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平成21年11月定例会農政林務委員会−12月08日-01号




平成21年11月定例会農政林務委員会

農政林務委員会会議録(その1)

●招集年月日時刻及び場所
 平成21年12月8日(火)午前10時30分、議事堂第4委員会室に招集した。
●出席した委員の氏名
   委  員  長   ?見澤 敏 光
   副 委 員 長   小 島 康 晴
   委     員   古 田 芙 士
      〃      木 下 茂 人
      〃      垣 内 基 良
      〃      和 田 明 子
      〃      下 沢 順一郎
      〃      北 山 早 苗
      〃      牛 山 好 子

●欠席した委員の氏名
     な し

●説明のため出席した者の氏名
 (農 政 部)
   農政部長           萩 原 正 明
   農業政策課長         三 村   保
   農業技術課長         宮 島 明 博
   園芸畜産課長         中 村 倫 一
   農地整備課長         竹 内 周 二
   農村振興課長         藤 原   一
   農産物マーケティング室長   浦 山 宏 一

●付託事件 別紙のとおり
●会議に付した事件 付託事件のうち1、8、11、13、15、17及び農政部関係の所管事務一般

●開議時刻 午前10時30分
●?見澤委員長 開会を宣した。
 ▲ 審査日程の決定
   農政部関係 12月8日(火)、12月9日(水)
   林務部関係 12月10日(木)
 ▲ 日程宣告
   1 会議録署名委員の決定
   2 農政部関係の審査
 ▲ 審査順序の決定
   1 付託議案等について理事者の説明
   2 質疑等
   3 付託議案等の採決
   4 陳情の審査
 ▲ 会議録署名委員の決定
    委員長の指名により、次の委員に決定した。
     5番 下沢委員、6番 北山委員
 ▲ 農政林務委員会の付託事件の報告
   予算案2件、陳情15件
 ▲ 農政部関係の付託事件等の報告
    予算案1件、陳情5件
 ▲ 議題宣告(農政部関係)
    付託事件及び所管事務一般を一括して議題とし、議題に関連して理事者の説明を求めた。
◎萩原正明 農政部長 別紙説明要旨のとおり説明した。
○?見澤敏光 委員長 第1号「平成21年度長野県一般会計補正予算(第3号)案」中、第1条「第1表 歳入歳出予算補正」中、歳出 第7款 農林水産業費中、農政部関係、第2条「第2表 繰越明許費補正」中の一部、農政部関係及び第3条「第3表 債務負担行為補正」中の一部、農政部関係について、順次、理事者の説明を求めた。
◎三村保 農業政策課長 議案及び予算説明書並びに資料1により説明した。
◎宮島明博 農業技術課長 予算説明書並びに資料2、資料3及び資料4により説明した。
◎中村倫一 園芸畜産課長 予算説明書並びに資料5、資料6及び資料7により説明した。
◎藤原一 農村振興課長 予算説明書及び資料8により説明した。
◎宮島明博 農業技術課長 予算説明書により説明した。
◎竹内周二 農地整備課長 予算説明書により説明した。
◎中村倫一 園芸畜産課長 予算説明書により説明した。
◎藤原一 農村振興課長 予算説明書により説明した。
○?見澤敏光 委員長 午後1時30分まで休憩を宣した。

●休憩時刻 午前11時23分
●再開時刻 午後1時30分

○?見澤敏光 委員長 再開を宣した。
 引き続き理事者から提出資料について発言を求められていたので、これを許可した。なお、理事者の説明中、プロジェクターを用いたい旨の申し出があったので了承願った。
◎三村保 農業政策課長 長野県食と農業農村振興計画の平成20年度実績年次報告について、資料9及び「長野県食と農業農村振興計画レポート」により、長野県農業振興地域整備基本方針の変更について、資料10及び別冊1により説明した。
◎宮島明博 農業技術課長 平成21年産米の生産状況と今後の需要見込みについて、資料11により、長野県有機農業推進計画の概要について、資料12及び別冊2により説明した。
◎中村倫一 園芸畜産課長 自給飼料増産に向けた取り組み状況について、資料13により説明した。
○?見澤敏光 委員長 委員の質疑等発言を許可した。
 なお、議論を深めるため、委員の発言に対し、ほかの委員から御意見等がある場合につきましても、あわせて御発言願います。
◆北山早苗 委員 農業用マルチフィルムの循環型再利用実証事業の資料について御質問させていただきます。まず、使用済みマルチの回収、粗選別を農家でして、それをJAに持ってきて、検品・分別すると書いてあるんですが、この分別というのは、どういう分け方をするのか教えていただきたいんですけれども。
◎宮島明博 農業技術課長 先ほども申し上げたんですが、今回のペレットにするまでの間に、洗浄のところがポイントになっておりまして、従来ですとその洗濯機を回すような形で洗浄しているわけですが、今度、ブラシを使って広げたままで洗浄する関係で、あまり細かく切れたものは除くということで、なるべくつながった形で使える物を分別するということでございます。
◆北山早苗 委員 と言いますと、洗いやすいようにということですよね。わかりました。それで再生マルチをつくるのにペレットにするということなんですけれども。マルチの製品というのは、例えば一つの会社だけでつくっているわけではなくて、やはりいろいろな会社の製品があると思うんです。例えば今、廃棄物のプラスチックを集めていますよね。そうするとものすごくいろいろなプラスチックの種類があって、やはり実際にいろいろな種類のプラスチックを混ぜてしまうと、ものすごく弱いものになってしまうということで、再生するところの工場に行って見てみましたら、ベルトコンベアにガサッと廃棄物のプラスチックを持ってきて、その中から同じ種類のプラスチックを手作業で拾っているんですよね。それで拾えない部分については、結局、再生品といってももう本当に擬木みたいな程度の物しかできないということもあって、サーマルに行ってしまうようなんです。最近はサーマルリサイクルといっても、本当にそれがリサイクルなのかという部分もあって、おそらくそのマルチの製品もいろいろな会社がいろいろな成分の違うマルチをつくっていると思うんですけれども、その辺はどこで分別されるようになるんでしょうか。
◎宮島明博 農業技術課長 私どもここで考えておりますのは、野菜に使うマルチです。その材料は、ほかのいろいろなプラスチックと混ざっているということではなくて、あくまでも野菜で使っているポリエチレンのフィルムを使います。先ほど申し上げたとおり、その洗浄の過程が、普通なら大量の水を使うわけですけれども、この中信地区の業者が開発した技術は、ブラシを使って広げて、水量も少なくて済むもので、今、特許を申請しています。それを使うのを前提でやっておりますので、品質についても、すべて再生品を使うというのではなくて、新品も加えた中でマルチを再生してつくりますので、その辺の性能試験を試験場で行ったり、実際に農家で使ってもらってみて、大丈夫だという確証をとりたいと考えております。
◆北山早苗 委員 実際に特許をとるために開発された技術について、本当にそれが使えるかどうかということを実証していくということなんですね。わかりました。私は、マルチといっても、普通の私たちが一般に使っているプラスチックよりは、はるかに種類が少ないと思うので、できればこのつくった会社で、全部回収すれば、品質が同じなわけですので、本当はそういう仕組みにすべきだと私は思っています。
 あともう一つ気になりますのが、波田町で、マルチを洗浄して、中国のほうに持って行くという会社だったんですけれども、このような洗浄をしたりする会社をつくりたいということで、事業申請が松本の地方事務所の環境課に出されたんですが、その波田町の住民の皆さんが心配だということで、お話をお聞きしたことがあるんです。その施設の中の排水の処理は大きなマスみたいなものがあって、そこに土みたいなものを沈殿させて一たんためておいて、流すという排水処理施設だったんですね。それで土だけじゃなくて、当然その農薬もついているかもしれないということで大変心配であるというお話が確かあって、どうなのかなと私も思ったことを思い出しました。この事業の場合は、その辺はどうされているんでしょうか。
◎宮島明博 農業技術課長 今、おっしゃったとおりだと思います。この施設は、水で洗って汚れた水が出ますので、沈殿させたものが、下にたまりますから、これは産業廃棄物として処分します。水は、ろ過をして、再利用しています。
◆北山早苗 委員 ろ過をして再利用するということで、例えば、公共下水道に入るとか、まさかそういうことはないと思うんですけれども、川にそのまま入るとか、そういうことはあり得ないわけですね。
◎宮島明博 農業技術課長 今申し上げたとおり、再度使うということですので、もう一回洗浄に使うということです。
◆北山早苗 委員 ぜひ、そういう工場を見に行けるような機会をつくっていただければありがたいなと思うんですが、お願いします。
 それからもう一つお聞きしたいんですけれども。新聞に、今度の新政権になって戸別所得補償制度が導入されるに当たって、貸した畑を返してほしいということが生じてきて、大規模化に逆行するのではないかと危機感を募らす農業法人があるという記事があったわけですが、このようなことは、長野県でも起き始めているんでしょうか。それからそういう可能性はあるんでしょうか。
◎宮島明博 農業技術課長 新聞等では、大変深刻な問題として取り上げられているようでございます。現在、本県では、その貸しはがしみたいな話は今のところ聞いておりません。ただ、「貸したのを返してください」みたいな話は、これから出てくるのかなという感じは持っております。
◆北山早苗 委員 そういうことも出てくるかもしれないということで、実際にこの戸別所得補償制度、大変期待されている部分もあれば、このようなことも出てくるということで、難しいところだと思うんですが、今までの制度と比べてどうかとか、長野県としてはどういう制度のあり方が望ましいとお考えになっているか、私もよくわからない部分もあるので教えていただければと思います。
◎宮島明博 農業技術課長 戸別所得補償制度のお尋ねですけれども、先ほども冒頭、部長から申し上げましたが、まだ制度の細部がわかっておりません。骨組みとすれば、米の生産者に対して、その恒常的な赤字の部分を定額で補てんし、面倒を見るということです。
 従来ですと、農水省の事務方からいろいろな資料が流れてきたという経過がございましたが、今回の場合は、大臣の発言とか、報道を通じて情報が流れているというようなことで、急に情報が出たりするものですから、慌てたりする部分があります。
 いずれにしても、今までは交付金といいますか、特に転作にかかわる水田利活用自給力向上事業については、団地化とか担い手といったような部分での加算があったんですが、それがなくなってしまって、交付金として単純に麦なら3万5,000円とか、えさ米なら8万円だけというような状況であります。この辺については、できるだけ従来のような、上乗せ部分をぜひつけていただきたいということで、先ほど部長からもお話があったとおり、制度の充実を国へ要請しております。
 それから戸別所得補償についても、先ほどの集落営農だとか、土地の貸しはがしのお話もございましたが、県としては、市町村あるいは農業団体と連携をして、普及センターの職員が中心になりまして、地域の水田を支える仕組みが集落営農であるということで支援してまいりました。これを壊してしまったら何もならなくなってしまう感じでございます。
 個人に対しての制度が戸別所得補償ということで、もちろん個人でやっておられる方はそれでいいのですが、集落単位で会計も一緒になってやっている集落営農においては、場合によると自分は抜けて、戸別だからといって補償してもらう人が出てくるのかなというのがちょっと心配する部分です。
 いずれにしても、この制度は、農家ごとの作付面積のうち10アールまでは飯米ということで、対象面積から控除され、10アールだけつくっている人は、補償がもらえなくなってしまいます。20アールつくると控除した残りの10アール分が交付の対象ということになります。集落営農に加入してやっておられる農家が、例えば何百戸とかあれば、もし、その農家がばらけた場合には、個々に10アールずつが対象面積から控除されますが、集落営農では、控除が10アールだけで済みますので、面積規模だとかの面ではメリットがあることや、今までの加算制度の部分が欠落して、従来の補償がされないことを生産者に十分説明して、国も23年度からの本格実施に向けて検討するようなことを言っておりますので、国に対しても要請したいと思っております。
◆北山早苗 委員 実際に困るのは生産者の皆さんだと思いますので、ぜひその研究をしていただいて、説明していただくとともに、それから国にも実情をしっかり言っていっていただきたいと思います。
○?見澤敏光 委員長 午後2時47分まで休憩を宣した。

●休憩時間 2時35分
●再開時間 2時48分

○?見澤敏光 委員長 再開を宣し、委員の質疑等発言を許可した。
◆古田芙士 委員 きょうこの振興計画を発表いただきました。その中で新規の就農者は全県で150人くらいというお話でしたけれども、ことしあたりを見ますと、新規の高卒者、就職率が、内定率が30何%ということで、就職できない人が多い状況です。こういう影響で農業に従事する人は、ふえているのか、あるいは、今、どんな状態なのか、お聞きをします。
◎藤原一 農村振興課長 今、就職難、雇用問題が非常に厳しいという状況の中で、高校を卒業してすぐ就農するという皆さんは少ない、ほとんどないに近いくらいなものですから、高校生の部分では、なかなか傾向がまだつかめていないわけです。
 国で農の雇用事業等々をやっている中では、法人へ就職をしたいという皆さんが非常に多くなってきているというのが実態かと思いますし、また相談会をやりますと、会社からリストラにあった、そうはいっても農業はどうだということで、相談会へ見える皆さん方の数というのは、昨年度あたりから非常に多くなってきております。昨年度、19年度に比べると倍以上、500人近い相談がありましたし、また、21年度も現在までのところ、現時点で昨年を上回る相談があり、農業をその就職先といいますか、仕事として選ぶというところへ目を向けてきている傾向は強くなっていると認識しているところであります。
◆古田芙士 委員 いずれにしても、この振興計画の中を見ますと、長野県で大体150人。農産物の出荷額を3,000億円と目標を掲げておりますが、今、生産者のうち65%くらいが65歳以上のお年寄りの皆さんで、もう本当にみんなやめるだけです。そこへもっていって長野県全体で150人が就農している状況では目的なんて達成ができっこない。価格が倍になれば別だけれども、生産が上がらなくてこんな計画なんていうのは、全然絵にかいたもちであって、やはり新しい人が加わってこなければ、この発展はないわけです。
 今、お話の中で、後継者の確保のために農家の巡回相談だとか、就農相談会をやっているということなんだけれども、この手ごたえとか、それはどんな感じでありますか。
◎藤原一 農村振興課長 相談会につきましては、先ほど申し上げたように、非常に大勢の皆さんが出席されているというのが実態であります。新規就農者につきましても、過去10年間くらいの平均だと150人前後あったわけですけれども、20年度については175人ということで、その数字につきましては、たまたま振興計画の20年度の目標175人と一致をした数字になっているわけです。
 個々の農家に対する相談活動は、それぞれ普及センターが中心になりまして、市町村だとか、農業委員会の皆さんだとか、JAの皆さんたちと一緒になる中でプロジェクトチーム、協議会をそれぞれ20年度に各普及センターに設置してありますので、その皆さんたちが新規就農者の皆さんのところを個別に、私はだれの担当みたいな形で毎月回るとかしながら、それぞれ相談に乗ったり、支援をさせてもらっている状況であります。
 雇用の関係というのは、非常に多くなってきているというのも実態でありまして、農の雇用事業につきましても、20年度の補正では、長野県の場合には、50の経営体へ62名が就職をしているわけでありますし、21年度の第1回目でも55の法人へ85名、それから21年度の秋、第2回目では、105の経営体に147名がそれぞれ申請をされています。
 ただ、20年度等々の中でも、そのまま今まで続けている皆さんが100%続いているわけではなくて、農業会議を中心に4カ月に一回巡回をして、その雇用状態が適正に行われているかどうかの確認をさせてもらっているわけでありますが、その中で20年度分、それから21年度前期分の中で、30名余の皆さんたちが、言葉が適当かどうかわかりませんけど、脱落をしていると。その中にはたまたま就職するというか、正規に雇用をされているという形態がとれていなかったり、それから中には、実際、農業を目指してそこへ入ってみたけど、その農作業についていけなかった、農業がやはりおれには合わないということで脱落した皆さんもいると聞いているところでございます。
◆古田芙士 委員 この前、委員会で豊丘の小関リンゴ園で、全然農業の経験のない人が、里親制度で学んで、確かリンゴが9アールですか、そしてブドウが10アールだかで、大規模じゃないけれども、奥さんと子供さんがいて、農業が好きでやっているという話があった。その中で、長野県で農業をやりたいという人は大勢いるけれども、そのときに県の努力というものがあまり見えないのではないかという話があったんです。今、飯田・下伊那で見ますと、農家戸数が1万2,366戸。新規就農者が20人だと。これで、今の3,000億円の一環を果たせるか、あるいは農業の進展があるのか、これは県と市町村の職員、それからJAの職員が連携して対応してもたったの20人。これでどうやって、今言うようなこれからの振興計画の中で目標を達成して、そして長野県の農業が成り立つと思っているんですか。
◎三村保 農業政策課長 今、就農者のお話がございましたけれども、この長野県食と農業農村振興計画は、新規就農から始まって、品種、それから農家の経営力の向上とか、さまざまなものを総合的にやる中で、その3,000億円の目標、今より下げないという目標、これを達成するという総合的な目標でございます。新規就農者につきましては、今、委員のおっしゃられるように、昔の数字に比べますと本当に極端に落ちてきている実態に対しては、さまざまな仕事をいろいろな形でやっていかなくてはいけないんですけれども、ほかの事業も、高齢者の問題とか、農作業の省力化とか、そういったものもあわせながら、何とか3,000億円にもっていくような、そういった計画で進めていきたいと思っています。
◆古田芙士 委員 いや、これは危機的な状態ですよ、そんな甘い考えじゃない。例えば、この少子化の問題だって、厚生労働省は、まさかこんなに急激に少子化になるとは思わなかったということで、すべてにおいて、ものすごく大きな計画を組んでいたら、人口が減ってしまってすべて狂ってきてしまった。それ以上にこれは深刻な問題だと私は思うんですよ。みんな年をとってしまって、そして、幾らかは効率が上がったり、それからいい品種を売ったり、そういう努力は当然してもらうにしても、新しい人がたったこれきり、本当に一つまみくらいの人しか就農してもらえないという、これはもう危機的にとらえないと、ただ計画を組んで机上の計算だけでやるなんていうことでは、今、景気が悪く、目標に近いところで低迷しておるかもしれないけど、もう少したつともっと高齢化してしまって、目標の達成どころじゃなくて、もっと差が出てしまう。
 その一つに、前にも、私、話したことがあるんですよ。農業というのは、自然を相手にしてだれにも使われずにこうやれるじゃないか、あるいは物をはぐくむという、こういうものがいいじゃないかという、こういう人が多いわけ。路上生活をしなくても農業をやればいい。あるいは今も遊休地がどんどんふえてきておるから、そういうものを活用する、行政からだって手当てもある。そういう中で、この間の本会議でも木下委員が、どういうケースでやったら農業はもうかるかという質問をされたが、私、部長の答弁を聞いておって、これではだれも魅力を持ってついてきてくれないんじゃないか。大体どんなものでもそうだと思うけど、セールスをするには、農業をやったら本当にもうかって楽しくできるぞ、夫婦で働いて手取りで400万円になるぞというこういう農業でなければならないわけ。地域や労働配分を考えて、2人でやるには、年間通じて働くのに、偏って広い面積ばかりやるんじゃなくて、どういう組み合わせをしたらできるか。今、そのモデルケースがないじゃないですか。あなたは農業についてくださいといって頼みに行く人が自信を持って、いや、農業は楽しいよ、もうかるよと言えるんですか。これはだれですか、まだ課長ですね。
◎宮島明博 農業技術課長 おっしゃるとおり、そういうモデルが示せるのは非常にいいと思うんですけれども。私どもがつくっている指標というのが、基本的といいますか、初めて農業を始める場合に、これだけの装備が必要で、こういう条件のもとでやった場合にどうなるかという形での指標をつくっているわけでございまして、それをどうやって組み合わせるかだと思います。それは、地域で、気象条件とかいろいろな条件があるものですから、そういったものに、その数字を使いながら個別具体的に示していくということで指標をつくったわけでございます。この前、木下委員さんから、そうはいってもというお話をいただいておりまして、そういった新しく始められた皆さんだとか、そういう生産を上げておられるような皆さん方の事例も参考にさせていただいて、それをもとにモデル的な指標みたいなものを考えてまいりたいと、今、思っております。
◆古田芙士 委員 いや、もう今、農業は、それは日本の国にとっても大事で、自給率向上だとか、あるいは環境問題だとか、この食料の安全性とかいろいろな面から、何としても自国の食料というものは賄っていくという機運があって、いろいろな補助を出しているわけですよ。だから、今言うような新しい人が来て、里親のところで幾らか研修する。その研修は、ただではないから、生活費みたいなものを出しながら、そして物を買ったりしてそろえるには、国や県がきちんとした支援をしなければ、長野県においては、毎年150人前後の就農者がおって、やめていく人が何千人といる状況で、何年もすれば農業なんていうものは成り立たなくなりますよ。
 だからこの危機的な状況というものを、もっとしっかり受けとめて、そして、あなた、それでは伊那谷へ来るのか、そうすれば伊那谷はこういう物が特産だから、あいた土地をあっせんして、これだけではどうも年間の所得が少ないから、こういうものを織り交ぜていくとか、このくらいの規模にすればできるとか、これにはどんな機械が必要だから、それはJAとか相談をしながら、国や県の支援を受けて、あとは分割で払っていくとか、こういうことをやれば400万円になるよと、こういう勧め方をしなければ、もうからなくても農業をやろうかななんてことはあり得ないですよ。勧めるのならそのくらいきちんとした計画をつくってやるべきだと思うんですよ。
 これは、この間の木下委員の質問を聞いていても、いや、もう少し具体的な一つの方策、ほかの事業だってみんなそうですよ。希望が持てるからそこへ就職するんで、希望の持てない、やってみても無駄かもしれない説明をしていても、来る人がいないですよ。だから一つの体系をきちんとつくらなければいけないと思うんですけれども。これはもう絶対どんなことがあっても、これは県の農政部でしっかりやって、何年か先には新規の就農者がどんどんふえてきて、農業というものがやはりすばらしい産業だと、こうしない限りは目的も達成できない。そういうことをやる気があるかないか、農政部長どうですか。
◎萩原正明 農政部長 木下委員さんから本会議でも御質問を受けまして、今、農業技術課長が答弁したような内容の答弁をさせていただいたところです。確かに古田委員さんおっしゃるとおりでございます。ただその中のいろいろなファクターがありまして、長野県の農政だけではない、いわゆる国の農政という部分のファクターもありますし、当然、長野県農政というファクターもあると思います。これをやはり総合的に我々が解釈をして、例えば新規就農者の皆様方に的確にそれを伝えながら、最終的には御本人の判断にはなるわけですけれども。それが適切に判断できるような情報提供をきちんとすることは、これは当然一番大事なことだと思っています。
 特に新規就農者の場合については、現在、長野県に入っておられる方については、ほとんど大多数が、知事が認定する就農者になっておられますので、この認定就農者の認定就農計画をつくる際には、必ず個々に普及センターが入って、個別の指導をしております。その際に、先ほど農業技術課長から申し上げましたように、現在、我々が一般的に使っている指標、それから、できればこれからぜひつくってみたいなと思っておりますのは、県下にかなり優秀な農家が、一定の土地の面積ないしは土地利用型の農業であり、それぞれの経営体の中ですばらしい農業形態をやっておられますので、こういった事例を集約をするような形で、その方に対して、就農計画をつくる際に、こういった事例もありますよ、一般的に計算すればこうだよという的確な情報をお伝えいたしまして、御本人に最終的な判断をしていただくということが大事だと思います。すばらしい、夢のような形というわけにはなかなかいかないと思いますが、少なくともその方に希望が与えられるような、そういう指導ができるような形はぜひ進めてまいりたいと思っております。
◆古田芙士 委員 これ、本当に大事なことですよ。今、県職、農政部だけで、現地機関まで含めると、改良普及センターや試験場から600人。もっとおりますかね、900人。それに市町村、農業関係のJA、これを含めれば、その人数のほうが多いじゃないですか。それだけの人数で、農業後継者というのは大勢いるんだけど、おれの後を継いで農業をやってももうからないからよせよと言っている農家に対しても、今、お父さんと同じようなことをやっていればもうからないけど、こういう組み合わせをすれば、せっかくお父さんがやっていたんだから、これを基盤にしてこういうものを織り交ぜてやったらどうかという、このくらいの丁寧な相談をして、そして農業に残ってもらう。千人も千何人もおる中で、みんなで助け合って話をするということは、これは大事なことだと思うんですよ。
 それで、市町村について、私、見ておると、そうはいってもこれ末端に行けば、あなたの村から、あなたの町から、あなたの市から農業が消えてしまうんだよ、あるいは後継者がおらないようになるんだよということで、どの末端の自治体にも農政を担当する部署はあるわけで、担当者もいるわけ。この連携というものはきちんとできているんですか。私が見るに、県に任せて普及センターに任せていればいいという感じで、今、県の指導も悪いかどうか知らないけれども、こんな危機にもかかわらず、自分のところがどうだなんていう認識がない気がするんですよ。その連携というものをどう見ておりますか。これも部長ですね。
◎萩原正明 農政部長 特にこの新規就農者の確保だとか、それから新規就農者の定着に関しましては、普及センターが事務局になりまして、市町村の皆さん、農協の皆さんが入っていただきまして、それぞれ地区ごと、10所ごとのプロジェクトチームをつくっております。その中でそれぞれの地域の課題、いわゆる県全体の課題もありますけれども、活動できる体制を組んでおります。確かにおっしゃるとおり地域差もあることも事実であります。実は市町村が中心になりまして、就農トレーニングセンターを運営して、研修生を受け入れて、自分たちの市町村の内部の就農計画を、または就農者を育成している、そういう極めて積極的な市町村も実はありますし、必ずしもそうでないところもあります。多少そういう温度差があることは確かに事実でありますけれども。体制としましては、今申し上げましたような普及センターを事務局とした体制を組んでおりまして、それぞれ情報の共有化を常に行っているつもりであります。その中でそういう実例があることも現実としては認めざるを得ない部分もあります。ただ、今申し上げましたように、極めて積極的な市町村もあることも事実でございます。
 これからは、できれば市町村の皆さん方を、そういう極めて積極的な市町村のような形にぜひ誘導していきたいと思うんですが、これも一朝一夕にはできませんので、逐一、情報の共有化等を通じながら、進めさせていただいているところであります。
◎藤原一 農村振興課長 今、部長からお答えを申し上げたとおりだと思います。いずれにしても新規の就農者、新規でなくてもいいんですけれども、農業をやっていただける皆さん方をつくるということは、非常に大事な課題であると認識をしておりますし、また県だけでできる仕事でもなくて、先ほど来、委員もおっしゃっておられますけれども、地域の中でいかにつくっていくかという認識、共通な考え方で進めることが非常に大事だということだと思っております。それで先ほども申し上げましたけれども、20年度、そういう皆さんたちも含めた中で、それぞれ普及センターへ協議会をつくり、情報を共有しながら、また手分けをしてそれぞれ訪問をしながら活動を始めたところであります。しばらく状況を見守りながら前向きに取り組んでいく必要があるのかなと、そんな認識で進めてまいりたいと思っているところでありますので、よろしくお願いいたします。
◆古田芙士 委員 いや、もう少し危機意識を持たないと。それは改良普及センターにすべてのことを任せても、やはり地域愛ということになると、市町村の職員が、自分のところの農村が消えてしまうなんていうことを、もっと危機意識を持って、むしろ改良普及センターの職員にも相談をして手助けをしてもらって、そして農業をやれる人をきちんとつくっていく。今のお話だと、それは連携をして相談をしてなんて言っておっても、その結果がこういうことであって、かつて4,000億円の余、長野県の農業というのは5位だなんていう話も先ほどあったとおりで、3,000億円の売上を確保するなんていうことになれば、そのくらい元気になるようなものでなければ、製造業に次いで第二の産業だなんてこの間まで言っていたんだから、基幹産業だなんていうことがこれでは言えないじゃないですか。
 だから、もう少しこの危機意識というものを県の農政部からしっかり持って、そしてやっていかないと、これ、大変なことだと思うんですよ。確かにそれは試験場で新種をつくることも大事です。あるいは基盤整備をして効率化することも大事です。国の施策を受け渡して、いろいろ指導することも大事かもしれない。だけど、後継者をつくって、農業をしっかりとやっていただける人をつくらなければだめだと思うんです。自信を持って、私はパンフレットをつくって、いや、頑張ってやれば年収400万円くらいは確保できるんだよと。だからこういうような組み合わせの農業をやっていけば大体できるんだと。それは価格や自然災害とか、それから価格の変動によって若干違いはあるにしても、その時点で自信を持って言えなければ、農業でも200万円ぐらいにしかならないよといったら、夫婦でやっていけないですよ。だからそういう農業をどうやったらいいのか、行政はどういう支援をしたらいいのか、国に対して今度は長野県発で、いろいろこういうものに支援しろとか、いろいろ言っていかなければいけないと思うんですけれども。
 そういう一つの、中心的な役目を県の農政部が担って、そして今言うような、本当に就農したい人には、農業の後継者、あるいは全然ほかのところから新規で来て、やってみたいという人を勧誘できるものをつくってやらないと。新しい人が来ないような産業なんていうものは、計画だけで何もできないと思うんです。だからそういう面で、部長、もう少し部を挙げて真剣に取り組むということをしていかないと、これはまずいと思うんです。今の惰性のような話だと、そう変化はないですよ。だからもう少し危機感を持つということが私は大事だと思うんです。今、私の言うようなことで、変えてやる気はありますかね。
◎萩原正明 農政部長 今回、審議会でもまさに古田委員さんが今おっしゃられた、同じ形の質問というか、御意見は多数いただきました。その結果が今回のレポートの結びの部分に要約をされているわけであります。この結びの部分を、それぞれ我々としては、今、分析をしながら、22年度以降の施策に対してどう展開をするか、いわゆる実効の上がる政策展開をどうするか。これ、金だけの問題ではありません。おっしゃられたとおり姿勢の問題も含めて、考えていかなければいけないと思っておりますので、我々としては、危機感が足りないと言われますとそのとおりかもしれませんが、最大限これから、今回、審議会の中で御指摘をいただきましたいろいろな意見に対しまして、結びの中で凝縮しておりますので、これを徹底的に分析する中で、来年度以降の施策にぜひ結びつけていきたいと考えていますので、よろしくまた御指導いただきたいと思います。
◆古田芙士 委員 ぜひよろしくお願いします。今度の来年度予算というのは、県の場合は、そうはいっても2月議会で来年度の方針を私どもも聞くわけでありますから、ぜひその来年度に、今、部長からもお話がありましたけれども、来年度予算に反映して、そしてああなるほど、これは農政部も幾らか考えたな、あるいはやる気になったな、そういう一つの証を期待して、まだ時間があるので2月の、まだ3カ月あるんでそれまでにしっかり考えていただいて、ぜひ来年度予算に反映できるように。きょうはこのくらいでおいておきます。
◆和田明子 委員 1点目は、予算説明書の15−1、繰越明許ですが。先ほど幾つかのところにわたって御説明いただきましたけれども。15−1の、下から5つ目、この農業関係試験場費、これは金額に対して翌年度繰越額がほぼ同額の事業が幾つか見受けられるんですけれども。これについて、内訳がわかったら資料としていただきたいと思いますが。
○?見澤敏光 委員長 どれですか。
◆和田明子 委員 これは、農業関係試験場移転等整備事業費、5億9,536万4,000円に対して、5億9,449万3,000円とか。その次のページの小諸市ほか4地区とか、いろいろお聞きしましたけれども。これの資料が出していただけるようでしたらと思うんですけど、いかがでしょうか。今すぐとは言いませんけどお願いします。
◎宮島明博 農業技術課長 ただいまの下から5つ目の農業関係試験場の移転等整備事業費のことでよろしいわけですね。これは、6月補正でやった部分の設計費を除く繰り越しが一つございます。これは本館など改修工事、それから部屋の単位での工事、それから実験台等、北信支場からの移転をしながらの工事ということで、単純工事より長い工期が必要だということで、来年の8月末を予定しております。
 それからあと調査作業棟とか、農機具庫の新設、これにつきましては、12月の上旬、発注をいたしまして、4月の完了を予定しております。それから温室等につきましては、一部入札の不落等がありまして、再手続ということで、12月の契約で4月の完了を予定しております。6月補正でお願いした分はそんな対応をさせていただいております。
 それから11月補正につきましては、全額を繰り越させていただくということで、設計ができてから2月下旬の発注、3月末の契約ということで、9月末の完了を予定しているものでございます。よろしくお願いいたします。
◆和田明子 委員 ありがとうございました。次に一つお聞きします。前の委員会のときにも、農業委員会が果たさなければならない役割とか、業務量が大変多くなるということで、この体制強化のための支援をぜひしてほしいということでお願いしてありましたけど、その後、どのような支援がされるような検討と、具体的にどうなるのかをお聞きしたいと思います。
◎三村保 農業政策課長 農地法が改正され、12月本施行ということですが、まだはっきりした日にちはわかりません。今、盛んに市町村の皆さんと具体的に想定されるような事案につきまして勉強している最中です。それで国の改正を待つわけですけれども、実際、9月議会で和田委員から、林地でしたか、そのようなものも具体的に出たりして、どんなぐあいにしていくかというお話がありましたものですから、今、国の施行の通知に合わせて、具体的に県に起こり得るだろうというマニュアルの作成に着手しております。それと、これはあくまで表出事例の範囲を、今、出ないと思いますので、具体的にそれを積み重ねて事例が出てきたら、そこへどんどん加除していきながら、誰が見てもすぐに対応できる事例の積み重ねができるマニュアル集を作成する一番基礎的な段階に入っております。それからいよいよ施行されますと、さまざまな問題事例というか、困難事例が出てきますので、その都度、関係の皆さんにその事例の説明をしながら、各地区で起こる問題に対応できる事例の検討会も要望されておりますのでやっていきます。
 それから、なお施行されても、今、農業委員さんの対応について問題が非常に具体的になった場合に困難、あるいは大変だというお声も来ていますので、今、農業委員さんから各地区への出前講座的なものを要請されておりますが、施行前、施行後、しばらくの間続くと思いますので、そういったところへ出て、今言ったような問題も含めて、皆さんと一緒に考える場をつくりながら施行を迎えようとしております。
◆和田明子 委員 施行された後、実際にこれがやられてみなければわからない部分もたくさんあると思います。それは、今、御苦労いただいていると思いますが、いずれにしても、農業委員さんの絶対数がない中で、仕事量がふえることははっきりしていて、それをサポートするような事務局体制ということは、整っているのでしょうか。
◎三村保 農業政策課長 今、約1,400人が県内の農業委員の数でございます。これは、市町村合併の議員さんの数と同じように、合併した当時は前の数字を確保されるわけですけれども、それが経過的に、条例の40人というのが上限で少なくなっていくわけです。傾向的に見ますと、合併によりまして県内の農業委員さんもだんだん数が減少してきている中で、今、それに逆行した形で農業委員の事務量がふえていくという、その問題をどういうぐあいにしていくかという悩みが非常にございます。
 その事務局体制につきましては、今から5年ぐらい前には、国の補助金が一般財源化されて、市町村の独自の体制を整える形に変わってきておりますが、一部、交付金という形で国の事業費が残っております。そういうことで、簡単に言いますと、市町村の首長さんの独自の判断で農業委員の事務局をどういうぐあいに充実していくかという問題になってしまうわけですけれども、どこの県も、県から金銭的な支援ということは現実にはしておりませんので、市町村の判断になってしまうわけですけど、それでは県内全体の農地の確保とか、困難事例への対応ができないということであります。
 今、国はこの事業に対して、補助する職員の事業費とか、それからさまざまな予算を今回の体制に合わせて確保する動きもございます。そんなところで何とか県内のハードの面での事業費の確保とか、県が中に入りまして、今、やっておりますソフトの面での支援の両方で進めていきたいと思っております。
◆和田明子 委員 では引き続き国の予算が確保できるように、またぜひそちらでも頑張っていただきたいと思います。
○?見澤敏光 委員長 本日の審査はこの程度としたいと思いますが、特に御発言はございますか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
 それでは明9日は午前10時30分から委員会を開会し、農政部関係の審査を日程といたします。
 なお、今定例会中の委員会の開議通知は、書面通知を省略し放送または口頭連絡により行いますので御了承願います。
 散会を宣した。

●散会時刻 午後3時25分