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長野県 長野市

平成20年  3月 定例会 03月07日−04号




平成20年  3月 定例会 − 03月07日−04号







平成20年  3月 定例会



平成二十年三月七日(金曜日)

 出席議員(三十九名)

    第一番   松田光平君

    第二番   野本 靖君

    第三番   中野清史君

    第四番   小林治晴君

    第五番   清水 栄君

    第六番   伝田長男君

    第七番   小林義直君

    第八番   寺澤和男君

    第九番   岡田荘史君

    第十番   祢津栄喜君

   第十一番   市川 武君

   第十二番   丸山香里君

   第十三番   布目裕喜雄君

   第十四番   池田 清君

   第十五番   高野正晴君

   第十六番   加藤吉郎君

   第十七番   若林清美君

   第十八番   小林紀美子君

   第十九番   三井経光君

   第二十番   町田伍一郎君

  第二十一番   池田 宏君

  第二十二番   寺沢小百合君

  第二十三番   佐藤久美子君

  第二十四番   阿部孝二君

  第二十五番   小林義和君

  第二十六番   野々村博美君

  第二十七番   原田誠之君

  第二十八番   宮崎利幸君

  第二十九番   小山岑晴君

   第三十番   松木茂盛君

  第三十一番   田中清隆君

  第三十二番   赤城静江君

  第三十三番   近藤満里君

  第三十四番   小林秀子君

  第三十五番   望月義寿君

  第三十六番   石坂郁雄君

  第三十七番   倉野立人君

  第三十八番   塩入 学君

  第三十九番   内山国男君

 欠席議員(なし)

 説明のため会議に出席した理事者

  市長        鷲澤正一君

  副市長       酒井 登君

  教育委員会委員長  小泉敬治君

  教育長       立岩睦秀君

  監査委員      小林昭人君

  総務部長      増山幸一君

  企画政策部長    根津伸夫君

  行政改革推進局長  松倉一紀君

  財政部長      板東正樹君

  生活部長      芝波田利直君

  保健福祉部長    下條年平君

  環境部長      関 保雄君

  産業振興部長    鈴木栄一君

  建設部長      和田 智君

  都市整備部長    伝田耕一君

  駅周辺整備局長   竹前正人君

  会計局長      中澤潤一君

  保健所長      近藤俊明君

  水道局長      白沢 哲君

  消防局長      安川哲生君

  教育次長      島田政行君

  教育次長      玉川隆雄君

 職務のため会議に出席した事務局職員

  事務局長      春日幸道君

  議事調査課長    村田博紀君

  議事調査課長補佐  松本至朗君

  係長        浅川清和君

  係長        小林弘和君

  主査        市村 洋君

  主事        楢本哲也君

  係長        久保田浩樹君

  主査        上原和久君

  総務課長      寺澤正人君

  総務課長補佐    小山敏信君

  係長        内山好子君

     議事日程

 一 一般質問(個人)

   午前十時 開議



○議長(岡田荘史君) ただ今のところ、出席議員数は三十九名であります。

 よって、会議の定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。

 昨日に引き続き、市行政事務一般に関する質問を継続いたします。

 発言の通告がありますので、順次質問を許します。

 三十三番近藤満里さん

   (三十三番 近藤満里君 登壇)



◆三十三番(近藤満里君) 三十三番近藤満里でございます。

 初めに、災害時要援護者対策の取組について伺います。

 災害時に自らの身を守ることが困難な高齢者や障害者など、要援護者を適切に避難させる体制を整備することが自治体に求められています。昨年の三月には、政府の中央防災会議において、災害時要援護者の避難支援ガイドラインも示され、具体的な避難支援計画の策定などの取組が要請されています。

 計画を立てるためには、まず要援護者の把握が不可欠ですが、長野市の先進的な個人情報保護条例が皮肉にも大きな壁になっていました。今議会に個人情報保護条例改正の議案が提出されています。改正されれば、情報の共有ができるようになり、災害時要援護者名簿の作成も可能になります。災害が起きた場合の要援護者支援という観点から、大変重要なことだと考えます。

 しかし、一方で課題も抱えることになります。作成された名簿は、当然複数の人の知るところとなります。そうした場合、秘密保護をどう担保していけるのか。また、本人が情報提供を望まない場合はどうするのかなど、情報の収集・共有方法はどのようにすべきとお考えでしょうかお聞かせください。

 さらに、消防庁が示している対策のポイントとして、検討委員会、部局横断的なプロジェクトチームの設置などが挙げられていますが、どのように体制づくりを進めていかれるのか、御所見をお聞かせください。

 災害弱者という点では、幼い子供たちの命をどう守っていくかも大切です。第一には、家庭で災害について平時から話し合っておく必要がありますが、幼いときからの防災教育も不可欠と考えます。積極的な防災教育に向けての体制づくりをどう進めていくのかお聞かせください。

 次に、地域密着型サービスの充実について伺います。

 住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができる環境の整備、また認知症になっても家族も安心して穏やかな生活が送れるような体制づくりは、喫緊の課題です。その基盤整備の大きな柱の一つと言える小規模多機能型施設は、二十年度の目標数が各行政区に一つずつで三十施設であるのに対し、現在四施設と数的には大変厳しい状況にあります。

 しかし、一方で質という観点で見ますと、事業者に対し必要な研修を受けさせた上で開設許可を出すという仕組みの中で、長野市は非常に丁寧に対応していただいているおかげで、質の良い宅老所が堅実に育っていると全国的にも高い評価を得ており、確かな施設を育てていただいているという点は大変喜ばしいことだと思います。目標にいま一つ届かないのは、こうした堅実さも少なからず影響していたとするならば、現在の数字だけで一喜一憂する必要はありません。これからは、この良質の施設を着実に増やしていくことを考えればよいわけです。

 また、小規模多機能型施設は、利用者からすると、在宅で生活を続けていくためには理想的な施設と言えますが、運営サイドからは経営面でかなりの努力が要求されるようです。しかし、これも地域密着型サービスの整備のためには何としても解決していかねばならない課題です。目標達成に向けてどのような施策を考えているのか、今後の見通しも含めてお聞かせください。

 また、二十一年度から事業所は年一回、外部評価を受け、その結果を公表する制度が始まると伺いました。事業所の質の向上、利用者が判断基準を持てるという点で意味のある制度だと思いますが、公表するのは事業者であり、行政が正確に実態を把握することも更に求められます。こうした制度を生かすために、どのように取り組まれるのかお聞かせください。

 次に、患者の側に立った医療の在り方について伺います。

 健康で快適に暮らしていくために、私たちは地域の様々な医療機関を受診しています。待合室などで待っていますと、医師と患者さんのやりとりが聞こえてくることが間々あります。例えば、患者さんが認知症の高齢者である場合、もちろん介護する人間が付き添って診察を受けているのですが、医師の問いに患者が的確に答えられないと、忙しさからくるいら立ちのせいでしょうか、とげのある言葉が患者に投げ付けられます。当の本人は辛らつな言葉の意味をどこまで理解できているのか分かりませんが、傍らにいる付添いの方はどんな思いで聞いているのかと思うと胸が痛みます。

 同様の話は少なからず聞こえてまいります。患者さんに対する接し方は、医師によってかなり大きな差があります。これは人柄によるものだから仕方がないという考え方もありますが、私たちが健康で暮らしていくために、なくてはならない医師という特別な仕事に就いている方ですから、人柄だけで片付けたくはありません。認知症の進行を遅らせる薬の開発など、医療は確実に進歩し続けているようですが、今後ますます認知症患者の増加が見込まれる時代にあって、医療技術や知識とは別の次元で各医療機関にいま一度、患者さんと向き合うときの姿勢を見詰め直していただきたいと思います。

 だれでも高齢になれば、少なからず反応は緩慢になります。あるいは、障害のために十分な意思表示ができないのは、認知症に限ったことではありません。患者の立場に立った医療サービスの提供について御所見をお聞かせください。

 次に、教員の配置について伺います。

 県では来年度から、これまでの信州こまやか教育プランによる三十人規模学級に係る任意協力金を本年度も含め二年間で廃止するとともに、これまでの事業の活用方法をメニュー化して、活用方法選択型教員配置事業−−選択型こまやか教育プランが開始されます。

 これは、学校ごとの様々な教育課題に柔軟に対応できるよう、市町村教育委員会や学校現場の判断で活用方法を選択できる教員配置を行うことにより、児童・生徒一人一人に応じたきめ細かな指導を行うもので、これによって今後、教員人件費は県で負担していただくけれども、市の裁量によって、三十人学級、不登校対策など自由に人員を配置できることになります。

 学校によって、クラス替えは三年に一度あるいは二年に一度となっているようですが、例えば二年に一度クラス替えをする小学校では、三十人規模学級編制のため、人数の一、二名の増減によって、本来クラス替えのない学年でも実施しなければならず、結果的に毎年クラス替えを行うような場合があり、本当にこれは子供たちのためになっているのかという声も聞こえてまいります。基本は三十人規模学級編制とするものの、毎年のクラス替えにならないように一定の配慮も必要ではないでしょうか。

 いずれにしても、これから市の方針によって配置が可能になるわけですから、市としての方針をお聞かせください。

 次に、市営住宅の浴槽について伺います。

 先日、東京の都営住宅の包括外部監査の記事を目にいたしました。その中で、浴槽を入居者自身が設置する方式について、低所得者のためのものである住宅で浴槽の設置、撤去は重い負担であり、事業の本質に照らして問題があるとの指摘がありました。また、撤去された浴槽がリサイクルされる例も少なく、資源の無駄遣いを防ぐ観点からも問題であるとのこと。

 長野市の市営住宅を見てみますと、浴槽が設置されていない住宅は三千五百三戸のうち二千七百六十七戸、およそ八十パーセントに当たります。

 浴槽がない理由として東京都では、かつて浴槽はぜいたく品という考えもあり、昭和五十年代半ばまでに建てられた住宅には浴槽が付いていないのが一般的との見解でした。

 長野市の市営住宅には、なぜ浴槽がない住宅が多いのか。建物と一体性の強い設備を入居者に負担させることは不適当という指摘をどう受け止めているのか。また、今後の方針についてもお聞かせください。

 次に、これからの社会保障制度について伺います。

 今議会でも国保料の改定が議案に上がっています。長野市においては、最終的に十九・四パーセント増という大きな改定になります。いよいよ厳しい時代に突入したことを実感させる数字です。国保料に限らず社会保障制度全般において、こうした負担増に確かな方策や見通しのないままに反対を唱えるだけなら、一見生活実感に寄り添うようで簡単なことではあります。しかし、それでは孫子の世代に大きな借金を残すことになりますし、それは多くの人が望むことではないはずです。

 こうした現状の要因としては様々なことが考えられますが、賢明な判断のために今必要なことは、厳しい現状から目をそらすことなく、正しい現実認識を持ち、その上に立って考えるということだと思います。そのためには、市民の皆さんにも現状をきちんと説明していくことも大切です。

 十二月議会において、保健福祉部長は後期高齢者医療制度について、これは国民皆保険制度を将来にわたり持続可能なものとするために、必要不可欠な医療制度改革の一つですと述べられました。社会保障制度が今日のように厳しい状況を迎えた要因をどう分析しておられるのか。単に改定される金額を提示するだけでなく、市民の皆さんに御理解を得るために今後どのように臨まれるのかお聞かせください。

 国保に関連して、特定健診について伺います。

 これまで市民健診として行ってきた特定健診は、今後はそれぞれの保険者によって実施されることになります。しかし、これによって市民の健診率の低下が心配されます。長野市が管轄するところは国保の加入者ということになりますが、それ以外の市民も含めて受診率の向上策をお聞かせください。

 次に、公民館の活用について伺います。

 昨年、市立公民館の利用について、適正な公民館運営を図るため、利用者の見直しが行われました。流派、会費、免許の発行がある団体は営利団体であり、その活動の一環である営利事業について公民館を貸し出すことは適切ではないとの判断から、これまで許可されていた団体に対する貸出しが来年度から停止となりました。

 しかし、ここに該当した団体を見ますと、ふだんの教室は互いにお茶やお菓子を持ち寄りながら、地域公民館や先生の自宅を会場に行われております。参加しているのは、免許を取得して道を究めるというよりは、月に数回、近所の人と会話することを主な目的に教室に参加されている六十代から八十代までの高齢者で、正に生涯学習のあるべき姿とほほ笑ましくなるほどです。

 ちなみに会費は、大人が月千円、子供の月謝は一か月百円、けいこの日には、まるで自分の孫にするように手作りのお菓子を作って子供たちを迎えてくれる先生、こうした温かさに、学校では教室に入る勇気が出ない子供も、何年も欠かさずこの先生の下に通ってきています。子供たちには、家庭や学校とは違った地域における貴重な居場所ともなっているようです。青少年の健全育成という観点からも、重要な役割を果たしていただいていると思います。

 しかし、この会には流派があり、希望者は昇段試験も受けられ、免許状も発行されます。したがって、この会の年に一度の発表会は営利事業と判断され、市立公民館の利用ができなくなりました。

 公民館は生涯学習の拠点であり、その運用は適正に行われなければなりません。しかし、使用基準に厳格になる余り、市民の文化活動を妨げ、公民館本来の目的を見失うことはないのか、見解をお聞かせください。

 以上です。



○議長(岡田荘史君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 近藤満里議員さんから御質問の災害時要援護者対策についてお答えいたします。

 初めに、災害時要援護者の情報収集、共有方法等についてでございますが、従来の長野市個人情報保護条例の規定では、個人情報はその保有目的以外に使用することは制限されており、かつ、本人から収集することが原則とされ、国が示しております災害時要援護者の避難支援ガイドラインに沿った情報の共有ができない状況でございました。

 このため、本三月市議会に長野市個人情報保護条例の改正をお願いしておりますが、この改正により、本人以外の者に提供することが明らかに本人の利益になる場合には、担当課以外においても使用することが可能となり、これまで高齢者施策や障害者施策のために各担当課で保有しておりました情報につきまして、災害時の支援対策を目的として平常時から庁内及び庁外で共有できるようになるものでございます。

 しかしながら、地域に対して要援護者情報を提供していくためには、地域においてどのように情報を管理、保護していくのかという課題がございます。地域の情報提供先といたしましては、民生児童委員、区長及び自主防災会等を想定しておりますが、職務上守秘義務が課せられております民生児童委員を除き、区長等には守秘義務が規定されたものがございません。

 先進地の例によりますと、情報提供を受ける市外部の人と漏えい防止等の覚書、協定あるいは契約等を行った自治体が最も多く、情報提供を受ける市外部の人への個人情報の取扱い等に関する研修を行ったところもあり、これらを参考に情報保護への対応を検討したいと考えております。

 また、地域に対する情報提供に関しましては、民生児童委員による訪問や郵送により、本人に対して同意確認を行うことを考えており、同意をいただきました方の情報のみ地域へ提供し、避難支援プランの作成等につなげてまいりたいと考えております。なお、同意いただけませんでした方の情報は地域へは提供いたしませんが、避難支援につきましては他の方策による対応を検討中でございます。

 いずれにしましても、今後も庁内での検討を続け、民生児童委員や区長等、地域との協議を行いまして、早期に地域に対する要援護者情報の提供、共有の在り方を確立し、地域の皆様と共に要援護者の安否確認、避難支援プランの作成に向けて努力してまいりたいと考えております。

 次に、支援対策に向けての体制づくりについてお答えをいたします。

 現在は、保健福祉部、保健所の関係五課及び危機管理防災課の職員により検討会議を続けており、必要に応じて消防局、情報政策課など、その他の部局も加わって議論をしております。今後におきましても、当面は保健福祉部を中心として同様の検討会を続けてまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 増山総務部長

   (総務部長 増山幸一君 登壇)



◎総務部長(増山幸一君) 私からは、災害時要援護者対策の取組についてのうち、幼児期からの防災教育の体制づくりについてお答えいたします。

 災害時には、幼い子供たちも災害弱者という点では高齢者や障害のある方たちと同様であります。このため、防災対策の基本である自分の命は自分で守るという意識を、幼いときから形成しておくことが大変重要であると考えております。一般的にも幼児期や少年期に受けた知識や体験は、その後の生活や考え方、行動に強い影響を与えると言われていることから、吸収力の高いこの時期にきちんと防災教育を進めておく必要がございます。

 そこで、新年度から長野県短期大学との連携事業の一環として、幼児防災啓発事業を実施することといたしました。これは将来、幼稚園の先生や保育園の保育士を目指す学生たちが、自らの防災知識の習得とともに、園などでの実習及び保護者会等の機会を利用して、自由な発想の下に紙芝居、絵本、寸劇、読み聞かせなど、幼児たちが楽しめる雰囲気づくりを基本に防災教育を継続的に実践していこうというものでございます。

 このため、市といたしましては長野市防災基金を活用して、学生たちが行う教材づくりを初め幼稚園、保育園への教材の配付についても積極的な支援を行ってまいりたいと考えております。

 なお、このほか市民会議や出前講座などを通じて、子供たちを交えた我が家の防災対策の推進についても繰り返し啓発してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 芝波田生活部長

   (生活部長 芝波田利直君 登壇)



◎生活部長(芝波田利直君) 私から、これからの社会保障制度についてのうち、特定健診についてお答えをいたします。

 本年四月から、四十歳から七十四歳までのすべての加入者を対象に、脳卒中、心筋こうそく等の発症の危険性が増す糖尿病や高血圧症などの予防を目的に、メタボリックシンドロームに着目した特定健康診査及び特定保健指導の実施が各保険者に義務付けとなりました。

 御指摘の受診率の向上策につきましては、長野市の国民健康保険では、すべての対象者に受診券を発行し、積極的な受診を促すとともに、実施期間及び受診場所につきましても、現在の市民健診と同様に六月から九月までの四か月間とし、身近なかかりつけ医において受診者が希望する日時に健診ができるよう配慮をしてまいります。なお、戸隠、鬼無里等一部地域では、移動検診車による集団健診を予定しております。

 また、受診率につきましては、平成二十四年度における国の基準値が六十五パーセントでございますが、初年度である平成二十年度の目標値は、人間ドックでの受診も合わせ五十五パーセントと見込んでいるところでございます。

 また、国民健康保険加入者以外の方につきましては、それぞれ保険者ごとに実施されることとなりますが、七十五歳以上の後期高齢者につきましては、長野県後期高齢者医療広域連合からの依頼を受け、併せて実施を予定しております。

 そのほか、会社などにお勤めの方につきましては、これまでどおり事業主が実施する職場での定期健診を受診していただくことになりますが、被扶養者の方につきましては、各医療保険者で構成されております長野県保険者協議会におきまして選出されました社会保険庁長野社会保険事務局が代表者となりまして、長野県医師会との間で受診しやすい体制づくりに向け準備を進めております。

 代表者からお聞きをしたところによりますと、医療機関は受診者の利便性を考慮し、身近なかかりつけ医で受診が極力可能となるよう調整中とのことであり、また保険者によっては受診券も発行するなど、おおむね長野市の国民健康保険と同様の内容になるとお聞きをしております。

 いずれにいたしましても、安定した国民皆保険制度を堅持するため、増え続ける医療費の抑制に努めることは各医療保険者の責務であり、特定健診の受診率向上は、その第一歩であると認識しておりますので、実施に当たりましては、円滑、適切な執行に努めてまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 下條保健福祉部長

   (保健福祉部長 下條年平君 登壇)



◎保健福祉部長(下條年平君) 私から、二点についてお答えをいたします。

 最初に、地域密着型サービスの充実についてのうち、小規模多機能型施設数の目標達成に向けた施策と今後の見通しについてお答えをいたします。

 小規模多機能型居宅介護は、施設への通いを中心に利用者の状態や希望に応じて訪問や泊まりを組み合わせ、入浴や食事等の介助、機能訓練などのサービスを提供し、能力に応じて自立した生活ができるように支援するためのサービスであります。

 本市では、あんしんいきいきプラン21にこの小規模多機能型居宅介護の整備計画を盛り込み、各行政区に一か所程度として利用者数を四百五十人と見込んで整備を進めてまいりましたが、現在のところ四事業所、利用者数九十九人にとどまっておる状況でございます。小規模多機能型居宅介護は、在宅生活を支える施設として主に認知症の方の受皿として重要な役割を果たしており、既に開設した事業者におきましては、どこも一定水準以上の質の高いサービスを提供していただいております。

 しかし、この小規模多機能型居宅介護については、当初から他の介護サービス事業と比較して、利用者が登録制になっていることや他の事業所の介護サービスが受けられないことなどから、採算性の問題が指摘をされており、全国的にも整備が進まない状況にございます。

 このため厚生労働省では、一定水準以上の介護サービスの提供を前提として、市町村独自の高い介護報酬基準の算定を認めたことから、本市といたしましても今後の新規事業者の参入を促し、また質の高いサービスの提供が図られることから、市独自の高い介護報酬基準を設定することといたしました。平成二十年四月からの介護報酬基準の設定に向けて、先ごろ厚生労働省へ認定申請を行ったところでございます。

 次に、外部評価制度を生かすためにどのように取り組むのかにつきましてお答えをいたします。

 外部評価は、介護保険制度の理念であります利用者本位、高齢者の自立支援、利用者による選択−−自己決定でございますが、これを実現するため、事業者が自ら実施した自己評価の結果と第三者による外部評価の結果を踏まえて総括的な評価を行うことにより、サービスの質の向上を図ることをねらいとしております。

 事業者は、自己評価及び外部評価の結果を公表して、自らのサービスの質の改善を常に図ることが地域密着型サービスの指定基準により定められており、原則として少なくとも年に一回は自己評価及び外部評価を受けるものとされております。

 いずれにいたしましても、外部評価は利用者及び家族の安心と満足を図るとともに、これからサービスを利用しようとする人に情報提供して、サービスの選択に役立てる目的がありますので、事業者に対して集団指導及び運営推進会議などで積極的に外部評価を受けるよう指導するとともに、ケアマネジャーへの情報提供を通しまして、利用者などに外部評価結果の周知を図ってまいりたいと考えております。

 次に、これからの社会保障制度についてお答えをいたします。

 我が国の社会保障制度は、疾病、老齢、失業、その他困窮の原因に対して、保険制度又は公の直接負担によって経済的保障を行っておりますが、医療保険を初め年金、公的扶助等それぞれに制度の充実が求められる反面、財源問題を含め年々急増する医療費や少子高齢化への対応が重要な課題となっております。

 これらの社会保障制度について、平成十八年版厚生労働白書では、我が国の戦後の人口や経済の動向とともに戦後の家族の構成員数や就労状況の変化のほか、地域の助け合いの機能が弱まっていったことを指摘し、この家族内や地域の機能を補完するものとして社会保障制度が整備され、その後の質、量ともに変化してきた社会保障制度に対するニーズに応じて、何回かの制度改正を行ってきたとしております。

 具体例として、年金制度については、戦後の平均寿命の延びにより高齢者数は急速に増大し、産業構造の変化等により核家族化が進む中で、老後の所得保障のため公的年金制度が整備されたが、年金を受給する高齢世代とこれを支える現役世代の比率の変化により、制度の安定的な運営は大きな影響を受けることになっているとしており、また介護保険制度については、平均寿命の延びや単身世帯、要介護者の増加等は、介護ニーズを増大させ、家族の介護負担の軽減や高齢者が住み慣れた家庭や地域で生活することを支える仕組みとして介護保険制度が創設されたとして、社会保障制度の変遷を述べております。

 これらのことから、現在の社会保障制度の厳しい状況の要因は、人口動態や経済動向、平均寿命の延びに求められるばかりでなく、家庭や地域、社会保障制度に対するニーズなど複合的な要素が複雑に絡み合った結果によるものだと言えると思います。

 こうした中、国の施策は、制度の改正などの措置を必要に応じて講じてまいりました。このように、制度環境や社会状況の変化により、制度の改正やそれに伴う負担額や給付額の変更を要する状態が生じてくることは当然なことではありますが、市としては制度やその改正による改善点や問題点を市民に明らかにし、必要な制度を後世に引き継いでいくために、必要な負担は何であるかを機会あるごとに市民に情報を提供し、分かりやすく説明していかなければならないと考えております。

 このため、社会保障制度の改正等においては、分かりやすいパンフレットを作成し、市民に説明するなど広報活動を行い、市の広報紙やホームページを通しまして市民への周知に努めてまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 近藤保健所長

   (保健所長 近藤俊明君 登壇)



◎保健所長(近藤俊明君) 患者の側に立った医療サービス提供についてお答えいたします。

 国では、平成十七年十二月に取りまとめられた医療制度改革大綱に沿って、国民の医療に対する安心・信頼を確保し、質の高い医療サービスが適切に受けられる体制を構築するための措置を講じており、その一環として平成十九年四月に施行された医療法の改正では、保健所を設置する地方公共団体に対する医療安全支援センター設置の努力義務と医療安全支援センターで行う業務が新たに規定されました。

 本市では、この法改正に合わせ、本年度から保健所総務課内に医療安全支援センターを設置し、苦情、相談に対応する専門職員を配置して業務を行っております。医療安全支援センターには、二月末までの十一か月間に五百七十四件の苦情、相談をいただいており、このうち医療機関従事者の接遇に関する苦情が、全体のおよそ一割に当たる五十八件ございました。個々の苦情、相談については、必要に応じて医師会、該当医療機関への情報提供や助言を行っており、また苦情、相談の事例集を作成し、医療関係者全体の啓発等に利用することとしております。

 保健所では、今後も医療安全支援センター業務を通じ、あるいは医師会等関係団体への活動支援などを通じて、医療の安全と信頼の確保に努めてまいります。

 以上です。



○議長(岡田荘史君) 和田建設部長

   (建設部長 和田 智君 登壇)



◎建設部長(和田智君) 私から、市営住宅の浴槽についてお答えをいたします。

 市営住宅における浴槽は、今井団地などの高層住宅や身体障害者向け住宅等には設けられておりますが、御指摘のように約八十パーセントの住宅には設置しておらず、入居者の方に自己負担で用意していただいているのが現状でございます。

 昭和二十六年公営住宅制度の創設以降、国の政策の下、戦後の大幅な住宅不足の解消を目的として、供給数の確保を重点に取り組んでまいりました。この時代、各家庭への浴槽設置は一般的ではなく、公営住宅も同様でありました。その後、住宅供給が満たされてくると、住宅政策は量の確保から質の向上へと方針転換が行われております。なお、市営住宅も昭和五十年代までの建設比率が高いため、浴槽のない住宅が多い結果となっております。

 そこで、建物と一体性の強い設備を入居者に負担させることは不適当という件についてでありますが、浴槽を市が整備するとした場合、家賃が上昇し、負担増となる入居者への経済的影響、あるいは整備に多額の費用を要することなど、それぞれに内在する課題を整理していく必要はありますが、一般家庭への浴槽設置が普及した現在では、入居者の資金や手続等の一時的負担が軽減されるという面からも、御指摘の内容を受け止めていく状況にあるのではないかと思われます。

 したがいまして、今後は老朽化に伴う住宅の建て替え時には浴槽を設置するとともに、浴槽のない住宅については住居改善事業を進める中で、順次設置を検討してまいりたいと考えております。なお、当面新たな入居者向けに浴槽のリースサービスを案内し、利便性を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 島田教育次長

   (教育次長 島田政行君 登壇)



◎教育次長(島田政行君) 私から、公民館の活用につきましてお答えをいたします。

 市立公民館は、社会教育法によりまして、地域住民のために各種の事業を行うことによって、住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的としています。

 市立公民館の貸館の基準につきましては、社会情勢の変化や市民要望が多様化する中で、市立公民館使用受付マニュアルを平成十八年度に改訂をいたしました。受付マニュアルの見直しにつきましては、社会教育に関して専門的知識と経験を有する社会教育主事などと協議を重ね、時代の要請に配慮して、必要に応じまして貸出事例の追加、見直しを行っているところでございます。

 公民館は、その施設を住民の集会や公共的利用に供することが社会教育法で規定をされておりますけれども、その中で使用できない目的として、専ら営利を目的として事業を行い、特定の営利事務に公民館の名称を利用させ、その営利事業を援助することが挙げられております。御指摘のケースにつきましては、日常営利を伴う教室等を地域の公民館あるいは自宅において行っている団体が発表会の場として市立公民館の使用の申請をいただいたものでありますので、営利事業の一環として判断をされることから、使用の許可はできないものとしたものでございます。

 公民館の使用許可申請につきましては、申請される団体の状況、使用目的等は様々でありまして、使用許可に当たりましては慎重かつ迅速、適切に判断をすることが求められます。今後も、必要に応じまして受付マニュアルを随時見直し、可能な限り基準を明確にすることによって各公民館が足並みをそろえる中で、地域の社会教育の拠点として、より多くの皆様に公平に御利用いただける施設にしてまいりたいというふうに考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 玉川教育次長

   (教育次長 玉川隆雄君 登壇)



◎教育次長(玉川隆雄君) 私から、活用方法選択型教員配置事業についてお答えいたします。

 この事業は、県が信州こまやか教育プランの実施方法を二十年度に向けて見直し、合わせて事業名を変えたものでございます。その中で、懸案であった小学校五、六年の三十五人学級編制における市町村の協力金が二十一年度には廃止となり、加配教員の人件費は県が全額負担する方向となりました。

 活用方法選択型教員配置事業の教員加配の算定対象は、信州こまやか教育プランと同様に、小学校三十五人学級編制、学習習慣形成支援、少人数学習集団編成で、配分基準となる児童・生徒数に変更はございません。大きな変更点として、配分方法が学校単位から市町村単位となり、加配教員の活用方法は教育課題に応じて選択できることになりました。

 具体的には、学習習慣形成を市教委の判断により別の小学校に配置する、あるいは学級減でクラス替えとなる学年の学級数を維持するために加配教員を担任とすることもできるわけでございます。ただし、これまでの経緯の中で、教員加配の対象や基準については各学校も保護者もよく理解しておりまして、加配対象とは別の活用をするには、その理由を十分に説明し、了解していただくことが前提となるため、市の教育委員会で柔軟な配置を即座に実施するには困難がございます。

 しかし、市としては各学校の教育課題を把握した上で、緊急性や必要性を勘案した配置をできる限り行いたい考えでございまして、二十年度に向けても少人数学習の非常勤配置四人分をほかの学校に配置することなどの調整をしております。毎年、クラス替えにならない一定の配慮をという点も教育的配慮として大事なことと認識しておりますが、配置の在り方については、今後更に研究してまいる所存です。

 いずれにしましても、市が主体的に取り組めるようになったことを生かして、活用方法選択型教員配置事業での加配教員の効果的な配置に努め、各学校が円滑に運営され、教育効果を一層上げていけるようにしてまいりたいと存じます。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 三十三番近藤満里さん



◆三十三番(近藤満里君) それぞれに御答弁ありがとうございました。

 公民館の活用についてなんですけれども、先ほど私が申し上げました団体などを見ていますと、日ごろ営利を伴う教室か否か、会費千円、子供の会費が百円という中で、これは判断が非常に微妙なのではないかなという気がいたします。であるならば、その微妙な判断をあえてして使用を規制するよりも、より多くの市民の皆さんにいかにして使っていただけるかという、そういう方向で力を注いでいただくことの方が、この生涯学習の拠点である公民館のあるべき姿ではないかなというふうに感じております。

 今後、マニュアルの見直しなども随時行っていただくということなんですが、より多くの市民の皆さんに喜ばれる生涯学習の拠点、公民館であることを切にお願いしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(岡田荘史君) 一番松田光平君

   (一番 松田光平君 登壇)



◆一番(松田光平君) 一番、新友会松田光平でございます。

 それでは、発言通告に基づきまして御質問させていただきます。

 団塊の世代が定年を迎えるときとなり、少子高齢化社会がますます加速するものと思われます。その状況の中で、福祉、介護にかかわる住民サービスの要請が高まるものと思われます。この要請にこたえるため、高齢者、障害者の区別をせず、福祉関係を扱う部署の縦割り組織を見直し、横断的かつ包括的な組織を作るべきではないでしょうか。障害者の高齢化や高齢となったために障害が生ずる方も多くなっております。つまり障害者でありながら高齢者であります。

 しかしながら、高齢者福祉と障害者福祉では担当が異なっているのが現状であります。第四次長野市総合計画でも、介護保険課が担当する地域包括支援センター事業に関しましては、保健・医療・福祉の連携を強化し、高齢者を地域で支える仕組みづくりや総合相談支援体制の充実などにより、包括的・継続的に支援する環境を目指しますと掲げられており、地域包括支援センターも二十三年度までに十九か所を設置するとの目標値が設定されています。

 障害福祉課では、身近な地域におけるサービス拠点の基盤整備、給付内容の充実などにより、障害者が自ら必要とする障害福祉サービスを利用しながら自立して生活できる環境を目指しますと掲げています。さらに、厚生課においては、長野市地域福祉計画を公募による市民企画作業部会、策定委員会を組織し、広く市民の課題を検討し、長野市地域福祉計画を策定しました。

 その他、福祉関係各部署では、あんしんいきいきプラン21、このまちで暮らしたい長野プラン、長野市健康づくりプラン、ささえあいプラン21などのプランを策定しています。各課ともそれぞれに幾つもの審議会や分科会を設け、それぞれすばらしいプランを検討されていますが、市民の要請は、障害者、障害児、高齢者の区別なく、介護やその他住民サービスを安心して受けられることだと思います。障害者、高齢者だからこそ、ワンストップ体制が整えられることが必要であり、行政側も一人の人間として包括的、継続的に扱うことが大切だと思います。

 そこで、現状では国や県からの制度が頻繁に変わるという現実があり、それぞれに対応するため縦割りの組織となっているのかもしれませんが、福祉を受ける人の立場に立って考えれば、福祉関係を担当する部署に関し、限りある資源−−人、物、金、時間を有効に活用し、介護保険課、障害福祉課、高齢者福祉課、児童福祉課、厚生課のそれぞれが事業を連携し、横断的に計画、処理できる組織体制を構築することで、より効果的で実効性が高い事業に取り組むことができる上、住民の要望や実情を各課に反映できる組織体制を作ることができ、市民生活の支援として市民に還元できる事業が行えると思います。

 この福祉関係に係る横断的組織の構築に関しまして、鷲澤市長の御見解を伺いたいと思います。

 続きまして、長野市都市計画マスタープラン改定版実現のためのインフラ整備についてでございますが、昨年策定した長野市都市計画マスタープラン改定版にも、中心市街地が求心力を失いつつあり、今後の活性化が必要なことや二十年後を展望すれば自家用車の使用率が上昇するとの予測があります。反面、環境面の負荷を考えれば、歩いて暮らせるコンパクトシティという集約型都市構造は不可欠で、それに合わせた交通網や中心市街地づくりが必要です。

 しかし、バス路線は縮小されております。例えば、篠ノ井・松代間でございますが、以前十二往復運行しておりましたが、三往復へと大幅な減便となりました。おでかけパスポートをもらっても使うところがないとの声を市周辺部に住む方々から多く聞かれるほどです。篠ノ井の住民が松代病院へ、又は松代の住民が篠ノ井病院へ、朝晩しか運行しないバス路線では通院できない状況でございます。このようなバス路線ですから車社会に拍車がかかります。

 そして、都市間を結ぶ基幹道路が未整備であるため、交通渋滞は各地で慢性化しています。デマンドタクシーや循環コミュニティバスの運行をするにも、交通渋滞が慢性化している現状下では絵にかいたもちです。都市計画マスタープランの集約型都市構造を形成するためにも、周辺都市部とのアクセスをするため、都市計画路線の早期建設が不可欠だと思います。

 例えば、通称県道長野真田線の四車線化工事は完成目前となり、完成後は旧国道十八号と合流し、丹波島橋での渋滞悪化が予想されているので、今井から篠ノ井までの川中島幹線の建設を地元では期待しております。上田バイパスも塩崎地区で工事が進まず、早期の建設を望む声が大きくなっております。

 産業振興には、しっかりとした都市計画が不可欠であり、都市計画マスタープランに掲げた幹線道路の進ちょく状況と達成目標などを御説明いただきたいと思います。

 続きまして、地元既存企業の振興についてでございます。

 前段で申し上げましたが、インフラ整備を行うべき地元建設業者は、過当競争によって落札価格が下落し、仕事がないからと無理をして受注し、経営基盤が弱体化しているのが現状であり、それが労働者の賃金低下につながるとともに後継者不足に苦慮しています。約一割とも言われている建設業従事者にとって安定した工事受注を望む声が大きくなっております。

 長野市では、ポイント制の導入など入札条件を価格だけではなく総合的に判断しておりますが、既存の建設業者の経営体質強化を図ることも産業振興策の一つであり、安心してインフラ整備ができるよう適正価格での工事発注が必要と思います。

 そこで、入札制度改革に向けた取組状況などについて伺いたいと思います。

 さて、観光振興についてですが、来年御開帳を迎える善光寺、大勢の観光客をお迎えできることを期待しております。善光寺参拝に合わせて周辺観光地へも足を向けてもらいたいと思っております。オリンピック施設や松代はもちろん、篠ノ井には書の聖地である驥山館があります。ながの観光コンベンションビューローのホームページや長野市のホームページで驥山館を検索しても、昨年大河ドラマにあやかり風林火山ののぼり旗を川村館長にお書きいただいたことが紹介されておりましたが、観光分野で驥山館は紹介されていません。

 また、長野オリンピックの際、オリンピック道路建設によって伐採されなければならなかった木から制作、オリンピック会場で子供たちが演奏することによって、多くの人々に知られることになったコカリナ、昨年は志賀高原で演奏会が行われるなどオリンピックを機に全国にファンが増えています。定期的な演奏会の開催などができれば、環境都市長野としての情報も発信できますし、これも大きな観光資源であります。

 さらに、長野新幹線という名称は、現在フル規格新幹線では長野だけが都市名を使っております。長野新幹線に乗るたびに長野という都市を連想させる大切な財産です。

 このように地元の文化や財産が掘り起こされていないところが、まだまだたくさんあるのではないでしょうか。ふだん接していると見過ごしてしまいそうなすてきな長野の文化や財産をもう一度、長野市の観光資源として掘り起こしてもらいたいと期待しています。

 先日、産業振興対策特別委員会で会津若松市へ視察に参りました。磐越線は雪で埋まり線路も見えないほどの吹雪でしたが、ホテルや市内の皆さんのホスピタリティーに感激し、寒さを感じさせず、むしろ温かみを覚えるほどで、JRや東武鉄道と提携しての観光振興施策はすばらしいものでした。

 昨年、横須賀市で開催された中核市サミットでも酒井副市長が、長野はオリンピックで培ったボランティア精神と住民参加意識が高い市民だと称賛されておりましたが、お迎えする心、おもてなしの心、和をもって尊しとする日本人古来の精神文化を大切にして、長野に行ってよかったと思っていただくことが、御開帳の年だけではなく通年の観光客増加に不可欠だと思います。安心して楽しく見る、食べる、泊まれることが何よりの観光振興だと思いますので、観光面における今後の取組をお聞きしたいと思います。

 以上、よろしくお願いします。



○議長(岡田荘史君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 松田光平議員さんから御質問の福祉関係部署の包括的組織の創設についてお答えいたします。

 福祉行政へのニーズは、近年複雑化し多岐にわたるため、これにこたえるためには分野ごとに一定程度の専門性が必要となりますが、現行の保健福祉部の担当課制は、この分野ごとの専門性を重視した組織体制となっております。

 しかし、実務においては部内各課が互いに連携しており、複合的な課題を持つ市民の方が窓口に来られたときには、窓口となった課へ関係する課の職員が来て一緒に相談を受けるということが、現在でも日常的に行われており、組織としては縦割りの担当課制ではありますが、業務運営は課を越えて横断的に行っております。

 保健福祉部に横断的な組織を構築して業務運営を行うことが可能であれば、これは最も分かりやすい組織となります。私も議員さんの御指摘のとおりだと感じております。しかし、現在の福祉行政は非常に細分化、専門化された複雑なものとなっていることから、実際には様々な法律によって区分された業務を一人の職員が正確に執行することは大変困難であり、現実的には現行のとおり関係課が集まって相談支援を行うという方法をとらざるを得ません。

 そのため、保健福祉部の対応とは別に、現在市内九か所に設置されている地域包括支援センターでは、福祉や保健、医療に関する総合相談窓口を設置して、日々相談に当たっておるわけでございます。地域包括支援センターは、介護保険法に基づいて地域住民の心身の健康保持や生活の安定のために必要な援助を行うことにより、保健医療の向上と福祉の増進を包括的に支援することを目的として設置されており、総合相談支援事業として各種福祉業務に関する相談を受けるよう努めておるわけでございます。

 御指摘にありました高齢の障害者といった複合的な支援が必要となるケースにおいては、窓口となった地域包括支援センターが課題を整理して、解決のために必要とされる関係各課及び専門的な関係機関等との連携を図り、サービス担当者会議などを開催し、課題解決の方向性や役割分担などをして包括的に支援する仕組みをとっております。

 このように包括支援センターは、総合的な相談窓口としての機能を持つため、あるいは持とうと努力をしているので、相談者に対して市の福祉担当課にとどまらず、医療や保健など横断的な対応をとることが可能なことから、これを活用することで最適なサービスが提供できるのではないかというふうに考えております。

 本来、新しいサービスあるいは新しい組織を作るときは、スクラップ・アンド・ビルドが必要なことでございまして、ところが、この保健福祉関係については実はそうなっていないというのが実情でございます。ただただ横に組織が広がっていく、あるいは業務が広がっていくというのが、私も大変実はこのことについては困ったことだというふうに思っておることでございます。

 しかしながら、十八年度から設置されたこの地域包括支援センターは、保健福祉ブロックごとに九か所であります。まだまだ市民に浸透した存在とはなっていないことから、今後はセンターの活動に対して市民の理解を得るべく、その周知に努めてまいりたいと、このように思います。

 このようなことから、福祉関係の横断的組織の構築については、複合的な課題に対する保健福祉部各課の連携体制と地域包括支援センターの一層の活用により、新たな組織を作るということは今のところ無理でございますので、そういうことを作るのではなくて、必要なサービスを必要な方に提供すると、そういう考え方で進めていきたいということで御理解をいただきたいと思います。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 板東財政部長

   (財政部長 板東正樹君 登壇)



◎財政部長(板東正樹君) 私から、地元既存企業の産業振興についてのうち、入札制度改革に向けた取組についてお答えをいたします。

 本市では、入札制度見直し検討委員会からの提言や国からの要請に沿いまして、透明性、公正性、客観性、そして競争性の高い入札契約手続と適正な履行、そして効率的で簡素な入札事務といった三つの視点に基づき、平成十五年度から順次改革を進めてきたところでございます。

 御質問にありましたインフラの整備に当たりましては、適正価格での落札はもちろんでございますが、品質の確保も重要と考えてございまして、そのためには技術力があり、経営的にも優れた事業者によって受注競争が行われる必要があることから、公正な取引秩序を乱す、いわゆるダンピング行為を排除して、いい仕事をする事業者が報われる入札制度にすべきものと考えてございます。

 このような考え方の下、平成十六年三月から直接工事費や直接人件費など最低限の経費が確保されない入札を排除するために、低入札価格調査制度や最低制限価格制度を試行しているところでございまして、この結果、十六年度に八十一・一パーセントであった落札率は、昨年十二月末時点では八十六・四パーセントまで上昇しているところでございます。

 加えて、十七年十月から工事成績や優良工事表彰経歴など企業の努力を数値化した地域への貢献度等に係る評価点を入札参加の条件とする事後審査型一般競争入札を試行いたしまして、これまで順次その拡大を図るなど、技術力の高い事業者の受注機会の確保に努めてきたところでございます。

 さらに、国や県の要請を受けまして、価格だけでなく価格と品質で総合的に優れた調達を目指して、総合評価落札方式による入札を今月から試行することといたしました。今後、これら試行中の制度の結果を検証しながら、本市に合った入札制度を確立しまして、技術力と経営に優れた事業者の受注機会の確保が図られるよう、引き続き研究してまいりたいと考えてございます。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 鈴木産業振興部長

   (産業振興部長 鈴木栄一君 登壇)



◎産業振興部長(鈴木栄一君) 私から観光振興についてお答えをいたします。

 豊かな自然に囲まれ、歴史、文化をはぐくんできた本市にとって、観光は地域経済の発展に大きな役割を担っております。最近では観光客のニーズは、自然志向、健康志向などの高まりにより、見学するだけの観光からグリーンツーリズム、エコツーリズム、またヘルスツーリズムなど体験型観光に変化し、また団体旅行から家族や友人を中心とした小グループ旅行へと変化してきており、これら観光客の動向に合わせた観光戦略の構築が必要であります。

 また、併せて、多様化するニーズに合わせた地域の新たな観光資源の発掘が欠かせません。本市では昨年、地域の魅力再発見事業を実施し、市内各地にある有形無形の財産を地域のお宝として再発見していただきましたが、幾つか観光資源となり得るものもあり、ニーズに合わせたPR方法を検討してまいりたいと考えております。

 さらに、生活に根ざした風習や食文化、街並みなど地域の特性を生かした観光地づくりも進めていく必要があると考えております。篠ノ井地区では、驥山館を中心に書道のまちとして活性化を図っておりますが、御指摘のとおりホームページを活用した観光情報発信は十分と言えない状況にあります。早速、財団法人ながの観光コンベンションビューローのホームページに驥山館を掲載し、紹介をしてまいります。

 また、長野オリンピックで多くの人に知られることとなったコカリナを新たな観光資源に活用しては、との御提案でございますが、ちょうど新年度に実施いたします飯綱高原のイヤーキャンペーンでは、コカリナの演奏プログラムが予定されております。今後、観光資源としての可能性は十分にあると考えられますので、様々な機会をとらえ、また指導者の育成と併せて演奏やPRができないか検討をしてまいります。

 さて、議員さん御指摘のように、人口減少とともに都市間競争が激しくなる中で、より多くの皆さんに訪れていただき、またリピーターとなって再び訪れていただくためには、地域のおもてなしが重要な要素であります。

 本市では、高い集客力が期待できる地域を選択して年度ごとに集中的なキャンペーンを展開しておりますが、これはその地域の自然や名所旧跡といった観光資源を核としながらも、地域住民の生活やホスピタリティーも重要な観光資源としてとらえ、伝統行事やイベントに観光客も参加する体験型・参加型の新たな観光スタイルとして展開するものであります。

 本年度は、川中島の戦いゆかりの地と戸隠で集中キャンペーンを実施した結果、それぞれ観光客数を大幅に増やすことができました。また、新年度に実施する飯綱高原のキャンペーンにおきましては、地元のガイドと共に自然の中で歩きながら学ぶ杜の講座や農作業体験、援農ボランティアなどのメニューも予定をしております。また、観光資源として重要な食べ物につきましても、市内にはそばやおやきなど多くの独自の食文化があり、地域でのそば打ちやおやきづくりを体験していただくことも一つのおもてなしであります。

 また、商店街や地域住民が行うライトアップのような夜のまちの演出、善光寺のお朝事を体験しながら散策したくなるような朝のにぎわい創出など、地域参加型の宿泊客の増加策を研究してまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、地域のおもてなしの心を基礎として観光素材を充実させることが、いつ行っても長野に行けば何か楽しいことがある、このような長野の魅力度アップにつなげるものと考えております。

 市といたしましても、イヤーキャンペーンが一過性のものとならないよう引き続き地域の主体的な取組を支援し、見て、食べて、泊まって楽しい魅力ある長野市となるよう努めてまいります。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 伝田都市整備部長

   (都市整備部長 伝田耕一君 登壇)



◎都市整備部長(伝田耕一君) 私から長野市都市計画マスタープラン改定版実現のためのインフラ整備についてお答えします。

 昨年改定した都市計画マスタープランでは、今後迎える人口減少や少子高齢化社会に対応した土地利用や地域間の連携を支える交通網の充実、自然環境との調和を図りながら、集約型の都市構造へ転換することを掲げました。

 その中で、御質問にもある公共交通や地域間を結ぶ道路整備は大変重要であり、産業の振興だけでなく、通勤、通学、買物などのほか災害時の緊急物資輸送道路にも関係してくることが予想されます。また、地球環境保全の京都議定書の実行も近づいてきており、環境負荷を低減させるためにも公共交通の確保は大変重要な課題であると認識しております。

 今後は車に過度に依存した都市とせず、公共交通網を軸とした集約型の都市構造へ誘導し、既存の路線バスや既存道路も有効に活用しながら、地域特性を生かした歩いて暮らせるまちづくりを進めてまいります。

 都市計画マスタープランに掲げた幹線道路の整備は、現在長野市の骨格となる北部幹線、県施行の高田若槻線、国で施行の通称長野東バイパスを初め、犀川南部では交通渋滞緩和のため五明方田線などの整備を急いでいるところであり、平成十八年度末では整備率は五十二・九パーセントとなります。

 これら幹線道路の整備には、莫大な費用と時間を要することや公共事業を取り巻く環境も非常に厳しいことから、今後の都市計画道路の整備について、都市計画審議会に都市計画道路の見直し検討部会を組織して、道路交通の専門家や関係機関により、未着手の路線も含め、優先的に整備を進める路線や中長期的に整備を考える路線の検討を進めており、川中島幹線や篠ノ井塩崎線なども検討を行っております。

 この都市計画道路の見直し案は、平成二十年度の後半には市民の皆様にも公開しながら、今後整備すべき幹線道路の順位や時期などのほか一部廃止する路線も決定してまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 一番松田光平君



◆一番(松田光平君) どうも御丁寧な御答弁ありがとうございました。

 再質問の時間が余りないようなので、お願いだけにとどめたいと思いますが、まず福祉関係のことなんですが、横断的組織に関しまして、理解をするものの、やはり今後複雑になればなるほど、市民の要請としては分かりやすいということが一番ではないかと思いますので、横断的組織といいますか、そこで見られるようなものが今後ますます必要になってくるのではないかなと感じております。

 今後の成り行きに関しまして、やはり御検討いただかなければいけないのかなと思っております。地域包括支援センターの事業を拡大するなど、いろんな方策もあるかと思いますので、よろしくお願いいたします。

 また、先ほどちょっと申し上げましたコカリナの音色というのは、非常に温かくていい音でございますので、携帯の着メロなどのダウンロードなどもできれば、クリック率も高くなるのではないかというふうな気がしております。

 また、先ほどの幹線道路の件なんですが、やはりこれからは道路社会ではなくて歩いて行ける社会と言われながら、まだまだインフラの整備がされていない、歩いても歩きにくい、車で行っても行きにくいという状況下にあります。

 蛇足ながら、以前シムシティというゲームソフトがはやったんですが、これはアメリカ版ですから、車社会のソフトでございます。十年ほど前でしたが、やはり道路とまちのバランスを良くしないと、企業を作っても企業がどんどんつぶれていくんですね。商店がなくなっていってしまうんです。やはり道路の拡幅、道路の延長、それから都市間を結ぶ基幹道路をしっかりしていかないと、まちがつぶれていくという現状があるので、その辺りを御認識いただきたいなと。もちろんシミュレーションソフトですので、それがまちに当てはまるかというと人間の感情が入ってまいりますので、そのようにはならないと思いますが、どうか総合的な開発を心掛けていただければと思います。

 最後にですね、観光対策として先ほどもう少し付け加えればよかったんですが、駐車場不足も大変深刻な問題がございます。勤労者福祉センターの跡地、来年の御開帳に向けて、それだけでも駐車場として開放していただければどうかと思いますので、御検討をお願いいたします。

 以上で御質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(岡田荘史君) 二十五番小林義和君

   (二十五番 小林義和君 登壇)



◆二十五番(小林義和君) 二十五番、日本共産党市議団小林義和でございます。

 通告に沿って質問いたします。

 まず、市長の交際費であります。

 平成十四年九月議会、私は市長が出身大学の私的同窓市長会なるものに交際費で出席した問題で、私的な支出がほかにもあるか、すべてガラス張りにすべきと質問したことがありました。市長は、公務だと言い、他の支出は明らかにされませんでした。昨年十二月、住民訴訟に対して、長野地裁は市長交際費の一部返還の判決を下しました。

 市ホームページを見ると、一月定例記者会見で、交際費の支出には線引きをした方がよいのではとの記者の質問に、市長は、あいまいでよい。線引きしてきちんと決めるような筋合いのものではない。お付き合いの問題で普通の経費と違う。きちんとした社会をつくることは、ある意味で大事だが、きちんとし過ぎたために面白くない社会になっていく。市長交際費の範囲は、もうちょっと広げることも適宜考えていかなければ。地裁判決が出たからといって態度を変えるつもりはないなどと答えております。

 そこで伺います。市長就任後、今日まで、地裁で違法とされた七件と同様、政治家との政治的な会合、議員の議長就任や当選祝い、労働組合や職員同窓会の懇親会、宮司就任など祭事・宗教儀式、特定の個人の記念式典などに使った件数と金額を年度別に明らかにしていただきたい。

 朝日新聞によりますと、他市では交際費支出にはルールが必要とし、松本市長は支出目的に十四の付加項目を定めています。上田市、飯田市、佐久市は、迷ったら支出しないとのこと。それでも市長は記者会見のとおり積極的に交際費を使うお考えですか。お伺いいたします。

 既に大阪高裁では奈良県現五條市、最高裁は武蔵野市、各住民訴訟で行政の政治的中立性の要請に反するとの違法判決が確定しています。今、市長がやるべきことは、控訴を取り下げ、違法な七件分は返還し、きっちりと交際費のルールを作り、市民に分かりやすくガラス張りにすることではありませんか。市長の判断を求めます。

 市役所がつくるワーキングプアなどについて伺います。

 平成十九年労働力調査では、非正規労働者の割合が三十三・五パーセントと前年を〇・五パーセント上回り、過去最高。依然として正規社員から非正規社員への置き換えが続いています。長野市役所では、正規職員二千八百十七人、代替・アルバイトを除く嘱託、臨時、五時間四十五分パートなど非常勤職員は一千四百三十二人、労働力調査の比率以上です。

 特に公立保育園は異常で、正規保育士は三十七・二パーセント、園長、主任を除く毎日保育の現場で働く保育士は、正規百二十一人、三十一・一パーセント、嘱託二百六十七人、六十八・九パーセント。ある正規保育士は、嘱託の先生も担任として子供の命と成長、発達、保護者対応に全責任を持ち、嘱託給食調理員さんもノロウイルス対策、離乳食、アトピー食など気を遣って調理する毎日、命と健康に全責任を負っています。全く補助的な仕事ではありませんと言います。

 しかし、嘱託保育士は月給十五万五千百円、勤続十一年の人で月給は平成十七年に三千円上がっただけ、嘱託調理員は月給十四万五千九百五十円。母子家庭やひとり暮らし、夫が不安定雇用等一家の家計を担っている人ばかりです。年収二百万円、正にワーキングプア。責任の重さに見合った賃金、生活できる賃金と言えるでしょうか。

 松本市の嘱託保育士は十六万七千円。かつて部長は、正規の負担を大きくして嘱託の負担を減らす。保育園で正規が半分以下は問題、正規の採用を進めると私に答弁しました。四月、正規はまた五人減ります。各園で半数を大きく割る正規への負担押し付けなど不可能。現場を知らない発言です。

 二月二十七日、衆議院予算委員会分科会で日本共産党議員が、大阪府の一自治体で非正規保育士の割合が五割を超えていることを指摘し、子供たちの成長と発達にかかわる保育士が安定的に働けるようにすべきだと求め、舛添厚労相は、自らも子育て中であると述べ、保育士は常用雇用すべきと思うと答弁しました。

 そこで何点かお聞きします。約束どおり各園過半数の正規保育士にする採用をどう進めるのか。

 ほかにも、十年間賃上げなしの市嘱託事務職十三万四千四百円、嘱託図書館司書十五万円。市長は、自分の市役所の非常勤職員の劣悪な実態を御存じですか。同一労働同一賃金の原則に合った賃金の引上げ、待遇改善を平成二十年度にも緊急に行うべきです。

 市役所が公務を次々にアウトソーシングして生み出された外郭団体、指定管理者、民間委託先、公共工事従事労働者などの賃金、労働条件は、更に劣悪。ところが、公契約条例を求めた十二月議会の阿部議員の質問に、財政部長は、一自治体の問題ではなく適切でないなどと答弁しました。しかし、根拠はILO九十四号条約。住民の税金を使ってワーキングプアをつくってはならないという考え方の条約です。

 滋賀県や和歌山市、熊本市は、指定管理者公募要件に、労働者の賃金基準や、また人件費単価表などを設定しています。西東京市、国分寺市、千葉県白井市などは公契約条例策定に動き出しています。そこで、長野市も自治体の責任で市内労働者の生活と権利を守る公契約条例策定を検討されるよう提案をいたします。

 今朝の新聞を見ますと、千代田区では区内の介護施設の非正規職員を正規職員に引き上げたり、パート職員の時給を引き上げる等区独自に待遇改善のために助成をするということを三月議会に提案しているそうであります。

 さて、次は学童保育充実と長野市版放課後子どもプランでございます。

 私は昨年九月議会で、長野市版放課後子どもプラン案に対し、学童保育と全児童対策の一本化はよくない、国のガイドライン案に沿って学童保育の充実こそ必要と指摘しました。策定されたプランは、残念ながら指摘したとおり。品川区を視察しました。一本化した小学校のすまいるスクールの指導員、これは教育委員会の正規職員ですが、毎日固定しない大規模集団で、以前の学童保育のような名前を呼び信頼関係を結ぶつながりが難しくなった。ボランティアも集まらず、民間会社の派遣社員が日替わりで来る状況と語りました。以下、幾つか伺います。

 モデル実施の小学校名、実施時期、施設・職員など体制、運営委員会設置状況。また、現行の児童館、センター、クラブの職員の賃金・労働条件の改善はされるのか。放課後子ども教室の職員の賃金、労働条件はどうなのか。

 厚生労働省のガイドラインに沿って独自の運営基準を策定する自治体も増えています。プランは、事業内容、開設日、開設時間、利用児童のすみ分けなど、基本的なことは各運営委員会にお任せ。市の公的責任として、すべての学童保育にひとしく保障すべき運営基準の策定を行うべきですが、いかがでしょうか。

 国民生活センターの学童保育の実態調査では、一施設七十一人以上が二十三・三パーセント、長野市は四十二施設中三十一施設で七十四パーセント。今、保護者や地域の一番の願いは、満杯の施設、あふれる待機児童の解決です。しかし、プランは新たな施設は造らない前提で構築されています。それでは、緑ケ丘小学校は学校内児童クラブに八十三人、学校から遠く離れた日詰児童館に九十一人、七十一人以上は補助金が廃止される平成二十二年度までに新たな施設を造らずにどうなるのか、どう分割するのか。

 一方、大豆島では、まちづくりの提案に市が小学校敷地内に児童センター新築を検討すると回答していると聞きました。これは一体どういうことか。先日、担当課長もパネラーとなり、市民シンポジウムが開かれました。一本化で学童保育がどうなるのか大変心配というのが、多くの市民の声です。長野市版放課後子どもプランは、拙速な実施は凍結し、もっと市民の声を聴き、直面している学童保育の改善こそ重点にすべきです。以上、見解をお伺いいたします。

 フィンランドの教育と全国学力テスト不参加についてお伺いをいたします。

 先日、私は善光寺大勧進で二十一世紀ニュービジネス協議会主催の在日大使ヨルマ・ユーリン氏のフィンランドの教育の講演をお聞きいたしまして、大変感動いたしました。今、フィンランド教育は国際学習到達度調査PISAでトップの成績を上げ、競争をやめたら学力世界一、格差なくせば子供の学力は伸びると世界から注目されています。

 なぜ成功したか。大使は、権利としての教育機会均等、義務教育はすべて公立、教育は基本的に無料、選別の教育ではなく平等な総合教育、塾はない、全国テストもなく、学校ランキングも作らない、ストレスのないゆとり教育、教員は大学院修士課程を卒業して高い知識と自主性を持つ、研修もしっかり行うなどと話されました。

 日本では、発表された学習指導要領改訂案は、ゆとり教育の転換、厳しい学校現場への国の指導など自主性を奪う内容。フィンランド教育について、教育委員長は見識をお持ちと思います。我が国の教育の現状をかんがみ、一言御見解をお伺いいたします。

 フィンランドにない日本の全国学力テストは、昨年都道府県ごとに結果が公表され、平均点でランク付けされました。東京都足立区では学力テスト不正問題も起きています。長野市では、ある小学校長が全国学力テストの結果を受けて、うちの学校はどこそこの学校より何点点数が低い。まず自己批判しうんぬんと教職員に訓示したと聞きました。学校ランクが公表され、このようなことがあったのか、どう対処されたのか、お聞きをいたします。

 十二月議会経済文教委員会で、教育次長は、全国学力テストと市の学力テストの結果は似ている。小六、中三の全国学力テストは、結果が十月末発表。指導に生かす時間はない。もっと早く結果が判明するよう国に要望したいとの趣旨の発言をされました。全国では、採点集計したベネッセが学校を通じて親に教材の宣伝をしている。生徒数以上の個人票が返された。欠席者に点数が付いてきた。七か月も答案用紙も返さず、マル・バツ個人票だけ返却されても、どこで間違ったのか本人も教師も分からないなど、現場は大混乱です。

 市教委は文科省にどんな改善を要望されたのか。結果はどうか。このような、ずさんで格差と競争の教育を強める全国学力テストは、国に中止を求め、来年度は不参加とすべきですが見解をお伺いいたします。

 次に、広域連合ごみ焼却施設計画の見直し等について伺います。

 来年度予算は、事務事業見直しで三億円もの市民サービス切下げ、国保料を初め使用料、手数料引上げなどで財政健全化を進めるとするこの大本には、将来のごみ処理施設建設など大型公共事業があります。広域連合のごみ処理施設の当初計画は、建設費が約三百十五億円、管理運営費が年間約二十五億円であります。検討中の建設費負担割合による長野市の負担額を伺います。

 広域連合が建設スケジュールを見直す際に、地球温暖化問題や財政健全化などの角度から、施設規模の縮小も検討すべきであります。国の第二次循環型社会形成推進基本計画の家庭ごみと事業所ごみ、二〇〇〇年に比較して二〇一五年二十パーセント削減をする目標、長野市第四次総合計画の目標の減量値、最新の国立社会保障・人口問題研究所の推計人口等を加味して施設規模を再計算すべきです。試算を伺います。

 大豆島住民から資料を頂きました。大豆島地区区長会から市長あてに環境第一課経由で出されたまちづくりの提案です。前文に、今後の長野市行政当局の当地区に対する姿勢を計る意味でのある種の踏み絵的な意義も含めたものとあり、大豆島小学校移転新築要望で、長野市の迷惑施設を一手に引き受けている大豆島地区の影響を受けている学童には、せめて広々とした学校環境で学習させたいと書かれています。市長は、この踏み絵を踏んだのでしょうかお伺いいたします。

 さらに、都市内分権制度確立のため、今、全地区で住民自治協議会設立の努力をしておりますが、大豆島はスケジュールから外れています。なぜか。ごみ焼却施設建設や提案と関係があるのかお伺いいたします。

 次に、人が住み続けられる長野駅東口の街づくりについて伺います。

 ずっと前から住み続けてきた借地、借家、アパート居住者、高齢者、障害者世帯や生活保護世帯などの方の願いは、引き続き安心してふるさと東口に住み続けることではないでしょうか。私もずっと人に優しい住み続けられる街を願って議会でも質問してきました。生活再建措置として国土交通省も要綱を示し、市条例で入居を保障するのが従前居住者用住宅です。

 ところが、一部を利用できる規定を使って、集団移転の仮住まいに替えて、本来の権利者の入居を排除して、地域外に移転してもらっている。根本的な解決は、まちなか居住促進の点からも、安価で間取りも多様な新たな従前居住者用住宅の建設であります。当面、家の持てる仮住まいの人には民間アパート等を市が借り上げて、今ある従前居住者用住宅は住宅を失う人に戻すべきです。答弁を求めます。

 以前から公営住宅法で、公募によらずに市営住宅に入居できるとの規定により、住宅課との調整に局の職員が大変努力をされております。これまでの取組状況と今後の対応を伺います。

 この巨額な区画整理事業費は、今後の市財政運営に大変大きな負担になるのは明白です。そこで、東口ペデストリアンデッキや複合交通センター等の関連事業計画を市民参加で再評価・検証するよう提案をいたしますが見解をお伺いいたします。

 最後に、パラリンピック十年、その後のユニバーサルデザインのまちづくりについて伺います。

 本議会に、障害者が安心して暮らせるまちづくりのためにバリアフリー化を積極的に推進してほしいと市身体障害者福祉協会から陳情が出されています。パラリンピック開催十年、スペシャルオリンピックス開催三年、障害のある人たちがまちに出ている姿が増えたでしょうか。そこでお伺いしますが、市民の生涯学習や住民自治協議会の大変大事な自治の拠点で、地域住民の交流の場でもある市立公民館のバリアフリー化についてであります。

 古牧に住む足の不自由な方が、私は何とか手すりを伝って階段を上がれるが、エレベーターもなく、車いすでは二階の会議室にも住民自治協議会の事務室にも行けない。ところが、二階に車いす用のトイレがある。笑いも凍るような、この不条理。市はいつも、予算がない、公民館は年次計画で改築しているとの答えだ。怒りも限界と言っています。古牧にエレベーターはいつ付けられるのか。市立公民館全体の現状とバリアフリー化計画について伺います。

 以上で私の質問を終わります。前向きな答弁を求めます。



○議長(岡田荘史君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 小林義和議員さんの御質問のうち、初めに市役所交際費についてお答えいたします。

 一点目の長野地裁判決で違法性があるとされた七件と同様の事例の年度別執行状況についての御質問ですが、そもそも交際費は、地方公共団体の長又はその他の執行機関が、行政の円滑な執行を図るため、あるいは当該団体の利益のために、当該団体を代表し外部とその交渉をするために要する経費であるとされており、分類、線引きが非常に難しい経費であります。

 違法とされた同様の事例のとらえ方が極めて不明確であいまいであるため、しかも私は違法性がないとして裁判で争っているところでもあり、ここで金額等をお示しすることは適当ではないと考えております。

 なお、平成十八年四月からは、すべての交際費の執行状況を月ごとに市ホームページ上で公開しておりますので、そちらを御覧いただきたいと思います。

 次に、交際費支出の線引きはしないで、これからも積極的に交際費を使うのかとの御質問にお答えをいたします。

 もとより交際費の執行に当たっては、平成十四年に支出基準を制定し、現在は見直し後の執行基準に基づき適正な執行に努めておりまして、年々厳格に対処してまいりました。今後も引き続き努める方針に変わりはございません。私の記者会見等でのコメントを引用されておりますが、その前後の脈絡を踏まえて全体的に解釈すべきであります。

 三点目の控訴を取り下げることについてでありますが、この判決文を精査したところ、一部事実の誤認と矛盾、判断の誤りがあり、主張が認められなかったため、このまま判決を確定させるべきではないと判断し、敗訴にかかわる部分について取消しの判決を求める控訴をしたものであります。

 交際費の定義から、個々の具体事例に対する支出に当たっての線引きは非常に難しく、また判断基準となる社会通念のとらえ方も明確な通説はありません。違法性があるかどうかは、飽くまでも個々の事例ごとに目的、内容、立場、状況等を十分精査しなければ断定できるものではありません。係争中のため、個々の事例には触れませんが、裁判では争点を明確化し、違法性のないことを主張してまいります。

 繰り返しますが、交際費は従来から適正執行に努めており、住民の皆様に誤解を持たれることのないよう引き続き執行してまいります。

 次に、市役所がつくるワーキングプアと公契約条例等についてお答えをいたします。

 正規保育士の採用につきましては、ここ三年間で退職者二十四人に対して二十七人を採用するなど、長期的な保育需要を勘案しながら職員採用に努めてまいりました。ここ数年、保育士全体に占める嘱託職員の割合が増加しておりますが、これは三歳未満児の増加や一時保育、地域子育て支援センター相談業務など未就園児を対象とした新規事業への対応に当たり、嘱託職員を採用することで効率的な保育の充実を図ってきているものでございます。

 正規職員の増員につきましては、集中改革プランに基づき職員の削減を進めている中で、極めて厳しい状況にありますが、今後の少子化の進行による保育需要や保育園の民営化などの状況を見極めながら、保育士の採用確保に努めてまいります。

 次に、非常勤職員の労働条件についてお答えいたします。

 非常勤職員は、業務の繁閑に応じて柔軟に職員を配置するなど、行政事務を最少の経費で円滑かつ効率的に進めるため任用する一般事務職のほか、保育士や保健師など有資格の専門職に任用しているもので、その責任の度合いや職務の内容などを判断する中で勤務条件を定めてきたものでございます。

 非常勤職員の賃金につきましては、正規職員の給与を引き下げてきた中においても、一般事務職については据え置きとし、専門職については、その業務の専門性などを考慮して必要の都度引き上げてきたものでございます。また、中核市における本年度の賃金額を調査したところ、一般事務職、保育士とも人口規模に見合った賃金額となっております。

 しかしながら、県内市においては、保育士賃金を見直す動きもありますので、その専門性や責任の度合いなどを考慮しながら、他都市の動向も勘案する中で、今後改めて見直しを検討してまいります。

 次に、公契約条例の策定を検討し、契約や指定の要件に賃金、労働条件を定めるべきではないかとの御提案にお答えをいたします。

 まず、業務委託や工事請負の契約などは、その方法が地方自治法や市の契約規則などに詳細に定められており、本市の入札・契約事務もこれらの規定に基づいて実施しているところであります。また、事業費の要素である賃金、労働条件につきましては、契約の相手方である事業者の裁量によって、関係する法令等の範囲内で決められるべきものですが、過当競争による低価格入札によって労働環境が悪化することのないよう、最低制限価格制度や低入札価格調査制度を設け、必要となる最低限の経費が確保されるよう努めているところであります。

 その上で、日本国の法令を遵守し、この契約を履行しなければならないとの条項を盛り込んだ契約書を取り交わしているところであり、また指定管理者の指定に関しましても、一般的な法令遵守の規定を協定書等に明記しているところであります。

 したがいまして、賃金、労働条件に関する諸問題につきましては、最低賃金法や労働基準法などによって対応すべきであり、現時点では公契約条例の制定は考えていないところであります。

 次に、大豆島地区からのまちづくりの提案をどのように受け止めているのかについてお答えします。

 大豆島地区の皆様には、市民生活を支える諸施設を設置運営させていただいておりますことに、まずもって感謝申し上げます。

 平成十七年十一月に、ごみ焼却施設の建設候補地として大豆島松岡二丁目サンマリーンながの及びその周辺部を選定し、建設に向けた協力を要請した際、市民生活に欠くことのできない重要な施設をお願いすることから、それまでに地区から寄せられている要望にこたえなければならないという判断により、市からまちづくりにつながる事業を提案させていただいたものでございます。

 その後、大豆島地区区長会から、大豆島まちづくりの提案をいただきましたが、これを真しに受け止め、大豆島地区の皆様と協議を重ねているところでございます。まちづくりにつながる事業は、ごみ焼却施設受入れの交換条件や見返り事業ではございませんが、全庁を挙げて取り組んでいる市の姿勢を含め、施設建設について御理解をいただけるよう努めているところでございます。

 次に、住民自治協議会設立がスケジュールから外れているが、ごみ焼却施設建設やこの提案と関係があるのかについてお答えいたします。

 大豆島地区区長会では、昨年七月に住民自治協議会設立研究会を立ち上げられ、市といたしましても都市内分権に関する研修会など地区からの要請に対する支援を行っております。また、十一月に開催しました三十地区の代表者会議にも御出席をいただいており、スケジュールから外れているとは考えておりません。今後も平成二十一年度までに大豆島地区の住民自治協議会を設置していただけるよう支援してまいりたいと考えております。

 私からは以上です。



○議長(岡田荘史君) 小泉教育委員会委員長

   (教育委員会委員長 小泉敬治君 登壇)



◎教育委員会委員長(小泉敬治君) 私から、フィンランドの教育と全国学力テスト不参加につきましてお答えを申し上げます。

 フィンランドの教育は、OECD−−経済協力開発機構による学習到達度調査の結果、大変好成績を収めておりまして、世界的に大変な注目を集めているところであります。

 フィンランドにおける子供の学力の高さは、その特色ある教育によるものではないかというふうに考えております。

 その主な特色でございますけれども、一つ目には、一九八〇年代から就学前教育、そして義務教育での授業の在り方を、教えることから学ぶことへ移行させ、子供たちに考える力を養う教育を行ってきていることでございます。

 そして、二つ目には、指導する教師の質の高さでございます。ただ今議員さんも触れておられましたように、フィンランドの教師は、そのすべてが大学院修士課程を修了していることが求められているのであります。

 そして、三つ目には、教員の採用や指導内容の決定など、自治体ごとに運営を任されているその教育の制度にあるように考えております。

 このたび、文部科学省から示されました学習指導要領の基本理念は、一つには生きる力の育成であります。もう一つは、基礎・基本的な知識や技能の確実な定着とそれらを活用して課題を解決するための思考力、表現力の育成であります。この日本の生きる力をはぐくむ教育は、フィンランドの考える力を養う教育と目指す方向は全く同じであります。

 本市といたしましては、フィンランドの教育の優れた点を参考にしながら、今後とも児童・生徒が確かな学力を身に付け、自らの課題を持ち、主体的に追求していく力の伸長を目指して、お互いに磨き合い、高め合っていく授業の創造、各学校が主体性を発揮しながら、地域に根ざした特色のある教育を具現してまいります。

 次に、お尋ねの今年度実施されました全国学力・学習状況調査についてお答えを申し上げます。

 調査結果の取扱いにつきましては、教師の指導力の向上、授業改善に生かすためのものでありまして、本市で五年間実施をしてまいりました標準学力検査−−NRTでございますが、この標準学力検査の結果の取扱いと全く同じでございます。

 今年度の全国学力・学習状況調査の結果につきましては、市内の子供たちの学力の実態や傾向を分かりやすい文章にまとめまして、公表をさせていただいております。各学校のランク付けにつながるような数値の公表は行っておりません。

 次に、国への改善要望につきましてでございますが、調査結果の早期返却、これは結果をその後の指導に生かすということで大変重要なものであります。調査結果の早期返却と個人情報の保護、この二点についてお願いを申し上げました。

 来年度は、結果の返却につきましては一か月ほど早めて、九月に結果が返ってくるということでございます。個人情報の保護につきましては、小・中学校とも解答用紙に氏名を記入しない形式を採用するという連絡を国からいただいております。

 そして、長野市で実施をしております標準学力検査−−NRTは、小学校五、六年生では、国語、社会、算数、理科、この四教科でございます。中学校二年生では、国語、社会、数学、理科に英語を加えまして五教科でございます。それぞれの学年で身に付けるべき基礎学力の定着状況を評価しております。

 一方、国で行っております全国学力・学習状況調査は、小学校六年生と中学校三年生を対象に、国語と算数・数学、この二教科のみで実施されております。したがいまして、NRTで評価されております基礎学力の評価に加えまして、読解力や表現力、活用力も評価されるようになっております。したがいまして、長野市といたしましては、教師の指導課題を明確にし、児童・生徒一人一人に学力の定着を図るためにも、平成二十年度も引き続き全国学力・学習状況調査を実施してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 関環境部長

   (環境部長 関 保雄君 登壇)



◎環境部長(関保雄君) 私から、広域連合ごみ焼却施設計画の見直し等についてのうち、初めに、ごみ処理施設の建設費のうち長野市の負担割合についてお答えをいたします。

 現在、建設費の市町村負担割合につきましては、長野広域連合において協議し、人口割で十パーセント、ごみ量割で九十パーセントということで検討をされているところでございます。この割合で試算をいたしますと、三施設の建設費に交付金等を考慮した広域連合の支出額約三百十五億円のうち、長野市の負担分は約二百二十八億円の見込みとなるわけでございます。この負担割合につきましては、今後各市町村議会におきまして、長野広域連合規約の変更ということで提案をさせていただく予定でございます。

 次に、国のごみ削減目標、最新の推計人口等を加味し、広域連合の施設規模を再計算すべきについてお答えをいたします。

 長野広域連合では、平成十五年度を基準といたしまして、平成二十二年度までに家庭系のごみ十パーセント、そして事業系のごみ十五パーセントの可燃ごみ減量目標の達成を前提といたしまして、施設規模を算定しているところでございます。

 平成十八年度には、広域管内からは十四万九千百六十七トンの可燃ごみが排出されましたが、二十二年度の目標でございますけれども、十四万五百七十三トンということで、更に約九千トンの減量が必要ということになっているところでございまして、現時点では焼却施設規模の見直しは考えておらないところでございます。

 国の削減目標や市町村の人口推移をどのようにごみ量の推計や減量目標に反映するかについてでございますが、今後広域連合において施設建設スケジュールを見直す際に併せて検討されるものと、こんなふうに考えておるところでございます。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 竹前駅周辺整備局長

   (駅周辺整備局長 竹前正人君 登壇)



◎駅周辺整備局長(竹前正人君) 私から、人が住み続けられる長野駅東口の街づくりについて、何点か御質問をいただいておりますので、順次お答えをいたします。

 一点目の新たな従前居住者用住宅を建設すべきとの御質問につきましては、議員さんも御指摘のとおり、中心市街地活性化基本計画におきましては、まちなか居住の促進が目標として掲げられておりまして、駅周辺整備局におきましても、この目標に沿って本事業を進めているところでございます。

 しかしながら、新たに従前居住者用住宅を建設することは、用地的にも、また本市の健全な財政運営の面からも、極めて困難でございまして、既存の公営住宅若しくは民間の住宅を御利用いただきたいと考えております。

 また、緊急措置として、仮住宅のためには民間アパートを借り上げ、住宅に困窮されている方を優先して従前居住者用住宅に入居させてはとの御質問ですが、民間アパート等を仮住宅として継続的に借り上げることは、一定期間、市が全室分の家賃を補償しなければならないため、事業費を増大させる要因となることから、これもまた難しいと考えておるところでございます。

 現在、駅周辺整備局では事業を効率的、効果的に推進することが可能な集団移転整備を実施しておりまして、この集団移転のため、当面従前居住者用住宅を仮住宅として活用してまいりたいということで御理解をお願いしたいと思います。

 二点目の御質問の公営住宅法に定める特定入居の状況につきましては、最近でいえば二件の事例がございます。

 従来からは、住宅移転をお願いする際には、個別に御事情を伺いながら担当課と調整しておりますが、駅に近く同等の家賃で住めることといった条件を求められるケースもございます。このように条件に合わない場合には、幾度となく民間住宅の情報をお伝えする等懇切丁寧な対応に心掛けているところでございまして、今後もより一層親身な応対に努めてまいります。

 三点目のペデストリアンデッキや複合交通センター等の関連事業を市民参加で見直すべきではとの御質問でございますが、東口ペデストリアンデッキは、平成八年一月に都市計画決定され、三千二百平方メートルのうち約半分が完成しているところでございます。

 今後建設予定の同デッキは、長野駅東口周辺の新たなシンボルゾーンとなる市民プラザ及び近隣公園への歩行者動線として計画しておりますので、事業完了までには整備したいと考えております。また、今後整備が予定されている関連事業は、市民プラザ、複合交通センター、都市軸道路部分の地下駐車場整備の計画があります。このうち都市軸道路部分の地下駐車場につきましては、周辺に相当数の民間駐車場の立地が進んでいることから、今後需要予測の再検証を行いながら計画を見直したいと考えております。

 いずれにいたしましても、これらの関連事業の整備に当たりましては、長野駅東口地域街づくり対策連絡協議会を初めとする市民の皆様の御意見をお聴きしながら進めてまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 島田教育次長

   (教育次長 島田政行君 登壇)



◎教育次長(島田政行君) 私から、二点についてお答えをさせていただきます。

 初めに、学童保育充実と長野市版放課後子どもプランにつきましてですが、昨年十一月の長野市版放課後子どもプラン素案発表以来、関係団体の皆様に対しまして、プランの趣旨等について説明をさせていただいてまいりました。また、幾つかの運営委員会にも出席をさせていただきまして、職員の処遇の問題、校外施設と校内施設のすみ分け、小学校施設の利用などの課題等につきまして一緒に話合いをさせていただいてまいりました。

 現段階では、まだ協議中のものでありまして、モデル小学校区をお知らせする状況にはありませんけれども、小学校区ごとの実情に照らして検討を進め、受入体制が整い次第、このプランを開始してまいりたいというふうに考えております。

 長野市における児童館等の厚生員の雇用につきましては、指定管理者及び地区社協が行いますので、実際の雇用条件や賃金は各運営団体にお決めをいただいておりますけれども、市の来年度の予算におきまして、子どもプランの指導員賃金の積算単価は、校外施設・校内施設にかかわらず同一にしてございます。また、現行のまま児童クラブを行う場合におきましても、児童館職員との均衡を図るために、若干の賃金単価の改善を予定しているところでございます。

 なお、現行のまま放課後子ども教室を行う場合につきましては、安全管理員等への謝礼につきまして、文科省基準ということでございますので、本年度と同様、同一の内容として考えているところでございます。

 さて、学童保育の運営基準を策定すべきであるという点につきましては、留守家庭の児童を対象とした場合は、日曜日、祝日、年末年始を除く年間二百九十四日、午後六時までの開館を目指しているものでございます。

 厚生労働省が昨年十月に発表いたしました放課後児童クラブガイドラインは、放課後児童クラブの質の向上を図るため、国として初めて基準を示したものですが、各自治体や運営主体によって多様な運営が行われていることから、最低基準という位置付けではなく、運営に当たって必要な基本的事項を示し、望ましい方向を目指したものとされております。

 なお、狭あい化が課題になっている児童館等の中には、本来の対象者である留守家庭児童以外の児童も受け入れているところがあります。今後、対象外児童の受入れにも配慮をしながら、留守家庭児童とそうでない希望児童のすみ分けを進める中で、校外施設では今よりも余裕が生まれるものと考えているところでございます。そのため、現時点で七十一人を超える児童館についても、新設・増改築は考えておりません。

 以上のことから、来年度はモデル小学校区におきましてプランを実施していく中で、問題が生じた場合は改善策を講じながら、子供たちにとってより良い環境になるよう努めてまいります。

 次に、市立公民館のバリアフリー化についてお答えをいたします。

 長野市では、本館二十七館、分館三十一館の市立公民館を設置しておりまして、現在公民館を建て替える場合には平家建てを原則としておるところでございまして、敷地等の関係で二階建て以上の建物となる場合は、エレベーターを設置するようにしておるところでございます。ただし、平成八年度以前に建設した公民館につきましては、二階建て以上であってもエレベーター設置を行っていないという状況でございます。

 御質問のありました古牧公民館につきましても、昭和六十二年十二月にしゅん工した建物でございまして、二階に会議室が多いことから、障害をお持ちの方や高齢者の方に御不便をお掛けしておりまして、大変申し訳ないこととおわびを申し上げるところでございます。

 市といたしましても、どなたでも公民館を不便なく御利用いただくためには、二階建て以上の建物へのエレベーターの設置は必要なことと考えておりますけれども、既存の施設への設置は、大きな面積と、そして相当の大規模な改修工事を施工しないと設置ができないという状況でございます。

 現在、老朽化が進んでいる公民館などから計画的に建て替えを進めている中にございまして、当面建て替えを予定していない公民館につきましては、階段やトイレへの手すりの設置など、できることから鋭意進めているところでありまして、御指摘のエレベーターの設置につきましては、今後施設整備を進める中で総合的に検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 二十五番小林義和君



◆二十五番(小林義和君) 要望いたしますが、保育士以外のほかの職員についても御検討いただきたいことが一点。それから、市長は大阪高裁、最高裁の判決を知っていたのかどうか、大変私は疑問であります。ほかの市長は、この判決を受けて返還をしておりますので、市民のためにも、市長自身のためにも、これを取り下げていただくことを要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。



○議長(岡田荘史君) 午後一時まで休憩いたします。

   午前十一時五十八分 休憩

   午後一時一分 再開



○副議長(祢津栄喜君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問を継続いたします。

 三十五番望月義寿君

   (三十五番 望月義寿君 登壇)



◆三十五番(望月義寿君) 三十五番、政信会望月義寿でございます。

 早速ですが、通告に従い質問いたします。市長並びに理事者の皆様の前向きな御答弁をどうぞよろしくお願いいたします。

 まず最初に、学校給食への地元農産物の使用と食育について質問いたします。

 さきの中国製冷凍ギョーザ事件により、改めて食の安全に対して国民の関心が高まり、食料自給率の低さや過度な食料の海外依存の危険性、地産地消の重要性に注目が集まることとなりました。

 我々政信会におきましても、将来に向けた食料の国内生産、国内消費の重要性、ひいては地産地消の大切さにつき話し合ったところです。御承知のように、我が国の食料自給率はカロリーベースで三十九パーセントと危機的状況にあります。しかしながら、主食である米については、長年の品種改良や農家の御努力により百パーセント自給が可能な状況となりました。

 にもかかわらず、食生活の欧米化に伴い米の消費量は減り、せっかく生産した米が余り、米価下落に歯止めがかからず、あろうことか生産できる米を作らないよう誘導する政策が行われている有様です。これは、戦後の食料不足の時代、余剰小麦の消費先を求めると同時に、将来の小麦消費者育成を図るという穀物メジャーの戦略により、学校給食にパンを取り入れた結果であり、私自身も売るほど米を生産している農家の息子でありながら、子供のころは学校給食はパンが当たり前という先入観にとらわれておりました。

 そのような状況の下、週三回米飯、週二回パンを基本とするメニューに変更してこられた市や学校給食会の御努力に敬意を表します。

 しかしながら、そもそも我が国の主食は米なのであり、その米が余っている現在、学校給食ぐらいは原則米飯とすべきではないでしょうか。また、地産地消の見地からも、可能な限り長野市産の米を使うべきではないでしょうか。長野市産米に限定すると数量の確保が難しいとお聞きしますが、関東農政局長野農政事務所統計部の発表によりますと、我が市における米の収穫量は、平成十九年度は九千七百八十トンに上ります。

 果樹を中心とする園芸作物地域である長野市の食料自給率は、カロリーベースで十八パーセントと言われており難しい面もあるかとは思いますが、最初から長野市産米を使うことを前提に確保しておけば、今よりは確実に地元産の米を食べる機会を増やすことができますし、足りなくなったら北信産米、県内産米に移行するようにすれば、精米するときに生じるという手間も省けると考えます。

 また、学校給食の米飯は麦御飯ですが、麦を混ぜるとどうしても食味が落ちてしまいます。御飯嫌いの子供をつくらないためにも白米に変更するお考えはおありでしょうか。栄養価や価格の観点から麦御飯とされているのでしょうが、栄養価はほかの食品で賄えば構わないはずですし、価格も多少麦を混ぜるか否かでそれほど差が生じるとも思えません。市の御見解をお聞かせください。

 次に、主食以外の農産物についてですが、あらゆる食材においても可能な限り地元農産物を使用すべきと考えます。今現在も、地元農産物を確保すべく御努力いただいておりますが、センター方式で調理していることから一度に大量の食材が必要となるため、地元産に限定すると必要量を安定的に確保するのが難しいとのことです。

 しかしながら、市が必ず購入することを前提にするならば生産する意欲のある方はいらっしゃいますし、また農協の共選所においては、その農産物がどこで、だれが作ったものか分かる上、数量も安定的に確保できると考えます。地元産の食材を確保すべく広く農家にアピールし、農協を初めとする関係団体に、より一層の協力を求めるお考えはありますでしょうか。

 次に、児童に対する食育について質問いたします。

 私は、食育とは、単に食べ物の大切さや栄養学、伝統的食文化を机の上で教えることではなく、実際に自分で土づくり、種まき、草取り、水やり、収穫、調理の一連の工程を積極的に行うことにより、実感として食べ物の大切さ、命の大切さ、農作物を作ることの大変さを理解し、それを作ってくれている農家、調理師、家族に対する感謝の気持ちをかん養することこそが重要と考えます。

 その点におきまして、長野市のほとんどの小学校で田畑を持ち、土に触れる機会を設けていることはすばらしいことですが、それでも実感として理解するには土に触れる時間が少ないかと思います。長野市では、この二月五日に長野市食育推進計画の素案を公表し、今後とも食育に取り組んでいく姿勢を明確にされましたが、一方で文部科学省は、二月十五日に、ゆとり教育から学力重視に戻す学習指導要領の改訂案を発表しました。

 ゆとり教育の名の下、本来教えるべき学習内容が減らされたことからすれば、必ずしも望ましくない変更ではありませんが、これにより食育のための時間が減少し、児童が命の大切さを実感する機会が減るとしたらゆゆしき問題です。総合学習の時間が減少する中、市としましては、食育や農作業体験の時間をどのように重視され、どのように確保されるかにつきお考えをお聞かせください。

 次に、優良農地の保全と市街化区域への変更に関しての市の将来展望につき質問いたします。

 鷲澤市長は、篠ノ井東福寺における大規模ショッピングセンターの出店に際し、優良農地の保全などを理由に反対されました。しかしながら、同じく篠ノ井東福寺の水沢上庭地区におきましては、市街化区域への変更を県に上げられ市街化区域となり、その地区では宅地化が図られています。市街化区域への変更は、その地区の状況を踏まえて個々に粛々と判断されるのでしょうが、地元住民からすると矛盾を感じざるを得ないところがあります。

 また、現在南長野地域だけでも、水沢上庭地区とは別に三か所、千四百十五世帯分の土地区画整理事業が施行中とのことです。いま一度、優良農地の保全と市街化区域への変更に関しての明快なお考えと将来展望をお聞かせください。

 最後に、遊休農地の把握とその可視化としての地図化及びそれらの情報の市民への周知につき質問いたします。

 長野市におきましては、情報政策課が中心となり情報の地図化が進められています。個々具体的な情報収集、利用に関してはそれぞれの担当課が行っており、農地に関しては農政課が行い、遊休農地の情報に関しても農家に対する現況調査を基にまとめ、それを地図化し、農地の仲介、あっせんなどに役立てていく方針とのことですが、農業公社、農協、農業委員の皆さんに情報を伝達して、仲介、あっせんの労をおとりいただくだけでなく、広く市民に公表されてはいかがでしょうか。

 大規模化を図る農家は、自身の田畑の隣接地に遊休農地があれば、当然購入、賃借りを求めますが、大多数の農家においては今現在の田畑を守ることが手いっぱいで、積極的に遊休農地の情報を求めていないのが現状です。

 しかしながら、ポジティブリスト制度の導入により、農薬使用に必要以上に気を付けなければならなくなった農業者としては、隣接地に遊休農地があれば賃借りして同一品目を生産しようと考える可能性はあります。また、専業で農業をしていなくても、近場に農地があれば借りたいという方もおられるかと思います。

 経費の問題から全戸配布は難しいでしょうが、回覧板にその地区の遊休農地の場所を地図のように目に見える形で添付して、周知されるおつもりはありますでしょうか。個人情報保護の見地から、余りに田畑が特定されると今後の現況調査に支障を来すおそれもあるでしょうが、特定されない程度であれば問題はありませんし、何より市民の皆さんに遊休農地が増えている現状を認識していただくことにより、食料自給率の低下や農業や地域社会の将来に対して考えていただく参考になるかと思います。

 現在、農業を取り巻く状況は誠に厳しいものがあります。それゆえ、専業で農業を営み成功した農業者ですら、跡取り息子に農業を継ぐよう勧めない事例を見るにつけ、今のうちに対策を講じなければ取り返しのつかない状況になるとの危機感の下、質問させていただきました。前向きな御答弁をよろしくお願いいたします。

 以上で質問を終わります。



○副議長(祢津栄喜君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 望月義寿議員さんから御質問の優良農地の保全と市街化区域への変更に関しての市の将来展望についてお答えをいたします。

 長野市では、農業振興地域の整備に関する法律に基づき、農業の健全な発展と食料の安定供給を確保するため、県から農業振興地域の指定を受け、長野農業振興地域整備計画の中で農用地区域を定めております。また、都市計画では無秩序な開発を防止するため、都市計画区域内を市街化区域と市街化調整区域に定めております。

 市街化調整区域で一定規模の開発を行うためには、その開発手法や時期などが明確で確実なことや、その開発の規模により、県や国と土地利用区分の変更協議が必要となります。このような協議は、今まではおおむね五年ごとに県の指導で行われており、このような作業を本市では、市街化区域の変更若しくは線引きの見直しと呼んでおります。

 水沢・上庭地区は、昨年十二月に市街化区域に編入されましたが、この地区は、平成三年ごろから市街化区域の変更に必要な協議を県や国と行っており、その協議はおおむね完了していましたが、地元の区画整理事業を実施するための諸条件が整うまで、市街化区域への編入を保留していた地区であります。今回、区画整理事業により計画的な市街地整備の実施が確実となったため、市街化区域に編入となったものであります。

 一方、イオンの出店計画に関しましては、将来世代に持続可能でコンパクトなまちづくりが求められる中で、大型店出店計画に対する長野市の基本方針により、この情勢下では市の諸計画に合致しないため、市街化調整区域への出店は促すことはできないと判断したものであります。

 今後の優良農地の保全と市街化区域への変更の将来展望につきましては、食料の安定供給の観点から、守るべき優良農地については今後も引き続き保全するとともに、農業公社の事業を初めとして農業振興を強力に推進し、農地の有効活用を図ってまいります。

 一方、人口減少や少子高齢社会の進行などから、優良農地を大規模に減じる宅地開発などに取り組むことは大変難しいと考えておりますが、今後長野市にとって必要となる産業等については、庁内調整のほか、国や県とも調整するなど適正な土地利用を図ってまいります。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 立岩教育長

   (教育長 立岩睦秀君 登壇)



◎教育長(立岩睦秀君) 学校給食への地元農産物使用と食育についてのうち、米飯給食の回数を増やすことについてと、地元農産物の使用割合を増加すべきことについての二点についてお答えいたします。

 学校給食の主食は、原則として米飯とすべきではないかとの御指摘でございますが、現在は家庭でもパン食は一般的なものとなっており、学校で提供する様々な種類のパンは子供たちに大変人気があり、楽しみにしている献立となっております。

 主食である米飯、パン、ソフトめんそれぞれに合わせて副食等を工夫することによって、より子供たちが食に興味を持って楽しみながら食べることの大切さなどを学ぶ機会になるととらえておりますことから、当面は現状を維持したいと考えております。

 また、地産地消の観点から、長野市産のお米を使うべきではないかとの御指摘でございますが、現在学校給食で提供している米飯のほとんどは、長野市を含む北信地方で収穫されたあきたこまちとコシヒカリのブレンド米に、麦を五パーセント混ぜたものとなっております。長野市産米のみをですね、使用することにつきましては、味、価格、安定供給の可否などいろいろ検討する課題がございますので、学校、米飯納入事業者、生産関係者等と慎重に検討してまいりたいと考えております。

 麦を混ぜることにつきましては、学校給食の一人一回当たりの平均栄養所要量の基準に定められております食物繊維の摂取量を確保しようとするものでございまして、副食等だけでは不足しがちな食物繊維を効率的に摂取することが可能となるよう、食味低下による食べ残し等も考慮して、麦を五パーセント混入いたしておりますので御理解をいただきたいと思います。

 主食以外における地産地消に対する取組についてでございますが、学校給食においては、食材の発注に備え、給食を提供する約一か月前には献立を作成する必要があることから、特に気候等の影響を受ける農産物の収穫時期や生産量、価格動向などの情報を常に把握しておく必要がございます。このため、日ごろから納入関係者などの御協力を得ながら、これらの情報を把握することによって、可能な限り地元産食材の使用に努めておるところでございます。

 また、農政サイドと連携を図り、市内生産関係者との意見交換の場や、ほ場見学などの機会を設け、市内で生産されている農産物の種類や生産量などに関する情報、学校給食の食材として使用するために必要である食材の品質や規格などの情報を交換し、安定して学校給食の食材として使用できるように努めております。

 一例を申し上げますと、昨年度生産関係者から話のありましたアスパラガスを、今年度一調理施設におきまして、収穫時期や価格などの情報提供を受けながら、その収穫時期に合わせまして、市内産の新鮮でおいしいアスパラガスを学校給食で子供たちに提供できるよう献立を作成する試みをいたしました。

 なお、長野市の特産品であります長芋やキノコ類、リンゴなどのほか、長野市の奨励作物に指定されている大豆につきましても、ほぼすべてが市内産となっております。今後も引き続き、農政サイドや生産関係者との連携を図りながら、地元産食材の使用に努めてまいりますのでよろしくお願いいたします。



○副議長(祢津栄喜君) 玉川教育次長

   (教育次長 玉川隆雄君 登壇)



◎教育次長(玉川隆雄君) 私から、児童に対する食育についてお答えいたします。

 子供たちの食生活を巡る環境が大きく変化し、栄養の偏り、不規則な食事、生活習慣病の増加、食の海外依存と安全の問題、食文化の減退など様々な問題が生じています。そのため、食育基本法は、様々な経験を通じて食に関する知識と選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てることをその趣旨としています。

 学校における食育では、給食の時間や特別活動、各教科など様々な教育内容が密接にかかわり、学校教育活動全体の中で計画的に体系的な食に関する指導を行っていくことが求められております。

 さらに、授業だけでなく、子供たちが食について理解を深め、日常生活で実践していくために、学校での指導と合わせた家庭や地域社会の取組も必要となります。今、多くの小学校が農作業を体験的な学習として取り入れ、学年の発達に応じた指導の内容を決め、作物の栽培と収穫した作物を活用した食品づくりなどの体験学習を実施しています。その一例として、四十校が稲づくりを、三十三校が大豆やトウモロコシなどの栽培を、七校がソバづくりを実施しております。

 また、教科の学習として、社会科では郷土の特色や歴史及び文化と生活、理科では気候について授業が行われていますが、それらが食をテーマに、特別活動や総合的な学習の時間で深められ、保護者や地域の方々を招いた学習発表会で発表されております。

 中学校では、小学校で行った体験的な学習を基に、心身の成長や健康の保持増進の上で、望ましい栄養や食事のとり方を理解して、自らを管理していく能力を身に付ける学習を進めております。

 御指摘のありましたとおり、学習指導要領改訂により、小学校では総合的な学習の時間が週三時間から二時間に削減される予定となり、時間の確保が課題となりますが、長野市食育推進計画を基に食に関する指導全体計画を策定する中で、教科学習や特別活動との連携を図り体験的な学習活動を最大限取り入れ、進めてまいりたいと存じます。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 鈴木産業振興部長

   (産業振興部長 鈴木栄一君 登壇)



◎産業振興部長(鈴木栄一君) 私から、遊休農地データの地図化とその有効活用について申し上げます。

 本市では、遊休農地が増加する中で実態を把握するため、平成十八年度から十九年度にかけて農地の現況調査を行っております。この調査は、農地の利用状況や賃借などの希望者を把握し、農地の流動化の促進、多様な担い手の育成を図り、併せて遊休農地対策の基礎資料とすることを目的としております。

 平成十八年度は、市内北部にお住まいの農家約九千九百戸、平成十九年度は、市内南部と市外にお住まいの農家約一万三千戸を対象に調査を行いました。ここで集めた情報は、農業委員会や農業公社、関係機関等で実施している農地の賃借、売買等の仲介や、担い手による農作業受託などを促進するための資料として活用することになっております。

 なお、こうした情報を広く市民に公表し、農地を必要としている農家に情報提供してはどうかとの御提案でございますが、遊休農地を含め農地の有効利用を図る上では、農業経営を拡大したり農地の集積を図りたい方や、都合により農地を貸したい方には非常に効果的な方法であると考えております。しかし、現在はこれらの情報が地図と結び付いていないため、情報として大変利用しにくい状況にあります。

 そこで、現在市では、農地に関する各種データが地図と結び付いて利用できる全庁的な地図情報システム、いわゆる統合型GISの中で農政GISを来年度から開発する予定であります。このシステムは、農地に関する各種情報が地図情報として利用できるため、農地の実態が分かりやすくなるなど活用範囲が大きく広がります。これにより、農地流動化や遊休農地対策など農地の有効活用を効率的に進めることができると考えております。

 農業者、農業参入希望者への情報提供の方法については、この開発を進める中で、個人データ保護の観点も含め、より効果的な方法を検討していく予定であります。今後とも、市農業公社で進めている農地流動化、多様な担い手の育成、生産者の法人化とも連動して、遊休農地データの地図化、いわゆる農政GISの構築と、より使いやすい利用方法について研究してまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 三十五番望月義寿君



◆三十五番(望月義寿君) それぞれ御答弁いただきましてありがとうございます。

 実際、先入観や既得権益とかそういったものには難しいものがありまして、だからこそパンが原則の学校給食を米飯三回、パン二回にまでしてこられた市や学校給食会の御努力に敬意を表する次第なんですけれども、そもそも学校給食は、出されたものを食べることを強制されることになることをお考えいただきたいと思います。私としましてもパン食を否定するものではありませんし、ただ今御答弁いただきましたように、パンを楽しみにしている子供たちがいるというのもまた事実だと思います。

 しかしながら、やはり日本の主食は米なのであり、国内産が余っている状況にもかかわらず、外国の主食であるパンを輸入小麦を使ってまで食べさせなければならないというのは、ちょっといかがなものかなと思う次第です。個人としてパン食をされたい方は、本当にずっとパン食をされて構わないと思うんですけれども、またいろいろなメニューがあって、パンも週に一回とか月に何回かとかそういうことも、いろいろな食文化を経験するという意味では大切なことだと思いますが、原則米飯にしていただけたらと思います。

 また、パンにこだわるのでしたら、今現在は米からパンを作るという技術も発達しておりますし、おいしくてヘルシーな米パンというものも開発されてきておりますので、そういったものを取り入れてはいかがかと思います。

 また、地元農産物の使用割合の増加に関してなんですけれども、本当に御努力されて、可能な限り集められているというお話は本当にありがたいことなんですけれども、実際季節物の野菜の場合には、なかなか本当にいろいろな、台風ですとかそういったことから確保するのは難しいかもしれませんけれども、根菜類など保存がある程度きくものですとかそういったものを増やすなど配慮されて、可能な限り県内産、長野市産のものを使っていただければと思います。

 また、農業体験を通じての食育についても御答弁いただきまして、総合学習の時間が減る中でも取り組んでいただけるという御答弁を頂きましてありがとうございます。

 また、遊休農地のデータの有効活用について、是非よろしくお願いしたいと思うんですけれども、遊休農地で余っているところは、市民農園ですとか市民菜園ですとかそういった形で利用することも考えてはいかがと思います。実際、空いている農地というのは本当に周りの畑に対しても草が生えたりとかいろいろと迷惑な面もありまして、なかなかまじめな農業者は、農業していない、作っていない畑もわざわざ耕うんをして草刈りをするなどやっているんですけれども、なかなか将来的にはそういうこともできなくなってくるかと思いますので、いろいろな方法で遊休農地対策をしていただければと思います。

 今後ますますの積極的なお取組を期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。



○副議長(祢津栄喜君) 二番野本靖君

   (二番 野本 靖君 登壇)



◆二番(野本靖君) 二番、新友会野本靖でございます。

 さきに通告した順に従って質問いたします。市長並びに理事者の御答弁をよろしくお願いいたします。

 初めに、風林火山の観光施策についてお伺いいたします。

 昨年は、NHK大河ドラマ風林火山の放映により注目を浴びた年であることに併せ、一千二百万人観光交流推進プランの下、川中島合戦ゆかりの地キャンペーンが実施されました。私も川中島古戦場や松代地区などを通るたびに、今までと違ったにぎわいを感じ大変心強く感じておりました。

 また、昨年は善光寺本堂再建三百年記念事業、信州北回廊プロジェクト、戸隠キャンペーンなどの観光キャンペーンが実施されており、年間百万人の観光交流人口の増加が目標となっておりました。

 そこでお伺いいたします。さきの代表質問にて一部答弁がございましたが、平成十九年度の長野市への観光客の増加数並びに特にキャンペーンを実施した川中島古戦場、松代地区の観光拠点、善光寺、戸隠地区の観光拠点への観光客の増加数、そして観光収入に対する影響額をお聞かせください。

 次に、平成二十年度以降の観光への取組についてお伺いいたします。

 NHKの放映や本年度の事業において、長野市の認知については善光寺だけでなく川中島や松代にも広がったと感じております。引き続き、川中島合戦ゆかりの地キャンペーンを実施するとのことで、長野市への再訪にも結び付かれていかれると思いますが、平成二十年度は飯綱を重点地区とする飯綱イヤー、また平成二十一年度は鬼無里イヤー、善光寺の御開帳、青年会議所のJCI・ASPAC−−アジア太平洋会議も予定されています。

 さらに、NHK大河ドラマで天地人、これは上杉謙信の子、景勝に仕えた直江兼続が主人公だそうですが、これに決まったとのことで、新潟地区との連携も考えられると思われます。

 そこでお伺いいたします。風林火山で得たものを一過性のものとしないよう、今後どうリンクさせ、具体的に取り組んでいくのかをお聞かせください。

 先日、産業振興対策特別委員会で会津若松市を視察させていただきました。官民一体となって取り組んでおられ、また宿泊したホテルでの心からのおもてなしを感じ、つくづく観光事業は市民の皆様も含め、みんなで一体となって取り組まなければならない事業だと感じました。長野市では駅前に新しいホテル立地が決まるなどホテルの競争も激化の一途をたどり、ますますその重要性を求められていると感じます。

 観光における食については、会津若松市はソースカツどんのまちとして売り込んでいました。多くの店でメニューを出し、競い合うようにして観光客の目を引いているようです。そういった点では長野市の場合は、そばやおやきでしょう。都会の方にとってみれば、地元で取れた食材での食事が何よりのごちそうだと聞きますし、そば通りがあったらよいのにというような声も聞きます。

 また、私の所属している南長野青年会議所で交流している韓国の青年会議所では、長野市といえばスキーであり、冬季五輪が開かれたというブランドがアジアの方々にとっては非常に魅力を感じておられるようです。白馬地区ではオーストラリア等からの観光客が急増し、それに対応した観光対策も行われていると聞きます。

 そこでお伺いいたします。こちらも午前中の答弁と重なる部分があるかもしれませんが、長野市の観光資源を生かした施策の今後の予定と、民間との協力体制がどのようになっているかをお聞かせください。

 次に、地区計画上氷鉋、四ツ屋地区についてお伺いいたします。

 先日、上氷鉋・四ツ屋地区約九・八ヘクタールが地区計画決定されました。地元といたしましては、十二月議会で産業振興部長、都市整備部長にも御答弁いただいた中で大きなチャンスととらえ、川中島駅の利用者増、またそれに伴い駅前の振興、ひいては川中島地域の発展につなげていきたいと思っております。

 また、都市計画道路川中島幹線の計画もあるとのことで、地元の方からも是非それらを早期開通していただき、さらに関連する駅周辺整備、アクセスを含め開発交流促進につなげてほしいとの声も上がっております。

 しかしながら、同時に新団地が造成される中で状況によっては周辺地域の地価下落の懸念の声も聞かれます。

 そこでお伺いいたします。新団地造成並びに川中島幹線開通までの今後のスケジュール、また市として、周辺地域と連動させる中で今後の振興策があるかお聞かせください。

 次に、地価下落に対する懸念について、市としてはどのようにお考えになっているか、またどのような指導、対策を行っていくかお聞かせください。

 最後に、生活保護行政についてお伺いいたします。

 バブル崩壊以後、長期の不況が続き、各企業は生き残りをかけ切磋琢磨し、ようやく景気回復の兆しが見えてきたと言われています。しかしながら、実態は必死のリストラを繰り返し、かつては五人でやっていた仕事を三人で、さらには一人で行い、その上ノルマは以前より上がっている。こうした各人の血のにじむような努力の中、一部の企業に回復の兆しが見えるものだと思っております。

 そんな中で競争は激化し、やはり格差は確実に広がっているのか、その表れの一つに被生活保護人員は、平成十三年長野市で一万二千二十一人、平成十八年は一万八千百十九人と、実に一・五倍に膨れ上がっております。途中、合併があったとはいえ、これらは国、県全体を見ても同傾向のようです。苦しんでいる皆様に手を差し伸べなくてはならない、これは当然のことでありますが、同時にこれら義務的経費の上昇が他の予算に与える影響、また先日の大阪での受給の件等を考えると、厳しい財政状況の中、慎重な対応も必要と思われます。市の担当者、また地域の民生委員の皆様初め、現場ではどんどん増え行く被保護世帯の中で努力をされていることと思います。是非とも、実態に即した生活保護の運営にますます努めていただきたいと思います。

 そこでお伺いいたします。初めに、被生活保護人員が年々増えていることに対して、市としてどのようにお考えになっているか。また、対応策があるか。関連いたしまして、現在の生活保護申請に対する審査、またその後の調査の状況についてお聞かせください。

 以上で質問を終わります。



○副議長(祢津栄喜君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 野本靖議員さんから御質問の風林火山の観光施策についてお答えいたします。

 一千二百万人観光交流推進プランの二年目に当たる平成十九年度は、川中島の戦いゆかりの地及び戸隠地区で集中的にキャンペーンを展開するとともに、国宝善光寺本堂再建三百年記念事業を実施したところであります。

 まず、川中島古戦場では、大河ドラマ風林火山の放送に合わせ、市立博物館において風林火山特別企画展を開催いたしました。企画展入場者数は目標の二十二万人を超えるとともに、古戦場を訪れた人も昭和四十四年の天と地との百九万人を大きく上回り、百六十万人を超える観光誘客を図ることができました。

 また、戸隠地区でも、戸隠古道など遊歩道の整備、戸隠古道大ウォークを初めとするウォーキングイベントの開催、戸隠古流祭礼御膳など戸隠ならではの食文化の提供などを展開した結果、例年より八万人の増加を見ることができました。

 松代地区におきましても風林火山の効果により、平成十八年の六十万人から、昨年は約十五パーセント増の七十万人が訪れたものであります。

 善光寺につきましては、国宝善光寺本堂再建三百年記念に合わせ、本堂に五色幕の装飾や善光寺さくらまつり、善光寺表参道ウォーク、また数十年ぶりに盆踊り大会を復活するなど様々な事業の展開により、例年の六百万人から六百五十四万人に増加したところであります。

 これらの事業展開により、十九年の観光地利用者数は九百五十万人から千百七十二万人と大幅に増加いたしました。併せて、十八年の観光消費額は約三百九十億円と試算されておりますが、平成十九年の観光消費額は四百四十二億円を超えるものと見込まれ、前年比で五十二億円の増と大きな経済効果があったものであります。

 なお、観光消費額の経済波及効果は約一・六倍と試算されており、地域経済全体に与える影響は更に大きなものと考えております。

 次に、風林火山で得たものを一過性としないよう、今後どのように取り組んでいくのかとの御質問でありますが、イヤーキャンペーンの趣旨は、地域の皆さんが主体となった観光客の受入体制の整備や観光プログラムの作成等を通じて地域のブランド化を図り、継続的な集客を図ろうとするものであります。

 風林火山ゆかりの地につきましては、商工会や区長会の支援を受け、地域の皆さんを初めとしたボランティア約七十名で川中島の戦い語りべの会が組織され、川中島古戦場や山本勘助の墓などのガイドを行っていただきました。観光客の皆さんにも大変好評でありまして、ドラマは終わりましたが、来年以降も引き続きガイドを続けていただくこととなっております。

 本市といたしましても、このようなボランティア活動が更に活発になるよう、引き続き支援してまいりたいと考えております。特に二十一年は善光寺御開帳、戸隠神社の式年大祭など大きな催しが開催される年であります。

 また、NHK大河ドラマ天地人も放送されます。原作を読みますと、主人公の直江兼続が若きころ、弟と共に妻女山から川中島の古戦場を見下ろす場面からスタートし、真田幸村も多くの場面で登場するなど、川中島の戦いゆかりの地も再び脚光を浴びるものと期待しております。天地人については、長野県を中心に関係市町村を含めたキャンペーン活動を展開するよう準備を進めているところであります。また、本市と集客プロモーションパートナー都市協定を結んでいる上越市で、この天地人博の開催も予定しております。

 本市といたしましても、これら関係市町村と連携し、風林火山で盛り上がったにぎわいが継続できるよう、財団法人ながの観光コンベンションビューローや地域観光事業者と連携して誘客を図ってまいりたいと考えております。

 続きまして、観光資源を生かした施策の今後の予定についてでありますが、本市には国宝善光寺を初めとした名所旧跡、上信越高原国立公園などの豊かな自然、オリンピック開催地としての冬季スポーツ拠点、そして日本の三大そばの一つとされる戸隠そばを初めとした食文化など、多くの観光資源があります。近年の観光ニーズの多様化により、団体で名所旧跡を訪ねる観光から、地域素材を生かした体験型観光やグリーンツーリズムへと移行しております。これら観光ニーズの変化に対応するには、地域全体のホスピタリティーの向上や地産地消など、顧客満足度のアップが大変重要であります。

 具体的な戦略といたしましては、地域ごと、年度ごとに行うイヤーキャンペーンがあります。

 まず、善光寺かいわいでは平成二十一年春に開催される善光寺御開帳を軸に、再游善光寺と銘打ったキャンペーンを二年間にわたり展開してまいります。この再游善光寺というキャッチフレーズは、江戸時代の僧りょである良寛さんが二十年ぶりに善光寺を参けいした折にしたためた漢詩からとったもので、仁王門わきに石碑が建立されております。

 お朝事などの通年行事、灯明まつりや花回廊といった各種イベントを歳時記としてまとめ、広くPRを行うとともに、周辺地域の観光スポットと組み合わせた旅行商品の開発、またテレビ、雑誌等の活用など精力的にキャンペーンを展開し誘客を図ってまいります。私はこのお朝事という事業ですね、これは必ず宿泊を伴う事業であると。そういう意味での大変な資源だというふうに思っておりまして、長野に大きな経済的な効果が出てくるんではないかということを期待をして、このお朝事なども是非売り込んでいきたいと、こんなふうに思っております。

 それからまた、飯綱高原ではオトナリ飯綱高原と銘打ちまして、市街地から三十分で行ける高原の利便性を強みに、近隣エリアからの交流人口の拡大を図ってまいります。杜の講座を初めとする自然体験型イベント、農作業体験プログラム、飯綱ならではの料理の開発など自然、芸術、スポーツ、食をテーマに体験型観光地としての事業展開を図ってまいります。

 本市ではリンゴ、桃、キノコといった農林産物、またそば、おやき、みそなどの加工食品、これら地産品を活用したながの御穀膳など新たな食文化をも創出し、長野ブランドとして付加価値を高めてまいります。さらに、これら長野ブランドを観光資源として活用することにより、誘客面での相乗効果を図ってまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、長い歴史の中ではぐくまれた、善光寺を初めとする古くからの観光資源と、地域や民間事業者等との連携により生み出される新たな観光資源を融合させ、二度、三度と訪れてみたくなる長野を目指してまいりたいと考えております。

 私からは以上です。



○副議長(祢津栄喜君) 下條保健福祉部長

   (保健福祉部長 下條年平君 登壇)



◎保健福祉部長(下條年平君) 私から、生活保護行政についてお答えをいたします。

 生活保護制度は、生活に困窮する者に対しその困窮の程度に応じ必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するとともに、自立助長を目的としております。また、保護は生活に困窮する者が利用し得る資産、能力、その他あらゆるものを活用することを要件とするとともに、扶養義務者の扶養及び他の法律に定める扶助はすべて保護に優先して行われるものという補足性の原理が生活保護法に規定されております。

 このため、生活保護を受けるためには、各自がその持てる能力に応じて最善の努力をすることが先決であり、そのような努力をしても、なお最低限度の生活が営めない場合に初めて保護が行われるものであります。

 生活保護の動向は、社会・経済情勢に影響されますが、近年被保護者は増加傾向にあり、特に平成十三年度以降高い伸びとなっております。この被保護者の増加に対応するため、生活保護の実施に当たっては年金受給権の確認等、他の法律や施策の優先活用の徹底に努めております。

 また、国は平成十七年度から被保護世帯の自立を支援するために、自立支援プログラムの導入を推進しております。長野市も平成十八年度から自立支援プログラムを活用した就労支援相談員を厚生課の窓口に配置し、被保護者が就労に結び付くように、ハローワークの就労支援ナビゲーターと緊密な連絡を取り合い、自立に向けた取組を進めております。

 しかし、被保護者は就労に結び付きにくい高齢者や障害者世帯等が、全世帯の八割以上を占めており、自立支援プログラムの利用対象者は限られているのが現状でございます。このプログラムを利用した人数は、平成十九年度は二月末現在三十八人で、そのうち就労した人数は二十二人であります。

 このように、自立に向けて取組を始める被保護者も増えているため、引き続き相談員による就労相談やハローワークへの同行などを実施し、一人でも多くの方が就労できるように、更に努力をしてまいります。

 そのほか、不動産を所有している方などの場合、要保護世帯向け長期生活支援資金、いわゆるリバースモーゲージでございますが、これの活用を検討いたします。これは、評価額がおおむね五百万円以上の資産価値の不動産を有する六十五歳以上の要保護世帯に生活資金を貸し付ける制度で、現在貸付制度の利用に至ったケースはまだありませんが、今後六十五歳の年齢到達時にこの制度の活用が予定されているケースがあります。引き続き、貸主となります県社会福祉協議会と連携していきたいと考えております。

 なお、担当部署であります厚生課では、被保護者の増加に伴い、担当するケースワーカーの数を増やして対応に当たっております。近年は心の病などのために就労が困難になり、生活保護の受給者になる方も多く、単に保護費を支給するだけではなく、生活全般についての相談や指導を要する場面も増えております。職員も講習会などに積極的に参加し、資質を向上して対応するように努めております。

 次に、生活保護申請に対する審査でございますが、生活保護の申請受理後、銀行や保険会社などへの資産調査と、親子兄弟などに対して援助ができるかどうかの扶養義務調査を実施いたします。また、申請者宅を訪問し、自動車等活用できる高価な資産の確認を行い、申請者の状況によっては医療機関などで検診していただき、病状や就労の可否についても確認を行っております。この結果、就労が困難で十分な収入、資産もなく、扶養義務者の援助も受けられない場合には、生活保護を開始することとなります。

 なお、生活保護開始後につきましては、担当ケースワーカーが定期的に自宅を訪問し生活状況を確認しております。また、所得状況を把握するために毎年課税調査などを実施し、適正な保護執行に努めておるところでございます。今後も引き続き、最後のセーフティーネットとしての役割を果たすように対応を行ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 伝田都市整備部長

   (都市整備部長 伝田耕一君 登壇)



◎都市整備部長(伝田耕一君) 私から、地区計画上氷鉋・四ツ屋地区についてお答えさせていただきます。

 上氷鉋・四ツ屋地区の市街化調整区域の土地利用につきましては、平成三年に土地区画整理事業を立ち上げるため、地元役員が中心となり準備組合を作り、事業実施に向けた努力をしましたが、市街化区域編入の基準に達するまでの同意が得られず、平成十二年に準備組合が解散した地区でございます。

 今回の宅地開発の計画は、その区域の一部で宅地開発を望む地権者と民間会社が宅地開発を計画したものでございまして、都市計画マスタープランにある駅周辺の生活拠点づくりの方法であることから、市街地の乱開発を防止し、秩序ある市街地の形成を図ることを目的に、市が都市計画法の地区計画制度を導入して開発指導を行ったものでございます。

 この開発は、民間事業者が百八十六戸の住宅地を整備するものであり、現在造成工事に着手した段階で、六月中旬の完成を予定しているとのことでございます。

 また、川中島幹線の整備につきましては、オリンピック開催に合わせ、国道十九号長野南バイパスから今井ニュータウンまで整備されましたが、その前後については、まだ事業化されておりません。都市計画道路の中には、社会情勢や財政状況等により、まだ事業化されていない未着手路線が相当数あり、今後どのように整備していくか大きな課題となっております。

 そのため、今年度都市計画審議会に検討部会を組織して、都市計画道路が持つ機能や整備効果などの検証を進めており、短期に整備を進める路線と中長期に整備する路線とに位置付けを明確にして、広く市民の皆様の意見をお聴きしながら方向性を出していく予定です。お尋ねの川中島幹線につきましても、その中で位置付けを検討してまいります。

 次に、開発された宅地の需要が少ない等により、開発事業者が分譲価格を下げる、このようなケースがございますが、その場合、周辺地価の下落が懸念されるという議員さんの御質問についてでございますが、今回の開発は民間による商行為であるため、市として特に指導等の対応をするべきものではないと考えております。

 今回の民間による開発は、整備される区画の大部分については開発事業者からハウスメーカーが買い受け、そのハウスメーカーが造成工事中から販売を行う住宅プランとセットになった販売が可能となるほか、川中島駅まで約一キロメートルという好立地でもあるため、その販売条件は大変有利であると考えております。

 そのため、事業者としても採算割れでの販売は、大変大きなリスクを伴うものであり、綿密な市場調査により計画を進めているものと思いますし、仮にそのようになったとしても、一部の特殊なケースでありますので、これが要因となる周辺地価への影響はあり得ないと考えております。

 また、今後の振興策につきましては、具体的に今ございませんが、川中島幹線の整備も含め、今後市と地元の皆様とお話をしながら考えていきたいと、そのように考えております。

 私から以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 二番野本靖君



◆二番(野本靖君) 大変に細かく丁寧にそれぞれ御答弁を頂きまして誠にありがとうございました。

 まず観光でございますが、やはり私も一市民として長野市をPRしていくんだと。例えば、食事でそば屋さんに入ったときに、観光客の方の視点に立って、そんな意識で食事をしてみたり、あるいは私がお世話になっている権堂でお店を経営されている方だとか、あるいは駅前で商売をされてる方だとか、そういった方たちといろいろなことを話し合いながら、自分もその一員だという意識を持ってやってまいりたいと思っておりますので、また市当局の皆様の御指導をよろしくお願いしたいと思います。

 そして、次に生活保護行政についてでございますけれども、これはなかなか非常に悩ましい、難しい大変な問題だと思っております。引き続き、先ほどのように行っていただくことをお願いしたいと思います。

 また、地区計画につきましても、そういった心配はほとんどないというふうに御答弁いただきましたので、とにかく前向きにとらえて一生懸命やってまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 三十二番赤城静江さん

   (三十二番 赤城静江君 登壇)



◆三十二番(赤城静江君) 三十二番赤城静江でございます。早速質問に入らせていただきます。市長を初め理事者の明快な答弁をよろしくお願いいたします。

 初めに、観光戦略について伺います。

 全国各地、観光戦略はしのぎ合いです。平成二十六年度には北陸新幹線が金沢まで延伸します。いかに大勢の方々に長野を訪れていただけるか、本市の様々な施策に連動した観光戦略が必要です。本市の来年度の一般会計当初予算は、六分野の優先施策を基本に編成されたということですが、特に早期に取り組むべき優先施策の一つに、訪れてみたくなる地域づくりが挙げられています。そこで、三点について伺います。

 まず、観光客が繰り返し訪れてみたくなる地域づくりのおもてなしの視点についてですが、スポーツ、郷土食、農業など体験型観光は全国的にも人気で、最近、全国各地でおもてなしの視点を大事にした様々な観光戦略のニュースを耳にします。白馬村では、徹底したきめ細かいおもてなしの取組が外国人をも含めたリピーターの増加につながり、大きな経済効果を上げています。

 本市としても、観光ブランドの確立や地域の資源を生かした魅力づくりなど、一層のお取組を望むものです。だれに対してどのような仕掛けを組むかが決め手と考えますが、一千二百万人観光交流推進プラン三年目、おもてなしを軸とした取組について御見解を伺います。

 次に、観光案内板についてですが、先日、松代町豊栄方面に住む方から次のような御要望を頂きました。他県ナンバーの車の方が立ち寄り、目的地からかなり通り過ぎて、象山地下壕への道はどこか、海津城への行き方を教えてほしいなど度々聞かれる。観光対策に力を入れるなら、もっと丁寧な案内板が必要といった内容でした。確認してみましたが、目的地近くにならないと案内がなく、やはり十分ではないと感じます。ほかにも、例えば人気のある湯ーぱれあにしても施設の間近にならないと案内板がなく表示も小さく、土地カンのない者は迷ってしまいます。

 いずれにしましても、ここから何キロメートルなど目的地までの工夫した案内があれば、より親切ではないかと思います。これから観光シーズンを迎えますが、イヤーキャンペーンの各種の事業展開に当たっても、観光客が安心して快適な旅になるよう丁寧な案内板の設置は基本と思われますので、是非とも御検討をお願いします。御見解を伺います。

 次に、観光と連動した施策についてですが、長野運動公園オリンピックスタジアムでは各種のスポーツが開催されていますが、スポーツ交流人口の拡大は観光にもつながるのではないでしょうか。開・閉会式場として世界に長野を発信した本市の大きな財産です。

 恒例になるようなスポーツの開催を数多く招へいすることも大事な視点と考えます。その意味では、オリンピック記念長野マラソンは本年十周年を迎えますが、全国人気トップと聞きました。今回は八千人に拡大しての募集と聞いています。この経済効果は大きく、今回のマラソンの検証をすることにより、更に一万人規模の募集を目指して全国にすばらしい長野の魅力発信のチャンスにしていただきたいと考えますがいかがでしょうか。

 次に、引きこもりの支援について伺います。

 引きこもりは、学校や勤めに行かず、長期間自宅に閉じこもって社会参加しない状態が長く続くと、不安・無気力状態が続き、家庭内暴力や自殺など反社会的行為に及ぶこともあり、深刻な社会問題にもなっています。引きこもりになった方は、全国に百二十万人以上いると言われます。人との交流が希薄な最近の地域社会では、個々の問題が表面に現れにくく、対象の家族は人知れず悩み抜いた末に対応をあきらめるか、又は家庭内暴力など最悪の状態で支援を求めるというのが実態ではないでしょうか。

 引きこもりは三、四十代の若者が最も多く、自立しなければと頭では分かっていても実際に行動に移すことが困難で、就労に向けての解決は容易ではないようです。

 過日も、引きこもりについて相談されたのですが、年老いた母親と二人暮らしの四十代の息子さんが十五年以上引きこもり、生活にも困窮している一方で、最近では隣家に一方的に迷惑行為をするようになり、母親ではもう対応ができず困っているとのこと。このように、働き盛りの方々が仕事にも就かず引きこもりで困っている情報は、最近何件か耳にしています。働き盛りの若い世代が引きこもったままで人生を見失うことは大変問題です。家族のサポート、職業相談等、担当部署を明確にして、引きこもりの一貫した支援体制が必要と考えますが、本市の引きこもりの実態及び対応はどのようになっていますか。

 いずれにしましても、例えば引きこもり応援室といった総合支援窓口を明確に打ち出して、積極的な取組を図るべきと考えますが御所見を伺います。

 次に、エイズ、HIV等性感染症について伺います。

 国のエイズ動向委員会は、過日、速報値として二〇〇七年の国内の新規HIV感染者数が千四十八人を記録したと公表しました。我が国のエイズ患者数は四百人、HIV感染者数と合わせて千四百四十八人と五年連続過去最高となり、年齢別に見ると三十代が五百六十八人と最も多くなっています。

 さて、本市のエイズの発生状況ですが、二〇〇六年の報告では、エイズ患者、HIV感染者共に三人です。本市の保健所の来所エイズ・感染症相談者は二十九歳未満が多いこと。また、全国的にも二、三十代の若い世代に患者、感染者が多いことを考えますと、この実態は大変憂慮すべきことと言わなければなりません。エイズは発病までに十年近くHIV感染者として経過しますが、多くは感染していることを自覚していないため、パートナーなどに感染を広めてしまいかねません。

 昨年度の献血者の中に百二人のHIV感染者が見付かったと聞きました。増え続けるエイズの防御には、エイズ検査の一層の周知が必要です。以前、小林秀子議員の質問に対し、HIV検査の迅速検査導入とともに、エイズ予防に係る早期発見、早期治療など効果的な取組を推進すると御答弁を頂きましたが、お取組の評価など本市のエイズ、HIV等性感染症の現況と対策について伺います。言うまでもなく、エイズの正しい知識や徹底した性教育を、学習効果が期待できる小・中学校、高校などでしっかり取り組むことが大事だと考えます。

 気掛かりなことはエイズばかりではありません。その他の性感染症も増えています。特に、低年齢化した未婚者の安易な性行動には、性感染症ばかりでなく望まない妊娠など多くの深刻な社会問題を含んでいます。小・中学校では性教育にもお取組いただいていますが、出前講座なども活用して、性教育の一層の推進をお願いします。現況並びに今後のお取組について御所見を伺います。

 次に、肺がん検診について伺います。

 日本人の死亡原因のトップはがんですが、中でも肺がんによる死亡者が増えており、平成十年には胃がんを抜いて第一位となりました。平成十七年の長野県の肺がん死亡者は九百八十人で、十万人のうち四十四・六人が肺がんで亡くなっています。本市のがん死亡者は九百四十五人、うち百八十四人が肺がんでした。

 肺がんは早期発見、早期治療が重要であると言われますが、自覚症状で早期肺がんが見付かることはまれで、従来から行われている肺がん検診は、胸部間接エックス線検診とかくたん細胞診が主流ですが、一般的にこうした検診で肺がんが発見された場合、残念ながら五年生存率は低く予後は良くありません。しかし、最近では集団検診へのCT検査導入により、肺がん発見率は飛躍的に向上したと聞いています。

 長野県医師会の資料によりますと、早期?Aという段階で発見されると、いわゆる五年生存率が八十パーセントに達しており、肺がんはこのような極めて早い段階で発見し治療することが、結果的に生存率を高めることになります。肺がんCT検診のがん発見率は、従来の間接エックス線検診の約十倍であり、また約九十パーセントが早期がん?期で発見されています。一方、間接エックス線検診では五十パーセント以上が?期以上で発見されています。精度の高い検診を導入することは、市民にとっても早期発見、治療につながり、生命の救済につながるのではないかと考えます。

 県内では、肺がんCT検診は現在、松本市、伊那市、塩尻市、駒ヶ根市などで実施されており、上田市、千曲市でも来年度に導入を予定しているようです。市民の健康と生命を守るためにも、CTによる肺がん検診の導入に是非取り組んでいただきたいと考えますが御見解を伺います。

 次に、認知症支援策について伺います。

 認知症を抱えた家族などは、その多くが対応に混迷を極め、介護に振り回されているのが実態です。核家族化、老老介護など介護力が乏しい環境下では、認知症の方々が在宅で暮らすには、支援基盤整備が充足しなければやはり困難ではないかと思われます。

 認知症に対する支援策として、小規模多機能型居宅介護、あるいはグループホームなどが有効と聞きますが、サービスを希望していてもなかなか施設の空きがないなど支援基盤は厳しいのが実態ではないでしょうか。できるだけ住み慣れた我が家で暮らせるよう、身近な生活圏域で通い、泊まり、訪問、居住などの機能を持つサービスとして、小規模多機能型施設の増設が待たれます。本市では、小規模多機能型施設は現在四か所ですが、施設の増設など在宅に軸足を置いた認知症支援策について御見解を伺います。

 国では、来年度十六億円の予算を盛り込み、認知症ケアの人材育成を初め認知症支援ネットワークの構築など総合的な対策の一層の推進を目指しています。本市でも認知症サポーターの養成に取り組んでいただいておりますが、人材の活用などどのような対策をお考えでしょうか。早期発見・治療、ケアなどの視点からも、家族をサポートする人材育成施策は今後更に大事な取組と考えます。認知症支援ネットワークの構築などと併せて御見解を伺います。

 次に、介護給付費適正化事業について伺います。

 コムスンの例に見るような介護保険の不正請求の防止、適正なケアプラン作成指導などの目的で、本市においても介護給付費適正化事業を実施していただいていますが、最近ケアプランの見直し指導が厳しく、極端にサービスを制限する側面が目立つ、介護保険給付に歯止めをかけているのではないかとのケアマネジャー等の声も幾つか聞かれ気掛かりです。また、翌月からサービスが極端に制限され、在宅生活に不安を抱く高齢者の事例も耳にしています。

 利用者にとって急にサービスが制限されますと、安心して暮らす生活基盤が不安定になりかねません。現場を確認するなど実態をしっかり把握し、適正なケアプラン指導がなされますよう望むものです。本市の介護給付費適正化事業の実態と評価について御見解を伺います。

 以上です。



○副議長(祢津栄喜君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 赤城静江議員さんから御質問の観光戦略についてお答えします。

 本市の観光戦略の指針となる一千二百万人観光交流推進プランでは、集客力のある七地域を選定し、年度ごとの集中キャンペーンを展開するとともに、農作業体験や修学旅行生の民泊、ボランティアによる観光ガイドなどおもてなしの心の醸成がされてきております。昨年のキャンペーン実施地区風林火山ゆかりの地では、ボランティアの皆さんが川中島の戦い語りべの会を組織し、川中島古戦場や山本勘助の墓などを訪れた観光客の皆さんのガイドを行っていただきました。川中島古戦場では、延べ九百三十回、三万二千人のお客様のガイドを務められたとのことであります。

 また、松代地区では、エコール・ド・まつしろ倶楽部での生涯学習を通した交流事業、松代文化財ボランティアの皆さんによる観光ガイドによる交流事業、それから長野の中心市街地でも歴史の町長野を紡ぐ会の皆さんが、善光寺七福神巡りなど善光寺表参道のにぎわいとなるような観光ガイドを行い、長野を訪れる皆さんに喜んでいただいております。

 このような地域のおもてなしの心による地元と観光客の触れ合いを観光戦略の基本とし、交流人口の増加やリピーターの増加にもつなげてまいりたいと考えております。そのためには、地域の皆さんが主体となった息の長い継続的な活動、そして行政や観光関連事業者との連携、協働も欠かすことができません。市といたしましても、イヤーキャンペーンが一過性のものとならないよう、引き続き地域の主体的な取組を支援してまいります。

 また、新年度におきまして、財団法人ながの観光コンベンションビューローにより、観光事業者育成塾を開催し、宿泊、飲食、交通といった事業者を対象に、観光地に関する基礎的知識や接遇など人材の育成強化に取り組んでまいります。

 いずれにいたしましても、善光寺商法などとやゆされることのないよう、観光立市を目指す本市といたしましては、地域の皆さんを初め観光に携わる事業者の皆さんが、より良いおもてなしの心を持って観光客を迎えることができるよう、地域と行政が一体となって取り組んでまいります。

 私からは以上です。



○副議長(祢津栄喜君) 下條保健福祉部長

   (保健福祉部長 下條年平君 登壇)



◎保健福祉部長(下條年平君) 私から、認知症支援策についてと介護給付費適正化事業についてお答えをいたします。

 初めに、認知症支援策についてのうち、施設の増設など在宅に軸足を置いた認知症支援策についてお答えをいたします。

 本市では、認知症の方の在宅生活を支える施設として、小規模多機能型居宅介護の整備を平成二十年度までに各行政区に一か所程度として、利用者数四百五十人を見込んでおりましたが、現在のところ、四事業所、利用者数九十九人にとどまっておる状態でございます。厚生労働省では、小規模多機能型居宅介護の整備を推進するとして、一定水準以上の介護サービスの提供を前提に、市町村独自の高い介護報酬基準の算定を認めたことによりまして、本市としても、今後の新規事業者の参入の促進と質の高いサービスの提供が図られることから、先ごろ厚生労働省へ介護報酬基準の認定申請を行ったところでございます。

 また、小規模多機能型居宅介護以外の認知症支援策といたしましては、本市が積極的に整備を進めております認知症対応型共同生活介護施設、いわゆる認知症高齢者グループホームがございます。このグループホームは認知症高齢者が少人数で共同生活をしながら、日常生活上の世話や機能訓練などのサービスを利用でき、認知症の維持、改善が期待される施設でございます。

 本市の整備計画では、平成二十年度までに各行政区に一か所程度として利用者数四百三十二人と見込んで整備を進めております。現在、十四行政区に十八事業所、利用者数二百九十三人という状況であります。今後も認知症高齢者の増加が見込まれていることから、市民や地域の需要に応じた整備の促進を図ってまいりたいと考えております。

 次に、認知症サポーターの養成における人材の活用などの対策及び認知症支援ネットワークの構築についてお答えをいたします。

 厚生労働省は、認知症を知り地域をつくるキャンペーンの一環として、平成十七年度から、認知症になっても地域で安心して暮らせるまちをつくるために、認知症の方と家族を見守る応援者であります認知症サポーターを五年間で全国に百万人つくろうという認知症サポーター百万人キャラバンを行っております。この認知症サポーター百万人キャラバンにおける認知症サポーター養成講座を受講した者を、認知症サポーターとしております。

 本市でも、この認知症サポーターを養成するため、認知症サポーター養成講座を開き、その講座を受講した方々を認知症サポーターに位置付けております。現在、認知症サポーターの方は、平成十九年九月末で長野市では千五百九十四人となっております。今後は、本市の認知症高齢者数の推移から、認知症高齢者三人に一人の認知症サポーターを養成したいと考え、要援護高齢者やその家族の相談役となる相談協力員など地域を支える方々を対象として、平成二十三年度までには認知症サポーター数三千五百人を目標に取り組んでまいります。

 また、本市では、保健、福祉及び医療の専門家の相互協力による長野市ケア会議において、支援困難なケースへの適切な支援、調整を行っております。今後、この長野市ケア会議の機能を有効に活用するとともに、認知症サポーター、相談協力員、老人クラブ、医療機関など地域に関連する様々な社会的資源を効果的に結び付け、地域で高齢者を見守り支援ができる地域包括支援ネットワークの構築に向けて研究してまいりたいと考えております。

 次に、本市の介護給付費適正化事業の実態と評価についてお答えをいたします。

 厚生労働省では、介護給付の適正化の定義を、サービスを必要とする人を適切に認定し、受給者が真に必要とするサービスを事業者がルールに従って適正に提供するとしております。これは、不適切な給付を削減する一方で、利用者に対する適切な介護サービスを確保することにより、介護保険制度への信頼を高め、持続可能な制度にすることを目指しております。

 本市においての給付費適正化事業は、ケアマネジャーが作成するケアプランのチェックなどについて実施しております。ケアプランのチェックについては、介護保険の給付対象とされていないサービス提供の防止と、利用者の自立支援につながるケアプランになっているかとの観点から実施をしております。実施方法としましては、事業所へ訪問して行うケアプランを中心とした実施状況調査と、訪問介護を初めて実施する際、ケアプランの確認を行っております。

 その中で、新規に開設した事業所や経験の浅いケアマネジャーが一人だけの事業所などで見受けられるものとして、月に一度利用者宅を訪問し利用者の状態を確認すべきところを、訪問していないために確認できず介護報酬の減額につながったり、また利用者の状態像を的確に把握していないためサービス提供の目標設定が不明確で、自立支援の観点に欠けた内容となっていたりするケースが見受けられておりますので、これらの点について改善するよう指導をしております。

 なお、このケアプランの指導については、介護給付を適正に実施していただくものでありまして、介護給付費に歯止めをかけるようなものではございません。一部、対応について厳しいとの御指摘をいただきましたが、職員の指導方法等の研修を行い、ケアマネジャーの支援と高齢者の自立支援をサポートする立場から、適正なケアプランとなるよう努めてまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 近藤保健所長

   (保健所長 近藤俊明君 登壇)



◎保健所長(近藤俊明君) 私から、初めに引きこもりの支援についてお答えいたします。

 お尋ねの引きこもりの実態ですが、市内における引きこもり状態の方の総数及び全体状況等については、これを把握するに至っておりません。しかしながら、平成十三年に厚生労働省から示されたガイドラインに基づき、御家族等への相談や訪問事業を実施してきており、市保健所及び各保健センターにおける至近の平成十八年度実績では、相談が三十九件、また訪問が二十一件となっております。

 引きこもりへの対応としては、相談・医療、家族へのサポート、当事者の居場所づくり、就労支援や資格習得支援等を、個々のケースに応じ段階的に提供することが必要でございます。

 なお、就労支援となる職業相談では、もんぜんぷら座四階の長野市職業相談総合窓口において、職業意識が希薄で求職活動に至らない若者を中心に、産業カウンセラーの資格を持つ相談員が相談に応じ、自己理解を深め、職業意識を高揚させ、求職活動を開始できるよう努めております。

 平成十八年十月の相談窓口の開設以来、本年一月末までに、延べ六百九十一人の相談に応じましたが、このうち、引きこもりと思われる方は二人あり、両名とも御家族が相談においでになりましたので、情報提供や御家族への相談には応じましたが、本人へのカウンセリングには至りませんでした。

 引きこもりへの一貫した支援体制や支援窓口を明確にした取組との御要望でございますが、医療を要するものか否かの判断が最も大事なポイントであることから、一義的には地域の身近な保健活動の拠点である保健所や保健センターが窓口となって、それぞれの相談に適切に応じてまいります。そして、引きこもりの改善につながるような条件整備を要する場合には、関係各課及び関係機関との連携を密に、必要な支援が提供できますよう努めてまいりたいと考えております。

 次に、エイズ、HIV等性感染症についてお答えいたします。

 厚生労働省が公表した速報値によりますと、平成十九年に全国で新規に報告されたHIV感染者とエイズ患者の合計は、五年連続で過去最高を記録しております。このうち、長野市保健所管内のエイズ患者一人を含め長野県内における新規報告数は、HIV感染者五人、エイズ患者十人の計十五人で、前年の二十七人からは減少しておりますが、全国的には人口当たりの患者・感染者数が多く、本市としても鋭意取り組むべき課題として認識しているところでございます。

 また、性器クラミジア感染症などその他の性感染症においても、若い世代の性行動に伴って、若者の性感染症患者が増加を見ており、平成十九年に市内の医療機関から報告があった患者のうち、半数以上が二十九歳以下となっております。

 本市では、医療、保健、福祉、学校関係者等を対象にした研修会の開催や啓発パンフレット等の配布のほか、特に若い世代への正しい知識の普及啓発のため出前講座の実施に力を注いでおり、平成十八年度には中学校を中心に、エイズを含めた性感染症の講座を十六校で、思春期の心と体について学ぶ講座を十八校で実施いたしました。

 また、市保健所で実施している相談、検査では、県内の保健所に先駆け平成十六年度から迅速検査を導入したほか、HIV検査普及週間や世界エイズデーに合わせて休日検査の実施など、利便性の高い相談、検査の実施に努めてきております。

 その結果、来所による相談者は、平成十八年度実績で六百三十二名となり、保健所開設年度の平成十一年度に比較して約四倍となるなど一定の効果は上がっておりますが、更なる対策の推進を図るため県との協力体制を強化するとともに、民間団体であるHIV・エイズネットながのとの協働によるトイーゴでの休日検査や、長野駅前での街頭キャンペーンの実施、また幼少のころから正しい性の知識を保護者が教える手助けとなるように、性の健康絵本の紹介を各保健センターで行うなど新たな試みも始めております。今後とも、様々な機会を通じて市民の皆様への広報啓発に努め、県やHIV・エイズネットながの等の関係機関、関係団体との連携を深めながら、効果的な普及啓発や教育、利便性の高い相談、検査の実施に取り組むことによりまして、本市におけるエイズ、HIV等性感染症対策の充実、推進を図ってまいりたいと考えております。

 次に、肺がん検診についてお答えします。

 本市の肺がん検診は、厚生労働省のがん検診実施の指針に基づき、胸部エックス線検査及びかくたん細胞診の方法により実施しているところでございます。

 御提案の精度の高い肺がん検診のためのCT導入でございますが、県内では、全国でも先進的な導入が図られている地域で、平成二十年度の実施予定市は十九市のうち十三市となっております。しかしながら、国の平成十八年度統計によりますと、全国的には回答のあった六百七市のうち三十三市となる五・四パーセントの自治体での実施にとどまっており、まだ十分な普及には至っていない状況でございます。

 導入が進まない理由としては、がん検診実施の指針を示している国の専門研究班の報告において、CT検査は受診者数に対するがんの発見率がエックス線検査を上回るものの、肺がんによる死亡者数の減少との因果関係及びその有効性は不明であるとしている。加えて、検査での放射線の被ばく量がエックス線検査よりも大きいため、健康上の不利益などがあるとして、現状では、国として市町村のCT検査の実施に対し、推奨する立場をとっていないところでございます。

 また、検診に要する経費は、従来のエックス線検査委託料の約千二百円に対し、約六倍の七千円程度と見込まれかなり高額となることから、財政上の負担も大きな課題となっております。

 本市といたしましても、がん対策として検診による早期発見、早期治療が重要であることを十分認識しており、初期がんの発見にCT検査の効果が高いものと考えております。ただ、本市のCT検査導入に当たっては、現在、約二万五千人に及ぶ受診者の受入れに係る体制や、撮影画像の読影にかかわる医師の確保等様々な課題がございます。国や他市の動向等を十分踏まえた上で、財政負担、実施方法、またCT検査で受ける放射線被ばくの影響など総合的に調査研究をさせていただきながら、本市における今後の肺がん検診の在り方について、見直し、検討を図らさせていただきたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 鈴木産業振興部長

   (産業振興部長 鈴木栄一君 登壇)



◎産業振興部長(鈴木栄一君) 私から、観光戦略についてのうち、観光案内板の設置についてお答えいたします。

 観光案内板は、初めて訪れる観光客に目的地への誘導を行うもので、その地域のおもてなしの心の真価が問われる大変重要なものであります。本市においても、訪れたお客さんを迷わずに分かりやすく誘導できるよう、案内板の位置や内容を工夫して設置しているところでありますが、議員さん御指摘のように、まだまだ不十分なところがあります。

 松代地区には数多くの観光名所がありますが、町内全域をカバーする総合案内板が四か所あり、象山地下壕については本年度、駐車場の整備に併せて案内板を増設したところであります。また、湯ーぱれあについては、新年度に案内板一基を設置する予定であります。

 現在、観光客や地元の皆さんから要望のあった場所について調査を行い、必要な場所については計画的に案内板を設置しております。今後も、地権者や道路管理者とも十分協議を行いながら、分かりやすい案内板の設置に心掛けてまいるとともに、インバウンド事業を推進する上からも、外国語での表示についても、併せて検討してまいりたいと考えております。

 また、併せてイヤーキャンペーンによるイベントの際には、地域の皆さんと協力して仮設案内板を設置するなど分かりやすい誘導に努め、再び長野市に訪れていただけるよう観光客の目線に立った案内に心掛けてまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 島田教育次長

   (教育次長 島田政行君 登壇)



◎教育次長(島田政行君) 私から、環境戦略についてのうち、長野マラソンについてお答えをいたします。

 一九九八年の長野オリンピックの理念を末永く継承し、オリンピックムーブメントの推進、普及、啓発を図ることを目指しまして、毎年四月に開催される長野オリンピック記念マラソンは、本年十周年を迎えます。長野運動公園をスタートし、国宝善光寺から、雪に覆われた北アルプスを見渡し、桜、桃、菜の花が満開の千曲川の堤を走るなど、長野市を象徴する豊かな自然や、エムウェーブ、ホワイトリングなど世界に誇るオリンピック施設を巡り、長野オリンピックスタジアムをゴールとするコースの設定は、多くのアスリートに春らんまんの本市をアピールできる自慢の大会となっております。

 本大会は、熟練されたボランティア、沿道からの熱烈な大声援、国際マラソンのような雰囲気とサービスの充実のほか、車いすマラソンも同時開催されるなどが評価をされまして、募集から定員に達するまでの受付時間も年々短くなってきていることからも、その人気度がうかがえるというふうに思います。参加定員につきましても、第一回大会の五千人から、昨年第九回大会では六千五百人に増えまして、今年の第十回大会では八千人規模にするなど、年々広げてまいったところでございます。

 反面、運営面につきましては、長野市内の主要幹線を使用することから、長時間にわたる交通規制が課題でございまして、地域の皆様や本市を訪れるお客様に御理解と御協力をいただきながら実施をさせていただいているところでございます。

 お尋ねの一万人規模の募集についてでございますけれども、現状では交通規制、運営、駐車場など多くの問題を解決する必要がございます。今のコース以外に魅力ある効率的なコースを作り上げることは、現状では非常に難しいな、そんな状況でございますが、しかし、今後市内の道路整備が進むことが予想されますので、その進ちょく状況を見極めながら、またオリンピック等で培われたボランティアの皆さんの御協力、そして運営のノウハウと地域の皆様の御理解、御協力をいただく中で、参加規模の拡大の方策を検討して、議員さんおっしゃるとおり、スポーツ交流人口の拡大につなげてまいりたいというふうに考えているところでございます。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 玉川教育次長

   (教育次長 玉川隆雄君 登壇)



◎教育次長(玉川隆雄君) 私から、小・中学校の性教育についてお答えいたします。

 社会情勢の変化に伴い、性に関する様々な課題がある中、学校では性感染症等も含めた科学的知識を理解させるとともに、適切な行動がとれるように、保健体育や特別活動、道徳等を中心に性教育を行っております。性教育については、性に対する様々な考え方があることや、専門的な教育を受けている教職員が少ない現状から、何をどこまでどのように指導するかを決めることに難しさもございます。

 そこで各学校では、学習指導要領にのっとり地域の実情や子供の実態に合わせた学校全体の性教育指導計画を作成し、教職員の共通理解の下に旬間を設けるなどして指導しております。

 なお、性の問題にはデリケートな部分もございますので、性教育の実施に当たっては、事前にねらいや指導内容などを保護者にも知らせ、家庭の理解や協力をいただくようにしております。

 性教育は、学級担任や養護教諭が行いますが、学校外から専門的な知識を持つ方を迎えての授業も工夫しております。特に、性感染症とエイズ予防については、多くの中学校が保健所の出前講座を活用しております。

 教育委員会では、各学校の性教育指導計画の改善や性教育に関する教職員の指導力向上のために、小・中各一校を性教育の指定校として授業公開等を通して学び合える機会を設けたり、性教育の研修講座を教育センターで開催したりしております。

 また、性に関しては個人差が大きいことから、学校では子供が持つ悩み等に対して、保健室で養護教諭などが個別に相談や指導を行う対応もしております。また、教育センター保健安全室では、学校への指導、助言、児童・生徒や保護者の相談に応じる体制をとっております。性教育は、男性、女性二つの性を通して命の大切さや生き方を学ぶ、人間教育そのものだと考えます。今後も、個別の相談や指導を行うとともに、発達段階に応じた学級での指導が適切に行えるようにしてまいりたいと存じます。

 私からは以上でございます。



○副議長(祢津栄喜君) 三十二番赤城静江さん



◆三十二番(赤城静江君) それぞれに御答弁を頂きましてありがとうございました。

 少し時間がありますので御要望を申し上げたいと思います。

 引きこもりの対策についてですが、国でも地域における若者支援の五原則を掲げて、若者の再チャレンジ支援に取り組んでおりますので、ニート対策などと併せてお取組いただきたいと考えております。先ごろの東京都の引きこもりの推計によりますと、十五歳から三十四歳の人口の〇・七二パーセントを占めるとあります。本市では約六百二十人ぐらいと推計される模様になりますので、この点もよく受け止めていただきたいと思います。

 それから、認知症の対応についてですが、サポート体制は大事です。地域の八百屋さんなどで、例えばお買物をしたときに、その店主とお金を払った払わないというトラブルになりがちですので、認知症の理解を地域の皆さんもしっかりできるような、そういった周知、そして、そういう地域づくりをしていく必要があると思いますので、サポート体制につきましては、本当に長野市の地域づくりと併せてお取組をいただきたいと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 以上で終わりにさせていただきます。ありがとうございました。



○副議長(祢津栄喜君) この際、ここで十分程度休憩いたします。

   午後二時四十二分 休憩

   午後二時五十六分 再開



○議長(岡田荘史君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問を継続いたします。

 二十一番池田宏君

   (二十一番 池田 宏君 登壇)



◆二十一番(池田宏君) 二十一番池田宏です。

 一項目について、今日は御質問いたします。

 スケート文化を市民の心に広めるために。本日の議会、予算議会で大変重要な問題が行き交う中で、議場も大変熱くなっておりますので、ここで冷たい氷、スケートの質問をさせていただきます。

 冬の間、周りが雪や氷に覆われる信州の人々にとって、スキーやスケートなどのスポーツは、身近に慣れ親しんだ冬の楽しみです。長野をウインタースポーツの聖地にという思いは、大勢の人々の共通した願いでもあります。今年は長野オリンピックから十年の節目を迎え、記念式典など様々な行事が行われました。エムウェーブにおいては長野かがやき国体のスケート競技や、全国中学校スケート大会のスピードとフィギュアの競技が開かれました。

 そこで、市長には十年間を振り返り、様々な意見を踏まえ、これらの行事に込められた特別な思いやその成果についてお聞かせください。

 次に、これらの取組の中で、エムウェーブを日本のスケートのメッカにという思いも改めて強くなったように思います。この思いが市民の共通項として広く認知されるためには、今後の行政の継続した取組が大切で、全体構想と指導的役割が問われています。

 本年度の施政方針の主な施策の一つに、スポーツを軸としたまちづくりを挙げ、スポーツはまちを元気にする大きな源であり、オリンピック開催都市として次代を担う子供たちにスポーツによる平和と友好の大切さを継承し、夢と希望を与えていくことは大切な使命であると力強く表明しておられます。

 また、市長はオリンピックの後、長野市スケート協会の会長を務められ、また株式会社エムウェーブの会長も務めておられることから、スケートの振興やエムウェーブの経営についての見識や信念をお持ちのことと思います。

 今回の質問は、ウインタースポーツの中でもスケートの振興とエムウェーブの有効利用に絞ってお聞きいたします。

 そこで、まずはスケートが人々の生活の中で、スポーツとして根付いてきた歴史を少し振り返ってみたいと思います。

 スケートは明治初期に北海道札幌農学校に赴任したアメリカ人のブルックスにより日本に初めて紹介されたと言われています。そして、長野県に最初に取り入れられたのは明治三十一年諏訪地方です。最初のころのリンクは校庭や田んぼでしたが、やがて池や沼を利用した天然リンクが県内各地に造られて、小・中学生、青年を中心にスケート人口が増え、大会も各地で盛んに開催されるようになりました。

 長野では、当時、合併前、若槻村の田子池が天然リンクとして広く利用されていました。市内でも鍋屋田小学校や、現在の長野西高等学校でも田んぼや校庭のリンクができて、冬場の体力づくりとしてスケートが取り入れられています。

 大正時代には、県内にはスケートリンクは大きなところで二十二か所もあって、全国で最も多かったと言われています。県下各地でスケート大会や氷上運動会という形で大勢が参加して大会が開かれ、大正十年には諏訪湖で、日本で初めての全国スケート競技会が開かれております。

 昭和に入ってからは各地でスケート熱が高まり、スケートリンクを整備したり、滑り方の指導をしたり、大会を開催するなどの愛好者の集まりである協会が各地で作られました。そして、昭和二十一年一月には戦後初めての大会が諏訪で開かれております。ここから、スケート長野復活に向けての動きが加速し、市町村ごとの大会やジュニア選手の育成も熱心に行われ、昭和二十四年には、県内で初めての国体のスケート競技会が開かれています。そして、昭和二十八年には企業の中にも初めてスケート部が発足し、その後企業チームも増加し、高校や大学で活動した多くの地元選手が所属して、国内外で活躍しました。

 それ以後、県内ではインターハイ、実業団の大会などが次々と開催され、大勢の活躍によりスケート長野の地位を確立しました。昭和三十五年には、県内で初めての四百メートルのリンクを持つ軽井沢スケートセンターが完成し、それによってスピードスケートの技術は飛躍的に向上しました。県内各地に新しい施設ができて、それぞれのリンクの特性を生かした大会が開催され、県内のスケートのレベルは大きく向上しました。

 一方、諏訪湖は氷が張るのが遅れ、そのほかの立地条件が悪い天然のスケートリンクは廃れ、次第に天然リンクの環境は変わっていきました。平和の祭典、象徴としてのオリンピック冬季大会が昭和四十七年、アジアで初めて札幌で開かれ、長野県からも選手や競技役員が大勢参加しました。昭和五十三年のやまびこ国体に向けて、行政とスケート関係者が一つになって競技施設の充実や競技力の向上、運営面でも万全の準備が進められ、スピードスケートでは総合優勝を達成しています。

 このように、大きな目標に向かって小・中・高校生を指導する体系的な強化策により、選手の強化が図られました。このような意識的な努力は、全国で活躍する選手を大勢育て、確実に成果を上げました。

 長野市では昭和四十一年に長野スケートセンターが開業するとともにスケート熱が再燃しました。この長野スケートセンターは、日本では初めて屋内の四百メートルのスピードスケートコースを持つセンターで、日本のスケート界に大きな役割を果たしました。特にスピードスケートの選手の育成においては、屋外のシーズンが始まるまで、国内のトップクラスから県内外のジュニア選手まで練習を積み、強化合宿の拠点となりました。

 また、施設は大盛況で、一般市民も大勢詰め掛け、スケート人口の拡大にも計り知れない役割を果たしました。長野スケートセンターはエムウェーブの完成に伴い、その役割をエムウェーブに託し、約三十年の歴史を閉じています。

 一九九一年IOC総会で第十八回冬季オリンピックが長野で開催されることが決定し、選手の育成、強化が進み、相次いで競技施設が完成しました。そして、エムウェーブがスピードスケート会場として、信州産のカラマツ材を利用して造られました。一九九八年二月、二十世紀最後となる長野オリンピックが開催されました。その後、エムウェーブは国際大会や国体、インターハイ、全中など次々と大会が開かれ、夢のオリンピック会場でのレースに大会は盛り上がりを見せました。

 このように歴史を振り返る中で分かることは、行政、学校、地域、企業がそれぞれの役割を果たすことにより、地域の人々の楽しみとしてのスケートが根付き、その結果、トップ選手の活躍を目にできたことです。学校では子供たちが校庭リンクなどを使って授業の中で体験し、地域では、リンクの整備や大会の開催などで愛好者を広め、企業はトップ選手の育成を行うなど、連携し合ってきたこれまでの積み重ねがオリンピックの開催を可能にしました。

 しかし、オリンピックという大きな目標が達成された後、自治体の財政難、企業の撤退、また天然リンクに氷が張らなくなるなど社会や環境が変化する中で、急速に状況は変わってきています。今こそ、スケート振興と施設の運営についての行政の全体構想や指導的役割が求められています。

 施設の面から見ると、かつての地域の身近な校庭や池の天然リンクから、日本のスケート振興にも大きな役割を果たした屋内リンクの長野スケートセンターを経て、エムウェーブへと継承されてきました。高い製氷技術など高機能を持つエムウェーブの役割は、更に重要になってきており、今後スケート振興の軸になっていく施設です。また、オリンピック開催施設としてスポーツ文化を広め、発信していく貴重な施設であります。

 そこで、財政的な支援とともに、利用促進について、県を初め周辺自治体との連携が必要になっていますが、これからの取組についてお聞かせください。

 また、エムウェーブは民間主導の第三セクターとして、民間の人材とノウハウ、特に地域企業の支援を大きな特色としてきましたが、今後の更なる民間の活力を生かした企業との協力関係についてどのようにお考えかお聞かせください。

 また、スケートとともに氷と親しみ、エムウェーブを体感する氷上運動会などのイベントで、学校、地域や企業が施設を使えるようなプランの提案についてどのようにお考えかお聞かせください。

 また、エムウェーブがスケートリンクとして利用できる期間を広げることについてはどのようにお考えかお願いいたします。

 ウインタースポーツの環境条件に恵まれ、中でも、オリンピック施設というすばらしい財産を市民が活用し、スポーツを楽しむ機会を広げるために、ナショナルトレーニングセンターの指定による競技選手の育成のほかに、多くの人が氷に親しみ、スケートの体験をする場や仕掛けをつくることが大切で、その中でも学校教育で小学生のエムウェーブでのスケート体験をどのように行っているのかお聞かせください。その体験から、楽しさとともに、更にスケートを続けてやってみたいという意欲をいかに芽生えさせるかということが大切です。その思いが生涯スポーツの原点です。

 また、継続していくためにはエムウェーブに出掛ける機会を増やすことが必要です。そこで、市の事業としてエムウェーブへの小学生の入館料は無料にするとか利用しやすい環境を整えてはどうでしょうか。小学生が元気になれば周りの人たちも元気になる。体験した小学生はもとより、保護者や地域の住民がスケートやエムウェーブへの関心を深め、理解を広めることにつながると思います。

 子供のころのオリンピック開催施設での印象深い体験は、ふるさとへの誇りとともにいつまでも心に残り、このような施策を続けていくことで、やがて地域の人々に広がってスケートが文化として根付いていくことと思います。このような地域の支えがあってこそ選手の育成も成果を上げることができることはスケートの歴史が教えています。

 以上、スケート選手の育成と同時に、市民の貴重な財産であるエムウェーブを活用して、生涯スポーツとしてスケートを楽しむ人が増えて、スケート文化に対する理解が多くの市民の心に広がることを願って質問いたしました。



○議長(岡田荘史君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 池田宏議員さんから御質問のオリンピックから十年を振り返り、記念式的や国体などに取り組んだ特別な思いやその成果についてお答えいたします。

 長野オリンピック、パラリンピック開催から十年を迎え、これからの十年、二十年をどのように受け継いでいくか。開催都市としての役割を振り返る節目の年であるとの思いから、テーマごとの記念事業を企画いたしました。

 皮切りである記念式典では、IOC委員の御臨席を初め、二千二百人の皆様の御参加をいただきました。式典の大きなテーマは、次世代を担う子供たちの参加とし、緑ケ丘小学校の金管バンドによるファンファーレの演奏、神宮アイスメッセンジャーズによるスケーティングなど、若い力によるイベントや、当時の様子を知らない十歳前後の子供たちからオリンピックへの率直な感想と未来への熱いメッセージを披露してもらうなど、当時のVTR放映により感動がよみがえるとともに未来に向けた本市の役割と責任を考えさせられるものとなりました。

 二つ目は、スポーツを通じて環境保全を考えようとのねらいから、スポーツ環境アンバサダーの松岡修造さん、大林素子さん、フィギュアスケートの伊藤みどりさんをゲストに、スポーツと環境トークショーを開催いたしました。スポーツマンが社会の中で、模範的環境保全のリーダーとなろうとの彼らの熱い訴えから、スポーツを通じて何ができるのか、参加者一人一人の危機感と使命感を痛切に感じられたのではないかと思っております。

 また、スポーツとまちづくりシンポジウムでは、サッカー解説者の宮澤ミシェルさん、東京大学の堀繁教授による基調講演と、地元県民球団信濃グランセローズやサッカー北信越リーグAC長野パルセイロの代表など、地域の関係者とのパネルディスカッションを行いましたが、参加者の皆さんからの意見や質問も活発にあり、スポーツを軸としたまちづくりを地域でいかに推進していくかという課題解決の光明となるべく、大変参考になるものでした。

 そのほか、記念コンサートやトップアスリートによるそり競技、スケート、アイスホッケーのスポーツ教室、一校一国運動発表会などを開催しましたが、全体では、事業の目的であるオリンピックの基本理念や財産を後世に受け継ぎ、これからの時代を担う子供たちに夢と希望を与えることを目的にしたスポーツと文化、芸術の融合が図られたものと考えております。

 また、第六十三回国民体育大会冬季大会スケート競技会や全国中学校スケート大会の開催は、スケート競技への興味と関心を呼び起こすきっかけとなったものと考えており、中でも、十年間継続して開催される全中スケート大会は、底辺拡大と競技力向上のための絶好の機会ととらえ、長野市が目指すスケートのメッカの実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

 今、池田議員さんのスケートに関して大変含蓄のあるお話をいただきました。ありがとうございました。大変有意義なお話をお聞かせいただいたと思います。

 私は、実はこのオリンピック終了時点、その時点で考えますと、長野市には実はスケート文化がなかったというふうに感じております。当時、スケート長野という言葉がありましたけれども、それは諏訪地区と佐久地区の話であって、長野ではまずなかったというふうに思っております。この十年、オリンピック後の十年たって、ようやく、このナショナルトレーニングセンターに指定をされ、そしてそのことが、やっぱり長野市をスケートのメッカにしようではないかというムードが盛り上がって、今ようやくそこの緒についたばかりであると、そんなふうに思っております。

 今後もオリンピック開催都市の責任として、各オリンピック施設の有効利用によるスポーツ及びオリンピックムーブメントの拡大に取り組んでまいりたいと考えております。

 私からは以上です。



○議長(岡田荘史君) 鈴木産業振興部長

   (産業振興部長 鈴木栄一君 登壇)



◎産業振興部長(鈴木栄一君) 私から、エムウェーブのスケート施設としての取組についてお答えをいたします。

 エムウェーブは現在、冬期はスケートリンクとして、市民利用から国際競技大会まで幅広く利用され、夏期は全天候型の屋内アリーナとして大規模イベント等に活用されております。

 平成十八年度の利用者数でございますが、年間を通じたイベント等での入館者数が約三十三万九千人。冬期でのスケートリンク利用者が約十万一千人で、合計四十四万人となっております。

 この施設の運営に当たりまして、市では民間の活力を導入すること、またポストオリンピックの地域全体の活性化と地域経済に寄与していくことを目指して、第三セクター方式による株式会社エムウェーブを設立するとともに、平成十八年度からは指定管理者制度を導入したところであります。

 また、昨年五月には文部科学省からスピードスケート競技別強化拠点施設としてナショナルトレーニングセンターの指定を受けたことから、本年度は九月下旬から選手強化のためのリンクとして使用するとともに、トレーニングジムなど設備の高機能化も図っております。

 まず、企業による財政支援と民間活力を生かした協力についてでありますが、株式会社エムウェーブの設立に当たりましては、長野県を初め旧長野スケートセンターで製氷を行っていた前川製作所や地元の企業、団体等に出資をいただき、財政面でもスポーツ振興の面からも地元民間企業との協力体制がとられているのであります。

 このように、株式会社エムウェーブは、県を初め地元企業等との協力の下、スケート人口の拡大、オリンピック選手の育成などスケートの振興に積極的に取り組むことができる組織として、今後も市民の期待にこたえていくものと考えております。

 次に、利用促進についてでありますが、特にスケートリンクの活用ということで、市内外の小学校等の御理解をいただき、スケート教室に利用されておりまして、本年度も市内の小学校等では五十六校、また周辺市町村を初め、遠くは佐久市、安曇野市の小学校からも来ていただいております。今後は、市外の小学校の利用促進も更に働き掛けてまいりたいと考えております。また、近隣の市町村等の窓口におきましても、エムウェーブの案内パンフレットを配置するなど、利用促進への協力をいただいているところであります。

 続きまして、エムウェーブを体感するイベントプランの提案でありますが、冬期間については国内有数の屋内リンクの特色を生かし、ワールドカップを初め、全日本スピードスケート距離別選手権大会など多くの集客力のある競技会を開催しております。また、毎年自主イベントとして氷の彫刻展を開催し、多くの市民の皆さんに来場をいただいているところであります。

 なお、氷上運動会のような学校や地域、企業が使えるようなイベントの開催をとの御提案でございますが、ナショナルトレセンの指定により、かなりの部分が選手強化に利用される状況であります。また、本年度からは全国中学校スケート大会が、十年間毎年開催されるなど数多くの競技会の日程も組まれ、冬期間は他のイベントの日程を確保することが難しい状況であります。

 ただ、スケートシーズン以外につきましては、オリンピック会場を身近に体感できるため、地域の運動会にも広く利用されており、オリンピック施設を前面に営業活動を展開するよう、株式会社エムウェーブに要請しております。

 続きまして、スケートリンクの利用期間でありますが、通常九月下旬から製氷の準備を始め、選手の強化合宿に利用された後、十月中旬から一般の皆さんに御利用をいただいております。今シーズンについてはナショナルトレセンの指定により、おおむね半月ほど製氷作業を前倒しして、九月二十日から日本代表選手の練習が開始されました。

 なお、小学校のスケート教室や一般の利用につきましては、例年と同じように十月の中旬から三月の中旬まで御利用をいただけるものでございます。この期間中は、小学校のスケート教室の日程と調整をあらかじめ行っており、ナショナルトレセンとしての占用時間を早朝、夜間に設定するなど、影響が生じないよう配慮しております。

 御提案のスケート利用期間の拡大ですが、製氷期間の延長は多くの光熱水費等経費がかかるとともに、貸館業務期間の縮小などにより、指定管理者の経営を圧迫することにもなります。今後の製氷期間につきましては、ナショナルトレセンの強化拠点でもあるため、国・競技連盟等と十分協議の上、決定する必要があります。

 続きまして、小学生のスケート料金の無料化についてでございますが、現在、エムウェーブでは年五日間の無料開放日を設けるとともに、学校、育成会のスケート教室についても、滑走料、貸靴料の割引きを行っております。御提案につきましては、今後株式会社エムウェーブとも協議をいたしますが、当面は現状のとおりとさせていただきたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 玉川教育次長

   (教育次長 玉川隆雄君 登壇)



◎教育次長(玉川隆雄君) 私から、小学校でのスケート体験学習についてお答えいたします。

 市立小学校では、一つ目として、冬のスポーツへの興味・関心を高めるとともに、自己の心身を鍛え健康増進を図る。二つ目として、安全で正しい装備の仕方、滑走の仕方、スケート場の使用の仕方、マナーを知り、安全に楽しく滑走する態度を身に付ける。三つ目として、協力したり、助け合ったりしながら集団行動ができるようにする。これらのことを目的に、市がバス借上料、滑走料、インストラクターへの指導料を負担し、エムウェーブでのスケート教室を実施しており、本年度は長野市内の一年生から四年生までを中心に、小学校五十三校、一万四千七百十五人の児童がスケート体験を行いました。

 スケート教室では、ホッケーリンクとスピードリンクの二つのリンクを使用しており、ホッケーリンクではスケートセンターの指導員が各クラスに付き、滑り方や止まり方、転び方等の指導を行います。また、スピードリンクでは内側が初心者、外側がある程度滑れる児童というように区分しております。このように、各自が技量に合わせてスケートを楽しむことができるよう配慮して実施しております。

 長野市では、スケートのメッカを目指しており、小学校でのスケート体験を基盤として、児童がスケートの楽しさを知り、選手として、また愛好者として生涯スポーツにつながるきっかけとなるよう、今後も各学校のスケート体験学習を支援してまいります。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 二十一番池田宏君



◆二十一番(池田宏君) いろいろ取り組んでおいでの力強いお答えいただいてありがとうございました。

 それにしても、エムウェーブは世界にも誇れる施設でありますし、行政が力を入れなければスケートの灯が消えると思うんで、継続して今後もとことん取り組んでいただくようお願いして質問を終わりたいと思います。



○議長(岡田荘史君) 十五番高野正晴君

   (十五番 高野正晴君 登壇)



◆十五番(高野正晴君) 十五番、新友会高野正晴でございます。

 我が国は、バブル崩壊後の長きにわたる景気低迷の中で大きく変ぼうする国内外の時代の潮流を的確にとらえ対応するため、機構財政等の構造改革に着手し、地方分権社会の構築を目指して、難題を抱えながらも自治体体制整備の改革を推進してまいりました。民間企業の変革期と両々あいまって、国民の忍耐力は高まり、一部に弱さが見られるものの回復の兆しが見え始めたところでございます。

 しかしながら、サブプライムモーゲージ危機に端を発した米国市場の低迷が大きな波紋を投げ掛け、世界経済をも揺るがす問題へと発展をしております。また、グローバル市場では、後進国等の台頭が顕著となり、投機的フローとあいまって資源物資の高騰が加速し、世界経済への混迷と一層の格差を広げております。

 我が国においても、低迷からの収束がつかぬまま、景気不安は一段と現実味を帯びており、先日経財相は二月月例報告において、景気の基調判断を一年三か月ぶりに下降修正し、先行きへの懸念を示しております。

 さて、本市は平成十年開催のオリンピック・パラリンピック冬季大会を機に、日本の長野から世界の長野へと発信し、知名度という大きな未来の財産を得ました。先ごろ、冬季オリンピック、パラリンピックの十周年を祝う記念式が開催され、引き続き各種イベント等の行事も大勢の皆さんの協力の下、盛大に催されております。

 この記念事業の一環として、長野の東の玄関口にメモリアルタワーが設置され、再びあの懐かしい夢のような感動に思いをはせております。豊かな自然と共存する長野への変わらぬ愛着に希望を託し、心の財産として守るべきものを次世代に語り継ぎ、そして引き継がれていくことを願ってやみません。

 また、平成十一年長野市は中核市へと移行し、五輪の感動を未来へ、夢きらめく交流とやすらぎのまち長野をメーンタイトルに、第三次総合計画がスタートをいたしました。バブルがはじけた日本経済のさなかにおいて、市民の努力と英知が結集され、塚田体制から鷲澤体制へと引き継がれてまいりました。そして、時代に即応した仕組みに変えながら、国際都市長野の経験を生かした愛着の持てるまちづくりに取り組んできております。

 平成十七年の平成の大合併により、基礎自治体の整備を進めてまいりましたが、第三次総合計画における想定外の人口減少が始まり、その上国の三位一体改革や景気の低迷による財政等が窮境に入り、市税等の収入が減少し始め、行財政経営への影響が懸念されるようになりました。

 これらの打開に向けて、平成十九年度から善光寺平に結ばれる、人と地域がきらめくまちながのを都市像に、第四次長野市総合計画がスタートいたしました。この第四次総合計画は、パートナーシップによるまちづくり、長野らしさをいかしたまちづくり、健全で効率的な行政経営の三項目に視点を掲げ、各施策の指標設定や重点の絞り込みを図り、行政の経営管理に役立てるものであります。

 また、これまでの枠組みや手法にとらわれず、選択と集中を手法に、限られた財源を効果的、効率的に配分した市政運営の基本方針は、今後の予算編成等にも十分活用できるものと期待をしております。

 本市は、分権改革の進展により、市民生活に密着した自治体の役割が増進することを堅固に受け止め、自らの責任において決定、制御できる仕組みづくりの構築に向け、全力を挙げて取り組んでいただいております御尽力に感謝を申し上げる次第であります。

 そこでまず、本市の第四次総合計画推進に当たり、地方が主役の国づくりとして掲げた分権社会の新たなまちづくりの体制強化についてお尋ね申し上げます。

 地方分権時代を迎え、自治体の自主的な決定と責任は一段と拡充し、自治体の判断能力により、住民生活が大きく左右する仕組みとなりました。本市は、都市内分権推進計画の中で各種団体の役割として、既存の各種団体が現在行っている事業を更に発展的に事業展開するためには、団体の枠組みを超えて住民自治協議会で実施することが望ましいとしております。

 さて、昨年六月にスタートいたしました朝陽地区住民自治協議会の活動を例に挙げ、住民自治協議会活動の実質による問題として三点申し上げます。

 地区を代表する任意団体の朝陽地区住民自治協議会は、会則の下に地区内に居を構える住民を会員として、地区内を活動範囲とする各種既存活動団体と共に構成され、住民相互の交流と親ぼくを深め、併せて共通の利益の増進を図り、生活環境の保持と改善に努力し、文化福祉の向上と豊かで住みやすい地域づくりに寄与することを目的に設立された住民自治協議会でございます。

 六つの部会に分かれ、総務広報部会、安全防災部会、環境美化部会、健康福祉部会、教育文化部会、産業振興部会の編成により、住民から寄せられた課題や意見、そして要望を取りまとめ、朝陽の将来像としてのメーンテーマを掲げ、その実現に向けて取りまとめた住民要望の中から、住民基本重点課題を選択し、各部会が課題解決に向けて取り組んでおります。

 まず、取りまとめた意見、要望の中より、最も多かった防犯・防災対策を最重要課題として、日常の組織活動の強化による、隣近所が支え合い助け合う昔ながらのお隣さんの再生実現を目指すこととしております。この朝陽地区住民自治協議会では、年度末を控え、本年度の評価等を取りまとめ、併せて次年度計画の検討が進められておるところで、計画策定事業の予算編成に当たり、何かと支障を来しているとのことでございます。

 その一つ目の問題点としてお尋ねをいたしますが、この住民自治協議会では、住民による災害時、救急時の弱者の方々への対応として、連絡や避難等を支援する体制づくりが着手され、保健福祉面からも期待できるものであります。災害時要支援者登録制度の募集も既に始まり、有事の際にこの登録会員の明確な本人確認を要するプレート類などの整備の実行に移っております。

 その中で、必要な備品等の資金繰りの手当が課題となり、準備に入ったものの活動は滞っておるとのことであり、住民自治協議会が主催となる事業の交付金は、予算計画から実行までの資金が思惑どおりに運ばず、十分な活動に支障を来す現状であります。

 そこで、住民自治協議会の次年度活動に最も重要な予算編成について、これらの早急な対応が必要と考えますが、本市の詳細な御対応をお聞かせ願います。

 なお、本市では各地区住民自治協議会の継続的かつ活発な事業展開を促す目的を持った、ずくだし支援事業交付金がございます。そして、子どもわくわく体験事業補助金においては、子供会・育成会や地区会議等主催の育成活動に基づいて規定の補助金が交付になります。

 しかし、同じ活動を住民自治協議会部会の主催になりますと手当がつかず、ずくだし支援事業の交付金で賄うには、既存の団体が既に実施してきた地区の行事やイベントを、住民自治協議会が主催し実施しようとする場合、ずくだし支援事業交付金の対象となりません。既存のそれぞれの団体が存在する中で、住民自治協議会が同じ目的において事業活動をしていくことはできないこととなります。

 これらのことから、本市の都市内分権推進計画に掲げる団体の枠組みを越えて、住民自治協議会で実施することが望ましいとのお考えはいかなることなのでしょうか。また、本市の第一期見直し事業には、これら具体的問題の着手はなく、住民自治協議会進展に対する基本姿勢には不信感を覚えます。

 そこで、本市の都市内分権推進計画に基づく施政方針と、これら矛盾点についての今後の御対応をお聞かせ願います。

 二つ目として、朝陽住民自治協議会の構成を担い、代表する地域自治会八区を網羅する区長会は、任意団体として各地区において各々に活動を続け、それぞれの形態に応じ、区費として運営費を徴収しております。

 しかし、年々不納者が増加し、地区に偏りはありますが、未加入者の比率として四から五パーセントの少ない地区から、十四パーセントに達する地区もあり、運営活動に及ぼす影響は深刻で、このような無関心層の広がりは、住民自治協議会の在り方においても深刻で、将来の不安材料となっておるとのことであります。

 また、朝陽住民自治協議会には評議委員会が設置され、四十八活動団体から選出された代表者、各地区住民の代表役員、公募者、地区推薦者の計百三名を委員に組織されております。常任評議委員会において執行事務等が決定され、重要事項を評議委員会総会にて議決し、運営されております。

 この評議委員は共通の使命により、それぞれの異なる特性を生かしながら、住民の意思を的確に反映する最良の意思決定を課せられる任務を帯びております。評議委員の中には、地区民の代表執行機関としての使命の重要さを真しに受け止め、全員一致の受託や選挙からではない委員の選出方法に疑問を投げ掛け、いかに住民の負託にこたえていくか、住民の責任意識をどのように高めていくべきか懸念する意見もございました。

 地域における民主主義の発展と、地域に根ざす相互扶助の精神の向上を果たす住民自治協議会の役割は、将来にかけてますます大きくなるものと考えております。

 そこでお尋ねをいたします。住民自治協議会の組織構成において、区民の現状を身近にとらえた自治協議会役員の責務は重く、また将来に向けた確固たる住民自治協議会の組織づくりには、網羅した骨子が重要であり、そのための基本条例を早急に検討する必要があります。本市の基本条例についての御所見と、組織編成についての具体的な御見解と御対応をお聞かせ願います。

 三つ目として、現在の朝陽住民自治協議会活動は、地区内各種団体の構成により骨格をなしております。市立公民館、地域公民館においても組織団体として御活躍をいただいており、また連携しながら独自の組織活動として各種講座、教室、行事等の多様な活動が運営されております。

 公民館法によりますと、市町村その他一定区域内の住民のため、実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、住民の教育向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的としております。

 なお、本市では各種団体の見直しが始まり、廃止対象とする各種団体の中に地域公民館連絡協議会がございます。しかし、現在の住民自治協議会への一極集中化は混乱が生じるリスクを含み、地域コミュニティは後退するおそれがございます。

 市立公民館につきましては、地域社会に大きくかかわる成人式、球技大会、敬老会、成人学級等の各種講座・教室等が地域と一体となり活動をしておりますが、本市は二十二年度から指定管理者制度を採用し、住民自治協議会が受皿となる試案を昨年の区長会役員会等において、非公式に打診されたとのことであります。

 このような流れをくんでのことでしょうか、生涯学習課から市立公民館として、住民自治協議会へかかわる活動を抑制するさたが下りているようで、公民館法による公民館活動の趣旨を逸脱した対応に住民自治協議会では大きな反論を呼んでおります。そこで、住民自治協議会と連携した市立公民館、地域公民館連絡協議会の独自性について、本市の明確な施策と現在の対応をお聞かせ願います。

 各方面にわたる格差の拡大は大きな社会問題化し、これまで受け継がれてきた地域社会での伝統文化の継承が困難になるおそれが生じ、地域の魅力や活力の減少が気掛かりでございます。地方自治を担うべき地方政府の確立は待ったなしの状況となり、市民のための市民による完全自治体を目指し、更なる体制づくりの充実強化が重要であり、本市の手腕に期待するところでございます。

 次に、第四次長野市総合計画における基本構想で行政経営についてお尋ね申し上げます。

 まず、平成十八年度長野市包括外部監査の結果報告によりますと、監査では歳出に見合う歳入の確保が常に重要な課題と位置付け、市民税、固定資産税を含む市税と国保料の収入に関する事務の執行をテーマに行われたものであります。

 これは、平成十七年度を基本対象年度とし、財政部市民税課・資産税課・収納課、生活部国民健康保険課等関係部局を対象に合規性、効率性、そして有効性について履行されたものであります。この収納に関する監査結果と意見の中で、市税は過去五年減少傾向にあり、自治体の収納業務が重要なポントとしてとらえております。

 法人市民税に関しては、特に未登録法人、不申告法人への網羅性確保の対応の悪さを指摘し、税の時効等を勘案して早急な対応が必要と意見を述べております。

 個人市民税では、各種エラーの処理を的確に行い、賦課額の増加策を講じるよう求め、個人資産税土地においては転用土地に対する課税について、建物、償却資産では課税客体の把握について、それぞれ問題点を指摘しております。

 また、長野市の平成十六年度の徴収率は、九十四・三パーセントと中核市の九十二・一パーセントに比べると高い方ではあるが、税額の未収入五・七パーセントは大きな問題点として、納税者の利便性等を考慮した多様な収納手段を提案し、コンビニ払いやカード払い等の導入、納税時期の配慮等を検討すべきと意見しております。

 なお、滞納整理のしやすい環境が整っているので、積極的に取り入れる努力が必要とし、国民健康保険料の賦課に関しても未加入者、資格喪失者、収納率の向上等の課題に努める旨の結果報告がございました。

 そこで、本市の平成十九年度の行政経営に、各施策の指標設定や重点の絞り込みを図る中で、これら監査指摘事項、意見をどのように役立て、事務事業に取り入れ整備推進が図られておるか、本市の御所見をお聞かせください。併せて、これらが長野市行政改革大綱及び集中改革プラン事業の展開に資する現況もお聞かせ願います。

 続いて、夕張市のような財政破たん団体を未然に防ぐ制度として、昨年六月地方公共団体の財政健全化に関する法律の自治体財政健全化法案が成立いたしました。財政に問題のある自治体の早期是正対策を盛り込み、財政危機の早期発見と健全化を促し、住民生活への影響を最小限に食い止めるねらいであります。財政の悪化状態を見極める四つの健全化判断指標を導入して、自治体の財政状況を全面的に把握することとし、新たに国民健康保険を初めとする事業会計や、第三セクターの不良債務等もチェック対象に、財政再建団体制度が五十年ぶりの見直しにより施行をされました。

 判断指標とする実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率の四つの判断比率の基準を一つでも超えた場合は、自主再建する早期健全化団体として健全化計画を策定し、外部監査を義務付け赤字解消を目指すものとしております。

 本市は、この新たな制度に基づく判断指標として、十八年度実質赤字比率ゼロパーセント、連結実質赤字比率ゼロパーセント、実質公債費比率十八・六パーセント、将来負担比率試算値二百三十パーセントの数値を公表しております。

 この早期健全化基準の警戒ラインは、実質赤字比率十一・二五パーセント、連結実質赤字比率十六・二五パーセント、実質公債費比率二十五パーセント、将来負担比率三百五十パーセントと示しており、本市の現況は一応基準値内にあり健全財政に努めておられますが、実質公債費比率が警戒ラインの十八パーセントを超えていることも現状でございます。今後も、指標基準をとらえた努力が一段と求められてまいります。

 この法は、平成二十一年四月から施行されまして、平成二十年度予算執行の数値から適用になります。本市は、一応の健全段階下にあり自治体健全化法施行に向け、実質赤字比率ゼロパーセント、連結実質赤字比率ゼロパーセント、実質公債費比率十八・一パーセント、将来負担比率二百三十パーセント前後の判断指標の見通しを示しておりますが、これを断行しなければなりません。

 そんな中で、財政判断指標の健全化判断比率の内容、意味、そして地方公会計制度整備との関連において、市民への情報提供に当たり、本市の財政状況の数値が独り歩きすることのないよう行うことが肝要でございます。

 そこで、既に御検討いただいております新たな自治体財政健全化法における本市の判断指標について御見解をお聞かせください。併せて、本市の行政経営の今後の御対応についてもお聞かせ願います。

 市長は、さきの議会において、全国に誇れる都市として更なる発展に向けて実現したいこと、着手したい施策や事業が幾つもあると述べられながら、財源からの限界が生じ、将来にわたって安定した行政サービスの提供には財政基盤の安定が不可欠であり、財政の健全化が大前提である旨を申されております。

 私は、今後も経済の低迷が続く見込みを考えますと、本市の収入不足は受益と負担の関係を自治体財政の中で明確にしていくことが、改革における重要なポイントとして考えております。本市の行政サービスの見直しに当たり、民間経営的観点から当然の一つに、施設の稼働率や利用率の向上による増収を図る。

 二つに、サービス提供にかかわる経費削減を行いながら、ニーズを把握して最適なサービスの提供に努める等の効率的運営を目指すことによって、新たな市民の負担が最小限に抑制できるものと考えております。

 先ごろ、長野市行政改革推進審議会の受益者負担に関する検討部会において、約七十事業の経費負担の割合について、基準案が取りまとめられたとのことでございます。

 そこで、本市は今後この答申を受けて適正化事業の展開を図ることとなりますが、行政サービスに対する受益者負担の在り方についての御所見をお聞かせいただき、民間的経営手法についての御見解もお伺いいたします。

 また、現在国では税制改正大綱に盛り込んだふるさと納税制度なる法案が審議中でございます。このふるさと納税法案は、居住地以外の自治体に寄附することにより、住民税の課税対象額から控除が受けられる制度であります。

 なお、自治体の財政収入には地域の活性化が不可欠であり、経済力の減退が行政力の低下を招き、また経済力の減退が更に生まれます。この負の連鎖を断固として封じ込めなければなりません。本市は、このふるさと納税制度の受皿として、本年度基金を創設するとのことであり、早急に準備を進められ、財政健全化の一助になることを願うものでございます。

 そこで、ふるさと納税制度の活用に向けた本市の展望、そして現況と意気込みをお聞かせ願います。

 一方、本市の市民一人当たりの所得は、合併による新長野市としての平成十六年度の平均が二百七十一万九千円、前年度二百七十八万五千円の所得と比較しますと六万六千円減少をしております。合併前後の旧長野市と新長野市の比較では九万七千円減少の開きになります。平成十六年度の県民所得は二百七十三万三千円、国民所得が二百八十二万六千円で、それぞれに一万四千円、十万七千円の所得の格差が生じております。残念ながら、これらの状況からも本市経済の停滞がうかがわれ、市民の所得引上げの確保が市税の安定と健全財政をもたらす重要なかぎになると考えます。

 そこで、このような本市の市民所得の状況をどのように認識しておられるか、本市の真意をお聞かせ願います。

 続きまして、地域経済の自律的発展の基盤強化を目的に、昨年六月企業立地促進法が施行されました。本市においても、新たに企業立地推進室を設置し、地域の産業集積の向上と経済や雇用の安定化に向けた企業誘致戦略を策定することとしております。これは、積極的な誘致活動の展開と企業立地の環境整備の推進を図り、新たな経済基盤の構築を目指すものであります。

 来年度予算に用地買収、用地造成、用地売却に向けた取組として、二十三億八千六百万円の予算立てをしておりますことは頼もしい限りでございます。予定地として、既に候補地等との交渉が始まっているとのことであり、事業展開に向けての事前準備作業として、地域と住民への配慮は重要で、特に周辺部に及ぼす影響についての十分な対応が必要でございます。

 予定地の一つである本市東部の木工団地において測量等が始まり、既存の木工団地周辺住民から何の目的の作業か分からず、また迷惑施設ではないだろうか等の問い合わせが続出し、地区関係者への事前連絡がないため、対応に苦慮されているとのことであります。情報公開については、様々な要素を含んで複雑化しておりますが、このような事前対応の不備をなくすよう、経験ある専門家を配置した万全な対応を願うものであります。

 そこで、本市の事業展開における御所見と企業立地推進室の立地促進整備に向けた戦略をお聞かせ願います。

 早いもので、公の施設の指定管理者制度の導入は、三年目の更新時期を迎えております。公共サービスの本質を見極め、更なる向上と本市の揺るぎない基盤整備の充実を願うものでございます。

 以上。



○議長(岡田荘史君) 鷲澤市長

   (市長 鷲澤正一君 登壇)



◎市長(鷲澤正一君) 高野正晴議員さんから御質問の第四次長野市総合計画による基本構想の行政運営経営についてのうち、初めに包括外部監査指摘事項・意見の反映についてお答えをいたします。

 平成十八年度の包括外部監査では、市税及び国保料に関する事務がテーマとなりましたが、監査報告書の内容につきましては、議員さんから御説明があったとおりでございます。

 これらの指摘事項や意見をどのように事務事業に取り入れているかとの御質問でございますが、そのうち法人市民税や固定資産税の課税客体の把握に関しましては、地方税法及び市税条例に基づいた適正な事務処理を行うべきとして具体的に指摘があったところでございます。

 これらの指摘につきましては、法人市民税における未登録法人の把握、固定資産税における建物や償却資産の把握など、速やかに必要な処置をとり、その内容を公表したところでございます。

 また、監査報告書の意見として、市税や国保料について納付者の利便性を高めるため、コンビニ収納やクレジットカード収納など多様な収納方法の導入を検討すべきであるとされた点につきましては、システム導入や運用のコスト、収納率向上への効果など検討すべき課題もありますが、他市の状況も踏まえながら、庁内に設置した収納向上対策協議会において、引き続き研究を進めてまいります。

 次に、包括外部監査の結果が行政改革大綱や集中改革プランにどのように展開されているのかという点でございますが、平成十八年度の包括外部監査では、歳入の確保を重要な課題ととらえて、市税及び国保料に関する事務がテーマとなったところでありますが、今年度改定を行った行政改革大綱においても包括外部監査の考えを反映し、市民負担の公平性の確保を基本方針に掲げ、市税などの賦課の適正化と収納率の向上に取り組むこととしております。

 また、監査報告書では、税務にかかわる職員数についても見直しが必要との意見が付されておりますが、これにつきましても集中改革プランに基づく定員適正化の中で取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、本市の市民所得の状況をどのように認識しているのかとの御質問にお答えをいたします。

 一人当たり市民所得は、県が行っている県民経済計算などの結果を利用して、市民所得を十月一日現在の総人口で単純に割ったもので、市民の経済的豊かさを表す指標として用いられています。市民所得には財産所得と企業所得も含まれていますので、一人当たり市民所得は就業者の給与水準を表すものではなく、企業の利潤なども含む市経済全体の水準を表すものであると言えます。

 議員さん御指摘のとおり、平成十六年度一人当たり市民所得は二百七十一万九千円となり、合併による新長野市として前年度と比較しますと六万六千円、二・四パーセントの減少、合併前後の旧長野市と新長野市との比較では九万七千円、三・四パーセントの減少となりました。また、県民所得、国民所得との比較でも、それぞれ一万四千円、十万七千円といずれも残念ながらマイナスとなっております。

 平成十六年度の市民所得を項目別に前年度と比較してみますと、雇用者報酬は七千百十六億円で九十六億円の減、財産所得は百四十億円で五十七億円の増となりましたが、企業所得が三千七十九億円で二百九億円の減少となっており、本市では企業所得の落ち込みが特に目立つ結果となりました。

 また、平成十八年事業所・企業統計調査の結果を見ますと、事業所数は二万八百八十三事業所となり、平成十三年調査と比較すると、二千三百六事業所、九・九パーセントの減少、従業者数では十八万九千四百七十一人で一万九千五百九十四人、九・四パーセントの減少となりました。特に製造業、建設業などの第二次産業の落ち込みは大きく、事業所数で平成十三年比十七・四パーセント、従業者数で二十一・一パーセントの大幅な減少となっております。

 このような状況の中、本市といたしましては地域の産業競争力の底上げ、新たな産業集積の方向付けと企業誘致、支援等が必要と認識しており、第四次長野市総合計画でも集中的な取組により、短・中期的に一定の成果を上げることを目指す重点施策の一つとして、産業の集積と工業の活性化を掲げ、地域産業の振興と雇用の拡大に努めているところであります。

 また、新年度予算におきましても、特に来年度早期に取り組むべき施策として、企業立地の推進を優先施策の一つに位置付け、積極的な企業誘致活動を展開するとともに、企業立地に向けた環境整備を進めてまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 根津企画政策部長

   (企画政策部長 根津伸夫君 登壇)



◎企画政策部長(根津伸夫君) 私から、分権社会の新たなまちづくりの体制強化についてのうち、二点についてお答えいたします。

 まず、住民自治協議会の運営・実施事業費についてでございますが、市では地区の課題を解決するために、住民自治協議会が新たに実施する事業等に対して、ずくだし支援事業交付金を交付しているところでございます。

 平成二十年度当初予算におきましても、それぞれの地区の世帯数を基準として上限を定め、協議会が新たに設立される見込みの地区を含めまして二十三地区分の予算を計上いたしました。この金額の範囲内で予算計画を立てて、地域のニーズに合わせて御活用いただくことを原則としております。

 なお、この協議会の予算編成等に当たりましては、今後とも地区活動支援担当でございます支所長を中心に、専門的な立場で支援させていただくこととしております。

 このずくだし支援事業交付金でございますけれども、住民自治協議会への補助金の一括交付が予定されております、平成二十二年度までの間に設立された協議会に対し、暫定的に活動支援のための資金提供を行う制度でございまして、各種団体への補助制度を継続する中での上乗せの交付金でありますことから、協議会が新たに実施する事業を主な対象としております。

 したがいまして、既存各種団体が既に実施している事業や、祭りとか運動会などのイベント等で毎年恒例となっている事業等は原則対象とはなりません。これは、既存各種団体等に対する補助の重複を避けるためと、これまで住民の負担で実施してきました恒例事業に対しましては、市が新たな補助を行うことは、地域でできることは地域でやるという趣旨に反するとの理由によるものでございます。

 一方、平成二十二年度からは市が主導して設置した団体等を廃止するとともに、それらへの補助金をまとめて、使途を限定せずに協議会へ一括交付する予定でございます。いわゆる財源の委譲を図ることで、都市内分権推進計画が目指しております、住民による主体的で柔軟なまちづくりを行っていただける体制の整備が進むものと考えております。

 次に、基本条例についてお答えいたします。

 条例の制定につきましては、平成十八年一月に出された都市内分権審議会の答申の中でも住民自治が、ほう芽期から育成期へと進展した段階において制定を検討すべきとされております。住民自治基本条例は、まちづくりの基本理念、市民参画や協働の在り方など市民と行政の役割分担や責任を明確にするものでありますことから、その制定につきましては、その意義や目的にかんがみまして、市民主導でその制定に向けた動きが熟成されることが望ましく、行政主導で行うことは好ましくないものと考えております。

 現在、設立されつつある住民自治協議会は、地域を代表する組織として、それぞれの地域に暮らす住民の皆さんが、自分たちの地域は自分たちでつくるという意識を持って取り組んでいただくための、住民の住民による住民のための自治組織でございます。

 したがいまして、基本的には市は必要に応じてその活動を支援する立場にあると考えておりますことから、その組織の構成につきましても、あらかじめ決められた型を一律に当てはめるのではなく、それぞれの地域の実情や課題解決のための活動に応じまして、最もふさわしい編成としていただくこととしております。

 また、役員などの選出を選挙によるということも一つの方法とは思いますが、その点につきましても、今後住民の総意で決定していただくことが、協議会によるスムーズな組織運営を図る上でも重要ではないかと思っております。

 以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 松倉行政改革推進局長

   (行政改革推進局長 松倉一紀君 登壇)



◎行政改革推進局長(松倉一紀君) 私から、行政サービスの受益者負担についてのうち受益者負担の在り方及び民間的経営手法についてお答えをいたします。

 受益者負担の在り方につきましては、昨日も申し上げましたけれども、現在市の行政改革推進審議会で市民の立場から議論をいただいているところでございまして、この三月末の答申に向けて取りまとめの段階となってございます。

 行政サービスを利用された人になぜ負担を求めるのかという点につきまして、審議会の議論では特定の人だけが利用するサービスについては、そのサービスを利用しない市民の税金も投入されているので、公平性を確保し市民全体が納得できるものとするためには、サービスを利用する人に、受ける利益に応じて一定の負担を求めていくということを原則としたいとしてございます。

 さらに、利用者の負担割合でございますが、これは一律に考えるのではなくして、消防とか救急といった公益性が強いサービスほど市民全体で支えていく必要性が強いため、利用者の負担を小さくし、逆に個人の余暇の充実などプライベートといいますか私益的なものほど利用者の負担を大きくしていくべきであるとしてございます。

 一方、その受益者負担の見直しを、行政の経営といいますか行政改革というふうな市の方から見た場合は、市の収入を確保していくという側面となります。行政の最も基本的な役割は、安全の確保とか弱者の支援といった基礎的なサービスでございます。したがいまして、個人の余暇の充実など私益性の強いサービスからは適正な受益者負担をお願いし収入を確保し、真に必要な分野へ税金を投入していくことが行政経営にとって必要であるというふうに考えておるところでございます。

 次に、議員さんから民間経営の観点からは、当然に効率的な運営によって市民負担を最小限に抑えるべきである、という御意見をちょうだいいたしましたけれども、審議会からも同様の御意見を頂いておりまして、そのとおりでございます。

 これまでも、行政改革の取組とか事務事業評価、予算編成などによって経費の削減とか利用率の向上、稼働率の向上といったことに取り組んでまいりましたが、改めてここで更に効率的な行政サービスの提供に努めるとともに、必要性が薄れた事業とか施設などについては、廃止・統廃合も視野に見直すなど時代の変化、環境の変化に即応した行政経営に取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 板東財政部長

   (財政部長 板東正樹君 登壇)



◎財政部長(板東正樹君) 私から、財政運営に関する御質問にお答えをいたします。

 まず、財政健全化法における本市の判断指標と今後の財政運営についてお答えをいたします。

 昨年成立いたしました地方公共団体財政健全化法は、様々な指標によって自治体の財政状態を明らかにして、各指標が一定のラインに達した場合には早期に健全化の取組が求められ、更に指標が悪化した場合には財政再生計画を策定し、北海道夕張市のように国の管理下において再生を目指さなければなりません。

 この財政健全化法における各指標は、普通会計における実質赤字比率を初め、特別会計や企業会計を加えた市の全会計での連結実質赤字比率のほか、一部事務組合や広域連合をも含めた実質公債費比率、さらには第三セクターなども加えた市全体の将来負担に対する対応能力や、返済能力を示す将来負担比率の四つの指標から成り、まずは平成十九年度決算から公表が義務付けられ、そして二十年度決算から法の基準に従い、それぞれの自治体の財政状態が判断されることとなります。

 本市のこれらの指標につきましては、現時点では詳細な算定要領が示されていないなどの不確定要素はありますが、十八年度決算を基に試算いたしますと、いずれの指標も財政再生基準となるレッドラインはもちろん、早期健全化基準となるイエローラインをも大きく下回っており、まずは一安心といった状態にございます。

 また、イエローラインは下回っているものの、十八年度決算において、市債発行に際し許可が必要となる十八パーセントを超えた実質公債費比率につきましても、新規発行額の抑制や高金利市債の繰上償還などの取組によりまして、遅くとも二十一年度の決算段階では十八パーセントを下回る見通しが立ったところでございます。

 このように、これまでの取組によりまして、本市財政の健全化は着実に前進しつつあるものと考えてございますが、油断は禁物であります。今後も、この財政健全化法の指標の動向にも十分留意しながら、仮に悪化の兆候があれば直ちに方向を修正するなど、引き続き緊張感を持った財政運営に努めてまいります。

 次に、ふるさと納税制度の創設に伴う本市の対応と展望についてお答えいたします。

 ふるさと納税制度は、現在地方税法の改正案として国会において審議されているところでございますが、この法案の成立に伴い、本年一月以降に地方公共団体に対し寄附されたものを対象に、五千円を超える部分について個人市民税の所得割額の一割を限度に税額控除されるなど、これまでに比べ寄附しやすい環境が整うものと期待しているところでございます。

 このような状況から、本市でもプロジェクトチームを立ち上げ、その対応策について検討を重ねてまいりました。まずは、寄附の状況を分かりやすく、そして明らかにするためには基金による管理が適当と判断をいたしまして、その受皿として、(仮称)ふるさとナガノ応援基金の創設を検討してるところであり、併せて全国の大勢の方に応援いただくためにも、寄附を求める趣旨はもちろん、具体的な使途についても明確にしていくべきと考えてございます。

 現在、寄附を充当する具体的な事業を検討中でございますが、本市の特徴を生かし、例えばオリンピック施設を活用したウインタースポーツ選手の育成や飯綱、戸隠、鬼無里の美しく豊かな自然を生かした、いいとき観光エリアの活性化など、本市の持つ地域資源を最大限活用した先進的で魅力ある政策メニューを設定し、全国に向けてアピールしてまいりたいと考えてございます。

 いずれにいたしましても、このふるさと納税制度がスタートいたしますと、全国の自治体が一斉に寄附金の獲得に乗り出し、各自治体のPR合戦が過熱するものと予想されます。先ごろの新聞報道でも、一定の金額以上を寄附された方に、地元特産品の贈呈を検討している自治体があるということを紹介してございましたが、寄附を頂くために多額の経費をかけたり、自治体間のプレゼント競争に至ってしまっては本末転倒であります。また、多くの寄附に期待する一方で、本市の納税者が他の自治体へ寄附をすることによって、本市の市税が減少していくということも事実であります。

 したがって、本市では最小限の経費で効率的、効果的なPRが必要と考え、まずは早期にホームページを立ち上げ、一人でも多くの方にふるさと長野を応援していただけるよう、全国の皆さんに御協力を呼び掛けてまいりたいと考えてございます。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 鈴木産業振興部長

   (産業振興部長 鈴木栄一君 登壇)



◎産業振興部長(鈴木栄一君) 私から、企業立地促進法に基づく事業の取組についてお答えをいたします。

 まず、企業立地促進法に基づく事業展開について申し上げます。

 この法律は、地域の強みと特性を生かし、個性ある地域の産業集積の形成と活性化を目指して、国が総合的な支援を行うというものであります。

 この法律を生かした取組を推進するため、長野市では周辺自治体を初め、大学や商工団体と連携し、善光寺平にナノテク・高度部材活用産業、バイオ・エコ関連産業及びIT・組込み機器関連産業の集積を図ろうとする基本計画を策定をいたしました。

 ここでは、平成二十四年度までの成果として、これらの産業での企業立地五十五件、新規雇用創出千百人、製造品出荷額八百億円の増加などを見込んでおります。今月中にも基本計画を国へ申請する運びとなっており、認定されれば新規立地や事業拡大を進める企業が、地方税の減免措置や設備投資に対する特別償却等を活用できるほか企業用地・施設等の整備、人材の育成・確保、技術支援など中・長期的な支援措置を受けることができるものであります。

 次に、長野木工団地についてお答えいたします。

 市が保有する産業用地は残りわずかとなり、また既存工業系地域の中でも、まとまった用地を確保することが大変難しい状況となっていることから、既存工業団地の再整備を行い、その機能の拡充、発展を図ることも必要であります。

 そこで、長野木工団地内にあります約〇・八ヘクタールの空き区画につきましては、再整備を前提として昨年の七月に測量調査を実施いたしました。平成二十年度中をめどに、企業立地に向けた秩序ある整備を進めてまいりますとともに、地域の活性化に役立つ企業を誘致してまいりたいと考えております。今後は、地域の皆さんに十分御理解をいただけるよう、生活環境も含めた丁寧な説明に努めてまいります。

 続いて、企業立地促進に向けた戦略についてであります。

 まず、新年度から効果的な企業誘致を推進する体制を整えるため、企業立地推進室を新設いたします。この企業立地推進室では、産業集積に向けた調査研究による戦略づくりとともに企業・工場等の誘致、産業団地の整備・維持管理等を一体的に進めてまいります。

 このため、まず来年度は企業誘致と産業集積を行うための詳細な基礎調査を実施するとともに、企業誘致の具体策として企業誘致戦略を策定いたします。これに基づき、長野市の特性を生かしながら、雇用の拡大と地域経済の発展につながる業種を具体的に選択し、企業立地を図ってまいりたいと考えております。

 今後ともこれらの取組を総合的に進めながら、企業ニーズに応じた支援策の充実や企業訪問等による誘致活動を積極的に行ってまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 島田教育次長

   (教育次長 島田政行君 登壇)



◎教育次長(島田政行君) 私から、分権社会の新たなまちづくりの体制強化についてのうち、市立公民館・地域公民館の独自性についてお答えをいたします。

 市立公民館は学習の場であるとともに、地域課題を発見し課題解決するための実践活動の場であります。住民自治協議会も地域の身近な課題を住民自ら解決していくための自治組織であることから、公民館と住民自治協議会は一体的に活動することにより、地域住民の意向を迅速かつ的確に反映した社会教育の増進、効果的な地域づくりに貢献できるものと考えております。

 現在、市立公民館においては、地域住民の皆様に住民自治協議会を理解していただくための講座を開設したり、住民自治協議会が立ち上がった地区におきましては、市立公民館と住民自治協議会の連携による事業を進めている地区もございます。今後も住民自治協議会にかかわる講座や連携事業につきましては、積極的に実施をしてまいりますので、御理解をお願いいたします。

 市立公民館の管理運営につきましては、指定管理者制度の導入を行う際は、地域に密着した運営を行える受託者として住民自治協議会を想定しておるところでございまして、平成二十二年度からそれぞれ体制が整い、住民自治協議会が受託を希望し、さらに市がそれを認めた地区の公民館から順次移行ができればというふうに考えているところでございます。

 この指定管理者への移行に当たりましては、市立公民館が果たすべき役割を踏まえ、地域の実情に応じて社会教育法第二十条に定められました住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化、生活文化の振興、そして社会福祉の増進といった設置目的を効果的に達成することが必要でございます。

 二十七館ある市立の公民館につきましては、施設規模、設立時期、それから地域課題等それぞれ異なっておりますが、移行後においても地域に密着した運営を図ることはもちろんのこと、指定管理の協定書の中で、市立公民館として果たすべき役割、業務内容等を明示いたしまして、基本的な部分での管理・運営の統一が図れるようにしてまいりたいというふうに考えております。

 地域公民館及び地域公民館連絡協議会につきましては、そもそも地区住民の手による自主・自立の組織体であることから、その運営等につきまして、市といたしましては関与することはありません。

 現在、地域住民にとって最も身近な学習活動の場である地域公民館の自主的活動を支援し、一人一人の生きがいや学習意欲の高揚を図ることを目的として、地域公民館交付金を交付しております。この交付金につきましては、今後住民自治協議会への一括交付金に含めることとなりますので、補助金の配分等につきましては住民自治協議会で検討していただくことになりますが、引き続き地域公民館の活動を支援できるものと考えております。

 市立公民館は、公教育である社会教育の中心的担い手であるとともに、行政と地域とをつなぐ大切な場でございます。今後も、市立公民館は地域公民館が主体的、自立的に活動できるよう助言、情報の発信に努めるほか、管内の地域公民館相互の交流のパイプ役を担うなど、地域課題解決のための拠点として住民自治協議会と共に、その機能を発揮してまいりたいというふうに考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(岡田荘史君) 十五番高野正晴君



◆十五番(高野正晴君) それぞれにありがとうございます。

 私の住む地区内でこのようなことがありました。昨年、おじいちゃん・夫婦、三人で住んでいる家庭ですが、お孫さんお二人おったんですが都会の方へ出ており、昨年上のお兄ちゃんが帰ってまいりました。地元がいいということでUターンしたわけでございますが、頑張って仕事等を探しておったわけですが仕事が見付かりません。つい先ごろ、また都会の方へUターンをしてしまいました。こういうことでは非常に困るわけでございまして、長野市の将来のためにこれは重大な危機だろうと思っております。

 企業立地推進室について、先ほど部長の方からいろいろ抱負が述べられました。基礎調査をやるようでございますが、その中で方法とか手順とかお話がございませんでした。残念ですが、また機会を改めてお話をお願いいたします。



○議長(岡田荘史君) 本日の会議はこの程度にとどめ、明八日及び九日の二日間は休会とし、次の本会議は十日午前十時から開き、市行政事務一般に関する質問を行います。

 本日はこれにて散会いたします。

   午後四時二十五分 散会