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平成27年6月定例会(第1号) 本文




2015.06.17 : 平成27年6月定例会(第1号) 本文


◯事務局長(佐野芳彦君)平成二十七年六月山梨県議会定例会の開会に当たり、議長より御挨拶を申し上げます。
      ○議長 石井脩徳君の開会の挨拶
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◯議長(石井脩徳君)開会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
 本日ここに、六月定例県議会が招集されましたところ、議員並びに知事を初め執行部各位には御健勝にて御出席をいただき、まことに御同慶の至りであります。
 政府は、まち・ひと・しごと創生において、人口減少問題の克服と成長力確保という長期ビジョンによる五カ年間の総合戦略を取りまとめ、活力ある日本社会を維持できるよう、国と地方が一丸となった取り組みを進めることとしています。
 こうした中、山梨県観光入込客統計調査によりますと、平成二十六年に県内を訪れた観光客数は、調査開始以降、推計で初めて三千万人を超えました。
 富士山の世界文化遺産効果の継続や外国人観光客などへのおもてなしの取り組みが功を奏し、特に宿泊者数では、前年同期に比べ伸び率は全国で最も大きくなっています。
 また、移住したい県の全国一位に選ばれた調査結果もあるなど、今、まさに国内外から、山梨が注目されており、本県の魅力を最大限に発信していく継続的な取り組みが重要となっています。
 一方、人口動態統計では、合計特殊出生率が九年ぶりに低下するなど、引き続き、少子化対策、子育て環境づくりの強化のための取り組みを急がねばならない状況にあります。
 今定例会におきましては、地方創生を効果的に推進するための総合計画策定費や、安心して子供を産み育てられる社会づくりに向けた子育て環境調査事業費など、後藤県政となって初めての政策予算となる総額百八十六億円余の一般会計補正予算案や、県立富士山世界遺産センター設置及び管理条例の制定の件などが提案されております。
 議員並びに執行部各位におかれましては、提案された案件はもとより、県政を取り巻く諸課題につきましても、十分な議論を尽くされますようお願い申し上げます。
 県議会におきましても、議員による政策立案を積極的に進めるべく、政策立案特別検討会議において、自殺対策に関する条例の制定に向けた取り組みや、中小企業振興のための政策提言を行っていくこととしたところであります。
 議員各位におかれましては、それぞれの立場から政策の立案に御尽力いただきますようお願い申し上げます。
 梅雨に入り、今定例会は、ぐずついた天候が多い中での審議となります。
 議員並びに執行部各位におかれましては健康に十分留意され、御活躍くださいますよう御祈念申し上げまして、開会の挨拶といたします。
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◯議長(石井脩徳君)ただいまから、平成二十七年六月山梨県議会定例会を開会します。
 この際申し上げます。
 去る三月二十六日付をもって公安委員会委員に任命されました尾方恵さん、通称石川恵さんから、就任の挨拶をしたい旨の申し出がありました。挨拶は、これを受けることに御異議ありませんか。
      (「異議なし」と呼ぶ者あり)
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◯議長(石井脩徳君)御異議なしと認めます。よって、挨拶はこれを受けることに決定しました。
 公安委員会委員、石川恵さんを御紹介します。公安委員会委員、石川恵さん。
       (公安委員会委員 石川 恵君登壇)
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◯公安委員会委員(石川 恵君)皆さん、こんにちは。去る三月二十六日付で山梨県公安委員会委員に任命されました石川恵と申します。私、若輩者でございますけれども、円滑な警察行政の遂行のために少しずつ勉強してまいる所存でございます。何とぞ御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
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◯議長(石井脩徳君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員に水岸富美男君、渡辺淳也君、山田七穂君、以上三人を指名します。
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◯議長(石井脩徳君)次に、日程第二、諸般の報告をします。
 包括外部監査人から、地方自治法第二百五十二条の三十七第五項の規定に基づき、包括外部監査結果の報告がありました。その内容は、お手元に配付の山梨県公報登載のとおりであります。
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平成二十七年三月二十七日
   山梨県議会議長  臼 井 成 夫 殿
                             包括外部監査人   星  野  正  司
             平成二十六年度包括外部監査結果について
 地方自治法第二百五十二条の三十七第五項の規定によるこのことについては、別添「平成二十六年度包括外部監査結果報告書」のとおりです。
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◯議長(石井脩徳君)次に、監査委員から、地方自治法第二百三十五条の二第三項の規定に基づき、例月現金出納検査結果の報告がお手元に配付のとおりありました。
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梨監第千百三十三号
平成二十七年三月十七日
   山梨県議会議長  臼 井 成 夫 殿
                             山梨県監査委員   芦  沢  幸  彦
                             同         中  込  孝  元
                             同         石  井  脩  徳
                             同         望  月     勝
             例月現金出納検査の結果について(報告)
 このことについて、地方自治法第二百三十五条の二第一項の規定に基づき、平成二十七年一月分例月現金出納検査を平成二十七年二月二十七日に実施しました。その結果は次のとおりですので、同法同条第三項の規定により報告します。
 一般会計、特別会計、企業会計及び基金に係る平成二十七年一月分現金出納状況は、別添歳入歳出計算書、試算表及び基金に属する現金保管状況調書のとおり、概ね適正に処理されていたことを認めます。
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梨監第百三十七号
平成二十七年四月二十四日
   山梨県議会議長  臼 井 成 夫 殿
                             山梨県監査委員   小  野     浩
                             同         中  込  孝  元
                             同         石  井  脩  徳
                             同         望  月     勝
             例月現金出納検査の結果について(報告)
 このことについて、地方自治法第二百三十五条の二第一項の規定に基づき、平成二十七年二月分例月現金出納検査を平成二十七年三月三十一日に実施しました。その結果は次のとおりですので、同法同条第三項の規定により報告します。
 一般会計、特別会計、企業会計及び基金に係る平成二十七年二月分現金出納状況は、別添歳入歳出計算書、試算表及び基金に属する現金保管状況調書のとおり、概ね適正に処理されていたことを認めます。
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梨監第二百六十九号
平成二十七年五月二十九日
   山梨県議会議長  石 井 脩 徳 殿
                             山梨県監査委員   小  野     浩
                             同         中  込  孝  元
                             同         白  壁  賢  一
                             同         高  木  晴  雄
             例月現金出納検査の結果について(報告)
 このことについて、地方自治法第二百三十五条の二第一項の規定に基づき、平成二十七年三月分例月現金出納検査を平成二十七年四月三十日に実施しました。その結果は次のとおりですので、同法同条第三項の規定により報告します。
 一般会計、特別会計、企業会計及び基金に係る平成二十七年三月分現金出納状況は、別添歳入歳出計算書、試算表及び基金に属する現金保管状況調書のとおり、概ね適正に処理されていたことを認めます。
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◯議長(石井脩徳君)次に、知事から、第五十七号議案ないし第六十八号議案及び承第一号議案について、お手元に配付のとおり提出がありました。
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◯議長(石井脩徳君)次に、知事から、山梨県障害者計画の変更について、お手元に配付のとおり報告がありました。
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障第三百十五号
平成二十七年四月十七日
   山梨県議会議長  臼 井 成 夫 殿
                               山梨県知事   後  藤     斎
             山梨県障害者計画の策定について
 このことについて、別添のとおり山梨県障害者計画を策定しましたので、障害者基本法(昭和四十五年法律第八十四号)第十一条第八項の規定により、報告いたします。
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◯議長(石井脩徳君)次に、知事から、報第二十六号ないし報第六十号について、お手元に配付のとおり報告がありました。
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◯議長(石井脩徳君)次に、知事から、地方自治法第二百四十三条の三第二項の規定に基づき、県が出資している法人の経営状況説明書が、お手元に配付のとおり提出がありました。
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◯議長(石井脩徳君)次に、臼井成夫君外九人から、議第七号議案について、お手元に配付のとおり提出がありました。
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◯議長(石井脩徳君)次に、地方自治法第百二十一条の規定に基づき、議長から今定例会に知事及び各執行機関に対し出席を求めたところ、お手元に配付のとおり出席並びに委任の通知がありました。
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           地方自治法第百二十一条の規定に基づく説明員
知         事   後  藤     斎  副知事           山  下     誠
                          公営企業管理者       矢  島  孝  雄
                          知事政策局長        松  谷  荘  一
                          企画県民部長        守  屋     守
                          リニア交通局長       佐  藤  佳  臣
                          総務部長          前     健  一
                          防災危機管理監       堀  内  浩  将
                          福祉保健部長        吉  原  美  幸
                          森林環境部長        一  瀬  文  昭
                          林務長           江里口   浩  二
                          エネルギー局長       赤  池  隆  広
                          産業労働部長        平  井  敏  男
                          観光部長          茂手木   正  人
                          農政部長          橘  田     恭
                          県土整備部長        大  野  昌  仁
                          会計管理者         望  月  洋  一
教育委員会委員長      石  川  洋  司  教育委員会委員長職務代理者 長  田  由布紀
                          教育委員会委員       白  川     太
                          教育委員会委員       飯  室  元  邦
                          教育委員会委員       和  田  一  枝
                          教育委員会委員・教育長   阿  部  邦  彦
人事委員会委員長      中  矢  惠  三  人事委員会委員       小  俣  二  也
                          人事委員会委員       石  川  善  一
公安委員会委員長      小  野  堅太郎   公安委員会委員       赤  岡  利  行
                          公安委員会委員       石  川     恵
                          警察本部長         飯  利  雄  彦
監  査  委  員    小  野     浩
監  査  委  員    中  込  孝  元
選挙管理委員会委員長    成  澤  秀  仁  選挙管理委員会委員     中  村  良  二
                          選挙管理委員会委員     中  込  まさゑ
                          選挙管理委員会委員     古  屋  隆  雄
       ───────────────────────────────────────
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◯議長(石井脩徳君)次に、日程第三、会期決定の件を議題とします。
 お諮りします。今定例会の会期は、本日から七月三日までの十七日間としたいと思います。これに御異議ありませんか。
      (「異議なし」と呼ぶ者あり)
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◯議長(石井脩徳君)御異議なしと認めます。よって、会期は十七日間と決定しました。
 ただいま決定しました会期中の議事は、お手元に配付の会期並びに議事予定表によりたいと思います。御了承願います。
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     平成二十七年六月定例会会期並びに議事予定(会期十七日間)
┌───────┬──┬────────────────────┬──────────────────┐
│       │  │  議    事    予    定  │                  │
│  月  日 │曜日├────────────┬───────┤     備      考     │
│       │  │本    会    議 │ 委員会等  │                  │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│       │  │(1) 開会        │指定管理施設・│                  │
│ 六月十 七日│ 水│(2) 知事提出議案上程  │出資法人調査特│                  │
│       │  │(3) 知事提案理由説明  │別委員会   │                  │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│       │  │            │       │代表質問(六月二十二日)発言通告正午│
│   十 八日│ 木│議案調査        │       │                  │
│       │  │            │       │まで                │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│       │  │            │       │代表・一般質問(六月二十三日)発言通│
│   十 九日│ 金│議案調査        │       │                  │
│       │  │            │       │告正午まで             │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│   二 十日│ 土│休日のため休会     │       │                  │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│   二十一日│ 日│休日のため休会     │       │                  │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│       │  │            │       │一般質問(六月二十四日)発言通告正午│
│   二十二日│ 月│代表質問        │       │                  │
│       │  │            │       │まで                │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│       │  │(1) 代表質問      │       │一般質問(六月二十五日)発言通告正午│
│   二十三日│ 火│            │       │                  │
│       │  │(2) 一般質問      │       │まで                │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│   二十四日│ 水│一般質問        │       │請願受理正午まで          │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│       │  │(1) 一般質問      │       │                  │
│   二十五日│ 木│            │       │                  │
│       │  │(2) 議案・請願委員会付託│       │                  │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│   二十六日│ 金│常任委員会       │各常任委員会 │                  │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│   二十七日│ 土│休日のため休会     │       │                  │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│   二十八日│ 日│休日のため休会     │       │                  │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│   二十九日│ 月│常任委員会       │各常任委員会 │                  │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│   三 十日│ 火│常任委員会       │各常任委員会 │                  │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│       │  │            │指定管理施設・│                  │
│       │  │指定管理施設・出資法人調│       │                  │
│ 七月 一 日│ 水│            │出資法人調査特│                  │
│       │  │査特別委員会      │       │                  │
│       │  │            │別委員会   │                  │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│    二 日│ 木│総合調整        │       │討論発言通告正午まで        │
├───────┼──┼────────────┼───────┼──────────────────┤
│       │  │(1) 委員長報告     │       │                  │
│       │  │            │       │                  │
│    三 日│ 金│(2) 採決        │議会運営委員会│                  │
│       │  │            │       │                  │
│       │  │(3) 閉会        │       │                  │
└───────┴──┴────────────┴───────┴──────────────────┘
       ───────────────────────────────────────
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◯議長(石井脩徳君)次に、日程第四、知事提出議案、第五十七号議案ないし第六十八号議案及び承第一号議案を一括して議題とします。
 知事から、上程議案に対する提案理由の説明を求めます。知事、後藤斎君。
      (知事 後藤 斎君登壇)
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◯知事(後藤 斎君)平成二十七年六月定例県議会の開会に当たり提出いたしました案件のうち主なるものにつきまして、その概要を御説明申し上げるとともに、私の所信の一端を申し述べ、議員各位並びに県民の皆さん方の御理解と御協力をお願い申し上げたいと存じます。
 本県の人口は、平成十二年の八十九万五千人をピークに、現在は八十三万五千人と、既に六万人減少しております。
 国立社会保障・人口問題研究所によりますと、このまま推移すれば、十年後の平成三十七年には七十七万五千人になると推計しており、さらに現在より六万人以上の減少が見込まれております。
 今、本県は、こうした人口減少・少子高齢化というかつて私たちが経験したことのない変化を初め、生活や産業を支えるエネルギー資源の変化、県土の景観を形成する農林業を取り巻く変化、近い将来に発生が予測される大規模な災害への備え等の安全に対する意識の高まりなど、幾つかの大きな転機に直面しております。
 私は、本県が直面している大きな転機を好機と捉え、これに対応する三つの力、すなわちエネルギー供給力、景観・農業力、安心・防災力を高めつつ、県民の皆さんとともに、誰もが安心して暮らすことができる地域社会をつくり上げていくダイナミックやまなしという地域づくりの考え方のもと、県民総参加による取り組みを積極的に進めてまいりたいと考えております。
 特に、将来の山梨を考える上で最も重要な課題は定住人口の減少であり、強い意思を持ってこれを食いとめ、増加へと反転させていく取り組みを総合的に展開することにより、山積する諸課題の解決を図り、山梨再生に向けたダイナミックな流れを生み出していくことが必要であります。
 県が触媒としての役割を積極的に果たし、産業間、地域間などさまざまな連携を強化することにより、県民に良質な雇用を提供する基幹産業等の拡大・発展や、県民の夢と希望の実現を応援する社会環境の整備などに取り組んでまいります。
 こうした取り組みを通じ、本県が目指すべき地域社会は、プラチナのごとく光る価値を世界に発信し、全ての県民が明るく希望に満ち安心して暮らせる輝きあんしんプラチナ社会であります。
 また、その実現に向けて、生き生きとした県民生活や活発な交流等の舞台となる百万人都市やまなしが、私が県民の皆様と共有する新たな県土像であります。
 現在、新たな地域づくりに向けた基本的な考え方と、今後五年間の具体的な施策・事業等を盛り込んだ総合計画の策定を進めており、先日、現時点でお示しすることができる計画の概要を暫定計画として公表いたしました。
 総合計画は、県民の皆さん方とお約束した百十七の公約を初めとする具体的な施策を着実に実行し、地方創生時代の熾烈な自治体間競争に勝ち抜いていくための県政運営の指針となるものであります。
 今後、暫定計画をもとに、議員各位を初め、幅広く県民の皆さん方の御意見を伺いながら、九月定例県議会には素案の概要を御報告するとともに、十二月定例県議会を目途に最終的な計画案を提出し、本年中には新たな総合計画として決定してまいりたいと考えております。
 次に、今回提出いたしました補正予算案についてであります。
 私は、就任間もない二月定例県議会におきまして、人口減少対策、地域産業の振興と雇用の確保など、公約の実現に資する事業について可能な限り実施することとし、総額四十八億円余を二月補正予算に計上し、既に着手しているところでありますが、本定例県議会に提出いたしました補正予算案は、私にとって、初の本格的政策予算となっております。
 本補正予算案につきましては、私の百十七の公約を初めとする具体的な施策・事業について、総合計画の政策展開の柱であるダイナミックやまなしプロジェクトに基づき、一やまなし創生推進プロジェクト、二基幹産業発展・創造プロジェクト、三地域産業元気創造プロジェクト、四まなび・子育て環境創造プロジェクト、五健やか・快適環境創造プロジェクト、六安全安心・交流基盤創造プロジェクトの六項目に沿って推進していくこととし、厳しい財政状況にあっても、各般にわたり創意工夫を凝らす中で、積極的に予算計上いたしたところであります。
 この結果、私自身の百十七の公約につきましては、二月補正予算とあわせて、その全てに着手できる見込みであります。
 また、今回予算化する事業のうち、リニア環境未来都市の創造や先進的な高度医療の導入など、主要なプロジェクトにつきましては、調査、検討に要する経費を計上しており、今後、議員各位を初め、県民の皆さん方の御意見を幅広く伺いながら、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 現在、我が国では東京オリンピック・パラリンピックが開催される二〇二〇年に向けて、地方自治体、民間企業を問わず、さまざまな需要を成長、発展の原動力として取り入れるべく、熾烈な競争が繰り広げられており、同時に、大手上場企業の多くが、東京オリンピック・パラリンピック以後の経済状況を想定した経営戦略の検討を始めている状況も見られます。
 本県が再生し、持続的に発展していくためには、本県におきましても、二〇二〇年までにさまざまな基盤を整備強化していく必要があります。
 このため、厳しい財政状況の中で、公共事業、県単独公共事業については、事業費を抑制しつつも、一方で、東京オリンピック・パラリンピックの開催やリニア中央新幹線の開通を見据え、集中的に整備を進めることが必要な事業に対しては、重点投資枠を設定し、財源を重点配分したところであります。
 次に、当面する県政の課題について申し上げます。
 まず、県版まち・ひと・しごと創生人口ビジョン及び総合戦略の策定についてであります。
 国では、昨年十二月に施行したまち・ひと・しごと創生法に基づき、将来にわたって活力ある社会を維持していくため、長期ビジョン及び総合戦略を定めたところであり、同法では、国と地方が一体となって地方創生に取り組む必要があるとして、県、市町村においても人口ビジョンと総合戦略を定めることとしております。
 このため、我が県では、人口の現状分析や将来展望を示す人口ビジョンと、これを踏まえた人口減少の克服や地方創生を実現させるための今後五年間の目標、施策の基本的な方向などをまとめた総合戦略の策定に向け、鋭意取り組んでいるところであり、本日、その中間報告を公表したところでございます。
 人口ビジョンの中間報告につきましては、本県の人口の現状分析や将来展望についての現時点での検討状況や基本的な考え方を、また、総合戦略の中間報告につきましては、基本目標や基本的方向などの策定の考え方を、それぞれ取りまとめたところでございます。
 今後は、二月補正予算に計上し、現在実施している結婚・出産・子育て等に関する県民アンケートや、都市部の若者を対象とした移住定住ニーズ調査等の結果を踏まえ、九月に人口ビジョンを、十二月に総合戦略を策定してまいります。
 また、本年四月、市町村が行う人口ビジョン・総合戦略の策定をサポートする支援窓口を設置したところであり、県と市町村が一丸となって、地方創生に向けた取り組みを推進していくこととしております。
 次に、エネルギー施策についてであります。
 県では、二〇五〇年ごろまでに、県内の消費電力の全てをクリーンエネルギー発電で賄うことを目標としたやまなしエネルギー地産地消推進戦略を策定し、各種施策を実施してきているところでございます。
 しかしながら、急速に普及した太陽光発電は、景観の問題や系統連系の制約等の問題が生じてきております。
 このため、これまでの太陽光発電を主軸とした戦略を見直し、エネルギーの地産地消を目指しながら、コージェネレーションや燃料電池などの普及状況を踏まえ、エネルギー供給力の充実による県内経済の活性化と、災害に強いエネルギー社会の構築等を図るやまなしエネルギービジョンを策定してまいります。
 次に、燃料電池評価プロジェクトについてであります。
 国では、燃料電池の普及拡大に向け、性能や耐久性の一層の向上と生産能力拡大等に係る諸課題の解決を図るため、本年度から新たなプロジェクトをスタートさせることとしておりますが、その一角を担う燃料電池評価技術の確立に向けた取り組みについて、先般、我が県に参画の打診があったところであります。
 県といたしましては、将来的に、本県が燃料電池の評価機関の中核となることが期待できるとともに、燃料電池関連産業の集積・育成にもつながるものであることから、このプロジェクトに参画することとし、工業技術センターにおいて、燃料電池の性能評価試験を行ってまいります。
 次に、産業の振興についてであります。
 中部横断自動車道や圏央道の開通など、今後、本県を取り巻く高速道路環境は飛躍的に向上いたします。
 さらに、豊かな自然、比較的安価な土地、機械・電子産業の集積など、本県は、企業立地におけるさまざまな優位性を持っております。
 こうした優位性を強力に発信しながら、新たな工業団地を整備し、企業を誘致することは、産業の振興のみならず、人口減少対策としても非常に有効であります。
 現在、県では、県内外の企業に対し、本県の優位性やスマート工業団地の特徴などを説明しながら、本県への企業立地の可能性や、立地を判断する際に企業が重視する条件等を把握するための企業立地ニーズ調査を行っているところであり、その結果を踏まえ、新たな工業団地の整備について検討してまいりたいと考えております。
 また、本県の喫緊の課題である人口減少を食いとめ、将来への展望を切り開いていくためには、基幹産業の振興のみならず、農業や観光を初めとする産業間の連携により、地域資源を最大限に活用していくことも重要であります。
 中国の六朝の詩人、陶淵明に「桃花源記」という作品があります。
 そこには、美しい桃畑に囲まれた理想郷が描かれており、桃源郷と称されています。
 咲き誇る桃の花や、四季折々にその表情を変えるブドウ棚などに彩られた山梨の農村景観は、まさに桃源郷と呼ぶにふさわしいものであり、私は、県民の財産として、また、観光資源として、その価値をさらに高めるため、世界農業遺産への認定を目指すことを公約として掲げたところであります。
 こうした中、過日、山梨市、笛吹市及び甲州市の三市長から、峡東地域一帯の果樹園が織りなす美しい桃源郷景観などの世界農業遺産への認定に向けた協力要請がありました。大変心強く感じたところでございます。
 果樹農業は、本県の重要な産業であるばかりでなく、美しい農村景観やワイン文化など、長い歴史の中で、県民生活や文化にも深いかかわりを持つ貴重な財産であり、本県の魅力を世界にアピールしていくため、地元の皆さん方と一体となり、世界農業遺産への認定実現に向けて積極的に取り組んでまいります。
 次に、防災体制の強化についてであります。
 昨年九月、御嶽山の突発的な噴火を踏まえ、富士山の噴火に備えた避難対策について、避難ルートの検討や市町村避難計画の策定支援などの取り組みを進めております。
 このうち、避難ルートの検討につきましては、七月一日の富士山の山開きに間に合わせるため、富士山噴火時避難ルートマップを作成し、先日、県ホームページ等で公表したところであり、富士山への観光客や登山者、関係者の方々に、噴火時における避難行動や支援の目安にしていただきたいと考えております。
 今後、火山専門家等で構成する県防災会議富士山火山部会において、避難路についての課題や論点を整理し、さらなる避難対策を講じてまいります。
 また、三月に開催された山梨・静岡・神奈川三県等で構成する富士山火山防災対策協議会において、広域避難計画の「対策編」が策定されたところであり、今後、地元市町村が具体的な避難計画を早急に策定できるよう積極的に支援していくこととしております。
 引き続き、観光客や登山者、地域住民の皆さん方の安全・安心の確保が図られるよう、富士山火山防災対策の充実・強化に努めてまいります。
 また、昨年の豪雪災害を通じて、市町村を初めとした防災関係機関との情報共有体制の不備が明らかになり、県議会からも御提言をいただいたところでございます。
 これまで、新たな防災情報システムの構築に向けた検討等を進めてまいりましたが、平成二十九年度からの運用に向けて、災害に関する情報を防災関係機関が瞬時に共有でき、県民などへ迅速、かつ、わかりやすく伝達できる総合的な防災情報システムを構築してまいります。
 また、公衆無線LANにつきましては、これまでも民間事業者と連携して、観光地における店舗やホテルなどの民間施設を中心に整備を進めてまいりましたが、災害時等における県民、観光客などの通信手段の確保のため、避難所に指定されている高等学校や観光施設、公園などの県有施設への整備を進め、公衆無線LAN環境を充実してまいります。
 今後は、市町村施設や病院等の公共的な施設においても、公衆無線LANの整備が促進されるよう、働きかけてまいりたいと考えております。
 地震発生時における住民の避難路や緊急車両の通行を確保することは、災害に強い県土づくりのために重要であります。
 このため、県では、これまで市町村が指定した避難路沿道にある対象建築物の耐震診断について、支援を行ってきたところでありますが、これに加え、耐震設計や耐震改修などに対する助成制度を創設し、地震発生時における避難路の円滑な通行を確保してまいります。
 最後に、リニア中央新幹線の開業に向けた取り組みについてであります。
 本県の新たな玄関口となるリニア駅周辺の整備については、リニア駅周辺整備検討委員会や県議会議員連盟、県期成同盟会のリニア活用策検討部会などの御意見を伺いながら、導入すべき機能やゾーニングなどの整備方針を検討してきたところでございます。
 今後は、これまでの検討内容をもとに、首都圏に近接した立地条件や豊かな自然環境を生かした定住人口の増加、新たな産業の集積などによる産業振興、自立・分散型エネルギーを備えた災害に強い地域づくりなどの視点を加え、駅の近郊を含めたより広いエリアにおいて、環境との共生や新たなライフスタイルが展開するリニア環境未来都市の創造に向けて、整備方針の策定に取り組んでまいります。
 また、JR東海との協定に基づいて、用地取得業務を機動的かつ効率的に進めるため、本年四月、中央市にリニア用地事務所を設置したところであり、今後は、JR東海とともに、関係市町と連携して、地域の皆さんへ事業内容や環境への影響などについて丁寧な説明を行い、御理解をいただいた上で、JR東海による測量や設計が終了したところから、順次、用地取得を進めてまいります。
 次に、提出案件の内容について御説明申し上げます。
 今回提出した案件は、条例案六件、予算案六件、その他の案件一件となっております。
 条例案のうち、主なるものにつきまして申し上げます。
 まず、山梨県立富士山世界遺産センター設置及び管理条例の制定についてであります。
 富士山の普遍的な価値に対する理解を深めるとともに観光振興の役割を担う富士山世界遺産センターを明年六月に設置しようとするものであります。
 次に、山梨県立射撃場設置及び管理条例の改正についてであります。
 県立韮崎射撃場については、平成二十三年に国の基準値を上回る鉛汚染が判明して以来、立入禁止措置の強化や水質モニタリング検査を実施するとともに、土壌汚染対策法などの関係法令や地元の皆さん方の御意見を踏まえつつ、汚染土壌の除去について準備を進めてまいりました。
 昨年度、地元の皆さん方を対象とした説明会を開催し、除去の工法について御了解をいただいたところであり、本年度から汚染土壌の除去や建物施設の解体撤去に着手してまいります。
 これにより、韮崎射撃場は廃止することとし、山梨県立射撃場設置及び管理条例を改正するものであります。
 次に、予算案につきまして申し上げます。
 今回の補正予算案に計上しております主要な施策・事業につきまして、ダイナミックやまなしプロジェクトに基づく六項目に沿って、御説明を申し上げます。
 その第一は、やまなし創生推進プロジェクトの施策であります。
 先ほど申し上げましたように、新たな地域づくりに向けた基本的な考え方と、地方創生時代の熾烈な自治体間競争に勝ち抜くために必要な今後五年間の具体的な施策・事業等を盛り込んだ総合計画を策定してまいります。
 第二は、基幹産業発展・創造プロジェクトについての施策であります。
 まず、県経済を牽引する基幹産業の発展についてであります。
 新たな地域づくりには、その基盤となる産業を育てていくことが必要不可欠であります。
 このため、製造業や情報通信業の集積を図るとともに、中小企業が行う新技術、新製品の研究開発を支援し、成長分野への進出を促進してまいります。
 次に、自立・分散型エネルギー社会の構築についてであります。
 先ほど申し上げたやまなしエネルギービジョン(仮称)の策定や、工業技術センターにおける燃料電池評価プロジェクト事業に加え、燃料電池自動車の導入支援などを進めてまいります。
 また、省エネ基準に適合した住宅の普及を図るとともに、災害対策の拠点となる市町村の公共施設へのクリーンエネルギーの導入を一層促進してまいります。
 次に、産業人材の育成と確保についてであります。
 本県の基幹産業である機械・電子産業を成長、発展させていくためには、即戦力となる人材を育成、供給していくことが重要であります。
 このため、県内企業や生徒、保護者に対し、必要とする人材や将来の希望等を詳細に把握するニーズ調査を行うとともに、産学官の関係者で構成する検討委員会を設置し、県立高等専門学校の設置などによる産業人材の育成強化策について検討してまいります。
 次に、中小企業の成長と持続的な発展についてであります。
 本県では、従業者数に占める小規模事業者の割合が全国第一位であるなど、中小企業・小規模事業者が雇用や地域経済に与える影響は大変大きいものがありますが、これらの事業者を取り巻く環境は、人口減少、海外との競争激化など、依然として厳しい状況にあります。
 このため、県内中小企業・小規模事業者の成長と持続的発展を目的とした中小企業・小規模事業者の振興条例の制定に向け検討を進め、総合的な振興を図ってまいります。
 また、商工業振興資金の起業家支援融資について、融資要件を緩和するとともに、融資枠を拡大し、中小企業の成長を金融面からも支援してまいります。
 第三は、地域産業元気創造プロジェクトについての施策であります。
 まず、豊かな森林資源の利活用についてであります。
 本県の林業を取り巻く情勢は、東京オリンピック・パラリンピック開催を契機とする木材需要の拡大や、CLT工法等の新技術の進展など大きな変化が見込まれております。
 このため、本県森林・林業における新たな指針となるやまなし森林・林業振興ビジョンを本年中に策定するとともに、FSC認証材の販路開拓、供給拡大に向けた取り組みや、カラマツ材など県産材の新たな活用方策として、CLT工法の導入推進などに取り組んでまいります。
 また、本県の良質な水のブランド力を高め、水資源を生かした新たな事業の創出を図るため、やまなし水ブランド戦略を策定してまいります。
 こうした取り組みにより、本県の豊かな森林資源を多岐にわたって活用し、地域経済の活性化へとつなげてまいります。
 次に、高品質化・販路開拓によるもうかる農業の展開についてであります。
 農業を取り巻く環境変化に対応し、もうかる農業への転換等を進めるため、今後の農業政策の指針となる新たな農業施策大綱を本年中に策定してまいります。
 また、将来にわたって本県農業を成長、発展させていくためには、海外における販路の拡大を図るとともに、国内においても、観光業などと連携を図りながら、新たな視点に立った取り組みを進めていくことが必要であります。
 このため、東南アジア地域のショッピングセンターなどで、県産農産物や加工品、ワインなどの地場産品を展示販売するとともに、観光情報などを発信する常設拠点を設置することとし、明年度中の開設を目指し、設置する国や出店形態などの調査を実施してまいります。
 また、特色ある県産食材の生産・利用拡大を図るため、県内ホテルやレストランなどの観光業者へのニーズ調査や、生産者と県内ホテルや旅館業者との意見交換会などを開催してまいります。
 さらに、高い収益が期待できる陸上養殖の開発、産地化を観光業者等と連携して進めるなど、もうかる農業に向け、さまざまな取り組みを進めてまいります。
 次に、活気に満ちあふれた農山村の創造についてであります。
 農業を将来にわたり維持・発展させるとともに、美しい農村風景を守り育てていくためには、多様な担い手の確保や耕作放棄地の解消などを進めていく必要があります。
 このため、専門的知識を有する人材で構成する農援隊を設置し、退職帰農者や兼業農家等を対象に技術レベルや要望にあった個別指導等を実施してまいります。
 また、耕作放棄地対策として、ニホンジカの年間捕獲数を一万四千頭にふやし、鳥獣被害防止の強化を図るとともに、野生動物が嫌う農作物の栽培実証にも取り組み、農地の有効活用と農家の営農意欲の維持にも努めてまいります。
 次に、個性あふれる地場産業の振興についてであります。
 近年、県産ワインは飛躍的に品質が向上し、国内外において高い評価を得ていますが、原料となるブドウの不足や輸入ワインの増加などにより、国内市場のシェアは伸び悩んでおります。
 このため、原料ブドウの生産拡大、県産ワインの増産、さらなる消費拡大を狙いとしたワイン産地確立推進計画を策定し、世界に通用するワイン産地の確立を目指してまいります。
 次に、富士山と魅力ある地域資源を生かした国際観光都市づくりについてであります。
 過日公表された昨年の本県の観光客数は、富士山の世界遺産登録の影響などにより初めて三千万人を超えるとともに、宿泊者数も七百三十九万人となり、前年に比べて八十七万人、一三・四%増加したところであります。
 しかしながら、本県に宿泊する観光客は、その約八割が一泊の滞在であり、また、約半数を富士・東部地域が占めていることから、富士山の世界遺産登録などの効果を全県に波及させ、経済効果を高めるためには、本県が持つ魅力的な地域資源や景観力を活用して、広域的な周遊や二泊以上の滞在型の観光を促進する基盤整備や仕組みづくりが必要であります。
 このため、世界にブランドが確立しつつある山梨のワインを中心に、桃、ブドウなどの果実や、それらを栽培する美しい農村景観、温泉などを活用した滞在型周遊観光の実現を目指す峡東地域ワインリゾート構想を策定してまいります。
 また、インバウンド観光については、私みずからがトップセールスを行い、一層の誘客を図ることとし、本年度は、経済成長により中間層、富裕層の拡大が見込まれ、有望な市場であるインドネシアやシンガポールにおいて、行政関係者や旅行関係者等へ積極的に働きかけを行ってまいります。
 次に、にぎわいを生み出す商業・中心市街地の活性化についてであります。
 地域の商店の活性化を図るため、商店街等が連携して買い物弱者を支援する買援隊の取り組みを促進いたします。
 また、甲府市中心市街地の活性化に向け、甲府城周辺地域の整備に向けた計画を策定するとともに、甲府城跡の天守閣について、史跡整備の根拠となる文献や絵図等の調査を行い、復元の可能性を検討します。
 第四は、まなび・子育て環境創造プロジェクトについての施策であります。
 まず、個性と学力を伸ばす教育の充実についてであります。
 人口減少やグローバル化の進行など、大きな社会の変化に対応していくためには、地域が連携した取り組みの推進や英語教育の充実などにより、将来の地域を担う人材や国際的に活躍できる人材を育成していくことが必要であります。
 このため、地域と相互に連携・協働し、学校組織全体の総合力を一層高める取り組みとして、保護者・地域住民が学校運営に参画する学校運営協議会の設置を進めてまいります。
 また、小中学生を対象とする英語表記を加えた郷土学習教材を作成するとともに、高校生を対象とする留学プログラムの実施と留学費用の助成を行い、グローバル人材の育成に努めてまいります。
 なお、この六月までに取りまとめることとしていた県有スポーツ施設の整備方針につきましては、新たな総合計画を策定中であることから、これとの整合を図った上で決定することといたします。
 次に、安心して子供を産み育てられる社会づくりについてであります。
 子育て世代が安心して子供を産み育てることができるようにするためには、社会全体が子育てに関心を持ち、子供を見守り育てていく子育て協働社会の構築が必要であります。
 このため、地域で子育て支援活動を行っている個人や団体を対象とした研修会やイベントの開催などを通じ、県民全体で子育て支援を行う機運の醸成や支援ネットワークの強化を図ってまいります。
 また、妊娠や出産、子育てに関する不安や負担を具体的に軽減していくことも重要です。
 このため、これまで実施してきた女性に対する不妊治療の支援に加え、男性に原因がある不妊治療に対する助成制度を創設してまいります。
 さらに、本年度中の開設を目指し、準備を進めている産前産後ケアセンターには、年中無休二十四時間対応の電話相談窓口を設け、出産前後の母親が持つ不安を軽減してまいります。
 また、ひとり親家庭の父母が、就職に有利な資格を取得することを支援するため、国の制度に県単独事業を加えることにより、専門学校などに通う全ての期間、給付金を支給してまいります。
 こうした取り組みに加え、子供を持つ家庭の子育てに関する価値観や、必要とする支援策などについて意識調査を行い、今後、より一層効果的な子育て支援を展開してまいります。
 第五は、健やか・快適環境創造プロジェクトについての施策であります。
 まず、安心して暮らせる地域づくりについてであります。
 高齢者の方々が自宅や住みなれた地域で安心して生活ができるよう、地域全体で介護を支える体制づくりを推進していく必要があります。
 このため、介護施設等の整備を推進するとともに、新たに介護従事者が使用する介護ロボットの導入支援や施設内保育施設の運営支援などにより、介護従事者の確保定着を図ってまいります。
 また、地域における認知症対策として、市町村を越えた広域的な見守り体制の整備を進めるとともに、地域医療における対応力の向上や相談窓口体制の強化、市町村が進める認知症初期集中支援チーム設置への支援などを進めてまいります。
 さらに、ひきこもり状態にある方に対する適切な支援を行うため、ひきこもりに特化した相談窓口を設置してまいります。
 次に、県民の健康増進と医療の充実についてであります。
 県内医療体制の総合的なレベルアップを図っていくためには、救急医療提供体制の充実や地域への医師確保等に加え、先進的な高度医療を導入し、県内医療の高度化を進めていくことが重要であります。
 このため、重粒子線治療などの高度医療の導入に向けた調査を実施するとともに、医療関係者等による検討委員会を開催し、適切で効果的な高度医療のあり方について検討してまいります。
 また、本県は、人口当たりの人工透析患者数が全国上位にあるとともに、糖尿病性腎症による新規透析導入患者数が全国第一位という状況であります。
 このため、慢性腎臓病の予防や重症化防止を推進することとし、早期発見、早期治療につながる検査体制の充実や治療体制の強化を図ってまいります。
 さらに、在宅医療体制の強化を図るため、医療機関等が行う設備の整備に対し助成を行ってまいります。
 こうした取り組みを通じ、最先端の高度医療による治療から、生活習慣病など身近な疾病の予防まで、県民の健康を守る体制を幅広く構築してまいります。
 次に、やまなしライフ・ワークスタイルの実現についてであります。
 移住・定住対策につきましては、これまで、首都圏の都市住民を中心に情報発信や移住相談を実施し、本年二月にはNPO法人ふるさと回帰支援センターの調査で田舎暮らしの希望地域で全国第一位になるなど、着実な成果を上げています。
 この流れをさらに拡大していくため、現在、東京有楽町に設置しているやまなし暮らし支援センターの移住専門相談員を増員し、相談体制の強化と中部圏・関西圏における情報提供の充実を図るとともに、本県での魅力的な田舎暮らしを紹介するテレビ番組の制作を行ってまいります。
 また、移住者の住宅ニーズに対応するため、市町村が行う空き家バンクへの登録を促進することとし、新たに助成事業を実施してまいります。
 第六は、安全安心・交流基盤創造プロジェクトについての施策であります。
 まず、災害に強い県土・地域づくりについてであります。
 先ほど申し上げました新たな総合防災情報システムや公衆無線LANの整備、避難路沿道住宅の耐震化支援などを実施してまいります。
 次に、利便性の高い交通網の整備についてであります。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を見据え、県内各地域間の交通円滑化を図るため、西関東連絡道路の延伸や中部横断自動車道・中央自動車道のインターチェンジやスマートインターチェンジへのアクセス道路の整備を重点的に進めてまいります。
 また、高齢者など交通弱者や観光客などの移動手段を確保するとともに、リニア新駅から県内各地への移動を円滑にするため、バス交通ネットワーク再生計画の策定を進めてまいります。
 以上の内容をもって編成いたしました結果、一般会計の補正額は百八十六億円余、当初予算と合わせますと四千六百二十四億円余となります。
 昨年度の六月補正予算においては、百十七億円余の大規模な雪害対策関連事業がありましたので、これを除く前年度同期予算との比較では、〇・六%の増となっております。
 この財源といたしましては、地方交付税四十億円余、国庫支出金七十一億円余、県債五十八億円余、繰入金十億円余などとなっております。
 また、特別会計の補正額は、恩賜県有財産ほか四会計で十八億円余となっております。
 その他の案件につきましては、いずれも、その末尾に提案理由を付記しておりますので、それによりまして御了承をお願いいたします。
 何とぞ、よろしく御審議の上、御議決あらんことをお願い申し上げます。
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◯議長(石井脩徳君)知事の提案理由の説明が終わりました。
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◯議長(石井脩徳君)次に、日程第五、議員提出議案、議第七号議案を議題とします。
 お諮りします。本案については、会議規則第三十八条第三項の規定に基づき、提出者の説明並びに委員会の付託は、これを省略することに御異議ありませんか。
       (「異議なし」と呼ぶ者あり)
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◯議長(石井脩徳君)御異議なしと認めます。よって、提出者の説明並びに委員会の付託は、これを省略することに決定しました。
 これより、議第七号議案を採決します。
 お諮りします。本案は原案のとおり決することに御異議ありませんか。
       (「異議なし」と呼ぶ者あり)
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◯議長(石井脩徳君)御異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決することに決定しました。
 重ねてお諮りします。ただいま設置されました指定管理施設・出資法人調査特別委員会の委員の選任については、委員会条例第五条第一項の規定に基づき、高野剛君、塩澤浩君、桜本広樹君、遠藤浩君、皆川巖君、山下政樹君、猪股尚彦君、佐藤茂樹君、卯月政人君、早川浩君、上田仁君、以上十一人の議員を指名したいと思います。これに御異議ありませんか。
       (「異議なし」と呼ぶ者あり)
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◯議長(石井脩徳君)御異議なしと認めます。よって、ただいま指名しました十一人の議員を指定管理施設・出資法人調査特別委員に選任することに決定しました。
 ただいま設置されました指定管理施設・出資法人調査特別委員会を本日の会議終了後、大会議室において開きますので、御了承願います。
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◯議長(石井脩徳君)次に、休会についてお諮りします。
 六月十八日及び十九日は、議案調査のため休会としたいと思います。これに御異議ありませんか。
       (「異議なし」と呼ぶ者あり)
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◯議長(石井脩徳君)御異議なしと認めます。よって、休会についてはお諮りしたとおり決定しました。
 以上で、本日の日程は全部終了しました。
 来る六月二十二日、午前十時三十分、会議を開き、代表質問を行います。
 本日はこれをもって散会します。
                                         午後二時二十四分散会