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平成21年 9月定例会農政林務委員会−10月05日-01号




平成21年 9月定例会農政林務委員会

農政林務委員会会議録(その1)

●招集年月日時刻及び場所
  平成21年10月5日(月)午前10時30分、議事堂第4委員会室に招集した。
●出席した委員の氏名
 委  員  長   ?見澤 敏 光
 副 委 員 長   小 島 康 晴
 委     員   古 田 芙 士 
    〃      木 下 茂 人
    〃      垣 内 基 良
    〃      下 沢 順一郎
    〃      和 田 明 子
    〃      牛 山 好 子
    〃      北 山 早 苗

●欠席した委員の氏名
 委     員    な  し

●説明のため出席した者の氏名
 (農 政 部)
  農政部長            萩 原 正 明
  農業政策課長          三 村   保
  農業技術課長          宮 島 明 博
  園芸畜産課長          中 村 倫 一
  農地整備課長          竹 内 周 二
  農村振興課長          藤 原   一
  農産物マーケティング室長    浦 山 宏 一
●付託事件
  別紙のとおり
●会議に付した事件
  付託事件1、2、11、12及び農政部関係の所管事務一般
●開議時刻
  午前10時30分
●?見澤委員長
  開会を宣した。
 ▲ 審査日程の決定
   農政部関係 10月5日(月)、10月6日(火)
   林務部関係 10月7日(水)
 ▲ 日程宣告
  1 会議録署名委員の決定
  2 農政部関係の審査
 ▲ 審査順序の決定
  1 付託議案等について理事者の説明
  2 質疑等
  3 付託議案等の採決
  4 陳情の審査
 ▲ 会議録署名委員の決定
   委員長の指名により、次の委員に決定した。
   3番 垣内委員、4番 和田委員
○?見澤 委員長 理事者の異動があったため、自己紹介を求めた。
◎三村保 農業政策課長 自己紹介した。
 ▲ 農政林務委員会の付託事件の報告
  予算案1件、条例案1件、陳情10件
 ▲ 農政部関係の付託事件等の報告
   予算案1件、条例案1件、陳情2件
 ▲ 議題宣告(農政部関係)
   付託事件及び所管事務一般を一括して議題とし、議題に関連して理事者の説明を求めた。
◎萩原正明 農政部長 別紙説明要旨のとおり説明した。
○?見澤 委員長 第1号「平成21年度長野県一般会計補正予算(第2号)案」中、第1条「第1表 歳入歳出予算補正」中、歳出 第7款 農林水産業費中、農政部関係について、理事者の説明を求めた。
◎三村保 農業政策課長 議案及び予算説明書並びに農作物等災害緊急対策事業について、資料1により説明した。
◎宮島明博 農業技術課長 予算説明書により説明した。
◎中村倫一 園芸畜産課長 予算説明書及びりんご緊急需給調整特別対策事業について、資料2により説明した。
◎竹内周二 農地整備課長 予算説明書及び農政県単独事業補正予算について、資料3により説明した。
◎中村倫一 園芸畜産課長 予算説明書により説明した。
○?見澤 委員長 第9号 「知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例の一部を改正する条例案」について、理事者の説明を求めた。
◎三村保 農業政策課長 議案及び資料4により説明した。
○?見澤 委員長 理事者から提出資料について発言を求められていたので、これを許可した。
◎三村保 農業政策課長 平成21年度農作物災害の状況について、資料5により説明した。
◎浦山宏一 農産物マーケティング室長 台湾における知事トップセールスの実施状況について、資料6により説明した。
   〔「資料要求をお願いしたい」という者あり〕
○?見澤 委員長 木下委員の資料要求に係る発言を許可した。
◆木下茂人 委員 資料を2点お願いできればと思います。一つはリンゴのことです。きょうの資料にも出ておりますけれども。リンゴの全国県別の生産動向の現状についてと、植えつけ面積でわかると思いますが、それから推して、これからまだ相当生産量が上がるという状況がわかる資料ができましたら一つお願いしたいと思います。
 もう一つは、今、新聞紙上等でも話題になっております植物工場のことです。これについて、国が助成するという記事が出ておりますけれども、国が幾つくらいの企業を育成しようとしているか。どんな生産能力を持たせるようなことを考えているかです。その助成の内容とか、どういう作目を対象としているか。野菜についてはほとんど何でもいいのかどうなのか。今、国が助成しようとしている植物工場は、どんな内容でどんなものを対象に考えているか。
 そのことによって、県は、既存の農家や農村にどんな影響が出そうか推測なり、判断し、どういう対策をとろうとしているかがわかりましたら、そのことを含めた資料をいただければと思います。
 この2点について早目にお願いできればと思いますが、大変かと思うので、提出はあしたでもいいです。
○?見澤 委員長 ただいま木下委員から2点の資料要求がありました。これを委員会として資料要求するに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 御異議ありませんので、さよう決定いたしました。それでは提出するようお取り計らいを願います。
○?見澤 委員長 午後1時30分まで休憩を宣した。

●休憩時刻 午前11時38分
●再開時刻 午後1時30分

○?見澤 委員長 再開を宣した。
  引き続き理事者から提出資料について発言を求められていたので、これを許可した。
◎宮島明博 農業技術課長 農作物の生育状況について、資料7により、米政策と水田経営所得安定対策の実施状況について、資料8により説明した。
◎中村倫一 園芸畜産課長 畜産物の価格動向と対応について、資料9により説明した。
◎竹内周二 農地整備課長 県単農地地すべり対策事業の実施について、資料10により説明した。
◎藤原一 農村振興課長 中山間地域農業直接支払事業の取組状況と第3期対策の概要について、資料11により説明した。
○?見澤 委員長 委員の質疑等発言を順次許可した。
◆北山早苗 委員 最初に資料2の裏面(2)エのところに記載のある、リンゴの緊急需給調整特別対策事業について、生産者団体4分の1、8.5円とか、お金をどう分担して出すかということで割り振りがあるんですが、これは、例えば、生産者団体は果実、リンゴとかを加工して販売したものからこのお金を出すというようなイメージでいいんでしょうか。
◎中村倫一 園芸畜産課長 お尋ねのエの生産者団体の、事業費に対する4分の1に相当します8.5円分の財源の性格ということだろうと思うんですけれども、この関係につきましては、加工用に仕向けたリンゴを売った代金をここに回すということではありませんで、それぞれ単協さんが生産振興対策費をお持ちになっていますので、それをここに充てていただくということになります。これは先ほども御説明しましたけれども、ここの事業費はかかりました経費に対する助成でございますので、対策費以外からは農協さんとしても出していく項目はないということでございます。
◆北山早苗 委員 わかりました。あまり仕組みがよくわかっていなかったものですから。それで、一番最後の中山間地の農業直接支払事業にも関係してくると思うんですが、おととい、合併や地域の自立とかに関係する学習会に参加していまして、その中で、民主党、社民、国民新党の連立政権の政策合意の中での農業関係のことで話題になったんです。戸別所得補償制度を、販売農業者に対して実施し、農業を再生させるとなっているんですが。その中でも、やはり特に長野県のような中山間地が多いところは、販売農業者に対して実施するのではなくて、農村支援とか山村支援のほうに、もちろん販売農業者に対して実施も必要かもしれないんですが、農村支援や山村支援という点でもその所得補償制度のようなものを用意する必要があるのではないかという意見が出ました。
 もともと日本の農業とか、日本の風土とかを考えたときに、昔は広がる水田の風景ではなくて、雑多な景観が農村の風景としてあったのではないかという話がありまして。そういうこと考えると、日本の国土の自然環境や農業を守っていくには、販売農業者だけの支援ではなくて、兼業農家、特に農村とか山村、長野県のような中山間地が多い地域を支援する必要があるのではないかという意見が出て、この新しい政権の制度の内容だけだと不十分ではないかという話が出たんです。この中山間地の直接支払の事業に関係もあると思うんです。その辺の農政部としてのお考え、新政権のこの方針に対するお考えをまずお話していただけたらと思います。
◎藤原一 農村振興課長 今の質問、非常に間口が広いかなというふうにお聞きをしたわけですが、私どもで所管をしております部分から御説明をさせていただきますと、まず一つが、今、説明をさせていただきました中山間地域直接支払の制度と思っております。先ほども御説明させていただきましたが、県内各集落、市町村、それぞれから評価をいただいているというようなことの中で、県としてもその継続を要望してきたところです。そういう方向に新しい制度も今の段階ではなるのかなと期待をしているところであります。特に長野県の場合には、中山間地域が多いこともありますし、それから高齢化がほかの県に比べても進んでいる実情もある中で、高齢者の皆さんたちがもう少し取り組みやすい制度にということを主眼に要請してきたわけです。今はまだその部分も詳細について、話がまとまっている状態で伝わってこないものですから、不明な部分が多いわけあります。最初に示されています概算要求の分を読む限りでは、そういう部分がある程度緩和をされてきて取り組みやすくなってきているのかなと感じているところでして、22年度以降につきましても、積極的に県としても取り組んでいければと思っているところであります。
 それから中山間地域、それぞれ平場に比べれば当然条件が悪いわけですから、高齢化も、それから遊休荒廃地等も平坦部よりは進んでいると認識しているところであります。それらに対しましても、今、中山間の集落営農を中心にして中山間地を活性化させようとか、いろいろな部分で取り組みをしているところでありまして、それらにつきましても引き続き取り組んでまいりたいと考えているところであります。
◎萩原正明 農政部長 中山間地農業、農業・農村ということに対する振興策についての御質問だと理解をさせていただきたいと思います。現在、農政部でつくっております振興計画の重点戦略の中の一つに、元気な中山間地域づくりが大きな課題として挙げてございます。今、北山委員から販売農家だけではなくというお話もございましたが、今回、民主党のマニフェスト等見せていただいても、中山間直接支払、それから農地・水・環境対策事業、こういうものに対しても一定の評価をする旨の記載等がございますので、戸別所得政策にあわせて、現在の直払等については、今後も継続いただけるものと今の段階では理解をしております。
 それから県とすれば、今申し上げましたように、振興計画の中の一つの大きな項目として載せてございますので、従来どおり、個性的な農業の推進だとか、特に中山間地の場合は土地条件等、耕作条件等において、不利条件が極めて多いわけでありまして、それをどう逆にうまく活用するか。逆にということは、山あり、川あり、谷あり、木があり、田んぼがあり、人がいる。こういったものを一つの資源として活用するという形、いわばグリーンツーリズムのような考え方でございます。従来の単なる生産だけではなくて、多様な資源を有効に活用するような、そういう農業形態についても、現在も取り組んでいるわけでございます。今後、ぜひそういったものにもより力を加えたいと思っておりますし、鳥獣害対策、特に中山間地帯としては特有なものでございますので、これについても、御承知のとおり、現在、集中的に施策展開を図っているところでございます。県農政とすれば、長野県特有の中山間地帯が多い地帯でもございますので、政権が変わろうと何しようと、長野県の農業が、農政が変わるわけではございませんので、県とすれば積極的に従来どおり中山間地振興は図っていきたいと思っております。戸別所得方式の中でも、制度設計がどうなるかまだわかりませんけれども、高コスト体質になりやすい中山間地帯の農業に、一定の配慮をいただくようなことについては、我々としても積極的に要望、または、場合によれば提言をさせていただきたいと思っております。
◆北山早苗 委員 今、お話していただいたんですが、一つの資源として活用していくという意味で、農業というものを環境面から大切なものだということで取り組まれていくことが、みんなのお金、国民の税金の使い方という意味でも説得していく一つの方向になるのかなという気がします。
 もう一つ、きょうの新聞に補正予算の関係の見直しの件で、農林水産省で農地集積加速化事業の2,979億円について、農地の貸し手に補助金を出し農家の規模拡大を促すのが目的だが、民主党は土地を借りて農業をやる側への対策が必要として、反対してきたというようなことで、削減額が4,000億円を上回った中に、その農地集積加速化事業が入っているのかなと思うんです。このあたりのことは、どういう影響が出てくるのかとか、それから借り手に補助金を出していくということが、今度の新政権では、そちらのほうに重点を置くべきだということだと思うんですが、実際に農政部としてのお考えはどうなのか、教えてください。
◎藤原一 農村振興課長 ただいまのご質問に対してでありますが、もう新聞等で報道されていますように、農地集積加速化事業、国の予算額が2,900億円余、約3,000億円弱になっているわけです。これについては、今、ストップがかかっている状態で、だめになるといいますか、ゼロになってしまうというような情報になっているわけです。長野県におきましては、今までこの事業が発表されて以降、一つの町で事業に取り組みたいというような話がありました。これにつきましては、もともとこの事業ができる前に、農地の集積を促進するための事業というようなことで、確保・利用推進事業というのができていたわけですけれども。それについては、農地の貸し手と借り手、どちらか一方ということではなくて、地域の中で関係者が話し合いでそのお金をそれぞれが分け合うといいますか、それぞれのほうへ交付をするというような事業があったわけであります。当初からそちらの事業で手を上げていたのが、新しい補正でこの事業が出てきたので、検討してみようかなというようなことで話が伝わってきただけですので、実質的には長野県の場合には影響はないのではないかなと今の時点では認識をしているところであります。
◆北山早苗 委員 実質的には影響はないというお答えだったんですが、例えば新規就農の方で、農業をやりたいという方がこの民主党の方針でいけば、よりやりやすくなるのではないかなという気もしているんですが。その辺との関係というのは、今、どうなんでしょうか。
◎藤原一 農村振興課長 今のその農地の集積という部分では、どんな対策が新たに出てくるかというような部分がわからないという今の段階の中で、直接、新規就農者に対してどうなるかなというのは、何とも言えない部分であります。ただ、新規就農者に対しましては、定着促進事業も補正で組まれまして、長野県でも30数名でしたか、1次、2次にわたって申請をし、1次、2次分については、影響なく実施できると思っています。3次分でも募集があったわけでありまして、それに手を上げた段階で、今、ストップしています。3次分については、今出てきている希望の中では、上限の400万円の補助事業ということですけれども、それについては影響が出るのかなと心配をしているところであります。
◆北山早苗 委員 もう一つお聞きしたいんですが、この資料11のところで、先ほどお聞きすればよかったんですが、効果があるというのが多かったんですけれども、あまり効果がないという部分のお答えもありました。この辺というのは、どのような理由で効果がないとお答えになったのかということと、その辺を改善するには、どのように今後、要望なりしていこうとお考えになっているのか、お聞きします。
◎藤原一 農村振興課長 今のその効果がなかったとか、効果が低かったとかというようなお答えになっている町村なり集落については、ごくわずかということで、0.何%みたいな世界でありまして、特段その緊急的に問題となる課題が少なかったのではないかなと。中山間地域とはいっても、いろいろ条件、それぞれの実情がありますので、部分的には、10個ある項目のうち9個はよかったんだけれども1個については、うちはそんなに関係ないから、効果については特段コメントのしようがないみたいな、そんな認識でいるところであります。課題として挙げられ、やはり一番多かったのは、その高齢化で、この先5年続けられるかどうかという非常に心配の部分が、どの集落からも出ているというようなことがありましたので、それらについては国へ要請をしながら、今回の概算要求の中ではその部分が改善をされてきていると、そんな理解をしているところでございます。
 〔「また後で」という声あり〕
◆牛山好子 委員 2、3点、ほかの皆さんの質問がまとまるまでやらせていただければと思います。一つは、資料2にあるリンゴの緊急需給調整特別対策事業に絡んだ問題ということでなんです。実は農家の皆さんのほうでも、今、大変厳しい状況を受けとめておりまして、出荷調整などしても、なかなか価格が上がってこないとか、あるいは野菜も含めてかなり全体的に価格の厳しい状況が続いているというお話をいろいろ伺ってまいりました。
 そういう中で、一つ、例えば今回、知事が台湾に行かれたりとか、あるいはいろいろな海外への出荷をしていくというような状況の中で、この調整をするときに、きちんとそれを長期間、保冷とか、そのときの出荷調整も含めた体制も必要ではないかとお話を承りまして。長野県はどちらかというと、今は「つがる」とか、3兄弟とか、いろいろあるんですが、主力の「ふじ」とか、そういういろいろな流れを考えていくと、例えば青森県が年を越えて次の年まできちんとした体制を整えていくと。だけど長野県の場合は年内出荷ということで今までやってきているので、どうしても、出すときにきちんと出さなければならないという体制の中で、これまでの販売戦略というのも、きちんと見つめていかないといけないのではないかという、お話も伺ったところなんですが。
 こういう現状ですね、少し先のことまでのお話になってしまったんですが、現在の状況について、大変、生産農家、それから農協も含めて、どうしていくかというのは、2年続けてありますけれども、ここのところ他県との競合とか、いろいろなことを含めまして、温暖化とか、いろいろな状況があると思います。毎年、こういう状況が出てきているということは、今までの販売戦略だけではいけないというか、長野県としては、全国的にも非常に有数の園芸産地を持っているので、生産と販売について、これまでとは違う対策が必要なのではないかという声も、現場の中から聞きます。現状どうしようもないといういら立ちもあるわけですが、県としてはそういう方向について、少し何か具体的な戦略とか、あるいは現状の課題を解決していくための対策があったら、あったらと言ったら、あればやっていますというお話になるかもしれませんが、その辺の単年度ではない、もう何年か続いてきているということを考えると、全体的な視野に立って進めていく必要もあるのではないかと思います。話を広げてしまったところもあるんですが、現状、それから、これからのことを踏まえて、農政部としてどのようにとらえていらっしゃるか、お話を伺えればと思います。
◎中村倫一 園芸畜産課長 大変奥の深い御質問でございまして、最初の輸出の関係につきましては、冒頭、資料の中でも説明がありましたけれども、台湾との関係につきましては、農薬の関係でとまっております。国内でつくった物、県内で生産した物を基本的に嗜好性のある、そしてまた、単価として有利に販売できるところには、輸出を伸ばしていきたいと考えております。
 ただ、リンゴは水を運ぶのと同じ状況になりますので、かなり輸出経費とかがかかってまいります。これからまた個別の品目などをもとに、その収益性や向こうの嗜好性なども十分検討させていただいて、長期的には伸ばしていきたいと考えているところでございます。
 国内の競合産地を踏まえた内地対策ということになりますと、今回は補正予算として緊急に下級品を、ほとんどはリンゴジュースにするわけで、市場へ出すのをとめるという緊急的なやり方をいたします。委員の御指摘のようなことがないようにする恒常的な対策につきましては、一つは、今、リンゴですと、「りんご3兄弟」の三つが、比較的、「ふじ」や「つがる」から比べますと、かなり単価の高い状態で取引をさせていただいています。実は「つがる」については、青森産と同じ品種で戦わざるを得ないということがございます。こういった時期ごとの出荷品種をどれだけ有利性の高い特色のある物に変えていくかということが一つの大きな課題でございます。果樹試験場でも、早生種に向いた物もだんだんと選抜していけるようになっておりますので、そうした物はできるだけ早く現場に出して、品種の構成を逐次、有利になるように変えていきたいというのが1点でございます。
 それからもう一つは、どうしても青森産の越年出荷がほとんどであったわけですけれども、温暖化の影響などもあって青森産のリンゴは蜜が入るようになったとかで、戦略的に年内販売をするということになってまいりました。その部分では「ふじ」などが競合しているわけでございます。逆に長野県産の「シナノゴールド」などについては、今度は逆に非常に日もち性がいいわけでございます。保存性がすぐれているということがございますから、無理やりに年内だけで販売するのではなくて、越年をした状態で、黄色いリンゴのうちのおいしい物だということで、商品のバリエーションを変えて、むしろ、年内にも販売しますけれども、年明けにもそうした物は販売するという体制も一つ、全農さんとも少しずつ検討をさせていただいているところです。
 ただ、生物学的には、物は、保存性はいいんですけれども、きちんとした保管施設を整備しなければならないということがございます。青森はもう既にかなりの量の保管施設容力を持っておりますので、年越し中心でやってきておりますけれども、そうした体制をとるということになれば、そうしたハードの整備もあわせて実施をしていく必要があるかと考えているところでございます。
 それから全体といたしまして、リンゴの世界では、何といいますか、日本ではリンゴは赤いリンゴ、「ふじ」が中心になっているんですけれども、本当は赤くなくてもおいしい物も十分あるわけでして、赤の嗜好だけではなく、黄色の嗜好も伸ばしていくという、消費者の皆さん方へのリンゴの消費意欲の拡大という働きかけも、ほかの県とも協調しながらやっていくということが必要であろうかと思っております。
 あとは制度上の問題ですが、今回、補正でお願いするこの緊急需給調整対策も、農林水産省が関係する団体を集めてやろうと決めてやるわけなんですが、主産県で協調体制をとっていくということが非常に大事なことでもあります。実は、この制度は、温州ミカンでも既に運用をされているものでございます。佐賀県から静岡県まで主要な温州ミカンの産地がこの制度をもう既に運用をしております。何回か運用しておりますが、この関係で、本当に効果が高く、それから恒常的にこうした微々なる調整をやっていくと、毎年毎年少しずつ調整もやっていくということで、価格を落とさないということについて、温州ミカンは非常に各県調整がうまくいっております。
 ところが、ミカンはほとんど同じ物が、いろいろな県から同じ時期に出てくるんでみんなでやるという体制ができているんです。リンゴについては、リンゴについては、長野の近辺、それ以南は、年前に出荷すると。一番量を持っている青森は年越しに出荷すると。年前に出荷する長野から働きかけても、青森は、うちはそんなに出していませんからと言ってうまく協調しないとかがあり、なかなか効果が上がらないということもございます。この辺のところは、温州ミカンを例にとって、同じリンゴを生産していくし、青森も前進出荷もしているわけですから、そういうところの協調体制も、国と全国団体が中心になって、そうしたベースを、ことし、リンゴでは全国で初めてこういうものを稼動するわけですから、ベースをきちんと、私どもの行政の力、それから団体の力でそうした基盤もつくっていかなくてはいけないと考えているところでございます。
◆牛山好子 委員 御丁寧な説明をいただいてありがとうございました。ただ、温暖化ということなんだろうと思います。協調体制とは言いながらも、そうはいってもそれが崩れてきたというのは、この果実が早く出せるようになったとか、あるいはそれがかなり一挙に出てだぶつくようになってしまったという、その市場の整理とかも含めて、これからも多分こういうせめぎ合いというか、本当にうまく調整ができるようになるのかどうかということも大変かなと、今、お話を伺っていて思うんです。
 先ほども出てきましたけれども、例えばこの保冷庫とか、ある程度品質を保持するという体制については、青森はかなり大きな政策としてやってきたわけですけれども、長野県の場合、そういうことをもしこれからやっていくというか、もし取り組んでいくという内容にしたときには、かなり大きな予算、施設整備というのは必要になってくると思いますが、こういう地域では、こういうものが必要だとか、何か具体的な話があればお聞かせいただきたいんですが。
◎中村倫一 園芸畜産課長 年越し出荷に必要なストッカーの整備の関係につきましては、まだ県内ではごくごく一部しか、そのストッカー施設も、きちんと品質を確保できるというストッカーは持っているところはありません。ごくごくわずかです。これは、整備する段階では、国の補助金はストッカーの整備は対象になっていきますので、これの整備に当たっては、その強い農業づくり交付金もそうでございますし、そのほかにもございますけれども、そうした国庫補助金を御活用いただくようにしていくということになろうと思います。
 ただ、先ほども申し上げましたけれども、そのものをどの品種でどの程度の数量をそういう作戦に仕向けるかというのは、それぞれ、JA系統、そしてまた、諸系の流通団体がございますので、そちらの皆さん方のお考えと実質的な計画とを、私どもでまたお聞かせをいただいて、全体で調整をしていく必要があるということでございます。まだまだ、大きな施設をつくって、何百トンも何千トンも全体で保管をして、それで年越しに確実に行くんだというところにはなっておりません。今のところ農協さんも生産者団体も、この場をどうやってしのぐかということをお考えになっているのが精いっぱいという状況ですので、これからまたこのところをしのぎながら、そうした具体的な、恒久的な対策については、調整協議をさせていただきたいと思っているところでございます。
◆牛山好子 委員 実は、ことし、ひょう害に遭った松本の地域の方たちの中で、若手の方たちはかなりその中で頑張ってきて、例えばわい化栽培やいろいろ取り組んでくる中で、本当にことし、大きな期待を持っていたところがひょう害でかなり厳しい打撃を受けたという。ただ、その方たちが、このひょう害が起きる前の時点で懇談させていただく機会があったんですが、これからの農家は、一番は販売戦略を考えなければいけないというのが、彼らの両親がやってきた時代と違って、彼らの中に、つくることはイコール販売戦略を持たなければいけないということが、経営の中では入ってきたということで、すごくすばらしいことだなと思っていたんですけれども。こういう低価格が続いていく中でもやっと実ってきたところで、やっとしのいできたのにという思いも実は非常に強くありまして、一地域のことではないんですが今回のひょう害はかなりダメージの大きいものであると思います。
 こういう特別対策事業というのは、その年その年の状況を見ながらまた判断されていくという、さっきのミカンの例もあると思うんですが、もうそろそろ、そういう流れの中でいうと、いろいろな形でこれからの販売のあり方について、短期的な、あるいは中長期的なものを含めて、長野県としても誘導していくというか、きちんと、現場でどう判断するかというのもありますが、これから先を見越していけば、非常に重要な課題としてとらえていかなければならない時期に来ているのではないかなと。実は長野県の場合は、農政の中での、果樹というのは非常に大きなウエイトも占めていますし、それでまたある意味、大きな、生産量を誇るだけに真剣に考えていかなければならない問題かと思います。そんなことを含めて、この緊急特別対策が発動され、そういう事業が出されてきたという中では、ぜひ現状をとらえていただきたいなと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 それからもう一つは、遊休荒廃地というか、遊休農地の調査が昨年行われて、それに対して各市町村で計画を立てていくという、策定についての状況があると思うんです。その辺、調査の結果を踏まえて、各市町村の取り組みについて、もしおわかりになりましたらお願いしたいと思いますが。
◎藤原一 農村振興課長 遊休農地の調査につきましては、昨年度、それぞれ市町村でやられたわけでして、長野県の場合には1万5,000ヘクタール余の遊休荒廃地があるところであります。遊休荒廃地対策につきましては、国も事業をつくって、今、しっかり推進をしているわけであり、県もそれに対して取り組んでいるというような状況であります。あわせまして各市町村独自でいろいろ対策を講じていると聞いているところであります。また実際、市町村単独でもいろいろな事業で取り組みをしているという状況であるわけであります。
 遊休荒廃地の対策につきましては、非常に難しい部分があることは、皆さん認識をされていますし、遊休荒廃化して困るということも認識をされているわけであります。それをいかに利用していくか、活用していくかというような部分でも、非常に大きな課題があるのではないかなと認識をしています。また、今の農畜産物の価格がこのよう状態の中では、なかなか、何をつくって、すぐ幾らになるからではやりましょうというような、そんな具体的なところまでの取り組みが遅れているのではないかなという認識は持ってはいます。
 しかしながら、それではあしたから、ではここでこれをつくればこのくらいになるから、さあ皆さんやりましょうというのが、なかなか難しいところでありまして、各地域の中でそれぞれ進めていく品目もあるでしょうし、県が一律に何をということがなかなかできない部分があるわけであります。いずれにしても非常に大きな面積が遊休荒廃化しているところですので、それぞれ市町村の皆さん方も、具体的にまだまだなかなか動き出せるところまで行ってないのかなというような、そんな気もしているわけであります。今後につきましても、市町村の皆さん方の声を聞きながら、また一緒になって取り組んでいかなければならないのかなと、そんな認識でいるところですのでよろしくお願いします。
◆牛山好子 委員 各市町村でこの解消に向けての計画を策定するという取り組みがあるかと思うんですが、その策定状況というのは大体どのくらいかわかりますか。全市町村がもう既につくっているということなんでしょうか。その辺、おわかりになれば、具体的な数字でお示しいただければと思います。
◎藤原一 農村振興課長 耕作放棄地の各市町村別の解消計画の策定状況で、数値でということでありますが、この解消計画の中では、耕作放棄地の調査をした部分を、解消計画の中ですぐ農業的に利用するだとか、農業的利用は不可能であるというような分類で解消計画を立てられたところであります。農振農用地区域内で、耕作放棄地の全体調査で耕作放棄されているというのが5,722ヘクタールありました。その中で、農業的利用、要するに耕運程度くらいですぐ営農再開ができるよという面積が、約20%に当たります1,159ヘクタール。それから多少手を入れて、多少の抜根なり、しっかりした基盤整備的な部分をやって営農再開しますよという部分が、13%に当たる751ヘクタール。それから当面、だれがやるか、どうやるか、なかなか手だてがつかないので保全管理していく面積が3,809ヘクタールということで、約3分の2に当たる66.6%。これらが各市町村の計画の中でまとめられているところであります。
 農振農用地区域外にも、当然、耕作放棄地があるわけでして、その区域外が2,803ヘクタールという全体調査の結果になっているわけです。そのうちの農業的利用、これは直ちに営農を再開するもの、それから基盤整備後に再開するものを含めて761ヘクタール。農業的利用ではないと分類されている、計画を立てられている部分が、2,041ヘクタールということになっていまして、全体の中では、1万5,000ヘクタールの中の解消計画が立てられた面積は、8,500ヘクタールとそんな状況になっているところであります。
◆牛山好子 委員 そうすると、この手をつけられるところからということにはなろうかと思いますが、具体的にこういうことで、そういう取り組みでいくとか、取り組み始めたとかという事例のようなものは、県下の中では出てきているんでしょうか。その進捗状況について、お願いしたいと思います。
◎藤原一 農村振興課長 先ほどの話題にもあったわけですが、耕作放棄地再生利用緊急対策の交付金という国の事業というか交付金がありまして、8月末現在になりますが、県下では実際の整備、要するにハード事業の部分ですが、九つの協議会で23ヘクタール、交付金額が2,567万4,000円くらいになります。その事業で、今、具体的に取り組みが進められているところであります。後期につきましても、まだ、今、盛んに受け付けといいますか、申し込みをしているところでして、年間で解消計画が80ヘクタール余の面積に今年度なるのではないかなという、今、そんな状況で事業が動いているところであります。
◆牛山好子 委員 そうするとこの23ヘクタール、既に申し込みが決定したということですね。年度内で約80ヘクタールが具体的な取り組みを始めるということでよろしいでしょうか。
◎藤原一 農村振興課長 はい、そのように事業の計画が上がってきて、それぞれ交付金が交付されるようになっていますので、その面積に向けて、現在、それぞれ市町村で取り組んでいると、こんな状況であります。
◆牛山好子 委員 そうするとこの23ヘクタールの中で、九つの協議会ですかね、ここで取り組む内容みたいなものは、県では押さえていらっしゃるんでしょうかね。
◎藤原一 農村振興課長 現在の9の協議会、9市町村になるわけですが、その中で23ヘクタールと申し上げましたけれども、その中身が、要するに再生作業、抜根をしたり、木を切ったりという再生作業があります。それから土壌改良、有機質を入れたり、土壌改良で石灰なんかを入れて土壌改良するというような、その土壌改良の部分。それから営農定着ということで、新しい物をつくるための種苗費、それから肥料なんかにも、1年目、経費が出るわけでありますけれども、その営農定着の事業。それから施設等の補完整備というようなことで、暗渠排水をやったり、それから機械・施設の関係ではコンバインを導入したり、そんなことが計画をされて、今、取り組まれているところであります。導入の作物的には、そばだとか麦、それから野菜の関係、ブルーベリー等の果樹、そんなところが主に計画をされて取り組みが進められているところでございます。
◆牛山好子 委員 そうするとこの23ヘクタールという面積は、どちらかというと中山間地や平地もあると思うんですが、その傾向はどうなでしょうか。傾向ではなくても、現実、どういうところの地域が申請になったのかということでお願いしたいと思います。
◎藤原一 農村振興課長 市町村では、例えば長野市も出てきているわけですけれども、長野市につきましては、どちらかというと中山間地域的な傾向でありますし、ほかに信濃町、小諸市、小布施町、高山村、中野市、木島平村、南相木村、栄村というようなことで、いずれもどちかというと中山間地域が多くなっていると認識をしております。
◆牛山好子 委員 ありがとうございました。ことしの取り組みということの中で、この23ヘクタール、トータルとして80ヘクタールを目指すということですけれども、ある意味、本当にきちんと一つの形になって、本当の再生に向けてということでこれが取り組まれていくという、大変皆さんの希望にもなろうかと思います。全国的にも耕作放棄地が非常に多いという中でいえば、非常に貴重な一歩が始まったと思いますので、ぜひ県としても、そういう意味では十分な支援体制を組んでいただきながら取り組んでいただきたいと御要望申し上げておきたいと思います。では、とりあえずここの2問で終わらせていただきます。またよろしくお願いします。
○?見澤 委員長 本日の審査はこの程度とし、明日は午前10時30分から委員会を開会し、農政部関係の審査を日程といたします。
 なお、今定例会中の委員会の開議通知は、書面通知を省略し放送または口頭連絡により行いますので御了承願います。
 散会を宣した。
 
●散会時刻 午後2時51分