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長野県 松本市

平成25年  6月 定例会 06月10日−02号




平成25年  6月 定例会 − 06月10日−02号









平成25年  6月 定例会



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          平成25年松本市議会6月定例会会議録

                 第2号

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           平成25年6月10日 (月曜日)

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             議事日程(第2号)

                     平成25年6月10日 午前10時開議

 第1 市政一般に対する質問

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出席議員(31名)

      1番  田口輝子          2番  上條美智子

      3番  上條 温          5番  村上幸雄

      6番  中島昌子          7番  太田典男

      8番  小林あや          9番  阿部功祐

     10番  小林弘明         11番  上條俊道

     12番  犬飼信雄         13番  山崎たつえ

     14番  忠地義光         15番  宮坂郁生

     16番  村瀬元良         17番  吉江けんたろう

     18番  芝山 稔         19番  宮下正夫

     20番  熊井靖夫         21番  柿澤 潔

     22番  青木豊子         23番  近藤晴彦

     24番  草間錦也         25番  太田更三

     26番  南山国彦         27番  白川延子

     28番  赤羽正弘         29番  大久保真一

     30番  増田博志         31番  中田善雄

     32番  池田国昭

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説明のため出席した者

  市長        菅谷 昭   副市長       坪田明男

  総務部長      高山 満   政策部長      大石幹也

  危機管理部長    青木敏和   市民環境部長    武井保典

  健康福祉部長    渡辺 明   こども部長     福嶋良晶

  農林部長      勝家秀夫   商工観光部長    寺沢 健

  健康産業・企業立地担当部長    建設部長      上條一正

            平尾 勇

  城下町整備本部長  浅川正章   上下水道局長    丸山悦男

  病院局長      熊谷賢一   教育委員長     斉藤金司

  教育長       吉江 厚   教育部長      川上一憲

  行政管理課長    小出光男   秘書課長      小原直樹

  政策課長      宮川雅行   財政課長      島村 晃

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  事務局長      栗原信行   事務局次長     市川英治

  次長補佐兼議会担当係長      次長補佐兼議会担当係長

            牧垣孝一             逸見和行

  主査        金子 稔   主査        滝澤 修

  主査        出羽沢千曲  主任        高橋千恵子

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               本日の会議に付した事件

 議事日程(第2号)記載事件のとおり

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                                午前10時開議



○議長(太田更三) おはようございます。

 現在までの出席議員は31名でありますので、定足数を超えております。よって、直ちに本日の会議を開きます。

 最初に、報告事項を申し上げます。

 陳情が1件提出されております。陳情文書表第1号としてご配付申し上げてあるとおりであります。これは、所管の経済環境委員会に回付しておきます。

 本日の議事は、日程第2号をもって進めます。

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△日程第1 市政一般に対する質問



○議長(太田更三) 日程第1、市政一般に対する質問を行います。

 質問通告者は、お手元にご配付いたしてあります一般質問者一覧表のとおり18名であります。一覧表記載の順序により、発言を許します。

 最初に、22番 青木豊子議員。



◆22番(青木豊子) 〔登壇〕

 おはようございます。

 議会任期、折り返しの今定例会におきまして、トップバッターとして質問の機会を与えていただきました。翠政会代表となりました青木豊子でございます。

 翠政会の翠、ミドリという字は、新芽の緑を意味します。6年前、この新芽のごとく結成しました。初めは小粒でも、きらりと光る会派として活動に邁進してまいりました。このたびの会派は野球のチームができる人数となりました。この新芽はさらに太く色づいてきました。常に進化する会派として、翠の字のごとく、新芽の初心を忘れることなく、市民の視点に立ち、市民の声を聞き、愚直に活動してまいります。

 この後に続く、強打者の上條 温議員、芝山 稔議員、阿部功祐議員、増田博志議員に打線が続きますよう、しっかりとバッターボックスに入り、何とか粘って粘って塁に出たいという思いであります。

 それでは、一部、私見を交えながら質問に入らせていただきます。

 まず、まちづくりについてです。空き家対策について質問いたします。

 松本市内にある空き家についであります。平成24年12月に中田善雄議員が質問されています。その後、平成24年10月から平成25年1月10日までの緊急実態調査の結果によりますと、市内493町会の聞き取り調査では、約76%の回収率で、管理が十分できていない空き家の総数は828件、平成15年度と比べますと1.7倍にふえているとのことであります。第3地区、安原地区、鎌田地区が多い地区となっておりまして、約3割を占めています。

 今回の質問の対象地区は、辺地以外の山間部におきまして、田んぼとか畑を持っている空き家についてをお聞きしたいと思います。

 先月、ある市民の方から、ご自分の近所にお年寄りが住んでいた家があるが、施設に入ってしまったため空き家になっている。畑や田んぼもあるので、こういった住居を避難されている方々に住んでいただいたらどうかという提言でありました。

 東日本大震災で避難されている福島やまた自主的に避難されている方々にとっても、次の住みかとして、または今後10年の住みかを考えるということでは、タイムリミットが近づいている方たちです。松本市としては、こういった方々に定住を勧める方策をとっているかどうかをお伺いしたいと思います。

 次に、学校図書館職員のPTA負担についてお伺いいたします。

 小・中学校におきましては、PTAは学校と保護者のよりよい関係を保つために日々努力をしております。校舎の清掃作業や廃品回収並びにバザーなどに取り組み、校舎の美化に努め、備品購入や行事の資金集めなど、さまざまな活動に取り組んでいます。そして、子供のよりよい教育環境を整えることに努めています。

 そのぐらいのことは、親として当然のことと思いますが、教育現場の中で教育の一環としての図書教育を担う図書館司書を、PTA雇用という体制をとっているところに大きな疑問を感じております。

 本市では、各学校の図書館職員の給料の年額に対し、補助金として100万円の上限で支給しています。実際、図書館職員に支払われる給料は、雇用形態や勤務時間、退職積立金の有無の違いがありまして、おおむね102万円から243万円と開きがあります。

 ここでは、小学校のみを対象にしてみました。単純に1年間の支給額から市の補助金を差し引き比べてみました。少ないところでは2万円から、多いところで143万円となりまして、この金額がPTAの負担となります。これを生徒1人当たりに換算しますと125円から3,400円に相当します。しかも生徒数が少ないところは、1世帯当たりで徴収しておりますので、必然的にもっと高くなると思います。

 また、市内の小学校におけるPTA会費を調べますと、3,000円から多いところでは5,400円、6,600円と差がありまして、図書館職員の給料の高いところは、全体的に高い傾向にあります。また、PTA会費としてではなく、図書館運営費として別に徴収しているという学校もありました。この学校は、旧市の小学校で生徒数が減少している中、これ以上、会費を値上げするのは困難とのことで、資源物回収やバザーで資金を集めるというお話をお聞きしました。

 長野県内の様子ですと、PTA会費はおおむね平均3,000円相当で、そのうちの2.9%が図書館費として充てられるとの統計が出ています。また、PTA会費とは別に学校で集める学校徴収金が県の統計では、昨年度の生徒1人当たりの支出は過去最高であったという結果が出ています。

 松本市は19市の中でも、特に小学校は13番目に高く、長野市よりも多くを負担していることになっています。以上のことは、教育委員会としては、十分熟知されていると思います。

 図書館の充実が叫ばれ、子供にとって読書が成長過程で、いかに重要であるかがわかっていながら、教育の幅が広がる図書館の常駐職員をPTAが負担していることに、教育委員会はどう思っているのですか。

 そして、先ほども述べましたように、図書館職員のPTA負担の格差などが生じていることから、さらに教育の機会均等の立場からPTAの負担をやめるべきと思いますが、見解をお伺いいたします。

 以上で1回目の質問を終わります。



○議長(太田更三) 大石政策部長。



◎政策部長(大石幹也) 〔登壇〕

 初めての登壇ですので、よろしくお願いいたします。

 青木議員の東日本大震災による避難者の定住化に向けた住居に関する支援策のご質問についてお答えします。

 初めに、移住・定住に関する本市の取り組みの現状について申し上げます。

 本市では、県外、特に首都圏を初めとする都会からの交流人口の増加を図り、移住・定住化を促進するため、平成18年度から政策課窓口で松本暮らし定住化促進事業に取り組んでおり、実績は本年3月末現在、累計で92世帯、199名の方に移住していただいております。

 次に、東日本大震災発生後の避難者の受け入れは、消防防災課が窓口として対応しておりまして、この6月4日現在107世帯、314名の方々が松本に避難されております。既に本市に住民票を移された方もいらっしゃいますが、生活基盤がなかなか固められない等のことから、多くの皆様は引き続き一時避難という状況にございます。

 こうした避難者の皆様の本市への定住を支援するため、松本暮らし定住化促進事業の一環として、今年度から政策課が総合窓口となり、住居の相談を初め定住化とセットである就労問題などについて、庁内外の関係組織のほか民間団体とも協力して対応する体制を整えております。

 住居に関するご相談につきましては、窓口でのきめ細かな対応、情報誌やホームページによる案内、地元不動産業者との連携による空き家物件について情報の収集、提供をしております。また、広報等を通じて市内で空き家物件をお持ちの方から直接情報をいただき、空き家情報としてご紹介、ご案内をするなどの対応をしております。

 これまでのところ、実際に避難者から定住化に向けたご相談はございませんが、支援体制は整えておりますので、今後ご要望があれば関係機関、団体と協力して支援をしてまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 川上教育部長。



◎教育部長(川上一憲) 〔登壇〕

 青木議員の学校図書館職員のPTA負担についてのご質問にお答えします。

 学校図書館職員、いわゆる学校司書につきましては、法律上の位置づけはございませんが、県内各市では嘱託、臨時職員の直接雇用、民間委託、団体補助のいずれかの方法で学校司書を配置しております。

 松本市におきましては、PTA雇用の学校司書が全校に配置されており、市はその費用に対し、上限100万円の補助金をPTAに交付しております。この方法は、各学校の状況に応じた勤務体系が可能であることやPTA事務を兼務した雇用もできることなど、現時点では有効な手段であると考えております。

 補助金の額につきましては、松本市が図書館司書を臨時職員として雇用する場合の例などを参考に、学校司書の配置に必要な費用として補助しているもので、時給単価と必要な勤務時間数から妥当ではないかと考えております。

 また、PTAごとに雇用条件が異なることがあって、司書への賃金、手当等の年間支給額が多い学校におきましては、青木議員ご発言のように補助金を超える部分をPTAが負担し、学校によってその額に大きな差が生じていることも承知しております。

 各PTAにおけます今までの雇用の経過や図書館事務のほかに、PTA事務と兼務している司書を雇用している学校が14校あるなど、雇用条件を統一することは困難な状況にございますが、今年度中にPTAとの検討課題の一つとして、PTA連合会と話し合いの場を設けるべく、調整を進めております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 22番 青木豊子議員。



◆22番(青木豊子) 〔登壇〕

 それぞれご答弁をいただきました。

 空き家対策について、避難者の方に松本暮らし定住化促進事業の対象者として適用していただくということは、ありがたいことと思います。実際、空き家に住むためには、ある程度のリフォームとかが必要となる場合があります。そういった場合のリフォーム助成などは考えているかどうか、お伺いしたいと思います。

 次に、PTAの図書館職員の負担でございますけれども、教育委員会は今でも妥当であるとの考えのもとになされていて、そして今後松本市PTA連合会とも協議していくという話でありましたが、なぜもっと早くそういうことができていないのかということがちょっと疑問であります。

 PTA雇用であるために、PTAの事務・仕事も兼務しているという学校が44校中14校とお聞きしました。全部がPTAの仕事をしているわけではありませんですし、また雇用条件の差があるため、統一的に市が全額補助することが難しいということでもあります。それならばまさに図書館業務のみをこの際統一して、全額公費負担として市が雇用すべきと思いますが、考えはないかお伺いいたします。

 さらに、私は、図書館職員の方は本来司書資格を持っているものと思っておりました。しかし、44校のうち21校のみの方が有資格者であるだけです。しかし、各学校には学校司書教諭を配置することが義務になっているため、この学校司書教諭がいることで、図書館職員の資格のあるなしは、特に問題がないのであります。ただ、その学校司書教諭が図書館に張りついているわけではなく、ほとんどの教諭は担任を持ちながらの兼務にすぎませんし、図書館運営にこれ以上の負担をかけることが妥当かどうか、考えるところであります。

 また、図書館職員の勤務時間も1日5.5時間から8時間と長短が生じており、さらに待遇の違いにより、図書教育の内容にまで格差が生じていないかということが、より心配になるところであります。

 仄聞するところによりますと、以前、松本市PTA連合会と図書館職員との意見交換会のようなものが毎年行われていたとのことですが、平成17年ごろからやめになったようです。雇用形態の違う方々が一堂に会することに限界があったと考えます。

 また、子供の読書活動推進につきましては、過去に村瀬議員や近藤議員が質問されております。本市の図書館の蔵書につきましては、国の基準に対して115と充足しており、そして学校図書館への支援等の考えも示されています。

 しかしながら、松本市全体の読書の質に対しての向上は、働き方の違う司書の方々にできるのでしょうか。これでは、松本市の図書教育を向上させるなどということは、言葉だけで真に実行できることとは思えません。そう思いませんか。そのことを教育委員会は十分熟知していることと思います。このような状態をいつまで続けるのでしょうか。教育的支出を発動することをいつやるのか、それこそ今でしょう。

 また、図書館をもっと活用するために学級になじめない子供の居場所とか、悩み事を相談できる相談室、また生徒が1人で頑張って研究・調査ができるような学習支援教室等のような補助室等に利用できないでしょうか。図書館が魅力ある場所として、そのためには、単なる図書館職員としてだけではない能力が求められるし、職員のモチベーションも上がると考えられます。さらに、生徒との関係も活発になり、本好きな子供がふえ、ひいては読書習慣にもつながるのではないかと考えます。見解をお伺いいたします。

 以上、2回目の質問といたします。



○議長(太田更三) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 初めての登壇でございますので、よろしくお願いいたします。

 賃貸を前提とした空き家改修に対する補助についてお答えします。

 現在、本市では、住宅の長寿命化の促進及び緊急経済対策として、所有者みずからが居住している住宅を改修する場合に、住宅リフォーム制度による助成を実施しております。

 ご提案の賃貸を前提とした空き家改修に対する補助は、定住化促進を目的として本市近隣でも実施している自治体はございます。

 今後ますます進むと思われる超少子高齢型人口減少社会において、将来的にはさらに空き家の増加が予想されますため、本市においても空き家に対する各種対策の検討が必要と考えております。

 現在、空き家の適正管理に関する条例の整備を初め空き家問題に対するさまざまな対策について庁内で研究、情報収集を進めております。その中で被災者対策に限らず、空き家改修に対する補助費用を含め他都市の取り組み事例等も参考にしながら、必要性や妥当性を含めて検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 川上教育部長。



◎教育部長(川上一憲) 〔登壇〕

 青木議員の2回目、学校図書館職員に関するご質問にお答えいたします。

 いま少し踏み込んだ対応ということでございましたが、まず学校司書の雇用方法について申し上げますと、学校図書館は各学校の方針により運営されていることや松本市立小・中学校47校の規模は大小さまざまであることなどから、学校司書の勤務日数と勤務時間が異なっております。またPTA事務従事者につきましては、先ほど申し上げましたように14校で兼務をしている状況でございます。

 PTA雇用は、このように学校ごとに異なる状況に対応するための一つの手段であるというふうに考えております。しかし、雇用に伴いますPTA負担につきましては、保護者からも意見が寄せられておりまして、学校間の格差は課題であると認識をしております。

 このためPTA連合会の意見や各市の状況を参考にしながら、学校司書を市が雇用することも含め学校図書館を運営する上で、どのような方法が望ましいのか、一歩踏み込んで検討してまいりたいと考えております。

 次に、悩み事の相談室等として利用をとのご質問でございますが、学校司書は学校の司書教諭と連携しながら図書館の諸事業に従事していますが、学級になじめない子が一時的に図書館で過ごす場合など、現在でも可能な範囲で対応を行っていただいております。

 なお、学校司書としての立場で、集団生活になじまないでいる児童・生徒に深くかかわることは、仕事量からも困難であり、松本市ではこのため適応指導、学習指導改善教員や特別支援教育支援員の配置等によりこれらの対応を図っております。

 一方で新学習指導要領の大切な目標の一つである言語活動の充実を図るために、学校図書館を利用した教育は重要視されていますので、PTAや司書の会の意見をお聞きしながら学校司書業務の一層の充実に向けて研究をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 22番 青木豊子議員。



◆22番(青木豊子) 〔登壇〕

 3回目は要望といたします。

 定住促進での空き家対策への補助といったことも少しは考えていただいているようですので、期待したいところでございます。

 人の住んでいない家屋は、時間がたてばたつほど住むには手直しが必要になります。また、壊す以外、どうしようもない家屋もありますが、壊す費用が捻出できないことや固定資産税が高くなることをおそれて壊せないなど、個々の事情を抱えている事例もあるようです。

 近年はリノベーション住宅として、新築よりは安い費用で改修し、居住を考えている若者がふえているとの話も耳にします。リノベーションとは、国土交通省の定義では、新築時のもくろみとは違う次元に改修、リフォームとは新築時のもくろみに近づくように復元及び修繕と違いを示しています。つまり、既存の建物に大規模な改修工事を行い、用途や機能を変更して性能を向上させたり、価値を高めることと説明しています。松本市の学校がそれと同じではないでしょうか。

 欧州文化と違い、日本は古いものを壊し、新しいものにつくり変える考えが定着しています。そうやって経済成長してきたことも確かであります。しかしながら、つくったものを最後まで責任を持つことは、今後の空き家対策に入れるべきと思います。

 また、このような事例もありました。空き家の持ち主である親が亡くなったので、お世話になった地元町会に寄附したいとの申し出がありました。本来、更地にしてご寄附いただければありがたいのですが、その費用がないための申し出がありました。その町会は解体費用と登記移転の費用を負担して寄附を受け取りました。もう一つの町会は、その費用が捻出できずに辞退したそうです。

 松本市としても一町会の問題とせず、市として申し出を受けるのも、これからのまちづくりに必要なこととなってくると思います。

 松本市は、空き家対策の実施に必要な条例改正の検討を進めています。できればこの住宅リノベーションの考え、またはご寄附の対応も一考と思いますので、提言させていただきます。

 次に、学校図書館職員のPTA負担についてであります。

 もっと粘って粘って何とか捻出したいところでありますけれども、教育委員会としましては今後PTAと協議の上、検討してまいりたいという答弁をしておりましたので、PTAとの関係に期待したいと思います。

 しかし、財政出動をすることになるということを考えますと、実は質問はしておりませんが、市長どのように教育の格差のことを考えておられるのか、もし答えるご用意がございましたらお願いしたいと思いまして、私の今回の質問は、これで終わりにしたいと思います。



○議長(太田更三) 以上で、青木豊子議員の質問は終結いたします。

 続いて、3番 上條 温議員。



◆3番(上條温) 〔登壇〕

 おはようございます。翠政会の上條 温でございます。発言の機会をいただきましたので、青木代表に続きまして市政一般について質問させていただきます。

 2番打者でございますので、ホームランは狙わずに、粘って、ポテンヒットでもデッドボールでも、何とか出塁ができればいいように考えております。

 最初に、アルウィン周辺の交通環境について質問をいたします。

 松本山雅フットボールクラブは先日、8日、土曜日に開催されましたホームゲーム、ファジアーノ岡山戦で勝利をしました。その結果、きょう現在で22チーム中、第10位と健闘をしています。

 8日のホームゲームには、1万人を超えるサポーターが駆けつけまして、熱心な応援を繰り広げました。松本市を初めとする周辺自治体の積極的な支援と老若男女を問わない熱心なサポーターの応援、選手の頑張りなど、関係者の努力がうまくかみ合って、この地域に根差した、愛されるチームとして成長しており、まことに喜ばしい限りだと思います。日常の会話の中にも松本山雅フットボールクラブの話題が自然に出てきて、地域の定着ぶりがうかがえるわけでございます。

 さて、アルウィンの地元、神林では、町会連合会が主体となりまして、平成24年度に神林山雅の会を設立いたしました。これは町会連合会が熱心なサポーターの皆さんと力を合わせて神林地域の活性化を図ろうとする取り組みでございまして、平成24年度に引き続き、平成25年度も県の元気づくり支援金をいただいて活動をしています。ホームゲームの日には、アルウィンへ向かう道路沿いに独自にデザインした山雅の里あるいは山雅街道などという緑の旗を掲げまして、サポーターを歓迎し、松本山雅フットボールクラブの奮闘を応援しています。

 このように、プロスポーツの力を地域おこしに結びつけようと、大いに盛り上がっている地元ではありますが、ホームでの試合の際に、狭い市道や農道に我が物顔で進入する車や圃場の入り口、馬入れというように呼んでいますが、馬入れへ勝手に駐車する車など、ごく一部のサポーターの行為に迷惑している人がいるのも現実でございます。地元が気持ちよく、サポーターの皆さんを歓迎できるような交通指導や誘導、交通環境の整備が必要だと思います。

 そこで、以下の2点について質問をいたします。

 松本山雅フットボールクラブに対してどのような指導、助言をされているのか。

 2つ目、アルウィン周辺の駐車場対策など交通環境の整備についてどのように考えているのか。

 以上、2点についてお伺いをいたします。

 次に、上下水道事業につきまして質問をいたします。

 最初に、消化ガス発電についてです。

 今地球の環境保全のため、再生可能エネルギーの活用が注目されています。特に東日本大震災以降、再生可能エネルギーの活用に大きな期待がかけられています。

 本市においても太陽光発電設備に補助金が出され、また市役所自身が庁舎駐車場に太陽光発電設備を設置して、再生可能エネルギーの活用が進められています。

 このような中で、上下水道事業においては、下水道処理施設から発生する消化ガスを、従来、焼却処分していたものを、発電に活用した消化ガス発電が去る4月18日、宮渕浄化センターにおいて本格稼働となりました。ここで発電した電気は、浄化センター内で利用されるために、節電効果が期待できるということでございます。

 運転開始から間もなく2カ月になろうとしていますが、電気料の削減効果、環境負荷の軽減効果、温室効果ガスの削減効果など、当初想定した効果がどのように発揮されているのか、現状の運転状況と今後の対応について伺います。

 また、両島浄化センターにおいても、同じように消化ガス発電が計画されていて、平成26年度から発電を開始する予定と伺っております。既に稼働している宮渕浄化センターが自家消費しているのと違って、両島浄化センターの消化ガス発電は、発電した全量を売電する計画と聞いております。

 そこで、両島浄化センターにおける消化ガス発電の取り組みの現状について伺います。

 次に、上下水道事業のうち2件目、県営松塩水道事業のあり方の検討について伺います。

 松塩水道は、松本市、塩尻市の都市化に伴う人口増加や生活水準の向上による水需要の増加と地域の生活環境の向上、均衡ある発展を図ることを目的としまして、昭和49年4月着工、昭和57年4月一部通水、昭和61年3月竣工いたしました。総事業費は約219億円、事業主体は長野県企業局でございます。

 竣工から27年が経過していますが、県企業局では、県営松塩水道用水供給事業を企業団化するかあるいは受水自治体への移管を目指していると仄聞をしております。

 受水自治体は松本市、塩尻市に加えまして、現在は山形村が加わった2市1村となっています。これら2市1村では、県営松塩水道事業のあり方について、事務レベルで検討し、協議を重ねているやに聞いております。

 そこで、次の3点について伺います。

 県企業局の動向。

 2つ目、受水している3市村の協議の概要。

 3つ目、今後の調整方針でございます。

 続いて、3項目めでございますが、自然環境の保全についてということで、生物多様性地域戦略について伺いをいたします。

 私は、平成23年9月及び24年9月議会で北 杜夫展を提案いたしました。市では、この提案を受け入れていただきまして、来ることし7月13日から約2カ月にわたって、北 杜夫展を開催する運びになっています。今まさに準備の真っ最中という段階だと思いますが、教育委員会の前向きな取り組みに敬意と感謝を申し上げます。

 たまたまきのうのニュースで、作家のなだいなださんがご逝去されたという報道がございました。これに対しまして、作家の加賀乙彦さんの話では、昨年夏、軽井沢の高原文庫で開いた北 杜夫展に参加したのが最後となりましたというコメントがありました。実は、私はこのときに、この対談に質問のために参加しておりまして、なだいなださんと北 杜夫さんのお嬢さん、斎藤由香さんが対談されたのを懐かしく思いました。その主催者の挨拶として加賀乙彦氏が挨拶をされました。北 杜夫となだいなだと加賀乙彦さん、3人とも作家でございますけれども、共通項が別にもう一つありまして、3人ともお医者さんであるということでございます。そういう経過がございますので、このニュースに接し、私としても感慨深いものがございます。

 さて、北 杜夫展は、文学などを旧制松本高等学校記念館で、昆虫を山と自然博物館で、父親である斎藤茂吉関係の短歌を窪田空穂記念館でというように3館連携事業として準備中とのことでございます。北 杜夫は、虫と松本を愛した作家ですが、北 杜夫が採集した昆虫を今回の展示用に整理する中で、松本周辺の自然環境の変化がうかがえましたので、これを踏まえて質問をいたします。

 北 杜夫が旧制松本高等学校に在学していたのは昭和20年からの3年間です。今回の北 杜夫展で、北 杜夫みずからが採集した昆虫を展示するために、専門家が準備をしていますが、そこで判明したことは、昭和20年当時、松本周辺で普通に見られた昆虫の数々が、今となっては貴重種になっているということでございます。北 杜夫は上高地や美ケ原及び松本市内で膨大な昆虫を採集していますが、専門家によりますと、そのうち22種もの昆虫が今では貴重種となって、姿を消しつつあるということでございます。

 幾つか具体例を挙げますと、上高地ではコヒョウモンモドキ、ヒメオオクワガタ、ヒメシジミなど9種、美ケ原ではアサマシジミ、エゾアカヤマアリ、ダイコクコガネ、ヒメギフチョウなど12種、松本市街地ではゲンゴロウ、クロモンマグソコガネなど4種、重複を避けて数えると22種の昆虫が松本地域から姿を消しつつあると言います。

 北 杜夫が旧制松本高等学校を目指した理由は、松本は自然が豊かで昆虫がたくさんいるということでございました。しかし、我々が気づかないうちに周囲の自然環境が変わっているのです。

 このような状況の中、本市では生物多様性地域戦略を本年度から3カ年計画で策定しようとしています。

 そこで、生物多様性地域戦略について、策定の背景、策定の目的、期待される効果についてどのように受けとめておられるのか伺います。

 次に、文化行政についてで、草間彌生作品の活用に関連する質問をいたします。

 松本市の名誉市民で本市出身の現代美術家、草間彌生氏につきましては、今さら申し上げるまでもありませんが、日本はもとより世界的に見ても極めて評価の高い作家であります。その草間作品を常時展示している松本市美術館は、松本市の個性と文化性を高めている大きな存在だと言っていいと思います。

 サイトウ・キネン・フェスティバルの小澤征爾氏と昨年急逝されましたが信州まつもと大歌舞伎の中村勘三郎氏と草間彌生氏は、古い城下町に沸き上がる新しい3つの芸術の渦と言えるのではないでしょうか。

 そこで、世界の草間彌生が本市出身であるという事実を踏まえて、松本の個性を生かしたまちづくりのために、より一層、草間作品を生かしたまちづくりができないだろうかという観点から、以下3項目の質問をいたします。

 最初に、昨年7月14日から11月4日まで開催されました草間彌生展「永遠の永遠の永遠」は大変な反響を呼びましたが、開催の成果及び観客の反応はいかがであったか。

 2つ目、ことし2月議会の議決によりまして、草間作品3点を松本市が購入いたしました。多くの作品の中からこの3点を選定した理由と意義及び既に市美術館が所有するあるいは寄託を受けている草間作品の現状について。

 3つ目は、今回、草間作品を購入したということは、草間彌生氏と本市との間に深い信頼関係が成立しているように感じられますが、実際はどうなのか。

 以上、3点についてお伺いをいたします。

 以上で1回目の質問を終わります。



○議長(太田更三) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 上條 温議員の草間彌生さんに関する一連のご質問への答弁に先立ち、草間さんとその芸術に対し、私の感じているところにつきまして申し上げます。

 上條 温議員からもご紹介いただきましたように、松本市の名誉市民である草間彌生さんは、世界的な前衛芸術家として活躍されております。特に近年は、その評価がこれまで以上に高まっており、世界各地で展覧会が開催されています。

 最新の創作活動を紹介した昨年度の草間彌生展の際には、その魅力に誘われて市外、県外のみならず、国外からもたくさんの皆様に松本市をご訪問いただきました。生誕地であるこの松本で草間作品を鑑賞することは、特別な意味を持つものであると評価してくださる方々の多さに、改めて草間さんの持つ力の大きさを感じるとともに、草間作品を所有する松本市美術館の存在が、松本の魅力の大きな要素となっていることも実感しているところでございます。

 これらの作品は、今後、松本市の財産として間違いなく世界につながる力を持つものであり、市民が作品への理解と誇りを持つことを通じて、文化を推進する牽引力、ひいてはまち自体の活力に結びついていくであろうことを確信するものでございます。

 今後とも草間さんとの信頼関係とその作品を大切にして、より魅力ある松本市並びに松本市美術館として育てていきたいと考えております。

 なお、詳細につきましては、担当部長が答弁します。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 大石政策部長。



◎政策部長(大石幹也) 〔登壇〕

 上條 温議員のご質問のうち、アルウィン周辺の交通環境に関する2点のご質問についてお答えいたします。

 初めに、松本山雅フットボールクラブへの助言等についてお答えいたします。

 松本市は、プロスポーツを活用した地域振興のため、松本山雅フットボールクラブの支援に力を入れており、観客の増加に伴う駐車場問題や渋滞対策等につきましても、松本山雅フットボールクラブと情報を共有し、改善に取り組んでいるところでございます。

 これまでも一部の観客がアルウィン周辺の農道等に迷惑駐車をしていたとの情報が市にも寄せられた経緯がございます。その都度、松本山雅フットボールクラブには、個別の対応を含めて警備の強化等の対策を申し入れ、真摯に対応していただいております。

 また、インターネット等でもマイカーを規制し、シャトルバスを優先すべきという観客の意見もあり、他のJクラブの取り組みを参考にして、効果的な交通対策に取り組んでいただくよう申し入れております。

 松本山雅フットボールクラブには、試合の主催者として集客努力とともに、周辺環境の保全に努める責任がありますので、今後も地元や観客の意見等も尊重し、良好な開催環境の構築の一環として、交通アクセスの改善に努めるよう助言していきたいと考えております。

 次に、交通環境の整備についてお答えいたします。

 駐車場につきましては、主催者の松本山雅フットボールクラブがアルウィン及びその周辺の企業の協力を得まして一定のスペースを確保していることから、迷惑駐車等の問題解決にはモラルなどソフト面の対策の充実が求められます。

 具体的には、警備員の案内誘導の強化や観客のマナー啓発等が必要と考えられますので、松本山雅フットボールクラブのさらなる取り組みについて求めてまいります。

 また、マイカー利用から公共交通利用へのシフトも重要な課題と考えております。松本市は、昨年度から迷惑駐車や渋滞等のリスクを軽減するため、松本バスターミナル発着のシャトルバスに助成をしております。利用者の要望等を踏まえ、今年度はさらに増便し、利便性の向上を図っております。

 Jリーグ2年目を迎え試行錯誤を重ねながら、松本山雅フットボールクラブと協力して、よりよい交通環境の整備に取り組んでいきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 丸山上下水道局長。



◎上下水道局長(丸山悦男) 〔登壇〕

 初めての登壇ですので、よろしくお願いします。

 上下水道事業にかかわる2点のご質問にお答えいたします。

 初めに、消化ガス発電につきましては、宮渕浄化センター消化ガス発電の発電電気量は、同センターの電気使用量の約4分の1、一般家庭の約400世帯分に相当し、電気料金としましては基本料金を含め年間約2,000万円の削減となります。また、温室効果ガス削減量は年間800トン、約170世帯分となります。

 起動式から約2カ月が経過しましたが、この間、調整を行いながら安定稼働に向けて努めております。

 今後は、長期・短期にわたり運転状況を検証し、増設についても検討してまいりたいと思っております。

 両島浄化センターの取り組みにつきましては、再生可能エネルギーの固定価格買取制度が平成24年7月に開始されたことに伴い、この制度を活用して同センターの消化ガスを有効利用し、売電するための発電設備の建設計画に取り組んでまいりました。

 しかし、経済産業省は、制度開始当初の発電設備の範囲を発電機とその周辺機器としておりましたが、昨年12月にその範囲を下水道事業者が発電する場合は、これまでの範囲に消化ガスが発生する消化槽を加えるとしたことから、本市が計画していた条件と変わってしまったため、他都市の設備認定の状況等を参考に、現計画を見直しております。

 次に、県営松塩水道事業のあり方の検討につきましては、平成21年に県企業局から県営の松塩水道用水供給事業は、受水団体で構成する企業団による事業運営が望ましいとの提案がありました。

 その理由としまして、まず、水道用水供給事業は、建設費が巨額で市村では財政的に困難であるとして、関係市村の要請を受け県営となったものであり、現在は当初懸念されていた巨額投資による経営圧迫という状況を脱していること。

 2つ目は、水道事業において、より安全で安心な供給体制が求められる中、水源は県、給水は市村という体制では、一体的な管理や一元的な災害対応が困難であること。

 そして3つ目として、県企業局においては、事業の民営化等を進めることで県議会からも企業局の早期廃止が求められており、2市1村のみを対象とした事業を県営として継続することは困難であるというものでございました。

 この提案を受けまして、県と受水3市村で県営水道事業形態検討会及び同作業部会を現在まで18回開催し、県の提案内容に対する議論や研究を行っております。

 協議の概要ですが、松本市、塩尻市及び山形村の受水3市村では、受水団体で新たな企業団を構成することは、市村にとって組織要員などの増大につながり、県と市村で水道事業を行う現在のシステムでも特段支障がなく、また流域下水道など、地域を限定した県事業はほかにもあることなどにより、一致して県営事業としての継続を求めております。

 今後は、県営事業での継続を求めるとともに、長期的な視点に立って、将来の安全、安心、安定な水道水の供給を考え、塩尻市、山形村と足並みをそろえ、県企業局と協議を行ってまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 武井市民環境部長。



◎市民環境部長(武井保典) 〔登壇〕

 上條 温議員の生物多様性地域戦略に関する3点のご質問にお答えをいたします。

 初めに、策定の背景でございますが、平成20年に国は、生物多様性基本法を施行し、地方公共団体に対し、生物多様性地域戦略策定の努力義務を規定しました。

 また、平成22年に名古屋で開催されました生物多様性条約第10回締約国会議、通称COP10と呼ばれておりますが、この会議におきまして人類が自然と共生する世界の実現を目指す「愛知目標」が採択をされました。

 本市は、平成23年度に発足いたしました全国129自治体が加盟いたします生物多様性自治体ネットワークにおきまして、環境省の要請を受け、幹事市として参画をしております。

 このような状況を松本市環境審議会に報告する中で、環境審議会から生物多様性の保全に関する基本方針を示すよう提言をいただきましたので、平成25年度から平成27年度までの3カ年で地域戦略の策定に取り組むことといたしました。

 次に、策定の目的につきましては、本市は国内有数の多様な生態系の中に数多くの種類の生物が生息・生育しておりますので、豊かな自然を未来につなぐ松本らしい生物多様性の保全と持続可能な利用を目指すものでございます。

 次に、策定により期待される効果につきましては、大きく4点を見込んでおります。

 1点目は、市域内の貴重な生物の実態を把握でき、生息・生育環境の保全・回復等に取り組むことができること。

 2点目は、環境教育に生かすことにより、子供たちの生態系を保全する積極的な取り組みにつながること。

 3点目は、生物多様性をわかりやすく伝えることにより、環境保全活動が活性化し、保全意識の向上につながること。

 4点目は、生物多様性を維持するための行政等の役割が明確化されることでございます。

 本市の特性に応じたきめ細かな生物多様性地域戦略の策定によりまして、貴重な野生動植物を保全する効果的・効率的な対策が実施できるものと考えております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 川上教育部長。



◎教育部長(川上一憲) 〔登壇〕

 上條 温議員の草間彌生展及び草間彌生作品等に関しますご質問に、市長答弁に補足してお答えいたします。

 昨年、松本市美術館で開催しました草間彌生展には、入場者数7万2,695人と、美術館の自主企画展としては過去最多のお客様にごらんいただきました。広く全国から、また海外からも多くの方々にご来館いただき、草間ワールドを存分にご堪能いただきました。

 観覧された方々の感想には、存在感、迫力に圧倒された、感動したといった記載が多く見られ、観覧後の皆さんの様子やグッズの販売状況等にも通常以上の熱気が感じられるものでありました。

 開催期間中7月28日と10月20日のご本人の来館やNHKBSでの特別番組の放映なども相まって、観客層もより一層の広がりを見せ、松本市美術館の10周年を飾るにふさわしい企画展となりました。

 また、この企画展の開催を機に、松本市を訪れたという方も多数おいでになり、松本市での滞在自体もお楽しみいただいた様子がうかがわれ、文化を育むまち松本市の魅力を十分にアピールできたのではないかと思っております。

 次に、作品に関するご質問にお答えいたします。

 草間彌生さんは、松本市出身の世界的な前衛芸術家として、松本市が顕彰すべき重要な作家であり、その作品は松本市美術館の核として前向きに収集を進めていくものと、美術資料収集選定委員会等において位置づけられております。

 昨年度購入した3点の作品は、草間さんが画業の集大成として取り組んでいる「わが永遠の魂」シリーズの中でも特に現在の作風を色濃く反映した作品で、全て「草間彌生永遠の永遠の永遠」展に展示された新作でございます。

 美術資料収集選定委員の皆様からも、草間芸術が新たな領域に踏み込んだ記念碑的な作品であり、草間の代表作として評価され続けるだろうという評価をいただいております。

 松本市美術館は、草間芸術の代表作を所蔵する美術館として、これまでも広く評価をいただいておりますが、これらの最新の作品を収蔵することにより、改めて芸術家、草間彌生の全貌を見ることができる作家の生地、生まれた地、またホーリーグランド、聖地、松本ならではの美術館であることを強く印象づけられると考えます。

 また、今回の購入作品は、ご本人が将来にわたってお手元に置いておきたいとされていたものを、ふるさと松本の美術館であるからこそということで、特別にご理解をいただき、購入することができました。それを可能としたのは、開館当時から、常にその業績を顕彰してきた松本市の姿勢を評価いただき、これまでの学芸員を初めとした松本市美術館との信頼関係によるものであろうと考えております。

 次に、作品の収蔵状況についてですが、平成25年3月末現在、松本市が所有している作品は342点で、内訳は購入作品が82点、寄贈作品が260点となっています。このほかに寄託、借用作品として167点をお預かりしています。今後とも引き続き草間さんのふるさとの美術館として、収蔵作品の充実に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 3番 上條 温議員。



◆3番(上條温) 〔登壇〕

 それぞれご答弁をいただきましたので、それを受けて2回目の質問をいたします。

 最初に、アルウィン周辺の環境整備についてでございます。

 迷惑駐車の防止につきましては、市の指導もあって、松本山雅FCが真摯に取り組んでいただいているというのは理解をいたしました。モラルの向上もあわせ、それ以外にマイカーそのものも減らす取り組みもあわせて、引き続き改善に向けご尽力をいただきますよう要望をいたします。

 地元としては、秩序ある快適な交通環境の中で、気持ちよくサポーターの皆さんをお迎えしたいというように考えております。

 続いて、横断歩道橋の設置について質問をいたします。

 アルウィンでのホームゲームが終了いたしますと、9,000人を超えるサポーターが一斉に帰路につきます。シャトルバスに乗る人、駐車場に向かう人、自転車の人、徒歩の人などで、アルウィン周辺はいっとき大混雑となります。そのうち少なからぬ人々がアルウィン近くの県道環状高家線にあります寺家信号の横断歩道を渡りますので、その間は環状高家線の信号が赤となって、結果として帰路に向かっているシャトルバスや自家用車、その他の通過交通が遮断されまして、環状高家線の渋滞に拍車をかける結果となっています。場合によっては、横断歩道を渡る歩行者が途切れずに、青信号の右折車が右折できないということもございます。環状高家線は4車線分の幅抜きをしてある幅の広い道路でございますので、横断歩道まで行かずに車の合間を縫うようにして横切る人も後を絶たず、大変危険な状況となっています。

 また、ご承知のように、アルウィンの向かいには芳川消防署神林出張所があります。万一の出動の際、環状高家線が渋滞していて、消防車の出動がおくれるというような事態は、絶対にあってはなりません。

 それに加えて、アルウィンの東側約1,000メートル地点ですが、ことしじゅうに県警が交番を設置する予定となっております。

 したがいまして、アルウィン前の環状高家線は、消防署と交番が近接することとなりますので、危機管理上からも試合終了後の渋滞を少しでも早く解消させる対策が必要というように思います。

 そこで、渋滞を減らす抜本的な対策として、環状高家線への横断歩道橋の設置を提案いたします。この場所は、信州まつもと空港進入路の直下であり、頭上数十メートルを飛行機が通過いたします。また、環状高家線を挟んで南側には、空港を取り巻く広大な信州スカイパークが広がり、北側には松本市西南公園が広がっています。この2つの公園は現在、環状高家線によって分断されていますが、もしここに自転車でも通れるようななだらかなスロープで幅員の広い横断歩道橋ができると、双方の公園が一体化されて回遊性が高まり、より一層、利用者に優しい魅力的な公園に生まれ変わるであろうと思います。

 このようにアルウィン北の環状高家線へ横断歩道橋を設置することは、交通安全上も渋滞の解消にも消防署や交番の危機管理上も、また信州スカイパークと松本市西南公園の回遊性の向上にも役立ち、一石で三鳥にも四鳥にもの効果が期待できると考えられます。この提案についてのお考えを伺います。

 次に、上下水道事業についての中の消化ガス発電についてです。

 1回目の質問に対する答弁で、両島浄化センターにおける消化ガス発電の件についてでございますが、経済産業省が発電設備の範囲に関しまして見解を変更した結果、前提となる条件が変わったので、当初計画の見直しを行っているという趣旨の答弁でございました。

 消化ガスの発電は、温室効果ガスの削減と再生可能エネルギーの活用という多面的な効果を狙う果敢な取り組みであると思いますので、経済産業省としっかり調整をして進めていただくよう要望をしておきます。

 次に、県営松塩水道事業のあり方の検討についてでございます。

 水資源に比較的恵まれている本市といえども、安全で安心できる水を安定して安価で供給できる給水体制の整備は、市民生活の最も基礎的なライフラインであります。

 平成13年、松塩用水取水口における油混入事故のために厳冬の2月13日から4日間にわたって松塩用水が断水したことがございました。そのときの混乱を思い起こしましても、水道事業の重要性は、幾ら強調しても強調し過ぎるということはありません。とまって初めてわかる水の大切さ、そのような観点から県営松塩水道事業のあり方の検討に当たっては、長期的な視点に立って慎重にかつ誠実な議論を尽くしていただくよう要望をいたします。

 次に、自然環境の保全についてです。

 生物多様性を利用して恩恵を受けるのは、第一に地元住民であると言われています。弱い生き物に優しい環境は、人間にも優しい環境であります。松本のすぐれた自然環境を守って、郷土に対する愛着や誇りが次世代へ継承されるよう、松本市は生物多様性自治体ネットワークの幹事市として積極的に取り組まれますよう要望をいたします。

 続いて、草間彌生作品の活用について質問をいたします。

 まちづくりに草間彌生作品をどのように生かしていけばいいかという観点から、2回目の質問をいたします。

 現代日本画の巨匠と言われる東山魁夷のような日本人の心にしみ入る心象風景の日本画でしたら、ほとんどの人が癒やされると感動するでしょうが、草間彌生作品は前衛芸術ですから、どうにもなじめないと感ずる人がいても、それはそれでやむを得ないことだというように思います。ある意味でそれが天才の天才たるゆえんではないかというようにも感じます。

 ゴッホの名声が高まったのは死後で、生前、彼の作品はほとんど売れなかったと言います。松本市には幸いにして、生前に世界から最高の評価を得た草間彌生がいるのです。私もNHKBSの特別番組を見て、世界から絶賛されている草間ワールドに改めて圧倒されるとともに、市民の一人として誇りに思いました。

 草間芸術をまちづくりの核に活用したらいかがかという私の発想が、芸術に対して健全な発想であるかどうかは自信がありませんが、何はともあれ松本市出身で世界から絶賛されている現代美術家、草間彌生がいるのです。この僥倖、偶然の幸運を逃してはならないと思います。

 1回目の答弁によりますと、昨年実施された草間彌生展については、自主企画としては過去最多の入場者ということでございました。これに加えまして、マスコミ等を通じまして、海外のフィーバーぶりが放送されたことなどが相まって、市民の皆さんのご理解も大分進んできたように感じられます。

 また、1回目の答弁で菅谷市長は、改めて草間さんの力の大きさを感じた。草間作品を持つ松本市の美術館の存在が松本市の魅力の大きな要素となっている。草間作品は、松本市の財産として、世界につながる力があるという趣旨の発言をされています。そして、草間さんとの信頼関係と作品を大切にしていきたいという趣旨も述べられました。小澤征爾氏にも中村勘三郎氏にも共通することではないかと思いますが、芸術家との関係においては、ビジネスではなくて、何よりも人間同士の信頼関係が大事であることをうかがわせる重要な答弁であったというように感じます。

 草間彌生氏と松本市の信頼関係の構築に関して、川上教育部長からは先ほどの答弁で、本人が手元に置いておきたいとしていた作品も、ふるさとの美術館であればこそということで、今回特別に購入できたと。その理由は、開館当初からその業績を顕彰してきた松本市の姿勢を評価していただいたからであろうという趣旨の答弁がございました。信頼関係は一朝一夕に構築できるものではありません。名声が高まる前からの関係者の長年にわたる真摯な取り組みが、厚く尊敬に満ちた信頼関係を醸成させたのではないかと感じております。その関係者に深く敬意を表するものでございます。

 さて、厚い信頼関係が構築されているということを踏まえて、若干の提案をいたします。

 草間作品の中で、誰からも愛されるであろうと思われる作品、それは何でもいいんですが、例えばということでかぼちゃという作品がありますので、これを例にとって話を進めていきたいと思います。

 大きなカボチャのオブジェが1つ、美術館の中庭に置かれていたこともありましたので、多くの市民が目にしているはずでございます。提案は、草間彌生氏にお願いして、これを利用する権利を松本市に与えていただくことはできないでしょうかということでございます。もし実現しましたら、例えばオブジェをつくって松本駅や信州まつもと空港に置く、カボチャを印刷したバナーをつくって、松本駅から美術館までの通りに飾る、名刺の台紙にする、市の公用封筒のワンポイントとするなどいろいろな活用の夢が広がります。

 同僚の阿部議員によりますと、先ごろのクラフトフェアでは、道端の石っころに矢印が書いてあったと。何だろうと思って、矢印をめぐっていったら、源智の井戸にたどり着いたという楽しい話がありました。例えばの話ですが、カボチャのオブジェをたどっていったら松本市美術館に着いたというのも、観光客にとって楽しい話題となるでしょうし、まちの回遊性を高めることにも役立つのではないでしょうか。もしもこのようなことができたら効果が大きいと思います。

 対内的には市民の日常生活の中へ草間作品を浸透させて、理解と共感を深めていただくことが期待できます。また、対外的には草間ファンや観光客の誘客を促進して、市街地の活性化に寄与するのではないかと考えます。

 いずれも、作家の魂の叫びである作品を使わせていただけるかというところが大問題でございますが、深く厚い信頼関係をベースにして、松本市の熱意次第では可能性があるのではないかと考え、提案をいたしました。荒唐無稽な提案なのか、挑戦してみる価値がある提案なのか、ご意見をお伺いいたします。

 加えて、情報発信の充実を図るという観点から、松本市美術館の草間彌生常設展示室を持つ強みを生かして、ユーチューブやインターネット中継など、ITをより積極的に活用した情報の発信をしたらいかがかというように感じますが、ご見解を伺います。

 以上で2回目の質問を終わります。



○議長(太田更三) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 上條 温議員の環状高家線への横断歩道橋の設置についてお答えします。

 アルウィン北側の主要地方道松本環状高家線は県道でございまして、現状では両側に幅2.7メートルの歩道のある約14メートルの2車線道路でございます。この道路は、両側に4.5メートル幅の歩道つきの幅員が28メートルの4車線の都市計画道路として都市計画決定をしておりますが、上條 温議員ご指摘のとおり、一部幅抜きがされています。そのため、拡幅事業の実施につきましては、今まで県に強く要望してきております。

 横断歩道橋の設置につきましては、その必要性の検討を行うとともに、4車線化事業実施に合わせて県と調整を図ってまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 川上教育部長。



◎教育部長(川上一憲) 〔登壇〕

 上條 温議員の2回目の2点のご質問にお答えいたします。

 まず、草間作品をまちの活性化にとのご質問ですが、美術館入り口の野外彫刻を初めとした草間作品は、市民の宝でありますから、市民の皆様にはぜひさまざまな機会にその魅力に触れていただきたいと考えております。

 美術作品を美術館で観覧いただくだけでなく、作家の理解を得た上で、さまざまな場所で鑑賞いただくこと、また作品がまちづくりの分野に力を添えてくれることは、すばらしいことと思います。

 一方で、作品の芸術性を損なうことなく、作品の維持や安全管理を念頭に置いた事業展開の実施にはさまざまな困難もございます。

 そこで、平成22年からは草間さんにサインをいただいた水玉乱舞号が町なかを走行するとともに、昨年の草間彌生展では市内の商業施設やホテルなどで、作品のサテライト的な展示や水玉模様の自動販売機の設置等を地元の皆様との協働事業として実施をいたしました。

 今後につきましては、関係者との意見交換や調整を十分に行いながら方法を模索してまいりたいと考えております。

 次に、ITを活用したPRについてですが、ITの進歩が目覚ましい今日さまざまなツールにより草間氏を初めとする芸術家やその作品について顕彰し、理解者、支持者をふやしていくことは、上條 温議員ご提案のとおり大切なことであります。

 このため、まずは、既存のホームページの充実や情報発信ツールの導入等により、市内、県内はもとより、全国、世界に向けてより効果的な情報の発信に努めたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 3番 上條 温議員。



◆3番(上條温) 〔登壇〕

 それぞれご答弁をいただきましたので、3回目は要望と意見を申し上げたいというように思います。

 最初に、環状高家線への横断歩道橋の設置についてでございます。

 今の答弁にもありましたが、この道路は4車線化の都市計画決定がなされているということでございまして、幅員も広く、ここへ横断歩道橋を設置するということになりますと、多額の経費を要することが予想されます。県も財政難の折、おいそれというわけにはいかないかもしれませんが、ただいま答弁いただきましたように、4車線化の事業実施に合わせて県と調整するということでございました。それももちろんでございますが、松本山雅フットボールクラブがJ1に上がるということになると、そういうことが将来あったとするとアルウィンの改修が必要になってくるという状況もございます。広域公園の整備ということも今後話題になるかもしれません。それらあらゆる機会を捉えて、前向きに県と調整を図っていただきますよう要望をしておきたいというように思います。

 次に、草間作品の活用についてでございます。

 平成23年度に商工観光部が実施しました松本市観光動向調査報告書という冊子がございますが、ここに的確な形で松本市美術館の方向性が示されていますので、その要旨をご紹介いたします。

 松本の強みを生かす具体的な方策案ということでございまして、まちなか観光の推進、各種文化資源の活用という項目の中で、松本市美術館の拡充が述べられています。その骨子は草間彌生常設展示の充実、周年記念などで特別展の実施、草間彌生に関する情報の充実、市美術館用作品の制作依頼、保有する草間作品の拡充と、これらの項目が提言としてされております。

 この中で周年記念事業というのは10周年という形で既に述べられておりますし、常設展示室は既に設けられているということで、幾つかの項目には既に実施済みというか、実現できたものもありますが、例えば松本市美術館用作品の制作依頼、これは恐らく松本市なり地元を意識した作品をつくっていただくという意味だと思いますが、そういう作品の制作依頼あるいは作品の受託なり、購入なり、いずれにしても所蔵品の積極的な拡充ということなどの提言がございます。

 これらの提言は、世界各地で熱狂的なファンを生み、従来にも増して草間ブームが広がりを見せている今こそ、早急に取り組むべきではないかというように思います。

 現在、東京都新宿で草間美術館を建築中と、秋以降に竣工の予定というように聞いておりますが、この草間美術館はそれほど規模の大きな美術館ではないという話もありまして、松本市美術館の常設展示の価値は依然として高いというように思います。先ほどの答弁にもありましたが、草間作品の鑑賞を目的とする観光客の松本への入り込みも多いというように伺っております。

 1回目の答弁で、草間作品の収蔵状況について、松本市の購入作品が82点、寄贈が260点、寄託・借用が167点という説明がございました。合わせますと約500点を超える草間作品を松本市美術館は収蔵していると、預かっているということになるわけでして、この規模は恐らく日本一ではないかというように思います。

 鉄は熱いうちに打てと、今こそ行動を起こして、草間彌生を知るには、松本市美術館へ行かなければならないと言われるような草間彌生の聖地、聖なる地と位置づけられる美術館を目指していただきたいと願っております。

 草間氏は、故郷、松本に対する思いを山々に囲まれたすばらしい松本の景色、神秘的な川の流れを見た幼い日の驚きから、私の芸術は発していると語っております。松本市民の温かく深い包容力を草間氏は望んでいるのかもしれません。そしてそのことが松本市の文化性を高め、魅力に満ちたまちの創造に大きく貢献するものと私は信じて疑いません。

 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(太田更三) 以上で、上條 温議員の質問は終結いたします。

 続いて、18番 芝山 稔議員。



◆18番(芝山稔) 〔登壇〕

 翠政会、3番手、芝山でございます。前打線、何かみんな一言、言ったので一言、言いますが、力み過ぎて三振しないようにやっていきたいなというふうに思います。

 それでは、早速質問に入らせていただきます。

 初めに、基幹博物館ということでお尋ねをいたします。

 松本市立博物館、これはさかのぼること約1世紀です。明治39年、1906年に松本尋常小学校内に設置されました明治三十七、八年戦役記念館を前身とし、公立としては全国で2番目に古い歴史を有します。坂の上の雲、これを見ようとした先人が我が郷土に存在しましたこと、当時としては、最先端を行く人々の進取の気性に尊敬と感動を覚えます。

 さて、現在の博物館は昭和43年に開館し、10万点を超える資料と4万冊の図書資料を所蔵するまるごと博物館の拠点です。しかしながら、現在、開館から既に46年が経過し、老朽化が著しくなっています。今年度は、施設整備として外壁補修工事が行われていたようです。また、これからの暑い時期に重要な冷房は余り機能しないようですし、冬季の暖房は運転するのにボイラー技術者が必要な設備ということで、冷暖房の使い勝手は決して良好とは言えないようであります。

 さらに、博物館にとって、展示物管理上、重要な温湿度管理機能が良好ではないため、温湿度に微妙な資料は展示ができないとのことであります。果たしてこれで松本市を代表する博物館と言えるのかどうか、心もとないものがあると考えます。

 今後に博物館の移転計画はあるものの遅々として進んではおらず、当面というより、今後しばらくは現在の博物館を活用しなければならないのが現状であります。

 そこで、現在の市立博物館についてどういった認識をお持ちなのかお尋ねをいたします。

 次に、基幹博物館整備についてお尋ねします。

 本市は、博物館が市内に点在するところから、市域を屋根のない博物館とする松本まるごと博物館を展開しております。その中で運営・活動の中核施設となるのが基幹博物館です。

 基幹博物館の将来像につきましては、平成19年度、平成20年度にそれぞれ策定された基幹博物館基本構想、基幹博物館基本計画に詳しいわけですが、確認の意味で改めて基幹博物館の位置づけ等についてお尋ねをします。

 また、あわせまして、現在の市立博物館が松本城公園内に存在することと、世界遺産登録との関係について改めてお聞きしておきたいと思います。

 一方、基幹博物館の設置、すなわち博物館の移転についてこれまで担当課を中心に努力されてきてはいるもののなかなか前進が見られず、今日に至っております。基本構想、基本計画の中で人づくりの拠点、観光客の憩いと学習の空間、市街地の活性化に資することなどを求めまして、具体的な建設方針が出ているにもかかわらず、これまで全くといっていいほど進展していないのが実態と考えますが、その理由は何であったのかお尋ねをいたします。

 次に、イオンモール開発計画についてお尋ねをいたします。

 カタクラモールの再開発計画につきましては、さきの2月議会において松本市の目指すまちの姿と開発計画に対する基本的な考えを中心に市の見解をただしてきたところであります。しかし、その後、片倉工業株式会社は所有する土地、約6.25ヘクタールを事業用定期借地として貸し出すことを決め、これに対しイオンモールが(仮称)イオンモール東松本を出店すると、去る5月27日に発表がありました。

 公表された片倉工業株式会社松本社有地におけるイオンモールの開発計画についてと題するプレスリリースには、松本駅から1.5キロメートル、松本城や美術館、あがたの森公園などの観光スポットからも1キロメートル圏内に位置し、松本市を中心とした中信地区のみならず、幅広い集客が期待できる立地であること。イオンモールは、松本市の目指すまちの姿と開発計画に対する基本的な考えに基づき、周辺町並みを配慮したライフスタイルモールや松本の歴史である城下町の町屋をイメージした外観など、景観町並みに配慮したモール計画を進めていきますとしています。そして、松本市のさらなる発展、地域経済の活性化、新たなコミュニティー空間を創出していくとも表現をしています。

 こうした字面を追えば、片倉工業株式会社との交渉ではなかった表現が盛り込まれており、一見すれば松本市のことを考えているような感覚を受けます。

 市長は、イオンの発表について、松本市のことを考えていてくれる印象だと一定の評価をしつつも、了承したわけでは全然ない、さまざまな問題はあるが、松本市にふさわしいものを考えようとしている印象といった表現をされたとマスコミが伝えております。

 本件については、議会冒頭の提案説明でも触れられておりますが、改めて今回公表されたイオンモールの開発計画について、どのように受けとめておられるのか、お尋ねをいたします。

 以上、1回目の質問とさせていただきます。



○議長(太田更三) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 芝山議員のイオンモール開発計画に関するご質問についてお答えいたします。

 私は、イオンモール株式会社の岡崎双一社長とお会いし、その際、社長の口からじかに計画に対する思いを伺いました。

 そのときの感触を申し上げるならば、松本市の目指すまちの姿と開発計画に対する基本的な考えに対して一定のご理解をいただいていると感じました。

 私はこれまでも常々、他都市に見られる巨艦型モールのような金太郎あめ的な開発はだめだということを申し上げてきたわけでございますが、そのことに対して岡崎社長からは、従来の巨艦型モールとは違う開発を模索していきたいとのお話がございました。

 今回は、本開発において極めて重要な課題である店舗面積等に関する具体的な計画を伺っているわけではありませんので、今後は本市が提案しております松本市の目指すまちの姿と開発計画に対する基本的な考えに沿って、イオンモール株式会社並びに片倉工業株式会社と十分に協議を重ねてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 川上教育部長。



◎教育部長(川上一憲) 〔登壇〕

 芝山議員の博物館の現状等についての2点のご質問にお答えします。

 初めに、博物館の現状でございますが、現博物館につきましては、芝山議員ご指摘のとおり、昭和43年4月の開館以来、築46年が経過し、施設の老朽化もあって、毎年の補修費用が増加傾向にございます。

 また、ユニバーサルデザインに対応した施設でないこと、温湿度管理が不十分なため、重要刀剣類や一部の国指定文化財の展示ができないことと狭隘化もあって、博物館業務の一部に支障を来しつつあります。

 このような状況ですが、基幹博物館の移転完了までは、一定の補修をしながら維持管理をし活用してまいります。

 次に、基幹博物館の位置づけなどについてお答えします。

 基幹博物館につきましては、平成12年3月に策定しましたまるごと博物館構想の中で、市域の風土を概観できる機能を有し、市域の調査・研究・学習を行う中核施設として移転整備すると位置づけてあります。

 松本城との関係につきましては、松本城及びその周辺整備計画の中で、早期の移転と位置づけをしております。

 基幹博物館整備は、国指定史跡地からの移転を従来から求められているものであり、現在進めております世界遺産登録の要件として位置づけられているものではございません。

 次に、移転計画が進展しなかった要因でございますが、基幹博物館整備は平成21年3月、基幹博物館基本計画を策定し、今日まで基幹博物館移転庁内連絡会議や実施計画で検討を重ね取り組んでまいりました。

 しかしながら、基本計画でうたわれている中心市街地の中で、移転に適した用地を選定するのに時間を要したものでございます。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 18番 芝山 稔議員。



◆18番(芝山稔) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきましたので、2回目の質問をさせていただきます。

 まず、基幹博物館についてですが、今のご答弁はそのとおりだなというふうに思ったんですけれども、移転新築をするという強い意思ありというふうに捉えました。

 そうした中ですが、今後の博物館の建設を展望すれば、1つの考え方として美術館の建設が参考になるのではないかというふうに考えます。

 美術館は、平成14年3月に竣工し、同4月にオープンをいたしました。用地は旧警察署跡地でありまして、ここを選定したのが平成8年6月であります。この間、約6年の歳月をかけて美術館基本構想の策定、資料収集、美術館基本計画の策定、設計を経まして、着工が平成11年10月、完工が平成13年10月といった経過をたどっています。

 これを参考として博物館を考えてみますと、基本構想と基本計画など事務的な作業は、一部先行してはいるものの仮に来年度用地が選定されたとしても、その後6年を要すると仮定すれば、完成が平成32年、そのようなイメージになると思います。建設に最短でもこれだけの時間が必要と思われる中、一方で現在の博物館には先ほどお話もありましたが、毎年相当程度補修費用が発生しております。

 平成25年度は外壁補修工事として385万円が計上されておりますし、詳細は省きますが、実施計画第43号では、博物館の本館、分館の改修費用として、平成25年度から2,600万円余りが計上予定となっております。基幹博物館に対するこれまでの市のスタンスは、博物館の建設場所については松本城南・西外堀復元や歴史的まちなみ整備事業との整合を図りつつ、基本計画を踏まえて松本駅と松本城を結ぶラインの中で用地選定の検討を進めている、極めて重要な課題であり、拙速とならず、ガク都松本にふさわしい基幹博物館の実現に努めるとしております。

 こうした表現からは、スピード感は感じられず、相当程度後ろ倒しとなる雰囲気も漂います。現状の博物館の実態や今後の補修費用を勘案すれば、基幹博物館の建設が遅くなればなるほど二重に費用がかさむものと考えます。

 基幹博物館の建設に向けて早急に取り組むべきと考えますが、ご見解をお聞かせください。

 一方、博物館建設について、市民理解を得る活動も重要です。よくも悪くも現在の博物館は開館から46年が経過し、日本民俗資料館と呼ばれた時期もありましたが、市民に定着した施設となっております。であるがゆえに、移転新築をしていくことについて、積極的に市民理解を得ていくことは、これからの非常に重要な取り組みになるものと考えます。

 博物館と美術館を比較しますと、ある意味で美術館は全くの新設であるがゆえ、市民理解という点では、理解が得やすかったのではないかと考えられます。

 しかしながら、現在存在するものを移転、新築することに対して理解が不足しておりますと、現在の位置、建物で再利用すればよいのではないかという市民に素朴な疑問が生じる懸念があります。

 したがって、こうした懸念を払拭し、本来求めるべきものは何なのかといった原則論について、市民に理解を得ていくことが必要と考えますが、見解をお尋ねします。

 次に、イオンモール開発計画について2回目の質問をいたします。

 イオンモールの詳細につきましてはこれからということで、イオンモール株式会社、片倉工業株式会社、松本市で協議を重ねていくわけですが、今回の開発計画は民間で実施するものでありまして、松本市としての思いを実現させていくことに一定の限界があることは理解をしつつ、しかし松本市の将来を左右する重大な問題であるだけにしっかりと松本市の思いを届け、開発計画に反映していただきますよう、タフな交渉になると思いますが、よろしくお願いをしたいと存じます。

 さて、そうした中、私も一般質問を通じてこれまで松本市の思いをお聞きしてきたところでありますが、改めて重要な点を指摘しておきたいと存じます。

 松本市の目指すまちの姿と開発計画に対する基本的な考えを踏まえまして、まず、地域特性を生かした松本らしい開発についてです。

 今回の開発計画の公表時にイメージパースが添えられておりました。このイメージ図には、パースはイメージであり、決定ではございませんとうたわれてはいます。しかしながら、こうしたイメージがありますと、そのイメージを基本とした方向に向かう懸念は払拭できませんし、ある意味ではひとり歩きしてしまわないとも限りません。

 私が受けるこのパースの印象は、開発計画についての中でうたわれているとおり、松本の歴史を城下町の町屋としたものであり、その意味からすると一時代、一断面を切り取ったものであり、松本の歴史のストーリーを表現しているとは言いがたいものと考えます。

 松本の歴史を語るのであれば、戦国時代後期に築城された松本城、その後、江戸時代における松本の城下町、明治時代初期に開校した旧開智学校、また明治21年の大火によって形成されることになったなまこ壁の土蔵群、そして近代の松本の町を大きく形成した今井五介氏とカタクラにかかわる、大正時代の旧制松本高校や昭和初期の旧片倉製糸紡績松本製糸工場、これは現在のカフラスを指しますが、これにまつわるもの、そして現在の平成の時代の美術館や芸術館等々、連綿と続く時代を紡いでいくことが必要なのではないでしょうか。

 特に歴史的価値が認められている国宝松本城や重要文化財である旧開智学校や旧制松本高校などの建造物は、まさしく本物であり、時代を経ても色あせることのない、凛とした姿を私たちに見せてくれています。

 また、観光に来られる方たちも、まさにこの本物を見に来られるわけで、こうした歴史的価値のあるものが私たちにもたらす恩恵ははかり知れません。

 また、そうしたオフィシャルな文化財とはなっていないものの、カフラス、生物科学研究所も色あせない本物であり、古さの中にやはり凛としたものを感じさせてくれます。建設から30年程度で陳腐化し、くすんでしまうようなコンクリートのビルとは大違いです。

 新しいイオンモールは、こうした松本の歴史を大切にしたつくりとしていただきたいと願っております。特にカフラス、生物科学研究所は、開発の敷地内に存在し、近代日本を支えた工業遺産としてリユース、リノベーション、コンバージョンの考え方で、例えばアトリエ、クラフトの工房、ファクトリーショップなどなど新たな魅力を創出していくことがイオンモール全体の魅力を高め、松本市の発展につながるものと考えます。

 昨日の新聞にもこれらの活用を訴える意見広告が掲載されておりましたが、それほど市民の関心は高いということです。ぜひカフラス、生物科学研究所を活用したモールをつくっていただきたいと考えます。

 一方、今回公表されたイメージパースの山並み景観は、どう見てもイオンモールから見たものではありません。アルプスの手前に城山などは見えませんし、山の形も違います。イメージではあっても、せめて実際に存在している山並み景観は、そのままにパースをつくらなければイメージパースの意味がないのではないでしょうか。

 次に、適正規模についてです。

 今回の開発計画によりますと、施設概要、店舗面積、駐車台数などは未定としており、これを受けてのマスコミ報道によれば、渋滞を起こさない形で進めていく施設あるいは規模とし、県警や市などに指導を仰ぎながら具体策を講じていく考えのようです。

 適正規模について、2月の一般質問の中で松本市としての考えをお聞きしましたが、開発計画は松本市の道路整備計画以外に道路が必要な規模にすべきではなく、開発業者とは大規模小売店舗立地法の届け出前に意見交換をしていくとの回答でありました。

 イオンのホームページを見ますと、基本理念の一つに、イオンは地域の暮らしに根差し、地域社会に貢献し続ける企業集団ですと掲載されています。また、イオンのCSR、これは企業の社会的責任ですが、これにかかわるイオンサスティナビリティー基本方針では、持続可能な社会の実現、低炭素社会の実現、生物多様性の保全、資源の有効活用、社会的課題への対応をうたっております。

 低炭素社会をうたう以上、営業における低炭素化、つまり施設のライフサイクルにおける低炭素化と一方で適正規模とあわせ客の大半が車で来店し、荷物を積んで車で帰るといったマイカー依存型からの転換が図られるべきでありましょう。また、資源の有効活用では、建物の長寿命化、自然素材の利活用も求められると考えます。

 こうした考えも入れながら、車からのCO2排出が抑制される適正規模と環境に配慮したエコロジカルな店舗づくりを進めていただきたいと考えます。

 次に、回遊性についてです。

 報道によりますと、新しいイオンモールは、これまで展開してきた戦略とは異なった様相のようです。先ほども市長に触れていただきましたが、市長がほかと同じような金太郎あめ的な開発は受け入れられないと言ってきたことを先方も気にしていたようで、イオンモール社長からは、従来の郊外型のモールではなく、中心市街地における新しい開発の形を模索したいと言われたと報道がされました。

 これも2月議会一般質問で触れさせていただきましたが、松本駅、松本城、あがたの森のトライアングルを回遊していただく効果的な方法として、商業施設以外に十分な公共的空間を確保し、例えば世界健康首都会議、学会などが開催できるコンベンション施設や市民との協働によるファーマーズマーケットなどをつくることが効果的であると考えます。これにより新たなまちのイノベーションが期待されます。

 ただ、仮にこうした施設をつくるということになれば、定期借地ですから、当然松本市としても借地料は必要となりますが、さらにいえば土地の購入を視野に入れてもよいと思います。それほど大胆かつ柔軟に検討していくべき重要な松本市の目指すまちの姿の一つだと考えます。

 以上、今回公表されたイオンモールの開発計画を踏まえまして、松本市の目指すまちの姿と開発計画に対する基本的な考えの、開発において留意すべき注意事項に沿い考え方を述べさせていただきましたが、こうした考えに対する市のご見解をお尋ねいたします。

 以上、2回目の質問とさせていただきます。



○議長(太田更三) 川上教育部長。



◎教育部長(川上一憲) 〔登壇〕

 芝山議員の2回目、2点のご質問にお答えします。

 まず、基幹博物館の早期移転についてですが、基幹博物館の移転整備につきましては、平成24年9月定例会での阿部功祐議員の質問に、まちづくり計画と整合を図りながら早期の候補地選定に向けて、今年度から始まる実施計画に位置づけ取り組んでいくと答弁いたしました。

 平成24年度専決補正予算では、基幹博物館の整備に備え芸術文化振興基金に5億円の積み立てを行い、さらに今年度当初予算には、わずかではございますが、基幹博物館の調査・研究費を計上し、一歩踏み出したところでございます。

 職員体制につきましても、今年度から基幹博物館の担当として嘱託職員1名を配属いたしました。

 なお、完成時期につきましては、財源などを踏まえた中で松本城南・西外堀の復元完成時期との整合を図りながら、できるだけ早期の完成を目指してまいります。

 次に、基幹博物館の移転整備に伴う、市民の理解についてお答えいたします。

 基幹博物館の移転整備につきましては、これまでも基幹博物館基本構想及び同基本計画の策定を進める中で、市民参加型のワークショップの開催を初め公募市民や有識者のご意見を聞きながら進めてまいりました。策定から4年を経過する中、芝山議員から施設の再利用の考え方の生じないようにというようなご発言もいただいております。このため、昨年度に発足いたしました松本市博物館協議会において、委員のご意見をお伺いし、類似施設の視察などを通してご理解をいただく取り組みを進めております。

 また、より多くの市民の理解を得るため、この秋には博物館が地域における文化資源を活用し、人づくり、まちづくりに果たしている役割について学ぶ講演会を開催いたします。

 いずれにいたしましても、基幹博物館の移転整備は、市民のご理解の上に立って進める必要がありますので、今後も継続して学習の機会や情報提供を行うなどの取り組みに努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 芝山議員のイオンモール開発計画に関する松本市の目指すまちの姿と開発計画に対する基本的な考えを踏まえた開発のあり方についてお答えいたします。

 芝山議員が述べられた3点につきましては、市の基本的な考えに沿っているものと考えております。この基本的な考えは、市内で行われます開発計画に対して市民、事業者、行政が目指すまちの姿を共有し、協働しながら持続可能なまちづくりを行うという指針です。

 このことから、芝山議員から3点のご意見をいただいたことに加え、市民の皆さんからも基本的な考えに対する多くのご意見をいただくことが大切だと考えます。

 イオンモール株式会社には、既に市の基本的な考えをしっかりとお伝えしてあります。そのため、イオンモール株式会社岡崎社長から市長に対しイメージパースが示され、一定の開発計画コンセプトが示されました今、市の基本的な考えに対して、まずきちんとした見解をいただかなければならないと考えております。

 同時に、さらに市民の皆さんからの意見を聞きながら、市の基本的な考えを常に中心に据えて具体的な協議に入りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 18番 芝山 稔議員。



◆18番(芝山稔) 〔登壇〕

 ご答弁をいただきました。

 3回目は質問と要望とさせていただきます。

 まず、基幹博物館についてです。

 これからということなんですが、基幹博物館の立地点につきましては、松本駅からの交通利便性や国宝松本城を初めとする観光ビジターセンターとして、文化財探訪の出発点といった性格を勘案すれば非常に限られた地点になると思います。ただ、私が想定するその地点というのは、中心市街地のまさに中心でありまして、用地確保に相当の困難を伴うものと考えます。

 こうした困難を伴う用地確保につきましては、博物館を所管する教育委員会だけではなく、市長部局相まって取り組んでいかなければ、成就することは難しいのではないかと考えられます。つまり、市長のトップダウンによりまして進めていかなければ、前進はできないのではないでしょうか。

 ただいま答弁にもありましたが、平成25年度は基幹博物館建設へ向けて、わずかではありますが、調査費が計上され、また前年度には芸術文化振興基金へ基幹博物館整備に備える基金5億円が積み立てられました。時は熟しつつあります。独任制である市長の権限のもと、用地取得の専門家を配置し、博物館建設の体制を構築すべきと考えますが、市長の見解をお伺いいたします。

 次に、イオンモール開発計画についてです。これは要望とします。

 イオンモールの開発の交渉に向けて、松本市のスタンスは理解をいたしました。まず、見解をいただき、市民の意見を踏まえて協議ということでございました。

 松本の歴史を大切にしていただくということで、これこそが金太郎あめ的ではない開発となるでしょうし、従来型のモールづくりの手法ではないということになろうかと存じます。タフな交渉を行っていただかなければならないわけですが、イメージパースにあったような町屋があることが松本の歴史ではありませんし、公共的空間に配慮できないような施設は、新たなコミュニティー空間ではありません。まさに20年、30年後の松本市全体を見据え、本物が存在する、色あせないイオンモールをつくっていただきたいと考えます。

 今回の質問を構築するに当たり、金沢市の21世紀美術館のコンセプトが大変参考となりました。このコンセプトですが、1つはまちに生き、市民とつくる参画交流型、これを置き直しますと、例えばコンベンション施設やファーマーズマーケットなどの市民との協働につながるもの、こういったことになると思います。

 2つ目は、地域の伝統を未来へ、これを置き直しますとクラフトなどの工芸を初め地域の固有文化を未来へとつないでいくこと。

 3つ目は、子供たちとともに成長すること、これは30年たっても色あせず、常に成長し続けること。こうした考えを大切にしていただきたいと思います。

 最後に、3つ目の項目で挙げさせていただきました質問ですが、あがたの森周辺を文教地区にという質問項目ですが、これは博物館を今回開発される片倉工業株式会社所有の土地へ移転新築してはどうかという発想によるものです。美術館、市民芸術館に加え、博物館が集積することやコンベンション施設があることで、申し分ない文教地区になると考えます。

 これにつきましては、検討課題への要望とさせていただきたいと存じますが、博物館が存在することにより、あがたの森周辺が一層魅力あるものになるとするならば、基幹博物館の位置取りを一度リセットするくらいの将来を見据えた大胆な検討もお願いいたしまして、私の質問の全てを終わりたいと思います。

 ご清聴ありがとうございました。



○議長(太田更三) 川上教育部長。



◎教育部長(川上一憲) 〔登壇〕

 芝山議員の3回目のご質問にお答えいたします。

 基幹博物館の移転候補地の選定につきましては、平成23年9月の決算特別委員会での芝山議員のご質問に市長がお答えしましたとおり、松本駅と松本城を結ぶラインの中での適地の選定に向け検討しているところです。

 市長が掲げますお城を中心としたまちづくりを進める上で、松本市の最重要課題でありますので、他部局からの情報提供を受けながら幾つかの候補地を選定し、それぞれ具体的な条件などについて検討しております。

 相手方もいることから、時間を要しておりますが、まずは現体制で今まで以上に積極的に取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 以上で、芝山 稔議員の質問は終結いたします。

 昼食のため、暫時休憩いたします。

 再開は午後1時20分といたします。

                              午後0時17分休憩

                             −−−−−−−−−−

                              午後1時20分再開



○議長(太田更三) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 市政一般に対する質問を続行いたします。

 9番 阿部功祐議員。



◆9番(阿部功祐) 〔登壇〕

 質問の機会をいただきました翠政会4番バッターということで、野球では4番バッターに立つことはない私でございますけれども、引き続き私見を交えて質問いたします。

 本日、6月10日は時の記念日であります。本日は、朝6時に市内各地からの鐘の音で目が覚め、そしてまた夕方にはまた6時に鐘の音を鳴らすということで、本日、時の記念日に合わせての鐘の音であるということを聞いております。

 そしてまた、その鐘の中の1つ、念来寺には、戦争で鐘を供出したということで、鐘がなく、録音した鐘の音が鳴るそうであります。時の記念日で時間とともに、平和についても考える1日ではないかなと、こんなふうに思うところであります。

 そして、いただきました貴重な時間を大切に使いながら質問をさせていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。

 まず初めに、松本城を中心としたまちづくりの中で、核となる松本城でありますけれども、松本城の入り口について質問をいたします。

 埋門は平成23年6月30日の震度5強の地震で石垣がずれたことによりまして閉鎖をされ、現在は工事が進められております。そして、現在の松本城への入り口は黒門からの1本となっております。以前は、西側から来た観光客の多くは埋橋を渡り、埋門を通って松本城へ入っていったと思われます。

 しかし、閉鎖をされた現在は、お堀のわき等を歩いて黒門へ向かいます。黒門手前で左手にそびえる北アルプスと松本城天守閣の絶景を見た瞬間、感激されている観光客を多く目にしたことがあります。埋門から入場された方の中には、この絶景を見ずして帰られた方もいるのではないでしょうか。

 松本城の立地は、北アルプスの山岳景観によって一段と高められ、松本城と北アルプスは切り離すことのできない両者であります。以前の質問の中でも述べた経緯がありますが、時には主役、また時にはわき役、四季折々さまざまな姿を持つ松本城は、私たち松本市民の心のよりどころであります。

 黒門の一本化のそのほかの効果として、売店の売り上げアップも効果の一つであると昨年の決算特別委員会でお聞きいたしました。混雑時の対応については、課題がまだたくさんあろうかと思いますが、黒門の入り口一本化により、本丸庭園内でのお城に入る方の整理については、改善をされているんではないかと考えます。

 そこで現在、進められております埋門石垣工事の完了後についても、黒門からの入り口一本化の継続を考え提案をいたしますが、見解について伺います。

 次に、観光行政のスポーツコミッションについて伺います。

 全国各地でスポーツを観光振興に活用し、スポーツツーリズムを進め、地域経済活性化の一翼を担う組織としてスポーツコミッションの組織を立ち上げる自治体が増加傾向にあります。

 国内初のスポーツコミッションの設立は、さいたま市であるそうです。さいたま市には、さいたまスーパーアリーナを初め幾つものスタジアムや体育館など、全国または国際大会可能な施設があります。

 こうした環境を最大限に活用してスポーツ大会の誘致と運営支援、地域スポーツの振興に寄与する事業を実施して、地域経済の活性化や観光振興を図っていくこととしています。また、ほか多くの自治体でも同様に施設利用を含めた事業設置が行われてきております。

 本市でもスポーツ大会、イベント誘致受け入れを積極的に行い、松本の魅力を生かし発信し、松本の地域経済の活性化を図るため、今年度からスポーツコミッションの設置をし、コンベンション、誘客、フィルムコミッションに続く次の4つ目として位置づけ、事業展開を図っていくということであります。

 そこで、設置された4月よりまだ短い期間ではありますが、まず1回目の質問として、このスポーツコミッションとして何を行い目指していくのか、事業概要について伺います。

 次に、教育行政の中で卒業記念品について伺います。

 小・中学校の卒業の際、卒業生から学校へ卒業記念品が贈られております。このようなことはいつとはわかりませんが、かなり昔から行われていると思います。

 以前、一般質問で学校の宝物展の提案をし、企画展の実施をしていただき、好評であったとお聞きしております。この展示品の中にも卒業記念品が学校の宝物として展示をされておりました。また、現在、時計博物館で開催中の時の記念日の企画展、学校の時計で展示されている時計の中にも卒業記念品として贈られた時計が展示をされております。

 皆さんは卒業記念品として何を残してきたか、思い出せますでしょうか。時代とともにこの卒業記念品は変化をしてきていると思います。全ての学校がどのように対応してきているのか、詳しくわからないところでありますが、近年は物品についてさまざまであり、贈らない学校もあるようであります。

 そこでまず、市内小・中学校の卒業生が学校に残していく卒業記念品の現状について伺います。

 以上、1回目の質問といたします。



○議長(太田更三) 川上教育部長。



◎教育部長(川上一憲) 〔登壇〕

 阿部議員の松本城の入り口に関するご質問にお答えします。

 現在、松本城の入り口は、阿部議員ご発言の状況のとおり、黒門1カ所となっておることからも、お城から大名町方面への人の流れができるとともに、大手門駐車場からお城への流れもふえ、町なかのにぎわいにつながっております。

 このような状況に対しまして周辺住民の皆様からも、まちづくりの観点から、よい評価をいただいております。

 また、ピーク時の管理において天守の入城制限をせざるを得ない場合、入り口が1カ所であることにより、来場者のスムーズな誘導ができております。さらに、思わぬ効果として、入場に際しましては売店前を通ることもございまして、売り上げが増加しております。

 一部の観光業者等から埋門からの入場を望む声もございますが、平成26年度に石垣改修が終了するまでのできるだけ早い時期に一本化を含め、よりよいあり方の検討を行い、周知期間を設けるなどの取り組みを進めてまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 寺沢商工観光部長。



◎商工観光部長(寺沢健) 〔登壇〕

 阿部議員のスポーツコミッションについてのご質問にお答えします。

 松本市は、日本を代表する山岳環境を有し、アウトドアスポーツのメッカとしてこれまでも多くの大会が開催されてまいりました。松本スポーツコミッションとは、これらのスポーツ大会の招致、開催実績を基盤に、松本の魅力を発信し、松本ファンをふやしていくものです。

 特に、本市は、アルウィンや松本市野球場などプロスポーツの開催可能な施設も充実していること。あわせて晴天率が高く、1年を通じて気候が安定し、冬期間も積雪が少ないことなどから、近年はスポーツ選手が多数集まり、その中からオリンピックの代表選手も輩出されております。

 市では、これらの魅力をさらに生かし、スポーツの持つ多様な機能をあわせ、地域の社会的、経済的活性化を図るとともに、本市の最重要施策でもある健康寿命延伸都市・松本を具体的に推進することを目的として、本年4月、一般社団法人松本観光コンベンション協会内に組織を立ち上げ、スポーツコミッション事業に取り組んでおります。

 次に、スポーツコミッション事業の概要についてですが、大きく4つの事業で構成されております。第1は、大会誘致を行うプロモート事業、第2は、開催実績のある大会等の支援を行うサポート事業、第3は、市民などからの提案を受け、その調整支援やガイド、インストラクター、ボランティア等の人材育成を行うコーディネート事業、そして第4は、スポーツイベントをみずから企画・運営するプロデュース事業となっております。

 この4月には、産学官が連携した松本スポーツコミッションプロジェクトを新たに立ち上げ、地域の特色を生かしたスポーツイベントをみずから企画・運営するための運営母体としました。

 今後は、スポーツコミッションを地域活性化の大きな柱として捉え、松本の魅力を引き出し、松本らしさを有効に活用しながら事業を進めてまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 吉江教育長。



◎教育長(吉江厚) 〔登壇〕

 阿部議員の卒業記念品についてのご質問にお答えします。

 卒業記念品は、卒業することの喜びと感謝の気持ちや小学校で6年間、中学校で3年間の学びやで過ごした思い出を形として学校に残したいという卒業生の思いを受けて贈呈していただいています。

 しかし、その実施の有無については、学校や年度によっても異なっており、平成20年度には小学校17校、中学校15校の計32校で卒業記念品の贈呈が行われていましたが、平成24年度では小学校14校、中学校7校の計21校となっており、市内小・中学校における最近の傾向としては、年々減少しています。

 また、卒業記念品の品目については、卒業生やその保護者と学校職員とが年度ごとに相談しながら決定しているため、応援用の横断幕や行事用の紅白幕、赤外線ヒーターやジェットヒーター、校庭用のテント、電波時計、児童生徒用図書などさまざまなものがあり、学校によってまちまちとなっています。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 9番 阿部功祐議員。



◆9番(阿部功祐) 〔登壇〕

 それぞれ答弁をいただきました。2回目の質問をいたします。

 松本城を中心としたまちづくりの松本城の入り口についてでありますが、埋門は平成26年度改修終了ということで、検討していくということでありましたが、それはそれでいいわけでありますが、ぜひ先ほど述べたとおり一本化することによって、今回遊性ということがありますので、ぜひそういったことも含めていろいろな部分の効果もありますので、期待をしているところであります。

 次は埋橋について質問をいたします。

 この埋橋でありますが、本来今の赤色の朱色の橋はなかった橋であります。足駄塀というものが資料に基づくものであるということであります。この朱色の埋橋は、昭和30年、天守復元工事の完工に合わせてできたもので、その背景に当時の松本市議会は、同位置に架橋の話題が盛り上がり、橋脚8基を設計し、埋門の名にちなみ埋橋と命名したとあります。

 松本城及びその周辺整備計画には、現在の埋橋は資料的根拠がなく、松本城にふさわしいものではない。資料に基づく足駄塀を復元し旧状に戻す。ただし、板橋であったころもあることから、研究が必要と書かれております。

 現在の朱色の橋は定着して美観を添え親しまれておりますが、述べましたとおり整備計画では復元することとなっておりますが、この点、今後の整備について見解を伺います。

 引き続き、松本城を中心としたまちづくりについて伺います。

 開智駐車場についてであります。

 松本城を中心としたまちづくりの一つには、歩いて楽しい城下町、水めぐりなどの事業と次世代交通政策の推進をすることにより、より一層まちの回遊性が生まれ、まちのにぎわいと活力を創出し、まちなかの活性化へとつながっていく、このように市長も本定例会の冒頭に述べております。

 今後、松本城を中心としたまちづくりを進めていく中で、駐車場のあり方については重要な課題であることと思うところであり、松本城の駐車場ということを考えなければいけないと考えます。

 よりまちなかへの回遊性を考えると、現在の大手門駐車場はそのことを踏まえた設置であると理解をしております。現在、松本城北側にある開智駐車場、この点、検討されるところであると私は考えます。

 ただいまの答弁で、松本城への入り口を黒門へ一本化していることで、まちのにぎわいにつながっているとありました。その意味からも、松本城北側に立地する開智駐車場は廃止するのか、ほかの場所へ同規模のスペースの確保が必要か、また必要とすればどの辺が適当なのかなど、検討課題があると思います。

 現在交通政策も進めている中で、まちのにぎわい創出、回遊性という面から開智駐車場の位置、あり方についてどう考えておられるか、見解を伺います。

 次に、観光行政の中で、スポーツコミッションで質問をいたします。

 健康寿命延伸都市・松本の創造を進める中でのスポーツコミッションの展開は、スポーツ振興として重要な位置づけであると考えます。

 1回目の質問の中でも述べましたが、国内初のスポーツコミッションの設置を行ったさいたま市では、アリーナ、スタジアムなどの施設を有効利用していくことが目的の一つであり、またほかの多くの自治体でも同様に、施設利用が目的であると推察をいたします。

 しかし、ほか自治体と同様の事業展開ではなく、答弁にもありましたが、松本らしさを積極的に活用することが必要と考えますし、その要素をたくさん本市は持っていると感じるところであります。

 東の美ケ原、西の北アルプスを初め松本市全体が大変豊かな自然環境や地形に恵まれていて、松本全体をフィールドとした事業展開が松本らしさと考えます。また、松本市在住でオリンピック競技に出場された方もおいでであります。そして今でも市内各地でさまざまなスポーツイベントの開催もされております。昨年、整備をされました美ケ原高原ロングトレイルの活用も一つ考えられると思います。

 そこで、1つ目の質問としまして、以上の松本をフィールドとした松本らしさを考えるわけでありますが、松本らしさを生かした事業実施とありましたが、具体的に何を行っていくのか、伺います。

 また、2つ目の質問といたしまして、施設利用についてでありますが、市内各体育施設などの利用については、各種競技団体などの活動が活発である本市でありますので、施設利用には限界があると感じております。今後の施設利用、施設設置についての見解を伺います。

 次に、教育行政の卒業記念品について伺います。

 PTAと学校職員の間で物品選択を行っているということでありました。調べますと、1人当たり1,000円以内ぐらいが平均で、その金額に卒業生の数を掛けた金額相当の品物となり、その金額に応じた品物を相談して決めて贈っていることと思います。

 お互いに納得の上で決定しておりますことに反対はいたしません。在学中の不便を解消しよう、そんな思いを持って備品の充実ということになってきた経緯もあるかと思います。

 しかし、備品についてはさまざまあるわけでありますけれども、短い期間でなくなってしまうような品物が卒業記念品として贈呈されることには、私は余りふさわしくないように感じるところであります。

 卒業記念品は、せっかく贈っていくものでありますから、長く大切に残っているものであってほしいと思います。自分が残してきたものが次の時代、自分の子供が学校に入り、学校を訪れ、大切に残っていることはうれしく感じ、学校に対する愛着もより一層生まれ、また品目によってはメッセージとして伝わることもあると思います。

 現在、時計博物館において企画展、学校の時計が開催されており、この企画展で展示されている時計の中に卒業記念品で贈られた時計があるということで、先日行ってまいりました。その幾つかある時計の1点について紹介したいと思います。

 この時計は、会田中学校を昭和29年に卒業した第1期生234名が贈った時計であります。この時計の中の振り子が見えるその後ろに1枚の紙が張ってありました。それは卒業記念品贈呈の辞という文章でありました。拡大したものが展示をされております。その内容の一部を述べさせていただきます。

 校門を出でて遠く各地に実業や勉学にいそしむときには、ふるさとのこの中学校を思い出します。きょうのこの喜びの卒業記念品として、まことに粗末な時計でありますが、1基を贈りたいと思います。

 なお、また校庭の一隅に記念樹としてヒマラヤスギ2本を植えさせていただきたいのであります。このささやかなる記念品にこもる私どもの心をお察し願い、長くご受納くださいますようお願いいたします。

 以上が書かれておりました。以後、今日まで学びやで時を刻んできた時計であります。

 卒業記念品はさまざまな形があり、卒業記念品についてよく検討することが必要だと考えます。

 そこで、質問でありますが、教育委員会の卒業記念品に対するお考えと今後の対応について見解を伺います。

 以上、2回目の質問といたします。



○議長(太田更三) 川上教育部長。



◎教育部長(川上一憲) 〔登壇〕

 阿部議員の2回目の質問にお答えいたします。

 足駄塀の復元につきましては、阿部議員ご発言のとおり、松本城及びその周辺整備計画において復元に取り組むこととされております。しかしながら、構築物の復元の基準として定められております発掘調査、寸法と構造がわかる指図及び写真の3点のうち、特に指図が発見されていないことから、直ちに復元に取り組むことはできない状況にあります。

 また、埋橋でございますが、阿部議員ご発言のとおり昭和30年の天守復元工事に伴い、観光用につくったものでございますが、これまで踏み板や欄干の取りかえ、塗装の塗りかえ等の補修工事を随時行っており、その朱塗りの欄干は、訪れる人に親しまれてまいりました。

 埋橋は資料的根拠がない構造物ですが、今後、足駄塀の復元のもとになる貴重な資料が発見され、復元の見込みが立つまでは、適正な維持管理をしながら活用してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 大石政策部長。



◎政策部長(大石幹也) 〔登壇〕

 阿部議員のご質問のうち、回遊性を踏まえました開智駐車場のあり方のご質問についてお答えします。

 開智駐車場は、中心市街地の北側にありますが、松本城のほか旧開智学校、旧司祭館や高橋家住宅などの文化財と松本神社前井戸から北馬場柳の井戸、北門大井戸などの水めぐり等の市街地北部を回遊するための入り口に位置しております。

 松本城へは毎年大勢の方がお見えになり、特にピーク時においては駐車場が不足がちになることから、現段階においては開智駐車場が必要な施設であると認識しております。

 一方、先ほど川上教育部長が申し上げましたとおり、埋門の工事により観光客の流れが変化し、大名町を初め町なかのにぎわいや回遊性に通じる現象もあらわられております。

 今後、このような状況を踏まえ、松本城の入り口の一本化や開智駐車場の位置のあり方などを含め松本城を中心とした中心市街地のにぎわいと潤いの空間の創出、そして町なかの回遊性の向上を図るため、市街地駐車場の整備、配置など、まちづくりの観点から総合的に検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 寺沢商工観光部長。



◎商工観光部長(寺沢健) 〔登壇〕

 阿部議員のスポーツコミッションに関する2回目のご質問にお答えします。

 スポーツコミッションの松本らしさとは、松本を取り巻く自然環境を生かした事業を行うことです。具体的な事業といたしましては、大きく2つあります。

 まず、1つ目として、大会を支援するサポート事業があります。例えば本年5月に開催しました2013松本・安曇野みずウォークやアルプスあづみのセンチュリーライド2013などです。両事業とも天候に恵まれ、県内外から参加された多くの皆様に、梓川沿いのウォーキングやアルプスを望みながらの松本平のサイクリングを楽しんでいただきました。

 また、松本らしさの2つ目として、スポーツイベントのプロデュース事業があります。松本の自然環境は、以前から多くの国際的な自転車選手が集まっていることから、競技環境にとっても日本でも有数の適地であることを裏づけています。そのような松本の魅力を求めて集まったそれぞれのスペシャリストの皆さんの協力を得ながら、独自事業として企画・立案したイベント等の実施に向け取り組んでまいります。

 そのほかに、美ケ原高原ロングトレイルを活用したトレッキングやトレイルランニングのツアーの開催を予定しております。特に標高2,000メートルの山の稜線を四方にそびえるアルプスなどを見ながら走れる美ケ原高原トレイルランニングは、大変すばらしいとの評価を全国の愛好者よりいただいております。

 これらの事業を通して、松本の魅力を十分味わえる好印象を持っていただき、リピーターとして再び訪れていただくことが重要であると考えております。

 また、今後の施設につきましては、現在、浅間温泉国際スケートセンター跡地に自転車競技場を、またかりがね運動広場にサッカー練習場をそれぞれ設置する予定となっております。

 今後は、それらの施設も含め市内にある既存の体育館、運動広場などの体育施設や現的施設を有効に活用しながら、松本らしいスポーツコミッション事業の展開を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 吉江教育長。



◎教育長(吉江厚) 〔登壇〕

 阿部議員の卒業記念品について2回目のご質問にお答えします。

 卒業記念品については、児童・生徒の手づくり作品がふさわしい、在校生に実際に使ってもらえるものがよいなど、さまざまな考え方があるようですが、卒業生やその保護者の意向を大切に各学校との話し合いの中で、その時々の記念品として、よりふさわしいものを寄贈していただいています。

 教育委員会としては、1回目のご質問でもお答えしましたように、卒業生やその保護者が母校に思い出を残すとともに、感謝の気持ちを込め、学校や在校生に贈呈していただく品物として捉えており、学校と保護者との関係を大事にしたいと考えてまいりました。

 品目の選定については、その思いや願いを十分に反映してほしいと考えていますが、贈呈の意向を受ける際に、希望品目について学校の希望を問われるため、結果として備品的なものになってしまうことがあります。

 近年の傾向から、今後卒業記念品の贈呈については、少しずつ減っていく方向にあると思いますが、記念品贈呈自体の有無も含め品目の選定などについては児童・生徒、保護者、学校が十分話し合い、決定していくことが望ましいと考えています。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 9番 阿部功祐議員。



◆9番(阿部功祐) 〔登壇〕

 それぞれご答弁をいただきまして、3回目は1つの質問をいたしたいと思います。

 まず、松本城を中心としたまちづくりについてでありますが、埋橋については指図がないということで、発見され次第というようなことでありますけれども、しかしながら今現在それぞれこれから今検討されております南・西外堀の復元等々、本来の松本城の姿に戻すというような取り組みも全体的に進んでおるわけでありますので、この点についても早い段階での検討をし、今後どのような形で、指図がなければそのままいくのかあるいはどうするのか、それぞれ検討をしていただきたいと思います。

 そして、開智駐車場についてであります。

 歩いて楽しい城下町、水めぐりなどの事業、そして中心市街地の皆さんによる魅力づくり、それぞれ相まって風格とにぎわいのある城下町が一層充実していくのだと思います。

 旧開智学校など、北部を回遊する入り口という答弁も先ほどありました。中心市街地のまちのにぎわいをつくるための回遊性、滞在性を伸ばしていくには、開智駐車場を北の入り口と位置づけることには、いささか疑問を持つところであります。

 中心市街地は歩いて楽しめる要素を持ち、また今後も一層発展していくことに期待できると確信をしております。5年前にクラフトフェアについて、この一般質問で述べさせていただきました。それ以降、このクラフトフェアのイベントにおいても、まちのにぎわいが変化をしてきておる、そんな感じを受けております。バスの運行、中町の歩行者天国など、にぎわい創出効果の一つであると思います。

 本年も開催されましたクラフトフェアへ出かけ町なかを歩いてきました。午前中の上條 温議員にも紹介していただきましたけれども、そのエピソードを紹介したいと思います。

 お城からあがたの森の間、中心市街地は大変にぎわっておりました。当日、クラフトフェアを見てから、あがたの森を出て駅方向へ歩き、右手に美術館を眺め、そこにも多くの人がおり、にぎわいを見せ、草間彌生さんの人気の結果ではあるかなと思いましたけれども、外のオブジェで写真を撮っている方もたくさんおいででありました。そんな風景を拝見して、美術館を過ぎた右の小路へ入り、源智の水源地井戸へ立ち寄ったときでありました。小さな石に矢印が書かれて置いてありました。何かと思い、そのときは何も思わずその場を後にしましたが、そのさきを歩いていると、またそこに石に書いた矢印があり、その矢印をたどり歩いていくと源智の井戸、そしてまたその先にも石があり中町、そして蔵シック館へとつながっていました。こんな遊び心の演出にわくわく感と感激を覚え、このような小さな演出でもさらに歩いて楽しいまちが生まれるんだとも感じました。

 松本城を中心としたまちづくり、持続可能なまちづくりを進めていく中で、今後は松本城の入場者数にこだわるのではなく、松本の滞在時間が延びていくことが大切で、松本のまちの中心市街地の回遊性、滞在性向上を図り、にぎわいの創出、そんな視点で考える。より一層まちづくりを進めていっていただくことがよいのではないでしょうか。

 そのような視点での駐車場の整備、配置などの総合的な整備の検討をしていただく旨の答弁をいただきました。答弁の中では、必要な施設でありながらも総合的に検討していくということで、開智駐車場のあり方についても深く検討していただけると期待しているところであります。

 まちのにぎわい創出、回遊性の点から、開智駐車場に限らず、ここの市役所駐車場の有料・無料を含め松本城の駐車場全体を考えるときは、まさに今であります。ぜひ早い段階での検討に期待をいたします。

 次に、スポーツコミッションについて意見、要望をいたします。

 先ほど既にみずウォーク、センチュリーライドをそれぞれ事業として行われたということでありました。そしてまた、さまざまなスポーツイベントの事業の開催予定もお聞きいたしました。

 5月25日、野麦峠まつりの前日でありましたが、野麦バーチカルキロメーターというイベントの開催がありました。このイベントは、今回スポーツコミッションの事業には入っていなかったようであります。今まで市内でどのようなスポーツ大会が開催されてきたのか、また企画をされているのか調査をしていただき、今後スポーツコミッション事業への位置づけをしていただきたいと思います。

 また、松本市はこのすばらしい地形、自然環境等々によっての松本らしさのイベント、こんなようなことでスポーツコミッションの事業展開を図っていくわけでありますが、2つ、私、市民の方からもいただいた提案でありますので、ここの場で2点、紹介をさせていただければと思いますのでお願いします。

 先ほど答弁にもありましたが、自転車のメッカ、こういうことで考えますと、東から西へ美ケ原、乗鞍、方向はどちらでもいいと思いますが、松本の縦断レースというのも考えられるのではないかと思います。そして、先日、自転車をやる方からのこれは提案でありましたが、信州スカイパークを中心とした今井のプール、スカイパーク、その周辺でのトライアスロンもできるのではないか、こんなような話をいただき、こういったイベントも松本らしさということでアイデアとして提案をさせていただきたいと思います。今後さまざまなイベントがあると思いますけれども、イベントの開催を期待しております。

 さて、スポーツコミッションについて、3回目の質問をいたします。

 先ほど1回目の答弁の中で、ガイド、インストラクター、ボランティアの人材育成ということがありました。この人材育成をどのように行っているのか伺います。

 そしてもう1点、サポート体制のボランティアについてであります。

 東京マラソンはボランティアの皆さんの支援によって支えられて開催をされているということもお聞きをします。梓川山田杯のマラソンでは、サポート体制の不足、これも終了の原因の一つであるということもお聞きをしました。

 そこで、スポーツコミッションの事業展開を進め、イベントの企画運営する中でのサポート体制はとても重要であると考えます。フィルムコミッションでは、エキストラ登録制度を行っており、多くの方々によりロケ支援に参加をしていただいております。私も何回か参加をしておりますが、その中で制作会社の方のお話では、松本のエキストラの方はとても協力的でうれしいことをお聞きしました。そしてほかにもサイトウ・キネン・フェスティバル、信州・まつもと大歌舞伎などさまざまなイベントにおきまして、ボランティアの皆さんにより支えられており、サポート体制、ボランティア意識の高い松本であると感じるところであります。

 そこで、このスポーツコミッション事業を推進し、松本らしさのサポート体制として、ボランティア組織の設立を考えるわけでありますが、その点どのように考えておられるか、見解を伺います。

 そして最後、卒業記念品についてであります。

 私の小学校時代の卒業記念品は、クラスみんなで組体操の切り絵といったものを作製し、現在も校内に展示されております。また、中学校時代の記念品については、絵と書で書かれたものを贈りました。それは現在、地元中学校の昇降口に展示してあり、私もたびたび学校を訪れるたびに拝見をしてきます。その絵を拝見して、時には自分自身へのメッセージにも感じ、力をもらってきます。

 卒業記念品には、さまざまな意見があると思います。記念樹、モニュメント、書、絵画などから、またより現実に使える備品へとさまざまな設備や教材を必要とする教育への変化も一つなのでしょうか。学校での経験、友達などは、誰もが抱える貴重な財産であり、かけがえのない思い出であります。大人になって母校を訪れて、記念品が残っていて目にしたとき、一層懐かしい記憶もよみがえるのではないでしょうか。ある小学校では、以前、ひな壇の研磨と塗りかえを卒業の記念に行ったところもあると聞いております。

 時々の卒業記念品としてふさわしいものは、さまざまであると思います。せっかく贈呈して残してくるものであるならば、じっくりと考え、心を込めたものであるかどうか、卒業記念品の持つ本来の趣旨といったものをいま一度考えてほしいと考えるものであります。

 以上をもちまして、私の質問の全てを終わります。スポーツコミッションについて質問し、全て終わります。ありがとうございました。



○議長(太田更三) 寺沢商工観光部長。



◎商工観光部長(寺沢健) 〔登壇〕

 阿部議員のスポーツコミッションに関する3回目のご質問にお答えします。

 まず、スポーツコミッション事業のうち、コーディネート事業ではガイド、インストラクター、ボランティア等の人材育成が調整支援とともに重要な業務の柱となっております。その中でガイド、インストラクターについては、既にそれぞれのスポーツで知識、経験のある方以外にも、そのスポーツに興味のある方々を募集し、イベントの際にプロジェクトメンバーと行動をともにすることでおのおのの資質を高め、次代を担う人材育成につなげてまいりたいと考えております。

 また、ボランティアについては、サイトウ・キネン・フェスティバルや松本山雅フットボールクラブで多くのボランティアの皆さんにかかわっていただくなど、市民のボランティア意識も高く、地域のイベントに協力したいという素地もございますので、今後スポーツやイベントに関心のある方々を中心にボランティアの参加を呼びかけ、多くの市民力を結集できるよう取り組んでまいります。

 次に、阿部議員ご提案の市民ボランティア組織の設立についてですが、スポーツコミッション事業推進においては、重要なポイントになると考えています。特に大規模なイベントの開催においては、阿部議員ご指摘のとおり、ボランティアが成功の可否を左右するとも言われております。

 しかし、スポーツコミッション事業も始まったばかりであり、さまざまなスポーツも混在することから、各種ボランティア組織との連携も含め人と人のつながりを大切にしながら、イベント内容が具体化する中で、組織化について検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 以上で、阿部功祐議員の質問は終結いたします。

 続いて、30番 増田博志議員。



◆30番(増田博志) 〔登壇〕

 質問の機会をいただきまして、先月末ちょっと気の緩みのせいか風邪を引きまして、声の聞こえが余りよくないかと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。

 さまざまな事情を踏まえて、翠政会の最終バッターということになりました。私がヒットを打って残っちゃうとチェンジになりませんし、塁にいるランナーは帰さなきゃいけないということで、2塁打ぐらいでオーバーランしてアウトという形かななんてことを一瞬考えながら、けさからおりましたが、冗談はさておき、通告した内容において、市長の政治姿勢についてというタイトルでお伺いしたいというふうに思います。

 質問の前に、サイトウ・キネン・フェスティバルのチケット販売が一昨日8日から始まりました。私も毎年、販売のお手伝いをさせていただいており、ことしも当日の朝8時に会場の市総合体育館へ行き、お手伝いをさせていただきました。毎年顔なじみの方がいらっしゃり、挨拶を交わしたり、ことしの魅力や2年ぶりの小澤征爾さんのタクトに期待しているなどのお話をお伺いしました。松本の風物となったテント村の住人もだんだん少なくなってきて寂しくなったということもおっしゃっていました。チケットを買われた方の中で、時間とお金をかけてせっかく松本に来て並んだけれども、私たちより自宅にいて、インターネットや電話で頼んだ人のほうがよい席では、かえって不平等で、開催地で2日あるいは1日と並んだファンの皆様のために、販売するチケットの席は、少しよい席をたくさん用意していてくれてもよいのではないか。並んだことにプレミアムをつけてほしいという要望をお伺いしました。これではテント村も寂れていってしまうよ、そんなふうにもおっしゃっていました。

 チケットの販売方法、座席数など、戦略的な見直しも必要だななんていうことを感じさせていただきました。これは質問項目ではありませんので、そういうふうに感じたということで、お話ししておきたいと思います。

 そして、その日の夕方、我が松本山雅フットボールクラブの試合に応援に行かせていただきました。有料入場者数1万15人、安曇野デーということもありまして、安曇野市役所の関係の方も多数詰めかけていらっしゃいました。ホームの試合は毎回、松本デーであって、松本の人がもっと組織を挙げて行ってほしかったななんていうことも思います。

 試合は例によって、はらはらどきどきもありましたが、見事1対0で勝利しました。思い起こせば昨年3月に大東チェアマンが来て勝った試合を見たとき以来の私にとってはホームの勝ち試合でありました。

 その夜、松本市内はユニフォームを着た若者はもちろん、夕食を終えたのか、家族連れなど、松本山雅フットボールクラブのユニフォームを来た人たちが大勢いらっしゃり、信号待ちでお互いに声をかけ合い、ハイタッチなどもさせていただきました。にこやかに挨拶ができますし、勝利した日の夜は、町行く人たちが明るく和やかで、経済的にも大きな効果が出ているということを実感させていただきました。松本山雅フットボールクラブにおいては、今後とも勝ち続けていただきたい。特にホームで勝っていただきたい、そんな思いをいたしました。

 そしてもう1点、才能教育のスズキ・メソード世界大会が3月の終わりにありました。2,000人を超える外国人の親子の方々、そしてトータルで5,000人を超える人たちがこの地方都市20万人の松本市に集まりました。特に地方都市にあって、2,000人を超える外国人の方が来る都市というのは日本に幾つあるだろう、そんなことを考えるときに、きょうの今までの質問にコンベンションとかいろいろありましたが、ぜひこういったものを大事にしていっていただきたいな、そんなふうに感じております。

 さて、質問の本題に入りたいというふうに思います。

 私は非常に今回はある意味で暗い感情というか、暗い気持ちです。本来今回このようなことを挙げながら質問するような内容ではないんではないかなというのが筋であります。ここでは、松本の国際化とか、将来道州制になったときに松本は北陸と一緒になるのか、関東と一緒になるのかとか、松本の基幹産業をどう育成していくのかとか、そういうような夢のあるあるいは次の時代へ向かっての話が一番いいわけですが、今回はある部分で一地域の問題ですが、それは一地域の問題ではなく、松本市の今後に深く影を落とす事柄として取り上げさせていただきました。

 市長は、今期定例会冒頭で説明がありましたが、松本城は松本の宝です。そして20年後、30年後を見据え、お城周辺を整備している、そのようにおっしゃっているわけですが、その松本城のお膝元、お城下町に持ち上がった高層マンション計画については、非常に問題だということで今回取り上げさせていただきたいというふうに思っております。

 このお城下町は20年以上前、平成元年にまちづくりに取り組み、地域でまちづくり協議会をつくり、そしてまちづくり協定も制定し、周りの景観に配慮した大正時代のプチモダンデザインにしよう、歩道のないところは将来に備えてセットバックしよう、植栽を多くしよう、高さを抑え、周りと調和を図ろうといったまちづくり協定で、今までまちづくりを進めてまいりました。また、中町では、蔵づくりの通りのイメージを大切にし、みんなでまちの景観を大事にしたまちづくり協定を進めています。お城東地域では、水辺を大切にしたまちづくりということで協定をつくって、まちづくりを進めています。

 本市は、松本城のお堀復元にしても、それぞれのまちづくり協議会と連携して、歩いてみたいまちづくり協議会連合会を組織して、まちづくり、地域づくりを推進してきていると理解しております。改めてこの点を確認したいと思います。

 そこで質問ですが、松本市は各地区のまちづくり推進協議会と協働で事業を進めてきましたが、その経過、そして今までにまちづくりのところに要したあるいは投じた費用について、どのくらい今まで投じてきたか。そして、そういったまちづくり協議会の制定したまちづくり協定について、市としてはどのように考え対応しているか、お伺いいたします。

 次に、平成17年に策定した松本市中高層建築物の建築に係る良好な近隣関係の保持に関する条例についてお伺いいたします。

 条例のいい悪いではなしに、運用の件で聞きたいわけですが、この条例の制定をするきっかけになったのも、やはり高層マンションの建築問題があったというふうに記憶しております。この条例のおかげで、よく言われるおざなりの地元説明会だけで高層建築物が建設されたということではなしに、地元住民との話し合いが進み、建築協定を結んで建築が進められるようになってきたというふうに私も思っております。

 私自身3つ、4つくらいこのような事例を見てきました。しかしながら、話し合いがつかず、この条例に基づき松本市があっせんを行った事例があれば、お伺いしたいと思います。

 また、そのあっせんについてもうまく決着したかどうか、どうだったのか、その結果についてお伺いいたします。

 そしてもう1点、松本市には、都市計画マスタープランのもと、まちづくりにかかわる計画がたくさんございます。中心市街地に関する部分でも中心市街地活性化基本計画や街なみ環境整備計画あるいは都市計画にまつわる部分ですが、高度地区の指定や景観条例、さらには平成23年の歴史的風致維持向上計画に至るまで、たくさんのまちづくり計画や条例があります。これらの計画、条例はどのようにリンクし、現在生かされているのかどうなのか、1回目の質問としてお伺いいたします。



○議長(太田更三) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 増田議員の中心市街地のまちづくりについての3点の質問について、順を追ってお答えをいたします。

 まず、まちづくりの経過についてですが、中心市街地におけるまちづくりを進めるために、各地区の住民で組織するまちづくり推進協議会との協働により、まちづくり協定を策定することから始めています。

 事業実施の具体につきましては、住環境の整備改善、地区の活性化を目指し、これまで道路の美装化、小公園整備、蔵の会館、下町会館等の整備を進めてまいりました。

 また、各地区では、まちづくり協定に基づく個人宅のファサード修景、個人井戸整備等を実施し、良好な町並み景観を官民協働で創出してまいりました。

 さらに、平成23年度からは、増田議員ご指摘のとおり5地区のまちづくり推進協議会を統一した、歩いてみたい城下町まちづくり連合会を設立し、地区の活性化はもちろんのこと、さらに回遊性の向上をも目指して事業を進めております。

 次に、費用についてですが、平成元年から平成24年度末までの整備費用は、修景補助金を合わせ合計で28億5,900万円となります。

 次に、まちづくり協定に対する市の考えについてですが、まちづくり協定は地区の住民がまちづくり推進協議会を核として、将来の良好なまちの姿を見据え、住環境の向上、地区の活性化を目指し自主的に定めたものです。協定の第1号は、平成元年に中町地区で締結されまして、現在では4地区にて運用されています。

 市としましては、この協定をまちづくりにおける住民の総意と考えています。そして、協定に定められたまちづくり推進に向けて、市民、事業者、行政がそれぞれの役割を果たし、努力すべきものと考えております。

 次に、松本市中高層建築物の建築に係る良好な近隣関係の保持に関する条例についてです。

 松本市中高層建築物の建築に係る良好な近隣関係の保持に関する条例におけるあっせんは、平成19年度に共同住宅の事例で1件ありました。その内容は、共同住宅の進入路とその通行方法にかかわるもので協定書を締結し、解決しております。

 次に、まちづくりにかかわるさまざまな計画についてのご質問にお答えします。

 まちづくりにかかわる計画は、都市整備を主体としたもののほか商業関連や環境関連などさまざまなものがありますが、都市整備を主体とした計画は、まちづくりに特に大きな影響を与えます。

 都市整備を主体とした計画を体系的に整理しますと、大枠として道路交通計画、中心市街地関係、景観関係、防災関係、住宅関係の5つに分類されます。これらの計画の中で、中心市街地のまちづくりに関する例といたしましては、拡大から成熟へと移行する時期にある本市にとって、その歴史的、文化的、経済的な都市活動の中心である中心市街地の活性化に資する中心市街地活性化基本計画、市街地のまちづくりにおいて景観に配慮する上で欠かすことができない景観計画、中心市街地における歴史的建造物や伝統行事を景観の視点から保全を図ることを目的とした歴史的風致維持向上計画、道路整備と中心市街地のまちづくりを結びつけた街なみ環境整備計画などがございます。

 これらの計画は、健康寿命延伸都市を支える都市計画の方向性を示したものであります都市計画マスタープランに基づく都市整備を進めるための個々の計画です。これらの計画は、一つ一つは独立しているものの中心市街地におけるさまざまな事業を行うために相互に連携し作用し合うことで、全体として複層的な効果をもたらし、将来の都市像を実現していくものとなっております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 30番 増田博志議員。



◆30番(増田博志) 〔登壇〕

 2回目の質問ですが、1回目の答弁を踏まえた中で、該当のお城下町の部分についてお伺いしたいというふうに思います。

 私は、この中心市街地全体にかかった高層建築物について幾つかは、先ほども出ましたけれども、12年前、今の大手公民館の用地に高層マンション計画がありました。大手事務所の裏側ですね。裏側という言い方は言ってはいけませんね、西側です。この用地は、結局市が購入して、公民館と高齢者住宅という形で市が建設しました。その後、中劇の跡地につきましては、当初より住民の皆さんと話し合いをして、階を3階低くし、壁面を5メートル後ろに下げ、なおかつ1階には店舗を入れると、そういう地域の要望を盛り込んだ形で決着しました。

 小池町のダイアパレスにつきましては、やはり通りから5メートル以上セットバックして、エントランス部分は蔵づくり風のイメージになまこ壁をちょっと配したようなそういう形に外観もしていただいてあります。

 魚網の跡のポレスター松本城については、これは市長の鶴の一声で高さがたしか下がった、そんなふうにも思いますし、壁面も5メートル以上セットバックして、道路からすぐに建つんで威圧感のない形にしていただいたというふうに考えております。

 また、先般、ことし春にオープンした南源池の学生寮も、これは地域にまちづくり協定はなかったわけですが、南源池の町会の皆さん等と何回か話し合いをし、階数を下げ、そして道路面から後ろに下がって、通る人、町の人に威圧感のないような形をするという形で決着してきました。

 そこで、今のエンギザ跡のマンションについてなんですが、ことし1月に説明会ではイメージ図のパースもなしに、地域住民にとってどんなものができるのかあるいは想像もできない状況での説明会でした。地域からは一応協定に基づいた要望を出したわけですが、その後、何の話し合いももたれないまま5月後半に確認申請がおりたので、来月から工事に入るという地域の皆さんへの説明と同時に、こんな紙切れ1枚の絵が出てきたわけですね。まことにもって今までの高層マンションをつくる皆さん方との対応が違うということであります。

 まちづくり協定のメーンである歩道確保のための壁面のセットバックは全く無視、高さは10階建てを9階建てに減らしたもののトータルで80センチメートルしか低くならず、しかし階段の部分の屋根の部分を入れると、もともと同じ29.3メートルということであります。建物のデザインや色調など地域の皆さんと景観について全く話をする機会もなく分譲マンションを建てる、そういった状況で今日に至っているわけです。

 設計者によれば、最初に市の建築指導課で聞いたときには、このような話は一切聞いていなかった。法律上、何の問題もないとして、地域の皆さんのこのまちづくり協定には耳を貸さない、そういった態度であり、まちづくり協議会や地元住民のせめてもの願い、最低限、壁面を道路から後退させてほしいという協定に沿った願いをどのように唱えていくのか、解決の糸口が見えません。このマンション計画について、市長の政治姿勢ですので、市長はどのように感じているのか、お伺いいたします。

 また、これまでの間、建築主との間であえていえば、松本の町並みの環境を壊してもよい、ただもうかればよいという東京の業者に対して、市はどのような対応あるいは業者との営みを行ってきたのかお伺いいたします。

 先ほど中高層建築物の建築に係る良好な近隣関係の保持に関する条例の中で、あっせんの事例をお伺いしました。地元まちづくり協議会の役員が市に相談に行った折、決裂が予想される事案に対してのあっせんについては、かなり後ろ向きの態度であったというふうに聞いております。本市は、この地域に町並みの形成に対して28億5,900万円の税金を使って環境整備をしてきた、そういう場所であります。市民の皆さんの税金を使って形成をしてきた美しい町、松本のこのまちづくりにまさに泥を塗ろうとされている状況において、この事案は人ごとでなく、市が住民と一緒になって、町並みの景観が壊されることにもっと危機意識を持ってもよいのではないか、そんなふうに思います。

 市長は地元住民、協議会とともに、この業者との話し合いのあっせんを行い、改善を求めていくつもりがあるかどうかお伺いいたします。

 以上で2回目の質問とさせていただきます。



○議長(太田更三) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 増田議員の2回目の質問、まちづくり協定にそぐわない建築物についての質問にお答えをいたします。

 エンギザ跡地のマンションへの対応につきましては、ことし1月に事業者に対し、この地区にはまちづくり協定があることを伝えました。その中で、まちづくり協定に配慮するとともに、地域住民にわかりやすく説明し、地域住民の意向や希望について十分話し合うよう指導してまいりました。また、この開発計画は、まちづくりに大きな影響があると考え、松本市の目指すまちの姿と開発計画に対する基本的な考えを示し、それに対する回答を求めましたが、残念ながら理解できるような回答はいただけませんでした。

 なお、この計画の高さにつきましては、この開発計画が景観計画で定められた29.4メートル以下の高さであること、またこの計画が明らかになった後に最高の高さを18メートルにするというお城下町まちづくり協定の改定が行われたことなど、行政の対応が難しい案件でございました。

 次に、松本市中高層建築物の建築に係る良好な近隣関係の保持に関する条例によるあっせんでございますが、申し出があれば行ってまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 30番 増田博志議員。



◆30番(増田博志) 〔登壇〕

 3回目の登壇でございます。

 この案件の問題点は、最初、行政で説明がなかった、後から聞いても遅いよと、全て民間では限界がありますが、行政では対応が難しい、しかしながらそれでは済まされないと思います。

 1回目でお伺いしましたけれども、まちづくりに関するさまざまな計画は互いに連携し、全体として複層的な効果をもたらし、将来の都市像を実現していくんだと。それに関しまして今回の事案に関して、そのことは少しも機能しているというふうには思いません。大手公民館ができてから10年になります。以後、先ほども申しました建築物の案件が出るたびにこのような繰り返しが行われ、行政が後手後手あるいは地域住民の皆さんも後手後手だったかもしれません。しかしながら、地域住民の皆さんは毎日、日々商売をやり、勤めをし、まちづくりを考える時間は夕飯を食べてからの1時間かあるいは仕事の合間しかできません。行政の皆さんが先頭に立って、将来のまちづくりの構想を立て、地域の住民の皆さんを引っ張っていく、そのくらいの気持ちが私は欲しいというふうに思います。

 今回、ご答弁いただいた中で、行政もお願いしたけれども、何も返答がなかった。今までにないほど業者として悪質だな、そんなふうに思いますし、これは住民だけではなしに、住民も後押ししますから、行政が先頭に立つ、そういうことではないかなというふうに思います。

 本市が先ほども申しました、何度も言うようですが、28億円つぎ込んできたまちづくりに、たった1つの建物で25年間を無にし、その建物の耐用年数は50年間、そこのまちづくりは凍結される。

 市長は東京の業者でなく、ここ松本に住む市民の気持ちを酌んで松本を全力で守っていただきたい。50年死んだまちになれば、そしてそれは隣のまちに波及していけば、これからまた何十億円と投資する松本城周辺だって、同じ事案がいっぱい出てくるとも限りません。

 今回のイオンモールの開発については、法的に根拠があるなしにかかわらず、市長が市の考えを説明し、協力を求めております。今回もこの件でも、ぜひ市長みずから先ほどイオンモールでは社長と会って話をした、そんなお話をいただきました。相手の施工者である建築会社の社長と行き会って、直談判しても私はいいと思う。50年間のまちづくりがとまるかどうかの瀬戸際だというそういう危機感をぜひ持っていただきたい、そんなふうに思います。

 相手の業者の代表する設計士の中には、法律違反は何もしていない。嫌なら地区計画などすればよいと、逆に居直っています。私は本当に悲しい、あきれてものも言えません。戦後、日本の教育制度の破綻がまだいまだに続いている。法律さえ守っていれば何をしてもよい。人に迷惑をかけても、法律のうちなら許される、何ともさもしいではありませんか。

 高度成長期が終わり、バブルがはじけ、経済の長期低迷にあって、ものから人へ、心の豊かさを求めるんだ、松本の健康寿命延伸都市もまさにそれもリーディングに立って、市長はみずから頑張っているわけです。こんな時代に人の住まいをつくる人たちが、法律さえ守っていれば人に迷惑をかけてもいい、そんな人たちが家を建てる、そういう設計士がいること自身が非常に悲しいことです。みんながお互いに迷惑かけないように譲り合って幸せに暮らす、その最低限の決まりが法律であるのに、その法律に周りの人々が脅かされる時代です。

 本来なら、今までのように、まちづくり協定で緩やかな縛りで、みんなの話し合いで進められるべきまちづくりですが、今回の件を許せば、今後さらにこのような件が出てきて、悪影響が出ることも懸念されます。

 私は本当に悲しいし、望まないけれども、1人の破壊者で今までの積み上げが壊されるようなまちづくりが50年も先送りされるようなことは、今後ある程度制度で規制していくこともやむを得ないのではないかな、そんな思いにも至りました。あるいはもっと早くしておかなきゃいけなかったのかな。

 さらに今回、質問項目には出しませんでしたけれども、松本市の将来の人口が24万人からふえるという予想がされていない中で、もうこれ以上、市街地に高層マンションをどんどん建ててもいいのかどうなのか、住宅マスタープランを含めて検討する時期ではないかなというふうに思います。松本でお金をかけてつくったせっかく美しいまちが、県外の業者の金もうけの材料に切り刻まれていくのは見るに耐えません。乱立したマンションも50年後には、今東京では廃墟になりつつ、都市の問題とされていると、それが何十年後かに松本に来るということは、もう一度こういった高層マンションのあり方、特にお城周辺にそういうものができることに関しては、全体像として議論していかなきゃいけないかな、そんなことを思いながら、これは質問ではないので投げておきたいと、次回に。建設部長いいですか。

 そういったことで、あすの朝、一番に多分あっせんの依頼は出るかなというふうに思っていますので、快く受け取っていただきたいというふうに思います。

 そういうことで今申しましたが、こういった高層建築物の対応について、今回市長は相手業者を呼びつけるなり、どうするなり、かなり厳しく対応して、松本の将来の浮沈がかかっているということでしていただきたいという要望を含めながら、今後こういうことのないように制度化に向けたことがいいのか、あるいはどのような対応を松本市としてしていかなければいけないと考えているのかをお伺いし、私の3回目の質問とさせていただきます。

 どうもありがとうございました。



○議長(太田更三) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 まちづくりに対する考え方とかかわりについてのご質問にお答えをいたします。

 まちづくりのあり方は、行政があるべきまちの姿を示した上で、地域住民によるまちづくり協定等を活用した緩やかな形で形成されていく住民自治が最も望ましい姿であると考えます。行政はその上で、住民自治をサポートし、協働で取り組んでいくことが基本です。

 しかし、住民自治だけで守り切れない場合には、法的規制力のある都市計画に基づいた手法の導入も考えられます。

 このような規制をかけるに当たっては、いかなる状況が相当するのか、何が必要なのか検討し、地域、地元と相談し、理解を得ながら進めてまいりたいと考えています。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 以上で、増田博志議員の質問は終結いたします。

 暫時休憩いたします。

 再開は午後3時15分といたします。

                              午後2時46分休憩

                             −−−−−−−−−−

                              午後3時15分再開



○議長(太田更三) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 市政一般に対する質問を続行いたします。

 1番 田口輝子議員。



◆1番(田口輝子) 〔登壇〕

 チームが交代いたしました。質問の機会をいただきましたので、会派、改革を代表いたしまして、中田議員とともに質問をさせていただきます。

 今回、子ども施策の充実についてということで、3点の質問をさせていただきます。

 長野県では、初めて松本市が子どもの権利に関する条例を制定いたしました。先日、長野県の子供の人権を守る弁護士の皆さんと勉強会をする機会がありまして、そのときに長野県でも子供の権利条例をつくっていかなきゃいけないという議論がされていて、松本がそれをちゃんとやり遂げたというのはすごいということを皆さん口々におっしゃっていました。そういう意味で松本を皆さん注目していらっしゃるという点で、ぜひいろいろな意味で充実した施策に取り組んでいただければというふうに思います。

 まず一番初めに、子どもの居場所についてお聞きいたします。

 子供の居場所の松本の現状ですけれども、いろいろな形で子供の居場所を松本市が取り組んでいらっしゃるということは存じ上げております。就学前の子供さんは、こどもプラザとか、それから小学生の皆さんたちは、児童センターや学童クラブや児童館ですよね。そういったところで子供さんたちが過ごしていらっしゃいます。中高生の居場所に関しては、数年前にこれは取り組まれていて、公民館の一室とか、それからMウイングの6階の体育館とか、それから市の体育館のところにローラースケート場ができたりとか、いろいろなところで子供さんの居場所というのを市としては設置なさってきていますけれども、今子供さんの居場所というのがどんな現状にあるのかということを1点、お聞きしたいというふうに思います。

 私も何カ所か子供の居場所を見せていただいたんですけれども、実は先進地ということで茅野市とそれから川崎市を見せていただきました。茅野市は六、七年前に立ち上がって、本当に近くで電車で行けるんですけれども、駅のちょうどおりた向かい側にビルがありまして、渡り廊下というか、渡り橋で駅前ビルにつながっていますが、その2階に市のいろいろな相談窓口のフロアがあって、片方に1区画を子供さんたちのために開放して借りています。そこには市の職員が3人対応していまして、夕方の7時までそこがあいています。土日は9時まであいています。

 先日も私は見せていただいてきたんですけれども、数年前と同じでとても落ちついて、学校帰りに子供さんたちが寄って、そこでゆっくりひっくり返って友達と話をしたり、それからMウイングでもとても人気の場所なんですけれども、前面に鏡が張ってあって、ダンスの練習をする方たちがそこで自分の動きを見ながらダンスの練習をする場所があったり、もう1カ所、とても人気だと言われているのがバンドのできる部屋なんですよね。2部屋あって、そこはどんな大きな音を出しても大丈夫なようになっていて、そこは予約が絶えないと言っていました。中身の運営をお聞きしてみたら、支援委員会という大人が3人いて、そのもとに子供さんたち8人で運営委員会というのをつくっていて、そこの1年間の、チノチノランドと言っていましたけれども、そこの運営を子供さんたちが、大体高校生が中心だと言っていましたけれども、そこに中学生も加わって運営をしていました。何かあると、支援員の大人の方たちに相談して、こういうことをやってみたいがどうだ、その支援員の方たちは市と協議をして、その点だったらこういうふうにしようという形で、しっかり子供さんたちの思いを受けとめて運営がされていました。

 いろいろなコーナーがあって、材料さえ持ってくれば自分たちでそこでご飯をつくって食べられたりとか、そこに指導員みたいな形で大人の方がいて、困ったときには相談に乗るよという体制がとられていました。

 それからもう1点、川崎市ですけれども、川崎市は10年前、2000年に子どもの権利条例が通って、そのときに子供たちに対して夢パークというものを立ち上げていきました。それは、生きることは楽しいことというテーマで、そこの場所に子供さんたちを総合的に支えるという施設ができています。これは小さい子から、本当に19歳ぐらいまでの子供さんたち全部が対象の非常に広い敷地、特に川崎市は都会で、非常にいろいろな意味で子供さんたちがいる場所というのは厳しいですけれども、そのために夢パークという広い敷地をとったところで、自由に子供さんがやってこられるということで、非常にいろいろな実践をしていらっしゃいました。

 ここもきちっと大人がかかわって、そしてもう1カ所、フリースペースえんという不登校の子供さんたちがそこに行って、自由にいろいろな相談をしたり、話ができるというそういう場所もつくられていました。だから、トータルとして子供の支援ができるといった、そういう取り組みがなされているということが非常に印象的で、これも子どもの権利条例の趣旨、安心して生きる権利、自分を守り、守られる権利といった、そういう子供さん一人一人の思いを守れるためにそういう居場所をつくってきたと、これも10年かけて今やられています。

 そんなところを見てきましたので、本当に松本市がいろいろな形で取り組んでいられる子供の居場所ということに関して、ぜひそういった意味で大人たちが見守りながら子供たちが安心していられる場所ということ、そういうものに対して市がこれからどんなふうにお考えになっていらっしゃるのかということについてお伺いしたいというふうに思います。

 それから、2点目としてですが、特別支援学級の学習保障についてということです。

 これは私、前回も質問させていただきましたけれども、各小・中学校には支援学級というのがありますが、その中で今本当に学習支援についてどんな対応がなされているのかということをお伺いしたいというふうに思います。

 先日の予算の中でも4時間だった支援を6時間にという形で支援時間を延ばしたり、いろいろな形で手厚く対応をしようとしていらっしゃることは見えましたけれども、個々の子供さんたちがそれぞれの状況やそれぞれの思いを持っていらっしゃるので、その中で本当に先生方が対応できる体制があるのか、そういうことも含めて今の支援の学校の保障についての状況をお伺いしたいというふうに思います。

 それから、子供施策の充実の3番目として、保育コンシェルジュの配置を検討していただきたいということです。

 ちょっと口が回らないのが保育コンシェルジュということですけれども、これは横浜市が実施している保育サービスに関する専門の相談員ということですけれども、横浜市についこの間、3月に視察に行かせていただく機会を得ました。それで、横浜市の取り組みを見せていただいてきましたけれども、ここでもマスコミでもいろいろ騒がれていますように、横浜市はここ三、四年間で待機児童というのをゼロにしたところです。この間、安倍首相も横浜市を見習いたいという形でおっしゃっていましたけれども、平成19年ぐらいからぐんぐん子供さんの待機がふえて、一時平成22年には1,552名の待機児童がいた。それを平成25年にはゼロまでに持ってきたというそういう取り組みでした。

 また、ここでは時間がないので詳しくは申し上げられませんけれども、本当にあらゆる努力をして、お金をかけたり、人を育てたり、いろいろな形で空き家対策ですね。あいているところを借りたり、それから幼稚園に延長の形を頼んだりとか、本当にあらゆる形で取り組んでいらっしゃったということで、若いお父さんやお母さんの切実な思いを受けとめて頑張っていたというそういう横浜市の取り組みに対しては、本当に心より敬意を表しました。

 しかし、何件か見せていただいて、やはりいかに松本市の状況が恵まれているかということもある意味、しっかりと実感をいたしました。それは都会ですので、見せていただいたところは、本当にビルの奥の隅の2階がそういうふうに充てられていたり、ここに保育園があるのといったようなところに置かれていたりとか、狭いところで庭もなくて、隣の遊園地を自分たちの庭にして使わせていただいていたりとか、それからビルの2階のフロアで全く外に出られる状況、もう目の前を大きな道路が通っていたりする中で、本当に2階のフロアだけに子供さんがいるとか、そういったいろいろな意味で、要望には応えたけれども、子供さんたちが本当に守られる状況がどうかといった点においては、松本市は子供さんたちをいい環境の中で、しかも公的な機関に安心して預かってもらえるという、そういった状況については、私は非常に松本市の対応は、本当に子供たちにとっていいなということを実感してまいりました。

 しかし、横浜市で非常にこれはすごいなと思ったのが保育コンシェルジュというものの存在でした。これは各区役所に1人ずつ置かれているとお聞きしたんですけれども、私は保護者のふりといっても、母親とは誰も思わなかったと思いますが、保護者のふりをしていってみました、区役所のところへ。そうしたら私は、そこ中区というところの4階だったんですけれども、フロアに上がっていって、その入り口にぱっと立ったとたんに、さっと職員の方が立っていらして、保育園についてですかというふうにさっと聞かれて、はい、ちょっと保育園に入れるかどうかお聞きしたいと思いましてと申し上げたら、わかりましたと言って、本当にどこの地区ですか、中区でしたらここにこういう保育園がありましてと言って、全部その場で資料を出してくれて、地図も出してきて、こことこことここにありますけれども、どの辺の地区が一番ご都合がいいですかとか、本当に即そこで対応してくれて、私みたいに突然そこに行ったのに何の迷いもなく、自分のたどり着きたいところにたどり着けるというそういう対応がされていました。

 そういう意味で保育ニーズをきちっと受けとめようという市の姿勢が本当にしっかりと目の前に示されたという気がいたしまして、松本市もほとんど待機児童ゼロという状況ですから、困った方たちは見てもらえるという安心感はあると思いますけれども、心配でいつ何月に希望になるかというようなことは、保育園というのは非常にばらつきがありますので、そういったときにきちっと要望に応えて、本当にたどり着くところまできちっと相談に乗ってもらえるというシステムは、子供さんを預ける方たちにとっては非常に重要なところだなということを実感してまいりました。ぜひこういう形での対応の検討をしていただきたい、そんなふうに思います。

 以上、1回目の質問として、3点についてお伺いいたします。



○議長(太田更三) 福嶋こども部長。



◎こども部長(福嶋良晶) 〔登壇〕

 初めての登壇でございますので、よろしくお願いいたします。

 田口議員の2点のご質問に順を追ってお答えいたします。

 初めに、子どもの居場所の取り組みについてでございます。

 まず、本市の現状を申し上げますと、青少年の居場所は中学生、高校生を対象に中央体育館などの3カ所の体育施設と学習や集いの場所として、あがたの森文化会館会議室などの3カ所の研修施設を開放しております。

 平成24年度の利用状況を申し上げますと、体育施設では、中央体育館が年間実施日69日で利用者729人、研修施設では、あがたの森文化会館会議室が年間実施日290日で利用者589人と多くの青少年が利用しております。

 しかしながら、田口議員ご指摘のとおり、一部の施設では利用しにくいとの声もございますので、新たな居場所についても検討が必要と考えております。

 また、居場所が特定の場所に限らず、日常生活のさまざまな場面で存在するものであり、人とのかかわりが重要であることを強く認識しております。

 このような中で、平成23年に養護教諭を退職された方のご協力を得まして、子供の心、体、性のことなどについて相談を受ける「まちかど保健室」をあがたの森文化会館会議室に開設いたしました。さらに、今年度新たに空き教員住宅を利用し、相談や学習サポートも行う子供たちが集える居場所を市民グループへ事業委託し、開設いたしました。

 このように子供と向き合いながら子どもの権利を保障し、参加を実現する居場所づくりの取り組みを始めてきているところでございます。

 次に、大人の姿、視点を生かした居場所についてお答えをいたします。

 居場所は子供の主体性が育まれるものであります。田口議員が視察された市の取り組みのように、大人がかかわりながらも子供が自主的に活動できる居場所のあり方について、子供の声を取り入れて検討してまいります。

 また、先ごろ行われました若手市民との討論会に参加をされました市民団体の皆さんなどともご相談をしながら、市民との協働の取り組みも検討いたします。

 次に、保育コンシェルジュの配置についてお答えいたします。

 田口議員もご承知のとおり、松本市は子育て支援を3Kプランの一つに掲げ、安心して子育てができる環境づくり、乳幼児期からの一貫した支援体制を築くため、平成21年度にこども部を創設し、子育て家庭に対する窓口の一元化を図っております。特に保育行政におきましては、公立、私立を問わず、保育課で入園相談を行っていることを初めといたしまして、休日保育、病児・病後児保育、障がいを持ったお子さんの対応等、こども部の関係課が連携し、多様化する保護者のニーズにお応えしてきております。こうしたことから、松本市は、横浜市と同様のサービス体制であると考えております。

 そこで、ご提案の保育コンシェルジュの配置につきましては、多様化する保育ニーズに対応する国の子ども・子育て関連法に伴う新制度に移行する中で、組織の見直しとともに検討してまいりたいと考えております。

 また、田口議員からご紹介のありました相談者に対する窓口対応につきましては、参考になる点が多くございました。保育相談に当たる職員は、みずからが松本市保育コンシェルジュとしての自覚を持つことが大切なことと改めて感じた次第でございます。

 職員は常に子育て中の皆さんを応援したいという気持ちを持ち、保護者の立場に立って多様な保育サービスをわかりやすくご案内できるよう努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 吉江教育長。



◎教育長(吉江厚) 〔登壇〕

 田口議員の特別支援学級における学習支援についてのご質問にお答えします。

 特別支援学級在籍の児童・生徒の学習は、特別支援学級の担任が中心となり、個々の児童・生徒の学力の状況に応じて作成した学習計画に沿って進められています。この学習計画は、原級の担任を初め小学校では専科教員、中学校では担当教科担任とも相談しながら作成します。

 支援を必要とする児童・生徒のために、松本市として学校の状況に応じて特別支援教育支援員を配置しています。本年度の支援員の任用については、昨年度の2万3,520時間を大幅にふやして、3万4,020時間の配置とし、より丁寧な指導を目指しています。

 特別支援教育支援員は、身体に障がいのある児童・生徒や注意欠陥・多動性障害等の児童・生徒の学習指導や生活指導を中心に補助的な指導を行っています。支援員が配置されることで、担任1人では目の届きにくいところを補い、生活や学習のサポートをするとともに、個々のニーズに沿ってより細やかに対応することができます。このことによって、子供たちが学習を楽しいと感じたり、集中する時間が長くなったりするなど、学習に向かう姿勢が育ってきている姿が見られます。

 また、障がいのある児童・生徒と障がいのない児童・生徒がともに教育を受ける環境を整える役割も果たします。支援員は障がいがあったり、障がいがあると心配される児童・生徒に寄り添って、集団の中で同じ歩調で学習できるように支援します。そうすることで、周囲の児童・生徒がその子たちを理解しようとすることにつながり、互いのよさを見出そうとする姿がふえたという報告もあります。このように、特別支援教育支援員の配置が各校で効果を上げています。

 次に、一人一人の子供たちへの支援体制についてお答えします。

 各小・中学校では、特別支援教育コーディネーターが中心となって支援会議を開き、組織的な支援を進めています。会の構成としては校長、教頭、学級担任、特別支援教育コーディネーター、保護者が基本となりますが、教科指導の支援については、さらに教科担任が加わり、長期的な指導計画から短期的な指導計画まで検討しています。

 また、生活環境の改善や生活習慣の定着などにかかわる場合及び健康医療にかかわる場合などでは、外部、専門機関の方々の参加を求めています。

 この支援会議を通して一人一人の子供たちを見守り支援することで、安定した生活を確保し、学力の向上につなげることができています。各学校では、このような体制の中で児童・生徒たちへの個別の支援を進めています。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 1番 田口輝子議員。



◆1番(田口輝子) 〔登壇〕

 今お答えいただき、ありがとうございました。

 では、2回目の質問をさせていただきます。

 先ほど子どもの居場所についてのご質問をさせていただいて、前向きな取り組みをこれからしていかれるということで、本当にありがたいというふうに思います。

 それで、1点ですけれども、今後の対策としてこの前、育成会の皆さんと津市の子供の居場所のところの視察をさせていただいたんですけれども、津市の場合には空き家とか、それからビルの1階とか、そういうところを子供の居場所に指定して、立派な大きな建物とか、そういうものではなくて、一般の空き家を利用して、駅前の空き家だとか、そういうところに子ども会のリーダーを卒業した皆さんが、そこで自分は青少年とかかわるといった形で、若者たちが非常にそこにかかわっている姿が見られました。

 この間、子どもまつりでアルプス公園に皆さんで伺ったときに、子ども会のリーダーの皆さんがすごく楽しく指導して、ダンスをいろいろやってくれたりとか、あちこちにそういうリーダーの方たちが活躍されているのを見て、本当にあの方たちが成長して育って、また松本に戻ってきたときに、そういう子ども会の皆さんを支えてくれるような人たちになってくれると、すごくいいなというふうに思いながら、あれだけ育っている皆さんを頼もしく思いました。

 ぜひ子供さんのご意見もお聞きしながら、そんな形で生き生きと支えていただければいいだろうなということを感じましたので、その点についてどんなふうに考えていらっしゃるかをお聞きしたいというふうに思います。

 それから、子供の居場所に関してはゼロ歳から高校生まで、トータルでやはり松本市の中に必要だというふうに思います。この間の若手市民との討論会の方たちの意見でも、ゼロ歳や小さい子供さんたちが安心していかれる場所が欲しいということ。それからよく松本市で皆さんから聞くのは、雨が降ったら行き場所がないという声をとてもよく聞きます。そうすると塩尻市まで行ってくるとか、どこかよその市町村にまで出かけていくということをお聞きしましたので、本当にゼロ歳から高校生まで、トータルでいろいろな年代のところにそういう支援の場所があればいいなということを感じていますので、トータルとしての支援をぜひ検討していただければというふうに思います。

 それからもう1点、最後になりますけれども、特別支援学級の学習保障についてですけれども、本当に今おっしゃったような支援の体制ができているということは、とても大きなことだというふうに思いますけれども、お母さん方によっては本当に自分の子供が学校で何をしているか全くわからないという不安感を持っていらっしゃる方が大勢いらっしゃいます。ぜひその支援のプログラムを、お父さん、お母さん、保護者の方と今学校ではこんなプログラムでやっているといったことをきちっと一緒に話せるような形で支援していったら、非常にこれは安心感があることだろうなというふうに思っています。

 それから、この前、教育民生委員会で発達支援のことを勉強させていただいたときに、発達障がいを持った子供さんたちがこれから学校へ上がって、中学校へ行き、高校へ行って、そのトータルの支援で非常に不安に思っているということがたくさん意見として出されていました。そういう意味で障がいを持った子供さんが、本当にトータルで支えていってもらえるようなシステムということも含めて今後の取り組みを教えていただければというふうに思います。

 以上、2回目の質問を終わらせていただきます。



○議長(太田更三) 福嶋こども部長。



◎こども部長(福嶋良晶) 〔登壇〕

 田口議員の子ども会のリーダーによる居場所の運営についてお答えをいたします。

 松本市では、子ども会育成連合会でリーダーを養成しております。地域や学校、学年の垣根を越えた小学6年生から高校3年生までの約30名が現在ジュニア・リーダー会で活躍しています。この会は、高校生スタッフが中心となって研修会を企画し、会員相互の交流とリーダーとしてのスキルアップを図っております。特に各地区の育成会長から推薦を受けました小学五、六年生が参加し、入山辺の三城で行う2泊3日のリーダー講習会では、かつてこの講習会で学んだ中高生が企画から運営まで行い、小学生のまとめ役となっております。

 このことにより、参加者同士の友情の輪が大きく広がるとともに、小学生はリーダーのあり方やレクリエーションの方法などを伝授され、その後の地区の子ども会の運営に役立てております。

 さらに、高校生スタッフは積み重ねてきた研修の成果を生かし、子どもまつりにおいても中心的な存在としてかかわってきております。子どもまつりに参加した多くの中学生との交流の中で、互いによい刺激を受け、ともに成長していると感じております。

 そこで、ご提案のジュニア・リーダーが居場所の運営にかかわることにつきましては、同世代の交流や仲間づくりが進むとともに、青少年みずからが主体的に生きる力を高めることにつながると考えますので、居場所のあり方も含め実現に向けて高校生スタッフと相談してまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 吉江教育長。



◎教育長(吉江厚) 〔登壇〕

 田口議員の学力定着の支援にかかわる2回目のご質問にお答えします。

 学力保障のための大切な手だてとして、一人一人に応じた個別の指導計画の作成があります。この指導計画は、その子の日常生活の実態の中から伸びていく可能性の芽を導き出し、そこから指導の方向を見出していく仕組みになっています。この指導方法をもとにして、国語、社会などの教科領域から特別活動や自立活動までの領域にかかわる指導内容が示されるようになっています。この個別の指導計画がもとになって一人一人の学習が実施されていくため、子供によっては特別支援学級で学習し合ったり、原級で大勢の友達と学習し合ったりします。

 いずれの場合であっても、個別の指導計画をもとに学習指導を進めることで、個々の児童・生徒の学力の定着を図っています。その際、幼保小連絡シートや小中連絡シートが補助的な資料として役立っています。これらのシートによって、小学校入学以前の状況が小学校へ伝えられ、小学校での状況が中学校へと伝えられていくことで、指導の連続性を保つことができるようになっています。そのため、どの段階においても、それまでの児童・生徒の姿や関係者が積み重ねてきた支援が明確にわかり、学力向上のためのよりよい支援の方向を見出すことができます。

 子供たちの学力保障は、学校の指導だけではなく、家庭との連携も大切にしていかなければ効果が上がりません。また、教室において学習を成立させるためには、日常生活においても落ちついた生活ができなければ、十分な学習の成果は期待できません。そのため、松本市においては、あるぷキッズ支援事業が行われており、家庭への支援を通して安定した日常生活を目指しています。

 このように学校、家庭両面からの支援体制の中で、子供たちの学力を保障していくことに努めています。

 小学校へ入学した子供たちが中学校卒業時において、それぞれの進路を実現できるような力を身につけるためにも、進路指導につながる個別の指導計画の充実とともに、本人や保護者の思いを十分に酌み取り、家庭との連携を深めるための支援会議の充実が一層大切になります。

 したがって、その支援会議を主催する特別支援教育コーディネーターの力量を高めることが今後ますます必要になってまいります。そのために市教育委員会としても県教育委員会の研修と連携して、充実に努めていきたいと考えています。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 1番 田口輝子議員。



◆1番(田口輝子) 〔登壇〕

 3回目は要望とさせていただきます。

 先ほど福嶋こども部長がおっしゃったあがたの森の相談室、まちかど相談室、私も先生のところへ行って2時間くらいお話を聞いてきました。本当に重要な場所だということを実感しました。子供さんたちが誰にも言えなかったことの大学ノートがありまして、このくらいの大学ノートに思いを書いて、そこに先生が全部しっかり書いて、本当に1対1の子供さんの思いを受けとめて相談に乗っていらっしゃいました。あそこにある子供さんたちの姿というのが本当に今一番苦しんでいる子供さんたちの姿だろうな。そして今現実、今の若者たちの姿だろうなということを思いました。ぜひそういったいろいろなところでそんな体制がとれるように、トータル的な子供さんの支援の方向性を考えていただきたいというふうに思います。

 それからまた、発達障がいの子供さんの問題をずっと私たちは勉強してきましたけれども、トータルとしてきちっと学校に上がる前、それから学校へ上がり、そして中学校に行き、高校に行きという中で、本当に1人の人間として立って生きていくという、そういう力をしっかりどんな子供たちもみんなつけていけるようなそんな支援が自然体で行われたらすごいなというふうに思います。

 以上、忙しかったですけれども、私の質問、それから要望を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(太田更三) 以上で、田口輝子議員の質問は終結いたします。

 続いて、31番 中田善雄議員。



◆31番(中田善雄) 〔登壇〕

 中心商業地とまちづくりについて質問します。

 まず、持続可能な中心商業地のまちづくりとは何かについて、見解をお伺いいたします。

 都市の人口減少時代が始まり、視察などで訪れる各地方都市における地域経済の疲弊感あるいは中心市街地における人の流れの減少感は共通したものを感じます。まちづくりという表現は、1960年代より使用されており、持続可能な発展は、昨年次世代交通政策で視察をしたフランスにおける2007年のフランス大統領選挙でのサルコジ大統領の公約が印象的であり、EU本部が持続可能なまちづくりをヨーロッパ全体に発信しています。

 都市における持続可能な中心商業地のまちづくりは、住民が住み続けることが可能で、生活しやすく、生活してきた人々の誇りを大切にして、生活と雇用の確保が最も重要だと考えます。住民がいかに住み続けたいと思っても生活の糧が必要であり、地方税を支払う義務の中で固定資産税を中心とした市税は持続可能な都市経営、まちづくりにとって重い負担になっています。

 しかし、行政側からは、持続可能なまちづくりには不可欠な財源となっていると思います。

 今日のまちづくりには、地元の商店、企業が継続できることが必要であり、食べ物における地産地消と同様に、商いを使用した地産地商を打ち出していく必要性があり、城下町松本を支えてきた中心商業地への継続的な投資が必要と言えますので見解を伺います。

 特に、持続可能な中心商業地のまちづくりが大切であることは、歳入面から見ると市税収入の約半分を固定資産税、都市計画税が占め、そのうちの約80%が市街化区域からの税収であり、固定資産税は地価の高い中心市街地から得られる部分が高いので、中心市街地、中心商業地の持続可能なまちづくり、活性化は不可欠であり、歳入面でも最も重要なものと言えます。

 特に、ヨーロッパが進めている中心市街地の活性化を図り、持続可能な中心商業地のまちづくりを考えたときには、従来の施設整備なり一過性のイベントだけでなく、地域全体を見た持続可能な社会構造を考えていかなくてはならない状況であり、やみくもなスプロール化を抑え、コンパクトな合理的な商業集積、まちづくりを見直す必要性に直面していますので、質問をいたします。

 まちづくりのための社会実験について質問します。

 持続可能なまちづくりは、生活が基本であり、生活のために収入がなければなりません。平成24年度の社会実験は2回実施され、次世代交通政策検討委員会に結果が報告されています。報告によりますと、次世代交通政策に対する認知度は高くなく、具体的な事業に取り組むことについて、よいとする割合が半分にとどまり、誰のためのまちづくりなのか、誰のための社会実験なのか、明確に理解できないことも疑問として浮かび上がってきました。何をやっているのかと思ったアンケート結果は、その一つのあらわれと思われます。また、市民のための社会実験、まちづくりであるべきことが不便、少し不便と回答された方が約半数に上がっています。よって、質問します。

 次世代交通政策について知っていない方、わからない方の割合がいまだ85%を占める状況をどう受けとめ、対処していくのか、問題点、反省点はあるのか質問をします。

 次に、将来的に歩行者、自転車、公共交通を優先する道路空間に具体的に取り組むことをどう思いますかに対し、わからない、よい考えではない、全くよい考えではない、無回答が48%あったことに対しての見解をお伺いします。

 また、社会実験で中町通りを通行してどのように感じたかの問いに対し、少し不便、不便、その他、無回答が59%になったことはどのように分析し、対応されていくのか質問します。

 今回の社会実験調査を見ていますと、自動車アンケート調査においては、1回目194件、2回目500件の配布があったと報告されていますが、何をやっているかわからないので、要求しないとアンケート調査表及びチラシを手にすることができなかった状況が多々あったと見受けられました。よって、この配布のあり方について質問します。

 また、松本市が行う社会実験にもかかわらず、アンケート調査表の行く先が東京の受託機関になっており、違和感を禁じ得ない自動車運転手もおられたと思いますので、質問をいたします。一般的には、松本市が行う社会実験ならば、アンケート調査表は松本市内へ発送し、松本市のスタッフが調査結果の取りまとめ、分析を行うと受けとめますが、仄聞するところによると、はがきの行き先には抵抗感を感ずる方もあったと思われます。松本市による松本市のための松本市の社会実験らしさを期待する次第です。

 次に、速度抑制社会実験、ゾーン30とともに、利用したいときにいつでも低料金で利用できる選択肢を市民に提供することによるまちづくりの社会実験について質問します。

 松本市地域、圏域の多くの方は、マイカーによる買い物、購買行動のライフスタイルが一般化しています。また、消費生活においても、買い物場所は商店街にかわって大型店あるいはロードサイドショップが機能している状況であり、持続可能な中心商業地のまちづくりには、大変な状況となっています。

 コンパクトシティを目指す富山市では、高山本線の社会実験を行い、乗客人数の増加を図ることができました。富山駅と越中八尾間を34本から50本まで増便、さらに59本から60本まで増便し、運行頻度を高めることにより、富山駅あるいは市内への利用客がふえる結果を見出しています。思い切った取り組みが新たな利用者の掘り起こしにつながっています。

 また、イオン鹿児島ショッピングセンターが出店し、空き店舗が増加した鹿児島市では、中心市街地と郊外を結ぶ路面電車の商店街地区内の電停の降車客の料金を無料にする実証実験が行われ、通常の2倍の利用客数を記録し、商店街の経営者の多くの方に自信をつけたとされています。当然商店街の歩行者通行量も30%程度増加したと言われ、徹底した商店街に見合った町のための調査の実施による問題点の明確化、対応が重要であると浮き彫りにされております。よって、中心市街地の再生のために鉄道、バスの利便性の向上、低料金ならば町に人が集まってくるのか、また駐車場の低料金、無料開放日などをつくったならば、人の流れはどうなるのか。わざわざ中心市街地に出かけるためにはどのような社会実験、実証実験が必要なのか質問をいたします。

 儲かるまちづくりを進めるについて質問します。

 歴史的風致維持向上計画の第1号認定都市は、彦根市、金沢市、萩市、高山市、亀山市の5市であり、歴史と文化を有するだけでなく、北陸随一の世界ブランドが集積する金沢市は、にぎわい創出のためのさまざまな工夫なり条例の制定を行い、金沢市の視点は国内だけでなく、世界に向け発信していく世界都市を目指しています。

 また、彦根市は、行政が投下してきた資本の継承を図りながら、地域全体がもうかるようにまちづくりを進めることを前提としています。

 従来のまちづくりはカラー舗装、施設整備等が行政主導的とも言える補助金、助成金などによって計画、開発されてきた面もありました。しかし、中心商業地の方々は商業者、市民でもあれば経営者でもあり、費用対効果については、もうかるかどうかは敏感に感じ取る勘を持っています。一国一城のあるじであり、個人的には人格、識見にたけた方が多いとも言えます。従来からの城下町の資本と現代において資本を投下してきた社会資本、都市資本を生かしながら、もうかる確証がないとなかなか動かない民間人に、働いていただくまちづくりを進める必要性があると言えます。行政は予算に縛られ、会計年度が独立していますが、民間はその時々で修正が可能であり、スピード感があります。官民が相互にもうかるまちづくりを共有し、地域全体がもうかるまちづくりの必要性がありますので、質問といたします。

 また、持続可能な都市には一つの考え方として必要であり、活性化とは何かの一つの考え方であり、住み続けるためには地域全体、地域経済がなくてはなりません。見解をお伺いします。

 松本市実施計画第43号、大手二丁目地区優良建築物等整備事業について質問します。

 この事業は、現在倉庫になっている耐震上も問題のある老朽化した旧百貨店建物を解体し、景観に配慮した地域コミュニティースペースを配置した商業施設と広場の整備を行う民間による優良建築物等整備事業を補助するもので、事業費約12億円のうち市の補助額が約2億1,000万円で、計画年度は平成26年度から平成28年度となっています。

 この整備事業を行おうとする地域は、懸案事項となっている松本市基幹博物館整備事業の移転場所の一つでもあって、地元が注目をしてきた地点でもあり、内環状北線、本町西堀線の道路整備を行う前から、地域のポイントの一つとして位置づけられ、推移を見守ってきた場所であります。中心市街地の南北道路の幹線上に位置し、松本城大手門駐車場、中央西駐車場、中央駐車場の至近距離にもあると言えます。この整備事業の進展次第では、西堀地区、六九地区、中央西の今後のまちづくりに大きな影響力を及ぼし、女鳥羽川を挟んだ南北の商業地区のドッキングを行った中央大手橋の架橋事業の効果が高まり、松本駅、松本城との回遊性、動線も向上し、本町西堀線の道路整備の当初の目的の一つであったことが目に見えてきます。

 そこで、松本市実施計画第43号、大手二丁目地区優良建築物等整備事業について、具体的な内容について質問し、答弁を求めます。特に今までも話題になっていましたが、話題が先行し、おくれてきた原因は何なのか。民間の開発に市はどの程度かかわってきたのか、関係しているのか。進出に関心を持つ企業は何社程度なのか。地元調整はどのような状況にあるのか、市として実施計画にある平成26年度着手予定は、計画どおり進めていくのかなどについて質問をいたします。

 また、整備事業の内容から見ると、城下町整備本部なり商工観光部の色合いも濃いと見られますので、担当課についてどうなっているのか、見解を求めたいと思います。

 第5次道路整備5カ年計画、松本城を中心とした南北幹線について質問をします。

 市道1056号線、本町西堀線先線である大手二丁目交差点から松本城西交差点は、第5次進路整備5カ年計画の概要にある道路整備方針である松本城を中心としたまちづくりに向けた道路整備、安全・安心対策、交通円滑化のための幹線道路網の整備、防災性の向上に向けた取り組みなど、整備方針に合致することが多く、早期の整備が以前より叫ばれていますので質問します。

 この道路は、松本城観光の主要な南北幹線であり、人と車に優しい機能向上を図るためには、なくてはならない道路となっています。人が集うにぎわいの動脈であり、訪れて楽しいまちづくりのために整備すべき道路の一つとしての認識はどうなっているのか。

 また、開智駐車場、バス専用駐車場、臨時駐車場と市街地駐車場を相互に結ぶ人と車の回廊的役割を果たしていることの認識はどうか質問をいたします。

 また、現在は高校生を中心に通学、通勤、買い物などの動線でありながら、歩道未設置のため、安心・安全にはほど遠く、危険を感ずるときもあります。この市道上には、松本広域消防局丸の内消防署があり、緊急を要する車両の出入りがあり、松本市小児科・内科夜間急病センターも立地しています。内環状北線の整備促進がクローズアップされていますが、内環状北線より早く市道1056号線、南北道路拡幅が必要と二の丸町会を含めた地区研究会の研究結果だった路線です。

 しかし、松本市第5次道路整備第5カ年計画予定路線・事業によれば、南北幹線の大手二丁目交差点より松本城西交差点は、継続になっているものの調査となっています。調査の段階は経過し、事業中となっているべき路線であり、大型観光バスの往来の多さ、消防車両等の緊急出動を考えると、12メートルの計画幅員でいいのかなど疑問が噴出しますので質問をいたします。

 道路と駐車場は都市機能として必要な施設の要素であり、自動車、バスをかしこく使った観光が松本城観光の流れであるならば、また地区の以前より必要とされる道路であるならば、内環状北線より早く進めることが松本城を中心とした道路整備であると思い、質問をいたします。

 成年後見制度について質問します。

 成年後見制度は、認知症や知的障害などで判断能力が不足する方を保護する目的で2000年4月に開始されました。松本市では、成年後見制度利用支援事業があり、平成23年度、市長申し立て件数は5件との報告がありますが、高齢化社会が進展するにつれて問題点が発生しつつありますので、質問をいたします。

 長野家庭裁判所松本支部管内では、年々市町村長申し立て件数が増加していますが、松本市の市長申し立て件数の推移はどのような状況にあるのか。そして、その原因はどのように分析し、今後の課題、取り組みについて準備されているのか質問します。

 例えば知的障がい者の推移は、平成21年度からの3カ年で微増し、平成23年度は1,578人となっています。この方々の生活の中には、支援を続けてきたご家族が本人よりさきにお亡くなりになるケースなり、親族後見人から第三者後見人への流れの中で、後見人候補者の確保がままならない状況が増加しています。後見人、保佐人となる候補者が不足する状況は、県内では平成17年度に親族後見人が83%だったものが平成23年度には56%に減少し、第三者後見人の割合が増加しています。高齢者社会問題としては、親族後見人から第三者後見人への流れが加速化することも予想され、申立人を見つけることが困難なケースが多くなっております。

 専門職後見人の内訳を見ますと、司法書士、社会福祉士の件数が増加し、弁護士の件数はほぼ横ばいとなっています。しかし、司法書士も高齢化し、やめる方がふえるなり、平均年齢の上昇等で先が見えない状況にあると言われます。

 長野県内の後見事件に携わった方の意見では、後見人候補者の確保が最重要課題であり、全国的にも後見人の担い手不足が見込まれる高齢社会の問題点の一つと指摘されています。親族が亡くなり、親族がいない高齢者が増加する社会では、担い手不足をどうするかは大きな社会問題になることが懸念されます。理事者の見解をお伺いします。

 以上、1回目の質問を終わります。



○議長(太田更三) 菅谷市長。



◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕

 中田議員の持続可能な中心商業地のまちづくりについてのご質問にお答えいたします。

 持続可能なまちづくりとは、すなわち健康寿命延伸都市・松本の実現を目指すことであると考えます。これは超少子高齢型人口減少社会がさらに進む20年あるいは30年先を見据え、量から質へと発想を転換し、将来の環境や次世代の利益を十分考慮しながら、市民生活の質的向上に継続的に取り組むものであります。

 このように健康寿命延伸都市を実現するための都市構造としては、集約型都市である必要性があります。集約型都市とは、まさにスプロール化からコンパクト化へと転換をしていこうとするものであり、その中で町のにぎわいを生み出し、さらに都市の維持コストを抑えていくという、これからのまちづくりには欠かすことのできない施策と考えております。

 次に、商いの地産地商についてでございますが、地域経済が活性化する必要、必須条件としては、より多くの方々に地元のお店を利用していただくことが不可欠であります。

 しかしながら、そのためには、単に行政に依存するのではなく、各個店がそれぞれ独自の魅力を創出し、発信する姿勢と努力が何をおいても求められるところであります。

 加えて、中心市街地の商業地では、観光客も含めた町を訪れる全ての方々にとって町が魅力的であることも必要であります。そのため、行政としてこれまでに駅前の再開発を初めとし、町並みを生かした整備など中心市街地の活性化のため、さまざまな事業を行ってまいりました。

 今後も中心市街地のまちづくりには、健康寿命延伸都市・松本の創造のために掲げたリーディングプロジェクト、すなわち城下町の再生を目指した松本城南・西外堀復元と内環状北線整備など、松本城を中心としたまちづくり、あわせて新しい交通体系によるまちづくりと中心市街地のにぎわい創出に継続して取り組み、持続可能なまちづくりを進めてまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 大石政策部長。



◎政策部長(大石幹也) 〔登壇〕

 中田議員のまちづくりのための社会実験に関するご質問に順を追ってお答えします。

 初めに、誰のための社会実験なのか、誰のためのまちづくりなのかについてお答えします。

 松本市では、中心市街地は住環境の整備、商業・業務、教育文化、交流など都市機能の形成にこれまで多くの社会資本を投資してきた、かけがえのない空間であるとの認識に立ち、再び町に人々が集まり、にぎわいを創出するため、次世代交通政策を進めております。

 この政策は、交通を切り口に町を住む、働く、楽しむ、憩う、買い物をするなど、多様な都市活動が行われる場として再構築し、中心市街地で生活する方だけではなく、郊外や市外から訪れる方など、市街地に滞在する全ての人のために市民との協働により魅力あるまちづくりを進めていくものでございます。

 したがいまして、次世代交通政策によるまちづくりについて、市民の皆様にまずは理解していただくこと、そしてみずから参加していただくこと、そのためには実際に歩行者優先の交通体系の考え方や効果を体験していただくことが重要と考え、平成24年度は歩行者に配慮した歩車共存の社会実験を2回、大名町通りと中町通りで実施したところでございます。

 次に、社会実験のアンケート結果の分析と対応についてお答えします。

 次世代交通政策の認知度が低い点につきましては、この政策が自動車中心の意識を転換し、歩行者を優先する、これまでにない新しいまちづくりの考え方であるため、まだまだ理解がされていないものと考えております。

 そのため、市民の周知を図る取り組みとして、まちづくりビジョンを広報「まつもと」や市公式ホームページに掲載するとともに、市内の全地区町会や各種団体にまちづくりビジョンの内容を説明し、意見交換などを積極的に実施しております。

 その結果、2回目の社会実験のアンケートでは、認知度が14%から43%に大幅に上昇いたしました。今後も地道に政策の周知に努めてまいります。

 また、歩行者を優先する道路整備や車道の狭窄化、狭くするということでございますが、その分、歩行空間を確保することに対しては、中田議員ご指摘のとおり否定的な考えやわからないが48%ある一方で、肯定的な考えも52%ありますことから、今後は意見交換会や新たに実施する社会実験を通し、より幅広く市民に対し新しい交通体系によるまちづくりに対するご理解を求めてまいります。

 次に、アンケートの配布、回収のあり方についてお答えします。

 平成24年度の社会実験では、アンケート調査の分析を受託した機関が東京であったことから、アンケートの回収先が東京となったものでございます。

 アンケートには、松本市が行う社会実験であることを明記し、皆様に誤解や迷惑が生じないような配慮をしましたので、配布、回収については、特に混乱はなかったものと認識しております。

 今後も調査を実施する上では、さらに効率的なアンケートの方法などを検討していきたいと考えております。

 次に、出かけるための商店街の社会実験についてお答えします。

 公共交通は、マイカーよりもエコで、速く、安く、安全で快適に移動することができるため、中心市街地に来る交通手段としては最適でございます。

 今後はより利便性を高めるため、公共交通ネットワークの充実が必要と考えております。

 中田議員ご提案の鉄道、バスの低料金化などにより、中心市街地に多くの人を集める試みは、公共交通の利用促進の観点からも有効でございます。そのため、松本市では、交通渋滞の緩和や市街地回遊性の向上、環境負荷の低減を図るための社会実験として、イベント開催時に運行本数の多い平日ダイヤにて、1乗車100円で路線バスに乗車できるバスDAYまつもとに取り組んでおります。

 去る5月25日と26日には、クラフトフェアに合わせ実施しておりまして、イベント会場への来場者数が約5万人と多かったにもかかわらず、市街地では目立った渋滞も起こらず、また平日の約2倍の人が公共交通を利用したことで、町なかを歩く人が大幅にふえております。

 今後は、イベント開催時だけではなく、平日においても鉄道、バスの低料金化や運行頻度の増加、乗り継ぎの改善など、公共交通の利便性の向上とともに、市街地駐車場のあり方を検討するなど、将来にわたって多くの人が町に集う持続可能な移動手段やまちづくりのための社会実験の実施、調査、研究に取り組んでいきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 寺沢商工観光部長。



◎商工観光部長(寺沢健) 〔登壇〕

 中田議員の儲かるまちづくりについてのご質問にお答えします。

 中心商業地においてもうかるまちづくりを進めるためには、市がこれまで投下してきた道路、駐車場、公共施設等の社会資本の活用や魅力ある個店、商店街の創出が必要であると考えます。

 まず、社会資本の活用につきましては、市民や大勢の観光客が市街地の文化施設等を訪れている現状の中で、より利用しやすいように社会資本の活用を図るものです。

 次に、魅力ある個店、商店街の創出につきましては、個店に独自の個性を高め、顧客に支持される店づくりが求められ、また商店街には地域の特性を生かした商店街づくりが求められます。

 これまで行政は、町に人を集め、回遊する人がふえていくようさまざまな事業を進めてまいりました。今後も次世代交通政策を基軸としたまちづくりやさまざまなイベントなどにより、町に人が集まる方策を進めてまいりますが、町に来ている人をいかに自分の店に呼び込み顧客にしていくか、そのための魅力づくりや仕掛けがこれからますます重要になっていくものと考えます。

 そのような中で、ことし2月には、1カ月間にわたり中心商店街の商店主やスタッフがみずからのスキルや商品の活用方法を市民にゼミナール形式で教える松本まちなかゼミナール、通称まちゼミが初めて開催されました。市民が個店や商店街に興味を持っていただくきっかけになったことはもちろん、商店主が自身が扱う商品の価値などを客にうまく伝え、商品を売り込むことについて学ぶよい機会となりました。多くの人が回遊する町の中で、自分の商品を売り込みながら、自分の店を積極的にアピールし、その結果、新たな顧客を獲得する人材が育ち、集まり、町を考える、そういう積み重ねがもうかる町、持続可能な町につながるものと考えております。

 以上のことから、市としましては、今後も社会資本のよりよい活用により、町の魅力を創出するとともに、現場の声を聞きながら、そこで働く商業者を最大限支援してまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 平尾健康産業・企業立地担当部長。



◎健康産業・企業立地担当部長(平尾勇) 〔登壇〕

 中田議員の大手二丁目地区優良建築物等整備事業についてのご質問にお答えをいたします。

 この事業は、民間事業者の開発でありますが、市では中心市街地の活性化、松本市の目指すまちの姿と開発計画に対する基本的な考えの点から、松本市の中心市街地としてふさわしい開発となるよう地権者と開発業者に申し入れをするとともに、仲介役を担っております。また、国の補助金を取り入れることから、手続や準備も行っております。

 担当課は商工課が主でありますが、国の補助金の担当窓口が城下町整備本部であるため、実施計画は城下町整備本部が担当をしております。

 昨年度の実施計画第43号は、この事業に補助金が入るため、地権者と開発業者との合意が最短で結ばれた場合を考慮し、平成26年度着手として計画に計上したものです。あくまで民間事業者の開発であるため、現時点では事業の最終合意がなされていないこともあり、事業に着手するのかしないのかの判断、その時期や公表などは、民間事業者によって決定されますので、ご理解いただきますようお願いいたします。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 浅川城下町整備本部長。



◎城下町整備本部長(浅川正章) 〔登壇〕

 初めての登壇でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。

 中田議員の市道1056号線整備について、2点のご質問に順を追ってお答えをいたします。

 まず、内環状北線との関係ですが、本路線は中心市街地に入る車の分散化を図り、また子供からお年寄りまでが安全で安心して通行することができる道路として重要であり、整備が必要と考えております。

 そこで、本路線につきましては、内環状北線に先駆けて、平成16年度から整備に向けた地元説明会や個別の意向調査を実施いたしました。

 しかしながら、関係する皆様からは、事業用地や交通量の増加に伴う居住環境の悪化等を懸念する声があり、いまだ合意形成には至っておりません。

 このような状況から、未着手の現状であり、本市作成の第5次道路整備5カ年計画においては、調査路線として位置づけとなっているものでございます。

 次に、松本城観光の主要な位置づけについてお答えをいたします。

 本路線は、南北幹線として位置づけておりますとともに、松本城を中心としたまちづくりにおける歩行空間の確保や景観に配慮した整備を基本に考えております。

 また、本市が重要課題として取り組んでおります新しい交通体系によるまちづくりに沿った整備が必要であると考えております。

 したがいまして、本路線の整備に当たりましては、駐車場との連携や渋滞緩和を図るための視点だけでなく、自動車の流入抑制による駐車場のあり方も含めた総合的な考え方によって整備を進めていく必要があります。

 これらの考え方を踏まえて、松本城を中心としたまちづくりとの整合を図り、基本的な幅員を12メートルとして整備に取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 渡辺健康福祉部長。



◎健康福祉部長(渡辺明) 〔登壇〕

 中田議員の成年後見制度の市長申し立ての推移と課題についてのご質問にお答えをいたします。

 最初に、市長申し立てを行った件数の推移でございますが、平成12年の制度開始後、平成14年度に初めて1件の申し立てを行って以降、平成17年度に1件、平成18年度及び19年度にそれぞれ2件、平成21年度に3件、平成22年度及び23年度にそれぞれ5件、平成24年度に3件となっており、合計22件の申し立てを行っております。

 なお、本年度、平成25年度5月末現在で6件の申し立てを検討しており、緩やかな増加傾向となっております。

 市長申し立て件数の増加につきましては、3点を主な原因と分析をしております。第1に認知症高齢者の増加、第2に親族関係が疎遠となり、かかわりを敬遠するなどの人間関係の希薄化、第3に医療、介護、行政など関係者間のネットワークの強化により、高齢者の情報共有が進んだことが考えられます。

 次に、成年後見制度の課題でございます。

 この制度は、法務省所管の制度でございますが、本市といたしましては市民に対する成年後見制度の啓発活動により、親族の申し立てが円滑に行えるようにすること。また、弁護士、司法書士、法人など、第三者による後見人の担い手の拡大及び新たな担い手として、市民後見人を育成することなどにより、さらなる高齢化社会の進展に対応できる体制強化が課題であると捉えております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 本日の会議時間は議事の都合により、あらかじめこれを延長いたします。

 31番 中田善雄議員。



◆31番(中田善雄) 〔登壇〕

 中心商業地のまちづくりについて質問します。

 歴史的文化遺産が現在も多く残っております彦根市、金沢市などを見てみますと、まちづくりの主役は地域住民であるが、まちづくりは行政の責務であることが大切であり、行政は主役でないことに甘えてはいけないとの声を聞くことができます。この行政の責務について松本市はどのようにお考えになるか質問します。

 歴史的風致維持向上計画第1号認定都市の彦根市では、藩政時代の物件が80件存在し、お城を中心としたまちづくりの表現のもとで、松本市と類似点の多い計画が先行していますが、認定の先行がよかったのかどうか迷うこともあり、庁内においては文化財課と都市計画で意見が合わずに対立することもあると言われます。当然、市民と市役所の意見の相違も発生しますので、計画時点からのマネジメントがないとうまくいかないとのことであり、松本市の計画中にある大手門枡形の復興整備に関しては、交通の流れを遮断することになるのではと、逆に危惧の念を抱くとの心配もいただきました。

 特に商業地における商店街、町会では、全員合意の意思決定が難しく、例えば会長個人として会議に参加せざるを得ないこともある特性を持ち合わせていますので、行政の進め方、責務は大変難しいと思いますので、見解をお伺いしたいと思います。

 また、新幹線の開通が目の前に迫り、北陸では最も都市規模が大きくにぎわいのある金沢市では、イオン系の出店、郊外への大型ショッピングセンターの進出、商業地からはダイエーの撤退などもありましたが、行政の目を見張るべき先進的なまちづくりの各種施策を見ることができます。

 早くから次世代交通の研究を行い、費用面等からプランを断念した金沢市は、まちづくりに関して全国に先駆けて数々の条例、要綱等をつくり、最も早くから活動を展開しています。例えば金沢市商業環境形成まちづくり条例であり、大型商業施設の新設、増改築について事前協議制を義務づけしています。また、町なか定住促進を推進するために歩けるまちづくり推進条例の制定は、松本市にもあってもいい条例であり、まちづくりと1回目の質問でも申し上げた地産地商と言える地域経済の内発的発展、都市のサスティナビリティーについて市民研究員を公募し、政策研究を行う市民参画によるまちづくりの推進に関する条例は有名であります。まちなかにおける定住の促進に関する条例、旧町名復活推進条例、さらにはファッション産業都市宣言、環境都市宣言などは、金沢市においても販売額や商店数の減少がある状況では、個々の経営にも及ぶ重大な課題でもあり、危機意識を持たざるを得ない都市経営者である行政の責務のあらわれであったと言えます。

 人口減少が進行し、都市の中心地の序列化は、ビジネスにおいても支店の減少、営業所の減少に影響し、町の序列化へと進むおそれがあります。各都市を歩いて調査しますと、駅周辺に文化施設、歴史施設があり、ある程度の企業、支店などが出店し、オフィスが中心地にあり、回遊性のある都市、コンパクト性のある都市、地域経済に動きのある都市、地域商業者がかかわっている都市が低迷する地方都市でも踏ん張っていると見られます。

 1回目で申し上げた鹿児島市では、イオン鹿児島ショッピングセンターが出店した後には、空き店舗率4%が8.4%に増加し、天文館の各店の売り上げがピーク時の約65%に減少、歩行者通行量もピーク時の約38%に減少し、鹿児島三越の閉店とともに、危機意識を持たざるを得なかった状況があります。

 都市経営者であり、固定資産税、都市計画税の約80%を市街化区域から預かる行政の責務は重要であります。都市経営、まちづくりについての行政の責務について質問をいたします。

 社会実験について質問します。

 平成25年度予算、次世代交通政策推進事業費中の委託料、社会実験実施・調査は1,494万円が計上されています。平成22年度と平成23年度予算は、次世代交通政策研究事業費として計上されていますが、平成22年度予算からの委託料中の調査は200万円からスタートし、平成23年度が614万円、平成24年度が952万円、そして平成25年度が1,494万円と年々上昇しています。果たして委託料としての社会実験調査を年々増加させる必要性があるのか、もっと有効に使うことができないのか。委託でなく独自の調査が庁内において可能なのではないか等の疑問点が生じてきますので、質問をいたします。

 また、調査のための調査でなく、中心市街地の活性化とにぎわいの創出を図り、歩くことを基本に中心市街地の活性化につながる効果があるかについて質問をいたします。

 日本経済新聞5月18日付の社説では、歩いて暮らせる町だけがまちづくりの唯一の正解ではない。そこに暮らす人々の満足度や安心感が最大になるやり方は何か、そうした観点から柔軟に考えていくべきだと述べておりますので、見解を伺います。

 松本市実施計画第43号、大手二丁目地区優良建築物等整備事業について地元での更新の機運、地権者の合意形成に向けての取り組みについて質問します。

 優良建築物等整備事業の認定を受け、地域コミュニティースペースを配置した商業施設と広場の整備を行うためには、2人以上の複数の地権者が敷地を共同化することなどにより、一定の条件を満たす必要性がありますが、民間事業者の複数の地権者への対応はどうなっているのか質問します。

 実施計画が発表された後、地元の複数の地権者から意見を聞く機会がありました。地元での更新に向けての合意形成は聞き取ることができませんでした。また、実施計画によりますと、当初、平成25年度着手予定であったが、条件整備のおくれにより、平成26年度着手予定となっています。この予定のスケジュールでいきますと、タイム的には現時点においてある程度の地権者の合意、地権者同士の話し合いなりがあってしかるべきかと思いますが、見解を伺います。

 本来ならば、民間の問題は民間で処理し、地権者の意見を尊重すべきと思いますが、行政がある時点より再開発に対して携わってきていますので、過去の経過、歴史的認識を持って優良建築物等整備事業に対処していただきたいと思います。

 昨年秋、日本地理学会で発表された地方都市の中心街で、百貨店や大型スーパーが撤退した跡地については、約40%が空き店舗や空き地駐車場になっており、中心市街地の通行人の数が減っています。また、土地の権利者同士の意見が合わず、空き店舗のまま長年放置するケースも散見されています。この現象は、松本市商店街歩行者通行量調査結果中における六九町の通行量の推移と空き店舗と同じ状況と言えるのではないかと思われます。

 都市問題、都市づくりでは、中心市街地の人口をふやしていくことが求められていますが、その方法の一つとして、マンションを否定することは問題だったとの声も聞かれています。また、旧百貨店の拡張問題時と似た状況にもあると分析する方もおられますので、地権者、地域の提案の取りまとめ、民間事業者と行政の接点について十分なる対応、説明を求めたいと思います。

 第5次道路整備5カ年計画、松本城を中心とした南北幹線について質問します。

 第5次道路整備5カ年計画の策定に当たり、市民アンケート調査、交通事業者アンケート調査、整備路線満足度アンケート調査を実施されておられますが、幹線道路整備に対する期待の大きさと、道路整備に対する市民要望が5年前に比べ強くなってきています。この結果について理事者はどのように受けとめ、今後の道路行政にどのように反映されていくのか質問します。

 今回の計画中にある車両登録台数は若干の減少があるものの横ばいの傾向であり、軽自動車の登録台数は増加しています。軽自動車ブームの中心である女性ドライバーの意見の中にも、今回のアンケート調査と同様に、幹線道路を中心とした道路整備に対する要望を聞く機会があります。健康寿命延伸都市を目指す松本市の予算は、土木費の割合が減少していますので、その影響がアンケート調査なり、町の声などにあらわれていないのか気になりますので、あわせて質問をいたします。特に、今後の道路整備の取り組み方については、約半数の方がもっと積極的に取り組むべきとの回答がありますので、積極的な答弁を求めたいと思います。

 次に、南北幹線道路である1056号線の中心市街地への活性化に対する効果としては、各種イベント時の交通量の増加時なり、市街地駐車場利用者の利便性の向上、歩行者天国時の使い勝手のよさなどに効果が大きいと言えます。また、観光客の主要動線として使用され、松本城を中心としたおもてなし道路の一つとなっています。

 しかし、未整備区間240メートルでは、大型観光バスが道路の狭隘によりトラブルを生じていることを目撃することがあります。地元町会、地区の声、観光客の声に謙虚に耳を傾けてくるべきではなかったでしょうか。

 1回目の質問で少し申し上げましたが、道路状況が今日のように整備されていない時点において、大渋滞で苦しむ観光客への聞き取り調査を行いました。当時の意見の中には、このような観光地には、また来たいとは思わない意見もあり、印象の悪さはその後の松本城観光客数の減少にも影響があったのではないかと推測されました。

 リピーターをふやし、地域ぐるみで質の高いおもてなしを提供しようとする観光地ならば、地域も喜び、観光客も喜ぶ道路行政の必要性が大切であります。当初より議論されていた内環状北線の東西道路が北松本立体交差事業を中心としたI字型路線であるならば、松栄町・西堀がL字型路線、そしてその後本町西堀線がT字型路線、二の丸町へ東進する十字型路線として整備していくことがこの地区には相ふさわしいとの地区まちづくり研究会の合意事項であり、行政も承知のことであります。

 また、松本城と中心商店街、駐車場のネットワーク、活性化に資する道路整備であり、観光を支える交通環境整備であり、交通弱者の安全確保、交通事故防止のためでもあり、二の丸町の東からの一方通行が続き、内環状北線が大名町でストップしたときには、西側より市街地へ進入してくる車の分散道路として大変必要であり、重要であります。南北幹線の重要性と従来からの取り組みから一歩踏み出す勇気を持って答弁を求めて、質問といたします。

 成年後見制度について質問します。

 介護保険制度と同じ年、平成12年に創設された成年後見制度の関係事件、市町村長申し立て件数が増加するとの報告がありましたが、2011年の老人福祉法改正で、市町村には後見人育成などの努力義務が課せられました。厚生労働省は、養成講座などに補助金を出すなどして後押しを始めましたので、将来的に後見人の担い手不足について市の取り組みを質問します。

 最高裁判所によりますと、2011年に後見人に選任された方は全国で約3万人であるが、親族や弁護士、司法書士などの専門職以外の市民後見人は約90人にとどまっていると仄聞しています。松本市の状況について説明を求めたいと思います。

 松本市社会福祉協議会でもここ数年での件数が増加しつつあり、後見人不足が表面化しつつあると見られます。また、兄弟で後見人となるケースが多いが、後見人がさきに死亡するケースの増加、先ほどの渡辺健康福祉部長答弁にありましたように親族間での紛争などにより、第三者に後見を依頼するにも申立人を見つけることが困難なケースが多いと言われています。本人の申し立ては、長野家庭裁判所管内では申し立て全体の4%にすぎないとの状況であり、鑑定実施事件は10.7%まで減少しています。本人鑑定が減少し、書類選考が増加しつつある傾向は、成年後見制度に課題が表面化し、懸念することが増加しつつあるあらわれであると言えます。判断能力の不十分な人が社会生活で不利益にならないために市町村長の役割は増大し、後見人の引き受け手がいない人のために取り組みが急がれると思います。また、将来的に後見人の担い手不足が生ずるために、高齢化社会での市民参加も見据えた取り組みも必要かと思います。

 親族がいない高齢者、認知症、知的障がい者がふえていくことが予想されると、生涯学習の一環として市民後見人をふやす取り組みも求められてくると思われます。

 名古屋市、大阪市、東京都の各区などを見ますと、比較的大都市などの地縁、血縁の薄いところでは、市民後見人の養成には力が入りつつありますので、見解をお伺いいたします。

 以上、2回目の質問を終わります。



○議長(太田更三) 大石政策部長。



◎政策部長(大石幹也) 〔登壇〕

 中田議員の中心市街地のまちづくりにおける行政の責務のご質問の中で、関係団体等を初めとする全体的な議論の形成についてのご質問にお答えをいたします。

 次世代交通政策では、交通のまちづくりに関する鉄道やバスなどの交通事業者、公共交通の利用者、公募委員、国・県・市などの団体で構成する次世代交通政策検討委員会を設置し、新しい交通体系によるまちづくりビジョンなど、将来的な交通体系のあり方につきましてそれぞれの分野から幅広くご意見、ご提言をいただいております。

 また、この新しい交通体系によるまちづくりビジョンをもとに、交通、商業、都市計画、環境などの関係機関や団体、地区町会など大勢の皆様に松本市が目指す将来のまちの姿について、職員が直接説明し、意見交換を行っております。

 その中では、次世代交通政策に対する好意的な意見が多くある一方で、公共交通の充実や高齢者、障がい者への配慮、交通だけでなく市街地の魅力を高める施策との連携を求める意見、自動車の流入規制あるいは事業費などの財政面を心配する声など、さまざまなご意見、ご提言をいただいております。

 今後も市民、関係団体の皆様には幅広く次世代交通政策に対する理解を深めていただくため、歩行者優先エリアの設定やパークアンドライドなど具体的な事業の実施を推進するとともに、身近な課題として考えていただけるよう行政といたしまして説明会や学習会などを通じ、情報の共有化と市民協働による取り組みの促進に努めてまいります。

 次に、社会実験の委託料についてお答えします。

 次世代交通政策を取り組み始めました平成22年度・23年度は、主に交通政策にかかわる調査・研究など基礎的な委託料を計上しておりましたが、平成24年度からは実行計画の策定や社会実験の実施など、取り組みの進捗状況に合わせた具体的事業の経費を追加計上しているため、委託料が増加しているものでございます。

 政策を進めるに当たっては、都市交通政策に関する専門知識や海外、先進都市の事例研究など専門的な調査・分析が必要なことから、市職員が対応できないところを委託し、既存の調査データの整理や補完する新たな調査などを実施しております。

 また、庁内におきましても部局を超えた市職員によるワーキンググループを設置し、中心市街地の歩行者空間の創出や将来的な交通のあり方などを研究しており、今後は調査・分析の委託結果を参考に新しい交通体系の具体的事業を進めることとしております。

 次世代交通政策は歩くことを基本に中心市街地を歩行者、自転車、公共交通を優先する町にするものであり、人が安心して歩くことや自転車、公共交通が快適に利用できる仕組みを総合的に構築することで、町の魅力を高めるものでございます。

 また、中心市街地だけでなく、郊外におきましても市街地とを結ぶ市全体の交通体系を検討することにより、多くの方の移動の可能性が広がることで、市民生活が充実するだけでなく、さまざまな都市活動が向上し、都市全体として人々の満足感、安心感が高まるものと考えております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 上條建設部長。



◎建設部長(上條一正) 〔登壇〕

 中田議員の2点の質問にお答えをいたします。

 まず、都市計画とまちづくりの行政の責務についてお答えいたします。

 これまでの中心市街地における事業、例えば松本駅周辺土地区画整理事業や中央西土地区画整理事業、電線類の地中化などにおきまして、市民の皆様のご意見を取り入れ、多くのご協力をいただきながらも、行政が先頭に立って引っ張っていくという形で進めてまいりました。

 しかし、近年は市民におけるまちづくりに対する関心がさらに高まっており、計画段階から市民の意見を取り入れた施策展開が求められております。

 そこで、市民の目線に立ち、新たな視点を取り込み、市民の負託に応えるよう市民、事業者と協働してまちづくりに取り組むことが必要になっております。

 これらの取り組みは、先ほど増田議員に申し上げましたとおり、行政が町のあるべき姿の考えを示し、市民、事業者、行政がそれぞれの役割を果たしてまちづくりを進めていくことと考えております。

 そして行政は、その仕組みをしっかりとサポートしていくことが責務であり、それぞれが果たす役割の中で、行政がより積極的にかかわらなければならない場合には、行政としての責任を持ってしっかりと臨んでまいります。

 次に、道路整備に対する市民要望、観光客の声についてお答えをいたします。

 道路はさまざまな役割を持ち、市民生活に欠くことができないものでございます。本市では、これまで道路整備5カ年計画に基づき、必要な道路の整備を着実に進めてまいりました。

 昨年度は、平成25年度を初年度とする第5次道路整備5カ年計画を策定いたしました。この計画は市民、交通事業者、町会関係者などの皆様からの意見や社会的動向、さらには財政状況をも考慮し、総合計画や都市計画マスタープランなど、本市の主要施策に基づいて作成したものであります。

 道路は、健康寿命延伸都市をまさに足元から支える重要な社会基盤です。このことを踏まえ、ご指摘の市道1056号線も含めまして第5次道路整備5カ年計画に基づき、選択と集中による真に必要な道路を着実に整備してまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 平尾健康産業・企業立地担当部長。



◎健康産業・企業立地担当部長(平尾勇) 〔登壇〕

 中田議員の優良建築物等整備事業に関する2回目のご質問にお答えをいたします。

 まず、市の対応ですが、地権者へは開発業者との仲介役として相手側の意見、考えを伝えるなどのお手伝いをしておりますが、先ほど申し上げましたとおり、現時点では事業の最終合意がされていないため、地元の皆様にお話をする段階ではございません。

 また、開発業者へは、松本市が望むまちづくりの方向性での開発に協力いただくようお願いをしております。

 次に、人口増に寄与するマンションをどう考えるかとのお尋ねですが、1回目にも申し上げたとおり、市では中心市街地の活性化、松本市の目指すまちの姿と開発計画に対する基本的な考えに沿った松本のまちづくりの視点から好ましい開発を推進しております。

 したがいまして、この開発予定地につきましても、地域の特性を踏まえ、景観に配慮した適正な土地利用が望ましいと考えております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 渡辺健康福祉部長。



◎健康福祉部長(渡辺明) 〔登壇〕

 成年後見制度に関する2回目のご質問にお答えをいたします。

 後見人育成努力義務と取り組みについてでございますが、平成23年に老人福祉法が改正され、市民後見人の育成と活用に取り組むことが市町村の努力義務として規定されましたことにつきまして、本市では市民後見人の育成について、平成24年度からの第5期介護保険事業計画に位置づけているところでございます。

 また、平成23年度に松本市社会福祉協議会が設置をいたしました成年後見支援センターかけはしには、近隣7市村が運営費を補助するとともに、運営委員会に参加して、成年後見制度の普及啓発や利用に関する相談と法人後見を広域的に行っていただいているところでございます。

 市民後見人の育成につきましては、このセンターを中心として市民を対象とした研修会を開催するとともに、将来の市民後見人の育成を視野に入れた法人後見支援員を養成しております。

 今後も市民後見人の育成につきましては、運営に参加をしております市村と連携をしながら、広域的な取り組みを強化してまいります。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 31番 中田善雄議員。



◆31番(中田善雄) 〔登壇〕

 3回目の質問をさせていただきます。

 松本市実施計画第43号、大手二丁目地区優良建築物等整備事業について、関連して質問をさせていただきます。

 中央西区画整理事業スタート当時、そして現在のまちなみ形成事業の基本となる松本市重点地区景観形成計画作成当時には、中央大手橋、本町西堀線の姿はありませんでした。しかし、幹線道路の必要性、いわゆる南北幹線の必要性、そして女鳥羽川への架橋の必要性は、松本城を中心とした交通体系を考えたときに、中央西区画整理事業と北松本立体交差事業を一体的に考えていかないと、市街地駐車場の有効利用もままならず、松本城への観光客の不満も市街地住民のいらいら感も解消できない状況下でありました。

 当時の松本城への観光客の車は大型連休、夏休みなどには、宮渕新橋上金井線では蟻ヶ崎高校南から宮渕、新橋方面へ大渋滞が発生し、沿道の一般市民、住民は自宅のトイレを供与するなり、松本城まであと何メートルですよという表示をして、案内までしてまいりました。

 また、こまくさ道路は遅々として進まず、周辺関連道路上の商店等では、混雑時には営業ができず、店を閉めざるを得ないところも発生していました。

 このような状況下において、北松本立体交差事業、本町西堀線が進み、かつてのような大渋滞はかなり改善されてきました。そこまでには、地域の住民は旧百貨店への思いとお礼を込め、そして松本市の市営駐車場への観光客の誘導を図るため、本町西堀線事業の推進と中央大手橋の架橋を必死になって行政に訴え、行政とともに推進してきました。それは旧百貨店の地は、いつの日か必ず生かされるときが来るとの生活をしているものの感覚なり分析力だったと思います。それは1回目の質問でも申し上げました、懸案である松本市基幹博物館整備事業の候補地としても位置づけられると思います。

 また、この南北線上には、旧百貨店の地だけではなく、和合市長当時からの長年の懸案である旧地方事務所跡地及び旧開智小学校跡地があります。松本市第5次道路整備5カ年計画中では、松本城周辺の観光道路として南北幹線の整備計画として位置づけられています。よって地区優良建築物等整備事業に至るまでに基幹博物館整備構想として南北幹線上に庁内で検討されていなかったのか。また、この問題は現在どのようになっているのか質問をします。

 最後に、中心商業地のまちづくりについて申し上げます。

 20年前の中心商店街の活性化について懇話会の意見、提言を久しぶりに読み返しました。現在も十分に考えなくてはならないことがあり、継続中の懸案事項が多いので、その一部を申し上げます。

 既に多くの調査、計画ができているので、これを進めることが大切であり、1つには中心市街地の大型商業施設パルコ等を核とした活性化を行政も一緒に強力に進めるべきであり、より多くの観光客の誘客が必要である。

 2つ目には、商店街の魅力アップとともに、美術館、博物館などの集客施設、文化施設等の建設が必要である。そして商売になれば営業を行うので、夜間照明について積極的に検討し、核施設、アクセス道路、駐車場、自転車置き場の設置を図り、商売の……。



○議長(太田更三) 中田議員、時間であります。



◆31番(中田善雄) もうあと30秒。



○議長(太田更三) 私の議長をやっている間は、皆様が決めていただいた時間内に終わらないことは大変残念なことでありますので、ここの発言残時間がゼロになった時点でとめていただきます。

 それでは、席へお戻りください。



◆31番(中田善雄) わかりました。



○議長(太田更三) この際、一言、申し上げます。

 市政の重要事項を決める大事な場であります。皆様が決めた時間を守っていただくことが、これは市民に対する約束事であります。申しわけが立ちませんので、この際、私の議長の間は残時間がゼロになった時点で発言はとめていただきますので、よろしくお願いいたします。



◆31番(中田善雄) では、以上で終わります。



○議長(太田更三) 川上教育部長。



◎教育部長(川上一憲) 〔登壇〕

 中田議員3回目、基幹博物館の移転先の検討状況を含めてのご質問にお答えいたします。

 基幹博物館の建設候補地につきましては、午前中の芝山議員にお答えしましたが、平成21年策定の基幹博物館基本計画でうたわれている中心市街地の中で、移転先の用地選定を進めてまいりましたが、時間を要しております。現在、松本城南・西外堀復元事業が進んでおりますので、整合を図りながら、できるだけ早い時期に候補地選定を目指しております。

 そこで、大手二丁目周辺での検討ということでございますが、過去の経過におきまして建設候補地の一つになったことはございますが、現時点では民間事業者の開発がございますので、推移を見守りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(太田更三) 以上で、中田善雄議員の質問は終結いたします。

 この際、お諮りいたします。

 本日の会議はこの程度にとどめ、明11日、午前10時再開の上、市政一般に対する質問を続行いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

     (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(太田更三) ご異議なしと認め、さよう決定いたしました。

 本日の会議はこれをもって散会いたします。ご苦労さまでした。

                              午後5時11分散会