議事ロックス -地方議会議事録検索-


長野県 長野県

平成21年 9月定例会本会議−09月29日-02号




平成21年 9月定例会本会議
平成21年9月29日(火曜日)
 出席議員(55名)
  1 番 下沢順一郎     27 番 小松千万蔵
  2 番 ?島陽子      28 番 清沢英男
  3 番 福島鶴子      29 番 西沢正隆
  4 番 和田明子      30 番 風間辰一
  5 番 小林東一郎     32 番 下村 恭
  6 番 太田昌孝      33 番 竹内久幸
  7 番 今井 敦      34 番 佐々木祥二
  8 番 丸山栄一      35 番 向山公人
  9 番 松山孝志      36 番 高村京子
  10 番 小島康晴      37 番 小林伸陽
  11 番 金子ゆかり     38 番 藤沢詮子
  12 番 小山 立      40 番 牛山好子
  13 番 備前光正      41 番 宮澤敏文
  14 番 今井正子      42 番 平野成基
  15 番 北山早苗      43 番 本郷一彦
  16 番 諏訪光昭      44 番 村石正郎
  17 番 木内 均      45 番 木下茂人
  18 番 小池 清      46 番 森田恒雄
  19 番 垣内基良      47 番 倉田竜彦
  20 番 野澤徹司      49 番 寺島義幸
  21 番 ?見澤敏光     50 番 高橋 宏
  22 番 保科俶教      51 番 石坂千穂
  23 番 宮本衡司      52 番 島田基正
  24 番 毛利栄子      53 番 萩原 清
  25 番 永井一雄      54 番 服部宏昭
  26 番 村上 淳      55 番 望月雄内
  56 番 古田芙士      58 番 石田治一郎
  57 番 下? 保
        ───────────────────
 説明のため出席した者
  知事        村井 仁    建設部長      入江 靖
  副知事       板倉敏和    会計管理者     海野忠一
  副知事       腰原愛正    公営企業管理者
  危機管理部長    松本有司    職務執行者・企
  企画部長      望月孝光    業局長       山田 隆
  総務部長      浦野昭治    財政課長      奥田隆則
  社会部長      和田恭良    教育委員会委員
  衛生部長      桑島昭文    長         矢?和広
  衛生部病院事業           教育長       山口利幸
  局長        勝山 努    教育次長      長澤一男
  環境部長      白井千尋    教育次長      平澤武司
  商工労働部長    黒田和彦    警察本部長     小林弘裕
  観光部長      久保田 篤   警務部長      早川智之
  農政部長      萩原正明    監査委員      ?見澤賢司
  林務部長      轟 敏喜
        ───────────────────
 職務のため出席した事務局職員
  事務局長      谷坂成人    議事課委員会係長  真岸 光
  議事課長      宮下清一    議事課担当係長   三枝哲一郎
  議事課課長補佐   小山 聡    総務課担当係長   村井昌久
        ───────────────────
 平成21年9月29日(火曜日)議事日程
   午前10時開議
   行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑
     ─────────────────────────
 本日の会議に付した事件等
   行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑

        午前10時1分開議
○議長(望月雄内 君)これより本日の会議を開きます。
 本日の会議は、行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑であります。
         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△行政事務一般に関する質問及び知事提出議案
○議長(望月雄内 君)次に、行政事務一般に関する質問及び知事提出議案を議題といたします。
 お手元に配付いたしましたとおりの議員から行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑の通告がありましたので、報告いたします。朗読は省略いたします。
 順次発言を許します。
 最初に、備前光正議員。
      〔13番備前光正君登壇〕
◆13番(備前光正 君)おはようございます。8月の総選挙は、経済不況の深刻さに、格差と貧困の拡大、後期高齢者医療制度、年金、介護、障害者自立支援法など社会保障制度の後退等を引き起こし、行き詰まった自公政権に国民の審判が下されました。新たな政権には、後期高齢者医療制度や障害者自立支援法の廃止、生活保護の母子加算の復活等の国民の命と暮らしを守る施策の早急な確立を望むとともに、私ども日本共産党もその実現のために奮闘をするものであります。
 そこで、まず介護問題について伺います。
 私どものところに介護の問題で相談が寄せられておりますが、それは、特別養護老人ホームに入所のお願いをしているが、要介護5でも10年もたつがいまだに入れない、どうして入れないのかという御相談でした。こうした相談が後を絶ちません。
 私は、特別養護老人ホームを運営している事業者に伺いましたが、療養病床の削減のためか医療的ケアの必要な方々の入所がふえ、以前は10%程度であったものが現在は20%を優に超えている、介護報酬が上がっても看護師を増員する余裕はなく、結局、医療的ケアの必要な方の入所を困難にしていると言われました。
 そこで、長野県における医療的ケアの必要な方々の介護についての施設介護の状況はどうなっているのか。また、入所できない方々についての対応はどう考えているのか。社会部長に伺います。
 厚労省は、介護職員による医療行為について一部の特養でモデル事業を実施しているようでありますが、たんの吸引、経管栄養を看護職員と連携、共同することにより実施し、問題がなければ来年度から実施をするということも伝わってきております。
 厚労省調査では、夜間に看護師が必ずいると回答した特養は約2%で、介護福祉士の調査でも、吸引を行っているとした介護職は看護師の手薄な夜間で約8割にも上り、昼間でも約4割が実施しているとの実情があるといいます。
 このままでは、どんなに待機をしていても、一定の医療的処置を要する重度な高齢者の行き場はますますなくなります。
 そこで、長野県内での状況の把握を行うなどして、介護報酬の改善とともに、特養や老健施設における医療制限の抜本的改善を国に対し求めるべきではないかと思いますが、社会部長のお考えを伺います。
 また、根本的には、施設整備のおくれ、特養が不足して待機者が増加している大きな問題があります。このほど明らかになりました在宅の特別養護老人ホームへの入所希望者数は本年度4,793名で、2001年の2,195人からは2.1倍にもなっております。また、圏域ごとの待機者の内訳では、松本圏域は4,793人中21.3%の1,023人と最も多くなっております。
 松本圏域に特別養護老人ホームの設置が必要と思われますが、これについての社会部長のお考えを伺います
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)介護問題についての御質問でございます。
 まず、医療的ケアの必要な方々の施設介護についてでございますが、国の調査結果によりますと、特別養護老人ホームにおけます入所者のうち医療処置を受けている方の割合は全国的に上昇傾向にございまして、特に経管栄養や喀たん吸引を受けている方の割合が上昇している状況にございます。この調査では都道府県ごとのデータは公表されておりませんが、県内の施設長などの関係者からは、本県においても同様の状況にあるとお聞きしております。
 また、施設入所をお待ちいただいている方についてでございますが、入院施設あるいは在宅での訪問看護等を御利用いただいていると、このように承知しておりますが、第4期介護保険事業支援計画に基づきまして施設居住系サービスの拡充に努めてまいりたいと、このように考えている次第でございます。
 次に、県内の特養における入所定員100人当たりの看護師数は常勤換算で約2.9人と、全国平均の2.3人を上回る配置となっておりますが、今後とも、高齢化の進行に伴う施設入所者の重度化などにより、一定の医療的ケアが必要な入所者は増加していくものと考えております。
 このような状況に対しまして、平成21年度の介護報酬改定におきましては手厚い看護職員の配置に対する加算が新たに創設されておりますので、この改定の効果などを見ながら必要に応じて国に対し改善を要望してまいります。
 さらに、国におきましては、たんの吸引等の一部の医療処置につきまして、その実施を特養の介護職員にも認めるべきかどうか、こういった検討を行っておりまして、今年度内に報告をまとめる予定としておりますので、その状況を見きわめながら、入所者ニーズにこたえるための制度改正を要望してまいりたいと、このように考えております。
 次に、松本圏域の特別養護老人ホームの設置のことでございますが、平成20年度末現在で20施設、1,584床ございますが、第4期介護保険事業支援計画では、圏域内の市町村の要望に基づきまして、新設も含め148床の定員増により合計1,732床を整備目標としております。
 県といたしましては、財政的支援の拡充を図りながら施設整備を促進してまいりたいと、このように考えている次第でございます。
      〔13番備前光正君登壇〕
◆13番(備前光正 君)ぜひ、県としての独自施策と、国に対しての要望を行っていっていただきたいと思います。
 次に、介護職員の処遇改善について伺います。
 09年度補正予算で急遽決定されました介護職員処遇改善交付金は、介護職員1人当たり1万5,000円の交付を見込んで設定されました。しかし、交付を2年半で打ち切り、対象は介護職員に限定されるなどの問題があります。
 制度の一定の前進もありますが、法人運営者の皆さんからは、介護職員だけ上げても、一緒に働いている看護師やケアマネジャー、事務職員などは含まれないため、チームワークで成り立っている現場職員のモチベーションを下げてしまう使い勝手の悪い制度であると多くの方に指摘されております。東京都では、介護支援専門員、生活相談員も含めるなどの対応をしているそうであります。
 そこで、本県としても、施設職員全体を対象とするなどとともに、国に対しても働きかけをすべきであると思いますが、社会部長のお考えを伺います。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)介護職員処遇改善交付金でございますが、この交付金は、介護職員の処遇改善によりましてその確保と定着を図ることを目的としておりまして、看護職員やケアマネジャーなどは制度上交付金の対象となっておりません。
 介護現場におきまして交付金の対象とならない他の職種との間に不公平が生じるなどの声があることは承知しておりますので、国に対しまして、施設職員全体の確保、定着が図られるよう、機会をとらえ、こうした声を伝えてまいりたいと考えております。
 以上です。
      〔13番備前光正君登壇〕
◆13番(備前光正 君)それでは、次に新型インフルエンザ対策について伺います。
 県内でもインフルエンザの感染者がふえ、8月25日以降の集団感染の届け出件数は164件を超え、保育園、学校の休園、閉鎖や、死亡例も発生をしております。
 そこで、県内の感染者の状況と、これに対応する医療体制、対策はどうなっているのか。衛生部長に伺います。
 10月初旬から開始されるというワクチンの接種についても、供給可能な数量の制限もあり、インフルエンザ患者の診療に従事する医療従事者、ハイリスクグループを筆頭に、優先順位が決められております。
 そこで、ワクチンの確保について、本県の優先接種対象の人数とその負担金についてはどうなっているのでしょうか。
 接種の自己負担金は2回の接種で6,000円から8,000円というものです。これでは所得の低い人は接種ができないということになりかねません。感染拡大を防ぎ、重症化する前に健康被害を最少限に抑えることは社会全体の要請であると考えます。そのためにも、ワクチン接種を希望する人が経済的理由で接種ができないというようなことがないように接種料の負担軽減を国に求め、県として優先接種対象者には無料とすべきではないかと思いますが、衛生部長のお考えを伺います。
 また、今後、想定される無保険者など医療費の支払いが困難な人の発症の際に、経済的な心配をせずに安心して早期に受診ができるよう、医療費自己負担分を保障する制度を緊急に確立すべきであると思います。
 資格証明書発行世帯に緊急に保険証を発行するなどの措置を行い、感染症という性格上全員に徹底することが重要ですので、資格証が発行されていてもいつでも受診ができるということをテレビやラジオ等で広報すべきと考えますが、衛生部長に伺います。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)新型インフルエンザ対策について申し上げます。
 県内の感染者の状況についてでございますが、県内88の定点医療機関からのインフルエンザの患者報告数の平均は、9月に入りました第36週が1.33、37週が1.32、9月14日から20日の第38週が1.58とほぼ横ばいの状況にございます。一方、同期の全国の数値は第38週で4.95と増加してございまして、特に都市部での増加が著しく、同38週に都市部では10を超えているところも出てきてございます。
 また、県内の学校休業等の状況は、8月の夏休み明け以降、97施設の臨時休業等と578人の患者の報告があり、引き続き予断を許さない状況にございます。
 次に、対応する医療体制、対応策についてでございますけれども、国の指針の改定を踏まえまして、県内の各医療圏で医師会等の御協力をいただきまして協議を進めまして、8月3日から原則としてすべての医療機関が患者を受け入れる体制へ切りかえたところでございます。その後、国から流行規模の具体的なシナリオが示されまして、県内の最大時点での入院患者の推計は788名となってございます。特に、小児、妊婦、透析患者等の重症化しやすい患者の受け入れ確保が急務となってございます。
 現在、保健福祉事務所を中心に、引き続き、各地域において、地域の実情に応じた医療体制の速やかな確保に向け関係者との協議と対応に鋭意取り組んでございます。入院や小児等への対応など、現在、十分な確保ができる見通しが立つところまで来ている状況にございます。
 次に、新型インフルエンザワクチン接種についてお答えを申し上げます。
 今回の新型インフルエンザワクチンの接種は国が実施主体となって行われることになってございまして、費用負担等について現在国において検討がなされておりますので、ここでは国が9月6日に示した素案に基づきましてお答えをさせていただきます。
 まず、接種対象者の人数でございますけれども、素案によりますと、全国で、優先接種対象者として、医療従事者、妊婦、基礎疾患を有する方、就学前の小児など約1,900万人、その他に優先的に接種することが望ましい対象として、小学生、中学生、高校生、高齢者が約3,500万人、合計で約5,400万人とされてございます。
 都道府県別の数字は示されてございませんけれども、人口割などから算出いたしますと本県の優先接種対象者は33万人程度と推計されます。
 ワクチン接種費用の負担に関しましては、国の素案では、今回のワクチン接種の目的が個人の重症化防止にあることから、ワクチンの接種を受けた方から実費相当額を徴収することといたしてございます。
 次に、接種費用の負担軽減につきましては、現在、国において低所得者への配慮について検討がなされているところでございます。
 また、県といたしましては、優先接種者への無料化については、今回の接種の目的が個人の重症化防止の観点から実施されるものであり、また季節性インフルエンザワクチン接種における自己負担との均衡からも、慎重に判断すべきものと考えてございます。
 次に、資格証明書発行世帯に対し緊急に保険証を発行し、資格証が発行されていても受診できることを広報すべきではないかとの御質問にお答えをさせていただきます。
 資格証明書が発行されている世帯に属する被保険者が医療を受ける必要が生じ、かつ、医療費の一時払いが困難である旨を市町村窓口に申し出を行った場合には、新型インフルエンザの感染の疑いにかかわらず、緊急的な対応として当該市町村の判断において短期被保険者証を交付することとなってございます。
 県といたしましては、資格証明書発行世帯に対する短期被保険者証交付の制度については、市町村に対し通知や会議等を通じて適正な対応をお願いしてきたところでございます。今後も、資格証明書発行世帯との納税相談など、あらゆる接触の機会を通じまして、短期被保険者証の発行に関する周知をさらに徹底してまいりますよう助言してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
      〔13番備前光正君登壇〕
◆13番(備前光正 君)それでは、次に障害者等の通所施設における感染対策について伺いたいと思います。
 新型インフルエンザの集団発生が先行した兵庫県の施設では休業を余儀なくした施設があり、こうした施設では、障害者自立支援法のもとでは日払い換算されるため、ある施設では発症月は通常月よりも大幅な収入減に陥って運営が成り立たなくなってしまったそうです。神戸市では、このことを受け、制度を新設して、高齢者や障害者通所施設等が一定期間休業する場合には通常の約8割を助成する制度をつくったそうであります。
 これには、厚生労働省が、6月初旬に、介護、障害者、保育施設などの休業補償に地域活性化交付金を活用するよう都道府県などに通知を出していました。ところが、この申請期限は6月末であって、最近、県内の施設関係者からは、自治体に問い合わせをしたが、既にその予算は割り当てが決まっているとか、既に使ってしまったと言われております。
 インフルエンザの猛威はこれからも続くわけでありますが、こうした施設にはマスクや消毒液すら購入の補助は1円もありませんが、休業補償等も含め支援策を検討できないか。社会部長に伺います。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)障害者等の通所施設における感染対策でございますけれども、新型インフルエンザによる休業を対象にいたしました全国共通の補償制度、こういったものは現状ではありませんで、県のレベルでの独自の補償、これもこれまでに事例はございません。
 これまで、県内では、障害者の通所授産1施設で4日間の臨時休業を行った事例がございますが、休業補償についての要望はございませんでした。
 しかし、感染拡大も予想されますことから、休業に伴う損失に対する支援が必要と考えておりまして、これまで全国知事会を通じまして損失補償制度の創設などについて要望してまいったところでございます。
 また、そのほかの支援でございますが、本年6月からは休業に伴う資金需要に対する福祉医療機構による貸し付けも新たに開始されておりますし、また、障害者自立支援法の特別対策事業により収入を補てんする制度もございます。こうした制度の周知を図りますとともに、あわせて予防対策や健康管理の徹底を図ってまいりたいと、このように考えております。
      〔13番備前光正君登壇〕
◆13番(備前光正 君)貸し付け制度があるということは承知しておりますけれども、これでは施設の運営というのはなかなか成り立たないということも言われております。ぜひとも、県として、あるいは国に対しての要望もしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
 次に、福祉医療費自己負担金の引き上げについて伺います。
 福祉医療費の自己負担金の値上げにつきましては、このほど、80自治体中39自治体は10月実施を見送ることが明らかとなっております。私が6月議会において取り上げた際は、実施するが35自治体、実施しないが20でした。不実施の自治体が20から39とほぼ倍にふえております。
 議会答弁では何度も市町村の理解が得られていると答弁されておりますが、全くそのとおりになっていないことが明らかではないでしょうか。これでも市町村長の理解が得られていると言えるのでしょうか。これからも10月実施については見送るべきではないでしょうか。衛生部長に伺います。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)福祉医療制度の受給者負担金の引き上げを見送るべきではないかとの御質問にお答えさせていただきます。
 受給者負担金の引き上げは、20年度の長野県福祉医療費給付事業検討会において、県民の皆様方がおおむね従前と変わらず医療サービスを受けることができるよう、持続可能な制度としていくために決定をさせていただいたものでございます。
 引き上げは制度を維持していく上でやむを得ないものとして、実際に受給者と接しておられる市町村長とともに、検討会において苦渋の決断をしたものでございまして、御理解をいただきたいと存じます。
 以上でございます。
      〔13番備前光正君登壇〕
◆13番(備前光正 君)20年の検討会での決定ということで苦渋の選択と言われるわけですけれども、ことし、現段階までに検討会が3回行われていると伺いますけれども、その検討会の内容ですけれども、求めてもその概要すらもわかりませんでした。昨年度の1月までの検討会の報告書は1月には既にできていたわけですけれども、今回は作成中ということでホームページ上でも全くわかりません。これでは情報公開上問題だと言わざるを得ません。検討会の状況はどうなっているのか。また、公開しないのはなぜなのか。衛生部長に伺います。
 また、次に、同事業の補助額の推移について伺いたいと思いますが、現行制度になった18年以降の乳幼児医療費の補助金額と20年度の見込み額はどのように推移しているのか。お答えをいただきたいと思います。衛生部長にお願いします。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)検討会の状況及び公開についてお答えをさせていただきます。
 本年度の検討会では、今後検討が必要と考える項目に関する市町村長の意向調査を踏まえまして、乳幼児の対象範囲等について検討をすることを決定をさせていただいてございまして、先日、小児科医や学識経験者等の関係者から意見をお聞きしたところでございます。
 また、検討会の内容については、検討会の開催後、速やかに検討結果の概要を市町村にお送りさせていただいているところでございまして、検討会の議事録につきましては検討会の了承を得たところで公開をさせていただきたいと考えてございます。
 それから、乳幼児医療費補助金の推移と見込みについてお答えをさせていただきます。
 18年度の県の乳幼児医療費補助金額は12億4,800万でございます。19年度は13億5,500万、20年度は11億2,200万、21年度の見込みでございますが、11億2,800万円でございます。
 以上でございます。
      〔13番備前光正君登壇〕
◆13番(備前光正 君)ただいま御答弁にありましたように、同事業におけます18年度の乳幼児医療費の補助金分ですけれども、18年度が12億4,800万余、占める割合としては31.1%であったものが、20年度が11億2,180万余、27.6%と2億3,300万円余り、率として全体では4.1%余りですが、乳幼児医療費としては17.2%も下がっているわけであります。これは健康保険法の改定分の自己負担率が下がったことが大きな要因で、県もその分助かっているのにもかかわらず、これを一くくりに乳幼児も含め200円の負担増をするのは余りにも子育て支援の観点がない、また、他の県からも逆行していると言わざるを得ないわけであります。
 25日には、知事あてに、10月実施を中止するよう、福祉医療給付制度の改善を求める会の皆さんから1万9,000名を超える署名が届けられたと思います。
 こうした子育て最中の保護者は、窓口無料が前進している周辺の県と比較しても余りにもかけ離れ、子育てに優しくない県だと言わざるを得ないわけであります。
 医療費の増額の負担を子供たちとその保護者に背負わせるのか。知事に伺いたいと思います。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)この問題につきましては、これまでもたびたびお答えを申し上げておりますが、福祉医療費を制度全体として何とか維持していきたいというところでいろいろ悩んだ末にこのような選択をさせていただいた次第でありますが、乳幼児の問題等につきましては、これはいろいろまた市町村とも御相談をしながら工夫をしてまいりたい、このように思っているところであります。
      〔13番備前光正君登壇〕
◆13番(備前光正 君)こうした中、9月の松本市議会などでは乳幼児医療費の対象年齢の拡充を検討しているなどという報告も聞いております。
 県としても、せめて、子育て世帯を応援するために、乳幼児医療費の対象年齢の拡大等の拡充策を検討すべきではないでしょうか。知事に伺います。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)乳幼児の対象年齢の拡大についてのお尋ねと理解いたしますが、この問題につきましては、先ほど衛生部長が答弁をいたしましたとおり、今年度の検討会におきまして乳幼児の対象範囲等について検討するというところまでは決定をいたしておりまして、現在検討を進めているところであります。
 県といたしましては、今後取りまとめられる予定の検討会報告を受けまして県の方針を改めて決定をいたしたいと考えております。
      〔13番備前光正君登壇〕
◆13番(備前光正 君)昨日、検討会2回分の概要書をもらったわけでありますけれども、この中で、乳幼児の対象年齢の拡大の検討というのは、何人も触れられて、すべきだということを言われております。ぜひとも、来年は知事選もあるわけでありますけれども、選挙直前にということのないように早急な検討をお願いをさせていただきたいと思います。
 次に、廃棄物対策について伺いたいと思います。
 廃棄物対策では、塩尻市では、今回、廃棄物の適正な処理の確保に関する廃棄物条例の施行後、初の産廃処理業者が処理施設設置の許可申請4件が進行し、これに先立ち、条例に定められた住民説明会が各地で開催されております。
 この中での問題点が浮き彫りになっております。それは、住民合意が不要になったことから最低2回は説明会を開催するとなっておりますが、条例の基本的な考え方の説明が不十分であったり、事業者の説明だけでは情報が一方的になり、関係住民が対応に苦慮している状況があります。
 県としての説明、指導助言等を並行して行うべきではないでしょうか。環境部長に伺います。
 また、今回、説明会では、地域住民側が十分な情報を得ることの困難さが明らかになっております。塩尻市東山での管理型最終処分場計画は、昭和58年から稼働している安定型処分場に隣接させ、管理型処分場を増設するものであります。説明会では、住民側が、この予定地自体が糸魚川――静岡構造線活断層系の牛伏寺断層が存在していることを指摘しております。これは、今年度、公開、運用された独立行政法人産業技術総合研究所の活断層・地震研究センターの活断層データベースによっても、約1キロのところにその存在は明らかであります。牛伏寺断層は、御存じのように、国内でも地震が引き起こされる確率も規模も最大級な断層と政府も公表し、対応を開始しております。
 さらに、この処分場にはアスベストや焼却灰が処分されるということからの健康被害、また、農業用水や蛍の育成などを行う田川の上部に設置されることから水質への影響等が懸念されております。
 一方の事業者は、地震も水管理も大丈夫と言いますが、地域住民は、事業計画者とでは、技術的なこと、法的なこと、あるいは情報量も非常に不利な立場に置かれております。
 こうした地域住民の生活環境への影響の視点に立った支援が行われなければ、住民の健康や環境は守られないのではないでしょうか。その支援策について環境部長に伺います。
 また、洗馬における業者については他県からの参入であり、地域住民は会社についての情報も乏しく、入手も困難であります。資本金もわずかであり、こうした業者が途中で事業が頓挫した場合等の後の処理も含め、許可権者の県は最後まで責任を持つことができるのでしょうか。こうしたところへの県としての説明やまた支援を行う必要性があるのではないでしょうか。環境部長に伺います。
      〔環境部長白井千尋君登壇〕
◎環境部長(白井千尋 君)産業廃棄物処理施設の設置について3点ほど御質問をいただいたので、順次お答えいたします。
 初めに、住民への説明に関する県としての指導助言等についてのお尋ねでございます。
 廃棄物条例に規定しております住民説明会の趣旨は、事業計画者と関係住民が開かれた場において十分対話を行い、その過程を通じて事業計画が地域住民の意向を反映したものになり、廃棄物の適正な処理の確保と生活環境の保全が図られることを目的の一つとしております。
 事業者は住民に適切な情報を提供し、わかりやすく説明をしていくことは当然の義務でございますし、一方、住民は事業者に対して計画内容の不明な点への質問や計画への意見を述べることもできます。さらに、県は、条例に基づき、事業者がどのように説明をしたのかについて報告を求め、適切な説明をしていない場合は改めて十分説明を行うよう勧告するなど、十分な合意形成が図られるよう対応してまいるものでございます。
 また、県では、廃棄物処理施設の計画がある地域の方などの要望によりまして出前講座を行い、廃棄物処理法や廃棄物条例の制度などについても説明を行っております。
 今後とも、出前講座や地域住民の方からの相談に積極的に対応して、条例や廃棄物処理について知識や理解の浸透が図られるよう努めてまいります。
 次に、塩尻市内東山の管理型最終処分場計画に係る御質問でございます。
 この計画については、現時点では事業計画の初期段階でありまして、事業計画概要の説明会が行われたところでございます。一方、断層による影響、あるいはアスベストや焼却灰の処理による健康や水質への影響については、いずれも廃棄物処理法上の許可基準として定められておりますので、この基準に従って適正な処理が行われるかどうか今後の審査の中で判断をしてまいります。
 また、先ほど申し上げましたとおり、御質問の計画は事業計画の初期段階にありますが、今後、条例の定めるところに従いまして施設の構造などについての具体的な説明がなされ、事業者の対応が明らかになってくることが見込まれます。先ほど1問目のところでもお答えいたしましたが、住民の皆さんの知識、そういったものにつきましては、地元の皆さんの要望があれば出前講座のほうにもいつでもお伺いすることになっております。
 県といたしましては、住民の皆さんからの生活環境に関する御意見あるいはその意見への事業者の対応を踏まえまして、厳正に判断をしてまいります。
 続いて、洗馬の自動車解体施設に関する質問にお答えをいたします。
 この事業者は、自動車リサイクル法に基づき、廃自動車の解体及び破砕を行う者として、7月に事業計画の概要について説明会を実施したところと承知しております。今後、具体的な事業内容の説明が次の段階である事業計画説明会でなされますので、住民の皆さんからの意見及び意見に対する事業者の対応を見きわめまして判断をしてまいります。
 条例に基づく事業計画協議終了後においては、自動車リサイクル法に規定する許可基準に即して許可または不許可の判断をいたしますが、許可された施設につきましては事業者が施設の管理運営を適切に行う責任を負います。県では、監視、指導を行い、廃棄物が残置された場合などは原状回復命令などの行政処分を行い、地域の生活環境の保全を図ってまいります。
 以上でございます。
      〔13番備前光正君登壇〕
◆13番(備前光正 君)阪神・淡路大震災の際に阪神高速の橋脚が折れた被害を見聞きし、これがマグニチュード7.3、そして牛伏寺断層によるものはマグニチュード8を想定されているわけでありますけれども、これは、大規模な地震ということで、幾ら業者が安全、安心だということを言ってもなかなか信じられないというのが現状であるというふうに思います。
 また、求めれば出前講座をするということでありますけれども、やはり各論についての基本情報が余りにも少な過ぎるという中で、住民の合意がなくても、実際上は設置許可を県がするわけですけれども、することができるような条例ということについて、やはり基本情報を、県環境部が住民の生活環境を安全なものとしていくためにももっとてこを入れていただくということが必要ではないかなというふうに私は思います。
 産業総合研究所の活断層のデータベースはことし開示されているわけで、私自身も、間近なところに活断層があるということを見て正直びっくりしたわけでありますけれども、こういったことも県行政としてあらかじめの基本情報として知らせていき、その影響等を含めて住民の皆さんに話をしていただきたいというふうに思いますが、これについての環境部長の御所見を伺いたいというふうに思います。
 また、中信地区の、かつて県関与の最終処分場のときには活断層を考慮したアセスが行われたわけですけれども、これが欠落しているわけです。これについても環境部長はどのようにお考えか。伺いたいと思います。
 以上で質問を終わります。
      〔環境部長白井千尋君登壇〕
◎環境部長(白井千尋 君)ただいま2点ほど御質問をちょうだいいたしました。
 いわゆる各論についての情報が少ないので、もっと積極的に情報提供をというお話でございます。
 いずれにいたしましても、地震、断層等に関するものにつきましては、今後、審査の段階でしっかり見ていきまして、私ども、先ほど申し上げましたとおり、今の段階ではあくまでも最初の段階である事業概要計画の段階でございますので、この点につきましてはまた私ども承知をしておりませんし、審査の段階で判断していくことであろうというふうに考えております。
 それから、次の中信地区における計画の際の活断層に関するものということでございましたけれども、これは文献調査等によりましてその存在は承知をしておりました。ただ、今回の場所はそことはまた違う場所でございますので、今回の場所につきましてはまた別途の検討が必要というふうに考えております。
 以上です。
○議長(望月雄内 君)次に、保科俶教議員。
      〔22番保科俶教君登壇〕
◆22番(保科俶教 君)最初に、国の直轄事業負担金と県事業の市町村負担金について質問をいたします。
 国の直轄事業負担金については、都道府県知事から、その根拠の不透明さ、事業に直接関係のない不適切な費用が含まれていた事実が発覚するなどから支払いを拒否する発言があったり、ぼったくりバーなどと批判されるなど、廃止の要望がなされてきたところでございます。
 長野県においても、長野以北の新幹線建設費負担金が突然多額に及ぶなどの増額になりまして、昨今の厳しい県財政を考えるとまさに困惑をせざるを得ない請求であったわけでございまして、その根拠の明確な説明を村井知事が国に求めた件は記憶に新しいところでございます。これを機会に、国と地方の役割分担の明確化、二重行政の解消など、あるべき姿を協議して、国と地方の良好な関係の構築、簡素で効率のよいシステムによる住民サービスの向上を図るべきと考えます。
 一方、県と市町村の間には県事業について市町村負担金があります。この徴収根拠については、道路法第52条、地方財政法第27条、全国新幹線鉄道整備法第13条等の定めるところでございまして、負担割合等は毎年2月定例県議会で議決をしており、長野県議会でも認めているところでありますが、全国市長会においては、7月、国や都道府県、市の役割を明確にし、最終的には廃止を求めるとの要請文を採択し、全国知事会などに提言しております。
 一方、知事会は、同月、国直轄事業負担金制度の改善の趣旨を踏まえ、市町村負担金も同様見直すと申し合わせています。
 そこで、1点目として、平成21年度の建設部、農政部の関係事業費及びその市町村負担金は幾らになっているか。国直轄事業負担金で問題とされた不適正な支出はないか。また、支出の項目についてお示しをいただきたいと思います。
 2点目として、負担金について市町村の理解と協力を得るため説明、協議等をどのように実施しているか。これらについては建設部長、農政部長にお伺いをいたします。
 3点目として、知事会の申し合わせで、国直轄事業負担金制度の改革の趣旨を踏まえ、市町村負担金も同様に見直すとしておりますが、この点について知事は今後具体的にどのように対応していかれるのか。お考えをお聞かせいただきたいと存じます。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)県事業の市町村負担金に関するお尋ねでございます。1点目、2点目の御質問について建設部関係についてお答えいたします。
 まず1点目の平成21年度における建設部関係の市町村負担金ですが、当初予算ベースで、道路事業、都市計画の街路事業など4事業の関係事業費78億2,472万7,000円に対し、市町村負担金は7億4,893万2,000円でございます。
 なお、すべて新設、改良のための建設費であり、維持管理費に対する市町村負担金はいただいておりません。
 支出項目につきましては、工事請負費、測量試験費といった工事費や事業の実施に必要な人件費、旅費といった事務費でありまして、国直轄事業負担金で問題となりました退職手当や営繕宿舎費などは含まれておりません。
 次に、2点目の市町村に対する説明、協議でございますが、事業実施の前年度において、市町村の予算編成の前までに県の当初予算に計上する予定の事業計画、事業費及び市町村負担額の説明を当該市町村に行い、県事業に対する市町村負担金を予算化していただいております。
 また、事業実施年度においては、工事費の額とその主な内訳のほか、事務費の額と事務費に含まれる人件費の割合を該当市町村に通知し、その内容を説明した上で市町村から事業の実施と負担金の徴収に関する承諾書をいただいております。
 以上でございます。
      〔農政部長萩原正明君登壇〕
◎農政部長(萩原正明 君)農政部事業の市町村負担金についてのお尋ねでございますが、平成21年度に実施いたします農政部関係の事業費及び市町村や農家からの地元負担金につきましては、当初予算ベースで、県営かんがい排水事業など9事業、81地区で、事業費で72億8,301万4,000円、地元負担金につきましては15億2,799万7,000円となっております。
 支出の項目につきましては、建設部長の答弁と同様でございます。また、直轄事業負担金で問題となりました退職手当、営繕宿舎費等については含まれておりません。
 続きまして、市町村への説明、協議に関するお尋ねでございますけれども、県営農業農村整備事業につきましては、計画段階から市町村と連携して作業を進めておりまして、事業内容、費用の総額、負担割合等を明らかにした上で事業申請をいただいているところでございます。
 また、毎年度の予算措置に当たりましても、市町村に対しまして翌年度に予定する事業内容や事業費を説明するとともに、市町村負担について文書をもって協議をし、承諾をいただいているところでございます。
 以上でございます。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)国直轄事業負担金制度の改革の趣旨を踏まえた市町村負担金の見直しについてお尋ねをちょうだいいたしました。
 議員御案内のとおり、市町村等からの要望を受けて地域に必要な社会資本を整備するために、受益者が明確で、その受益の程度に応じて負担金をいただくということが適切だと考えられる事業を実施する場合には、法律に基づきまして、市町村等の意見を聞いた上で県議会の御議決もいただいて負担金をちょうだいしている、こういうことでございます。
 負担金をちょうだいしている事業には、街路事業など県と市町村等が密接に連携しつつ役割を分担しながら進めているものが大変数多く含まれておりますために、それぞれの事業の性格を踏まえて、市町村等の御意見を十分お聞きした上で、全国知事会の申し合わせの趣旨に沿って見直しを進めてまいるつもりでございます。
      〔22番保科俶教君登壇〕
◆22番(保科俶教 君)市町村分担金の件につきましては、今、建設部長、農政部長から説明があったわけでございますが、このほかにも林務部だとかいろいろな部にあると思うんですが、代表してお聞きしたわけでございますが、不適切な支出がなく、市町村への説明、協議も十分に事前に行っているということでございますので、その点については了解できたわけでございます。
 しかし、この負担金については市町村にとっては大変大きな財政支出になってきていることも十分考えていただかなければいけないと思いますし、知事の今の御答弁の中では、国の対応や推移、それから事業の根拠等を踏まえて今後検討していくというようなお答えであったわけでございますが、新政権は国直轄事業負担金については廃止の方向を打ち出しておりますし、また、他県の動きとしては、和歌山県においては知事が県議会の答弁で市町村負担金を2010年度から原則廃止するとしております。その理由として、地方分権が原則直轄事業分担金の廃止を国に求める以上、県もみずからの責任で事業を進めるべきだとしておりますし、また、熊本県でも、県公共事業費の市町村負担金について一部廃止を含めて抜本的に見直すと決めております。
 県の厳しい財政事情も十分承知しておりますが、知事は地方行政は市町村が主役で県は市町村を支援する立場にあると常々言っておられます。国の直轄事業負担金がおかしいというのなら、県と市町村の間にある同様の問題を解決すべきは当然であろうかと思うのであります。
 地方分権の立場からも、国、県、市町村の役割分担を明確にすべきでございます。国の動向を見きわめながら、市町村が納得する制度となるよう、分担金の廃止も視野に、制度の改正を早急に実施する必要があると思うのですが、今知事もそんな点に触れられておりましたが、間もなく来年度予算の編成時期にもなってくるわけでございますので、市町村と協議の場を設置してこの問題を前向きに進めていくということが重要ではないかと思うわけでございますが、知事の御所見を再度お伺いいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)事業の種類等々によりまして、どのような形で市町村に分担金をちょうだいするような形にしなければならないか、これはいろいろあるんだろうと思います。いずれにいたしましても、このあたりは市町村の御意向を十分にお聞きしまして、そこを生かすような形で対応していくことが大事だと思っております。
 私は、かねて申しておりますように、県というものはやはり第一義的な自治体ではない、そういう意味では市町村がまず第一義的に地域住民の福祉について責任を持つべきだと思っておりますから、そういう意味で、県がある程度事業の面でお手伝いできる、その場合に、県が丸々負担するのか、市町村にもある程度の負担をお願いするほうがいいのか、ここはお話し合いの問題だと思っておりまして、いずれにいたしましてもよく市町村との連携をとりまして対応していくつもりでございます。
      〔22番保科俶教君登壇〕
◆22番(保科俶教 君)村井知事も、市町村と協議を進めて前向きに検討されていくようでございますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 次の質問でございますが、産業振興についてでございます。
 長野県産業振興戦略プランでは、四つの基本戦略に基づき八つの重点プロジェクトを推進しています。その重点プロジェクトの実効性を確保するため、実行スケジュールの進捗状況を検証し、経済社会環境の変化に伴う新たな施策展開も検討しながら随時戦略プランの修正が図れるように、施策の実施主体である行政、支援機関、産業界、大学等の共同作業で行う長野県産業振興戦略会議を設置するとしております。
 世界的な同時不況の中ではありますが、最近の有効求人倍率等から、長野県産業が日本国内での相対的な比較でその地位が低下していることが懸念されるわけであります。そこで、戦略会議の提言を参考に、プランの修正が重要になってきていると思います。
 去る8月7日、平成21年度第1回長野県産業振興戦略会議が開催されました。この会議においては、県内産業の現況、産業を取り巻く環境の変化に伴う長野県の産業振興策のあり方など、厳しい意見、提言がなされ、平成19年度から5年の間に行う施策を盛った長野県産業振興戦略プランの見直しをしてはといった御意見も出されておりました。
 戦略プランが中間の3年目を迎えている本年、重点プロジェクトの進捗状況及び、どのような評価がされているか。また、評価を踏まえて今後どのような方針で産業振興を進めるかについて産業振興戦略会議での意見、提言も生かされるものと思われますが、その点も含めて商工労働部長にお伺いをいたします。
 戦略会議に出された意見、提言としては、地域資源製品開発支援センターの支援で製品開発したものをネット販売してはどうか、この場合、個人では行うのが難しいので、マーケティング支援センターなどでホームページを立ち上げて販売するというような、単なる助言から一歩前に出たサポートが必要だ、ネットを使った情報発信は英語と中国語でグローバルに展開する必要があるのではないかといった御意見。
 大きな会社を立ち上げることは大変なので、小さな会社、ベンチャー企業も含めてですが、立ち上げていく、その際には定款をつくってあげるなどの支援などをしていく必要があり、小さな企業でも多く立ち上がれば地域にとって雇用の場の確保に貢献するといった御意見。
 自動車産業に代表されるように、産業構造の変化が起きていて、自動車産業はエンジンの時代からモーターの時代というふうに言われておるわけですが、景気が戻っても従来の産業がそのままよくなるということはないのにもかかわらず、旧来の土俵の上で論議していることに違和感を感じているという御意見。
 技術的に進歩のとまったものは中国などに移行してしまうので、高度な技術、技能を要するもの、さらに、日進月歩の未開の技術分野を切り開いていくようなものを長野県でやっていかなければならないといった御意見。
 雇用調整助成金で企業は非常に助かっているが、助成金を受けている企業は景気がやがて回復して仕事が戻ってくると考えているが、産業の構造転換が起きているので以前のような仕事は戻ってこないことが最大の問題である、仕事が戻ってこないときに企業をどう救っていくかが最大の課題であるという御意見。
 長野県の産業は高い技術、技能を持っているが、問題なのは売り方が下手なので、これを支援しようとマーケティング支援センターを立ち上げた、それも重要だが、肝心のものづくりの技術、技能が弱体傾向にあるのではないかということから、その象徴として技能五輪の長野県開催が決定し、技術、技能をとうとぶ長野県民性をつくる手だてとした、市場変化、構造変化も起きるが、ものづくり産業の場合は技術、技能が最重要なのであって、行政支援はこれに重点を置いてお願いしたいといった御意見が出されております。
 すなわち、産業振興戦略会議では、ものづくり産業が主流をなす長野県産業においては技術、技能の優位性を生かした企業展開、構造変化に対応するための中小企業支援が最も重要だという御意見が目立ちました。そこで、改めて長野県の工業技術総合センターの果たすべき役割の重要性が認識されるわけであります。
 私ども創志会では、技術センターの地方独立行政法人化を平成18年度に行った岩手県の岩手県工業技術センターで現地調査し、「反対から賛成へ、そして独法化3年経過」と題して、工業技術センター齊藤博之副理事長から、独法化の経緯、独法化後の成果、実績、企業の反応、職員の反応等について有益なお話を伺ってまいりました。
 当初、工業技術センター側が反対し、県庁側が賛成する中、激論を闘わせましたが、何よりも企業支援をより有効に実施するにはどうあるべきかの基本理念に立って、知事の説得もあって、独法化に踏み切りました。独法化により、県ルールからの開放、企業への新規サービス、職員意識改革に顕著な効果があるとの観点から実施に踏み切り、中期計画の数値目標管理による実績において技術相談件数、新規の共同研究、受託研究企業数、研究支援の成果が販売に至った製品数等が顕著に増加するなど成果が上がっておりました。
 余剰金の有効活用という面では、独法化前はセンターの余剰金は年度ごと県へ返還となりましたが、独法化後は次年度への繰り越しが可能となり、加えて、独法化によって、独法化前に比較して、企業が受け取った資金まで含めて数倍の外部資金、国の補助金が主でありますが、確保できたことなどにより工業技術センターには3年間で1億2,000万円余の余剰金が積み立てられ、中長期的視野に立った試験研究が可能になったとのことでありました。独立した法人となるための経費増となる面など、デメリットをカバーして多くの効果が3年余を経過して明らかになっていることがわかりました。
 長野県においても、企業支援をより有効に実施するにはどうあるべきかの基本理念に立って、独法化について前向きに検討すべきと考えますが、商工労働部長にお伺いをいたします。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)2点お尋ねでございますけれども、まず産業振興戦略プランに関するお尋ねでございます。
 議員からお話のありましたとおり、産業振興戦略プランに掲げます重点プロジェクト、これにつきましては、平成19年度から今年度までの間に八つの重点プロジェクトすべてに着手して推進しているところでございます。
 これらの具体的効果ということでありますけれども、まず企業誘致という面では、信州ものづくり産業投資応援条例、これによります優遇制度を拡充、延長したことによりまして、中期総合計画の達成目標でもあります工場立地件数200件、これに対しまして、平成20年度は47件の立地がございました。1年当たりですけれども、その目標件数を上回る効果が得られたところでございます。
 それから、地域支援製品開発支援センター、ここにおきましては、製品の企画段階から技術開発、あるいはデザイン、そういった幅広い支援を行っておりまして、その効果といたしまして地域資源を活用した18件の製品化の事例がございます。
 さらに、マーケティング支援センターにおきましては、受発注取引等について年間延べ2,800件余の相談対応、あるいは県外での商談会の開催によりまして、受注環境が現在非常に厳しい状況の下にあるために成約件数はなかなか厳しいものがございますけれども、一部の独創的な加工技術を有する県内企業におきましては大きな商談が得られたケースもございます。
 また、工業技術総合センターの設備拡充という面におきましては、平成19年から今年度当初計画も含めて17機種の設備整備をいたしまして、企業からの依頼試験等に対応した高度な技術開発支援を行っているところでございます。さらに、今定例会、9月補正予算においてお願いしております設備整備を合わせますと累計で29機種、約10億7,000万円の設備が整うことになるために、さらに高度な技術開発支援を行ってまいる所存でございます。
 以上のことから、おおむね当初期待した効果が得られているのではないかというふうに考えているところでございます。
 したがいまして、今後も、ものづくり、このことを基本として、その基本は維持しながら、県内産業の潜在力を生かして技術力あるいはマーケティング力を高めていく方向で戦略プランの重点プロジェクトを着実に推進することが必要であろうというふうに考えております。
 なお、お話のありました戦略会議のさまざまな御意見、これにつきましては、例えば、今年度、戦略会議の提言を踏まえまして、農商工連携支援基金、この造成などを施策に反映したように、今後につきましても、戦略会議の提言につきましては当初予算編成の中で新たな施策展開についても検討してまいりたいというふうに考えております。
 それから、2点目でございますが、工業技術総合センターの独立行政法人化の検討に関する御質問でございます。
 地方公設試、公設の試験場でございますけれども、これの独立行政法人化につきましては、平成18年に先行いたしました東京都、岩手県、お話ありました岩手県でございますけれども、これに続きまして、さらに、昨年、ことしと3県が実施しております。そういうことから、これらを含めた調査、分析を今進めているところでございます。
 一方、長野県は平成17年に四つの試験場を一つのセンター化といたしました。それによりましてさまざまな改善を進めております。例えば、議員から御指摘のありました岩手県のメリットについて申し上げますと、まず第1点目として、技術相談の増加という面につきましては、長野県では技術の診療所を目標として掲げておりまして、企業の現場技術相談がセンター化の前の平成16年に比べまして1.6倍というふうになっております。
 また、二つ目の外部資金の導入につきましては、長野県はセンター化以後順調に増加しておりまして、岩手県のセンターが実際に使う研究費と比較いたしますと、平成20年の数字を見てみますと岩手県が約8,000万に対しまして長野県は約1億3,200万と上回った実績も残しているところでございます。こういった状況もございまして、独立行政法人化していない長野県におきましても相当な成果が上がっているということも御理解をちょうだいしたいというふうに思っております。
 それから、もう1点、余剰金の有効活用というお話がございました。今の厳しい財政状況のもとではなかなか声高に議論しにくいところもあるわけでございますけれども、県の側ではなくて、独立行政法人、こちらの側にとってはやはりメリットの一つになるんじゃないかというふうに認識はしております。
 いずれにいたしましても、県立でありましても長野県のセンターは決して他県に引けをとるようなものではないというふうに自負しておりますが、行政機構審議会の答申を踏まえまして、また他県の例も参考にしながら、公設試験研究機関としてどうあるべきか、特に長野県の場合には何がメリットなのか、さらに情報収集と調査、分析を進めまして、独法化も選択肢の一つとして視野に入れながら引き続き検討してまいりたいというふうに思っております。
 以上でございます。
      〔22番保科俶教君登壇〕
◆22番(保科俶教 君)ただいま、部長から、戦略プロジェクトによって工場立地の件数、製品化件数、マーケティング支援センターの活動状況、研究施設の整備の充実等が数字をもって示されまして、実績が上がっているということでございます。いずれにいたしましても、産業振興問題は企業者自身の努力に負うところが大きいわけでございますが、行政側の支援、産業育成策にかかわる部分も大きいと思います。
 大企業は独自のすぐれた研究所を持って新しい技術、製品の開発に取り組んでいますが、中小企業では人材的にも財源面からも無理で、これをカバーするのが県行政の重要な役割であります。行政側も、従来の支援策、支援の方法を時代の変化にあわせて常に見直し、一歩踏み出した支援策をとることが重要であります。
 多額の予算を計上した振興策がその効果を十分に発揮するには、企業本位の原点に立って事に当たることであり、提供者の視点からの都合のよいシステムではパラダイムチェンジ、新しい技術開発などの企業環境の変化、要望にこたえられないのではないかと思うのであります。
 振興策の良否は時の経過とともに、具体的には県民1人当たりの所得といった数字に現実にあらわれてきます。深い見識と実行力にすぐれた商工労働部長に期待をいたしまして、次の質問に移りたいと思います。
 消費者庁発足に伴う国、地方の役割についてであります。
 農林水産省、経済産業省、厚生労働省などの省庁ごとの縦割りとなっていた消費者行政を一元化し、消費者の安全な生活を確保し、安心して暮らせる社会の構築を目指して、9月1日、消費者庁が発足しました。担当省庁がはっきりしない問題も、消費者庁が製品の流通禁止や回収命令といった行政指導ができるほか、各種の消費生活センターや保健所、警察などからの情報を一元的に集め、関係省庁と連携して素早く問題解決に対応することが期待されております。
 一方、内閣府が示している消費者庁及び消費者委員会創設後の消費者行政のイメージからも、実際に消費者と接触する地方の体制整備が必要になってきますが、現実と課題についてお尋ねをいたします。
 まず第1点目でございますが、組織の問題であります。
 地方公共団体における消費者行政専管課、係の設置状況を見ますと、平成20年4月1日現在、都道府県及び政令指定都市は全団体が専管課、係を設置していますが、その他の市は58.0%、町村は26.7%の設置にとどまっております。
 長野県の消費生活センターの設置状況は、長野、松本、上田、飯田、岡谷の5カ所にとどまっております。問題を抱えた住民は、まず所在の市町村に相談し、そこで解決できない場合は最寄りの消費生活センターで相談するといったケースが多いのではないかと推察されますが、年間2万件にも及ぶという相談に対し、現在の5カ所の消費生活センターだけで十分な対応ができているかは甚だ疑問の残るところであります。
 各市町村に消費者相談窓口があるのが理想ですが、小規模町村では能力や財政的な事情からそれは困難でありましょう。長野市の消費生活センターは、県の消費生活室と同じ場所で一体となって業務を遂行して効果を上げております。これを参考に、県下どの地域でも最少限の人員と予算で効率的に均一のサービスを受けられるといった観点から、県と市町村が構成員となった広域連合による消費生活センターを設置してはいかがでしょうか。そして、各広域消費生活センター間の人事交流、共同研修、優良事例等の情報交換等を実施することによって機能が一段とアップするものと考えられます。
 この問題については国が制度として導入して全国統一した形で実施するということが理想であろうかと考えられますが、長野県でまず先行実施してはと思うのですが、企画部長の御所見をお伺いいたします。
 2点目として、職員の身分と国の財政支出についてであります。
 現在、長野県においても消費生活相談員のほとんどが非正規雇用であります。これによる問題点として、非常勤職員には通常公権力の行使、政策形成業務は委嘱されないため、権限を背景とした交渉が困難であるとともに、相談現場における問題点が施策形成に反映されがたいといった問題があります。また、低賃金ゆえに有能な人材の確保が困難であるとの問題があり、地方消費者行政の現場は問題を抱えるといった現実があります。
 そこで、消費者庁スタートに当たって、地方組織の充実を図るためには、職員を正規雇用化し増員するために人件費の増加に対する国による財源の裏づけが必要であると考えますが、この点については知事の御所見をお伺いいたします。
 3点目として、消費者行政を進めるに当たっては、消費者自身が適切な知識を身につけ、賢い消費者になることであります。そのための消費者教育、啓発、情報の提供が求められます。そして、県民の持つ活力や知恵を消費者行政に生かすことの重要性であります。消費者行政は住民との関係が深いだけに、住民との協働が欠かせません。こうした点について具体的にどのような手だてを講ずるお考えか。企画部長にお伺いいたします。
      〔企画部長望月孝光君登壇〕
◎企画部長(望月孝光 君)2点御質問をちょうだいいたしました。まず1点目でございますけれども、県や市町村の消費生活相談窓口のあり方についてのお尋ねでございます。
 御案内のとおり、本年9月1日に消費者庁が発足いたしまして、これにあわせて消費者安全法が施行される、こういった中で、市町村は住民にとって最も身近な消費相談窓口として位置づけられております。これを、広域的、あるいは専門的な相談、あっせんを行う県の消費生活センターとともに、それぞれ役割分担をいたしまして全国的なネットワークの構築を目指すと、こういう形になっております。
 そこで、県といたしましては、まず市町村の相談窓口の機能強化が何よりも重要であると考えまして、消費者行政活性化基金の活用、それから相談対応マニュアルの作成、研修会の開催などによりまして、市町村の相談員の資質の向上、それから市町村間の情報交換のための連絡会の開催など、市町村の支援につき積極的に取り組んでまいっているところでございます。
 しかしながら、議員御指摘のように、消費生活相談は全市町村では行われているものの、専任の相談担当職員を配置しているのは11市と1町にとどまっているのが現状でございますので、引き続き、こういった基金の活用等によりまして市町村の相談窓口の強化に支援を努めてまいりたいと考えております。
 また、こうした中で、議員御提案の県と市町村と一緒になった広域連合による相談体制、こういった体制も一つの有効な方法ではあると思いますけれども、県と市町村の役割分担、そして、より住民の利便性というものを考えた場合、当面は各市町村レベルの窓口の強化の充実等を優先すべきものと考えておるわけでございます。
 なお、今後、それぞれの地域の実情に応じまして、例えば近隣の市町村同士の共同、連携による窓口の設置、こういった方法も十分考えられるところでございますので、議員御提案の趣旨も踏まえまして、市町村の御意見もお聞きしながら引き続き検討してまいりたいと、このように思っております。
 それから、2点目でございますけれども、住民との協働による消費者行政の推進についてのお尋ねでございます。
 御指摘のように、消費者行政の推進に当たっては、消費者みずからが情報を適切に選択し、そして活用できる力を身につけまして、自己責任に基づいた消費行動ができるいわゆる賢い消費者として自立していただくとともに、地域ではさまざまな活動を行っていただくと、こういった住民との協働というものが何よりも重要でございます。
 県では、住民の皆様からの要望に応じまして、悪質商法の対処方法等を内容とするいわゆる出前講座、こういったものを、昨年度は329回、延べ1万7,000人の方を対象にいたしまして、地域での活動をさまざまな形で支援しておりますほか、特に、情報が行き届きにくいお年寄りの方あるいは障害をお持ちの方々の被害の未然防止を図るために、ふだん接する機会の多いケアマネジャー、あるいはホームヘルパー、民生委員の方々に、啓発とか注意喚起、相談窓口への誘導などをお願いいたしまして、見守り活動、こういったものに努めているところでございます。
 また、従来ございますけれども、県下各地の消費者の会、それから消費生活協力員、こういった方もお願いしておりますので、地域で活動している方々に対しましてもさらに消費者活動を活発に行っていただくよう引き続き働きかけを行ってまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、消費者トラブルが複雑多様化する中で、被害防止、これを図っていくためには、県民との協働あるいは協力、こういったものが不可欠でございます。今後とも、地域での活動に取り組む団体、そして個人の皆さんと十分連携、協力いたしまして、消費者の自立支援に向けた取り組みをより一層積極的に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)消費生活相談体制の充実についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 現在、県内5カ所にございます長野県消費生活センターにおきます消費生活についての相談等の業務は、御指摘のように主として行政嘱託員である消費生活相談員が担当しているところであります。
 近年、消費者トラブルが複雑多様、巧妙化している次第でございまして、相談員の専門的な知識、経験を生かしながら、適切、迅速な対応に努めている次第でありますが、相談員の人件費についての国の財政支援につきましてはこれまでも累次知事会などの場で国に強く要望してまいったところでございます。
 その結果という面もありましょうが、国の交付金をもとに創設しました消費者行政活性化基金におきまして相談員の拡充に伴う人件費が充当可能となるなど一部に改善が図られたところでありますが、いまださまざまな制約があるところから、基金の要件緩和やあるいは財政支援の恒久化などにつきまして引き続き国に要望してまいりまして、これらを通じて正規職員化というような方向も考えてまいりたいと思います。
      〔22番保科俶教君登壇〕
◆22番(保科俶教 君)それぞれ御答弁をいただきました。消費者行政推進基本計画には、霞が関に立派な新組織ができるだけでは何の意味もなく、地域の現場で消費者、国民本位の行政が行われることにつながるような制度設計をしていく必要があると指摘しております。
 スタートした消費者庁が所期の目的を達成して、国民の安心で安全な生活を確保するには、国、地方、それぞれの役割を認識し、職務をそれぞれが果たすとともに、国民もより賢い消費者になることが大切なことであろうかと思うのであります。
 県としても、消費者行政の充実のためにその責務を十分に果たしていくよう要望いたしまして、質問を終わります。
○議長(望月雄内 君)次に、和田明子議員。
      〔4番和田明子君登壇〕
◆4番(和田明子 君)鳩山内閣の発足直後、前原国土交通大臣が、国直轄ダムにとどまらず、全国143の国庫補助事業で計画、建設中のダム及び導水路を含めて見直しをする方針を示しました。この方針を受けて、改めて浅川ダム計画も見直しの対象にするという報道がされました。
 私たち日本共産党県議団は、長年にわたって住民の皆さんとともに浅川ダム建設に反対をしてきたことが、ダム本体入札直前で見直しされる可能性ができたことを歓迎するものです。
 知事及び建設部は、総選挙後、9月7日に行った共産党県議団とトライアル信州の浅川ダム入札手続の中止を求める申し入れ、また、10日の共産党県議団の9月議会前の申し入れの段階では計画どおり粛々と行うとして、私たちの申し入れ当日の9月10日に浅川穴あきダムの工事契約の入札公告をしました。
 しかし、鳩山政権発足直後の18日に前原国土交通大臣が全国143ダム事業の見直しを表明したことで状況は流動的で、今後の見通しが明らかになっていません。現段階で、このまま10月に入札を行う予定を一たん中止するべきではないでしょうか。建設部長に伺います。
 そもそも、村井知事以前の県政で議会や専門家、住民参加で議論に議論を重ねてダムによらない治水を進めてきたことが、村井知事のもとで、急転直下、穴あきダムへと方針を転換した経緯については県民は説明を受ける機会がないまま、例えば浅川の流域協議会などの開催を求めても一向に開催されないまま、浅川穴あきダムの計画はダム建設ありきで手続が進められました。多くの流域住民は、ダム建設について反対や疑問、不安を持っています。
 また、浅川穴あきダム本体発注、建設着手するとして、ことし3月の予算議会には、工期は平成21年度から28年度、今年度は17億円、来年度以降の予算として債務負担行為120億円が出されましたが、その段階でも昨年行われた水理模型実験の結果の報告が委託業者からされず、詳細設計も出されていない、全く詳細が示されないまま今年度本体発注をする予算だけは計上するなど、強引にされてきました。
 浅川穴あきダム建設計画を白紙に戻し、新河川法の精神で住民参加でダムによらない治水のあり方を考えるべきではないでしょうか。
 また、国政の転換を機に、県の厳しい財政、限られた河川予算の中で、果たしてダム建設が最優先で行われなければならない事業なのか。治水対策の優先順位、内容を検討する機会ととらえるべきではないでしょうか。国レベルの1級河川の河川整備計画、信濃川水系千曲川でも30年確率です。その30年から40年確率での河川整備の進捗は全国では6割程度と言われていますが、県内は4割にとどまっているとお聞きしています。
 ことしの夏の諏訪地方で被害が発生した降雨災害や、長野地域でも戸隠や信濃町など各地の河川で災害が発生しています。県内全体の河川改修や治水対策をする上でも、100年確率での浅川ダム建設が最優先、重点的にされなければならない事業とは思えません。県が管理する1級河川の維持管理予算の増額を行い、堤防の改修、修理、河川敷内の土砂のしゅんせつ、流下能力を高めるために草木の除去など、日常の小まめな管理が必要です。
 日常の河川管理を含む河川改修、維持予算の必要性について建設事務所では、維持管理費等の予算執行に当たっては緊急度の高いものから対応し、効率的、効果的な執行に努めておりますが、予算の必要額は年々増加傾向にあるためサービスレベルの維持に苦慮していると問題点が示されています。
 例えば、長野建設事務所の河川維持費は、平成17年度1億2,194万円が平成20年度はわずか7,865万円、4年間で6割も減少しています。河川予算の優先順位も、長野県全体の必要性、緊急性を冷静に検討し、見直しをするべきと思います。建設部長にお伺いします。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)和田県議から3点御質問いただきました。順次お答えさせていただきます。
 1点目の浅川ダムの入札に関するお尋ねでございます。
 浅川の治水対策につきましては、県は、平成12年にダム事業を一たん中止し、その後、住民参加、また学識者の御意見も伺いながら、森林整備や遊水地、ため池貯留、放水路などさまざまな治水対策を立案し、検討を行ってまいりました。その結果、確実性、経済性、効率性にすぐれ、自然と調和する最善の治水対策として、治水専用ダムと河川改修を組み合わせた対策を進めることが最も望ましいという判断に至ったところでございます。現時点では、現在進めております浅川ダム建設事業を予定どおり進めることとしております。
 続きまして、2点目の住民参加による治水対策の検討に関するお尋ねでございます。
 浅川につきましては、先ほど申し上げましたとおり、森林整備などのさまざまな治水対策につきまして、住民参加、学識者の参加により検討を行ってまいりました。平成13年から14年にかけましては、長野県治水・利水ダム等検討委員会の浅川部会に特別委員として浅川流域に関係する住民の方に入っていただき、ダムあり、ダムなしを含め検討していただきました。
 また、平成15年には、浅川の治水・利水対策の実現に向け、住民と行政がともに考えていくことを目的に浅川流域協議会を設置し、現在までに計17回開催し、その中で議員御指摘のダムによらない河川改修原案及び流域対策原案についても検討してまいりました。
 浅川につきましては、このように、住民参加のもと、さまざまな治水対策を検討し、そして国との協議を進めてきたところでございます。
 その結果、ダムによらない治水対策では実効性のあるものに至らず、現在の治水専用ダムと河川改修による組み合わせが最善の対策であるという結論になり、その後、公聴会や流域協議会の開催などにより地域住民の意見を伺った上で、平成19年8月に河川整備計画の認可を得たところでございます。
 続きまして、3点目の河川の維持管理予算についてのお尋ねでございます。
 河川の維持管理予算は、河川に堆積した土砂の除去、また河川内の立ち木伐採、除草などを行うためのものであり、河川の状況などを把握する中で治水機能確保などの観点から優先順位を検討し、順次事業を実施しております。
 この河川の維持管理に係る予算につきましては、毎年度おおむね5億円程度の予算を計上しており、県全体また建設部としての予算規模が減少傾向にある中、ちなみに現在はピーク時の平成7年度のときの半分以下の予算となっておりますが、平成21年度当初予算においてもこの維持管理予算につきましては平成7年当時のピーク時の予算を上回る5億8,000万余の予算を確保しております。
 また、今県会においても、補正予算の中で県単河川維持費として4億9,000万円余の増額をお願いしておりますが、これまでにも、各年度の出水の状況などを踏まえ、必要に応じ補正予算を計上し、適切な維持管理に努めてきております。
 今後につきましても、河川改修、ダム建設など必要な治水対策を着実に進めるとともに、河川施設がその能力を十分に発揮できるよう、河川の維持管理につきましても積極的に取り組んでいきたいと考えております。
      〔4番和田明子君登壇〕
◆4番(和田明子 君)穴あきダム計画になってからは住民参加の十分な議論はされていないと申し上げております。来年度予算が不明なまま、ダム本体100億円の予算、これを入札を行うという先の見通しが不明なままで行えば参加事業者に対しても不誠実と思います。
 長年にわたり省庁ごとに予算確保のため事業をつくり出し、ダムなど計画当初の目的が社会情勢、社会環境の変化にかみ合わなくなっても見直し、中止をせず、住民の疑問や反対に耳を傾けることもせず強引に進める。こういう今までの公共事業のあり方が問われ、国民の強い批判で政権が変わったということを県は受けとめるべきと思います。
 次に、2006年、平成18年7月やことし8月の豪雨災害では間伐がおくれた森林が被害を拡大させたことについてお伺いします。
 昨年度、耕作放棄地全体調査が行われ、長野県では耕作放棄地は1万5,000ヘクタール余、そのうち森林、原野化して農地に復元して利用することが不可能とされているのは6,600ヘクタール余と4割を超えています。この森林、原野化した農地という中には、杉やカラマツなどを植林して森林の状態になっている箇所が見受けられます。耕作がされず、地目が農地のままで、本来やってはならないことではありますが、カラマツなどが植林されているところがどの程度あるのか。農政部長にお伺いいたします。
      〔農政部長萩原正明君登壇〕
◎農政部長(萩原正明 君)耕作放棄地の面積についてのお尋ねでございますが、昨年度、市町村が実施いたしました耕作放棄地全体調査において、森林、原野化しているなど農地として復元して利用することが不可能な土地として区分されました面積は6,626ヘクタールとなっております。
 以上でございます。
      〔4番和田明子君登壇〕
◆4番(和田明子 君)ただいま、6,600ヘクタール余と。その中で、カラマツなど植林されているものがどの程度あるのか。これについては正確に全体がつかまれているということではないようであります。林務サイドでも森林税導入に際して調査を若干した経緯はあるのではないかと思われますが、農政か林務か、いずれにしても問題点を明らかにして対処していくことが大事ではないかと思います。そのために実態調査をする必要性があると思います。この点を林務部長にお聞きしたいと思います。
 次に、2006年7月豪雨によって県内でとうとい命が奪われ、人家をのみ込んだ土砂災害から、災害に強い森林づくりのため、県と関係研究機関で設置された森林の土砂災害防止機能に関する検討委員会の委員長をされた信州大学農学部の北原教授から、先日、石坂議員、小林議員と一緒にお話を伺いました。
 そこで、岡谷市湊地区小田井沢周辺の事例を示して、比較的集落に近く傾斜が緩い斜面は過去に耕地として使用されたところが多く、耕作の終了とともにカラマツ等を植林したまま放置されて荒廃森林となっている、このような森林は耕作地由来の区画が小さい個人所有地であり、地目は畑などのまま推移し、整備から取り残されてきた場合が多く、平成18年7月豪雨で災害が発生、または災害を助長してきたと指摘されています。
 また、北原教授は、適切な樹種と適切な管理がされている森林は災害に強く、発生した土石流を受けとめる力もあることなど、災害防止のためにも、集落周辺の森林化している個人所有の小さい区画の耕作地についても間伐など森林整備をする必要があると指摘されました。
 林務部が県下各地で取り組みを進めている里山整備では防災の視点が盛り込まれています。防災、集落の安全を確保するために、問題が専門家から指摘されている、農地が森林、原野化している荒廃森林の間伐を促進することはできないのか。また、その際、森林税の活用は可能か。林務部長にお聞きします。
      〔林務部長轟敏喜君登壇〕
◎林務部長(轟敏喜 君)お答えいたします。
 農政部長がお答えしました耕作放棄地6,626ヘクタールのうち森林化になっている部分の実態調査をしたらどうかという御質問でございます。
 これにつきましては、この6,626ヘクタールにつきまして農政部が今後農地として管理するかどうか各市町村と連携して調査し進めることになっておりますので、この辺の調査、農政部と連携しながら、調査結果を踏まえた中で検討していきたいと、そう思っております。よろしくお願いします。
 それから、山林化した森林の間伐促進についてでございます。
 御指摘のとおり、森林の間伐を行うことは防災機能を高める上で極めて重要であるということは確認されていることでございます。このため、農地が耕作されず放置されて山林化している場合で、今後とも森林として管理していくことが適当な森林につきましては間伐等を進めていくことが必要になっております。
 そこで、これらの森林につきましては、既に周辺の里山森林と一体的に整備する場合には森林づくり県民税を活用して間伐への補助を行っているところでございます。今後は、さらに、先ほどお話しましたように、農政部と一層の連携のもと、農地法などにおける必要な手続を進め、森林法第5条に定められる地域森林計画対象森林に編入することで公共造林事業等を導入して間伐が推進できるよう、市町村等に働きかけてまいりたいと考えております。
 一方、森林づくり県民税を活用し、地域の皆さんが主体となり、森林所有者の同意を得て、地域の里山を一体として整備する取り組みなどにつきましても引き続き推進を図っていきたい、そう考えております。
      〔4番和田明子君登壇〕
◆4番(和田明子 君)森林税が積極的に活用されるという御答弁をお聞きし、大変頼もしく思っております。
 団地化を進める際、農地の所有者が農用地の転換手続などを行うよう丁寧な御説明など大変御苦労かと思いますが、ぜひ今後とも促進を進めていただきたいと思います。
 次に、農業について伺います。
 県内でも全国的にも、各地で地域の農業を守ることや遊休荒廃地の解消の取り組みがされています。宮城県鳴子の米プロジェクトは、このままでは山間地の米づくりが消えてしまうと、生産者が持続可能な米価1俵1万8,000円の保障をするために、地域の旅館、ホテルを巻き込んで地産地消で頑張っています。グリーンコープふくおかなど生協活動でも、生産者と消費者をつなぎ、安全な農産物の確保と農家経営の安定を実現しています。
 県内で見ても、長野市の地域奨励作物支援事業や農業公社が始めた「ながのいのち」を初め、佐久市や大町市の菜の花で遊休農地の解消と安心できる菜種油の生産、スローフード木曽、そのほかにも地域食材を生かして加工、販売をする女性グループなどなど、地産地消の取り組みはすばらしいものがあります。
 地域と行政が連携して地域の農業を再生し、生産費を賄える価格で農家経営の安定を目指すような取り組みを県としてどう支援しているのか。お聞きします。
 次に、価格の暴落で農業が大変厳しくなっております。景気の悪化による消費の冷え込みも要因にあると思いますが、米や果樹、そして豚肉の価格暴落で共通しているのは、生産物が過剰に市場に出回っていることだと言われています。しかし、米は、価格安定のためと国内の水田面積の4割も減反を続けても米価は下げどまりません。最近は、豚肉の価格が昨年秋以降下落を続け、深刻な事態であると全農の方や生産者からお聞きしていたところですが、さきの9月25日に、農水大臣が6年ぶりに豚肉調整保管を発動すると報道がされました。豚肉の国産の在庫が過去20年で最大水準3万トンを超えていると報じられています。リンゴなど果樹についても同様のことが言われています。
 しかし、日本の食料自給率は、1960年代に80%近くあったものが今は40%を下回っている。国産農産物を過剰生産しているわけではないことは明確です。農産物の輸入品目を広げ、WTO農業協定の受け入れ後、日本の主食である米までもミニマムアクセス米輸入が強行されるなど輸入規制を緩和し、価格を市場任せで、政府が責任を放棄してきたことが農産物価格の暴落を招き、農業生産を衰退させ、自給率の低下、後継者の不足、耕作放棄地を増大させ、農業だけではなく、地域経済や農村集落、そこではぐくまれた文化をも崩壊させてきたのではないでしょうか。
 赤松農水大臣は、民主党が掲げた戸別所得補償について平成23年度から実施すると明言しました。来年度には一部モデル地域で事業を先行実施するとか、従来の減反政策は見直すなどと言われています。この点については、県としても、国の出方を待つのではなくて、長野県農業は耕地面積の小規模な農家が多いことや兼業が8割近いこと、中山間地域など条件不利地が多いことなど、大変厳しい中で頑張って地域の特産を生み出し、多様な農業生産をしている。こういう長野県農業の特徴をとらえて、今回、所得補償制度が農村集落への支援や食の安全確保、農業者と消費者の利益にかなう制度になるよう、県から国に具体的な提案をしていくべきではないでしょうか。この点をお聞きします。
 最後に、FTA、自由貿易協定は、農産物輸入自由化を今よりもさらに加速をさせて、農水省の試算で食料自給率が12%に下がり、お米は82%減少する可能性があるというようなことが示されております。日本の主食、お米が壊滅的になるおそれがあります。政府に、日米自由貿易協定締結を行わないように県からも意見を上げるべきではないでしょうか。
 以上、農政部長にお伺いします。
      〔農政部長萩原正明君登壇〕
◎農政部長(萩原正明 君)まず、農業経営の安定に対する具体的な取り組みについてのお尋ねでございます。
 農業者の経営安定のためには、農産物の大宗を担っております市場流通に加えまして、契約栽培だとか直売だとか、こういう多様な販売チャネルの開拓だとか付加価値をつけた販売戦略が極めて重要だというふうに考えているところでございます。
 このため、県では、県オリジナル品種など有望品種または品目の導入を積極的に図っているところでございますし、収益性の高い競争力のある産地づくりを進めるとともに、農産物直売所等を核にいたしました地域内流通への支援など、多様化するマーケットに対応した施策を進めているところでございます。
 また、現在、国の制度としてあります水田経営所得安定対策、農業共済制度、野菜の価格安定対策事業などを活用する農業経営安定対策を引き続き行ってまいるとともに、リンゴにつきましては本議会に予算案を提出させていただいておりますりんご緊急需給調整特別対策事業より支援をしてまいりたいというふうに思っております。
 二つ目の農業者への戸別所得補償制度についてのお尋ねでございます。
 新政権によりますこの制度につきましては、平成22年度、来年度、制度設計を行って、23年度からスタートするということで聞いておるわけでございますが、特に長野県につきましては、中山間地帯を数多く抱えているところでございまして、一般的に生産費が全国に比べて割高となりやすいという状況でございますので、本県の農業者にも十分配慮されるように国の動向について注視をしてまいりたいというふうに思っております。
 次に、日米FTA交渉についてのお尋ねでございます。
 WTO交渉を初め、FTA、自由貿易協定でございますが、これにつきましては、米を初めとしました重要品目につきましてもし関税が撤廃された場合には日本農業につきまして大変大きな影響があるというふうに認識をしております。このため、県では、これまでも、知事会などを通じまして、国内農業はもとより、地域経済に影響を及ぼすことのないよう慎重に交渉に臨むよう要請をしてきたところでございます。
 特に、アメリカにつきましては、農産物の輸入金額の3分の1を占める最大の貿易相手国であることから、アメリカとのFTA交渉につきましては、政府の今後の対応を注視しつつ、食料安全保障や農業の持つ国土保全などに配慮し、国内の農業・農村の振興が損なわれないよう、これからも機会をとらえて国に提案、要請してまいりたいというふうに思っております。
 以上でございます。
      〔4番和田明子君登壇〕
◆4番(和田明子 君)部長は、今、御答弁の中で、国の動向を注視してまいりますというふうにお答えいただきましたが、国の動向を注視するにとどまらずに、県から積極的に、長野県の農業の特性をとらえて、ここできちんと保障がされるような、そういう提案をしてほしいと思いますので、ぜひお願いいたします。
 春は五穀豊穣を願い、秋は実りに感謝して、営々と地域で受け継がれてきたお祭りが今も行われております。ことしも、今、盛んにあちこちでお神楽の音色が聞こえております。秋祭りがにぎやかに行われている、こういう中で、実りの秋、豊作が心から喜べる、こういうことを願って、私の質問を終わります。
○議長(望月雄内 君)この際、午後1時まで休憩いたします。
        午前11時53分休憩
         ──────────────────
        午後1時1分開議
○副議長(高橋宏 君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 続いて順次発言を許します。
 小林伸陽議員。
      〔37番小林伸陽君登壇〕
◆37番(小林伸陽 君)それでは、通告に従い質問をいたします。最初に、企業局長にお尋ねいたします。
 平成19年度に中部電力に県営発電所の事業を一括譲渡の申し入れを行い、協議を進めているが、その後の進捗状況どうなっているのか。また、多くの事業が土地改良区などの団体と関連を持っております。これらの関係団体との協議も行っておると思いますが、その進捗状況はどのようになっているのか。お尋ねをいたします。
      〔公営企業管理者職務執行者・企業局長山田隆君登壇〕
◎公営企業管理者職務執行者・企業局長(山田隆 君)いわゆる電気事業の民営化について御質問をいただきましたので、お答えをいたします。
 電気事業の民営化につきましては、平成19年6月から中部電力と譲渡交渉を進めてまいりましたが、この3月に、これまでの協議において整理された課題や対応方針を確認するとともに、本年度末には基本合意することを目標とする確認書を中部電力と締結をいたしました。現在、この確認書に基づきまして、中部電力や関係地域の皆様と具体的な協議を重ねているところでございます。
 現在までに確認されている主な課題といたしましては、発電所とともに設置されたかんがい施設の民営化後の取り扱いや発電施設に係る土地の権利設定、あるいは施設設備の改修などがございますが、今後、本年度末の基本合意に向けて課題解決のための取り組みをさらに強めてまいりたいと、このように考えております。
      〔37番小林伸陽君登壇〕
◆37番(小林伸陽 君)この間の交渉の中で、中電の一括譲渡の中から西天竜発電所は一括から除外をされているというふうに伺います。西天竜土地改良区のかんがい用水を利用しておる発電所であります。他の発電所と違い、用水路の終末に発電施設を設置し、農閑期に発電事業を行う特殊な施設であり、企業局から発電交付金を受けて施設の管理維持費等に充てています。この収入がなくなれば、今後の維持管理はもちろん、土地改良区としての存続にかかわる問題であります。
 西天竜土地改良区は、先人たちが大変な努力により、岡谷市川岸の天竜川から取水し、辰野までトンネルで引き水し、横川川、飯田線、国道をサイホンで乗り越え、辰野町、箕輪町、南箕輪村、伊那市にまたがる1,000ヘクタールの広大な伊那谷の最大の米の生産地となっております。しかし、導水路の延長は長く、トンネルやサイホン等のさまざまな施設があり、その施設も老朽化が進み、一昨年は、宮所サイホンも老朽化により、その改修を三十数億円の費用をつぎ込んで新しいサイホンに堀り直したばかりであります。しかし、上流のトンネルは未改修であり、今後の維持管理には多くの課題を抱えています。
 これらの発電事業に伴う水路改修費など多額の負債も抱えており、発電交付金がなくなればたちどころに土地改良区の経営は危機に陥ります。これ以上の賦課金の引き上げは、現下の農家収入の現状から見れば極めて困難であります。
 こうした中で、今後の対策として、サイホンの上流を県営事業として農政部で管理をする、また、発電事業に大きく関与してきた水路改修の負債の一括償還は避けられないと思いますが、企業局の見解をお尋ねいたします。
      〔公営企業管理者職務執行者・企業局長山田隆君登壇〕
◎公営企業管理者職務執行者・企業局長(山田隆 君)西天竜発電所の廃止問題に関して企業局としてどう対応するかというお話でございます。
 西天竜発電所につきましては、ただいまお話がございましたように、企業局が水路の改修費などを負担することを通じまして地域の農業振興に大きな貢献をしております。ただ、中部電力が、譲渡交渉におきまして、多額な水路改修費の負担、あるいは放水路上に家屋が存在することによる震災時の補償リスクの問題など、解決困難な課題があるとして買い取りに難色を示しているものでございます。
 このため、企業局では、さまざまな選択肢を検討いたしましたけれども、課題解決には膨大な費用と時間を要して現実的ではないということから発電所を廃止せざるを得ないというふうに判断をいたしまして、現在、この旨を西天竜土地改良区に提案をいたしまして協議を続けているところでございます。
 ただ、土地改良区では、今お話がございましたように、発電所廃止後のかんがい用水路の維持管理、あるいは事業運営などに不安を持っているということでございますので、今後、こういった不安を払拭をしまして、地元が納得する形での解決ができるよう、関係者と協議しながら、引き続き最大限の努力をしてまいりたいと、このように考えております。
      〔37番小林伸陽君登壇〕
◆37番(小林伸陽 君)西天竜土地改良区の不安を解消するために最善の努力をしていくということであります。負債の一括償還は私は避けられない課題だと思いますので、ぜひ、中電との売却益を投入をしても解決することを強く要望しておきたいと思います。
 次に、特別支援教育の充実についてお尋ねいたします。
 特別支援学校の実態は深刻であります。私も、県下の特別支援学校の現場を視察、調査をしてまいりました。一刻の猶予もできない事態であります。伊那養護学校は平成12年には生徒数99人だったのに21年には170人と倍増、県下全体でも平成12年には1,568人が平成21年には2,200人と632人も急増しています。
 しかし、この十年来、松本養護学校の大規模改修と稲荷山養護学校の建て直しだけで、新設校はなく、プレハブでの教室の増設か、職員室やプレールームの教室の増設か、職員室やプレールームなどを教室に使うなどしてきた結果、教室も足りないが、その他の教育環境はさらに悪化をしております。
 今回の補正で教室の増設は大いに歓迎するところでありますが、教室があれば教育ができるというものではありません。平成12年の教育環境の水準に戻すには、100人規模の学校6校の新設が必要であります。高校改革プランでは、子供の減少が進み、適正規模の学校を目指して統廃合を推進してまいりましたが、特別支援学校の適正規模はどのように考えておられるのか。お尋ねします。
 また、特別支援学校の子供たちは障害が重複・重度化が進行し、平成3年度の重複率は31.9%であったものが現在では50%とふえ、職員の負担は大きく、ストレスや超過勤務などにより体調を崩している職員も多いと言われていますが、この定数に対する正規職員の充足はどうなっているのか。また、標準法を300人下回っていることを教育長はみずから認めましたが、具体的にどう改善されたのか。お尋ねをいたします。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)特別支援学校における児童生徒数の増加状況と教員配置の状況についてのお尋ねでございます。
 県の特別支援学校18校におきましては平成21年5月現在で2,363人の児童生徒が在籍しておりまして、この10年間で579人の増加となっております。このうち、盲学校、ろう学校では減少傾向、肢体不自由及び病弱養護学校では横ばいの傾向にある一方で、知的障害養護学校では増加が顕著となっております。この児童生徒の増加に対応いたしまして、教員につきましてもこの10年間で234名の増員を図り、現在、18校に1,144名を配置しております。
 議員からお話のございました伊那養護学校におきましても10年間で71人の児童生徒が増加しまして、現在、170名が在籍しております。
 なお、児童生徒数の増加により生じておりました普通教室の不足につきましては、伊那養護学校を初め6校へ20教室を増設するための補正予算案を本議会にお願いしているところでございます。
 次に、特別支援学校の適正規模と新設校についてのお尋ねでございます。
 先ごろ設置いたしました特別支援教育連携協議会におきまして、本県の現状と課題を把握し、今後の特別支援教育全体のあり方について御協議いただくこととしております。今年度中に特別支援教育の方向性を中間報告として取りまとめまして、来年度は、それらの議論を受けて、特別支援教育の推進や関係機関との連携につきまして最終報告として提案をいただくこととしております。
 特別支援学校の過密化につきましては、小中学校での支援体制や高等学校での支援のあり方、さらに地域における早期からの相談体制の整備等とも密接に関連しております。
 したがいまして、障害のある児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じた教育の実現を目指して、中長期的な視点から長野県の特別支援教育を議論していただくようお願いしているところでございます。この中では、長野地区特別支援学校再編整備計画での議論を踏まえた教育環境の改善やセンター的機能の充実など、特別支援学校のあり方についても検討が進められるものと考えております。
 いずれにいたしましても、将来的な児童生徒数の見通し、重度、重複、多様化する障害の状況などを踏まえまして、教育環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
 次に、教員の配置状況と重複障害児への対応状況についてのお尋ねでございます。
 特別支援学校の教員配置につきましては、平成21年度の標準法の教員積算数では1,447人であります。配置しましたのは1,144人でございまして、この内訳でございますけれども、正規教員配置数は1,040となっております。残りは講師を任用している状況でございます。
 重複障害児の状況につきましては、重複学級数は平成21年5月1日現在での調査で392学級となっておりまして、10年前の平成12年度に比べまして76学級増加しております。
 重複障害児への対応状況につきましては、学級編制において児童または生徒3人に1名の教員を配置しております。さらに、児童生徒の状況によりましては個別の支援を行っているところでございます。
 以上でございます。
      〔37番小林伸陽君登壇〕
◆37番(小林伸陽 君)高校再編との効果的なタイアップをして検討することが急務だと思うわけであります。そういう中で、教育長は、検討委員会でさらに検討をし、具体的な対策を講じていきたいというふうに考えておられるようでありますが、どういう認識を持っているかというのが検討していく上でも私は大変大事な課題だと思っているわけです。本当に、教室もなければ、その他の施設が狭隘になっていると。人数がふえればふえるほど教室をつくれば、その他の部分が狭隘になって困難を来している。この実情をまず解消するという決意がなければ改善が進まないのではないかと。少なくても6校ぐらい新しい部分をつくらなければ12年前の水準に戻らないという認識があるのかどうか。その辺について再度お尋ねいたします。
      〔教育長山口利幸君登壇〕
◎教育長(山口利幸 君)議員御指摘の特別支援学校の課題については十分認識しているつもりでございます。また、高校再編につきましても、再編にかかわって、各地から、例えば分教室でありますとか、あるいは将来的な分校化といったことも踏まえた要望もちょうだいしていることも十分承知しております。
 そういう中で、この6月に高校再編の計画を確定いたしましたけれども、その中でも特別支援学校の教育というものを視野に入れた基本的な考え方を持っております。また、同時に、長野地区の特別支援学校の再編整備計画の中におきましても、次のステップの段階においては今申し上げたような視野を持って対応していきたいと、こんな考え方は持っておりますけれども、いずれにしても、トータルとしまして、先ほど申し上げたように、新たに発足した連携協議会においてその方向性、あるいはあり方についてトータルとして協議していただく、それをもとにして教育委員会としての案を持ちたいと、こういう計画でございます。
      〔37番小林伸陽君登壇〕
◆37番(小林伸陽 君)現状の認識は共有できるということであります。私は、このことが、実際には、この間、後ずさりされてきたということが今日の実態をつくっていると思うわけであります。そういう点では一刻も早い解消を実現していく、そのために本気でやっていただくことを強く要望しておきたいと思います。
 次に、就労支援と生活弱者の救済についてお尋ねをいたします。
 100年に一度の経済危機と言われる中で、さまざまな支援制度がつくられたことは評価するものでありますが、さらに充実を求めて質問をいたします。
 まず最初に、長野県緊急求職サポートセンターの取り組みについて商工部長にお尋ねをいたします。
 伊那と上田に開設された緊急求職サポートセンターの委託業者の募集はいつから行われ、受け付けが開始されたのはいつなのか。また、締め切られたのはいつなのか。何社が応札参加し、どのような審査をされたのかを最初にお尋ねいたします。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)緊急求職者サポートセンターに関する御質問でございます。
 ただいまの御質問にあったケースでありますけれども、本年の7月16日に募集を開始いたしました。公募型の企画提案方式ということをとっておりまして、募集開始がただいま申し上げました7月16日、参加申込書の提出期限が7月の23日、その後、参加申込者へのさまざまな事業の説明会を経まして、企画書の提出、それから企画書の審査ということになっておりまして、応募したのは1社でございました。県で策定いたしました要項に基づきまして提案内容の審査、これを慎重にいたしまして、事業者を決定したということでございます。
 以上です。
      〔37番小林伸陽君登壇〕
◆37番(小林伸陽 君)応札した会社は何という会社なのか、その中身もあわせて御報告をお願いします。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)お答えいたします。
 応札し決定いたしました会社名は株式会社パソナキャリアと申しまして、主な取り扱い事業としては再就職支援業務だとか職業紹介等をやっております。
 ちなみに、岐阜県、千葉県におきましても求職者総合支援センターの運営業務を受託しております。
 以上です。
      〔37番小林伸陽君登壇〕
◆37番(小林伸陽 君)ただいまの説明では、7月の16日に開始し、7月の23日に締め切ると。1週間程度でこの複雑な業務の委託を締め切る。受け付け期間わずか1週間程度などということは私はちょっと想像できず、多くの皆さんから出来レースではないかというふうに言われているわけであります。
 その上に、パソナキャリアという会社に随意契約されたわけですが、この会社は人材派遣会社とも聞きますが、派遣切りが大きな社会問題になり、その大もとともなっている会社に就労支援の仕事を契約すること自体、県の姿勢に理解ができない、こういう意見もたくさん寄せられているわけであります。
 また、その相談所の場所も、ハローワークの近くとか市役所の中に開設するなど、利用する人の立場に立った場所に開設させるぐらいの指導はできないものなのか。その点についてもお伺いいたします。
 また、支援内容は居住の確保、生計の維持、能力開発、職業紹介とありますが、この間の相談件数と、具体的に解決した件数は伊那と上田それぞれどのくらいあるのか。お尋ねいたします。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)お答えいたします。
 幾つかありましたが、一つは、出来レースではないかというお言葉がありましたが、どういう意味かは私ちょっと理解できませんが、決してそんなことはありません。全く心外なことだと思っております。
 それから、場所でありますけれども、利便性ということもありますが、これは前にも御説明したとおり長野労働局と県とで協議して定めたものでございまして、特に上田の場合には上田駅前の真っ正面のビルにあるわけです。ここを利用が不便かどうかというのはまたいろいろ評価があろうかと思いますけれども、そんなところにも設けたということでありまして、それはそれぞれ利用者の皆さんの評価に任せたいと思っています。
 それから、利用の状況、相談内容というお話がございました。
 件数ですが、申し上げます。上田では、開設から13日間で、生活相談が83件、就労相談が47件、職業相談が87件、職業紹介が46件、求人検索、コンピューターでありますけれども、16件といった内容でございます。それから、伊那のほうでございますけれども、これは始まってから11日間ということでございますが、生活相談が52件、就労相談が15件、職業相談が120件、職業紹介が39件、求人検索が今のところないということでございまして、場所で言いますと伊那のほうが若干不便かなという、駅からちょっと離れていますので、ということもございますけれども、今申し上げたとおり、かえって上田よりも職業相談は多いというような実態もございます。
 以上です。(37番小林伸陽君「解決したのはどのくらいあるの」と呼ぶ)解決したのはということでございますが、解決したというのは就職に結びついたということだろうと思いますけれども、ちょっと把握しておりません。
      〔37番小林伸陽君登壇〕
◆37番(小林伸陽 君)この間、多くの社会福祉協議会や民間の支援団体の取り組みを見ると、まず相談窓口の周知徹底、特にハローワークの利用者の中に支援を求める人が多いことから、相談会はハローワークの門前が効果的、相談者は、仕事がないことにより住宅も失い、毎日の食事も事欠き、生計の維持も困難と課題が重なり、多くの窓口を駆けずり回り、一人の相談者に数週間かかるケースがざらであります。
 民間の支援団体である団体では、住宅の確保のために、公営住宅はもとより、民間の安い住宅を事前に確保することや生活必需品の確保も事前に行い、食事すら事欠く皆さんに食料品の確保や住民票の取得、保険証がない皆さんの保険証の確保など、支援の条件づくりが大変だと。これまでの地震災害などの際は、食料の提供から仮設住宅の建設、ボランティアの募集など、県が対策本部を設置して行った経験や、昨年末の県庁西庁舎での総合相談窓口の開設やジョブカフェ信州の取り組みの結果がなぜ生かされていないのか。こうした教訓からも、ハローワークや市町村、地方事務所の窓口を一本化し、一体となった相談窓口の開設を求め続けてきましたが、なぜできないのか。商工部長にお尋ねします。
 来春の新卒者の就職戦線は極めて厳しく、学校の先生の指導も限界と聞きます。新卒者の失業をなくすために、緊急求職サポートセンターも教育委員会や学校と共同で本格的な取り組みを今からすべきと思いますが、商工部長の所見を伺います。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)お答えいたします。
 今、議員から御指摘あったように、まさしく、生活、住居、仕事、さまざま仕事を見つけている人はたくさんの課題を持っていらっしゃいます。これを一体的にやろうということで、まさしく緊急求職者サポートセンターということで、県と労働局と共同いたしまして一体化して一つの場所に設置したと。おっしゃったことは、まさしくこのセンターに合致するものだというふうに思っております。
 それから、今後のことでありますけれども、センター自身が、さっき議員からもお話あったとおり、設置してからまだ1カ月はたっておりません。したがいまして、私は一番大事なのはやはり利用者の皆さんの声だというふうに思っております。今後とも、利用者の皆さんの声を十分に聞きながら、必要な改善があればそれを行う、そして、利用者の相談には親身かつ丁寧なフォローにも努めて期待にこたえていくことが大事じゃないかなというふうに思っております。
 以上です。
      〔37番小林伸陽君登壇〕
◆37番(小林伸陽 君)緊急サポートセンターがまさに一体の窓口だと言いますが、それでは生活保護はその場で認められるのか、住宅はその場で解決できるのか。そういう事例があったら教えていただきたいと思います。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)お答えいたします。
 センターにもそれぞれ能力というものもございますが、このセンターは、申すまでもなく、6月補正予算で、しかも、これは委託を前提という形であの事業費でもってお認めいただいた、こういう事業でございます。その予算の中でできることと言えばやはり一定の限りがございますが、それが意を達することができるように、実際に具体的にそこで申請書を受け取って決定までというのはちょっと今の体制では無理です。
 したがいまして、必要なときにはその窓口に電話を差し上げて、これからAさんが行きますので生活保護の申請について御指導いただきますというような橋渡しといいますか、そういったものは十分やっていこうというふうに思っています。
 いずれにしろ、これからまた利用者の皆さんの声を十分お聞きして改善していきたいというふうに思っています。
 以上です。
      〔37番小林伸陽君登壇〕
◆37番(小林伸陽 君)次に、老人介護施設、穂高白百合荘などの現状についてお尋ねします。
 核家族化や老人家庭、ひとり暮らしの家庭なども増加の一途をたどっています。家庭でも地域でも、介護力は極めて低下する一方であります。平成17年の長野県の高齢者夫婦世帯は8万2,527世帯、高齢者単独世帯は5万6,247世帯となっていますが、現状はどうなのか。今後の見通しはどうなのか。お尋ねをいたします。
 また、介護施設の実態について社会部長にお尋ねします。
 特別養護老人ホームの入所を在宅で待ち続けている人は県下で4,000人を超えると言われています。そのほかに、病院や老人保健施設でも待機者の受け皿化して、在宅支援もままならない状況が生まれています。こうした中で、特別養護老人ホームの中には劣悪な環境にさらされている利用者も生まれていると聞いています。
 その中で、穂高白百合荘で働いている皆さんから、労働環境は劣悪で、利用者の安全も確保が困難と訴えが上がっています。1人で1日20人の入浴介助、おむつの交換もままならず、人権無視の扱いが労働組合からも県に再三改善の指導を求めていますが、県としてどのような指導をされたのか。その実態と今後の指導方針について社会部長にお尋ねいたします。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)初めに、高齢者夫婦あるいはひとり暮らしの実態でございますけれども、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口、これをもとに、平成19年度に策定いたしました長野県地域ケア体制整備構想の中で将来推計をしておりまして、それによりますと、本県の夫婦のみ世帯の高齢者数は、平成17年の14万6,000人が10年後には18万1,000人と約24%の増、また、ひとり暮らしの高齢者数でございますが、平成17年の5万7,000人が10年後には約7万9,000人と約39%の増と、それぞれ増加するものと予測されているところでございます。
 老人介護施設ということでございます。
 この3月の末の時点で特別養護老人ホームにおける待機者が4,793名ということでございまして、これには、個々の高齢者の状況は把握していないものですから、将来に備えた予約的な申し込みも当然含まれている数字でございます。ただ、施設につきましては大変不足な面がございますので、本年を初年度といたします23年度までの第4期介護保険事業支援計画におきまして、特養の1,110名分のほか、老人保健施設やグループホーム等の居住系サービスを合わせまして約3,100名分の増を見込んでいるところでございます。
 県といたしましては、国の経済危機対策による基金を活用いたしまして小規模特養等の施設整備を促進いたしますとともに、広域型の特養等につきましては県単の補助単価を大幅に拡充することとしておりまして、引き続き、市町村等との連携を図りながら、介護サービス基盤の充実に努めてまいりたいと、このように考えております。
 続きまして、穂高白百合荘の実態と指導ということでございますが、お尋ねの施設につきましては、現在、介護職員等の配置数が介護保険法の人員基準を満たしていないということでございまして、ことしの6月から介護報酬の減算を行っているところでございます。
 県といたしましては、この施設の人員基準が満たされまして、入所者の安全や適切な処遇が確保されることを最優先に、これまで立入検査や報告等により施設の実態を把握し指導してきております。今後も引き続き介護保険法等に基づきまして厳正な指導を行ってまいりたいと、このように思っております。
 以上でございます。
      〔37番小林伸陽君登壇〕
◆37番(小林伸陽 君)ひとり暮らしのお年寄りや夫婦だけの世帯が40%近くふえるというような状況であります。こういう中で、施設介護、老人ホームなどの施設は大幅に不足していることは深刻であります。一層の充実のために全力を挙げて頑張っていただきたいということを申し添えておきます。
 また、支援センターでありますけれども、生活保護もその場ではできない、住宅もその場ではできない、こういう相談ではなくて、その場で相談が終結するような仕組みをぜひ構築していただくことを強く要望して、私の質問を終わります。
○副議長(高橋宏 君)次に、北山早苗議員。
      〔15番北山早苗君登壇〕
◆15番(北山早苗 君)あおぞらの北山早苗です。来月13日から開始される浅川治水専用ダムの入札について質問します。
 国では民主党を中心とする新政権になり、先日、前原国土交通大臣に面会してきました。多忙な中で会っていただけたことに、政権交代を実感しました。大臣は、席上、全国の国がかかわる143のダム事業の必要性を見直していくと述べられ、新たな基準を設け、治水対策の転換を進めていくと明言されました。
 国の政策転換が行われようとする中で、県の事業とはいえ7割以上が国からの補助金等で賄われる予定の浅川ダム建設は見直される可能性があります。このような中で、浅川ダムの駆け込み入札はすべきではないと思いますが、知事の見解をお伺いします。
 浅川と県道長野信濃線が交差する場所の下流側と、上流に向かって300メートルほどの河積の流量が小さいと思えます。ここの部分は河川改修が終わっていないようですが、改修計画はどうなっていますか。具体的な内容と、工事着手及び完了の年度を教えてください。建設部長にお尋ねします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)浅川ダムについてお尋ねをちょうだいいたしました。
 浅川の治水につきましては、流域にお住まいの住民の皆様の生命、財産を水害から守るために一日も早い対策を講ずることが河川管理者としての責務であります。
 和田議員の質問に対して先ほど建設部長がお答えしたとおり、県は、これまでさまざまな治水対策を立案し検討を行い、治水専用ダムと河川改修を組み合わせた対策を進めることが最も望ましいという判断に至ったところであります。
 このような経過を踏まえまして、浅川ダム本体工事を本年度に契約するべく入札手続を粛々と進めてまいります。
      〔建設部長入江靖君登壇〕
◎建設部長(入江靖 君)浅川の河川改修事業の未改修区間についてのお尋ねでございます。
 浅川の河川改修事業の全体計画としては、下流部は千曲川合流点から上流部は県道長野信濃線が交差する浅川橋、その上流約240メートル地点までの計12.2キロメートル、この区間を対象といたしまして、治水安全度100分の1を確保すべく、ダムによる洪水調節計画とあわせ、昭和52年度から順次改修を進めてきております。これまでに、下流部の護岸整備、中流部天井川区間の切り下げ工事などを完了し、引き続き上流部の流下能力を確保するための改修工事を進めております。
 御質問にありました県道長野信濃線交差部の前後区間、下流部約600メートル、上流部約240メートルの区間につきましても、下流から順次所定の流下能力を確保するための河床掘削、護岸設置工事などを進め、平成27年度を目途に浅川本川12.2キロメートルの改修を完了させたいと考えております。
      〔15番北山早苗君登壇〕
◆15番(北山早苗 君)知事に再度お尋ねします。
 入札の中止はしないとのお答えですが、契約を締結したり建設が始まってから国の方針で浅川ダム建設が一たん停止や中止となった場合、損害賠償などの可能性も視野に入れておく必要があると思いますが、どうお考えになっているのでしょう。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)浅川ダムにつきましては、これまで、河川改修計画、それからダムにつきましての評価等々、すべて国との間で所要の調整を終了していると理解をしております。その間に私どもの側では何らの瑕疵もないと考えておりますので、どのような理由で国がそれを停止するという措置がとれるのか私は法律的に全く理解ができない、想像できないことであるということだけお答えをしておきます。
      〔15番北山早苗君登壇〕
◆15番(北山早苗 君)知事に再度お尋ねします。
 前原大臣は、国直轄のダムではなく、浅川ダムは県のダムとおっしゃっていて、知事も多分県の事業であるから進めるのは県の勝手とお考えなのだと思いますが、大臣の言葉は、裏返せば、国が見直しや中止の方針を示しているのに県が進めるなら、それは県の責任でおやりくださいということだと思います。つまり、浅川ダムで賠償が生じた場合は県の責任で応じなさいということだと思いますが、県にはその覚悟があるのでしょうか。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)行政が行います措置につきまして何らかの賠償というものが求められるとするならば、それには何らかの違法あるいは不当な行為がなければなりません。そういうことがあるとは私には理解できませんので、今のような仮定の御質問についてお答えする用意がございません。
      〔15番北山早苗君登壇〕
◆15番(北山早苗 君)知事に再度お尋ねします。
 政権がかわったのだということを頭に入れた上でお答えいただきたいんですけれども、県の事業であり、県の責任でダムをつくるもつくらないも決めてくださいと言っているともとれる大臣なんですけれども、一方で、全国143のダムの必要性を見直し、治水政策の転換を進めると言っているわけですから、国が浅川ダムの中止を決め、県がどうでも進めるなら、あとは県の費用でどうぞという意味ではないかと思われます。国からのお金が来なくなっても県単独でつくり続けるということでしょうか。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)私は、さまざまの行政行為というものは、法令と、それから一定の公正な手続に基づいて進められるものだと、このように理解しておりまして、そういう意味では、私どもはこれまで法令に基づききちんと手続を踏んでやってきている次第であります。
 政権がかわったら、法令も変えて、既に決まっているさまざまなことも全部ひっくり返すというようなことは、私にはちょっと理解ができないことであります。
      〔15番北山早苗君登壇〕
◆15番(北山早苗 君)大臣からは、皆さんも頑張ってくださいと励まされました。知事には、国の方針は脱ダムであることをしっかり認識していただき、まだ入札開始まで10日ほどありますので、先々のことをよく考えていただいた上で入札中止の英断をされますよう要望します。
 また、河川改修がまだのところもあって、その終了が平成27年というのは新政権の治水方針に合わないと思います。ダムよりも、河川改修と内水対策、千曲川の治水対策を優先されるよう強く要望しておきます。
 ある村の住民であった青年が心の病気によって生活が困窮しているにもかかわらず、村経由で県の福祉事務所に生活保護申請がなされず、電気も水道もガスもとめられた生活から、アパートを追い出され、車上生活、ガソリンも買えなくなってからは放浪生活をし、その間、病院に一時保護されたり、交番や警察に相談したものの生活保護申請が行われず、最後はある市の支所に倒れ込み、ようやく保護され、申請に至った事実がありました。保護されるまでに数カ月がかかり、青年は心も体もぼろぼろになり、半年以上たった今でも病院に通っています。
 福祉事務所のある大きな市では、生活保護費の4分の1負担を減らすために、水際作戦といって、窓口で生活保護の申請を行わせずに帰してしまうという話を耳にしますが、市民団体などから生活保護を申請できる生存権の侵害であると指摘されています。
 社会部長にお尋ねしますが、町村では、県に福祉事務所があり、保護費の4分の1負担も県です。県の福祉事務所でも、例えば町村に対して申請を出させないようにという水際作戦が行われているのでしょうか。もしそのようなことはないなら、なぜ紹介した事例のようなことが現実に起きたのでしょう。県の生活保護申請の対応やあり方、セーフティーネットの張りめぐらせ方に問題があったのではないでしょうか。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)生活保護の今回のケースでございますけれども、今回の事例は、無職の青年が生活に困りまして村に相談いたしましたが、兄弟や親族から金銭や食料など一定の支援を得る一方、病気との診断が得られなかったこともございまして生活保護の申請に至らない中、アパートの契約が切れ、転々とするうちに近くの市の一時避難住宅に入ることができ、病気との診断も得られて生活保護となったと、このようなケースというふうに聞いております。
 生活保護の適用に当たりましては、個々の状況に応じ、さまざまな支援や制度の活用がまず第一に考えられるわけでございますが、相談者が明らかに申請の意思を表明した場合には必ず申請書を交付することが定められておりまして、県の福祉事務所においてもそうした対応を徹底しております。
 また、県の福祉事務所では、町村の役場を経由しての相談が多い状況でございますので、町村には、町村において生活保護の可否について判断することのないように、また、何かありましたら福祉事務所に一報いただくよう、会議等を通じて指導をしているところでございます。
 以上でございます。
      〔15番北山早苗君登壇〕
◆15番(北山早苗 君)部長に再度お尋ねします。
 青年を保護した市の担当職員は村に何度も電話をしたそうですが、それが何かというような対応にしまいには怒って、こちらから電話を切ったそうです。上司の方は、もしこの青年が亡くなっていたら一体だれが責任をとるのでしょうと言っていました。
 部長は、だれの責任になると思いますか。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)今回のケースは委細は承知しておりませんが、聞く限りは、村においても何回も相談を受け、親身な相談に応じたと、このようなケースだったと聞いております。
 たまたま、その村では生活保護にならず、ほかの市において生活保護を受けると、こういう状況に至ったわけでありますが、仮定のもし亡くなったらということですが、福祉に携わる者はそうした危機の状態を想定して常に相談に当たる、このように考えるべきでありまして、そういう意味であれば、すべての関係者がそうしたことを常に心に銘じて対応しなければならないと、このように考えている次第でございます。
      〔15番北山早苗君登壇〕
◆15番(北山早苗 君)ぜひ、現実に起きたことに目を背けるのではなく、今後このようなことが起きないようどうすべきなのかを考えていただきたいと思います。
 青年は、交番や警察にも相談したり、病院にも保護されています。病院から村に連絡しましたが、アパートに住んでいない、住民ではないので手はかせないと断られてしまったとのこと。病院は町にあるため、県の福祉事務所が所轄です。福祉事務所として、交番や警察、病院などとの一層の連携が必要ではないでしょうか。社会部長にお尋ねします。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)今回のケース、村役場を中心に大変多くの機関が関係したわけでございますけれども、御指摘のとおり、関係機関の連携は大変重要でございますので、一層の連携が図れるよう改めて周知徹底を図ってまいりたいと、このように考えております。
      〔15番北山早苗君登壇〕
◆15番(北山早苗 君)再度社会部長にお尋ねしますが、言葉だけでは幾らでも言えると思うんですけれども、例えば交番や警察、病院は24時間体制のため困った人が駆け込むわけです。連絡があれば、いつでも福祉事務所の担当職員が出かけていくような体制づくりが必要ではありませんか。
 また、混迷する雇用状況の中で、住むところがない生活困窮者が病院や交番など公共施設に駆け込んだ際、一時避難所を県として用意しておくことも必要ではないでしょうか。
 衛生部長にお尋ねしますが、心を病んだ生活困窮者は自殺を図って病院に運び込まれるケースもあり、自殺防止のためにも病院など関係機関と一層連携をとる必要があると思われますが、どうでしょう。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)初めに、24時間体制ということでございますが、現在、福祉事務所におきましては24時間いつでも連絡がとれるように職員の連絡体制を整えております。
 それから、一時避難できる場所の確保でございますが、いわゆるホームレスの方などのための一時避難場所でございますシェルターにつきましては、これは、国庫補助事業対象となる大規模施設に加えまして、今年度から旅館とか社員寮などといった借り上げによる簡易なものの設置が認められました。本県の場合、対象者数が少ないこともございまして、まだ設置されている例はございません。
 現在、生活に困窮し、住むところがなく、住宅を探すまでの間一時避難をする必要がある場合には、市町村が保有する住宅を無料で一時的に利用してもらうか、あるいは安価なホテルや旅館などを利用してもらいまして、その宿泊費用を後日生活保護費で支給するなど、こうした方法をとっておりまして、引き続きこうした方法により対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)心を病んだ生活困窮者に対する自殺防止の観点からの対策に関する御質問をいただいてございます。
 従来から、生活保護の受給者や申請者に関して心の問題等があれば、ケースワーカーから保健福祉事務所や市町村の保健師等に相談がつながるように連携をさせていただいてございます。特に、今年度、県の福祉事務所が保健所と統合して保健福祉事務所となったことから、こうした連携がさらに強化されるものというふうに考えてございまして、さらに精神保健福祉センターがより専門的な立場からバックアップする体制としてございます。
 また、本年9月の14日でございますが、県の企画部の多重債務相談会にあわせて保健師による健康相談を実施し、精神的な面も含めた支援を行ったところであり、今後も、市町村や関係団体、医療機関も含めまして開催する各種の法律・経済相談等に健康相談員を派遣する事業を実施することとしてございます。
 さらに、県が主宰いたします自殺対策連絡協議会には、弁護士会、司法書士会、それから民生児童委員協議会、それから医療機関等を初め県内のさまざまな支援団体、関係団体が参画しており、また、県庁内部でも全組織を網羅している庁内連絡会を開催して、幅広い分野における情報共有と連携を図っているところでございます。
 今後も、本年度創設されました自殺対策緊急強化基金を活用し、関係機関や団体と一層連携を図り、より効果的な自殺対策を推進してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
      〔15番北山早苗君登壇〕
◆15番(北山早苗 君)24時間体制になっているというのに、なぜ今回のような事例が起きたのかまだ納得できません。セーフティーネットは、幾重にあっても網の目から抜ける場合があります。だからこそ、たった一つの事例でも目を向け、いろんな方向からネットを重ねる工夫をしていただきたいと思います。
 福祉の現場では、弱い立場に置かれている方々に親身になって対応してくれる担当職員の存在が重要です。現場の皆さんはそれぞれ一生懸命対応されているとは思いますが、人が相手の仕事ですから、経験と前向きな姿勢を持つ人材が求められるのではないでしょうか。そのような人材の確保と育成を県としてどのように考え、取り組んでいますか。
 また、福祉現場の相談員の雇用に関し現実に起こっている事例として、松本圏域障がい者総合支援センターに県単独事業で支援ワーカーを配置するのをやめ、期限つきの国の補助制度に移行するという予定があると聞いていますが、現場の専門職員がこのような不安定な雇用状態にあって障がい者の相談に対応できる体制が確保できるのでしょうか。社会部長にお尋ねします。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)福祉の現場における県職員の育成等についてでございますけれども、県では、福祉の現場におきまして、福祉系の専門職、あるいは経験を積んだ職員の配置を心がけますとともに、新たに福祉行政を担当する職員の研修、あるいは専門研修、担当職員会議、こういったものを実施しております。そのほかにも、外部の専門機関が実施いたします研修に参加する機会を確保するなど、その資質向上に努めているところでございます。
 福祉のサービスは人によって支えられていると言われますように、福祉分野にどのような人が携わるのかということは大変大事なことでありますので、相手の立場に立って物事を考え、判断し、実行できる職員の確保育成に一層取り組んでまいりたいと、このように考えております。
 それから、松本圏域の就業支援体制のお尋ねございますが、さきの6月定例会におきましても備前議員の質問にお答えいたしましたとおり、県におきましては、就業支援体制の充実を図るため、県単独事業と比較して人員配置基準も手厚い国の補助事業への転換を進めてまいりました。その結果、この4月に10圏域すべてで同事業が採択となったことによりまして県単による配置は松本圏域の1名のみとなり、松本圏域全体の就業支援ワーカーの人員配置は他の圏域の倍となっていることから、関係者の了解のもとに、来年度からの見直しを検討しているところでございます。
 一方、国の基金を活用いたしました再チャレンジ支援ワーカーにつきましては、雇用の創出という面を持っておりますけれども、サービスの維持を考慮しまして松本圏域に配置することといたしました。
 今後も、県全体としての就業支援体制の一層の充実が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
      〔15番北山早苗君登壇〕
◆15番(北山早苗 君)知事にお尋ねします。
 生活支援を求める困窮者、自立支援が必要な障がい者への支援は足りていると思いますか。また、先ほどの青年の事例をもし知事が直接知ったとしたら、部下である職員にまず何をしてほしいと思いますか。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)生活困窮者等への対応についての御質問でありますが、生活に困窮しておられる方や障害者の方々に対しましてはさまざまな支援の手段が用意されておりますけれども、昨今の社会経済情勢のもとで、職や住まいを失った方に対する支援が大変急を要するという課題がありまして、とりわけて最終的なセーフティーネットである生活保護に至る前、余力のあるうちに必要な支援を適切に行うということが重要だということは認識しているつもりであります。こうしたことから、離職者に対する住宅手当の支給など新たなセーフティーネットに関する補正予算案をこの定例会で提案を申し上げているところであります。
 議員御質問の具体的な事例でございますが、私が承知しました限りでは、親族からの一定の支援もありまして、また役場でもいろいろ相談にあずかっている中で、病気であるという診断が得られず、生活保護を受けるまでに大変多くの時間を要したケースのようであります。
 世の中いろんな状態がありまして、さまざまなハンディをお持ちの方がいらっしゃる。職員に対しましては、御本人や御家族のお気持ちというものを十分に酌み取りながら話を聞き、思いを真摯に受けとめ、あらゆる制度や方策を活用する中で、どのような支援を行うことが最もよいのかということを真剣に、かつ、できるだけ迅速に検討して対応をしてほしいと、このように願うものであります。
      〔15番北山早苗君登壇〕
◆15番(北山早苗 君)私は、村に聞いて非がないと武装する前に、職員の方にはまず青年に会って話を聞いてほしいと思いました。
 一方で、県単独事業の障がい者就業支援ワーカーの方は、就職先でうまくいかない方のためにみずからその職場で一緒に働いてみたそうです。すると、何が問題なのかがわかり、解決策が見つかり、解決したらほかの人にとっても働きやすい職場になったそうです。お困りの人のところに飛び込んでいって解決しようとする、こういうことができる職員はとても貴重な存在です。私はそういうことをわかってほしくて一連の質問をしました。
 また、不況の中、障がい者の就業はままなりません。県単事業の相談員は、ふやすことこそあれ、削るべきではありません。よろしくお願いします。
 県の外郭団体を対象にした20年度事業評価で最低のD評価項目のあった団体が13ありましたが、このうち、前県政時の外郭団体改革方針が、村井県政になってから見直された団体が四つ含まれています。いずれも見直し方針が緩和された団体です。改革方針の見直しに問題があったのではないでしょうか。総務部長にお尋ねします。
 また、この4団体への本庁部課長級職員の再就職は、19年度末で5人、20年度末で7人です。知事は、職員の再就職のあっせんについて、能力を生かすべくあっせんしていることのどこがいけないのかと県議会での私の質問に答えていますが、能力を生かすべき県職員OBが就職しているのにD評価となるという結果を県民にどう説明するのか。知事にお尋ねします。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)県の外郭団体の評価と改革方針に関するお尋ねでございます。
 平成20年1月に行いました改革基本方針の見直しは、当初の方針では県民の方々の負担がかえってふえてしまうといったような問題が生じたために改訂を行ったものでございます。
 外郭団体の事業評価でございますけれども、外郭団体の見直しを不断に行っていくために、団体の状況を継続して把握することを目的といたしております。当初の改革基本方針では全く考慮されていなかったものでございますけれども、改訂した基本方針に盛り込んで実施をいたしているものであります。
 御指摘の4団体のD評価でございますけれども、3期の赤字決算が連続したことなどによるものでございまして、それぞれの団体の改革基本方針に影響を来すというほどのものではないというふうに考えております。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)外郭団体への県職員の再就職と評価結果の関連についてお尋ねをいただきましたが、外郭団体の評価制度につきましてはただいま総務部長から御答弁したとおりであります。
 外郭団体では、経済環境の変化などによりまして、県と同様、大変厳しい財政運営を強いられる中で、プロパーの方、県やあるいは民間から再就職された役職員がその能力を生かして一生懸命職務に当たっているところであります。
 そうした中で、県職員の再就職と団体の評価結果とを直接結びつけるのは、これはいかがなものかと私は感じます。それぞれの団体は改革基本方針に沿って必要な改革を行っているところでありまして、県としてもしっかりサポートしてまいる所存であります。
      〔15番北山早苗君登壇〕
◆15番(北山早苗 君)国でもこれから天下りにメスが入れられます。瓦れきの山を片づけたとおっしゃる知事ですが、化石の山が残されたと後から言われないよう、世の中の方向を見据えた県政運営をお願いして、質問を終わります。
○副議長(高橋宏 君)次に、佐々木祥二議員。
      〔34番佐々木祥二君登壇〕
◆34番(佐々木祥二 君)まず初めに、健康は他人任せでよいほど安物ではない、みずからが力を注いで守るものである、家のかわりはあっても体のかわりはないと先人訓は申しておりますし、「養生訓」を書いた貝原益軒は、人の体は父母をもととし、天地を初めとして成ったものであって、天地、父母の恵みを受けて生まれ育った体であるから、それは私自身のもののようであるが、しかし私のみによって存在するものではない。つまり、天地のたまものであり、父母の残してくださった体であるから謹んで大切にし、天寿を保つように心がけなければならない、こう申しました。
 先週、敬老週間も終わりましたが、元気な村井知事に、長寿のこと、健康のこと、養生のことなど常日ごろ心がけていること、考え方など、御所見をまずお伺いいたしまして、第1回目の質問といたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)長寿、健康、養生等についての私自身の日ごろの心がけとか、またその考え方についてのお尋ねということでありますが、まことに汗顔の至りでありまして、あんまり体にいいことはしておりません。
 そのことを申し上げた上で、健康で長生きするということは時代を問わずだれもが共通して願うところでありまして、江戸時代に貝原益軒が記した「養生訓」におきましても、既に、食べ過ぎない、飲み過ぎない、適度な睡眠と運動、心を平静に保つことなどが養生の秘訣とされておりまして、これは現代でも何ら変わるものではなく、私も心がけなければいけないことだということは痛感をしているところであります。
 その上で、自分が日ごろそれを実行できているかどうかということは今申し上げたように全く自信ございませんけれども、休みの日にできるだけ体を動かしてストレスを発散する努力はしているつもりでありますし、例えば定期的に人間ドックを受けるというようなことは立場上努めている次第であります。
 大事なことは、病気になって治療するよりも病気にならないようにするという個人の努力だと思います。健康なくして真の幸福なしとか、健康にまさる幸福はない、これは全くそのとおりでありますが、とりわけて私自身心がけておりますのは、ある程度高齢と言われるような年齢になりましてこういう大切な役割をちょうだいしている次第でありますから、そのことを顧みまして、その点でそしりを受けることのないようみずから戒める努力はしているつもりでございます。
 そういう自覚を持ちましてこれからも努力をしてまいりたいと思っておりますが、もう一つ、社会の構成員の一人一人としての体ということはやっぱり考えなきゃなりませんので、若いときからそういう思いで健康管理に努めていっていただくことが、長寿社会、健康な社会ということでコストの低い社会というものをつくっていくことができるんだろうと思います。
 そういう意味では、努めて県民の意識の高揚を図って、健康長寿日本一という長野県を本当に実体のあるものに、また揺るぎないものにしていくように努力をしたいと思っております。
      〔34番佐々木祥二君登壇〕
◆34番(佐々木祥二 君)答弁、ありがとうございました。未病を治す、これが上医とされております。サムエル・ウルマンは、年を重ねただけで人間は老いない、夢と希望を失ったとき初めて老いが来る、年齢はただの数字にすぎない、20歳の年寄りもいれば100歳の若者もいる、希望ある限り若く、失望とともに老いる、こういうふうに申しております。
 今、お聞きしたように、まだまだ知事は5年、10年は健康で活躍できると感じました。これからの御活躍を御期待申し上げ、きょうは健康をテーマに質問をさせていただきますので、理事者の皆様方にはすぐれた想像力と燃えるような情熱を持って、具体的で、明瞭かつ大胆な御答弁を御期待を申し上げます。
 私ごとでございますが、私の健康法につきましては、青少年の方々と少林寺拳法を一緒に修行をさせていただいております。そして、カルチャーセンターでは12の経絡を自分自身でする経絡刺激健康法、また、高齢者の方々とはぬくぬくサロン、これは足湯と会話と体操であります。地域の皆さんと一緒に行いながら楽しんでおります。これは、自分自身の健康を見直しながら、人と一緒に運動、施術するものでありまして、私は、この方法を一挙両得、幸せ倍増と、こういうふうに呼んでおります。すなわち、自分自身を健康にすることにより幸せになり、他人と一緒に運動、会話、施術をすることで私も人も幸せになり、幸せが倍増することでこの名前をつけました。一挙両得、幸せ倍増、これでございます。人それぞれ、体の健康法はいろいろあるかと思いますが、心、魂の健康法についてはなかなか思いつきません。
 さて、現代はストレス社会と言われて久しいわけでございますが、過度のストレスからさまざまな社会問題が生じてきております。もちろん、ストレス自体を生じさせる原因はいろいろあると思いますが、経済の状況だとか社会のあり方、家庭の問題、または他人とのつき合いの変化なども考えられます。このストレスを過度に受けることによる反応が自分に対して向かうと、これはうつ病になり、精神的な病、そして自殺などの原因となり、他人にこれが向かいますといじめや虐待などの行為になってあらわれます。
 例えば、自殺について見ますと、平成10年に全国で3万人を超え、以降連続してこの状況が続いております。我が長野県も、平成10年から500人を超え、ピークの平成15年には643人ものとうとい命が失われております。その後も、平成20年で598人、前年を80人もふえておりますし、本年はまた最悪のペースと聞いております。
 これらの社会問題を解決していく上での重要な視点は、私は、自分を大切にすること、人をも大切にすること、人間としての尊厳を大切にして接することであり、そして心の安らぎを与えてくれる環境をつくり出していくことであると思います。昔から、ことわざに、笑う門には福来る、笑いは百薬の長、笑いにまさる良薬なしなど、笑いはストレスを解消する力や人を幸せにする力があると言われております。
 医学博士で東京医療保健大学の教授であります高柳和江さんとお話をさせていただく機会があり、その先生の話ですと、心の安らぎは免疫力の向上につながり、自己治癒力を高めるとの考えから、笑いを療法として病気の患者さんに適用をしていくことを目指し、笑いの療法士、こういう人を育てていると、にこやかに笑いながら話をしていただきました。
 この笑いの療法士とは、患者さんから笑いを引き出し、病気との闘いに向かっていく気持ちを高め、自己治癒力を向上させていくような技法を学んだ人たちで、平成17年から今日まで370人を超える療法士が誕生をしていると聞いております。
 この笑いをもたらすいやしの効果に着目をして、県独自で事業を始めたのが青森県でございます。青森県では、子供の虐待防止対策の一環で、笑いやほほ笑みの効果について学び、ユーモアによる温かい人間関係で人材を育成し、心にゆとりのある豊かで暮らしやすい県、また、子供を産み育てやすい環境づくりを目指して、高柳さんの知恵をかりてほほえみプロデュース事業を平成19年度からスタートさせました。
 この事業は、県独自の養生講座を開設をし、笑いを引き出せることのできる県民をふやし、より豊かな人間関係を築いていける地域社会を築いていくものであります。これは青森県の一職員の提案で始まったと伺っております。成果も上がっていると聞いておりますし、現在、実験中もあると伺っております。
 そこで、我が県でもよいところなど取り組んではいかがかと、こう考えますが、社会部長の御所見をお伺いをいたします。
 次に、エコポイントの健康版、健康通貨、健康ポイントについて提案をいたします。
 上伊那地域では、行政のIT化に先駆的に取り組んできた歴史があり、いわゆる地域通貨、カードにも大変熱心に取り組んでおります。駒ケ根市を中心とする伊南地域は、住民に大変なじみの「つれてってカード」というものがあります。このカードは、一定のお金を事前にチャージして使うため安全で、しかも使うたびに1ポイント1円に換算ができるポイントがついております。普及率も高く、商業振興に大いに寄与をしております。
 ここで私の提案は、この「つれてってカード」を住民の健康増進にも寄与するカードにするという発想の転換、パラダイムシフトであります。健康に関する商品を買ったり、施設に利用したりすると特別にポイントがつき、そのポイントをまた健康に関する商品購入や施設利用に充てられるようにすると、これまた健康増進の無限の循環が生まれてくるものであります。
 このカードは昭和伊南病院でも使えますので、病院の健康診断、また自費診療の分野でも使えるようにできますし、もちろん各種類の健康イベントなどに寄附もできるようにするものであります。この循環は、1に商業振興、2に健康増進、3に病院の経営改善という一石二鳥どころか一石三鳥の付加価値を持つわけであります。
 向山会頭がいらっしゃるお隣の伊那市でも、「いーなちゃんカード」、こういうのがあります。共同して取り組めば相乗効果が期待できるものであります。この際いろいろと研究をしていただいて、この「つれてってカード」は既にあるカードシステムを利用するので初期投資は不要であります。
 このような地域通貨カードを活用した健康増進の取り組みを、県下全域に普及させるためのモデル事業として県は積極的に支援すべきと考えますが、ここは衛生部長の御所見をお伺いをいたします。
 次に、日本は世界一の長寿国であり、長野県も世界一の県であります。しかし、平均寿命が延びる一方で、生活習慣病によって治療を受ける人も多数にわたっております。そこで、生活習慣病対策も含めた健康維持がこれからはキーワードになってくると思います。中高年だけでなく、多くの世代が改善したい生活習慣として運動不足を挙げております。また、健康のために行っていることはの質問には、1に睡眠、2に散歩、3、4を飛ばして、5が体操と、こう続いております。
 そこで、健康、医療、福祉関連サービスの市場規模を見てみますと、医療系で41兆4,700億円、健康増進系で5兆6,900億円、介護福祉系で6兆5,000億円、その他2兆6,000億円、合計何と55兆7,467億円となり、新健康文化産業はそれ自体がビッグビジネスチャンスであり、一大産業になり得るのであります。運動増進系の内訳は、健康関連食品、健康器具、そして健康アパレル、リラクゼーションスパ、運動療法、健康管理サービスに代替医療サービス、そして健康に配慮したロボット産業、健康住宅に、健康に配慮した自動車などなど多岐にわたっております。
 そこで、質問でございますが、長野県でも、新産業として、健康をキーワードにした新健康文化産業をあらゆる分野に働きかけ構築すべきと考えますが、ここは商工部長の御所見をお伺いをいたします。
 次に、ヘルスツーリズムについてお伺いをいたします。
 日本では古くから湯治など健康のための旅行を行ってまいりました。こうした健康づくりを目的とした旅行について、近年、ヘルスツーリズムという言葉で概念化されてきつつあります。これは、観光立国推進基本計画の中でヘルスツーリズムは、自然豊かな地域を訪れ、そこにある自然、温泉や身体に優しい料理を味わえ、心身ともにいやされ、健康を回復、増進、保持する新しい観光形態であり、医療に近いものからレジャーに近いものまでさまざまなものが含まれておると定義しております。この市場規模はJTBヘルスツーリズム研究所が約4兆円と推計しておりますし、そして既存の旅行市場において一層健康がキーワードになり、海外からの客を考えると市場規模はさらに大きなものになると申しております。
 一方、ドイツでは、この件に関し長い歴史があり、自然保養地が数多く存在をしており、温泉療法、地形療法、河川療法、気候療法など保養地と療法が組み合わさり、現地にて長い期間研究と実験を重ねて開発しており、その治療効果は既に医学的に実証をされております。
 そこで、質問ですが、観光立県長野、健康長寿日本一を唱える長野県としては、このヘルスツーリズムは長野県のためにあるような好条件であり、どんどん取り入れて、研究開発、そして情報発信をし、国内はもとより、海外のお客様にも満足のいくシステムを市町村と協力して構築すべきと考えます。観光部長の御所見をお伺いをいたします。
 次に、私は、平成12年9月県議会一般質問で、改革なくして成長なしということで、ハード行政とソフト行政、縦軸と横軸をクロスオーバーすることで新しい未領域行政が考えられ、より高次元的な行政機能システムが構築され、また多様する県民ニーズにこたえられると思う、こう質問をいたしました。
 今このことを考えてみますれば、建設部を一例としてみますと、河川療法を考えましたときに、私の住む駒ケ根高原太田切川では砂防フィールドミュージアムがあり、川の回りを散策しながら、石を見たり、川の流れを見たり、景観を楽しみながら砂防の勉強もしていくシステムであります。そこに看護師さんなどの健康管理システムを組み入れて研究をしていくというものもございますし、林務部では、森林整備と森林セラピー基地、保養施設を活用をし、いやしの森でのメディカルトレーナー、医師のいる森での森林療法など、注目を集めていると聞いております。また、駒ケ根病院では森の中の病院ということでまた注目も集まっております。
 いわゆる建設部、林務部などのハード行政と、社会、衛生部、企画部、観光部などのソフト行政とが、歴史的転換期に立って、健康をテーマに県の最大の目標に掲げ、各部協力しながら施策をつくり出して実行することだと思います。
 そこで、質問でございますが、大切なことは、時代の流れと国民、県民のニーズをしっかりととらえ、さまざまな部局の事業を、健康をキーワードとし、各部局クロスオーバーして専門機能を十分集中をし、総合健康行政部門を充実をして、新しい価値を加えた上で、健康が人や社会の活力をはぐくむような事業展開をすべきと考えますが、ここは知事の御所見をお伺いし、第2回目の質問といたします。
      〔社会部長和田恭良君登壇〕
◎社会部長(和田恭良 君)青森県の取り組みについてでございますけれども、県民の皆様がほほ笑みや笑いを絶やさず生活しますことは、健康面のみならず、家庭、地域、会社などさまざまな場で大切なことでございまして、御指摘のとおり、笑いの効用は大変大きなものがあると、このように思っております。
 近年、高齢者の介護予防、認知症対策の一環としてこうした笑いを活用するという、こうした動きも全国に広がっている。御承知のとおりでございます。
 ただいま御紹介いただきました児童虐待防止に笑いを生かすという青森県の事業、大変ユニークな取り組みであると思いますので、県民全体に笑いを広げる取り組みにつきましては、その成果などを青森県に詳しくお聞きし、研究をしてまいりたいと思っております。
 また、県で実施している児童相談所、施設等の職員研修に笑いの効用について学ぶ機会を組み込めないか、これにつきましては前向きに検討してまいりたいと、このように考えている次第でございます。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)地域通貨カードを活用した健康増進の取り組みに対する県の支援についてお答えを申し上げます。
 議員御提案の地域通貨カードを活用しての健康ポイントは恐らく全国的にも類のない新しい発想でございます。その取り組みは、議員の言われるとおり、住民の健康増進の循環につながるとともに、健康関連産業の振興にも寄与するものと思われます。
 また、「つれてってカード」は、12年の長い歴史があり、行政サービスにも利用できるなど幅広い活用がなされ、駒ケ根市内では3分の2の方がカードを持っておられるということなど、地域の住民に広く普及しておりますので高い効果が期待でき、活用の可能性も幅広いものと考えられます。
 県といたしましては、このような地域通貨カードの活用をモデル事業として何らかの形で支援できないか具体的に検討してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
      〔商工労働部長黒田和彦君登壇〕
◎商工労働部長(黒田和彦 君)お答えいたします。
 新健康文化産業に関する御質問でございます。中期総合計画の挑戦プロジェクト「健康長寿ナンバーワン確立への挑戦」、この実現のためには、私の立場といたしましては、健康関連製品の開発支援など健康を支えるものづくり、この仕組みも重要であると考えております。また、長野県新経済対策、くらし・地域力向上プロジェクト、ここにおきましては、健康分野についても将来を見据えた需要喚起、あるいは産業づくりの柱の一つとして位置づけているところでございます。
 実は、このために、中長期的な産業活性化に資する施策を総合的に推進する長野県産業活性化推進本部連絡会議におきまして、健康をテーマといたしました産業振興策に関して、関連製造業の技術力の向上、あるいは地域資源を活用した新たな事業展開などについて部局横断による検討を行っているところでございます。
 今後の検討と効果的な施策展開によりまして、県民が一層健康で快適な生活を楽しむことができ、また、健康づくりを目的として県外から訪れる方々がふえるなどの効果が期待できるならば、新しい内需型産業の振興につながると考えております。引き続き、多面的な検討を重ねまして、新たな産業の構築、あるいは健康で快適な生活を営むことができる長野県づくりを目指してまいりたいと思っております。
 以上です。
      〔観光部長久保田篤君登壇〕
◎観光部長(久保田篤 君)ヘルスツーリズムについての御質問でございます。
 観光地間の競争が激化する中、国の内外から長野県への観光旅行者を誘致するにはほかの観光地との差別化を図ることが重要であります。そのためには、いやし効果のある森林を初めとする豊かな自然や温泉、地域食材を生かした食事、全国有数の健康長寿といった長野県の持つ優位性、これを生かした取り組みが不可欠と考えます。こうした点から見て、本県には健康に着目した新たな観光としてのヘルスツーリズムに最適な資源がそろっておると考えておるところでございます。
 私どものヘルスツーリズムへの取り組みについてでございますけれども、今年度は、長野県が全国38カ所のうち8カ所と全国一の森林セラピー基地、セラピーロードを有する点に着目いたしまして、森林セラピーと食事や体験プログラムを組み合わせた旅行モデルプランを市町村と連携しながら開発することとしております。開発したモデルプランにつきましては、ホームページに掲載するとともに、広く全国に情報発信してまいります。
 また、海外からの観光旅行者の誘致という面におきましては、この9月中旬に中国の南京市で実施した旅行商談会におきましては、世界的に見ても長野県が健康長寿の地域であることをデータを示して強調しながら、長野県の魅力をPRしてまいりました。来年10月から12月に予定されております信州デスティネーションキャンペーンでは健康の回復、増進、保持にも役に立つ歩くをコンセプトの一つとして掲げておりますので、今後も、市町村と連携を図りながら、海外にも十分アピールできるような長野県の優位性を生かしたヘルスツーリズムの推進に積極的に取り組んでまいります。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)議員からは、県行政の各部門が健康を共通のテーマに施策を展開することで大きな成果が期待できるのではないかと、こういう御提案でありますが、今、各部長から担当部で健康という視点で物を見た場合の方向性、ある程度お示ししたと、こういう印象がございます。
 議員からは、建設部、林務部というようなハードを所管するところと、社会部、衛生部というソフトを担当するところとのクロスオーバーというのも大事だという御指摘がありました。既に観光部長からも申し上げましたように、医食同源という言葉がありますが、農政部の所管する食の分野というのはまた健康という観点からも非常に大切な要素を担っていると思っております。
 そんなことを申し上げた上で、21世紀は環境の世紀と、こんなようなことが言われ、公民を通じて日常生活やあらゆる事業を環境の視点で評価し直すというようなことが言われておりますが、同じように各部局のさまざまな事業を健康という視点で見詰め直してみる、これは新たな可能性を開くことにつながるかもしれない非常に有意義な御指摘だと思っております。
 既に、中期総合計画におきましては健康長寿ナンバーワンの確立というのを挑戦プロジェクトに掲げまして、食育の推進や生きがいづくり、あるいは地域資源を生かした健康増進策などに関係部局が連携して取り組んでいるところでありますけれども、ただいま議員から御指摘ありました多方面にわたる提案、非常に示唆に富むものでありまして、参考にしながら、健康長寿県のさらなる向上に今後とも取り組んでまいりたいと存じます。
      〔34番佐々木祥二君登壇〕
◆34番(佐々木祥二 君)それぞれ前向きな答弁をいただきましたが、私は、この時代の閉塞感を打ち破るキーワードは、環境と並んで健康だと思います。笑いは家庭でも職場でも一番大事なことだと思います。長寿の秘訣の中に、常に笑顔を絶やさぬこと、こうあります。社会部長、そこのところを強く要望をしておきます。
 健康通貨、健康ポイントを全国に先駆けて実施していただき、健康立県長野の名をほしいままにしていただきたいと、こう思いますので、衛生部長の活躍を御期待を申し上げます。
 また、2月県会で健康産業立県の質問が石田先生からありました。私もそのとおりだなと、こういうふうに感じました。商工部長、あらゆる知恵を出し、汗を流しながら、県民の富の再生を目指し、新健康文化産業を根づかせ、健康産業立県を確立をしていっていただきたい、これは要望をしておきます。
 散歩は賢者のたしなみ、こう申します。ヘルスツーリズムを柱とした観光立県長野を目指し、ここも県民富をふやす施策を市町村と協力して進めていっていただきたいと思います。
 駒ケ根市でも健康の駅構想を今現在実施をしております。それぞれ地域に合った施策をしておりますので、ここは市町村また観光協会とも連携をとりながら進めていただきたいと、これも観光部長にお願いをしておきます。
 健康はすべての経済活動のもとであり、健康によって安心が生まれ、安心によって消費もふえ、消費のあるところに産業が生まれ、産業の育つところに活力と元気が生まれてまいります。そして、やり続けた者だけが成功し、歩み続けた者だけが目的地に着く、こういうふうに言っております。どうか、あきらめずにどんどん施策を実施していただきたいなと、こういうふうに感じます。
 養生の道は、国、県をおさめることと同じだと思います。常日ごろ、仁、徳をもってすれば、おのずから人心は心服し、乱は起こらない。これは孫子の説法でございます。また、体は病にかからないときに慎むこと、病気になってから、薬や、はり、きゅうで体を攻めるのは養生の末である、根本は発病する前に予防することであると益軒先生は申しております。
 県全体が大病にかからないうちに、また、県民が金欠病にならないように政策と対策に汗をかき、知恵を出し合いながら、県民富をふやす県運営をするように要望をしておきます。
 最後に、知事、健康にまさる宝なし、こう申します。くれぐれも養生し、御自愛のほどを希望し、全県民の皆様の健康を御祈念申し上げ、私のすべての質問を終了させていただきます。御清聴、ありがとうございました。
○副議長(高橋宏 君)この際、15分間休憩いたします。
        午後2時46分休憩
         ──────────────────
        午後3時2分開議
○議長(望月雄内 君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 続いて順次発言を許します。
 宮澤敏文議員。
      〔41番宮澤敏文君登壇〕
◆41番(宮澤敏文 君)同期県会で活躍しました塚田議員がお亡くなりになられました。その病因をお聞きしてまた寂しい思いになったところであります。心から御冥福をお祈りするところであります。
 平成19年4月にがん対策基本法が制定され、県は、20年3月、長野県がん対策推進基本計画を策定いたしました。今年3月には、国は、がん対策推進計画を推進するための都道府県の主な取り組み、アクションプログラムを作成させ、毎年、がん対策の計画の推進状況を報告することをそれぞれの都道府県に義務づけました。この一連の動きは、男性の2人に1人が、女性の3人に1人が毎年全国で30万人の方々が命を落とす不治の病と恐れられているがんを、治る病気、完治する病気にするという強い意思を感じ、がんの遺族の1人である私にとりましても大変うれしく思っているところであります。
 長野県議会では、がん対策基本法の制定に呼応して、19年7月、54名の議員が参加し、がん制圧議員連盟が設立されました。以来、広島県、富山県など先進県の取り組み状況を視察、国立がんセンターや静岡県立がんセンター、信州大学病院など先端医療関係者と意見交換を実施しながら、長野県の10広域で完結する医療体制の構築を研究すると同時に、国が対策の基本単位とする第2次医療圏ごとのがんの予防、がんの検診、がんの医療の問題点の把握などに議員が現場に伺い、市町村、そして医師会、がん患者の皆さん方と積極的に意見を交換してまいりました。
 いつでも、どこでも、等しくがん治療を受けられる長野県を目指すとしての中間提言書を、昨日、9月28日、知事を初め、副知事、衛生部長に申し上げたところであります。席上、村井知事からは積極的な御対応の御答弁をいただきまして、うれしくなったところであります。また、現地調査に際しましては、衛生部、それから保健所の皆さん方が誠意をもって協力していただきました。この場をかりて感謝を申し上げるところであります。
 長野県がん対策の基本計画に掲げている、いつでも、どこでも、等しく適切ながん治療を受けられる体制づくりをどう構築しようとしているのか。まず知事にお伺いをいたします。
 がんは、早期発見、早期治療であります。それは、県民のがんに対する意識の高揚がなくては実現されません。意識の高揚をどう推進していくのか。お伺いをいたします。
 がん患者は、高額医療費や遠距離の検診のために経済的にも厳しい生活を余儀なくされております。医療機関では、日進月歩に変わる機器をそろえるために経済的な不安を訴えています。そんな現状を打開するために、富山県、形の違いこそあれ島根県などでは、基金をつくってがん対策のすき間を埋めようとしております。長野県では、がん基金を設置しようとする意思があるのか。
 まず、3点知事にお伺いをしまして、1回目の質問とさせていただきます。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)まず、冒頭に、塚田一前議員の御逝去に心から弔意を表したいと存じます。
 その上で、まず第1の御質問でございます。がん治療を受けられる体制づくりにつきましての御質問であります。
 昨日、がん制圧議員連盟から御提言をちょうだいいたしました。議員連盟の大変熱心な御活動に改めて敬意を表したいと存じます。
 県では、平成18年のがん対策基本法の成立を受けまして、平成20年3月に、がん対策の基本的指針となります長野県がん対策推進計画というものを策定をいたしております。この計画では、県民が高度ながん医療をどこにいても受けられるようにするために、2次医療圏ごとに、1カ所、がん診療連携拠点病院を設置することを目標としておりまして、現在までに6医療圏で8病院を拠点病院として整備をしております。
 一方、課題も幾つかございます。例えば、がん診療連携拠点病院が未整備の4医療圏、具体的には、上小、木曽、大北、北信、この4地域が未整備でございます。そして、二つ目、がん診療を担う医療人材の育成や高度医療機器の整備、これが必ずしも十分じゃございません。3番目に、治療の初期段階からの緩和ケアの普及や在宅療養の支援に至るまでの体系が必ずしも整備されていない、こういった問題がございます。
 これらの課題に適切に対応し、県民だれもがより高い水準のがん医療を受けられるように、議会とも御協力させていただきながら、着実に進めてまいりたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げたいと存じます。
 二つ目に、がんの予防、検診、治療に係る県民意識の高揚についてお尋ねをいただきました。
 がんを含めて、病気の予防や健康の増進には県民一人一人の意識が大切なのは、まさに御指摘のとおりであります。その個人の取り組みを社会が支援することも大切でありまして、県としては関係機関と協力しながら普及啓発を行っているところであります。
 具体的には、学校等の教育部門、企業等の産業部門、医療関係者、そしてさまざまなボランティア団体等と連携し、健康増進計画、健康グレードアップながの21などに基づいて県民に幅広く普及啓発を実施しておりまして、がんの予防、検診、治療についてもその重点項目としているところであります。
 また、市町村におきましては、以前から保健補導員や食生活改善推進員等の地域組織活動が活発に行われておりまして、県民に身近なところで、がんを初め健康に関する意識の高揚に取り組んでおるわけでありまして、がん診療連携拠点病院におきましても市民に向けシンポジウムやセミナー等を開催しているところであります。
 こうした活動が実り、長野県では喫煙率が全国平均を下回り、がん検診受診率が全国平均を上回るとともに、75歳未満におけるがんの年齢調整死亡率が全国一低いなど、予防、検診、治療の各面で成果が出ているところであります。
 県としましては、今後も、関係機関・団体及び県民と協力し、全県を挙げて県民意識の高揚に努めてまいりたいと存じます。
 3番目に、県によるがん基金の設置についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 今、例に挙げられました二つのケースについて私ども調べた限りで申しますと、富山県では、がん予防の普及啓発等のために、県と市町村が中心となりまして、約4億7,000万円のがん対策基金というものを財団法人富山県健康スポーツ財団に設置をしております。そして、基金の運用益によりまして、毎年、ラジオ広報や女性のがん検診普及啓発キャンペーンといった普及啓発活動を実施していると承知しております。
 島根県では、がん治療に必要な高度医療機器を整備するため、財団法人島根難病研究所において平成19年度から3年間で7億円を目標にがん対策募金を実施しまして、現在、約3億3,000万円の寄附が県民や企業から寄せられていると承知しております。
 このような独自の取り組みは普及啓発の面で一定の効果が期待される一方で、基金の場合、現在の大変な低金利時代にありましては運用益が余り期待できないのではないか、こういう問題がございます。それから、募金の場合には、厳しい経済状況のもとで、高額な機器整備を賄うような額が集まるかどうか、こういった課題がございます。こういった状況も踏まえまして、基金や募金の有効性や手法等について、がん制圧議員連盟の御協力をちょうだいしながら、幅広い視点で検討してまいる主題ではないかと思っております。
      〔41番宮澤敏文君登壇〕
◆41番(宮澤敏文 君)知事から真剣な姿勢での御答弁をいただきまして、感謝するところであります。
 知事の御答弁にもございましたけれども、これは、富山県独自でつくられました、特に女性のがんをなくそうというキャンペーンのものであります。それから、富山県では、お城のところへピンクのスポットライトを当てて、女性のがんからなくそうということで進めていこう、とかく恥ずかしがるその部分から進めていこうということで取り組んでいます。知事の姿勢、ぜひともお願い申し上げたいというふうに思うところであります。
 がんに関してでありますが、今知事から四つの地域の問題が出されました。これは大変難しいこともあるわけでありますが、相談支援センターぐらいは何としてでもつくっていただきたいなと、こんなことも思ったりもしておりますが、そこら辺の考え方どうか。とにかく、四つ、早く整備していただきたいと、こういう気持ちでいっぱいでございますが、いかがお考えなのか。
 また、拠点病院同士の連携がちょっとないような気がいたすところであります。例えば、先ほど例にしました富山県では、それぞれの部位、肝臓だとか心臓だとか肺だとか、それぞれの部位ごとに研究テーマを決めて、そしてそれを各病院に割り振って、それを全体で研修しているというようなことをやっております。そんなことを含めて、がん拠点病院の連携を図ろうということをこれからどんなふうに考えておいでになられるか。
 また、高度医療の充実から受診率のアップ、また、がんにならないための食事等々、一貫したがん対策のネットワークというものが必要なのではないだろうかなと思います。現在、県は頑張っていただいて幾つもの組織をつくっておりますが、ここら辺で、知事を先頭にして、できたらがん対策本部みたいなものをおつくりになっていただければどうかなと。これを担当副知事として積極的に頑張っておいでであります板倉副知事にお伺いをいたします。
 次の質問に入ります。
 日本の残さなければならない文化、たくみわざであります大工職や左官職等の建設労連に加盟する方々から、仕事もなく、このままでは生活していけないという深刻な悲鳴をお聞きしております。また、社会が最も大切にしなければならない高校生の雇用が、この不況で大きく揺らいでおります。問題は、今後、従来の職種で求人が出てくるかどうかであります。知事の今県議会の所信表明の中で、環境など新たな分野での産業育成の取り組みを拝聴いたしましたが、個人的ですが、時代の大きな就業変化の分岐点に来ているのではないかという気がするものであります。
 長野県の雇用を調査しますと、全体の30%を占めるものづくり産業は、国際化の激しい波の中で大幅に雇用力を失っておりますし、一時は10%以上にも上っておりました地域の雇用の受け皿でありました建設業も、公共事業の減少で雇用力が著しく低下しております。そのことが雇用の格差を生み、一層過疎が進行する原因の一つにもなっております。今後の県民の働き方を抜本的に考えていかなければならないときに来ているような気がいたします。
 そこで、知事にお伺いいたします。
 知事は、国際人として多くの国々の就業形態の変化を見詰めてこられました。その豊かな経験から、21世紀の長野県の雇用の目指すべき姿、ありざまについてどのような所見をお持ちか。お伺いしたいところであります。
 先日、カルガリーで開催されました技能オリンピックで、従来の日本型の左官職とは異なる条件の中で、見事銅メダルに輝いた手塚さんが報告に見えられました。今後は後輩の指導をとってくださいよと申し上げたところ、今の経済下では左官職ではやっていけないというお話でございました。県として、残さなければならない従来の伝統的なたくみわざとどう向き合い、ここに働く人たちをいかに守っていかれるのか。あわせてお伺いいたして、2回目の質問といたします。
      〔副知事板倉敏和君登壇〕
◎副知事(板倉敏和 君)がん診療拠点病院が整備されていない四つの2次医療圏での整備を促進しろという御質問でございます。
 拠点病院は、手術、放射線療法、化学療法を効果的に組み合わせた総合的な治療、また、緩和ケアや患者、家族の相談・支援体制などの指定要件を満たした病院が指定をされるということになっております。国の指定要件は、例えば数が少ない放射線治療医を専任で配置をするということなど大変厳しいものでございますが、専門的がん治療を行う病院としては必要なものであると思います。
 拠点病院が未整備な医療圏におきまして、その候補となる病院の育成が重要でございまして、これまでもさまざまな場面で育成、支援に努めてまいりました。引き続き、すべての2次医療圏での整備という目標を目指して取り組んでまいります。
 次に、がん診療連携拠点病院同士の連携についての御質問がありました。
 拠点病院には、2次医療圏ごとの地域拠点病院と、県全域をカバーし、より高度な医療を行います県拠点病院の2種類がございまして、信大附属病院が県の拠点病院となっているところでございます。がん医療には高額な医療機器も必要でございまして、専門的な医療従事者もまだ少ないというのが現状であります。限られた医療資源を有効に活用するためには拠点病院の機能分担と連携が不可欠であると考えます。
 信大附属病院では、平成19年度より、がん診療連携協議会というのを設置をしまして、県も加わって、拠点病院同士の連携体制の構築に取り組んでおります。また、拠点病院の得意分野を初めとするがん治療に関するさまざまな情報が、医療関係者と患者、家族で共有できるようにしていくことも大変重要であると思います。
 現在、県のホームページでがんの部位別に病院ごとの治療件数を公表をしておりますが、そういった情報の一層の充実と県民への周知にも努めてまいりたいと考えております。
 最後に、がん対策に関するネットワークの整備に関する御質問がありました。
 治療、検診、予防まで一貫した対策の重要性については御指摘のとおりでございまして、県では、平成20年3月に、総合的な施策と目標を盛り込んだがん対策推進計画というのを策定をしたところであります。この計画の推進に当たりましては、がん診療連携協議会、健康グレードアップながの21推進会議などのネットワークを通じ、全県的、総合的ながん対策の充実を図っております。
 県としては、こうしたネットワークが十分に機能していると今は考えておりますけれども、さらに推進本部のような新たな組織を立ち上げる必要性があるかどうかについて、どのような任務を担うのかとか屋上屋にならないかなど幾つか検討すべき課題もございます、さまざまな観点から検討をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)長野県の今後の雇用に関する御質問をちょうだいいたしました。
 私は、雇用とそれを生み出す産業というのは一体のものではないかと思っておりまして、産業というのは、時代時代の国民生活に寄与しながら、それぞれ隆盛、衰退を重ねてきておりまして、現在を見れば、今の国民生活のニーズにこたえ、それに資するものとして営まれている、それが産業でありまして、幅広い国民ニーズにこたえるべく、それに必要な製造業、建設業、あるいはサービス業などさまざまな産業が存在して、一つ一つの産業が多様な雇用を生み出している、これが現状だろうと思います。
 議員御指摘のように、県内の産業構造は歴史とともに変化し、そこで生まれる雇用も変遷してきたわけでありますが、現在の県民生活に必要不可欠であるその産業が昨年来の経済危機に伴いまして大変厳しい状況に置かれて、それとともに県内の雇用面にも大きな影響を与えている、これが今の状況であります。
 何よりも今必要なのは、その産業を一日も早く再び立ち直らせるということでありまして、県としては、昨年末に全国に先駆けて緊急経済対策を取りまとめて以来、切れ目のない経済対策を講じてこの目標のために努力してきたところであります。
 同時に、しかし、県内産業界には、今回の不況によって部品加工が主力の産業構造が大きく変わる可能性がある、このような御意見もあることも承知しておりまして、そのような事態にも備えまして、例えば研究開発型企業であるとか研究開発部門の誘致、さらには、これらを支えるより高度な技術者、技能者、こういった人材の育成も将来を見ますと必要ではないか、このように考えているところであります。
 あわせて、将来の成長が見込まれる分野として、新経済対策では環境、健康等にも着目しているわけでありまして、これらの関連産業が育成されてくればおのずからそこに新しい雇用が生まれてくるものと期待しているところであります。
 いずれにしましても、足元の対策に加えまして、中長期的な視点に立って必要な施策を講じまして、多様な雇用の確保に努めてまいりたいと存じます。
 もう一つ、左官など建設技能者の支援について具体の例を挙げてのお話がございました。
 率直に申しまして、住宅などに対するニーズの多様化や、それから住宅産業の技術的な進展によりまして、従来ながらの建設技能を生かす場というのが急速に減少しているのは否めない現実であります。
 県では、県内の建設業を支える技能者の育成は大変必要なことだと認識をしておりまして、技術専門校や認定職業訓練校等において取り組んでいるところでありますが、とりわけて、すぐれたたくみのわざを必要とする建物を守り、これを続けていくということは長野県の暮らしと文化を守るということにもつながるわけでありまして、重要なテーマであると、このように認識しております。
 今年度から国の委託事業を導入しまして、長野県の伝統木造建築の工法、技能等を学ぶ講座についても開設を予定しているところであります。
 県では、平成24年の長野技能五輪開催を機会に、技能五輪の競技職種でもあるさまざまな建設技能の向上を図りまして、すぐれた技能を生かした仕事について県民の皆様にアピールし理解を深めていただくことなどを通じて、建設技能者に対する支援に取り組んでまいりたいと考えておるところであります。
      〔41番宮澤敏文君登壇〕
◆41番(宮澤敏文 君)知事、副知事から、それぞれがんに対する内容の濃い決意を承ったような気がいたします。私どもも一生懸命対応いたしますが、日本一の健康県であります、先ほど佐々木議員のお話にございましたように、その意味でも、知事を先頭に、それぞれ県民が一つになっていければなと、こんなことをひたすら願うところであります。
 今、知事から雇用の重要性等お話あったわけでありますけれども、リーマンショック以降、世界的な大不況の中で経済状況がこんなようになっている。先ほど知事が申されたように、長野県の輝く将来の雇用の中で、育てなければならないもの、訓練しなければならないもの、守らなければならないもの、そういうようなものを見きわめることも必要であるというふうに思っているところであります。
 もちろん、産業の育成が一番大きなところだということは全く私もそのとおりに思いますけれども、この際、長野県の雇用のあり方みたいな、そういうようなものを、一番経済をよく御存じの知事の代にそんなような研究会をおつくりになられて研究することも必要なのではないかなというふうにも思います。知事にお伺いするところでございます。
 来年は国民読書年であります。教育県として蛍雪を誇りとしてきた長野県において読書をどう位置づけるか、どう向かい合うのか。教育委員会では委員の中でさまざまな論議がなされてきたと思います。そして、それぞれの方針が出されてきたというふうに思います。その方針は市町村教育委員会や学校現場へ流されてきたと思いますが、そのことにつきましてこの国民読書年とどう向き合うのか。教育委員長にお伺いいたします。
 私は朝の15分の読書の実行を提案したいと思いますが、あわせてお伺いをいたします。
 諸外国では投票年齢が18歳から実施している国も多く、日本でも18歳から選挙権を与えることがこのごろ議論になっております。日本では100%近い中学生が高校に進学する時代であります。18歳までに社会現象や政治を正しく判断する目を育てることは大変難しいことだと感じます。そこで、18歳から選挙権が与えられたときの社会現象や政治に対する判断力を育成する教育をどうすればいいのか。平和教育も道徳教育も大事でしょう。教育委員長の所見をお伺いいたします。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)ただいま、議員からは、長野県の雇用のあり方を研究会というようなものでもつくって研究したらどうかと、こういうような御提案をちょうだいいたしました。
 長野県では、中長期的な産業活性化に資する施策を総合的に推進するために、平成19年5月に、知事を本部長とします長野県産業活性化推進本部、こういうものを立ち上げたところであります。この推進本部に副知事を座長とする連絡会議を設けてありまして、環境や健康に関連する分野など、今後の成長が見込まれる産業分野の振興策に関して部局横断的な検討を行っているところであります。
 先ほど答弁したとおり、雇用、それからそれを生み出す産業というのは私は一体のものだと考えておりますので、この連絡会議で産業振興策を引き続き検討してもらうということが当面の主題だと思っておりますが、現在の産業構造に変化があるとすれば、雇用という点にも着目した産業振興のあり方について広く産業界、労働界から御意見を伺う、これは大切なことだと思います。そういう問題意識を持って慎重に検討をさせていただきたいと思います。
      〔教育委員会委員長矢?和広君登壇〕
◎教育委員会委員長(矢?和広 君)読書についてのお尋ねにお答えをいたします。
 読書は、言うまでもなく、人生をより深く豊かに生きていく上で欠くことのできないものであり、また、必要な情報を手軽に入手する手段としても大変重要であるというように考えています。
 教育委員会では、読書について重要なテーマの一つとして議論を重ねてまいりました。委員さんの意見として幾つかあるわけでありますが、読書の意義や大切さについて、読み聞かせなど乳幼児からの家庭における読書の重要性について、学校での一斉読書など読書の習慣づけについて、学校の拠点となる図書館、学校と公立図書館の連携、町づくりの一環としての読書活動の推進等々が、第2次長野県子ども読書活動推進計画の策定の際、大いに議論をされたところであります。
 その結果、その議論を踏まえて、一つ、子供が読書に親しむ機会の提供と子供の読書環境の整備、充実、二つ、家庭、地域、学校を通じた社会全体での取り組みの推進、三つ、子供の読書活動に関する理解と関心の普及、この三つを基本方針とした第2次長野県子ども読書活動推進計画を本年3月に策定をし、市町村教育委員会、学校現場に周知し、計画の推進を図っているところであります。
 特に、学校における読書につきましては、学校図書館を中心に、多様な経験を有する地域の人々や保護者、ボランティアの協力を得て、学校、家庭、地域が連携した読書活動を推進する、そのことを特に力を入れて支援をしてまいりたいと思います。
 御指摘の朝読書についての御質問でありますが、子供の読書の大切さというものを考えますときに、もう10年以上前になりますけれども、1998年、ニューデリーで開催された第26回国際児童図書評議会における美智子皇后のメッセージ、これが大変感銘を受けたわけでありまして、御指摘をいただいて思い出したところであります。
 多くの議員の方々が御記憶にあろうと思うわけでありますが、ちょっと御紹介いたしますと、「今振り返って、私にとり、子供時代の読書とは何だったのでしょう。何よりも、それは私に楽しみを与えてくれました。そして、その後に来る、青年期の読書のための基礎を作ってくれました。それはある時には私に根っこを与え、ある時には翼をくれました。この根っこと翼は、私が外に、内に、橋をかけ、自分の世界を少しずつ広げて育っていくときに、大きな助けとなってくれました。読書は私に、悲しみや喜びにつき、思い巡らす機会を与えてくれました。本の中には、さまざまな悲しみが描かれており、私が、自分以外の人がどれほどに深くものを感じ、どれだけ多く傷ついているかを気づかされたのは、本を読むことによってでした。」。
 このメッセージは、子供にとって読書というものがいかに大切であるか、私はすべてを言い尽くしているなというふうに思うわけでありまして、児童生徒が読書に親しむ態度を育成し、学校はもとより、家庭や地域においても読書習慣を身につけることが大変重要である、そういう認識を持っているわけでありまして、昨今の若者の活字離れに強い危機感を感じています。
 御提案の朝の読書は、児童生徒が気持ちよく1日をスタートし、落ちついて話を聞ける態度を養うため極めて有効な活動であります。
 現状でありますが、学校図書館の現状に対する調査では、全国一斉読書を小学校は89%、中学校は95%、高校は56%で実施しており、そのうち朝読書という形でしておりますのが小学校78%、中学校95%、高校が39%であります。
 ただし、もう既に行っているのではないかという考え方もあるわけでありますが、やはり毎日続けていくことが大切なわけでありまして、毎日続けているのは小学校は30.8%、中学校は64.8%ということでありますから、朝読書をできるだけ全校できちんと継続して実施することが大切だろう、そのように考えているところでありまして、これは先生方だけにお願いしても負担が多いわけでありますから、先進市で行っていますようにNPOや市民活動組織、その方々の力をいただいてやることが大切だろう、そんなように考えているわけでありまして、そのための支援をしてまいりたいというように考えております。
 次に、18歳から選挙権が与えられたときの社会現象や政治に対する判断力を育成する教育についてのお尋ねでありますが、議員御指摘のとおり、18歳選挙権が世界の主流になってきています。しかし、我が国において投票年齢を18歳に引き下げることについては、民法における成人年齢や少年法等の各種法令との関連、これを総合的に考えていく必要があるわけでありまして、これは国民的な議論が必要であるというように考えています。
 しかし、それに将来対応するための教育内容ということに関しましては、高等学校公民科の中で、「現代社会」、「政治・経済」等々の目標の一つは、民主政治の本質について把握させ、政治についての基本的な見方や考え方を身につけさせることを目標にしています。さらに、新学習指導要領の公民科改訂のポイントの一つは、現代社会の諸課題について議論を通して自分の考えをまとめたり、説明したり、論述したりする課題探求学習の一層の充実を図るということがうたわれているわけでありまして、今後、今まで進めてきたキャリア教育、そして昨今あちらこちらで導入されてきているわけでありますが、シチズンシップ教育、これは市民教育というように訳してもいいかもしれませんが、内容的には、総合的な学習の時間、またボランティア学習等々でこれを身につけていくということでありますから、そうしたものを充実して、選挙権を得る前に世の中での体験学習や社会のルールをはぐくむ教育を充実していく必要があります。
 こうした社会体験を通して、政治を初めとした社会的現象についての見方や考え方、それを深めさせていくとともに、平和の大切さの平和教育、そしてまたきちんとした社会人になるための道徳教育、その充実を一層していかなければならない、そのように考えているところであります。
○議長(望月雄内 君)次に、西沢正隆議員。
      〔29番西沢正隆君登壇〕
◆29番(西沢正隆 君)長野市出身、自由民主党県議団、西沢正隆でございます。
 8月30日の総選挙の結果、自由民主党が大敗をし、歴史的な政権交代が行われ、9月16日、鳩山内閣が発足をしました。この結果を真摯に受けとめ、自民党は解党的出直しを余儀なくされ、昨日、新総裁谷垣氏のもと、新たな一歩を歩み始めました。新生自由民主党に生まれ変わるには信頼回復など相当な努力が必要ですが、政権奪還を旗印に、一致団結して活動していくことが重要であります。
 一方、県政においては、与党も野党もなく、県政のチェックと提言等を行い、県民の幸せのため議論をしていくことが県議会の役目の一つであります。県民の幸せを願いながら、以下、質問をいたします。
 最初に、新政権誕生に関して総務部長にお聞きいたします。
 政権がかわり、マニフェストをもとに大きな政策変更を打ち出していることで、初めての本格的な政権交代を肌で感じています。温室効果ガスの大幅削減、ダムの中止問題、2009年度の補正予算の見直し等々、早々に取り組んでいるところでありますが、スムーズには進んでいないのが現状です。総理から各大臣に補正予算の無駄の洗い出しを10月2日までの期限で指示をしていますが、削減しようとすると生活に密着するものが多く、思い切った削減はできなく、各大臣を悩ませているようであります。
 今議会の388億円の補正予算の中にも、国からの補助金が含まれています。今のところ地方への影響はないとのことですが、今後はわかりません。八ッ場ダム問題を例に挙げても、行政の継続性の観点から、政策を180度転換されれば関係住民が一番戸惑います。新政権におかれましては、地方の声を聞いて、初日に可決された、地方における経済対策の着実な推進に関する意見書のように施策を進めていくことを願うところであります。
 そこで、知事の議案説明でも、新政権の誕生の箇所で、公約に掲げた施策の中には制度の仕組みが示されていないものも数多くあるとのことですが、具体的にどのような施策があるのか。お聞きいたします。
      〔総務部長浦野昭治君登壇〕
◎総務部長(浦野昭治 君)与党が掲げました公約についてのお尋ねでございますけれども、与党の公約には、子ども手当の創設、あるいは高速道路の無料化、あるいは公立高校の実質無償化、あるいは障害者自立支援法や後期高齢者医療制度の廃止など、国民生活に直結する施策が多く見受けられます。これらの内容は、いずれにしても、法律の制定やあるいは改正、あるいは予算措置を通じて今後徐々に明らかになっていくといいましょうか、具体化をされてくるというふうに思っております。
 例えば、私の担当する部分でございますけれども、地方財政に関係する項目を例に挙げるとすれば、これまで国が使途を指定をして地方に配分をしていたいわゆるひもつきの国庫補助金等を、地方が自由に使える一括交付金へ転換するというふうにしておりますけれども、具体的にはどういう制度で、どのように配分されるのかはまだ見えておりません。
 また、揮発油税の暫定税率を廃止するというふうにしておりますけれども、地方の減収分ございますが、どのように措置されるかといったようなものもまだ見えておりません。
 そうしたことが幾つもあるわけでございますが、いずれも今申し上げましたものは地方団体にとっては大きな事柄でございまして、今後の動向を十分注視して適切に対応していけるように努めてまいりたいと、このように考えております。
      〔29番西沢正隆君登壇〕
◆29番(西沢正隆 君)まだ不確定要素のところがたくさんあるわけでございますが、民主党、公約で地方の時代ということも言っておりました。言うべきことは言って、地方の主張をぜひしていただきながら、我々もバックアップをさせていただきますので、まだ全容が明らかになっておりませんが、そうなったときはそういった気持ちで長野県としての主張をしていただければと思います。
 次に、長野県中期総合計画について知事にお聞きいたします。
 中期総合計画は、平成19年12月に、長野県の目指すべき将来像を県民の声をもとに描き、課題や目標を共有しながら、知恵と力を結集して県づくりを計画的に進めていくことが何より重要であるとの考え方のもとで、5年間、平成20年から24年における県政の方向性や方策を明らかにしたものです。先日、その評価書が発表されました。主要施策と挑戦プロジェクトについて県による自己評価を実施し、その結果について総合計画審議会の意見を求めた上で、さらに県民アンケート調査を行い、評価書として作成されました。
 44の主要施策の達成目標から見た施策進捗度の状況は、全体的に順調、比較的順調となったものが35施策で、一部に努力を要する、全体的に努力を要するが5施策で、順調に進んでいるのが約80%とおおむね目標どおりに進んでいることが見受けられました。
 また、主要施策を構成する主な事業478の成果は、期待を上回る9事業、おおむね期待どおり442事業、やや期待を下回る29事業で、期待どおり以上が90%以上であります。
 挑戦プロジェクトの評価でも、順調、おおむね順調が75%を占め、こちらも達成目標に向かって順調であります。知事も、計画は着実に進んでいると認識されています。
 そこで、知事にお聞きいたします。
 知事が示した県民への5年間の長野県の姿である中期総合計画について、評価書では高い評価をされていますが、特に評価する点、また努力しなければいけない点についてお聞きいたします。
 さらに、計画の期間は平成24年までの3年間でありますが、残りの任期1年でどのようにして取り組まれていくのかをお聞きいたします。
 また、県民世論調査で要望や関心の高い地球温暖化対策の推進については、おくれている、全体的に努力が必要であるとの評価で、今後のさらなる努力が求められる施策であると考えます。
 そんな中、鳩山総理は、温室効果ガス排出量を2020年までに1990年比で25%削減を目指すと、国連気候変動サミットで削減の中期目標を国際公約として表明しました。産業界からは猛反発のようでありますし、この目標を達成するには1世帯当たり36万円の負担額とも試算されています。
 自由民主党県議団としても、国民的な議論や主要排出国を中心とする国際的な交渉の動向を踏まえ、総合的に対応するよう強く要請する趣旨の意見書を提出する予定であります。
 そこで、温室効果ガス削減の表明について御所見をお聞かせください。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)まず、中期総合計画の評価結果につきましての認識と今後の取り組みについてお尋ねをちょうだいいたしました。
 中期総合計画につきましては、本年度から実施した主要施策等の評価結果によりますと、計画は全体的におおむね順調に進んでおり、計画の実施初年度としては着実に成果が上がっているものと、このように認識をいたしております。中でも、就任以来、県民の皆様の生活に直接かかわる課題として正面から取り組みを進めた福祉や医療の確保、あるいは森林整備、減災対策を初めとする安全、安心な県づくり等につきましてはある程度の前進ができたと、このように感じております。
 一方、大変気がかりでございますのは、昨年度の後半以降の急激な景気後退の影響であります。厳しい経済情勢を直接反映するような達成目標については現時点で進捗がおくれていることもある意味ではいたし方のないところだと私は考えておりますが、大切なことは、現実を把握し、将来を見据えながら、県民の皆様とともに力を合わせて施策を推進していくことであると考えております。
 評価は、評価をして終わりということでは意味がありません。そうではなくて、次の展開に生かしてこそ価値があると、このように思っております。
 私の任期も残すところあと1年ということでありますが、社会経済情勢を的確に把握いたしますとともに、この評価結果を今後の施策や事業の検討に生かして、中期総合計画に掲げた目標を達成するべく、計画の着実な推進に一層努力してまいりたいと考えるところであります。
 続いて、鳩山首相の温室効果ガス削減の政策表明につきましてお尋ねをちょうだいいたしました。
 今回のいわゆる国際公約でありますが、これは、地球温暖化対策が喫緊の課題となっている中で、日本も先進国の一員として温室効果ガスの一層の削減に向けた取り組みが必要であると、こういう考え方を表明したものと考えるものであります。国におきましては、当該約束の前提でございます、すべての主要排出国の参加に向けた外交努力、これを行うことがまず第一だと私は思っております。
 また、2020年までに25%削減という目標を達成するためには、現在の温暖化対策の延長線上ではこれは到底達成できませんから、画期的な技術革新を進めて、さらにその普及を図るという国としての強力な施策が必要であります。
 ただ、現段階では、どのような施策、方法で目標を達成しようとしておられるのか、また、それに必要なコストはだれが負担するのかなど、具体のスキームがまだ明確になっておりませんから、そうした課題につきまして国民の理解を得ながら検討がなされるべきことであることは当然のことだと思っております。
 県としましては、今回の補正予算に新経済対策に基づいてさまざまな温暖化対策のための事業を計上したところでありまして、国の動向も注視しつつ、今後とも温室効果ガスの排出削減に一層努力してまいるつもりでございます。
      〔29番西沢正隆君登壇〕
◆29番(西沢正隆 君)中期総合計画、これは肝いりで村井知事が就任後に掲げた計画でございます。残念ながら、昨年の秋以降、景気後退ということには、知事からも答弁あったように非常に厳しい状況で、すべてがそのとおりになっていないという状況もあるかと思います。そういった中で、景気の問題、特に日本人全員がそうなんですけれども、景気に関しては長野県の新経済対策で今施策を打っているところでございますので、その効果があらわれるようにまた施策もやっていっていただければなと思う次第でございます。
 温室効果ガスの問題、長野県の評価の中で、後退している、余り進んでいないというのが温暖化対策についてでありまして、ぜひこの点も、施策を打っているところでございますけれども、今後、国の画期的な技術的な開発に期待をするというところでございましたので、そんなことを含めながら、長野県としてやれることはやっていただければなと思うところでございます。
 次に、信州まつもと空港における日本航空の路線廃止問題について知事にお聞きいたします。
 去る9月16日、経営再建中の日本航空の経営改善計画の素案に、平成23年度までの3年間で国内における赤字である29路線の廃止が報道発表され、その中に信州まつもと空港を発着している大阪線、札幌線及び福岡線のすべてが含まれていました。一昨年、村井知事の就任直後に持ち上がった札幌便の運休問題は、深刻な危機感を持った15万人を超える県民の署名活動、そして、村井知事を中心に、それぞれの立場での真摯な努力の結果、福岡便の一部を札幌便に振りかえ、運休を回避することができたことはいまだ記憶に新しいところであります。
 その際、平成22年の羽田空港の再拡張による機材の配備が整う時期をめどとして、早期の復便化について誠意を持って検討するとの日本航空と県の間での合意を確実なものにすべく、県、関係市町村、団体、県民等が一丸となって信州まつもと空港の利用促進に取り組んできました。
 また、自由民主党県議団でも、昨年8月、札幌商工会議所などを訪問し、北海道側からの松本――札幌便の利用促進を働きかけるなど、これまでも各方面での信州まつもと空港の利用促進、発展に向けた努力がなされてきていると承知しております。
 こうした一昨年の札幌便の運休回避といった危機的な状況を乗り越え、まさに復便化を迎えたさまざまな取り組みが進められている中、このたびの日本航空の路線廃止の報道は県民の間や経済界等に大きな驚きと波紋を広げております。
 きのうも、松本商工会議所が、信州まつもと空港現3路線存続対策会議を発足、さらに、松本市議会では国土交通大臣と知事に定期路線存続に関する意見書が全員一致で可決をされました。このように、地元でも活発な動きになってきました。
 私は、我が国経済の発展、国内航空ネットワークの維持、発展のために、日本を代表する航空会社である日本航空が一日も早く再建される必要があると思います。そこで、再建の道筋を固めていく過程において、公共交通を担う日本航空の企業としての社会的責任を果たす点からしても、もっと地方の声に真摯に耳を傾け、地方を結ぶ航空路線が果たしている意義、役割も十分に考えた上で再建の道筋を探る姿勢というものも当然あってしかるべきとも感じております。
 つきましては、信州まつもと空港における日本航空の路線廃止報道に対する知事の受けとめについてお伺いするとともに、今後に向けての決意をお聞かせください。
      〔知事村井仁君登壇〕
◎知事(村井仁 君)日本航空の路線廃止問題に関連して御質問をちょうだいいたしました。
 日本航空の経営改善計画策定につきましては、今後3年間で国内29路線の廃止を予定しており、その中に信州まつもと空港発着の大阪便、札幌便、福岡便が含まれているという報道がされて以降、私どもも情報収集に努力しておりますが、現時点において国土交通省及び日本航空から正式な話もなく、事実関係は明らかでございません。
 しかしながら、万が一にも全路線廃止ということになりますと、これは、日本航空しか就航していない松本空港にとりましてはその存続問題にもつながる一大事であることは間違いございません。今議員からも御指摘ございましたように、就任後間もない平成18年12月、日本航空から、MD87型機の退役に伴いまして札幌線を運休したい、こういう申し入れがございましたときには、合計15万人を超える県民の皆さんの御署名をいただき、私も全力で取り組みまして、何とか曲がりなりにもとあえて申しますが、存続させることができたわけでありますが、それだけに、私自身も海外出張の際には日本航空を利用することはもとより、県民の皆様に対しましても、機会あるごとにマイエアラインとして日本航空の利用をお願いしたい、こんな形で広く呼びかけをさせていただいてきた次第であります。
 このたび、前原国土交通大臣によりまして新たにJAL再生タスクフォースというものが設置され、専門家チームによる日本航空再生のための計画策定が進められることになり、日本航空を取り巻く環境は大変厳しいものがあるとは存じますが、単に赤字だから地方路線を廃止するということだけではなくて、国内各地域を結ぶ我が国全体の航空ネットワークの維持、発展、こういう見地からも十分に検討していただきたいと思っております。
 申し上げるまでもありませんが、航空のネットワークというのは、新幹線のネットワーク、あるいは高速道路網というものとの関係も考えなければなりませんし、さらには、ハブ空港というものでつながれますグローバルなネットワーク、その関連でどう考えるのかというような、物流、人の流れ、そういうものの大きなストラテジーの中で考えられるべきものだと私は思っております。
 そんなことを申し上げました上で、いずれにしましても、長野県といたしましては、松本空港の存続を願う長野県民の熱い思いを政府関係者にしっかりと伝えるとともに、引き続き、市町村を初めとする関係者の協力のもとで、利用促進に精いっぱい取り組んでまいりたいと存じますので、議員各位の強力な御支援のほどをお願い申し上げる次第でございます。
      〔29番西沢正隆君登壇〕
◆29番(西沢正隆 君)知事の答弁にもあったように、まずは日本航空を使うということが重要であるのかなと。皆さんも視察に行く際には日本航空を使って、それも松本空港存続につながっていくのではないかなと今感じたわけでございます。
 そういった中で、これも地方と国との位置づけがあるかと思いますが、地方の声というものを確実に国のほうへ伝えていきながら、国土交通省の問題というのは毎日のように課題があるわけで、いろんな問題が山積しておる中でございます。そんなことをかんがみながら、また、県を中心に、松本市や周辺の皆さんとともに議論をしていっていただければなと思うところでございます。
 次に、無免許マッサージについて衛生部長にお聞きいたします。
 あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律、以後、あはき法と言いますが、のもと、国家資格を有している方は、県内であんまマッサージ指圧師1,584人、はり師1,146人、きゅう師1,087人おります。その有資格者が開業する施術所の登録数は、あんま、マッサージ及び指圧を行う施術所462、はり及びきゅうを行う施術所214、あんま、マッサージ及び指圧、はり並びにきゅうを行う施術所617であります。そこに、柔道整復師法のもと国家資格である柔道整復師が689人で627施術所が登録されています。こういった施術所には、各保健所及び長野市保健所に施術所証明書を申請すれば発行することができるようになっております。
 近年、施術者を養成する学校がふえ、有資格者同士でも競争が激しくなっている現状であります。さらに、ここ数年、町じゅうで目にするのが、カイロプラクティック、整体、クイックマッサージ、台湾式、タイ式マッサージ、ボディケア等々の看板です。ここで働く人はほとんどが無免許者と言われ、たとえ免許を取得していても短期間の修業で免許取得可能な学校の認定した免許で、国家資格ではありません。
 余りにも無免許者と思われる者が業をなしてマッサージ店等を営業しているところが多くなってきたことから、平成16年12月定例県議会において、あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律の整備等を求める意見書を提出し、可決されました。同様の意見書が33都道府県議会で提出され、平成18年、第164回国会の厚生労働委員会に同趣旨の無免許マッサージから国民を守る法改正に関する請願が衆参両議院に受理されましたが、残念ながら審査未了となってしまいました。
 その後も、無免許マッサージによる被害者が各地で出ているばかりか、さまざまな犯罪と結びつき、大きな社会問題となっています。
 一方、最近では、各種の名を称して疾病名を挙げて、あたかも治すかのようにうたった広告、チラシ、ミニコミタウン誌があふれ、無免許で実質的なマッサージ行為を行う者が激増し、公共の福祉に反し、看過できない状況となっています。
 本来、国家資格を持つあんまマッサージ指圧師のみに許されているマッサージ行為を無資格、無免許者が行っていること自体、違法であります。私は、あはき法にのっとれば当たり前であるし、3年間学校に通って国家資格を取得した人のほうが、病院と同様に、広告にも制限がされるなど不公平であります。まともにやってきた人が損をする世の中は絶対にあってはなりません。
 長野県としては、平成14年に、松本保健所が、管内の旅館業者にマッサージの出張営業等についてあんまマッサージ指圧師の免許制度の趣旨に留意するようお願いをしています。また、平成17年には、衛生部長が、各保健所長に、宿泊施設、スーパー銭湯、温泉、クア施設等の公衆浴場施設において無免許者によるあんまマッサージ指圧行為がなされないように指導するよう依頼文が出されています。しかし、私が、平成19年度社会衛生委員のときの県内現地機関の調査において、各保健所長に無免許マッサージについて質問すると各所長で温度差があり、徹底されていないことを感じました。
 かつて、保健所の指導により無免許者を免許取得に至らせた経緯もあると聞いております。法整備も必要ですが、現状のあはき法で十分指導はできると思います。この問題をないがしろにすれば、資格の有無を知らない県民が一番不幸であります。これだけ国家資格をあいまいにしている業種はないのではないでしょうか。
 そこで、長野県として、あんまマッサージ指圧師等の無免許者の状況をどう把握され、今後どのように指導を行っていくか。お聞きいたします。
      〔衛生部長桑島昭文君登壇〕
◎衛生部長(桑島昭文 君)あんま、マッサージの問題についてお答えを申し上げます。
 有資格者が行うあんま、マッサージにつきましては、法律で施術所の開設の際に届け出義務があるほか、県に立入検査の権限がございますけれども、議員御指摘の整体、ボディケアなどにつきましてはそのような仕組みがございません。そのため、施設や業務実態のすべてを把握するということは非常に困難な状況にございます。
 そもそも、マッサージにつきましては、どのような行為が法律で規定するマッサージに該当するのか、一定の抽象的な解釈はございますけれども、明確な規定がございません。そのため、問題となる行為が法律で言うマッサージに該当するか否かの判断が非常に難しいのが実情でございます。
 県では、これまで、法律で言う施術を受ける際には、施術者が有資格者であることを確認することなどについて県民にホームページで啓発をしてございます。また、整体、ボディケアなどを行っている施設がマッサージと広告し、法律で規定する施術を行っていると利用者に誤認されてしまうような場合や、顔面神経痛や頭痛にきくかのような広告をしている場合などについては是正するよう指導してまいりました。また、医学的観点から人の健康に危害を及ぼすおそれのある行為は禁止処罰の対象となる可能性がありますので、そのような事案に該当することになれば警察や厚生労働省などの関係機関と連携して対応してまいります。
 いずれにいたしましても、無資格者への指導に不可欠となるあんま、マッサージなどの医療類似行為の範囲の明確化を図るよう全国衛生部長会を通じて国に要望しているところでございまして、引き続き、議会の御協力もいただきながら、働きかけてまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
      〔29番西沢正隆君登壇〕
◆29番(西沢正隆 君)マッサージの定義というのは非常に難しいのは前から議論をしているところなんですが、はりなんかは、針を使うということで、平成17年にも茅野市で摘発をされた例があります。そういった中で、マッサージも、マッサージを受けた人が被害届を出さなければなかなか警察も動けないというのが現状であると聞いております。
 そういった中で、登録をされている有資格者が指導の対象で、全くそうではない無法地帯でやっている皆さんが指導の対象ではないというのは、非常に不公平感があります。特に、3年、一生懸命勉強をして国家資格を取った皆さん、また専門学校、私でもあしたから整体師になれるということも聞いたことがあります。ですから、それだけ資格というものがあいまいな業種であります。
 たとえ運転がうまくても、免許を持っていなければこれは罰せられますし、それ自体認められないんですが、あんま、はり、きゅうのマッサージの資格に関しましては非常にあいまいな点があると。今、衛生部長の答弁でしっかり国に働きかけていくということでありましたが、あはき法の精神の中でもっとこれは指導ができると。先ほどもお話があったように、保健所の職員が歩いて回って、無資格でやっている皆さんに指導をして、その人が3年間東京に通って資格を取ったという事例もあるそうでございます。
 ですから、そんな歴史を振り返りながら、ぜひこのマッサージの資格、歩くと何とかマッサージと書いてある看板が長野市内充満しているところがあります。これは非常に私も危惧をしているところでございまして、衛生部として何度か各公衆浴場や保健所にも指導を促すようにしているわけでございますけれども、先ほど言ったように保健所長すらなかなか定義を把握していない方がいらっしゃいましたので、今後も、マッサージの有資格者だけでなく、整体やそういった皆さんにも指導をできるような形をとっていただければなと思う次第でございます。
 県短期大学の4年制移行について企画部長にお聞きいたします。
 本年度、長野県短期大学のあり方に関する検討事業費が予算化され、庁内に県短期大学のあり方に関する検討会を設置し進められていると聞いております。
 平成21年2月定例県議会の私の質問で、知事は、県短期大学の今後のあり方につきましては、高等教育における県の果たすべき役割や魅力ある学校づくり、県内、全国の大学、短大の状況など、さまざまな視点から検討を進めてまいることがどうしても不可欠でありますとの答弁でありました。
 そこで、検討会は現在まで何回開かれ、どのような有識者から意見を聴取し、どういったことが議論されてきたか。お聞きいたします。また、今後のスケジュールについてもお示しください。
      〔企画部長望月孝光君登壇〕
◎企画部長(望月孝光 君)長野県短期大学の検討状況についてのお尋ねでございます。
 まず、検討会でございますけれども、ことし4月に、庁内の各部局の実務者レベル、こういったメンバーで立ち上げまして、これまで4回ほど開催しております。この検討会では、全国や県内の大学、短大の動向の把握、それから県短の現状分析とか将来見通しに始まりまして、4年制へ移行する場合の課題等について議論を重ねております。また、あわせて、他県の状況も視察に行ってまいっております。それから、あわせて、県内の経済界、あるいはシンクタンクといったところから、これからの社会で求められる人材、県短の現状、4年制化についての御意見、こういったものについてもいただいておりますし、また、実際の高校生のニーズを把握するという面で、県内の大学の関係者、それから県立高校の進路指導の先生方、現場の皆さん、こういった方々の意見も伺ってまいっているところでございます。
 全国的には18歳人口が減少するという中で、ことしの春の4年制大学の進学率を見ますと初めて50%を超えると、こういった数字がある一方で、短大への進学率は年々低下しておりまして、公立短大はこの20年間で約3分の1、こういう形に減少しております。
 検討会、あるいは有識者の御意見、議論等の中で、いろいろあるわけでございますけれども、県短の現状につきましては、志願状況とか就職状況はおおむね良好でございまして、一定の評価がなされております。しかしながら、短大で取得できる司書とか栄養士、こういった資格を就職にずばり生かすことがなかなか難しくなってきている、あるいは1学年の夏には既に就職活動が始まるということもございまして、社会に役立つ知識、技能を習得するには2年間では不十分であるといった、こんなような課題も抱えております。
 一方、4年制化の問題につきましては、いざつくるとなりますと、現在非常に老朽化している既存校舎の施設整備といったことも当然問題になってきますし、果たして学生が確保できるか、あるいは新たな財政負担、場合によると県内の既存大学への影響、さまざまな解決すべき問題というものが出てまいっております。
 これらの課題を含めまして、地域に根差した高等教育機関として今後の本県の発展のためにどのような人材育成を目指すべきか、そして、仮に4年制を目指す場合にはどのような学部、学科が求められているのか、こういったこと等につきまして引き続き鋭意検討を進めてまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、ことし4月立ち上げたわけでございますけれども、なるべく早い段階で一定の方向性を見出してまいりたいと、このように考えて検討会を進めてまいりたい、このように考えております。
 以上でございます。
      〔29番西沢正隆君登壇〕
◆29番(西沢正隆 君)今、議論をしている内容、さまざまなことが言われましたが、他県でも既に短期大学が4年制に移行していると。長野県の周りはほとんど移行しておりまして、短大の進学率も低くなってきているという現状が今話されました。
 そういった中で、4年制の問題というのは非常に長く議論し、やっとことしこういった検討会で何となく前進してきたのかなという状況でございます。なるべくという話でございましたが、なるべくというのがどういう意味なのかちょっとわかりませんが、多分、ことしは1年の予算であるかと思うんですが、検討会はことし1年で終わり、ぜひ前向きな検討結果を出していただければなと。
 そして、先日、育成会の皆さんと話す機会がございまして、あるお母さんは6年生のお嬢さん1人であったと話しておりました。県立4年制大学ができたらどうですかという話であったんですが、それは親御さんの意思なんですが、遠くへ行かせたくないので近くで県立大学があったら行かせたいなという話が結構あるところでございまして、そのお母さんは東京だったらちょっと出せないなという話がありました。やはり景気も非常に厳しい折でございますから、近くに県立大学があれば行って、そして県外からも多くの人材が来て、長野県内に就職をして、そして長野県の人口がふえる。そういったものに通じるかもしれないと思っているわけでございまして、ぜひ早く検討結果を出していただきまして、前向きな結果を出していただければなと思うところでございます。
 最後に、知事におかれましては、政権交代で何らかの影響があると思いますが、瓦れきの山を片づけて、土づくり、種まきを終えた現在、残された1年の任期で目標に掲げたすべての施策が実がなるよう、ぶれることなく邁進していただくことをお願い申し上げます。
 変化を求める時代に、我々世代がその変化を確実にとらえ、乗りおくれることがないように元気を出して行動していくことが今後重要であるかと思います。そんなことを思いながら質問を終わります。
○議長(望月雄内 君)会議規則第13条第2項の規定により、本日はこれをもって延会いたしたいと思います。
 次会は、明30日午前10時に再開して、行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑を日程といたします。書面通知は省略いたします。
 本日は、これをもって延会いたします。
        午後4時20分延会