議事ロックス -地方議会議事録検索-


長野県 長野県

平成21年11月定例会本会議−12月04日-05号




平成21年11月定例会本会議
平成21年12月4日(金曜日)
 出席議員(55名)
  1 番 下沢順一郎     27 番 小松千万蔵
  2 番 ?島陽子      28 番 清沢英男
  3 番 福島鶴子      29 番 西沢正隆
  4 番 和田明子      30 番 風間辰一
  5 番 小林東一郎     32 番 下村 恭
  6 番 太田昌孝      33 番 竹内久幸
  7 番 今井 敦      34 番 佐々木祥二
  8 番 丸山栄一      35 番 向山公人
  9 番 松山孝志      36 番 高村京子
  10 番 小島康晴      37 番 小林伸陽
  11 番 金子ゆかり     38 番 藤沢詮子
  12 番 小山 立      40 番 牛山好子
  13 番 備前光正      41 番 宮澤敏文
  14 番 今井正子      42 番 平野成基
  15 番 北山早苗      43 番 本郷一彦
  16 番 諏訪光昭      44 番 村石正郎
  17 番 木内 均      45 番 木下茂人
  18 番 小池 清      46 番 森田恒雄
  19 番 垣内基良      47 番 倉田竜彦
  20 番 野澤徹司      49 番 寺島義幸
  21 番 ?見澤敏光     50 番 高橋 宏
  22 番 保科俶教      51 番 石坂千穂
  23 番 宮本衡司      52 番 島田基正
  24 番 毛利栄子      53 番 萩原 清
  25 番 永井一雄      54 番 服部宏昭
  26 番 村上 淳      55 番 望月雄内
  56 番 古田芙士      58 番 石田治一郎
  57 番 下? 保
        ───────────────────
 説明のため出席した者
  知事        村井 仁    建設部長      入江 靖
  副知事       板倉敏和    会計管理者     海野忠一
  副知事       腰原愛正    公営企業管理者
  危機管理部長    松本有司    職務執行者・企
  企画部長      望月孝光    業局長       山田 隆
  総務部長      浦野昭治    財政課長      奥田隆則
  社会部長      和田恭良    教育委員会委員
  衛生部長      桑島昭文    長         矢?和広
  衛生部病院事業           教育長       山口利幸
  局長        勝山 努    教育次長      長澤一男
  環境部長      白井千尋    教育次長      平澤武司
  商工労働部長    黒田和彦    警察本部長     小林弘裕
  観光部長      久保田 篤   警務部長      早川智之
  農政部長      萩原正明    監査委員      ?見澤賢司
  林務部長      轟 敏喜    人事委員会委員長  市村次夫
        ───────────────────
 職務のため出席した事務局職員
  事務局長      谷坂成人    議事課担当係長   三枝哲一郎
  議事課長      宮下清一    総務課担当係長   村井昌久
  議事課課長補佐   小山 聡    議事課主査     宮島 俊
        ───────────────────
 平成21年12月4日(金曜日)議事日程
   午前10時開議
   行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑
     ─────────────────────────
 本日の会議に付した事件等
   行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑

        午前10時開議
○議長(望月雄内 君)これより本日の会議を開きます。
 本日の会議は、昨日に引き続き行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑であります。
 次に、今井敦議員から所用のため本日欠席する旨の届け出がありましたので、報告いたします。
         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△行政事務一般に関する質問及び知事提出議案
○議長(望月雄内 君)次に、行政事務一般に関する質問及び知事提出議案を議題といたします。
 順次発言を許します。
 最初に、野澤徹司議員。
      〔20番野澤徹司君登壇〕
◆20番(野澤徹司 君)おはようございます。諏訪湖漁業の再生について質問をいたします。
 諏訪湖の漁獲量は戦前は年間約1,000トンと言われています。約30年前の昭和55年に215トンあったワカサギは近年は10トン台、61トンだったコイは2トンに届かず、13トンあったフナはゼロ、また、昭和45年には計60トンあったシジミなどの貝類も今はゼロの状態であります。これが諏訪湖漁業の現状です。この中、治水工事などにより湖面の面積が少なくなり、漁場も狭くなった。このことは周辺の窮屈な土地の事情からやむを得ないというふうに考えます。
 さて、我が改革・緑新は、9月定例議会の後、諏訪地域で県民の皆さんとの対話集会を行いました。この際、強く出された意見として、現在の湖岸の内側につくられた人工なぎさ、これが漁獲量減に大きく影響しているというものであります。これも含め、以下、幾つかの対策についてお聞きをいたします。
 私は、人工なぎさに対するこの意見に疑問を持ちながら、現地を見てまいりました。なぎさというと遠浅の波打ち際というようなイメージでございますけれども、現状の人工なぎさはそうなっていない。これではかつての諏訪湖と随分違うなと、この意見に素人ながら納得をいたしました。
 そこで、流入砂などの利活用で遠浅の砂浜を整備し、漁業資源の復活を図る、これを一つの手段とすることは急務と考えますが、いかがでしょうか。建設部長にお願いをいたします。
 また、外来魚の駆除については、県水産試験場と諏訪湖漁協が電気ショックによる方法で試験を行った結果、予想以上の効果があったとのことであります。また、カワアイサなどの害鳥類の対策については、爆音機器を積んだ無人ボートを停泊させての撃退策、これが効果ありと確認をされています。この2点については、本格的な取り組みとなるとさらなる強力な支援策は必要と考えます。また、するべきだと思いますが、農政部長に伺います。
 数年前から急激に問題になっているヒシについてであります。
 実は、ヒシは外来魚のすみかにもなっており、エビや稚魚が大きな被害を受けているとのことであります。緊急雇用対策で、この秋、除去作業が行われました。しかし、除去の時期は春先が最適とされています。来春に、地域や関連団体と連携をし、県主導でぜひ大規模な除去作業を行うこと、これが必要だと考えます。
 湖底の無酸素状態についてであります。
 最近、この状況について県において詳細調査が実施をされており、その結果を待っておるところでございます。無酸素ということでございますから、当然、生物はすめないということでございます。魚類のえさである湖底の虫がすんでいないということであります。湖底の流れを生み、無酸素状態解消のために釜口水門での下段放流をとの要望もあり、私もこの壇上で訴えた経過もあります。しかし、シミュレーションの結果、これには否定的な見解が出されております。しかし、湖底に生物がすめないという状態のままでいいはずがありません。解消策として、機械的な手法など何らかの手だてが必要と考えます。
 以上2点について建設部長にお聞きをいたします。これで1回目の質問を終わります。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)諏訪湖の漁業再生に関しまして数点御質問いただきました。順次お答えさせていただきます。
 一つ目、諏訪湖の水辺整備に関するお尋ねでございます。
 御質問の人工なぎさを含む諏訪湖の水辺整備につきましては、学識経験者の方々、漁業関係者の方々を含む諏訪湖の水辺整備に関する検討委員会での議論を踏まえ、平成7年に策定いたしました諏訪湖の水辺整備マスタープランに基づき、同年から関係者の方々との協議を行いながら事業を実施しております。
 整備手法につきましては、地域住民や観光客などの利用状況や自然環境の状況により箇所ごとに整備手法は異なってまいりますが、漁業資源の復活あるいは保全という観点からしますと、基本的には、水際に捨て石を行うことなどにより水生昆虫や魚類のすみかを積極的に設けることで対応する方針で整備を進めてきております。
 事業の進捗状況といたしましては、現在までに、諏訪市から下諏訪町、岡谷市湊地区に至る湖岸北側を中心に整備を行い、おおむね8割の水辺整備が完了しております。現段階で大きな方針の転換は可能かどうか厳しい状況にございますが、今後も、学識経験者、漁協関係者など関係者の意見をお聞きしながら、諏訪湖の利用促進、魚類など動植物の生息環境保全を目標に、水辺整備並びに整備後のモニタリングを進めてまいりたいと考えております。
 続きまして、ヒシの除去に関するお尋ねでございます。
 近年、諏訪湖で繁茂しておりますヒシは、水中の窒素、燐を吸収するなど水質浄化に一定の役割を果たすとされておりますが、異常な繁殖となりますと船の運航への支障や悪臭の発生など、その影響が多岐にわたっております。
 県といたしましても、腐食したヒシが大量に湖内に残ることにより水質の悪化につながるおそれがあることから、本年度から、緊急雇用創出事業を活用し、ヒシの刈り取りを実施しているところでございます。
 御質問の刈り取り時期ですが、本年度は、腐食するまでの間のヒシの浄化機能を最大限活用し、かつ腐食して種を落とす前までに刈り取るとの趣旨から、夏から秋にかけての刈り取りといたしました。湖面を利用する方々から、もっと早い時期に刈り取るよう御要望をいただいていることは承知しております。
 来年度につきましては、ヒシの水質浄化という視点も踏まえ、刈り取り時期を含め、関係の方々と連携を密にしながら、地域の皆様とともに適切な刈り取りを実施してまいりたいと考えております。
 続きまして、諏訪湖の貧酸素状態の解消に関するお尋ねでございます。
 昨年来、特に漁業関係者の方々から諏訪湖の貧酸素状態が魚類の生息に悪影響を与えているのではないかとの御意見をいただいていることは承知しております。
 建設部が所管いたします諏訪湖の環境対策といたしましては、先ほどお答えしました水辺整備のほか、昭和44年から水質浄化を目的として湖底の泥を取り除くしゅんせつ事業を進めてまいりました。このしゅんせつ事業により水質改善に一定の効果が見られたこと、さらに、これ以上の残土処分が難しくなったことから、平成15年度の再評価において中止との方針になったところでございます。現在、新たな浄化対策を模索している段階であり、本年度、この検討の一環として、諏訪湖の溶存酸素量の現状調査を実施しているところでございます。
 今後は、この調査結果に基づき、諏訪湖浄化等推進協議会などの場において関係者との協議を行い、動植物の生息環境保全の観点、さらには水質浄化の観点から、貧酸素対策の必要性、有効性について検討を行ってまいりたいと考えております。
      〔農政部長萩原正明君登壇〕
◎農政部長(萩原正明 君)諏訪湖の外来魚駆除及び鳥類の撃退についてのお尋ねでございます。
 実は、平成20年に地元の関係者の方から御提案を受けまして、電気ショッカーボートの有効性だとか助成事業の活用につきまして県と諏訪湖漁協で検討を重ねてまいったところであります。その結果、駆除の有効性が確認されたことから、諏訪湖漁協では、国の補助事業を活用いたしまして、本年度、電気ショッカーボートを導入することといたしたところでございます。
 県といたしましては、新たに導入いたしますボートを活用した駆除につきまして技術的な支援を行うとともに、外来魚等食害防止対策事業を活用いたしまして駆除に対する経費についても支援をしてまいりたいというふうに思っております。
 また、漁協が行っておりますカワウ、カワアイサの追い払いに関しましても、同事業によりまして引き続き支援をしてまいりたいというふうに思っております。
 以上でございます。
      〔20番野澤徹司君登壇〕
◆20番(野澤徹司 君)建設部長のお話の中で、湖岸の整備でございますけれども、要は、今のような人工なぎさという形のものじゃなく、砂浜というものをつくっていかないといかぬなということでございますので、その辺をよく御認識をいただきたいなというふうに思います。
 さて、先般、私ども会派で、宍道湖における水産業振興策について現地調査を行いました。シジミがほとんどという宍道湖では、現在、漁業者数300、年間漁獲高30億、一漁業者の平均年1,000万円ということでありました。これの維持確保のための水産振興策に、諏訪湖と同様、貧酸素対策を初めとして漁業環境の改善や資源回復に向けた取り組みを行い、水産業の安定を目指しております。
 しかし、宍道湖で味わったシジミは、かつての諏訪湖産とは大違いであります。いかに諏訪湖のシジミがうまかったかということをしみじみ感じてまいりました。
 今、諏訪湖周辺を回ってみますと、今さらながら、漁獲量豊富だった時代と大きな変化でございます。現在の釜口水門のあたり、あるいは県道岡谷茅野線の位置は、かつては遠浅でシジミを初めとする貝類の宝庫でした。県水産試験場諏訪支場の周囲は、かつては湖、それが今は陸の中でございます。渋のエゴと呼ばれたフナの産卵場所は、今や4,000万円の金を生み出したクリーンレイク諏訪になっております。
 周囲の整備が進んだ今、もう一度、諏訪湖の漁業が輝きを取り戻し、観光客を魅了し、そして地産地消、これも漁業にも広げる、何よりも漁業がなりわいとして成り立つ、そして漁業と治水と観光、この三つのバランスがとれた湖、第2次環境基本計画で言う人と生き物が共存する湖、これが目指すべき諏訪湖の姿だと私は思っております。
 諏訪の湖には魚多し、民の稼ぎも豊かにて、このように戻るためにも、ぜひ関連部門が今まで以上に連携をして諏訪湖漁業再生に取り組まれることを切望いたします。
 県営住宅についてお聞きをいたします。
 平成22年度から県内の世帯数が減少に転ずるとの予測から、県営住宅の戸数は非常に減少してきております。一方、この大不況の中、住居問題はまことに深刻でございまして、私のところにも何とか県営住宅へというような深刻な相談が急増をしております。入居年数も長く、なかなかあきはない、あいているところは便が悪く、移動の手段も大変なこの困窮している人たちには現実的には無理であります。
 私の近所には、県営、市営の団地が幾つもあります。長年のその人たちとの交流の中で、最近はコミュニティー機能が急速になくなってきているというのを実感をいたします。災害や緊急時の連絡や伝達、これさえも心配をされておりますし、現にそういう事態があったというようなこともよそで聞いております。
 一方、周囲を見ると民間のアパートなどいっぱいあるわけでございまして、これを県営住宅としての検討は、この大不況時で、しかも住宅に困窮している人が多い、こういうときの対応策としてどうかと思っておるのであります。また、長い目で見ると住宅地でのコミュニケーションの確保も図られ、また緊急時などの対応にも結びつけることも考えられます。
 一昨日の毛利議員の一人親世帯への同様の話について、社会部長からは、関係団体からの要望もあり、検討をするとの答弁がありました。
 民間アパートなどを県営住宅として使用することについて担当部としてどういうふうにお考えになるか。建設部長に改めてお聞きをいたします。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)県営住宅の民間の空き家等の活用に関するお尋ねでございます。
 借り上げ公営住宅は、土地取得費、建設費などの初期投資を必要としないメリットがある一方、直接建設方式と比べ収支が悪いなどのデメリットもございます。平成8年の公営住宅法の改正により民間の空き家等を活用した公営住宅の供給が可能となりましたが、現在、全国で導入しているのは8道府県にとどまっています。
 現在、県では、松本市の南松本団地や岡谷市の小井川団地などのように従来郊外にあった団地を生活の利便性の高い市街地へ集約し建てかえを行う、議員の質問の趣旨に合致するような取り組みも行っているところでございます。
 今後は、県営住宅の応募状況、立地条件などを踏まえながら、公営住宅供給のあり方についてメリット、デメリットを含め研究してまいりたいと考えております。
      〔20番野澤徹司君登壇〕
◆20番(野澤徹司 君)今、非常に困っているという人があるわけでして、そういう意味では、先ほど申し上げましたように、使えるものは使って、ともかく救ってやるという視点も必要だというふうに考えます。ぜひ、そういう視点でまた物を考えていっていただきたいなと思います。
 また、今、岡谷市小井川団地という話が出ましたけれども、私の地元でございまして、決して郊外ではございません。すばらしく住みやすいところでございます。そういうところで新しくすばらしいものができる反面、また困っている人もいるという実態をぜひ御理解をいただきたいというふうに考えるところでございます。
 最後に、ぜひ諏訪湖へ来ていただいて、そして諏訪湖畔を歩いて、諏訪湖の魚を食べて、それで温泉に入って帰っていってもらう、こういうような諏訪湖にしたい、こういうふうにも思っております。1周歩くとまさにいい汗をかいて、温泉がぴったり、それでお酒もおいしい、諏訪湖の魚もうまい、こんな場所になりたいと、こんなことを申し上げまして、質問を終わります。
○議長(望月雄内 君)次に、高村京子議員。
      〔36番高村京子君登壇〕
◆36番(高村京子 君)介護保険制度の問題について伺います。
 介護保険制度での介護認定適正化事業が本格実施されています。この4月から認定の1次調査項目が84から74に変更となり、実際の状態がとらえられにくくなりました。その結果、介護度の認定がこれまでよりも軽度に出る傾向が出てきました。この4月から9月までは検証期間中の経過措置として申請者の希望で従前の介護度とする、こういうことができましたので、従前より軽度の判定が出た場合でもほとんどがこれまでと同じ介護サービスが受けられてきました。
 ところが、この10月からは、経過措置がなくなったことにより、信じられない事態が起きています。県内で10月に実際にあったケースでは、介護度4から何と要支援2へと出ました。この方は80歳認知症のひとり暮らしの方で、1日3回の訪問介護で何とか生活を支えていましたけれども、1カ月の利用限度額が30万6,000円から10万4,000円へと縮小され、今までのサービスが受けられなくなります。こういったケースが今後多く発生するのではと危惧されます。
 県内全域で起きている実態はどうでしょうか。県は、このような事態をどのように受けとめ、対応されるのでしょうか。実態調査を行って、介護支援専門員や関係者の意見も酌み取りながら介護認定適正化事業の検証を行い、必要なサービスが継続して受けられ信頼が置ける介護認定となるよう国に抜本的な改善を求めていただきたいと思います。
 認定適正化事業について、実態調査、検証作業、国への提言、これについて社会部長にお伺いいたします。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)介護認定についての御質問でございますけれども、本年4月の要介護認定の見直しに対する不安の声が大きくなる中で、国は、一定の経過措置を設けますとともに、検証を行いました。その結果、全国的に非該当や軽度の方の割合が増加していることが明らかになったわけでございます。
 県内の要介護認定の審査の判定状況を見ましても、同様の傾向が見られたところでございます。
 国は、10月に再度見直しを行いまして、審査判定データが一定程度集まった段階で検証することとしておりますので、県もその結果を踏まえ必要な対応をしてまいりたいと、このように考えております。
      〔36番高村京子君登壇〕
◆36番(高村京子 君)今、社会部長は必要な対応をするということでしたけれども、実態調査、検証作業、そして国への提言、ぜひお願いしたいと思います。
 介護保険制度が始まって10年、本当に介護を社会で支える制度となっているでしょうか。今、介護の問題は大きな社会問題ともなっています。家族がいても日中独居となる要介護者のサービスを制限するなど、心ない制度へと変更され、必要なサービス提供の判断に関係者同士が悩む場面がふえています。介護事業者評価が変更され、介護報酬のアップが図られたことはよかったのですが、しかし、各介護度のサービス利用限度額はそのままですので、利用者のサービス利用が狭められることになりました。
 全国では、介護殺人、心中事件が後を絶ちません。08年では約50件、ことし1月から10月までに約40件もこういった悲惨な事件が起きています。寝たきりの妻を10年以上介護し疲れた、借金抱え、母を残すに忍びないなど、悲壮な家族介護の苦しみがあります。
 介護保険料は改定期ごとに値上げされています。長野県内の10年前の平成12年度は平均2,346円が、平成21年度は4,039円と値上げされています。それに見合った介護の充実が図られなければなりません。
 しかし、特別養護老人ホーム入所希望者はふえるばかりです。県の調査資料では、平成13年の入所希望者は2,195人ですが、今年度は4,793人と8年間に2倍以上も待機者がふえています。特別養護老人ホームの一層の施設整備が求められています。
 そこで、社会部長に伺います。
 第4期長野県高齢者プランでの特養等の整備目標と現在までの到達状況はどうなっているのでしょうか。保険料を払い、入所資格があるにもかかわらず入所できないのでは、保険制度の役割を果たしていません。待機者の解消はいつになったらできるのでしょうか。平成23年度整備目標を前倒しして整備するなど、新しい政権に働きかけ、目標の早期実施を図っていただきたいが、どうでしょうか。社会部長に伺います。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)施設整備についてのお尋ねでございます。
 第4期の高齢者プランでは、特養の1,110名分のほか、老人保健施設やグループホーム等の居住系サービスを合わせまして約3,100名分の定員増加を見込んでおります。
 これに対しまして、9月の補正予算で県単の補助単価を大幅拡充するなど財政支援を強化したところでございますが、計画初年度の現時点におきましては、1,200名程度、計画の約4割の定員増を見込んでいるところでございます。
 来年度以降も目標の達成に向けまして引き続き積極的に施設整備を促進してまいりたいと考えておりますが、国が経済危機対策として第4期計画3年分にさらに1年分を上乗せして整備する方針を示しておりますので、県も、この方針に沿いまして、上乗せの整備分につきましても助成対象としたところでございます。
      〔36番高村京子君登壇〕
◆36番(高村京子 君)ぜひ、政府にも要望を強く申し上げていただきまして、保険制度にふさわしく入所できるような体制を一日も早く構築していただきたいと思います。
 介護を社会で支え、高齢者にその人らしい暮らしを応援するために介護支援専門員や関係者が頑張っていますが、制度による縛り、利用枠の制限、保険料と利用料などの金銭的負担の問題、施設整備が全く足りないこと、また整備すればするほどに保険料の負担がふえるなど、制度の問題がますます大きくなっています。
 県は、市町村と連携しての減免制度の創設や、介護保険関係者と介護保険制度の実態を検証し、国に対し、憲法25条の精神を踏まえた、真に高齢者と家族が安心して受けられる介護保障制度への再構築を国に訴えていただきたいが、いかがでしょうか。社会部長にこの点を伺います。
 次に、失業などでの困窮者救済について伺います。
 昨年末の世界同時不況、製造業を中心とした厳しい経済状況の中、劣悪な労働環境に置かれていた非正規労働者が大量に解雇されてきました。昨年、年末年始派遣村に、仕事を失った働き盛りの人々が、衣・食・住の土台さえ失い、救済を求める人々であふれたことは衝撃でした。その後、地方都市でも、仕事を探しても仕事につけずに、雇用保険も切れて、生活ができない人々がふえてきています。昨年10月から今の12月までの予定者を含む非正規雇用の失業者は、愛知県約4万人、東京都1万1,000人に次いで、長野県は1万806名で3位となっており、全国でも多くの労働者が解雇されている県です。有効求人倍率は少し上がって10月は0.43ですが、いまだ低く、失業からはい上がることは非常に難しくなっています。生活保護を受けなければ生活できません。生活保護の相談はふえていると思いますが、実態はどうでしょうか。
 県内の生活保護に関しての相談件数、申請件数、受給者数との数字の乖離に疑問があります。県がまとめた数を見ますと、ことし4月から10月までに3,384件の相談がありますが、申請件数は1,494件で44%しか申請に至っていません。さらに、実際の受給決定は1,290件と相談者の38%、申請者の64%しか受給に至っていません。実際の受給には高いハードルがあります。この数字の背景にはどんな理由があるのでしょうか。社会部長にお伺いいたします。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)初めに、減免制度の充実についてでございますけれども、現在、市町村が実施している減免につきましては、地域の実情に応じてそれぞれ独自に行われているものでございますが、本来、介護保険制度の中でその充実が図られるべきものと考えております。これまでも知事会などを通じて国に対してこの旨要望してまいりました。
 介護保険制度につきましては、これ以外にも、福祉人材の確保や安定した事業運営が行える報酬体系の確立、あるいはサービス基盤整備への支援など、必要な方に必要な介護サービスが提供されるよう引き続き制度の充実を国に対して要望してまいります。
 続きまして、困窮者の実態ということでございますけれども、10月における生活保護人員は9,127人ということでございまして、昨年の10月に比べまして1,673人、22%の増となっております。また、失業により生活保護を開始した世帯を見ますと、昨年度の下半期が149世帯であるのに対しまして今年度の上半期が302世帯と倍増しておりまして、大変厳しい雇用情勢を反映しているものと受けとめております。
 次に、生活保護の相談、申請、決定の数に乖離があるとの御指摘でございますけれども、まず、申請件数は御指摘のように相談件数の4割台にとどまっているということでございます。相談件数は延べ件数でございまして、複数回にわたる相談が含まれていることがございますので、そうしたことが大きな理由と考えられます。
 次に、申請から決定に至る割合は9割弱となっておりますけれども、申請後、資産等に係る所要の調査結果に基づく却下、あるいは就職による申請の取り下げ、こうしたことなどによるものと考えております。
 以上でございます。
      〔36番高村京子君登壇〕
◆36番(高村京子 君)数字の問題での乖離については一定理解いたしました。しかし、その場からの救済が必要だと思います。
 保護申請の意思が確認された者に対しては速やかに保護申請書を交付するとともに、申請手続についての助言を行うことと昨年度の通達で確認されています。また、自動車所有要件に関しては、公共交通機関の利用が著しく困難な地域に住む者が通院や求職活動等で自動車を使用する場合、一定の条件のもと、保有を容認することとし、さらに自立のために更新も認めることと考え方が緩和されています。
 ところが、49歳で、半年も失業し、腰痛を患っている男性は、生活保護申請で車の所有を理由に3回も申請が受理されず、仕方なく生活福祉資金等を借りてしのいでいましたが、借金が膨らみ、一層の困窮状態で発見された事例も県内に出ています。現在の考え方の到達点を福祉事務所や市町村にどのように徹底していただいているのでしょうか。社会部長に伺います。
 県内の多くの地域は、公共交通事情が悪く、車がないと最低の暮らしの維持もできません。また、国の制度であるにもかかわらず地方自治体が生活保護財源の4分の1を負担しなければならないことは、保護決定に当たって抑制の方向につながるのではないでしょうか。生活保護者の車所有を生活用品として認め、県、市の財政負担をなくすことなどを国に求めていただくべきだと考えますが、どうでしょうか。再度社会部長に伺います。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)生活保護における車所有の扱い、あるいは財政負担の関係でございますけれども、厚生労働省では、車の保有を原則認めない取り扱いとしておりましたけれども、平成20年度以降、地域の実情あるいは自立助長の観点から保有要件を緩和してきております。
 取り扱いの変更につきましては随時周知に努めておりますが、徹底を図るため、先日、県市長会の場におきまして制度の適正な運用を依頼したところでございます。さらに、市町村に対しましては改めて通知を出したいと、こういうふうに考えておる次第でございます。
 それから、車を生活用品として保有を認めるということにつきましては、本県のような地理的状況を考慮しますとその必要性は大変高いと考えているところでございますけれども、地域での均衡、あるいは住民感情、維持費等の費用の負担という点についてもあわせて注意を払っていく必要があろうかと、このように考えております。
 また、財政負担の問題につきましても、国の責務という意味で全額国庫負担が望ましいとは思いますが、地方の負担につきましては国と地方の負担のあり方の議論の中で一定の整理をされている事柄でもありまして、住民に身近な地方自治体が責任を持って適正な運用を図ることにもかかわってくること、このように存じております。
      〔36番高村京子君登壇〕
◆36番(高村京子 君)ぜひ、長野県の状況におきまして、車の保有の問題、それから生活保護の財源を国にしっかりと求めていただくこと、困窮者の皆さんがその場からしっかりと救済される、こういう環境をつくっていただくように県としての御努力も改めてお願い申し上げたいと思います。
 11月30日は、全国のハローワーク77カ所で、仕事、住まい、生活の総合支援相談窓口、ワンストップ・サービス・デイが試験的に実施されました。ハローワークの職業紹介に加え、住宅の手当や生活保護、社会福祉協議会の生活福祉資金貸し付け、保健所による心の健康相談、弁護士の法律相談などを1カ所で実施しました。このワンストップ・サービス・デイ事業を県内でもぜひ年末年始の総合相談窓口として、少なくとも地方事務所の単位で実施し、国、県、市町村それぞれの力を合わせて実施していただきたいと思います。
 また、住居のない人にすぐ提供できるシェルターの確保も必要と予測されますけれども、どのような検討をされていますか。社会部長に伺います。
 また、商工労働部長には、年末の中小零細企業融資相談窓口の設置についてどのように検討されておられるでしょうか。また、9月に開設した緊急求職者サポートセンターなど、雇用・労働問題等の相談窓口の状況についてはどうでしょうか。そして、年末年始はどのような対応をされるのか。伺います。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)県のワンストップ・サービス・デイへの取り組みということでございます。
 過日の竹内議員の質問に知事からお答えしたとおり、ハローワークで行うワンストップ・サービス・デイが本県において実施される場合には、生活保護や住宅手当、生活福祉資金の貸し付け等の相談や一定の手続ができるよう、県としても積極的に協力してまいりたいと、このように考えております。
 一時宿泊施設につきましては、現在、各福祉事務所において、それぞれの地域のニーズに合わせて、公的施設、あるいは安価な旅館、ホテル等の確保を図ってきております。現時点では八つの市の福祉事務所で公的施設が確保されておりますけれども、さらに確保につきまして依頼をしてまいりたいと、このように考えております。
 なお、国のワンストップサービスとは別に、県で設けております上田と伊那の緊急求職者サポートセンターへ今月から職員を定期的に派遣いたしまして幅広く生活相談に応じてまいりたいと考えておりますし、こうしたサービスの対象とならない地域につきましても、市町村や社会福祉協議会等の関係団体と連携を図りながら、何らかの対応を検討してまいりたいと、このように考えております。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)私には、中小企業の制度資金、それから雇用・労働問題の相談窓口、こういった質問でございます。
 とりわけ、これからの年末の体制と、こういったものが大切だというふうに私も理解しております。そこで、県庁、それから県内10カ所のすべての地方事務所におきましては、中小企業の皆さんの年末資金の円滑化を支援するために、あす、12月5日から、12月の最初の土曜日でございますけれども、それから金融機関の最終営業日であります12月30日までの間、県庁あるいは地方事務所が閉じているいわゆる閉庁日でありましても、相談があった場合には速やかに担当者に連絡して対応できるよう相談体制を実施してまいりたいというふうに考えております。
 特に、このうち年末の相談体制ということにつきましては、今月最後の土日であります26日と27日、それから閉庁日の29日、30日は、県庁の経営支援課の中に相談窓口を設置いたしまして、8時30分から午後5時15分まで担当者が常駐して相談に応ずるよう考えております。
 これにあわせまして、県だけではなくて、市町村や県内の金融機関、それから長野県信用保証協会、商工団体に対しましても、相談体制を整えてきめ細かな対応を行うよう文書により協力を依頼したところでございます。
 それから、雇用・労働問題に関する相談についてでございますけれども、国と連携、協力をした上で、ハローワークにおきましてワンストップサービスとあわせて実施することが最もいい方法だというふうに考えておりますので、今後、実施日であるとかあるいは実施内容等につきまして長野労働局と相談しながら準備を進めているところでございます。
 以上です。
      〔36番高村京子君登壇〕
◆36番(高村京子 君)社会部、商工労働部におきましても、年末年始の特別な体制をとっていただいたり、また、国との共同事業でありますワンストップ・サービス・デイ、この実現に向けてぜひ力を尽くしていただきたいと思います。
 このワンストップ・サービス・デイですけれども、その場からの救済ではなく、改めて福祉事務所や社協に行かなければならないとか、1回だけではなく、せっかくの機会を常設してほしいとか、ここに来て初めてこういうことを知ったので、せっかくの機会なので事前に広く宣伝してほしかったなどの声も出されたようです。一層充実した総合窓口となるようにお願いしたいと思います。
 私たち日本共産党も加わりまして、反貧困助け合いネットワークの継続的な相談・支援活動を県下各地で10カ所ほど取り組んできております。上田では、暮らしと雇用を守る陽だまりネットが、市の建物を提供していただき、年末年始5日間、シェルターを兼ねた相談の家を開設することになりました。
 このように、県としても、市町村とも連携し、地方事務所ごとに民間の相談活動への支援、場所の提供や心の相談員の配置なども検討していただけないでしょうか。再度社会部長にお伺いいたします。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)ただいまの質問でございますけれども、先ほど申し上げましたように、この年末年始に向けまして国もいろいろな動きがございますので、県もしっかりそれにあわせて積極的に協力いたしますとともに、それだけではない、いろんな地域の均衡をとらなきゃいけませんので、その辺も十分私ども注意を払いまして適切な対応をとってまいりたいと思いますし、職員の派遣につきましては、先ほど申し上げましたように、12月中旬からほぼ必要な地域において、先ほど上田、伊那と申しましたが、県の福祉事務所から必要な職員が行って対応するということでございますので、そうした制度も活用しながらしっかり対応してまいりたいと、このように思っております。
      〔36番高村京子君登壇〕
◆36番(高村京子 君)うつ病の患者数が初めて100万人を超えたことが、12月3日、厚生労働省の調査でわかりました。過労や不安定雇用、失業、生活不安、困窮、多重債務など複数の理由で追い込まれ、うつ状態になり、自殺願望に陥ってしまう人々がふえています。特に、働き盛りの20代から30代が07年から08年で2倍にふえています。
 過日、日本共産党は、県精神保健センターをお訪ねしまして、小泉所長さんより、早期発見、早期関与が大切である点のお話を伺いました。各種相談窓口と精神科医、専門スタッフとの連携でかかわり、さまざまな不安の原因を取り除くため、福祉や社会資源も活用して問題を一つ一つ解決することでうつ状態から救い、自殺予防へとつなげることができるとお話をいただきました。そのための環境整備にも精力的に取り組んでおられます。
 そこで、衛生部長にお伺いします。
 全国で試験的に行ったワンストップ・サービス・デイ事業でも、保健所による心の健康相談の体制がとられました。ぜひ、県内での取り組みでもこのような体制をとっていただきたいと思います。さらに、日常的な各種の相談窓口での心の相談体制や、医療、福祉との連携がとれるよう連携の充実を図り、急増している働き盛りの人々が自殺などに追い込まれないように一層充実していただきたいと思います。
 年間3万人以上もの自殺者が11年も続いております。長野県では毎年約500人もみずから命を絶っている深刻な実態の現在、県としての具体的な対策をどのように考えておられるのか。衛生部長にお伺いいたします。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)うつ病対策等について御質問をちょうだいしてございます。
 うつ病対策のまず一つ目といたしまして、うつ病を早期に発見することが必要と考えております。そのため、本県では、本年、新たにかかりつけ医うつ病対応力向上研修を2カ所で開催をいたしました。うつ病は、精神症状に加えまして身体症状が出やすく、内科等を最初に受診することが多いため、この研修会では患者に最も身近なかかりつけ医に対してうつ病の発見や診療の方法等を解説いたしまして、一般医療機関と専門医療機関との連携を図っております。
 また、保健福祉事務所や精神保健福祉センターでは、精神科医による精神保健相談や患者支援の検討などを行い、地域の医療機関と連携して対応を行ってございます。
 次に、相談窓口についてでございますが、自殺対策緊急強化基金を活用いたしまして弁護士相談や、消費生活センターが開催いたします多重債務者相談とあわせまして健康相談を実施いたしますほか、市町村の法律相談等に健康相談員を派遣する事業等を行い、相談の機会を設けてございます。
 また、先ほども出てございましたけれども、ハローワークでのワンストップ・サービス・デイが本県において今後開催されます場合には心の相談が行えますよう協力してまいりたいというふうに考えてございます。
 今後も、関係医療機関、関係部局と連携を図りまして、さまざまな場面をとらえて心の健康相談の機会を設けますとともに、相談窓口を広く広報、周知をいたしまして、県民にとって相談しやすい体制づくりを進めてまいります。
 以上でございます。
      〔36番高村京子君登壇〕
◆36番(高村京子 君)再度、商工労働部長と衛生部長にお伺いしたいと思います。
 上田の陽だまりネット相談会に、悲痛な面持ちで42歳の男性が相談に訪れました。来月で雇用保険が切れる、どう暮らしていったらいいのか不安ですと今までに至る経過を吐露されました。国立大学を卒業して、エンジニアでばりばり仕事をしました。成果を上げると会社は一層成果を出すように指示し、毎日夜中まで仕事をし、過労で体調を崩し、うつ状態となりました。子供もいますが、家庭もうまくいかず、離婚し、生活が行き詰まり、死にたいと思った。今は実家の離れに暮らしているが、家族からも疎まれ、離れで別に暮らしている。エンジニアでも仕事は派遣しかない。一生懸命頑張ってきたけど、もうだめです。全部おれが悪いんですかと苦しい胸のうちを吐露されました。
 商工労働部長に伺います。
 このように、職を求める人々の中に精神を病む人々が多くいると感じます。雇用・労働問題の相談窓口にも心の健康相談を位置づけるべきと考えます。相談のその場から医療や福祉へとケアをつなげば、うつ病の早期治療、自殺予防につながると考えます。ぜひ、雇用・労働相談の窓口に心の相談の体制をとっていただきたいと思います。
 また、衛生部長にも伺います。
 県精神保健センターの最近のまとめでは、昨年、県内で自殺した20代の男性は49人です。前年の22人の2倍以上となっています。そのうち40人は無職でした。45人が健康問題を抱えており、26人がうつ状態でした。うつ病で病んでいても、治療を受けていない人々もふえています。この数字はわかっているだけの数字でございます。
 岩手医科大学に併設されている県救急センターでは、実際、自殺を実行し搬送された人の救急医療から精神科医やケースワーカーがかかわり、回復に向けて生活保護申請や住居の心配などの支援を福祉や行政との連携で行い、治療とあわせて、自立への支援に奮闘されていました。このような取り組みに学び、県の精神医療と自殺予防とが一層有機的に連携がとれる仕組みをぜひ検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしくお願いします。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)緊急求職者サポートセンターの機能ということでお尋ねでございます。
 議員から大変胸の痛むようなお話をちょうだいいたしたわけでございますけれども、現在もこのサポートセンターの生活相談の一部の中で必要があれば必要な機関につなぎをしているというふうな状態じゃないかというふうに思っておりますけれども、今、制度ができたばかりなものですから、いろんな方の御意見を伺いながら改善を重ねているところでありますので、さらに必要があるということであれば長野労働局ともよく話し合ってまいりたいというふうに思っております。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)自殺対策と医療との関係でございます。
 先ほど来申し上げてございますように、うつ病と自殺というものは非常に関連が深いわけでございまして、そういう意味では早期に発見をして医療に結びつけるということが非常に大切だと考えまして、先ほども御説明を申し上げましたように、かかりつけ医がいかにうつ病を理解し、それで専門医療機関に結びつけていくかということが大事かと思いますので、先ほど申し上げましたようなかかりつけ医の研修等を今後さらに充実をしてまいりますとともに、保健福祉事務所、あるいはいろんな相談事業と医療を結びつけるというようなことも非常に大事かと思いますので、そういった施策の充実を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
      〔36番高村京子君登壇〕
◆36番(高村京子 君)各診療科とそれから精神科医との連携、また、それぞれの福祉や行政との連携、この連携をそれぞれの部長さん方に強化をお願いしたいと思います。
 1990年の労働者派遣法によって、大企業は、非正規労働者をまるで物のように働かせ、不況となれば一番に解雇しました。同時に住居も追い出し、雇用保険も掛けていないなど、解雇された人々は即生活が立ち行かなくなります。
 知事に伺いたいと思います。
 このような非人間的な働かせ方を許している国に対して、派遣労働法を見直し、雇用は正規雇用が当たり前とする労働法制への転換を求めてください。まじめに働く人が健康で文化的な生活ができるような社会こそ、県内経済や家庭、社会が安定することとなります。強く国に訴えていただきたいが、いかがでしょうか。知事にお願いいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)県として雇用について国に対して要請をするべきであるという御議論でございます。
 昨年秋以来の不況でございますけれども、世界的な金融危機が我が国の実体経済に深刻な影響を及ぼしまして、県内におきましても、とりわけて製造業を中心に輸出や設備投資の需要が大変大きく減少しまして、雇用が目に見えて悪化したということで、今御指摘のような事態が顕在化しているということであります。
 最近の有効求人倍率ですとか失業率を見ましても、わずかながら改善は見られますものの、依然として厳しい水準にある、これは大変私も憂慮しております。
 長野県としましては、雇用をもたらす実体経済の改善が一番大事だと、このように考えまして、昨年12月以来、切れ目なく経済対策を実施しまして需要の喚起、ひいては雇用の確保、こういうことに努めてまいっているわけでございますが、なかなか成果が上がらない、企業におきましても雇用調整助成金等が非常に申請がふえている、こういう実態にございますように、苦しい経営の中でも何とか努力して雇用を維持するということはやっていると私は見ておりますけれども、議員御指摘のような問題もあることはそのとおりだと思います。
 そこで、国が実施する雇用保険制度につきまして、これまで支給要件の見直しや給付日数の延長など改正努力がなされていることを押さえながらも、労働者派遣制度の問題、これにつきましては、厚生労働省の労働政策審議会に諮問をされまして現在検討が進んでいるということでございます。これは、産業の国際競争力の問題ということも考えなければならないという観点からは、結構難しい問題だと思います。
 いずれにしましても、国の動向をこれからも注視をしてまいりたい、このように考えるところでございます。
      〔36番高村京子君登壇〕
◆36番(高村京子 君)厳しい経済状況と雇用不安があります。非正規労働の皆さんは、本当に人間的な暮らしの土台さえも築けないという困難な状況にあります。産業の競争力、そちらを優先するのか、それとも、長野県民の暮らし、あるいは命を本当に大切にするのか。そういう点で、暮らしと命を守っていただく立場での知事の御努力をぜひお願いしたいと思います。
 国に対して、今取り組んでいただき始めているようですので、非正規雇用の派遣労働法をやめていただくようにぜひ強く求めていただきたいと思います。
 次に、自立援助ホームの設置ついて伺います。
 保護者や家庭に恵まれない子供が、義務教育終了後、児童養護施設を退所した後の自立を援助するホームが必要です。3年前、県内で初めて、上田市に丸太の家が自立支援ホームとして認定されました。施設運営費は、年、国と県で合わせて500万円台から600万円台しかなく、運営は非常に厳しく、まさに職員の皆さん方の心意気で運営されていました。しかし、ことしから入所者の人数によって運営費が出る仕組みとなり、数人対応の丸太の家は運営が困難となり、ことし4月から閉鎖となっています。
 県は、この施設の必要性をどのようにお考えでしょうか。県内には、このような施設で自立を援助する必要があると思われる子供たちはどのくらいいると思われますか。社会部長に伺います。
 あわせて、県として、この事業を立ち上げるための努力はどのようにされておられるかも伺います。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)まず、こうした児童養護施設を退所し、進学あるいは就職をしていない児童についての把握でございますけれども、入所していた施設、あるいは措置を行いました児童相談所、あるいは市町村等が、児童本人、あるいは民生児童委員等を通じて生活状況を把握しているところでございます。それによりますと、該当児童は全県で10人で、そのうち親との同居をしていない児童は2人でございまして、関係機関が相談、支援を行っているということでございます。
 お話の児童自立援助ホームへの県の支援ということでございますけれども、お話のように、これまで国2分の1、県2分の1の割合で助成をしてまいりました。本年度、措置費による財政支援に変更されまして、事業規模に応じたものから利用人員によるものに変更されたため、昨年度の利用者が月平均1.2人という程度であったため、このホームも安定した運営が困難となった次第でございます。
 県として、こうしたものをかわりに設置するということを考えますと、これは昨今の情勢の中ではなかなか難しい状況でございますけれども、退所児童の自立を促進するためには何らかの形で児童自立援助ホームの機能を県内に置く必要があると、このように考えておりまして、長野県児童福祉施設連盟とともに検討をしているところでございます。
 国に対しましては、算定方法の改善を含めまして、支援体制の充実が図られるよう引き続き要望してまいりたいと、このように考えております。
      〔36番高村京子君登壇〕
◆36番(高村京子 君)社会部長から御答弁いただきましたけれども、今年度から補助金は子供1人当たり20万円です。例えば、子供3人でも1カ月60万円、1年で760万円です。これでは職員体制と家の設備も、土台を築くことができません。ですから、県は、施設を立ち上げる支援をするのであれば、安定的な施設運営ができる補助金を拠出すべきではないでしょうか。
 国への施設補助金の充実とあわせ、県も独自に必要な施策として力を入れていただきたいと思いますので、もう一度、この点、社会部長に伺います。
 最後に、行政刷新会議の仕分け作業で一たん廃止の方向とされた若者自立塾について伺います。
 若者自立塾は、ニートや引きこもりで社会に出れない若者を寮生活の中で丁寧に丁寧に育ち直しを行い、少しずつ自信や社会性を身につけ、自立を目指すための施設です。制度では、たった3カ月分の1人28万円しか補助されません。その後は自費負担とならざるを得ません。さまざまな苦悩や困難を抱えた若者への24時間365日の職員体制を維持することは、初めから無理な仕組みです。それでも、施設長や職員さんが、社会に出れない若者の支援を一たん始めた以上は社会的使命がある、やめるわけにはいかないと決意され、夜の当直は今でも全くのボランティアで家族同様に対応し、奮闘しておられます。このような施設に対して、今回の仕分け作業ではコストに対して成果が小さ過ぎるなどと廃止の方向を決めています。
 社会部長に伺います。
 県は、この事業の必要性をどのように受けとめておられるでしょうか。乱暴に廃止をする国に対して、現状をしっかり把握、評価し、実情に見合った施設運営費を出すよう要請していただきたいです。それでも廃止の方向が確実に決まった場合には、県として存続のための支援策を講じていただきたいが、いかがでしょうか。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)児童自立援助ホームへの県の支援でございますけれども、先ほど申し上げましたように、県として国に申し上げるべきことはきちんと申し上げまして、また、県としてどのような支援が可能かということにつきましては連盟とともにしっかり検討してまいりたいと、こういうふうに考えております。
      〔36番高村京子君登壇〕
◆36番(高村京子 君)小泉構造改革を推進してきました人々が仕分け人に入っておられます。議論が現場の実態からずれており、充実の方向は見えていません。社会的弱者や弱い皆さん、困窮者への目線が感じられません。民主党の中からもそういった批判が起きております。もっと大きな軍事費とか大企業への法人税減税の見直しにメスを入れれば12兆円の財源があると日本共産党は呼びかけています。
 長野県でも同じように、今どこにお金を優先的に使うのか。限られた財源をどこに使うのか。これが今真剣に考える時に来ているのではないでしょうか。
 今、毎日の食事や居場所も不安定な皆さんがいます。まさに命の危機にもなっているわけです。このときに、私は、県民の皆さんの意見が分かれております、反対の意見も多い浅川ダムの建設を一たんやめていただいて、今限られた財源を命と暮らしを守る方向に進めていただきたいと思います。
 知事に御所見を伺いまして、質問のすべてを終わります。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)突然のお尋ねでございまして、恐縮でございますけれども、県民にとって必要な事業を予算の範囲内で粛々と進めていくというのが私の立場でございます。
○議長(望月雄内 君)次に、小山立議員。
      〔12番小山立君登壇〕
◆12番(小山立 君)千曲市・坂城町選出、創志会、小山立。地方分権改革推進委員会の勧告と地域主権国家への転換について知事にお尋ねをいたします。
 地方分権改革は、住民に身近な行政に関する企画、決定、実施を一貫してできる限り地方自治体にゆだねることを基本として、国と地方の役割分担を徹底して見直す取り組みであります。
 こうした考えのもと、地方分権改革推進委員会は、次の分権改革の目標として、地方自治体を、地方行政権限のみならず、自治立法権、自治財政権を十分に具備した完全自治体を目指すとともに、住民意思に基づく地方政治の舞台としての地方政府に高めていくことを制定し、98回に及ぶ委員会の開催、調査、審議を進めてまいりました。そして、平成20年12月、第2次勧告、平成21年10月には第3次勧告として、義務づけ、枠づけの見直しと条例制定権の拡大、地方自治関係法制の見直し及び国と地方の協議の場の法制化の三つの柱を、去る11月9日には第4次勧告として、地域間の財政力格差の拡大につながらないよう地方交付税の総額確保のため法定率を上げること、直轄事業負担金制度の廃止などについて直ちに工程表を作成して速やかに取り組むべきといたしました。
 また、国庫補助負担金を廃止し一般交付金を創設する際は、財政力などを考慮して継続事業の執行に支障が生じないように配慮すること、速やかに国と地方の事実上の協議を開始することといたしましたした。
 さらに、中長期の課題としては、国と地方の税源配分を5対5とすることを今後の改革の目標とするのが適当、地方自治体の課税自主権を発揮しやすくするように制度運用の見直しを進めること、目的を達成し存在意義の薄れた事務事業への国庫補助負担金は即刻廃止すべき、4番として、起債自主権の確立に向け、地方債の発行に係る国の関与を見直すべきだと勧告をいたしました。
 分権委員会としてはこれが最終勧告となり、今後の分権改革は首相直属で新設する地域主権戦略会議に引き継がれるようであります。分権委員会が4回にわたってまとめた勧告のうち、現政権の改革の方向と合致したものに関しては年内に策定する地方分権改革推進計画に織り込むことであり、国が全国一律の基準で自治体の仕事を縛っている義務づけ、枠づけの見直しなど、計画で指摘した項目を来年の通常国会に一括法案として提出をするとのことであります。
 地方分権は与野党を問わず重要性の認識には一致しており、民主党はさきの衆議院選挙で地域主権改革を目玉の一つに据えて政権交代を実現しました。推進体制を早期に整え、勧告に基づき具体的に踏み込んでいただきたいと思います。
 鳩山内閣は、明治以来続いてきた中央集権体制を抜本的に改め、地域のことは地域の住民が計画して実現できる地域主権国家へと転換することであります。政府は、12月をめどに改革全体の工程表をまとめる等、勇ましいスローガンばかりでなく、早急に全体像を示していただきたいと思います。
 また、分権改革の本筋である国から地方への税財源の移讓の方針は示されないままで、税財政改革の方向性にも疑問が残りますが、省庁の抵抗に負けず、それこそ政治主導において勧告を受け入れ、推進していただきたいと思います。
 そこで、地方分権改革推進委員会の勧告と鳩山首相の地域主権国家への転換についての考え方に対しまして知事の御所見をお伺いいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)私は、知事就任以来、基礎自治体の活動を最も重視し、中間自治体たる県はそれへのサポートということをまず第一に考えるべきであるという基本的な姿勢で進めてきたつもりでございますが、そういう観点から、今、基礎自治体である町の長として、上山田町長としての御経験も豊かな小山議員から、地方分権改革推進委員会の勧告、そして地域主権国家への転換という鳩山総理の考え方についての所見をお尋ねをいただいたわけでありますが、私自身は、まず、地方分権改革推進委員会が2年余りにわたりまして大変精力的に議論を進められ、その検討の結果として、例えば義務づけ、枠づけの見直し、あるいは市町村への権限移讓の推進などにつきまして4次にわたる勧告を行われた御努力や具体的な見直し内容につきましては基本的に大きく評価できるものである、このように考えているところであります。
 今後、政府におかれましては、勧告内容を法律の形で具体化し実施をしていく、こういう段階になるわけでありまして、そのために、11月に地域主権戦略会議というものが内閣府に設置され、検討だけではなく、実施機関としての役割を担うところになったと承知しております。
 私は、権限移讓や国の出先機関の見直しなどにつきましては、何でも地方がやればいい、地方に任せればいいということではなくて、国と地方との役割分担、これをしっかりと見定めて、国は国としての役割をしっかりと果たし、また、地方が担うべき役割については、そのために必要な財源を確実に措置する、こういった務めを果たした上で進めていくべき問題だと、このように思っております。
 と申しますのは、地方の自主財源と簡単に言いますけれども、財源が地方において実際は大変偏って存在することはこれはやむを得ざるところでありまして、この調整の問題というのは避けて通ることができない、このように感じているからであります。
 いずれにしましても、今後の具体化に向けまして、そうしたいわば真の意味での地方分権が具体に推進可能な形で進められていくことを期待しておりますし、私もそのために適切な主張を県議会の皆様とともにやってまいりたい、このように考えているところであります。
      〔12番小山立君登壇〕
◆12番(小山立 君)知事も御存じのとおり、政府が分権改革を進めるから我々自治体も対応するかではなくて、自分たちの地域を真に豊かにするために、自分で考え、自分で決め、自分の責任を持って実行する、そうした自治体をやりたいという分権改革を求めるのが真の姿だと思いますので、私は、地方分権が本格的に展開するかどうかは、自治体、首長、議会、県民が本当に自分で決定し、自分が責任を持ちたいと、それを強く望むかどうかにかかっていると思いますので、その辺におきましても、知事から、地方分権というものはこういうものなんだ、むしろ議会と県民みんなが責任を持つ大変大切なことなんだということをぜひとも啓蒙していただければありがたいと私は考えておりますので、知事は、こうしたことに対して、県民みんなが責任があるんだということで啓蒙していただければありがたいと思いますが、その辺のことをお尋ねいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)基本的には全くそのとおりでありまして、地方分権とか、あるいは地方自治とかいうことを主張するときには大変な責任が伴う話でありまして、ただ、先ほども申し上げましたように、今の日本の財政の仕組みというものを考えますと、その点につきましてはやはり根本的に制度を改めないとなかなかうまくいかないのではないかということを、私はどうも実務的な人間なものでございますから、その辺をどうしても考えてしまうというだけのことであります。
 基本的な物の考え方、これにつきましては、ただいまの小山議員の御議論に全く同感でございます。
      〔12番小山立君登壇〕
◆12番(小山立 君)次に、11月5日、全国の知事が地方行政の現状や課題について語る第4期全国知事リレー講座が京都市の立命館大学で行われた際、我が村井知事が、約2時間、前途ある200人以上の学生を前にして、「差し迫る地方の危機 地方財政の現状とその展望」と題して講義し、また県政の課題についても大変わかりやすい説明をされ、地方に財源が必要だという主張にほとんどの学生がよく理解できたと大変好評を得られ、長野県を大いに強くアピールしていただいたと新聞記者からお伺いをいたしました。
 その内容につきましてぜひここでお話をしていただきたいと思いますし、時間がなければ何かの機会に広報、インターネット等で県民にも知らせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)立命館大学が、たしか読売新聞だったかと思いますが、のスポンサーを得まして、各県知事に、もう七、八年になりますか、順次リレー講座というのをやっておりまして、私もたしか2回目でございますけれどもお招きを得まして、先般、しばらく時間を費やさせていただいたわけであります。
 若い世代の皆さんに日ごろの思いを伝え、また、彼らがこれからいろいろなことを学んでいく上で何らかの参考になればと思いまして申したことでありますが、実は、今回テーマに選びましたのは、7月に三重県で開催されました全国知事会議におきまして取りまとめられました提言でございまして、これは「地方消費税の引上げを含む税制抜本改革の提言」と、こう称するものでございまして、危機的状況に際会している地方財政の現状と課題につきまして、数字を用いまして、全国レベルで非常に的確な資料を示しながら主張したものであります。この提言につきましては47都道府県の知事が曲がりなりにも全員賛成をした。そういう意味では、私自身は大変画期的な出来事だったと評価しております。
 ちなみに、この作業には主として前静岡県知事の石川さん、それから我が浦野総務部長が準備の段階で大変かかわられた経過がございまして、時間的には約2年かけた作業でございました。
 中身でございますけれども、簡単に申しますと、地方自治体の財政は、社会保障費の伸びや景気後退に伴う税収不足によりまして、遠からず基金も枯渇しまして、歳出を減らすための行政サービスの水準の切り下げをやるのか、それとも歳入をふやすための住民負担の増をお願いするのか、このいずれかを選択せざるを得ない状況を迎えるということを日本全体の地方自治体を全部合算した数字をベースに議論をしたものであります。
 きちんとした数字をベースにやった作業でございますが、結局のところ、約13兆円の赤字といいますか財源不足があと4年の後でございましたか、には生ずるという推計結果が出てまいりまして、これを解消するためにどういう手だてがあるかということで検討いたしますと、結局、行政サービスを低減させなきゃならない。
 例えば、公立学校の40人学級というのはある意味では現在のスタンダードでございますが、これを60人学級にする。簡単に言えば教員の数を減らす。それから、全国の交番の3分の2に相当する4,000カ所の交番を廃止しまして全警察官の1割に相当する2万5,000人を削減する。それから、私立学校への助成ですとか医療費助成の廃止をする。地方のバス路線のためのさまざまの支援も全部やめる。こういったちょっと考えられない住民生活に不可欠なサービスの切り下げを行いましても、全部合算して5.2兆円にしかならない。その結果、それでもなお7.9兆円の不足が生ずるという慄然とするような推計結果を出しました。
 もとより、こんなサービスの切り下げはやるべきではないわけでありますが、私がこういう作業の結果を非常に重視しましたのは、こういった全国知事会の試算を紹介した上で、我が国の税制において受益と負担の間には大変大きなギャップが存在する、その中で今後も地方自治体が住民生活に必須の行政サービスを持続していくためには税源の偏在が小さくて税収が安定的な地方消費税の引き上げということを、つらいことではあるけれども考えなければならないという事実、これに47都道府県の知事が合意した、このことをあえて説明をさせていただいたわけであります。
 将来を担う若者たちに、差し迫る地方の危機ということで、こういう実態、冷厳な事実を御理解いただければありがたい、そんな思いを持ってやらせていただいたわけであります。
 なお、この資料につきましては全国知事会のホームページにも出ておりますし、私の講演の内容は遠からず、プライベートの話で恐縮でありますけれども、私のホームページに概略を載せようかと思っております。大変身に余る御指摘いただきまして恐縮をいたしました。
      〔12番小山立君登壇〕
◆12番(小山立 君)次に、県と市町村の役割分担につきまして総務部長にお尋ねいたします。
 先ほど知事のお答えにもありましたが、地方分権が進める基礎自治体とは住民と身近に接している市町村にあるという御意見でございました。長野県中期総合計画「第1編 長野県を取り巻く時代の潮流 地方分権の進展」の中で、「地方分権が本格的に到来した時代では、住民に最も身近な基礎自治体で市町村が地方行政の中心的な役割を担っていくと考えられていますが、今後は、こうした姿の実現に向けて、都道府県と市町村がパートナーシップを構築し、真の分権型社会にふさわしい行財政基盤の強化や自立した地域経営の確立を図り、自己決定・自己責任の考え方を基本として、個性豊かな施策を展開し、地域の価値や魅力を高めていくことが求められています。」と記載されております。
 知事も、市町村が輝くことが県の輝くことであり、市町村をバックアップすると先ほどもおっしゃっておられます。その中で、まず、県と市町村の役割分担に対して、市町村にアンケート等相互に研究されているとお聞きしておりますが、具体的に、どのようにどこまで進んでいるのか。現在の進捗状況と工程表をお示しいただきたいと思います。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)県と市町村の役割分担に関するお尋ねでございます。
 県と市町村の役割分担につきまして、平成18年に、県と市長会、町村会で、県と市町村とのあり方検討会というものを設けまして、役割分担のあり方やあるいは権限移讓の進め方などにつきまして市町村のアンケートなどをとりながら検討をいたしました。
 その報告が実は20年の3月に報告をされておりますけれども、そこでは、移讓を推進すべき事務、あるいは移讓が難しい事務といったものを類型化するなど、県と市町村が担う事務の考え方を整理した上で、市町村への権限移讓について、全県一律ではなく、市町村の自主性を尊重するという考え方から、その御要望を毎年度お聞きをし、双方で協議しながら進めていくと、こういうようにしたところでございます。
 今年度についても、6月に、市町村、広域連合から御希望を聞いて、希望に応じまして権限移讓を行うよう事務をただいま進めておるところでございます。
 こうした結果、平成18年には451項目であった移讓項目が現在では527項目と成果が上がってきております。
 今後とも、引き続き、こうした取り組みを毎年度毎年度積み重ねていくということが大事だと思いますので、こうした取り組みを進めまして、地域のことは地域が解決することができる仕組みを築いていくため、できるだけ多くの市町村に、住民の方々に身近な事務を移讓してまいりたいと、このように考えております。
      〔12番小山立君登壇〕
◆12番(小山立 君)以上で私の質問を終わりますけれども、くどいようですが、地方分権が本格的に進展するかどうかは、あくまでも首長、議会、県民が本当に自分で決定し、自分で責任を持ちたいという強い意思があるかどうかにかかっていると思いますので念のため申し上げまして、私の質問を終わらさせていただきます。ありがとうございました。
○議長(望月雄内 君)次に、下沢順一郎議員。
      〔1番下沢順一郎君登壇〕
◆1番(下沢順一郎 君)長野県の高等教育機関の充実についてお聞きいたします。
 11月10日、長野県と信州大学の包括連携協定調印式が行われました。以前から医療・産業分野などで個別の連携はありましたが、面と面の効果的な相互連携で研究が深く活発になり、成果を社会に還元するために包括協定は欠かせないということでありますので、相互に十分に効果が出るように連携をとっていただきますように御期待を申し上げると同時に要望いたします。
 さて、高等教育機関は、中等教育より上位に位置し、学修の成果として学位やそれに準ずる学術称号が授与される課程、具体的には大学や高等専門学校などで行われている教育であるとされています。
 現在、県では、県立短期大学の4年制化について検討しているということでありますが、県立短期大学は、この高等教育機関に当たります。このほか、県立看護大学を初め、工科短期大学、福祉大学、農業大学、林業大学など9機関もありますが、それぞれ県民ニーズを踏まえながら、進学機会の充実、科学技術や文化の振興、地域の活性化等を図るため各校そのための整備、充実に努め、活発な活動を通じてこれからの時代を担う多彩な人材が育成され、その活力が地域づくりに生かされるように努力されているはずであります。
 そこで、県として、県立高等教育機関の分析をどのようにされ、また、分析の結果、高等教育機関をどのように充実していこうとしているのか。板倉副知事にお伺いいたします。
 長野県高等教育機関が相互に連携、協力し、県内の高等教育全体の資質の向上を推進することにより地域の教育、学術研究の充実、発展を図るとともに、地域社会及び産業界との連携推進に取り組むことにより、産・学・官による活力ある人づくり、町づくりへの貢献を目指し、その実現に取り組むことを目的として高等教育コンソーシアム信州が結成されています。その高等教育コンソーシアム信州に参加している県立高等教育機関は、県立としては看護大学があります。
 このように、民間との接触を持ち、官民お互い切磋琢磨していく取り組みに対してどのようにとらえているか。これもあわせて板倉副知事にお伺いをいたします。
      〔副知事板倉敏和君登壇〕
◎副知事(板倉敏和 君)長野県の高等教育機関に関する御質問でございます。
 県立の高等教育機関は、看護大学、県短期大学のほか専修学校等がございますが、時代の要請を受けて設置をされ、それぞれの分野において専門知識、技能を身につけた人材を育成、輩出してまいりました。いずれも一定の社会的役割を果たしていると認識をしておりますが、少子化の時代を迎え、また、社会情勢が大きく変動する中、学生を引きつける特色づくりや時代のニーズへの対応などの課題があると思っております。
 高等教育機関の役割といたしましては、地域産業を担う人材の育成、地域における教育機会の提供や教育・研究活動を通じた地域活性化への貢献などが重要と考えておりまして、各学校は、そのような認識のもと、時代の変化に対応し、県民の期待にこたえられるよう不断の改革を進めていただく必要があると思っております。
 県短期大学のあり方の検討に際しましても、高等教育機関としての役割を踏まえ、議論を深める必要があるというふうに考えております。
 大学間連携に関しても御質問がございました。
 高等教育コンソーシアム信州は、県内八つの大学が連携、協力をする形で昨年の秋に設立をされまして、授業の共同利用や学生支援活動の共同実施等が進められているというふうに承知をしております。広い県内に点在をする大学のネットワーク化は、本県の高等教育を一層発展させる取り組みでありまして、大変意義深いと思っております。
 大学間連携は全国的にも進められておりまして、それぞれの大学が持つ人的、物的、知的資源を有効活用することによりまして地域のニーズに応じた多様な教育を提供できる利点があるなど、高等教育の充実のために大変有効な手段となっております。
 県におきましても、例えば工科短期大学校では、情報通信技術に関する電気通信大学大学院との共同研究や、ナノテク、IT等の分野での信州大学との連携を進めておりまして、今後も、それぞれの学校の特色を生かしながら、さまざまな形での連携を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      〔1番下沢順一郎君登壇〕
◆1番(下沢順一郎 君)さて、高等教育機関の役割として、副知事も今おっしゃっておりましたが、教育力、研究力と並んで地域貢献、産学連携、国際交流が問われてきております。そして、地域貢献度は一つの指標となり、注目度もアップしています。
 日本経済新聞社の行っている大学の地方貢献度ランキングを見てみますと、最近の傾向として地方大学が上位を占めてきましたが、その中に大都市圏の公立大学の姿が見られるようになってきています。そこには、財政難の自治体から厳しく存在価値を問われ、大都市といえども地方貢献によって存在をアピールせざるを得ない状況になっている姿も見え隠れします。
 そこで、教育、研究以外にも地域への貢献も大変重要であり、少子化を迎える現在、こうした取り組みに対して、県立看護大学、県立短期大学ではどのような取り組みを行っているのか。衛生部長、教育長にお聞きします。
 各高等教育機関が所属する部署はばらばらであるため、その方向性がどうも見えにくくなっているのではないでしょうか。高等教育機関の進むべき方向性を示すためにはその窓口を一本化する必要があると考えますが、この点につきまして知事の見解をお伺いいたします。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)まず、看護大学が取り組んでおります地域への貢献についてお尋ねをいただいてございます。
 看護大学では、平成17年度、開学10周年の節目といたしまして、大学の将来像を検討する委員会におきまして、魅力ある大学づくり、活力ある大学づくり、地域に貢献する大学づくりを改善、改革の3本柱に掲げまして、全学を挙げて取り組んでいるところでございます。
 現在、大学で取り組んでおります地域への貢献といたしまして、まず、住民の皆さんの生涯学習を支援するため、親子講座や高齢者の睡眠など、身近なテーマを掲げました公開講座を毎年4回程度開催をいたしまして住民との交流を深めるとともに、研究成果を広く普及してございます。
 また、各地で行われます健康講座に講師を派遣いたしまして、平成20年度では131件に上ってございます。あわせまして、県内の病院や市町村からの要望にこたえまして、糖尿病の実態と予防対策など看護現場に密着したテーマで共同研究を行うことによりまして、看護にかかわる課題や問題点の具体的な解決、改善の方法を支援してございます。このほか、図書館やグラウンドを地域に開放いたしますとともに、障害のある子供たちの療養キャンプのボランティアスタッフとして学生が看護の専門知識を生かした活動を行うなど、幅広い地域貢献に取り組んでおります。
 さらに、県内で働いている看護師が、褥瘡の処置や、がん等の分野でより高い水準の看護実践ができる認定看護師の資格を得られるための新しい課程の創設につきまして現在検討を進めているところでございます。
 今後も、地域への貢献を重要な柱として位置づけ、魅力ある大学づくりに取り組んでまいります。
 以上でございます。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)県短期大学の地域貢献についてのお尋ねでございます。
 県短期大学では、地域社会の振興に寄与することは高等教育機関に課せられた一つの使命と考えておりまして、大学の知的財産と人的資源をもとに、地域活性化の支援に努めておるところでございます。
 具体的に幾つかの例を申し上げますと、平成18年度に、開かれた大学づくりを目指して学内に設置いたしました地域・国際連携センターを中核としまして、長野市教育委員会と共催している市民カレッジや、年度ごとに統一テーマを設定して地域の皆様との手づくりで開催している県民カルチャー自主講座など、各種の市民講座を開いております。
 また、学生が地域の未就園児や保護者とさまざまな交流を通しまして子育てについてともに考え、実践するなど、学生が主体となったさまざまな活動も行っておるところでございます。
 今後も、住民の皆様との交流を大切にしながら、教育、研究の成果を地元地域に還元し、知的活動の拠点として開かれた大学づくりに努めてまいりたいと、こう考えております。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)ただいま、高等教育機関の窓口と申しますか、県の組織のあり方につきまして一本化という方向でのお尋ねをちょうだいいたしました。
 県立の高等教育機関はさまざまでございまして、大学に位置づけられている看護大学と県短期大学、専修学校に位置づけられます農業大学校や林業大学校、また、職業能力開発を目的とする工科短期大学校では、それぞれ法律上の位置づけや設置目的が異なるばかりでなく、それぞれ関係する部局の施策とかかわるかかわり方、それが若干違いがございます。
 その専門性の高さ等も考えますと、各部局がそれぞれ所管するという現在の形になっているわけでありますが、県の高等教育機関の窓口を一本化するというのは確かに一つの考え方とは思いますけれども、それぞれの学校が高等教育機関としての役割を十分認識しながら、効果的な連携を図っていくということが今の段階ではより適切な対応ではないかというような感想をとりあえず持っております。
      〔1番下沢順一郎君登壇〕
◆1番(下沢順一郎 君)窓口の一本化については秋田県の例もあるようでございます。ぜひ、考えられる一つの要素ではないかと思いますので、よろしくお願いします。
 看護大学につきましては、産科、小児科など医療現場での人材不足が叫ばれる中、即戦力となる優秀な看護師、助産師などを養成し現場に送り出すという県立大学としての責任があるのではないかと私は考えます。さらなる人材育成の方策を検討されるようにお願いしたいと思います。
 県立短期大学については、新見公立短期大学や島根県立大学短大部のように、大学教育支援プログラムなどにもっと積極的に参加すべきではないかと考えるものです。そして、短期大学が持つ専門性を前面に出すことによって、学内資源を生かして、地域の課題に貢献してもらうことが重要だと考え、短期大学本来の目的、設立の趣旨、目的及び存在価値を高める努力を継続することこそ大学が生き残れる道であり、その大学の魅力をつくることであると申し上げておきたいと思います。
 以上のように、各県立大学は、人口減少社会となり、自治体財政も厳しい中、その存在意義を改めて問う必要がある時期に来ていると思います。各校それぞれ、特色を生かした地域貢献をし、アピールをして、その存在価値を高めてもらうように一層の努力を期待するものであります。
 通告はしておりませんが、知事の御所見がございましたらぜひお答えいただきたいと思います。よろしくお願いします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)基本的には全くそのとおりだと思います。大賛成でございます。ぜひそういう方向で考えてまいりたいと思います。
      〔1番下沢順一郎君登壇〕
◆1番(下沢順一郎 君)ありがとうございました。自転車レーンの整備についてお伺いいたします。
 健康志向の高まりや、排気ガスや騒音を出さない環境負荷の低い交通手段として、自転車はその利用ニーズを高めています。平成18年度に策定された第8次交通安全基本計画においても、基本理念として人優先の交通安全思想がうたわれ、高齢者、障害者、子供等の交通弱者の安全を確保するとされています。また、そのための道路空間の確保が急務となっております。
 そこで、まず確認をします。
 県内の昨年及び本年の自転車事故の発生状況とその傾向について、その中でも、自転車利用の多い高校生の事故発生状況について、自転車の違反に対する指導、取り締まり状況についてお聞きします。
 また、自転車は、道路交通法17条1項での通行区分の走行義務と同時に、歩行者の通行を妨げなければ路側帯を通行できるとされています。また一方、自転車通行可の歩道もあります。都道府県公安委員会の許可により通行できるとされているものです。
 そこで、自転車通行可の歩道にするための判断基準についてお聞きします。
 歩行者や自転車が安心して安全に通行できる道路空間の創出を実現し、自転車の交通秩序を回復するためには、都市部の特に交通の集中する中心部においては、自動車中心の道路整備から脱却し、歩行者、自転車のための道路空間を新設、再構築していく必要があります。そのためには自転車専用レーンが有効だと考えるものです。
 そこで、自転車通行モデル地区の指定状況と整備状況、また、自転車レーンの必要性についてどのように考えるのか。また、この自転車モデル地区事業については平成21年度で終わってしまうとのことですが、対策が進行中の案件に関してはその後どのような対応を考えておられるのか。
 以上、警察本部長にお聞きします。
 また、県内80カ所のうち、県関係分の自転車走行環境の整備の考え方について、連携して進められている建設部長のお考えをお聞きします。
      〔警察本部長小林弘裕君登壇〕
◎警察本部長(小林弘裕 君)まず、自転車の交通事故の発生状況についてお答えします。
 県下の自転車事故は、本年11月末時点で、件数は前年同期に比べ39件少ない1,329件、死者は10人少ない8人、けが人は34人少ない1,318人となっており、いずれも減少しております。このうち高校生による自転車事故は、件数は前年同期に比べ15件少ない326件発生しており、高校生の死者は1人多い1人、けが人は21人少ない321人となっております。
 自転車事故の特徴として、都市部での事故が多く、全自転車事故件数の約4分の1を高校生が占めております。また、高校生の自転車事故の約8割が通学時の交通事故となっていることが挙げられます。
 次に、自転車の違反に対する指導、取り締まりについてお答えします。
 県警察では、自転車事故の特徴を踏まえ、自転車通行の集中する都市部の駅周辺や高校生の通学路などを中心に、県下9地区24路線を指導啓発重点地区・路線として指定し、基本的ルールの周知とマナー向上のため指導、取り締まりを強化しております。特に、無灯火、2人乗り、停止場所の不停止、信号無視等の危険な違反を重点とし、指導、警告するとともに、たび重なる悪質な違反については検挙措置を講じており、10月末までに19人を検挙しております。
 次に、自転車歩道通行可とする判断基準についてお答えします。
 自転車は、道路交通法により車道を左側通行するのが原則とされておりますが、道路標識等により指定されているときは歩道を通行することができます。その指定基準は、歩行者の通行に支障がなく、自転車の通行に危険がない歩道で、かつ、その幅員が原則として2メートル以上の歩道を指定することとしております。
 なお、こうした歩道以外であっても、高齢者や子供については自転車の歩道の通行が認められております。
 次に、自転車通行環境モデル地区の状況と自転車レーンの必要性についてお答えします。
 自転車の通行環境の整備促進を図るため、警察庁と国土交通省により、平成20年1月、全国98地区がモデル地区として指定され、長野県においては長野、松本の2地区が指定されております。
 モデル事業の推進状況でありますが、長野地区では、安茂里地区の国道19号の自転車レーン200メートル、西和田地区の市道の自転車道700メートルについて平成22年3月末を完成予定に整備事業が進められております。また、松本地区では、蟻ケ崎地区の市道の自転車レーン400メートルの整備が平成20年10月に既に完成しております。
 こうした自転車レーン等の整備は、交通環境に応じて自転車と自動車、歩行者とを分離し、安全、安心な交通環境を確保するために有効な手段であると考えております。
 自転車モデル地区事業は平成21年度で終了いたしますが、引き続き自転車レーン等を整備することが必要であると考えております。このため、現在、整備が必要と考えられる県下の約80カ所について、関係部局とも連携しつつ、可能なところから整備を進めてまいりたいと考えており、既に着手し、3カ所については整備を完了しています。
 以上でございます。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)県道の自転車走行環境の整備に関するお尋ねでございます。
 県管理道路、すなわち県道並びに県管理の国道につきましては、平成19年度に、長野県警察と協議の上、自転車走行環境整備を優先的に進める箇所として県内38カ所を選定し、自転車専用レーンや歩道を歩行者と自転車に分離するための区画線設置、または自転車道の整備などを推進し、自転車走行空間の確保に努めることといたしました。
 翌平成20年度から事業に着手し、今年度末までに松本市深志地籍の県道平田新橋線など9カ所におきまして延長約5,600メートルの対策を実施することとしております。
 渋滞対策、環境対策及び健康増進などの観点から、今後さらに自転車利用の増加が見込まれているところであります。このため、歩行者、自転車が安全で安心して通行できるよう、長野県警察、関係公共団体及び地域の皆様と十分調整を図りながら、着実に対策を進めてまいりたいと考えております。
      〔1番下沢順一郎君登壇〕
◆1番(下沢順一郎 君)事故発生は都市部に集中していて、4分の1が高校生だというようなことでございまして、そのうちの80%が通学時だというようなお話でしたから、そうしますと、自転車専用レーンというものを整備する際に、学生の通学の利用の多い駅から高校までという区間については優先して整備されることが重要じゃないかなというふうに思いますが、再度本部長にお尋ねいたします。
      〔警察本部長小林弘裕君登壇〕
◎警察本部長(小林弘裕 君)自転車専用レーンの整備方針についてお答えいたします。
 高校生の自転車事故が多いことから、御指摘のとおり駅から高校までの通学路等に自転車レーンを整備することが重要であり、こうした考えのもと、県下約80カ所の整備を行うこととしております。
 一方、自転車レーンの整備には道路改良等も必要であることから、道路管理者など関係機関と緊密に連携し、対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      〔1番下沢順一郎君登壇〕
◆1番(下沢順一郎 君)長野県道路公社の有料道路についてお聞きいたします。
 長野県内の有料道路は、三才山トンネル有料道路を初め6路線あります。黒字になっているのは、三才山区間のほか、新和田トンネル、平井寺トンネル各有料道路で、6路線全体の収支は平成20年度10億5,233万3,000円の赤字となっております。
 そこで、以下3点お聞きいたします。
 利用者の増加対策として、松本トンネル、志賀中野、五輪大橋の料金は料金値下げの試行をしております。この現在継続している社会実験の効果について、また、県内地方有料道路の利用者の増加対策についてお聞きします。
 二つ目、茅野有料道路の無料化に当たり、当時、茅野市が負担していた額、さらに無料開放後の維持管理体制についてどのようにされているか。費用を含めてお聞きいたします。
 また、国による高速道路の無料化が話題となっておりますが、地方有料道路の無料化に対する考え方についてもお聞きいたします。
 三つ目、有料道路の利用者増加を図るため、日々通勤として有料道路を利用する方々に対しては、定期券の発行、回数券の利用者増加対策が重要ではないかと考えます。そして、その販売促進に当たっては関係市町村並びに民間の協力を取り入れていくことが有効な手段であるとともに、料金の収入の増加となり、ひいては無料開放への早道となるのではないでしょうか。
 そこで、このような方法を取り入れるべきだと思いますが、どのようにお考えになるか。
 以上、建設部長にお伺いいたします。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)本県道路公社の有料道路について数点質問をいただきました。順次回答させていただきます。
 まず、社会実験の効果についての御質問でございます。
 社会実験については、県では、白馬長野、松本トンネル、志賀中野、五輪大橋の4路線において夜間無料化などの料金引き下げの社会実験を平成14年度から実施しているところであります。具体的な効果といたしましては、周辺一般道路の交通量が減少したことにより騒音が低下し、沿道環境の改善効果があらわれております。また、有料道路の交通量の増加も確認されており、特に松本トンネルにおきましては、国道147号の高家バイパス開通後の相乗効果もあり、実験前に対しまして2.5倍と利用促進が図られている状況です。
 あわせてお尋ねの県内有料道路の利用者増加対策といたしましては、昨年秋に新和田トンネル有料道路においてガソリン給油券プレゼントキャンペーンを実施したのを初め、有料道路利用者へのサービスの一環として、三才山、新和田トンネル有料道路のライブカメラ映像のネット配信などの取り組みを行っており、利用者増加につながるものと期待しております。
 続きまして、茅野有料道路の無料化、あわせて地方有料道路の無料化に関するお尋ねでございます。
 茅野有料道路は、昭和59年3月に、茅野市街地を迂回する国道バイパスとして供用開始いたしました。トンネルを含む延長約0.7キロメートルの道路でございます。茅野市におきましては、無料化による市街地の道路環境の改善や市民からの早期無料化の強い要望を踏まえ、市が未償還額相当、約4億9,800万円を負担し、これにより平成14年3月末の無料開放に至ったものであります。
 また、無料化後の維持管理体制ですが、県管理の国道152号として諏訪建設事務所が維持管理を行っており、トンネル照明の電気代、設備の点検費用などで年間約170万円の維持管理費となっております。
 次に、地方有料道路の無料化についてでございます。
 御承知のとおり、有料道路事業は、建設費を県出資金と国や公庫などからの借入金で調達し、これを通行料金収入で返済するという仕組みであり、税金に頼らず、受益者が負担するという制度であります。
 有料道路の無料開放時期は借入金等の償還がすべて完了した時点とするのが基本とされており、早期の無料化に当たっては、料金収入にかわる財源をいかに賄うかが課題となるとともに、ほかの有料道路との公平性など、さまざまな視点から慎重な議論が必要であると考えております。
 また、現在、国において高速道路料金の大幅な引き下げや無料化の検討が進められておりますが、地方有料道路の利用者に不公平感をもたらすことになるとともに、高速道路と競合する路線では高速道路への交通転換による料金収入の減少が懸念されております。
 現時点では、現行の社会実験による料金引き下げの継続が最大限の努力であり、県として有料道路の早期無料化の要望におこたえすることは難しい状況ではありますが、昨年11月の全国知事会議の閣僚との懇談の場におきまして村井知事みずからが地方有料道路への財政支援を要望したのを初め、これまでも、関係各県と連携を図り、国の支援を訴えてまいったところであります。
 県といたしましては、引き続き、国に対しまして、高速道路の料金施策にあわせた地方有料道路の無料化に対する財政支援を要請してまいりたいと考えております。
 続きまして、有料道路回数券などの利用促進に関するお尋ねでございます。
 有料道路の回数券につきましては、一定の割引がされる11回券、60回券、100回券の3種類があり、従来から県道路公社本社及び各有料道路の管理事務所で購入できることとなっております。
 議員からの御提案にございました回数券の販売促進につきましては道路公社でも取り組みを進めているところであり、インターネットでの回数券申し込み手続を昨年度から開始したほか、本年1月からは回数券の販売箇所の増を目的に委託販売の募集を行っております。この委託販売につきましては、一例として、群馬県内のオール群馬トラックセンター協同組合との契約をこの4月に結び、10月末までの販売実績が約2,100万円となっているところであります。
 また、本年5月から上田市の取り組み、すなわち平井寺トンネル有料道路の2割引の回数券を上田市が一括購入し、これに1割分の市費を補てんし市民に販売するというもので、上田市民は実質3割引での購入が可能となっております。販売開始以降、既に17万枚を超える回数券を購入いただき、10月末現在で昨年同時期と比べ10%の収入増となっております。
 県といたしましては、上田市の施策が有料道路の利用促進策の一つのモデル事業になるものと、今後のほかの有料道路への波及効果を期待しているところであります。
 引き続き、県道路公社と連携いたしまして、沿線の自治体や民間施設、団体等に広く働きかけ、有料道路の利用促進に向けたさまざまな対策に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(望月雄内 君)この際、午後1時10分まで休憩いたします。
        午後0時5分休憩
         ──────────────────
        午後1時10分開議
○副議長(高橋宏 君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 続いて順次発言を許します。
 小林東一郎議員。
      〔5番小林東一郎君登壇〕
◆5番(小林東一郎 君)リニア中央新幹線構想について知事にお尋ねいたします。
 地域とのルート調整のためJR東海が公表した工事費及び輸送需要量などのデータに対し、県はその疑問点を文書で伝え、本年8月と10月、合わせて58項目について回答を得ました。それによると、同社の使命は首都圏、中京圏、近畿圏を結ぶ大動脈輸送の維持、発展であり、輸送需要量において3ルートのうち南アルプスルートが最大となったのは、所要時分が最短であり、直行客の需要が最も大きいためとしております。
 このことから、JR東海のねらいは、リニアの超高速性を最大限に生かし、大都市間の直行客の利用増加を図ることであって、リニアに地域振興を求め、県内に複数駅設置を要望する県の思惑とは根底から食い違いがあるように思われますが、御所見をお聞かせください。
 JR東海は、調査報告を国交省に提出した後も、ルートや駅について県と話し合いを続けていくとしておりますが、スタートラインが食い違ったままで果たして調整はつくのでしょうか。さらに、JR東海の方針は1県1駅ということでありますが、この広い県内にたった1駅のみで、多くの県民の交通の利便性が高まり、県民の満足が十分に得られると思われますか。御所見をお聞かせください。
 さて、国内においてはリニアの駅誘致合戦が盛んでありますが、海外でのリニアの評価はいかがなものでしょうか。日本と同じくリニアの研究開発を行ってきたドイツでは、昨年3月、国内でのリニア建設を断念。その理由は、想定需要が過大である、建設費が高過ぎる、既存の鉄道との連結が不可能で利用者にとって利便性が著しく欠けているの3点とのこと。また、世界で唯一実用化された上海リニアは、2003年の開業当初から利用者の低迷による大赤字かつ故障頻発、その後の延伸計画も、電磁波による健康被害を恐れる沿線住民の猛反対で頓挫したままであります。さらに、中国、インドなど、これから高速鉄道の建設を計画している国々が注目するのは在来型新幹線であり、JR東海でさえもアメリカに売り込もうとしているのは、リニアではなく、技術的に確立されている東海道新幹線の最新型N700系であります。
 高速増殖炉と同様、世界でリニア実用化の成功例はなく、ルート問題のみならず、リニアは莫大な建設費、採算性、利便性、電磁波など多くの課題があると思われますが、御所見をお伺いします。
 仮にリニアが南アルプスルートを通るとなれば、最も懸念されるのはいまだ手つかずの豊かな自然環境に与える影響であります。また、南アは、海が激しく隆起してできた山脈であり、数多くの断層が走り、急峻なV字谷の斜面は大変崩れやすく、日常的に土砂崩落が起きている場所でもあります。
 スイスのゴッタルドベーストンネルは、スイスとイタリアを結ぶアルプス越えの自動車輸送を環境負荷の少ない鉄道輸送に切りかえるために、国民投票まで行って決定された国家プロジェクトであります。排土や排水の処理も自然環境への負荷を抑えるように考慮されており、そのかわり総工費は延長57キロメートルのトンネルだけで約8兆円。
 一方、JR東海は、Cルートの建設費を、東京―名古屋間で、車両費まで含めて5兆1,000億円と試算。この安上がりな試算は環境と安全を値切ったものと受けとめるしかありません。
 知事は、これまで、リニア建設が南アの自然環境に負荷を与えることを憂慮される発言をたびたびされておられますが、県民の命と暮らしを守り、信州の文化的、自然的遺産を後世に引き継ぐ責任のあるお立場から、リニアが南アの自然環境に与える影響をどのようにとらえておられるのか。改めてお聞かせください。
 県とJR東海との協議は今後も続けられると思われますが、先般の回答は必ずしも誠意のあるものではありませんでした。とりわけ、JR東海が無謀な巨額投資で経営破綻に陥り、JALのように関係自治体に迷惑をかけることのないよう、再度、同社の年次別収支計画の開示を強く要求する必要があります。
 また、電磁波について、JR東海は、社内基準を20ガウスと設定、WHOの安全基準内だから問題ないと説明しておりますが、そのWHOも、2007年、各国に予防的な電磁波対策をとるよう勧告、経産省では1ガウスを規制値とすることを検討しております。
 このような点も踏まえ、電磁波について情報開示を求めていくべきであり、さらにはトンネル掘削で発生する大量の排土処理についても説明を求めるべきと思いますが、知事の御見解をお尋ねいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)まず第1に、リニア中央新幹線の整備の目的についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 リニア中央新幹線につきましては、全国新幹線鉄道整備法、いわゆる全幹法に基づきまして整備がなされることになっておりまして、全幹法の目的には地域の振興に資するということも明記されているところであります。一方、JR東海は、民間企業として、採算性を確保する観点から南アルプスを通るルートで推進することを表明しておりますけれども、実際の建設ルートについては国が交通政策審議会からの答申を受けて決定するものである、このように承知をいたしております。
 先日、木下議員の御質問にもお答えしたとおり、県としましてはリニア中央新幹線の早期建設を強く願うものでありますけれども、全幹法の趣旨を踏まえて、地域振興の観点からも長野県にとって実りのある事業効果が得られるようJR東海と話し合いを続けてまいりたいと、このように考えるところであります。
 続いて、ルート問題以外にもいろいろ多くの課題があるのではないかという御指摘をちょうだいいたしました。
 県としては、4項目調査指示が出されて以来、リニア中央新幹線に関する電磁波問題を含めた技術的事項や輸送需要量などの客観的なデータにつきまして、県だけではなく、関係する市町村や関係団体と十分に情報を共有することが必要である、このように考えまして、これまで4回にわたって県内5地区の期成同盟会への合同説明会を開催したところでございます。
 これらの説明会におきまして、各地区関係者からは、まず、本当に十分な建設費が見込まれているのか、二つ目に、東海道新幹線と一体経営するのであるから、いずれのルートでも採算はとれるのではないか、あるいは、長野県にとってはBルートのほうが利用者は多いのではないか、ちなみにBルートで1日当たり1万7,000人、Cルートで1日当たり8,000人というような数字が出ておりますが、など議員御指摘の建設費、採算性、利便性等の点から質問が多く出されたところであります。
 県としましても、こうした質問を取りまとめ、7月23日付で35項目、また10月19日付で22項目の質問をJR東海に対して行っておりますけれども、企業としての経営上の支障等を理由として必ずしも十分な回答が得られていない状況にある、このように聞いております。
 続いて、自然環境への影響についてのお尋ねをちょうだいいたしました。
 ただいま申し上げました5地区期成同盟会への合同説明会では、議員御指摘の南アルプスの自然環境への心配も数多く出されたところであります。JR東海は、説明会におきまして、自然環境を守ることは最も大切にするべきこととした上で、環境影響評価法など関係法令にのっとって適切に手続を行うことを初め、自然環境や生活環境法などに十分配慮し、影響を及ぼすことがないよう取り組みに万全を期していく、このように回答しているところであります。
 しかし、信州の豊かな自然は後世に引き継いでいかなければならない大切な財産でありまして、将来にわたって守っていくことは我々の責務であることから、JR東海に対しまして、ルート問題とは別に、十分主張してまいりたいと思っております。
 最後に、電磁波、あるいはトンネル掘削による残土処理など、JR東海の県への回答についてお尋ねがございましたが、先ほども申し上げましたとおり、県としましてもこれまでのJR東海の回答は必ずしも十分なものだとは思っておりません。先日、木下議員の御質問にもお答えしたところでありますけれども、JR東海は、リニア中央新幹線の経営主体になろうとする立場から、今後とも引き続き地域と十分な話し合いを行っていく旨を表明しておられますので、収支予測など、その他議員お尋ねの点も含め、きちんとした説明を行っていくように鋭意私どもとしても要求してまいりたいと、このように思っているところであります。
      〔5番小林東一郎君登壇〕
◆5番(小林東一郎 君)JR東海には丁寧な説明をずっと求め続けていただきたいと思う次第であります。
 次に、千曲川治水と西大滝ダムの水利権更新について伺います。
 まず、千曲川と西大滝ダムの現状、5点、建設部長にお聞きいたします。
 一つ、過去50年間の水害データから、昭和34年洪水の立ケ花流量7,260トンに対し、大倉崎での水位8.86メートルを基準とすると、昭和58年洪水では7,440トン、12.82メートル、昭和18年洪水では6,020トン、12.24メートルとなっており、長野盆地と同様、飯山盆地でも流量に比して水位が上昇する傾向が読み取れます。この主な原因は西大滝ダムにあり、同ダムのせき上げが狹窄部と連鎖して飯山盆地内での土砂堆積を促進、河積の減少が繰り返されてきたからと考えますが、どう認識されていますか。
 二つ、東京電力は、西大滝ダムの高さを14.243メートルであると申請、国の認可を受けています。河川法では高さが15メートル以上のものをダムと規定しているため、昭和39年、同法の改定で導入された第44条に定められている、河川管理者の指示に従い、ダム設置者が負うべき河川機能維持のための義務を東京電力は免れています。ところが、昭和39年以前に東京電力が発行した「信濃川発電所概要」と題したパンフレットにはダムの高さは21.515メートルと記載されているのです。西大滝ダムは河川法上ダムではないのでしょうか。また、ダムの高さを変更したことについて河川管理者である県はどのように認識されていますか。
 三つ、河川管理施設等構造令には、可動部の径間長、これはゲートを支えているせき柱の中心線間の距離のことでありますが、基本高水流量が4,000トン以上の場合、洪水吐き40メートル、土砂吐き20メートルと定められています。しかし、西大滝ダムの可動ぜきの径間長は、洪水吐き18.788メートル、土砂吐き9.687メートルしかなく、洪水時に流れを阻害しているのではありませんか。
 四つ、西大滝ダムの計画洪水流量は、大正6年に定められた基本高水流量5,570トンをもとに、5,565トンとなっていますが、現行の基本高水流量は当時の1.6倍の9,000トンと定められています。同ダムは、これを安全に流下させることのできる施設なのでしょうか。安全だと言われるのであれば、その具体的な根拠をお示しください。
 また、同ダムの設計洪水流量は、現在、県が指定区間で進めている6,500トン対応の堤防整備との整合性も欠くのではありませんか。
 五つ、西大滝ダムの上流直上には、ダム建設時に築かれた導水壁の残骸と思われる構造物の存在が認められます。この写真は本年9月17日全面放流時に写されたものですが、これらの構造物は排砂門より3.6メートル、排水門よりも1.8メートル高いと推測され、洪水の流下を妨げ、せき上げを発生させていると考えられます。河川管理上これらの放置は許されるのか。お聞きします。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)千曲川治水と西大滝ダムにつきまして数点御質問をいただきましたので順次回答させていただきます。
 まず、千曲川の洪水時の流量と水位との関係に関するお尋ねでございます。
 ことしの6月議会においても議員から同様の御質問をいただきまして、そのときも回答したところでありますが、千曲川における近年の洪水の流量と水位の関係及び飯山盆地付近の河床の状況につきまして当該区間の河川管理者であります国土交通省北陸地方整備局に再度確認いたしましたところ、流量に比べて水位が変化する要因といたしましては、各洪水における降雨パターンの違いや河道内樹木による影響、流量観測の精度などの影響が考えられる、また、河床の状況については、局所的に堆積している箇所は確認されているものの、顕著な堆積傾向は見られないとの見解をいただいております。
 続きまして、西大滝ダムの高さに関するお尋ねですが、議員から河川管理者としてどう認識しているかというお尋ねですが、1級河川の河川管理者は国土交通大臣でございます。1級河川のうち一部の区間について管理事務の一部を県知事が行うことと河川法でもなっております。ちなみに、発電施設に関する許認可に関する事務はすべて国土交通省が行うことと法に規定されておりますので、まずその旨お断りさせていただきます。
 まず、西大滝ダムの高さについてですが、構造上ダムの高さは14.243メートルとなっております。河川法ではダムは高さ15メートル以上のものとしていることから、西大滝ダムについては河川法上のダムではないと判断されます。
 続きまして、西大滝ダムのせき柱の径間長に関するお尋ねでございます。
 西大滝ダムは、昭和14年に完成した施設であり、昭和51年に制定された河川管理施設等構造令には適合しておりませんが、この政令の施行の際には、現に存する施設については構造令に定める規定はさかのぼって適用はしないこととなっております。
 なお、西大滝ダムが過去の洪水時に流れを阻害したということは承知しておりません。
 続きまして、西大滝ダムの設計洪水流量などに関するお尋ねでございます。
 河川管理者であります北陸地方整備局に問い合わせたところ、東京電力が行った水理模型実験によれば、9,000トンを流すことが可能であるということを東京電力が確認したとのことでありました。したがいまして、9,000トンを流すことが可能であり、6,500トンの堤防整備と整合性を欠くものではないと考えております。
 続きまして、西大滝ダム直上流の構造物に関するお尋ねでございます。
 議員御指摘の構造物につきましては、西大滝ダム築造時の仮設の構造物で、それを取り壊したものと聞いております。この構造物が過去の洪水時に流れを阻害したということは承知しておりません。
      〔5番小林東一郎君登壇〕
◆5番(小林東一郎 君)建設部長の答弁をいただきましたが、現実とは随分食い違いがあるように思います。県指定区間において河川やダムの現況調査を行い、安全性の検証はされているのでしょうか。
 知事は、千曲川の治水は、浅川治水と同様、喫緊の課題であり、優先度の高い事業であると昨年11月定例会で私の質問に答えておられます。だとすれば、河川の正常な機能を保つため、現行法令に合わない施設である西大滝ダムと指定管理区間の河川状況の調査に予算をつけ、十分な検証をすべきであります。知事の御所見を伺います。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)建設部長から技術的な諸点についてお答えを申し上げておりますので、私はそれで尽きていると思っております。
      〔5番小林東一郎君登壇〕
◆5番(小林東一郎 君)西大滝ダムは来年末に水利権更新の期限を迎えますが、大洪水の被害を受けた飯山市のある区では、治水上の不安から更新を認めるべきではないと区民総会で議決、署名運動が始まっています。
 国からの意見聴取にどのように臨まれるのでしょうか。知事にお伺いします。
 国が示した千曲川水系河川整備基本方針には川幅を230メートル程度確保することが盛られています。現在策定が進められている河川整備計画に沿って、県指定管理区間の河川整備計画もつくられるとお聞きしています。
 千曲川治水のネックは、ダム地点の川幅約140メートルをわずか90.3メートルに狭めている西大滝ダムと狭窄部にあることは明白です。大量の電力を生み出し経済発展に寄与してきた信濃川発電所ではありますが、経過措置が認められているとはいえ、現行法令の基準に合わない施設については水利権更新時に法令を遵守するよう求めるのは当然のことであります。
 河川環境の改善に向けた取り組みを国と東京電力に求めるとともに、合意形成を図るための調整期間として許可期間を3年程度とすることを国に提言すべきではありませんか。知事の御見解を伺います。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)西大滝ダムの水利権更新について意見聴取がある、これにつきましてお尋ねをちょうだいいたしました。
 東京電力の発電水利権の許可期限は平成22年12月でございまして、更新時には許可権者である国から都道府県知事に対しまして意見聴取がございます。意見を述べるに当たりましては、沿川市町村、国、県、学識経験者で構成される水環境改善検討協議会、これが本年3月に取りまとめました河川流量の確保及び魚道の構造改善に関する提言を踏まえまして、関係市町村などの御意見を十分に伺った上で対応するつもりでございます。
 続いて、西大滝ダムの水利権更新に関連しての提言についてのお尋ねをちょうだいいたしましたが、東京電力には先ほど申し上げました水環境改善検討協議会の提言を踏まえて対応されることを期待をいたします。
 許可期間につきましては、国からの意見聴取の際に、申請内容及び申請に対する国の処分案が示されることになると存じますので、適切に対応したいと存じます。
      〔5番小林東一郎君登壇〕
◆5番(小林東一郎 君)次に、浅川ダムについて伺います。
 9月定例会の総務委員会において、ダムが見直し対象となり、国の予算がつかない場合、県としての対応はどのような方法があるのかという質問に対し、財政課長は、国の財源を見込んで事業化しているので、その事業自体を進めることを当面見直す形になろうかと思う、国の財源がないと県単独でできるというものではないので、国の財源をしっかり確保しなければと考えていると答弁されています。これは知事も同様のお考えなのか。お聞きいたします。
 事業仕分けについては、昨日の清沢議員への御答弁で、本県で実施するつもりはないとお考えを伺ったところではありますが、事業仕分けこそ知事が常々口にされている選択と集中にふさわしく、これを取り急ぎ実施して事業の優先度を県民に明らかにすべきことを申し上げまして、私の質問を終わります。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)浅川ダムの財源につきましてお尋ねをちょうだいいたしました。
 前原国土交通大臣は、来年度の事業費につきまして場合によって相談させていただくこともあり得る、このように発言をしておられまして、国が見直しをなさる場合には何らかのお話があるものと、このように理解をいたしております。
 現時点では国土交通省から正式なお話はありませんが、仮にそのような事態に至りました場合には、浅川ダムについてこれまで十分吟味してきた過程を説明申し上げ、補助事業としての財源を確保してまいりたいと考えております。
○副議長(高橋宏 君)次に、永井一雄議員。
      〔25番永井一雄君登壇〕
◆25番(永井一雄 君)県営松本空港について知事に伺います。
 私は、ことしの2月議会で、空港の存続について、費用対効果を見て決断する時期と伺いました。10月には日本航空の撤退が明らかになる中、11月には、フジドリームエアラインズ、FDAと、大阪線を除き、札幌と福岡線を小型ジェット機により毎日運航する旨合意が発表されました。
 そこで、伺いますが、知事は、答弁で、FDAへの支援について着陸料は免除することを明らかにしておりますが、その他のことについては具体的に触れられておりません。その内容について、おおよその金額の見通しなど、どのぐらい予想されているのでしょうか。伺います。
 二つ、松本空港の利用者の大部分は、松本、安曇野、諏訪地域の一部に限られていると思いますが、FDAになっても利用客数や搭乗率がふえるという保証はないように思えます。今までも、利用促進のため、地元経済団体がつくる信州まつもと空港路線支援会議や、松本、大北地域の団体で構成される空港地元利用促進協議会、さらに長野県と81市町村、経営者協会など県全体の団体が参加する利用促進協議会が努力をされてきましたが、結果として赤字運航となっていました。これらについてどのように考えられておりますか。
 また、知事は、今回の問題で、改めて利用促進策の強化と言われましたが、その内容について伺います。
 私の調査によりますと、関西地方の空港を抱える人口8万9,000人のある市は、大阪に出るには特急電車で所要時間2時間38分ですが、大阪空港便の利用実績を積み重ねるとし、年間搭乗率目標を70%とする取り組みを行っています。主な作戦内容を見ますと、市民、市内の事業所に勤務している人、小学生の飛行機遠足、市出身者の方とその家族、ビジネスで市に来られる方などに運賃助成をしています。市役所では、職員出張時の飛行機利用促進のために棒グラフまでつくって各課が競うように呼びかけている姿をテレビで放映されました。この助成取り組みに市だけでも年間1億円余の出費をするなど努力をされております。
 松本空港も、何が何でも必要というなら、FDAが来ると喜んでばかりいられるのでなく、市や協議会などにそれなりの覚悟がなければJALの二の舞になる可能性があるのではないでしょうか。所見を伺います。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)まず第1に、FDAに対する支援金額についての見通しについてお尋ねをちょうだいいたしました。
 先日、風間議員の御質問にお答えしているところでありますが、FDAからは、就航に当たっての負担軽減、初期投資の補助というようなものが求められている次第でございます。金額につきましては、今後、FDAにおいて必要となる投資額の積算を行っていただいた後に協議することになりますために、現時点ではお答えできる状況にはございません。
 続いて、松本空港発着路線が赤字であることへの受けとめ及び利用促進策についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 赤字ということでありますけれども、松本空港の利用促進につきましては、永井議員御指摘のとおり、県及び地元利用促進協議会並びに地元経済界等で構成する支援会議が連携して懸命に取り組んできたところでありまして、隔日運航という利便性に大変欠ける中で、しかもプロペラ機でございます。昨年度の利用率は、札幌線76.8、福岡線62.7とかなり高い利用率であったものと受けとめております。
 しかし、今回、日本航空が撤退を必要とした理由というのは路線単位の問題ではありませんで、機材として採算が大幅な赤字になったためでありまして、単に路線ごとの利用率が高いことが収益の確保につながるものではない、この問題点をぜひ御理解いただきたいわけであります。
 JALの説明によりますと、具体的には、単純な路線単位の運航経費だけではなくて、就航している各空港のコストや本社経費の配賦分の影響、これが大きい、それから、路線単位の収支についても、ビジネス客が多いのかパックツアーなどの要するに低廉な客が多いのか、こういった利用者の別によりまして旅客単価が大きく異なる、こういうような事情があるということであります。
 最終的には、国際線を中心に最近の景気悪化の影響を大きく受けている経営再建中の日本航空が総合的な経営判断の結果、やむを得ず松本空港からの撤退を決定したもの、このように受けとめている次第でございまして、一つに松本空港のみに責任があるわけではありません。
 利用促進策についてお尋ねをちょうだいしましたが、先日、風間議員の御質問にお答えしたところでございますけれども、地元の松本市、塩尻市及び松本商工会議所を含む地元商工団体で構成される信州まつもと空港路線支援会議に対しまして、利用促進策の充実につきましてさらなる検討を求めているところであります。
 県としましても、鋭意検討を進めているところでありまして、今後、FDAとしっかり意見交換をしてまいりたいと思っております。
 いずれにしましても、FDAが就航していただくに当たって、FDAの安定的な運航に向けて最大限の協力をしてまいりたいと思っております。
 最後に、信州まつもと空港の利用促進についてお尋ねをちょうだいしましたが、FDAが信州の翼として将来にわたり飛び続けてもらうためには、県のみならず、地元松本、塩尻両市、県内経済団体、そして多くの県民の共通の願いでございますから、必要な財政支援だけではなくて、県及び関係者が一体となって知恵と汗を出して利用促進に努めていくことが必要であります。
 ただ、今もお答えしましたとおり、FDAからも安定的な運航に向けて利用促進等の支援を求められているわけでありますから、それにこたえていくことがまず第一の課題ではないか、そんなふうに思っているところであります。
      〔25番永井一雄君登壇〕
◆25番(永井一雄 君)松本空港について、今知事が言われたとおりだと思いますが、私は、利用促進策の強化というふうに言われていることについて今まで以上のものがなければ、知事にもその指導性がなければ、これは二の舞になるんではないかという危惧をしているわけでありますから、もう一度、その辺、お聞かせください。
 次に、特別支援学校について伺います。
 11月21日、信毎の一面に「県内初の市立特別支援学校 須坂市開設へ」と大見出しの報道がありました。県教育委員会と須坂市の英断に、地元議員として大変うれしく、感謝を申し上げます。
 須坂市は、県立高校再編計画に当たっては、三木市長を初め教育諸団体の皆さんも積極的に取り組まれる中で特別支援学校高等部の設置を要望され、一方では、小学生の障害児を抱える保護者を中心に須坂発・特別支援教育を考える会が結成され、長野養護学校の分教室設置を求める運動にも取り組まれてきました。
 市教委にあっても、その必要性を渡邊教育長は、「広報すざか」で、地域の子供は地域で育てる市の姿勢を明らかにするなどしてきました。また、障害児教育への取り組みについては、03年度には小学校に県下初の肢体不自由児学級を開設し、学校エレベーターを小中各1校に設置するなど、その先駆的な取り組みをしております。
 そこで、伺いますが、最初に、特別支援学校の地域化推進については、ことし5月、県教委作成の長野地区特別支援学校再編整備計画によりますと、「身近な場で教育を受けることができる教育環境の整備について検討する必要がある。」とうたわれました。具体的には、今後、これを踏まえた県下の体制をどうつくられていくのか。矢?教育委員長に伺います。
 次に、県はこれまで各地に分教室をつくってきましたが、今後は、市町村にあっては市町村立特別支援学校をつくられるお考えなのか。二つ、その開設に当たり、全面的に支援していく計画がおありか。その場合、どの範囲まで経済的、人的なバックアップをしていく計画なのか。三つに、長野ろう学校改築にあわせた長野養護学校小学部を併設する計画について伺いますが、建物は別になっていたというふうに記憶をしますが、それがあいまいになってきたと心配する向きもありますので、その現状について。
 以上3点については教育長にお尋ねをいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)私見でございますけれども、これまで以上の利用促進策とおっしゃられても、なかなか知恵がそうあるものではありませんけれども、しかし、考えられますことは、今までは例えばスケジュール一つとりましても所与のものでありました。したがいまして、利便性という点で必ずしも松本空港を利用される方々にとって便利な時間帯等々ではなかったことは否定できないことでありますし、加えて、福岡便と札幌便と合わせて週7便というような変則的な形態で、しかもプロペラということでありました。
 私は、総じて言えば、利便性が高まり、それから合理的な価格設定が行われるならば、当然に今の日本でそれなりの需要がついてくると、このように思っておりますから、そういうことも含めて、ぜひ利用しやすい形にしてもらうことを前提にしながら、またそういう働きかけもしながらやっていくことが一番の王道ではないか、また、それにふさわしい、例えば私が例にとりました仁川へのつなぎでございますとかいうようなこともこれから考えていくことが大事ではないか、そんなふうに思っております。
      〔教育委員会委員長矢?和広君登壇〕
◎教育委員会委員長(矢?和広 君)特別支援学校の地域化についてのお尋ねにお答えをいたします。
 ノーマライゼーションの理念に基づいて、地域の子供は地域で育てるという願いの具現化、いわば障害のある子供たちを地域で支える体制をどのように整備していくのか。このことは現在の長野県教育において最も重要課題の一つであるというように考えています。
 御指摘の特別支援学校の地域化推進につきましては、今までも、特別支援学校を各地に設置し、障害のある子供たちの地域における教育の場の確保に努めてきました。その結果として、特別支援教育に対する県民の理解が進んできているというように受けとめているところであります。今後、特別支援学校の地域化をさらに進めていくためには、県教委と市町村教育委員会とが密接に連携することが重要になります。
 お尋ねの今後の体制につきましては、今年度設置した特別支援教育連携協議会の中で、地域における支援体制の整備、これは特別支援教育に対する地域力ということになります。また、特別支援学校、小中学校、高等学校における支援体制、それは学校力というように言ってもいいかもしれませんが、そうしたことを一人一人のニーズに応じた特別支援教育のあり方について協議をいただいて、特別支援教育の全体構想をまとめていく中で考えてまいりたい、そんなように考えているところであります。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)市町村立特別支援学校についてのお尋ねでございます。
 地域の子供は地域で育てるという市としての主体的な取り組みが市立特別支援学校の設立という新たな方向として、このたび須坂市で実現されるものと考えております。今後につきましては、須坂市の取り組みを注視しながら、一人一人の子供にとって適切な教育の場の確保という視点に立ちまして協議させていただきたいと考えております。
 次に、市町村立特別支援学校への支援についてのお尋ねでございますけれども、これは、今後、須坂市との協議をさらに進める中で、どのような支援ができるか具体的な検討をしてまいりたいと考えております。
 次に、長野ろう学校改築についてのお尋ねでございます。
 長野ろう学校改築につきましては、校舎に必要な教室の面積や数などの基本的内容を整理した上で、基本設計、実施設計の予算案を本議会にお願いしているところでございます。
 建物や教室の配置などにつきましては、専門性や安全性に関する保護者や学校関係者等の意見を踏まえ、基本設計の中で設計業者による専門的な視点も加えまして検討してまいります。
 今後、設計業者から示される計画をもとに、さらに学校関係者や地域の方々の意見を伺いながら、児童生徒にとってより使いやすい施設となるよう整備を進めてまいりたいと、このように考えております。
      〔25番永井一雄君登壇〕
◆25番(永井一雄 君)特別支援学校については、矢?教育委員長を初めとする力を一層出していただいて、御支援のほどもお願いしながら、長野県総体の中でうまくいくようにお願いをしてまいりたいと思います。
 引き続きまして、緊急雇用対策の状況と新しいセーフティーネット支援について伺います。
 まず、商工労働部長に伺います。
 緊急雇用対策について、市町村では働いてもらう仕事探しに大変と聞く一方で、ハローワークでは仕事が見つからないで困っている人が多くいるとも伺います。さきの9月議会でも伺いましたが、ふるさと雇用再生特別基金、緊急雇用創出基金による今日までの県と市町村の実績についてお聞かせください。
 また、今後の雇用予定についてはどのように取り組まれていくのかもあわせてお伺いします。
 次に、社会部長に伺います。
 10月から、地方自治体が担当する、離職によって住居を失った方や雇用保険受給資格がないなどで生活に困っている方に対する支援と社会福祉協議会が扱っている生活福祉資金制度の見直しが行われましたが、県民への広報がいまだしっかりしていないように見受けます。
 新しいセーフティーネットで創設された住宅手当、総合支援資金貸し付け、臨時特例つなぎ資金貸し付けの2カ月間における実績と年末年始にあわせての広報活動についてどのように検討されているのか。伺います。
 また、100年に一度の不況と言われ、離職者の生活不安など過去に経験したことのない状況の中で、県や市町村、社会福祉協議会が手をこまねいているようではどうしようもありません。
 この際、例えば、先日、新聞報道もありました、きょう、高村さんの質問にもありましたが、上田の年末年始に失業者を支援する場所の開設、県もこのような取り組みに対して支援をして、必要に応じて長野、松本、飯田の中心市にも開設をするなど、県がその支援や援助の先頭に立って、市町村、市町村社協、ハローワークと協力体制をとるべきではないかと思いますが、御所見を伺います。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)私には、ふるさと雇用再生特別基金、それから緊急雇用創出基金の実績と今後の対応ということでお尋ねがありました。
 この基金による事業には、県が行う県事業、それから市町村が行う事業とがありますので、それぞれについてお答えを申し上げます。
 まず、実績でございます。
 これら二つの基金事業の実施によります雇用創出の実績についてでありますが、10月22日現在ということで御承知おきいただきたいと思いますが、県事業で876人、市町村事業で2,563人、合計3,439人の雇用を創出しております。
 なお、この基金事業は平成23年度までの3年間で実施すると、今年度はその初年度ということでありまして、両方の基金の総額は149億7,000万、全体で1万2,750人程度の雇用の創出を予定しているところでございます。
 これらの基金を活用した事業につきましては、現下の厳しい雇用情勢に対処するという緊急性にかんがみまして、庁内各部局へは部長会議あるいは担当者会議を通じまして、また市町村に対しては文書のほか直接訪問するなどして積極的な事業化と早期の執行、これをお願いしてきたところでございます。
 また、先般、国の緊急雇用対策におきまして緊急雇用創出事業の前倒し執行というものが要請されているということもありまして、一層、各部局あるいは市町村との連携を強化いたしまして、さらに雇用が創出されるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)初めに、生活福祉資金についてのお尋ねでございますけれども、議員のお話のように、生活福祉資金の貸し付け要件の緩和など抜本的見直しが行われ、本年10月から運用を開始したところでございます。運用に当たりましては、県ホームページ、あるいは「広報ながのけん」、ラジオスポットなどにより広く周知を図ったところでございます。
 見直し後の生活福祉資金の2カ月間の貸し付け実績でございますけれども、離職者の生活再建のための総合支援資金のほか、緊急小口資金、教育資金を合わせまして198件、7,300万円ほどとなっております。昨年の同時期の同様の貸し付けと比べますと、貸し付け件数で6.0倍、金額で3.2倍と飛躍的に伸びております。また、年度累計でも、11月末で424件、1億5,610万円余りと前年度同期に比べまして貸し付け件数で3.7倍、金額で2.3倍となっております。
 また、新しく始まりました住宅手当でございますが、県が所管する郡部の関係では2件でございました。市部については正確に把握しておりませんが、数十件ほどと、このように聞いております。
 年末に向けさらに資金需要の増加が予想されますので、必要といたします利用者に適切に情報が伝わるよう、改めて市町村に対して広報誌やCATV等による周知のほか、民生委員活動の中での制度周知を徹底してまいります。
 次に、離職者の生活支援についてでございますが、雇用対策などにつきましては労働関係連絡会議により関係機関が意見交換をし連携を図っているところでございますが、本年度は新たなセーフティーネット施策について徹底を図るため、県の呼びかけにより、関係機関が協力して合同説明会を開催したところでございます。
 現在、政府で検討しておりますワンストップ・サービス・デイにつきましては、県全体の地域ニーズを踏まえて対応する必要がございますので、市町村、社会福祉協議会などと調整を図りながら、実施箇所や実施期間などについて長野労働局に提案をしてまいりたいと、こういうふうに考えております。
 また、高村議員の質問にお答えしましたとおり、上田と伊那の緊急求職者サポートセンターへ福祉相談を専門的に行う職員を派遣するなど、部局横断的な対応も図ってまいりたいと、このように考えております。
      〔25番永井一雄君登壇〕
◆25番(永井一雄 君)部長答弁をお聞きしていると、なかなかすばらしいというふうに思いますが、10月に始まった関係の例えば県広報10月、この県議会の中で見てそうだと思っている人もいましょうか。あんな小さく書いてわかりますか。私はそういう具体的なことを見て言っているんですよ。あるいは、新しい支援ガイドも昨日社協へ届く程度なんですよ。そういうことに対して、部長以下社会部の皆さんが、自分の居住地にしっかりと伺って確認をしてみてくださいよ。ぜひしっかりした取り組みをお願い申し上げたいと思います。時間がありませんから、それ以上言いたいんですけれども、ぜひ、部長、そのようなことをお願いを申し上げたいと思います。
 次に、財政運営について知事に伺います。
 先日から知事の財政問題での答弁を聞いておりますと、来年度の県財政見通しは県税収の落ち込みなどで極めて厳しい状況にあることがわかっても、されど来年度予算についてどのような姿勢で臨むのかいま一つはっきりしません。また、県民へアピールする姿も見えません。
 そこで、伺いますが、県税収が減収する中、県中期総合計画の事業実施に、夢は語れても、現実的にはないそでは振れないために、計画の見直しや事業の延伸など考えなければならないと思いますが、知事の言われる選択と集中の徹底とはどのようなものなのか。その視点などを具体的にお聞かせをください。
 また、来年度の予算編成方針には、時代の変化や県民ニーズを的確に把握し、限られた財源の中で優先順位を設定すると言われておりますが、知事のお考えの優先順位の内容についても具体的にお尋ねを申し上げます。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)財政状況が大変厳しい中でありますけれども、県政を取り巻く環境を的確に把握しながら、経済・雇用対策などの当面する課題への対応ですとか、あるいは中長期的な視点での長野県の将来を見据えたさまざまの施策を選択して、これに財源を重点配分し、そして県民福祉の向上のために職員が一丸となって取り組んでいく、これが私どもの前にある課題だと私は思っております。
 予算の優先順位の具体的な内容というお尋ねでございますけれども、これにつきましては、さまざまな状況を把握しながら、予算編成の過程の中で具体化してまいるしか方法がない、このように思っております。
      〔25番永井一雄君登壇〕
◆25番(永井一雄 君)人事委勧告の削減で81億円という金額が浮いたわけですね。そういうことがあるから、どうもきのうの総務部長の話を聞いてもちまちまとしたような削減しか出てこないんじゃないかと私は思うわけですが、総務部長、どうですか。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)先般も申し上げましたけれども、これまで過去何度かにわたり大変厳しい事業の見直しを県は行ってきておりますので、これ以上削るべきところは非常に少ないというふうに申し上げてはきております。
 ただ、こういう状況でありますし、当面する課題は多いわけですので、なお事務事業の見直し、あるいは財源の確保といったことに努めて予算編成をしていきたいと、このように申し上げている次第であります。
○副議長(高橋宏 君)次に、小松千万蔵議員。
      〔27番小松千万蔵君登壇〕
◆27番(小松千万蔵 君)まず、ブラジル長野県県人会訪問についてお伺いをいたします。
 知事におかれましては、議長ともども、ブラジル長野県人会創立50周年記念式典に出席され、長旅でお疲れになったと思いますが、大変御苦労さまでございました。
 新聞報道によりますと、サンパウロ市の在ブラジル県人会本部を訪問され、会員の皆様との意見交換会を持たれ、1世、2世の皆さんが大勢参加されたと聞いていますが、率直な御感想と、意見交換会の中で交流促進についての提案や、農業、工業など技術的交流など、具体的成果についてお伺いをいたしたいと思います。
 次に、平成22年度の予算編成方針についてお伺いをいたします。
 歳入確保について、行財政改革プランの着実な実施により、知恵を生かし工夫を凝らして財源の確保を図るとしていますが、県は、2008年度の普通会計にかかわるバランスシートを公表し、有形固定資産のうち未利用県有施設など売却可能な資産を分けて計上いたしましたが、その資産の概要と、平成22年度売却予定建物、面積、金額について明らかにしていただき、売却可能資産とした基準についてもお伺いをいたします。
 次に、県が実施する公共事業の費用の一部を地元市町村が支払う市町村負担金制度について伺います。
 知事は、共同通信社のアンケートで、市町村の意見を聞きながら国の制度改革の趣旨に沿って見直すとの回答をしていますが、平成22年度予算にどのように対応されるか。伺います。
 次に、元気づくり支援金について説明会が今月から始まりますが、今までの成果と評価について伺います。
 また、平成22年度当初予算要求で、平成21年度当初予算の95%の範囲内で要求することになっていますが、例外とはしないか。総務部長にお伺いをいたします。
 市町村要望は極めて高いわけでありますが、知事はどのように今の段階で考えておられるか。お伺いをいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)ブラジル長野県人会の50周年の記念式典にお招きをいただきまして、議長ともどもブラジルへ行ってまいりましたけれども、その経過、感想、そして成果等について申し上げさせていただきます。
 創立50周年を迎えました在ブラジル長野県人会のお招きを受けて行ったわけでありますが、現地では、インフラの整備や人々の生活の様子から、長年にわたりましたインフレの時代を抜けまして、BRICsの筆頭格であるブラジルという位置づけがしっかりできて、大変目覚ましい経済発展が進んでいるという印象でございました。
 サンパウロのほど近くには、松本空港へ就航予定のFDAが導入している最新鋭の小型のジェット機でございますエンブラエル170、これをつくっておりますエンブラエルの本社がありましたり、そこでは多くの日系人がかかわって、その優秀さが高く評価されているということでありまして、ブラジルの発展に日系の皆さんが大きな力となっていることを知りまして大変うれしく感じたところであります。
 県内におきましても日系ブラジル人が少なからず働いている現実を踏まえまして、今後とも両国のきずなを大切にしていく必要がある、このような感を強くしたところであります。
 さて、サンパウロで盛大に開催されましたブラジル県人会50周年記念式典におきましては、長年にわたって県人会の発展やブラジルの開発に大変な御労苦を重ねてこられた長野県出身の方々に、感謝の言葉とともに、感謝状を贈りまして労をねぎらわせていただきました。
 県人会の皆様との交流を通じまして県出身の方々の御活躍の様子を目の当たりにしまして、長い期間を経ても変わらぬ郷土への熱い思いに深い感銘を受けた次第であります。
 式典の前日に行われました県人会本部での懇談会におきましては、役員の皆様から、県人会の会員の世代交代が進んでいることから、若い世代を中心に、日本における技術研修、あるいはスポーツ、文化といったさまざまな分野での交流を深めていきたい、こういう御意見が強く出されたところであります。
 また、これまで長野県におきまして技術研修員として受け入れてきた県出身の皆様の子弟の方々からブラジルに戻って活躍しているという御報告を伺い、大変うれしゅうございました。
 移民の先輩方の御労苦によって築かれた50年の重み、これを大切にしながら、これからは未来志向により若い世代を中心とした県人会活動が積極的に行われ、県との交流を継続していくことが重要であるとお互いに確認をしたところであります。
 在ブラジル長野県人会の皆様のますますの活躍を心から願いますとともに、これからもふるさと長野県を思う皆様との結びつきを大切にしてまいりたい、このような思いでございます。
 二つ目に、平成22年度予算編成における市町村負担金についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 市町村負担金は、市町村等からの要望を受けまして地域に必要な社会資本を整備するため、街路事業など、受益者が明確で、その受益の程度に応じて負担金をいただくことが適切と考えられる事業を実施する場合に、法律に基づきまして、市町村等の意見を聞いた上で、県議会の御議決を経て負担金をちょうだいしているのは御案内のとおりでございます。
 国からは、直轄事業負担金について、維持管理分の地方負担金収入はないものと仮置きして今後の予算編成過程で必要な検討を行い、適切に対応していくという直轄事業負担金改善の説明がなされるとともに、年内を目途に直轄事業負担金制度の廃止に向けた工程表の原案を作成して地方と十分意見交換する、こういうことが決定されている現状でございます。
 県予算におきましても、負担金をいただいているそれぞれの事業の性格を踏まえまして、市町村等の御意見を十分お聞きした上で、国の動向を注目しつつ必要な見直しを進めてまいりたい、このように考えるところであります。
 地域発元気づくり支援金の来年度予算につきましてお尋ねをちょうだいいたしました。
 地域発元気づくり支援金は、地域の実情に応じて幅広く活用されておりまして、市町村や公共的団体からは大変高い評価をちょうだいしております。これまで、私自身も地域に出向きまして実施団体の方々と直接お会いすることがありまして、創意工夫にあふれた事業が多く、大変有効に活用されていると実感をしているところであります。
 新年度予算編成に当たりましては、議会からのさまざまの御要望を踏まえてしっかり対応してまいりたい、このように基本的に考えているところであります。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)バランスシートにおける売却可能資産等のお尋ねでございます。
 総務省から示されました地方公会計モデルに基づきまして初めて作成、公表いたしましたバランスシートでございますが、そこに26億5,000万余の売却可能資産を計上いたしました。計上の基準でございますけれども、平成20年度末におきまして売却中あるいは売却作業に着手する予定であった未利用県有地等といたしております。
 具体的に申し上げますと、売却可能資産の内訳でございますが、不要となりました職員宿舎などの未利用県有地の土地や建物、件数で73件、約5万9,000平米余でございますが、それが14億4,100万円でございます。それから、県営産業団地のうち企業に貸し付けを行っている区画、いわゆる貸し付け特約分譲でございます。その分でございますが、5件で約9万平米、12億900万余でございます。
 また、平成22年度の売却予定のお尋ねでございますけれども、売却予定の個々の物件はまだ決まっているわけではございませんけれども、既にバランスシートで売却可能としております物件のほかに、新たに売却に着手する物件等を加えまして売っていきたいと、このように考えております。
 それから、元気づくり支援金の成果と評価でございますが、県議会を初め、市町村、地域づくり団体から、地域の課題を解決するきっかけとなり、また、さまざまな地域活動に参加しようという機運の醸成につながったと、こんなような評価をいただいております。住民参加型の地域づくりを進める手法として非常に有効なものというふうに考えておりまして、全体として望ましい実績が上がっているのではなかろうかと、こんなふうに思っております。
 平成22年度の予算編成におきます元気づくり支援金の取り扱いでございますけれども、いわゆるシーリングにつきましては、個々の事業ごとに一律に当てはめるのではなくて、通常事業費の一般財源について全体として95%という枠を当てはめるものであります。各事業の実績や要望状況等を踏まえて予算要求をしてまいりたいと、こんなふうに考えております。
      〔27番小松千万蔵君登壇〕
◆27番(小松千万蔵 君)知事からは、元気づくり支援金につきましては、いつになく、しっかりと対応していきたいという御答弁がございましたので、10億円ということでいいかどうか御確認をさせていただきたいと思います。
 なお、未利用県有施設で売却できない資産の維持管理費については、平成22年度以降どのようになるのか。総務部長にお伺いをいたします。
 次に、農業政策についてお伺いいたします。
 まず、県食と農業農村振興計画初年度に当たる平成20年度について、県下広域ごとの地域部会と県食と農業農村振興審議会が開催され、計画の進捗状況が公表されました。平成20年度農業生産額は2,705億円で、前年度対比44億円減少しているわけであります。また、年次別数値目標では、54項目のうち達成項目は31、未達成項目は23項目で、達成率は57%となっているものであります。特に、遊休農地の解消面積は294ヘクタールで目標の42.4%、農産物輸出量は目標の72%など、主要項目の未達成も数多くあるわけであります。
 そこで、平成20年度の長野県農業振興計画の結果について課題は何か。また、平成22年度目標達成のため、どのように対策を考えておられるか。農政部長にお伺いをいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)まだ12月でございますので、予算編成作業の中で慎重に検討させていただきます。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)売れ残った物件というお尋ねでございますけれども、売却は通常一般競争入札で行っております。落札されない場合には、その後、先着順にお売りをしていくということで、売れ残った物件、通常、その後も売りに出した状態でやっております。
 維持管理につきましては、いわゆる草取りですとか、そういったものについては適宜職員のほうでやるというやり方をいたしております。
      〔農政部長萩原正明君登壇〕
◎農政部長(萩原正明 君)長野県食と農業農村振興条例に基づきます初めての年次報告をさせていただいたところですが、これに関しまして御質問をいただきました。
 20年度計画に対する進捗状況の課題と22年度目標達成のための推進対策ということでございます。
 施策を推進する上での数値目標として設定をいたしました57項目、実はこの中で一部数字が出ないものもございますけれども、指標とすれば57項目でございますが、この達成指標のうち単年度評価をいたしました項目では90%以上の達成が約7割となっておりますが、御指摘のとおり、生産額につきましては前年を下回る状況となっております。
 この大きな要因といたしましては価格低迷にあるわけでありますが、景気の低迷によります消費者の皆さん方の低価格志向につきましては、農産物価指数等の推移からも、もはや構造的なものというふうに考える必要があろうというふうに思っております。これに対応した生産・販売体制とし、生産量を高め、農家所得の向上を目指す取り組みが急務であるというふうに考えております。
 また、新規就農者の確保や集落営農組織の育成などについては、高齢化の進展など農業構造が脆弱する中で、地域営農の継続に向けて一層の取り組み強化が必要であるというふうに考えております。
 このため、平成22年度に向けましては、生産対策といたしまして、市場評価の高い県のオリジナル品種の戦略的かつ計画的な導入によります生産拡大、リンゴの新矮化栽培などの低コスト生産等新技術の早期導入を図るとともに、多様な担い手の確保育成、それから遊休農地対策、野生鳥獣害対策、計画的な農業・農村基盤整備などを重点的に実施してまいりたいと考えております。
 なお、年度ごとに達成した項目にありましても、振興計画目標の途中にあるもの、または未達成の項目につきましては、個別に現状分析をしながら、平成22年度の実行計画の中で取り組む具体的な計画を定め、新たな事業も必要に応じ検討しつつ、目標に向かって推進を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      〔27番小松千万蔵君登壇〕
◆27番(小松千万蔵 君)長野県食と農業農村振興計画の達成は、平成24年度までに農業生産額3,000億円達成であります。その目標達成のため、次の5点を提案し、見解を伺います。
 まず、その1点目は、長野県の特徴的推進品目をどのように生産振興していくか具体策を示し、その支援体制を明確にするべきだと思うわけであります。
 二つ目として、効率的農業を進めるために集落営農をさらに推進するべきであると思います。それは、農業機械の集落組織による所有や、労働力の内部調整や、労働ピーク時における非農家層の協力による労働力支援体制の確立など、長野県型集落営農組織を確立すべきであると思います。
 第3には、国による価格安定制度や県単による価格安定制度がありますが、国では戸別所得補償制度が検討されていますが、県として積極的に推進する品目には価格安定制度の拡充を図っていくべきと思います。
 四つ目として、県産農産物の消費拡大対策であると思います。地産地消、旬産旬消が叫ばれ、国産農産物の消費に目が向いてきてはいますが、量販店に入ると外国産の安い農産物に手が出ている現実もあります。
 知事、副知事のトップセールスも国内外で積極的に行われています。また、一定期間を設けて販売促進にも努力されていますが、実績の上がる販売促進は、年間通してアンテナショップ的店舗を開設し、専門販売員を置き、量販店など販売店にも足を運ぶなど、年間を通じてアピールできる体制づくりが重要であります。
 五つ目は、長野県農業はすぐれた普及員の人材と地域とのかかわりによって園芸王国をつくり上げ、平成3年度、過去最高の4,200億円余の農業生産額を上げ、以後3年間は全国一の園芸生産県でありました。現在は64%までに落ち込み、2,700億円台となってしまったのであります。普及センター職員とのかかわりが私には強く感じられ、生産額や集落機能が低下している要因でもあると思うわけであります。
 都道府県別園芸生産県と言われている普及指導員数は、長野県が196人に対し、千葉県263人、茨城県232人、福島県216人、愛知県235人など、長野県の普及センター職員の定数は園芸県の中で一番少ないわけであります。
 そこで、普及センター機能について、長野県としてどのような役割を持ち、今後どのような体制とされていくか。
 以上5点について農政部長にお伺いをいたします。
      〔農政部長萩原正明君登壇〕
◎農政部長(萩原正明 君)本県の特徴的推進品目の生産振興と支援体制ということでございますが、農政部では、平成20年度から、27の推進品目につきまして、毎年度、振興目標を地区部会等にお示しいたしまして、その中で八つのプロジェクトによりまして生産振興に取り組んでいるところでございます。
 具体的には、リンゴ3兄弟の生産拡大については、生産者団体、農業関係現地機関が参加いたしますプロジェクトチームによりましてモデル圃場の設置だとか現地研修会の開催などによりまして栽培技術の普及を図るとともに、種苗導入や改植などへの助成により支援をしているところでございます。また、牛の受精卵移殖につきましては、3名の専任職員を設置をいたしまして、民間技術者の育成や移殖業務の実践によります普及を図っているところでございます。
 今後とも、推進品目の拡大と支援体制の充実を図りつつ、振興計画の目標達成に向け努力してまいりたいというふうに思っております。
 次に、集落営農についてでございますが、農業従事者の減少や高齢化が進む中山間地帯にとりまして集落営農の推進は大変重要な課題であるというふうに認識をしております。県では、研修会やシンポジウムを開催いたしまして集落営農の啓発を行うとともに、農業改良普及センターや市町村、JA等の関係機関が連携いたしまして、重点集落に入り込み、合意形成や組織の設立を支援をしているところでございます。
 また、既存組織に対しましては、個別相談活動や農業経営コンサルタントによります経営診断などを通じまして、経営の効率化や複合化、さらには経営改善や法人化を支援をしているところでございます。
 今後も、補助事業やリース事業の活用を通じまして、引き続き集落営農組織の育成と安定的な経営発展に一層努めてまいりたいというふうに考えております。
 次に、県単の価格安定制度の拡充についてでございますが、本県の野菜、花卉、キノコの価格安定制度につきましては、これまで対象品目や対象数量などについて充実に努めてきたところでございます。
 農産物の価格につきましては大変厳しい状況ではありますが、国における園芸・畜産分野での新たな経営安定制度の検討状況を注視しつつ、現行制度の的確な運用を図り、農家経営の安定に努めてまいりたいというふうに考えております。
 次に、県産農産物の販売促進、アンテナショップについての御質問でございますが、御指摘のとおり、アンテナショップの設置については県産農産物の販売促進のために有効な手法の一つだというふうに思っております。ただ、設置だとか、運営経費だとか、冬期間の品目確保だとかいったものに課題があるわけであります。
 そこで、県では、昨年から、都市部の量販店におきまして毎月県産コーナーを設置しまして、継続的に取り組むことによりますアンテナショップ的な機能を持たせたほか、東京、名古屋、大阪にマーケティング担当者を配置をしまして県産農産物のPRを展開をしてきたところでございます。
 今後、これらの取り組みに対しまして、より充実をするために鋭意検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
 次に、普及センターの役割についてでございますが、農業改良普及センターは、食と農業農村振興計画を達成するための現地におけます重要な役割を担う機関でございます。職員の専門性の向上、地域の今日的な課題に対しまして組織的な活動を行う必要性から、ことしの4月の組織改正によりまして職員を集約いたしまして組織力の強化を図らせていただいたところでございます。
 今後は、研修を充実いたしまして職員の一層の専門性を高めるとともに、地域の課題を重点化いたしまして、市町村、JA及び農業関係者と一層の連携を図りながら、計画的かつ効率的な普及活動に努めてまいりたいというふうに思っております。
 以上でございます。
      〔27番小松千万蔵君登壇〕
◆27番(小松千万蔵 君)長野県農業振興計画は、4,200億円から2,700億円台まで農業生産額が下がってしまったこの状況を立て直す、まさに再生するということでありますか、既存のシステムや考え方、予算の使い方も効率的に執行できるよう、もう一度見直すことも重要であると思います。
 最近5カ年の一般会計に占める農政部予算は、当初予算額に対し5年前は3.5%であったものが本年度は3.2%となり、35億5,000万円の減であります。今から10年前に比べると、当初予算比7%であった農政部予算は半分以下の3.2%まで落ちています。年々農政部予算が縮小されていく現状について、農業振興や食料自給率を高めていく上での予算編成はしっかり論議をし、方向づけをしなければならないと思うが、知事の見解をお伺いをいたします。
 食と農業農村振興計画では、農村の機能を強化することによって遊休農地の解消や農業生産振興に協働の力を発揮し、生産力を高めていきたいとのねらいもあるわけであります。
 そこで、平成20年度の遊休農地の解消面積は294ヘクタールと目標の42.4%にとどまり、担い手への農用地集積面積も目標を15.9%下回っているものであります。2000年の農業センサスでは長野県の遊休農地は1万5,604ヘクタールで、2005年の遊休農地面積は1万7,094ヘクタールで、1年間に平均で298ヘクタール増加しています。平成20年度の遊休農地解消面積は294ヘクタールですから、1年間の増加分も解消できていないわけであります。今後ますます農業労働力の高齢化や農村集落の崩壊が進むと遊休農地はさらにふえ続けることになりかねないわけであります。
 今後の遊休農地解消の方策と、平成21年度新たに耕作放棄された農地を調査し、計画に上乗せして解消計画を立てないと、いつまでたっても解消されないこととなるわけでありますが、その調査と解消計画、農村の活性化対策について農政部長にお伺いをいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)今後の農政推進についての考え方をお尋ねいただきました。
 農政予算につきましては、土地改良事業などの農政公共事業や集出荷施設等の農業施設整備事業の減少に加えまして、これまで県予算を経由して助成されてきた事業の一部が国によって直接採択する事業に変更されたというようなことが主な要因でありまして、年々減少しております。しかし、ここ数年は、農政予算額、シェアともにほぼ同じ水準で推移していると見ております。
 いずれにしましても、長野県の農業は、産業としての活動はもとより、豊かな水と緑に恵まれました美しい農村景観や豊富な食材など、これまた観光面でも貢献しているところが大きいものであります。
 このように農業は重要な産業でありまして、農村は貴重な財産であることから、今後とも農業が魅力ある産業として発展することは大変重要なことであります。このために、国の施策を見定めながら、長野県食と農業農村振興計画に基づきまして、予算の選択と集中を進める中で予算編成に当たってまいりたいと存じます。
      〔農政部長萩原正明君登壇〕
◎農政部長(萩原正明 君)遊休農地の面積調査と解消計画についてのお尋ねでございます。
 市町村では、平成20年度に耕作放棄地全体調査とその状況を踏まえた耕作放棄地解消計画を策定しておりまして、平成21年度からは、フォローアップといたしまして、毎年、遊休農地の面積調査と解消計画の更新を行う予定としております。
 県といたしましては、解消計画に基づきます市町村の具体的な取り組みを推進するため、引き続き、再生作業だとか、農作物の試作だとか試験販売だとか、こういったものの一貫した支援活動を通じまして遊休農地を活用する多様な取り組みを誘導したいというふうに考えております。
 また、農村の活性化についてでございますが、県内では、遊休農地を活用してワインメーカーと連携した醸造用ブドウの栽培だとか、地域の旅館と提携したソバの生産拡大に取り組んでいる特徴的な事例も誕生しておりますので、引き続き、地域特産物の作付や地場産業との連携、都市・農村交流の場としての活用などを含めまして、農業生産の振興と農村の活性化を図ってまいりたいというふうに考えております。
 以上です。
      〔27番小松千万蔵君登壇〕
◆27番(小松千万蔵 君)私は、農村集落の結束や活性化を示す施策として中山間地直接支払事業と農地・水・環境保全向上対策事業があると思います。県議会で設置した過疎・中山間地調査会で県下各地の実態を調査いたしましたが、市町村担当者や現地でのリーダー的役員からも、両事業の果たしてきた実績や集落のきずなづくりに大きな成果が上がっているとの報告があり、この事業の重要性について改めて強い認識を得たところであります。
 この両事業の対象面積に対する加入率はカバー率と言っていますが、中山間地直接支払事業は83%と平成19年度から増加していない、また、農地・水・環境保全向上対策事業は11.9%と加入率は低く、集落機能が向上しているとは言えないのであります。両事業の加入率向上や集落機能向上対策について農政部長にお伺いをいたします。
 次に、農・商・工連携事業についてお伺いをいたします。
 伊那地域で行われた「こんにちは県議会」で、農・商・工連携事業に期待する意見が多く出されました。この事業の積極的進め方は、商業、工業の技術力やマーケティング力も重要でありますが、農産物を原料とした提案力や問題意識をどのようにして生かすか、それを商・工と連携づける積極的なコーディネーターが必要であると思います。今までの成功事例で特徴的な事項は、農家に対してメリットを与えること、多くのサポート組織の参加、独自技術の取り入れと言われています。
 そこで、農家と企業の連携を後押しする組織や体制づくりについてどのように考えているか。農政部長にお伺いいたします。
      〔農政部長萩原正明君登壇〕
◎農政部長(萩原正明 君)中山間地域農業直接支払事業及び農地・水・環境保全向上対策事業につきましてお尋ねをいただきました。
 中山間地域農業直接支払制度につきましては、集落におけます高齢化などの課題がありまして、加入率を大幅に増加させることは現在の時点では大変難しい状況にありますが、平成22年から始まります次期対策においては高齢農家に配慮した仕組みに見直される予定と聞いております。こういった方向で検討されております。
 また、農地・水・環境保全向上対策事業につきましては、制度開始から3年目を迎えておりまして、制度の浸透が少しずつ図られてきております。県内における加入率についても少しずつ向上している状況にございます。
 両事業とも、御指摘いただきましたとおり、市町村や取り組まれている集落から大変高い評価をいただいておりますので、県といたしましても、制度改正などの啓発を丁寧に行うことによりまして農地や集落の機能維持が図られるように支援してまいりたいというふうに考えております。
 次に、農・商・工連携についてでございますが、農業と商工、観光業が連携して新しい商品や需要を創出することは、農業分野のみならず、地域経済の活性化にも大きな効果が期待できるものと認識しております。
 農政部といたしましては、現在、商工労働部が推進しております地域資源・農商工連携メイクアップ事業の仕組みに加えまして、農業分野からも商工分野により積極的にアプローチができるような体制の強化について鋭意検討を関係部局と進めているところでございます。
 以上でございます。
      〔27番小松千万蔵君登壇〕
◆27番(小松千万蔵 君)今回の農地法の改正は、長野県が策定した土地利用計画で定められている、農用地を守り、自給率を高めていくための改正であります。今までの農業委員会の権限を大きく拡大し、農地を守り、農業振興の推進役として位置づけられていると思います。
 農業委員の定数は農用地面積、農家戸数によって定められているもので、農用地の減少や農家の高齢化によって農家戸数も減少し、したがって農業委員の定数も減少してきているものであります。集落に農業委員が1人もいない地域が数多く出ている実態があります。このような現状から、農業委員会の権限を拡大することにより、その負担と公平な視点から判断が難しくなり、現地確認が原則から、その負担は大変になるわけであります。
 市町村とともに、県としての農業委員会支援が最も重要であります。どのような支援を考えているか。知事にお伺いをいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)農業委員会への支援についてお尋ねをちょうだいいたしましたが、私も、11月6日の長野県農業委員大会に出席させていただきまして、今回の法改正に伴いまして、議員御指摘のように、農業委員の果たされる役割が質量ともに増大するということはよく承知しております。
 昨日、農政部長から清沢議員にもお答えをしたところでありますが、県としましては、この間、制度改正についての各種説明会を開催するなど、市町村や農業委員会、農業者への十分な周知に努力をしてまいったつもりでございます。
 今後とも、業務執行に資する事務処理マニュアルの作成でございますとか、問題事案に対する適切な助言や協力を行ってまいりましたり、農業委員会において制度が適正かつ円滑に運用されるように支援してまいりたいと存じます。
 国では、今回の改正に伴いまして、業務が増加する農業委員会に対しまして支援施策の創設、拡充を予算要求しているので、県としましても市町村などの要望を踏まえて予算確保に努めてまいりたいと存じます。
      〔27番小松千万蔵君登壇〕
◆27番(小松千万蔵 君)次に、松本空港存続についてお伺いをいたします。
 11月30日、フジドリームエアラインズ、FDAから、日本航空撤退後の札幌線及び福岡線について空白期間が生じないよう毎日運航するとの表明があり、存続の危機にあった松本空港が引き続き運航可能となり、知事初め、周辺市町村、県内経済界など、関係された皆様の御努力に敬意を申し上げるところであります。
 FDA就航に大きな期待をするところでありますが、以下、質問をさせていただきます。
 FDAと協議するについては、県の支援策とともに、空港の地元である松本市や塩尻市、県内経済団体も運航支援に協力すると言っているわけでありますが、これらの団体との推進に当たっての協議が早急に必要と思うわけでありますが、具体的にどのように進められるか。
 また、FDAは、平成22年度、エンブラエル175型機を1機購入することとしておりますが、就航に当たり、その他の整備費も含めて支援要望は出ているか。
 以上2点について知事にお伺いをいたします。
 次に、現在の3路線について、発着時間など利用しにくいダイヤ運航が利用率向上につながっていないとの指摘もあるわけでありますが、条例によると空港運用時間は午前9時から午後5時までとなっており、発着準備時間を考慮すると午前早くとか午後4時過ぎには発着できない不便さがありました。
 地元との協議により空港運用時間は午前7時30分から午後7時まで同意を得ているわけでありますが、FDAとの協議では延長した運用時間で利用しやすいダイヤを組むべきと思いますが、企画部長にお伺いをいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)FDAに対する支援の進め方、それからFDAからの要望についてお尋ねをちょうだいしました。
 今回、FDA就航が正式に決まった際、地元市及び経済団体から、それぞれできるだけの支援を行いたいという表明をしていただいたことは大変ありがたいと受けとめております。
 県としましては、FDAから求められている利用促進策の充実につきまして、県だけではなく、地元自治体及び経済団体の支援策が連携しまして一体とした形で取り組むことが必要と考えておりまして、既に関係者に対して検討を依頼申し上げたところであります。
 県としましても現在鋭意検討を進めておりまして、できるだけ早期に一体的な利用促進策として取りまとめまして、FDAと協議をしてまいりたいと考えております。
 なお、FDAから求められている就航に当たって新たに必要となる経費、これは初期投資補助でございますが、これにつきましては、今後、FDAにおきまして必要となる投資額の積算を待って協議してまいる所存でございます。
 なお、22年度にFDAが購入いたしますエンブラエル機そのものにつきましては、何らそのような問題はございません。
      〔企画部長望月孝光君登壇〕
◎企画部長(望月孝光 君)松本空港の運航ダイヤの編成に関するお尋ねでございます。
 現在、FDAにおきまして、運航開始時期、それからダイヤ編成、料金体系、こういったものが検討されておるところでございまして、そういった中で、空港の運用時間の延長、こういったものの可能性についても十分想定されるというふうに現在考えております。検討結果をまちまして県も検討させていただきたいと、かように考えております。
 以上でございます。
      〔27番小松千万蔵君登壇〕
◆27番(小松千万蔵 君)ぜひ、利用のしやすい空港の運用時間の延長をした時間帯の中でダイヤ編成をしていただきたいと思うところでございます。
 地元との協議により、平成18年1月30日、空港の運用時間は午前7時30分から午後7時まで延長することに同意をいただいているところでありますが、延長の時間帯で離発着する場合に地元との協議はすべて整っているのか、または新たに協議が必要となる事項はあるのか。伺いたいと思います。
 また、運用時間延長による運航ダイヤ編成をする場合の手続等についてまた地元との協議が必要であるならば、早急にダイヤ編成し、地元への協議をする用意があるのか。企画部長にお伺いをいたします。
 次に、毎日運航となりますと、空港でのアクセスや観光客へのより利便性が要望されるところであります。平成21年度事業において空港アクセスや2次交通の充実の方策について検討し、その有効性について試行により検証することとなっているわけでありますが、試行路線及び検証結果について、また、毎日1往復ずつ2路線を運航することとなると状況も変わってくると思うが、今後の試行計画についてもお伺いをいたします。
 また、上高地などの年間利用客の多い観光地のアクセス対策も必要であると思うが、その対応についてもあわせて企画部長にお伺いをいたします。
      〔企画部長望月孝光君登壇〕
◎企画部長(望月孝光 君)運用時間を仮に延長する場合の手続についてのお尋ねでございますけれども、お話にございましたように、平成18年の1月に、地元の4地区、それから松本市及び塩尻市との同意を得ておりまして、現在の8時間より11時間30分という形で時間が延長されることはもう既に合意ついております。
 いずれにしましても、FDAにおける検討結果を受けまして延長が必要な場合には、改めて地元の関係者の皆様方に説明し、それから御理解を得てまいりたいと思います。当面は、11月の18日に協議を始めるということ、それから11月の30日に基本的合意を得たということにつきましては御連絡を差し上げてあるという段階でございます。
 それから、具体的な手続の面でございますけれども、FDAからは、JAL撤退後の空白期間をつくらないように運航すると、こういった申し入れがなされておりますので、遅くとも来年の6月1日からの就航が予定されます。こういった関係で、運用時間の延長が必要な場合には2月県議会において空港条例の改正について御審議をお願いすることになろうかと思っております。
 また、国の手続でございますけれども、空港法によりまして国土交通大臣による空港供用規程の変更認可、こういったものも必要になってまいりますので、あわせて適切に対応してまいりたいと思っております。
 それから、もう1点、2次交通の関係でございますけれども、空港までのアクセスの利便性、こういったものは利用促進を図る上からも非常に重要なことでございまして、ことしの3月に信州まつもと空港活性化研究会からの提言をいただいたところでございます。
 県では、この提言に基づきまして、本年度は、経済団体、それからバス事業者から御意見をちょうだいしながら、その方法について検討してまいったところでありますが、今回、FDAからも利用促進策の充実を求められておりますので、予定していた来年度の試行に向けまして具体的な内容や方法について至急検討を進めてまいる所存でございます。
 以上でございます。
      〔27番小松千万蔵君登壇〕
◆27番(小松千万蔵 君)空港の運用時間を延長した場合、空港の新たな施設整備が必要となるのか。必要だとすれば、その施設整備費も明らかにしていただきたいと思います。
 また、空港の利用率向上策として、チャーター便や農業経営者協会知事と語る会で出されました農産物の空輸等の考え方についてもお聞かせいただきたいと思います。
 また、今後、FDAと具体的協議を進めていく場合、利用率向上対策として搭乗率保証は導入しないとの考えでありますが、採算性から搭乗率はどのくらいと見ているか。また、目標搭乗率はどのくらいか。また、空港に、11月19日、直接、FDA幹部や技術者が来て基本調査や運航上の技術的な課題を調査していますが、空港の設備や技術的課題についてFDAから指摘されている事項があるか。
 以上、企画部長にお伺いをいたします。
      〔企画部長望月孝光君登壇〕
◎企画部長(望月孝光 君)まず最初に、空港の運用時間を延長した場合に新たな施設整備が必要となるかというお尋ねでございますけれども、現時点では具体的な運用時間の延長というのはまだ決まっておりませんので、したがってそういった設備の必要性についても正直申し上げて具体的な検討の段階にはないというのが現状でございます。
 いずれにしても、今後、必要に応じて適切に対応してまいりたいと、この点については思っております。
 それから、チャーター便に関してのお尋ねでございますけれども、国際チャーター便につきましては、昨年度、過去最高の32便が飛んでおります。今年度は景気悪化の影響もございまして約20便程度が予定されておるところでございます。
 こういった国際チャーター便は、空港の活性化にもつながりますし、また信州の観光の振興、こういったものに寄与いたしますことから、今後も、観光関係者あるいはその他の方々の御協力を得まして積極的に就航を働きかけ、活性化に努めてまいりたいというふうに考えております。
 それから、農産物の空輸についてでございますけれども、現在、松本空港に就航している機材はボンバルディアQ400でございますけれども、貨物の搭載スペースがほとんどないということで、以前就航しておりましたMD87に比べますとかなり落ちているということで、昨年度は200キロ程度までしか積んでいないということでございます。
 そこで、今回のFDAの予定しておりますエンブラエル170あるいは175につきましても、貨物スペースをどの程度利用できるのかといった問題もございまして、そういった機材の状況ですとか、検討中の運航ダイヤ、こういったことを踏まえまして、ただ県内農産物の販路拡大といった観点は非常に大事でございますので、今後、FDAとも十分検討してまいりたいというふうに考えております。
 それから、最後に、搭乗率の問題等でございますけれども、搭乗率の目標を立てること、あるいは採算のとれる搭乗率の算定というのは非常に難しいところでございます。ただ、隔日運航という非常に利用しにくい状況にあっても昨年度の利用率は札幌線で76.8%、それから福岡線で62.7%という形で、全国的に見ても決して低くない状況にございます。したがって、ダイヤ編成にもよりますけれども、毎日運航ということになり利便性が高まれば、これまでを上回るという期待も実は持っているわけでございます。
 それから次に、11月19日のFDAの技術スタッフの調査でございますけれども、空港周辺の気象状況を初めまして、除雪体制、空港施設の状況など、約60項目の質問に対しまして当日詳しく回答させていただいところでございます。また、当日は、実際にヘリコプターに搭乗していただきまして、空からの調査といったものも実施されております。こうした調査結果を踏まえまして検討された結果、11月30日に正式に就航を御決定いただいたと理解しております。特段、課題等の指摘は当日はございませんでした。
 いろいろ申し上げましたけれども、いずれにしましても、FDAの就航に関しましては、短期間のうちにこれから詰めることがまだ山ほどございます。最大限努力してまいる所存でございますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。
      〔27番小松千万蔵君登壇〕
◆27番(小松千万蔵 君)6月1日から新路線で運航ということでございますので、地元との協議も必要になる場合も空港の開港時間を延長した場合には必要となりますし、ぜひともそういう形で利用のしやすいダイヤ編成をお願いしたいというふうに思いますので、鋭意積極的に進めていただきたいというふうに思います。
 次に、土砂災害防止法に基づくハザードマップ作成についてお伺いをいたします。
 土砂災害防止法に基づく警戒区域がある県内53市町村のうち、崩落危険箇所や避難場所を示すハザードマップをつくったのは、ことし7月末で17市町村にとどまっています。
 県は、2001年度以降、全県で土砂災害の警戒区域を指定し、市町村は土砂災害防止法に基づきハザードマップづくりを義務づけられていますが、進んでいない状況であります。県の指導や支援、また県が指定のための調査が済んでいないなど、調査の前倒しを望んでいる自治体もあります。どのように今後市町村の指導とともに進められるか。建設部長にお伺いをいたします。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)土砂災害警戒区域等の指定及び市町村の土砂災害ハザードマップ作成に係る支援についてのお尋ねでございます。
 まず、県が行います土砂災害警戒区域等の指定につきましては、昨年度末までに53市町村で行われ、本年度末までには新たに8町村で指定を行い、合計61市町村となる予定です。残りの19町村についても平成24年度末までに指定することとしており、現在、作業を進めているところでございます。
 指定箇所数につきましては今年度末の累計で約1万5,000カ所を予定しており、これは全国でも2番目に多い箇所数となっております。
 次に、市町村が行う土砂災害ハザードマップにつきましてですが、昨年度末までに17市町村で公表されており、本年度中には新たに12市町村で公表され、土砂災害警戒区域等の指定を行った53市町村のうち29市町村で公表となる予定です。
 県といたしましては、従来から、マップ作成に必要な地図のデータの提供など、市町村の支援を行ってきたところでありますが、今年度からはマップ原案づくりを市町村と共同で行うなど支援体制を強化しているところでございます。
 いずれにいたしましても、土砂災害から県民の命を守る、これらのソフト対策は重要な施策でありますので、危機管理部局と連携して市町村支援を積極的に行い、ハード対策の着実な推進とあわせて安全、安心な地域づくりに努めてまいる所存でございます。
      〔27番小松千万蔵君登壇〕
◆27番(小松千万蔵 君)安心、安全な県土づくり、安心な地域づくりなど、中期総合計画実現のためにも、市町村と連携を深めながら早期にマップづくりができますよう要望しておきたいと思います。
 今回は農政問題について幾つか質問させていただきましたが、農政部の執行部で思っている農業農村振興計画の内容と地元の農業をしている農業者の皆さんとの乖離が非常にあるというふうに私は思っております。どういう形でそれを徹底していくか、そのことをしっかりと体系づけて農政部で今後進めていただかなければならないというふうに思っているところでございます。
 普及センターの役割、非常に重要であるというふうに思っておりますし、全国的に見ても非常に普及センターの人員削減率が高い長野県であります。それをどう補完し、どういう形で農政部職員が挙げてやっていくか。そのことを申し上げまして、一切の質問を終わります。
○副議長(高橋宏 君)この際、15分間休憩いたします。
        午後3時5分休憩
         ──────────────────
        午後3時21分開議
○議長(望月雄内 君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 続いて順次発言を許します。
 小島康晴議員。
      〔10番小島康晴君登壇〕
◆10番(小島康晴 君)まず、新年度予算編成につきまして伺います。
 約3カ月経過しました新政権の状況も踏まえ、新年度予算編成に当たって特に留意されている点は何かということでございますが、これまでの御答弁で経済・雇用対策、中期総合計画の推進など触れられております。
 特に私がお尋ねしたいのは、昨年11月の議会の御答弁で、知事が、行政として本来必要な手だてを尽くすべきことについて必ずしも十分手が届いているとは言えないと率直な御発言があり、胸打たれたところでございますが、このようなお気持ちを反映すべき1期4年の区切りの予算編成に際して、知事としてこのような熱い思いを反映すべき予算編成とするべきではないかというふうに考えますが、知事の御所見を伺いたいと思います。
 次に、県の予算編成は要求段階から公開され、査定の状況も明らかにされており、公開、透明性という面では国より随分先行していると理解しています。一方、おくればせながら国においては事業仕分けが取り組まれ、話題となっています。これまでの御答弁で、知事も一定の評価をされておりますし、何よりも世論調査などでも国民の多くがこれを評価し、いわば拍手喝采しております。もちろん、御指摘のあった問題点や課題もありましょう。よくも悪くも50年以上かかってつくられてきたシステムを手直ししようということですから、それは当然であり、これこそが政権交代の効果であり、価値であるというふうに申し上げておきたいと思います。
 そこで、県におきましても、これらを参考にして、今後、県の予算編成過程に有識者などを加えていくような検討はいかがか。知事の御所見を伺いたいと思います。
 次に、前政権までは間接的な補助、新政権は直接的な補助をそれぞれ志向しているという論評もありますが、先日も個に水をやるやらないとの御発言もありました。団体、企業等を経由して支援する間接的な補助等と、県民あるいは現場に直接支援するような場合と、それぞれどちらもメリット、デメリットがあると思われます。予算編成に当たって、県の事業につきましても、このような視点も加味して補助金等の効果の評定、あり方の見直しなどを行うべきではないかと考えますが、総務部長の御見解を伺います。
 先ほどもありましたが、元気づくり支援金についてお尋ねします。
 いわゆる使い勝手のよい補助金として評価が高いのは御承知のとおりです。先日、飯田の合同庁舎で優良事例7件の表彰式と事例発表会が行われました。予想以上の郡市民の皆さんが参加して、熱心に聞き入り、意見交換などをしておられました。
 先ほど小松議員への御答弁で、知事はしっかり対応されるということでしたが、総務部長の御答弁では、総務部全体の予算の中の95%、マイナス5%の中でというようなお話でございました。もともと、元気づくり支援金は、各部門に分かれていた県単の補助金を総合的にまとめて地域づくりに役立てようというふうに理解しておりますけれども、その意味において、総務部の枠に閉じ込めてその中の95%、間接的に5%マイナスシーリングがかかってしまうのでは残念だと思います。地域の声としては、10億と言わず、11億、12億というのが実際のところでございまして、シーリングから外すと同時に、一層の拡充をお願いしたいと思いますが、総務部長の御見解を伺いたいと思います。
 2番目に、僻地級地の見直しについて伺います。
 僻地に教育あり、教育に僻地なし。昨日、森田議員も質問されましたが、僻地級地の見直しに関して2点伺います。
 まず、昨年11月議会での僻地手当の見直しに関する私の質問に対する教育長の御答弁で、手当は復元できないとした上で、僻地に勤務する教職員のモチベーションが下がらないような手だてについて考えていきたいというような御答弁がありました。本年度においてどのような対応、取り組みがなされたのか。教育長に伺います。
 また、今回の僻地級地の見直しに当たっては都市近郊なる調整基準が導入されるとのことです。まだ策定中とのことですから重ねて要望いたしますが、飯田市役所から40キロ以内といえばほとんどの小中学校が入ってしまいます。飯田、下伊那はみんな都市近郊になってしまいます。現地に来た方はみんなわかっているはずです。とても都市近郊という状況ではありません。全く実情を無視したものになります。断じて容認できません。
 折しもけさの新聞報道等によりますと、この僻地手当を国の基準から都道府県の条例に委任するやの報道がございましたけれども、そうすれば、なおさら都市近郊の調整等につきまして、本県において、長野県らしく地域の実情に合ってこれを導入しない、あるいは導入するとしてもいわゆる実害が最小限になるようなお取り組みをいただきたいと思いますが、それがまた地方分権の趣旨ともかなうと思いますが、教育長の御見解を伺いたいと思います。
 3点目に、若年の脳損傷者の方への支援について伺います。
 これまでの下沢順一郎議員への答弁などによれば、いわゆる若年の脳損傷者の皆さんへの支援については、障害者総合支援センターによる相談支援など、県としても一定の取り組みがなされているとのことです。
 ところで、来る12月9日、内閣府の主催で障害者週間連続セミナーが開催されますが、その1こまに脳損傷による若年の障害者が取り上げられています。国としても大事な課題としてとらえているという証左ではないかと思われます。
 該当者を抱える御家族の声では、自立支援法におけるサービス対象者にはなっているけれども、宿泊を伴うサービス、短期入所の利用は全部断られてしまいます、意識障害と片麻痺との間のリハビリの情報はほとんどありません、人手不足を理由にリハビリの受け入れを断られるために五つの病院をさまよいましたなどとあります。
 また、治療を担当しておられる医療機関の先生の御発言でも、進行性疾患者に対しては重度化に伴って入所を後押しする制度や事業所があるのに対して、若年脳損傷者にとっては退院を迫られる状況が存在していると。いわゆる同じような症状であっても病名によって支援が違うということです。法律の名前の規定でなく、現に介護に当たっておられる御家族がどの視点から介護度をはかって、必要なそれぞれの支援がなされなければならないのではないでしょうか。
 県として、あるいは市町村と連携して、これらの実情をさらによく調査し、可能な限りの支援の手を差し伸べていただくべきと考えますが、社会部長の御見解を伺います。
 4点目として、新型インフルエンザについて伺います。
 新型インフルエンザが本格的に流行し始めまして、その対応、対策につきましては県においても大変御苦労いただいているところですが、幾つか気になる点もございます。
 今回、一つだけ絞って伺いますが、今回の予防接種において、予防接種が国と各医療機関の契約というか委託によって行うというふうになっております。これは、これまでの予防接種とは違う対応となっておると思うわけですが、国、厚生労働省、県、市町村、そして地域の医師会の皆さん等との連携の状況はどうなっていますでしょうか。果たして順調にいっておられるのでしょうか。また、それらを踏まえて、今後、解決、改善すべき課題はどういうことがあるか。伺います。
 また、現在は弱毒性のインフルエンザとして対応がなされていると思われますが、近い将来、不幸にして強毒性に変わるという可能性もあると言われております。そのように強毒性のインフルエンザに変わったような場合の対応について、どのように想定あるいは準備されているのか。
 この2点につきましては衛生部長に伺いたいと思います。
 最後に、5番目としまして、県立病院の地方独立行政法人化について伺います。毎回伺っておりますが、大事な課題だからということで御理解いただきたいと思います。
 今議会に、新しい法人が達成すべき業務運営に関する基本的な事項について定める中期目標が提案されました。県立病院が存在する地域の皆さん初め、多くの県民の皆さんにとって大変重要な、また関心の高い事柄だと思います。
 そこで、この中期目標につきまして、今後のよりよい医療サービスの提供に向けて特に県民の皆さんにアピールできる点、またはアピールしたい点はどのようなことでしょうか。
 また、この中期目標が決定されますと、いよいよ移行作業が本格化していくと思われますが、さらに新しい病院の具体的な姿を示すべき中期計画の策定などの作業はどのようになっているのでしょうか。また、それらを踏まえて、今後4月まで進めていく上での課題はどんなことがあるでしょうか。
 以上2点につきまして病院事業局長にお尋ねします。
 以上で1回目の質問といたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)私に対しましては、新年度予算編成に当たって特に注意している点というのはどういう点かという趣旨の御質問と承知いたします。
 昨年来、私の問題意識といたしましては、この大変厳しい経済情勢に県としてどう対応していくか。それは、世界不況という大状況、そして日本もそれにもろ巻き込まれているという中状況、その中で、県という限られた局面でどれほどのことができるかということはもとより百も承知の上でのことでありますけれども、何とかできることをしなければいけないのじゃないか、そういう問題意識で終始してまいったつもりであります。
 そういう中で、厳しい財政状況は依然として当然変わらず、加えて、率直に申しまして国の方針がいま一つ明確ではない、また、経済情勢もさらに二番底を指摘する声すらある。そういう環境の中で、県の財政を取り巻く環境というのは極めて不確定、不安定であると言わざるを得ません。
 そういう状況での予算編成でございますから、国の動向や、言い古されたことでありますけれども、足元の経済情勢等を的確に把握して、県民要望をよく押さえて、それにこたえられるように努めてまいると、これしかないだろうと、こんなふうに思っているところであります。大変平凡なお答えで恐縮でありますが、そういう感想であります。
 二つ目に、事業仕分けにつきましてお尋ねがございました。
 事業仕分けにつきましては、これまでもお答え申し上げているとおり、私は、確かに評価する面もあると思っておりますけれども、同時に課題もあると感じているところであります。
 また、そういうところを踏まえて、予算編成過程に有識者を加えたらどうかということでありますけれども、事業や施策の成果につきましては長野県は政策評価という作業を行っておりまして、これを次の予算に反映させるという仕組みが一応でき上がっております。この政策評価におきましては有識者も加わる第三者機関によって御評価いただく、こういう手法を既にとっている次第でございまして、総務部長の言をかりれば骨と皮のような予算でございますので、そういうところで、当面、この仕組みを十分活用していけばそれでいいのではないかというのが私のとりあえずの感想でございます。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)補助金のあり方についてのお尋ねでございます。
 補助金につきましては、公益性の原則を踏まえた上で、施策を推進していくために奨励的に支援をする、あるいは一定の水準を維持するために助成をする、事業の目的、種類によっておのずから性質が異なりますので、間接の補助なのか直接の補助なのかという、その形態のみによって評価するというのは一律にはできない事柄と、こんなふうに思っています。
 補助も含めまして、これまでもお答えをいたしているように、予算編成に当たりましては政策評価を活用するなど、その事業の必要性や効果といったものを十分検証して県民福祉の向上を図ってまいりたいと、こんなふうに考えております。
 それから、地域発元気づくり支援金の拡充についてのお尋ねでございます。
 シーリングでございますけれども、先ほど小松議員の御質問にもお答えをいたしましたけれども、部局ごとに予算の総枠の中で調整するものでございまして、個々の事業ごとに当てはめるものではありませんけれども、経費の性質によって設けるもので、予算計上の部局によって扱いが異なるものでもございません。県財政全体の状況からシーリングというのは設定したものでございますので、御理解をいただきたいと思います。
 いずれにしても、元気づくり支援金の来年度の予算額につきましては、今後の予算編成の中で御要望やあるいは財政状況等を総合的に判断して決定していくことになると、こんなふうに考えております。
 また、事業の拡充でございますけれども、現地機関においてこれまで以上に積極的に事業の構築などにかかわりを持って支援を行うほか、発展性を伴う複数年度にわたる事業については、毎年度の選定を経た上で、原則3年以内を限度に助成の対象とするなど、計画的で効果が高い事業が進められるように支援してまいりたいと、このように考えております。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)僻地級地の見直しについて2点お尋ねがございました。
 まず、1点目でございますけれども、昨年11月議会での私の答弁を踏まえた対応についてのお尋ねでございます。
 本年度は、子供たちによりよい教育を提供する観点に立ちまして、特別支援学級の開設においては、県の開設基準は満たしていなくても、隣接校の特別支援学級に通学するに困難な状況にある僻地校の事情等を考慮いたしまして、要望のあった下伊那地域3校において新たに開設をしたところでございます。
 また、複式学級の解消に向け、県では国基準を上回る基準で対応しておりますけれども、僻地校においては、さらに県の基準に満たない学校についても、特殊事情を考慮して可能な限り対応し、教育環境の充実に努めているところであります。
 さらに、職員研修の面では、僻地校からの指導主事の訪問要請には他の地域より優先して応ずるように努めておりまして、例えば南信教育事務所では今年度40回ほどの訪問教育を行い、僻地に勤務する教職員の研修の充実に努めております。
 次に、都市近郊調整に関するお尋ねでございます。
 昨日、森田議員にもお答えしましたところでございますが、都市近郊調整につきましては、文部科学省の施行規則の改正により新たに導入された考え方でございまして、現在、市町村に依頼しました現況調査や県の教育委員会の現地調査を踏まえまして、事務局内でさまざまな角度から検討をしているところであります。今後、知事や人事委員会への協議を経まして、平成22年3月の定例教育委員会での結論を得た上で、教育委員会規則の改正を行う予定としてきたところでございます。
 議員御指摘のように、実は、本日得た新たな情報がございまして、それについて現在のところの考え方をお話申し上げたいと思います。
 まず、1点目でございますけれども、地方分権改革推進委員会の第3次勧告におきまして、国の僻地級地の基準は地方に対するいわゆる義務づけに当たるという判断で、廃止または条例委任の方向というものが示されたわけでございます。また、全国知事会でも同じような方向性の要請を政府にいたしまして、政府の中で検討がされていたというふうに承知しておるわけですけれども、文科省が、省令の基準は参酌すべき基準にとどめ、各都道府県が独自に基準を条例として定めるよう方針を固めたとの情報が、きょう、得た情報でございます。
 この情報、まだ正式な連絡を受けておりませんので、確認したという意味で申し上げるわけではございませんけれども、もしこれがそういう方向だとすれば、地方の自由度が増すということは基本的に歓迎するところでありますけれども、ただ、肝心の財源の保障とか、今後一番ポイントになるようなところが幾つかございますので、そういった点を今後の国の動向を十分注視しまして、この問題については適切に対処していきたいと、こんなふうに考えております。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)若年性の脳損傷者への支援についてのお尋ねでございます。
 脳損傷者の皆さんは、非常に重い身体障害を伴う方から高次脳機能障害のように身体障害を伴わない方まで多岐にわたっておりますが、障害者自立支援法により、基本的には、身体障害の有無にかかわらず、福祉サービスの対象とされておりまして、県も実態調査などを行いながら高次脳機能障害者に対する支援などに取り組んでまいりました。
 取り組みがなお不十分であるとの御指摘でございますが、まずは各種相談や訓練の支援を行っております県下10圏域の障害者総合支援センターやあるいは4カ所の拠点病院などの窓口に相談に見える方の声を改めてよくお聞きするとともに、関係の皆様のお話も伺い、必要に応じさらなる対応を検討したいと、このように考えております。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)新型インフルエンザの予防接種における関係機関との連携についてお答えを申し上げます。
 今回の予防接種は国が実施主体でございまして、国からの委託を受けました個々の医療機関が接種を行うこととされ、県医師会では会所属の医療機関を代表して国と契約を取り結んでおります。
 県では、国が定めております標準的な接種スケジュールを踏まえまして、県内における実際の接種スケジュールを決定いたしますとともに、医療機関ごとにワクチンの接種量を決定し、ワクチンの流通調整を行っております。
 また、ワクチン接種の専用相談電話を設置いたしまして、専門的な相談に当たってございます。
 そして、市町村では、住民からの相談への対応、接種対象者への周知、広報に加えまして、医療機関での接種が困難である場合には保健センターなどを活用して接種場所を確保するよう努めることとされてございます。
 現在、県では、県民が身近なところで接種を受けられますよう、医師会及び医療機関と連携をいたしまして接種医療機関を確保いたしますとともに、医療機関から接種予定人数をお聞きし、必要なワクチンをできるだけ配分できるよう調整を図ってございます。
 しかしながら、御案内のとおり、接種希望者からの電話対応によって医療機関の負担がふえており、一方、接種の予約がとれない方の不安が寄せられていますことから、こうした状況を少しでも改善することが大きな課題となってございます。
 そこで、現在、医療機関における電話対応の負担を軽減し、接種希望者が確実に予約をできますよう、小学生、中学生に対する集団接種の機会の設定や、予約を一括して代行する方法を検討するよう全市町村に依頼をしており、これまでに半数以上の市町村で集団接種か予約代行を行うこととなってございます。
 今後も、予防接種の円滑な実施を図るため、市町村、医師会などの関係機関と連携、調整に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 それから次に、新型インフルエンザの毒性変化への対応についてお尋ねをいただいてございます。
 今年の2月に国が改定をいたしました新型インフルエンザ対策行動計画では、感染率が25%、死亡率については、病原性が中程度であれば0.53%、重度であれば2%と高い病原性が想定されており、県でも同様の想定により4月に行動計画を改定いたしました。
 そういう経緯がございますけれども、仮にこのような高い病原性の新型インフルエンザが発生した場合には、国や県の行動計画等に規定されておりますとおり、サーベイランスの強化、それから患者の入院措置と濃厚接触者の外出自粛、それから医療機関におけます感染防止策の強化など、今回の新型インフルエンザの初期段階におけます対応とほぼ同様の対応がとられることになります。
 また、集会や行事の自粛、勤労者の欠勤による社会・経済活動の大幅な縮小と停滞を招くなど、県民生活の維持が大きな課題となることが予想されますことから、各事業者が最低限必要な業務を維持するため一般業務を縮小するなどの対策も求められることになります。
 県といたしましても、今回の新型インフルエンザへの対応も踏まえながら、当初から想定されてございます高い病原性の新型インフルエンザの発生に備え、関係機関と連携しながら万全を期してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
      〔衛生部病院事業局長勝山努君登壇〕
◎衛生部病院事業局長(勝山努 君)長野県立病院機構の中期目標に関して御質問をいただきました。
 中期目標は、五つの県立病院が今まで維持してきた医療水準を守り、さらに充実させるために必要な措置を県が県立病院機構へ指示するものであり、言いかえれば、県として県立病院の提供する医療サービスの向上を県民に対して約束するものであります。
 特にアピールするという点でありますが、医学の進歩や診療報酬の改定など医療環境の変化に即応できる組織として機能すること、経営の自由度を生かして業務運営の改善に取り組むこと、また、特に本県の特徴としまして、研修制度の充実など医療従事者に魅力ある環境を整えることにより人材を確保し質の高い医療が提供できるようにすることなど、今までの県立病院の経営形態では対応が困難であった取り組みについて指示している点を上げることができます。
 これを受けて、病院機構では、中期計画及び年度計画を定めて、自主性、自律性をもって医療サービスの提供体制を整備し、着実に目標の達成に向けて取り組むことになります。
 次に、中期計画の策定状況についてですが、医療サービスを直接担う県立病院と密接に協議を行いながら作業を進めているところですが、全体の構成等を現時点でまとめた素案を先月開催された評価委員会にお示しして御審議いただきました。
 評価委員からは、医師、看護師を初めとする医療従事者の確保が依然厳しい状況にある中、人材確保の重要性が指摘され、このための取り組みについてさまざまな視点から御意見をちょうだいいたしました。現在、県立病院機構への職員の移行に関するヒアリングを行っておりますので、その動向も見据えながら、中期目標を実現するための人的な体制整備を含め、実効性のある計画となるよう鋭意策定作業を進めております。
 なお、今後進めていく上での課題というお尋ねですが、評価委員会での御意見でも、また、先日、竹内議員からも御指摘がありましたように、人材確保をいかに進めるかが大きな課題であると認識しております。このため、中期計画には、職員の能力向上、キャリアアップを支援する研修センターの設置や医療クラークの導入、子育てや介護と仕事が両立できる短時間勤務制度の導入など具体的な取り組みを盛り込み、医療サービスの提供水準を維持、向上できるように取り組んでまいります。
 以上です。
      〔10番小島康晴君登壇〕
◆10番(小島康晴 君)予算編成につきましては、実は再質問でお尋ねしようと思ったわけですが、知事のほうから先に行政評価ということでお答えいただきまして、行政評価はいわば結果に対して第三者に評価してもらうということですから言ってみれば出口でありまして、予算編成は入り口であります。出口のほうからしっかり入口に迫っていけばいいという御答弁だったかと思いますけれども、それはそれで結構かと思いますけれども、予算編成という大事な年度の出発点に当たっても第三者の何らかの意見を聞くとか、当然今までも議会の意見や市町村長さんの意見などを聞いていただいていると思いますけれども、国もこういう公開性というか透明性を高めるという流れになってきている中では、県においても一定の対応が望まれるところだというふうに思います。
 それから、今回は、若年の脳損傷者の方とかあるいは僻地の問題とか、いわゆる少数といいますか、全体から見れば一部の方について手を差し伸べてほしいということを申し上げてきたところです。いわゆる弱いところ、低いところ、小さいところ、遠いところ、そういった条件が不利なところに行政の光をしっかり当てていただければ、それより条件のいいところについても当然光が当たっていく、そして、安心、安全の地域社会になっていくということだと思います。そういう意味で、その辺に重きを置いていただいて、新年度、夢と希望のわく予算をつくっていただくように重ねてお願いしまして、一切の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(望月雄内 君)次に、小池清議員。
      〔18番小池清君登壇〕
◆18番(小池清 君)それでは、質問をさせていただきます。まず最初に、地域振興対策ということで質問させていただきます。
 長野県内を所管する国交省の関東、北陸、中部の各地方整備局幹部が11月30日県庁を訪れ、国土交通省の来年度予算の概況を村井知事に説明いたしました。これによりますと、道路の継続事業で減額幅が大きいのは飯田市と浜松市を結ぶ高規格幹線道路三遠南信自動車道であります。長野、静岡県境の青崩道路は本年度事業費3億3,000万に対して来年度は1億円以下、長野県側の飯喬道路は本年度事業費35億に対しまして来年度は12億から13億ということでこれも3分の1と、大幅な削減が正式に示されました。
 地元では、三遠南信自動車道は中山間地域の住民の命をつなぐ道路、民主党が主張するコンクリートから人への主張に対し、人が大事であれば必要なインフラ整備もあると理解してほしい、このままでは人自体がいなくなってしまうということで、予算確保を強く求めております。また、県境部の中山間地から都市部の中核病院に患者を運ぶ時間、これにも大きく影響しておりまして、命の道路でもあります。こういった幹線道路の整備の必要性を訴えております。
 政権交代後に陳情のルールが変わる中で、どうやって地域の声を政府に届けるか難しさを感じているということで、困惑を隠せません。道路実現の方向は、東三河、遠州、南信州が目指す三遠南信連携そのものを左右するだけに、沿線の地域はさまざまな視点でアピールをしていきたい、こういったことであります。
 11月13日に、三遠南信地域の行政・経済関係者、そして住民が参加した三遠南信サミットが愛知県豊橋市で開かれました。参加者が意見交換した道の分科会では、三遠南信自動車道の早期整備を訴える静岡県、愛知県からの声も相次いだわけであります。三遠南信自動車道を含む第4次全国総合計画が閣議決定されたのは昭和62年でありました。その後、これらの地域は、こういった連携を今日まで17回、長年かけてやってきておるわけでございまして、昨年の3月には、今後10年間の連携の基本方針、三遠南信地域連携ビジョンもまとめたところであります。
 現在、飯伊地方と浜松、豊橋方面を結ぶ道路の整備はおくれておりまして、中央道や国道151号線を利用しても3時間という時間がかかるわけであります。開通すれば約1時間で交流ができます。これまで、国土交通省は平成20年代の後半には全線開通するということで進めてきたわけでございますが、このままでは3倍以上の年月がかかってしまいます。
 民主党政権の事業仕分けでは、国の道路事業の見直しが必要と結論づけた仕分け人の人たちの議論では、道路整備で生じる時間短縮効果とその便益を建設費などで割った費用便益比を重視するとしております。しかし、関係する沿線自治体には、費用便益比の理論だけでは三遠南信自動車道の促進は難しくなる、産業や経済が結ばれた場合の将来への展望を考慮してほしい、こういった大きな声が出ております。真に必要な道路とは何か、ぜひ民主党政権にはこの部分をいま一度考え直してもらいたい、こういったことだと思います。
 3県にまたがる新たな経済圏域をつくる構想の軸となる道路、今回の予算縮減により完成予想が大幅におくれることは、経済の立て直し、それによる若者の定住、そして地域の社会保障の維持に大変大きな影響が出るわけでございます。地元の落胆は非常に大きなものがございます。
 ぜひとも、長野県知事といたしましても、この点についてしっかりと対応をしていただきたいと思いますが、御所見を伺いたいと思います。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)三遠南信自動車道の予算縮減に関連しまして、飯田市長初め地域の関係者が大変強い遺憾の思いということをおっしゃっておられる。私もよく理解できるところでありまして、今議員御指摘のように、これはある意味では新たな経済圏を創造するプロジェクトでもあるわけでして、既存のさまざまの経済効果だけでBバイCなどが計算できる性格のものではないと私も思っております。
 いずれにいたしましても、先日、国から説明を受けた次第でありますが、そのときにも私からも強く長野県としての寒心を申し述べたところであります。
 飯喬道路にしましても、青崩峠道路にしましても、いずれも地域振興に大きく貢献する重要な道路でありまして、地域の要望、期待、これが非常に強いものがあります。特に、青崩道路につきましては、中山間地の交通不能区間を解消して、愛知、静岡両県との交流を深める道路でありまして、環境影響評価の手続も終了して着工目前となっていましただけに非常に残念であります。
 先日の国からの説明の折にも、当然、今申しましたように強く要望したことでありますが、今後とも、早期の全線開通に向けまして事業促進を図るように、あらゆる機会をとらえて私なりに働きかけをしてまいりたいと思っております。
 あわせて、県が進めている国道152号の現道利用する区間の事業促進につきましても努力をしてまいりたい、こんなふうに考えているところであります。
      〔18番小池清君登壇〕
◆18番(小池清 君)まさにこの道路は地域の住民の生活がかかっておるわけでございますので、しっかりと県に対応をお願いを申し上げる次第でございます。
 次に、新政権が地方に及ぼす影響について伺いたいと思います。
 政権から2カ月、12月に入り政府はようやく経済対策を出しましたが、対応の遅さが目立ちます。2009年度第2次補正予算に組み込む経済対策の規模を7兆円以上とする方向となり、デフレや円高、株安などの厳しい経済状況に政府が危機感を強めていることを示しましたが、1回削った2兆7,000億のお金、それから税収減に伴う地方交付税の穴埋め分約3兆円を合わせた数字ということで、金額は水増しをしただけの依然としてデフレ懸念が残る財政対策と評価されております。
 政府のこれまでの対応を見ますと、11月の月例経済報告で日本経済が緩やかなデフレ状況にあると正式に発表いたしました。経済への危機感が乏しい鳩山政権下での厳しい状況をようやく認めた格好でしたが、経済運営をめぐる体制や戦略が不十分なままで根の深いデフレを克服できるのか、甚だ心もとないとの経済界からの評価でした。
 物価の下落は消費者にとって朗報に聞こえますが、実態はそうではありません。今回のような悪いデフレの場合、物価の下落は企業収益を圧迫し、従業員の賃金の減少、雇用解雇をもたらします。これが消費を一段と低迷させ、物価がさらに下落につながる負の連鎖、デフレスパイラルを招きかねない状況であります。
 政権発足以来、株式市場は低迷、欧米市場が年初来の高値を更新する中で、デフレをいかに脱却するか、そういった戦略が示されていない日本市場だけが下落をし続けた最近の状況でありました。
 経済協力開発機構,OECDは、19日、日本に対し、強い姿勢でデフレと戦うべきだとする報告書を発表しました。来日したグリア事務総長は、日本が金融、財政両面で打つ手がないのは火星人でもわかると。成長戦略による解決を求めたわけでございます。非常な批判を全世界から受けておる状況でございます。
 新政権は変革の期待を受けて誕生し、子ども手当などの内需刺激策や事業仕分けを通じた財政の節約とプロセスの明瞭化ということで目玉施策としました。しかし、戦略のなさ、税収減を前に早くも努力の限界を直視をせざるを得ないような状況が続いております。こうした閉塞感に経済界は落胆を深め、政府の成長なき国債大増発の危機に絶望感を抱き始めておるようなわけでもあります。
 菅担当相は、80年代以降の財政出動は効果が薄く、小泉政権の規制緩和は格差を生み、いずれも間違いだった、財政に頼らず、新たな需要を生む第3の道があるのではないかと強調しておりますが、具体案がなく、効果が期待できないのは明らかとの見方が支配的で、その具体策を早急に示さない限りはさらに経済の地盤沈下に拍車がかかる、こういった懸念も出ております。
 財政規律を重視するエコノミストですら、日本の需要が圧倒的に足りない状況、政府がこういった状況で支出をさらに減らす必要はないというような指摘をしております。政府の支出による景気の下支えが必要との認識が一般であります。
 残念ながらこれに対する政府の対応は迷走ぎみであります。予算を削れと言われながら、新たな予算も考えざるを得ないというようなことで、各省庁はただ議論を重ねておる、こういった状況が続いておるわけでございます。
 新政権になって初めてのGDP速報値の公表だった16日午後の直嶋経済産業大臣、石油連盟との会合で公表前に数値を漏らしてしまい、その後、陳謝をするというような騒動がありました。藤井財務大臣が為替介入を否定するかのような発言をし円高を招いたのは2カ月前であります。市場を軽視する閣僚の発言や失態は、景気に対する鳩山政権の感度の低さを示しておるわけでございます。
 また、行政刷新会議の事業仕分けで、地方への交付税は抜本的な見直しを迫られました。揮発油税などの暫定税率廃止に伴う地方税収約8,000億円の補てんやマニフェストの目玉であります子ども手当の財源問題は宙に浮いたままであります。このままマニフェスト公約の実現を優先して地方への手当てを後回しにするような状況が続きますと、地方財政はがたがたになる状況であります。
 そこで、知事に伺います。
 事業仕分けで、補助事業の縮減、廃止が数多く指摘され、さらに地方交付税も抜本的見直しとされています。総務省の地方交付税増額要求に対し、財務省は削減の意向であることもあり、今後、地方財源の総額が減額されるのではないかというような懸念が広がっておりますが、この点についてどのように対応していくのか。伺います。
 二つ目に、先ほども言いましたように、子ども手当などは、全額国庫負担ではなく、地方へも財源負担を求めております。マニフェストに挙げるような施策の実施が地方負担になる、こういった懸念を県としてはどのように対応していくのか。伺います。
 藤井財務大臣の急激な円高容認は、ものづくり長野県の企業にとって大きなダメージとなっておるわけでございますが、この点についても非常に憂慮されることだと思います。この点につきましても長野県としての対応策を伺いたいと思います。
 産業界へのダメージは、県内雇用、特にことしは高校生の就職に大きな悪影響としてあらわれております。この点を国にどのように訴えていくのか。伺います。
 5番目に、財政の厳しい地方としては、新政権の地方への負担押しつけ、これをきちんと整理し、県民とともにこの状況を共有していかなくてはならないと思います。また、こういった地方の声をきちんと国へ訴えるべきだと思いますが、この点につきまして知事のお考えを伺いたいと思います。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)国のいわゆる事業仕分け等によりまして地方交付税の影響などがあろうと、そういうことで御質問ございました。
 地方交付税というのは、地方公共団体間の財源の不均衡を調整し、また、どの地域に住む国民にも一定のサービスを提供できるように財源を保障するというものでありまして、本来、地方の固有財源でありまして、これはそもそも事業仕分けになじむものか、これは当然疑問であります。
 そもそも、民主党のマニフェストの基本となる政策集におきましては、「自治体間格差を是正し、地方財政を充実させるため、地方交付税制度と一括交付金の統合も含めた検討を行い、現行の地方交付税制度よりも財政調整と財源保障の機能を一層強化した新たな制度を創設します。」、このように書いてあります。そういう意味では、新政権が掲げる地域主権の実現のためには、その基盤となる地方税財源の充実強化が必要であるという基本認識を当然お持ちである、私はそのように確信をいたしております。
 総務省の概算要求におきましては、事項要求としてではありますけれども、地方交付税を出口ベースで1.1兆円増額して要求をしておられまして、ぜひ私はこれを実現していただきたい、このように願っております。
 また、平成23年度に導入が伝えられているいわゆる一括交付金の制度設計におきましては、地方交付税制度との整合を図って、地方が必要とする一般財源の総額がきちんと確保できるように国に対して強く求めてまいりたいと存じます。
 二つ目に、新政権の政策実行に伴う地方負担についてお尋ねをちょうだいしました。
 国も、地方と同様に、税収の落ち込みから台所事情が非常に厳しい、それは承知しておりますが、マニフェストに掲げられた新たな政策を、地方の創意工夫の余地なく、全国一律に実行するという場合には、これは、恐縮ですが、国の責任におきましてその財源を当然工面してもらわなきゃいけません。
 議員御指摘のような、仮に子ども手当が3分の1、これは児童手当が3分の1地方負担ということで、地方負担を求められた場合には、県の負担額が通年ベースで280億円以上増加する、こういうことになります。このほか、公立学校の実質無償化、あるいは米作農家に対する戸別所得補償制度、こういったことにつきましても、これは国というより財務省ですか、報道では地方負担を求める方向になるというような議論もあるようでありまして、これは非常に私も懸念をいたしております。
 いずれにしましても、このような国の制度改正によって一方的に地方負担を強いることはこれは言語道断でありまして、仮に地方負担が必要となるような場合には相応の財源措置をきちんと講じるように国に当然強く求めてまいります。
 それから、円高の影響についてお尋ねがございました。
 今回の円高は大変急激でございましたために、また、各企業におけるリスクヘッジもありまして、現時点での県内企業への具体的な影響についてはまだ私ども明らかにしておりませんけれども、このまま円高が続けば、製造品出荷額の約4分の1を輸出に依存している長野県のものづくり企業にとりましては、上向きかけた企業収益に水を差すことになり、経営状況の悪化が懸念されるほか、生産拠点をさらに海外に移転するというような影響が出てくることは予想されるところであります。
 このような状況におきまして、長野県では、昨今の経済情勢等と年末、年度末の資金需要期を迎えることにかんがみまして、11月は中小企業融資制度資金の貸し付け要件の緩和を行い、12月1日からは中小企業振興資金の短期利用の金利を引き下げるなどの対策を講じ、中小企業の資金繰りの円滑化と円高の影響などによる急激な資金需要を支援しているところであります。
 また、県内外において受注を開拓する推進員を増員するなど、中小企業の受発注開拓支援を強化しておりまして、今後とも企業の仕事の確保にも努めてまいりたいと考えております。
 いずれにしても、円高の対応というのは、今後の為替の動向に注視する必要がありますけれども、大体、一地方自治体にできることではございませんで、国が主導的な役割を果たすことが必要であり、国レベルでの早急な対策の実現を要請したいと存じます。
 4番目に、県内の雇用、とりわけて高校生の就職への影響についての国への要望についてお尋ねをちょうだいしました。
 急激な円高によりまして企業が経営上ダメージを受ければ、雇用の維持や新規採用に悪影響が出てくるのはこれは至極当然のことであります。雇用の安定確保につきましては景気の回復と表裏一体のものでありまして、県としましては、昨年来の緊急経済対策、あるいは新経済対策等によりまして実需の喚起に努めてまいったところであります。国におきましても、こういう厳しい状況を認識し、適時適切な経済・雇用対策を早急に実施するように要望するところであります。
 特に配慮が必要な高校生の就職支援対策の強化などを含めた雇用対策につきましても、例えば、国の1次補正予算で創設され、その後、新政権の見直しによって執行停止とされております緊急人材育成・就職支援基金、これを財源とします中小企業等雇用創出支援事業、これは実習型雇用と呼んでおりまして、新卒者に実習をさせるということで雇用を継続するということでありますが、この制度の継続あるいは新卒者への適用など、さまざまな対策を国に求めてまいりたいと思います。
 最後に、地方として実情を県民へ説明し、それからまた地方の声を国に伝えるべきであるという御指摘であります。
 政権がかわることによりましてさまざまな変化が生ずることは、これはもう当然あり得ることであります。私自身も、実は、公務員時代、在外大使館勤務を経験しておりますが、その際に例えばオーストラリアで労働党から保守党への政権交代というようなことを現実に経験しております。ただ、その場合でも、住民生活や経済活動にできるだけ混乱を与えないように努力する、こういう配慮は私は大事なことなんだろうという感想を率直に持っております。
 いずれにしましても、日ごろ身近に県民と接しておられる議員各位とともに手を取り携えまして、地方が輝き続けるための取り組みをし、また国に対する働きかけをしてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
      〔18番小池清君登壇〕
◆18番(小池清 君)地方へ負担というのは、イコール県民の皆さんへの負担ということでございます。ぜひともそういった状況にならないようにしっかりと国へ訴えていただきたいと、こういったことをお願いをするわけでございます。
 関連して、事業仕分けにありました子どもゆめ基金、これが廃止になったわけでございます。この結果を受けて、野外活動や絵本の読み聞かせなど、子供の育成を支援する市民活動は存続の危機に立たされることになりました。ボランティア活動を行っている市民からは、余りにも拙速だと怒りの声が上がっております。
 ゆめ基金は、活動の立ち上げ時の財源として活用されることが多く、民主党は政権公約で市民が公益を担う社会の実現を挙げていますが、子ども手当の財源を捻出するために市民の活動資金まで次々と切り捨てるということでは本末転倒の状況と言わざるを得ません。
 また、事業仕分けでは、学校教育の根本にかかわる事業や制度についても審議、評価され、その検討の中身や結論についても大きく報道をされたところであります。それによりますと、現行の制度に大きな変更をもたらし、地域や学校現場に混乱をもたらすのではないかと懸念されるものがあります。
 そこで、以下の点について教育長に伺います。
 教職員の給与に係る義務教育費国庫負担金制度については、国と地方のあり方の見直しとされ、深い議論することなく、実質的には議論の先送りと評価されております。教員の定数増は要望の強いところでありますが、来年度予算への影響を含め、今後の見込みについて伺います。
 次に、予算への影響の考えられるものとして、小中学校や特別支援学校の新築や改築への補助を行う公立学校施設整備事業や放課後の子供の安全、安心な居場所づくりを行う放課後子ども教室推進事業などがありますが、県や市町村の来年度予算への影響はあるか。伺います。
 もう一つ、全国学力テストについて実施校の大幅減が求められております。県は、この方針を受け、実施方法などの制度設計が見えない中ではありますが、県教委は来年度以降の学力テストについてどのような対応を考えておるのか。伺います。
 最後に、先ほど質問もありましたが、僻地級地指定が国から地方へ制度設計が移管されると聞きました。都市近郊調整などは、飯田、下伊那の状況を見ますと、ぜひとも現地の状況をしっかりと反映するような対応をしていただきたい、こういったことを要望をいたしまして、以上の点、教育長に伺いたいと思います。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)教育分野の事業仕分けにつきまして3点御質問をいただきました。
 まず、義務教育費国庫負担金制度の事業仕分けについてのお尋ねでございます。
 行政刷新会議のワーキンググループの評価結果は、議員御指摘のとおり、義務教育費国庫負担金制度につきましては国と地方のあり方についての抜本的整理が必要であること、それから、教員の定数改善につきましては、教員が子供と向き合う時間を確保するための教員の調査・報告事務の削減が前提であることを内容とする見直しを行うというものでございました。
 なお、議論の過程では、義務教育費は全額国が負担すべきという、現状よりもさらに国の責務を強調する発言もあったと承知しております。
 文部科学省では、義務教育費国庫負担金と、それから5,500人分の教職員定数の増加を概算要求しておりますけれども、事業仕分けなどによって削減ということにはならなかったものの、今後の政府内の予算査定作業の中でどのような結論になるのか不透明な状況にあります。事業仕分けの結論が県の予算編成に直ちに影響を与えるものではございませんけれども、政府予算の編成状況を注視してまいりたいと考えております。
 次に、公立学校施設整備事業など、県や市町村の来年度予算への影響についてのお尋ねでございます。
 まず、公立学校施設整備事業についてでございますが、事業仕分けによる結論は、学校の耐震化事業に特化し、予算額を縮減するというものでありました。県においては、本年度補正予算によりまして特別支援学校の教室増設を行ったことなどもありまして、来年度に限っては今のところ影響はないものと認識しております。
 また、市町村においては、耐震化以外の事業、例えば大規模改造やアスベストの除去などが補助対象外となることによりまして、安全で快適な教育環境の整備におくれが生ずる懸念がございます。
 次に、放課後子ども教室推進事業につきましては、子供たちの居場所を設け、地域の方々の参画を得ながら、勉強や遊び、地域住民との交流活動を行うものでありまして、本年度も32市町村で実施されているところでございます。仕分けの結論は、国が実施または地方が実施というものであります。当事業は市町村からも要望の多い事業でありますので、確実に実施することができるよう適切な措置が望まれているところでございます。
 次に、3点目の来年度以降の全国学力・学習状況調査についてのお尋ねでございます。
 本調査につきましては、来年度から抽出調査に切りかえられ、抽出対象外でも設置者が希望すれば利用できる希望利用方式が予定されております。希望により本調査を利用する場合は、採点や集計について設置者である市町村に責任と費用負担が生じてまいります。これらを考慮しまして、対象外となった学校の調査利用については市町村の判断にゆだねたいと考えております。
 これまで、本調査は、各学校、各学級等の実態を把握するためには有効でありましたが、結果が届く時期が遅く、情報の量も多く、学校が授業改善を進めるには活用しにくい面もございました。このような状況を改善するために、県は、本年度、独自の学力向上のためのPDCAサイクルづくり支援事業を立ち上げました。この事業は、2回の学力調査から成り、各学校が4月の調査の結果分析をもとに指導改善策を立案、実施し、11月の調査により半年間の取り組みの成果を検証するものでございます。各学校が、簡便に、しかも速やかに授業改善に向けた取り組みを実践し、その効果を検証できるよう工夫いたしております。
 この事業によりまして、各学校における主体的な日常の授業改善が一層進展するよう支援してまいりたいと、こんなふうに考えております。
 以上でございます。
      〔18番小池清君登壇〕
◆18番(小池清 君)子供の教育に地域間格差が起こることのないように、しっかりと国の動向を注視して対応をしていただきたい、こんなことをお願いを申し上げる次第でございます。
 次に、地域医療再生事業について伺います。
 崩壊する地域医療の立て直しを目的とする地域医療再生基金、ことし6月5日、自民党政権により厚生労働省が各都道府県に通知した地域医療再生基金の計画に、各地の医療担当者は大きな期待を寄せました。医師の確保、救急医療、さらに病院間の機能再編など、現在、地域医療が抱える課題が山積する中、地域医療再生基金は、こうした課題を解決する再生プランを各都道府県が作成し、交付金が支給されるというものでありました。
 指定地域は、通院から入院まで一定の医療が提供されることを目指す、地域単位の2次医療圏で各都道府県ごとに二つのエリア、総額で3,100億円が交付される予定でありました。
 再生プランの作成は急ピッチで進められておりましたが、政権交代により混乱が起きました。再生プラン提出の締め切りが近づきました10月9日、民主党政権は、補正予算の見直しの一環として、1,000億円の予算の執行停止を決定をいたしました。エリアごとに支給する交付金の基金総額を1,000億円削減した、こういったことであります。
 長野県におきましても、約100億円のプランの計画をしておりました。交付金の減額で再生プランの練り直しを迫られたわけでございますが、それにはわずか3週間の余裕しかありませんでした。
 今回、長野県は、公立病院機能再編推進のための体制整備、医師確保のための仕組みの構築、病院連携による周産期医療体制の整備などにより、専門医の確保、救急センターの整備、検査装置の導入などさまざまな事業計画を予定をしておりました。国の予算が削減されたため、必要な事業を削減できない市町村は借り入れを行うような事態となってしまったわけであります。
 この事業を含め、今回見直しとなった医療関係事業の県内への影響と今後の対応をどのように考えているか。衛生部長に伺います。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)基金によります地域医療再生事業と事業仕分けの見直しの対象となりました医療関係事業の県内への影響についてお答えを申し上げます。
 地域医療再生事業につきましては、議員御指摘のとおり、10月中旬に1医療圏100億円で全国10地域分、合計1,000億円が執行停止となり、各都道府県1医療圏25億円の計画を二つずつ対象とするということになってございます。
 従前から100億円の計画を検討する医療圏は、国において採択されなかった場合に備えまして、必ず25億円の計画も同時に策定するということとされてございました。したがいまして、このことによって全くの白紙の状態から検討し直すということにはならなかったわけでございますけれども、上伊那医療圏では100億円規模の事業も検討しておりましたので、事業規模は縮小されることと相なりました。
 具体的には、例えば伊那中央病院の救急センターや昭和伊南総合病院のリハビリテーションセンターは規模を縮小し、辰野総合病院の整備や飯田市立病院の増改築は自主財源の割合がふえることとなりました。しかしながら、1医療圏25億円というこれまでにない大変大きな額が地域医療再生のために措置されましたので、確実に成果に結びつきますよう、地域と連携して有効活用を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
 次に、事業仕分けにおきましては医療関係10事業が対象となりましたけれども、一例として、医師確保、救急、周産期対策への補助事業は概算要求の半額縮減とされましたが、一方で、診療報酬体系の抜本的見直しを行い、その上で必要な補助金を給付する方向へと構造的な改革を図るものとされております。
 現時点では、個別事業に関する見直しの具体的な内容が明らかになってございませんので、その影響や評価については何とも申し上げることができない段階ではございますけれども、地域医療の厳しい現状に十分配慮した見直しが行われるよう、国の予算編成の動向を十分注視し、必要な予算確保に努めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
      〔18番小池清君登壇〕
◆18番(小池清 君)今回の事業の削減によりまして、飯田市におきましても約8億円の市民負担となったわけでございます。科学技術、スポーツ、医療界などから多くの批判が今回の事業仕分けに出ております。全く同じ状況が実は地方財政にも起こっておるわけでございまして、私ども地方といたしましてもしっかりと現状を政府のほうへ訴えていかなくてはいけない、こういったことを感じるわけでございます。
 そんなことを申し上げまして、私のすべての質問を終わらさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○議長(望月雄内 君)会議規則第13条第2項の規定により、本日はこれをもって延会いたしたいと思います。
 次会は、来る12月7日午前10時に再開して、行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑を日程といたします。書面通知は省略いたします。
 本日は、これをもって延会いたします。
        午後4時33分延会