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平成21年11月定例会本会議−12月03日-04号




平成21年11月定例会本会議
平成21年12月3日(木曜日)
 出席議員(55名)
  1 番 下沢順一郎     28 番 清沢英男
  2 番 ?島陽子      29 番 西沢正隆
  3 番 福島鶴子      30 番 風間辰一
  4 番 和田明子      32 番 下村 恭
  5 番 小林東一郎     33 番 竹内久幸
  6 番 太田昌孝      34 番 佐々木祥
  8 番 丸山栄一      35 番 向山公人二
  9 番 松山孝志      36 番 高村京子
  10 番 小島康晴      37 番 小林伸陽
  11 番 金子ゆかり     38 番 藤沢詮子
  12 番 小山 立      40 番 牛山好子
  13 番 備前光正      41 番 宮澤敏文
  14 番 今井正子      42 番 平野成基
  15 番 北山早苗      43 番 本郷一彦
  16 番 諏訪光昭      44 番 村石正郎
  17 番 木内 均      45 番 木下茂人
  18 番 小池 清      46 番 森田恒雄
  19 番 垣内基良      47 番 倉田竜彦
  20 番 野澤徹司      49 番 寺島義幸
  21 番 ?見澤敏光     50 番 高橋 宏
  22 番 保科俶教      51 番 石坂千穂
  23 番 宮本衡司      52 番 島田基正
  24 番 毛利栄子      53 番 萩原 清
  25 番 永井一雄      54 番 服部宏昭
  26 番 村上 淳      55 番 望月雄内
  27 番 小松千万蔵     56 番 古田芙士
  57 番 下? 保
 欠席議員(2名)
  7 番 今井 敦      58 番 石田治一郎
        ───────────────────
 説明のため出席した者
  知事        村井 仁    建設部長      入江 靖
  副知事       板倉敏和    会計管理者     海野忠一
  副知事       腰原愛正    公営企業管理者
  危機管理部長    松本有司    職務執行者・企
  企画部長      望月孝光    業局長       山田 隆
  総務部長      浦野昭治    財政課長      奥田隆則
  社会部長      和田恭良    教育委員会委員
  衛生部長      桑島昭文    長         矢?和広
  衛生部病院事業           教育長       山口利幸
  局長        勝山 努    教育次長      長澤一男
  環境部長      白井千尋    警察本部長     小林弘裕
  商工労働部長    黒田和彦    警務部長      早川智之
  観光部長      久保田 篤   監査委員      ?見澤賢司
  農政部長      萩原正明
  林務部長      轟 敏喜
        ───────────────────
 職務のため出席した事務局職員
  事務局長      谷坂成人    議事課担当係長   三枝哲一郎
  議事課長      宮下清一    総務課担当係長   村井昌久
  議事課課長補佐   小山 聡    議事課主査     宮島 俊
        ───────────────────
 平成21年12月3日(木曜日)議事日程
   午前10時開議
   行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑
     ─────────────────────────
 本日の会議に付した事件等
   行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑

        午前10時1分開議
○議長(望月雄内 君)これより本日の会議を開きます。
 本日の会議は、昨日に引き続き行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑であります。
         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△行政事務一般に関する質問及び知事提出議案
○議長(望月雄内 君)次に、行政事務一般に関する質問及び知事提出議案を議題といたします。
 順次発言を許します。
 最初に、西沢正隆議員。
      〔29番西沢正隆君登壇〕
◆29番(西沢正隆 君)おはようございます。長野市選出、自由民主党県議団、西沢正隆でございます。
 県短期大学の4年制移行については、最初に平成18年12月定例県議会に質問して以来、今回で6回目の質問となります。本年度に引き続き来年度も一歩でも進展することを願いながら、お聞きいたします。
 先日、県短期大学では創立80周年祝賀式典が開催されました。この歴史と伝統のある県短期大学は、昭和4年に発足した長野県女子専門学校を母体として昭和25年に開学、女子専門学校の時代を含む80年間に1万3,000名を超える卒業生を世に送り出し、学科、専攻の改編、男女共学化、米国ミズーリ州立大学や中国河北大学との編入学協定の締結など、さまざまな改革に努めてきました。しかし、唯一、大きな課題として4年制移行が残されています。
 県短期大学の4年制移行については、議会で、平成になってから二度、請願を採択しています。平成4年の請願には12万人余りの署名が添えられました。
 また、平成13年の請願では、その理由として、県短大への入学希望者は年々減少傾向にある一方、4大進学率は確実に上昇してきている、近年の急速な経済社会の複雑化、国際化、情報化及び科学技術の高度化の中で、修業年限2年の短大では基礎学問の習得さえ困難となりつつある、短大での資格取得の有用性が低下し、県短大卒業生の社会的貢献が著しく狭められている、長野県は他県と比べて大学数が少なく、県内の18歳の総人口に対する大学定員数は全国で最も低いなどが挙げられています。
 また、平成19年包括外部監査報告で、県短期大学は「最近の時代の流れをふまえると、短期大学のまま存続するということは廃学への道を歩むことになりかねない。したがって、管理栄養士の養成を軸とした四年制大学への移行を検討していくことが望まれる。」と指摘された経緯もあります。
 さらに、近県の山梨県、群馬県、新潟県の県立短大は既に4年制に移行されています。
 県内に目を向けると、諏訪東京理科大学、松本大学、清泉女学院大学、佐久大学が開校していますが、いまだに県外の大学に進学する学生の割合は全国的にも高い水準にあり、若い人材が多数県外へ流出してしまう現状があります。
 また、長引く不況下で、県外の大学に子供を進学させることができない家庭が出ていることも考えられます。
 そんな中、長野市を初め、県立4年制大学を望む声が大きくなってきていて、特に同窓会組織である六鈴会の皆様が議会ごとに要望に来られる熱意には敬意を表するところであります。
 県短期大学の4年制移行については、私を含め、十数回以上議場で議論されてきましたが、前県政まではかたくなに慎重な姿勢を貫いてきました。村井県政になり、今年度、初めて庁内に検討組織を立ち上げ、県短期大学の今後のあり方について具体的に検討を始めたことは関係者に大きな期待を抱かせました。少子化の時代ではありますが、長野県の未来を担う子供たちのため、長野県の活性化と将来のために、本年度のあり方検討会の結果を踏まえ、4年制に向けての知事の最終決断を関係者は願っています。
 そこで、今後の見通しについて知事の御所見をお聞きいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)西沢議員から長野県短期大学につきましてお尋ねをちょうだいいたしました。
 御指摘のように、本年4月、庁内に長野県短期大学のあり方に関する検討会、これを立ち上げまして、県内外の大学、短大の動向把握、そして県短期大学の現状分析と将来見通し、さらに4年制大学に移行した場合の課題等につきまして論点整理を行ったところであります。
 県短期大学の現状は、志願倍率が高く、就職状況も大変良好でありまして、地域の身近な高等教育機関としての社会的役割を果たしている、このように私自身認識しております。
 その一方で、2年間という修業年限のゆえに、ただいま議員御指摘のようにいろいろ問題がございまして、在学中に取得可能な資格が限定される、それから多様化する学生のニーズに必ずしもこたえられないというような課題がある、また、長野県はもとより、全国的にも、ここ十数年間、短大進学率が低下し続ける中で、将来にわたって学生を果たして確保することができるのかといった懸念がございます。
 仮に、しかし県短期大学を4年制大学に移行した場合に、新たな財政負担の発生や、それから大変少子化のゆえに熾烈になってまいります大学間競争の中でどうすれば特色を出していけるのか、こういった課題もございます。
 県短期大学の今後のあり方は長野県の将来を担う人材育成にかかわる大変重要な県政課題でありまして、幅広い観点から議論を深める必要がございますので、経済界や教育関係者などの有識者による検討委員会を年明けにも設置いたしまして、多くの県民の理解が得られるような方向性を打ち出してまいりたい、このように考えているところでございます。よろしく御理解いただきまして、また県議会の御指導等をちょうだいしたいと存じます。
      〔29番西沢正隆君登壇〕
◆29番(西沢正隆 君)今の御答弁の中で、新たに外部の人を入れて検討会を年明けに立ち上げる、そして県民の理解を得ていくという答弁がありました。これは、私が理解するところ、前向きに4年制に移行していくことを検討していくという形で理解をさせていただきましたので、その検討会も早急に結果を出していただきまして、例えば山梨県なんかは県民のアンケート等もやった経緯もあります。そんなことも踏まえながら、今後、4年制に向けての問題に対して積極的に取り組んでいただくことを望むところであります。
 次に、経済対策についてお聞きいたします。
 1月には、全国に先駆け、臨時県議会を開会し、予算執行を早め、2月県議会の本年度予算可決後、厳しい経済・雇用情勢を踏まえ、5月には長野県の新たな経済対策の今後の方向性を示す長野県新経済対策、くらし・地域力向上プロジェクト大綱の策定、6月県議会には、長野県新経済対策として、国の大規模な補正予算にあわせ、公共事業費107億円を計上するなど、さまざまな取り組みを行ってきました。
 知事提案説明では、国の執行停止につきましては、地方向けの基金事業などはおおむね予定どおり執行されることとなり、県の予算に関しては大きな影響は避けられたのではないかと考えておりますとのことですが、今日までに行ってきた長野県の経済対策の県内経済における影響額について企画部長にお聞きいたします。
 また、有効求人倍率は、県内においてわずかながら改善が見られたものの低い水準にとどまっており、景気の二番底を警戒する声も聞かれるなど、依然として厳しい状況にあるとのことですが、9月末と10月1日に発表された国の就職内定率の調査によると、高卒者40.5%、大学、短大卒業予定者等が61.0%と過去にない就職氷河期であります。経済がよくならなければ雇用は創出されないことから、既に待ったなしの状況であります。経済団体との懇談会でも、年末の資金繰りに困る企業が多数出てくると予想しているとのことでした。
 そこで、長引く景気低迷、デフレ、円高等々よい条件がない中、今後、長野県の経済・雇用対策を具体的にどのように取り組んでいくのか。商工労働部長にお聞きいたします。
      〔企画部長望月孝光君登壇〕
◎企画部長(望月孝光 君)これまでの経済対策の県内経済への影響額に関するお尋ねでございます。
 緊急経済対策及び、ことし5月に策定した新経済対策によりまして、現在、多くの事業が実施されている段階でもございまして、実績値としての効果をはかるということは非常に難しいものがございます。
 そこで、試算値といたしましては、ことし1月から11月の補正予算に計上した事業につきまして直近の長野県産業連関表を用いて推計いたしますと、初期需要額約872億円に対しまして県内で1,210億円余に相当する生産活動が行われておりまして、経済波及効果は1.39倍と推定されるところでございます。また、雇用者誘発数は9,600人程度の見込みでございます。
 県といたしましては、これまでの経済対策によりまして、県内経済の下支えと需要の拡大、雇用の維持確保などにつきまして一定の効果が出てきているのではないかと認識しているところでございます。
 以上でございます。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)私には今後の長野県の経済・雇用対策に関する質問でございます。
 経済と雇用は一体のものでありまして、議員御指摘のとおり、経済がよくならなければ雇用は創出されず、そして、経済を回復させるためには実需、需要の喚起が必要だというふうに考えております。そのため、まずは長野県の経済対策を着実に実施いたしまして実需の喚起と雇用の確保を図りながら、状況に応じた柔軟な対応をしていくということが大事だと考えております。
 商工労働部について申し上げますと、県内企業の仕事を確保するために、この秋に、東京あるいは中国の上海市でそれぞれ販路開拓を目的といたしましたイベントを開催いたしまして、一定の成果を上げてまいりました。
 また、県内の中小企業者がグループを組みまして発注企業へ出向いて技術提案を行います技術提案キャラバン隊、これを年度当初計画よりも回数をふやしまして派遣しておりますし、また、県内外におきまして発注開拓推進員等々を増員、拡充いたしまして、中小企業の受発注開拓支援の強化に努めているところでございます。
 また、雇用対策につきましては、昨年度から、国の雇用創出関係基金を活用いたしまして、市町村と連携を図りながら、離職者に対する雇用創出のためのさまざまな事業に取り組んでいるところでございます。なお、この基金事業につきましては、9月補正に引き続きまして、今定例会におきましても増額補正をお願いしているところでございます。
 また、現在のような難しい局面におきましては金融対策が大切だというふうに考えておりまして、県内金融機関に対しまして数次にわたりまして中小企業への円滑な資金の供給を要請してまいりました。さらに、制度資金につきましては、10月に経営健全化資金、特別経営安定対策、この融資目標額を200億円に拡大いたしまして、制度資金全体の総額を過去最高の1,380億円として資金量を確保いたしました。さらに、11月には同じく特別経営安定対策資金の貸し付け要件を緩和しました。
 また、昨今の経済情勢と年末、年度末の資金需要期を迎えるということにかんがみまして、12月1日からは中小企業振興資金の1年以下の短期資金の金利を引き下げるといった対策を講じまして、中小企業の資金繰りの円滑化、さらには円高の影響などによる急な資金需要を支援しているところでございます。
 当面はこのような対策を講じてまいりますが、経済対策、とりわけデフレとかあるいは円高ということになりますと、その対応は国が大きな役割を果たすべきというふうに考えておりまして、これに地方が一体となって取り組むことが大変重要ではないかというふうに考えております。
 今後の経済情勢あるいは国の経済対策の行方、そういったものも注視しながら、状況の変化に見合った金融支援あるいは雇用対策等々を時を失することなく講じてまいりたいというふうに考えております。
 以上です。
      〔29番西沢正隆君登壇〕
◆29番(西沢正隆 君)企画部長から答弁いただいた数値でございますが、生産誘発効果1,210億円、誘発効果が1.39倍、そして雇用誘発が9,600人という答弁で、一定の効果があるといった答えでございました。数字的には効果が出ているというのを感じているわけでございますが、1月からずっとやってきた補正が、今二番底に行くか行かないかという中でも何とか持ちこたえているという効果であったのかなということを感じているんですが、我々がいろんなところを回っていくと悲痛の叫びがあるわけでございます。何とかしてほしい、この経済対策、何とかしてよと。いわゆる行政で何とかしてほしいという声が一番多く聞かれるわけでございます。
 そういった中で、国と一体的にやっていかなければいけない、今、商工労働部長からそういう答弁があったわけなんですが、そういった中で、きのう、2次補正で7兆円を出していく、補正をしていくということが決まりまして、特に、地方税、収入減で1.5から3兆円をやるんだとか、公共事業費を2兆7,000億から4兆円に伸ばしていくと、そういう話があったわけでございますが、民主党の政策の子ども手当があるんですが、子ども手当をもらうときに、おとうさんの就職、おかあさんの職がなければ何の意味もないと私は思います。
 そういった中で、私は、与党野党関係なく、一致団結してこの難局を乗り越えていただければなと思っているところでございます。特に、国には切望をするところでございます。また、県としても、今答弁があったように、国に頼るところが多いわけでございますが、独自策等さまざまやっているわけでございますが、継続的に県民の要望にこたえるように、この経済対策、真剣にやっていただければなと思うところでございます。
 続きまして、歯科保健対策についてお聞きいたします。
 現在、各会派からの代表と、さらに執行部側もメンバーに加わり、歯科保健推進条例(仮称)調査会が設置されています。私もメンバーでありますが、条例制定に向けて議論をしています。
 そんな中、過日、NPO法人むし歯予防フッ素推進会議主催のむし歯予防全国大会イン富山に参加をしてきました。調査会メンバーを初め多くの議員と、調査会メンバーである小林健康づくり支援課長も、新型インフルエンザの対応でお忙しい中、参加をされました。基調講演では韓国における口腔保健法について、特別講演では新潟県における歯科保健の取り組みについて、シンポジウムでは事例発表等が行われました。
 特別講演の「新潟県における歯科保健の取組 歯科保健推進条例制定に至るまで」では、石上新潟県福祉保健部長が、歯科医師として最初に県職員として採用された経緯から、その後の条例制定までの活動をわかりやすく講演をしていただいたことは大変参考になりました。
 新潟県では、昭和50年、全国に先駆け、弗化物洗口の補助金制度を設けて子供たちの予防に積極的に取り組んできました。昭和53年には、現福祉保健部長で講演をされた石上氏が歯科医師として初めて県職員として採用され、昭和55年には小児齲▲実態調査が開始されました。当時、石上氏が中心となってこの調査をデータ化されたことが条例制定に有効に生かされたようであります。昭和56年から開始した虫歯半減10カ年運動は県民運動として広く定着し、その後は、行政、歯科医師会、大学、学校関係者や関係団体、子供の歯を守る会など、県民が一丸となった運動として展開されるようになりました。その結果、子供たちの虫歯罹患状況は著しく改善され、小児齲▲実態調査が開始された昭和55年当時に比べ、平成20年には小中高校生の虫歯本数は5分の1に、喪失歯数は20分の1になるなど驚くべき減少となりました。また、12歳児1人平均虫歯数は0.88本となり、9年連続日本一虫歯が少ない県となりました。
 このような歯科保健対策先進県の新潟県でも、歯科保健の取り組みや虫歯数等の市町村格差が大きく、その格差是正の方策の検討や、さらには歯周疾患や高齢者、障害者の歯科保健等の取り組みについていまだ不十分であること、さらに、歯や口腔の健康づくりは全身の健康を保ち、健康寿命の延伸に寄与し、そのためには生涯にわたる歯科保健施策が必要であり、それらを総合的に実施するための法的根拠が乏しいことが多くの関係者から指摘されたことから、平成20年6月県議会において全国初の新潟県歯科保健推進条例が制定をされました。この条例では、市町村みずからが市町村歯科保健計画を策定し、県には県歯科保健計画の策定を義務づけ、そして知事部局と教育委員会が連携して行う事業を具体的に明示していることが特徴であります。
 以上のことを踏まえて、衛生部長にお聞きいたします。
 新潟県の歯科保健対策の特徴として、弗化物利用による虫歯予防の推進があります。新潟県では、弗化物洗口の効果が有効性と判断され、実施施設、人数も増加をしています。都道府県別弗化物洗口実施小学生率の調査では、新潟県は意外にも佐賀県、京都府、富山県、山口県に次いで5位であります。都道府県での取り組みの温度差に違いはありますが、歯科保健対策に力を入れている県が多くなりつつあり、有効な対策であることがうかがえます。ちなみに、長野県は10%を超え、中位ほどであります。
 そこで、長野県における弗化物洗口の現状についてお聞きいたします。
 新潟県の歯科保健予算は約6,000万円で、そのうち8020運動推進の委託料が1,000万円で、その他は県単で行われています。一方、長野県では、口腔衛生費として927万5,000円、そのうち8020運動推進特別事業委託料684万7,000円、医療安全管理研修事業委託料141万7,000円は国からの補助金で、一般財源は49万1,000円であります。このように、予算からも先進県との取り組みの違いが感じられます。
 8020運動推進特別事業委託料は、事業仕分けにより残念ながら見直しの方針が出されております。この運動の効果は着実にあらわれ、県歯科医師会でも一定の評価をされています。この委託料が削減されたならば口腔衛生費自体が先細りになり、条例制定を控えている現状では新たな施策の予算化が必要と考えます。
 このような国の現状を踏まえ、長野県として来年度の口腔衛生費についてのお考えをお聞きいたします。
 自由民主党県議団では、毎年、各種団体との懇談会を予算要求に反映できるように、11月に開催をしています。過日の長野県歯科医師会との懇談会で幾つかの要望が出されました。
 そのうち、残存歯数等実態調査についてでありますが、この調査は、平成20年度に、県歯科医師会において、長野県国民健康保険団体連合会等の協力により、65歳以上の高齢者を対象に、歯の健康と生活習慣病に見られる疾患の罹患状態、医療費、診療日数などの関連を調査することで残存歯数と全身疾患の実態、検証を行いました。本年度は調査が実施できず、各県ではこういった調査が継続的に実施され、県民の歯科保健推進のための基礎資料として反映をされているようであります。
 新潟県でも、歯科保健はデータが命ということで、前述の石上部長が県職員として採用された当時からデータ化をし、その取り組みが今日の新潟県の歯科保健先進県の礎を築いたと言っても過言ではありません。
 さらに、条例でも、少なくとも5年ごとの県民の歯科疾患等の実態についての調査並びに幼児、児童及び生徒の虫歯及び歯肉炎の罹患状況等について毎年調査を実施することが定められています。こういった調査を県として行うことは今後の歯科保健施策の取り組みに不可欠と考えます。
 そこで、歯や口腔の健康は健康寿命の延伸につながると言われる現在、健康長寿ナンバーワンを掲げる長野県として、残存歯数や歯科疾患等の実態調査を県が予算化して実施して行うべきと考えるが、御所見をお聞きいたします。
 また、新潟県では12歳児1人平均虫歯数は0.88本で全国一少ないと述べましたが、2009年学校保健統計によると長野県の12歳児1人平均虫歯数は1.3本と上位4位グループに位置づけられ、よい結果となっております。新潟県では、トップの要因を徹底的に分析し、歯科保健施策を展開していますが、本県でも、毎年の学校保健統計の調査結果を踏まえ、12歳児1人平均虫歯数1.3本である根拠の要因の検証と市町村別のデータを今後まとめていくことが重要と考えます。
 そこで、毎年実施する学校保健統計等を生かして、教育委員会と連携をしてデータ分析を行うことを提案をいたしますが、いかがでしょうか。
 かねてからの県歯科医師会等からの強い要望があり、本年度から県行政の立場として歯科保健事業にアドバイスをする非常勤歯科医師が1名配置されたことに、関係者一同、大変感謝をしているところであります。今年度はこの歯科医師をどのように生かされてきたのか。また、来年度以降、今年度の活動を踏まえて、どのような立場で職務を行うのか。お聞きいたします。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)弗化物洗口の現状についてまずお答えを申し上げます。
 平成20年3月に、NPO法人日本むし歯予防フッ素推進会議等が中心になりまして、保育所、幼稚園、小学校、中学校を対象に実施した調査がございます。その結果によりますと、県内では、11市町村、138の小学校などにおいて2万3,863名が弗化物洗口を実施してございます。これは、県内の小中学校などの施設の10.2%を占め、全国では18位となってございます。また、これらの施設の児童生徒などの9.8%を占め、全国では12位という数字になってございます。
 なお、2年前にも同様の調査が行われてございますけれども、そのときと比較をいたしますと、市町村数で1、施設数で17、児童生徒などの数では1,541名が、それぞれ増加をしてございます。
 次に、口腔衛生費についてお答えを申し上げます。
 8020運動が提唱されまして20年、それから国の8020運動特別推進事業が開始されましてから10年になります。長野県では、この間、国庫補助事業を活用いたしまして、長野県歯科医師会に御協力をいただきながら、さまざまな事業を展開してまいりました。
 例を申し上げますと、地域で歯科保健の普及啓発を行う8020推進員を1,600人育成、認定しましたほか、乳幼児期から高齢期、さらには障害者に至るまで、ライフステージに応じた口腔機能の向上を図るための研修会や歯科健診などを県内各地で実施してまいりました。これらの取り組みによりまして、例えば80歳で自分の歯が20本以上残っている8020達成者は、10年前が4.5%でございましたけれども、平成16年には20.5%と大幅に増加をしてございます。
 このように、8020運動は、議員御指摘のとおり、着実な成果を上げてございますが、県が、健康増進計画、健康グレードアップながの21で目指しております目標の達成に向け、国の動向に注視をいたしまして、口腔衛生費に係ります必要な予算確保に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
 それから、残存歯数等の実態調査についてお尋ねをいただいてございます。
 本県では、県民の歯や口腔衛生の状態を把握し、今後の歯科保健対策の推進に役立てるため、6年に一度でございますけれども、県民歯科保健実態調査を実施してございます。前回は平成16年に長野県歯科医師会の御協力をいただいて実施してございます。県民の約1,000名に対して、残存している歯の数、それから虫歯の数などを調べましたほか、かかりつけ歯科医があるか、あるいは8020運動を知っているかなどの調査をしてございます。
 次の調査でございますが、実は来年度予定をしてございまして、議員の御指摘を踏まえまして、長野県歯科医師会からも御助言をいただきながら、残存歯数等も含めまして調査ができますよう必要な予算の確保に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
 次に、学校保健統計等の活用についてお尋ねをいただいてございます。
 学校保健安全法に基づいて学校で実施されます定期健康診断の結果につきまして、長野県でも長野県学校保健統計調査結果として取りまとめられまして、県教育委員会のホームページに掲載をされているところでございます。
 学校における児童生徒の健康状態は生涯にわたって健康であるための基盤となりますことから、県の健康増進計画、健康グレードアップながの21におきまして12歳の齲歯本数を1人当たり1.0本以下にするという目標を設定するなど、教育委員会と連携して学校保健統計のデータを活用しているところでございます。
 議員の御指摘のございますとおり、県民の健康状態を把握し、その要因を分析することは効果的な施策の展開に不可欠でございますので、今後も市町村や教育委員会と連携をいたしまして、地域や学校における歯科保健の取り組みを把握いたしまして、学校保健統計のデータとあわせて実態を分析してまいりたいというふうに考えてございます。
 最後に、歯科保健行政アドバイザーの状況についてお答え申し上げます。
 本年度から非常勤職員として歯科医師1名が衛生部に配置をされてございまして、週に一度、健康づくり支援課において業務に当たっているところでございます。
 今年度の活動状況でございますが、専門的な知識と経験に基づきまして、歯科医療や歯科保健に関する最新情報の提供、県が進める施策への的確な助言をいただきますとともに、8020推進事業の実施に当たって長野県歯科医師会との調整を図っていただいてございます。
 また、本年度に新規事業として立ち上げました歯科医療安全管理体制推進研修会において、歯科医師の立場から内容の検討、講師の選定を中心となって進めていただきまして、歯科医療現場の実情に応じた内容とすることができたところでございます。
 歯科保健行政の推進に当たって、歯科医師としての力量が発揮され、円滑な業務の遂行に御尽力をいただいて、来年度におきましても歯科保健実態調査などの事業を予定しておりますことから、引き続き、歯科保健行政アドバイザーを配置し、歯科保健行政の推進に向け取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
      〔29番西沢正隆君登壇〕
◆29番(西沢正隆 君)それぞれお答えをいただきましたが、私も調査会に入っていろんな勉強をさせていただきまして、歯の重要性というのを非常に感じたわけでございます。私も虫歯が多くて反省をしているんですけれども、そういった中で、歯の中から全体の健康を保っていくということが検証をされている、それに先立って新潟県はやっているということなんですが、8020運動は推進員1,600人を置いて有効な施策であるということだったんですが、事業仕分けの見直しということでまだ具体的には来ていないとは思うんですが、この8020運動はたとえ削られたとしても、予算がなかったとしても、ぜひこの8020運動推進員を継続し、そしてこの事業はしっかりと続けていっていただければなと思うところでございます。
 そして、今調査会をやっているわけでございますが、今年度中に一定のものを出していくという話でございますので、ぜひ条例制定に向けて執行部の皆さんも御協力の上、新潟県や北海道に負けないすばらしい条例ができることをお願いできればなと思うところでございます。
 次に、建設業からの転業、転職についての検証結果等についてお聞きいたします。
 政権交代から、ダム問題、JAL問題、高速道路無料化問題等々、報道で最も多く取り上げられた前原国土交通大臣が、過日、公共事業と建設業のあり方についてのインタビューが業界紙に掲載されました。日本は高齢化、人口減少、莫大な財政赤字という三重苦を抱えている、まずはこの厳しい現状をしっかりと認識しなければならない、時代の変化を踏まえ、日本を持続可能な国とするためにはコンクリートから人へとお金の使い道を変えていくことが不可欠だ、来年度予算の概算要求で公共事業費は前年比14%減とし、2011年度以降も公共事業費の縮減傾向は続くと前原大臣が発言をしています。
 この打開策として、前原大臣は、世界マーケットでは建設業は成長産業なので、大手企業は海外展開を模索すること、中小企業は農業、林業、観光、介護事業などへの転業、転職が必要と訴えました。建設業者全国では50万社と言われるうち、実際に稼働しているところは20万社程度と言われている中、その20万社もまだまだ縮減していかざるを得ないとも前原大臣は発言をしています。
 来年度の過去にない公共事業費14%削減は、地方での基幹産業といってもよい建設業で失業者があふれ、厳しい雇用状況の中、追い打ちをかけることを危惧いたします。公共事業費の削減はやむを得ないところはありますが、14%減はハードランニング過ぎて影響が大きく出ると考えられます。
 長野県では、既に前県政下で公共事業の大幅な削減を行い、これにより県内の建設関連会社は、平成11年のピーク時に1万社余りありましたが、平成20年には8,930社までになり、建設従事者は12万人以上から8万人を割ってしまいました。
 今回の前原大臣が訴える地域建設業は農林業等に転業、転職する施策は、まさに長野県で前知事が推進してきたところであります。以前、長野県で展開されてきたことが全国レベルでも起きようとしています。
 そこで、建設業からの転業、転職についての検証結果についてお聞きいたします。
 建設部長には、転業、転職の実績や成功例などについて、また、公共事業費14%の大幅削減は県内の建設業にどのように影響をするか。お聞きいたします。
 農政部長には、農業分野への新規参入についてお聞きいたします。
 林務部長には、昨年度、過去最高の203人が林業に就業したとのことですが、実際に建設業から転職の実績についてお聞きいたします。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)建設業からの転業、転職の実績や成功例などについてのお尋ねでございます。
 本県では、平成15年度から4年間、建設産業構造改革支援事業として、経営多角化、新分野展開に関する相談や研修会の開催、あるいは新分野進出経費の一部補助など、建設業者の取り組みを支援いたしました。この事業実績によりますと、4年間で、産業廃棄物・環境関連へ35件、農林畜産業へ23件、福祉産業へ14件など、計102件、約700人の雇用がございました。事業例といたしましては、有機栽培農業、キノコ栽培や信州黄金シャモの飼育など新分野事業を展開した企業もあり、これらの企業においては雇用維持の効果も図られたと認識しております。
 もう1点、公共事業費の削減が県内の建設業に及ぼす影響についてのお尋ねでございます。
 県内の建設投資はその約3分の1を公共投資で占めておりますので、公共事業費が大きく削減された場合は、建設産業における雇用機会の減少、企業経営への影響、さらには収入減による建設業従事者の生活への影響などが懸念されるところです。このため、国との連携を密にして県内公共事業費の削減幅をできる限り抑えるとともに、一層効果的な事業執行に努めてまいりたいと考えております。
      〔農政部長萩原正明君登壇〕
◎農政部長(萩原正明 君)建設業から農業分野への参入についてのお尋ねでございます。
 我々が直接把握できます農業経営基盤強化促進法にございます特定法人貸し付け事業という制度がございますが、これを活用して農地を確保して参入をした事例につきましては、17市町村、31の企業だとかNPOの皆様方に農業経営に取り組んでいただいておりますが、このうち建設業につきましては、5社につきまして、ブルーベリーだとか醸造用ブドウ等の栽培をしていただいております。このほか、役員の方だとか従業員の方がみずから直接所有しております農地を活用いたしまして、信州黄金シャモ、こういったものの生産だとか、施設栽培等をされている事例もあります。
 県といたしましては、これらにつきまして技術指導だとか資金対応などを行ってきたところでございますが、今後とも、必要に応じまして、技術相談だとかそういった対応をしてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
      〔林務部長轟敏喜君登壇〕
◎林務部長(轟敏喜 君)昨年度の建設業から林業への転職の実績についてのお尋ねでございます。
 県におきましては、これまで、林業への新規参入を促すため、長野県林業労働力確保支援センターと連携して、転職者等を対象とした就業支援講習会を開催するなど、新規就業者確保の取り組みを行ってきたところでございます。
 こうした中、昨年来の厳しい経済情勢のもと、平成20年には、統計をとり始めて以来、過去最高の203人の方が新たに林業に就業されました。このうち建設業からの転職者は68名と全体の3分の1で、30代、40代の若い世代の方が半数を占めております。
 県といたしましては、引き続き新規就業者の確保対策を行うとともに、林業はさまざまな自然条件での作業でありますので、新規就業者が定着できるよう、受け入れ先の雇用主に対して住宅手当の支援などさまざまな取り組みを展開してまいりたい、そう考えております。
      〔29番西沢正隆君登壇〕
◆29番(西沢正隆 君)最後に、私の危惧するところは県内の人口減少であります。220万人と言われ続けていましたが、昨年10月現在で217万3,092人、本日、県庁1階ロビーの掲示板を見ると11月現在で216万287人で、1万人も減っております。
 将来に夢と希望が持てるような2010年の予算編成になるよう、知事にはしっかりやるようにお願いいたしまして、私の質問を終わります。
○議長(望月雄内 君)次は森田恒雄議員でありますが、同議員の質問事項中、選挙管理委員会の所管に属する事項が通告されておりますので、これに対する答弁のため松葉邦男選挙管理委員会委員長の出席を求めましたので、報告いたします。
 森田恒雄議員。
      〔46番森田恒雄君登壇〕
◆46番(森田恒雄 君)まず、国直轄公共事業の県負担と県公共事業の市町村負担について知事に伺います。
 全国知事会が国直轄公共事業の地元負担を撤廃するよう求めていることは周知のことであり、村井知事もともに取り組んでおられるところでありますが、まず、撤廃について現在どこまで国の感触をつかんでおられるか。お伺いいたします。
 ちなみに、国の直轄事業に対する県の負担は年約230億円であります。
 二つ、もし国が撤廃に応じた場合、県として市町村への負担を撤廃されるお考えがあるのかどうかを伺います。
 ちなみに、07年度の決算で、県工事は、建設、農政、林務などで24億円ほどの地元負担が市町村にかけられておるわけであります。いかがでしょうか。
 次に、各種選挙における投票時間の1時間繰り上げについて提言し、選挙管理委員長の見解を伺います。わずかな質問、答弁に御足労いただきまして感謝をいたします。
 公職選挙法は第40条で投票所の開閉時間を定めており、それによりますと、投票所は午前7時に開き午後8時に閉じるとしております。県下の実態を見ますと、国政選挙の場合、1,566投票所ありますが、244投票所は既に繰り上げて午前7時から午後7時の12時間でありますし、既に売木村は午前7時から午後7時であります。不便な僻地ほど繰り上げ投票をしている。よく考えてみますとおかしな話であります。
 最近は期日前投票の道が開かれ、便宜が図られておりますし、選挙のたびに期日前投票がふえています。したがって、投票は午前7時に始まり午後7時で終了する。投票立会人や開票立ち会い事務、そして開票が9時から深夜に及ぶなどを改善し、次の日の勤務への支障を少なくし、超過勤務手当を少しでも少なくすることを考えたらと強く思います。投票を午前7時から午後7時終了とするよう本県として選択してはと思いますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
 次に、僻地に教育あり、教育に僻地なしの理念に基づいて、教育の僻地級地指定に係る決定について教育長にお伺いいたします。
 僻地級地見直しにつきましては、へき地教育振興法に基づいて、平成元年以来21年ぶりの見直し、20年も経れば見直しは必要と私も思います。
 去る10月19日と20日に、荒深義務教育課長、松野南信教育事務所長ほか県教委から5人が下伊那天竜地区と飯田市竜東地区の現地調査をされました。大変御苦労さまでした。現地調査後は、飯伊教育関係者20名とそれぞれ懇談、意見交換もされました。
 結果としてどうとらえられたかということですが、義務教育課長は、下伊那での赴任がなかったので、教育団体の要望やさまざまな声は聞いていたが、具体的なイメージがわいてこなかった、ビデオや画面で見るのと実際自分の目で見るのとではかなり違うと感じた、道路の狭さや勾配などと感想を述べられております。
 そこで、実際に地域を歩いている私から見ますと、阿南病院は20年前のほうが医師は多かった、電車の本数も多かったし、今5時30分過ぎの電車はなくなった、バス本数も減少、住所を移して学校へ通う生徒、家族総出で児童生徒を送迎、朝は父母のどちらかが送り、帰りは祖父母のどちらかが迎えるというようにであります。さらに、JAの支所はなくなる、小売雑貨、文房具店はなくなる、郵便局はなくなる、僻地の通学路の改良はほとんど進まない。
 こう見ると、したがって僻地級地点数を落とす要素は全く少ないと思います。多分、文部科学省は、僻地は年を経て少なくなっていると見て、お金のかからない方向に動いていると思いますが、現地調査をされた結果をしっかり反映していただきたいと思うのであります。
 以下、質問いたしますが、一つ、11月6日までに文科省へは、教育委員会または人事委員会が定めることとされている点数、いわゆる不健康地、都市近郊調整の算定の基礎となる内規を提出されたのかどうか。
 二つ、現地調査して、目で見、足で確かめ、実態を最大限生かされると申されましたが、そうした思いは提出文書に生かされたかどうか。
 三つ、人事委員会、教育委員の皆さんも、義務教育課長らからの現調の報告を受けて協議されたと思いますが、どうされましたか。
 四つ、新しい級地の決定はいつなのか、最終決定者はだれになるのかを伺います。
 次に、松本空港のFDA、フジドリームエアラインズ就航について知事に伺います。
 松本空港から日本航空が撤退するとしたときは大きな衝撃でありましたが、知事がすぐ善後対応に取り組まれたことにまず敬意を表します。
 本県の中心にある松本空港が仮に休港となれば、中信地区は言うに及ばず、本県にとりましてもはかり知れない経済的打撃でありましたので、南の端の私どもも知事や企画局の応援団としてFDAとの折衝が成功するように願っておりました。FDA役員が去る11月19日に視察をされまして、明るい兆しを感じておりましたところ30日の朗報、ともに喜び、知事らの御努力を多といたします。
 FDA会社は、日本各地を100人以下の小型ジェット機で結び、航空業界における新たなビジネスモデルに挑戦するとしており、来春、新たに3号機を導入、以後もさらなる導入があるようでありますが、そして新路線の開発をし、地方都市の利便性を高め、地域社会、経済の活性化に貢献したいと崇高な精神で取り組まれていることを評価しながら、以下質問をいたします。
 一つ、新聞報道で大筋は承知いたしましたが、FDAからの回答について改めてその要旨を伺います。
 二つ、就航するに当たり、県に対する援助または条件整備の要望が何か出されたのかどうか。お伺いします。
 三つ、日本航空に対して前原国土交通大臣は多大な政府支援を行うことを決めましたが、松本空港の維持、FDA支援についても国に対して要請をされたらどうかと思いますが、いかがでしょうか。
 四つ、会社のパンフレットを見ますと、富士山静岡空港は、現在、鹿児島、熊本、小松就航から、福岡、松山、富山、新潟、成田、仙台と広め、さらに中国、韓国、台湾も検討路線とされております。
 そこで、ちょっと飛躍いたしますが、私は、中国の中でも最も美しい町、魅力ある町と言われ1,000万近い人口を擁する大連、中国の中でも松本から比較的近い大連との就航がなればはかり知れない効果を生む。ぜひ、大きな夢を抱いて、他におくれをとらない折衝、取り組みを期待したいと思いますが、どうでしょうか。所見を伺いたいと思います。
 次に、大型店の元旦初売り自粛、小売店の24時間営業の自粛について環境部長にお伺いいたします。
 以前にも申し上げましたが、県は20年度から減CO2アクションキャンペーンを実施すると方針を打ち出しました。賛成です。
 国が10年後に25%削減を世界に向けてアピールいたしました。本県は、京都議定書で6%削減を目指している中で、06年度公表は18.6%の増加となっておりまして、非常に危惧されるところであります。そこで、国、県は、12月を地球温暖化防止月間とする、また省エネルギー月間を2月とするとその方針を打ち出しました。
 そこで、私は再度提案をするものであります。
 大型店の元旦初売りは、2日を初売りとする地域の小規模商店街を圧迫する横暴を続け、初売り準備と元旦出勤で大みそかのお年とりと元旦の家族団らんをぶち壊されている家族をふやしております。地域コミュニティーも壊されております。また、コンビニ初め小売店の24時間営業は児童生徒の夜の徘回にも影響しております。
 CO2削減の上からも、強制はできませんけれども、減CO2アクションキャンペーンにあわせまして、大型店の元旦初売り自粛、小売店の24時間営業自粛のキャンペーンを張ることを強く求めます。
 環境部長のきっぱりとした答弁を求めまして、第1回の質問を終わります。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)森田議員から国直轄事業負担金とそれから市町村負担金の撤廃についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 国直轄事業負担金につきましては、去る11月2日、全国知事会と国土交通大臣、総務大臣、農林水産副大臣との意見交換会が開催され、国土交通大臣から、直轄事業負担金については維持管理分の地方負担金収入はないものと仮置きして平成22年度概算要求を行った、そのあり方について今後予算編成過程で必要な検討を行い、適切に対処していくという説明があったと承知しております。
 また、この意見交換会での地方の意見を踏まえまして、11月10日の閣僚懇談会におきまして財務省を含めた関係4省の大臣政務官から成るワーキングチームが設置されまして、年内をめどに直轄事業負担金制度の廃止に向けた工程表の素案を作成し地方と十分に意見交換する、こういうことが決定されております。これに基づきまして現在さまざまな議論が政府部内でされている段階で、私どもとしてはその行方を十分注視してまいりたいと、このように考えております。
 一方、県が市町村負担金をいただいている事業につきましては、街路事業など、県と市町村等とが密接に連携しながら役割を分担しつつ進めているものが数多く含まれております。これらの事業の性格を踏まえまして、市町村等の意見も十分お聞きした上で、全国知事会の申し合わせの趣旨に沿って、国の動向を見ながら、必要な見直しを進めてまいる所存でございます。
 続いて、松本空港の問題につきまして御関心をお寄せいただきました。
 まず、FDAの就航決定につきまして御祝意をちょうだいいたしましたこと、これまでの御支援に感謝を申し上げつつ、御質問の向きにお答えしてまいりたいと存じます。
 まず第1点は、FDAからの回答の要旨でございますが、FDAからは、先月の11月18日、まず、FDAと長野県の間において、来年度中の早い時期に松本―札幌線、松本―福岡線についてジェット機による毎日運航を実現するべく正式に協議を進めていく、こういう申し入れを受けたところでございます。その後、御指摘のように、FDA社員によります松本空港の現地調査を経て、11月30日に、JAL撤退後の札幌線及び福岡線について空白期間を生じないように運航する、こういう大変ありがたい申し入れを受けたところであります。
 続いて、2番目、FDAから県に対する援助または条件整備の要望についての御質問をちょうだいいたしました。
 FDAへの支援につきましては、昨日も風間議員の御質問にお答えしておるところでありますが、FDAからは、新たな就航に当たっての負担軽減、これは具体的には初期投資の補助であります、それや定期便の一層の利用促進、こういったことが要望されております。
 いずれにしましても、今後、FDAとの間で詰めていかなければならない事項は数多くございまして、誠意を持って協議を進めてまいりたいと思っております。
 3番目、松本空港の維持、FDAの支援につきまして国に対して要請するべきであるという御意見でございます。
 10月14日に、JALから松本空港発着3路線すべてについて撤退したいという説明があった以降、私は、JALの経営再建はもとよりでありますけれども、地域の重要な財産である地方空港の活用と我が国の航空ネットワークのあり方、これはいずれも極めて重要な課題でありますから、国において、国の果たすべき役割というものを明確にした上で、国内各地域を結ぶ航空路線を安定的に維持できる新たな仕組みを早急に構成するべきである、こういうことを考えておりまして、直ちに県選出国会議員に対して私の考え方を伝えるとともに、11月13日、前原大臣及び辻元副大臣に直接お会いすることができましたので、空白空港を生み出さないために地方の努力に対する国からの支援をぜひ行っていただくように強く要請をしたところであります。
 その後、前原大臣は、地方路線の維持に支援を検討するとの発言もされておりますので、今後、FDAの安定的な運航のために早期に支援策を講じていただけるように期待をしているところでございます。
 なお、県議会におかれましては、9月県議会におきまして信州まつもと空港の定期路線の存続に関する意見書を可決をしていただき、10月13日には、議長、副議長及び公共交通対策特別委員会の木下委員長、小島副委員長が前原国土交通大臣に要請していただいたところでありまして、こうして取り組んでいただいておりますことが前原大臣の地方路線の支援という発言にも結果的につながったものではないかと私は考えておりまして、改めて県議会の御協力にお礼を申し上げたいと存じます。
 最後に、松本空港から大連に就航したらどうだと、こういう御指摘でございます。
 松本空港を海外への窓口として活用してまいりますためには、昨日、風間議員にお答えしたところでありますが、将来の一つの夢としては、アジアのハブ空港として既に確立されております仁川空港への就航というのを一つの例として申し上げたわけでございますが、議員御指摘のような大連への就航も期待できるのではないかと思います。松本空港を利用した国際チャーター便も、ここ3年間、毎年4便が大連へ就航しておりまして、長野県にとりましてはなじみが深い空港でございます。
 こうした将来の夢を語ることができますのも、FDAが就航してくれて、定期路線が基本的にでき上がるということが前提でございまして、そういう意味ではまずはFDAの安定的な運航が確保されますようにせいぜい努力をしてまいりたいと存じますので、御協力をよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
      〔選挙管理委員会委員長松葉邦男君登壇〕
◎選挙管理委員会委員長(松葉邦男 君)県内の投票所について、経費節減の観点から閉鎖時間を1時間繰り上げてはとの質問でございます。お答えいたします。
 近年におけるライフスタイルの変化や余暇活動の多様化、休日勤労者の増加などにかんがみ、投票時間延長を望む有権者の声にこたえるため、平成9年12月、公職選挙法の一部が改正され、平成10年6月から投票時間が午後8時まで2時間延長されました。
 他方、市町村選挙管理委員会は、選挙人の投票に支障を来さないと認められる特別の事情のある場合などに限り、投票所を閉じる時刻を4時間以内の範囲内において繰り上げることができるとされており、本年8月の衆議院議員総選挙の際には中山間地域など地域の実情に応じて投票時間の繰り上げが行われております。
 投票所の閉鎖時間の繰り上げにつきましては、議員御指摘の点も踏まえ、選挙人の便宜や投票状況など地域の実情をしんしゃくして市町村選挙管理委員会が判断して対応しているものであり、県として県内の投票所の閉鎖時間を1時間繰り上げてはとの御意見については慎重に考えざるを得ない状況でございます。
 いずれにいたしましても、国、県の選挙に関する執行経費が適切かつ適正に執行されることは重要な課題でございますので、県選挙管理委員会といたしましては、経費節減を含め、選挙執行経費の適切な執行に向け、また、より多くの有権者の方が投票に参加されることが民主主義の発展につながるものと考えておりますので、引き続き選挙の適正な管理執行に努めてまいりたいと思います。
 以上、答弁とさせていただきます。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)僻地級地指定の見直しについてのお尋ねでございます。
 僻地級地指定基準につきましては、文部科学省が平成21年3月にへき地教育振興法施行規則の一部を改正しまして、平成22年4月から新しい基準による級地指定を実施することとしております。
 文部科学省からは11月6日時点における級地指定状況の照会がございましたけれども、級地指定案を作成中であることから内規等は提出しておりません。
 現在、市町村に依頼しました現況調査や県教育委員会の現地調査を踏まえまして、事務局内でさまざまな角度から見直し案を検討しているところであります。今後、知事や人事委員会への協議を経、平成22年3月の定例教育委員会での結論を得た上で教育委員会規則の改正を行う予定でございます。
 僻地教育につきましては、その重要性を十分認識しておりますので、引き続きその振興に努めてまいりたいと考えております。
      〔環境部長白井千尋君登壇〕
◎環境部長(白井千尋 君)大型店の元旦初売り及び24時間営業自粛に関するキャンペーンに関する質問でございます。
 平成12年に制定されました大規模小売店舗立地法においては商業調整が廃止されまして、大型店の営業時間等に関する法律上の規制はございません。そうした中で、営業形態もさまざまとなってきておりますけれども、これは、一面、消費者の動向も反映したものと考えられます。
 商業施設等業務部門の温室効果ガス排出量の伸びが大きいことから、県では、昨年度、スーパーやコンビニ、家電量販店、ファミリーレストランなど45企業等に参加をいただきまして温暖化対策商業施設協議会を設置いたしました。現在、その協議会を通じて事業者の自主的な協力を促すべく、省エネ対策の取り組みを推進しているところでございます。
 と同時に、消費者である私たち県民の行動を、みずから環境への負荷の少ないライフスタイルに変えていくということも大切であると思います。
 議員からもお話がありましたとおり、現在、県では減CO2アクションキャンペーンというものを展開しておりますが、このキャンペーンは、県民の皆さんが温暖化防止のためにみずから具体的な行動を実践していただくというものでございまして、参加された皆様においてはライフスタイルを変えていくという取り組みが多く行われているところでございます。
 今後も、事業者、消費者双方の取り組みによりまして環境に配慮した行動が広がるよう、その普及に努めてまいりたいと考えております。
      〔46番森田恒雄君登壇〕
◆46番(森田恒雄 君)再質問をいたします。
 松葉委員長でありますが、どう見ても僻地ほど投票時間を繰り上げてくる、僻地のほうが投票に行くには不都合をしているわけですね。ですから、7時までを8時までに延ばすということになっていますが、延ばせば投票率が上がるかと申しますと、そんなに上がっておらないわけです。ですから、先ほど申し上げましたように、経費削減、いろいろな面が削減されていることでありますから、7時から7時で十分。毎年どんどんと選挙のたびに期日前投票が上がってきているわけです。
 ですから、きょう改めてすぐ即答はできないと思いますが、私が通告しましてから委員会を開いていることができなかったと思いますから、ぜひ早急に選挙管理委員会を開いていただきましてその議論を進めていただきたい、こう思います。やれば簡単にできることですから、お願いします。
 それから、僻地級地ですが、ただいま明快な答弁がもらえなかったわけであります。これにつきましては、私の見た文書では11月6日までに文科省に書類を出さなきゃならないということだったんですが、出さなかったという理由につきましてもう一回御答弁ください。
 それから、最終決定は来年の3月ということでありますけれども、せっかく現地調査をされたわけです。そして、先ほど申し上げましたような、僻地は決してよくなっていかない、ますます僻地は僻地的な状況になり、そしてそこに住む人たちはなぜ外へ出ていってしまうかというとそういう問題でありますから、もう一回、その部分につきましては御答弁をいただきたいと思います。
 それから、最後の大型店の初売りです。
 以前に、私は、平安堂という大型店が元旦初売りをするときに、すぐ手紙を社長に出しました。すぐ返事をいただきました。社長の返事は、地域の課長たちがやらしてくれと。課長たちは成果を上げるための競争なんです、大型店同士の。そんなことを社長がきっぱりといけないということが言えないようではだめですよと言ってやりました。
 ですから、CO2削減については物すごいでかい課題ですから、これにつきましてはもう少し真剣に環境部は取り組まないと、逆に18.何%ふえちゃっているんです、6%減らすやつが。今の状況ではとてもできませんので、その点に対して……
○議長(望月雄内 君)森田恒雄議員に申し上げます。申し合わせの時間が経過いたしましたので発言を終了願います。
◆46番(森田恒雄 君)もう一度、この点については環境部長から御答弁をお願いいたします。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)11月6日の時点で議員御指摘のように文科省から照会があったわけでございますけれども、級地指定案を私どもで今検討し作成中であるというふうなことで、それができるまでということで承知されておりますので、そういう意味で申し上げたところでございます。
 それから、もう1点、今回の施行規則の一部改正におきまして、新しい考え方としていわゆる都市近郊調整という考え方が入ってまいりました。これにつきましても、現地調査の状況でありますとか、あるいは市町村に現況調査をお願いしているというふうなことも十分踏まえまして、この点についても検討しておりますので、もうしばらくお待ちいただきたいと、こんなふうに思っております。
 以上でございます。
      〔環境部長白井千尋君登壇〕
◎環境部長(白井千尋 君)大型店の営業時間の短縮といったようなことは、一つには、世論の大きな盛り上がりや、さらには事業者及び消費者両者の機運が醸成されるといったようなことがあって功を奏するのではないのかというふうに考えております。
 お話のありましたように、元旦の初売りなどに起因して、地球の温暖化への懸念といった面以外にさまざまな問題があろうかということは推察するところでございますけれども、環境面のほうから申し上げますと、温室効果ガスの削減ということが一番大きな目標でございますので、その達成に向けてまずは商業施設協議会の中で省エネ等による実質的な温室効果ガスの削減を促進してまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(望月雄内 君)次に、?見澤敏光議員。
      〔21番?見澤敏光君登壇〕
◆21番(?見澤敏光 君)指定管理者制度についてお尋ねいたします。
 長野県では、平成17年度に、長野県西駒郷において、民間事業者等のノウハウや活力を生かし、利用者へのサービスの向上を図るとともに、管理運営経費の節減等に努めることを目的に、初めて指定管理者制度を導入されました。その後、平成17、18年度から多くの施設が導入され、現在、30施設において指定管理者によって管理運営がなされております。
 制度の導入により、利用者のニーズに柔軟な発想で対応することでより質の高いサービスの提供が期待できる、また、特色のある事業を自主的に企画して実施することで施設の魅力がアップし、利用の促進が図れる、そして、民間事業者のノウハウを活用し、効率な施設運営を行うことで管理運営経費の縮減が期待されるなど制度のメリットが期待されております。
 これらのメリットは一定の成果は出ているものの、その制度の課題も新たに見え始めております。行政のためのコストダウンの手段に走り過ぎ、サービスの質の向上の部分が置き忘れられているケースも見受けられます。サービスの向上とコスト削減の両輪がきちんとバランスがとれることにより、指定管理者制度が目指した本来の目的が達成できるものと考えます。それぞれの施設において指定管理者との契約が更新の時期を迎えている今こそ、このメリットをより生かし、本来の目的を達成するためにも今後に向けての制度の検証が必要かと考えます。
 20年度の制度導入施設の管理運営状況は、前年に比べ、利用者数、稼働率が増加した施設、また利用料金収入が増加した施設などが見られ、おおむね一定の成果は出ていると評価されます。さらに、県が発表した指定管理者制度導入施設における平成20年度の管理運営状況を見ると、指定管理料が、臨時的経費及び目的外使用許可相当分を除いて、全体で前年度に比べて約2億円の削減となっていると報告されております。
 そこで、この削減された2億円は県が指定管理者に支払う指定管理料が実質削減となったのでしょうか。また、もしそうであるならば、指定管理者の努力によって経費等が縮減されたための剰余金という解釈でよいのか。剰余金であるとすれば全体の数字としても小規模施設の年間管理料に相当する額であり、異常なほどの縮減額であります。取り交わす際の管理費の積算基準はどのように算出されているのか。
 また、指定管理者と取り交わしている基本協定書には、剰余金が一定の額を超えた場合、剰余金として期間中の総収入額の5%に当たる額の差額の2分の1の額を返納されるとのことであるが、取り扱いがすべての施設を対象とされているのか。すべての施設を対象としているとすれば、この2億円はどこの施設の剰余金でしょうか。
 また、基本協定書に基づけば、いずれかの指定管理者に剰余金の2分の1を県に返納した差額が残されているということになるが、その解釈でよいか。
 また、県は、来年度の当初予算の編成方針を明らかにし、県単独事業費を今年度当初予算と比べ5%減とする予算要求額のシーリングを設けると発表されておりますが、指定管理者制度においても該当させるのか。
 以上、総務部長にお伺いをいたします。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)指定管理について幾つかお尋ねがございました。まず1点の平成20年度の指定管理料実績の関係でございます。
 これは、県から実際に支出した指定管理料について、臨時的経費などを除きまして、前年度の指定管理料と比較したときに2億円減少をしているということを報告をいたしたものでございます。この金額は、指定管理者の経営努力やあるいは利用料金収入の動向も考慮して毎年度結ぶ協定に基づいて、指定管理料として実際に支出した金額を20年度と19年度ということを比較したものでございます。この金額の大部分は、西駒郷におきまして入所者の減少に伴い運営経費が減少し、あるいは制度的な収入が増になったといったことが要因となって減少になったものでございます。
 それから、指定管理料の積算についてのお尋ねがございました。
 平成21年度以降の指定管理者の選定におきましては、公募を行った施設については、その施設にかかわるこれまでの指定管理に要した経費の実績額の平均を基礎として、今後の経費節減努力等を考慮の上、上限額を設定いたしております。この上限額を示した上で指定管理者を公募いたしまして、応募者の中から、利用者へのサービスの提供、あるいは経営の安定等の要素も勘案した上で選定をしておるわけでございますけれども、その際に、上限額の範囲の中でございますが、事業者が提示をした金額に基づいて年度協定の中で指定管理料を定めております。また、非公募の施設につきましては、施設ごとに毎年度運営に必要な経費を積み上げて指定管理料を設定をいたしております。
 それから、剰余金のお話でございますけれども、御指摘の基本協定書の規定でございますけれども、指定管理料の内容が公の施設の管理ということであることを考慮いたしまして、指定管理の期間を通して、それぞれの施設ごとに、管理者の収支に一定以上の差額、この場合はプラスを想定をしております、プラスが生じた場合に調整を行うというふうにしたもので、指定管理料として施設の運営費を払っているすべての施設につきまして平成21年度から適用しているものでございます。
 御指摘の2億円は、先ほども申し上げましたように、平成20年度の指定管理料と19年度の指定管理料を比べましてその減少した金額でございまして、この規定の対象となるようなものではございません。
 それから、最後に、シーリングとの関係についてのお尋ねでございます。
 指定管理期間中の指定管理料については、その事業計画に基づきまして設定をいたしておりますので、当初予算の要求の際には、臨時的な経費といたしまして、いわゆるシーリングの対象外として取り扱っておるところでございます。
      〔21番?見澤敏光君登壇〕
◆21番(?見澤敏光 君)20年度の削減された2億円の大部分が、長野県西駒郷が県の方針によって施設入所者の施設移行を進めたことによって入所者が減少したことによる運営費の減額と、そしてまた制度的な収入が増加したことによるとのことでございます。そのこと自体は、そう説明されれば理解はできます。
 しかし、発表されている指定管理者制度導入施設の管理運営状況の施設ごとの長野県西駒郷の管理運営状況の収支状況の項目においては、収入、支出の差額が2,228万6,000円の黒字であったとしか報告されておりません。どこでそのような2億円に近い減額内容を知り得ることができるのですか。県民の皆さんがそのような説明を受けないで県のホームページを見る限り、指定管理者制度を導入したことによって、指定管理者の努力により経費等が大幅に縮減され、そのために県からの歳出が2億円も削減になったと読み取れます。
 そこで、2億円の削減についての報告は事実に逸脱した誇大報告ではないでしょうか。ホームページの指定管理料の削減の表記について、真に指定管理者によるコスト縮減に伴うものと、西駒郷のような別の要因による削減額が大きい場合とを明確に区別し、表記方法を県民にとって理解しやすいように正確性を期すべきではないかと思いますが、指定管理者制度全般を所管する行政改革課の担当部長である総務部長に見解を、また、西駒郷の管理状況の報告における指定管理料が大きく削減となっている理由を社会部長に説明を求めます。
 私は、指定管理者を導入されている数カ所の施設の指定管理者からお話を聞くことができました。県は指定管理料の減額を求めていないと言われますが、契約期間中は、毎年行われる年度協定の際、指定管理料の減額を求められたかの問いに、上限の設定など何らかの形で減額を求められたと言っておられました。
 県財政の悪化を理由にした一方的な指定管理料の削減要求があるとしたら、結果として、指定管理者は人件費を削り、安全のコストを削り、サービスの低下や事故のリスクが高まっていきます。特に、人が人のお世話をする福祉の現場においては、指定管理料の削減が人件費の削減イコール正規雇用からパート職員への交代と、そこに働く県民の雇用環境を悪化させる危険が伴ってきます。同時に、それは行政サービスの質を落とす危険性にもつながります。
 さらに、年ごとに施設の事業計画のボリュームはふえ、少しの金額を上乗せしていただくだけで新規イベントができるのに、毎年指定管理料の減額を求められるとすれば前年の計画に右に倣えと前年踏襲となってしまいますとも言われておりました。これでは、意欲がわかないばかりか、人件費の削減やメンテナンス等の品質成果を落とすことにつながり、この制度の趣旨でもある民間の活力、斬新なアイデアを生かすことができないことになります。この繰り返しが続けば、少なくとも、近い将来、指定管理者制度そのものが暗礁に乗りかねない事態も危惧されます。
 これまでの委託とは違い、指定管理者の自由度を高めることにより創意工夫、コスト削減を図るはずでありますが、指定管理料については、甲乙協議の上、毎年、予算の範囲内で別途年度協定書を定めることになっております。したがって、県の予算が大筋で決まらないとこの年度協定が締結できないために、いろいろな業務がおくれます。例えば、指定管理者が職員を採用したいと考えても、指定管理料がおおむね決まるのが1月末となるために、優秀な学生や社会人を募集したくても早くから募集をすることができません。また、創意工夫による新たな事業についても、指定管理料が大幅に削減されてしまうと実施できないために、様子を見て、どうしても早くから準備を進めることができません。
 また、基本協定書には、年度途中の場合にも、事業計画の変更の場合は県の承諾を得ることとなっております。年度途中で時としてひらめいたアイデアや、交渉相手の都合により短期間で決断しなければならない場合があります。この場合は、迅速な決断によるイベントも民間なればこそでき得ることでありますが、県に改めて計画書を提出し、承認を得るまで時間がかかり、イベント等のタイミングを逸してしまう場合があります。単なる管理者が利益を目的とするだけでなく、県民の利便性、学習文化の向上にもつながる問題でありますので、素早い対応が求められております。結果として質の高いサービスの提供に支障を来すことになります。
 そこで、年度協定の際、指定管理者制度導入施設の運営経費である指定管理料は県予算編成時におけるシーリングと直接連動しないとのことでありますが、管理費のほとんどが人件費だけに、この減額の根拠と理由を明確にするためにも一定の積算基準が必要であると考えるが、いかがか。
 また、年度協定の締結の時期などの見直しや斬新な企画等の計画には、年度協定の際にむしろ経費の増額を考えてもよいと思うが、いかがか。
 年度途中におけるイベント等の計画変更に際して迅速な対応ができるよう計画書の提出等の緩和策を設けるべきと思うが、いかがか。あわせて総務部長にお伺いをいたします。
 もう1点、心配なことがあります。それは、本定例会に、長野県信濃学園、長野県諏訪湖健康学園の管理を指定管理者に行わせるため、その指定の手続、指定管理者が行う管理の基準、業務の範囲等を定める条例改正案が提出されていることであります。
 施設の知的障害児は人間関係を構築するのに時間がかかるために、いきなり指定管理者となり、これまで指導してきた施設職員から違う職員にかわること自体も入所者にとっては大きなストレスとなると聞いております。経費縮減を求めることによりパート職員が大勢雇用されることになると、提供されるサービスの質の低下も懸念されます。
 もともと信濃学園は、他の民間施設ではケアができない重度の知的障害児を多数支援してきた経過があります。ノウハウを持った民間企業が運営できないということはありませんが、指定管理者になり、県が運営したときの経費から大幅に管理料が減らされたとすれば、信濃学園で1人の重度の知的障害児に1人の指導員が専任でついて世話をするようなことはもうできない可能性もあります。人が人の支援をする職場に果たして指定管理者制度がなじむでしょうか、いささか疑問に思います。
 そこで、数年前に、両施設において指定管理者へ移行するための研究会も開催されたと聞いておりますが、どのような経過であったでしょうか。また、研究会での概要をお示しをいただきたい。
 また、県は、この施設を指定管理者に移行した場合、現在、県が行っている入所者に対するサービスの支援をどう担保させていくお考えか。
 以上、社会部長にお伺いをいたします。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)指定管理の関係で、管理運営状況のホームページの表記に関するお尋ねでございます。
 先ほどお答えをいたしましたとおり、前年度と比べて指定管理料が総額として2億円減少したことについては、指定管理料という県からの支出額が実際に減少していることを表記をしたつもりでございますけれども、御指摘のような点がございまするとすれば、今後については、指定管理者の努力によるもの、あるいは西駒郷のような個別の事情によるものというものを区分して表記することなど含めまして、できるだけ県民の方々にわかりやすい管理運営状況の報告となるよう工夫をしてまいりたいと、このように考えております。
 それから、指定管理料の積算基準についてのお尋ねでございます。
 指定管理者制度を導入しております施設は、文化施設、あるいは社会福祉施設、都市公園、体育施設といった多岐にわたっておりまして、施設の性質や規模、利用形態など異なりますし、そういう意味で一律の基準といったものを適用することは難しいことと考えてはおります。
 指定管理料の設定に当たりましては、利用者へのサービスの提供や、あるいは指定管理者の収支といったもの、それから施設全体の運営状況といったものも考慮して定めてまいりたいと、このように考えております。
 それから、年度協定の締結時期についてのお尋ねでございます。
 年度協定につきましては、その中で当該年度の指定管理料を定めておりますので、当初予算の成立後、新年度までの間、ごくごく限られた時間になってしまいますけれども、その間に協定を締結せざるを得ないというのが実情でございます。ぜひ御理解を賜ればと、このように思っております。
 それから、年度協定において経費の増額というようなお尋ねがございました。
 指定管理者制度を導入した目的は、民間事業者等のノウハウや活力を生かしまして、限られた管理経費を最大限に活用して利用者へのサービスの向上を図るといったことでございます。
 公募施設においては、3年間あるいは5年間の指定期間の中で、指定管理者が独自にイベントなどの企画、実施をする自主事業を含んだ事業計画を指定管理者がみずから作成をしておりまして、行政にはない民間事業者等の創意工夫を生かした施設運営ができるようになっております。また、非公募の施設においては、施設ごとに毎年度運営に必要な経費を積み上げているというふうに申し上げましたけれども、指定管理者から利用者のサービス向上につながる企画等の提案があった場合には、厳しい財政状況ではございますけれども、当初予算編成の中で事業の必要性を検討し、対応しております。
 それから、年度中途における計画変更といったお尋ねでございます。
 公の施設について適正に管理運営を行っていただくためには、施設を設置した県といたしましても指定管理者の事業計画等を把握する必要があるというふうに考えております。このため、当初の事業計画を変更しようとする場合には変更計画書を県に提出をしていただき、承認するというような形になっております。
 ただ、議員御指摘のようなケースについては、軽微な変更の場合には計画書の提出を要しないということとしたり、あるいは計画書を提出いただくといった場合でも、承認に要する時間を短縮するなど、できるだけ運用面で改善を図りながら迅速な対応ができるように努めていきたいと、このように考えております。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)初めに、西駒郷の指定管理料が大きく減った理由でございます。
 先ほどの総務部長の答弁と一部重なっておりますけれども、西駒郷の指定管理料は、毎年度、管理運営に必要な経費を積算いたしまして、そこから介護給付費や利用料収入などの収入見込み額を差し引いたもの、つまり、収支差し引き分をその年度の指定管理料として予算に計上しております。
 平成20年度の指定管理料は議員御指摘のとおり前年度比2億円余りの減額となっておりますが、これは管理運営費の中の人件費の削減が主な理由でありまして、地域生活移行による入所者数の減少に伴う職員11名の減及び指定管理者である長野県社会福祉事業団の給与体系の見直しによる人件費が大きく減少したことによるものでございます。
 続きまして、信濃学園等の研究会の概要でございますが、両施設につきましては、平成19年度の初め、有識者等による検討会を設置いたしまして、それぞれ4ないし5回の検討会を開催した後、平成20年3月に報告書が取りまとめられました。
 信濃学園の報告書では、県内唯一の知的障害児施設として今後も入所機能を存続させること、入所定員を60人から30人とすること、小グループ支援の促進などについて提言をいただきました。さらに、指定管理者制度に移行する場合はコスト意識を持った効率的な運営を行った上で、採算がとれない場合は県が必要な補てんを行い、信濃学園の役割と必要な支援が維持できるようにするべきとされております。
 次に、諏訪湖健康学園につきましては、入所定員の見直しや医療との連携による施設の治療機能の強化、学校体制の整備などに加え、民間のノウハウが生かされる指定管理者制度の導入が最もふさわしいとの提言をいただきました。
 両施設の指定管理者制度への移行に際しましては、サービス水準が維持できる職員体制を確保するとともに、当面は県職員を派遣し、順次指定管理者の職員と入れかわるようにすること、あるいは指定管理候補者を早期に選定いたしまして移行に十分な引き継ぎ期間、準備期間を設けることなどの配慮をしてまいりたいと、このように考えております。
 以上でございます。
      〔21番?見澤敏光君登壇〕
◆21番(?見澤敏光 君)総務部長、指摘があればでなくて、実際に不適切な報告となっておりますので、早急に訂正を求めておきます。
 今、社会部長の説明のあったとおり、直接の指定管理者による事業努力によっての縮減ではないわけでありまして、こういった場合、正確な報告をするべきと強く要望をいたしておきます。
 また、信濃学園など重度な知的障害者を支援する施設においても、単なる経費縮減だけで指定管理者移行は、現在行われているサービスが低下とならないよう特に求めておきます。経費の縮減を求めるのであれば、しっかりとした積算基準を明確にする必要があろうかと思います。
 また、中途計画等につきましても、施設設置者として一定の規制をすることは理解できますが、しかし、民間のスピード感ある斬新的な企画等を十分生かすためにも、計画等の見直しに当たりまして緩和策をさらに検討されますことを要望しておきます。
 予算がない予算がないと、毎年、前年に対し指定管理料の減額を求めるとすれば、本来の趣旨である指定管理者制度は民間の活力とアイデアを生かすことばかりでなく、それぞれの施設を利用する県民への大切なサ−ビスも低下することとなります。
 また、勤労者福祉センターのたぐいの施設は、ほとんどが設置されている所在市町村が指定管理者となっております。このことは施設の使用目的等の経緯から異論を申し上げるものではありません。ただ、これらのほとんどの施設が赤字で、指定管理者である市町村が赤字分を補てんされております。それだけに、これらの施設においても指定管理料の基準や管理業務仕様書があいまいであるとすれば、それぞれの施設において経費の縮減に向けた改善の方法ですら見当たらなくなります。そのため、県も指定管理者を受けている市町村も、現在の指定管理料が、あるいは実際の経費が妥当であるのかもわからず、どんぶり勘定的な運営になりかねません。そのためにも一定の基準が必要であると考えます。
 また、指定管理者制度は、それぞれ更新時期を迎え、制度が持つプラス、マイナスの両面が明らかになってきております。特に、文化施設や障害者施設等では、価格競争から本来の設置目的が達成できずに、単なる貸し館業のようになってしまう施設もできてきたことから、そもそも指定管理者はそぐわないのではないかという疑問から指定管理者の見直しを行っている県や政令市も出てきております。ここで、更新を前に、指定管理の功罪の総括を行うことが必要であると考えます。
 そこで、行政コストの削減とのバランスもあり、難しい面もありますが、目先のことだけでなく、本来行政サービスがどうあるべきかとの視点と、最低でも10年、20年先のことを考えて判断をするための検証をするべきと思うが、知事の御見解を伺います。
 また、指定管理者の成果に対する評価基準、施設別の一定の指定管理料に対する算定基準額の設定など、改善に向けてどのようにお考えになっておられるかも知事の御見解をお伺いをいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)議員からは指定管理者制度についてるる具体の御質問がございました。
 ただいま御指摘の2点でございますが、議員御指摘のとおり、指定管理者制度は、民間事業者のノウハウを活用しながら、経費の節減だけではなく、多様化した住民ニーズに効果的、効率的に対応してサービスの向上に結びつけていくと、これが本来の制度の趣旨だと思います。
 長野県の場合、制度の導入以降、それぞれの施設の特色を生かしながら管理運営が行われておりまして、私は一定の成果を上げているものと考えております。
 もとより、公の施設としてしっかりした施設管理やサービス提供を行うということには十分配慮しなければならない、そうしたことから、今後とも長きにわたって適切な施設運営を行っていくには評価や検証をきちんとやっていくということが必要だと県も認識しているところであります。
 これまで施設の管理運営状況につきましては毎年度公表をしてまいりましたけれども、今年度分から、これに加えまして、指定管理者に利用者満足度調査をしていただきましたり、あるいは県による評価制度を導入することにしたところでございます。
 こうしたことを通じまして、御指摘のございました点も踏まえまして、今後もよりよい制度運用ができるように努めてまいりたいと存じますので、よろしくまた御指導をお願いしたいと存じます。
      〔21番?見澤敏光君登壇〕
◆21番(?見澤敏光 君)利用者のニーズに柔軟な発想で対応することでより質の高いサービスの提供が期待できるなど、本来の指定管理者制度に求められているメリットなどを生かすためにも、県としてさらに見直しの努力をするべきと要望しておきます。
 次に、財政健全化判断比率等に基づいた県の考え方についてお尋ねをいたします。
 地方自治体の財政破綻を早い段階で防止することを目的として、平成19年6月に地方自治体健全化法が成立されました。その内容をおさらいしてみますと、普通会計だけでなく、公営企業や公社、第三セクターなどの会計まで監視対象を拡大すること、また、単年度フローだけでなく、ストック面にも配慮した財政状況の判断指標を導入すること、また、財政悪化を可能な限り早い段階で把握し、財政状態の改善に着手させることとなっております。この法律ができたことによって、地方自治体の財政破綻を未然に防ぐため、国が自治体の財政状況をチェックすることができるとしております。国がチェックできるというよりも、地方自治体みずからが健全な財政を把握する上においても重要であります。
 本県においても、県監査委員が、9月に、平成20年度決算における財政健全化法の健全化判断比率等の審査について審査意見書が提出されました。その意見書によりますと、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率等の健全化判断比率及び資金不足比率等につきましては、いずれも国が示した判断基準より下回り、健全化状況であると報告されております。
 指標を見る限り、長野県の状況は悪くないと思います。数年前より各種指標は改善しており、実質公債費比率についても、平成19年度数値ではワースト5位でありましたが、先ごろ発表された20年度の速報値においては12位と財政健全化に向けての努力が見られます。
 しかし、昨年来の金融危機以来、日本の経済はもとより、本県の経済・雇用情勢の悪化は近年に例を見ない大変厳しい環境が続いております。県では、20年度の県税収が大幅に減収となる見通しを発表しました。さらに、来年度も、引き続き、法人2税を中心に大幅な減収となることが予想されております。さらに、新政権では、地方交付税を初め、自動車税や暫定税率など、現時点で不確定要素ではありますが、県財政に影響が見られると思われる各種見直しが検討されており、今後、歳入不足が上乗せとなる可能性は大であります。
 県監査委員は、今後、基金残高や税収及び地方交付税等の動向いかんでは実質収支が赤字に転落することも懸念されることから、収支が均衡する財政構造の構築と慎重な財政運営が望まれますと審査意見書で指摘されております。まさにそのとおりで、将来の長野県財政に大きな不安環境となっております。
 そこで、県の財政運営のかじ取り役である総務部長に、現在の県財政の状況を、全国の都道府県との比較においてどう認識しているのか、お伺いいたします。
 また、実質公債費比率は着実に下がってきておりますが、行政刷新会議の事業仕分けにおいても交付税制度の見直しが求められております。
 かつて、長野県だけでなく、全国の都道府県において交付税措置のある有利な起債が政策誘導の中で活用されております。長野県は、オリンピック、新幹線、高速道路等で社会資本の充実、整備にかなり積極的に活用してきておりますが、1兆5,700億円余の地方債残高のうち有利な起債ということで後年度交付税で措置されることになっているものはどの程度あるのか。
 また、税収が大幅に落ち込んでいるが、今後、税収不足を補うために減収補てん債の発行等を行う予定はあるのか。もしあるとしたら、実質公債費比率にどの程度の影響が出てくるのか。
 県は、現時点で、将来見込まなければならない実質将来負担額をどの程度把握されているのか。
 また、自主財源の確保や事業の見直しなど、将来の財源の安定と確保に向けてどのような施策を具体的に考えておられるのか。総務部長にお伺いをいたします。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)他県との比較をした本県の財政の現状についてのお尋ねでございます。
 平成20年度決算におきます健全化判断比率を全国比較をいたしますと、普通会計、連結とも実質赤字が生じた都道府県はなくて、私ども、実質公債費比率は数値の高いほうから12番目、将来負担比率は同じく31番目というふうになっております。
 御指摘のように、平成17年度決算では20.1と全国で最も高い数値でございました実質公債費比率は、平成20年度決算では15.9ということで、全国順位で高いほうから12番目と改善が図られてきたところでございます。
 しかしながら、地方財政を取り巻く環境は、三位一体の改革以降、一般財源総額が厳しく抑制されておりますし、そういう中で社会保障関係費等の義務的経費が増嵩をいたしております。一層厳しさを増しているといった状況でございます。
 平成20年度決算で早期健全化基準に該当した都道府県はございませんでしたけれども、長野県を含め、いずれの都道府県とも大変厳しい財政状況にあると、このように認識をいたしております。
 それから、地方債残高に対します交付税措置についてのお尋ねでございます。
 先ごろ公表いたしました平成20年度の普通会計の貸借対照表に情報として掲載をいたしましたとおりに、地方債残高1兆5,748億余円に対しまして後年度に地方交付税の基準財政需要額に算入される見込み額は、これはバランスシートの注記に表示をしてございますが、8,509億円で、割合では54%というふうに見込んでおります。
 それから、減収補てん債の発行についてのお尋ねでございます。
 減収補てん債は、各年度の県税収入額がその年の地方交付税算定において見込んだ標準的な税収額を下回る場合に、総務省と協議の上、発行する特例的な地方債でございます。私ども、本年度は法人関係税において大変大幅な減収が見込まれておりまして、今後の税収の動向を踏まえて考える必要がありますけれども、今の段階では総務省と発行について協議するという見通しになろうかと思います。
 減収補てん債を発行した場合の実質公債費比率への影響についてでございますけれども、減収補てん債の元利償還金でございますが、75%は後年度地方交付税の基準財政需要額に算入されます。残りの元利償還金の25%でございますが、これは、したがいましてその年度の自主財源で返還をするということになりますので、償還年度の実質公債費比率を引き上げる方向にその分働くということになろうかと思います。
 それから、将来負担額をどの程度把握しているかというお尋ねでございますけれども、平成20年度の決算の将来負担比率の算定におきます長野県の将来負担額、1兆9,357億円というふうに見ております。その主な内訳でございますが、一番大きなものは地方債残高で1兆5,748億円、これが全体の81%を占めております。それから、職員の退職手当負担見込み額が2,629億円、構成比で14%でございます。このほかに、将来負担比率の算定対象外となっています債務負担行為に基づく支出予定額が190億円ございまして、具体的には、工事が数年度にわたるものが104億円、あるいは各種の利子補給にかかわるものが14億円でございますけれども、そういったものがございます。また、債務負担ではないんですけれども、例えば北陸新幹線鉄道整備事業負担金のように、事業の進捗に応じまして毎年度県の支出が見込まれるといった事業がございます。
 こうした県負担については、常に計画の進展に注意を払いますとともに、当初予算の編成作業などを通じまして当面する県負担額を個々に把握するように努めております。
 それから、財源の確保に向けた取り組みというお尋ねでございます。
 これまで、行財政改革プランに沿いまして、職員一丸となって知恵と工夫を凝らして歳入の確保あるいは歳出削減に取り組んでまいりました。その主な方策でございますけれども、歳入の確保でございますけれども、県税の徴収対策の実施やあるいは森林づくり県民税の導入などによる県税収入の確保でございますとか、それから職員宿舎の貸付料、あるいは使用料、手数料といった受益者負担の適正化、それから未利用の県有地の売却、あるいはネーミングライツの導入といったような歳入確保策でございます。また、歳出の削減策といたしましては、適正な定員管理や、あるいは超勤の縮減や、あるいは事業の見直しといったようなものに取り組んでまいっております。
 これらの取り組みに加えまして、アウトソーシングの推進ですとか、指定管理者制度の導入施設の拡大など、今後とも行財政改革プランに沿った取り組みを徹底いたしまして適正な財政運営に努めていきたいと考えております。
 とはいえ、今申し上げました県独自の取り組みにもおのずから限界がございますので、地方が必要な一般財源総額を確保できますよう国に対し強く要望をしてまいりたいと、このように考えております。
      〔21番?見澤敏光君登壇〕
◆21番(?見澤敏光 君)厳しい財政状況であるとの認識は当然の判断であろうかと思います。また、減収補てん債は、現況を考えればやむを得ないかなと考えられますが、また、将来負担比率につきましてもある程度把握されているようでございますけれども、今こそ、表にあらわれる指標のみでなく、隠れた数値、先ほどもお話がございましたが、債務負担行為や今後予想される国直轄事業の負担金、中期総合計画に掲げている諸事業など、将来見込まなければならない実質将来負担額の把握が重要な課題であろうかと思います。
 11月13日に、民間企業に倣った新しい公会計システムによる財務諸表等が発表されました。県の予算編成時においても財務諸表をしっかり読み取り、予算の編成、予算の執行、決算の統計数値など、計画、予算から決算、行政評価まで一貫した設計思想で効率的なコストを抑えた運用が求められております。そのためにも、将来予想される実質将来負担額の把握とフォローは欠くことができない重要なポイントであるとも考えます。将来の実質将来負担額の把握と新しい公会計システムによる財務諸表は切り離して考えることはできません。しっかり本県が将来予想される実質将来負担額を明確にした上で、中期総合計画を柱にした年度計画に対し、大きな政策、個別な施策など、また、目的と手段が適切かどうか評価をし、人、物、金といった限られた行政資源を有効活用していくべきであると考えます。
 そこで、知り得た実質将来負担額と直近の財務諸表に基づき、どのように来年度予算編成に活用していかれるのか。また、中期総合計画等にそれらの数値を反映させていくべきと思うが、いかがか。総務部長にお伺いいたします。
 また、三重県議会でも知事に提案しておりますが、健全化判断比率等のより正確な算定と適正な審査のために、県としての算定マニュアルと審査マニュアルを定めるべきと思うが、いかがか。算定マニュアルは総務部長に、審査マニュアルについては代表監査委員にお伺いいたします。
 また、平成21年度の定期監査の結果に関する報告にも監査委員の意見として挙げられておりますが、決算書に財産に関する調書として債権及び基金などの内訳が記載されておりますが、起債残高や債務負担行為残額など将来負担額の一覧表も掲載するなど、県民に対する説明の仕方などの工夫をするべきと思うが、いかがか。これも総務部長にお伺いをいたします。
 また、知事は、定例会前の各派代表者会議において、来年度予算の編成に当たり、骨格予算でなく通年予算で行うと報告されておられますが、昨日の風間議員への答弁で、国の方針が定まらない現況で骨格的な予算編成となる可能性も示唆されました。
 いずれにいたしましても、先ほど来問題を提起しているように、財政事情や事務事業評価による見直しなど、年々県の財政や県政運営環境は変化しております。将来予測される実質将来負担額を早急に算出し、あわせて財政健全化比率等の結果を踏まえて、何を重点に、どのような方向を目指した22年度予算をお考えになっておられるのか。御見解をお示し願いたいと思います。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)把握した将来負担や財務諸表を来年度予算編成等にどのように活用していくのかというお尋ねでございます。
 平成22年度の当初予算編成においては、厳しい財政状況のもと、当面する経済・雇用対策を推進をいたしますとともに、中期総合計画に沿った施策を着実に推進できるよう、財政の健全化にも一層配慮しつつ編成を進めると、このようにいたしております。
 こうした方針のもとに、把握した健全化判断比率や財務諸表に基づきまして長野県の将来の財政負担というものを考慮いたしますと、将来負担額の一番大きなものでございますが、約8割を占める地方債残高の動向に留意をするということが最も肝心なことかなと、こんなふうに考えております。
 そこで、当初予算編成方針におきましても、将来の財政負担を考慮いたしまして、県債発行額を元利償還額の範囲内にとどめるということを基本に、引き続き県債残高の縮減に努めることといたしております。
 それから、健全化判断比率の算定マニュアルを定めてはどうかというお尋ねでございます。
 県としての算定マニュアルは定めてございません。法律を所管する総務省から算定のための詳細な記載要領が示されております。健全化判断比率は全国共通の算定様式によって算定が行われております。比較といったことも大事な要素でございますので、各団体が同じ基準に従って算定をすることで数値やあるいは算定内容を比較対照をするということが可能になりますことから、県独自のものは考えておりません。
 御指摘のように、将来予想される負担額を的確に把握するといったことは大変重要なことでございますので、今後とも健全化判断比率の正確な算定に努めてまいりたいと、このように考えております。
 それから、将来負担額等の説明の仕方について工夫をすべきということでございますけれども、平成21年度の定期監査の結果に関する報告の中で、監査委員から、決算を公表する際に、起債残高やあるいは債務負担行為残額などの情報を附属資料としてあわせて公表をするよう意見をいただいたところでございます。
 県財政につきましては、これまで、予算の説明書やあるいは決算書のほかに、県のホームページに県財政に関するさまざまな情報を随時掲載してまいりましたほか、いわゆる「財政のあらまし」ということで、年2回、県報登載によりこれを公表してきております。財政がどのように運営され、どのような状況にあるのか広く知っていただけるよう努力をしてきたつもりでございます。
 地方債残高や債務負担行為に関する情報につきましては、毎年度、当初予算説明書に一覧表を掲載してございますほか、先ごろ公表いたしました県の貸借対照表にも情報を掲載をいたしております。
 そうしたところでございますけれども、御指摘も踏まえまして、今後とも、県として県民の皆様に対しより適切な情報提供や説明に努めていきたいと、こんなふうに考えております。
      〔監査委員?見澤賢司君登壇〕
◎監査委員(?見澤賢司 君)財政健全化判断比率の審査につきましては、基礎資料との整合性等について総務省から示された記載要領、それからチェックポイントというのがございます。これに基づいて行っております。
 また、この時期に並行して行っております決算審査でも各部局から提出された資料がございます。これにより数値の確認等もいたしております。
 特に、将来負担比率につきましては、各部局からの資料のほか、将来負担比率算定対象となる各団体の決算書等、これも入手して数値の確認など入念に審査を行っているところでございます。
 お話のありました審査マニュアルにつきましては、さきに申しました総務省のチェックポイントなどでチェックすることができると思われますので、現時点では策定する必要はないと考えておりますが、他県の審査方法等も参考にし、さらに適正な審査に努めてまいります。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)将来予測される実質将来負担額などを念頭に置いて、平成22年度当初予算についてどのように対応するかというお尋ねでございますが、来年度におきましても、経済及び財政、引き続き大変厳しい状況になると見込まれる中でございまして、国の動向や足元の経済情勢等を的確に把握しながら、選択と集中のもとで、県民生活と県内経済の安定を図るために、当面する経済・雇用対策に取り組みつつ、あわせて中期総合計画の目標達成に向けて着実に施策を推進できるように、しかし、当然のことでありますが、将来負担の軽減といった中長期的な視点での財政健全化にも配慮をしながら予算編成を進めてまいりたい、このように考えているところであります。
      〔21番?見澤敏光君登壇〕
◆21番(?見澤敏光 君)それぞれお答えをいただきました。財政健全化に取り組むとともに、県民生活と県内経済の安定、向上を図り、そして、あわせて中期総合計画への県民の期待にこたえるべく当初予算編成に取り組んでいくとのことでありますが、まずは県内経済の安定に全力を挙げていただきたい。要望しておきます。
 今や、国、県、市町村、民間を問わず、すべてが荒れ狂う海原の中にいるような経済環境の中で必死になって抜け出そうと努力しております。もちろん、国は、混迷している現況から一日も早く抜け出すことができる責任を果たしていただきたいと願っておりますが、残念ながら方向が定まらない状況でございます。迷う国に先立ち、県民が安心して産業・経済活動や生活が営めるよう、財政的不安要素のある中でありますが、一層知事のリーダーシップを発揮していただき、昨日の答弁にもありましたが、その時々に必要な予算をつくることを望むものであります。そのためにも、隠しているのでなく、隠れて見えていない予測される実質将来負担額を適切に把握し、公会計の貸借対照表に実質将来負担額や後年度補てん地方交付税などを的確に把握し、将来の収支バランスを判断するなど、将来にツケを回さない県財政運営に努められ、22年度予算の編成に当たっていただきたいことを強く要望いたしまして、一般質問を終わります。
○議長(望月雄内 君)この際、午後1時20分まで休憩いたします。
        午後0時13分休憩
         ──────────────────
        午後1時21分開議
○副議長(高橋宏 君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 続いて順次発言を許します。
 太田昌孝議員。
      〔6番太田昌孝君登壇〕
◆6番(太田昌孝 君)初めに、事業仕分けについて伺います。
 事業仕分けは、公明党が2005年にマニフェストに掲げ、翌2006年に成立をいたしました行政改革推進法に規定をされまして、以後、毎年、事業仕分けの手法によりまして行政の無駄を削減をしてまいりました。
 現政権で進められた事業仕分けにつきましては、さらに一歩進めて、国民の前で実証をされていることにつきましては評価をいたしますが、一方で、政府が財政再建の中期プログラムや成長戦略を明確に示さないままに事業の要不要まで含めて判断をしておりまして、基本戦略のないやり方はこれは乱暴ではないかと考えるわけであります。これまでシーリングなどによりまして概算要求自体をスリム化して要求してきたものが、そうした歯どめをかけることなく、みずからの要求で膨らんだ概算要求を自分たちで削減したように見せる自作自演のパフォーマンスとも映るわけであります。
 現仕分けチームが目標額の削減ができなかった中で、今後、財源なき政府が、この事業仕分けをどのように反映した予算を組むものか注目をしてまいりたいと思います。
 さて、その事業仕分けですが、昨日、風間議員より詳細な質問がなされたわけでありますが、重複しない中で私も1点伺いたいと思います。
 子どもの読書活動の推進事業、子どもゆめ基金事業につきましては、いずれも廃止との結論になっております。特に、子どもゆめ基金につきましては、子供の健全な育成の促進を進める民間の活動を支援するものでありまして、自然体験活動や科学体験、読み聞かせなどの読書活動などに、県内65団体、約6,000万円の助成がなされております。これら民間の活動は、子供の社会性の育成、地域とのかかわりなど、貴重な機会となっているものと思います。また、地域の中でボランティアとして取り組んでいただいているグループ、サークルの皆様にとって、効果が明らかでないなどの理由で廃止することは、これまでの御努力に対しまして余りに心ないものと考えます。
 本事業が廃止された場合の想定される県内への影響も含め、教育長の御所見をお聞かせください。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)政府の事業仕分けで廃止とされた子どもゆめ基金事業などについてのお尋ねでございます。
 独立行政法人国立青少年教育振興機構が運営いたします子どもゆめ基金でございますが、21世紀を担う夢を持った子供たちの育成を図るため、民間団体の実施する特色ある取り組みや体験活動、読書活動等のすそ野を広げる活動を中心に支援を行っております。基金創設以来、本県におきましても、民間団体が実施する活動に助成され、子供の生きる意欲や豊かな感性を育てる上で多くの実績があったものとお聞きしております。
 今回の政府の事業仕分けで廃止とされたいずれの事業も、未来を担う子供たちの健やかな成長のための事業であり、県内での体験活動や読書活動を実施する各民間団体活動への影響も否定できないところでございます。
 今後、文部科学省におきまして事業仕分けに係る施策につきまして各方面の意見を聴取しているということでございますので、各方面の意見を十分に把握して適切な対応が図れるよう期待しているところでございます。
      〔6番太田昌孝君登壇〕
◆6番(太田昌孝 君)今、影響があるとお話をいただきました。今回の事業仕分け、これは大変問題になるのは、予算編成の過程におきましてこうした現場の声を届ける窓口がまことに狭く、市町村長や知事ですらもなかなか決裁権のあるところまでたどり着かないということであります。
 一方で、マスコミ等が取り上げることによりまして世論の喚起を促すようなことが行われ、そのことによって一定の効果を上げているのではないかというふうに見られるわけでございますが、今回の事業のようにボランティアあるいは地域団体が地域で行っている事業などは、この思いを届けるルートすらもないというのが現状であろうと思います。
 そういう意味では、教育長におかれましても、現場の声、機会をさまざまとらえていただいて、こうした事業の必要性をぜひとも主張をしていただきますようお願いを申し上げたいと思います。
 次に、防災対策について何点か質問をさせていただきます。
 明年1月17日は、阪神・淡路大震災発災から15年となります。阪神大震災は我が国にとって従来からの防災体制を根本から見直す機会となり、以後、各自治体においてハード、ソフト両面にわたって見直しが進められてまいりました。
 そうした中で、設備の老朽化等により更新の時期を迎えている機器の状況や、各種対策の推進状況、県としての市町村に対する指導などについて何点か伺います。
 初めに、災害対策関連機器の更新状況と施設の充実について伺います。
 防災行政無線施設管理事業につきましては、昭和57年の設置以来19年が経過をし、現在、平成24年度にかけて順次更新作業を行っております。災害対策本部と現地機関、さらに被災箇所を結び、災害情報の収集、伝達を行うことによって適切な判断、指示を行う上でも、これら情報機器の高機能化は不可欠なものと思います。
 県では、現地機関と災害対策本部を結ぶ回線では画像伝送などの高度化を図られておりますが、被災地と災害対策本部の間で画像を伝送するシステムは、これは県警ヘリコプターの協力によるヘリ無線しかないと伺っております。これでは、いざというときの情報収集には不十分ではないでしょうか。せめて、県の防災ヘリ「アルプス」にも同様の画像伝送機器の設置を図られるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 また、被災地において災害対策、情報収集を図るためには、移動系と言われますハンディタイプの無線機の確保が必要不可欠であります。今回調査しましたところ、県が所有する移動系無線機は県下でわずか55台ということで、現地機関が活動する場合に極めて不十分であると思います。移動系は、被災地の情報収集に有効なだけでなく、速報性、同報性にすぐれ、対応する職員の2次被害を防止する上でも重要です。今後の機器更新にあわせてぜひ増設を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。御所見を伺います。
 次に、今議会に上程されました補正予算のうち、全国瞬時警報システム、J−ALERT整備事業について伺います。
 今回の予算により、今後合併される町村を除き、77市町村すべてに配備されると伺っております。既に配備済みの飯田市などでは同報無線に接続をしてJ−ALERTの情報を住民に周知することとしておりますが、今回配備される市町村のうち18市町村につきましては同報無線がいまだ設置をされておりません。もちろん、有線放送などを活用した周知方法も考えられるわけでありますが、本事業の目的は情報をいかに早く的確に住民に届けるかということにあります。本事業推進に当たり、情報の活用方法、住民に対する周知についてどのような指導をされておりますか。伺います。
 次に、自治体の避難支援プランについて伺います。
 消防庁では、本年6月、災害時要援護者の避難支援対策の取り組み状況の調査結果を公表をいたしました。長野県は、全体計画で策定済み27.5%で全国で29位、未着手が52.5%となっております。
 避難支援プランは、災害発生時における災害時要援護者への支援を適切かつ円滑に実施するため、国の災害時要援護者の避難支援ガイドラインを踏まえ、市町村に対し基本的な考え方や進め方を明らかにしたものであり、災害時要援護者の自助、地域の共助を基本として、情報伝達体制や避難支援体制の整備を図ることを目的としており、この整備は急務と考えます。
 消防庁では、全市町村に対して、2010年3月までのプラン策定を求めておりますが、現状と推進体制について伺います。
 次に、帰宅困難者の対応について伺います。
 19年6月議会におきまして帰宅困難者に対する支援策を質問し、県内のスーパーマーケット等の店舗と災害時応援協定を結び、一時休憩所としての開放、水道やトイレの提供など、災害時に実効が上がるように進めるとの答弁をいただきました。その後、店舗への表示等推進されていると伺いましたが、まだまだ県民への周知が不足しているように思われます。
 そこで、帰宅困難者に対する支援の現況と県民への周知について伺います。
 以上、危機管理部長にお願いをいたします。
 次に、住宅・建築物耐震改修促進事業について伺います。
 阪神大震災における死者の9割が住宅の倒壊等によるものとのデータから、平成18年から10年間を計画期間としまして、住宅・建築物耐震改修促進事業が行われております。さまざまな防災対策の中で命を守るために最も重要な事業であると認識をしておるわけでありますが、特に持ち家の改修が進んでおりません。平成27年までに耐震化率90%を達成するため補助事業による改修工事の目標を1万戸としておりますが、20年度終了時点で778戸にとどまっております。
 耐震診断、耐震改修の推進状況と今後の取り組みについて伺います。
 次に、洪水ハザードマップの公表状況について伺います。
 水防法によりまして、洪水予報河川と避難判断水位を超えたことを知らせる水位周知河川はそれぞれ浸水想定区域が指定をされ、区域内の市町村は洪水ハザードマップの作成、公表を義務づけられております。近年は、はんらんする河川が大河川から中小河川に広がり、ゲリラ豪雨と呼ばれる短時間の局地集中豪雨も多発していることから、迅速かつ安全に住民が避難するためにもハザードマップの重要性がますます高まっているものと考えます。
 本年、国土交通省より各県のハザードマップ公表状況が発表になりましたが、長野県は55%と全国平均の79%を大きく下回っております。水害の危険から県民を守る治水施設は、完成をさせるまでには多大な費用と時間を必要とします。このため、自分の住む地域の水害に対する危険度を知っていただくとともに、災害時に住民がみずから避難活動を行うためには、治水施設の整備とともに、住民一人一人が防災意識を高め、水害から身を守ることにより被害を軽減することが大切であり、そのためにも洪水ハザードマップの作成、公表を早期に推進をしていただきたいと思います。
 県下市町村の作成、公表状況の現状と県の支援による推進が必要と考えますが、今後の推進体制につき伺います。
 以上、2点、建設部長に伺います。
 次に、事業継続計画、BCPについて伺います。
 BCPとは、自然災害などの緊急事態に遭遇した場合に事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことであります。特徴としては、優先して継続、復旧すべき事業を選定すること、緊急時における事業の目標復旧時間を定めておくこと、緊急時に提供できるサービスのレベルについてもあらかじめ定めておくことなどであります。
 昨年策定をされました東京都のBCP地震編では、第1目標を都民の生命、生活及び財産の保護とし、第2目標に都市機能の維持を掲げております。この目標を踏まえて、2,884ある都の業務をすべて洗い出し、非常時に優先すべき1,061業務を選び出し、時系列に従って地震発生時の優先業務を具体的に示しております。また、これを実行するための職員の態勢につきましても、地震発生から経過時間ごとに参集可能人数が見積もられておりまして、そこでは初動時の人員不足などの課題も指摘をされております。
 また、事前に必要な準備として、拠点施設の耐震化、新たな災害情報システムの開発、稼働している情報システム維持への対策などが明記をされており、県民の生命、財産を守る責務を有する県としてぜひとも計画をしておかなければならないものと考えます。
 そこで、伺います。
 このBCP、災害だけでなく、現在、警報発令中であります新型インフルエンザのパンデミック対策としても必要と考えます。災害時、そして新型インフルエンザのパンデミック時の対応について村井知事に伺います。
      〔危機管理部長松本有司君登壇〕
◎危機管理部長(松本有司 君)防災対策につきまして私には4点の質問をいただきました。
 まず、災害対策関連機器についてのお尋ねでございます。
 消防防災ヘリ「アルプス」からの画像伝送につきましては災害時には有効な手段であると考えられ、これまでも研究をしてまいりました。
 ただ、議員の質問にもございましたとおり、県警のヘリには画像伝送機器、いわゆるヘリテレというふうに呼んでおりますが、これが搭載されておりまして、総合的な運用の中で、災害時の情報収集はまず県警にお願いし、「アルプス」は救急・救助活動、消火活動、それから消防隊員や医師等の人員輸送などを担っている状況でございます。
 また、「アルプス」は全国でも屈指の高い高度での活動が求められておりまして、これに対応するため機体重量も最大限の軽量化を図る必要もございます。
 これらの現状課題も踏まえまして、また、地上での受信中継施設を含めますと機器の整備や維持管理には多額の経費がかかるということもございまして、今後も引き続き研究をしてまいりたいというふうに考えております。
 次に、無線機についてでございますが、現在、県の防災行政用として免許を受けている移動系無線、これは55局でございまして、このうちハンディタイプの無線機47台を地方事務所等に配備しております。ハンディタイプの無線機は小型で使い勝手がよい反面、電波の届く範囲が狭いというような制約もございますので、これとは別に衛星携帯電話84台を配備しておりまして、非常時にはこれらの有効活用を図ることとしております。
 御指摘のとおり、災害時の情報の伝達と共有、これは大変重要な課題でございまして、また、情報通信機器も日々進歩しているということもございますので、今後も通信手段の拡充について研究してまいりたいというふうに考えております。
 次に、全国瞬時警報システム、いわゆるJ−ALERTの整備についてのお尋ねでございます。
 J−ALERTは、緊急地震速報や弾道ミサイル情報等の緊急情報を、防災行政無線のほか、各家庭での戸別受信機や防災メールなどを通じまして住民に瞬時に伝達するシステムでございます。
 このたび、国の経済対策の一環としまして、全額国庫負担で導入を促進することとなり、長野県におきましても今定例会で補正予算をお願いしているところでございます。これによりまして県内すべての市町村役場まで情報が届くこととなりますが、そこから先は市町村が住民へ周知するということになります。
 御指摘がございましたとおり、住民向けの防災行政無線等が未整備の市町村がございますので、現状では、何らかの方法で全住民に周知が可能となる市町村が50市町村、一部地域での周知が可能という市町村が11市町村、残りの19市町村は、当面、本庁舎での受信のみというふうになる見込みでございます。
 全住民に周知をしていくためには市町村において多額の施設整備に関する経費負担がかかるというような問題もあるわけでございますけれども、大変大事な問題でございますので、引き続き該当市町村に対しまして早期整備を働きかけてまいりたいというふうに考えております。
 次に、災害時要援護者避難支援プランについてのお尋ねでございます。
 このプランにつきましては、従来より、機会をとらえまして市町村に早期作成をお願いしてきましたが、この夏の豪雨災害などを受けまして、9月以降、市町村に改めまして要請をしております。
 御指摘がございました調査は3月末現在の状況を6月に公表したものでございますけれども、消防庁では再度11月1日現在の状況調査を行っております。現在集計中でございますが、本県においては、全体計画については策定済み市町村が40%を超え、未着手はゼロということになりました。また、個別計画も策定中市町村が80%を超える状況となっております。
 減災対策の視点から大変重要な課題でございますので、県としては、引き続き、避難支援プランの早期作成を含めた災害時要援護者対策に市町村とともに取り組んでまいる所存でございます。
 最後に、帰宅困難者への対応についてのお尋ねでございます。
 本県では、平成18年9月以降、スーパーマーケット、ホームセンター、コンビニエンスストア、石油商業組合、農協中央会等と帰宅困難者の支援について協定を締結しておりまして、その加盟店舗は県内に約2,000カ所ございます。この協定の締結によりまして、帰宅困難者の一時休息所として、飲料水やトイレの提供、それから交通状況や店舗近隣の避難場所などの情報を提供していただくことで帰宅困難者を支援する態勢づくりを進めてきたところでございます。
 なお、コンビニなどの店舗約700カ所には災害時帰宅支援ステーションと表示したステッカーをお配りし、わかりやすい場所に張っていただくようお願いしておりますが、御指摘ございましたとおり、県民の皆様への周知、これがまだまだ低いというふうに私どもも認識しておりますので、今後も機会をとらえまして周知に努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)建設部から2点回答させていただきます。
 まず、住宅・建築物耐震改修促進事業の進捗状況と今後の取り組みに関するお尋ねでございます。
 建築物の耐震化につきましては、平成19年1月に作成いたしました長野県耐震改修促進計画に基づき取り組んでおります。この計画では、平成27年度までの住宅の耐震化率の目標を90%としており、そのためには4万300戸の耐震改修が必要であり、そのうち補助事業として1万戸を目途に実施しております。
 住宅の耐震化につきましては、住宅所有者がみずからの問題かつ地域の問題としてとらえ、自助努力により取り組むことが重要でありますので、国及び市町村と連携して耐震診断、耐震改修への支援を行っております。
 耐震化のための第一歩である耐震診断は昨年度末までに3万3,744戸で実施しており、県民の住宅の耐震化に対する意識は高まってきてはおりますが、耐震改修は御指摘のとおり進んでいない状況です。
 その原因といたしましては、将来の建てかえ計画があることや、住宅所有者の高齢化に伴う改修費用の工面、また情報不足による耐震改修工事に対する不安などが考えられます。このため、本年度から、耐震診断士が住宅所有者へ診断結果や改修方法を直接説明するとともに、9月補正予算でお認めいただきました住宅耐震化支援事業により主に耐震診断を実施した住宅所有者に情報の提供を行うなど、事業主体である市町村と連携を図り、診断から改修への移行を促進してまいりたいと考えております。
 続きまして、洪水ハザードマップの公表状況に関するお尋ねでございます。
 県ではハードとソフトが一体となった総合的な減災対策を推進しているところであり、洪水ハザードマップの公表は重要なソフト対策の一つであります。
 本県の公表状況ですが、議員から55%という数値の指摘がありましたが、その数値は本年6月現在の数値であり、最新の情報としましては、11月末現在で56市町村のうち37市町村が公表しており、公表率は66%となっております。また、本年度内にさらに4市町村が公表する予定で、公表率は73%となります。残り15市町村も作成作業中であり、平成23年度末までにすべての市町村で公表となる予定でございます。
 現時点において全国と比べ公表率が低い要因といたしましては、本県では、ハザードマップの基礎となる浸水想定区域図の作成を、水防法により義務づけられた洪水予報河川、水位周知河川の34河川だけでなく、市町村から要望があった99河川についても作成し、きめ細やかな対応をしていることや、さらに、一部の市町村では土砂災害警戒区域などを含めた総合防災マップとして住民に提供したい意向があることなどが挙げられます。
 いずれにしましても、洪水時に住民が安全に避難できるようハザードマップ作成の技術的助言を行うとともに、県として、土砂災害警戒区域の指定を計画的に進め、危機管理部との連携を図るなど、市町村が速やかに洪水ハザードマップを公表できるよう支援してまいりたいと考えております。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)災害時等の業務継続計画、いわゆるBCPについてお尋ねをちょうだいいたしました。
 大規模地震などにより行政機関の機能が損なわれた場合に、応急対策業務はもとより、生活に密着した行政サービスなどについてあらかじめ定めておく、こういう考え方でございますが、他県の状況は、本年9月現在で、大規模地震を想定して4都府県が策定済みと承知しております。長野県におきましては、県土が大変広いために多様な地震災害が想定され、それにより対応が異なりますところから、具体的な作成方針等については現在なお検討中でございます。
 なお、業務のための場所、機器の確保という点から、昨年度までに防災拠点機能が損なわれる可能性がある合同庁舎の代替施設を定めますとともに、すべての合同庁舎に発電機を配備するなど逐次整備に努めております。
 御指摘の新型インフルエンザのパンデミック時の対応として最大4割程度の職員が勤務できないという場合を想定しまして、業務の優先順位を含めた行動マニュアルをことし9月に作成しておりますけれども、今後も必要に応じて改定をしてまいりたい、このように考えるところであります。
      〔6番太田昌孝君登壇〕
◆6番(太田昌孝 君)それぞれ御回答をいただきました。順番で無線通信機器の更新でございます。衛星電話84台配置をしてあると。災害の現場において、衛星電話を取り出してぱっと電話ができるものでもないことは御承知のとおりでございます。職員の2次災害のこともお話をさせていただきましたけれども、安全に、あるいは情報を共有するという意味におきましても、そこで使うべき機器というものは適切なものというものがあるわけであります。そういう意味でも、必要なものはやっぱり必要というような形の中で備えていただきますように。
 県下で47台ハンディタイプということでございますから、10広域考えますと、あなたと私が持っているだけみたいな形になるわけで、しかも基地局もないという状況であります。そういう意味では指示もしっかりと届かない。そういう意味では、もうちょっと集中的に使えるような形も考えるなり、現状ある資源を最大限利用すると同時に、最低限の備えは必要であろうというふうに思います。
 また、J−ALERTも本庁のみというところが19という意味では、今回備えるところはいいんですけれども、そこから先にどうやって利用するか。そこの職員だけが安全を図っても余り意味はないわけでございまして、その先にいる住民のために設備をされるものでなければならないというふうに思うわけです。
 そういう意味では、国も経済対策という側面もあって今回全市町村に配備をされたということでありますけれども、今後も、それぞれの市町村、どうやって住民に届けるかという視点の中で支援を御検討をいただければというふうに思います。
 また、避難支援プランにつきましては、未着手がゼロということで、これは早期につくっていただきますと同時に、避難の支援、特に要災害時援護者の問題でございます。これは、計画を立てるだけでなく、ここから先、立てた段階でいかに実用に役に立つものかが大切であろうかというふうに思います。今のところ進んでおるということでございますので、そういう意味でも次のステージに入りますようにお願いを申し上げる次第でございます。
 それから、帰宅困難者に対しては、ステッカー、私も言われて確認しました。言われればわかる。これから私も常に目にすることだろうなと思うわけでございますが、残念ながら私の周りで知っている方はいらっしゃいません。あらゆる機会をとらえてというふうにおっしゃいましたけれども、ぜひ周知に関して格段のお計らいをお願いをしたいというふうに思います。
 それから、住宅・建築耐震改修促進事業でございます。大変に進まない、部長のおっしゃるとおりだろうと思います。みずからの資産に対しましてどの程度税金を投入できるかということになれば、これは私はなかなか難しかろうと思いますし、余りやるべきでもないのかなというふうには思います。さりとて、これは阪神大震災のデータもありますとおり、最終的に人の命を守るという観点からいけばこの事業を推進していただくしかないわけでありまして、さらに言うならば、一つの家屋が倒壊することによってそこから先に救急車両が届かないというようなこともあるわけでございますから、そういう意味においても、これは、訪問をして、周知、あるいは徹底、あるいは推進をぜひともよろしくお願いをしたいというふうに申し上げておきたいと思います。
 また、BCP、特にインフルエンザについては40%削減ということで作成をされておられるということでございます。いざというときに業務が動かない、そうした県であっては困ると思いますので、非常時の作成、またぜひ御検討いただければと思います。
 それでは、次に移ります。
 11月に作成をされました県福祉医療費給付事業検討会からの報告書におきまして、乳幼児にかかわる福祉医療制度につきましては所得制限を設けず、対象範囲に小学校1年生から3年生までの入院をつけ加えること、精神障害者にかかわるものとしまして、対象範囲に精神保健福祉手帳2級通院を加えることが適当と報告がなされました。特に、乳幼児にかかわる福祉医療制度につきましては、これまでも県内市町村の取り組み状況は大きな格差が生じております。報告書には「今後の社会環境の変化や自治体の財政状況を踏まえ、今後も必要に応じ、検討」とありますが、制度の維持面だけでなく、むしろ県としての将来ビジョンを明確に示してほしいと現場、市町村からの声も寄せられております。福祉医療制度の拡充は県民要望も大きく、会派としてもこれまでも強く要望もしてまいりました。
 そこで、知事に伺います。
 今回の報告を受けて、来年度予算にどのように反映していくおつもりか。受けとめについて伺います。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)福祉医療検討会報告を受けまして、来年度予算についてどう対応するかというお尋ねでございます。
 福祉医療制度につきましては、11月19日に開催されました検討会におきまして、乳幼児及び精神障害者の対象範囲について今議員御指摘のように拡大する旨の報告が取りまとめられたところであります。
 この検討に当たりましては、福祉医療制度が少子化対策、子育て支援のための重要な施策の一つであり、安心して医療を受けられるために必要な制度であるということ、将来にわたり持続可能な制度にしていく必要があること、そして、一番支援を必要とする年齢層や対象医療の範囲、これはどこかというような点につきまして幅広い観点から5回にわたって深い議論をしていただいたと承知をしております。
 県といたしましては、この報告の内容を尊重しまして、拡大する範囲を、乳幼児については所得制限なしで小学校1年生から小学校3年生までの入院、それから精神障害者については精神保健福祉手帳2級かつ所得税非課税の方で、自立支援医療のうちの精神通院医療とし、必要な予算措置をしてまいるつもりでございます。
      〔6番太田昌孝君登壇〕
◆6番(太田昌孝 君)この件に関しましては、これまでも何度か会派においても取り上げさせていただきました。結局、市町村に対しまして将来のビジョンを示すことが大事であるんだろうなというふうに思っております。市町村においてはさらに一歩進んだ制度に進んでいるところが数多くあるわけでございまして、そういう意味でも、県として子育て支援にどのような形でかかわっていくかというような今後の取り組み、ぜひまた御要望を申し上げておきたいというふうに思うわけでございます。
 次に、自動販売機の公募制導入について伺います。
 昨年9月の定例会におきまして、新たな歳入確保の方策といたしまして、自動販売機の設置につきましての公募制の導入を提案をいたしました。以後、各県などで同様の動きが始まっておりまして、愛知県や鹿児島県などでは大きな成果も上げているというようなお話も伺っております。県内におきましても、佐久市において来年度より実施の予定と伺っております。
 そこで、総務部長に伺います。
 昨年、その導入も含めて、全体としてより効果の高い方法となるよう研究してまいりたいとの答弁でございました。その後の検討の状況と導入の可否につきましてお聞かせください。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)自動販売機の公募制導入に関するお尋ねでございます。
 昨年9月議会で御提案をいただきました公募制の導入に関しましては、他県の実施状況なども参考にしながら、それぞれの施設の個別の事情やあるいは手続等について検討を行ってまいりました。その結果、指定管理者や、食堂、売店の事業者、あるいは社会福祉団体が設置している自動販売機など、特別な事情がある場合を除きまして、平成22年度から順次公募制を導入して財源の確保を図ってまいりたいと、このように考えております。
 今後、平成22年4月の貸し付け分から導入することが可能な自動販売機の選定と募集要領等の作成を進めまして、来年1月末をめどに公募を実施していく予定でございます。
      〔6番太田昌孝君登壇〕
◆6番(太田昌孝 君)来年から順次推進ということで安心をいたしました。このような大変に財政の厳しい折でございます。できる限り歳入確保の方策ということで推進を願いたいというふうに思います。
 今回、一貫して防災対策について質問をさせていただきました。昨年8月には駿河湾で震度6弱の地震も発生をしておりますし、あるいは諏訪地域において水害も発生して被害を受けられた方もいらっしゃるわけでございます。平時が大事というような観点の中で、推進を心からお願いをいたしまして、私の質問とさせていただきます。ありがとうございました。
○副議長(高橋宏 君)次に、清沢英男議員。
      〔28番清沢英男君登壇〕
◆28番(清沢英男 君)初めに、事業仕分け等の県民、県政への影響についてということでお伺いいたします。
 政府の行政刷新会議作業グループによる事業仕分けが行われました。この作業で、廃止、見直し、予算計上見送り、地方や民間への移管、そう処断されようとする事業に対し、県行政として、それにかかわる市町村やそこで暮らす人々への影響というものを分析し予測して、国への要求、あるいは具体的な補てんといったものを今から真剣に考えなくてはならないのではないか、問題の所在はそこにあるというふうに思うのであります。そういう見地から幾つかお聞きしてまいります。
 初めに、総務部長にお聞きします。
 一つには、約16兆円の地方交付税であります。抜本見直しとされました。もとより、交付税は、法の第1条に掲げられるように、地方自治の本旨の実現に資することと、地方団体、すなわち県や市町村が独立性を強化する目的がうたわれています。これにより、交付税は地方公共団体の固有財源で一般財源だという位置づけがなされていることは多言をまちません。交付税は自治体にとっては政策実現の命綱でありますが、仕分けチームが交付税を政策誘導に使っている、恣意的運用されているという批判は、このことを理解しない片面的な見方と言わざるを得ません。
 そこで、この抜本的見直しとはどのような性格を持っているのか、県や市町村は小泉改革以上の辛酸をなめることになるのか。予測をお聞かせいただきたいと思います。
 次に、地方や民間移管とされた数々の事業があります。まちづくり交付金、地域公共交通、介護サービス関連、鳥獣被害防止対策、九つの普及啓発事業等々ですが、これらは財源が伴ってくるとは考えられません。
 また、我が長寿県でも特徴的なシルバー人材センター援助、過疎地域になくては困るバス、医師確保策、寂れゆく商店街の再生、大学での研究や産・学・官連携などなど、これら大小の事業予算カットの影響は、今後、県民、県政、市町村を直撃してくると思います。
 そこで、お聞きしますが、この際、県でも事業仕分けをしたらどうでしょうか。国の仕分けにかかったものすべてを、体育館で、白日のもと、切るなり焼くなり、県的仕分けを行ったらどうかと考えます。そのほうが市町村や県民の皆さんに事業執行停止などに対して言いわけがましいことを言う必要がない。時間も短時間で済みます。停止理由は、国で事業仕分けされた、県単ではできないということだけですから、1事業1時間は要りません。
 そんな事業執行停止や縮減、優先順位化など、県予算編成においても県的事業仕分けを行い、県民の皆さんに明らかにしていったらどうかというふうに思いますが、お考えをお聞かせいただきます。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)事業仕分けにおける地方交付税への関係のお尋ねでございます。
 国の事業仕分けにおきましては、地方交付税について、地方財政計画を客観的なものとすべきという観点、あるいは地方交付税において政策誘導を行うべきではないといった意見から、抜本的な見直しを行うという結論を出されております。
 地方交付税そのものは、三位一体の改革による大幅な削減以降、その機能が低下していることは少々否めませんけれども、長い目で見ますと、これまで地方公共団体の財源調整あるいは財源保障機能を概してよく果たしてきている、こんなふうに考えております。
 そういう意味では、抜本的な見直しがどのようなものになるのかは正直言ってわかりませんけれども、その結果、地方分権をより進めるものとなるようにしてもらいたいと、こんなふうに期待をするところであります。
 平成22年度の地方財政については大変厳しい状況ではございますけれども、10月の国の概算要求では財源不足のために国庫負担相当額について交付税率を引き上げることやあるいは地方交付税総額の1兆円増額が要求されておりますので、ぜひ地方団体が必要とする地方交付税の総額が確保されますように国に強く働きかけてまいりたいと、こんなふうに考えております。
 平成22年度の当初予算編成に当たり、県も事業仕分けを行ったらというお尋ねでございます。
 県におきましては、これまで相当厳しい事業見直しを経て、言ってみると削るべきものは相当削ってきておりますし、いわば本当に必要なもの以外はやっていないという状況でございます。それに加えまして、既に当初予算編成の作業は相当進んでまいっておりますので、この段階で改めて県が事業仕分けを行うということは考えてはおりません。
 国の事業仕分けの結果がどのような形でこれから国の予算案に反映されていくのか明らかではございませんけれども、当然のことながら、県の予算編成は国の予算案を精査した上で行っていくということになろうかと思います。その過程で明らかになっていきます国の事業仕分けによる県への影響につきましては、予算編成過程の公表などを経てできるだけ明らかにしていくように工夫してまいりたいと、このように考えております。
      〔28番清沢英男君登壇〕
◆28番(清沢英男 君)国の事業仕分けの影響は予算の編成過程で何らかの形で明らかにしてまいりたいと、こういう御答弁をいただきました。県民の皆さんがそのことを明らかな形で目に触れることが大事なことだろうと私は思うのであります。
 そこで、総務部長、再質問いたします。
 例えば、この事業仕分けにかかわったもので、今総務部長がおっしゃったように骨と皮だけになってきた県予算、さらにこれを削るわけでありますが、これを市町村別の箇所づけにしまして事業の執行停止や縮減を「広報ながのけん」にばんと載せたらどうかと、こう思いますが、いかがでしょうか。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)今申し上げましたように、今回の国の事業仕分けの結果というのはどんな形で国の予算に反映されていくのか。それを見ないことには、例えば、昨日、風間議員のお尋ねにもお答えをいたしましたけれども、廃止とされたものが来年度の予算から全く廃止になるのか、あるいは継続事業についてはお認めいただけるのか、新規の採択が中心になるのか。そういうようなことが明らかになってこないと具体の箇所についてあれこれ申し上げるというのはちょっと早過ぎるのかなというようなことでございますので、今直ちに県の広報で取り上げて県の事業がどうなるんだというようなことを申し上げる段階にはないんじゃないかと、こんなふうに思っております。
      〔28番清沢英男君登壇〕
◆28番(清沢英男 君)次に、農政部長にお聞きします。
 数少ない要求どおりとされた事業の中に中山間地域直接支払が含まれたことは安堵でありますが、廃止判定は農水関係が最多と言われます。長野県食と農業農村振興条例も制定し、農業振興が生命線である長野県にとって、仕分けの影響をしっかり受けとめなければならないと思います。
 そこで、一つに、廃止とされた農道ですが、一般道と一体的に整備すべきとされました。では、農道と一般道ではどう違うのか。また、県内の農道整備要望が多いのか少ないのか。また、農道整備の利点について御説明いただいた上で、対策を伺います。
 二つに、耕作放棄地再生対策、かんがい排水や農村振興、牛乳は国産だというフレーズでおなじみの国産農産物の消費拡大や販促などの仕分け結果が県内生産者に影響を与えることは自明ですが、その対策を県として打てるのかどうか。お聞きします。
 三つに、農産物等の輸出促進は民間が市場原理でやればいいとされました。ならば、県も同様、トップセールスや行政で外国への販促は必要なしとなると思います。
 また、農・商・工連携は補助でなく融資で足りるとされました。それらの是非と今後の対策を伺います。
 次に、事業仕分けを離れて、一つ伺います。
 この12月発効する新農地制度は大改正と言われます。企業が農地取得可能となって、農業委員会の体制と活動、権限が強化されます。当然にして、予算面でも十分な措置が講ぜられなければなりません。県として、この改正にどう対処しようとしているか。お考えをお聞かせください。
 次に、林務部長に伺います。
 県は、森林税として県民の皆さんから特別な御負担をお願いしつつ、里山等森林整備の促進方を図っています。前提には、緑の国土をつくるといった国の、また県民の共通理念があることは言うまでもありません。
 里山エリア再生と森林整備支援の交付金や森林所有者が山林を手入れするために調査を行う交付金が廃止、予算要求見送り等とされました。作業道や路網づくりが難しくなり、森林所有者も整備意欲減退ではないかと思える交付金カットにより、県が進める森林政策は見直しが求められると思いますが、お考えをお聞かせいただきます。
      〔農政部長萩原正明君登壇〕
◎農政部長(萩原正明 君)農道についてのお尋ねでございます。
 農道整備事業につきましては、農業機械の移動だとか集出荷施設、市場への農産物輸送の効率化、さらには農村生活におけます利便性の向上など、農業・農村の振興を目的に推進をしてきたところでございます。
 これまでは農道の新設や既存農道の拡幅への要望が多くありましたが、最近では橋梁の耐震化だとか農道の老朽化によります改修の要望が増加をしてきているところでございます。
 そうした中で、今回、農道整備事業については廃止とされたところでございますけれども、施工途中の継続地区の取り扱い、改修の対応等につきまして事業廃止の影響は大変大きいというふうに認識をしておりまして、県といたしましては、地域の実情を踏まえまして、国に必要な要望をさせていただきたいというふうに思っております。
 次に、国の事業予算カットが生産者に与える影響というようなことでございます。
 議員お尋ねの幾つかの事業につきましては、予算計上の見送りだとか、予算要求の縮減だとか、事業廃止、または自治体の判断に任せるというようなことで、いずれも厳しい評価を受けたところでございます。
 事業予算のカットにつきましては、これら事業を活用いたしまして農業生産施設や農村活性化施設の整備を希望されます市町村だとか農業者団体の採択が困難になることも当然危惧をされます。県といたしましては、本県にとって必要な事業につきましては、その必要性を国に説明いたしまして、市町村と連携をしつつ、本県の農業振興に支障のないよう努めてまいりたいというふうに考えております。
 次に、農産物の輸出促進と農・商・工連携についてでございます。
 農産物の輸出促進につきましては事業仕分けでは縮減ということでありまして、事業の実施に支障の出ることも予想されますが、県といたしましては、昨今の販売状況等から考えてみても、民間事業者や市町村等と組織をいたしております長野県農産物等輸出促進協議会への支援を通じまして、引き続き輸出促進を図っていくことが必要だというふうに考えております。
 また、農・商・工連携につきましては3分の1程度の縮減というふうにされたところでございます。今後とも、商工労働部と連携をいたしまして、より多くの案件の創出と事業化に努めてまいりたいというふうに考えております。
 最後に、農地制度の改正に対する対処についての御質問でございますが、県といたしましては、制度改正についての各種説明会等を開催するなど、市町村や農業委員会、農業者への周知に努めてきたところでございます。
 12月中の施行が予定されておりますので、今後は農業委員会や地方事務所の業務執行に資する事務処理マニュアルの作成だとか、問題事案に対しまして農業委員会に適切な助言、協力を行うなど、制度の適正かつ円滑な運用がされますように指導助言をしてまいりたいというふうに考えております。
 また、国では、今回の改正に伴いまして業務が増加いたします農業委員会に対して支援施策の創設、拡充を予算要求をしておりますので、県といたしましては、市町村などの要望を踏まえまして、予算の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
      〔林務部長轟敏喜君登壇〕
◎林務部長(轟敏喜 君)林務部関係の交付金等に関する事業仕分けの影響についてのお尋ねでございます。
 このたびの事業仕分けでは、里山エリア再生交付金など四つの交付金が廃止または予算要求の見送り、縮減という結論になっており、この結果に基づき、来年度の間伐等の森林整備や林内路網の整備を推進するための財源が削減される可能性があります。その場合、実施箇所が限られるようなケースも懸念されるところでございますが、代替する他の国庫補助事業の導入や本年度造成いたしました森林整備加速化・林業再生基金の活用等によりまして、事業の実行及び財源の確保を工夫してまいりたいと考えております。
 これらの状況から、本県の森林政策につきましては現時点での見直しは必要ないと考えておりますが、今後の国の予算編成等の動きを注視するとともに、十分な予算額の確保等について国に対し要望してまいりたい、そう考えております。
      〔28番清沢英男君登壇〕
◆28番(清沢英男 君)農道についてですが、いつかもそうでありましたが、橋脚だけできて途中でやめちゃったというようなこともありましたが、今、そういう状況のものは、どういうふうに処理をしていくかということを再質問をさせていただきたいというふうに思います。
 そして、次は建設部長に伺います。
 私は、基本的に、我が県を含め、地方の社会資本整備はおくれていると考えます。主たる理由に、費用対効果、BバイCということになれば、都市部に比べていい数字が出てくるわけがないからだと思っています。その意味を含め、雪や山岳という地勢上のハンディを抱える中、国土発展の均衡ということを念頭に置くならば、都市も地方も画一的にした事業仕分け結果には疑問を呈せざるを得ず、言うならば地方への配慮があってもしかるべきだと考えます。
 そこで、お聞きしてまいります。
 道路特定財源の暫定税率が撤廃されようとする中、直轄国道の建設や維持管理が難しくなりました。河川、ダムも同様であります。
 過日、国の概算要求が示されましたが、国道158号奈川渡の新規事業化見送り、三遠南信、国道19号等々、大幅な予算削減であります。これに対して、建設部としてどう考え、どのように対応していこうとしているのか。お聞かせをいただきます。
 また、同様に、県の補助事業も予算が薄くなるというふうに考えますが、どの程度になるのでしょうか。来年度予算に関連してお聞かせを願います。
      〔農政部長萩原正明君登壇〕
◎農政部長(萩原正明 君)継続地区の扱いについてのお尋ねでございます。
 継続地区の扱いにつきましては、地域の実情をできるだけ詳細に国等に説明をさせていただきまして理解をいただく努力をこれから積極的にしてまいりたいというふうに考えております。よろしくお願いいたします。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)2点御質問をいただきました。
 まず、国の直轄道路事業に関する来年度概算要求に関するお尋ねでございます。
 直轄事業につきましては、過日、11月30日に、知事と関東、中部、北陸の3地方整備局との懇談会におきまして来年度の概算要求内容の説明を受けたところでございます。
 道路関係予算につきましては、事業効果の早期発現の観点から、開通時期が近いもの、事業年数が短いものを優先し、予算の縮減を図ることとする、また、原則として新規事業は行わないこととし、事業箇所数については2割程度の削減を図るとの方針が示されたところでございます。
 具体的な県内の事業につきましては、平成24年度までの供用を予定している中部横断自動車道や国道148号小谷道路などは予算上先取りとする一方、進捗率が低い箇所につきましては事業費縮減との説明がございました。
 また、来年度からの新規事業化を要望しておりました国道158号奈川渡ダム付近の整備につきましては、新規は原則認められない中ですが、引き続き調査を継続するとのお話はありました。
 これに対しまして、村井知事からは、国道158号奈川渡道路の事業化見送りや三遠南信自動車道、国道19号などの予算規模の縮小は非常に残念との受けとめを示すとともに、県内の基幹的な役割を担う社会資本として道路を初めとした直轄事業の着実な事業進捗が図られるよう改めて強く要望したところでございます。
 なお、この説明会の際の知事の意見は国土交通省の政務三役に報告されるということでした。
 建設部といたしましては、奈川渡道路を含め、現在実施中の直轄事業はすべて真に必要な事業と考えており、限られた財源の中でありますが、地域の実情を訴えながら、国に対し一層の予算確保を引き続き要請してまいりたいと考えております。
 続きまして、県の補助事業予算に関するお尋ねでございます。
 来年度予算につきましては現在編成作業中でございます。建設部といたしましては、県民が安全で安心して暮らせるための減災対策や、未来を見据えた社会資本の維持管理、地域の活力を図るための交通基盤整備など、必要な予算の確保に努めてまいるとともに、引き続きまして、選択と集中の考え方により、計画的、効率的な事業の推進に努めていきたいと考えております。
 以上です。
      〔28番清沢英男君登壇〕
◆28番(清沢英男 君)新規事業に待ったがかかるということになっても、例えば落ちてくる岩は待ってくれません。命がけであります。
 例えば、上高地公園線の落石事故現場でありますけれども、防止策を早急に検討して事業化しなければならない、そういう県の責任が伴う仕事があるわけであります。こういう待ったなしの箇所というものをどういうふうに考えていくか、対処していくか。再質問をさせていただきたいというふうに思います。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)県道上高地公園線など落石が発生する箇所の防災対策に関するお尋ねでございます。
 県道上高地公園線に関しまして御説明させていただきますと、この路線は、ことし5月落石事故が発生したことなどをかんがみまして、早急に改善を図る必要があると考えております。ただ、しかしながら、当箇所は自然公園法や文化財保護法など各種の厳しい規制もかかるところでございます。このため、環境保全対策等を踏まえた最適な防災対策工法の選定に当たっての提案、助言を受けることを目的に、本年10月に県道上高地公園線防災対策検討会を設置したところでございます。
 工法につきましては、トンネル案、ロックシェッド案及びロープネットと高エネルギー吸収さくの組み合わせ案の3案を提案し、環境や土木工学等の専門家の委員の皆様方から環境調査の充実やトンネル工法が望ましいなどの御意見をいただいたところでございます。
 今後、委員会からの提案、助言を踏まえ、これら3案について安全性、施工性、経済性、環境、景観への配慮などの観点から総合的に検討した上、年度内の早い時期に対策工法を決定してまいります。
 来年度の予算は厳しいことが予想されますが、当事業の防災対策は今年度着手ということで、来年度新規扱いではないということと、また、交付金事業ということで県知事の判断でできることから、来年度も引き続き予算の確保に努め、必要な防災対策工の推進に努めてまいりたいと考えております。
      〔28番清沢英男君登壇〕
◆28番(清沢英男 君)県民の安心、安全の確保をぜひお願いを申し上げたいというふうに思います。
 次に、教育長に伺います。
 政権交代で教育をめぐる抜本的見直し論議が進むのかとも思いました。新教育基本法の考え方や新指導要領の見直し等、教育理念への切り込みがなされるかとも思いましたが、それはなく、子ども手当や高校授業料の交付といったお金の面だけが強調されています。事業仕分けも教育理念には余り関係ないようですが、お聞きいたします。
 農山漁村のふるさと生活体験推進校事業は地方移管といいますが、県内でも山村留学や長期宿泊体験等で成果を上げており、継続を望みたいというふうに思います。その方策を関係者でぜひ考えていくべきと思いますが、県教委のお考えはいかがでしょうか。
 次に、全国学力・体力テストは、一斉から、今年度は40%、事業仕分けでさらに抽出を下げるべきとされました。これは、一斉であることの意義がほぼ終了し、わずかな抽出で足りる、10%程度のもので学力や体力向上の資料に十分なり得るということだと思います。本当にそうなのでしょうか。教育長の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)ふるさと生活体験推進校事業についてのお尋ねでございます。
 本年度の当事業における推進校は小学校7校でございます。宿泊体験によりまして子供たちの人間関係が深まり、自分への自信やコミュニケーションの力が高まるなどの教育的効果が実施校から報告されております。
 また、この事業以外でも、キャンプ、臨海学習、登山、修学旅行など宿泊を伴う体験活動を県内すべての小学校で行っており、県教育委員会では、こうした学習の教育的意義や効果などを広く啓発しているところでございます。
 今後とも、学校や設置者である市町村教育委員会に対しまして、宿泊を伴う体験活動を通し、忍耐力や自立心、あるいは協力する心や思いやりの心などをはぐくむ取り組みが進むようお願いしてまいりたいと考えております。
 次に、全国学力・体力テストについてのお尋ねでございます。
 抽出調査は、一定の抽出率を維持することで国や県全体の学力、体力の実態や傾向を把握する資料にはなり得ると考えております。しかしながら、個々の学校や学級の実態を把握し、個別の指導計画の改善に生かすには不十分な状況が生まれると考えております。
 全国学力・学習状況調査についてでございますが、本県では、これまで、3カ年の実施によりまして、市町村教育委員会や各学校が、児童生徒の実態に即し、日常の授業改善を進める機運が醸成されてきております。このたび抽出調査という形に転換になるということがもし起これば、今までのこのような機運をとめることにならないよう、本年度立ち上げました学力向上のためのPDCAサイクルづくり支援事業、こういうのを実施しているわけでございますけれども、こういった事業によりまして各学校の自主的な授業改善が一層進むよう取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、全国体力・運動能力、運動習慣等調査についてでございます。
 この調査は、昨年度から、文部科学省が実施主体となり、希望参加で実施されている調査でございます。本年度、長野県では約7割の小中学校が参加しております。この調査を実施した学校は、その必要性を判断した上で参加しており、体力・運動能力の実態を把握することにより自校の課題を明確にし、その改善のために調査結果の有効活用を図っているところでございますので、今後も多くの学校が参加していくよう呼びかけてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      〔28番清沢英男君登壇〕
◆28番(清沢英男 君)各部長さんたちが一生懸命努力をして本来の予算を確保しようとしてくださる努力は本当に評価したいと思いますし、頑張ってもらいたいと思います。
 いずれにしても、例えば90兆円クラス程度の国家予算の中から、民主党のマニフェストに言われた例えば子ども手当とか直接補償、本当は17兆とか言われていますが、10兆円とりあえず要るとすれば、それだけの仕事は減るんですよね。そういう中で、県や市町村の仕事をどう組みかえていくかという作業といいますか、考え方は必要になるだろうというふうに思います。努力は努力として、しかし、現実的に物を見ればそういうことだというふうなことを思います。頑張ってください。
 仕分けを離れて、地域主権について知事に伺います。
 まず、主権という用語であります。過日、都道府県議会議員研究交流大会に出席させていただいたときに、東大名誉教授の大森彌氏の基調講演では、法学上で地域主権は誤りと指摘されました。そこで調べてみますと、日本の法で主権には三つの概念があります。一つに、対外的な独立性、これは憲法前文中の「自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務」などと使われます。二つ目に、対内的な統治権という意味、「日本国ノ主権ハ本州、北海道、九州及四国竝ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラル」などと使われるわけです。そして、三つ目は、国家における最高決定権力という意味であります。憲法前文中、「ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」とか、また、憲法第1条中、天皇の地位は主権の存する日本国民の総意に基づくというふうに使われるわけであります。
 地域主権というときに、その地域を仮に長野県とすれば、長野県が独立していて統治権があり、その長野県民に主権が存するということになるのですが、どうも違います。現今はその辺の意味の厳密性はどうでもいいようで、国に対比して地域が一定項目を決められる状態を地域主権と言っているようで、慣用句のようなものと考えればいい、そう思うきょうこのごろであります。
 この地域主権の議論に触れるとき、私はいつも財源のことを思います。東京や大阪、神奈川ならばいざ知らず、我が県のように216万県民が広い県土に散居し企業も散在する。そんな地方があり、一方で1,000万人都民と膨大な企業群が狭い土地にひしめき合う東京のようなメガシティーがある。税源で比較すべくもない明らかな差が生じます。
 国が一律に決めていた事柄を地域の実情に即して決定できるとする構想は、それだけで済めばよろしいわけですが、財源に欠けた主権という形は成り立つのでしょうか。財源のない県や地域自治体が地域主権と主張する利益あるいは義務はどこにあるのでしょうか。法も整備されようとしている地域主権に対する知事の御所見をお聞かせください。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)地域主権についてお尋ねをちょうだいしました。
 講学的な議論をするつもりも能力も全くございませんので、地域のことは地域の実情に最も精通している地方公共団体がみずからの責任で決定していくことが必要だという程度の話かと存じます。
 ところが、これまで、とかく国がささいなことまで全国一律の基準を決めて、国の基準に適合しているものにだけ国から補助負担金を出すといった仕組みになりがちでありまして、法令による基準と補助負担金という二重の縛りを受けてきたというのが問題のもとだったのではないか、こんなような感想がございます。
 地域の実情に即した施策を推進するためには権限と同時に所要の財源が移譲され、地方の財政基盤を拡充するということが不可欠なことだということは議員の御議論と全く同感であります。私は、これまで、特にこの点について主張してきたところでありますけれども、新政権になりましても、財源を伴った実際に機能する分権、これをどういうふうにしたら実現できるか。国にしっかり求めてまいりたい、このように考えるところであります。
 総理も、全国知事会の要請に応じまして、地域主権基本法、こういったものを制定したい、これを目指すということを表明されているところであります。国と地方の役割を明確にし、地方公共団体の自主性、自立性が実質的に高まるような地方分権推進の道筋が確固たるものになることを期待したいと存じます。
      〔28番清沢英男君登壇〕
◆28番(清沢英男 君)次に、交通政策について伺います。
 報道によると、10月末、警察庁は、道路交通環境の変化などにかんがみ、最高速度、駐車、信号機の3点を重点的に交通規制を見直すように全国の警察本部に指示したということであります。実態調査の上、12年3月までに決定していくというわけです。
 速度規制については、市街地の有無や車線数など12パターンに分類して、40から60キロを標準とし、バイパスなど自動車専用に近い道路は七、八十キロの最高速度もあるとしています。
 長野県の場合、これを決定していくには道路管理者との協議を前提とするようですが、少し心配するのは農道であります。碁盤のように土地改良を行った農道には交差点が多く存在しますが、優先道路の基準がわからない、道路幅も同じ、さらに、背丈の高い農作物で視界が制限されます。大小の事故が頻発する実態があると思いますが、こういう農道への対応はどのようなものになるのでしょうか。県警本部長のお考えをお聞かせ願います。
 また、見直しについて、県内道路につき、わかる範囲で幾つか具体例を挙げて御説明いただきたいと思いますし、県民の皆さんにとっての利益もお話をいただきたいと思います。
 次に、朝夕のバスレーン規制についてであります。
 例えば、長野市の朝、7時から9時の間、1車線がバス等の専用レーンとして規制され、青木島交差点を中心に大渋滞が毎日発生しております。この渋滞に入りますと覚悟が必要になります。脱出時間が読めないからであります。この規制、意義は十分承知の上でありますが、大渋滞によって噴出されるCO2も我慢の熱も膨大と思われます。他方、通勤・通学の公共交通シフトも大切なことでもあります。
 そこで、7時―9時の2時間規制がどうしても必要なのかという意見が出てきます。そんな疑問に答えるために、幾つかのパターン設定をし、試行を繰り返してみて、最善の規制時間を採用することが必要なのではないかと考えます。
 本部長の御所見を伺います。
      〔警察本部長小林弘裕君登壇〕
◎警察本部長(小林弘裕 君)まず、速度規制見直しの農道への対応についてお答えいたします。
 議員御指摘のありました今般改定された一般道路の速度規制基準ですが、これは、地域を市街地と非市街地に分け、車線数や歩行者交通量等を考慮した12パターンの基準速度に基づき、それぞれの道路環境に応じた補正を加えて規制速度を決定しようとするものであります。
 また、これに加え、地域住民の日常生活に利用される生活道路は原則30キロとする一方、歩行者等の通行ができない自動車の通行機能を重視した構造の道路は原則70キロまたは80キロとすることとしております。
 こうした速度規制の見直しを平成23年度末までに行うこととしており、御質問のありました農道につきましても、この基本的な考えのもと、道路管理者や住民の方々の声を伺いながら見直しを行ってまいります。
 また、農道につきましては御指摘のように交差点が多いなどの実態もあり、こうした農道の特性を踏まえつつ見直しを行っていくことが必要と考えております。
 次に、速度規制の見直しの具体例とその利益についてお答えいたします。
 速度規制の見直しの一般道路の具体例につきましては、現在、見直しを行う路線を選定している段階であり、現時点では具体例を申し上げることはできません。ただし、70キロまたは80キロに速度規制を引き上げる高規格の一般道路は、県内には現在のところないものと認識しております。
 また、速度規制の見直しは、道路交通環境の変化に対応し、交通実態に即した合理的な交通規制を実施するとともに、あわせて信号機の見直しを行うなど、道路交通環境の改善を図ろうとするものであり、県民の皆様にも大きな利益があるものと考えております。
 バス専用レーン規制ついてお答えいたします。
 さきの県議会におきまして長野市内のバス専用レーンについての御意見を受け、現在、通行車両の時間帯別台数等の実態を調査しており、また、去る11月24日には、道路利用者を含めた関係機関・団体等に御意見を伺うため、バス専用レーン規制の在り方検討会を開催し、検討を進めているところであります。
 検討会では、バス専用レーン規制の現状維持を望む意見が多く占める一方で、一部には規制の拡大を望む意見、逆に規制時間をバス通行のピーク時間帯に絞ったらどうかとの意見も出されたところであります。今後、さらにこうした検討会を重ねつつ、綿密に交通実態の調査を行うとともに、規制時間の変更等を想定したシミュレーションを実施するなどして検討を進めてまいる所存でありますが、御提言のように試行実施を行うことにつきましては関係方面への多大な影響が予想されることから慎重な検討が必要と考えております。
 以上でございます。
      〔28番清沢英男君登壇〕
◆28番(清沢英男 君)御苦労さまです。よろしくお願いします。
 教育問題について伺います。
 私は、過日、子供たちの学力、体力とも全国一の秋田県教委へ調査を行いましたが、それをもとに幾つか教育委員長にお聞きしてまいります。
 秋田県の教育については既に県教委もプロの目で研究を尽くしておられると思いますが、私が納得した大きな点は、体力、実技に関する調査結果をお聞きしているときでありました。秋田は、50メートル走と持久走につき、他の種目よりテストの点数が全国比で低い傾向にある。そこで、50メートル走に特化して強化してみようという試みがなされたといいます。依然50メートル走はそう成績アップしたわけではないとしますが、結果を見てわかったことは、50メートル走1種目に特化したことで他の種目もそれに引きずられるように全体が向上したという結果に驚いたといいます。ちょっと言葉遣いは違うかもしれませんが、そういうふうに理解いたしました。
 すなわち、1点を突破することで全面的に展開する。1点突破全面展開の論理が開けたのだと私は理解いたしました。そのことは、体力面のみならず学力向上面でも生かされ、算数、数学の強化をすることに絞る。また、今は国語力強化、読解力向上に取り組んでいますが、この場合、学校でのさまざまな実践のみならず、市町村、家庭、地域でさえも取り組みがなされ、プログラム化されています。この1点突破の論理はわかりやすいし、学校や親子でも共通の目標ができやすい。結果として成果も期待以上に望めるのだと理解しました。
 この秋田方式を委員長はどうお考えになられるか。お聞きします。
 次に、秋田県は、宮崎県に次いで不登校児童生徒が少ないといいます。秋田の少人数学習は県単で平成13年にスタート、それにつき、小学校1年生と2年生、また中学校1年生、この学年は子供たちにとっても環境が大きく変化する学年ということになりますが、小1、小2、中1、その学年については加配や非常勤講師を特に厚くしているということであります。心の問題を含め、環境変化に対応できるようめり張りをつけた見守りがされていると受け取りました。このことは長野県でも不登校対策として参考にならないでしょうか。委員長の御所見を伺います。
 また、県単独事業で始まった少人数学習について、その検証をきちんとしなければならないとして、やはり学習状況調査、テストが行われています。14年度から19年度はそれまで抽出調査だったものを悉皆調査にして7月実施、また、20年度からは、4月の全国学力調査を視野に入れて12月に悉皆で行い、二つの調査を有効にするために新たにPDCA、プラン・ドゥー・チェック・アクト、こういうことらしいですが、日本語にすると計画、実行、評価、改善。そのPDCAサークルを構築するとしています。ここにも秋田方式があります。
 長野県も少人数学級の効果、検証は常に必要で、その結果を県民の皆さんに具体的に説明できるものでなければならないと思います。その点を含め、秋田方式につき教育委員長の御所見をお聞かせください。
 もう1点、お聞きします。
 高校入学選抜試験で前期選抜の実施につき、高校の選択とするよう23年度入試から改めると発表されました。そこで、前期選抜をやめ、一斉選抜を選択した場合、選抜方法の細部にわたって高校の主体性に任せるということになるのでしょうか。県教委としての指針は示さないのでしょうか。これは教育長にお聞かせいただきたいと思います。
      〔教育委員会委員長矢?和広君登壇〕
◎教育委員会委員長(矢?和広 君)御質問にお答えをいたします。
 最初の、1種目に特化し全体を強化した取り組みに関しての御質問であります。
 運動面の効果につきましては大変興味深く拝聴をさせていただいたところでありますが、これを学力向上において県が一律に1点突破全面展開ということができるのかどうか。私は大変難しいことだというように考えています。
 しかし、子供たちの学力をつけるためには、基礎・基本を集中、徹底、継続して指導する、このことは有効であります。例えば、授業内容を理解するために必要な読解力、思考力の向上には、継続した朝の全校一斉読書が有効だろうと思います。また、学習意欲の向上には、早寝早起き朝御飯というようなことを継続して、規則正しい生活を確立することもまた大切であります。大切なことは、各学校において、校長を中心として、全職員が一丸となって学習面や生活面の基礎・基本を指導していくことであろうと思います。
 一方、全国学力・学習状況調査の分析結果から、日々の授業の充実と学力との相関関係が明らかになってきました。
 県教育委員会としましては、小中学校すべての教室において1時間の授業が充実するように、全教員に授業がもっとよくなる3観点のリーフレットを21年4月に配布をいたしたところであります。その内容は、一つとして、授業のねらいを明確にする、黒板等に明示する、二つとして、授業の流れにめり張りをつける、三つとして、ねらいの達成を見届けるというものでありまして、この三つを常に意識して授業に臨もうという趣旨であります。
 各学校において、学習面や生活面の基礎・基本の徹底と日々の授業改善を進め、子供たちの学力が向上するよう継続して取り組んでまいりたいと思います。
 次の不登校対策についてのお尋ねであります。
 今までもお答えをしてきたところでありますが、幼稚園、保育園と小学校の連携、また、小学校と中学校の校種間の接続、これが不登校について重要なポイントであります。
 議員御指摘の子供たちにとっての大きな環境変化には、現在、活用方法選択型教員配置事業が行われているところでありまして、教員を厚く配置できるようにしてあります。また、小中連携のための教員も配置をしているところであります。
 県教育委員会といたしましては、9月から、御存じのように、市町村教育委員会とともに不登校対策検討委員会を設置し、さまざまな角度からの協議を進めているところでありまして、この委員会の中で、教員の配置について、また小中学校の人事面の交流を含めた効果的な連携や中1ギャップ等に特化した加配のあり方などを検討させていただき、総合的に不登校施策を推進してまいりたいと思います。
 次の少人数学級の効果、検証についてのお尋ねにお答えをいたします。
 秋田県の少人数学習事業及び学習状況調査の取り組みについては、確かに一つの方法であるというように認識をしています。
 本県におきましても、少人数学級は、生活習慣の確立を第一として、その上で学力向上を図ることを目的に実施をしてまいりました。社会的訓練の場に恵まれない、集団形成能力に欠ける子供たちへの配慮、このことが少人数学級の大きな目的でもあります。
 一方、算数、数学、英語などの教科で実施しています少人数学習では、最終的には学力向上を目的とするものでありますが、単に目先の学力ということだけではなく、子供が落ちついて勉強ができるように、問題をあきらめずに最後まで考えられるように、学校が楽しいと子供が感じられるように、そうした学習基盤の確立が肝要であるというように考えています。
 こうした取り組みの効果は、全国学力・学習状況調査等からもある程度明らかになっているところでありますが、今後、県教育委員会といたしましては、少人数での指導を大切に考え、議員さんおっしゃられましたPDCAサイクル等の運用も行いながら、教育効果の検証を行い、学力向上の取り組みに推進をしてまいりたいというように考えております。
 以上であります。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)県立高等学校の入学者選抜に対するお尋ねでございます。
 前期選抜につきましては、不合格者数の多さなどの課題の解決に向けまして教育委員会で検討を重ね、平成23年度入学者選抜から前期選抜の実施を各校の判断とするという改革の方向性を決定し、さらに各高校が検討する際の指針を示したところでございます。
 後期選抜につきましては、これまでどおり調査書と学力検査の成績を主な資料とし、要綱の定める範囲内で各学校の主体性を尊重し、学校によって面接などを参考資料に加えながら、総合的に合否を判定してまいります。
 以上でございます。
      〔28番清沢英男君登壇〕
◆28番(清沢英男 君)教育長さん、2段階選抜の前期選抜をやめても後期選抜と言うんですか。一斉選抜と言わずに後期選抜と言うんですか。前期がなくなって、後期だけになっても後期選抜と言うんですね。
 企業連携による行政システムについて伺います。
 現在、長野県では、民間連携として、コンビニ3社及び高速道路会社2社と包括協定を結んでいます。その中身や実際の活動を見れば、県産ブランド品のPRのほか、レジ袋削減キャンペーン、子育て支援、高齢者や障害者の皆さんの支援、雇用拡大、青少年健全育成、災害対策など各般にわたる協定事項があり、その実効を上げていることがホームページ上に掲載されております。
 まず、企画部長に、この事業効果をお話いただきたいと思います。
 そこで、これらの成果をもとに、さらに県内の各種企業にも枝を広げていくことが大切なことではないかと思うのです。考え方として、長野県行政という輪と純粋な民間企業活動の輪が並存するイメージがあるとすれば、その二つの輪が近づいたときに重複する部分ができる、その重複部分を行政と民間企業の連携、または包括協定という形でさまざまな事業を出現させる、そのことで行政は県民サービスに厚みを増すことができますし、企業も製品や企業イメージに公益性を加味できるメリットがあると考えます。すなわち、両者ともに得をするウイン・ウインの関係ができ上がります。
 例えば、森林の里親契約や、また、前回の一般質問で企業で親学を教えてもらったらどうかなど県教委に提案しましたが、そんなこともあると思います。
 そこで、問題は、一つには、こういう考え方に多業種の県内企業の皆さんが賛同してくださる必要があります。
 二つに、その上で、何をしたらいいのか、考え得る連携や包括事業のメニューを県のホームページ上に掲げて、企業の皆さんからの提案を受けやすい体制づくりをすることであります。
 三つには、担当部局についても、例えば企画部企画課に一括で受け付け、それを各部局に流して実現方を検討するというように、提案する企業側がワンストップで気軽にできるようにすることも大切です。
 このような考え方をもとに、県内企業と県政の連携を今以上に積極的に進め、もって多様性を備えた県民サービスをゼロ予算でできるようにしたらどうかと思いますが、企画部長のお考えをお聞かせください。
      〔企画部長望月孝光君登壇〕
◎企画部長(望月孝光 君)民間企業との連携についてのお尋ねでございます。
 ただいまお話にございましたように、県では、コンビニ3社ですとか、あるいは高速道路2社と分野の制限のない広い意味での包括連携協定を結んでおりまして、先ほどお話がありました、県産食材を使った弁当ですとか、あるいはエコバッグの配布、もちろん災害あるいは観光PR、そういった関連でもいろんな形で事業を展開しております。そういった中で、特産品振興ですとか観光振興、あるいは環境保全、さまざまな分野で多くの効果が出てきているというふうに感じておるところでございます。
 こうした中で、来年の春に、東京都内のローソンにおきまして長野県のミニアンテナショップ、大げさな言い方ですけれども、ローソンの店舗の中に長野県コーナーを設置いたしまして、そこで特産品を販売する、あるいは観光のPR、こういったものを実は考えているわけでございまして、できればローソンの健康の分野を扱ったナチュラルローソン、こういったものも使いたいというようなイメージで考えております。これも一つの成果だと思っております。
 そこで、一方、この包括連携協定に限らず、県内企業とは既にスーパーと連携いたしまして、お話ございましたが、レジ袋の削減スクラム運動、それから信州エコポイント事業、県下一斉ノーマイカー通勤ウオーク、こういったものも実施しておりまして、いまや県内の民間企業の協力なくしては十分な効果が得られない事業、これが数多くございます。
 したがいまして、今後とも、議員御指摘のように、県内企業の力、あるいはネットワークといったものをおかりしながら、まさに行政と民間との輪、この部分を大事にして、できれば予算を使わずにより相乗効果のある事業、こういったものを工夫を重ねて県民サービスの一層の向上に取り組んでまいりたいと思っております。
 きょう、さまざまな御提案をいただきましたので、予算を使わずにできるというのも多々ございますので、今後とも検討させていただきたいと思います。
 以上でございます。
○副議長(高橋宏 君)この際、15分間休憩いたします
        午後2時59分休憩
         ──────────────────
        午後3時16分開議
○議長(望月雄内 君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 続いて順次発言を許します。
 ?島陽子議員。
      〔2番?島陽子君登壇〕
◆2番(?島陽子 君)県警察の新たな取り組みとして9月末に発足した子ども・女性安全対策室について、約2カ月を経ての現状を警察本部長にお聞きします。
 対策室を設置するねらいやそれまでの経緯、また、体制はどのようにとっておられるのか。そして、対策室が対象とする事案と具体的な取り組みについても御説明をお願いします。その上で、現在、課題とされる点があればあわせて伺います。
      〔警察本部長小林弘裕君登壇〕
◎警察本部長(小林弘裕 君)子ども・女性安全対策室についてお答えいたします。
 全国的に子供や女性が性犯罪や凶悪犯罪の被害者となっている事件が続発している状況を踏まえ、これらの犯罪を未然に防止することを目的に、9月25日付で、26名体制の子ども・女性安全対策室を県警本部に設置いたしました。
 対策室には、東北信地域、中南信地域を担当する7名の対策班を2個班設置し、子供や女性に対する性犯罪はもとより、その前兆となる声かけ、つきまといなどの事案に警察署と連携して先制・予防的に対応し、検挙、指導、警告等の措置を講じております。
 また、対策室には26名のうち女性室員を11名配置し、被害者に配慮した事情聴取などに当たっております。
 対策室設置後2カ月の活動状況については、対象事案68件に室員を投入し、女子高生に痴漢行為をした男や女性に抱きついた男を逮捕するなど9件を検挙、ストーカーや前兆事案に対し8件の指導、警告等を行いました。また、事案の発生状況や被害を防止するための広報・啓発活動も行っております。
 今後とも、事案に迅速に対応するとともに、適切な広報活動を行い、地域住民の皆様とともに子供や女性に対する犯罪の未然防止に努めてまいります。
      〔2番?島陽子君登壇〕
◆2番(?島陽子 君)ただいま、性犯罪の事件に発展するのを未然に防止するとのことでしたが、性犯罪の発生についてはどのような状況なのか。事例についてお聞きしたいと思います。
 それから、この対策室の中でライポくん安心メールというものを発信していると思いますが、この導入のいきさつ、配信状況や登録者数についてお聞きし、その上で、発信することによる効果をどう認めておられるか。このシステムについてどのような評価が寄せられているのかもあわせてお答え願います。
 さらに、不審者情報を発信し、その後に検挙へと至った場合の通知状況はどうなのかもお聞きします。
      〔警察本部長小林弘裕君登壇〕
◎警察本部長(小林弘裕 君)性犯罪などの発生状況についてお答えいたします。
 本年10月末で、強姦、強制わいせつ、公然わいせつの性犯罪被害は112件発生しており、前年同期と比べ21件の減少、子供に対する声かけ、つきまとい等の前兆事案の通報は145件で31件の減少、ストーカー事案は318件で91件の増加、配偶者暴力事案は489件で30件の増加となっております。強制わいせつ事件の被害者の中には小学生もおり、警戒を強めているところでございます。
 次に、ライポくん安心メールについてお答えいたします。
 警察では、平成18年8月からライポくん安心メールの運用を開始し、現在、約1万人の方に会員登録をしていただいており、毎年300件以上の情報を配信しております。
 安心メールは、注意を呼びかけて子供の犯罪被害を防止することを目的に導入したもので、子供に対する声かけやつきまとい等の発生状況を発信するとともに、行為者を検挙した場合には解決情報を配信しております。
 また、安心メールは県下全市町村の教育委員会にも配信しております。配信された情報は教育委員会から管内のPTAの皆さんに提供され、これを活用し、PTAや地域ボランティアの皆さんによる見守り活動が行われているというお話も伺っております。
 登録をいただいている方の数は運用を開始した平成18年当時と比べると3倍以上に増加し、子供の安心に関心を持つ方からもタイムリーな情報が得られるなどとの評価をいただいており、今後さらに積極的な情報提供を行い、子供の安全確保に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      〔2番?島陽子君登壇〕
◆2番(?島陽子 君)ライポくん安心メールは、市教委からの不審者情報とともに、私も登録しており、思ったよりも頻繁に配信されていると感じています。受信のたびに、大人がつけねらうということが書かれているのを見るたびに、不愉快で、非常に腹立だしい気持ちにさえなります。
 一方で、このような情報を共有して不審者の存在を認知することが大切だと思いますので、登録のない方にもこのシステムを広く御理解いただきたい。
 その意味から、ライポくん安心メールから一例を読み上げてみたいと思います。
 不審者情報(事件)。11月25日午後5時ころ、長野市大字稲葉地籍の路上で、下校途中の女子中学生が、男に、これから時間ある等と声をかけられながら後をつけられた上、抱きつかれる事案がありました。男の特徴は、学生風、身長165センチくらい、中肉、紺色ブレザー、銀色自転車使用です。事案発生時は大声で助けを求め、すぐ110番通報しましょう。また、いざというときに使えるよう防犯ブザーを携帯しましょう。
 また、11月27日午後4時50分ころ、岡谷市長地権現町地籍の路上で、下校途中の女子中学生が自転車に乗った男に体をさわられる事案がありました。男の特徴は、年齢30歳から40歳くらい、中肉、肩上位までの長さの黒髪、深緑色のジャケット、黒色自転車使用です。
 こういったメールがたび重なって届いてくるわけですが、この不審者情報については、情報の受け手としておびえるだけでなく、現実を知った上での対応で被害を回避へとつなげることもあるかと思います。
 今、2カ月しか経てない状況で今のような実績といいますか検挙数などを御紹介いただきました。本部長からの御説明のとおり、性犯罪の被害に遭いそうになった女性や子供の動揺、心理状態をよく理解し、適切な判断や聴取を果たせる確かな人材を配置、体制を組まれていることはもちろん、女性が相談しやすいように女性の担当者を重点的に加え、子供にも目線を合わせて対応することは重要だと考えられますので、人権に配慮されてきめ細かく対応していただきたいと思っております。
 子供たちの笑顔が守られるために持続的な取り組みとなるよう、警察本部も力強くバックアップしていただくことをお願いいたします。
 引き続きまして、浅川ダムについて現在入札手続を実施しているとのことですが、この入札額の妥当性についてどのようにとらえられているのか。また、今後、契約までの手続について建設部長に伺います。
 浅川ダム本体工事の落札候補者が11月18日に公表されました。入札に参加していた六つの建設共同企業体のうち、入札額を最低の52億円とした、地元も含めた3企業が組んだJVであります。これは、発注者の長野建設事務所が提示した予定価格82億1,500万円余の63.3%でありますが、ほかの5者の入札額は約63億円から70億円といった価格帯に入るのに対し、そこから約10億円も下回る断トツの価格点をつけております。
 もちろん、価格以外にも評価要素があり、しかるべく手続に従った結果の落札候補者ということは、昨日の質問に対する知事の答弁の一部説明からも承知しております。その決定基準としては技術提案ほかの評価点などから総合的に判断されているようですが、しかし、予定価格から30億円も下回るこの低額で本当にいいのかと疑問をぬぐえません。
 そこで、建設部長にお尋ねします。
 この低入札額の妥当性について、今後どのような手続を経てどのように調査されていくのでしょうか。調査体制についても御説明願います。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)浅川ダム入札手続に関するお尋ねでございます。
 昨日の今井正子議員の質問に対し知事も答弁したところですが、浅川ダムの本体工事に関しましては、総合評価落札方式により入札を受け付けましたところ、6者の建設共同企業体の応札がありました。その後、技術評価委員会による技術審査と入札価格の開札を行った上で、11月18日に、価格や技術提案などを踏まえた総合評価点が最も高い企業体を落札候補者として決定したところです。
 しかしながら、落札候補者の入札価格が議員御指摘のとおり予定価格の85%を下回ったことから、低入札価格調査が必要となっております。
 この低入札価格調査とは、入札価格の積算内訳書や施工体制、配置技術者などについて調査、分析を行い、その入札価格で適正な工事の施工が可能かどうか価格の妥当性を判断するもので、現在、県が調査を行っているところでございます。
 今後は、この調査により適正と認められた企業体と仮契約を行った後、2月定例県議会にお諮りする予定でございます。
 続きまして、調査体制についての御質問でございます。
 長野県では、受注希望型競争入札に係る低入札価格調査制度事務処理試行要領という要領を定めておりまして、低入札があった場合にはこの要領に基づきまして調査を行うこととなっております。
 調査の方法によりましては、さらに調査に必要な資料を落札候補者から提出していただくこととなっております。また、県の中に調査の委員会を設置いたしまして、その資料を調査するために必要に応じて企業体からの説明を求めまして、いろいろ積算の妥当性について調査することとなっております。
 以上でございます。
      〔2番?島陽子君登壇〕
◆2番(?島陽子 君)過去に、予定価格からこれだけの下げ幅となった県の公共工事はあったのでしょうか。具体例をお示し願います。
 その上で、改めてお聞きします。
 予定価格と入札額とが余りにかけ離れていると、正直、品質管理に不安を抱いてしまいます。長野建設事務所がはじき出した予定価格とは、どんな点に配慮して金額を積み上げ、設定されているのでしょうか。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)浅川ダム本体工事の落札率などに関するお尋ねでございます。
 浅川ダム本体工事における落札候補者の予定価格に対する入札価格の比率は63%です。県が平成18年度から20年度までの3年間に発注いたしました予定価格が5億円以上の建設工事は16件あり、その落札率の平均は70%となっております。この16件の中には、橋梁工事、トンネル工事などで落札率が浅川ダムの63%よりも低い工事も5件含まれておりまして、特に浅川ダム本体工事のみが著しく低いとは考えておりません。
 積算に対する御質問でございます。
 ダムの積算に関しましては、国や県が定めます積算基準に基づいて適切に積算しております。
      〔2番?島陽子君登壇〕
◆2番(?島陽子 君)過去にも低入札価格の工事があったというお話でしたけれども、予定価格というのは、発注者側の数字の積み上げで、県の技術者が自信を持って資材や労務の実勢単価などを積算して行われていると思っております。
 低入札価格調査が行われているということですが、これだけ予定価格と入札価格に乖離があるということになれば、基準価格とは一体何なのかと。そのように疑問を抱かざるを得ません。低廉な資材や安い労働力などによるコスト抑制で諸経費を落とすことにつながりかねないと危惧しております。
 そこで、再度建設部長に質問します。
 品質の保証のためには、仮契約までの間に主にどんな点を重視してチェックされるべきでしょうか。
 もう1点のお尋ねをいたします。契約を経てから、工事開始後の安全対策に関してであります。
 工事の安全管理については、現場の従事者はもちろんでありますが、建設地の近隣や周辺ヘの配慮も必要となります。できる限り住民生活への影響が出ないように実施すること。大規模な工事であることから、安全性の確保は品質の保持と切り離せないと思います。作業車両、運搬車両などの移動に際しては、安全運転及び通行可能な時間帯の保守、通行地域の制限など、また、現地の工事においては騒音や振動に最大限に配慮するなど、約束事が必要な場合もあります。
 住民生活や交通といった社会環境への負荷や自然環境への負荷を低減するためにも、事業に着手するまでのどの段階でどのように盛り込むことができるでしょうか。建設部長、お答え願います。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)浅川ダムの品質確保に関する御質問でございます。
 まず、仮契約までですが、仮契約までは先ほど申しました低入札価格調査の中で品質確保などに関する調査が行われます。先ほど申しました施工体制、配置技術者などの適正のほか、例えば資材購入先とか建設副産物の処理方法と処理先、技術者及び労働者の保有と具体的配置計画などを調査することとなっております。
 また、周辺への負荷低減対策などに関するお尋ねでございます。
 浅川ダム本体工事は、工事現場周辺はもとより、資材搬入等の車両により広い範囲に影響を与えることから、社会環境などへの負荷を低減する対策を講じることは非常に重要であると認識しております。
 長野県におきましては、浅川ダム以前にも幾つかのダムの施工実績があり、それらの工事におきましても社会環境等への負荷を低減する対策を講じてまいっております。
 浅川ダム本体工事について申し上げます。
 本体工事の発注に当たり周辺環境対策を行うよう発注図書の中に明記していることから、応札した各企業体とも周辺環境への負荷低減対策を十分に行う施工計画をもって入札することとなっております。各企業体の技術提案を技術評価委員会にて評価、採点したところ、周辺環境への負荷低減対策については各企業体とも一定の評価を得ておりました。
 さらに、本契約以降、実際に現場に入る前に具体的な負荷低減対策が盛り込まれた施工計画書の提出を求めており、不足の項目については新たな対策を求めるなど、その内容を厳しくチェックすることとしております。
 この施工計画書に盛り込まれる負荷低減対策は、資材搬入ルートを含む道路の安全対策、工事現場周辺の粉じん・騒音対策など社会環境への負荷に対する対策及び河川に濁水を放流しないための濁水処理や動植物への影響低減対策など自然環境への負荷に対する対策でございます。
 また、実際の施工に当たっては施工計画書どおりの対策が講じられているか厳しく監督するとともに、不測の問題が生じた場合は速やかに対策を講じるよう指導してまいる所存でございます。
      〔2番?島陽子君登壇〕
◆2番(?島陽子 君)安全にはコストがかかります。2カ月近く調査手続が進められるというふうに聞いております。2カ月間、役所の人を調査に当たらせるわけで、非常にコストがかかるなと思いますが、低入札価格の件については、以後、委員会の議論にゆだねたいと思います。
 さて、このダム事業の前提となる質問を二ついたします。
 ダム事業について国土交通省は見直しを検討する構えですが、浅川ダムについては現段階でこの動向をどのように把握していますか。建設部長にお伺いします。
 また、村井知事には、政府・与党のマニフェストと公共工事に対する姿勢、その上で、国土交通省が掲げるダム事業の見直しと現段階での動向についての御所見をお聞きします。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)ダム事業の見直しに関するお尋ねでございます。
 前原国土交通大臣は、全国143のダム事業を順次見直ししていくとし、平成22年度政府予算案の提出時までに個別のダム事業について継続するか凍結するかの仕分けを行うと表明しております。
 また、凍結と判断された事業を評価する新たな評価軸を検討する、今後の治水対策のあり方に関する有識者会議が設置され、本日、第1回の会議が都内で開催されるものと伺っております。
 浅川ダムなど道府県が実施する補助ダムに関しましては、国土交通大臣は、平成21年度における工事発注を含めた事業の進め方については各道府県知事の御判断を尊重するとした上で、補助金の交付等について知事と事前に相談させていただくことがあるかもしれないと発言されております。
 現時点では、浅川ダム事業に関しましては国土交通省からお話はない状況でございます。したがいまして、現時点では、浅川ダム本体工事を本年度に契約すべく入札手続を進めてまいります。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)ただいま建設部長からお答えしたことと重なる答弁になりますけれども、ダムにつきましての政権与党のマニフェスト等における発言はよく承知しておりますけれども、いずれにしましても、前原国土交通大臣には私自身もたびたびお目にかかっておりますが、基本的には各知事の判断を尊重するという姿勢であり、場合によっては相談させていただくというようなお話があって、現時点まで何もございませんから、そういうことで、私どもとしましては浅川ダム本体工事を本年度に契約すべく粛々と手続を進めてまいります。
      〔2番?島陽子君登壇〕
◆2番(?島陽子 君)11月18日に行われた衆議院国土交通委員会の質疑に対する前原大臣の答弁においても、今お答えがあったような、都道府県が主体となって実施するダム事業を国が強制的に中止させる法令上の権限はない、補助ダム事業については各知事の御判断を尊重すると述べられているのですが、この委員会のことは村井知事は御存じでしょうか。
 今、動きがなかなか定まらない中でありますが、情報を積極的に集められ、国の動きにも注意を払っていただきますよう御期待しております。
 国の動向についてはあらゆるチャンネルを使って見守られることを重ねて要望し、浅川ダムの質問はここまでといたします。
 次に、高校の学校徴収金についての定期監査結果の報告について質問をいたします。
 県監査委員が11月25日に提出した平成21年度定期監査の結果に関する報告中、附帯調査として行った「高等学校の学校徴収金等について」に関し質問いたします。
 学校徴収金とは、私費会計の収入とするため、団体等からの徴収委任等に基づき、学校が保護者から徴収する金銭とされており、公費に準じた注意義務が求められるとして監査委員はその管理や事務処理について調査を行ったとしています。
 報告の中では、一つとして、学校徴収金を納付している生徒や保護者に対して使途や収支の状況などについて説明責任を果たすこと、その二つとして、本来は県費から負担すべきところを私費的会計で補てんしていること、また、三つ目として、多額の繰越金の発生が認められると、これらのような指摘がありました。悉皆的に調査されたことは評価できます。
 こうした問題について教育委員会としては今後どのように改善に取り組んでいくのか。教育委員長及び教育長に見解や今後の方針について伺います。
 まず、矢?教育委員長にお尋ねします。
 これまでに教育委員会の定例会の中で学校徴収金について話題になったり議論したりしたことはあったでしょうか。定期監査報告において指摘されたことをどう受けとめておられますか。
 続いて、山口教育長にも、定期監査報告をどう受けとめたのか、御見解をお聞きします。
 その上で、定期監査報告において指摘された学校徴収金の扱いについて、保護者への説明責任、県費不足分の補てんの基準、繰越金の問題などをどのように改善へと導くのか。今後の方針についてお伺いします。
      〔教育委員会委員長矢?和広君登壇〕
◎教育委員会委員長(矢?和広 君)高校の学校徴収金についてのお尋ねにお答えをいたします。
 委員会で議論をしたことがあったかという御質問でありますが、学校徴収金の不祥事対策という観点におきましては、ことし1月の教育委員会定例会において、県立高校における公金詐取・学校徴収金横領事件に係る再発防止策という報告の中で、主としてその事務処理の適正化について議論をされたところであります。
 当然のことでありますが、二度と起こってはならない、そういう意見の中で、その後、事務処理適正化につきましては、1月30日に、外部者による点検等を盛り込んだ私費会計等の事務処理基準を制定し、不祥事の再発防止に取り組んできたと、こういうことであります。
 なお、家庭の負担軽減という問題につきましては、この議論の中では出なかったわけでありますが、今後、国の動向が授業料の実質無償化や給付型の奨学金なども検討されているところでありますので、学校徴収金そのものにつきましてもその負担軽減を一層図っていく必要があるという考え方の中で、教育委員会で公私の負担のあり方、負担の軽減については今後議論をしたい、そのように考えているところであります。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)定期監査報告における学校徴収金の指摘についてのお尋ねでございます。
 学校徴収金は、私費ではございますけれども、取り扱いに当たり公費に準じた注意義務が求められているもので、その内容や事務処理については保護者への説明責任を果たす必要があります。また、就学に対する家庭の負担を軽減する観点からも、必要最小限の額とすべきものであると考えております。
 また、その繰越金についてでございますけれども、理由がないのに多額となることを避ける必要があります。こうした点につきましては、これまでも校長会、事務長会などの場で繰り返し周知を図ってきたところでありますけれども、今後、事務処理の適正化とあわせて、一層の徹底を図ってまいりたいと考えております。
 一方、緊急性の高い校舎修繕費用など公費で負担すべきものは別といたしまして、クラブ活動の支援としての遠征費の補助や各教科の授業で使用する副教材費など、それぞれの高校、PTA、保護者会等が、各学校の事情に応じて、みずからの必要性、判断によって対応しているものも多数ございます。
 こうした学校の判断を一定の基準に当てはめることは難しいと考えますけれども、保護者への説明責任や必要最小限の徴収などについては、ただいま委員長のほうから答弁ございましたけれども、教育委員会での議論を踏まえた上で、基本的な考え方を改めて各高校に示すことを検討しているというところでございます。
 以上でございます。
      〔2番?島陽子君登壇〕
◆2番(?島陽子 君)それぞれ御答弁をいただきましたわけですが、監査報告の中の指摘にありましたとおり、繰越金が発生しているという事実は、つまり必要額とされる適正な金額以上に徴収しているからであり、本来は保護者に対して返還されるべきお金であります。
 学校徴収金の適正化については、私も、これまで、20年の9月と21年の2月にもここで質問をさせていただき、指摘をしておりますが、なかなか前に進んでいかない。
 そして、この季節は、入学ですとか進学を控えた、親にとってはうれしいながらも憂うつな季節であります。受験を控え、新しい学校へ進学のために親は家計の中から学費などを捻出しなければいけないということになりますと、私は、少額でも、学校が集められるお金というものについては本当にシビアに扱っていただかなければならないと思っております。家計における教育費の負担、子育て費の負担というのは、国の2万6,000円の子ども手当について賛否両論ありますけれども、持ってみて初めてわかる重みというか、それについて教育委員会も、そもそもは公金の不正支出が問題となっているわけですが、もう少し意識を持ってとらえていただきたいと思います。
 今回の監査報告中、委員の意見にはこのほかにも大変的を得ていると思われる指摘もありますので、残りは委員会で質問をさせていただくこととします。
 以上で私のすべての質問を終わります。
○議長(望月雄内 君)次に、諏訪光昭議員。
      〔16番諏訪光昭君登壇〕
◆16番(諏訪光昭 君)平成22年度予算編成に関しまして幾つか質問をいたします。
 国においては民主党に政権が交代し、2カ月余りが経過いたしました。国の平成22年度予算編成に関連して、事業仕分けという新たな手法が取り入れられました。この事業仕分けについては、透明性を確保しながら予算を見直すという観点からは評価できますものの、極めて限られた時間内で事業の廃止、凍結、予算削減、見直しなどの表現で判定が出されました。とりわけ、科学技術関連事業の大幅な削減に対してさまざまな方面から異論が出されたりしております。
 昨日の知事答弁で、知事の事業仕分けに対する評価を確認いたしました。同時に、問題点や課題についての見解もお聞きいたしました。さらに、浦野部長からは、現時点において事業仕分けの結果による県政に及ぼす影響につきましても、わかる範囲で数字もお示しいただきました。長野県におきましても影響が相当なものとなることが考えられます。
 会派でも、先日、事業仕分けの結果につきまして検証を行いました。県政運営、県財政への影響が明らかとなり、数多くの点を指摘いたしました。知事も、地方への対応、配慮を国へ求めていきたいとの姿勢を示しておりましたが、会派の中でも何らかの行動が必要ではないかと確認をしたところであります。
 10月30日に公表されました平成22年度当初予算編成方針から、新年度の予算編成がさらに一段と厳しい作業になることがうかがわれます。歳入面では、県税収入が楽観的な見通しができないことに加え、自動車関連諸税の暫定税率の廃止など税制改正の動向が不透明であること、また、地方交付税等がどの程度確保されるか、その動向も厳しい状況にあるとの認識が予算編成方針において示されております。
 自動車関連諸税の暫定税率の廃止につきましては、昨日の答弁で、県の歳入面で100億円の減収が見込まれると伺いました。つきましては、その影響に対してどのような対応を考えているのか。総務部長にお尋ねいたします。
 また、平成22年度当初予算編成方針では、10月仮試算として、平成22年度の財政見通しにおいて歳入で104億円の収支不足が見込まれていることを明らかにしております。そして、その104億円の収支不足に関して、54億円は基金取り崩しで対応し、50億円は追加の財源確保策で対応するとしております。
 そこで、この50億円の追加の財源確保策について現時点で具体的にどのような追加の財源確保策を考えているのか。総務部長、お聞かせいただきたいと思います。
 次に、歳出面に関して総務部長にお伺いいたします。
 予算編成方針では、予算編成の基本理念において、長野県中期総合計画に沿った事業の重点実施として、「中期総合計画を着実に推進するため、選択と集中の考え方を徹底し、事業を厳選のうえ必要な施策に重点的に財源を配分し実施する。」とあります。この「選択と集中の考え方を徹底し、事業を厳選のうえ必要な施策に重点的に財源を配分し実施する。」ことにつきましては、過去2年間の予算編成においても言われてきたことであります。歳入見通しが今まで以上に厳しくなる中で、さらに徹底した選択と集中が求められることになります。
 そこで、平成22年度当初予算の編成において、今までと違った、あるいは今まで以上に徹底した選択と集中による事業厳選のための新たな手法等、考え方がありましたら、お示しいただきたいと思います。
 予算編成方針で示された厳しい財政状況下において、中期総合計画の目標達成が非常に困難な状況が懸念されます。
 そこで、企画部長には、厳しい財政状況下における中期総合計画の目標達成について、どのように見通し、どのように考えているか、お尋ねいたします。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)自動車関連諸税に係る暫定税率廃止の影響などについてのお尋ねでございますけれども、暫定税率の廃止を含め、税制改正の動向については現在議論がなされている最中でございますけれども、仮に現行の暫定税率が全廃された場合の影響でございますが、今年度の税収をベースに試算をいたしますと、軽油引取税を中心に100億円程度の規模で減収が見込まれております。
 暫定税率廃止などに伴う地方税の減収については、全国知事会を通じまして地方環境税の創設を基本としつつ、地方財政に支障を生じないよう適切な財源措置を講じるということを国に対して強く要望しているところであります。
 来年度の予算編成における追加の財源確保策についてのお尋ねでございますが、基金残高もわずかでございます。財源不足を基金の取り崩しに頼って予算を編成していくということもそろそろ限界でございます。このため、予算編成の中で歳入歳出の両面で内容をよく吟味し、財源を確保していくということといたしております。その額が、行財政改革プラン上、毎年50億円としておるものでございます。
 具体的な取り組みといたしましては、確かにこれまでも取り組んできておりますのでその余地というのは少ないかもしれませんけれども、歳出につきましては、事業のあり方や、あるいは必要性等を十分検証した上で歳出予算の削減を図っていく、ごくごく真っ当というふうに言ってもいいと思います。それから、歳入面におきましては、不要になった県有施設を売却するとか、あるいは、先ほども御答弁申し上げたんですが、自販機の公募による増収を図るといった県有財産の有効活用、あるいは国庫などの有効な財源を積極的に活用することによって歳入の確保を図っていくと。そのような取り組みで何とか財源を確保してまいりたい、このように考えております。
 それから、来年度予算編成における事業の厳選というお尋ねでございます。
 社会保障関係費が年々増加いたしますとともに、公債費が依然として高い水準にございますことから、限られた一般財源の中で義務的経費が政策的経費を圧迫するという硬直的な財政構造となる中で毎年歳出削減を行ってきたことから、県の予算は言ってみると削るべきところはおおむね削ってしまったものとなっているというのが実情でございます。
 そうは言っても、そのような中でも、経済・雇用対策など当面する課題への対応や中長期的な視点での長野県の将来を見据えた施策に財源を重点配分していくという必要がございます。
 このために、県政の課題を的確にとらえて事業を構築し、これを実行する予算を編成し、効率的に執行する。また、その成果を政策評価という形で検証し、次の予算につなげていくと。いわゆるPDCAサイクルの仕組みを十分活用いたしまして、事業ニーズ、あるいは県がかかわる必要性、有効性や効率性といったもの、さらには中期総合計画の達成状況など、さまざまな観点で吟味した上で、厳しい財政状況の中ではございますが、効果的な予算となるよう努めてまいりたいと思っております。
 さらに、こうした厳しい財政状況の背景にございます現在の経済・雇用情勢というものがございます。そういうものを踏まえますと、予算執行面におきます職員のコスト意識、職員一人一人が予算の執行を通じて、県民からちょうだいした税金を無駄に使っていないか、言いかえれば効果的な事業執行にどれだけ努めるかということを十分意識して取り組むよう一層徹底をしてまいりたいと、このように考えております。
      〔企画部長望月孝光君登壇〕
◎企画部長(望月孝光 君)中期総合計画に掲げました達成目標の見通しについてのお尋ねでございます。
 県では、昨年来の厳しい経済・雇用情勢の中、昨年の12月、そしてことしの5月の二度にわたりまして経済対策を取りまとめ、当初予算、そして補正予算を通じまして切れ目なく対策を講じることによりまして、県内経済の下支えと総需要の拡大、雇用の確保を図りつつ、中期総合計画の推進に向けた取り組みを進めてきたところでございます。
 こうした中で、9月に公表いたしました政策評価結果におきましては、127項目の達成目標の約8割が順調、あるいはおおむね順調、こういった進捗状況となっておりまして、計画の実施初年度につきましては着実な成果が上がっているものと考えておりますものの、現下の厳しい財政状況下におきましては、計画最終年の3年後を見据えた中期総合計画の目標達成の中にはなかなか容易ならざるものもあるというふうに感じております。
 しかしながら、この計画は、新たな時代にふさわしい県づくりを計画的、総合的に推進するため、多くの県民の皆様や、県議会を初め多くの方々から御意見をちょうだいいたしまして作成したものでございます。厳しい財政状況下におきましても、何としてもこの目標の実現に向けて施策を推進していくことが県としての責任であり、また使命であると考えているわけでございます。
 したがいまして、今後とも、事業執行方法や財源等にも十分工夫を凝らしますとともに、政策評価制度といったものを活用し、状況の変化や課題を的確に把握しまして適時適切に対応し、この目標達成に向けて職員一丸となって全力で取り組んでまいりたいと考えておりますので、議員各位の強い御支援、そして御協力をお願いしたいところでございます。
 以上でございます。
      〔16番諏訪光昭君登壇〕
◆16番(諏訪光昭 君)両部長からお話を伺いました。私も、国の方針がまだしっかり決まらない中で、今、県も総力を挙げて、今年度並み、あるいは中期総合計画に沿った形での取り組みをしていっていただける、そのような確信をしておりますので、どうか、職員の皆さんの総力を挙げてこの状況を乗り越えていっていただきたい、あるいはまた取り組んでいっていただきたい、そんなお願いをしておきます。
 次に、観光振興策についてお尋ねいたします。
 立山黒部アルペンルートのうち、大町市の扇沢と黒部ダムを結ぶトローリーバスのことしの営業は11月30日をもちまして終了いたしましたが、その利用者実績は111万1,157人と昨年と比較いたしまして9.8%増加し、6年ぶりに110万人を超える入り込みとなりました。
 そして、このように増加した理由につきまして、トローリーバス営業会社では、ドラマ「黒部の太陽」のテレビ放映とETC1,000円効果が大きく影響したと分析いたしております。
 また、利用者の状況を見ましても、家族やグループ等の一般個人が大幅に増加する一方、団体客は余り伸びませんでした。また、海外からの観光客は、昨年の12万9,000人から半減に近い7万人まで落ち込みました。そして、その原因は、景気後退、新型インフルエンザと円高の状況が影響したものと分析いたしております。
 この立山黒部アルペンルートの入り込み状況は今後の長野県全体の観光振興に関して幾つかの取り組み方法を示唆するものがあり、このことを踏まえて、以下、観光部長に質問をいたします。
 長野県では、昨年2月に観光立県長野再興計画を策定いたしました。この計画は、長野県観光の危機的状況を踏まえ、観光立県長野の再興に向け、県の観光施策を計画的かつ戦略的に推進するため策定する長野県観光振興基本計画です。
 この計画につきまして、私は、基本的に大変よい計画であり、この計画に基づいて観光立県長野の再興が図られることを切に希望するわけですが、この計画策定後、長野県及び日本を取り巻く状況が大きく変わりました。例えば、円高・ドル安の状況については、円が1ドル100円台を切ったのは昨年3月でありまして、実に約13年ぶりのことでございました。そして、現在の円相場は1ドル80円台前半となっており、急速に円高・ドル安が続いています。また、昨年9月のリーマンショックに端を発した世界的な金融危機は、この計画策定時には全く想定されたものではありません。
 この計画では、例えば外国人旅行者倍増プロジェクトを重点プロジェクトの一つに掲げ、外国人宿泊者数を平成18年の年間18万4,000人から平成24年には年間37万人以上にするという達成の目標が設定されております。しかしながら、もちろんこれは県の責任ではない、極めて外的な要因であることは事実ですが、このままの円高・ドル安の状況が続けば日本を訪れる外国人観光客は極端に減ることが予想され、立山黒部アルペンルートのように10%の伸び、倍増どころか半減することも予想されます。
 先月25日に、観光庁の発表による主要旅行業者の旅行取り扱い速報でも、外国人旅行者は7月から9月分の前年同期比で26.7%の減と発表がありました。10月から12月も、外国人旅行者は景気後退、円高の継続で前年並みの回復は難しいとの見通しを示しております。
 そこで、例えば円が1円高くなれば長野県を訪れる外国人宿泊者数はどの程度減少するのかというような試算はあるのでしょうか。お尋ねいたします。
 また、計画を絵に描いたもちとしないために、必要に応じて目標達成の見直しも必要だと考えます。
 そこで、お尋ねいたします。
 計画策定から1年半が経過した今日、観光部では、計画策定時と比較して長野県及び日本を取り巻く状況について観光振興面でどのような変化があると判断しているでしょうか。
 そして、この計画で設定いたしました、観光サービス満足度50%以上、観光消費額4,000億円以上、観光地利用者数1億人以上、外国人宿泊者数37万人以上の四つの達成目標の見通しはどうなっているでしょうか。見通しが困難だと判断される場合は、その理由や原因を明らかにお示しいただきたいと思います。
 また、現時点で明らかに困難と見込まれる達成目標の見直しを行う考えはあるでしょうか。
 さらに、この計画の検証、評価に関して、「計画をより実効性のあるものとするため、長野県観光振興審議会や地域観光戦略会議を中心に、事業の進捗管理と成果の検証を行い、施策の見直しにつなげます。」とありますが、事業の進捗管理と成果の検証につきましてこれまでどのように行ってきたのか。また、今後どのように行う予定なのか。お尋ねいたします。
 さて、この計画策定後、大きく変わった長野県や日本の観光を取り巻く状況は、世界的な金融危機や現在の円高・ドル安の状況のように、悪いものだけではありません。例えば、高速道路のETC土日祝日1,000円というサービスが始まったことは、すべてではありませんが、一定のよい変化であると考えます。こうしたプラス面の変化もうまく利用しながら本県の観光振興につなげていくことが必要だと考えますが、県として、ETC土日祝日1,000円を、また、平成22年度には場合によっては高速道路無料化となることも予想されますが、こうしたことなどによる本県の観光振興につなげていこうという考えについてお尋ねいたします。
 また、ETC土日祝日1,000円によりまして、立山黒部アルペンルートの入り込み客のように、今後は団体客より個人客の増加が期待されます。そうした状況に対してどのように対応していこうと考えているか。あわせてお聞かせいただきたいと思います。
      〔観光部長久保田篤君登壇〕
◎観光部長(久保田篤 君)今後の観光振興策について順次お答えいたします。
 1点目は、円高と県内を訪れる外国人宿泊者数の試算についての御質問でございます。
 為替レートの変動の影響により本県を訪れる外国人宿泊者数がどの程度増減するかという試算につきまして県としては行っておりません。また、全国規模での試算につきましても承知をしておりません。
 2点目は、計画策定時と比較しての状況変化に関する質問でございます。
 計画を策定いたしました平成20年2月から現在までの状況につきましては、観光需要の土台となる経済情勢が大状況である世界では大きく変化し、中状況の国内、あるいは小状況にある県内にも大きなマイナスの影響を及ぼしたと考えております。
 平成20年秋までは石油製品価格の急激な上昇、その後はリーマンショックによる急激な経済活動の収縮により、不況による個人消費の減退、観光行動への支出を抑制する動きにつながりましたし、為替の大幅な変動による外国人観光客の来訪減少、また、ことし前半からの新型インフルエンザの感染拡大による影響もありました。
 このように、全国においても長野県観光にとっても、観光需要を収縮させる大変厳しい経済情勢が現在まで続いていると考えております。
 3点目は、四つの達成目標の見通しに関する質問でございます。
 達成目標の進捗状況につきましては、一つとして、観光サービス満足度50%以上に対しまして直近の平成21年度数値は38.6%、観光消費額4,000億円以上に対して平成20年で3,217億円、3番目の観光地利用者数1億人以上に対しまして平成20年で8,676万人、4番目の外国人宿泊者数37万人以上に対して平成20年で30万1,000人といった状況で、大変厳しい数値でございます。
 目標値は高いハードルとなっておりますけれども、県の計画は5年計画であり、平成21年度はその実施2年目でありますし、目標達成に向けた努力を継続することにより、その施策の効果が後に数字としてあらわれてくる期待もありますので、現時点で必ずしも達成困難とは考えておりません。
 したがいまして、目標値については現時点で見直すことは考えておりませんけれども、状況の変化、課題を的確に把握し、スピーディーに対応することでこの高いハードルを超えるべく、目標達成に向かって努力することに全力を注ぎたいと考えております。
 4番目は、事業の進捗管理と成果の検証についてでございます。
 県全体で行っております政策評価の中で、観光立県長野の再興について主要事業として進捗管理と成果の検証を行っております。また、その内容につきましては、今年度、2回開催しました観光振興審議会で説明し、議論をしていただいております。審議会では、特に議論となったのが観光サービスへの満足度の低さであり、利用者数、消費額は全国各地で落ち込んでいるので長野県の努力が足りなかったとは言えないけれども、満足度だけは言いわけできないといった意見をいただいたところであります。
 こうした意見を踏まえ、長野県を訪れる方々にまた信州に訪れたいと感じていただくため、県民挙げて取り組む「さわやかに もてなそう県民運動」を開始したところであります。地方事務所単位に設置されている地域観光戦略会議においては、地域レベルでの施策の進捗などについて議論がなされているところであります。
 今後も、行政評価、審議会、地域観光戦略会議の場において進捗管理と成果検証を進めていくとともに、市町村、関係団体の皆さんとも意見交換を密にして、PDCAサイクルで施策推進に生かしてまいりたいと考えております。
 5番目は、高速道路無料化等への対応と個人客の増加への対応についてであります。
 本県では、観光旅行者の約8割が自動車を利用しておりまして、高速道路料金の低額化や無料化は観光旅行者数の増加を図るプラス効果が期待できます。しかし、その一方で、日帰り行動圏の拡大による宿泊の減少、観光地での滞在時間の短縮が懸念され、必ずしもプラスの効果ばかりではありません。こうした点を踏まえますと、今後の観光振興においては、県内周遊を動機づける効果的なキャンペーンの実施だとか、車で訪れる個人旅行者へのより丁寧な訪問地域の情報提供が重要性を増してくると考えます。
 県では、これまでも、信州の道ホットインフォメーション大作戦を展開し、高速道路のサービスエリアや道の駅等で地域のしゅんの観光情報を旅行者に提供してまいりました。また、ことし4月から6月には、善光寺、元善光寺の御開帳を初めとする春の催事で本県を訪れた旅行者を対象に、県内周遊を促す信州ぐるっとキャンペーンを実施したところであります。今後も、引き続き、こうした事業を継続的に実施いたします。
 また、新たな取り組みとして、携帯電話を利用して観光情報の提供を行う信州なび助の普及を図り、個人旅行者へのより丁寧な観光情報の提供に努めてまいります。
 以上です。
      〔16番諏訪光昭君登壇〕
◆16番(諏訪光昭 君)引き続きまして観光部長にお伺いいたします。
 ことし上半期の観光地利用者統計の速報値が発表されました。善光寺御開帳の効果もあり、県内観光客は15.1%の増となりました。善光寺御開帳について、県としてどのように取り組み、その結果についてどのように評価しているのでしょうか。お聞かせいただきたいと思います。
 来年度以降にも生かしていかなければならないと考えますが、観光客の動向に変化は見られるのでしょうか。お聞かせいただきたいと思います。
 本県の観光振興に取り組むに当たって、7年に一度開催される諏訪大社御柱祭を活用することは大変重要だと考えます。諏訪大社御柱祭を、諏訪地域だけでなく、本県全体の観光振興につなげていくことが必要だと考えますが、県として、来年度、具体的に何らかの施策を展開していこうと考えているのか。お尋ねいたします。
 さらに、来年度は信州ディスティネーションキャンペーンが行われます。ディスティネーションキャンペーンとは、目的地、行き先という意味のディスティネーションと宣伝という意味のキャンペーンの合成語で、JRグループとタイアップした大型観光キャンペーンであります。
 信州ディスティネーションキャンペーンは、平成22年10月から3カ月間、全国のJR6社と長野県内の観光関係者や市町村等が一体となって展開するキャンペーンであります。このキャンペーンは、キャンペーンを契機として、地域の関係者が一体となって観光につながる資源を磨き上げ、地域に観光客を誘致する継続的なシステムをつくり、地域の活性化を図ることを目的としております。
 このキャンペーンの実行委員会は県の観光部に事務局がありますが、観光部では来年度開催される信州ディスティネーションキャンペーンを本県全体の観光振興にどのように活用していこうと考えているのか。お伺いいたします。
 また、そのために、県として、具体的な施策としてどのように取り組んでいこうと考えているのか。お尋ねいたします。
 ディスティネーションキャンペーンでは、観光関係者だけでなく、県内各地域全体で取り組むことが重要と考えます。特に、若い人たちを加えた取り組みは、地域の将来を考えても有益なものと考えます。私は、常々、観光地づくりは地域づくりに似ており、地域を知ること、地域を愛することが基本だと考えております。もし、今学校で地域の文化や歴史を勉強している児童や生徒の皆さんが、地域を考え、積極的にこのキャンペーンに協力してくれるのであれば大きな力になると考えます。児童生徒の皆さんにとりましても、自分の地域のことを知ることは児童生徒の皆さんの成長にとっても大変よい効果をもたらすものではないかと考えます。
 そこで、お伺いいたします。
 他県で実施のディスティネーション等で、児童生徒の皆さんが積極的に協力した事例がありましたら教えていただきたいと思います。
 同時に、県として、こうした点に対してどのように取り組んでいくのか。お尋ねをいたします。
 今年度は善光寺御開帳、来年度は諏訪大社の御柱祭、ディスティネーションキャンペーンと続きます。着実な誘客が期待される年度であります。
 そこで、お尋ねいたします。
 北陸新幹線金沢までの延伸が26年度に実現する予定であります。23年度以降の観光戦略についてはどのようにお考えか。お聞かせをいただきたいと思います。
      〔観光部長久保田篤君登壇〕
◎観光部長(久保田篤 君)善光寺御開帳についての御質問でございます。
 県としては、ことし4月からの善光寺御開帳を長野県への誘客の好機ととらえまして、県外へ向けて積極的な情報発信や、県内周遊型観光への取り組みを行ってまいりました。
 具体的には、東京、名古屋、大阪での旅行商談会、メディアとの意見交換会においてのPR,善光寺御開帳広報連絡協議会の一員としての全国キャラバンの展開、県内観光施設をめぐるスタンプラリーの実施でございます。
 今回の御開帳が673万人といった過去最高の参拝客を記録したのも、このようなこれまでになかった催事関係者との連携によるPRを含めた多面的な事前の取り組みが一定の効果をもたらしたものと考えております。
 また、その際の観光客の変化についてでございますけれども、県外客、それから日帰り客がふえたこと、そして1人当たりの消費額は残念ながら減少したと、こういうことが報告をされているところでございます。
 次に、諏訪大社御柱祭の本県観光振興への活用についての御質問でございます。
 御柱祭は、前回、179万人もの人出がございました。県としては、この大型催事を機に、県外からの誘客と県内での周遊を促進し、県全体の観光客数や観光消費額の増加を図りたいと考えております。
 こうしたことから、県外への情報発信として、旅行会社やメディアを対象に、ことし9月に3大都市圏で開催いたしました商談会、意見交換会では、御柱宣伝大使による説明や木遣りの実演でPRを行いました。また、5月に横浜で開催された旅フェア2009や、7月の中部国際空港での観光展におきましても諏訪大社御柱祭をPRいたしました。今後は、県の公式観光サイトや、観光情報誌である「季刊信州」の手段を活用して、あらゆる機会をとらえてPRを行ってまいります。
 また、来年春には、御柱祭のほか、飯田のお練りまつりや駒ケ根の光前寺御開帳がございますので、これらの催事に訪れた観光旅行者を対象に、来年3月から県内周遊を促進する観光キャンペーンを1年間実施することとしております。
 次に、ディスティネーションキャンペーンについての質問でございます。
 ディスティネーションキャンペーンは、長野県全体の観光の魅力を全国に情報発信できる絶好の機会であり、大きな誘客効果が期待できます。県としては、大きく二つの柱でこのキャンペーンに取り組んでまいります。
 第1には、キャンペーンのテーマである「未知」や「歩く」といった観点で、各市町村における地域観光資源の掘り起こしや磨き上げを促進し、新たな誘客はもとより、リピーターの増加につなげてまいりたいと考えております。
 第2に、またとないこの機会を長野県観光の新たな飛躍のチャンスと位置づけ、市町村、観光関係者と連携を図りながら、おもてなしの向上や信州の食の魅力の向上の課題に積極的に取り組んでまいります。具体的には、「さわやかに もてなそう県民運動」を全県的に展開するとともに、長野県らしさのある魅力を持った料理やお土産のPRと販売促進に力を注いでまいります。
 県としては、今後、観光部の施策事業を信州ディスティネーションキャンペーンに向けて集約し、現在行っておりますプレキャンペーンを含めた継続的なプロモーション展開を図ってまいります。
 次に、児童生徒の観光振興へのかかわりについての質問でございます。
 昨年開催されました仙台・宮城ディスティネーションキャンペーンにおきましては、仙台市の中学3年生が修学旅行先で手づくり観光パンフレットを配布し、キャンペーンの盛り上げに協力したとか、仙台市の高校では県産の食材を使用したおもてなしまごころ弁当を企画、販売するというような取り組みが行われております。
 このほかにも、全国では、ディスティネーションキャンペーンに関連してではありませんけれども、生徒が修学旅行先で手づくりの観光パンフレットを配布し、地元のPRを実施している事例があります。
 次に、県としての対応ですが、子供たちが自分の住む地域に関する理解を深め、地域に誇りを持つことは、教育的な成果に加え、観光振興につながる成果も期待できるものと考えます。こうしたことから、観光部では、県教育委員会に対し、信州ディスティネーションキャンペーンの目的や取り組み内容の説明を行い、積極的な協力をお願いしております。今後は、県教育委員会と連携し、「さわやかに もてなそう県民運動」への参加を初めとした具体的な取り組みへの呼びかけを行ってまいりたいと考えております。あわせて、各学校での自主的な取り組みを積極的に支援してまいります。
 最後に、23年度以降の観光戦略に関する質問でございます。
 現行計画は平成24年度まで計画期間がございますので、観光旅行者の視点に立った顧客満足度の向上、観光旅行者の周遊の広域化に対応した宿泊滞在型観光の促進と地域連携による広域観光の促進、外国人旅行者の来訪促進と受け入れ基盤の整備促進、スキー場や温泉地の活性化といった、長野県観光の課題を解決するために計画に盛り込まれた八つの重点プロジェクトを中心に、健康、長寿、環境をキーワードに、新たな工夫を凝らしながら着実に実施してまいります。
 一方で、北陸新幹線金沢延伸という人の動きを変えていく環境変化を意識し、信州ディスティネーションキャンペーンを一過性のイベントとしないため、その成果を検証しつつ、その次の具体的な施策について関係する皆さんと意見交換を重ねて、平成23年度以降の新たな観光振興への取り組みを準備してまいります。
 以上です。
      〔16番諏訪光昭君登壇〕
◆16番(諏訪光昭 君)児童生徒への協力関係でございますけれども、教育委員会との連携を図りながらということでございますので、そのような要望がございましたら、ぜひ十分な御検討をいただき、それぞれの学校の自主性を尊重しながら御協力をしていただきたく、私の立場からもぜひお願いをしたいと思います。
 観光産業というのはすそ野の広い産業でありまして、重要性、そして県内経済に与える影響も非常に大きいと私は考えております。そして、観光振興は雇用の確保という面でも大きく貢献できる分野だというふうに考えております。そして、観光産業の活力を取り戻すことは、県民生活の安定、そして経済活力を呼び戻すチャンスでもあります。
 今年度の善光寺御開帳、そして来年度の諏訪大社御柱、あるいはディスティネーションキャンペーンと続く恵まれた絶好のチャンスをぜひ生かしていただいて、再興計画の着実な達成のためにも、しっかりとした計画のもとで積極的に取り組んでいただくことを切にお願いをいたしまして、質問を終わらさせていただきます。
○議長(望月雄内 君)会議規則第13条第2項の規定により、本日はこれをもって延会いたしたいと思います。
 次会は、明4日午前10時に再開して、行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑を日程といたします。書面通知は省略いたします。
 本日は、これをもって延会いたします。
        午後4時30分延会