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山梨県 甲府市

平成28年9月定例会(第4号) 本文




2016.09.12 : 平成28年9月定例会(第4号) 本文


         平成28年9月甲府市議会定例会議事日程(4)

                       平成28年9月12日(月)午後1時

─────
 報 告
─────

第 1 議案第73号 平成28年度甲府市一般会計補正予算(第2号)
第 2 議案第74号 平成28年度甲府市国民健康保険事業特別会計補正予算(第
           2号)
第 3 議案第75号 平成28年度甲府市土地区画整理事業用地先行取得事業特別
           会計補正予算(第1号)
第 4 議案第76号 平成28年度甲府市介護保険事業特別会計補正予算(第1号)
第 5 議案第77号 平成28年度甲府市地方卸売市場事業会計補正予算(第2号)
第 6 議案第78号 平成28年度甲府市下水道事業会計補正予算(第1号)
第 7 議案第79号 甲府市空家等の適切な管理及び活用の促進に関する条例制定
           について
第 8 議案第80号 甲府市の議会の議員及び長の選挙における選挙運動の公費負
           担に関する条例の一部を改正する条例制定について
第 9 議案第81号 甲府市行政手続における特定の個人を識別するための番号の
           利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情
           報の提供に関する条例の一部を改正する条例制定について
第10 議案第82号 甲府市市税条例等の一部を改正する条例制定について
第11 議案第83号 甲府市悠遊館条例の一部を改正する条例制定について
第12 議案第84号 甲府市リサイクルプラザ条例の一部を改正する条例制定につ
           いて
第13 議案第85号 財産の取得について
第14 議案第86号 財産の取得について
第15 議案第87号 工事請負契約の締結について
第16 議案第93号 市政功労表彰の決定について
第17 議案第94号 訴えの提起について
第18 議案第88号 平成27年度甲府市各会計別決算の認定について
第19 議案第89号 平成27年度甲府市地方卸売市場事業会計剰余金の処分及び
           決算の認定について
第20 議案第90号 平成27年度甲府市病院事業会計決算の認定について
第21 議案第91号 平成27年度甲府市下水道事業会計剰余金の処分及び決算の
           認定について
第22 議案第92号 平成27年度甲府市水道事業会計剰余金の処分及び決算の認
           定について
第23 市政一般について質問
第24 議案第95号 平成28年度甲府市一般会計補正予算(第3号)

(出席議員)
木内 直子 君  神山 玄太 君  向山 憲稔 君  望月 大輔 君
鮫田 光一 君  藤原伸一郎 君  深沢 健吾 君  末木 咲子 君
清水 英知 君  長沢 達也 君  佐野 弘仁 君  中村 明彦 君
植田 年美 君  小沢 宏至 君  天野  一 君  山中 和男 君
小澤  浩 君  長沼 達彦 君  坂本 信康 君  岡  政吉 君
内藤 司朗 君  山田  厚 君  兵道 顕司 君  清水  仁 君
桜井 正富 君  金丸 三郎 君  鈴木  篤 君  廣瀬 集一 君
大塚 義久 君  原田 洋二 君  池谷 陸雄 君  荻原 隆宏 君
                                32人

(欠席議員)
                                 なし

説明のため議場に出席した者の職氏名
市長        樋口 雄一 君  副市長       工藤 眞幸 君
副市長       岸川 仁和 君  総合戦略監     窪田  淳 君
危機管理監     早川  守 君  総務部長      輿石 十直 君
企画部長      中村 好伸 君  リニア交通政策監  秋山 益貴 君
市民部長      小林 和彦 君  税務統括監     曽雌 芳典 君
福祉保健部長    相良 治彦 君  子ども未来部長   田中  元 君
環境部長      飯田 正俊 君  産業部長      小林 和生 君
建設部長      七沢 福富 君  病院長       小澤 克良 君
病院事務局長    中澤 義明 君  教育委員長     平賀 数人 君
教育長       長谷川義高 君  教育部長      数野 雅彦 君
選挙管理委員長   志村 文武 君  代表監査委員    幡野 治通 君
農業委員会会長   西名 武洋 君  上下水道局業務部長 堀内 正仁 君
上下水道局工務部長 福島 勇人 君

職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
議会事務局長    古屋 昭仁 君  議会事務総室長   神宮司秀樹 君
議事調査課長    佐藤  学 君  議事調査課長補佐  望月 正文 君
議事調査係長    小林 陽子 君  議事調査係長    橘田 善弘 君
議事調査係長    宮崎 真二 君  議事調査係主事   宇佐美 淳 君
総務課長補佐    田中 敏文 君



               午後 1時00分 開 議
◯議長(清水 仁君) これより本日の会議を開きます。
 報告事項を申し上げます。
 市長から追加議案提出について通知がありました。
 提出議案は、議事日程記載の日程第24 議案第95号でありますので、朗読を省略いたします。
 次に、議長のもとに請願4件が提出されました。
 お手元に配付してあります請願文書表により、御了承願います。
 以上で報告を終わります。
 これより日程に入ります。
 日程第1 議案第73号から日程第22 議案第92号までの22案及び日程第23 市政一般について質問を一括議題といたします。
 9月9日に引き続き、上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を行います。
 最初に、政友クラブの一般質問を行います。
 小澤 浩君。
                (小澤 浩君 登壇)


◯小澤 浩君 政友クラブの小澤 浩です。池谷議員の代表質問に続き、本日はこれより政友クラブ一期生議員3人が発表してまいります。限られた185分を精いっぱい頑張って発言してまいりますので、御清聴のほどよろしくお願い申し上げます。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 まず、2016小江戸甲府の夏祭りについてであります。
 ことしから新たに山の日として国民の祝日となった8月11日に、2016小江戸甲府の夏祭りが開催されました。予算の段階では、(仮称)サマーフェスティバルというタイトルで開催が予定され、どのような祭りになるのか関心を寄せておりましたが、実際に発表されますと、舞鶴城公園をメーン会場に、小江戸の文化が感じられる城下祭りをコンセプトにした祭りということで、さらに期待が高まりました。
 私も楽しみに祭りに参加しましたところ、会場は江戸時代の道祖神祭りの際に、商家の軒先を豪華に飾った幕絵を現代風にアレンジしたものを初め、多くの提灯、野点のような休息スペース、瓦調のテントなど、会場の装飾で雰囲気を醸し出すとともに、和装芸人による大道芸ショーや、甲府市の指定無形文化財でもある甲府囃子保存会の太鼓の演奏など、時代を感じさせる演出が多くありました。
 また、辛い食べ物や熱い食べ物を提供する熱処、冷たいスイーツを提供する冷処、甲府市内のワイナリーも参加する中で、ワインやビールなどのアルコールが提供されるくつろぎ処など、店の出店も常に最高気温が全国の上位に名を連ねる、甲府市の暑さを逆手にとったものや、和装での来場者には小粋なサービスが提供されるなど、大変おもしろい企画だったと感じたところです。
 この祭りに対して、6月議会の経済建設委員会で質問した際には、委託業者との最終の詰めを行っているとのことでしたので、十分な周知期間がとれず、どのくらいの人が集まるのか、私自身心配していましたが、当日予想した以上に多くの来場者が飲食やステージで行われるイベントを楽しんでいる風景を目の当たりにし、安堵したところです。
 加えて、稲荷櫓前で行われたウォーターサバイバルや、サブ会場で行われた子ども縁日は、オープン時間には既に長蛇の列となり、会場を埋め尽くすほどの子どもさんであふれ返ったと聞いており、改めて子どもさんが楽しめる祭りの集客力に驚きました。
 さらに、辺りがうっすら暗くなり、提灯の明かりが祭りの会場に映えてくるころには、メーン会場の座席は満席となり、その周りに立って見ている方々も大勢いらっしゃいました。
 そして、メーンイベントとして、炎と光のパフォーマンスを繰り広げた、かぐづちの時間には、夏の宵祭りの雰囲気があふれるとともに、会場の一体感でとても心地のよい時間を過ごすことができました。
 また、今回の祭りは、LLCまちづくり甲府や、甲府青年会議所なども連携し、会場のにぎわいを周辺に波及されるような取り組みもされており、私自身すばらしい祭りだったと考えておりますし、知人からも、よい祭りだった、ぜひ継続してほしいという評価の声をたくさん聞いており、改めて、市長を先頭にこの祭りに携わった多くの職員、また関係団体の方々に敬意を表したいと思います。
 そこで、質問します。
 今回、初めて開催された、2016小江戸甲府の夏祭りの総括と今後の方向性について、市長のお考えをお尋ねします。


◯議長(清水 仁君) 市長 樋口雄一君。
              (市長 樋口雄一君 登壇)


◯市長(樋口雄一君) 小澤(浩)議員の2016小江戸甲府の夏祭りの御質問についてお答えをいたします。
 本市では、年々進む人口減少を克服するために、昨年度、甲府市総合戦略を策定し、移住・定住施策の推進など、各種施策を積極的に展開することといたしました。
 その甲府市総合戦略におきましては、歴史・文化・自然など本市が誇る豊富な観光資源を生かした観光施策を通じて、交流人口の確保を図る中で、将来の移住・定住先として選ばれるための取り組みを推進しており、2016小江戸甲府の夏祭りもその一環として位置づけたものであります。
 祭りにつきましては、ことし新たに祝日となった山の日の8月11日に、お盆の休みと合わせた旅行需要を捉え、市民の皆様はもとより、甲府市外・山梨県外からの交流人口の増加を図るため開催したものであります。
 また本市は、2019年に開府500年を迎えますことから、庶民の文化が花開いた江戸時代にも目を向ける中で、小江戸文化が感じられる城下祭りをコンセプトに、舞鶴城公園をメーン会場として、新たな祭りを開催したところであります。
 本年度初めての開催でありましたので、さまざまな調整に時間がかかり、議員御指摘のように周知期間も懸念されたところでありますが、各種公共施設や山梨県内の主要観光施設、さらには山梨県外の関係機関へのポスター掲示や甲府市内全地区でのチラシの組回覧、本市ホームページやSNS、テレビ等のメディアでの情報発信など、さまざまな手段を最大限活用し、周知を行ってまいりました。
 こうした取り組みや議員の皆様を初めとします口コミの広がりが功を奏しまして、延べ1万人の来場を目標にしましたところ、1万8,000人を超える方々に御来場いただき、アンケート結果におきましても、甲府市外が26.7%、山梨県外が21.5%でありましたことから、大きな目的の1つである、甲府市外・山梨県外からの交流人口の増加に一定の成果があったものと考えております。
 また、当日はLLCまちづくり甲府や甲府青年会議所のほか、幾つかの団体がみずからイベントを開催していただいたことで、連携して中心市街地の活性化にも寄与することができたものと考えております。
 一方で、甲府駅からメーン会場への動線の明確化、各会場の一体感を高める工夫がほしい、あるいは全体の終了時間の延長などの御意見もいただているところであり、改善すべき課題も見つかりました。
 今後につきましては、こうした課題にしっかりと対応し、開府500年に向けて関係団体等との連携をさらに進め、内容の充実を図りながら、夏祭りを継続してまいりたいと考えております。
 以上でございます。


◯議長(清水 仁君) 小澤 浩君。


◯小澤 浩君 市長みずからの御答弁ありがとうございました。
 平成31年開府500年、平成33年信玄公御生誕500年という、とうとい佳節の折、本年6月に策定された甲府城周辺地域活性化基本計画により、お城周辺が整備されてまいります。歴史をさかのぼると、江戸時代、柳沢吉保、柳沢吉里、二代にわたり甲府城を修復し、甲府城下町の整備、拡大をいたしました。
 お城を中心にして、三重の堀に囲まれた城下町、東西1.4キロメートル、南北1.9キロメートルの範囲に1万から1万4,000人ほどの人々が暮らし、大変にぎやかだったそうでございます。
 今回の2016小江戸甲府の夏祭りは、江戸時代にタイムスリップしたような感じがし、大変すばらしいお祭りだったと思っております。
 全国的に進みつつ、コンパクトな都市づくりの流れ、お城がまちのシンボルとなり、お城を中心にまちと人、人と人がつながり、さまざまな交流を通じてにぎわいを取り戻し、中心市街地の活性化に取り組んでいきたいと思います。
 次の質問に移ります。
 現在の日本社会はエネルギーの大量消費によって支えられています。しかしその一方で、日本のエネルギー自給率はわずか6%と海外依存度が高く、国際情勢や為替などで不安定になりやすい状況です。
 世界を見れば、これまでの経済優先社会の限界を目の当たりにした欧州の人々を中心に、省エネルギーや新しいエネルギーによる持続可能で質の高い暮らしの実現と新しい社会構造を目指すエネルギーシフト転換の挑戦が始まっています。
 現在において、ドイツの再生可能エネルギー比率は、2012年で22%です。ドイツ政府のエネルギーコンセプト2010では、2020年まで35%、2030年には50%、2050年には80%まで再生可能エネルギーの割合を高める戦略を立てています。
 日本には、森林・海洋・水源・地熱など天然資源が豊富にあり、新しいエネルギーの可能性は大きいものがあります。日本の高い技術をもってすれば、もっと豊富な再生可能エネルギーを生み出し、自給率が高まり、新たなビジネスチャンスも生まれてきます。
 既に国内でもさまざまな研究が進んでいます。ちなみにOECD34カ国の自給率のデータを見ると、日本はエネルギー自給率5.4%で33位になっています。
 地域資源である自然エネルギーの地域活用を進めることは、これまで地域外に流出していたお金、エネルギー代を地域内にとどめることにつながります。例えば石油消費で考えてみると、日本では石油の99.7%を輸入に依存し、石油輸入額は2013年で20兆円とも言われています。産油国として87%を中東に頼っています。
 それほどのお金が地域外、産油国に流出しています。この石油に支払われているお金が地域にとどまり、地域資源を活用する原資になります。地域資源を使った新しいエネルギーの地産地消を行うことで、お金の地域外流出を抑え、地域にとどまったお金を効果的に使用し、経済効果を生む、地域内経済循環の確立が始まります。
 それでは、改めてエネルギーシフトという言葉について、詳しく説明させていただきます。生活・仕事・交通・住宅等にかかわる熱源や電力、燃料などのエネルギー全般について、徹底した省エネに取り組み、地域暖房やコージェネレーションシステム、給湯で熱源を有効活用し、再生エネルギーによる地域内自給を目指すことで、中小企業、小規模事業者の仕事と雇用を生み出し、持続可能で質の高い暮らしと仕事を総合的に地域全体で実現しようとするものです。
 既にこの国内の自治体でも、宮城県や神奈川県、長野県飯田市などが、地域主体の再生可能エネルギーの取り組みを促進することを目指した条例を制定しています。福島県では2040年ごろをめどに、福島県内のエネルギー需要の100%に相当するエネルギーを再生可能エネルギーで生み出す県を目指すことを目標に掲げています。北海道の寿都町は、人口約3,200人で一般会計規模40億円のまちですが、町営の風力発電が約6億円という売電収入をもたらし、さまざまな事業を支えています。
 地方創生が叫ばれる今こそ、国や自治体がエネルギーシフトを明確にした方針、ビジョンを打ち出し、地域が主体となって、地域に根差したエネルギーシフトの取り組みを推進していくことが求められています。
 それでは、質問に入ります。
 省エネルギーについて質問します。
 社会のエネルギー消費の3分の1は建物による熱利用です。建築では省エネ設計が進んでいます。エネルギー性能について厳しい規制がかかる新築戸数は減少してきましたが、改修工事の市場は右肩上がりで、その多くが省エネ改修と言われる建築燃費を向上させる対策工事です。
 ドイツでは過去10年間に行われた20兆円の省エネ改修のための投資によって、熱のための消費エネルギーは減り、原油換算で毎年2兆円が節約されるようになりました。
 また、地域の工務店や手工業者に仕事が発注され雇用が生まれることで、地域社会が安定したとのことですが、甲府市では、省エネ改修と言われる建物燃費向上を目的とした対策をどのように促進していくのかお聞かせください。
 次に、地域暖房・コージェネレーションシステムについて質問します。
 現在の社会では、火力や原子力によって電力がつくられていますが、その際に大量の廃熱が出ます。日本の社会エネルギー消費量の2割を超える熱が、海や大気、河川に捨てられているのが現状です。せっかく苦労してつくった電力でお湯を沸かしたり、暖房に使ったらどうでしょう。
 注目されている東京スカイツリーでも、地中熱利用やコージェネレーションシステムを行っています。また、甲府市リサイクルプラザが地域暖房、コージェネレーションシステムの代表例ではないでしょうか。しかし、平成28年11月でコージェネレーションシステムから都市ガスに変わるのは非常に残念です。
 こうした地域熱供給においては、熱配給のネットワークをインフラとして整備する必要が出てきます。これにより、土木工事の分野で新しい仕事が生まれます。省エネ建築の推進、地域熱供給とコージェネレーションシステムの推進、そして再生可能エネルギー発電の推進。全ての場面で建築、土木、電気、情報通信、新しい形態のサービス業など、地域に根差した雇用が生まれます。そのための原資は、これまで地域外に支払っていたエネルギーの対価です。こうした経済循環をつくることがエネルギーシフトなのです。
 そこで質問します。
 地域熱供給については、熱配給のネットワークをインフラとして整備する必要があると思いますが、本市ではどのように考えているのかお聞かせください。
 最後に、日本ではこれまで大型火力発電と原子力発電が電力を担ってきましたが、そこでは中小企業、小規模事業者が主体的にかかわることができませんでした。しかし、省エネルギーや再生可能エネルギーの分野では、中小企業、小規模事業者がかかわれること、担えることがたくさんあると思います。
 そこで本市では、甲府市地球温暖化対策実行計画を本年3月に策定し、その中で「再生可能エネルギーの積極的な導入・普及促進に取り組んでいくとともに、地域で利用可能な再生エネルギーをできる限りその地域で無駄なく効率的に消費する自給システムの構築を目指します」とありますが、取り組みの目標の達成に向け、特に事業者にはどのようなかかわり合いが生じ、何を担っていけるのか、そしてその上でどのような取り組みを進めていくのか、御見解をお示しください。


◯議長(清水 仁君) 七沢建設部長。


◯建設部長(七沢福富君) 建物燃費向上を目的とした対策についてお答えいたします。
 社会経済情勢が変化し、建築物におけるエネルギー消費量が増加する中、国においては建築物の省エネルギー対策を講ずることにより、国民経済の健全な発展と国民生活の安定向上に寄与することを目的として、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律が、平成27年7月に公布されたところであります。
 本市におきましては、この法律などに基づき、建築主に対し、一定規模以上の建築物について、所定の省エネ基準に適合することや建築物エネルギー消費性能向上計画の届け出を求めるなど、法律を適切に運用する中で、省エネ性能が強化された建築物に誘導してまいります。
 今後につきましては、法律により適用される省エネ基準などの周知や省エネルギーに関する市民意識の醸成を図るとともに、建築物のエネルギー消費性能の向上を図るための効果的な対策について、調査研究してまいります。
 以上でございます。


◯議長(清水 仁君) 飯田環境部長。


◯環境部長(飯田正俊君) 環境部への2点の質問についてお答えをさせていただきます。
 最初に地域熱供給についてであります。
 国は平成26年4月、新たなエネルギー基本計画を公表し、再生可能エネルギー熱の活用やコージェネレーションについても長期的・総合的かつ計画的に講ずべき施策として位置づけています。
 このような中、地域の再生可能エネルギー熱の活用やコージェネレーションシステムにつきましては、再開発地域等において、その地域特性を考慮したさまざまな取り組みが進められております。
 この地域熱の活用やコージェネレーションシステムは、開発プロジェクト等の目的、内容、規模、さらには経済性、効率性などを総合的に判断して、導入を検討していくものと認識しております。
 また、地域熱供給については、廃熱などの未利用熱エネルギーの活用により、省エネルギーや温室効果ガス排出量の削減が容易になる反面、配管の敷設など初期投資費用や設備の維持管理費が多額となることが懸念されます。
 本市といたしましても、地域の開発プロジェクト等の検討段階において、総合的に判断する必要があると考えております。
 次に、甲府市地球温暖化対策実行計画における事業者の役割についてであります。
 本市では平成24年3月に、甲府市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)を策定し、昨年度には社会的、地域的情勢の変化を踏まえ、全体的な見直しを行う中で、市民、事業者、NPOなどと本市が協働により、市域の温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいるところでございます。
 本計画では、事業者の役割を地域社会の構成員として、みずからの企業活動と環境・エネルギー問題とのかかわりを十分に理解し、これらに留意した企業理念や行動指針を確立するなど、企業も一市民であるという考えのもと、地域社会や地域環境の保全に積極的に取り組むこととしております。
 具体的には、再生可能エネルギーの導入や、建物・機器等による省エネルギー対策に積極的に取り組み、事業者としての役割を果たしていただくことを期待しております。
 今後におきましても、市民、事業者、NPOなどと本市がそれぞれの役割を担い、一丸となって地球温暖化対策に取り組むとともに、地元企業やエネルギー供給事業者、市民団体などが参加する甲府市地球温暖化対策実行計画推進委員会と本市が連携、協働し、本計画の推進に努めてまいります。
 以上でございます。


◯議長(清水 仁君) 小澤 浩君。


◯小澤 浩君 御答弁ありがとうございました。
 甲府市地球温暖化対策実行計画では、2050年の姿をうたっています。その一文を紹介いたします。「2050年を迎えた甲府市を高台から眺めてみます。ほとんどの家には太陽光・太陽熱発電、温水器のパネルなどのエネルギーを自給自足できる装置が設置されています。その機器や装置は、効率が大幅に向上しており、また形状もかなり薄型、小型化されているため、あまり目立ちません。住宅や施設のほとんどに蓄電装置を設置しており、日常生活に必要なエネルギーを自然エネルギーで賄います。地域のエネルギーは、太陽光、太陽熱、地中熱、水力、風力、バイオマスなどの自然エネルギーを主とした中小規模の分散型電源によって供給され、地域ごとに小規模なネットワークで結ばれているため、大規模停電や災害時の一時的なエネルギー不足に対する心配がありません。道路を走る車はほとんどが電気自動車や燃料電池車などのクリーンエネルギー自動車となり、幹線道路沿いには多くの充電設備や水素ステーションが整備され、行先や移動距離を気にすることはありません。中心市街地と各居住地域は公共交通で結ばれており、デマンドバスも利用できるので、不便さはあまり感じません。LRTでリニア中央新幹線駅に行けば、短時間で都心に出かけることもできます。戦後、物質的な豊かさを追求し、大量生産、大量消費、大量廃棄を繰り返す経済成長を中心とした社会のあり方を見つめ直し、必要なものを必要なだけ生産し消費しながら、エネルギーを無駄なく使う循環型社会の構築と、次世代の人々のニーズに応えていく持続可能な社会の実現が望まれます。」と書いております。
 日本は中小企業、小規模事業者による経済雇用で成り立っております。日本で一番中小企業、小規模事業者が多いのは甲府市です。私たちは、このエネルギーシフトという潮流を見逃すことなく、今こそ持続可能な経済社会を希求し、企業の発展、雇用の創出を行い、質の高い暮らしを実現し、新しい成長施策、甲府モデルを示していきましょう。
 次の質問に移ります。
 中部横断自動車道は新東名高速道路の静岡県静岡市から富士川沿いに北上し、甲府盆地西部を通過、八ヶ岳山麓を経て、長野県小諸市に至り、上信越自動車道に接続する延長132キロメートルの高規格道路です。
 平成29年度末に中央自動車道の双葉ジャンクションまでの74.3キロメートルが開通する予定でしたが、先月の8月20日の山梨日日新聞の記事によりますと、区間の約6割を占めるトンネル工事で地盤が想定より緩く、また掘削土からヒ素などの有害物質が検出されるなど、追加工事に時間が要することとなり、開通予定の平成29年度については再検討が必要だと発表されました。
 非常に残念ではありますが、一日も早い開通に向けて取り組んでほしいと願っております。
 この道路の特徴的なところは、六郷インターから富沢インターまでの28.3キロメートルが無料で通行できるところです。
 それでは中部横断自動車道、静岡県、山梨県区間が開通すると、どのような整備効果が生じるのでしょうか。
 まず1つ目は災害時の代替道路の確保です。中部横断自動車道に並行する一般国道52号は災害や異常気象時などの代替ルートとして、交通機能の確保が図れ、通過交通が中部横断自動車道へ転換することで生活道路として機能を回復することも考えられます。
 2つ目は医療体制の確立です。身延町、南部町に住む人たちが、高次救急医療施設、山梨県では山梨県立中央病院、山梨大学医学部附属病院、静岡県では静岡県立こども病院、静岡済生会総合病院、静岡赤十字病院まで1時間以内で到着できるようになります。
 3つ目は甲府市から静岡市への移動時間が大幅に短縮します。特急ワイドビューふじかわで約2時間10分、一般国道52号で約2時間45分、中部横断自動車道が開通すると1時間40分となります。また清水港、富士山静岡空港を利用して甲府市の新たな産業経済が生まれてきます。
 今回は3つ目の効果について凝視していきたいと思います。
 山梨県のコンテナ輸出量は平成20年度1万8,000トン/月に対し、平成25年には3万5,000トン/月と約1.9倍に増加しています。内訳は東京港49%、横浜港37%、清水港10%、その他4%です。距離で見ますと、甲府市役所から清水港は90キロメートル、東京港は140キロメートルと清水港のほうが50キロほど近いです。往復輸送時間では東京港の場合、中央自動車道経由で4時間、清水港までは中部横断自動車道が開通すると3時間となります。清水港のほうが60分時間短縮できます。
 さらに、コンテナヤード通過時間、コンテナゲートで入管、検査、書類の受け渡しをし、コンテナを降ろし、再びゲートまで戻ってくる時間は、東京港では73分、清水港では12分、61分も清水港のほうが早いです。清水港を利用することによって、トラックの燃料コストの削減、CO2排出量の削減、輸送時間の短縮、高速利用料金の節約にもつながります。
 またハード面でも平成25年には新興津コンテナターミナルが操業開始され、袖師コンテナターミナルと合わせると大型船が5隻同時に着岸可能となり、また高規格ガントリークレーンで荷役に対応できる国内最新鋭のコンテナターミナルです。今後は山梨県の輸出量の清水港の利用率は大幅に増加していくことが予想されます。
 近年国内の物流形態が変化しています。まず、高齢化社会でドライバーが不足しています。また、トラックの長距離輸送だとCO2を大量に発生し、地球温暖化防止にもつながりますので、鉄道もしくは船の輸送にシフトしています。
 その中でも注目されているのが船のコンテナ輸送です。各地域で収集された物資をトレーラーで船に運び、荷台部分とコンテナ部分のみを船で輸送します。到着した港から別のトレーラーで荷台とコンテナを引き継ぎ、トラック輸送していくものです。
 短距離プラス海上輸送への転換により、ドライバー不足、長時間過労労働への対応、それにCO2削減による環境負荷の低減が図れます。既に茨城港では北海道の物資が海上輸送によって関東圏に送られています。
 そして本年10月には清水港、大分港のRORO船定期航路が誕生します。20時間週3便で、大型船には一度に160台のコンテナが収容できるそうです。また清水港には大型クルーズ船が入港しています。平成27年には14隻、1万6,000人、平成28年は18隻入港予定です。
 以上ここまで述べさせていただきましたが、清水港は今後の山梨県の経済発展のための高い潜在能力を保持していることが、改めておわかりいただけたと思います。
 次に、富士山静岡空港の航空貨物について述べさせていただきます。
 中部横断自動車道、新東名高速道路の利用により、陸上輸送距離、時間の短縮と定時制の確保が図れます。成田空港までは209キロメートル、所要時間では約3時間、富士山静岡空港までは145キロメートル、1時間50分と70分の時間短縮が可能になります。
 そしてコンパクトな施設ならではのスピーディーで高品質な柔軟なハンドリングの提供ができます。
 さらにアジアのハブ空港に直結、世界に広がる航空輸送ルートです。これらの利便性を運用した事例を紹介いたします。
 平成21年、山梨県ワイン酒造協同組合に、KOSHU OF JAPAN(KOJ)が発足しました。明治維新のころヨーロッパからシルクロードを渡り、ブドウが山梨県に入ってきたのが甲州ブドウの発祥だそうです。甲州ブドウはワインの醸造に適していることから、現在は白ワインとして販売されています。
 近年、イギリスのロンドンで世界中のワイン通が集まる中、世界的な権威のある、マスターオブワインの資格を持つ有名なリーン・シェリフ氏が甲州の白ワインを認めました。すぐにその名は全世界に行き渡り、注目されました。2015年には富士山静岡空港から4万本のKOJブランドのワインがEU、東南アジアへと航空輸送されたそうです。
 このように中部横断自動車道が開通することにより、さまざまな分野で変化が生じます。私たちはその変化をチャンスと捉え、経済産業の活性化、雇用の拡大を目指していかなければなりません。
 それでは何点か質問させていただきます。
 これからは、お隣の静岡県が整備した国内最新鋭の清水港のハード面を、甲府市が経済産業発展のためにいかに利用していくのかが重要な課題となってきます。静岡県では、輸出入コンテナ貨物に助成金制度を導入しています。1回につき最大5万円の助成が受けられます。平成27年度は120社、4,066万円の助成を行いました。平成28年度も継続して助成を行うそうです。甲府市では、清水港利用促進のために具体的な施策がありましたら、お教えください。
 中部横断自動車道が開通しますと、双葉ジャンクション経由で長野方面へと多くのトレーラーが行き交うことが予想されます。物資を満載にしたトレーラーが山梨県をただ単に素通りされるのではなく、何か甲府市に経済効果が生まれることを考えることが大切であると思いますが、具体的な発想はありますか。例えば、甲府市地方卸売市場の冷蔵庫を貸し出したらどうでしょう。
 また、中小企業、小規模事業者でコンテナ1台を満載にするのは難しいですが、数社で混載することが可能であれば、少量でも安価で輸送ができ、高値で販売が可能となります。これには中小企業間の連携が必要になりますが、甲府市では何か施策がありますか。
 清水港、九州間のRORO船就航について質問します。
 本年10月より週3便大分港、清水港のRORO船が開業します。運行状況が順調に推移すれば週6便と増便することも聞いています。就航が開始すると、九州地方のさまざまな物資が甲府市内に入ってくることでしょう。そのような状況が予測される中、甲府市では九州地方の各県とどのように向き合い、おつき合いをしていくのか、またそのチャンスをいかに甲府市の活性化につなげていくのかお示しください。
 平成28年、清水港に18隻の大型クルーズ船が入港予定です。中部横断自動車道が開通すると、バスツアーが組まれ、多くの外国人観光客が甲府市にも訪れると予想されますが、どのようなPR活動を行い、甲府市に来てもらうのかお伺いいたします。
 人口減少による国内需要の低迷が続く中、国外市場への挑戦も大切であると思います。アジアのハブ空港に直結し、世界に広がる富士山静岡空港を利用し、甲府市の資源豊かな物資を国外に売り込むことは甲府市の経済産業の発展につながります。
 現在、甲府市においては、新商品の開発や、特色ある地場産品の地域ブランド化に取り組んでいます。代表的なものは甲府ブランドです。この取り組みを各関係団体等との連携を初め、各業種間の異業種協業化、農商工連携等により、さらなる強固な甲府ブランドを構築して、海外に販売していくことが、甲府市の商業・工業・農業・林業の振興の発展につながってくると思います。
 甲府市では、甲府ブランドを今後どのように太くしていくのか、また甲府ブランドを今後どのようにPR活動していくのか、具体的な展示会等々がありましたら、お聞かせください。


◯議長(清水 仁君) 小林産業部長。


◯産業部長(小林和生君) 産業部への2点の御質問にお答えいたします。
 まず、中部横断自動車道開通に伴う施策についてであります。
 本市では、平成18年に甲府市と静岡市の包括的な連携及び交流に関する基本合意を締結し、産業・経済団体等と綿密な連携を図る中で、行政を初め、産業・文化・スポーツなど広範な分野にわたる交流を図り、相互の地域の発展を目指してきたところでございます。
 この交流事業では、両市の商工会議所において特産品や産業を通じた交流、港湾や高速自動車道などの交通ネットワークに関する視察・研修などを実施するとともに、観光面においても観光協会などが中心となり、さまざまな機会を捉えて、観光PRを実施するなど多方面にわたる取り組みを行ってきているところでございます。
 このような中、中部横断自動車道の開通は、本市にとりましても、静岡市への移動時間の大幅な短縮により、人的交流や物流が促進されることから、今後におきましては、状況を見守る中で、施策としての可能性を探ってまいります。
 次に、甲府ブランドへの取り組みについてお答えいたします。
 商工業、観光産業、農林産業の振興により、地域経済の活性化を図るためには、甲府市らしいストーリー性のある地場産品等を積極的にPRし、全国的に知名度を上げ、ブランド化による商品価値を高めていかなければならないと考えております。
 こうしたことから、昨年度甲府ブランド認定制度を見直し、食品部門に加え、新たにジュエリーなどのクラフト系部門、農林産物部門を設け、これまでに食品部門で5件、クラフト系部門で1件、農林産物部門で8品を認定し「甲府之証」として観光プロモーションなど、さまざまな機会を捉えPRを行っております。
 今年度におきましては、11月に本市で開催する、全国発酵食品サミットinやまなしや、東京で開催される日本最大級規模の太陽のマルシェへの出店、12月開催のモニターツアー、ワイン列車での甲府ブランドの提供などによるPRも行ってまいります。
 また現在、山梨大学と共同研究により、甲府市内で採取された酵母、甲府市内で収穫されたブドウを使用し、開府500年という歴史的な節目を迎える機会にあわせた物語性のあるスパークリングワインの開発に取り組んでおります。
 この研究により、商品化が進めば、強力な甲府ブランドになっていくものと期待を寄せております。
 今後も関係団体に御協力をいただく中で、新たな甲府ブランドの認定に取り組むとともに、積極的なPRにより認知度を高めてまいります。
 以上でございます。


◯議長(清水 仁君) 小澤 浩君。


◯小澤 浩君 御答弁ありがとうございました。
 御答弁にもありましたが、開府500年の物語性のあるスパークリングワインを飲める日を楽しみにしております。
 また、モニターツアー、ワイン列車で甲府ブランドの提供などは非常におもしろい企画だと思います。
 東京港、横浜港においては、近隣の多数の県との兼ね合いがあると思いますが、清水港、富士山静岡空港においては、静岡県を代表して、知事、市長、各種団体長が山梨県にお願いに来ている状況がうかがわれます。
 本市としましても、中部横断自動車道を最大限に活用し、甲府市の経済、産業、発展を目指すとともに、両県と連携をとりながら、お互いウイン・ウインの関係を築いていきたいと思います。
 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。


◯議長(清水 仁君) 次に、政友クラブ、末木咲子君。
                (末木咲子君 登壇)


◯末木咲子君 政友クラブ末木咲子です。池谷議員、小澤(浩)議員に続きまして、市政一般質問について質問をさせていただきます。
 9月7日からパラリンピックが開催され5日目を迎えました。ただいま日本は銀メダル1個、銅メダル4個です。柔道男子60キログラム級で広瀬誠選手の銀メダルの獲得は感動的でした。2020年東京でオリンピックとともにパラリンピックも開催されます。これを折に、さらに障がい者スポーツが発展していけばよいなと考えております。
 それでは、質問をさせていただきます。
 高齢者の介護予防対策につきまして、伺います。
 我が国におきましては、今後総人口が減少する中、高齢者数が増加し、平成37年、2025年には団塊世代が75歳以上、後期高齢者となることから、介護や医療などの社会保障費が急激に増加することが懸念されています。いわゆる2025年問題に対応していくことには、緊急の社会的な課題であると考えております。
 厚生労働省によると、高齢者の方々が要介護状態になる原因といたしましては、高齢による衰弱、関節疾患、骨折・転倒が約半数を占めています。高齢者の骨折や転倒は、体を動かさないことで筋肉が衰えて起こることがあります。また、膝痛・腰痛、骨折・転倒を起こした方は体を動かす機会が減って、筋力が低下することが知られています。このため、体を動かすことが重要とされています。
 これらの介護問題への対策は、何よりも市民みずからが運動に取り組むことが大切であると思っていますが、実際は7対3の法則と言われているように、予防に必要な運動をしていない方が7割、している方が3割という統計データがあります。
 このような状況にあることを踏まえまして、今後は介護予防対策が何よりも大切であると、私なりに勉強してまいりました。本年6月の報道記事によりますと、2年後の平成30年度の介護保険制度の改正に向けて、厚生労働省の諮問機関であります社会保障審議会介護保険部会で議論が進められており、高齢者の自立支援や介護予防に積極的に取り組んだ市町村に対して、財政支援というインセンティブを導入することを念頭に置いて、本年度末までに結論を出して、来年の通常国会に改正法案の提出を目指すとありました。
 こうしたことから、本市といたしましても、市民みずからが参加するような介護予防事業に早い段階から今まで以上に重点を置いて取り組む必要があると思いますので、この介護予防対策について質問させていただきます。
 最初の質問は、山梨県立大学の青柳研究室で始めた介護予防相談会の導入です。この研究は、地域住民が自主的に行う介護予防教室を創設することを目的としております。本年7月に穴切地区のうち、4自治会の40歳以上の住民を対象とした介護予防相談会を開催しました。
 この相談会では、参加された方に対して、握力・歩行・片足立ちの3つの簡単な体力測定を行い、あわせて18問のチェックリストを記入することにより、その場で専門家の説明やアドバイスを受けることができるという内容でした。
 当日は多数の方が参加され、そのうち43名の方から研究データの提供について承諾を得たと伺っております。さらに今年度中には、穴切地区の残りの単位自治会を対象とした介護予防相談会を開催する予定であります。
 今回の山梨県立大学における青柳研究室の趣旨は、高齢者に入る前からの介護予防の意識づけを行うことが必要であることから、40歳以上を対象としています。また、自助の意識を高めるため、住民が自主的に取り組む介護予防教室を創設することです。この取り組みは、今後の本市における介護予防対策に参考になると思います。
 そこで伺います。
 山梨県立大学における介護予防教室の創設に向けて、研究につきまして、山梨県立大学の取り組みに問い合わせて連携していくお考えはあるのでしょうか。また、この介護予防教室が創設された場合、本市として導入する意向はあるのでしょうか。当局の見解をお示しください。
 次の質問は、地域における介護予防リーダーの育成であります。現在、本市におきましては、いきいきサロン、お達者くらぶ、ふれあいくらぶなど、介護予防事業を実施していますが、今後は、山梨県立大学が目指しているような市民みずからがより主体的に取り組む介護予防対策が必要であると思います。
 また、今後、限られた本市の財政状況の中で、増加する高齢者に対する福祉事業を持続していくため、市民ボランティアの参画は欠かせないものでありまして、さらには住民相互による支え合いの精神は、福祉や健康をキーワードとした地域コミュニティーの構築にもつながるものであると思います。
 介護予防のためには機能訓練を初め、生活習慣、食生活の改善、それぞれの専門知識が必要でありますが、市民ボランティアでも可能な研修プログラムを創設し、その修了者が地域の介護予防教室などにおいて指導するなど、地域の介護予防リーダーが地域住民の介護予防を支える地域介護予防というようなシステムができれば、すばらしい介護予防対策になるものと思います。
 そこで伺います。本市の防犯リーダーのように、地域において介護予防の中心的な役割を担う人材を育成することが今後は必要になると考えておりますが、どのように考えますか。
 また地域住民が相互に助け合うような地域介護予防について、どのように考えますか。当局の見解をお示しください。
 3つ目の質問は認知症の予防対策です。
 高齢化の進行に伴い、認知症の高齢者が大幅に増加していくことが予想されている中で、認知症の発症予防は今後取り組むべき最も大切な介護予防対策であると考えております。厚生労働省の調査によりますと、我が国の認知症の高齢者数は平成24年度時点で約462万人から、団塊の世代が後期高齢者になる平成37年には約700万人が増加し、65歳以上の高齢者の約5人のうち1人は認知症であると見込まれております。
 このような将来推計がある中で、今後の事業展開に参考となるのは、大分県宇佐市における安心院けんこうクラブ事業であると思います。この取り組みは、今から12年前の平成16年に旧安心院町が福岡大学と連携して始めた事業でありまして、1つのクラブ当たり参加者数は約6人で、活動頻度は週1回、1回当たりの活動時間は90分から120分であります。また活動内容は、参加者が自主的に企画した運動・料理づくり・ミニ旅行を中心としております。
 また、何よりも一番の特徴は参加者御本人たちの自主性を重視し、活動の全てを参加者同士が話し合いながら進めていくということです。
 そして、この取り組みの7年間の追跡調査をした結果、クラブに参加した方が、参加しなかった方に比べて、認知症の発症数が5分の1に減少し、参加者の大多数が健常であることの成果を収めているということです。
 そこで伺います。宇佐市におけるこの取り組みは、認知症の予防という観点から非常に有意義であり、本市における今後の認知症予防対策にも大変参考になると考えます。本市では、このような事業を展開していくお考えはあるのでしょうか。また、今後増加していく認知症高齢者に対し、どのような対策を講じていくのでしょうか。現時点で考えている方針があれば、当局の見解をお示しください。
 以上、今後必要になると考えております介護予防対策に関して、3つの質問をさせていただきました。御答弁をお願いいたします。


◯議長(清水 仁君) 市長 樋口雄一君。
              (市長 樋口雄一君 登壇)


◯市長(樋口雄一君) 高齢者の介護予防策につきまして、幾つか御質問がございました。私からは認知症の予防対策についてお答えを申し上げます。
 本市における認知症の高齢者は、本年4月1日現在で、介護認定者のうち7,417人が主治医意見書で認知症と診断されており、また、団塊の世代の全てが75歳以上となる平成37年には、532人増加して、7,949人になると見込んでおります。
 このような中、認知症高齢者の増加を抑制するためには、発症してからの対応だけではなく、発症する要因の1つとして、関係性が高いと言われております生活習慣病を予防することが重要であると考えております。
 本市におきましては、運動や脳トレを取り入れた、ふれあいくらぶやお達者くらぶ、また、生活機能の低下を改善するための元気運動教室、さらには、専門職がいきいきサロンなどに出向き、口腔機能や栄養改善の指導をするなど、さまざまな事業を通じて、生活習慣の改善による認知症の予防対策に取り組んでいるところであります。
 また、今後増加が予想される認知症高齢者の対策として、発症予防に効果が期待できる教室を初め、認知症が疑われる方や認知症の方を、早期に医療や介護につなげる認知症初期集中支援チーム、地域で支え合う認知症支援ボランティア、権利擁護のための市民後見人制度など、新たな支援制度の創設に向けて、甲府市医師会や関係機関などの御協力をいただく中で、検討を行っているところであります。
 今後におきましては、認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域で暮らし続けることができる社会の実現に向け、認知症の発症予防から、発症後の対策までを含め、総合的な支援を行ってまいります。
 私からは以上であります。他の御質問につきましては、関係部長からお答えをいたさせます


◯議長(清水 仁君) 相良福祉保健部長。


◯福祉保健部長(相良治彦君) 続きまして、地域における介護予防教室についてお答えをいたします。
 本市におきましては、高齢者が要介護や要支援の状態になることを予防し、また、そのような状態になってもできるだけ悪化させないよう支援するため、元気アップ教室やふれあいくらぶなど、各種の介護予防事業を行っております。
 また、心身の健康づくりなどに対して必要な助言や支援を行うことにより、生活習慣の改善につなげ、生活の質を高められるよう、各地区の公民館などにおいて健康教室や健康相談を実施しております。
 本年7月17日に、穴切地区の4自治会の住民を対象として、山梨県立大学が地域貢献研究の一環として実施しました介護予防相談会につきましては、身体的な状況と介護予防ニーズなどのデータを収集するために行われたものであり、自分の体力を知り、介護予防を考えるきっかけづくりとして身体機能の測定を取り入れていることは非常に有意義であると考えております。
 この相談会は、地域の住民が自主的に行う地域の特性に合った介護予防教室を創設することを目的としたものであり、そのための研究の一端が始まった段階でありますので、本市におきましては、今後、研究の状況を把握しつつ、大学と意見交換を行ってまいります。
 次に、介護予防リーダーの育成についてであります。
 本市では、地域における介護予防事業として、高齢者の閉じこもり防止と、地域の助け合いによる社会参加の促進を目的に、公民館など身近な場所でいきいきサロン事業を実施しており、その中心的な役割を担い、リーダーとなるすこやか地域サポーターを養成しているところであります。
 また、高齢者が住み慣れた地域の中で、健康で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、地域住民が互いに支え合う仕組みや、自主的で主体的に取り組むことができる介護予防対策をさらに推進することが重要であると考えております。
 こうしたことから、地域において介護予防の普及啓発や自主的な実践活動を展開する介護予防リーダーの育成について、今後検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。


◯議長(清水 仁君) 末木咲子君。


◯末木咲子君 それぞれの答御弁をいただき、ありがとうございました。
 まず、地域における介護予防教室についてです。元気アップ教室、健康相談会の実施、ありがとうございます。人は全て個々に異なる身体です。自助の意識を高めるために、介護予防教室は大きな成果が出てくることが期待できます。どうぞ、山梨県立大学との意見交換を行い、導入をしていくことを強く要望します。
 次に、介護予防リーダーです。2025年まであと9年、それまでには事業を展開していかなければ間に合いません、早急に介護予防リーダーと地域介護予防の検討から、実現へのステップを強く要望します。
 また、市長ありがとうございました。
 3つ目の認知症対策です。発症予防の教室、認知初期集中支援チーム、認知症支援ボランティア、市民後見人の4つの新しい支援制度の検討は、新しい甲府市の有意義な事業に発展していくと思います。
 先日、穴切地区自治会連合会長とこの話をさせていただきました。NHKニュースで実施した介護経験者への調査において、615人に対して308人が回答しました。要介護者の74%が認知症です。幾つかの質問の中に一緒に死にたい、手をかけてしまいたいと思ったことがある方が何と24%、4人に1人という内容です。認知症は確かに本人も大変苦しい病気ですが、必ず家族を巻き込みます。介護を必要としている方にその必要なサービスを提供することは、介護保険制度の保険者である甲府市の責務であります。
 そして、何よりも大切なことは、常に国の動向を察知し、他都市の先行事例などを参考としながら、本市の財政状況を踏まえた先見性のある研究を常に研究して検討していくことだと思います。
 今後の事業展開に期待しておりますので、ぜひぜひ前向きに取り組んでいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 次の質問は、サイクルツーリズムについてです。
 第六次甲府市総合計画の中にあるように、甲府市は自然と都市機能が調和する快適なまちをつくることを目標としております。豊かな自然が身近に感じられ、美しい町並みや清潔で快適な生活環境です。
 私たちはたった15分走ると大自然の中に身を置くことができます。このすばらしい環境を最大限に生かすことができるスポーツがサイクリングです。
 総務省の平成23年社会生活基本調査によれば、30歳から40歳代のサイクリングを楽しむ人の割合は上位ベスト5に入っていて、愛好家数は現在も増加を続けています。従来からサイクリストに人気のあった、しまなみ海道のサイクリングは全国大会でも約3,500人が参加するイベントとなっています。
 また、大きな誘客の成果を上げているのが栃木県宇都宮市です。宇都宮市内の道路を閉鎖して開催するジャパンカップ宇都宮クリテリアムは、全国から約8万人が訪れる国内最大のサイクリングイベントです。
 こうした中、山梨県内でも各地域主導の取り組みが行われています。Mt.富士ヒルクライムは富士吉田市陸上競技協会が、雑誌ランナーズなどを刊行している企業と組んで、平成16年から開催しました。第1回の大会の参加者は2,107人でしたが、年々増加し、ことしは8,031人です。
 また、大会前1カ月くらいは週末に数百人が練習のため富士スバルラインを走行します。大会前日は山中湖、西湖周辺の宿は軒並み満室状態となり、大きな活性化につながっています。
 北杜市では、グランフォンド八ヶ岳、韮崎市では戦国ヒルクライムin韮崎・甘利山、山梨市ではJapanヒルクライムin大弛峠と開催されています。
 サイクリングに関して甲府市にはすばらしい地域資源があります。
 1日本人として初めて世界最高峰の自転車レース、ツール・ド・フランスに出場した今中大介さんです。現在もテレビの自転車競技の中継番組等で活躍しているほか、全国各地のサイクリングイベントに参加しています。現在、山宮町に在住で、甲府スポーツビューローのアスリートボードをしていただいています。山梨県内のほとんどのサイクルイベントは、アドバイザーやゲストとして協力しています。甲府盆地の北部山岳エリアは現在も同氏のトレーニングエリアなので、地形にとても詳しいです。
 2国内はもとより、数多くの国際大会に選手が出場している自転車競技の名門校である山梨県立甲府工業高校自転車部があることです。
 3甲府市の北部山岳エリアは適度な起伏があり、絶好のトレーニングコースである昇仙峡グリーンラインやクリスタルラインは、多くのサイクリングのトレーニングコースとして認知度が高まっています。
 甲府市においても、観光客等の二次交通としてレンタサイクルの貸し出しを積極的に行っています。戦国バサラのスタンプラリーにおいてもその活用を周知しています。
 しかし、まだこのすばらしい地域資源を活用した取り組みがありません。自転車の森のまち甲府市を目指して、ぜひともサイクルツーリズムに関する取り組みをお願いしたいと思います。
 そこで、お伺いします。
 山梨県の甲府市、北杜市、甲斐市、山梨市の4市にまたがるクリスタルラインは、富士山や八ヶ岳、南アルプスの景観を楽しめる雄大な自然に恵まれた、絶好のドライブルートです。このルートを活用したサイクリングコースを今中大介さん、山梨県立甲府工業高校自転車部の皆様の協力を得て走る、サイクリングイベントを活用するなどし、甲府市外・山梨県外から誘致を図るサイクルツーリズムの推進について、当局の見解をお示しください。お願いいたします。


◯議長(清水 仁君) 小林産業部長。


◯産業部長(小林和生君) サイクルツーリズムの推進についてお答えいたします。
 近年、交通における環境負荷の低減や人々の健康志向等を背景に、自転車人気はますます高まっております。この自転車人気を観光客誘致につなげようと、山梨県内においてもツーリングやヒルクライムなど、サイクルツーリズムが広がりを見せており、参加者による宿泊や飲食など、経済的な効果を地域にもたらしていることは認識しております。
 こうした中、本市におきましては、平成25年度にやまなし観光推進機構が開設した特設ホームページ「富士の国やまなしを全力で走るサイト」において、昇仙峡等が自転車のヒルクライムコースとして取り上げられたことを受け、本市のホームページにおいても、本市観光のモデルコースの一部として自転車愛好家等への情報発信を行っているところであります。
 御質問のサイクルイベントの実施につきましては、クリスタルラインが甲府市内最高峰の金峰山を初めとする雄大な秩父山系が望めるルートである一方で、約80%が林道であり、一般道路に比べ幅員も狭く、カーブや勾配がきつくなっております。
 したがいまして、誘客を目的としたサイクルイベント等を行う場合は、コースの安全性の確保など、もろもろの課題もありますことから、今後、サイクルスポーツの専門家の方などのアドバイスをいただく中で、調査研究をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。


◯議長(清水 仁君) 末木咲子君。


◯末木咲子君 答御弁どうもありがとうございました。
 私、ホームページを見ていなかったので、申しわけありませんでした。
 でも、山梨県のこのようなお話を聞きました。NPO法人やまなしサイクリングプロジェクトの皆様のインタビューの中に、山梨県は多くの大自然とそれを身近に感じることができる環境が整備され、スポーツサイクリングを楽しむ、うってつけ、そんなすばらしい山梨の景観を多くの人に知ってほしい、これはサイクリストのインタビューです。
 ぜひ、この大自然の効果を最大限に活用し、自転車の森のまち甲府、安全性を重視し、地域活性化のためにサイクルツーリズムの実現を要望します。どうぞよろしくお願いいたします。
 次の質問に移らせていただきます。
 特別支援教育支援員についてです。
 昨年6月定例会にて、特別支援教育支援員の増員について質問させていただき、今年度は特別支援教育支援員が4名増員となりました。児童生徒、保護者の皆様、先生方が喜んでいます。皆様からの感謝を当局へ報告させていただきます。どうもありがとうございました。
 さて、平成28年度の特別支援教育支援員についてですが、先ほど述べたとおり、前年度比4名増で33名分の予算が確保されておりますが、甲府市には小中学校36校あります。3校が1人も配置されていない学校があるという計算になります。
 しかし、支援が必要となる児童生徒が在籍する学校に、必要な数の特別支援教育支援員が配置されることが重要だと考えます。山梨県内の甲斐市や南アルプス市、北杜市などにおきましては、学校数以上の人数の特別支援教育支援員が配置されており、甲府市の特別支援教育支援員の数はまだまだ不十分ではないかと感じております。
 教育の現場に伺うと、学校では特別支援教育支援員が支援児童の登校を待って、朝早く出勤しています。そして、保護者から児童をお預かりして、こういったことから、支援児童や保護者と特別支援教育支援員の信頼関係が築かれてくると思いました。
 支援児童にとっては、特別支援教育支援員への信頼関係が一番です。信頼がないと何も始められないんです。心の伝達からその日が始まるんです。
 また、音楽や体育の授業は通常学級の児童と合同で行っておりました。担当教員と特別支援教育支援員が連携を図り、そして支援児童にも配慮されながら、授業が進められておりました。周りの児童たちも支援児童を受け入れ、温かな関係が築かれました。共生の気持ちはそこにあります。お互いを認め合っています。児童の心の健やかさ、お互いの思いやりはやはり教育現場から始まると実感しました。
 近年、特別支援学級に在籍している児童生徒が増加傾向にあり、通級による指導を受けている児童生徒も増加しています。また、通常の学級にも学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、高機能自閉症等、学習や生活の面で特別な教育的支援を必要とする児童生徒が増加している中、そのほかにもいじめ、不登校の問題や児童虐待、子どもの貧困など、学校現場を取り巻く課題が複雑化、多様化しております。子どもたちのために必死で働いている先生方の負担も大きくなっております。
 先生方の負担過重は支援が必要な児童生徒のきめ細かな支援ができなくなるばかりではなく、授業や学級運営など、学校教育全体にも大きな影響があると考えます。
 このような中、文部科学省におきましても、特別支援教育支援員を含めたさまざまなスタッフを学校に配置し、チームとして学校の教育力を最大化するチーム学校の実現を目指しており、本市におきましても、早急な支援が必要だと考えています。
 甲府市はこども最優先のまちづくりを掲げ、昨年9月に策定された甲府市教育大綱におきましても、基本施策2、学校教育の充実、重点施策、きめ細かな教育の充実と学力の向上の中に、特別な教育支援が必要な児童生徒への支援など各種教育支援活動を拡大すると示されております。
 全ての子どもたちが安心して学べる環境をしっかりと実現していくことが、甲府市のよりよい未来につながっていくと信じています。そのために、特別支援教育支援員の増員が必要だと私は考えています。
 そこでお伺いします。
 特別支援教育支援員を増員した中で、どのような成果が確認されているのか、また今後、特別支援教育支援員の配置についてどのように考えているのか、当局の見解をお示しください。よろしくお願いいたします。


◯議長(清水 仁君) 長谷川教育長。


◯教育長(長谷川義高君) 特別支援教育支援員増員の成果と今後の配置についてお答えいたします。
 近年、特別支援学級の児童生徒や通常学級に在籍する特別な教育的支援が必要な児童生徒が増加し、その障害も多様化していることなどから、現状の教員配置だけでは十分な支援体制を整えられない状況も生じております。
 このような中、各学校に配置されております特別支援教育支援員は児童生徒の身辺介助を初め、学習面や生活面でのサポート、安全の確保など、その実態に応じた適切な支援を業務とし、対象となる児童生徒の成長、さらには保護者との信頼関係づくりに貢献しております。
 また、特別支援教育支援員と授業等を担当する教員との適切な役割分担により、支援が必要な児童生徒はもちろんのこと、その他の児童生徒にとりましても、これまで以上にきめ細かな支援が可能となり、授業や学級経営も安定して、教員の負担が軽減されるなど、特別支援教育支援員増員の成果が着実にあらわれてきております。
 なお、今後の特別支援教育支援員の配置につきましては、各校における特別な教育的支援が必要な児童生徒の在籍数や個々の状況、学校の支援体制等を把握する中で、適切に対応してまいります。
 以上でございます。


◯議長(清水 仁君) 末木咲子君。


◯末木咲子君 御答弁いただき、ありがとうございました。
 増員のおかげで、先生方の負担過重の減少、きめ細かな授業もでき、学校運営がスムーズにできること、とてもうれしく思います。
 子どもたちは、支援児童との触れ合いの中で多様性を自然と受けとめています。みんな違ってみんなよいと思っています。そのためには、自分で今の状況を考えて行動します。支援児童との間に土壌をつくることが大切だと思っています。そのためには、譲ることや思いやりを持つこと、そして自分と友達を大切にすることを学んでいます。
 先日の山梨県身体障害者福祉協会で、障がいがある御婦人が、私の若いころは困っていても声をかけてくれる人もいないし、助けてくれる人もいなかったけれども、今世の中がとても優しくなった。困っていると今は声もかけてくれるし、助けてくれる。そのようなことを話していました。
 子どものころに培ったことは、大人になって必ず大輪の花を咲かせます。そのためにも子どもたちがよりよい環境で勉強ができるために、どうぞ特別支援教育支援員の増員をお願いいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。


◯議長(清水 仁君) 暫時休憩いたします。
               午後 2時24分 休 憩
   ──────────────────・──────────────────
               午後 2時50分 再開議


◯副議長(岡 政吉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 申し上げます。本日の会議時間は議事の都合により、あらかじめこれを延長いたします。
 それでは、上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を続行いたします。
 政友クラブの一般質問を行います。
 藤原伸一郎君。
               (藤原伸一郎君 登壇)


◯藤原伸一郎君 政友クラブの藤原伸一郎です。池谷議員の代表質問、小澤(浩)議員、末木議員の一般質問に続き、質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
 まず、初めに甲府城周辺地域の整備についてお伺いいたします。
 本年6月に甲府城周辺地域活性化に伴う基本計画が策定され、甲府駅南口修景と相互して、より具体的な整備計画を示し、にぎわいのある空間を創出しようとしています。先日、甲府駅南口の公共交通ロータリーがオープンし、県都甲府市の玄関口も着々とその新たな姿をあらわし始めました。そこで、甲府駅の南側、特に今年度基本計画が策定された甲府城周辺地域の整備についてお聞きしたいと思います。
 甲府駅周辺におきましては、既に完成した甲府駅北口や現在実施している甲府駅南口の再整備等、まちの活性化に向けた整備が進められています。甲府駅北口の歴史公園やよっちゃばれ広場、そして甲府駅南口におきましては本市の新庁舎や山梨県庁防災新館が建設され、歴史や文化を生かしながらも、機能的な町並みの整備が着実に進んでいると認識しています。
 甲府駅北口のよっちゃばれ広場は、民間の活力を導入することで、数多くのイベントが実施されております。平成27年度は200件以上のイベントが開催され、11万人を超える来場者があったと聞いています。
 また、民間事業者により整備された甲州夢小路についても、観光スポットや交流の場としての役割を担っており、よっちゃばれ広場や歴史公園との相乗効果によって、甲府駅北口の拠点性を一層高め、にぎわいの創出をしています。地域や関係者の理解や協力のもと、長期間にわたる整備の効果がこうした成果となってあらわれているのではないかと考えています。
 また、こうした背景からしても、甲府駅南口につきましても、都市機能の充実と空間整備を図ることが求められているエリアであることは言うまでもなく、現在はこれを実現するための一環として、平成24年3月に策定された甲府駅南口周辺地域修景計画に基づいて、駅前広場の再整備や平和通りのリニューアル等が進められていると認識しています。
 既に一般車ロータリーや地下駐輪場が完成し、昨年度から供用開始されているところですが、利便性にすぐれ、多くの利用者に喜ばれる施設となっているとともに、デザイン性も風情が感じられる空間となっています。
 今後さらに、この甲府駅南口周辺地域修景計画の風格ある歴史景観と都市景観が調和した居心地がよい、にぎわいある空間づくりが進められ、整備効果が向上することを期待しているところです。
 そのような中、甲府駅南口周辺地域修景計画が位置づけられている歴史と文化へのアプローチゾーン、にぎわいの商業ゾーン、及び歴史・文化の香る住居・業務複合ゾーンを含み、本市の活性化に向けたまちづくりにおいて、特に重要なエリアである甲府城周辺地域につきまして、今年度6月に、甲府城南口お堀沿いエリアにある公共施設跡地等を活用して、地域の魅力を向上させ、来場者をふやし、にぎわいの創出につなげることを目的とした甲府城周辺地域活性化基本計画を策定する中で、整備方針が示されているところです。
 この計画においては、お城がつなぐまち甲府城周辺地域をコンセプトとして、エリア周辺の回遊性の向上を図り、活性化を実現していくための周辺整備としての取り組み方針が示されています。
 甲府城南側エリアについては、整備重点エリアとして甲府城の歴史・文化と緑が感じられ、ゆったりと過ごせ、また来たいと思える空間づくりの整備を基本的な考え方とし、整備イメージや整備のゾーニング、そして開府500年や信玄公生誕500年をにらんだ整備スケジュールについても示されています。
 8月11日には、甲府城を中心に2016小江戸甲府の夏祭りが開催され、大いににぎわいました。今後、甲府城周辺地域活性化基本計画を踏まえたエリア整備が順調に進み、その後の成果として、甲府市の活性化を実感できることを期待しています。
 そこでお聞きしたいと思います。
 近年、甲府駅を中心とした周辺の整備が進む中で、甲府城周辺地域をどのように位置づけ、どのように整備していくか、また整備の効果としてこの地域においてどのようなまちを目指すか、市長のお考えをお聞かせください。よろしくお願いいたします。


◯副議長(岡 政吉君) 市長 樋口雄一君。
              (市長 樋口雄一君 登壇)


◯市長(樋口雄一君) 藤原議員の甲府城周辺地域の整備についての御質問にお答えを申し上げます。
 甲府駅周辺は本市の重要拠点であるとともに、山梨県の広域拠点でもあることから、その整備に当たりましては、甲府らしさが感じられ、県都の玄関口としてふさわしい、風格ある空間づくりに努めてまいりました。
 甲府駅北口周辺におきましては、指定管理者のNPO法人甲府駅北口まちづくり委員会によって、よっちゃばれ広場や歴史公園などで多数のイベントが開催されており、甲州夢小路による集客効果とも相まって、大きなにぎわいの創出と交流人口の増加につながっているものと認識をしております。
 また、甲府駅南口周辺におきましては、山梨県との共同事業として駅前広場や道路など、公共施設の計画的な再整備を実施しており、本年6月には甲府城周辺地域の活性化に向けた基本計画を策定しております。
 この基本計画におきましては、お城がまちのシンボルとなり、お城を中心にまちと人、人と人とがつながり、さまざまな交流を通じてにぎわいを取り戻し、新たな文化を創造するまちを目指すとしたところであります。
 私は、甲府城周辺地域は、甲府の歴史・文化を過去から現在に、そして未来につなぐ、まさにお城がつなぐまちであると認識をしております。甲府城周辺には、公共施設跡地などがありますことから、民間活力の導入など、効果的な活用方法を検討するとともに、まちなかも回遊性を図り、地域の一層の魅力や中心市街地のにぎわいを創出し、“こうふ未来創り重点戦略プロジェクト”にお示しをいたしましたように、本市の誇る地域資源を生かした観光振興や誘客促進、また歴史物語都市こうふの実現につなげてまいりたいと考えております。
 今後、開府500年、東京オリンピック・パラリンピック、信玄公生誕500年を迎え、さらにはリニア中央新幹線が開通することから、多くの方々に本市固有の歴史・伝統・文化などに触れていただく機会を活用する中で、市民の皆様にはより一層、我がまちを誇りに感じ、愛着を持っていただくとともに、多くの来訪者を呼び込み、定住人口や交流人口の増加と本市の活性化を図り、暮らし潤うまちをつくってまいりたいと考えております。何とぞ御理解を賜りたいと存じます。
 以上でございます。


◯副議長(岡 政吉君) 藤原伸一郎君。


◯藤原伸一郎君 ありがとうございました。
 今、市長から答弁を賜りまして、お城がつなぐまちということで整備を進めていくとの話でありました。お城がないけれどもお城がつなぐまちをつくりたいということだと思います。質問の中には、私入れませんでしたが、今議会が始まる前に会派の中でいろいろ話をする中で、1回目、2回目と私、IR、カジノ等々の質問もしてきて、そのお城建設等の話もちょっとここに入れたほうがいいんじゃないのという話をさせていただきました。
 そうした中で、私が思う部分なんですけれども、特にお城がある・ないにかかわらず、先ほど市長からお話があった、民間活力の導入というのは、大変ここには大切なことなんだと思います。まだ、何もない土地でございますし、ある意味、箱物というか上物を行政でつくっていくのか、また民間でつくっていくのかというのは、大きく違うと思います。
 そうした中で、今、市長がおっしゃいました民間活力の導入という部分で再質問をしたいと思うんですけれども、よろしいでしょうか。民間活力の導入というお言葉をいただいた中で、どのような形でこの民間を入れようと市長はお考えなのかということをお示しいただきたいと思います。
 私がちょっと感じているのは、やはり甲府駅北口も企業が入って、またNPO法人甲府駅北口まちづくり委員会等々がそこで合致していいものをつくって、先ほど言いましたように200件以上、また11万人、人が来ているということでございます。ぜひ甲府駅南口もそのような形でなっていただきたいとともに、365日、そこが機動するような土地であればいいかなというのを実感しているところでございます。
 簡単で結構でございますので、民間活力の導入をどのように考えているのか、再質問させてください。よろしくお願いいたします。


◯副議長(岡 政吉君) 七沢建設部長。


◯建設部長(七沢福富君) 再質問についてお答えさせていただきます。
 民間活力の導入ということでございますけれども、甲府駅北口のまちづくりの中では、民間活力を入れる中、プロポーザル等で現在の甲州夢小路が完成した経過がございます。
 甲府駅南口甲府城の周辺の公有地を活用した中での民間活力をいかに導入するかということでございますけれども、甲府駅北口のまちづくりの手法なども1つ視野に入れる中、山梨県、甲府市ともに民間活力を入れる中でどういうような形がいいのか、今後検討する中で具体的な方策等は考えていきたいと思っているところでございます。
 以上です。


◯副議長(岡 政吉君) 藤原伸一郎君。


◯藤原伸一郎君 ありがとうございました。
 私が感じている部分、山梨県、甲府市、行政主体になっているところは、やはり民間をどれだけ活用できるかっていうのは今後の鍵となると思っています。いろいろな事業等々、甲府市でも策定していますが、ぜひともこの分野に関しては民間活力がより多く入ってこれるような形で、その整備が進められることを期待しております。
 先ほど申しましたお城の部分ですけれども、今のところ文献とか、また書物等でどのようなお城があるということは示されていないというのが現状でございます。山梨県にもちょっと確認しましたら、どういったものにつくるか、またつくる予定も今のところはないなんて話をいただきました。
 それであるならば、簡単なものでもつくって、例えば、365日真っ白なお城が建っていて、プロジェクションマッピングで、例えば隣の松本城がきょうはありました。きょうは江戸時代のそのお城の風景のプロジェクションマッピングで写っていますなどという、まあ勝手な私の発想でございますけれども、いろいろな案を取り入れていただいて、あそこの周辺地域が活発に交流人口がふえるようにしていただければと思います。この質問は以上で終わらせていただきたいと思います。
 次に、本市の金融政策について質問させていただきます。ことし1月29日、日本銀行はマイナス金利政策の採用を発表しました。これは民間銀行の日本銀行当座預金にある超過準備に対し、0.1%のマイナス金利を課すもので、2月16日より実施されました。
 日本銀行の黒田総裁によれば、マイナス金利を採用したのは、2%のインフレ目標をできるだけ早期に達成するためであり、以前から2%のインフレ率を2016年末には達成したいとしていました。
 しかし、市場はその目標が達成できるかどうか懐疑的でした。そして、マイナス金利導入後、半年が経過した2016年8月現在、これは都市銀行の貸出残高、全国銀行協会ベースの調べでございます、7月末の数字で3年6カ月振りの減少に転じている等の結果として、マイナス金利導入が企業の資金需要につながっていない状況となっております。
 こうした中、日本経済はもとより、地域経済にとって、地域の中小企業の振興と経営安定は最も重要な政策課題の1つであると言えるでしょう。資金調達という大きな問題に直面している中小企業に対する金融支援政策は、本市において中小企業の継続的な発展を図る上でも重要な支援政策の1つであると思っています。
 企業の廃業が開業を上回り、企業数が減少している、また少子高齢化が進み、人口が減少する社会では、地域に密着する中小企業の存続、振興、発展がより地域の経済、地域の活性化に必要です。しかし、中小企業の資金調達は一般的にリスクが大きく、審査が難しく、金額が比較的少額であることから、収益とコストを重視する民間金融機関に敬遠されています。そして、民間金融機関が必ずしも積極的ではない分野であるからこそ、地域の下支え、維持活性化に不可欠な創業、経営改革など、政策金融が必要となります。
 本市では、既に中小企業金融政策が行われていますが、企業を取り巻く環境の厳しさから、時代の要望というべき中小企業に対する金融支援について、改めて現在の政策を検証し、今後の必要性を明らかにする必要があると考えます。
 近年、国の中小企業金融対策、保証協会を活用した安定化特別保証融資などから、信用保証協会を通じた自治体の中小企業融資制度の存在も、地域の中小企業の中での意識が高くなっていると感じています。
 名古屋大学と愛知県信用保証協会が2009年度科学研究費で共同開発を行い、翌年の2010年に約1万2,000社のアンケート調査を実施しました。その結果、資金繰りがタイトになっていると中小企業が感じているにもかかわらず、危機の深刻さほどには企業倒産がふえていないのは、公的な信用保証制度によって中小企業融資が支援されているためと考えると指摘しています。
 また、政策的金融施策である中小企業融資制度はこれまで当局担当者以外、十分に理解されてこなかったのではないでしょうか。しかし、地域の中小企業にとって極めて重要な自治体の政策であり、今日において重要度はさらに高まっていると感じます。
 国の金融支援政策として、現在実施している日本銀行の量的緩和でも、現在の中小企業への資金需要は十分反映されているとは言えませんし、民間金融機関の中小企業への融資姿勢の厳しさは依然続いています。
 このように、国の金融政策は必ずしも現実として地域中小企業の資金供給につながっていません。自治体の実施する金融政策は地域の中小企業への資金供給、つまり量的確保につながるものであり、民間金融機関との連携した預託金方式の融資制度は、国の金融政策の地域への流れをスムーズにする可能性を有しています。
 自治体の中小企業支援政策は、制度融資と信用保証協会を2本の柱として実施されています。本市の融資制度の定義は、中小企業の経営の安定や成長を支援するため、甲府市が山梨県信用保証協会及び取扱金融機関と連携して行っている融資制度であり、このことは、全国の自治体もほぼ同様で、予算措置、財政負担として預託金を活用した方法をとっています。これは自治体が融資資金の一部を負担し、預託し、取扱金融機関の資金をあわせて中小企業に融資する方法です。
 取扱金融機関の融資の一部を無利子で預け入れることにより、融資期間を長期、融資金利を固定・低利にでき、中小企業の金融円滑化を図るものです。
 融資制度の預託金については、一般財源ではなく、預託金は年度末に自治体に戻ってくることから、財政負担コストが見えにくいこと、機会費用を考えるとコストが小さくないこと、政策コストが評価しにくいことなど問題点があります。コストを見えやすくするには、利子補給、補助金が考えられますが、中小企業また自治体にとっても、預託金方式が望ましいと考えています。幸いにも本市においては、中小企業振興融資制度資金の大半は預託金制度を用いた制度です。
 融資制度は中小企業への資金の円滑化を目的としています。そのためには質、そして産業政策に則った量としての資金量確保が重要で、自治体の一部資金を預け入れ、金融機関も資金を出し、協調して融資するシステムは、民との連携、民間の補完金融の立場からも望ましいと考えます。
 何より、利子補給制度は行政コストが大きいという点があります。例えば、制度融資を10億円に設定するとします。預託金方式だと、機会費用として10億円に対する短期プライムレートでの金利負担ですが、利子補給方式だと民間金融機関の融資利率に対する利子補給で、通常中小企業への融資利率は大企業に比べて高いため、これを政策的に低利にする、例えば長期プライムレートにするなど、したがって民間金融機関の融資利率から長期プライムレートの利率を引いた10億円に係る経費ですので、明らかに利子補給のほうがコストが高いとなります。
 また、利子補給の落とし穴は、行政事務コストが発生することだと思います。例えば、本市の融資制度利用件数は平成26年100件を超えています。利子補給は中小企業から自治体に申請し交付する一連の手続が不可避であり、毎年または年に2回かの作業処理をするには、担当の職員配置を含めた人件費・事務経費等を負担してまで実施するメリットが行政・企業にあるかが疑問です。
 そして、利子補給は自治体の産業政策が主体にならない可能性があり、民間金融機関の融資が主体になり、本来の政策意図である中小企業への産業政策、中小企業政策が見えづらくなる自治体主導・関与が弱くなります。預託金を用いた目標額設定も政策メッセージ性が強く、利子補給では産業政策の意味を酌み取りにくくなるばかりか、金融機関の方針が先に発信される危惧が生じます。
 以上の理由から、預託金を用いた制度融資は現時点では最良の方式であると考えます。ただし、預託金に対する批判・指摘のあるコストの透明性は重要であり、本市も機会費用については市民の皆様にわかりやすく説明責任を果たすべきであると思います。
 また、制度融資は政策金融として民間金機関の補完金融とされています。本市も甲府市内の金融機関貸出金に対し、融資制度の割合は数%とシェアは小さいのですが、本市の産業政策に基づいた政策金融で、民間金融機関が融資しづらい中小零細企業やリスクの大きい企業を考えると、存在価値は大きいと言えます。
 制度融資は、預託金・コストの大小で論じられる傾向がありますが、最も重要な視点、つまり本市が産業政策に基づく政策金融という役割を十分果たしている中小企業への融資制度にもっと光を当て、地域経済並びに地域中小企業への発展に不可欠な金融支援政策として実施していくべきであろうと思います。
 地域経済発展のため、本市は財政が厳しい中でも、地域の実情に即した中小企業政策にこれからも取り組まなければなりません。とりわけ、中小企業の血液というべき資金調達という最も重要な政策課題に対する中小企業金融支援政策は、預託金制度を財政手法として、これまで以上に効率的に進めなければならないと考えます。
 そこで6点について質問をさせていただきます。
 基礎自治体は、地域経済活性化を図らなければならないというのは言うまでもありません。それには、国の産業政策に頼る従来型の国主導の産業政策から地域主体の地域産業政策が必要になってきています。地域経済の主役は中小企業であり、本市は国との制度とは別に、地域特性に合致した地域密着型の中小企業の創生・発展に力点を置かなければならないと思います。
 そうした観点から、地域に生まれ、育ち、発展、繁栄する企業の一生のような、体系的中小企業政策及びその実行を促す中小企業金融支援政策をいち早く確立し、その政策を支える地域の中小企業をそれぞれに効果的な金融支援政策を進め、地域に存在する中小企業個々の永続的な成長・発展を促す、基本となる地域産業政策を、本市は体系的に創設・確立していかなければならないと考えますが、企業の一生のような体系的な中小企業政策をつくるお考えはございますか。
 自治体は、地域独自の地域産業政策を確立し、それを体系的に支える金融支援政策、つまり地域の実情に合った政策金融に取り組まなければならないと考えます。中小企業への融資は、都市銀行、地方銀行、信用金庫、信用協同組合、政府系と自治体の政策金融があります。民間金融機関、特に銀行はリスクが大きく、審査が難しく、金額が比較的少額である中小企業・零細企業への支援は敬遠しがちです。中小企業でも中堅や経営の比較的安定している金額もまとまっている企業への融資に役割を向けています。
 中小企業・零細企業には、信用金庫、信用協同組合が中心に融資を行っています。ただその中でも、創業支援やリスクの高い企業への支援は銀行よりは手厚くしていますが、全てをカバーしているわけではありません。政府系金融機関は、行政改革の中で統合され、実質日本政策金融公庫に一本化されています。政府系金融機関は政府の政策に則り融資を行うが、必ずしも地域ごとの実情を見据えたきめ細かな金融政策ではありません。
 地域の観点から、金融支援政策は自治体の政策金融の役割であり、民間・政府系金融機関が融資を行わない企業支援、いわゆる後ろ向き融資としてではなく、自治体が積極的に明確に政策を掲げる金融支援でなくてはなりません。
 しかし、金融は民間が主体であり、自治体の政策金融はあくまでも民間の先導的補完金融でなくてはならないわけで、換言すれば、民を活用し、民間資金活用の制度融資を展開することであるので、そのために自治体の政策金融は、基本的な考え方を強固なものとして、地域の実情に合った取り組みを明確にして実施すべきだと思います。
 中小企業金融はそれぞれの役割分担を明確にして、地域経済活性化に責任を持つ基礎自治体は、環境の変化を見つつ、地域発展に資する政策立案を行い、政策金融で強力に支援・補完していかなければならないと思いますが、本市の政策金融のあり方、考え方、金融政策の確立をしていくお考えはございますか、お示しください。
 自治体の政策を強力に推進するには、人材の育成は不可欠です。現在、自治体の人員配置・人事異動は管理職以上のポストは2年から3年、一般職員は3年から5年のローテーションで回っているように思います。これは公務員として同一業務が長くなることからの癒着や事故、汚職等の防止のために、短期間での異動となっているのだと思います。
 しかし、地域経済活性化には現場に精通し、情報や現状を正しく把握し、政策に反映できることができる職員が求められています。それに対して本市の行っている現行の人事ローテーションは大きな壁となっています。そのため、現場及び業務に精通している職員が非常に少なくなっています。特に地域産業政策の実効性を高める中小企業金融支援は専門性を必要とする業務です。
 地方公務員で専門性を高めるには、通常の人事異動とは異なる専門職の任期つき採用や、職員定数の2分の1は専門職員化するなどの人員配置が必要です。また管理職人材の育成を現行の人事異動と組み合わせ、例えば、甲府市にはそのようなポストはございませんが、金融係長は必ず同部局の経営支援セレクションを経験して、金融課長として戻り、広い視野を身につけて金融支援政策を行うなどのローテーション化も必要だと思います。
 さらに、専門性を高めるための専門職員化を目指した、信用保証協会への派遣や人事交流、民間金融機関、経済団体、大学院等への派遣も検討する必要があると思いますが、本市の専門人材の育成とあわせ、金融専門人材の育成についてのお考えをお示しください。
 地域産業政策を進める自治体として、金融支援政策のパートナーとなる制度融資における取扱金融機関の役割は大きいと言えます。特に、地域経済活性化に向け、中小企業支援に、同じ思い理念を有している地元金融機関との意思疎通、情報交換は良好にしていかなければなりません。そのためには、本市に金融専門人材を配置するとともに、地元金融機関の活用を積極的に進めるシステムを構築すべきです。
 社会環境の変化、現場の実態に即した金融支援のためにも、例えば、甲府市地域金融協議会など、新しい連携組織を設立し、行政と金融機関のトップ以下が常時コミュニケーションをとれる組織・機構の設置が望ましいと思います。
 地元金融機関との連携の取り組みを構築後、次に地域の企業に影響力を持つ都市銀行への連携・対応を地域産業政策に対する協力の視点から考え、この順で政策遂行の実を高めていくべきであると考えますが、本市と金融機関との連携に関するお考えをお示しください。
 政策の実効性を高め、かつ人材育成にも効果が期待できるものとして、制度融資利用企業の実態調査は重要であります。しかし、利用企業の実態調査は、先ほども示しましたが、それほど例が多いものではございません。財政面から本市だけではなく、全国的に実施されている事例は大変少ないのが現状です。
 政策評価は重要で、利用企業の実態把握、調査、分析を行政において継続して確実に実施、その結果をもとにした政策立案に役立てる必要があると考えます。これは財政効率、いわゆる税金の使われ方の透明性の確保の観点及び現場に精通する職員の人材育成の面からも必要であると思います。
 調査方法は、民間金融機関への委託ではなく、行政が大学と連携して公正を保ちながら実施し、公務員の現場感覚の醸成、育成にも役立てるため、毎年調査対象企業を選定し、融資期間内での企業の変化、成長、発展、再生等をつぶさに現地調査を実施し、報告書としてまとめ、担当部局内で情報共有を図り、生きた経済、経営情報を常に行政内部に共有、蓄積、更新する、生きた現場を熟知した専門人材が政策の企画、立案、実施を行い、最新の環境変化、経営変化を現場で感じられる体系を目指すべきであろうと考えますが、本市の制度融資利用の実態調査の実施に関するお考えをお伺いします。
 最後に、空き家対策です。住宅修繕に係る融資制度についてです。
 全国的に見ても、大きな問題となっている空き家対策、住宅修繕制度、そういう社会的問題がある中、空家等対策の推進に関する措置法が施行され、国からの指針及びガイドラインが示され、本市も甲府市空家等総合対策検討委員会を設置し、空家等対策計画の策定を進めています。
 そうした中、地方銀行、自治体が空き家対策に関する協定締結をし、空き家の解体やリフォームによる空き家活用低利ローンによって支援する動きが出てきています。こうした動きは平成26年に、秋田銀行が最初に空き家解体ローンの取り扱いを開始したことを契機に、全国に波及しています。
 秋田銀行の商品は、空き家解体や修繕に係る自治体の制度を利用し、補助金を受給する者に対し、通常より低い金利で融資するというものです。なお、秋田県五城目町との空き家利活用等に関する地方創生連携協定を受けて実施されている空き家リフォームは、空き家の所有者だけでなく、借主も利用できます。
 また、常陽銀行では、茨城県笠間市の定住促進を目的とし、同市の空き家バンク制度を利用して中古住宅を取得する者に対し、低利のローン商品取り扱いを行っています。ローンの実績については、例えば秋田銀行では、本商品を含めた住宅関連ローンに毎月一定数の申し込みが続いているとのことです。一方、栃木県や佐賀県の金融機関では、融資実績が少ない状況が報じられています。融資実績が上がらない理由としては、商品の知名度が低いという事情が指摘されています。
 そこで、お伺いいたします。
 本市は、空き家対策への融資制度をつくるお考えはございますか。
 以上6点でございます。よろしくお願いいたします。


◯副議長(岡 政吉君) 小林産業部長。


◯産業部長(小林和生君) 体系的な中小企業政策の創設等についてお答えいたします。
 本市の融資制度につきましては、中小企業の経営及び構造の改善や経営基盤の強化を促進するため、昭和55年4月に甲府市中小企業振興融資条例を施行して以来、地域経済を取り巻く環境の変化に応じて、利率や限度額を見直す中で、中小企業者等に対し、必要な融資を行い、本市商工業の健全な発展に努めているところでございます。
 こうした中、本市におきましては、昨年度、金融機関を初め中小企業、経済団体など幅広い分野から推薦された委員で構成される甲府市産業振興検討委員会を設置し、(仮称)甲府市中小企業・小規模企業振興条例(案)の今年度内の制定を目指し、本条例の内容及び本条例をより実効性の高いものとするための施策について、多角的な視点に立った協議を継続的に進めているところでございます。
 本条例に基づく施策におきましては、中小企業の創業・育成・安定・発展などの各段階を、創業等の支援の促進、人材育成の促進、雇用確保の促進、経営基盤の強化、販路開拓・拡大の促進、地場産業の振興の促進の6項目に分けて、さまざまな角度から中小企業の振興を促進するための施策を検討しております。
 中でも、創業等支援の促進、経営基盤の強化の項目では、本市融資制度につきまして、より利用しやすいものとするため、預託金の一層の活用も含め、協議・検討を進めているところであります。
 本条例の制定後におきましては、本市の地域経済の活性化及び地域社会の持続的な発展を図るため、平成25年度から推進しております甲府市商工業振興指針の見直しを行い、総合的かつ計画的に施策を推進してまいります。
 以上でございます。


◯副議長(岡 政吉君) 輿石総務部長。


◯総務部長(輿石十直君) 専門的な人材育成についてお答え申し上げます。
 本市におきましては、新甲府市人材育成基本方針において、複雑化・高度化する新たな行政課題に対応するため、個々の分野に習熟し、専門知識を備えた、プロ意識を持った職員を目指すべき職員の姿の1つとして人材育成に取り組んでおります。
 こうした中、高度な専門能力が求められる業務については、人事異動において、職員が主体性を持って職務経験の蓄積に努め、専門能力の習得が図られるようエキスパートを養成するための職員配置を行っているところであります。
 また、今年度、中小企業等の振興に資する施策を推進させるため、公益財団法人やまなし産業支援機構に職員を派遣し、山梨県や金融機関からの派遣職員とともに、創業支援や中小企業の経営基盤の強化等に取り組み、実務経験を積む中で、専門的な知識を習得し、その知識を本市職員へ伝達することにより、継続した人材育成が図られていくものと考えております。
 このようなことから、まずは、今回の職員派遣による実効性を検証する中で、中小企業等の振興政策に資する人材育成の効果的な方策について検討してまいります。
 以上でございます。


◯副議長(岡 政吉君) 小林産業部長。


◯産業部長(小林和生君) 甲府市内金融機関との連携と制度融資利用の実態調査についてお答えいたします。
 甲府市内金融機関との連携につきましては、これまでも本市融資制度を通じて、互いに連携・協力を進めてきたところでありますが、昨年10月に経済産業省の認定を受けた、甲府市創業支援事業計画において、本市を初め、山梨中央銀行、甲府信用金庫、山梨信用金庫、山梨県民信用組合、日本政策金融公庫、甲府商工会議所、やまなし産業支援機構で甲府創業支援ネットワークを構成し、現在、各関係機関が連携して創業支援にかかわる取り組みを推進しているところであります。
 このネットワークにおいては、創業を希望する者に対し、ビジネスモデルの構築や資金調達など、各機関の強みを生かした適切な支援がワンストップで行えるよう、担当者会議を随時行う中で、情報の共有に努めております。
 次に、制度融資利用の実態調査につきましては、昨年度、本市中小企業の実態を把握するため、中小企業等約2,000件を対象に、事業概要、経営状況、雇用、支援施策の利活用状況などについて調査を行い、約890件の回答をいただきました。
 中でも、本市中小企業振興融資制度の利用に関する質問では、利用した、または利用中が22.6%であり、知らないと回答した企業も20.4%を占める結果となりました。こうした結果を踏まえ、本市融資制度の各種資金を取り扱う金融機関等に地域経済の現状や本市の融資制度などについてヒアリングを行うとともに、山梨県信用保証協会が主催する金融機関を対象とした勉強会を活用して周知を図るなど、さまざまな機会を通じて、本市融資制度の一層の浸透に努めているところであります。
 今後につきましても、本市融資制度につきまして、広報誌や本市ホームページ等でPRするとともに、議員御指摘の制度融資利用者への実態調査につきましては、調査研究してまいります。
 以上でございます。


◯副議長(岡 政吉君) 中村企画部長。


◯企画部長(中村好伸君) 空き家対策に係ります融資制度についてお答えをいたします。
 空き家対策は、地域住民の生活環境の保全を図るとともに、空き家を地域資源と捉え、利活用することで地域の活性化につなげていくための対策と認識をしております。
 本市における空き家対策におきましても、空き家の適切な管理と活用の促進を両輪としており、本定例会に甲府市空家等の適切な管理及び活用の促進に関する条例(案)を提案をさせていただいたところであります。
 こうした中、空き家の除却や改修等に係る融資制度は、空き家対策として有効な取り組みの1つであり、融資制度を実施するためには地域に密着し、幅広い情報網を有する地域金融機関の協力が不可欠であると考えております。
 一方で、融資制度の導入に当たりましては、融資を行う金融機関との連携体制の構築はもとより、住宅リフォーム助成事業など既存の取り組みとの調整、並びに空き家ではない建物等に対する支援制度とのバランスの確保等、課題もありますことから、今後、不動産や建築分野に精通した専門家などで構成をいたします、甲府市空家等対策協議会を設置をし、専門的立場から助言や提案をいただく中で、空き家対策について実効性ある取り組みを策定し、実施してまいりたいと考えております。
 以上でございます。


◯副議長(岡 政吉君) 藤原伸一郎君。


◯藤原伸一郎君 御答弁いただきまして、ありがとうございました。
 ちょっと1つずつ、よろしいでしょうか。
 まず1つ目の体系的な中小企業融資政策についてということでございましたが、今産業部長さんから御答弁賜りました。いろいろな形で、その創業等々から初め、金融支援等々につなげていただいているんだと思っております。
 私がここでなぜこの体系的な中小企業支援政策をしてくださいって言ったのかといいますと、本市においては、特に市長も言っているとおり、こども最優先のまちということで、継続的に人に対しては支援をしているんだと思います。当然、我々のような現役世代、また高齢者等々にも多くの支援、また補助等がいっているんだと思います。
 企業に関しましても、私は同じことが言えるんだろうなということを常に認識しているんですけれども、特に創業の部分に関しましては、今産業部長さんからも答弁ありましたように、多くの形で金融機関、また企業、団体等々も連携をとって進めていくというような話でありました。企業と人間がやっぱり一番違うのは、企業はある意味金融機関、またこういった市が支援することによって、継続的に生き長らえることもできるんだと思っております。
 せっかく、甲府市に企業を有し、また人を雇用していただいて、また税金も納めていただいている企業でございますので、そういった意味で、もっともっと、甲府市にある企業、中小企業等も大切にしていかなければならないのかなということで、ここに示させていただきました。
 ぜひとも、その体系的な組織、また政策づくり等々をしていただけるように、ここは願っております。
 政策金融のあり方、考え方についてということでございますが、大変丁寧な答弁をいただいたのかなと思っています。これだけ、融資制度等々がある中で、せっかくですので利用していただかないともったいないなというところもございます。いろいろこの質問をするに当たって、地域の金融機関等々に調査に行きました。実際のところ、大手地方銀行、また信用金庫にしても、実際この山梨県、甲府市で貸せるようなところというのはなかなかもう少なくなってきてるっていう話です。
 そうした中で、制度融資をどうやって使ってもらうのかっていうのは、本当に甲府市がアピールしていかなければならないところでもあるし、また山梨信用保証協会のホームページなど開いてみても、甲府市のその保証制度欄なんていうのは本当に小さい枠でくくってあります。
 実に実に、この質問に当たり調べさせていただいたんですけれども、3年間にわたり融資の件数も減っている、当然金額も減っています。
 ただ産業部さんからもいただいた資料によると、中小企業の数は3,500件余甲府市にはあるということでございます。ぜひとも、満遍なくこの融資制度等々を周知していただいて、より多くの皆さんに使っていただく。使っていただくだけじゃなくて、この使っていただいているところに、先ほどもその調査という話をさせていただきましたが、ある意味ここが金融機関だとすれば、その使っていただいている方はお客さんでございます。しっかりした管理をして、そこからの情報というのは大変有効な情報になると思っています。
 金融機関と連携をしたとしても、ある意味いろんな金融機関がいて、その会社の情報を出してくださいと言っても、なかなか出してこないのが現状でございます。せっかく利用していただいているお客さんがいるわけでございますので、甲府市役所のほうからも足しげく通ったり、その融資制度の利用状況、また新しい融資等つくったけど、どうかねっていうような形でコミュニケーションを密にとっていただくことによって、甲府市の金融政策にもつなげられるのかなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 金融機関との連携強化についてですけれども、多くの金融機関との協議をしていただいているということですので、そこは継続していただければなと思ってます。
 最後に、空き家対策のところでございますけれども、空き家対策融資制度をつくるに当たって、調査研究をしていくというお話がありました。はっきり言いますと、大分多くの都市で調査研究をされ、融資制度というものは確立し切っている状態もあります。
 昨今ちょっと調べた中で、京都市の融資制度がちょっといいなと思って見てみたんですけれども、金利が0.2%から0.5%、そして枠が最大で1,500万円までとれるというものでございました。当然、京都市、京家とか町家とかがありますので、それを守っていかなければならない、それもわかります。でも、この金利とか、またパンフレットによると大変わかりやすく、メッセージ性が強いものでした。もし、本市がこれから融資制度、また空き家対策、創業支援に力を入れていくのであれば、ぜひとも情報発信をしっかりとしていただきたいと思っております。
 この融資制度について、再質問をさせていただきたいと思うんですけれども、調査研究をしていただいた中で、どこもこの地方創生という、私そんな地方創生という言葉が前回も質問させていただいたようにそんな好きではないんですけれども、この地方創生というもので、ある意味地域の中の人口の取り合いをしています。より早く実施をしていただきたいと願う一人なんですけれども、この融資制度、調査研究をする中で、どのぐらいスピード感を持ってしていただけるものなんでしょうか。そしてどのような調査研究をした中で、この空き家対策に結びつけていただけるのか、御答弁、再質問よろしいでしょうか。


◯副議長(岡 政吉君) 中村企画部長。


◯企画部長(中村好伸君) 再質問についてお答えをいたします。
 どのぐらいのスピード感を持ってということでございますけれども、今回、甲府市空家等の適正な管理及び活用の促進に関する条例(案)を提案させていただいております。その中で、甲府市空家等対策協議会の設置を年明け早々に考えております。そういう意味で、そこの中で協議をさせていただいて、できれば今年度中にさまざまな検討課題等々クリアをしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。


◯副議長(岡 政吉君) 藤原伸一郎君。


◯藤原伸一郎君 今年度中にというお話がございました。ありがとうございます。
 ぜひとも、地方創生という中で、人口のある意味取り合いが進んでいると思っています。世界の皆さんも山梨に来てくれるように、いろいろと融資制度あると思います。
 ただ、甲府市の税金を使って甲府市外、山梨県外の皆様にそこを融資するというシステムにたとえなってくるとしたならば、しっかりと市民の皆様にそのメッセージを強く発信していただきたいと思っています。というのは、もう甲府市は人口が減っている。だから、この融資制度対策、また創業支援対策を一生懸命やるんだというメッセージ性を強く山梨県内外、甲府市内外に発信していただければと思います。
 以上で2つ目の質問は終わらせていただきます。
 次に、ビッグスポーツイベントの取り組みについて質問させていただきます。
 先月行われたリオデジャネイロオリンピックでは、過去最高のメダル獲得に日本中が歓喜し、本市関係者も大活躍され、大きな感動と勇気を与えてくれる大会でした。そして、4年後の2020年には東京オリンピック・パラリンピック、またその前の年に当たる2019年には日本代表の活躍で一気に国民を奮い立たせた、ラグビーワールドカップの開催、その東京オリンピック・パラリンピックの翌年にはワールドマスターズゲームズが開催されます。さらには2023年サッカー女子ワールドカップが開催されます。
 このようなビッグスポーツイベントイヤーが続くことは、本市のような地方都市が抱える積年の問題解決に向け、またとない絶好のタイミングと言えます。なぜならビッグスポーツイベントは多くの住民にとって、わかりやすく、明るい元気が出る共通の話題となるからです。
 各地方都市でも、スポーツ推進計画やスポーツビジョンが策定されていますが、4年後の東京オリンピック・パラリンピックが開催されるという認識はあるものの、このように連続してビッグスポーツイベントが次々と押し寄せる波及効果を十分に認識されていないのが現状ではないかと考えます。
 大切なことは、ここを絶好な機会と捉え、将来に向けたよりよいものをつくり残すことは、有形無形にかかわらず、本市にとって早急に取り組まなければならないことだと考えます。今まで経験したことがない、人口減少、少子高齢化の時代を迎える中、起死回生のためのチャンスとして捉えなければなりません。地域の活性化は結局は人口をふやすこと、どれほど高度な施設や機能があったとしても、人がいなければ活用できません。
 本市にとって、定住人口の維持に加えて、移住人口の増加、そして交流人口を高めることは近々の課題です。そしてさらに重要なことは、活動人口を高めることです。定住している人たちや観光客として来た人たちが、どれだけ活動するかということです。活動するということはすなわち経済活動であり、身体活動です。
 例えば、定住しても家に引きこもったままだったり、旅行に来たとしても宿にいるだけでは活動につながりません。外に出てまちを回遊する。人と会って話をしたり、御飯を食べたり、物を買ったりする活動をいかに高めていくかが大切であり、ビッグスポーツイベントを活用したまちづくりは、そのような活動人口の増加につながりやすいと思います。
 また、日本で開催されるビッグスポーツイベントは、地方都市の協力なしには成り立たない現状もあります。2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見ても、30日間の開催で出場国204カ国、参加者1万5,000人、競技予定地は東京都、宮城県、千葉県、埼玉県、神奈川県など、来場者数は1,000万人、経済効果20兆円とされています。
 オリンピックには国連加盟国より多い地域が参加し、28種類の競技があることから、これは単純計算でございますが、204カ国掛ける28競技、5,712の競技チームがキャンプ地を求めることになります。実際には、全ての国が全ての競技に参加出場するわけではなく、また国別に複数競技がまとまってキャンプをする例や、アジア近隣諸国は直前に入国するはずなので、ここまでキャンプ地の必要数は広がらないようですが、しかし、日本の市町村数が1,718であることを考慮すると、参加国がキャンプ地を求める需要圧力は極めて高いことがわかりますし、まして本市は開催都市東京都の隣接県でありますので、キャンプ地としての需要は高いと考えられます。
 さらに東京オリンピックの翌年の2021年には、するスポーツの世界最高峰が我が国で開催されます。それは競技レベルや国籍にかかわらず、国別の予選もなく、原則30歳以上であれば誰でも参加できる、関西ワールドマスターズゲームズ2021です。関西広域連合が招致開催に成功しており、大阪府、京都府、滋賀県、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、徳島県などで分野開催され、延べ20万人が訪れることが期待されています。
 ワールドマスターズゲームズは、1985年にカナダのトロントで始まり、日本で行われる2021年は第10回大会となります。当初不規則の開催でありましたが、2005年度大会以降は、夏季オリンピック・パラリンピック大会の翌年に開催されることになりました。国際オリンピック委員会IOCも、ワールドマスターズゲームズを重視し、2014年12月のIOC臨時総会で承認され、今後のオリンピックのあり方を明確に示した、オリンピックアジェンダ2020において、オリンピックの開催都市が数年以内にマスターズゲームズを開催する有益性について言及しています。
 これは、観るスポーツから、するスポーツでつながりを持つことの重要性が強く認識されているようになったということのあらわれであり、この背景には、スポーツに関心を持って観る人が減少するということは、世界中でスポーツをする人の減少につながると考えられるからです。
 オリンピックが開催都市・国のスポーツ実施率を高めたという明確な根拠は見当たらず、2012年のロンドン大会ではスポーツ実施率が上がったという報告と、変わらなかったという相反した報告があったそうです。いずれにせよ、オリンピックを開催すれば多くの人がスポーツに目覚めて、スポーツを楽しむという話は、都市伝説に近いと言えるかもしれません。
 だからこそ、ラグビーワールドカップやオリンピック・パラリンピックなど、観るスポーツのイベントを、するスポーツのイベントへ結びつけ、相乗効果を期待することにより、本市におけるスポーツの実施率向上を図ることが必要であると思います。
 このように、2019年、2020年、2021年に連続して世界のビッグスポーツイベントが開催されることは、世界広しと言えども、日本が史上初です。日本が目指しているスポーツ立国の取り組みにとって千載一遇のチャンスであり、本市にとっても3つのスポーツイベントを我がことのように捉えることが、地域活性化への重要なポイントだと言えると思います。
 2015年10月にスポーツ施策の司令塔として新たに設置されたスポーツ庁の方向性は、地方として何を狙い、取り組んでいけばよいかを示しています。それまで文部科学省スポーツ・青少年局の3課1参事官で76人の組織であったものが、新たに5課2参事官で121人の体制と大幅に強化されました。文部科学省以外にも、内閣府、厚生労働省、外務省、農林水産省、経済産業省、国土交通省など、計23人が再配置され、各府省と密接に連携をとりながら、横断的な政策展開が計画されています。
 新たに加わった主な業務分掌は、予防医学の知見に基づくスポーツの普及、スポーツを通じた国際貢献、スポーツをできる多様な場の創出、スポーツを通じた地域起こしへの支援と産業界との連携促進です。このようにスポーツ庁では新たな組織ができたわけです。
 本市では第六次甲府市総合計画基本目標1「いきいきと輝く人を育む人をつくる」の中の施策の柱、「心豊かで輝く人を育む」の中の施策2にスポーツの振興があります。その中には、施策の方向性として、市民が生涯にわたり、身近な場所でスポーツに親しむことで、健全な精神を培い、豊かな人間性を育むことができるよう、関係団体と連携し、生涯スポーツの普及を初め、競技力の向上やスポーツの施設の整備に取り組みますとあります。ので、本市においても、このようなビッグスポーツイベントを利用して、地域活性化につながるものではないかと、私なりに考えました。
 1つ目は、スポーツをすることにより健康寿命を延ばそうということです。
 健康寿命の延伸は、多くの自治体にとって最も重要な政策目標です。健康寿命の延伸は医療・福祉政策においても医療費を抑制し、高齢者介護などの福祉予算の縮減につながると期待されています。そもそも医療費の仕組みは複雑で、スポーツ振興イコール医療費削減という構図は簡単に考えすぎかもしれません。しかし、高齢化が急速に進む我が国においては、あの手この手で医療費削減に取り組まざるを得ず、予防医学の観点からもスポーツや身体活動は期待したい分野であることには違いありません。
 2013年における我が国の健康寿命は、男性71.19歳、女性は世界最高の74.12歳でした。そして、山梨県は健康寿命日本一です。これを維持することと、世界に名だたる健康都市甲府とすることは、高齢化問題を抱える先進諸国に対し、ポジティブなモデル提供をすることになると同時に、世界の高齢者が羨望のまなざしで甲府市を眺めることになります。来日意欲を高める効果も期待できるのではないかと考えます。日本人がどのようにして、健康で豊かな生活を送ることができるのか、一度体験してみたいと考える人は少なくないはずです。
 健康寿命の延伸には、適切な栄養と休養に加えて、スポーツによる身体活動が極めて重要な位置を占めています。世界保健機構WHOによると、身体不活動による死者数は全世界死者数の6%であり、高血圧13%、喫煙9%、高血糖6%に次いで4番目の危険因子であるとしています。このため近年はWHOでも、人々の身体活動促進について各種提言や啓発キャンペーンを行っています。
 一方で、これまでの科学研究によると、オリンピック開催後、当事国の人々の身体活動量の大幅な増加は観察されていません。むしろ変わらない、あるいは減少したという報告さえあります。つまり、オリンピック・パラリンピックを開催すれば、必然的に国民がスポーツをするようになるわけではなく、並行して身体活動を促す施策を講じる必要があるということです。
 本市でも、キャンプ地誘致や外国人観光客の勧誘だけではなく、健康寿命の延伸に向けた新たな施策が求められています。
 そこで質問いたします。
 本市において、スポーツを通じた健康寿命を伸ばす施策を考えていますか。お示しください。
 2つ目は、スポーツを通じた人口分散と地域活性化にとりわけ重要な政策目標だと思います。ビッグスポーツイベントの到来によって、定住人口を維持し、移住人口を確実に増加させ、そして交流人口を爆発的にふやすことができないか、考えました。
 定住人口の維持には、スポーツによるまちのにぎわいづくりが必要となり、とりわけ若い世代の定住には、雇用機会のみならず、まち全体としての華やかさや話題づくりが必要となります。よってビッグスポーツイベントは、まち全体に活気をみなぎらせる機会となるわけです。
 移住人口の増加には、そのまちならではのスポーツ機会の創出が効果的です。例えば、和歌山県有田市にある野球の名門である簑島高校のOBにより編成された簑島球友会では、現在では、OBのみならず、全国各地から硬式野球を続けたい若者を集めています。それらの若者は都市対抗野球大会を目指し、働きながら練習に明け暮れています。現場も含め、まち全体が若者を優しく受け入れることにより、引退した後も地元の女性と結婚して、住み続けるケースがふえてきています。
 また、サッカー男子日本代表監督であった岡田武史氏が、2015年シーズンから四国リーグ、JリーグでいうならJ5所属のFC今治のオーナーに就任しました。FC今治は10年後のJ1優勝を目指しております。2017年シーズンにJFLへ昇格することを目指しています。このように、トップアスリートやコーチが集うことにより、市民の地域愛着度や居住継続意識が高まったとの報告もあります。
 一方、交流人口、すなわち観光客の爆発的な増加には、その土地の魅力が重要であります。「新・観光立国論」を著した在日英国人のデービッド・アトキンソン氏は、気候・自然・文化・食の4つの多様性が誘客のポイントと言っています。
 ことし3月の定例会の当局答弁にもありましたが、本市は山梨県のほぼ中心に位置し、南は世界文化遺産の霊峰富士を望み、北に国の特別名勝の渓谷美日本一を誇る御岳昇仙峡、さらには南アルプス連峰や八ヶ岳など、四方を緑なす山々に囲まれた風光明媚な自然と、戦国武将の武田信玄のロマンあふれる歴史に育まれた山の都とも形容される美しいまちであり、温泉も豊富で、開湯1,200年の歴史を持つ湯村温泉郷や、武田信玄公の産湯としても名高い積翠寺温泉、全国でも希少な県都の町なかに湧く甲府温泉などが点在しております。
 また、歴史産業面においても宝石、甲州印伝、ワイン、鳥もつ煮、ほうとうといった多彩な地域資源にも恵まれており、さらに世界最大の武者行列としてギネスにも認定されている信玄公まつりにおきましては、毎年国内外から多くのお客様にお越しいただいておりますとありました。
 本市はこれらの4つの多様性が高い都市だと思います。その意味では、観光立市として、甲府市のポテンシャルは高いと思います。
 このように地域活性化を念頭におきつつ、ビッグスポーツイベントの特徴と本市が目指す将来像を結びつけて考えることで、甲府市の未来にとってもポジティブな価値が生み出されるのではないでしょうか。
 大会開催に直接かかわる面で言えば、海外からの大会観戦者・関係者をいかに甲府市に誘致し、継続的な関係をつくれるか、大会で使用される施設、設備、整備、サービスにいかに甲府市の産品を活用できるかなどがポイントになります。既に幾つかの地域で会議が立ち上がっています。大会を地域活性化に生かす能動的な検討、仕掛けが必要であり、これらをネットワーク化し、全国レベルで戦略、施策、事業を立案・展開する動きも重要で、本市もしっかりと参画していくことがよいと思います。
 また、全国知事会には2020年度東京オリンピック・パラリンピック競技大会推進本部が設置され、事前キャンプなど都道府県間での連絡・調整の取り組みが進められています。さらには、2015年6月に、2020年東京オリンピック・パラリンピックを活用した地域活性化推進首長連合が設置され、基礎自治体の連絡・調整検討・推進の仕組みもつくられつつあります。
 こうした動きや仕組みを通じて、ビッグスポーツイベントを活用して本市の課題解決を加速させることが最も重要となります。
 ここで質問いたします。
 各地で実証されたモデルを本市でも検討し、プロスポーツやスポーツキャンプ等の誘致による定住人口、交流人口の増加を図ることで、スポーツを核としたまちづくりを推進してはどうでしょうか。3月定例会では、当局より今後におきましてもこうした甲府市の魅力を国内外へ積極的に情報発信してまいりたいと考えているとの答弁がありましたが、あれから半年が経過し、どのような情報発信をされ、どのような効果が出たのか、お示しください。
 次に、スマート・ベニューの推進についてお伺いいたします。
 スマート・ベニューとは、周辺のエリアマネジメントを含む複合的な機能を備えた持続可能な交流施設をあらわす造語です。次世代のスタジアム・アリーナなどの整備運営のあるべき姿として、日本政策投資銀行が提唱している考え方です。
 国内におけるスポーツ施設整備は、1946年第1回国民体育大会の関係を契機に、各地で建設計画が進み、国体施設への補助やスポーツ振興法等による行政の後押しを受けて、全国的に整備されてきました。その後、1980年代後半に入り、競技大会のための大規模施設が次々と建設されました。
 本来、観るためのスポーツ興業は立地産業です。そのため、施設の周辺環境や住民の数、あるいは交通アクセスなどの立地条件によって、観光客数と事業収入は大きく変化するにもかかわらず、この時期に建設されたスタジアムやアリーナなど、敷地面積の大きさゆえ中心地から離れた立地となってしまいました。
 そのため、これらの施設は立地条件の悪さから収益性が低く、運営を困難にしているケースが多く見られます。加えて、これらの大部分は行政によって、スポーツ等の興業をするための単一的な場所貸し、いわゆる箱貸しとして運営されてきました。つまり、主な収益源となるゲーム、試合の開催は週末が中心なので、平日の収益性は当然低く、それをいかに高めるかが経営上非常に重要なポイントとなってきています。
 国体も二巡目となり、全国各地で整備された競技会場の老朽化や建てかえの問題が顕在化している中、周辺のエリアマネジメントを含む複合的な機能を備えた継続可能な交流施設である、スマート・ベニューの発想は、地域活性化にとって切り札となり得る可能性があります。
 昨今の地方自治体の財政状況は厳しくなっているが、スポーツ施設については全国各地で2兆円以上の改築・新設額が見積もられています。余裕のない財源だからこそ、効率よく都市機能の集約を図るためには、コンパクトシティの推進と多機能複合型の公共スポーツ施設が必要となり、域内外から人が集まり、交流することができるようなスタジアム・アリーナ等を据えることは、地域社会のコミュニティー形成に資するところです。
 これからのスタジアム・アリーナ等は多機能複合型、民間活力導入、まちなか立地などによってコンパクトシティ推進の中核拠点とすべきであり、スマート・ベニューとして整備していくことが望ましいと思います。実際にこういった要素を含む事例を後で2点述べますが、参考にしていただければ幸いです。
 前例は少ないですが、引退後のトップアスリートを公共スポーツ施設が雇用することは、利用者増に加えて、セカンドキャリア支援にもつながる可能性がありますが、これまで体育館施設にはしかるべき人材配置が明示されてきませんでした。地方自治体として、トップアスリートを配置することで、子どもたちがその人材から直接指導を受けることができ、それが将来のアスリート育成につながるなど、好環境をもたらすことになります。このようなスマート・ベニューを実現するためには、産学官民の連携が必要であります。
 それでは、スマート・ベニューの要素を含む施設事例を紹介します。
 長岡市シティホールプラザアオーレ長岡は、公共いわゆる新潟県長岡市が建設し、市民と公共が連携して運営を行う、公設民営、市民協働型のスキームをとっています。プロスポーツの公式戦やコンサートの開催も可能なアリーナ、天候を気にすることなくさまざまなイベントが開催できる屋根つき広場ナカドマ、市民活動に最適な交流ホール、市役所窓口等を備え、JR長岡駅に直結する場所に位置する複合施設です。
 長岡市は、市町村合併によって市域が広がったため、市役所を駅前に立地させることにより、市民の利便性を高め、新しい市民協働・交流の拠点とする必要が生じました。また、新潟中越地震、2004年に起きた地震の体験を踏まえて、防災対策本部の機能水準を満たす施設を整備する必要もあり、老朽化した長岡市厚生会館の建てかえ事業として、2008年2月にアオーレ長岡の基本設計に着手しました。
 設計は、世界的に有名な建築家である隈 研吾氏が手がけ、市民協働によるまちづくりとまちなか型公共サービスの展開を一体的に推進する複合施設として、2012年4月に竣工しました。建設資金は、近年の市町村合併による合併債を含む地方債約54億円、長岡市都市整備基金約45億円、国県支出金が約29億円等の合計約131億円により賄われました。また、その際に発行されたアオーレ長岡債も短期間で完売しています。
 運営については、NPO法人ながおか未来創造ネットワークに委託し、使用許可、ハード管理などを長岡市が担い、運営をサポートする中で、市民の視点に立った業務運営がなされています。同団体の役員は実際に市民活動に取り組んでいる人を初め、地元商工会、音楽・文化・スポーツ関係者などの多彩なアイデア・人脈を有し、市民交流イベントの企画・実行ができる面々で構成されています。
 同施設は長岡市役所の一部機能を含んでいることや、交流施設を市民活動に対して無料で提供していることから、市民交流の場としては一定の効果があると考えられます。
 同施設は長岡市役所のような公共施設とアリーナ、交流ホールのような文化的施設がひとつの施設内に包含されている点が高く評価でき、施設そのものに価値が見出せます。市民交流の拠点として、市民が日常的に集い、活動する場であり、一方で一流のスポーツや音楽などを見せる場でもあることから、今後も多くの可能性を秘めていると言えます。
 もう1つは、ゼビオアリーナ仙台です。
 ゼビオアリーナ仙台は、球技を中心としたプロスポーツを初め、コンサート、コンベンションなどさまざまな用途に対応できる多目的アリーナです。建設・運営面においても、民間企業が建設し、地域共同体が運営を行う民設共営型という特徴あるスキームをとっています。
 仙台市内最大規模の再開発事業である仙台副都心、あすと長町地区は、1993年に大蔵省により、土地区画整理事業地区に採択されたものの、事業計画や地区計画の変更が続いていました。当該地域は、それまでもUR都市機構が公募を実施しましたが滞っていました。最終的に2010年、スポーツ用品販売会社であるゼビオ株式会社による多目的アリーナ建設事業が採用され、2012年10月、日本初の総合エンターテインメント・アリーナスタジアム、ゼビオアリーナ仙台が竣工しました。
 同施設は、広域集客型産業誘致のための仙台市の助成制度適用第1号でもあります。同施設は、国内でも事例のない、民間企業ゼビオ株式会社による建設であり、建物の所有も同社です。ただし、底地については、所有者であるUR都市機構とゼビオ株式会社間で20年の定期借地権契約が締結されています。建設費も従来どおりの一括受注ではなく、内装も含めた細部への個別設計により無駄を省き、約30億円での建設を実現している点も注目に値します。
 運営に関しては、アリーナ事業の社会公共財としての性質を踏まえ、ゼビオ株式会社を初め、地元のスポーツチーム、民間企業など13の企業団体が出資するゼビオアリーナ有限責任事業組合LLPが担うスキームを採用しており、公共性と収益性の両立を目指しています。これまでに前例のない民設共営の多目的アリーナとして、中期的には償却後黒字を目指しているという点も興味の深いところです。
 施設については、4面プラス2面のセンターディスプレイ、全長211メートルの360度のLEDリボンビジョンに加え、業界最高ランクのクオリティを誇るスピーカーが天井吊りと座席裏に設置されており、映像と音が連動し、貸館事業としてもこれまでにない、見せるための施設が整備されています。また、13室のロイヤルボックスを設置しており、利用料単価を上げて、収益性を確保するための仕組みが整えられています。
 まちづくりの観点から、JR長町駅及び地下鉄長町駅から徒歩5分という市街地に立地し、同地区に新仙台市立病院が2014年11月に開院するなど、同施設がスポーツと健康をテーマとしたまちづくりの中核施設として、周辺施設やコミュニティーに与える影響も期待されています。
 本県においても、スタジアム建設が予定されていますが、先ほどの事例を踏まえると、今後本市の新たな玄関口となり、定住、移住、交流人口の増加が最も期待できる、リニア中央新幹線駅周辺への建設が望ましいと考えます。
 そこで質問いたします。
 本市のスポーツ施設の整備に当たって、スマート・ベニューに対するお考えをお示しください。また、山梨県で建設を予定していますスタジアムに対して、積極的な誘致アピールをすべきだと思いますが、山梨県との連携について御所見を伺います。
 さらには、リニア中央新幹線の開業を見据えた、活性化プラン・まちづくり構想などを策定する中で、スポーツ関連の構想を入れる考えがあるかをお示しください。


◯副議長(岡 政吉君) 数野教育部長。


◯教育部長(数野雅彦君) 教育委員会にかかわる2つの御質問にお答えいたします。
 まず、スポーツを通した健康寿命の延伸についてでございます。
 高齢化が進行する我が国においては、平均寿命の上昇とともに、心身の健康を損なう期間も延びてきており、一人一人の生活の質を保ち、豊かな生活を送るためにも、また医療費等の社会的負担を軽減するためにも、健康寿命を延伸する施策の展開が重要な行政課題となっております。
 特に、高齢者のスポーツ振興は、健康寿命の延伸はもとより、仲間づくりによるひきこもり防止など、高齢者が自立して、生き生きとした生活を送るために、大変に重要な施策と考えております。
 このため、本市では、甲府市スポーツ推進計画を策定し、市民一人一人が生涯にわたって健康で活力に満ちた社会生活の実現を目指すため、誰もがいつでも身近にスポーツに親しむまちを基本理念として、ライフステージに応じたスポーツ活動の推進や、地域に活力をもたらすスポーツ環境づくりなどを基本目標に掲げ、スポーツの振興を図っております。
 具体的な市民の健康づくりの支援施策といたしましては、市民が気軽に参加できる卓球、ヨーガ等のスポーツ教室を初め、甲府市民体育大会、ライフスポーツ大会、市民ふれあいウォーキング大会や、高齢者対象のいきいき健康プログラムによる各種教室を開催するとともに、各地区の保健計画推進協議会が作成したウォーキングマップをもとにウォーキング大会を開催し、市民がスポーツに親しめる機会の拡大に努めているところであります。
 長くつき合えるスポーツを1つ身につけておくことが、健康寿命を伸ばすと言われております。今後におきましても、関係部局が連携をとりながら、多くの市民がスポーツを通じて健康の増進を図れるようきっかけづくりに努め、生活の中に定着した生涯スポーツの普及を推進してまいります。
 次に、スポーツを核としたまちづくりについてお答えいたします。
 全国的な社会問題となっている人口減少を克服するためには、東京から地方への人の流れを加速する取り組みが重要なキーワードとなっており、各地において、創意工夫を凝らしたさまざまな施策が展開されているところであります。
 本市におきましても、御岳昇仙峡等の豊かな自然や、ほうとう、鳥もつ煮等の食文化、武田氏三代を中心とする史跡・文化財など、他に誇る地域資源を最大限に活用し、地域力の向上に努めているところであり、スポーツにつきましても、活力あるまちづくりを実現するための重要なファクターと認識しております。
 こうした中、現在検討を進めております、こうふ未来創り重点戦略プロジェクト・プラスにおきましても、スポーツを生かした地域活性化を施策策定の視点の1つとして捉え、集客力の高いヴァンフォーレ甲府やWリーグへ復帰した山梨クイーンビーズ、武田の杜トレイルランニングレースなど、甲府のスポーツ資源の魅力化や、これらを生かした着地型スポーツツーリズムのコンテンツ開発、スポーツの積極的な活用による市民の健康づくりや、地域コミュニティーの活性化等につながる取り組みを構築することとしております。
 今後におきましても、地域住民がさまざまな形でスポーツにかかわる機会を積極的に創出するとともに、交流人口の確保など、地域の活性化につながる新たな視点によるスポーツ施策の推進に努めてまいります。
 以上でございます。


◯副議長(岡 政吉君) 窪田総合戦略監。


◯総合戦略監(窪田 淳君) 甲府の魅力の情報発信と効果についてお答えをいたします。
 多くの人々が集い、交流するまちとしていくためには、本市の魅力を国内外に積極的に情報発信していくことが重要であると認識をしております。
 こうした中、本年6月には市長のトップセールスの一環として、本市の友好都市である中国成都市を訪問し、成都市と友好都市の提携を結んでいる都市など、世界24カ国、36都市の市長などが集まる市長イノベーションフォーラムにおいて、市長みずからがプレゼンテーションを行ったほか、観光ブースを設置し、本市の魅力を積極的にPRしてまいりました。
 また、8月に開催いたしました、2016小江戸甲府の夏祭りの際には、山梨県外の旅行会社や出版会社の方々を招聘し、祭りを中心に、昇仙峡などの自然や、ワイン、果物などの地場産業を体験する、現地視察ツアーを実施いたしました。
 このほか、スマートフォンなどの携帯端末の普及に伴い、本市を訪れる観光客が気軽に情報を入手できるよう、ホームページの表示をスマートフォン対応にリニューアルするとともに、インバウンド対応の1つといたしまして、本市ホームページ内において、外国語自動翻訳サービスの言語を従来の4カ国語から9カ国語にふやし、広く外国人観光客のニーズにも対応できるよう努めました。
 シティプロモーションにつきましては、短期間で効果があらわれにくいものではありますが、現地視察ツアーなどをきっかけに、ツアーに参加された国内外への情報発信に影響力のある方々とネットワークを構築できたことは大きな財産であり、今後は、こうしたさまざまな人的ネットワークを積極的に活用する中で、本市の魅力について、甲府市内外はもとより、山梨県外、国外へ効果的かつ戦略的で時宜にかなった持続性のあるプロモーションを推進してまいりたいと考えております。
 以上でございます。


◯副議長(岡 政吉君) 数野教育部長。


◯教育部長(数野雅彦君) スポーツ施設整備へのスマート・ベニューの考え方についてお答えいたします。
 本市には、緑が丘スポーツ公園を初め、大小のスポーツ施設がありますが、いずれにおきましても、プロスポーツや全国規模の大会の開催に適した規模・機能を有した施設ではないことから、複合的な機能を備えた持続可能な交流施設としてのリニューアルは困難と考えております。
 しかしながら、スマート・ベニューにつきましては、これからのスポーツ施設のあり方を検討する上で、多機能複合型、民間活力導入、まちなか立地など、示唆に富んだ考え方であると認識しておりますので、こうした観点を今後の甲府市内スポーツ施設の整備に少しでも生かせるよう努めてまいります。
 以上でございます。


◯副議長(岡 政吉君) 秋山リニア交通政策監。


◯リニア交通政策監(秋山益貴君) 総合球技場に係る対応についてお答えいたします。
 現在、策定を進めております、甲府市リニア活用基本構想において、リニア中央新幹線の開業効果を最大限に享受するためには、山梨県を初めとする関係自治体との広域的な連携や交流拠点の確保などが重要であると考えております。
 このたび、山梨県において、(仮称)リニア山梨県駅周辺の約24ヘクタールの区域に新たな都市機能を整備するとともに、リニア駅近郊の半径4キロ圏内において、スポーツ等を通じた交流の拡大や魅力の発信など、新たな取り組みを展開するため、総合球技場を整備する方針が打ち出されました。
 現段階では、施設規模等の詳細が明らかになっていないことから、総合球技場の誘致によるスポーツを通じた広域的な交流拠点としての活用方法などにつきましては、山梨県での検討状況を注視しながら、情報収集に努める中で、適時、的確な対応をしてまいりたいと考えております。
 以上です。


◯副議長(岡 政吉君) 藤原伸一郎君。


◯藤原伸一郎君 ありがとうございました。
 また1つずつお願いしたいと思います。
 まず1つ目のスポーツ施設を通じた長寿命を図るという説についてでございますけれども、さまざまな企画をしていただいて、何か一人1スポーツということで、それはもう大変いいことだと思っておりますので、ぜひそれは進めていただきたいと思います。
 1点ちょっと気になったところなんですけれども、スポーツキャンプ施設、いろいろ人口増をつなげるに当たって、東京から地方への人口をという話だったんですけれども、私、ぜひ世界からこの山梨県に目を向けていただきたいなと思っているんですけれども、そこは当局としては、やっぱりそこは東京からになっちゃうんですか。世界からやっぱり、先ほど長々質問させていただいたんですけれども、ビッグスポーツイベント、世界から人口が来るものなので、ぜひとも世界からということで考え方をまた改めていただければなと思っているところでございます。
 国際交流都市の発信に向けてというところでございますけれども、市長、前回も私質問させていただいたんですけれども、いろいろ世界を飛び回っていただいて、発信をしていただいている。ぜひとも、この機会、特にこのビッグスポーツイベントに関しては、中間的なゴールが決まっているものでございますので、長期的なビジョンというよりも、ぜひとももう4年後には、4年あるいは3年後にはそれが来るという認識のもと、いろいろな発信をしていただければと思います。
 ただ、本市がそこまでスポーツにはそんなに、このビッグスポーツイベントには力を入れんよということであれば、そこまでやる話ではないんですけれども、今答弁を聞いてますと、結構力いっぱいやってくれるんだろうなっていうのは感じましたので、ぜひともそこはお願いしたいと思います。
 緑が丘スポーツ公園含めて、いろいろスマート・ベニューの考えを検討してみたいという話でしたけれども、いかんせん、どれも古いところでございますので、そのスマート・ベニューをさあやろうっていうにも、なかなかコスト的にはかかると思います。後のほうの事例で言わせていただいたゼビオアリーナ仙台なんかも、そうは言っても35億円という予算がかかってやっております。
 いろいろこれも話をさせてもらう中で、先ほど、国体もう二巡目を回りますという話をさせていただきました。ある話で聞いたら、小瀬スポーツ公園のプールが夏の大会で屋根や天井がございませんので、飛び込んでみたら温泉みたいになっていたなんて話も聞きましたんで、ぜひとも基本的な整備はしていただきたいと、あわせてこのスマート・ベニューに対する考えもぜひとも少しでも入れていただければと思いますので、お願いいたします。
 リニア中央新幹線に関するところなんですけれども、昨今いろいろ8年前倒しで建設が進むという話がございました。ただ、8年進むという話があった中で、8月2日に国土交通省から出た答申なんかを見させていただくと、東京から名古屋までは時間が縮まっていないんですよね。8年と。ここの名古屋から大阪までの期間が短くなったということで、ぜひともあれだけの財政と融資でお金が入ってくるんで、この東京から名古屋間もぜひ縮めていただいて、かつスポーツ関連施設、スタジアム建設、山梨県も模索しているようでございますので、いずれは中心市街地というか人口も南部地域がふえると思いますし、1つの核となる地域だと思いますので、(仮称)リニア山梨県駅周辺の建設をお願いしたいと思っているところでございます。
 1点だけ、再質問をさせていただきたいと思います。
 先ほど、私申しました、東京から地方へというところでございますけれども、ぜひともそこは世界に目を向けてということで、甲府市も捉えていただければと思っているんですけれども、当局の考え方、東京からというなら東京からで仕方ないんですけれども、ぜひとも世界から山梨県に甲府市に定住人口等がふえればということを期待しているんですけれども、そこはいかがでしょうか。よろしくお願いいたします。


◯副議長(岡 政吉君) 数野教育部長。


◯教育部長(数野雅彦君) 藤原議員の再質問にお答えいたします。
 国におきましても、インバウンドということが昨今重視する中、スポーツツーリズム、この概念もインバウンドの中で捉え、積極的に展開しようと施策推進を進めているところでございます。したがいまして、本市におきましても、先ほどまずは東京から地方への人の流れを加速する取り組みということで、重要なキーワードとして挙げさせていただきましたが、そういった視点につきましても検討させていただきたいと思います。
 以上でございます。


◯副議長(岡 政吉君) 藤原伸一郎君。


◯藤原伸一郎君 ありがとうございました。
 東京が一番人口多いですし、東京からも、また世界からも含めて、人口が山梨県に来ていただけるように、甲府市に来ていただけるようにしていただきたいと思います。
 全体的に、この3日間、質問、代表質問等々聞いていまして、何点かちょっと思ったことがございます。
 まず、当局の皆さんからいろいろ他市町村等々の研究をして今後につなげていきたいという話が答弁の中でありました。
 確かに新しい意見とか、そういったものを各議員のほうから提案したりしているのは事実でございますが、今この地方創生という中で、大分地方間競争が厳しくなってきているという現状もございます。ぜひとも、全部でき上がってから、また他都市の研究をしてからではなくて、ある意味スタートダッシュを切って、もうどんどんと甲府市としても事業を展開をしていただければなと思います。
 ある意味、行政ですので、間違えたこと、また違ったことはできない、またそれをしてしまうと、我々議員とか市民、また報道機関とか揶揄されるという懸念もされるんですけれども、いろいろ地方の他都市を見てみますと、例えば葉っぱビジネスで成功している徳島県勝浦郡上勝町、また北海道虻田郡ニセコ町なんかもオーストラリアからたくさん交流人口増のために来ていただいています。
 本当にたくさんの失敗も成功もあると思うんですけれども、本市がこれから本当に地方創生の立場で行政として政策を整えていく中では、必ず失敗はあると思うんですけれども、本当に失敗を怖がらずにやっていただければと思います。失敗をする議員も中にはいるのかもしれないですけれども、それよりも先にやっぱりいいものを見出せる、また当局の皆さんも、議員も、また市民の皆さんもいろいろな知恵を振り絞りながら、甲府市の未来に向けて創造し、考えていければいいのかなと考える一人でございます。
 ぜひとも、本当に失敗を恐れず、頑張っていただく、そしていずれは人口増、税収増につなげられるような本市になるように期待をしまして、ちょっと時間余ってしまいましたけれども、私の質問にかえさせていただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。


◯副議長(岡 政吉君) 次に、社会民主党の一般質問を行います。
 山田 厚君。
                (山田 厚君 登壇)


◯山田 厚君 日本社会ではこの間の大企業の利益優先の労働政策の中で、全ての労働者の権利と雇用、生活が今までになく脅かされています。
 特に非正規労働者は、この15年間で3倍にもなり、全労働者数の約4割を占め、低賃金と不安定雇用の状態が強いられています。不本意ながらも非正規とされている、いわゆる不本意非正規雇用労働者は政府の調査ですら若年層で28%、契約社員は34%、派遣社員は42%とされています。実際はこのような数ではなく、ほとんどの非正規雇用の方が不本意だと思っているはずです。
 同じ仕事をしながらも非正規雇用とされると、賃金も待遇も研修・教育も平等ではありません。そして正規雇用への転換もされずに解雇ではたまりません。このような差別ともいえる状態を続けてはいけません。
 このことは、非正規労働者も含めた全体の長時間過重労働と実質賃金の低下を進め、未婚や少子化の傾向、消費者購買力の低下、子どもの虐待と貧困化、無年金者の増大の背景ともなり、社会を劣化させ、先行きを不安にさせています。
 そのため、同一労働同一賃金、その具体化に向けて非正規労働者の待遇改善と正規雇用への転換が求められています。
 政府もこの状態の中で、ことしになってから正社員転換・待遇改善実現プランを打ち出し、安倍首相は7月11日に同一労働同一賃金の実現を進め、非正規という言葉を国内から一掃する。社会全体の所得の底上げを図るとすら言っています。これを単に総選挙前の一時的な政治宣伝にしないためにも、自治体である甲府市としてもその実効性ある取り組みを始めていかなければなりません。
 そこでまず質問します。
 同一労働同一賃金の具体化と非正規雇用の待遇改善、正規雇用への転換に向けて、甲府市長の見解と取り組みに向けての基本的姿勢について伺います。
 続きまして、具体的に甲府市の非正規雇用の状況と支援についてお聞きします。甲府市内で働く人の内、非正規雇用の方はどのくらいいるのでしょうか。その賃金や労働条件などの待遇はどうなっているのでしょうか。今までは、甲府市の状況をたとえ把握されていなくても、これからは独自の調査も含めて、事態をしっかり調査し、分析する必要があります。
 有効求人倍率が高くなった、景気はよくなったと言われても、求人の大半は非正規雇用ばかりです。この間のハローワーク甲府の状況を見ても、労働者側の約7割が正社員を求めても、反対に使用者側の約7割が非正規社員の求人です。
 非正規雇用で懸命に働いていても、差別的な低賃金だけでなく、退職金もない、ボーナスもない、本来加入されるべき厚生年金もない、雇用保険もない、健康保険もない、安全衛生教育もない、このような状態の多いことが、政府の調査からも明らかとなっています。
 甲府市でも、この状態はあるはずです。少しでも是正、改善するために、独自の調査と分析が必要です。そして、労働相談事業の充実が求められています。この場合、今までの労働相談のやり方をそのまま踏襲していては不十分です。この間の労働関係の法制はさまざまに改正されています。
 例えば、雇用期間が限定されている有期雇用であっても、更新され通算5年を超えたときは、労働者の申し込みで定年までの無期限の雇用となること。雇用期間が限定されていても、安易な雇いどめはできないこと。非正規雇用であっても不合理な労働条件の格差は禁止されること。また、雇用保険、厚生年金や健康保険の適用が非正規労働者にも制度的に拡大されてきています。
 しかも自治体である甲府市なら、子どもの保育や教育、社会保障問題、税金や保険料の減額免除制度など、対応できることがいっぱいあるはずです。これからは幅と厚みのある労働相談の機能が求められています。これは強く要望していきます。
 さらにはブラック企業やブラックバイトの根絶のためにも、労働に関する法令と権利の知識を広げることは大切です。青少年の雇用の促進等に関する法律、いわゆる若者雇用促進法が施行されていますが、その第26条には、「国は、学校と協力して、その学生又は生徒に対し、職業生活において必要な労働に関する法令に関する知識を付与するように努めなければならない」としています。
 厚生労働省の正社員転換・待遇改善実現プランにも、労働者の関係法令の不知による問題事案の発生を未然に防止するため、学生・生徒などに対する労働法制の基礎知識の付与に係る取り組みを進める。パンフレットなどを用いながらセミナーや講義等を実施する。要望に応じ、高校・中学でも実施とされています。
 この正社員転換・待遇改善実現プランを待つまでもなく、甲府市として甲府市立の甲府商業高等学校や甲府商科専門学校、さらには甲府市内の中学校にまで労働法制の周知の取り組みが必要です。
 質問します。
 甲府市内の非正規雇用の状況を改善・是正するためには、その状況を把握し、分析する必要があります。甲府市独自の調査も含めてのこれからの検討を伺います。
 また、今後甲府市内で働く非正規労働者の待遇改善や正規雇用への転換に向けて、どのような支援ができるのか、その対策も検討すべきですが、いかがでしょうか。
 ブラック企業やブラックバイトをなくすためにも、労働関連法令を広く周知することは大切です。甲府市内の中学校や、特に甲府商業高等学校や甲府商科専門学校の学生・生徒さんへの学習の機会をつくるべきですが、いかがでしょうか。
 さて、何事にも私たち自身のところから始めていかなければなりません。当然、甲府市役所の職場から非正規問題の改善と正規雇用への転換を図るべきです。公務員職場は公務の性格上、正規職員のみを原則としています。非正規の職員は例外的な扱いで、部分的で、一時的、補助的で、臨時的な仕事とされてきました。しかしこの間、行政改革の名のもとに、正規職員の削減が続き、その一方で自治体への業務量が増大していますから、それだけ非正規職員が膨大になっています。
 甲府市では、2004年度と2016年度を比べると、正規職員は105名の減ですが、非正規職員は442名もふえ、今では約1,000名ほどにもなっています。例えば、5つの甲府市立保育所の全職員数は106名です。その内非正規職員は61名で、全体の6割にもなっています。今や保育所職場に限らず、どこでも非正規職員は臨時的な、補助的な仕事ではなく、甲府市の業務に欠かせない基本的なマンパワーになっています。
 しかし、その雇用と権利上の扱いは、昔のままで、民間職場に適用される権利も不十分なままにされています。
 待遇改善には、まず賃金の引き上げです。
 賃金の最低額を保障する法制度である最低賃金もわずかずつですが、この間上がっています。しかし、甲府市の非正規職員の賃金はほとんど上がっていません。賃金額も他市と比較しても決して誇れる金額ではありません。
 このパネルを見ていただきたいと思います。
 最低賃金、これは山梨県の最低賃金の時給です。1999年から今までの17年間を調べてみました。本当に低い最低賃金の時給ですけれども、それでも1999年を100%とした場合、現在、山梨県の最低賃金時給額は19%の増の119%、638円から759円となっています。
 しかし、甲府市の非正規保育士さんの賃金を見た場合、その傾向はどうなのか。同じく1999年を100%とした場合、その甲府市の嘱託職員さんの月給は、いきなりこの2000年に下げられ、そしてその後伸び悩んで、ここ1年伸ばしてもらった。結局15万9,100円から16万9,000円と106.2%の増でしかなかったわけです。
 現在、甲府市の臨時職員があります。保育士さんの場合は全て嘱託職員さんになっていますけれども、この場合、保育士さんの臨時職員日給で見ると、やっぱり1999年を100とすると、これはもっとひどく、2000年に下げられたままの状態が続き、結局現在7,900円だった17年前と比べて7,100円、89.9%にまで下げられています。これは傾向としてどうなのか。やっぱり非正規の方を大切にする場合には、やっぱり同一労働同一賃金に向けて頑張る姿勢、このことが問われているのではないでしょうか。
 さらに嘱託非正規の場合、低賃金以外にも特に改善すべき課題がいっぱいあります。勤務時間が週29時間に限定されていること、1年の雇用期間が更新されても基本は5年間のみと、その後はいつでも雇いどめとなってきていることです。これでは民間の非正規雇用よりも、無権利の状態と言わざるを得ません。
 非正規職員の皆さんに関しては、甲府市の非常勤嘱託職員取扱要綱及び臨時的任用職員取扱要綱があります。この場合特に数の多い嘱託職員さんの甲府市非常勤嘱託職員取扱要綱を見てみました。この甲府市非常勤嘱託職員取扱要綱実に不備がいっぱいあったことに、私自身びっくりしました。これはパネルに書いたのは、私自身がこれは不備でいけないな、労働法制から見ても、これは改善すべき、是正すべきと思ったところを書き出してみました。
 あるべき休暇が要綱にありません。大昔からある労働基準法にあるさまざまな休暇、公民権行使休暇、官庁出頭休暇、産前産後休暇、育児時間の休暇、看護休暇、妊産婦さんの検診、障害休暇、さらにまた数年前から言われている育児休業、育児休暇、介護休業、これらの問題が数年前から自治体で措置すべきとされていても、まだ甲府市非常勤嘱託職員取扱要綱では、この言葉すらも入っていません。
 さらに、これはどうなのかと思ったのは年休の付与日数と期間です。今現在、労働基準法は法の最低限の基準です。その基準によると、勤務日数が6カ月を超え、80%の勤務の人は6カ月から10日、そして1年半後には11日、2年半後には12日、このように付与されています。これはほぼ20年前からそう規定されているはずです。
 しかし、甲府市非常勤嘱託職員取扱要綱では、いまだに1年で10日、2年目に11日、3年目で12日と書かれています。現実の運用としては、10日、11日、12日と前もって渡しているかもしれませんが、肝心の要綱が変えられていないというのは、いかがなものでしょうか。
 さらに、正規職員さんとの均等待遇の問題です。通勤手当が完全ではありません。それから労働法の義務である安全衛生教育では、いまだに非正規職員の皆さんでは未実施です。残業代制度が非正規の嘱託職員の皆さんにはありません。だから、例えば、保育園でクリスマス会がある、運動会がある、年始の非常に忙しいときにどうなのか。その人たちの自主性で実質上の所定外の残業をしてもらっている、また持ち帰りの労働になっている。こんなことでいいのか。
 しかも伸びた日では、その職場の園長先生がこの日は時間短縮にするねと言ってくれていると。でも、本来、労働条件の明示義務で、そんなに所属の課長補佐さんとか、係長さん段階で、労働条件をいじってはいけないんですよ、本来。そこに管理職もいないわけですから。管理職がいたっておかしいんですよ。だから、この残業代の問題どうなのか。
 それから被服の貸与も、園服がまだ完全ではないと聞きました。どうしてこうなっているのか。地方公務員法適用がずれています。甲府市の場合は。
 さらに自治行政局から出された26年通知が反映されていません。これらの問題をしっかり見直していかなければいけないと思います。
 非正規の保育士さんからのお話を聞きました。週29時間という短時間勤務が働きづらい。保育所側も使いづらいと思います。早いシフトで午前7時30分なら午後は3時前に終了となります。そこで、さまざまなシフトとなり、実際正規2名なら非正規は3名ぐらい必要で、保育士の数だけはふえてしまうことになります。
 それに保育の質も低下します。シフトの関係で、子どもを送り迎えする保護者と3日間も顔を合わさないこともありました。全員の保育士が集まることもなかなかできません。子どもはもちろん、保護者にとっても正規職員とか非正規職員とかは関係なく見られますが、でも保護者や保育士間の信頼関係をつくることが大変です。
 特に継続して5年目を過ぎたら、いつやめさせられるのか、ハラハラして、次の仕事先を探す状態となり、やる気もなくなってしまいます。
 これでは、保育の質が下がります。保育所に限らず、どこの職場でも非正規職員の待遇改善と正規職員への転換がなければ、市民への丁寧なサービスの質は低下します。また、同じ職場で働いているわけですから、正規職員さんも含めた全体の職員のためにも、非正規職員の待遇改善を福利厚生・被服貸与・教育などの均等扱いからも始めていかなければなりません。
 さらに防災上の問題もあります。防災における公的な基礎対応力は自治体であり、自治体職員です。日々の防災はもとより、災害時こそ、自治体職員の力が必要です。甲府市でも災害時では、職員の動員配備が決められています。第1配備から始まり、大規模災害時の第3配備では全職員の動員となります。
 しかし、全職員の動員といっても、非正規職員を除いた全職員です。そうなるとマンパワーとしての防災力は確実に低下します。2004年には全職員に占める正規職員数は78%だったものが、現在では65%に過ぎなくなっているからです。非正規問題の待遇改善と正規職員への転換はここでも必要となっています。
 また甲府市はこれから2年半後の2019年に、大都市制度である中核市を目指しています。それにより、山梨県から中核市となった甲府市に保健所など、さまざまな仕事が委譲してきます。市民にとって身近な市役所でさまざまな仕事ができるようになることは歓迎すべきことかもしれません。しかしこの場合、市民にとっても必要なことは、財源の確保とともに人です。予定される職員数の確保、それとさまざまな業務における人的育成が問われます。これまでのような非正規職員の増加で業務をやりくりできるような事態ではないことをしっかり認識すべきです。
 質問します。
 正規職員も含めて、みんなが働きやすい甲府市役所の職場に向けて、非正規職員の待遇改善は必要です。そのためにはまず、甲府市非常勤嘱託職員取扱要綱及び甲府市臨時的任用職員取扱要綱の改正も行うべきではないでしょうか。
 市民サービス向上と防災を含めて、安心安全な市政のためにも、非正規職員のそれまでの経験を優先して採用するような、正規職員への転換のルールづくりの検討も必要です。いかがお考えでしょうか。お聞きします。


◯副議長(岡 政吉君) 市長 樋口雄一君。
              (市長 樋口雄一君 登壇)


◯市長(樋口雄一君) 私からは非正規雇用の待遇改善へ向けての取り組みについての御質問にお答えを申し上げます。
 非正規労働者については、多様な就業形態を踏まえつつ、雇用が不安定、経済的自立が困難、職業キャリアの形成が不十分であるといった課題を解決することが急務とされております。
 こうしたことから、国においては、少子高齢化の進行による生産年齢人口の減少が見込まれる中、雇用情勢が着実に改善をしているこのタイミングを捉え、非正規雇用労働者の正社員転換・待遇改善を推進するため、正社員転換・待遇改善実現プランを策定し、その取り組みを推進することとしております。
 これを受け、山梨労働局においては、平成28年度から、山梨県正社員転換・待遇改善実現地域プランを策定し、ハローワーク甲府における正社員求人の積極確保や、同一労働同一賃金の推進による非正規雇用労働者の待遇改善等を目標にしております。
 本市といたしましても、非正規雇用労働者として働く方々の待遇改善を推し進めることは重要であると考えており、その結果、生産性の向上も図れるものと認識をしております。
 こうした認識のもと、本市では、本年6月に、山梨県を初めとする政労使7者が行った、やまなし働き方改革共同宣言に賛同自治体として署名参加をし、所定外労働時間の削減や非正規雇用労働者の処遇改善など、ワークライフバランスに配慮した働き方の啓発を推進しているところであります。
 今後におきましては、この共同宣言や、山梨県正社員転換・待遇改善実現地域プランの趣旨等が、事業主及び労働者に深く浸透するよう、広く広報誌・ホームページを初め、事業主を含めた労働者セミナーの開催等を通じて、周知に努めてまいります。
 私からは以上でございます。他の御質問につきましては、関係部長からお答えをいたさせます。


◯副議長(岡 政吉君) 小林産業部長。


◯産業部長(小林和生君) まず非正規雇用の状況の把握についてお答えいたします。
 総務省が毎年実施しております労働力調査によりますと、非正規雇用労働者の割合は雇用者総数の3割を超え、非正規雇用労働者は、働き方の多様化に伴い、パート、アルバイト、派遣労働者、契約社員など、さまざまな就業形態となっております。
 このような中、平成22年度国勢調査では、本市の非正規雇用労働者数は2万4,320人で、これは、雇用者総数6万8,171人のうち、35.7%を占めております。
 こうした非正規労働者の多様な就業形態を踏まえつつ、雇用が不安定、賃金が安い、能力開発の機会が少ないなどの課題に対応し、労働者一人一人が希望する働き方の実現を支援するためにも、非正規雇用の実態の把握は必要であると認識しております。
 雇用・就業形態の把握につきましては、事業所の業種や規模、男女別、年齢別などに分類した上で、年次的な推移が重要となっておりますことから、総務省において実施される、毎年行われる労働力調査、5年に1度の国勢調査や就業構造基本調査を初めとし、厚生労働省が行う年2回の雇用動向調査などのデータを活用・分析することで、実態の把握に努めております。
 次に、非正規雇用労働者の待遇改善等への支援についてお答えいたします。
 国においては、平成25年度より非正規雇用労働者の待遇改善等に取り組む事業主を支援するため、キャリアアップ助成金制度を創設しております。
 この制度は、非正規雇用から正規雇用に転換したり、非正規雇用労働者の賃金を増額改定するなどの処遇を改善した場合などに、事業主の申請に基づいて、一定の助成金が交付されるものであります。
 本市の支援策といたしましては、労働者が知っておきたい関係法令について、はたらく者のサポートガイドへの掲載や、本市が実施しております労働相談におきまして、非正規雇用労働者からの相談に対しては、専門機関につなげるなど、個々の案件に沿った対応に努めているところであります。
 また、本年10月には甲府市内に就業地がある80社の参加を得て、本市で初めて甲府市就職応援合同企業説明会の開催を予定しているところであり、非正規雇用労働者にとって、正規雇用労働者への転換の機会となるよう、側面から支援してまいります。
 こうした取り組みを行いながら、さまざまな機会を通じて、国及び甲府市の支援策をPRしながら、非正規雇用労働者の待遇改善や正規雇用への転換が図られるよう支援に努めてまいります。
 以上でございます。


◯副議長(岡 政吉君) 長谷川教育長。


◯教育長(長谷川義高君) 学生・生徒への労働法令の周知についてお答えいたします。
 学生・生徒が労働法令に関する正しい知識を身につけ、就職先やアルバイト先で違法な扱いを受けないよう、みずから意思表示し、行動できる力を養い、その有する能力を職場で十分に発揮できるようにすることは、重要な教育課題の1つと認識しております。
 このため、甲府商業高等学校では、現代社会の授業において、労働基準法など、労働者の権利の基本的な部分について学習しており、生徒の就職先につきましても、進路指導部を中心に企業訪問を繰り返す中で、生徒と企業のマッチングを図り、良好な就職先を決定しております。
 また、甲府商科専門学校におきましては、産業部編集のはたらく者のサポートガイドを活用し、社会人基礎力という教養科目の中で、労働法令等について学習するとともに、就職活動に向けた進路指導において、雇用にかかわるトラブルの実例を取り上げるなど、実践的な知識の習得に努めております。
 なお、中学校段階では、社会科公民分野におきまして、労働者の権利や労働条件の改善などに関する基礎的な内容について学習したり、職場体験学習などを通じて、望ましい勤労観や職業観を育むキャリア教育に取り組んでいるところです。
 今後も、高等学校や専門学校を中心に、発達段階に応じた労働法令に関する学習の充実を図ってまいります。
 以上でございます。


◯副議長(岡 政吉君) 輿石総務部長。


◯総務部長(輿石十直君) 本市の非正規職員の待遇改善と正規職員への採用についてお答え申し上げます。
 地方自治体におきましては、人口減少・少子高齢化の進行、行政需要の多様化など、社会情勢の変化に一層適切に対応することが求められている中、引き続き質の高い行政サービスを効率的・効果的に提供するため、業務の委託化やシステム化等の推進など、さらなる業務効率の推進に取り組んできたところであります。
 このような中、本市では、限られた財源を有効活用し、市民の皆様に満足度の高い行政サービスを提供していくため、総人件費の抑制に努める中で、職員定数の適正化や業務の役割分担を明確にしながら、非正規職員の効果的な活用を図り、行政運営に取り組んできた結果、職員の約3分の1が非正規職員という現在の状況に至ったと考えております。
 こうしたことから、非正規職員が働きやすい環境を整備することは重要なことと認識しております。
 御質問の非正規職員の待遇改善につきましては、昨年度に引き続き、今年度においても臨時・嘱託職員の賃金及び報酬の引き上げを実施したところであります。
 今後におきましては、正規職員と非正規職員の双方が働きやすい環境整備に努めるとともに、休暇等の面につきましても、ワークライフバランスに配慮した待遇改善に取り組んでまいります。
 次に、非正規職員の正規職員への採用につきましては、地方公務員法において、職員の任用は受験成績、人事評価、その他の能力の実証に基づいて行わなければならないとされていることから、本市では、甲府市職員の任用等に関する規則に基づき、筆記試験、口述試験等による競争試験を実施しております。
 今後におきましても、面接等においてしっかりと社会性や公務員適性等を見極め、職員の採用を行ってまいります。
 以上でございます。


◯副議長(岡 政吉君) 山田 厚君。


◯山田 厚君 樋口市長の基本的姿勢には感謝します。
 それでも、産業部長さんや総務部長さんのお話にはちょっとなかなか具体性が欠けていると思うんですね。行政や政治というのは一般論ではとにかくすばらしいことを言っても、具体化する具体論においては、なかなか実効性が見えないみたいなことがよくあると思いますけれども、この非正規問題もそれと同じにしてはいけないなと思うんですね。
 産業部長さんに対して、私は質問したのは、これからどうするんですかと言ったときに、今まで国の施策の紹介と、合同企業の説明会しか出されていないというのはどうなのか。
 いやいや、だからもっとこれからどういうふうにするのかっていうところを、大変な事態ですよ、3分の1というのは何年か前の話でしょう。もう4割になってきていますよ、非正規職員の方々が。これだからもう何とかしようというときになっているのに、国の施策の説明とっていうだけでよろしいんでしょうかね。
 とにかく今後どうするのかっていうところをしっかり検討して、計画立ててくださいっていうのが、私の質問でした。ぜひその方向でよろしくお願いいたします。
 それから、教育関係に関しては、今までよりもうちょっと力を込めてもらいたいということですよ。法律もこういうふうになってきている、プランもこう書いているって、文書上はこんなになってなかったですよね、ちょっと前までは。ぜひ、その辺の問題の労働法令関連の問題の知識を学校教育の段階から強める工夫をしていただきたいと思います。これは要望としておきます。
 それから、総務部長さんのお話ですけれども、確かに非正規職員の方々が1,000名近くにもなってしまって、3分の1にもなったと。これは今までの臨時とか臨時的な仕事とか、補助的な仕事ではないっていうことですよね。大変な業務を担ってもらっている。だからこそどういうふうな待遇の改善をしていくのかっていうことが必要なわけです。
 特に、非正規職員から正規職員への転換というのは、労働契約法では5年を超えて働いた場合には労働者の申し出によって正規雇用も可能だ、このことが言われているわけですよ。だとするんだったら、私どもの非正規職員の皆様をどう大切にするか。もちろん筆記試験も必要だし、口述の試験も必要だ。でも、経験を加味するということ、経験を優先するっていうこともお考えいただきたいなと思うんです。
 特に、また今働かれている非正規職員の皆さんを何とか改善するためにも、私先ほど言いましたけれども、要綱を変えなきゃだめですよ。要綱をどうするのか、要綱をそのままにしておいたら、例えば与えなければいけない休暇も書かれていない、年次休暇の記載もおかしい、正規職員との均衡待遇の問題も全然文章上にもあらわれていない、これはいかがなものか。甲府市非常勤嘱託職員取扱要綱及び甲府市臨時的任用職員取扱要綱を変えていただくことはできないんですか。再質問します。


◯副議長(岡 政吉君) 輿石総務部長。


◯総務部長(輿石十直君) 山田議員の甲府市非常勤嘱託職員取扱要綱及び甲府市臨時的任用職員取扱要綱等の改正についての御質問にお答えさせていただきます。
 非正規職員が働きやすい環境を整備するということは当然重要なことと考えておりますので、非正規職員の待遇改善に対しまして、必要に応じまして甲府市非常勤嘱託職員取扱要綱及び甲府市臨時的任用職員取扱要綱等の整備は、今後は図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。


◯副議長(岡 政吉君) 山田 厚君。


◯山田 厚君 つまり甲府市非常勤嘱託職員取扱要綱及び甲府市臨時的任用職員取扱要綱は変えていただくと受けとめましたけれども、それでよろしいですね。はい、わかりました。
 例えば、4分の3の勤務で29時間って、甲府市は厳守していますけれども、今多くの自治体は29時間じゃなくてそれ以上の勤務をお願いしています。それから通勤もほとんどのところが完全実施の通勤手当を出しています。その意味で、甲府市はちょっと遅れていると言わざるを得ないんです。ぜひ要綱の改善も含めて、しっかりした対応をしていただきたいと思うんです。
 それから、賃金の問題も、臨時の職員さんの日給、これは低すぎます。これは保育士さんだけじゃなくて、ほかの事務とかいろんなところも、臨時職員さんの日給もありますけれども、ぜひちゃんと見直していただきたいと思います。
 私は今回の質問に当たって、山梨県の市、それから山梨県甲府市以外でも類似都市20万人から30万人の人口の持つ都市を調べました。それから政令都市以外の県庁所在地も調べて、61の自治体でどうなのかを調べてみました。それから地方公務員法、最近の総務省の通知も見ましたが、どれも甲府市は3年から数年、その具体的な文章化なり取り組みが遅れているようです。ぜひその体制をしっかりしていただいて、まずは市長が言われたように、その待遇改善は必要だと言われるなら、具体論として足元から担っていただきたいと思います。
 確かに、この非正規職員の方の雇い入れの問題も随分不十分です。職務に全精力を挙げて専念しろと言われているけれども、この問題を非正規職員の人に問うんだったら、まずは待遇改善をしっかりしていただきたいと思います。
 非正規職員の方々と私10人ぐらいと話をしました。子どもさんからもいただいた手紙、大切にしているとか、そして給食でいえば、おいしいねと言ってくれたこと、そのことを本当に深く受けとめてくれる非正規職員の皆さん、そして保育所の卒園式では、正規の先生も非正規の先生も涙ぐんで子どもを送り出す、このことをしっかり受けとめたいと思います。
 以上です。


◯副議長(岡 政吉君) 以上で、各会派等による質疑及び質問を全部終了いたしました。
 これより割り当て時間に余裕がありますので、会派別ではなく、関連質問を行います。
 関連質問については、15分をめどに発言を許します。
 関連質問はありませんか。
               (「なし」と呼ぶ者あり)


◯副議長(岡 政吉君) これをもって、質疑及び市政一般質問を終結いたします。
 ただいま議題となっております日程第1 議案第73号から日程第17 議案第94号までの17案については、お手元に配付の議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託をいたします。
 お諮りいたします。
 日程第18 議案第88号から日程第22 議案第92号までの5案については、委員会条例第6条の規定により、委員14人をもって構成する決算審査特別委員会を設置し、これに付託の上、審査いたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
              (「異議なし」と呼ぶ者あり)


◯副議長(岡 政吉君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 重ねてお諮りいたします。
 ただいま設置されました決算審査特別委員会の委員選任につきましては、委員会条例第8条第1項の規定により、
    鈴 木   篤 君    坂 本 信 康 君   長 沼 達 彦 君
    末 木 咲 子 君    深 沢 健 吾 君   藤 原 伸一郎 君
    金 丸 三 郎 君    天 野   一 君
    創政こうふの 小 沢 宏 至 君         望 月 大 輔 君
    植 田 年 美 君    佐 野 弘 仁 君   内 藤 司 朗 君
    山 田   厚 君
以上14人を指名いたしたいと思います。
 これに御異議ございませんか。
              (「異議なし」と呼ぶ者あり)


◯副議長(岡 政吉君) 御異議なしと認めます。
 よって、ただいま指名いたしました以上の諸君を、決算審査特別委員に選任することに決しました。
 ただいま選任されました決算審査特別委員は、本会議終了後、委員会を開き、正副委員長を互選し、速やかに委員会の構成を終わるよう、ここに招集しておきます。
 次に、日程第24 議案第95号を議題といたします。
 市長から提案理由の説明を求めます。
 市長 樋口雄一君。
              (市長 樋口雄一君 登壇)


◯市長(樋口雄一君) 本日、追加提案いたしました案件につきまして、御説明を申し上げます。
 議案第95号「平成28年度甲府市一般会計補正予算(第3号)」につきましては、歳出において、第11款災害復旧費は、林業施設災害復旧費に係る農林水産業施設災害復旧費を追加するための補正であります。
 歳入につきましては、第18款繰越金及び第20款市債を追加するための補正であります。
 地方債の補正は、起債充当事業費の補正による借り入れ限度額を追加するものであります。
 御審議の上、御協賛賜りますようお願い申し上げまして、説明を終わります。


◯副議長(岡 政吉君) 以上で説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑はありませんか───質疑なしと認めます。
 ただいま議題となっております日程第24 議案第95号については経済建設委員会に付託いたします。
 次に、請願については、お手元の請願文書表記載のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。
 お諮りいたします。
 9月13日及び14日は、常任委員会審査のため、本会議を休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
              (「異議なし」と呼ぶ者あり)


◯副議長(岡 政吉君) 御異議なしと認めます。
 よって、9月13日及び14日は、休会することに決しました。
 休会明け本会議は、9月15日午後1時から開会いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。
               午後 5時16分 散 会