議事ロックス -地方議会議事録検索-


長野県 長野市

平成24年  9月 定例会 09月12日−02号




平成24年  9月 定例会 − 09月12日−02号







平成24年  9月 定例会



平成二十四年九月十二日(水曜日)

 出席議員(三十九名)

      第一番   山本晴信君

      第二番   西沢利一君

      第三番   若林 祥君

      第四番   小泉栄正君

      第五番   宮崎治夫君

      第六番   高野正晴君

      第七番   小林治晴君

      第八番   加藤吉郎君

      第九番   寺澤和男君

      第十番   竹内重也君

     第十一番   市川和彦君

     第十二番   寺沢さゆり君

     第十三番   野本 靖君

     第十四番   中野清史君

     第十五番   松田光平君

     第十六番   小林義直君

     第十七番   祢津栄喜君

     第十八番   三井経光君

     第十九番   岡田荘史君

     第二十番   西村裕子君

    第二十一番   金沢敦志君

    第二十二番   勝山秀夫君

    第二十三番   松井英雄君

    第二十四番   田中清隆君

    第二十五番   小林秀子君

    第二十六番   近藤満里君

    第二十七番   小泉一真君

    第二十八番   望月義寿君

    第二十九番   倉野立人君

     第三十番   塩入 学君

    第三十一番   松木茂盛君

    第三十二番   手塚秀樹君

    第三十三番   布目裕喜雄君

    第三十四番   池田 清君

    第三十五番   佐藤久美子君

    第三十六番   阿部孝二君

    第三十七番   小林義和君

    第三十八番   野々村博美君

    第三十九番   原田誠之君

 欠席議員(なし)

 説明のため会議に出席した理事者

  市長         鷲澤正一君

  副市長        黒田和彦君

  副市長        樋口 博君

  教育委員会委員長   近藤 守君

  教育長        堀内征治君

  上下水道事業管理者  高見澤裕史君

  監査委員       増山幸一君

  総務部長       寺田裕明君

  企画政策部長     柳沢宏行君

  地域振興部長     西沢昭子君

  財政部長       山澤謙一君

  生活部長       金井隆子君

  保健福祉部長     駒津善忠君

  環境部長       小林 博君

  商工観光部長     小山耕一郎君

  農林部長       小林正幸君

  建設部長       藤田 彰君

  都市整備部長     原田広己君

  駅周辺整備局長    神田英行君

  会計局長       雨宮一雄君

  保健所長       小林文宗君

  危機管理防災監    池内公雄君

  上下水道局長     小山和義君

  消防局長       岩倉宏明君

  教育次長       三井和雄君

  教育次長       中村正昭君

 職務のため会議に出席した事務局職員

  事務局長       長谷部 孝君

  議事調査課長     飯島康明君

  議事調査課長補佐   松倉良幸君

  係長         中村元昭君

  係長         高野 毅君

  主査         飽田 学君

  主査         宮沢 彰君

  係長         水澤宏夫君

  主査         中條 努君

  総務課長       小川一彦君

  総務課長補佐     曽根浩仁君

  係長         野池達朗君

議事日程

 一 一般質問(個人)

   午前十時 開議



○議長(祢津栄喜君) ただ今のところ、出席議員数は三十九名であります。

 よって、会議の定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。

 日程に従い、市行政事務一般に関する質問に入ります。

 発言の通告がありますので、順次質問を許します。

 十四番中野清史議員

   (十四番 中野清史君 登壇)



◆十四番(中野清史君) 十四番、新友会中野清史です。

 二百五の聖火に包まれて開催されたロンドンオリンピック及びパラリンピックが、惜しまれながら閉幕となりました。日本人選手の大活躍は私たちに感動や元気、そして日本人としての誇りを目覚めさせてくれました。混迷する世界情勢において、スポーツや文化芸術は、地球家族的な包容力により、一体感を醸成する限りないパワーがあることを教示した祭典でもありました。

 さて、本年三月定例会の一般質問で私は、本市の定住人口の減少などの要因の分析についてお聞きしました。世界に類を見ないスピードで人口減少社会が進行していても、国内には必死に人口減少に取り組み、そのスピードを抑制し、また増加させている自治体もあります。今回も引き続き、人口減少時代における本市の政策を中心にお伺いさせていただきます。

 現在、本市には公私立合わせて八十三の保育園、二十九の幼稚園があります。市立小学校は五十六校、中学校は二十四校で、小学校は後町小学校を除いて十二校が百人未満、中学校は六校が百人未満であります。

 保育園、幼稚園、小学校、中学校に通う子供たちの数は、ゼロ歳児から十四歳児までの年少人口そのもので、その年少人口は平成二年の七万七千人が二十二年には五万三千六百人に、二十年間で一万七千百人、年平均八百五十三人の減、今後の見通しでは、二十年後の平成四十二年には三万四千三百人で一万九千三百人の減、毎年平均千人弱の減少と推計されています。信更や戸隠地区では、既に保育園の統合が行われました。

 さて、社会福祉審議会の分科会では、平成十八年のあり方懇話会の提言に基づき、公立保育所の適正規模及び民営化等の新たな策定作業を進められていますが、現状の審議の状況、民営化の方向性、将来の到達点について、保健福祉部長にお伺いいたします。

   (十四番 中野清史君 質問席へ移動)



○議長(祢津栄喜君) 駒津保健福祉部長

   (保健福祉部長 駒津善忠君 登壇)



◎保健福祉部長(駒津善忠君) お答えをいたします。

 子育ち、子育てに悩みや不安を感じる保護者が増え、地域における子育て支援の拠点として保育所や幼稚園が担う役割が重要になってきており、保護や支援が必要な子供や家庭への切れ目のない、きめ細かな相談体制の充実が求められております。

 本市では、様々な子育ち・子育て支援事業を推進しておりますが、そのためには限られた財源、人材、資源を効率的かつ効果的に活用していく必要があります。長野市保育所等のあり方懇話会から、今後の本市の保育のあるべき姿について御提言を頂いており、三輪、川田及び下氷鉋保育園の民営化について一定のめどがついたことから、今後十年間の公立保育所の適正規模及び民営化等を進めるため、長野市社会福祉審議会に計画策定の諮問を行い、現在、児童福祉専門分科会において審議いただいております。

 現在の審議状況でございますが、第一回目の会議では、計画策定の趣旨、これまでの民営化及び統廃合の経過と評価、保育を取り巻く現状と課題等について市から御報告を申し上げ、委員の皆様からはかっ達な御意見、御提案を頂いたところでございます。民営化等の方向性につきましては、民間でできることは民間でとの基本姿勢を堅持しつつ、保育の実施に対する本市の役割、責務もきちんと果たしてまいりたいと考えております。

 将来的な到達点とのことですが、今後、十年間の公立保育所の統廃合や民営化の選定基準、対象となる保育所、実施スケジュールなどについて委員の皆様に御審議いただき、計画を策定してまいりたいと考えております。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) もう少し、具体的なお話をしていただきたかったのですけれども。年少人口が減少しても、多様化する子育て環境にふさわしい保育や教育の充実は不可欠です。公立保育園をはるかに上回る園児が、私立の保育園や幼稚園に保育や教育を依存している現状であります。人口減少や国の子育て新システムへの転換を見据え、本市の特性に合った子育て環境の充実など、地域や私立の経営にも十分配慮しながら公私連携した公立保育園の民営化及び将来構想の策定が期待されます。

 基本計画の策定作業では、どのような連携の下に作業が進められているのか、同じく保健福祉部長にお伺いいたします。



○議長(祢津栄喜君) 駒津保健福祉部長

   (保健福祉部長 駒津善忠君 登壇)



◎保健福祉部長(駒津善忠君) 現在、策定中の長野市公立保育所の適正規模及び民営化等基本計画は、平成二十五年度を初年度としまして、平成三十四年度までの十年間を計画期間とするもので、来年の二月に長野市社会福祉審議会から答申を頂く予定でございます。

 去る八月四日に成立しました、社会保障と税の一体改革に伴う子ども・子育て関連三法の動向や社会情勢等の変化に柔軟に対応するため、計画期間においても必要な見直しを行うものとしておりますが、保育所、幼稚園等の運営主体につきましては、現行の制度と大きく変わるものではありませんので影響は少ないものと認識しております。

 長野市社会福祉審議会児童福祉専門分科会の委員には、学識経験者、市議会議員、児童福祉関係者、公募委員の他、長野市私立保育協会、長野市幼稚園連盟の代表及び保護者の皆様にも御就任をいただいており、幅広い市民の皆様から御意見や御提案をお聴きしながら、本計画の策定作業を進めてまいりたいと考えております。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) ともかく人口が減少しているということ、新たに生まれる子供さんが減っているということを念頭に置いて、十分慎重な審議をしていただきたいと思います。

 一学年十数名平均という学級は、かなり寂しい感じがいたします。小学校としては、教育上、一学級どの程度が望ましいのでしょうか。小規模校といえども、特に小学校は地域の拠点、心のよりどころであります。教育の場にふさわしい児童数を保ちながら、特色ある教育や学校生活に対応できる施設整備を進めていくために、本市では今後の年少人口をどのように予測し、地域の小・中学校の在り方を考え、また耐震改修や改築では児童数の推計をどう反映しているのか。以上、三点について、教育次長にお伺いいたします。



○議長(祢津栄喜君) 中村教育次長

   (教育次長 中村正昭君 登壇)



◎教育次長(中村正昭君) お答えをいたします。

 現在、小学校の一学級の児童数を国は一年生が三十五人以下、二年生以上が四十人以下としております。県では、全学年において三十五人以下とし、本市でも三十五人以下の学級編制をしております。また、本市では十人に満たない学級がありますが、これらの学校においては少人数の良さを生かし、一人一人の子供に応じた指導に力を入れるとともに、地域と連携した教育活動を推進しております。

 一学級の人数は何人が適当であるかについては、各学校により様々な状況がございますので、一概に申し上げることはできません。本市では、国や県の動向を見ながら、その基準に沿って対応してまいりたいと考えております。一学級の人数のいかんにかかわらず、教員が子供たちと向き合い、行き届いた質の高い授業、きめ細かな指導などを行い、子供たちの社会性を育て、最大限の教育効果が上がる努力をするよう指導してまいります。

 次に、本市の年少人口の予測と小・中学校の在り方についてでございますが、本市においては、住民基本台帳上の人数を基に、今後の児童・生徒数の予測をしております。現ゼロ歳児が小学校に入学する平成三十年度においては、市立小学校の児童総数は約五パーセント減少しますが、中山間地域を中心に小規模化が進み、十六校では二十パーセント以上児童数が減少します。しかし、御指摘のとおり、学校は地域社会の核としての存在意義が大きく、単に児童・生徒の減少のみで学校の存廃を語ることは難しいと認識しております。

 今後、児童・生徒数の推移に着目しながら、子供たちの教育環境を第一に考え、地域における学校の在り方について、保護者や地域の皆様の思いを大切にし、慎重に議論を重ね、その方向性を見いだしていくことが必要であると考えております。

 次に、耐震対策事業についてですが、改築を行う場合は、児童・生徒数の増減の推計を踏まえ、普通教室の他、必要な諸室を確保しております。また、トイレの水洗化や多目的スペースの確保など、地域の拠点としての役割も考慮する中で、より良い教育環境の整備に努めているところであります。

 なお、耐震補強工事を実施する場合は、校舎などの耐震性能の確保を目的としていることから教室数が増減することはありませんが、トイレの改修など教育環境の向上に取り組んでいるところでございます。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) 時間がありましたら、関連で質問させていただきます。

 毎年公表される新設法人の設立状況調査によりますと、二〇一一年の全国の新設法人は十万一千六百社、前年より二パーセント増加、都道府県別では、トップが東京都の約三万社、次いで、大阪府、神奈川県、愛知県など大都市中心の順で、三十五都府県が前年を上回りました。我が長野県は、鳥取県、高知県に次いで減少率では第三位の七・二パーセント減です。

 二〇一〇年も、全国では二・二パーセントの増で二十九都道府県で前年を上回ったのですが、減少率では青森県、長崎県、高知県、長野県は七・二パーセント減の第四位、二年連続の減少でした。本市の新設法人の設立状況、増加及び減少した業種、増減の背景や影響について、企画政策部長にお伺いします。



○議長(祢津栄喜君) 柳沢企画政策部長

   (企画政策部長 柳沢宏行君 登壇)



◎企画政策部長(柳沢宏行君) お答えをいたします。

 御質問の新設法人の設立状況でございますが、東京商工リサーチが法人登記の状況を調査いたしました企業データベースからの数値でございまして、本市では法人登記からのデータの把握をしておりませんので、国の調査で全国一斉に実施された事業所・企業統計調査の結果による全事業所数でお答えをさせていただきます。

 平成十八年までは、五年周期で調査が実施をされ、平成二十一年は経済センサスの基礎調査として実施され集計されておりますが、調査手法の違いにより比較が困難でございますので、従前の調査で申し上げます。

 本市におけるこれまでの事業所数の推計を見ますと、長野オリンピック前の平成八年の二万一千七百十一事業所をピークに、十三年は二万一千五百八十七、また十八年は二万三百五十一と減少してきており、ピーク時と比べ六・三パーセントの減となっております。業種別に見ますと、サービス業は増加しておりますものの、それ以外はほぼ全ての業種で減少しておりまして、特に、製造業や卸売業、小売業の減少が目立っております。

 日本経済の高度成長期、安定成長期には事業所数も増加をいたしましたが、バブル経済が崩壊した後、調査年の平成八年以降は減少傾向となっておりまして、これは全国の地方都市に共通の傾向でございまして、平成二十年のリーマンショック、その後の円高なども相まって、今後とも厳しい状況が続くものと思われます。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) このデータは、やはり全国と比較できるようなデータを今後とっていくべきだと思います。その手法等についても、やはり十分検討していただきたいと思います。要望しておきます。

 以上のとおりでございますけれども、要は事業所数も、それから従業員数も、いわゆる体力も雇用も落としたというのが現状だと思うんですけれども、一つの光明は、好調に推移したと伺っております第二東部工業団地であります。進出企業の内容や新たな雇用の創出の状況、新設法人の設立支援や起業家支援の本市の戦略について、商工観光部長にお伺いします。



○議長(祢津栄喜君) 小山商工観光部長

   (商工観光部長 小山耕一郎君 登壇)



◎商工観光部長(小山耕一郎君) お答えいたします。

 第二東部工業団地は、立地条件が大変良好でありましたことから、十三区画の全てに入居企業が決まりました。入居します企業につきましては、県外から一社、長野市外から一社で、残りの十社につきましては、市内企業の移転及び拡張による立地で、業種は製造業五社、倉庫業一社、卸売業四社、運輸業一社、自動車修理業一社の合計十二社となっております。

 新たな雇用の創出状況ですが、現在までに操業を開始している企業三社に係る新規雇用者は二十五名程度でありますが、この団地への立地条件の一つを契約後三年以内の操業としていることから、今後、残る企業の操業開始により雇用者の増加が見込まれ、団地造成による雇用の場の創出についても一定の成果が得られるものと考えております。

 次に、新規法人の設立に関する支援は、現在、市においては特段行っておりませんが、インキュベーション事業は本市の産業発展に欠かせないものでありますので、起業家や人材の育成に関して幾つか支援メニューを用意しております。商業関係としましては、新たに事業を始めたい人を対象とする実践起業塾、経営指導員の助言を受けながら取り組む空き店舗等活用事業などがあります。

 また、工業関係としては、ものづくり支援センターにおける信州大学、国立長野高専などの学術研究機関や県工業技術総合センター、県中小企業振興センターなどの支援機関と連携しながら、新技術、新製品の開発やベンチャー企業の育成支援を行っております。その他に、本市と国立長野高専、長野商工会議所との共催によるものづくり人材育成講座や、企業が人材育成として行う外部研修の受講料補助などの支援を行うものづくり産業等活性化支援事業も創設しております。

 最近の新規起業についてですが、経済状況が不安定なことから、先が読めないなどの理由により、新規起業する者がかなり減少しており、県の創業支援センターが創業者用に用意しましたオフィスについても、空き室が目立ってきているとのことでございます。

 新規事業者の掘り起こしが難しくなっている状況ではありますが、今年度から、さらに頑張る中小企業を応援するため、企業コーディネート・サポートチームを設置し、新たに制度資金や利子補給制度を設け、既存の補助制度とセットで資金面の支援を充実させるなど、市内のものづくり産業の活性化を図る他、各種支援事業を強化し広く周知することで、企業内における新規起業や起業家の育成につなげてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) いわゆる企業、いわゆる製造業を初め、次に申し上げる農業も、これは二つの大きな産業振興だと思います。

 農業振興条例は多くの自治体が制定しており、長野県は平成十八年四月に施行いたしました。本市でも農業委員会などから強い要望があり、本年三月定例会で、当時の樋口産業振興部長は、他市の状況を参考に検討するとし、三月にはプロジェクトチームの会議を行うと答弁されています。

 今月四日には、農業委員会から条例制定を含めた建議書が市長に出され、市長は具体性が大事と報道されています。確かに県条例も具体性には乏しく、理念プラス実施条例型が望ましいと思いますが、農業振興条例の有効性、必要性をどのように評価されたのか。また、会議の構成メンバー、検討の状況、方向性についてお伺いします。

 また、本市が先行し単独で始めた新規就農者支援事業は、国が本年度から始めた人・農地プランとは、対象者が個別応募か地域推薦か、適用年齢の微妙な違いなど類似性による選択の適否、運用のよしあしが問われます。現在どのように対応し、指導、使い分けを行っているのか。また、応募状況など、以上二点について、農林部長にお伺いします。



○議長(祢津栄喜君) 小林農林部長

   (農林部長 小林正幸君 登壇)



◎農林部長(小林正幸君) 初めに、農業振興条例につきましては、農業委員、農業委員会事務局及び農業政策課のメンバーによりまして、現在までに二回プロジェクトチーム会議を開催し、条例の有効性、必要性について検討しております。進捗状況でございますが、本市を除く全国四十の中核市及び県内十八市を対象に条例の設置状況等につきましてアンケート調査を行い、三十五市から回答を頂きました。

 その結果、中核市では、旭川市、高知市、久留米市の三市が制定しており、県内では千曲市が制定しております。また、今後制定を予定している中核市はありませんでしたが、県内では安曇野市が年内の制定を、飯田市が検討中であります。制定の予定がない主な理由は、各市の総合計画や基本計画等で掲げました施策を実施することにより条例の制定が不要との回答が多くありました。本市の農業振興条例の制定につきましては、制定の効果や影響につきまして検証を進め、条例の目的、有効性、必要性について検討してまいります。

 次に、新規就農者支援につきましては、本年度から国の新規就農総合支援事業が始まりましたが、新規就農者が資金助成を受けるには幾つかの条件がございます。主な条件は、年齢が四十五歳未満であること、所得が二百五十万円以内であること、三親等以外の者からの農地の利用権設定であること、人・農地プランの中で今後の地域農業の中心となる経営体として位置付けられることなどがあります。人・農地プランに位置付けられる新規就農者は、ホームページや市及び農協の広報紙等により募集するとともに、本人からの相談、申請や農業委員会等からの推薦でございます。

 市の新規就農者支援事業の営農資金助成を受ける条件は、就農する前に市が指定する研修を受けること、年齢がおおむね四十歳以下であることとしておりますが、四十四歳まで柔軟に対応しております。また、新規就農者に対する助成制度は、国の制度が金額、交付年数など、市の制度より有利であることから、できるだけ国の制度の対象となるよう指導しております。

 なお、国の助成対象とならない場合には、できるだけ市の助成対象とするなど、農業の担い手の確保育成に努めております。

 次に、応募状況でございますが、国の支援制度の受給希望者は、当初三十四名の応募があり、受給要件を満たした二十名を交付対象として決定し、受給手続中でございます。本年度の市の新規就農者支援事業では、現在四名が決定しておりますが、今後も引き続き就農希望者の募集に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) 本市の耕作放棄地や荒廃農地の解消の重要な事業に、農業公社の農地利用集積円滑化事業があります。この事業に関連する施策として三点提案させていただきます。

 まず一つとして、北海道や栃木県などでは、三・一一の大震災や原発事故で農業ができなくなった被災者に対し、創業時の資金援助、農地、施設、機材の整備支援などを行う受入支援を始めております。被災者の支援と同時に、遊休農地の解消や農村地域の活性化などに期待できそうですが、見解を伺います。

 二つ目に、本市の新規就農者支援事業も国の人・農地プランも、要は最終的に自立、独立ができるかが最大の課題です。仮に、公社に預託されている農地が、これから就農を希望している予定者の事前のトレーニング農場として活用できれば、特に未経験者など新規就農を目指す皆さんにはスムーズな就農や自立支援になると思いますが、見解を伺います。

 最後に、遊休農地の解消や、そのための農地の利用状況調査、市及び国の新規就農者支援事業に関わるプラン作成、野生鳥獣対策など、農業委員の皆さんの業務負担は増大しています。農業委員は、自分の農業をする暇があるのかという声さえ聞こえてきます。遊休農地の解消など農業の活性化は、食の安全や自給率の確保、国土や景観の保全という観点からも極めて重要です。

 今年度、市長はタイミングよく農林部を復活させました。予算措置においても、既存の概念や制度にこだわらず、農業委員さん初め農業を担う皆さんの期待や努力に報いられるよう、農林業費と商工観光費との均衡ある配分を強く要望します。

 以上三点、市長の見解をお伺いします。



○議長(祢津栄喜君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 新たな就農者支援政策と予算措置についてお答えをいたします。

 初めに、被災者の受入支援につきましては、昨年度、本市では福島県の方一名から長野県農政部を通じて農地のあっせん希望があり、農業公社が農地を紹介し、本人が希望する農地を賃貸借により確保いたしました。また、本年二月には、市の新規就農者支援事業の対象者として決定をし、営農資金の助成を行って支援しております。今後も被災者の方を含め、本市に就農希望をする方があれば積極的に支援し、新規就農者の確保育成に努めてまいりたいと考えております。

 次に、農業公社に預託されている農地を、就農希望者への事前のトレーニング農場として活用してはとの御提案についてお答えをいたします。

 現在、新規就農希望者が就農に必要な知識・技能習得のための研修としては、県の農業大学校等の研修教育機関や県の登録を受けた里親農業者での研修、農業法人での雇用による研修等を受けていただくこととしております。このため、農業公社の預託農地での事前トレーニングは当面考えておりませんが、公社が中間保有している農地につきましては、農業の担い手へ集積していくという目的であることから、就農希望者が研修終了後、就農する際に有効に活用していただくようあっせんしてまいりたいと考えております。

 なお、年々増加している耕作放棄地解消対策として、経費等の課題はありますが、今後、公社自らが耕作して解消を図っていくという気概を持って取り組んでいきたいと考えております。

 次に、農林業費と商工観光費との均衡ある配分についてお答えをいたします。

 平成二十四年度予算は、義務的経費の減少と公共事業費の確保、施策の選択と集中、安定した財政運営に配慮の三点を大きなポイントとして編成しております。取り分け、中山間地域の活性化を重点施策の一つとして推進しており、農業分野においては農業政策課内に新たな農業企画室を設置し、新規就農者の育成や輸出を含めたマーケティング強化対策、ブランド化対策、六次産業化の推進など、売れる、もうかる農業に向けた取組、攻めの発想に立った農業への転換などの企画立案をしております。

 また、林業分野では、木材利用の拡大に向けた森林施業の集約化を軸とする安定的な林業経営基盤づくり、農業土木分野では、土地改良事業等を中心とした施策を展開しております。このように各施策を進めるに当たり、予算の多い少ないはあるものの、農林業予算につきましては、農林業者や関係団体等の要望にできるだけ沿った施策及び事業を、枠組みにとらわれず柔軟かつ積極果敢に推進し、農林業の振興に努めてまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) 被災地の支援について、やはり見える形で、長野市はこういうことをやっているんだよと、ホームページに載せるぐらいのつもりで是非やってもらいたいと思います。

 それから、先ほどの里親制度も、やはりその里親との関係でいろいろ問題があるとも聞いておりますので、もうちょっとこの辺も新規就農支援に対する制度見直しをお願いしたいと思います。公社の自主事業化というのも大いに期待したいと思います。

 新たな基幹作物の導入の研究についてお伺いします。

 先般、北海道名寄市の薬用植物資源研究センターを視察しました。幸い五年ほど前、長野県農政部が薬草栽培を導入する際、指導された方から説明いただきました。

 薬草市場については、WHOが二〇一五年に国際疾病分類に漢方を含む東アジア伝統医学を盛り込むことを検討しているとのこと。また、日本の漢方の世界は、医薬品としては一千三百億円程度ですが、健康食品やサプリメント、化粧品では二・六兆円のマーケットがあるとのことでした。

 県内の新規法人の設立も減少です。海外移転のできない農業は、発想の転換によっては新たな基幹産業に成長する可能性があります。本市の特性に合った作物の開発、そして六次産業化、中山間地農業の活性化や荒廃農地の再生、災害防止などにおいて、薬草栽培は発展性を持った戦略ではないでしょうか。

 薬草栽培では、生産技術、土壌などの耕作地の管理、技術指導員の確保と販売先との連携が重要だと強調されました。栽培の指導や生産販売状況、収益性など、本市の薬草栽培の現状、薬草栽培に関する栽培品種や生産技術など新たな基幹作物への導入の研究や可能性について、農林部長にお伺いします。



○議長(祢津栄喜君) 小林農林部長

   (農林部長 小林正幸君 登壇)



◎農林部長(小林正幸君) 本市の薬草栽培の状況は、契約栽培をしているトウキとシャクヤク二品目を製薬会社や県等関係機関と連携し、講習会やほ場巡回に合わせまして栽培者へ技術指導を実施し、生産振興に取り組んでいるところでございます。

 トウキは、平成二十二年度から本格栽培を実施しております。これまで、二回出荷をいたしましたが、収量が少なく、十アール当たりの平均で、一年目が十二万六千円、二年目が十四万円となっており、当初予定の三十万円を下回っております。また、シャクヤクにつきましては、平成二十二年に定植をいたしましたが、栽培に五年を要するため出荷は二十七年三月を予定しております。

 今年の栽培者数及び定植面積の合計は、トウキが十人で七十アール、シャクヤクは五人で六十三アールでございます。計画では、両品目で計十ヘクタールの定植面積による産地化を目指し開始いたしましたが、除草作業が手作業主体で労力を要することや出荷までの乾燥調整作業が難しいことから、栽培者、栽培面積、収量が増加しない状況でございます。このため、除草作業の効率化や乾燥等の調整をせずに出荷ができるよう、現在検討がされております。

 また、トウキ、シャクヤク以外の栽培品目は、種苗の入手、出荷先の確保等に課題があることから、製薬会社や県等関係機関と連携をとりながら検討をしてまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) 九月一日付けの週刊長野に、松代の窪田さんの記事が出ておりました。薬草は、長芋より労力も、それから経費も軽減できるという記事が出ていました。御検討いただければと思います。

 また、北海道の名寄市では菱田さんという方から説明を受けたんですけれども、長野で是非、彼の話を聞いていただければと思います。

 次に、空き家条例について伺います。

 今年一月、今後五年間の第二次住宅マスタープラン後期計画が策定されました。詳細なデータに基づいた今後の市営住宅の方向性など、興味深く示されていました。気になったデータは、空き家率が住宅総数でも市営住宅でも十四から十五パーセント台と高いことです。中心市街地の空き店舗も、中央通りでは五・七パーセント、権堂通りで十五パーセントぐらいという推計でした。空き家などは防犯上やまちの景観、また放火や不法投棄、地震や積雪での倒壊、樹木や雑草などによる通行上の支障も危惧されます。

 空き家などに関連した条例には、幾つかのタイプがありますが、所沢市や大仙市など、長野県では小谷村が出ていましたが、全国七十三の自治体で同様の条例があるとのことであります。建築基準法や道路法でも建物や敷地の所有者に必要な措置を命ずることができますが、全ての空き家、空き店舗にまで及びません。

 空き家、空き店舗への対応は、近隣住民や地域だけでは限界があります。過疎地域でも例外ではなく、住民と行政の連携したまちづくり、地域づくりの規範として、空き家、空き店舗の所有者等に適切な管理を求めるとともに、自治体としての適切な対応を定めた条例が必要だと思いますが、黒田副市長の見解をお伺いします。



○議長(祢津栄喜君) 黒田副市長

   (副市長 黒田和彦君 登壇)



◎副市長(黒田和彦君) 空き家条例について、御質問を頂戴いたしました。いわゆる空き家につきましては、唯一の統計調査でございます住宅土地統計調査、これは国が行っている調査でございますけれども、それによりますと、長野市における平成二十年度の空き家率は十四パーセントということでございまして、戸数にして二万三千戸というふうになっております。これを、二十年前の昭和六十三年度の数字と比べてみますと、空き家率は当時七・七パーセント、戸数は八千七百五十戸ということでございますので、空き家が約二・六倍というふうに、大幅に増加していると、こういった状況でございます。

 ただ、この数値で注意して見なければなりませんのは、アパートとかマンションの、いわゆる空き室といいますか、そういったものも含んでおりますし、また議員から御指摘のありましたような建物上問題のあるというのではなくて、特に建物の上では問題が無い一軒家、こういったものも含んだものでありまして、いわゆる各地で問題となっているような危険空き家については、その実態は把握できていないというのが現状だというふうに思っております。

 長野市の危険空き家等に対する対応について、ちょっとお話をさせていただきたいと思いますが、まず先ほど議員からもお話がありましたとおり、長野市は建築基準法に基づく建築確認の権限を有しております。ここでは保安上、あるいは衛生上危険であれば、建物の改築から始まりまして除去、これに至るまで罰則の付いた命令ができるというふうになっておりまして、個々の問題については、おおむねこれで対応できるのではないかというふうに考えております。

 ちなみに、県内では長野市、松本市、上田市、この辺りがこの権限を持っているということを承知しておりまして、先ほどお話のありました小谷村だとか、そういうところはそういう特定行政庁になっていないというのが実態だろうと思っております。

 長野市では、この他にも道路法でありますとか、あるいは長野市火災予防条例、それから長野市あき地清潔保持に関する条例、こういったものによって対応しているといった状況でございます。昨年度、例えば壊れそうな住宅があるとか、あるいは管理されずに放置されている住宅があると、こういった苦情や相談は全部で七件ほどございました。このうち三件につきましては、既に解体撤去されているといった状況でございまして、その他の四件につきましても、所有者であるとか、管理者を特定いたしまして、適正な管理をするよう指導中ということでございます。

 お話にありました、空き家等々の適正管理に関する条例ということでございますが、県内では飯山市と小谷村が条例化に向けて検討中ということを承知しているところでございます。空き家のうち、適正に管理が行われていないものについては、議員から御指摘がありましたとおり、周辺環境の悪化であるとか、あるいは防犯・防火上の問題、それから景観上の問題、こういった問題も引き起こす可能性が想定されるところでございます。

 また、地震等々の防災上の課題ということも考えなければならないということでありまして、先ほど申し上げました、これまでの対策を含めて適切に対応していくということが、今後も必要だろうと考えてございます。

 そこで、まずは実態把握という面におきましては、市内には住宅だけで十六万戸以上ございますので、全て把握するというのはなかなか難しいし、また効率的でないということでありますので、いかに効率的に実態を把握していくのか。例えば、主に防災上の観点、そういったものを主体にまずは実態を把握する、その方策について検討を始めたいというふうに思っております。

 併せまして、他の市町村の条例の内容であるとか、あるいはそれぞれ運用上も課題があるというふうにお聞きしておりますので、そういったものを含めまして、更に万全を期すための長野市の実情に即した必要な対策について検討してまいりたいというふうに考えております。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) やはり、現状を把握するということが一番大事だと思いますね。条例が必要かどうかというのは、その後になると思いますけれども、やっぱりそういう体制をとるということが、これは貸家であろうと市営住宅であろうと、いわゆる個人の住宅であろうと、これは絶対必要だと思いますけれども、また後で、孤立死の中でも申し上げますけれども、よろしくお願いしたいと思います。

 次に、大津市の公立中学二年生の自殺事件からの教訓についてお尋ねします。

 去る七月二十日、この自殺事件に対し、日本弁護士連合会が一九九四年の西尾市の同様な自殺事件以来、再び会長声明を発しました。

 発生した中学校内の問題、当該中学校と教育委員会との問題、中学校や教育委員会と加害者とされた生徒との問題、いじめに対する社会全体の問題など四点を指摘し、教育の現場におけるいじめは、いつでも、どの子供にも起き得る現象であり、いじめている子供たちを加害者として責任追及するだけでなく、周囲の大人が子供たちのSOSを見逃さず、早期発見と早期対策、それを克服する道筋を見いだす努力をすることが求められているが、何ら有効な対策がとられていない、我が国が批准している国連子どもの権利条約の精神に立ち返る必要もある、学校には生徒の安全を保持すべき義務があり、生徒相互の人間関係の実態を認識して適切な対処をし、いじめを防止すべき義務があると裁判例を引用し指摘しています。

 そこで、自殺事件について、本市の教育委員会は大津市の事件のどこに問題があったと捉え、そして教員の度重なる不祥事やいじめの問題などの再発防止に対し、どのような論議をし、教職員、児童や生徒、PTA、地域などに説明し、指導徹底と協力を依頼されたのか。また、子どもの権利条約を踏まえ、次世代育成支援後期行動計画に掲げた長野市版子供条例の制定の検討に今後どう取り組まれるのか、教育委員会委員長にお伺いいたします。



○議長(祢津栄喜君) 近藤教育委員会委員長

   (教育委員会委員長 近藤 守君 登壇)



◎教育委員会委員長(近藤守君) 答弁の前に、この場をおかりいたしまして、今回の教員の不祥事について、教育委員会としてのおわびを申し上げます。

 市内の教員が起こしたわいせつ行為は、あってはならないことであり、児童、家族の心に深い傷を与えたことは言語道断であります。教育に対する信用、信頼を根本から失墜させてしまったことを、議員の皆様、市民の皆様に深くおわび申し上げます。

 市教育委員会といたしましては、教育に対する市民の信頼が大きく揺らいでいる現在、教育関係者が改めて襟を正し、綱紀粛正に努めるとともに、不祥事の再発防止に向け教職員研修の内容等の充実を一層図っていかなければならないと考えております。

 その一環として、まず各校の校長、教頭に本市の全教職員に対して、信用失墜行為の防止について徹底を図るよう指導いたしました。その結果、各校では自分の行為を見詰め直し、自己点検表を用いて継続して反省し、さらに、その点検表を基に信用失墜行為につながる言動について、小グループで討議する研修を行っております。これらの取り組んだ結果を、地域や保護者の皆様に対して各学校が学校だよりやホームページ、保護者懇談会、地区懇談会などで公表を進めているところでございます。

 また、さきの市教育委員会定例会においても、教員初年、五年目、十年目の研修などの法定研修、中堅教員への研修、研修内容や自ら変革を促す研修の在り方、十年ごとに行われる免許更新制度や学校内のマネジメントの在り方等について論議を交わしたところでございます。

 次に、大津市の自殺事件についてでありますが、将来ある子供の尊い命が失われたことは非常に悲しく、切なく、やりきれない思いをしております。同時に、なぜここまで追い込んでしまったのか、周りは自殺を食い止めることができなかったのかという悔しい気持ちでおります。

 私としては、報道による情報のみで判断するところですが、この事件の問題は、子供たちに、人の命を大事にする、人としてお互いを尊重し合うという気持ちが十分に育っていなかったことにあると考えております。本市では、教育大綱の明日を拓く深く豊かな人間性の実現の下、学校の全教育活動を通して広い視野から思いやりの心を育み、命を尊び、お互いを尊重し合うことができる子供の育成を目指しております。

 本市のいじめへの対応は、早期発見と早期解消を基本としております。そのため、国が年一回調査しているところ、本市ではより細やかな実態把握を年三回行っております。また、年二回Q−U−−楽しい学校生活を送るためのアンケート調査を行い、不登校対策の手だてとしてだけではなく、子供たちの人間関係の把握にも活用しております。学校でいじめが認知された場合は、まず校内で保護者も含め丁寧な聴取に努めて解消を図り、学校での解消が難しい場合には、市教委の担当者が学校に出向き、状況を聞き取り、共に解決に向けて努力しております。

 いじめの相談については、相談先とその電話番号を示したシートを全教室に掲示し、さらに子供一人一人に同様の内容のシールを配布して、長野市教育相談センターを初め、様々な相談先を紹介しております。また、市教育相談センター担当者が学校を訪問し、児童・生徒、保護者及び教職員への相談活動を随時行っております。各学校では、道徳の授業等でいじめ問題を初め人権に関わる学習に取り組み、授業参観等を通じて地域や家庭の皆様方に公開し、率直な感想や御意見を寄せていただく機会を設けておりますが、これが必ずしも十分に機能していないということが課題であると思っております。

 私としては、地域や家庭の皆様がそれぞれの立場から、今まで以上いじめ防止に向け、どの子にとっても楽しい学校となるよう、個を尊重することはもちろんですが、一人はみんなのために、みんなは一人のために、に代表される広い視野から各学校とのつながりを深め、支えていただきたいと願っているところでございます。

 次に、次世代育成支援後期行動計画、すなわちながの子ども未来プランで述べられている子供条例の制定の検討については、子供の健やかな育ちを社会全体で支援する体制づくりに含めて取り組むこととなっており、保育家庭支援課、人権同和政策課、学校教育課及び生涯学習課が対応していると承知しております。当該条例を考えるに当たっては、青少年保護育成条例、次世代育成支援後期行動計画等、既存の条例や計画との整合性を図る必要があり、また私としては県知事が子供支援、子育て支援推進の条例等の整備に前向きな見解を示していることから、その動向を注視していくべきものと思っております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) 学校現場におきましては、先生方の負担が大変大きくなってくると思いますけれども、どうぞ子供たちのためによろしくお願いしたいと思います。

 札幌市内では、今年の四月から六月までの間でひとり暮らしの生活保護受給者四十三人が、誰にも知られず自宅で亡くなっていたという孤立死の悲しい報道がありました。先月、私の住む地域では三・一一大震災を踏まえ、要援護者の安否確認、HUG、DIG、クロスワードなど、従来とは全く違った自主防災訓練を行いました。要援護者の安否確認には、民生委員さんを初め地区の役員さんが大変御苦労されました。本市の災害時要援護者支援事業の対象者は、六十五歳以上のひとり暮らし、要介護三以上の方など、およそ三万三千人とのことですが、対象外でも実際に支援が必要な方はもっと多いように思います。

 一方、孤立死は今年二月の立川市内での四十五歳の母と知的障害のある子、元人気キャスターの山口美江さん、享年五十一の例などは、この支援事業では見逃されてしまうケースです。火災や地震、水害などの災害時の避難や緊急時の生活支援、孤立死の未然防止など、高齢者、障害者、ひとり暮らしや要支援者の方が安全で安心して生活していくには、災害時の要援護者の支援事業等に新たな工夫が求められます。

 本市における孤立死の実態、その状況及び災害時要援護者支援事業の現状と課題、さらに民生委員さんの増員やプライバシーや個人情報などに配慮した通信設備等による見守り体制の強化、また災害時は現実には、空き家、空き店舗の情報も欠かせないことから、いわゆる空き家条例の必要性も含め、今後の対応について、保健福祉部長にお伺いします。



○議長(祢津栄喜君) 駒津保健福祉部長

   (保健福祉部長 駒津善忠君 登壇)



◎保健福祉部長(駒津善忠君) 孤立死の定義を厚生労働省では、社会から孤立した結果、死後長期間放置されるとしております。市としては、このような定義に該当した件数や実態は調査していないため、生活保護世帯を除き把握をしておりません。生活保護世帯においては、今年度、該当すると思われる事例が一件ございました。その状況は、交友関係が一切なく、社会から孤立した結果、たまたま大家さんが死後一週間程度たってから発見した事例です。

 次に、災害時要援護者支援事業は、要援護者から情報提供について同意をいただいた方の情報を災害時要援護者リストとして作成し、地域にお渡ししておりますので、地域で把握している情報に加えていただき、各地域の防災関係者が要援護者と相談し、個人個人の避難支援計画を作成していただくことを目的としているもので、現在、既に二十六地区に対して配布済みであり、各地区において共助による取組が進められております。

 課題といたしましては、未同意者の情報が入っていないため、有事の際の未同意者に対するサポートをどうするかが課題と考えております。今後、緊急事態発生時における未同意者を含めた要援護者情報を、各地区にスムーズに伝達できる方法を支所等と協議しながら検討していきたいと考えております。

 次に、民生・児童委員さんは相談や助言、見守り活動、災害時の避難、安否の確認、児童虐待など、ますます多様化する福祉ニーズから支援活動も幅広くなり負担が増加していることから、来年の十二月一日に行われる民生・児童委員の一斉改選に合わせ、地域の実情を調査する中で適正な定数配置を図ってまいりたいと考えております。

 次に、通信設備等による見守り体制の強化につきましては、特に高齢者に対するものとして、緊急通報システム設置事業により健康状態や安否の確認をしております。近年、養護者の不慮の死により、残された高齢者等が孤立死に至る事例が他都市であり、対象者の範囲の拡大について検討をしているところでございます。なお、空き家に関しましては、どのような情報が孤独死対策や災害時の要援護者支援に有効に活用できるか研究をしてまいりたいと考えております。

 何か異変があったときに気付いてもらえる、また災害時に助け合える関係を築いておくことが重要と考えておりますので、地域において日常での見守り体制を築いていただきたいと存じます。

 また、市全体としても、民生・児童委員を初め、地域や行政、民間事業者による見守りネットワークの構築等について、現在、警察や消防も入り、長野市社会福祉協議会などと検討を進めているところでございます。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) ここでも、やっぱり現状把握というのができていないというのが問題だと思いますので、やはり現状把握と早期の対応というのを是非やっていただきたいと思います。

 次の質問に入ります。

 文化芸術やスポーツにおける人材や事業の育成は、よく花づくりの工程に例えられます。土をつくり、種をまき、水や肥料、病虫害の駆除をし、やがて花をめでる花づくりは、幼児期から小・中・高の学校、また地域のクラブなどでの育成プログラムそのものです。

 さて、平成二十三年度までのスポーツ振興計画に掲げられた総合型地域スポーツクラブの創設など九つの方策は、どのように総括し、平成二十四年度からの推進計画に反映されたのでしょうか。また、先般、改修の提案があった南長野運動公園の総合球技場は、三つの施策、十三の取組の中のどの施策のどのような位置付けになるのかお伺いします。

 新市民会館の基本設計が決まりました。四百八十六件の市民意見のうち、七十一件八項目が反映されましたが、実施設計では残った課題をどのように参考にし、市民にフィードバックされるのでしょうか。最大の課題は運営管理の問題です。ポイントは市民が参加したくなる仕組みです。三十八万市民はもとより、二千九百人余の市職員の中でも、この分野に精通した知識、技術、実績、能力、そして情熱のある人材はいます。菊づくり菊見るときは陰の人、これは吉川英治さんの句とか。菊見るときはよその人にならないよう、才能と情熱のある人材が必要です。

 プロポーザルの選考委員であり、また運営管理計画の遂行責任者として、市民文化や芸術文化の創造の場に決定した基本設計の評価、急がなければならない運営管理体制の方針など、以上五点、教育長にお伺いします。



○議長(祢津栄喜君) 堀内教育長

   (教育長 堀内征治君 登壇)



◎教育長(堀内征治君) 初めに、スポーツ振興計画にどう反映されたのかとの御質問にお答え申し上げます。

 平成二十三年度までの長野市スポーツ振興計画におきましては、学識経験者を初めとした皆様による長野市スポーツ振興審議会から御意見を頂いた他、事務事業評価や長野市スポーツ振興市民アンケートなどを通じ、御指摘の九つの方策について進捗状況等を評価してまいりました。

 その結果として、総合型地域スポーツクラブについては、スポーツ振興はもとより、スポーツを通した地域コミュニティの再生にも大きく寄与するものであり、引き続き支援していく必要があること。地域密着型スポーツチームについては、そのチームの活躍や地域に根ざした活動により、市民の中に応援の輪が広がりつつあるが、その活動を更に支援していく必要があること。オリンピック、パラリンピックの開催により整備された大規模スポーツ施設の更なる有効利用を図るとともに、長野らしさを生かした冬季スポーツの一層の振興が求められていることなどが挙げられました。

 そこで、今回新たに策定した長野市スポーツ推進計画では、これらを踏まえ、一つとして、総合型地域スポーツクラブの創設、育成等の積極的支援及び地域密着型スポーツクラブへの支援、二つ目に、ながの夢応援基金を活用したウインタースポーツの拠点づくり、三つ目として、冬季競技を初めとしたジュニア選手育成のための事業の促進支援、この三施策を重点的に取り組むものとして位置付けました。

 次に、南長野運動公園総合球技場の改修は、どの施策のどのような位置付けになるかについてお答え申し上げます。

 先ほども申し上げましたように、長野市スポーツ推進計画の重点施策のうち、最初に掲げました総合型地域スポーツクラブの創設、育成等の積極的支援及び地域密着型スポーツクラブへの支援においては、地域密着型スポーツチームとの連携協力により、スポーツの振興及び地域の活性化を図ることとしております。ここで言う地域密着型スポーツチームとは、地域を拠点に市民を初めとする地域からのサポートと、地域への貢献の関係を保ちながら地域とともに活動、活躍しているスポーツクラブのことであり、AC長野パルセイロもこれに当たります。

 本計画では、この地域密着型スポーツチームとの連携協力により、スポーツの振興及び地域の活性化を図る、その実現の場として、Jリーグ基準に対応したサッカースタジアムの整備を掲げているところでございます。南長野運動公園総合球技場の改修によって、本市のスポーツ振興や地域の活性化が図られ、教育振興基本計画にも示しましたスポーツ文化の定着に一層つながるものと思っております。

 次に、新市民会館に関してお答え申し上げます。

 新第一庁舎及び新市民会館の基本設計案のパブリックコメントでは、頂いた四百八十六件の意見のうち、二百六十五件を今後の取組において検討、又は参考といたしました。これらの参考意見は、直ちに反映できるものばかりではありませんが、今後、実施設計において施設や設備の詳細を決定してまいる中で十分に検討し、可能なものは反映してまいります。

 なお、基本設計をどう評価するかとのことですが、限られた敷地において、庁舎並びに市民会館の三つのホール、練習室、リハーサル室などの機能が確保され、建設基本計画に掲げた市民会館の役割が実現できるものとなっており、本市を代表する公共建築として、また市民の交流や文化芸術振興の拠点として期待が膨らむものになったと考えております。

 次に、運営管理体制につきましては、新市民会館が担う、育む、楽しむ、創る、つなぐという四つの役割を最大限発揮できるよう体制を構築する必要があり、その前提として、文化芸術振興の長期的な使命を担う組織体とする、育む役割やつなぐ役割を通して、本市の特色化を図ることなどが挙げられます。これらを踏まえた上で、運営管理体制を構築する際には、運営に携わるスタッフの人選が重要な要素になると捉えております。また、議員さんの御指摘のとおり、才能や情熱をお持ちの市民の皆様との協働体制を確立し、本市の文化芸術振興を図ることも極めて大切であると考えております。

 そこで、新市民会館の使命を担うにふさわしい人材を確保した上で、市民の皆様がボランティアや事業運営などに参画でき、かつ、プロデューサーや舞台技術などの専門家が十分に力を発揮できる運営管理体制とすべく、取り組んでまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) 課題のフィードバックはどういうふうにされるのか、お答えがなかったというふうに思うんですけれども。四百八十六件、実施設計で残った課題をどのように参考にし、フィードバックされるのでしょうか。この部分ですけれども。



○議長(祢津栄喜君) 堀内教育長

   (教育長 堀内征治君 登壇)



◎教育長(堀内征治君) 先ほど申し上げましたように、お寄せいただいた意見の分析と、それをどのように設計に生かしていくかということでフィードバックするというふうにお答えしたつもりでございます。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) よく分かりませんけれども、次に行きます。

 ユネスコというと、ユネスコの世界遺産への登録を目指した善光寺の世界遺産登録をすすめる会が思い出されますが、国内には約二百七十の民間ユネスコ協会があり、県内には本市を初め、飯田市、松本市、上田市など六つの協会があることは、残念ながらほとんど知られておりません。長野ユネスコ協会の目下の注目事項は、ユネスコの創造都市ネットワークの構想です。

 パリに本部のあるユネスコは、世界の急速なグローバル化により、文化財や言語などの多様性が失われ、画一化が進むことに警鐘を鳴らし、世界遺産や無形文化遺産などの保存を進めるとともに、二〇〇四年には危機感を持つ都市同士が世界規模で連携し、文化的多様性を実現する構想への参加を呼び掛けました。この構想に参加するには、各自治体が文学、音楽、デザイン、メディアアートなど七つの文化産業群から一つの分野を選択して、直接ユネスコ理事会に申請する必要があります。

 既に認定された都市は、音楽のベルリン、文学のメルボルンなど三十都市を超え、日本ではデザイン分野で二〇〇八年に神戸市と名古屋市、二〇〇九年には金沢市がクラフト分野で認定されました。音楽の浜松市、メディアアートの札幌市、食文化の新潟市や鶴岡市なども、現在、申請の準備を行っています。

 創造都市ネットワーク構想は、歴史的風致維持向上計画にも関連し、新たな視点から本市の将来の形の創造や価値の発見に期待できる構想です。先進都市を参考にし、冬季オリンピックの開催地という国際性を生かした本市の新たなまちづくりや産業、観光など総合的な戦略課題として、またユネスコ活動は教育委員会の職務権限ですから、教育的見地からも、この構想を研究し、登録に取り組んでいただきたいと思いますが、市長の御見解をお伺いします。



○議長(祢津栄喜君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) ユネスコが取り組んでおります、創造都市ネットワーク構想についてお答えをいたします。

 近年、都市が持つ魅力や資源など、地域固有の文化である地域らしさを基に新たな価値を生み出し、市民の生活を豊かに暮らしの質を高めていくまちづくり、すなわち創造都市という新しい概念に基づく様々な施策や取組が始まっております。

 お話にございましたが、国内では神戸市、名古屋市、金沢市が既にユネスコのクリエイティブ・シティズ・ネットワークに加盟しているとともに、他の都市においても、このネットワークに参加しようとする動きがあります。第四次長野市総合計画基本構想では、まちづくりの視点として、都市経営戦略を三つ掲げておりまして、その一つに、長野らしさを生かしたまちづくりを掲げております。これは、地域の魅力を磨くことで得られる長野ブランドを築き、これを基盤として観光や産業を初め、多様な分野で地域外の人、文化、情報などと交流を図り、その活力を引き付け、都市としての存在感を確立したいとの願いの下に掲げたものであります。

 長野の魅力としては、善光寺や松代を初めとする歴史と文化、それから豊かな自然、オリンピック・パラリンピック・スペシャルオリンピックス開催の体験、素朴で温かい人やまちの風情など、いわゆる長野らしさであります。こうした、長野らしさを磨いた結果に得られる長野ブランドによるまちづくりが、創造都市につながるものであると考えております。

 したがって、まずは長野の自然や人々の生活により文化がにじみ出るような施策を進め、認定に見合うような文化の創造を目指すとともに、先進都市の事例を参考にネットワーク構想についても研究してまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) 山形県の鶴岡市が、いわゆる精進料理なども考えていまして、非常にこの食文化を七つの分野の一つから選んで、今挑戦しようとしておりますので、参考になるケースかなと思います。

 若干時間がありますので、善光寺の世界遺産登録をすすめる会は、現在、休眠中なのでしょうか。これは民間の団体ですが、歴史的風致維持向上計画とは密接に関係しておりますので、善光寺の世界遺産登録が難しくても、善光寺を中心としたまちづくりには地道なこういう団体との連携も必要だと思います。創造都市ネットワーク構想も研究されるということでございますけれども、こうしたかつてのすすめる会の精神を生かした取組を期待するものですが、樋口副市長の御見解をお伺いします。



○議長(祢津栄喜君) 樋口副市長

   (副市長 樋口 博君 登壇)



◎副市長(樋口博君) 善光寺の世界遺産登録をすすめる会の活動状況につきましてお答え申し上げます。

 この会は、平成十三年十月に発足いたしまして、設立から今年で十一年目になるということでございまして、今年の六月二十八日に今年度の総会を開催しております。また、毎月推進会議を開催するなどの活動を行っておりまして、市からは都市計画課、まちづくり推進課、そして文化財課がオブザーバーとして参加させていただいております。関係の皆さんの御努力によりまして、活動については着実に進んでいるということでございます。

 また、歴史的風致維持向上計画における善光寺地区の歴史的風致の認識、並びに善光寺の世界遺産登録をすすめる会としての活動の趣旨についてでございますが、善光寺とその周辺が世界遺産として通用する顕著な普遍的価値につきましては、宿坊、門前町を含めた宗教的空間とまち、つまり言うところの聖域と俗域とが連続する構成によります日本有数の仏教建築であり、都市デザインであるという点であります。また、これらの地域につきましては、内外の社会的、経済的及び文化的な力の影響をこれまで受けつつ、時代を超えて発展してきた文化の例証であるということを強く主張してまいりました。

 これは御指摘のように、創造都市ネットワーク構想の理念に相通じるものがあるというふうに考えているところでございまして、今後、創造都市ネットワーク構想の研究におきましては、善光寺の世界遺産登録をすすめる会の考え方や、これまでの活動を通しての経験なども参考にしてまいりたいというふうに考えております。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) その他として、一点。今年の春、長野市の市営住宅に対し指定管理者の募集が行われました。指定管理者制度に移行した理由、期待される効果、また六月十五日が募集期限でありましたが、応募、選考の状況など、また賃貸住宅を五百件以上管理していることという資格条件がありますけれども、市内の業者でも応募できる条件であるのかどうか、併せて建設部長にお伺いします。



○議長(祢津栄喜君) 藤田建設部長

   (建設部長 藤田 彰君 登壇)



◎建設部長(藤田彰君) お答えいたします。

 市営住宅の指定管理者につきましては、民間活力の導入による経費節減と入居者サービスの向上が期待されることから、平成十九年度から導入したものでございます。現在、長野県住宅供給公社が受託しておりますが、市内六か所に監理員事務所を設け、入居者の要望等に迅速に対応しており、導入前と比べ入居者へのサービスが向上しているものと考えております。

 次に、平成二十五年四月からの指定管理者の応募状況につきましては、現在、事業者選定中のため個々の状況は公表することはできませんが、市全体では十三の募集に対して、市内事業者十団体、市外事業者十一団体の申請がございました。

 なお、選定結果の公表につきましては、十月中旬を予定しております。

 また、指定管理者の参加資格条件の一つに、賃貸住宅を五百件以上管理している実績があることとの条件を付したことにつきましては、市内に約三千七百戸ある市営住宅を適正かつ公平に一括して管理できることを担保するため、一定の管理経験のある事業者に限定したものでありますが、市内の事業者も参加資格はあるものと考えております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 中野清史議員



◆十四番(中野清史君) 以上で質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(祢津栄喜君) 三十五番佐藤久美子議員

   (三十五番 佐藤久美子君 登壇)



◆三十五番(佐藤久美子君) 三十五番、日本共産党長野市議団、佐藤久美子です。

 市長の政治姿勢について、まず、原発とオスプレイの問題で伺います。

 暑い夏もやっと越えた感じです。脱原発の国民の願いは十七万人集会を成功させ、毎週金曜日の首相官邸前抗議行動は二十一回を迎えています。そうした中、政府が実施したパブリックコメントで八十七パーセントが原発ゼロを求め、全国十一会場での意見聴取会でも六十八パーセントが原発ゼロと回答しました。民主党は二〇三〇年代に稼働ゼロを目指すとの政策を取りまとめようとしていますが、余りに遅く曖昧で、原発ゼロを求める国民世論とかけ離れた方針です。今夏は戦後三番目の暑さでしたが、結局電力は余裕があり、原発再稼働の根拠は崩れたわけですが、原発ゼロに向けた市長の見解を伺います。

 オスプレイ配備と低空飛行訓練の撤回申入れについて伺います。

 十月にも沖縄の普天間基地に配備が予定されている米軍海兵隊の垂直離着陸機、MV22オスプレイは、開発・試験段階から墜落事故を繰り返している欠陥機であります。

 八月九日午前十時三十分頃、鬼無里・戸隠地域にごう音を立てて低空飛行があったと市民から連絡があり、共産党県議団を通じて防衛省に照会したところ、米軍機であったことが判明しました。十九日には共産党参議院国会対策委員長の井上哲士参議院議員が、木曽、白馬、戸隠、信濃町、飯山市などに調査に入り、戸隠では機体の腹が見えた、耳をつんざく音だった、怖かった、観光地なのに安全でないものは困るとの声が上がりました。三十日には県市長会でも決議が上がり、県にも防衛省職員が説明に来たとのことです。

 長野市長として、正式に飛行訓練の目的、ルートなど説明を求め、国へ訓練中止を申し入れるべきと思いますが、いかがですか。

   (三十五番 佐藤久美子君 質問席へ移動)



○議長(祢津栄喜君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 今後の原発政策については、現在も様々な議論が続いております。私は、エネルギーとしての原子力そのものを現時点で全否定すべきと結論付ける前に、もう少し奥の深い議論が必要であると考えます。仮に、原子力発電所を全廃した場合は、当面の電力を火力発電で賄うことにより、温室効果ガス排出量の増加、天然ガスなどの燃料の輸入増加に伴う巨額の費用の発生、電気料金の上昇による企業の競争力の低下や家計の圧迫、企業の海外移転に伴う産業や雇用の空洞化、原子力技術と人材の喪失などが懸念されます。

 このようなことから、国全体のエネルギーの在り方については、再生可能エネルギー電気の普及策と運用策の確立、供給の安定性の確保を初め、経済活動や家計、環境を含めた社会全体への影響など、複合する多くの課題に対して、一つ一つ解決の道筋をつけていく中で結論を出すべきであろうと考えます。そうした意味では、まだ情報も議論も十分とは言えず、将来の持続可能な社会を目指して知恵を出す中で、バランスのとれたエネルギー政策を構築できるよう、今後も更に議論を尽くす必要があると考えます。

 次に、オスプレイの配備及び低空飛行訓練の撤回申入れについてお答えをいたします。

 アメリカ海兵隊の垂直離着陸輸送機オスプレイの配備については、安全保障政策や日米安全保障条約を踏まえ、国としての責任ある政策判断に委ねられるべきものであり、政府が正確な情報に基づいた冷静な判断を行うものと考えております。また、その安全性については、国の専門家による分析評価チームが、今年海外で起きた二件の墜落事故の検証、分析を行い、事故は人的要因によるところが大きく、機体自体に事故の要因は認められないとの結果を公表しております。安全性の問題については、今後国が基地のある関係自治体などに説明する中で、最終的な結論を示すものと思われます。

 次に、オスプレイの低空飛行訓練につきましては、アメリカ軍が政府に提出した環境審査報告書によると、飛行訓練ルートに長野県も含まれておりますが、長野市がルートに含まれるのかは確認できない状況にございます。

 オスプレイに関する諸問題は、基本的に国が判断すべきことでありますが、低空飛行訓練については、まず国が、その安全性や周辺地域への影響等を十分調査した上で、関係自治体に詳細な情報を開示し、丁寧に説明することにより住民の不安を払拭することが必要であると考えております。

 なお、オスプレイの飛行訓練については、八月三十日に行われた県市長会総会において、安全性への懸念が払拭されるまでは飛行訓練をさせないことを要望する議決を行いました。この問題は、県全体で取り組むものであり、本市として飛行訓練中止を国に申し入れる考えはありませんが、今後も県の状況を参考にしながら市長会を通して対応したいと考えております。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 佐藤久美子議員



◆三十五番(佐藤久美子君) 原発問題については、関西電力管内の最大需要と供給電力、これを差し引きましたら八十一万キロワットの余力がありました。また、他の中部、西日本の電力は七百五十四万キロワットの余力があって、他電力会社からの融通も十分可能でした。そういう意味で再稼働の根拠は崩れたわけです。

 今、市長は、全否定すべきかどうかは、まだこれからだとおっしゃいましたが、国民の八割以上がゼロへ向けて運動を進めています。福島から長野へ避難された方が、ふるさとなくして家族ばらばら報われないよ、と長野でも声を上げています。是非この声に応えるべきだと思いますが、もう一度、このことについて伺います。

 オスプレイについては、実はこれは全国知事会でも緊急決議を上げておられます。そして、米軍の環境審査報告は、地上六十メートルで飛行訓練するというふうにしております。日本の航空法は、最低安全高度を人口密集地では三百メートル、それ以外は百五十メートルと定めており、国内では禁止をされるものであります。また、パネッタ国防長官は、オスプレイ配備は日米安全保障条約の権利と述べましたが、日米両政府が安全保障条約を盾に強行するなら安全保障条約をなくせということになると思います。そのことについては再度見解を伺いたいと思います。

 それと、実際に鬼無里、戸隠を飛んでいるわけですから、この説明は市長として当然国に求めるべきではないでしょうか。その点についてお願いします。



○議長(祢津栄喜君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 原発政策の問題につきましては、確かにいろいろな御意見があることは先ほど申し上げたとおりでございます。ですから、私もそれについては否定しているわけではありません。ただ、私はもう少し深い議論、奥の深い議論が必要だねということを先ほど申し上げたわけでございまして、いろいろな日本経済全体の問題とか、いわゆるエネルギー政策全般についてどういうふうに持っていくべきなのかということの議論をせずに、やめろやめろということを言うこと自体が私は若干疑問があるなと、やればCO2が増えることによって地球温暖化がまだまだ進むよというような、そういう問題もあるわけでございますから、私は単純に全廃をするということを申し上げるということは、私はちょっとまずいのではないかなと、私はそんなふうに思っております。先ほど申し上げたとおりでございます。

 それから、オスプレイの問題は、最後安全保障をなくせという話にも通ずるというようなお話もございましたが、もしそうならば、本当にそれでいいのかということを私は逆に言うとお聞きをしたい。私は安全保障条約というのは、日本にとっては絶対必要なものだというふうに思っていますから、それをもしそちらだということになるならば、それは逆に言うと、それはそんなことができるのかなということ、正直なところ私はそう思います。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 佐藤久美子議員



◆三十五番(佐藤久美子君) 答弁漏れ。



○議長(祢津栄喜君) 答弁漏れがあります。

 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) どのくらいかどうかというのは私も、ちょっと正直言うと私は理解をしておりません。もっとはっきり言えば、その低空飛行をやったということとオスプレイとは何の関係もないと、私はそう思っていますし、また、どうなんですか、私はそのことについて確認をしていませんから、本当にそうだったのかどうかということについては、私は分からないというふうにお答えをするより他ありません。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 佐藤久美子議員



◆三十五番(佐藤久美子君) 原発問題については、深い議論をしても、放射能の汚染問題については解決できないんです。原発ゼロに、きちんとこれを発信すべきだと要望しておきます。

 オスプレイの問題は、実際に分からないのだったら聞くべきですよ。どうしてここを通ったのか、県がきちんと聞いて、これは米軍機だと認めているわけですから、それについては市長として聞くのが当然ではないですか。そのことについてお答え願います。



○議長(祢津栄喜君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 今のお話だと、オスプレイはここを飛んだというふうに今おっしゃいました。今そうおっしゃいました。ですから、私はそういうことは、オスプレイが飛んだなんていう話は聞いたことございません。



○議長(祢津栄喜君) 佐藤久美子議員



◆三十五番(佐藤久美子君) オスプレイの配備に向けた低空飛行であります。これについてはきちんと説明を求めてください。

 消費税増税について伺います。

 民主党、自民党、公明党の三党は、国民の反対を押し切って消費税の大増税を決めました。増税法案の附則第十八条第二項に、成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分すると書き込みました。増税による税収は十三・五兆円、社会保障の充実に二・七兆円、残り十・八兆円は社会保障の安定化予算としました。この十・八兆円は十年間で百八兆円、ゆとりができたので公共事業に転用しようという動きです。

 野田内閣は増税法案が衆議院を通過するや、整備新幹線の未着工三区間の総事業費三兆四千億円を認可しました。自民党は日本強じん化計画で、十年間で二百兆円の公共事業を、公明党は十年間で百兆円と新幹線や高規格道路など大型公共投資を競い合う状況です。防災減災の美名に隠れるような三党そろっての先祖返りに増税の目的はゆらりと揺れているとマスコミもやゆしています。財政再建どころではなく、財政危機に拍車をかけることになる。しかも、消費税増税で国民に負担を強いる一方で、大企業に減税し、全体では十四兆円も減税になっています。結局は法人税の減収分を消費税で埋めた計算になります。

 これ以上消費税を増税するな、この声が巻き起こっています。消費税増税に対する市長の見解を伺います。また、長野市として増税の影響はどうか伺います。

 失礼しました。もう一点、済みません。

 TPPへの参加問題が重大局面を迎えています。推進勢力の経団連などは、メキシコ、カナダ両国が六月に参加が認められ、十二月に正式参加となることから、両国と同時に参加できなければ取り残される、九月の一連の国際会議が参加表明のぎりぎりのチャンスと政府への圧力を強めています。

 アメリカの求める日本の参加条件が、牛肉の月齢制限の緩和、簡易生命保険や共済の優遇措置の撤廃、軽自動車税の税金優遇措置の廃止の三項目と言われてきましたが、国民皆保険制度を含め、二十四項目にわたり日本のルールが壊され、主権の侵害と日本医師会、全国農協中央会とも反対を打ち出しています。改めて市長のTPP参加問題に対する見解を伺います。



○議長(祢津栄喜君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 消費税増税については、私は今後の社会保障制度の安定財源確保のためには、景気動向などによる影響も少なく、将来にわたって安定した税収を確保できることから、最も適切で有効な手段であると申し上げてまいりました。消費税率の引上げは、その負担の面だけを取り出して論ずるのではなく、引上げ分が国民に還元されることに視点を向ける必要があります。

 今回の一体改革では、子育てや若者就労への支援の強化など社会保障制度を全世代対応型へ転換することとしております。さらに、低所得者に対しては、消費税率の引上げに伴い、給付金付き税額控除及び複数税率の検討や、暫定的、臨時的な措置としての簡素な給付措置を実施することとしております。こうした施策により、家計への影響も十分配慮しながら進めているものと認識しております。

 他方、消費税率引上げに当たっては、経済に配慮することが必要であり、新成長戦略の加速や日本再生戦略の実行を初め、デフレ脱却や経済活性化に向けた取組が何より重要であると考えます。

 さらに、私としては、国、地方が行う社会保障の範囲及び水準は、国の責任において決定する必要があり、地方自治体は過度のサービス合戦をやめるべきと考えます。

 また、本市の消費税増税の影響は、今年度、地方消費税交付金を約四十億円と見込んでおり、税率が平成二十六年四月から八パーセント、平成二十七年十月から十パーセントになり、かつ、現状の経済情勢がそのまま推移した場合、平成二十六年度一・七倍の約六十八億円、平成二十七年度一・九五倍の約七十八億円、平成二十八年度二・二倍の八十八億円、これを見込んでおります。

 次に、TPP交渉参加についてお答えをいたします。

 TPP−−環太平洋経済連携協定は、アジア太平洋地域において高い自由化を目標とし、非関税分野や新しい貿易課題を含む包括的な協定として、現在九か国が参加して交渉を行っております。国も昨年十一月のAPEC首脳会議において交渉参加に向けた関係国との協議に入ることを表明しました。

 私としては、我が国の経済が自由貿易体制の下に発展をしてきたことを考えると、今後も自由な経済活動を維持発展させるためには国際的な経済連携協定は不可欠であると考えます。

 また、このTPP参加問題は、食の安全や食料自給率といった農業の在り方を含め、将来の国の形、進路について深く考える良い機会でもあると思います。しかしながら、我が国がTPP交渉に参加する明確な意義が国からも示されておらず、農業などの産業だけでなく、雇用や医療を初めとする我が国の様々な制度や国民生活にどのような影響が出るのか、依然不透明な部分が多くあると感じております。

 現在、国においては、ASEANプラススリー、これは日本、中国、韓国ですが、ASEANプラススリー、それからASEANプラスシックス、先ほどの三か国に加えてインド、オーストラリア、ニュージーランド、このASEANプラススリー、ASEANプラスシックスを基礎としたTPPとは別の枠組みによる東アジア地域包括的経済連携の実現に向けた取組も進められております。

 また、包括的な地域経済統合にこだわるのではなく、二国間でFTAの締結を進めていくという選択もあるのではないかと考えております。まだまだ国内には、TPP交渉参加にはついては慎重な対応を望む声も多くあります。国においては、TPP以外の選択肢も視野に入れた検討と一層の情報提供を求めるものであります。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 佐藤久美子議員



◆三十五番(佐藤久美子君) 市長には市民の暮らしに心を寄せる心がないのでしょうか。結局消費税増税になれば、市民の暮らし、営業、ここが大変な状況になります。実際に年収三百万円の人でも十万円の負担ということでありますし、消費税の法案と同時に社会保障を解体する社会保障の制度改革推進法まで通しています。私たちは市民の暮らしや経済、こうしたものを壊す消費税の増税は実施を阻止する、そのために市長が意見を上に上げていく、このことが求められているのではないでしょうか。このことについて、市長は税の収入だけをおっしゃいましたが、市民の暮らしに全く思いが至っていません。そのことについて、もう一度見解を伺います。

 また、TPPの問題については、実は、これは県の農業会議の総会でも決議を上げ、参加方針の撤回を迫っています。そういう意味で、改めて私はこの撤回という明確な態度をとることを求めますが、いかがですか。



○議長(祢津栄喜君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 二つの問題を今お話しいただいたわけでございますが、私、市民の生活に心を寄せる心がないのかという、そういうお話は全く論外の話でございます。先ほども申し上げましたけれども、消費税の引上げに伴って給付金付き税額控除及び複数税率の検討、あるいは暫定的、臨時的な措置として簡素な給付措置を実施するということでございまして、私、前にも、これはお読みいただいていなければしようがないんですが、中谷巌さんの話を入れて、給付金付き消費税ということについて、これが一番私は簡単で楽でいいんではないかなということを書いた記憶がございますが、同じことなんです、これ。

 そういうことを、いろいろなことをやって、消費税が単純に生活、個々の低所得者にもいろいろ影響があるということを緩和する手段というのは、実はいろいろあると。これもまた、私これは余り賛成はできないんですけれども、複数税率、例えば食品だけは外すとか、そういうような話とか、いろいろなことを言っている方もいらっしゃいます。これは分からない、まだどこまでどういうふうに行政がやっていくか。ただ、日本の財政を考えたときに、消費税のアップは避けては通れない、私はそういう思いでございます。これが最初の方のお答えです。

 TPPにつきましては、先ほど撤回ということを言えとおっしゃいましたけれども、これも先ほどもう既にお答えをしてあります。撤回ということは、まだ今の段階では私は言うべきではないと思っています。いろいろな手段があるという、先ほど申し上げたとおりですよ。そういうものをいろいろ考えた上でやりましょうよと、じゃどういうふうにやりましょうかということをまだ検討する段階ではないですか。私は、TPPを決して一概に否定すべきものではないというふうに思っています。よろしくお願いいたします。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 佐藤久美子議員



◆三十五番(佐藤久美子君) 実は、様々な緩和策は、議論はされました。しかし、それが全て棚上げされて、残ったのがこの増税法案なんです。そこのところを強く述べておきたいと思います。

 次、新第一庁舎及び長野市民会館合築建設計画は、白紙に戻すことを求めて質問をいたします。

 総額百三十四億円の建設事業が実施設計に入っています。一万三千平方メートルの敷地面積で建築可能敷地は約七千平方メートルで、市民会館への直接の入り口がない、避難経路が十分でない、大ホールの舞台の奥行きがとれない、地上三階の小ホールBと地下三階の小ホールAの配置など、狭いところでの合築は無理があり、設計者自身が言われたように、敷地の状況でこれが精一杯とのこと。市民の意見を聴くと言いながら、実質意見を反映できなくなっているのは敷地面積と合築のためです。このまま計画を進めると将来に禍根を残すことになります。

 福祉部門は、現在の第二庁舎の一階で対応できることで、今の庁舎と何ら変わることはありません。玄関棟の取壊しはやめて、庁舎は耐震工事を早急に行い、リニューアルで使い勝手を良くすべきです。市民会館はもう一度時間をかけて検討すべきと考えますが、見解を伺います。



○議長(祢津栄喜君) 寺田総務部長

   (総務部長 寺田裕明君 登壇)



◎総務部長(寺田裕明君) 建設計画を白紙に戻すべきとの御質問にお答えいたします。

 庁舎及び市民会館の建設につきましては、これまでも再三申し上げておりますが、平成二十年度以降、様々な検討を行い、市の方針を随時説明し、市民の意見を伺い、議会とも十分に協議しながら長い時間をかけて方針を決定してまいったものでございます。市民会館の建設地を現在地に変更し、庁舎と合築とした建設基本計画につきましても、同様の手続を経て、議会と協議の上で決定したものでございます。これまでの経過を踏まえ、計画に沿って着実に事業を進めてまいります。

 なお、基本設計案のパブリックコメントでは、百五十三人から四百八十六件の御意見をいただき、障害者団体から要望がありました福祉部門の第二庁舎への配置など八項目七十一件を反映いたしました。意見のほとんどは、施設の詳細に関する前向きな意見や提案であり、両施設の建設に対する市民の期待と関心の現れと受け止めております。

 現在地に両施設を建設することは、様々な経過と議会との協議を経て決定したことであり、先月決定した基本設計では、限定された敷地条件の中でも庁舎と市民会館の機能や動線が効率的に確保されており、両施設の合築のメリットを生かした適切な配置になったものと考えております。今後、パブリックコメントでいただいた意見も参考に、実施設計において更に検討を進め、より良い施設を目指してまいります。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 佐藤久美子議員



◆三十五番(佐藤久美子君) 実は、この百三十四億円の事業費の算定には周辺道路の整備や立体駐車場の整備は盛り込まれていません。しかも道路、それからこの新幹線、これを動かすことはできません。こうした限られた敷地で市役所庁舎と市民会館を合築させること、このことで将来百年続けることができるとお考えですか。この点について伺います。



○議長(祢津栄喜君) 寺田総務部長

   (総務部長 寺田裕明君 登壇)



◎総務部長(寺田裕明君) 先ほどお答えしたとおりでございまして、現在地に両施設を建設することは様々な経過と議会との協議を経て決定したことでございまして、先月決定した基本設計では限定された敷地条件の中でも庁舎と市民会館の機能や動線が効率的に確保されており、両施設の合築のメリットを生かした適切な配置になったものと考えております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 佐藤久美子議員



◆三十五番(佐藤久美子君) 私たちは、今ここで庁舎については早急に耐震工事を行って、使い勝手の良い工事を行う、そして市民会館はもう一度時間をかけて検討すべき、これは先ほども言いましたが、今ここで改めてこのことをしないと、私は今後大変大きな禍根を残す、そのことを述べておきたいと思います。

 次、大規模プロジェクト事業見直しと南長野運動公園改修とスポーツ振興について伺います。

 スポーツは世界共通の人類の文化である、スポーツ基本法の前文に記された言葉です。ロンドンオリンピック、パラリンピックで示された人々の活躍は、競技者だけでなく、見る者の心に大きな感動を与えてくれました。

 日本フットボールリーグのAC長野パルセイロの皆さんが大活躍し、市民に元気を与えてくれています。私たちは、長野市がAC長野パルセイロを応援し、Jリーグ昇格に必要なスタジアム整備は必要と考えます。市民こぞって応援できる環境を整えるべきと考えますが、市民の中には将来負担を心配し、冷ややかな反応もあります。そこで、大規模プロジェクト事業の見直しを行い、南長野運動公園改修を進めるべきだと思いますが、見解を伺います。

 八大プロジェクト事業の平成三十三年度までの総事業費は一千六百九十三億円、今後十年間で八百五十三億円と推計されています。市債残高は平成二十五年度には一千四百億円を超え、公債費に当てる基金の財政調整基金は、平成二十六年度には八十七億円と見込まれています。歳入の地方交付税では、平成二十二年度から二十三年度にかけて五億六千四百万円減っています。これは人口が減り、約五千人の人口が減ったことが主な理由と説明がありました。また、合併算定替えは平成二十六年度までで、人口減と算定替えの影響も出ます。市税については五百七十九億一千万から五百七十五億一千百万円へ三億九千九百万円の減、そして平成二十四年度予算は更に十五億円の減になっています。公債費、基金、地方交付税、市税の今後の財政推計について説明を願います。

 次に、南長野運動公園の改修について、本体工事費の六十九億円の二分の一に当たる国庫支出金三十八億円の確保が見込めるのか、見込めない場合はどうするのか、施設は簡素で使いやすいものにすべきだが、八十億円の根拠はどうか伺います。

 長野市にはオリンピック関連施設が六施設ありますが、年々改修費が増額しています。平成十八年度に七千百五十四万五千円だったものが二十二年度には三億二千五百三十八万八千円となっています。国のナショナルトレーニングセンターとしてエムウェーブとスパイラルが位置付けられ、平成二十五年度までの指定はされていますが、この六施設改修の見込みと改修計画はどうか伺います。

 スポーツ推進計画の重点施策の一つである総合型地域スポーツクラブの育成について伺います。

 経済文教委員会で宇都宮市の友遊いずみクラブに視察に行きましたが、中学校区程度の地域でクラブを立ち上げ、人口の五十パーセントが一週間に一度スポーツをすることを目指しています。財政的にも市の支援がされています。長野市には中学校が二十四校あるわけですが、現在五つのクラブだけです。なぜ広がらないのか、長野市として財政支援を含め、力を入れるべきですが、見解を伺います。



○議長(祢津栄喜君) 山澤財政部長

   (財政部長 山澤謙一君 登壇)



◎財政部長(山澤謙一君) 私から、大規模プロジェクト事業の見直しの御提案と財政推計の関係についてお答えいたします。

 初めに、南長野運動公園総合球技場整備事業を進めるために、現在進めております八つの大規模プロジェクト事業を見直すことは考えてございません。本年三月に財政推計でお示ししているこれらの事業につきましては、事業費は多額となるため財政への相応の影響はございますが、本市にとって真に必要な事業であり、健全財政を維持した上で、これらの事業が進められるよう、これまでも事業の選択と集中、行財政改革などに鋭意取り組み、市債の借入れや残高の圧縮による公債費負担の軽減や基金の確保に努めてきたところでございます。

 また、この度、債務負担行為補正で提案いたしました八十億円の南長野運動公園総合球技場整備事業につきましては、AC長野パルセイロがJリーグ昇格に必要となるスタジアム改修費を計上し、財源といたしましては国の交付金の他、交付税措置のある市債の活用や寄附金なども取り込み、極力、市の財政負担を軽減すべく熟慮、検討の上、予算化したものでございます。

 次に、公債費、地方交付税等の今後の推計についての御質問でございますが、本年三月に平成二十四年度予算を基に作成いたしました財政推計では、交付税は合併による特例措置終了を、市税はその時点で未確定でございました消費税関連法案に伴う影響を除き景気動向等を考慮し、さらに公債費や市債残高、基金残高につきましては、八つの大規模プロジェクト事業の影響を全て見込んで推計しているものでございます。

 また、平成二十三年度決算や南長野運動公園総合球技場整備事業費を反映した財政推計も新たに検証しており、平成二十三年度末においては、予算の効率的な執行や経費の節減による歳出総額の抑制によりまして、財政調整基金等の取崩しは十六億円抑えられ、市債借入額及び市債残高は三十三億円減少させることができております。

 その結果、この度の球技場整備事業がもたらす財政負担影響を反映させても、従前の財政推計とほぼ同水準の財政状況を維持できる見込みとなってございます。

 いよいよ本格化する大規模プロジェクト事業の他、社会保障経費の増大など大変厳しい財政状況にありますので、「入りを量りて出ずるを為す」の基本理念の下、引き続き健全財政の堅持に努めてまいりますので、御理解をお願いいたします。



○議長(祢津栄喜君) 原田都市整備部長

   (都市整備部長 原田広己君 登壇)



◎都市整備部長(原田広己君) お答えいたします。

 スタジアムの整備に見込んでおります国庫支出金三十八億円でありますが、社会資本整備総合交付金を予定しております。この交付金については、国に事業計画書を提出し、事業の実施について了解を得ております。今後、所要額を確保するため、国に対して強く要望してまいります。

 また、南長野運動公園総合球技場整備の事業費については、J1仕様のスタジアム本体工事費に六十九億円、外構整備費に七億円、駐車場整備費に二億円、設計委託費等に二億円、合わせて八十億円を見込んでおります。

 事業費の算出に当たっては、既存の総合球技場整備の事例を参考にいたしまして、各メーカーに材料単価などの聞き取りを行いまして、スタジアムの概算事業費を算出しております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 三井教育次長

   (教育次長 三井和雄君 登壇)



◎教育次長(三井和雄君) 私から、二点お答えいたします。

 まず、六施設の改修費の見込みと改修計画について。

 御指摘のビッグハットを初めとした長野オリンピックで使用された大規模な六施設につきましては、建設後十五年以上経過しております。このため市では、昨年度これらの施設について、建物の修繕が必要な箇所の調査や、アリーナ照明等の各設備の劣化状況及び更新の必要性について調査したところ、特に耐用年数が短い設備機器について、できるだけ早い更新が必要であることが判明いたしました。これら施設の老朽化による維持管理費用の増加はもちろんのこと、大規模改修には多額の費用が必要となることから、将来にわたりこれらのオリンピック施設を維持していくには、その財源の確保が大きな課題であります。

 ちなみに、平成二十三年度のこれら六施設の改修費につきましては、合計約三億七千八百万円で、二十二年度に比べ約五千二百六十万円の増加となっております。本市では、今年度、市有施設の個々の施設の維持管理費や事業運営費、また、将来見込まれる更新費用の情報に加え、管理運営の方法、利用状況、老朽化の状況に関する情報など、本市の公共施設の全体像を一括して示す公共施設白書を作成する予定であり、この白書を活用し、今後明らかにしてまいりたいと考えております。

 次に、総合型地域スポーツクラブについてお答えいたします。

 総合型地域スポーツクラブは、身近な地域でスポーツに親しむことができ、様々なスポーツを年代、性別、技術レベルに関係なく、誰もが気軽に参加できる、地域住民が主体的に運営する、住民による住民のためのクラブです。

 本市では、平成二十年九月に策定した長野市スポーツ振興計画に、地域に根ざしたクラブとして末永く発展する上では、住民主導のクラブ経営が重要であることから、クラブ創設や創設後は、サポートを基本的な考えとして、地域の実情に合わせて行うことと位置付けておりました。そして、本年四月からの長野市スポーツ推進計画においては、行政依存、補助金依存型スポーツという意識の改革を図り、行政主導ではなく、自主的、自立的な住民主導の運営を明確にした上で、クラブハウスなど活動拠点となる場所の確保や各種スポーツ指導者の派遣及び紹介など、クラブの創設を積極的に支援することとしております。

 現在、市内の総合型地域スポーツクラブは、長野スポーツコミュニティークラブ東北を初め、五つのクラブが設立されておりますが、中条地区、篠ノ井塩崎地区においても設立の準備がされており、一歩一歩着実にクラブの創設が進んできていると認識しております。

 今後も新たなクラブ創設に向け、総合型地域スポーツクラブの周知のための啓発活動を積極的に行い、市政出前講座の開催や市スポーツ推進委員とともに研修会を実施し、地域で啓発活動ができる人材の育成など市民による主体的なクラブづくりを促進してまいります。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 佐藤久美子議員



◆三十五番(佐藤久美子君) 八大プロジェクト事業は見直す必要がないということでありますが、大変現場には財政が厳しい。市民の生活に大きな影響が出ております。そういう意味で、私たちは市民の合意が得られていないような事業は、縮小も含めて見直して優先順位も検討すべきだと考えるものであります。

 それから、先ほどの南長野運動公園の改修で、この国の二分の一が見込めない場合はどうするのか、この点についてはもう一度お答えください。

 それから、スポーツの関係でありますが、市民がスポーツを行う裾野を広げる上で、こうしたところの市の財政的な補助が必要だと思いますが、その点については、例えば十年間百万円ずつ支援するとか、そういう施策が打ち出せないのか、そのことについてお願いします。



○議長(祢津栄喜君) 原田都市整備部長

   (都市整備部長 原田広己君 登壇)



◎都市整備部長(原田広己君) お答えします。

 先ほど補助が見込めない場合はどうするのかということでございますが、私ども先ほどお答えさせていただきましたように、計画が認められておるということでございます。飽くまでも私どもは国に対して強く要望していくということでございます。どうなるかということについては、また、国の財源が厳しい中でございますけれども、私どもは飽くまでも国に対しては強く、二分の一の交付金を頂きたいということで、いろいろな場面でお願いしていきたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 三井教育次長

   (教育次長 三井和雄君 登壇)



◎教育次長(三井和雄君) 先ほどもお答えいたしましたとおり、地域に根差したクラブとして末永く発展する上では、住民主導のクラブ経営が重要であります。そのため、市の姿勢とすれば、サポートを基本的な考えとしておりますので、御理解をお願いいたしたいと思います。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 佐藤久美子議員



◆三十五番(佐藤久美子君) 財政サポートをお願いしたいと求めておきます。

 教育行政です。大津市中学校のいじめ自殺を契機に、学校現場での問題が次々明らかになり、市民の関心も高まっています。残念ながら長野市においても、五十代教員の女子児童へのわいせつ行為が明らかになり処分が発表されました。いじめや不登校、教員の不祥事など、現れる形は様々ですが、背景にある問題の検証が必要と考えます。改めて教育委員長の受止めと再発防止への取組を伺います。

 大津市では、共産党主催の、いじめと教育を考えるシンポジウム、子供の命が一番の学校、行政、社会をつくるためにが開かれました。そこで、思春期の子供がいじめから受ける心の傷の深刻さと、現場の教員たちが問題に気付いても、その情報を共有する機会すら奪われている実態が述べられ、教師たちが、毎日子供と生き生き関わる時間を豊かに保障することの大切さが訴えられました。また、深刻ないじめほど説諭では解決しないという指摘もあったそうです。

 子供が抱える問題に気付き、内面に寄り添うには、教師に余裕が必要だとも言われています。長野市内の教育現場には、こうした視点で改善すべきところはないのか、教育委員会ではどのような取組、議論がされているのか伺います。

 日本共産党長野市会議員団は、市内の教育関係者の方々と懇談の機会を持ち、現場の声をお聴きしました。まず、子供の育つ家庭環境が厳しくなって、子供が抱える問題が多様化しているということであります。また、市単独事業では特別支援教育支援員を配置して七十校百四人配置しています。今年度からスクールソーシャルワーカーの配置がされましたが、そうした専門職を含め、人的配置の拡充を求めますが、見解を伺います。

 教師の多忙化については、文部科学省は、二〇一〇年度の教職員の病気休職者数八千六百六十人で、うち精神疾患者数は五千四百七人、五年連続で六割を超えていると公表しています。長野市の現状はどうか、この背景と改善策をどうするか伺います。

 担任の仕事量を減らし、目の前の子供に向き合うため、人権同和教育の全校指定はやめ、学力テストなどを見直すべきと考えますが、見解を伺います。

 教員が生きがいを持って、誇りを持って子供たちに向き合っているか、教育委員会は、そのための条件を整えるのが仕事ではないかと考えます。多忙化や健康について、教育委員会での討議はどうされているでしょうか。

 いま一つ、指摘をしておきたいことは、数字のマジックです。例えば目標を数値化しますと、その数値ばかりにとらわれます。いじめ件数がある学校は評価が低くなるので、なるべく数字にしないようにします。それはかえって問題を長期化させ、陰湿化させることになります。いじめがある、不登校の子供がいる、だから支援員を入れるということができます。何より一番教育現場で大切なのは、子供を育てること、子供の命です。それより優先することはないとの立場で、日常業務の厳選をして、教員が子供たちと向き合うようにすべきと思いますが、見解を伺います。



○議長(祢津栄喜君) 近藤教育委員会委員長

   (教育委員会委員長 近藤 守君 登壇)



◎教育委員会委員長(近藤守君) いじめ、不登校、教員の不祥事について、その背景にある問題と再発防止のための取組についてお答えいたします。

 まず、いじめについてですが、大津市の事件では、子供たちに人の命を大事にする、人としてお互いを尊重し合うという気持ちが十分に育っていなかったことにあると考えております。これらの気持ちを育てるために、各学校では道徳の授業等で、自分の、あるいは他の人の命を尊重すること、誰に対しても思いやりの心を持ち、相手の立場に立って親切にすることを日々学んでおります。本市では、いじめへの対応の基本を早期発見と早期解消としており、年三回の実態把握調査や年二回のQ−Uアンケート調査による人間関係の把握に努めております。

 また、子供たちがいつで相談できるように、校内に相談窓口を用意したり、長野市教育相談センターを初め、様々な相談先を子供たちに紹介したりしております。今後も、本市がこれまで行ってきた、広い視野から、思いやりの心を育み、命を尊び、お互いを尊重し合うことができる子供の育成を目指した取組の充実を図ってまいります。

 次に、不登校については、市の調査によると、その主な要因でございますが、学校生活、家庭、本人、三つに分けたとき、小学校、中学校共に情緒混乱や無気力などの本人に関わるものが最も多いという結果となっております。

 そこで学校では、教職員のスキル向上を図り、子供が安心できる場を用意し、子供の気持ちや行動の変化を認める声掛けをしております。また、家庭訪問等を通して、子供や保護者の気持ちに寄り添い、少しでも安心した気持ちが持てるように努力しております。不登校につきましては、今後もこれらの活動の充実を図り、解消に向けて努力してまいります。

 次に、本市の教員の不祥事につきましては、本人の資質に関わる問題であり、教職員の資質を向上させるためには、より効果的な研修が重要であると考えております。全教職員に対して信用失墜行為の防止について徹底を図るよう指導するとともに、各校の研修内容を把握しアドバイスを始めております。また、現在は被害に遭われたお子さんの心のケアにも全力で当たっているところでございます。

 なお、県の、教員の資質向上・教育制度あり方検討会議で、教員の倫理向上策や人事制度などを検証しておりますが、私もその一員でございますので、より良い方向を探っていきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 中村教育次長

   (教育次長 中村正昭君 登壇)



◎教育次長(中村正昭君) 私から、専門職を含めた人的配置の拡充についてお答え申し上げます。

 本市では、不登校などの児童・生徒の支援のために、市独自で採用したスクールソーシャルワーカー、笑顔で登校支援員などを配置しております。また、発達障害などにより特別な支援を必要とする児童・生徒の支援のために、特別支援教育支援員などを配置しております。支援を必要とする児童・生徒が増加する中、支援者の必要性は増すばかりではございますけれども、単に人を多く配置すれば適切な支援が行えるというわけではありません。学校全体がチームとしての、その子を支える体制づくり、担任を初めとする支援者一人一人の支援力向上が、現在最も求められているところでございます。

 そのため平成二十三年度から教育委員会学校教育課に、不登校対策を担当する指導主事と特別支援教育を担当する指導主事二名を配置し、各学校に出向いて児童・生徒理解、支援体制づくり、支援力向上などについての助言や研修を実施しております。

 また、市教育センターにおける研修の充実を図り、校長、教頭のリーダーシップの下、学校が一丸となって、その子に合った支援体制がつくれるよう様々な研修を実施しております。

 さらに、特別支援教育支援員など、支援者の支援力向上のための研修も実施しております。

 今後とも適切な人的な配置について検討を続けるとともに、支援の質を充実させるための取組を推進してまいりたいと考えておるところでございます。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 堀内教育長

   (教育長 堀内征治君 登壇)



◎教育長(堀内征治君) 本市における県費教員の休職者数は、平成二十一年度二十三名[訂正済]、二十二年度十三名、二十三年度十一名で減少傾向にあります。平成二十三年度、市内の全教員二千七十六名に対する比率は〇・五三パーセントとなっております。このうち精神疾患患者数につきましては、平成二十一年度二十二名、二十二年度十名、二十三年度八名となっております。

 教員が精神疾患により休職する背景には様々な要因があります。学校現場においては、家庭環境からくる問題や発達障害等により支援が必要な児童・生徒が年々増加しております。また、保護者や地域からの様々な要望、各種報告書や計画書などの文書作成、不登校児童・生徒への対応、校外学習の計画や調整など、教員の仕事が従来にも増して多岐にわたり複雑になってきていると認識しております。

 こうした状況の中、教員の心身の健康管理のため、時間外勤務が一か月に百時間を超える場合、あるいは月平均が八十時間を超える場合につきましては、平成二十年より、医師による面接指導実施要領を定めて実施をしてきております。また、各学校には学校規模に合わせて衛生管理者、衛生推進者及び衛生委員会を置き、職員の健康増進を図るよう指導し、精神疾患の予防も含めた対策を呼び掛けております。

 次に、人権同和教育の全校研究指定につきましては、本市教育の理念である教育大綱、明日を拓く深く豊かな人間性の実現のために、人権同和教育を学校教育の基盤に据え、子供たちが、自分も相手も大切にする心情や態度、意欲を育むことができますよう推進してまいります。

 全国学力・学習状況調査は、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図ることや、児童・生徒への教育指導や学習状況の改善等に役立てることを目的で行われております。本市におきましても、調査結果を基に教師の指導改善や学校の教育課程改善を行い、児童・生徒の学力を保障するために今後も活用してまいりたいと考えております。

 続きまして、教員の日常業務についてでありますが、どうしたら教員が効率的に仕事をし、目の前にいる子供たちと向き合える時間確保できるか、市教育委員会では次のような具体策を検討し進めております。

 まず、勤務の効率化のために校務用パソコンを随時整備し、教員用のポータルサイトを充実させ、校務の効率化を図っております。また、配布物を減らしたり、配布の前に学級の人数ごとに分けて学校に送付するなど、教員の負担感を減らすように努めております。

 さらに、今年度は新しい校務支援システムを全校に導入することになっており、校務に関わる入力システムの大幅な簡素化による負担の軽減を期待しております。

 議員さん御指摘のとおり、教育現場で大切なことは、子供たちが学校で伸び伸びと生活し成長することであります。そのためにも、子供たちと日々向き合っている教員が、教職に対してやりがいや誇りを持って仕事ができるよう、学校の環境づくりに努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 佐藤久美子議員



◆三十五番(佐藤久美子君) 教員の多忙化については、各学校の学校日誌を点検すれば、何時に最後の教師が帰ったのか分かります。是非そうした実態もつかんで御指導のほどお願いします。

 農業振興について伺います。

 まず、人・農地プランの作成の状況はどうか伺います。

 また、現在の新規就農者の助成対象は四十歳、四十五歳と、国と市の対象になっていますが、その年齢以上の就農者へ助成することを検討すべきではないか。また、農薬購入の補助や農機具購入費の補助など検討すべきではないか伺います。

 鬼無里地区の元気なまちづくり市民会議を傍聴しましたが、そこでは八月十七日の豪雨災害のことが出されていました。私はこの災害復旧を行う中で、地域や国土を守るために市単独で工事を行うよう求めますが、いかがですか。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 小林農林部長

   (農林部長 小林正幸君 登壇)



◎農林部長(小林正幸君) 最初に、人・農地プランの作成状況についてお答えいたします。

 国の新規事業でもあります人・農地プランは、農業者の高齢化による担い手不足、耕作放棄地の増加など、地域農業が抱える問題の解消に向け、地域ごとの話し合いによって地域農業の将来像としてまとめるものでございます。具体的には、地区の農業関係者で構成する作成委員会において原案を作成し、作成された原案を人・農地プラン検討会で妥当性を審査、検討を行った後、市が決定をしています。

 作成状況でございますが、農業委員、農協、各地区の農地流動化推進員などの皆様に御協力をいただき、十七地区で八月に作成したところでございますが、今後、全ての農家宛てに実施をいたしますアンケート結果を踏まえまして、より良いプランとするためプランを変更する計画でございます。また、残りの地区につきましては、アンケート結果を反映し、来年度作成を行う計画でございます。

 次に、四十歳、四十五歳以上の就農者への助成等の御提案についてお答えします。

 国の新規就農総合支援事業の対象者は、経営開始時の年齢が原則四十五歳未満であることが条件となっております。また、市の新規就農者支援事業は、おおむね四十歳以下が条件となっていますが、国の制度が四十五歳未満を対象としていることから、市でも国と同様に運用し、柔軟に対応しております。四十五歳以上の就農者への支援につきまして、この制度は今後長期にわたって農業を支えていくという農業者を育成することを目的としておりますので、現在のところ、この制度の支援は困難でございますので、御理解をお願いいたします。

 次に、農薬や農機具購入の補助の御提案についてお答えします。

 本市では、環境に優しい農業として、減農薬、減化学肥料を推進していることから、農薬購入への補助につきましては困難でございます。また、農機具の購入補助につきましては、従来から補助制度を設けておりますが、さらに本年度からは、新規就農者を対象にした補助制度を設けておりますので、御利用をお願いしたいと思います。

 次に、耕地の災害復旧を市単独で工事を行うようにとの御要望についてお答えします。

 水田などの耕地は、食料生産の他に、潤いのある農村景観の形成や災害発生を防ぐなど、多面的な役割を果たしております。しかし、反面、耕地は一般の公共施設とは異なり、私有財産でもありますので、所有者の方には耕地復旧費の一部を分担金として御負担していただくものでございます。

 なお、災害復旧費の分担金につきましては、平成二十三年度に工事費の二十パーセントから十パーセントに改定をし、被災農家の負担の軽減を図っておりますので、御理解をお願いしたいと思います。



○議長(祢津栄喜君) 先ほどの教育行政についてに、堀内教育長の方に誤りがあったので、答弁を申し上げます。

 堀内教育長

   (教育長 堀内征治君 登壇)



◎教育長(堀内征治君) 大変申し訳ございません。先ほど本市における県費職員の休職者数のところで、平成二十一年度三十三名というふうに申し上げてしまいました。平成二十一年度は二十三名の誤りでございます。御訂正を申し上げます。申し訳ございません。



○議長(祢津栄喜君) 佐藤久美子議員



◆三十五番(佐藤久美子君) 鬼無里ですが、七日に会派で現地調査を行いました。特に、押出と宮崎の個人住宅地の崩落の現場を見て、地滑り指定もされていないということでしたが、治山事業等必要だと思いますので、是非現場調査をお願いしたいと要望しておきます。

 市営住宅の網戸設置について伺います。

 市営住宅の網戸については、設置しているのが二十一パーセント、七百五十九戸、網戸無しが二千七百五十二戸で七十八パーセントでした。市営住宅の環境改善を早急に行うべきと思いますが、見解を伺います。



○議長(祢津栄喜君) 藤田建設部長

   (建設部長 藤田 彰君 登壇)



◎建設部長(藤田彰君) お答えいたします。

 市営住宅の網戸につきましては、平成に入ってから建設された団地については、建設時に網戸を設置しておりますが、それ以前の、昭和の時代に建設された多くの団地については、当初網戸を標準的に設置するという状況ではございませんでした。このため、現在網戸については、入居者の負担とさせていただいております。

 市が建設時に網戸を設置していない団地について抽出調査したところ、八割以上の住宅が御自分で工夫をして網戸、あるいは網のみを設置している状況でございました。古い住宅の場合、窓が木製や鉄製で、そのままでは網戸が取り付けられないことから、標準的な方法では窓全体を交換する必要があり、多額の費用を要します。このため老朽化により建て替えや統廃合を予定している団地については、新たな募集を停止し、退去後は順次取り壊している状況であることから、このような団地では窓を交換するなどの大幅な改造は考えておりません。

 また、これ以外の団地においては、既に御自分で網戸などを設置している方と公平性の観点から、現在入居している住宅へ入居者に代わって市が設置することは難しいものと考えております。

 現在、市では、住宅の質を高めるため、トイレの水洗化を重点に進めているところであり、限られた予算の中、網戸などは、現在入居されている方については、これまでどおり入居者の御負担により対応をお願いしたいと考えております。

 しかしながら、今後入居者が退去し、新たに募集をする住宅については、入居前修繕で行う窓の改修に併せて網戸についても設置し、順次住環境の向上に努めてまいりたいと、このように考えておりますので、御理解をお願いいたします。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 佐藤久美子議員



◆三十五番(佐藤久美子君) 早急に環境改善お願いします。

 次、豊野さつき保育園と豊野みなみ保育園の園舎の改修について、どういうふうに計画されているか伺います。



○議長(祢津栄喜君) 駒津保健福祉部長

   (保健福祉部長 駒津善忠君 登壇)



◎保健福祉部長(駒津善忠君) 豊野さつき保育園と豊野みなみ保育園の統合改築を白紙に戻したことに伴う改修につきましては、旧耐震基準の豊野さつき保育園は耐震診断及び耐震補強工事を実施し、豊野みなみ保育園につきましては、必要な補修等を実施する旨を地元の統合改築検討委員会及び保護者会の皆様に説明し、御理解をいただいたところでございます。

 現在、公立保育園のうち十七園が旧耐震基準の園舎となっており、毎年二園程度の耐震補強工事を進め安全性の確保を図っておることから、豊野さつき保育園は来年度に耐震診断を行い、その結果を踏まえ、平成二十六年度に耐震補強工事を実施したいと考えております。

 もう一園の豊野みなみ保育園につきましては、必要な改修又は補修等を行うことにより、保育環境の改善に努めてまいりたいと考えております。



○議長(祢津栄喜君) 佐藤久美子議員



◆三十五番(佐藤久美子君) 経過のあったことですので、それぞれですが、是非とも早急な改修を望んでおきます。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 午後一時十五分まで休憩いたします。

   午後零時二十一分 休憩

   午後一時二十一分 再開



○副議長(高野正晴君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問を継続いたします。

 二十二番勝山秀夫議員

   (二十二番 勝山秀夫君 登壇)



◆二十二番(勝山秀夫君) 二十二番、公明党長野市議員団勝山秀夫でございます。

 災害時の市民への情報伝達についてお伺いします。

 本年七月二十日、夕方から夜にかけて降った大雨の影響で、古牧地区で北八幡川が増水し、床下浸水の被害が発生、このとき長野市において初めて緊急速報メール−−エリアメールでの災害避難情報の発信がされました。この緊急速報メールは、メールアドレスを用いずに配信エリア内の対応携帯電話へ配信する仕組みのため、観光や仕事で長野市を訪れた方でも受信できたり、回線混雑の影響を受けずに受信できたり、通信料、月額使用料、情報量を含めて無料で受信できるなど様々なメリットがあります。

 しかし、緊急速報メールは、対応機種でしか受信できないというデメリットもあります。対応機種は携帯電話会社によって様々ですが、去年や今年機種変更した比較的新しい機種が対応していなかったり、スマートフォンの中でもシェアの高いアイフォンが対応していないというのが現状であります。今回、緊急速報メールを受信できたのはどの程度だったかお伺いします。

   (二十二番 勝山秀夫君 質問席へ移動)



○副議長(高野正晴君) 池内危機管理防災監

   (危機管理防災監 池内公雄君 登壇)



◎危機管理防災監(池内公雄君) 災害時の市民への情報伝達についてお答えします。

 本年七月二十日に配信したエリアメール−−緊急速報メールを受信できたのはどの程度だったのかとのお尋ねでございますが、災害対応の終了後、私どもも受信可能者の状況を大変心配したところで、大手三社にお尋ねをいたしました。

 KDDIは、個人情報に関することで教えられないとの返答でございました。ソフトバンクは、少し時間がかかりますので、お時間を頂きたいとのことでした。NTTドコモについては、本年三月現在の推計値ですが、長野市内での使用数は約十二万七千六百人であり、電源が入っていない人、電話をかけた人、機種によっては届いていない人以外は全員の方にメールが届いているとのお話でありました。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 勝山秀夫議員



◆二十二番(勝山秀夫君) 市民の皆さんから、対応機種でなくても災害避難情報が欲しいとの要望を受けます。これは、長野市が悪いわけではありませんが、より多くの市民の皆さんに迅速に災害情報を伝達するために、希望する市民の皆さんに緊急速報メールと同じ内容のメールを配信するサービスを開始してはいかがと思いますが、御所見をお伺いします。



○副議長(高野正晴君) 池内危機管理防災監

   (危機管理防災監 池内公雄君 登壇)



◎危機管理防災監(池内公雄君) お答えします。

 本年八月八日、総務省消防庁では、地方公共団体における災害情報等の伝達のあり方等に係る検討会の中間取りまとめの公表がありました。その概要で、情報伝達手段の具体的な整備内容の中で、八項目の整備が示されており、整備の中で第二番目に緊急速報メール−−エリアメールの活用、第三番目に、市町村防災行政無線、いわゆる同報無線とエリアメールの効果的な組合せと位置付けられております。

 私どもも国の指針を注視しながら、今後情報伝達に細心の注意を払うとともに、長野市としての新総合防災情報システムについて今後検討し、その中で、気象情報、被害情報などを防災メールとして配信できるよう検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 勝山秀夫議員



◆二十二番(勝山秀夫君) 先ほど防災無線についてお話ありましたが、今回もなかなか聞こえづらいという声がたくさんありましたので、是非前向きな検討をよろしくお願いします。

 次に、義務教育中のAEDを使った救急救命講習についてお伺いします。

 今年三月の定例会の一般質問で、義務教育中にAEDを使った救急救命講習を提案させていただき、教育次長から、来年度から完全実施されます中学校学習指導要領においては、保健分野の第二学年から指導して、必要に応じてAEDにも触れるようにするという配慮事項が加わりました、来年度以降、中学校においてAEDを利用した実習を生徒が行う場合は、日本赤十字社長野県支部などの御協力をいただきながら、より実践的な救急救命の学習が行われるように支援してまいりたいと考えておりますとの答弁を頂きました。今年度、長野市の中学校におけるAEDを使った救急救命講習の実施状況をお伺いします。



○副議長(高野正晴君) 中村教育次長

   (教育次長 中村正昭君 登壇)



◎教育次長(中村正昭君) お答えを申し上げます。

 今、議員さんから御指摘いただきましたように、今年度から完全実施されました中学校学習指導要領において、中学校二年生の保健分野、傷害の防止の学習で必要に応じて自動体外式除細動器−−AEDにも触れるようにするという配慮事項が加わりました。

 必要に応じて触れるようにするという配慮事項は、AEDを必ず取り上げて学習することを意味するわけではございませんが、本市では全ての市立中学校において、二学期以降にAEDについて学習することになっています。保健の授業では、教科書で学習したり、実物や講習用のAED又は、操作方法の動画等を生徒が見たりして学習する予定であります。

 また、既に今年七月には消防署の御協力をいただき、中学校一、二年生を対象にAEDを操作した救命救急講習会を実施した学校が一校ございます。さらに二校が、日本赤十字社長野県支部や松代消防署の御協力をいただき、講習会の実施を予定している状況でございます。

 なお、市消防局が実施した学校関係者救命講習指導者養成講習会に参加した教職員が講師となって、消防署職員の協力の下で、実技用のAEDやダミー人形を使った講習を行うことができますので、各校に周知してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 勝山秀夫議員



◆二十二番(勝山秀夫君) 長野県外におきましては、埼玉県越谷市で心肺蘇生法やAEDの使用方法などを学ぶ救命入門コースを、小学校四年から六年のうち一学年の児童全員を対象に、今年度から全三十小学校で、五か年計画を実施しています。横浜市の市立森東小学校では、本年七月三日、小学五、六年の児童約百人を対象に救命入門コースを実施。

 この救命入門コースというのは、総務省消防庁が昨年八月、日本救急医療財団と日本蘇生協議会から成る作成委員会が医学的な見地に基づいてまとめたガイドライン二〇一〇を踏まえて新設したコースであります。ガイドラインの策定などに携わった国士館大学大学院の田中秀治教授は、小学校五年生を対象に、胸骨圧迫を学んで一年後にも確実にできるかを調査したところ、九割の児童が確実にできたとの結果が出ました。

 小学校六年生の男の子が就寝中に突然呼吸の止まった父親に対し、一一九番の指令課員の指示に従って心臓マッサージを行い、奇跡的に命を助けたとの事例もあります。本市におきましても、小学校高学年を対象に救命入門コースを実施させるべきだと提案をしますが、御所見をお伺いします。



○副議長(高野正晴君) 岩倉消防局長

   (消防局長 岩倉宏明君 登壇)



◎消防局長(岩倉宏明君) 救命入門コースの実施についてお答えをいたします。

 このコースは、昨年八月、総務省消防庁から、より多くの方に心肺蘇生法を習得し、応急手当の普及推進を図ることを目的に、対象年齢をおおむね十歳以上と拡大し、小学校の中高学年から受講が可能となりました。また、従来の救命講習は、最低三時間の講習時間が必要でしたが、講習時間の短縮が図られ、受講時間が九十分に設定されております。これは小・中学校等の学校教育の中でも講習が行われることを考慮し、授業の二時限分となっております。

 消防局では、小学校等の教育の中での救命入門コースの導入は、将来のある児童に救命知識が広く普及し、救命率の向上が期待されることから大変重要であると考えております。

 このため、本年、応急手当普及啓発実施要綱に救命入門コースを新たに取り入れ、救急隊員や応急手当普及員が開催できる講習会と改正をいたしました。この応急手当普及員の資格は、指導するために必要な知識、技術、指導方法を学んでいただき取得することができます。

 例えば、教育指導等で大変お忙しいとは思いますが、学校の先生方に三日間、計二十四時間の講習に参加いただき、応急手当普及員として学校の中で救命入門コースを開催することは、いつでもどこでも講習が行え、より効率的であると考えております。また、育成会や地域のスポーツクラブの指導員の方々にも応急手当普及員の資格を取得いただくのも、大変効果的であると考えております。

 いずれにいたしましても、救急救命に関する知識と技術は誰にとっても大切なことでありますので、消防局としては、今後救命入門コースが速やかに実施できるよう、関係部局と調整を図りながら積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 勝山秀夫議員



◆二十二番(勝山秀夫君) では、前向きな検討をお願いいたします。

 続きまして、インターネットを使った観光案内についてお伺いします。

 今定例会初日、市長の議案説明で、本市では九月を目途にNTT東日本長野支店、ながの観光コンベンションビューローと連携し、長野駅から善光寺までの表参道エリアを中心に、外国人旅行者の誘致促進及び新たな観光スタイルの提供を目的として、増加するスマートフォンや携帯型タブレットなどに対応するワイファイサービスを提供することになりました、高速なワイファイインターネット接続を用いて、本市の観光情報を発信し、新たな観光の楽しみを提供していきたいと考えておりますとありましたが、具体的にどのような内容かをお伺いします。



○副議長(高野正晴君) 小山商工観光部長

   (商工観光部長 小山耕一郎君 登壇)



◎商工観光部長(小山耕一郎君) 私から、ワイファイの内容につきましてお答え申し上げます。

 観光庁が行いました外国人旅行者に対するアンケート調査では、インターネットに接続するための無料公衆無線LAN環境が整備されていないことに対する不満が三十六・七パーセントで、第一位となっております。外国人旅行者の多くは、自国からスマートフォンや携帯型タブレットを持参し、インターネットを介して観光情報を取得したり、自身が参加するソーシャル・ネットワーキング・サービス、いわゆるフェイスブックなどによる情報交換を頻繁に行っております。

 こういった状況に対応するための手段としまして、NTT東日本長野支店から提案がありましたので、この度外国人旅行者向けに二週間無料でワイファイに接続できる環境を整えるものであります。これは、NTT東日本管内の市町村としては初めての試みでありまして、外国からの旅行者の不満が解消されることで、外国人旅行者数の増加に期待を寄せるものであります。

 NTT東日本が整備いたしました市内に約二百五十か所あります光ステーションで接続が可能となり、そのための無料接続に必要なカードの発行をJR長野駅の観光情報センターと松代観光案内所で行ってまいります。将来的には、市内の整備拡充だけにとどまらず、長野広域連合エリア、そして信越観光圏エリアまで広げることも視野に入れており、インバウンド対策の一環としましても力を入れてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 勝山秀夫議員



◆二十二番(勝山秀夫君) 近年、スマートフォン、タブレット端末の普及に伴い、全国の各自治体、観光団体、企業などで観光案内ソフトを導入する動きが出てきました。この観光案内ソフトとは、スマートフォンやアイパッドなどの多機能端末のGPS機能などを利用して、必要な観光情報等を受信するシステムであります。

 観光客は、このソフトを利用して、現在地周辺の観光名所、散策コース、グルメ情報、周辺トイレ、医療機関、障害者バリアフリー施設などの情報を見ることができます。さらに、端末のカメラを通して画像に映る風景に、デジタル情報を付け加えるAR機能を使えば、カメラに映る風景に観光情報やキャラクターを表示させたりすることができます。

 また、この機能を利用してスタンプラリーに似たゲームをすることも可能だそうです。使用言語も日本語以外に英語や韓国語、中国語にも対応したソフトもあり、外国人観光客対応にも役立ちます。長野県においては、本年四月に信州・長野県観光協会で信州なび助観光ARというシステムを導入、その他諏訪市、佐久市観光協会、戸狩観光協会、軽井沢の広告代理店などでも導入実績があります。

 長野市においては、二〇一〇年にセカイカメラというスマートフォン用のソフトに観光情報を提供したと伺っております。それから二年弱になりますが、導入の効果、また今後の観光ソフトの取組について御所見をお伺いします。



○副議長(高野正晴君) 小山商工観光部長

   (商工観光部長 小山耕一郎君 登壇)



◎商工観光部長(小山耕一郎君) お答えいたします。

 ながの観光コンベンションビューローが導入いたしましたセカイカメラを使った観光情報案内につきましては、県の信州なび助観光ARと同様のものでございます。導入以降、約一年半が経過したところで検証した結果、利用件数がそれほど伸びなかったこと、そして、県が同様のサービスを開始し、本市の情報も含まれていることから、費用対効果の観点も考慮いたしまして、今年度からサービスを打ち切ったものであります。

 AR機能を使用した観光情報の発信は、スマートフォンを常時起動し、画面を見ながら観光するスタイルのため、電池の消耗が激しいことや、歩行中の危険が伴うなどマイナス面があり、それほど需要が伸びていない状況と推察しております。

 今後、観光ソフトにつきましては、信州なび助観光ARに協力する形で本市の情報の充実に努める他、善光寺表参道でのワイファイシステムを整備する際に、外国語対応の観光ポータルサイトを作成するなど、様々な情報を入手しやすい環境を整えてまいりたいと考えておりますので、御理解をお願いいたします。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 勝山秀夫議員



◆二十二番(勝山秀夫君) 私も先日スマートフォンを持って信州なび助観光ARで実際に善光寺かいわいで試してみましたが、やっぱり情報がちょっと少ないなというのを感じます。まだ、この業界というか、まだまだ発展途上段階ですので、また研究の方を進めていただきたいと思います。

 続きまして、通学路の安全点検についてお伺いします。

 今年、通学途中の児童たちを巻き込む痛ましい交通事故が、京都府亀岡市、千葉県、愛知県と相次いで発生し、危険と隣り合わせの通学路の実態が表面化しました。

 これらの事件を受け、全国の公立小学校で行政や教育委員会、警察などが合同で通学路の総点検を行うことになり、長野市では八月末まで通学路の危険箇所の点検と対策を検討する必要がある箇所の抽出を行うと六月議会におきまして確認させていただきましたが、現在の実施状況をお伺いします。



○副議長(高野正晴君) 三井教育次長

   (教育次長 三井和雄君 登壇)



◎教育次長(三井和雄君) 通学路の緊急合同点検の実施状況でございますが、市内の全ての小学校が、通学路の点検を実施して抽出した危険箇所のうち、各学校において合同点検が必要であると判断した百二十一か所全てについて、八月七日から二十八日までの間に関係機関の協力を得て合同点検を実施、完了したところであります。

 合同点検には、道路管理者である国、県、市の担当者及び地元警察署、さらに保護者、地域の皆さんなど、延べ二百七十二人に参加していただきました。合同点検の結果でありますが、百二十一か所のうち、既に対策が実施済みであるものが五か所、点検の際に現地で対策案がほぼ固まったものが十三か所、要望箇所が民有地であったことなどから、今回の対策案検討の対象から除いたものが三か所であります。

 残る対策の実施が必要な百か所は、合同点検において把握した現地の状況や対策に関する意見などの取りまとめを進めているところであり、今後、効果的な対策メニュー案の作成に取り組んでまいります。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 勝山秀夫議員



◆二十二番(勝山秀夫君) 近年頻発している通学路での交通事故の原因として、居眠り、不注意、無免許などの明らかなルール違反が多く、運転者のモラル低下が原因になっているケースが多いと感じられます。少なくともルールを守っている歩行者は守られることを確保するため、歩行者優先、人間優先の交通体系という理念の徹底と具体的な対策が大切だと思います。十一月末までに作成する対策案に当たり、留意点がありましたらお伺いします。

 また、道路状況というのは、近くに新しい店、病院、道路等ができたことにより交通量が変わったり、家が一軒建つだけでも見通しが悪くなったり、日々変化するものであります。今後も安全点検の継続、検証する体制の確立、今回の総点検が一過性のものとならないように要望しますが、御所見をお伺いします。



○副議長(高野正晴君) 三井教育次長

   (教育次長 三井和雄君 登壇)



◎教育次長(三井和雄君) 危険箇所に係る対策案につきましては、道路管理者及び地元警察署と連携し、十一月末をめどに作成を進めてまいります。

 対策案の作成に当たっての留意点でありますが、歩道や信号機の設置、歩車道の分離のような施設整備、速度制限などの具体的規制の他、登下校中の児童の見守りなどを地域の皆さんや保護者の協力、参画により、地域を挙げて行うことも子供の命を守るという明確なメッセージとなり、交通安全対策に大きな役割を果たすものであると考えております。

 通学路の安全確保は、地域全体の安全性を高めることにもつながるものでありますので、このような観点から、地域の皆さんの理解と協力をいただくことが不可欠であります。

 また同時に、児童が自ら身を守るため、危険を予測し、回避する交通安全教育をより一層徹底していくことも、対策案の作成と併せて重要であると考えております。これらの点を念頭に置き、危険箇所それぞれに係る対策案を作成してまいります。

 次に、今回の点検が一過性のものにならないようにとの御要望についてでありますが、合同点検の実施を通して、関係者及び関係機関が共通の視点を持ち、情報を共有することが迅速かつ効果的な交通安全対策の実施に、非常に有効であることを改めて認識したところであります。

 今後は、対策案の実施状況を適切に把握し、その対策効果の検証を行うと同時に、継続的な危険箇所の点検、検証について、道路管理者、地元警察署と検討してまいりたいと考えております。

 以上です。



○副議長(高野正晴君) 勝山秀夫議員



◆二十二番(勝山秀夫君) では、是非よろしくお願いします。

 以上です。



○副議長(高野正晴君) 二十九番倉野立人議員

   (二十九番 倉野立人君 登壇)



◆二十九番(倉野立人君) 二十九番、改革ながの、倉野立人であります。

 一問一答方式で行います。

 なお、議論の展開によって、最後の項目まで行かない場合は、また委員会等で伺います。

 南長野運動公園総合球技場整備事業に係る諸課題について、何点か伺います。

 現在、地元のサッカーチーム、AC長野パルセイロは、好調を維持し、さきの天皇杯二回戦でJ1のコンサドーレ札幌を敗る大金星を上げ、今後の躍進に期待が寄せられています。しかし、そのような気持ちの上での盛り上がりとは別の次元で、私たちは、冷静に今回の施設改修の課題に臨まなければならないと思います。市側においても、今のチームの上昇機運に乗じて事を進めていると思われないよう、市民に対し、投資の根拠など説明責任を果たすべきと考えます。

 以下、質問席で行います。

   (二十九番 倉野立人君 質問席へ移動)



◆二十九番(倉野立人君) まず、投資に見合った施設運営について伺います。

 今回の南長野運動公園総合球技場整備事業は、既に計画されている大型プロジェクト八事業九百五十億円のそ上にのってはいません。そこに、市民は、なぜ今このような投資が必要になったかを改めて知りたいと思っています。市の公共施設については、特定の者のためだけに造るものではありませんが、今回の事業のきっかけとなったのがAC長野パルセイロのJ昇格の条件クリアのためというのが実質的に明らかであり、であるとすれば、今後、チームの運営主体である株式会社長野パルセイロ・アスレチッククラブがJ昇格後も健全運営を維持していけるか、それが市民理解の鍵であり、逆に言えば、それを抜きにして今回の事業の市民理解は得られにくいと思われます。

 そこで、まずチームの運営の主体である株式会社長野パルセイロ・アスレチッククラブの今後の運営について伺っていきます。

 市長は提案理由の説明で、昇格後の持続可能なチーム運営に期待すると述べられましたが、現実には、パルセイロの将来は今回の施設整備と表裏一体、市としても、今回の巨額な債務負担を踏まえ、他人事では済まないということを改めて自覚すべきです。

 市民からは、今は好調だけれども、スタジアムができるまで強いチームでいられるのかという声が聞かれます。しかし、こればかりは誰にも予測できませんが、せめてチームの強い弱いにかかわらず、これからもチームの運営が維持できるということを示していくことが市民理解の第一歩につながると思います。

 しかし、実際には、Jのチーム運営は厳しさを増しています。二〇一一年の発表によると、J2の二十二チーム中、十八チームが赤字運営を余儀なくされております。殊に、一時J1まで昇った大分トリニータは、累積損失が十一億円、債務超過が五億六千万円、二〇一二年度借入れが約十二億円となっており、チームの存続自体が危惧されています。また、本市と環境が似ている地域チームのFC岐阜は、創部四年目で運営費不足一億五千万の調達未定などから、二〇一三年から導入予定のクラブライセンスに黄色信号がともり、社長交代を余儀なくされています。

 プロスポーツチームは、ランクが上がるほど選手の年俸など経費がかさみ、それが球団運営を圧迫することになります。つまり、球団は、そのことを想定した上で上を目指さなければならないということになります。それらを踏まえ、市として、今後どのように球団運営を行うのか、会社側から説明を受けているのか、またその内容はどのようなものか伺います。



○副議長(高野正晴君) 柳沢企画政策部長

   (企画政策部長 柳沢宏行君 登壇)



◎企画政策部長(柳沢宏行君) お答えをいたします。

 球団経営は可能なのか、今後どのような球団運営を行うのか、青写真を求めてしかるべきとの御質問でございますが、AC長野パルセイロの現在の運営体制や経営状況につきましては、Jリーグの準加盟審査の中で、財務諸表や今後三か年の事業計画を含めた経営資料につきまして、チェックを受け、準加盟を承認されたところでございます。併せて、市においても、決算状況などの報告を受けているところでございますが、現状では経営上の問題は特段ないものと判断しております。

 そして、今後の運営計画についてでございますが、パルセイロでは、これまでの経営実績や他のJリーグチームの状況等を参考に、J2、さらにはJ1昇格を見据えた、中・長期経営指標を試算しておりまして、二〇一九年−−平成三十一年でございますが、J1昇格圏内と言われている年間八億円の運営規模への拡大を目指しているところでございます。

 また、今後、J2に昇格するためには、クラブライセンスの取得が義務付けられてまいりますが、財務や法務の他、人事体制や組織運営などの面から、Jリーグの更に厳しい審査をクリアしていく必要がありますことから、現在、チームにおきましては、Jリーグとも意見交換や助言を得ながら、持続可能な経営の確保に向けて、中・長期経営ビジョンの作成を進めているところでございます。

 いずれにいたしましても、AC長野パルセイロには、Jリーグ昇格後も安定した経営を確保するための明確なビジョンと戦略が求められるわけでございます。そのために何よりも市民の皆様の理解と協力が不可欠でございます。できるだけ早期に将来ビジョンを公表し、市民の皆様と夢を共有できるよう、市としても協力支援をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) Jについては、これまでのJFLとJ1と全く違うという環境、このことを是非肝に銘じて、市としても責任を持つというか、責任を持ったアドバイスをしながら運営に取り組むべき、また市民に対して、今後大丈夫だということを是非これはつまびらかにしていただきたいというふうに思います。

 次に、施設を活用した集客見込みについて伺います。

 去る九月四日、パルセイロを初め、サッカー、アメリカンフットボール、ラグビーの協会関係者が市長を訪ね、国際大会の誘致などを要望したと報じられましたが、市は今後、サッカーだけではなく、施設をどのように活用し、どのように集客を見込み、投資に見合った運営をしていくつもりなのか伺います。



○副議長(高野正晴君) 三井教育次長

   (教育次長 三井和雄君 登壇)



◎教育次長(三井和雄君) 新しい総合球技場は、一万五千人収容を予定し、諸室の整備なども予定しておりますので、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールの東北信地区における拠点施設になり得るとともに、北信越においても、数少ない専用球技場の一つとなります。これにより、国際的、全国的な大会を積極的に誘致することが可能となり、一例として、二〇一九年、日本開催が決定したラグビーワールドカップに向けた活用が見込まれるなど、利用の拡大が図られます。その他、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボール等、大規模なスポーツ大会誘致への期待や希望の声が寄せられており、更なる利用の拡大が見込まれます。

 また、AC長野パルセイロのJ2昇格時におけるホームゲームでの集客数は、他のJ2チームの昇格時の実績からして、四千五百人から五千人程度が見込まれ、仮に松本山雅FCとの信州ダービーが実現すれば、過去の実績からして一万人を超える程度の集客が見込めます。

 このことによって観戦する機会が増えるだけでなく、その大会運営に携わり、トップレベルの競技スポーツに触れること、またトップレベルの競技者などによるスポーツ教室やイベントが積極的に開催されることが期待され、地域が活性化し、スポーツ文化の定着につながっていくものと思われ、本事業の取組は意義あるものと考えております。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) 今の一万人を超えるというような数字がございましたが、その根拠がいまいちまだ見えてこない、そういうことが期待されるというようなことととられます。

 それから、ラグビーの正規の国際大会でありましたが、伺えば、四万人が必要だということも聞いております。その辺のスタンドの大きさと、その辺の国際大会誘致ということの整合がやや欠けている点がございますので、今後是非具体的な積み上げをして裏付けをお願いしたいというふうに思います。

 次に、施設建設費の妥当性について伺います。

 今回の債務負担行為八十億円、この額が果たして妥当なのか疑問の声が聞かれています。県立の松本アルウィンについては、建設費が七十三億円ですが、ここには土地取得十三億円が含まれています。対して南長野運動公園は、土地は取得済み、またピッチは天然芝で整備済みとなれば、スタンド、外構工事等で八十億円は高額に過ぎると言わざるを得ません。

 また、今回の債務負担行為に際し、議会に対しては、簡単なペーパーが示されただけですが、行政サイドにおける今回提示された金額の算定根拠は何か、また詳細な設計、建設計画に基づき算出されたのか状況を伺います。



○副議長(高野正晴君) 原田都市整備部長

   (都市整備部長 原田広己君 登壇)



◎都市整備部長(原田広己君) お答えいたします。

 南長野運動公園総合球技場整備の事業費については、J1仕様のスタジアム本体工事費に六十九億円、外構整備費に七億円、駐車場整備費に二億円、設計委託費等に二億円、合わせて八十億円を見込んでおります。

 事業費が六十億円から八十億円に膨らんだ理由といたしましては、二〇一三年から適用されますJリーグクラブライセンス制度を満たすため、メーンスタンドに屋根を架ける必要があること、観客の収容数を一万人から一万五千人規模に変更したことにより、サイドスタンドの建設が追加されたこと、さらにスタジアム本体周辺の外構整備と駐車場不足を軽減するための駐車場の再整備が必要になったことによるものでございます。

 事業費の算出に当たっては、既存の総合競技場整備の事例を参考にしまして、各メーカーに資材単価などの聞き取り調査などを行い、物価の変動による価格を修正してスタジアムの概算費用を算出してございます。

 詳細な設計、建設計画につきましては、今後、プロポーザル方式による業者選定を行い、実施設計の作業を進めてまいります。

 なお、スタジアムの設計、施工については、今回算出した事業費八十億円を上限とし、設計者、施工者から優れた技術提案を受けることで、事業費の縮減や工期の短縮が図れるものと考えております。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) 今の答弁を受けて、何点か確認します。

 ただ今示された建設計画、その算定の検討は、計画図面や試算表など、何らかの資料に基づいて行われたのか。それから、国庫支出金三十八億円の申請は事業計画書を添えて行われたと午前中に答弁がありましたが、それは文書によって行われたのか。また、市債三十二億円の償還計画、これは新たな起債の縮減でクリアとの答弁がありましたけれども、その償還計画についても何らかの資料に基づき議論されたのか伺います。



○副議長(高野正晴君) 原田都市整備部長

   (都市整備部長 原田広己君 登壇)



◎都市整備部長(原田広己君) 三点、今、追加質問を頂いたと思います。私の方で一つ目、二つ目という質問にお答えしたいと思います。

 建設費の算定に当たって図面や試算表などを基に行われたのかということでございます。

 当然、私どもは、基本設計を行うに当たりましてコンサルタントに概算の費用を委託してございます。その折には、諸室の構造であるとか、収容人数が何人であるとか、そういう条件を与えまして、当然、図面を作っていただき、それに基づいて算出をしてございます。

 それから二番目でございます。三十八億円の申請に事業計画書をもって、文書をもって申請されたかということでございます。

 これにつきましては、国庫補助金として仰ぐものとして、先ほど午前中にお答えさせていただきました社会資本整備総合交付金、これを仰ぐものでございますが、これに伴います計画書ということで社会資本総合整備計画書というものを作成してございます。これを国土交通省の方へ提出して承認をいただいてございます。長野市中心市街地の活性化及び拠点整備の変更ということで、八月二十九日に許可をいただいております。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 山澤財政部長

   (財政部長 山澤謙一君 登壇)



◎財政部長(山澤謙一君) 私の方から、市債三十二億円の償還計画の件についてお答えいたします。

 これは、実際にシミュレーションをした結果でございます。南長野運動公園総合球技場整備事業において発行します三十二億円の市債につきましては、三年据え置き、十年償還の条件で銀行など民間からの資金調達を予定してございます。平成二十六年度、二十七年度に借り入れる市債の償還は据置期間がございますので、三十一年度から三十六年度にかけて各年度四億円余りとピークを迎えますが、翌三十七年度には全額の償還を完了する計画となってございます。

 以上です。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) 財政部長に、資料に基づいたかどうか再質問お願いします。確認です。



○副議長(高野正晴君) 山澤財政部長

   (財政部長 山澤謙一君 登壇)



◎財政部長(山澤謙一君) お答えいたします。

 資料に基づきといいますか、私ども財政部の方で内部的にシミュレーションをしているということになります。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) いずれにしましても、都市整備部の方では文書、資料をもって検討した、また財政部の方でも、そのシミュレーションが行われた、そういうことを伺った上で問題とさせていただければ、それぞれの課題について、そういう何らかの資料が有りながら議論をしているのに、それらの資料が議案として提出された今に至っても議会並びに市民の方に資料提出されてないという事実であります。ペーパー一枚で八十億円の債務負担行為を承認しろと言っても、これは議論のしようがないと言わざるを得ません。

 その程度の情報開示で今回の債務負担行為を議案上程したということは、ちょっと根拠が理解ができないところですが、取りあえず今の答弁を受けたので、今、説明になられた事業の算定の根拠となった資料の提出、これを今議会中に求めるところですが、所管がまたがっておりますので、担当副市長の確約を求めます。



○副議長(高野正晴君) 黒田副市長

   (副市長 黒田和彦君 登壇)



◎副市長(黒田和彦君) 今の設計の部分は、できるだけ、この議会中にどういう機会を捉えればいいのか、また議会と相談しながら出させていただきたいというふうに思いますし、財政試算の方は特に資料というものではなくて、一般的に市債の種類、それから借入期間、こういったものが分かれば自然にシミュレーションできるものでありますので、これは説明になろうかと思いますが、必要な都度、また御説明させていただきたいというふうに思います。

 以上です。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) それでは、関係資料を常任委員会前に、まずは全議員に開示をして、それから常任委員会で議していただくように、それまでに間に合うように御提示をお願いします。

 重ねて財政部長に伺います。

 三十八億円の国庫支出金について、該当となる社会資本総合整備交付金の交付について、午前中の都市整備部の答弁では、努力しているとの答弁だったが、実際に交付の確約はとれていないのかどうか。

 それから、交付金、補助金については、この際、県からも得る必要があると思うが、県に対してはどう働き掛けているか。

 それから、寄附金六億円とありましたが、その根拠は。また、確保する見込みはあるか。

 また、今回は債務負担行為としての議案上程ですが、八十億円ありきで計画を進めるのか。先ほど、ちらっと答弁ありましたが、今後の事業費抑制は念頭にないのか、また、この金額は、これ以上、膨らむことはないのか、以上伺います。



○副議長(高野正晴君) 山澤財政部長

   (財政部長 山澤謙一君 登壇)



◎財政部長(山澤謙一君) お答えいたします。

 大きく四点御質問を頂きました。

 まず、三十八億円の国庫支出金について確約は、という話でございましたが、午前中の都市整備部長の答弁のとおり、国庫補助事業としての事業の実施につきましては、既に国の了解をとっておりまして、必要な国費の確保につきまして、市として今後とも国に対しまして強く要望をしていくということでございます。

 続きまして、二つ目の県に対しての働き掛け、こちらにつきましては教育委員会が、三つ目の寄附金六億円の根拠につきましては企画政策部長が後ほど説明をいたします。

 四番目の債務負担行為の関係でございますが、この八十億円という債務負担行為につきましては、事業費の枠を設定したものでございます。今後、事業内容を精査する中で事業費の抑制、圧縮に努めてまいりたいと思っております。

 以上です。



○副議長(高野正晴君) 三井教育次長

   (教育次長 三井和雄君 登壇)



◎教育次長(三井和雄君) 交付金、補助金、県からも必要ではないか、県への働き掛けについての点についてお答えいたします。

 正式な働き掛けは、これからでございますが、県ではプロスポーツチームとの連携によるスポーツによる元気な信州づくりの推進を目指していること、また県内における均衡あるスポーツ文化の醸成発展のためという観点から、今後、応分の財政支援について働き掛けをしてまいりたいと考えております。

 以上です。



○副議長(高野正晴君) 柳沢企画政策部長

   (企画政策部長 柳沢宏行君 登壇)



◎企画政策部長(柳沢宏行君) 寄附金の関係につきまして、お答えをさせていただきます。

 最初に、六億円の根拠ということでございますが、スタジアムの本体工事費六十九億円、六十億円余りということで、その一割相当ということを目標とさせていただいております。

 もとより寄附金でございますので金額が担保されているものではございませんけれども、初めから一般財源を充てるということではなく、目標額として明記することで行政して努力するという姿勢を示したものでございます。また、このことによって市民の皆様のパルセイロへの支援のこういった盛り上がりの方へもつながっていくものと期待をしているところでございます。

 それから、次に目標額達成の見込みということでございますが、現在、パルセイロの方で後援会組織、これにつきましては、北信から東信まで地域を広げて、より多くの企業の皆様からの協力をいただければというふうに考えております。

 また、八万六千人余りのスタジアム建設を求める署名の実績があるわけでございますが、多くの市民の方からも御協力をいただけるのではないかというふうに考えております。

 いずれにいたしましても、行政、それからパルセイロサポーター、後援組織等が協力をいたしまして、目標額の達成に向けて、しっかりと努力をしてまいりたいというふうに考えております。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) それぞれ答弁いただきましたが、非常に中身が曖昧であると言わざるを得ない状態ですので、今後、更に引き締めて取り組む必要があるということが図らずも露呈された気がいたします。

 続けて、今回の事業は設計施工一体型のプロポーザル方式を採用するとのことだが、その方式のメリットとデメリットはどうか伺います。

 また、この方式は一見すると事業者選定後は一気か成に事を進めてしまうように思えますけれども、事業半ばでの検証や事業費抑制などの検討の場はどのように設けるのか伺いたいと思います。



○副議長(高野正晴君) 原田都市整備部長

   (都市整備部長 原田広己君 登壇)



◎都市整備部長(原田広己君) お答えいたします。

 プロポーザルのメリットにつきましては、施工者と設計者が共同してスタジアム整備の提案を行うことで、コストの縮減、それから工期の短縮が確約できるとともに、より優れた整備計画の提案ができると思っております。

 具体的に申しますと、設計者の方でございますが、より安くて、より良い品質のものが提案されてくると。それから、施工者に対してでございますが、私ども、施工者に対しては、これこれの標準工期で工事をしてほしいねというお願いをしますが、これに対して施工者側からは、私どもはこれだけの期間でできますよというような工期短縮を図れるような、こういうメリットがございます。

 それから、デメリットでございます。実はこのプロポーザル方式を採用しますと、私ども大変、事務量が増えてまいります。業者の選定に当たりまして実施要綱を作ること、また要求の水準書を作ること、それから選定委員会などを組織することということで事務量がかなり増えてまいります。

 それから、一気か成に進むんじゃないかと、それから、その事業半ばでの検証、それから事業費抑制など検討の場を半ばで設けるのかという御質問でございますが、このプロポーザル方式で提案される複数の案件、複数出てくるものと思っています。建設費の縮減、それから維持管理費の低減、それから施設の使いやすさなど、これを検討項目といたしまして選定委員会におきまして十分審査してまいります。最も優れた提案を採用してまいりますので、事業半ばでの検証、検討ということは考えてございません。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) 先ほど、財政部長から、八十億円をマックスに事業費抑制ということも念頭にあると伺っている中で、当然、事業の中では途中の検証も必要になってくると思いますので、このプロポーザル方式、このことについての今、メリット、デメリットありましたが、またこれも検証する必要があるということを申し上げておきます。

 次に、市民意識の醸成について伺います。

 今回、建設を求める約八万人の署名、このことは評価するところですが、肝心なのは、いかに多くの市民が足を運んでくれるかであります。松本市ではコアサポーターを中心に、老いも若きも緑のユニホームをまとってアルウィンに足を運び、一万円株主となり、喜んでチームを支えています。市として、パルセイロに対する市民意識をどう捉えているか伺います。



○副議長(高野正晴君) 柳沢企画政策部長

   (企画政策部長 柳沢宏行君 登壇)



◎企画政策部長(柳沢宏行君) お答えをいたします。

 平成十九年にAC長野パルセイロが設立をされてから本年で六年目を迎え、平成二十三年にはJFLに昇格し、初参戦で二位という好成績を残したことで、チームに対する市民意識は着実に高まっており、地域に根ざしつつあるものと考えております。

 地元篠ノ井地区では、ホームゲームの開催に合わせ特産品を販売したり、住民自治協議会と南長野青年会議所が協力をして篠ノ井駅前の街灯にオレンジの応援旗を掲出するなど、地域から応援の輪を広げる取組を進めております。

 また、川中島地区の市民有志による私設応援団が設立された他、七月には長野駅周辺の五つの商店会によるAC長野パルセイロ活性化委員会が発足をいたしまして、チームの活動支援のための募金活動や選手とサポーターの交流イベントの開催などチームへの支援だけでなく、チームを主役とした中心市街地の活性化を目指した取組が展開されております。

 その他、お隣の小川村でも村民有志によるサポータークラブの設立に向けた準備が進んでいるということでございますし、長野商工会議所を中心とした後援会組織の設立準備も進められているというふうにお聞きをしております。

 盛り上がりのバロメーターの一つであるホームゲームの平均観客数につきましても、北信越リーグ時代の平成二十二年は一千六百六人、JFL昇格の平成二十三年は二千二百八十一人、そして今年は現時点で二千五百五十九人となっており、サポーターの会員数も平成二十二年の八百四十二人から現時点では一千七百八人と伸びてきております。

 加えて、昨年の十一月には、パルセイロがJリーグで活躍する姿を見たいという市民の皆様の熱い思いがスタジアム整備を求める八万六千人余りの署名という形で提出をされているわけでございます。

 J2昇格後の安定経営のためには、更なる努力が必要でございますが、過日の天皇杯全日本選手権における快挙に見るとおり、市民の盛り上がりが高まってきており、市民意識が醸成されてきているものと考えております。今後数年間が正念場であるというふうにも考えております。

 パルセイロの自助努力はもちろんのことでございますが、地域の活動や支援の輪を市内全域、さらには東北信まで広げられるよう、市としても積極的な支援をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) ちょっと視点を変えて、今回の事業、これはサッカーを中心とする事業ですが、住民主体という点で、その成否が問われており、これはもう、この巨費に当たって庁内横断的に取り組むことが求められています。そういう点で地域住民の活性化を担う地域振興部、こちらの所管は、今回のサッカーの市民の盛り上がりについてどう捉えているか伺いたいと思います。



○副議長(高野正晴君) 西沢地域振興部長

   (地域振興部長 西沢昭子君 登壇)



◎地域振興部長(西沢昭子君) 市民要望の高まりにつきまして、私からは住民地域協議会を通じた活動を中心にお答えしたいと思います。

 篠ノ井地区では平成二十一年度からパルセイロの激励会が開催されておりまして、二十三年度には地域委員会とサポーター、子供たちまで参加して選手の激励会と交流会が開催されたということでございます。

 また、二十三年度はJリーグ加盟に必要な行政支援を求める署名活動が行われ、さらにパルセイロ応援ポスターを各地域公民館八十一か所に掲示し、篠ノ井駅には横断幕が掲揚されてございます。

 篠ノ井地区住民自治協議会と南長野青年会議所と共催で南長野オレンジ化プロジェクトとして、ホーム試合当日に何回か、篠ノ井駅前から南長野運動公園まで選手と一般参加者が一緒にごみ拾いを行い、南長野運動公園では地元の果物ですとか農産物、果実の加工品を販売し、パルセイロの活躍を支援されているということでございます。今年度も篠ノ井駅前オレンジ化計画として、駅前通りの街灯にパルセイロカラーのフラッグを取り付け、横断幕の取付けも行われています。

 また、篠ノ井合戦まつりの点火式にはパルセイロ選手の参加もございました。

 また、川中島地区では市民有志による私設応援団が設立されたことを受けて、住民自治協議会の広報紙、あいの島たうんへの掲載を要望されており、現在検討中ということでございます。

 昨年に引き続き、十月には住民自治協議会で主催し、今年で十三回目となる川中島フェスティバル21に選手を招待し、グッズ販売を行うということでございます。

 このように周辺の地区からチームに対する市民意識は着実に高まっており、地域に根ざしつつあるというふうに認識しております。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) あえて振りましたけれども、サッカーの機運醸成、何が言いたいかというと、うまくいけば、まちづくりにつながるということを申し上げたい。そのことを念頭に全庁挙げての取組を期待するし、市としても強く支援をしてほしいということであります。

 なお、これら市の関わり方については、後日、同僚議員が取り上げますので、次に移ります。

 次に、今回の事業提案に際し、他のスポーツ、市の市有スポーツ施設全般にわたる整備について伺います。

 これまで、様々なスポーツに親しむ市民の多くは、決して恵まれない施設環境の下で、予算が無くて整備ができませんという市の釈明をやむなく理解し、我慢しながら悪い劣悪なスポーツ環境の下、スポーツに親しんできました。しかし、今回、特定スポーツ施設に巨額の債務負担行為を行うことで、今後は他の既存施設の整備について、今までのように予算が無くて整備はできませんという言い訳は通じなくなったと言わざるを得ません。

 スポーツを軸としたまちづくりの掛け声が、全てのスポーツに対して届くよう、市民の不公平感が噴出しないよう、今回のスタジアム整備を契機に市有スポーツ施設全般にわたる整備が義務付けられたとも申せます。

 そこで、既存スポーツ施設の整備は、今後どのように行われるのか、また整備に当たり、市民に納得していただくような整備計画などの説明が必要と思われますが、それはどのように示されるのか伺います。



○副議長(高野正晴君) 三井教育次長

   (教育次長 三井和雄君 登壇)



◎教育次長(三井和雄君) まず、南長野運動公園総合球技場整備事業の位置付けについて申し上げますと、第四次長野市総合計画におけるまちづくりの方向性の一つとして、スポーツを軸としたまちづくりの推進を掲げております。この具体的施策として、長野市スポーツ推進計画において、AC長野パルセイロなどの地域密着型スポーツチームとの連携、協力により、スポーツの振興及び地域の活性化を図ることとしております。

 また、平成二十三年十一月十日には、AC長野パルセイロの支援組織アスレながのなどから、行政支援やJリーグ規格に適応する競技施設の整備などについての要望書が八万六千五百五十一人の署名を添えて市長と議長に提出されました。

 さらに、市議会平成二十四年三月定例会における建設企業委員会委員長報告の中で、本事業について、市ではAC長野パルセイロのホームスタジアムである南長野運動公園総合球技場について、新年度からJリーグ基準を満たす改修に向けた全体計画の検討を始めるとのことであり、チームの将来を見据え、スポーツ宣言都市、そしてオリンピック開催都市にふさわしい改修計画となるよう要望いたしましたとの報告がありました。

 一方、平成二十四年度の長野市予算執行方針には、将来を見据えた重要・懸案課題の早期改善、早期解決を念頭に置きながら、市民ニーズを踏まえ、選択と集中による限られた財源の重点配分を行うことにより優先性の高い施策、事業の実現を図るものと掲げております。

 このようなことから、本事業は、この選択と集中による優先性の高い事業に当たるものと考えております。

 御質問の既存スポーツ施設の整備につきましては、南長野運動公園総合球技場の整備にかかわらず、スポーツ施設の修繕や改修、また用具の更新など計画的に実施していかなければならないと考えております。特にオリンピックスタジアムを初めとした長野オリンピックで使用された大規模なスポーツ施設につきましては、建設後十五年以上が経過しております。このため市では、昨年度、これらの施設について建物の修繕が必要な箇所の調査やアリーナ照明等の各設備の劣化状況及び更新の必要性について調査したところ、特に耐用年数が短い設備機器について、できるだけ早い更新が必要であることが判明いたしました。

 本年度策定いたしました長野市スポーツ推進計画の大きな施策の一つであるスポーツ活動の環境整備の中で、大規模施設を初めとするスポーツ施設の計画的な改修、整備を行うこととしており、利用者の安全を優先した計画的な修繕、改修や用具の更新を行い、適切な施設の維持管理に努めてまいりたいと考えております。

 本市では、今年度、市有施設の個々の施設の維持管理費や事業運営費、また将来見込まれる更新費用の情報に加え、管理運営の方法、利用状況、老朽化の状況に関する情報など本市の公共施設の全体像を一括して示す公共施設白書を作成する予定であり、この白書を活用し、今後、施設の整備計画等を明らかにしてまいりたいと考えております。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) 今の説明を聞くと、大きい施設から順番にというような、選択と集中という言葉に変えた、そういうふうにとられますが、私が言いたいのは、ふだん子供たちが使ったりする河川敷であるとかテニスコートであるとか、そういう日常的なスポーツ施設が長野市は非常にぜい弱であるということを言いたいわけであります。

 その、今申された計画の中には、そういう末端のスポーツ施設の整備も計画で含まれているか、もう一度伺います。



○副議長(高野正晴君) 三井教育次長

   (教育次長 三井和雄君 登壇)



◎教育次長(三井和雄君) ただ今答弁の中で申し上げましたとおり、この南長野運動公園総合球技場の整備にかかわらず、スポーツ施設の修繕や改修、また用具の更新など計画的に実施していかなければならないと考えていますので、その部分も含まれております。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) 今、念を押しましたので、これまで我慢を強いられてきた市民の声に応えるよう真摯な対応を求めます。

 なお、この件につきましては、同僚議員が常任委員会で、資料に基づき改めて検証いたしますので、申し添えます。

 では、ここで市長に伺います。

 これまで伺ってきた質問の根源にあるもの、それは、私たち市民の中にあるトラウマであります。それは、なぜかというと、まず、トイーゴのトラウマ。多額の市費を投じて造った施設がテナント空き家になってしまったこと。取りあえず施設を造って中身はその次と、いわゆる仏つくって魂入れずとやゆされるようになったことは、これは果たしてスタジアムを造ってから後に活況を呈することができるのかという市民の心配の心を呼んでいます。

 それから、新庁舎、市民会館のトラウマ。当初、百十億円を見越していた建設費が計画の進捗とともに膨らみ、今や百三十億円。それも駐車場はこれからという経過は、最初に示した金額は、いずれ膨らんでいくのかという心配であります。

 これらを払拭するには、明確な説明と裏付けに基づく事業計画を示すことが不可欠であり、そのことを省いて、チームが好調だからスタジアムをととられかねないような進め方は市民に更なる不信を招く原因となってしまいます。

 これまでのやりとり、また私の今述べた所感を総じて市長の見解を伺います。



○副議長(高野正晴君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) トラウマとおっしゃいますが、私どもとしては、その時点、その時点で最高のパフォーマンスといいますか、効率と、そういうものを掲げて仕事をしているわけでありまして、当然、途中から、おい、もっとこういうふうにした方がどうだとか、そういうふうな話が出てくることは、これはもう私はやむを得ないと思っています。ですから、最終的には、やっぱりそれぞれのところで予算がきちんと決まって、大型公園も小さなものも全部そうですけれども、そういうものが決まるまでは、飽くまでいろいろな変化は私はあり得ると。

 当然のことながら、基本的なものについて、全部最初に作ったとおりにやらなきゃいけないとか、そういうようなこと、最初のそれは、基本計画は、それは基本計画ですけれども、基本計画の中でやることはやっていく上に、どうしてもちょっとこれはこういうふうにした方がいいよねというような、そういうことというのは当然あり得るわけで、予算が最終的に決まるまでは、私は、やはりいろいろなものは出てきて当然だというふうに思っています。

 トラウマという言い方で話していいかどうか、例えば例に挙げられたものとしては、トイーゴの話なんかも実はありますけれどもね。例えばトイーゴにしても、私は実を言うと、あそこにあれを造ったことによって、今駄目でも、私は今は確かに、私は効率は良くないと思いますよ。ただ、これは絶対に必要なものなんです。ですから、それはだんだんに、そこはまた違うものが入ってくるという、そういうことを私はいつも思っています。だから、そんなにえらい心配はしていません。

 と同時に、スタジアムにしても、私は確かに、私も、これから三年間、本当に今の順位を維持できるかなという心配はしていますよ。私は、ただ、長野市の一つの都市の核として、スタジアムは欲しいと、あった方がいいと、私はそういうふうに判断をしているんです。

 パルセイロだけのことではなくて、私は、もっと違うチームが出てくるかもしれないし、それにしても長野市の一つの在り方としてスポーツを軸としたまちづくりをする上において、私は、本当のことを言うと、もっと大きいのが欲しいと言われれば、それまでなんですが、ただ、あとその上へ行くと四、五万人になっちゃうらしいですね、国際試合のやれるところは。

 これは実を言うと私は、もう市長になる前、ずっと前の話ですけれども、実は私どもの仲間から、是非、まだ今の南長野運動公園のスタジアムができる、あそこがまだ野っ原で、球場の方はできていたという、そんな時代ですけれども、そのときに実はあそこにJリーグを呼びたいんだと、サッカー場を造るのなら、是非Jの試合ができるスタジアムを造ろうよという話が実はありました。私も、それはそう、それはいいよなと。

 じゃ、俺がちょっと市長に頼んでくるわと言って、市長のところにそういう話に行ったんです。そうしたら、しばらくしたらもう答えが来て、いや、あれは運動公園なんで、とてもじゃないが建ぺい率が足りないと。建ぺい率が足りないから、それはJに対応するものは、スタンドは造ると建ぺい率が上がっちゃいますから、できないよといういうことで答えが返ってきたんですよ。それで私も、それ、法的にできないんじゃ、それはしょうがないねと言ったことを今でも思い出して、思っていますけれどもね。

 その後、それがいろいろな話の中で、たまたまいろいろ検討していったら、あの真ん中の緑の場所は、建ぺい率には関係ないという解釈ができるというようなことになったわけですよ。だから、今のところで改装してもできるかという、そういう、それは解釈の問題もあるかもしれないけれども、みんな考え方の問題もある。変化するから社会というのは良くなっていくんだと私は思っています。ですから、そういうようないろいろな意味の変化は、当然あってしかるべきだというふうに思います。

 今の例えばトイーゴの話も、トイーゴだって、あれは本当はもっと隆盛になるだろうなと思っていたんですが、なかなかそうならない。でも、それは、いずれは、あそこはそういうふうになるねと、私はそう思っていますよ。だから決して心配はしていませんし、いや、してないというのはうそになるな。心配はしていますけれども、私はまちの一つの核として、どうしても、あそこにああいうものがあることがいいことだというふうに私は思ってますので、そういう意味では心配はしていません。

 そんなことでお答えになったかどうか分かりませんけれども、変化をするということは決して悪いことではないということだけは、是非御理解をいただきたい。

 以上です。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) 市長の自信に満ちた答弁を伺いましたが、えらい心配してないという発言でしたが、市民はえらい心配をしているということでございます。

 それから、変化はやむを得ない。これは当然でございますけれども、変化するごとに雪だるまのようにどんどんと膨らんでいく変化は、これは困るということを申し添えておきたいというふうに思います。

 時間がございませんので、次に移ります。

 本市の企業立地の実態、これは午前中も類似の質問がございましたが、視点を変えて伺います。

 本市では、産業団地を造ったりして企業を誘致しているというようなことの報告がございました。しかしながら、撤退も相次ぎ、看過できない状況になっているのも事実でございます。

 そこで、現状や対応、まず流出企業、調査によると二〇一一年までの十年間に本市に転入してきた企業は七十八社、転出は百十一社、計三十三社のマイナス。残念なことに長野市は県内でワースト1でした。このワースト1である現状をどう捉えるか御所見を伺います。



○副議長(高野正晴君) 小山商工観光部長

   (商工観光部長 小山耕一郎君 登壇)



◎商工観光部長(小山耕一郎君) お答えいたします。

 本年四月に民間情報調査会社から発表をされました本社転入転出企業実態調査におきまして、議員さんの御質問のとおり、本市は転出超過の市郡別で県内ワースト一位となっております。しかし、この調査の基礎となっております企業情報は、飽くまでも民間調査会社が持っているデータの中で、本社が市内外へ移転したものだけを取りまとめた統計情報であります。人口動態調査のような住民票などの公のデータによって詳細な動きを統計的に出したものではありません。

 例えば、企業の社長が自分の住居を東京へ戻したために本社も東京へ移し、今まで本社だったところを支店や事業所、工場などとして残してあるもの、そしてまた登記だけを移転したものなども転出とみなされているようでございます。また、分社化により、事業所の機能は何ら変えていないが本社の住所を変えたものなど、様々なケースが含まれていると聞き及んでおります。必ずしも、この調査は本社ともども事業所が本市から撤退しているというような企業実態を反映しているものではないというふうに考えております。

 また、平成二十一年の経済センサス基礎調査では、本市には本社、本店が千八十五事業所あります。転出数の百十一件は十年間の総転出数でございますので、単年平均十一事業所、この割は全体の一パーセントになりますが、この中には、先ほど申し上げました状況の企業も、その中に含まれておるため、実際に転出した数は少ないと言えます。

 この調査はリーマンショックを初めとする、目まぐるしく変わる経済状況下においての十年間の数字でもございます。今後の企業環境の改善に期待するところではございますが、新たな企業誘致が難しい現在、市内で頑張っていただいている企業が本市で継続して事業が行えるよう、新たな施策も検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) 今の状況は伺いましたが、いずれにしましても、転出している社があることは、これは事実でございます。なぜ転出しているのかということの原因分析。例えば、転出した社に理由を聞いたり、リサーチなどの努力が行われたか、取組状況を伺います。



○副議長(高野正晴君) 小山商工観光部長

   (商工観光部長 小山耕一郎君 登壇)



◎商工観光部長(小山耕一郎君) お答えします。

 本市から転出いたしました企業の主な転出理由としましては、一に目まぐるしく変化する国内外の経済状況に対応するため、企業戦略上、拠点となる事業所の統廃合や本店機能の移転、そして二に、事業所の拡大に伴い広い土地の確保をするための移転、三に、本市の土地単価が比較的高いことから、市内の土地を処分して市外の安価な広い土地への移転などというふうに把握しております。また、情報通信産業では、顧客に近い大都市や、その近郊へ本社を移転した話も伺っております。

 事業所の統廃合や本店機能の移転につきましては、経済状況の変化や企業戦略によるものであるとともに、企業の秘密事項に属する部分がございますので、なかなか企業からの詳しい内容を伺うことができません。広い土地への移転につきましては、産業団地の造成や用地取得助成金などにより、市内立地企業の流出防止を図っている状況でございます。

 また、転入超過の安曇野市の状況につきましては、ソニーがパソコンに係る事業、これを安曇野市に全て集約するといったような効率化を図ったことにより、パソコンの企画、設計、製造部門の全てが同市にありますソニーの関連会社に集約され、これに伴って関連する企業が安曇野市へ移転したことによる転入超過が起こっているものと分析しております。

 把握のための情報収集は、できる限りの手段を講じて行ってまいります。

 転入企業を増やすための今後の取組といたしましては、引き続き首都圏、中京圏での企業誘致を実施する他、平成二十七年の新幹線延伸を見据え、本年十月に予定しております北陸方面の企業誘致活動や、初期投資の軽減を図る新たな支援策などの検討を行い、実施してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 倉野立人議員



◆二十九番(倉野立人君) 時間となりました。

 以上で終わります。



○副議長(高野正晴君) 三十三番布目裕喜雄議員

   (三十三番 布目裕喜雄君 登壇)



◆三十三番(布目裕喜雄君) 三十三番、市民ネットの布目裕喜雄です。

 通告に従い質問いたします。

 また、その他の二点については、時間があれば質問させていただきたいと思います。

 まず最初に、南長野運動公園総合球技場の再整備について質問いたします。

 総事業費は何と八十億円、当初、J2基準一万人収容で試算された六十億円から二十億円も膨らむことになりました。AC長野パルセイロが、現在、JFL一位をキープし大健闘をしているときだけに、ホームタウンとしてJ2昇格を果たし、長野の元気の源となることを大いに期待している一人ではあります。

 こうした期待感を基本的に表明しつつも、第一庁舎・市民会館の建て替え、新斎場の整備、ごみ焼却施設の建設など大規模プロジェクトがめじろ押しとなっている中、新たに巨額を投じることで健全な財政は維持できるのか、市民負担は増えないのか、J2昇格条件である観客動員数、サポーターズクラブ数をどのようにクリアするのか、サッカースポーツの底辺をどのように拡大していくのかなどなど、懸念は募ります。市民の理解を得るためのハードルは決して低くありません。国補助金の見込み、新たな借金による財政将来負担の見通し、民間寄附の見通しなど、市側には説得力ある説明責任が求められるところです。

 さらに、松本山雅がJ2に昇格をしております。地方都市である長野県内で二チームが競い合う構図となっていることも、今後の選手層の動向や長野の地域性、さらには経済界の支援などを考えますと、長野県におけるプロサッカーチームの将来を見極めていくことも重要ではないかというふうに考えているところです。そこで質問いたします。

 既に答弁されている課題もありますけれども、割愛はしません。六点質問します。

 まず、一点目です。財源の見通しは確実なのかということです。特に、三十八億円を見込む国補助金の見通しはいかがなのか。また、一般財源四億円、その他民間寄附六億円という区分は、税金投入を小さく見せようとする意図が感じられてなりません。民間資金の活用は必須だというふうに思いますが、本来は今のところ期待値にすぎない民間寄附分六億円を含めて、十億円を一般財源として積算をすべきであろうと思います。所見を伺います。

 さらに、事業費を八十億円から更に圧縮していくべきだと考えますが、どうでしょうか。併せて所見を伺います。

 二点目、新たな借金三十二億円について財政推計への影響、将来的な財政負担への影響について、どのように考えているのか伺います。

 三点目、新しいサッカースタジアム−−総合球技場の維持管理費について、現在のところどのように見込んでいるのか伺います。

 四点目、AC長野パルセイロの自己努力による地域の盛り上がりをどのように支援するのか、サッカースポーツの底辺の広がりをどうつくっていくのか、所見を伺います。

 続けて五点目、新しい総合球技場を活用して、スポーツを軸としたまちづくりをどのように活性化していくのか。ラグビーやアメリカンフットボールにも使用できるとされていますが、公式ゲームの招へいや、芝グラウンドを利用する球技スポーツの利用について拡充していくことも重要だと思います。見解を伺います。

 最後、六点目、J2仕様からJ1仕様への変更、総事業費の六十億円から八十億円への膨張は、市民にとっては唐突感が否めないところだと思うんです。明確な財源見通し、新しい総合球技場の利活用の拡大、収支見込み、維持管理費用の透明化など市民に対し説得力ある説明責任が問われています。市民説明会やパブリックコメントを実施して、市民の理解と合意形成を図る必要があると考えますが、見解を伺います。

 あとは質問席で行います。

   (三十三番 布目裕喜雄君 質問席へ移動)



○副議長(高野正晴君) 原田都市整備部長

   (都市整備部長 原田広己君 登壇)



◎都市整備部長(原田広己君) 私から一点目の質問にお答えさせていただきます。

 国庫補助金として見込みます三十八億円でございますが、社会資本整備総合交付金であります。今後、国に対して所要額を確保するよう強く要望してまいります。

 また、その他財源六億円については民間資金を見込むものであり、担保されているものではございませんが、目標額として明記することで、その目標額に向かって行政として努力していく姿勢を示したものでございます。

 事業費を最大限圧縮すべきであるとのことでございますが、スタジアム整備の事業費については、今回算出した全体事業費八十億円を上限として、プロポーザル方式により設計者と施工者から優れた技術提案を受けることで、工事費の縮減が図れるものと考えてございます。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 山澤財政部長

   (財政部長 山澤謙一君 登壇)



◎財政部長(山澤謙一君) 私の方から財政推計、あと財政負担への影響についてお答えをいたします。

 南長野運動公園総合球技場整備事業の債務負担行為を設定するに当たり、財政推計への影響を改めて検証しております。平成二十四年三月にお示しした財政推計では、平成二十三年度に約百七十二億円の起債を予定しておりましたが、効率的な予算執行などの結果、実際の借入額は約百三十九億円となり、約三十三億円の市債借入れを抑制できました。このことによりまして、新たに三十二億円の市債を発行しても従来の財政推計とほぼ同水準の財政状況を維持できる見込みでございます。よって、将来の財政負担に大きな影響はないものと考えております。



○副議長(高野正晴君) 三井教育次長

   (教育次長 三井和雄君 登壇)



◎教育次長(三井和雄君) 私から三点目の維持管理費、五点目の活用の関係をお答え申し上げます。

 まず初めに、三点目についてでございます。昨年度、Jリーグに昇格するための要件であるサッカースタジアム建設に関し、その適地を検討するため、長野運動公園陸上競技場の改修と南長野運動公園総合競技場の改修の両面から可能性を研究する、長野運動公園陸上競技場他改修検討業務委託を実施いたしました。

 御質問の再整備後の維持管理費につきましては、その業務委託報告書の中で、他の同規模程度の施設を参考とした概算ですが、年間約一億五千万円という金額が示されております。しかしながら、再整備後につきましては、実施設計の段階になりませんと施設規模等が固まりませんので現時点では見込めませんが、今後予定しているプロポーザル方式による事業者選定の中で、維持管理費の削減にも配慮してまいりたいと考えております。

 続きまして、五点目についてでございます。これまで、学校体育や企業スポーツが中心であったスポーツの世界やスポーツ政策も、社会情勢の変化に伴い地域に根ざした市民が自らつくり出すスポーツ、地域が支えるスポーツへと大きく変わりつつあります。地域への貢献、地域からの支援、応援を基に活躍、活動する地域密着型スポーツチームなど、新たなスポーツの形が注目されています。

 本市においても、地域密着型スポーツチームの活躍や地域に根ざした活動により、市民の中に応援の輪が広がりつつあり、その活動を支援していく必要があります。そして、そのことがスポーツの振興とともに地域の活性化につながり、長野を元気にするものと考えております。

 新しい総合競技場は、一万五千人収容を予定し、諸室の整備なども予定しており、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールの東北信地区における拠点施設になり得るとともに、北信越においても数少ない専用球技場の一つとなります。これにより、国際的、全国的な大会を積極的に誘致することが可能となり、一例として、二〇一九年日本開催が決定したラグビーワールドカップに向けた活用が見込まれるなど、利用の拡大が図られます。

 このことによって、観戦する機会が増えるだけでなく、その大会運営に携わりトップレベルの競技スポーツに触れること、またトップレベルの競技者などによるスポーツ教室やイベントが積極的に開催されることが期待され、地域が活性化し、スポーツ文化の定着につながっていくものと考えております。

 以上です。



○副議長(高野正晴君) 柳沢企画政策部長

   (企画政策部長 柳沢宏行君 登壇)



◎企画政策部長(柳沢宏行君) 私から、四点目の地域の盛り上がりをどのように支援するのか、サッカースポーツの底辺の広がりをどうつくるのか、そして六点目の市民の理解と合意形成を図る必要があるのではないか、以上の御質問にお答えをさせていただきます。

 最初に、地域の盛り上がりの支援についてお答えをいたしますが、AC長野パルセイロの設立から六年目を迎え、市民の皆様による様々な地域の盛り上がりが始まっております。今シーズン、地元篠ノ井地区や長野駅周辺の五つの商店会では、チームへの支援とチームを主役とした中心市街地の活性化を目指した取組が展開されております。また、川中島地区では私設応援団が設置された他、長野商工会議所を中心とした後援会組織についても、現在、設立の準備が進められていると聞き及んでおります。

 一方、本市におきましては、長野駅、篠ノ井駅前への懸垂幕の設置や市の広報媒体を活用した公式戦の告知など、パルセイロの認知度を高め、観戦者を増やすための支援に努めるとともに、南長野運動公園やリバーフロントスポーツガーデンの優先使用など、練習会場、試合会場の使用についても支援をしているところでございます。

 また、平成二十一年度からは、パルセイロの選手とコーチが、保育園、幼稚園、小学校を訪問し、子供たちとの交流を通じてスポーツの楽しさを感じてもらえるよう、ホームタウンながのスポーツ交流事業を実施しておりまして、昨年度からは長野広域連合管内の市町村を対象とした事業へと広がりを見せております。

 いずれにいたしましても、地域の盛り上がりは、AC長野パルセイロの自己努力はもとより、商店会や民間事業者、サポーターや市民の皆様の協力により創出されるものでございます。本市といたしましても、引き続き市民の皆様の機運が更に醸成し、支援の輪を市内全域、さらには東北信まで広げられるよう積極的な支援に努めてまいりたいと考えております。

 次に、サッカースポーツの底辺の広がりをどうつくるのかでございますが、現在、市内にはジュニアのサッカーチームが数多くあり、中学生のクラブサッカーチームも設立されております。また、中学校のサッカー部も各クラブチームと一緒の大会に参加できるなど、サッカー特有の交流環境を整えております。一方、AC長野パルセイロでは、北信の小学生を対象としたサッカー教室やサッカー大会を開催するとともに、優秀な素材を発掘し、良い環境、良い指導を与えることを目的としたサッカー協会のトレセン事業にもコーチを派遣するなど、サッカー競技の底辺の拡大に貢献いただいております。

 市といたしましても、ジュニア選手育成事業や各種競技大会などへの助成を通じて支援を行っており、今後も継続した支援でサッカースポーツの底辺の広がりが一層図られるものと期待しているところでございます。

 次に、南長野運動公園総合球技場再整備に対する市民理解と合意形成についてお答えをいたします。

 南長野運動公園総合球技場の改修につきましては、市民を中心とした八万六千人余りの皆様からの署名を真摯に受け止め、早期にパルセイロのJ2昇格を実現するため、スピード感を持って取り組んでまいったところでございます。議員さんからは、J1仕様への変更や総事業費の大幅な増額は唐突感が否めないとの御指摘でございますが、J1仕様で改修することでJ2で上位の成績を収めた場合、改修費や改修期間中の代替施設などの課題が生ずることなく、スムーズにJ1へ昇格できること等を総合的に判断したものでございます。

 また、当初計画で見込んでいなかったサイドスタンドの増設や、クラブライセンス制度導入に伴い必須となった屋根の設置等によって、総事業費が増額となったところでございます。

 いずれにしましても、スタジアムの整備計画につきましては、市民の皆様の御理解をいただけるよう、広報ながのや元気なまちづくり市民会議、出前講座など様々な機会、手段を活用して御説明をしてまいりたいと考えております。

 また、パルセイロと市の共催によりましてパルセイロが行うサポーター会議に市民の参加を募り、スタジアムの整備とともにパルセイロのJ2昇格に向けて今後どのような取組が必要なのか、幅広い意見交換、情報交換の場を計画してまいりたいと、このように考えております。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 布目裕喜雄議員



◆三十三番(布目裕喜雄君) 答弁をお聞きしていますと、国の補助金は大丈夫だと、財政推計への影響もありません、維持管理費については一億五千万円かかるけれども縮減に努力します等々の答弁があるわけですが、民間寄附六億円の見通しは、期待値にすぎないという正直なお話もありました。

 今後の利活用、新しいサッカースタジアムの利活用に関して言うと、期待する、期待されるという答弁が非常に多いんですね。市長、いつも「入りを量りて出ずるを為す」を信条にされて行財政運営をされている。その入りを量りてというところが、十分に果たしてできているのだろうか。

 これ、国庫補助金、確約とれているわけじゃないわけじゃないですか。事業計画は認可されているかもしれないけれども、実際にどれだけの金を国が出してくれるのかというのは、これからの話ですよね。ある意味、不安定要素が残っているわけですから、それらをしんしゃくして、市長に改めて質問しますが、「入りを量りて出ずるを為す」という信条に照らして、このサッカースタジアムの再整備はどのように思ってらっしゃるのか。

 今、市民の皆さんから、サッカースタジアムはしようがないにしても、だけど財政が厳しい折というような常とう句が行政の皆さんから、あるいは議会の度に出されてくる中で、施設整備よりも自分たちが住んでいる所の生活環境整備をもっと優先させてもらえないのかと、教育や福祉にもっと手だてできないのかという声があるのも事実なんですよ。こういった声に、市長、どのように応えていこうとされますか。



○副議長(高野正晴君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 私は、これまでも将来予想される大規模プロジェクト事業等の財政需要に備えまして、「入りを量りて出ずるを為す」という基本理念の下に行財政改革を推進するとともに、効率的な財政運営に努めてまいったつもりでございます。その結果、市債残高の縮減、基金の造成等に一定の成果が認められる状況となってきているものと理解をしております。

 今回の南長野運動公園総合球技場整備事業についても、日々の経費削減に努めた結果、必要な財源を確保できたものと私は思っています。確かに、今おっしゃるように確約されたものじゃないじゃないかと、そのとおりです。確約されたものではないのですが、一応、国の計画の中にのったということだけは間違いない。国が受け取ったわけですからね。ですから、そういうもので、それは来年度予算に果たしてどのくらい、我々が要求するとおりやってくれるかどうかというのは、それは分からないですよ。でも、私どもは、それはできると思っています。

 具体的に申し上げれば、それが認められていけば、私はこの間、国土交通大臣と話したんですが、できたら、それは計画は認めて、あとは、じゃ、いつになるか分からないけれども、補助金は出しますという話になってきて、その代わり、時間的に向こうへいっちゃうから、少し長野で、自分たちでやっちゃってもいいよと言ってくれないですかとまで実は言っているんです、私。

 具体的に言えば、それは借金すればできるんですよ。借金は長野市はできます。要は、ひと頃一千九百億円もあった借金が、今一千三百億円まで減ってきているわけですから、これから増やそうと思えば、国の許可さえあればできるんですよ。ですから、そういうことに関して私は十分やっていけるという判断をして、この計画をやりだしたということでございます。

 いずれにしても、今回の南長野運動公園総合球技場整備事業についても、日々の経費削減に努めた結果として必要な財源を確保できたものと、私はそう思っております。

 また、現在の社会情勢の中で社会保障や教育環境の充実というのは、特に重要な課題であるというふうに思います。今後とも一定のサービス水準はきちんと確保した上で必要な投資を行っていきたいと、それは今回のものも、その一つであるということでございます。「入りを量りて出ずるを為す」の理念の下、市民の声に耳を傾けながら、引き続きバランスがとれ、かつ、めり張りのある財政運営に努めてまいりたいと考えております。

 以上です。



○副議長(高野正晴君) 布目裕喜雄議員



◆三十三番(布目裕喜雄君) それぞれ答弁いただいたことに、責任を持っていっていただきたいというふうに思います。

 その市民説明会についてなんですが、広報ながのとか出前講座で対応したいということでした。第一庁舎、市民会館では基本設計についてのパブリックコメントも実施しましたよね。これは、極めて異例なことだったというふうに思っています。市民説明会も二回開かれた等々を考えますと、市民から要望されるのを待っているだけじゃなくて、やはり市行政として責任を持って、少なくても二回ぐらい、二会場で市民説明会をこのサッカースタジアム再整備について行うということを、是非しっかり前向きに検討してもらいたいと思います。これは要望しておきます。

 次の質問に移ります。大規模プロジェクト事業の見直しについてです。

 財政推計で見込まれる八つの大規模プロジェクト事業は、総事業費で一千六百九十三億円、平成二十四年度から平成三十三年度までの向こう十年間で八百五十三億円とされています。ここに、サッカースタジアム整備が新たに加わり、また検討中とはいえ、新交通システムの導入も新たな大規模プロジェクトに想定をされます。さらに、後に質問しますが、公共施設白書を作成し、公共施設の現状をつまびらかにすることを通して、その維持管理費が天文学的な数字に上ることも想定をされるわけですね。

 施設整備に当たり、建設事業費に加え、維持管理費、費用対効果、施設の将来性、市民の必要度、満足度を見極めていくことが大変重要になってきていると思います。

 今後も、新たな財政投入が必要になることを見据えると、公共施設の在り方の検討と一体で大規模プロジェクトの見直しが必要と考えます。どこをどのように見直すのかというのは、正直困難さが伴うのですけれども、一つ提案をさせていただきたいのは、長野広域連合のごみ焼却施設の建設に当たって、技術的にも未完と言わざるを得ない灰溶融炉の整備について、ここから撤退をし、事業費の圧縮を図る必要があると考えますが、いかがでしょうか。所見を伺います。



○副議長(高野正晴君) 小林環境部長

   (環境部長 小林 博君 登壇)



◎環境部長(小林博君) お答えいたします。

 長野広域連合では、ダイオキシン類など有害物質の排出の低減、最終処分量の縮減、資源化率の向上、最終処分場の環境負荷低減などに効果があることから、灰溶融施設の設置が計画されております。この計画は、長野広域連合ごみ処理施設建設及び管理運営計画策定委員会同専門部会において、様々な方式について検討した結果の提言を受け、長野広域連合としまして、最も稼働実績があり、技術的にも確立されているストーカ式焼却プラス灰溶融方式として整備するものとしたものでございます。

 御質問のありました、稼働施設での発生した灰溶融炉の事故については、その原因が一つ一つ究明され改善策等が講じられるなど、安全性は確実に向上しているものと考えております。

 長野広域連合では、長野市の他、千曲市に焼却施設、須坂市に溶融処理後のスラグなどを埋め立てる最終処分場を計画しております。灰溶融施設を設置しない場合は、焼却施設の建設費や維持費などの削減は見込まれますが、現計画の最終処分場は埋立可能期間を十五年間としているところ、それが約半分の七年間程度となり、現状でも理解が得られにくい最終処分場の更なる確保が新たな重要課題となってきます。

 なお、ごみ処理広域化基本計画では、最終処分量の軽減を図るため、一部の焼却灰等を溶融せず直接資源化する手法についても検討を進めるものとしております。ごみ処理施設の整備に当たりましては、最終処分を含めた総合的な視点で判断すべきであり、安定的なごみ処理体制を早期に構築するため、現在の計画に基づき進めていくことが必要であると考えております。

 なお、長野市に計画しております焼却施設の規模は、当面、一日最大処理量四百五十トン、灰溶融施設六十トンとしておりますが、建設発注の段階で将来のごみ量を見極めた上で決定するとしており、更なるごみの減量推進が施設規模や事業費の圧縮につながるものと考えております。

 以上です。



○副議長(高野正晴君) 布目裕喜雄議員



◆三十三番(布目裕喜雄君) 大規模プロジェクト事業は見直さないというふうに、さきに、たしか財政部長が答弁をしていたと思います。今後も引き続き、私自身は取り組んでいく課題にさせていただきたいと思います。

 そこで、財政部長にお伺いするのですが、財政推計における建設事業費に甘さがあるんじゃないのかなというふうに思うんですね。

 具体的な事例を挙げます。新斎場の建設費なんですね。平成二十二年度の財政推計では、十年ベースで四十億円というふうに示されました。これが二十三年度には五十九億円、一挙に十九億円膨れ上がり、今年3月に示された財政推計では七十億円というふうに膨れ上ってきているんですね。これ、財政推計の中での数字ですよ。その周辺整備費があるとはいえ、新斎場二か所の整備、本体整備については一・五倍に膨れ上がっている。こんなことがあって、果たして財政推計への信頼度、信頼性がしっかり保持されるのであろうかというふうに思わざるを得ないんですね。

 この点について、具体的には新斎場を挙げましたけれども、財政推計への信頼度、先ほど来、事業の圧縮努力をしたいというふうに答弁されているんだけれども、その答弁の確実性がどうも揺らいでしまうような歩みをたどってきているのではないかと思います。見解を伺います。



○副議長(高野正晴君) 山澤財政部長

   (財政部長 山澤謙一君 登壇)



◎財政部長(山澤謙一君) お答えいたします。

 財政推計に係る事業見通しの甘さがあるのではないかという御意見でございますが、確かに斎場につきましては年度ごとに事業費が上がっております。これは、生活部中心にやっている中で、地元対策と周辺事業の実施により上がってきている部分でございまして、財政部としても非常に悩ましく考えている次第でございますが、財政推計につきましては、年一回、各年度の当初予算が確定する毎年三月に作成しておりますので、作成後の事業の進捗に伴い、例えば国や県や地元との協議による事業内容の変更、それから概算見積りであった所要額の実施設計額への見直しなど、正確な事業費に時点修正することで財政推計がより的確で実効性のあるものとするためのものでございまして、御理解をお願いしたいところでございます。

 いずれにしても、財政推計につきましては、その時点で正しいものを議会、市民の皆様に御説明し、今後の見通しを御理解いただくという形のものでございますので、御理解を賜りたいというふうに考えてございます。

 以上です。



○副議長(高野正晴君) 布目裕喜雄議員



◆三十三番(布目裕喜雄君) いずれにしても、想定される建設事業費が大幅にアップ、膨張していくというようなことは、やはりこれはつじつまが合わない話なわけですよ。だから、今日の答弁も、この先どうなるか分からないということになりかねませんからね。そこはしっかり吟味をし、財政推計、単なる推計だとはいえ、信頼性の高いものにちゃんと煮詰めていく努力を求めたいと思います。

 ちょっと質問の順番を入れ替えて、公共施設白書から公共施設再配置計画の策定に向けての課題について、質問させていただきます。

 長野市では、現在、公共施設白書を年度内に作成するため庁内作業が進められております。まずは施設の量や状態、経費、利用状況の三つの視点から公共施設の全体像を捉えて、課題とともに市民に公開をして情報を共有する必要があるとの認識から始まっているものです。

 第一段階である白書の作成、公表を踏まえ、次なる段階、第二段階で個別施設の対応方法を明確にし、さらに第三段階で、仮称だけれども公共施設再配置計画の策定に進む段取りとされておりますね。

 公共施設白書の作成は評価したいし、長野市が今、準備しているものは、単なる箱物だけじゃなくて、道路、橋りょう、上下水道など、インフラも含めている点で極めて大きな前進だというふうに受け止めてはいます。その上で、長野市域の七割を占める中山間地域における公共施設、そして五輪施設の存在、これがやはり長野市の公共施設白書を作る上での特異性だと思うんです。この特異性を十分に踏まえて、市民サービスを劣化させない公共施設の在り方と維持管理を考えることが重要だと思います。

 ここでくぎを刺しておきたいのは、コスト論に偏って安易な施設廃止、統廃合、又は民間への移譲にならないようにしっかり取り組んでもらいたい。これは今のうちに、くぎを刺しておきたいと思います。

 その上で、公共施設の見直し、将来にわたる質の高い公共市民サービスの維持というのは、市民の共通認識と理解が不可欠だと思うんですね。年度内にまとめる公共施設白書の段階で、そこでもう既に、今後の課題と見直し検討の視点、あるいは基本的な考え方を提示することになると思われますが、市民の理解をどのように得ようとするのか。さらに、再配置計画の策定を見据えて、住民自治協議会との十分な検討協議、あるいは市民ワークショップなど市民参加によって計画等を策定していく道筋を、今から明らかにしていくべきだと考えますが、見解を伺います。市長に質問します。



○副議長(高野正晴君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 公共施設白書から公共施設再配置計画の策定に向けての課題についてお答えをしたいと思います。

 公共施設の見直しに当たりましては、市民の皆さんと情報を共有して、同じ認識で共に議論していくことが大変重要であると考えております。本市におきましては、様々な行政情報を市民の皆様に公表しつつ、地域の課題は地域の権限と責任で解決するなど、自分たちの地域は自分たちでつくるという都市内分権を推進しております。

 こうした視点からも、市民の皆さんに日頃利用いただいている公共施設の在り方について、共に議論していくには、まず公共施設白書で明らかにする施設の現状と課題、さらには将来の人口や財政の推計など広く本市の状況を知っていただくことが第一であることから、元気なまちづくり市民会議や市政出前講座などを通した積極的な広報活動をこれから展開してまいりたいと考えております。

 また、公共施設の見直し検討の視点、基本的な考え方につきましては、住民生活に急激な変化を及ぼさないよう利便性などにも十分配慮するとともに、地域全体のバランスや地域の特性、さらには財政事情を考慮しながら検討していくことを基本とし、統合整備については行財政運営の効率化はもとより、既存の公共施設の有効利用、相互利用等を総合的に勘案するともに、場合によっては新たな複合施設の建設なども視野に入れながら、住民サービスの低下が最小限になるよう配慮することで市民の皆さんの御理解を得たいと考えております。

 なお、公共施設の再配置計画の策定に当たっての具体的な方法等については、現在のところまだ決まっておりませんが、ある程度の時間をかけ、幅広い議論ができるような方法を検討してまいりたいと考えております。

 以上です。



○副議長(高野正晴君) 布目裕喜雄議員



◆三十三番(布目裕喜雄君) 市民の理解と合意形成は、幅広く検討していきたいという基本的な考え方が示されるにとどまっていますけれども、サービス低下は最小限にということですが、サービス低下は避けられない取組になるという認識を逆に示されたんだろうと思うんですよね。であるからこそ、なおさら市民の理解と合意が不可欠である。

 これは、年明け二月にも中間報告がまとめられる段取りですよね。これは要望にしておきますけれども、是非この中間報告の段階で、やはり市民の意見を聴くような場面を是非つくってもらいたい。市民の皆さんと一緒に考え、つくっていくというプロセスを大事にしていく必要があると思いますから、これは是非、そういう方向に向けて具体化されることを強く要望しておきたいと思います。

 最後の質問になりますが、新たな総合窓口、ワンストップサービスの在り方について質問をいたします。

 第一庁舎・長野市民会館の基本設計は、パブリックコメント等により総合窓口の在り方が変更となりました。第一庁舎における階層ごとの垂直展開から、第一庁舎、第二庁舎にまたがる水平展開に変更されたというふうに思います。障害者等の皆さんの利便性を考えると妥当な変更だというふうに受け止めています。とはいえ、住民窓口と福祉窓口が別庁舎になるわけで、市民サービスがワンストップで提供され、いわゆるたらい回しがなくなるような仕組みとして構築されることが、極めて重要だというふうに思っています。

 市では、現在、富士市の取組などを参考にしながら総合窓口支援システムの構築に向けた検討が進められているところですが、市民サービス総合窓口が有効に機能する鍵は、新庁舎一階に設置される総合案内だと思います。市民の来訪目的に的確に答え、案内できる人員を整える必要があります。そこで二点質問します。

 一つに、別庁舎で展開される総合窓口方式で、いわゆるたらい回しは解消されるのか。

 二つに、鍵となる総合案内において、単純な民間委託ではなく、専門的な知見を持ち合わせた行政OBを活用していくことが重要であると考えるがどうか。

 さらに、玄関棟の解体工事が始まります。二年半にわたる工事中の安全性の確保、市民への案内についての対応策を伺います。



○副議長(高野正晴君) 寺田総務部長

   (総務部長 寺田裕明君 登壇)



◎総務部長(寺田裕明君) お答えいたします。

 初めに、総合窓口の考え方を御説明いたします。

 新庁舎の二階に設ける、いわゆる総合窓口では、出生や転出入などライフイベントの際に必要な手続に関しては、福祉関係の手続も含め、その場で一度に済むようにして市民の利便性向上を図りたいと考えておりまして、複数の手続を同時に処理する総合窓口支援システムの導入やフロアマネジャーの設置などを検討しているところでございます。

 従来は、転入等のライフイベント関係の手続では市民課へ行き、さらに別庁舎の福祉関係課など、それぞれの課で手続が必要な場合がございました。これは、窓口が分散しているということでございまして、議員がおっしゃる、たらい回しとは別と考えておりますけれども、いずれにいたしましても、今後はこれらの手続を一か所でできるように検討を進めております。

 また、ライフイベント以外の、ある程度時間がかかる福祉の申請や相談などは、第二庁舎の福祉窓口において、じっくりと丁寧に対応できるようにすることで、これまでより市民サービスの向上を図るようにしたいと考えております。

 今回、福祉窓口を第二庁舎に変更しましたが、相談室やカウンター間仕切りを設置し、プライバシーに配慮したフロアにするなど必要な改修を併せて実施してまいります。

 次に、一階に設置する総合案内でございますが、総合窓口や必要な課の案内を的確に行えることが重要であると考えておりまして、市民に対して、しっかりとした接遇ができ、市役所業務にも詳しいことが求められます。民間委託やOBの活用も含め、総合案内の運営をどのような形態で行うかは今のところ決まっておりませんが、議員の御提案や先進地の事例なども参考にしながら、より良い市民サービス体制の構築に向け検討してまいりたいと考えております。

 次に、玄関棟の解体工事につきましてお答えいたします。

 この十月から着手をし、来年三月までに完了する予定でございまして、その後、二か年かけて本体の建設工事を実施いたします。

 工事期間中の主な変更点でございますが、一点目として、現在、玄関棟にございます警備員室を第二庁舎の一階西側出入り口、そこにスペースがございますので、そちらの方に移設をして、夜間・休日受付業務に対応いたします。二点目として、玄関棟にあります受付案内は第一庁舎一階ロビーに移設をいたします。三点目としまして、二階の連絡通路が使用できなくなりますので、庁舎間の移動は横断歩道を初め、地上を御利用いただくことになります。その際、通路のバリアフリー改修や一部に屋根を設置いたします。四点目として、第一庁舎西側駐車場の一部に車寄せを設置し、タクシー乗り場も移設をいたします。

 これらの変更により、来庁される市民の皆さんが迷うことのないよう案内看板や誘導サインを適切に設置するとともに、広報紙、あるいは庁内の各窓口において変更内容を周知してまいります。加えまして、高齢者や障害者の方などに対しましては、必要に応じまして担当課の職員が直接目的の課に御案内をするなど、マンパワーでの対応がとれるように考えております。また、工事関係車両の出入り口には誘導員を配置し、歩行者の安全確保を徹底するとともに、横断歩道の注意喚起を図ってまいります。

 工事期間中、大変御迷惑をお掛けすることになりますが、分かりやすい案内や安全面の確保には十分配慮してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(高野正晴君) 布目裕喜雄議員



◆三十三番(布目裕喜雄君) かなり駆け足になってしまいましたが、いずれにしても十分な安全対策をしっかり講じられることをお願いして、質問を終わります。



○副議長(高野正晴君) この際、午後三時三十五分まで休憩いたします。

   午後三時二十四分 休憩

   午後三時三十六分 再開



○議長(祢津栄喜君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問を継続いたします。

 一番山本晴信雄議員

   (一番 山本晴信君 登壇)



◆一番(山本晴信君) 一番、新友会、山本晴信でございます。

 中山間地域に軸足を置きつつ、新聞、ニュース等で報じられている様々な課題につきまして市の考えを伺うものでございます。市当局の前向きな回答を期待するものでございます。

 まず最初に、中山間地域の主産業である農業に関する施策について伺います。

 平成二十四年度版食料・農業・農村白書によりますと、農村の振興、活性化を図る観点から、緑と水の環境技術革命総合戦略が提示されております。その中では六兆円産業を創出するとしておるところでございます。この核となるものは、再生可能エネルギーの利活用と各種バイオマス資源の有効活用でございます。

 そこで、一つといたしまして、各種農産廃棄物等の資源化に関しまして、市はどのような施策を導入しようとしているのかお考えを伺います。

 二番目といたしまして、生ごみ、家畜ふん尿、浄化槽汚泥等を利用したコンポスト施設並びにガス化発電施設等を導入する考えはないか。

 さらに三点目といたしまして、休耕農地、農業用ハウス等を活用しつつ太陽光発電を導入する考えはないか。併せて、設置に関する諸条件を慎重に考慮しつつ、農業用水を利用した小水力発電を導入する考えはないか。

 以上の三点につきまして市の考えを伺うものでございます。

 以下、質問席でさせていただきます。

   (一番 山本晴信君 質問席へ移動)



○議長(祢津栄喜君) 小林農林部長

   (農林部長 小林正幸君 登壇)



◎農林部長(小林正幸君) 最初に、各種農産廃棄物等の資源化に関して市はどのような施策を導入しようとしているのかにつきまして、お答えを申し上げます。

 本市では、平成二十一年度に地球温暖化対策などを目的といたしましてバイオマスタウン構想を策定し、未利用バイオマスや廃棄物系バイオマスなど利活用の可能性があるバイオマス資源を有効活用する方向性を定めております。

 現在、農業から発生するマルチなどの廃プラスチック類につきましては、各農協が農家などから収集し、処理業者へ処分を依頼しております。このうちマルチは、セメント工場などの燃料として再利用されておりますが、塩化ビニールや農薬が入っていた瓶、袋につきましては再利用することができないため、埋設処分されております。その他、果樹せん定枝、稲わら、家畜排せつ物などの多くは堆肥として利用されております。

 このように現時点におきましては、それぞれ有効に活用されているものと考えておりますので、新たな施策の導入については現在検討には入っていない状況でございます。

 しかしながら、市内の団体が農産物系廃棄物等によるエネルギー変換技術の研究開発に着手しているということもお聞きしておりますので、今後の動向を注視してまいりたいと考えております。

 次に、休耕農地や農業用ハウス等を活用した太陽光発電の導入についてお答えをいたします。

 太陽光発電は、環境に優しくエネルギーが無尽蔵であることから、昨今は企業から一般家庭まで積極的な導入が図られております。しかしながら、初期投資費用が高額であり、発電量が天候によって左右されるなどデメリットもあることから、電力を安定的に供給するために蓄電池を併用するなど工夫が必要となります。また、太陽光発電施設を農地に設置する場合には、農地法に基づいた手続を踏むことが大前提となるとともに、農業用ハウスにつきましては太陽光パネルの荷重の問題についても考慮する必要がございます。いずれにいたしましても、メリット、デメリットを設備導入者側で総合的に判断していただくことが重要であると考えます。

 本市といたしましては、今後の国の農業政策や再生可能エネルギー活用策の動向を注視する中で、導入促進に結び付くものについては支援の在り方等について検討してまいりたいと考えております。

 次に、農業用水を利用しました小水力発電の導入についてお答えします。

 農業用水路を利用した小水力発電の導入は、流量、落差、コスト計算、水利権の取得などの条件を満たす必要がございます。これらの条件を満たす農業用水路につきましては、導入を進めるための支援を行っております。

 現在、西長野地籍で里島発電所からの排水を利用した小水力発電所の建設を善光寺平土地改良区が進めております。今後も小水力発電所の建設が可能な農業用水路につきましては、積極的な支援を行ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 小林環境部長

   (環境部長 小林 博君 登壇)



◎環境部長(小林博君) 私からコンポスト施設、それからガス化発電についてお答えを申し上げます。

 まず、コンポスト施設に関しましてですが、現在、家畜ふん尿、浄化槽汚泥は自家処理、あるいは民間施設により、ほぼ全てが堆肥化されております。また、スーパーなどの事業系生ごみは、民間事業者による堆肥化、また飼料化の取組が既に行われております。また、家庭から排出される生ごみにつきましても、段ボール箱を利用した堆肥化講座の開催や自家処理機器の導入補助などにより普及促進を図っているところでございます。

 このような状況から、コンポスト施設については、今後十分状況を見ながら必要性についても検討してまいります。

 一方、生ごみや家畜ふん尿、下水道汚泥などを原料とするガス化発電は、再生可能エネルギー電気への期待に応える技術の一つであり、固定価格買取制度により、事業としての採算性も見込まれております。さらに国でも、二〇二〇年までに全世帯の消費電力の約五パーセントに相当するエネルギーの創出を目標とする、バイオマス事業化戦略を九月六日に決定しております。

 市としましても、廃棄物系バイオマスを原料とする熱分解ガス化発電を含め、最新の技術の動向や国の支援制度などにつきまして引き続き情報収集するとともに、民間事業者への支援策や本市への導入の可能性について研究をしてまいります。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 山本晴信議員



◆一番(山本晴信君) ありがとうございました。

 関連ではございますけれども、浄化槽汚泥の減容化等につきましては、経費の節減、あるいは取り扱いやすさというような観点から注目に値するというふうに考えておりますけれども、その点について御見解を伺いたい。

 また、併せまして二点目でございますけれども、再生可能エネルギーの導入調査・研究事業、これ、本年度に実施するということになっておりますが、現在分かる範囲で結構でございますので、検討状況をお知らせいただきたい。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 小山上下水道局長

   (上下水道局長 小山和義君 登壇)



◎上下水道局長(小山和義君) お答えいたします。

 長野市内には、農業集落排水施設二十二施設及び合併浄化槽が約五千八百基あり、発生する汚泥は野菜用肥料として資源化され、JAや道の駅等で販売されております。資源化の前段での汚泥減容化には、微生物の働きにより分解、除去を行うなど様々な方法があり、技術的には有効であると言われております。しかしながら、現段階では、いずれの方法も現行の処分方法に比べて設備費、薬品費、動力費、人件費など多額な費用がかかること、また処理工程が複雑になることなどから、現行の方法を継続してまいりたいと考えております。

 なお、今後とも汚泥減容化の新技術の動向には注視してまいります。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 山本晴信議員



◆一番(山本晴信君) まだ答弁漏れでございまして、再生可能エネルギーの導入調査・研究事業の現在の状況について知らせてくれということ。



○議長(祢津栄喜君) 小林環境部長

   (環境部長 小林 博君 登壇)



◎環境部長(小林博君) お答えいたします。

 今年度実施しております再生可能エネルギー導入調査・研究事業でございますが、これにつきましては各種学会やセミナーへの参加、関係団体との意見交換などを通じ、最新の研究成果や情報収集に努めている他、本市における具体的な取組として、大きく分けて二つの観点から検討を行っております。

 まず一つ目は、本年七月から始まりました固定価格買取制度の活用を前提とした再生エネルギー電気の導入の検討です。特に平成十九年度に実施しました小水力発電の導入可能性調査につきましては、一キロワット当たりの売電価格を六円と当時設定しておりましたが、現制度では三十五・七円という高い買取価格が設定されることから、収益性の視点も含め、改めて導入検討を実施しております。

 二点目の観点は、本市の特性に合った低炭素なまちづくりの推進とその実現に向けたデータの収集でございます。今後、地域でのエネルギーの利用の形態を考える中では、エネルギーの組合わせやIT技術を活用した電力需給制御による効率的なエネルギーの使い方という視点が不可欠と考えております。

 過日開催されました鬼無里地区の元気なまちづくり市民会議で説明させていただいた、奥裾花自然園での小水力、太陽光、バイオディーゼルの三つを組み合わせた発電と、IT技術を利用した電力の需要、供給両面の管理によるミニスマートグリッドも、その一つの例になるものと思われます。

 今後、この発展形としまして、中山間地域及び市街地における電力の需給管理のモデルが構築できるよう、スマートコミュニティの実現に向けた検討も進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 山本晴信議員



◆一番(山本晴信君) ありがとうございました。

 続きまして、中山間地域の農業施策、取り分け農業用用排水路の既存ストックの維持、更新についてお伺いをいたします。

 平成八年度の県の調査によりますれば、長野市における農業用用排水路は、規定の受益面積を有するものとして四百六十六キロメートル余でございます。また、そのうちの基幹的な施設につきましては百四十六キロメートル余であると報告をされております。しかしながら、施設の老朽化に伴う破損や機能低下を来している施設もあると認識しております。

 農業は、国の礎でございまして、長野市でも例外ではございません。また、長野市農業を将来にわたって安定的なものとするために、農産物の生産に関する農業用用排水路の施設の整備状況確認と、確認を踏まえた維持、補修並びに更新に関する計画について、市の考えを伺うものでございます。

 続きまして、市の新たな生産基盤の確立といった観点から、昨今の新聞等で報じられております植物工場につきましてお伺いをいたします。

 植物工場につきましては、災害等の影響を軽減しつつ安定した生産が期待できることから、農林水産省と経済産業省が中心となりまして、積極的な展開を図ろうとしているところでございます。長野市の農地、取り分け中山間地域では急しゅんな地形が多いことから、生産基盤が安定しているとは言い難く、主要産業の育成といった観点からも注目に値すると感じているものでございます。長野市における導入の可能性について伺うものでございます。



○議長(祢津栄喜君) 小林農林部長

   (農林部長 小林正幸君 登壇)



◎農林部長(小林正幸君) 最初に、農業用用排水路の維持補修につきましてお答えいたします。

 中山間地域の農業用用排水路等は、土砂や落ち葉等がたまりやすく、管理が非常に大変な状況にあります。通常、コンクリートの水路は耐用年数が四十年程度と言われておりますが、中山間地域においては、過酷な自然状況から、短い年数で更新が必要となる場合もあります。中山間地域においては、用排水路の管理は欠かすことのできないものですので、日常的な維持管理は、用水利用者にお願いをしております。更新等は、緊急度の高い箇所から県営事業や基盤整備促進事業、市の単独事業で、地元の御要望にお応えをしております。

 また、中山間地域以外の土地改良区、水利組合の管理する農業用用排水路につきましても、水利権者に維持管理をお願いしております。

 現在、県営事業は、信州新町の二地区におきまして用水路の改修を行い、施設の安全確保と用水の安定供給を図っております。

 いずれにいたしましても、今後の維持補修並びに更新につきましては、地元要望をお聴きし、農作業に支障が出ないように迅速に進めてまいります。

 次に、植物工場の関係でございますが、植物工場は、植物の成長に必要な養水分を液肥として与え、自然の光又は人工の光を光源として植物を生育させるため、安全な食料の供給が可能な栽培方法でございます。また、一年を通して生産できることから、食材の周年供給が可能な栽培方法でもあります。

 しかし、一方では生産できる農産物は葉物野菜等、一部の品目に限られていることや、露地栽培と比べ風味が薄いなどの弱点もあると言われております。また、初期投資に多額な費用を要するため、収支予測、いわゆるFSを実施し、事業内容等をしっかり検討する必要があります。

 このように幾つかの課題、問題があることから、本市といたしましては導入を推進する状況にありませんが、市内の農家等から植物工場の建設について問い合わせがあった場合、国の支援策や先進事例などの情報を提供してまいります。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 山本晴信議員



◆一番(山本晴信君) ありがとうございました。

 関連いたしまして、前段の質問でもございました太陽光パネルにつきましては、昨今、光を通すようなパネルも開発されておるところでございます。したがいまして、そういうことを考えますと、農業用ハウスというのも、導入も考えられるという状況になっております。

 また、従来の黒い板に加えまして、軽量なものも開発されてきているという状況でございまして、そういったものも考慮しつつ、今後の農業に十分活用していけるような施策をお願いをしたい。

 さらに、また太陽光発電と植物工場、そしてまた木質のペレットボイラー等をベストミックスといいますか、組み合わせた中でもって農業が成立するように御検討を賜りたい。

 以上の点について、お考えをちょっと聞かせてください。



○議長(祢津栄喜君) 小林農林部長

   (農林部長 小林正幸君 登壇)



◎農林部長(小林正幸君) 太陽光発電と植物工場、それぞれの施設の導入に当たりましては、初期投資に多額の費用が必要であるばかりでなく、収支予測、先ほど申し上げました、いわゆるFSを実施し、事業内容を検討する必要がございます。

 しかしながら、透明で光を通す太陽光発電パネルを植物工場に取り付け、野菜を栽培している取組は、今お話しありましたとおり、既に一部企業で実施されております。したがいまして、当面は先進事例の調査や収集した情報を広く農家の方へ提供してまいりたいと思っております。

 また、木質のバイオマスの利用につきましても、利用できる範囲かどうかにつきまして、それぞれ農協、生産者等と協議をしながら進めてまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 山本晴信議員



◆一番(山本晴信君) 次の質問に移らせていただきます。

 中山間地域の道路等の維持活動についてお伺いをいたします。

 各地域におきましては、旧来より道路維持活動といたしまして道普請、道路側溝清掃、草刈り等を実施しているところでございます。さらに昨今はアレチウリ、ニワウルシ等の駆除、それから支障木対策と、従来にも増して作業回数が増えているところでございます。一方で、地域では過疎化、高齢化が急速に進んでおりまして、道路維持活動に関する地域の負担はますます大きくなっておるところでございまして、作業の継続に関して、今後数年を経ずして危機的な状況になるものと認識しているところでございます。

 そこで過疎化の進行状況、年齢構成等、地域の課題を踏まえた上で、シルバー人材センター、若しくは地域の土木施工業者等による対応はできないか、市の考えをお聞きをいたします。



○議長(祢津栄喜君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 生活道路の草刈り等の道路維持活動については、全て市の負担により実施することは、限りある予算の中で困難であり、これまでも、やまざと支援交付金や道路愛護報奨費などを活用していただきながら、できる限り地元の皆様による作業をお願いをしているところであります。これまでの御協力に深く感謝するところであります。

 私としては、将来的には地元作業が困難となった生活道路の草刈りなどについても、住民自治協議会が主体となり、シルバー人材センターや地元土木業者へ委託できるような方法もあると考えており、今後、このやまざと支援交付金の使われ方や効果等を検証する中で、必要とされる支援策等について総合的に検討してまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、市民の皆様とのパートナーシップにより、今後とも地域の課題解決に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解、御協力をお願いいたします。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 山本晴信議員



◆一番(山本晴信君) 地域の実情等を十分踏まえた上で、前向きな御対応を期待するものでございます。

 次に、地籍調査事業につきましてお伺いをいたします。

 過日の朝日新聞によれば、地籍調査事業の整備推進の遅れが、東日本大震災の復興阻害要因ともなっていると報じられております。長野市においても整備率は十八・二パーセントと、全国の進捗率五十パーセントに対しまして極めて低い状況でございます。加えまして、長野市においても、地域によってゼロパーセントから百パーセントと著しい相違があるところでございます。

 地籍調査は、今後、様々な事業を推進する上で必要な調査であるばかりでなく、災害発生時等、復旧に必要な基礎資料として整備を急がれるところでございます。本市においても、今後想定される様々な状況に対して適切かつ迅速に対処するためには、早急な整備が求められているものと考えております。

 そこで、地籍調査の整備方針と整備期間につきまして市の考えをお伺いをいたします。



○議長(祢津栄喜君) 藤田建設部長

   (建設部長 藤田 彰君 登壇)



◎建設部長(藤田彰君) お答えいたします。

 本市では、昭和二十八年度から地籍調査事業を実施してまいりましたが、オリンピックにより土地の流動化が激しくなったことで、平成三年度以降、一旦事業を休止し、その後、合併を契機に再開をしております。平成二十三年度末の進捗率は十八・二パーセントと低い状況となっております。

 地籍調査を実施することによるメリットは、災害復旧の迅速化の他、様々な面があり、重要な事業であると考えております。しかしながら、都市部では一筆ごとの土地が細かく分割されており、土地に関する権利関係が複雑な場合が多く、境界の確認に困難を伴う場合が多いことや、中山間地域では、土地所有者の不在化や立会いを行うことが困難な急傾斜地の存在などがあり、事業を進めていく上で多くの時間と費用、また職員体制が必要で、全体の事業の優先度を考える中、地籍調査事業を急速に拡大していくことは難しい状況と考えております。

 今後におきましては、平成二十二年度に策定した地籍調査事業の十か年計画に基づきまして、計画面積の三・八平方キロメートルについて進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 山本晴信議員



◆一番(山本晴信君) 質問の中でも申しましたけれども、地域では高齢化が進んでおりまして、確認すらなかなか難しい状況であるというのは、これは紛れもない事実でございますので、整備の方を一日も早く進めていただくように切なる要望を申し上げるところでございます。

 次に、不用品回収と廃棄物対策についてお伺いをいたします。

 昨今、車を走らせておりますと、不用品回収、金属回収ののぼり旗をここそこで見掛けます。近隣の住民にしてみれば都合が良いせいでしょうか、日に日に不用品の量が増えていくという状況であろうかと思います。

 しかしながら、過日の信濃毎日新聞によりますれば、千曲市の事例といたしまして、産業廃棄物業者と連絡が取れなくなってしまいまして、工場内にある廃棄物が処分できないと、処理できないと。その量が一千立方メートルにも及ぶというような報道がなされておったところでございます。本事例では、当該社長との連絡が取りにくい状況であり、廃棄物の処理、処分のめどが立っていない状況であると報じられておったところでございます。

 平成二十四年三月十九日付けの環境省通知、使用済家電製品の廃棄物該当性の判断についてによりますれば、中古品としての市場価値がないもの又は中古品としての扱いがされていないものについては、金銭の授受に関係なく廃棄物であるという見解が明確にされたところでございます。このような状況を踏まえつつ、以下の二点についてお伺いをいたします。

 まず、一といたしまして、不用品回収業者に対する行政指導の状況及び立入検査の調査実績について市の状況をお伺いいたします。

 二といたしまして、国では廃棄物該当性の判断に関する通知を提示しているところでございますが、これを踏まえた市の対応はどのようなことを考えているのかお聞かせいただきたいと思います。



○議長(祢津栄喜君) 小林環境部長

   (環境部長 小林 博君 登壇)



◎環境部長(小林博君) お答えいたします。

 各家庭で不用となった家電品などを、無料回収する事業者が本市でも多く見られます。事業者は、回収物は廃棄物ではなく、いわゆる有価物としており、この限りでは直ちに法に抵触するものではありません。しかし、一部事業者による長期放置や回収物からの油の流出や積み上げた回収物の崩落など、生活環境への影響が問題となっております。事業者は、有価物の無料回収としており、廃棄物処理法や古物営業法には直ちに該当しないことから事業許可の必要がなく、また短期間で保管場所を移動するなど実態は把握しにくい状況にあります。

 本市では、廃棄物処理事業者への指導監視や不法投棄パトロールの途上や業者が配布しておりますチラシ、それから地域からの情報提供により保管場所を把握し、昨年度は六事業者に対し四十八回の立入指導を行いました。そのうち三事業者については改善等が図られている、あるいは改善中でございます。本年度も八月までに、昨年から継続しております三事業者に加え全部で六事業者に対し延べ三十回の立入調査や指導を実施しております。また、現在、各支所と連携し、市内全域の無料回収事業者の保管場所の調査を行っており、今月中にはまとまる予定です。早期の調査や指導が不適正保管の解消や未然防止につながることから、一層の体制強化に努めてまいります。

 次に、本年三月、国から、使用済み家電について、その保管状況により事業者が有価物と主張した場合でも廃棄物として取り扱うことができる基準が示されました。その概要ですが、家電リサイクル法に定めるテレビなど四品目については、年式や破損状況など再利用品として市場で流通できる状態のものであるか、また雨ざらしや積上げなど粗雑な取扱いがされていないか、また廃棄物処理法に違反するような分解や破壊がされていないかどうかなどであり、これらに該当する場合は廃棄物処理法や条例に基づく適正な保管や処理が義務付けられます。本市においても、この判断基準に基づき、各回収事業者に対し立入調査や厳正な指導を行っております。

 今後も様々な場を活用し、市民に対して、家電リサイクル法に基づく適正な排出の周知についても努めてまいります。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 山本晴信議員



◆一番(山本晴信君) ありがとうございました。

 関連でございますけれども、市内には廃棄物処理業者が多数あると把握しているところでございますが、適正に処理、処分を行っている業者の評価と不適切な処理、処分を行っている業者との区分けにつきまして、どのようなお考えをお持ちなのか。また、報奨制度といいますか、そういったところをどういうふうな形でもって情報を提供していくおつもりなのか、お伺いをしたいと思います。



○議長(祢津栄喜君) 小林環境部長

   (環境部長 小林 博君 登壇)



◎環境部長(小林博君) お答えいたします。

 平成二十三年度末現在、廃棄物の不適正処理が認められ、その改善等の指導を行っている事業所等は市内全域で六十三か所ございます。環境部では、これらの事業所について立入調査による監視指導を平成二十三年度延べ八百七十八回実施いたしました。立入調査は、不適正な処理の度合いにより各事業所を週一回以上、月二回以上、月一回以上等、また必要の都度行うものなど五つのランクに分けまして分類し、実施しております。

 週一回以上の実施につきましては、市の措置命令等の履行中や地元地域から改善要望がある事業所などで、現在、対象が四か所ございます。また、月二回以上の立入監視等を実施している場所は、改善命令履行後一年以内などの事業所が対象で、現在十六か所あり、これら立入調査の結果は指導内容や対応の記録、現場写真も含めデータ化し、常に確認できる体制を確保し、不適正処理の早期改善と未然防止に努めております。

 それから、評価といいますか、評価制度の関係のお話がございました。廃棄物処理法では、適正な廃棄物処理を行っている事業者のうち、産業廃棄物処理事業者につきましては優良認定制度がございます。認定の基準は法の遵守、事業の透明性、環境に配慮した取組、電子マニフェストの利用、登録及び財政健全化の五項目としております。各項目について認定を行っております。

 現在、優良認定は収集運搬業で二件、処理業で二件、事業者数では二社でございます。双方とも同じ業者でございます。認定された事業者は、認可の更新期間が五年から七年に延長されること、また市ホームページでの公表や許可証に優良マークが印刷されることから、企業のイメージアップやPR効果にもなるものと考えております。

 今後、一般廃棄物処理に関わります優良認定の創設については、他市の状況等を見る中で必要性について検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 山本晴信議員



◆一番(山本晴信君) 真面目にお仕事をしている皆さんが適正に評価され、また業務が円滑に推進できるよう、市の行政指導を更に一層お願いしたいと思います。

 また、次にさきの環境省の通知を踏まえて考えますと、家電四品目につきましては、不用品回収業者の取扱品目対象外になるというふうに認識するところでございますけれども、そこら辺の考えについてお聞かせをいただきたいのと、これが現場にあった場合の対処方法につきましてお伺いをさせていただきます。



○議長(祢津栄喜君) 小林環境部長

   (環境部長 小林 博君 登壇)



◎環境部長(小林博君) お答えいたします。

 家電リサイクル法では、使用済み家電、いわゆる廃家電について、その処理方法を定めております。先ほど答弁でも申し上げましたが、国の通達でも回収物の保管状況により再利用が困難なものは廃棄物として判断できるものとし、その基準を示したものでございます。一方、無料回収事業者は、回収する家電製品を廃棄物ではなく再生可能な有価物として取り扱っていることから、現行では無料回収事業で家電リサイクル法に定める家電製品の回収を規制することはできないと考えております。

 しかし、家電リサイクル法では、使用済み家電については排出者がリサイクル料金を納付し、指定された場所に排出することとされていますので、使用済み家電の無料回収は法の趣旨にそぐわないと言わざるを得ません。排出者である市民が、法の趣旨を十分理解し、無料回収事業者に排出することではなく、法に基づいた取扱いをすべきことが重要と考えております。

 また、御質問のありました無料回収業者で、先ほどのとおり粗雑な取扱い等で中古品、あるいは再生品としての価値がないものにつきましては廃棄物処理法に基づいた指導を徹底しております。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 山本晴信議員



◆一番(山本晴信君) さきに申しました千曲市の事例等が長野市で起きないように、くれぐれも御期待を申し上げて私の質問を終わりにさせていただきます。



○議長(祢津栄喜君) 三十二番手塚秀樹議員

   (三十二番 手塚秀樹君 登壇)



◆三十二番(手塚秀樹君) 三十二番、無所属手塚秀樹でございます。

 七月十日、国民宿舎松代荘など運営の長野市開発公社が温泉の適正利用や普及啓発、研究に貢献した温泉関係功労者の環境大臣表彰を受けました。様々な取組と地道な活動への評価であり、本当にうれしく思います。おめでとうございます。

 それでは質問に入ります。

 いじめ問題について伺います。

 大津市立中学校二年男子生徒、当時十三歳が昨年十月に自殺しました。学校は翌月までに二度、全校生徒を対象にアンケートを実施したが、いじめと自殺の因果関係は不明として調査を打ち切りました。

 しかし、本年七月に自殺の練習をさせられていたとのアンケートの回答があったことが判明し、大津市教育長は、いじめも自殺の要因の一つと認め、大津市長は第三者委員会の設置を決め、滋賀県警は暴行容疑で市教育委員会、中学校を捜索するまでに至りました。その上に教育長が襲撃されるという本当に残念なことでありました。

 いじめの無い社会、学校にする努力と、いじめが起こった場合の対策が求められています。長野市の学校教育現場におけるいじめについて伺います。

 子供たちが自分はいじめられていると思うことも、認めることも本当につらいことだと思います。できれば認めたくないと思う、そう考えます。でも、そこにいじめがあった場合に誰かがそれに気付くことが大事です。子供は、SOSを出せる子ばかりではありません。気丈に振る舞い、抱え込む子供もいます。子供のSOSをキャッチした学校も社会も真摯に受け止めなければいけません。無いことにしてはいけないのです。

 子供のそうした声にならない声を学校は、教育委員会はどのように聴こうとしていますか。どのような方法で手を差し伸べていますか。これは、不登校や教師の不適切な行為問題にも関連があります。現在の取組と今後の対応について伺います。

 助けを求める先を学校としては駄目で、第三者機関にすべきという意見もありますが、どのようにお考えでしょうか。子供のことですから親や家庭の問題でもありますが、教育現場での対応を伺います。

 次に、いじめが起こってしまったときの対応について伺います。

 原点である、いじめられている子供の身になる、このことに尽きると思います。学校が保護者と積極的に情報を共有することからだと思いますが、今回の大津市のいじめ問題のように警察の強制捜査、行政主導による第三者調査まで及んでしまったことは残念に思います。このことに関して、どのようにお考えであるか伺いたいと思います。

 明確な姿勢を示すことが、今、教育委員会に、そして学校に求められていると思います。いじめが終わっても、心に受けた傷は消えることなく、その子のその後の人生にもいじめが残ります。いじめをなくす対応策について伺います。

 現役高校生が、大人が子供の議論をするのも重要だが生徒同士で考えることも必要と話しています。子供たちが自分たちで考える基本となる生命を尊ぶとともに、いじめを許さないといった規範意識の確立の根底となるであろう道徳教育についてはどのようにお考えでしょうか。

 また、未然防止の具体策を各学校が家庭や地域と連携をとり、一丸となって取り組むことが必要になると考えますが、その場合、家庭や地域に求められることとはどんなこととお考えであるか伺いたいと思います。

 こうした悲劇を繰り返さないためにも、主語を明確に私たちとし、もう繰り返しませんと約束するところに来ていると思います。よろしくお願いいたします。

   (三十二番 手塚秀樹君 質問席へ移動)



○議長(祢津栄喜君) 堀内教育長

   (教育長 堀内征治君 登壇)



◎教育長(堀内征治君) 大津市のいじめを原因とする子供の自殺は、大変に痛ましく、いじめそのものを発見し、防ぐことのできなかったことは誠に遺憾に思います。長野市ではこのようなことが起きないよう、早期発見、早期解消と未然防止に努めております。

 いじめに遭っている子供の声にならない声を聴くためには、子供のサインをつかむことが重要なことと考えております。中でも、学校で生活を共にしている教員が子供の変化に気付いて、いじめの存在を見抜くことが大切であります。給食や清掃、授業における子供たちの姿を観察し、小さな変化からいじめの芽に気付くことができれば、早期発見につながると考えます。また、生活記録や日記等を通して子供の心の動きを捉え、心配がある子供に声を掛けることも早期発見のための教員の大切な役割であり、これらの点を学校に周知しております。

 また、早期発見、早期解消を目的に、平成十八年にいじめ問題に対応するプロジェクトチームを庁内に立ち上げ、年間三回のいじめ調査を行っております。調査の中で、本人からのいじめ被害の訴え以外に学級内でいじめに遭っている人はいませんかといったアンケート項目を設け、周りの友達からの情報を収集して早期発見に努めております。

 さらに、本市では、平成二十一年度から楽しい学校生活を送るためのアンケートQ−Uを年二回実施しております。Q−Uの質問項目には、クラスメイトから無視されるようなことがあるか、クラスメイトから耐えられない悪ふざけをされることがあるか等の設問があり、質問への回答の総合的な分析でいじめの把握につなげることが可能であると考えております。

 今後は、いじめを見抜く教員の力を高めるため、またQ−Uを活用する力を付けるために更に研修内容の充実を図り、いじめの早期発見につなげていきたいと考えております。

 本市では、学校には相談しにくい子供たちや保護者のために、長野市教育相談センターや警察のヤングテレホン、法務局の子どもの人権一一〇番など相談機関が掲載されたシートを教室や学校内に掲示し、また子供たちには個々にシールを配布して、いつもで気軽に相談ができるように工夫しております。さらに、教育相談センターから相談指導員が学校を訪問し、相談活動に当たっております。指導員は、子供や保護者からの相談を受けたり子供たちの活動を見たりして、いじめの早期発見に努めております。

 新たな第三者機関の設置につきましては、現在、文部科学省がいじめ、学校安全等に関する総合的な取組方針の中で、各地域において、いじめの解決に向けて外部専門家を活用する取組を推進すると述べており、その動向を注視しながら検討してまいります。

 次に、いじめが起きてしまったときの対応では、子供や保護者からの訴えを学校が真摯に受け止め、保護者、学校関係者、教育委員会が情報を共有し、連携しながら子供の心のケアを大切にし、解消に当たることが重要であると考えます。解消が困難な事例にあっては、市教委の担当者が保護者や子供と面談し、学校に事実確認と解消に向けての取組についてアドバイスをしてまいります。ケースに応じては、家庭への支援が必要なため、医療機関や児童相談所、福祉事務所などが集まり、ケース会議を積みながら対応に当たることとしています。

 いじめの対応では、初期の段階で解決することが最も大切であると考えます。ただ、深刻な事態が発生した場合は、警察や弁護士等の他機関にも協力を仰ぎ、問題の解決に当たりたいと考えております。

 次に、いじめを未然に防ぐための対応策につきましては、教職員研修として教師の立場でできるカウンセリング、心が通う学級集団づくり、いじめの防止と子供の心に寄り添うための研修などを行ってまいります。また、Q−Uを活用した、より良い学級づくりの研修を通じ教員の児童理解、生徒理解の力を伸ばしてまいります。

 また、道徳教育の中では、誰に対しても思いやりの心を持ち相手の立場に立って親切にすること、誰に対しても差別することや偏見を持つことがなく公正公平にし正義の実現に努めること、また生命がかけがえのないものであることを知り自他の生命を尊重することなどを指導しております。日頃から道徳教育を充実させ、思いやりや規範意識など子供の豊かな人間性を育み、いじめを許さない子供を育てていきたいと考えております。

 いじめの未然防止に向けて、学校、家庭、地域との連携も大切な視点であると考えます。授業参観や学校開放等でPTAや地域の皆様に学校や子供たちの姿を見ていただくことは大切な機会であると考えます。学年PTAや学級懇談会では学校の取組を理解していただき、保護者との信頼関係を築いてまいりたいと考えております。

 また、家庭ではお子さんの表情やお金の使い方などに変化がないか、しっかりと見ていただき、気になることがあれば学校にすぐ連絡していただくよう啓発をしてまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 手塚秀樹議員



◆三十二番(手塚秀樹君) ありがとうございました。

 松代町の水問題について伺います。

 松代町には、江戸時代に整備された個人の庭の池から次のお宅の池につながる水路網が泉水路として残され、その一部が国の登録記念物となっております。保全と復元への取組が求められていますが、水質の悪化や水量不足から早急な対応が必要となっております。

 また、同じく町内には国指定史跡の松代城があります。一連の環境整備事業の中で内堀の復元も行われ、水をたたえた堀としてよみがえりました。が、しかし、こちらも水量不足から水質の悪化が見られ、景観を損ないかねない状態であります。観光地松代にとって、水不足の問題は喫緊の課題であります。

 そのような状況の中で、今年度末をもって松代町の上水道の水源が、岩野水源から川合新田水源に切り替わる計画であります。これにより岩野水源と、そこから清野浄水場までの導水管が不要となり、千曲川河川敷内の設備については、費用をかけて撤去する必要も出てきます。緊急時のことも考慮し、貴重な水源を維持することも必要である上に、清野浄水場など施設の有効利用も考えなくてはいけません。そこで、岩野水源からの取水を環境用水とし、既存の設備、施設を使い、松代町の水不足問題を解決する提案をさせていただきます。

 清野浄水場と松代城は、本年三月に廃線となりました長野電鉄屋代線で結ばれていると言ってよい地理的な状況であります。両施設の脇を通る屋代線跡地は、今度は水を運ぶ送水路としてよみがえることができます。設備の廃止撤去が決定する前に、水源の維持並びに松代城の堀への送水を検討いただきたいと思います。

 そして、現在、松代も対象地域したと歴史まちづくり法による歴史的風致維持向上計画を策定中であります。提案しました送水路から分岐させることで、次の段階として泉水路への水の供給も可能となるのではないでしょうか。水源、施設の維持ができれば、環境用水としてだけではなく、農業用水としての可能性も広がります。

 清野浄水場を囲む一帯は、国から農地・水保全管理支払交付金を受ける優良農地であります。農業にとって水は生命線です。歴史まちづくり法の支援には、地域用水環境整備事業もあります。千曲川からの取水条件など制約もあるかとは思いますが、既存施設の有効利用の点からも是非検討いただきたいと思いますが、お考えを伺います。



○議長(祢津栄喜君) 三井教育次長

   (教育次長 三井和雄君 登壇)



◎教育次長(三井和雄君) お答えいたします。

 城下町で江戸時代の水系や泉水が残されているのは、全国でも数か所に限られており、特に複雑で広域な水路網が残されているのが松代町であります。したがいまして、現在作成を進めております長野市歴史的風致維持向上計画の中でも、松代町を中心とする地区は重点区域の候補であり、城下町の庭園と水路は、歴史を今に伝える貴重な文化遺産の一つとして捉えております。

 市では、信州大学農学部に泉水・水路の調査を委託して、現況把握を進めておりますが、平成二十三年度の調査では、直近五、六年の間に約四十か所の泉水が消失していることが報告されており、大変危機感を感じているところです。その原因としては、水量不足や上下水道の整備による泉水・水路を必要としない生活様式の変化などが挙げられております。

 泉水・水路の多くは、個人所有の敷地であるため、基本は所有者の維持管理が原則であると考えております。市では、これまでに伝統環境保存区域内において泉水・水路の改修に対する助成などの取組を進めておりますが、泉水・水路の保全については、流路の確保など水系単位で考えなくてはならないため、個々の所有者の対応では限界があると思います。

 市としましては、例えば水系ごと、あるいは松代地区全体で泉水路保存会のような管理団体を組織していただき、地元の方々が一体となって保全に取り組んでいただくことがまず必要であると考えております。そうした地元の管理団体が、維持管理を一体的に行い、行政は保存整備費や維持管理費の助成を行うという役割分担による対策を進める必要があります。

 次に、松代城跡内堀の水量不足、水質悪化につきましては、現在、竹山町の山寺常山邸から真田邸の庭園を経由する水系及び旧白井家表門南側の漆川から取水する水系に加え、平成二十三年からは代官町の水路から旧樋口家住宅を経由する水系の三系統の水を内堀に供給しております。

 また、仮設ポンプ等による強制対流や水質浄化剤の散布、水質検査などを定期的に実施しており、水質状況の改善策を講じておりますが、いまだ流入水量は不足しているのが実情であります。

 議員さん御提案の岩野水源からの取水は、松代城跡内堀の水源確保だけを考えると一つの方法ではありますが、送水管の設置費、取水のための施設の維持管理費などの多大な費用負担が見込まれ、将来的に持続可能な手法であるか否かは、十分に研究する必要があります。

 市としましては、泉水の適切な維持管理を図ることで最下流の松代城跡内堀の水量を確保する方策、内堀に流れ込む水路の数を増やす方策など様々な対応策について研究と検討を重ねてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 いずれにいたしましても、市では長野市歴史的風致維持向上計画の作成を進める中でも、関係部局で検討する予定ではありますが、地元でも是非まち全体の課題として捉え、泉水・水路の維持管理等に関わる組織化を進めていただき、地域の皆様が受け継いでこられた貴重な伝統環境を後世に残す方策を地元の皆様とともに考えてまいりたいと思っております。



○議長(祢津栄喜君) 小林農林部長

   (農林部長 小林正幸君 登壇)



◎農林部長(小林正幸君) 農業用水としての活用についてお答えいたします。

 廃止される清野浄水場は、千曲川を水源としまして一日三千四百トンの取水許可を得ておりますが、農業用水として利用するためには、改めて取水許可を得る必要がございます。

 また、用水施設として自然流下をするために高台まで水を送る送水管や、貯水槽を土地改良事業により新たに整備する必要がありますので、受益者の皆様には工事費の一部を負担していただくこととなります。

 この他、受益面積により取水量が変化しますので、既存の施設が利用できるかどうか不明であること、地元による施設維持管理体制と維持管理費負担等の課題はございますが、今後、地域の皆様から、是非、農業用水確保ということで御要望があれば、これらの課題等も含めまして検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 手塚秀樹議員



◆三十二番(手塚秀樹君) どうもありがとうございました。

 長野市職員の信頼回復について伺います。

 長野市職員並びに長野市内の小学校男性教諭の不祥事などにより、本市職員の皆様にも綱紀粛正が求められています。一部の職員のことではありますが、市民の皆様からの信頼回復に努めなければいけません。

 平成二十三年度においては、職員の処分は何件あったのでしょうか。そして、職員対象に事例研究的な研修は行われたのでしょうか。どのような対応がなされたのか伺います。



○議長(祢津栄喜君) 寺田総務部長

   (総務部長 寺田裕明君 登壇)



◎総務部長(寺田裕明君) お答えをいたします。

 平成二十三年度における職員の処分状況についてでございますが、処分した職員は、免職が二人、減給が三人、戒告が二人で、合計七人でございます。その内容としては、外郭団体管理金の私的流用一件、下水道使用料の賦課漏れ一件、飲酒運転による交通事故一件で、合計三件でございます。

 昨年来から職員が起こした、市民の皆さんの信頼を揺るがす不祥事につきまして、改めて深くおわび申し上げます。

 続きまして、職員研修の実施状況についてお答えいたします。

 昨年度、職員が飲酒運転により二件の交通事故を起こしたことに対して、本年六月までに約二百十の全ての所属で、飲酒運転の撲滅を図るため職場研修に取り組みました。今後は、その結果を集約し、全所属にフィードバックしていきたいと考えております。

 六月には、県警から派遣されている交通安全担当職員を講師として、飲酒運転しない、させない、許さないをテーマに管理職研修も実施し、飲酒運転の根絶に向けて誓いを新たにしたところでございます。

 また、非常勤職員を含め、新規採用から課長級職員までの階層ごとの研修においては、服務規律や公務員倫理研修を実施しておりまして、本市や他市等で実際に起きた不祥事なども教材として使用し、意識の高揚と再発防止に向け取り組んでおります。

 さらに、小さなミスも積み重なれば重大な事件につながりますことから、文書事務や会計事務などについて、担当者を対象とした研修も実施し、事務処理の適正化に努めているところでございます。

 今後も、あらゆる機会を捉えて服務規律の確保に努め、職員一人一人が全体の奉仕者としての責任を強く自覚するとともに、高い倫理観を持って行動できる職員の育成を図り、市民の皆様の御期待に応えられるよう努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 手塚秀樹議員



◆三十二番(手塚秀樹君) 以上で終わります。ありがとうございました。



○議長(祢津栄喜君) 議員各位にお諮りをいたします。本日の会議時間は、議事の都合により、あらかじめこれを延長したいと思いますが、これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(祢津栄喜君) 異議なしと認めます。

 よって、本日の会議時間は延長することに決しました。

 二番西沢利一議員

   (二番 西沢利一君 登壇)



◆二番(西沢利一君) 二番、新友会、西沢利一でございます。

 通告に従いまして、一問一答で質問をさせていただきます。

 最初に、地域防災計画と自主防災力の強化について質問をいたします。

 地域防災計画は、合併によりまして市域が広域になったことから、これまでの前提であった善光寺地震だけでなく、市域に影響のある断層も考慮する必要から、糸魚川・静岡構造線断層帯の地震想定も追加をされたところでございます。

 一八四七年五月八日発生の善光寺地震の被害想定も見直しされています。理科年表によりますと、地震の規模はマグニチュード七・四と推定されています。被害の程度を記した当時の文書や土砂崩れの痕跡などから震度が想定され、善光寺付近や信州新町などで大規模な火災が発生、また山間部では山崩れによる集落被害、犀川が山の崩壊によりせき止められ数十か村が水没、二十日後に決壊し、大洪水となり、下流の川沿いの村が被害を受け、市の防災計画の資料編によりますと、死者八千六百人、潰れた家屋二万九千六百三十三戸、焼失家屋三千三百戸と記されております。

 善光寺地震から今年で百六十五年、私たちは、この地震から何を学ぶべきなのでしょうか。少なくとも文献に残されている被害量をきちんと想定し、震災対策に生かしていかなければなりません。特に地域防災計画では人的被害、また火災に対する予測被害量を非常に少なく見込んでおり、このことによって十分な震災対策となるのか、御見解をお伺いいたします。

 また、善光寺地震では、当時の松代藩内で四万か所以上の山崩れが起こったとされています。初期対応の重要性は言うまでもありません。そこで、各自主防災組織の組織化、充実といった自主防災力の強化計画について、現状と目標についてもお伺いいたします。

   (二番 西沢利一君 質問席へ移動)



○議長(祢津栄喜君) 池内危機管理防災監

   (危機管理防災監 池内公雄君 登壇)



◎危機管理防災監(池内公雄君) 私から地域防災計画と自主防災力の強化についてお答えします。

 長野市地域防災計画は、社会状況の変化や国、県の防災対策の動向などを反映するため、おおむね五年ごとに計画的に見直しを行っております。今回の見直しに当たっては、平成二十二年度に防災アセスメント調査を実施し、長野市内に影響を及ぼす地震災害による被害予測を行いました。地震の大きさは、独立行政法人防災科学技術研究所が公表している長野盆地西縁断層帯によるマグニチュード七・四の地震と、糸魚川・静岡構造線断層帯によるマグニチュード八・〇の地震を使用し、中央防災会議等で行われている解析手法により、予測を行いました。

 それによりますと、長野盆地西縁断層帯の地震被害は、死者五百一人、重傷者六百十六人、全壊建物一万九百五十三棟、半壊一万八千五十棟、焼失棟数九百十九棟であり、糸魚川・静岡構造線断層帯の地震被害は、死者百二十人、重傷者八十七人、全壊建物三千四十二棟、半壊五千三百九十棟、焼失棟数は百六十七棟という結果となっております。善光寺地震に比べて被害が少ないのは、耐火建物や防火構造の建築、併せて建物の耐震化が進んでいることや、また防災システム、マスコミなど情報収集、伝達の進歩など、善光寺地震が起きたときと現在とでは社会状況が大きく異なることから、現在の最新の基礎データと解析方法により算出された適切な数値と考えております。

 今回の予測を基に策定した地域防災計画は、職員の配備体制の整備、早期の災害対策本部の設置などが東日本大震災を教訓に、きめ細かく定めており、有効に機能するものと考えております。今後は、あらゆる災害事象を検証し、修正が必要と判断した場合は、見直しを図り、実効性のある防災計画として、市民の生命、身体及び財産の保護に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 岩倉消防局長

   (消防局長 岩倉宏明君 登壇)



◎消防局長(岩倉宏明君) 私から自主防災力の強化計画における現状と目標についてお答えいたします。

 自主防災組織は、本年四月に、四百七十七行政連絡区の全てにおいて、地域の実情に応じた五百四十六組織が結成をされております。消防局では、自主防災組織の災害対応力の充実強化を図るため、平成二十三年度、三百四十件の防災訓練に立ち会うとともに、防災器材などの購入と訓練に要した経費に対し四十九組織に約百八十万円の補助金を交付するなど、積極的に育成強化に取り組んでおります。こうした取組の結果、昨年度の訓練実施率は九十パーセントとなり、各種災害に備えた研修や訓練に取り組んでいただき、組織の強化が図られていると考えております。

 また、自主防災組織の会長さんが行政連絡区の区長さんを兼ねており、定期的に交代されてしまう組織が多いことから、継続した効果的な防災活動に取り組めるよう、平成十二年度から会長を補佐し、防災知識、技術の普及などに取り組んでいただく防災指導員制度を設け、現在、五百二十九組織で選任され、委嘱率は九十七パーセントとなっております。

 さらに、平成十六年度からは、大規模災害に備え、自主防災会間の情報交換や連携強化による災害対応力の向上を目指した自主防災組織連絡協議会の設置に取り組み、現在までに三十二地区中二十六地区で結成されております。

 今後の目標につきましては、全組織で防災指導員の委嘱と全地区で自主防災組織連絡協議会が設立され、そして訓練実施率が百パーセントになるよう取り組んでまいります。

 いずれにいたしましても、東日本大震災などの教訓を踏まえ、自助、共助、公助の体制強化が重要となっております。現在、本市では、地域防災計画の見直しに伴い、自主防災活動の教本である自主防災会編を改訂中ですので、想定外の災害発生に備え、住民の皆さんがお互いに助け合い、地域の安全は地域で守るという防災意識を持っていただくよう御活用いただき、各地区の関係機関と協力して、一層、防災意識の高揚と啓発に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 西沢利一議員



◆二番(西沢利一君) 今のこの地域防災計画で、去る八月二十九日、南海トラフ地震の被害想定が発表されたことは御案内のとおりであります。それによりますと、最悪で三十二万人というすさまじい内容が公表されたところでございます。そして、この想定をいかに正しく皆さんに理解をしていただいて、そして訓練をしながら減らしていく、やはりこれがこの防災計画では必要な部分じゃないかなというふうに私は考えています。そこで、先ほどの答弁にもありましたように、実効性のある計画として、これから常々、目にとめておいていただきたいなというふうに思っているところでございます。

 続いて消防団の組織見直しについて質問をいたします。

 この地域防災計画によりますと、いざ発災しますと、対策計画によって、情報収集や人命救助といった様々な活動体制が構築されております。合併によって市域が大きく拡大されたことにより、現状では中山間地域隅々までの正確な情報の収集には多くの時間を費やすことが懸念されます。

 さて、消防団ですが、火災や災害などが発生した際、消防活動及び関連する様々な業務を実施し、平常時には必要な技術の修練や避難訓練等を通じて、広報や啓もう活動を行う他、地域によっては花火大会など地域のイベントにも出動、さらに、水防活動や行方不明者の捜索まで、地域と消防団は切っても切れない状況にあるわけでございます。

 常備消防化が進んだ今日、旧態依然とした組織体系から脱皮をし、多くの市民にとって親しみやすく、また団員に極度の負担を強いることのないような組織への生まれ変わりを果たすことが求められているのではないでしょうか。

 そして、地域との結び付きをより強固にすることが、取り分け自分たちの地域の実情をよく知ることになり、発災の場合の対応も素早いものになると考えられます。非常時には、とっさの判断や行動が大変大切であります。

 先ほどの答弁にも、自主防災力の強化について御答弁を頂きましたけれども、有事の際、それぞれの支所、また地域住民、地区住民自治協議会の防災部会等と消防団が一致協力して事に当たることができるような組織の見直しを提案をいたしたいと思いますが、御見解をお伺いをいたします。



○議長(祢津栄喜君) 岩倉消防局長

   (消防局長 岩倉宏明君 登壇)



◎消防局長(岩倉宏明君) 初めに、消防団員の皆様方には、それぞれ生業をお持ちの傍ら、昼夜を問わず災害活動、警戒活動等に従事され、地域の安全・安心の確保に御尽力をいただいておりますことに感謝を申し上げる次第でございます。

 長野市消防団は、市町村合併を経て大規模な組織となったことから、本年四月に機構改革として、従来の十二ブロック制から六方面隊体制に移行し、消防団長一人、副団長四人、それから方面隊長六名とし、大規模災害時等において迅速な部隊運用と指揮命令等が的確に実施できる体制といたしました。

 本年七月二十日の豪雨災害では、夕方から降り続いた大雨により、北八幡川の水位が上昇し、平林・西和田地籍を中心として、道路の冠水及び住宅の床上・床下浸水等の被害が市内において多数発生しましたが、消防団長を中心に機構改革をした副団長並びに各方面隊長が消防局に集結され、指示、命令、応援体制の連携により、管轄区域を越えた対応が行われ、二十一分団、延べ二百八十名が出動した結果、各地区において、被害の軽減につながったものと考えております。

 また、六月二日には、信州新町中学校南河川敷において、長野市水防訓練を開催し、市職員、それから信州新町地区住民自治協議会、自主防災会連絡協議会、それから水防管理団体など、多くの関係機関の皆様が参加をいただいた中で、消防団と連携した訓練が実施できました。これは今後の災害においても、より多くの方々が迅速に活動できる体制が構築され、非常に価値があるものと感じております。

 今後も地域の実情に応じ各種訓練が各地区で実施される際には、住民自治協議会を初め、地区内での関係機関の方々に大勢参加いただき、有事の際における避難誘導体制の確認など、地元消防団と一致協力した対応ができるよう支援していくとともに、方面体制の検証も行いながら、消防団員の負担軽減につながるよう更に研究してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 西沢利一議員



◆二番(西沢利一君) 余りうれしくない内容でありますが、時間が無いものですから次に行かさせていただきます。

 そこで、七月二十日の災害にまつわります災害情報と防災行政無線の関係について質問をいたします。

 七月二十日の大雨に関してでありますが、翌日に市民の皆さん方と意見交換する機会がございました。そこで防災行政無線の話が話題になりました。午後七時三十二分に避難勧告が発令されましたけれども、防災無線の放送が聞きにくい状況というお話を市内の方からいただきました。屋内の放送設備が完備されていない地域にとりましては、屋外スピーカーで放送される情報が頼りになる、また地域防災計画でも、災害広報は、まず防災行政無線を伝達手段としているわけでございます。

 そこで質問いたしますけれども、この防災行政無線の状況でありますが、聞き取りにくいという意見等の有無、またその意見に対する市当局の調査の状況、そして、それによって、このスピーカーの数が不足しているというような状況もあり得るのかどうなのか。また、こうした状況があるとすれば今後どう対応していくのか、今後の対策についてお伺いいたします。

 次に、災害発生に伴います市内一括放送についてお伺いをいたします。

 この七月二十日の大雨の関係でございますが、真夜中に市内一斉放送が流されました。これは、土砂災害警戒情報が発表された場合に災害の情報を市民に知らせるということになるわけでございますけれども、最近の豪雨、もう御案内のように、大変局地的に発生することが多いこと、また市域が合併により拡大していること等から、この放送設備エリアの細分化、これが検討できないのかどうかお伺いをいたします。

 いずれにしましても、この防災行政無線は、いざ災害というときに、その効果が発揮されて初めてこの施設の重要性が分かるわけでございます。エリアメールの話も前段ございましたけれども、まだまだエリアメールには課題もあるようでございます。人命を守るためにも前向きなお取組を望みますが、いかがでしょうか。



○議長(祢津栄喜君) 池内危機管理防災監

   (危機管理防災監 池内公雄君 登壇)



◎危機管理防災監(池内公雄君) 災害情報と防災行政無線についてお答えします。

 まず、防災行政無線の状況についてでございますが、現在、市民への防災情報の伝達は同報無線を主体とし、緊急速報メール、いわゆるエリアメール、広報車、自主防災会などを通じて、地域の連絡網やテレビ、ラジオでお知らせしております。しかしながら、緊急時に一斉連絡が可能な同報無線は聞き逃しや雨音などで聞こえない、あるいは屋外スピーカーからの距離や風向きによって聞こえにくいなどの御意見を頂いております。これらの屋外スピーカー設備については、定期点検により不具合のあるものは随時修繕を行い、経年により性能を保てないものについては計画的に更新を進めております。

 また、屋外スピーカーの数につきましては、一つのスピーカーの有効範囲は半径三百メートル程度であり、設備も高価であることから、地域の中心で避難場所となっている小・中学校を初め、洪水災害や土砂災害の危険度の高い箇所など、地域の特性を見ながら設置を進めており、現在、三百九十五基を設置しております。ここ数年は県の土砂災害警戒区域の指定がなされ、土砂災害に危険とされた区域へ優先的に設置をしている状況でございます。今後、国が検討している災害情報の伝達の在り方の動向を見ながら、また併せてデジタル化への対応も踏まえ総合的に検討してまいりたいと考えております。

 次に、同報無線の一括放送についてでございますが、土砂災害警戒情報などの市民の生命にひっ迫した情報は、県等から発表と同時に同報無線が自動的に起動し、市内全域に一斉放送されております。したがって、生命に危険が迫る土砂災害の発生のおそれがある場合には、市内どこにいても警戒を強めていただくという意味からも、多くの方に知っていただくことも重要であると考えております。

 なお、大雨や台風が迫っているときなどは、是非とも自ら防災情報を取得していただくことも重要でございます。お宅のそれぞれのデジタル放送テレビのリモコンでdボタンを選択し、気象情報の収集をしていただければ有り難いと思います。

 なお、現在、新防災情報システムについて検討に入っているところでありますので、御指摘いただきました点につきましても検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 西沢利一議員



◆二番(西沢利一君) 積極的な取組を要望いたしまして、次の質問に入りたいと思います。

 支所機能の見直しという点について触れさせていただきます。

 合併による市域の拡大によりまして、防災対策上からも支所機能の見直しを提案してまいりました。市の方からは、局地的な豪雨、また地滑り、こういったことから検討をしていきたいという御提案、回答を頂いておるわけでありますが、具体的な検討の進捗状況、また今後のスケジュール等をお聞きをいたしたいと思います。住民の不安を解消するために一日も早い実現を望みますが、御見解をお伺いをいたします。

 次に、宿日直の廃止に関してお伺いをいたします。

 七月から八月にかけまして、信州新町地区では宿日直の廃止に関する説明会と称して、町内各区ごとに開催をされました。総じて出席者が少なく、関心が低かったように聞いております。

 このことは、合併協議が紳士的に進められた結果、前例に倣いながら宿日直は五年以内に廃止され、全住民にこのことは伝えられております。

 今回の説明会では出席者が少なく、関心が低いと見受けられがちですが、少なくとも合併協議はお互いの信頼と協調で進められたものであり、出席者が少ないから変更に賛成とは言えない事項だというふうに考えておりますが、御見解をお伺いいたします。



○議長(祢津栄喜君) 樋口副市長

   (副市長 樋口 博君 登壇)



◎副市長(樋口博君) 私から、まず支所機能の見直しについてお答えを申し上げます。

 現在、合併支所に土木専門職員を二、三名配置しておりますが、合併支所管内は土砂災害警戒区域等の危険地域に指定されている箇所が多く、災害の発生しやすい地域であることから、災害時にも迅速かつ機動的な対応が可能な体制づくりが必要とされ、特に豊野支所、信州新町支所においては、排水機場の管理など、水害への迅速な対応が求められております。

 また、旧長野市でも篠ノ井などの七つの支所には土木専門職員を各一名ずつ配置している状況でございますが、業務の効率性でありますとか災害時の対応において様々な課題が指摘されているところでございます。

 これらの課題に対応するため、昨年度、庁内に設けました検討会議では、支所業務の見直しの方向性として、現在の二十七支所体制は維持するものの、地理的条件、業務効率性等を踏まえ、建設、土木、産業振興等の業務拠点設置について今後検討を進めるとしたものであります。

 今後、合併支所の建設土木担当と旧長野市の七支所における土木担当も含めまして、全市を対象に見直しの作業を更に進めるとともに、本庁の道路、河川、維持の三課の業務分担につきましても見直しを進めまして、今年度末を目途に市としての案をまとめる予定でございます。

 来年度には、関係地区住民の皆様への説明を行いまして、御理解をいただければ、平成二十六年度から建設関係の業務拠点の設置を含め、より効率的で緊急時にも対応可能な建設行政の執行体制を構築してまいりたいと考えておりますので、御理解、御協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 西沢地域振興部長

   (地域振興部長 西沢昭子君 登壇)



◎地域振興部長(西沢昭子君) 続きまして、宿日直につきましてお答えをいたします。

 平成十七年一月合併の四地区におきましては、平成二十二年度末まで宿日直を継続いたしましたが、その理由は、同報無線システムが市内統一されるまでは人を介しての管内放送が必要であったからであります。平成二十二年一月合併の信州新町、中条地区におきましては、現在、システムが統一されておりますことから、宿日直業務の終了について協議を始めさせていただいたものであります。

 住民自治協議会や地区の区長会への説明の後、地区内の十四区において説明会を開催し、二百六十五名の住民の皆様に御参加をいただきました。欠席された世帯に対しては区長さんから資料を配布いただき、支所に御意見、御要望を頂くなど、できる限りの対応をとらせていただきました。前回培った実績を基に市として講じる対応策の全容をあらかじめお示しできたことから、住民の皆様に一定の御理解が得られたのではないかと考えております。

 宿日直の終了による住民サービスの維持のためには、様々な対応が必要でありますので、お寄せいただいた御意見や御要望は真摯に受け止め対応してまいりますが、特に住民の皆様から要望の強かった放送の機能性を向上させるシステムの構築に要する補正予算を今定例会に提出させていただいたところであります。

 住民の皆様の御心配を払拭し、更に理解を深めていただくための方策につきましては、今後、議員さんを初め、住民自治協議会長や区長の皆様と御相談してまいりたいと考えておりますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 西沢利一議員



◆二番(西沢利一君) スピード感のある取組を是非お願いをしながら、次の質問に移りたいと思います。

 過疎地域との関わりについて質問をさせていただきます。

 ちょうど昨日の新聞にも、こんな記事が出ておりました。合併は幾つかの自治体の集まりによって新しい市が形成されてきておりますけれども、その地域の特性や生活環境、また交通や教育、働く場といった社会環境などの違いによって、人口集中地域と中山間地域・過疎地域に大きく二分をされております。最近、その地域の存続も危ぶまれるような状況が見えております。報道されました大岡地区の保育園の存続問題であります。

 八月三十日の新聞報道では、来年度は存続と報道されました。本市では住民の参画による住民自治協議会が三十二地区全地区で設立され、様々な自主的な活動が展開されておりますが、こうした課題を抱えた地域には、少なくとも地域が存続できるような市の支援がどうしても必要になってまいります。でなければ、ただ一年先送りされたということになるだけでございます。

 例えば、国が行っております地域おこし協力隊のような制度を導入することによって都市の人材で地域振興が図れないか、また地区にある市営住宅などの市有施設の地域での有効活用の方途、また小中一貫というような新たな教育環境の整備など、地域と積極的に、また早期に取り組むことによって保育園を存続させ、さらにはその地域の存続にもつながっていくのではないでしょうか。

 このことは、一大岡地区に限ったことではありません。このままでいきますと、近い将来、この現象は他の中山間地域・過疎地域にも現れてくるものと言わざるを得ません。積極的な行政の関わりも必要となっている今日でございます。もちろん、地域の皆さんも地域の存続に向けて、イベント等に一生懸命取り組んでいただいております。しかし、人口の流出や高齢化によって、この取組にもおのずと限界が現れてしまいます。地域の歴史や文化、財産を守り、そして中心市街地と中山間地域が一体となっての発展こそ、県都長野市の将来の姿だと考えますが、御見解をお伺いいたします。



○議長(祢津栄喜君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 本市の魅力は、中心市街地と豊かな自然、歴史や文化などの財産を有する中山間地域との共存した姿にあるということから、双方の発展を目指した施策の推進が重要であると私は認識をしております。平成二十二年度に中山間地域の総合的、計画的な施策の展開を目指してやまざと振興計画を策定し、全庁的に推進を図っているところでございます。さらに、今年度立ち上げました副市長プロジェクトの中に中山間地域の活性化を位置付け、地域活性化の基盤整備と日常生活と地域コミュニティへの支援を中心に検討を進めております。

 地域活性化の基盤整備としては、来年度の新規事業として、中山間地域において、一定の収入を得ながら安心して住み続けることに加え、雇用の受皿ともなり得るような多角的なビジネスが展開できる仕組みとして、モデル事業の構築を考えておりまして、検討を進めているところであります。

 特産品開発や農家レストラン等、地域内外に対して自由な提案を広く募集し、支援することで中山間地域の活性化につながっていきたいと考えております。

 これらの施策をより効果的に推進するためには、自分たちの地域は自分たちでつくるという地域の皆様のやる気が何よりも重要であり、自主的な活動が不可欠であると考えております。そのため中山間地域の支所に配置しております地域活性化推進員につきまして、今年度からは地域での雇用を支援する制度へと変更しましたが、地区ごとの課題に柔軟に対応し、やまざと支援交付金等を有効に活用した具体的な活動が始まっているというふうにお聞きをしております。

 中山間地域の活性化は、全国的に見てもなかなか特効薬的な解決策を見いだせず、多くの自治体で苦慮している深刻な課題でありますが、共に知恵を出し合い、汗を流しながら課題解決に向けて取り組んでまいりますので、地域の皆様からも積極的に具体的な提案等をお寄せいただきたいと思います。

 以上です。



○議長(祢津栄喜君) 西沢利一議員



◆二番(西沢利一君) どうもありがとうございます。

 大変心強い、共に知恵を出し合いという言葉をいただきまして、大変うれしく感じたところでございます。もちろん、私もこの地域の中で、また皆さんの先頭に立ちながら、是非とも、またそういう面では御支援もいただきたいなというふうにお願いをするところでございます。

 もう一つは、この地域に関わりを持ちました食を加えた観光戦略という点で質問をさせていただきます。

 いよいよ二〇一四年度が迫ってまいりました。新幹線の金沢延伸は沿線市町村にとって正念場を迎えています。八月十日の朝日新聞で鷲澤市長は、新幹線の金沢延伸を北陸、新潟、首都圏を結ぶ高速交通のハブ的な存在として、交流の核となる大きな可能性が開かれると位置付けられ、通勤圏の拡大による人口増、観光客など交流人口増、特に北陸、関西方面からの観光客増が期待できるというふうに答えられておりました。

 そこで、その実現に向けて何をすべきでしょうか。恵まれた観光資源の活用と、そこに歴史のある食、食べ物を結び付けることによって、そこに商機が生まれるのではないかと言えます。特にサフォーク肉を使ったジンギスカン料理について、ここで触れさせていただきます。

 長野地域の名物料理として既に認知されてきておりますが、なかなか大きな流れにならない現実があります。サフォーク肉の生産をとってみても、次のような課題があります。まず、一頭当たりの肉の量が少ないこと。これは標準で四十キログラム程度ということです。と場が遠く、またいつでも持ち込むことができないこと。現在、と場は松本市のと場を使っておりまして、毎週金曜日が羊の日と決められています。また、伝染性海綿状脳症の検査、いわゆるBSEですが−−を受けることになりますから、結果の出る四時間後でないと肉が持ち出せない。そのために冷蔵庫保管となることから、その冷蔵庫使用料というのも請求をされてまいります。こんな課題等々がございまして、平成二十四年度までは合併前の支援を継続をして、サフォーク肉の生産を図ってまいったところでございます。

 本市に観光客に滞在してもらう、そのためには特徴ある食も大切な資源でございます。そこで、この肉生産に対する支援の継続を行うことによって安定したサフォーク肉の供給を図り、現在、県が進めております信州の農畜産品ブランド、おいしい信州フードによって全国に広めたり、また観光と食を結び付けてPRを行うなどの観光戦略として取り組むべきと考えますが、御見解をお伺いをいたします。



○議長(祢津栄喜君) 小山商工観光部長

   (商工観光部長 小山耕一郎君 登壇)



◎商工観光部長(小山耕一郎君) お答えをいたします。

 観光の楽しみには様々なものがありますが、きれいな景色や自然を楽しんだり、その地域ならではの食べ物や、人との触れ合いを楽しむといったことなどが主なものであります。中でも、食につきましては、観光客にとって大変重要な楽しみの一つであると考えております。

 本市の食の中心は、戸隠そばに代表される信州そばであり、信州新町も含め市内各地で地元産のそばが食べられ、毎年、長野市そば歳時記キャンペーンを実施することで好評を博しております。観光客誘致にも大きな武器となっていることは御承知のとおりでございます。さらに、今年度展開しておりますながの四季彩りキャンペーンでは、おやきについて四季の彩りおやきスタンプラリーを実施しており、多くの皆様に参加をいただいているところであります。

 さて、御質問の信州新町のジンギスカンについてでありますが、昨年度実施しました信州新町イヤーにおきましても、アートアンドグルメのまちとして毎月ジンギスカンの日を設けるなど、ジンギスカンを売りにした観光誘客を図ってまいりました。また、本年五月には、東京のテレビ局がさぎり荘などの取材を元にジンギスカンの歴史が北海道より古いことや、たれに漬け込んだ味付けが独特でおいしいことなどを紹介し、ジンギスカンが好きすぎる街と題して関東広域エリアで放送をされました。これによって、視聴者からも問い合わせがあるなどの反響がございました。

 しかしながら、信州新町地区のサフォークの飼育農家、飼育頭数が共に減少し、安定供給ができない状況となっております。このため補助制度は見直しをしながら今後も継続し、併せてサフォークのリース事業を実施するなどサフォークの生産振興を図るための方策を検討してまいります。

 この他、信州新町地区のサフォークは高級肉としての評価は得ているものの、産地としての認知度が低い状況であるため、サフォークの放牧をできる限り観光客の見える場所で行うことができないかなど、様々な施策を実施し、誘客に結び付けたいと検討しております。

 以上でございます。



○議長(祢津栄喜君) 西沢利一議員



◆二番(西沢利一君) どうもありがとうございました。

 いずれにしましても、先ほどの観光資源にしろ、この食にしろ、一日でできるものではございません。こうした、やはり私どもの地域の資源を大切にしながら観光戦略に是非加えていただきたいことをお願いをしながら、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。



○議長(祢津栄喜君) 本日の会議は、この程度にとどめ、明十三日は午前十時から本会議を開き、市行政事務一般に関する質問を行います。

 本日はこれにて散会いたします。

   午後五時十八分 散会