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平成21年 9月定例会本会議−10月01日-04号




平成21年 9月定例会本会議
平成21年10月1日(木曜日)
 出席議員(54名)
  1 番 下沢順一郎     27 番 小松千万蔵
  2 番 ?島陽子      28 番 清沢英男
  3 番 福島鶴子      29 番 西沢正隆
  4 番 和田明子      30 番 風間辰一
  5 番 小林東一郎     32 番 下村 恭
  6 番 太田昌孝      33 番 竹内久幸
  7 番 今井 敦      34 番 佐々木祥二
  8 番 丸山栄一      35 番 向山公人
  9 番 松山孝志      36 番 高村京子
  10 番 小島康晴      37 番 小林伸陽
  11 番 金子ゆかり     38 番 藤沢詮子
  12 番 小山 立      40 番 牛山好子
  13 番 備前光正      41 番 宮澤敏文
  14 番 今井正子      42 番 平野成基
  15 番 北山早苗      43 番 本郷一彦
  16 番 諏訪光昭      44 番 村石正郎
  17 番 木内 均      45 番 木下茂人
  18 番 小池 清      46 番 森田恒雄
  19 番 垣内基良      47 番 倉田竜彦
  20 番 野澤徹司      49 番 寺島義幸
  21 番 ?見澤敏光     50 番 高橋 宏
  22 番 保科俶教      51 番 石坂千穂
  23 番 宮本衡司      52 番 島田基正
  24 番 毛利栄子      53 番 萩原 清
  25 番 永井一雄      54 番 服部宏昭
  26 番 村上 淳      55 番 望月雄内
  56 番 古田芙士      57 番 下? 保
 欠席議員(1名)
  58 番 石田治一郎
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 説明のため出席した者
  知事        村井 仁    建設部長      入江 靖
  副知事       板倉敏和    会計管理者     海野忠一
  副知事       腰原愛正    公営企業管理者
  危機管理部長    松本有司    職務執行者・企
  企画部長      望月孝光    業局長       山田 隆
  総務部長      浦野昭治    財政課長      奥田隆則
  社会部長      和田恭良    教育委員会委員
  衛生部長      桑島昭文    長         矢?和広
  衛生部病院事業           教育長       山口利幸
  局長        勝山 努    教育次長      長澤一男
  環境部長      白井千尋    教育次長      平澤武司
  商工労働部長    黒田和彦    警察本部長     小林弘裕
  観光部長      久保田 篤   警務部長      早川智之
  農政部長      萩原正明    監査委員      ?見澤賢司
  林務部長      轟 敏喜
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 職務のため出席した事務局職員
  事務局長      谷坂成人    議事課担当係長   三枝哲一郎
  議事課長      宮下清一    総務課担当係長   村井昌久
  議事課課長補佐   小山 聡    議事課担当係長   山田明子
        ───────────────────
 平成21年10月1日(木曜日)議事日程
   午前10時開議
   行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑
     ─────────────────────────
 本日の会議に付した事件等
   行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑

        午前10時1分開議
○議長(望月雄内 君)これより本日の会議を開きます。
 本日の会議は、昨日に引き続き行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑であります。
         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△行政事務一般に関する質問及び知事提出議案
○議長(望月雄内 君)次に、行政事務一般に関する質問及び知事提出議案を議題といたします。
 順次発言を許します。
 最初に、竹内久幸議員。
      〔33番竹内久幸君登壇〕
◆33番(竹内久幸 君)おはようございます。順次質問をいたします。
 まず、緊急経済対策の今日までの効果について伺います。
 世界的な経済危機による県下の厳しい経済・雇用情勢に対処し、実需の喚起と雇用の確保のため、本県は、昨年末、全国に先駆け、対策本部を設置し、緊急経済対策を公表し、その具現化のため1月には臨時議会を招集、その後も切れ目のない対策が必要として、当初予算と2月補正、6月補正と緊急経済対策を継続してまいりました。そして、今9月議会にも新経済対策に関連する事業が積極的に計上されております。
 知事の議案説明にもありましたが、有効求人倍率は依然として過去最低の水準にとどまっているなど雇用情勢の厳しさは続いており、まだまだ景気の下げどまりを実感するには至っておりませんし、さらに切れ目のない対策が求められていると思います。
 しかし、対策を始めて9カ月が経過しようとしている今日、これまでの対策の効果もでき得る限り把握し、新たな対策に生かしていくことも求められております。特に、国の緊急経済対策による各種基金を使った取り組みは新政権による見直し作業も行われており、本県としても、これまでの効果を検証し、使い勝手が悪かったり効果が薄いものについては制度設計の見直しを求めることも重要かと思います。
 そこで、本県がこれまで行ってきた緊急経済対策の効果について、需要喚起、雇用の確保、新産業の育成の観点から、どのような成果が得られているか。商工労働部長に伺います。
 また、国の各種基金制度での効果と問題点についても総務部長にあわせて伺います。
 次に、並行在来線長野以北の存続問題について伺います。
 県は、2014年度内の北陸新幹線長野――金沢間開業に伴い経営分離される予定の信越線長野以北について、これまで需要予測調査などを行うとともに、それらの結果からも運営には国などの新たな支援策が不可欠として、富山県知事などとも連携し、国に対し、JRが施設保有者である鉄道・運輸機構へ支払っている貸付料の問題点を見直し、厳しい並行在来線への支援等に活用するなどの支援策を求めてまいりました。
 そして、県では、この問題は国の来年度予算の政府原案が決定されることし12月ごろまでが山場として、知事を先頭に、与党の整備新幹線建設促進プロジェクトチームなど関係者への働きかけを強めてまいりました。その結果、7月3日の新聞報道によれば、与党の整備新幹線建設促進プロジェクトチームは、来年度予算の概算要求を前に政府への申し入れ事項をまとめ、金子国土交通大臣らに提出した、新幹線開業時に経営分離される並行在来線については存続に向けた新たな支援策を早急に検討するよう求めている、金子大臣は、何か知恵を出す、それぞれの地元からいろんな意見が出ているが、必ずやると強調したと報道されました。
 その後、政権がかわりましたが、新政権のもとでも支援策を具体化するためには、国の来年度予算の検討が行われている今が山場となっております。
 そこで、並行在来線存続への新たな支援策についての新政権への働きかけの取り組み状況と今後の見通しについて知事に伺います。
 また、これまで、並行在来線の存続に向けて本年度から第三者を交えた検討委員会で経営のあり方を論議するとしてきましたが、今後の計画についてもあわせて伺います。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)まず、緊急経済対策の成果に関する御質問でございます。
 お話のありました県民生活と県内経済の不安解消を図ることを目指して、昨年末、全国に先駆けて取りまとめました緊急経済対策、それから、足元の景気対策に加えまして、環境あるいは健康分野等々の今後の成長が期待できる分野に先行投資する観点からのことし5月に策定いたしました新経済対策、これらの経済対策によりまして、まず、需要喚起の面では、ことし1月の補正予算から6月の補正予算に計上した事業につきまして情報統計課が産業連関表を用いて推計したところによりますと、初期需要額648億に対しまして生産誘発額が958億円、1,000億弱でございますけれども、その生産誘発効果は1.48倍というふうにされております。
 次に、雇用の面でございますけれども、同じく産業連関表によりますと雇用誘発数は7,300人程度あるというふうにされておりまして、これとともに、臨時的な雇用対策として昨年度から県それから市町村が実施しております二つの雇用創出基金事業では見込みも含めまして4,600人程度の新たな雇用が創出されるということでございます。
 次に、新産業育成の観点では、庁内に設置しております産業活性化推進本部連絡会議、ここにおきまして、健康・環境関連分野における新たな産業創出につきまして部局横断的な総合的な施策、これを検討しているところでございます。
 また、企業や大学との産・学・官連携によります共同研究の推進、それから、今定例会でも補正予算をお願いしておりますが、工業技術総合センターの設備整備、こういったものによりまして、今後成長が期待されます環境、健康、あるいは航空産業等へ参入する、あるいは技術開発を行う中小企業の技術支援に取り組んでまいる所存でございます。
 さらに、地域資源の活用であるとか、農・商・工連携による新たな事業の創出を図るために、県内各地域へ農商工等連携推進員を配置いたしまして、新事業の掘り起こしをしているところでございます。
 さらに、商工部関係では、受注開拓による事業の掘り起こし、これも必要でございますので、県内中小企業の販路開拓支援事業におきまして、キャラバン隊の強化、あるいは発注開拓推進員、販路開拓推進員、これを配置いたしまして販路拡大の取り組み支援を行ったところ、受注環境は非常に厳しい中でありますけれども、一部の独創的加工技術を有する企業では大きな商談を獲得する、そういった成果も得られております。
 いずれにいたしましても、今後とも実効性のある経済対策の事業を推進してまいる所存でございます。
 以上です。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)各種の基金事業についてのお尋ねでございますけれども、基金事業につきましては事業期間が二、三年という枠組みで行われているものでございまして、それぞれの基金の目的が発揮されるように、足元の経済情勢などを見ながら、適時適切に活用しております。その効果はしたがいまして順次発現していくこととなると思いますけれども、全体とすれば、まだ計量をするといいましょうか、はかることは少々難しいかなと、こんなふうに思っています。
 基金事業でございますけれども、単年度でという枠に縛られないということから数年間継続して実施することということで、事業効果が安定的あるいは着実に発揮されることが期待されるということ、あるいは補助対象となります市町村やあるいは社会福祉法人などの事業主体にとっては二、三年先を見越した事業計画を立てて事業を実施できるというようなメリットがございます。
 また、その反面、補助の要件が厳しくて実態に合った事業実施が行いにくいものもあったり、あるいは国庫補助事業の振りかえというような性格が強いものがあったり、さらには制度終了後の地方負担が懸念されるものがあるなど、そういった課題も抱えております。
 このために、要件緩和を初め、地方の実情に合った制度とするよう国に働きかけておりますし、また今後も働きかけてまいりたいと、このように考えております。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)並行在来線への新たな支援策、新政権への働きかけ等々についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 長野以北並行在来線を将来にわたって安定的に維持、存続させるためには、並行在来線支援のための新しい仕組みが必要でありまして、これまで、政府・与党に対する要請など、私も先頭に立って取り組んでまいったところでございます。
 また、並行在来線の支援につきましては、関係道県の置かれる立場によりましてさまざまな意見がございましたけれども、長野県の主張に各道県の同調が得られまして、要望事項を一本化しまして、ことしの8月、関係11道県が合同で国土交通省等への要望を実施した、こういう経緯がございます。
 このように、並行在来線問題につきましては長野県のみならず関係道県共通の課題でございますので新政権においても御理解をちょうだいできるものと、そのように私は確信をいたしております。引き続き、関係道県とも連携しまして、前原国土交通大臣初め関係者に対しまして並行在来線問題の根本からしっかり説明をして御理解を得てまいりたい、このように思っているところであります。
 長野以北並行在来線の存続に向けた今後の計画についてお尋ねございましたが、これまで、県、長野市、飯山市、信濃町、飯綱町で構成される長野以北並行在来線対策協議会におきまして、長野以北並行在来線の経営のあり方を検討するための基礎資料となる需要予測調査、それから収支予測調査、こういったものを実施してまいったところでございます。この調査結果をもとに、長野以北並行在来線を将来にわたって安定的に存続をさせるために必要な運営主体、それから運営方法、こういった基本的な仕組みを検討していただくために、長野以北並行在来線基本スキーム検討委員会、こういった組織を年内に設置する予定にいたしております。現在、地域交通の専門家や、それから経済団体の代表者、さらには沿線地域の利用者や観光関係者等から委員の人選を進めさせていただいているところでございます。
 今後、国における並行在来線支援の新しい仕組みづくりの動向を注視する必要はございますけれども、検討委員会では来年秋までに一定の方向を御検討いただきまして、その後、広く県民の皆様から御意見を伺った上で、来年度末までには対策協議会として基本スキームを策定したい、このように考えているところでございます。
      〔33番竹内久幸君登壇〕
◆33番(竹内久幸 君)経済対策の効果についてですけれども、産業連関表に基づく数値というものが出されました。多額の税金を投入して行っている対策ですから、ぜひ、さらに具体的な実態を把握する努力というものを仕組みとして庁内につくっていただいてやっていただきたいということは強く要望を申し上げておきたいと思います。
 それから、並行在来線ですが、これから新政権へも働きかけを強めていくということですが、政権がかわってしまって考え方が全く同じなのかどうかということもまだはっきりわかりませんし、これから予算編成の時期で山場であるということでいきますと、早急に行動を起こさなきゃならないというふうに思っているんですけれども、その時期、そしてその見通し、これから折衝するに当たって同じように理解いただけると思っているかどうか。その点について改めて知事に御所見をお伺いしたいと思います。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)並行在来線と呼ばれる問題は、結局のところ、旧国鉄があのような赤字になりました後、平成2年でございますけれども、当時の政府・与党の間で新幹線を整備新幹線として整備していくことによって再び新生JRを国鉄のような赤字企業にしていくことは避けなければならない、海のものか山のものかわからない整備新幹線の経営をそのまま担わせることは危険である、したがって、当時経済状態の非常によかった自治体に、整備新幹線の誘致をするならば、いわゆる整備新幹線の整備によりまして並行在来線となる在来線につきましての経営を担わせるという整理が行われた。
 ところが、例えばしなの鉄道が担っている部分は旧信越本線と、これは大変な日本の幹線であったわけでありますが、新幹線に客を取られるというような現象もありまして議員御承知のような結果になったわけでありまして、この問題をどういうふうに処理するかということは、言ってみますと、平成2年の政府・与党申し合わせ、これは現に生きているわけでありますが、これをどう扱うかという根本問題にもつながるわけでありまして、そういう問題提起を私はこれまでしてきたわけでありまして、それがどんなふうに新政権で受け取られるか。私は、例えばことしの予算折衝で何とかなるとかいうようなそういう簡単な話ではない、そのように思っております。
 そういう観点からは、少し息長くこの問題は取り組んでまいらなければならないし、深い御理解を関係者の間で得なければならないと思っておりますので、議員各位のお力もまたちょうだいしたいと存じます。
      〔33番竹内久幸君登壇〕
◆33番(竹内久幸 君)私の申し上げているのは、来年度予算を前に、旧政府・与党がプロジェクトチームを主体として既に来年度予算に対して新たな支援策を検討したいと、そこまで一応打ち出してきたわけですから、新政権のもとでも、例えば青い森鉄道とか、新たな八戸――青森間の問題も緊急を要する課題としてあるわけでして、そういう意味で、来年度予算編成に向けたこの時期が山場であるという認識を持った上で、知事にどうした行動をとるのかということをお伺いしておりますので、もう一度その点について知事の御所見をお伺いをいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)現段階では情報を全く持っておりませんのでわかりませんけれども、率直に申しまして、これまで民主党のマニフェストですとかそういうところでこの問題についての何かの言及があったという記憶はございませんし、何らかの検討をなすったというような事実も承知しておりませんので、どんな形になりましょうか、いずれにいたしましても前の政権における与党が検討された結果というものをそのまま維持していくという話には簡単にはならないのではないか、そういう感じをこれまでかかわってきた感触からいたしますと持っておりますので、何とも申し上げかねる。先ほどの御答弁の程度にとどめるのが適切だろうと思っております。
      〔33番竹内久幸君登壇〕
◆33番(竹内久幸 君)早急に新政権への働きかけを行っていただきたい、そのことを申し上げておきたいと思います。
 次に、人権施策の推進について伺います。
 ことし3月に、県人権政策審議会は村井知事に答申を行いました。この審議会答申が行われるまでには長い道のりがございました。それは、前県政下の平成12年に、地対財特法期限後の本県の同和行政のあり方について部落解放審議会に諮問が行われ、同審議会は平成14年1月に答申を行いました。ところが、当時の知事は、心の持ちようなどとして一般対策への移行など都合のよいところのみを推進し、総合相談窓口の設置や人権センターの充実、新たな審議会設置など、この答申を具現化することはありませんでした。そのため、平成17年2月県議会に部落解放審議会条例を廃止する条例案が提案されたときは多数決でこの議案は否決されました。その後、村井知事となり、村井知事は、平成19年6月県議会に人権政策審議会設置条例を提案し、同年12月7日には第1回審議会が開催され、11回の審議が行われ、今日に至りました。
 実は、私は、前知事に、「差別事象は依然発生しており、人権侵害はなお存在しています。」と書かれた諮問を受け、10回にわたる審議会と事業の実施状況についての現地調査などを精力的に行い答申をした結果、前知事に無視された当時の部落解放審議会の会長をしておりまして、この空白の7年間は村井知事になってからも心に刻まれた深い傷はいまだいやされず、瓦れきの山を片づける村井知事の姿を見守ってまいりました。
 その意味で、まず、今回出された人権政策審議会の答申を尊重し推進されるのか。村井知事に伺います。
 また、審議会答申では、現在県が行っているさまざまな人権施策について検討し分析した結果、「同和問題と外国人施策に力点をおいてこの答申を作成するに至りました。」とし、人員体制、総合的な相談窓口の設置、実態の把握、人権センターの充実と活用、同和問題を担当するセクションの明確な位置づけと専門性を持った人材の配置と育成等を求めるとともに、同和問題に関しては平成21年度よりできることから早急に取り組むことが望まれるとしております。これは、今求められている率直な提言であると私は受けとめております。
 県は、答申を受け、今年度末を目途に人権政策推進基本方針を策定するとしておりますが、この間、人権問題で心を痛めてきた私にしてみれば、今回の答申が平成21年度よりできることから早急に取り組むことが望まれるとしている点についていまだに具体的な動きが見られず、本県の人権施策への及び腰の姿勢を痛感せざるを得ません。
 そこで、村井知事に、審議会が答申した具体的施策をどのように受けとめておられるか、また、失われた空白の7年間をどのように取り戻すお考えか、お伺いをいたします。
 次に、県下一斉ノーマイカー通勤ウイークの実施について伺います。
 環境部は、本県は、自動車保有台数が多く、自動車など運輸部門から排出される温室効果ガスは県内排出量全体の26.2%を占め、全国平均の20.5%に比べ高い水準にあることから、マイカー通勤や公共交通機関利用の実態及び問題点を把握し、公共交通機関の利用促進やマイカー利用の縮減などの取り組みを推進する資料とするため、初のマイカー通勤に関するアンケート調査を実施いたしました。
 そして、この調査結果をもとに、マイカー通勤者が公共交通や徒歩、自転車といった環境に優しい交通手段へ転換していただくきっかけとするため、県下一斉ノーマイカー通勤ウイークをこの10月19日から10月25日に実施することを歓迎をいたします。
 そこで、既に9月9日から、県内の企業、団体、行政機関のうち、趣旨に賛同し、この活動に参加いただける事業所を募集しておりますが、現在の応募状況や県が想定している今回の取り組みの規模について伺います。
 また、今回の取り組みを教訓として、問題点を明らかにし、今後さらに実りある方向に取り組みを発展させていくことや、そのための参加する事業所の報告書の工夫や要望の把握などはどのように行われるのか。環境部長に伺います。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)県人権政策審議会の答申についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 今回の答申は、平成19年12月に審議会へ諮問いたしましてから、御指摘のように11回に及ぶ熱心な御審議をちょうだいした結果であります。審議会では、人権課題に対するこれまでの経緯や状況、人権団体からの意見募集、ヒアリング、人権に関する県民意識調査結果の分析、また、議員が会長を務められた部落解放審議会答申も踏まえた上で、十分審議がなされたものと認識をいたしております。
 答申の内容は、どの人権課題も重要であるけれども、長野県においては同和問題と外国人問題が特筆する人権課題と認識され、長野県の特色が出た答申になっていると認識しております。とりわけて、同和問題に関しましては、答申にもあるように大きな人権課題の一つでありまして、現在でも差別事象が折々見られる。特に、結婚問題など解決することが難しい問題が残されていることも認識をいたしております。
 県としましては、この答申を十分尊重して、本年度中には人権政策基本方針、これを策定の上で、同和問題を初めとした人権施策をより一層推進してまいりたい、このように考えるところであります。
 続いて、審議会が答申した具体的施策の受けとめ等についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 答申では、同和問題に関して今後の施策の基本的な方向として、相談・支援体制の確立と推進、実態把握の実施、県の体制整備等の課題が挙げられております。いずれの課題につきましても大変重い課題であると認識しておりまして、今後の総合的な施策の推進を考えますと、県民の皆様、関係団体、あるいは市町村などの意見も聞きながら、どのような施策が有効であるのか十分に検討してまいることが必要だと考えております。
 なお、県の人権施策につきましては、同和問題を初めとするさまざまな人権課題につきまして、平成15年4月に策定した長野県人権教育・啓発推進指針をもとに実施してまいったところであります。
 今後は、今年度策定する基本方針に沿って、全庁的な推進組織のもと、国、市町村、関係機関などの連携、協力を図り、さらに人権施策を推進してまいりたいと考えております。
      〔環境部長白井千尋君登壇〕
◎環境部長(白井千尋 君)県下一斉ノーマイカー通勤ウイークについての御質問でございます。
 初めに、応募状況や規模についてお答え申し上げます。
 県下一斉の取り組みは今回が初めてでございますが、多くの事業所に参加していただくため、これまでに広く県内の個々の事業所に参加を直接依頼したほか、各種団体を通じた呼びかけや広報を行ってきたところでございます。
 2月に実施いたしましたマイカー通勤に関するアンケート調査では、約100事業所からこうした取り組みに参加するという回答をいただいております。
 現在、募集期間の途中でございますが、約50の事業所から参加の申し込みがございまして、市町村や病院など従業員の多い事業所からの応募もいただいております。引き続き、多くの事業所に御参加いただけるよう働きかけをしてまいりたいと考えております。
 次に、今回の取り組みを今後の取り組みにどう生かすかというお尋ねでございます。
 もとより、ノーマイカー通勤は県民の皆様すべてに呼びかけるものではございますが、今回、事業所単位での参加を募集したのは、その効果に加えまして、参加していただいた事業所から報告をいただいて課題や問題点などをしっかりとらえて今後の取り組みに生かす必要があるからでもあります。報告におきましては、ノーマイカー通勤をした人数や通勤距離、それから通勤方法のほか、実施に当たっての問題点や要望などについても記載をお願いすることとしております。
 今後、いただいた問題点や要望などを分析いたしますとともに、効果の大きかった事業所の取り組みを県のホームページに掲載するなど、今回実施した結果を生かしまして、企画部や公共交通活性化協議会などと連携をして温暖化防止や公共交通の活性化などに結びつけていきたいと考えております。
 以上でございます。
      〔33番竹内久幸君登壇〕
◆33番(竹内久幸 君)人権施策の推進についてですけれども、私、ことし6月21日に、NPO法人長野人権センターの主催による差別を考える会というのがございまして、出席をさせていただきました。この会には、最近結婚する過程で両親や親戚、兄弟に反対され苦悩する中で、インターネットなどを通じまして人権センターながのを知り、相談した4組の御夫婦の方がすさまじい差別の実態を語ってくれました。私は、この会に参加いたしまして、今でも結婚差別に直面して苦しんでいる県民がおられることを改めて痛感をさせられた次第でございます。
 その意味でも、今知事から答弁はございませんでしたけれども、平成21年度よりできることから早急に取り組むということを答申がうたっておりまして、このことも重く受けとめていただいて積極的な取り組みを行っていただけますように要望を申し上げておきたいというふうに思います。
 次に、介護・福祉現場の処遇改善について伺います。
 介護・福祉現場の担い手不足が課題となり、国では、4月からの介護報酬単価の値上げや緊急経済対策による介護職員処遇改善等臨時特例基金、障害者自立支援対策臨時特例基金により介護職場や福祉職場の処遇改善策を打ち出してきました。
 そこで、これらの取り組みの効果について社会部長に何点か伺います。
 まず、4月以降の報酬単価の値上げは職員の皆さんの処遇改善につながっていると考えておられるかどうか。また、9月以降、基金を使った介護職員処遇改善交付金事業や、福祉・介護人材処遇改善交付金事業の申請受け付けが行われておりますが、対象事業所数、これまでの申請件数を伺います。
 さらに、事業者が提出した処遇改善計画書に記載された処遇改善の内容の傾向はどのようになっているか。伺います。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)介護・福祉現場の処遇改善の効果という御質問でございます。
 介護職員の人材確保と処遇改善のため、本年4月に、介護報酬で平均3%、障害福祉サービス報酬で平均5.1%の改定が行われておりまして、県としても引き上げの効果に期待をしているところでございますが、報酬引き上げを契機として給与改定を行った法人がある一方で、赤字補てんにも不十分で改善にまで至らないとする声もございまして、事業所によって対応はさまざまであると、このように聞いております。
 国は、本年10月から報酬改定の結果について検証するための調査を行いまして、給与や処遇改善の実態などを把握することとしておりますが、今回、議員御質問の処遇改善交付金事業が始まるなど状況の変化もございまして、調査結果が出るまでには若干時間を要する見込みとなっております。
 次に、処遇改善交付金事業の申請状況でございますけれども、申請受け付けから半月後の9月15日現在でございますが、介護保険サービス事業所を対象とした交付金につきましては、対象4,167事業所に対し申請がありましたのが44.9%の1,873事業所、また、障害福祉サービス事業所を対象とした交付金につきましては、対象1,492事業所に対しまして申請がありましたのが31.3%の467事業所と、こういう状況でございます。
 それから、処遇改善計画の内容でございますが、基本給を引き上げるもの、一時的な手当や賞与を支給するもの、さまざまございます。現在も日々申請を受け付けているところでございまして、正確に集計、分析しておりませんが、傾向としては例えば処遇改善手当という一時的な手当や賞与が多い状況でございます。
 受け付けから2カ月経過したところで9月、10月分の申請を取りまとめ、分析したいと、このように考えております。
      〔33番竹内久幸君登壇〕
◆33番(竹内久幸 君)途中経過ではありますけれども、介護現場が44.9%、障害者関連31.3%ということで、100%になるのかどうかということが危惧されます。恐らく100%ということはあり得ないだろうなというふうに思っています。
 私は、社会衛生委員会の現地調査で、障害者支援施設や介護施設に伺う機会がございまして、処遇改善事業についてこの制度を活用して何らかの処遇改善が行われるのかどうかお聞きをいたしました。すると、施設の方は、今回の制度では対象となる職員とならない職員がいて不公平感があり、活用が難しく、独自の負担も伴うので慎重であるということでした。また、他の施設では、期限が区切られていて、先のことを考えれば制度の活用は行わず、独自の努力をしたいということでございました。
 そこで、先ほど御答弁いただきました事業所を今後どのように100%に近づけていくのかということが県としても問われると思うわけですけれども、どのように今後取り組んでいくお考えか。再度伺います。
 それから、今回の制度については、処遇改善策としては抜本的な対策とはなっておらないというのが実態かと思います。そこで、新政権のもとで、今後、国に対してどのような抜本的な処遇改善策を県として求めていくお考えか。社会部長に改めてお伺いをいたします。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)初めに、いかに100%に近づけるかということでございますが、今までも、事業者研修会、あるいは法人を対象といたします説明会において細かい事業の説明を行いまして、そのほか実施要綱等の通知文書の送付、これは開設法人すべてにやっております。それから、インターネットの県のホームページ、あるいは広報チラシを配りまして、こういった事業の周知に努めてきたわけであります。
 できるだけ100%に近づくように、引き続き、また私ども機会をとらえまして申請を促してまいりたいと、こういうふうに考えている次第でございます。
 それから次に、国に対する処遇改善全般の対応ということでございますが、これまでも、処遇改善につながる安定的な制度の確立ということで、さまざまな機会を通じて要望してまいったところであります。
 今回、民主党のマニフェストの中に、「認定事業者に対する介護報酬を加算し、介護労働者の賃金を月額4万円引き上げる。」という項目がございますけれども、現時点では詳細については不明確であるということで、これについては十分私ども動向を注視してまいりたいと思っております。
 また、それと同時に、抜本的な対策が講じられるように、必要なものについては適時国のほうへ要望してまいりたいと、このように考えている次第でございます。
      〔33番竹内久幸君登壇〕
◆33番(竹内久幸 君)今、社会部長の答弁の中にマニフェストの話も出てまいりました。一般会計から補てんをしながら介護報酬単価を上げていくというような中身かと思いますが、ただ、現に行っている制度の中で実質的にどこに問題点があるのか。事業者として、先ほど申し上げましたように、例えば看護師、あるいは事務職についてはこの制度は対象にならない、しかも理由は聞かない。そういう現況の中で公平感を保つとすれば、事業者が新たにそこに負担をして均等にならしていくというようなことも考えなきゃならない。今回申請した事業所の中にも、悩みながら、要するにどう措置したらいいかということでさまざまな工夫をしながらやっておられるところもあろうかと思います。
 ぜひ、この辺を検証していただくこと、マニフェストに掲げていても、これは、介護保険制度そのものの存続をどうしていくのかということも含めて、将来的な課題もかかった中身ではあるというふうに私はとらえております。報酬単価を上げれば保険料が上がるわけでして、保険料を上げないためには公費から投入するということになりますし、果たしてそれで持続可能な介護保険制度になり得るのかどうかということも、これは今後大変大きな課題になろうかというふうに思っております。
 ぜひ、今回のこの緊急経済対策を機に、どこに問題点があるのかということをしっかり検証をいただいて、実態を把握いただいて、県としてデータを整理した上で国に対してしっかり要望をしていただくということをやっていただくように改めて要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。


○議長(望月雄内 君)次に、小島康晴議員。
      〔10番小島康晴君登壇〕
◆10番(小島康晴 君)さきの総選挙を若干お手伝いいたしまして、幾つかの地域を回ったり有権者の皆さんと接してまいりました。何とかこの現状を変えたいという期待に、正直言ってたじろぐほどの熱いものを感じたわけでございます。国政選挙ではありましたが、地方政治にかかわる者としても、改めて、この国民の皆さん、県民の皆さんの思いに真摯に向き合っていかなければならないと痛感した次第です。
 そこで、そのことを念頭に置きながら、通告に基づき4点ほど伺います。
 初めに、県の予算編成と国との関係について伺います。
 まず、総務部長に伺いますが、8月30日に政権交代が確実となり、9月16日には新政権が発足しました。そして、9月24日開会日に400億円近い県の補正予算の提案をいただきました。県民の皆さんから見ますとそういう時系列になっておるわけでありますが、端的に申しまして、今回の補正予算案は政権交代をどこまで踏まえて編成されているのでしょうか。
 また、総務大臣のもとに新たに設置される予定であります(仮称)地域主権室の責任者に内定しておられる元ニセコ町長の逢坂誠二代議士は、現在国で取り組んでおります補正予算の見直し作業に関連しまして、一昨日、29日のブログで次のように述べています。
 国の予算編成では予算の詳細を明示しないのが慣例のようです。例えば、請負事業の契約予定価格の積算内訳などもなかなか明示しません。億単位の概算積算だけで議論させようとするのですが、これではどこに無駄があるのかわかりません。事業の緊急性、事業の必要性は多少わかりますが、事業の効率性は把握できません。予算の執行管理も極めてあいまいです。予算の使い切りを防止するためにも、予算の執行管理を明確化することも必須です。予算の積算を明確化する、予算の執行管理を透明化する、予算の使い切りを停止する。国の予算を適切なものとするためには、こんな当たり前のことから始める必要がありますと、このように述べておられます。
 新政権においてこのような動きが進んでおるわけですが、政権がかわっても行政の継続性ということが一方ある。同時に、一方で、今回、変革を求める国民の期待というか、そういうものを示されたわけでありまして、来年度の予算編成に当たっても、この継続性と変化という二つの間で言ってみれば紆余曲折が予想されると思うわけです。そういう意味で、大変厳しい状況かと思いますが、これらを踏まえて財政担当部長としてどのように対応していくお考えを現在お持ちか。総務部長にお尋ねしたいと思います。
 また、去る9月15日に飯田市においてボイス81が開催されました。その中で、今回の補正で阿南病院の建てかえに関して債務負担で予算計上いただいたことについては大変敬意を表しお礼を申し上げますが、その件にかかわって、知事は、新政権が使っていない基金を返せと言えば阿南病院の建てかえの話はなくなるので御承知おきをというような趣旨のことを町村長方におっしゃいました。それはそうだというふうに思いますが、ある面では私としては少し残念に思った部分もあるわけでございます。
 本来、2000年の地方分権改革、機関委任事務の廃止などの大きな変革があって、国、県、市町村がいわゆる上下の関係から対等の関係になったはずでありまして、きのうの倉田代表への御答弁の中でもおっしゃっておられましたけれども、今までの上下を前提とした陳情や要望するという関係から、対等の立場で提案したり提言し、あるいは意見交換するというふうに本来はなっているはずなわけですので、そういうふうに思いますと、ここ2日ほどのお話を伺っておりましても、新政権の制度の仕組みが示されていないものがあるとか一括交付金の配分がどうなるかわからないとかいうことではありますけれども、やはり対等な関係ということでありますから、逆に先手をとって、制度はこう仕組みをつくれとか、あるいは一括交付金はこのように配分しろというふうに、こちらから提案していくようなことをお願いしたい。要するに、パフォーマンスの先行するようなよその知事ではなくて、長い行政経験や政治経験を持ち、国政にも地方行政にも通じておられる村井知事こそ、その最適任者でいらっしゃるのではないかと思うわけです。
 地方主権を標榜する新政権のもとであっても、政府が主導すれば、地方分権であっても地方主権にはならないと私は危惧しております。本格的な地方主権の改革を進めるために、知事におかれましては200万県民の先頭に立ってこれに取り組んでいただきたいというふうに思うわけですが、御所見を伺いたいと思います。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)県の予算編成に関してのお尋ねでございます。
 今回の県の補正予算は、政権交代による予算の見直しはまだ具体化をしておりませんので、第1次補正予算を含みます現在の国の予算を前提として編成をいたしております。厳しい財政状況の中で6月に引き続き経済対策を実施していくには、国の予算で措置された財源が不可欠というふうに考えております。
 それから、平成22年度の予算編成でございますけれども、概算要求も再度行われるということになりましたし、当然、その絡みで、地方団体向けの国の歳出の枠組みがどうなるのか、あるいは地方財政全体の姿、税制のことも含めまして、どうなるのか今のところ不明でございます。その動向を見きわめながら適時適切な対応をしてまいりたいと、このように考えております。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)分権改革について国との関係ということでお尋ねをちょうだいしたと思っております。
 地方自治体が地域の行く末に責任を持って必要な施策を講じていくことができるように地方分権改革を進めていくということが必要でありまして、新たな政権に対しましても地方分権を積極的に進めてもらうということで大いに期待をしているところでありますが、率直に申しまして、例えば一括交付金の話にしましても、名前だけはありますけれども、どういう形で交付するのかという考え方はまだ示されていない。そのあたりが手がかりがないんですね。交付税というのはそれなりのルールがあって現在交付がされている。補助金という仕掛けの金の流し方もそれなりの仕掛けが私ども理解できる形になっている。名前はあるけれども、一体どういう概念なのか、そこがよくわからない。そういう意味では、これからいろいろ対話をしていかなければならないと思っております。
 いずれにいたしましても、金がなきゃどうしようもないんでありまして、この間、私がボイス81で下伊那地域でお話をしたことも、阿南病院の建てかえはもう焦眉の急だということはよくわかるわけでありますけれども、そして地元に強い御要請がある。しかしながら、ないそでは振れないということで、私自身は赤水が出るその部分だけやりかえる程度のことで考えてきたわけです。そうしたら、うまいぐあいに耐震化のために事実上病院の建てかえが可能になるということになりましたから、えいやっとやるということで6月以来手を回しましてそういう段取りに持っていったところでありますが、あれをとめられてしまったら率直に言いましてそれはやめざるを得ない。それだけの話。事実を淡々と申し上げたことであります。
      〔10番小島康晴君登壇〕
◆10番(小島康晴 君)政権がかわってまだ2週間ということでありますから、お互いに冷静にというか、見守るということも必要かと思いますけれども、私が申し上げたのは、おわかりいただいているとは思いますけれども、もっと地方の側から、新政権でなくても同じことだと思うんですけれども、地方分権、地方主権という中では地方の側がもっと主体的に、例えば一括交付金ならこういうふうに交付したらどうかということを知事会とかでおっしゃっていただいたらよりいいんじゃないかという気持ちでありますから、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
 それで、ただいま申し上げました逢坂誠二代議士は、別のところでは、国の予算をチェックする中で、こんな予算積算だったら財政に苦しむ県や市町村の財政当局だったら一刀両断のうちに切り捨てるでしょうともおっしゃっているわけで、それだけ、地方の行政、地方の経験を生かして予算編成や予算の執行、決算のあり方を根本的に見直そうという意気込みを持って取り組んでおられるということを感じるわけでありまして、私はそれに大いに期待するところでありまして、ぜひ、県あるいは県の財政当局におかれても、この国の動きを前向きに受けとめて対応していただきたいなというふうに御要望申し上げたいと思います。
 次に、2点目といたしまして、機構改革、現地機関の再編についてお尋ねします。
 昨年の4月に土木部と住宅部の統合などの本庁の機構改革が実施されて約1年半たちました。それから、本年の4月に、教育事務所や農業改良普及センターなどの統廃合、あるいは保健所と福祉事務所を一緒にして保健福祉事務所を設置するなど、いわゆる現地機関の再編等が行われて約半年たったわけでございます。この機構改革、現地機関の再編につきまして、その成果とか課題、問題点について県民や関係市町村あるいは職員などの声が出ているかどうか。そうした検証はしておられるか。していないとすれば、半年ではありますけれども、ぜひしていただきたいというふうに考えます。
 また、既にそういう検証をされていて課題等が明らかになっているのであれば、速やかに直すべきものは当然直すべきでしょうし、これから実施しようと予定のある警察組織の見直しやあるいは社会部と衛生部の統合というようなものにもその課題や成果を生かしていくべきではないかというふうに考えますが、個々の事案もありますけれども、総括して人事担当の総務部長にお尋ねしたいと思います。
 3点目といたしまして、行政のスピード感ということについて伺いたいと思います。
 今回の総選挙の結果を見ましても、国政、地方行政問わず、国民の皆さんの行政に対する見方というものは、一層、期待と同時に厳しくなるというふうに思われます。県の行財政改革は、行財政改革プラン、19年3月決定に基づき、一定程度進んでいると認識しておりますけれども、そのプランの中に、県の許可などの際の経由機関の簡素化や運用の弾力化などの見直しを行い、利便性、迅速性の向上に努めますと示されております。
 実は、最近も、ある方から、いまだに県の仕事はお役所仕事から抜け切れていないのではないかというような御指摘も寄せられています。事例は個々に挙げませんが、例えば、市町村を窓口にして申請をして、県に行って審査をして決定をして、また市町村を経由して申請者というか本人のところに戻ってくるのに2カ月とか3カ月かかるような手続が幾つもまだあるわけでございます。2カ月とか3カ月たちますと、申請した時点と比べて本人の体のぐあいが悪くなってしまったり、会社だったら経営状況が変わるとか、そういうことが当然あり得るわけでありまして、現在のスピードの時代というのに対して間尺に合わないような気がしておるわけでありまして、ぜひ、行革の延長というか一環として、県民サービス向上の視点から、県民の皆さんへのサービスにかかわる諸手続を全面的にこの際見直したらいかがかというふうに思うわけです。
 例えば、2カ月かかるものは1カ月とか、1カ月のものは半月、あるいは窓口の待ち時間が1時間今までかかっているとしたらこれを30分にするというような、はっきりしたきちんとした目標を掲げて、それに向かってすべての事務手続を見直すと。カウンターの向こう側にいる県民の皆さんの立場で、早くするという視点で見直しを全面的に行っていただければと思いますが、総務部長に所見を伺いたいと思います。
 4点目として、県立病院の地方独立行政法人化について伺います。
 さきの6月定例会でもお尋ねしたところですが、いよいよ中期目標の案がまとまり、8月には住民説明会やパブリックコメントが実施されました。私も阿南町で開催されました説明会に同席させていただきまして、大勢の皆さんが出席して当局の説明を熱心に聞き、またいろいろ質疑をしておられました。県立病院あるいは阿南病院に対する皆さんの期待の大きさを改めて強く感じたところですが、そこで、6カ所で行われました住民説明会あるいはパブリックコメントの状況についてどんな御意見や御要望があったのか、あるいは何か課題などを感じられたのか。病院事業局長に伺いたいと思います。
 また、今後のスケジュールについても、前回の議会で、12月の県議会に諮って来年4月に実施するというような大枠の予定で進んでいるということでございましたが、私としては、昨年度の社会衛生委員会の中で、いずれにしてもいわゆる拙速は避けて進めていくべきだと何度も申し上げてきたところでありますが、現時点、あと約半年となってまいりましたので、その準備の状況はどのように進んでおられるか。あるいは、関係職員の皆さんなどの理解というか、そういうものは進んでいるかどうか。これらにつきまして病院事業局長にお尋ねしたいと思います。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)組織再編の課題についてのお尋ねでございます。
 本庁につきましては平成20年の4月に部局の統合を行ったところでございますけれども、住宅など専門分野を統括する職を置いたことなどもございまして、円滑に組織が機能しているというふうに考えております。
 本年4月に組織改正を行いました保健福祉事務所や教育事務所などの現地機関については、6月から9月初めにかけまして総務部や所管部局の職員が状況の聞き取り調査を行っております。再編後間もないという状況ではございますけれども、同一事務の集約による効率化や専門性の向上、あるいは情報、知識の迅速な共有など、組織再編の効果が発揮されつつあるというふうにお聞きをいたしております。
 ただ、他方で、指揮系統やあるいは権限の整理、職員の増加に対応するための管理部門の強化を求めるといった意見がございましたほか、管轄区域が広くなったことで現場まで行くのに時間を要するというような声もございました。
 こうした課題につきましては、職員のやりくりを工夫したり、あるいは見直すべきものは見直して再編の効果が高まるようにしていきますとともに、今後の組織改正にも十分考慮していきたいと、このように考えております。
 それから、行政の手続の関係のお尋ねでございます。
 県民の方々へのサービスをできるだけ早く提供するということは大切な視点であるというふうに考えております。許認可を行うのに要する期間につきましては、行政手続法やあるいは行政手続条例に基づきまして標準処理期間を定めております。今年度、すべての許認可について短縮できないかの見直しを行っております。あわせまして、申請者の利便性の向上に向けて、電子申請などの行政手続の電子化も図っております。
 また、これは行政手続ではないんですが、メールなどで県民の皆様からお寄せいただきました御意見、御要望等への対応につきましてはできるだけ早くということで、原則1週間以内に回答をすることといたしておりますし、マニュアルの整備といった事務処理時間の短縮を図る取り組みなど、いわゆる全庁的な業務改善にも努めております。
 今後とも、スピード感のある行政運営をしていくために取り組みを進めてまいりたいと、このように考えております。
      〔衛生部病院事業局長勝山努君登壇〕
◎衛生部病院事業局長(勝山努 君)県立病院地方独立行政法人化の中期目標に関する住民説明会の状況に関して御質問いただきました。
 中期目標につきましては、本年5月以降、地方独立行政法人長野県立病院機構評価委員会の御審議をいただきながら策定作業を進めまして、7月下旬に素案が固まりました。これを受けまして、県医師会、県立病院所在市町長さんに対しまして中期目標素案の説明を行うとともに、8月中に県立病院所在市町及び佐久市の計6市町で住民説明会を開催いたしまして、207名の皆様にお集まりいただきました。
 説明会では、独立行政法人化により県立病院の提供する医療サービスが向上することを期待する御意見があった一方、今まで提供してきた医療サービスに対する御不満や現在の医療を取り巻く状況に関しての疑問、あるいは医師、看護師等の不足に対する懸念等、多岐にわたる御意見をいただきました。
 出席者の方々のお話を伺いながら、今まで医療現場からの情報発信が少なく、病院の現状につきまして御理解いただいていないことも多いということを痛感いたしましたし、私自身、医療の現場に身を置いていた者として反省しなければならない点というように思った次第であります。
 しかし、中期目標素案への御意見をお聞きすることが契機となって改めて貴重な意見交換をさせていただいたことは、相互の理解を深める非常によい機会になったというように考えております。
 地方独立行政法人化は病院の機能を十分に発揮するための手段でありますので、今後、県立病院機構としての具体的な経営方針を定めていく中で、いただいた御意見等について医療現場として真摯に対策を講じていきたいと考えております。
 次に、地方独立行政法人化に向けた準備の状況と職員の理解に関する御質問をいただきました。
 まず、準備の状況ですが、中期目標に関しましては、先ほども申し上げました住民説明会や、これに並行して8月にパブリックコメントを実施いたしました。ここで寄せられた御意見等を踏まえまして、12月定例会への議案提出に向けた作業を進めております。
 これとあわせまして、中期計画につきましても7月から策定に着手しており、独法化を契機とした医療サービスの充実等について各県立病院と継続的に検討を行うなど、鋭意作業を進めているところであります。
 このほか、法人設立に伴って必要となる条例案や就業規則を初めとする諸規程の整備など、4月の発足に向けた準備を職員一丸となって進めております。
 なお、8月に病院職員との懇談会をそれぞれ5病院で開催いたしました。この中では、病院経営への積極的な意見が出されたほか、法人への移行に際しての身分移管や勤務条件などに関する具体的な質問や提言もあり、法人化に関しましてはかなり理解が深まってきていると考えております。
 なお、地方独立行政法人への移行に関する職員組合との交渉も既におおむねの合意を見ているところでありますけれども、今後も円滑な移行に向けて職員と十分な意思疎通を図ってまいりたいと考えております。
 以上です。
      〔10番小島康晴君登壇〕
◆10番(小島康晴 君)現地機関の再編等につきましては検証もされておられるということでありますが、実際問題として、飯田の教育事務所は早速4月からスペースが感じとしては3分の2以下ぐらいになりまして、職員の方も少なくなって大丈夫かなという不安も感じますし、あるいは保健所と福祉事務所、本当に一体になってうまくいっているのかなという気もしております。現状をよく把握していただいて、県民生活がよくなる立場で引き続き取り組みをいただきたいと思います。
 それから、行政のスピード感というか、そういうのについてもお取り組みいただいておるということでございます。それをぜひ県民の皆さんが実感できるようなふうに高めていただきたいと思いますと同時に、どうしても手続上2カ月かかるものがあれば、あらかじめしっかり2カ月かかる理由を該当者なりに説明をしていただいて、あるいは場合によったら必要に応じて中間の処理状況をお知らせするなどのいわゆる丁寧な対応をしていただいて、行政に対する信頼感を一つ一つ高めていただきたいなというふうに重ねて御要望しておきたいと思います。
 それから、県立病院につきましては、進んでいるということでありますが、ぜひ、できるだけ多くの県民の皆さんの理解を得て進めていくことができるように必要なお取り組みをお願いしたいと思います。
 病院にかかわって、最後に知事に伺いたいと思います。
 ただいま病院事業局長から経過も含めて御答弁いただいて、進んでいる状況をお聞きいただいたところですけれども、知事とされまして改めてどのような県立病院の将来の姿を期待しておられるのか。今の時世でバラ色というふうにはいかないと思いますけれども、せっかく新たな改革に取り組むわけですから、県民や関係職員の皆さんなどが期待や希望が持てるようなものであってほしいなというふうに思うわけですが、御所見を伺いたいと思います。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)県立病院の将来の姿といいましょうか、どういうものを期待しているかと、こういうお尋ねでございます。
 県立の5病院、いずれも機能、役割が異なってはおりますけれども、それぞれの特徴を生かしまして地域における基幹病院として地域の医療を支えるということは一つあると思いますが、あわせて、他の医療機関では対応が困難な高度専門医療を提供する、これは非常に大きな役割だと思っております。それから、県立5病院をネットワーク化しまして効率的、効果的に医療を提供するとともに、地域の医療機関との連携を図って地域全体の医療機能の向上を図るということが、いずれにしましても今後大変重要になるのではないかと思っております。
 いずれにしましても、独立行政法人化によりましてよりよい姿にならなければいけない、当然のことだと思っておりますが、よりよいというのはどういうことかということについてはこれまたいろんな議論があるんだろうと思っております。
 いずれにしましても、こうした期待を込めまして中期目標を現在御議論をいただいているところでありまして、県立病院機構にはこの目標を着実に達成するように期待をしているところでございます。
 県としましても、中期目標を達成するために必要な財源手当、これは最重要であると考えておりまして、運営費負担金、これを適正に負担をしていく、これは改めて明確に申し上げておきたいと存じます。
      〔10番小島康晴君登壇〕
◆10番(小島康晴 君)お願いしようと思いましたが、先に財源というお言葉をはっきりいただきましてある意味では安心しました。ないそでは振れないということもありましたけれども、必要なところには必要な財源を手当てしていただいて希望と期待の持てるものにしていただきたいと思います。
 高度成長時代、あれもこれもというふうな時代から、現在は、あれかこれかを選択し集中する時代になったと言われています。ぜひ、選択から外れる、集中から外れるケースに対しても思いをいたしながら、情報を公開し、説明責任を徹底していくことがこれからの真の地方自治のキーワードだということを肝に銘じたいということを申し上げて、一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。


○議長(望月雄内 君)次に、下沢順一郎議員。
      〔1番下沢順一郎君登壇〕
◆1番(下沢順一郎 君)信州まつもと空港についてお聞きいたします。既に2人の議員より質問がございましたが、私、地元議員として質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 長野県は、中期総合計画において、信州まつもと空港を高速交通ネットワークの必要性と重要な拠点施設として位置づけています。そして、平成22年のジェット化による復便化、これを目指し、信州まつもと空港の利用促進に積極的に取り組んでいます。
 そのような中、9月に入って会社側が示した日本航空の経営改善計画に待ったがかかり、JAL再生タスクフォースが発足、経営再建に向けた具体的な取り組みは、タスクフォースが行う資産査定の結果に左右されることとなりました。どうやら、抜本的なリストラに伴う費用が発生することから、公的資金の注入による資本増強が必要との見方が強まっているようです。しかも、今回の対策チームは再生専門集団ということからして、さらに強烈な改善案が出てくる可能性もあります。
 しかし、JAL問題に目が行きがちですが、今回の問題の本質的なところは、日本の航空行政の中に位置する地方空港のあり方そのものが問われているということにあるのではないでしょうか。
 さらに、空港は、地方自治体の力だけで維持、管理、運営することは財政的にも非常に困難になってきています。
 そこで、広域的な対応を求めて地方空港を持つ知事の方々と共同して本質的な取り組みを行っていくこと、そして国に対してその必要性を訴えていくことが大切だと思いますが、ジェット化を実現した知事の決意と覚悟をお聞かせいただきたいと思います。
 続いて、3点お聞きします。
 1、このたびのJAL主催の沖縄ツアーは発売開始から10分で完売し、ウラジオストク行きのチャーター便もキャンセル待ちの盛況でありました。企画部局の御努力に感謝申し上げると同時に、このことは商品開発がいかに重要であるかとの裏づけでもあります。いまだ、JAL、国サイドより説明もない現時点では、このように、新しい視点を持ちながら、市場調査を十分行う中での活性化策を打ち出していくことが必要であります。そこで、今後の展開についてお聞きします。
 二つ目、従来より地元要望にある空港の時間延長の新たな取り組みとして、RAG、他飛行場援助業務というシステムで遠隔の空港にあるFSC、フライトサービスセンターと呼ばれる機関より無線で交通情報、気象情報を提供し、運航支援を行うシステムを導入することを検討してはどうかというものであります。これにより、担当であるFSCの羽田ラジオからリモートコントロールによる管制に変更することで、現状の9時から5時である就航時間の延長が図れるのではないかと考え、提案するものであります。
 また、昨日、清沢県議が言われたように、JAL1社のみではやはり今後心配な要素があります。そこで、今後、就航先として静岡空港や東京都調布空港に注目するとか、運航する航空会社として新中央航空の活用などが検討材料となってもよいのではないかと考えます。いかがでしょうか。お聞きいたします。
 第3に、高速道路や新幹線の整備の推進には公的負担で進められております。これは、均衡ある国土の発展のために公的資金が投入されているからにほかなりません。また、県内のバス、鉄道においても赤字対策として公的負担により路線の維持を図っている状況を考えると、同じ公共交通機関としての飛行機を考えれば、搭乗率向上のために直接的かつ公的な負担による運航の維持を考えてもよい時期と思いますが、いかがでしょうか。
 以上、3点、企画部長にお聞きいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)地方空港存続のために関係する知事と連携した取り組みをしてはどうだと、こういう御指摘であります。
 空港維持は確かに大切な主題でありますが、今度起きましたのは、まだ情報が十分ございませんから余り断定的にも申し上げかねますが、日本航空の経営問題から発しました特定の路線の維持問題ということが当面の主題でございます。そういう意味で、私は、先般来この県議会におきまして西沢議員、清沢議員の御質問にお答えをしているところでありますが、国内各地域を結ぶ航空路線について、そもそも単に民間会社の経営にゆだねるのではなくて、我が国全体の高速交通体系の中における航空ネットワークというものがどうあるべきか、そしてそれをどうやって維持し発展をさせていくかという観点から十分な検討が必要ではないか、こんなような発想を今の段階ではしているということであります。
 地方空港は、各道県の空の玄関として地域経済や観光振興にも大きな役割を果たしておりまして、まさに地方重視の視点からも必要な施設である、これは間違いないことだと思っておりますので、今後の動向を踏まえまして、関係する道県と必要な連携をとりながら取り組んでまいる、その必要はあるんだろうと思っております。
      〔企画部長望月孝光君登壇〕
◎企画部長(望月孝光 君)下沢議員から松本空港について幾つかの御提案をちょうだいいたしました。順次お答えいたします。
 まず、今後の活性化策に関する御提案でございますけれども、県といたしましては、今まで以上に危機感を持って利用促進に努めてまいる所存でございます。そのため、本日、10月1日から新たに松本空港の基幹路線である大阪線、これに特化したキャンペーンを実施してまいります。また、12月から予定したんでございますけれども、60歳以上を対象としたシニアキャンペーン、これを10月から前倒しするというような手はずも整っております。それから、上半期で行っておりましたグループキャンペーン、これも下半期も継続していくという形になっております。
 抽選とか、あるいは先着順に、旅行券、それから県内の特産品、こういったものを御提供いたしまして搭乗率をふやすと、こんなようなことでございますけれども、さらに拡充してまいりたいと思います。
 それから、もう一つ、一定の成果がございました福岡線を経由した沖縄ツアー、こういったように、例えば大阪線を活用した南九州への旅など、松本空港発着の路線の新しい活用方法についても早期に提案してまいりたいと、このように考えております。
 いずれにいたしましても、関係者の皆様方からさまざまなアイデアをいただきながら、県としても工夫して利用促進に精いっぱい取り組んでまいる所存でございます。
 それから、松本空港の運営に関する今後の新たな取り組みについての御提案でございます。
 まず、羽田からのリモートコントロールによる管制変更により運用時間の延長が図られるのではないかということでございますけれども、運用時間の延長につきましては、平成18年1月に一定の時間延長を地元の皆さんから御同意いただきまして以降、国に対して要望を重ねてまいったわけでございますけれども、一つの国の判断基準でございます延長した時間帯での活用について航空会社等から具体的な運航の確約などが得られていないということで、なかなか難しい状況でございます。
 しかしながら、御提言のリモートコントロールにつきましては、航空の安全、それから行政サービスの低下を来さないことを前提に、管制運航情報業務の効率化を図るため順次導入が認められている、こういった状況もございますので、今後、国の動向を注視してまいりたいと考えております。
 それから、もう1点の御提案でございますけれども、新たな就航先や航空会社の検討をということでございます。
 これにつきましては、昨日、清沢議員のお尋ねにもお答え申し上げましたとおり、日本航空と本県との間で、羽田再拡張に伴う機材配備が整う時期を目途として早期の復便を誠意を持って検討すると、こういった合意がなされております。これまでJALと一緒に利用促進に取り組んでまいった経過もございますので、繰り返しになりますけれども、今はなお一層の利用促進に取り組んでまいりたいと、このように思っております。
 それから、最後に、公的負担により航空路線を維持したらどうかというお尋ねでございます。
 現在、日本航空の経営改善計画については事実関係が明らかでなく、また、国のJAL再生タスクフォースにおける取り組みが進められている状況から、情報収集に努めてまいっているところでございます。したがいまして、先ほどお答え申し上げましたとおり、まずは利用促進に努めるということで、JAL再生タスクフォースにおいては、我が国全体の地域間を結ぶネットワークのあり方に加えまして、国と地方の役割についても十分検討されることを期待いたしますとともに、その動向を注視してまいりたいと思っております。
 以上でございます。
      〔1番下沢順一郎君登壇〕
◆1番(下沢順一郎 君)知事におかれましては、ますます善処していただきたい、積極的な活動をお願いしたいと改めて申し上げたいと思います。
 また、企画部におかれましてはいろいろな利用促進策をお考えいただいているようです。さらなる利用促進策に積極的に取り組んでいただくように重ねてお願い申し上げます。
 さて、続きまして新型インフルエンザ対策についてお聞きします。4人目ともなりますとなかなか大変でございますが、ぜひよろしくお願いいたします。
 アメリカのメリーランド大学の研究者たちによって、2009H1N1豚インフルエンザが季節性インフルエンザを凌駕し、さらに高い伝染性を持つことが示されました。このデータが示すことは、この秋から冬にかけて、季節性インフルエンザワクチンと豚インフルエンザワクチンの両方を接種する必要性を示すものであります。
 また、オーストラリアの調査によると、ことしの夏にかかったインフルエンザ患者の8割が新型インフルエンザであったとされています。
 6月の質問でも指摘させていただいたように、新型インフルエンザ患者数増加に向けて医療体制の充実は一層必要になってきております。
 そこで、以下4点お聞きします。
 1、県内のインフルエンザ発生状況の把握はどのように行われているか。現在の県内集団発生の状況、教育機関、社会福祉施設などについていかがか。お聞きいたします。この10月あたりから大発生が見込まれるとされていますが、見解をお聞きいたしたいと思います。
 2番、新型インフルエンザは、季節性インフルエンザを圧倒し、高い伝染性を持つことが示されていることから、新型インフルエンザの流行監視は一層重要になってきております。厚労省が発表している定点当たりの報告数からすると、東京では34週で2.64であったものが38週では10.24と注意報のゾーンに入っています。愛知県でも、34週では2.32から38週では5.81と患者数の増加に拍車がかかりそうです。このように、長野県の周辺の大都市では既に大流行の兆しが出始めています。備前議員への答弁の中で、38週の長野県は1.58との答弁がありました。
 そこで、9月21日から27日の39週の値についてお聞きいたします。また、長野県は全国的に見ても大きな変動幅を見せておりません。その理由について考えられるところをお聞きします。
 3、新型インフルエンザ拡大期を迎えるに当たって感染防止策に力を入れる必要がありますが、十分な対策がとられているのか。お聞きいたします。職場での感染防止策、健康管理、欠勤社員への対応などについて、どのような対策を考えておられるのかもあわせてお聞きいたします。
 以上3点につきましては衛生部長にお聞きいたします。
 4、臨時休業についてお聞きいたします。
 6月25日付事務通達の「医療の確保、検疫、学校・保育施設等の臨時休業の要請等に関する運用指針」の改定についての中で、次のように書かれています。学校・保育施設等で患者が発生した場合は、都道府県等が必要に応じて臨時休業を要請する、感染拡大防止のため特に必要であると判断した場合、都道府県等は患者が発生していない学校・保育施設等を含めた広域での臨時休業の要請を行うことが可能とされています。
 そこで、長野県は臨時休業基準を学級の10%としていますが、全国的には20%というところもあるのと同時に、学級で2人以上発生した場合に休業という県もあります。新型インフルエンザの流行はWHOによると3年間は続くとされています。今後、全国的な大流行が生じた場合、臨時休業の基準の見直しを含め、どのように対処していくのか。教育長にお聞きいたします。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)新型インフルエンザの発生状況についてお答えを申し上げます。
 新型インフルエンザの発生状況の把握についてでございますけれども、現在は、従来から実施してございます県内88の定点医療機関からの患者の報告数と、それから、一つの集団で2人以上の患者が発生するいわゆる集団感染の連絡によりまして発生状況を把握している現状でございます。
 このうち、集団発生の連絡では具体的には三つの場合が想定されてございまして、一つ目は、インフルエンザ患者を診察した医師が集団感染を確認した場合、二つ目は、学校でインフルエンザによる出席停止や学級閉鎖等の臨時休業が行われた場合、三つ目は、社会福祉施設で集団感染が確認された場合でございまして、連絡を受けた保健福祉事務所では発生状況の確認と感染拡大防止策を指導してございます。
 こうした方法で把握された集団感染の数でございますが、8月25日から9月の29日までの間に194件、患者数で867人となってございます。このうち、学校等の臨時休業が延べ107件、患者数が625人となってございます。
 10月の大発生等に関する御指摘をいただいてございます。定点の数と合わせてお答え申し上げますが、9月21日から27日の第39週について定点当たりは1.82となってございまして、8月上旬以降ほぼ横ばいの状態が続いているわけでございます。厚生労働省が想定しております10月上旬の大流行に至るかどうかにつきましては引き続き注視が必要というふうに考えております。
 県内で患者が横ばいとなっている理由についてでございますけれども、近隣県でも本県と同様に患者数が少ないところもございまして、都市部から離れているという地理的な要因もあるのではないかというふうに考えてございます。また、県内の学校等で早目の臨時休業や家庭や職場での感染予防に取り組んでいただいているということの成果の一つでもないかなというふうに考えております。引き続き、県民の皆様方の御協力をお願いしたい次第でございます。
 また、新型インフルエンザの流行監視が重要との御指摘もいただいてございますが、県では、県内の15の医療機関にお願いをいたしましてインフルエンザ患者の検体を採取いたしまして、その検体を環境保全研究所などでウイルスのタイプを検査しております。例えば、9月の状況を申し上げますと、36検体中32検体が新型インフルエンザでございました。今後も、引き続き、ウイルスのタイプや薬のききぐあいなどを調べて対策に生かしてまいりたいというふうに考えてございます。
 それから、感染拡大防止策について引き続きお答え申し上げます。
 インフルエンザの拡大防止をするためには、県民一人一人の取り組み、かからない、広げないとの意識を持ち、手洗いやうがいを行う、それから、人込みを避ける、熱やせきなどの症状があれば早目に休む、人と接触をするときにはマスクをつけるといった予防策を徹底することが重要でございまして、県の広報やホームページ、市町村広報などを活用して啓発と周知を実施してきてございます。
 そこで、御指摘の点でございますが、職場においては、これらの感染防止を従業員に指導、教育し、組織が一丸となって取り組んでいただくことが重要であるというふうに思います。さらに、出勤する従業員の健康状態を確認し、発熱などの体調不良者は自宅療養や医療機関の受診を勧奨して、職場内の感染を少しでも食いとめる対策が求められると思います。できれば従業員の同居家族に発病者がいないかどうかを確認し、本人への感染を早目にチェックするというようなことも望まれるかと思います。
 そして、従業員が欠勤した場合の対策等についてあらかじめ職場内で検討の上、業務継続計画、BCPといいますけれども、を策定をいただきまして、職場内で徹底しておく必要があろうと思います。
 県といたしましても、こうした準備について、研修会や出前講座などの機会を活用いたしまして周知徹底を図っているところでございます。
 以上でございます。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)学級閉鎖等臨時休業についてのお尋ねでございます。
 臨時休業の目安や基準は、全国統一のものは存在していないため、各都道府県で定めております。県教育委員会では、A型インフルエンザと診断された児童生徒が発生した学級において、出席停止を含め欠席者の割合が10%を超えた場合に学級閉鎖とする等の学校の臨時休業の目安について示しております。
 なお、今回示したものはあくまで目安でございまして、各学校の設置者が独自の判断で臨時休業を行うことを妨げるものではございません。
 今後につきましては、流行状況を注視する中で、柔軟に対応してまいりたいと考えております。
      〔1番下沢順一郎君登壇〕
◆1番(下沢順一郎 君)続いて、新型インフルエンザ対策、学校欠席者情報収集システムについてお聞きします。
 先ほどの答弁にありましたように、県内の発生状況を見ますと、9月に入ってからも引き続き保育園を含めた学校における発病はさらに広がりを見せているようであります。そこで、県内の小学校、中学校、高校、特別支援学校において、欠席、健康状態を、一つの学校単位だけでなく、校区、地域、さらには県全体で即時に情報を共有することが必要であります。また、それらの情報をもとにして、感染症の流行の早期検知、早期対応、蔓延防止に早急につなげることにより2次感染、3次感染を防ぐ手だてとなると思います。そして、これらを解決するために学校欠席者情報収集システムを導入してはどうかと提案するものであります。
 このシステムは、症候群サーベイランスの一つとして、財団法人学校保健会などと協力して国立感染症研究所感染症情報センターが開発したもので、学校保健会に加入していればシステム運用の費用負担は不要とのことです。また、このシステムの利用方法は、インターネットに接続されたパソコンから各学校、学級別の欠席者数や症状を毎朝入力し、そのデータを国立感染症研究所感染症情報センターのサーバーで即時処理され、その後、学校別、地域別、時系列ごとの状況などの情報を入手できるというシステムです。
 このシステムを採用しているのは、8月30日現在で、鳥取県、岐阜県、島根県、香川県、新潟県を初め、一部導入、検討中などを入れると1都17県に上ります。
 また、新型インフルエンザの診断、治療において、臨床所見や地域における感染の広がり等の疫学情報から総合的に判断した上で診断、治療をするようにとの厚生労働省通達も出ていることから、県教委としても導入を検討されてもよいと思いますが、いかがでしょうか。教育長にお聞きいたします。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)学校欠席者情報収集システムの導入についてのお尋ねでございます。
 このシステムは、日本学校保健会と国立感染症研究所が開発し、現在、全国展開を図っているものであります。このシステムは、各学校が欠席者等の情報を入力することにより最小単位として中学校区での欠席状況がインターネット上の地図で確認できるものであり、運用開始に当たっては、各学校がシステムに学校名や連絡先、クラス名やクラスごとの児童生徒数等の情報を登録する必要がございます。
 各学校や市町村及び県教育委員会、保健福祉事務所や医療機関といった関係機関にとりまして、情報収集の迅速化や地域の状況把握等、メリットがありますが、このメリットを生かすためには県内のすべての学校で運用していただく必要がございます。
 県教育委員会といたしましては、今後、衛生部とも協議しながら、市町村教育委員会等関係者の御理解を得た上で、システムの導入について検討を進めてまいりたいと考えております。
      〔1番下沢順一郎君登壇〕
◆1番(下沢順一郎 君)ただいま、検討をしていただけるということですので、学校欠席者情報収集システムについて鳥取県のアンケート結果がありますので御紹介させていただきたいと思います。
 それによりますと、このシステムを全県に広げてみたいですかという問いに対して、回答した全員がはいと答えております。そしてまた、利用した感想として、これは教師の方々ですが、教育委員会に感染症の流行状況を確認したり他の学校へ状況を聞いたりしなくても地域の状況が確認できたとか、以前はメールで他校の状況を回覧していたのですが、ことしは毎日他校の状況がわかり、先生方にも情報提供がしやすくなりました、特にインフルエンザが流行したとき初めて色が変化したのでよくわかりましたなど、かなり好評のようであります。無料で利用できるというわけですから、早期の導入が可能であるのではないでしょうか。
 以上をもちまして私の一切の質問とさせていただきます。御清聴、ありがとうございました。
○議長(望月雄内 君)この際、午後1時まで休憩いたします。
        午前11時41分休憩
         ──────────────────
        午後1時1分開議
○副議長(高橋宏 君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 続いて順次発言を許します。
 木内均議員。
      〔17番木内均君登壇〕
◆17番(木内均 君)御苦労さまです。佐久市・北佐久郡選出、自由民主党県議団所属の木内均です。本日は、平成22年度当初予算編成の基本方針、地方分権の推進、男女共同参画への意識と佐久総合病院の再構築についての4項目につきまして順次質問をしてまいります。
 最初に、平成22年度当初予算編成の基本方針について質問をいたしますが、午前中の小島議員と重複する部分があろうかと思いますが、御答弁のほう、よろしくお願いを申し上げます。
 まず、基本姿勢についてお聞きをいたします。
 今年度の当初予算は、急激な経済・雇用情勢の悪化や生活の不安に対応し、暮らしを守るという点に主眼を置いて、雇用対策や中小企業などへの支援、生活に密着した社会資本の整備など、地域における暮らしの活力の創出と生活者の視点に立った医師の確保、子育てへの支援、消費生活の安定向上など今を生活している県民の暮らし回りの安定、充実に積極的に取り組むことを基本にしておりましたが、平成22年度の基本姿勢はどうなりますでしょうか。
 また、民主党を中心とした新政権は、来年度予算編成方針として、無駄遣いや不要不急な事業を根絶する、既存予算はゼロベースで優先順位を見直し、要求段階から積極的に減額を行うなど、かつてこの議場で耳にしたことがあるような柱を掲げ、シーリング方式での予算編成を廃止すると明言いたしました。
 本県では、当初予算編成に当たりシーリング方式を採用しておりますが、従来どおりの予算編成になるのか。あわせて知事にお尋ねをいたします。
 次に、今議会でも法人2税を初めとする大幅な県税の減収見込みに対して懸念が示されておりますが、今後の県税並びに地方交付税の見通しにつきまして総務部長にお聞きをいたします。
 あわせて、県税並びに地方交付税が落ち込んだ場合の対策についてもお願いをいたします。
 さて、新政権は、衆議院選挙のマニフェストに掲げた政策実現のため、概算要求を全面的に見直した上で、10月15日までに要求をまとめ年内に予算編成を行うとの報道がありますが、このスケジュールは例年の国の次年度予算編成に比べ大変慌ただしいスケジュールになっております。その影響が都道府県や市町村の予算編成にあらわれてくることが懸念されますが、本県の次年度の予算編成スケジュールについて今回の政権交代による影響があるのかどうかを含めまして総務部長にお伺いをいたします。
 以上、最初の質問といたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)平成22年度当初予算編成の基本姿勢などについてお尋ねをちょうだいをいたしました。
 来年度の経済、そして財政の見通しが不透明であることに加えまして、政権交代によりまして国が改めて概算要求を行う、こういうような作業の手順になりましたので、地方向けの国の歳出の枠組みですとか、あるいは地方財政対策の姿というのが現段階では見えにくいと言わざるを得ません。そんな中で、どんな形で予算編成が可能になるのか、現段階ではいずれにしても断定的なことは言えないわけでありますけれども、はっきり言えることは厳しい財政状況はなお続くと、これは言わざるを得ない、こう思っております。
 具体にシーリング方式を採用するかどうかというようなことも含めまして、今の段階では、新政権の予算策定作業と申しましょうか、この推移を見守るということに尽きるかと思っておりますけれども、そのような中にありまして、言い古された言葉でありますけれども、選択と集中の発想を徹底しまして、創意工夫を凝らしながら、足元の経済動向も十分注視して、県民生活と県内経済の安定、向上、そして中期総合計画の着実な推進に向けていろいろな目配りをしながら予算編成をしていく、こういうことになるんだろうと思っております。
 余り確たる御返事にならなくて申しわけございませんが、御理解をいただきたいと存じます。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)県税、地方交付税の見通し等についてのお尋ねでございますが、県税につきましては特に基幹税でございます法人2税の動向いかんにかかってくるわけでございますけれども、景気回復を期待をいたしますけれども、急速に回復するということは見込めないんじゃなかろうかと、こんなふうに思っております。
 これに加えまして、自動車関係諸税の暫定税率の廃止など税制改正の動向が不明でございますが、引き続き厳しい状況になるものと、こんなふうに考えております。
 税につきまして、納期内納入の促進や滞納整理の強化などによりまして徴収率を向上すること、あるいは税源の涵養など、県独自にできることは一層努力をしていきたいと、このように考えております。
 また、地方交付税につきましては、概算要求も再度行うこととされまして、具体的な姿は不明でございますけれども、交付税の原資となります国税も大変厳しいということが予想されますので、予断を許さない状況にあるかと思っております。
 税あるいは地方交付税などの地方一般財源につきましては、地方が安定的に行政運営を行えますようその総額をきちんと確保するということをこれまでも働きかけてまいりましたが、引き続き国に強く働きかけてまいりたいと考えております。ぜひ、議員各位におかれましても御理解と御協力をお願いをいたしたいと存じます。
 また、当初予算のスケジュールでございますけれども、今のところ、現下の経済状況からいたしまして円滑な予算執行が必要というふうに考えておりますので、基本的に例年どおりに進めていきたいというふうに考えております。
 具体的には、政策評価なども踏まえまして来年度の重点施策の検討や事務事業の見直しを行った上で、11月に予算の要求をいただきまして、2月上旬にかけまして予算案として取りまとめていきたいと、このように考えております。
 国におかれましては、来年度の地方向けの歳出の枠組みやあるいは地方財政対策についての具体的な内容を早期に示すなどして、地方の予算編成に支障が生じないよう配慮をしていただきたいと、このように考えております。
      〔17番木内均君登壇〕
◆17番(木内均 君)来年度の予算編成につきまして知事、総務部長から答弁をいただき、知事からは、今の段階では新政権の予算作成過程を見守る、選択と集中、中期総合計画の着実な推進ということを掲げて次年度の予算を作成をしていくということであります。
 この厳しい財政環境にあって、監査委員から平成20年度の長野県歳入歳出決算審査意見書が私どもの手元に届いております。「財政運営の健全化」の項目では、平成21年度に関しても歳入面では景気低迷により県税収入が大幅に減少するなど一般財源の確保が容易ならざる状況と非常に危惧をした表現になっております。さらに「収入未済の解消」の項目では、平成20年度末の収入未済額は前年度と比べ3億560万余円増加し、総額で何と91億4,031万余円になる、特に県税の収入未済額は個人県民税にかかわる税源移讓や景気の悪化などの影響で2億8,357万余円ふえている、自主財源の根幹をなす県税の未収金縮減対策は一層重要な課題となっていますので、市町村とも連携して徴収努力を続けてくださいとの指摘がございます。不納欠損額についても、前年度と比べて2億8,080万余円増加し、総額で7億1,978万余円となっているという指摘があります。
 歳入の確保を図ることはもちろんでありますが、税の公平、公正といった観点から確実に収入未済額が減るように努力をしていただきたいと改めてお願いを申し上げるところでありますが、こういう経済環境でありますと本当に払えないという県民の方も出てきているのも事実であります。これは非常に難しいことではありますが、市町村との力強い連携の上、税の公平、公正の確保を改めて図ってほしいとお願い申し上げます。
 それで、シーリングで予算編成をするのかと、この点についてもまだ今のところ不透明であるというお答えでありましたが、前の県政のときにもゼロベースで見直すということが提案をされたことがありました。当時、私は、中間行政である県の特徴として義務的経費が80%を超えるという状況で、投資的経費は十数%しかないんですね。多くても19%台です。こういった中でゼロベースで見直しても、財政の縮減だとか、そういう効果は余りあらわれないんじゃないですかという指摘をさせていただいたことがあります。国のほうの予算編成を見たことがありませんのでどういう割合になっているかわかりませんけれども、残念ながら、中間行政というのは義務的経費、これは、特に警察官の皆さんですとか、小中高校の先生であるとか、県立5病院の医師ですとか看護師ですとか、そういった職員の皆さんを大変多く抱えておりまして、どうしても義務的経費、固定費が高くなってしまう、投資的経費が非常に少なくなってしまう、こういった中で本当にゼロベースで見直して効果があるのかどうか非常に疑問を感じております。この点だけは指摘をさせていただきたいと思います。
 引き続き、2項目めの地方分権の推進について質問いたします。この問題につきましては、昨日、倉田議員が地方分権改革についてというタイトルで詳細に質問をいたしました。重複する部分があり大変恐縮でありますけれども、改めてお聞きをいたします。
 8月30日投開票となりました総選挙で、私どもの自由民主党は、マニフェストの「地域活性化・地方分権」の項目で、新過疎法の制定や道州制の導入など、かなり具体的に政策提言をしていたのですが、残念ながら野に下り、それらを実現していくことができなくなりました。
 一方、政権をとりました民主党のマニフェストは、「地域主権」の項目で、「中央政府の役割は外交・安全保障などに特化し、地方でできることは地方に移讓します。」とあり、地方分権に関しては、「霞が関を解体・再編し、地域主権を確立する」と「国の出先機関、直轄事業に対する地方の負担金は廃止する」の2本柱がございます。具体的な施策として、すべての事務事業を整理し、基礎自治体が対応可能な事務事業の権限と財源を大幅に移讓する、国から地方へのひもつき補助金を廃止し、基本的に地方が自由に使える一括交付金として交付する、国と地方の協議の場を法律に基づいて設置します、国の出先機関を原則廃止する、道路、河川、ダム等のすべての国直轄事業における負担金制度を廃止とうたっております。
 地方主権国家への転換が目的でありますが、マニフェストに掲げている地方分権施策の具体的な進め方については残念ながらあいまいであると指摘せざるを得ません。
 さて、知事は、今定例会初日の議案提案説明で、民主党を中心とする新政権は地方分権改革の実現に向けて取り組んでいくことを公約に掲げており、その実現を期待しているところでありますと述べておりますが、どのようなことに期待していらっしゃるのでしょうか。また、その分権の受け皿としての本県の準備もあわせて知事にお伺いをいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)地方分権の推進についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 倉田議員や小島議員にもお答えしたとおり、地方自治体が責任を持って地域に必要な施策を講じていくということができるために地方分権改革を進めていくということは必要であります。新たな政権が地方分権を積極的に進める方針であるということは大いに期待をしているところであります。
 しかし、地方分権にもいろんな切り口があるわけでありまして、例えば権限の移讓ですとか、国の関与の見直しですとか、あるいは税財源の充実、こういったことはできるだけ早く積極的に進めていただきたい、このように私は思っているところであります。
 しかし、一方で、国の出先機関を廃止してその仕事を県にという議論がありますけれども、私は、この議論は、まず国と地方の役割分担、これをしっかり議論をして、その上で考えるべきであると、このように従来とも申してまいったところでございます。
 分権に向けての準備ということでありますけれども、県では財源の裏打ちがあれば大抵のことは十分対応できる能力を備えていると私は考えておりまして、今後とも、組織の活性化、職員の能力向上に努めてまいりたいと考えているところであります。
      〔17番木内均君登壇〕
◆17番(木内均 君)知事から御答弁をいただきましたが、知事の指摘のとおりだと思っております。
 先ほど質問しました新年度の予算編成に関して民主党を中心とした新政権は、10月15日までに要求をまとめて年内に平成22年度の予算編成をしていくと。そのスケジュールは非常に早くて立派なんですけれども、その中身ですね、特に、地方に関しては、分権の中身、権限であるとか財源の移讓であるとか、それから一括交付金の額であるとか、そういったものがわからないとなかなか予算を組めないというのも事実であろうと思います。
 左側にお座りの今回政権をとった関係者の県会議員の皆さんには、そういったことをぜひ国に働きかけていただいて、権限の移讓、それから一括交付金の中身、こういったものを示していただいて、都道府県、さらには県内80ある市町村の予算編成が滞らないように改めて働きかけをお願いをしたいと思います。
 引き続き、3項目めといたしまして、男女共同参画への意識について企画部長にお聞きをいたします。
 平成21年度県政世論調査の男女共同参画の項目で、男女平等の状況に対する認識について、平等であるはわずか15.6%しかございません。さらに、年代別の統計を見ますと、20歳から29歳で平等ではないが54.7%、30歳から39歳で63.7%、40歳から49歳で49.3%、50歳から59歳で51.2%と非常に高い不平等感を持っております。また、女性も53.2%が不平等だと感じております。
 県では、その原因をどのように分析しておりますでしょうか。
 さらに、このような不平等感払拭のために、県として具体的な改善施策につきましてどういったことが検討をされているのか。あわせて企画部長にお尋ねをいたします。
      〔企画部長望月孝光君登壇〕
◎企画部長(望月孝光 君)男女平等の認識についての県政世論調査結果に関するお尋ねでございます。
 議員御指摘のように、今年度の調査結果を年代別に見ますと、特に、20代、そして30代で世の中が男女平等ではないと思う人の割合が非常に高くなっております。その原因といたしましては、例えば、結婚、出産、育児期、これを通じまして働くことを望む女性がふえているわけでございますけれども、依然として仕事と子育て等の両立が非常に難しい、そして離職せざるを得ないといったケースが多い、こういったことが若い世代の意識に影響しているのではないか、これが一因ではないかと推測しているわけでございます。
 また、男女が平等ではないと感じる女性は50%を超えて、男性と比べて10ポイント高くなっておりますけれども、その原因としては、固定的な性別役割分担意識が非常に強く残っておりまして、家庭、地域、職場における男女共同参画を阻害していること、また、指導的な立場への女性の参画が依然として低い割合にあること、それから、女性の場合、非正規労働者の割合が高く、相対的に収入が低い、不安定な雇用状況に陥っていると、こういった構造などが考えられるわけでございます。
 次に、不平等感を払拭するための具体的な改善策ということでございまして、非常に難しい問題ではございますけれども、男女共同参画社会の実現に向けましては、仕事と生活の調和、それから女性のキャリア形成支援、意識改革、こういったものがそれぞれ密接に関連しておりまして、これらを一体としてとらえ施策を進める必要があると考えております。
 そこで、ワークライフバランスの先進的な取り組み事例を紹介したパンフレットの作成、配布ですとか、女性の職域拡大や管理職の登用など企業におけるポジティブアクションの取り組みを促進するためのセミナーの開催などを推進してまいっているところでございます。
 また、男女間での認識の差、世代間の意識の違いにも留意した啓発活動を進める必要があるということから、男女共同参画意識の高揚に向けた各種の啓発事業、それから男女平等の理念に基づく教育をさまざまな機会を通じて展開しているところでございます。
 なお、現在、県では、これまでのそういった取り組みの評価、それから現状、今後の課題などを改めて調査するために、現在、県民1,000人を対象に男女共同参画に関するより詳細な県民意識調査を実施しております。12月末ごろまでにはまとまると思いますけれども、この調査結果を活用いたしましてより実効性のある施策を検討するとともに、県民、市町村、企業、民間団体等と協働しながら、今後一層、男女共同参画社会づくりに努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      〔17番木内均君登壇〕
◆17番(木内均 君)企画部長から答弁をいただき、不平等感を感じているその原因というのはさまざまであるわけなんですね。ただ、その中で、女性の皆さんに対しては、子育てに対する不安だとか、これは平成21年度ながの子ども・子育て応援県民会議の第1部会の資料ということで県議会の調査レポートとして配信をされておりますけれども、子育てに対して不安や負担を感じている人というのは約7割、それから、女性に関しては、結婚、出産を契機に仕事をやめた、あるいは転職したという女性が8割ということでありますから、女性の皆さんに対する社会の認識、受け入れ、特に、こういう厳しい経済・雇用環境であればますますそういった女性の皆さんの受け入れが厳しいのが実態であろうかと思います。
 ちょうど1年前、長野県男女共同参画社会づくり推進議員連盟で11月の19日に知事に申し入れ、12月の11日に教育長に申し入れをしております。私も途中からピンチヒッターとしてワーキンググループの一員に任命をされまして、これは、主には県庁内部で女性の登用の促進を図ってほしいだとか、これは男性、女性職員両方に関係するわけでありますけれども、ワークライフバランスといった視点から提言をさせていただきました。
 この中で、精力的に議連で調査をさせていただいた経過を提言として知事にお渡しをしたわけでありますが、いろいろな特徴がありまして、この議場だけを見ておりますと女性県議の比率は長野県が全国1位ということでありますけれども、本庁の登用という実態を見るとなかなか厳しいものがありまして、知事からも、女性だから管理職につけるとか、そういった視点ではない、個々人の能力によって登用していくんだ、これは女性だからとか男性だからとか関係ないんだと、そういった御回答もありました。
 それは一面では真実かもしれませんけれども、登用をしてみないことにはそこから先の昇進もないわけでありますし、それから、管理職養成のための適正なプログラムもなければ女性の管理職がふえていくということにもなりません。
 昨年提言をさせていただきました議連の提言、もう一度改めて見ていただきまして、まずは足元である県庁から女性の働きやすさというものを確保していただきたいと改めてお願いを申し上げる次第であります。
 そして、この県政世論調査、すべての年代で平等ではないという答えのほうが平等であるを残念ながら上回っているんですが、一つだけ例外の年代がありまして、70歳から74歳、私、感覚的にどうしてかわからないんですけれども、平等であるというほうが上回っているんですね。ただ、どちらとも言えないという回答が49.2%、2人に1人を占めております。平等であるという回答が27.1%、平等ではないという回答が16.9%。この年代だけが平等意識が高い。これはたまたまサンプルがこうなったのか。改めて、企画部としてもその中身を検証していただきたいとお願いを申し上げます。
 さらに、県政世論調査、話はそれてしまいますけれども、森林づくり県民税の認知度についても伺っております。これは、名称、税額、使い道ともに知らないと答えている世代は、20歳から29歳は何と57.3%、30歳から39歳が40%と、ほかの年代から比較をしますと突出をしております。全体で見ますと、森林づくり県民税の名前は知っているという方が74.3%いる中で、名称も税額も使い道も知りませんよと答えている20歳から29歳が何と57.3%もいるわけですね。ということになりますと、これは県の広報のあり方というものをもう一回見直す必要があろうかと思います。
 総選挙での議席獲得には結びつきませんでしたが、この世代というのはインターネット世代で、よくインターネットで配信している動画を見ているわけですね。自民党も、今回の総選挙の前にユーチューブで、民主党と断定してはいけませんけれども、民主党の代表と思われる方をやゆするような漫画のCMを流して、これは非常に若い皆さんには見ていただきました。残念ながらそれは票にはつながってはおりませんけれども、見ていただいたという事実はあります。
 そういうことになりますと、やはり若い世代が注目するような県の広報のあり方、県を挙げて議論をして、この議場でもさんざん議論をして、何とか県民の皆さんに、厳しい経済環境ではありますけれども御理解をいただいた森林づくり県民税であります。こういったものについての広報の工夫というのも改めてお願いを申し上げる次第でございます。
 最後に、4項目めといたしまして、佐久総合病院の再構築につきまして知事にお尋ねいたします。
 この問題につきましては、私は、平成19年の2月定例会、昨年の11月定例会、さらには本年の2月定例会と計3回にわたりこの議場で取り上げさせていただき、その都度、知事の指導力の発揮を中心とした県の支援を訴えてまいりました。
 本年2月7日に行われました佐久市、厚生連、県の3者協議で知事裁定案が示され、佐久市と厚生連の間で合意が成立をいたしました。ようやくスタートラインに立つことができた感謝を、知事と故右近参事、さらには衛生部の職員の皆さんに申し上げさせていただきました。
 その後、4月の佐久市長選挙で柳田新市長が誕生し、市に課題解決のための専門部署を設置していただき、現在まで検討を進めていただいております。そして、9月15日、佐久病院の基幹医療センターの分割移転について、佐久市と厚生連の両者が、中込地籍に分割移転する高度専門医療部門の基幹センターは2013年度までに開設する、一般医療を担う地域医療センターは臼田に残し、2016年度内に開設するなどの8項目から成る覚書を締結する運びとなりました。翌16日には、柳田市長と厚生連の盛岡理事長が知事を訪ね、覚書締結の報告をいたしましたが、この件に関してこれまでの知事の粘り強い御助力に心から感謝申し上げます。
 本日の新聞に掲載をされておりますJA長野県広報のページを拝見いたしますと、「報告を受けた村井知事は「両者の努力に敬意を表する。佐久総合病院が1日も早く再構築することは、県の立場からも重要だ。県としてもできる限り協力したい」と述べた。」とあります。
 そこで、覚書締結までに至ったことに対する知事の所感をお伺いし、あわせて今後の県の支援につきましてもお示しいただきますようお願い申し上げます。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)佐久総合病院の再構築について御質問をちょうだいいたしました。
 ことし2月7日に合意に至りました3者協議につきましては、関係者がとことん話し合って、皆が納得する合意をつくり上げられたと、このように私は考えておりますが、この合意後の状況報告として、先般、佐久市と厚生連との間で再構築に関する覚書が締結されたということで御報告に接しました。
 佐久総合病院が担っております大変重要な機能を考えますと、再構築は、佐久医療圏のみならず、東信、ひいては県下全域の医療の向上につながるものでありまして、県としても大いに期待を寄せているところであります。
 今後、再構築推進のためには、第1に病院施設や設備に対する補助、第2に再構築に伴う地域医療連携の検討のため佐久市が設置する医療連携の話し合いの場への参画、三つ目に基幹医療センターの建設などに当たって必要となる土地利用等に関する指導、助言など、いずれにいたしましても県としましては関係部局が連携して必要な支援を行ってまいる決意でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
      〔17番木内均君登壇〕
◆17番(木内均 君)知事から佐久総合病院の再構築に対しまして県としての支援策を今お示しをいただきまして、感謝を申し上げます。
 一部の報道でありますけれども、知事のコメントとして、佐久総合病院が時代のニーズに適応して再構築されることは県にとっても大事なことでありがたい、この後、必要があればお手伝いしますと言いながらも、私の出番は終わった、あとは衛生部がしっかり対応しますと約束していたとの報道がありますが、これは、盛岡厚生連理事長が、病院統合が進む中で機能の分割、二つ新しい病院をつくるわけですから、機能の分割は全国でも珍しい例で、知恵を出し合って長野モデルの真骨頂としたいと、こういった決意を述べられておりますので、村井知事、これは乗りかかった船でありますので、再構築完了までしっかりと知事の御支援をお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○副議長(高橋宏 君)次に、諏訪光昭議員。
      〔16番諏訪光昭君登壇〕
◆16番(諏訪光昭 君)県の取り組む医師確保対策について、以下、衛生部長に質問いたします。
 全国的に深刻化する医師不足の問題は県民に対して大きな不安をもたらしており、こうした状況に対して、県は村井知事が先頭に立って医師確保対策を県政の最重点課題として取り組んでいただいておりますことに対し、感謝と御礼を申し上げます。
 その取り組みの一つとして長野県ドクターバンクを実施しておりますが、ドクターバンクがスタートした平成19年度から現在までに38名の就業成立実績があります。
 初めに、この38名の医師の皆さんが、どのような診療科で、どのような病院に就業したのか。その内訳について御説明いただきたいと思います。
 38名という人数が果たして多いのか少ないのか、現時点で県はどのように評価しているのか。説明をいただきたいと思います。
 実際に県内の病院に就業した医師の皆さんは、職場環境や生活環境に関してどのように感じているのか等の追跡調査を行ったのかどうか。また、行ったのであれば、その調査結果についてお尋ねをいたします。
 そして、これまでの取り組みや就業した医師の感想も踏まえた上で、ドクターバンク事業に関して今後どのような改善を行っていくのか。また、今後どのように取り組んでいくのか。お尋ねいたします。
 次に、自治医科大学卒業医師の今年度の医師の配置状況、来年度の予定人員、どんな基準で配置をしているのか。お聞かせいただきたいと思います。
 県では、ドクターバンク以外にも、医学生修学資金の貸与、臨床研修医研修資金の貸与、医師確保緊急対策事業としての医師研究資金制度や後期研修医研修奨励金制度等さまざまな医師確保対策に取り組んでおります。そうした医師確保対策全般に関して、現時点での実績及び県の評価に関して、それぞれにつきまして御説明をいただきたいと思います。
 以前、県立病院を核として、医師確保を図り、医師派遣のネットワークを構築できないかどうかの質問を9月定例会で行いましたが、当時、衛生部長は、どのように医師を集めるのかといった根本的な部分で具体性を欠いていた、今後そのあり方について再検討してまいりますとの答弁をいただいております。その後、この医師確保対策としての一環として検討はされたのでしょうか。検討の経過と結果につきましてお聞かせいただきたいと思います。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)長野県ドクターバンクについてお問い合わせをいただいてございます。
 一つ目でございます。
 これまでに就業いただいた医師の診療科についてでございますが、内科が12名、産婦人科8名、小児科6名、外科5名、麻酔科2名、その他、皮膚科、眼科等の五つの診療科でそれぞれ1名ずつでございます。それから、就業いただいた先でございますけれども、公立の病院、診療所が20、日赤、厚生連の公的な病院が9、民間が11でございまして、この中に1人で二つの医療機関に就業いただいている2名の方も含んでございます。
 それから、二つ目のお問い合わせでございますが、38名という成果について、全国のドクターバンク事業の中でこれはかなり成果が上がっているのではないかというふうに私ども認識してございます。
 それから、就業いただいた医師に対して特に追跡調査というようなものは行ってございませんけれども、折に触れ、直接近況をお聞きしたり、お手紙やお電話をいただく中で、職場環境や処遇について特段の御不満をお聞きするようなことは現在までございません。
 それからまた、今後の改善点、あるいは取り組みについてお問い合わせいただいてございますが、より多くの医師に登録をいただくためにはドクターバンク事業のさらなる周知が必要というふうに考えてございます。例えば、ことし、本県の魅力を踏まえて、山岳雑誌に医師募集の広告掲載をいたしましたところ全国的に大きな反響があったという事例もございますので、今後とも、幅広い広報、周知の工夫をしてまいりたいというふうに考えてございます。
 また、県外から転居される先生方には、迅速な対応や、それから保育園や住まいの調整等のきめ細やかなサポートが好評でございます。今後も、さらなる成果が上がりますよう、より一層の努力をしてまいりたいというふうに考えてございます。
 続きまして、自治医科大卒業医師の配置についてお答えを申し上げます。
 まず、今年度は、自治医科大卒業医師18名を各地域の中核的な公立9病院、それから1診療所へ配置してございます。さらに、公立病院では自治医科大卒業医師が三つの僻地診療所の支援を行ってございます。
 次に、来年度の配置の可能な人員についてでございますが、14名を予定してございます。来年度の自治医科大卒業医師に対する各医療機関からの配置要望は、先ほど申し上げました14名に対しまして135名の要望がいただいてございます。そうしたことから、希望どおりの配置はなかなか困難な状況にございます。
 また、配置の基準についてでございますけれども、医師不足の深刻化により、僻地診療所を支援する中核的な病院の勤務医の負担が非常に増加してございます。原則として、これらの病院に配置した上で、僻地診療所を支援する方針で配置をしてございます。また、不足している産科、小児科等につきまして、養成にも配慮をして、効果的な研修が可能な病院にも配置を行ってございます。
 それから、医師確保の取り組みの実績と評価についてお答えを申し上げます。
 まず、現時点での実績でございますが、御指摘の医学生修学資金については、今年度は53名に貸与し、既に卒業した2名は県内2病院において初期臨床研修を行っている状況でございます。また、臨床研修医研修資金についてでございますが、今年度から産科2名、小児科1名の計3名に貸与しております。それから、医師研究資金についてでございますが、今年度は既に6名に貸与しておりまして、内訳は産科、小児科、麻酔科それぞれ2名ずつとなってございます。それから、後期研修医研修奨励金につきましては、昨年度の実績を申し上げますが、20名に支給してございまして、内訳は産科5名、小児科9名、麻酔科6名の方々にそれぞれ奨励金をお出ししてございます。
 このほか、今年度、信州大学への寄附によりまして設置いたしました地域医療推進学講座では、医師である講座のスタッフ2名が医師不足に悩む県内病院で総合診療科、いわゆる内科でございますが、と産科における診療に従事しているほか、本県に縁のある県外勤務医師約1,500名に文書を送付し、本人を含め、県内で働く意思のある医師についての情報提供の依頼を行ってございます。
 次に、トータルでございますが、評価について御質問いただいてございます。
 そもそも、医師不足の原因は国の医療制度によるところが大きいため、県の医師確保対策でできることには非常に限りがございますけれども、これらの実績は、即戦力医師や将来の医師確保といった観点から県が実施してきた地道な取り組みが着実に成果につながってきているものと私ども認識してございます。
 それから、最後になりますが、医師のネットワークについて御質問をちょうだいしてございます。
 平成19年9月の定例会で議員からの御質問の後、医師確保対策を総合的に推進するために平成20年2月に医師確保対策室を設置させていただきまして、医師不足解消のためのさまざまな具体策を検討、実施しており、先ほど来申し上げてございましたとおり、成果も上がってきている状況にございます。
 医師派遣等のネットワークの必要性につきましても地域医療対策協議会で御議論をいただいた経過がございますが、県立病院を初めとする公立病院でも医師不足が深刻なため派遣が困難であることや、医師派遣に関する規制、あるいは派遣希望する診療科と派遣可能な診療科が一致しないなどいろいろな問題がございまして、現実的に難しい面もございます。
 なお、小児科につきましては、平成20年度から実施しております県の小児医療後期臨床研修推進事業において、こども病院の医師が県内の公立病院等で後期研修を行っており、交流が始まっております。さらに、県立病院の独立行政法人化により医師の兼業が可能となれば一段と交流が進むことも期待をされます。
 今後、医師不足解消のためには、公立病院の枠組みを超えた多くの病院によるネットワーク化や、医師派遣機能を備えた地域の中核的な病院、いわゆるマグネットホスピタルと申し上げてございますが、の育成が重要であるというふうに考えてございます。そのため、本年度から信州大学医学部に設置いたしました寄附講座においても、ネットワーク化を含めた医師供給システムの構築について研究を行っており、引き続き県内の医師不足解消に取り組んでまいります。
 以上でございます。
      〔16番諏訪光昭君登壇〕
◆16番(諏訪光昭 君)医師確保対策室を中心に、その取り組み、そしてまた成果が着実にあらわれているなと、そんな気がいたします。
 そこで、県民にとって最大の関心事は、現在の医師不足の状況が改善、解消されるのはいつごろになるかということだと思います。医師不足の解消は、県民はもとより、県民の健康を守り、県内医療の環境づくりに懸命に取り組んで現場で働いている医師の負担軽減にも直接結びつくこととなります。
 そこで、知事にお伺いします。
 現時点において、医師確保の今後の見通しについてお尋ねいたします。
 次に、医療施設耐震化臨時特例交付金事業についてお伺いします。
 さきに策定されました国の経済危機対策において、医療施設耐震化のための基金事業が位置づけられました。医師不足もさることながら、地域医療を守る中核病院の耐震化は、いつ、どこで起きても不思議ではない地震に備えるという緊急性を持つ一方で、病院経営を一層圧迫するものであります。その意味で、今回の耐震化を促進する基金事業は大変重要であり、病院関係者からも大きな期待を寄せられている事業であります。
 県は、今9月補正予算においてこの基金として25億円余を計上し、交付対象となる9の医療施設を公表しておりますが、この事業の概要と対象医療施設の選定経過、その考え方について衛生部長にお尋ねいたします。
 今回、市立大町総合病院が対象として選定となりました。昭和46年建設の市立大町総合病院は、大北地域の災害拠点病院として、また地域の中核病院として大変重要な病院であり、今回対象となったことは地元でも歓迎されております。しかし、政権交代によりいわゆる基金事業の見直しが行われるとの方針が示されており、せっかくの事業の停止も危惧されます。
 衛生部長、この事業に関する見通しについて、わかる範囲で結構ですので、御説明をお願いしたいと思います。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)医師不足の状況の改善、解消の見通しについてお尋ねをちょうだいいたしましたけれども、30年と言っていいと思うんですが、30年の長きにわたってともかく医者をふやさないということをずっと続けてきて、それで、こういう破綻状態になって慌ててふやし始めた、こういうことでありますから、そう簡単なことではないということをまず申し上げた上で、平成20年度以降、国による新医師確保総合対策や安心と希望の医師確保ビジョン等に基づきまして、信州大学を含めた全国の医学系大学の定員増がようやく図られるようになりまして、今後、医師の総数の増加が見込まれるということではありますけれども、本県におきましては、県が修学資金を貸与している医学生が計画では最大で年100名程度になります。中長期的には相当数の医師が県内で新たに働き始めることになりますので、時期を明確にお答えするのは大変難しいと思いますけれども、医師不足は徐々に解消され、地域医療が充実していくことを期待している次第であります。
 しかし、医学生が一人前のお医者様になるまでにはある程度の期間が当然必要でございまして、また、地域ですとか、あるいは診療科による医師の偏在、この問題はどうしてもぬぐえない問題でございまして、今後も引き続き医師不足の解消に向けて取り組んでいくということは必要なことであり、努力をしたい、このように思っているところであります。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)医療施設耐震化臨時特例基金事業の概要及び選定経過についてお答えを申し上げます。
 この基金事業は、災害拠点病院の耐震化を目的としてございまして、国から交付される交付金を県の基金として積み立てて、耐震化事業を行う病院に対して基金を取り崩して補助金として交付するものでございます。
 県では、補助対象としている災害拠点病院、救命救急センター及び1次及び2次の救命救急医療機関のうち、平成21年2月に実施した調査において病院内に未耐震の建物があると回答した49病院に対して耐震化事業の補助要望調査を実施いたしました。補助を希望するとの回答のあった24病院に対してヒアリングを実施いたしまして、その際、22年度末までに着工しなければならないため、事業計画の確実性などについて確認をいたしました。その結果、最終的に九つの病院が補助対象となりまして、8月末にそのすべてを国に要望したものでございます。
 国からの交付額の配分につきましては、もともとの病院の建てかえに係る既存の補助制度による補助額を各病院に充当した上で、耐震化度合い等六つの指標により各病院に配分することとなってございます。この事業によりまして、県内の災害拠点病院の耐震化率が70%から80%に、2次救急医療機関における耐震化率は47%から58%に向上するものと見込んでございます。いずれにしましても、医療機関の中核となる病院の耐震化が促進されるものというふうに考えてございます。
 それから、見通しについてお問い合わせをいただいてございますが、現在の基金に係る状況につきましては、各都道府県への配分額について9月の4日に国から内示がございまして、長野県につきましても約25億5,500万の配分額がございました。県では、この内示額に基づいて、9月の18日に交付申請をさせていただいたところでございます。
 議員御指摘のとおり、耐震化につきましては災害時の医療救護体制を確保するために重要な事業と考えてございますので、予定どおり予算が執行されるよう期待しているところでございます。
 以上でございます。
      〔16番諏訪光昭君登壇〕
◆16番(諏訪光昭 君)大町市平地籍にあります産業廃棄物中間処理場を運営する事業者は、ことし3月施行された県の廃棄物の適正な処理の確保に関する条例に基づいて、処理場の事業内容変更の事業計画書を、4月、県に提出しました。
 概要書の縦覧期間を経て、7月12日に第1回の計画概要説明会を開催しております。事業者の説明では、廃プラスチック類などを破砕処理している現在の処理場の施設設備を一新して、処理品目に紙くず、繊維くず、金属くずを追加、中間処理工程も、破砕に加え、圧縮固化を追加、ハンマークラッシャー、マルチプレス成型機、2軸シュレッダーなどの機械類を追加するなどの変更計画であります。
 地元では、既存の処理場の稼働状況に対する不満は根強く、今回の事業変更への反対も強いことから、地元野口自治会を初め関係する自治会などで構成する平野口周辺地域の環境を守る会を結成して活動を始めております。既に、地元自治会代表が大町市議会に提出した産業処理施設拡大に反対する陳情は、6月定例会で採択をされております。平野口周辺地域の環境を守る会を初め地元の住民の皆さんは、県の条例に従ってしっかりと対応していくとしております。
 既存の処理場が稼働している中で、粉じん問題、大型車の搬入、出入りなどに伴う交通問題などにつきまして、地元では現状の状況について全く納得しておりません。
 新しい施設につきましては、今回の概要説明会でも、説明資料の不備、ごみの保管、交通、臭気、粉じん、騒音、排水問題を初め環境保全に対する会社の理念などに明快な回答はなく、文書による回答は求めましたが、住民の皆さんはますます不信、不満を募らせております。事業者は、今後も説明会は開く方針を示してはおりますし、住民の皆さんから求められた資料についても準備すると回答はしております。
 そこで、以下、環境部長にお伺いいたします。
 県では、このような状況を十分把握していると思われますが、今回のこの業者の事業変更計画につきましてどのような御見解をお持ちでしょうか。
 地元住民から指摘されております既存の処分事業認可の経緯について御説明をいただきたいと思います。
 これまで、当該処分場では、基準を超える不当なごみの搬入などによって立ち入りの指導を何回となく行っているようですが、これまでの経緯につきましても御説明をいただきたいと思います。
 既存施設は、大町市の観光の拠点の一つ、高瀬渓谷の入り口にあります。大町の自然環境を守ろうと、地域住民の皆さんは、徹底して一つ一つの問題点、疑問点に納得のいくまで十分な質疑を重ね、賛成、反対の意思表示をしたいと言っております。このような地元住民の皆さんの姿勢に対して県はどのように応じていくのか。見解をお聞かせいただきたいと思います。
      〔環境部長白井千尋君登壇〕
◎環境部長(白井千尋 君)大町市平の産業廃棄物中間処理業者の変更計画について4点ほど御質問をいただきました。
 1点目は、この変更計画に対する見解はどうかとのお尋ねでございます。
 この事業者の品目追加等に関する変更計画につきましては、本年4月に事業計画概要書が県に提出され、7月に住民説明会が行われたところでありまして、条例の手続に従って事業計画協議がなされております。また、事業者は、前回の住民説明会の結果を踏まえ、再度説明会を行うとしておりまして、県としてはその状況を見守っているところでございます。
 次に、処分業の許可の経過についての御質問でございます。
 この事業者については、平成6年5月に、現在の場所において廃プラスチック類、木くず等の破砕を行う事業計画書が提出され、当時の県の事務処理要領に基づいて事前確認を行っております。その後、同年7月に廃棄物処理法に基づく許可申請書が提出されまして、法の許可基準に従って審査し、同年8月25日に許可をしたところでございます。その後、平成7年に破砕機の処理能力を増加する届け出が出されております。
 続いて、3点目は、指導の経過についてでございます。
 この事業者については、立入検査時に施設の管理、運営について指導を行ってきております。過剰保管につきましては、平成20年12月に地方事務所長の指示書を出し、改善するよう指導をしてきたところでございます。この履行状況の確認を含め、立ち入りを重ねてきておりまして、現在では改善されております。
 最後に、地域住民の姿勢に対する県の対応についてお答えいたします。
 廃棄物条例の事業計画協議の趣旨は、計画にかかわる地元地域の範囲を明確にし、事業計画者と関係住民が開かれた場において十分な対話を行い、その過程を通じて地域住民の意向を反映した計画になり、廃棄物の適正な処理の確保と生活環境の保全が図られることにあります。
 地域住民は、事業者に対して計画内容の不明点への質問や計画への意見を述べることができますが、事業者の説明に対して、疑問点、問題点等に対しまして十分な質疑を重ねようとする今回の取り組みは廃棄物条例の趣旨と合致するものと考えております。
 県としては、地域住民の方などからの生活環境に関する意見及びその意見に対する事業者の対応を踏まえまして、この事業者の変更計画に対して、条例や廃棄物処理法にのっとり、厳正に判断をしてまいります。
      〔16番諏訪光昭君登壇〕
◆16番(諏訪光昭 君)廃棄物処理施設の設置にかかわる合意形成という非常に重要な部分で、しっかりと条例に基づいた対応をお願いしたいというふうに要望しておきます。
 県内の厳しい経済状況、雇用情勢は続いておりますが、一昨日、来年3月末で閉鎖する方針でいました富士電機ホールディングスの生産子会社、大町富士の閉鎖方針を撤回するとの明るいニュースが飛び込んでまいりました。
 村井知事は、かねてより、地域に蓄えられた力を生かして上昇局面をいち早くとらえることが必要と訴えております。加えて、県内経済の活力を取り戻すために、迅速かつ的確、丁寧な政策の実行を着実に進めていただいております。近い将来、活力を取り戻すものと確信をいたしております。
 医療体制の充実、環境保全は、安心して住める地域づくりを願う県民の皆様の声でもあります。村井知事のさらなるリーダーシップ、適切な政策の実行と決断を期待して、質問を終わりといたします。
○副議長(高橋宏 君)次に、永井一雄議員。
      〔25番永井一雄君登壇〕
◆25番(永井一雄 君)中小企業支援策と内需拡大対策について伺います
 質問に当たって、関係者の声を最初に申し上げます。金融機関の貸し渋りが続き、リスク回避をしているのが実態、信用保証協会と銀行とで責任回避のやり合いをし、どちらも融資に当たって相手がオーケーと言えばいいと逃げている、銀行の企業貸し付け担当者に若手行員が多くなり、企業、産業の経営実態等到底理解しているとは見えない素人の窓口担当がふえている、企業、産業支援の姿勢は全く見られず、責任回避のための書類整備を優先し、お金の回収、安全性ばかりを考えている、借り入れ希望者は資金の返済計画や資金繰り表を出し直せという要求に時間がとられている、中小零細企業の経営者は財務計画諸表をつくることにはなれないし、どれだけ時間がとられ苦労をしているかはかり知れない、銀行事業の中心がより安全で楽な仕事である株式や債券等の金融商品を取り扱うお金を動かすだけの金もうけばかりに力が入り、直接企業とかかわる産業支援の潤滑油としての貸し付け、融資事業には積極的にかかわらなくなってきている、知事が言われた専門的知識を持った経営指導員であっても、融資に当たっては金融機関と保証協会の間には入れない状況で、現実には金融機関が中小零細企業の生殺与奪権を持っている等でした。
 今、新政権で話題になっている、亀井金融担当大臣が導入検討を表明しました、中小企業の借入金返済を一定期間猶予する制度も、このような皆さんの声や金融実態を知る中から怒りをもって言われているのではないでしょうか。
 アメリカ主導の金融資本主義経済が破綻してしまったのにいまだ目が覚めず、今までの金融主体の経済運営への反省もなく、学者や識者がごちゃごちゃ言っていますが、金融機関も本来お金を使う産業があって初めて仕事が成り立つもので、100年に一度と言われる経済不況の中では、日本古来の困っているときにはお互いさま、助け合いの精神と政治主導の支援、救済が今こそ必要なときではないでしょうか。
 経済不況の中で、雇用と経済を守るため地道に日本固有のものづくり産業を育て、地場経済を守り支える役割は、だれがするのでしょうか。まず知事の御所見をお伺いいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)ただいま、永井議員から大変切実なちまたの声を聞かせていただきました。
 中小企業の金融支援策についてのお尋ねでございます。
 金融機関というものは借り手がいなきゃ商売にならない、当たり前なことであります。そうは言いながら、一方で借りた金は返してもらわなきゃどうしようもない、これもまたもう一つの現実であります。
 金融が破綻したということをよく言われますけれども、昨年のリーマンショックからの一連のことというのは、見方を少し変えて見ますと、本来の相対の金融というものは別に壊れているわけではない、その大切さはいささかも揺らぐものではない。問題は、証券化された金融資産というものが転々流通する過程でトラブルを起こした、それがひいては金融システムを非常に傷めることになった。しかし、幸い、日本はまだ相対金融が基本でありましたから、リーマンがおぼれたような証券化された取引に傷められたというわけではないですから、そういう意味では日本の金融システムというのは私は傷んでいないと思っているんです。
 問題は、日本が外需に非常に依存することが多うございましたから、グローバルに非常におかしくなってしまった経済、これによって間接的な影響を受けた。日本自体の体力は本当は傷んでいないんだと私は思っております。
 そんなことを申し上げました上で、金融というのは企業経営にとって血液とも言われるものでありまして、その円滑化を支援するということは私どもが担っております商工労働行政の非常に大きな柱であり、それは当然のことでございます。ですからこそ、血液の担い手とも言える金融機関と企業との良好な関係、両者の健全経営の上に地域経済の持続的な発展が維持される、このように認識をいたしまして、昨年来の厳しい経済状況を踏まえまして、中小企業の金融の円滑化につきまして金融機関や県信用保証協会に対しまして直接あるいは文書による要請を再三にわたりまして行ってきたところでございます。
 そしてまた、県の制度資金におきましても、昨年以来、目標額の拡大を初め、緊急借りかえ対策、あるいは緊急雇用対策資金などの創設、それから金利の引き下げ、貸し付け期間の延長、貸し付け限度額の引き上げ等を累次行ってまいったところでございまして、その結果、融資目標額や特別経営安定対策資金の利率、これは過去と比べて手厚い水準になっていると認識をしております。
 今後とも、中小企業の皆さんの実情をよく認識しまして、ニーズに応じた支援策に取り組んで、円滑な資金調達がなされるように努力をしてまいる決意でございます。
      〔25番永井一雄君登壇〕
◆25番(永井一雄 君)次に、県は、厳しい県内経済情勢を受け、知事からも今お話がございましたけれども、中小企業融資制度の見直しなどに取り組まれてきました。さらに、困難を乗り越え、英知を絞って、県単独でも県内産業を総力を挙げて守るべきと思います。
 その先頭に立つ商工労働部長に伺います。
 一つ、中小企業に対する金融の円滑化を支援するため、信用保証協会の保証枠の拡大、県制度資金の限度額の引き上げ、審査手続の簡素化や審査基準を緩めること。
 二つ、金融機関の企業指導力、分析力が劣化している現状の中で、保証し融資を実行したからには、金融機関と連携して、税金の貸し付け責任を十分に果たすためにも、もっと現場に入り、融資先を育成、協力、支援すべきで、県のさまざまな機関の力を結集して支援すること。
 三つ、新しく産業を起こそうとしている人たちに対して、融資制度や信用保証協会のハードルを下げて積極的に金融支援をすること。その取り組みへの姿勢とお考えをお尋ねいたします。
 次に、知事に伺います。
 長野県では、東京のコンビニにおいてミニアンテナショップに取り組むとのことですが、その県内版を愛知県では内需拡大対策を柱として地域資源アンテナショップ展開事業に取り組まれています。これは、愛知県内にショップを設置したもので、来県者はもとより、自県民にもこれまで以上に県内各地の特色ある生鮮食品、加工品、工芸品等をPRしていこうというものであります。アンテナショップという方法にはこだわりませんが、本県においても、長野県の各産業の活性化、高揚、県産品の内需拡大のための県内における取り組みが必要と考えますが、御所見を伺います。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)議員から、中小企業の金融支援に関する御質問、何点かちょうだいしておりますが、その前に、お尋ねにありました中小企業に対する金融円滑化の支援、それから地域産業の活性化、あるいは新しく産業を起こそうする方々への支援、こういう点については、私どもとただいま申されました議員とは全く同じ方向だということをまず申し上げまして、現状と中身について申し上げたいと思います。
 まず、中小企業に対する金融円滑化の支援、この点でございますが、長野県信用保証協会では、通常の一般保証枠とは別枠で利用ができ、しかも、保証料などの有利なセーフティーネット保証枠、これを設けまして保証承諾をしているところでございます。この別枠での保証につきましては、現在の国の経済対策の中で対象業種が拡大されまして、ほとんどすべての中小企業者が利用可能となっております。
 また、県の制度資金を利用する場合には、保証料は全額県と市町村で補助するという手厚い制度になっております。
 また、県の制度資金におきましては、通常、この別枠を活用して利用しているのが特別経営安定対策資金、こういうものでございますけれども、ことしの4月に、資金ニーズに応じまして貸し付け限度額を3,000万円から5,000万円に引き上げておりますし、また、それに加えまして、返済の負担を軽くするために6月からは返済期間を延長いたしまして、過去最長期間である8年といたしておりまして、これまた有利な条件としているところでございます。
 さらに、今後、年末に向けてまた需要が見込まれますから、年間融資目標額を現在の350億から200億増額いたしまして550億に設定し、これに伴う補正予算案の御審議を今9月定例会にお願いしているところでございます。
 なお、これによりまして、補正後の融資目標額、トータルでございますけれども、これも過去最高額の1,380億円となる見込みでございます。
 また、制度資金につきましては従来から審査手続の簡素化に努めておりまして、中小企業振興資金におきましては、金融機関の窓口で融資申込書、これを1枚作成することで利用が可能としております。
 次に、地域企業の支援についてでございますが、制度資金の融資先企業というお話でございましたけれども、それのみならず、広く県内の中小企業に対しましては、金融支援のほか、地方事務所による一般的な経営・技術支援、工業技術センターによる専門的な支援、それから中小企業振興センターによる受注・販路開拓支援、さらには、商工会、商工会議所による身近な支援等々、さまざまな、そして多くのメニューを用意してございます。これらを活用してきめ細かなフォローアップに努めてまいりたいと思いますし、また、中小企業の皆さんにも大いに活用をしていただきたいというふうに思っております。
 それから、創業支援についてということでございますが、創業する、つまり業を起こす方々には、信用保証協会の保証では担保を徴しない保証、これが利用できまして、県制度資金を利用する場合には通常保証料はこれまた全額を県と市町村で補助しております。
 それから、県制度資金では創業支援資金のメニューを設けて支援をしているわけでありますけれども、特に40歳未満の方、この場合には、利率ですが、年率1.8%と制度資金の中で最も低い利率で利用が可能でございます。
 創業したいという方につきましては、金融支援以外にも、県下3カ所の創業支援センターのインキュベート室、卵のふ化という意味だそうですけれども、インキュベート室の利用であるとか、あるいは事業化促進のための専門的な支援、また、投資を募る場合にはながのエンジェルネットの支援が受けられ、税制面におきましても、創業後5年をめどに法人事業税の課税免除が受けられるなど、手厚い支援を用意しているところでございます。
 いずれにいたしましても、今後とも、県の制度資金の充実につきましては、利用者のニーズや実情に応じて積極的かつ弾力的に取り組んでまいりたいと思っております。
 以上です。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)長野県の産業の活性化についてお尋ねがございました。
 長野県におきましても、県内産業の活性化や県産品の内需拡大に向けた諸事業を実施しているつもりでございまして、例えば、地産地消県民運動の推進や東京で開催している麻布十番信州農林産物祭りにおける生鮮品や加工食品の販売、それから東京及び名古屋の県観光情報センターにおける特産品の販売など、信州のおいしさのPRなど一生懸命やっているつもりでございます。
 また、ことしは、去る9月26日、27日、東京都におきまして、信州まるごと産業フェア、ふるさと大信州市、これを開催いたしまして、本県自慢のものづくり産業の部品や製品、農林水産物、観光情報等を一堂に集めて展示、販売、商談を行ったわけでございますが、予想を大幅に上回る大勢の方々にお越しいただきまして、長野県産業の魅力を全国に向けて力強く発信ができたと、こんなふうに思っております。
 さらに、来年の春からは、県産品の販売や販路拡大等を図るために、今議員からも御指摘いただきましたように、都内のローソン店舗の一角に長野県コーナーを設置するコンビニ・ミニアンテナショップを予定しておりまして、今議会の補正予算案にこの開設にかかる経費を計上しているところであります。
 農産物等の地域資源を活用した製品の開発につきましては、地域資源製品開発支援センターが商品の企画の段階から一貫して支援しているところであります。議員から御指摘のございました愛知県の例でございますけれども、これは「ピピッと!あいち」とかいうんだそうでありますが、長野県の名古屋事務所の入っている中日ビルの中に一つ施設があるようでございますが、このような形のものでございますと、県内では道の駅なんかでも結構いろいろ県産品を売っている、それから農産物については直売所での販売などが大変成果を上げている、こういう認識を持っております。
 いずれにいたしましても、他県の取り組みも参考にしながら、県内産業の活性化、県産品の消費拡大、販路拡大、こういったことにつながる取り組みを今後とも積極的に進めてまいるつもりでございます。
      〔25番永井一雄君登壇〕
◆25番(永井一雄 君)部長並びに知事の答弁をいただきました。部長に再度質問いたしますが、県の取り組みについて私なりきに勉強もさせていただきました。しかし、今の経済状況をさらに乗り越える、そのためには県の職員の汗が大切だと思っております。そういう意味で、私は英知を絞ってほしいと。
 そこで、伺いますが、まず、部長を初め県の関係機関が現場に出ていただく、現場の皆さんの御用聞きをしていただく。そして、元気を出してもらう。ここの姿勢が必要だと思います。その気持ちがおありかどうか。
 もう一つ、知事には、先ほども言いましたように、モラトリアムという返済猶予法案が検討されて国会の中でも議論をされております。このことに対する知事の所見を伺いたいと思います。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)お答えいたします。
 私初め県職員が現場へ出て一生懸命汗をかけと、こういう叱咤激励だというふうに受けとめています。もとより、私も、4月に就任して以来、できるだけ現場の状況を聞こうということで企業にお伺いさせていただきました。なかなか表に出ない性格なもんですが、しかしながら内に秘めたものは熱いものがありますので、また一生懸命取り組んでまいりたいと思います。叱咤激励、ありがとうございました。
 以上です。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)現在、政府で御検討になっておられますいわゆるモラトリアムにつきましては、率直に申しましてその詳細が私まだよくわからない段階でございますので、特にコメントをすることはこれは留保させていただいたほうがいいと思いますが、一般的に申しますと、日本でモラトリアムと呼ばれることが起きましたのは、関東大震災のとき、それから渡辺銀行の取りつけに端を発する昭和恐慌、そして、もう一つが阪神・淡路大震災、この3回でございますけれども、関東大震災がたしか1カ月程度の支払い猶予、それから昭和恐慌のときがそれより短くなりましてたしか3週間、それから阪神・淡路のときは被害を受けた地域で振り出す手形に関して極めて短い期間の猶予があったと。
 何といいましょうか、法律上の手形の支払いにつきまして物理的に非常に混乱が起こるおそれがあるときに、それを避けるために必要やむを得ざる措置という限定的な形態だったように記憶をいたしておりますが、今度考えられます3年間というようなことが報道されておりますけれども、これがどんな形でできるのか、私は金融技術的にもよくわからないなと思っております。
 いずれにしましても、政府における御検討の行方をよく見てまいりたいと思っております。
      〔25番永井一雄君登壇〕
◆25番(永井一雄 君)今の問題で言いますれば、部長も一生懸命取り組んでおる、このことは私も理解をしますが、県内経済の実態、あるいは中小零細企業のおやじさんたちがどういう希望を持っているのか、その部分をみんなで共有をするということが必要だと思って私はあえて言わせていただいたわけでありますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 次に、緊急雇用対策の取り組みについて伺います。
 国は、昨年度末から雇用・失業情勢が下降局面にあることを受け、求職者等の雇用機会を創出する取り組みとしてふるさと雇用再生特別基金、さらに、非正規労働者、中高年齢者等に対する雇用調整が懸念されることを受け、緊急雇用創出事業基金を創設し、今年度を初年度に3年間の取り組みとしてスタートしました。長野県への基金は合わせて149億7,000万円、雇用創出人員の見込みは1万2,751人となっています。労働雇用課では市町村を訪問するなどして万全な取り組みを行っていることに感謝を申し上げますが、さらなる市町村との連携した強力な取り組みを願い、お尋ねをいたします。
 最初に、県緊急経済対策本部の取り組みについて本部長の知事に伺います。
 県のホームページを見ますと、昨年12月12日発足、ことしの1月13日、3回目の会議が開催されたきりのようです。その会議内容も掲載されておりません。他県では、本部での決定事項を掲載し、県の取り組みを明らかにし、失業している皆さんを元気づけている姿が見えます。知事が言われる雇用の厳しさは和らいでおらずと言うほど力が入った取り組みになっていないように感じますが、その実態について伺います。
 次に、以下3点を商工労働部長に伺います。
 一つ、当初予算と6月の補正の実績では、県と市町村が取り組むふるさと雇用と緊急雇用を合せて予定人数が3,389人、9月7日までの実績は2,461人、72.6%でした。そのうち県の緊急雇用取り組み実績は47%と特に低い状況にありますが、取り組みの実態と問題点について伺います。
 また、この9月補正の緊急雇用では、県600人、市町村515人が増員となりますが、具体的な取り組みについてお尋ねします。
 二つ、さきにも申し上げましたが、他県では県のホームページトップに大きく緊急雇用対策というボタンをつくり、そこをクリックすれば県が行っている対策や今後の方針など情報をすべて見ることができますし、県民への思いやりがあります。また、県が直接雇用する事業や市町村の事業についても一覧表とわかりやすいものです。県の事業ごとは見づらいので、改善を求めます。
 三つ、市町村の担当者にお聞きしますと、基金の使い勝手が悪いとのことです。例えば、緊急雇用では最長6カ月の雇用期間中に次の仕事を探すことになっていますが、現状では無理なことです。また、ふるさと雇用では、市町村が委託に出した3年間続けての仕事が終われば、その後、市町村が引き受けることになりかねないのではと懸念があるようです。
 国に向けて、関係者が使い勝手のいいような改善、要望をすべきと思いますが、そのお取り組み等について御所見を伺います。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)緊急経済対策本部についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 昨年12月に立ち上げました緊急経済対策本部は、経済状況等の急激な悪化に対し全庁を挙げて速やかに対策を講じ、県民生活や県内経済等の不安の解消と早期の安定化を図るために設置し、県が緊急に講ずべき経済対策等に関する施策の総合的な調整及び効果的な推進に関する事務をつかさどると、このように設置要綱に定めているところであります。
 全国に先駆けて緊急経済対策を策定しまして、本年1月13日には16年ぶりとなります臨時議会を開催していただき、議員各位の御理解、御協力を賜りながら補正予算の議決を経て、直ちに実行に移してきたところでありまして、本部設置の所期の目的は達成されたものと認識をいたしております。
 なお、全庁的な体制を整え、いつでも機動的に対応できるようにしておくことが大切であることから、これを廃止するというような手続はとっておりません。
 いずれにいたしましても、景気対策、経済対策というのは総力戦であります。今年度の6月補正予算、今回お願いを申し上げております9月補正予算案を見ていただければ、私が先頭に立って、また全庁を挙げて、県民生活と県内経済の安定、向上に精力的に取り組んでいるということは十分御理解いただけるものと信じております。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)ふるさと雇用再生特別基金、それから緊急雇用創出基金、この二つの基金について3点ほど御質問がございましたので、順次お答えいたします。
 まず、1番目でございますけれども、二つの基金を活用いたしました雇用関係事業につきましては、現在の厳しい雇用情勢に対処するという緊急性にかんがみまして、庁内各部局あるいは市町村に対して早期の事業着手をお願いしてきたところでございます。
 御指摘の県事業の件でございますけれども、21年度当初予算と6月補正を合わせまして94事業が今計画されております。このうち、実際に着手できない、未着手ということになっている事業はそのうち15事業ございまして、実はこの中には雇用計画人員が300人を超えるような大型事業がありますために議員御指摘のような雇用実績は低いものとなっておりますが、この大型事業につきましても10月中には着手の見込みでございます。
 いずれにいたしましても、未着手事業の担当部局には速やかな事業実施について依頼をしているところであり、引き続き当初の目的に沿った早期の事業化、これに努めてまいりたいと思っております。
 また、御指摘のありました9月補正でございますけれども、これでお願いしている事業につきましても、御議決をいただきましたならば、それぞれの部局との連携をさらに強化し、速やかな事業着手を図ってまいります。また、市町村に対しましても、個別に訪問することも一つの方法だと思いますので、いろいろな方法で事業の早期着手、これをお願いしてまいりたいというふうに考えております。
 それから、2点目のホームページの件でございます。
 長野県のホームページで、ふるさと雇用再生特別基金事業、それからもう一つの緊急雇用創出基金事業、この内容の掲載につきましては、所管する私どもの労働雇用課の業務内容のページに事業実施一覧として、検索しやすいように分野別、あるいは地域別に掲載をしてございます。そのほかにも、これだけではなくて、緊急雇用相談窓口の設置など、これまでに取り組んできたさまざまな緊急雇用施策についても掲載をしているところでございます。
 各県とも、ホームページにつきましてはそれぞれ工夫を凝らしているところでありまして、本県においてもさまざまな工夫を行って情報発信に努めているところでございますけれども、雇用対策情勢についてわかりづらい面があるとするならば、議員御指摘のように他県のものも参考にしまして、県民の皆さんがさらに利用しやすいよう改善を図ってまいりたいと思っております。
 それから、3点目の基金の制度上の改善要望の御質問でございますけれども、この課題につきましては、お話のありました県内の市町村ばかりではなくて、実際に事業を実施している都道府県、あるいは全国の市町村も同様に痛感しているところでございます。したがいまして、基金事業の実施要件の緩和につきましては、全国知事会等から、再三にわたり、地方の裁量により主体的かつ弾力的に取り組むことができるよう改善要望がなされております。
 長野県といたしましても、関東地方知事会を通じまして、要件緩和、あるいは制度の拡充について要望してきておりまして、また、6月県議会におきましても、議員の皆様の御理解を賜りまして、雇用創出のための基金事業に関する意見書、これが採択されているところでございます。
 こうしたことを受けまして、国におきましては、人件費割合要件の緩和であるとか、あるいは福祉、教育などの分野における雇用延長が認められるなど改善がなされてはきておりますけれども、まだまだ十分ではありませんので、さらなる雇用期間の弾力的な運用であるとか、あるいは対象事業要件の緩和等々、さまざまな機会をとらえまして国へ制度のさらなる改善を要望してまいりたいというふうに考えております。
 以上です。
      〔25番永井一雄君登壇〕
◆25番(永井一雄 君)私も、何回か職業安定所のハローワークの窓口を訪ねるわけですが、本当に大勢の皆さんが毎日通い、30分、40分、1時間の待ち時間という札が下げられております。そういう意味で、緊急的な場合ですから、公的な立場での雇用しかないんじゃないかと。民間企業の皆さんにいろいろ仕事をお願いしても、民間もそれなりきに大変ということでありますから、国の緊急雇用対策ばかりでなくして、県独自でもやはり考えていただきたい、こういう願いを込めているわけであります。十分、その辺も御理解いただき、今後の取り組みの参考にお願いをしたいと思います。
 次に、発達障害者の支援と特別教育環境の整備について伺います
 最初に、発達障害者支援について衛生部長に伺います。
 発達障害者支援法が2005年4月施行され5年目になりますが、県における発達障害者の早期発見、早期支援のための取り組みと、市町村連携や医療技術従事者の確保はどのように行われているのか。お尋ねします。
 次に、発達障害者や家族に対して専門的に相談、助言を行う機関として法に規定されています発達障害支援センターを、長野県では自閉症・発達障害支援センターの名称で設置していますが、名称のあり方の再検討、事業内容がだれにもわかりやすいように単独のホームページづくりを望みます。御所見を伺います。
 次に、特別支援教育について伺います。
 最初に、教育委員長に伺います。
 去る9月18日、県特別支援教育連携協議会が、2010年度末までを任期として、前期13人のメンバーから信大教授を1人だけ残し発足しました。協議会は、2003年から2年一区切りとして過去3回設置してきましたが、委員会のあり方として継続性や細切れ対策などに問題があるように思えます。本来は、その場限りの取り組み報告でなく、特別支援教育の中期総合計画を最初に作成してから個別具体的な取り組みを行っていくべきと思いますが、御所見を伺います。
 次に、教育長に伺います。
 学校教育法の改正により、2007年4月から、小中学校に在籍する教育上特別の支援を要する児童生徒に対し、障害による困難を克服するための教育を行うことが明確に位置づけられました。特別支援教育支援員の配置については交付税措置で1校当たり120万円とされていますが、障害のある児童生徒の増加により、どこの市町村でも学校現場の状況に応じて独自の支援員を配置されているのではないでしょうか。教員の配置は県の責務と思いますが、児童の教育環境が市町村間において差が生じないように県の配慮が必要と思います。
 支援員に関する実態調査を行い、県においても予算の確保をすべきと思いますが、御所見を伺います。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)発達障害の早期発見、支援の取り組みに対する御質問をいただいてございます。
 県では、市町村、小児科医、福祉関係者から構成される発達障害者支援体制整備検討委員会を設置いたしまして、課題や支援対策について検討を行ってきているところでございます。また、精神保健福祉センターに自閉症・発達障害支援センターを設置いたしまして、専門職員が療育、それから巡回相談などの直接支援を行うとともに、市町村、関係者に対する研修会などを開催をしてございます。また、さらに、保健福祉事務所におきましても、各圏域の実情に応じまして、個別相談、集団療育、デイケアを開催し、本人、家族、関係者への支援を行ってございます。
 そのほか、市町村に対する支援といたしまして、発達障害支援ガイドラインの改訂や市町村が発達障害の早期発見、早期支援に取り組むためのガイドブックを作成し、今年度はその活用を図るための研修会を開催しているところでございます。
 また、医療従事者の確保についてでございますけれども、市町村を初め地域の保健、医療、福祉、教育関係機関が連携して支援に当たることが重要と考えます。県といたしましては、こうした既存の人材を有効に活用できるネットワークの構築に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
 次に、名称のあり方について御質問をいただいてございますが、当センターの前身は自閉症自律支援センターでございまして、平成17年4月の発達障害者支援法施行にあわせまして自閉症・発達障害支援センターと改称をさせていただいたところでございます。同様のセンターが政令指定都市を含めた全国64カ所に設置されてございますが、自閉症・発達障害支援センターの名称となっているものが本県を含めまして4カ所ございます。
 名称のあり方につきましては、今後、関係機関や関係団体、それから県民の御意見を踏まえて、その対応を検討してまいりたいというふうに考えてございます。
 また、支援センターの活動につきまして、ホームページ上で県民によりわかりやすく紹介できるよう努めてまいります。
 以上でございます。
      〔教育委員会委員長矢?和広君登壇〕
◎教育委員会委員長(矢?和広 君)特別支援教育連携協議会のお尋ねについてお答えをいたします。
 特別支援教育連携協議会は、本県における特別支援教育の現状と課題を把握して、将来を見据えた今後の特別支援教育のあり方について協議するとともに、現下の課題への具体的な対応のあり方を協議する、そんな役割を持っておるというように認識をしているところであります。
 前回の協議会においては、現状と課題を整理する中で、長野地区の特別支援学校の再編という喫緊の課題、これを主として検討をいただき、そして御回答いただく中で、その方向に向かって今粛々と事業が進んでいる、そんなように理解をしているところであります。
 今回の協議会は、これまでの検討経過を踏まえた上で、本県における特別支援教育のさらなる充実のため、中長期的な視点から具体的な施策も視野に入れた協議を進めていただける、そんなように期待をしているところであります。
 委員の方々の構成につきましては、教育、医療、福祉等幅広い分野からお願いをしているところでありまして、そして、半分以上は関係団体から、前回と同じように関係団体からの推薦などによって構成をされております。そういう意味では継続性を大切にした選任ができておる、そのように理解をしているところであります。
 県教育委員会としては、協議会からの最終的な提言を受け、本県の特別支援教育の全体構想をお示ししていきたい、そんなように考えているところであります。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)特別支援教育支援員の配置にかかわるお尋ねでございます。
 障害のある児童生徒等の食事、排せつ、教室の移動補助等の介助や、あるいはまた学習支援のため、県では、国に先駆けまして、平成17年度から独自予算で支援員、当時はこどもほっとサポーターと呼んでおりましたけれども、これを配置してきたところでございますが、平成19年度から国が市町村に対しまして地方交付税措置をしたことから県単独の事業を廃止いたしまして、現在は市町村において各学校に配置していただいているところでございます。
 こうした特別支援教育支援員は、今年度の調査では県下で学校数を上回る598人が配置されておりまして、市町村によっては財政措置以上に配置しているところがあることは承知しております。
 財政状況が大変厳しい中、県において独自に財政措置をすることは困難でございますけれども、障害のある児童生徒等、特別な配慮、支援を要する児童生徒が増大しておりますので、通常の学級に在籍するこうした児童生徒への教育的な対応がますます求められていることは十分承知しているところでございます。
 私も、7月には文部科学省に出向きまして、特別支援教育支援員の増員のための財政措置の一層の拡大を要望してまいったところでございます。
 引き続き、重要な課題としてとらえ、国に対しまして強く要望してまいりたいと、こんなふうに考えております。
      〔25番永井一雄君登壇〕
◆25番(永井一雄 君)教育委員長に最後にお伺いしますが、長野県の特別支援教育の取り組みがおくれておる。先日の一般質問にもありました校数の問題とか、過密な問題とか、このことは今までの中でどこに問題があったというふうにお考えでしょうか。
 私は、教育委員長の力というものはうんと必要だと。そのために今教育委員長がその席においでになると期待をするものでありますので、最後に御質問をいたします。
      〔教育委員会委員長矢?和広君登壇〕
◎教育委員会委員長(矢?和広 君)委員長になりましてから、特別支援教育についてもいろんなことを私なりに勉強させていただいてきたところであります。支援教育、支援学校における内容そのもの、そこは長野県がおくれているというように私は思ってはおりません。むしろ先進的な取り組みも行われてきている、そういう判断をしているところでありますが、やはり圧倒的にはっきりしておりますことは、子供たちの数に比べて先生の数が少ない、このことは数字にはっきり出ているところでありまして、原因は幾つかありますけれども、一つは、特に支援学校に行く子供たちが急増をしている、それに教師の数が追いついていかない、そういう事情もあるわけでありますし、そして、ある時期、そのことに対しての、正直申し上げて言い方難しいわけでありますが、教師配分の考え方が違った時期が一時期あったのかな、そんなように考えておるわけでありまして、これはまたいろんな関係の方々とお話をさせていただく中で生徒と教師の数のバランスについては鋭意努力をしていきたいと思いますし、本年度も随分ふやさせていただきましたし、来年もそんな方向で検討をさせていただいていますので、御期待に沿うような方向で努力をしてまいりたい、そのように考えております。
○副議長(高橋宏 君)この際、15分間休憩いたします。
        午後2時48分休憩
         ──────────────────
        午後3時4分開議
○議長(望月雄内 君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 続いて順次発言を許します。
 野澤徹司議員。
      〔20番野澤徹司君登壇〕
◆20番(野澤徹司 君)改革・緑新の野澤徹司でございます。何人かの議員から雇用問題が出されました。私は来春の高校卒業生に絞ってお聞きをいたします。
 本県の来春高校卒業の就職希望者に対する求人は7月末時点で1,792人、就職希望者は約2,700人余りということでございまして、約900人足りない。前年同期比で半減。記録が確認できる1992年以降で最少とのことであります。本当に大変に深刻な事態であります。
 県当局、教育委員会、県高校長会は、県内の各経済団体に求人確保、採用枠の拡大の要望活動を強力に行ってきておりますし、長野労働局長、知事、教育長連名で、県内の従業員規模15人以上の約7,000社に要請文を送られております。
 報道によれば、県経営者協会からは、厳しい状況の県内経済ではあるが、少なくても高校生の求人は何とか確保していく、そういう姿勢が示されたとのことであります。
 そこで、この7月末以降、現在までの動向、それから今後の見通しはいかがか。
 また、6月補正による、8月から来年1月までの間の約20名の就職活動支援員による就職活動支援事業での取り組みの状況、また現時点での効果、今後の見込みはいかがなのか。
 また、こうやって求人倍率が極端に低い、いわば買い手市場の現在、求人側の求める人材像と求職者のそれのギャップというものがこういう時期には非常に大きく問題になってくるんじゃないかというふうに考えておりますが、その認識はいかがでございましょうか。
 また、ギャップありとすれば、その払拭案はどうお考えでしょうか。まず教育長にお伺いをいたします。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)来春卒業する高校生の就職に関する幾つかのお尋ねをちょうだいいたしました。
 まず最初に、経済団体等への申し入れ後の動向、そして今後の見込みに関するお尋ねでございます。
 4月15日、6月2日、9月1日に、経済4団体に対しまして、新規高校卒業者の就職枠拡大などの要請をしてまいりました。また、8月末には、知事、長野労働局長、教育長連名で、県内15人以上の約7,000事業所に対しまして新規高校卒業者への採用枠維持拡大の要請書を送付したところでございます。その中で、厳しい経済状況ではあるが、経済団体としても最大限の努力をしたいとの回答をいただいております。
 しかし、9月10日現在、教育委員会で調査をいたしました公立高校における求人状況を見ますと、各校におきます求人受け付け数は昨年度よりも40%から60%以上減少していると答えた学校が87校中45校と全体の52%に当たりますけれども、こういった状態でありまして、高校生の雇用条件は依然として極めて厳しいと言わざるを得ない状況でございます。
 教育委員会といたしましては、経済団体や関係部局への要請は必ずや高校生の就職につながるものと考えて、今後も引き続き要請してまいりたいと考えております。
 次に、就職活動支援事業の取り組みについてのお尋ねでございます。
 6月に県議会でお認めいただきました就職活動支援事業は、企業などで人事や労務を経験されたベテラン民間人を、支援員を強く希望した高校20校に配置したものでございます。近隣校32校を含め、生徒や学校の実情に即した求人開拓やキャリアカウンセリングなど、幅広い就職支援をしていただいております。
 支援員の活動につきましては、多くの学校から、就職を希望する高校生の面接や履歴書の書き方指導など細やかな指導をしていただくとともに、地元企業への就職開拓に懸命に取り組んでいただいており、大変ありがたいと、こういった報告を受けております。
 まずは県内経済の一日も早い回復が肝要ではありますけれども、支援員には、今後とも、高校生への就職指導とあわせ、各地域ハローワークの就職支援員や地域の商工会議所や商工会に在籍する経営指導員とも協力いただきまして、地域を挙げての求人開拓に取り組んでいただきたいと考えているところでございます。具体的な成果は今後にあらわれてくるものと期待しております。
 次に、人材像のギャップに関するお尋ねでございます。
 高校では、授業や進路指導、インターンシップ活動、職業講話、あるいは社会保険労務士会など専門家による労働講座などを通しまして、すべての生徒に望ましい職業観、勤労観を身につけさせ、社会で活躍できる人材として育てることに努めてきております。しかしながら、生活体験や職業体験の乏しい高校生にしっかりとした職業観、勤労観や企業の求める人材像を根づかせるには大変困難があることもまた事実でございます。
 また、高校ではまず基礎学力や基礎的職業能力の育成を図っていることから、企業から即戦力としての専門的能力を求められた場合、どうしてもギャップが生ずると思われます。
 県教育委員会といたしましては、ずく出せ修行などの就業体験、あるいは未来塾ながのなどの県のインターンシップ事業、そして各学校におけるキャリア教育を一層充実させることによって、より健全な職業観、勤労観の育成を図るべくこれからも尽力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      〔20番野澤徹司君登壇〕
◆20番(野澤徹司 君)まさに大変なことでございまして、ともかく幅広いいろいろな取り組みの中でぜひ求人の開拓を進めてもらいたいなと、こんなふうに思います。来年の春には少しでも多くの生徒が社会へ巣立っていくような、そんなことを願っています。
 幸いにして商工会議所の経営指導員というお話がございました。ここには会議所の会頭さんもいらっしゃいますので、ぜひその辺のところもまた大きく期待をしたいところでございます。
 さて、採用の際、重要視をするのは、実は知的能力が高い人物より心の能力の高い人物、また、集団で仕事をする楽しさ、難しさを理解できる人材、チャレンジ精神を持ち、辛抱強く粘り強さがある人材、コミュニケーション能力はすべての基本、こんな人材が欲しい。その上で、中高生時代に基礎学力と基礎体力をしっかりと養ってほしい、得意分野を見出してほしい、明るく積極性を持って生活してほしい。こういう県内経済団体トップのコメントを読んだことがございます。
 このような人材を育成するために、家庭、地域、学校、その他あらゆる場で取り組みが必要と考え、また、本県の産業界を背負うようなすばらしい人材が生まれることを期待していきたいと考えるところでございます。
 さて、私は、かねてから、ものづくりの人材育成、そして教育設備の充実や環境整備を訴えてまいりました。またかと言われるかもしれませんけれども、よろしくお願いをいたします。
 2月議会の質問の中で、地域の企業人の中から、自身の経験を生かして人材育成の手助けをしたい、こういう動きがあると紹介をいたしました。私の地元、岡谷のあるロータリークラブでは、ものづくりに携わる若者の育成を支援し、未来の日本の製造業を担う創造的エンジニアの育成を目指すとした出前講座を、岡谷工業高校と岡谷技術専門校を対象として取り組みを始めました。先ごろ行われた第1回の岡谷技術専門校での出前講座の中では、製造現場で求められるたくみのわざはだんだんと限られてきている、また、同じものを繰り返し量産していればいいという時代はもう20年前に終わった、今はアイデアと工夫の時代であり、製品開発の重要性や、一番大切なのはそれに対する情熱と執念という訴えがありました。若くして業を起こし、歩んできた人々の貴重な経験から来るものであります。
 それらを進めていく上での設備がどうなのか。今補正予算で岡谷市にあります工業技術総合センターへ世界最高レベルの機器の導入、あるいは技術専門校への新鋭設備の導入は、本県産業の先行きを見た上での施策として高く評価をいたします。
 一方、産業教育の高校のレベルではいかがでございましょうか。ここ4年の産業教育設備整備の状況を見ますと、今年度は予算額6,100万円余り、要求額の87%となっており、大きな伸びが見られます。平成19年12月の私の質問に対し、知事から極めて前向きな答弁がありました。その答弁によるものだと感じておりますけれども、ただ、今申し上げたように、4年の中での設備の更新の状況は、23年使用、24年、26年、35年、中には42年使用というものが実はありました。こういうことを見ますと、まだまだ学校現場にはこのようなものもあると。もっともっとあるんじゃないかと推察をいたします。そういう意味では、まだまだ設備の改善の状況は十分ではないというふうに感じるわけでございます。
 第2期長野県科学技術産業振興指針を策定するための骨子案では、例えば製造業の課題として、県内事業所の減少や付加価値が低い構造等が挙げられ、そのための新たな産業の例が示されております。多くの課題を抱えた本県の産業の未来を考えるときに、そしてそれを背負って立つ若者がものづくりに誇りを持ち、また張り合いを持って育っていくために、さらなる産業教育設備の拡充を図るべきと考えますが、教育長の見解をお伺いいたします。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)産業教育設備の改善、充実に関するお尋ねでございます。
 平成20年10月の長野県産業教育審議会答申におきまして、高等学校における将来のスペシャリストの育成は基礎・基本の専門教育が重視され、そのための施設設備の維持、充実を図ることが必要であること、設備の耐用年数を考慮し、必要な機能を維持するための新たな整備システムの検討が重要であることなどの提言をいただいたところでございます。
 これまで、インターンシップやデュアルシステムなどで地元の企業との交流を通じた教育を行うとともに、企業の御厚意により設備をお譲りいただくことや、あるいはリース方式により機器の更新を導入するなど、さまざまな手だてにより設備の充実に努めてきたところでございます。
 また、このたびの国の緊急経済対策等を活用し、工業高校における特別装置の更新も予定しております。
 産業教育審議会答申におきまして、各学科の多様な専門分野を追求する基幹校と地域の産業事情等と密接に関連した特色校が連携して教育の質を向上させていく必要があるとの御指摘もいただいておりますので、それぞれの役割にふさわしい設備の充実を図ってまいりたいと考えております。
 大変厳しい財政状況の中でございますけれども、予算の制約もございますが、さらにさまざまな工夫を凝らしながら設備の充実に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      〔20番野澤徹司君登壇〕
◆20番(野澤徹司 君)新規学卒者は将来の地域や産業を支える重要な人材であります。働く場所がなく、やむなくふるさとを離れることになると、高齢化がますます進むなど地域社会の将来に大きな影響を及ぼします。若いときの就業を通じて知識、技能の習得の機会を得られないことは、本人はもとより、社会にとっても大きな損失であります。生まれた年により社会人としてのスタートに大きな違いが出る、このことは大きな問題であります。関連部署の連携で、次年度以降も視野に入れた総力を挙げての取り組みを切望いたします。
 連日報道されるタレント、スポーツ選手、学生などによる薬物事犯、次から次へと出てきております。もはや私たちの身近でいつでも起こり得る、そんなことではないかというふうに感じておるところであります。一般住民ばかりではなく、子供たちの話題にもなるなど、その社会的反響は非常に大きなものであります。
 そこで、最近の県内の薬物事犯の現況について警察本部長にお尋ねいたします。
 あわせて、薬物乱用防止の啓蒙活動等の取り組みの状況についてもお伺いをいたします。
      〔警察本部長小林弘裕君登壇〕
◎警察本部長(小林弘裕 君)薬物事犯のお尋ねについて順次お答えいたします。
 初めに、県内における薬物事犯の検挙状況について御説明いたします。
 過去5年間を見ますと、変動はあるものの、年間に約90人を検挙しており、そのうち覚せい剤事犯が約85%を占めております。また、年間の平均押収量は、覚せい剤が約300グラム、大麻が約400グラムという状況であります。
 本年の状況を見ますと、8月末までに51人を検挙しております。そのうち、少年2人を含む覚せい剤事犯は38人、これに次いで大麻事犯8人、押収量は、覚せい剤約35グラム、大麻約260グラムとなっております。
 近年の傾向を見ますと、大麻事犯の検挙が増加傾向にあり、本年8月は松本市内で約80本もの大麻を栽培していた30代の男性を検挙しているほか、MDMAなどの合成麻薬の流通が確認されるなど、県内の薬物情勢は極めて厳しい状況にあるものと認識しております。
 また、議員御指摘のとおり、芸能人や大学生による薬物事犯が大々的に報道されるなど、全国的に覚せい剤など違法薬物の若年層や一般市民への広がりが懸念されておりますことから、全国警察において芸能プロダクションと相互に協力して薬物対策を推進することとしております。
 次に、薬物乱用防止の取り組み状況について御説明いたします。
 警察では、薬物乱用防止対策として、中学生、高校生など若年層を対象に模擬薬物などを展示した車両の活用による薬物乱用防止教室の開催及び、県など関係機関・団体と連携して薬物乱用防止講習会の開催、さらには防犯ボランティアとの連携による広報・啓発活動などを行っております。
 今後とも、供給の遮断と需要の根絶を柱として、引き続き関係機関・団体と連携して啓発活動に努めるなど、着実に諸対策を進めてまいる所存であります。
 以上でございます。
      〔20番野澤徹司君登壇〕
◆20番(野澤徹司 君)今、県内の薬物事犯のお話を伺いました。だんだんと信州でも心配な事態が起こっているなとつくづく実感をしたところでございます。
 さて、私の地元、岡谷市ではMEMSと呼ばれる微細加工技術の普及を図るべく、信州大学が研究室開設の動きがございます。ものづくりの新たな分野を担うすばらしい人材がこういう中で育っていくように願いながら、また、将来ある若者が薬物に走らぬような、そんな明るい社会ができるように、また明るい社会となるように願いながら、私の質問を終わらせていただきます。
○議長(望月雄内 君)次に、松山孝志議員。
      〔9番松山孝志君登壇〕
◆9番(松山孝志 君)続きまして、同じく改革・緑新の松山孝志であります。順次質問させていただきます。
 日銀の景況調査では、本年の1月から3月で景気は底を打ったと報告されております。しかし、秋の今も業況感はマイナス88.8と依然悪化を続けております。
 よって、雇用に関しては、有効求人倍率が0.42、失業率は5.7%、およそ350万人もの人が働きたくても職がない社会となっております。何とか雇用を維持するための雇用調整助成金の受給にかかわる休業等実施計画届け受理状況における対象者数は、昨年7――9月期が月3,000人平均であったものが、ことし1月には88万人、2月には187万人、3月は238万人と200万人を超えて以降、200万人台半ばで高どまりとなっております。昨秋より社会問題となった派遣切りによる失業問題に加えて、正規従業員にも人員整理が及んできた結果の失業率の数字であります。
 長引く不況は、当初打ち出された雇用対策が現状でも有効かどうか見るために、一つは、失業前がどのような雇用であったのか、また、失業期間、理由や、現在どのような立場の人か、これらについて調査があれば伺いたいと思います。
 二つ目は、ふるさと雇用再生特別基金、緊急雇用創出基金、これにより3年間にわたり雇用を創出するとのことでありますが、短期間の雇用であるため応募者が少なく、基金が余ってしまうのではないかと危惧のあった基金の使用状況、今後の活用計画について、また、どんな分野の雇用創出に力を入れているのか。具体的事業例も含めて伺いたいと思います。
 三つ目は、基金による雇用創出はつなぎ雇用を行うものでありましたが、期間終了後の再就職状況はどうなっているのか。これも調査があれば伺いたいと思います。
 四つ目は、雇用基金事業はあくまでも短期的な雇用であり、地域の安定的な雇用に結びつける上で課題となっている雇用のミスマッチに対して行政としてはどんな役割を果たしていくのか。これらを商工労働部長に伺います。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)松山議員から雇用対策について4点ほど御質問がございましたので、順次お答えいたします。
 まず1点目ですが、求職者の失業期間、あるいは失業理由、どのような立場の人が多いのかという御質問でございます。
 失業期間につきましては、県別のデータがございませんので全国ベースで申し上げますと、完全失業者347万人のうち、失業期間3カ月未満が40.3%、それから3カ月以上6カ月未満が17.9%、6カ月以上1年未満が13.0%、1年以上が28.0%という状況になってございます。
 また、失業理由につきましては、これは長野労働局でございますけれども、7月分としまして、最近の雇用情勢の中の新規常用求職者の態様別状況というものを見てみますと、求職者の方々が7,132人おられます。そのうち離職者が5,114人、71.7%という状況になってございます。その離職者の皆さんの理由を見てみますと、いわゆる事業主都合により離職された方が2,385人、46.6%と一番多くなっております。そのほか、自己都合45.7%、定年が3.9%という状況になってございます。
 それから、二つ目の御質問でございますが、雇用関係の二つの基金の使用状況、それから今後の活用計画に関する御質問でございます。
 一方の基金でありますふるさと雇用再生特別基金、これにつきましては、積立額42億5,000万円のうち、これまで約16億2,000万円余を予算化いたしまして630人の雇用創出を見込んでいるところでございます。もう一方の基金の緊急雇用創出基金、これにつきましては、6月補正予算で積み増ししました73億8,000万円と合わせた積立額107億2,000万円のうち、これまで約24億2,300万円を予算化いたしまして2,816人の雇用創出を見込んでいるところでございます。
 また、今議会におきましても両基金合わせて10億円を超える補正予算をお願いしておりますが、今後もこれらの基金を活用しまして積極的に対応してまいりたいと思っております。
 また、雇用の分野のお話がございました。この基金の性格上、政策的に特定分野の事業に力を入れるということよりも、まず、より広い分野でできるだけ多くの雇用創出を図るということを目指しておりまして、これまでに県で95事業、市町村においては644事業取り組んでいるところでございます。
 ちなみに、集計結果ということになってしまいますけれども、雇用の状況を県の95事業について分野別に見てみますと、一番多いのが環境関係の22事業、2番目が産業関係の16事業、3番目が教育関係の13事業等となっているところでございます。
 それから、3点目の雇用創出事業で雇用した方の雇用期間終了後の再就職状況に関する質問でございますが、これらの二つの基金事業につきましては、いずれも雇用期間終了後の個人個人の再就職状況について追跡調査等々で把握することは、個人情報であるとか、あるいはプライバシーの問題もありまして、なかなか難しい状況であることをまず御理解を賜りたいと思います。
 県といたしましては、こうした基金事業で雇用期間が終了した方々に対しましては、今回、伊那と上田に設置いたしました緊急求職者サポートセンター、あるいはジョブカフェ信州における緊急雇用相談窓口等々の周知に努めるとともに、ハローワーク等との連携に努めながら、スムーズな再就職の支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
 それから、最後でございますが、雇用のミスマッチに対してどのような役割を果たしていくのかという御質問でございます。
 長野労働局の発表の新規求人・求職、この状況を見てみますと、例えば専門的・技術的職業におきましては求人が求職を大きく上回っております。また、事務的職業におきましては求職が求人を大きく上回る状況でありまして、求人、求職の条件が合わず雇用に結びつかない、いわゆる労働力需給のミスマッチが生じているところでございます。
 実は、こうしたミスマッチは何も不況のときばかりではなくて、有効求人倍率が高い時期においても生じるものということでありまして、このような状況を改善するためには、一つは、求職者の皆さんへの情報提供、あるいはきめ細かな相談、それから2点目が、常に産業界のニーズを把握しつつ、それに応じた人材育成を職業教育あるいは職業訓練を通じて図っていくということが重要であろうかと考えております。
 こういった観点から、長野県といたしましては、緊急求職者サポートセンター、あるいはジョブカフェ信州において情報提供あるいは生活・就労相談を行いまして、また、長野県工科短期大学校、あるいは技術専門校等における専門的な職業教育・訓練、あるいはさまざまな委託訓練等を通じまして人材の育成に努めているところでございます。
 また、同時に、雇用の吸収力のある産業の育成、これを図ることによりまして、雇用の場あるいはさまざまな雇用の機会、こういったものを確保していくことが必要であろうと思います。成長が見込まれる分野である環境、健康等の産業の育成であるとか、あるいは企業誘致、こういったものもまた重要であると考えております。
 以上でございます。
      〔9番松山孝志君登壇〕
◆9番(松山孝志 君)雇用対策に関して、実は昨年の秋から派遣切りの雇用問題がありまして、現実にハローワークに求職に訪れている人の前が派遣社員であったという人の割合が、現実は、これは6月のデータでありますが、想像以上に少ないと、そんなデータがあります。当初につくった雇用対策の方法が現在でも有効であるのかどうか、その的確性をぜひ検証願いたいと思っております。
 また、もう一つのミスマッチにつきましては、今、0.42というような求人倍率でありますが、10年間、1を下ったことのない職種もあるわけでありまして、そういった中でどのようにこれからの人を育てていくのか。その辺が行政に課せられた課題かというふうに思いますので、お願いをしたいと思います。
 二つ目は、バリアフリー対策についてであります。
 昨年11月の議会おいて、長野県福祉のまちづくり条例、これは施行から10年以上経過して現在の社会情勢の変化に対応し切れていないのではないかということで見直しの考えの有無について質問させていただき、必要性について具体的に検討に入る旨の答弁をいただいております。いただきっ放しでは大変失礼でありますので、現在の検討状況と今後の方針についてお伺いいたします。
 また、条例を実効あるものにするためには、さまざまな分野での取り組みに対する助成制度も必要であり、関係部局間の連携が極めて重要と考えますが、その点についてはどのように進めていかれるのか。あわせて社会部長にお伺いします。
 また、次に、取り組みの具体的例として、公共交通機関である駅舎の整備は重要なウエートを占めており、バリアフリー法でも取り組みが義務づけられていることのようでありますが、県庁の置かれる都市としては不便な長野駅を含め、長野県の取り組み状況を企画部長にお伺いいたします。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)初めに、まちづくり条例の見直しの検討状況でございますが、条例の見直しの必要性を見きわめるため、これまで、本県条例に定める対象施設の範囲や整備基準のレベルにつきましてバリアフリー法や他県の条例、規則と比較検証を行いますとともに、届け出のありました建築物等の基準適合状況等について調査を行い、これをもとに関係課を交えて検討してまいりました。
 これらの検討の中で、本県条例の対象範囲はバリアフリー法と比べてそれほど遜色がないこと、出入り口やトイレ、駐車場など個別の用途で見た適合率は約8割と比較的高い水準にあり、届け出による手法でも一定の成果が得られていると認められること、全国の状況を見ると、より厳しい適合義務を伴う内容を持った条例に改正したり、別途制定した県は12県にとどまっておりまして、その位置づけもさまざまであること、条例の施行規則レベルでは他県の整備基準の中に本県より厳しいものが幾つか見られること、こういったことなどが主に明らかになっております。
 引き続き、有識者や障害者などの利用者団体、さらに事業者団体等からも意見聴取を行いまして、条例ないし規則の見直しの方向性につきまして見きわめてまいりたいと、このように考えております。
 さらに、民主党において、バリアフリー法のさらなる改善が必要という認識も示されておりますので、こうした動向にも十分注意を払いながら検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、条例を実効あるものとするためにということでございますが、現下の厳しい経済情勢を考えますと、御指摘のように、社会における取り組みを促進するためには何らかの支援の必要性が出てまいりますし、各種助成制度等を有効に活用する上で関係部局間の連携は欠かせず、関係法令や制度が変わる場合にはその必要性がより大きくなります。より実効性のある仕組みとするための方策について、関係者の意見もお聞きしながら、今回の検討作業と並行して検討してまいりたいと、このように考えております。
      〔企画部長望月孝光君登壇〕
◎企画部長(望月孝光 君)鉄道駅におけるバリアフリー化の取り組み状況についてのお尋ねでございます。
 平成18年に施行されました通称バリアフリー新法でございますけれども、これに基づきまして国において策定された基本方針、これによりますと、1日当たり平均乗降客数5,000人以上の鉄道駅について、平成22年度までにエレベーターの設置等バリアフリー設備の整備を実施することとされております。
 本県におきましては、これまで、市町村、鉄道事業者の協力を得まして、昨年度にはJR下諏訪駅、それとしなの鉄道の上田駅、これを整備いたしました。今年度は、JRの岡谷駅、長野電鉄長野駅で工事が進められております。さらに、本年6月県議会におきまして、県の新経済対策といたしまして、JR長野駅及び長野電鉄須坂駅についても1年早く前倒しして実施するということで予算の御承認をいただいておりますので、この2駅が整備されますと、これをもってバリアフリー法に基づく駅舎の整備についてはすべて完了する予定となっております。
 以上でございます。
      〔9番松山孝志君登壇〕
◆9番(松山孝志 君)検討してみたら、どんな見直しを入れるのがよいかの段階で時間を要しているものと、そんなふうにとらえさせていただきました。新たな仕事をつくり出していくことにつなげるという意味からも、鋭意取り組んでいただきたいと思います。
 次に、今地域では仕事がなくて困っている状況であります。片や、災害を未然に防ごうとして予算措置をし、工事を始めれば危険予想した状態が起こり、工事途中のため余計に被害を大きくしてしまうという、大変住民に迷惑な、行政に皮肉な結果をもたらしたのが、諏訪地域で起きた8月の集中豪雨であります。
 近年のゲリラ豪雨に見舞われると大変危険である河川が地域にはたくさんあります。しかし、なかなか予算はつきません。経済対策につながる仕事をつくり出さなければならないこんなときでも、危険除去対策となる発想は出てこないのでしょうか。地域の山に囲まれた川は、一度整備された後、半世紀近く人の手がかけられておりません。木はすくすくと育ち、森林となるに至りました。しかし、しょせん川の中です。ゲリラ豪雨が来れば、木は根こそぎ下流に流され、橋げた等に引っかかった木は堤防をつくり、はんらんを起こします。
 危険予防に予算措置をして仕事をつくり出すことは一挙両得の手法としていかがでしょうか。建設部長の考えをお聞かせください。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)河川の維持管理に関するお尋ねでございます。
 議員御指摘のとおり、河川内に繁茂した樹木や異常に堆積した土砂などは治水上大きな支障となるケースがあることから、日常的な河川巡視を行う中で危険度を判断し、周辺環境への影響なども勘案しながら、樹木の伐採、河床掘削等を実施しております。
 河川の維持管理に関する予算につきましては、一昨日、和田県議の質問にお答えしましたとおり、厳しい財政状況の中、県全体、部全体予算が減少する中でも維持管理予算は減らさず、近年では毎年県全体で5億円程度の予算を確保し、維持工事を実施しております。
 本年度におきましても、当初予算で県全体で5億8,000万円余を計上し、さらに今県会におきまして4億9,000万円余の増額をお願いしているところでございます。
 今後も、災害発生の防止に努めるべく、河川の維持管理につきまして積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
      〔9番松山孝志君登壇〕
◆9番(松山孝志 君)一挙両得の発想をぜひ河川整備に願うものであります。
 次に、県は、県が出資等を行っている県土地開発公社、県社会福祉協議会、健康づくり事業団、県農業担い手育成基金など43の外郭団体を対象に、県出資等外郭団体改革基本方針に基づく平成20年度の評価結果を公表しました。これによりますと、財務内容を含む事業の実施段階の評価項目で12団体がAからDの4段階評価で最低のD評価となっており、その内容は、3期以上連続の赤字決算が11団体、債務超過が1団体であります。
 営利団体ではありませんし、県民のために行っている事業であるから最終的に赤字は県から補てんされる、みずからの経営責任ではないという思いが、これら団体の、さらに今は赤字ではない団体においても、責任者たちの気持ちの中にこういったことがあるのではないでしょうか。かつて、このような団体の経営内容を見させていただいた経験からそのように思うものであります。民間企業であれば倒産目前です。
 そこで、県としては、出資する外郭団体に対し、ツケを県民に回さないで、今後どのような対策を講じていくのか。総務部長に伺います。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)外郭団体の事業評価に関するお尋ねでございます。
 事業評価につきましては、平成20年の1月に改訂をしました改革基本方針に基づきまして外郭団体の見直しを着実に推進していくということで、20年度から実施をいたしております。
 3期以上連続して赤字決算の団体の財務内容を分析をいたしますと、赤字であってもその額が少額であるとか、あるいは保有資産が十分ございまして財源は確保できるといったような理由で、事業の継続に特段の心配がないところが大半であるというふうに思っております。事業量の減少によって経営状況に厳しさを増している団体もございますけれども、差し迫って深刻な問題があるという団体はございません。
 県としては、特にそのためにと言ったらいいかと思いますが、それぞれの団体の毎年度の評価などをもとにして経営状況を十分に把握をいたしますとともに、改革基本方針に沿った改革の取り組みをしっかりサポートしていきたいと、こんなふうに考えております。
      〔9番松山孝志君登壇〕
◆9番(松山孝志 君)どんな外郭団体が県民のために必要か、この点からメスを入れていただきたいというふうに思っております。
 最後の質問に入ります。最後の質問は、新たな政権への知事の対応力についてお聞きするものであります。きのうの最後の質問者への知事の対応力には、前におりましたのでよく見えて感服いたしました。
 さて、本題でありますが、今回の総選挙に当たり、各政党のマニフェストについて、知事は、具体的に表現され、国民に厳しい話も出るようになり、成熟してきたと評価されております。政党のマニフェストについては、選挙時の約束であり、変更せず実施すべきとの考え方がありますが、これについて知事はどのように考えられておられるでしょうか。
 加えて、今まではかつて築いた国とのパイプが力となり、国との良好な関係から、県政運営は安定していると評価されてきております。ここで国政が大きく変化した現状において、今後、さらには来年以降を含め、どのように対応していかれるのか。お聞かせを願います。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)マニフェストについての考え方、そして政権交代が起こった後の国政との対応というようなことでお尋ねをちょうだいいたしました。
 政権交代がなされた以上、選挙公約でもございますマニフェストに沿って政策が実行されるというのは私はそれは当然のことだと思っておりますが、実際に政策を進めてまいる段階になりますと、財源問題ですとか、あるいは予想し得ない社会経済情勢の変化ですとか、こういうものに直面せざるを得ないのが当然でございます。
 また、公約の方向性というものが従来のものと異なる場合には、急激に政策の方向に沿って施策の中身を変えていくというのがなかなか現実には難しいということがあるわけでございます。
 行政というのは、私も今実際担当しておりまして感じることでもありますし、国ならばもっとそうなんでありますけれども、さまざまな課題や事業という荷物を積んだ大きな船のようなものでございまして、そういう意味で、急にとまったり、急にカーブを切ったりすると大変影響するところが大きいと言わざるを得ないと感じております。
 新政権には、政権公約を基本として押さえながらも、県、市町村を初め関係者のさまざまな声を十分に聞いて、地方分権や行政の継続性の観点にも配慮しながら、決して公約至上主義というようなことに陥ることなく、国民の福祉のための政策を着実に進めていただきたいと存じます。
 国政との関係について申しますと、昨日、倉田議員にもお答えしたとおりでありまして、これまでも、与党、野党を問わず、議論ができる人間関係は築いてきたという自負は持っておりまして、新政権のもとにおきましても事実と論理に基づいて同様に対応してまいりたいと、このように思うところでございます。
      〔9番松山孝志君登壇〕
◆9番(松山孝志 君)マニフェストに書かれたものを変えていくことが許されないというのはおかしな話、その時々の状況に応じてよりよいものを求めていくのは当然のことだと。これは私も賛同するところであります。
 これからどういう世の中をつくっていくのか、これには大きな責任があると思いますので、ぜひとも皆さん方の御協力によりこれからを乗り切らせていただきたいと思います。これで質問を終わります。
○議長(望月雄内 君)次に、丸山栄一議員。
      〔8番丸山栄一君登壇〕
◆8番(丸山栄一 君)通告に従いまして順次質問をさせていただきます。
 最初に、農業問題についてお伺いをいたします。
 我が国の基幹的農業従事者は、50年前と比べ8割減り、300万人を割り込み、そのうちの約6割が65歳以上となり、農業従事者の減少や高齢化が進んでおります。加えまして、グローバル化の進展の中、農産物価格の下落による農業産出額の減少のため、農地も、45年前は国土の約16%が農地でございましたが、現在は12%になっており、4%減っております。しかも、農地の中で8.3%が耕作放棄地の状態にあると言います。耕作放棄地は20年で2.3倍にふえて、今や埼玉県とほぼ同じ面積になっており、食料自給率も低下してきているところでございます。
 長野県下におきましても、2005年の農林業センサスによりますと、この20年間で約5,000ヘクタール増加し、土地持ち非農家を含む耕作放棄地面積は全国で4番目に多い1万7,094ヘクタールで、農地全体に占める割合は全国で9番目に多い17.5%になっており、今後もこの傾向は進むと考えます。
 また、高齢化も進行しており、昭和60年には28.1%だった65歳以上の方が、平成17年には実に63.9%と過半数を占めるようになってしまいました。
 しかし、環境、食料問題など今後の時代の潮流を踏まえますと、農業は時代の最先端産業となり、農業県として本県の強みになるのではないでしょうか。
 農業再生のためには、国家安全保障としての食料自給の確保対策はもちろんでございますが、生産者がやる気とやりがいを持ち、農業がなりわいとして成り立つことが極めて重要でございます。もうかる農業をしないと今後の農業はないということでございます。そのためには、売れる農産物、消費者が選択してくれる農産物づくりが大事でございます。そして、それを支える安心、安全な農産物を安定的に供給し、農業者と消費者が価値観を共有し、信頼関係を築き、それを消費者まで届ける信頼できる流通が重要でございます。
 現状の農業従事者の高齢化や担い手の減少など多くの課題を踏まえ、長野県農業の振興について知事の御所見をお伺いをいたします。
 次に、農・商・工連携について質問をいたします。
 国は、昨年5月に農商工連携促進法が成立し、7月に施行をされました。この法律は、中小企業者と農業者が有機的に連携し、互いの技術やノウハウを持ち寄り、それぞれの経営資源を有効に活用し、新しい商品やサービスなど産業間連携を強化して地域経済を活性化し、中小企業の経営向上と農林業経営の改善を図るため、支援制度の創設などの総合的な支援措置を講ずるものでございます。景気が低迷をする中、新たな収益源を求める企業や農家の関心は高いようでございます。今後は、農産物を単に生産、販売するだけでなく、いかに付加価値をつけていくかが重要と考えます。
 本県は、全国有数の農業・林業県でありますし、観光県でもございます。地域の資源や農産物を生産、加工して新たな付加価値製品として生み出し、互いの持つ強みをあわせ持つことにより技術革新や販路拡大につながると考えます。今後の地域再生のためには、地域資源を生かしたオンリーワンの商品の開発が急務であり、地域間競争に勝利する重要な施策だとも思います。また、地域振興、活性化に向けた課題でもあります。農・商・工連携の動きは今後加速すると見られますが、商品開発やマーケティングについてどのように取り組まれているのか。御所見をお伺いをいたします。
 県においても、長野県農商工連携支援基金を創設し、対応していただいているところでございますが、こうした制度の周知や事業者等への意識啓発、成果、目標等どのように取り組まれているのか。お伺いをいたします。
 また、この事業には、中小業者と農業者等との交流や情報交換、行政との連携も必要と思われますが、ネットワーク体制はどのように構築されているのでしょうか。県としての取り組みを含め、以上、商工労働部長にお伺いをいたします。
 次に、植物工場についてお伺いをいたします。
 農・商・工連携の促進の中に、植物工場の普及、拡大に向け取り組まれております。植物工場は全国で約50カ所設置をされており、利点としては、年間を通して季節や天候に左右されず、レタスなどは20毛作と言われております。また、場所を選ばず、工業団地や商店街の空き店舗など農地以外でも栽培できる利点がございます。単位面積当たり高い生産性や、生育や品質のコントロールが可能であり、肥料及び農薬の使用の低減による付加価値、快適な労働環境など、近年の安全、安心な国産食材を求める消費者意識の高まりから、その将来性に注目と期待が高まっているところでございます。
 しかし、課題も多く、設置コストや運営コストが莫大であり、完全人工型の施設をつくるには300坪の施設で5億から6億かかるとされており、生産可能な品目も葉菜類や苗など生育期間の短い品目が中心でございます。その他にも、安定的な販売先や単価の確保、消費者のイメージ向上などの環境整備が必要であり、克服すべき課題は多いようでございます。
 国は、普及、拡大を図るため、農林水産省と経済産業省共同で、学識経験者、企業、行政関係者等をメンバーとするワーキンググループを本年1月に設置をいたしました。課題の整理、普及支援策の検討を行っているところでございます。
 国の植物工場のワーキンググループでは、全国に5カ所程度の技術研究拠点を設置、栽培環境の制御システムの改良など、3年後までに生産コストを3割減らし、3年間で3倍の拡大目標に向け取り組まれておりますが、県としての今後の取り組みと本県における露地及び施設農業への影響について農政部長にお伺いをいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)長野県の農業の振興についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 長野県の食と農業・農村を取り巻く情勢、これは議員御指摘のとおり大きく変化しておりまして、農業の担い手の確保などの課題に的確に対応していくことが本当に重要であると、この認識は全く同感であります。このため、農業が21世紀にふさわしい魅力のある産業としての発展と活力ある農村づくりの実践を目指して、平成24年度を目標にした本県農業振興の指針となる長野県食と農業農村振興計画が、議会の大変御熱心な御議論を踏まえて策定されたところでございます。
 議員お話の消費者が選択してくれる農産物づくり、これにつきましては、例えば今盛りのナガノパープル、それから3月に県として打ち出しました信州プレミアム牛肉など、付加価値の高い長野県オリジナル農産物の生産拡大を積極的に図りますとともに、昨年度から農産物マーケティング室を農政部に設置いたしまして大変多様な流通チャネルの開拓などに取り組んでいるところは御高承のとおりであります。
 また、信頼される農産物の流通、これも非常に大事な問題でございまして、そういう御指摘いただきましたが、環境に優しい農業の推進、あるいは農薬の適正使用などによりまして安全で安心ということを売り物にできる農産物をつくっていく、そして、直売所の活性化などの手段によりまして地産地消への取り組みをしていくことに県としても支援をすることによりまして、農業者と消費者との間のきずなの結びつきを一層深める、そういう取り組みに努めているところであります。
 先日、私も農政部長らを伴いまして台湾を訪問いたしまして農産物などの取引拡大に向けたセールスを行いますとともに、あわせて、最近問題になっております農産物の残留農薬基準の問題につきまして、台湾も日本も島国でございます、本来的に農薬の問題には神経質な地域でございます、意見交換をしてまいったところでございます。当然、日本国と台湾当局との協議がなければなりませんから即効があるわけではございませんが、問題提起は十分できたと思っております。
 いずれにいたしましても、今後とも、機会をとらえて長野県農産物のPRを行いますとともに、生産者にやる気、やりがいを持っていただいて、農業が魅力ある産業として発展するように、市町村や関係団体と連携を深めつつ、振興計画の着実な推進を図ってまいる決意でございます。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)農・商・工連携という新しい課題に対する三つの御質問をちょうだいいたしました。
 まず、商品開発やマーケティングについてということでございますが、中小企業者と農林漁業者が連携いたしまして新商品開発あるいは新事業に取り組むということは、議員御指摘がありました地域経済の活性化、このことは大変重要なことだと思っておりますが、それに加えまして、今回のような不況でも比較的安定した産業分野の創出、そういった面でも非常に有効な手段だというふうに考えております。
 県では、県内の農林水産物のほか、さまざまな地域資源を活用いたしました製品開発を企画から一貫して支援する拠点といたしまして地域資源製品開発支援センターを設置しております。平成20年4月の開設以来、1年間で1,500件を超える相談がありまして、うち18件が商品化につながりまして、本年度も相当数の相談あるいは商品化が見込まれているところでございます。
 また、農政部が主体となって、農業者からアプローチした新商品の開発から販売戦略までを学ぶアグリビジネス講座やアグリビジネス相談会、こういったものも開催しているところでございます。
 こういった一連の支援によりまして、例えば、農林関係ではリンゴを使った発泡酒、あるいは地元産大豆のみそを使った御当地ラーメン、シカ肉を有効活用したドッグフード、こういったものが生まれております。引き続き、販売支援を行う機関とも協力しながら数多くの成果を生み出してまいりたいと、こんなふうに考えております。
 次に、制度の周知や事業者等への意識啓発、成果、目標等についてという御質問でございます。
 昨年から説明会やセミナーを開催するなど、さまざまな機会をとらえて周知を図ってきたところでございます。さらに、本年は農商工連携支援基金を設けまして、また、施策の実効性をより高めるため県内10の地方事務所等に13名の推進員を配置したところでございます。また、11月には、地域資源の活用、あるいは農・商・工連携による地域活性化の機運を盛り上げるためにフォーラムを開催する予定でおります。11月以降も、基金の説明会や相談会などと合わせまして、制度のさらなる周知を図ってまいる所存でございます。
 こうした取り組みを通じまして農・商・工連携の芽出しを行いまして、基金におきましては年間5件程度の新事業展開あるいは新商品開発を支援する予定でございます。
 最後に、ネットワーク体制の構築についてでございますが、議員御指摘のとおり、県だけでなく、市町村や関係団体等との有機的な連携が必要でありますことから、県的な商工団体あるいは農業関係団体から成ります地域資源・農商工連携に係る事業推進連絡会議を設置しております。こういった取り組みをさらに進め、地域における体制を強化するために地方事務所単位でも同様の会議を設置することといたしておりまして、9月までに10地域すべてで開催したところでございます。
 こうしたさまざまな取り組みを関係機関・団体等と連携しながら実施することによりまして、県内の農・商・工連携による新たな事業活動を促進し、産業基盤の強化を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      〔農政部長萩原正明君登壇〕
◎農政部長(萩原正明 君)植物工場についてのお尋ねでございます。
 植物工場につきましては、議員御指摘のように幾つかのメリットがある一方で、初期投資額だとか運転経費が膨大であるなどの課題も大変多うございます。こういったことから、県といたしましては、当面、国などの技術研究の推移を見守りたいというふうに考えております。
 なお、取り組みの要望等がございますれば、国の助成措置等の活用について御支援をさせていただきたいというふうに思っております。
 また、植物工場で生産される野菜についてでございますが、需要と流通面で一般野菜とはすみ分けが現在なされておりますので、現時点においては本県農業への大きな影響はないものと考えておます。
 なお、日本の農業が見直されつつある中で、本県の変化に富んだ豊かな自然条件のもとで、これを巧みに生かして生産いたしました長野県産農産物を消費者に提供することが本県農業の基本であるというふうに考えておりますので、引き続き、新技術、新品種の開発、産地体制の強化、さらには新たな需要開拓に努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
      〔8番丸山栄一君登壇〕
◆8番(丸山栄一 君)農業振興につきまして御答弁いただきました。現在、農業振興計画や新しくマーケティング室をつくっていただいて積極的に御推進をしていただいているわけでありますが、将来を見据えた、農業はさっきも申しましたように大事な産業でございますので、またぜひともお取り組みをお願いしたいというふうに思います。
 また、農・商・工連携につきましても、地域経済の活性化のためには地域間の産業間連携が大変重要なわけでございまして、農・商・工連携のセミナーの受講の申し込みが殺到しているというふうな新聞記事も出ておりました。こういう流れは今後も加速していくというふうに思います。クリアしなければならない課題は多いと思いますが、今後とも関係部局が連携をしてお取り組みをいただきたい、こんなふうに思っているところでございます。
 また、植物工場につきましても、今のところ影響はないというような御答弁でございましたが、注視しながら監視をしていきたいと、こんなふうに思っているところでございます。
 次に、温泉地・スキー場地区再生事業についてお伺いをいたします。
 北信地域は、湯田中・渋温泉郷、志賀高原、野沢温泉など全国有数の観光地域を抱え、観光産業が地域の柱となっております。しかし、北信管内の平成20年度の観光地利用者は813万7,000人で、ピーク時の平成6年の6割であり、観光消費額にあっては平成4年の約半分まで落ち込んでいる状況でございます。特に、スキー場の利用者は、平成3年度の723万人をピークに減少に転じ、平成20年度は252万人まで減少し、ピーク時の3分の1になってしまいました。
 県においては、温泉地やスキー場等の観光地の魅力向上を図るため、観光関係団体、地域住民等が連携、協働して観光地の再生に取り組む市町村に対し、観光地再生モデル地区を選定し支援をしております。北信管内におきましても、平成20年度には志賀高原と野沢温泉地区が採択をされ、今年度は戸狩温泉が採択をされました。観光地再生モデル地区に選定をされた市町村においては、観光事業者など受益者等から構成される観光地再生協議会を設置されますが、県の採択状況及び協議会の主な取り組み状況、実績、成果について観光部長にお伺いをいたします。
 次に、遊休農地対策についてお伺いをいたします。
 近年は、穀物価格の高騰や諸外国における輸出規制など世界の食料事情が大きく変化し、食料需給の逼迫の度合いが高まっている中、食料の多くを海外に依存している我が国におきましては、食料自給率の向上に向けた国内農業の食料供給力を強化していく必要がございます。とりわけ、農地は、農業生産にとって最も重要な資源であり、食料を安定供給する上で重要な基盤でございます。しかし、我が国の食料自給率は依然として低迷をしており、農地面積も減少傾向にあります。
 国は、経済・財政改革の基本方針において、平成23年度を目途に、農業上重要な地域を中心に耕作放棄地を解消するとされ、農林水産省においても、農地政策の展開方法について、農地に関する改革案と工程表を公表し、農地確保と有効利用のため取り組んでおり、平成20年度には耕作放棄地解消支援ガイドライン等を定め、市町村による遊休農地の計画的な解消を推進をしております。
 23年度耕作放棄地解消に向け、県としての支援と対策についてお伺いをいたします。
 また、県におきましても、昨年、市町村による耕作放棄地の全体調査を実施されましたが、その結果についてもお伺いをいたします。
 耕作放棄地対策は、単に調査、パトロールで農地を確認したり、農地を再生、整備したり、あるいはその発生防止に向け保全管理をするだけでは不十分であり、具体的な作物選定や農地の再生、整備、販路確保など総合的な対策が求められております。このようなことから、今年度から、地域における耕作放棄地解消対策の中心的機能を担う耕作放棄地対策協議会や、解消の指針となるガイドライン、そして解消の具体策の裏づけとなる耕作放棄地での再生作業や土壌改良など広範囲に利用できる耕作放棄地再生利用緊急対策が実施をされます。
 耕作放棄地対策協議会は、耕作放棄地再生利用緊急対策の実施主体として設立をされておりますが、全国では8月時点で47都道府県で設置が完了しているものの、市町村では3割にとどまっているようでございます。
 そこで、本県の設置状況はどうなっているのか。お伺いをいたします。
 また、実施期間は25年度までであり、再生作業は23年度までに申請しなければなりませんが、大変いい交付金でありますが、残念ながら余り周知されていないのが実情でございます。事業内容及び今後の推進対策、PR等をどのように進めていくのか。農政部長にお伺いをいたします。
 次に、踏切事故の防止対策についてお伺いをいたします。
 9月24日、須坂市小河原の長野電鉄長野線北須坂――須坂間の踏切で、横断中の市内の中学生が列車にはねられ死亡されました。その3日前の21日にも、長野電鉄屋代線井上――屋代間の旧長野街道踏切内に2歳7カ月の女の子が進入をし、間一髪助かったと報道がございました。また、中野市でも、平成20年12月30日に一本木踏切でやはり自転車で横断中の高校生が亡くなる事故があり、今回同様、自転車による事故が発生をいたしたところでございます。
 長野電鉄によりますと、長野・屋代線の2路線にある4種踏切は、遮断機、警報機のない踏切でありますが、219カ所ある踏切のうち60カ所あるというふうにお聞きをしております。
 県も、平成18年度から実施をいただいておる第8次長野県交通安全計画において、踏切事故のない社会を目指して対策を講じておりますが、ハード面の改修だけで事故はなくなるものではございませんが、踏切の安全対策について、踏切の改良等の安全対策の積極的な推進など、改めてそれぞれの地域で連絡を密にし、ハード、ソフト面から必要な対策を講じなければなりません。
 長野県の踏切事故の発生状況と踏切における交通安全対策についてお伺いをいたします。
 踏切事故は鉄道運転事故の約半数を占め、まだ改良すべき踏切は多く残されており、長野電鉄沿線関係機関において対策を講じなければなりません。その検討機関として、国、県、警察、沿線市町、長野電鉄で組織される長野電鉄踏切道改善促進等連絡会があると聞いておりますが、連絡会の実施状況と今後の対応について企画部長にお伺いをいたします。
      〔観光部長久保田篤君登壇〕
◎観光部長(久保田篤 君)温泉地・スキー場地区再生モデル事業に関する質問にお答えいたします。
 まず、モデル事業の採択状況ですが、観光部設立の平成19年度からの3年間で、延べ30地区の応募に対しまして11地区を採択しております。11地区のうち、温泉地が6地区、スキー場が3地区、温泉地とスキー場の複合地区が2地区となっております。
 協議会の取り組み状況と実績ですけれども、指定されたモデル地区では、地域の幅広い関係者で構成する協議会を設置し、まず、初年度は、県が派遣する観光振興アドバイザーの助言を受けながら、みんなで知恵を出し合って温泉地またはスキー場を活性化し、地域全体の魅力を向上させるための再生プランを作成しております。そして、そのプランに基づいた事業を3年間の範囲で実施しているところでございます。
 今年度採択された地区はまだプランづくりの段階でございますけれども、事業実施の段階にある地区の具体的な取り組み事例を申しますと、温泉地区では昼神温泉地区の地域の観光資源を案内する昼神温泉発着バスツアーの実施、野沢温泉・スキー場地区で行われている生活に溶け込んだ文化や歴史を見て歩くガイドツアーなどが挙げられます。また、スキー場地区では、小谷地区のスキー以外の冬の楽しみを提供するモニターツアーの実施、志賀高原スキー場地区における施設の空きスペースを活用したテナント店舗の実証実験があります。
 この事業の成果についてですけれども、県といたしましては、単に事業費を補助するだけではなく、プラン策定に観光部や地方事務所の職員が参加するとともに、毎年、各モデル地区が一堂に会して事業の成果を発表する機会、あるいは講演会を設けるなど、そのフォローアップにも取り組んでおりますので、今後その成果が徐々にあらわれてくるものと期待しております。
 また、このモデル事業がきっかけとなって、各モデル地区が地域一丸となって観光地再生に取り組む基盤ができたのではないかと評価しているところでございます。
 さらに、再生モデル地区の取り組みがほかの観光地のモデルとなることを大いに期待しておりますので、今後予定しておりますモデル事業の報告書作成や事業報告会を通じまして、その成果がほかの地域の参考になるよう取り組んでまいります。
 以上です。
      〔農政部長萩原正明君登壇〕
◎農政部長(萩原正明 君)耕作放棄地対策につきまして御質問をいただきました。
 まず、耕作放棄地解消に向けた県の支援と対策についてのお尋ねでございます。
 耕作放棄地を解消をするためには、耕作放棄地の再整備や導入作物の検討、販路の確保、再生した農地の利用形態、継続的な活用に向けた取り組みを推進することが極めて重要だというふうに考えております。
 このため、県では、遊休農地活用総合対策事業や国の新たな交付金等の活用によりまして、耕作放棄地の再整備や地域特産物の作付、集落営農による取り組み等を支援しておるところでございます。また、農業者のほか、消費者や地域活性化に取り組むグループ等の参加をいただきまして、遊休農地を活用する運動も関係団体とともに展開をしているところでございます。
 2点目の耕作放棄地全体調査の結果についてでございますが、県内81市町村のうち耕作放棄地がない2村を除きます79市町村で調査されまして、その結果、農地として活用すべき耕作放棄地は8,525ヘクタール、農地に復元して利用することが不可能な土地については6,626ヘクタールとなっているところでございます。
 3点目の市町村段階の協議会の設置状況についてのお尋ねでございますが、本県では、8月現在、35市町村で27の協議会が設立されておりまして、協議会のある市町村の割合は44%となっております。
 なお、本年度末までに61市町村で53の協議会が設置される見込みとなっております。
 4点目の交付金の事業内容、制度の周知等についてのお尋ねでございます。
 この交付金につきましては、障害物除去、それから整地などの農地の再生作業や土壌改良に加えまして、再生農地の活用に必要な農作業用の機械、鳥獣害防止施設、それから導入作物の試験栽培だとか販路の検討に要します経費についても助成対象となっておりまして、議員御指摘のように耕作放棄地を解消するための総合的な支援対策となっております。
 県といたしましては、引き続き、地方事務所単位に設置をいたしました支援チームを通じまして、事業の受け皿となります市町村の協議会の設立を支援してまいりたいというふうに思っております。
 また、活用事例を報告いたします現地検討会だとかシンポジウムの開催のほか、先ごろ作成いたしましたポスター、チラシを活用いたしまして本事業のPRに努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
      〔企画部長望月孝光君登壇〕
◎企画部長(望月孝光 君)踏切事故に関するお尋ねでございます。
 まず、県下の踏切事故の発生状況と交通安全対策についてでございますけれども、過去5年間におきまして県内の踏切における人身事故は25件発生しておりまして10名の方が亡くなられております。また、そのうち7件は遮断機も警報機もない第4種踏切で発生しているところでございます。
 踏切における交通安全対策といたしましては、お話のございました長野県交通安全計画に沿いまして、遮断機、警報機などの整備、あるいは踏切道の改良、そして踏切そのものの廃止などのハード面、さらには注意喚起看板の設置、交通安全教育、啓発等のソフト面の対策を総合的に進めてまいっているところでございます。
 しかしながら、死亡事故が多い第4種踏切につきましては、鉄道事業者としては遮断機や警報機の設置は多額の経費がかかるため踏切をできるだけ廃止したいという意向があるわけでございますけれども、踏切の廃止によって生活道路の利便性が低下することから地元の方の同意を得ることができないということで、計画どおりになかなか進んでいないといったのが現状でございます。引き続き、踏切の交通安全対策に努めてまいりたいと思っております。
 次に、長野電鉄踏切道改善促進等連絡会議についてのお尋ねでございますけれども、この連絡会議は、平成9年、10年と長野電鉄の踏切事故が多発したことから、安全対策について協議、検討し、関係機関が連携して取り組むために平成11年度に設置され、沿線自治体の皆さんとともに事故防止に向けた取り組みを行ってまいりましたけれども、平成12年、13年には1件も事故が発生しなかったこともございまして、平成14年度以降は、会議自体は開催せず、沿線自治体と長野電鉄とで個別に協議を進めているのが現状でございます。
 しかしながら、残念なことに、最近再び大変痛ましい踏切事故が増加しております。各地域に点在する踏切の個別の状況に即した対策が講じられるよう、改めてこの連絡会議を活用いたしまして、地域の実情を把握し、とり得る対応策を関係機関とともに連携して検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      〔8番丸山栄一君登壇〕
◆8番(丸山栄一 君)それぞれ御答弁をいただきました。温泉地、スキー場ともどもに観光客数、また消費額が落ちているのが現状でございまして、再生に向けた積極的な取り組みをお願いしたいというふうに思います。
 また、耕作放棄地の再生につきましても、佐賀県では、除草や整地を行い、耕作放棄地再生が営農につながる取り組みに対して国の対策事業に県が上乗せ助成をして、個人や農業法人などが行う再生費用の9割を補助するというような制度もつくっているようでございまして、耕作放棄地の防止や土地活用を進める上で、個々の農家だけではやっぱり限界があるわけでございますので、ぜひとも県の取り組みをお願いをしたいというふうに思います。
 また、踏切事故におきましても連絡会議を活用していただけるということでございますので、ぜひお願いしたいと思います。一たび事故が発生しますと、特に鉄道でございますから大変痛ましい事故につながってしまいます。事故防止には関係機関・団体が一丸となって取り組まなければならないわけでございまして、効果的な交通安全対策の推進をぜひお願いをしたいというふうに思います。
 以上をもちまして質問とさせていただきます。ありがとうございました。
○議長(望月雄内 君)会議規則第13条第2項の規定により、本日はこれをもって延会いたしたいと思います。
 次会は、明2日午前10時に再開して、行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑並びに決算特別委員会の設置等を日程といたします。書面通知は省略いたします。
 本日は、これをもって延会いたします。
        午後4時33分延会