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長野県 長野市

平成20年  6月 定例会 06月18日−03号




平成20年  6月 定例会 − 06月18日−03号







平成20年  6月 定例会



平成二十年六月十八日(水曜日)

 出席議員(三十八名)

    第一番   松田光平君

    第二番   野本 靖君

    第三番   中野清史君

    第四番   小林治晴君

    第五番   清水 栄君

    第六番   伝田長男君

    第七番   小林義直君

    第八番   寺澤和男君

    第九番   岡田荘史君

    第十番   祢津栄喜君

   第十一番   寺沢小百合君

   第十二番   市川 武君

   第十三番   布目裕喜雄君

   第十四番   池田 清君

   第十五番   高野正晴君

   第十七番   若林清美君

   第十八番   小林紀美子君

   第十九番   三井経光君

   第二十番   町田伍一郎君

  第二十一番   丸山香里君

  第二十二番   池田 宏君

  第二十三番   佐藤久美子君

  第二十四番   阿部孝二君

  第二十五番   小林義和君

  第二十六番   野々村博美君

  第二十七番   原田誠之君

  第二十八番   宮崎利幸君

  第二十九番   小山岑晴君

   第三十番   松木茂盛君

  第三十一番   田中清隆君

  第三十二番   赤城静江君

  第三十三番   近藤満里君

  第三十四番   小林秀子君

  第三十五番   望月義寿君

  第三十六番   石坂郁雄君

  第三十七番   倉野立人君

  第三十八番   塩入 学君

  第三十九番   内山国男君

 欠席議員(一名)

   第十六番   加藤吉郎君

 説明のため会議に出席した理事者

  市長        鷲澤正一君

  副市長       酒井 登君

  教育委員会委員長  小泉敬治君

  教育長       立岩睦秀君

  上下水道事業管理者 中村治雄君

  監査委員      小林昭人君

  総務部長      鈴木栄一君

  企画政策部長    丸山文昭君

  行政改革推進局長  松倉一紀君

  財政部長      久代伸次君

  生活部長      芝波田利直君

  保健福祉部長    下條年平君

  環境部長      関 保雄君

  産業振興部長    米倉秀史君

  建設部長      内山秀一君

  都市整備部長    伝田耕一君

  駅周辺整備局長   竹前正人君

  会計局長      中澤潤一君

  保健所長      小林文宗君

  上下水道局長    小林克己君

  消防局長      峰村 博君

  教育次長      篠原邦彦君

  教育次長      新津吉明君

 職務のため会議に出席した事務局職員

  事務局長      春日幸道君

  議事調査課長    村田博紀君

  議事調査課長補佐  松本至朗君

  係長        小林弘和君

  主査        高野 毅君

  主査        市村 洋君

  主査        楢本哲也君

  係長        久保田浩樹君

  主査        宮沢 彰君

  総務課長      寺澤正人君

  総務課長補佐    小山敏信君

  係長        松木茂美君

     議事日程

 一 一般質問(個人)

   午前十時 開議



○議長(岡田荘史君) ただ今のところ、出席議員数は三十八名であります。

 よって、会議の定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。

 本日の欠席通告議員は、十六番加藤吉郎君の一名であります。

 昨日に引き続き、市行政事務一般に関する質問を継続いたします。

 発言の通告がありますので、順次質問を許します。

 五番清水栄君

   (五番 清水 栄君 登壇)



◆五番(清水栄君) 五番、新友会清水栄でございます。

 本年三月以降、連日のように新聞紙上をにぎわせましたこのガソリンの暫定税率問題、これが復活いたしまして、六月からガソリンの小売価格が一リットル当たり百七十円を超えるというような事態に立ち至っております。四月には、いったんガソリンの税負担がなくなり店頭価格が下落したものの、五月にはまた暫定税率が復活すると同時に、投機対象になった原油価格の急上昇のため、石油関連製品の値上げにより、国民生活はもとより、産業界においても混乱を極めております。暫定税率問題が政争の具に使われた印象はぬぐい切れず、国民のやるせない思いはいかんともし難いと言えます。

 政府は二〇〇八年度本年度以降十年間、道路特定財源制度を延長するために、改正道路整備費財源特例法を再可決成立させた直後、道路特定財源制度を二〇〇八年度本年度限りで廃止し、一般財源化することを閣議決定いたしましたが、いかに法手続上の問題であるとは言っても、我々国民にとっては理解し難いと言わざるを得ません。誠に戸惑いと同時に、今後道路特定財源が確保できるかどうか大変不安を感じているところでございます。

 当市議会におきましても、三月定例会においては、道路特定財源諸税の暫定税率延長を求める意見書を決議したところは御承知のとおりでございます。

 このような状況の中で、本市の平成十九年度一般会計決算見込みが公表され、それによりますと市税、地方交付税の増加、歳出面での節減により、当初予算で計画していた二十九億円の基金取崩しなしで決算を組めるとのことであり、誠に健全財政だと思います。

 実質的には、三月補正後の予算額は千三百三十四億円、当初予算千三百十四億円に対して、プラス二十億円、プラス一・五七パーセント、これは前年度十八年度の決算調定額千三百九十六億円に比べマイナス六十一億円、マイナス四・四パーセントとなっております。

 この数字を十八年度からちょっと振り返ってみますと、今申し上げましたように、十八年度の決算調定額は一般会計千三百九十六億円、十九年度の決算見込額千三百三十四億円、二十年度の予算額千三百四十八億円、これを見てお分かりのとおり、平成十八年度予算比で見ますと、十九年度の決算見込額でマイナス六十一億円、マイナス四・四パーセント、十九年度決算見込みに比べ、二十年度の予算額は、プラス〇・一パーセントとは申しますが、十八年度調定額に比べますと二十年度予算額もマイナス四十八億円、マイナス三・四パーセント、こういう数字でございます。

 この数字を見て感じますことは、一言で言えば、緊縮財政を堅持しているということで、財政健全化という面では成果を上げたと評価できると思います。

 市長は常々、「入りを量りて出ずるを為す」の理念で財政に取り組んでこられたことは承知しておりますが、これは冬季オリンピック開催等による市債残高の削減と今後山積する大プロジェクトを考慮すれば、当然のことであったと思います。

 しかし、市長が目指してきました収支均衡の財政構造への転換、いわゆるプライマリーバランスが実績として視野に入ってきた現在、市民の公共サービスを実施するために必要な入りを量ること、すなわち財源確保に軸足を移す時期に来ていると考えるものであります。

 このような観点から、主として市財政の歳入面の諸課題について、市長並びに理事者の見解をお伺いしたいと思います。

 まず第一に、道路特定財源についてであります。

 道路特定財源の問題については、道路も福祉だと言われるように、今後も長野市におきましては、消防車、救急車が入らないような生活道路の整備や地域間を結ぶ道路整備は重要な課題であることから、この特定財源は本市にとっても貴重な財源であると考えます。

 既に見たとおり、う余曲折を経た結果特例法が成立し、本年度までは地方の道路整備の財源として交付されることになりましたが、市長は道路特定財源の一般財源化に関する市町村長アンケート、これは信濃毎日新聞が実施いたしましたが、この中で問一では、暫定税率を維持したまま来年度から道路特定財源を一般財源化する政府の方針を支持する、それから問二では、一般財源化に向け、現在ほぼ六対四の国と地方の財源配分を見直すべきであると言っています。

 そして問三では、一般財源化に伴い、特定財源分の税収を道路整備以外に充てることについては何とも言えないということでございます。さらに問五では、一般財源化に伴い、来年度以降の道路整備・改修などの計画を見直すと答えておられます。

 今回の道路特定財源問題と今後の生活道路を初め市内道路整備の財源確保について、市長の見解をお伺いいたします。

 次に、平成十九年度の長野市財政の歳入において、この特定財源関連でどのくらいの金額が交付されたのか。また、平成二十年度においては、四月の一か月間は暫定税率の期限切れにより、国全体で千八百億円の歳入が失われたとのことでありますが、長野市の本年分の交付額はどの程度見込めるのか分かる範囲でお伺いいたします。

 さて、次に三位一体の改革について地方の立場から検証しておきたいと思います。

 三位一体の改革は御承知のとおり、一つには平成十六年度から十八年度までの三年間に四兆円の国庫補助負担金を削減し、それに対応して三兆円の税源移譲を実現すること、そして二つには、地方財政計画の歳出の削減を通じて地方交付税の減額を行うというものであります。

 政府、当時の小泉内閣は、基本的に増税はしないと明言していたことから、地方交付税の減額を並行して進める限りにおいて、税源移譲と国庫補助負担金の削減が許容されるということであり、大きな改革であったにもかかわらず、地方自治体側の満足度は低いものであったと言わざるを得ません。

 地方交付税は、地方財政計画を通じて、国内すべての地域において標準的な行政水準を確保できるように総額が決定されると言われておりますが、各自治体に交付される地方交付税額の算定基準が非常に分かりにくいと指摘されております。現在の地方財政計画では、地方全体、マクロの歳出に対して、地方税や国庫支出金などの歳入項目を積み上げて行き、最後に歳出と歳入が等しくなるように地方交付税で財源保障すべき金額が定まるとされております。

 しかし、この金額と交付税の財源である国税五税収入に法定率、いわゆる交付税率を掛けたこの金額が一致していれば問題はないわけですが、実際は大幅な収支ギャップが生じていることから、その不足額を交付税特別会計借入金と臨時財政対策債で補っているのが実情であります。

 そこで、質問の一として、長野市として三位一体の改革を市財政の歳入面から見てどのように評価しているかお伺いいたします。

 次に、税源移譲と国庫補助負担金の削減についてでありますが、平成十九年度の市財政収入において、税源移譲による市税の増加分、これは個人住民税ですが、どのくらいの金額であったのか。そしてまた、国庫補助負担金の削減はどの程度あったと見ているのか。そして、三位一体の改革によって、地方交付税減額の影響はどの程度あったと見ているのか。

 また、平成十八年度当初予算の地方交付税は二百五億円、調定額は二百十一億円、当初予算に比べプラス六億円でありましたが、平成十九年度予算では百八十四億円とし、前年調定額二百十一億円に比べマイナス二十七億円、マイナス十三パーセントと大幅に減額しています。これは、聞くところによる新型交付税と言われる新しい算定方式が適用されたことによるのかどうか。そして、十九年度の地方交付税の見込額は、現在どのくらいになっているのかお伺いいたします。

 最後に、地方債、市債についてお伺いいたします。

 今年度の一般会計予算では、歳入面で市債による収入を概算百二十億円、歳出で公債費として概算二百四十二億円を計上、過去十年間継続して起債金額を大幅に上回る元利償還を実施してきました。

 このため、平成九年度には概算千九百二十五億円の市債残高であったものが、平成十九年度末には千五百四十一億円程度になり、さらに今年度末時点の市債残高はおよそ千四百五十二億円程度になると見込んでいるようです。この金額は、概略一年分の一般会計の金額に相当するものであり、従来から理事者が目標としていた市債残高、この額に到達できる状況となります。

 市財政健全化という視点から見ると、大変大きな成果を実現できたと言えると思いますが、今後の予算策定に当たっては新たな視点で取り組むことが求められてくると考えます。地方分権の観点から、二〇〇六年度平成十八年度から地方債制度の改革が急激に進み、地方公共団体が起債しようとする場合に、従来の許可制から協議制に移行をしたことは御承知のとおりであります。これは、地方財政法第五条の三でございます。

 また、それに伴い実質公債費比率という新しい財政指標で、協議制の下での許可団体の適用や起債制限が行われるようになりました。これは、地方分権推進委員会の勧告に基づき、地方財政を充実強化するために地方債制度の改革が実施されたものであります。

 地方財政法によれば、地方公共団体の歳出は地方債以外の歳入をもってその財源としなければならないと同法第五条は原則的にはしておりますけれども、したがって地方財政法では、起債による財源は原則禁止という立場であったわけですが、この改革によって、実質的には原則可能へ大きく方向転換したものであります。

 これはまた、地方分権推進のため、地方公共団体の財政面での自主性をより高める観点から、公共投資に必要な資金の配分調整機能を持たせる趣旨であると言われております。本来、地方債制度の根幹は、どの事業にどのメニューの地方債が発行できるかという適債性と、その事業費に対して、どのくらいの割合で地方債を充てることができかという充当率に基づいて起債が計画され、その償還財源をどのように措置するかというところにあると思います。

 また、起債によって公共投資のための財源を確保し、充当率の引上げと償還期間の設定によって、将来期間にわたって資金需要の平準化を図ることができることになると同時に、地方債は地方交付税や地方税の前渡しであるということができるとも指摘されております。

 このように見てきますと、投資的経費に充当する基金、平成二十年度末では二百九十八億円と見込んでおられるようですが、この基金残高で十分であるということであれば話は別ですが、今後本格化する大規模事業の資金需要を考慮するとき、市債を積極的に活用していくことが必要になってくることは明らかであります。

 財政担当部局としては、起債は一円でも少ない方がよいというスタンスになることはよく分かりますが、今後は市財政の現状からどこまで起債できるのか。少なくとも、向こう三年間程度の起債可能額を提示するなど市債管理を的確に行い、市の大きな事業計画を策定するために財政面からの情報を提示することが大切な役割になるかと思います。

 市長は長野市メールマガジンの中で、地方債の協議制度と実質公債費比率について述べておられますが、平成十九年単年度の実質公債費比率は十七・八パーセントで着実に改善しており、過去三年間の平均でも十八パーセント以下。御承知のとおり、十八パーセントを超えると許可団体になるわけですが、十八パーセント以下になるのも時間の問題である上に、起債金額の倍以上の償還をしてきたこと、また都市計画税の取扱いなどを考慮すれば、平成二十一年度以降、長野市は間違いなく自主的な判断ができる協議団体になるということを前提にして、以下お伺いいたします。

 まず一つは、長野市として自主的な財政運営を更に推進すると同時に、今後予定されている大規模事業の財源確保のために、市債を効果的に活用し管理していく必要があると思いますが、市長の見解をお伺いいたします。

 次に、このような状況を踏まえて、来年度以降の起債方針及び償還計画をどのように考えているのか。また、担当部局では既に公債費負担適正化計画策定に取り組んでいると聞いておりますが、どのような方針で取り組んでおられるのか併せてお伺いいたします。

 以上、三項目についてお伺いいたしましたが、関連する質問については自席で行わせていただきます。



○議長(岡田荘史君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 清水栄議員さんの御質問にお答えをいたします。

 まず、道路特定財源問題と市内道路整備の財源確保についてお答えをいたします。

 私は、道路特定財源については、暫定税率を含めた税率水準を本則税として、環境という視点を取り入れながら、代替エネルギーの開発などにも使えることを検討してもよいのではないかと申し上げてまいりました。

 また、地方への影響に配慮し、道路特定財源の在り方については、当面税率水準を維持した上で、国政の場において徹底した議論をして決定していくことが妥当であるとも申し上げてまいりました。

 道路特定財源を巡っては、道路建設に使うことを目的としていることから、いわゆる公共事業悪玉論のような話が表面化し、道路はもう要らない、無駄な道路建設反対といった声が大きくなり、福祉や教育など何でも使えるように一般財源化せよという主張も強くなってきております。この意見については私も一部同意できる部分もありますが、道路は要らないという声や無駄な道路建設を行っているという声は、地方の実情を十分理解していない意見だと思います。

 現在、社会的な格差是正が叫ばれておりますが、行政が一番是正すべき格差は中央と地方の格差であり、その中でも私は道路整備が重要だと思っております。毎年、市民会議などの話題の中で一番多く出されるのは地域の生活道路であります。したがいまして、本年度当初予算においても、道路整備に関しては、生活道路や幹線道路整備には前年度当初予算を上回る財源を配分した上で、道路や橋りょうのメンテナンスに要する経費と合わせて約七十四億円を確保しております。また、これまでの道路整備による市債の償還額も約六十一億円を確保しているところであります。

 この道路特定財源問題については衆議院において、去る四月三十日に地方税法関連法案が、五月十三日には道路整備財源特例法改正案が再可決され、四月以降失効となったガソリン税の暫定税率や地方道路整備臨時交付金等の問題に一定の決着がついたのではないかと思っているところでございます。

 一方で、政府は五月十三日の閣議において、二十一年度以降の一般財源化を決定し、地方財政に影響を及ぼさないよう措置するとともに、必要な道路は着実に整備を進めていくことを基本方針として掲げておるわけでございます。

 この一般財源化に向けては、現在国において様々な議論が交わされているところであり、今後どのように地方財政に影響を及ぼさない措置がなされるのかいまだに明確になっていない状況でございますが、私は地方分権の趣旨からも、道路整備は地方の自主性の中でその必要性を考慮しながら着実に進めることが可能な制度となるよう、与野党でしっかりとした議論がなされることを望んでいるところでございます。

 次に、道路特定財源関連の平成十九年度における交付金額と二十年度の交付見込額について、併せてお答えをいたします。

 まず、国から地方へ一般財源として交付されます自動車重量譲与税などの譲与税・交付金関係は、十九年度決算において約二十一億円となっております。二十年度におきましては、最近の自動車販売台数の落ち込みなどを考慮して、前年度を約二億円下回る約十九億円の交付を見込んでおりますが、このうち暫定税率失効による減収の影響により二千万円程度の減収が見込まれるところでございます。

 なお、この減収分につきましては、閣議において地方の意見にも配慮しながら、国の責任において適切な財源措置を講じることと決定されておりますことから、適切な財源措置がなされるものと考えておるところでございます。

 次に、国から地方へ特定財源として交付されます地方道路整備臨時交付金などの国庫補助金は、十九年度決算において約二十億円となっております。二十年度におきましては、前年度を約三億円下回る約十七億円を当初予算に計上しておりますが、これまでにおおむね予算額どおりの内示を受けております。

 したがいまして、国庫補助事業については、暫定税率失効による減収の影響を受けることなく、当初予算どおりの執行ができるものと考えておるところでございます。

 次に、市債の活用及び管理についてお答えをいたします。

 まず、市債は道路の整備や学校建設など単年度に多額の経費が必要となる事業の財源を確保するとともに、財政負担を後年度に平準化するという年度間の調整機能を有しているものであります。しかしながら、一方では借入金であることから、市債の過大な発行によってその返済に要する公債費が増大し、後年度の柔軟な財政運営を脅かすことについては問題があると考えております。

 公債費負担の増加につきましては、地方交付税が減少する中で、過去に行われた累次の経済対策に伴って発行した地方債の償還がピークを迎えるなどにより、地方団体全般にわたり重くのし掛かっているところでございます。

 本市もまた同様でありますが、特にオリンピック施設建設のために多額の起債を行っておりますことから、他の団体に比べて、より重い負担となっておりまして、十八年度決算において実質公債費比率が十八パーセントを超えることとなり、御心配をお掛けしてしまったところでございます。

 また、このことは近年の経常収支比率の上昇傾向に表れていますように、公債費などの義務的経費が歳出全般に占める割合が年々増加していることにより、新たな施策や投資を行うために必要な財源が不足するという、いわゆる財政が硬直化した状態に陥っていると考えられるわけであります。

 したがって、早期に公債費の負担を軽減し、その分で新規施策や投資を行える環境にしていかなければなりません。

 本市は、これまでも新規の市債発行を一定程度抑制しながら、二百億円を超える高い水準で推移している公債費の縮減に取り組んでまいりましたが、さらに国の臨時特例措置を最大限活用して、毎年度の公債費の縮減を図ることとしておりまして、二十一年度には高金利の繰上償還約二十六億円を行う予定としております。

 これにより、公債費は約二百三十五億円といったん上昇しますが、二十三年度になりますと、いわゆる二百億円、二百億円と申し上げてきたその二百億円を割って、約百九十一億円に減少する見通しでございます。このような状況を踏まえて、引き続き適切な市債管理に努めてまいる所存でございます。

 次に、平成十八年度において実質公債費比率が十八パーセントを超えたことにより策定し、本年二月に県に提出いたしました公債費負担適正化計画、これについて御説明を申し上げます。

 この計画は、平成十九年度から二十三年度までを対象とするもので、市債の新規発行を毎年九十五億円から百十億円程度に抑制するとともに、国の臨時特例措置を活用するなどにより、二十一年度決算における実質公債費比率は十八パーセントを下回るものと見込んだものでございます。

 なお、御参考までに申し上げますと、実質公債費比率は算出方法の変更により、都市計画税の一部について公債費の財源として計算することになりましたことから、十九年度決算では確実に十八パーセントを下回る見通しとなっているところでございます。

 これにつきましては、いわゆる国が今度、四指標、四指標と言っておりますが、この四指標では実はこの実質公債費比率は二十五パーセントがイエローラインとなっていますので、そこまではもちろん遠いわけでございますが、この十八パーセントうんぬんというこの数字については、直接四指標には実は関係ないんです。別の数字として出てきていると御理解をいただきたい。ただ、十八パーセントになりますと、いろいろこういう計画を出さなければいけないことになってくると、こういうことでございます。

 次に、今後の起債及び償還の方針でございますが、市債につきましては、先ほども申し上げましたように年々厳しくなると予想される本市の財政に占める公債費のウエートが重要であり、財政硬直化を招くことのないよう適切な管理をしていくことが必要であります。そのためには、今後とも引き続き気を緩めることなく、財政健全化に向けた取組を行う中で起債及びその償還計画について考えていくことが重要であります。

 具体的には、先ほども申し上げましたが、本年度から公表を義務付けられた財政四指標などを活用した財政の健全性についてのチェックを行ってまいります。また、今後予定している大規模事業がもたらす本市財政への将来負担などについての財政推計を適宜行いつつ、公債費が柔軟な財政運営を圧迫することのないよう、適切な管理に努めてまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 久代財政部長

   (財政部長 久代伸次君 登壇)



◎財政部長(久代伸次君) 私からは、本市財政の収入面からの三位一体の改革に対する評価についてお答えいたします。

 三位一体の改革は、地方にできることは地方に、民間でできることは民間にという考え方の下、国から地方への税源移譲、それに伴う国庫補助負担金の廃止・縮減、地方交付税の見直しを行うものとして進められてきたところでございます。

 三位一体の改革は、まず地方への国庫補助金の廃止・縮減に始まり、平成十六年度から順次拡大され十八年度まで行われ、その間税源移譲が実施されるまでの措置として、所得譲与税により地方財源の確保が行われてまいりました。

 本市の国庫補助負担金廃止・縮減による影響額は、十六年度から十八年度までの三年間で合わせて約三十九億円でございましたが、所得譲与税において三年間で約四十七億円の財源措置がされております。

 一方で、十八年度における地方交付税につきましては、臨時財政対策債と合わせると、十五年度と比較して約六十六億円もの減少となっているところでございます。

 このように、三位一体の改革を通じた本市における影響は、国庫補助負担金が三十九億円減少しましたが、これを八億円上回る四十七億円の所得譲与税が措置された一方で、地方交付税が六十六億円減少したことにより五十八億円もの減収となったところであり、近年の財政運営に大きな影響を及ぼしているところでございます。

 また、税源移譲に関しましては地方間、特に都市と地方における税財源の偏在の問題が生じてきております。都市と地方の格差を是正するためには抜本的な税体系の見直しが必要であり、特に都市と地方の偏在が少なく、安定的な基幹税目としての地方消費税の拡充が図られるべきではないかと考えております。

 このほか、地方交付税の拡充も必要であると考えております。先ほど申し上げましたように、本市においては三位一体の改革を通じて約六十六億円もの減収となっておりますが、本来地方交付税が持つ一定の行政サービスが提供できる財源を保障する財源保障機能と、自治体間の財源の不均衡を調整する財源調整機能、この拡充も地方の格差の是正につながるものであると考えております。

 次に、十九年度の税源移譲の影響額と国庫補助負担金の削減額についてお答えいたします。

 市税収入における税源移譲の増加額でございますが、十九年度決算において約二十九億円の増加と見込んでいるところでございます。この増加分には十九年度の所得変動により所得税が非課税になった方については、所得税での減税の恩恵を受けることなく住民税が増加してしまうため、この増加分を二十年度において還付するという税源移譲による経過措置が含まれておりますことから、実質的な税源移譲による増加額は約二十七億円になるものと見込んでおります。

 国庫補助負担金の廃止・縮減については、十九年度に新たに実施された項目はございませんでしたが、十八年度までに実施された項目で試算いたしますと、影響額は約二十一億円になるものと見込んでおります。なお、十九年度においては、税源移譲が行われたことにより所得譲与税は廃止されております。

 次に、地方交付税の交付額についてお答えいたします。

 十九年度の地方交付税の交付額は約百九十二億円となり、前年度と比べ約十九億円、九・七パーセントの減となっております。また、地方交付税からの振替財源である臨時財政対策債においても約三億円の減少となりまして、交付税と合わせて約二十二億円もの減となっております。この大幅な減収となりましたのは、税源移譲による市税収入の伸びが大きな要因となっております。

 本市におけるこれら十九年度の影響額について全体的に見ますと、税源移譲により二十七億円の増収となりましたが、地方交付税が二十二億円の減収となり、さらに十八年度までに実施されました国庫補助負担金の廃止・縮減の十九年度の影響額二十一億円を勘案いたしますと、合計で十六億円の減収となるものでございます。

 お尋ねの新型交付税の算定方式による影響につきましては、単位費用や計測数値が大きく異なることから簡単に比較できないものでございますが、概算で六億円程度減少したものであると考えております。

 なお、補足でございますが、先ほど市長が申し上げました実質公債費比率が四指標には関係ないということでございましたが、四指標の中の一つの指標でございますので、ここで訂正させていただきます。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 五番清水栄君



◆五番(清水栄君) 三位一体の改革につきましては、大変厳しい内容であることを実感いたしました。財政運営については、大変これからも心していかなければならないということは実感としては分かりますが、一つ関連質問で市債についてお尋ねいたします。

 平成二十年度末の市債残高を千四百五十二億円と見込み、そのうち八百九十三億円、約六十一・五パーセントが交付税措置のある市債であるとしているけれども、この八百九十三億円全額が交付されるのか、あるいは、ある一定の割合で交付されるのか確認しておきたいと思います。

 また、平成二十年度予算では地方交付税は百八十五億円と、平成十八年度比大幅に減額すると見込んでおりますが、市債償還に対する交付税措置は確実に実施されると考えてよいのか、この辺の見通しを説明していただきたいと思います。



○議長(岡田荘史君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) この問題に関しては私も非常に心配をしてはいるのですが、国は今のところ、約束したことについては基本的に守っているというふうに思っております。交付税措置がされないということになりますと、いわゆるデフォルトということになるわけで、これはもう日本全体が引っくり返るときだと私は思っています。そういう意味では、今のところそれはないと。私は措置するというふうに言われたことについては、基本的に措置されると思っています。

 以上です。



○議長(岡田荘史君) 五番清水栄君



◆五番(清水栄君) それでは、今のお話で一応交付税措置については、何とか胸をなで下ろしたところでございますが、次に地方自治体の課税自主権についてお伺いいたします。

 地方分権推進の観点から、地方自治体の課税自主権が注目されているところですが、平成十年の税制改正では、標準税率を採用しない場合の事前届出制の廃止、そして個人市町村民税の制限税率の廃止が実施されております。

 また、平成十二年の地方分権一括法に基づく税制改正では、法定外普通税の事前協議制への改正、従来は自治大臣の許可ということでありましたが事前協議制に変わったと、それから法定外目的税の創設ができることになりました。そういう点から考えますと、住民の受益と負担の関係が明確になると同時に、課税の選択の幅が非常に広がったと、こういう可能性が出てきたなと、こういう感じでございます。

 現在、法人市民税と法人県民税に超過税率が適用されています。法人事業税には平成十六年四月から外形標準課税が導入されたこと。それからまた、平成二十年度改正では地方法人特別税が創設されることになっております。また、平成二十一年分の住民税から、御承知のとおりふるさと納税が始まるなど地域間の財源格差を是正すると同時に、自主財源確保の見地から地方自治体の課税自主権が拡大される方向にあります。

 長野市として、自治体の課税自主権についてどのように考えておられるのか。また、現在超過税率が適用されている法人市民税の超過税率適用、この件については標準税率採用に関する請願が継続審査になっておりますが、この超過税率適用による増加税額はどれくらいになっているのか併せてお伺いいたします。



○議長(岡田荘史君) 久代財政部長

   (財政部長 久代伸次君 登壇)



◎財政部長(久代伸次君) 私から、課税自主権についてお答えいたします。

 課税自主権には、法定外課税として新たな課税客体を見いだす方法と超過税率を適用する方法とがございます。地方分権の推進に伴い課税自主権が拡大され、法定外課税を創設する自治体がある中で本市におきましても、平成十四年度に庁内におきまして、課税自主権に関する研究会を組織し検討を行った経緯がございます。

 検討の結果といたしましては、有効な税源となる課税客体が見付からなかったことなどの理由から、その創設を見送ったものでございます。新税についての情報収集等は引き続き行っておりますが、税制改正による増税感が高まる中でありますので、社会情勢に適応しつつ、社会的要請に基づいた税制度の活用に配意してまいりたいと考えております。

 次に、超過課税につきましては御指摘のとおり、本市では法人市民税に超過税率の適用を行っております。この法人市民税に対する超過税率を標準税率に戻し、法人の租税負担軽減を図ってほしいとの御要望も寄せられておりますが、この超過税率適用による独自の自主税源は、平成十九年度決算で十二億円程度と見込まれ、大変貴重な財源であると認識しておるところでございます。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 今の中で、ちょっと補足をさせていただきますが、法人市民税の超過税率につきまして、特に一番強い主張をしておられるのは長野法人会の皆さんが大変強力に、これを是非下げろとおっしゃっているわけでございます。

 ただ、大部分の企業、大部分の行政体では、実は幾つか、もちろんその標準税率に既に直しているところももちろんあるわけでございますが、長野市としては十億円を超す税収が見込まれるものですから、今現在はできないということで実はお断り、誠に申し訳ないけれども困ると申し上げているところでございまして、議会の方でもこれは保留というのですか、今のところ決定をしていないという状況だろうというふうに思います。

 私も実は、市長になる前に、実は法人会の副会長でございまして、さんざん長野市へ来て、それについて陳情をした一人でございますので、私としても非常に困った立場で、立場が変わると何でだと言われて非常に困っているのですが、そのときに申し上げましたのは、長野市の現在の返済資金、毎年返済をする借金が二百億円を超すものがあるので、それが一定のところまで下がるまではこれは勘弁してもらいたいということを私は申し上げてきた経過がございます。そういうことで御理解をいただきたいと思います。



○議長(岡田荘史君) 五番清水栄君



◆五番(清水栄君) 大変厳しい、今のはざまの話は私も身にしみて、税理士という立場と市議会議員としての予算確保の面では大変悩んでいるところではございますが、誠に心情分かります。

 それでは、大切な市税の徴収について、ちょっと新聞で見たところ気になりましたので確認させていただきます。

 県は、県市長会で県と市町村で地方税の徴収業務などを一本化する、(仮称)長野県地方税機構、これの発足を目指して市長会で話をしたと、そして基本的にはその方向が了承されて、市でも取り組んでいくということになっているのかどうか。国からの税源移譲の影響もあるこの時代に、徴収率のアップ、徴収業務というのは大変重要になってくるわけで、そういう意味で、県では電算システムの統合とか共同化する業務の範囲、機構の在り方などを検討したいという報道がございました。この(仮称)長野県地方税機構について、その後の経過と長野市としての姿勢がありましたら御説明いただきたいと思います。



○議長(岡田荘史君) 久代財政部長

   (財政部長 久代伸次君 登壇)



◎財政部長(久代伸次君) 私から、(仮称)長野県地方税機構についてお答えいたします。

 この構想は、県と市町村が個別に行っている地方税の賦課徴収事務の一部について、県と市町村が共同して実施する体制を目指すものでございます。共同化により、県及び市町村がそれぞれ行っている賦課徴収事務の効率化やコストの削減、県内全体の徴収率の向上、また地方税の申告、納税、証明等が一つの窓口で可能となるワンストップサービスなどが期待できるものでございます。

 しかしながら、共同化に当たっては、共同化する業務の範囲、市町村ごとに異なる電算システムの統合方法やこの費用負担などの課題もございます。

 本年度に入り、長野県では総務部市町村課内に、本市派遣の職員も含めた専属スタッフによる地方税共同化担当を設け、五月十三日には、県と市町村で構成する地方税共同化検討委員会の初めての会議が開催されたところであります。

 今後は、幹事会や専門部会などにおいて、調査や諸課題の検討が進められることになっております。本市からもこれらに参画し、具体的な検討を進める中で、本市におけるメリットや課題等について十分検討してまいりたいと考えているところでございます。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 五番清水栄君



◆五番(清水栄君) 税金の問題については、納める方と徴収する方で大変見解が分かれるところではございますが、そのバランスというのはやはり大切なのだということを感じました。

 それで、せっかくの機会ですので一つ要望を申し上げます。

 国の三位一体の改革による地方交付税の減額、国庫補助負担金の削減、そして地方分権の名の下に進められる自治体の課税自主権の拡大など、地方自治体の財政面での自立がいや応なく求められている情勢を踏まえ、本市として自主的財政運営を更に推進するため、地方税……



○議長(岡田荘史君) 三十三番近藤満里さん

   (三十三番 近藤満里君 登壇)



◆三十三番(近藤満里君) 三十三番近藤満里でございます。

 通告に従い質問をさせていただきますが、六番の認知症サポーターと八番の長野市公共施設ガイドにつきましては、時間がありましたら後ほど自席で再質問をさせていただきます。理事者の皆様の明快な御答弁もよろしくお願いいたします。

 今年二月に出された人口推計報告書を見ながら、二十年後の長野市の姿を想像してみました。今年現在、五万四千人いる長野市の十四歳以下の子供は、二十年後にはおよそ三万四千人になってしまいます。一方、六十五歳以上の老年人口の全人口に占める割合は、二十三・四パーセントから三十四パーセントと大きく増加します。長野市のまちの風景も変わってくるのかもしれません。世界に例を見ない急激な少子高齢化が進行し日本の活力低下が心配される一方で、国と地方には合わせて八百兆円を超える負債があり、地方交付税を含めて今後の行財政運営は非常に厳しい状況が予想されます。

 このように、これまでの右肩上がりの社会経済が転換しつつある状況では、今後のまちづくりにおいても、より効率的な投資を心掛けていく必要があると思います。

 例えば、今後高齢者のための施設はもっと必要になり、逆に学校には空き教室が多くなることが予想されます。そうした場合に、既存の施設の有効活用の観点から、学校を高齢者施設に転用するということも大いに考えられます。そうした場合に備えて、今後の施設建設の際、トイレなどあらゆる設備を、より多くの人が使える仕様にしたり、教室を多目的に利用できる設計にすることで新たな出費を抑えることにもつながるのではないでしょうか。

 いずれにしましても、長期的な視点から持続可能なまちづくりを行うことが大切であると考えますが、長野市のまちづくりの羅針盤であります総合計画などの長期計画では、十年後、二十年後を見据えてどのようなまちづくりを標ぼうし、どんな施策を展開していくのかお聞きいたします。

 次に、市民の声を反映した財政運営について伺います。

 長野市は財政構造改革プログラムに沿って財政改革を進めております。様々な累計化モデルを基に客観的な理由付けがなされ、粛々と進められておりますが、厳しくなっていく閉そく感はぬぐえません。仕方ない、やむを得ないとあきらめることを繰り返すうちに社会は元気を失っていく気がいたします。受け身を続ける限り、本来主体者であるはずの市民が主体者にはなれず、活気がなくなるのも道理です。市民が主役になるためには、もっと判断の材料が市民には必要です。情報公開というより情報共有が大切です。

 例えば志木市の場合ですが、市民プールを存続させるためには、この程度の値上げを考えていると具体的に説明し、最終的な選択権は市民にアンケートという形で与えられました。すると、八十二パーセントが、学校のプールを教育に支障のない範囲で開放すれば足りるという判断で、廃止を選択いたしました。市長は、「入りを量りて出ずるを為す」と言われますが、この逆で、出ずるを量りて入りを制すという発想もあってもよいのではないでしょうか。お金がないから何でもあきらめるのではなく、負担増であっても、市民が主体的に決定したのであれば、場合によっては支出もあり得るわけです。だからこそ、出ずるを量りて入りを制すなのだと思います。

 しかし、「入りを量りて出ずるを為す」、出ずるを量りて入りを制す、この二つの発想は相反するものではありません。今後、財政状況が劇的に好転する見込みは残念ながら少ないであろうと考えますと、場合によって後者の発想に立つことも必要なのではないでしょうか。積極的な情報の共有によって、市民の皆さんに財政難の状況をもっと身近なものに感じてもらうことは、ひいては市民の意識改革にもつながっていくことが期待できるからです。

 そこで、積極的な情報の共有を含め、今後どのような財政運営を行っていくのか御所見をお聞かせください。

 次に、学校支援ボランティアの拡大について伺います。

 最近の度重なる青少年の凶悪犯罪やいじめ、不登校など、青少年を巡る様々な問題が発生している背景として、地域におけるつながりの希薄化や個人主義の浸透などによる地域の教育力の低下が指摘されております。長野市では、今、放課後子どもプランがスタートをしております。この運営が軌道に乗るためには、職員を支えるボランティアの存在が必要です。

 また、放課後に限らず、学校教育においても多様な形態の教育支援を可能にし、先生が子供と向き合う時間を増やすことが必要と考えます。三月議会では学校支援地域本部事業について検討中との答弁もございましたが、こうした国の事業に乗るかどうか別の問題といたしまして、学校の教育活動を地域で支えるボランティアの存在は、今後ますます重要になってくるものと思われます。

 木更津市では十年前から学校支援ボランティア活動推進事業を展開しています。長野市においても、既に地域によっては、地域の方が授業を担当してくださったり、下校時のパトロール隊を結成してくださったりすることもその一つになるのかもしれません。しかし、木更津市のように教育委員会が全学校を対象に取り組むことによって、ボランティアの輪は更に拡大することが期待できるのではないかと思います。学校支援ボランティアの拡大について、どう考えていらっしゃるのかお聞かせください。

 次に、自転車交通整備について伺います。

 先ごろ、道路交通法が改正され、子供や高齢者などは、自転車で歩道を通行してもよいということになりました。安全が確保できれば、自転車は環境にも体にも優しい乗り物です。最寄り駅までの自転車の活用によって、公共交通機関の利用を促進する重要な手段ともなります。原油高騰の折、自転車の売上げが伸びているようです。今こそ、自転車を活用しやすい長野のまちをつくるよい機会だと思います。自転車交通整備について御所見をお聞かせください。

 次に、介護現場の待遇改善策について伺います。

 介護労働者は、すべての人が豊かな人生を送るためになくてはならない大切な仕事をしているにもかかわらず、低賃金、長時間重労働などその劣悪な労働環境から離職率も高く、早朝から深夜までの重労働の上、人手不足のため疲れても休暇もとれない。こうした厳しい現実に直面して、このままでは生活できない、将来に希望が持てないと、耐えきれずに退職をしていくケースが多発しております。

 今後、団塊世代の高齢化などによって、より多くの介護職員の確保が必要とされておりますが、介護に携わる人たちがいなくなれば介護保険制度も立ち行かなくなり、正に介護保険制度の根幹を揺るがす問題です。

 介護に携わる人たちが誇りと自信を持って仕事ができるよう、また安心して暮らせるよう、長野市としてはどのように取り組んでおられるのでしょうか。長野市の介護現場の現状と併せてお聞かせください。

 次に、特定健診受診率の向上について伺います。

 先月、福祉環境委員会で尼崎市を視察させていただきました。テレビにも登場したカリスマ保健師さんにもお会いでき、ヘルスアップ尼崎戦略についてお話を伺いました。この戦略の中心になっているのが国保年金課であることが尼崎市の特徴の一つであるとも思いました。啓発用に作成されたパンフレットには、健診を受けることが健康維持にいかに有効かを説明するのはもちろんですが、受診率の向上が保険料にも影響してくることも詳しく説明されておりました。こうした情報は、受診する動機付けともなり、参考になるのではないでしょうか。生活部長の御所見をお聞かせください。

 以上で質問を終わります。



○議長(岡田荘史君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 近藤満里議員さんの御質問のうち、初めに、二十年後の長野市を見据えたまちづくりについてお答えいたします。

 国立社会保障・人口問題研究所の中位仮定値による人口推計によりますと、日本の総人口は平成十七年の国勢調査で一億二千七百七十七万人であったものが、二十五年後の平成四十二年には一割近く減少して一億千五百二十二万人。五十年後の平成六十七年には八千九百九十三万人になるとされ、日本は既に長期的な人口減少時代に入ったということになります。

 歴史的に見ても例を見ない急激な少子高齢化、また同時に進行する生産年齢人口の減少は、地域活力の低下や産業の担い手不足、税収の減少など地方都市のまちづくりに深刻な影響を与えるのではないかと危ぐしているところであります。

 国と地方には、合わせて八百兆円を超える負債があることは事実であり、長野市としましても、今後大型事業が予定されている中、行財政運営には厳しい状況が予想されております。

 昨年度策定いたしました第四次長野市総合計画では、善光寺平に結ばれる、人と地域がきらめくまちながのを十年後の都市像に掲げ、人・産業・文化など多様な活動が市域を越えて善光寺平のながのに結ばれるとともに、市民の力、地域の力を引き出し、魅力ある元気な長野市をつくっていくことを目指すとしております。このためには、歴史、文化、自然など本市の持てる資源を最大限に活用した観光交流の推進、地域経済の振興や企業誘致などの施策の展開により、人の交流や資金の還流を促進することも重要なことと考えております。

 一方、御指摘のとおり、これまでの右肩上がりの経済発展を前提とした社会構造が転換しつつある状況においては、将来を見越した、自立的かつ持続可能なまちづくりを心掛けていく必要があると感じております。

 そのためには、御提案のような様々な工夫をし、投資効果を考え、トータルとして経費の軽減を図っていくことは、今後一層求められる視点であるとも考えております。その長期的視点に立った出ずるを量りて入りを制するという点については、総合計画において、コンパクトなまちづくりを重要施策の一つと位置付け、外延的な市街地の拡大抑制や、身近な生活圏を中心とした拠点地域の形成を図るとともに、施設等の既存インフラを有効活用することによる投資の抑制を目指しております。

 また、今後できるだけ新たな財政負担を増やさずに、地域において多様化するニーズに対応するために都市内分権を推進し、地域における財源の活用が効率的、効果的に図られるように住民自治協議会への権限の移譲と併せ、地域の判断で自由に活用できる一括交付金という形で財源の移譲も図っていく予定であります。

 これまで、行政が各団体を通して地域一律に対応しておりましたものを、住民が主体的にまちづくりに参加し、それぞれの地域に見合ったきめ細かなまちづくりの実現を、財源の面からも目指してまいりたいと考えております。

 少子高齢化や人口減少については、日本が初めて直面する事態で明確な処方せんはありませんが、課題をしっかりと認識することが重要であり、今後のまちづくりを考えるに当たり、将来的な経費負担も念頭に大所高所から臨んでまいります。

 十年の区切り、あるいは二十年といったマクロ的な観点から少し申し上げますと、これからの十年は、私はまだ我慢の時代、そしてコストを下げることを重点に、過去においてできなかったこと、あるいは過去の遺物と言ってしまっては失礼かもしれませんが、例えば昭和三十年代から四十年代までに造られた建物の改修、耐震化、あるいはごみ焼却施設等非常に大変になってしまったこの環境問題の解決。あるいは、バス等の公共交通の再建といった、過去のいろいろなそういった問題を解決する十年間であろうというふうに思います。

 そして、その次の十年になったときに、初めて長野市の格をもう一格上げるというような、あるいは、真に豊かな時代をつくっていく時代として、何と言いますか、例えば一千億円単位の投資もしたいというふうに思ったりもしますけれども、それは夢としても、いずれにしても、例えば長野オリンピックのときに私は長野市に投資された直接的な費用というのは一体どのくらいあったか、新幹線まで入れれば一兆円だとこうおっしゃる方もいますが、いずれにしても、そういうような時代がどこかの時点から今度また出てくる話であると、私はそんなふうに思っておりまして、本当に豊かな時代をつくっていく、そういった投資が行われるような期待、あるいは、そういうことに向けて努力をする、そんな時代ではないのかな、そんなことを考えているわけでございます。

 次に、市民の声を反映した財政運営についてお答えをいたします。

 ただ今の志木市の話は住民参加による行政の一例として興味深く拝聴いたしました。私は「入りを量りて出ずるを為す」、市民とのパートナーシップなどを基本原則として本市の行財政運営に取り組んでいるところでございます。

 具体的には、財政構造改革プログラムに沿って人件費の抑制や増収対策などの改革に積極的に取り組んでいるところでございますが、更なる財政の健全化のため、本年度も事務事業評価によるコスト削減のほか、新たに行政サービスの利用者の負担に関する基準の策定に着手し、パブリックコメントも求めながら、施設使用料などの利用者負担の適正化による収入確保を図ることとしております。

 また、市民との情報の共有につきましても、簡素で分かりやすい行政の実現のために欠かせないものと考え、第四次長野市総合計画にも掲げている市民の参画と協働を前提として、市民会議を初めあらゆる機会を通じて市政の考え方や事業の内容などを積極的に説明し、また市民からの意見や要望を聴くなど、市民とのパートナーシップを重視した政策づくりに努めているところでございます。

 なお、今後の財政運営につきましても、引き続き、これまでと同様の取組を行うほか、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の施行に伴い、本年度から新たに義務付けられた将来負担比率なども、本市の財政状況を明らかにする四つの財政指標について、監査委員の審査に付した上で議会に報告し、公表することを通じ、市民に本市の財政状況をより身近なものとして感じていただけるよう積極的な情報共有に努め、適切に対応してまいりたいと考えております。

 私からは以上です。



○議長(岡田荘史君) 丸山企画政策部長

   (企画政策部長 丸山文昭君 登壇)



◎企画政策部長(丸山文昭君) 私からは、自転車交通整備についてお答え申し上げます。

 市民生活における移動手段としての自転車は、使いたいときに使え、機動性が高く、安価でもあることから、日常的に短距離移動においては利便性の高い交通手段であり、子供から高齢者まで幅広い年齢層の皆様に、様々な目的で利用されております。

 また、議員さん御指摘のとおり、近年においては、環境に優しい健康にも良い乗り物として、またマイカー依存型の生活スタイルからの転換を図る交通手段としても自転車は注目されているところでございます。

 本市におきましては、公共交通機関と組み合わせた利用促進策として、主に鉄道駅周辺へ自転車駐車場の整備を進めてまいりました。駅周辺は一定の規模の面積が必要になりますけれども、自転車駐車場に適した土地の確保が容易でないことから、新設はなかなか難しい状況にはありますが、既存の自転車駐車場に屋根を設置するなど自転車利用者が使いやすく、またマイカー利用者にも使ってみたいと思っていただけるような自転車駐車場の環境整備を計画的に図ってまいりたいと考えております。

 また、市民の移動目的に合わせ、様々な交通手段を選びながら、環境問題や都市交通問題に対応していけるよう、自転車、自動車、歩行者が限られた都市空間の中で適切に譲り合い、共存できる安全で快適な都市を目指し、本市の自転車利用に関する課題等を踏まえ、自転車交通環境の整備を進める必要があります。

 こうした中、昨年、国において新たな自転車利用環境の在り方が検討され、これを受けて、昨年の八月には長野県においても、国土交通省、県土木部、建設事務所、県警察、長野市等の関係機関による自転車走行環境整備に関する部会が設置され協議を進めてまいりました。その結果、本年一月に、本市、長野県、長野国道事務所、長野県警察が実施主体となりまして、自転車通行環境に関するモデル地区の指定を国から受けたところでございます。

 この指定に基づきまして、まず本年度から市内中越地区の市道運動公園通り線等における自転車道の整備や自転車レーンの設置に入ることになっております。今後も、関係機関とも連絡を密にしながら協調して自転車の交通環境整備を進め、自転車利用の促進・啓発に努めてまいりたいと考えております。

 また、海外からお越しの皆さんは、かなり遠い場所でも平気で自転車に乗って出掛けるという生活習慣をお持ちの方が多いように見受けられます。日本人の自転車に対する意識は、現状ではまだまだ低いことから、自転車利用に対する市民の積極的な意識改革への後押しも必要であると考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 芝波田生活部長

   (生活部長 芝波田利直君 登壇)



◎生活部長(芝波田利直君) 私から、特定健診受診率の向上についてお答えをいたします。

 高齢化の急速な進展や疾病構造の変化等に伴い、死亡原因の約六割をがん、脳卒中、心筋こうそく等の三大生活習慣病が占めており、この危険因子である糖尿病、高血圧等の早期発見・早期改善は、医療費抑制のためにも重要となっております。

 このため、本年度から各医療保険者に義務化となりました特定健診、特定保健指導の実施率について、国では五年後の目標達成状況により、後期高齢者の医療費に充当される支援金を、それぞれの保険者ごとに、最大十パーセントの加算又は減算されることとなり、国民健康保険料に大きく影響してまいります。

 本市の国民健康保険では、国が定める五年後の特定健診の目標実施率六十五パーセント以上の達成に向け、本年度の目標を五十五パーセントと設定し日常の生活習慣をチェックするとともに、健診項目を分かりやすくするため、問診票等を組み合わせた独自の受診券を去る五月二十六日に発送し、六月二日からかかりつけ医を中心に健診を実施しております。

 議員さん御指摘のように、尼崎市の啓発用パンフレットは受診率向上が保険料に影響する内容が詳しく説明されておりましたが、尼崎市の平成十八年度の市民健診受診率は約十九パーセントで、本市の四十五パーセントに比べ、かなり低いことから取組を強化しているものと思われます。

 本市におきましても、多くの機会を利用して特定健診の受診について周知を図っておりますが、今後尼崎市の例を参考にしながら、この制度の趣旨を十分御理解いただけるよう市民の皆様に広く周知を図ってまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 下條保健福祉部長

   (保健福祉部長 下條年平君 登壇)



◎保健福祉部長(下條年平君) 介護現場の待遇改善についてお答えをいたします。

 介護現場の現状につきましては、国が平成十九年八月に改定をいたしました、いわゆる福祉人材確保指針において、次のような整理をしております。

 まず、介護現場に携わる職員の離職率につきましては全国で二十・二パーセントでありまして、全労働者の離職率十七・五を上回っております。また、給与水準は一律に比較することは困難でございますが、例えば平成十七年度において、福祉施設に従事している男性介護職員は、平均年齢三十二・一歳、平均勤続年数四・九年、平均給与月額二十二万七千九百円、これに対しまして、他の分野を含む全労働者は平均年齢が四十・七歳、平均勤続年数十二年、平均給与月額三十三万八百円としておりまして、単純比較すると低い水準としております。

 また、介護現場に従事する介護職員の介護福祉士有資格率は、介護保険施設で約四割、居宅サービスでは約二割となっておりまして、介護福祉士の資格を取得している人は全国で約四十七万人いるにもかかわらず、実際に従事している人は約二十七万人にすぎず、潜在的介護福祉士が多数いることが分かっております。

 これらの課題に対しまして国は、キャリアと能力に見合う給与体系の構造、適切な給与水準など必要に応じて見直しを行うものとしております。特に、介護報酬の設定につきましては、給与、物価等の経済動向や地域間の給与格差等を勘案しつつ、経営実態や従業者の労働実態を把握すること等を通じて、国民の負担している保険料等の水準にも留意しながら、適切な水準の介護報酬等を設定することとしております。

 このような国の指針を受けまして長野県では、福祉人材の確保等に関する実態調査を実施してございます。これによりますと、人材確保を困難と感じている事業所の割合は、全体の事業所の約八割程度で、その理由としては、応募者の絶対数が少ない、給与等の金額が低いと回答をしております。

 また、人材の定着が困難と感じている事業所の割合は、全体の事業所の約五割程度で、そのうち特別養護老人ホームや認知症グループホームにおいては七割を超える事業所が人材の定着が困難としており、その理由としては、給与等の金額が低い、雇用形態が本人希望と合わない、勤務体制が本人希望と合わないと回答をしております。

 現在、国におきましては、介護サービスの費用につきまして、平成二十一年の介護報酬改定に向けて、サービスの種類、事業所の規模などの様々な観点からの分析を行うこととしております。

 また、本年五月に介護従事者等の人材確保のための介護従事者等の人材確保のための処遇改善に関する法律が制定をされ、平成二十一年四月一日までに介護労働者の賃金などの処遇改善策を検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとなりました。

 本市といたしましては、小規模多機能型居宅介護につきまして、介護サービスの質の向上を図るために、国に認められました市町村独自の高い介護報酬額を本年度の措置として設定をしたところでございます。しかしながら、介護報酬の大部分につきましては、国が決定するものであることから、介護職員の待遇改善に関しては対応に限界がございます。

 いずれにいたしましても、介護現場の待遇改善は大変重要なことと認識をしておりますが、介護報酬の引上げは介護保険料の引上げにつながるなどの問題もあり、介護保険制度の運営にも影響を及ぼすものでありますので、今後も平成二十一年度の介護報酬額の改定に向けました国の動向を注視してまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 新津教育次長

   (教育次長 新津吉明君 登壇)



◎教育次長(新津吉明君) 私からは、学校支援ボランティアについてお答えいたします。

 これまでも市では、地域との連携を大切にした教育活動を行っており、家庭教育力向上事業、家庭・地域の子育て講座、学校マイプラン推進事業等に取り組んでおります。また、各学校では、大学などの出前講座や学習チューター、すなわち教育ボランティアの活用に加えて、草刈りや清掃、図書整理等の環境整備支援、学校行事や総合的な学習の時間、クラブ活動の指導などの教育活動支援、子供たちの登下校の安全確保などに地域ボランティアの皆様に御協力をいただいております。

 市として、これらの学校支援ボランティアの重要性を認識し、さらに活動を充実したものとするため、今年度、文部科学省で始めた学校支援地域本部事業の申請をいたしました。この事業は、中学校区単位に、地域全体で学校教育を支援する体制づくりを推進し、地域住民の積極的な学校支援活動を通じて、教員や地域の大人が子供と向き合う時間の拡充及び地域の教育力の活性化を図るものでございます。

 今回申請の西部中学校区における学校支援地域本部は、PTA関係者、区長、学識経験者、校長等で構成され、ボランティアバンクの構築、大学生の支援、既存の協力団体とのネットワーク化などを事業内容としております。

 また、市に設置が義務付けられ、学校関係者、PTA関係者等で構成される地域本部事業実行委員会においては、地域コーディネーターの養成、指導・助言、普及啓発などにより、各校区の支援の取組を支援するものであります。

 今後は、今回の学校支援地域本部事業をモデルとして更に活動を拡充し、自主運営の中で定着させながら学校支援ボランティアの拡大を図ってまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 三十三番近藤満里さん



◆三十三番(近藤満里君) 初めに、市長から御丁寧に御答弁を頂きました。現在でも、市民の声を反映した財政運営ということで、市民会議、パブリックコメント、審議会、様々に御努力をいただいておりますが、例えば、その四指標を公表するだけで、本当に丁寧な情報提供と言えるのかどうかというところまだまだ疑問でございます。具体的にもっと丁寧に判断材料を市民に提供することで、市民の声はもっともっと引き出せるのではないかというふうにも感じております。市長のかじ取り手法の一つに出ずるを量りて入りを制すという発想も加えていただけたらいいのではないかと思います。

 そして、二十年後を見据えたまちづくりということで、総合計画にこの辺りがどう具体的に生かされているのかということをお尋ねしたんですが、多分これ、コンパクトシティとか都市内分権にその考えが生かされているんだという御回答だったというふうに思います。

 しかし、厳しい二十年後の現実を見ますと、公共交通網の整備とか女性の労働環境の整備、また、まちなか居住、これは具体的に、指標だけで果たして十分と言えるのかどうかというところをもう一歩考えていく必要があるのではないかと思いますが、いま一言御回答を頂けますでしょうか。



○議長(岡田荘史君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 先ほど申し上げましたように、十年後、この先十年ぐらいの間は、まだかなり、私はきついということを申し上げました。その後の問題なんですが、そこで私が夢みたいな話をすると非常にちょっとどうかなと、次の人に申し訳ないなという感じもしないわけではないです。

 ただ、私の夢を申し上げますと、そういう意味での夢を申し上げるとすれば、やはり、例えば篠ノ井、松代、川中島、あるいは吉田、豊野ぐらいまで含めた軌道敷をきちんと作って、そこでぐるぐる回すといいますか、例えばそういうようなことですと、多分一千億円近い、投資が必要になるのかなというふうにも思ったり、そんなようなことが、やはりそれは一つの方法論でありまして、そういうことをやるための財政的な基盤がやはり出来上がらないとやはり無理だろうと、私はそういうふうに思っています。

 少し前に、メルマガに私の夢というのを書いたことありますけれども、そんなようなことも含めて、本当に豊かな社会になるためには、じゃ、何だろうなと、もちろんそのときに、当然のことながら、今の無料にするかどうかとか、そういうことまで含めてやはり考えなければいけない。



○議長(岡田荘史君) 二十四番阿部孝二君

   (二十四番 阿部孝二君 登壇)



◆二十四番(阿部孝二君) 二十四番、日本共産党市議団阿部孝二です。

 市民が主人公の市政、福祉・教育の充実、営業と生活を守る立場から質問します。明快な答弁をお願いします。

 最初に、入札制度についてお尋ねします。

 自民党・公明党与党の福田内閣の下で、貧困と格差の拡大が大きな問題になっている一方、資本金十億円以上の大企業はばく大な利益を上げています。トヨタ自動車はこの一年間で二兆二千七百三億円の利益、経団連会長の御手洗氏のキャノンでもばく大な利益を上げています。大企業と高額所得者には長期にわたって法人税減税と高額所得者減税、そして不公平税制による減税が行われています。

 不公平な税制を考える会の試算によれば、国税関係で不公平税制の是正、各種引当金・準備金の廃止などで九兆三千三百十八億円、大企業からの増収で、法人税率四十二パーセントに戻せば三兆九千七百一億円、高額所得者からの増収一兆二千三百七十億円、同じように地方税関係で七兆三千百五十九億円、大企業・大金持ち優遇税制をやめれば、国税と地方税を合わせれば二十一兆八千五百四十八億円の増収になると告発しています。

 私たち市民や年金暮らしのお年寄り、そして中小零細業者は特別減税の廃止、控除の削減、国保料・介護保険料の負担増、消費税の免税点引下げなどで暮らしと営業が破壊され、自殺や倒産に追い込まれている人もいます。

 最近、建設事業者の倒産に伴う二件の相談を受けました。一社は、社長二代で経営をしてきました。もう一社は、親子で長期にわたる経営をしてきた会社であります。それが倒産の状況になりました。市の公共事業の発注は地元の事業者を優先し、その営業と生活を守ることが求められると思います。

 平成十七年一月、四町村との合併が行われました。合併四町村管区内工事における地元事業者の落札状況を調べていただきました。十九年度の土木・舗装工事の条件付き一般、事後調査型一般、指名競争、随意契約のこの合計でいきますと、豊野では百八件中、地元事業者が八十八件、件数で八十一・四八パーセント、契約金額では十四・三四パーセント。戸隠では九十九件中、地元事業者が五十六件、件数で五十六・五七パーセント、契約金額では十七・二〇パーセント。鬼無里では九十九件中、地元事業者が七十七件、件数で七十七・七八パーセント、契約金額では七十七・五四。大岡では百二十四件中、地元事業者百四件、件数では八十三・八七パーセント、契約金額では七十八・二八パーセント。

 そして、十九年度の四地区の土木・舗装工事の随意契約、この合計で見ますと、三百四十三件中、地元事業者が二百七十件、件数で七十八・七二パーセント、契約金額では六十・四一パーセント。そのうちの設計額一件百万円未満のものでいきますと、三百三十四件中、地元事業者が二百六十六件、件数で七十九・六四パーセント、契約金額では七十八・八一パーセント。

 入札制度では総合評価方式や地域貢献度を入札参加条件とする事後審査型一般競争入札において、地元事業者の地域貢献、ボランティア、公益活動、災害時協力協定、除雪協力の評価を加算しています。地域の事業者が地元の仕事をもっと行えるように改革し、事業者の育成、仕事の確保を進めることが求められていると思います。

 そこで、幾つかの提案を行います。

 アとして、入札ランクの制限で中小事業者の仕事確保についてお尋ねします。

 土木一式工事ではA、B、C、D、Eランクに分かれ、工事金額によって入札参加します。一番低いEランクは、工事金額五百万円未満の工事しか入札できません。しかし、Dランクは千三百万円未満、Cランクは二千五百万円未満の工事に入札できます。百万円クラスの工事にC、D、Eランクの企業が参加することになります。そこで、工事金額百万円以下及び随意契約工事分は一番低いランクの企業に発注する、土木一式はEランク、建築一式はEランク、舗装工事はCランク、電気・通信工事はCランク、管・その他工事はCランクに行うことを提案します。御答弁をお願いしたいと思います。

 それに関連しますが、入札参加業者登録の促進についてお尋ねします。

 入札登録しても指名されない、仕事も来ないでは参加業者は増えません。提案した小さな工事はランクの低い業者に仕事を回すことで参加業者が増えると思いますがお答えください。

 ウとして、地域別工事の促進についてお尋ねします。

 合併四町村を初め三十の行政区に分かれて、地元の入札登録業者が百万円以下の工事や随意契約分の工事を行えるようにし、身近な事業者の仕事確保を促進すべきではないでしょうかお答えください。

 エとして、施工体制台帳及び施工計画書に基づく賃金、下請代金の調査についてお尋ねします。

 市では、落札業者が下請業者を使っている場合、下請金額に応じて施工体制台帳及び施工計画書の提出を義務付けています。落札価格では直接工事費と安全費などを入れた価格で制限を行っています。直接工事費には下請の工事代金、労務費が価格に保障されています。しかし、現実には下請業者は工事に見合った代金を受け取っていないと聞いています。市として、下請業者を泣かせない、ピンはねなどさせないため調査を行うべきではないでしょうかお答えください。

 二番目に、企業誘致と常用雇用についてお尋ねします。

 全国商工団体連合会、民商発行の商工新聞五月十九日付けには、一面に、キャノンが進出した自治体の実態は、アパート急増でも入居は派遣社員、住民登録もせず住民税も入らずと書いています。大分県連は、大企業誘致より地域振興をと訴えています。

 キャノンと大分県、市が交わした立地協定書では、第七条、従業員の採用、県及び市は工場従業員の充足について協力し、会社は従業員の採用について地元優先に配慮するものとする。第八条、地域振興に関する協力、会社は工事の建設及び運営に伴う所要の資材、物資及び設備の調達に当たっては、できる限り地元事業者を利用するよう努め、その活用を図るものとする。第九条、地域社会との融合、会社は地域社会と融合・協調に努めるものとすると書かれています。

 安岐町三月議会で共産党の白石議員は、安岐町だけでも千人以上のアパートがある、市の税務課の試算によれば、月給三十万円ぐらいの千人がちゃんと住民税を払ってくれるだけで一億二千万円もの税収になる、立地協定で約束したのに、非正規雇用は八割、大半は県外の派遣社員を使ってぼろもうけしている、ちゃんと正社員を雇用し、地元に定着するよう申し入れるべきだと追及し、野田市長も賛同しました。

 大分県知事は、税収も上がり雇用も改善していると言いますが、大分県の大企業二十一社が納めた二〇〇六年の税金が九億七千八百六十三万円に対し、立地補助金は九億九千三百二十九万円で補助金の方が多い。大分市内の食堂の方は、大企業が来ても景気が良いという実感がないと言っています。

 働く労働者の実態も深刻です。派遣社員の三十一歳の女性は教育係からいじめを受け休みがちになり、寮費など引かれ、振り込まれた一か月分が三千五百八十円しかなかったと報じられています。

 長野県は、県内の事業所における正社員、非正社員の処遇に関する実態調査を行いました。県内九業種、回答事業所は千四百八十二社、労働者九百四十九人の結果で、全従業員八万九百八十六人中、正社員は六万一千二百五十五人、非正規社員は二万八千七百三十一人、非正規社員の雇用理由は、断トツが賃金コストを削減するためでした。正社員になりたい男性は八十・三パーセント、女性では七十三・六パーセントにも達しています。

 そこで、アとして、企業誘致及びNTTコールセンターの常用雇用の促進についてお尋ねします。

 企業誘致したNTTソルコ、NTTコールセンターには、市の改修費と雇用創出に関する助成と施設改修に関する助成で、最大七億六千万円の税金投入になります。パートタイマーの募集を行っていると聞きましたが、これだけの税金投入を行うのであれば、大分県の教訓に学び協定書の締結を行い、長野市内の常用雇用を行うべきではないでしょうかお尋ねします。

 イとして、二十名以下の地元企業の常用雇用の補助についてお尋ねします。

 産業振興ビジョンの次世代を担う人材の育成の中では、現況を低収入で不安定なパート、アルバイト、契約社員、派遣労働者など様々な名称を持った非正規雇用が増加し、就業形態が増加していると指摘しています。雇用創出に関する助成の適用条件では、十名以上の雇用がなければ受けられません。市内の事業所は、従業員二十名未満が九割です。この事業所が、一度に十名以上の募集を行うことは考えられません。その結果、助成は一切受けられません。三人以上の採用から助成が受けられる制度に変えるべきではないでしょうかお答えください。

 三番目に、福祉労働者の人材確保と処遇改善についてお尋ねします。

 日本共産党国会議員団は、国民の願う高齢者・障害者福祉の実現、深刻な人材不足を打開するための緊急提言を〇七年十二月に発表しました。長野市議団はこの提言を持って、障害者施設などに訪問対話を行ってきました。施設の方々から、月額払い制から日額払い制で運営が大変だ、専門職、看護師を募集しても応募がない、職員の募集をしても集まらないなどの意見が寄せられました。上田市の介護学校の入学希望者が定数割れのニュースを聞きました。これらの状況は長野市だけではなく全国共通のことだと思います。

 財団法人介護労働安定センターの調査では、介護職員の離職率は二十・三パーセントで、一年間に五人に一人の割合で離職しています。福祉人材確保研究会の福祉労働者の賃金実態調査では、常勤の看護職員の平均給与は月額二十二万七千円で、全労働者平均の三十七万三千円の六割程度にすぎません。若年の正規職員や常勤のパートでも、年収二百万円に満たない労働者が多く存在し、ワーキングプアと言える実態が浮き彫りになっています。

 特別養護老人ホームや障害者施設に対して、措置制度の下での賃金では、公私格差を是正するとして、民間施設給与改善費が支払われていました。これが介護保険制度の発足、障害者支援費の発足に伴って措置制度が廃止され、民間事業者と同じ土俵で経営してもらうとし廃止しました。これによって経営が大変になってまいりました。

 しかし、厚生労働省は、十四年ぶりに福祉人材確保指針−−社会福祉事業に従事する者の確保を図るための措置に関する基本的な指針を二〇〇七年八月二十八日に告示しました。給与等の関係では、キャリアと能力に見合う給与体系の構築を図るとともに、他の分野における労働者の給与水準、地域の給与水準等も踏まえ、適切な給与水準を確保すること、なお給与体系の検討に当っては、国家公務員の福祉職給表等も参考にすることとしています。福祉は人と言われています。障害を持っている人、介護を必要とする人は職員を頼りにしています。

 党の提言では、高齢者や障害者の介護、支援は憲法で保障された暮しと人権を守る仕事ですと述べ、働きがいのある魅力ある職業として社会的に評価することが大切であると強調しています。

 そこで、市としても職員の実態調査を行い、人件費の補助など国に働き掛け、そして市からも支援を行うべきではないでしょうか。国の動向を見ているのではなく、国に積極的に働き掛け、市が独自に支援を行うということを是非御答弁をお願いしたいと思います。

 以上で質問を終わります。



○議長(岡田荘史君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 阿部孝二議員さんから御質問の福祉労働者の人材確保と待遇改善についてお答えをいたします。

 福祉労働者の人材確保と待遇改善につきましては、国が社会福祉法の規定に基づき、いわゆる福祉人材確保指針を平成十九年八月に改定し、人材不足の深刻さや離職率の高さ、社会福祉事業の就業の動向、人材確保の基本的考え方、労働環境整備の推進及びキャリアアップの仕組みなどについて定めておるわけでございます。

 また、社会福祉事業を経営する者はこの指針に規定する社会福祉事業従事者に係る処遇の改善などの措置を講ずるよう、あるいは必要な協力を行うよう努めなければならないものと規定しております。

 また、本年五月には、いわゆる介護従事者処遇改善法が制定され、平成二十一年四月一日までに介護労働者の賃金などの処遇改善策を検討し、その結果に基づいて必要な処置を講ずることとなりました。さらに現在、介護サービスの費用については、国において平成二十一年の介護報酬改定に向けてサービスの種類、事業所の規模などの様々な観点からの分析を行うこととしており、障害福祉関係につきましても同様に、平成二十一年四月に障害福祉サービスの報酬額の改定が予定されており、国においてこの改定に向け、事業者の経営実態調査に着手することになっております。

 福祉・介護サービスの現場においては全国的に離職率が高く給与水準も低く、人材の確保・定着が大変困難であることは承知しております。本市としても、福祉現場の待遇改善は大変重要なことと認識しておりますが、ただ今申し上げたように、現在、国において福祉人材確保指針や介護従事者処遇改善法などに基づき、福祉現場の実態を詳細に把握し、必要な処置を講ずるよう準備を始めたことでもあり、また福祉現場の状況は全国的にも共通していることなどから、本市独自の実態調査を行うことは考えておりません。

 また、人件費の補助などの市の支援でありますが、労働者の賃金額の設定は事業主と従業員との間の契約で決められるものであること、また長野市が特定の事業所などに人件費分の補助をすることは、福祉分野以外の事業所などとの公平性に欠けること、さらに介護現場の処遇改善は、介護報酬の引上げ、ひいては介護保険料の引上げにつながるなどの課題もあり、介護保険制度の運営にも影響を及ぼすものでありますので、慎重な対応が必要と考えております。

 いずれにしても、国の仕組みの問題でありまして、市財政の中で対応できる小さな問題ではない、あるいは限定的な問題ではないというふうに私は考えております。

 したがいまして、当面は本市としての働き掛けや支援は行わず、平成二十一年度の介護報酬額及び障害福祉サービスの報酬額の改定に向けた国の動向を期待感を持って注視してまいります。根本的にはスタート時の仕組みづくり、あるいは、その後の骨太方針の中でもあるわけでございますが、いわゆる社会福祉費用全体が減額をされてきた事実、そういうものがこれから先、改めて出てくるのだろうなという、今現在出てきてる、それをどう変えるかという問題であろうというふうに私は思っております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 久代財政部長

   (財政部長 久代伸次君 登壇)



◎財政部長(久代伸次君) 私から、入札ランクの制限などに関する御提案、御質問についてお答えいたします。

 本市におきましては、工事の種類ごとに、事業者を経営規模などに応じて等級格付し、受注できる工事の範囲を事前に定めております。これを等級別発注基準と申しますが、これにより効率的で適切な発注を行うとともに、中小企業者の受注機会の確保を図っているところでございます。

 予定価格百万円未満の工事につきましては担当課が直接発注しておりますが、この場合も地元及び近傍の事業者の中から、等級別発注標準によりまして、土木一式工事を例に取りますと、ランクがC、D、E級の事業者から、できるだけ下位の事業者を選定するように努めているところでございます。ただ、以前施工した付近の工事で現場を熟知しているとか、重機等機動力が必要、早急な対応が求められるなどといった場合や、近隣に下位の事業者がいらっしゃらないときは上位の事業者に発注する場合もございます。

 議員さん御提案の百万円以下及び随意契約の工事を一番低いランクの事業者へ発注することについてでございますが、少額とはいえ一定の技術力が求められる場合もありますし、短期間に仕上げなければならない場合などもございます。したがいまして、最下位のランクの事業者のみに発注することは困難と考えております。しかしながら、議員さんのおっしゃるとおり、中小企業者の仕事の確保も必要と考えておりますので、工事内容を判断しつつ、今後もできるだけ下位の事業者を選定するよう努めてまいりますので、御理解をお願いいたします。

 次に、入札参加登録業者を増やす取組についてでございますが、現在も建設業許可及び経営事項審査を有していることを建設工事の競争入札参加資格要件としていないなど、他の地方公共団体に比べ門戸を広げておりますが、今後とも参加申請書の添付書類をできるだけ簡略化するよう見直すなど、より多くの事業者に登録していただけるよう検討してまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 米倉産業振興部長

   (産業振興部長 米倉秀史君 登壇)



◎産業振興部長(米倉秀史君) 私からは、企業誘致と常用雇用についてのうち、二十名以下の地元企業の常用雇用の補助についてお答えを申し上げたいと思います。

 常用雇用に関します本市の助成制度といたしましては、市内への企業立地促進を図る観点から、事業所の新設、移設、増設に伴いまして、新たに長野市民を常用雇用として採用した事業者に対しまして助成します雇用創出企業立地支援事業を平成十八年度から設けているところでございます。この制度は、事業所の新設など設備投資費用が必要となる企業を資金面でバックアップすることで、企業立地の促進と市内の雇用創出を目的としたものでございます。

 交付要件といたしましては、三年以内に長野市内から新規の雇用を、中小企業の場合は十五人以上、それ以外の場合は三十人以上、都市計画区域外の場合は十人以上を一年以上雇用することとしておりまして、実際に助成金の対象となるのは翌年度以降となるところでございます。なお、十九年度の実績は、三事業所で百一人が対象となっております。

 また、国では、中・高年齢者や若年者等の特定の求職者の早期就職の実現や雇用機会の創出を図ることを目的に、試行雇用、いわゆるトライアル雇用といたしまして、三か月間雇い入れた事業主に対しまして試行雇用奨励金を支給しているところでございます。

 さらに、本市の単独事業といたしまして、この国のトライアル雇用事業により、試行的に雇用した特定求職者を引き続き常用雇用した事業主に対しまして、長野市特定求職者常用雇用促進奨励金を支給をしております。

 なお、本年七月一日からは交付要件をトライアル雇用後六か月以上から十二か月以上に変更しまして、より雇用の常用化の促進を図ることを目的としているところでございます。平成十九年度の実績は、十七事業所で二十一人が対象となっております。

 また、国においては、平成二十年度−−今年度から新たにパートタイム労働者を含みます有期契約労働者を正社員へ転換させた場合に奨励金を支給します中小企業雇用安定化奨励金制度を設けたところでございます。このガイドラインの周知、啓発等、また詳細につきましては、今後ハローワークが中心となり雇用管理指導を行っていく計画となっております。

 議員さんの御提案でありますが、こうした制度の状況を見極めながら、当面は現行制度の中で常用雇用の促進が効果的に図られるよう、今後とも国、県と連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

 私からは以上であります。



○議長(岡田荘史君) 内山建設部長

   (建設部長 内山秀一君 登壇)



◎建設部長(内山秀一君) 私から、入札制度についてのうち地域別工事の促進についてと、施工体制台帳及び施工計画書に基づく賃金、下請代金の調査についてお答えいたします。

 最初に、地域別に地元事業者の仕事確保を促進すべきとの点についてお答えします。

 予定価格百万円未満の小規模な工事の入札参加指名業者の選定につきましては、特別な技術を要するものなどを除き、主に地元及び近傍の事業者の中から等級別発注標準に基づき選定するよう心掛けております。

 御提案のように、市域を機械的に三十行政区に分けますと、工事種別によりましては入札登録事業者が存在しない地区もあり得ることから、事実上、事業者の選定ができず入札が困難な場合も出てまいります。したがいまして、発注工事の事業者選定につきましては、従来どおりの方式によりまして、できるだけ多くの事業者が入札に参加できるよう配慮しながら、できる限り地元事業者が仕事を確保できるよう努めてまいりますので、御理解をお願いいたします。

 次に、施工体制台帳及び施工計画書に基づく賃金、下請代金の調査についてお答えいたします。

 建設業法第二十四条の七では、建設工事を施工するために締結しました下請契約の総額が、土木一般工事では三千万円、建築一式工事では四千五百万円以上になる場合には、公共工事におきましては、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の規定によりまして施工体制台帳を作成し、その写しを発注者に提出しなければならないとなっております。

 この写しの中には、一次下請との契約書の写し、あるいは二次下請以下の下請負人が締結したすべての請負契約書の写しも含まれ提出することになっておりますが、このことから、長野市におきましては工事担当監督員及び担当部局におきまして、元請とどこが下請であるかの関係を確認し、監督しているところでございます。

 賃金、下請代金の実態調査を行うことにつきましては、国あるいは県におきましては建設業法に基づきまして、関係会社間の支払内容等につきまして一定の調査をすることも考えられますが、市にはこのような権限もなく、調査を実施することはできないと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 伝田都市整備部長

   (都市整備部長 伝田耕一君 登壇)



◎都市整備部長(伝田耕一君) 私から、企業誘致と常用雇用についてお答えいたします。

 最初に、もんぜんぷら座の状況についてお答えします。

 もんぜんぷら座の未利用階であった五階から八階までの改修工事は昨年九月に着工して以来順調に進み、本年六月をもって完了する運びとなり、NTTコールセンターも、改修工事が終了した階から順次入居し、現在ではすべての階で入居が終わっております。

 なお、NTTコールセンター誘致後の改修に要した費用は五億七千万円となり、このうちNTTコールセンターに係る費用は四億四千万円となりました。この金額は、賃料などにより五年以内に回収できる金額でございます。

 なお、雇用創出と施設改修に関する助成につきましては、今後一年間の実績に基づき助成申請される予定でございます。

 次に、NTTコールセンターの雇用状況についてお答えします。

 現在の雇用状況につきましては、職員二百四十名のうち正規職員が百五名、派遣職員は九十名、パート職員は四十五名となっております。今後も職員数は増えて、九月から十月までには四百五十名程度の規模になり、派遣職員及びパート職員につきましては、順次正規雇用へ変更していく予定とお聞きしております。

 そのため、御提案の協定書につきましては、本来こういう協定というのは誘致する前に行うものであるというようなこと、またこの誘致につきましては、この長野市の中心市街地での雇用創出に大変大きな効果があったこと、またこの事業がもう終了間近である、そのような各種の理由から、新たに協定を締結する必要はないと考えております。

 以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 二十四番阿部孝二君



◆二十四番(阿部孝二君) 最近若い建設事業者の職人さんと行き合って話をしたことがありますが、仕事があるときだけ呼ばれると。そうすると収入が減って、今後建設関係で五年、十年になれば建設業が大変なことになってしまうということもありますので、是非御協力いただきたい。

 以上。



○議長(岡田荘史君) 午後一時まで休憩いたします。

   午前十一時五十七分 休憩

   午後一時 再開



○副議長(祢津栄喜君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問を継続いたします。

 この際、議場内が大変暑いので、上着を脱いでいただいても結構です。

 一番松田光平君

   (一番 松田光平君 登壇)



◆一番(松田光平君) 一番、新友会松田光平でございます。

 発言通告に基づき、順次質問をさせていただきます。

 まず、環境政策全般についてでございます。

 京都議定書の批准期間を迎えながらも、地球温暖化ガスの排出がプラスに転じている現状を改善し、マイナス六パーセントの目標値達成と、更なる地球温暖化を防止するためには、市民一人一人が現在の生活を見つめ直し、エコを意識し少しずつ改善すべきことだと認識しています。そのためには、行政だけではなく市民への理解を深めた上での協働が不可欠であります。

 私は四年ほど前から車を使用するとき、信号停止でエンジンを切るように心掛けています。エンジン始動にガソリンを多く使うようなイメージがありますが、五秒以上エンジンを停止していればガソリン使用量を抑制できるそうです。実際、長野市内を走行する場合、これまでの経験で五パーセントから十パーセントの燃費改善を体感しています。このように、市民一人一人が地球温暖化ガスの抑制を負担感なく、少しずつ実行できるような取組を必要としています。

 また、自動車の世界最大生産量を誇るトヨタは、ハイブリッドカー製造のリーディングカンパニーでもあり、環境保護に対する取組で世界の企業をけん引しています。北海道洞爺湖サミットを前に、リチウムイオン電池に代わる次世代技術を開発して、二十年後をめどに、すべての車を電気自動車にするという戦略、強いメッセージを発信しました。

 そこで、長野市のかじ取りをつかさどる鷲澤市長に、長野市の環境政策のうち、環境政策全般について改めて御説明いただくとともに、市長のコミットメントを市民に対し発信することが一つの戦略であり、大変重要だと思いますので、取組に対する思いのほどをお聞かせください。

 続きまして、市施設への省エネルギー対策機器導入に関してでございます。

 先日、葛飾清掃工場を福祉環境委員会にて視察させていただきました。焼却の余熱を発電に利用するとともに、清掃工場建物周囲には太陽光発電装置を張りめぐらせて発電をしておりました。今後の公共施設建設には太陽光発電や余熱での発電は、環境負荷を少しでも減らすために有効であると考えます。

 六月二日付けの日本経済新聞によりますと、昨年度全世界での太陽光発電は、前年比四十八パーセント増の三千七百三十三メガワットということだったそうです。標準的な原子力発電所の発電量が一千メガワットということなので、既に世界中では原発四基分の太陽光発電がなされているのです。この記事で、現在主流のシリコンを使わず新しいタイプの太陽電池を開発したことが紹介されておりました。まだ効率は低いものの量産向きであり、シリコンが不足している現状を考えれば製品化が期待されます。太陽光発電は新エネルギーから常用エネルギーになってきたと言っても過言ではないでしょう。

 長野市においても、各施設の改修、建設に伴い、太陽光発電、ESCO事業、簡易発電事業等で効率良くエネルギーを使用しています。そして、今年度から市庁舎、市民会館建設の検討を始めるとのことですが、今後計画される各種の施設建設を含め、検討事項にエネルギーの有効活用に関する項目があるのか、設計において太陽光発電を導入するのか否か御見解を伺います。

 また、長野市では太陽光発電に関して、一キロワット当たり三万円、上限二十万円の補助をしておりますが、国の制度が打ち切られ、太陽光発電導入にブレーキがかかっております。そこで、なぜ経済産業省が補助を打ち切り太陽光発電促進に対する方針転換をしたのか、また長野市への補助金申請が国の補助制度打切り前後でどのように変化したかを御報告ください。さらに、今後長野市の太陽光発電に関する施策に関し、見解を環境部長にお伺いいたします。

 続きまして、エコカーの導入についてでございます。

 自動車のことをモーターカーと言うのは、もともとガソリン自動車が開発される数年前に電気自動車がイギリスで開発されたことによるものだそうです。ガソリン自動車より先に開発されたにもかかわらず、バッテリー効率の悪さなどから実用化されませんでしたが、携帯電話などに用いられているリチウムイオンバッテリーなどの開発によって、充放電性能が向上し、最近では一回の充電で百六十キロメートル走行できる電気自動車が開発されました。ランニングコスト一キロメートル当たり一円というコストは大変に魅力です。充電時間に関しても五分の充電で百キロメートル程度の走行が可能な装置も実用化されると聞いています。

 先日、郵便事業会社は、二万台すべての配送用自動車を八年間で電気自動車に換えるとともに、各郵便局で深夜配送用車両の充電を行い、日中には充電装置を一般に開放すると発表しました。既に民間では、路線バスや宅配事業者のトラックなどもハイブリッド車を導入しています。

 原油価格が高騰した今、ランニングコストの削減はもとより、企業イメージ高揚のために積極的な取組になっているものです。環境に配慮しない企業は存続不可能だとする企業トップが多くなっております。前述のように、トヨタにおいても次世代電池の開発を行い、すべての車を電気自動車にするという強いメッセージを発信したのは、企業イメージを大切にした戦略であります。

 長野市においてもハイブリッド車を導入しておりますが、業務用ライトバンなどは既存のガソリン車がほとんどであります。電気自動車、燃料電池車、水素エンジン車など環境に配慮したエコカー導入計画に関しまして、市民へのメッセージとしても積極的に導入すべきと考えますが、長野市環境保護施策を実施する上で、それぞれのエコカーの性能評価を実施しているのかどうか、また評価を行っているのなら、どのような方針なのかを環境部長にお答えいただき、さらに今後このようなエコカーの導入計画に関し、財政部長の見解を伺います。

 また、自動車評論家の舘内端氏が代表を務める日本EVクラブという組織があります。EV−−エレクトリックビーグル、つまり電気自動車の略称であり電気自動車の普及を促す団体であります。自分の車の内燃機関を取り外し、バッテリーとモーターを乗せ換えることで電気自動車を手作りする教室を十年以上前から開催しています。さらに、環境大臣表彰を受賞した舘内氏は、中学生EV製作教室を開催、またEVによるレースの開催等、ゼロエミッションカーの優位性の啓もうと普及を行っています。

 EVの利点として、ランニングコストが低いことはさきにも申し上げましたが、トランスミッションも不要となるので全体重量が軽量化され、タイヤにも道路にも負荷が少ないという利点があります。

 そこで、自然環境が観光資源と言っても過言ではない長野市としては、EVの購入とEVへの改造に対して費用的な補助等をすべきと考えますが、御検討をされているのでしょうか。さらに、EVレースの誘致・開催は、環境先進都市としてのイメージアップにもつながると思います。環境部長にお尋ねします。EVの普及促進施策に関する見解をお聞かせください。

 続きまして、通勤での自家用車使用制限についてでございます。

 アルピコグループから大幅な路線見直し案を提示されましたが、自家用車の普及とともにも公共交通機関を使わなくなってしまったことが主な原因だと考えます。環境負荷を考えれば、公共交通機関の利用促進は不可欠であるにもかかわらず、路線が縮小するようであれば、もはや公共交通機関の使命を果たしているとは言えない状況であり、環境面での負荷軽減も期待できない状況です。問題はバス路線ばかりではなく、このまま通勤での自動車利用が進めば、電車に関しても利用率が下がり、対処策として値上げをすれば更に利用者が減るという悪循環が発生します。

 私は、二〇〇一年から環境パートナーシップ会議に参加しており、アジェンダ21を二〇〇二年に作成いたしました。幾つかのプロジェクトがありましたが、脱マイカー・公共交通利用促進という提言はその一つであります。企業にも御理解をいただき、通勤にマイカーを利用する者に通勤費の支給をやめるとかノーカーデーをつくるという提案でした。そして、ガソリン価格が高騰しエコ意識が高揚していますし、前述のような公共交通機関の危機とも言うべき現状をかんがみれば、今こそ市役所職員、長野市内小・中学校の教職員などに対して、ノーカーデーを実施するとともに、交通費においては定期券を支給する好機であると思います。実施を検討されてはいかがでしょうか。

 昨日の質問でも市長は、このような現状だけに公共交通機関依存社会への転換のチャンスと答弁されましたが、総務部長並びに企画政策部長に見解をお伺いいたします。

 また、環境パートナーシップ会議の理念は、企業と市民と行政の協働の下、環境保護を実現することだと考えておりますが、この提案を実現すること、つまり市民からの意見を市政に生かさなければ、積極的な参画意識が低下すると思います。環境パートナーシップ会議の位置付けと提言を実行するということに対する環境部長の見解を伺います。

 最後に、情報格差解消に関してでございます。

 第二次高度情報化基本計画が昨年から実施されておりますが、この計画では、CATV及び通信会社等の民間事業者への助成を行い、情報インフラを整備することが盛り込まれております。今や、ブロードバンド通信は常識化しており、長野市内でもイー・モバイルがサービスを開始するなど通信会社の新規参入も行われております。情報インフラは拡充されていると感じます。

 しかしながら、地上デジタル放送が開始され、旧来のアナログ放送は二〇一一年をもって放送を終了することが確実となり、新たなサテライト局が整備されない限りテレビの難視聴地域が増加するものと思われ、情報の格差拡大が懸念されます。

 この情報格差を解消するため、長野市ではケーブルテレビを中心に据えた対策を行っておりましたが、当初予定より管理運営費が高額となるため計画を見直した経緯があります。確かにケーブルを敷設するコストが大きく、さらに経年変化に伴い劣化した部分を取り替える等の管理コストが高額になることは予想できます。

 反面、環境にも優しい消費電力が少ないBS・CS内蔵の薄型テレビは、衛星放送受信専用のパラボラアンテナを含めても十万円以下の製品が販売されています。既存のテレビを使う場合でも、アダプターとパラボラアンテナを合わせて数万円の設備が必要となります。ばく大なケーブル敷設費に比べ、電波による伝搬なので必要なところに必要なだけ設置するため、効率も良く安価に実現もできるものと思います。需要の密集する地域ではケーブルで安定した通信を確保し、山間地などケーブル敷設によるコストが上昇する部分には、BS・CS放送での対応が適当だと思います。現在、BS放送は無料民間七チャンネルと有料民放二局四チャンネル、NHK有料三チャンネルが放送されております。さらに、CS放送は有料放送が中心ではありますが、七十チャンネルが用意されております。私自身、ケーブルテレビと比較してみましたが、BS・CS放送も情報インフラとして十分検討できるものと評価しています。

 そこで、ケーブルテレビを中心に据えた方針から、放送衛星、通信衛星を視野に広げた取組へと方針転換すべきではないでしょうか。

 また、広域無線LANも普及してきております。ブロードバンド時代において、企業誘致を積極的に行う上でも、出張者のデータ通信を確保するとともに、観光地を多く抱える長野市にとって、観光客への情報提供などのサービス面でも広域無線LANシステムを、駅などの主要地域に構築する必要性を感じます。そこで、長野市の情報政策に関し総務部長の御見解を伺います。

 以上で私の質問を終わりますが、御答弁いただきました後に時間がありましたら、自席にて再質問させていただきたいと思います。どうもありがとうございます。



○副議長(祢津栄喜君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 松田光平議員さんから御質問の環境政策に関してのうち、環境政策全般についてお答えいたします。

 環境問題は、かつての産業公害型から市民生活に起因する生活公害型へと変化し、さらに近年、地球温暖化やエネルギー問題などへの取組の必要性が高まり、二酸化炭素の削減が環境問題の主眼となってきておるわけでございます。

 本市では、平成九年に環境基本条例を制定し、まだ一般的ではなかった環境権を規定するなど、環境優先の理念を定めております。この環境基本条例に基づき、環境基本計画を平成十二年に策定し、その後の社会状況の変化により、平成十八年に環境基本計画後期計画として改定いたしました。

 また、地球温暖化やエネルギー問題に対処するため、省エネルギービジョン、新エネルギービジョンを策定し、関連する施策を進めているところでございます。

 さらに、市民、事業者、行政の協働によるながの環境パートナーシップ会議や、次世代を担う子供たちが参加する環境こども会議などを通じて、市民と共に環境問題への取組を進めてまいりました。

 市役所の温暖化対策としては、市の事務事業から発生する温室効果ガスの抑制のため、長野市地球温暖化防止実行計画を平成十四年十一月に策定し、ISO一四〇〇一の運用と併せて取り組んでまいりました。その結果、平成十八年度末には、平成十三年度比十五・三パーセント、CO2換算で二万二千トン余りの排出削減が実現しました。

 しかし、IPCC、いわゆる気候変動に関する政府間パネルですが、このIPCCにより百年以内に最大五・八度C以内とされていた気温上昇予測が、最大六・四度C以内へ上方修正されるなど、地球温暖化問題は年々その深刻さを増しているわけでございます。

 そこで、こうした現状やこれまでの取組を踏まえ、本年三月に旧計画を改定し、平成二十四年度までの五年間で、更に十三・五パーセント、一万六千トン余りの削減を目標とする長野市役所地球温暖化防止実行計画をスタートさせたところでございます。この計画の重点取組項目として、太陽光発電システム、ESCO事業、小水力発電及び省エネ改修の推進を掲げ、原則として新たに建設する施設へは技術的に不可能な場合を除き、太陽光発電システムを設置することなど率先して市役所から排出される温室効果ガスの削減を目指しております。

 ただし、この動きは市全体ではありません。飽くまでも市役所自体の問題でございます。これを全市に広げていくという必要性はあるわけでございます。今お話しの電気自動車も、これも大変大きな魅力を感じる事業だというふうに思っています。

 また、市全域における温室効果ガスの排出状況は、一九九〇年度と比較して二〇〇四年度の時点で二十四・六パーセント増加しておりまして、本年度は地球温暖化対策を地域全体で進めていくため、長野市地球温暖化対策地域推進計画の策定を進めております。

 議会初日のあいさつでも申し上げましたように、温暖化問題については一定の数値目標をきちんと決めて、その目標に向けて実行していかなければならない重要な時期に来ていると考えておりまして、市民総参加による取組が欠かせないものと考えております。

 私の環境問題に対する思いとしましては、市長就任以来、環境と調和した長野オリンピックの中心的施設であるエムウェーブに太陽光発電システムを設置し、温暖化対策のシンボルとしたいという思いがございます。市民の方々から幾つかの御提案もいただいておりますが、まだこれだという案に固まってはおりません。しかし、いずれにしても財政面や技術的な問題、課題等を含めて、これは検討していきたいというふうに思っております。

 温暖化問題はバイオマス資源の有効利用、公共交通機関の利用拡大、ごみ処理問題、自然との共生などと幾重にも重なる問題であり、二酸化炭素の削減は何にも増して取り組まなければならない課題と思っておりますし、また、大きな技術革新が起こらないと、まだなかなかうまくいかないなというふうに思っております。

 例を申し上げますと、その昔自動車が自由化される時期に松下電器とトヨタ自動車の間でこんなことがあったようです。トヨタ自動車が松下電器に対して、カーラジオを半額にしてくれと、半額のコストで作ってくれということを申入れをして、結果的に言うと松下はそれに応じられたそうです。

 その具体的には、一割、二割と言われたら多分できなかったかもしれない。しかし半額と言われたので、全く違う発想でカーラジオを作ることができたと、こういうことであったというふうに聞いております。いずれにしてもそういう、本当の意味の技術的なブレークスルーがやはり欲しいなというふうに今思っているわけでございます。

 これらを解決するには、市としても積極的に取り組むことはもちろんのこと、議会や元気なまちづくり市民会議、メールマガジンなどあらゆる機会を通して環境問題に対する私の思いを述べ、市民の積極的な参加と行動をお願いしてまいりたいと考えております。

 私からは以上です。



○副議長(祢津栄喜君) 鈴木総務部長

   (総務部長 鈴木栄一君 登壇)



◎総務部長(鈴木栄一君) 私から、二点についてお答えを申し上げます。

 最初に、市職員における通勤での自家用車使用制限についてお答えを申し上げます。

 本市職員の通勤については、原則として公共交通機関を利用することとし、通勤手当として定期代や回数券の費用を支給をしております。しかしながら、公共交通機関が利用できないために自家用車を使用しなければならない職員もいることから、通勤方法を届け出る際に、自家用車での通勤理由を明示し、必要やむを得ない場合に自家用車の使用を認めております。

 ちなみに、自家用車のみで通勤している職員は、本年五月現在千二百六十人、約四十五パーセントで、本庁に勤務している職員では二百四十人、約十八パーセントとなっております。また、教職員についても同様の理由から自家用車利用を認めております。

 御提案いただきましたノーカーデーの実施につきましては、先ほど申し上げましたように、自家用車に頼らざるを得ない職員がいることから、一律の実施は難しいと考えております。しかしながら、公共交通機関での通勤は、通勤による事故の防止、交通渋滞対策、環境への配慮など多くの利点があります。加えて、市といたしましても公共交通機関の在り方が検討される中で、市内でも職員数の多い事業所として、可能な限り職員に対し、公共交通機関の利用を呼び掛けるとともに、ノーカーデーの実施や相乗り通勤等の可能性、さらには自転車利用促進策についても検討してまいりたいと考えております。

 次に、情報格差解消に関してお答えを申し上げます。

 近年、情報通信技術が急速に進展すると同時に、様々な情報格差も生じております。中でもテレビ放送につきましては、二〇一一年七月にアナログ放送が終了し、地上デジタル放送に完全移行することに伴い、中山間地域のようにテレビ放送の電波が良好に受信できない地域における放送格差の是正は喫緊の課題であると認識をしております。

 この放送格差の解消と通信のブロードバンド化を図るため、ケーブルテレビ施設の整備については、これまでも御説明を申し上げておりましたけれども、長野市が事業主体として整備することではなく、採算がとれる地域においては第三セクターのINC長野ケーブルテレビが、国の交付金や県、市の補助を受けて整備することといたしました。

 十九年度は七二会地区及び豊野地区の一部地域を整備し、さらに本年度は篠ノ井山布施地区、若穂保科地区及び七二会飯森地区を整備する予定で、本定例会にも補正予算をお願いしているところでございます。

 議員さん御指摘のように、BSやCS放送は、全国をあまねく網羅できることから、地上デジタル波が良好に受信できない地域においても、放送格差はある一定のレベルについては解消されるものと考えております。

 しかしながら、現在の衛星放送では、在京キー局が制作した全国版の番組送信が主流であり、地元ローカル局が制作した番組など地域に限定された情報は、ほとんど送信されないという問題が残ることになります。そのため、今後もできる限り、ケーブルテレビによる施設整備地域の拡大を事業者に対し要請するとともに、国の交付金や県の補助制度などを活用しながら、民間主体での整備促進を図ってまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、近年の情報通信技術の進展は目覚ましいものがあります。議員さんのお話のように、無線による通信につきましても、高出力無線LANや広帯域無線LANなどの技術に加えまして、ミリ波FWA、またワイマックスなど新たな技術が開発され始めている一方で、テレビ番組を広帯域無線LANなどでIP送信する際の著作権法上の問題が解決されていないなど、技術の進歩に法制度が追いついていない状況にあります。

 このように技術革新が進む中では、情報の伝達手段をケーブルテレビに限定するということではなく、今後の国の情報政策の動向などを見据えながら、地域の実情に合わせた実現可能な技術により、住民の負担が少なく、整備する側にとっても効率的、効果的な様々な方法について検討していく必要があると考えております。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 丸山企画政策部長

   (企画政策部長 丸山文昭君 登壇)



◎企画政策部長(丸山文昭君) 私からは、通勤での自家用車使用制限についてのうち、ノーカーデーの実施についてお答え申し上げます。

 本市では、公共交通利用促進運動として、昭和五十七年からさわやかふれあい通勤市民運動を実施してまいりましたが、マイカー利用者は減少することなく、特に朝夕の通勤時間帯における一人乗りのマイカーによる交通渋滞は恒常的なものとなっており、効果的な対策が実現し得ない現状にございます。他市のノーカーデーの実施状況も調査してみましたが、普及している状況とは言い難く、効果的な施策に欠けるということで大変苦慮しております。

 また、市内の路線バスの利用者は、二十年前と比較しますと約半分となっており、利用者の減少に歯止めがかからず、事業者は不採算路線の整理や縮小などにより経費の削減を図り、これらが招くサービスの低下によるバス離れがマイカー通勤の減らない一つの要因ともなっております。

 しかしながら、昨今のガソリンの高騰は、マイカーから公共交通への切替えを進めるチャンスでもあり、公共交通の維持、存続を図るため、そして環境対策のためにも、市民の皆様には公共交通機関の積極的な利用を行っていただくことは、必要かつ重要であると考えております。また、この機会をとらえ、自転車の利用促進も進めてまいりたいと思っております。

 いずれにいたしましても、本市の公共交通の活性化・再生の検討を図る中で、商工会議所などとも連携を図り、長野市に合った交通需要管理施策を含めたノーカーデーについて今後研究してまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 久代財政部長

   (財政部長 久代伸次君 登壇)



◎財政部長(久代伸次君) 私からは、エコカーの導入についてお答えいたします。

 本市では、平成十九年度末現在、市長部局において低公害車を百十九台導入しております。本市のエコカーに対する取組といたしましては、平成十三年度に長野市低公害車導入計画を策定し、平成十四年度から十七年度まで、原則として天然ガス車を毎年四台導入することといたしました。

 その後、大気汚染問題や二酸化炭素などの温室効果ガスによる地球温暖化対策が急務となる中で、十九年度に第二次長野市低公害車導入計画を策定したところでございます。

 この計画は、平成十九年度から二十三年度までの五年間の低公害車導入目標を定めたもので、各年度における公用車の新規又は更新台数に占める低公害車の割合を七十パーセント以上とし、現在二十パーセント台である全公用車台数に占める低公害車の割合を、最終二十三年度末には三十パーセント以上とするものでございます。

 この計画では、低公害車として天然ガス自動車、ハイブリッド自動車、低燃費かつ低排出のガソリン自動車を想定しておりますが、議員さん御紹介の電気自動車、燃料電池車、水素エンジン車など環境に配慮したエコカーも含め、CO2の削減効果、導入価格、燃費等を総合的に勘案する中で、特にCO2の削減効果に重点を置きながら導入に努めてまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 関環境部長

   (環境部長 関 保雄君 登壇)



◎環境部長(関保雄君) 私から、初めに市施設への省エネルギー対策機器導入についてお答えをいたします。

 市有施設建設に際してのエネルギーの有効活用に関する検討項目、太陽光発電システムの導入の方針、判断基準でございますが、先ほど市長からも説明申し上げましたとおりでございまして、今後建設する市有施設へは原則として、太陽光発電システムを設置するというのが市の方針でございます。

 これに基づき、今年度は塩崎保育園へ、来年度は市立長野高校、柳原総合市民センターへ設置することにしております。市役所第一庁舎並びに長野市民会館を建て替えることになった場合にも、同様にこの計画の方針に沿って進めてまいりたいと考えているところでございます。

 なお、床面積が二千平方メートル以上の施設は、省エネルギー法及び長野県地球温暖化対策条例に基づきましてエネルギーの有効利用が求められているところでもあり、率先して省エネルギー化に取り組んでまいります。

 次に、太陽光発電に関する補助制度についてでございますが、国では平成六年度から十七年度までの十二年間にわたり、住宅用の太陽光発電システムに対する補助を行ってきたところでございますが、かねてからシステムの低価格化が進めば補助制度を廃止することを言われておったところでございまして、補助金単価も毎年段階的に引き下げてきておったところでございます。

 システム一キロワット当たりの設置費用が、当初二百万円以上であったものが十七年度には全国平均六十六万円と三分の一にまで低下したことから補助制度を打ち切ったものととらえております。

 しかしながら、価格が低下したとは言え、平均的な出力三・八キロワットのシステムの設置には、依然として二百万円以上の費用がかかることや、このところの原油や原材料であるシリコンの価格高騰などの影響により、システムの価格がやや上昇しているところでもあり、導入量累計でドイツに抜かれるなど、国内の普及にも陰りが見えてきていることも事実でございます。

 本市の補助制度の状況でございますけれども、平成十一年度から補助制度を設け、昨年度までの九年間で千二百六十七世帯に対し補助を行いまして、累計の出力は四千八百四十二キロワットとなっております。

 年度別に見ますと、十六年度の補助件数は二百四十五件、十七年度は百八十四件、国からの補助がなくなった十八年度は、前年度からの繰越し分五十九件を含めまして二百十九件でございました。昨年度は国の補助制度との因果関係は分かりませんけれども、百十六件と大きく減少している状況でございます。

 このようなことから、本市といたしましては、市の補助制度のPRやながの環境パートナーシップ会議、太陽エネルギー利用促進プロジェクトによる普及啓発活動などを進めるとともに、システム設置の動機付けとなるような仕組みや補助金単価の見直し、発電より安価で効率の良い太陽熱高度利用システムなどに対する補助制度などについても検討を行いまして、更なる新エネルギーの普及促進に努めてまいりたいと考えておるところでございます。

 次に、エコカーの導入についてでございます。

 国が低公害車として位置付けているものには、電気自動車のほかに燃料電池車、メタノール車、天然ガス車、ハイブリッド車、低燃費低排出ガス車の六種類がございます。現時点で、本市において経済的にも実用性が高いと思われるものは低燃費・低排出ガス車、ハイブリッド車、天然ガス車であると考えております。

 この中で、天然ガス車については、燃料価格が安く燃費も従来とほとんど変わらず、二酸化炭素や大気汚染物質の排出が少ないという利点がございます。現在、ガススタンドが北信地方では市内に一か所しかないために普及が進んでいませんけれども、今後バスやトラックへの導入が見込めるものでございます。

 また、電気自動車につきましては、数年前まで市で使用しておりましたが、バッテリーを二年ごとに交換しなければ性能が維持できないなど実用面での課題が多くございました。今後、高性能の電気自動車が発売されるとのことでございますので、期待をしたいと思っているところでございます。

 なお、現在のところ燃料電池車につきましては、まだ実用段階に至っておらず、メタノール車についても燃料供給施設の関係から普及は限定的なものと判断をしております。

 次に、電気自動車の普及促進施策でございますが、電気自動車など低公害車の普及は地球温暖化対策として有効でございます。県等と開催をしております信州環境フェアなど様々な機会を通じて啓発活動を進めてまいりたいと考えているところでございます。

 また、電気自動車ではございませんけれども、篠ノ井西中学校では、ガソリン一リットルで千キロメートル以上走れるエコカーの製作やレースに挑戦をし、昨年はイギリスでの世界大会や市内で開催される大会にも参加をするなど、環境とものづくりに取り組んでおるところでございます。エコの象徴として、子供たちのこのような活動を支援することで地球温暖化防止の啓発につながるのではないかと、こんなふうに考えているところでございます。

 いずれにいたしましても、自家用車やトラックによる二酸化炭素排出量が増加している状況を踏まえ、今年度策定する長野市地球温暖化対策地域推進計画の検討過程で、低公害車の普及促進などについて研究してまいりたいと考えているところでございますので、御理解をお願いいたします。

 最後に、通勤での自家用自動車使用制限のうち、環境パートナーシップ会議についてお答えをいたします。

 議員さんも参加されたながの環境パートナーシップ会議は、環境問題の解決には市民、事業者、行政のパートナーシップにより活動が展開されなければならないという共通認識の下で、全国的にも早い時期である平成十三年度に設立されたものでございます。

 七つのワーキンググループで二年をかけて協議し、脱マイカー・公共交通利用促進、水に親しめる川づくりなど二十八の行動プロジェクトが提案され、それらをまとめたアジェンダ21ながの環境行動計画が策定されました。ながの環境パートナーシップ会議は、これを推進する組織と位置付けられておりまして、活動を進める中で進ちょく状況等を見極め、平成十九年度に学校版環境マネジメントシステム導入、太陽エネルギー利用促進など十六のプロジェクトに再編をしまして、現在百五十七人のメンバーにより活動しているところでございます。

 市民の意見を市政へ生かさなければ、積極的参加のモチベーションが低下するとの御意見でございますけれども、プロジェクトの活動は、互いの意思決定や活動スタイルを尊重しながら、合意形成を図って事業を進めるパートナーシップ−−協働という手法をとっております。このため、時間をかけざるを得ないという現実があり、すぐに成果が現れないものもございます。

 協働で成果を上げている例といたしまして、スパイラルの森で森林整備活動をする市民の森プロジェクト、これは間伐を行い理想の森づくりを目指して活動をしているところでございます。それと、食品トレー、レジ袋削減プロジェクトでは、スーパーマーケットなどとの食品用トレーの使用削減協定や、毎月五日のノーレジ袋デーのキャンペーンなどを行っておりまして、マイバック持参率が二十七・八パーセントに向上するなど成果を上げている状況がございます。

 光害プロジェクトでは、環境に優しい野外照明の提言を行い、その成果が徐々に広がりを見せているところでございます。

 また、生ごみ削減プロジェクトでは、生ごみの段ボールたい肥化の普及などを行っておるところでございます。

 いずれにいたしましても、協働の成果が上がっているプロジェクトと成果が見えにくいプロジェクトがございますが、環境問題は行政だけで解決できるものではなく、市民、事業者、行政の協働が欠かせないものであり、市民、事業者の理解を得て、環境調和都市の実現に向けて努力してまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 一番松田光平君



◆一番(松田光平君) それでは再質問をさせていただきます。

 市長からも環境部長からも、今後の市施設建設に関しては、基本的に導入していくということでございましたので申し上げます。

 太陽電池、太陽光発電には、やはり自然の恵みである太陽の光というものが必要でございます。つまり、日射量によって発電量が大きく違ってくるわけです。特に、冬季においては長野市北部と南部では大きな差が出るものと思います。積雪量にしても数十センチメートルというところと数ミリメートルという状況にあります。

 このことをかんがみれば、市施設建設の段階において、候補地そのものを南部に造るとか、あるいは今度は水があるところは水の近くに造るとか、そういう機器導入に最適なところに造っていくというのも一つの方法ではないかと思っております。その辺りに関しまして再質問をいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。



○副議長(祢津栄喜君) 関環境部長

   (環境部長 関 保雄君 登壇)



◎環境部長(関保雄君) ただ今の再質問でございますけれども、議員さんがおっしゃられましたとおり、太陽光発電等につきましては、当然太陽の光、これを基にして発電をするというような施設でございまして、そういったことからしますと、太陽光がいかに強く当たるところでそういったものを設置していくかと、これが非常に重要なところでございます。

 そういったことの中で、天候にもよるわけでございますが、一般的に考えますと、長野市内におきましても、どちらかといいますと南の方が太陽光は強いというのが常識かなとこんなふうに思っておるところでございます。

 ただし、施設を造るということになりますと、やはり施設を造るその目的に応じて必要な場所に建物を造っていくというようなことがあるわけでございますが、いずれにしましても太陽光でございますとか水力でございますとかそういったものをしっかり利用しながら施設ができる、そんなようなこともやはり考慮をしながらこれからの施設は造っていく、そういったようなことも必要ではないかなと、こんなふうに思っているところでございますので、その辺も含めて、また今後の施設の中で生かしていきたいというふうに思っております。

 以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 三十五番望月義寿君

   (三十五番 望月義寿君 登壇)



◆三十五番(望月義寿君) 三十五番、政信会望月義寿でございます。

 早速ですが、通告に従い質問いたします。市長並びに理事者の前向きな御答弁をお願いいたします。

 まず最初に、三月議会の質問でも取り上げた学校給食の地産地消と食育に関して質問いたします。

 御承知のとおり、我が国は輸出産業の発展と経済効率至上主義を重視する余り、食料輸入を際限なく容認し、本来重視すべき国内農林水産業を冷遇した結果、食料自給率三十九パーセントという体たらくに陥ってしまいました。それでも、相変わらず海外からの輸入に依存したまま飽食をむさぼり、安易な食生活を送って危機的状況を見て見ぬふりで過ごしてまいりましたが、地球の温暖化等を原因とする気象異常による干ばつや風水害などにより、海外の農産物の生産や供給は不安定化の一途をたどっている反面、発展途上国における人口増や経済発展に伴う食生活の向上により、食料需要が急速に増大しております。

 それに加え、原油価格の高騰が追い打ちを掛け、食料生産や輸送にかかるコストも上昇し、生産物の価格上昇をもたらし、市民生活を圧迫しております。さらには、化石燃料枯渇の危機感や安価な燃料の需要が求められたことから世界的にバイオ燃料に注目が集まり、本来食料であったトウモロコシなどの農産物がバイオ燃料の原材料に振り向けられ、ほかの穀物を生産していた農家までもが、より高い利潤を求めバイオ燃料用の作物の栽培に切り替えるなどの悪循環から、ますます食料不足に陥っているのが世界の現状です。

 そのような情勢を背景に、また危険な輸入食品の問題が頻繁に取り上げられたことなどから、我が国でも、ようやく食料の国内生産や地産地消の大切さが叫ばれるようになってきました。

 そうした流れの中、国においては、去る六月十日の参議院農林水産委員会で政府に対し、食料自給率の向上に向けた取組の一層の強化を求める決議を全会一致で採択しました。今や食料自給率向上は与野党を問わず取組を求められるべき国家的課題に位置付けられるようになりました。

 一方、本市におきましても、学校給食の食材を可能な限り長野市産のものにするよう学校給食会にも働き掛け、納入関係者の皆様にもお願いし、できる限り長野市産、それがなければ北信産、長野県産というように、学校給食の地産地消に取り組んでおられ、また前回、私の質問に御対応をいただき、年二回であった長野市産米百パーセントの日を年三回に増やすべく取組を始められたことに、心より感謝申し上げます。

 そのような中、政信会は、地産地消の先進市である今治市を行政視察させていただき、地産地消の本場の取組について勉強してきました。今治市は学校給食センターの老朽化に伴い建て替え計画が浮上したところ、学校給食の自校化を求める市民団体と地元農協が大型給食センターの建設に反対し、同じころ行われた市長選挙において、これら二団体が支持した新人候補が学校給食の自校化を公約に掲げ当選したことを契機に、今治市は学校給食の自校化と食材の地産地消を推進し、現在では地産地消の最先端の自治体と全国から認識されるほどの取組を実現するに至っております。

 具体的には、今治市の学校給食は週三回米飯、週二回パン食ですが、米については百パーセント今治市産の、農薬、化学肥料五十パーセント削減の特別栽培米を使用し、玄米で保存し、週三回精米することにより、つきたての御飯をすべての児童・生徒に提供しております。

 また、パン食については、それまで今治市ではパン用小麦を栽培する農家がいなかったところを、学校給食の地産地消のため、地元農家の理解を得て栽培を依頼し、現在では、ほぼ百パーセント今治市産の小麦で作ったパンを学校給食に提供しています。また、豆腐用の大豆もすべて地元産で賄っています。

 栄養士の皆さんも、地元産の農産物で学校給食を作り、児童・生徒においしい給食を食べさせてあげたいという強い熱意を持って取り組まれました。地元農家と食材のしゅんの時期や生産量についてきめ細かい話合いを行い、話合いの成果を基にして市内二十四の調理場において二十四通りの献立を作ることにより、生産量の限られる地元産食材をやりくりしながら、地元産農産物を利用した献立づくりを実践しています。

 また、地元農家の皆さんも、自分たちが作った安全でおいしい有機農産物を子や孫に食べさせたいと、今治市の地産地消を後押ししています。その結果、今治市の学校給食費は、安全・安心な地元産の減農薬穀物や有機栽培野菜を使用しているにもかかわらず、輸送費がかからないなどの要因により、長野市よりも割安になっているのが現状です。

 地元産の農産物を学校給食に使用することは、地元農家の収入の安定をもたらし、農業振興に資するのみならず、安全・安心・新鮮な食材を使った給食を児童・生徒に提供し、子供たちの健康や食育に資する、極めて大切なことだと考えますが、本市におきましては、今後どのように取組を進めるお考えであるか伺います。

 また、これまでは、地元農産物は生産量に限りがあるということが、給食への地産地消実現に対する高いハードルになっておりましたが、今治市のように供給方法を工夫すること、例えば、今日はこの学校の二千食分、明日はこちらの学校の三千食分は地元食材を使って調理するというようにやりくりすることで実現できる部分もあるかと思います。すべてを完璧に最初から実現することは不可能ですが、できることは少しずつでも進めていくことが大切だと思います。地産地消の実現は、効率主義を第一に考えれば実現は不可能に近いものですが、市行政、給食センター、栄養士、生産農家等関係者の熱意と創意工夫が発揮されれば、決してできない課題ではないと思います。

 本市におきましては、全体的に民間委託にシフトする中、農業問題に関してはあえて農業公社を設立し様々な事業を行い、また中山間地に職場の創出を考えていくなどの取組を進められております。農業振興の推進と将来ある子供たちに、安心・安全・新鮮で生産者の顔の見える地元農産物を提供するという多面的な効果が期待される学校給食への地産地消の実現に向けた今後の取組について、鷲澤市長の御所見を伺います。

 次に、学校給食の食育に対する位置付けですが、本市では、長野市食育推進計画を策定し、家庭、保育園、幼稚園、学校における食育を推進し、望ましい食生活に関する情報の提供や、施設における体重管理や生活習慣病と食生活の関係についての情報提供、給食だよりを通じた食生活の重要性についての啓発などにより食育を図るとしています。

 また、先ごろ改正された学校給食法でも、学校給食を活用した食に関する指導の充実などを推進するよう定められました。視察した今治市は、学校給食の中で単なる食生活の指導のみならず、食べ物と排せつ物の関係、すなわち、何を食べればどんなうんちが出るのかという食事と健康の関係まで徹底して学ぶ機会を設けたり、市販の清涼飲料水の原材料を調べ糖分の多さを実感したり、ポテトチップスに含まれる塩や油の量を学んだりするなどし、ひいては食品の成分表示を読む習慣を身に付けさせたり、自分たちで理想の食材を使った健康にいい献立づくりや、地元産の農産物を使った学校給食の献立づくりのコンクールをするなど具体的な食育の取組を推進しています。

 また、給食の時間に学校放送で、その日の給食の食材を作ってくれた地元農家の方を子供たち自身が取材して紹介し、どのようにこの食材を作り、そこにどのような苦労や工夫があるかなどの紹介をするといった、極めて具体的、積極的な食育を進めています。本市におきましても、子供たちが実感として真に身に付く食育を行っていただきたいと思います。今後の取組につき伺います。

 次に、ASPAC長野大会への対応につき伺います。

 ASPACとは、国際青年会議所アジア太平洋地域会議の略称ですが、そのASPACが来年、長野青年会議所の主催で、本市において開催されることになりました。ASPACには、例年、およそ一万人の青年会議所のメンバーが集い、政信会で視察に伺った高松市は、二〇〇六年にASPACを開催し、約二十九億円の経済波及効果をもたらしたと伺い、その誘致効果の大きさを実感いたしました。

 さらにASPACは、青年会議所に所属するアジア太平洋地域の将来企業経営者になる方々の交流の場であり、単なる会議や宿泊による経済効果のみならず、それら将来有望な青年たちを本市にもてなすことにより、滞在中に本市の魅力を感じ取っていただき、後日、リピーターとして再度訪れていただくためのアピールの場としても絶好の機会であります。

 本市としても、長野青年会議所と連携をとって、大会成功に向け準備作業を重ねていることと思います。また、本議会の報告第十八号でも説明されましたが、ながの観光コンベンションビューローにおきましては、昨年度二十二件の新規誘致を行うなど本市の魅力を全国に発信する努力を重ねられております。それらの実績を踏まえ、コンベンションで、本市を訪れる方に長野の魅力を知っていただき、再びお越しいただくためのおもてなしの具体的な方策について、どのようなお考えがあるか伺います。

 また、絶好の機会である来年のASPAC長野大会に際し、具体的にどのような対応をお考えであるかにつき伺います。

 次に、行政サービスの利用者負担につき伺います。

 このたび、行政改革推進局が行政サービスの利用者の負担に関する基準を作成されました。公平性の観点から、利用者に適正な負担をいただく必要性や一定の基準を設けなければ、御負担いただく市民の皆さんに明確な説明がしにくいことは理解できますが、その基準に基づいた計算から算出されたからといって、算出された負担額をそのまま機械的に当てはめて、利用者にとって過度な負担を強いることにならないよう御配慮いただきたいと思います。

 また、生涯学習など民間のカルチャースクールでも行われているような事業であっても、市民が生きがいを持って生涯学び続けることの重要性にかんがみ、市が主催する事業については、少なくとも民間の講座より安価で受講しやすいものとすべきと考えます。生涯学習やスポーツ、文化活動は、単に利用者の利益になるだけでなく、そうした活動を通じて、知力、体力、教養をかん養することにより、受講者本人の資質を向上させるとともに社会文化の発展にも寄与し、結果、健康で知的な市民の存在が福祉予算の減額にもつながる側面がある大切な事業だと考えます。講座の内容や講師の選定などに創意工夫し、価値ある事業を適正な料金で実施する御配慮をお願いいたします。

 最後に、ごみの有料化の問題について質問いたします。

 本議会の議案第八十四号において、家庭ごみの処理に係る費用の一部を手数料として市民に御負担いただくため、ごみ袋一リットル当たり一円を加算する条例が上程されております。このことについては、関係機関の御努力にもかかわらずごみの総量抑制が滞った状況下で、ごみ処分場の処理能力の問題等将来に向けた循環型社会を構築するためにやむを得ないとされる一方、担当課を中心に事前の周知やパブリックコメントを実施しているとはいえ、市民に対する周知が不足しているのではないかという声もあります。

 本議会においても同僚議員の質問があり、関係委員会で審議されるところでありますが、理事者におかれては、今後も処分場の現状やごみの減量化−−三Rによる循環社会への転換の必要性について市民に十分に説明し、市民負担に対して納得をしていただけるよう、きめの細かいしっかりとした説明責任を果たすべきであると考えます。

 また、市民負担が増えることで、今以上に不法投棄の増加が懸念されます。本市の不法投棄への監視体制は、現在職員や委託事業者の方々が毎日二人一組でパトロールを行い、国や県の関係機関とも連携を取って不法投棄されたごみの処理に対処するのみならず、そもそも不法投棄されない環境づくりに努めていると伺っておりますが、今後本条例が施行された場合、増加が予想される不法投棄の監視体制を強化する必要性があると考えます。

 さらに、新たな市民負担を求める以上、行政側も一層のごみ処理費用の削減に努める責務があります。本市のごみ収集業務に係る経費は、中核市の中でも二番目に低く抑えられていると伺っておりますが、収集業務に限らず、ごみ処理事業全般にわたって、今後もなお一層の経費節減に努め、市民理解を得られるよう全力を尽くされることを強く要望する次第であります。

 そこで、今回上程されたごみ袋一リットル当たり加算額一円の算定基準の根拠と、今後の不法投棄に対する監視体制の強化策、また行政として、市民理解を得るためにどのように説明責任を果たしていくかについて伺います。

 以上で私の質問を終わります。



○副議長(祢津栄喜君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 望月義寿議員さんの御質問のうち、初めに、安全・安心・新鮮な地元産農産物を学校給食に使用すべきことについてお答えをいたします。

 本市の学校給食における地産地消への取組につきましては、これまでも安全で安心な給食を提供する中で地元産農産物の地域内流通を促進してきております。学校給食では、食材納入関係者などの協力を得ながら、季節により納入可能となる食材の種類や納入可能量、価格動向などの情報把握に努め、地元産のしゅんの食材を取り入れた献立を作成するなどの取組を行っております。

 また、生産関係者、農政課、教育委員会が市内で生産される農産物の生産量や収穫時期、給食用食材として求められる品質、規格等について、定期的に情報交換を行ったり、ほ場などの生産現場を見学する機会を設けるなどして、これまでにも大豆やキュウリ、アスパラガス、イチゴなど地元産の食材を積極的に学校給食に取り入れてきております。

 このように、地元産の農産物を学校給食で使用することによって、農家の皆さんにとっては計画的な需要に基づいて生産ができること。また、輸送やこん包コストなどの節減も見込めることから、安定的な収入につながるものと考えております。

 しかしながら、市内で生産される農産物だけでは学校給食で必要とする食材の種類、需要量などのすべてを満たすことはできない状況にあります。そのような中で、現在でも議員さん御提案の方法とは異なりますが、必要となる食材の一部でも市内産での納入が可能な場合は、納入関係者の協力を得ながら、可能な限りその使用に努めておるところでございます。今後も引き続き、生産関係者、食材納入関係者と連携を図り、より一層の地産地消を推進しながら農家の収入安定にもつなげてまいりたいと考えております。

 現在、長野市の学校給食が主にセンター方式をとっておりますのは、一つには、成長期にある子供たちに、何より安全で安心な給食を一年を通して安定して提供する必要があること、また一日当たりの食数が約三万二千食と大量であることの理由からであり、センター方式による近代的な衛生管理や施設の維持管理費、人件費など経済的な面を総合的に判断した結果であります。今後ともこの考え方を継続しながら、地産地消を推進してまいりたいと考えておりますので御理解をお願いいたします。

 次に、ASPAC長野大会への対応とコンベンション開催支援についてお答えをいたします。

 アジア・太平洋地域の青年経済人が集い、国際交流、ビジネス交流、地域の発展を目的として開催されるアジア太平洋会議、いわゆるASPACが平成二十一年六月に長野市で開催されることが決定されております。この会議は長野青年会議所が招致したもので、海外からの参加者二千人を含め、およそ一万人のJC会員が訪れる国際会議であり、大きな経済効果と様々な分野での国際交流が期待されます。また、国際会議観光都市として長野市の魅力を国内外に向けて発信できる絶好の機会をもたらしてくれるものと考えております。

 さて、ここ数年間の長野市内のコンベンション開催に伴い長野市を訪れる方は、約十一万人で安定的に推移しております。長野市内で開催されるコンベンションの支援については、今後も継続的に開催地として選ばれるように、ハード、ソフト両面から積極的に実施していく予定でございます。オリンピックを開催した都市としてのネームバリュー、あるいは市全体の皆さんが養われたおもてなしの気持ちとか、あるいは、そういったものがこの地方都市としては格段に優れていて、たくさんの世界大会あるいはスポーツ大会等が長野市で開催をされる形になってきているのだろうというふうに思っております。

 また、営業活動みたいですが、具体的には学会を初め各団体の事務局等を訪問して、施設、観光情報等を提供するなど、長野市への会場誘致を行い、開催時には事務局業務の代行、あるいは宿泊施設等の調整、観光パンフレット等の配布と観光案内、アフターコンベンションの充実を図るよう、長野の食文化を楽しんでいただくためのグルメガイドの発行や、エクスカーション、いわゆる観光旅行ですが、エクスカーションの調整、また歓迎看板等の掲出など人的、物的支援を実施し、開催規模により開催助成金等の交付による経済的支援も行っております。

 昨年度開始した合宿開催支援金制度は、将来のリピーターを確保すべく、中学生以上から大学生までの各種合宿を支援するものであり、また本年度から新しく始めたスポーツ大会開催支援金制度においては、スポーツを軸としたまちづくりの推進の一環として各種スポーツ大会を支援し、より一層のリピーター確保に努めているものでございます。

 ASPAC長野大会についてでありますが、昨年、台北でのASPACにおいて、長野での開催が決定された際に、ながの観光コンベンションビューローでは、長野青年会議所の招致活動の支援として中国語のパンフレット、あるいはビデオで長野市を紹介し、また今年五月に釜山で開催されたASPACにおいても、韓国語のパンフレット等により、来年の長野大会への参加を募ってきております。

 現在、長野青年会議所内に組織されたASPAC長野大会実行委員会が中心となって、大会規模や記念事業の内容、予算などを詰めており、詳細が詰まってきた段階で大会運営経費の精査を行い、長野県とともに支援してまいりたいと考えております。

 長野市は、長野冬季オリンピック・パラリンピックではぐくんだ大きな資産としてボランティア組織等が活発に活動しており、正におもてなしの心で、海外からお越しいただく皆さんをお迎えできる素地があります。そして、観光交流人口の拡大、特にリピーターの拡大を目指している本市においては、地域ブランド確立のため、地域の皆様と関係事業者及び行政の協働のおもてなしの心による体感型、交流型観光スタイルを提供していきたいと考えております。

 また、ながの観光コンベンションビューローにおいても、本年度観光事業関係者を対象に、おもてなしの心とホスピタリティーある歓迎体制を更に進めるための研修会の開催も予定しております。ASPAC長野大会の際には、ながの御穀膳、そば、おやきなど長野ならではの食の体験を提供するとともに、善光寺を中心として北信濃エリアを周遊する観光ツアーの創出など、地域ブランドとしての長野を世界に発信してまいります。

 いずれにいたしましても、ASPAC長野大会に参加される国内外の多くの方々が市内で宿泊し、食し、お土産を買っていただき、そして長野を十二分に満喫していただけるよう支援してまいりたいと考えております。

 私からは以上です。



○副議長(祢津栄喜君) 新津教育次長

   (教育次長 新津吉明君 登壇)



◎教育次長(新津吉明君) 私からは、学校給食の食育に対する位置付けにかかわって、食育の今後の取組についてお答えをいたします。

 現在は飽食の時代となり、食を大切にする心の欠如や栄養の偏り、朝食の欠食、肥満や過度のそう身が増加しており問題となっております。こうした状況の下で、食べ物を大切にし、食料生産にかかわる人々へ感謝する心を持ち、地域の歴史や食文化を理解し、尊ぶ心を養うとともに、食生活や食事のマナーを通して人間性や社会性を養うこと、特に成長期にある児童・生徒が、心身の成長や健康の保持・増進のために、食生活にかかわり望ましい食事や栄養のとり方を理解し、自ら管理していく能力を身に付けることは大変に重要なことであると考えております。

 食育推進の観点から、平成二十三年度から実施される新しい小学校学習指導要領の教育課程編成の方針として、総則に、学校における食育の推進が追記され、家庭科で適正に行うよう明示され、食事の役割や栄養・調理に関する内容の充実が図られております。特に、五・六年生の学習内容の中で、食事の役割を知り、日常の食事の大切さに気付くことという心情的な理解を目指すことが明確になり、楽しく食事をするための工夫をすること、栄養を考えた食事について指導することが追加されました。この中で、知識として五大栄養素と米飯やみそ汁が我が国の伝統的な日常食として特に位置付けられております。

 これらの内容については、県教委で作成した食育推進ガイドで策定を示された食に関する指導の全体計画に既に位置付けられており、市内の多くの小学校では授業の中で取り組まれておりますが、今後は、新しい学習指導要領に沿って、すべての学校で実施してまいりたいと考えております。

 具体的な取組の一例としましては、小学校五年生の家庭科で、バランスのよい食事をしようという単元の中で、子供たちが自分自身の食生活を栄養素に分けて振り返るなどの学習を展開しております。このほか、給食センターの栄養士が学校の要望によって、市販されている清涼飲料水について学習するため、着色料や香料、甘味、酸味料などを使って実際に飲料を作ったり、スナック菓子に含まれる色素を抽出するなど、具体的で分かりやすい方法によって、子供たちにとって、より身近に感じることができるよう工夫しながら指導しております。

 本来、食に関する課題は家庭が中心となって取り組むべきことであると考えておりますが、輸入食品などに対する食の安全の問題、食生活の乱れや価値観の多様化など家庭だけでは指導が困難な状況から、今後も家庭、地域、学校、関係機関と連携しながら食育に取り組んでまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 松倉行政改革推進局長

   (行政改革推進局長 松倉一紀君 登壇)



◎行政改革推進局長(松倉一紀君) 行政サービスの利用者負担への取組についてお答えをいたします。

 これまで、本市に利用者の負担に関して統一的な基準がなかったということを受けて、長野市行政改革推進審議会の答申を受け基準案を作成し、パブリックコメントを行うとともに、現在各種サービスを行う担当部局におきまして、利用者負担の現状と基準を当てはめた場合の影響について、具体的な検証作業を進めておるところでございます。

 望月議員さんから御指摘がございましたとおり、基準を当てはめた結果に基づいて機械的に改定を行っていくというものではなくして、個々のサービスごとに料金を低く抑えるべき政策的な配慮が必要かどうか、またコストの削減とか稼働率の向上など運営上に改善の余地がないかどうか検討し、利用者の皆さんへの説明などに十分な時間をかけて、改定の必要性を判断してまいりたいと考えております。

 また、改定に当りましては急激な負担増とならないよう、激変緩和措置を講じてまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 篠原教育次長

   (教育次長 篠原邦彦君 登壇)



◎教育次長(篠原邦彦君) 私からは、行政サービスの利用者負担についてのうち、生涯学習に係る御質問にお答えをいたします。

 心の豊かさを求めて生涯学び続ける生涯学習社会にありまして、その中核施設である公民館は、平成十九年度において、延べ百七万人を超える御利用をいただいており、人づくり、地域づくりにおいて重要な役割を担っているものと認識をしております。

 生涯学習事業に係る利用者負担でございますが、公民館事業は成人学校と公民館主催の講座等と大きく二つに分けられます。成人学校の受講料につきましては、平成十八年度に講座開設に伴う総費用を考慮して、一学期の受講料を八千円と算出したものでございますが、受講される皆様の急激な負担増を軽減するため、平成十九年度にそれまでの四千三百円から五千円とし、平成二十三年度まで五年をかけて段階的に引き上げていくこととしたものでございます。

 公民館主催の講座等につきましては、材料費等の自己負担分を除き、原則無料でございまして、社会教育目的で公民館を利用する場合の施設使用料も無料としておりますが、公平性の観点等から、利用者負担は必要と考えております。

 現在、全庁的に事業、施設管理運営に関するコストを算出し、負担の在り方の検証作業を進めている中で、今後社会教育施設の果たす役割、公平性の観点、他の類似施設の状況など総合的に勘案し、利用者負担について検討をしてまいります。

 講座等の内容につきましては、市民の学習ニーズを的確にとらえ、時代の要請、時代の変化に応じた学習内容を目指し、より多くの選択肢の提供に努めてまいりたいと考えております。

 また、講師の選定に当りましても、教えのプロでなくても、専門的な知識や技術を持つ多くの市民の方を発掘するとともに、幅広く指導者を養成することなどによりまして、講座内容の充実、経費の節減を図るよう努めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 関環境部長

   (環境部長 関 保雄君 登壇)



◎環境部長(関保雄君) 私からごみの有料化につきましてお答えをいたします。

 最初に、ごみ指定袋の一リットルにつき処理手数料一円の算定根拠についてでございますが、廃棄物減量等推進審議会におきまして、パブリックコメントに寄せられた意見を踏まえ、ごみの減量、再資源化促進の原動力となること、家計から見た負担感が大き過ぎず、かつ、分別努力に結び付くこと、ごみ処理経費に対する負担割合として妥当であること、先進市や同規模都市の手数料を参考とすることの四項目の目安から御審議をいただき、平成十九年十一月に、可燃ごみ、不燃ごみともに一リットル当たりのごみ処理手数料は一円から一円五十銭、粗大ごみシール一枚は四十リットルの最大容量袋の家庭ごみ処理手数料と同額とするとの答申を頂きました。

 この答申を基に、ごみの減量・再資源化促進の原動力につきましては、一リットル当たり一円から二円程度の料金水準で十パーセント強の排出抑制効果が見られ、一円を下回るとその効果は二パーセント程度であるという環境省の調査結果が示されていること。

 ごみ処理経費に対する負担割合として妥当であることにつきましては、本市が導入を予定しております指定袋やシールを購入する際に、一枚目から手数料を負担していただく排出量単純比例型を採用している中核市、特例市の事例を調査したところ、ごみ処理経費から見た市民の負担割合は五パーセントから三十三パーセントの範囲であり、長野市の負担割合は十一・六パーセントであることから妥当であると判断したこと。

 また、先進市や同規模都市の手数料を参考とすることにつきましては、排出料単純比例型を採用する県内及び全国の市の指定袋の販売価格を見ても突出せず平均価格帯であること。以上の目安を一項目ごとに検証いたしまして総合的に判断した結果、答申を頂いた手数料の料金水準、一リットル当たり一円から一円五十銭の中で目安の一つである家計から見た負担感が大き過ぎず、かつ、分別努力に結び付くことにも十分合致する一リットル当たり一円と設定したものでございます。なお、更なるごみの減量・再資源化を推進するため、資源物は無料といたしました。

 次に、有料化制度導入に伴う不法投棄の監視体制についてお答えをいたします。

 ごみのポイ捨てを含む不法投棄は、社会的モラルの低下によるところが大きく、現在のところ即効性のある対策を見いだせないのが実情でございます。しかしながら、ごみの不法投棄は放置をしておくと新たな不法投棄を誘発することから、早期発見、早期回収により不法投棄されにくい環境づくりに日々努めているところでございます。

 本市では、地区役員との連携により通報体制を強化するとともに、市職員及び委託事業者によりパトロールと不法投棄物の回収を行っており、投棄者が特定され悪質なケースは警察へ捜査を依頼し、厳しく対処しております。

 また、市民の皆様から、有料化制度の導入による不法投棄の増加を懸念する声も多く寄せられておりますので、環境省が不法投棄の未然防止を目的に、地方公共団体に対し、監視カメラを貸し出す制度を活用し、本年度、試験的に設置することといたしました。設置後の効果を検証した上で、監視カメラの継続的な設置につきましても検討するとともに、現在実施をしております不法投棄パトロール等を一層強化してまいります。

 最後に市民の皆様への説明責任についてお答えをいたします。

 平成十三年以降、ダイオキシン類の排出抑制に伴うごみの小型焼却炉使用自粛等もございまして、家庭から排出される可燃ごみ量が増加傾向にあることを大きな課題と受け止め、また平成十六年八月に実施しました、まちづくりアンケートで五十四パーセントの回答者が、ごみの適正処理のために市民が何らかの形でごみ処理費用を負担すべきと考えている結果も踏まえ、平成十七年六月策定の長野市ごみ処理基本計画の中で、今後進めていく施策の一つとして家庭系一般廃棄物処理の有料化を掲げました。その検討に向け、平成十七年十二月に廃棄物減量等推進審議会に対し、更なるごみの減量、再資源化を推進するために、現行制度の見直しも含め家庭ごみ処理の排出者負担の在り方について意見を求めたところでございます。

 その後、審議会におきまして会議を公開し議事録を公表しながら、一年三か月にわたり御審議をいただき、昨年三月、現行制度を廃止し、市民がごみの排出者としての自覚と責任を明確に意識できる制度として、可燃及び不燃ごみの有料化制度を構築すべきとした答申を頂いたところでございます。それを受けまして、昨年十月までに新たな有料化制度導入に関する基本的な考え方を作成し、広報及びホームページで市民の皆様にお知らせするとともにパブリックコメントを実施してまいりました。

 並行して、昨年春から本年度にかけて、各地区役員の皆様に答申及び基本的な考え方を説明し、市民の皆様に向けても広報や本年度のごみ指定袋購入チケットへの記載などにより、有料化の検討を進めていることについて情報発信をしてまいりました。

 また、これまで、場面場面で新聞やテレビ報道等もされたことから、電話やみどりのはがきなどで有料化の実施時期や現在のごみ指定袋の扱いなど、制度そのものについての問い合わせを多くいただき、市民の皆様の関心は高まっていると感じているところでございます。

 家庭ごみの有料化制度導入に当りましては、市民の皆様の御理解と御協力が必要不可欠のものでございます。七月以降、約千二百回開催予定の住民説明会で、ごみの減量、分別の必要性や方法をしっかりと説明し、有料化が目指す真の目的は収入の確保ではなく、徹底したごみの減量と限りある資源の適正な分別による有効活用にあることを御理解いただき、御協力いただけますよう、環境部挙げて、誠心誠意努めてまいる所存でございますのでよろしくお願いをいたします。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 三十五番望月義寿君



◆三十五番(望月義寿君) それぞれに御答弁いただきましてありがとうございます。

 地産地消の件に関してなんですけれども、なかなか難しいところがあるということではありますが、センター方式であるがゆえに、必ずこれだけの量が必要になるとか、それだけ大きな量を必要とするがゆえに地産地消を進めていく、効率的に進めていくことも、可能性はあるのではないかと考えます。いろいろな方法を検討していただきまして、まず、すべてすぐに完璧にやることは恐らく無理だとは思いますけれども、公平性うんぬんではなく、できることから少しずつでも進めば、それは一歩前進だということで前向きにいろいろと御検討をいただきたいと思います。

 また、保育園におきまして、市内八十六の公立、私立の保育園がございますけれども、こちら保育園には調理場がありまして、それで地元食材、なるべく地産地消ということで子供たちに給食を出しているということなんですけれども、これはこれで、ロットが小さ過ぎてしまって地元産食材をなかなか確保するのが逆に難しいと、入札参加資格のある事業者から購入しなければならないので、むしろ地産地消を進めるように依頼はしているんだけれども難しいというお話ですけれども、そこもいろいろな契約の仕方ですとかいろいろと御検討をいただきまして、保育園の場においても地産地消が進められるように御努力いただきたいと思います。

 また、ごみの有料化に関する、千二百回と言われる説明をしていただけるということなんですけれども、いろいろな御意見を持った市民の皆様がいらっしゃいますので、その千二百回の説明もきちんと丁寧に行っていただくことを希望いたしまして、私の再質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○副議長(祢津栄喜君) この際、ここで十分程度休憩いたします。

   午後二時三十一分 休憩

   午後二時四十五分 再開



○議長(岡田荘史君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問を継続いたします。

 十一番寺沢小百合さん

   (十一番 寺沢小百合君 登壇)



◆十一番(寺沢小百合君) 十一番、新友会寺沢小百合でございます。

 六つの項目について質問いたします。

 まず初めに、社会教育についてです。

 日ごろから長野市の教育発展のために力を尽くしていただき感謝いたします。しかし、残念ながら財政状況が厳しい中で、決算カードの目的別歳出状況の教育費の割合も、平成十七年度の十・〇パーセントから平成十八年度は九・一パーセントと減っています。平成十九年度包括外部監査報告書によれば、長野市の人口一人当たり教育費は、平成十七年度は三万五千三十五円、平成十八年度は三万二千九百十五円となっており、松本市の平成十八年度の三万七千七百三十六円、同じ中核市である富山市の四万一千八百八十二円と比べると少ないと感じますが、教育委員会としてどのように認識されているのでしょうか。

 そのような中で、教育費に占める社会教育費の割合は、生涯学習センターの建設もあり、地方財政状況調査表歳出内訳及び財源内訳によれば、平成十六年度二十二・八パーセント、平成十七年度二十一・二パーセント、平成十八年度は二十六パーセントとなっており、社会教育に対して力を入れているように感じられます。そこで、改めて長野市の社会教育に対する理念についてお伺いします。

 現在、芸術分野、スポーツ分野、教育分野、家庭教育分野などの有識者に加え、公募の委員も含め十名の社会教育委員さんがいらっしゃると認識しております。本年十月二十九日から三十一日まで第五十回全国社会教育研究大会が長野市で開かれることは、大変すばらしいことだと考えますし、これからの社会教育の在り方を考えるよい機会となることを大いに期待しています。

 私も四年間、社会教育委員をやらせていただきましたが、委員として何をするべきなのか、長野市として社会教育委員に何を期待しているのか、明確さに欠けている感がありました。

 社会教育委員の仕事として社会教育法では、社会教育に関し教育長を経て教育委員会に助言するために社会教育に関する諸計画を立案すること、補助金交付等に対して意見を述べることなどと定められていますが、今回の社会教育法等の一部を改正する法律案では、第十三条の審議会等への諮問について改正案が出されています。

 これにより社会教育委員は、社会教育に関する諸計画を立案することに更に重点が置かれ、今喫緊の課題となっている家庭教育や地域づくりなどへ力を発揮していただくことが求められていると考えます。教育委員会としては、今後長野市の社会教育委員の在り方をどのように考え、何を期待しているのか具体的にお聞かせください。

 また、二十二年度をめどに長野市立公民館に指定管理者制度を導入しようとされていますが、長野市は大変公民館の歴史が長く、すばらしい活動を続けていらっしゃると伺っています。指定管理の受皿として住民自治協議会を考えられているとお聞きしています。地域に密着した運営や大人から子供まで地域住民が利用しやすくなることが予想されますが、社会教育施設としての役割や多様化、高度化する市民の学習ニーズにこたえるためには、職員の専門性が必要不可欠であり、社会教育主事資格等の専門知識を持った職員の配置が必要と考えます。

 また、地域の特性を生かした運営は望みますが、各公民館間の質の格差があってはなりません。二十七の市立公民館の公平・公正な管理が求められますが、各公民館にバランスよくいろいろな事業が展開できるように、すべての公民館を統括し、情報の提供や運営を指導する部門の必要性と適正な管理を行うセクションが必要と考えますが、どのようにお考えでしょうか。

 先日、奈良市の公民館の指定管理状況を視察してまいりましたが、すべての公民館を統括する生涯学習センターがあり、指定管理者側が社会教育主事を必置にし、社会教育施設の教育的・文化的役割を担保し、質の高いサービスの提供がなされていました。

 指定管理に出した後の長野市としての責任の明確化や住民の利用権が保障されるなど、長野市として公民館の運営指針や条例、協定書などに明確に打ち出す必要性を強く感じますが、今後どのような指定管理者制度の運営指針や要綱及び協定書を作られる予定なのかについてお聞かせください。

 二つ目は、放課後子どもプランについてです。

 放課後子どもプランのモデル地区での取組が始まり、新しい形の運営委員会も動き出しています。そこで、新たに開設された子どもプラザの現状と、どのような課題が見えてきているのかお伺いいたします。

 児童館、児童センター、児童クラブ、放課後子ども教室の四つの事業を同一基準で実施するとされていますが、環境整備のための初度調弁や委託金の基準も同じように出されているのか、また開催日についてはどのようになっているのかなど、具体的に現状をお聞かせください。

 モデル地区では、子供たちが伸び伸びと楽しそうに遊んでいるようですが、その陰には指導員の皆さんの大変な御苦労がおありかと思います。長く続けていただけるような支援や研修が必要と考えます。また、長野市が募集していたアドバイザーを積極的に使っていただく働き掛けなど、放課後子どもプラン推進室が行っている支援について具体的にお聞かせください。

 細かい内容については、地区の運営委員会での決定にゆだねているようですが、長野市の施策として行っている事業であることを十分自覚し、責任を明確にしながら協働で事業を進めていかれることを強く望みます。

 最後に、空き教室のないようなマンモス校などの実施しにくい小学校区もモデル校区とすると伺いましたが、どの学校で始められる予定なのか、またできる限り早く全小学校区でプランを実施することを目指しますとされていますが、具体的な実施計画と実施が難しいとされている校区については、その理由をお聞かせください。

 三つ目は職員の削減についてです。

 市の職員の方々は能力が高いと、以前市長がおっしゃっていらっしゃいましたが、私も日ごろからそう感じています。長野市行政改革大綱の重点的に取り組むべき事項として職員数の削減が掲げられ、最少の人員で最大の行政サービスが提供できるよう職員数を削減しますとして、少数精鋭の職員を目指しますと、先日の長野市行政改革推進審議会で説明されていましたが、どのように少数精鋭の職員を育成していかれるのか、具体的にお聞かせください。

 職員が減っても仕事量が減らなくてはとてもやっていけません。仕事の見直しも行い、場合によっては統合や廃止する仕事もあるとお聞きしていますが、具体的に統合や廃止をした仕事をお聞かせください。

 また、職員の削減に関しては、退職者の補充をしないとお聞きしていますが、職員の年齢構成比として平成二十年度は五十歳から五十九歳までが二十一・六パーセント、四十歳から四十九歳までが二十九・三パーセント、三十歳から三十九歳までが三十六・八パーセントに比べて、二十歳から二十九歳までが十二パーセントと極端に少なくなっていますが、世代間の知識の継承、継続に不安を感じます。年齢別の不均衡をどのように考え、不均衡を埋めるための方策を考えているのかお聞かせください。

 職員研修所では、職員のやる気を引き出し、育てることを基本方針とし、職場外研修として一般研修、特別研修、派遣研修を行っており、一番力を入れているのが市民の目線で行動し、市民の信頼と期待にこたえられる職員の育成とお伺いしています。少数精鋭の職員を育てていくには大変有効な研修と考えますが、予算は、平成十九年度は五千四十九万円、平成二十年度は四千七百六十五万円と減っているのが現状です。目先の財政難への対応も大切ですが、長い目で見て職員を育てていくことも市民のメリットになると考えますがいかがでしょうか。

 また、やる気のある職員はどんどん自ら積極的に研修を受講するでしょうが、そうでない職員との格差を埋めるために具体的にどのように働き掛けをされているのかお聞かせください。

 また、残業代も削減され、今まで以上に精神的にも厳しい職場環境になっているのではないかと察します。職場支援プログラムで職場全体で支援していく制度や、研修所ではメンタルヘルス研修を行っているようですが、どのくらいの方が利用されていて、どのように改善されたのか、改善されていない方は何人いらっしゃるのかお聞かせください。また、全職員に対する休職率をお聞かせください。

 人事評価制度では、市政を支える職員一人一人が輝くために必要な制度と位置付け、人事評価制度には完成形があるわけではなく、場合によっては毎年見直しが必要ととらえていることは、大変すばらしいと感じます。現在は、能力評価と業績評価で行われ、評価者と被評価者の面談によって補完されていると伺っていますが、住民満足度を上げながら職員のやる気をそがないような適材適所の人事配置をどのようにされているのか、具体的にお聞かせください。

 四つ目は信州新町、中条村との合併についてです。

 長野市、信州新町、中条村との合同研究会が立ち上げられ、合併についての研究がされていますが、話し合われている内容について、具体的にお聞かせください。

 財政状況についてですが、交付税措置される金額を除いた市民一人当たりの借金の額は、信州新町は平成十九年度は六十一万九千円、中条村は百四十四万一千円、長野市は四十四万七千円となっており、合併した場合は、一人当たりの借金の額は四十五万六千円となります。また、平成十八年度の財政力指数が、信州新町が〇・二四、中条村が〇・一三と、交付税に依存している割合が高いことが気になります。現状に対する認識と合併した場合に増える借金の返済計画、基準財政収入額と基準財政需要額の見込みと合併特例債の利用計画についてお伺いします。

 それぞれの町村との事業の調整案づくりも合同研究会で試みられているようですが、今年の四月以降、町村が新規に行う国の補助事業などについての相談や報告はなされているのでしょうか。

 具体的な例を申し上げますと、長野市では放課後子どもプランを小学校区単位で進められていますが、信州新町、中条村は中学校区単位での学校支援地域本部事業に一次募集で申請されているとお聞きしています。基本的には、放課後子どもプランは学校外活動に対する支援を行うこととしているのに対し、学校支援地域本部事業は学校教育に対する支援を行うものであり、長野市内でも希望があるように聞いております。こちらも大変重要な事業だと考えます。いずれの町村も一中学校と一小学校の校区を予定されているようで、文部科学省では、基本的には一市町村に一本部とされています。この件について、教育委員会に相談が事前にあったのか、また合併をした際にはどのように扱っていくのかお聞かせください。

 また、職員についてですが、平成二十年度では、長野市は百三十六人に一人、信州新町では六十人に一人、中条村では五十人に一人の割合で職員がいらっしゃいます。先ほども質問いたしましたが、長野市として五年間で百四十人削減する計画を実施していますが、町村に対してはどのように伝えているのか、また駆け込み採用がないようにするための取組についてお伺いします。

 五つ目は、子育て支援についてです。

 今年度の重点施策の一つに子育て支援を置かれ、積極的に施策を展開され、地方財政状況調査表歳出内訳及び財源内訳の民生費の中の児童福祉費のみをとってみると、児童手当の年齢引上げなどもあり、平成十六年度百二十一億八千万円、平成十七年度は百二十九億七千万円、平成十八年度は百三十二億三千万円と、年々歳出が増えていることは、子育て中の親にとっては大変有り難いことだと考えます。

 さて、私は子育て支援の目的は主体的な子育てができるように支援をしていくことが大前提で、その上に子育て中の親が力を発揮できるような仕組みを作り、子育てが楽しいと思えるような支援、子供が社会力−−生きる力を付けるための基礎づくりができるような支援を行っていくことだと考えますが、長野市としての子育て支援の目的をお聞かせください。

 子育て支援の目的を達成するには、子育て支援センターの存在は欠かせません。本年度までに、長野市次世代育成支援行動計画で平成二十一年度までの目標値としてきた地域子育て支援センターの数は十四か所が設置され、すべての保育園で園開放がされるように努力されています。

 平成二十年度から公立保育園に併設されている地域子育て支援センターは、地域子育て支援拠点事業のセンター型に移行し、私立保育園の地域子育て支援センターに対してもセンター型に移行するように働き掛けを行っているようですが、担当する保育士の確保や施設的な問題もあり、まだどの園も移行されていないとお聞きしています。平成二十一年度をもってこれまでの地域子育て支援センターへの国庫補助がなくなる中で、支援センターの数をできるだけ減らさないように支援施設を確保していく必要があると考えますがいかがでしょうか。

 市域が広くなる中で、今でも子育て支援施設がない地域への支援についてどのようにお考えでしょうか。今、支援センター等に来られない方々への支援が重点課題になっています。二年ほど前から子育て支援者の養成を積極的に行っていらっしゃるようですが、その方々に積極的に御協力をいただくとともに、地域の中で子育てサロンや遊びの広場等を行っていらっしゃる方々と連携、協力し、センター型に課せられた地域に出向いた地域支援活動をうまく活用し、定期的な出張センターの開催を行うなどの方法で補完していくことも、私としては考えられますがいかがでしょうか。

 最後に、妊婦健診についてです。

 長野県内でも上田市や伊那市、須坂市などでは出産する場が減り続け、産みたくても不安で産めないという状況があるようです。先日も、南信の実家での里帰り出産を断られたと、不安そうに話された方がいらっしゃいました。そこで、長野市の現状と長野市としてこのような状況に対してどのように感じていらっしゃるのかお伺いします。

 妊婦に対する保健指導及び健康診査が、今年度から公費負担の回数が二回から五回になり、妊娠中の方々には大変好評な制度だと聞いています。また、少子化が進む中、有効な施策だと考えます。厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課からの平成十九年六月二十六日付けの事務連絡によると、この妊婦に対する健康診査は、原則として医師、助産師、保健師等の専門職種の者により行うものとされているようですが、助産師が健康診査等を行っている助産所では、この公費負担券は使えない現状になっています。

 長野市内の助産所での出産数は五十人から六十人程度ということですが、産婦人科が集約化され、混雑している現状を踏まえ、長野県でも助産師の活用を打ち出している中で、助産所での健康診査にも公費負担券が使えるような措置はできないのでしょうか。

 助産所で出産をされる方が、「私たちも同じ長野市民です。産む場所が自由に選択できるはずなのに、なぜ公費負担券が使用できないのか」と、不公平感を強く感じていらっしゃいます。安心して出産ができることが楽しい子育ての第一歩です。お考えを伺います。

 時間がありましたら、要望として子育て中の親からの意見を聴く機会について申し上げます。



○議長(岡田荘史君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 寺沢小百合議員さんの御質問のうち、初めに職員の削減についてお答えをいたします。

 議員さん御指摘のとおり、どこの組織でも最小の経費で最大の効果を、また職員についても最少の人員で最大のサービスの提供が基本であります。そのため、本市といたしましても、平成十五年度に策定しました行政改革大綱に基づき、これまでに見直しや統合、廃止をした仕事につきましては、火葬業務、学校給食センター調理業務、上下水道料金徴収・収納業務などの民間委託、ながの観光コンベンションビューローへの業務の移管を初め、事務事業評価による事務事業の縮小や廃止、各種補助金・負担金等の廃止などを行ってまいりました。

 さらに、平成十七年の合併後には、業務の効率化、支所の見直し等による人員の再配置を行い、昨年度までに九十四人を削減し、今後も行政改革大綱に基づく見直しを進める中で、平成二十二年度までに更に四十六人を削減する予定であります。

 また、職員の年齢別の不均衡の是正をとの御指摘でございますが、行政改革大綱においても職員数の削減を重点的に進めておりますことから、退職者数と比較して新規の採用を抑えております。その結果、二十九歳までの若手職員が少ない状況となっておりますが、今後とも将来の職員構成に極端な影響を及ぼさないよう計画的な採用に心掛けてまいります。

 また、定年後の雇用確保や年金制度との整合から再任用制度を実施しております。さらに現在、国において定年延長が検討されておりますので、議員さん御指摘の世代間の知識や技術の継承、継続に結び付いていくものと考えております。

 次に、人事評価制度につきましては、自己を分析し、資質を向上させることにより、市民の期待にこたえられる職員を目指すことを目的に、平成十八年度から実施しております。

 まず、職務支援プログラムでありますが、これは与えられた当該職務と現状との差が大きい職員の資質の向上を、職場全体で支援しようというものであります。対象者自身の課題を克服するとともに職務遂行能力を改善するため、昨年度は七人の職員を対象に実施し、そのうち二人に改善の成果があったものであります。

 次に、職員の適材適所の人事配置についてでありますが、適材適所は人事制度の基本であります。所属長等とのヒアリングに加え、自己申告制度や人事評価による職員の意欲や熱意、特性を基に人事配置を実現すべく取り組んでいるところであります。

 次に、職員の育成と少数精鋭についてお答えをいたします。

 地方分権の進展に伴い、職員は従来にも増して高度な知識や能力、資質が要求されております。人材という限られた資源を最大限に有効活用できるよう、職員のやる気を引き出し、育てることに主眼を置いた効果的な人事配置とともに、階層別研修や政策形成研修などを通じて職員の育成に取り組んでまいります。

 次に、やる気のある職員とそうでない職員との研修受講格差についてでありますが、能力育成期にある主査以下の若年層の職員に対しては、説明力向上研修やコーチング研修などの受講を義務付けるなど、多くの研修科目について受講機会に格差が生じないよう努めているところであります。

 また、メンタルヘルス研修につきましては、専門医や産業カウンセラーを講師に、新任の課長補佐、係長、主査及び新規採用職員を対象に年間十二回開催し、昨年度は二百四十三人が受講しております。さらに、五十七の所属でメンタルヘルス研修を実施し、九百五十五人が受講しており、心の病の未然防止等に役立っております。

 なお、平成十九年度のメンタルヘルスの相談は千十七件ありましたが、心因性疾患による三十日以上の休業者は、昨年度より九人減り二十九人となっております。

 いずれにしても、やる気のある職員は活気ある職場から生まれます。市役所全体で職員の育成や能力を伸ばすという職場風土の醸成とともに、職員自身による主体的な取組が必要であります。今後とも的確かつ果敢に立ち向かう意欲と能力を身に付け、市民の信頼と期待にこたえられる人材の育成に努めてまいりたいと考えております。

 人事管理というのは、絶対というものはない、多分ないだろうというふうに思っております。いろんな形で評価をしていくということになるわけでございますが、長野市ではこの人事評価を能力評価と業績評価との二つに分けて、今評価をしておるところでございまして、これはなかなか難しい問題でございまして、国もですね、いろんな評価を、人事評価をやっていくということをいったん発表したんですが、国もどうも途中で、ちょっとこれはやめるというような話になっているのが実態でございます。

 本来から言うと、その評価に従って処遇とかそういうことに全面的にそれがつながっていくということが一番理想だというふうには私も思っているんですが、なかなかそうなりにくいというところがございます。

 具体的に申し上げますと、まず一つは、格下げのルールとかがですね、実質的にはないということが一つございます。これはもちろん分限処分とか懲戒処分とかいうのがあるんですけれども、しかしそれは法的によくよくのことがない限り、これは実行できないというような問題もございますので、だれもが認める客観的な基準で行うということになりますと、この格下げのルールというのは、これは極めて難しいというふうに思いますし、やる気があるのかないのかとか、あるいは、これはもう全く主観的な要因も入ってきてしまいますので、なかなかこれは評価しにくいということ、あるいはまた、格下げされると職員が、ほかのことではなくて、やる気を本当に失ってしまったら困るなというような、そういう心配ももちろんあるわけでございます。

 いずれにしても、行政というのは、必ずしも能力主義だけでやっぱり処遇をするということは非常に難しいのかなというふうに、私は今現在はそんな心境でおります。ただ、今現実は能力評価と業績評価を実施しているというのが実態でございます。

 続いて、信州新町、中条村との合併についてお答えいたします。

 信州新町、中条村との合同研究会では、合併に関する判断材料を作成するため、住民サービスや住民負担など、住民生活に影響のある事務事業について、合併した場合の調整案づくりや将来構想案づくりを進めております。

 これまで話し合われている具体的な内容については、防災・消防関係事業や消防団の取扱い、また介護保険事業や保健衛生事業の取扱いなど、三市町村の部課長等で構成する八つの専門部会での検討を経て、調整案が整った項目から順次協議を行っているところであります。今後も月二回程度会議を開催し、合併を進めるかの判断材料をできる限り早く議会及び市民の皆様へ提供してまいりたいと考えております。

 財政状況についてでございますが、普通会計における地方債の残高は、十九年度末現在で長野市が約千五百四十四億円、信州新町が四十五億円、中条村が二十八億円でございます。町村の合計残高は、七十三億円でありますが、これは長野市の残高に対する割合で四・七パーセント、交付税で措置される金額を除くと三・四パーセントであります。この地方債の返済につきましては、合併した場合には町村が作成した償還計画を長野市が引き継ぎ、返済していくことになります。

 前回の合併では、十五年度末に四町村の地方債残高が二百三十一億円ありましたが、合併に伴う国の財政支援や市としての行財政改革の推進により、十八年度末には合併前の長野市の残高を下回る水準まで減らすことができました。このことから、今回合併した場合に引き継ぐ地方債についても、本市の財政に与える影響は余り大きくないと考えております。

 普通交付税の算定に用います基準財政収入額と基準財政需要額の見込みでございますが、普通交付税の算定上、合併した市町村が合併前に比して不利とならないよう、新合併特例法におきましても激変緩和期間も含め十年間、合併算定替えの特例措置が認められておりますので、これにつきましても大きな影響を受けないと考えております。

 合併特例債でございますが、新合併特例法では廃止されて、合併市町村基本計画に基づき実施する事業に充当率九十パーセント、交付税措置四十パーセントの合併推進債が活用できることになっております。ただし、充当率九十五パーセント、交付税措置七十パーセントの合併特例債に比べ財政支援が縮小しておりますので、その点も踏まえ、計画にどのような事業を盛り込むかは、法定合併協議会の中で十分協議していただくものと考えております。

 また、長野県においても引き続き市町村合併特例交付金による支援を明らかにしておりますので、合併した場合には十分活用してまいりたいと考えております。

 学校支援地域本部事業につきましては、両町村ともに第一次募集において申請を行ったとの報告が教育委員会にございました。また、長野市のおいても第二次募集において申請を行っております。

 この事業では、市町村単位に設置される実行委員会の下に学校支援地域本部を複数設置することも可能となっております。三市町村の事業が認可された後、合併が行われた場合においては、実行委員会は一つになりますが、それぞれの学校支援地域本部は継続し、各中学校区において取り組んできた長所を取り込み、より充実した地域との連携及び地域の教育力の活性化を図っていくことが可能と考えております。

 職員の駆け込み採用はとの御質問でございますが、両町村においても十七年度から二十一年度までの集中改革プランを策定し、行政改革大綱の具体的な取組を推進しているところとお聞きをしております。事務事業の見直しや職員定数管理の適正化など目標を定め、一自治体として一層の行財政改革を推進されているものと理解をしております。

 今回、合同研究会を設置するに当たりましても、本市における行財政改革の状況を説明するとともに、両町村に対し、これまでどおり集中改革プランに基づく職員数の削減などを進めていただくよう依頼し、同意いただいているところでございます。

 私からは以上です。



○議長(岡田荘史君) 立岩教育長

   (教育長 立岩睦秀君 登壇)



◎教育長(立岩睦秀君) 社会教育について幾つか御質問をいただいておりますので、順次お答えいたします。

 初めに、社会教育に係る理念についてでございますが、市では教育大綱を定めまして、学校、家庭、社会の総合的な教育を推進いたしておるところでございます。明日を拓く深く豊かな人間性の実現を目指しまして、人間性を深く豊かに鍛え伸ばす学校教育、人間性をはぐくむ家庭教育、人間性を実現する社会教育の連携をうたっておりまして、社会教育は教育の大きな柱の一つであると認識いたしておるところでございます。

 社会教育の役割は、自立した住民の創出、支援でありまして、個々の人生を充実させる情報、機会を提供し、生活の改善や学習意欲を満たすとともに、地域に根ざした活動、内容の充実を図ることにより、地域づくり、コミュニティーづくりを促すことと考えております。

 その社会教育を含む生涯学習を推進するために、指針となる長野市生涯学習基本構想・基本計画を策定しておりまして、みんなが学ぶ、様々な出会いや機会と触れ合う、学びの成果を生かすを前面に掲げ、各施策に取り組んでおるところでございます。

 教育予算につきましては、厳しい財政状況の中で平成二十年度一般会計予算総額に占める割合は十・一パーセントとなっております。予算額はその時々の財政需要に応じ増減するものでありまして、選択と集中の徹底により施策の厳選を図る中で編成したものでございます。

 次に、社会教育委員の在り方についてでございますが、本市では社会教育法の規定に基づきまして社会教育関係団体の代表者等十名の方を委嘱しております。社会教育委員の役割は、一としまして、社会教育に関する諸計画を立案すること、二としまして、市が社会教育団体に支出する補助金について意見を述べることが主なものでございますが、限られた予算の中で、より適正、的確な補助金支出の在り方の調査、審議などのほか、住民が必要性に気付いていない潜在的なニーズ、課題に気付き、提案していただくことなどが社会教育委員の皆様に求められる重要な役割であると考えております。

 次に、公民館の指定管理者制度導入についてでございますが、市立公民館への指定管理者制度の導入の際は、地域に密着した運営を行える受託者として住民自治協議会を想定いたしております。平成二十二年度から住民自治協議会の体制が整い、受託を希望され、市が認めた地区の公民館から順次移行をと考えております。

 指定管理者への移行に当たりましては、市立公民館が果たすべき役割を踏まえ、地域の実情に応じて住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化、生活文化の振興、社会福祉の増進といった設置目的を効果的に達成するための事業を展開することが必要でございます。二十七館ある市立公民館は、規模、設立時期、地域課題等それぞれ異なっていることから、地域に密着した運営を行うことはもちろんのこと、市立公民館として果たすべき役割、業務内容等を協定書の中で明示し、基本的な部分での管理運営の統一を図ってまいります。

 運営に当たりましては、社会教育に精通した熱意ある人材を得ていただくことはもちろんでございますが、社会教育法に基づいて市が配置している社会教育主事が、専門的な立場から技術的な助言、指導に努め、住民自治協議会、社会教育関係者、団体等と連携して、生涯学習の振興、地域課題の解決に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 下條保健福祉部長

   (保健福祉部長 下條年平君 登壇)



◎保健福祉部長(下條年平君) 私から子育て支援についてお答えを申し上げます。

 初めに、長野市としての子育て支援の目的でございますが、市は次世代育成支援行動計画に基づきまして、将来を担う子供たちが健やかに生まれ育つことができるよう、子育ち・子育てを社会全体で支援するとともに、子供を産み育てることへの喜びを実感することができる家庭と社会の実現を子育て支援の目的としております。

 次に、地域子育て支援センターの在り方についてお答えをいたします。

 次世代育成支援行動計画に基づきまして、国の補助事業を活用し、地域子育て支援センターの設置を推進してまいりました。平成二十年度現在、同計画に示されました平成二十一年度の目標値十四か所は達成をされまして、未就園児を持つ子育て親子を支援する施設として定着してきているところでございます。

 しかし、平成十九年度、国は地域子育て支援センター事業を再編したために、現在私立保育園−−八園でございますが、これに併設をいたします小規模型地域子育て支援センターが、平成二十一年度までの経過措置の後、補助金の対象から外れることになっております。そこで、私立保育園に併設する小規模型に代わる支援方法と支援センターの類型及び配置など、支援センターの在り方について至急見直す必要がございます。

 見直しに当たりましては、現在長野市社会福祉審議会に諮問し、児童福祉専門分科会で御審議をいただいております。今年の秋ごろまでに御審議をいただき、答申を頂く予定でございます。その中で、子育て支援施設がない地域につきましては、現在地域において積極的に行われております子育てサロンや遊びの広場等を活用することも含めて御審議をいただきたいと考えておるところでございます。

 また、支援センターに来られない方々への支援につきましては、公立保育園に併設する支援センターを中心に出前講座を開催する等、対応しておるところでございますが、今後は市が主催する子育てサポーター養成講座修了者や地域で子育て支援活動を行っている方々と連携をとりながら、より身近な施設での子育て相談等の支援活動や市内の全保育園・幼稚園の協力を得ながら、地域の子育てを支援していく体制を検討してまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 小林保健所長

   (保健所長 小林文宗君 登壇)



◎保健所長(小林文宗君) 私からは妊婦健診につきましてお答えいたします。

 最初に、本市内の分べんを取り扱う産科施設につきましては、現在病院が五、診療所が六の計十一施設がございます。現在のところ各医療機関の御努力によって、お産をする場がないというような切迫した状況には至っていないと考えております。

 しかしながら、この四月から長野保健医療圏内でお産のできる施設はすべて本市内にあるという状況でございますので、北信、上小など隣接する保健医療圏の産科医療の状況も注視し、県、周辺市町村と連携して地域医療の確保に努めてまいりたいと考えております。

 次に、妊婦健診の公費負担につきましては、問診や血液検査等の医学的な管理が必要であるとの観点から、現在のところ医療機関での健診に限らせていただいております。過日、県市長会に対し日本助産師会長野県支部長から、助産所における妊婦健診について公費負担受診票の使用を可能としてほしい旨の申入れがあり、県市長会では今後、県医師会等と協議の上、方向性を示すとお聞きしております。

 本市においては、県市長会の判断を踏まえ、各医師会との調整を図る中で助産所での妊婦健診に対する公費負担の適用について検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 篠原教育次長

   (教育次長 篠原邦彦君 登壇)



◎教育次長(篠原邦彦君) 放課後子どもプランについてお答えいたします。

 新たに開設されました子どもプラザの現状でございますが、モデル校区として浅川小学校外三小学校区において子どもプラザが開設され、おおむね順調な活動状況でございます。現時点での課題は、常勤の指導員の確保や長期休業中の開設等であると考えております。

 具体的な運営でございますが、環境整備のための初度調弁につきましては、各校区共通で必要となる電話兼ファクシミリ、事務机等を備えました。また、委託金につきましては、受入人数による必要経費として人件費、事務局経費等から算出しておりまして、既存の児童館等に準じた必要経費となっております。開設日につきましては、四校区とも平日は毎日開設でございますが、土曜日、長期休業中については、希望する児童の実情により各校区で異なっております。

 放課後子どもプラン推進室が行っている指導員への支援につきましては、資質向上のための研修を年二回予定しており、また各校区のコーディネーターがアドバイザー登録制度を活用し、アドバイザーによる活動を組み入れることも指導員への支援の一つと考えております。アドバイザー登録台帳をコーディネーターに配付し、相談に応じ仲介、情報提供をしているものでございます。

 管理運営につきましては、各校区の実情を反映した開設日や時間、活動内容となるよう運営委員会等と今後も連携を密にして、協働して事業を進めてまいります。

 大規模校でのモデル実施及び今後の推進計画等につきましては、現在大規模校も含めまして学校訪問をしながら実情を把握しているところでございますが、モデル校区では活動拠点が確保され、人材が確保されたことからプランに移行できたものでございますが、各校区それぞれの活動拠点、人員体制などの課題に柔軟に対応し、できるだけ早くすべての小学校区でプランに移行してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 寺沢小百合さん



◆十一番(寺沢小百合君) 長野市にはまだ栄養教諭がおりませんが、栄養教諭の配置ですとか、あと定期的な子育て支援拠点での意見の聴取をお願いします。



○議長(岡田荘史君) 二十一番丸山香里さん

   (二十一番 丸山香里君 登壇)



◆二十一番(丸山香里君) 二十一番丸山香里です。

 最初に、障害を持つ子供の保護者への相談支援について質問いたします。

 過日、長野市にお住まいの方から、赤ちゃんに障害があることが分かったけれど、どこに相談したらよいか分からなくて困ったというお話を聞きました。一つの窓口を訪ねると、ここでは分からないのでと別の窓口を紹介され、そこへ行ってみたら、また最初に行った窓口を紹介されたということであったようです。

 発達や健康のことは保健所、制度のことは障害福祉課、保育園・幼稚園のことは保育課、就学のことは教育センター、サービス利用については事業者というように、それぞれの相談窓口が設けられていても、今自分が困っていることを整理して、どの窓口にどう説明し、何を教えてもらえばいいのかを的確に見つけられる保護者は少なく、むしろ例外と言ってよいくらいだと思います。行政の各窓口、医療機関、保健所、保育園、幼稚園、学校、福祉施設、サービス提供事業者など、保護者が相談したいと思った時に、身近なところでどこに相談したとしても適切な問題解決につなげることができるように関係機関の皆さんの連携が図れるとよいと思います。

 我が子に何らかの障害があると分かった時に、多くの人がまず直面する困難は、その事実を受け止めるということです。良好な親子関係を築き、喜びや楽しさを実感しながら子育てができるように、保護者の不安や戸惑いを和らげる支援が必要です。発達に偏りや遅れのあるお子さんを育てるのは試行錯誤の繰り返しです。正しく育児書どおりにはいかない子育てです。

 治療や療育に通いながら、食事、排せつ、睡眠、着替え、友達との関係づくり、集団生活への適応など、乗り越えなければならないハードルが毎日続きます。周囲のお子さんと同じ対応ではうまくいかないことが多いので、孤立感を抱えて落ち込んでしまう方も多いと思います。

 そんな保護者を支える場として、長野市にはあそびの教室や三輪学園などがあります。利用した保護者の方からは、本当に助かった、育児のコツやこれから利用していく制度についても知ることができたし、子供と楽しく過ごすことができた、そして悩みを話し合える仲間ができたことが何よりうれしかったという声を度々聞きます。と同時に、三輪学園で相談できない年齢になったら、日々の生活の中で困ったことをだれに相談したらよいのかという不安の声も寄せられています。

 そこでお尋ねいたします。保護者が抱えている困り事や悩みを丸ごと受け止めて、関係機関やサービス提供事業者、当事者の助け合いグループや地域の支援者などにつなげることができるソーシャルワーカーを配置し、広く利用を呼び掛けてほしいと思いますが、いかがでしょうか。御見解を伺います。

 次に、中学校における障害を持つ生徒への進路指導について質問いたします。

 中学校時代が自分の将来を考える大切な時期であることは、すべてのお子さんに共通することですが、そのお子さんが障害を抱えている場合には、取り分け重い意味があるように感じます。思春期という心が大きく揺れ動く時期に、自分が抱える障害を受け止め、その上で自分の将来を見据えて進路を選び取るためには、十分な時間と周囲の援助が必要です。

 進路は、県立高校、私立高校、特別支援学校、就職、在宅など様々ありますが、いずれに進むとしても早い時期から保護者が十分な情報を得て、あらゆる可能性を想定しつつ、子供の心や体の状態、発達状況を見極めながら、タイミングを見計らって子供に情報を伝え、将来の夢や生活について十分に話し合うことが大切です。その上で体験入学や面談などを経て、確かな目標を持って進路を決めることができた結果、現在充実した生活が送れているというお話を伺っています。

 一方で、本人が納得できないまま進路を決めたため、学校へ行かなくなり、先が見えなくなってしまったというお話を聞くこともあります。

 子供の成長は早いもので、日々直面する課題、例えばどうやったら勉強ができるようになるだろう、友達とのトラブルにどう対応しようなどと右往左往していると、あっという間に三年生になってしまいます。その時になって慌てることのないよう、入学後できるだけ早い時期から保護者の皆さんに丁寧で正確な情報提供と支援をお願いしたいと思います。

 長野県では、今年度から全部の県立高校に特別支援教育コーディネーターを配置して研修を行い、校内委員会も設置されるなど、障害を持つ生徒への支援が少しずつですが始まっています。また、高校再編や特別支援学校の再編なども議論されています。中学校の先生方も多忙な中、目まぐるしく変化していく情報を正確に得ることは、なかなか難しいのではないかと思います。教育委員会で情報を収集し、各学校に伝えていただくことはできないでしょうか。御見解を伺います。

 また、市立長野高校が二十二年度からバリアフリーとなり、車いすを使用している生徒さんも安心して学べるようになることも十分に周知をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 最後に、障害を持つ人の働く場を広げる取組について質問いたします。

 昨日の倉野議員の質問と重なる部分がございますが、御容赦をいただきたいと思います。

 地方自治法施行令の一部が改正され、平成二十年三月から地方公共団体の随意契約について、障害者支援施設等から物品を買い入れる契約のほかに、新たに役務提供を受ける契約も認められることになりました。平成十八年に障害者自立支援法が施行され、障害者が地域で自立した生活を営むことができる社会を目指し就労支援を積極的に推進していくことになりましたが、障害者支援施設等への業務発注が減少傾向にあり、工賃水準がなかなか上がらない現状を踏まえての改正です。

 役務の具体的事例として、公共施設の清掃、除草、クリーニング、縫製作業、包装・組立、発送業務などが挙げられています。長野市としても障害者支援施設等からの物品の買入契約とともに、役務提供の契約についても積極的に取り組んでいただきたいと思います。

 今年三月に開かれた障害者の就業支援シンポジウムには、長野市の中小企業の皆さんが大勢参加され、就職して働いている障害者の方のお話や雇用している企業の方のお話に熱心に耳を傾けていらっしゃいました。長野県中小企業家同友会の方からは、養護学校や障害者施設などを訪れ、自分の会社でどんな仕事をしてもらえるか検討しているという発表もありました。

 今、市が積極的に障害者支援施設等に仕事を発注することは、働きたいと願う障害者の皆さんの仕事の幅や種類を広げることにつながり、その働く様子を実際に見ていただくことで、雇用したいと考えているけれど具体的にどんな仕事ならお願いできるのか分からない企業の皆さんに一歩踏み出していただく大きな原動力になると思いますが、いかがでしょうか。

 この問題は、保健福祉部だけではなく全庁的にお取り組みいただかなければ進まないと思われますので、鷲澤市長にお答えを頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。



○議長(岡田荘史君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 丸山香里議員さんから御質問の障害者の働く場を広げる取組についてお答えをいたします。

 障害者施策において、国では平成十五年度から十年間を計画期間とする障害者基本計画を策定し、併せて基本計画に基づく諸施策の着実な推進を図るため、前期、後期それぞれ五年間に係る重点施策実施五か年計画を策定しております。

 この五か年計画の雇用・就労分野の施策の一つである福祉施設等における仕事の確保に向けた取組と、障害者自立支援法による障害者の就労支援や福祉就労強化策の一環として、平成二十年三月一日に地方自治法施行令の一部を改正する政令が施行され、地方公共団体が随意契約することができる契約に、障害者支援施設等で製作された物品を買い入れる契約のほかに新たに役務の提供を受ける契約が追加されたということでございます。

 長野市においては、現在印刷の発注のほか公民館等出先機関の清掃業務なども、一部障害者支援施設等へ委託しておりますが、今回の政令改正を受けて、関係する主な所属により役務の提供に関する業務の発注促進に向けての課題や取組について事前の協議を進めております。

 今後、基礎的データの収集と現状の把握を行うため、庁内や出先機関の各所属においての発注状況や発注可能な業務を調査するとともに、障害者支援施設等に対しても、現在どのような業務を受注しているか、またどのような業務なら受注できるのか等について具体的な調査を行い、相互にこれらの情報の共有化を図ってまいります。

 加えて、受注可能な業務をどのように障害者支援施設等に振り分けるのか、さらに障害者支援施設等に先行して平成十六年から随意契約が可能となっておりますシルバー人材センターとの兼ね合いなど、他にどのような課題があるのか、また長野市としての制度運用の方法等について検討してまいります。そして、この政令改正の趣旨にのっとり、障害者支援施設等への発注促進を進めてまいりたいと考えております。

 国では、この政令改正に併せて、国の機関及び福祉施設等の双方がお互いについての情報不足等により発注、受注が進んでいなかったという反省から、これら情報の共有の必要性について都道府県労働局あてに通知しておりますので、福祉施設等の情報については、国・県等の関係機関と連携しながらホームページや商工団体などを通じて一般企業にも提供するなど、障害者の工賃アップや雇用の促進、また仕事の可能性の幅を広げてまいりたいと考えております。

 ただ、まだいろいろ問題が多分あると思います。具体的に申し上げると、私、今これ原稿にないんですが、実は、一つはコストアップがあるなと。コストアップすることをどこまで認めるのかという問題が一つ出てくると思います。もう一つは、今までそれをやっていた民間事業所との関係、これをどうするのか、このようなこともこれから私どもとしては考えていかなければならない問題だというふうに思っております。

 私からは以上です。



○議長(岡田荘史君) 下條保健福祉部長

   (保健福祉部長 下條年平君 登壇)



◎保健福祉部長(下條年平君) 私から障害者の相談支援体制についてお答えをいたします。

 障害のある子供の保護者や障害者本人及びその家族のニーズは多様化しておりまして、医療、保健、保育、学校、福祉サービスなど、ライフステージに応じた専門的な支援と専門的な分野を超えた総合的な相談支援が求められております。

 このような中で平成十八年、障害者自立支援法が施行され、市町村が主体となって行う地域生活支援事業の中の必須事業として相談支援が重要な位置付けとなっております。この相談支援では、障害児者の福祉に関する様々な問題に対し、障害者やその家族からの相談に応じ必要な情報の提供及び助言、障害福祉サービスの利用支援等、必要な支援を行うこととなりました。

 長野市といたしましては、市内八か所の相談支援事業所に委託し、専門的な知識と経験を有する相談支援専門員を配置する中で、障害児者やその家族に対して福祉サービスの利用援助、社会資源を活用するための支援など、ソーシャルワーカー的な活動を通して、あらゆる相談に応じております。

 この相談の中で保育、療育、教育、就労等、より専門的な分野に関しましては専門機関を紹介し、連携して相談に乗っております。また、障害福祉サービスの利用に関し、本人や家族の意向を十分に尊重するとともに、関係する支援機関等と連携したケアプランを作成する事業も実施しておりますが、この事業所も年々増加をいたしまして、現在十七か所に委託をしております。

 なお、障害者や家族が抱える日常の様々な不安や悩みについて、気軽に相談できる障害種別ごとの心身障害者相談員五十六人を市内各地域に配置し、相談に応じております。この相談員につきましては、長野市障害福祉サービスガイドに掲載して周知を図っておるところでございます。

 市といたしましては、このように相談体制を整備し、関係機関や事業者などと密接な連携を図っておりますが、今後も障害者やその家族が必要としているサービスを的確に利用できるように、より一層相談支援体制の充実を図り、障害者が地域で安心して自立した生活を送れるよう支援してまいりたいと思っております。

 また、関係機関の連携につきましては、長野市障害ふくしネットにおきましても、施設、医療機関、当事者、学校、行政等が参加をいたしまして、障害児者のライフステージごとにおける問題点や様々な課題について検討を重ね、障害福祉サービスの充実に向けて取り組んでおります。

 今後は、これら関係機関の連携を更に充実するとともに、相談支援事業について、広報等の活用によりまして市民の皆様へも一層の周知を図ってまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 新津教育次長

   (教育次長 新津吉明君 登壇)



◎教育次長(新津吉明君) 私から中学校における障害を持つ生徒への進路指導についての御質問にお答えいたします。

 中学校における進路指導は、すべての学校で年間の指導計画を作成し、三年間で二十時間を超える時間を充てて実施いたしております。内容も職場体験学習を取り入れたり、外部講師を招いたりして、生徒が進路選択に向けて必要な情報や知識を得、生徒自らの力で進路を選択できるよう努めております。

 その中で、障害のある生徒への進路指導につきましては、各学校において年間の指導計画による指導にとどまらず、生徒一人一人の障害の状態や教育的ニーズも十分に考慮し進路選択することができるよう、保護者の方とも連携を図りながら、よりきめ細かな支援に努めているところであります。昨年度、担任と進路指導担当の教諭が中心となって必要な情報収集に努め、保護者、生徒と学校の相談を積み重ね、六校の体験入学を経て、最終的に進学先を決定した事例もございます。

 また、特別支援教育コーディネーターが、障害により特別な教育的支援を必要とする児童・生徒一人一人のニーズ及び状態に応じ、学校生活にとどまらず中学校卒業後までを視野に入れた支援を目指して、関係機関との連携を含めた個別の教育支援計画作成の取組を始めております。

 さらに、本市では昨年度、特別支援教育コーディネーター連絡会を設け、学校における日ごろの支援方法、小学校と中学校の連携の在り方、学校間の情報共有などの研究を進めているところであります。

 教育委員会としましては今後、特別支援教育コーディネーター連絡会等を活用するとともに、県教委とも調整を図りながら、高校との連携方法についても研究し、生徒の進路選択に当たって保護者や学校が必要な情報を入手しやすくし、より細やかな進路指導ができるようにしてまいりたいと存じます。

 次に、市立長野高校のバリアフリー化の質問にお答えいたします。

 市立長野高校の建設に当たっては、ユニバーサルデザインに基づき段差の解消、車いす使用者用トイレやエレベーターの設置、廊下幅員の確保等の配慮を行っておりますが、これらの情報につきましては、学校案内、市立高校ニュース、PTA新聞等も利用しながら積極的に周知を進めてまいります。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 丸山香里さん



◆二十一番(丸山香里君) それぞれに前向きにお取り組みいただいていることがよく分かりました。よろしくお願いいたします。

 長野市には、地域の共通の課題を協議する場として長野市障害ふくしネットがございますけれども、今後ますますですね、その中で実際にいろいろ経験された保護者の方のお話、当事者の方のお話ですとか、実際に相談を受けておられる方たちの細かい、いろいろ気付いていることがあるかと思います。それらを十分に協議していただいて、また政策に生かしていただくことで良い流れが生まれてくると信じておりますし、また、期待しております。よろしくお願いいたします。



○議長(岡田荘史君) 十七番若林清美君

   (十七番 若林清美君 登壇)



◆十七番(若林清美君) 十七番、新友会若林清美でございます。

 六月八日東京秋葉原の惨劇は、どう考えても到底理解のできない事件であり、相当に用意周到な計画をもって、一週間の仕事から解放され大勢の人々が楽しもうと集まった歩行者天国の開始を待ってトラックで突っ込み、なおナイフを持って辺り構わず人を殺傷、大勢の命を奪いながら、ピストルを構えられるとそれに従い、だれかが止めてくれると思った、全く訳の分からない矛盾した言動であります。

 民主主義の恩恵を受け、発展に発展を重ね、あらゆる恩恵を享受している私たちでありますが、家庭、地域社会、国の教育のどこに何が問題があるのか考えても考えても、考えられない事件であります。人間をはぐくむ教育がどこで何が欠落していたのか、第二、第三の事件発生を未然に防ぐためにも、突き詰めた解明を待ちたいと思います。

 それでは、質問に入ります。

 最初に、信州新町及び中条村との合併に関してお伺いをいたします。

 本年二月、信州新町の中村靖町長と中条村久保田元夫村長からの合併の申入れを受け、本市では二月二十九日、全員協議会において信州新町、中条村との合併問題を検討する事務レベルの合同研究会を設置する方針を了承し、各副市町村長ら九人で構成し発足をいたしました。

 本市が国の財政ひっ迫に端を発した平成の大合併を大岡、戸隠、鬼無里、豊野の四町村と話合いを始めたころ、平成十五年三月、信州新町、中条村、小川村一町二村の合併研究協議会が信州新町役場内に設置されました。その後の長野市と四町村との合併協議は順調に進み、平成十七年一月一日にめでたく一市一町三村の合併が成り、今日に至っております。

 一方、信州新町、中条村、小川村では平成十六年二月には法定合併協議会を発足させました。八月には、将来の町名を信州西山町とまで決められたのに、正にう余曲折の末、今日信州新町、中条村だけが長野市と合同研究会を進めていることを見ると、誠に行政の合併の難しさを痛感いたします。

 バブルがはじけ、今までのように過疎化が進んだ町や村を国が面倒を見れなくなった今日、できる限り近隣市町村が合併をして合理化を図り、助け合うことが大切であると思います。そのようなことから、このたびの信州新町、中条村との合併の話は、私個人としては、平成十九年六月議会の総務委員長報告の縛りはありますが、やむを得ないことではないかと思っております。

 しかし、問題は今日ここで本当に信州新町、中条村だけでよいのかということであります。市長、町長、村長、副市町村長を走らせ、優秀な人材を何人も投入して膨大な書類を作成しなければならない大事業を、十年の間に何回もしてもよいかということであります。一町二村の法定合併協議会を立ち上げ、将来の町名まで決めた中であるならば、信州新町、中条村としては、長野市との合併に踏み切った経緯をつぶさに小川村に伝え、一緒に長野市への合併を勧めるべきではないかと思います。

 また、それを受ける本市としてもですね、申入れがあれば、それを真しに受け止めるだけではなく、信州新町、中条村と共に小川村に対し一致して働き掛けを行うべきではないかと思います。

 小川村は六月十五日、本市と信州新町、中条村が合同研究会を進める中、住民投票を行い、百票の小差で大日方村長が主張する自立が多数を占めました。どのような目算があるのかは、私たちには正に未知であります。ごく一般的な思考しかできませんが、本市といたしましては、小川村の結果を見て早急に事を進めるのではなく、じっくりと構えることこそ肝要と思いますが、市長のお考えをお聞かせいただきたい。

 次に、長野市民にこの合併問題をどのように説明して理解を求めていくかという問題であります。平成十七年の四町村との合併の時は、元気なまちづくり市民会議を通じ約一千人に話をして理解を得たと、市長は発言をされておりますが、今回もそれでよいのかということは、私としては非常に疑問を持つところであります。なぜならば、前回は国を挙げて合併を進めている時でありました。そのために長野市民としても苦しい時はお互いさま、合併をして四町村の良いところを生かして、合理化を進めて乗り切ろうという気持ちで温かく受け入れてまいり、今日そのとおりに進んでいると思います。

 しかし、このたびの合併につきましては、十九年六月議会の総務委員長報告のとおり、取りあえずは当面する諸問題を解決するための時間をとり、その上はっきりと市民の気持ちを聴くための住民投票あるいは全住民を対象にしたアンケート調査を実施すべきだと思います。そこで反対者が多くても、この際県都長野市として合併がベストと認められるならば、議会も一致して説得に努めることはやぶさかではないと思いますが、いかがでしょうか。

 以上二点について市長のお考えをお伺いいたします。

 二番目といたしまして、本庁舎改築の素案についてお伺いをいたします。

 市長は本年二月二十日、耐震強度不足を指摘されております市役所第一庁舎及び長野市民会館を建て替える意向を表明されました。計画によると本年度から、十五億円から二十億円程度積み立てて基金を作り、平成二十三年度以降に本庁舎及び長野市民会館の建設に着手したいとのことであります。その際、なるべく部門ごとに分散をして、本庁舎はできるだけ小さくしたいと表明しておいでですが、どの部局をどことどこへ分散配置されるお考えか、総工費はいかほどを予定しているのか、素案をお伺いいたします。

 三点目といたしまして都市整備について、三世代生活可能住宅の推進についてお考えをお聞きいたします。

 昭和三十年代急激に進められてきた宅地造成、若者のせん望の的でありました公団住宅、ウサギ小屋と呼ばれながらも都会ではワンルームマンション、2DK、せめて3DKに住みたいと思いながらも、経済成長に従い土地の高騰はそれらの願望をかなえてはくれませんでした。戸建てが究極の願いで、盛んに宅地造成が進められたが、これも土地高騰が宅地を細切れにしてまいりました。昭和三十年代、四十年代に建設された公団住宅、戸建てを是非欲しいと造成された団地は今日どうなっているか。その多くが老人村と化しているのであります。

 何ゆえそうなったか。その原因の一つに小ぢんまりした団地であり、小ぢじんまりした宅地ではないかと思います。何ゆえなら、二世代、三世代が住むための増築ができなく、そのために子供は成人すると親を置いて別居をせざるを得なかったからであります。

 近ごろ更北の小島田町に民間開発事業者により二百戸の団地が造成されました。老齢化が進んだ農家の永年の要望もありましたが、昨年十一月施行された、市街化調整区域における開発行為の規模の特例を定める条例を廃止する条例、誠に長たらしく分かりにくい言い回しでありますが、要は農地の開発規制を強めた条例の駆け込み開発でありました。農林水産省の農地転用の認可が最終判断の必要条件であったと言われておりましたが、結局は団地が造成されてしまいました。農家は土地が売れたし、開発事業者は一仕事できたので、それはそれで結構ですが問題はその中身であります。

 まず、農地の買収価格ですが、バブルがはじけて地価が下がったとはいえ、余りにも農家の足元を見た安値、そして若い夫婦が共稼ぎでも買える小区画、総面積六万七千六百四十二平方メートルの中に二百一区画、最大区画が四百十四・八四平方メートル、最小区画は市で定める下限ぎりぎりの二百・一六平方メートル、平均二百三十五・六六平方メートルで、ここにまた将来の年寄り村が誕生したわけであります。

 あれだけ注目されたイオンを初め商業施設を認可しないで、人口減少社会を目の前にして、住宅の絶対数は充足されていると言われるのに、どうも私には分からない。商業施設の不認可は、ただ中心市街地のためだったのか。将来の食料確保のため農地は減らさないという大義は一体どこへ行ってしまったのかお伺いをいたしたい。

 国土交通省と農林水産省は、優良田園住宅の建設促進に関する法律を施行して、ゆとりある住環境の整備を進めておるということであります。優良田園住宅とは、敷地面積三百平方メートル以上、建ぺい率三十パーセント以下、容積率五十パーセント以下、三階建て以下の住宅で、農山村地域、都市の近郊等に良好な自然的環境を形成している地域に所在する一戸建て住宅と定義されております。

 中山間地域の活性化のためにも、平地の荒廃農地活用のためにも非常に結構な企画ではないかと思います。大岡にはこれに似た農園付き貸し住宅のクラインガルテンが十二戸、定住を基本にした菜園付き滞在施設が二十戸あります。いずれも宅地には余裕があります。

 今日、少子高齢化を心配する声が高まっております。私どもの究極の願いである健康で長生きの余生を脅かすものが、少子化であり核家族化であります。一生懸命働き年金を積み、老後は心配ない。これが私たちが長年願っていた期待でありました。しかし、社会保険庁の長年のずさんな管理と垂れ流し、無駄遣いと経済の停滞、下降とあいまって、若者たちの不信を買い、先行き非常に不透明な年金制度になっております。

 一方、介護保険についても、保険料を払っておけば心配はないと思っておりましたが、しかしこれも保険料は取られっ放しで、どうも余り当てにならないようであります。

 現在の高齢化率を見ますと、おおよそ国が二十一・六パーセント、長野県は二十五・二パーセント、本市においては二十二・八パーセントとなっております。既に四人に一人は高齢者という時代がすぐそこまで来ております。既に長野県は五十万人、長野市においても八万三千人余は高齢者となっております。

 このようないろいろな背景を考え合わせれば、現在施行されております宅地面積の下限二百平方メートルを三百三十平方メートルぐらいに引き上げて、必要に応じて建て増しをして、三世代住宅を促進したらどうでしょうか。そして、自分で産んだ子供は自分でしっかり育てる、そして年をとったら子供や孫に面倒を見てもらう、寝たきりになったら介護料を自宅で支給してもらう、どうしても面倒を見てくれる人がいない人は優先的に施設に入る。

 石油の高騰によるエネルギー革命の真っただ中にいる今日、将来の高齢化社会をどのように乗り切るか、長野市としても真剣に考える必要があると思います。まず、家庭を固め、そして地域の互助の力を醸成していくことが肝要かと思います。

 そこで、既に北は北海道、宮城県、山形県、新潟県、南は九州まで二十余県で建設されております農林水産省及び国土交通省が進める優良田園住宅を認可してはどうでしょうか。

 なお、現在施行されている一住宅面積の下限二百平方メートルを三百三十平方メートルぐらいまで引き上げたらどうでしょうか。

 以上三点についてお伺いし、都市整備部長の五十年後の本市地域社会の将来像をお伺いいたします。

 次に、迫り来る高齢化社会の中でお互いの助け合いの道は何かないかということについて、私の所見を述べたいと思います。

 私の地域においては、昔から跡取りには教育はするなと言われておりました。なぜなら、都会の大学に出せば都会で勤めてしまい、跡取りがいなくなってしまうから、跡取りは農協か郵便局か役場か国鉄、優等生は県庁と相場が決まっておりました。農家でなくても長男は大体家から通勤できる職場を選ぶのが常でした。

 昭和四十年、五十年と戦後の復興が進み、産業が活性化してくると様変わり、高校、大学進学は当たり前の話になりました。そして、衰退する農業を見限り、世は挙げてサラリーマン時代に突入していきました。正にそれは国も家庭も正しい選択ではありました。所得が間違いなく増えていったからであります。しかし、企業のグローバル化が進み、今度はサラリーマンの漂流が始まりました。転勤族の誕生であります。勤めたら転勤は当たり前のこととなりました。

 私のある友人は、正に時代の最先端を歩いた企業戦士でありました。彼は学校始まって以来の品行方正、学業優秀な生徒で、学校長の推薦で一流企業に就職し、東京勤務につきました。そして、職場で恋愛結婚をして茨城に家を建てました。程なく浜松に転勤になり、そこで一男一女は育ちましたが、長男は東京の大学へ進学、彼は青森へ転勤、長女が東京の大学へ進学をして、ようやく奥さんも青森で一緒に暮らすことができました。現在は、長男は九州、長女はアメリカでそれぞれ家庭を持って、友人夫婦は定年後、長野に三軒目の家を建てて、ついの住みかとしております。

 今日このように勤務実態が全国的、グローバル化している中で、子供たちとはやむを得ず暮らせないひとり暮らしのお年寄りは平成十二年、全国で三百三万二千余人、それが十七年には三百八十六万四千余人、長野県におきましては、平成十二年に四万五千五百四十九人でありましたが、平成十七年には五万六千二百四十七人、本市におきましては、平成十二年には七千三百十人、十七年には九千三百七十一人と飛躍的に増えております。

 確実に年を追うごとに増え、そのため孤独死という悲しい結末が数多く、しかも死後何日との報道もあります。長い人生の結末としては余りにも悲しいことであります。このような悲しい孤独死を防ぐための対策として、ある湯沸かしポットメーカーが開発販売しております。生活に一番密着したお湯の使い方を見て生活状況がある程度分かるというものであります。ポットの使用状況を常時遠く離れていても、外国でも見ることができるということであります。長時間ポットが使用されなければ、体の具合が悪いか、何か変調を来したことが分かるというものであります。実際にこれを利用してひとり暮らしの高齢者を地域で支え合ったり、これによって倒れている高齢者を早期に発見できたという例が数多くあるということであります。

 私の友人も湯沸かしポットを通じて長男、長女に健在を知らせているわけであります。なお、長女は毎日湯沸かし通信の携帯を見ながら絵手紙を書き送っているそうでございます。ひとり暮らしのお母さんは、それをどんなにか楽しみに待っていることでありましょう。

 さて、本市におきましても数多くの孤独死が記録されておりますが、地域のお年寄りを気に掛けて御苦労をいただいている民生児童委員さん、社会福祉協議会などでこのポットを取り入れることを考えてみてはいかがでしょうか。保健福祉部長のお考えをお伺いいたしたいと思います。

 これで質問を終わります。理事者の前向きな、かつ、明快な答弁をお願い申し上げます。



○議長(岡田荘史君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 若林清美議員さんから御質問の信州新町及び中条村との合併に関してお答えいたします。

 本市はかねてより、住民総意の下での合併協議の申入れについては、真しに対応することを基本とすると申し上げてきました。これは長野広域圏の中核的都市として、長野地域の発展のためどうあるべきかを考えることが必要であると感じているからでありますし、また地方財政が悪化している中で、持続可能すら危ぶまれる自治体が存在していることは事実であり、将来の国と地方の形を見据えたとき、住民に最も身近な基礎的自治体の行財政基盤を強化する手段として、市町村合併の更なる推進が必要であると感じております。

 右肩上がりの経済成長期における景気動向とは大きく異なり、全国の多くの自治体においても、国からの交付金の削減を初め限られた財源の中、地方債の削減、最小の経費で最大のサービス提供という行政改革に取り組んでいるところであります。今後も行財政の効率化は必要不可欠であり、人件費の削減やスケールメリットを生かした経費節減などが図れる市町村合併は、自治体最大の行政改革として、限られた財源を効果的、効率的に配分するための有効な選択肢の一つであると考えております。

 現在、国が進めている市町村合併は自主的な判断の下での合併であり、長野県においても市町村の自主的、主体的な取組を尊重しつつ、合併に向けた環境整備を行うこととしております。地方自治体は、基本的には規模の大小にかかわらず、それぞれが対等の立場で自治を展開している組織であります。

 しかしながら、本市と周辺町村の自治体の規模を考えれば、仮に合併となると編入合併が想定される中で、本市から呼び掛けることは圧力となる可能性もあり、自治権への介入ととられかねない面もあります。したがいまして、自主的に判断された上での話に対しては真しに対応しますが、本市から他の市町村への合併の誘いは、現段階では差し控えたいと考えております。

 小川村につきましては、去る六月十五日に、自立か長野市への合併かを問う住民投票が行われ、自立が千二百八十票で、長野市との合併の千百八十票を上回ったという結果であったとお聞きしております。村民の皆さんの意思が確認されたものと受け止めており、今後長野広域圏を構成する自治体として、共に地域住民の福祉向上と圏域の発展を目指してまいりたいと考えております。

 次に、市民の意見を聴くためのアンケート又は住民投票の必要性についてでございますが、信州新町と中条村とは現在合同研究会を設置し、合併に関する調査研究を進めております。この研究会は、合併を進めるかの判断材料を作成することを目的としており、合併した場合住民サービスや住民負担がどうなるのか、財政面での影響はどうなのかなどについて調整、協議し、議会を初め広く市民の皆様に情報提供し、御意見をお伺いしていきたいと考えております。

 研究会での協議内容につきましては、市ホームページで公表するとともに、広報ながのや市民会議などを通じて市民の皆様にお知らせしてまいります。特に、本年度の元気なまちづくり市民会議におきましては、市町村合併についての説明の機会を設けていただくよう、各地区にお願いしているところであります。

 また、八月下旬には市町村合併のみをテーマとした市民会議を市内五か所で開催し、市民の皆様の御意見を直接お聴きする機会を設けてまいりたいと考えております。その際には、大勢の市民の皆様に御参加いただけるよう、平日の夜間や休日の昼間など開催時間帯に配慮した設定とする予定でございます。

 なお、本市民会議及び元気なまちづくり市民会議のいずれの会議におきましても、参加者の皆様に対しまして合併に関する意見募集のアンケートを実施してまいりたいと考えております。

 合併について住民投票又は全住民対象のアンケートの実施が必要ではないかとの御質問でございますが、私は合併に関しては議会と行政が責任を持って判断すべき案件であり、仮に結果が伯仲した場合、市民感情にしこりを残しかねない住民投票等は実施すべきでないと考えております。

 今回もまた、前回の合併と同様、市民会議等で市民の皆様の御意見をお聴きした上で、市民の代表である市議会議員の皆様と十分協議させていただき、その上で法律に基づいた合併協議会で、更に合併協議を進めていくか否かについて市議会にお諮りしてまいりたいと考えております。

 私からは以上です。



○議長(岡田荘史君) 鈴木総務部長

   (総務部長 鈴木栄一君 登壇)



◎総務部長(鈴木栄一君) 私から本庁舎改築の素案についてお答えをいたします。

 市役所第一庁舎につきましては、議員さんのおっしゃるとおり、平成十八年度に実施いたしました耐震診断の結果、震度五強以上の地震において補修困難な大きな被害又は崩壊の可能性があるとの大変厳しい結果となりました。これを受けて昨年度、耐震強度不足の対策として耐震改修、他施設への移転、建て替えの三つの方法について検討を行ってまいりました結果、建設から四十三年が経過する建物の費用対効果の面などから、庁内では建て替えとの方針に至りましたので、その旨をお示ししたところであります。

 ただし、現在の第一庁舎と同規模の建物を建設した場合は、多額の経費がかかると試算されることもありまして、建て替えに当たっては、市民サービスに影響のない範囲で庁舎機能の一部分散化に努め、できるだけ規模を縮小したいと考えております。

 このたび、有識者を含めた十七名の市民の皆さんによる長野市役所第一庁舎及び長野市民会館の在り方懇話会を設置し、去る六月五日第一回の懇話会において内部検討の結果を御説明したところであります。懇話会では今後、長野市民会館と併せて、建て替えの可否を初め、施設の規模、建設場所など基本的な事項について様々な視点から御意見を頂くとともに、あらゆる角度から御議論をいただく予定であります。

 なお、両施設とも細かい部分まで御協議をいただくとなると、少なくとも一、二年はかかってしまうのではないかと思われます。市といたしましても、建物の耐震という面を考慮いたしますと、それほどゆっくり時間をかけてはいられないことから、できれば半年程度で御意見をちょうだいできればと思っております。

 議員さんから、どの部局をどこへ分散配置するのかとのお尋ねでございますが、現在のところまだ具体的な部局や場所などの案はございません。

 今後、都市内分権の進展に伴う本庁機能のコンパクト化や行政改革による事務の効率化、また総合窓口の設置による市民サービスの確保、さらに他の市有施設の有効利用などについて総合的に検討する中で、いわゆる本庁舎としての機能や市民窓口として必要なサービス機能を残しながら、ある程度の部局単位で分散することを考えてまいりたいと思います。

 今後、年内に頂く予定の懇話会の報告等を参考にしながら、庁内での議論を深め、議会からの御意見も十分お聴きする中で決定してまいりたいと考えております。

 なお、新庁舎の総工費でございますが、正確な工事費はまだ算出をしておりません。現庁舎の解体費用やアスベスト除去工事等を含めると、現在と同規模の場合には五十億円以上、仮に現在の三分の二程度の規模といたしますと約三十五億円以上になるものと見込んでおります。

 実際には今後、具体的な規模や機能を検討する中で、例えば本市のシンボリックな建物として、また都市構想上の位置付けを含め詳細にわたり詰めていく必要があると考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 下條保健福祉部長

   (保健福祉部長 下條年平君 登壇)



◎保健福祉部長(下條年平君) 私から迫り来る高齢化社会の中でお互いの助け合いの道についてお答えをいたします。

 少子高齢社会の進展に伴いまして、本市の高齢化率も増加の一途をたどっておりまして、本年四月一日現在の高齢化率は二十二・八パーセントとなっております。市内の六十五歳以上のひとり暮らし世帯数につきましては、平成十七年の国勢調査で九千三百七十一世帯でございます。その時点の六十五歳以上の人口が八万一千八百十三人でありますので、ひとり暮らし高齢者が全高齢者に占める割合は十一・五パーセントとなっております。また、同様に全国では十五・一パーセント、長野県では十・八パーセント、いずれも増加の傾向となっておるものでございます。

 高齢社会の進展に伴います孤独死につきましては、阪神・淡路大震災における仮設住宅での孤独死の問題がマスメディアで大きく取り上げられ、広く国民の関心を呼んだわけでございますが、さらに平成十七年のNHKスペシャルで千葉県松戸市の常盤平団地での孤独死の問題が放映され、大きな反響を呼びました。

 孤独死そのものには法的に明確な定義がないために、統計は存在をしておりません。本市における詳細な実態は把握できませんが、高齢者のみならず孤独死の実態があることは承知をしております。孤独死増加の背景には様々な要因があると思われますが、都市化に伴い核家族化が一段と進み、子供との別居世帯が増え、市民の価値観も多様化していることに加えまして、互助、共助による昔ながらの地域の支え合いの機能が低下してきたことも大きな要因であると考えております。

 このような状況に対応するため、本市におきましては、孤独死の防止という観点も含め、ひとり暮らし高齢者の安否確認に係る事業をソフト、ハードの事業を織り交ぜて実施をしております。

 まず、各地区にいらっしゃいます民生児童委員さんは、通常の委員としての活動の中で、日常生活に支障がある、あるいは何らかの援助が必要と思われる高齢者の実態を把握するための訪問活動を行っており、さらに毎年七月一日現在で高齢者台帳を作成し、ひとり暮らし高齢者等の実態把握に努めていただいております。

 また、地域におけるマンパワーを活用し実施している事業として、ひとり暮らし高齢者友愛活動事業がございます。これは各地区で組織いただいておりますボランティア団体が自宅訪問活動、ふれあい会食事業を行っているものでございまして、自宅訪問活動では、七十歳以上のひとり暮らし高齢者を定期的に訪問し、安否確認と孤独感の解消を図っております。十九年度の実績では、活動団体が五十七団体、参加ボランティアが七百五人、訪問した高齢者が五百二十九人となっております。

 一方、ふれあい会食事業は最寄りの公民館等を会場として、ひとり暮らし高齢者にお集まりいただき、ボランティア団体に用意していただいた昼食により会食をしていただく事業であり、食事を介して団らんによる触れ合いを深めていただき、孤独感の解消を図るとともに、参加されている皆さんの心身の状況確認の機会にもなっている事業でございます。十九年度は、活動団体百六十四団体が高齢者三千四百四十五人に対しまして、延べ三万一千百九十五食の食事を提供していただいたものでございます。

 友愛活動事業は、地域のボランティアの皆さんが実際に高齢者の様子を御覧になり、高齢者と直接言葉を交わしていただいている事業であり、ひとり暮らし高齢者にとって安心感が得られるとともに、地域福祉活動の促進につながっている事業でもございます。

 次に、システム機器を用いての事業として緊急通報システム等設置事業がございます。これは六十五歳以上のひとり暮らし高齢者等に対しまして、緊急時に素早く近隣の協力者等に通報できる緊急通報用電話機を設置して、不測の事態に備える事業で、全体で千三百三十四台を設置しております。ペンダント形の発信装置を押すだけで緊急事態にあることを電話回線を通じ登録先へ通報することができるシステムで、昨年一年間で二千二百件ほどの通報があり、そのうち実際に緊急対応を要したケースが五十件ほどあったものでございます。

 設置費用につきましては、平成十七年合併当時の地区単位で若干異なっておりますが、長野地区の場合、設置運営の費用も含めて一台当たり月額二千二百六十円となっております。

 その他といたしまして、配食サービス事業を行っている地区におきましては、食事を届ける際に安否確認が行われており、社会福祉協議会の取り組んでおりますお茶のみサロンや介護サービス利用者のサービス提供時等にも安否確認が行われております。

 さて、議員さんの御質問にございました電気ポットを使用しての安否確認システムでございますが、次のようなシステムになってございます。

 これは、食後のお茶や服薬等のためにお湯の使用機会が年間を通じて多い高齢者の生活様式に着目したもので、データ通信専用の無線通信機を内蔵した電気ポットを用いて、電源を入れた、給湯したといったポットの使用状況を一日二回、指定の携帯電話やパソコンの電子メールアドレスへ送信するというサービスでございます。ただし、データ通信の不感エリア内では使用できないという制約もございます。

 メーカー側では、情報の受け手がいつでもどこでも確認できる利便性があること、高齢者にとって特別な操作が不要で、意識することなく生活になじんだ日常生活用具であること、特別な工事を行わず使用できること等をセールスポイントにしておりまして、経費的には契約料として五千二百五十円、利用料として月額三千百五十円を要するものでございます。

 なお、民間の見守りサービスとしては、このほかにも類似のシステム機器を利用したサービスとして、水道、ガス、電力といったライフラインに係る使用量、あるいはトイレや脱衣所等の使用状況をデータ送信して安否確認を行うというようなサービス提供が行われております。

 確かに今日の社会においては、互助、共助の意識の希薄化は否めませんし、さらにプライバシーに入り込んでほしくないといった意識が非常に強くなっており、物言わぬ機械に頼らざるを得ない場面も少なくありません。ですが、それだからこそ、さきに触れましたように、友愛活動事業にありましたように、可能な範囲で安否確認の主体をボランティア団体にゆだね、マンパワーの維持、地域福祉の醸成につなげたいという思いがございます。超高齢社会にあっても自助、互助、公助の理念や実践が補完し合ってこそ、地域社会を維持し得るものであると考えております。

 行政が関与しなければならないもの、あるいは行政の関与が望ましいものについては主体的な取組を行うことはもちろんでございまして、緊急時の対応という視点から緊急通報システムは、行政が積極的に関与すべき事業であるととらえております。一方、電気ポット等による通信システムは、日々の状態の確認を行う手段としては極めて有効でありますが、緊急時の対応においては効果を発揮いたしません。その点からもこのシステムは、行政が積極的に取り組むべきというよりは、自助の範ちゅうで御希望になられる方が個人の責任で対応していただくべきであると考えております。

 今後もひとり暮らしの高齢者の方々を支える事業をハード、ソフトの両面から実施をしてまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 伝田都市整備部長

   (都市整備部長 伝田耕一君 登壇)



◎都市整備部長(伝田耕一君) 私から三世代生活可能住宅の推進についてお答えいたします。

 初めに、昭和三十年代以降に造られた住宅の多くは、当時の社会経済や需要と供給のバランスをとりながら造られたため、敷地面積や家屋面積も当時のサラリーマンの手が届く範囲で造られたと聞いております。このことが今日の少子高齢社会の進行や二世代、三世代住宅に変更したくとも敷地が狭く、増築ができない現状を生んでしまったと私も認識はしております。

 御質問の小島田町の民間開発は、市と事前の開発協議が平成八年当時に行われ、おおむね了解の段階まで調整されましたが、下水道の整備時期など関係機関や地元関係者との協議成立に時間を要し遅れたもので、最終的な開発許可が条例改正直前の八月となりましたけれども、このような経過から駆け込みの申請とは考えておりません。

 次に、長野市の土地利用につきましては、平成十九年三月に策定いたしました第四次長野市総合計画の土地利用構想に基づき、適正な土地利用の促進を図っているところでございます。その中で、人口減少や少子高齢化の進展により、社会経済活動の拡大や都市化の必要性が従来より緩やかになることが予想されており、今後農地等の住宅地や商工業用地などへの転換は、今後の土地需要等を考慮して計画的かつ慎重に行う必要があるとしております。

 具体的な土地利用につきましては、社会構造の変化などを踏まえた開発型から保全型への土地利用の転換や災害に強いまちづくりを目指した土地利用の推進などの方針を打ち出したものでございます。

 また、中山間地域の農地や荒廃農地への対応としては、昨年農業公社が設立されたばかりであり、まだその設置効果は顕著には現れておりませんが、今後行政や農協などの組織と連携して各種の施策を実施することで効果が出るものと考えております。

 次に、優良田園住宅制度についてお答えします。

 この制度は、平成十年に創設されてから約十年が経過しております。国の調査では、平成十九年四月現在でこの制度を実施している市町村は北海道、新潟県などの十五市町村となっており、導入した都市の多くは市街地の近郊に広大な田園地帯等を有する都市であり、長野市の現状とは少し条件が異なっている状況にあります。

 また、長野市総合計画や都市計画マスタープランなどにおいて、今後市街地の拡大を抑制し、歩いて暮らせる集約型の都市構造を目指す方向であることから、平地が少なく広大な田園地帯等を有しない長野市では、この制度の導入は困難と考えております。

 次に、一宅地面積の下限の引上げについてお答えします。

 長野市では、良好な戸建ての住宅地を育成する観点から敷地面積二百平方メートル以上を確保するよう民間開発の協議の時点で推奨、指導をしております。御指摘のありました小島田地区の住宅団地においても、一宅地の最低敷地面積は二百平方メートル以上となっております。

 しかし、新たに二世代、三世代用の土地や住宅を購入する場合には、土地代が増加するほか、住宅の建設費や家財の購入などに多額の費用がかかるため、敷地面積の二百平方メートル以上という現行の規定は、地域によっては土地代に差があるものの、多くの人が購入できる基準であると考えております。

 また、御提案の一宅地面積が三百三十平方メートル規模での宅地開発との御意見でございますが、現行の二百平方メートル以上という基準でも十分対応が可能であるため、あえて宅地面積の下限を引き上げることは考えておりません。

 また、市街化調整区域における開発行為の特例を廃止したことについての御質問ですが、本来ならば都市計画法の中に市街化調整区域の住宅開発は、最低二十ヘクタール以上という規定がございましたが、平成十九年の十一月の都市計画法の改正により、またその時に附帯的に付いておりました政令によりまして、県の条例で五ヘクタール以上が開発できるという実は規定がございましたが、その二つとも法の中で廃止になっております。そういう根拠と、長野市にとって都市の拡大基調を前提としたまちづくりを都市機能がコンパクトに集積したまちづくりへ転換した現在では、その法を使う、若しくはそういう開発がございませんので、その目的がなくなったということで条例を廃止したものでございます。

 最後に、五十年後の本市地域社会の将来像との私への御質問ですが、大変私にとって名誉とは感じておりますが、現在の社会情勢の急激な変化や国際的な経済問題などが瞬時にして地方にも来る、そんな時代の中で、なかなか五十年後を予測するということは大変困難だというふうに私は感じております。しかし、少子高齢化や社会経済が低迷する状況はまだ当分続くというふうに考えてもおりますし、いわゆる繁栄とか衰退というようないろんな、今回の議会でも出ていますけど、いろんな社会現象が起きています。

 これらのものは非常にいい面、悪い面というふうな形で二極化していくんじゃないかと、大変私も危機感は持っております。そういうものが現実的には社会構造にも現れてくるんじゃないかと、そういう中で私の立場として申し訳ないと言いますか、何と言いますか、その五十年後のことはちょっと語れませんもんですから、この機会に議員さんから御質問があった土地とか家屋というようなものに対してお答えをしたいと思います。

 土地や家屋に対する需要と供給というバランスというものは、議員さんの御指摘のとおり、今後地域によっては大変大きく変化していくんじゃないか、そういうふうに私も感じております。そのため長野市は、例えばマンションとか大規模開発に対する規定等は持っており、指導しておりますが、今後ということですが、いわゆる低・未利用地と言われるようなもの、若しくは家を建て替えたくても接道がなくて建てられない、そういうような地域に対して行政としても早目の対応とか対策をとることは必要だというふうに私も感じております。

 そのため、今後の都市整備に当たっては、コンパクトな都市づくりのための基盤整備や都市と自然環境との調和、子供からお年寄りまで安心して暮らせる地域づくりと、地域の特色が生かされた、活力があり、魅力ある長野市になるためにも、地域社会でも自分たちの地域はどんなことをしたらいいんだ、どういうふうになればいい街になるんだというような活発な御意見だとか、そういう組織ができてもらえれば、将来五十年後と言わなくとも、二十年後というようなところで無理なく将来にわたり持続可能な都市づくりになるんじゃないかと、そのようなものが私の見解でございます。

 以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 若林清美君



◆十七番(若林清美君) それぞれに対し御答弁ありがとうございました。

 私どもの身近に語り継がれている地震は、善光寺大地震であり関東大震災であります。これは人知をですね、超えた天災でありましてよけようがない。しかし、備えは人知を尽くしておかなければいけないと、このように思います。

 御答弁にはいろいろとコンパクトに市庁舎を造って、分散をすると、こういうお話でございますけれども、飽くまでも本庁舎は市のすべてを包含できるものでなければいけないと、このように思っております。本庁舎一つでそれがベストですけれども、距離的ないろんな問題があるから支所があるんでございまして、是非これはですね、思い切った計画を立ててですね、いただきたいと。機能的はもちろんですが、少しはモダンで象徴的であって……。

   (何か呼ぶ者あり)



○議長(岡田荘史君) 本日の会議はこの程度にとどめ、明十九日は午前十時から本会議を開き、市行政事務一般に関する質問及び各議案の質疑を行います。

 本日はこれにて散会いたします。

   午後四時四十二分 散会