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長野県 松本市

平成28年  2月 定例会 02月24日−04号




平成28年  2月 定例会 − 02月24日−04号









平成28年  2月 定例会



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          平成28年松本市議会2月定例会会議録

                 第4号

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            平成28年2月24日(水曜日)

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             議事日程(第4号)

                     平成28年2月24日 午前10時開議

 第1 市政一般に対する質問

 第2 議案に対する質疑(議案第1号から第85号まで)

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出席議員(31名)

      1番  今井ゆうすけ        2番  勝野智行

      3番  青木 崇          5番  若林真一

      6番  川久保文良         7番  吉村幸代

      8番  井口司朗          9番  上條美智子

     10番  田口輝子         11番  中島昌子

     12番  村上幸雄         13番  上條 温

     14番  小林あや         15番  上條俊道

     16番  犬飼信雄         17番  小林弘明

     18番  阿部功祐         19番  澤田佐久子

     20番  宮坂郁生         21番  忠地義光

     22番  芝山 稔         23番  犬飼明美

     24番  柿澤 潔         25番  宮下正夫

     26番  青木豊子         27番  近藤晴彦

     28番  南山国彦         29番  草間錦也

     30番  太田更三         31番  大久保真一

     32番  池田国昭

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説明のため出席した者

  市長        菅谷 昭   副市長       坪田明男

  総務部長      福嶋良晶   政策部長      矢久保 学

  財政部長      島村 晃   危機管理部長    嵯峨宏一

  地域づくり部長   古畑 斉   文化スポーツ部長  寺沢和男

  環境部長      小出光男   健康福祉部長    丸山貴史

  こども部長     麻原恒太郎  農林部長      塩原資史

  商工観光部長    川上正彦   健康産業・企業立地担当部長

                             平尾 勇

  建設部長      上條一正   城下町整備本部長  浅川正章

  上下水道局長    丸山悦男   病院局長      斉川久誉

  教育長       赤羽郁夫   教育部長      宮川雅行

  行政管理課長    樋口 浩   行政管理課法制担当課長

                             小西敏章

  秘書課長      小原直樹   政策課長      横内俊哉

  財政課長      中野嘉勝

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事務局職員出席者

  事務局長      栗原信行   事務局次長     小林伸一

  次長補佐兼議会担当係長      主査        滝澤 修

            逸見和行

  主査        金井真澄   主任        高橋千恵子

  主任        吉沢武士   主任        永原浩希

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               本日の会議に付した事件

 議事日程(第4号)記載事件のとおり

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                                午前10時開議



○議長(犬飼信雄) おはようございます。

 現在までの出席議員は31名でありますので、定足数を超えております。

 よって、直ちに本日の会議を開きます。

 本日の議事は、日程第4号をもって進めます。

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△日程第1 市政一般に対する質問



○議長(犬飼信雄) 日程第1 昨日に引き続き市政一般に対する質問を行います。

 順次発言を許します。

 最初に、25番 宮下正夫議員の質問を行います。宮下正夫議員は質問者待機席へ移動してください。

 また、補助者に10番 田口輝子議員を指名いたします。田口輝子議員は補助者席へ移動してください。

 25番 宮下正夫議員。



◆25番(宮下正夫) 〔登壇〕

 おはようございます。会派みんなの未来の宮下正夫でございます。発言の機会をいただきましたので、吉村幸代議員、小林あや議員とともに、会派を代表し、通告に従い、私見を交えて質問をいたします。

 最初は一括で、2回目以降は一問一答により質問をさせていただきます。

 初めに、非正規労働者の実態についてお伺いをいたします。

 我が国も格差社会が言われて久しいわけですが、どのような格差が、どの程度あるのかについては、社会をどういった形で切ってみるかによってさまざまな格差が存在するものと考えられます。今回、私は雇用形態の違いによって生ずる働く者の格差について考えてみたいと思います。

 まず、皆さんのお手元へ配付した一般質問関連資料をごらんください。

 最初に1ページ目の上段の表ですが、これは2014年6月に厚生労働省が調査した平成26年賃金構造基本統計調査から、雇用形態、性及び年齢階級別の賃金についてあらわしたものです。そしてその下の2つの図は、この表を男性と女性とに分けてグラフ化したものであります。

 それではまず、上段の表の一番上をごらんください。年齢計欄であります。男女計、男性、女性に分けて、正規労働者と非正規労働者の平均賃金月額が示されております。

 また、この表を図表化したものが下段の図表2でありますが、図表2は、縦軸に賃金額、横軸には5歳ごとに区切った年齢階級が示され、賃金がグラフ化をされております。男性と女性に分けて、実線は正規労働者、破線は非正規労働者です。この図表からもわかるように、男性の正規労働者の賃金がピークとなる50歳から54歳の賃金月額は43万5,800円です。この金額を100として、非正規労働者の月額を指数化してみますと、男性は51、女性は41.1にすぎません。正規労働者がキャリアに応じて50歳代半ばまで昇給するのに対し、非正規労働者は30歳ごろからほぼ横ばいになってしまいます。

 今、私が持っているパネルは、雇用形態別の賃金額を年収に置きかえて比較したものであります。皆さんのお手元の資料では3ページ、図表5になります。先ほど見ていただいた賃金月額の比較より、年収ではさらに格差が拡大をしております。ちなみに男性の非正規労働者と短時間労働者の50歳代半ばから60歳代半ばにかけて、年収が少し上昇するのは、退職再雇用組が加わるためでございます。

 また一番下の線は、後ほど説明する短時間労働者の年収を示しております。この図からもわかるように、非正規労働者の年収は、男性で200万円から350万円、女性では200万円から250万円程度になっております。このような非正規労働者の賃金、年収では、自分1人が食べていくのがやっと、共働きしても、結婚や出産、子育てには相当困難さが伴うことは誰もが容易に想像できるかと思います。

 次に、お手元の資料を1ページ、戻っていただきまして、2ページの資料をごらんください。

 ここでは短時間労働者の1時間当たりの賃金額が示されております。下の図表4の一番上段には、年齢計として、平均賃金額が示されております。時間当たり男性は1,120円、女性は1,012円、最も高い年齢階級のところで、男性の60歳から64歳の平均が1,269円、女性は30歳から34歳の平均が1,073円となっております。この図表4の下段に、年齢、実労働日数、1日当たりの所定内労働時間及び勤務年数が男性、女性それぞれに記されております。これらの数値を使って月額賃金を試算してみますと、男性の平均月額は9万5,558円、女性は9万1,181円となります。また、この平均月額から年収を推計してみますと、先ほど見ていただいたように、およそ100万円前後から150万円ないしは160万円程度と考えられ、200万円にはとても届かない状況にあります。これでは独立して生計を営むことはほぼ不可能と考えられます。

 次に、お手元の資料4ページをごらんください。

 これは2014年に厚生労働省が事業所を対象に調査した就業形態の多様化に関する総合実態調査です。この調査から、パート労働者、いわゆる短時間労働者に対して行われた調査結果の一部について図表化したものが、この4ページの資料です。

 上段の図表6は、パート労働者への各種制度の適用状況を示しております。これを見ますと、雇用保険は6割を超えておりますが、労働者にとって最も大切な健康保険や厚生年金は3割強でしかありません。退職金制度に至っては、たかだか4.3%にすぎません。

 中段の図表7は、パート労働者に対して主な収入源について聞いたものですが、「主に配偶者の収入で暮らしている」と回答したパート労働者は半数いる一方で、「主に自分の収入で暮らしている」と回答したパート労働者は29.5%と3割を占めるに至っております。

 下段の図表8は、パート労働者に現在の会社や仕事についての不満・不安について聞いたものです。これは複数回答ですが、「賃金が安い」と答えたパート労働者は49.6%に上り、半数の人が不満・不安を抱えて働いていることがわかります。

 以上、非正規労働者の賃金等の実態について見てまいりました。

 それでは、このような非正規労働者は、全労働者中どのくらいの割合を占めるかについて見てみたいと思います。

 5ページの資料をごらんください。

 これは昨年、平成27年12月に総務省統計局が発表した労働力調査結果の概要です。

 就業者の総数は6,379万人、自営業者とその家族就労者を除いた雇用者総数は5,676万人、うち雇用形態別に正規労働者は3,300万人、非正規労働者は2,010万人となっております。我が国もついに非正規労働者が2,000万人を超えたのであります。

 このほかに、この表の下段を見ていただきますと、完全失業者数は209万人、率にして3.3%となっております。この数値からも明らかなように、正規、非正規合わせた労働者の総数は5,310万人となり、うち非正規労働者は2,010万人でありますから、非正規労働者の占める割合は実に37.8%となります。つまり全労働者中3人に1人以上は非正規労働者なのです。私はこの膨大な部分が低賃金にとめ置かれていることが、今日の格差社会を生み出している最大の要因ではないかと考えております。

 少々長くなりましたが、これ以降は、市に働く非正規職員についてお尋ねをいたします。

 まず1点目の質問は、本市で働く正規職員と非正規職員の各人数と、職員に占める非正規職員の割合、いわゆる非正規率についてお伺いをいたします。現在把握されている最新のデータをもとに回答いただくとともに、比較できる10年前、20年前の人数及び非正規率についてもお伺いをいたします。

 次に、市職員のメンタルヘルスについてお伺いをいたします。

 働く者のメンタルヘルス障害による長期休職や退職が大きな問題となっております。このメンタルヘルス障害をもたらす主な要因は何であるのか。ある精神科の専門医は次のように話しております。

 メンタルヘルス障害をもたらす要因には、さまざまなものがあるとしながらも、自分が勤務する病院にメンタルヘルス障害で訪れる患者は、3人のうち2人は職場に原因があると感じられると言っております。職場の問題とは、長時間過重労働、ハラスメント及び努力が報われない仕事、この3つの要因を指すということですが、この3つの要因でほぼ全体の9割を占めると言っております。

 最初の長時間過重労働とはどのような働き方を指すのか、先ほどの精神科専門医は、仕事の要求度が高く労働者の裁量性が低い、周りからのサポートや支援も低い、こういった仕事を指すのだと言っております。

 また、2つ目のハラスメントは、パワーハラスメントを初め、セクシャルハラスメント、モラルハラスメント、マタニティーハラスメントなど、全てのハラスメントで、現在相当大きな要因となっているとのことです。

 3つ目の努力が報われない仕事とは、努力に見合った報酬が得られないことから起こるもので、これには主に3つの要素があるとしています。文字どおり報酬としての賃金、社会的報酬と言われる労働者本人に対する評価、サポート、支援、そして職の安定性だというのです。要するに、自分が行った仕事に対する評価と報酬が、提供した労働に見合っていないことや、雇用形態から来る格差や差別が、その労働者のメンタルヘルスに大きな影響を及ぼしているというのであります。メンタルヘルス障害については、これまでもこの議会で何回か一般質問で取り上げられ、私自身も以前お聞きしたことがあります。そのときから少々時間がたっておりますので、改めてお聞きをしたいと思います。

 1点目の質問は、現在、メンタルヘルス障害による長期病休者は、正規職員で何人か、その発症率はどの程度か。また、この5年間の推移についてもお伺いをしたいと思います。

 この後、理事者から答弁がございますが、細かい数字が述べられます。この数字を書きとめる用紙をお手元の関連資料8ページに添付してありますので、ご利用ください。

 以上で1回目の質問を終わりといたします。



○議長(犬飼信雄) 福嶋総務部長。



◎総務部長(福嶋良晶) 〔登壇〕

 それでは、宮下議員の2点のご質問に、順を追ってお答えをいたします。

 資料をご用意されておりますので、この表に沿いまして答弁をさせていただきます。

 初めに、職員数についてでございます。平成27年度正規職員数1,953人でございます。嘱託職員数762人、1種臨時職員数93人、非正規職員の合計数855人、非正規率は30.4%でございます。

 次に、10年前の平成17年度でございますが、正規職員数1,806人、嘱託職員数554人、1種臨時職員数68人、合計は622人で非正規率は25.6%でございます。

 続いて、20年前の平成7年度でございますが、正規職員数1,753人、嘱託職員数は302人、1種臨時職員数は66人、非正規職員数の合計は368人であり、非正規率は17.4%でございます。

 続きまして、2点目のご質問でありますが、精神疾患によりまして、連続して30日以上、療養休暇または休職となった長期病気休暇者の状況について申し上げます。いずれも1月から12月の人数と発症率でございますが、平成23年、人数は29人、発症率は1.64%、平成24年が人数は21人、1.19%、平成25年が32人、1.84%、平成26年が31人、1.78%、平成27年が34人、1.96%。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 宮下正夫議員。



◆25番(宮下正夫) 〔登壇〕

 ただいま市職員の正規、非正規の人数と割合について理事者から説明をいただきました。平成27年度正規職員数は1,953人、嘱託職員数は762人、1種臨時職員数が93人とのことでございました。平成27年度をとりますと、嘱託職員と1種臨時職員を合わせた、いわゆる非正職員数は855人、この数値から非正規職員数が職員数に占める非正規率は、ただいまも説明がございましたように、平成27年度、30.4%であります。実に3割を超えているわけであります。

 こちらのパネルをごらんください。お手元の資料では6ページ、図表9になります。

 ちょっと印刷のためかすれているかもしれませんが、これは松本市が昨年4月にスタートをさせました松本市定員適正化計画の中で示された職員数の推移を示したものでございます。赤の棒線は正規職員、青は非正規職員、そして左から右へ上がって斜めに伸びた赤い折れ線グラフ、これが非正規率を示しております。正規職員は2度にわたる平成の大合併にもかかわらず、20年前と比較して100人以上が減少をしております。一方、非正規職員は増加の一途をたどり、20年前の300人強から平成26年度には800人強へと、この20年間で2.7倍近くに増加をいたしております。この非正規職員の割合は、平成5年度が15.4%であったものが、平成26年度には約33%と、非正規率の割合がウナギ登りに増加していることがわかります。つまり、市職員の3人に1人は非正規職員ということになるわけです。この33%という数字は、先ほども見ていただいたように、全国の労働者に占める非正規労働者の割合が37.8%でありましたので、かなり近い数字であることがわかります。

 次に、市の非正規職員の給与についてお伺いします。

 本市の特別職を除く正規職員と非正規職員それぞれの平均給与月額は幾らになるのか。また、正規職員の50歳から54歳の平均給与月額は幾らか。また、この金額を100とした場合の非正規職員の平均給与月額はどのような関係になるのかお伺いをします。

 なお、正規職員には一般行政職、技能労務職、また非正規職員には嘱託職員、そして1種臨時職員と、それぞれ職種によって待遇が違いますので、それぞれについてお答えをいただきたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 福嶋総務部長。



◎総務部長(福嶋良晶) 〔登壇〕

 ただいまのご質問の給与について、平成27年4月1日現在でお答えをいたします。

 初めに、正規職員についてですが、給与月額に家族等の扶養手当、住居手当、超過勤務手当などを加えた平均給与月額で、一般行政職39万2,631円、平均年齢は43歳7カ月でございます。技能労務職34万5,529円、平均年齢45歳7カ月でございます。このことにつきましては、昨年11月の広報まつもとに掲載をしておりまして、公表は毎年しております。

 次に、非正規職員についてでございますが、職員の状況、職務によって違いますので、一般事務に従事する嘱託職員の給与について申し上げますと、月額15万4,182円でございます。そして臨時職員ですが11万3,322円でございます。嘱託職員につきましては、超過勤務手当分が含まれておりますが、時間数は多くはございません。また、臨時職員は勤務日の合計金額の平均となっております。

 次に、正規職員の50歳から54歳の平均給与月額でございますが、この年齢層には、一般職から部課長まで幅広い職層の職員がおりまして、金額45万1,700円でございます。この金額を100とした場合の嘱託職員は34.1、臨時職員は25.1となります。しかしながら、議員もご承知のように、仕事の内容、質、そして勤務時間も異なりますので、この数値を単純に比較することは難しいのではないかと感じております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 宮下正夫議員。



◆25番(宮下正夫) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 特別職を除いた正規職員の平均給与月額、一般行政職が平均年齢43歳7カ月で39万2,631円、技能労務職は平均年齢45歳7カ月で34万5,529円ということでございました。この平均給与月額は、給与月額と言われる基本給、これに扶養手当など諸手当を加えた金額とのことでありました。

 一方、この諸手当を含めた非正規職員の平均給与月額は、嘱託職員で15万4,182円、臨時職員は11万3,322円ということでございました。

 また、正規職員の50歳から54歳、一番金額が高いところでございますが、部長からも説明があったように、管理職も含めてということになりますが、この平均給与月額が45万1,700円と、これも先ほど見ていただいた全国の労働者のいわゆる平均的な最も高い50歳から54歳、これとほぼ近い数字というふうに思います。

 また、この金額を100といたしまして、非正規職員の平均給与月額を指数化しますと、先ほど説明がございましたように、嘱託職員は34.1、臨時職員は25.1ということであります。年齢も勤続年数も違いますし、また臨時職員は1カ月に17日間しか働きません。こういうことで単純な比較はできないものの、先ほど見ていただいたとおり、ほとんど全国の労働者の平均と相違が余りないという実情、まさに厳しい状況があるというふうに思うわけでございます。

 次に、非正規職員の業務内容についてお伺いをいたします。

 市に働く嘱託職員の日常的な業務内容は、正規職員の内容とどう違うのかについてお伺いをいたします。



○議長(犬飼信雄) 福嶋総務部長。



◎総務部長(福嶋良晶) 〔登壇〕

 それではお答えをいたします。

 松本市では、これまで行政改革の取り組みによりまして仕事の見直しを進める中で、類似都市と職員数を比較し、また分析をして、松本市定員適正化計画を策定しておりまして、このことは先ほどご紹介いただきましたように、毎年、議会にもご報告をしているところでございます。

 そこで、ご質問の嘱託職員の業務内容につきましては、これまでもお答えをしてきておりますが、反復、定型的な業務やマニュアル化した業務、そして専門的な業務など、正規職員の補助的業務に従事していただいているところでございます。

 なお、全国の自治体の傾向を申し上げますと、平成24年の全日本自治団体労働組合の調査によりますと、政令指定都市を除いた都市における非正規職員の割合は、36.9%でありまして、松本市はこの数値より若干低い状況ではあります。

 また、非正規職員の割合が大きい職種について申し上げますと、消費生活相談員、図書館司書、給食調理員、保育士などでありまして、このことは松本市も同様の傾向でございます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 宮下正夫議員。



◆25番(宮下正夫) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 正規職員、非正規職員の業務内容の違いについてご説明をいただいたわけでございます。

 市の仕事と一口に言ってみても、さまざまな職場がございます。業務内容も違いますから、答弁いただいたように、職場によっては非正規職員の業務内容が反復、定期的な業務であったり、正規職員の補助的な業務になっているケースもございますが、そうでない職場も多数あるように思います。とりわけ、保育園の保育士や給食調理員、学校給食課の給食調理員、図書館司書といった職種では、正規職員、非正規職員の業務内容に大きな違いはないと考えます。今や非正規労働者がいなければ、どこの職場も仕事は回っていきません。若者の多くは、自分の意思とは無関係に非正規労働者として雇用をされております。このため若者たちは、結婚ができない、世帯が持てない、たとえ世帯が持てても子供が産めない、育てられない、こういった異常な事態が進行いたしております。

 我が国の働く者の平均年収は、およそ400万円と言われますが、この半分に満たない200万円以下の低所得者層を相対的貧困層と呼びます。この年間の収入が200万円に満たない非正規労働者は、今や5人に1人と言われ、この相対的貧困層が急増いたしております。我が国は先進国と言われながらも、アメリカに次いで所得格差が大きく、相対的貧困層が急増している国として注目をされております。社会保険や国民健康保険に加入しない若者が急増いたしております。加入したくても加入できないのです。これでは年金を初めとする社会保障制度は成り立つはずがございません。国や地方自治体が幾ら子育て支援を叫んでみても、若者が結婚できない、子供が産めない、これでは子育て支援もないわけでございます。不安定雇用者が3人に1人と言われる今日的雇用状況を抜本的に改善しない限り、我が国の将来はありませんし、社会問題となっている格差や貧困、そして少子化問題は解決しないものと考えます。

 ついては今日、ふえ続ける非正規労働者の現状について、菅谷市長はどのような所見を持たれているのかお伺いしたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 非正規労働者の現状に関する質問にお答えします。

 非正規労働者は、正規労働者と比べて、ただいまお話がありましたが、雇用が不安定であることなど課題がございまして、国の労働行政でも課題となっており、その改善に努めることが必要であると考えております。

 ただその一方で、みずからの生活スタイルに合わせて働くことができるという側面もございまして、多様な働き方が定着してきているのも事実でございます。一般論としては正規雇用が望ましいところであります。

 現在このような問題につきまして、国において多様な形態を取り入れた非正規労働者の待遇改善を図る必要があるとして、関連する法律の改正について検討を始めるとしておりますことから、今後も国等の動向を注視してまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 宮下正夫議員。



◆25番(宮下正夫) 〔登壇〕

 ありがとうございました。市長から今日の非正規労働者の現状についての所見をいただきました。

 それでは、この件では最後になりますが、先ほど見ていただいたように、本市においても市職員の3分の1が非正規職員といった現状にございます。なぜ、こういった現状になったのか、この点についてお伺いをして、この質問は終了といたします。



○議長(犬飼信雄) 福嶋総務部長。



◎総務部長(福嶋良晶) 〔登壇〕

 ただいまのご質問にお答えをいたします。

 議員ご発言のとおり、松本市の非正規率は30%を超えております。このことは国からの適正な定員管理を求められていることに加えまして、今後さらに厳しい地方財政が予想される中で、拡大する市民サービスの維持・向上を実現していくためには、嘱託職員の活用を選択せざるを得なかった、このことも起因していると考えております。

 また一方で、松本市では嘱託職員の経験を生かしていただくために、他市に先駆けまして正規職員の採用試験に社会人枠を設け、さらに受験年齢を35歳まで引き上げるなど、受験の機会の拡大を図ってきております。

 加えて、今年度からスタートいたしました第7次行政改革に合わせて策定した平成27年度から平成29年度までの3年間の松本市定員適正化計画では、正規職員を削減せず、現行の職員数を上限とした目標として、新たな行政課題、多様化する市民要望に対応する体制として臨んでおります。

 今後は、先ほど市長もお話をされましたが、仕事のあり方、これまでの行政手法、考え方を見直していくとともに、公務員の任用形態も多様化しており、任期つき職員、再任用職員、非常勤特別職など、専門知識を持つ多彩な人材を任用するなど、さまざまな面から検討していくことが必要であると考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 宮下正夫議員。



◆25番(宮下正夫) 〔登壇〕

 次にまいります。

 市職員のメンタルヘルスについての2回目の質問を行います。

 メンタルヘルス障害による長期病気休暇者は、ただいま答弁にありましたように、平成27年1月から12月までの1年間に、正規職員で34名、これは全職員の1.96%に相当するとのことでした。メンタルヘルス障害でこれだけの職員が長期に休職している現状は、看過できない重大事態と言わなくてはなりません。予備軍と言われるメンタルヘルス障害を抱えた職員は、病気休暇者の何倍か、いや何十倍か存在するものと考えなくてはなりません。

 20年前、30年前の職場は、今と比べもっと自然な形で、職員が自発的に他の職員に声をかけたり、相談したり、仕事を手助けする体制があったように思います。国際的な比較でも、我が国は組織の中での支え合いの重要度が高いと言われています。対人関係上のストレス、人間関係上のストレスがメンタルヘルス障害の大きな要因になっていると言わなくてはなりません。裏を返せば、人と人との支え合いが非常に重要になってきていると言えると思います。

 それでは、2回目の質問を行います。

 本市職員のメンタルヘルス障害による長期病気休暇者の、精神疾患の主な原因は何であると分析をされているのかお伺いしたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 福嶋総務部長。



◎総務部長(福嶋良晶) 〔登壇〕

 それではお答えをいたします。

 精神疾患の原因についてでございますが、これまでも何度かお答えをしたかと思いますが、個人の資質、あるいは健康問題、職場や家族といった周囲を取り巻く人間関係など、さまざまな要因が複合的に絡み、発症すると言われております。統計学的にも統計がとられていないということでありまして、一人一人複数の要因が重なって発症していることから、主な原因を特定することは困難でございます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 宮下正夫議員。



◆25番(宮下正夫) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきましたが、精神疾患の主な原因は、特定することが困難であるということでございました。確かにさまざまな要因が考えられ、特定することは困難かもしれませんが、疾病に至る原因が特定できなければ対策を講じることはできません。

 また、長期病気休暇者の職場復帰、あるいは再発防止といった問題は、一層困難な状況と言わざるを得ないわけであります。本市におけるメンタルヘルス障害による長期病気休暇者が一定数、しかも長期間にわたって存在することは、疾病をもたらす原因が必ずあると考えなくてはなりません。

 ついては、3回目の質問ですが、メンタルヘルス障害を発症させないための予防策の実施及び疾病者に講じられた手だて、またその効果についてお伺いをしたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 福嶋総務部長。



◎総務部長(福嶋良晶) 〔登壇〕

 それでは、ただいまの質問に順を追ってお答えをいたします。

 初めに、松本市ではメンタルヘルス対策といたしまして、平成23年12月に策定した職員心の健康づくり計画に基づき、予防と早期発見に重点を置いた対策に取り組んできております。

 初めに、予防対策の体制について申し上げます。一般診療科の産業医に加えまして、精神科産業医も選任し、さらに産業カウンセラーや臨床心理士、複数の保健師の配置など、県内19市の中でも最も充実した相談体制を整えてきております。

 加えてメンタルヘルス研修を、平成23年度から職員の全階層、全員に実施するとともに、とりわけ不安を抱えやすい新規採用職員、こちらも全員に対しまして保健師による個別の健康相談を、平成26年度から行うなど、日ごろから職員の心身の健康に心を配る環境づくりに努めております。

 また、今年度から労働安全衛生法に基づくストレスチェックを実施し、職員みずからがストレスに気づき、予防するための対策を進めているところでございます。

 次に、精神疾患を発症した職員への対応についてでございます。それぞれの症状に合わせた各種の専門的な相談を行うとともに、長期に休んでいる職員については、復職に向けたならし勤務などの支援を行っております。また、復職する職場に対しましても、復職職員へのサポート体制を整えるなど、復職しやすい環境づくりに努めてきております。こうしたことによりまして、長期に休んだ職員の復職の割合でございますが、平成23年には44.8%でありましたものが、平成27年には58.8%と相談業務充実の成果があらわれてきていると感じております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 宮下正夫議員。



◆25番(宮下正夫) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 予防対策としてメンタルヘルス研修、また産業医等による相談活動の実施、新規採用職員への健康相談、ストレスチェック等に取り組んでいるとのことでございました。

 また、発症した職員への対応としては、産業医への相談やカウンセリングの実施、病気休暇者への復職支援、職場環境調整の実施などに取り組んでいるとの答弁でございました。

 そしてその効果として、長期病気休暇者の復職率が、5年前のおよそ40%半ばから、平成27年には60%近くにまで改善されてきているということでございました。これについては一定の評価をし、今後に期待をしたいというふうに思います。

 それでは、こちらのパネルをごらんください。

 お手元の資料では7ページ、上段の図表10になりますが、これは独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表した就業者1人当たりの平均年間総実労働時間の推移を先進国ごとに示したものです。日本の平均年間総実労働時間は、この四半世紀余りで2,100時間から1,700時間へと400時間近く減っていることになっております。

 しかし、こちらのパネルをごらんください。

 これもお手元の関連資料7ページの中段の図表11になります。我が国の平均年間総実労働時間の減少は、ふえ続けるパート労働者、このパートタイム労働者を含めた全就業者の平均実労働時間で算出をされております。よって、フルタイムの正規労働者、非正規労働者の平均年間総実労働時間は、この黒ポツつきの実線、上段にございますが、この折れ線グラフのとおり、この20年間ほぼ横ばいで推移をしている。つまり我が国は相変わらず年間2,000時間を超える労働実態にあるわけです。この総実労働時間はドイツの労働者と比べて年間700時間多く、ドイツの労働者の1.5倍、またフランスの労働者と比べても年間620時間多く、フランス労働者の1.4倍、先進国では長いとされるアメリカと比べても226時間多いと言われております。こうした長時間労働の実態こそが健康破壊やメンタルヘルス障害をもたらす最大の要因であると、専門家は言っているわけであります。

 さらに、厚生労働省の毎月勤労統計調査での経営者が回答する残業時間は、正規の手続をとって残業代を支払った分しかあらわされていませんから、俗に言う風呂敷残業あるいはサービス残業、これらは含まれていないわけであります。ですから実際の残業時間はさらに大きなものではないかと推測がされます。

 下段の図表12をごらんください。これは毎月勤労統計調査から、年齢別、月の就業時間が241時間を超える人の割合を示しておりますが、ここでは全産業の男性就業者の平均をあらわしております。この241時間以上というのは、月の残業時間が80時間オーバーに相当するものでありまして、これは厚生労働省が過労死の認定基準として示している数値と一致するものです。20代と50代で約1割、30代後半から40代で約2割近くが過労死予備軍と言える状況にあると考えられます。図表12の一番右端の斜線で示した棒グラフですが、男性正規社員全体の平均を示したもので13.7%となっております。

 さて、これら長時間労働者への対策が、2006年の労働安全衛生法の改正により、長時間労働者への面接の実施が義務づけられました。ついては、本市における長時間勤務者に対する面接の実施はどのように行われているのかについてお伺いをいたします。



○議長(犬飼信雄) 福嶋総務部長。



◎総務部長(福嶋良晶) 〔登壇〕

 それではお答えをいたします。

 長時間にわたる勤務は、事務能率や健康面に影響を及ぼすことから、毎月、庁議におきまして超過勤務の状況について報告をし、情報を全ての職員が共有するとともに、その縮減に努めてきております。こうした中で、労働安全衛生法に基づき、時間外勤務が1カ月100時間以上、または3カ月平均で80時間以上の職員を対象に面接指導を行っているところでございます。具体的に申し上げますと、対象となる職員に対しましては、疲労度自己診断チェックシートを送り、まず職員みずからに疲労度を確認してもらう。さらにその内容を保健師が把握をし指導を行い、必要に応じて産業医による面接指導を行っているところでございます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 宮下正夫議員。



◆25番(宮下正夫) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 本市では時間外勤務が1カ月100時間以上、また3カ月平均で80時間以上の職員に対し、疲労度自己診断チェックシートといったものを配付して、職員の申し出により産業医相談を実施しているとのことでございました。

 日本の労働者は、正規、非正規を問わず長時間労働を強いられているわけでありますが、この長時間労働の中に、一体どれくらいの不払い残業があるのでしょうか。不払い残業そのものが本来存在してはならないもの、いわゆる違法とされているため、その実態をつかむことは容易ではございません。

 総務省が実施している労働力調査では、労働者に労働時間を聞いております。私はこれだけ働いていますという申告に基づいております。一方、これに対し厚生労働省の毎月勤労統計調査では企業に労働時間を聞いております。企業が残業命令を行い、実際に残業代を支払った時間がどれだけあるのか回答をいたしております。このことからこの2つの調査値からその差を見ることによって、不払い残業の平均的な時間数を推計することができます。2014年の総務省の労働力調査によりますと、年間総労働時間は1,953時間、これに対し厚生労働省の毎月勤労統計調査では1,741.2時間、その差は211.8時間となります。これが年間不払い残業の推計値と考えられます。このことは日本最大の労働団体、全日本総連合会の研究機関、連合総合生活開発研究所が2014年12月に発表した勤労者短観というものによりますと2014年9月中に残業が行われ、不払い部分が「ある」と回答した労働者は全体の36%で、不払い残業の平均時間は18.8時間となっています。9月を平均的な月とみなし、年間の不払い残業時間を予測してみますと、1年間では225.6時間となります。先ほど紹介した政府の公式統計を用いた年間不払い残業時間の推計値211.8時間と余り変わらない数字であることがわかります。両調査とも短時間労働者を相当数含んでいることを考えますと、総実労働時間も不払い残業時間ももっと長くなるのではないかと考えられます。

 先ほど総務部長の答弁で、時間外勤務者への対応として、毎月の庁議に超過勤務の状況を報告をし、その縮減に努めているという答弁がございましたが、市の超過勤務縮減の取り組みの裏に不払い残業が身をひそめ、表面化せず隠れてしまっているのではないかと心配をいたすところでございます。

 それでは次に、ストレスチェック制度についてお伺いします。

 ストレスチェック制度が昨年12月1日施行をされました。当面は50人以上の事業者が対象で、施行から1年以内の実施とされております。国が出したガイドラインが推奨するところによりますと、職業性ストレスチェック簡易調査票というものを使って、仕事の要求度が高いかどうか、本人の裁量度は低くないか、支援は低くないかなど、調査することになっております。同時に労働者がストレス状態に陥っていないかどうかを労働者の希望に応じて調べるものとなっております。調査が実施され、個々人にその結果がフィードバックされること、ここまでは義務づけとされましたが、これから先の組織分析や講ずべき対策の検討などについては、残念ながら現段階では努力目標とされております。この制度の活用によって、その職場がどうなっているのか、そこで働く労働者のストレスや健康状態がどうなっているのか、少なくとも仕事の要求度、支援、仕事の裁量度を見ることはできます。労働者のストレスを高めているものは、このうちのどの問題なのか、あるいは複合的な要因なのか、どれとつながりが強いのか、そういった分析ができることになっております。これらのことがわかれば対策もしやすくなるはずだと考えられます。

 ついては、本市におけるストレスチェック制度に基づく取り組みはどうなっているのか、また努力目標とされた組織分析や講ずべき対策の検討など、今後の課題についてお伺いをしたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 福嶋総務部長。



◎総務部長(福嶋良晶) 〔登壇〕

 それでは、ストレスチェックの実施についてお答えをいたします。

 労働安全衛生法の一部改正によりまして、ストレスチェックの実施が義務づけられました。松本市におきましては、平成27年12月の法施行の前に、8月に実施をいたしました。ストレスチェックは、正規職員、非正規職員合わせまして2,749人を対象とし、そのうち2,602人が検査を受け、実施率は94.7%でございました。この結果につきましては、検査を受けた全ての職員に対しまして、ストレスの状況やその対処方法を解説した結果表を送り、職員みずからのセルフケアにつなげるとともに、ストレスの高い職員につきましては、専門家による相談を実施いたしました。

 また、法の努力目標である組織分析につきましても、松本市におきましては実施をいたしました。職場のストレス状況を分析する中で、この結果を職場内で共有いたしました。さらに健康リスクの高い職場につきましては、改善に向けて専門家による相談を行うなど、職場の環境改善につなげております。

 次に、ストレスチェックの課題についてでございますが、今回、初めての実施だったことから、組織分析の結果については、職場内で共有化が図れない部署も見受けられました。ストレスチェックは、職場全体でストレスを軽減し、病気の発症を予防する重要なことでありますので、新年度に入りまして、管理監督職などを対象とした結果の活用方法に関する研修を実施し、よりよい職場環境づくりに役立ててまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 宮下正夫議員。



◆25番(宮下正夫) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 ストレスチェック制度に基づくストレスの度合いがチェックされても、何が原因で、どんな仕事との関連で起きているのかをはっきりさせなければ、具体的な対策に結びつけることはできません。現段階では分析や対策は使用者の努力目標とされ、使用者側に法的な責任がないことから、改善を推し進めることは難しいというふうに考えられますが、市当局におかれては、今日の本市におけるメンタルヘルス障害の実情に鑑みて、労働組合との協議を通じ、職場の職員と十分な話し合いを行う中で、仕事量、仕事のやり方、無理なノルマ、意思疎通の悪さなど、組織上の問題点と結びつけて分析をされ、メンタルヘルス障害改善に向けての取り組みが推し進められることを願っております。

 ついては、市職員のメンタルヘルス障害撲滅に向けた市の取り組みと決意についてお伺いしたいと思います。

 最後に一言申し上げます。菅谷市長におかれては、この2月定例会が閉会をいたしますと、その3日後には市長選挙の告示、さらにその1週間後には投票日となるわけです。現職市長でありますから、選挙活動はほとんどできず、大変厳しいわけですが、どうか菅谷市長におかれましては、お体に十分ご留意をされまして、市長選挙を戦い抜かれ、何としても4期目の栄冠をかち取られるよう心よりご祈念を申し上げる次第でございます。

 以上で私の質問の全てを終了いたします。ご清聴ありがとうございました。



○議長(犬飼信雄) 福嶋総務部長。



◎総務部長(福嶋良晶) 〔登壇〕

 今後の取り組みと予防に向けてのご質問にお答えをいたします。

 精神疾患による長期病気休暇者への対策につきましては、先ほどもお話をいたしましたが、精神科産業医の配置など専門スタッフの充実を図り、職場の上司や同僚が支援者となるように研修等を重ねて職員の不調に気づき、職場で相談しやすい環境づくりを進めてまいりました。こうしたことで復職する割合が高くなり、精神疾患を発症した後も仕事を継続できる環境づくりにもつながってきていると感じております。

 一方で年々多様化する市民ニーズに十分応えるため、職員は日々公務員として大変悩み苦しんでおります。そこで、他市や民間企業の例を参考に、コミュニケーション能力が高く、ストレスに強い人材であるかを判断する適性検査を採用試験に加える予定でもございます。

 また、ストレスチェックの分析に当たってご指導いただいた産業カウンセラーからも、社会情勢や各種制度の変化に対応するため、組織体制も事務処理も日々追われているとの指摘も受けております。こうした中で不調を訴える職員への対応を充実することとともに、発症そのものを予防することに重点を置き、職員一人一人がストレスに気づき、みずから対処できる方策を身につけること、また職場におきましても管理監督職を中心にストレスの要因を軽減すること、ストレスのない職場づくりに努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 以上で宮下正夫議員の質問は終結いたします。宮下正夫議員及び補助者の田口輝子議員は自席へお戻りください。

 次に、7番 吉村幸代議員の質問を行います。吉村幸代議員は質問者待機席へ移動してください。

 7番 吉村幸代議員。



◆7番(吉村幸代) 〔登壇〕

 会派みんなの未来の吉村幸代です。発言の機会をいただきました。会派を代表いたしまして、宮下正夫議員、小林あや議員とともに質問のほうをさせていただきます。一問一答形式になります。よろしくお願いします。

 ただいま違和感はございませんでしたでしょうか。1件目は、日本語の乱れについてです。

 ある日、会議が始まりました。「お配りした資料のほうをごらんください」、「準備のほうをお願いします」、私は心の中でつぶやきます。ほう、ほうって鳥でもあるまいに。

 家に帰ると電話が鳴りました。「もしもし、吉村様のお宅でよろしかったでしょうか」、心の中でつぶやきます。えっ、この電話、何でいきなり過去形。

 居酒屋で乾杯、料理が運ばれてきました。「てんぷらになります」。私の心の声、えっ、てんぷらに誰がなるの。続いて、「お刺身になります」。心の声、あなたがお刺身になるの。

 昨年秋の視察研修、昼食のために入った食事どころでも、「お茶になります」。このときは私が心の中でつぶやく前に、同行されていた副市長のつぶやき声が聞こえてきました。「あの、なりますという言い方ね、変だと思う」。

 さて、こうした言い回しは新丁寧語とかバイト語などと呼ばれます。NHK放送文化研究所によりますと、丁寧語を家庭や社会できちんと学んだことがなく、社会経験も乏しい若者が、コンビニエンスストアなどで仕事仲間から新語を聞いて正しい丁寧語だと思い込み、一気に広がったのではないかとのことです。確かに話している本人たちに悪気はなく、むしろよい言葉だと信じて使っているふしもあります。

 ファミリーレストランのロイヤルホストが「非常識用語の撲滅」をキャッチフレーズに新丁寧語禁止リストを作成し、従業員指導に当たっていると話題になったのは、平成15年、今から13年前のことでした。きっかけは接客係の言葉が聞き苦しいというクレームが顧客から相次いだことといいます。ご参考までにロイヤルホストの五大禁止語と、その言いかえをご紹介いたしますと、?「こちらケチャップになります」は、「お待たせいたしました。ケチャップでございます」に言いかえましょう。?「1,000円からお預かりします」は、「1,000円お預かりします」、?番「おたばこのほう、お吸いになられますか」は、「おたばこはお吸いになられますか」、?番「犬飼様でございますね」は、「犬飼様でいらっしゃいますね」、そして?番「以上でよろしかったでしょうか」は、「以上でよろしいですか」というものでした。

 当時、朝日新聞社が読者モニターを対象に、インターネットで行った調査によりますと、9割以上の人が、最近、日本語が乱れていると答えたそうです。

 私はこのほかにも、「食べられる」というべきところを「食べれる」と言ってしまう、いわゆるら抜き言葉や、「何々のー」と語尾を強く上げた話し方も気になっています。

 ところが、流行ほど恐ろしいものはありません。こうした不思議な言葉遣いの流行も十数年にわたって続くと、当初の不快感、違和感は大分薄らいできており、松本市役所においても市民権を得ている感が漂います。そしてその傾向は、口語、話し言葉のみにとどまらず、先日はついに広報の記事の中にも登場しました。広報まつもと12月号の23ページ、国宝松本城太鼓まつりに関する囲み記事の中に、「初年度は、街中演奏、合同演奏への出演となります」という表記がされています。「日本は、社会集団ごとに異なる言葉を使うようになる」と、かつて述べていた研究者がいたことを思い出しますが、予言は的中したようです。

 役所や教育現場は、仕事中に正しく美しい日本語を使う意識が求められる社会集団だと考えますがいかがでしょうか、ぜひ副市長の見解をお聞かせください。



○議長(犬飼信雄) 坪田副市長。



◎副市長(坪田明男) 〔登壇〕

 私自身、日本語を正しく使えていない者でありますが、じくじたる思いもありますが、ご指名ですのでお答えをしたいと思います。

 今、まさにおっしゃったこと、私が今お答えしようと思ったことなのですが、いわば業界における今の言葉、私もそういう違和感を持っておりまして、どうにかならないのかなといつも思っております。

 加えて、我が松本市役所においてどうかということでありますが、これもご指摘がありました。本当に反省をしなければいけないと思いますが、今、役所でよく使われる説明用語の中で、丁寧語とも思われる、さっきおっしゃいました、「次は何々になります」、「次は何ページになります」、あるいは「させていただきます」。これはいわば、させていただきます症候群とも言うそうですが、何でもかんでも何々させていただくという、そういう使い方、大変気になるところであり、吉村議員がご指摘のとおりであります。

 これもまたご指摘でありますが、ある言語学者が、言葉というものは時代の変遷によって変わる、進化すると言っておりまして、変わった事例としては、ご存じの「君子豹変す」という言葉がよく代表的に挙げられております。意味は全く別の意味に解されております。しかし、今に生き、私は今、正しいと言われている日本語にこだわりたいと思っています。中国から伝わってきた漢字が平仮名を生み、また片仮名を生み、漢詩や、仮名17文字、仮名31文字の詩歌を操る世界に類いまれなる日本語というものを、大いに大切にしたいと思っております。

 私のそうした思いは別にいたしまして、公務を担う職員には、日本語に誇りを持って、言葉の使い方に注意を払い、かつ豊かな心根を持って市民の皆さんと良好な人間関係を築いていってほしいと思っています。今後とも話し言葉、書き言葉を大切にするよう、職員ともども研さんを重ねてまいりたいと思っております。

 以上であります。



○議長(犬飼信雄) 吉村幸代議員。



◆7番(吉村幸代) 〔登壇〕

 ご答弁いただきありがとうございました。

 ご答弁のとおり、私も言葉は生き物であり変わっていくものだと思いますし、新しい言葉が悪いと決めつけるつもりは毛頭ありません。社会言語学の研究者によると、乱れていると指摘される誤用が、揺れと呼ばれる段階から慣用という過程を経て、いつしか社会的に当然と広く受け入れられるようになるケースも珍しくはないそうです。しかしながら、学都を自認する松本市においては、できるだけ正しい言葉を使って暮らしていきたい。言葉の美しさは、美しく生きることに通じると思うわけですが、今後どう対処したらよろしいものでしょうか。教育的見地からの見解をお伺いしたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 赤羽教育長。



◎教育長(赤羽郁夫) 〔登壇〕

 吉村議員のご質問にお答えをいたします。

 私も日本語の乱れにつきましては、吉村議員と同様に感じる点があり、正しく美しい日本語を大切にしたいと考えております。

 言葉は、人と人をつなぐ大切なコミュニケーションの手段であります。現在、義務教育における国語科の教科目標では、国語を適切に表現し、正確に理解する能力を育成し、伝え合う力を高めることが重視されています。そして、このような言語能力が日常生活に生きて働くよう、一人一人の児童生徒が言語の主体的な使い手として、相手、目的や意図、場面や状況などに応じて適切に表現したり、正確に理解したりする力を育成することが大切になるとされております。

 子供たちの言語環境においては、まずは乳幼児期からの母親を初め、身近な大人の存在が大きな影響を及ぼすことは言うまでもありません。加えて子供たちの成長を支える教員などの言葉遣いも子供たちの言語感覚の育ちに大きな影響を与えると言われております。

 私自身の話になりますが、私は大学を卒業し、すぐに教員となり、小学校5年生、6年生を担任いたしました。その当時とそのままの言葉遣いで、その次に初めて1年生を担任をいたしましたときに、1学期末の学級懇談会の折、ある保護者から、「赤羽先生に担任してもらったら、うちの子の言葉遣いが悪くなった」との指摘をいただき、自分の言葉遣いの影響の大きさを痛感させられた苦い思い出があります。以後、自分の発する言葉の重さを考えるようになりました。

 このように、子供たちや若者に与える影響の大きさを、私たち大人が自覚し、お互いに思いやる気持ちを常に持ちながら、正しく美しい日本語のよさを感じ合えるような言語生活を心がけたいと考えております。

 さらに、自分の職場や教室では、どのような言葉が行き交い、そこにどのような人間関係が生まれ育まれているか、そのような視点での見返しが常に必要ではないかと思っております。本年度、松本市の小・中学校に指導に入っていただいております埼玉大学の岩川直樹先生は、「言葉には宛て先がある」と話されています。相手に関心を寄せることを基盤に、相手意識をきちんと持つとき、言葉は宛て先に届き、生きた言葉として相手の心に伝わっていくというものです。この言葉の意味もあわせて大切にしていきたいと思っております。

 以上であります。



○議長(犬飼信雄) 吉村幸代議員。



◆7番(吉村幸代) 〔登壇〕

 ご答弁いただきありがとうございました。すてきなお話でございました。

 確かに伝え合う力は大切で、状況に応じて話し相手が自分の言葉をどう受け取るか、何を求めているかなどと知恵を働かせながら交わすことが求められます。新丁寧語から受ける違和感や不快感の根底には、こうした配慮が足りないことへの反発があるのかもしれません。特に教育現場、次いで役所で働く方々は、市民の模範たる存在だと思います。間もなく新年度になり、新しい職員の方々を迎えるときとなります。丁寧語を初めとする言葉の問題を新人研修に加えてはいかがでしょうか。

 人は言葉で物を考え、言葉でそれを伝えます。昨年末の意見交換会で、松本市のある部長が、「議会は言論の府だから」と話しておられるのを同じテーブルで耳にいたしました。言論とは、言語や文章によって思想を発表して論ずること。私は言葉を大切に、言葉の力を信じて、議員として一層の研さんを積んでいかねばならないと気を引き締めたことでした。

 以上で、この件は終わりにしたいと思います。

 続いて2件目は、松くい虫被害対策についてお尋ねいたします。

 松くい虫被害に関しては、平成24年の中島昌子議員を皮切りに、小林弘明議員、宮坂郁生議員、阿部功祐議員と、何人もの議員が質問された経緯があります。改めて今回、この問題を俎上にのせたのは、松くい虫との攻防戦は次の定例会が開かれる6月までが短期集中決戦の準備どきであり、ことしが松本市にとっての正念場であると考えられるからです。

 松くい虫被害の歴史は長く、最初の記録は明治38年、長崎県における発生。戦後、全国各地に拡大して、今や世界四大樹木病害の1つと言われるようになっています。

 本年1月27日付の市民タイムスに、松本市の63歳の男性からの投書が掲載されていました。ご紹介します。「松枯れの被害は拡大し続けています。無線操縦ヘリによる薬剤散布も後手後手の感が否めません。実際にどれだけの効果があるのか科学的に検証してほしいものです。県民全体が負担している森林税が本当の意味で有効に使われるように見届けたいものです。私の地域は、一部で更新伐採を進め、広葉樹への植生移行を図っています。何年かたてば、秋には紅葉が見られるかもしれませんが、現状は山肌が露出し、大雨が降れば土砂崩れが心配です。松本市は予算がないとして、民有地については対策を行わない方針ですが、国道に面したところで倒木の危険がある松枯れが目につきます。事故が起きる前に手を打っていただきたいと思います」。続いて、2月3日付の同紙の第1面に、「アカマツ227本、緊急で樹幹注入」という大見出しで、松本市が大規模な取り組みを前倒しで行うという記事が掲載されました。

 先日の当初予算説明会においても、松くい虫対策事業費は平成27年度の9,876万円から平成28年度には1億5,038万円と増額とのご説明を受けましたが、把握されている被害の現況と今後の対応について、詳細かつ具体的説明していただきたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 塩原農林部長。



◎農林部長(塩原資史) 〔登壇〕

 松くい虫被害対策についてお答えします。

 松くい虫被害は、今年度、新たに今井地区において確認されるなど、市内全域に広がってきております。昨年度には伐倒駆除本数が3,804本と過去最高を記録し、本年度も1月末現在で2,649本となり、昨年度と同様な状況でございます。

 このように被害が拡大する中、市街地を初め、地域にある大切な松を守るための樹幹注入剤購入補助は、昨年度の78件に対し、今年度は225件と約3倍の申請となっております。松くい虫により枯れた松を放置すると新たな感染源となるため、森林以外にある枯れた松の伐採に要する費用の一部を補助する松枯損木伐採補助制度を新たに創設するとともに、引き続き伐倒駆除、無人ヘリコプターによる薬剤散布、更新伐、衛星画像を活用したリモートセンシングによる被害状況調査等を行い、松くい虫被害対策を進めてまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 吉村幸代議員。



◆7番(吉村幸代) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 耕地林務課に伺いますと、「松くい虫相談はこちらへ」という案内表示があちこちに張られています。ご相談者の多さ、同時に担当職員各位の忙しさ、大変さが容易にうかがわれます。

 それにつけても新興住宅地に暮らすシティーガールの吉村が、なぜ、こんなに松にこだわるのかと疑問を抱く方がおられるかと思いますが、私は安曇野市にも家があり、隣組や農家組合に入って食と農の取り組みをしています。いわゆる2地域居住ですが、昨日の柿澤議員の米に関するご発言さながらに、コシヒカリをはざかけし、寿台地区の地域おこしの酒「寿一番星」を仕込むために酒米「ひとごこち」を栽培しています。その安曇野市の隣組で、ことしも1月1日に新年会が行われ、席上、松くい虫の話題が出ました。「松本市じゃ、お城の松が枯れたって、えらいことだね」、「梓川地区の岩岡神社の松も枯れてるじ」、「波田地区の安養寺の松も枯れてたし、すぐそこまで迫ってきたという感じだね」、「四賀地区の山は茶色く枯れたまんまだが、あれ、放っておいて一体どうするつもりかね」などと、地続きだけに松本市の状況は皆の一大関心事です。

 2つの行政にお世話になっており、比較して甲乙をつけたいわけではありませんが、安曇野市では個人宅の庭木について、伐倒処理費と樹幹注入薬剤購入費に加えて、地上散布用の薬剤購入費も補助金交付の対象です。ちなみに庭師さんに相談したところ、「樹幹注入の効果は完全とは言えない上に、価値のある肝心な枝を注入剤が枯らすおそれもあって難しい。動力噴霧器による散布を併用するのが効果的」とのお話でした。

 また、安曇野市のホームページに、「被害の予兆を見つけた際は、農林部耕地林務課へお知らせください」とあるので、怪しい木を見かけた折に電話をすると、「あしたから土日の休みになるので、これからすぐに見に行きます」とのお返事でした。金曜日の午後3時過ぎのことで、さすがに恐縮していると、「これから5月までが勝負、全部というわけにはいかないかもしれないが、6月から7月にかけて虫が羽化するから、何としても5月までに片づけてしまいたいんですよ」と言われました。つい先日、岡田、四賀地区から安曇野市へと回ってみましたが、その言葉のとおり、安曇野市に入ると山林で盛んに伐倒処理が進められていました。

 その後、抵抗性アカマツについて知りたいと思い、長野県林業総合センターへ伺いました。品種改良には長い年月を要するようでしたが、職員の方には「松くい虫に勝った自治体はないと言われる難問題に特効薬はないが、これだけの松が残っている県もない。素朴な手段であるが、みんなで目視、目で見ることが一番大切で効果的。その意味では啓発が重要」と言われました。

 ご承知のように、松くい虫対策は時期を逸しないことがポイントであります。防除という言葉は予防の防と駆除の除からなっていますが、予防は、まず病原体を運ぶマツノマダラカミキリが発生する初夏までが勝負のときと言えましょう。駆除のゴングが鳴った昨年9月の定例会では、阿部議員が松くい虫被害非常事態宣言の発令を提案され、発令しない旨のご答弁がなされましたが、来る5月は、余り知られていませんが、松くい虫撲滅強調月間ということです。この5月に向けて、松くい虫防除に関する情報を満載した啓発パンフレットやポスターを作成する、町会を通じて呼びかける、緑化推進委員会に全面協力要請する、地区公民館に講座開講を依頼するなど、考え得る手だての全てを講じる準備を今からしていただいて、ことしの松くい虫撲滅強調月間を、市を挙げた取り組みにしていただくよう強く要望いたします。

 私もその一人でありましたが、松くい虫防除に関して、正しい知識を求めている市民が多いと感じます。また、近隣市町村との連携も気になるところです。安曇野市では「早期駆除のため、所有者に連絡なく処理することがあります」という強い姿勢がとられています。県下最大の松くい虫被害地域という上田市でも、「被害木処理量が非常に多く迅速な対応が求められるため、事前に森林所有者の皆様にご連絡することなく処理をすることがあります」としていますが、松本市の方針はどのようになっているでしょうか。

 上田市といえば、平成8年度から行ってきた空中薬剤散布を、平成21年度に住民の健康を考慮して見合わせ、現在はスパウタースプレーヤという散布機や動力噴霧器を使用した地上散布を実施しているとのことです。松本市でも地上散布の併用を検討するのはいかがでしょうか。

 先ほど、私は安曇野市で食と農の取り組みをしていると申し上げましたが、それは農薬をできるだけ使わない農業の実践です。したがって、好んで薬剤を散布したいわけではないのですが、どこかに打開策を求めなくてはならない緊急時ゆえの提案です。

 以上を短期的な目標設定としてご質問申し上げます。



○議長(犬飼信雄) 塩原農林部長。



◎農林部長(塩原資史) 〔登壇〕

 ご提案の対策について、順を追ってお答えします。

 最初に、個人宅における消毒剤の購入補助については、散布機材が必要なこと、また薬剤の飛散など環境への配慮も必要となります。そうした観点から、森林以外では樹幹注入による感染防止を基本と考えております。

 また、上田市における地上散布の件でございますが、これについては道路がないと散布ができないという状況でございますし、到達する距離も期待したほどではないという点もありますし、また環境への飛散という部分もございますので、松本市としては、現在のところ考えておりません。

 また、森林の枯れた松を伐採する場合であっても、所有者から見れば思い入れのある松も存在しているため、松本市では必ず所有者の了解を得ております。さらに、被害発生市村とは常に情報交換を行っており、今後も広報まつもとや、松本市公式ホームページ、出前講座等を通じて、松くい虫に対する理解を深めてもらうとともに、緑化推進員を初めとする市民の協力を得ながら、啓発監視活動を強化してまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 吉村幸代議員。



◆7番(吉村幸代) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 一たび病気になった松を助ける手だてはないわけですが、法的に考えますと、立木に独立した動産として所有権が認められている以上、枯れた松といえども、所有者の同意なく処理できないという事情は理解できます。土地と立木の所有者が異なることもあり得るわけです。森林では、土地の所有者を突きとめるだけでも大変な上に、土地と立木の所有者が異なるかもしれず、ハードルがふえて間に合わなくなるから、上田市は森林に関しては強い対応を予告しているのではないでしょうか。

 緊急時には行政が権限をできるだけ強く持って対処しないと間に合わないような気もいたします。山林が荒廃していることや、土壌の変化も松枯れ拡大の一因と聞きます。山林の所有者に管理義務があることを再確認し、現在が緊急時であることに理解を求める必要性も感じますし、対応については森林部分と平地の庭園とを分けて考えてみる必要もありそうです。

 長野県松本地方事務所に確認したところ、現在、四賀地区、岡田地区で、面的、量的に被害が拡大している上に、南に向かって塩尻市、波田地区、山形村との境まで、点的に分布が拡大している。平成27年度の被害状況は、年度末をもって集計するが、過去最高であった平成26年度を更新するだろうとのことでした。まずは点を面にしないというのが短期的目標の基本でしょうか。

 次に、四賀地区や岡田地区の様子を見ると、この先、どうしていくのだろうかという思いが募ります。大変悩ましいところではありましょうが、最終到達点ともいえる長期的な目標については、どのように捉えておられるのか見解をお聞かせください。



○議長(犬飼信雄) 塩原農林部長。



◎農林部長(塩原資史) 〔登壇〕

 長期的な目標についてお答えをいたします。

 松くい虫による被害は、青森県と北海道を除き全国に蔓延しており、離島を除き、完全駆除に至ったところはございません。松本市では、平成24年度に策定した松本市松くい虫被害対策基本方針に基づき、伐倒薫蒸処理、薬剤散布及び更新伐を基本に対策を進めております。議会初め多くの市民の皆さんの、松本市の木であるアカマツを松くい虫から守りたいという強い思いや気持ちをしっかりと受けとめ、さまざまな対策を組み合わせ、市民の皆さんと力を合わせて松くい虫被害の蔓延を防ぐとともに、伐採時期に達している森林が多いので、更新伐により松くい虫被害を受ける前に、木材として活用していきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 吉村幸代議員。



◆7番(吉村幸代) 〔登壇〕

 力強いご答弁をいただきました。ありがとうございました。

 松は美しい森林を形成して、緑濃い自然を誇る松本市の林業や観光の資源であるとともに、災害の防備、水源の涵養といった役割を担っています。社寺仏閣や日本庭園にあっては欠くことのできない存在感を持って、価値ある樹木、文化的にも歴史的にも貴重な財産と言えます。ことし6月には、アルプス公園において全国植樹祭が行われるとのことですが、次の定例会において、少しでも明るい戦況をお聞かせいただきたいと願っております。ご健闘を心から祈りつつ、この件は終わらせていただきます。

 続いて3件目は、市民生活総合相談窓口についてお尋ねをいたします。

 市民相談課、市民生活総合相談窓口が設置されて間もなく1年となります。設置からほどなくして、利用者から好評を得ているといった新聞報道を目にいたしましたが、まずはこの間の相談状況と手応え、現状の分析などをお伺いできたらと存じます。



○議長(犬飼信雄) 古畑地域づくり部長。



◎地域づくり部長(古畑斉) 〔登壇〕

 総合生活相談窓口に関するご質問にお答えをします。

 平成27年度から新たに市民相談課を設置し、総合相談窓口の充実を図ってまいりました。議員ご質問の相談状況ですが、昨年の4月からこの1月末現在で、一般相談が1,902件、弁護士などによる専門相談が610件、消費生活相談が819件と、全体で3,331件となっております。平成26年度1年間の相談件数が3,004件でございましたので、既に1割300件ほど多い状況となっております。

 この相談件数の増加につきましては、超少子高齢化や市民生活の多様化、社会経済状況などのさまざまな要因から、市民の皆様の困りごとがふえてきているのではないかと考えております。また総合相談窓口の取り組みが市民の皆様に理解されてきていることも一つの要因と考えております。

 次に、相談の内容ですが、一般相談について申しますと、多いものは相続相談、借金などの金銭問題、夫婦や家族間の問題、近隣間でのトラブルなどで、相談内容によりまして適切な部署、専門相談などに迅速につないでおります。

 また、複雑な相談内容につきましては、相談員が相談者とともに考え、庁内の対応であれば、関係部署の担当者が集まり相談を受けるなど、できる限りその場で解決につなげるよう取り組んでいるところでございます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 吉村幸代議員。



◆7番(吉村幸代) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 ただいま、さまざまな相談を合わせて3,331件ということでした。昨年4月からことしの1月末まで、市役所が開いていた日を数えてみましたところ約200日でした。1日平均16から17件の相談に対応された計算となります。予想以上に多くて驚きました。

 実は先日、私は地元地区の方から相談を受け、さて、どうしたものかなと思いながら、ふと市民相談課に立ち寄ってみました。いささかの緊張が、応対に出てこられた担当の方の笑顔によってほぐされ、好感度の高い対応と感じ入りました。個室に案内していただき、間もなく関係部署の方々が集まってみえて、ともに検討、話ははかどりました。

 普通の主婦だったころ、市役所を訪ねるには、かなりの勇気と根性が必要でした。まず管轄部署がわからない。名前が変わっていることもある。次に、目的の部署がどこにあるのかわからない。本庁舎と東庁舎の区別がわからない。別棟もあるらしいといった調子です。ようやくたどり着いたものの、さて、どなたに声をかけたらよいものかと迷い、ようやく話を切り出したら、「それはここの担当ではないですね」と言われて、再び振り出しに。重い荷物を持っていたり、幼い子供を連れていたり、痛む足を引きずっていたりしたら大変です。こうした思い出を踏まえて、市民生活総合相談窓口はありがたい存在と評価いたします。

 加えて、市民の方々がもっと利用しやすいものへ充実させていただきたいと望むところでありますが、今後さらに、どのような体制にしていこうとお考えでしょうか、お尋ねをいたします。



○議長(犬飼信雄) 古畑地域づくり部長。



◎地域づくり部長(古畑斉) 〔登壇〕

 今後の取り組みについてのご質問にお答えをします。

 総合生活相談窓口は、昨年の4月から消費生活センターの消費者相談と、市民相談室の一般相談や専門相談に取り組むことで、必要な情報や課題が共有できるようになり、幅広い市民の皆様の相談に対応しております。

 しかしながら、貧困や社会的孤立など、生活全般にかかわる相談などは複雑多岐にわたる要因があり、個別の窓口だけでは根本的な課題が整理できず、解決に至らない場合もありますことから、相談体制の充実が求められております。

 そこで、来年度は総合相談窓口に、生活に困窮している方の自立を支援するための相談窓口を設置するとともに、相談者を就労に結びつけるための支援を行う松本市生活就労支援センター「まいさぽ松本」を同じフロアに併設し、一体的な支援へとつなげてまいります。

 また、悪質商法や特殊詐欺の被害が増加していることから、消費生活相談機能の強化や消費者教育を推進できるよう、消費生活センター体制の充実も図ってまいります。

 今後はさらに部局横断的な総合コーディネート機能を強化し、一層、庁内連携を図っていくとともに、国・県を初めとした公的機関や市民活動団体などの関係団体、そして地域づくりセンターなどとのネットワークを構築していくことで、相談者の積極的な掘り起こしなどに努め、社会全体で支え、問題を解決していく仕組みを整備してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 吉村幸代議員。



◆7番(吉村幸代) 〔登壇〕

 ご答弁いただきありがとうございました。

 この件に関しまして要望を申し上げて終わりにしたいと思います。

 まず、相談窓口の存在と場所を、もっとわかりやすくPRしていただきたいということです。現在は特に看板等もないようですが、例えば、初めて市役所を訪れた転入者が、そうか、ここへ行けば相談に乗ってもらえるんだなと一目でわかるような案内があればと思います。そして、顧客満足というマーケティング用語がありますが、相談に見えた方が、きょうは来てよかったと感じて帰られるような対応、さらにはクレームを言ってきた人が、ファンになって帰るような対応を目指してほしいと期待を込めて要望いたします。

 以上で私の質問を終わります。ご清聴、まことにありがとうございました。



○議長(犬飼信雄) 以上で吉村幸代議員の質問は終結いたします。吉村幸代議員は自席へお戻りください。

 昼食のため暫時休憩いたします。

 再開は午後1時といたします。

                                午後0時休憩

                             −−−−−−−−−−

                                午後1時再開



○議長(犬飼信雄) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 市政一般に対する質問を続行いたします。

 14番 小林あや議員の質問を行います。小林あや議員は質問者待機席へ移動してください。

 14番 小林あや議員。



◆14番(小林あや) 〔登壇〕

 会派みんなの未来の小林あやでございます。発言の機会をいただきましたので、宮下正夫議員、吉村幸代議員に続きまして、一部私見を交えながら、件名ごと一括にて質問させていただきます。30代最後の一般質問となります。日本語の乱れが出ないように意識しつつ元気よく頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、市公式プロモーションビデオについて質問いたします。

 本市では、観光温泉課、健康産業・企業立地課によるそれぞれのプロモーションビデオ2本が、平成26年度に制作されました。また、今年度はシティプロモーション担当部局が制作しているプロモーションビデオが完成間近となっています。超広域観光ビジット3におけるビデオ制作の企画も進行中とのことで、近年、誘客促進を目指したメディアの活用が盛んになってきていることから、本市においてもプロモーションビデオを活用する取り組みは有効であると考えております。

 さて、そのような中、制作されたビデオはDVDとなっているとのことですが、限られた機会の中で活用され、広く一般の方が気軽に見ることのできる環境にはまだなっていないように感じます。意外と私たちは遠くに目が行き、自分のまちの資本に気づいていないことがあります。路地1つとっても、細い路地の先が意外な場所につながっていたり、路地一つ一つに地域特性にちなんだストーリーがあったりと、びっくりすることがよくあります。なぜ、この路地ができたのか、なぜ、この形なのかといった疑問に、当時の時代背景が重なると、今までは単なる道だったものが途端に身近な存在になり、冒険心をかき立てられるようになります。今まで気づかなかった道を見つけるとわくわくし、路地をキーワードに、次の世界がつながっていくようになります。

 このように私たちは、まだまだ灯台もと暗しの中にあり、地域の目に見えない資本に気づかず生活していることが多々あるのだろうと感じるのです。地域の資本に気づき、掘り起こしていくことは、外部からの誘客を目的としたものだけでなく、私たち市民にとっても、とても意義あるものと感じます。私自身も、松本の今を説明する機会のある一人として、こういうものが気軽に活用できたらいいのにと思うことがよくあります。

 さて、プロモーションビデオというと、今どきな感じがして、新しい発想のように思いますが、昔からこうしたご当地紹介VTRのようなものはつくられてきています。例えば某テレビ局のアーカイブでは、松本民芸家具について2分ほどの紹介VTRがあり誰もが閲覧できます。しかし、こうしたVTRをつくっても、見た人が興味を持たなければ、目に見えない資本を掘り起こすことはできず、今回のビデオにおいても松本が何を目指しているのか、何をPRしたいのか、その狙いと見た人の認識において行き違えてしまうことも予測されます。

 また、誘客においても、何らかの数値目標や到達目標等がなければ、どの程度の効果があるのかを検証できず、今後よりよいものをつくり、目指す際の指標の設定が難しくなるように思います。

 例えば、大手G社の提供サービスで検索された日本に関する用語では、日本食が断トツで1位なのだそうです。つまり海外では日本食にとても興味があるということです。たかがビデオとはいえ、見た人に関心を持ってもらい、誘客につなげていくためには、何らかの検証材料をつくっておく必要があると考えます。

 こうした点を踏まえ、シティプロモーション担当が制作しているビデオに関しては、今後の活用方法について、平成26年度に観光温泉課が制作した松本市観光シティプロモーション用DVDと健康産業・企業立地課が制作した企業誘致DVDについては、1年間の活用方法についてお伺いします。

 また、制作した狙いや数値目標、到達目標等を設定した後に検証があると考えますが、市の見解をお聞きします。

 以上で1回目の質問を終わります。



○議長(犬飼信雄) 矢久保政策部長。



◎政策部長(矢久保学) 〔登壇〕

 シティプロモーション担当が制作していますDVDについてお答えいたします。

 このDVDは、市民の宝である松本城を守り、次代へ引き継いでいくため、明治期に松本城を守った市川量造や小林有也の逸話を紹介し、さらに今も守り続ける松本古城会や小・中学生などの奉仕活動の様子も加えた初めての映像作品として制作しております。アニメーションを交え、小学生から大人まで、全ての市民の皆様に末永くごらんいただける内容となっております。

 活用方法といたしましては、市内の全小・中学校や地域づくりセンターなどに配布し、視聴覚教育の一環として、また地域で活用いただくことを考えております。同時に行政チャンネルなどでの放送、及び松本市や松本城のホームページ、並びに市立博物館や市役所市民ロビーなどの公共施設でも視聴いただけるよう検討しております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 川上商工観光部長。



◎商工観光部長(川上正彦) 〔登壇〕

 松本市観光シティプロモーションDVD及び企業誘致用DVDに関するご質問にお答えをいたします。

 松本市観光シティプロモーションDVDにつきましては、これまでメディア展開としてはBSでの全国放送、県内でのテレビ放送、シンガポールテレビ局での放送、台湾・台北市、高雄市におけるテレビ放送を実施しました。

 観光宣伝としては、首都圏や就航先での観光展、観光説明会などにおいても利用し、また市民等への貸し出しを行うなど幅広く活用しております。

 企業誘致用のDVDにつきましては、これまで企業誘致訪問時や県外の市議会の行政視察等で活用しており、その結果、松本地域健康産業推進協議会に加入していただいた企業が数社ございます。

 プロモーションビデオは、コンパクトに松本の必要な情報を映像でまとめた宣伝ツールであることから、狙いとしては、映像を通じて、より多くの方に情報を的確にお伝えするものと捉えております。観光誘客や企業誘致などの事業の成果は、さまざまな要素を積み上げた結果であります。プロモーションビデオは、イメージ戦略の1つであることから、多くの人に見てもらう機会をふやすことが重要であると考えますので、その上に立って事業全体を検証してまいります。

 なお、プロモーションビデオのイベントでの使用回数やホームページでの閲覧回数は、一つの活動指標と考えますので、より一層の活用に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 小林あや議員。



◆14番(小林あや) 〔登壇〕

 この後に質問します松本城下町再生事業にも絡んでくると思いますが、ぜひ、その松本城に関するビデオは、関連事業とも連携しながら活用していただきたいというふうに要望します。

 観光や企業誘致においては、1人でも多くの方が本市に興味を持ち、また観光や企業進出において数ある都市の中から松本を選んでいただけるような情報提供ができるよう、PDCAサイクルを回していただきたくお願い申し上げます。

 それでは、シティプロモーションについてお伺いします。

 近年、多くの自治体でシティプロモーションという手段を活用して、地域づくりにおける課題や問題を打破しようとする動きが見られます。これは通常の都市広報とは異なり、地域の魅力を内外に発信し、その地域へ人、物、金を呼び込み、地域経済を活性させる活動とおおむね定義されているようです。行政には余りなじみのなかった営業という要素が強く出ているイメージにも感じ取れますが、まだまだ私たちの周りで、シティプロモーションという言葉そのものが身近な存在として浸透していないように感じます。恐らく我が市のシティプロモーションの成功形とはこういうものであるという明確なゴールを先に掲げ、実現に向かって進んでいく形態のほうがわかりやすく、また計画倒れを防ぐ最も効果的な方法なのかもしれません。外部の人間による評価のしやすさという点も重要だと思います。

 日本都市センターが主催した2013年開催の第14回都市政策交流研究会で行われた基調講演では、多くの自治体のユニークな取り組み例が紹介されましたが、その中で着地戦術のモデルケースとしては塩尻市が紹介されていました。確かになるほどと感心する内容でした。さまざまな自治体のユニークな取り組みが紹介されているということから、シティプロモーションとは、先ほど少しご紹介した定義らしきものはあるものの、決して決められた枠があるわけではなく、自治体によって取り組み方はさまざまであっていいということだと思います。

 そこで質問ですが、本市が考えるシティプロモーションとはどのようなものなのでしょうか、ご見解をお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 矢久保政策部長。



◎政策部長(矢久保学) 〔登壇〕

 シティプロモーションの考え方についてお答えいたします。

 松本市は、シティプロモーションにつきまして、所管部門がそれぞれの行政活動を個別に市民の皆様に報告するものとは異なり、市政全般の政策や活動を市内外に向けて発信する作業のことと捉えております。

 民間企業が企業の個性を明確にして、企業イメージの統一を図り、社の内外に認識させて存在価値を高める企業戦略を意味します企業CI(コーポレート・アイデンティティー)と同様の役割を担うものと認識いたしております。

 地方消滅が叫ばれる昨今、自治体の生き残りをかけて、全国多数の都市が実践している施策でございます。全国の市町村が広域観光ルートの構築やブランド力の向上に力を入れる中、松本市でもシティプロモーションを重要な政策として位置づけ、これまでとは異なる発想や手法も駆使しながら進めております。

 今後も松本の魅力をしっかり発信し、商工業や観光業へのサポートのみならず、雇用の拡大や人口増加にも効果が上がりますよう、松本モデルのシティプロモーションを進めてまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 小林あや議員。



◆14番(小林あや) 〔登壇〕

 ただいまご見解をお聞きしました。

 松本モデル、あるいは松本スタイルといった、松本◯◯のネーミングを使う部署が、このところ急にふえたような気がしますが、あか抜けたユニークな政策なしに、松本◯◯という名前を多用してしまうと、ネーミングの新鮮さが埋没してしまいかねないとの懸念もありますので、松本◯◯と命名する際には、ぜひ、内容も希少価値の高いものにてお願いしたいと思います。

 さて、シティプロモーションとは、ある自治体は観光客を呼び寄せることであったり、またある自治体は市民に自分たちのまちに愛着を持ってもらうことであったり、あるいはほかにもシビックプライドと呼ばれるように、自分たちのまちにプライドを持つ人たちを多くしていくことであったりと、最終的な狙いや考え方は、その自治体によってさまざまであるように思います。

 今回のように、メディアを戦略的に活用するためには、呼びかけたい相手に、松本市がどのように思われているのかを的確に把握する必要があると感じます。ただ、やみくもに松本市はこういうまちだと知らせるだけでは、また税金を使って何かやっているくらいにしか受け取られないおそれもあります。どのメディアを使って、誰に呼びかければ、売れる商品を提供できるのかという目的の明確性、手段の的確性を持って、戦略的な仕事をしていただけますよう要望し、この質問はこれにて終了します。

 続きまして、女性に優しいまちづくりについて質問いたします。

 松本市は、国立社会保障・人口問題研究所の調査結果からも出ているように、20代後半から30代前半の若い女性の流入率が高いことがわかっています。この部分は本市の大きな強みであり、さらに強くしていく必要性を感じています。

 こうした中で、今後は女性に優しいまちづくりという観点が必要になると感じています。女性に優しいまちづくりとは、例えば防犯でいうと、透明な窓のついた、外から中が見えるエレベーターや防犯灯の設置などが促進されるとありがたいと考える女性が多いと思います。今回は、女性の歩きやすさという観点から質問をさせていただきます。具体的に、ヒールの高い靴を履いても安心して歩けるまちづくりについてです。

 松本市は、歩行者に優しいまちづくりに取り組んでおり、次世代交通政策や交通安全対策などを推進しています。また本市は、長野県内ではファッションの拠点都市であり、おしゃれをしてパンプス、ハイヒール、夏にはヒールの高いサンダルを履いてまちを歩く女性の姿が多く見受けられます。東信や南信の女性たちからも松本に対する憧れの声をよく聞きます。これは今時点における松本市の強味だと思います。パンプスやハイヒールなどのかかとの高い靴を履くことは、足を長くすっきり見せる効果や、洋服をバランスよく着こなす効果があり、非常に多くの女性たちから支持されています。また、スーツにパンプスを履いて、てきぱきと働く姿は、仕事のできる女性の印象を与え、ビジネスの場でもお客様に安心感を与えます。最近ではスポーツ用品大手と共同開発したというデザイン性にもすぐれた長時間歩いても疲れないパンプスなどが大人気で、売り切れが続出しているシリーズもあります。こうしたパンプスは、通常よりも大体二、三倍高い価格帯であるのですが、それでも売れているということは、いかに女性が靴にこだわりを持っているかがわかります。

 しかし、こうした女性たちのテンションを下げ、切なくさせる環境がまちに存在します。それは道路排水溝の穴、グレーチング、マンホール、石畳の目地のすき間など、かかとがはまり、脱げたり傷ついたりしてしまうことです。歩いているときに、ヒールのかかとが穴やすき間にはまり、がりっと音を立てて傷がついた瞬間、やっちゃったと急いでかかとを確認するも後の祭りで、女性たちは切ない思いをしながら、後で傷を修復したり、色ペンで傷を目立たなくしたりという作業を行います。お気に入りの靴や新品をおろし立ての場合にやってしまったときなど、暗い気持ちを切りかえて、もとどおりの気持ちに戻すまでには相当の時間を要します。ショッピングセンターでも、かかとの傷防止フィルムが売られているほどですから、全国でヒールのかかとを傷つけてしまい、切ない思いをしている女性が大勢いることがわかります。

 道路排水溝は、歩行者が歩く道の端に設置されており、すき間は等間隔で続いています。自分の歩幅に合わず、避けられなくなったときに、がりっといくケースが多いのではないかと推測します。第一そればかり意識して歩くわけにはいきません。また、気のきく男性が女性をエスコートするとき、車から守るために女性を道の端側に歩かせてくれたりしますが、道の端こそ、実は排水溝の穴がたくさんあいていたりする場合も多かったりします。そこまで気がつく男性はなかなかいないと思いますし、女性も男性の好意がうれしいので、この穴がなければ、どんなに気持ちよく歩けるだろうと考えていると思います。

 こうしたことから、好きな服を着て、好きな靴を履いて、おしゃれをしてまちを気持ちよく歩きたいという女性の心を後押しできるような施策が本市には必要だと感じるのです。女性のヒールがはまらない道路は、ベビーカーやシルバーカーの車輪も、お年寄り、高齢者のつえも、これは全てのお年寄りと言っているわけではございません、必要な方が使われているつえもはまらない、安心して歩けるバリアフリーのまちづくり推進にも寄与することが考えられます。

 住みたい街ランキングに、毎年上位に入ってくる吉祥寺でも、商店街などで女性がヒールのある靴を履いて安心して歩ける環境づくりに取り組んでいます。本市においても早急に対策をとっていただきたいのですが、市のお考えをお伺いします。



○議長(犬飼信雄) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 女性に優しいまちづくりについてお答えをいたします。

 まず市街地における道路面の現状についてでございますが、グレーチングについては、網目の細かいものと大きいものが、道路側溝につきましては、ふたの少ないものと手を入れるための穴つきのふたが多いものとが混在しております。石畳につきましては、歩行感を醸し出すため、平たんでない箇所や経年劣化等により目地に段差があるところもございます。インターロッキングブロック舗装につきましては、経年による不同沈下等により段差が生じている箇所もございます。

 これまで道路面の整備につきましては、各種団体のご意見を伺いながら取り組むとともに、それぞれの役割を維持するように、維持補修等は順次行ってきておりますが、議員ご指摘の視点で見ますと、さまざまな問題があると考えます。

 また、松本市が進めている、歩いて暮らせるまちづくりは、車優先から歩行者、自転車、公共交通を優先する、人と車が共存するまちづくりであり、まずは道路空間の使い方に視点を置いて取り組んできているものです。そこに、議員ご指摘の女性の視点を加えることは、歩いて暮らせるまちづくりを進める上で、より魅力がある空間になるものと考えます。今後も安心して歩けることをプラスした回遊性を高めるための整備に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 小林あや議員。



◆14番(小林あや) 〔登壇〕

 切ない思いをした経験のある女性たちの気持ちをわかっていただけてありがたく思います。

 バリアフリーのまちづくりのためにも、ぜひこれはお取り組みをお願いいたします。

 さて、東京23区で唯一消滅可能性都市とされてしまった豊島区は、現在、女性の視点をまちづくりに生かし、女性が住みやすいまちにすることを目指して、さまざまな取り組みを始めています。

 本市は、若い女性の流入率に高い結果が出たとはいえ、それは現時点での結果であり、自治体間競争がますます激しくなるであろうこの先、ますます多くの自治体が女性人口増を狙い、さまざまな政策を打って出てくるだろうと予測されます。本市において女性の視点をまちづくりに生かすことは、女性が安心して暮らし、働けるような魅力あるまちになることにつながり、今後、さらに女性の人口が増加したり、人口減少の抑制にも効果が出ると考えられます。本市のまちづくりに対して女性の視点を生かした実践的協議の場を創出することは非常に有意義であると考えますが、市のご見解をお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 2回目の質問にお答えいたします。

 1回目の質問にお答えしましたとおり、歩いて暮らせるまちづくりを進めるためには、女性の視点に立った見方は、新たな観点として重要であると思います。

 また、女性の声をまちづくりに生かすことにより、結果としまして、全ての人が使いやすいユニバーサルデザインのまちの形成にもつながります。

 このことは交通のまちづくりを初めとした従来からの取り組みとあわせて、都市の魅力向上が図られ、交流人口の増、さらに定住化等へもつながるものと考えます。そのため議員ご提案の女性からの意見を聞く機会を設けることは大変有意義であると考えますので、会議等のさまざまな機会において、ぜひ女性の皆様の積極的な参加をお願いしたいと思います。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 小林あや議員。



◆14番(小林あや) 〔登壇〕

 ぜひ活気ある松本の将来を見据え、女性たちの声をしっかりと聞いていただけますように、これからもよろしくお願いいたします。

 それでは、城下町再生事業についての質問に移ります。

 城下町松本の再生構想は壮大であり、この構想は個別の案件だけを見て判断することは難しく、常に過去、現在、未来の大きな時間軸とともに、一体的、面的に進めるべき問題だと考えられます。30年来の懸案とされてきたこの事業着手に際しての市長の決断と覚悟につきましては、前回の12月議会で質問させていただいたばかりではございますが、市長は、次のような趣旨のご発言をされています。

 松本市は、松本城あってのまちである。松本固有の資源である城下町松本の再生を目指すことは、健康寿命延伸都市・松本の創造の面からも、にぎわいと活力を創出するまちづくりにつながる重要な視点であり、大変意義深いことである。松本城を世界に誇る恒久的な資産とするためには、二の丸、三の丸を含めた一体的な整備を継続していくことが必要不可欠であり、三の丸地区整備基本方針や、歴史的風致維持向上計画並びに文化財の保存活用を目的として見直しを進めている松本城及びその周辺整備計画とも連携し、それぞれの事業を進めていく。松本城を中心としたまちづくりは、松本城周辺の範囲での取り組みとなっているが、今後は、より深く、広くしていくのかも課題である。市民意識の向上が松本市の魅力へとつながり、定住者が観光客を引き込み、にぎわいや活力の創出による経済発展や健康福祉の充実など中心市街地の活性化のみならず、松本市全体にすぐれた効果をもたらすものと考える、といったような内容です。

 事業を完了して終わりではなく、この事業を核としたまちづくりが将来の市民益につながるのだという視点こそが重要なポイントであるというふうに感じます。

 さて、先ほど引用しましたご答弁の中で、市長は事業を進めるに当たっての方針と今後の課題について触れられました。今回はこの部分について具体的に質問をさせていただきます。

 二の丸、三の丸を、それぞれ個々の整備ではなく、事業連携させ、一体的、面的な整備としていくためには、庁内での連携体制を構築していく必要があると考えます。また、二の丸、三の丸の整備は同時に進められるべきであり、互いに整合性をつけながら、次の事業に向けて常に準備を進められるようにしておくための、いわば複合的スケジュールの組み立ても必要になると考えられます。

 松本城内環状北線整備が平成31年に完成予定、また松本城南・西外堀の復元が、平成33年に完成予定ということですが、この2事業や移転する博物館との整合性をどう考えていくのか。さらに、今後それぞれのエリアをどうしていくのかということは、二の丸、三の丸担当部署が、どれだけビジョンを共有しながら内外に向けてやる気を見せられるかという点に大きく影響するように思います。

 また、市民が納得できるような説明であるためにも、事業完了の先にある市民益が何なのかということについて、職員の間でどれだけ認識され、共有されているか、ここも連携すべき重要な要素だと考えます。

 壮大な構想の一部として、現状がここまで動いているというような説明や、単なる事業完了で終わるのではなく、もっと先の狙いがあることなどを丁寧に説明していくことで、市長が着手された本来の目的がさらに市全体に広がっていくのではないかと思うのです。市民の皆さんに目的を理解してもらえるような取り組みに向けて、ハード、ソフト、両面における庁内の連携と庁内体制について、ご見解をお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 お答えをいたします。

 これまで史跡である松本城本丸と二の丸内の整備は教育部が、三の丸を含む市街地はまちづくり事業として建設部が主体となり整備をしてきております。整備を進める中で、文化財に対しましては、従来、保存に主眼を置いて取り組みが行われてきましたが、現在はその貴重な資産をいかに活用しながら後世に残していくかとの視点を持ち、まちづくりと連携し、取り組んできております。

 こうした中、松本城南・西外堀の復元及び内環状北線の整備につきましては、一帯が松本城内であり、一体整備が不可欠であることから、建設部内に城下町整備本部を設け、庁内連携として一体的に事業を進めてきているところでございます。

 今後、二の丸、三の丸の整備を進めるに当たりましては、三の丸地区は城内でもあり、残すべき遺構などがあること、また史跡内である二の丸は都市公園との位置づけであることから、面的に事業を推進するために、より一層連携した視点が重要であると捉えております。

 さらに、城下町松本の再生は、松本市全体にすぐれた効果をもたらすとの意義を職員間で意識を持ち続けながら、部局を越えて一体となり取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 小林あや議員。



◆14番(小林あや) 〔登壇〕

 城下町再生事業には、特に二の丸エリアの整備に向けての動きがとても重要であると考えますので、同時に進捗を図れるような連携体制の構築をさらに進めていただきますよう、よろしくお願いします。

 さて、松本城においては、シーズン期には大変大勢の観光客が訪れ、松本城天守への観覧待ちが数時間というときもあります。博物館が三の丸に移転すれば、二の丸内は松本城以外に拠点がなくなってしまうという問題が生じます。二の丸エリアの見せ方という点においても、松本城の威厳を保つために、あるいはさらにインパクトのあるシンボルとするために、どのような戦術を講じていくべきか、今から準備をしておく必要があるのではないでしょうか。つまり二の丸エリアにある史跡を壮大な構想と照らし合わせながら有効活用できる策を考えていかなければならないということになろうかと思います。

 具体的には、二の丸御殿の復元に向けて本腰を入れて準備を始めていくべきではないかと考えます。二の丸御殿復元には、当時の建物の外観がわかるものが必要だと文化庁からの条件が提示されていることは存じていますが、城下町再生事業の面的な整備の重要な延長線上に位置する拠点となるものであり、松本城史跡活用にとっても、まちづくりや観光産業にとっても確実に大な役割を担うことができる存在です。三の丸や土井尻かいわいの整備方針などの情報が目立つ中で、二の丸エリアの整備も同時に本腰を入れて手をつけていかなければならないと考えますが、二の丸御殿の復元を含め、市は今後どう考えていくのかお伺いします。

 一方で、国との連携を図りながら財源を確保していかねばならず、それなりの期間が必要となりますので、整備に向けて準備をしている間の二の丸公園の活用策を考えていくことが必要です。最近は遺跡の活用において、バーチャルリアリティーなどのデジタルコンテンツを活用する自治体が出始めてきております。デジタルコンテンツを活用すれば、遺跡に復元した建物などのハード整備を行っていない場合でも、当時の様子を再現できるようになります。他都市でもさまざまなイベントなど、実際に福岡城などでも実施しております。上田城でも3D画像を用いたものを作成しています。二の丸エリアもこうしたデジタルコンテンツを用いた遺跡の活用を視野に入れてはどうか、ご見解をお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 宮川教育部長。



◎教育部長(宮川雅行) 〔登壇〕

 ご質問にお答えをいたします。

 二の丸の整備につきましては、その方向性を示す計画ということで、松本城及びその周辺整備計画、それと今年度策定を目指しております史跡松本城保存管理計画がございます。

 阿部議員のご質問でも申し上げましたけれども、松本城及びその周辺整備計画で上げた18項目の整備箇所のうち、最も規模の大きいと考えられる南・西外堀の復元に着手し、博物館の移転と北外堀内側石垣の改修にも着手をするところでございます。

 南・西外堀復元及び内環状北線整備後は、二の丸は現在と大きく異なる景観となることから、外から松本城天守を展望する上で美しい景観を保てるような空間整備、あるいは松本城を訪れる観光客と公園利用者の共存が図られるような空間設置をしていく必要があると考えております。

 二の丸御殿の復元につきましては、発掘調査により位置や平面構成が確認され、現在は平面表示により公開をしておりますが、その復元に際しましては、議員もご指摘のとおり、建物の構造が確認できる写真あるいは絵図を文化庁から求められているというのが現状でございます。

 ご指摘のデジタルコンテンツを使用した観覧につきましては、スマートフォン等の普及もあり、他の観光施設でも活用されていることから、今後、導入の可否について研究を進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 小林あや議員。



◆14番(小林あや) 〔登壇〕

 城下町再生事業は、数十年という長い単位を必要とする大事業ではありますが、こうした一つ一つを積み重ねていくこと、壮大な構想を面的に捉えていくことが必要だと考えます。目に見える形で二の丸御殿の復元も取りかかっていただきたいと思っておりますが、菅谷市長のお考えをお伺いします。

 以上で私の質問は全て終わります。ありがとうございます。



○議長(犬飼信雄) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 小林あや議員の早口の3回目のご質問にお答えいたします。

 二の丸御殿の復元につきましては、平成11年に策定した松本城及びその周辺整備計画に位置づけられており、この件の重要性については十分承知しております。

 私は常々、城下町松本の再生が、にぎわいと活力を創出するまちづくりにつながり、ひいては、それが健康寿命延伸都市・松本の創造に寄与すると申し上げてきております。私はそうした強い信念に基づき、これまで手のつけることがなされなかった南・西外堀復元に着手し、あわせて博物館の移転にも動き出そうとしているところでございます。

 二の丸御殿の復元は、史跡松本城の中で、国宝天守に加え、もう一つの拠点を設けるという点で非常に有意義な事業であります。この復元に際しましては、先ほど議員からもお話がありましたが、文化庁との協議の中で、建物の外観が確認できる写真や絵図の存在が、事業着手の条件となっております。これまでも復元を前提に取り組みを進めており、私の市長就任以降も、写真等の調査を進めてまいりましたが、残念ながら、いまだ発見されていないのが現状であります。引き続き調査を進めるとともに、文化庁と協議を行い、事業実施の可能性を探ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 以上で小林あや議員の質問は終結いたします。小林あや議員は自席へお戻りください。

 次に、28番 南山国彦議員の質問を行います。南山国彦議員は質問者待機席へ移動してください。

 28番 南山国彦議員。



◆28番(南山国彦) 〔登壇〕

 日本共産党松本市議団の南山国彦です。通告に従って質問をさせていただきます。

 今回は、交通政策1件について、一問一答で、松本市地域公共交通網形成計画(案)について質問をさせていただきます。

 初めに、公共交通の意義について、市の考えをお聞きしたいと思います。

 現在の社会生活では、一人一人の行動範囲が広がり、移動距離も伸びています。一方、高齢化とともに、みずから運転して出かけることが困難な方がふえ、自家用車を利用できない高齢者など、移動が大きく制限される移動制約者が増大をしています。病院に行く、また買い物に行く、趣味を楽しむなど、まさに公共交通は一人一人の命と暮らしを守ることに直結した、まさに欠くことのできない重要な社会インフラとなっています。交通・移動の権利は日本国憲法が保障した居住・移転の自由、これは憲法第22条です。それから生存権第25条、幸福追求権第13条など、関連する人権を集合した新しい人権とも言われます。一人一人が安心して、そして豊かな生活と人生を享受するためには、交通・移動の権利を保障し、また行使することが欠かせません。

 地域公共交通の衰退をとめ、維持、確保、改善することは、もはや事業者任せにはできません。国や地方公共団体など、いわゆる行政が財源の補助も含めて一層の努力が求められています。

 そういう中で、人口が少なく、公共施設もない、あるいはほとんどない、少ない地域ほど交通の不便さということが深刻となっています。こういう場所ほど、市が責任を持って交通の確保、維持をすべきですが、それが行政としての本来の役割だと私は思います。

 そこで改めて公共交通の持つ意義を、市としてどう考えているのかお聞きをいたします。



○議長(犬飼信雄) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 お答えをいたします。

 松本市は、あらゆる人が自由に安心して移動できる中心市街地の創出、自動車だけに頼らない利用効率の高い多様な交通ネットワークの構築、公共交通を軸とした、歩いて暮らせる集約型まちづくりの3つの目標を掲げた総合交通戦略を今年度策定いたしました。この戦略を進める上で、公共交通は徒歩、自転車に並ぶ最も重要な移動手段であり、今後さらに充実させるべきものであります。

 加えまして、平成25年に交通政策基本法が施行され、地方公共団体は交通に関し、自然的、経済的、社会的諸条件に応じた施策を策定し、実施する責務を有する旨が明確に規定されるようになりました。

 また、平成26年には、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律が改正され、コンパクトシティ・プラス・ネットワークと呼ばれるまちづくりと一体となった交通体系の考え方が導入されております。

 これらの法律の趣旨を十分尊重し、さらに先ほど申し上げました総合交通戦略における地域公共交通充実の具現化として、今般、地域公共交通網形成計画を策定しているものでございます。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 南山国彦議員。



◆28番(南山国彦) 〔登壇〕

 今、公共交通は重要で、これからさらに充実させるべきものという答弁でしたが、ここが一番のかなめかなというふうに思いました。一人一人の命と、そしてまた暮らしを守るためにも欠くことができないもの、そういう立場でぜひ今後も、市としてしっかり取り組んでほしいと思います。

 地域公共交通網とは、その利用者の意図する移動を実現させるためということが、松本市地域公共交通網形成計画(案)の中で定義というところで書かれております。まさにこの部分がかなめのところかなというふうに思います。

 さて、私たち日本共産党松本市議団として、先ごろ岐阜市のコミュニティバス、この運行を視察してまいりました。この岐阜市のコミュニティバスですが、導入の目的は4点というふうに言われておりました。公共交通のネットワーク化、それから高齢者等交通弱者の日常生活における移動の確保、それから公共交通空白地・不便地域の改善、そして中心市街地の活性化、この4点を掲げております。そしてこの運行計画については、地域住民が主体的に策定をするというふうになっておりました。

 岐阜駅を中心として、岐阜大学病院、そして大型商業施設まで、これは路線バスが運行され、そして病院や商業施設を乗り継ぎ拠点という形で、そこまでは郊外の住宅地などからコミュニティバスが運行され、そして乗り継ぎをしていく、こういう形で、現在は18路線が運行をされております。基本的には2つの地区を1ルートというような形でルートをつくって巡回をして、各乗り継ぎ拠点まで走っているという状況でした。

 このコミュニティバスの運行に関しては、地域住民、そして市、そして運行業者、この三者によって、運営協議会をつくり、その中でも地域住民が計画段階から参画をし、そしてバスの運行ルート、運賃、運行時間など、まさに経営感覚も一緒に持ちながら運営をつくっていく、こういうことで、かなり利用がされている非常にうまくいっているということでありました。

 本市がこの地域公共交通網形成計画(案)の中で言われている地域主導型公共交通、これはまさに岐阜市のコミュニティバスがモデルになっているのだなということも感じながら視察をしてまいりました。

 そこで、この松本市地域公共交通網形成計画(案)の中で言われている路線再編事業について質問をしたいと思います。

 この松本市地域公共交通網形成計画(案)では、地域公共交通整備運行事業の詳細という中で、路線再編事業ということで幾つかの見直しが打ち出されています。その中で、再編の対象として、幹線、それから支線、地域主導型公共交通等という形で3つに区分けをされています。そこでこの位置づけ、また今後の再編の方向性について、どのように考えているのか見解を求めたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 お答えをいたします。

 地域公共交通網形成計画では、バス路線をネットワーク化し、さらに利便性の高いものとするため、階層化することによって、その役割を明確にしております。

 まず、幹線は、規模の大きい輸送に耐えられ、安定的に運行する路線と位置づけています。再編方針としましては、充実した運行密度を確保し、中心市街地までの移動を確保します。

 次に、支線は、一定の移動需要が見込まれ、身近な商業施設や医療施設などがある生活拠点間を運行し、幹線と接続するもの。さらに、中心市街地まで運行する路線であっても、規模の小さな輸送に対応する路線は支線と位置づけております。再編方針といたしましては、鉄道駅や主要バス停がある交通拠点への集約、さらに交通拠点から先の移動手段の確保につきましては、地域主導型公共交通の導入を検討いたします。

 最後に、地域主導型公共交通は、生活拠点までの少ない移動需要に対応するもので、再編方針としましては、幹線に接続し、地域内を運行する路線を検討いたします。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 南山国彦議員。



◆28番(南山国彦) 〔登壇〕

 幹線、支線、それから地域主導型公共交通、それぞれ答弁をいただきました。

 一応、気になる支線については、生活拠点間の運行ということが中心になり、交通拠点への集約もしていくと。その交通拠点から先は地域主導型公共交通へとつなげていく、そういうことだというように思います。そして、その地域主導型公共交通については、地域内の運行に再編をしていくことになるということでした。

 この松本市地域公共交通網形成計画(案)の中で交通拠点への集約ということがありますが、これは今あるバス路線の変更を意味するということで捉えられるのかなと思います。私はただ、それが使いやすいように拡大する、そういう方向に向かうのならよいのですが、そこで例えば現状から少しでもバスの利用客をふやす、そういうことを考えた場合には、現在の路線を延長し、ほかのバス路線に接続するような変更、あるいは新たな交通拠点への接続への路線変更、こういったこともやらないと大変ではないか、そんな声も地元からお聞きをしておりますが、こういった路線の変更については、どう考えていけばよいのか、検討ができるのか、その点についてお聞きをしたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 支線の再編方針ということでございます。お答えをいたします。

 市民の皆さんが希望する全ての地域に行けるように公共交通を整備すれば、最も便利になることはご指摘のとおりでございますが、それでは、膨大な路線を整備しなければなりません。そこで、地域公共交通網形成計画では、一つの地域から一つの生活拠点にアクセスできるように、公共交通を整備するという考え方を基本に公共交通網を再編する方針でございます。

 この方針のもと、来年度、交通事業者の同意を得ながら、具体的な区域、路線、ダイヤなどを明確にした地域公共交通再編実施計画を策定いたします。策定の折には地域の皆さんのご意見を十分にお聞きし、より多くの皆さんに利用される計画としたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 南山国彦議員。



◆28番(南山国彦) 〔登壇〕

 全ての希望には応えられないと。確かに地域によって事情が違うということもあるかと思いますが、具体的には地域公共交通再編実施計画の中で検討していくということでありました。

 私は今回の計画の中でも言われています地域主導型公共交通、これは先ほどご紹介した岐阜市のコミュニティバスの形に近いと、そういうふうに思っておりますが、しかし、そうは言っても、地域特性によってはそう簡単にいかないのではないかというふうに思います。この松本市内の中でも、中山地区、それから入山辺地区、そして三才山方面、こういうところは幹線道路から離れたところに集落が集中をしている、そういう地域があります。しかも、そういったところは急傾斜地であり、そしてまた高齢者や体の不自由な方にとってみれば、この急傾斜地を上り下りをすることは、大変なことであります。

 視察に行った岐阜市では、ほぼこういった地域はないということ、要するにかなり広い盆地でありました。若干急傾斜地等が残っているようですが、やはりそういったところは、今の形では難しいと。そこをどうするのかがこれからの課題だということを担当者はおっしゃっておりました。

 そういった点でいえば、やはり今、私がご紹介した、この松本市内の3地区などは地域主導型公共交通という形で十分対応ができるのでしょうか。私は、より細かな対応をしないと、利用増を見込める形にはならないのではないかというふうに思います。やはりできる限り家の近くで乗り降りができる、そういうことが利用者の増につながる。またそういう形で、なかなか外出ができない高齢者の方、また体が不自由な方も外出をすることによって、まさに生きがいの一助にもなるのではないでしょうか。それは松本市が目指している健康寿命延伸という理念からも、やはり大事なところになるのではないかというふうに私は思います。

 そういった点で考えれば、お隣の安曇野市が行っているようなデマンド方式、予約制で、まさにドア・ツー・ドア、そういう本格的なデマンド方式と言っていいのかと思いますが、こういう方式が、やはり松本市でも必要ではないか。ただ、この方式を1地区や2地区でやるというのは大変難しいかとも思います。やはり今、必要なのはそういった地域ごとの取り組み、そこだけでやるということではなく、もっと広げた形で市全体を見た中で、やはり公共交通というものを考え、このデマンド交通を実施していくことが必要だと考えておりますが、このことについての見解を求めたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 デマンド方式を全市的にというご質問でございますが、地域公共交通網形成計画では、鉄道や路線バスといった既存の幹線を最大限に生かすことが地域主導型公共交通を展開する上での大前提というふうに考えております。幹線に至る経路において、さまざまな地勢を有する松本市であることから、デマンド交通を全市的にということについては困難であると考えております。

 しかしながら、デマンド運行につきましては、昨年の6月議会定例会において、上條美智子議員の一般質問でお答えしましたとおり、地域主導型公共交通システム助成事業で対応できるようになっております。地域の実情に合った運行方式、経路、運行時間、運行曜日等を、地域の皆さんが主体的に考え、この地域の私たちの公共交通として認識いただき、利用していただくことこそ持続可能な地域の公共交通であると考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 南山国彦議員。



◆28番(南山国彦) 〔登壇〕

 今、答弁の中で、デマンド方式は困難ではないかと、全市的な展開は難しいということだったと思います。しかし、私はいずれにせよ、この松本市でも、こういったデマンド方式をとらざるを得ない状況になる、そのように思います。

 今回のこの公共交通の問題、まさしくそれぞれの地域づくりにも関連したものですが、この間、地域づくりセンターが設置をされ、地域づくりセンター長初め職員の皆さんが、住民の皆さんと一緒に安全で安心して生活できる地域づくり、そういう新しい課題に取り組まれています。地域づくり、さまざまな問題があるわけですが、またそれぞれの地域でも実情が違う、私はまさに35地区では35通りの地域づくりがあると思うわけですが、そういう中で、この公共交通の問題でも、地域づくりセンターの職員の皆さんのご苦労は一方ならぬものがある、そういう思いで、これまでの皆さんの努力に感謝をするところです。

 しかしまた一方で、この公共交通の問題、地域の中で何とかしようという考えはあっても、なかなかどうやっていったらいいのか、どう取り組んでいったらいいのか、非常に悩まれていることもあるかと思います。何よりもこの公共交通、利用実績を上げることが、どんな形態をとったにせよ不可欠な課題となってまいります。利用実績が伸びなければ維持することはかないません。地域が主体的に考え、方策を見出すことが求められることかもしれませんが、地域住民、各地域ともこの公共交通の専門家でもありませんし、運行などのノウハウもなかなか十分に持ち合わせてはいないと言えるのではないかと思います。そういった点を考えてみても、やはり松本市の強力なサポートが欠かせないというふうに思います。中山地区、入山辺地区、それから三才山地域においては、まさにこの地域主導型公共交通の取り組みが早急に求められていると私は思います。

 しかし、そういった点でも各地域が本当にこれから住民を主体として取り組んでいく、そういうことに進む上でも、私はもう少し、松本市がおせっかいだと言われるくらいでもいいのではないかと思います。ぜひ、積極的な取り組み、一緒に取り組んでいく、そういう姿勢を示し、そしてともに安心して暮らせる公共交通をつくっていただきたい、そのことを申し上げて、私の質問を終わりといたします。ありがとうございました。



○議長(犬飼信雄) 以上で南山国彦議員の質問は終結いたします。南山国彦議員は自席へお戻りください。

 次に、19番 澤田佐久子議員の質問を行います。澤田佐久子議員は質問者待機席へ移動願います。

 19番 澤田佐久子議員。



◆19番(澤田佐久子) 〔登壇〕

 日本共産党松本市議団の澤田佐久子です。南山議員に続いて質問をいたします。

 まず初めに、子育て支援ですけれども、就学援助について伺うわけですが、最初に、子供の貧困ということで、この間の情勢について述べさせていただきます。

 今、子供の貧困が社会問題となっています。国会でも3年前に、生まれ育った環境で子供の将来を左右させてはならないと、子どもの貧困対策法が全会一致で成立をしています。親の失業や低収入、病気、離婚、死別など、家庭の経済状況悪化でもたらされる子供の貧困は、年々深刻になっています。国の貧困の実態を示す国際的な指標として相対的貧困率があります。可処分所得などをもとに生活が支えられるぎりぎりの貧困ラインを計算し、それ以下の所得しかない人の割合を示す数値です。日本政府は、2009年に初めて相対的貧困率を発表しましたが、子供の貧困率は2006年で14.2%、約7人1人でした。当時、OECD諸国の中でも最悪の水準に位置していると大きな問題になりました。その後も悪化状況を続け、2012年では子供の貧困率は16.3%、約6人に1人へと拡大をしています。国民全体の貧困率そのものが悪化をしており、貧困解決は社会全体の課題であることは当然ですけれども、貧困を次世代に連鎖させないという点で、子供の貧困打開は待ったなしの課題となっています。

 2013年に成立した子供の貧困対策法は、事態打開の第一歩となる法律ですが、貧困の基本概念の定義をしていないなど不十分さはありますけれども、貧困の状況にある子供が健やかに育成される環境整備や教育の機会均等を図ることを目的に掲げ、子供の貧困対策の総合的な策定、実施に対する国・地方自治体の責務を明記しております。

 そして総務省が国民の就業実態を調べるために、5年ごとに実施する就業構造基本調査の分析結果がありますが、生活保護費の受給対象となる最低生活費以下の収入しかなく、かつ17歳以下の子供がいる世帯数の20年間の推移を調べたものですが、この世帯の子供の貧困率は5.4%から2.6倍の13.8%に悪化しているという結果です。

 それでは、就学援助について伺います。

 本市でも就学援助費については、ほかの自治体よりも枠を広げ、給付しやすくなっていますし、また民生委員の判こをもらわなくても、校長先生の判こだけで申請できるように簡略化されていることは、今までの運動で前進してきた部分であります。大きく評価したいと思います。

 また算定方式が異なるため、一概には言えませんが、生活保護基準の2.5倍を認定所得基準としており、県内19市の中では一番高い給付となって手厚くなっております。

 先日行われた来年度の予算説明によりますと、小学校ではマイナス55人の1,679人、そして中学校ではマイナス80人で1,111人という数字でした。受給人数が昨年より減っているという説明に聞こえましたけれども、先ほども申し上げましたが、暮らしが大変な中で就学援助費を給付される家庭がふえているのではないかと思いますが、この減っている理由についてお聞きいたします。

 また、今のこの時期には、来年度へ向けての準備をされていると思いますが、この就学援助の配布方法をどのようにされているかお聞きいたします。本市の場合は全家庭に配布されていると伺っていますけれども、自治体によって違いがあり、制度案内のみ全家庭で申請書は希望者だけというところも多くあると聞いております。本市の配布状況を教えてください。

 次に、子供・障害者の医療費窓口無料化についてお伺いをいたします。

 今まで何回もこの問題は議会で取り上げてまいりましたが、長野県は窓口無料化を行わない数少ない、残ってしまった県の1つとなっています。一昨年は7万4,000名以上の署名を県に提出しましたが、知事は国でやることだからと言ってやろうとはしませんでした。

 そんな中で、国会も検討を始めるというところまで来ていたわけですが、昨年、日本共産党の田村貴昭衆議院議員、そして参議院では田村智子議員の質問によって、2014年度補正予算で創設した地方創生関連の交付金を医療費助成に充てる場合にはペナルティーを科さないという通知を、昨年の12月15日付で全国の自治体に出しました。このことは自治体の負担を大きく低減する意味で前進したものです。

 この地方創生の取り組みについては、超少子高齢化、人口減少社会を迎えるに当たって、本市でも重点施策の1つでもある「子どもが生まれ健やかに育つ環境づくり」とも一致するものです。この通知は、「地方活性化・地域住民生活等緊急支援交付金を活用した地方単独事業による医療費助成の取扱いについて」という長い題名で出ているものです。この交付金を使って、年齢要件の緩和、所得要件の緩和、新たな医療助成を行う場合は国庫負担金を削減する調整率を適用して算定することを要しないこととなると明記しております。

 既に行っている助成内容を拡充する場合についても、単独事業分と交付金部分を区別すれば、調整額を適用しない、つまり減額しないとしています。

 本市もこの活用をと私も願っていたところですけれども、この通知には次のような一文が入っておりました。例えば従来から地方単独事業による医療費助成により、一部負担金を1回の診療につき500円の定額制としているところ、交付金を活用して一部負担金の全部を都道府県または市町村が支払うこととした場合、交付金を活用して拡充した部分に係る療養給付費等負担金等のみを切り分けることが困難であるため、当該拡充した部分も含めた療養給付費等負担金等については、引き続き調整率を適用して算定する必要があると。非常に行政用語を読み解くのには苦労をしておりますが、残念ながらこの手数料としての500円負担をしているということで、長野県では適用しないということがわかりました。

 しかし、この交付金を用いて、新たに医療費助成を実施する場合、当該医療費助成の対象となる被保険者に係る療養給付費等負担金等については、調整率を適用して算定することを要しないと、これもまた行政用語ですけれども書かれておりますので、新しい事業をする場合には、これが使えるということです。

 そこで、現在の本市では、医療費無料は、中学3年生までとなっています。これを高校3年生まで新たに年齢拡大をすれば適用になるということです。そして来年4月からは、飯田市では、この18歳到達後の年度末まで年齢を引き上げるということです。本市もこの地方創生の交付金を使って年齢拡大をするつもりがあるかお伺いをいたします。

 また、国で検討が始まっている中で、改めて医療費の窓口無料化の現在の状況についてお伺いをいたします。



○議長(犬飼信雄) 宮川教育部長。



◎教育部長(宮川雅行) 〔登壇〕

 就学援助についてお答えをいたします。

 平成28年度当初予算の基礎となる就学援助認定者数につきましては、平成27年10月時点の実績をもとに新1年生の認定者数を見込むとともに、在学生の学年を繰り上げて算出をしております。学年によって認定者数に差がある中で、小学校、中学校ともに本年度末で卒業する学年の認定者数に比べまして、新1年生の見込み者数のほうが少ないことから、全体の人数が減少したものでございます。これはあくまでも推計であり、就学援助は毎年の申請及び審査等となりますことから、年度中の増減を想定しているものでございます。

 就学援助の申請処理につきましては、制度の案内に申請書を添えて在学生は2月に、新入生は4月に、学校を通じて全世帯に配布をしております。また、市のホームページ、広報まつもとを活用いたしまして、制度の周知に努めているところでございます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 麻原こども部長。



◎こども部長(麻原恒太郎) 〔登壇〕

 子供、そして障害者医療費にかかわる2点のうち、初めに対象年齢の拡大についてお答えします。

 制度導入当初は、就学前の乳幼児のみを給付対象としておりましたが、保護者の方々のご意見をお伺いし、また医療関係者の方々と研究を重ねる中で、平成22年4月から段階的に対象年齢を拡大し、平成25年4月からは中学校卒業まで対象年齢を拡大しておりますことから、引き続き対象年齢の拡大は検討課題と考えております。

 次に、窓口無料化についてお答えいたします。

 平成27年6月議会でお答えしたとおり、医療費の窓口無料化につきましては、医療関係機関における事務量の増大などから、市単独で窓口無料化に取り組むことは困難と考えておりますが、国民健康保険国庫負担金などの減額措置、いわゆるペナルティーが廃止となれば、長野県を一つの医療圏域と捉えた場合、窓口無料化に向けて大きく前進するものと考えております。

 さきの6月議会その後の動きでございますが、昨年11月には、全国知事会、全国市長会、そして全国町村会が連名で、窓口無料化の課題の1つであります、このペナルティーについて即時廃止を国に強く要請をいたしております。また、厚生労働省がこの夏の取りまとめをめどに開催しております子どもの医療制度の在り方等に関する検討会では、去る1月27日に開催された同検討会におきまして、地方3団体の代表者それぞれが減額措置、ペナルティーの廃止を強く求めるとともに、国による助成制度の創設を要望したことなどから、今後も国の動向を注視してまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 澤田佐久子議員。



◆19番(澤田佐久子) 〔登壇〕

 それぞれにお答えをいただきました。

 就学援助費について、この認定者についてはあくまで推計ということですので了解はしましたけれども、今、生活困難な家庭の数は明らかにふえていると思います。例えば1つ例にとりますと、給食費の未納が前の年の倍だというふうにお聞きしたことがございます。もちろんこの数字は恒常的なものではなくて、口座へお金を入れ忘れたとか、また就学援助費をもらって支払うという方がほとんどですけれども、そういった一時的なことではありますが、多くの家庭が一生懸命、この給食費を払っているという様子がうかがえます。

 そして、給食費の会計の収納率、ここ数年のデータを見ましても、ほとんどか99.9%、99.8%ということで、ほとんど100%に近い納入率となっていますけれども、この数字から困っている家庭の様子は伝わってきません。しかし、この数字の裏には、担当者の方や先生方、そして校長先生などの苦労があるわけです。明らかに大変な家庭がふえていることは事実です。

 就学援助費の制度案内の配布状況についてですが、この案内は全世帯に配布するけれども、申請書は希望者のみという、こういった学校が多い中で、両方とも配布されているというこの取り組みはとてもよいと思います。先生もお忙しい中、生徒のプライバシーもありますけれども、子供さんの家庭状況に気を配っていただけたらと思いますが、申請漏れがないか、どのように対応しているかをお聞きいたします。

 また、就学援助費の支給月についてお伺いをいたします。以前も議会で取り上げてきた経過がございますが、新入学用品の購入や入学式の制服やカバンの購入、また修学旅行費など、必要なときにお金が支給されずに困っている家庭があります。市内のある中学校では、入学式を欠席したいと複数の保護者の方から申し出があったそうですが、どちらも制服の用意ができないからということでした。現在は、本市では6月と8月、12月と翌年の3月となっていますけれども、新潟市の例を見ますと、中学校入学時の新入学生徒学用品費、これがこれまでの8月から、ことしの3月に支給されるというふうに変更され、大変喜ばれていると聞いています。また、下諏訪町でも就学援助費について、就学前でも受け取ることができるような町独自の制度を設ける検討をしていると報道がありました。これだけ子供の貧困が言われている中で、支給月の変更をぜひ実施していただきたいです。新入学用品費については、新年度に向けて一番出費が多い3月に変更できないかをお伺いいたします。

 次に、子供、障害者の医療費窓口無料化についてですけれども、18歳への年齢拡大は検討していないということでしたけれども、この18歳への年齢拡大も非常に大切なことです。18歳までといいますと、乳幼児のようにはお金はかかりませんけれども、しかし、その一方で、難病に指定されない病気、中学校まではお金が出るけれども、18歳以上になったら、高校生になったら支給されない、どうなるのかという心配をされている中学生の子供さんがいらっしゃいます。高校に入ったからといって、無料制度がなくなって、家庭の状況が経済的に豊かになるわけではありませんので、また高校へ行けば高額な出費がふえます。ぜひ、この18歳までの年齢引き上げの検討もお願いしたいと思います。

 そして、先ほどもございましたさまざまな団体へ、この無料化についての要望を出しているということは評価をしたいと思います。地方創生の交付金を使っての医療費の助成についてですけれども、この福祉医療制度の自動給付方式、県のあり方検討委員会で決まりまして15年ぐらいたっていると思いますけれども、10年以上は過ぎております。この500円の手数料が300円から500円に上がって、そのままかなりの時がたちますけれども、逆に、先ほどの国の制度からいきますと、この500円がネックになっているわけです。県がやる気を見せて、この500円をなくせば、全県で実施できるわけですので、本市としても県へ向けて、ぜひ医療費窓口無料化の強い要望書を提出してほしいと思います。

 今、全ての自治体で助成が行われていますけれども、国の制度がないために格差が生まれています。子供の貧困が大きな社会問題になっている今こそ、国による子供の医療費無料制度の創設が急がれています。貧困、不平等が幼い子供にも広がっているのではないかと、他市ですが、アンケートを行った結果がございます。所得別に分けて分析したところ、インフルエンザの予防接種を毎年していると答えた方は、高所得者層では60.3%だったのに対して、低所得者層では48.5%、またおたふくかぜの予防接種では、高所得者の方は45.4%、低所得者層の方は28.7%しか受けていませんでした。経済的に厳しく、病院に行けない方は中間層以上ではほとんどゼロでしたけれども、低所得者層では7.7%に上りました。そして自由記述の中には、今は医療費がかからないからよいが、これからが本当に心配という声は、低所得の方はもちろん、中・高所得の皆さんからも寄せられていた声です。

 アメリカの研究で、乳幼児期の貧困は、生涯にわたって非常に深刻な影響をもたらすおそれがあると書かれていました。経済状況がこれだけ厳しい中で、お医者さんにかかれば、それなりにお金を持っていかなければなりません。先日も、あるママからは、子供が2人風邪を引いて、結局、病院へ連れていったら5,000円かかってしまった。これは生活費にとっておいたお金だったそうです。またお給料日まで何とかもたせようとしていたお母さんが、お医者さんにかかることになり、急いで銀行からおろしてきたという、そういった声も寄せられています。

 やはりお金を持たなくても、いざというときに病院へかかれるということは大事なことです。この4月からは、ある自治体では窓口でお金を支払わなくてもよいように貸付制度を検討中と聞きましたが、本市でも相談すればこの制度があるということですけれども、その現状をお聞かせください。

 以上、2回目の質問といたします。



○議長(犬飼信雄) 宮川教育部長。



◎教育部長(宮川雅行) 〔登壇〕

 就学援助に関するご質問についてお答えをいたします。

 申請に関する学校の対応につきましては、当年度の対象者名簿と提出された翌年度の申請書を照合しまして、申請のない家庭には担任の先生が児童生徒の様子を見ながら、保護者への声かけを行うなど、申請漏れがないよう配慮をしております。

 次に、就学援助費の支給時期についてでございますが、就学援助対象者の認定は、前年度所得が確定する6月以降に審査を行い、新入学児童生徒学用品費以外の経費は8月、12月、3月に支給をしております。新入学児童生徒学用品費については、家庭の負担を考え、早期に支給するための仮認定を行いまして、6月に支給をしているところでございます。

 仮認定による早期支給では、前年度所得確定後の審査で対象外となりまして、返金を求めなければならないケースもございます。入学後に申請を受け付けてから審査に要する期間を考慮しますと、現状の6月支給をさらに早めることは困難だと考えておりますが、今、議員ご指摘の他市の事例もございますので、これを参考に早期支給の可能性について研究してまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 麻原こども部長。



◎こども部長(麻原恒太郎) 〔登壇〕

 福祉医療費資金貸付制度の現状についてお答えをします。

 医療費自己負担額の窓口支払いが不要となります貸付制度をご利用いただくには、住民税非課税世帯で、国民健康保険税など市税に滞納がないことが条件となっております。

 平成28年1月末現在の貸付認定者数でございますが、合計42名でございます。

 その内訳は、子育て支援医療費を受給されている方が4名、ひとり親家庭支援医療費を受給されている方が11名、障害者支援医療費を受給されている方が27名となっております。

 また、平成26年度の貸付実績でございますが、貸付件数は前年度比1.5倍の758件、貸付金額は前年比1.3倍の486万円となっております。

 なお、この制度の周知につきましては、福祉医療費受給者証の交付時にご案内をしております。また、医療機関への制度周知によりまして、最近は医療機関を通じての相談がふえております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 澤田佐久子議員。



◆19番(澤田佐久子) 〔登壇〕

 3回目となりますので、要望とさせていただきます。

 それぞれにご答弁をいただきました。

 就学援助費についての周知の仕方ですけれども、それぞれの先生が声かけをしてくださるという答弁をいただきましたけれども、本当に先生方、忙しい中で大変だとは思いますが、この申請漏れがないように、きめ細やかな配慮をお願いしたいと思います。そしてまた、ただ配布するだけではなく、この内容についての説明も必要かと思います。

 支給月の変更についてですが、仮に返金を求めることがあったとしても、やはりその時点で、本当にお金がなく困っている家庭には必要なことですので、ぜひ早期支給の検討をお願いいたします。

 そして、先ほどもお話がございましたが、この4月から実施される新潟市のことも、ぜひ調査をお願いしたいと思います。

 そして、マスコミでも取り上げられていますけれども、注文した制服を、お金がなくて取りに行けずに、入学式からずっと学校を休んでいたという記事がありました。このときには校長先生が気がついて、洋品屋さんへ行ったら制服を注文したままお店にあったということで、校長先生が適切な態度をとったという記事が載っていました。

 また、2014年の千葉県で起きた中学に通う娘さんを殺してしまったという痛ましい事件がありました。昨年も紹介させていただきましたが、このお母さんは、家賃の滞納に加えて、娘さんの中学への入学の準備のお金がなくて、闇金融から借りてしまい、その借金が膨らんで、どんどん生活が立ち行かなくなり、行き詰まってしまって起きた事件です。そのくらい、この入学の準備というものは、暮らしが大変な家庭にとっては負担が大きいということです。

 また、就学援助を受けていると、ほかのメリットもございます。例えば児童センター利用料の減免です。生活保護受給世帯、市民税非課税世帯、児童扶養手当受給世帯、そして就学援助の受給世帯です。生活が大変な中で、少しでも出費を減らしていきたいという、こういった家庭には、この2分の1の減免制度、これも大変助かると思います。

 また、2年前に生活保護の基準が引き下げられたわけですけれども、本市の場合は、現在、引き下げ前の基準で認定をしています。ぜひ、このまま続けてほしいですし、先ほども申し上げましたけれども、県内でも一番高い水準で手厚くしているこの認定所得の基準の枠、これについても今の枠を守ってほしいと思います。

 また、国で就学援助費として扱ってよいとされているPTA会費、生徒会費、クラブ活動費、これは今、本市では実費ですけれども、これも就学援助費として入れられるように検討をお願いいたします。

 次に、子供・障害者医療費の窓口無料化についてですけれども、先ほどの答弁で貸し付けの認定者数42名というのはとても少ない数だと思います。この全体の対象者は数万人いると思いますので、この貸付制度の条件は、まず福祉医療費受給資格者証、これを持っている方に限られます。そしてまた県の条件が幾つもありまして、ハードルが高く、この制度では、解決にはなりません。この制度については、ぜひ対象者の方には丁寧な対応をしていただいて、本来、認定を受けられる方が受けられないようなことがないように周知徹底をしていただきたいと思います。

 そんな中で、生活保護にもなっていない、また難病の指定も受けていない、生活が大変で、手持ちのお金がない、こういった方でも安心してお医者さんにかかれるような貸付制度を、市としてぜひお願いしたいと思います。

 そして先ほどから言っております、子育て中の若いお母さんたちの切実な要求に、ぜひ耳を傾けていただいて、待ったなしの対策として医療費の窓口無料化を重ねて要望しまして私の全ての質問といたします。ご協力ありがとうございました。



○議長(犬飼信雄) 以上で澤田佐久子議員の質問は終結いたします。澤田佐久子議員は自席へお戻りください。

 次に、32番 池田国昭議員の質問を行います。池田国昭議員は質問者待機席へ移動してください。

 32番 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 日本共産党松本市議団の池田国昭です。

 超少子高齢型人口減少社会対策と子育て支援策についてお聞きします。

 菅谷市長は、就任以来、いち早く超少子高齢型人口減少社会と現状を規定し、人口減少社会に立ち向かう政治姿勢として3Kプランを掲げ、子育て支援策を大いに展開、全国にも先駆けての施策を展開してまいりました。

 市長は、せっかくこの世に生まれてきた子供たちが、小児のまま命を失うようなことがないようにとかねてから述べ、小児救急医療センターを真っ先に建設いたしました。人口減少は、人類社会の宿命ではありません。今、政治姿勢として求められるのは、人口増に向けた将来につながる対策だと思います。

 若者が子供を産み育てる将来設計ができないということの一番の背景に、紛れもなく格差と貧困の拡大、とりわけ若者の間に当たり前のように蔓延する非正規雇用問題がありますが、根本的な解決は国が行うべきですけれども、しかし今、踏み出すべきは生を受けた子供の子育て負担の軽減という施策にとどまらずに、子供を産み育てたいと願う若者が、将来の子供の成長まで見据えて、子育てに未来が見え、生まれてくる子供を1人でも多くすることにつながるような施策が必要だと考えます。このことについて、市長の政策展開をまずお聞きしたいと思います。

 次に、健康寿命延伸都市と社会保障費負担増、消費税10%増税についてお聞きします。

 昨年の決算特別委員会の場で、市長は、国民健康保険税と介護保険料の負担に関連して、保険税等の収入全体に対する割合で、確かにそれだけもし締めるのであれば、これは日々の生活において非常に大変だろうと、正直な気持ちを初めて吐露されました。大事なことは、もしそれだけ締めるということではなくて、現に実際に負担がふえているという点です。社会保障費ということでいえば、国民健康保険税だけでも、成年の場合であっても所得の10%を優に超える。年齢が上がって介護保険料を合わせると、所得の15.71%を超えるような例もあり、この尋常でない負担割合の現状を紹介しましたが、改めて市長はどのように認識されているのかお聞きしたいと思います。

 最後にお聞きしたいと思うのですけれども、この負担増の現状の解消なく放置したままで、私は健康寿命延伸施策が果たして全市民のものになっていくのかどうかという心配をするわけですが、そうしたことも含めて、市長の見解をお聞きしたいと思います。

 次に、緊急事態条項創設、憲法第9条第2項の改定についてお聞きします。

 安倍首相は憲法違反の安全保障法制の制定に続き、今度はいよいよ明文改憲を国会の中でも公然と発言するに至りました。事はこれまでの自由民主党の憲法草案の段階にとどまらない重大な事態が生まれています。菅谷市長は、昨年の9月議会で、安倍政権が多くの国民の反対の声を押し切って採決を強行した9月19日の3日前の16日、法案にこの場で明確に反対の態度を表明しました。この立憲主義をないがしろにした安倍政権の暴挙に対する反対の運動は、その後とどまることを知らず、安全保障法制、本質は戦争法制廃止、集団的自衛権行使容認を決めた閣議決定の撤回、この運動として大きく広がり、先日5野党の党首会談も行われ、来るべき参議院選挙及び国政選挙における選挙協力、安倍政権打倒、政権政党及びその補完勢力を少数派に追い込む、この合意がなされました。日本の歴史上、かつてなかった画期的な情勢が展開され始めております。

 そんな中での今回の安倍首相の数々の発言です。今度は解釈による集団的自衛権の行使にとどまらずに、緊急事態条項を新設する。そして憲法第9条第2項の改定をする。自衛隊に憲法違反の疑いを持っている状況をなくすと改憲を主張し、自衛隊を国防軍にし、戦時の戒厳令の復活を狙う。いよいよそうした明文改憲に踏み出す発言を繰り返しています。

 そこで市長にお聞きします。緊急事態条項、とりわけ加えて憲法第9条第2項の改定について、菅谷市長はどのようにお考えかお聞きしたいと思います。

 最後に、建設行政にかかわって、まず除雪についてお聞きします。

 先月18日未明からの降雪を受け、3次路線を含めて20日の午後5時には終了との報告が先日の委員協議会でありました。既に幾つかの課題に関しての答弁もありましたが、前の週の金曜日から対策をとり、業者の皆さんと職員の皆さんの徹夜に近い連携奮闘について、まずもって心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。

 今回は2年前の教訓を生かし、解決した課題もありましたが、市民の皆さんの思いとの乖離はいまだにまだかなりのものがございます。町会関係者とのお話では、1次、2次路線の除雪はともかく、3次路線については、ただ表面をなめるだけのああいう除雪ならばやらないほうがいい、こうした声も含めて除雪への期待はしっかり早く広くやってほしい、これが市民の皆さんの願いです。地域によってばらつきがありますが、3次路線で見ると、除雪に入る前には既に家の前の雪が片づけられているところと、まだかかれていないところ等が生まれ、圧雪凍結も起き、業者が除雪してもほとんど変わりない、そういう印象しか持てないような場所が生まれているということです。

 今回、3次路線の除雪に、早いところでは18日から入ったということですが、業者の皆さんの体制、都合もあり、おくれたところもある中で、そうした現象が見受けられ、さらに、以前のほうがもっとうまくやってくれたというのが、先ほど紹介した方々の声でもあります。業者の数が減り、オペレーターの経験不足も重なり、十分な効果を上げていないということだと思います。改めて、こうした対策を教訓化すると同時に、3次路線の延長を含めて、生活道路の除雪の文字通りの拡充を求めたいと思います。

 また、場所によっては、1本の路線で部分的に2次路線があり、その2次路線は途中で途切れてしまうようなところが見受けられますが、こうしたところは一つの路線として上位路線に統一し、つなげていく、このことが大事かと思いますが、見解をお聞きします。

 最後に、側溝のしゅんせつについてです。

 雪害だけではなくて、毎年心配されるゲリラ豪雨などによる溢水対策として、市内道路の側溝が、今言わば土が埋まって、プランター状態になっている。グレーチングから緑が見えるまでの状況になってしまっているところも少なくありません。側溝が排水という機能を失い、設計どおりの断面積が失われていては、せっかくのインフラもその役割を失った状況です。計画的なこの側溝のしゅんせつが必要と考えますが、見解をお聞きして1回目の質問といたします。



○議長(犬飼信雄) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 池田議員のご質問に順を追ってお答えいたします。

 初めに、少子化対策に関するご質問にお答えします。

 ご承知のとおり、私はこれまで急速に人口減少が進展する20年また30年先を見据えまして、健康寿命延伸都市・松本を将来の都市像として、市政の運営に当たってまいりました。とりわけ子育て支援につきましては、先ほどお話がありましたが、私の市長就任当初から、3Kプランの1つとして最重要施策に掲げ、加えてその後も子供と緑を重点施策に挙げて、出産から子育てまで、切れ目のない持続可能な支援をしていくことが、生まれてくる子供をふやしていく対策の基本であるとの考えのもと、子育てを応援するまちづくりに積極的に取り組んできたところでございます。

 具体的な取り組みの一例を申し上げますと、松本地域出産・子育て安心ネットワークの構築、不妊治療費助成、こんにちは赤ちゃん事業、ファミリーサポートセンター事業、一時保育・休日保育などの保育の充実、ワクチンの予防接種の拡充、児童の生活習慣改善や、また学校給食のアレルギー対応食の拡充などがございます。

 先人たちから受け継いだ多彩な資産のもとに、議会を初め、市民の皆さんとともにつくり上げてきた、こうしたさまざまな取り組みもあり、これまでも何度か紹介しておりますが、日本創成会議が一昨年に公表した30年後の人口推計における数値や、近年の合計特殊出生率年の向上傾向などとなってあらわれてきたものと捉えています。

 しかしながら、国の調査によりますと、多くの若者が将来、家庭を持つことを望み、希望する子供の数は平均2人以上となっているにもかかわらず、未婚化、晩産化の進行や経済的不安、仕事と子育ての両立などの不安要素が複雑に絡み合い、現実としては若い世代の出産、子育ての希望がかなえられていない状況にあり、その結果として人口の自然減が加速している極めて深刻な事態でございます。

 当然のことながら、出生率や出生数の向上を市民に、また女性に押しつけることは決してあってはならないことであり、そのような考えは全くございませんが、若い世代が持つ出産、子育ての希望に対しては真摯に向き合い、応えていく必要があります。したがいまして、出産、子育てを取り巻く社会的環境を改善し、経済面を含めた子育ての不安を解消する少子化対策や子育て支援の充実は、引き続き市政の最重要課題の1つとして取り組んでいかなければならないものと私は考えております。

 なお、国におきましては、保育園、幼稚園の段階的な無償化について検討しておりますので、国が制度として確立していく場合には、国からの何らかの支援策を得て、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、被保険者の所得に対する国民健康保険税の割合についてのお尋ねにお答えいたします。

 国民健康保険につきましては、所得200万円以下の世帯が約8割を占めていること、また被保険者の約4割の方が65歳以上の高齢者であることなど、低所得者の方や社会的弱者の方が多い状況であり、国民健康保険税などの社会保障に係る市民負担につきましては、本当に大変なことであると認識しております。

 続きまして、憲法改正に関するご質問にお答えいたします。

 我が国は、世界で唯一の被爆国であり、過去の凄惨な戦争を二度と繰り返してはならないことを誓い、平和な社会を実現するため、戦争と武力による威嚇、武力行使の放棄を規定した日本国憲法を制定いたしました。憲法に戦争放棄という崇高な理念をうたい、我が国は戦後70年にわたり真の平和を希求する国家として理想を高く掲げ、国民によるさまざまな平和活動を進め平和を訴え続けることにより、世界で確固たる地位を築いてまいりました。

 私自身もベラルーシ共和国におけるチェルノブイリ原発事故での医療支援活動により、放射能災害の恐ろしさや悲惨さを目の当たりにしたことから、核兵器の廃絶と世界の恒久平和を政治信条とし、平和で安全なまちづくりのため、これまで市政運営に当たってきております。

 このようなことから緊急事態条項の追加や憲法第9条第2項の改定などの憲法改正案につきましては、自由民主党の草案であり、また現時点では国からも具体的な方針が示されておりませんので、万が一憲法の改正に当たっては、国民に対する十分な説明と広く国民的な徹底議論のもと、平和主義を第一に、慎重にも慎重の上、取り扱うべきものと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 除雪の拡充と側溝しゅんせつの3点についてお答えをいたします。

 まず、3次路線の拡充についてでございます。

 松本市道路除雪事業計画では、除雪作業を行政、市民、除雪業者が連携して、迅速かつ適切に実施することとしております。除雪は建設業者の協力が不可欠であり、現在の除雪業者の能力では、これ以上、除雪路線をふやすことは困難と考えております。

 除雪は、行政と市民との協働作業が必要であることをご理解いただき、除雪路線以外は、市民の皆さんによる除雪をお願いをいたします。

 次に、1本の路線における除雪区分指定の統一についてでございますが、本来は3次路線でも、2次路線との接続が橋梁または坂道などの場合、交通の安全を確保するため、部分的に2次路線に指定している箇所があるのが現状でございます。このような現状を理解していただきたいと思いますが、1次、2次路線を対応できる業者が限られているところでありますが、除雪能力も含め、新たにふやせるかどうかは検討してまいります。

 次に、側溝のしゅんせつについてでございます。

 まず、維持管理の現状について申し上げます。

 松本市道の維持管理は、パトロールによる異常箇所発見を基本としておりますが、市道の総延長が2,300キロメートルに及ぶ全てをパトロールするのは時間と労力の関係から困難でございます。このようなことから、これまで交通事業者、運輸事業者、郵便局などと情報提供の協力に関する協定を締結し、情報提供に協力をいただくとともに、市民、町会などから連絡のあったものについて対応をしているのが現状でございます。ご質問の側溝のしゅんせつについても同様に対応しております。

 なお、市街地のやまびこ道路などの幹線道路の集水ますのしゅんせつにつきましては、計画的に行っているところでございます。

 幹線道路以外での対応につきましては、現在の維持管理の方法で問題がないと考えておりますが、議員ご指摘のような状況を市民の皆様がお気づきになった場合があれば、担当課へ直接連絡していただいた上で実施するとともに、今後も市民生活に支障を来さないように対応をしてまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 暫時休憩いたします。

 再開は午後3時30分といたします。

                               午後3時1分休憩

                             −−−−−−−−−−

                              午後3時30分再開



○議長(犬飼信雄) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 池田国昭議員の質問を続行いたします。

 32番 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 通告どおり2回目からは一問一答ということで、まず最初に、一番後段の2つについて、私の意見を申し上げたいと思います。

 1つは、緊急事態条項創設、憲法第9条第2項の改憲について、市長は、これまでもこうした政治的な課題については、戦争法のことを除いて、国会で十分に審議されることを願う、ないしは望むというところでとどまっていました。今回、平和主義を第一に、慎重にも慎重の上、取り扱うべきものと考えると、みずからの主体的な意思を示されたという点で非常に重要な答弁だったというふうに私は思います。安倍政権の独裁的暴走、立憲主義のじゅうりんを一時的にせよ法的に認める根拠となるものが、この緊急事態条項です。

 また、憲法第9条第2項改定については、既にご存じのとおり、自衛隊を国防軍と位置づけるなど、先ほど市長が答弁しておりましたが、戦後日本、世界に確固たる平和主義の地位を築いてきたことに反する中身として、引き続きこの問題については、市長もみずからの立場を、ぜひ示してもらいながら、こうした策動というか、こうした狙いは絶対認めないという立場で、ともに頑張っていただければと思います。

 次に、建設行政、除雪の関係についてです。

 答弁は、能力からして、これ以上は困難と考えるというお話でした。確かに現在の業者の皆さんの数や、その業者の方がお持ちになっている、いわゆる除雪機器との関係からいえばそのとおりかもしれません。しかし、能力からしてこれ以上困難と考えているのはいいとして、やはり市民の皆さんの協力ももちろんですが、願いに応える上で今後対策が必要だというふうに思います。そのことも強く求めて、第1回目の最後の2つの項目については、以上で終わりたいと思います。

 では続いて、最初の項目について、市長は、超少子高齢型人口減少社会対策、子育て支援策についてということについて、私は、今回はぜひ積極的に人口増対策という側面、立場からも求めたいという質問でした。市長は、若い世代が持っている出産、子育てなどの希望については真摯に向き合い、応えていくという答弁がございました。大事なのは経済面も含めて応えていくと、私はこの点が非常に大事かというふうに思います。

 若者の現状との関係で、本当にこのことが人口増対策につながっていくという点で、以下具体的に質問に入っていきたいと思います。

 1つは、保育料の軽減策についてです。来年度から低所得者を対象とした保育料の多子世帯軽減が行われます。この制度は、所得の少ない若者世代の保育料の負担軽減として出されてきた施策ですが、松本市は早くから2人目の子供に注目し、今年度、昨年の4月から3歳以上の第2子を対象に、2割軽減の市独自の軽減策を所得制限なしで実施をしてまいりました。ある意味、先見の施策でした。それに加えて、今回、国が半額軽減策を打ち出したと。それまでの市独自の20%分を自治体によっては吸収して50%にしているところもありますが、松本市は上乗せして70%にしたと。加えて3人目は無料になったと。しかしこの国の制度では、収入制限、所得制限に計算し直すわけですけれども、年収約330万円、幼稚園は360万円、この家庭のみを対象としています。さてこの制度、現役の子育て世代はどのように受けとめているか。若者がどのような希望を持っているかということで、以下、お聞きしたいと思います。

 率直な声として、年収330万円では、まず財政的に考えて、2人目、3人目は非常に考えにくいと。この収入では2人目はおろか、3人目はどうしても考えられないというのが現状です。2人目、3人目というのであれば、この所得制限をなくすか、少なくとも、さらにこの上限額を上に設定しないと、既に2人目、3人目を育てている世帯の負担軽減にはつながるけれども、新たにという点からいえば、私たちには関係のない印象だというのが、私の周りの若者世代の声です。そういった受けとめです。自治体によっては、この国の制度に対して所得制限を引き上げて発表した自治体も既に生まれてきております。所得制限を引き上げて、対象世帯の拡大を図ることが必要と考えますが、見解をお聞きしたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 麻原こども部長。



◎こども部長(麻原恒太郎) 〔登壇〕

 低所得世帯を対象とした保育料の多子軽減における、さらなる所得制限の拡大緩和についてのご質問にお答えいたします。

 先ほど議員からもご紹介がございましたが、松本市は少子化対策及び子育て支援の一環といたしまして、本年度から国の定めた保育料の階層をさらに細分化した所得階層の見直しによる軽減をいたし、さらには、2人目のお子さんを産み、育てやすくするために、3歳以上のお子さんを対象に、単独で保育園などにお通いの世帯の2番目のお子さんの保育料を2割軽減するなど、所得制限を設けず、国が実施していない松本市独自の軽減策の拡充を図ってきております。

 平成28年度から実施します保育料の多子軽減につきましては、保育園の場合、年収約330万円以下の低所得世帯を対象として、国が子育て支援の一環として実施するものでございます。国の基準では、世帯の1番目のお子さんの年齢には関係なく、2番目のお子さんの保育料の負担を5割、3番目のお子さんを無料としておりますが、松本市では独自に2番目のお子さんの軽減率を2割上乗せし、3割の負担で済むようにするものでございます。

 そこで、池田議員お尋ねの低所得世帯の多子軽減の対象世帯のさらなる拡大でありますが、国は幼稚園教育及び保育の無償化に向けた取り組みを段階的に推進するとしておりますので、国の動向を注視しながら、今後、対象世帯の拡大も含めまして、より効果的な軽減策について、さまざまな視点で研究してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 この項目3回目は、繰り返しかもしれませんが、先ほど紹介があり、私も発言しましたが、松本市は2人目の子供に注目し、所得制限なしで今現在実施をしている、私はここが大事かと思います。これをやってきたのであって、20%は上乗せですけれども、ぜひ国の動向を待つのでなく、国はどういう計画かは、まだはっきりはしておりませんが、いずれ無料も含めて考えていくと言っているのですけれども、松本市は、より効果的な方法を考えるということですが、やはり若者の現状からして、この所得制限はやはりなくしていくと、ないしは拡大をしていくということが非常に求められていると思うんです。生まれてくる子供をふやしていくという点からいっても、改めてこのことについて、どのように考えるか、国の動向を待つのではなく、市でやるべきだということを求めたいと思いますが、答弁をお願いします。



○議長(犬飼信雄) 麻原こども部長。



◎こども部長(麻原恒太郎) 〔登壇〕

 池田議員の再度のご質問にお答えします。

 国の動向を待つのではなくて、注視しながらも、より効果的な軽減策について、さまざまな視点で積極的に研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 待つのではなく、注視しながらというのが前向きの答弁というふうに受けとめ、より効果的、より積極的な対策をとるということですので、ぜひ直ちに実施に移していただければというふうに思います。

 続いて同じ項目、奨学金制度の創設の必要性についてお聞きしたいと思います。

 子育てに未来が見える施策との関係で、市独自の奨学金制度の創設についてお聞きしたいと思います。

 子育て中の若者夫婦にお話を伺うと、現在の子育て負担の軽減もさることながら、それから先の子供の成長を見据えて、高校、大学進学などを考えた場合、やはり2人が精いっぱいという声が寄せられます。将来の教育費を考えると、今の奨学金の制度では全く先の展望が見えないということです。現に今の奨学金制度では、月額3万円、5万円、8万円、10万円という制度があり、仮に5万円を借りると、4年で240万円、利子がそこに五、六十万円つくということです。10万円借りればそれが倍になると。高校時代も借り、大学進学ということになると、さらにそれがふえて、卒業時には多額の借金を抱えての社会人スタートとなる、そういう壮絶な現状は、この間も言われているとおりです。

 信州大学の学生の実態で言えば、こうしたお金の中から学費などを支払うと、生活費で残るのは月5万円、これにアルバイトで何とか5万円を稼いでやっているけれども、この5万円のアルバイトというのは非常に大変な事態で学ぶどころではないという現状もございます。ブラックバイトというのもございます中で本当に大変な状況です。

 そして、いざ返済ということになると、就職が低賃金の非正規職員であった場合には、この返済もままならないと。無利子の奨学金でも、返済を伸ばすと元金200万円プラス延滞金が50万円も取られるなどの裁判例も含めて、今大変な事態が生まれています。これまでも学びたい学生のための奨学金制度の創設を私たちは求めてきましたが、その負担軽減という意味合いに加え、今回の質問の主題である人口減少社会の積極的対応策として、市独自の奨学金制度がどうしても私は必要だと思います。上田市でも安曇野市でも、制度の創設などの話がニュースとして伝わってきております。償還型ではなくて給付型の奨学金制度を創設し、未来につながる施策が必要であると考えますが、その見解をお聞きしたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 宮川教育部長。



◎教育部長(宮川雅行) 〔登壇〕

 奨学金制度の創設についてお答えをいたします。

 大学生に対する奨学金制度につきましては、昨年6月定例会におきまして、犬飼明美議員のご質問にお答えしましたとおり、平成25年度中に実施計画等で、その必要性について検討を行った結果、市が新たに制度を創設する必要性は低いとの結論に至った経過がございます。

 大学生に対しましては、既存の制度が数多くあり、国や県も制度拡充の方向にありますので、その動向を注視していくとともに、議員ご提案の子育て環境整備による人口増対策という視点から、市が大学生奨学金制度を創設する有効性等につきまして研究してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 また注視をしていくという答弁でしたが、確かに最後は有効性等について研究をするという答弁が出ましたが、私は1年間検討した結果、その必要性なしと判断したその根拠がよくわからないです。今、紹介したような学生の現状を、もう少し踏まえて研究する中で、結論を出していってほしいということを強く求めておきたいと思います。

 続いて、健康寿命延伸都市と社会保障負担増及び消費税10%増税に関しての質問に移ります。

 市長は、決算特別委員会の発言に続いて、本日も本当に大変な事態だと、大変だということを認識しているというお話がございました。その上で質問をしたいと思います。

 まず、国民健康保険税についてお聞きしたいと思います。国民健康保険税の負担の現状について、どの所得階層の比率が、どういうふうに厳しい状況になっているのかと。先ほど市長は、所得200万円以下の人たちが8割というふうにおっしゃられましたけれども、ちょっとこれを細分化してもらって、実際には、どの所得階層が、その比率の割合が高いか、最高の負担をしているところはどこの層にあるのか。とりわけ応益負担との関係から見て、どんな状況になっているかということを、まずお聞きしたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 国民健康保険税負担率の状況についてお答えをいたします。

 総所得金額に対する国民健康保険税の割合を負担率として見ますと、賦課限度額を超える所得の多い世帯の階層を除いた所得階層別で、最も高い階層は500万円から600万円の所得階層で負担率10.8%といった状況でございます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 あらかじめ質問すればよかったのですが、所得の低い人たちの階層、所得が100万円まで、100万から200万円まで、200万円から300万円までなど、100万円単位で区切った場合に、私も実は調べてびっくりしたのですけれども、200万円から300万円の方々、これはあくまで平均ですから、当然それより多い人もいれば少ない人もいるかもしれませんが、この200万円から300万円の方々の所得に占める割合は9.8%だそうです。その前の階層、100万円から200万円とか、所得が1円から100万円までの場合、こういう方々の平均、占める割合は実は10.1%なのだそうです。当然こういう方々の中には、7割、5割、2割軽減策の適用になる方がいらっしゃいますが、実際には200万円以下の方々のほうが、所得に占める割合が高いというのが現状で、7割、5割、2割の軽減策が行われているが、負担が高いというふうに思うのですが、実際、そういう状況はどうなのかということも含めて、状況をお答えしていただきたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 続きまして、国民健康保険税の負担率について、続けてお答えをいたします。

 今、議員のほうからもご案内がありましたとおり、所得階層別で負担率をお答えしたいと思います。

 100万円までが10.1%、100万1円から200万円までが同じく10.1%、200万1円から300万円が9.8%、300万1円から400万円が10.3%、400万1円から500万円が10.4%、最も高い500万1円から600万円が10.8%、600万1円から700万円が10.4%。平均いたしまして、所得の高い階層を除いて10.7%といった状況でございます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 実は私も意外だった面なのですけれども、このいわゆる低所得者、7割、5割、2割軽減の対象となっている所得階層の中にも、負担の割合が大きい人がいるということがわかりました。ぜひこの軽減策といいながら、消費税と同様で、所得が低い人ほど負担の割合が大きい実態が、この国民健康保険税でいえば解消されていないということだと思うんです。

 そこでお聞きしたいのですが、その7割、5割、2割の軽減の実態はどうなっているか、来年度の予算案でいいですけれども、及び今回、限度額の引き上げだけが予算化されて、今回提案されていますが、実際にはどのくらいの対象、どのくらいの金額、いずれもどうなっているのかお聞きしたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 お答えをいたします。

 当初予算で見込んでおります課税限度額引き上げ等による影響についてでございます。

 まず、課税限度額の引き上げにつきましては、影響する世帯は約220世帯、約2,300万円の増収を見込んでおります。また、保険税軽減措置の拡大につきましては、影響世帯を約290世帯、約600万円の減収と見込んでおります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 時間がないので少し急ぎます。

 やはり7割、5割、2割軽減の対象者が思ったよりも少ないというのが、こういうところにもあらわれるのだなというふうに思います。

 そこで、今のこの国民健康保険税の負担の状況について、他の健康保険と比べてどのような状況になっているのかということも、改めて、きょう、お聞きしたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 お答をいたします。

 他の医療保険加入者の所得に対する保険料負担の比較についてでございますが、本市における国民健康保険税の世帯当たりの所得に占める割合、先ほども申し上げました10.7%でありまして、全国の他の市町村国保の平均負担率10.3%とほぼ同様の負担率でございます。

 また、全国の被用者保険であります全国の協会けんぽの負担率7.6%、組合健保の負担率は5.6%、こういった状況でございます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 今、発表があったとおり、ほかの健康保険の保険料は、所得に関していえば、7%とか5%ぐらいだという現状がその数字からも明らかになりました。

 そこで、この項目に関する最後の質問です。

 先日の当初予算説明会で、当初予算では見えませんが、実際には国民健康保険特別会計の赤字が約11億円程度というふうに見込まれる発表がありました。今後これまでのように、6月の補正予算対応が当然求められますが、この約11億円をどうするのかということが問われます。仮に税の改定ということになれば、手法はいろいろ考えられますけれども、値上げとなれば、ますます負担は今以上に重くなる。仮にそうした高い保険税を設定して、被保険者が払えたとしても、結果として可処分所得が減り、暮らしぶりが大変になることは目に見え、先ほど市長が答弁した以上に大変な事態になると。

 総務省が家計調査というものを発表しましたが、その結果から見て、非消費支出、これは税とか社会保障費が該当しますが、実収入の18.7%と。所得比でいえば2割を優に超えるというのが30年前の水準だということまで発表されておりますが、仮にここで値上げというような状況になれば、今でも大変な市民生活、実際は保険税を払うと食料費を削るというところに、家計の方々はいくのだそうです。これは高齢者だけではなくて、働き盛りの家庭、先ほどの子育て世代も含めて、若者もそういう実態の中で、やはり健康寿命延伸ということになれば、バランスのとれた食事がまず私はベースになると思いますが、ここにも大きなしわ寄せがあらわれます。この11億円の赤字に対してどうするつもりなのか、どんな対応を考えているのかお聞きしたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 国民健康保険被保険者の負担増ということでよろしいかと思いますけれども、お答えをさせていただきたいと思います。

 当初予算説明会で説明をいたしましたとおり、国民健康保険特別会計の平成28年度の当初予算は歳入不足が見込まれるため、現在、見込める歳入の範囲内で計上をいたしております。国民健康保険制度は受益者負担の原則のもと、独立した会計で運営をしており、医療費である保険給付費が伸び続ける中で、被保険者の方へ負担を求めることはやむを得ないことと考えておりますが、負担額の大きさ、議員のお話がありました被保険者世帯の生活などを考慮いたしまして、過去の例に倣い、別の判断も必要と考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 話は受益者負担が原則だと。私はこの間、言っているとおり、国民健康保険は社会保障ですから、これが原則ではないと。歴史的にも違うということは申し上げてきました。よって、一定の負担はやむを得ないということと考えているが、今、別の判断というお話もございました。ぜひ、市長に答弁のお願いはしていなかったかもしれませんが、別の判断というのは非常に重要な判断を下してもらうことも含めて私は求めたいと思います。少なくとも先ほど市長が言われた、これ以上の負担に、じゃ、耐えられるかという質問も過去議会でしたことがございます。結局のところ引き上げ、引き上げをしてきたわけですけれども、いよいよこの受益者負担が原則ということで、そこからくる結論ではなくて、やはり市民の現状を考えての判断ということも言われました。その辺が非常に大事だと思うので、ぜひ、市長にもし答えてもらえるのでしたらばお答え願いたいと思います。それは通告をしていないので。

 次に、介護保険についてお聞きしたいと思います。

 介護保険特別会計への一般会計からの繰り入れについて、介護保険の負担の重さも、この間、指摘をしてきたとおりです。9月議会、この議会で通知のことが紹介をされました。私はその通知はもう既に決着がついているという意味で言ったつもりですが、その通知を改めてこの場で紹介をしていただきたい。一般会計からの繰り入れは、いわば禁じられているというその根拠とされている通知について、その中身について、まず報告を求めたいと思います。

 なお、市長に対して質問したのは、これで市長に質問して、答弁に立たないと私が困ってしまうので一緒にやっただけのことで、ぜひ市長にも答弁をお願いします。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 介護保険特別会計への一般会計からの繰り入れについてお答えをいたします。

 今、ご紹介がございましたとおり、昨年の市議会9月定例会でお答えをしましたとおり、介護保険特別会計への一般会計からの特例繰り入れにつきましては、従来から厚生労働省の指導がございますが、改めて平成27年1月16日付厚生労働省老健局介護保険計画課から適切な対応についての通知を受けております。それは簡単に中味を紹介させていただきますが、制度化された仕組み以外の保険料の減免は、被保険者間の公平性の確保、健全な介護保険財政の運営等、財政規律保持の観点から、三原則、いわゆる保険料の全額免除、収入のみに着目した一律減免、今回のご質問の保険料減免分に対する一般財源の投入、こちらは三原則の遵守に関し適切に対応していただきたいという内容でございます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 池田議員の突然のご質問ですから、ちょっと今、まとまらないことがあるかもしれませんけれども、今、健康福祉部長が答弁したわけでございますが、その前のときの健康福祉部長が答弁した中で、被保険者への負担を求めることはやむを得ないというように考えておるのですけれども、その負担額の大きさ、あるいはまた被保険者世帯の生活などを考慮した上で過去の例に倣い、別の判断もというふうに答弁したわけでございます。私は市民生活を守るのが基礎自治体行政の、これは役目でございますから、そういうことから考えますと、ご承知のとおり過去の例ということで、これはもうご承知のとおり一般会計からの繰り入れということになるわけでございます。ですから、そういうことにつきましては、皆様方からのご理解をいただいた範囲でもって考えていかなければならないというふうに考えております。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 それでは、介護保険にかかわる通知に関してです。

 私も9月本会議の後、通知を改めて目にすることができました。いみじくも丸山部長が答弁したとおり、従来からの文章の中身に加えて、今回、消費税引き上げが先送りになったことに関することについての注意事項が書かれている。注意事項というか、正確には通知ではなくて、実際にはQ&Aの文書、事務連絡にすぎません。ぜひ確認したいことなのですが、従来、同じような趣旨で、すなわち三原則という形でやってはならないという禁止通知であるかのような中身ですが、決してそうではない。以前、南山議員が、この本会議場で述べています。この三原則は単なる助言にすぎず、自治体がそれに従うべき義務はないということを、既に2002年3月19日の参議院厚生労働委員会で、自治事務である介護保険料の減免制度に対する国の三原則は、地方自治上、国の関与の仕組みの助言あるいは勧告に当たるにすぎないこと、このことが明らかになり、自治体がこの助言や勧告に従う義務はないということを、当時の坂口 力厚生労働大臣が認めたものです。坂口厚生労働大臣は、「自治体の中で3つの原則を乗り越えてやるというところも百幾つあるわけで、それでも、かつそこを乗り越えてやるというのを、私たちも絶対だめだと、やめろとは私は言っていない」、これが政府厚生労働大臣の正式な答弁です。改めてこの文書に関しても、厚生労働省は禁止をしていないんだと、このことも私たちの調査で厚生労働省は明言をしました。これはこの本会議の後でも、ぜひ禁止項目、禁止ではないんだということは確認をしていただければ済むことです。

 お聞きしたいのは、この間、制度的にはだめだから、禁止されているからできないということの答弁が主でしたけれども、禁止されていないということになれば、私は必要性とやる気があればできることだし、また先ほどの国民健康保険税に加えて、高い介護保険料が加われば、さらにまた負担が重くなることを考えた場合に、この一般会計からの繰り入れはできるし、その必要性もあると。この間、必要性がある場合には、ちゃんと予算は組むということを言ってきておりますので、ぜひこの点に関しては、まずその考え方をただすことが必要だというふうに思いますが、この点についてお聞きしたいと思います。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 一般会計からの繰り入れについてのご質問にお答えをいたします。

 今までの答弁の繰り返しになるかもしれませんが、一般会計からの特例繰り入れにつきましては、介護保険の財源は保険料及び広域負担から成り立っていること、さらに公費の割合が明確に規定されていることから、いわゆる法定外の繰り入れを行うことは、制度の趣旨から見て妥当ではないと考えております。

 本来的に法制度上の公費と保険料の負担割合の見直しにより、まずはこういったことは国政レベルで検討されるべきことであると考えております。

 それから、昨年の9月の決算特別委員会で、市長が総括質疑の際に答弁をいたしましたとおり、我々基礎自治体は、決められたルールの中で、こういった業務をやっておりますので、限界があることはぜひご理解をいただきたいと思います。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 それでは、一番最後の質問に移る前に、今の部長答弁を受けて質問をしたいと思います。

 禁止されているかどうかということについて、ぜひ松本市として厚生労働省に照会をしてもらいたい、聞いてください。そのことを聞いて、禁止されているかどうかという点について確認をし、その結果を報告することを求めたいと思いますが、少なくとも地方自治体として、先ほど紹介したような国会の議論があり、既に実施をしている自治体があることとの関係からいって確認をすることを求めたいと思いますが、いかがでしょうか。



○議長(犬飼信雄) 丸山健康福祉部長。



◎健康福祉部長(丸山貴史) 〔登壇〕

 お答えをいたします。

 厚生労働省のほうに確認をということでございますけれども、私ども、先ほどご紹介いたしました平成27年1月6日、改めて厚生労働省からQ&Aとはいいましても、厚生労働省担当局担当課からの通知でございますし、先ほど最後に申し上げましたとおり、一定のルールの中で業務を行っておりますので、現在のところ確認する予定はございません。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 池田国昭議員。



◆32番(池田国昭) 〔登壇〕

 残念ながら確認する意思はないということですが、確認をすれば済むはずなんですよ。既にそういうことで、実際にこの一般会計から繰り入れて負担の軽減、三原則上だめだというのではなくて、できるということなんですよね。これは、きょう、これ以上は言いませんが、なぜ確認することをしないのかというのは非常に残念な感じがします。

 最後に、来年の4月から消費税が10%に引き上げられようとしています。今回の引き上げに関して軽減税率ということが盛んに宣伝をされておりますが、何のことはない、食料品が今の8%に据え置かれるだけです。これを称して軽減というのはどういうことを言うのかと、本当に国民の皆さんがその真相を知って怒っております。さらに、ほかのものについて10%になれば、先ほども言いましたが消費税の逆進性そのものからして、さらに所得の低い人たちの生活ぶりが深刻化すると。その負担の割合が国民健康保険税と同じで、また大きくなって大変な事態になると。本当に今まで以上に暮らしぶりが大変になります。

 私は、朝早くこの市役所庁舎に来ると、8時半のちょっと前の放送で、1日2回は3皿運動というのを松本市は提案をしています。もちろん食育にかかわるスローガンというお話もございますが、私は本当に、この3皿運動こそやっぱり大事だと思いますが、残念ながら、ここで消費税が引き上げられ、ほかの負担もふえたら、先ほども紹介したように真っ先にそのしわ寄せの対象は食費になるわけです。ぜひそういう観点からも、市長のこの消費税引き上げに関してお聞きしたいと思います。

 菅谷市長の全国に誇れる実績は数々確認をできますが、今、先ほど澤田議員も指摘したように、例えば医療費の窓口無料化に関して、貸付制度があっても、実際にはそれが利用できないという実態が明らかになりました。そのためには、いよいよ負担軽減策ということとの関連で、少なくとも負担をふやすようなやり方、消費税も国民健康保険税も、そうしたこれ以上の負担をふやすようなやり方は、やはり地方自治体としてやるべきではないということも改めて指摘申し上げ、消費税の引き上げに関しての市長の答弁を求めて、私の全ての質問を終わりたいと思います。

 ご清聴、ご協力ありがとうございました。



○議長(犬飼信雄) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 池田議員の最後の質問ということでございますが、来年4月からの消費税10%への引き上げに関してお答えします。

 まず、国におきましては、低所得者対策として国民健康保険制度並びに介護保険制度、双方とも社会保障と税の一体改革において、消費税を財源として低所得者に対する負担軽減の拡充がされているほか、今後、年金生活者への支援給付金の支給も予定されておるところでございます。

 また、国民健康保険制度につきましては、平成30年度に都道府県へ財政運営の主体が移行されるのにあわせ、国民健康保険財政の基盤の強化、また安定を図るための基金創設の財源として消費税が充てられることとされております。消費税増税につきましては、これまでもお答えしておりますとおり、また議員も先ほどおっしゃっておりましたが、消費活動への影響や、また逆進性などの課題もあると認識をしております。そしてその課題解決につきましては、本来、国において対応すべきものであり、現在、各種施策が検討されております。

 なお、市民生活を守る観点、基礎自治体行政の立場から申し上げれば、この4月から生活困窮者の相談支援体制を充実強化してまいりますとともに、引き続き健康福祉にかかわる個々の相談に応じる中で、状況に即して社会的弱者の皆様にしっかり対応してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 以上で池田国昭議員の質問は終結いたします。池田国昭議員は自席へお戻りください。

 本日の会議は議事の都合により、あらかじめこれを延長いたします。

 次に、6番 川久保文良議員の質問を行います。川久保文良議員は質問者待機席へ移動してください。

 6番 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 無所属の川久保文良です。9月、12月定例会に続き、通告に従い、一部私見を交えながら一問一答方式にて質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

 最初に、松本市の市営住宅についてお伺いします。

 9月定例会においても、吉村幸代議員、井口司朗議員もこの市営住宅について質問されており、内容が重なる部分もあるかとは思いますが、確認の意味もございますので、よろしくお願いいたします。

 松本市では、現在、平成の大合併により36の市営住宅がございますが、その中で寿1、3丁目団地、二子団地で耐震強度不足の2階建て簡易耐火造住宅の募集を停止しており、その戸数の合計は240戸となっております。今後もその他の市営住宅でも築年数などの問題で20年、30年後、建物の老朽化により募集停止となる可能性もあると考えますが、今後の募集停止の見通しをお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 市営住宅の耐震強度不足による募集停止につきましては、議員ご紹介の寿団地、二子団地のコンクリートブロック造2階建て住宅40棟240戸のほか、昭和56年以前に建築した木造住宅などの美須々にあります中原団地、四賀地区の会田、中川、錦部の3団地18棟35戸も、現在、募集を停止しております。

 今後の募集停止の考え方でございますが、老朽化に伴う対応としての募集停止と、建てかえ等の計画がある場合の住みかえ用住宅を確保するための政策的な募集停止がありますので、今後の状況を見ながら対応をしてまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 そのほかにも昭和56年以前に建築された木造住宅など35戸も既に募集停止ということで、今後については状況を見ながら対応されるということですが、それでは引き続きお聞きします。

 次に、ここ数年の市営住宅を希望される皆さんの応募の状況を具体的にお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 年2回の抽選で入居者を決める、いわゆる補充募集につきましては、平成25年8月から平成27年8月までの5回の状況を申し上げますと、期間内の155戸の募集に対して420名の応募があり、平均倍率は2.71倍であります。直近の平成27年8月の抽選では、37戸の募集に対しまして78名の応募で倍率は2.11倍となっております。

 内訳の重立ったところでございますが、近年、建てかえました寿A街区が5倍、豊丘団地が6.33倍と倍率が高くなっています。また比較的古い郊外の団地は、竹渕団地が0.2倍、寿F棟は応募者がゼロなど、4つの団地で募集戸数割れとなっています。倍率の高い団地の応募の皆様には、受付時に募集戸数割れとなっている団地を紹介し、その団地への変更も可能とご案内をしておりますが、それでも応募者が少なく空き家となっている状況もございます。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 平成25年の8月からの計5回の状況で155戸の募集に対し420名の応募があったということですが、直近の抽選では2.11倍とのことで、やはり比較的新しいところでは倍率が高く、古い郊外の団地は募集戸数割れで、しかも空き家となってしまっているという住宅があるとのことです。

 それでは今後、老朽化した市営住宅の建てかえなど、市としてどのような計画、お考えであるかお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 老朽化した公営住宅等、ストックの効率的かつ円滑な更新実現のため、市営住宅の建てかえなどは、平成25年4月時点で、松本市公営住宅等長寿命化計画に位置づけております。この中で特に重要と考えていることは、将来的な需要動向を考慮した市営住宅の必要戸数を検討することと考えております。

 現在、長野県との協議により、市営住宅、県営住宅を合わせた10年後の公営住宅の供給目標戸数を定めるとともに、ストックの有効活用を初めとした公営住宅の果たす役割は何かという視点で、長寿命化計画の見直しを行うこととしています。その中で、今後の建てかえなどの計画を策定してまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 それでは、長寿命化計画についてお聞きします。

 現在、直接型公営住宅で新築の場合の1戸当たりのコストと耐用年数、また長寿命化対策をした場合の1戸当たりのコストと、その後何年間使用できる見通しとなるのか、それをお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 新築する場合の1戸当たりのコストとしましては、現在施工中の寿市営住宅B棟が、設計ベースで約2,100万円、耐用年数は公営住宅法施行令に基づき70年としております。

 次に、長寿命化対策をした場合の1戸当たりのコストと長寿命化できる年数につきましては、長寿命化計画に基づき、今年度、中層耐火構造の団地で行いました外断熱、屋根塗装、ベランダ防水改修及び受水槽取りかえ工事は、1戸当たりのコストが約180万円で、これにより耐用年数が10年以上延びるものと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 長寿命化対策の場合、1戸当たり180万円とのことですが、これは屋根塗装や外断熱など、外周りだけの金額であり、応募が少なく、現状でも空き家となっている場合、外周りだけでなく、内装のリフォームも必要となり、内装をリフォームする場合であれば、この金額が何倍にも大幅に膨れ上がるものと考えます。

 現在、全国の自治体の中では、民間の空きアパートなどを借り上げ、公営住宅として貸し出す既存借上型公営住宅を取り入れています。これは平成21年に国土交通省住宅局により、既存民間住宅を活用した借上公営住宅の供給の促進に関するガイドラインが示され、その中では財政の厳しい現在の基礎自治体にあって、建設費などの初期投資を必要とせず、効率的な公営住宅の供給が可能であり、期限を区切った借り上げにより、建てかえ、災害時の一時的、緊急的需要への対応を含む地域の公営住宅需要の変化に対応した供給量調整が可能となり、公営住宅の供給が少ない既成市街地などにおける民間住宅の借り上げにより、公営住宅ストックの地域的偏在の改善が可能になるというメリットがあるとあります。

 また、可能な限り民間事業者に管理業務を委託することで、職員の皆さんの事務負担軽減にもつながると考えます。また、子育て世代などを想定し、入居者との間で定期借家契約とすることで借り上げ期間を柔軟に設定できます。

 先日もひとり親世帯の方とお話をしたときに、安い公営住宅を希望したいが、子供が中学生であるため、公営住宅の抽選に当たったとしても、子供が転校しなければならず、それを考えると、多少生活が苦しくても、今のところに住むしかないとのことでした。既存借上公営住宅制度は、このようなケースでも柔軟に対応でき有効と考えます。

 また、この既存借上公営住宅制度を取り入れることにより、アパートやマンションだけでなく、全国各地で大きな問題となっており、本定例会でも質問のあった空き家ですが、条件に合う物件を公営住宅として利活用することにより、空き家対策にもつながるのではないかと考えます。

 平成21年に出されたガイドラインについて、国土交通省に確認したところ、このガイドラインの中身は少し変更しているが、現在もガイドライン自体の変更はないということでした。今後、松本市でも20年、30年先を見据え、大地震など、災害への備えという観点でも、この既存借上公営住宅制度の導入を検討されるべきと考えますが、市のお考えをお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 議員ご紹介の国土交通省が示す借上公営住宅のガイドラインには、制度の有効性といたしまして、1つ、建設費等の投資の軽減による効率的な公営住宅供給、2つ、ストックの地域的偏在の改善、3つ、地域の公営住宅需要に応じた供給量の調整が示されております。また、既存借上公営住宅制度は、地域の住宅事情に応じた機能的な市営住宅の供給が可能な制度でもあると考えられることから、松本市の進めるまちづくりのさまざまな政策の方向性を踏まえながら、先ほど申し上げました松本市公営住宅等長寿命化計画の見直しの中で、その制度の活用についても検討したいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 既存借上公営住宅制度は、先ほども申し上げましたが、大規模地震のときの住宅供給などの危機管理、そのほかさまざまなまちづくりにも有効な制度であると考えますので、ぜひ取り入れていただければと思います。

 続いて、入札制度についてお聞きします。

 東日本大震災の後、建設業の求人がふえ、各建設業者は、建設従事者を確保するため、賃金を引き上げないと求職者が集まらないというお話をお聞きしました。

 実際に、長野市でも市庁舎建てかえで、型枠大工など特殊な技術を持つ職人が集まらず、工期を大幅に延長し、予算措置をせざるを得ない事態となりました。

 また、近年は建設資材の高騰も続いているとのことです。その中にあって、松本市では建設工事における特殊作業員、一般作業員、建設資材などの設計単価の見直しをその都度行われているかお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 島村財政部長。



◎財政部長(島村晃) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 松本市は、建設工事の設計に当たって、特殊作業員や一般作業員については、県の労務単価を採用、建設資材につきましては、県が公表しております実施単価、または刊行物単価を採用し、その中で特殊な資材がある場合には、業者の見積もりを採用して設計を行っております。

 そして、ご質問の県による労務単価等の単価改定時におきましては、その都度、迅速に見直しを行いまして、最新の単価で設計をしており、今後も迅速に対応してまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 それでは次に、現在の松本市発注の建設工事の入札方法、入札制度をお聞きします。現在の松本市が行っている最低制限価格制度は、平成26年5月に、安曇野市で予定価格漏えいにより、市の課長と建設会社役員が逮捕されましたが、そのときの安曇野市と同じように、あらかじめ定められた最低制限価格で応札した業者が落札できるという意味では、同じ制度と考えていいかお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 島村財政部長。



◎財政部長(島村晃) 〔登壇〕

 議員お尋ねの最低制限価格制度についてでございますが、その算出方法、設定範囲は、自治体独自で定められております。そこで、松本市の制度と、議員ご指摘の安曇野市の制度につきましては、計算方法などが若干異なっておりますが、あらかじめ定められた最低制限価格で応札した業者が落札という意味では、安曇野市と同じ制度となっております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 それでは、安曇野市での不正発覚後、松本市でも当然、情報漏えいなどの官製談合対策をとられていると思いますが、どのような対策をとられているのか、具体的にお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 島村財政部長。



◎財政部長(島村晃) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 まず、職員への対応ということでは、平成26年5月28日に競争入札妨害容疑で安曇野市の職員の方が逮捕されたことを受けまして、松本市は直後の6月2日に総務部長名で、職員の服務規律の確保についての通知を職員宛てに発し、服務規律の徹底を図りました。

 さらに、昨年10月には、本市で開催された公正取引委員会事務総局主催の官製談合防止法等研修会に、関係部局の職員が参加するなど、取り組みを進めております。

 また、入札制度につきましては、平成27年4月に松本市建設工事等入札参加資格者に係る指名停止要領を改正いたしまして、談合全般にかかわります指名停止措置の強化、期間の延長等を図っております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 安曇野市での不正発覚後、松本市でも服務規律の徹底や研修会に参加するなど、さまざまな対策をとられているようです。

 それでは引き続きお聞きします。

 現在の最低制限価格制度は、平成20年に導入され、その後、何度か改正され、昨年平成27年には、国基準から県基準に改正されております。その理由をお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 島村財政部長。



◎財政部長(島村晃) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 最初に、松本市の入札契約制度について申し上げますと、長野県の契約に関する条例が平成26年に施行いたしました。それに合わせまして、松本市は平成27年1月に、松本市の契約に関する方針を策定し、その中では、基本理念の1つとして、市の契約の締結に当たって、市の契約の履行に係る業務に従事する労働者の賃金が適正な水準にあること等を配慮するということとしております。

 その後におきまして、平成27年4月に、長野県が最低制限価格の上限値、下限値を引き上げたことを受けまして、この改正が企業の適正利潤及び労働賃金の適正水準の確保に向けた取り組みであるということから、松本市にも導入すべき取り組みであると判断いたしまして、松本市の最低制限価格について、設定範囲の下限値及び上限値を、長野県と同じ基準に引き上げる改正を行ったものでございます。

 以上です。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 企業の適正利潤及び労働賃金の適正水準確保ということで、設定範囲の下限値及び上限値を県基準に改正したとのことですが、長野県が行っている入札制度は、入札書比較価格を超える応札者及び85%未満応札者を算定対象から除外し、次に、算定対象者の平均値から標準偏差掛ける1.5の範囲外にある応札者を算定対象から除外し、算定対象者のうちで87.5%以上の応札者全員の価格合計を該当者数で割ったものを失格基準価格とする、いわば長野県版変動落札額受注希望入札となっております。この方法を取り入れることで、落札額が変動し、情報漏えいなどによる官製談合防止につながり、県で取り入れている90%以下の落札には工事が設計書どおりに行えるかの調査があり、この調査を導入することで、不当なダンピング防止、下請、孫請業者の負担軽減につながると考えます。

 下請や孫請が必要となる金額以上の工事で、この長野県が行っている入札制度を取り入れるお考えがあるかお聞きします。



○議長(犬飼信雄) 島村財政部長。



◎財政部長(島村晃) 〔登壇〕

 お答えいたします。

 長野県の行っております制度は、議員ご紹介のとおりと承知しております。

 この制度は一定の範囲内にある応札額の平均値で、開札するまでその最低制限価格が確定しない仕組みとなっておりまして、ご指摘のとおり情報漏えいの防止に関しては有効な手段であるとは考えております。

 一方、この長野県の方式は、積算能力が高くない、あるいは当該案件に対して受注が意欲的ではないという業者の応札に引っ張られまして、最低制限価格は上に行くという結果となる傾向が多いと承知しております。

 松本市は、現在、最低制限価格で積算し落札している、積算能力・受注意欲ともに高い業者が失格となる可能性が高くなるなど、その制度の導入について慎重に検討する必要があると考えております。

 いずれにいたしましても、長野県方式は情報漏えいやダンピング防止に有効な面がある一面、課題もあることから、今後、議員ご指摘のように、長野県方式も含めて、改正について検討してまいりたいと考えます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 川久保文良議員。



◆6番(川久保文良) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 本定例会でも、1月18日の大雪に対しての質問もありましたが、2月3日の総務委員協議会では、1月18日の大雪についての報告があり、朝3時半から除雪業者の皆さんは除雪作業に当たられたということや、その後の質疑では、昨年度より除雪業者が4社減っているというお話もございました。除雪業者、これは建設業の皆さんですが、その皆さんにお話をお聞きすると、低価格入札などの影響により建設機械の維持が困難なため、冬場だけ除雪のための機械をリースで借りているということや、公共事業の減少により、除雪で使用するような建設機械の稼働率は低く、建設機械は除雪のためだけに所有しているという現実もあるというお話もありました。また、さまざまな要因により、若い従業員を雇えず、高齢化によりオペレーター不足となっていることのほうが心配だとおっしゃる方もいました。

 こうしたことも、今年度、除雪を契約する業者の減少につながっているのではないかと考えます。このような現状が続くと、道路管理者の責務である除雪作業のおくれや維持が困難になるのではないかという懸念もされます。

 また、2月15日の教育民生・総務合同の委員協議会では、改修中の保育園の工期延長に関する報告がございましたが、現行の入札制度では、最低制限価格に一番近い業者が落札者となるため、本来、施工能力が乏しく、安全管理や工程管理、品質管理に対して意識の薄い業者であっても落札できてしまう可能性も否定できません。価格という量ではなく、安全管理や品質管理、工程管理、そして地域社会と密接に結びつく除雪や災害時の迅速な対応などの質を高めるためにも、もう一度、入札制度の検討を改めて要望いたします。

 最後に、菅谷市長におかれましては、3月の市長選挙において、健康にご留意され、所期の目的を果たされますことをご祈念いたしまして、私の全ての質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(犬飼信雄) 以上で川久保文良議員の質問は終結いたします。川久保文良議員は自席へお戻りください。

 次に、1番 今井ゆうすけ議員の質問を行います。今井ゆうすけ議員は質問者待機席へ移動してください。

 1番 今井ゆうすけ議員。



◆1番(今井ゆうすけ) 〔登壇〕

 こんにちは。無所属の今井ゆうすけです。今回も議長と議会運営委員会にて許可をいただきましたので、配付資料とパネルを使用して一般質問をさせていただきます。

 さて、初当選が確定した翌日に、ある高校生から、国の借金が1,000兆円を突破したと聞きましたが、その負担は私たちの世代に押しつけられるのでしょうかと、SNSのメッセージにて送信されました。

 私の政治理念は、次世代にツケを残さない政治をする。半世紀先も当事者として存在している私だからこそ、今は投票も立候補もできない将来世代の声を議会で代弁し続け、将来に負担を押しつけることのない、将来のことまで考えた判断をしていきます。

 また、20代から30代の市議会議員は、全国の市議会議員のうち1割以下ですが、未来に責任のある世代の政治家として、今回は次世代に膨大な負の遺産として残してしまいかねない公共施設の維持管理に関する質問をさせていただきます。

 資料をごらんください。

 こちらは何の数字かと申しますと、本市の公共施設の維持管理費が、今後一体幾らになるのか、その金額を調査した結果です。具体的には、公共施設の維持・保全に係る営繕費と改修、更新費を合わせた費用額で、平成25年は約37億円だったものが、平成52年は何と約201億円もの金額になります。これは平成25年に生まれた赤ちゃんが生まれた年と、私と同じ27歳になった年とでは、5倍以上にはね上がってしまうということになります。少子高齢化に伴い、税収が減り、医療費は増加する。そして公共施設の維持管理費も増加する。このような財政状況の中で、どのように継続的に財源を捻出し続けるのでしょうか。

 この莫大な維持管理費用は、施設の建設段階から計画的にシミュレーションされていれば何の問題もございません。しかし、建設をする際は、イニシャルコストである建設事業費に集中してしまい、ランニングコストである建設管理費の財源を考えずに建設し続けた結果が、このような巨額の財政負担となってしまうわけです。建築後30年で大規模な改修を、60年で更新をするものと推計すると、あと10年で一斉にコストがかかる時期がやってまいります。その1つが、今回の定例会で7年から10年後に建設すると明らかにされた市の庁舎であります。

 このようなことを踏まえまして、本市の公共施設マネジメントに対して、4点のテーマごと質問させていただきます。

 1点目、市長の方針についてです。

 公共施設を負の遺産として残さないための公共施設マネジメント推進の一番の鍵は、市長の取り組み姿勢にかかっています。そこで、残り1カ月を切りました市長選挙で、仮に当選された場合、公共施設マネジメントの推進に向けた新たな1期4年間での決意と、具体的な計画の時期についてお尋ねいたします。先ほどの高校生もインターネットの録画配信にて見る予定ですから、答弁の時間制限はございませんので、市長の考えていることをお話しいただければ幸いです。

 2点目、市民意見の収集についてです。

 過去の本会議で市民意見を積極的に収集していく、このように市長と部長の答弁がございました。そこで、これまでにどのような方法で市民意見を収集してこられたのか、市民意見はどのような方法で、いつまでに、何名の収集をする予定なのかをお尋ねいたします。

 また、本市では現在、公共施設等総合管理計画を作成しておりますが、他市の多くがこの計画を作成する数年前から市民アンケートを実施し、市民意見を踏まえた計画策定に臨んでおります。本市では、これまで一度も市民アンケートを実施していないと伺っておりますが、早急に実施することを求めます。

 3点目、財源の捻出についてです。資料をごらんください。

 こちら公共施設を維持管理する費用を、今後30年間で平均すると1年当たり幾らになるのかを調査した結果です。何と市の予算の約1割に当たる102億7,000万円もの金額を、平成27年度から毎年毎年積み立てていかなければならない、そういった結果になりました。そこで自主財源の確保が必要と思われますが、いつから、幾らで、どのように財源を確保していくのか、具体的な計画をお尋ねいたします。また、現在ある基金だけではとても対応できないと考えられますから、新たな基金の創設をすることを求めます。

 4点目、公共施設白書についてです。以下、白書と省略させていただきます。

 本市で昨年7月に公表された白書ですが、大変わかりやすいと私は感じました。しかしながら、白書を作成すること自体が目的ではございません。本市が抱える全ての施設の現状を正しく把握すること、そして今後の協議の素材として利用すること、つまり公共施設マネジメントを早く正確に進めていくことこそが目的であるはずです。そのためには現状の白書に、もっと協議に必要だと思われる情報を掲載することが必要ではないでしょうか。

 例えば、現状の白書では、小学校と美術館のような利用目的が異なる施設同士を比較できません。全ての施設に老朽化の状況やバリアフリーの対応、アスベストに対する安全性や維持管理の妥当性、現行の耐震基準への適合性や階数などといった基準を設け、分析データを白書に掲載することで、利用目的が異なる施設を比較することが可能になります。また、今後は施設の統廃合という選択も想定でき、施設ごとの施設の配置は必ず議論に上がります。ですから、各施設の配置状況を地域ごと把握できるような地図情報がなければなりません。このような施設の地図情報や分析データを白書へ掲載してはいかがでしょうか。現状の白書のままでは、たとえ専門家である職員の方々であっても、目的を達成することが困難であり、議会との協議も市民への説明も円滑に進むとは思えません。

 そこで、今後の公共施設のあり方を協議する素材として必要だと思われる情報を白書に追加で掲載することができるか、改訂はいつを予定されているのか、また公共施設マネジメントシステムの導入時期をお尋ねいたします。

 以上をもって1回目の質問を終わらせていただきます。



○議長(犬飼信雄) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 今井ゆうすけ議員の今後の公共施設マネジメントの進め方についてのご質問にお答えします。

 松本市は、昭和40年代後半まで続いた高度経済成長と、その後の人口増加や市民ニーズなどに応じて、教育施設、文化施設などの公共建築物や道路、上下水道などのインフラ資産といった多くの公共施設を整備してまいりました。また、平成の合併により市域が広大となり、さまざまな設置目的を持った施設も引き継がれたことから、より多くの施設を保有することになりました。そして当然のことではありますが、年月を重ねるとともに、施設も老朽化し、さらには時代に即した市民ニーズに対応することにより、維持管理や改修、更新の費用負担も大きくなってきております。このような状況の中で、国は公共施設等の老朽化対策を大きな課題と捉え、平成25年にインフラ長寿命化基本計画を策定しております。

 そこで、松本市はこうした国の動きと歩調を合わせ、将来に大きな負担をかけないように、長期的視点に立った公共施設の、先ほどお話ありましたが更新、統廃合、長寿命化を進めるため、現在、公共施設等総合管理計画を策定しているところでございます。

 私は、これまで目指すべき将来の都市像として、健康寿命延伸都市・松本の創造を掲げ、市民の皆様とともに全力で取り組んでまいりましたが、当然のことながら、このまちは今を暮らしている私たちだけでなく、将来の世代の方々のためのものでもあります。若い世代の方々が将来への不安を感じることなく、暮らしてよかったと実感できるよう、本計画に基づいて公共施設のマネジメントを進め、公共施設等の最適な配置の実現を通じて、財政負担を軽減、平準化していきたいと考えております。

 さて、今井議員のご質問は、健康で充実した人生を、これからも松本市で送りたいとの若い世代の思いを代弁しているかと存じますが、その思いは松本市の市政運営の基本理念に据えた命の質や人生の質を高めることに通じるものと思われますので、ぜひ、私の基本的な考え方を若い世代にお伝えいただき、彼らが積極的にこの松本市のまちづくりに参画していただくことを強く願っております。

 なお、具体的な計画内容等については、財政部長に答弁させます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 島村財政部長。



◎財政部長(島村晃) 〔登壇〕

 4点の質問に順を追ってお答えいたします。

 最初に、具体的な計画の時期でございますが、議員ご指摘のとおり、松本市公共施設白書は昨年7月に作成いたしました。このデータをもとにいたしまして、現在、公共施設等総合管理計画を策定しており、本年6月までに公表できるよう鋭意進めているところでございます。

 さらに、その後につきましては、ご紹介もありました公共施設マネジメントシステムを早期に導入いたしまして、個々の施設ごとの状況を把握、さらに分析をいたしまして、各施設ごとの個別計画となります公共施設再配置計画を策定する予定で、これは2年後といいますか、平成29年度末をめどに順次策定する予定としております。

 2点目の市民意見の聴取につきましては、議員ご紹介のとおり、今まで市民からのご意見は直接お聞きしておりません。しかし、その中で今回策定しております公共施設等総合管理計画は、今後の方向性を定める全体計画総論となるため、適切な時期にパブリックコメントを実施し、市民の皆様の意見をお聞きした上で策定、公表してまいるということで考えております。

 また、その後策定いたします公共施設再配置計画につきましては、市民の皆様の身近な施設が、その一つ一つが対象となる個別計画でございますので、策定に当たって、市民の皆様のご意見をお聞きすることは、ご指摘のとおり必要不可欠であると認識しております。そこで、議員ご提案の市民アンケートにつきましては、市民の皆様の声をお聞きするための有効な手段の1つと考えておりますので、その時期、内容、対象者等、詳細を含め今後研究してまいります。

 3点目の財源の確保と基金の創設についてでございますが、松本市は毎年行います実施計画の策定に合わせまして、財政推計を策定しております。しかし、現在のところご紹介の公共施設マネジメント手法での検討は、この中に入っておりません。

 そこで、今回の公共施設等総合管理計画において、公共施設全体の総量の見直しや、財源も含めた更新費用等、適正に維持管理するための計画を策定することから、その計画を今後の財政計画に反映してまいります。

 また、議員ご提案の基金の創設でございますが、松本市は既に小・中学校施設整備基金やスポーツ施設等整備基金など、施設改修を目的とした基金を現在、十の基金を設けております。その中で今後、公共施設更新等のために必要な施策を検討していく中で、これらの基金を活用して対応してまいるというふうに考えております。なお、新設については、現在のところまだ検討いたしておりません。

 最後に、マネジメントシステムの導入と公共施設白書の公開時期ということでございます。

 まず、マネジメントシステムの導入は、先ほど述べたとおり早期に行って、今後の分析に役立ててまいりたいと考えております。

 また、議員ご提案の地図情報や施設ごとの老朽度など、いろいろな項目を分析し、そのデータを一つの形にして公表する、施設ごとに比べられるデータを公表するということにつきましては、公共施設マネジメントを進めるに当たり大変重要なものと考えますので、研究を進めてまいります。

 なお、その1つであります地図情報につきましては、現在策定しております公共施設等総合管理計画の中で、一部取り入れていくよう準備を進めております。

 さらに、施設の地図情報や分析データの掲載については、遅くともおおむね5年をめどに予定しております公共施設白書の改定時までに、議員のご提案も含め、多角的な分析情報を、いろいろな形で公表できるかどうか検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 今井ゆうすけ議員。



◆1番(今井ゆうすけ) 〔登壇〕

 具体的な計画時期を含めた想像以上に前向きなご答弁をいただきました。

 それでは、ご答弁を踏まえて意見と要望がございます。

 まず1点目、市長の方針についてですが、市長のはっきりとした意思を確認することができました。私も市長が掲げる理念を若い世代に伝えて、まちづくりに参画してもらえるよう一層の努力をしてまいります。

 新しい施設を建てるという話は、今後においても出てくるかと思いますが、差し迫って必要だからこそ建設されるのだと思います。しかし、財政的に近い将来に限界が来るというのは、先ほど申し上げた数字で明らかであり、公共施設マネジメントに取り組む以上は、早期に不断の意思で大きな政策的判断をしなければならないはずです。いつまでたっても問題を先送りにされてしまうといったことがないように、ご答弁いただいた具体的な計画時期を守り、推し進めていただくことを求めます。

 2つ目、市民意見の収集についてですが、市民アンケートを前向きに検討していただけるということでした。建設当初とは大きく市民ニーズが変わっていますから、当局側から積極的に働きかけて、市民意見の収集をする中で公共施設マネジメントを進めていただくことを求めます。そして今後は大学の教授など、学識経験者を含めた第三者委員会をつくることも必要ではないでしょうか。

 3点目、財源の捻出についてですが、6月までに公共施設等総合管理計画を公表し、その計画を財政計画に反映していくとご答弁いただきました。つまり最速で平成29年度の予算から反映すると、このような期日が見えたことは一歩前進かなと思っております。1年当たり約102億円という金額は、平成27年からの計算ですから、平成29年度の予算から反映すると仮定しても、2年分の約204億円は不足していることになりますから、どこかで平準加算しなければなりません。後回しにすればするほどツケは大きくなります。平成29年度の予算からの反映を強く求めます。

 4点目、白書についてですが、こちらも5年をめどとしている改訂時に前向きに検討していただけるということでした。繰り返しになりますが、協議する素材がなければ、議会との協議も市民への周知も円滑に進むとは思えません。5年からできる限りの短縮を求めます。

 最後になりますが、今後の予定を逆算すると、時間的余裕はなく、早く正確に責任を持って進めるために、新しい専門の課を設けることを求めます。現在策定中の公共施設等総合管理計画に管理体制を記載しないといけないことからも、非常によいタイミングではないでしょうか。

 以上で一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(犬飼信雄) 以上で今井ゆうすけ議員の質問は終結いたします。今井ゆうすけ議員は自席へお戻りください。

 次に、22番 芝山 稔議員の質問を行います。芝山 稔議員は質問者待機席へ移動してください。

 22番 芝山 稔議員。



◆22番(芝山稔) 〔登壇〕

 どうもお疲れさまでございます。いましばらくおつき合いをいただきたいと思います。

 まず、さきの1月29日に発生した雨氷による被害でありますが、柿澤議員からもお礼の言葉がありましたが、私からもお礼を申し述べたいと思います。雨氷はここ数十年でほとんど経験のなかった自然災害でございました。この雨氷というもの、私も知りませんでしたが、小枝に巻きついて、1センチメートルの枝が5センチメートル以上になったというふうなことで、枝に物すごい重みがかかりまして、それで倒木になったということがどうも原因のようです。こうした予期せぬ自然災害ではありましたけれども、本当に市の関係者の方々、またインフラの復旧に従事された方々、本当に深甚なる敬意と感謝を申し上げたいというふうに思います。こうした非常災害に対しまして、本当に皆さんで協力して早期に復旧できましたこと、重ねて感謝を申し上げたいというふうに思います。

 さて、今回は松本ヘルスバレー構想につきまして質問をさせていただきます。

 この松本ヘルスバレー構想につきましては、さきの議会におきましても中島昌子議員、また今議会におきましては青木 崇議員が質問されておりますけれども、本構想につきまして、働く立場から質問させていただきたいというふうに思っております。

 本市の目指すべき将来の都市像、健康寿命延伸都市・松本につきましては、基本構想2020、第9次基本計画にのっとり施策が推進されているところでございまして、施策の一層の定着を図る意味も含めて、健康寿命延伸都市宣言、これを行うなど着実に成果を上げてきているというふうに認識をしております。

 一方、昨年第5回を迎えました世界健康首都会議におきましては、本市を健康先進都市と位置づけた市民ワークショップ、このワークショップには私も参加をさせていただきましたが、こうした研究成果を発表するなど、本市が目指す方向性が一層はっきりしてきた感覚を受けたところでございます。

 本市が環境政策で参考とするドイツのフライブルク市は、環境先進都市というふうに巷間言われているわけでございますが、非常に心地よい響きでございますが、そういった響きを捉えた健康先進都市、この名称は、健康寿命延伸都市・松本の創造と、これも大変いい名前ではあると、定着をしてきた名前ではありますけれども、この政策を端的に言いあらわす表現だというふうに私は考えておりまして、この健康先進都市という呼称の使い方についても、今後、検討していただければ、こんなふうに思っているところでございます。

 さて、松本ヘルスバレー構想は、市民一人一人が健やかに自立して暮らし、同時にそのような営みによって健康産業が創出され、その恩恵を市民が受けるという市民、産業、行政、この三者がまさに三方一両得となるような政策ということが言えると私は考えております。この松本ヘルスバレー構想の中核をなす松本ヘルス・ラボにつきまして、これを一層良好に機能させるために、今後、会員数はどの程度まで拡大していくおつもりでしょうか。単に目標を設定しても会員が集まらない、こういうことではいけませんが、その会員にどういったメリットが生じるのか、その獲得方法を含めてお尋ねをしたいと思います。

 また一方で、参加していく市民、そして企業は、どのような意識を持って参加していただくことが望ましいのかお尋ねをしたいと思います。

 以上、1回目といたします。



○議長(犬飼信雄) 平尾健康産業・企業立地担当部長。



◎健康産業・企業立地担当部長(平尾勇) 〔登壇〕

 松本ヘルスバレー構想のうち、松本ヘルス・ラボに関する質問についてお答えをいたします。

 松本ヘルス・ラボの目標会員数についてでございますが、本年度は500名を目指して会員の募集をしております。今後につきましては、なるべく早い段階で1,000名から2,000名の会員確保を目標に取り組んでおるところでございます。

 また、現時点で2社からモニタリングの依頼がありますので、モニター募集を行うと同時に、会員の確保にも努めてまいりたいというふうに考えております。

 次に、会員のメリットについてですが、まず自分自身の健康状態の見える化を通じて、生活習慣病などの改善につなげることが可能になるということがあります。2つ目は、会員同士が健康増進という目的を共有することによって、仲間づくり、きずなづくりが可能となります。3つ目は、商品開発など、企業の提案にモニターとして参加することにより、新たな健康情報や新製品などをいち早く知ることができ、健康意識の改善が可能となります。このようなメリットを幅広く周知することにより、会員数の拡大に努めてまいりたいというふうに考えております。

 次に、市民や企業が松本ヘルス・ラボに参加するに当たって、どのような意識づけが必要であるかということですが、市民にとって何よりもみずからの健康増進に直結するとともに、企業の商品開発や新しいマーケットの掘り起こしに貢献するということが、社会貢献そのものであるという意識が重要であります。企業にとっても新しいニーズに対応することは、地域経済の活性化につながり、社会的課題の解決に貢献するという意識が重要であると考えております。市民、企業に対して、こうした意識を周知、啓発することが松本ヘルス・ラボの会員増強につながり利用企業の増加にもつながります。

 さらに、収支面を考えれば、利用企業からの収入を会員の健康増進プログラム充実に振り向けることが可能になります。松本ヘルス・ラボの中のこうした好循環をつくり出していくことが今後の組織運営にとって極めて大切な点であると考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 芝山 稔議員。



◆22番(芝山稔) 〔登壇〕

 では、2回目の質問をさせていただきます。

 今ご答弁いただいた松本ヘルス・ラボでございますが、私はいわゆる市民といいますか、ユーザーと共創−−ともにつくる拠点といいますか、ところだというふうに形容しているわけでございますが、市民が検討、開発、評価の全ての段階に参加をして、商品やサービスを開発していく点が、従来にはない松本ヘルス・ラボの画期的なところだと。この辺がまだちょっとよく理解されていないかもしれませんが、そういう理解をしていかなければいけないと思っております。

 平成20年に健康寿命延伸都市構想を表明してから、これで8年、このような形ができ上がってきたことに、ある種の感慨を覚えると同時に、今回の質問を検討する中で、私自身も知り得たことも多く、自身の不明を恥じるばかりでございます。

 そういった意味におきましては、私たち市民は、本事業に積極的に参画していく必要があると思いますし、議員各位へも松本ヘルス・ラボの健康パスポートクラブへの入会をお勧めしたいと思います。

 さて、こうした市民が企業の商品やサービスの検討、開発、評価に参加していくに当たり、松本ヘルス・ラボの会員、参加企業が行うべきこと、あるいは倫理上の問題とか、さらには個人情報にも配慮していく必要があると思うわけですけれども、こうした点はどのように規定されているのかお尋ねをいたします。

 また、松本ヘルス・ラボは近い将来、法人化することになっておりますが、その際、本市はどのように関与していかれるのかお尋ねをいたします。

 さらに、法人化の場合、運営経費が大きな課題となりますが、どのようにクリアされていくのかお尋ねをいたします。

 一方、健康にかかわる製品やサービス開発の実証ができる拠点が松本にあり、それを活用するためには、松本地域健康産業推進協議会、こちらに加入をすることが条件になっているわけでありますので、ヘルスケア産業の企業誘致にも効果的と考えるわけですが、企業誘致の可能性、めどについて、現時点での認識をお尋ねをいたします。

 以上、2回目といたします。



○議長(犬飼信雄) 平尾健康産業・企業立地担当部長。



◎健康産業・企業立地担当部長(平尾勇) 〔登壇〕

 松本ヘルス・ラボの倫理上の問題、運営費、さらに誘致の可能性についてお答えをいたします。

 企業の商品等の開発支援を行うに当たり、支援が妥当か審査するため、学術機関、医師会、法曹界などの有識者による倫理委員会を設置し、対応しております。

 審査に関しましては、倫理規定を設け、モニターとして参加する会員の安全性はもとより、市民の健康の維持増進及び社会的な意義などの視点から、開発する製品の案件ごとに倫理委員会を開催しておるところでございます。個人情報につきましては、個人情報保護方針を定めて対応をしております。

 次に、法人化に伴う運営費についてでありますが、平成27年12月定例会、中島昌子議員の一般質問にもお答えしたとおり、松本ヘルス・ラボの自主財源は会員からの年会費と、実証実験やモニタリング調査事業に係る企業からの利用料収入がございます。会員の健康増進にかかわる経費は、将来、医療・介護費の低減につながる社会投資との観点から、公的負担が必要であると考えております。

 企業からの利用料収入は、事業規模・内容に応じて設定し、その収入の一部を会員の健康増進事業にかかわる経費に充当することにより、将来的には公的負担の軽減につながる収益モデルの構築を図ってまいりたいというふうに考えております。

 次に、企業誘致の可能性についてでありますが、健康な市民の暮らしの実態をあらわす健康医療データのビックデータ化、あるいは信州大学等との連携、さらに松本ヘルス・ラボの活用を通じて、研究機関等の誘致は十分可能性があると認識をしております。例えば大手薬品メーカーによる地域住民の健康を支える新たな事業への進出に着手するため、健康産業に関する拠点の設置を計画しているなどの動きも出てきております。こうした動きを加速して、ぜひとも企業誘致に結びつけてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 芝山 稔議員。



◆22番(芝山稔) 〔登壇〕

 企業誘致に若干明るさが出てきているということでございますので、ぜひ頑張っていただきたいなというふうに思っております。

 3回目の質問をさせていただきます。

 昨年3月に、松本ヘルスバレー構想における4つ目の柱として、松本市健康経営研究会が発足をいたしました。本会の目的とするところは、産学官連携によりまして、中小企業の経営に健康経営を導入することで、従業員の労働意欲の向上、業務効率向上を含めた生産性向上に寄与することを明らかにして、健康経営の実践を支援するモデルを構築することとしているわけでございます。もとより健康で働けることは自分自身にとって、また企業にとっても、そして医療負担軽減の意味からも大変意義深いことは論をまちません。働く人にとって労働時間は、1日の中で大きなウエートを占めているわけでございまして、まさに職場は健康づくりに取り組む絶好のフィールドであると言えるわけでございます。企業が社員の健康づくりを積極的にサポートすることにより、より健康増進に期待ができるところとなるわけであります。

 全国の労働人口の約7割は中小企業に従事しているというふうに言われておりまして、中小企業による社員の健康づくりは、個々の企業の生産性向上にとどまらず、日本経済にまで波及するほどの影響力がございます。働き盛りの健康で問題なのが、いわゆる生活習慣病でございます。例えば糖尿病の合併症の場合に、年間医療費は何と500万円を超えるというふうに言われておりまして、透析による通院は150日を超えてしまいます。また、心筋梗塞や脳梗塞なども心配でございます。特に脳疾患罹患後には身体麻痺や言語障害、記憶障害といった後遺症で、これまた本人、会社、社会が大きな負担を背負うことになってしまいます。こうした生活習慣病関連によります医療費は、国民医療費の3分の1を占めるとも言われております。

 そうした中、大切な働く人の健康を考える松本市健康経営研究会が設置されたわけでございますが、健康管理を経営的視点から捉え、戦略的に従業員の健康づくりを実践することは、生産性の向上や業務効率の改善、疾病による企業負担の軽減、企業イメージの向上など、企業のメリットにつながります。

 一方で、地域としても生産性の向上、財政負担の軽減、健康な市民生活が送れているという都市イメージの向上や、ソーシャルキャピタルの充実による防災・地域包括システムへの貢献といった地域的価値の向上が期待できるわけでございます。

 このように、企業が健康づくりに取り組むことには大きなメリットを生じるわけでございますが、大企業と違い、中小企業におきましては、なかなか従業員の健康づくりにまで手が回らないといったことが実情ではないかと考えます。中小企業に従事する方々が全体の7割以上ということは、ここを意識して実践していかなければ、健康経営が達成されないことは自明であります。

 そこで、中小企業を対象とする健康経営に取り組むことに至った背景と、今後の展開についてお尋ねをいたします。

 また、そうした中にあって、今年度、経済産業省の委託事業として展開された従業員の健康づくり事業のスキームにおきまして、松本市勤労者共済会を活用した健康投資モデルは高く評価できるところでございます。勤労者共済会は、共済給付や生活資金融資、各種福利厚生といった制度を有し、1,600社、約8,000人が加盟をしております。この勤労者共済会を活用した健康づくり支援は、新たな事業として大いに期待するところでございます。

 今年度は、傘下企業130名の方がフィットネスへ通って健康づくりを行ったとお聞きしましたが、経済産業省の委託事業ということで参加料金はかからなかったようです。今後こうした勤労者共済会を活用して従業員の健康づくりに寄与していくためには、経営者の意識改革、価格を抑えた具体的サービスの提供が不可欠と考えますが、今後どのように取り組んでいかれるおつもりなのか、目標値などもあわせてお尋ねをいたします。

 さて、質問は以上で終わりにいたしますが、最後に一言述べさせていただきたいと思います。

 一般的に市長選挙前の議会におきましては、政策論は深まらないのが通例と私は思っておりました。また、質問者数も少な目というのが私の理解でございましたが、しかし、私を含めて19人、これだけの議論が展開されたということは、市長が言われるところの十合目、頂上を目指す市長へのエールと受け取っていただいてもよろしいのではないかと考えております。ぜひ、市長におかれましては、立派に戦い抜いていただきまして、6月に政策論議を行っていただくことを祈念しまして、質問の全てを終わらせていただきたいと思います。

 ご清聴ありがとうございました。



○議長(犬飼信雄) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 芝山議員の3回目のご質問であります健康経営に取り組む背景と今後の展開についてお答えいたします。

 議員からもお話がありましたが、近年、企業経営の視点から、生産性や業務効率の向上と従業員の健康維持などを目的に、健康経営に取り組む機運が高まっております。

 国は、ことし1月に東京証券取引所と共同をしまして、一部上場の大企業25社を健康経営銘柄に選定しております。しかし、多くの従業員を雇用し、疾病等による欠員を補うことが可能な大企業における健康経営の効果というものは限定的と捉えております。

 これに対しまして、従業員が10人以下である中小企業が大半を占める松本市におきましては、そうした経営者、従業員はもとより、その家族を含めた健康づくりを実現する健康経営は、喫緊かつ切実な課題であります。

 加えまして、30歳から50歳代の働く世代の健康増進を、いかに普及させるかという社会的課題の解決策の1つとして、松本市を挙げて健康経営に取り組むことといたしました。

 具体的には、保健師や管理栄養士などによる「働く世代の職場で健康講座」など既存事業の充実や、協会けんぽ長野支部との連携事業の実施、さらには先ほどありましたが、松本市勤労者共済会、松本大学、長野県などと連携した国のモデル事業に目下取り組んでいるところでございます。

 企業経営にとって、従業員やその家族を含めた健康はかけがえのない財産であり、生産性や働く人の意欲の向上など、直接的な効果はもとより、地域経済の活性化や医療・介護費等の適正化など相乗効果が期待されるため、その重要性を強く認識し、健康経営の普及促進に、今後も鋭意取り組んでまいります。

 なお、具体的な取り組みにつきましては、担当部長から答弁させます。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 平尾健康産業・企業立地担当部長。



◎健康産業・企業立地担当部長(平尾勇) 〔登壇〕

 健康経営の今後の取り組み方針と目標値についてお答えをいたします。

 先ほどの市長答弁で申し上げたとおり、企業経営にとって、従業員やその家族の健康は、生産性、業務効率の向上はもとより、働く意欲や経営者との信頼関係など多くの効果が期待されていることから、まずは経営者向け健康経営の必要性の啓発に、産官学を挙げて取り組んでおります。

 具体的には、本年度、国のモデル事業で作成した健康経営ハンドブックを活用し、医師、保健師や管理栄養士による出前講座や、協会けんぽ長野支部が取り組む健康づくりチャレンジ宣言の普及に取り組んでまいります。

 議員ご指摘の価格を抑えた健康プログラムの提供について、今年度は国のモデル事業の一環として実施をいたしましたので無料ということでございましたが、来年度につきましては、参加希望者が一定の利用料を受益者負担する事業モデルとして検討したいと考えております。

 しかし、今年度の成果として、松本市勤労者共済会では、会員の健康づくりへの意識が高まったこと、フィットネスクラブも正規会員の獲得等に一定の成果が得られたことから、来年度は助成制度の新設や利用料の割引により、利用者負担額の低廉化を実現する方向で検討に着手しておるところでございます。

 実施の規模、それから事業費、成果など、目標値につきましては、今後、関係する企業、団体、行政が事業計画を作成する中で、具体的に検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(犬飼信雄) 以上で芝山 稔議員の質問は終結いたします。芝山 稔議員は自席へお戻りください。

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△日程第2 議案に対する質疑(議案第1号から第85号まで)



○議長(犬飼信雄) 日程第2 議案第1号から第85号までの以上85件に対する質疑につきましては、通告がありませんので、これを終結いたします。

 次に、議案の委員会付託を行います。

 議案第1号から第85号まで及び請願第1号の以上86件につきましては、一層慎重審議を期するため、お手元にご配付いたしてあります委員会付託案件表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

 これをもって本日の日程は終了いたしました。

 本会議は、明25日から3月2日まで委員会審査等のため休会し、3月3日午後1時再開いたします。

 委員会審査につきましては、お手元にご配付いたしました通知のとおり開催し、審査願うことになっておりますので、ご了承願います。

 本日の会議はこれをもって散会いたします。

 お疲れさまでした。

                              午後5時50分散会