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平成27年6月定例会(第2号) 本文




2015.06.22 : 平成27年6月定例会(第2号) 本文


◯議長(石井脩徳君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、報告をします。
 去る六月十七日に開催されました指定管理施設・出資法人調査特別委員会におきまして、正副委員長互選の結果、委員長に遠藤浩君、副委員長に卯月政人君が、それぞれ選任されました。
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◯議長(石井脩徳君)次に、日程第二、知事提出議案、第五十七号議案ないし第六十八号議案及び承第一号議案を一括して議題とします。
 これより、上程議案に対する質疑とあわせ、日程第三の県政一般についての代表質問を行います。
 発言の通告により、浅川力三君に四十分の発言を許します。浅川力三君。
       (浅川力三君登壇)(拍手)
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◯浅川力三君 私は、自民党・県民クラブの浅川力三です。最大会派の自民党・県民クラブを代表して質問いたします。
 去る二月十七日、雪の降る中、第六十一代山梨県知事に就任された後藤知事が初登庁されたことは、記憶に新しいところです。後藤県政がスタートしてから、早くも四カ月が経過いたしました。
 知事は、ダイナミックやまなしとして示された本県の新たな地域づくりに向けて、県民の皆様と約束された百十七項目の公約の実現に邁進されています。山梨の明るい未来を切り開こうと、力強く、まさにダイナミックに奮闘されている知事に対し、心から敬意を表します。
 また、本県議会においても本年四月の選挙を経て、新たに県議会がスタートしました。私も、地域における住民の皆様の温かい御支援をいただき、心より御礼を申し上げます。今後とも、初心を忘れることなく、誠意、熱意、創意、勇気を持って、熱き心で行動することをお誓い申し上げます。
 さて、国においては、地方創生に向けた動きが活発化しております。全国で地方創生に向けた政策展開を競い合っており、私も地域創生をスローガンに、住民が住みなれた地域で健やかに暮らしていけるよう全力で取り組んでいるところです。
 こうした中、知事におかれましても、スピード感を持った施策の展開を強く意識されるところだと思います。知事は、職員に向けた訓示などにおいて、「二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックまでが、本県が再生に向かうことができるか否かのデッドラインである」ということを強調されています。就任直後の二月補正予算においては公約に資する事業を計上し、さらにその後、素早く事業を実行に移されており、その実行力を高く評価いたします。
 しかし一方で、「急いては事を仕損じる」「急がば回れ」という昔からの格言もあります。知事は今後、公約のさらなる実現に向けて、新たな施策を展開されることと思いますが、施策の推進に当たっては、十分に県民の声に耳を傾け、ニーズを把握し、横内前県政の方針をしっかりと引き継ぎつつ、議論を尽くした上で取り組む必要があるのではないでしょうか。
 私は、このたびの県議会議員の選挙戦を通じて、多くの有権者の皆様方から、県政に対するさまざまな御意見をいただきました。こうした県民一人一人の声を大切にし、今後の後藤県政に対し、評価すべき点は評価をし、いかなるときも県民目線で、県政の検証と提言を全力で行っていくことをお約束します。
 後藤知事におかれましては、真に県民本位の県政運営を行われることを強く期待し、以下、質問に入ります。
 初めに、県総合計画の策定について伺います。
 人口減少など大きな転換期を迎える中、知事は、山梨再生に向け、百十七の公約を初めとする数々の施策を直ちに実行に移すため、新たな総合計画の暫定計画を作成し、公表しました。
 この暫定計画では、アクションプランとして、公約実現に向けた具体的な取り組みや工程などが示されており、全ての公約について何らかの形で着手が図られています。しかしながら、現時点では、施策の具体化に必要な調査などの実施にとどまっているものも少なからず見受けられ、年末の本計画の策定に向けて、県民ニーズを踏まえ、しっかりと検討していただきたいと思います。
 また、これまで知事が繰り返し訴えてきたとおり、解決しなければならない課題は山積しており、山梨の将来を見据えながら、県民が一丸となって、さまざまな施策を実行していく必要があります。
 そのためには、これからの山梨をどうしたいのか。どのような社会を目指すのかというビジョンを明確に示し、県民の理解を得ることが何よりも重要です。
 今般の暫定計画では、長期的展望として、目指すべき地域社会や、その実現に向けた取り組みの考え方などが示されており、これらを県民と共有する中で、県が触媒としての役割を積極的に果たしながら、県民の総力を結集していく必要があります。
 そこで、暫定計画に示された目指すべき新たな地域社会について、知事の所見を伺います。
 また、県民との確かな連携のもとに計画を推進していくためには、計画策定段階から、さまざまな立場からの意見を反映させる必要がありますが、あわせて知事の所見を伺います。
 次に、人口ビジョン・総合戦略について伺います。
 国では、昨年十二月に施行したまち・ひと・しごと創生法に基づき、人口の現状と将来の姿、今後、目指すべき方向を示した、まち・ひと・しごと創生長期ビジョン及び総合戦略を定めたところであります。その中で、人口減少に歯どめをかけ、東京圏への過度の人口集中を是正し、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくこととしております。
 また、同法では、国と地方が一体となって取り組む必要があるとし、県、市町村においても、人口ビジョンと総合戦略を定めることとされております。
 県においては、二〇六〇年を見据えた人口の現状分析や将来展望を示した人口ビジョンと、今後五カ年の総合戦略について、今般、中間報告として取りまとめ、公表されたものと承知しております。
 過日、知事を初め県内市町村長が多数参加し、国の相談窓口で山梨にゆかりのある府省の職員である地方創生コンシェルジュの方々との意見交換会が催されました。
 その場では、本県の人口減少の実情や地域活性化に向けた取り組みなどについて、それぞれの省庁の専門的な立場や若い視点、国際的な視点から、さまざまなアドバイスを得るなど、人口ビジョン・総合戦略の策定に向け、大きな成果があったと伺っております。
 知事は、就任後わずかな期間の中で、中間報告の公表や、地方創生コンシェルジュとの意見交換など、前向きかつ迅速に取り組まれており、大いに評価するところであります。
 そこで、県では人口ビジョン及び総合戦略策定に向け、今後どのように進めていくのか伺います。
 また、今後、展開する総合戦略の基本的な考え方について、あわせて伺います。
 次に、リニア環境未来都市の整備方針の策定について伺います。
 昨年十月、工事実施計画が認可され、以降、JR東海による事業説明会が各地で実施されるとともに、本年四月には、県がリニア沿線の中央市布施に新たに用地事務所を設置するなど、リニア中央新幹線の建設に向けて、いよいよ事業が動き出したところであります。
 このリニア中央新幹線には、県民の大きな期待が寄せられているところであり、こうしたリニアの開業効果を県全体で享受するためには、県民や行政が一体となって地域の活性化に取り組んでいく必要がありますが、中でもリニア駅周辺をどのように整備していくのかは、大変重要な課題であります。
 リニアの開業は十二年先の平成三十九年でありますが、駅周辺の整備には、かなりの期間を要するため、計画的な実施に向け、早期に整備方針を検討していく必要があります。
 県は、平成二十五年三月にリニア活用基本構想を策定し、リニアを活用した県土づくりの基本的な指針を示すとともに、平成二十五年度からは、リニア駅周辺地区の土地利用や基盤整備に係る基本的な方針の検討を進めており、議員連盟からの政策提案も行ったところであります。私は、このリニア活用基本構想や議員連盟からの政策提案も十分踏まえながら、今後、検討されることを期待しているところです。
 知事は、今後のリニア駅周辺整備の検討においては、これまでの議論の中で整理された検討内容を踏まえながら、新たな視点を加えて、整備方針の策定に取り組むことを明らかにされました。
 そこで、リニア駅周辺におけるリニア環境未来都市の創造に向け、整備方針を策定していくとしていますが、どのように検討を進めていくのか伺います。
 次に、鉄道駅のバリアフリー化について伺います。
 鉄道駅は、その地域における公共交通のかなめとなる場所であり、その利便性向上は、高齢者や障害者などが快適に安心して暮らしていくために必要不可欠なことであります。
 私の地元においても、地域住民から、小淵沢駅のバリアフリー化や北口への通路の整備、長坂駅のエレベーター設置、日野春駅のICカードに対応する設備整備などを求める声が、多く寄せられています。
 鉄道駅の利便性向上に向け、さまざまな要望がある中で、私は、バリアフリー化が特に重要な課題であると思います。
 今議会に、小淵沢駅のバリアフリー化設備整備事業に係る予算案が提案されておりますが、県が駅舎のバリアフリー化に助成することを高く評価しているところであります。
 鉄道駅のバリアフリー化は、鉄道事業者が主体となって進めるものでありますが、それを実現するためには、県や地元市町村の考え方や姿勢が重要だと思います。
 本県においても、鉄道駅のバリアフリー化を積極的に推進していくべきだと思いますが、知事の所見を伺います。
 次に、県民の健康増進と医療の充実についてであります。
 まず、肝炎・肝がん対策について伺います。
 先月、肝炎・肝がん患者の皆さんにとって朗報となるビッグニュースが、立て続けに報じられました。
 一つは、C型肝炎患者のおよそ三割を占める、いわゆる二型に対する新薬ソバルディの保険適用、医療費助成が認められたというものであり、二つ目は、C型肝炎患者の七割以上を占める一型に対する治療薬ハーボニーが、新薬として承認されるとの情報であります。
 これらの新薬は、県立病院機構の小俣政男理事長が、我が国の治験の推進に統括医師として中心的な役割を果たされ、県立中央病院において積極的に取り組まれたものであり、それぞれのウイルスが、ソバルディで九六%、ハーボニーにおいては一〇〇%除去されたとの治験が示され、小俣理事長の「C型肝炎は治るが前提になる」との力強いコメントが、あわせて掲載されました。
 これらのことは、多くの肝炎患者の皆さんに大きな希望を与える出来事であり、肝炎・肝がん対策をライフワークとして活動している私は、早速、本県の肝炎対策に患者の立場で全身全霊を注ぎ、志半ばで本年二月に亡くなられた北杜肝友会の輿水良照前会長の墓前に報告したところであります。
 一方、本年二月に開催された山梨県肝炎対策協議会において、これまで長い間、東日本で最も高い状況が続いていた本県の七十五歳未満の肝がん死亡率が、平成二十五年のデータでは、前年を一・二ポイント下まわり、ワーストワンを脱したとの報告がなされました。
 これまでの関係者の努力によるものと評価はいたしますが、いまだ全国平均とは隔たりがあります。
 慢性化した肝炎は肝がんにつながると言われており、肝炎患者の早期発見・早期治療を促進する取り組みが不可欠であります。
 そこで、新薬の登場を契機として、一層の対策の推進を求めますが、所見を伺います。
 続いて、糖尿病性腎症を含む慢性腎臓病、いわゆるCKDの対策について伺います。
 県民の健康に関する統計に注目すべきデータがあります。
 それは、平成二十三年の厚生労働省の統計において、人口十万人当たりの糖尿病の総患者数が全国八位、その前年の統計では、糖尿病性腎症による新規透析患者数が十七・三人で全国最多と、いずれも見過ごせない状況を示していることであります。
 CKDは、糖尿病や高血圧の悪化により、慢性的にたんぱく尿の症状を呈するなどの腎機能が低下した病態をいい、全国の推定患者数は一千三百三十万人、成人の八人に一人が罹患しているとされ、まさに新たな国民病と言うべきものであります。
 放置して重症化すれば、人工透析や腎移植が必要な末期腎不全にまで進行するという恐ろしい病気ですが、初期の自覚症状に乏しいため、医療現場においても見過ごされることもあるとのことであり、県民の関心も一般的に高いとは言えない状況にあります。
 CKDは、医原病と言われるB型・C型肝炎とは異なり、適切な生活習慣の積み重ねにより、発症や重症化を予防することができる病気であります。
 そこで、私は、一刻も早く、広く県民にこの病気を周知し、早期発見・早期治療に結びつけ、新規透析患者をこれ以上ふやさない取り組みを強力に推進すべきであると思いますが、所見を伺います。
 もう一点、先進的な高度医療の導入について伺います。
 知事は、公約の中で、これからのがん治療として期待される重粒子線治療など、先進的な高度医療の導入を掲げられています。
 いざというときに最先端の高度医療を受けられる環境が、県内に整備されていることは重要なことであります。
 本県には、高度医療を受けられる医療機関がなく、こうした医療が必要となる場合には、県外の病院へ入院したり、通院したりする事例をしばしば耳にします。
 高度医療についても、身近な環境で受診できることが望ましいものの、全てをカバーすることも難しいので、本県に適した医療の導入を図っていくことが必要です。
 がん治療に限りましても、赤外線を当ててがん細胞だけをたたく近赤外線免疫療法や、がん細胞をウイルスに感染させて壊すウイルス療法、京都大学原子炉実験所で実用化を目指しているホウ素中性子捕捉療法など、最新の研究が日進月歩で進められており、重粒子線治療にとらわれず、さまざまな角度から検討していくことが必要です。
 さらには、これまで県議会などにおいて、こども病院やがんセンターの整備についての提案や要望がありましたが、こうした分野の高度医療に関しても、幅広く検討し、本県に必要な医療を見きわめていくことが重要です。
 そこで、重粒子線治療など、高度医療の導入を掲げられた知事のお考えと、今後の取り組みについて所見を伺います。
 次に、エネルギー政策についてであります。
 まず、メガソーラーと自然環境について伺います。
 本県では、多くの地域でメガソーラーが急速かつ膨大に設置されつつあり、大規模な森林伐採や、歴史的な景観を損なう計画も散見され、取り返しのつかない自然災害への懸念や、景観への影響が危惧されており、私は、もはや看過できない状況にあると思います。
 私の住む八ヶ岳地域では、美しい山岳景勝地に人工的で無機質な太陽光パネルや電柱が次々に設置されております。これに対して、森林や緑地、景観の破壊を危ぶむ住民からは、メガソーラーなどの大規模太陽光発電施設の設置に対する住民運動や署名活動が起きる事態となっております。
 本県は、美しい自然景観と豊かな自然環境を生かした農業・観光立県であります。この恵まれた財産を後世に引き継ぐことは私たちの責務であり、条例によりメガソーラーの設置を抑制すべきであるという地元の声も踏まえ、私も行動してまいりたいと思います。
 そこで、今後、メガソーラーなどと自然環境の調和を図るため、どのように取り組んでいくのか伺います。
 次に、エネルギー政策に関する基本構想について伺います。
 知事は、エネルギーを核とした産業の活性化など、エネルギーに関する多くの公約を掲げ、今般、新たなエネルギービジョンを策定することを表明されました。
 現在、国においては、急増したメガソーラーなどにより、全国的に国民負担の増大や電力系統への連系制約などの問題が生じたことから、固定価格買取制度の見直しやエネルギーミックスの議論がなされております。
 私は、このような国の動向も踏まえ、県議会や有識者などの議論のもと、太陽光発電を中心とした現在のエネルギー地産地消推進戦略を見直し、新たなエネルギービジョンでは、本県産業の発展のため、天然ガスパイプラインなどを活用した安定電源を柱に、エネルギーの供給力を充実させる方向で検討すべきであると思いますが、所見を伺います。
 次に、本県の産業振興についてであります。
 まず、中小企業・小規模事業者の振興のための条例制定について伺います。
 これまで我が国の中小企業政策は、比較的規模の大きな企業に焦点が当てられてきた傾向がありましたが、昨年六月に小規模企業を中心に据えた新たな施策の体系を構築すべく、小規模企業振興基本法が制定され、大きな転換期を迎えました。
 本県の中小企業の中でも、小規模事業者は企業数の八九・八%、常用雇用者数の四二・六%を占め、いずれも全国一位となっており、地域に密着し、地域経済を支え、地域コミュニティーの維持に大きく貢献している極めて重要な存在であります。
 このような中、知事は、就任後、初の二月定例会の我が会派の代表質問に対し、「中小・小規模企業の活性化は喫緊の課題であることから、明年度中に条例を制定し、なるべく早く施策に取り組んでまいりたい」と答弁されました。
 県議会としても、中小企業、小規模事業者の振興は喫緊かつ重要な課題であるとの認識のもと、中小企業振興対策政策提言案作成委員会を設置し、議会としての立場から政策提言を行うこととしております。今後、県議会のこうした政策提言を踏まえた検討がなされることを望むところであります。
 条例制定に当たっては、検討委員会を設置し、検討を重ねていくこととされていますが、現時点での条例の基本的な考え方について伺います。また、条例の制定に向け、今後、どのようなスケジュールで検討されるのか、あわせて伺います。
 次に、産業人材の育成について伺います。
 我が国の経済情勢は、政府が六月に発表した月例経済報告によれば「緩やかな回復基調が続いている」との判断でありますが、県内中小企業からは「景気の回復が実感できない」「円安の影響でむしろコストが上昇している」などの声が依然として多く聞かれます。
 このような厳しい状況の中、県内中小企業が継続して発展していくためには、下請体質から脱却し、新しい分野へ挑戦するなど、社会経済状況の変化にみずから即応していくことが求められており、そのためには、より高度で専門的な知識や技術を持った人材を育成し、供給していくことが重要であります。
 県では、これまで、産業技術短期大学校と工業系高校との連携や、山梨大学工学部が実施する地域産業リーダー養成教育プログラムへの支援など、産業人材の育成を図ってきたところであり、産業界からは一定の評価を得ていると聞いております。
 こうした中、知事は、公約で「県立高等専門学校の設置などにより、人材育成力の強化を図る」とされております。工業系高校や産業技術短期大学校における取り組みなど、従来からの産業人材の育成・供給策についても、充実強化を図ることが必要です。
 また、国においては、実践的な職業教育を行う新たな教育機関の創設の検討や、高等学校の専攻科修了生の大学への編入学などの新たな変革の動きがあると聞いています。
 こうした国の動向なども踏まえ、本県に適した産業人材育成・供給策とは何か、さまざまな意見を聞き、さまざまな角度から、幅広く検討を進めるべきであると考えますが、知事は、今後どのように人材育成力の強化を進めていくのか、所見を伺います。
 次に、地域資源を活用した広域的な観光地づくりについて伺います。
 知事は公約において、「県内各地で魅力豊かな地域資源を活用した広域的な観光地づくりを進め、統一的なプロモーションを実施し、富士山やリニアと連携した県内周遊観光を推進する」としております。
 これまで県内各地域において、それぞれ積み重ねられてきた取り組みを広域的な活動にまとめ上げ、魅力的な情報として発信し、誘客を図ることは、有効な取り組みであります。
 私の地元、北杜市においても、旧町村ごとに組織されている観光協会の支部が連携し、八ヶ岳南麓の豊かな自然を共通の地域資源としたウォーキング事業やサイクリング事業を行うなど、広域的な観光地づくりに取り組んでおります。
 地域が連携して広域的に共通の資源を活用し、継続した情報発信を行うことが、地域の魅力を向上させ、知名度や誘客力の高い選ばれる観光地づくりにつながるものと思います。
 先月発表された平成二十六年の観光客入り込み客数調査によると、富士・東部地域の入り込み客数は前年に引き続いて、順調な伸びを続けています。
 しかし、他の地域は、峡東地域を除き、軒並み前年を下回っているほか、全県の入り込み数の約四六%を富士・東部地域が占めるなど、県内各地への周遊は達成されていないことを示しています。
 この観光客の地域的な偏在を解消するためにも、地域の観光資源を活用し、広域的に魅力を強化し、周遊を促すことが必要ではないでしょうか。所見を伺います。
 次に、新たな農業施策大綱について伺います。
 昨年二月、本県は、かつて経験したことのない豪雪に見舞われ、農業用施設に甚大な被害が発生しました。しかし、その後の関係者の懸命な努力と手厚い支援により、急ピッチで復旧が進んでおり、本県農業の底力の一端をかいま見ることができました。
 しかしながら、昨今の状況を見ますと、大規模経営体や企業参入が増加するとともに、新規就農者がこの十年で五倍に増加するなど、関係者の努力によって、明るい兆しが見られるものの、産地を支えてきた中核的な農家の高齢化や減少に、依然として歯どめがかかっておらず、ピーク時には千三百億円を超えていた農業生産額も、近年は九百億円前後にとどまっているなど、本県農業の将来に不安を感じております。
 国においては、農業を成長産業と位置づけ、十年間で農業・農村所得の倍増を目指すという目標を掲げ、先ごろ、五年ぶりとなる食料・農業・農村基本計画の見直しを実施しました。
 こうした状況のもとで、農林水産省に奉職され、農業の専門家である後藤知事が誕生したことは、まことにタイムリーであり、早速、就任後、初となる二月定例県議会において、新たな農業施策大綱の策定を表明され、さらに今議会に関連予算を提案され、期待にたがわぬ手腕を発揮されております。
 農業は本県の重要な基幹産業であるとともに、水土の保全など農業の有する多面的機能がもたらす県民生活への恩恵は、まことに多大であります。
 活気あふれる山梨を実現していくためには、担い手の高齢化や農地の荒廃など、本県の農業が直面する課題を着実に解決していくための具体的な道筋を示すとともに、県民全体で認識を共有し、一丸となってその実現にチャレンジしていくことが重要です。
 そこで本年度、新たな農業施策大綱を策定するに当たり、今後どのように本県農業の振興を図っていかれるのか、その基本的な考え方について、知事の所見を伺います。
 次に、県産農産物などの海外における販売・情報発信拠点の整備について伺います。
 安全で品質の高い日本産農産物は海外で高く評価されており、特に経済発展を続けるアジア地域においては、果実の潜在的な需要が高いと言われております。
 県議会においても、アジア地域において、知事トップセールスへの同行や韓国、台湾への独自訪問などの取り組みにより、県産果実の魅力を直接、消費者や販売関係者に伝え、販路を開拓、拡大してまいりました。
 また、昨年、台湾の輸入会社の会長であるデービット・リン氏にやまなし大使を委嘱し、リン氏には、台湾、その他の輸出先の国々において、県産米の紹介や本県農産物の魅力をPRしていただいております。
 こうした取り組みにより県産果実の認知度が向上し、また円安の追い風もあって、果実の輸出実績は平成二十六年度には五億円を超えるなど、増加する傾向にあります。
 知事は、公約の中で「東南アジアのショッピングセンターなどに常設の山梨モールを設置し、山梨が誇る高品質の農作物を販売することにより、アジア市場を中心に海外における販路拡大を進めていく」としております。
 アジア地域における多くの国で農産物の輸入を規制している中、輸出を拡大するためには、鮮度保持技術の向上や、輸出経費の削減に向けての仕組みづくりなど、多くの課題もありますが、本県農業の発展のためには、海外において、さらに販路を拡大していくことが不可欠であります。
 このためには、これまでの期間限定の情報発信に加え、常時、農産物の魅力を発信していく拠点を整備していくことが有効であります。
 県は、県産農産物の魅力を発信し、さらなる輸出拡大を目指していくための拠点整備の調査検討費を提案しておりますが、今後、どのように進めていくのか、所見を伺います。
 次に、捕獲したニホンジカの食肉としての利活用について伺います。
 県ではニホンジカの管理計画において、平成三十五年度までには生息数を半減させるなど、捕獲対策を強化することとしておりますが、これに伴い、捕獲された鹿肉を有効活用していくことが重要な課題となります。
 野生鳥獣肉は、ヨーロッパではジビエ料理として、ワインによく合う高級食材に位置づけられており、本県においても、鹿肉を貴重な地域資源として捉え、食材に活用するとともに、観光資源として販売していくことは、市町村や猟友会を初めとする地域のニーズに合致したものであります。
 ニホンジカを食肉として流通させるためには、適切に処理されることが大前提であります。県では平成二十年九月に野生鹿の捕獲から解体、流通に至る衛生的な処理方法を体系的にマニュアル化したガイドラインを制定したところであり、これに基づく安全で安心な鹿肉の利用をなお一層、推進していく必要があります。
 現在、県内では、早川町、丹波山村、富士河口湖町の三カ所に鹿肉処理施設が建設されていますが、特に生息数の多い峡北地域においては未整備であることから、山梨県全域における鹿肉の利活用を促進するため、各地域において迅速に処理できる鹿肉処理施設の整備を進めていくことが喫緊の課題であります。
 ジビエを有効活用するためには、先進地の事例を調査し、衛生的な鹿肉の提供について協議を重ね、地域ぐるみで取り組む必要があります。
 そこで県では、鹿肉の利活用の促進に向けて、どのように取り組んでいかれるのか伺います。
 次に、社会資本整備についてであります。
 まず、社会資本整備重点計画について伺います。
 県民の安全・安心な生活は、橋梁やトンネルなどの道路施設、河川堤防や砂防堰堤を初めとする治水・砂防施設、生活基盤を支える公園や下水道施設など、さまざまな社会資本によって成り立っておりますが、まだ十分に整備が進んでいるとは言えません。
 特に、首都直下地震や南海トラフ地震、富士山の火山噴火、異常気象に伴う大型台風、局地的な集中豪雨・豪雪など、発生が想定される大規模自然災害に対応した社会資本の整備による防災・減災対策は、早期に対応しなければならない重要な課題であります。
 また、高度経済成長期を中心に集中的に整備された社会資本が、今後、急速に老朽化することが見込まれることから、計画的に対策を講じていく必要があります。
 さらに、リニア中央新幹線の開業による効果が全県的に広がるような道路網の整備なども、積極的に行っていく必要があります。
 これらの、県民にとって真に必要な社会資本の整備については、厳しい財政状況の中にあっても、計画的にしっかりと取り組んでいくことが重要であります。
 県においては、昨年度まで二次にわたり、社会資本の整備のための指針である社会資本整備重点計画を策定し、この計画に基づき、県民生活の向上や地域経済の発展を支える社会資本の整備を進め、多くの成果を上げてきたところであります。
 現在、県においては新たな計画策定を進めていると聞いておりますが、どのような考えで取り組んでいくのか知事の所見を伺います。
 次に、橋梁の長寿命化について伺います。
 橋梁の耐用年数については、一般的には五十年から六十年と言われ、本県において整備された多くの橋梁は、二〇三〇年には約半数の橋梁が更新時期を迎えることとなります。
 これらの新設費を全て確保することは、限られた予算の中では極めて困難な状況にあり、このため、県では平成二十二年に山梨県橋梁長寿命化実施計画を策定し、計画に基づき、補修などを適正に行い、長寿命化を進めています。
 橋梁の長寿命化を進めるに当たっては、まず、その状態を的確に把握するための点検が重要であり、県管理の橋梁については、職員の目視などによる日常点検に加え、定期的な点検を行っていると聞いております。点検によって、安全性は確保されることとなりますが、点検結果によっては、速やかに修繕などの対策が必要となる橋梁もふえることが想定されます。
 そこで、これまでの点検結果に基づく計画の見直しなど、今後の橋梁長寿命化の取り組みについて伺います。
 次に、老朽橋の整備について伺います。
 全県的に老朽矯の整備が課題となっている中で、私の地元でも、須玉川にかかる新橋や塩川にかかる駒井橋など、老朽橋が数多くあります。
 その中で、県道横手日野春停車場線の大武川にかかる駒城橋は、昭和三十四年、本県に甚大な被害をもたらした伊勢湾台風によって流失し、昭和三十六年にかけかえられ、既に五十有余年を経過した老朽橋であります。
 幅員が狭く、普通車同士のすれ違いも困難な状況です。また、この橋は、橋脚が多く、流れを阻害しているため、これまでにたびたび、流出した樹木や土砂が橋梁部を塞ぐなどの大きな災害を経験しており、地域や下流域の住民の不安は大きいものがあります。
 これまで、国による砂防整備事業によって、治水上の安全が図られてきたことは承知しておりますが、近年のゲリラ豪雨などの異常気象による土砂災害や、発生が危惧される東海地震などの大規模災害を想像しますと、この老朽化した駒城橋が無事でいられるかという地域住民の不安は、拭い切れません。
 そこで、地域住民の生活を支える重要な橋である駒城橋について、どのように整備するか、所見を伺います。
 最後に、東京オリンピック・パラリンピック開催を契機としたスポーツ振興について伺います。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催まで五年となり、スポーツに対する社会的な機運が次第に高まりつつあります。
 こうした動きを受け、本県議会においても、先般、スポーツ振興議連を立ち上げ、本県のスポーツの振興に向けた活動を展開していくことといたしました。
 オリンピック・パラリンピックは、各国のトップアスリートが国を代表し、世界一を目指して競い合う場であり、国中が熱くなる機会であります。本県ゆかりの選手が活躍するとなれば、なおさらのことであり、県民挙げて応援することで、地域が元気になるのは間違いありません。
 また、海外選手団の事前合宿も期待しているところであります。世界のトップアスリートが滞在することで、地域がにぎわうとともに、選手を間近で見られることは、子供たちにとってよい刺激になります。
 このようにオリンピック・パラリンピックの開催は、スポーツ振興を加速させ、地域を元気にする好機であります。
 この好機を逃さず、しっかりと本県スポーツ振興につなげるため、どのように取り組んでいくのか伺います。
 最後に、我が自民党・県民クラブは、これまで横内前知事とともに育ててきた山梨発展の芽を、今後は後藤新知事とともに結実させてまいることを県民の皆様にお誓い申し上げ、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。
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◯議長(石井脩徳君)浅川力三君の質疑・質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、後藤斎君。
       (知事 後藤 斎君登壇)
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◯知事(後藤 斎君)浅川議員の御質問にお答え申し上げます。
 ただいまは、地方創生へ向けて全力で取り組むとの決意を示されるとともに、自民党・県民クラブを代表され、県政各般にわたり御質問をいただいたところでございます。
 また、私の就任から今日までの県政運営に対し、評価のお言葉を賜り、心から感謝を申し上げます。
 今後も、全ての県民が明るく希望に満ち、安心して暮らすことができる輝きあんしんプラチナ社会を目指し、県民総参加の新たな地域づくりダイナミックやまなしをスピード感を持って推進してまいります。
 また、常に県民の皆さん方の声に耳を傾け、議会との真摯な議論を通じ、熟議断行による県政運営に取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、県総合計画の策定についてであります。
 まず、目指すべき地域社会についてのお尋ねでありますが、現在、本県は時代の大きな分岐点にあり、人口の減少を食いとめ、増加へと反転させていくことが、最も重要な課題であると考えております。
 そのためには、本県が持つ豊富な地域資源を十分に活用し、その魅力を国内外に広く発信することにより、機械電子産業等の基幹産業と、農業や地場産業、観光等の地域産業を拡大、発展させるとともに、これらの連携を強化し、新たな産業やビジネスの創出を図り、安定的な雇用を県民に提供していく必要があります。
 また、教育や子育て、医療・福祉、美しい景観の保全など、県民の生活環境をバランスよく整備をし、充実させることにより、誰もが暮らしたい、訪れたいと思えるような地域づくりが重要となります。
 こうしたことを踏まえ、今般の暫定計画において、県民誰もが明るく希望に満ち、安心して暮らせる輝きあんしんプラチナ社会を目指すこととし、その実現に向け、百万人都市やまなしを県民と共有する県土像として掲げ、最重要課題である人口減少の克服にチャレンジしてまいる所存であります。
 次に、計画策定過程におけるさまざまな意見の反映については、県のホームページや広報紙ふれあい等による暫定計画の周知に加え、私自身が行う県民との直接対話を初め、県庁を挙げ、あらゆる機会を通じて、県民の皆さんの声をお聞きしてまいりたいと考えております。
 さらに、今後、総合計画審議会とあわせ、各界の有識者による山梨未来会議を七月下旬に設置し、さまざまな立場から御意見、御提言をいただくこととしております。
 県議会における御論議に加え、こうした取り組みを通じて得られた幅広い県民の御意見等を踏まえる中で、本年中を目途に総合計画の策定を進め、県民総参加の県政を実現してまいりたいと考えております。
 次に、人口ビジョン・総合戦略についてであります。
 県では、人口の現状分析や将来展望を示す人口ビジョンと、これを踏まえた今後五カ年の具体的な施策・事業と、その数値目標などをまとめた総合戦略の策定作業に現在、鋭意取り組んでいるところであり、今般、現時点での検討状況や基本的考え方等について、中間報告として取りまとめ、公表したところでございます。
 今後は、人口の現状分析で明らかになった課題に加え、現在、実施している県民アンケートや、都市部の若者を対象とした移住定住ニーズ調査等の結果を反映させるとともに、外部有識者や県議会を初め、県民の皆さんから幅広く御意見を伺いながら、九月に人口ビジョンを、十二月に総合戦略を策定してまいります。
 次に、総合戦略の基本的な考え方についてであります。
 国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、現状のまま推移した場合、本県の人口は大幅に減少するとされており、こうした人口減少にまず歯どめをかけ、増加へと反転させていくためには、若年世代の、若者世代の県外転出が、母親世代となる若年女性人口の減少へ、さらに出生数の減少へとつながる負の連鎖をまず断ち切り、若年世代の、若者世代の県内定着を促進し、出生数の増加へとつなげていく正の循環へ転換させることが必要となります。
 こうしたことから、人口ビジョンの中間報告で分析した新たな雇用の場の確保による転出抑制と転入促進、時代や地域のニーズに合った人材育成、子育て世代が安心して産み育てることができる環境の整備など、講ずべき対策の方向性につき、基本的な考え方としては、雇用、人の流れ、人材、子育て環境、地域という視点から、五つの基本目標をお示ししたところでございます。
 今後とも、県民の皆さんの将来に対する期待に応え、全ての県民が夢と希望を持って安心して暮らすことができるよう、山梨の創生に向けて全力を傾けて取り組んでまいる所存でございます。
 次に、リニア環境未来都市の整備方針の策定についてであります。
 リニア中央新幹線の開業により、首都圏、中京圏、関西圏が短時間で結ばれ、本県を含む巨大な都市圏が形成されることとなります。
 リニア駅の周辺については、これから大都市圏へのアクセスが飛躍的に向上することに加え、豊かな自然環境と調和した魅力的な景観の形成や、産業を支えるエネルギーの供給など、山梨らしさが発揮できる強みを最大限に生かし、環境との共生や新たなライフスタイルが展開するリニア環境未来都市の創造を目指していく考えであります。
 こうした考えのもと、これまでの検討内容を踏まえ、より広いエリアにおいて、定住人口の増加、産業の振興、自立・分散型エネルギーなどを備えた災害に強い地域づくりなどの視点に立って、県民はもとより、国内外の方々にとっても魅力的な、山梨を象徴する場所となるよう、検討してまいります。
 今後は、将来、リニアを利用する若者世代や首都圏の住民などを対象に、駅周辺の整備に関する調査を行うとともに、有識者などで構成する検討委員会を設置し、整備のあり方について検討することとしております。
 また、こうした検討とあわせて、引き続き、県議会や県期成同盟会のリニア活用策検討部会などから御意見を伺うとともに、甲府市や中央市などと連携を図りながら、リニア駅周辺の整備方針を策定してまいります。
 次に、県民の健康増進と医療の充実について、幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、肝炎・肝がん対策についてであります。
 本県では毎年、三百人近くの方が肝がんで亡くなっており、その原因の八割はC型肝炎であると言われております。
 C型肝炎は、感染しても自覚症状がない場合が多いため、病症があらわれて診断を受けたときには、既に肝硬変や肝がんになっている場合もあることから、何よりも早期発見・早期治療が大切になります。
 このため、企業などと協働して、従業員に対して、肝炎ウイルスに感染しているかどうかの検査を呼びかけるとともに、市民講座の開催やリーフレットの配布などを行う早期発見を促進する取り組みを進めてまいります。
 また、昨年度から、ウイルス感染を原因とする慢性肝炎患者等を対象とした定期検査費用への助成制度を開始したところでありますが、本年度は、この検査費用の助成回数を年二回にふやすとともに、きめ細かく受診状況を確認することなどにより、確実に治療につなげてまいります。
 さらに、今回、治癒率が非常に高い新薬が開発されたことから、少ない自己負担で早期に適切な治療を受けられるようにするため、先月二十日より新薬ソバルディによる治療を医療費助成の対象に加えたところでございます。
 今後も、市町村や医療機関等の協力をいただく中で、肝炎・肝がん対策の一層の強化を図ってまいります。
 次に、CKD(慢性腎臓病)対策についてであります。
 CKDは、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の悪化により発症するものであることから、日ごろの食習慣を改善することなどにより予防することができ、また、早期に適切な治療を受けることにより、重症化を防ぐことが可能な病気であります。
 このため、県ではこれまで、県民の生活習慣の改善に向けた取り組みを行ってまいりましたが、糖尿病性腎症による人口十万人当たり新規透析患者数が全国最多であるという状況等を踏まえ、今般、早期発見・早期治療のための総合的な施策を講じることとしたところでございます。
 具体的には、まず講演会の開催やパンフレットの配布などを行い、県民へのCKDに関する啓発に努めてまいります。
 また、市町村が行う腎機能の状況を調べるための血清クレアチニン検査等に要する費用への助成制度を設け、この検査を確実に全市町村で実施してもらえるよう働きかけることで、CKDの早期発見につなげてまいります。
 さらに、医師等で構成する協議会を設置する中で、専門医への紹介基準や紹介シートを作成し、かかりつけ医の受診と専門医の治療を円滑に結びつけることにより、腎疾患を指摘された患者が早期に適切な治療を受けられるようにするための連携体制を構築してまいります。
 こうした取り組みにより、発症や重症化を防止し、新規透析患者数の抑制を図るなど、CKD対策を積極的に推進してまいります。
 次に、先進的な高度医療の導入についてであります。
 私は、県民が安心して健やかに生活していくためには、医師等の確保を図り、在宅医療や周産期医療などの地域医療提供体制の整備を進めていくことはもとより、身近な場所で先進的な医療が受けられる環境を整備していくことが必要であると考えています。
 高度医療につきましては、重粒子線治療のほかにも、さまざまな最先端のがん医療の研究が進められており、がん医療以外にも、全国で地域の状況に応じた医療が展開されています。
 このため、本県の医療ニーズや医療資源を把握するとともに、他県で展開されている先進的な高度医療のデータを収集し、運営体制や事業スキームなどを分析する中で、重粒子線治療も含めて、どのような高度医療を導入することが適切か、調査を実施することとしております。
 また、高度医療の導入に当たっては、医療機関の連携や、幅広く患者さんを集める体制の構築、さらには高度医療に対応できる医療従事者の確保も必要となります。
 こうしたことから、まず医療関係団体の代表者や有識者などによる会議を開催し、調査結果を踏まえ、本県にふさわしい高度医療や連携協力などについても、重粒子線治療も含めて検討し、本年度中には最も効果的な高度医療のあり方を明らかにしてまいりたいと考えております。
 次に、エネルギー政策について幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、メガソーラーと自然環境についてであります。
 県内のメガソーラーについては現在、三十七カ所が稼動するなど急速に増加し、大規模な森林伐採を伴うものもあることから、地元市町村と一体となって、自然環境への配慮や防災対策等が適切に講じられるよう、事業者に対する関係法令に基づく指導を徹底してまいります。
 また、県と市町村との連絡協議会の開催などにより連携を一層深め、市町村の景観計画等による景観保全の取り組みについても支援をしてまいります。
 さらに、本年度は事業地の選定段階において検討すべき課題、配慮すべき事項などを示したガイドラインを市町村と協議しながら策定し、メガソーラー等と自然環境の調和が図られるよう、事業者へ周知するとともに、指導を強化してまいります。
 次に、エネルギー政策に関する基本構想についてであります。
 急速に普及した太陽光発電により、景観の問題や系統連系の制約等の問題が生じていることなどから、国の二〇三〇年を見通した電源構成においては、太陽光に偏らず、安定して発電できる水力、バイオマスなどの他の再生エネルギーも、バランスよく導入することが示されております。
 一方、県内では、景気の低迷や社会情勢などの影響により事業所数が減少し、企業の経営基盤の強化が課題となっていることから、安価で安定的なエネルギーを核として基幹産業の発展集積を図り、企業の成長を促進することが必要です。
 このような状況から、高効率の天然ガスコージェネレーションシステムや水力、バイオマス発電などの出力の安定した電源の導入も進め、エネルギー供給力の充実により、経済の活性化を図ってまいります。
 また、災害に強い自立・分散型エネルギー社会の構築等もあわせて図る新たなエネルギービジョンを策定してまいります。
 次に、産業振興について幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、中小企業・小規模事業者の振興のための条例の制定についてであります。
 本県の中小企業・小規模事業者は、地域経済の活性化、地域住民の生活向上などに寄与する極めて重要な存在であります。
 しかしながら、経済のグローバル化の進展、人口の減少、競争の激化などにより、本県中小企業・小規模事業者を取り巻く環境は、大変厳しい状況になっております。
 また、多くの経営者からは、景気回復が実感できないとの声を耳にしており、雇用情勢の改善を受け、学生の大手志向が強まる中、本県中小企業は人材の確保にも苦慮しております。
 このため、中小企業・小規模事業者の成長と持続的発展を目的とした条例を制定し、総合的な振興を図ってまいりたいと考えております。
 条例では、事業者の自主的な取り組みの促進や、県、市町村、商工団体等の連携協力などにより、中小企業・小規模事業者の振興を図ることを基本的な考え方とし、さらに施策を総合的かつ計画的に実施するため、条例に基づく振興計画を策定することとしております。
 条例制定に向けたスケジュールにつきましては、補正予算成立後、商工団体や事業者、有識者などからなる検討委員会を速やかに設置し、現状や課題を整理した上で、条例の骨子についての検討を進める予定であります。
 さらに、県議会からいただく御提言などを踏まえた上で、明年二月議会に条例案を提案してまいりたいと考えております。
 次に、産業人材の育成についてであります。
 本県の基幹産業である機械電子産業を成長・発展させていくためには、即戦力となる人材を育成し、供給していくことが重要であります。
 県では、これまでも産業技術短期大学校と工業系高校との連携など、高度職業訓練の拡充を図ってまいりました。
 しかしながら、技術革新が加速する物づくり産業においては、必要とされる人材は絶えず変化しており、これに対応するためには、そのニーズを的確に把握することが不可欠であります。
 このため、県内企業に対するニーズ調査を実施し、現在の採用状況や今後の採用予定、製造、設計等の部門ごとに必要とする人材などのデータを収集するとともに、生徒や保護者に対するアンケート調査を実施しながら、進路希望、工業系分野への興味などについても把握することとしております。
 一方で国では、議員御指摘のとおり、実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に向けて検討を始めるなど、新たな動きが出ています。
 こうしたことを踏まえ、今後、産学官などの関係者で構成する検討委員会を設置し、産業人材の育成・供給の強化策について、国の動向も含め、さまざまな角度から幅広く検討し、産業界などのニーズに的確に応えてまいります。
 次に、地域資源を活用した広域的な観光地づくりについてであります。
 県内各地への周遊観光を促進するためには、各地域が有する魅力ある観光資源を活用しながら、行政や住民、民間団体などが連携し、集客力ある観光地づくりを進めていくことが必要であります。
 このため県では、これまで北杜市観光協会や富士五湖観光連盟などが実施する集客イベントなどを支援するとともに、自然、歴史、文化などを共有する複数の市町村が一体となって形成する観光圏の整備などを支援してまいりました。
 本年度は、新たに世界的なブランドとして確立しつつあるワインを中心に、桃、ブドウなどの果実や美しい農村景観、温泉などを活用した滞在型周遊観光の実現を目指す峡東地域ワインリゾート構想を県と峡東三市、関係団体等が協働して策定することといたしました。
 この構想では、峡東地域をより魅力ある観光地とするとともに、国内外から多くの観光客が集まる富士北麓地域から国中地域への周遊を促すための起点とすることを目指す考えであります。
 さらに、観光客が県内を移動しやすい利便性の高いバス交通ネットワークを検討しているところであります。
 このような広域的な取り組みとあわせ、これまで埋もれていた地域資源を新たな観光資源として掘り起こすなど、魅力ある観光地づくりを積極的に支援するとともに、東京、名古屋、大阪で実施する観光商談会などを通じ、新たな旅行商品の造成を進め、多くの観光客が県内の各観光地へ周遊するよう努めてまいります。
 次に、新たな農業施策大綱についてであります。
 本県農業については、新規就農者が二十六年度は前年度比で一割増の二百七十四人と、明るい兆しがありますが、一方で、人口減少や経済のグローバル化に伴う国内消費の変化などによる影響が懸念されております。
 このような情勢の変化に的確に対応し、将来にわたって本県農業を成長・発展させていくためには、農業所得の向上を通じ、産業としての農業力を強化していくことが最も重要であります。
 このため、今後の農業振興の目標にもうかる農業の展開を掲げ、特色ある県産食材の生産を積極的に推進するとともに、県内、国内、海外、それぞれの需要に応じた販売戦略によって、販路の拡大を図ってまいりたいと考えており、県産食材の生産・利用拡大や陸上養殖の産地化、さらには海外における常設の販売拠点の適地調査などに取り組んでまいります。
 新たな農業施策大綱では、こうした取り組みに加え、農産物の高品質化や生産コストの削減、観光分野との連携による消費拡大など、農業所得向上への総合的な施策と、目標となる経営モデルをお示ししていきたいと考えています。
 今後、生産者や流通販売の専門家等で構成する検討委員会での議論や、パブリックコメントなどを通じて、幅広く意見を伺いながら、年内には新たな大綱を策定し、生産者や農業団体を初め県民一体となって、魅力あふれる農業の実現に取り組んでまいります。
 次に、県産農産物等の海外における販売・情報発信拠点の整備についてであります。
 海外において、県産農産物等の販路拡大を図るためには、年間を通じて本県の魅力を情報発信していくことが効果的であることから、果実を初め、野菜、畜産、ワイン等の展示販売や観光情報の提供など、本県の魅力を総合的に発信する常設の拠点を整備してまいりたいと考えております。
 拠点を整備する国については、東南アジアを中心に植物検疫などの規制や現地購買力の状況などにより、候補地を絞り込んだ上で、現地の消費者ニーズ、設置の形態や手続、運営に要する経費などについて調査をし、関税や治安、周辺国への波及効果も踏まえ、選定していきたいと考えています。
 選定後は、効果的な設置場所について詳細な現地調査を実施するとともに、設置する場所の管理者や運営を委託する事業者との協議を行うなど、明年度の開設を目指し、鋭意取り組みを進めてまいります。
 次に、捕獲したニホンジカの食肉としての利活用についてであります。
 捕獲したニホンジカは貴重な地域資源であり、ジビエ料理として利活用することは、地域における野生鳥獣による被害防止への意欲を高めるとともに、観光振興を図る観点からも重要であると考えています。
 これまで県は、鹿肉を安全な食材として活用するため、狩猟者や処理業者等の関係者に対し、ガイドラインに基づく野生鹿の捕獲から解体、流通に至る衛生的な処理方法について周知するとともに、地域における処理施設の整備に対し、支援を行ってまいりました。
 また、各地域では、県や市町村、猟友会などから構成される野生鳥獣被害対策連絡会議において、鹿肉の有効活用について検討を進めており、特に捕獲数が多い峡北地域では、処理施設の整備に向け、県内の先行事例の現地調査を行うこととしております。
 今後とも、地域の要望に応じ、市町村等が行う処理施設の整備に対し支援するとともに、観光振興のみならず地場産業の振興を図る観点からも、鹿肉はもとより、鹿皮などの有効活用をするため、全庁的な取り組みを進めてまいります。
 次に、社会資本整備について幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、社会資本整備重点計画についてであります。
 厳しい財政状況下にあっても、県民の安全・安心の確保や地域経済の活性化のために必要な社会資本の整備については、選択と重点化を図りつつ、着実に進めていく必要があるため、県では、昨年度までを計画期間とする第二次社会資本整備重点計画に基づき、さまざまな課題に対応した社会資本の整備を進めてきたところであり、その整備目標はおおむね達成されたと考えています。
 こうした中、東日本大震災の教訓を踏まえ、より災害に強い県土づくりが求められていることに加え、富士山の噴火対策の強化、リニア中央新幹線の開業を契機とした県内全域にわたる活力の創出など、新たな課題も生じており、早急な対策が必要となっています。
 このため、県では、現在、東京オリンピック・パラリンピックの開催及びリニア中央新幹線の開業を見据えた第三次社会資本整備重点計画の検討を進めているところであり、今後、県民の皆さん方の幅広い意見を踏まえながら、年内の策定を目指してまいります。
 最後に、橋梁の長寿命化についてであります。
 県では、今後、多くの橋梁が老朽化することに伴い、維持管理費が増大する中、さらなるコスト縮減を図ることを目的とし、平成二十二年度に橋梁長寿命化実施計画を策定し、緊急輸送道路等の橋梁の耐震化や、健全性確保のための補修工事を進めてまいりました。
 このうち耐震化につきましては、緊急輸送道路上にある十五メートル以上の橋梁を優先的に実施しており、計画の対象となる四百九十八橋に対し、昨年度末までに約八〇%に当たる三百九十六橋を完了したところであります。
 現在、県では、平成二十五年度の道路法改正により、橋梁点検が強化されたことから、県管理の全橋梁を対象として、近接目視による詳細な点検を実施しているところであり、本年秋までにその結果を取りまとめることとしております。
 今後、この点検結果を踏まえるとともに、新たな補修技術を導入することにより、次期社会資本整備重点計画の策定に合わせ、年内を目途に橋梁長寿命化実施計画の見直しを進めてまいります。
 以上をもって、私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長等からお答え申し上げます。
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◯議長(石井脩徳君)リニア交通局長、佐藤佳臣君。
       (リニア交通局長 佐藤佳臣君登壇)
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◯リニア交通局長(佐藤佳臣君)浅川議員の鉄道駅のバリアフリー化についての御質問にお答えします。
 鉄道利用者の円滑な移動や利便性、安全性の向上を促進するため、鉄道駅のバリアフリー化は非常に重要な取り組みであると考えております。
 これまで県では、バリアフリー化の対象となる駅の規模や設備の内容などを定めた国の基本方針に基づき、エレベーターの設置や段差の解消など、鉄道事業者が行う事業に対し、市町村と協力して助成を行ってまいりました。
 今後とも、地域の利用者や本県を訪れる観光客などにとって、県内の鉄道駅がより使いやすい施設となるよう、鉄道事業者や市町村と連携しながら、引き続きバリアフリー化の推進に取り組んでまいります。
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◯議長(石井脩徳君)県土整備部長、大野昌仁君。
       (県土整備部長 大野昌仁君登壇)
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◯県土整備部長(大野昌仁君)浅川議員の老朽橋の整備についての御質問にお答えします。
 大武川にかかる駒城橋は、橋脚が多く、流れを妨げやすい構造に加え、過去の洪水時においては、橋の桁下まで水位が上昇するなど、治水上の課題があることから、早急な対応が必要と考えております。
 現在、県内全橋梁を対象として実施している橋梁の点検結果に基づき、年内に橋梁長寿命化実施計画を見直すこととしており、この中で今後、地域の皆様からの御意見を伺いながら、治水対策とあわせた駒城橋のかけかえについて検討してまいります。
 以上でございます。
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◯議長(石井脩徳君)教育委員会委員長、石川洋司君。
       (教育委員会委員長 石川洋司君登壇)
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◯教育委員会委員長(石川洋司君)浅川議員の東京オリンピック・パラリンピック開催を契機としたスポーツ振興についての御質問にお答えいたします。
 東京オリンピック・パラリンピックの開催は、県民のスポーツに対する意識を高め、みずからの実践につながるなど、競技力の向上や健康の保持増進を図るよい機会であると考えております。
 このため、県教育委員会では、競技団体が行う将来の活躍が期待される選手の育成を支援するなど、競技力の向上に努めるとともに、県民とトップアスリートとの交流会の開催など、広く県民がスポーツに参画する機会の創出に取り組んでまいることとしております。
 また、東京オリンピック・パラリンピック事前合宿等の誘致を図るため、情報提供や受け入れ関係者との連絡調整を行うサポートデスクの設置を予定しているほか、リオデジャネイロオリンピックの事前合宿地となっているブラジルのミナスジェライス州や英国で開催されるラグビーワールドカップの公式キャンプ地の視察を行い、誘致活動を充実させることとしております。
 今後、こうした取り組みに加え、関係部局との連携を図り、東京オリンピック・パラリンピックの開催を地域活性化の契機とすることも視野に入れながら、本県スポーツの一層の推進に取り組んでまいります。
 以上でございます。
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◯議長(石井脩徳君)当局の答弁が終わりました。
 浅川力三君に申し上げます。再質問はありませんか。
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◯浅川力三君 ございません。
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◯議長(石井脩徳君)これをもって、浅川力三君の代表質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午前十一時四十七分休憩
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                                         午後一時一分再開議
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◯議長(石井脩徳君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第二及び日程第三の議事を継続します。
 発言の通告により、鈴木幹夫君に四十分の発言を許します。鈴木幹夫君。
       (鈴木幹夫君登壇)(拍手)
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◯鈴木幹夫君 私は、自由民主党山親会を代表して、今定例会に提出されました案件並びに県政一般について質問いたします。
 二月の雪天のもと、多くの職員の出迎えを受ける中、第六十一代山梨県知事として、後藤知事は初めて県庁に登庁されました。
 その後の四カ月、県民の皆様から負託された職責の重さをかみしめながら、輝きあんしんプラチナ社会の実現に向けて取り組んでいるお姿を見、私は心から敬意を表するものであります。
 また、我が会派、自由民主党山親会においても、定住人口の減少に真正面から向き合い、強い意思を持って、これを食いとめ、人口増加へと反転させようと思い、そして並々ならぬ決意を持って知事が進める新たな総合計画等の策定に大いに期待をいたすものであります。
 さて、自由民主党山親会は、山梨県議会議員としての立場から、県政の進展と、県民本位の政治を目指し、志を同じくする者が集い、新たに会派を設立いたしました。
 「山親会」という名称は、山梨県民のために親身に寄り添い、また、時に親の身となり、県民とともに泣き、笑い、苦楽をともにする。そんな思いから、命名をいたしたものであります。
 戦国時代の中国の儒学者、孟子の言葉に、「至誠にして動かざる者は、いまだ、これあらざるなり」という言葉があります。
 現在、NHKで放映中の、吉田松陰の妹の生涯をつづった大河ドラマ「花燃ゆ」では、長州萩の私塾、松下村塾において、後の明治維新の指導者となる多くの才能あふれた人材を教え、育てた吉田松陰が、その生涯において信条とした言葉であります。
 吉田松陰と同郷である自由民主党の安倍総理も、また、この言葉を座右の銘としておられます。
 「至誠にして動かざる者は、いまだ、これあらざるなり」これは、この上ない誠を尽くせば、人は必ず心動かされる。誠意を尽くして事に当たれば、どのようなものでも必ず動かすことができるという意味であります。
 私ども山親会も、県政推進のどんな困難な局面においても、常に誠を尽くし、粘り強く、事に当たってまいりたいと考えております。
 よりよい山梨のために尽くすという志を持って、理非曲直をただし、みずからも襟を正して、県民のための政治を目指すことをここにお誓い申し上げ、以下、質問に入ります。
 初めに、新たな総合計画についてであります。
 後藤知事は、さきの知事選挙において、百万人都市やまなしの実現に向けた公約を示し、就任直後の二月議会において「百十七の公約の実現に向けて、直ちに実行に着手していく」と述べられました。
 また、現在、県では、新たな総合計画の策定を進めており、過日、暫定版の計画を策定、公表されました。まずはスピーディーな政策実現に向けた第一歩と受けとめております。
 改めて、知事公約を見てみますと、医療、介護を初めといたしまして、時代の大きな流れの中で対応が求められる公約とあわせ、自立エネルギーに着目した取り組みや、連携協働による地域づくり、リニア新駅周辺の活用方法など、前県政にはなかった、後藤知事ならではの公約も数多く掲げられています。
 県は、本年四月に、総合計画の策定の基本方針を作成しましたが、これによると、総合計画は「各部門における県計画の上位に位置する新たな県政運営の基本指針」とされております。
 当然のことながら、後藤知事が就任する前に策定された部門計画は、策定当時の考え方によるものであり、全てとは言わないものの、中には、知事の考えどおりではないものも、あるのではないかと思います。
 そこで、各部門計画について、総合計画との整合性をどのように図っていくのか、知事の所見をお伺いします。
 また、現在、総合計画と並行して、人口ビジョン・総合戦略についても策定が進められています。人口減少に関する取り組みは県政の広範囲にわたるものであり、まさに総合行政というべきものであります。
 そこで、人口ビジョン・総合戦略は、総合計画とどのような関係にあるのか、あわせてお伺いをいたします。
 次に、人口減少対策についてであります。
 今般、県において、人口の分析や将来展望を示す人口ビジョンと、今後の五カ年の施策を示す総合戦略について、中間報告を公表したところであります。
 報告によると、本県の人口は、二〇〇〇年九月の八十九万五千人をピークに、二〇〇二年に減少に転じ、近年では年間五千人以上の減少が続いております。また、二〇〇〇年代前半から、死亡数が出生数を上回る自然減の時代に入っており、近年その数は年間三千人以上の減少となっております。
 合計特殊出生率を見ますと、二〇一四年は一・四三であり、二・〇を上回っていた一九七〇年ごろまでと比較すると、大幅に低くなっております。
 人口減少を食いとめ、増加に転ずるためには、自然減対策と社会減対策を両輪として取り組んでいくことが不可欠であります。
 中でも、自然減については、取り組みの成果があらわれるまでに時間を要するものであり、手をこまねいていることはできません。
 私は、自然減の大きな要因と言われる未婚化や晩婚化の進行を社会全体の問題と捉え、積極的に対応していく必要があると考えております。
 価値観が多様化する中で、結婚に対する考え方もさまざまであると思いますが、今回の県民アンケート調査の中間報告を見ると、独身者の約九割が「いずれは結婚したい」と回答しています。
 この結果を踏まえ、結婚を希望している若者が、前向きに結婚への一歩を踏み出せるよう後押しをすることが、自然減対策の一つの柱になると考えておりますが、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、リニア環境未来都市の整備についてであります。
 本年、三月十四日に北陸新幹線が金沢まで開業となりましたが、首都圏からのアクセスが飛躍的に向上したことで、金沢は大いににぎわい、そのにぎわいぶりをテレビ報道により、私たちも目の当たりにしたところであります。
 金沢駅の西口では、開業にあわせた再開発により、ビルが建ち並び、新幹線開業後、外国人観光客数もふえ、兼六園や金沢二十一世紀美術館、茶屋街など、ゴールデンウイーク中は大変な混雑をしたとも聞いております。
 金沢に限らず、新幹線などの高速鉄道の開業は、首都圏などから多くの人を呼び込むことが可能となり、地域経済の活性化が図られるなど、その効果は絶大であります。
 本県においても、十二年後の平成三十九年には東京─名古屋間が開通することで、リニアが停車する山梨は、産業や経済、ライフスタイルなど、さまざまな分野で大きなインパクトを受けることは明らかであり、このことは、県民にとって、将来の発展に向けた大きな夢と明るい希望を抱かせてくれるものであります。
 十二年後のリニア新幹線の開業の効果を全県で享受するため、本県の新たな玄関口となるリニア駅周辺をどう整備していくか、本県の将来の発展にかかわる非常に重要な課題であると考えます。
 知事は、これまでの議論を踏まえた上で、駅の近郊を含めたより広いエリアにおいて、リニア環境未来都市の創造に向け整備方針を策定していくとしております。
 そこで、これまで議論してきた内容について、今後どのような検討を行っていくのか。また、近郊を含めたリニア駅周辺の整備について、どのような考えのもとで検討していくのか、御所見をお伺いします。
 次に、富士山の突発的な噴火対策についてであります。
 先月二十九日、鹿児島県の口永良部島にある新岳で爆発的な噴火が発生し、火砕流は火口から二キロメートル以上離れた海岸にまで達しております。気象庁では、噴火警戒レベルを導入後、全国で初めて最高のレベル五に引き上げ、島の全住民が島外に避難いたしました。火山噴火予知連絡会の委員からは「今後も噴火が起こる可能性があり、避難が年単位に及ぶことを考える必要がある」との見通しが示されておりますが、一日も早い帰島ができることを心よりお祈り申し上げます。
 一方、神奈川県の箱根山では、大涌谷周辺で四月下旬から火山活動が活発化し、五月上旬に噴火警戒レベルが二に引き上げられ、小規模噴火のおそれがあるとし、神奈川県箱根町から大涌谷周辺の半径約三百メートルの想定火口に避難指示が出されたところです。
 富士山についても、いつ噴火してもおかしくないと言われていることから、非常に心配されましたが、火山専門家からは、「箱根山と富士山はそれぞれ独立した火山であり、箱根山に誘発されて富士山が活動を活発化させることはない」との見解が示され、胸をなでおろしたところであります。
 しかし、戦後最悪の火山災害となった昨年九月の御嶽山での突発的な噴火で、五十七人ものとうとい命が失われ、いまだ六人の方が行方不明となっているなど、甚大な被害を受ける事態となっていることは、記憶に新しいところです。
 来月一日は富士山の山開きです。多くの観光客や登山者が訪れますので、これらの方々の安全・安心を確保するため、富士山噴火を想定した備えは喫緊の課題であります。
 県では、昨年十二月補正予算に計上し、噴火対策を進めていることは承知しておりますが、今夏における富士山の突発的な噴火対策にどのように取り組まれていくのか、お伺いをいたします。
 次に、道の駅の防災機能の拡充についてであります。
 平成二十三年に発生した東日本大震災では、警察庁の発表で死者一万五千八百九十一人、行方不明者二千五百七十九人と関東大震災以来の大惨事となり、被災者を助けるべき行政機関さえ、機能が麻痺した状況でありました。
 こうした中、被災者同士の自助・共助の精神が芽生えるとともに、被災者と救援者が同じ気持ちで集った場所がありました。その一つが道の駅であります。
 元来、道の駅は、道路利用者の施設として整備されておりますが、この大震災において極めて重要な施設であることが認識されたところであります。
 災害時に、道の駅は被災された方々の避難場所となり、水や食料、トイレを提供する支援施設として活用できるとともに、被災情報や道路情報などの発信拠点として、また、自衛隊等の活動拠点としても有用でありました。
 平成二十五年度には、内閣府から南海トラフ巨大地震の被害想定と地震防災対策推進地域が発表されましたが、その被害想定のすさまじさと、本県のほぼ全域がその地域内になっていることが明らかになりました。
 また、昨年九月に多くの人命が失われた御嶽山の噴火や、箱根山で頻発している火山性地震、先月末に前兆もなく、爆発的に噴火した口之永良部島の新岳など、火山噴火による災害のことも考えますと、本県において整備されている十九カ所の道の駅を最大限に活用することが必要であります。
 そこで、道の駅を防災拠点として、どのように機能拡充を図っていくのか、県の御所見をお伺いいたします。
 次に、高度医療の導入についてであります。
 医療の充実強化は、私たち県民の安全・安心な暮らしのよりどころとなっていることから、私は、本会議において、救急医療や周産期医療について、県の姿勢をただすとともに、これまで、さまざまな機会を捉え、あるべき姿を提言してまいりました。
 また、同時に、がん治療において、副作用が少なく、通院治療が可能で、治療期間も短いといった特徴を持つ重粒子線や陽子線などの粒子線治療施設を視察してまいりましたが、我が国の医療をリードして、全国から患者が集まるような高度医療が、山梨県において展開できないかと考えているところでございます。
 これまで、重粒子線施設については、会派の視察で、佐賀県の九州国際重粒子線がん治療センターを訪れましたが、施設整備や運営の方法など、非常に示唆に富む内容でありました。
 同センターでは、百五十億円に上る巨額の施設整備費について、県の補助金や金融機関からの借入金のほか、多くの部分を九州全域の民間企業からの出資金・寄附金により賄っています。
 また、センターの運営は公益財団法人である佐賀国際重粒子がん治療財団が行い、施設管理を特別目的会社である九州重粒子線施設管理株式会社が行うという国内初の民間主体の重粒子線治療施設であり、学ぶべき点が非常に多い施設であるという感想を持ちました。
 オール九州をうたう佐賀県の取り組みが、そのまま本県に当てはまるとは思っておりませんし、重粒子線治療に限らず、高度医療の導入は、多額の整備費・運営費が想定され、山梨県のような小規模県で運営することができるのかという懸念もあります。
 そこで、重粒子線治療を初めとする高度医療の導入に当たっては、財源確保の方法や運営体制などの効果的な仕組みを検討していく必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、観光地を結ぶ二次交通の利用の強化についてであります。
 富士山の世界文化遺産登録決定から、本日二十二日で、ちょうど二年になります。
 登録のあった平成二十五年の本県への観光客数を見ると、全県で八・五%の増加となり、富士・東部地域が一三・五%の大きな増加となったのに対し、私の住む峡東地域では二・九%の増加にとどまっております。
 しかし、先月発表された平成二十六年の観光客入込客調査結果においては、昨年一年間に県内を訪れた観光客が、調査を始めた二〇一〇年以降、初めて三千万人を超える中、富士・東部地域が四・一%の増加に対し、峡東地域は四・五%と、ほぼ同様の増加率となっています。
 このことを実感として示すように、先日、新聞紙上に「御坂峠で地域を区切る必要はない。石和温泉に宿泊し、富士山や富士五湖観光を楽しむ観光客がふえている。富士山の麓の石和温泉としてPRしたい」とのインタビューが紹介されております。
 今や峡東地域においては、富士北麓からの誘客を図るだけではなく、富士北麓へ向かう観光客の宿泊拠点となることが望まれております。
 日本一のフルーツやワイン、神社仏閣など多くの文化財に恵まれ、また、ホテルや旅館などが集積するこの地域が、さらなる観光客の増加を図るために富士北麓地域と連携し、相互に周遊を促すことが必要であります。
 地域間を円滑に移動してもらうためには、マイカーで訪れる観光客へ十分な観光情報や交通情報を提供することはもちろん、現在運行している路線バスが、観光に利用できることの宣伝や周知を徹底するなど、周辺の観光情報とともに、国内外から訪れる観光客にわかりやすく伝達し、利用の促進につなげることが重要であります。地域内をめぐる交通手段や、地域間の行き来を促進する二次交通の利用の強化を図る必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、燃料電池自動車の普及促進と関連産業の振興についてであります。
 燃料電池自動車は水素を燃料とし、二酸化炭素や大気汚染物質を排出しないため、究極のクリーンエネルギーカーとして期待されるとともに、製造に必要な特許等の知的財産の多くを我が国の企業が押さえていることから、国際的にも高い競争力を有する魅力的な成長産業であります。
 一方、こうした先行者メリットを将来にわたって享受していくためには、我が国が早期の市場形成を積極的に推進し、いわゆるデファクトスタンダード、事実上の標準を手にすること等で、継続的な主導権を確保していくことが不可欠であります。
 このような中、昨年末、トヨタが、世界初の量産型の燃料電池自動車「MIRAI(ミライ)」を発売し、また、ホンダも、今年度末までには販売開始を予定するなど、自動車メーカー各社の取り組みが加速しておりますが、本格的な市場形成に向けては、さらなるコストダウンの実現など、なお多くの技術的課題があると言われております。
 一方、こうした課題に加え、特に、量産効果の出にくい市場の草創期においては、車両価格が割高になるため、購買者の経済的負担の軽減策が必要になります。
 後藤知事にあっては、このほどの知事選において、公約のイの一番に、山梨大学の燃料電池に関する技術シーズ等を核とする関連産業の集積を掲げておりますが、その実現のためには、燃料電池市場の拡大が必要不可欠であり、また、一定の市場規模があって初めて産業振興が可能となると考えております。
 そこで、県では今後、燃料電池自動車の普及促進にどのように取り組み、関連産業の振興にどのようにつなげていくのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、中小企業の振興についてであります。
 政府が発表した六月の月例経済報告によると、日本経済は個人消費に持ち直しの兆しが見られるなど、緩やかな回復基調が続いております。また、県内景気につきましても、海外においてスマートフォンや航空機、自動車関連の設備投資需要が高まっていることから、生産は総じて持ち直しており、緩やかな回復傾向にあるとされております。
 しかしながら、県内中小企業からは、昨年四月の消費税率引き上げによる売り上げの不振や、急激な為替変動による輸入原材料費や製造・仕入れコスト上昇分の価格転嫁が進まず、収益低下を訴える声も聞かれるところであります。
 このような収益の低下は、中小企業の経営を圧迫し、新たな製品やサービスを開発する余力を低下させ、特に資本力が脆弱な小規模企業には大きな影響を及ぼし、地域経済の活性化に支障を来すものと懸念されます。
 昨年六月に施行された小規模企業振興基本法では、中小企業基本法の基本理念である成長発展のみならず、技術やノウハウの向上、安定的な雇用の維持などを含む事業の持続的発展を基本原則と位置づけ、小規模企業の振興を図ることとしております。
 知事も、中小企業の成長と持続的な発展を図るため、中小企業・小規模事業者振興条例の制定を選挙公約の一つに掲げ、当選されましたが、条例の制定に当たっては、小規模事業者にも配慮した条例とし、中小企業の振興を図っていくべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、産業人材の育成についてであります。
 我が国は、急激な少子高齢化と、これに伴う生産年齢人口の急減、産業構造・労働力市場の変化など、大きな課題に直面しております。
 こうした厳しい社会情勢を背景に、新卒一括採用や長期雇用などを特徴とした日本型雇用システムが変容し、正規職員以外の就業形態で働く若者が増加しております。
 また、企業が人材育成にかける費用を縮小していることに伴い、企業内における教育訓練の機会が減少しているため、あらかじめ必要な知識や技術、能力を備えた即戦力となる人材が求められており、県としても、こうしたニーズに的確に応えていく必要があると考えます。
 このような中、知事は公約で「本県の基幹産業である機械電子産業に対し、即戦力として活躍できる人材を供給するため、県立高等専門学校の設置などにより人材育成力の強化を図る」とされており、産業界からの期待も大きいと考えております。
 一方、以前、私が政務調査で訪れた鳥取県では、県立産業人材育成センター米子校に自動車整備科が設置されており、修了生の就職先である自動車関連会社からは、即戦力となる人材として高い評価を得ていると聞いております。
 知事は、この六月補正予算において、産業人材の育成・供給の強化を図るべく、産業界のニーズ調査や検討委員会の設置に係る経費を計上されておりますが、今後、産業人材の育成について、どのように検討を進めていくのか、知事の御所見をお伺いします。
 次に、農業の振興について幾つかお伺いします。
 まず、県産果実の国内販売対策の強化についてであります。
 ブドウ、桃、スモモの栽培面積日本一を誇る本県の果樹生産は、先人から引き継がれた栽培技術をさらに磨き上げ、安全・安心で高品質な果実を生産している果樹農家の御努力により、本県農業の大きな柱となって発展してきております。
 一方、近年、消費者ニーズの多様化、少子高齢化や人口減少などにより、国産果実の消費量が減少基調にある中で、産地間の競争は激化してきております。
 古くからの果樹産地はもちろん、新興産地においても、取り組みが強化されてきており、各県でオリジナル品種の育成を行うとともに、全国で栽培されている品種についても、県独自に名称をつけ、商標登録をするなど、ブランド化に向けた取り組みを進めております。
 また、国が発表した全国の果樹経営の収支によりますと、粗収益に占める経費の割合は、平成十六年から平成二十五年の十年間で五%上昇しており、経営を圧迫する要因となっております。
 このような状況に鑑み、本県農業の発展のためには、海外の販路開拓・拡大も必要と考えますが、販売量の九割以上を占める国内市場において、安定的に取引ができるよう、ブランド力を強化していくことが重要と考えております。
 知事の掲げるもうかる農業の展開に向けては、産地と行政が協働して対策を講じていくことが有効であります。
 長期的には、山梨を象徴するようなパッケージに統一するなど、流通対策の強化も検討していく必要があると考えますが、当面、県として、農業団体と連携した県産果実の国内販売対策の強化に向け、どのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、農業の担い手対策についてであります。
 国は、本年三月に新たな食料・農業・農村基本計画を閣議決定いたしました。
 平成十一年に制定された食料・農業・農村基本法に基づき、我が国の農業・農村が経済・社会の構造変化に的確に対応し、将来にわたって、その役割を適切に担っていけるよう、三回目の見直しが行われ、今回が第四期の基本計画ということになります。
 この基本計画では、農業を支える担い手の情勢について、「若い担い手の確保が十分に進んでおらず、農業就業者の高齢化が進み、六十歳以上が約七割を占めるというアンバランスな年齢構成となっており、高齢者のリタイアにより、農業就業者が著しく減少していくことが見込まれる」と分析しております。
 このため、農業の持続的な発展に関する第一の施策として、担い手の確保・育成を掲げ、「農業の内外から青年層の新規就農を促進する」としています。
 このような視点に立って、本県の状況を見ますと、平成二十二年の農林業センサスでは、六十歳以上の農業就業者が七八・五%を占め、全国に比べ、さらにアンバランスな年齢構成になっています。
 県では、これまで、担い手の確保・育成を農業施策の一丁目一番地として位置づけ、県内外での就農相談会の開催、JAの生産部会や篤農家による就農定着支援研修などを実施し、農業の内外からの新規就農者の確保・育成に取り組んできておりますが、最近の新規就農者数はどのようになっているか、まずお伺いをいたします。
 さて、一くくりに新規就農といっても、農家子弟の就農と農外からの就農では、就農のしやすさが異なっていると私は考えております。
 農外からの新規就農については、農地の確保はもとより、施設、機械等への初期投資が大きくなってしまいますが、学卒者や一度、他の産業に就業した農家子弟が親元に就農する場合は、農地や農業用機械を引き継ぐことができ、何より、その農家が築いてきた技術を初め、地元での信用や信頼も継承することができます。
 私は、新規就農者の確保・育成については、農家子弟の就農を促進することが一番の近道だと考えますが、県では、どのように対応するのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、果樹地域の農地集積に向けての取り組みについてであります。
 将来にわたり特徴ある本県農業を維持、発展させていくためには、意欲ある担い手の確保とともに、経営規模の拡大や、効率的で収益性の高い農業経営を可能とする担い手への農地集積が重要な課題であります。
 近年の果樹産地の状況は、農業従事者の高齢化に伴い、営農の継続が困難となり、新たな耕作放棄地が発生していることも事実であり、特に果樹地域では、耕作放棄地となってしまうと、病害虫等の発生や、周辺への営農に悪影響を及ぼしてしまいます。
 一度、耕作放棄地となりました果樹園を収穫可能な成園にするまでには、苗を植えてから数年が必要で、相当の労力を必要とします。
 このような状況に陥る前に、農地の担い手への集積を行うことが必要でありますが、先般の新聞報道によりますと、平成二十六年度にスタートした農地中間管理機構の実績が公表され、農地集積面積は低調であったとのことであります。
 この農地中間管理機構は、耕作放棄地となってしまった農地や、高齢化等により営農を縮小する農家の農地を加速的に集積するため、農地の中間的受け皿となり、必要に応じて農地の条件整備を行い、新たな担い手へ貸し付ける制度であり、本県の特徴でもある果樹地域の農地集積においては、大変重要であると考えております。
 そこで、本県の農地中間管理機構による農地集積の状況と、今後の果樹地域の実情を踏まえた農地集積の取り組みについて、どのように進めるか、あわせてお伺いいたします。
 次に、学校における食育の推進についてであります。
 県教育委員会の食育の中心施策として、栄養教諭の新たな五カ年配置計画がスタートしたことは、とても評価できる第一歩であります。
 栄養教諭等の複数配置が進み、多くの市町村において、格差のない食育が行われることを期待しておりますが、栄養教諭等の国の配置基準は、本県では、およそ三校から四校に一名の割合で配置という現状であり、複数校の兼務では、充実した食育の推進が、大変困難であることは想像にかたくありません。
 栄養教諭等が複数校を兼務する中で、食育基本法において「知育、徳育及び体育の基礎となるべきもの」と位置づける食育を効果的に推進するために、今こそ全ての学校で、しっかり取り組んでいく必要があります。
 平成十九年から、本県では、途切れることなく栄養教諭が配置されている複数の市町村において、文部科学省委託食育推進事業が実施され、研究中心校を初めとして大きな効果を上げております。
 しかし今後、特別な学校だけでなく、例えば県指定のような形をとりながら、多くの学校で、指導計画に沿った食育の実践にしっかり取り組めるよう、具体的な手だてが必要と考えます。
 そこで、県として、学校における食育の推進について、どのような取り組みを進めていくのか、お伺いをいたします。
 最後になりますが、学校給食における食物アレルギーへの対応についてであります。
 平成二十四年十二月の調布市における学校給食に起因したアレルギー食品による児童の事故など、昨今は、食物アレルギーへの対応が、どの市町村においても重要な課題となっております。
 児童が毎日の給食で、何を食べることができて、実際に何を食べているのか。その料理に何が入っているのかなど、毎日の給食献立を立案し、食材を選定し、どう調理したか理解をしている栄養教諭等なしに、学校における食物アレルギーへの対応は非常に困難であります。
 また、一刻を要する発作時においても、学校に栄養教諭等がいるかいないかでは、情報のおくれをとり、対応に差が生じ、命にかかわる事態を招きかねません。
 アレルギーを持つ児童生徒の保護者にとっても、栄養教諭等の専門性が、どの学校においても同じように確立されていない現状は、大きな不安の一つであります。
 危機管理の面や、アレルギー食品への積極的な取り組みという観点からも、栄養教諭等のような専門性を有する職員は、国の配置基準を枠とせず、県としての見解の中で、一校一名を配置すべきだと考えます。
 そこで、県教育委員会として、食物アレルギーに対応するためにも、栄養教諭等の一校一名配置について、どのように考えていくのか、お伺いをいたします。
 私は、去る四月の県議選を経て、新たな任期を迎える中、本定例会において、新たな会派、自由民主党山親会として代表質問に臨みました。
 ここにお集まりの県議会議員、知事、そして県職員も、それぞれ立場や考え方に違いはあっても、県民のために、よりよい山梨のために尽くすという志は一つであります。
 人口減少や少子高齢化など、本県が直面している課題の解決には、大変な困難が伴いますが、知事がおっしゃるとおり、県民の総力を結集すれば、必ず解決方法が見出せるものと、私も確信いたしております。
 我が自由民主党山親会も、山梨県の明るい未来を切り開くために、今後も全力で取り組むことをここにお約束して、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。
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◯議長(石井脩徳君)鈴木幹夫君の質疑・質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、後藤斎君。
       (知事 後藤 斎君登壇)
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◯知事(後藤 斎君)鈴木議員の御質問にお答え申し上げます。
 ただいまは、自由民主党山親会を代表され、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 山親会設立に当たり、会派名に込められた思いを表明されるとともに、孟子の言葉を引用しながら、よりよい山梨のため、常に誠を尽くして、県民のための政治に取り組むとの決意を示されました。
 また、私自身の知事就任以来の県政への取り組みに対する御評価とともに、新たな総合計画の策定などへの期待のお言葉も賜りました。
 今後も、県民の皆さんの負託に応えるべく、輝きあんしんプラチナ社会の実現に向け、強い志を持って、困難な課題にも誠心誠意取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、新たな総合計画についてであります。
 まず、既存の部門計画について、総合計画とどのように整合性を図るのかとの御質問であります。
 今般、策定いたしました暫定計画においては、総合計画を補完する主要な部門計画として三十八の計画を掲げ、密接な連携のもとに取り組みを進めていくことにしております。
 このうち十二の計画につきましては、現在、総合計画との整合性を図りながら、並行して策定、見直しの作業を進めておりますが、その他の二十六の既存計画につきましては、今後、総合計画との整合性について検討する中で、計画の周期などを勘案しながら、必要に応じて見直しを行ってまいりたいと考えております。
 次に、総合計画と人口ビジョン・総合戦略との関係についてであります。
 県版の人口ビジョン・総合戦略につきましては、まち・ひと・しごと創生法に基づき、本県人口の将来展望等を明らかにするとともに、その実現に向けた取り組みをわかりやすくお示しするものであり、その意味で、総合計画の部門計画に位置づけられるものであります。
 また、人口ビジョン・総合戦略に基づく取り組みについては、本県の最重要課題である人口減少への対応の中核となることから、総合計画においては、ダイナミックやまなしプロジェクトの第一プロジェクトであるやまなし創生推進プロジェクトの冒頭に掲げ、地方創生の取り組みを強力に推進してまいりたいと考えております。
 次に、リニア環境未来都市の整備についてであります。
 リニア駅の周辺整備については、検討委員会や県議会議員連盟、リニア活用策検討部会などからの御意見を伺いながら、駅前の地区に導入する機能などについて検討を進めてまいりました。
 これまでの検討の中で整理をされた交通結節機能や観光機能、憩い・交流機能、産業振興機能については、リニアの圧倒的な時間短縮効果の全県への波及や、観光客等によるリニア駅前のにぎわいの創出、県内産業の発展などの観点から必要なものであり、今後の検討に十分生かしていく考えであります。
 今後は、これまでの検討内容を踏まえ、駅の近郊を含めたより広いエリアにおいて、環境との共生や新たなライフスタイルが展開するリニア環境未来都市の創造を目指し、定住人口の増加、新たな産業の集積、自立・分散型エネルギーの導入などの視点を加え、甲府市や中央市とも連携を図りながら、整備の方針を検討してまいります。
 次に、富士山の突発的な噴火対策についてであります。
 御嶽山の噴火災害での教訓を踏まえ、これまで観光客等の安全対策としてヘルメットや防塵マスク等を配備するとともに、火山情報等の伝達や避難誘導に必要な衛星携帯電話、ワイヤレスメガホン、拡声器等の整備を行い、山小屋や売店等の関係者で構成する自主防災協議会を中心とした研修会や合同訓練を実施してまいりました。
 さらに今般、噴火時における避難行動や支援の目安としていただくため、過去に発生した代表的な噴火パターンから想定される噴石や火砕流などの影響範囲を踏まえ、避難方向を示した富士山噴火時避難ルートマップを作成し、先日、県ホームページ等に掲載し、公表したところでございます。
 このマップにつきましては、七月一日の山開きまでに五号目総合管理センターや山小屋など、関係団体・機関等に配布をし、周知することとしております。
 さらに、登山者には、原則としてヘルメット等の持参を呼びかけるとともに、噴火災害が発生した場合における登山者の安否を迅速に確認し、捜索・救助に役立てるため、四月に協定を締結した登山計画共有システム「コンパス」への登山計画の登録についても、県警察本部と連携しながら、広く呼びかけを行っているところでございます。
 こうした取り組みを通じて、観光客や登山者の安全確保を図るとともに、引き続き、富士山の噴火対策の充実・強化に努めてまいります。
 次に、道の駅の防災機能の拡充についてであります。
 広域的な災害発生時には、支援のための物資輸送や、人の移動に不可欠な緊急輸送道路に加えて、住民の一時避難場所や復旧支援の拠点を確保することが重要であります。
 幹線道路沿いにあり、広い駐車場を有する道の駅は、このような防災拠点として活用していくことが効果的であると考えております。
 このため、県では、国や市町村と連携しながら、防災拠点として活用する道の駅の配置計画や、そのために拡充すべき機能について、本年度、検討を行ってまいります。
 次に、高度医療の導入についてであります。
 高度医療は、通常の医療では治療することが難しい疾患に対して有効であり、県民の安全・安心を確保する上で欠かせない医療でありますが、一方では、導入に当たって、整備費や運営費、事業スキームなどクリアすべき課題が想定されます。
 また、高度医療の導入に当たっては、専門の医療従事者の確保や、幅広く患者さんを集める体制の構築が必要となります。
 こうしたことから、本県の医療環境を踏まえながら、他県で導入している先進的な高度医療のデータを集め、運営体制や事業スキームなどを調査・分析するとともに、県内医療関係団体の代表者や有識者などによる会議を開催してまいります。
 会議において、重粒子治療も含めた本県における高度医療の方向性などについて検討し、最も効果的な高度医療のあり方を明らかにしてまいりたいと考えております。
 次に、観光地を結ぶ二次交通の利用の強化についてであります。
 本県を訪れた観光客が、主要な観光地間を快適かつ円滑に移動するためには、バスやタクシーを活用した二次交通の利便性を向上させるとともに、こうした情報を積極的に提供し、周知を図ることが重要であります。
 このため県では、石和温泉駅を発着するワインタクシーの取り組みへの支援や、路線バスと観光の情報を提供するやまなしバスコンシェルジュシステムの構築などに取り組んでまいりました。
 本年度は、新たに塩山駅を発着するワインタクシーのルート開設への取り組みの支援や、バスコンシェルジュシステムの案内機能の拡張、外国人観光客向け観光情報アプリの構築を行うとともに、国内外から訪れる観光客が県内を円滑に移動できるよう、利便性の高いバス交通ネットワークを検討しているところであります。
 さらに、こうした情報を富士の国やまなし観光ネットなど、さまざまな広報手段を活用して積極的に情報発信することにより、観光地間を結ぶ二次交通の利用の強化を図り、観光客の周遊を促してまいります。
 次に、燃料電池自動車の普及促進と関連産業の振興についてであります。
 燃料電池自動車の本格的な普及に向けた最大の課題は、導入初期段階の需要の創出と、コストダウンや耐久性の向上に関する研究開発の推進であります。
 私は、こうした課題を解決するため、本県も積極的な役割を果たすとともに、山梨大学における世界最高水準の燃料電池研究の成果を活用して、県内への関連産業の集積定着を図っていくことが、重要であると考えております。
 このような考えのもと、まず燃料電池自動車の普及促進のため、公用車への率先導入を図るとともに、燃料電池自動車を購入する方を対象に、その費用の一部を助成してまいります。
 また、国の燃料電池評価技術の確立に向けた新たな取り組みに参画するとともに、その過程で取得したノウハウを蓄積し、県内企業に対する技術支援の充実を図ってまいります。
 さらに、燃料電池自動車のさらなるコストダウンと耐久性の向上を目的とした山梨大学の新プロジェクトに対して、支援を継続するとともに、県内企業と大学の研究シーズとのマッチングの推進や、プロジェクトに参加する大手企業への橋渡しを加速していきます。
 これらの取り組みにより、県内への燃料電池関連産業の集積定着を促進し、本県の産業振興につなげてまいりたいと考えています。
 次に、中小企業の振興についてであります。
 県内経済の活性化には、地域経済活動を担っている中小企業の振興を図ることが重要であります。
 しかしながら、我が国の景気が回復基調にある中で、本県中小企業の多くの経営者からは、景気回復が実感できないとの声を耳にし、また、雇用情勢の改善を受け、学生の大手志向が強まる中、中小企業は人材の確保にも苦慮しております。
 このため、中小企業・小規模事業者の振興についての基本理念や県の責務、市町村、商工団体の役割などを明示した条例を制定し、総合的かつ計画的に取り組むこととしております。
 特に、地域の商店など小規模事業者については、人材や資金といった経営資源に大きな制約があり、より厳しい状況にありますので、条例の制定に当たっては、そうしたことも考慮しながら、検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、産業人材の育成についてであります。
 企業が継続して発展していくためには、高度で専門的な知識や技術を持った人材を育成し、供給していくことが必要であります。
 産業人材の育成供給力の拡充を図っていくためには、社会経済状況の変化に伴い、産業界が求める人材も常に変化をしていることから、まずは、こうしたニーズを的確に把握する必要があります。
 このため、県内企業に対するニーズ調査を実施し、必要とする人材などのデータを収集するとともに、生徒や保護者に対するアンケート調査も実施し、進路希望などについても把握することとしております。
 あわせて、産学官などの関係者で構成する検討委員会を設置し、ニーズ調査などの結果や、他県における人材育成の事例なども参考にし、さまざまな観点から、本県に適した産業人材の育成・供給の強化策について、検討してまいりたいと考えております。
 次に、農業の振興について幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、県産果実の国内販売対策の強化についてであります。
 産地間競争が激しさを増す中で、県産果実の国内販売の強化を図っていくためには、ブランド力の強化と販路の拡大が重要であります。
 このため、農業関係団体と協働し、国内約千カ所のスーパー等における対面試食販売、首都圏や関西圏の流通業者や小売業者に対するトップセールス、レストラン等へのメニュー開発の働きかけや、有名百貨店でのスイーツフェアの開催など、きめ細かな取り組みを継続して展開しております。
 また、平成二十四年度には、富士の国やまなしの逸品農産物認証制度を創設し、高い品質基準を満たした本県果実をやまなしブランドとして、全国の消費者に向けて発信してきております。
 今後は、こうした取り組みに加え、都内の高級果実専門店の協力を得て、顧客向けのPR冊子で、本県果実の魅力や農産物認証制度について情報発信するとともに、関西圏における認証農産物取扱店の拡大、さらには、ふるさと納税者への返礼品に県産果実を加えるなど、国内での販売強化にも努めてまいります。
 最後に、果樹地域の農地集積に向けての取り組みについてであります。
 農地中間管理機構は、信頼できる公的機関として、担い手への農地集積を促進しており、初年度は三百二ヘクタールの借り受け希望者に対し、希望者への聞き取りや現地確認などマッチングを進めた結果、四十九ヘクタールの農地を貸し出すことができました。
 このうち果樹園については、百五十五ヘクタールの借り受け希望者に対し、二十九ヘクタールを貸し出しましたが、担い手の多くは、成園や現在耕作している果樹園に隣接した農地を希望しており、条件に見合う農地は少ないのが現状であります。
 このため、本年度、機構が借り受けた農地に果樹の苗木を植え、成園となるまでの三年程度、維持・管理した上で貸し出しを行う本県独自のモデル的な取り組みをスタートさせたところであります。
 今後も、地域の中心となる担い手と、農地の出し手の掘り起こしなど、市町村が行う人・農地プランの見直し、充実を支援するとともに、農業委員会、JAなどと連携し、関連する各種事業・施策の周知を図り、果樹地域の農地集積を促進してまいります。
 以上で、私の答弁といたします。その他については、担当の部長から答えさせます。
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◯議長(石井脩徳君)企画県民部長、守屋守君。
       (企画県民部長 守屋 守君登壇)
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◯企画県民部長(守屋 守君)鈴木議員の人口減少対策についての御質問にお答えをします。
 人口減少は、地域社会の担い手の減少を招き、地域経済の停滞・縮小や社会サービスの低下など、さまざまな影響が懸念されるため、早急に対策を進めていく必要があります。
 こうした中、自然減対策に取り組む上で、未婚化や晩婚化の進行に歯どめをかけることは極めて重要であることから、出会いの機会の提供や婚活イベントの情報発信、結婚に対する意識啓発など、さまざまな結婚支援に取り組んでいるところであります。
 本年一月に開設した会員登録制により一対一のお見合いを仲介するやまなし出会いサポートセンターは、現在、会員登録者が四百四十名を超え、お見合いも順次成立するなど、順調に滑り出しておりますが、今後は、企業にも積極的に働きかけるなど、より一層の周知を行い、さらに多くの方々に利用していただけるよう取り組んでまいります。
 また、本年度は、県民や企業、行政、各種団体等の参加によるフォーラムを開催し、若い世代が結婚や妊娠、出産、子育てに希望を持って向き合えるよう、社会全体で若者を応援する機運の醸成に努めてまいりたいと考えております。
 今後は、こうした取り組みに加え、県内の二十代、三十代の男女を対象に現在実施している結婚意識調査の結果なども踏まえ、若者の結婚支援を自然減対策の柱の一つとして充実させるなど、人口減少対策に積極的に取り組んでまいります。
 以上でございます。
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◯議長(石井脩徳君)農政部長、橘田恭君。
       (農政部長 橘田 恭君登壇)
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◯農政部長(橘田 恭君)鈴木議員の農業の担い手対策についての御質問にお答えいたします。
 昨年度の新規就農者については、自営就農者が百四十四人、農業法人で働く雇用就農者が百三十人の計二百七十四人を数え、この五年間で二・七倍に増加し、新規自営就農者のうち七十四人が県内出身の農家子弟となっています。
 農家子弟の就農促進については、他産業からの就農と同様に、アグリマスターのマンツーマン指導を受ける本県独自の就農定着支援制度や、就農前後の所得を確保する国の青年就農給付金制度などを活用し、事前相談から就農前の技術習得、就農後の経営安定まで一貫した支援を行っているところでございます。
 さらに、昨年度末に創設したUターン就農を奨励する本県独自の制度により、県外に居住する農家子弟がふるさと山梨に戻り、親族とともに農業に従事し、将来的に経営を引き継げるように取り組みを進めており、今後とも、新規就農者の確保育成に向け、他産業からの就農とあわせて、農家子弟の就農促進に努めてまいる所存でございます。
 以上でございます。
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◯議長(石井脩徳君)教育委員会委員長、石川洋司君。
       (教育委員会委員長 石川洋司君登壇)
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◯教育委員会委員長(石川洋司君)鈴木議員の御質問にお答えします。
 まず、学校における食育の推進についてであります。
 学校における食育の推進を図るため、これまで栄養教諭の増員に取り組んできたところであり、本年度からは、この取り組みを加速させ、さらなる増員を図ることといたしております。きめ細かな指導の実現につなげてまいることとしております。
 また、これまで国の事業を活用し、食育における課題の抽出や解決のための実践活動を行ってきたほか、昨年度からは、本県独自の試みとして、推進校を設定し、学校単位での活動のモデルづくりに取り組み、食育の推進を図っているところであります。
 こうした取り組みを踏まえ、全ての学校において作成する指導計画を通じ、食育の取り組みの質を高め、健全な食生活が実践できる児童生徒を育んでまいります。
 次に、学校給食における食物アレルギーへの対応についてであります。
 学校給食における食物アレルギーにつきましては、文部科学省が示す食物アレルギー対応指針に沿って、学校長を中心とした対応委員会を設置し、保護者や主治医との連携のもと、給食の安全・安心の確保を図ってまいります。
 さらに本年度からは、食物アレルギーへの対応や食育を充実させるため、栄養教諭を五年間で二十五人増員することとしており、各市町村における児童生徒数、学校規模などを勘案し、配置することとしております。
 栄養教諭等の配置の充実は、食物アレルギーへの対応だけでなく、学校教育活動での食育の推進に効果が期待できることから、定数の見直しの実現に向け、今後も引き続き、国へ強く働きかけてまいります。
 以上でございます。
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◯議長(石井脩徳君)当局の答弁が終わりました。
 鈴木幹夫君に申し上げます。再質問はありませんか。
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◯鈴木幹夫君 ありません。
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◯議長(石井脩徳君)これをもって、鈴木幹夫君の代表質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後二時六分休憩
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                                         午後二時三十五分再開議
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◯議長(石井脩徳君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第二及び日程第三の議事を継続します。
 発言の通告により、土橋亨君に四十分の発言を許します。土橋亨君。
       (土橋 亨君登壇)(拍手)
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◯土橋 亨君 フォーラム未来・無所属クラブを代表して、今定例会に提出されました案件並びに県政一般について質問いたします。
 フォーラム未来・無所属クラブは、今回、四人の新しいメンバーを迎え、新たに七人の体制で、県政の推進のため、政策立案に取り組んでまいります。
 さて、後藤知事におかれましては、百万人都市やまなしという県土像を掲げられ、その実現に向けて、多様な主体が連携し、本県の活力や魅力を創出していくダイナミックやまなしという新たな地域づくりを提唱されています。私自身、「明るく元気で、活気ある山梨を創りたい」をスローガンとして政治活動を実践しており、後藤知事が目指す新しい山梨の実現に、大いに期待をしているところであります。
 現在、最大の課題となっている人口減少対策については、まず、これ以上の人口減を食いとめ、人口増へと転換していく施策の実現が、喫緊の課題であると認識しております。
 そのためには、機械・電子・電気を初めとする産業の振興とともに、農林業の六次産業化、滞在型観光の推進などにより、地域の基幹産業を発展させ、県民の雇用の場を拡大していくことが重要であります。
 また、同時に、景観にすぐれ、自然とともに暮らせる本県の住環境のすばらしさや、家庭菜園や週末登山などの自然とともに生活できるライフスタイルを、首都圏の皆さんに広くアピールするとともに、甲府周辺から都心へ通勤通学できる環境の整備が必要であると考えます。
 このため、私は長年、中央線の早朝快速電車の導入の必要性について、主張してまいりました。後藤知事におかれましても「早朝便や観光列車の走行など利便性の向上」という公約を発表されていることから、さらに、その思いを強くしているところであります。
 人口問題については、今議会におけるさまざまな議論を初め、県民の皆様からも広く御意見を求められ、早期に人口増へと転換するための有効な施策が図られますことを期待して、以下、質問に入ります。
 まず、女性副知事の登用についてであります。
 知事は、選挙期間を通じ、県がリーダーシップを持って、市町村や企業、県民と協調しながら、人口減少対策に取り組む必要があるとして、人口問題を担当する女性の副知事を登用することを訴えてこられました。
 就任後、初となった本年二月議会において、早速、副知事の定数を一人から二人へと改正し、副知事二人体制に向けた環境を整えられたところであります。
 今、私の地元では、県政史上初となる女性副知事にはどのような方が就任されるのか、また、それはいつ明らかにされるのかが、専らの関心事となっております。
 どなたが就任されるかは、近々明らかにされるであろうと思われますが、副知事となる方には、知事が目指す百万人都市を実現するための第一歩として、子供を産み育てやすい環境を整備するなど、女性ならではの視点から人口問題に取り組んでいただきたいと考えています。
 さらに、副知事が二人体制になることによって、県政課題をより迅速に解決することも可能となるため、後藤県政を支える体制がより強化されることは間違いないと確信し、一日も早い女性の副知事の誕生を期待するものであります。
 一方で、二人の副知事が連携しながら、より効果的、効率的に県政を推進していくためには、それぞれの副知事の役割を明らかにしておくことが必要であると考えます。
 例えば、茨城県では、二人の副知事のうち、一人は女性でありますが、女性の副知事は、生活環境部や保健福祉部、農林水産部などを担当し、もう一人の副知事が、企画部や商工労働部、土木部などを担当することが明示されています。
 また、三人の副知事のうち一人が女性である福岡県においても、女性副知事の担当は、新社会推進部、福祉労働部、教育委員会等とするなど、各副知事の担当部局が明確に決められております。
 こうした他県の事例を参考としながら、本県においても、女性副知事の役割分担を単に「人口問題対策に関すること」といった抽象的な表現で示すのではなく、具体的な担当部局名等を掲げることによって、県民にわかりやすい体制にしてほしいと考えます。
 そこで、女性副知事の登用により、二人体制となる副知事の役割分担について、どのように考えておられるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、人口減少対策について幾つかお伺いいたします。
 まず、JR中央線における早朝の快速列車の導入についてであります。
 人口減少が進行する中にあって、知事は、本県の定住人口の減少を食いとめ、増加へと反転させることで、百万人都市やまなしを目指す姿勢を示されました。私も、定住人口の確保は、本県が将来にわたり発展していくための最重要課題であり、これまで以上に対策を強化していかなければならないと考えているところであります。
 幸い本県は東京に隣接しながらも、豊かな自然に恵まれた環境にあり、また、地価が安いためマイホームを手に入れやすいなど、生活基盤を築く上で、たくさんの魅力があります。
 このような環境を生かした施策を多方面から実施することが大事であり、特に、甲府周辺から東京や横浜方面に通勤通学をすることができれば、本県への移住を促進するとともに、大学進学時等の転出を抑制することができるのではないかと考えます。
 私は、山梨県青少年問題協議会の委員として、高等学校関係者と話す機会がありましたが、保護者から、「自宅から東京圏の大学に通学させたい」という意見をお聞きしており、間違いなくニーズはあります。
 それを実現するためには、本県と東京を結ぶJR中央線について、高速化や通勤通学に利用しやすい便を設けるなど、利便性を向上させる必要があります。
 高速化については、本県を初め、長野県や沿線市町村で構成する中央東線高速化促進広域期成同盟会を通じて、三鷹─立川間の複々線化や京葉線の延伸などをJR東日本に対し要望しているところですが、巨額の経費を要するため、これを実現するためには、相当の期間を要するのではないかと考えています。
 そこで、私は、これまでも県議会において、甲府駅を六時台に出発して、八王子駅に七時半、新宿駅に八時半に到着するような、通勤通学を目的とした早朝の快速列車の導入を提言してきました。
 八王子周辺には、多くの大学や短期大学などがあります。また、七時半ごろに八王子駅に到着できれば、さらに東京の都心部や横浜方面に位置する大学等へ通学することも可能となります。
 社会人にとっても、八時半ごろに新宿駅へ到着することができれば、通勤範囲が広がるだけでなく、関連企業等で開催される午前中の会議への出席も可能となります。
 県ではこれまでもJR東日本に対し、さまざまな機会に要請し、協議を行ってきたと聞いておりますが、甲府駅から東京方面への早朝快速列車の導入についての県のお考えと、今後、どのように取り組んでいかれるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、移住対策の推進であります。
 NPO法人ふるさと回帰支援センターが、都市住民を対象に行ったふるさと暮らし希望地域ランキングにおいて、二〇一四年に山梨県が初めて一位となりました。
 本県が一位となった主な要因は、東京有楽町にやまなし暮らし支援センターを開設し、移住・就職の相談に対応するとともに、県内市町村の取り組み状況を紹介するセミナーを年十数回開催するなどの積極的な取り組みにより、山梨県の認知度が上がったためであると聞いております。
 しかしながら、本県同様、移住の相談員を設置する県もふえており、今後、移住・定住者の確保のための競争が激しくなることが予想されます。
 私は、ふるさと暮らしランキングにあらわれた本県の人気の高まりを実際の移住へとつなげていくことが、重要であると考えます。
 そのためには、本県の特徴である都会に近く自然に恵まれているという立地条件を今まで以上にアピールすることが必要であると思います。
 実際にやまなし暮らし支援センターに相談に訪れた方のうち、平成二十六年度に本県への移住を決定した百世帯百九十九人の方々は、移住決定の主な要因として、自然環境のよさや東京圏からのアクセスのよさ、市民農園の利用などを挙げています。
 具体的な移住のイメージを抱いてもらうためには、気軽に本県に来ていただき、豊かな自然を楽しみ、その暮らしぶりを実際に見て、農作業などを体験することが必要だと思います。
 このため、都会に住みながらも田舎暮らしに興味のある人を対象に、バスツアーなどを低廉な価格で企画することが効果的であると考えます。また、そのツアーの中で地域の伝統行事に参加したり、意見交換するなど、地元の方々と触れ合う機会を設けることも大切だと思います。
 そこで、都市住民に本県のよさをアピールし、移住をさらに推進する対策について伺います。
 次に、リニア中央新幹線の建設に伴う公共施設の移転についてであります。
 リニア中央新幹線については、昨年十月に工事実施計画が認可され、平成三十九年の品川─名古屋間の開業に向け、事業着手されたところであり、平成元年にリニア実験線を本県に誘致して以来、長年にわたる悲願であった営業線の開業に大きく近づくことになりました。
 さらに、昨年四月にリニューアルした山梨リニア見学センターにおいては、五月末に入館者が三十万人を突破するとともに、五十倍以上の高倍率となった県民向けのリニア試乗会が開催されるなど、県民のリニアに寄せる関心や期待はますます高まってきていると感じています。
 こうした県民の期待に応え、着実に十二年後の開業を迎えるためには、早期の用地取得が非常に重要となってきます。
 昨年十一月から、JR東海が事業説明会を開催してきておりますが、測量を始めることについて、まだ了解が得られていない地区もあると聞いております。
 事業をスムーズに進めていくためには、住民の皆さんのコンセンサスをいただくことが何よりも大切であります。リニアの走行に伴う騒音や振動、日照や景観の阻害といった生活環境への影響等について、住民目線に立ったわかりやすい説明を丁寧に行い、住民の皆さんの不安の解消に努めていただきたいと思います。
 一方で、山梨は、地上を走行する明かり区間が多いこともあって、公共施設も相当数がリニア事業に関連して移転の必要があると聞いており、移転が完了し工事に取りかかるまでには、相当の時間を要するのではないかと心配しています。先行して工事が必要な箇所もあると思いますので、そういったことを考えると、開業までまだ十二年というよりは、十二年しかないと考えるべきではないでしょうか。
 私の母校である中道北小学校も予定ルート上にあり、移転しなければなりません。まだ地元には具体的な話がありませんが、地域にとって小学校は中心となる施設であり、子供たちを育てる重要な施設ですから、JR東海や行政には、補償交渉において支障が生じることのないよう、最大限の配慮をしてほしいと考えております。
 そこで、県として、こうした市や町の公共施設の移転に関して、どのように対応していくのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、ひきこもり対策についてであります。
 ひきこもりの問題については、近年、大きな社会問題となっており、新聞でも連載記事等が組まれ、報道されているところであります。県内にも、ひきこもりであることに苦しみ、悩み、ひきこもりを怠け、甘えと非難する風潮に心を深く傷つけられている方、その御家族が数多くいらっしゃいます。
 こうした方々に対し、県では、精神保健福祉センターや保健所、学校現場などにおいて、それぞれの生活環境や、ひきこもりの原因に応じた支援策を展開していると聞いております。また、市町村や民間団体などでも、さまざまな支援が行われていると承知しております。
 しかしながら、その支援にたどり着くまでに、一体どこに相談したらよいのか、その窓口が明確でないことが問題となっております。
 そのような中、知事は、ひきこもりに特化した相談窓口の設置を決断されたところであり、このことは、ひきこもりに苦しむ方、御家族にとっても心強いものとなると確信しております。
 そこで、この相談窓口がどのような体制で、どのような支援を行うのか、お伺いいたします。
 また、知事は、去る二月定例県議会において、ひきこもり対策について、「福祉、教育、就労を支援する労働などの関係機関が、これまで以上に連携を図り体制を強化して必要な支援を行う」と答弁されました。
 知事がおっしゃるとおり、ひきこもりに苦しむ方への支援は、さまざまな関係機関が密接に連携、協力し合うことが必要であります。さらに、その支援は、住みなれた身近な地域において、継続的に行われることが重要であります。
 折しも、本年四月、生活困窮者自立支援法が施行されました。この法律は、生活に困窮する方の身近な地域において、就労やその他の自立に関する問題について、自立支援策を講じるものと承知しております。そこで、こうした新しい枠組みも、ひきこもりに苦しみながら、その一方で自立を願い、模索する方への支援に生かすことで、よりきめ細やかな支援が可能になると考えますが、県の御所見をお伺いいたします。
 次に、県立病院における医療安全管理対策についてであります。
 医療は、本来、患者と医療従事者の信頼関係、ひいては医療に対する信頼のもとで、患者の救命や健康回復を最優先として行われるべきものであります。しかしながら、昨今、全国の名だたる病院で、医療事故により患者が死亡するという痛ましい事案が発生しており、患者の命と健康を守る医療に対し、信頼が揺らぎかねない状況となっております。
 先般も、東京女子医科大学病院では、集中治療における人工呼吸中の鎮静において、使用が禁止されている薬の継続投与が行われた結果、二歳の男児が亡くなりました。また、群馬大学医学部附属病院では、腹腔鏡を用いた肝臓手術を受けた八名の患者が死亡する事故が発生しました。両機関とも安全管理体制が不十分として、高度な医療を提供する特定機能病院の承認を取り消されたと聞いております。
 また、神戸国際フロンティアメディカルセンターで生体肝移植手術を受けた九人のうち五人が、術後一カ月以内に死亡した問題では、医療法に基づき、神戸市がセンターを立入検査する事態となっています。
 適切な医療安全管理対策を図り、県民がいつでもどこでも安心して医療が受けられる体制の確保は極めて重要なことであると考えます。
 その中でも、県立中央病院は、救命救急医療、総合周産期母子医療、がん医療など、県立北病院は、精神科救急医療などの政策医療を担うとともに、県民に信頼される質の高い医療を提供することが求められており、本県の基幹病院として、まさに県民の命と健康を守る最後のとりでであると言えます。
 そこで、これら二つの県立病院において、医療事故防止のため、どのような安全管理対策がとられているのか、また県としてどのような指導を行っているのか伺います。
 次に、野生鳥獣害対策についてであります。
 ニホンジカやイノシシ等の一部の野生鳥獣については、急速な生息数の増加や、生息域の拡大、耕作放棄地の増加等により、里山への定着、住宅地等への出没、電車・自動車との接触事故などにより、野生鳥獣の被害は、年々深刻さを増すばかりであります。
 特に、ふえすぎたニホンジカは、樹皮を食べることにより樹木を枯れさせ、森林の荒廃を招き、ひいては斜面崩壊による土砂災害まで引き起こすことが懸念されております。
 私の地元、甲府市の帯那山は、かつてはアヤメの群生地として有名でしたが、近年、ニホンジカの食害により、めっきり少なくなっており、登山者や観光客からも、それを惜しむ声を聞いております。
 このようなさまざまな被害が、県内だけでなく、国内全体に広がっている中、国は初めて、全国一律の方法による個体数推計を行い、本県においては、平成二十四年度末で、約六万九千頭のニホンジカが生息しているとの推計値を出したところであります。
 これは、従来の本県独自の推計値の約一・八倍という数値であり、まことに驚きを禁じ得ません。
 甲府市北部にある竹日向町には、今でも鹿・イノシシから田畑を守るための鹿垣があります。昔から人間はあらん限りの知恵を絞り、身近なものを活用し、被害防除に励んでまいりました。この鹿垣は、今で言うところの獣害防止柵に当たるわけであります。
 私は、県内各地に赴き、県民の声を聞くにつけ、鳥獣被害を減少させるためには、防護柵の整備や追い払いの体制づくりを進めることも必要ですが、何といっても個体数を減少させることこそが一番重要ではないかと、認識を深めているところであります。
 ところが、捕獲の担い手である猟友会の会員数は、二十年前の半数まで落ち込むとともに、現在、六十歳以上の会員が六五%になるなど、まさしく狩猟者の減少・高齢化が進展している状況であります。
 また、私の長年の友人である猟友会員からも、「若い人の中に鉄砲撃ちのなり手が少なくなった」「年をとり、山に登るのも大変だが、それよりも、撃った鹿やイノシシの処分が大きな負担である」など、捕獲する現場からの意見も聞かれています。
 県は、このたびの国の公表結果を重く受けとめ、深刻化する野生鳥獣害対策、特にニホンジカの捕獲対策について、こうしたさまざまな課題を踏まえる中で、より一層、積極的に推進していかなければならないと考えますが、県の御所見を伺います。
 次に、農産物の鳥獣害対策についてであります。
 本県の農村集落の多くは中山間地域に存在し、先人たちの不断の努力によって築かれた豊かな森林や、傾斜地を開墾してつくられた農地は、山梨ならではの美しい農村風景として今に引き継がれております。
 その一方で、豊かな自然に恵まれているがゆえに、野生鳥獣による農作物被害は深刻な状況にあります。
 私の知人が住む甲府市北部地区の集落では、「農家が丹精してつくったお米が、いよいよ収穫となる間際、イノシシが田んぼに入り込み稲穂を食い荒らし、その上、転げ回ってその年の収穫を台なしにしてしまった」という話や、「直売所への出荷や近所へのお裾分けを楽しみに、手間暇かけてつくった野菜が、一夜にして食べ尽くされてしまった」という話をよく耳にします。
 このような被害は、経済的な損失もさることながら、農家の皆さんの営農意欲を減退させ、耕作放棄地の拡大につながるなど、中山間地域の農村の維持にも大きな影響を及ぼす事態となっております。
 県議会では、平成二十四年に鳥獣被害対策に関する政策提言を行い、県ではこの提言に基づいたさまざまな対策を講じるとともに、地域では、市町村やJAが懸命に被害対策に取り組まれていると聞いております。
 しかし、近年の生息数の増加に伴い、ニホンジカの農作物被害が拡大している地域があるほか、ニホンザルの出没により新たな被害が発生するなど、野生鳥獣によるさまざまな被害が深刻な問題となっております。
 野生鳥獣の対策は、個々の農家がそれぞれに取り組むのではなく、地域や集落が連携するとともに、県や市町村、JAなど関係機関が密接な支援体制を整備し、効率的な対策を講ずることにより、最も効果が上がるものと思います。
 特に、中山間地域では、広く森林に囲まれていることとあわせ、高齢者の割合が多い中、より強力な鳥獣被害防止の体制を整備し、地域ぐるみで対策を講じることが必要であると考えます。
 そこで、県では、農作物の鳥獣害対策について、これまでどのように取り組まれ、効果が上がっているのか。また、今後、どのように取り組んでいくのか伺います。
 次に、県産野菜の販売戦略についてであります。
 昨年九月、当時フォーラム未来の代表質問の中において、本県の農産物の知名度を広く知らしめる活動として、新宿伊勢丹百貨店の顧客向け雑誌「フーディー」において、岡山県産の桃が掲載されていたという事例を紹介しながら、より戦略的で実効性の高い販売活動を展開する必要性をただしました。
 今回は、県産野菜についてであります。
 私の体験ですが、昨年六月、新潟県で、県議会関係者による雪害対策についての意見交換の場がありました。
 その際、本県の果樹や野菜の被害状況について説明したところ、果樹と比べて、本県の野菜については認識が全くなく、驚きとともに口惜しさから、後日、そのときの関係者に本県のスイートコーンを送ったところ、とても喜ばれ、その品質の高さを評価するお言葉をいただきました。
 本県では、果樹を初めとして、野菜、米など多くの種類の農産物が生産されていますが、スイートコーンを初め、ナス、キュウリ、トマトなどの野菜については、高品質であるにもかかわらず、余り知られていないのが現状です。
 県産の主要野菜のうち、昨年度、京浜関東地区の市場に送られたものは、四割以上を占めるに至っております。特に、評価の高いスイートコーンは、六割以上が京浜関東地区に送られ、新潟県の市場に送られたのはわずか一%弱でした。
 今後、農家の所得を向上させていくためには、出荷された農産物の集中による価格低下を防ぐため、出荷市場を多く確保することや、少しでも高く売れるような取り組みが必要であります。
 このためには、他の産地と出荷時期が競合しないよう、時期を調整するなどの生産する際の工夫も必要でありますが、何といっても、消費者の認知度を高めるための取り組みが重要であります。
 これまで県では、県産農産物のブランド力の強化や販路拡大のため、果実を中心に、主に首都圏や関西において、トップセールスを初め、農業団体と連携してさまざまなPR活動を実施してきました。
 今後は、高品質な県産野菜の認知度の向上に向けて、取り組みを強化していく必要があると考えますが、県としてどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、観光資源の継続的な強化についてであります。
 ことしのゴールデンウイークに県内における主な観光施設やイベントを訪れた観光客の状況を見ると、期間中、好天に恵まれたことや、レギュラーガソリン価格の低下などもあり、県内全域において増加しております。
 圏域別では、富士・東部地域が一日当たり約二〇%の大きな伸びを見せており、県内全域の約九%の伸びと比較しても、富士・東部の観光客数が突出して増加していることが明らかとなっております。
 しかも、一昨年の富士山の世界文化遺産登録や、昨年のリニア見学センターのリニューアルオープンに続き、来年度の上半期には富士山世界遺産センターがオープンする予定となっており、今後も富士・東部地域への誘客は継続的に図られるものと考えます。
 峡中地域においても、本年は甲斐善光寺の御開帳の年であり、ゴールデンウイーク中の観光客数は一日当たり五%伸びており、隣接する山梨地場産業センターにおいては約四〇%も増加したということですが、次回の御開帳は六年後であり、来年度以降の誘客の継続性を保証するものではありません。
 今年度の観客動員数が二日間で十万一千人と、三年ぶりに十万人を超えた信玄公祭りは、その開催時期や運営などにさまざまな批判はありますが、祭りのたびに見直しを行い、観光資源として誘客の継続性を図ろうとしている点は大いに評価すべきであると考えます。
 地域にある資源を新たな観光資源として発掘し、提供していくことはもちろんですが、既存の観光資源や宣伝方法を改善し、継続して集客力の強化を図ることは、周遊観光を図る上で重要なことではないでしょうか。
 このような取り組みが、富士山周辺地域の観光客を昇仙峡や八ヶ岳などへ導く誘客材料となり、県内各地へ周遊する本県の観光を推進する施策となると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、新山梨環状道路東部区間の整備についてであります。
 新山梨環状道路は、甲府圏域における交通の円滑化と甲府市とその周辺の市や町との連絡強化などを目的に、これまで整備が進められてきました。また、道路幅が広く、高速走行が可能な道路であることから、災害時の円滑な救援活動を支える道路としても有効であるとともに、平成三十九年開業を目指したリニア中央新幹線のリニア新駅と各地域を結ぶアクセス道路として、その役割は大いに期待されております。既に供用されている新山梨環状道路の西部区間、南部区間の整備効果は、地域住民はもとより全県民が認めるところであり、残りの区間についても、早期の整備が望まれるところであります。
 現在、県が整備を進めている東部区間については、昨年度までに甲府市西下条から笛吹市石和町広瀬までの全線約七キロメートルが事業化され、甲府市西下条の蛭沢川付近では着々と工事が始められております。
 また、この区間の計画ルートは、工業団地や農業地、住宅密集地など多様な土地利用形態となっており、しかも笛吹川の多くの支流が集中する地形から、過去に浸水災害を受けた地域も通過します。そのため、道路の構造については、地域ごとにさまざまな課題があり、これまで、県ではそれぞれの地域ごとに住民説明会を開催し、住民の理解を得る努力をされてきました。しかしながら、地域住民にとっては、この道路の整備による影響が、今後、子や孫、ひ孫の代まで禍根を残さないかと、心配する声が聞かれています。
 そのような中、甲府市落合町においては、これまでに県が示した盛り土構造に対して、多くの地域住民が反対の意見を示したと聞いております。
 今後、道路構造を決定し、設計を進めるに当たり、これらの地域住民の意見、理解を最優先に考えていただき、速やかに工事着手していただきたいと思います。
 なお、供用されている南部区間の終点部に当たる小曲地区においては、西下条ランプをおりた車両が地区内に流れ込み、朝夕の通勤時や小瀬スポーツ公園でのイベント時の渋滞に地元住民は大変迷惑していると聞いております。一日も早く東部区間が完成し、これらの問題が解消されることを願っているところであります。
 そこで、東部区間の整備について、道路計画における構造の検討状況と今後の取り組みについて伺います。
 次に、きめ細かな教育の実施について幾つか伺います。
 まず、少人数教育の推進についてであります。
 資源の乏しい我が国は、昔から人材で世界と肩を並べてきました。創意工夫を凝らし、世界でもトップレベルの技術を数多く輩出し、今やメイドインジャパンは世界中で信頼のあかしとなっております。
 多様化する社会への対応は、次世代を担うための人材育成がますます必要になってきており、そのため、特に幼少期の教育はその後の発達段階での生活習慣に大きく影響すると言われています。
 そんな中、本県は、はぐくみプランに見られるように、横内前知事による少人数学級の全学年への導入など、きめ細かな政策で、全国に先駆けて教育環境の充実が図られてきたと承知しております。後藤知事になり、さらに教育、子育ての支援が加速されるものと期待しております。
 しかしながら、財務省は先ごろ、「少子化に伴い、全国で約四万二千人の教職員を削減できる」との案を示し、その中で、「少人数学級の成果は定かではない」との見解にも触れています。これを受けて、本県が進めてきたこれまでの少人数学級にブレーキがかかるのではないかと危惧を抱くのは、私だけではないと思いますが、この財務省案をどのように捉えているのか、まずは伺います。
 また、少人数学級を初めとする本県の少人数教育を、今後、どのように推進し、展開していかれるのか、あわせて御所見を伺います。
 次に、教員の多忙化解消についてであります。
 昨年六月に公表されたOECDによる国際教員環境調査によりますと、日本の教員は、一週間当たりの仕事時間が最長であることが判明しました。また、いわゆる授業以外の一般的な事務業務に時間を割かれていることもわかりました。
 このような状況のため、教員が児童・生徒と話す時間が少なくなっており、実際、児童・生徒や保護者からも、先生との会話が少ないという不満が寄せられています。教育現場では、教員が余裕ある時間を確保することが大切であります。それによって、子供と触れ合う時間がふえ、教員間の情報交換も増加して、さらにきめ細かい指導につながるものと思います。
 そこで、今の学校現場の現状を鑑み、教員の多忙化解消の取り組みが求められていますが、県教育委員会としてはどのように考えて取り組んでいかれるのか、お伺いします。
 次に、危険ドラッグ対策についてであります。
 県では、薬物の恐ろしさを県民一人一人に訴え、自覚を促し、薬物乱用を許さない社会環境づくりを目的として、県内各地において、地域に根差した薬物乱用防止の普及啓発活動を展開するため、二百名の方を山梨県薬物乱用防止指導員に委嘱しております。
 私もその一人として、平成二十二年十二月から二期四年にわたり、麻薬や覚醒剤等の薬物乱用防止に係る啓発活動に参加するとともに、積極的に講演会等へ参加するなどの活動を通じて、薬物乱用防止の若年層への啓発の必要性を感じました。
 国では、危険ドラッグについて、平成二十六年四月から指定薬物の所持、使用、購入を禁止し、さらに、十二月には、指定薬物と同様に危険性の疑いがある物品についても、販売業者に対して検査を命じ、結果が出るまでの間は、製造、販売、広告等を停止することができるよう、規制を強化しました。
 また、店舗によらないインターネット上での販売については、これを管理するプロバイダに対し、指定薬物等の違反広告の削除要請ができるようになりました。
 これらの取り組みにより、平成二十六年三月に全国で二百十五店舗あった営業店舗数が、平成二十七年二月には五店舗にまで減少しており、危険ドラッグの販売の抑え込みに効果を上げています。
 しかしながら、全国的には、本年六月に、京都府の内科医が指定薬物の所持により逮捕されるなど、危険ドラッグに関連する事件・事故はいまだに発生しております。
 また、県下でも、昨年七月に工員少年と女子高校生が危険ドラッグを所持していたことで逮捕されるというショッキングな事件が報道され、本年二月には、危険ドラッグ等を所持していた男が逮捕されるなど、危険ドラッグが及ぼす社会不安は解消されていないように感じます。
 そこで、県内の危険ドラッグ販売店の数、危険ドラッグに関連した事件・事故の発生状況及び根絶に向けた取り組みについて伺います。
 最後に、後藤知事におかれましては、二月の就任以来、高い目標を掲げ、全力投球で県政運営に取り組まれています。今後も、リーダーシップを発揮され、百万人都市やまなしに向かって本県を導かれることを期待して、私の質問を終わりにします。
 御清聴ありがとうございました。
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◯議長(石井脩徳君)土橋亨君の質疑・質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、後藤斎君。
       (知事 後藤 斎君登壇)
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◯知事(後藤 斎君)土橋議員の御質問にお答え申し上げます。
 ただいまは、フォーラム未来・無所属クラブを代表され、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 人口減少対策への御自身のお考えを披瀝されるとともに、私が県民の皆さん方と共有する県土像として掲げた百万人都市やまなしに触れられ、多様な主体が連携し、本県の活力や魅力を創出していくダイナミックやまなしへの期待のお言葉も賜りました。
 今後も、広く県民の皆さんの声に耳を傾け、県民総参加による取り組みを積極的に進めるとともに、県庁一丸となって、人口問題を初め、さまざまな課題に全力で取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げる次第であります。
 初めに、女性副知事の登用についてであります。
 新たに登用する女性副知事には、県政の最重要課題である人口減少対策を担当させ、人口減少による負のスパイラルを断ち切り、好循環へと転換していくための中心的な役割を担ってもらう考えであります。
 また、人口減少対策をより効果的に講じていく上では、少子化や子育てに関する分野だけではなく、雇用の拡大や、活力ある地域づくり、さらには教育など、さまざまな分野が連携しながら総合的に取り組む必要があります。
 このため、新たな副知事には、これらの分野を所管する複数の部局を担当させたいと考えています。
 二人の副知事の具体的な役割分担については、女性副知事の人選が確定した段階で、その方の専門分野も踏まえ、部局間の連携も考慮しながら決めることとし、県民の皆さんにもわかりやすい形でお示ししたいと考えております。
 次に、定住対策の推進についてであります。
 移住・定住を促進するに当たっては、まず都市住民の皆さんに対し、山梨の魅力を積極的に情報発信するとともに、山梨のよさを体験していただくため、来県を促すことが重要であります。
 このため、県では昨年度、古民家での伝統食づくりなどを通じて、山梨の田舎暮らしを体験するツアーや、空き家見学と先輩移住者との意見交換をセットにしたマッチングツアーを実施したところであります。
 本年度は、これらに加え、若年世代に人気のある移住情報誌の読者を対象とする本県への一泊二日のツアーを実施し、その中で参加者と地域住民との交流を行うことにより、参加者の皆さんに山梨暮らしに対する理解を深めていただきたいと考えております。
 さらに、移住先としての山梨の魅力を伝えるため、山梨の自然や生活環境などをPRする映像を作成し、広く情報発信していくとともに、新たにやまなし暮らし支援センターの移住専門相談員を増員し、東京圏だけではなく、中部圏、関西圏における相談・情報発信機能を強化してまいります。
 これらの取り組みを通じ、都市住民に対し、都会に近く自然に近い山梨暮らしのよさをより一層アピールし、移住・定住へとつなげてまいります。
 次に、リニア中央新幹線の建設に伴う公共施設の移転についてであります。
 リニア中央新幹線の明かり区間のうち約七割を占める本県においては、多数の建物等がルート上にあることが示されております。
 JR東海は、このうち移転が必要となる主な公共施設として、小学校や児童センター、体育館、スポーツ公園などを明らかにしており、現在、施設の設置者である沿線市町との間で、移転に向けた補償協議が進められているところであります。
 これらの公共施設は、地域における教育の推進やスポーツの振興などのための重要な施設であることから、移転に当たっては、児童や保護者を初め、施設の利用者など地域住民の皆さんへの影響をできる限り少なくする方策の検討が必要であります。
 また、移転先の選定には、地域の合意形成が不可欠であるとともに、新たな用地取得や施設整備が必要となるなど、全てが完了するまでには相当の期間が見込まれます。
 こうしたことから、県としては、リニア中央新幹線の建設スケジュールを勘案しつつ、施設の移転後も現在と同等の機能が確保され、移転により使用できない期間が生じることのない適切な移転計画となるよう必要な助言を行うとともに、JR東海に対して、市町の考えを踏まえた対応を要請するなど、沿線市町を支援してまいりたいと考えております。
 次に、ひきこもり対策についてであります。
 まず、ひきこもり相談窓口については、十月を目途に、社会福祉士の資格を有する者などの二名体制で、福祉プラザ内に設置いたします。
 相談窓口では、気軽に相談できるよう電話相談を中心に、必要に応じて面接相談等も行った上で、どのような支援が適切か、医療的支援の必要性も含め検討し、医療機関や県、市町村の福祉・保健担当部署、学校等、最も適した支援機関へつないでまいります。
 次に、よりきめ細かな支援につきましては、ひきこもり支援は、福祉、保健はもとより、教育、労働などの関係機関が、ひきこもりについての理解を十分深めるとともに、これまで以上に連携を図り、体制を強化していく必要があります。
 そこで、国や県、市町村の関係機関、社会福祉協議会やひきこもりの支援団体などをメンバーとする検討会議を設置し、それぞれの役割や連携手法等を確認するとともに、各市等に設置されている生活困窮者自立支援法の相談窓口とも連携して、切れ目なく適切な支援を行うことができる体制を構築してまいります。
 次に、野生鳥獣害対策についてであります。
 本年四月、国が公表した最新の推計手法によるニホンジカの推定生息数によりますと、本県の平成二十四年度末の推定生息数は約六万九千頭と、県の推計を大幅に上回る結果となっております。
 県では、これまでも計画的に管理捕獲を進めてまいりましたが、さらなる管理捕獲の強化を図る必要性があることから、ニホンジカの生息数を国と同様に平成三十五年度までに半減させることを目標と定めた新たな鳥獣管理計画を過日策定いたしました。
 今後は、この計画に基づき、本年度の年間捕獲数を現行の一万二千頭から一万四千頭にふやすとともに、捕獲体制の一層の強化を図るため、わな猟のさらなる促進や、新たに創設されました民間事業者の活用についても、事業者の参入を促す中で推進してまいる所存でございます。
 また、捕獲を促進していく上で、鹿肉、鹿皮などの活用は、観光や地域振興の観点からも有効でありますので、全庁的な取り組みを進めるとともに、捕獲現場での処分方法につきましても、他県の先進事例などを参考にしながら、円滑な管理捕獲の推進に努めてまいります。
 次に、農産物の鳥獣害対策についてであります。
 鳥獣害対策については、行政やJA、猟友会などで構成する市町村協議会が取り組むわなの設置や追い払い活動への支援、侵入防止柵の整備など、さまざまな対策を講じているところであります。
 また、県議会からの政策提言を受け、平成二十五年度より鳥獣被害対策専門員を委嘱し、野生鳥獣の進入路などの点検と効果的な対策の検討を住民が一体となって行う集落診断活動などを推進してまいりました。
 あわせて、市町村ごとに策定する被害防止計画に基づき、捕獲や追い払いなどを行う鳥獣被害対策実施隊の活動経費を助成するなど、集落ぐるみの被害防止活動を強化してまいりました。
 このような取り組みにより、平成二十四年度までは増加していた農作物の被害額が、平成二十五年度には減少に転じるなど、効果があらわれてきております。
 本年度は新たに、被害の多い中山間地域において、野生鳥獣の被害を受けにくい農作物の栽培実証を行うこととし、農作物被害のさらなる軽減に向け、今後とも市町村やJAなど関係機関と連携を図りながら、総合的な鳥獣害対策を積極的に進めてまいります。
 次に、県産野菜の販売戦略についてであります。
 県産野菜の販売強化を図っていくためには、できるだけ多くの消費者の方々に県産野菜の品質のよさを知っていただくことが重要であります。
 このため、農業関係団体と協働し、県内外の小学生を対象とした山梨果物野菜教室、ヴァンフォーレ甲府のホームゲームでの野菜の日キャンペーン、東京駅におけるスイートコーンの試食販売など、県内外の多くの方々に県産野菜の魅力をPRしてまいりました。
 県産野菜の認知度を高めるためには、果実と組み合わせたPRが効果的であることから、今後は、情報発信力が高い都内百貨店でのフルーツフェアや、首都圏にある企業の社員食堂での試食宣伝を通じて、県産野菜の品質の高さをアピールしてまいります。
 さらに、本県を訪れる観光客に県産野菜の品質の高さを知っていただけるよう、ホテルなどにおける県産食材の利用を促進し、生産の拡大につなげるなど、利用促進と生産拡大を一体的に推進する、より効果の高い販売戦略を展開してまいります。
 次に、観光資源の継続的な強化についてであります。
 富士山周辺を訪れた観光客を県内各地へ誘客し、周遊していただくためには、観光客のニーズを調査分析しながら、各地域の観光資源を充実させていくことが重要であります。
 県ではこれまで、旅行形態の中心が個人旅行や体験型旅行へと変化する中、信玄公祭りを観光客参加型に見直すとともに、自然や伝統文化を体験する着地型旅行商品の造成を支援するなど、本県観光の新たな魅力を提案してまいりました。
 本年度は、武田神社や恵林寺を初め、県内の全ての神社仏閣を対象に実態調査を行い、これまで地域において見過ごされてきた風習や言い伝え、祭りなどの行事を新たな観光資源として、美しい写真とともに紹介するハンドブックに取りまとめ、県内外に広く情報発信していくこととしております。
 今後も、県内各地域における観光資源の継続的な見直しを行うとともに、農業や産業と連携した新たな観光資源の掘り起こしを進め、利便性の高い交通網の構築を検討する中で、周遊観光の促進を図ってまいります。
 最後に、新山梨環状道路東部区間の整備についてであります。
 新山梨環状道路東部区間については、甲府市西下条から落合の一・六キロメートル区間において、地元の協力が得られたことから、既に橋梁工事等に着手しており、残る甲府市落合から笛吹市石和町広瀬の五・五キロメートル区間において、昨年度、道路計画に関する地元説明会を開催し、現在、地形測量や地質調査を実施しております。
 この地元説明会において、集落の分断や浸水対策のほか、騒音や日照といった生活環境への影響など、道路構造に関するさまざまな地域の意見を伺っております。
 このため県では、地域の皆さん方から伺った意見に対応するため、地形測量や地質調査結果をもとに、最適な道路構造の検討を進めておりますが、本年秋以降にこの検討結果を踏まえた道路計画をお示しすることにより、地域の皆さんの御理解をいただきながら、早期に工事着手できるように努めてまいります。
 以上をもって、私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長等からお答えをいたします。
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◯議長(石井脩徳君)リニア交通局長、佐藤佳臣君。
       (リニア交通局長 佐藤佳臣君登壇)
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◯リニア交通局長(佐藤佳臣君)土橋議員のJR中央線における早朝の快速列車の導入についての御質問にお答えします。
 早朝に甲府駅から東京方面へ向かう快速列車の導入は、就職や進学に伴う若者の県外への転出を抑制するとともに、山梨が東京の通勤通学圏であることをアピールすることもでき、本県の定住人口の確保対策の一つとして、大変重要な取り組みであると考えております。
 このため、現在、大月駅まで乗り入れている快速列車を甲府駅まで延伸することや、甲府─八王子間の停車駅の一部を通過させることにより、利便性や速達性が高まる快速列車の運行について、さまざまな機会を捉え、JR東日本に要請してきているところであります。
 JR東日本からは、始発列車を夜間にとめておく線路の確保や、新たな運行体制の構築など、さまざまな課題が示される一方、利用促進に向けた県の取り組みの重要性が指摘されているところであります。
 今後、JR東日本に対し、課題の解決に向けた検討を要請するとともに、利用促進のための取り組みを検討する中で、利便性の高い快速列車の導入に向けた方策について協議を進めるなど、甲府駅から東京方面に向かう早朝の快速列車の運行実現に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
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◯議長(石井脩徳君)福祉保健部長、吉原美幸君。
       (福祉保健部長 吉原美幸君登壇)
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◯福祉保健部長(吉原美幸君)土橋議員の県立病院における医療安全管理対策についての御質問にお答えします。
 医療法により、全ての病院等の管理者は、医療の安全を確保するための指針の策定など、必要な措置を講じることとされています。
 県立中央病院及び北病院におきましては、医療事故発生時の対応方法などを定める医療安全管理の指針を策定するとともに、全職員を対象にした研修を定期的に開催しております。
 さらに、両病院とも、病院全体の医療安全に関する方針を決定する医療安全管理委員会に加え、医療安全管理室を設置し、毎月ヒヤリハット事例の報告、検証を行うなど、医療の安全確保に一丸となって取り組んでおります。
 また、県におきましては、医療法第二十五条に基づき、毎年実施している医療監視の際、両病院の医療安全管理対策について報告を求め、必要に応じ指導を行っております。
 あわせて、外部の有識者で構成する県立病院機構評価委員会において、毎年、医療安全の取り組み状況について評価を行っているところであり、今後も医療の安全管理の徹底を図り、事故の未然防止に万全を期してまいります。
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◯議長(石井脩徳君)教育委員会委員長、石川洋司君。
       (教育委員会委員長 石川洋司君登壇)
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◯教育委員会委員長(石川洋司君)土橋議員のきめ細かな教育の実施についての御質問にお答えいたします。
 まず、少人数教育の推進についてであります。
 財政制度等審議会に提示された教職員削減案についてでありますが、学校現場は、いじめや不登校など多くの課題に直面していることから、今後も教職員定数の充実が必要であると考えており、単に少子化を理由とした削減案は受け入れがたいものであります。
 なお、本県の少人数学級については、いじめの認知件数が減少するなど、具体的な成果があらわれてきておりますが、国の教職員定数の動向によっては、少人数学級などの実施に大きな影響があることから、過日、国や県選出の国会議員に対し、教職員の定数の改善を強く要望したところであります。
 次に、今後の少人数教育についてでありますが、昨年度から、小中学校の全学年で少人数学級を実施したところであり、その効果を検証するとともに、チームティーチングなど少人数指導のあり方についても検討してまいります。
 次に、教員の多忙化解消についてであります。
 教員が児童生徒一人一人と向き合う時間や、授業にしっかり取り組むための時間を確保することは重要であり、多忙化の解消に向けた業務改善が必要であると考えております。
 このため、教員の多忙化解消にかかわる検討会を設置し、全ての公立小・中・高・特別支援学校にアンケート調査を実施したところ、学校運営にかかわる事務的業務、出張や研修への参加、部活動、各種調査・アンケートへの対応等が、多忙化の原因として挙げられてまいりました。
 これを受けて県教育委員会では検討会において、校長会、教頭会、事務職員会の代表者等と意見交換を行うとともに、市町村教育委員会とも連携しながら、アンケート調査の結果も踏まえ、多忙化解消に向けた業務改善に取り組んでまいります。
 以上でございます。
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◯議長(石井脩徳君)警察本部長、飯利雄彦君。
       (警察本部長 飯利雄彦君登壇)
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◯警察本部長(飯利雄彦君)土橋議員の危険ドラッグ対策についての御質問にお答えを申し上げます。
 まず、危険ドラッグの販売店の把握状況についてでございます。
 平成二十五年時点で、県内において七つの店舗を把握しておりましたが、それらの店舗に対しまして、指定薬物を販売している疑いで家宅捜索を行うなどした結果、昨年六月までに全ての店舗が自主閉店し、現在は把握がございません。
 次に、平成二十六年以降の危険ドラッグに関連する事件あるいは事故の状況についてでございますが、議員御指摘のとおり、昨年四月一日に薬事法が改正されました。規制が強化されたということでございます。このことを踏まえまして、指定薬物の所持違反により四件五人を検挙しており、また甲府市内におきまして、販売目的で指定薬物の成分が含まれる危険ドラッグ等約七百点を所持していた密売人を本年二月に逮捕するなど、徹底した取り締まりを実施しているところでございます。
 また、交通事故に関連した事案といたしまして、指定前の危険ドラッグを吸引いたしまして、その影響によって乗用車を道路脇の植え込みに衝突させたという事案がございました。その運転者の男を昨年九月に道路交通法の過労運転等の禁止違反ということで検挙いたしております。
 危険ドラッグにつきましては、乱用者が重大な犯罪や交通事故を引き起こすなど、大きな社会問題になっていると認識しておりますことから、県警察といたしましては、危険ドラッグの根絶に向け、今後も情報提供の呼びかけ及び各種法令を適用した密売人、乱用者等の検挙を徹底するとともに、関係機関と連携しながら、中学・高校生を対象とした薬物乱用防止教室、あるいは街頭キャンペーン等を実施するなど、麻薬、覚醒剤のみならず、危険ドラッグを含めた薬物乱用防止活動を強化してまいりたいと存じます。
 以上でございます。
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◯議長(石井脩徳君)当局の答弁が終わりました。
 土橋亨君に申し上げます。残り時間がありません。
 これをもって、土橋亨君の代表質問を打ち切ります。
 以上で、本日の日程は全部終了しました。
 明六月二十三日、午前十時三十分、会議を開き、代表質問及び一般質問を行います。
 本日はこれをもって散会します。
                                         午後三時四十四分散会