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平成21年 6月定例会環境商工観光委員会−07月01日-01号




平成21年 6月定例会環境商工観光委員会

環境商工観光委員会会議録(その4)

●招集年月日時刻及び場所
 平成21年7月1日(水)午前10時30分、議事堂第3委員会室に招集した。
●出席した委員の氏名
  委  員  長            小 松 千万蔵
  副 委 員 長            松 山 孝 志
  委     員            森 田 恒 雄
     同               本 郷 一 彦
     同               丸 山 栄 一
     同               毛 利 栄 子
     同               宮 本 衡 司
     同               佐々木 祥 二
     同               島 田 基 正

●欠席した委員の氏名
 なし
●説明のため出席した者の氏名
 (商工労働部)
   商工労働部長            黒 田 和 彦
   産業政策課長            市 川 武 二
   経営支援課長            大日方 正 明
   ものづくり振興課長         小 泉 博 司
   人材育成課長            成 沢 二四男
   労働雇用課長            寺 澤 信 行
 (観 光 部)
   観光部長              久保田   篤
   観光企画課長            長谷川   浩
   観光振興課長            石 原 秀 樹
   国際課長              田 中   功
 (労働委員会事務局)
   労働委員会事務局長         山 寺 秀 博
   調整総務課長            丸 山 隆 義
●付託事件
 6月29日に同じ
●会議に付した事件
 商工労働部、観光部及び労働委員会関係の付託事件。6月30日に同じ

●開議時刻 午前10時30分

●小松委員長 開会を宣した。
 ▲ 日程宣告
    商工労働部、観光部及び労働委員会関係の審査
 ▲ 議題宣告(商工労働部及び労働委員会関係)
    付託事件及び所管事務一般を一括して議題とした。
○小松千万蔵 委員長 委員の質疑等発言を許可した。
◆森田恒雄 委員 おはようございます。それでは本会議の延長で、話を詰めておきたいと思います。飯田工業高校が長姫高校に統合されます。知事と黒田部長には本会議で答弁をいただきました。
 長野県はものづくり県であることは御案内のとおりです。精密機械に始まって、電機の関係、電子の関係を含めて、長野県が全国の比率でトップだとこういうことになったわけであります。ものづくりのためには人材をどう育成するかということが大切で、地域の企業の皆さんや商工関係者の皆さんからも工科短大化について提言をいただいています。
 飯田工業高校をどうして長姫高校へ持っていってしまったのか。現場を1人も見ないで、丘評定で決めてしまったのでしょうか。この間もそれぞれの学校の代表者やPTAの皆さんとお話したのですけれども、今、教育委員会が実は頭を痛めているそうです。長姫高校へ統合して、5階建ての校舎を建てるそうですが、5階建てをつくったら、校舎の裏はみんな日陰になってしまうし、中庭もなくなってしまいます。そんなキャンパスがあるのでしょうか。
 私は今もって賛同していませんけれども、決定したのは教育委員会ですから、どういう統合校舎をつくるかお手並み拝見です。飯田工業の校地を使うことは18年の3月に決めてあったわけです。そして約10億円をかけて飯田工業高校と長姫を統合するということでした。そうしたら、我々県会議員には一言も話がないうちに、飯田市を中心にあっという間に、長姫の校地に統合することを決めてしまったから、ふんまんやる方ないわけですよ。だから新しい場所を確保するべきであると、私どもから提言をしていますから、あるいはそういう方向になるかもしれません。
 平成23年からスタートする第9次の県の職業能力開発計画を策定するということを本会議で、知事並びに黒田部長から御答弁いただいたところです。早速、審議委員の人選をして、秋からスタートを切って議論に入ると言われていますが、その人数と、およそどういう人たちに入ってもらうのか、最初にお聞きします。
◎成沢二四男 人材育成課長 今、お話のございました審議会でございますけれども、これから人選に入って、秋から第1回という形で進めたいと思っております。人数は条例で15名以内となっております。実際にどういう方々に委員になっていただくかということにつきましては、有識者、それから労働界の代表の方、それから行政の方などから選定させていただきます。
◆森田恒雄 委員 ぜひ慎重に人選を進めてもらいたいと思います。そして、人選をされましたら、現場をしっかり見てから審議に入ってもらいたい。当時の教育委員会の委員長は、前の日に1時間ほど視察しただけで、長姫の校地に統合するという、極めて遺憾な決定をしたから、その轍を踏まないようにお願いしたいと思います。
 長野県というのは大学の数は非常に少ないですね。私ども南信州はとりわけ少ないです。したがって、高校を卒業して工業関係の技術を覚えるためには、静岡県や愛知県のほうへ出て行って、ごくわずかしか帰ってきてくれません。向こうで優秀な学生はみんな卒業する前にとられてしまうわけです。ですから、どうしても地元に勉強をするところがないとだめです。
 この前、本会議でもお示ししましたように、上田工科短大は大変人気があるわけです。景気が悪くても就職率は100%です。それで学生の構成を調べましたら、当然のことながら圧倒的に上田を中心とする東信地域の生徒が多く、58%くらいですね。あと北信が30%台。南信は、ことしの場合はたった1人だけですね。南信から入校するといろいろと父兄の負担が要りますから、どうしても地元にそうしたものをつくらなければならないということなのです。
 私も調べてみてびっくりしました。この間も申し上げたのですが、4年制大学が遠州に10校、三河に5校、そして短期大学は遠州に1校、三河に4校ありました。また専門学校は、遠州に31校、それから三河に12校あります。これだけのすごい数があることにびっくりしまして、私たちの地域を見たら、飯田市に飯田女子短大が一つと、それからコンピュータ専門学校でスタートした学校が一つあるだけです。ですから男性が高度な技術を勉強する学校は、全くゼロに等しいわけです。知事、それから部長の答弁のように、バランスを考えて今後検討すると、私の提案につきましては、一応評価と申しますか、十分議論をさせてもらえるのではないかと思いますが。
 先ほどお話しました飯田工業高等学校を建設するときに、蚕業がだんだん衰微しましたから蚕業試験場を閉鎖するということで、その土地を中心にしてつくったのです。最後の土地は難しくて、グランド予定地の真ん中に住んでいた方がOKできないということで、最後は、私が行って話をつけた経緯もあります。
 これはおととい、調査課を通じて高校教育課で調べてもらったら、飯田工業高校の建設には約30億円かかっていました。土地代が3億4,450万円、それから造成工事が3億1,400万円、校地は4万6,700平方メートルありまして、7,000平方メートルは建設に伴って買収した土地です。そして管理混合棟、教室棟ですね、これが5億円かけてあります。それから混合電気科棟は3億9,800万円かけてある。それから機械科棟が4億9,150万円かけてある。それから家庭科・電子機械科が約2億円です。トータルいたしますと、28億7,840万円かかっておるわけです。まだ校舎は新しいのに、それが空き家になってしまうのだから、それを使わない手がないと思っています。
 また、上田工科短大を1年間運営していくのにかかる経費も調べてみました。そうしたら、3億5,764万円でした。これをまかなう収入は、3億5,764万円のうち国庫補助が1億3,600万円で、38%あります。そして生徒の入学金、授業料等が8,471万円で、24%に当たります。それから諸収入はわずかな額です。あと一般財源、要するに県が持ち出していく額が、1億3,570万円あります。
 飯田工業の校舎はそれぞれ4億、5億という投資をしてつくられておりますから、本当に立派な鉄筋コンクリートです。大学にするには中身の機械・装備とかを若干更新しなければなりませんが、本当に立派な校舎で、すぐ使えますから、当面は県が財源を持ち出していく部分は少ないと思います。ですから、上田工科短大と同じような学校を南信地域につくることは、やる気になったら、私はすぐできると思うのです。
 第9次の職業能力開発計画が23年度からスタートしていくわけですが、たまたま、23年度から飯田工業と長姫が統合して、工業高校の建物や土地があいていくわけです。それを県立工科短大にしていくということは、極めて理論的にも妥当だと思うし、財政的にも妥当だと思いますがいかがでしょうか。
◎黒田和彦 商工労働部長 ただいま飯田工業と長姫高校の統合にあわせて、工科短大を飯田地区にいかがかと、具体的な提案をいただきまして大変ありがたいと思っております。かなり突っ込んだ議論でございますが、私ども、これからその前の入り口の議論をまずしていこうと考えているわけでございます。御案内のとおり、県財政は相変わらず厳しい。さらにこれから税収の増というものは見込めない中で、厳しい状況が続くだろうということ。それから、今、大学とかいろいろなお話がございましたが、大きなトレンドとすれば、少子高齢化ということで人口がどんどん減っていくと。
 そういった中で、ものづくり産業にとりまして、人材育成は非常に大事な部分だということは、私も全く委員と同じ考え方でございますが、そういったものを踏まえながら、今七つある技専校を、より合理的に、効率的に、また人材育成のためにどうやって役に立たせていくのかという観点から、この秋から御議論いただくということになろうかと思っております。
 そういった中で、技術専門校の配置、どう配置するか、あるいは機能の問題。それから委員御指摘のありました工科短大のあり方の問題ですね。今1校しかありませんので、これはおそらく複数化ということも含めた議論になろうかと思っております。そういった中で、まず原則といいますか、骨太の部分を議論していただく。次のステップとして、仮に工科短大をどうしようかという話になったときには、ただいまのような積極的な御意見をいただきながら考えていくということになろうかと思っております。
 ですから、飯田工業高校の活用の話は二歩も三歩も先をとらまえた、非常に前を見すえた御意見だと思っております。現在、ここの統合に伴います問題につきましては、具体的には飯田工業高校の跡地であるとか、あるいは校舎利用につきましては、教育委員会で懇話会を設けてさまざまなその利用方法について、地域の皆さんのお声を十分聞きながら検討していくということでございますので、具体論はそちらの動向もよく注視しながら、考えていかなければならないと思っております。
◆森田恒雄 委員 妥当な答弁だと思いますが、特に、今こういう景気状況ですから、4年制大学へ出すという家庭は非常に苦しいと思います。地域の企業も高校卒業以上の専門的な技術を習った人材を求めておりますから、これは当然早くやるべきだと思いますし、もしあの立派な工業高校の跡利用が示されないままですと、ものすごい批判が出ると思います。
 上田の工科短大には、生産技術科、制御技術科、電子技術科、情報技術科の四つの科がありますが、これは現代の需要に見合った内容だと思いますが、これと同じ科で飯田に工科短大を設置しても、非常に人気があるわけですから、十分に生徒が集まると思います。南信地域からは通えますし、これは親としても大変ありがたい施設になると思いますので、ぜひそんな点を前向きにとらえていただきたいと思います。
 飯田工業と長姫の統合については、座光寺地区では非常に不満を持っています。あれを飯田市の中心に持っていってしまうということで、みんな怒っているわけです。政治不信、行政不信に陥っています。もし工業高校がなくなると、座光寺駅を中心とした商店街は、厳しい状況になるでしょう。そこで、飯田工業のあとを工科短大として利用することになれば、座光寺地区の皆さんは、救われますので、ぜひそういう点にも強く御配慮をいただきたいと思います。
 また、委員の皆さんは、ぜひ現場を見てください。統合校の校地は本当に大型同士がすれ違いできない道路の状況のところへ持っていってしまったから。そのことについては教育委員会のお手並み拝見ということです。
◎黒田和彦 商工労働部長 具体的なお話をたびたびちょうだいしております。いずれにいたしましても、秋から、先ほどの繰り返しになりますけれども、全県的な視野に立って御議論いただくとこういうことでございます。その中で、ただいま委員からありました御意見、十分参酌させていただきながら、取り組んでいきたいと考えております。
◆森田恒雄 委員 11月県会でも聞いたのですけれども、特別経営安定資金の融資目標額を75億円から150億円に積み増ししたわけですが、現状はどうなっているか。それから一時原油等がものすごく高いということがありまして、資材高騰対策の資金の目標額を100億円から150億円に積み増ししたわけですが、これが21年度は皆減になってしまったのですが、その理由についてお聞きしておきたいと思います。
◎大日方正明 経営支援課長 まず第1点の特別経営安定対策資金の現状のことでございますけれども、現在、昨年に比べまして約10倍の資金のあっせん状況になっております。去年は、4月、5月の時点におきましては、現在のような経済状態でなかったということもありますので、単純な比較は難しいとは思いますけれども、資金がそれだけ出ているということは事実でございます。5月末で運転資金と設備資金をあわせまして103億8,500万円でございます。350億円を融資目標額としておりますので、現状では3分の1弱のあっせん状況になっているということでございます。設備資金に関しましても、去年のこの時期に比べて16.9%増ということで、去年のこの時期とは、経済状況はまた違っていますが、それにも増してことしはふえているという状況もございますので、苦しい中にも徐々に設備投資をもやっていらっしゃる企業が出てきているということでございます。
 それから原油・原材料高対策につきましては、昨年度、資金を設けまして対応しておりました。前半では融資の高い伸びがありまして、非常に多くの利用をいただいたところでございますけれども、後半から急激にその資金需要がなくなりまして、特別経営安定のほうに需要が移っていってしまいました。ことしは、特別経営安定の枠を3,000万円から5,000万円にふやすとともに、目標額もふやしまして、原油・原材料高対策の分も統合して対応しているということでございます。なお、特別経営安定資金に統合しましたので、原油・原材料高対策という資金につきましては廃止して、その分特別経営安定のほうを充実させたということでございます。
◆森田恒雄 委員 わかりました。それから次に、中小企業の販路開拓強化事業が出されました。佐久と下伊那へ推進員を1人ずつ配置するとしております。どのような仕事でもそうですが、1人だけに仕事を与えられると、相談相手もない等で成果が上がらないのですよ。たぶん佐久と下伊那の地方事務所の商工観光課の職員と連携してやるということだろうと思うのですが、その辺りはどうでしょうか。
◎大日方正明 経営支援課長 販路開拓につきましては、県も一体となってやっている事業でございますので、県の職員と協力しながら進めさせていただきます。また松本、長野にも1人ずつおりますので、こちらとも協力しながらやっていくということで考えております。
◆森田恒雄 委員 過去にも1人で悩んでしまって、うつ状態になってしまった人もいましたから、そういう点で常に連携をとってやってもらいたいと思います。
 それから緊急雇用の創出事業ですが、73億8,000万円を用意してあるのですけれども、問題は、昨日も佐々木委員から出されましたが、短期雇用が切れた後をどうするかということです。現状ではその後の職探しもなかなか難しいですから、そういう点は何か対処方法を考えておられるのでしょうか。
◎寺澤信行 労働雇用課長 緊急雇用創出基金の雇用期間の要件でございますけれども、国の制度設計上、基本的には6カ月という期間が定められております。私ども、知事会等を通じて、国に、そういった枠を取っ払って、地方で使いやすい基金にしてくれという要望をしておりまして、本来であればそれを全部撤廃していただければありがたいのですけれども。今回、福祉とか、そういった部分については、1回限りの更新は認めるということですから、1年までは長期の雇用につながるということではありますけれども、まだ6カ月というのは原則でありますので、引き続き国に改正を要望していきたいと思っております。
 いずれにしても、緊急雇用ということで、次の雇用へのつなぎのための対応という制度でありますので、これについては、長期になるということは基本的には考えてはおりません。
◆森田恒雄 委員 非常に苦しいところです。6カ月で切れてしまう前に就職できればいいのですけれども、そういう状況ではないですから。課長のほうでも頭を痛めるところだと思います。そこら辺は、6カ月が来ましたから、はい、あなたの雇用は終わりという単純な話にならないように、一層の努力をしてもらいたいと思います。
 それから労働相談は19年の1,497件に対して、20年は809件と落ちてきているとのことですが、現実は、リストラで、従業員数を減らしたり、結果として残った従業員の労働が強化されたりというような状況がありはしないか。新聞報道等にも出てまいりますが、ときには労働災害の認定の問題等も発生してくる可能性があるわけです。だからこういう時期には、そういう情報をキャッチして、不幸な人が出ないようにフォローしていってください。
 過剰な労働で精神障害あるいは身体障害を起こすことのないように、これは非常に労働問題で大事な部分だと思いますので、しっかりその部分は目を光らせて取り組んでもらいたいと思います。
◎寺澤信行 労働雇用課長 企業におけるメンタルヘルスの件の御質問かと思います。実情で申しますと、大きい企業ほどメンタルヘルス対応の職員がいまして、規模が小さい企業ほど取り組みが遅れているというような現状がございます。そういう企業に状況を照会しておりますけれども、メンタルヘルスに取り組んでない理由は、取り組み方がわからないとか、専門スタッフがいない、それから経費の問題だというような回答をいただいております。
 そういうことを踏まえまして、私どもとしては、昨年もことしも中小企業メンタルヘルスセミナーというのを県下4地区で計画して、今月いっぱいかけてやっていきたいと思っています。セミナーの後に、また個別の相談も企業から受けるというような対応を今考えておりますが、そういうセミナーを開催し、期待できるメリットをPRしながら、専門のカウンセラーの先生もいらっしゃいますので、そういう先生を御紹介し、どういう対応をしたらいいかアドバイスをしながら、その中小企業のメンタルヘルスケアを促進していくということで取り組んでまいりたいと思っています。
◆森田恒雄 委員 非常に難しい課題ですから、職員を動員して、それから労働問題については、連合という労働組合があるわけですから、そういうところとも常に連携をとって、前段申し上げましたような事例が出てこないように対策を講じていってほしいと思います。
 最後に要望しておきますが、信州まるごと産業フェアが9月26日・27日に東京で開催されます。ぜひ委員等で行ける人はどういう状況かを見てきてほしいです。それを次の年度につないでいくと。こういうことは非常に大事だと思いますから、そんな点は配慮をいただいて、詳しい連絡等をまた御検討いただけたらありがたい。これは委員長にも申し上げておきたいと思います。以上で質問を終わります。
◎市川武二 産業政策課長 信州まるごと産業フェアの御質問でございます。随時、プロポーザル方式等で体制も整ってきますので、その時点で、全県会議員さんにおかれまして、御出席いただくような御案内状は申し上げたいと思っています。
◆島田基正 委員 今まで本郷委員やそれぞれの委員さんから、これからの長野県の経済あるいは産業、社会のあり方というようなことも含んで、部長の答弁をいただきました。私はまず先に結論から申し上げます。「阿弥陀堂だより」という映画が4、5年前に、宮本委員さんの地元の飯山を舞台に映画化されたのですが、それは、精神科の女医さんが都会で多くの患者を診て、その患者たちの死や、あるいは悩みに触れて、結局自分がうつ病になってしまった。まあ職業病ですね。それでだんなのふるさとの信州の田舎へ来て、そこで生活をして保養していたら、そこの人たちと何の変哲もない日々の暮らしの会話をしていくうちに、どんなに東京でうつ病の名医にかかっても立ち直れなかったのが、何と立ち直ってしまった。たまたま「阿弥陀堂だより」のストーリーでは、そこが無医村だったわけですね。それで田舎に来たので、経済的にも大変になると思ったら、全く別で、そこに暮らしたら、食べることも、また生きることも、全然不安がなく暮らせたということで、これからの社会と暮らしのあり方を提言した映画だったのです。
 この映画には私もいささか協力させてもらいました。佐久総合病院の前の若月院長夫妻がそのモデルになったのですが、当初、そのロケの場所を選ぶのに、南佐久には適地がなかった。高速道に近いとやたらにピアが見えて、それだけ飯山が遅れていたということではないのですが、今、自分のためだけ、金もうけだけに明け暮れて、人はどうでもいいという、人と人の命のつながり、人と地域や人の周りの生きとし生けるものとの命のつながりが、結局すべて切れてしまった社会で得た病を、どこにでもある地域社会というものの命のつながりがきちっとしているところ、つまり信州には直す力があったということで、経済も産業も、そういうつながりのあるものを大切にしていく方向へ持っていきたいと思っているのです。
 最初に小泉構造改革については、自民党の中からもかなり反省もあるわけですが、この改革については、結局資本主義経済というものがどうも行き詰まってきたのではないかと考えています。そろそろ成長主義を捨てて、規制緩和、市場経済、緊縮財政から医療、福祉、教育といったものを抑えましたが、それによって、国と地方に非常に差がついて、地方も劣化し、また国民もかなり疲弊してしまいました。グローバル化と言われたこの考え方について国はまだ総括をしてないようですが、それでも国が進める経済対策等も長野県も受けているわけですが、部長はどのような見解をお持ちか、簡単でいいですからお願いします。
◎黒田和彦 商工労働部長 大変高い視野に立った御質問です。小泉改革の一つの眼目といいますか、御意見にもありましたとおり、経済、あるいは社会全体のグローバル化が非常に進んでおりまして、そういった中で日本の成長をどう保つかということに一つの力点があったと思います。そういった中で、こういう言葉がいいかどうかわかりませんけれども、競争力を高めて、それにより成長していくのだという方向性があったと思います。そのためにさまざまな規制緩和がなされる。あるいは国と地方の間では三位一体の改革というようなことで、非常に骨太なものが打ち出されたと理解しておるわけでございます。
 そのねらいはともかくといたしまして、これは改革ですから、いい面と悪い面が出るのは当然のことだと思っております。病理的な面もあれば生理的な面もあるということで、今、その病理的な面が非常に、そっちばっかり取りざたされているような面があると思います。これは国と地方の関係においても同じだと思います。そういう意味では、改革とすれば、当時よく言われましたけれども、やはりある意味では血を流さなければいけない部分もあります。そうでないと改革というのは進みませんから、そのために何を大きな目的としてとらえるかということが大事だったわけでございます。さまざまな病理現象が起きているということは、私も承知しておるところでございます。
◆島田基正 委員 私も、1986年ごろ聞いたことなのですが。アメリカと日本の経済戦争だということで、前川という日銀総裁がレポートを出された。そのレポートでは、アメリカの方針で、日本経済をものづくりから、まずサービス業、そして情報産業、そして金融産業へシフトさせるという方向づけをしていた。それによって、情報産業というものがどんどん出てきて、さらにそれが金融経済に金融工学なんていうものももたらし、結局日本もその後進めたグローバル化というのが、富める者をますます富まして、そしてそこに富の集中化をもたらしてしまった。そしてメディアも、残念ながら政治までその情報によってコントロールされていってしまう。それがアメリカの実態で、日本も下手するとそういうふうになってしまう。富の分配構造がそういうふうになっていく。そういうことで正しい情報がちゃんと社会に伝わらなくなったのではないかと思っています。
 私もこの資料9では、いつも同じ質問をするのですが、4ページにありますこの長野県の景気動向調査で、従業員規模別の業況推移という表があります。大体、長野県の労働者は50人以下の事業所に70%ぐらいが働いている。それを50人までのところは71社しか業況推移で調査しない。人事委員会が、ボーナスや長野県の平均給与を調査するときにも、同じような調査の割合なのです。また、50人以下の事業所であればほとんど70%の人がそこの企業に働いているのが実態です。そういう現実の正しい経済、県民の暮らしの実態と経済の状況というものを把握するような努力をされているのでしょうか。
◎黒田和彦 商工労働部長 調査にはそれぞれの目的というものがありまして、それぞれの目的に沿った調査母体を選ぶというのが一般論だと思います。景気動向調査については、課長から説明します。
◎市川武二 産業政策課長 この景気動向調査につきましては、原則的な考え方から申しますと、まず長野県の製造業の実態を基本にしまして、業種的なシェア、今、委員さん御指摘の従業員規模別、それらを地域的にも勘案して、地域ごとの企業の選択をしているのが原則でございます。ただ、そういう中において、調査に御協力いただけない企業さんもございますので、多少それから外れる場合もあると考えております。
◆島田基正 委員 今まで政府が輸出依存型で進めてきた経済を、内需の中心型に変えていくというようなことも大切ではないかと思いますけれども、実態経済の産業構造の中で県民が働いているのは、本当に50人以下のところに7割近くが働いている。そういうところにきちっと目をやって、それで暮らしの実態と、年間所得が200万円以下の人がどのくらいいるのか、今本当に困っている人たちがどうなのか、小泉構造改革の中で緊縮財政を進める形でどんどん社会保障等を切ってきたのでセーフティーネットが崩壊してしまっている。
 そんな現状の中で、まず食うに困らず安心して暮らしていける社会をつくるための基礎資料ですので、今の課長の説明ではその本当の実態をとらえていません。県民の調査によると夏のボーナスが60何万円ということですが、今、ボーナスを出しているところはほとんどないですよ。県民がどんな状況にあるのか実態を調べて、それでこの経済施策を打っていただきたい。そこで10年ぐらい前から何回か同じ質問をしているのですが、この景気動向調査も含めて、少しでも50人以下の企業の生の声を聞く、そこで働いている人たちの実態を見るように調査の方法を変えてもらえないでしょうか。
◎黒田和彦 商工労働部長 賃金のお話もいろいろ出ましたけれども、それぞれ県の組織で所管している部署において、実態を把握する努力、これは必要であろうと思っております。
◆島田基正 委員 正しい経済の、県民経済の実態と県民の暮らしの状況を把握しますという黒田さんの、県民に対する愛情と責任から、そんな言葉が出たのだと思います。これからそんな方向で県政が進められることを期待します。
 次にこれから石油が高騰していく危険性があると思うのですが、石油についてのこれからの将来展望ですね。それについてはどうお考えでしょうか。
◎黒田和彦 商工労働部長 石油についてのお尋ねですけれども、当面、長野県経済にとりましても、日本経済にとりましても、石油というのは大事な資源であると考えております。
◆島田基正 委員 つい一、二年間で石油は大変高騰しました。必ずまたそんなような状況が出てくると思っています。そしてまた温暖化という問題は避けて通れない。そういう状況の中で、これから新しい産業あるいは経済というものをつくっていくためには、何よりも長野県の地域経済というものの地域循環率を高めること。暮らしをするのには、身近なところでつくる、日本あるいは地域でつくったものを70%以上使うということを徹底する。この地域循環率を高める経済の構造にシフトしていくために、施策や考えはお持ちでしょうか。
◎黒田和彦 商工労働部長 従来から委員さんのそういうお考えを承っているところでございます。一つのエポックだと私は理解しておりますけれども、先ほど前川レポートのお話もございました。当時、円高不況のときに出てきたレポートで、そのときも内需振興、輸出から内需中心にという論点からいろいろ対策を講じられたと思っております。きのうも申し上げましたとおり、長野県の場合にはこの30年間で輸出依存度というものがかなり高まってきており、これが今回のアメリカ発の不況の影響を大きく受けた一因であろうと思っております。やはりその辺のことは産業構造的にも内需とのバランスといったものを今後考えていかなければなりません。
 ただ、日本の場合には、今後の少子高齢化に伴う人口減少ということを考えますと、必ずしも内需に全部頼れるかというと、そういうものでもありません。あくまで輸出、外需と内需のバランスをどう保っていくかということが非常に大事なことだろうと思っております。一律何%とか、あるいは全部内需に依存するとかという話ではないと思っております。
 また、委員の御指摘の地域の資源を活用していくという観点は非常に大事なことだろうと思っております。そういう観点から、私どもも四つのセンターのうち地域資源を活用するセンターというものをつくっておりますし、また今般、基金の造成をいたしますが、県内の地域の農業と中小企業がタイアップして、新しい産業をつくっていこう、新商品をつくっていこうという農商工連携といった動きを大事にしていこうと思っています。
 特に今回の不況でも、食品業、食品関係が非常に強い底力を持っておりましたことから、こういった施策は、今後も考えていかなければいけないと思っております。
 それから県全体を見てみますと、例えば地産地消という考え方もトータルで地域の循環をということではありませんけれども、取り組みとすればそういったお考えの延長上にあるのではないかなと思っておりますし、ことしから林務関係におきましても、川上の産業と川下の産業をできるだけ地域内で完結する取り組みができないかということで、幾つか協議会をつくって検討しているということでありますので、県の施策におきましても、さまざまなところで、そういう地域の資源を大事にしていこう、地域の中で一つ循環できるような形はとれないものかということは、ミクロベースでいろいろ考えておるところでございます。
 マクロベースの話になりますと、地域経済というのは、現実的には地域の外からお金をもらってきて、生活しているというのが実態でございますので、そこを180度転換するというのは、なかなか難しい面があるのではないかと考えております。ただ、そういう小さな地域的な取り組みは、あちこちで芽生えてきているということだろうと思っております。
◆島田基正 委員 確かに江戸時代に鎖国していながらも、あれほどの充実した経済社会を築いていた。人の心はみんな豊かであったのですが、昭和48年に石油ショックがあり、それ以降、どうも情報化が進められたりして、ますます金もうけに進んでしまった。そういう現状の中で、互いに信じ合い、助け合っていた。今のような奪い合い、殺し合うのではなくて、そういう社会であった昭和50年代初頭までに、日本は立ち戻らなければいけないのではないかと思います。
 イギリスやドイツなどのヨーロッパではコンビニを廃止しましたね。身近なところで、本当に命のつながりのある食材を買うということで、コンビニのない国は多いのですよ。簡単に暮らしの文化を配給されてはいけないということなのですね。地域のつながりというものを、地域にある資源と地域の知恵と技術と人間の愛情のつながりで、地域社会というものが、経済が成り立ってないといけません。日本もその点ではグローバル化という言葉にだまされないで、やはり地域独自の資源を、知恵を、技術を生かした社会と経済と産業をつくっていく視点で税金を使っていく。愛情豊かな黒田部長と商工労働部の皆さんに、命のつながりのある地球基準の県政を進めていただくようにお願いします。
◆毛利栄子 委員 ではお願いいたします。昨日、資料7で雇用創出関係基金の事業について、お示しをいただき、御説明をいただきました。この雇用創出の問題を見てみますと、2月補正に加えて、今回の6月補正で、基金として長野県が積むものだけでも、150億円ということになるわけです。これによる全体の雇用創出は1万2,751人を見込んでいるということでございました。昨日も、働くということがまず生活の中で真っ先に維持をされなければいけないことだというようなお話がございましたけれども、依然として、景気は上向きというふうな言われ方もしているのですが、雇用につきましては、下がり続けているということでございます。そこで例え付け焼刃的であっても、この雇用創出の事業を最大限使って、今、仕事のない皆さんに対して、何とか雇用を確保していくということが重要だと思います。
 しかし、この国の施策そのものが、非常に使いにくいということがあって、市町村長さんなどからもいろいろな声が上がっているところです。長野県として、この課題をどうとらえられておりますか。雇用創出基金を今も使っていますし、使っていく上で、ネックになっている問題とかはどうでしょうか。
◎寺澤信行 労働雇用課長 ふるさと雇用再生特別基金と緊急雇用創出基金事業はそれぞれ国において会計が違います。緊急雇用については一般会計、それからふるさと雇用は保険会計でございます。そういった面がありまして、それぞれ使い方が若干違っておりますけれども、基本的なスキームは同じであります。実施主体は私ども県、市町村ということでありますから、当然、行政需要があるというのが前提になってくるだろうと思います。
 そこで、直接執行もしくは委託することが要件でありますが、もう少し広げて補助事業にしてもらいたいという点。それから先ほど申し上げましたけれども、ふるさとで申し上げれば、原則1年という雇用期間でありますし、緊急であれば6カ月というのがありますので、これをもう少し弾力的に取り扱ってもらいたい。それから新規の事業でないとだめだという足かせがありますけれども、それを既存事業でも雇用創出につながればいいのではないかという点。それから建設・土木は不可というような要件がそれぞれありますが、こういった要件も見直してほしいというようなこと。あと事業要件とすれば、人件費割合がふるさとは2分の1以上、緊急ではおおむね7割以上かつ新規雇用の失業者の割合が4分の3以上とか、結構細かく規定されておりまして、こういう点については、市長会、町村会を通じ、県にも要望がありますし、私どもも実際使い勝手が悪いというようなことで、そういう御意見をちょうだいしながら国に対して、もう少し弾力的に取り扱ってほしいという要望を上げているところでございます。
◆毛利栄子 委員 今、課長さんからお話しいただきましたように、緊急ですぐ出動してすぐ対応しろと言っている割には、非常に使いにくいということで。本会議の中でも、私が諏訪湖のカワアイサに絡めて、緊急雇用で追い払いはどうかということも提案させていただいたのですが、言った後でよく考えてみたら、今、補助金を受けてやっている事業なので、これだけ需要があっても、今の緊急雇用は使えないという内容なのですよね。だから、非常に限定的で使いにくいということが一方ではあります。だから折に触れて本当に、この緊急事態にふさわしく使えるようにということで、緩和あるいは柔軟性ということを求めていってもらいたいと思います。
 そういうことが一方ではあるにせよ2月補正と21年度当初予算で決めた件の中で、雇用創出を県の責任でやる分につきましては、474人の雇用創出が図られるということになっているわけですが、これは実際に就労ができた数字はどの程度になっておりますか。
◎寺澤信行 労働雇用課長 一部の実績につきましては、本会議でも述べましたけれども、平成20年度の2月補正、それから21年度の当初予算で、合わせまして、計画では1,905人というような雇用が創出できるのではないかというふうに見込んでおりまして、5月末で事業状況を、県の関係部局、それから市町村に照会いたしまして、今のところ941人というのが実際に雇用されたというふうに聞いております。
 もともと年度当初でありましたので、事業着手、市町村にとっては補助金でありますので、交付決定という手続を経て、それから事業に着手していくわけですが。交付決定を受けた後、事業化し、それで必要な人員をハローワークに募集するというようなことで、2カ月程度の期間でありますが、実際に事業が着手されたというのは、いろいろな理由がありまして、今のところ事業費ベースでいって6割程度というような結果になっております。
 すぐ100%になればいいのですけれども、ふるさとの場合は委託という要件がありまして、委託先が募集してもなかなか見つからなかったとか、それから着手が遅れてしまったとか、探しているのだけど希望の人材が見つからないというような理由が結構ありまして、今のところ5月末で6割程度というふうに思っております。今後、計画されたものが着実に執行されるように、関係機関、県の各部局はもとよりでありますが、市町村にもそういったことをお願いしていきたいと思っております。
◆毛利栄子 委員 行政の執行できる手続に一定の時間がかかるということにあわせて、今もお話がございましたように、委託事業の問題では、それをやりたいというふうに手を上げてくるところが少ないというのが、現実問題としてあるということでございました。
 ただ、今度の緊急経済対策に伴う雇用の関係では、こんなような事業に使ってもらったらどうかということで、国が350ほどのメニューを示しているのですけれども、それを、実際、これからやっていく上で、何をとるかというようなことについては、いろいろ研究しなければいけない部分がすごくあるのではないかなと思っております。
 20年度の2月補正と21年度の当初予算は、今、お話しいただいたとおりなのですけれども、緊急経済対策は、制度的には、今、前段申し上げたのは3年間でやる事業ということですけれども、緊急経済対策は、基本的に使い切れというふうになっておりますよね。それで長野県を見たときに、今回の提案で、ほぼ18%ということなので、これを全部使い切っていくというのは、どういうスケジュールになるのかなと思うのですけれども。
◎寺澤信行 労働雇用課長 基金はおっしゃるとおり23年度で使い切るので、24年の3月までというのが期間であります。あと2年半というようなことです。いずれにしても、大まかな割り振りがありまして、初年度50、それから2年度30、最終年度20というような執行割合が示されておりまして、それに基づいて、県と市町村でどのくらいの事業費になるかで案分をして、市町村に一応の目標の数字をお示しして、金額ベースで予算化をしていただきたいということをお願いしているのですけれども。
 どういった事業に着手されるかというのは、それぞれ市町村において事業の採択があります。国でもそういう事業の例を示してありますし、県においては、他の市町村がどういう事業をやっているか、また県がどういう事業をやっているかということは、今回、交付決定した事業につきまして、ホームページ等で公開しております。また国からそういった情報もいただいていまして、それは各地方事務所を通じて市町村に流しております。いずれにしても、残さないようなことを目標に、150億円という非常に金額が大きいものですから、執行に努めていきたいと思っております。
◆毛利栄子 委員 今回の臨時経済対策、要するに6月補正の緊急雇用で雇おうとしている人たちの人数を事業費で割ったりして、いろいろ私なりに分析してみますと、2月補正と当初予算は人数で割り算すると、該当者が100万円から200万円の間くらいで、150万円くらいの収入になるのかなと思います。しかし、今度の6月補正を見ると、もうとにかく細切れというか、これは本当に付け焼刃というよりも、もう本当に行き当たりばったりというような印象を持つのですよ。
 例えば、介護・福祉分野で、4事業で29人を雇用し、1,335万2,000円を使うという計画内容なのですけれども、生活保護制度円滑実施支援事業ということで見ますと、事業費は112万3,000円で雇いたい人は2人ということになると、1人当たりほぼ50万円ということですし、それから外国人共生交通安全推進事業、教育・文化などで使われているものを見ますと、事業費は242万6,000円で雇用人員は4人ということになれば、1人当たり普通に計算しても50〜60万円ということなのです。どうしてこんなに少ない対応しかできないのかということなのですが、その理由についてお聞かせいただきたいのですが。
◎寺澤信行 労働雇用課長 緊急雇用の例でお話しされたと思いますけれども、いずれにしても、どちらの基金を使うにしても、先ほど申し上げましたように、行政需要がどの程度あるかを事業に落とす場合、その人が1カ月で何日働くのか、もしくはどういうふうに働くのかということで、それぞれ事業の組み立て方が違います。今おっしゃられた事業の詳細はわかりませんけれども、働く日数が違う、期間が違うというような実情があるのだろうと思います。そういったことで、それぞれの部局で従来の予算の積算をして、要求して積み上げているものですから、それぞれ異なってくるという状況になろうかと思います。
◆毛利栄子 委員 いずれにしても今のこの経済状況下で、国はどんどんと緊急の雇用のお金をおろしてくる中で、対応していくのに苦労しているというのが実態かと思うのですよね。先ほど議論があった、その本人にとって継続的になるような雇用の仕方というのも、もちろん大事なことなのですけれども、この全体の予算のつけ方というのを私も見させていただきますと、先ほど行き当たりばったりというお話しさせていただいたのですが、県として雇用する場合に、その事業をやってもらうことで今後どういう施策につながるかということも視野の中に入れていただかないと、まずいのではないかという面を感じます。
 例えば山林の労働に携わっていただくとか、あるいは農業にいそしんでいただくとかということがありますけれども、そういうところに当座の分ということで雇用を向けていく場合であっても、今後、長野県としてどういう施策を持って、その中でこの機会にそれをどこに位置づけるかというような考え方がなければ、本当に行き当たりばったりで何十万円かの仕事をやってもらって、何日かやってもらえばもう終わりということになってしまうので。可能な限り私は、きちんとした施策体系にはめ込んでいけるようなもので選択していくということが大事かなと思います。そういう視点で、ぜひやってもらいたいなと思うのですけれども。
◎寺澤信行 労働雇用課長 従来から県が対応している行政需要というのは、非常に幅が広うございます。それを取りまとめてどういう方向づけをしていくかというのは、予算面においては、当初予算でもおわかりのとおりだと思いますけれども、各部局がそれぞれ中期計画等に基づいた計画に基づいて予算化していくわけでありますから、この事業をとっても基本的にはそういった計画にのっとって、財政課は判断しているわけでございますから、一概に行き当たりばったりではないと私は認識しております。
◆毛利栄子 委員 課長さんおっしゃるように、そのような形で全部局が向かっていればそれにこしたことはないわけですけれども、ぜひ次につながる事業として発展できるようなことも、一方の視野に入れながら、この緊急雇用対策をやっていただきたいということをお願いしておきます。
 次に緊急求職者総合支援センターということで、上田市と伊那市に設置をしていただくということになっております。これは、国と協力し合ってやる事業というお話がございましたが、場所的にはどういうところに設置をされていくのでしょうか。
◎寺澤信行 労働雇用課長 補正予算の資料8で御説明しましたけれども、2カ所ということで上田市と伊那市を予定しております。現実には、今、場所等を物色している状況でございます。まだ予算が通っておりませんので計画等はできませんけれども、上田であれば駅前のパレオというビルがございますが、そこを借りたいということで、今、内々には打ち合わせをしておりますし、伊那市においてはサンライフ伊那という場所があいているというようなことで、そういったところを当たっております。場所的には上田市は駅前でありますが、伊那市は場所的にいい物件がないというようなことで、市の南部になってしまいますけれども。それぞれ高齢者の雇用相談室が同じ建物の中にありますので、そういった面では市町村と協力しながらこういった相談事業の対応ができるのではないかと考えております。
◆毛利栄子 委員 いずれにしても利用しやすい場所ということが一番大事ではないかなということと、そういうところがあるということを周知して、予算が通ればというお話でございましたけれども、こんな時期ですから大いに利用していただくということが大事だと思います。
 それともう1点は、就職相談など職業の相談にも応じつつ、ここにもあるように、生活支援策の問題ですとか、住宅の確保だとか、いろいろ多面的な相談に応じられるという内容になってくると思われるのですけれども、そういう相談を受けたときは、そこですぐ解決できるのか、ほかの行政の皆さんやこちらの現地機関の皆さんにも応援いただきながら、総合的就業・生活支援の相談所として、つまりワンストップでできるような形でやられるのかということです。利用する皆さんにとれば、仕事で御相談に見えれば、大体住居もないということもありますし、当座のお金がないということになれば、どうやって用立てをするかということにもなりますし、一つのことだけにかかわらず、いろいろ多面的な相談が必要なこともあると思うのですが。
◎寺澤信行 労働雇用課長 確かにおっしゃるとおり、相談される方はそれぞれバックヤードが違いますので、相談内容もいろいろ異なってくると思います。例えば今おっしゃられたように住宅をあわせて探すというような話になれば、やはりそこで住宅相談を受け付けるというには、非常に行政コストがかかってしまいますし、お住まいの場所もあろうかと思いますので、例えば県の建設部で県営住宅のあっせんもしていますし、またはハローワークでも住宅のあっせん等をやっていますから、そういったところを紹介していきます。また、生活資金等については、それぞれ制度が異なっておりますから、ハローワークでも貸し付けの御相談にも応じられますし、それから県でも受け付けておりますが、これは基本的には労金というような話になっていますから、それぞれのところを、その人に合った状況で御紹介していくということになろうかと思います。
◆毛利栄子 委員 本会議のときに、非常にいい制度であるので、ジョブカフェのないところで2カ所ということですが、また違うところへということで提案もさせていただきました。国の事業との関係で、今、提案されている内容でおやりになるということでございましたが、相談に見える方が、結局その場所で全て完結しないで、今おっしゃられたように、これは例えば社協ですよ、これは地方事務所の建築ですよ、あるいは市の市営住宅の係ですよという形で、何カ所も紹介されても、心理的にも大変に追い込まれている状況にある皆さんが、なかなかそこで用件が終わらないで、あっちへ行ったりこっちへ行ったり、そこへ行ってまた話を聞いてもよくわからないということで、また戻ってきたりという可能性もあります。できれば週に1日はすべての相談をここでも応じられますとか。そこには福祉事務所の担当の方に来ていただくとか、そういうやり方や工夫ができないものでしょうか。
 実際、始まってみれば、本当にそこへ行って話を聞いてもらっただけ、端末で幾ら探しても仕事はない。お金もない。子供の教育費も払えないということになってきますよね。私たちが普通そういう御相談を受ければ、福祉の事務所へ行ったり、地方事務所の建築課にお連れしたり、水道料を払えないといえば、市の方と、分納するなりで御相談しましょうということでお連れしたりということで、大体一つの御相談を受ければ、道筋がつくには本当に一月ぐらいかかってしまうというのが実態です。これは相談してアドバイスはして、あとは自己責任でやってくれということなのですかね。
◎寺澤信行 労働雇用課長 確かに委員のおっしゃることはわかります。どう運営するかというのはまだこれからでありますので、そういった御意見も参考にさせていただきながら対応を考えたいと思います。基本的には水道であろうと、セーフティーネットの生活保護であろうと、どこに相談に来られても、まず市町村に行って、所得を把握しないと解決にならないわけでありまして、それぞれ専門の部署がやはりあるわけでありますから、それを全部1カ所でというのは、確かに理想ではあろうかとは思いますけれども、なかなか難しい面があるのではないかなと思います。先ほど申し上げましたとおり、いただいた御意見は参考にさせていただいて、どういうふうにしていくか検討していきたいと思っています。
○小松千万蔵 委員長 ほかに御発言もあろうかと思いますが、以上で商工労働部及び労働委員会関係の質疑を終局したいと思いますが、これに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 御異議ありませんので、商工労働部及び労働委員会関係の質疑を終局いたします。
 午後1時30分まで休憩を宣した。

●休憩時刻 午前11時56分
●再開時刻 午後1時30分

○小松千万蔵 委員長 委員会の再開を宣した。
▲ 議題宣告(観光部関係)
    付託事件及び所管事務一般を一括して議題とした。

○小松千万蔵 委員長 議題に関連して、理事者の説明を求めた。
◎久保田篤 観光部長 別紙のとおり、観光部長説明要旨に基づいて説明した。
○小松千万蔵 委員長 第1号「「平成21年度長野県一般会計補正予算(第1号)案」中 第1条 第1表 歳入歳出予算補整中 歳出 第8款 商工費の一部」について理事者の説明を求めた。
◎石原秀樹 観光振興課長 議案、予算書及び資料1により説明した。
○小松千万蔵 委員長 報第1号「平成20年度長野県一般会計補正予算(第8号)の専決処分報告」について理事者の説明を求めた。
◎石原秀樹 観光振興課長 議案により説明した。
○小松千万蔵 委員長 理事者から提出資料について、特に発言を求められているので、これを許可した。
◎長谷川浩 観光企画課長 「長野県新経済対策「くらし・地域力向上プロジェクト」について」を資料2により、「平成20年観光地利用者統計調査結果について」を資料3により、「平成20年度スキー・スケート場の利用者統計調査結果について」を資料4により、「平成21年度ゴールデンウィークにおける主な観光地の利用状況について」を資料5により、「平成21年春の大型観光催事における参拝者数の状況について」を資料6により説明した。
◎石原秀樹 観光振興課長 「温泉地・スキー場地区再生モデル事業について」を資料7により、「信州デスティネーションキャンペーンについて」を資料8により、「春の観光キャンペーンの実施状況について」を資料9により、「「信州の道 ホットインフォメーション 大作戦!」について」を資料10により、「国際青年会議所アジア太平洋会議長野大会について」を資料11により、「知事による台湾観光プロモーションについて」を資料12により説明した。
◎田中功 国際課長 「長野県・河北省友好提携25周年記念河北省代表団の来県について」を資料13により説明した。
○小松千万蔵 委員長 委員の質疑等発言を許可した。
◆宮本衡司 委員 過日の、私の本会議の一般質問で、長野県スキー伝来から、もうじき百年になるということで、何か県としてイベントというようなものをお考えいただけないかということを申し上げました。知事さんからは、一地域のみでは限界があるので、広範囲にわたって具体的な取り組みを検討していきたいという前向きな御答弁をいただきました。改めまして久保田部長さんに、まだ先の話ですから漠然としたもので結構ですが、お話しいただければと思います。
◎久保田篤 観光部長 スキー百周年に関するお尋ねでございます。本会議で知事がお答えした点につけ加えることはございませんけれども、基本的にスキーの振興というのは、私どもは観光というサイドに立ちますと、長野県の冬の観光を支える大きな柱でございます。先ほど統計の話がございましたが、スキー客は最盛期の約3分の1という状況で、全国的にもスキー離れという流れがある中で、これを何とか復権していく必要があると考えております。
 私どもでは、昨年、スキー場の今後のあり方についての方策を検討する組織をつくりまして、そこで報告書を作成いたしました。その中にもスキーを一地域の問題としてとらえるのではなくて、全国的に再興していく取り組みが必要ではないかという提案がございました。それを受けまして、今年度はスキーについての全国プロモーションを新潟県や北海道など多くのスキー場を抱える都道府県と一緒になってやっていこうという流れがございます。そんな中で、ちょうど明治44年あるいは明治45年にオーストリアのレルヒ少佐が上越のほうからスキーを伝えて、それが飯山のほうに関係者の皆さんが伝えたとこういうことがございまして、ちょうど百周年とも重なりますので、私どもとすれば何かやりたいと思っております。
 この関係は、庁内でいえば教育委員会のスポーツ課にも関連する問題でもございますし、県内のスキー場の関係者の皆さん、あるいはスキーの産業を支える皆さんとも関係する課題でございますので、今後、いろいろな皆さんに声をかけながら考えていきたいと思っているところでございます。具体的にどうかということまではまだ行っておりませんけれども、何らかの形で全国に長野から情報を発信して、スキー文化の振興と再興という視点でやっていきたいと考えておりまして、少しずつ手を広げつつあるというのが現状でございます。
◆宮本衡司 委員 ありがとうございます。庁内の部局横断とさまざまな団体のスキー関係者の方々を交えて、百年というのは二度と来ませんので、ぜひまた御配慮いただきたいと思います。
 こんな不景気になりますと、だれでもそうですけれども、まずは飯を食わなければいかんと。次に、雨露しのげる家がなければいかんと。今まで年に何回も観光に行ったけど、ことしは我慢しようというようなことで、非常に景気に左右される分野だと思うのですね。そんなもので、状況とするとやはり大変これからも厳しい状況が予想されます。
 ただ、私が御期待申し上げたいのは、かつて観光は、長野県においては商工部の一係にすぎなかったものが、一躍観光部という組織が立ち上がりまして、それだけ長野県においては、観光産業というのは非常に重要な位置づけにあるわけです。中でも中期総合5カ年計画の中では、こちらにおいでになる方々に、もうワンコイン、もう1カ所、もう1泊、もう一度来たいという、そういう気持ちを起こさせるという、非常に具体的で、わかりやすい目標を立てられた。また、満足度の38.7%を5年かけて50%まで持っていくという非常に具体的でわかりやすい目標を御提示いただいたと思うのです。
 まだ観光部が立ち上がって間もないですけれども、部長さんから、この満足度もあわせて、手ごたえといいますか、これはいいぞというような兆しが見えておるような部分がありましたら、お話をいただければと思います。
◎久保田篤 観光部長 観光部を設立しまして2年と少したつわけでございます。そんな中で、総勢50名体制の組織、それから観光立県長野再興計画の策定とこういうことで、具体的には20年度から計画がスタートして1年たとうとしている状況でございます。具体的な手ごたえということを御質問されますと、本当にどうなのだろうかと自分で実は自問自答をしております。統計の数値というのはどうしても、景気あるいは経済全体の動きの中でかなりの影響を受けますので、そのことを見ますと、大変私ども自身の努力がまだまだ足りないと、実はこういう気持ちでございます。
 先ほどお話しさせていただきましたけれども、観光は地域活性化の永続の運動ととらえますと、常に前を向いて動かしていかなければいけないとこういうふうに思っておりまして、努力の足りない分につきましては、気持ちをもう一度奮い起こして、とにかく前に向いてみんなでやっていこうと、こういう旗を振っていくというのが大事だと考えております。
 満足度の向上につきましては、県民世論調査の中でなかなか数字が上がりません。これは県民が県内の観光に対する厳しい目を持っているということだろうと思いますので、個々の場面ではもっとプラスなものが本当はあるのだろうと思いますけれども、総体では4割をまだ切っているという状況でございます。
 これにつきましては、一つの取り組みとしまして、昨年はザガットサーベイ長野版、これは世界の88の都市で行われている、消費者の投票による飲食あるいは宿泊施設を評価したガイドブックでございますけど、その発刊に取り組みました。これはことしの3月に発刊されたわけでございますけれども、そういうものを通じて、何か新しい取り組みを我々はやっているぞということが、県内にも、あるいは県外にも伝わるという点では、成果の一つとして挙げられるのかなと思っております。
 しかしながら、まだまだ、この数字が示すように我々の努力が足りないという点は否めませんので、これについては一生懸命やっていこうと、気持ちを新たにしているところであります。
◆宮本衡司 委員 部長さんがおっしゃるように、この分野というのは、ことしやったから来年からお客さんがどっと押し寄せてきたとか、いきなり効果が出るというような分野ではありません。本当に粘り強くこれからもお取り組みをいただきたいと思います。
 信州に泊まろう!県民宿泊キャンペーンは、まだキャンペーンの最中なのですけれども、ここまでの中で目的の達成度、またあるいは効果についてお聞かせ願いたいと思います。
 それと対前年で、御開帳のあった善光寺さんは当たり前ですけれども、志賀高原と白馬がふえていますが、何か理由がございますか。
◎石原秀樹 観光振興課長 それでは春の信州に泊まろう!県民宿泊キャンペーンの御質問につきまして私から、後半につきましては企画課長からお答えいたします。まずこのキャンペーンでございますけれども、資料9にございますように、さまざまな機会をとらえましてPRを行ってきたところでございます。印刷物、またはメディア等におきまして、今回初めての企画ですよということを大きく県民の方にお知らせしたところでございます。
 現在、2,661件の応募がございますけれども、この数字が多いか少ないかということは、今後、関係してくださったさまざまな方々の意見を聞きながら、正確に状況を把握して、もしかしてこれが有効ということでありますれば、第2弾を打ってまいりたいと考えております。
◎長谷川浩 観光企画課長 志賀高原と白馬のふえた理由でございますけれども、志賀高原が対前年比101.0、それから白馬山ろく101.5ということで、認識といたしましてはほぼ平年並みということで、格別理由がというものは見出せない状況でございます。
◆宮本衡司 委員 ありがとうございました。話は全く変わるのですけれども、信州へおいでになったお客さんたちが、山々など風景を眺め、またさまざまな伝統行事、神社仏閣といったものを見て歩くのですが、景観を守るということは、お客さんを受け入れる体制をつくるということとあわせて、観光産業としてどうしても避けて通れない部分だと思います。つまり景観を守るということが観光地の魅力と比例してくるのではないかと思うのです。
 そんな中で、実は最近各地で廃屋が本当に目立っています。所有者がどこかへ行ってしまったのか、わからないところもあるし、またしばらく留守にしているところもあるのでしょうけれども。私の地元の斑尾のペンションだとか、山の中へ入りますと、雪でつぶれてしまったような家が目について、そういうのを見ますと、信州へおいでになったお客さんにしてみれば、確かにそれも自然といえば自然かもしれないけれども、あまり見たくもないようなものだと思うのです。
 調べてみたのですが、長野県観光地景観対策研究会があり、部長さんもここの委員のお一人だと聞いております。どちらかと言いますと、景観の問題は、観光部と直接的には関係ないような気がしますが、確か平成16年度に国で景観法が制定されて、それ以前の平成4年に、県では独自に景観条例を制定しています。18年度には、また新たに景観条例を制定した経緯がありますが、この廃屋の対策は、これから重要な問題になってくると思っています。廃屋は景観上の問題だけではなく、そこへ子供たちが入り込んだり、また犯罪の温床になったりしますので、これから対策に本腰を入れなければいけないと思いますけれども、観光部長さんはどのようなお考えですか。
◎久保田篤 観光部長 今お話がございましたように、観光地における廃屋というのは、景観を阻害するだけでなくて、価値を落とす、非常に邪魔物であるとの認識を持っております。今お話がございました観光地における景観のあり方についての研究会は、昨年、報告書を出しまして、今後の対応について整理をしたところでございます。調べてみますと、斑尾を初め県内のいたるところに、所有者がいなくなったり、あるいは経済的な問題などで、廃屋が存在することはこちらも承知をしておるところでございます。
 研究会の検討では、所有者に撤去する気があるかないかに尽きるということでございます。実は観光地における廃屋を財産と見るかごみと見るかというような議論でございまして、財産と見ますと、その所有者に撤去を要請するときに法律的な根拠がないと行政は何も手が出せません。その場合には、景観だけではなくて、防犯上の問題などの社会的な利益を阻害するという理由をもって、何らかの形で法的な規制を加える。要するに撤去する義務を課して、それを履行しない場合には代執行するという筋道があります。もう一つは、撤去する意思はあるが、所有者にお金がないのでできないという場合には、財政的な支援をしていく。こういう二つの手法について整理をしたわけであります。
 県ではこういう議論をいたしましたけれども、結局のところ、ある地域の権利を制限し、義務を課するようなことを、県で一律に規制の網をかけるわけにいきませんので、やはり市町村それぞれで十分議論いただく中で、規制やルールをつくっていただきまして、対応する必要があると思います。その場合の県の役割は、例えば景観で言えば建設部の視点で、あるいは警察の関係もあるだろうし、あるいは法的な問題など、幾つかの専門的な観点から市町村を応援していくことが一つの方策だと思います。
 それから経済的な支援につきましては、各市町村におきましては、例えば白馬村では、地元で撤去をしていただく場合には、一定の財政支援をするというようになっておりまして、その白馬村の対応を県の景観のほうで財政的に応援するとこういうシステムになっておりますが、この辺は個々の問題が出た中でまた景観の担当部局にお願いして、予算的な対応をお願いする必要があると考えています。
 これにつきましては、2月にも市町村の会議を開きましたし、私も実は、ことしに入りまして幾つかの市町村の関係者からも、この問題に対する何かうまい対応はないかというお話もいただいておりまして、今後、この辺につきましては、市町村をベースにいたしまして、県としても応援していくという形が望ましいと思います。
 また、観光に関することは基本的に観光部の所管でございますが、教育上の問題や景観上の問題については、それぞれに庁内に担当部局がありますので、そちらと意見調整をしながら対応して参ります。
◆宮本衡司 委員 もちろん市町村が一番正面切ってやらなければいけないと思うのですが、権利関係などの部分になりますと県のいろいろなアドバイスや指導も必要かと思います。確か、上限で40万円ぐらいの補助金が県から出ていましたよね。
◎久保田篤 観光部長 あまり金額は多くないのです。大規模なものを想定しておりませんので、40万円を限度に補助しているとこういうことでございます。
◆宮本衡司 委員 経費的なことについては、40万円が高いか安いかは別として、それ以上に、先ほど申し上げましたように、いろいろな法的なこと、また権利・義務関係については、ぜひとも御指導をいただきたいと思います。
 それからことしは御開帳、また来年は御柱と、いろいろなイベントがありまして、それで7年に一度は必ずお客さんが来るということなのですけど、冒頭、部長さんのお話にもありましたように、一過性にならずに、7年間ずっと観光客を平準化することができないものでしょうか。
 この空白の7年の間をどうやって埋めていくかという、さまざまなイベントやキャンペーンを県でもおやりになっていると思うのですが、今、歴史好きの女性がものすごくふえているのだそうですね。歴史の「歴」に男性女性の「女」を取って、こういう人たちを「歴女」と呼ぶのだそうです。主に20代から30代の方が、例えば歴史上の戦国武将の足跡やお墓とかを訪ねて、また、幕末、明治維新の政治家の偉業をもう一度勉強してみるとか、かつての英雄、軍人のゆかりの地を訪ねてみる。あと最近では仏像の鑑賞なども、今の若い人たちに、特に女性に非常に受けているということなのです。私が思うに、こういう過去の英雄、軍人、侍といったものに今の若い女性が何で目を向けるかというと、それはもうひとえに現代の男が腑抜けになっているから、この一言に尽きるわけなのです。
 今よく、男性の草食化ということを言われています。要するに草を食べているから日本の男は弱くなったのだという。だけどこれ違うのですね。ついこの間まで日本人の食べ物というのは、根菜類、大豆、海藻、魚、米などでした。ここに何が一番含まれているかというと、実はミネラルなのです。ところが現代人のミネラルの摂取が3分の1まで減ってしまったというのです。その結果、どういうことが起きているかというと、男性の精子の数が減っておるのですね。欧米の成人男子の1cc当たりの精液にはおよそ1億匹の精子がいるそうですが、日本の男性には7,800万匹しかいないのです。本当に日本の男が弱くなってきてしまった。そういう状況です。そうかと思えば、本当に肉も食べずに非常に元気な方もおいでになりますので、必ずしも日本の男が草食化したから弱くなったということはない。私は間違いだと思います。そういうことで、今の日本男児に魅力を感じない若い女性たちをターゲットにしたイベント、そういう商品を考えたらどうですかね。例えば上田市の真田氏歴史館があるのですが、ここに大体年間1万5,000人ぐらいの方がおいでになるのですが、3年前と比べると1,000人ぐらい入場者がふえているのです。それで、全国に20〜30代の歴史好きな女性が14万人ほどおるのだそうです。こういう女性たちは、いろいろなところへ訪ねて行ったり、本を買ったり、資料を集めたりするのに年間50万円ぐらい使うのだそうですね。そういたしますと、50万円掛ける14万人で700億円ぐらいの市場があるということなのです。
 こういった人たちをターゲットにするということになると、例えば長野県ですと、真田十勇士をめぐる旅だとか、あるいは川中島で越後の上杉と甲斐の武田が戦った、そういうストーリーとか物語を利用して、その7年ごとの御開帳や御柱の間で、若い女性をターゲットにした観光商品をつくっていただければなと思った次第であります。
 そんなこともありまして、これ手前みそで恐縮なのですが、全国旅行業協会が全国各地の旅行企画のコンテストをしました。123件の応募があった中で、実は飯山市観光協会の企画が1位をとったのです。私も言葉の意味がよくわからなかったのですが、着地型旅行というのだそうですね。着地の「地」と「旅」をとって「地旅大賞」というのだそうですが、その大賞をとりました。
 私は、何で飯山市が123件の中から1位に選ばれたのかと、よくよく考えてみたのですけれども、変に奇をてらうことなく、ありのままを見せるということが評価されたのではないかと思います。先ほど島田委員から映画の阿弥陀堂だよりのお話がありましたけれども、どこにでもある、えらい飾った世界ではなくて、本当に地のものを見てもらって、いやして帰ってもらうような旅行商品が、私は信州には一番似合っているのかと、最近になって思っています。
 次に、温泉・スキー場の再生モデル事業につきましては、戸狩温泉を採択いただきまして本当にありがとうございました。飯山市にはかつてスキー場が大小合わせて7カ所もあったのですが、今はもう3カ所になってしまいました。かつて飯山市は、冬になりますと仕事がないもので、諏訪や岡谷へ寒天づくりに出稼ぎに行っておったのですね。しかし、冬の間、家族と離れて諏訪や岡谷まで行くのはせつないということで、何とか地元で冬でも稼げるものはないかといって始めたのが、民宿であり、スキーなのです。昔は、東京や大阪から来たお客さんに、こたつの上へ野沢菜を置いておいて、兄ちゃん、姉ちゃん、そこでお茶飲んでくれやというようなことで、民宿の素朴な味を出せばそれでよかったので、観光業としてのノウハウというのは、はっきり申し上げて、非常によそと比べて希薄なのです。要するにリゾート地としての教育やノウハウを持った土壌ではない。昔ながらの父ちゃん、母ちゃんたちが始めた民宿のまま来てしまったものですから、その時代の若者が一体どういうものを望んでいるのかということに対して、全く無頓着なまま来てしまったのです。加えて、今、スキー人口も3分の1になってしまったということで、本当に右往左往して一体どうすればいいんだという状況が、今の飯山市周辺の観光産業の一番の問題だと思うのです。
 でありますから、県におかれましては、今の都会の若者はこういうものを望んでいるよ、こういう設備にしなければだめだよという情報や、今の世の中の流れというものを教えていただきまして、情報の共有と御指導をいただければありがたいと思います。
 私、一番うれしいのは、北信地方事務所の佐藤所長さん以下、商工観光課の青木課長さんもそうですけれども、広域的観光というものにものすごく力を入れていただいております。平成26年には来るべき新幹線の飯山駅ができますけれども、そんなようなところをにらんで、飯山のみならず、北信州一帯の広域観光というものにも取り組みをいただければと思うのであります。
 今後ともまた御指導を賜りたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
◎石原秀樹 観光振興課長 多くの示唆に富みますアドバイス、ありがとうございました。それでまず第1点目でございますが、歴史を切り口に使って、それを観光の誘客に生かしたらどうかという御提案でございます。確かに長野県内、多くの歴史的な遺産がございます。これをまた活用いたしまして、今後の観光の振興につなげるというのは、極めて重要な手法かなと考えております。
 現在行われております信州デスティネーションキャンペーンの中におきましても、幾つかの地域におきまして、その手法を使っているところがございますので、その関係につきましては、それを支援していくとともに、また木曽義仲とか、それから高遠城主の保科正之を大河ドラマ化するというようなお話もございます。またそのような動きも今後注視してまいりたいなと考えております。
 次にスキー場の関係でございます。今後、スキー場の再興について、先進県または先進地域の情報を提供するようにというお話でございます。私どもの再生プログラムの中におきまして、きちっと御提案していきたいと考えております。
 また、今回、採択いたしました戸狩地域には、地元の食材を料理に出すという民宿もございます。またはそばづくりの体験を実践なさっていたり、ドラム缶のお風呂で雪見を行ったりしている民宿もございます。そのような独自の取り組みも加えまして、魅力のある観光地づくりというものをこれから検討していきたいと思っております。
 最後でございますが、広域観光を推進するようにということでございました。先般、信州キャンペーン実行委員会が行われまして、その際に、長野県で今回行われますデスティネーションキャンペーンに新潟県の津南、また十日町から参加の申し出が来ております。私どもも一体となりましてこれを行ってまいりたいなというふうに考えております。また、スキーにおきましては、妙高とも以前から交流がございますので、こちらもきちっと推進してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆森田恒雄 委員 それでは端的に幾つかお聞きしますが、最初に、今、宮本委員から出されました廃屋対策問題についてお聞きします。ずっと以前に、田舎暮らしのリサイクルといって廃屋対策の冊子をつくりました。今の話も聞いていて、過疎地域で困っていることの一つとして廃屋問題があります。所有者にはそれを片づけていくという財力がないので、そのままになっています。そこで、補助金が出て対策が組めると、経済が厳しい折に、小さな建設業が廃屋の処理の仕事で助かりますし、環境対策にもなり、一石二鳥です。私たちの委員会は環境商工観光委員会ですから、商工労働部や環境部とも連携して補助金等を交付できないものでしょうか。私も、ずっと以前に、大鹿村でこれを何とかできないかと、さんざん言われたのです。先ほど話をしました田舎暮らしのリサイクルという30ページくらいの冊子を県でつくりましたので、これも参考として対応をお願いします。
 それから、3億8,000万円もお金を使った国際青年会議所アジア太平洋会議の長野大会があったわけですが、これだけのお金を使ったにもかかわらず、ニュースとして私の目に飛び込んできませんでした。国内で8,000人、海外から1,200人もの人たちが来て、これだけの大きなイベントが行われたのに、なぜあまり報道されなかったのか。また、この3億8,000万円の内の県の負担金額はどのくらいだったのか教えてください。
◎久保田篤 観光部長 まず廃屋対策についての御質問でございます。過疎地域での廃屋対策という議論になりますと、観光の面だけでとらえるには、課題が大きすぎるかなと思います。ですから、例えば公共事業で、あるものをつくるために邪魔だからそれを壊す場合は、その事業費の中で対応できるものがありますが、廃屋だけを取り壊すということになりますと、先ほど申し上げたとおり、いろいろな理屈を考えなければなりません。これにつきましては、即座に回答できませんので、今後の勉強という形で受けとめさせていただければと思います。
 景観の議論をした場合に、木を植えて、見えなくすればいいではないかという議論もありまして、例えば、小さな動物に鉄砲で対処するのはおかしいという、行政の原理みたいな議論もあります。何かうまい大義名分を立てないと、この問題というのは簡単にうまくいかないのではないかなという感じはいたします。いずれにしましても、今のお話は幅が広いので、時間をいただいて勉強させていただければと思います。
 それからもう一つ、ASPACの関係でございますが、ASPACは青年会議所が主催する事業でございまして、これに対しまして、県でも一定の金額の補助金を予算化いたしました。予算額は2,700万円でございまして、最終的な精算ができておりませんので、実際はもう少し減るかなという感じはしております。
 それでASPACについては、大変大きな会議であったにもかかわらず、報道が少なかったとの指摘ですが、テレビでも報道されましたし、あるいは信濃毎日新聞でも取り上げられてはおります。ただ、期間が短かったというようなことはあろうかと思いますが、青年会議所の対応の中でいろいろ努力はされたとは思っております。私どもの承知する限りでは、幾つかのメディアで取り上げていただいております。
◆森田恒雄 委員 ASPACで宿泊客は当然ふえたでしょうが、これだけの大勢の人が集まって、3億8,000万円もお金を使って何を目的に開催したのでしょうか。
◎久保田篤 観光部長 青年会議所というのは全国各地域、あるいは全世界にあるわけですけれども。ASPACというのは、このアジア太平洋地区の各国で行われている持ち回りの定例会議であります。長野県の場合には、2年前になりますけれども、長野青年会議所が中心になりまして、台湾のチェンリーという都市で大会があった際に、次の次は長野で開催をということで招致をした経過がございます。このときには、腰原副知事も招致活動に一緒に行っております。国際的な青年会議所のメンバーが、各地で定例的に開く会議でございますので、私どもは国際コンベンションの誘致という立場から、長野県の観光あるいは地域の魅力をPRできる。あるいは国際交流の推進にも役立つ。それから付随的には、青年実業家が集まりますので、かなり懐が豊かな方が多いので、観光消費にも役立つと、こういう幾つかの観点で支援をいたしました。
◆森田恒雄 委員 わかりました。続いて信濃グランセローズとのタイアップの広域観光推進についてお聞きします。今の若い皆さんは、音楽のコンサートにものすごく熱を上げるわけです。そこで長野オリンピックスタジアムなどでの、グランセローズの試合の後に、音楽のコンサートをやると。若い皆さんを中心にたくさん集客できるのではないでしょうか。野球の試合だけでは見に来てくれないのではと思いまして提案します。長野県にはドームがある球場がないので、雨が降ってしまうと中止になってしまいますがね。試合の後でコンサートをやれば、若い皆さんが野球も見てくれて、応援もしてくれる、グランセローズの選手も元気が出る、その後コンサートで盛り上がれば、おもしろい企画だと思いますので、皆さん方で検討してみてはいかがでしょうか。
◎石原秀樹 観光振興課長 野球と音楽のコンサートをタイアップいたしまして、若い方々を引き寄せて相乗効果を上げようという御提案でございます。大変着目がいいなと思いました。グランセローズの試合は、BCリーグの運営会社のほうで行っております。いろいろな機会がございますので、その中で一つ御提案をしてみたいなと考えております。実現できるかできないかは今後ということで、御意見としていただきました。
◆森田恒雄 委員 検討してみてください。以前にもこの委員会で申し上げましたが、私が三遠南信サミットで浜松へ行ったとき、湖西市の市長が、キャンプというと夏なのだけど、私たちのほうは海辺だから、海は始終見えるけれども雪を見たことがないので、子供たちに冬のキャンプをさせたいという提案があったのです。私もなるほど、そういうこともあり得るなと思いました。下伊那には治部坂や平谷のスキー場などもありますし、東海地方は近いですから、そういうことも検討していただきたいと思います
 もう一つ続けてお聞きします。県で随分お金をかけて、売木村へ県立の広域公園をつくりました。星の森公園というのですが、私もこの間行ってみましたけれど、整備されて非常によくなってきています。その向こうに茶臼山という愛知県の最高峰がありまして、その山にも公園があります。それで愛知県側から提案をされたのですが、ぜひ愛知県の茶臼山公園と売木村の星の森公園で連係プレーのイベントを開催できないものかという内容でした。両方の公園の距離というものは、わずか数キロくらいなので、ぜひ検討をしていただきたいと思います。
 この間、下伊那郡の南部地区の農業委員会の総会がありまして、その皆さんと一緒にバスで茶臼山公園に行ってきました。土日ならともかく、平日にものすごい人が来ておったので、びっくりしました。茶臼山のてっぺんまで芝桜がすごくきれいで、駐車場はどこも満車なのです。平日であれだけ人が来るのであれば、土日だったら駐車場が間に合わないほどでしょうから、このくらい混んでいる公園から提言をいただいておりますので、連携について検討してもらえたらありがたいなと思います。
◎久保田篤 観光部長 前議会におきましても、森田委員から同様の提案をいただいているところでございます。県外との交流、県際交流、多くの皆さんが魅力的に思う、そういう魅力づくりをどうするかということだと思いますので、ただいま御提案のありました山と海の、あるいは雪というものに着目した交流、それから茶臼山との連携による魅力づくり、これは大変重要なことだと思っております。
 ただ、これは、県としてやる部分もありますが、実際にはだれが主体でやるかという議論が必要になります。そんな点を含めまして、来年に向けまして、デスティネーションキャンペーンへの取り組みなどもございますので、ただいまいただいたことにつきましては、関係の皆さんにもお話をして、特に下伊那地区については地方事務所で観光の戦略会議がございますので、そういう中に話題として提供する中で、具体的な動きになるように努めてまいりたいと思っております。以上です。
◆森田恒雄 委員 ぜひそのような方向で進めてください。それから年末年始のスキー場の統計について、この前も申し上げたのですが、この中に、治部坂と平谷のスキー場が載ってないのですよ。今後は載せてもらうようにお願いしたいと思います。
◎久保田篤 観光部長 ただいま御指摘を受けた資料は、ピックアップといいますか、抽出して統計をする形のものでございまして、スキー場につきましては、全数調査でございますので、個別に数字は出るのですが。例えば、年末年始のスキー場のデータなどは、どうしても抽出になりますので、その点の限界はございます。御意見として承りたいと思います。
○小松千万蔵 委員長 3時20分まで休憩を宣した。

●休憩時刻 午後3時03分
●再開時刻 午後3時19分

○小松千万蔵 委員長 委員会の再開を宣し、委員の質疑等発言を許可した。
◆本郷一彦 委員 長野県内の優秀なエコノミスト達はもう、長野県の産業は観光と製造業しかないと分析しています。リーマンショック以降、製造業が大変な事態になっております。したがいまして、観光をどうするかということが、実は21世紀の長野県の大きな課題と私どもも認識しています。先ほどそれぞれデータを見させていただきまして、久保田観光部長におかれましては、大変な使命感と責任感を持たれまして、過去2年間にわたって大変な御努力をされたことに深く敬意を表したいと思います。関係機関等も意識改革をして、県の観光行政が指導力を発揮して、この短期間のうちにもかかわらず、ある意味では強い一体感を持って前向きに進んでいることを私も評価をしたいと思っています。
 そこに経済情勢の悪化が重なりまして、数字的にはなかなか予定どおりにもいかないものですから、部長はもどかしい思いをされているのではないかと思って、むしろ御同情するわけでございます。先ほど宮本委員からもお話がありましたけど、こうした今日の状況について、久保田観光部長さんから2年間の総括と御感想をお聞かせ願えればと思います。
◎久保田篤 観光部長 19年4月の観光部新設以来、2年が経過する中での観光部の自己評価ということでございます。50名体制の組織ができまして、そして1年後には観光基本計画ができました。この点につきましては、それなりの体制が整いましたので、今後に向けての枠組みができたと評価しております。
 また、これまでの係や課とは違いまして、一定の人数がおりますので、観光に関する分野の皆様方との交流といいますか、コミュニケーションがとれるような体制になった点は、観光部ができてそれなりに動いてきた証ではないかと思っているわけであります。
 しかしながら、今お話がございましたように、数字がなかなか厳しい状況でございまして、これについては、右肩下がりの傾向を何とか底を打って、そして上昇に転ずる動きに変えていかなければいけないと思っております。この2年間の評価は、体制はできたけど中身はこれからだなということを改めて思っております。
◆本郷一彦 委員 私ども委員会も、また観光議員連盟もございます。一般論ではなく、議会側も部長と一緒に当事者意識を持ちながら、これからも大いに努力をしていきたいと思っている次第でございます。
 そこで、ぐるっとキャンペーン等もいろいろお知恵を出していただいているわけでございますけど、こういうものは体系立ててシステム化していくことが非常に重要ではないかと思いますので、その辺をお聞きしたいと思います。
 それに加えまして、実は、松本も御開帳によって観光客がふえました。そういう意味では県内の南北問題がよく取り沙汰されますが、商工会議所会頭あるいは観光部長等の御指導によって、今は非常にフラット化していまして、そういう問題も解決して、中信地区にも大きな効果が出たわけでございます。
 そこで、先ほどの宮本委員のお話と同じことになりますが、長野県観光の復権のために、骨太の取り組みが体系的に必要だと思います。これについて振興課長の御所見をお伺いしたいと思います。
◎石原秀樹 観光振興課長 まず一つ目でございますが、ぐるっとキャンペーンなどにつきましては、体系化とシステム化が必要だという御意見でございます。私どもといたしましては、このぐるっとキャンペーンが終わりました時点で、関係します方々と、もう一度中身を検討いたしまして、よかったこと、悪かったこと、ここをしっかりと明確にして、次につなげてまいりたいと考えております。
 私どもとしましては、このぐるっとキャンペーン、県内への周遊化、または長期滞在ということにおきましては、極めて有効なキャンペーンかなと考えておりますので、場合によりましては第2弾、第3弾を考えてまいります。またこのキャンペーンについては、幾つかわかりづらいということも御指摘されております。この点につきましては、謙虚に受けとめていきたいなと思います。
 それから二つ目でございますけれども、骨太の観光戦略というお話でございます。確かに右肩下がりのときにイベントを打ちまして、一瞬、右肩上がりになるような形で、対処療法で各キャンペーン等を打っていくというのも、一つの手法かなとは私は思っておりますが、恒常的に、今後とも観光地が大きく発展するためには、現在ある観光資源というものをもう一度見直していただきまして、それに、より磨きをかけまして、県外にPRしていくということが基本中の基本かなと思います。そのことによりまして、私どもが定期的に行いますキャンペーン、またはイベントも生きてまいると考えております。したがいまして、今回、信州デスティネーションキャンペーンというちょうどいい機会がございますので、この機会に各地域の方々とひざを交えて、今後の長野県の観光地づくりについて話し合いをしてまいります。
◆本郷一彦 委員 ぜひお願いします。ザガットサーベイ長野版が3月に発売されまして、特に若い女性や主婦の方に大変な人気がありまして、それを手がかりにして、いろいろな観光なり、飲食の判断基準にされているということでございますが、ザガットのその後の評価について簡単にお話をいただければと思います。
 今、平地観光が非常に疲弊しております。そのような中でも、個々の名前を出すことは控えますが、1泊3万円なり4万円といった宿泊施設が、長野県内にも何カ所かありまして、ヨーロッパなどの海外でも高い評価をいただいているところもあります。そういうものを見ますと、その経営者の方が、ある意味では非常に個性的というか、独創的で、観光客の人気が、そういうところに一極集中をしているわけでございます。北信にも中信にも南信にもそういった宿泊施設があるわけでございますが、一般的な経営戦略だけではなくて、やはり個々の経営者の経営理念なり経営施策というものが、まさに大きなかぎになると感じています。これは本来あまり行政がタッチすべきことではございませんけれども、そういう視点で経営者の人材育成をしていくことが、これからの観光の大きな要素になると思いますけど、その点についてはどうでしょうか。
◎久保田篤 観光部長 まずザガットの関係でございますけれども、3月19日に発刊以来、かなり売れ行きもよかったようです。本会議でも答弁させていただきましたけれども、市場流通版だけで3万部を超えているという状況でございます。そういう意味で注目されているということでございます。発刊時にはかなりのメディア、あるいは業界紙でも大きく取り上げられましたので、私どもとすれば、長野県が何かおもしろいことをやり始めたぞと、こういうメッセージにもつながったのではないかと思っております。
 なお、ザガットにつきましては、今後、県外における観光プロモーションの一つの材料にしていただくつもりでございますし、また英語版につきましては、今年度、予算化をさせていただいておりますので、その実現に取り組んでまいりたいと考えております。
 それからもう一つ、旅館・ホテルの人材育成、経営者の人材育成ということでございます。今お話を承りましたけれども、結局、観光を産業としてとらえたときには、この人材育成というのは欠かせないものであると思っております。そんなことから、昨年から経営力強化の事業にも取り組んでおりまして、経営講座、それから今年度は、まだ具体的にスタートしておりませんけれども、モデル的に幾つかの旅館・ホテルをピックアップしまして、そこに経営の改善のためのコンサルタントを入れる事業も予定しております。人材育成につきましては、特に大学との連携も必要になりますし、あるいは旅館・ホテル関係の団体の事業とも当然リンクいたしますので、そういう皆さんとも意見を交えながら、今後とも力を入れて参ります。
◆本郷一彦 委員 たまたま私の友人の1人が、世界じゅうを1人で回りまして、ヨーロッパ各地などの、成功事例を勉強してきまして、松本市内のだめになった飲食店も、いろいろなコンセプトで、彼がやると全部再生してしまうのです。いかに経営力というものが大事かということです。そこで、経営者が単に日本だけではなく、国際的な広い視野を持てるような、行政としての助成策などについて御考慮願いたいと思います。
 今、日本から海外に行く観光客は年間千数百万人です。かつては向こうからこちらに来るのが大体500〜600万人でしたが、国はインバウンド1,000万人台を目指していまして、今、順調に伸びています。先ほど河北省の代表団の招聘の話がございましたが、河北省の代表といえば、日本の総理大臣に匹敵するお立場の方が来たわけでございます。河北省との経済面での交流では、先ほどオリオンさんのお話が出ておりましたけれども、観光という面での交流はこれからどのような形でやっていくのでしょうか。
 中国における日本のブランドは東京、京都、長野なのです。つまり長野県は中国においてナンバースリーのブランド力を持っておるわけでございます。東京や京都に相当するブランド力を長野が持っているという中での、河北省との観光戦略をどのように立てられていくかということです。
 日本人は、イタリアやフランスへ行きまして、フィレンツェやミラノやパリへ行って、外貨を落としてくるとこういうことでございます。今度は逆に、中国から見てブランド力があるのは日本なので、その辺をインセンティブとして、非常に骨太に考えていただきたいと思っています。
 次に、国内観光の話になりますが、例えば行ってみたいところを調査すると、春は長野県が10位、夏が4位、秋が8位、冬が6位と非常に高位になっています。その目的はやはり自然との接点が1番目で、2番目がグルメ、3番目が温泉です。総体的には非常に高い優位性を持っています。しかし長野県は自然と温泉はよいのですが、グルメとホスピタリティー、つまりおもてなしの面がやや欠けるということでしょうか。
 東京都で1,000万人、関東圏を入れれば、北関東を含めて3,500万人の人口がいるわけです。しかも長野県は、これらのところから非常に近いところにあるわけです。この地域の旅行先の上位は、神奈川県が1位で、都内が2番目、次が千葉県で、長野県は実は4番目に入っているわけでありまして、いろいろなデータからも長野県が上位にあることがわかります。しかし日本の温泉百選というランキングでは、ベスト10どころか、ベスト30以内にも入ってない。ちなみに白骨温泉の37位が県内のトップということであります。こういうことで、総合的な条件とか、イメージとか、素材というものは、非常にいいのですが、現実として、観光産業としてそれがいい形でリンケージしてないということが最大の問題だと思いますので、この点についてもお聞きします。
 それから、先ほど若い女性の御意見について宮本委員がお話されました。実は高齢化社会で1,500兆円の個人資産のうち60%〜70%を60歳以上の方が持っているということでございます。つまり若い方にはお金がないわけであります。したがって、この御年配の方々の個人資産をどう観光消費につなげていくかが、非常に重要です。これは観光に限らず経済全体のマーケティングの中でも、重要な位置を占めておりますが、これからは60歳以上の方々の膨大な金融資産を、健全な意味で長野県の観光産業と結びつけるという視点を持たないといけません。若い方はただ車で移動していってお金が全く落ちない。片や60歳以上の方は、先ほどいった3万円、4万円のホテルでもどんどん泊まる。そういう意味においては、ブランド力、マーケティング力が非常に重要だと思いますので、一括して質問をさせていただいて終わります。
◎久保田篤 観光部長 中国河北省との提携に関連しまして、インバウンドへの対応ということでございます。たまたまこの7月1日から中国では、お金のある方は自由に観光旅行ができるような制度へルールの改変もありまして、中国は今後の成長を期待できる国際観光市場、お客さんになると考えております。ただ、河北省につきましては、まだまだこれからという部分もございますので、長い目で見ながら、インバウンドにつきましては、受け入れの体制整備を中心に進めていくべきだと思っております。
 それから国内市場の関係でございますが、今、お話がございましたように、いろいろな統計では、長野県の観光地としての魅力の高さは万人が認めるところだと思っております。しかしながら、長野県に来てみて満足がどうかという話に必ず戻るわけでありまして、その満足度を向上させるために、我々のサービスの水準を上げる。ホスピタリティーを持って対応するという、受け入れ側の取り組みを強化しない限りは、この長期の右下がりの傾向に対抗できないだろうと思っております。先ほど来話が出ておりますけれども、デスティネーションキャンペーンが来年ありますので、それに向けての取り組みの中で、長期的な視野も持ちまして、とにかく長野に来てよかった、そしてまた来たいという、こういう気持ちを起してもらうような魅力と、それから接客といいますか、ホスピタリティーを高めるように取り組んでまいりたいと考えております。
 それから観光のターゲットをどうするかということでございますが、女性の方を中心とした若い方、それからシニア層と言われるお金持ちの皆さん、こういう皆さんをどうするかということにつきましては、これもデスティネーションキャンペーンのターゲットを、女性とシニア層に定めております。その中で、各地域の皆さんが知恵を絞って、そして何とかしなければいけないという気持ちがないと、どうしても真剣なものが出てまいりませんので、人の心を動かすようなそういう魅力をつけるための取り組みを、デスティネーションキャンペーンを契機に今後ますます力を入れていきたいと思っております。
◆島田基正 委員 この季刊「信州」の後ろに映画阿弥陀堂だよりの広告が載っております。午前中の委員会でも、これからの日本の地域のあり方、人の生き方ということで阿弥陀堂だよりも一つの日本の未来像を指してつくったものであると話しました。この映画の監督をやった小泉堯史という人は、20年以上前ですが、黒澤明監督が元気なときに音楽村へ来まして、黒澤明が生きているときは、彼はずっと助監督をやっていました。黒澤明監督の映像というのは、あの七人の侍の戦いのシーンも、100人が戦っているときに、500人ぐらい戦わせるわけですよ。その見えない400人が見える100人を生かすのだそうです。だからこの阿弥陀堂だよりをつくるときも、それこそ2年ぐらいあちこち見て歩きまして、本当に人の疲れきった心をいやす、そういう生活のにおいといいますか、命のつながりというか、愛と和といった環境が残っているすばらしい地域ということで、飯山をロケ地に選びました。宮本委員さんもすばらしいですけどね。そういう単なる表面の映像だけではなくて、その映像に映らない、見えない部分にものすごい要素が隠されているということが、この小泉監督や黒澤明監督の映画の魅力なわけです。
 この観光というものも、ただ単に見えているものだけではなく、どこかから借りてきて、それでつくったものではなくて、背後にそれをつくった人たちの顔が見える。それをどう使ってどう生かして、そこに息づいている一人一人の顔が見えるというものが観光資源だと思います。
 ちょうどけさの新聞に、全県版で真田幸村の全面広告が出ました。私も上田の真田神社の役員を30年ほどやらせてもらっているものですから、今回はそんなことで広告に協力してくれと信毎から頼まれて、あちこちに声をかけて協力しましたけれど、真田は保科正之と同じで、民を大変大事にした。戦国時代は武将しか戦わなかった時代に、上田では民、百姓までもが一緒になって、地域を守ることに本気でつながっていた。さもなければ、たった1,000人や1,500人の兵隊で10倍の敵をやっつけられっこないわけです。その時代にもう既に、民治政治というか、住民自治が行われていたから、10倍の敵に勝てたのです。
 観光の主役は県民一人一人の日々の暮らしの活力であり、その力が観光の資源だということで、観光部長以下、石原課長初めの皆さんが、長野県じゅうを日々東奔西走して、どうやって住民の活力を引き出そうかと活動している姿が目に浮かぶわけですが。
 上田の地域は特に反骨精神が旺盛な地域で、真田幸村の魂というのは、この上田の特色ある気候風土や歴史によってつくられてきたかなと思っていますが。そこで、こういう地域の気候風土や伝統的な資源というものをどのように掘り起こして、地域の住民を巻き込んで、参加させて観光行政を推進されておられるかお聞きします。
 真田神社に対して、市は政教分離で金は出せないと言いながら、利用するときは勝手に利用しているわけですけど、宗教というものを超越して、日本人とは何だということを若者が感じ始めているだけに、そういったものをしっかりと、県民によく知らしめる。地域に愛着と誇りを持てば持つほど、使命感や責任感やそういったものが出てきますから、地域の本当の実態を知るということも、観光部としてやっていただく必要があるのではないかと思いますが、御所見をお願いします。
◎久保田篤 観光部長 観光における県民参加でございます。私どもの観光行政というのは、何も役所がうまく旗を振れば、それで済むわけではありません。観光というのは、先ほど申しましたように、地域全体を対象とする、言ってみれば地域活性化の運動でございますので、その主役はやはり地域の皆さんにあるということは、私も常々胸に置いて対応していく必要があると考えております。
 これについては、ホスピタリティーの問題や今の経済情勢の中では、なかなか整合がとれた対応になっておりませんけれども、先ほどの経済対策の中で説明いたしましたデスティネーションキャンペーンに向けまして、ホスピタリティー、おもてなしの県民運動をぜひやっていきたいと思っておりまして、要するにみんなで長野県をよくしようと、長野県の魅力をみんなでPRしようと、こういう取り組みが大変重要だと思っています。
 きょうお配りしたデスティネーションキャンペーンのマークも、そういう意味で、ぜひ皆様に関心を持っていただきたいし、またそういう気持ちで接していただきたいという意味を込めて、今後また活用していきたいと思っております。県民参加が観光振興の上では重要であるとこういうことをお答えとさせていただきたいと思います。
 それから伝統的なものをどうとらえるか、そしてみんなでそれを理解しなければいけないということだと思いますけれども、これはある意味では教育にもつながる話でございますし、最近は観光教育というような言葉も新しく出てきているわけでございまして、長野県のこの地域にある隠れた魅力、昔からある魅力を、地域のみんなが理解しなくては、外の人にPRできないのだという議論からすれば、教育との関係も重要だと思っています。
 観光につきましては、いろいろ議論していきますと、だんだん幅が広がってしまいまして、どこに力を入れていいかわからなくなってしまうのですけれども、地域の皆さんが地元にある魅力をやはり自分たちで評価して、胸を張って外に伝える、PRする、これが観光の振興につながる道であるという観点から、地域の資源の再評価についても、デスティネーションキャンペーン等の機会を通じながら取り組んでまいりたいと思っております。
◎石原秀樹 観光振興課長 ただいま部長からお答えしたとおりでございます。観光地づくりにおきましては、私は地域づくりとよく似ているところがあると考えております。まずはその地域の宝物、これをまず見つけまして、それを磨き上げるという作業が必要です。その主体は、部長も申しましたとおり、地域でございます。地域の中に熱意のある方々を見つけて、その方々と一緒に歩むという作業が、すごく地道なものではございますけれども、大切かなと考えております。
 また2番目の歴史の掘り起こしをどのように観光に利用するかということでございますけれども、観光の素材というものは、そのストーリー性とか、その物語性を加えることによりまして、より幅広い観光資源となります。したがいまして、あるものをただそのまま提供するのではなくて、その中に隠れている歴史とか、または地元に伝わる言い伝えなどもあわせて御提供することによりまして、より魅力ある観光地づくりになるかと考えております。細かい取り組みかもしれませんけれども、きちっと地域の方々と一緒に行ってまいりたいと考えております。
◆島田基正 委員 非常に心強い限りです。最近、江戸しぐさという、何の変哲もない日々の暮らしの中にあるマナーが見直されています。これは長野県にも、地域それぞれのしぐさがあるわけですが。かつて信州国際音楽村というものをつくったときに、田原総一朗や三枝成彰とかを呼んで、日本人とは何だというスーパーシンポジウムをやったのです。そのときに、明治維新以降、完全に日本人一人一人の国民の資質、美意識、中身が劣化してきてしまった。それで地方の資質、地方にある自然、歴史、文化の資質も落ち始めている。それは中央に富と権力を集めすぎたためであるという話になりました。福沢諭吉はその当時、立国とは私なり、そして近代化とは国力をつけ、富を中央に集めることではなく、地方の資質を高めて、そして国民一人一人の中身を向上させることだという、憂国に近い警告を出していたわけです。
 昔は路地がみんな小さいですから、行き交うときに傘を左側の人は左側へやる、右側の人は右側へやりました。あるいは朝から晩まで人と会えば、おはようございます。きょうはお寒いですね。こんにちは。元気ですか。と必ずあいさつを交わした。互いにそこにいる人たちが、和する国だった。特に日本人の特性というのは、徹底して自然と、周りにある生きとし生きるものと調和する生き方にあった。それが共通社会資本として、建物とか、あるいは環境とか、暮らしや食文化にも息づいていました。
 私はこの地域文化を再生させ、地域社会を再生させ、そして日本も再生させる拠点はこの長野県だと思っています。久保田部長をはじめ観光部の皆さんのお力によって、まさに日本人らしいこれからの生き方の拠点として、長野県に行けば何か心が温かく、みんな励ましてくれて、自然ももう朝から晩まで輝いている。見えないところで、そこに住んでいる人が地域に生きる誇りと、喜びと、自信と、愛着を持っている。そういう県にしていただきたいと思いますが、返答をお願いします。
◎久保田篤 観光部長 大変議論が高いレベルになったので、どういうふうにお答えしていいかわかりませんが、繰り返しになる部分があるかと思いますけど、ここに住む、我々を含めた地域の皆さんの気持ちといいますか、地域をよくしよう、あるいは自分たちの生き方をしっかりしていこうという思いを具体的な形に何か出して、それが地域をよくする力になって、それがまた地域の魅力になって、外にアピールできると考えますと、地域づくりの運動と近いものを感ずるわけでありまして、観光はある意味で地域の姿全体を対象にした地域づくりの運動と重なります。今後の観光振興におきまして、今の自然と和、あるいは地域社会の再生、こんな点につきましても、そういう言葉を受けとめてやっていく必要があるなと思いました。地域における、みんなで地域を大事にしようという、そういう思いというものを大切にやっていく必要があると考えております。
◆島田基正 委員 私は、きょうのこの新聞にも出してありますが、真田神社というところの総代をやりながら、忍者連合というのを30年ほど前につくって、忍者サミットをやって、真田が日本の忍者のルーツだぞと言ってきました。修験道の行者として、地域を知り尽くし、自然の科学、医学、生態学、気象学など、すべて知り尽くした農民のような人が忍者なのだと思います。先日、戸隠の式年大祭に呼ばれて、そこで行者として護摩を一緒にたいたりしました。そういう伝統行事が、5,000人も新たに人を呼んだりする資源になっているのです。そういうものをぜひ掘り起こして、地域ごとにある小さなお祭りをやっている人たちも激励する。文化庁みたいにやたらに文化財にしてしまったのでは、飾るきりで意味がないわけですから、文化財にしないように、すべて今の時代に生かして使って引き継いでいく。それが観光資源になっていくと思いますので、ぜひそういうことに目を向けていただくよう要望して終わりにします。
◆佐々木祥二 委員 出尽くしたような感もございますが。今、国土交通省でそれぞれの道の拠点に道の駅をつくっておりまして、それでそこからいろいろ情報発信等をしています。観光に関しては、信州旅の駅というものをつくって、今の道の駅をうまく利用をしていきながら、旅の観光宣伝をやっていくとか、地域ごとの観光物産を提供していってはどうでしょうか。また、道の駅をつくりたいけれども、つくれない箇所があるのです。行き当たりの道だと、国土交通省は道の駅をつくっていただけません。そういう規制もありますので、そこには信州旅の駅をつくっていくのだと。そしていろいろ利用しながら、そこを観光拠点として、情報発信をし、その地域の観光を広げていく基地に私はしていったらいいかなと思っておりますが、これは要望でございますし、私の構想でございますので、また参考にしていただければありがたいなと思います。
 観光は、宣伝が一番重要です。宣伝しない限り客はなかなか来ないのです。この宣伝の方法は、市民が、駒ヶ根市はいいよという口コミの宣伝もあろうかと思いますし、DVDを出す。また、阿弥陀堂だよりみたいに映画を出す。連続テレビ小説や大河ドラマの舞台になる。テレビに出たおかげで観光になるわけでございますし、また本も重要な観光資源の宣伝になるわけでございまして、そういうものをどんどん利用をしていきながら、ネットワークを形成していきながら、作家に来ていただいて小説に書いていただく。そしてまた監督に来てもらって映画を撮ってもらう。また、編集者に来てもらって、雑誌に取り上げてもらうなど、こういうことが私は一番重要ではないかなと思っております。
 そうやってみると、500万円の補正予算でできるのかなと思うわけでございまして、最初に予算を見たときには、5億ついておるのか、5,000万ついておるのか、よくよく見たら500万円しかついてない。しっかり観光をやっていくには、これではだめだと。観光をやっていくには、そうはいってもお金がかかるのです。私は、昨年、富山県へ行って、観光課と打ち合わせしましたら、あの小さい富山県ですら15億円くらいの予算でやっているのです。我が長野県の予算をみたら、あの当時、6億円くらいだったですかね。できたばっかりですから、それはしようがないとしても。今度は10億円くらいにはいくかなとこう思ったのですけれども、もう少しでございました。ここらは、鶏が先か卵が先かの議論でございまして、金をかけたから人が来たのか、人が来るもので金をかけるのか、いろいろあろうかと思いますけれども、まず宣伝をして、そしていろいろな媒体を利用していきながら情報発信をして、長野県へ来ていただく。私はここが一番重要ではないかと思っております。
 私の知っている作家の1人に、神渡良平さんという方がおりまして、これは日本武尊の本を書いた方でございます。この方は、日本武尊が仙台まで行って、大和へ戻ってくるときに碓氷峠を通って、和田峠を通って、我が駒ヶ根市へ来て、五日五晩、女の子の接待で飲み明かして帰っていったと書いています。そこに神社があるわけでございますけれども、その神社を中心としてお祭りがあるわけでございます。
 先ほど島田委員も言われましたけれども、お祭りというのは、本当に地の人たちが自分たちの文化、伝統、風俗、習慣を継承していくという、本当に光り輝くすばらしいお祭りであるわけでございます。
 駒ヶ根市でも、9月23日の五十鈴神社のお祭りで三国一の花火大会があるわけでございまして、これは手筒花火と同じように、三国をどんどんやっている中で、気負うわけでございますけれども、これもまたすばらしいお祭りであるわけでございまして、どんどん観光客に来ていただきたいなと思っておりますが、そういう情報を集めて、信州お祭りぐるっとキャンペーンみたいなものもやっていきながら、いつ幾日にはこういうお祭りがあると案内すれば、この夏から秋にかかわって、幾らでもルートはできるわけでございます。ぐるっとキャンペーンや道を歩こう信州などの中でこういうキャンペーンを情報発信していただければ、また観光客も、それではもう1カ所ここへ寄っていこう、こんなお祭りもやっている、ここへも寄っていこう、こういうことになるかと思います。ぜひそんなことをお願いしたいと思います。
 それと観光は、見る、食べる、体験するということが重要かと思うのです。それで、神社仏閣を回ると御利益もあるわけでございます。ただ、身曾岐神社まで行ってみそぎを体験すれば別ですが、普通は、神社仏閣は見るだけでございまして、食べる、体験するというところはありません。私は武道の関係で言わせていただいておりますけれども、武道も一つの観光になるわけでございます。体験にもなるわけでございます。私も太極拳だとか少林寺拳法をやっておりまして、中国へ行くわけなのです。それで中国の河南省嵩山少林寺へ行くと、20年前は田んぼや畑だけで、何もなかったようなところが、今はもうビルディングが幾つもできて、武道学校ができているわけでございまして、この20年というものはすごい変わりようをしております。また太極拳の武道講習会などは、上海へ行けば5,000人ぐらいの受講者がおって、もう毎日いっぱいということでございます。
 先ほど話が出ましたが、戸隠神社などは忍者体験ができるといえば、私はこれも有名になるのではないかと思いますし、霧隠才蔵または猿飛佐助というような有名な忍者もおるわけでございますので、忍者サミットを続けていただければもっと上田もよくなったのではないかと思います。それに弓道だとか居合などは、アメリカの人たちはやりたいのですね。日本刀なんか見たこともない、触ったこともない方々でございますので、そういうのを触りながら一振りビュッとこうやるだけで、ビュッとこう音がすると、これもまたすばらしい体験をした。袴をはいただけでうれしいのですから。顔を入れるだけで武士の格好になる看板などでも、あれだけで楽しんでおりますからね。そういったことで、着物を着て袴をはいて、合気道もいいですし、弓道もいいですし、居合もいいものがありますし、松代あたりへ行けば、日本じゅうから集まって、剣道の少年大会も見ることができますので、武道体験も観光になっていくと思います。
 我が駒ヶ根市と旧長谷村のあいだには、分杭峠という峠がございまして、10年前に張志祥という中国の有名な気孔師が日本へ来たときに、自分の手から出る気功のこのにおいと、分杭峠の土地のにおいが同じだというところから、当時の長谷村の村長が乗り気になって、いち早く宣伝したので、土曜日などは県外車でいっぱいでございます。今はその周りをどのように振興をしていくかというような段階にまで来ているわけでございます。そういういやしの場、要するに霊的スポット、エネルギースポットを見に来るというものもあるわけでございますので、ぜひそういう広い視野で、観光を振興していただきたいと思っております。
 そして来年は、駒ヶ根市の光前寺の1150年祭です。これでまた御柱の年ということでもございますので、地域の観光協会と密接な連絡をとっていただいて、いろいろなキャンペーンの中に、そういうところも入れていただきたいなと思います。
◎石原秀樹 観光振興課長 幾つか御質問がございましたので、順を追って御説明させていただきます。まず宣伝方法のことでございます。確かに委員さんおっしゃるとおり、口コミというもの、またメディア関係におきましても、動画、静止画、活字、または写真というものもございます。その中におきまして、現在、一番、個人旅行客が使っているものは何かと言いますと、インターネットでございます。そこで私どもとしましては、海外からのアクセス、これがかなり多くございますので、英語圏または中国語圏に向けましてコンテンツをそれぞれ別々に設けまして、新たなホームページを立ち上げたところでございます。このような取り組みによりまして、求める方々に求める情報をしっかりとお伝えするという取り組みを今後行ってまいりたいと考えております。
 またメディアも、おのおの個別的に使う方法もございますが、ミックスメディアという方法で、例えば本とDVDをあわせて、文字と、それから動画で訴えるという方法もございます。このような方法もまた今後検討してまいりたいと考えております。
 二つ目といたしまして御質問の予算の件でございますけれども。確かに本県の場合には、他県に比べると金額的には少ないかもしれませんが、知恵を使ってさまざまな方々と協働関係をとりまして、きちっと対応して、同じような効果を上げてまいりたいと考えておりますので、よろしく御協力をお願いいたします。
 それから三つ目でございますが、お祭り関係の情報を提供するようにということでございます。先ほど申し上げましたインターネットにつきましても、現在、改修を適宜行っております。したがいまして、旬のずれたような情報はどんどん落としまして、新しい情報を入れるというような作業を、地味な作業でございますが、これもしっかり行っていきたいと思います。
 最後でございますが、見る、食べる、体験、それぞれを活用した観光をしっかり続けなさいという御指摘でございます。さまざまなものが観光資源になるのだなと、委員の御質問を聞きながら思ったところでございます。現在、各地域で、信州デスティネーションキャンペーンに向けて取り組んでおります。その中で、新しいものや磨き上げられたものが出てくれば、それを全国に対しましてこの秋にPRしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆佐々木祥二 委員 ぜひそんなふうにお願いをしたいと思います。先ほど観光部長も言われたとおり、観光は、私は人づくりからだと思っております。人づくりということでは、私の知っているサウンドマシーンの野尻博さんが、今、長野県へ来て一生懸命頑張っておりますので、そういうのもうまく利用をしていきながら、長野県の人づくりというものをしっかりやっていただきたいなと要望をしまして、終わりにいたします。
○小松千万蔵 委員長 ほかに御発言もあろうかと思いますが、以上で観光部関係の質疑を終局したいと思いますが、これに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 御異議ありませんので、質疑を終局いたします。
 4時25分まで休憩を宣した。

●休憩時刻 午後4時15分
●再開時刻 午後4時22分

○小松千万蔵 委員長 委員会の再開を宣した。
 ただいまから、議案の採決をいたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 御異議ございませんので、議案の採決をいたします。最初に第1号「平成21年度 長野県一般会計補正予算(第1号)案中、第1条第1表歳入歳出予算補正中、歳出第5款労働費、第8款商工費」を議題といたします。本案を原案どおり可決すべきものと決するに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 御異議ありませんので、原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に第14号「富士見高原産業団地の処分について」を議題といたします。本件を原案どおり可決すべきものと決するに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 御異議ありませんので、原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に報第1号「平成20年度 長野県一般会計補正予算(第8号)の専決処分報告」中、商工労働部及び観光部関係について、報告のとおり承認すべきものと決するに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 御異議ありませんので、本件は報告のとおり承認すべきものと決定いたしました。
 次に請願・陳情の審査を行います。過日お手元に配付いたしました審査資料をごらん願います。なお、審査に際し、継続審査とする旨の御発言をされる場合は、なるべくその理由を一緒に述べていただくようお願いを申し上げます。また願意が複数ある請願・陳情で、その一部が採択できないために継続審査と決定した場合は、付記事項として請願者または陳情者に通知することについて、その都度お諮りしたいと思いますので御了承願います。
 最初に請願の審査を行います。継続分の審査に当たっては、2月定例会以降、状況に変化のないものについては一括して審査を行い、状況に変化のあるものについては取り出して審査を行うことにしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 それでは、継続審査となっております請願4件について、2月定例会以降、状況に変化がありましたら理事者から説明願います。
◎市川武二 産業政策課長 請第7号、請第9号、請第90号、請第96号の4件の請願につきましては、状況の変化はございません。
◆島田基正 委員 今、課長から変化はないという御返答だったのですが、この継続になっている請願第7号について、最近、東京で成功して年収1,000万円以上の高額所得を持っていたIT関連の若者とかが、ネットカフェ難民になってしまって、相当の数の方が長野県へ来て、空き家対策などを求めたりしていますので、そのようなこともまた御調査いただきたいと思います。これは要望です。
○小松千万蔵 委員長 要望でいいですね。
◆島田基正 委員 はい。継続でいいです。
○小松千万蔵 委員長 お諮りいたします。ただいま理事者から状況に変化がないという回答がございましたので、請第7号、請第9号、請第90号、請第96号については、引き続き継続審査とするに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 さよう決定いたしました。
 以上をもちまして、請願の審査を終局いたします。
 次に陳情の審査を行います。審査手順についてあらかじめお諮りいたします。最初に同じ趣旨であります継続の1件と新規の陳情1件、続いて新規の陳情1件について、順次審査をお願いしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 さよう決定いたしました。
 それでは継続審査となっております陳第252号について、2月定例会以降、状況に変化がありましたら理事者から説明を願います。
◎市川武二 産業政策課長 陳第252号につきましても、状況の変化はございません。
○小松千万蔵 委員長 お諮りいたします。ただいま状況に変化がありませんでしたので、陳第252号と新規の陳第486号は、願意が同じですので一括して議題としたいと思いますが、御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 さよう決定いたしました。
 お諮りいたします。陳第252号、陳第486号については、継続審査とするに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 さよう決定をいたしました。
 続いて新規の陳情について、審査をお願いいたします。陳第492号を議題といたします。理事者の説明はいかがいたしましょうか。
     〔「省略」と呼ぶ者あり〕
 質疑等はございますか。
◆本郷一彦 委員 陳第492号について、意見を述べさせていただきます。この陳情の願意は是とすべきだというふうには思っております。ただ、提出を求められている意見書の中で、だれもが最低限度の生活ができる賃金として、時給1,000円以上、全国一律の最低賃金制が求められているところであります。最低制限の生活保障賃金として、なぜ1,000円なのか。時給1,000円としている根拠が明らかでないように思われます。
 また、700円前後の最低賃金を1,000円まで引き上げた場合は、委員会でも審議があったとおり、ボーナスも出ないというようなこういう状況の中で、厳しい経営を迫られている中小企業等において、健全な経営と適正な雇用が確保できるのか、非常に疑問に思います。結果として、そのことが中小企業の経営破たん、さらなる解雇を生じてしまっては、むしろその基盤を失うわけでございます。さらに地方により生活にかかる経費は地域差がありますし、労働力の需給環境も違っておりますので、全国一律の最低賃金制を法制化することがよいことかどうか、この点はやはりまだ深い議論が必要だと思われますので、そうした意味で私は、これは継続とすることが適切、そのように考えまして意見を述べたところでございます。
◆毛利栄子 委員 陳第492号の陳情に関して、御承知のように、今、大変な経済の悪化が進んでおりまして、非正規雇用も広がっております。そして働いても年収200万円に満たないワーキングプアがふえているというのは御承知のとおりです。これが働く皆さんの3分の1を超えるほどにもなっているということですけれども、収入がなければ消費もできないということで、物があっても売れないというような悪循環に陥るわけでして、そうなれば製造、生産する皆さんも、商業者も困るということになってまいります。
 収入増を図っていく上で、最低賃金が、今、県内では680円ということで、全体700円という中で、非常に低く設定されているために、それで自分たちの生存を維持していく、文化的な生活を維持していくということは、非常に困難な状況が現実問題としてあります。一方、大企業は経営が非常に大変と言いつつ、内部留保を多く抱えておりまして、そういう中で下請いじめをやっているというのが実態かと思われます。
 そのようなことを考えたときに、全国一律1,000円以上の最低賃金にしつつ、中小企業の賃金水準を引き上げる上でも、大企業による下請いじめもやめさすというような内容の陳情もありますので、あわせてやりながら、全体の経済の引き上げ、それから生活の維持を図っていきたいというように思いますので、本陳情につきましては、採択をしていただきたいということで賛成をいたします。
◆森田恒雄 委員 今、若い皆さんの収入が少なくて結婚できないと言われています。大体1年間に働く日数というのは、ボーナスとかそういうものは出ない、そういう場合でいくと、約250日前後なのですね。現在の最低賃金680円を掛けますと、1年間で134万円くらいなのです。とてもそれでは結婚できるはずもないし、生活もできないということです。
 私の所属する政党でも最低賃金1,000円を要求しております。少子化の時代でもありますし、結婚ができる賃金を確保することは重要だと思いますので、この陳情については採択をしてしかるべきと思います。
○小松千万蔵 委員長 ほかにございますか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
 ほかにございませんので、ただいまそれぞれ討論をしていただきましたが、本郷委員からは継続という御意見でございましたし、毛利委員、森田委員からは採択という討論がございました。よって、最初に、本件につきまして、継続審査とするか、しないかについて、採決をしたいと思います。念のため申し上げます。挙手しない方は、継続審査に反対とみなします。それでは陳第492号を継続審査と決するに賛成の委員の挙手を求めます。
     〔挙手4人〕
 挙手4人であります。これは可否同数であります。よって、委員会条例第15条の規定により、委員長において採決いたします。委員長は、本件について、継続審査といたしますので、継続審査とすべきものと決定いたしました。
 以上をもちまして、陳情の審査を終局いたします。
 以上で、商工労働部、観光部及び労働委員会関係の審査を終局いたします。
 この際、何か御発言がございますか。
     〔「なし」呼ぶ者あり〕
 それでは、以上で商工労働部、観光部及び労働委員会関係の審査を終局いたします。
 次に本委員会の閉会中継続調査事件についてでありますが、お手元に配付しております資料のとおりとし、なお慎重に調査を要するためとの理由を付して、議長に申し出ることといたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 御異議ありませんので、さよう決定いたしました。
 次に委員長報告について、何か御発言がございますか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
 それでは正副委員長に御一任願いたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 御異議ありませんので、さよう決定いたしました。
 この際、何か御発言がございますか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
  委員会の閉会を宣した。


●閉会時刻 午後4時38分

△採決結果一覧(商工労働部、労働委員会及び観光部関係)
 ▲ 原案のとおり可決すべきものと決したもの(簡易採決)
    第1号 平成21年度長野県一般会計補正予算(第1号)案中
      第1条「第1表 歳入歳出予算補正」中
       歳出 第5款 労働費
          第8款 商工費
    第14号 富士見高原産業団地の処分について
 ▲ 原案のとおり承認すべきものと決したもの(簡易採決)
    報第1号平成20年度長野県一般会計補正予算(第8号)の専決処分報告

(請願陳情)
 ▲ 継続審査としたもの(簡易採決)
    請第7号、請第9号、請第90号、請第96号、陳第252号、陳第486号

 ▲ 継続審査としたもの(挙手採決)
    陳第492号