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平成21年 6月定例会文教企業委員会−06月30日-01号




平成21年 6月定例会文教企業委員会

文教企業委員会会議録(その3)

●招集年月日時刻及び場所
  平成21年6月30日(火) 午前10時30分、議事堂第6委員会室に招集した。
●出席した委員の氏名
  委 員 長  金 子 ゆかり
  副委員長  諏 訪 光 昭
  委  員  村 石 正 郎
    同    西 沢 正 隆
    同    木 内   均
    同    ? 島 陽 子
    同    小 林 東一郎
    同    今 井 正 子
    同    小 林 伸 陽
●欠席した委員の氏名
  なし
●説明のため出席した者の氏名
 (教育委員会)
  教育長         山 口 利 幸
  教育次長        長 澤 一 男
  教育次長        平 澤 武 司
  教育総務課長      白 鳥 政 徳
  参事兼義務教育課長   荒 深 重 徳
  参事兼高校教育課長   小 林 一 雄
  特別支援教育課長    青 柳 郁 生
  参事兼教学指導課長   北 澤 正 光
  参事兼心の支援室長   町 田 暁 世
  文化財・生涯学習課長  長 澤 眞 一
  保健厚生課長      駒 村 明 美
  スポーツ課長      飛 沢 文 人
●付託事件
  6月29日に同じ
●会議に付した事件
  6月29日に同じ

●開議時刻 午前10時30分

●金子委員長 開会を宣した。
 ▲日程宣告
   教育委員会関係の審査
 ▲議題宣告(教育委員会関係)
   付託事件及び所管事務一般を一括して議題とした。
 昨日の西沢委員及び?島委員の質問に関連して、理事者から発言を求められていたので、これを許可した。
◎北澤正光 参事兼教学指導課長 それではお願いいたします。
 昨日、西沢委員さんから御質問がございました、福祉コース関係の卒業生の就職も含めた進路状況についてでございます。
 福祉関係のコースのある公立高等学校、生活福祉科1校、それから普通科の中の福祉コース8校、計9校中7校からの聞き取り調査でございますが、卒業生171人中21人、12.3%が福祉関連へ就職をしております。
 例えば昨日、西沢委員さんからお話のあった茅野高等学校では、福祉コース18名中、就職者は6名、うち福祉関連への就職は1名、進学者12名中、福祉系への進学が5名となっております。また、公立高校で1校だけ専門科となっております上田千曲高校生活福祉科の場合ですけれども、39人中4人が福祉関連へ就職、進学者32名中30名が福祉関連の上級学校へ進学をしております。
 蓼科高校のように、地域のニーズもございまして、コースの27名中7名が福祉関連へ直接就職している例もございますけれども、全体の傾向としましては、さらに上級学校へ進んで資格取得を目指す生徒が多くなっております。また、受け入れる職場の側も、専門職としてより高い資質を備えた上級資格の保有者を求める傾向が強まっているというふうに聞いております。
 以上でございます。
◎飛沢文人 スポーツ課長 昨日、?島委員から御質問のありました、昨年5月に松本市梓川柔道クラブで発生しました事故のその後の経緯についてでございます。
 安全管理が十分であったかどうか等につきましては、現在まだ係争中のため、具体的にお答えすることはできませんので、御了承願います。
 昨年の6月定例会の委員会で報告しました以後に行われました安全対策につきましては、長野県柔道連盟が昨年9月に、安全指導のための指導者講習会を開催したほか、あらゆる大会等で事故防止のための注意喚起を行っているところでございます。
○金子ゆかり 委員長 次に、お手元に配付いたしました資料は、昨日要求がありました資料であります。
 資料に関連して理事者から説明を求められていたので、これを許可した。
◎荒深重徳 参事兼義務教育課長 追加資料6により説明した。
○金子ゆかり 委員長 委員の質疑等発言を許可した。
◆?島陽子 委員 おはようございます。それではきのうに引き続き、三、四点、お尋ねしていきたいと思います。
 柔道の事故に関しては係争中ということですので、また今後の推移を見守りたいと思います。
 まず資料を出していただきました総合型地域スポーツクラブの状況について、お尋ねしていきたいと思っています。
 社会教育的な観点から、このスポーツクラブというのは設立されてきていると思うんですけれども、設置の目的と今の普及の状況について、少し御説明をお願いしたいと思います。
◎飛沢文人 スポーツ課長 まず設立の目的でございますけれども、これはママさんバレーですとか、少年野球チームのように、特定の種目だけでなく幾つかの種目で、レベルや競技に応じてプログラムを選べるような構成のクラブでございまして、住民の主体的な運営によりさまざまな世代の皆さんが、近隣の学校ですとか公共スポーツ施設等を利用しながら、生涯を通じてスポーツに親しめる環境づくりを目指して活動をしております、非営利組織のクラブだというふうに御理解いただければよろしいかと思います。
 それから、設立の状況でございます。
 資料を見ていただきますとわかりますように、現在、25の市町村で33のクラブが設立をされております。会員としては、今約1万人の会員さんがいらっしゃると聞いております。また、19の市町村におきまして、23のクラブが設立に向けて準備を進めているところでございます。
◆?島陽子 委員 国のほうでスポーツ庁の構想などもあって、今の日本のスポーツ行政といったら変ですけれども、スポーツ振興については考え方が幅広くて、揺れているようなんですが。長野県のようなところでは、高齢化も進んでいるということでいろいろ課題もあると思いますけれども、普及に力を入れていただきたいと願う立場からお願いしたいと思います。
 財政的な問題というのは、また今後、私も調査の中でいろいろ御助言をいただいたり、応援したいと思っておりますけれども。設置がなかなか難しいところというのは、特にどんな問題があるのか、1点か2点でまとめてお願いしたいんですが。
◎飛沢文人 スポーツ課長 正直な話をしまして、市町村数からいくと、まだ30%強の市町村です。設立予定を含めても50%いくかどうかというような状況になっております。
 これはスポーツをきっかけにした、一種の地域コミュニティづくりみたいなところもあるクラブですが、本県の場合は公民館活動が非常に活発になっていまして、コミュニティづくり、地域の自治が非常に進んでいるというところがございまして、そういう面からも、関心が若干薄いような部分はあるのではないかなと思っております。
 それと、本県で見ますと南佐久ですとか、上伊那、それから下伊那南部、木曽というところが若干設立が遅れていますので、そこら辺、それぞれ地域の実情もあろうかと思いますので、関係の市町村さんと相談させていただきながら、設立に向けて進めてまいりたいと考えております。
◆?島陽子 委員 ぜひお願いします。
 それでは、あと3つ、続けて質問させていただきます。
 1点は、資料をお出しいただきました放課後の子供の居場所について、事業の仕分けに関してお尋ねしたいと思います。
 放課後の子供の居場所については、社会部と教育委員会とそれぞれ分かれているところなんですけれども。少子化対策という観点からいうと、教育委員会のほうで事業について主体的に仕分けをしているのではないかと私は思うんですけれども。それぞれ所管が違うという点で、どんなふうに連絡をとり合って整備を進めているのか。また、市町村の事業ではあるんですけれども、県としてはどんなように見守りをしているのか、その点について簡潔に御説明をお願いしたいと思います。
 次、2点目なんですけれども。
 きのう資料がないということでしたけれども、特別支援教育と療育センターの療育的機能の資源についての関係でお尋ねをしたいと思います。
 今回の長野市北部における5校の特別支援学校の再編問題について、ろう学校に三輪学園があるということで、これまでのいろいろな計画では、三輪学園という療育センターがあることによって、設置主体は当然、県ではないんですけれども、いろいろ配慮した形で、長野養護学校の分教室をつくるというお考えもあったかと、私、そのように受けとめているわけですが。三輪学園の今後のあり方とともに、そういった県内各地にある療育センター、つまり就学前の障害のあるお子さんと、それ以降の学校に入る障害のあるお子さんとは当然同じなわけで、ここら辺の所管が違うということでも、やっぱりいろいろな意味で連携をとっていく必要があると思いますし、判定という一つ関所があるわけですよね。そこら辺で県としては、療育センターについて、マスタープランというか一定の方針を、これから計画されるかどうかということも含めて、療育センターとの連携について、お話を伺いたいと思います。
 それからもう1点については、先月、随分と新聞報道でにぎわったんですが、飯田市の外国人講師の招聘についてお聞きしたいと思います。
 これは外国人の労働問題が大きなウエイトを占めているということで、長野労働局も随分と動いていただいているようなんですけれども、教育委員会としては、県内の語学教育、あるいは国際化教育ということで十分な予算づけがされているかどうか、ここ何年かの傾向を御説明いただきたいと思います。おそらく十分な財政措置がとられていないので、外国人の労働環境整備が遅れていたといった御指摘もありますし、実際、村石委員も一般質問の中で、また今回の委員会の中でも、外国語教育については賛否両論あるというお話をされましたけれども、今の外国語教育及び国際化教育について、どのような取り組みになっているか、その3点についてお願いします。
◎長澤眞一 文化財・生涯学習課長 それでは資料を御提出いたしました放課後の子供への対応ということでお話をさせていただきたいと思いますけれども。
 放課後子ども教室は、文部科学省の所管になっておりまして、放課後における子供たちの安全な居場所づくりという観点から始まった事業でございます。
 一方、放課後児童クラブですけれども、これは厚生労働省が所管をしている事業でございまして、一般的には学童保育と言われております。保護者の方、お父さんやお母さんがお勤めになっておられて昼間家庭にいらっしゃらないという中で、小学生等に放課後の生活の場を確保、提供するといった目的で始まった事業で、この厚生労働省の事業のほうが歴史はかなり古いものがございます。そういう中で、対象者はおのずから違ってくるわけですけれども、広く見た場合には、いずれも放課後における子供たちの居場所づくりという観点では同じということになります。
 私どもとすれば、放課後の子供たちの居場所というのはたくさんあるわけですが、受け皿としての場面というのは、いろいろな形や形態があって、子供たちをきちんと受けとめていく。この放課後教室やクラブだけではなくて、スポーツクラブだとか学習塾等で運動や勉強をされる方もいらっしゃいますので、そういう受け皿を広げていくことが大切かなと思っております。
 そういう中で、この2つの事業は、重なってくる部分とか同じような状況があるということで、これを連携するために、現在は放課後子どもプラン、こういうような事業を設置いたしまして推進をしています。具体的には、長野県放課後子どもプラン推進委員会を平成20年度に設置いたしまして、その中で社会部の関係と私ども教育委員会が、それぞれの課題や問題点を調整するという形をとっております。
 それから、支援というお話が最後にございましたけれども。それにつきましては放課後子どもプランの合同研修会を行っておりまして、それぞれの教室、クラブの指導員の方、安全管理員さん、そういう人たちに資質の向上を目的とした研修会を行って、フォロー体制をつくっておるというのが現状でございます。
◎青柳郁生 特別支援教育課長 療育センターへの質問でございます。
 初めに三輪学園について触れていただきましたが。現在、長野ろう学校に併設されております三輪学園につきましては、長野市社会事業協会で運営されているところでございまして、卒園者が長野養護学校なり、長野ろう学校、盲学校に進まれるということで、今までも連携を図ってきたところでございます。
 三輪学園との連携につきまして、引き続き連携をとらせていただくというスタンスは、再編計画の中で明確に示しておるところでございますが、三輪学園自身の事業展開の中で、引き続きろう学校の敷地内で展開されていくのか、あるいは違う方向を目指すのかにつきましては、事業協会の御判断待ちということになっておりますので。それにつきましては、私どもとすれば見守るという立場ではございますが、現地にあるか、ないかにかかわらず、いずれにしても、その後の特別支援学校、例えば長野養護学校とかへのつなぎは当然ありますので、連携は引き続き図らせていただきたいと考えているところでございます。
 また、長野養護学校の小学部をろう学校に併設するということで、当然、三輪学園との連携も視野に入れているところではございますが、一方で、ろう学校で現在行われております幼稚部ですとか、母子教室といった就学前の子供たちに対する支援の部分につきまして、それから小学部へのつなぎということで、センター機能を果たしたいという位置づけで、あそこに小学部と支援センターを置く構想を持っているところでございます。
 また、県内各地ということでございますが、現在も特別支援学校は各地にございまして、そちらにそれぞれ地域におけるセンター機能の役割を果たしていただいておりまして、担当する教員が、地域の小・中・高校に限らず、保育園、幼稚園に対しましても教育相談をお受けして、あるいは情報交換をしているということでございまして、そういう意味では、連携を図れる体制にはなっているというふうに考えております。
 それからマスタープラン等の考え方でございますが、今後、長野県における特別支援教育のあり方等につきまして、新たな協議の場を立ち上げてまいりたいということで、ここで協議、あるいは検討される項目といたしましては、生まれてから社会人になるまでの、障害のある皆さんへの一貫した支援というものに対しましては、教育という場面だけではなくて、医療・福祉、あるいは労働といったさまざまな場面での力を結集することが必要だというふうになろうかと思われますので、こうした中で支援体制が固まるのではないかと。
 ただ、私ども教育委員会といたしましては、生涯全体にわたって教育委員会としてということよりは、私どもとすれば、一生涯のうちの学齢期を主に担当させていただく立場なのかなと考えているところでございます。
◎北澤正光 参事兼教学指導課長 それではお願いいたします。
 市町村の語学指導に従事する外国人の雇用状況の経過というようなことでございましたけれども。平成17年度からのところを見てまいりますと、市町村関係だけで、平成17年度は168人、18年度は178人、19年度は187人、そして、20年度は196名というふうに、年々ふえてきている状況がございます。
 その中で、雇用の形態でまいりますと、ジェットプログラムによる雇用、姉妹都市等からの派遣による雇用、あっせん業者、または委託業者等を通しての雇用、それから本人との直接契約といった、大きく4通りの雇用形態が考えられるわけですけれども。傾向としましては、最初に申し上げたジェットプログラムによる雇用の数がだんだん減ってきておりまして、逆にあっせん業者とか委託業者を通しての雇用の数が少しずつふえてきているという状況にございます。
 その理由ですけれども、ジェットプログラムの趣旨は十分あるわけですが、外国からお見えになる先生が十分研修を積んでお見えになっていない場合とか、語学指導という面から考えたときには、受け入れた学校等で負担が大きかったり、または場合によっては、途中でお帰りになってしまわれるような場合もあって、その後の人を探すのが非常に大変だというような経過等、メリットとデメリットを勘案した場合に、ジェットプログラムの雇用の人数が少し減っているという経過があると受けとめております。
 これは市町村の場合でございまして、県の場合は、主には高等学校と県の総合教育センターに配置をしているわけですけれども、昨年の場合ですと、高等学校に42名、総合教育センターに1名、それから、それらの人たちを全体に統括するという形で、教学指導課に1名の44名を配置してやってきております。こちらの内訳ですけれども、ジェットプログラムでの雇用が41名、それから教育委員会の独自採用が3名という編成でやってきております。
◆?島陽子 委員 いろいろ御答弁いただきましてありがとうございます。
 1点だけ強く要望したいんですけれども、放課後子どもプランの関係です。
 それぞれの持ち場というか、利用者にとっては同じような利用をしたいということですが、社会部と教育委員会に分かれている部分で、今後やっぱり調整が必要だと思うんですけれども。私は、利用者から御不満が出るのは、後進のほうの学校の空き教室を利用した居場所の関係で、学校側がなかなか嫌がっているというか、受け入れが非常に難しいといって動いていないのではないかという御指摘をよく耳にすることがあります。
 要するに空き教室という言葉自体も先生たちが非常に抵抗感があるらしくて、余裕教室という言葉を使わないと何だか通じないというような、もう入り口から、利用者と受け入れる学校側と、それからそれをつなぐ行政と、うまく回っていないという御批判がとても多いようなので、見守る側の指導員の資質向上も当然必要なんですけれども、そういった調整のほうも、県が少し工夫していただいて、本当に利用しやすい環境整備をお願いしたいと思います。少し実態調査もしていただいたほうがいいと思いますが、いかがでしょうか。
◎長澤眞一 文化財・生涯学習課長 事業の実施場所につきましては、現在、小学校等における空き教室が確かに多いわけですけれども。私どもとすれば、各市町村の状況によっては、空き教室といいますか、利用されていない教室が必ずしもすべての小学校にあるということではありませんので、学校の施設に限らず、例えば公民館であるとか、一番利用しやすいところを御利用いただく中で事業を進めていただきたいというお願いをしております。
 今、お話しいただいた点につきましては、プランの推進委員会の中で、専門の先生も入っていただいていますから、各市町村の状況を踏まえながら検討させていただきたいと思っております。
◆小林伸陽 委員 それでは質問させていただきますけれども、この委員会、私、初めてなものですから既に議論し尽くされた面もあると思うんですが、よろしくお願いしたいと思います。
 最初に、現在の深刻な不況の中で、子供たちの実態をどのように把握されて、どのような支援をされているのかについてお尋ねしたいと思うんですが。
 先日、茅野高校と諏訪二葉高校に現地調査に行って、その中で茅野高校では就学援助が25%ほどと、諏訪二葉高校は7%ほどという報告もありました。そういう点では学校の中でも大きく違いが示されたと思いますし、また、私もSOSネットワークというのを立ち上げて、今、支援をしているんですが。毎週土曜日に食料の提供や生活相談や医療相談や、さまざまなことをやっているんですけれども、一番困っているのが食べることだという本当に深刻な事態で、毎週土曜日には、150人から200人が食料の提供を求めて来ております。中には3年間、車上生活をしていたという人もおりますし、前の日は何も食べていなかったと、そして次の日にニュースを見て、駒ヶ根市から7時間歩いて、ぜひ食料をほしいと言ってきた人もおります。そういう点では、私は、今のこの深刻な不況の中で、子供たちが置かれている状況がどうなっているかということを的確にとらえて、どう支援をするかというのは、本当に大事な課題だと思うんですが。
 先ほど、就学援助の実態の報告をいただいたわけですが、平成19年の部分、20年、21年はまだわからないという中身でありますけれども。私は、教育の現場というのは、そういう情勢のつかみ方で本当にいいのかと。ご飯も食べられないという子供が一方ではいるということをいち早くつかんで支援をするという姿勢がなくてはいけないのではないかと。それが、統計数字として見るというシステムになっていると思うんですよね。子供たちの生活実態をどうするかという観点からの取り組みというのが求められていると思うんですが。その辺はどなたに聞いたらいいかわかりませんが、教育長さんですか、その辺の掌握の仕方という点についてどう考えておられるのかお尋ねします。
◎山口利幸 教育長 今までの決まっている統計のほかに、もっと的確に実態把握に努めるべきという委員の御指摘でございます。
 これはこの問題に限らず、学校の例えば担任、複数学級がある場合は学年主任とか、あるいは生徒指導、さまざまな担当がございますけれども、生徒がこういう様子であるとか、あの子は最近ちょっと元気がないとか、そういったことの把握は、あらゆる教育活動を通じてやらなければいけないと思っております。
 この経済的な不況につきましては、本会議でも校長が率先して相談に応ずるべきではないかという御質問をいただきましたけれども。これは校長がやはり先頭に立って、今のこういう厳しい経済実態に対して、生徒の中にそういった影響を受けている子が実際にいるかどうかということを、さまざまな情報でつかむ必要がある。学校としてどの程度のことができるかというのは、また別問題でありますけれども、そういう実態に対して適切な指導、あるいは支援ができるような対応というのは常に必要だと思っております。
 こうやるべしというふうな形で教育委員会として臨んではおりませんし、また、これも答弁に関係したことでありますけれども、設置者の市町村教育委員会におきましては、父母の負担軽減ということで新しい動きやら、あるいは親御さんの中に自主的に、というような動きを含めて、新しい動きが出ていることもまた事実であります。そういったものをトータルとして、やはり学校の管理者は的確につかんで対応していく必要があろうかと考えております。
◆小林伸陽 委員 学校の現場では、さまざまな取り組みがされていると思うんですけれども。私は、この不況の中で生活が崩壊していくさまを見ていると、今は大変であっても親が子供に目が向いているんです。あと半年したら、もう親が切れてしまうという状況があちこちに生まれると思います。親が切れたら、子供が惨めになることはもう間違いないと。私は、これは本当に危機的事態になってきていると思うんです。というのは、失業保険を受けたり、今、失業されてもさまざまな形で一定の支援が受けられる。しかし、早い人は、それがもう切れる時期に来ているんです、6カ月ぐらいとかね。だからこれが切れたら後は生活保護しかないと。しかし、生活保護を受けるというのは大変ハードルが高いわけですから、こうなったら、私は本当に大変な事態が至るところで起きてくるだろうと。これは現場の先生たち、大変心配しています。現場へ行けば行くほどそういうことが心配されている。こういう部分についてどう支援するかというのは本当に緊急な課題で、私は特別対策をぜひ考えていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 憲法でもちゃんと教育の保障をしなければならないというふうになっておりますし、教育基本法の第4条を見れば、「経済的地位又は門地によって、教育上差別されない」と明確にうたわれているわけですから、私は、憲法や教育基本法のまさに魂をどう現場に入れていくかということが、今、求められているところだと思います。本会議の一般質問でも我が党の議員が取り上げたように、今、そういう支援が求められていると思うので、ぜひ現場に足を運んでいただいて、現場の切実な課題をしっかり把握して対処していただくことを心から要望しておきたいと思います。
 次に前期選抜についてですが。
 静岡県では5年実施をして廃止、和歌山県でも2年で廃止。その最大の理由が、無駄な不合格は必要ないというような見解が新聞などでも報道され、また、静岡県の教員の組織の中でもそういった総括がされております。長野県としては、この前期選抜を取りやめるという動きをどのように見ておられるのかお尋ねします。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 長野県として、その動きについては承知しているところでございます。静岡県の場合には、今まで2つでやっていたものを1つにあわせて、両方のよさを1つの制度の中に、前期試験的なものも入れ、それから後期試験的なものも入れていくというような制度と、私、理解しているわけでございますけれども。
 これは本会議の中でもお答えしたところでございますけれども、県といたしましては、多面的な尺度で子供たちを見たいということから始めたんですけれども、中学校なんかでは、最大のメリットを受験機会の複数化ととらえているような向きもございまして。静岡県の場合には、その受験機会が1回になってしまうということが、今までと大きく違ってくるというふうに見ています。ですから静岡県で考えられたことは非常に重要なことでありますし、昨日も申し上げましたけれども、長野県としてもさまざまな課題を解消して、いい方向にしていきたいと思っているところでございますけれども。他県のさまざまな試みにも十分目を向けて、しっかりしたものを考えていかなければいけないというのが基本的な考え方であります。
 それから前期試験の不合格者が多いことについては、やはり一つの大きな課題としてとらえております。ただ、これも年々、率としても、絶対数としても少なくはなってきているものですから、前期試験の目指すところはだんだん御理解いただいている面もあるかなと思うわけですが、一つの重要な課題ととらえていると、こんなところでございます。
◆小林伸陽 委員 その中で、前期選抜で受験をした生徒が、後期でも同じ学校を受験するという割合はどのぐらいなんでしょうか。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 これにつきましては、7割ぐらいということでございます。多少、学校によって上下はございますけれども、そんなところでございます。
◆小林伸陽 委員 不合格になった人たちのうち7割ぐらいが、また同じ高校を受けて合格をしていくという仕組みはよく理解ができないという意見がたくさんあるんですよね。前期で受験したけれども落ちて、後期なら合格したと。この矛盾がなかなか理解されないという部分がたくさんありますし、また、現場の先生たちはこれで大変多忙になって、本当に大変だという声があるんですが、その辺の実態をどのように掌握されているのか。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 これにつきましては、前期と後期が同じ学校ということでございますけれども、これも静岡県と多少違うかと思うんですけれども。長野県の場合には、前期は学力検査をしない形でやっておりますけれども、その辺が生徒を評価する観点といいますか、見方が前期と後期とは違っていると。そういう中で中学の進路指導ということで、これも大変なことなんでありますけれども、その期間の中で、そういったことも理解していただくような形で御指導いただければと願っているところでございます。
 また、中学校の進路指導としましては、少し前から、入れる学校よりも行きたい学校というような形で考えているという部分もありますので、そういう部分からは、同じ学校に二度チャレンジするということはあるのかなと思いますけれども。ただ、一番は、受ける子供たちの気持ちをそういうふうに切りかえていただいて、前期で見る観点と後期で見る観点は全然違う観点であると、後期は学力試験を中心とした観点であると、こんなふうに思っているところであります。
 ただ、割と短い時期に先生方は大変であるということについては、一つの課題としてワーキンググループでも挙げているところでございます。私どもとしましても、これからどういう議論になっていくにしても、その辺を解決するような方向で考えていかなければいけないと思っているところでございます。
◆小林伸陽 委員 私、現場の声をどのように掌握していくかというのは非常に大事なことだと思うんです、すべての課題ですけれども。例えば中学の進路指導の先生、担任も当然そうですけれども、前期選抜の試験に臨む生徒の指導というのは、本当にもう大変な努力をされているようなんです。しかし、すぐ続いて後期があるわけで、では後期の生徒たちはどうでもいいというわけにはいかないわけですから、この時期の支援もどうするか。子供も当然ですけれども、教師が子供に接する時間をどう保障していくかというのは考えてやらないと、本当にそのことが負担になって、一番大事な時期に十分な指導ができないという状況が生まれたら、まさに本末転倒になってしまうのではないかと思うんです。
 先生たちのさまざまなアンケートの資料も、私、いただいておりますけれども、現場の先生たちは本当に大変な負担で、その実態を報告されております。その辺の実態をよく掌握していただかないと、私は絵にかいたもちになってしまうのではないかと思うんです。ですから、生徒のことと子供のことをしっかりつかむという調査をして、具体的に事実に基づいた指導をぜひやっていただきたいということを、しっかり要望しておきたいと思います。
 次に第1期の高校再編計画についてお尋ねをしたいと思うんですが。
 第1期の高校再編計画で、昨日、説明をいただいた部分なんですが、「魅力ある高校づくり」と「高校の規模と配置の適正化」という部分があるんですが。「学校の適正規模の確保」というふうにうたって、「少子化の影響から学校規模の縮小化が避けられない地区から、優先的に高校再編を進める」というふうにあるんですが。
 この中で特別支援学校の課題は、私がこの間、県下各地の養護学校を見てきた感では、ますます生徒が多くて、ほとんどのところで教室が足りずにグラウンドにプレハブを建てて、それでも足りずに会議室を教室に切りかえていくということが、もう当たり前にやられているんです。これを適正規模にするという上でどう判断されているのか。養護学校も当然、この中に入っていると思うんです。「魅力ある学校づくり」の中には、「特別支援教育の推進」ということで、高等部の分教室などをつくるという方針はあるんですが。学校の適正規模というところには一言も入っていないんですが、この部分をどのように考えておられるのか。養護学校のあまりにもひどい過密化の実態を解消しようという方向がなぜ示されないのか、お尋ねいたします。
◎青柳郁生 特別支援教育課長 特別支援学校の過密化ということの御質問でよろしいでしょうか。
 委員御指摘のように、知的障害の学校を中心に児童生徒数が大幅にふえ、想定した児童生徒数を大幅に超えたことによりまして教室不足等を生じ、プレハブ教室をつくったり、あるいは会議室やプレールームを教室に転用しているという状態があることは、もちろん承知しておるところでございます。
 第1期高等学校再編計画の中ではなくて、特別支援学校、あるいは特別支援教育をどうするかということの中で検討させていただきたいと思っておりますが。繰り返すようですが、特別支援教育につきましては、これからあり方全般を考えていく中で、特別支援教育をできるだけ地元で受けたい、いわゆる地域化、それからノーマライゼーションというような言葉の中で、地域の子供たちと一緒に学びたいという部分等もございます。今、県下にあります特別支援学校に集めている子供たちを、小学部、中学部を中心にどのような形で、ノーマライゼーションとか地域化ということの中で戻していけるのかという検討を進める中で、結果として、特別支援学校の子供たちの数が適正化されていくだろうという部分も含めまして、あり方についての検討を早急に進めたいというところで考えていきたいということでございます。
◆小林伸陽 委員 私が言いたいのは、第1期の高校再編計画の中になぜ入れないのか。もしそういうふうに考えているのであれば、そういう方向がちゃんとあるわけですから、適正規模化という部分で。いや、養護学校は全然別ですという認識なのかどうか、ではその辺、お願いします。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 養護学校につきましては別の計画がございまして、高等学校の中でそこまで立ち入るという考え方でこの計画を立てたわけではないということでございます。
 ですから、分教室は特別支援学校の分教室でございますけれども、そういった形では、当然連携をとりますし、また将来的に高校があいてきたような場合とか、そういうような形では当然連携をとらせていただきますが、計画そのものは、教育のそもそも論から始まって、立てていくということで、その部分については別個にという考え方でやらせていただいたということでございます。
◆小林伸陽 委員 私、県下の養護学校を大体歩いて、現場を見てきました。子供が少なくなって、小規模校になっているところも見てきました。しかし、一番深刻なのは何かといったら、教室がないという学校なんです。生徒が少なくなったから深刻だと、現場で見ればそんなに思わないですよ。私は一番深刻なのは、養護学校の今の実態だと思うんです。先生たちの駐車場もなければ、みんなが集まれる職員室もない。体育館もみんな狭くて、入学式をやったり、もう本当に全校が集まるなんていうことは不可能だと。こういう実態が、一番先に解決しなければならないという課題にどうしてならないのか。何でプレハブでずっと対応してきたのか。これはやっぱり、この問題を長年置き去りにしてきた結果だと私は思うんですよね。こんなことは、ほかの高校だったらあり得ないと思いますよ。グラウンドにどんどんプレハブを建てていくなんていう高校、ほかにはないですよ、養護学校だけですよ。こういう部分を本当に放置していいのか。今、中野高校もあいてきた。こういうところを養護学校にしようという部分だとか、須坂市長さんからもぜひつくってほしいという話もあるわけですから。この大変な状況の中で、私は抜本的にどう解決するかということを明確に示すべきではないかと思いますが、どうですか。
◎山口利幸 教育長 高校再編計画と特別支援学校等の関係についてのお尋ねであるわけですけれども。例えば、お手元にある高等学校再編計画の本体の1ページ、第1のところですけれども、「「第1期再編計画」策定の基本的な考え方」という幾つかの記述がございます。その6番目としまして、「計画の実施にあたっては、特別支援学校再編整備計画と連動させ、校地等の有効な活用に配慮する」という文言を入れたわけでございます。あるいは、長野地区の特別支援学校の再編整備計画にも一つの時間軸を想定しまして、これが大きな枠組みとしますと、高校再編計画と連動する形にしてございます。
 例えば、今、委員御指摘の須坂地区での要望、十分承知しております。そして、校名が発表になった段階で両校に準備委員会をつくって、あるいは地域懇話会を結成して、という段取りになって、一応、想定した時期も明示しているわけでありますけれども。それと連動して、例えば高等学校で申しますと、旧第2通学区の須高地区のそういう要望に対して、跡地利用を具体的にどう考えていくかということも、当然今後の重要な課題となると考えております。
 したがって、そういったものを含めまして、先ほど特別支援教育課の課長が申し上げたように、教育のみならず、福祉、医療、あるいは労働の関係の委員を選任しまして、あり方を検討するための会議を早急に立ち上げまして、その辺の議論を継続してやっていただくということであります。
 また、今回決定しました特別支援学校の再編整備計画につきましても、長野地区の緊急度が高いということで、しかし同時に、長野地区における再編整備計画のスタイルが、全県的なものに応用できるのではないかと、各地区における特別支援学校、特に知的障害の高等部の過密化というのは、共通して抱えている課題であるという認識の中で議論され、まとまったものでありますので。今、御指摘いただきましたさまざまな課題、私どもなりに承知しているつもりであります。
 したがって、例えば教育委員長がことしの重点的な課題としまして、強いて3つに絞ればということで、高校再編、特別支援の整備、そして不登校というふうに申し上げたこともございますけれども。御指摘の点を踏まえまして、この課題についてはしっかり対応してまいりたいと、こんな気持ちでございます。
◆小林伸陽 委員 私、養護学校の実態を本当に真摯に見てほしい。現場の先生たちのところに行けば本当によく話をしてくれます、大変な実態を。例えば伊那養護学校でも、プレハブで対応しなくても用地はある。だからそこに1つ校舎を建ててくれればいいのではないかという話もあるんです。それをなぜ狭いところに押し込んでやらなければいけないのかという、その辺もぜひ、よく意見を聞いてやっていただきたいと思います。
 次に中高一貫校についてですが。
 きのう村石委員さんから、中高一貫校のよさが出されましたし、なるほどなという思いもして聞いたわけなんですが。この再編計画の中でも、中南信、東北信に1校ずつつくろうという方針が示されているんですが。県の教育委員会として、中高一貫校を導入する最大の目的をもう一度お聞かせいただきたい。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 これについては、これからより具体的になってくる面はあると思いますけれども。昨日も申し上げましたけれども、中高一貫校のよさというものを3つの言葉、「ゆとり」でありますとか、「まじわり」であるとか、「つながり」というようなもので見ています。
 「ゆとり」というのは、中間に試験がない6年間の教育活動ということで、高校受験というものに時間をかけない分の時間的なゆとりも当然考えられると思っています。
 それから「つながり」につきましては、教育課程上のつながりであります。教育課程上の6年間の中で一体どういうものをやっていくのか。例えば実験とか観察といったものを中心に据えて、体験的に理数教育をやっていくとか。あるいは、国際的な力をつけるために6年間の教育課程を考えていくとか。学校の理念に沿った教育課程のつながりというものがいろいろ考えられるだろうと思っています。
 それから、あと一つの「まじわり」につきましては、今までとは違う12歳から18歳、もう大人になりかかりの子供たちと、まだ小学校から上がってきたばかりの子供たちが同じ場所で、青年期の同じ課題を持って学ぶというようなまじわりとともに、例えばそういった中高一貫校で育てる力の中に、より社会性を持った、社会のためにというような力をつけるためには、ボランティア等を通じまして、そういった社会的なつながりというものを重視していくこともできると思います。
 ですから、こういった意味で、あえて言えば、3つのよさをどういう形で具現化して、個性の伸張や学力の向上につなげていくかというところに、中高一貫校のよさがあると思っておりまして。これが上級学校への受験に偏したような教育ということはやはりまずいと、こんなふうに思っているところであります。
◆小林伸陽 委員 県下で中南信、東北信に1校ずつ、2校にしようという根拠はどういう点にあるんですか。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 これにつきましては、今までの6・3・3制という形と6・6制というものを併用して、新しい形のものができるわけです。そうした場合、全く新しい制度でありますが、一つは、そういったものを子供たちも保護者も一つのニーズとして選べる必要があるということがあります。ですから、できるだけ交通の便のいいところで、そういった学校を選べるということが望ましいということもありますけれども。新しいものを導入するということでございますので、あまり大きくしていくということではなくて、最初はモデル的に2校の導入を考えていくということで、東北信1校、中南信1校と申し上げてきたわけでございます。
 かなり前でございますけれども、平成13年3月に計画をお示ししたときにつきましても、いきなり多くの学校をそういう形にしていくということではなくて、新しい制度の導入でございますので、そんな形で考えさせていただいたということでございます。
◆小林伸陽 委員 私、県下に2校ということが、どういう結果をもたらすかというのは明らかだと思うんですよ。全県から応募できるという仕組みになれば、大変な競争率が予想されることは、よその実態を見ても明らかなんです。
 ですから、私はそんなにいい学校なら、将来的に全校そういう方向にするというのならいいと思うんですが、2校だけ特化していくということが、均等な教育の機会を与えるという点から見て、では受験生が殺到したらどういう観点で合格を認めるんだと。テストに強い子供を育てるつもりはないというんだけれども、では何の基準で試験をするのか。私は、これは本当に難しい部分だと思うんです。
 仮に私はモデル校だといったら、ある一つの地域の中でそういう部分をつくるというのならモデル校だと思うんです。全県を対象にするというのは、もうモデル校ではなくて、特化した学校に行かざるを得ないというのは、火を見るより明らかだと思うんですが、どうですか。
◎平澤武司 教育次長 委員さんおっしゃることもわからないわけではないんですけれども。この中高一貫というのは、既に平成13年から御説明申し上げておりますように、それぞれモデル校を、確か6校だったと思いますが、設けながらやる運びになってきたわけでございます。
 そんな中におきまして、学びの遅い生徒の皆さんにはそれぞれの学びの場を、学びの早い生徒、もっと学びたいという子供たちに対しては、あまり手だてをしてこなかったのが現状ではないかなと思うんです。そういう意味からも、個に応じた教育を一層充実させるという観点から、この中高一貫校もあるわけでございます。
 先般行われました全国学力実態調査、あるいは意識調査の結果にも、残念ながら長野県の一つの傾向として、0点が非常に多いということと、逆にもっと学びたい子供、つまり学力から見ますと、高いほうの子供たちが少ないと、中間でまとまっていると、こんな結果が出ております。そんな点も踏まえまして、一層、個に応じた教育を充実させるシステムを用意してやることが、私どもに課せられていることではないかなと思います。また同時に、そんなにお金がなくても、公立でそういう場面を、行きたい家庭にとっては選べるという選択肢をふやしてあげるということも大事な使命ではないかなと思っております。
 なお、試験にかかわりましては、私どもも何校か実地踏査をさせていただきました。今、行われているような学力選抜試験という形ではなくて、ある面ではどのような適性があるのかということを、今後、検討していかなければならないと思っているところでございます。
◆小林伸陽 委員 例えばだれでもそこに入れる、全県どこからでも応募できるということになりますと、おそらく一定の部分が通学不可能というような実態になってくると思うんです。寮でやるのもいいという、親元から離れてやるのが大いに教育上いいという、昨日の答弁もありましたけれども、そうなった場合に、寮費だとかそういうものは無料にして提供するとかというものがなければ、その学校には行けないようになってしまうんです。そういう部分はどういう方向で検討されているのか。だれでもちゃんと行ける、通学区制というのはそのために私はあると思うんです。なるべく家庭から行けるようにしようと。交通費でも大変な状況があるわけですから、長野県全体でということになりますと、当然寮生活とか下宿するのか、どういう形態で学校運営をするか、その辺はよくわかりませんが。いずれにしろ、そういう費用については、どのように考えておられるのか。
◎平澤武司 教育次長 そこまでは、今後まだ検討していかなければいけない部分もあるかなと思いますけれども。モデル校とした意味が、その成果と課題も踏まえまして、今後どうしていくかというようなことを踏まえまして、第1期としては中南信に1校、東北信に1校とさせていただいたわけでございまして。そんな点をおくみいただければと思います。
◆小林伸陽 委員 私、仮に全県1区ということを考えるとしたら、そういう部分もきちんと、どの子にも門戸が開かれている、お金があるとかないとかということで教育が左右されるべきではないというのは、先ほどの教育基本法から見ても、日本国憲法から見ても保障しなければならない。ハードルをつくるということは、私はよくないことだと思うんです。そういう部分もしっかり検討をすべきではないかと。
 ましてやいい高校である、そのことが、「ゆとり」、「まじわり」、「つながり」、そういう子供にとって大変いい教育環境であるなら、私はすべての学校を中高一貫にするという方向を目指すべきで、それが一番、県民すべてに共通のいい教育を提供するということになっていくのではないかと。ひとつ十分検討に検討を重ねて、激しい競争にならない学校のあり方をしっかり事前に提示していただきたいということを要望しておきたいと思います。
 中高一貫校の課題と合わせてですが、長野地区の特別支援学校の再編計画がきのうも示されましたが、養護学校は全部、小中高一貫校なんです。私は大変いいと思っているんですよ。そういうものからどう学んでいくかというのが、私は大事な観点ではないかと。中高だけではなくて、小中高まで養護学校は一貫校なんです。それが、中高一貫校のよさを明らかにし、モデルケースとしてつくりたいと言いながら、盲学校の朝陽校舎、ろう学校の三輪校舎、これはなぜ分散するんですか。一貫校のほうがいいと思うんですよ、全部一貫校で。ところが小学部を三輪校舎、朝陽校舎は高等部でしょう。これは何を目指しているんですか。私は、せっかく小学部に入った子供たちが、今まで全体として小中高一貫の教育の中でやってたわけですから、そういうものをなぜ長野から切り離していくのかと。これからみんな切り離して、そういう方向に進めていくつもりなのかどうか、私は大変疑問に思っているところなんですが、その辺はいかがでしょうか。
◎青柳郁生 特別支援教育課長 長野養護学校を例に引きまして、小学部、あるいは高等部で他の校舎等を利用していくということのお話だと思いますが。
 例えば今回、長野盲学校につくります朝陽校舎、こちらは長野養護学校高等部の分教室という形になります。知的障害の養護学校高等部につきましては、昨日もお話ししましたように、中学校の特別支援学級から高等部に入られるお子さんもあります。あるいは、委員御指摘のように、小学部、中学部を経て高等部に入るお子さんもいらっしゃいます。数も非常にふえているということではございますが、子供さんの障害の程度に応じまして、受ける教育、あるいは目指す社会への自立という部分で、さまざまな要求、要望がございます。その子、一人一人に応じた教育をしていく中で、高等部一まとめにして一つの教育というわけにはまいらないという中で、自立に向けた支援を必要とする子供たち、あるいは、将来を含めても、自立というよりは社会福祉的な支援を継続しなければならない子供たちとか、さまざまな状態の子供たちがいらっしゃるということの中では、教育的ニーズに合わせた教育が必要だということで、今回、盲学校につくります朝陽校舎につきましては、どちらかというと社会的に自立を目指した、あるいは自立が可能な子供たちへの支援という教室を目指すということでございまして。長野養護学校にあります本校としての高等部につきましては、従来どおり広く門戸を開いて、コースという形でさまざまに用意はしてございますが、それ以外にも教育的なニーズに応じるためにつくったということでございます。
 同じように、ろう学校につくります小学部につきましても、同じ小学部ということで長野養護学校に入る子供たちの中にも、コミュニケーションをとれさえすれば、ある程度、学習にも応じられるとか、さまざまな状態のお子さんがいらっしゃいますので、そういった状態にお分けした教室、あるいは分教室みたいなものを用意したということでございます。
◆小林伸陽 委員 私、先ほども養護学校の過密問題を指摘させていただいたんですが、朝陽校舎についても、三輪校舎について見ても、過密化を解消する抜本的な改善の方向では決してないと思うんです。小学部から高等部も含めて自立する、私は、そういう養護学校の大きい成果をつくり上げてきていると思うんです。そういう部分を別にしていくと、これは地域化とかということとはちょっと違うと思うんです。
 例えば、きのうもありましたけれども、駒ヶ根の中沢小学校の「はなももの里分教室」だとか、今度は中学につくるという要望も上がっているわけですが、今回の部分というのは、そういうものとは全然意味が違うと思うんですよ。高等部だけ集めてやる。小学部だけ別にやると。盲学校、ろう学校という、いってみれば教育の中身が特殊な子供たち、盲学校とかろう学校の環境というのは大変大事な環境だと思っているんです。私は、こういうものと一緒にしていくという方向が地域化では決してないと思うんです。だから地域化という部分で成果を上げている、この間の現地調査でも、駒ヶ根の「はなももの里分教室」も大変父兄からも喜ばれているし、子供も大変張り切っているという報告もされたわけですけれども。
 なぜそういう部分として位置づけがされていかずに併設にしていくという、具体的な中身について、もうちょっとわかるように説明をいただきたい。既に決まっていることだと思うので。
◎青柳郁生 特別支援教育課長 併設するということにつきまして、具体的なお話で触れますと、例えば長野盲学校には視覚障害の子供たちがいらっしゃるわけですが、こうした方たちに対する専門的な教育が、従前行われてきたということでございます。そうした盲学校、あるいはろう学校の中にも、単一障害ではなくて、例えば知的障害をあわせ持つといった重複障害の子供さんたちも非常にふえてきております。
 そうした中で、特殊教育から特別支援教育に移ってきた経過といたしまして、障害が重複化してきたということも含めまして、一つのテクニックだけでは対応し切れない状態が起こってきております。そういった意味で、それぞれの子供のニーズに応じた教育をしていきましょうということでは、視覚障害だけ、あるいは知的障害だけという教育ではなくて、どちらにも対応できる総合的な力を一人の子供に与えて教育していくというのが、これからの大きな流れだというふうに言われているところでございます。
 例えば長野盲学校につくります朝陽校舎につきましては、視覚障害のお子さんに教育している教育の手法の中に、知的障害の子供さんたちに使え得る、文字ではなくて絵とかそういったものを使う、知視覚を持って教えていければ理解ができるというような教育手法もございます。そういった盲学校としてのノウハウを活用した形でできないだろうかという考え方。あるいは長野ろう学校におきましては、聴覚障害ということでございまして、聴覚に障害のある方たちにつきましては、相手とのコミュニケーションをどうとるかというところでの専門性がかなり必要なわけでございまして、そういった教育的な手法を使えば、知的障害を持つ子供さんの中で、コミュニケーションのとりづらい子供たちに対する教育に専門性を活用できるのではないかということで、それぞれ教育的な意味を位置づけて併設させていただいているということでございまして。大きな流れとする、特別支援教育の流れに沿う形での考え方というふうに思っております。
◆小林伸陽 委員 もう一つだけ。
 朝陽校舎、三輪校舎というのはどういう仕組みになるのか。今まで分校とか何とか教室とか言ってきたんですが、突然、朝陽校舎、三輪校舎という名前になっているんですが。これはどういう仕組みの表現なんでしょうか。
◎青柳郁生 特別支援教育課長 朝陽校舎、三輪校舎は、仮称の状態でございまして、位置づけといたしましては、いずれの校舎と言われる部分も、長野養護学校の分教室の位置づけでよかろうかと思います。ただ、名前も分教室とするかどうかにつきましては、それぞれの学校同士で今、話し合いをしていただいているところでございますが、位置づけは長野養護学校の分教室ということでよろしいかと思います。
◆小林伸陽 委員 養護学校も含めて、ぜひ今の実態をよくつかんで、抜本的な改革をやっていただきたい。本当に今、大変な状況ですから、小手先で終わらないようにしていただきたいことと、あと資料を出していただいた職員の実態調査の中で、毎年退職していく先生が記載されていないので、後で結構ですけれども、新規の採用と同時に退職した先生の数も教えていただきたいと思います。
 最後に、青年の家、少年自然の家の指定管理者制度の導入についてでありますが。
 私、県立病院の独立行政法人化も、県がやっていれば硬直していって、柔軟性もなく、経営能力もない、悪いことばかり挙げて、独立行政法人化すれば、柔軟性が生まれて大変よくなるという話で、県の職員がそこまで自分たちに能力がないということを言っていいのかなという思いでいるんです。今度の青年の家、少年自然の家も、指定管理者に任せれば運営がとてもよくなって、県の直営でやれば全然だめだという議論になっていったら、高校もそのうちに全部、民間に委託したほうがいいのではないかと。県の職員がやっているから教育が悪いんだというふうに私には聞こえてしまうんです、本当に。だから、県の職員がやっていることは、民間に任せたほうが効率もいいし、発想もいい。こういう評価で本当にいいんですか、その辺、ちょっとお尋ねします。
◎長澤眞一 文化財・生涯学習課長 青年の家、少年自然の家の指定管理に関することでございますけれども。
 私どもがこの指定管理を導入するに当たっての大きな目的というのは、一つには、民間のノウハウを生かした経営がきちんとできる、それから当然コストの削減というようなことがあるわけですけれども。
 今、御指摘の点につきましては、私どもがやっていることがだめだからという観点は一切ありません。というよりも、サービスの向上と申し上げても、1からすべてお任せしようという考え方ではなくて、むしろ県教育委員会において、30年という期間の中で、施設の運営をしてきた実績というのは当然あるわけです。そういう運営をしてきた実績、蓄積をしてきた経験、そういうものに加えて、民間等のお立場から新しい発想だとか、それからアイデアだとかという中から、利用者の増加も含めて、いろいろな工夫をして、経営をしていただきたいということでありまして。
 県の立場からすれば、今まで県の運営の中では、なかなか発想できなかったような斬新なアイデアとか、そういうものをそこに加えてほしいということでございますので、御理解をいただきたいと思います。
◆小林伸陽 委員 ぜひ、県の職員が斬新で、県がやっているからこんなにいいものになったということをつくっていただきたい。例えば学校でも、民間の高校が当然あるわけですから、いや公立高校のほうがやっぱりいいという子供ができるようにならなければ、私は魅力ある高校なんか絶対生まれないと思うんです。
 青年の家、少年自然の家にしてみても、県立病院にしてみても、保育園にしてみても、みんな同じように民営化、民間委託という流れが、今、どんどん進んでいるんですが、私は、行政がやっていることはこんなにいいんだということを県の職員は示さないと、県の職員の立場というのは厳しくなっていくことはもう間違いないと思うんです。民間に任せるよりは、公務員がやるほうがはるかにすばらしいことをやっているということをぜひ言ってほしいんです。そういう点で、ぜひ頑張っていただきたいということを要望して終わります。
○金子ゆかり 委員長 午後1時30分まで休憩を宣した。

●休憩時刻  午前11時59分
●再開時刻  午後1時30分

○金子ゆかり 委員長 再開を宣し、委員各位の質疑等御発言を許可した。
◆今井正子 委員 それではお願いいたします。
 最初に、ことしから私立の小学校が出ています、小中高一貫。それから公立の中高一貫という、長野県の公立学校をどのように変えていくかということに焦点が絞られてくるのではないかと思いますが。また、「教育やまがた、さんさんプラン」等、うちのほうの一般質問にもございましたように、1学級の生徒たちの数、中学校での30人学級等の全国的な動きもありまして、長野県の公立の学校をどのようにお考えになっているのかということを教育長に伺いたいと思います。
 先ほどの中高一貫の調査は、信州新町とか軽井沢とかで、中高一貫のものが1年、実施されていたように思いますけれども。その総括につきまして、1年間でどのように考えをまとめておられたのか、最初に伺います。
◎山口利幸 教育長 中高一貫につきまして、外部者を含めた検討委員会をお願いしまして、ちょっと正確に月まで覚えていませんけれども、今からおよそ10年、11年前だったですか、スタートいたしまして、結論をいただきました。それに基づきまして、3組・6校、中高の実験的な試みを1年間やっていただいたと。この試みは12年度だったと思います。
 それを受けまして、中高一貫について、教育委員会としての具体的な計画案を1年かけて策定しまして、13年3月に出したわけであります。その結論は中等教育学校、村石委員から質問がありましたけれども、入り口と出口が同じ学級、これは長野県としてはつくらないと。この背景には、やはり生徒数の減少期に入ってきているとか、いろいろあったと記憶しております。それから併設につきましては16年度以降、連携型につきましては15年度以降と。施策化はいろいろな事情でできませんでしたけれども、そういった議論は、教育委員会として一貫して続けてきたわけであります。ただ、現在の再編計画につきまして、現在の委員相互の間におきまして、特に併設型中高一貫につきまして、長野県らしいものとしてどんなものをつくっていくかという議論はまだしておりませんので、ここら辺についてはこれからきちんとやるということでございます。
 したがいまして、さかのぼりまして、中高一貫についての実験的なものも踏まえて検討するという結論を出したと、こういう経緯がございます。
◆今井正子 委員 当時、平成11年は、信州新町、軽井沢町、大町市ということで、今回のようないわゆる都市部の進学校の近くで中高一貫の研究をされているわけではないので。きょうお聞きしていますと、前期選抜の導入のときにも、私は慎重にということで、今、静岡で言われているようなこと、それから、この間、清沢議員が言われたようなことを本当に懸念して、この場で同じようなことを発言した覚えがありますが。
 当時、何校かの進学校は1年目、実施をしなかったわけですけれども、県のやり方に逆らったということではないですが、実施しない高校は校長先生がかわったりするようなこともありましたし、また、次の年は校長先生がかわる、かわらないはともかく、全部がだんだん実施というような形に、追ってなったわけですけれども。
 中学、高校の中高一貫だからといって、高校の入学者選抜だからといって、高校サイドで進めていくと、中学校側の学習はどうなるのか。文化祭とか、または運動部が終わって、秋から1月にかけて、9年間の義務教育の学力の集大成をするときに、前期試験のような形ではどうかということを、ここで何度か言わせていただいた覚えがあります。
 そういう中で、初めて行ってみて、そして何年かたって、実践したり、周りを見ていくと、そういう部分もあったのかというようなこともありますので。子供たちはもちろん実験台ではないし、1年1年成長があるので、中1は大切な中1、中2は大切な中2、小6は大切な小6ということなんですけれども。カリキュラムを変えるのが目的とか、そういうことではないということは、きょうのお話を聞いて、よくわかっておりますが、ナンバーワン進学校とはいいませんが、そういう進学校近くのところでお話が出ているということもありまして、前回の研究とは違うところで行われている点について御説明をいただきたい。
 それから、午前中の議論にもありましたけれども、私の場合、もっと慎重に、よく考えていただきたいということですが。結局、中学校に全県から来られるということは、私立へ行かれない人たちも、それから、家庭に財力がなくても、受験勉強ができて、低学年でもちゃんと力をつけて、大学なり、いろいろなところへ進学ができるような形にしていくと、こういう考えも公立の考え方としては、ないわけでもありませんけれども。しかし、それは年齢を下げて、今度は中学へ入るために小学校での塾、または特別な勉強をするということで、小学校6年に浮き足だっているようなところが出てきたり、その部分で、教育に特別お金をかけた者たちだけが長野県中の、私立ではありませんけれども、公立中学に行けるというような形が出てこないか。そこでも財政的なもので、ただ年齢が中学から小学校に下がって、受験の過熱ということも出てくるのではないかということを懸念していますが。この点についてもいかがでしょうか。
 もう少し進学率を上げていくということでしたら、進学校、大きな学校をするのではなくて、地域校、底辺校という、底辺校という言い方は私はとても嫌なんですけれども、地域校という中で、進学校も同じように少人数化して手厚くしていけば、私立の進学校に決して劣ることはなくて、一人一人が輝くこともできるのではないか。特色を持たせようとすることもできるのではないかと思いますが。こういうことも試みて、実験してみてからでもどうかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
 3点について、では先にお尋ねします。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 それでは、私のほうからお答えいたします。
 平成11年度だと思いますけれども、3組が研究していたところ、当時、明示的にこういうことが言われていたかどうかということは別でありますけれども、大町高校と仁科台中学校につきましては、都市部における中高一貫のパターンということ。信州新町中学校と犀峡高校については、地域における中高一貫のあり方。それから軽井沢高校と軽井沢中学校については特色学科、英語科を持っているということで、それぞれの特色があったと思っています。
 そうした中で、一つの結論としましては、都市部における併設型と地域における連携型は、かなり有効ではないかというような議論が、特に長野県中高一貫教育研究会議の場では行われていたと理解しておりますので。今の議論と全くつながらないということではなくて、そのやり方、考え方の中では共通のものがあるのかなと思っているところでございます。
 それから、次のお話でありますけれども。
 これは両院の附帯決議等もございまして、中高一貫につきましては、受験競争の低年齢化ということは避けていかなければいけないと考えているところでありますので。公立のいろいろなところがそうですけれども、通塾を必要としたり、受験準備を必要とするようなもの、適性検査ではないものを考えているということでありまして。そういうことは非常に大切な観点かと思っているところでございます。
 それから中高一貫教育につきまして、先ほども申し上げましたけれども、大学受験に偏したものではなくて、6年間の教育課程の中でどういった力の深め方ができるのかということが大切でありますので、究極の目的を進学率とかそういうものに置いているということではもちろんないわけでございますので。進学率の問題とこの部分については、直接重ならないかなというふうには感じているところでございます。
◆今井正子 委員 今、挙がっています屋代高校を見ますと、地域住民の方たち、または地元の方たちはそういうふうにはとらえていないようです。教育委員会の苦しいお立場もよくわかるんです。中高一貫よしというのと、なぜやらないのだということで、本当に議論がありますので。教育県長野の復活をということで、長野県に住む子供たちすべてに基礎力をつけるんだと、底上げするんだと。公立で言えば、例えば時間をしっかりとればできるということもあるので、週5日制を月1回ずつでも戻していくんだとか。
 富士山を目指すというような高校教育、中等教育もありましたけれども、戦前、戦後にもあったかと思いますが、富士山を目指すのではなくて、長野県の公立は富士山より八ヶ岳というような、うちのほうの佐久教育会には富士山より八ヶ岳という言葉がうんと使われて、一人一人の持っている力を最高に出させるような教育をということでやっていたんですけれども。長野県の公立学校は私学と異なり、縛りがあって勝てないというか、勝つ、勝たないというのは学力の面だと思いますけれども。そういう面でも、いい意味、一律の学力でなければ、誇るものはいっぱいあると思いますけれども。
 そういう意味で、進学校で偏った教科といいますか、受験に出ない教科はやらないなんていうことで問題になったこともあったんですが。進学校対応で、例えば理科、社会の中にもやらない教科、かえた教科が出てきてしまったこともあるわけですけれども。今のところ、カリキュラムはどのように組む御予定なのか。
 それからきょうのどなたかの御質問の中の、適性テストはやらないで、学力ではない入試を考えるとすると、前期選抜のようなあいまいな、公平性がよく見えないようなものが出てきてしまうとすると、果たしてそれもどうなのかと思うんですけれども。たくさん受験者がいて、たくさん落ちるからというような、後期、前期選抜の一つの理由ではありませんけれども、どのぐらいの数が受け、どのぐらいが落ちるとか、そういう数ではございませんが、試験の内容自体がそういうことを考えておられるとしたら、いろいろ問題もあるかと思うんですけれども。先ほど言われました適性検査、入試はどのような形で、学力でないことをされていくのか。また、徹底してつくられるんだったら、学力を長野県ナンバーワンにするような形でやっていくと、公立だってできるんだということを見せていこうではないかというように、徹底していれば徹底したで、賛成、反対がまた出てくると思うんですが。両方濁らしてしまうと議論もしにくくなりますし、成功しないのではないかと思うんですが、この点はいかがでしょうか。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 最初の点でございますけれども。
 カリキュラムということになりますと、基本的には学校で組み立てていくことになりますので、どの学校の改革とも同じように、最終的には、その学校の準備委員会が、カリキュラムをつくり上げていく格好になると思っておりますけれども。
 今、屋代高校の例がございましたけれども、理数科の今までの伝統、それからSSH、スーパーサイエンスハイスクールという形で、現在も研究中でございますけれども、より高度な理数教育はどうあったらいいかというようなことで研究されてきた過程、そういったものを踏まえて、理数教育を基本に全人的な力がつく教育を考えておられるというふうに、私は理解しております。
 それと、選抜のありようでございますけれども。
 これにつきましては、基本的に公立の中高一貫校につきましては、受験準備の必要な学力検査は行わないということが決まっておりますので、他県の例を見ましても、適性検査でありますとか、作文でありますとか、面接で選抜を行っていると理解しております。
◆今井正子 委員 「ゆとり」、「つながり」、「まじわり」ということで、3つのよさというお話を午前中にいただきまして、教育課程のこと、実験観察を中心にした理科とか、国際力をつけるとか、そういうことが出てきましたが。「無用な」という言い方をされなかったと思います、「無用な」という方もあったりするんですが、高校受験というものが中高の間にないので、その分、高3になったら大学受験勉強がたくさんできるのかと、私立の中高のようにとらえてしまうところもあるんですが。こういうことについては全く話し合われていないということでしょうか。それとも、学校の選択によってはあり得るということでしょうか。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 「無用」という言葉は私は使っていないと思いますので、それはありませんけれども。
 確かに中高一貫教育の一番のよさというものが、一番のよさと言ってはいけないんですけれども、高校の受験準備が要らないということが、6年間の有期的なつながりを持ったカリキュラムができるということになっていくということでございます。
 ただ、私学であるか公立であるかは別といたしまして、そういった中で力をつけて、どういう進路を選んでいくのかということは、学校の中で得た教育を基盤に、自分の進路を将来に向けて進んでいくわけでございますから、昨日の答えにもありましたけれども、単に自分だけの勉強ということではなくて、自分の学んだことを社会の中に役立てていけるような、そういったあり方みたいなものも当然考えられるだろうと思っているところであります。
◆今井正子 委員 出されました実験、観察を中心に据えてやっていきたいというようなことは、どこの中学生にも高校生にもやってもらいたいことで、特別選ばれた人たちだけではなくて、長野県の全中学に進めていくにはどうしたらいいかというような感じで、先ほど私も長野県は週5日制、月1回でも戻してとか、特色あるようなことをバンとやってみたらどうかと。30人学級はよそでもう全部やってしまっているので、35人という長野県の基準は目新しいものでもないし、しかも小学校だけですので、3・3もたくさんやっていますから、30人をやっても全国で半分ぐらい取り組んでいるところもありますので、何か一つ目玉にして、長野県、教育県ということを復活させてもらいたいような気もするんですが。そういうことの取り柄として、中高一貫、スーパーサイエンス、理系だけではなくて、いろいろなものに取り組んでくれるとは思うんですけれども。
 もう一つ、中高ですから、小学校の子供たちが受験していくわけですけれども、いつも校長会で聞くと、前期選抜のアンケートもそうですけれども、校長会の結果と教職員の結果というのは相反してしまうので、それにPTAの結果とかというとまたどんなふうになってくるのか、3つに分かれてくるのかわかりませんので。聞く手段が、校長会から聞いているだけかわかりませんが、小学校のほうではどのような考えで、どういう御理解のもとに長野県に中高一貫をスタートさせようとしているのでしょうか。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 これにつきましては、これから議論を深めていかなければいけない部分は、十分あると思いますけれども。例えば中高一貫教育研究会議が平成10年に開かれました。このときには、市町村の教育委員会でありますとか、小学校の校長先生にも入っていただいて、議論してきた過程はございます。
 ただ、今回のものにつきまして、そういったアンケート等をとっているわけではございませんので、さまざまなところで御意見等をじっくり聞いていかなければいけないと思っているところでございます。
◆今井正子 委員 教育長にお尋ねしたいと思いますが。
 今回、私立の小中高を認める、つまり小学校入学から、私立も含め、地域の割り振られた義務教育という形でない、都会にはそういうのがたくさんございますが、長野県はあくまでも公立で、という形でやってきましたけれども。うちの地元の軽井沢でも中高一貫へ行きたい方は、東京へ行っていますし、群馬へも行っています。小学校からという人は、別のそれなりの県で受けてきて、そういう教育をやってきている方も大勢おられますけれども。長野県では、というような一つのポリシーみたいなものがあったわけですけれども。これが、幼稚園、保育園から小学校へ子供が上がるときに、まずここで私立として、今まで松本とか小さいのはありました。でも、ここで大きく崩れていくといいますか、変わっていく。そして、中高のほうも公立の中学校をつくることによって変わっていく。全県で2つだけれども、いいから4つにしよう、ではもっとしようということになると、私は全体的な中高一貫というのは、田舎のほうに住んでいるせいか、自由が奪われてしまうというように考える住民の方たちも多いせいか、1校、1中1高校というのはなかなか厳しい部分があると思うんですが。
 もう一つ、中学時代不登校になった子供たちが、高校に入るときに、6割から7割ぐらいの数が、それぞれの高校教育の中で戻っていく。学校にまた出てきたり、地域に出てこられるようになる、そのワンチャンスでもあるというところで、ここをつなげてしまうと、来れなくなった生徒がまた来れなくなってしまうんだと、こんな思いがあって、全体的に輪がどんどん広がって、長野県が中高一貫教育になってしまうのはもちろん反対なんですけれども。
 特色がよければまた広がっていくという、何をもってよしとするかは、県民の皆さんの考え方なんですが。せめて長野県の教育というのは、公立で底上げをしてほしい。大変な人たちも、どの地域にもという、昔、全国で寺子屋がナンバーワンだったというように、どんなところにも、貧しい人たちも教育が受けられる場所が近くにあるということを守ってもらいたいというように、そんなつもりで長野県の教育が復活したらいいなと思っておったんですけれども。
 こういうことには、小学校の理解といいますか、地域の人たちも含めながら、教育、行政サイド、県教委、または議員とか、今、教育はそういうサイドで物事がどんどん進んでいってしまうようなことも、国から始まって多いんですけれども。地域も指定してありますけれども、この点はもう少し丁寧にやっていただきたいということを希望申し上げると同時に、今、大きく変わろうとしている小学校入学、そして中学の公立化ということで、長野県の教育をこれからどうしていこうというお考えなのか、教育長にお尋ねしたいと思います。
◎山口利幸 教育長 委員御指摘のように、私学の方々の中に小中高一貫の構想を持っていらっしゃる方がいるということは、私も承知しております。しかし、私はそれを云々する立場にございませんけれども。
 今、議論になっています、戦後の6・3・3制、何人かの委員の方からお話も出ましたけれども、私は6・3・3制という制度が唯一絶対のものだという認識は持っておりません。これは、例えば日本と同じような環境を持っている国の制度と比較しましても、おおむね似た部分はあるんですけれども、必ずしも6・3・3制でやっているわけではありません。これは、生徒の発達をどんなふうにとらえて、それぞれの節目をどんなふうにつないで、それぞれの過程の中で、どういう教育目標と課題を設定してやっていくかという考え方が背後にありまして、一概にこれはだめでこれはいいということは言えないと思います。
 ただ、一つ言えることは、少年の段階から青年、そして大人に、どういう形で成長していくのかは、時代によってもさまざまな考え方があったり、変化もございますけれども。学校の制度で申しますと、特に後期中等教育と高等教育をどんなふうにつないでいくかという問題とか、中等教育をどんなふうに設計するかというのは、非常に大きな課題であることはもう間違いありません。
 したがいまして、今の6・3・3制の中で、不登校の例をお出しになりましたけれども、ある生徒にとってみると、例えばその生徒さんがいじめがきっかけになって不登校になり、自分が知っている生徒と同じ学校には行きたくないというふうなケースがあったとしますと、中学と高校の間に一つの受験という関門がありますけれども、そういったものを設定したほうがいいということは、明らかに言えるわけであります。だから、私は、すべての生徒が6・3・3制でいいんだと、あるいはすべての生徒が、例えば6・6制でいいんだというふうな議論は、やはり間違っていると思っております。
 したがって、モデル的にというのは、今までの6・3・3制のところに違ったスタイルを導入するわけでありますので、議論のあるところは慎重に設計しなくてはいけませんし、あるいは、委員が今おっしゃられたように、例えば該当する生徒、低学年になればなるほど、保護者に対する趣旨の周知でありますとか、丁寧な意見聴取とか、そういったことは当然のことだと思っております。そんな観点から中高一貫も考えていきたい。
 ただ、日本全体の戦後の教育を見ますと、いわゆる新制高校がスタートしたときの進学率は40%だったんです。これは地区によって違いますけれども、大体全国的には40%ぐらいの進学率。それが98%になっているのが今の実態であります。したがって、これは御批判もありますけれども、特に高等学校においては特色づくりという形で、さまざまな適性に合った学校づくりをしてきたわけです。これがもし同じ教科書を使って、同じ教育をやったら、本当にどうなるのかと。あるいは、本当に生徒の学習ニーズにこたえられるのかと考えますと、それは無理なわけです。
 入試制度につきましても、最初は調査書と受験の一本やりでありました。専門高校などは、やる気、モチベーションが大事だということで、いち早く職業学科に推薦制を導入しました。その推薦制については、中学と高校の密接な関連の中で、中学で推薦されたものは、本人が断らない限り全員合格というスタイルを続けた時期がございます。ところが、情報公開の中でこういう制度が耐えられなくなりました。そして一方では、今の4通学区制へ移行するときに、入試制度を検討すべきだという宿題もいただきまして、受験一本やりの尺度でなくて、もう少し違った尺度の設定をするという形で前期試験を導入したわけであります。
 例えば仮に、この前期試験の仕組みを元に戻すと。あるいは前期と後期を合体して、こういうふうな仕組みをつくるということになったときに、まずもって議論しなくてはいけないのは、今、実際2回ある、あるいは私学を入れると3回ある受験機会を1回にするけれども、その妥当性はいかんという議論は当然出てくるわけであります。
 そういう入り口の選抜のいろいろな問題、そして発達段階に応じた区切り、6・3・3制、そういう問題。その中身の問題。どういう仕組みがいいのかという議論は、さまざまな点からしていく必要があると。
 そういう中で、モデル的に併設型の中高一貫というものを提案すると。これがもしよくて、すべての地区で、条件さえ許せばやるべきだという声が起こるかもしれません。あるいは、全県下に2つぐらいでちょうどいいのではないかという評価が出るかもしれません。しかし、それは今後の検証課題でありまして、そういう考え方があります。
 いろいろな面でお答えさせていただきました。
◆今井正子 委員 なぜ中高にするか、公立の中学をつくるか。目的、目標をきちんと掲げていただいて、具体化するようなものを掲げていただき、そのためにこういう選抜にするんだ、モデルとしてしっかりやってみたいんだ、長野県の教育にはこういうことが必要だということをうたい上げていただきたいと思います。それを皆さんに公表していただいて、それから再度、よく地域の声、または中学、小学校の子供たちの親御さんや学校の声、教員の声も聞いていただきたいというように思います。
 それから、今回、耳塚先生が教育委員になられて、いろいろなものをお書きになっている方ですけれども。「法人化などで揺れる高等教育と三位一体改革や河村文部科学相私案で注目を浴びる義務教育の狭間にあって、高校教育はいまや教育界の忘れ物になった。エリート校と底辺校に引き裂かれた高校の中で、底辺校に光が当てられることはまれだ。現場の問題から離れた制度改革を議論するより、緊急に対処すべき問題がある」というように書いておられる耳塚先生でしたけれども。
 教育委員に御賛同いただいた教育長は、耳塚先生、いろいろなことをお書きになっていらっしゃいますけれども、どの点を長野県教育の中に入れてもらおう、またはどんな点を参考にすべきとして教育委員として賛成されたのでしょうか。
◎山口利幸 教育長 誤解のないように申し上げますと、教育委員を選任するのはあくまでも知事でございますので、私がどうこうということではございませんので、ぜひその辺は誤解ないようにお願いしたいと思います。
 ただ人事案件が、御承知のように全会一致で可決されました。そして、初委員会の中で委員長をだれにするかとか、そういったことが議論されたわけであります。
 それからもう一つ、耳塚委員さんは、私、高校の出でありますので、一番印象深かったのは、高等学校の大学現役進学率が全国で下から2番目というふうなことが、平成2年だったですか、いわゆる学力論争というのが起きまして。そのとき、長野県教育における卓越性がこれだけ衰えていますというふうな実証的な研究をされて、それを読んだ校長会でそういう議論が行われ、そしてこれが県議会を巻き込むような議論になっていったと理解しておりまして。そういう部分では、学校教育の一番の課題というのは常に、私、常にと思っていますが、いつの世においても、やはり学力というものを軸に置いて、人間形成も、さまざまな問題も達成すべきだと考えておりまして、その学力という問題について非常に見識のある、そして非常に手堅い実証というものをやられておられる先生だということで、大いに御期待申し上げているということでございます。
◆今井正子 委員 山形と秋田に行ってきまして、秋田は、今の学力テストで言いますと、2年連続でナンバーワンでした。教育委員会の担当の方、1年目はまぐれだったかなと言っていましたけれども、2年目また1位で、今度は平均よりさらに開いたので、どこに原因があるのかなと。今まで長い間やってきた少人数指導、それから宿題が多い。補習もする。単元別にきちんとテストなんかをつくったりして、みんなで基礎学力の底をアップしていく。そんなところがあったのかなというようなこと。またはそのほかに、核家族ではなくて、朝ご飯を食べてくる子が多いとか、調査してみたら、いろいろな状況がわかったという状況でしたけれども。
 少人数学級、少人数指導、その前に行きました山形でも、先ほど申しました「さんさんプラン」、小学校、すべての学級を33人以下にということで、平成16年から、秋田は平成14年でしたけれども、非常に早く取り組んでいるところだと思います。中学も、ということでやっていますけれども。先ほど申しましたように、全国ではもう3分の2の中学校には30人学級、少人数学級が導入されているわけですけれども。これも耳塚先生の書いたところにもありましたし、我々も知っている言葉でしたが、高橋山形県知事のように、「橋の1本や2本を節約してでも、少人数学級は実現する」という発言は有名でしたけれども、重点的に財源を投資して、どのように実現していくかということは、首長さんとか教育長、教育委員会のリーダーシップによっても違ってくると思うんですけれども。
 私たちの長野県では、相変わらず40・40・40という中で、小学校が30人規模学級と言っていますが、実際には35人を超えたらということで、うちのほうの立科中学なんかは、今、40・40ということで、たまたま中1と中3が40というようなこともございますが、ぎりぎりというようなところもございますけれども。長野県として大変出遅れてしまった少人数学級、小学校はよくやっていますので、全く出遅れているわけではありませんが、中学、高校について、鳥取県などは高校も、高校改革したときに地域校、または小さな学校については38人学級ということで、もう10年以上も38定数で募集をしています。40人との差はどうするんですかと、それは県で見るんですということで、40という学級も小・中・高、取り組んでいる県が多いわけなんですが。この中学校の、30人規模ではなくて30人学級と言ってもらいたいんですが、30人学級についてはどのようなお考えでしょうか。
 山形の場合には16年度に6億3000万円を投じて、小学校全学級の33人以下学級実現を目指すということでやったわけですけれども。これはちょうど国が少人数指導加配教員を少人数学級編成に振り分けてもいいということで、それができる年だったので、お金も割と安く済んだと思うんですけれども。長野県の場合も平成19年度に見積もっていただいた、中学校でもし30人とは残念なんですが、35人規模、今の基準の学級数の試算でいくと、214学級、11億7700万円というのをいただいているんですけれども。山形県とか秋田県は、人口が長野県の大体半分ですので、ちょうどそのぐらいの数かなと、6億だったら11億いくらで中学ができるのかなと思いますが。今回も退職手当等でマイナスになる部分がいっぱいあるんですけれども、そのぐらいのお金があればできてしまうのかなという思いがあるんですが、これについてのお考えをお願いしたいと思います。
◎荒深重徳 参事兼義務教育課長 今、中学校に30人規模学級を導入した場合に11億何千万円、約12億円かかるというお話がありましたけれども、小学校の30人規模学級の場合と中学校の30人規模学級の場合とでは違うことがあります。小学校の場合には担任が授業をしておりますので、単純に30人規模でふえた分は担任がふえるということになるんですが、中学校の場合には教科担任制をとっておりますので、学級数がふえると教科担任もふやさなければならない。先ほどの試算は、担任の場合の試算でありますので、さらに教科担任の費用が加算されるということになります。そうしますと、そこにまだ数億円必要になるわけで、そういう面ではなかなか厳しい面があるかなと思います。
 先ほどから山形の例が出ているんですけれども、山形の場合も、基本的には中学校については、30人規模学級を導入するか、あるいは少人数学習を導入するかは、市町村の判断で行えるということになっているものですから、長野県のように少人数学習を導入してさらに、ということではないと私は理解をしております。そんな点では、今後も中学校のほうへ導入するというのは、現段階では考えていないわけであります。
◆今井正子 委員 不登校とかいじめとか、いろいろなことが一番起こる中学です。1年生の間に不登校になる子たちが67%、7割近くと多い中で、しかも全国の不登校のワーストフォーぐらいの県ではないですか、ずっと続いて。どこかで考えることができないんでしょうか。
 耳塚先生の研究の中では、「さんさんプラン」の中で、このようにも書かれています。「少人数学級のもとで、どんな指導、授業改善が可能かについての研究。まずすごいなと思ったのは、平成10年のとき、その後、週5日制になって学習指導も変わりました。ゆとり教育、そして体験を生かすんだ、命、生きることをということで、一生懸命、国は言われました。そのときに秋田はこう考えたそうです。授業数が減る、授業が減ってしまう、ここをうんと大事にしていかなければいけない。この授業が減った分をどうするのか、補習をしっかりする。それでできなかったところを補習する。宿題も出す。家でもしっかり見てもらってやっていく」と。この授業が大事なんだということがピンと頭にくるとか、感覚の問題だと思いますけれども、どこに来るか。総合学習といって3時間やってはいけない。小学でも中学でも、学力というのはやってはいけない。だからいろいろな体験をさせるんだということに集中して、そこにだけにとは言いませんが、国のようにそこに一生懸命特化していったところと、その分、授業時数が相当なくなってしまうと、土曜日も休みになってしまうし、では授業をしっかりわかるように、その中の時間でできるには、と取り組んだところの違いが大きな意味でもいろいろ出てくるのではないかと、こういうふうに思いましたけれども。その成果は、今、秋田と山形とかぶっているところもあると思うんですけれども、こう書いてございます。「第2に、種々の追跡調査によって、成果を客観的に評価しようとしている点である」と。「既に不登校や欠席が目に見えて減少し、学力の向上を示すデータが得られている」と、こう研究してありますけれども。
 ではやってみるのはどうだろうか。中学はやりませんなんて言わずに、人がやっていて、3分の2もやっているのだったらどうだろうかと、いくら言っても教育委員会はお金がないわけですから、直接自由にできないところがあれば、県側にがんがん言っていく。そういうことで、我々県民も議員もみんなで押していく。そうすれば、いくらでもできてしまうのではないか。そういう夢というか、目標みたいなものがなくて、やりません、できません、高校は40人とやられてしまうと、違うのではないかなと思うんですけれども。30人規模学級というとうそっぽいです。「規模学級」というのは35人基準ということですよ、35を超えないとだめなんです。「さんさんプラン」は33人以下です。もう30人でやっているところもありますので。長野県のやり方が遅れていて、すべてだめだと言っていません。小学校にも中学校にも、少人数学級ということで手厚く少人数指導を入れています。そういうものを両方やって、小学校へたくさんつけていますけれども。何も小学校から全部たくさんつけるのではなくて、中学に回していく。よそでも、中1と小1が同時に30人学級になった県もいっぱいありますということは、何度も言ってまいりました。それから中学に先に入れてきた栃木県とか、そういうところもあります。何でも順番どおり全部やっていくということではなくて、何が大変かというところで、大変なほうに力を入れてやっていったらどうかと思いますが。
 中学校について、それから高校の学級数とか、定員もありますけれども、それも一律に40と言い通すのではなくて、他の県でも農業科とかいろいろな科については変わってきているわけです。そういうところを、長野県、教育県ですから、よその10県、20県やっているかもわからないけれども、それでも遅ればせながら進んでいくんだという姿勢を見せてもらえれば、私も7年目になりますけれども、教育委員会だけ、文教だけではありませんけれども、親御さんたちの中にも、または教育現場にいる人たちの中にも、地域にも希望が見えてくるのではないかと思うんです。そこのところだけは数字がはっきりして頭打ちというのは、ずっと変わらないのではないかというような重苦しい、本当に教育の先が見えないような形になってしまいますので、ぜひ検討いただきたいと思います。もっと柔軟であっていただきたいと思います。やっぱり教育行政に柔軟性がないと、教育現場の教員も裁量が全くなくなるので、子供たちに対して管理教育ばかりになってしまうということがあると思います。するとますます不登校になってしまう。そんなところをもう少し見ていただいて、よそがやっていいということは、不登校ワーストフォー、ワーストファイブ、ワーストスリーというような長野県なんですから、小・中の場合です、高校は逆に少ないんですが。そういうことですから、いいと思うことは取り上げていただくように、教育長、次長、お金をつける次長もいらっしゃいますので、ぜひそういうところを考えていただけたらと思います。
 その次に、文教委員会とか議会というのは何だろうと思うんですけれども。議員の提案や意見によって、教育委員会の中で変わったものが、この六、七年にあるのかなと、こういうふうに思っているんですけれども。意見は聞きました、聞き置きましたではなくて、こういう委員会をすることによって、制度、または教育委員会のほうで話し合われてきたことが変わっていくというような事例があったら、一つでも出していただけたらと思います。
 それから、高校、小中学校、長野県の教育をよくしていこうというのは、議員側にとっても、県教委の方にとっても同じことだと思うんです。同じく耳塚先生は、今は昔ということで書いてございます。「教育界にとって80年代は平穏で懐かしい時代だった。文部科学省と日教組は鋭く対立し続けていた。だが葛藤は内包していたとはいえ、教育界が教育のありようについてみずから意思決定ができた。今は教育界に教育を決める支配権はない。国立大学の法人化、義務教育国庫負担金、教職員定数と給与、学校評価システム、そして週5日制、みんな国で決まったこと」と。こんなことも、新しい教育委員さんは書いておられますけれども。そんなこともお考えいただき、長野県は独自の何かをスタートしていただけたらと思います。
 高校改革ですが。
 私は出られなかったんですけれども、6月21日、定時制・通信制が県教委と話し合いをしたようです。東御清翔高校の多部制・単位制についての進みぐあい、または地元とのことがございますけれども、どのように進められていくのか。PTAの方の中には、そういう形で入学してこなかったので非常に不安だという声も多かったです。その通信制・定時制の中では、東御清翔に多部制・単位制ができたら、上田千曲、上田高校の定時制が統合されてしまうのではないか。もっと近くに小諸商業という定時制もありますけれども、定時制と今の形ではなじまないのではないかというような意見等が書いてございましたが。その中での話し合い、または定時制・通信制と多部制・単位制についてお尋ねしたいと思います。
 もう1点、今まで多部制・単位制は、定時制のある学校が望ましいということで、箕輪工業、そして松本筑摩、野沢南、屋代南ですか、そういう形で持ってこられたと思うんですけれども。県教委の考えはどのように変わったのか。同窓会で徹底的に反対され困っているところへ、手を挙げるところがあって、次にしなの鉄道沿線ということを県教委が出されて、発表した次の日に、東御清翔高校をよくする会が、名前をかえて、高校も普通高校から転換しようと申し出をして、そしてその会はそこで解散をし、県のほうもそういう形で地域の声として続いてきているというふうに聞きますけれども。
 定時制のある学校が望ましいといってきた県教委が突然違う形になった、条件がしなの鉄道沿線と、こうなってきたわけですけれども。これについては、どのような考えでしょうか。私は多部制・単位制に反対する者ではありませんが、もともと多部制・単位制だけの学校をなぜ地区につくらなければならないのかということに対しては、疑問を持って反対してきましたが、いかがでしょうか。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 東御清翔については、いろいろなところで話し合いを持っておりますし、御意見も伺っているところでございます。これにつきましては、基本的な考え方は、多部制・単位制の設置と定時制の適正配置というものは、あわせて考えていくというのが、県の基本的な考え方でございますけれども、東御清翔につきましては、今、委員さん御指摘のように、夜間の定時制を持たない学校でございます、今のところ。また、地域での要望、あるいは学校からの要望も、夜間定時制でない二部制の学校として出発したいという御希望も出ているわけでございます。もし、これが二部制の学校という形でございましたら、当然、夜間部で通う子供たちのニーズというのは、また別にあるわけでございますので、もちろんそのニーズを無視して、そういったものを統合するということではないんですということは、地域でも御説明申し上げてまいりました。
 これは2つ目の質問とも絡むと思うんですけれども、多部制・単位制につきましては、今、夜間で学んでいる子供たちが、必ずしも夜間の時間帯に学ぶ必要というものを感じているわけではないということを強く思っています。むしろ昼間通える条件があれば、そちらへ行きたいという子供たちも結構いると思っておりますし、現実問題としまして、箕輪進修高校にしましても、松本筑摩高校にしましても、前期試験で、特に午前部、午後部については、ほぼ2倍の競争率になっているということもございますので、多部制・単位制につきましては各地区に1校以上というふうに、そういった子供たちの学びの条件を整えるという意味ではつくってあげたいと思っているところであります。
 そのときに、午前部・午後部だと、4・4であります。そこに夜間があると、もう一つ4がございますので、12時間の中で自由に時間を組み立てるのと、4・4の8時間の中で組み立てるのからいえば、12時間の中で組み立てていったほうがはるかにいい条件が整うという、理想は理想です。ただ、いろいろな考え方のある中で、地域からも要望が上がってきたことでもありますし、また、私どもとしましても、そういった多部制に学びたいという子供たちのニーズを考えれば、東御清翔の多部制には利があると考えたところでございます。
◆今井正子 委員 周りに、小諸商業、上田千曲、上田という形で定時制がたくさんございますので、沿線ということになると、もっと屋代のほうが入ってくるのではと思いますが。一番大きな長野地域には、いろいろな抵抗もあったりするのか、なかなか進みませんけれども、できるところから、地域が賛成するところからということで進めていることと思いますので。地域の高校ではありますけれども、特に東御清翔の場合は上田からも多く、本当に広範囲から来る、一つの市の問題ではございませんので、学区としてしっかりと、上田の心配も、小諸の心配も聞きながらやっていただきたいと思います。
 高校改革はそういう形で、私どもの佐久につきましては、スーパーサイエンスではありませんけれども、農業も家庭科もすべて入ったエコロジカルハイスクール、北佐久農業高校についてということで、丸子修学館の前の実業高校のようなものができるわけですけれども。その点について進んでいたら、1点お願いしたいと思います。動きがなければ結構です。
 それから、きょう出ました養護学校高等部の過密化が、高校改革の中でも拍車がかかっているのではないかと思います。高校の場合ですと入試がありますけれども、養護学校の高等部の場合には、また入学の方法が違ってくると思いますけれども。例えば飯山で見ますと、飯山照丘高校がなくなりました。飯山南高と一緒になりました。今まで以上に飯山養護学校の高等部がふえています。そして、今まででしたら地元の飯山照丘高校にたくさん行っておられたような生徒たちも、行き場を失ってという言い方はおかしいですけれども、行く高校、行く数、その他がなく、いろいろな形として、中には養護学校の高等部に行っている生徒たちもいます。こういうことが、これからまた飯山が一つになる、それから中野でも、それにすぐ対応する高等部ができているとか、特別支援学級、特別支援学校と高校改革がどのようなつながりがあるのか。
 それから、今、長野でやろうとしています、ノーマライゼーションなんてとてもいえない、特別支援学校同士のミックスですね。それはノーマライゼーションから、なお特殊化して外れてくるものだと思いますけれども、そういうことがなされてしまう。この点について、高校改革とともに養護学校の高等部というものも、同時に議論をしていかなければ、ますます開きが出てくるのではないかと思います。
 飯山地区だけではなくて、これから須坂地区、長野地区、それから逆にまた大町地区というようなところで、一つに絞られた学校については、公立高校へ行きたくても、または行かれる可能性があっても行けない生徒たちがある程度出てきてしまうのではないか。
 ほかにも高等部の過密化は、中学校の特別支援学級からの生徒たちが非常に多いわけですけれども。そこからの進学もすべて高等部への進学ということではなくて、大分高校にも入っているということで、きのう数も示されましたけれども、入った後にちゃんとした支援があるかどうか。今のところ国からは支援がないわけですけれども、県からの加配とか、その高校でしっかりとした、いろいろなことがあったりして、やっとコーディネーターができたところですから、たくさんの支援がなければ、大勢の生徒たちは、高校に行ってから不適応を起こしたり、なかなかうまくいかなくなってしまう生徒も、中学の通常学級から行った子たちよりもずっと高い確率でやめていく生徒たちもいます。その点につきましては、どのように考えているのか。
 もう一つ、入試につきまして、改善策検討結果報告書がことしの1月に出されました。教員採用選考がもうすぐ始まります。それから、今年度の昇格人事といいますか、教頭先生、それから校長先生の管理職の昇格選考もあったと思いますけれども。
 昔、教員をやっていた方で、今回、久しぶりに中学校を受けるという方が、40歳を過ぎた方でしたけれども、問題を見て、本当に難しい、特殊な問題で、私は英語でしたから英語の部分のお話でしたけれども。何を目的として問題をつくっているのか、何を基準にしているのか。例えばタイムという雑誌から出たとしても、ずっと使わないような語彙のものがたくさんあると。難しい問題を出して、落とす試験ということかもわかりませんが、問題の中には大学入試でも出ないような、7選択というのがあるけれども、15選択とか。本当に短時間でできるのかどうか、何を聞いているのかわからない問題が多いんだということを、英語に関して、私のほうに訴えた方もいました。英語力を見るのなら、TOEIC730点ぐらいならオーケーだとか、そういうことはできないのか、その学科にかわるということはできないのか。または人物重視といっていますけれども、どういうふうに人物重視されるのか。小論文もそうですけれども、A、B、C、D、Eと書いてあって、Aだけがよし、それ以外は不合格とかというようなことを書いてあったそうですが、B、Cの意味があるのかどうか。義務教育と高校とは違うかもわかりませんけれども、これは義務の教員採用について、そのようなことをいろいろ言われておりますけれども。
 問題もみんな公開されて、いろいろなものが公開されるわけですけれども、その基準等について。面接官に外部の方、企業の方も入られる。そのよしあしということもありますが、最終的な合否判定その他は全部、合否判定委員会も、合否決定委員会も、教育委員会の課長さんたちの中、それから教育長さんたち、そこで全部選ばれるということもありまして、公正な選考を求めてという中で、去年は、我々県議とか、働きかけの公表のことばかりが注目されてしまって、大分県のように教員同士、教員の子供が早く受かるのかなんていう話も含め、いろいろなことがありましたけれども。去年は公の場合に、働きかけの公表が早かったかどうかということばかり注目されていましたので、その点につきまして、今回、昇格、昇任の選考についても。
 それから、今までは資料を1年しか残さないようになっていて、その年に面接も、判定書も、選考成績表も、市町村の推薦書も、小論文の答案も、管理職については昇任、現行では1年と書いてありますが、そういうこと等についてもどのように改善がなされたのか。また具体化に、21年度からいっぱい実施されると思うんですが。その点についてもお話いただきたいと思います。簡潔にお答えいただけたらと思います。
◎荒深重徳 参事兼義務教育課長 実は教員の採用選考につきましては、過日の定例教育委員会の折に、選考基準等について提案をさせていただいております。その選考基準につきましては、「未来をひらく」という要項に、本年度から採用させていただいております。
 これについては、昨年度話題になりました透明性とか、そういう面に配慮をした取り組みであります。基本的には、当然のことながら、透明性というものは今までも大事にしてきましたし、今後さらに大事にしていかなければいけないということはありますけれども、要は質の高い教員を採りたいというのが、私どもの一番の願いでありますので、今、御指摘のありました試験問題の内容の問題とか、それから面接等のあり方とか、その辺のところにつきましては、やはり透明性とともに、内容の吟味も当然していかなければいけないということで、今年度、取り組んでいるところであります。
 面接はこれからでありますけれども、面接につきましても評価の観点を明確にしてありますし、あるいはどういう形で点数化していくかというようなことについても、今回、基準として提示してありますので、今年度はそういう透明性もさることながら、質の高い教員が採れるように、私どもとしても最大限努力をしていきたいと思っているところであります。
 それから管理職の昇任選考につきましては、具体的なことは、今後また提案をさせていただきたいと思っております。現段階では、教員採用試験にかかわる選考基準、この辺のところを明らかにして提案をさせていただいたと、管理職については今後ということでお願いいたします。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 佐久地区といいますか、旧7通学区の関係でございます。
 計画が決まりまして、学校での準備委員会とともに、今、地域で懇話会をつくる準備をしているところでございますので、できるだけ早く懇話会をつくりまして、地域の意見をお聞きできる場を設けてまいりたいと思っているところでございます。
 特別支援と高校教育の関係につきましては、今、委員さん御指摘のように、昨年度、特別支援学級から高校へ入る人たちが52.9%だったのが、ことしは58.4%とかなりふえてきていますので、そういったことも含めて、高校としてもしっかりやっていかなければいけない部分があると認識しております。
◆小林東一郎 委員 それではお願いします。
 高校改革で中野高校、中野実業高校が統合されまして、中野立志館高校。今春、中野高校、それから中野実業高校の全日制が閉じるという事態になりました。どういう学校にしていったらいいかということで、地域でいろいろ議論を重ねてきまして、総合学科の高校をどうやって地域が支援するのか考えていこうではないかということで、大分進んできたんだろうなと思います。ただ、学校ができた後、そちらのほうが残念ながら動いていない。地域が支える総合学科高校のモデルが、私はまだ描き切れていないのではないかなというふうに思っております。
 今、中野立志館高校の状況について、どのような状況になっているととらえておられるのか、お願いしたいと思います。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 中野立志館高校につきましては、今、総合学科ということで、総合学科ということになりますと、生徒の主体性をどうやって生かしていくかということ、生徒の望ましい選択といいますか、生徒の選択をどういうぐあいにやっていくかというようなことを、しっかり考えた学校づくりが必要だろうと考えております。
 中野立志館高校につきましては、複数担任制といいますか、1クラスを2人の先生が担任していただくような形でありますとか、あるいは、福祉系のものを取り入れた魅力ある授業でありますとか、そういったものも含めて先生方、大分御努力をいただいていると認識しているところでございます。
 今後、どんな形でやっていけばいいのかということにつきましては、私どもも担当として、学校担当を含めていろいろお聞きしながら進めてまいりたいと思います。
◆小林東一郎 委員 中野市の教育長さん、前の教育長ですが、この3月に退任されました。県立高校の校長先生等も歴任をされてきた方でありますが、市議会で退任のあいさつということで、こういうことを述べておられました。ちょっと長くなりますが、お聞きいただきたいと思います。
「学校という組織は非常にもろい組織であります。皆さんは学校が強い、たくましいなんて思ったらとんでもない話であります。学校が本当に機能するためには、地域の皆さんの全面的な協力がない限りうまくいきません。そしてまた、支えてもらわない限りうまくいきません。今、立志館高校の話をしました。しかし、立志館がきょうの新聞の人事を見てもわかるように、立志館の校長はかわっています。立志館は新しい学校をつくりながら、3年間で3人の校長がかわるという事態であります。これを皆さんは一体どういうふうに考えるか。それは、私は教育長になってからいろんな人に意見を聞きました。今、県の教育委員会でとても重要な役割を果たしている人に聞きました。中野の教育環境はいかがですか。彼は言いました。中野は淡白ですね。実にうまい言葉です。
 それからこの間、中野高校98周年、閉じるときに同窓会長が中野高校の歴史を語りました。どう語ったか。中野高校は時にすばらしく活躍した。しかし落ち込む。また活躍する、また落ち込む。常にその繰り返しであった、それ以上は申しません、それが一体何であるか。
 それから現場で、学校で、中野市以外でいろいろな経験をされてきた校長先生に、中野の教育、校長としてどうですかと何人にも聞きました。中野は大変です、ほかとは違う。どこが違うか。みんなで学校を盛り立てるのではなく、自分の子供さえよければいいという形で常に学校を責める。学校は本来共同で、みんなで育てていかなければならないのに、こういうのは大変やりにくい。何人もの校長先生からそういう趣旨のことを聞いております。
 これは、先ほどの立志館からのことでちょっと戻りますけれども、中野市は教育委員会、長野県の教育委員会は中野市のことを決して軽視しているわけだとは思いませんが、県にはたくさん課題を解決しなければならない問題がたくさんあります。その中で、まあいい、あそこに押しつけておけ、それでもって済むという判断がなされている。私は、中野高校閉校のときに、教育次長が来たときに、非常に不思議な顔をして私を見ていました。何かあるなと思ったら、学校をつくって、3年間で3人校長がかわるという学校は一体あるんでしょうか。それをとめるのは教育委員会だけではありません。私は私なりにとめたいと思ったけれども、とまらない。
 そういう部分で教育に、もう少し教育の本当の意味を考えていただかないと、中野はこれから大変になるだろう、つくづく思います。」
 こういう趣旨の発言をされております。
 そこでちょっとお聞きしたいんですが、「中野は淡白である」というふうに、県の教育委員会で重要な役割を果たしている人が発言をされたと。この「淡白である」ということの意味合いは一体どういうところにあるのか。
 それから、「まあいい、中野に押しつけておけ、それでもって済むという判断がなされている」というふうに述べておられるわけですが、この辺に対する県の教育委員会としての、これを聞いての感想と申しますか、お聞かせをいただきたいと思います。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 その発言というものが、「淡白である」ということについて、どういうことで言われたのかというのは、私、今、お聞きしただけではちょっと理解できないということであります。「あそこに押しつけておけばよい」というようなことも、どういう趣旨でそういう発言があったのかということは、私はちょっとわかりかねます。
 ただ、先ほどの件で申しますと、この間、学校の場所が変わったようなことがありましたけれども、その中で校長先生が、例えば中野実業と次に中野立志館とか、あるいは中野立志館、中野というような形で、相互に連携をとりながらできていたということはあるとは思っているんですけれども。場所が変わったということは確かにございまして、先ほどの、前の教育長さんの御発言になったかと思うんですけれども。そういったものが次の年に生きるような形では、こちらの主観的な意図ではあるかもしれませんけれども、考えさせていただいたということであります。
◆小林東一郎 委員 学校の魅力づくりという部分で、校長先生が持っている役割というのは非常に大きいんだろうと思うんです。3年間で3人目の校長先生を迎えるということが、外から見ていれば、どうしてもその校長先生のカラーがしっかり出ないうちに、当然ですよね、1年しかやっておられないんですから、これからどういう学校づくりをしていくかという部分が出ないではないですか。本来、総合学科高校ですから、自分たちが生まれ育った地域を大切にしていく子供を育てるんだということが、本来の趣旨だったわけであります。ところが、今、中野立志館高校に訪ねていきますと、よく聞かれる話は、できれば進学実績を上げたい、進学方向にシフトをしていきたいんだという話になってきているんです。多分、校長先生のカラーかなと思うわけですが。
 校長先生がかわるごとに、若干といいますか、最初に地域が考えていた、中野市が総合学科というものを受け入れるに当たって思い描いていたイメージとどんどんずれていく、変わっていくような気がして私はならないんですが。その辺の人事の関係というのは、どういうふうにとらえておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 人事の話でありますので、私が細かいことを申し上げるのはどうかと思うんですけれども。先ほども申し上げましたけれども、例えば前の校長であっても、中野実業におられて、そのときには副校長という形もあったわけです。ですから、そういう中で継続していた部分はあったと思いますし、現在の校長につきましても、さまざまな改革を手がけてきた校長と、こんなふうには思っているところでございます。
◆小林東一郎 委員 若干、学校のあり方の姿勢が変わっているように私には見られるんですが、その辺についてはいかがでしょうか。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 委員さんがどういう点でそのことを言われるのか、ちょっとわからないところがあります。ですから、校長でございますので、当然、自分の考え方というものが出てくる部分はあると思うんです。
 ただ、こういうことは大切にしようということを、学校の中でしっかり持ち続けることは、これまた一つ大切なことでございますので、今の段階で、その部分について、私が軽々に申し上げるということはできないのでありますけれども。その食い違いというものにつきましては、学校の中で十分に考えていかなければいけないことでございますので、また、そういった御懸念の部分については、校長、または学校の中でどういう部分を大切にしていきたいのかというようなことと、それから校長先生の考え方というものはしっかりすり合わせていかなければいけないと思っているところでございます。
◆小林東一郎 委員 総合学科の本来の意味というのは、高校生のうちにできるだけ地域に出ていって、地域に一体どんなものがあって、自分たちが高校生のうちに一体何を学んで将来に生かしていくか、そこを探っていくというのが一番大きな目的であるはずだと私は理解しているんですが。その目的を達成するに当たっては、地域との協力はもちろん必要ですよね。だから子供が出かけていく、あるいは地域から学校の中に講師として入ってきていただくとか、そういう形を初めつくろうとしたんだけれども、残念ながら、今、あまり動いていないというところが、一番大きな懸念なんです。
 例えばこれから須坂地区の再編が進んでいきますけれども、2校を1校にしていくということですから、これはまた中野で起こったようなことが、校長、副校長で、生徒の居場所が変われば、また校長先生がかわるであるとか、それから新たな学校ができていくときに、こういうような人事異動がたびたび繰り返されるのかという懸念もあるわけです。高校改革によって、地域にある学びを充実させるということを考えていったときに、こういう人事のあり方が本当にいいことなのかどうか。
 それから、今言いましたように、当初の目的が次第に見えなくなってきている。どちらかというと、今、進学のほうにシフトをしていくんだという学校づくりが行われていることが私の大きな懸念であるわけです。その辺のところを教育長さんにお話をいただきたいと思います。
◎山口利幸 教育長 中野立志館に限らず、高校の再編につきましては、いろいろな形で地元の方たちに時に大変厳しい議論をしていただいたり、あるいは、特に校地・校舎を使わないことになる学校の関係者、委員にも大変お世話になったわけでございますけれども、そういった議論を経る中で誕生したという経緯がございます。
 そこで、今、御指摘の点、私どもなりに様子を見て、そして例えば総合学科のあるべき姿というようなことについても、地区に新しい高校を生み出す組織をつくっていただいた経緯もあるわけですから、当然そういう方との意見交換等を含めたり、あるいは学校というのは、批判は批判として、いつも門戸をあけて、外の意見をきちんと聞くという姿勢、これは何も中野立志館に限らず必要だと考えておりますので、様子を見てみるということも含めて、ちょっとお時間をいただきたいと思っております。
 また、人事の件につきましては、私はいろいろ行き違いの部分もあったように感じたり、とにかく平成19年にスタートした部分につきましては、走りながら、建物の件にしても、それから教育内容にしても、走りながらといいますか、追いかけながらと言ったほうが感覚的には近いかもしれませんけれども、そういった時間に追われながら、4月には何としても一つの形をつくらなくてはならないということで、100項目に近いような課題を整理していただいて、それぞれ対応して、何とか19年という形でやっていただいたということがございます。
 私どものほうでも、途中、施設面で急遽変更せざるを得なくなったり、やってみたら耐震が期待するほどのものでなくて、急遽、設計からやり直すというようなことも含めて、大変慌ただしい中でやってまいった部分がございます。
 いずれにしても、今、御指摘いただいた点につきましては、私どもとして、現場から様子も聞いてみてきちんと対応したいと思っております。
◆小林東一郎 委員 先行して行われている事例ですので、ぜひきちんと検証していただいて、中野ではこういう形でやって非常に大きな成果を上げたと、これは飯山も木曽も同じでありますが、そういうふうに明言ができるような学校づくりをぜひ推進していただきたいと思います。
 次に個別支援手帳に関して伺います。
 これは昨年2月に国の補助を得てつくられたものであります。今、こども病院のホームページからダウンロードしてお使いくださいというような格好になっておりますが。この個別支援手帳については、「障がいを持つ子の進路を考える会」の皆さん、軽度発達障害等の障害をお持ちのお子さんのお家の方がつくられている会でありますけれども、県民参加の政策づくり推進事業ということで、18年から20年の3カ年にわたって提案を繰り返してきまして、この6月15日に特別支援教育課、それから社会部のほうと最後の話し合いを持ったというわけでありますが。せっかく国の補助を受けてつくられたものが、ホームページということで非常に使いづらい形になっています。これは、監修が長野県、長野県教育委員会、それから発行者が長野県障害児療育・保育・教育支援研究会。ここが国の補助を得てつくって、県が監修をするという形で、今、ホームページにアップされているようであります。
 これがなかなか人に知られていない。知られることなく、ただホームページにアップにされているという事実だけがあって、全然使われていない状況が大変もどかしいということですね。障害児を持っているお母さん方の意見は、とにかく療育支援、それから就学支援のときに、あまり言葉で伝えなくても、それを見ただけでこの子の置かれている状況、生まれたときから今まで育ってくる過程で、どういうことを経てきたのかということが一目でわかる。とにかく、親は、学校の先生や保育士さんとかいろいろな方と会って、先生がかわるたびに一々うちの子供はこういうことで、こうでこうでというようなことを延々と続けてきて、それで理解が得られるか得られないかという、非常に疲れ切っているような状況になっているわけです。
 こういう個別支援手帳の活用、特に教育委員会ですので、就学支援という部分での活用の方法というのは非常に高いから、今あるものをしっかり活用してもらいたいということと、医療サイドで書かれているので専門の知識を必要とするとか、お医者さんや先生に書き込んでもらう欄がないとか、そんなようなことで使い勝手がよくないという部分を、この手帳はまだ持っているわけなんですが。これを進化させていって、本当に軽度の障害、特に発達障害ということになりますと、どういう障害があるのかということが、長い目で見ていかないとはっきりしないような部分がありますので、そういう部分にも、要するにあまりお金をかけずに、障害を持っているお子さんの成長がそこに記録されていって、その子の成長に合わせてどんどんデータが蓄積されていくということで、こういうものをぜひしっかりつくってほしいということを望んでおられるわけですが。教育委員会と社会部という2つの部局の狭間になってしまいまして、今、本当に日が当たらない状況になっているんですが、その辺は就学支援というところに含めて、御説明をいただきたいと思います。
◎青柳郁生 特別支援教育課長 個別支援手帳についてのお尋ねでございますが。
 こういったものを活用していただければ大変助かりますとか、今まで大変苦労しましたという御意見は、お母さんたちから私どもも伺っているところでございます。幼児期、あるいは生まれたときからの個人の情報を、学齢期、それから社会人に向けてまでつなげていければ、その人にとっての支援があらゆる方たちから受けられるのではないかという御提案もあり、こういったものができ上がってきたというふうに理解しております。この支援手帳あるいは教育支援手帳を活用いたしまして支援の輪を広げて、あるいは共通の理解のもとに支援していくということは大変重要なことだと考えております。
 ?島委員さんから御指摘がありました療育、あるいは療育支援ということにも当然つながっていく考え方でございますので、何度も繰り返して恐縮でございますが、これから私どもが考えていく特別支援教育のあり方という概念の中で、私どもは学齢期を担当させていただきますと先ほど申し上げましたけれども、学齢期につなげるまで、それから学齢期から送り出すところまで含めた中でこの手帳、あるいはこういったシートを活用させていただければと考えていますので、普及についても、私どもなりに頑張ってお手伝いをしていきたいと考えております。
○金子ゆかり 委員長 午後3時10分まで休憩を宣した。

●休憩時刻  午後2時56分
●再開時刻  午後3時12分

○金子ゆかり 委員長 再開を宣し、委員各位の質疑等発言を許可した。
◆小林東一郎 委員 引き続きお願いしたいと思います。
 先ほどの個別支援手帳でありますが、長野県教育委員会監修ということになっております。監修ということで、これについてどういうかかわりを持ってこられたのか。それから、普及についてはどのような形で努められて、今、どのぐらいの成果が上がっているととらえておられるでしょうか、お願いします。
◎青柳郁生 特別支援教育課長 個別支援手帳をつくるに当たりまして、長野県教育委員会のかかわりでございますが。国の補助でつくられまして、お話にありましたように、社会部のほうで担当されたわけでございますが、作成に当たりましての検討の中に含めさせていただきまして、この成果として出てきたと考えているところでございます。
 また周知の関係につきましては、私どものほうから市町村の教育委員会の皆さんにお話を申し上げましたり、あるいは社会部のほうから、そういった旨をされていると理解しておりますし、また、特別支援学校には、私どものほうから実物を差し上げて、こういったものも活用するということで連絡を申し上げているところでございます。
 それから、先ほど答弁漏れいたしましたが、就学相談の関係でこういったものが必要だということで、当然そういうことだろうと思います。親御さんからの情報、あるいは就学相談する際の調査員の情報などをこういったものに加えて就学相談を行い、それを学校につなげていくということは非常に大事なことだと思いますので、そういった活用をぜひお願いしたく、また周知をしていきたいと考えます。
     〔「成果は」と呼ぶ者あり〕
 具体的にこれを活用している事例は、正直、まだ私のもとには届いておりませんので、ぜひ成果としていただけるような周知を引き続きさせていただくということでお願いいたします。
◆小林東一郎 委員 この間の6月15日の懇談の折には、特別支援教育課のほうから、中教審の中間報告で、就学に結びつける支援手帳の活用を、これから市町村に義務づけるというようなお話があったわけであります。県内のそれぞれの広域における就学支援、療育支援の今のあり方を見ていますと、本当に地域差がありまして、非常に先進的に取り組んでおられるところから、どうなっているのかなというような部分までありまして、うんと先進的に進んでいるところに、それぞれの地域を合わせていく作業がこれからされないといけないんだろうと思うんです。そういうところにこういったものがしっかり活用されていく。市町村に義務づけるということですから、市町村の裁量に任せておけば、これも千差万別ですので、力のあるところはどんどんやれるでしょうけれども、小さな村になりますと、とてもそこまで手が回らないからというようなことが、これからうんと出てくるだろうと思うんです。
 それまでに、せっかく一応のひな形ができているわけでありますから、これをしっかり活用して、よりよいものに育てていって、市町村のほうへモデルとしてこれから提示をしていくという作業が非常に重要になるんだろうなと思われますが、その辺はどのようにお考えなんでしょうか。
◎青柳郁生 特別支援教育課長 委員さんのおっしゃるとおりだと思います。圏域の支援センターにも温度差があるということで言えば全くそのとおりでございまして、非常に高まりのある圏域のセンターにつきましては、こういったものに限らず、これとほぼ同じようなことが実際にはされているということで成果が上がっていると考えております。
 ですから、新たにできましたこの個別支援手帳という具体的なツールを示していくこと、そして活用することが大事だと考えますので、そういったことで私どもも取り組んでまいりたいというふうに考えます。
◆小林東一郎 委員 発達障害の疑いのある部分から保護者の方は非常に大きな不安を抱えて、今まで本当にいろいろな苦労をされてきていると思うんです。そういった苦労が少しでも、しかもうんとお金がかかる事業ではありませんので、そういった皆さんに一つのレールを敷いていってあげるということが大変重要になると思いますし、ましてこれから市町村に任されるということになれば、県の指導力をぜひ発揮していただきたいと思います。
 次に少年自然の家、青年の家の条例に関して伺いたいと思います。
 午前中の審議の中で、今の施設がだめだからという観点はないという御答弁がありまして、今まで積み上げてきたものに民間の力を入れていく必要があるんだと、斬新なものであるとか、柔軟な発想だということなのであります。きのうの質疑の中では、30ほどの都道府県で似たような教育施設の指定管理が先行実施されているということであります。
 そういう先行している事例をどのように調査されて、どのような状況で、利用者の動向はどうだったのか。指定管理を入れることによって、斬新とかそういったもののイメージがその中にあるんだと思いますが、その辺の部分も含めて、どのような調査結果に基づいて今回の計画案が出されたのか。
 それから、きのうお話がありましたが、値上げしても利用者は減らないという答弁であります。その減らないという積算根拠をお示しいただきたいと思います。
◎長澤眞一 文化財・生涯学習課長 今、お話のありました、利用する場合の例ということですが。
 これにつきましては、既に31の道府県において指定管理を実施されておるという中で、全国の実施県へ照会をいたしました。その中で、指定管理の成果といいますか、メリットとして幾つかの具体的な項目が浮かび上がってまいりました。
 一つは、年間の稼動日が指定管理によって増加したという県が数県ございます。これは私ども県が直営で行っているよりも、民間等に指定管理をしたことが大きな要因ではないかと思います。極端な例では、指定管理にしたことによりまして、年中無休ということで利用者のサービス拡大を図ったというような例もございます。それから、それによって利用者数が増加したというようなこともございます。
 そのほかには、午前中、今まで私どもが行い、蓄積してきた事業に加えて新規事業を実施いたしまして利用者の増加に結びつけたというような例もございます。
 それから、指定を受けました管理者が、みずから送迎用のバスを購入して、現在県で行っている場合には、利用される方が直接施設においでいただくということですが、この県の場合には、管理者が送迎用のバスを購入いたしまして、送り迎えをして、増加に結びつけたということで、私どもがやっている場合よりもサービスの向上を図れたというような状況は確認をしております。
 もう1点の利用者の状況をどういうふうに見たのかということですけれども。
 現在、4つの施設をあわせまして年間8万人弱の方に御利用をいただいております。指定管理になった直後、それらが一気に上昇することはなかなか難しいかなとは思いますので、積算の中では、まず現在と同程度のものを確保していただくということで、数の検討をしたところでございます。
◆小林東一郎 委員 利用料を新たに御負担いただくというわけですね。ということは、利用者の負担は上がるわけです。これ実際に行われるかどうかわからないわけですが、送迎バスの運行がされるであるとか、そういうようなところで多分カバーをしていって、サービスが上がったから利用料もそれに相当する対価として、当然お支払いいただくというところが根拠になっているのかなと思うんですが。
 ただ、バスの運行にしたところで、現状でやろうと思えばできないことはないですよね、今の県の直営の形であっても。そういう部分では考えてこられなかったのかどうか、その辺をお願いいたします。
◎長澤眞一 文化財・生涯学習課長 バスの送迎につきましては、指定管理者になって新たに展開された事業の例として申し上げたわけです。今、委員さんからお話のあったバスの送迎等を、私どもがもし新たにやるということになりますと、当然、備品の購入ということでそれなりの投資が必要でございますし、それに伴う運転手等の確保ということで人件費の増加というものも発生してまいりますので、現行の中ではなかなかやりにくい部分はあろうかと思います。
◆小林東一郎 委員 指定管理を入れるということは、財政上の理由が非常に大きいんだろうと思うんです。それで、どの程度の増収を見込んでおられるのでしょうか。
◎長澤眞一 文化財・生涯学習課長 指定管理制度の導入は、22年4月1日ということですから、来年度からということでございますので、今回、条例をお願いしておりますけれども、お金に関する部分は当然予算になってまいりますから、平成22年度当初予算の中で要求をしていくということになります。したがいまして、財政課と調整をしてまいりますけれども、あくまで試算という前提でお聞きをいただきたいと思いますが、今回、お願いをしております料金設定によりまして、4所あわせまして1,500万円程度、1所380万円程度の収入を見込んでおります。これは、当初予算までまだ時間がありますので、あくまでも現段階での試算だというふうにお考えいただきたいと思います。
◆小林東一郎 委員 教育施設ということで、今でもなかなか質の高い、例えば須坂青年の家では、月1回ぐらいのペースでしたか、自然観察会であるとか、そういうものに職員の方がみずから取り組んで、広報を通じて利用者に呼びかけをされております。そういう非常に教育的な部分を担う人材の確保というのは、なかなか難しいと私は考えるわけですが。
 この間、島根県の八雲立つ風土記の丘公園というところへ行ってまいりました。ここは平成17年度から、島根県文化振興財団が指定管理者ということで運営をしております。指定管理になったときに言われる、民間の柔軟な発想だとか、斬新なアイデアということなんですけれども、ここは以前、県直営であったときから、遺跡、あるいは遺物の活用ということで、多くの方に、県民の宝としての遺跡、遺物の活用を図るような事業、それから、中の遺跡でいろいろな体験等を通して、教育的な部分を担ってきたわけであります。それから施設を案内していただくボランティアの方の組織も、県営のときから積み上げをしてきた。それで指定管理になったんだけれども、もちろんそのボランティアの組織は残っているわけで、そのまま続いております。けれども、新たなプログラムで県民の皆さん、あるいは多くの国民の皆さんに、遺跡の大切さとかというものを知っていただく、あるいは教育的な、子供が来て土器づくりをしたりとかというような部分は、島根県文化振興財団の中には、新たにそういったものを担って運営をしていく、それだけの力を発揮するわけにはまだとてもいかないんだということで、館長さんがお話をされておりました。
 現実はこうなのではないかと思うんですね。新たな教育的なものを構築して、多くの方に呼びかけていくということは、県の直営だからできる部分がかなりある。しかも、教員としていろいろ経験を重ねてこられた方が、そういった教育用のプログラムをつくっていきますので、非常に信頼性の高いものができていく。それが指定管理になって、民間の力でと言われても、なかなかそういうものはつくれない。現に成果として上がってきているのは、館内にある資料をホームページ等で閲覧していただくとか、あるいは書籍とかグッズといったものをそろえること、たくさんそろえましたと、そういうことが報告されています。そんなようなことであれば今の施設だってできる。そこには柔軟な発想もなければ、斬新なアイデアも、残念ながら見出せないというのが現状だろうと思うんです。
 だから、これから時代を担っていく人たちに、今ある少年自然の家、青年の家の持っている機能、あるいはそこにある自然の大切さを教えていくということになりますと、民間では担い切れないのではないかというのが、私の正直な感想でありますが、いかがでしょうか。
◎長澤眞一 文化財・生涯学習課長 青少年教育施設としての機能をきちんと維持して、利用いただく県民の皆様の利便に供していくということは一番大事なことだと思いますけれども。そのためには、一番大切なこととして、どの指定管理者にお願いするかということになりますが、人材として、豊富な知識や経験を持っておられる指導者の確保をきちんとしていただくということをお願いしていきたいと思います。具体的には、例えば教員の資格を持っておられる方、教員の経験者、自然活動の体験指導者、そういう方をきちんと据えていただけるかどうかということになろうかと思います。
 今後、募集要項等の中できちんと要件設定をしまして、そういう方を配置していただけるかどうかということも見ていきたいと。そして、御提出をいただく計画書の中でそういうことが確保されているかどうか、教育機能の担保をしていただけるように審査の中で確認をしていきたいと思っております。
◆小林東一郎 委員 この指定管理をめぐる議論については、一般質問でも取り上げられたわけですが、その指定管理者を選ぶ選定委員の中に、専門的な知識を有する有識者を複数加えるというようなことを答弁いただいておりますけれども。その中に、今まで運営に携わってきた、先ほど申しましたような自然観察会であるとか、そういうものを現に企画されてきた方、例えば所長さんであるとか、それからそういう自然観察会等を利用してこられた方、利用者の代表もぜひ加えていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
◎長澤眞一 文化財・生涯学習課長 指定管理の選定委員会の設置につきましては、今後、設置要領を定めまして、この中で人選をしてまいりたいと思います。
 いずれにしましても、十分な透明性なり合理性というものは当然、必要になってまいりますので、今、お話のありました体験の経験者に限らず、幅広く学識経験者等も入れまして、委員の構成を図ってまいりたいと考えております。
◆小林東一郎 委員 繰り返しになりますけれども、本当に子供に教えるとか、あるいは興味を持たせるとか、そういう専門的な知識を持っている人でないと、そういったプログラムはつくりにくいですし、そういう部分では、ぜひ県の直営のままにしておくことが私は望ましいのではないかと考えますけれども。今のところ、なかなか指定管理というのは難しいというふうに考えております。
 次に前期選抜についてであります。
 これは、今ある制度というのが、後期でも十分合格できる、私の体験でも、幾人か高校へ入ってきた子供を見ていましても、この子は入試を受けてもきちんと合格をしていくなというような子たちが合格するような制度であると言わざるを得ない部分があります。それから調査書にしましても、中学校によって観点が違ってまいります。うちの中学校は前期選抜でできるだけ合格させなければ、その後、後期では厳しいからということで、前期選抜の指導に非常に力を入れている中学校が私の近隣にございますけれども、そういうところと、ごく一般的にやるならやってみなさいというタイプの中学校ではかなりの差が生じる。要するに調査書の中身にしても、今、相対評価ではなくて絶対評価でいっているわけですから、判断基準がかなり違ってくる。あるいは、小論文とか面接についての評価の仕方が非常に不透明であるというような批判も寄せられております。
 この間、前期選抜を考えるシンポジウムというのがございまして、そこで、長野県PTA連合会の前の会長さんがお話をされました。二人の娘さんがおられるそうですが、上の娘さんは前期選抜、本人は合格するつもりで受けたけれども不合格だった。下のお子さんは、お姉さんがそういう形で不合格になって、非常に大きな衝撃を受けてきた姿を見て、前期は受験せずに後期一本に絞って、不合格になって二次募集に回ったという話をされておりました。下のお子さんは、後期で落ちたことについて、自分の今までの生活、勉強のやり方を見直して、得るものがあったと。今、一生懸命頑張っていると、お父さん、前のPTA連合会の会長さんが話していました。ところが上のお子さんは、なぜ落ちたのかがよくわからない。みんな同じではないか、どこで差がつくのかと、そういう部分を非常に訴えておられて、不合格ということから何も学ぶところはなかったということをお話になっておられました。
 私の子供も、2番目までが既に高校を受験いたしまして、両方ともそうだったわけですが、落ちるのが当たり前だからやりたければやればいいだろうということで、上の子のときは思惑どおり前期では不合格になりました。もともとそういうふうに言ってありましたので、あまりショックは受けなかったようであります。2番目の子供はなぜか前期で合格してしまいまして、これはもうけものだったなというのが正直な感想であります。
 特に一部の進学実績の高い進学校と言われる普通高校については、先ほども議論になりましたが、10%とか15%という募集枠、普通高校の場合は、進学の数字がある程度よい学校は30%までというのが実情だろうなと思います。調査書と面接だけでやっているところは、調査書の順番でダダダと並べておいて、あと面接をやってみて、調査書の順位でほぼ変わらずに合格者が選定されていくのではないか。しかも調査書の比率が80%であるというような形で、そういう子たちというのは、本当は入試を受けても合格できる子たちだろうと思います。
 そういう非常に大きな矛盾を掲げているわけですが、私としては今の自己推薦という制度は否定するものではないんですけれども。残念ながら、1回の面接、小論文というもので、しかもその前に志望理由書ということで、冬休み前後から一生懸命書いては、担任の先生に見てもらって真っ赤になって、また書いたらまた真っ赤になって直して、そういうことを繰り返して受験に至っているわけです。学校の先生も生徒たちも、非常に大きな負担をして試験の当日を迎えるわけです。試験が終われば終わったで、今度は高校サイドの数値化ということで、どの子がどのぐらいの数値だったのかというのをみんな数値化して並べなければ、合否の判定にはなりませんので、そういう大変な作業になっているということが聞かれるわけであります。
 この中学校のサイド及び高校のサイドで、学校に非常に負担がかかっているのではないかということがあるわけですが、校長先生に聞いたアンケートを見ますと、先ほどの学校に負担になっているということ、「選抜業務が増えたことで、通常の活動に支障をきたした」というのが42.1%であります。もう一つは、高教組の資料でありますが、「選抜業務増加、通常業務に支障」というのは、実は7割を超える先生方が業務に支障を来しているというふうに答えておられます。だから、校長先生が感じられる見方と、実際にそういったものを担当しておられる先生方の見方が大分違っているということであります。
 それから学力の不足、要するに前期選抜で合格してきた子供というのは、それから入試までの約1カ月の間、高校によっては宿題や課題を出して対応しているところもありますけれども、入試直前の最後の一、二カ月というのは、テストの成績ということについてだけ見れば、非常に学力が伸びる時期であります。しかし、その部分を経てきていないので、校長先生方のアンケートでは、「学力検査を経験していない弊害が出ている」というのは、18.7%の校長先生しかそれを指摘されていないのですが、高校の先生の現場では、「学検をしていない弊害あり」という回答、30%を超える結果となっております。校長先生の見方、実際に携わっておられる先生方の見方で、2倍に近い差が生じているわけですけれども、この辺の部分というのはどんなふうにお考えになりますか。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 私どもは、今の校長のアンケートにつきましても、さまざまな観点から答えてもらったと思っておりますので。例えばその中で、「選抜業務が増えたことで、通常の活動に支障をきたした」というのは、中学でも4割ぐらいが答えておりますし、高校も4割ぐらいでありますので。先ほども前期の志望理由書を書き直したりというような作業がありましたけれども、それをこと細かに書き直すということではなくて、その生徒が何を学校へ訴えるかということについて、そういう進路指導の立場で中学の先生が見ていただくということは非常に大事なことだと思いますが、それが極端な負担にならないような形で考えてまいりたいとは思っているところでございます。ただ、その違いが出るのは、実際に業務に当たる人と校長とは多少違いがあるとは思いますけれども。そのあたりも、校長のアンケートの中でも、私どもそういうことについては考えているところでございます。
 先ほどるる説明いただいた中にも大きな課題は幾つかあると思いますけれども、そういったものをどうやって乗り越えるかということは、真剣に考えていかなければいけないと思いますし、今お聞きした中では、一番は各学校が示している評価の基準を、これも各学校で明確にしてくれということは、毎年お願いしているわけでございますけれども、子供たちのどういう力を必要とするのかということをしっかり示していくということで、自分は前期を受けるのがいいのかどうかという判断にしっかりなるような形にしてまいりたいと、こんなふうにお聞きしたところでございます。
◆小林東一郎 委員 学ぶ意欲をしっかり見たいということでありますが、それは非常に大変重要なことだろうと思います。この子は高校へ入って何を学びたいのか、その意欲をきちんと見ていくことによって合否を決めていくという姿勢は非常に大切なんですが。それならば今の調査書、1回の面接、小論文、そういったもので決定していくということではなくて、これは理想論で現実に可能かどうかはわかりませんけれども、大学のAO入試のように、何回か高校に足を運んでもらって体験授業のようなものを聞いて、そこでレポート等をまとめて、自分が何について学びたいのか、そういったものを表現していくことを二度、三度と繰り返して、最終的に合否の決定をしていくというような、中学校の先生が子供の出願について、ああだこうだと指導することは一切なしにして、本人たちが高校へ出かけていって、模擬授業を聞いていろいろ考えたことをまとめて、そういうやりとりをすることによって学校側が合否を決めていくというような形が、一番望ましいのではないかと思うわけです。そんなようなこともぜひ御検討をいただきたいと思います。
 最後に、この4月に人事異動によって担任の先生がかわったお子さんというのは、かなりの数がいらっしゃるのではないかと思いますが。これは驚いたんですが、ある不登校の傾向のお子さんがいまして、その子の担任がかわりました。家庭訪問に来られて、担任の先生は前の学年までの状況を、保護者が話さないとわからない。学校の中では、いろいろなうわさとか、そういったものは少しずつ耳に入ってきているんだけれども、4月に赴任してきて、2週間ぐらいの間でそういった情報を若干耳にしている程度で、お家の方と家庭訪問で話をして、初めて詳しい話を聞きましたというような話でした。
 では先生、担任がかわったときに、引き継ぎは行われていないのですか、前任の先生と新たな担任の間で、そのクラスの様子であるとか、一人一人の子供はどういう子供であるとかというようなことはやりとりしないんですかというふうに聞きましたらば、いや、今そういうことはやらないんです、前任の担任と新任の担任が顔を合わせるということはないんですというような話をされておりました。これはびっくりしたんです、今、そんなふうになっているのかと。前にやってこられたことが全然伝わっていなければ、ああなるほど、長野県の不登校とか、そういった問題というのは減るはずがないというふうに思うわけです。
 本当にそういう状況で、どの学校でも引き継ぎがなされていないのか、伺いたいと思います。
◎荒深重徳 参事兼義務教育課長 今、不登校の子供さんとか、あるいは発達障害の子供さんとかがたくさんいるわけですので、担任がかわるときにきちんと引き継ぎがなされていないということは問題だと思います。今のお話がすべてだとは思いませんけれども、今後につきましては、確実に引き継ぐ方向で、校長会等を通してまた指導してまいりたいと思います。
 校長間の引き継ぎについては当然なされているんですけれども、今のお話をお聞きして、担任の引き継ぎが、意外とおそろかにされている面があるのかなと思いますので、その点については徹底するように、また考えていきたいと思います。
◆小林東一郎 委員 個の子供の個性に合わせて、あるいは一人一人の子供が一体どういう状況にあるのか、これを確保するためには、きちんとした引き継ぎがなされて、次の先生に課題が十分伝わっていかなければ、諸問題の解決はないと思いますので、ぜひきちんとした形で引き継ぎがなされるような体制を組んでいただいて、制度上の問題だと思うんですけれども、そういう制度の確立をお願いいたしまして、終わりにします。
◆木内均 委員 どうも御苦労さまです。
 最初に今回、提案されております6月補正予算の関係でお聞きいたします。
 今回は国の追加経済対策で、これは事業費規模では56兆円、財政出動では15兆円という規模の新経済対策でありますが、その事業を活用して、今回、教育委員会としても「教育の充実」、さらには「雇用の安定確保」というところに3億4,000万円余使っていくという提案がなされております。
 まずハードの関係で、例えば「県立高等学校地上デジタル放送化対応整備事業」、これ新規で1億円余、計上されております。こういった事業、そのほかにもハード事業は合計で1億5,000万円余、計上されているわけですが、これはたまたま今回、国の経済対策があったから前倒しで乗せたのか、そうでなくてなくても今年度中には、いずれ補正を組んで乗せていかなければいけないという緊急な事業であったのか、まずお聞きをいたします。
◎白鳥政徳 教育総務課長 6月の補正予算の一般的な考え方を申し上げたいと思います。
 今回の補正予算につきましては、二通りの考え方を持っております。一つは、当初予算を組んだ後、県として新しい経済対策を行うという部分がございました。そういったことで、プロジェクトチームをつくりながら、各部局で知恵を出し合って練り上げたものがございます。同時に国の経済対策が動き出したものですから、それに各省庁が大変大幅な事業費を乗せてまいりました。
 両方とも抱き合わせで動いたというような経過もございますが、今の御質問ということでありますと、今回、予算計上させていただいたものの中には、通常の予算のベースの中ではなかなか対応が難しいだろうというものを幾つか計上させていただいた。それは臨時交付金等が活用できるということ、また、国のスクールニューディール構想等の活用が可能だということで実施をさせていただいたものもございます。
◆木内均 委員 緊急的に対応するものから予算計上していったということで理解はしますが。
 例えば具体的に聞きますけれども、「県立高等学校エコ改修・環境整備事業」が出ておりまして、それぞれ窓枠をアルミサッシに交換、10校、省エネ型の照明の導入、10校、おそらく希望はもっとあると思うんです。そこで10校に絞り込んでいく。まずどこに優先順位を決めて、この10校ずつを選んでいったのか。私、すべての高校が対象になっていると思うんですけれども、その次に位置している皆さんには、どういうふうにお知らせをしているのか。例えば本来であれば、公共事業でも優先順位を1位からずっとランクづけして、今回は予算の都合上、1位から10位までを計上しました、11位からは補正対応なり次年度になりますからというようなことが、せめて内部ではわかっていてほしいと思うんです。それを全部公表しろということになりますと、また予算の分捕り、我々県会議員も、熾烈な口ききをして、うちの地域の事業を上に持っていかなければいけないという活動をやらなければいけなくなってしまうんですけれども。せめて身内ぐらいはそういう順位を知っていて当然だと思うんですが、そういったことがなされているのかどうか、この事業を例にとって質問いたします。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 これにつきましては、各学校から希望が出ているものについて、例えばアルミサッシでありますとか、照明器具でありますとか、そういったもので各学校に毎年希望をとっております。そうした中で、緊急度が高いものを優先させていただいたと。とにかく緊急でということ、優先順位の高いものを優先させていただいたということでございますが。ここに名前が挙がっている学校についても、実際にできるのは、二、三教室ということでございまして、全部ができるわけではありません。ただ、そうした緊急度の高いものから、少しずつ選ばせていただいたということでございますので。
 こういったものの改修につきまして、学校がそれぞれ挙げてきていただいているものの中で、優先度の高いものを選ばせていただくというのは例年のことでございますので。委員さんの御指摘のように、どこかの学校だけというふうな不平等が出ないようにしてまいりたいと思っているところであります。
◆木内均 委員 小林課長の答弁で、10校それぞれ出ていたら、なるほど、ここは全部きれいになるんだろうなという理解でいたんですけれども、なかなか厳しいんですね。89校あるわけですから、それぞれこういった要望があるわけでしょうから、せめて内部の皆さんには優先順位というものを示しながら、緊急度の高いところから整備をしていただきたいということを改めてお願いをしておきます。
 それと、雇用の関係なんですけれども。
 今回は、国の緊急雇用の関係で事業が盛られているんですが。これはそれぞれ基金を造成しての事業でありますけれども、基金が枯渇、つまり使い切ったときには、この雇用も全部終わるということでしょうか。例えば「「ながのスポーツスタジアム」啓発事業」の場合は、これから年度末まで雇用して、ホームページのリニューアルをしていくということでありましたけれども。これは非常勤職員を6カ月間雇用してということですね。これでき上がってしまうと、その職員はもう6カ月で終わりと、そこから先はないという理解でよろしいんですか。
◎飛沢文人 スポーツ課長 そのように事業をしたいと考えております。
◆木内均 委員 これは県に言うのは酷ですけれども、半年間雇用されても7カ月目以降どうするんだと、また路頭に迷ってしまうということもありますので。これに関しては、県だけを責めてもしようがありません。国のほう、これから選挙があって、政権が変われば、残りの基金が引き続き造成されるのかどうかわからないという実態もありますけれども。何とか新経済対策でやりかけている事業でありますから、例えばこのホームページのリニューアルであれば、7カ月目以降もしっかりと雇用を確保していくと、そういった働きかけを県教委のほうからもお願いをしていただきたいと思います。
 学校施設整備の関係を質問しましたので、次にその関連について質問をしますけれども。
 今回に限らず、施設整備に当たっては、どういう基準でここは緊急度が高い、そして緊急度が高い中でも、どれを1番目に持っていくんだというような基準というのはマニュアル化されているんでしょうか。
 それから、残念ながら緊急度は高くないということで下位に位置づけられてしまったもの、しかしこれは、いずれは改修をしていかなくてはいけないんです。そういったものに対しては、どういう説明をしているのか。さらには、下位に位置されてしまった施設改修には、どういうふうに取り組んでいくのか、お尋ねいたします。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 これにつきましては、毎年、私どもの担当が学校を回りまして、その改修箇所等を直接見させていただいて御相談すると、これがまず一つであります。それと、各学校からどういう優先順位で上がってくるかということが、次のところでございます。私ども見させていただいて、学校と相談させてもらいながら、こういったものについてはやらせていただくというのが、今までの形でございます。ただ、どうしても予算の額とか、そういうようなことで、なかなか上へ上げられないようなものもそれぞれの学校にはあるかもしれませんけれども。基本的には、私どもと各学校と相談しながらやらせていただきまして、とにかく、一番緊急を要する部分からやらせていただくというふうに考えております。
◆木内均 委員 一つ、具体的な例を出させていただきますが、佐久地方のある高校、我が母校なんですけれども。私も高校時代は野球をやらせていただきまして、当時はサッカーと野球と混在して練習していたんですが、今、ありがたいことに、第二グラウンドという形で、県立の高校も大分第二グラウンド、野球の専用グラウンド、あるいはサッカーの専用場を用意していただいてありまして、それに対してはものすごく敬意を表しますし、ありがたいことだと感謝を申し上げるんですが。たまたま我が母校のグラウンドは、一角がちょっと欠けてしまっているんです。ようやく地権者の御理解をいただいて、そこを拡張したいという希望を持っているんですが、校長先生とお話をしましても、やはり普通に考えても、優先順位はまず校地にある校舎、それから校地にあるプールだとか体育館、そして体育館もどうも雨漏りしそうで弱ってしまっているんだと。やっぱり学校としても優先順位をこうやって考えているわけです。
 そういった中で、一生懸命野球をやっている生徒の皆さん、父兄の皆さん、それから関係者の皆さんにしてみれば、我々はこれが第一希望だというのは当たり前なんです。当たり前なんですけれども、教育委員会としては、あるいは学校としては、今言ったように、校舎です、プールです、体育館です、それから離れたグランドですというふうに優先順位を、まずこれはどこでも一緒だと思うんです。そういったものをはっきり示していただかないとなかなか理解をしていただけないという部分がありますので、そういった説明責任、もちろん私どもも聞かれたら、説明責任を果たしていきますけれども、教育委員会あるいは学校も、そういった説明をしていただきたいと。優先順位についてはこういう順番であるんだということを、はっきりと示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎小林一雄 参事兼高校教育課長 御指摘の趣旨、私どももよく考えてまいりたいと思います。
 今のケースで申し上げるならば、学校としてどういう優先順位を考えるかということが、まず大事なことかと思っているわけでございますが。その話だけではなくて、それぞれ学校担当がおりますので、具体的な話については、常時、学校とも相談させていただきたいと思っているところでございます。
◆木内均 委員 ぜひ客観的な優先順位というものをお示しして、高校に子供を預けている父兄の皆さんや、それぞれのスポーツクラブの関係者の皆さんにも周知徹底されるような方法をお願いしたいと思います。
 次に教育長に障害者雇用について伺います。
 3月27日に厚生労働省が、障害者の雇用が進まない、長野県を含めた37都道県教育委員会に対して、障害者採用計画を適切に実施するよう勧告をしているはずなんです。法定雇用率は2.0%ですけれども、これを達成したのはわずか5府県だけ。未達成だけれども改善が進んでいるというところが、5県教委あったわけです。残念ながら長野県はそれには入っていません。長野県を含めた37の県教委に対しては、厚生労働省から勧告があったわけです。
 これは長野県の教育委員会とは言いませんけれども、多くの県教委の言い分は、教員免許を持っている障害者が少なくて採用できなかったと、こういう理由を第一に挙げるというんです。ところが、厚生労働省にしてみれば、教職以外にも職域を広げて障害者を受け入れてほしいということを言っているんですけれども。これから長野県の教育委員会としては、どういう方針で障害者雇用に取り組んでいかれるのか、お聞きいたします。
◎山口利幸 教育長 法定雇用率に達していないということで指導を受けていることは事実でありまして。今、委員御指摘のように、確かに障害のある方で教壇に立っていただける方の採用、採用選考のときにそういった視点で選抜しているという部分はあるんですけれども。合格者を出した年もありますが、たまたまその方が違う府県を選択されたということで、結果的に採用ゼロになってしまったということもございます。確かに障害がありながら教員免許をとるという道が非常に厳しいということも承知しております。
 そんなことも踏まえて、例えば最近は、特別支援学校の寄宿舎指導員に障害のある方を採用するとか、あるいは事務系のところに採用するとか、そういった形。それから具体的な形になるかどうか、これからのことでございますけれども、一つの視点としまして、仮に正規という形にできなくても、例えば講師みたいな形で採用して、現場でどういうふうな形で働いていただけるか、あるいはそれに対してどういうサポート体制が必要かといったことも見きわめながら、条件を整えていくということも一つの手法かなと、現在、そんな考え方でおります。
◆木内均 委員 今、教育長から答弁をいただきましたが、なかなか免許を取得するのは難しいということで、寄宿舎の指導員とか、あるいは事務系に採用するということで、採用したというのではないんですね、これからの意気込みなんですね。
◎山口利幸 教育長 ここ2年、採用いたしました。1名ずつです。
◆木内均 委員 日本は法治国家ですから、県教委だとか、県、市町村、こういった行政が法定雇用率を犯してしまう、法律を守らない、これは一番悪いことでありますので、何とか引き続き御努力をお願いいたします。
 せっかく教育長に聞きましたので、もう1点、教育長にお伺いいたしますが。
 先日、長野県校長教頭組合佐久支部の定期大会にお邪魔させていただきました。そこでいただいた資料、これは佐久支部だけではなくて全県下統一のスローガン、運動方針ということで説明をしていただきましたが、その項目を見ると、はるかに多すぎてしまって、全部についてお聞きすることはできませんが、一つ、教職員の皆さんの中で、「管理職の充実と組織の確立のために、副校長、主幹を導入してもよい環境の整備を図る」ということがうたわれているんですが。残念ながら、県教委としては今のところ動きがありませんという説明があったんですけれども、現状はそのように理解してよろしいんでしょうか。
◎山口利幸 教育長 例えば副校長につきましては、高校再編の際にそういった制度を取り入れているケースはあります。ただ、新しい職の設定が行われまして、そういう中で、新しい職の導入がどうかということを課題として持っているわけでありますけれども。
 この間、私どもいろいろな市町村教育委員会の方と意見交換をやってきておりますけれども、そういったものの導入を積極的に考えられているところがないということが一つ。
 それから、いってみれば、学校の効果的な運営という面で、ある程度の都市部の大規模校なんかでは、さまざまな課題の中で、今までのスタイルだけですとなかなかうまく回っていかないということがありますけれども、都市部から見ると、長野県の学校が比較的中小規模と申しますか、そういったことがあって、その必要性を感じないという部分もあるかもしれません。
 いずれにしても、市町村教育委員会と意見交換しながら、あるいは県立につきましては、県立として、その導入の是非というものを検討しているという段階でございます。
◆木内均 委員 私もよく理解しないで質問してしまって、申しわけなかったんですが。
 私はもっと単純に考えたんです。今まで市町村のナンバーツーが助役であったものが、今、副市長、副町長、副村長というふうに名前がかわったので、教頭を副校長という名前にかえればいいだけのことかと思っていたんですけれども、そう単純なことではないんですね。その学校の規模だとか、そういったものを勘案して、副校長という役割を果たすだけの要望、要求がないところにはなかなか難しいということでありましたが。マンモス校も当然ありますので、そういったところをモデルに進めていかないと、なかなか理解もしていただけないと思うんです。これ長野県校長教頭組合から出されている要望の一つでもありますので、ぜひ御検討していただきたいと思います。
 次に、国公立小中学校の学力調査、体力調査についてお伺いいたします。
 私もこの委員会に初めて来たもので、おそらくこの調査があったときには、委員会でも大分議論されたのであろうとは思いますが。一番有名になってしまったのは橋下知事ですね。言葉はきついかもしれませんけれども、大阪の子は頭も弱い上に体も弱いのかと、激怒しながら記者会見をしていたわけです。市町村教委ごとにそれぞれその成果を発表して、それは競ったほうがいいのではないかという趣旨の記者会見をされていたんですけれども。長野県教委としては、この学力調査、それから体力調査について、市町村ごとというと問題があるんですね。町や村で、小学校、中学校が一つしかないということになると、そこだとすぐわかってしまうんですけれども。例えば市と郡ごとというように、調査結果を公表していくという考え方はあるのか、ないのか、お尋ねいたします。
◎北澤正光 参事兼教学指導課長 全国学力・学習状況調査のことですけれども。
 これはこの調査自体、実施の主体は文部科学省、そして参加の主体は小中学校を設置、管理、執行している市町村教育委員会というふうになっております。したがいまして、県の教育委員会の段階で、公表するとか、しないとかという判断をする状況にないと思っております。
 国で、国会やいろいろな審議会等における議論を踏まえて、実施要領が作成されておりまして、各市町村教育委員会は、実施要領の趣旨を踏まえて、それを前提として参加しているわけでございますので、この調査の結果の取り扱いについても、実施要領に基づいて行われるべきだと考えております。
 ちなみに実施要領の中では、かいつまんで申し上げますと、「都道府県教育委員会は、個々の市町村や学校名を明らかにした公表は行わないこと」、「市町村教育委員会は、学校名を明らかにした公表は行わないこと」、「各市町村教育委員会や各学校における、みずからの結果の公表は行ってもよい」というようなことがあります。それから、公表に当たっては、「この調査によって測定できる学力は、学力のほんの一部分である」と。したがって、「序列化であるとか、過度な競争につながらないような配慮が必要である」というようなことが、実施要領に定められておりまして。
 したがって、参加主体である各市町村教育委員会は、実施要領を踏まえ、その前提に立って参加したと思われますので、県の教育委員会の段階でこれを公表するというような立場にはないという、最初のお話を申し上げました。
◆木内均 委員 岐阜県の犬山市でしたか、市長はこの全国学力・学習状況調査に参加してほしいという意向を持っているんですが、確か教育委員会は参加しないといって、それぞれ市町村教育委員会に任されている部分というのがあります。
 それで、今、自主的に公表するのは問題ないという答弁があったんですが。そのとおりなんですけれども、自主的に公表してくれる学校は今のところ一つもないわけですよね。
 そういった中で、今、長野県では、80市町村、組合立とかもあるんですけれども、すべての小学校、中学校でこれに参加をしていただいているんでしょうか。
◎北澤正光 参事兼教学指導課長 全市町村で参加をしております。全部で87市町村、それから組合立学校が参加をしているという状況でございますが。
 今、公表云々のお話でしたけれども、ちなみに20年度調査につきましての場合、昨年11月7日付で文部科学省のほうで、公表をしたかどうか、また、それに対する考え方等についての調査がありまして、その結果がございますけれども。長野県の場合、「公表をした」というふうに答えている市町村等が22、それから11月段階でしたので、「公表する予定である」というふうに答えているところが11ございました。それから「公表しない」というのが54でございました。
 あと、そこに各市町村等が意見を申し上げるような欄もあったんですが、主なところですと、「市町村名を明らかにした公表を行わない、現在のこのままでよい」というふうに答えている市町村等が82、それから「学校名を明らかにした公表を行わない、現在のこのままでよい」と答えた市町村等が81というような結果もついております。
 以上でございます。
◆木内均 委員 詳しいデータをいただきましてありがとうございました。
 これは県教委の管轄するところではないんですが、せっかく莫大な費用をかけて調査をしているわけですから、確かに賛否両論ありますけれども、今後の学力向上、それから体力増強につながっていかなければ、何のためにお金と労力をかけてこんな調査をするのか、全くわからないわけですから。これは文部科学省のほうから市町村教委、それぞれの教育委員会にお願いをすることだろうとは思いますが、せっかくやっていることですから何とか生かすような形にしていただきたいと思います。
○金子ゆかり 委員長 質疑の途中ですが、本日の審査はこの程度とし、明7月1日は、午前10時30分から委員会を開会し、前半は教育委員会関係、後半は企業局関係の審査を日程といたします。
 散会を宣した。

●散会時刻  午後4時13分