしている企業が8割に上っておりますことから、景気回復は松本地方に波及し切っていないことがうかがえます」というふうにおっしゃっております。昨年のプレミアム商品券の消費喚起効果が8億6,000万円近くあったと報告されております。

 そこで、昨年と同様の規模とは申しませんが、平成21年に販売した程度でも本市独自のプレミアム商品券を発行し、本市が景気回復する道筋をつけることができないかお尋ねいたします。

 昨年の販売方法には多くの市民の皆さんから苦情があり、市も昨年度、「今後再びプレミアム商品券を販売する機会があった場合には、今回の反省を十分に踏まえ、販売方法について、松本商工会議所とともにより具体的に検討してまいりたいと考えております」というふうに答弁しております。菅谷市政が続いてよかったと市民に一層満足していただける施策として、要望する市民の声もありますので、新プレミアム商品券の販売を求めます。

 次に、健康診断の受診や健康に関する講演会への参加、運動施設の使用等でポイントを付与し、買い物券などと交換できる仕組みをつくり、その買い物券を使える店舗は大型店は除くなどして、(仮称)健康づくりポイント事業として実施し、市民の健康増進、各種検診率の向上を図るとともに、商店街の皆さんにも喜んでいただける、両面につながる施策を提案いたします。答弁を求めます。



○議長(犬飼信雄) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) 〔登壇〕

 2点のご質問にお答えします。

 まず、市独自のプレミアム商品券の発行につきましてお答えします。

 平成27年のプレミアム商品券事業は、地元経済の活性化を目的に国の交付金を財源とし、これまでの商品券事業よりも規模の大きい15億円規模で実施したものです。また、平成21年のプレミアム商品券事業は、リーマンショック以降の急激な景気後退を背景に、消費喚起による経済活性化策として、全国的な商品券発行の動きが見られる状況の中で発行総額3億3,000万円で実施したものでありました。

 議員から景気回復策として、平成21年に実施した規模程度の商品券事業を実施してはというご提案でありますが、最近の景況を見ますと、日本銀行松本支店による長野県の金融経済動向では、個人消費は回復傾向にあるとされております。さらに、中小企業景気動向基本調査でも、全産業合計の業況DI、売上DI、営業利益DIのいずれにおいても、ことしの1月以降、現在のところ3カ月連続でマイナス幅が縮小し上昇傾向に転じ、向こう3カ月の見通しDIにおいても上昇しそうと回答した割合がふえている状況です。

 また、市独自で商品券事業を実施する場合には、事業規模が小さく効果が限定的になることが懸念されます。したがって現在のところ、市独自で事業を実施する予定はございませんが、今後国の動向を注視しながら、事業の実施に当たっては適切に対応してまいります。

 次に、議員ご提案の市民の健康と商業の活性化をつなげた取り組みでございますが、岡山市、福島県伊達市、新潟県見附市など多くの自治体で各種検診の受診、健康づくりに関する講座、イベントなどへの参加により獲得したポイントをため、商品券などと交換できる取り組みを行っております。松本市においても、認知症予防のため、若いときから生活習慣の改善に取り組むきっかけづくりを目的に、市などが実施する健康に関するイベントなどに参加し、集めたポイントにより抽せんでFDAの往復航空券や市内飲食店の食事券が当たる脳活ポイントプログラムを平成22年から実施しております。いずれの年においても、このような事業は健康づくりの観点から取り組んでいるものであり、健康増進のインセンティブになると考えられます。しかしさきにご紹介した3市のいずれにおいても、参加者のうちポイントを商品券と交換した方が1,000人程度で、商品券の発行額が600万円前後でありますので、この事業が確実に小売販売額の増加につながり、地域へ大きな経済効果をもたらすかという点においては、疑問でございます。議員からのご意見として承り、他都市の事例についての情報収集を進めながら、今後の研究課題とさせていただきます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 3回目は要望とします。

 答弁のとおり、景気の状況は上向きつつあります。アベノミクス効果がようやく地方にも波及してきたことと、本市の経済政策のあらわれとも言えましょう。中小企業でも小売店でもその恩恵に預かっているところも出てまいりました。しかし、企業間格差、店舗間格差も生じており、依然として厳しい状況の企業や店舗も数多くございます。効果が限定的になるかもしれませんが、ぜひ実施してみていただきたい。大規模にしていただけるならなお結構でございます。ぜひ経済の健康や中心市街地の活性化も強力に進め、市民の皆さんが希望の行き渡る松本を実感できるよう、悩み、困っている事業主に手を差し伸べる施策を打っていただくことを求めます。

 また、健康のインセンティブについて、答弁のとおり、販売額の増加が確実なものになるかどうかはわかりませんが、健康関連事業と商業を組み合わせた政策、また、がん等の各種検診率が向上するための施策について、今まで以上の研究と実行を要望し、1件目の質問を終えます。

 2件目の質問に入ります。

 「安心・いきいきプラン松本」について。

 まず、認知症施策の推進状況についてお聞きいたします。

 来年、平成29年度の目標に対して、認知症サポーター養成講座など計画期間目標を示している項目について、進捗状況をお聞かせください。

 次に、行方不明者についてお尋ねいたします。

 長野県警察に届けがあった認知症の疑いがある行方不明者のうち、発見できていない人が統計開始の2011年から昨年の8月末までに14人もいるそうです。本市の認知症の疑いがある行方不明者は何人で、発見できていない方がいるのかお伺いいたします。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 認知症施策の2つのご質問にお答えをいたします。

 第6期介護保険事業計画・高齢者福祉計画「安心・いきいきプラン松本」の認知症施策の平成27年度末の進捗状況の主なものについて申し上げます。

 認知症サポーター養成講座受講者は、平成26年度末9,420名に対し、平成27年度末は1万2,721名の方が受講をしていただきました。地域包括支援センターでの認知症集中相談日は、市内8地域包括支援センターで全て開催し、78名の方のご利用がありました。また、地域における認知症施策のコーディネーターである認知症地域支援推進員は、全8の地域包括支援センターにおいて各1名を配置し、定期的な連絡会を開催の上、認知症施策の具体的な検討、また認知症の方とその支援者の方の相談支援を行っております。

 次に、本市の認知症の方の行方不明者の数につきましては、その全体数については把握はしておりませんが、平成27年度に行方不明となった方のご家族から松本市の消防団へ捜索の要請があった18名のうち、認知症の方が5名、うち1名の方が捜索打ち切りとなっております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 認知症サポーター養成講座ですが、企業や地域、学校などからの要望を受けて実施していると聞いております。年に数回、広く一般市民向けに日時、場所を設定して講座の開催をと考えますが、いかがでしょうか。

 また、徘徊高齢者家族支援サービス事業利用者が減っているようです。本市が採用しているものの、使い勝手が悪いからではないかとも考えられます。愛知県の蒲郡市では、従来利用してきた機器よりも小型の新たな機種を昨年導入し、無料で貸し出しております。これは本市で使用しているものの3分の2程度の大きさで、重さは半分です。小型サイズにより靴に加工を施して埋め込むことも可能です。本市も現在のGPS機種より利用しやすいものにかえたり、機種を追加するなど、このサービス利用者をふやす取り組みを求めますが、いかがでしょうか。

 先ほど、行方不明者について、昨年の消防団への捜索要請人数をお答えいただきました。1名の方が捜索打ち切りとのこと、ご本人も苦しいでしょうし、ご家族の方も心配が続く毎日であろうと推察いたします。全国的な課題となっておりますが、本市では1人もこのような方を出さない決意での取り組みを求めます。本市においては、今年度から認知症思いやりあんしんカルテを作成し、活用を始めましたが、状況を教えてください。

 次に、全国的に見ると、専門医が不足しており、認知症初期集中支援チームの設置が進んでいないようであります。本市の来年度設置に向けての準備状況をお聞かせください。あわせて、専門医による物忘れ相談会についても推進状況をご答弁願います。

 次に、認知症カフェについてお尋ねいたします。

 私が視察してきた埼玉県の志木市は、人口が約7万4,000人、65歳以上の高齢者が約1万7,000人と、本市の約4分の1の都市でございます。オレンジカフェは市内に4カ所、全国でも数少ない飲食店を利用した店舗共同型カフェもありました。地域包括支援センター、志木市では高齢者あんしん相談センターというふうに呼んでおりますが、ここが基本的に主催者となり、市担当課とセンター運営会社、さらに福祉広場や病院などが合同してカフェを開催しております。

 本市は、来年度中に市内35カ所、地区全てにカフェを開設する計画になっておりますが、現在は5カ所、今年度中に地域包括支援センターが配置されている12カ所に開設としております。そうなると、来年度だけで18カ所も新設するということになります。

 昨年、上條美智子議員の質問に、「全国的に見るとさまざまな運営主体がさまざまな場所でさまざまな方法により運営」と答弁されておりますが、現時点で設置が見込まれている地域と状況、そして、今後のカフェ設置への推進方法と見通しをお答え願います。また、カフェ開設に当たり、市がとっている支援策についてお聞かせください。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 お答えをいたします。

 まず、認知症サポーター養成講座は、地域の方、また企業や各種団体、学校等への出前講座として、平成25年度は38回、平成26年度は74回、昨年度は84回開催と、年々増加をしてきております。今までに延べ1万2,711名の方が受講をされました。一方、議員ご提案の一般公開講座につきましては、受講希望者の方がいらっしゃることや、より多くの市民の皆さんにサポーターとなっていただくために、今年度から積極的に開催をしたいと考えております。

 次に、認知症高齢者の行方不明対策でございますが、まず徘徊高齢者家族支援サービス事業は、認知症などの理由により行方不明となるおそれのある高齢者に対して、GPSを活用した名刺入れほどの探知機を貸与し、行方不明となった場合に位置情報を把握、発見につなげるものです。平成27年度末現在、10名の方が利用しており、平成25年度にシステムを更新して以降、利用者が行方不明となった際には、全員が無事発見、保護されている状況でございます。

 また、認知症の方が行方不明となったときにご家族が即座に警察へ必要な情報を提供し、発見の手助けとする思いやりあんしんカルテにつきましては、ことし5月から運用を開始したところで、現在、民生児童委員協議会、居宅介護支援事業所などの関係機関、また地域包括支援センター職員の地区活動の中での周知や松本警察署への要請を行っているところで、問い合わせも何件か寄せられており、登録者は徐々にではありますが、ふえていくものと思われます。

 議員からは、本市のGPSによる探知機の小型化をご提案いただきましたが、他市において、小型化などの先進的なシステムを導入しても利用が伸び悩んでいることも踏まえますと、まずは地域での見守りや本市独自の思いやりあんしんカルテの普及などの地道な取り組みを優先し、システムにより補完していくことが必要と考えております。

 続いて、認知症初期集中支援チームの準備状況でございますが、このチームは、認知症が疑われる高齢者の方や家族に対し、初期段階で適切な医療や介護に結びつける専門職の集まりで、チームには認知症サポート医という資格を持った医師の参加が必要となるため、松本市医師会のご理解とご協力のもと、平成29年度に1チームの設置に向けて現在準備を進めているところでございます。

 また、認知症の専門医による相談会につきましては、こちらにつきましても松本市医師会と調整をしながら、年2回の開催予定で現在準備を進めております。

 最後に、認知症カフェの開設については、市内各地域包括支援センターエリアに1カ所ずつ12カ所の開設を目標に、各地域包括支援センターで支援を進めております。なお現在、福祉ひろばや民間施設において5カ所が自主開設しており、加えて、開設を検討している場所が確認できているもので5カ所ございます。認知症カフェは、行政主導で公の場という行政からの押しつけではなく、地域住民の皆さんや関係団体、また介護施設などが自主的に立ち上げていただくことが望ましく、行政は立ち上げの側面的な支援を行うものと考えており、引き続き地域包括支援センターを通じた支援を行ってきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 それぞれについて答弁いただきました。栃木県栃木市では、本年1月から認知症の高齢者が行方不明になり発見できないことを防止するために、希望者に安心見守りカプセルの無料配布を始めました。カプセルは、キーホルダータイプとネックレスタイプの2種類があります。カプセルの中には氏名や住所、連絡先、かかりつけ医療機関、病名などの情報を書き込んだ耐水性のシートを入れておくものです。本市において、こちらも加えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 次に、本市では認知症のガイドブック「認知症思いやりパスブック」を作成、配布しております。この中に、自己チェックする認知症チェックリストがあります。愛知県小牧市では、市ホームページに認知症簡易チェックサイトを開設、このサイトは本人向けと家族、介護者向けの2種類から構成されており、本人向けは「探し物が多い」、「今しようとしていることを忘れる」など10項目について回答すると、正常、要注意、要診断の3段階で示され、家族、介護者向けは対象となる人について、「新しいことが覚えられない」、「外出時、持ち物を何度も確かめる」などの20項目に答えると1から3のレベルで判定が出て、診断結果とともに地域包括支援センターなどの連絡先も掲載されるというものであります。本市においても、市ホームページにこの認知症簡易チェックサイトの開設を求めますが、いかがでしょうか。

 次に、さきのオレンジカフェで取り上げました志木市、ここでは、認知症徘徊者への声かけ訓練を実施しております。これも昨年、上條美智子議員が大牟田市の取り組みを紹介しておりますが、一般市民が徘徊者に声をかけて保護につなげるための訓練、徘徊者に扮したスタッフに参加者が声をかける練習に取り組むものです。認知症サポーター養成講座を受講した方々が実際に声をかける訓練にもなります。県内19市でこのような訓練をしている自治体はまだないと思います。「健康寿命延伸都市・松本」が先駆的にこのような訓練を実施し、行方不明や事故の抑止効果を上げることを目指すべきと思いますが、見解を求めます。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 お答えをいたします。

 認知症の方の行方不明対策につきましては、先ほどの答弁でも申し上げましたとおり、まずは地域での見守り体制の構築や本市が取り組み始めた思いやりあんしんカルテなどの地道な取り組みが重要と考えておりますが、ご提案の声かけ訓練につきましては、認知症の啓発とともに、地域における見守りの仕組みやネットワークの構築など地域づくりの一環であると考えており、現在、訓練を検討している地区がございますので、その取り組み状況に応じて訓練を支援してまいりたいと考えております。

 次に、認知症簡易チェックサイトの開設についてお答えをいたします。

 本市では、認知症の状態に応じて、いつどこでどのような支援を受けることができるかをまとめた認知症ケアパス「認知症思いやりパスブック」を作成し、地域包括支援センター、病院や診療所、薬局のなどの窓口に配布をしております。認知症思いやりパスブックの中には認知症チェックリストがあり、各自で危険度をチェックすることができるものとなっておりますので、ご利用いただくようさらに周知に努めてまいりたいと思います。認知症対策につきましては、議員からご案内いただいた他市の事例も参考にさせていただきますが、まずは本市独自の施策を中心に進めていきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 病気と同様に、認知症も早期発見・早期受診・治療が大事です。また、住みなれた地域の中で安心して生活ができるようにする必要があります。認知症の方が徘徊しても、家族が心配せずに済むような、市が考える地域での見守り体制構築が進むよう、1日でも早い認知症施策の推進を求め、2件目の質問を終わります。

 続いて、図書館運営についてお尋ねいたします。

 市民の方のお声と平成27年度の図書館概要、そして図書館職員の方の様子を伺い、質問いたします。

 ある市民の方から、図書館で借りた本の間に毛髪が1本挟まっていたとのことで、市立図書館の本の衛生状況について聞かれました。図書館に確認したところ、職員が1冊1冊何か挟まっていないか確認作業を行っているということでしたが、殺菌作業はしていないということでした。分館を含めた11図書館の合計で見ますと、1日当たりの平均貸し出し冊数を職員数、司書を含めて割りますと、1人当たり110冊になります。200冊を超えている図書館もあります。貸し出し、返却の受け付けと点検作業を時間内にやり終える作業だけでも大変なことで、司書が本来行う、本の楽しさを伝えていくなどのソフト面での市民サービス向上に当たる時間が、確保しにくい環境であるというふうに思います。業務の効率化を図り、本の殺菌・消毒もでき、市民の方が安心して借りられるためにも、書籍消毒機の導入を求めます。

 全国的にも導入している自治体がふえており、県内では東御市の図書館に設置されております。この消毒機は、扉をあけた内部に本を立てた状態でセットしてからスイッチを入れると、ページをめくるように風が当てられ、ほこりや髪の毛を取り除くとともに紫外線による殺菌・消毒を行う仕組みになっており、同時に4冊までセットすることができます。設置した自治体の図書館を利用する幼児を持たれる保護者からは、目に見えない細菌なども除去してくれるので安心だと喜ばれているそうです。設置自治体の多くは、借りた市民の方が機械を利用する仕組みにしております。所要時間は1回30秒、ぜひ本市の図書館への設置を求めますが、いかがでしょうか。

 次に、障害者向け図書についてお尋ねいたします。

 市の図書館には視覚障害者向けとして、627冊の点字本があるそうです。しかしこれらを一覧にしたものがないということでした。最近はデジタル録音図書デイジー、デジタル・アクセシブル・インフォメーション・システムの略ですが、こちらが蔵書に加わったことで点字本を借りる人がほとんどいないともお聞きはしております。しかし、デイジーは416タイトル、点字本しかないものが約200冊あります。点字本は作成にも手間がかかっておりますし、高額です。書庫に眠らせておくのは市として損失と考えます。本は、読んでもらえるのを今か今かと待っているわけです。視覚障害の方々にこんな本もありますよと紹介するのも司書の役割ではないでしょうか。現状の職務体制では大変であろうとも思われます。ぜひ職場環境を改善していただき、点字本一覧の作成を求めますが、見解を求めます。



○議長(犬飼信雄) 守屋教育部長。



◎教育部長(守屋千秋) 〔登壇〕

 初めての登壇ですので、よろしくお願いいたします。

 図書館に関する2点のご質問にお答えをいたします。

 初めに、書籍消毒機のご提案についてですが、利用者から返却される本につきましては、1日当たり平均で6,000冊ほどになりますが、この返却本について、物が挟まっていないかといった確認のほかに、汚損や破損はないかという点についても、職員が1冊ずつ目視により確認作業を行っております。そのため、書籍消毒機を導入してもこの汚損・破損の確認作業は必要となるため、現時点での導入は考えておりません。

 次に、点字本の一覧表についてでございますが、点字本は、障害者向け宅配事業やまびこ文庫専用の本として、この事業に登録されている方にお届けしておりますが、現在は一覧表がないため、ご希望されるジャンルをお聞きする中で、職員が本を選んでお届けしている状況です。利用者ご自身で選んでいただけるよう、議員ご提案のように点字による一覧表を作成してまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 次に、電子書籍の貸し出しを行う電子図書館を本市でも開設できないかお尋ねいたします。

 電子図書館は、24時間いつでも電子書籍の貸し出し、返却が可能で、図書館に行かなくても移動可能なモバイル端末などで読書ができます。文字の拡大や読み上げ機能がついている電子書籍もあり、高齢者などが読みやすい工夫もされております。紙の本と違い、紛失・盗難の心配がないのも利点です。まだ県内で開設している自治体はありません。本市が「学問の学都」ともアピールしているのであれば、真っ先にやるべきと思いますが、見解を求めます。

 次に、中央図書館について、現在地に移転・新築して25年が経過し、現在、雨漏りすると伺いました。雨漏りは蔵書にも影響いたします。また、ガラス張りの建物で、大地震の際に割れて飛散が懸念されます。さらに、ここは60万冊の蔵書として建設されましたが、現在約62万冊にも膨れ上がっております。棚への詰め込みは本を傷めます。本市として、これらに対してどのような対策が施されているのか、また、施す予定でいるのかお尋ねいたします。



○議長(犬飼信雄) 守屋教育部長。



◎教育部長(守屋千秋) 〔登壇〕

 図書館に関する2回目のご質問にお答えします。

 初めに、電子図書館サービスにつきましては、図書館に行かなくてもインターネット上で電子書籍を借りることができ、読書困難者や高齢者の方々にも利用しやすいサービスであると考えております。市民の読書活動の推進にもつながるものであることから、今後研究を進めてまいります。

 次に、中央図書館につきましては、建設から25年を経過し、議員ご指摘のとおり、経年による建物の老朽化や蔵書数の増加による書庫の狭隘化が進んでおりますので、ガラス面の対応も含め速やかに検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 勝野智行議員。



◆2番(勝野智行) 〔登壇〕

 3回目は要望とさせていただきます。

 本市の図書館職員数は利用者数に比べ少ない環境と思われます。少数精鋭でというお考えなのでしょうか。書籍消毒機は、職員や利用者に安心を与え、病原菌から身を守ることができます。活用方法も工夫をし、職員負担が大きな図書館にまず試験的に1台導入することを要望いたします。

 また、紛失・盗難などによる不明本が年間800冊から1,000冊に上っており、市にとって大きな損失実態があります。2回目で質問した中央図書館の課題について、対応策を検討するという中に、この不明本対策も早急に含めていただくよう要望いたします。

 最後に、菅谷市政4期目のスピード感ある総仕上げに期待をし、私の全ての質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(犬飼信雄) 以上で勝野智行議員の質問は終結いたします。勝野智行議員は自席へお戻りください。

 次に、9番 上條美智子議員の質問を行います。上條美智子議員は質問者待機席へ移動してください。

 9番 上條美智子議員。



◆9番(上條美智子) 〔登壇〕

 おはようございます。

 上條美智子でございます。発言の機会をいただきました。公明党を代表し、勝野智行議員に引き続きまして質問いたします。

 初めに、このたびの熊本地震において被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げるとともに、お亡くなりになられた皆様に心よりご冥福をお祈り申し上げます。一日も早い復興を願うものでございます。

 さて、質問に入る前に、市が備蓄を決めた段ボール製簡易ベッドについて一言申し上げます。

 市長は過日、被災者の避難生活環境の充実として、段ボール製簡易ベッドの備蓄導入に踏み切りました。新聞報道では、「市はもともと購入計画を進めていたが、熊本地震で改めて備蓄の重要性を認識した」という発言が掲載されていました。この段ボール製簡易ベッドにつきましては、平成23年9月議会一般質問におきまして、東日本大震災を受け松本市もぜひ導入してはいかがかと私がご提案をさせていただいています。この5年間、市長は多くを語りませんでしたが、段ボール製簡易ベッドの導入について熟慮されてきていたのだと認識をいたしました。このベッドが使われないことが一番であります。しかしながら避難所生活においては、特に介護を必要とされる方や高齢者にとっては、なくてはならないアイテムであります。今回のこの備蓄に関して、大きく評価をするものでございます。

 それでは、質問に入ります。件名ごと一括にて質問いたします。

 初めに、指定管理者制度について。

 松本市の指定管理者制度は、平成15年9月から施行されています。今まで、公の管理委託は自治体の出資法人や公共団体等に限定されていましたが、この制度の創設により範囲が株式会社やNPO法人など民間事業者まで広がり、市民サービスの向上と経費の縮減をより効果的に図ることのできる管理者を選定する仕組みへと変わりました。自由度が高い制度ではありますが、公の施設としての堅実な運営が必要とされます。そのため、指定管理者の選定に当たっては、応募団体が示した事業計画が住民サービスの向上や経費の削減を図れるものであるかといった基準に照らし合わせ、最もふさわしい団体が選定されること、また、選定時に評価された団体の事業計画が実際の管理運営上で実行されることが重要であり、公募による選定の公平性を確保しつつ、市民に対して質の高い安定したサービスを提供していくため、モニタリングが実施されています。

 指定管理者制度のメリットは、施設の管理に民間事業者のノウハウが活用されることから、利用者に対するサービスの向上が期待できることや、施設の管理に期間を定め、PDCAサイクルを明確にすることでサービスの改善に生かすことができること、指定管理者の選定手続が公募となったことで競争原理による管理コストの軽減が図られ、行政経費の削減も期待できます。しかしその反面、短期間で指定管理者が交代した場合、ノウハウの蓄積が妨げられるおそれがあることや、人件費の抑制やコスト削減など地域の運営経費が十分確保されていない場合は、利用者に対するサービスの低下などがデメリットとして上がっています。

 現在、松本市が行っているモニタリングは、市が指定管理者から出された事業報告書、実績報告書、利用者アンケート報告書をチェックし、必要に応じて立ち入り確認をするという方式がとられていますが、そこからは従業員の雇用体系や労働条件について、見えてこない部分があるのではないでしょうか。

 そこでお伺いしますが、現在、市が指定管理者制度を導入している施設はどれくらいありますか。それは市全体の公の施設のうち何割を占めていますでしょうか。また、指定管理者選定審議会やモニタリングにおいて、指定管理者の雇用体系や労働条件を把握していますでしょうか。今後の課題についてもお聞かせください。

 以上で、1件目の1回目の質問を終わります。



○議長(犬飼信雄) 福嶋総務部長。



◎総務部長(福嶋良晶) 〔登壇〕

 上條美智子議員の2点のご質問にお答えをいたします。

 初めに、指定管理者の状況でございますが、平成28年4月1日現在、公の施設735施設のうち219施設で制度を導入しており、これは全体の29.8%に当たります。また、小規模な公園や農村広場、児童遊園等を除いた制度導入が可能な243施設に占める割合は90.1%でございます。

 次に、指定管理者の雇用体系や労働環境等の把握についてお答えをいたします。

 指定管理者が労働基準法を初めとする法令を遵守することは、施設の適正な管理運営を担保する上でも重要なことであり、松本市においては、指定管理者が提出するモニタリング結果の中で、担当課が労働状況等を確認し、必要に応じて指導しているところでございます。また、経済・経営学の大学教授、弁護士、税理士、キャリアコンサルタントなどで構成する指定管理者選定審議会へも毎年モニタリングの結果を報告しております。とりわけ、指定管理者更新の際には委員が現地へ赴き、直接、労働環境についてもヒアリングを行っております。加えて、指定管理者選定に当たりましては、事業計画、施設管理を適正に行う人員配置計画などを重要視しており、単に提案価格だけではなく総合的に判断し、選定を行っております。

 こうした中で、指定管理施設がこれまで以上に公共施設としての役割を高めるためには、指定管理者の労働環境と利用者の皆さんの満足度の双方を向上することが必要でございまして、モニタリングの結果をどのように指定管理者の意識、意欲の向上につなげていくかが課題であると認識をしております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 上條美智子議員。



◆9番(上條美智子) 〔登壇〕

 お答えいただきました。指定管理者制度導入施設は219施設であり、市の公の施設の約3割を占めていること、制度導入が可能な243施設に占める割合は90.1%、非常に高い割合であることがわかりました。このことから、松本市が積極的に民間のノウハウを活用して、市民サービスの向上と管理コストの軽減に前向きに取り組まれているということがうかがえます。

 また、指定管理者選定に当たっては、提案価格だけでなく総合的な判断のもと選定がされているとのことでありました。指定管理者の雇用体系や労働条件の把握について、本市の指定管理者制度の基準に基づいた対応がされている旨の説明があったわけですが、ただ現状では、そこに働く従業員の労働環境や働く意欲など市民サービスに直結する部分の把握がまだまだ不十分であるように思います。

 指定管理者として選定を受けるためには、競争原理のもと、少しでも他の事業者よりコストを削減した事業計画を提出し、指名を受けたいと思うのは当然です。その結果、全国では、コスト削減に起因して、労働条件の低下、法令違反が生まれるケースも出てきてしまっているとお聞きをしています。平成22年12月に、総務省自治行政局から指定管理者制度の運用についての通知が出されました。そこには、指定管理者が労働法令を遵守することは当然であり、指定管理者の選定に当たっても、指定管理者において労働法令の遵守や雇用・労働条件への適切な配慮がなされるよう留意することとあります。

 昨年、松本市議会では、「公共業務の民間委託の現状と課題」と題し、社会保険労務士による研修会を実施いたしました。その中で、指定管理者制度の導入により、低賃金、要員不足、長時間労働、社会保険に加入しないなど、雇用や労働条件の低下から従業員の働く意欲が減退し、住民のためによい仕事をする意欲が持てなくなり、その結果、住民サービスの質の低下がもたらされるという悪循環が発生しているとの現状をお聞きしました。

 また、安全管理上の問題についても言及され、具体的な事例の紹介がありました。その中の一つ、港区シティハイツ竹芝エレベーター事故では、東京都港区のマンションにおいて、12階に到達したエレベーターから高校2年生の男子生徒がおりようとしたところ、扉が開いた状態で突然上昇したため、エレベーターかごの床部分と外枠天井部分に挟まれ、男子生徒が死亡したという事故です。事故原因は、ブレーキのディスクに多数の傷があったことや、ブレーキパッドの摩耗等によるブレーキ異常の可能性が指摘されています。また、エレベーターの昇降、ドアの開閉等、抑制を行うプログラムに問題があった可能性が指摘されていると言います。港区から指定管理者として指定された住宅公社が、エレベーター保守管理会社にエレベーターの保守点検業務を委託していたことがわかりました。せっかく厳格な基準を設け指定管理者を選定しても、これらの者が地方公共団体に無断で公の施設の管理業務を再委託先に丸投げをし、再委託業者によりずさんな管理がなされるケースがあるというものです。

 松本市においてもこのような事案が発生しないという保証はありません。そこでお伺いします。指定管理施設で働く従業員が適正な労働条件のもとで働いているかプロの目でしっかりとチェックし、労働条件の改善の指導等、適正な管理運営を担保するとともに、刑事事件につながるような大きな事故や労働問題などを未然に防いでいくことの強化を図るために、労働関連法や労務管理に詳しい社会保険労務士を市の公の施設指定管理者選定審議会や第三者モニタリングに参画させてはいかがかお伺いをいたします。

 以上、2回目の質問を終わります。



○議長(犬飼信雄) 福嶋総務部長。



◎総務部長(福嶋良晶) 〔登壇〕

 お答えをいたします。

 ご提案の社会保険労務士の関与につきましては、議員からもご紹介がありましたように、労務管理に精通した専門家が加わることにより指定管理者の意識が高まり、労働環境の適正化、労務コンプライアンスの推進が期待できますことから、他市の例も参考に、指定管理者選定審議会委員に参画いただくことを検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 上條美智子議員。



◆9番(上條美智子) 〔登壇〕

 前向きなご答弁をいただきました。市内のある会社の社長さんは、「社会保険労務士に入ってもらってよかった。労務に関する法律など適正なアドバイスが受けられ、従業員はもちろん、会社や私自身が守られている」というふうにおっしゃっていました。社会保険労務士の参画は、本市にとって指定管理者制度の選定審議会の充実が図られ、さらには、モニタリングの強化に大きく寄与するものと考えます。参画に向けて検討をされていかれるということであります。指定管理者選定審議会委員の任期等の関係もあろうかと思いますが、早期に実施がされますよう期待をいたしまして、この質問は終わりといたします。

 次に、2件目の1回目の質問に移ります。

 AEDについてでございます。AED、自動体外式除細動器、以下AEDと称します、についてお伺いをいたします。

 AEDの夜間・休日も利用できる環境づくりについては、平成24年9月議会でご提案を申し上げ、平成26年9月議会でも具体的な質問や要望をさせていただいてきた経過がございます。また今まで、多くの議員からもAEDについてそれぞれの視点から質問がされていますが、コンビニエンスストアを含む夜間・休日の利用拡充については、私が継続して質問をさせていただいているところでございます。平成26年9月議会一般質問2日目の終了の折、市長からAEDに関して、「救急救命に一番大切なことは、みずから心肺蘇生ができるように学んでおくこと。AEDや救急車が現場に到着するまでの間の初期対応がとにかく鍵である。AEDがあれば何でも救命可能であると過大評価することを危惧するものである。心肺蘇生についてその方法をきちんと身につけていただくことを改めてお願いする」との医師としてのお立場を踏まえお願いがあったことを、今でも鮮明に記憶をしているところでございます。私は、市長のお考えを十分受けとめた上で、松本市の行政においてはやはりどうしても前進させてほしいと思う気持ちから、本日、勇気を持って質問に立たせていただいております。

 平成26年9月議会一般質問で理事者から、「コンビニエンスストアへのAED設置については、他都市において導入事例があることは承知している、また、協定を締結しているローソンから設置状況について話を伺っている。松本市の配備計画では、配備基準を満たす公共施設へまず導入することとしているが、今後、地域性、人口動態等を考慮した新たな配置基準の検討も必要と考えている。その中で、コンビニエンスストアなどへの設置も含め、より有効な配備を考えてまいります」とのご答弁をいただいております。

 そこでお伺いいたします。

 1点目、松本市のAEDの公共施設への設置状況について伺います。

 2点目、その中で、24時間利用可能な設置施設は何カ所ありますでしょうか。ただし、ガラスを割らないと入れない施設、つまり、夜間鍵がないと入れない施設は除いてください。

 3点目、コンビニエンスストアなどへの設置も含め、より有効な配備として、進展が図られたのかどうかもお伺いをいたします。

 2件目の1回目の質問を終わります。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 AEDの3点のご質問にお答えをいたします。

 まず、AEDの市公共施設への設置状況につきましては、松本市では、平成16年度に、年間の利用者が1万人を超える施設や小・中学校、運動施設等に設置を進めるというAED配備基準を定め、これまで、貸し出し用5台を含め、公共施設143カ所へ150台を計画的に配備してまいりました。

 次に、24時間365日有人施設でAEDがいつでも利用できる施設は、松本市役所庁舎、松本市立病院、会田病院、城山介護老人保健施設の4カ所でございます。

 次に、有効な配備が進んでいるかというご質問ですが、本市では、厚生労働省のガイドラインを参考に、施設特性や地域特性を考慮し、心肺停止の発生頻度が高い高齢者が多く利用する福祉ひろばや野麦峠スキー場、美鈴湖もりの国など、救急隊の到達に時間がかかる施設への設置を進めているところでございます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 上條美智子議員。



◆9番(上條美智子) 〔登壇〕

 理事者からご答弁をいただきました。今お聞きする限りでは、かなり公共施設への設置は進められておりまして、市内に150台というかなり多くの台数だなということを感じております。ただその中で、24時間利用できるところが何と病院とか医療関係のみであることに驚いております。厚生労働省のガイドラインに沿って対応されているということでありまして、高齢者が多く利用されるところとか、そんなようなご答弁を今いただいたわけですが、若者もいつ心臓発作が起きるかとか、そういったことも非常に懸念されるわけでありまして、救急隊の到達に時間がかかる場所からの有効的な配備を進めていらっしゃるということで、これに関しては了としたいと思います。

 それでは、AEDの2回目の質問でございます。

 平成26年中の全国の救急自動車による救急出動数は598万2,849件、搬送された方ですね、搬送人員は539万9,618人。昨年は救急出動数605万1,168件、これは、前年比約6万6,000件の増でございます。搬送人員は546万5,879人で、前年比約6万人の増でございます。救急出動件数、搬送ともに過去最高となっています。このような中、近年の心肺停止疾病者の搬送人数は、平成20年11万3,827人、平成23年も12万7,000人余り、そしてまた平成25年も12万3,000人と、若干減少はしたものの、心肺機能停止疾病者は12万人以上で推移をしております。総務省消防庁の救急車の到着時間と病院収容時間の推移では、平成13年は救急車の現場到着時間は6.2分で、病院収容時間は28.5分でした。平成26年には、現場到着時間は8.6分、病院収容時間は39.4分となり、13年の間に救急車の現場到着時間は2.4分遅くなり、病院収容時間は10分も遅いという統計が出されています。

 AEDを用いた除細動、電気ショックでございますが、この重要性については、市民の皆様に確認の意味で改めてご紹介をしたいと思います。心臓が停止すると、4分以内に脳に障害が発生します。また、元気だった人が心疾患、特に心筋梗塞などが原因で倒れたような場合には、そのリズムは心室細動と呼ばれる種類のものが多いということも知られています。心室細動とは、心臓の筋肉が不規則にぶるぶると震え、全身に血液を送り出すポンプの役割を心臓が果たせない状態であり、そのまま放置すると死に至ります。人工呼吸や心臓マッサージを直ちに始めることは、脳に発生する障害をおくらせることができ、とても大切なことです。心室細動と呼ばれる状態を取り除き、心臓のリズムを正確な状態に戻すためには、心臓に電気ショックを加える除細動を早期に行うことが最も適切な処置であると言われています。除細動の実施は、心臓が停止してから5分以内に行うことが蘇生、引いては社会復帰させるために大変重要です。

 心室細動になってから除細動を行うまでの時間と生存率との関係を見ますと、除細動するのが1分おくれると7〜10%の割合で生存退院率が下がると言われています。先ほど申しましたが、救急車が到着するまでにかかる時間の全国平均は、8.6分であります。しかし、松本広域消防の調べでは、松本市は全国平均を上回る9.5分を要しているという現状があります。9分おくれると成功率は10%になってしまいます。成功率というのは、生存して退院する可能性を言います。時間の経過とともに生存へのチャンスを失ってしまうことになります。このことから、心肺機能停止状態の方の現場に居合わせた人が、いわゆる一般市民の私たちがAEDを使用して、電気ショックをできるだけ早く行うことが重要になります。もちろんAEDを準備しても電気ショックが必要でない場合もありますが、その判断はAEDが行います。電気ショックが必要でない場合は、そのまま心臓マッサージを継続し、救急車を待つことになります。

 先ほどご答弁いただいたとおり、松本市の多くの公共施設では夜間・休日は施錠されていて、AEDが利用できない状況にあります。多くといいますか、もうほとんど利用できない状況にあると言えます。松本市の安全・安心のまちづくりをさらに前進させるために、夜間・休日もAEDが利用できる環境を充実すべきだと考えます。私がコンビニエンスストアへの設置になぜこだわるのかと申しますと、コンビニエンスストアは24時間利用ができ、誰もがその場所を知っていること、また、地域にところどころ点在し、身近なところにある、非常に効果的かつ有効な設置場所であるからでございます。

 NHK NEWS WEBの記事でございますが、平成27年3月26日、全国に5万件を超える店舗があるコンビニエンスストアの社会貢献のあり方を検討する研究会の報告書がまとまり、心臓発作の際に電気ショックで心臓の動きを正常に戻す医療機器AEDについて、各店舗に積極的に設置を促すことになり、研究会のコンビニエンスストア最大手のセブンイレブン・ジャパンの井阪隆一社長は、コンビニエンスストアは24時間365日身近なところでオープンしているので、非常時にアクセスしやすく、積極的にお店のオーナーさんの後押しや自治体の要請に応じてAEDを店舗に設置していきたいとコメントされておりました。

 コンビニエンスストアでもみずから設置するには費用の面から積極的になれない部分があるようですが、こうした部分を行政が後押ししていく必要があると考えます。既にAEDをコンビニエンスストアに設置している自治体の運用状況をお聞きしますと、AEDの管理会社でITシステムを使って管理会社が配置場所を初め使用パッドや機器の更新時期、バッテリーの充電状況まで一括管理するため、設置先のコンビニエンスストアにかかる負担はほとんどないということ。また、AEDを管理する行政の担当職員が更新時期やバッテリーの充電状況を訪問・点検する負担もなくなると言います。近年のAEDはディスプレー式となっており、画像で使い方を案内してくれますので、難聴者や日本語がわからない外国の人でも利用ができます。

 今現在、松本市内には約120店舗のコンビニエンスストアがありますが、いきなり全ての店舗に設置とは言いません。人口動態を考慮した新たな配置基準をという市のお考えの中で、ぜひとも市民や松本に来られた皆さんにとって効果的な場所にご検討をいただきたい。今、松本市を訪れる観光客は500万人以上となっております。松本城に関しては年間約90万人が来場され、年々増加傾向にあります。市民や観光客の命を守る災害対策、これは今、防災計画の中で進められていますが、突然発生する心肺機能停止状態の人の救える命を救うための環境を充実させることも、安心・安全のまちづくりと言えるのではないでしょうか。公共施設だけでは補えない部分を24時間営業の民間施設にAEDを設置し、夜間・休日も利用できるように環境を整えることは、健康寿命延伸都市を基本施策に掲げている松本市にとってはなくてはならない取り組みだと考えます。

 そこでお伺いをいたします。市民や観光客が安心して暮らせる松本のまちづくりの一環として、AEDのコンビニエンスストアへの設置を推進し、公共施設では補えない部分である夜間・休日もAEDが利用できる環境づくりの充実を図られてはいかがかお伺いをいたします。

 以上で2件目、2回目の質問を終わります。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 コンビニエンスストアへのAED設置についてお答えをいたします。

 議員ご紹介のとおり、他市においてコンビニエンスストアへのAEDの設置事例があること、平成27年3月にはコンビニエンスストアの経済・社会的役割研究会による調査報告書において、コンビニエンスストアのセーフティステーション活動の一環として、店舗へのAED設置について、地元自治体の要請等を踏まえつつ積極的な対応が期待されるとまとめられていることも承知をしております。

 そこで、他市におけるコンビニエンスストアに設置されているAEDについていつ誰がどこで使用したか、その結果がどうだったかなどについて調査し、コンビニエンスストア設置の有効性を検証した上で、コンビニエンスストア各社との協議について検討をしてまいりたいと考えております。

 なお、平成26年市議会9月定例会の一般質問において市長が申し上げましたとおり、心肺停止の現場で重要なことは、まず心肺蘇生の実施、次に周りの人を呼び救急車を要請することで、大切なことは、みずから心肺蘇生法を学ぶことでございます。松本広域消防局では、応急手当講習を年間計画や地域の要請により実施しており、市内の消防署が行った普通救命講習の受講者は平成26年度の6,280人から平成27年度は6,847人と増加しており、市としましても引き続きさまざまな機会に受講の呼びかけをしてまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 上條美智子議員。



◆9番(上條美智子) 〔登壇〕

 お答えをいただきました。まずは協議について検討をしていくということでございます。市長もさっきからうなだれておりまして、上條美智子議員の質問はもうさんざんだなという、AEDはもう今期限りにしておくれというような、そういうような意思表示がうなだれているところにあらわれているのかなということを承知いたして、私は、心を鬼にしてきょうは質問をさせていただいたところでございます。もう市長のお気持ちも十分承知しています。これからいろいろな博物館なり箱物、箱物という言い方は本当に失礼かもしれませんが、そういった大きな庁舎のことですとか、いろいろな建物を、市長さんはこれから本当に断腸の思いでいろいろなところでやゆされながらいろいろなことも言われながら進めていくわけですから、そこへ持ってきて、私がAEDをコンビニエンスストアにも設置して、さらに維持管理をしろと、そういうお金がどこから出るのかというような、そんなような本当に困惑をしているような状況は見てとれておりますので、私も重々承知をしておりますので、これ以上しつこいことは言わないでおこうかなということを、今、市長のお顔を見ながら心に誓ったところでございます。

 そういうことで、本当にただ私がいつも思っていることは、松本城に年間90万人もの観光客の方がお見えですよね。それで、松本城の近くにはコンビニエンスストアが何店かございます。そういった中で、私も大分いい歳でございまして、万が一狭心症なり心筋梗塞といった状況があらわれることもないわけではなくて、観光客の方もそうですが、心肺停止が起きたときにまずそこの近くのコンビニエンスストアにAEDがあれば、昼間であれば松本城にもあるとは思うんですけれども、やはり松本にお越しいただいた観光客の皆さんの多くは、夜のこの松本市の市街地を楽しんでみたいという、おいしいワインを飲んでみたいという、そんな思いをしていらっしゃる観光客の方は少なくないと私は思います。そしてまた松本市としましても、落ちついた夜の町並みを観光客の皆様に十分堪能していただきたい、そんな思いもあるんだというふうに私は日々思っております。

 そういった中でやはり、さっき、人が多く集まる場所に設置、配置を進めておるという話がありましたが、まさにそのとおりで、松本市は決してそういう有効な配置の検討をしていないわけではないという意思表示も私は認識をしましたので、どうか引き続きまして、夜間・休日にAEDが利用できる環境の充実につきましては、病院だけでなく、何とか拡大を進めていっていただきたい。行政もしっかりと強く後押しをしていただきたい、そんな思いでおります。どうかまた行政とともに一緒に前進をしていきたい、そのような思いでおりますので、よろしくお願いを申し上げます。

 以上で全ての私の質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(犬飼信雄) 以上で上條美智子議員の質問は終結いたします。上條美智子議員は自席へお戻りください。

 次に、23番 犬飼明美議員の質問を行います。犬飼明美議員は質問者待機席へ移動してください。

 23番 犬飼明美議員。



◆23番(犬飼明美) 〔登壇〕

 日本共産党を代表して、質問をいたします。

 まず、菅谷市長におかれましては、4期目のスタートをともに喜び、お祝いを申し上げたいと思います。

 それでは、質問に入ります。

 まず、松くい虫対策についてでございますが、正式にはマツ材線虫病と言われる松くい虫による森林被害は、この議会でも何回も議論をされてきています。山林組合にかかわり、島内地区の学有林の間伐作業に参加する中で、松くい虫被害木の薫蒸の様子を目にしました。伊那谷にあります実家の山林はもう20年も前から松くい虫にやられて、もちろん薫蒸もしておりますけれども、手が回り切らずに木が倒れるままになっているところも見受けられます。薫蒸によってある程度広がりが食いとめられているのか、感染をしないという部分も同じ山の中にあります。そうした状況を見ながら、薫蒸が私としては少々気になる姿であることから、ほかに方法がないのか、また、原発にかわる自然エネルギーとしての木質バイオマスへの可能性にも注目する中、さまざまな可能性を多角的に探ってみることが必要かと思っております。

 そこで質問ですが、発生以来、幾つかの方策がとられてきています。長野県内では、徹底した伐倒駆除である程度抑えたと言われる長野市のような地域もありますけれども、広がりの早さゆえに打つ手が追いついていないのが現状です。本市のこれまでの対策の到達点、実績について伺います。



○議長(犬飼信雄) 塩原農林部長。



◎農林部長(塩原資史) 〔登壇〕

 松くい虫対策に関するご質問にお答えをいたします。

 松くい虫対策については、伐倒薫蒸、無人ヘリコプターによる薬剤散布、更新伐、樹幹注入を組み合わせて実施するとともに、全国に先駆けて、衛星画像を活用したリモートセンシング技術により被害調査を行っているところでございます。

 平成27年度における対策の実施状況につきまして申し上げます。

 伐倒薫蒸3,323本、薬剤散布47ヘクタール、更新伐20ヘクタール、樹幹注入226件を実施したところでございます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 犬飼明美議員。



◆23番(犬飼明美) 〔登壇〕

 それぞれさまざまな対策にご努力いただいているというふうに思います。

 次に、薫蒸にかわる新たな方策として、焼却・バイオマスエネルギーへの可能性について伺いたいと思います。これは薫蒸を否定するということではなく、ほかにも方法がないかという向きの質問です。山林組合の視察で岐阜県のバイオマスパワーという木質バイオマス発電に取り組んでいる会社を視察した際、松くい虫被害木は受け入れてもらえるのかどうかお聞きをしました。薬品処理したものは産業廃棄物として燃やせないので、伐採してそのまま運んできてほしいということでした。このことから焼却処理及び木質バイオマスエネルギーへの活用を考えたわけです。

 現在、安曇野市や塩尻市に、まだ稼働はこれからでございますが、民間で木質バイオマスエネルギー事業を計画している企業もあります。林道もないような急峻な山から切り出すことが危険と隣り合わせであることや、コストもかかる、そういう課題があります。これは伐採して運ぶという点においてです。可能性として、この焼却処理、また木質バイオマスエネルギーへの利用、このことについて市のお考えをお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 塩原農林部長。



◎農林部長(塩原資史) 〔登壇〕

 伐倒薫蒸した松に関するご質問にお答えをいたします。

 伐倒薫蒸したアカマツ材については、林道や作業道がないところが多く、搬出が難しい状況です。また、処理木であっても個人の財産であることから、所有者の同意が必要でございます。本年5月に、安曇野市において安曇野バイオマス・エネルギーセンターが稼働しましたが、受け入れる材は松本市による森林経営計画の認定が必要であり、伐倒薫蒸したものは受け入れておりません。今後、塩尻市に稼働予定の信州Fパワープロジェクトにおいても、同様でございます。

 更新伐で切り出された松くい虫被害木は、先ほど申し上げました森林経営計画に基づいて実施がされておりますので、バイオマスエネルギーとして利用が可能であることから、森林所有者の同意を得ながら、更新伐を積極的に実施してまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 犬飼明美議員。



◆23番(犬飼明美) 〔登壇〕

 今後の方向として、可能性も少しあるか見えてきたかなというふうに思います。要望でございますが、市の取り組みの現在の到達点から見て、その延長でよいのかどうなのかという検討がまた別に必要かと思います。また、薫蒸した松の木が腐敗するには酸素が必要ですが、今のように覆いを被せたままでは腐敗は進まないし、景観上も非常に私は気がかりです。将来的にはこの覆いを外すことも検討すべきと考えます。県の担当の話では、将来的にはこのビニールを外すことも取り組む必要がある。事業系のごみとして、処理方法にはまた別の問題が生じる。しかし、今は広がり続ける松くい虫をどうやって食いとめるかが主な課題であって、取り外すことまではとても今は取り組めないということでした。徹底した予防策に取り組むには予算やマンパワーが足りない現状、また、どうやってその現状とバランスをとっていくかが課題であります。木質バイオマスエネルギーへの発展も探求していく必要は大いにあると申し上げて、この質問を終わりといたします。

 次に、若者の政治参加についてであります。

 文部科学省の問題点としまして、教育的中立について質問したいと思います。

 文部科学省は、18歳選挙権の実施を控え、高校生の政治活動と政治教育について見直しを行い、新しい通知というものを出しました。それは、高校生の政治活動を望ましくないとして、全面的に禁止・抑圧を行った1969年の通知、これは廃止をいたしましたが、引き続き高校生の政治活動は場合により禁止・制限され得るとし、教員は自分の政治的意見を生徒に一切言うなという余りにも時代おくれのものです。高校生は県教育委員会の管轄かと思いますが、市教育委員会としてどのようにお考えになるかお聞きをいたします。

 また、県内では、義務教育の現場で主権者教育が行われていますが、松本市内の小・中学校では政治に関する学習、どのように行われているかお聞きをいたします。



○議長(犬飼信雄) 赤羽教育長。



◎教育長(赤羽郁夫) 〔登壇〕

 文部科学省通知に対する見解及び市内の小・中学校での政治に関する学習についてのご質問にお答えをいたします。

 初めに、文部科学省の通知につきましては、「高等学校等における政治的教養の教育と高等学校等の生徒による政治的活動等について」という通知でありまして、それにつきましての留意事項等が記載されたものであります。小・中学校を管轄する市教育委員会といたしましては、見解を述べる立場にはないと考えております。

 次に、市内の小・中学校での政治に関する学習の状況につきましては、小学校では6年生の社会科「わたしたちの生活と政治」の単元で、中学校では、3年生の社会科公民的分野「民主政治と政治参加」の単元で、政治の仕組みや役割、選挙の意義などについて学んでおります。あわせて総合的な学習の時間では、地域の人々の暮らしや文化、環境や福祉など地域の課題について考える学習を行っております。また、特別活動では、児童会、生徒会活動を通して、学校生活の充実と向上を図るため、自発的・自治的な活動をする、そのような学習が行われています。これらの学習も、政治的教養の素地を養ったり、集団や社会の一員として参画する態度を育てたりする上で大事な教育活動であり、地域や学校の特色を生かした取り組みを行っております。

 以上であります。



○議長(犬飼信雄) 犬飼明美議員。



◆23番(犬飼明美) 〔登壇〕

 この高校に対する通知についてはお答えをいただけませんでしたが、義務教育の松本市での教育的中立についてははっきりしています。平成27年12月議会で教育長は、授業において政治的中立や公平性が確保されるために配慮する点として、3点をお示しされました。3点目で、「教師の意見が生徒の判断を圧倒することがないように配慮するということです。教師の見解が生徒の判断に特定の大きな影響を与えてしまうことがないよう、助言等に留意する必要があります」と答弁されています。これは、教師が意見を言えないということではなく、圧倒しない範囲で、大きな影響を与えてしまわない範囲で教師は意見を言っていいということにほかなりません。

 しかし実際、現場で中立というこの2文字が先生方を萎縮させる心配はあります。ごく最近、義務教育のある先生にお聞きしました。教育の中立ということが取り沙汰されているけれども、実際学校現場ではどうなのですか、先生方、萎縮していませんか。返ってきた言葉は衝撃的なものでした。「萎縮するなんてもんじゃない。それ以前に、もうそのことには触れない、あえて言わない、暗黙の了解で政治の話はしない。萎縮する前に、もうそういう状況になっている。きちんとしたことは教えていないと思う」というものでした。赤羽教育長の答弁の中に、「政治的中立の確保を意識する余り、教師が意見の対立する現実の政治課題を扱うことをためらっては、かえって生徒の政治への興味、関心を失わせてしまう懸念があります」という答弁がありましたが、まさにごく最近の現場でそのことが起こっているのではないでしょうか。憲法でうたわれている思想信条の自由、このことを土台とし、教育現場では「ボイステルバッハ・コンセンサス」が守られたもとで、自由闊達に授業に取り組んでほしいと願うばかりです。

 文部科学省が出しました新通知が時代錯誤であり、本来出すべきではない通知であると申し上げるものです。若者の政治参加をうたいながら、同時に足かせをする。2つの矛盾する命題を国民に突きつけています。高校の話だけではなく、義務教育でも赤羽教育長のお考えどおりに子供たちが主権者として政治に参加していけるように、主権者教育を進めることを求めます。

 また、期日前投票についてですが、質問の予定でしたが、要望にとどめます。

 期日前投票が直近の選挙でも25%、これはふえる一方だということで、4人に1人が期日前投票という現状ならば、むしろこの投票の方法の利便性を高めることや箇所数をふやす、そういう形で充実を図ることが必要ではないかという要望にとどめたいと思います。

 次に、福祉資金についてでございます。

 冷暖房機器購入費助成制度の創設について質問をいたします。

 質問通告では冷暖房機器購入費貸付制度というふうに申し上げましたが、この貸付制度というものは社会福祉協議会を通して既にある制度でありまして、人数は少ないけれども松本市内でも利用者があるということがわかりました。貸付制度でなく助成制度、補助金を出す制度の創設について伺います。

 生活保護者含め低所得の方が冷暖房機器を購入する際に助成金があれば、購入への方向が見えてくるというふうに思います。とりわけエアコンですが、生活保護では家具什器費として位置づけておりません。熱中症については、自宅にいても熱中症で亡くなる方はふえています。エアコンの設置はどこでも広がっています。生活弱者は風通しが悪い、住環境も決してよくないところにお住まいの場合があります。エアコンは、ガスや電気のように今、命と健康を守る立場から必需品と言えます。熱中症予防のために、望む方には補助制度ができれば、利用する可能性が出てまいります。新たな制度創設を求めますが、市のお考えをお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 福祉資金のご質問にお答えをいたします。

 熱中症予防につきましては、まずは水分の補給や服装の調節など、ご自身での管理が何より重要だと考えております。そこで松本市では、夏の暑さ対策について、市ホームページや地区福祉ひろばでのふれあい健康教室で、小まめな水分補給や服装等への注意を喚起するなど、機会を捉えて自己管理の重要性を市民の皆様に周知をしております。

 しかしながら、熱中症による救急搬送が増加している近年の猛暑傾向を鑑みますと、今後、暑さによる生命や身体への影響がさらに拡大することが考えられます。したがいまして、まずは体温調整機能や体感が低下し、自己管理が難しい高齢者の方のニーズを調査し、必要性を検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 犬飼明美議員。



◆23番(犬飼明美) 〔登壇〕

 答弁をいただきました。熱中症で救急搬送される人数、これを消防局にお聞きしました。3市5村での数字でございますが、平成23年は発生数110件のうち松本市内は56件、平成24年は139件中、松本市内95件、平成25年、平成26年は少し減りましたが、平成27年はまたふえまして144件、うち松本市が86件という結果で、相当数あるというふうに思います。

 一方で、販売店のお話では、昨年エアコンの販売数のピーク時には、取りつけ工事が二、三週間待ちだったそうです。ことしはもっと長い待ち時間になるという予想を立てておられるというお話を伺いました。これは、取りつけ工事の業者が減っているというようなこともバックにはあるようです。エアコンは、最も低廉なものでも消費税や取りつけ工事代を含めて5万円台かかります。ここに補助があれば、我慢をしていたけれども買ってみようかということにつながります。かつて東京都では、熱中症での死亡を重く見て、上限4万円の補助制度を創設したことがありました。実際には、4万円の補助があっても自己負担が発生するということなど様々な理由があって、現在はこの制度がなくなってしまいましたが、足立区では省エネ家電製品購入補助があります。低炭素社会の構築に向けた環境に優しいまちづくりに寄与するという目的で行っているものです。

 本市においては、命と健康を守る立場でエアコンを生活必需品と考える立場に立つかどうかという問題だと思います。健康寿命延伸を目途に命を守る観点から、新たな助成制度の創設を強く求めます。

 次に、市営住宅についてでございます。

 単身者の入居年齢を50歳に引き下げるという問題についてですが、低所得でも安心して住める公営住宅の今日的意義は大きいと言えます。格差社会などの背景や生き方の多様化の中、60歳以上でなければ市営住宅に入れないとする線引きには合理性が薄いと考えます。市民からの要望で、単身での入居希望がふえています。年齢の引き下げに対し、市のお考えをお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 市営住宅の入居資格につきましては、平成23年度まで公営住宅法で、これ以降は条例で規定しております。入居資格のうち年齢要件の変更については、平成18年4月に政令が改正され、単身入居に係る年齢が50歳以上から60歳以上に引き上げられました。国は、年齢引き上げの理由として、企業の定年年齢を60歳未満としているところがほとんどなくなってきていること、それから、民間賃貸住宅の50歳代の入居希望者に対する入居拒否がほとんどなくなったこと、それから、50歳代の低額所得者の割合が減少傾向にあることとしております。その後、平成24年4月の条例制定に当たりましては、年齢の引き上げ、引き下げを行うと、新たな入居希望者が加わることにより現行の入居希望者がさらに入居困難となるおそれがあることから、資格緩和は行わないこととし、改正前の公営住宅法の規定と同じ入居資格といたしました。

 現在は、国が引き上げをした時点の定年年齢や民間賃貸住宅の貸付状況等の社会情勢に著しい変化がなく、また、一部で60歳未満の単身者からは入居希望をお聞きすることはございますが、60歳以上の入居希望者が多いことを考えますと、現在のところ入居資格の緩和を行う予定はございません。なお、入居資格を検討する上で必要となります社会情勢や多様化する生活スタイル、入居希望者のニーズなどの変化につきましては、今後も引き続き注視をしてまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 犬飼明美議員。



◆23番(犬飼明美) 〔登壇〕

 この年齢制限というものは、条例の改正で実現ができるものでございます。それで、県営住宅は、現在年齢制限はありません。若い方でも単身で入居することが可能です。格差社会がますます進み、どの年代でも低所得層が広がっているというふうに思います。平成27年の本市の市民の年齢別年間所得を調べていただきました。所得200万円以下の市民は、20代で64%、30代で45%、40代で44%、50代で47%、60代以降は8割、9割が所得200万円以下ということです。これは世帯では見ておりませんので、単身の場合どうなのかという分析はほかに必要かというふうに思います。低所得層は全世代に広がっている、こういう点から見ましても、60歳で線引きする必要性は薄いというふうに思います。直ちに年齢制限を撤廃するべきですが、とりあえず50歳への拡大を強く要望いたします。

 また、本人を経由せずに直接大家さんなどに家賃を入金する代理納付の場合、保証人不要にできないか伺います。現在、2名の保証人がいなければ入居できませんが、生活保護の場合はお1人ですが、代理納付ならば家賃の滞納は起こりません。保証人には家賃のことばかりでなくほかにも責任が生じますが、大きなところでは家賃です。どうしても保証人がいない方、そういう方は、私も生活相談の中で何人も出会いました。県営住宅でも保証人が立てられないとき、門前払いではなく、相談の上という取り扱いがあります。最低限度の生活を保障する上で、その出発点となる住まいを確保させること、そのために、せめて代理納付の場合の保証人不要、この制度が必要と思います。市のお考えをお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 小出建設部長。



◎建設部長(小出光男) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 市営住宅の入居におきましては、松本市営住宅条例及び同施行規則で連帯保証人をつけることを要件の一つとしております。入居時には、連帯保証人から連帯保証人確認書を提出していただいております。その保証内容につきましては、入居者が家賃を滞納した場合だけではなく、無断で退去をした場合の退去修繕、それから置き去り品の引き取りのほか、入居者が条例等に違反し、市もしくは近隣入居者等に著しく迷惑をかけた場合などにつきましても、市と協力の上で解決を図ることとしております。このことから、代理納付の場合におきましても、市の債権保全などの有効な解決策として連帯保証人は必要であると考えております。ただし、賃貸住宅に係る連帯保証人制度につきましては、官民を挙げて研究をしていくべき課題でもあると捉えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 犬飼明美議員。



◆23番(犬飼明美) 〔登壇〕

 公営住宅を希望する側からは、県営、市営でそれぞれ取り扱いや条件が違うということは、実はとても厄介です。年齢でも保証人でも、利用者の利便性から見て、市営住宅も県営住宅に準じた制度に改正することを強く要望いたします。

 次に、命と暮らしを守る震災への対応について質問します。

 4月14日に熊本地方を震央とする最大震度7の地震、そして16日にも同じく震度7の地震が発生し、甚大な被害が発生いたしました。直接死が49名、関連死含めて60名を超える死者となっています。心からご冥福をお祈りしますとともに、被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。

 最初の質問でございますが、危機管理部は4月と5月に職員を派遣し、部長みずからも参加をして現地調査を行っています。調査結果を踏まえて、浮かび上がった課題について伺います。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 現地では、各自治体の初動対応、物資の集積と配送、指定避難所の運営状況、そして車中泊の状況などについて調査を行ってまいりました。今回の調査結果を踏まえ、多くの課題を持ち帰りましたが、主なものを4つ挙げますと、1つ目として、物資集積拠点における荷受け、仕分け、配送といった一連の作業を効率的に行うため、民間運送事業者と緊密に連携した体制づくりを進める必要がありますが、こちらは既に調整が進んでおります。

 また現在、本市には、支援物資集積拠点に適した施設が見当たらないことから、施設を確保することが喫緊の課題であると考えております。

 2つ目は、指定避難所の運営についてです。熊本の調査では、行政主体という印象を受けました。本市では、地域住民を主体とした避難所運営委員会設置の取り組みをさらに進める必要があると考えております。

 3つ目は、車中泊の避難者を想定した対応についても、研究を進めてまいりたいと考えております。

 最後4つ目は、大規模災害時における広域圏連携の必要性です。

 このほかにも幾つかの課題はありますが、政府も検証を開始しており、その結果も踏まえ今後の本市の防災・減災対策に役立ててまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 犬飼明美議員。



◆23番(犬飼明美) 〔登壇〕

 現地視察、本当にお疲れさまでございました。

 日本共産党が現地に行った報告をもとに、その特徴をまとめてみました。熊本市では、避難所の問題では非人間的な避難生活をどう改善するかという課題があります。公共の避難所が破壊され、車中泊や路上避難を余儀なくされる、その結果、車中泊によるエコノミークラス症候群が多く発生しました。不安を抱えながらも壊れた自宅に戻る方など、厳しい状況がありました。全ての被災者の避難生活の質を抜本的に改善することが生かすべき教訓です。

 次に、自治体の力という点ですが、行政機関の力量が問われる中、マンパワー不足で自治体の対応がおくれ、結局、被災者の自己責任にされてしまっていました。人員削減で少なくなった職員が毎日頑張る中で疲弊し、大災害への対応力が損なわれ、災害に弱いまちになっていたという問題です。全ての被災者に支援を届け切るという政府の政治の責任を果たさなければならないときに、それができない実態があったと思います。福祉避難所では、受け入れスペースがあっても、日常的な福祉現場の人手不足で対応し切れていませんでした。

 そうした中で、甲佐町というところでは、合併しなかった町ですが、車中避難者を含めて被災者全員に朝夕2,200食を届けていました。配達は消防団が行い、避難者がどこに何人いるか、全部をつかんでいたそうです。このような政府も注目する甲佐町のような対応が求められます。生活再建は急務ですが、中でも被災者生活支援法で住宅再建に当たり支援金300万円、これでは家は建ちません。引き上げを国に求めなければなりません。川内原発との関連では、今回のように、強い地震が連続して発生する中、稼働を続けていることで避難者が不安を募らせている実態、また鉄路や道路の寸断が各所で起きて、避難計画が破綻をしてしまったという実態がありました。

 先ほどの部長の報告ともあわせながら、幾つかの質問をしていきたいというふうに思います。まず備蓄についてですが、食料は一般的には3日分というような言われ方がされていますが、現在、市は5万6,000食の用意があるとお聞きしています。また、段ボールベッドは、補正予算資料によりますと1,277台。いずれも不足をしているのではないかと思われますが、算出根拠とその後の配備計画をお聞きいたします。



○議長(犬飼信雄) 正午を過ぎておりますが、もう少しご協力をお願いいたします。

 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 最初に、本市の食料の備蓄についてですが、糸魚川−静岡構造線断層帯全体の地震の初日の想定避難者数約5万500人の1食分を備蓄目標としています。発災2日目以降は、県の備蓄のほか、協定を締結している自治体、民間の流通業者との協定等により速やかに確保する計画です。

 次に、段ボール製簡易ベッドの購入数量ですが、県の被害想定では、要援護者の避難者数は6,090人となっており、ここから福祉避難所等への収容人数を差し引いた1,277人分を今回の最低限の備蓄数といたしました。発災後は、要援護者に限らず体育館などかたい床に寝ることになる全ての避難者に配備することを目標としており、これについては、複数の段ボール製造会社と協定を締結し、対応する予定でございます。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 犬飼明美議員。



◆23番(犬飼明美) 〔登壇〕

 次に、仮設住宅についてお伺いします。

 新聞報道では、県内77市町村で松本含め17市町村が仮設の建設候補地を決めていない、完成のおくれが懸念されるとの報道がありました。用地は市町村が選定するとありますが、用地確保の難しさは実際どんなところにあるのか、また、用地選定の検討過程を教えてください。選定時期のめどについてもお聞きをいたします。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 仮設住宅の建設候補地の選定条件としましては、現行のお住まいに近い立地であること、ライフラインの整備状況、地域コミュニティーを崩さないまとまった用地を確保することなどが挙げられます。また、学校の校庭は容易に候補地とすることができるため、校庭を候補地としている自治体も数多くありますが、本市では、長期間、教育に支障を与えかねないことから、校庭は除外して選定作業を進めています。

 次に、必要面積については、糸魚川−静岡構造線断層帯北側の地震による最大被害想定に基づく全壊、半壊家屋戸数9,010戸を基礎として計算しています。したがいまして、このような選定条件を満たした上でいかに必要面積を確保していくのかという点に難しさがございます。現在、建設候補地としましては、地区運動広場、都市公園、農村公園、農村広場、児童遊園、学校の跡地などの公共用地で検討を進めています。今後選定作業を早め、年内を目途に建設候補地の選定を行ってまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 犬飼明美議員。



◆23番(犬飼明美) 〔登壇〕

 東日本大震災ではプレハブの仮設住宅が一般的で、夏は暑さや湿気、冬は寒さと結露で悩まされ、私も東日本大震災では支援に行きましたけれども、現地の方々から、仮設はいつまでもいるもんじゃない、せいぜい2年だとよく言われました。その後、復興住宅の建設がここではなかなか進まずに仮設のままという状況が続いております。共同で使うスペースなど東日本大震災のときには一部に木造のところもありまして、今回も、熊本県氷川町などでは木造で建設されています。熱がこもらない工夫が施されて涼しく感じ、永久的に住めるほどのつくりです。ここに入っている職人さんは、日当2万6,000円ということで、職人さんからも喜ばれています。木の温もりが非日常的な避難生活に潤いを与えます。

 次に、車中泊についてお伺いします。

 熊本地震では、事前に指定されていた県内の避難所のうち、約70カ所が地震で損壊するなどして使用できなくなりました。小・中学校の校舎や体育館でした。行き場を失った被災者が車中泊を強いられる事態となりました。その結果、深部静脈血栓症などで亡くなる方がありました。医療関係の方からは車中泊厳禁と言われておりますけれども、実際にはこの車中泊を選択する方もあるかと思います。先ほどの部長の答弁にもありましたが、やむを得ず車中泊をする場合の対策が必要と思われますが、市としてお考えをお聞きいたします。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 今回の地震では、ご紹介にもありましたが、そもそも避難所に入り切れない、あるいは屋内に入ることが怖いという余震への恐怖、避難所での生活をストレスに感じるといった理由から、多くの避難者が車中泊避難をしております。長期の車中泊避難は、エコノミークラス症候群発症の原因となることもあり、注意が必要です。その一方で、現地に入られた防災アドバイザーの方にお聞きしますと、自動車は鍵がかかり、セキュリティ面の安心感が得られること、プライベート空間が確保されること、そして冷暖房が使用できることなど利点もあるというふうに伺っております。本市の地域防災計画では、車中泊を前提とした避難収容は計画しておりませんが、本市においても災害が発生した場合、車中泊避難は当然想定されますので、地域防災計画の見直しに向け検討を進めてまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 犬飼明美議員。



◆23番(犬飼明美) 〔登壇〕

 お答えをいただきました。熊本市内では、171カ所の指定避難所のうち33カ所が使えなくなり、うち26カ所が学校、なぜこういうことになったのか。文部科学省は、学校施設について、避難場所としての役割を果たすとして、一般のビルやマンションに比べて1.2倍程度の耐震性を求めてきました。しかし、熊本県内は首都圏に比べて耐震化の基準が低く抑えられているという実態がありました。実際の耐震性は地域によって違うようです。熊本市の場合、学校耐震化の強度が首都圏より1割も低くなっていました。国の耐震化の指針は、地震が発生しにくい地域では建物に求める強度を割り引くことを認めています。この割引率は、国が過去の地震の強さなどをもとに決め、1980年以降はほとんど改定がありません。一方で宇土市は、独自に安全性を重視し、国指針の強度を割り引かないようにし、宇土小学校は首都圏の1.25倍の強度で設計していました。そのため、今回大きな被害はなかったということでした。この点、松本市はどうであるのか検証が必要だというふうに思います。これは質問にはしてございませんので、もしお答えいただける部分があったらお願いいたします。

 次に、教室の開放についてお伺いします。

 避難場所として学校の教室が使えないとお聞きをしています。一方で、教室が使えたら福祉避難所にしたり、赤ちゃんの声が気になる方は、そういった家族の皆さんがまとまるとか、状況に応じた避難ができるようになるとの声もあります。教室の開放についてはいかがか、市のお考えをお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 初めの、学校の耐震強度につきましては、今、手元に資料の持ち合わせがございませんので、また勉強させていただきます。ただ、私が聞くに、建物そのものよりも非構造部材というものの落下によって使えなかったというふうに伺っております。

 次に、教室の開放ですが、本市の災害発生時の想定避難者数に対する指定避難所の収容人数は、小・中学校の普通教室を除いても充足をしております。また、小・中学校は早期に再開することが必要であるため、普通教室を避難スペースとして使用することは想定しておりません。ただし、小さなお子さん連れや高齢者など専用のスペースが必要な方については、特別教室や場合によってはテントなどを活用することで対応してまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 犬飼明美議員。



◆23番(犬飼明美) 〔登壇〕

 この耐震強度に対しましては、調査をしていただきたいというふうに思います。

 教室は開放を原則はしないということですが、想定外の事態が起こったときにはそれもあり得るのではないでしょうか。また、職員による調査の課題から、物資の集積拠点を取り巻く問題も喫緊の課題として対策を急ぐべきかというふうに思います。

 次に、町会の防災会の現状と方向性についてでございます。

 災害時はご近所のコミュニティーが力を発揮すると言われています。町会防災会には温度差があり、取り組みが進む一方で準備状況に不安が残る町会もあるとお聞きをしています。防災補助金がどの程度使われているか、また、防災関連の出前講座の開催状況などが一つのバロメーターかというふうに思います。これらの状況をお聞きします。

 また、今後の方向性として、地域の防災への取り組みが市全体としても進むために市は何をするべきか、どう取り組むのかお考えをお聞きいたします。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 自主防災組織に対する支援補助金の執行状況につきましては、現在、該当する485団体のうち、これまで制度を全く活用していない組織が66団体あります。また、地区や町会等への出前講座は平成27年度は41回開催しております。

 次に、活動が低調な自主防災組織への働きかけにつきましては、そうした町会をピックアップして、補助金制度のご案内や出前講座の実施を促すなど積極的な働きかけを行ってまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 犬飼明美議員。



◆23番(犬飼明美) 〔登壇〕

 それぞれ答弁いただきました。

 今回、熊本市民病院が全く機能しなかった背景に、病院耐震化計画を市長が白紙撤回をして大型複合施設に450億円かけた、そんな問題も横たわっていたようです。また、市町村合併や人件費の削減により、役所の職員が少なくなっている、マンパワー不足になっている弊害が災害時にあらわれたと思います。

 防災に関しましては、まだまださまざまな問題があると思います。例えば救急車が入れない道路、どうするのだというような声も、市民の皆さんから来ています。5年前の東日本大震災の折には、岩手県で支援活動に5回ほど参加をいたしました。物資の配布や聞きとり調査、また瓦れきの撤去などさまざまな活動を行いましたが、仮設住宅でお茶を飲んでいきなさいと呼ばれたときに、そこの仮設住宅におられた男性、こたつに当たってテレビを見ておられました。もともとは漁師さんですが、船が流され、再びこの船を購入するめどが立っておらず、生きる元気をなくしていました。なりわいがあれば生きる元気も生まれる、復興支援はまさに人生の復興ではないかと思いました。阪神・淡路大震災、東日本大震災の最大の課題は、最後の1人までの生活再建、なりわい・仕事の再建です。この生活再建は国が責任を持って進めるべきことは当然ですが、県や市町村もしっかりと責任を果たす必要があります。今回の熊本地震の課題は、こんなに大きな地震とは思わなかった、しかも長期にわたって続くとは思っていなかった、まさに想定外だったことです。松本市でも向き合わなければなりません。災害対策はできるところから日常的に取り組んでいくことが最も大切だというふうに思います。避難所、車中泊の問題、施設の耐震の問題、そして最後の1人までの生活再建をどうするのか、しっかり課題を捉えて対応を望み、質問を終わります。



○議長(犬飼信雄) 以上で犬飼明美議員の質問は終結いたします。犬飼明美議員は自席へお戻りください。

 昼食のため、暫時休憩いたします。

 再開は午後1時40分といたします。

                              午後0時23分休憩

                              −−−−−−−−−

                              午後1時40分再開



○議長(犬飼信雄) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 市政一般に対する質問を続行いたします。

 32番 池田国昭議員の質問を行います。池田国昭議員は質問者待機席へ移動してください。

 32番 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 日本共産党の池田国昭です。

 菅谷市長におかれましては、3月の市長選挙、4選を果たされたことに心からお祝いを申し上げます。今後4年間、住民、そして市民の福祉向上のための施策の充実に大いに期待を申し上げるとともに、そのご苦労に心からの敬意を申し上げたいと思います。

 さて、地方自治体にも実に大きな影響を与える参議院議員選挙が明後日公示されます。安倍首相は、今度の選挙もアベノミクス選挙だと言いました。これで、アベノミクス選挙は3回目となります。もちろんアベノミクスの3年半の是非は大争点の一つです。しかし、争点はそれだけではありません。1回目の2013年7月の参議院議員選挙は、アベノミクス1本に絞って戦い多数の議席を得て、やったことは秘密保護法の制定、集団的自衛権行使容認の閣議決定の強行でした。2回目の2014年12月の衆議院議員総選挙は、小選挙区制度のマジックで多数の議席を得、今度は憲法違反の安保法制、戦争法、その制定を強行しました。成果はこれからとアベノミクスに期待を持たせ、選挙で多数を占めれば憲法破壊の政治を行い、今度は憲法の明文改憲を狙う、こうしたやり方に私は、3度目はないんだということをしっかりと示していきたいと思います。その上で今度の参議院議員選挙は、民意に背く安倍暴走政治、安保法制、戦争法、アベノミクスの問題、TPP問題、原発問題、そして沖縄米軍基地問題、そして憲法改定の問題、これら安倍暴走政治全体がその争点です。これらの問題全体に対して、立憲主義を取り戻す4野党と市民の共闘は画期的な前進を遂げ、今度は政治を変えることができるという確信と希望、展望が今までになく強く広がっています。日本の選挙史上初めてのことです。それだけに、自民公明とそのほかの勢力、安倍首相自身も、アベノミクスにとどまらずに数々の施策の失政をごまかすために必死になっています。きょうは、その安倍首相のごまかしのご都合主義の発言を切り口にして、そのでたらめぶりを松本市政と松本市民の実態に照らしながら明らかにできればなというふうに思います。そうした立場で以下質問をしたいと思います。

 先日、安倍首相は、松本駅前を初めとして、長野県下5カ所で概要を次のような街頭演説を行いました。

 まず1番目、「この3年間で国・地方合わせて21兆円税収がふえた。そのうち13兆円はアベノミクスの果実だ」と言いました。実は、21兆円のうち8兆円は消費税3%引き上げによる増税との指摘に、早速13兆円というふうに21兆円からすぐ訂正したのですが、この13兆円ふえたというのも、あくまで2012年との比較であって、2012年という年は、リーマンショックに加え、東日本大震災の影響で税収が異常に落ち込んだときです。リーマンショック以前の2007年度と比べてみると、逆に5兆円の減です。アベノミクスの果実とは到底言いがたい内容です。松本市はどうでしょうかとお聞きしたいと思います。税収の推移について、そして地方創生に係る交付金の金額の推移について、お聞きしたいと思います。

 次に、雇用問題です。

 安倍首相は、「この3年間に110万人雇用、就業者がふえた」というふうに言いました。実際には110万人ではなくて106万人ですけれども、問題はその中身、内訳が問題です。これも、第2次安倍内閣発足の2012年と比べると、ふえているのは非正規労働者が167万人、逆に正規雇用は36万人減っています。安倍首相の「正規雇用は26万人ふえている」というこの発言も、実は2014年との比較です。実にご都合主義の数字です。さらに、「有効求人倍率は24年ぶりの高い水準、長野県は1.39倍、これは22年ぶりです」ということも言いました。果たして、働いて十分に生活できるだけの雇用問題の解決となっているのでしょうか、ここがポイントです。これも検証のため、松本管内の有効求人倍率の推移とその実態はどうなっているかお聞きしたいと思います。同時に、求職数の推移はどうなっているかということについても、一緒にお答え願います。

 3番目、働く人の賃金です。

 「賃上げは、今世紀に入って過去最高が3年連続で続いている」、このように安倍首相は述べました。問題は、実質賃金がどうなっているかということです。厚生労働省の統計では、実質賃金は5年連続マイナス、要は伸びていないんです。さらに、平均賃金の推移でも事実長野県で見ると、平成21年がいわば最近の底、ボトムであって、それはもちろん、その前の前の年も含めまだ回復はしていません。消費税、円安の結果の物価の値上がりなど、暮らしは本当にこのアベノミクスで大変なものになっています。松本市の1人平均月間現金給与額の推移がどうなっているかということをお聞きして、考察していきたいと思います。

 4番目、観光問題について安倍首相は、「海外からの観光客を800万人から2,000万人にふやした」というふうに言いました。確かに外国人はふえていますが、問題は、国内旅行がどうなっているかということだと思うんです。松本市も確かに最近外国人観光客をよくお見受けします。実際はどうなのか。国内旅行者の入り込みはどうなのか。これは参考までにお聞きしたいと思います。

 以上が街頭演説での安倍首相の話ですが、実はこの間、安倍首相が触れなかったというか、触れられなかった点が2つあります。1つは、個人消費の減少の問題です。もう一つは、実質賃金の減少の点ですが、この実質賃金のことについては、既に解明をしてございます。個人消費の減少については、日本経済で一番の問題はGDPの6割を占めるこの個人消費が伸びていないことだ。麻生財務大臣は、逆にこういうふうに認めているんです。消費税の引き上げ、社会保障の負担増、円安誘導の物価の値上がりなどによる可処分所得が減少したままです。この個人消費、2年連続して減少をしているのは、日本の歴史の中でも初めてのことです。

 以上が安倍首相の発言にかかわることですが、きょうはそれに加えて、アベノミクスの評価にも関連するので、以下、これからさらに幾つかお聞きしたいと思います。

 1つは、3歳未満児の保育希望者の推移がこの間どのようになっているかお聞きしたいと思います。

 次に、貧困の広がりと格差の拡大との関係で、以下、3つお伺いします。

 1つは、生活保護率の推移と捕捉率についての推移も述べてください。2つ目、子供の貧困との関係で、就学援助を受けている子供さんの数、その経年の変化についてお伺いをします。3つ目、児童扶養手当を受けている親というか、世帯の方々の推移もお伺いをしたいと思います。

 最後に、国民健康保険税の現在の被保険者加入世帯の所得に占める割合がどのようになってきているか。その経年の変化についてお聞きしたいと思います。

 次に、大きなテーマ2つ目、選挙後、安倍首相が狙う憲法改悪明文改憲、その自民党改憲案についてお伺いをしたいと思います。

 安倍首相は、憲法を改正していくと今まで以上に述べ、来るべき国政選挙で、要は今度の参議院議員選挙ですね、自民党改憲草案をお示ししていきたいというふうに公言しました。以前にもこの点はお聞きしましたが、自民公明政権の首相が参議院議員選挙後に具体化するというその内容です。参議院議員選挙の大きな争点になります。この自民党改憲草案の中身を見ると、1つは、憲法9条2項を削除し、国防軍の創設を明記し、自衛隊の海外での武力行使を何の制約もなしに行えるように、海外で戦争する国づくりを完成させようという中身です。

 2つ目は、緊急事態条項の創設を明記しています。首相が緊急事態の宣言を行えば、内閣が立法権を行使し、国民の基本的人権を停止するなど、いわば事実上の戒厳令を可能にするものです。そうなれば、自治体の全面同意も可能にする中身になっています。

 以上、1つ、2つ目はこれまでも述べたことですが、加えて今回は、ある意味、憲法改悪の根本的と言ってもいい3番目の問題、憲法を憲法でなくしてしまう立憲主義の根本原理そのものを抹殺しようとするその中身です。憲法13条の個人としての尊重を人としての尊重というふうにその表現を置きかえ、個人の尊重、個人の尊厳という立憲主義の根本原理を抹殺してしまっています。また、公益及び公の秩序の名で、基本的人権の抑圧ができる仕組みにもなっています。基本的人権を侵すことのできない永久の権利として規定した憲法97条を丸ごと削除する。そして憲法によって権力を縛るという、この立憲主義を全面的に否定し、今度は逆に憲法によって国民を縛るというものへの根本的変質を狙うものです。

 先般、2月議会、菅谷市長は、集団的自衛権の行使に道を開く戦争法の制定に関して、慎重の上にも慎重という今までになくさらに一歩を進めた態度表明を行いました。戦争法は、憲法を踏みにじって数の力で独裁的に決めました。今度はさらに露骨にその憲法そのものに手をつけて、戦争をしようというのです。菅谷市長は新たな段階に入ったこの問題についてどのようにお考えになるかお聞きして、以上、1回目の質問といたします。



○議長(犬飼信雄) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 池田議員の憲法の改正に関するご質問にお答えします。

 我が国は、日本国憲法に国民主権、基本的人権の尊重、そして平和主義の3大原則を掲げ、これまで、国を愛するあまたの先人のたゆまぬ努力により、産業・経済の目覚ましい発展を遂げるとともに、憲法第9条の戦争放棄という基本理念のもと、国際社会においては、平和国家として確固たる地位を築いてきております。日本国憲法は、日本が世界に誇り得る先駆的・先進的な法規範であり、国民生活や産業・経済活動などにとって、国の礎となる本憲法の3大原則は大変重要なものと認識しております。

 このようなことから、これまでお答えしてきておりますとおり、憲法の改正につきましては、十分な国民的議論を踏まえ、これまで以上に慎重に取り組む姿勢が必要であると考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 島村財政部長。



◎財政部長(島村晃) 〔登壇〕

 市民生活の実態につきましての私からは2点のご質問にお答えします。

 まず、税収の推移でございますが、平成24年度から平成27年度までの個人市民税の調定額について、平成20年度と比較してお答えいたします。

 平成20年度の調定額、個人市民税でございますが、調定額は135億4,962万円となっております。なお、この数値は、平成22年3月31日の波田町合併の前の数字でございますことから、松本市と波田町のそれぞれの調定額を単純に合計して計算したものでございます。これに対しまして、平成24年度から平成27年度までの4年間の調定額及び平成20年度との比較では、まず平成24年度は126億8,077万円で、マイナス6.4%、平成25年度は127億6,029万円でマイナス5.8%、平成26年度は129億2,858万円で、マイナス4.6%、昨年平成27年度は135億6,027万円で、プラスに転じましてプラス0.1%になっております。

 次に、地方創生推進交付金の交付実績につきましては、平成27年度には3つの交付がございました。まず、平成26年度2月補正に計上いたしまして、平成27年度に繰り越ししました先行型基礎交付分といたしまして、1億1,912万円。次に、同じ予算計上でございますが、先行型のうち地域消費喚起・生活支援型、いわゆるプレミアム商品券の発行事業でございますが、これについては3億986万円。さらに、平成27年度12月補正で、先行型の上乗せタイプを計上いたしておりまして、これに関する交付が3,860万円となっております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 市民生活の実態について、3点のご質問にお答えをいたします。

 まず、生活保護率の推移についてお答えをいたします。生活保護率は、人口1,000人に対して何人が生活保護を受けているかで、パーミル、1,000分の1であらわしますが、平成24年度以降の推移で申し上げますと、各年度末で平成24年度が8.0、平成25年度7.7、平成26年度8.1、平成27年度8.0各パーミルとなっております。

 続きまして、捕捉率でございますけれども、捕捉率は生活保護の受給資格があると見られる低所得者のうち、実際生活保護を受けている割合がどうかということかと思うのですが、過去に国のほうで全国消費実態調査なり、国民生活基礎調査からこの数値が算出をされたということは認識をしておりますが、松本市においては捕捉率は把握しておりません。

 最後に、国民健康保険税の負担率の推移についてお答えをいたします。

 総所得金額に対する国民健康保険税の割合を負担率といたしますと、課税限度額を超える所得の多い世帯の階層を除いた平均値で、平成24年度が11.1、平成25年度11.1、平成26年度10.7、平成27年度11.2、それぞれパーセントとなっております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 伊佐治こども部長。



◎こども部長(伊佐治裕子) 〔登壇〕

 初めての登壇ですので、よろしくお願いします。

 市民生活の実態について、2点のご質問にお答えします。

 まず、3歳未満児の保育園の入園者数の推移についてです。各年度4月1日現在で申し上げます。平成24年度1,219人、平成25年度1,206人、平成26年度1,261人、平成27年度1,332人という状況です。

 次に、児童扶養手当の受給者数について、各年度末現在で申し上げます。平成24年度2,111人、平成25年度2,131人、平成26年度2,169人、平成27年度2,134人という状況です。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) 〔登壇〕

 市民生活の実態に係るご質問にお答えいたします。

 まず、有効求人倍率新規求職者の推移につきましてお答えします。

 松本公共職業安定所発表の管内有効求人倍率は、平成21年5月に0.37倍で、過去最低を記録した後増加に転じ、平成26年8月には1倍台を回復し、本年4月は1.34倍となっております。同じく松本公共職業安定所管内の新規求職者数は、平成23年4月の2,835人をピークに徐々に減少し、本年4月は1,965人となっております。雇用情勢の総合判断では、新規の求人数は増加、求職者数は減少傾向で、求人需要は高どまりのまま推移しており、改善が進んでいるとされております。

 次に、リーマンショック前後の1人平均月間現金給与額の推移についてお答えします。

 長野県発表の毎月勤労統計調査による常用労働者の1人平均月間現金給与額は、本年3月分の調査結果では26万5,015円となっております。リーマンショック前の平成20年3月の25万8,180円と比較しますと、2.6%、6,835円の増加となっております。

 次に、松本市を訪れる観光客の推移についてお答えいたします。

 松本市の主要な観光地を訪れる観光客の入り込み状況につきましては、平成24年が534万9,000人、平成25年は539万人と増加傾向にありましたが、平成26年は天候不順の影響もあり、517万9,000人と一時的に減少しましたが、平成27年には520万9,000人と再び増加をしております。なお、参考までに、松本城の外国人観光客の入り込み状況につきましては、平成24年は4万人、平成25年は6万4,000人、平成26年は7万9,000人と年々増加しており、平成27年には平成24年の2倍を超える9万2,000人の外国人観光客が松本城を訪れております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 守屋教育部長。



◎教育部長(守屋千秋) 〔登壇〕

 就学援助を受けている児童・生徒数と児童・生徒の全体に占める比率の推移について、平成24年度から平成27年度まで順を追ってお答えをします。

 平成24年度は3,043人、比率は15.6%、平成25年度は3,035人、15.7%、平成26年度は2,992人、15.6%、そして平成27年度は2,945人、15.4%となっており、横ばいの状況でございます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 おのおの答弁をいただきましたので、これからは一つ一つ答弁のあった幾つかの点に関して、確認・検討を加えながら質問も含めて発言をしていきたいと思います。

 まず、第1番目は、松本市の税収問題です。安倍首相がふえたふえたという税収問題ですが、今、答弁があったとおり、ふえたのは平成27年になってやっとプラス0.1%、金額的にはわずかというか、1,000万円をちょっと超えた程度に過ぎません。安倍首相が言うほどの税収による景気の回復と言えるだけのデータではないということは、今の答弁からも明らかだと思うんです。なお、地方創生の交付金の伸びについても、3回あって合計等の答弁がございました。この交付金についてはちょっと別の意味合いもあって質問をしたのですけれども、大事なのはこの交付金というのは多ければいいというものではありません。後ほど、地方創生の本質と第10次基本計画のところでこの点についてはコメントをしたいと思います。

 次に、国民健康保険に関係して答弁がございました。所得に占める上限の方を除いた所得に占める割合は、11%前後を変化しているということについては変わりないというふうに思います。既に所得の1割を超えてその負担になっているという、いわば異常な事態とまで言っても過言ではないと思うんです。あくまでこの話は平均の話ですから、今から紹介しますけれども、ひとり暮らしないしは二人暮らしの方で、40歳代で暮らしている方々のこの国民健康保険税の負担割合は十五、六%ぐらいにまでなっているかと思います。介護保険料も加えると、何と19.7%、2割に及ぶそういう世帯もいらっしゃるということを私は忘れてはならないと思うんです。

 ここで私はお聞きしたいんですけれども、昨年の決算特別委員会でこの具体的な数字を示して、どのようにこの負担を考えますかという質問をしたときに、この負担は仮にそういうことであれば大変な事態だと、大変だという趣旨の発言を菅谷市長が行いましたが、ぜひ2回目にこの負担は大変だという認識に変わりはないのかどうかということをお聞きしたいと思います。

 次に、3歳未満児を抱える方々の保育希望の増加はどうかということについては、もう明らかにこれはふえていると。働かなければ食べていけない、そうした若いご夫婦もいるということのあらわれでもあると思います。

 それから、もう一つ、就学援助の問題をお聞きしました。確かに就学援助については、そう単純にグラフがなっているわけではないということがわかりました。重要なのは、まずこの就学援助を受ける世帯の人々が大きく変化しているかという点なんです。そういう点から言えば、決してこの就学援助の方々は減っているわけでもなく、ずっとこの間、例えば平成17年度は10.5%、そういう時期もありましたので、それとの関係から言うと、いわばずっとこのまま変わってきていないというふうに見るのが正しいです。

 それから、児童扶養手当の受給者についても、答弁があったとおりふえているということがわかりました。明らかに子供さんを抱える若いご夫婦の負担がふえていることの反映として、この受給者数の増、就学援助者数の増というものを見て捉える必要があると同時に、改善をしていないというふうに言えます。

 それから、4番目の問題として、ここは少し重要なので解明をしたいと思います。有効求人倍率が伸びたから、改善が進んでいるというふうに、先ほど、安倍首相と同じスタンスで答弁がございました。しかし私が求めた求職者数はどうなっているかというと、逆にかなり減ってきていると。平成23年は2,835人だったものが1,965人にまで減ってきていると、ここが大事だと。有効求人倍率は確かに率として、数字としての改善らしきものが見られますが、この有効求人倍率が上昇している原因は、雇用の劣化による労働力不足という大事な点を見逃してはならないと思います。求人はふえていますが、求職者は減っている。なぜかと。まさに劣悪な労働条件、そして非正規労働者の求人しか集まっていない。この数字はふえていますが、求める仕事の側から見ると、いわば雇用の破壊の現状がそのままあらわれていて、その状態がますます分子・分母の関係で言うと、有効求人倍率を引き上げていると。ですので、ここはぜひ正確に見る必要があるだろうし、実際に正社員の有効求人倍率というのは、ことしの4月でも1を下って0.85にしかならないと。ふえている求人は建設・採掘の関係者で2.67とか、サービス関係で2.67とか、これらの求人はいずれも非正規社員、ないしは賃金が低い職業の求人です。私は、この数字が伸びている、非正規雇用がふえているということの中身にこうした重要な数字のマジックがあるんだということも指摘をしておきたいと思います。

 就学援助の子供さんのことについては、既に述べてしまいました。

 以上、答弁に関しての質問をいたしましたが、ぜひ国民健康保険税に関することについては、市長にお答えしていただければと思います。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 特に通告はなかったんですけれども、今、池田議員から国民健康保険税の件に関してのご質問がありまして、議員が今、例えばということで、40代のご家庭でお二人暮らしということで、国民健康保険税とそして介護保険料、合わせますと19.7%ということで、これは所得に占める割合にして考えれば、私個人としてはやはり大変な状況だなというふうに思っております。そういう意味で言ったら相変わらず厳しい状況であるなというふうに思っております。だからそういう意味で、今回、国民健康保険税に対しまして一般会計からの繰り入れという措置をとらせてもらったということでございます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 市長が昨年の決算特別委員会で述べていただいたことを再度確認するという意味での質問をさせてもらいました。問題なのは、非常にその負担は大変だという認識の上で、今議会に提案されている国民健康保険税の引き上げ案について述べたいと思います。

 では、今回、負担が引き上げられた場合に、まだもちろん可決しているわけではありませんが、平均13.96%の引き上げでことしの国民健康保険運営協議会に出された資料のモデル世代で見ると、モデル2、40代単身の場合、2割軽減になっても、所得に占める負担比率は15.58%になります。モデル3、60代の2人世帯の場合も、所得比が18.3%になります。モデル4に至っては、40歳前後の子供2人の4人家族の場合は、国民健康保険税だけで19.1%になります。先ほど紹介したここに介護保険料が加わればどうなるかと、数字も具体的に出してはありませんが、本当に今までで過去最高の負担になるということは、もう明らかです。これまでも負担は大変という認識でしたけれども、これがさらに引き上げられるわけです。この点については、今回はこの事実の指摘にとどめ、3日目の議案質疑、24日の委員会審査の機会に譲って、大いに議論をしていきたいというふうに思います。

 確かに、安倍首相の発言と松本市政との関係について、全てがその証明になるデータ、数表が出てはきておりませんけれども、私が指摘したことも含めて、アベノミクスの強行とそれに伴う市民生活の実態は、この間の時間の経過の中で何度も私が質問しておりますが、ますますひどくなってきているというのが実際です。

 大事な点は、市民、庶民にトリクルダウンするはずの果実がではどこへ行ってしまったのかということをちょっとだけ述べておきますと、パナマ文書とかタックスヘイブンとかいって今マスコミを騒がせていますが、要は、税金逃れが大問題になっている。しかも大きなもうけを上げている一部の人たちの問題。資本金10億円以上の大企業の内部留保は、2008年226.8兆円から2016年は300兆円を超え、そしてこの8年間に74.4兆円ふえたと、1.32倍になっていると。この一部を日本経済に還流させて実質賃金の引き上げに充て、中小下請けの企業の下支えに回せば経済がよくなるはずなのに、そうなっていないからアベノミクスはますます格差と貧困を拡大しているんです。トリクルダウンどころか、いわば上にとどまったままの状態で、結局アベノミクスは資本家企業が幾らもうけを上げても、待てど暮らせどいつまでたっても恩恵はなく、逆に容赦なくさらに国民に、そして市民からは消費税で逆に吸い上げる。社会保障の負担はふやすばかり。実質収入から税と社会保険負担を除いた可処分所得は、とうとう30年前の水準にまで逆戻りしてしまったと。

 さらに驚くことに、日々の暮らしが精いっぱいで貯蓄ができない貯蓄ゼロ世帯が何と日本の世帯の3分の1になったということまで、政府の資料による推測の結果が出ています。要は、格差と貧困がますます拡大し、より深くなっただけの3年半でした。市長とはこの間、このアベノミクスに関して何度かこの質問、議論をしてきたわけですが、改めてここでお聞きしたいと思います。

 先ほど紹介したように、まず安倍首相の発言のご都合主義に関しては、数字にかかわって松本市政との関係も含めて、幾つか明らかになりました。この実態との関係も含めて、改めて菅谷市長はこのアベノミクスをどのようにお考えになりますか。成果が上がっていると見るのか、それとも、今見てきたように、市民生活の実態からすればますます逆効果の中身が進行してきたというのがリアルな事実に対する見方ですが、それでもまだ今後も期待するという立場でいるのか、そのことについてお聞きして、質問といたします。



○議長(犬飼信雄) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 通告と異なっていろいろくるくる、ちょっと準備が、すみません。今、アベノミクスに関する2回目のご質問ということでよろしゅうございますか。

     (「はい」と池田国昭議員呼ぶ)

 月例の中小企業景気動向基本調査によりますと、本年に入りまして上向き傾向が見られるものの依然としてマイナスの状況が続いておりまして、松本市を含む地方都市におきましては、景気回復の実感が必ずしも得られていないのではないかと感じております。ただ、アベノミクスの評価につきましては、国民の間にさまざまな立場からのご意見があることから、これは国民一人一人がみずからの視点で判断していただくべきものと考えております。

 なお、昨日の夕方開催されましたネット党首討論の報道によりますと、安倍首相は「アベノミクスは道半ばである」と言っておりまして、こういうことから言いますと、引き続き国の経済動向を注意深く見守っていくことが求められているのではないかと私は考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 すみません、当初は最初にお聞きするというふうにお願いしていたのを、先に部長さん等の答弁をいただいた上で今お聞きしたということで、ちょっと順番が変わっていますが、失礼いたしました。

 市長は、みずからの視点で判断をしてほしいというふうに言われたわけで、私は、その市長みずからの視点での判断を実はお聞きしたかったと。この間、何度か質問をしておりますけれども、結論的には、安倍首相がまだ道半ばと言っているから注意深く見ていきたいということでしたが、果たしてそれでいいのかどうかということについては、きょうはこれで議論を一旦サスペンデッドにしておきたいと思います。

 次に、時間との関係があるので、このアベノミクスのもとでの松本市の第10次基本計画に関連して、提案を含めてテーマを絞って幾つかお聞きしていきたいと思います。

 地方創生とアベノミクスは表裏一体のものです。アベノミクスのもと、地方創生という交付金つきの施策の中で4期目にこぎ出す菅谷市政は、平成16年の初船出のときよりもかなりの困難を覚悟しなければならないなと私は思います。おのずとある意味、そのアベノミクスの影響の中での限界があることも承知しているところです。そんな中でも、菅谷市長のこれまでの施策が全国にも評価され、普及して行われている先進的な施策も幾つか確認することができます。

 しかし大事なことは、安倍首相が目指すこの国の進路、地方創生、例えば先ほど紹介があったプレミアム商品券だとか、特産品づくりだとか、観光ビジットだとか、あたかも地域の声、要望に応え、それが地域の活性化につながるかのような様相を見せてはいますが、実のところその本質は、合併の代替えとして道州制導入へ地域の再編をさらにまた進め、地域をさらに壊し、地方自治も壊し、そして国の形を変えてしまう、そのことに狙いがあります。これまで自民党政府が進めてきた地域壊しそのもののさらなる加速と言えるものです。

 これは、菅谷市長がこれまで市民とともに進めてきた施策との間には根本的な、そして目指す方向に明らかな違いがあると私は思うんです。人口減少を宿命とし、増田レポートの自治体消滅論で危機感をあおりながら、結局、地域破壊を進めてきた、それをさらに進めるまやかしの地方創生ではなくて、それにかわる文字どおりの地域再生計画こそがこれから菅谷丸が目指す4年間、重要だと思うんです。そういう意味で第10次基本計画は、重要な中身になると思います。

 人口問題については、国勢調査の結果がことしの10月に出るということで、今後、松本市のいわばベースとなる人口に関しては、まだはっきりしたことがわからないということが質問取りの中ではありましたけれども、でも重要なのは、人口が減ることは宿命ではない、どれだけ人口増を目指すのか。そのために合計特殊出生率を今後どうするのかなどなどの解決策がこの第10次基本計画の中にきちっと書き込まれ、その目標に向かっての対策が必要かというふうに思います。人口問題というのは、地域の持続可能性のある追求が行われ、住み続けられるには、働く場所があって、そして暮らしていける所得がある、子育て施策の充実や高齢福祉などの公共サービスがどう受けられるかどうか。こうした総合策の結果として、私は、人口問題があるというふうに思います。

 そこで、今申し上げたこととの関連で、第10次基本計画の中で注目すべき点と改善を求められる点についてお聞きしたいと思います。

 1つは、子供の貧困の現状の把握と対策と改善に向けてです。今回発表された案の36ページの2の2の3には、今までになく、この子供の貧困という言葉も含めて内容について記載がされています。第9次基本計画の中では全くなかったものです。そこで、この間もお聞きしていますが、松本市の子供貧困率の現状はどのようになってきているのか。全国的には16.3%というふうに言われていますが、松本市の現状はどうなっているのかということを改めてお聞きしたいと思います。

 また、この子供の貧困の現状をどのように把握し、今後どのように取り組むつもりなのかもお聞きしたいと思います。残念ながら、きちっと書いていないわけです。

 また、県下でも同様な取り組みが行われているように聞きますが、長野県下の他市はどのように進めようとしているのかとも関連して答弁いただければと思います。

 よろしくお願いします。



○議長(犬飼信雄) 伊佐治こども部長。



◎こども部長(伊佐治裕子) 〔登壇〕

 それでは、ただいまの子供の貧困に関するご質問にお答えしたいと思います。

 まず、数値ですが、本市では、国の大綱にうたわれました16.3%、この同じ数値の調査は行っておりません。ただし本市では、子供の貧困に関する実態把握の取り組みの一つとして、昨年12月、公立の保育園長、幼稚園長を対象とした本市独自の在園児の状況調査を実施しました。この調査は、園長が園児の日常生活全般の様子からその実態をまとめたもので、数値にはあらわせませんが、貧困などが要因と思われる心配なケースも散見され、中には児童福祉のケースワーカーにつなげたケースもございました。また、昨年度実施されました長野県のひとり親家庭実態調査には本市も協力いたしましたが、本市で回答された自由記述の分析を行った結果、さらなる生活支援を求める声や進学費用を心配する声などが多く寄せられており、これらも本市の実態の一つであると捉えております。

 今年度のこども部の重要施策の一つに子供の貧困対策を掲げており、議員もおっしゃったとおり、第10次基本計画の中にも案として書き込んでございます。

 今後は、関係部との事業連携をできることから進めるとともに、部長レベルでの庁内会議を開催しながら、本市の実態把握をもとにした具体的施策を講じてまいります。

 なお、本市が目指すべき目標については、この庁内会議において、国の子供の貧困対策に関する大綱に定められた指標や、県が長野県子どもの貧困対策推進計画で定めた達成目標などを参考に検討してまいります。

 最後に、県内の状況でございますが、県内の主な市にお聞きをした結果、先ほど議員がおっしゃられた貧困率、この調査につきましては、どの市も行っていないことがわかりました。全体的な印象としては、やはりどの自治体もこれから取り組んでいくという状況のように思いました。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 子供の貧困にかかわって第10次基本計画に記載したこととの関係で、その案の中には表記されていないが、独自の活動が行われ、独自の目標も決めて取り組むというお話がございました。本当に大事なことですし、今までになかったこととして、私はこれを、この目標を決め、その改善に取り組むにはどうするかということを、ちゃんと第10次の基本計画案の中にはしっかりと内容も充実させて取り組むことを求めたいと思います。

 次に、先ほど来話題にしている市内の労働者の正規、非正規労働者の実態把握の問題です。これも残念ながら第10次基本計画の中にはうたわれていません。要は、調査ができないということなんですけれども、そうではない。これは後ほども申し上げますが、この非正規労働の実態をちゃんとつかんで、それをどう解決するかということが非常にこれから重要になってくるわけです。安心して日々の暮らしを送ることができるという点からも、これはぜひ松本市としては、今の子供の貧困の問題と同様にしっかりと位置づけて、この計画案ではない段階では書き込んでいくことを強く求めたいと思います。

 それで、それとの関係で以下お聞きしたいのは、松本市の発注する仕事を受ける労働者が実際にはどういう賃金で働いているのか。その賃金状況の実態調査です。これも、今申し上げたこととの関連もあるのですが、実際はどのようになっているかということをまずお聞きしたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 島村財政部長。



◎財政部長(島村晃) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 松本市が発注しております工事等の請負契約に関しまして、賃金の実態調査は今までのところ実施しておりません。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 これまでも、公契約条例の制定については何度か要望して申し上げてきた経過がありますが、私は、即、公契約条例を制定する前の段階としてでもこの実態調査は行えばできるはずですのでぜひ調査し、その改善のための方策もちゃんと第10次基本計画の中で明確にすることを強く求めていきたいと思います。

 今回、3月の市長選挙で菅谷市長は、「生きがいの仕組みづくり」ということを公約に掲げられました。市民からはそれも含めて支持を得られたというふうに、私は思います。この生きがいの仕組みづくりに関しては、第10次基本計画の中に次のように書かれています。「全ての市民の皆さんが命の質や人生の質を高める生きがいを見出すことができるまち。また、生きがいを持てる手段や場を得られ、将来にわたり持ち続けられるまち。さらには、人のため、社会のために尽くすことを、生きがいとして感じられるまち。市民の皆さんにこのまちで生きていくと思っていただける、そのようなまちをつくっていくことが、生きがいの仕組みづくりです」というふうに市長は書き込まれました。

 私は、まさにそのとおりだなというふうに思います。この第10次基本計画の中にぜひ書き込んでいただきたいことは、2月議会で取り上げた給付型奨学金のことや、何よりも子供の医療費の窓口無料化の問題は必須事項だと思うんです。残念ながら書き込まれていない。日々の市民の負担の軽減策をどうするのかということも、重要な課題としてぜひ書き込んでいただきたいというように思うんです。

 一方で、この案に、基本構想、基本計画の推進に当たってという部分がありますが、137ページのその財政基盤の強化の中で、国民健康保険税の収納率を95%に引き上げる目標が掲げられています。議員協議会の中で私も発言をしましたが、これで市民の負担をふやして、実際にこの間もこの掲げた目標は達成できるどころか、市民生活の大変さの中でこの収納率を95%に引き上げるという目標を掲げる意味はどこにあるのかと。それは市民生活の実態、そして何よりもこの分野にかかわり、直接市民の皆さんと日々向き合っている職員の皆さんの思いとは、私はかけ離れた基本計画にならざるを得ないと。国民健康保険制度を守るためにそういうことであっていいのかという点から言えば、国民健康保険制度そのものを本末転倒なものにしてしまう中身です。この目標だけを強調して制定することについては、ここで改めて強く反対を表明しておきたいと思います。

 その上で大事なのは、この仕組みづくりだけではなくて、この仕組みに私は魂を入れることが重要だと思うんです。格差と貧困の拡大の中でいい仕組みができても、その制度が使われない市民が本当にふえてきている。この問題の核心はアベノミクスがもたらしている格差と貧困の拡大から市民を守る対策として、どうしても正規雇用の拡大、それから良好な子育て環境の整備ということをしっかりうたって初めて、私は、第10次の基本計画になると思います。

 こうした課題に松本市として、先ほど言われたような独自課題も含めて、真正面から取り組んでこそ初めて真の生きがいづくりに画竜点睛と言えるということを、私は申し上げたいと思います。

 最後に、日本の社会は戦後最も深刻な、権力者による憲法破壊、独裁政治に道を開く非常事態に直面をしています。この独裁政治と戦争国家への逆流を許すのか、それとも立憲主義、民主主義、平和主義を貫く新しい政治を築くのか。この2つの道の選択が問われる最初の日本の歴史の中でも最初の一大政治戦が今度の参議院議員選挙だなというふうに私は思います。政治の主人公は国民であり、市民です。選挙は民主主義の戦いです。新たに今回から18歳、19歳の人が初めてこの選挙に参加するようになりました。日本の戦後政治史の中でも初めて野党と市民が全国的規模で選挙協力を行い、力を合わせて戦うこの歴史的選挙、日本の歴史を確実に前に進めるために、私は、皆さん方とともに協働してこれまで以上に力を尽くすことを申し上げると同時に、菅谷市長におかれましては、4期目の今後の市政運営については先ほど申し上げたことをぜひ組み込んでいただいて、私たちとともに松本市政のさらなる前進を求めて、私の質問、発言の全てを終わります。

 ご清聴、ご協力ありがとうございました。



○議長(犬飼信雄) 以上で池田国昭議員の質問は終結いたします。池田国昭議員は自席へお戻りください。

 暫時休憩いたします。

 再開は午後3時15分といたします。

                              午後2時46分休憩

                              −−−−−−−−−

                              午後3時15分再開



○議長(犬飼信雄) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 市政一般に対する質問を続行いたします。

 6番 川久保文良議員の質問を行います。川久保文良議員は質問者待機席へ移動してください。

 6番 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 あすの松本を考える無所属の会の川久保文良です。芝山 稔議員とともに質問させていただきます。お聞き苦しい点もあろうかと思いますが、よろしくお願いいたします。

 それでは、大規模地震発生時の危機管理について、今回も一部私見を交えながら、一問一答方式にて質問させていただきます。

 初めに、4月に熊本で発生した地震によりお亡くなりになられた皆様のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 今回の熊本地震では、熊本県の益城町では震度7の地震が二度発生し、4月16日未明の本震と呼ばれる二度目の震度7の地震では、地震の規模を示すマグニチュードが7.3と、阪神・淡路大震災と同規模の大地震であり、過去に前例のない想定外の地震であったと言えると思います。

 先ほどの犬飼明美議員の質問にもありましたが、松本市も職員を派遣され、現地調査を行ったとのことでしたが、私も地震発生後、二度、炊き出し機動部隊みらいの皆様とともに、4月末に震度7の地震が二度襲った益城町の広安西小学校で、5月末には益城町の隣にある西原村のテント村で活動してまいりました。

 広安西小学校では、地震から9日後ということもあり、多くの皆さんが学校の体育館や教室などで寝泊まりしておりました。また、校庭の車では、小さいお子さんを連れた家族や、ペットとともに車中泊されている方も大勢おりました。

 そんな中、ある被災者の方に話しかけられ、その方の実家は新潟県の長岡で、私たちが松本からのボランティアだと知ると、「震災後、毎日お弁当やおにぎりで、温かいものを初めて食べました。本当にありがたいです。2004年の中越地震では、松本広域消防の方が小さいお子さんを助ける場面をテレビで見ました。私はこれで二度、松本の人に助けてもらいました。もし松本で何かあったら、今度は私が松本へ行き、ボランティアに参加します」と、涙を流し、握手をされました。

 このように、避難所で寝泊まりしていると、多くの被災者、または役場の職員、各地から派遣された自治体などの職員の皆さんからさまざまなお話をお聞きすることができました。

 今回、益城町でのお話をお聞きする中で、情報収集の大切さを痛感しました。特に、地震発生時における情報収集は、地域の皆さんの命にかかわる部分でもあります。また、地域によって被災状況の違いもあることから、一分一秒でも早い情報収集が必要であると考えます。

 そこで、大災害を想定した市内各地域の情報収集は現在どのようになっているのか、まずお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 お答えします。

 市内各地区の被災情報の収集につきましては、地域づくりセンターがまず町会から被災状況を収集し、地域づくり課が集約した上で指揮本部に情報伝達することを基本としています。このほか、各部局が直接収集した被害情報や、警察、広域消防局の緊急出動情報についても、一括して指揮本部で情報の集約を行います。また、特に被害の大きい地域や情報が入ってこない地域については、調査班が現地に赴き、直接情報収集を行うことになっています。

 なお、情報の収集方法は、固定電話、防災行政無線、ファクス、メールまたは携帯電話などにより行いますが、指揮本部へ殺到する情報の取捨選択や分析を行う体制をどのように整えるかが課題だというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 課題もあるということですが、私も昨年度、総務委員会に所属させていただき、1月に行われた図上防災訓練を見させていただきました。職員の皆さんはとても真剣に参加されており、本当にすばらしい訓練だと感じましたが、この情報収集のことに関しては、今回、熊本でお話をお聞きしたときに、少し不安に感じました。

 この松本でも、固定電話が使用できず、携帯電話も不通となり、半固定型と携帯型の無線機が各地域づくりセンターなどに配備されているようですが、その地域づくりセンターが倒壊した場合や、その危険性があり、無線機までたどり着かない可能性も考えられます。

 2月定例会の総務委員会で、私は、市長だけでなく、災害対策副本部長を務める副市長、指揮本部長を務める危機管理部長には衛星携帯電話の配備をしていただきたいと発言させていただき、今回の補正において予算化されたことは評価いたします。

 しかしながら、今回の益城町での現状を見聞きする中で、私は、35地区地域づくりセンターのセンター長または35地区在住の職員の方に衛星携帯電話を持っていただき、各地域の情報収集の役目を果たしていただくことが改めて必要だと感じました。

 各地域づくりセンター長などへの衛星携帯電話の配備は、松本市としてどのようなお考えであるかお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 仮に地域づくりセンターが倒壊した場合でも、四賀、安曇、奈川を除く32地区の連合町会長宅に携帯型の移動系防災無線機を配備しております。また、地域づくりセンター以外の避難所、学校、福祉施設、医療機関などに半固定型、携帯型を合わせて、合計で239台の無線機を配備しておりまして、地域づくりセンターへ行かなくとも、いずれかの無線機で連絡がとれる体制を整えております。

 一方、無線電波の届かない四賀、安曇、奈川の3地区については、支所、連合町会長、保育園、小・中学校等の公共施設や観光施設に合わせて34台の、こちらは衛星携帯電話を配備しております。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 地域づくりセンター以外にも、避難所、学校、福祉施設、医療機関、連合町会長宅に239台の無線機が配備されているとのことですが、先ほども申しましたが、無線が配備されている施設が地震により倒壊するとも限りません。

 また、1回目の質問の答弁では、地域づくりセンターが町会から被災状況を収集し、地域づくり課が集約した上で指揮本部に情報伝達することを基本としているとありました。携帯型の無線機があるといっても、今回の熊本地震の本震のときのように、夜中に地震が発生することもあります。ぜひ、衛星携帯電話の配備や、地域づくりセンター長の携帯電話を優先電話にするなど、素早い対応を検討していただきたいと思います。

 それでは、次に、情報発信についてお聞きします。

 今回の地震では、益城町役場は数年前に耐震工事を終えていたようですが、それでも倒壊の危険から役場内に入れず、防災無線による地域住民の皆さんに必要な道路情報や給水地情報などの生活関連情報が発信できない事態となっておりました。松本市でもそのような状況になる可能性も否定できないと感じました。

 松本市では、防災無線が使用できなくなった場合、どのような手段で情報発信を行うのかお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 お答えします。

 防災行政無線の操作設備は、本庁舎のほか、まつもと市民芸術館にも設置し、代替機能を確保しております。万一この2台が使用不能の場合においても、Lアラートを使って、テレビ、ラジオから直ちに緊急情報を発信いたします。

 また、生活関連情報につきましても、テレビ、ラジオはもちろん、ホームページやツイッター、避難所でのチラシ配布など、さまざまな手段で発信してまいります。

 中でも、ラジオ放送は、停電時でも受信が可能です。震災時には、市が独自で開設するラジオのFM臨時災害放送局などからきめ細やかな情報提供を行いますので、車やご家庭でラジオ放送を聞いていただくことを市民の皆さんにお勧めしています。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 現地では、携帯電話がいち早く復旧したこともあり、ツイッター、フェイスブックなどのSNSを利用した情報発信も大切な手段ではないかというお話もありました。また、高島福岡市長がフェイスブックを活用し、震災直後より現地の情報を的確に発信し、積極的に支援したことも話題となりました。

 ぜひ、災害時だけでなく、日ごろからSNSで松本市の情報を発信し、災害時にはSNSを見れば必要な情報が手に入るということになるよう、市民の皆さんに意識づける意味でも、平時からの活発な活用の検討をお願いします。

 また、益城町では、防災無線が使用できなくなったことで、FM放送による情報提供が始まったことを伝えることもできませんでした。このようなことからも、災害時に臨時の災害FMが放送されることを、市民の皆さんに今まで以上に周知していただくことを要望いたします。

 次に、災害発生時の各地域の避難方法についてお聞きします。

 1995年の阪神・淡路大震災の発生時刻は1月17日朝5時46分、新潟県中越地震は2004年10月23日夕方17時56分、東日本大震災は2011年3月11日午後14時46分、今回の熊本地震の前震は2016年4月14日夜21時26分、本震は4月16日深夜1時25分となっており、いつ何時、大地震が発生するかわかりません。

 そんな中、きのう、新村地区での防災訓練に参加させていただき、地区役員の方、参加されている多くの方は、平日仕事をされている皆さんでした。

 今回の防災訓練もそうですが、各地域で行われている防災訓練の様子をお聞きすると、一度、各地区の公民館などに集合し、安否確認後、指定避難所に向かう内容となっております。しかし、万が一、農閑期となる冬の季節の平日の昼間、大震災が発生した場合、仕事を持つ皆さんは、自宅ではなく、職場や自宅以外にいることが考えられ、自宅で被災する方の多くは高齢者である可能性が高いと考えます。

 松本市では、このような場合の高齢者、障害者の避難をどのように想定されているかお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 高齢者や障害がある災害時要援護者の方が、平日の日中でも安全、迅速に避難場所などに避難するためには、ご近所の皆さんを初め、地域の状況をよく知っている自主防災組織の方々に安否確認や避難行動を支援していただくことが不可欠です。

 平日日中はデイサービスにお出かけされている方も多いのではないかと思っておりますが、災害時等要援護者登録制度も活用し、日ごろから平日日中における安否確認、避難支援をシミュレーションしておくことが何より大切と考えております。

 また、災害発生時は、要援護者担当の市職員が地区ごとに地域づくりセンターへ出向き、安否確認や避難支援など、地区での対応を支援いたします。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 日ごろから安否確認、避難支援をシミュレーションしておくことが何より大切とのことですが、やはりこのようなケースもあり得る、可能性があることの周知や、どのようなときにどのような行動、対応が地域の皆さんの命を守ることにつながるのかなどを、行政として自主防災組織などにアドバイスしていくことも必要であると考えます。

 次に、松本市の指定避難所についてお聞きします。

 松本市でも、合併地区を含めて、多くの学校などの公共施設が指定避難所となっております。

 今回の熊本地震では、指定避難所周辺の道路は比較的広く、石積みが崩れている場所や、家が倒壊しているところでは片側通行で対応ができており、避難所で大きな問題となることが考えられるごみ収集車やバキュームカーなどの出入りもスムーズに行われておりました。

 松本市の指定避難所周辺の道路幅の現状をどのように把握されているのか。また、今後どのようにしていくのかをお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 本市の指定避難所の状況につきましては、昨年度から危機管理部において各避難所の現地調査を行っており、大型トラックなどの進入が可能かどうかなども含め、状況の把握を行っております。

 その中で、一部の指定避難所においては、進入路が狭く、物資を積んだトラックなど、大型車が頻繁に出入りするには不向きな避難所がありますので、指定の見直しも含め検討してまいります。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 速やかに状況を把握し、対応していただけたらと思います。やはり指定避難所周辺の道路が狭い場合、トラックなどが入れず、食べ物などの救援物資や仮設トイレの搬入ができない可能性もあります。ぜひ指定避難所周辺の道路整備を早急に進めていただきたいと考えます。

 あわせて、建設機械のレンタルも含め、各避難所と建設機械を扱える業者との連携協定も必要と考えますが、市のお考えをお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 道路に倒れ込んでいる瓦れきなどを撤去する道路啓開、これは啓発の「啓」に開くと書きますが、道路啓開に関する協定につきましては、松本市建設事業協同組合、松本市緑化協会と協定を結んでおり、災害時には道路等の応急復旧及び交通の確保について、建設部、農林部と連携しながら対応することとしております。

 また、レンタルにつきましても、長野県建設機械リース業協会と協定を締結しており、災害発生時に必要な資機材についてレンタルが可能です。

 いずれの協定も、市全域を対象としておりますので、避難所ごとの協定まではなくても対応が可能ではないかと考えております。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 既に各団体と協定を締結されているとのことですので、次に、支援物資運搬についてお聞きします。

 今回の地震では、全国各地から多くの支援物資が届く中、中身が外から判別のできない物資は、その判別に携わる市町村職員の負担が大きく、そのために、本当に避難所で必要とされる物資の発送に時間がかかることもあったと考えられるとお聞きしました。そのようなことから、中身の判別がつかない物資の仕分けを最後に回すなどの工夫も必要であると考えます。

 また、地震発生直後は、支援物資の基地局から指定避難所に物資が届かない事態も発生しておりました。仕分ける職員がいない、また、基地局から指定避難所に届けるトラックや人手がないことが要因であったようです。

 松本市では、基地局から指定避難所までの物資運搬をどのように考えられているかお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 支援物資集積拠点から指定避難所までの物資運搬は、現在、松本市地域防災計画では、災害時における物資の輸送に関する協定に基づきまして、民間運送事業者が主体となって行うことになっています。

 しかし、このたびの熊本地震の現地調査から、本市においても、災害時の物資運搬には圧倒的な人手不足が想定されます。したがって、物資の仕分けから配送については、民間運送事業者に加え、他の自治体職員にも応援を求め、松本市職員は各避難所や在宅避難者が必要とする品目、数量の把握や、集積所での配送指示に徹することとして、効率的な配送体制づくりを進めてまいります。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 熊本地震を教訓に、効率的な体制づくりをお願いいたします。

 そして、物資の配送について、民間に加え、他自治体職員にも応援を求めるとありましたが、ぜひお願いしたいと考えます。それは、今回の熊本地震では、高速道路を横断する道路が高速道路上に落下し、通行どめとなり、また、一般道では、マンホールや橋が隆起または逆に陥没するなどして通行を妨げる箇所が数多く、迂回しなければならないこともありました。

 いち早く対応するには、ある程度の土地勘があり、一部通行どめとなっていても現地に到着することができると考えられる県内の他市との協力が必要不可欠であると考えます。

 現在、県内他市との連携協定がどのようになっているのかお伺いいたします。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 長野県内の被災市町村に対する相互応援、連携につきましては、平成8年に全市町村で長野県市町村災害時相互応援協定を締結しております。これは、松本市を含む松本ブロックが被災した場合には長野市を含む長野ブロックが、また、長野ブロックが被災した場合には松本ブロックが支援を行うことになっております。

 また、広域的な連携につきましては、熊本地震等の災害事例を踏まえまして、より実効性を高めるため、現在、市長会、県及び関係市町村で情報収集と情報共有の手順の見直しを進めているところでございます。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 それでは、次に、避難所での被災者の皆さん、特に高齢者と障害のある皆さんへの支援についてお聞きします。

 先ほども申し上げましたが、広安西小学校には多くの被災された皆さんが避難されておりました。その中に、30代の車椅子の方で、お母さん、お姉さんと一緒に小学校で寝泊まりしていた方とお話をする機会がありました。その方のお母さんによると、昼間はご自宅となるアパートに戻り、夜、避難所に来て寝泊まりをしているとのことでした。それは、避難所では設備もなく、また、介護士などもいないため、着がえさせるのにも人の目があり、トイレなども和式の仮設であるため使用できないとの理由からでした。

 また、別の高齢者の方は、和式のトイレは膝が痛く、大変だとの声もお聞きしました。

 松本市でも、このようなケースは予想されます。震災時の介護士の手配、また、障害のある方や高齢者のトイレやシャワー、お風呂など、どのように考えられているかお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 高齢者や障害がある方の和式トイレの利用は困難であるということから、洋式便器がない避難所に車椅子の方でも利用できる組み立て式トイレの配備を行います。また、仮設トイレであっても、洋式便器の導入は可能です。

 シャワーやお風呂の支援につきましては、介護度や障害の程度によってさまざまな場合が考えられますが、まずは福祉避難所での利用を基本に考えております。

 また、介護にかかわる専門職の手配につきましては、お体の状態のスクリーニングを終えたおおむね発災4日目以降において、緊急入所や福祉避難所など収容先となる各施設から専門職を配置する予定です。また、地域における潜在専門職の活用や、市外、県外からの応援なども想定しております。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 洋式便器がない避難所に車椅子の方でも利用できる組み立て式トイレの配備を行うとのことです。

 熊本地震では、水道が利用できず、避難所のトイレは仮設トイレのみとなっておりました。地震の場合、さまざまな要因で水道が使用できない可能性が高いので、全ての避難所に配備する必要があると考えます。

 それでは、次に、避難所の運営についてお聞きします。

 今回、熊本の各避難所では、3人から5人の役場職員が2交代で24時間体制で、被災者の皆さんやボランティアへの対応、各機関との調整など、被災者の方を第一に考え、懸命に職務に当たられておりました。一方で、避難所運営に人手をとられたために、罹災証明書の発行、ボランティアセンターの開設がおくれたのではないかというお話もありました。

 松本市では、現在、160の施設が指定避難所となっています。大震災時、その全ての指定避難所が開設されるとは思いませんが、開設された避難所には、ある程度、初期の段階で市の職員が運営に携わらなければならないと考えます。

 そこで、各避難所の運営はどのようにされるのかお聞きいたします。



○議長(犬飼信雄) 嵯峨危機管理部長。



◎危機管理部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕

 初めに、松本市では、160の避難所全てに避難所担当職員を指定しておりまして、災害が発生すれば、直ちに職員が各避難所へ参集するという体制を整えております。これに加え、避難所運営委員会という、日ごろから地域住民の皆さんと市の職員と共同で避難所の運営を考える委員会ですが、現在、21カ所の指定避難所で委員会を設置し、災害の事前の準備として、役割分担や運営に関するマニュアル、避難所内のレイアウトなどについて継続的に協議を行っております。

 住民主体による避難所の運営を目的としたこの委員会は、避難所の早期開設や円滑に運営を行っていくための重要な取り組みであることから、引き続き、160カ所の全避難所に設置できるよう、地域への働きかけを進めてまいります。

 これまで幾つか申し上げてまいりましたが、防災や災害時の取り組みは、行政だけでなく、市民の皆様がみずからのこととして考え、自分の命は自分で守るという意識を持っていただくことを基本に、啓発活動にも力を入れてまいります。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 現在、21カ所で住民主体による避難所の運営を目的とした避難所運営委員会が設置されているとのことですが、この松本もいつ地震が起きてもおかしくなく、震災発生後の避難所運営は今回の熊本地震からも重要であると考えます。160全ての避難所に早期に設置できるよう、今後も働きかけていただければと思います。

 また、今回の熊本に派遣された市職員の皆さんの調査時間帯など詳細はわかりませんが、やはり夜の避難所、特に深夜の避難所の様子は、被災者に寄り添うという意味でも大切なのではないかと感じました。

 東日本大震災の避難所では、家族を失った方が深夜、避難所の外で交代で泣いていたというお話をお聞きしています。今回の熊本では、家屋の倒壊により、将来の不安から眠れず、外で過ごす人も多く見られました。やはりハード的な調査ももちろん危機管理の面では大切なことですが、それと同じように、被災者の皆さんに寄り添う心のケアなど、ソフト面もしっかりと調査し、対応しなければならないと考えます。

 そして、先ほどの犬飼明美議員の質問でもありましたが、今月7日の信濃毎日新聞に「応急仮設住宅 県内17市町村 候補地未定」という記事が掲載されました。残念ながら、松本市も17市町村の一つとなっておりました。

 仮設住宅候補地の早期選定とともに、今回の熊本地震でも導入された民間のアパートを借り上げるみなし仮設住宅も一つの手だてだと考えます。そのためにも、2月定例会で質問させていただいた既存借り上げ型公営住宅制度を早急に導入していただきたいと考えます。

 今回の熊本地震は、前震、本震という過去に前例のない二度の震度7が襲う想定外の地震であったかもしれません。しかし、一度このような災害が起きてしまった以上、これからは想定外では許されず、全てが想定内となるよう、さまざまな状況を予測し、対応しなければならないと考えます。

 この松本市でも、震度7の大地震が二度発生し、その次の日に大雪が降るという可能性もゼロではありません。危機管理は地域の皆さんの命に直結します。今回の熊本地震、あるいは過去発生した地震を教訓に、施策の充実、市民の皆さんへの防災、減災に加え、自分の命は自分で守るという大前提に基づき、災害時の対応を含めた啓発活動の強化を図っていただくことを強く要望いたしまして、私の全ての質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。



○議長(犬飼信雄) 以上で川久保文良議員の質問は終結いたします。川久保文良議員は自席へお戻りください。

 次に、22番 芝山 稔議員の質問を行います。芝山 稔議員は質問者待機席へ移動してください。

 22番 芝山 稔議員。



◆22番(芝山稔) 〔登壇〕

 発言の機会をいただきました。

 あすの松本を考える無所属の会、少々長い名前で、分不相応だというふうに思う方もいるかもしれませんが、名前を目指してしっかりと活動を展開してまいりたい、このように考えております。

 初めに、市長、4期目のご当選、まことにおめでとうございました。祝意を申し上げたいと存じます。

 それでは、早速、質問のほうに入らせていただきたいと思います。

 まず、山の日についてでございます。

 8月11日の山の日は、国民の祝日に関する法律に規定されます16番目の国民の祝日として誕生いたしました。その第1回記念全国大会がいよいよ開催をされます。

 長野県は、県土の8割を森林が占める全国有数の森林県であると同時に、「日本の屋根」と称される南・北・中央アルプスを有し、全国に23座ある3,000メートル峰のうち15座を有する日本一の山岳県であること。このうち、松本市には、槍ケ岳や穂高連峰、乗鞍岳など9座、3,000メートル峰があり、あわせて稜線に開けた台上を持つ美ケ原に代表される深田久弥の日本百名山が6座あるなど、まさに日本の「岳都」であります。

 とりわけ上高地は、我が国の近代登山の発祥の地と言われ、英国の登山家であるウォルター・ウェストンによって全国屈指の山岳景勝地として世界への扉が開かれ、また、中部山岳国立公園、国の特別名勝、特別天然記念物にも指定されており、年間約130万人の観光客が国内外から訪れております。

 このように、我が国の山の中心ともいえる場所で、世界で初めて山を対象とした祝日の制定を祝う行事を開催することにより、山の魅力や価値と合わせて、山とともに生きていくことの大切さを山岳県信州・岳都・松本から世界に向け発信する機会としたい、このように大会開催意義をうたい上げているわけでございますが、そこで、8月10日と11日のスケジュールを見ますと、10日が国際会議、レセプション、11日が記念式典、祝祭式典が市街地及び上高地で開催されることになっております。

 そこで、まず、これらイベントの具体的な内容についてはどのようになっているのかお尋ねをいたします。

 次に、松本市の国際化についてお尋ねをいたします。

 ユニバーサルデザインの普及について、私は平成15年当時から一貫して普及啓発を図るべきと訴え続けてまいりましたが、松本市もそうした考えをしっかり受けとめていただき、平成20年にはユニバーサルデザイン推進基本指針を策定し、このたび、本年6月3日には、本市のユニバーサルデザイン施策を検証するための松本市ユニバーサルデザイン推進会議が発足をいたしました。

 私は、こうした施策推進には条例を制定していくことが望ましいのではないかと考えてまいりましたが、有識者やユニバーサルデザインの普及に取り組む方たち10名で構成された本会議が設置されたことによりまして、一層のユニバーサルデザインの普及が図られることが期待できるところとなりましたので、しばらくは今後の推移を見守りたいと思います。

 松本市ユニバーサルデザイン推進会議は、発足後間もないことから、現状においては共通認識を得るという段階とは思いますが、今後の発展に大いに期待をし、そして、本会発足を大変喜ばしく思う次第でございます。関係各位に敬意と感謝を申し上げたいと存じます。

 さて、本市は、ユニバーサルデザインの一環として、現在、商店等グレードアップ事業を展開しております。これは、個店の入り口を広くしたり、トイレの洋式化を行うなど、外国人だけではなく、高齢者や障害者、健常者にとってみても大変ありがたい改修ですし、ユニバーサルデザインの普及がお客様を呼び込む効果があることを証明していただいていると言えます。

 商店等グレードアップ事業は、2020年の東京オリンピックを想定して、増加するであろうインバウンドへの対応、また、中心商店街活性化という側面はあろうかと思いますが、本市では、その前に、来年10月、松本マラソンが開催をされます。マラソンにおいては、当然障害者の方も多数お見えになり、受け入れへの対応を加速していかなければなりません。ここでそうした取り組みを加速することは、松本へ来ていただく方々へのおもてなしの心をあらわすこととあわせて、地域や観光面における活性化が図れることになります。こうした背景を意識しての今後のユニバーサルデザインの一層の普及をお願いしたいと考えております。

 一方、私たちが外国を旅して困ることは、やはり言語の壁であり、そうした際に日本語での表記があって助かったという経験は多くの人の共通認識ではないかと考えます。

 現在、松本市へは年間約10万人の外国人の方が宿泊をしており、一方で、日帰りの方は把握はできませんが、松本城には昨年度、約9万4,000人の外国人の方が訪れていただいております。

 しかしながら、貴重な文化財である国宝松本城を初め、美しい自然やおいしい食材を持つ松本市として、果たして遠い国から訪れていただいた大切なお客様の心にしっかりと刻むおもてなしができているかどうか。

 「観光のロジスティクス」という言葉があるそうです。これは、その地を訪れた観光客に楽しく、困ることなく一日を過ごしてもらうことを意味するということで、そのために重要なのが言葉のユニバーサルデザインです。

 例えば、現在、日本の文化としての印鑑が、判こですね、欧米系の旅行者に人気だそうです。その印鑑について観光のアイテムとして扱うお店もありまして、その店舗では、印鑑をつくとはどういうことなのかといった基本的な意味を理解してもらう一方で、外国人の名前をよい意味の漢字に変換し、印鑑をつくるサービスを行っているそうです。例えば、トムという名前では、叶う夢としてトムと読ませたり、ダイアナは月の女神などとして喜んでいただいているそうです。

 印鑑は東京あたりでは5,000円くらいで売れるとのことでございまして、また、最近人気の松本山賊焼きも、その由来や写真つきでの説明の外国語表記があれば、もっと売れると思うのです。すなわち、「ユニバーサルデザインはもうかる」。これは同志社大学大学院の関根教授がおっしゃった言葉でありますけれども、相手の立場に立って考え、行動を起こせば、必ず相手に満足を与えることができ、その満足は次の相手へと連鎖をしていきます。まさによい思い出はSNSで広がり、リピーターと新たなインバウンドを生むのです。今後、一層の増加が見込まれる外国人旅行者に対する外国語表記は、おもてなしの観点から早急に取り組むべき大きな課題と考えます。

 こうした多言語化、ユニバーサルデザインをさらに推進していく必要があると考えますが、市のご見解を伺います。

 次に、地域での子育てについてお尋ねをします。

 松本市子どもの権利に関する条例によれば、「市民は、地域が子どもの育つ大切な場であることを認識し、子どもの健やかな成長を支援するよう努め、子どもの権利の保障」に努めることとしています。また、「市、保護者、育ち学ぶ施設関係者、市民、事業者は、子どもにとって最も良いことは何かを第一に考え、お互いに連携し、協働して子どもの育ちを支援」することも求めております。これは、とりもなおさず、地域の子供は地域で育てることに通じ、私たちはこれを実践していくことについては論をまたないところでありましょう。

 大阪大学の志水宏吉教授は、地域の豊かな人間関係が学力に大きな影響を与えているとしています。つまり、地域と人のつながりが、家族、仲間と同様に、学力を低下させないように守るセーフティネットになっているという理論です。

 また、異年齢との交流が人間関係の形成に大きな役割を果たし、例えば児童館などにおいて、異年齢の仲間、職員、住民ボランティアが三位一体となって運営されている場合がありますが、そうした子供たちは、学校を離れて精神的葛藤を発散させることができ、ありのままの自分を体現させていくことができるようです。

 一方、オーストリアの心理学者アドラーは、教育論として、子供たちが人生の課題に直面した際、その課題を解決していこうとする意識を持つためには、子供のよさに着目して後押しし、勇気が膨らんで、自信を持って取り組めるようにする配慮こそが重要と説いています。

 つまり、子供とのかかわり方については、勇気づけを提唱しており、子供が課題に取り組まないのは、自分に価値がないと思っているからであり、子供が自分に価値があると思える援助をすること。自分が役立たずではなく、確かに誰かの役に立っているという貢献感を持てるようにすることと言っているわけであります。

 そして、勇気づけられた子供は、失敗を恐れず、自分の判断で動けるようになるのであって、子供が自分で人生の課題を解決する能力があるという自信を持てるように、周囲の人たちが援助することが必要と言っているわけであります。

 これらから、いわゆる上から目線ではない、まさに地域で子供をよく見て育てることの重要性がわかるとともに、児童館などは地域に根差してこそ、効果的な活動になることがわかります。

 そうした中、私が知り得る児童館では、まさに異年齢の仲間、職員や、おやつをつくってくれる住民ボランティアらが三位一体となっての運営がなされており、皆が同じ目線に立って子供に接することで、子供はストレスを発散し、窮屈ではなく、伸び伸びとした時間を過ごしています。そして、そこにお勤めの皆さんは、こうした先ほど言いました理論に裏打ちされた実践者の方々でありまして、まさに学社一体であります。

 そこで、こうした子供に対する取り組みは非常に重要と考えますが、市における放課後の子供たちを支援する活動の実態についてお尋ねをいたします。

 以上で1回目の質問とさせていただきます。



○議長(犬飼信雄) 加藤山の日記念大会推進室長。



◎山の日記念大会推進室長(加藤銀次郎) 〔登壇〕

 初めての登壇ですので、よろしくお願いいたします。

 山の日の具体的な事業内容についてお答えいたします。

 今大会の主要事業でございます8月11日の記念式典につきましては、山の日の制定趣旨にございます山に親しむ機会を得る、このことを具現化するため、上高地の雄大な自然の中で、制定にご功労のあった方や山に関係の深い各国大使館の方など、総勢500名の方々をお招きして開催する計画でございます。

 具体的には、各界の著名人の方々からのメッセージや、「山の日宣言」、これは仮称でございますが、これを行うほか、世界的に活躍される音楽家の皆様による記念演奏などを通じまして、国内外に向けて岳都松本の魅力などを存分に発信をいたします。

 なお、記念式典にご参加いただく方のうち、特別招待者の皆様には、前日に歓迎レセプションを開催し、信州松本ならではの山の幸などによるお出迎えを予定しております。

 また、11日午後に、まつもと市民芸術館におきまして祝祭式典を開催し、国民の祝日であることを踏まえまして、一般公募を含む約1,000名の皆様に山の日制定をともに祝っていただき、世界で活躍する舞踏家による祝賀演目や、山の恩恵への感謝をあらわす合唱などを計画いたしております。

 このほか、8月10日、11日の大会期間を通じまして、松本城公園などの市街地や上高地内では大会スタートイベントや体験コーナー、展示、音楽演奏などの記念行事を開催し、地域全体での盛り上げを行うとともに、8月10日には、あがたの森講堂におきまして山に関する国際的な会議を開催し、海外における先進的な取り組みなどの情報に直接触れる機会を創出いたします。

 さらに、県内外の市町村などが独自に開催するイベントなどを今大会の関連行事に位置づけまして、現在、329件の行事などを承認し、山の日制定を国全体で祝う気運の醸成にも努めております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) 〔登壇〕

 お答えします。

 外国人観光客へのインバウンド施策を進める上で大切なことは、おもてなしを磨くこと、安心して旅行を楽しめる環境づくり、マーケティング、そして、魅力的な観光ルートの創設であると考えます。

 中でも、議員ご指摘のとおり、おもてなしを磨くことは、外国人観光客がこの松本を好きになって、再び訪れていただくための重要な要素の一つであります。松本市では、おもてなしの観点から、観光パンフレットや観光ホームページの7カ国での作成、英語併記の案内サインの設置など、外国人観光客の利便性の向上を目的とした多言語化を進めております。また、商店等グレードアップ事業により個店のトイレ改修などを実施し、観光客の受け入れ環境整備を図っているところであります。

 今後も、松本商店街連盟や松本ホテル旅館協同組合などと情報共有を図りながら、より多くの個店等が多言語化やユニバーサルデザインなどの国際化に対応できるよう、引き続き積極的に取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 伊佐治こども部長。



◎こども部長(伊佐治裕子) 〔登壇〕

 放課後の子供たちを支援するため、地域に根差して行われている活動の実態についてお答えいたします。

 現在、市の児童館・児童センターは、指定管理者が管理運営を行っておりますが、その運営に当たっては、地域に根差した施設として地域住民や関係団体との連携を図ることや、地域の活動団体等の積極的な活用により地域密着型の運営を図ることなどの要件を求めております。このことから、多くの施設では、季節ごとの伝統行事など、地域の特色あふれるさまざまな活動が地域の皆さんとともに行われています。

 また、児童館・児童センター以外でも、学校の余裕教室や町内公民館などを活用し、子供たちの多様な体験、活動を行う放課後子ども教室が、地域の皆さんによって市内6カ所で運営されているほか、学校などを拠点として、放課後や長期休みに子供たちの学習支援を行う放課後学習会なども行われています。

 これらは、まさに地域の皆さんが担い手となって、子供たちのためにと主体的に実施されている地域に根差した活動であり、いずれも子供たちにとっては多様な体験ができ、議員のお話にもありましたとおり、子供の自己肯定感や自主性を高める大変重要な事業だと考えております。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 芝山 稔議員。



◆22番(芝山稔) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきましたので、2回目の質問をさせていただきます。

 山の日について具体的に伺いました。この事業の進め方につきまして、いま少しお尋ねしたいと思うんですが、第1回「山の日」記念全国大会は、私たちが世界に誇るべき「信州の山」の魅力や価値を最大限活かし、上高地を中心にお越しいただく皆様と国内外の多くの方々に山の日制定の趣旨を広く浸透を図るとともに、山と人との関わりを通じ、山の歴史・文化や今起きている様々な課題、そして山の未来のあり方について、記念式典及び記念行事において提言していくと、こういうふうになっております。

 また、式典では、先般も若干説明があったのですけれども、質素で厳粛かつ品格のあるものにするというふうにしております。派手さばかりが目立ち、後で何も残らない大会ではなくて、いわゆる質実剛健な大会としていただきたいと考えますし、大いに期待をして、私たちも成功へ向け積極的に協力してまいりたいと考えております。

 ちなみに、きょうは山の日記念のバッジをつけて登壇させていただいておりますので、皆様方もまた手に入れていただいて、しっかりとPRをしていただきたいと思っています。

 そうした中、少々気になる取り組みが紹介されておりましたので、確認をさせていただきたいと思います。

 今回のイベントにおきまして、県内外からお越しいただく式典招待者に対し、長野県産材を使用した木製品、いわゆるお土産ですね、これを7月6日までに500個用意することが公募されたわけであります。しかし、その公表が5月25日、応募締め切りが6月8日、納期が7月6日というスケジュールになっておりまして、これは普通に考えて余りにもタイトという感を拭えないわけであります。このようなスケジュールとなった経過と今後の見通しについてお尋ねをいたします。

 一方、記念すべき大会が松本市で行われることで、本市の知名度、品格が格段に上がることは間違いないところと考えますが、本市としても多くの予算を使う大会であることを踏まえますと、本市にとって後々までいい影響、効果というものが期待できるものとなっていただきたい、このように願うところであります。

 例えば、先月、伊勢志摩を舞台に開催されたG7サミットにおいては、全国で約1,000億円、三重県だけでも約500億円の経済効果が上がったと言われています。特に、各国首脳をもてなすに当たり、食事に添えられた食前酒の日本酒などは、外務省の公表で一気に人気となり、一日で1年分が売れたと巷間伝わっているところであります。また、長野県産ワインが3種類も使用されたということで、県内生産地では大いに盛り上がっているという話も伝わっております。

 本市としても、第1回「山の日」記念全国大会で、国内外の賓客に来ていただくことを考えれば、例えば山と日本酒は切り離せないものですし、ワインづくりに最適な環境の山辺ワインもあります。先ほども山の日記念大会推進室長から答弁がございましたが、食事の中で長野県の山の幸をといったこともございましたが、ジビエや山の幸を生かした料理など、レセプションを初めとして、何回かある食事に県産の食材を使い、PRしていくことで経済効果を上げるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、山の日を通じて本市が大きく取り上げられるわけですので、全国に発信をし続け、一層の経済効果を上げていく必要があると考えますが、あわせてお尋ねをいたします。

 次に、松本市の国際化について、2回目の質問をさせていただきます。

 さきに市議会では、国際化への対応の必要性を強く意識いたしまして、イスラム圏滞在経験が豊富な谷口 功先生にお越しをいただきまして、イスラム教とハラールについて研修会を実施いたしました。

 ハラールは、許されたということで、神がよいとしているもののみを食する。それ以外の行為をすることは、すなわち背信行為であり、したがって、神に身を委ねるイスラム教徒にとって、ハラールではないものを口にすることは罪を犯すことになるということ。

 また、イスラム教徒のハラール食へのこだわりは、豚肉をよけたからといって、ハラールになるわけでもなく、スープやブイヨンにそれらが使用されていたら、食することはできません。豚カツを揚げた同じ油で揚げられた野菜や魚も食することはできません。

 フランス料理で使われるワインや日本食、中華で使われる料理酒は、たとえ使用する食材がハラールであっても、アルコールを入れることでハラールではなくなるなど、そのようなことをご教示いただきました。

 我々にとっては難解ではありましたが、しかし、確実に増加を続ける外国人旅行者の方々をお迎えする立場からは、乗り越えなければならない壁と言うこともできます。

 一方、ハラールとは関係ありませんが、たまたまことしの1月、九州の太宰府天満宮を旅する機会がございまして、多くの外国人でごった返す状況を見聞することができました。

 訪日の外国人は、ほとんどが中国人の方々と思われました。「爆買い」という言葉がはやっているころでありまして、1時間程度、私は滞在をいたしましたが、そのときに、ちょうどバスのプレートがありまして、5,000人ほどが滞在をしていたと思います。

 お土産は梅ヶ枝餅が定番でございますが、ここで驚いたのは、その梅ヶ枝餅を売っている方が、普通にお店があるのですけれども、その方々が多言語で売っておられました。こうしたことは売る側にとっては当たり前なのでしょうけれども、観光地としては必要な要素かなとも感じた次第でございます。

 さきの質問でも多言語化の話をさせていただきましたが、飲食店やホテル、旅館などで何気なく外国語が表記されていたり、聞こえてきたりすることは、旅行者にとっての安心感につながります。そして、そうした体験は、これも先ほどの話と同じですけれども、SNSなどを通じまして友人へと伝播していき、新たな誘客へとつながることも期待ができます。

 こうした外国人旅行者を想定した、いわゆるおもてなしの国際研修が必要と考えますが、ご見解を伺います。

 次に、地域での子育てについてお尋ねをいたします。

 平成27年3月に策定されました松本市子どもにやさしいまちづくり推進計画によれば、その冒頭、「すべての子どもにやさしいまちづくり」と冠した市長の巻頭言が記載されております。いわく、「子どもに関わるすべてのおとなが連携、協働して『すべての子どもにやさしいまちづくり』を推進することを明らかにしました。(中略)『すべての子どもにやさしいまちづくり』を基本理念として、そのまちづくりに向けた6つのまちの実現を掲げ、市全体で子どもの育ちを支えていくことを示しています。(中略)子どものいのちと健康が守られ、子どもが健やかに成長していけるまち、子どもが地域への愛情を育み、市全体に笑顔あふれるまちを目指してまいります。」とされています。

 これは言うなれば、子供を中心としたまちづくり、地域づくりと読みかえることができます。

 この推進計画策定に当たりましては、アンケートがとられ、地域という観点から、子どもの居場所についての調査も行われています。それによりますと、子どもにとってホッとでき、安心していられるところは自分の部屋などとこのアンケートではなっておりまして、自宅以外の居場所が少なくなっていることがわかりますという結果になっておりました。

 そして、アンケート調査も踏まえた子どもをめぐる現状の課題として、7つありました。

 1つ目は、子どものいのちと人生の質の向上では、子どもの適切な生活習慣を保つ取組み、遊びや自然と触れ合う取組み等を地域社会全体で実施していくことが重要。

 2つ目が、子どもの権利の理解促進では、今後は子どもの権利擁護委員、教育委員会、民間団体等と協力して、子どもだけでなくおとなに対しても子どもの権利の普及に努めていくことが重要。

 3つ目が、子どもの権利侵害に対する相談・救済体制の充実では、「こころの鈴」の広報・周知及び、相談された複雑な問題は専門機関につなげていくこと、相談体制を強化することが必要。

 4つ目、子どもの意見表明・参加の促進では、子どもが自分の意見を語り、積極的にその事業に参加・参画できるようなしくみづくりを学校や地域で考えていくことが必要。また、そのことが子どもの肯定感や自主性を高めることにつながる。

 5つ目、子どもの居場所の充実では、子どもは多様な環境で育つことで社会性や生きる力を育むことができるため、自宅以外で安全・安心に過ごせる居場所の提供が喫緊の課題。

 6つ目、子どもが主語となる活動ができる地域づくりでは、日頃からのあいさつや地域活動を通じて顔見知りの関係を築いておく必要がある。地域との身近な関係をもとに、子どもの自主的な活動を進めることで、子どもは主体性や自己肯定感を高めることができるし、地域の中で役割や居場所をつくることになる。

 7つ目、より積極的な子育て支援では、児童センター等では、様々な課題を抱えており、その課題は複雑化、多様化している。実際にそのような話も聞いたことがあるのですが、この場では割愛します。課題を理解して、できることを市全体で考え、困難を抱えている保護者や子ども支援者を支援するしくみが必要。

 こういうふうになっているわけであります。

 その上で6つの基本目標を掲げているわけでありますが、特に今回の質問とかかわりの深い地域との関係をうたっている基本目標4におきましては、どの子も地域のつながりのなかで、遊び、学び、活動することができるまちとして、本市は地域のコミュニティー活動が活発であり、地域住民によって地域の課題を掘り起こし、その解決に向けて地域の人材、つながりを大切にして地域づくりを進めています。子どもと地域のつながりをつくることにより、子どもが安心して日々の生活を過ごせるような居場所づくりを進めるとともに、子どもが主体的に遊び、学び、活動できるように、子どもが主語となる活動を地域が受け止められる環境づくりに努めますとしています。

 このように、子どもにやさしいまちづくり推進計画は、地域と子供、子供を中心としたまちづくりをうたい上げているわけであります。地域で子供を見守り育てること、安心して子育てのできる環境をつくり、さまざまな体験による豊かな教育等へ携わることは、子育てというとうとい営みを通じた地域住民おのおのの生きがいにつながっていると言っても過言ではありません。

 先ほどの質問でも若干触れましたが、まさにこうした子供と真摯に向き合い、子育てを通じて地域で老若男女とつながり合い、また、大学生のボランティアなどとも相まって、子供も大人もよい関係、まさに子供を主語とした理想とするまちづくりが形成されている地域が存在しております。

 そこで、こうした取り組みについては、今後とも、現在の諸条件を大きく変更させて、後退させることなく、一層推進していく必要があると考えますが、市の見解をお伺いいたします。

 以上、2回目の質問とさせていただきます。



○議長(犬飼信雄) 加藤山の日記念大会推進室長。



◎山の日記念大会推進室長(加藤銀次郎) 〔登壇〕

 山の日の事業の進め方と経済効果についてのご質問にお答えいたします。

 記念品の公募に関する経過につきましては、今大会の主催者となる実行委員会が、国、県、市、各種団体による前例の少ない体制であり、相互の調整を行うための時間を要したことなどから、公募の期間が短くなってしまったものでございます。

 今後の見通しでございますが、実行委員会での検討を経まして、7月中には選定結果を発表したいと考えております。

 経済効果を上げることにつきましては、山の日制定の趣旨を具現化する観点から、記念品は、山の恵みである木材を生かした製品など、県内全域のさまざまな物産を対象に選定するとともに、レセプション等での食材につきましても、信州が誇る豊かな山の幸や日本酒などを用いて、当地らしいおもてなしをしてまいります。

 なお、プロモーションの継続による経済効果に関してでございますが、まさにこの「山の日」記念全国大会を契機に、多様な山の恵みを享受する美しき山の都、岳都松本の魅力を継続して発信し続けることで、大会終了後もリピーターやインバウンドの増加等につながっていくものと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) 〔登壇〕

 おもてなし研修会に関するご質問にお答えいたします。

 おもてなし研修会については、昨年、観光庁ビジット・ジャパン地方連携事業の一環として、金沢市、高山市、白川村等と連携して、ムスリム勉強会を実施しました。また、本年3月には、観光事業者を対象に外国人観光客のおもてなし講座を開催し、おもてなしの向上に努めてまいりました。

 さらに、外国人観光客と接する機会の多い業種を対象に、宿泊施設編、飲食店編、バス・タクシー編の3種類の「外国からのお客様対応マニュアル」を作成し、配布しております。

 議員ご指摘のとおり、おもてなし研修会により、宗教や文化の違い等の理解が深まることから、外国人観光客の満足度が向上し、新たな誘客へとつながるものであります。あわせて、日本人観光客への接遇も向上するものと考えますので、引き続き、宿泊施設の関係者や観光事業者などに対して、おもてなし研修会や勉強会などを実施してまいります。

 なお、民間事業者におかれましても、外国人観光客受け入れ対応の重要性を理解していただき、研修会等に参加するなど、積極的に国際化に取り組んでいただきたいと考えます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 伊佐治こども部長。



◎こども部長(伊佐治裕子) 〔登壇〕

 子供と一体となった地域づくりについてのご質問にお答えします。

 議員ご指摘のとおり、子供たちは、学校だけではなく、地域の中で多様な視点で見守られることにより、伸び伸びと健やかに成長できるものと考えております。

 そして、日ごろから地域において子供たちを育てる活動に積極的に取り組まれている皆さんに対しましては、心から感謝を申し上げたいと思います。

 昨年11月に開催された第2回松本市総合教育会議においては、「子どもと地域が共に育つには」をテーマに、市長、教育長、教育委員による懇談が行われました。ここでは、市内のさまざまな実践事例などを通して、子供たちが幼児期から地域の自然の中で多様な人たちに見守られて育つ環境の大切さについて、思いが共有されたところです。

 地域の皆さんによるこれらの活動は、支えられる子供たちにとってのみならず、支える地域の方々にとっても、子供たちからエネルギーをもらうことで自分自身の存在感を確認したり、達成感を得ることができるものであり、市長4期目のテーマである生きがいの仕組みづくりにもつながるものと考えております。

 このような地域の皆さんの先進的な事例に学びながら、今後も教育委員会や地域づくり部と連携し、子供と一体となった地域づくりにつながる取り組みを一層推進していきたいと考えております。



○議長(犬飼信雄) 芝山 稔議員。



◆22番(芝山稔) 〔登壇〕

 それでは、3回目は質問と要望とさせていただきたいと思いますけれども、ちょっと順番を変えてお話ししますが、国際化の研修につきましては、どの程度やられているかというのが我々もちょっとよくわからないので、こんなことをやりましたということについては、ぜひ我々のほうにも教えていただいて、多分、民間の方々も、もっとこんなことをやったらいいのではないかという知恵もあるかなというふうに思いますので、そういったことをぜひ我々にも教えていただいて、こんなことをやりましたということをお願いしたいなというふうに思っております。

 それから、山の日はちょっとまた後で触れますけれども、さっきの答弁に関してですが、ちょっとこのお土産の発注のスケジュールがタイトになったというのは、そういうことなのかなということは理解をいたしますが、大会にぜひ支障を来さないようにやっていただきたいというふうに思っています。

 それから、地域での子育てについて、要望というか、お願いをしておきたいというふうに思うのですけれども、先ほどの答弁で市長の生きがいの仕組みづくり、これが今回の選挙の公約になっているわけでありますけれども、実際、地方創生ということで、私たちにもこういうことをやるよと教えていただいているわけでありますけれども、その中で、子供が生まれ健やかに育つ環境づくりということで、子供・子育て支援の充実というものが入っております。この重点施策としては、妊娠前から育児まで、選挙のときの言葉で言うと、切れ目のない支援というものを行っていこうということでありました。

 しかし、先ほど来から質問させていただいているように、保育園等から学齢期における、いわゆる小学校の、そういう期間における地域での子育てもぜひ重視をしていただきたいというふうに思っています。

 先ほどご紹介した心理学者のアドラーは、子供が自分に価値があるというふうに思えるのは、みずからの行動が共同体にとって有益なときだけであるとも言っているわけですね。例えば、子供は、叱れば、叱った人を敵とみなしますが、逆に褒めても、今度は自分を褒めない人を敵と思ってしまうそうです。叱ったり褒めたりしても、自分が価値があると思うことでなければできないというふうに言っているわけですね。本当に自分に価値があると思うためには、貢献感、何かに貢献する、貢献感を持つ援助、そういうことを援助することで自分を好きになることができる。つまり、自信が持てるようになるというふうに言っています。こういう理論は大変難しいですが、大変納得性があるというふうに私は理解をしております。

 老若男女が集う児童館は、その最適な共同体、貢献をしていると思える場所だなというふうに私は思っていまして、今、そうしたことを実際に行っている、その事実を深く研究をしていただきたい、こんなふうに考えるわけでありますが、もしそのことに関して市長、ご見解があればお尋ねをしてみたいと思います。

 それから、山の日についてでございます。

 タイトルは、第1回「山の日」記念全国大会が開催される松本市としてというふうにさせていただきました。記念すべき第1回「山の日」記念全国大会が開催されることで、山といえば松本市、こうした図式となっていくことを期待したいと考えますし、そうしなければならないと考えております。

 日本人は古くから山を崇め、森の恵みを享受し、自然とともに生きてきた。この豊かな自然を守り、次世代へ引き継ぐための第1回「山の日」記念全国大会であります。

 その理念は4つ。

 1つ、山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝するという山の日制定の趣旨に対する国民の関心を高め、浸透を図ることで山と人との関わり方を見つめ直す機会とすること。

 2つ、山とともに生きていくため、山に関する歴史や文化の継承、自然体験の機会の創出、環境保全、観光振興、健康増進、山岳遭難や自然災害への対応など様々な課題の解決に向けた施策の展開に繋げ、山村及び山岳地域の活性化を図る契機とすること。

 3つ、山に関わるあらゆる分野の皆様と連携し、国民の皆様とともに、世界に誇る山の日制定にふさわしい大会として、清流梓川の流れる上高地から、国内外へ発信し、子供たちと一緒に山の未来を創造して次代へ引き継ぐ第一歩の日とする。

 4つ、世界で初めて山を対象とした祝日を制定したことから、日本人の山に対する向き合い方、考え方などについて、山岳県信州・岳都・松本から国内外はもとより世界に発信するとともに、山に関する国内外の幅広いネットワークを構築する機会とする。

 このように高らかにうたい上げているわけでございます。こうした崇高な理念をどのように大会に反映させ、はえある大会として次につなげていくお考えかお尋ねをいたします。

 以上で3回、全ての質問とさせていただきます。



○議長(犬飼信雄) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 芝山議員の第1回「山の日」記念全国大会に関するご質問にお答えいたします。

 大会の開催に当たりましては、全国山の日協議会を初めとし、長野県、上高地町会及び松本市が中心となり、環境省、林野庁、国土交通省など、山にかかわる8つの国の機関を含む15団体で構成する第1回「山の日」記念全国大会実行委員会を組織し、私が実行委員会会長として鋭意取り組んでいるところでございます。

 この全国大会は、山の日の制定を記念する、はえある第1回の大会であり、世界的にも例のない山を対象とした祝日として、国内外から注目を集めているところであります。

 大会理念に掲げている制定趣旨の浸透や国内外への情報発信、次代を担う子供たちへの継承などを具体化して取り組んでまいりたいと考えております。

 特に、国内外への発信につきましては、岳都・松本を世界に向けて発信する絶好の機会と認識しており、松本市を初め、長野県の山の魅力や価値などのさまざまな情報を、記念式典や記念行事の中で、映像や音楽、各界の識者からのメッセージなどにより、効果的に発信してまいりたいと考えております。

 また、次代を担う子供たちへの継承につきましては、今大会のロゴマークの制作に当たり、安曇、奈川、大野川の子供たちとともにつくり上げましたことは、山の価値や感謝の気持ちなどを確実に次代を担う子供たちにつなげていくものとして、この大会を象徴する重要な取り組みの一つと位置づけております。

 今大会では、このように、さまざまな形で子供たちにかかわっていただきながら、山の日の制定にふさわしい、山の未来を創造する第一歩となる大会とするとともに、この大会を通じ、岳都・松本の姿を世界へ発信する契機とし、山岳観光の振興や山岳環境の保全などの山に関する取り組みを一層推進してまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 以上で芝山 稔議員の質問は終結いたします。芝山 稔議員は自席へお戻りください。

 この際、お諮りいたします。

 本日の会議はこの程度にとどめ、明21日午前10時再開の上、市政一般に対する質問を続行したいと思います。これにご異議ございませんか。

     (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(犬飼信雄) ご異議なしと認め、さよう決定いたしました。

 本日の会議はこれをもって散会いたします。

 お疲れさまでした。

                              午後4時47分散会