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平成26年6月定例会(第5号) 本文




2014.06.27 : 平成26年6月定例会(第5号) 本文


◯議長(棚本邦由君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、知事提出議案、第九十八号議案ないし第百十二号議案及び承第一号議案を一括して議題といたします。
 これより、上程議案に対する質疑とあわせ、日程第二の県政一般についての質問を行います。
 この際申し上げます。再質問及び関連質問における答弁は、自席において行うことといたします。
 発言の通告により、杉山肇君に二十分の発言を許します。杉山肇君。
       (杉山 肇君登壇)(拍手)
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◯杉山 肇君 私は、自民党・県民クラブの立場から、今定例県議会に提出されました案件並びに県政一般について質問をいたします。
 我が国では、少子・高齢化が急速に進み、いよいよ人口減少社会が現実的なものとなってきており、現在を生きる私たち一人一人が、かつて経験したことのない問題にどのように対応していくのかが問われています。
 そうした中、横内知事におかれては、知事就任以来の七年間、数々の困難な課題に立ち向かうとともに、山梨を元気にするため、みずからが先頭に立ち、富士山世界文化遺産やリニア中央新幹線など、着実に山梨発展の基盤づくりを進められ、心より敬意を表するものでございます。
 菁莪育才、これは私のふるさと都留市が全国に誇る都留文科大学の初代学長である諸橋轍次先生が、ツノヨモギが勢いよく成長するように学生が成長してほしいとの願いを込め、学訓とした言葉であります。
 私は、山梨の大地に芽吹き、知事を中心として、育まれてきた山梨発展の芽が、勢いよく成長し、大輪の花を咲かせんことを心から願いつつ、暮らしやすさ日本一に向け、知事とともに全力を尽くしてまいりますことをお誓い申し上げ、以下質問に入ります。
 初めに、除雪体制の強化について伺います。
 本県では、本年二月十四日の早朝から十五日にかけて、甲府で百十四センチメートルという、かつてない大雪に見舞われ、高速道路や国道など隣接都県と接続する幹線道路が数日間にわたって途絶し、県全体が一時孤立する非常事態となりました。
 県においては、協定を結んでいる建設業者を総動員して、除雪を進めるとともに、国や他県の支援を受けるなど、道路交通の早期復旧に向け、全力を尽くしたものと感じております。
 しかしながら、異常気象が多発する今日、同様の豪雪が今後も発生しないとは言えません。二月の豪雪災害を教訓とし、冬期の道路交通を確保するため、除雪体制を速やかに強化すべきであると考えます。
 県は、国や高速道路会社、警察からなる連絡会議を設置し、相互の支援方法などの検討を開始したと聞いていますが、住民生活に密着している市町村との連携も重要であります。
 そこで、今後、この会議を進める中で、どのように除雪体制の強化を図るのか伺います。
 また、さきの豪雪に際しては、国や新潟県などからの除雪隊が使用した高性能な除雪車の威力を改めて痛感いたしました。
 知事におかれては、いち早くロータリー除雪車の整備を決断され、今議会に補正予算を上程されたところであり、このことは、県民が安心して冬を迎える上で頼もしい備えになるものと確信しております。
 そこで、除雪車の整備内容や運用方針について、県の所見を伺います。
 次に、東部地域における産科の再開についてお伺いいたします。
 厚生労働省が昨年公表した統計によれば、全国の産科と産婦人科を標榜する病院は、平成二十四年十月現在、千三百八十七施設で、十年前と比べ、三百六十三もの病院が減少しました。十年間で約二割が減ったことになり、周産期医療を取り巻く環境が、いかに厳しい状況にあるか、改めて実感したところであります。
 本県においても、お産ができる医療機関は、平成十六年四月には二十四施設あったものが、現在は十五施設まで減少しており、峡北、峡南、東部の各地域には、お産ができる医療機関が存在しないという状況になっております。
 私の地元である東部地域においては、平成十六年に大月市立中央病院が、平成十七年に上野原市立病院が、平成二十年に都留市立病院が、それぞれ分娩の取り扱いを中止し、それ以降、身近な場所でお産をすることができない不便な状況が続いております。
 歯どめがかからない少子化を克服し、地域の将来を担う子供たちを育んでいくためにも、妊産婦さんの負担を軽減することは大切であります。身近な医療機関で安心してお産をしてもらいたい。分娩の取り扱いを再開してほしいというのが、地元の願いであり、私も切に望んでいるところであります。
 県は、これまで、産科医の養成や確保に加え、助産師外来や院内助産の推進など、限りある医療資源を効果的に活用しながら、周産期医療対策に力を注いできたと承知していますが、これまでの取り組みにより、どのような成果が上がっているのか。また、その成果を踏まえて、東部地域の産科の再開について、現在、県ではどのようにお考えか、お伺いいたします。
 次に、障害者の自立支援に向けた県の取り組みについて伺います。
 障害者が、身近な地域社会で自立した生活を営むことができるかどうかは、障害者自身だけでなく、障害者を持つ親にとっても切実な問題であります。
 最近、自分が年をとり、介護ができなくなったら、果たして我が子が自活していけるのかという家族の声を聞くことがあります。
 このような家族の不安を少しでも払拭するためには、相談支援と福祉サービスによる支援を計画的に行うことが重要であります。
 来年四月以降、福祉サービスを希望する障害者は、相談支援専門員が各障害者の特性に応じて作成したサービス等利用計画に基づき、サービスを利用することになります。
 しかしながら、準備期間が残り一年となった本年三月における計画の作成状況は、本県では利用者の四割弱にとどまっており、このような状況では、全ての利用者が計画を作成できるのか、大きな不安を感じております。
 そこで、サービス等利用計画の作成が促進されるよう、県として、どのような取り組みを行っていくのか、伺います。
 また、障害者が住みなれた地域社会で自立していくためには、グループホームなどの生活の場や、生活の場に近接する就労の場の確保が重要でありますが、これらの施設は、富士・東部地域や峡南地域において特に不足しており、地域的に偏在があるように見受けられます。
 そこで、今後、障害者の生活や就労の場としての施設について、県は、どのように整備を促進していくのか、伺います。
 次に、認知症対策についてであります。
 県の調査では、昨年四月現在の介護保険認定者のうち、認知症高齢者数は二万三千人余りで、高齢者人口の一〇%程度と公表されておりますが、実際には、それを大幅に上回る方が認知症に苦しんでおり、今後も急増していくものと思われます。
 今後も確実に増加していく認知症高齢者に適切に対応していくためには、現状をとらえた対策だけでなく、中長期的な視点に立った施策を計画的に実施していくことが必要であります。
 国では現在、認知症施策推進五カ年計画、いわゆるオレンジプランにより施策を進めておりますが、本県においても、本年度、県版オレンジプランを策定し、総合的な認知症対策を推進すると伺っております。認知症の支援は結局、人が人を支えることであり、それを地域で支援していくことをプランの根底にしっかり位置づけて、対策を講じてほしいと思います。
 認知症の方やその家族が苦しむ原因として、周囲の無理解がありますが、その現状を改善するためには、認知症は誰もがなる可能性があるという認識を多くの方に持っていただく、つまり社会の意識改革が必要であります。
 私が右手につけているこのオレンジ色のリング、これは、認知症の方やその家族を見守る認知症サポーターのあかしでありますが、例えば、県職員が率先して認知症サポーターになり、地域における認知症支援の輪を広げるための広報マンになっていただくことも、意識改革の第一歩になると思います。
 そこで、県では、今後の認知症高齢者の増加を踏まえ、認知症に対する意識改革を図り、地域における支援体制を構築するため、どのような方策を講じていくのか伺います。
 次に、リニア見学センターについて伺います。
 昨年八月、山梨リニア実験線において、営業線仕様の新型車両による走行試験が再開され、走行するリニアの姿が、さまざまなメディアで取り上げられるなど、日に日にリニアの注目度が高まっていると感じております。
 また、去る四月二十四日には、リニア見学センター「どきどきリニア館」がリニューアルオープンし、だれもが楽しみながら超電導リニアについて学び、体験できる施設として、大変なにぎわいを見せており、改めてリニアに対する期待の高さを実感しております。
 試験再開という機を捉え、誘客効果の高い魅力的な施設となるよう、知事がリニューアル整備を行われたことは、まさしく的を射た決断であったと高く評価しております。
 見学センターが、リニア技術に関する普及啓発や、リニア中央新幹線の早期開業に向けた機運の醸成など、ますます重要な役割を果たすとともに、本県観光の新たな拠点として、国内外から多くの方々に訪れていただけるよう、私の地元都留市においても、大いに期待しているところであります。
 そこで、まず、見学センターが開館して以降の入館者の状況について伺います。
 また、本年十一月にはリニアの体験乗車が再開される予定となっており、今後、さらに多くの方々に見学センターを訪れてもらうためには、開館後に発生した課題を一つ一つ解決し、入館者の満足度を向上させていく必要があります。
 県は、見学センターの開館に向け、万全の準備を行ってきたと思いますが、開館後、見学センターを訪れた方々から、いろいろな意見も出てきたのではないでしょうか。
 そこで、開館後、どのような声があり、それらの意見にどのように対応しているのか伺います。
 次に、大月バイパスから都留市内への道路整備についてであります。
 地方の活性化を図る上で、高速道路や国道などの幹線道路へのアクセス性の向上は、非常に重要なことと考えております。
 都留市においては、平成二十三年の中央道都留インターチェンジのフルインター化により、利便性が格段に向上し、また、都留バイパスの部分供用により、市内の渋滞が緩和するなど、道路交通環境の改善が図られてきました。
 一方、大月市と接する都留市田野倉地区は、近年、国道百三十九号沿線に商業施設が多く立地し、活況を呈してきているものの、都留インターチェンジと大月インターチェンジの中間付近に位置し、特に大月インターからは国道が東側に大きく迂回するため、アクセス性に課題があります。
 このため、リニア中央新幹線富士北麓・東部建設促進協議会からも、大月インターからリニア見学センター付近へ円滑にアクセスできる道路整備の要望が出されております。
 このような中、本年四月には、大月インターから東へ延びる国道二十号大月バイパスが、平成三十年度に供用開始となる見込みがついたとの朗報がありました。私は、この大月バイパスの終点である中央道大月インターチェンジ付近から田野倉地区を結ぶ新設道路が整備されれば、地域の交通状況は劇的に改善するものと期待を大きくしております。
 そこで、都留市全体の活性化に極めて有効かつ必要度が高く、また、リニア見学センターを訪れる観光客にとっても利便性の高いこの新設道路の整備について、県はどのように考え、また、どのように取り組むのか、所見を伺います。
 次に、県営住宅入居に係る利便性の向上について、お尋ねいたします。
 県では、行政サービスの向上を図るため、郡内地域においては、これまでに運転免許の更新やパスポートの交付などの窓口を設置し、利便性の向上に取り組んできております。
 一方で、現在、十三団地、約七百戸の県営住宅がある郡内地域には、入居手続が行える窓口は設けられておりません。県営住宅は、民間の賃貸住宅と異なり、世帯構成や収入状況等に応じて、入居基準や提出書類が異なるため、甲府にある住宅供給公社まで出向いてもらい、面談しながら入居手続を行う必要があるとのことであります。
 しかしながら、私の地元で県営住宅への入居を検討している人からは、公社へ行かなければ、多くの情報は手に入らないため、相談や入居手続のたびに、何度も仕事の合間を縫って甲府まで出かけていかなければならないので、とても不便だという声を耳にいたします。
 生活の基本の場である住まいを決めるということは、家族にとって大変重要なことであり、相談等のために、その都度、公社まで行かなければならないことは、入居希望者に対するサービスが足りないのではないでしょうか。
 そこで、郡内地域など遠隔地の入居希望者が、より近いところで入居の相談などをできる窓口の増設など、利便性の向上を図るべきと考えますが、県の御所見を伺います。
 次に、学校における食育について伺います。
 地域の風土に結びついた伝統ある食文化は、郷土愛を育む上でも、とても重要であります。近年、学校給食へ郷土料理や行事食を提供する取り組みが各地で行われており、地域の食文化が継承され、また、地産地消がますます進むことが期待されております。
 さて、県では、平成二十三年度からの五年間を対象とする第二次やまなし食育推進計画を定め、子供から高齢者に至るまでの生涯を通じた食育の推進を図っております。
 このうち学校における食育は、学習指導要領にも位置づけられ、各校が定めた指導全体計画に基づき、食事マナーや栄養バランス、食文化の伝承、食を選択する力など幅広い学習が行われています。こうした取り組みの中心となるのが栄養教諭であり、本年度、県下全市町村に一名ずつの配置が完了したと伺いました。
 子供のころから正しい生活習慣を身につけていくことは、生涯にわたり生き生きと暮らしていく基本であり、体も心も成長著しい大事な時期に、全ての児童生徒に十分な食育が行われることは大変重要であります。しかしながら、栄養教諭の配置が各市町村に一名では、学校数の多い市では、十分な指導ができないのではないでしょうか。
 食育の推進のためには、栄養教諭の増員が不可欠と考えますが、県では今後、栄養教諭の配置についてどのように取り組んでいくのか伺います。
 以上で、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
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◯議長(棚本邦由君)杉山肇君の質疑・質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
       (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)杉山議員の御質問にお答えいたします。
 ただいまは、都留文科大学の学訓を引用しながら、暮らしやすさ日本一の実現に向けて、私とともに御尽力いただけるとのお言葉を賜りました。
 今後も、山梨発展のため、全力で取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、除雪体制の強化についての御質問がございました。
 本年二月の大雪では、多くの道路が数日間にわたり通行どめとなるなど、県民生活に多大な御迷惑をおかけする事態となりましたが、国や他県などの支援も受け、道路交通の早期復旧に努めたところであります。
 この中で明らかとなった県民への情報提供や立ち往生車両の発生などの課題への対応を検討するため、本年四月、国やネクスコ中日本及び警察からなる道路除雪対策連絡会議を設置いたしました。
 この会議の検討結果や、市町村からの意見も踏まえながら、ことし秋までに除排雪の計画を策定し、豪雪時における情報提供や関係機関との連携のあり方などを定めまして、除雪体制を強化していきたいと考えております。
 また、除雪作業の効率化を図るためには、豪雪地域で多く使用されている高性能な除雪機械の導入が不可欠であると考えまして、ロータリー除雪車一台を整備することといたしました。
 この除雪車につきましては、比較的、降雪量の多い富士北麓地域に配備を行い、この冬から、通常の降雪時も含め、県内の幹線道路の除雪に活用していきたいと考えております。
 次に、東部地域における産科の再開についてでございます。
 分娩を取り扱う医療機関の減少の背景には、過酷な勤務環境や高い訴訟リスクなどにより、産科医になることが敬遠され、産科医が著しく不足しているということがあります。
 このような状況を踏まえ、県では、産科医の処遇を改善するため、分娩手当を支給している医療機関に助成をするとともに、産科医の業務負担を軽減するため、助産師外来や院内助産を推進してまいりました。
 助産師外来については現在、県内の分娩を取り扱う七病院の全てで実施され、年間受診者数も二千人を超える状況で推移をしており、院内助産は県立中央病院と山梨大学医学部附属病院の二病院で実施され、分娩数も年々、増加傾向にあります。
 また、新たな産科医を確保するため、複数の病院をローテーションしながら、多様な経験を積むことができる魅力ある研修プログラムを策定し、このプログラムを受講する後期研修医に奨励金を交付しており、これまでに十一人の研修医が確保できたところであります。
 こうした取り組みにより、将来的には産科医がふえていくものと考えておりますが、病院で分娩を取り扱うためには、産科医が三人以上、常勤することに加え、小児科医と麻酔科医が支援する体制が求められているため、現時点では、分娩を休止している病院で分娩を再開することは難しい状況であります。
 しかし、東部地域での産科の再開が、議員御指摘のように、地元の切なる願いであることは、県としても、よく承知しておりますので、今後、これまでの取り組みを強化し、さらなる産科医の確保を図ることにより、将来的には産科が再開できるよう、努めてまいる所存であります。
 次に、認知症対策についての御質問がございました。
 認知症の地域における支援体制については、かかりつけ医の認知症対応力を向上させるための研修や、認知症サポート医の養成などにより、早期発見、早期治療に結びつける体制づくりを推進してまいりました。
 また、認知症について理解し、認知症の方やその家族を地域で見守る認知症サポーターの養成を進めておりまして、昨年度末までに目標を大幅に上回る四万七千人を超えるサポーターを養成いたしました。
 今後も、認知症高齢者の増加が見込まれることから、県では、認知症対策を総合的に推進することにしておりまして、本年度からは、予防という観点に立った施策にも力を入れるとともに、地域における見守り等の支援体制をさらに拡充するため、認知症サポーターの一層の活用方策の検討などに取り組んでいるところであります。
 なお、本年六月、総合的な推進のため、庁内に認知症対策庁内連絡会議を設置しましたが、この会議を初め、さまざまな関係団体などと情報共有を図り、認知症に対する意識改革や、地域における支援体制の強化に向けた方策を検討し、県版オレンジプランに盛り込んでまいる所存であります。
 最後に、リニア見学センターについての御質問であります。
 まず、見学センター新館の入館者の状況についてでありますが、四月二十四日のオープン以降、二カ月間の入館者数は約三万六千人となっております。これは、直近でリニアの走行試験が行われていた平成二十三年の同時期と比較すると、約三倍となっておりますが、今後、実施する「やまなしリニアフェス」や県内外で行う観光イベントにおけるPRによりまして、さらなる誘客に努めるなど、過去最高の入館者数となるように取り組んでまいりたいと考えております。
 また、これまで入館者に対しては、さらなる誘客と満足度の向上を図るためにアンケート調査を行っておりまして、展示内容に満足した等の感想が数多く寄せられる一方、議員の御指摘がありましたように、運営や施設の改善に対するいろいろな要望もいただいているところであります。
 その主なものといたしましては、飲食ができるようにしてほしい。公共交通機関によるアクセスを改善すべきであるという意見でございました。
 こうした御意見に対応するため、飲食につきましては、採算性の面で、レストラン等を設置することが困難であることから、週末や祝祭日に限って、現在行っている移動販売車による飲食の提供をより充実させるよう、指定管理者に要請しているところであります。
 また、公共交通機関によるアクセスについては、見学センターまでバス路線を延長できないか、バス会社等と協議を重ねてきた結果、JR大月駅から見学センターまでのバス路線を新設し、ことしの夏休み前から、一日五往復運行される見込みとなったところであります。
 今後も、入館者の御意見にできる限り耳を傾け、見学センターが国の内外から多くの方々に訪れていただける施設となるよう、努めてまいる所存であります。
 以上をもって、私の答弁といたします。その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。
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◯議長(棚本邦由君)福祉保健部長、山下誠君。
       (福祉保健部長 山下 誠君登壇)
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◯福祉保健部長(山下 誠君)杉山議員の障害者の自立支援に向けた県の取り組みについての御質問にお答えをいたします。
 まず、サービス等利用計画作成促進についてであります。
 サービス等利用計画の作成状況は、現在、県全体で四割弱ですが、市町村別に見ますと、一割に満たないものから、既に十割に達しているものまで、かなりの開きがございます。
 過日、個別に聞き取り調査を行ったところ、作成が進まない原因は、利用者に、サービスの利用に当たって計画作成が必要であるとの認識が不足していること。また、計画を具体的に作成する相談支援専門員の数が足りないため、利用者からの作成依頼に応じられる事業所が少ないことであることがわかりました。
 このため、利用者に対し、計画作成の必要性について、あらゆる場を通じて、さらなる周知を図るとともに、事業所に対しましては、相談支援専門員の設置や増員を働きかけてまいります。
 次に、障害者の生活の場や就労の場としての施設の整備の促進についてであります。
 障害者が、住みなれた地域社会で自立していくためのグループホーム等の施設は、利用者のニーズに応じて、各地域にバランスよく配置されることが好ましいと考えております。
 このため、これらの施設の設置が進んでいない地域においては、利用者数の見込みを把握している市町村や、地域の自立支援協議会と連携しながら、事業者に対し、施設の開設を働きかけるとともに、施設整備補助金の採択に当たって、地域の均衡に配慮してまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)県土整備部長、大野昌仁君。
       (県土整備部長 大野昌仁君登壇)
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◯県土整備部長(大野昌仁君)杉山議員の御質問にお答えします。
 まず、大月バイパスから都留市内への道路整備についてであります。
 大月インターチェンジと都留市田野倉地区を結ぶ国道百三十九号は、道幅が狭い上、大型車両の通行も多く、慢性的な渋滞が発生しております。
 また、リニア見学センターを拠点とした地域振興を図る上でも、大月インターチェンジへのアクセス性向上が課題であると認識しております。
 このため、県といたしましては、平成三十年度完成予定の大月バイパスの整備効果も考慮しつつ、田野倉地区から大月市方面への新設道路も含めた望ましい幹線道路網のあり方について、国と連携を図りながら検討してまいります。
 次に、県営住宅入居にかかわる利便性の向上についてであります。
 現在、住宅供給公社で行っている県営住宅の入居にかかわる業務については、これまで、日曜日の営業実施や平日の営業時間の延長により、サービスの向上を図るとともに、申し込み者が高齢者等の場合には、代理人による入居手続を可能とするなど、利用者の負担の軽減に努めてまいりました。
 一方、遠隔地の方から、できるだけ身近でサービスが受けられるようにしてほしいとの声もあることから、情報の提供や手続の説明などの相談業務について、住宅供給公社に加え、県の出先機関への相談窓口の設置を検討してまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)教育長、阿部邦彦君。
       (教育長 阿部邦彦君登壇)
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◯教育長(阿部邦彦君)杉山議員の学校における食育についての御質問にお答えいたします。
 栄養教諭につきましては、食育を推進するため、平成二十二年度から計画的に配置を進めてきたところであり、本年四月に、すべての市町村へ配置を行ったところであります。
 この間、栄養教諭の配置された学校においては、体系的な食育指導や個別指導により、児童生徒が毎日、朝食を食べる割合や、栄養バランスを考えて食事をとれる割合が増加するなど、食に対する意識の向上が見られるようになりました。
 こうした食育の効果が確認できたことから、今後は、児童生徒数や学校数等を勘案しながら、五年間で二十五人の栄養教諭を増員配置することとし、よりきめ細やかな指導を行い、食育を一層推進してまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)当局の答弁が終わりました。
 杉山肇君に申し上げます。再質問はありませんか。杉山肇君。
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◯杉山 肇君 認知症対策について再質問させていただきます。
 この問題は、御承知のように、今後ますます大きな社会問題になっていくと思っております。この問題の解決は、最後には、人が人を支えるということでしか、解決できないと私も思っているんですが、私の地元の都留市では今、堀内市長のもとに、職員がほとんど全て、このオレンジリングをつけています。
 ぜひ、県の職員も率先して、オレンジリングをつけていただくように再度お願いを申し上げます。
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◯議長(棚本邦由君)福祉保健部長、山下誠君。
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◯福祉保健部長(山下 誠君)議員御指摘のとおり、認知症対策、これから重要になってまいると考えております。
 その場面におきまして、地域社会全体で認知症及びその家族を支えるという観点から、認知症サポーターの養成は非常に重要だと捉えております。
 県職員につきましても、積極的にサポーター養成講座を受講するように呼びかけてまいりたいと思っております。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)当局の答弁が終わりました。
 杉山肇君に申し上げます。残り時間がありません。
 これより、杉山肇君の一般質問に対する関連質問に入ります。
 この際申し上げます。関連質問についてはその冒頭に、関連する事項を具体的に発言願います。
 関連質問はありませんか。白壁賢一君。
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◯白壁賢一君 杉山議員の質問を聞いていて、都留市の議会で相当もまれてきたというところがあって、即戦力であるなと感じたところであります。
 そしてまた、切実な医師の問題、産科の問題というのは、今の都留市の堀内市長も一生懸命やられていたことで、ぜひ継承して、これからその方向で頑張っていただきたいと思います。
 その中で一つ、ロータリー除雪車の話がありました。知事の答弁ですと、高性能なロータリー除雪車、まさしくペイローダーとかタイヤブルドーザーではできないようなところをロータリー除雪車で除雪するわけですから、聞いておりますと、横文字でいいますと、ペニーワイズ・パウンドフーリッシュ、いわゆる一文を惜しんで百を知らずというやつです。
 ロータリー除雪車というのは最低でも、消防車が通れる程度の幅員の除雪が必要。そして、最低でも救急車が通れるぐらいの雪かきの幅が必要だということです。
 今言われているものは多分、一・数メートル、一・五メートルも満たないかな。ガードレールの脇を除雪する程度のものしか、考えていないのではないか。これでいきますと、本来ですと、先ほど言うように、一本の道をかいたら、そこが車が通れるものが必要なんだけれども、これができないとなると、ちょっとこれは問題ではないかと感じております。
 一文を惜しんで百を知らず、これでは困ると思います。この点について、御答弁願いたいと思います。
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◯議長(棚本邦由君)県土整備部長、大野昌仁君。
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◯県土整備部長(大野昌仁君)今回の補正予算にロータリー除雪車の購入費用を一台分、計上させていただいております。
 このロータリー除雪車は、二月の大雪の際に、国土交通省の北陸地方整備局から派遣していただいたロータリー除雪車と同じものでありまして、この効果につきましては、私ども行政関係者のみならず、県民、ごらんになった方は、その効果を実感していただいたのではないかと思っております。
 この除雪車の除雪能力としましては、幹線道路、片側の一車線のコースを確保していくという実力がございます。ただ、大型の機械をいきなり導入しますと、私どもも、北陸地方整備局から応援の際に相談したのは、幹線道路のみならず、場合によっては、市町村からの除雪の応援にも駆けつけられるように、細街路にも入っていけるというような除雪車をお願いして派遣していただいた非常に機動性の高いものでございます。
 今回、一台導入していきますが、除雪体制の強化の検討はこれからでございますので、その結果に応じて、さらに除雪能力の向上が必要ということになれば、さらに追加の除雪機の購入等についても視野に入れながら、さらに検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)ほかに関連質問ありませんか。白壁賢一君。
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◯白壁賢一君 道路公社が持っているロータリー除雪車というのは、片道まではいかないにしても、車が一台、何とかぎりぎり通れる程度ということなんです。
 国交省が持っている機械は、それよりも一回り小さいんです。そして、今回の除雪でどんなことをしていたかというと、ガードレールの脇を垂直に雪を切るために使っていたものなんです。あの後を車が、今、お話ですと、片道全部という話でしたが、そこまでいきません。
 ですから、あれは確か五千万円規模、四千数百万から五千万円規模だったと思います。こういうものでないと、役目を果たさないと思うんです。ですから、一文を惜しんで、百を知らないのでは困るんですよという話をしているんです。
 そして、道路公社との連携をとりながら、除雪の対応に使っていくということも考えていかなきゃならないと思います。
 今、議場の場ですから、これはしっかりと残っていると思いますけれども、片側一車線、間違いなく除雪できますか。お聞きします。
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◯議長(棚本邦由君)県土整備部長、大野昌仁君。
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◯県土整備部長(大野昌仁君)この冬の二月の大雪の際に国土交通省の北陸地方整備局に派遣していただいたロータリー除雪車の稼働状況を見ますと、確かに一回では片側全幅を除雪するということはできません。ただ、一回の除雪で、車の通行は可能になります。
 議員がごらんになった路肩のガードレールを除雪していたというのは、一旦、幹線道路を除雪して、脇は一回ではかけませんので、さらにもう一回、路肩を除雪したというところではないかと思っております。
 通行の確保については、今回の除雪車の購入で、片側の通行の確保はできると。ただ、全幅を除雪するのには、もう一回、同じ道路を走らないといけないということは事実でございます。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)ほかに関連質問。白壁賢一君。
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◯白壁賢一君 できれば、一回通したら、四トン車の消防車が通れる程度、もしくは高性能な救急車が通れる程度、このくらいの除雪の幅は必要だと思うんです。
 そう考えていったときには、最低でも今、道路公社が持っている程度のものが必要だということです。ぜひ、その辺も再考を促しながら、三回目の質問を終わりたいと思います。
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◯議長(棚本邦由君)県土整備部長、大野昌仁君。
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◯県土整備部長(大野昌仁君)議員の意見を十分踏まえながら、今後、さらに除雪体制の強化について検討してまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)ほかに関連質問はありませんか。桜本広樹君。
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◯桜本広樹君 障害者の自立支援に向けた県の取り組みについてお伺いします。
 今現在、四割弱ということなのですが、来年四月以降ということで考えると、非常に期間も短くなっております。具体的に相談支援専門員が、今の状態を確保するのには何名程度、不足しているのか。あるいは、非常時の場合には、どういったところにお願いしなきゃならないのか。例えば、市町村の社協とかそういったところに応援をいただかなきゃならないのか、具体的な数値を示していただきたいと思います。
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◯議長(棚本邦由君)福祉保健部長、山下誠君。
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◯福祉保健部長(山下 誠君)障害者の自立支援に向けた県の取り組みの中のサービス等利用計画の作成促進の関係の関連質問にお答えをさせていただきます。
 本答弁の中でも申し上げたとおり、既に十割に達している市町村もございます。同一施設の中に複数の支援専門相談員を抱えている施設もございますので、最悪の場合は、そういったところに作成の協力依頼をしていきたいと。それで、四月までに計画策定が間に合うという見通しでございますが、今、県のほうで講座を開設して、それを受講していただければ、支援専門相談員の資格は取れるようなことをしております。
 各施設に全部呼びかけておりまして、今、平均十名程度は受講していただいていると。それを四月まで繰り返せば、おおむね達成できるものと考えております。
 最悪、利用者が、どうしたらいいかわからないという場合には、市町村窓口、社協に御相談いただくか、県のほうにお問い合わせをいただければ、作成先を御紹介するようなことを考えてまいりたいと思っております。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)関連質問を打ち切ります。
 これをもって、杉山肇君の一般質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後一時四十八分休憩
      ───────────────────────────────────────
                                         午後二時十五分再開議
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◯副議長(土橋 亨君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 この際申し上げます。一問一答により質問を行う議員は、一問一答用質問演壇において行ってください。
 また、この答弁については、最初の答弁のみ演壇で行い、それ以降は自席で行うことといたします。
 発言の通告により、大柴邦彦君に二十分の発言を許します。大柴邦彦君。
       (大柴邦彦君登壇)(拍手)
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◯大柴邦彦君 自由民主党・創明会の大柴です。私は、県政一般について質問させていただきます。
 先月八日に、元総務大臣の増田寛也氏が座長を務める日本創成会議が、人口減少問題について提言を発表いたしました。
 それは、二〇四〇年の総人口は、国立社会保障・人口問題研究所の予測を三割下回り、若年女性が高い割合で流出してしまうことで、全国の八百九十六の市町村には消滅する可能性があるとのショッキングな内容でした。
 私の地元である北杜市も、消滅の可能性のある市町村に含まれています。北杜市の人口は、小淵沢町と合併した平成十八年三月には五万人を超えていましたが、ことし六月一日現在では四万八千人台まで減少しています。
 私は、このまま人口減少が続けば、日本の国力は衰え、国際社会での地位も低下するだけでなく、地方はますます衰退に拍車がかかってしまうのではないかと危惧しています。
 横内知事は、人口減少問題の重要性をいち早く認識され、昨年度、自然減に対する少子化対策プロジェクトチームを立ち上げられました。成果がすぐに出るものではありませんが、その姿勢を評価するとともに、この大きな課題に向けて、今後も積極的に取り組んでいただくことを期待するものであります。
 私も、県民を代表する県議会議員の一人として、知事とともに、日本人にとって大事なふるさとである地方に元気を取り戻せるように、全力で取り組んでまいることをお約束して、以下、質問に入らせていただきます。
 まず、在宅医療の推進についてであります。
 高齢化が進展する我が国において、二〇二五年には、国民の三人に一人が六十五歳以上に、五人に一人が七十五歳以上になると予測されています。これは、団塊の世代に属する全ての人たちが七十五歳に到達するためであり、我が国はこれまでに経験したことのない超高齢社会を迎えることとなります。
 このため、国は二〇二五年を見据え、社会保障と税の一体改革を進めており、昨年十二月に成立した社会保障制度改革プログラム法を受け、先般、医療法や介護保険法など関係する法律を一括して改正する地域医療・介護総合確保推進法が成立したところです。
 今回の法改正の趣旨は、高齢化が進展しても、社会保障制度の運営が持続できるよう、効率的で質の高い医療提供体制や地域包括ケアシステムを構築し、地域において、医療と介護サービスを総合的に提供できるようにしていこうというものです。
 平成二十三年度に実施された県民保健医療意識調査によると、終末期を迎えた場合、自宅において療養を希望すると回答した人の割合は過半数を占めるとともに、介護の視点からも、三割以上が自宅で看護を受けさせたいと希望するなど、本県においても、在宅医療についてのニーズは非常に大きいものと思われます。
 そこで、まず、本県における在宅医療提供体制の確立に向けた現在の取り組み状況について、お伺いします。
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◯副議長(土橋 亨君)知事、横内正明君。
       (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)大柴議員の御質問にお答えいたします。
 ただいまは、人口減少問題の重要性に触れながら、山梨を元気するために、私とともに御尽力をいただけるとのお言葉を賜りました。
 今後も、ふるさと山梨の発展に向けて積極的に取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 まず、在宅医療の推進について御質問がありました。
 今後、見込まれる高齢化の進展に合わせまして、在宅医療を適切に提供していくためには、在宅医療にかかわるさまざまな多職種の人材を確保するとともに、それらの方々が緊密に連携するということが必要であります。
 このため、各保健所単位に多職種を対象とした研修を実施するとともに、連絡会議を開催し、地域における在宅医療推進のための課題の検討を行っているところであります。
 こうした検討を踏まえまして、甲府市、東山梨地域、峡南地域の三カ所においては、在宅医療の拠点となる在宅連携サポートステーションを設置いたしまして、医師等の登録や多職種連携による在宅医療支援チームの編成に取り組んでおりまして、今後も医師会などの協力を得ながら、こうしたサポートステーションを他の地域に設置してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯副議長(土橋 亨君)大柴邦彦君。
       (大柴邦彦君登壇)
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◯大柴邦彦君 在宅医療提供体制の確立に向け、多職種の人材確保や連携推進に取り組まれていることはわかりました。
 しかし、少子化が進むと、多様な職種の全てに新しい人材を確保し続けることは困難になるとも想定されます。在宅医療を確立させていくために、長期的な視点での人材確保も検討をしていただきたいと思います。
 今回の制度改正の中で、来年度から在宅医療と介護の連携を推進するための事業が、市町村の地域支援事業に位置づけられることとなりました。地域の実情に合わせ、必要なサービスを提供するためには、実情を熟知している市町村によって進められるのが望ましいのは、当然のことであります。
 しかし、これまで市町村は、介護について主体的な役割を担ってきたものの、医療に関しては、役割が明確でなかったこともあり、地区医師会等とのつながりも弱いなど、不安もあろうかと思われます。
 市町村が着実に在宅医療と介護の連携を進めていくことができるよう、県としても支援を行っていく必要があると考えますが、御所見を伺います。
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◯副議長(土橋 亨君)福祉保健部長、山下誠君。
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◯福祉保健部長(山下 誠君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 県では、平成二十四年度に高齢者の介護や医療を担う関係団体による介護・医療連携推進協議会を設置いたしまして、昨年度末に策定した医療と介護の連携指針によりまして、地域における具体的な連携のあり方を市町村へ示しているところでございます。
 また、実際に連携する必要がある多職種の方々の関係づくりを地域の特性に応じて行えるよう、医療を取り巻く環境の異なります甲斐市、笛吹市、富士河口湖町の三市町に、多職種による協議会を設置し、これらの活動から得られた成果を他の市町村に広げてまいります。
 こうした取り組みに加えまして、市町村が医師会等の医療関係団体と円滑に連携できますよう、県として広域的な調整などの支援を行ってまいります。
 以上でございます。
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◯副議長(土橋 亨君)大柴邦彦君。
       (大柴邦彦君登壇)
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◯大柴邦彦君 市町村は、医療に関する経験も少なく、事務処理一つに対しても、相当な不安を抱えているのではないかと思います。市町村が着実に在宅医療と介護の連携を進められるよう、今後も適切な情報提供や広域調整など、県として幅広い支援をお願いします。
 在宅医療は、いまだ取り組みの歴史が浅く、また、院内での診療に比べ、時間と手間がかかることなどもあり、従事する医師等はまだまだ少ないと聞いております。在宅医療を推進するためには、まずは在宅医療を担う人材を確保していくことが、何より必要であり、これについては、市町村ごとの取り組みでは難しいことから、全県的に取り組む必要があると考えますが、県では、どのように在宅医療従事者の確保を図っていくのか、お伺いします。
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◯副議長(土橋 亨君)福祉保健部長、山下誠君。
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◯福祉保健部長(山下 誠君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 在宅医療を担う医師の不足は、一人で二十四時間体制の対応をしなければならないことに、医師が大きな負担を感じていることが原因と言われております。
 このため、在宅医療に従事しようとする医師の負担を軽減できるように、複数の医師が連携することにより、各医師が、可能な範囲で在宅医療を提供する仕組みや、多職種による在宅医療支援チームの編成などに取り組みます在宅連携サポートステーションの設置を進めているところでございます。
 また、医師によっては、これまで研修等で知識は得たものの、実務経験がないため、在宅医療を始めることに抵抗を感じている方もいることから、県医師会が中心となって行います、実地で知識や経験を得るために先進的な在宅医療を行っている医師等に同行する研修に対しまして、支援してまいります。
 以上でございます。
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◯副議長(土橋 亨君)大柴邦彦君。
       (大柴邦彦君登壇)
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◯大柴邦彦君 在宅医療の推進は、高齢化が進む本県においては、特に重要な課題であります。ベビーブーム世代が後期高齢者となる二〇二五年を見据え、県民ニーズに応えられる在宅医療提供体制が着実に構築できるようにお願いします。
 また、在宅医療においては、幅広く総合的に病気を診察できる医師が必要ですが、山梨大学は来年度、総合診療部を新設し、地域医療の担い手を養成していくとのことですので、県としても、山梨大学と連携して、地域医療を担える医師の養成にしっかりと取り組んでいただくことをお願いして、次の質問に移ります。
 次に、河川の安全・安心の確保についてであります。
 近年、地球温暖化の影響などによる局地的なゲリラ豪雨や、大型化した台風による大雨など、想定を超える異常気象が発生してきておりますが、このような中で、自然災害の恐ろしさを目の当たりにすると、身近な河川においても、日ごろから適切に維持管理していくことが、県土を保全するための基本であることを痛感させられます。
 一例を挙げると、私の地元、北杜市長坂町にある高川や古杣川は、有名な三分一湧水の近くを流れており、ふだんは穏やかな川であります。古杣川沿いには特別養護老人ホームもあり、住民生活の近くにある河川であります。しかし、このような河川でも、台風などのときには大量の水が流れ、河川の氾濫に注意が必要となってきます。
 このような河川の現状を見ると、流れを妨げるほどに樹木が生い茂っているところも、珍しくありません。さらに、長い間に土砂等が堆積することで、川底が上がり、また川幅も狭くなることによって、川の流れが著しく阻害され、洪水などにつながる可能性も生じてきます。
 土砂災害については、本県は県土の約八割が急峻な山地であり、近年も、平成二十三年に身延町と丹波山村において土石流が発生いたしましたが、幸いにも人命にかかわる被害はありませんでした。しかし、昭和三十四年の北杜市の大武川、同四十一年の富士河口湖町の足和田地区などの大規模な土砂災害は、人々の記憶に残るところであります。
 土砂災害は、一たび発生すると、一瞬にして生命に危険が及び、財産が失われることになるため、日ごろから十分な対策や備えをしておくことが必要であります。
 そこで、河川の氾濫を防ぐために、河川内の樹木伐採や土砂の撤去といった問題に対して、どのように取り組んでいくのか、お伺いします。
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◯副議長(土橋 亨君)知事、横内正明君。
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◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 本県におきましては、御指摘のように、多くの河川で樹林化や土砂の堆積が見られるということから、現在、県の単独費である維持管理予算の充実を図りながら、緊急性の高い箇所などから順次、対策を行っているところであります。
 しかしながら、県が管理する河川の延長は長く、伐採木の処分や運搬にお金がかかると同時に、土砂の搬出先の確保が課題となっているところであります。
 このため、国に対しまして、補助金ないし交付金制度の対象とするように要望すると同時に、伐採木を希望者に無償配布することや、堆積土砂を公共工事に有効利用するというようなさまざまな工夫を行いながら、適切な河川の管理に取り組んでまいりたいと考えております。
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◯副議長(土橋 亨君)大柴邦彦君。
       (大柴邦彦君登壇)
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◯大柴邦彦君 河川の近くに住む住民は、樹木が生い茂っていると、大雨のときなど、かなりの不安を感じていると思います。災害が発生してしまった後では、対策の意味はありません。
 樹木の伐採には、地域の高齢者ボランティアの活用なども、ぜひ検討していただき、速やかに対策を進めていただくよう、お願いをします。
 土砂災害は、発生時間や発生場所を特定することが極めて困難であり、台風や豪雨の時には警戒を怠ることはできません。
 県では、土砂災害警戒区域を全県的に指定したと聞いていますが、住民への十分な浸透がなければ、住民の命を守ることにはつながらないと思われます。
 そこで、県では、どのように土砂災害警戒区域の住民への周知を図っていくのか、お伺いします。
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◯副議長(土橋 亨君)県土整備部長、大野昌仁君。
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◯県土整備部長(大野昌仁君)ただいまの御質問にお答えします。
 土砂災害警戒区域については、位置図や平面図などを県庁や管轄の建設事務所並びに市町村で縦覧に供するとともに、県ホームページにおいて情報提供しております。
 また、市町村では、土砂災害警戒区域や避難所の情報などを記載した土砂災害ハザードマップを各戸に配布することにより、住民への周知を行っております。
 さらに、防災訓練や講習会で、土砂災害警戒区域の説明を行っており、今後も、さまざまな機会を通じて、その周知に努めてまいります。
 以上でございます。
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◯副議長(土橋 亨君)大柴邦彦君。
       (大柴邦彦君登壇)
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◯大柴邦彦君 ホームページやハザードマップの配布とともに、防災訓練などで説明しているとのことですが、まだまだ住民には十分に浸透していないようにも思います。
 避難準備情報など、いざというときに、住民が慌てることなく、落ちついて対応できるよう、しっかりと周知していただくようお願いします。
 過日、本県が国土強靱化基本計画の地域計画の作成支援のモデル事業に選ばれたと新聞報道がありました。地域計画は、地震や洪水など各地で過去に最大の被害をもたらした災害を念頭に、起きてはならない最悪の事態を設定し、課題を分析するとのことであります。
 峡北地域に広がる八ヶ岳山麓は、過去の火山活動により脆弱な土壌が堆積しており、一たび土石流が発生すれば、その被害は甚大になるものと思われます。
 そこで、土石流の被害を防止するために、河川における砂防堰堤などの土石流防止施設の整備をどのように進めていくのか、お伺いします。
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◯副議長(土橋 亨君)県土整備部長、大野昌仁君。
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◯県土整備部長(大野昌仁君)ただいまの御質問にお答えします。
 土石流防止施設の整備につきましては、近年、災害が発生した箇所や、避難が困難な高齢者が利用している施設及び避難所などが存在する箇所から優先的に整備を行っており、現在、土石流を対象とした土砂災害警戒区域約二千四百カ所のうち、八十二カ所において事業を実施しております。
 今後も、安全・安心な生活環境の確保のため、引き続き、優先度の高い箇所から効果的に施設整備を進めてまいります。
 以上でございます。
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◯副議長(土橋 亨君)大柴邦彦君。
       (大柴邦彦君登壇)
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◯大柴邦彦君 整備対象箇所が多数ある中で、順次、整備を進めていただいていることはわかりました。しかし、近年は、これまで経験したことがないような異常気象が、たびたび発生しております。今月上旬にも、上野原市では、例年の六月の総降水量を上回る大雨が降りました。
 住民の不安を解消するために、早期に整備を進めていただくことをお願いして、次の質問に移ります。
 次に、コミュニティビジネスについてであります。
 私は、少子高齢化や人口減少などにより、地域コミュニティの活気も少しずつ失われているように感じています。
 このような中で、地域においても、高齢者の介護、教育、まちづくり、農林振興、環境保護など、さまざまな社会的課題は増加しており、行政が全てに対応することは困難な状況になってきています。
 このため、地域で暮らす住民みずからが当事者意識を持ち、地域資源を生かしながら、地域課題の解決をビジネスの手法で取り組むコミュニティビジネスが、今後、さらに注目されてくると考えています。
 そこで、現在、県内におけるコミュニティビジネスはどのような状況になっているのか、お伺いします。
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◯副議長(土橋 亨君)産業労働部長、矢島孝雄君。
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◯産業労働部長(矢島孝雄君)ただいまの御質問にお答えします。
 コミュニティビジネスの振興と、これによる地域活性化を図ることを目的として、平成十七年に設立されましたやまなしコミュニティビジネス推進協議会は、当時、六十七であった会員数が、現在は百四十九となるなど、その活動がますます活発になっております。
 また、地域活性化や農業振興の取り組みが高く評価され、全国でも模範的なビジネスモデルとして注目される事業者や、主催する子育て支援イベントで、毎年、多数の来場者を集める事業者など、広範な分野で、地域課題を的確にとらえた成功事例があらわれてきておりまして、本県におけるコミュニティビジネスは、地域社会に着実に定着してきております。
 以上でございます。
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◯副議長(土橋 亨君)大柴邦彦君。
       (大柴邦彦君登壇)
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◯大柴邦彦君 コミュニティビジネスが百四十九になり、定着してきているとのことですが、コミュニティビジネスを正しく理解している県民は、まだまだ少ないのではないかと私は思います。
 埼玉県や兵庫県などではホームページに掲載しておりますので、私たち山梨も、まずはホームページに載せて、仕組み等を周知することから始めていただきたいと思います。
 コミュニティビジネスが盛んになることは、社会的課題の解決だけではなく、地域の暮らしやすさの向上にもつながり、加えて、地域における新たな創業や雇用の創出により、働きがいや生きがいを生み出し、地域を豊かに、元気にしていくことが期待できます。
 私は、地域の活性化を図るためにも、コミュニティビジネスを一層活発にしていくことが必要であると思います。
 コミュニティビジネスは、地域で生活する住民のアイデアと熱意により生まれるものであり、ふだん気づかない身の回りの地域資源がきっかけとなるものでありますが、事業を持続するためのビジネスプランや資金の確保はもちろん、起業する人材を確保しなければなりません。
 そこで、県では、このような課題に対して、コミュニティビジネスを振興させていくために、どのように取り組んでいくのか、お伺いします。
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◯副議長(土橋 亨君)知事、横内正明君。
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◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 コミュニティビジネスは、NPOや株式会社など多様な事業主体の参入が可能でありまして、志のある方が比較的、容易に取り組むことができるわけでありますが、言うまでもなく、単なるボランティア活動とは異なりまして、ビジネスの手法を用いて、社会的な課題を解決するものであります。
 したがいまして、活動に当たりましては、利益の追求だけでなくて、社会的な価値の創造が求められることから、採算性が低く、事業の継続が困難となる場合も、ままあるわけであります。
 このため、県では、コミュニティビジネス推進協議会と協力をいたしまして、ビジネススクールを開催するなど、資金計画づくりやビジネスプランの策定等について支援を行っているところであります。
 今後も協議会と連携をし、コミュニティビジネスの振興に向けて、起業家の育成等に努め、地域の活性化につなげてまいりたいと考えております。
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◯副議長(土橋 亨君)大柴邦彦君。
       (大柴邦彦君登壇)
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◯大柴邦彦君 岩手県の大槌町では、地元NPOの吉里吉里国が、震災で発生した津波流失家屋廃材からまきをつくり、「復活の薪」としてインターネットで全国に販売し、完売したとのことです。廃材はなくなりましたが、他県から若い人たちがたくさん参加してくれていることもあって、今後は地元の里山の間伐を行って、「復活の薪第二章」として、事業を続けていくそうです。
 このように、コミュニティビジネスは交流人口を広げるなど、地域の活性化に大きな効果をもたらすことが期待されますので、ぜひとも積極的に振興を図っていただくようお願いして、次の質問に移ります。
 最後に、鳥獣被害対策についてであります。
 近年、ニホンジカなど特定の野生鳥獣は、大きく生息地を拡大するとともに、著しく個体数を増加させており、農林業や生態系に与える被害は深刻化しております。
 ことし二月の豪雪の後、多くの鹿の死骸が県内の広いエリアで見つかり、生息数は減っているとも言われています。しかし、私の地元であります北杜市の中山間地域の集落では、相変わらず頻繁に鹿や猿が出没し、中には、庭先の畑の作物まで食べられてしまうといったことも起こっております。
 こうした野生鳥獣による被害は全国的なものであり、他県においても、対応に苦慮しています。
 昨年、国が公表した全国のニホンジカの個体数の推定によりますと、ニホンジカの平成二十三年度の個体数は二百六十一万頭とされ、捕獲率が現状のままでは、平成三十七年には、約二倍の五百万頭にまで増加する見込みとされております。その一方で、鳥獣捕獲等の担い手である狩猟免許所持者は全国的に年々減少し、最近四十年間で約六割減少するとともに、高齢化が進んでいます。
 国では、こうした状況を踏まえ、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の改正に取り組んできましたが、先月、改正法が成立し、公布されました。改正法は、公布の日から一年以内の施行とされており、まだ詳細については不明な部分も多いですが、改正法には、鳥獣の管理を図るための新たな措置などが盛り込まれております。
 そこで、県では、今回の鳥獣保護法の改正を受け、これにどのように対応するのか、基本的な考えをお伺いします。
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◯副議長(土橋 亨君)知事、横内正明君。
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◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 今回の改正は、鳥獣を保護するというだけではなくて、鳥獣被害の深刻化を背景に、鳥獣の生息数を適正な水準に減少させるという管理という考え方を基調として行われているものであります。
 具体的には、新たに鳥獣の管理のための計画を策定するなど、計画体系を再整理したことに加えまして、集中的・広域的に管理を図る必要があるとして、国が指定した鳥獣の捕獲等を行う事業制度を導入したり、鳥獣管理体制の強化に向けた捕獲等の担い手の確保・育成策などが盛り込まれたところであります。
 県では、野生鳥獣の生息状況や狩猟者の実態を踏まえながら、本年度中に新たな計画を策定するとともに、この計画に沿って、今回導入された事業の効果的な実施を図るなどいたしまして、改正のメリットを生かし、鳥獣被害の軽減に向けた取り組みを進めていく考えでございます。
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◯副議長(土橋 亨君)大柴邦彦君。
       (大柴邦彦君登壇)
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◯大柴邦彦君 鳥獣被害対策は、実際のところ、都道府県が国よりも先行してきたようにも思えますが、国も鳥獣捕獲を進めるために法律を改正したと思いますので、改正のメリットをしっかりと生かして、この機を逃さず、対策に取り組んでいただきたいと思います。
 改正法では、鳥獣捕獲等の担い手育成のため、鳥獣の捕獲等を行う事業の認定制度の導入が図られていますが、この制度は具体的にどのようなものなのか。また、参入する事業者としては、どのようなものが想定されるのか、お伺いします。
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◯副議長(土橋 亨君)森林環境部長、守屋守君。
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◯森林環境部長(守屋 守君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 この認定制度につきましては、鳥獣の捕獲等を実施する事業者が、安全管理体制や捕獲従事者の技能・知識などが一定の基準に適合していることについて、都道府県知事の認定を受けることができるというものであります。
 認定を受けた事業者については、国が指定した鳥獣の捕獲等を行う事業を受託することができ、その場合は、捕獲等の許可が不要となるなどの規制緩和が行われることとなっております。
 また、参入する事業者については、環境コンサルタントや警備会社、害虫等の駆除業者、ソーシャルビジネス関係のNPO法人などが想定されております。
 以上でございます。
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◯副議長(土橋 亨君)大柴邦彦君。
       (大柴邦彦君登壇)
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◯大柴邦彦君 鳥獣被害は、中山間地域において、日常生活に不安を感じるような深刻な問題となりつつあります。行政の対応だけでは限界があると思いますので、環境コンサルタントや警備会社等の民間の力を大いに活用していただきたいと思います。
 認定制度の導入については、しっかりと取り組んでいただきたいと思いますが、導入に際しては課題も多く、事業者の本格的な参入には、まだ時間がかかることが予想されます。
 このため、担い手の確保・育成には、この制度導入と並行して、県独自の取り組みを進めていくことが不可欠だと考えます。
 そこで、県では、鳥獣捕獲等の担い手である狩猟者の確保・育成にどのように取り組んでいくのか、御所見を伺います。
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◯副議長(土橋 亨君)森林環境部長、守屋守君。
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◯森林環境部長(守屋 守君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 狩猟者の確保・育成に向けましては、狩猟免許取得説明会などの開催、新規の狩猟免許や銃砲所持許可の取得経費、県外射撃場における訓練に要する旅費への助成など、各般の事業に取り組んでいるところであります。
 また、これらに加え、管理捕獲の中核的担い手である県猟友会に設置された青年部会員による捕獲隊が、県内全域を活動範囲とし、広域的な捕獲体制の中核を担っていけるよう、本年度から、その育成に向けた支援に着手いたしました。
 今後におきましても、鳥獣の捕獲等を行う事業の認定制度の導入も見据える中で、これらの取り組みを総合的かつ効果的に推進してまいります。
 以上でございます。
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◯副議長(土橋 亨君)大柴邦彦君。
       (大柴邦彦君登壇)
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◯大柴邦彦君 県猟友会に設置された青年部会員等の支援をしっかりとお願いします。
 それと、鳥獣捕獲等において、捕獲頭数の多いニホンジカは、捕獲後の処理が狩猟者の大きな悩みとなっております。私の地元北杜市でも、この処理があることで、狩猟者がニホンジカの捕獲をためらっているとの声をよく耳にします。
 県では、市町村による共同埋設場所整備の助成制度を設けているとのことですが、捕獲後の処理を進めるため、より一層、積極的にこの件について取り組んでいただくようお願いします。
 今月十三日に開幕したブラジル・ワールドカップは、連日、熱戦が続いておりますが、日本代表の奮闘には心を熱くしました。
 惜しくも、決勝トーナメントに進むことはできませんでしたが、それぞれの選手が四年間の集大成として、この大会を目指して努力を重ねてきたことに敬意を表し、次に期待したいと思います。
 私は、世界のトップ選手たちが、祖国の期待を背負い、高度な技術を駆使して、頂点を目指して挑戦する姿に、大きな感動と勇気を与えられ、改めてスポーツのすばらしさを感じているところであります。
 知事におかれましても、県民の大きな期待を受けて、県政の課題に全力でチャレンジしていただくことをお願い申し上げ、以上で私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。
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◯副議長(土橋 亨君)これより、大柴邦彦君の一般質問に対する関連質問に入ります。
 関連質問はありませんか。久保田松幸君。
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◯久保田松幸君 大柴議員の鳥獣被害対策の質問の関連質問をさせていただきます。
 大柴議員の質問において、国が公表したニホンジカの個体数の推定に触れていましたが、県内も野生鳥獣がかなり増加してきているように思います。
 そこで、県内には現在、ニホンジカはどのぐらいの数が生息しているのか。また、それに対する捕獲状況はどのようになっているのか。さらに、捕獲した個体をどのように活用しているのかについて伺います。
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◯副議長(土橋 亨君)森林環境部長、守屋守君。
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◯森林環境部長(守屋 守君)ただいまの関連質問にお答えをいたします。
 県内におけるニホンジカの直近の推定の生息数は、平成二十四年度において約三万八千頭であり、同年度の捕獲状況は、狩猟、有害鳥獣捕獲及び管理捕獲を合わせて九千七百七十五頭であります。
 また、捕獲した個体の活用状況につきましては、狩猟者によって自家消費されるほか、県内二カ所にある鹿を専用に処理する施設におきまして、昨年度は百五十頭余りが食肉用として加工され、県内の飲食店などを中心に提供されております。
 以上でございます。
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◯副議長(土橋 亨君)久保田松幸君。
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◯久保田松幸君 もう一点、お願いします。ニホンジカの生息数を適正な水準に減らし、農林業などの被害を少なくしていくためには、なお一層、捕獲を進めなければなりません。
 しかし、その場合には、捕獲後の処理はもちろん、捕獲したニホンジカをどのように活用するのかも課題になります。私は、せっかく捕獲した貴重な天然資源を無駄にしないためにも、また、捕獲する人たちの意欲を向上させるためにも、捕獲したニホンジカの有効活用を進めることが重要であると思います。
 そこで、県では、捕獲したニホンジカの有効活用にどのように取り組んでいくのか伺います。
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◯副議長(土橋 亨君)森林環境部長、守屋守君。
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◯森林環境部長(守屋 守君)ただいまの関連質問にお答えをいたします。
 県では、昨年度、有識者などで構成されるニホンジカ有効活用推進研究会などにおける幅広い検討を踏まえ、ニホンジカ有効活用ガイドラインを策定したところであります。このガイドラインは、ニホンジカの食肉としての消費拡大を目指し、利用しやすいよう個体の損傷を抑えた捕獲方法や、衛生的で肉質を低下させない処理方法など、流通・販売までの各段階での検討の方向が示されております。
 今後は、さまざまな機会を捉えて、ガイドラインの周知・活用を図るとともに、研究会等を通して、市町村や狩猟者、処理施設などの関係者との連携を深め、ニホンジカの有効活用をより一層促進するための取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯副議長(土橋 亨君)ほかに関連質問はありませんか。山下政樹君。
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◯山下政樹君 それでは、大柴議員の在宅医療の推進に関連して質問いたします。
 先ほど、在宅医療を担う人材についての質疑がありましたが、私は、診療行為を行う医師はもちろん、その診療行為を支える専門性の高い看護師の育成・確保が必要だと考えます。中でも、訪問看護や緩和ケアなど一定の介護分野において熟練した技術と深い知識を有する認定看護師の育成・確保が必要不可欠だと思います。
 認定看護師は、高度化、専門化する医療の分野で看護の実践だけではなくて、経験の浅い看護師への指導や相談を行うもので、三十一の看護分野が認められていますが、このうち在宅医療に深く関連する訪問看護や緩和ケア分野の認定看護師は、現在、何名の方が認定されており、今後、急速に進む高齢化に備えて、何名程度、育成されることを計画しているのか、お伺いいたします。
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◯副議長(土橋 亨君)福祉保健部長、山下誠君。
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◯福祉保健部長(山下 誠君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 現在、県内には百十四名の認定看護師がおりまして、そのうち緩和ケアの認定看護師は三十五名、訪問看護は三名となっております。
 在宅医療等の提供につきましては、認定看護師の資格は制度上、必要とされていないことから、県といたしましては、具体的な数値目標は設定いたしておりませんが、各医療機関では、より質の高い医療サービスの提供をするため、資格の取得に努めているところでございます。
 ただ、認定看護師の資格取得には、研修のため、約半年間、業務を離れる必要がございまして、医療機関の負担が非常に大きいことから、現在、県では、養成を行おうとする医療機関に対しまして助成を行っております。今後も引き続き、特定の分野に限らず、認定看護師の確保を支援してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯副議長(土橋 亨君)山下政樹君。
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◯山下政樹君 大いに取り組んでいただければと思います。
 次に、看護師の特定行為に関する研修制度について伺わせていただきます。
 在宅医療を普及させるためには、診療を行う医師と、その補助を行う看護師の連携が大変重要と考えます。こうしたことから、今回の法改正においては、医師の指示のもとで、あらかじめ定められた手順書に基づき、高度な専門知識や技能を有する看護師が、患者の状況に応じて診療の補助を行うことができる特定行為が明確化され、これらに関する研修制度が設けられることになったと伺っております。
 特定行為や研修制度の詳細は今後詰められるそうですが、さらなる在宅医療の充実を図るためには、さまざまなケースを想定して、医師や看護師等の意見を十分聞いた上で、しっかりとした研修制度を創設することが必要だと思います。
 この特定行為に関する研修制度に対して、県はどのようにこれから取り組んでいくのか、お伺いします。
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◯副議長(土橋 亨君)福祉保健部長、山下誠君。
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◯福祉保健部長(山下 誠君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 議員御指摘のとおり、対象となります特定行為研修制度の詳細につきましては、今後、国におきまして検討がなされるということでございますので、国の動向を注視してまいりたいと。
 また、県といたしましても、充実した在宅医療が提供できますよう、現場の医師や看護師の意見を聞き、しっかりとした研修体制が整い、県内の看護師が研修を受けやすい制度となるように、国に対して要望してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯副議長(土橋 亨君)ほかに関連質問はありませんか。
       (「なし」と呼ぶ者あり)
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◯副議長(土橋 亨君)関連質問を打ち切ります。
 これをもって、大柴邦彦君の一般質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後三時零分休憩
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                                         午後三時二十分再開議
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◯議長(棚本邦由君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 発言の通告により、遠藤浩君に二十分の発言を許します。遠藤浩君。
       (遠藤 浩君登壇)(拍手)
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◯遠藤 浩君 私は、自民党・県民クラブの立場から、今議会に提出されております案件、並びに県政一般についての質問をいたします。
 まず初めに、二月の雪害における深刻な農業被害への対応については、横内知事を初め県執行部・農政当局の対応を高く評価させていただきます。
 また、大雪直後の交通事情の悪い中を私の地元、市川三郷町大塚田んぼまで足をお運びいただきました自民党・県民クラブとフォーラム未来の議員の皆様、被害状況調査をされた議員の皆様には御礼を申し上げます。ありがとうございました。
 おかげさまをもちまして、先日、六月十四日、甘々娘収穫祭が盛大に開催されましたことを御報告申し上げます。
 今、大塚田んぼは、収穫を終えたトウモロコシが倒され、圃場にすき込まれ、水田へと移り変わっていく状況でございます。稲の収穫が終わる秋には、ノザワ菜の栽培へと移行され、年が明ければ、再び甘々娘の作付が行われます。水田をフル回転で活用しております。
 これも、先人からの財産である基盤整備された圃場を大事に保全・継承してきたからこそであり、そのおかげで、高齢化している生産体制であっても、比較的高い農業収入を得ることができ、本県農業の発展に寄与しているものだと思っております。
 私も県議会議員の一人として、高齢化が進んでも、人々が社会に貢献できる山梨実現のため、誠心誠意取り組んでいくことをお誓い申し上げ、以下質問に入ります。
 まず、人口減少社会への対応についてであります。
 最近、人口減少社会の到来を不安視する報道が目につきます。これらの報道の中には、近年見られるような地方から大都市への人口移動がそのまま続くと、二十六年後の二〇四〇年に地方では、二十歳から三十九歳の若年女性人口が半分以下になってしまうとの推計があり、幾ら出生率が上がっても、人口減少に歯どめがかからないということであります。
 この推計によると、県内では十六市町村において、地域消滅の可能性が大きくなるとのことで、将来に対し、不安の声が広がっております。
 一方、元経済企画庁長官の堺屋太一氏は、人口減少が続いた十五世紀のイタリアにおけるルネサンス文化の興隆を例に引き、人が減っても栄えることができるという発言をされ、今も、私の心の中に残っております。同時に、堺屋氏は、人口減少が経済の衰退と文化の荒廃をもたらした例も挙げ、繁栄と衰退のどちらになるかは、事前の取り組み次第だという指摘をしております。
 我が国の経済成長を実体験していない、バブル崩壊以降に生まれた若者が、次代を担う成人となっていく昨今、彼らに夢と希望を抱いてもらうことも必要であります。
 そこで、人口減少社会への対応について、県の御所見を伺います。
 次に、JR身延線と沿線バス路線の連携についてであります。
 ことし二月の豪雪では、私の地元を走るJR身延線が、下部温泉駅と甲府駅の間で六日間にわたり運休をし、住民生活に大変大きな影響を及ぼしました。
 身延線が、地域住民の日常生活にとって必要不可欠な存在であり、重要な交通機関であることを改めて認識した次第でございます。
 当時、横内知事におかれましては、JR東海に対し、身延線の一刻も早い復旧を要請されたほか、身延駅と甲府駅との間に臨時バスを運行するなど、素早い対応をされました。地域住民の一人として、深く感謝申し上げます。
 本県と静岡県や中京地域を結ぶ幹線交通網として、中部横断自動車道開通への期待が高まっておりますが、身延線は、引き続き、地域住民の重要な交通網として機能することが求められております。
 一方で、近年、沿線地域における高齢化や人口減少等により、その利用者数は横ばい、もしくは減少傾向となっております。
 これに対し、県や沿線市町村では、身延線沿線活性化促進協議会を組織し、JR東海に対し、普通列車の増発や無人駅の改善、バリアフリー化などの利便性向上について要望しているほか、ことし二月には、東京スカイツリーにおいて、身延線沿線地域の観光PRを行うなど、利用促進や沿線地域の活性化に向けた取り組みを進めております。
 こうした取り組みによる活性化の効果は、身延線の沿線地域だけでなく、峡南地域の隅々にまで波及させることが必要であり、それには、住民に身近なバス路線をもっと活用すべきではないかと思います。
 しかしながら、峡南地域では、町営のコミュニティバスやデマンドバスが数多く運行されておりますが、町内など限られた範囲での運行にとどまっております。
 私は、身延線とこうしたバスの連携について、峡南地域全体で調整していくことが必要であると考えますが、県の御所見を伺います。
 次に、若者世代の移住・定住者確保についてであります。
 昨年六月に開設した「やまなし暮らし支援センター」が入居する「ふるさと暮らし情報センター」の運営法人であるNPO法人ふるさと回帰支援センターによりますと、二十代から四十代の子育て世代の移住相談の割合が、昨年までの五年間で二倍近くに増加しており、若い世代の地方移住への関心が高まっているとのことであります。
 移住を決意し、移住先を決定するまでには、仕事や資金、家族や教育など多くの事情を熟慮しなければならず、移住は、個人のライフスタイルの変更を伴う人生の大きな転換点となるものでございます。
 特に若者世代が移住を選択するまでには、子育てや就業など幾つもの条件をクリアすることが必要です。
 私の住む市川三郷町では、町外在住の子育て世帯向けに新築住宅を格安で賃貸することとしておりますし、日本の各地においても、若者世代の移住促進をするため、子育て世帯への家賃補助など、移住に伴う負担の軽減を図っていると聞いております。
 移住相談者が若者世代に推移してきたことを考えると、田舎暮らしの代名詞と言われている就農や起業のほか、地方企業の求人状況や、ICT等による遠隔地就業の可能性などをしっかりと把握し、発信することが重要ではないでしょうか。
 本県は、東京など首都圏からのアクセスがよく、気軽に現地を訪れられるという強みがあります。
 若者世代の移住者を増加させるためには、この強みを生かし、山梨に魅力を感じた方々のニーズに対応し、きめ細やかな就業情報などを提供し、本県での生活をしっかりとイメージした上で、新たな生活をスタートしてもらうことが、安定した移住者確保につながっていくと考えております。
 そこで、県では、移住・定住を進めるに当たって、移住希望者、とりわけ若者世代にマッチした多様な情報をどのように収集し、その提供を通じ、移住につなげていくのか、御所見を伺います。
 次に、障害者幸住条例の改正についてであります。
 横内知事は、昨年度、二月県議会において、障害者幸住条例を抜本的に見直すことを表明いたしました。
 この条例は、平成五年、障害者の自立と社会参加を促進することによって、障害者が生きがいを持って、幸せに暮らすことができる社会の実現を目指し、全国に先駆けて制定されたものであります。
 その後、二十有余年がたちますが、この間、建物、道路、公共交通機関などにおいて、段差の解消、点字ブロックの整備、障害者用トイレやエレベーターの設置、あるいはノンステップバスの普及など、ユニバーサルデザインの視点に立った福祉のまちづくりが着実に進展いたしました。
 私は、このような面において、条例が果たしてきた役割を高く評価するものであります。条例の意義は、今日においても、何ら薄れることはないと考えております。知事は、どのような考え方で、条例を抜本的に見直していくのか伺います。
 ところで、一口に障害者といっても、障害の種別や程度はさまざまであり、支援を行うにしても、一様な方法をとることはできません。
 例えば、どんなに建物・道路の段差の解消、障害者用トイレやエレベーターの設置などが進んでも、聴覚障害者にとっては、特に社会参加の手助けになるものではありません。
 聴覚障害者にとっては、手話通訳者の養成など、日常生活上のコミュニケーションの支援が最も必要なものであります。
 条例を見直すに当たっては、障害の種別や程度が異なるさまざまな障害者の声に、真摯に耳を傾ける必要があると考えますが、知事は、どのような方法で、これらの障害者の意見を条例に反映させるのか、伺います。
 次に、看護職員の地域偏在の解消についてであります。
 県内の看護師、保健師等看護職員の需給バランスについて見ますと、平成二十四年十二月末現在の看護職員総数は、看護職員需給見通しによる同時期の需要見込みを上回っていると聞いています。
 また、平成二十四年調査による県内の人口十万人当たりの看護職員数も千百八十二人と、全国平均の千百三十九人を上回っているとのことであり、県全体では、看護職員はおおむね充足されている感がいたします。
 しかしながら、これを圏域別に見ると、中北圏域では千三百十六人であるのに対し、峡南圏域では九百四十八人、富士・東部圏域では七百七十五人と、圏域により看護職員数に大きな偏りが見られます。
 現に、私の地元、峡南地域の各医療機関では、常に看護職員を募集し努力しておりますが、なかなか採用できない状況にあります。
 人々が安心して暮らしていくためには、医療の確保は非常に重要であります。いざというときに受診できる医療機関が身近になければ、その地域では人々は安心して暮らしていくことはできません。医師とともに医療の一翼を担う看護職員の不足は、地域にとって極めて深刻な問題だと考えます。
 看護職員は、医師と異なり、大学等の関与する余地が少なく、本人の希望により、勤務する医療機関を決めるため、地域偏在への有効な対応策を見つけることは難しいとは思います。
 峡南地域の各医療機関においても、独自に看護学校の学生に対する修学資金貸与制度を設けたり、職員寮や託児所を完備し、勤務環境の充実を図るなど、看護職員の確保に努めておりますが、十分な確保ができない状況にあります。
 そこで、看護職員の地域偏在を解消するため、看護職員の不足している地域に勤務を希望する看護学生に対し、一例として、県看護職員修学資金の貸与金額を増額するなど、県が積極的に取り組んでいくべきと考えますが、御所見を伺います。
 次に、峡南地域の地すべり対策についてであります。
 我が国では、毎年のように土砂災害が発生しており、とうとい人命や財産に多大な被害をもたらしております。昨年四月下旬に発生した静岡県浜松市門島地区の地すべりについては、人的被害はなかったものの、六世帯二十四人に避難勧告が出され、報道でも大きく取り上げられたところでございます。
 周りを急峻な山々に囲まれるとともに、フォッサマグナの南部に位置し、脆弱な地質である本県においても、いつこのような地すべりが発生しても不思議でありません。
 中でも峡南地域は、地すべり危険箇所が多く、県全体百八十七カ所のうち百三十一カ所と、県内の約七〇%の地すべり危険箇所が集中している地域でございます。
 このような状況を反映するように、市川三郷町六郷神有地区においては、過去、平成三年九月の台風十八号の豪雨により、幅百メートル、長さ百七十メートルの大規模な地すべりが発生し、十世帯三十八名が避難をした事態となりました。
 地すべり災害が発生した場合、被災箇所の住民の避難はもとより、建築物の倒壊、ライフラインの寸断なども想定され、その被害は膨大なものになると予想されます。
 県民の災害に対する危機感が高まる中、いつ起きるかわからない地すべり災害から県民の生命、財産を守るためには、あらかじめ十分な対策を講じる必要があります。
 そこで、県内でも地すべり危険箇所が多く集中している峡南地域の地すべり対策について、県の取り組みを伺います。
 また、古くから地すべり対策に取り組んでいる市川三郷町岩間地区の対応状況について伺います。
 次に、地球温暖化対策における適応策についてであります。
 先日、国連の気候変動に関する政府間パネルの報告書に基づき、環境省が発表した日本国内における気候変動予測によりますと、温暖化が最も進んだ場合、今世紀末の全国平均気温は四・四度上昇し、三十度以上の真夏日は五十二・六日間ふえるとされております。
 昨年度末に策定された山梨県地球温暖化対策実行計画によると、過去百年間の日本の平均気温が一・一五度の上昇に対し、甲府地方気象台の記録は国の平均を上回る一・八度であり、気温の上昇傾向が著しいとされております。
 まさに地球温暖化の影響は、待ったなしの深刻な状況にあると言わなければなりません。
 さらに、国連の報告書によると、地球温暖化の原因となる二酸化炭素などの温室効果ガス等の排出削減に最善の努力を払ったとしても、その濃度が下がるには時間がかかり、数十年間は、温暖化の影響は避けることができないと指摘されております。
 近年、本県では、最高気温が三十五度を超える酷暑が、夏の間延々と続くことが平常となる中で、熱中症などによる健康被害の発生や、農作物でも温暖化の影響が問題となっております。
 このため、喫緊の課題として、温暖化による渇水と洪水のリスク増大、生物や生態系、果樹の着色不良、熱中症患者の増大など数々の影響に対し、どのように対処するかという適応策の取り組みが重要になると考えます。
 このようなことから、私は、まず、やまなしエネルギー地産地消推進戦略に基づき、クリーンエネルギーの普及を促進するとともに、山梨県地球温暖化対策実行計画に基づき、省エネ対策などを進め、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出削減を着実に図ると同時に、本県の地域特性に応じた独自の「適応策」について、直ちに検討を進め、積極的に取り組む必要があると考えます。
 また、適応策の中で特に重要なのは、気温上昇により直接影響を受ける県民の健康と、農業への影響ではないかと思っております。
 そこで、熱中症対策など健康面での対策と、果樹王国山梨に代表される農業への対策を中心に、現在、どのような取り組みをされているのか伺います。
 次に、スーパーグローバルハイスクール事業について伺います。
 近年、日本の若者は、内向き志向になっていると言われております。
 若者の海外に挑戦する意欲が薄れてきており、海外への赴任や留学を望まない若者が増加をする中で、国際的に活躍できる人材が減少し、日本の将来に悪影響を及ぼすことが懸念されております。
 急速にグローバル化が進展する現代社会においては、語学力やコミュニケーション能力、外国の文化や日本文化に対する理解など、幅広い教養と深い専門性、課題発見・解決能力などを身につけた若者が求められております。
 今年度、文部科学省は、将来、国際的に活躍できるグローバルリーダーを高校段階から育成することを目的としたスーパーグローバルハイスクール事業を創設し、厳しい審査を通過した全国五十六校を研究校に指定いたしました。本県からは甲府第一高校が指定を受けました。
 現在、本県産業界においても、海外展開が大きな課題の一つとなっております。
 また、国際的な視野を持ちながら、社会課題に主体的に立ち向かい、地域でも活躍できる人材を育てることも急務となっております。
 こうした中で、グローバルリーダーを育成するこの事業に、私は大きな期待を寄せております。
 そこで、まず、この事業にどのように取り組んでいかれるのか伺います。
 また、事業の成果を県内に広く普及すべきと考えますが、御所見を伺います。
 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
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◯議長(棚本邦由君)遠藤浩君の質疑・質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
       (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)遠藤議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、二月の雪害への対応を評価いただくとともに、県政推進に御尽力いただけるとのお言葉をいただきました。
 今後も、あすの山梨づくりに向けて全力で取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、人口減少社会への対応について御質問がありました。
 人口減少は、地域社会の活力低下につながることから、定住人口の確保を県政の主要課題の一つに位置づけて、自然減と社会減の両面から対策を進めているところであります。
 自然減対策といたしましては、若者の県内定着から、結婚、出産、子育てと仕事の両立まで、切れ目のない少子化対策に取り組み、社会減対策としては、東京に開設した「やまなし暮らし支援センター」での積極的な情報発信を行い、県内への移住を進めてきているところであります。
 政府においても、五十年後の日本の人口一億人を確保するという目標のもとに、人口減少対策に本格的に取り組むとのことでありまして、政府の施策や財源を最大限取り込みながら、本県の施策を一層充実させていきたいと考えております。
 同時に、富士山の世界遺産登録、リニア中央新幹線の開業、中部横断自動車道の開通など、山梨を元気にする発展の芽をしっかりと育て、若者が夢と希望を持って山梨に定住できるような地域づくりに取り組んでまいる所存であります。
 次に、若者世代の移住・定住者確保についてでございます。
 本県では、首都圏における移住と就職のワンストップ相談窓口である「やまなし暮らし支援センター」を中心といたしまして、市町村や金融機関、不動産事業者等と連携して、移住希望者の関心の高い生活情報や支援制度、空き家情報を収集いたしまして、相談者一人一人のニーズに合わせて提供してまいったところであります。
 特に、若者世代の移住には、就業先の確保も重要でありますので、合同就職面接会の開催や就職応援企業ナビによる企業情報の提供を行って、仕事探しを支援すると同時に、本年三月からは、やまなし暮らし支援センターの中にハローワークを併設し、県内企業の求人情報を提供しているところであります。
 また、やまなしU・Iターンポータルサイトを通じまして、若者世代の暮らしに直結する学校や、医療機関や、子育て支援制度など、さまざまな情報を提供しております。
 さらに、若者世代に人気のある移住情報専門雑誌とタイアップいたしまして、本県に移住した若者世代の暮らしぶりを紹介する特集記事の掲載や、移住した方々の生の声を届ける交流会を開催するなど、今後とも、あらゆる機会を捉えて、きめ細やかに情報を提供し、若者世代の移住につなげてまいりたいと考えております。
 次に、障害者幸住条例の改正について御質問がございました。
 まず、見直しの考え方についてということでありますが、障害者幸住条例は、言うまでもなく、障害者の自立と社会活動への参加を促進するという考え方から、障害者が利用しやすいように公共建築物、道路などを整備する福祉のまちづくりを大きな柱といたしまして、本県の障害者施策の推進に大きく寄与してきたと考えております。
 一方、ここ数年、国は、障害者の権利を保護するための包括的かつ総合的な国際条約であります障害者権利条約の批准に向けて、障害者基本法の改正や障害者差別解消法の制定など、障害者施策に関する法令の整備を進めてきております。
 そこで、本県においても、この機会を捉えて、法律との整合性を図るとともに、現行条例の自立と社会活動への参加の促進という基本的な考え方は継承しながら、これに加えて、障害のある人もない人も分け隔てなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら生活するという共生社会の考え方を取り入れて、条例を抜本的に改正し、障害者施策をさらに推進したいと考えております。
 次に、障害者の意見を反映させる方法についてでありますけれども、条例改正に当たりましては、その議論の過程に、できるだけ多くの障害の当事者に参加していただいて、その声を条例に反映させることが望ましいと考えております。
 このため、先日、肢体、視覚、聴覚、知的、精神の各障害者団体の代表者を委員とする検討委員会を設置したところでありまして、今後、この委員会において、十分に御議論をいただくと同時に、県政出張トークやシンポジウムなどを通じて、障害者はもちろんのこと、家族や支援者などから幅広く御意見をいただきたいと考えているところであります。
 最後に、看護職員の地域偏在の解消についての御質問がございました。
 県内の看護職員の就業者数は、第七次看護職員需給見通しの需要見込みを上回る人数となっておりますが、無床診療所、いわゆるベッドのない診療所などの就業者が大きく増加したことが、主な原因であり、病院や有床診療所では、依然として需要見込みを下回っております。
 こうした状況に対応するため、県では、新卒学生の県内への就業促進のための就職ガイダンスや、新人看護職員の離職防止のための研修などを積極的に実施し、県内に勤務する看護職員の総数の確保に努めてきております。
 一方で、議員の御指摘のとおり、地域の医療機関では、看護職員の確保に苦慮しておりますが、看護学生が勤務先を選定するに当たっては、結婚・出産後も勤務ができるといった働きやすい職場環境を主な判断要素としていることから、個々の医療機関の魅力を高めることが、まず有効であると考えております。
 このため、県では、院内保育所の運営への助成や、就業環境を改善するためのアドバイザーの派遣など、魅力のある働きやすい病院となる取り組みに対して、支援をしているところであります。
 今後も、引き続き、県内看護職員の総数確保に努めると同時に、医療機関が行う看護職員確保のための取り組みに対して、支援していきたいと考えております。
 以上をもって、私の答弁といたします。その他につきましては、担当部長等からお答えをさせていただきます。
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◯議長(棚本邦由君)リニア交通局長、小野浩君。
       (リニア交通局長 小野 浩君登壇)
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◯リニア交通局長(小野 浩君)遠藤議員のJR身延線と沿線バス路線の連携についての御質問にお答えをいたします。
 峡南地域におきましては、県内でも高齢化が著しい地域であり、公共交通は住民にとって欠かすことのできない移動手段となっております。
 しかし一方で、利用者の減少に伴う運行本数の縮減や、バス路線の多くが、各町の中だけにとどまっていることなど、広域的な移動には利用しにくいといった課題もあります。
 このため、県では、過日、地域交通の実施主体となっております町や事業者に呼びかけ、峡南地域バス路線検討会を設置しまして、住民にとって利便性が高い交通ネットワークの構築に向けた検討に着手したところでございます。
 今後は、各町の中だけにとどまらない広域的な移動の利便性を高めるため、峡南地域全体で運行ダイヤの調整などを行うことで、身延線と沿線のバス路線を組み合わせました広域的な交通ネットワークが十分に機能するよう、沿線自治体や事業者ともに検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)エネルギー局長、小林明君。
       (エネルギー局長 小林 明君登壇)
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◯エネルギー局長(小林 明君)遠藤議員の地球温暖化対策における適応策につきましての御質問にお答えいたします。
 まず、熱中症の対策としましては、五月からテレビによる広報やパンフレットの配布等、県民に対する予防対策の周知を行っており、今後、本格的な夏を迎える中で、市町村や関係機関との連携のもと、防災無線を活用した注意喚起等、徹底した対応を行ってまいります。
 また、農業では、ブドウの着色不良やサクランボの結実不良が懸念されることから、着色良好なブドウ品種の開発や、遮光資材の活用によるサクランボの受粉率の向上など、栽培技術の改良と普及に取り組んでいるところであります。
 今後、国が明年度策定する適応計画の進捗状況を注視する中、環境保全審議会において専門的な御意見を伺い、山梨県の特性に応じた総合的な適応策を検討してまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)県土整備部長、大野昌仁君。
       (県土整備部長 大野昌仁君登壇)
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◯県土整備部長(大野昌仁君)遠藤議員の峡南地域の地すべり対策についての御質問にお答えします。
 峡南地域の地すべり対策については、危険箇所百三十一カ所のうち、地すべりが発生し、災害のおそれがある箇所などに対策を実施してきました。その結果、平成二十五年度までに二十六カ所が完成し、現在、十一カ所で対策工事を実施しております。
 今後も、地すべりの兆候があらわれるなど緊急性が高まった箇所において、地すべり対策に取り組み、県民の安全・安心を確保してまいります。
 また、岩間地区につきましては、地すべり活動が活発化する兆候が見られたため、平成六年度より、抑止ぐいなどの各種工事を実施してきており、本年度、全ての対策が完成する予定であります。
 今後、引き続き、地下水位や地すべりの動きを注意深く観測し、必要があれば、追加の対策を講じてまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)教育長、阿部邦彦君。
       (教育長 阿部邦彦君登壇)
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◯教育長(阿部邦彦君)遠藤議員のスーパーグローバルハイスクール事業についての御質問にお答えいたします。
 県教育委員会では、世界に通じ、社会を生き抜く力の育成を新やまなしの教育振興プランの基本方針の一つに掲げ、グローバル人材を育成することとしております。こうした中、甲府第一高校では、文部科学省の指定を受け、さまざまな取り組みを進めてまいります。
 具体的には、海外展開している本県のワインや桃、伝統工芸品等から、生徒が選択したテーマごとにグループをつくり、大学や企業の助言のもと、国の内外での実地調査や討論を行い、現状分析や課題解決方策の研究を進め、実行性のある海外戦略を提案することとしております。
 こうした取り組みにより、グローバルな社会課題に対する関心を高め、コミュニケーション能力や問題解決力などの国際的な素養を身につけた人材を育成してまいります。
 また、学校ホームページに専用ホームページを開設し、事業の成果を随時発信するとともに、公開発表会の開催や、県内全ての高校への報告書の配付などにより普及を図り、広く人材の育成に努めてまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)当局の答弁が終わりました。
 遠藤浩君に申し上げます。残り時間がありません。
 これより、遠藤浩君の一般質問に対する関連質問に入ります。
 関連質問ありませんか。桜本広樹君。
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◯桜本広樹君 遠藤議員においては、短期間の中でありましても、地域のことを理解されている。日夜勉強しているということ、非常に感服しているところであります。
 その中で、地球温暖化対策における適応策について関連質問させていただきます。
 エネルギー局長が答弁されたんですが、県民の健康と農業への影響について、エネルギー局長のほうからの御答弁ということで、ちょっと合点がいかないところがあるのです。例えば県民の健康という部分で考えれば、三十数度を超えれば、小中学校の体育の授業を中止するとか、運動会の日にちを変更するとか、農業への影響ということになってくると、何度上げると、穀物の収穫高がどのくらい落ちていくとか、そういった具体的な返答が返ってくるかと思っていたのですが、余りにもエネルギー局長の答弁は断片的なように思うんです。
 その点、県民の健康、農業への影響について、具体的に各部長のほうからお答えできないでしょうか。
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◯議長(棚本邦由君)農政部長、山里直志君。
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◯農政部長(山里直志君)ただいまの関連質問にお答え申し上げます。
 地球温暖化に係る農業への影響についてでございます。
 具体的な影響でございますが、先ほど議員から御指摘がございました穀物への影響でございますが、本県の米の生産につきましては、現在、コシヒカリを中心に生産されてございますが、高い温度に対して、つくりにくくなっているという声が聞かれるのが実情でございます。
 現在、県としましては、この高温下における米づくりについて、適切に対応できる米の品種の導入について、地元のJAの方々と話し合いをしながら進めてまいる考えでございます。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)福祉保健部長、山下誠君。
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◯福祉保健部長(山下 誠君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 福祉保健部、県民の健康を守る立場といたしまして、先ほどの御答弁の中にも書かせていただいたところでございますが、まずは熱中症の予防ということに取り組んでいただくために、どういったことに気をつければいいかというのを五月から新聞広告、もしくはテレビ放映等で流しております。
 また、本格的な夏を迎えることもございますので、市町村や関係機関とも連絡をとりながら、極めて気温が高くなりそうな日に、市町村の防災行政無線等で注意喚起を呼びかけるというようなことを福祉保健部としてやっていきたいと考えているところでございます。
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◯議長(棚本邦由君)教育長、阿部邦彦君。
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◯教育長(阿部邦彦君)教育委員会といたしましても、熱中症等の対策については、体育の授業時におきましては、時間を区切って外に出すとか中に入れるということを含めながら、その日の気温等に応じて適切にできるように指導してまいっております。
 よろしくお願いいたします。
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◯議長(棚本邦由君)ほかに関連質問はありませんか。
       (「なし」と呼ぶ者あり)
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◯議長(棚本邦由君)関連質問を打ち切ります。
 これをもって、遠藤浩君の一般質問を打ち切ります。
       ───────────────────────────────────────
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◯議長(棚本邦由君)次に、議案の付託について申し上げます。
 ただいま議題となっております第九十八号議案ないし第百十二号議案及び承第一号議案については、お手元に配付の議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
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 平成二十六年六月定例会
           付   託   表
  総務委員会
第百号    山梨県の事務処理の特例に関する条例中改正の件
第百三号   山梨県警察関係手数料条例中改正の件
第百四号   山梨県県税条例中改正の件
第百八号   平成二十六年度山梨県一般会計補正予算第一条第一項歳入歳出予算の補正額及び歳入歳出予算の
        総額、同条第二項歳入各款及び歳出中総務委員会関係のもの、第二条継続費並びに第三条地方債
        の補正
承第一号   山梨県県税条例中改正の件
  教育厚生委員会
第九十八号  山梨県民生委員定数条例制定の件
第九十九号  山梨県附属機関の設置に関する条例中改正の件
第百一号   山梨県特別会計設置条例等中改正の件
第百二号   山梨県衛生環境研究所手数料条例中改正の件
第百六号   山梨県立学校設置条例中改正の件
第百七号   山梨県立本栖湖青少年スポーツセンター設置及び管理条例廃止の件
第百八号   平成二十六年度山梨県一般会計補正予算第一条第二項歳出中教育厚生委員会関係のもの
第百九号   平成二十六年度山梨県母子寡婦福祉資金特別会計補正予算
  農政産業観光委員会
第百五号   山梨県公営企業の設置等に関する条例中改正の件
第百八号   平成二十六年度山梨県一般会計補正予算第一条第二項歳出中農政産業観光委員会関係のもの
  土木森林環境委員会
第百八号   平成二十六年度山梨県一般会計補正予算第一条第二項歳出中土木森林環境委員会関係のもの
第百十号   契約締結の件
第百十一号  訴えの提起の件
第百十二号  県道の路線の認定及び廃止の件
       ───────────────────────────────────────
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◯議長(棚本邦由君)次に、請願の付託について申し上げます。
 今回受理した請願は、お手元に配付の請願文書表のとおり、総務委員会、教育厚生委員会及び農政産業観光委員会に付託いたします。
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 平成二十六年六月定例会
          請 願 文 書 表
  教 育 厚 生 委 員 会
┌─────┬─────────────┬─────────┬────────────────────┐
│受理番号 │   第二十六─六号   │  受理年月日  │    平成二十六年六月十九日     │
├─────┼─────────────┼─────────┼────────────────────┤
│     │三十人以下学級実現、義務教│         │                    │
│     │             │ 請願者の住所  │                    │
│件   名│育費国庫負担制度拡充を図る│         │   (略)              │
│     │             │ 及び氏名    │                    │
│     │ことについて       │         │                    │
├─────┼─────────────┴─────────┴────────────────────┤
│     │                                            │
│     │【請願事項】                                      │
│     │                                            │
│     │一、少人数学級を推進すること。具体的学級規模は、OECD諸国並みの豊かな教育環境を整備 │
│     │                                            │
│     │ するため三十人以下学級とすること。                          │
│     │                                            │
│     │二、教育の機会均等と水準の維持向上をはかるため、義務教育費国庫負担制度の堅持とともに国 │
│     │                                            │
│     │ 負担割合を二分の一に復元すること。                          │
│     │                                            │
│     │三、教育条件の格差解消を図るため、地方交付税を含む国における教育予算を拡充すること。  │
│     │                                            │
│     │【請願理由】                                      │
│     │                                            │
│     │ 二〇一四年度の政府予算が成立した。二〇一一年義務標準法が改正され小学校一年生の基礎定 │
│     │                                            │
│     │数化が図られたものの、今年度も小学校二年生については加配措置のままとどまっている。義務 │
│     │                                            │
│     │標準法改正条文の附則には、小学校の二年生から中学校三年生までの学級編制標準を順次改訂す │
│     │                                            │
│     │る検討と法制上を含めた措置を講ずることと、措置を講じる際の必要な安定した財源の確保も明 │
│     │                                            │
│     │記された。今後、三十五人以下学級の着実な実行が重要である。               │
│     │                                            │
│     │ 日本は、OECD諸国に比べて、一学級当たりの児童生徒数や教員一人当たりの児童生徒数が │
│     │                                            │
│     │多くなっている。一人一人の子供に丁寧な対応を行うためには、一クラスの学級規模を引き下げ │
│     │                                            │
│     │る必要がある。文部科学省が実施した「今後の学級編制及び教職員定数に関する国民からの意見 │
│     │                                            │
│     │募集」では、約六割が「小中高校の望ましい学級規模」として、二十六人から三十人を挙げてい │
│     │                                            │
│     │る。このように、保護者も三十人以下学級を望んでいることは明らかである。新しい学習指導要 │
│請 願 の│                                            │
│     │領が一昨年度本格的に始まり、授業時数や指導内容が増加している。また、暴力行為や不登校、 │
│要   旨│                                            │
│     │いじめ等生徒指導面の課題が深刻化し、障害のある児童生徒や、日本語指導など特別な支援を必 │
│     │                                            │
│     │要とする子供が顕著にふえている。このような中で、地方が独自に実施する少人数学級は高く評 │
│     │                                            │
│     │価されている。                                     │
│     │                                            │
│     │ 本県でも、「個性を生かし、生きる力をはぐくむ『やまなし』人づくり」を県政教育の基本に据│
│     │                                            │
│     │え、「はぐくみプラン」の拡大など学校教育の充実を図る施策を積極的に展開していただいてい │
│     │                                            │
│     │る。今年度は「はぐくみプラン」が公立小中学校全学年において導入され、より行き届いた教育 │
│     │                                            │
│     │が行われている。                                    │
│     │                                            │
│     │ 子供たちが全国どこに住んでいても、機会均等に一定水準の教育を受けられることが憲法上の │
│     │                                            │
│     │要請である。しかし、教育予算について、GDPに占める教育費の割合は、OECD加盟国(三 │
│     │                                            │
│     │十カ国)の中で日本は最下位となっている。また、三位一体改革により、義務教育費国庫負担制 │
│     │                                            │
│     │度の国負担割合は二分の一から三分の一に引き下げられ、自治体財政を圧迫するとともに、非正 │
│     │                                            │
│     │規雇用者の増大などに見られるように教育条件格差も生じている。              │
│     │                                            │
│     │ 将来を担い、社会の基盤づくりにつながる子供たちへの教育は極めて重要である。未来への先 │
│     │                                            │
│     │行投資として、子供や若者の学びを切れ目なく支援し、人材育成・創出から雇用・就業の拡大に │
│     │                                            │
│     │つなげる必要がある。こうした観点から、ぜひとも、山梨県議会として請願事項を決議いただき、│
│     │                                            │
│     │二〇一五年度政府の予算編成において、地方自治法第九十九条の規定に基づき国の関係機関へ意 │
│     │                                            │
│     │見書を提出していただくよう要請する。                          │
│     │                                            │
├─────┼────────────────────────────────────────────┤
│     │                                            │
│紹介議員 │ 高野  剛  保延  実  樋口 雄一  永井  学  安本 美紀          │
│     │                                            │
└─────┴────────────────────────────────────────────┘
  総 務 委 員 会
┌─────┬─────────────┬─────────┬────────────────────┐
│受理番号 │   第二十六─七号   │  受理年月日  │    平成二十六年六月二十五日    │
├─────┼─────────────┼─────────┼────────────────────┤
│     │憲法解釈変更による集団的自│         │                    │
│     │             │ 請願者の住所  │                    │
│件   名│衛権行使容認に反対する意見│         │   (略)              │
│     │             │ 及び氏名    │                    │
│     │書提出を求めることについて│         │                    │
├─────┼─────────────┴─────────┴────────────────────┤
│     │                                            │
│     │【請願趣旨】                                      │
│     │                                            │
│     │ 安倍内閣は、日本を「海外で戦争できる国」にするために、集団的自衛権行使の容認へと動き │
│     │                                            │
│     │を強めている。集団的自衛権を行使するとは、日本に対する武力攻撃がなくても、他国のために │
│     │                                            │
│     │武力を使うということである。その行使を容認するとは、「海外での武力行使をしてはならない」│
│     │                                            │
│     │との憲法上の「歯止め」を外すということである。安倍内閣は、憲法解釈を変えることでこの「歯│
│     │                                            │
│     │止め」を外そうとしている。                               │
│     │                                            │
│     │ かつて日本は、二〇〇一年のアフガン報復戦争、二〇〇三年のイラク侵略戦争に自衛隊を派兵 │
│     │                                            │
│     │したが、どちらも「海外での武力行使をしてはならない」との憲法上の「歯止め」があったため、│
│     │                                            │
│     │自衛隊は、いわゆる「戦闘地域」には行かなかった。いま、この憲法上の「歯止め」が外された │
│     │                                            │
│     │ら、自衛隊はアフガン戦争のようなケースでは、戦闘地域まで行き、米軍とともに戦闘活動が可 │
│     │                                            │
│     │能となり、イラク戦争の「多国籍軍」のようなケースでも、これに参加し、戦闘活動をやること │
│     │                                            │
│     │になることは明らかである。この道に踏み込めば、日本の自衛隊が他国の人を殺し、自衛隊員か │
│     │                                            │
│     │ら死者がでることも避けられない。                            │
│     │                                            │
│     │ したがって、私たちは、日本を「殺し、殺される国」にするための集団的自衛権行使容認を絶 │
│     │                                            │
│請 願 の│対に認めることはできない。                               │
│     │                                            │
│要   旨│ まして、政府の勝手な憲法解釈の変更で、集団的自衛権行使容認を進めるなどは「立憲主義」 │
│     │                                            │
│     │のあからさまな否定であり、許されるものでない。                     │
│     │                                            │
│     │ 最近の世論調査でも「集団的自衛権行使を認めるべきでない」との声が急増している。朝日新 │
│     │                                            │
│     │聞四月二十二日発表の世論調査では、解釈改憲による集団的自衛権容認については「賛成」二七 │
│     │                                            │
│     │%に対し、「反対」五六%となっている。                         │
│     │                                            │
│     │ こうした世論も反映して、安倍政権のやり方に、歴代保守政権を支えてきた自民党幹部、改憲 │
│     │                                            │
│     │派の憲法学者、歴代の法制局長官などが反対の態度を示しているのは、主権者である国民が憲法 │
│     │                                            │
│     │によって国家権力を縛る立憲主義を壊してはならないからであり、時の権力が勝手な解釈で憲法 │
│     │                                            │
│     │を変えたら憲法が憲法でなくなるからである。                       │
│     │                                            │
│     │ 安倍内閣が、これまでの政府の憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認する動きをやめ │
│     │                                            │
│     │るよう求めるものである。                                │
│     │                                            │
│     │ 以上の趣旨にたって、次のことを求める。                        │
│     │                                            │
│     │【請願事項】                                      │
│     │                                            │
│     │ 政府に、憲法解釈の変更による集団的自衛権行使を容認しないよう求める意見書を提出してほ │
│     │                                            │
│     │しい。                                         │
│     │                                            │
├─────┼────────────────────────────────────────────┤
│     │                                            │
│紹介議員 │小越 智子                                       │
│     │                                            │
└─────┴────────────────────────────────────────────┘
  農 政 産 業 観 光 委 員 会
┌─────┬─────────────┬─────────┬────────────────────┐
│受理番号 │   第二十六─八号   │  受理年月日  │    平成二十六年六月二十五日    │
├─────┼─────────────┼─────────┼────────────────────┤
│     │「最低賃金の改善と中小企業│         │                    │
│     │             │請願者の住所   │                    │
│件   名│支援の拡充を求める意見書」│         │   (略)              │
│     │             │及び氏名     │                    │
│     │の採択を求めることについて│         │                    │
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│     │                                            │
│     │【請願趣旨】                                      │
│     │                                            │
│     │ 金融緩和や大型公共投資、円安・株高の影響もあり、輸出関連企業等の大企業の業績は好調で │
│     │                                            │
│     │ある。安倍首相は、中小企業の業況改善や有効求人倍率の回復にも言及し、景気見通しは明るい │
│     │                                            │
│     │として、経済団体に「経済好循環の実現のためにも賃上げを」と要請、大企業の一部ではベース │
│     │                                            │
│     │アップが実現している。また、従来、低賃金が問題とされてきた外食、小売、運輸などの業種で │
│     │                                            │
│     │は人手不足が広がり、業界大手がパートやアルバイトの募集時給を引き上げ始めたとの報道もあ │
│     │                                            │
│     │る。                                          │
│     │                                            │
│     │ しかし、中小企業や非正規で働く多くの労働者の賃金は、今なお改善されていない。消費税増 │
│     │                                            │
│     │税と円安で物価が上昇する中、平均賃金は二〇〇〇年より十%も低下し、雇用労働者の三五%は │
│     │                                            │
│     │年収二百万円未満である。また、正規雇用は二〇〇七年から年々減少し、雇用労働者に占める非 │
│     │                                            │
│     │正規の割合は二〇一三年平均で三七%に達している。まともな賃金を得られる雇用機会は少なく、│
│     │                                            │
│     │ワーキングプアからの脱出は困難となれば、自助努力任せでは、消費の活性化は望めない。   │
│     │                                            │
│     │だからこそ、最低賃金の引き上げが重要である。今の最低賃金は、最も高い東京でも時給八百六 │
│     │                                            │
│     │十九円、県内では七百六円である。生活するには足らない上、大きな地域格差があるため、低賃 │
│     │                                            │
│     │金の地方から労働者が出て行ってしまう。                         │
│     │                                            │
│     │ 中小企業への助成や融資、仕事起こしや単価改善につながる施策を実施すると同時に、最低賃 │
│     │                                            │
│     │金を改善することは、有効な景気刺激策である。低所得層ほど消費性向は高く、身の回りの衣食 │
│     │                                            │
│     │関連財・サービスなど中小企業の得意とする商品を地域で購入する傾向が強いからである。   │
│請 願 の│                                            │
│     │ 「グローバル競争の中、最低賃金は上げられない」との意見もあるが、他の先進国は多くが最 │
│要   旨│                                            │
│     │低賃金を千円以上とし、平均賃金も引き上げて内需を確保している。ドイツも来年から時給八・ │
│     │                                            │
│     │五ユーロ(約千百八十円)の全国一律最低賃金制を導入するとし、アジア諸国でも、最低賃金の │
│     │                                            │
│     │大幅引き上げや新設が盛んで、低賃金競争という発想は主流ではない。低賃金労働に頼る経営と │
│     │                                            │
│     │労働市場は、企業の成長力と地域経済の消費購買力を失わせ、社会を不安定にするとみなされて │
│     │                                            │
│     │いるからである。                                    │
│     │                                            │
│     │ 公正取引の確立の面からみても、最低賃金を生活保障水準に引き上げ、企業間の力関係の中で │
│     │                                            │
│     │単価削減・賃下げが押しつけられないようにし、適正利潤を含んだ単価を実現させることが大切 │
│     │                                            │
│     │である。                                        │
│     │                                            │
│     │ 憲法二十五条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と定め、│
│     │                                            │
│     │労働基準法は第一条で「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべ │
│     │                                            │
│     │きものでなければならない」とし、最低賃金法は、最低賃金は生活保護を下回ってはならないと │
│     │                                            │
│     │している。                                       │
│     │                                            │
│     │ 最低賃金の地域格差をなくして大幅に引き上げ、中小企業支援策の拡充を実現するため、山梨 │
│     │                                            │
│     │県議会において、地方自治法第九十九条の規定に基づき国に対して次の内容の意見書を提出する │
│     │                                            │
│     │よう、地方自治法第百二十四条の規定により請願する。                   │
│     │                                            │
│     │一、政府は、最低賃金の大幅引き上げを行うこと。                     │
│     │                                            │
│     │二、政府は、全国一律最低賃金制度の確立等、地域間格差を縮小させるための施策を進めること。│
│     │                                            │
│     │三、政府は、中小企業への支援策を拡充すること。                     │
│     │                                            │
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│     │                                            │
│紹介議員 │小越 智子                                       │
│     │                                            │
└─────┴────────────────────────────────────────────┘
  教 育 厚 生 委 員 会
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│受理番号 │   第二十六─九号   │  受理年月日  │    平成二十六年六月二十六日    │
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│     │中学校で使用する歴史教科書│         │                    │
│     │             │         │                    │
│     │の採択に関して山梨県教育委│ 請願者の住所  │                    │
│件   名│             │         │   (略)              │
│     │員会の指導強化を求めること│ 及び氏名    │                    │
│     │             │         │                    │
│     │について         │         │                    │
├─────┼─────────────┴─────────┴────────────────────┤
│     │                                            │
│     │【請願の趣旨】                                     │
│     │                                            │
│     │ 山梨県下市町村教育委員会(以下市町村教委と略称)が行う平成二十八年度使用の中学校社会 │
│     │                                            │
│     │科歴史部門教科用図書(以下歴史教科書と略称)の採択に当たって、山梨県教育委員会(以下県 │
│     │                                            │
│     │教委と略称)は次のことを実施されるよう請願する。                    │
│     │                                            │
│     │一、教育基本法とそれに基づく学習指導要領の趣旨を最もよく踏まえた教科書を採択するよう、 │
│     │                                            │
│     │ 指導を徹底してほしい。                                │
│     │                                            │
│     │二、教科用図書の採択に当たっては、各市町村教委はどのような教科書を採択したいのか、あら │
│     │                                            │
│     │ かじめ明示する権限と責任があることを指導してほしい。                 │
│     │                                            │
│     │三、右記一、を効果的に実施し、公正公平な採択を確保するため、採択に関しては各社教科書の │
│     │                                            │
│     │ 「比較段階評価選定資料」を作成するよう指導してほしい。                │
│     │                                            │
│     │【請願の理由】                                     │
│     │                                            │
│     │一、平成十八年教育基本法が全面改正され、平成二十年には中学校学習指導要領も改訂され、中 │
│     │                                            │
│     │ 学校で使用する歴史教科書の改善は大きく前進するものと期待されていたが、前回平成二十三 │
│     │                                            │
│     │ 年に検定合格し採択された教科書は、結果から見れば、教育基本法改正の効果はなきに等しい │
│     │                                            │
│     │ ものであった。                                    │
│     │                                            │
│     │  このような結果に至ったのは教科書の制作、検定の段階にも問題があったことは確かだが、 │
│     │                                            │
│     │ あわせて採択の段階でも問題があったからである。                    │
│     │                                            │
│     │  平成二十一年三月三十日、文部科学省初等中等教育局長は各都道府県知事、各都道府県教育 │
│     │                                            │
│     │ 長等宛に「教科用図書の採択に当たっては、教育基本法や学校教育法が示す教育の目的や目標、│
│     │                                            │
│     │ 学習指導要領の趣旨を踏まえ、その内容を十分に調査研究、各採択権者の権限と責任の下、公 │
│     │                                            │
│     │ 正かつ適切な採択をおこなうものとする。」旨の通知を発出している。           │
│     │                                            │
│     │  山梨県の場合を見ると、前回採択された歴史教科書は六採択地区全てが一出版社で占められ │
│     │                                            │
│     │ ている。史の会は採択執行に先立ち、県教委に対する陳情書をもって、県民並びに当会に対し │
│     │                                            │
│     │ て教科書採択に関する情報を積極的に公開するよう求めた。                │
│     │                                            │
│     │  またそれ以前、平成二十一年には、各市町村教委に対して採択会議議事録の交付を要請し、 │
│     │                                            │
│     │ これを検証したが、いずれの場合も教科書選定の理由が不明であった。           │
│     │                                            │
│     │  本県においては、一部例外を除いて、毎回同じ教科書の採択、毎回横並びの教科書採択の傾 │
│     │                                            │
│     │ 向が続いている。                                   │
│     │                                            │
│     │  このように広域採択制を制定した「義務教育諸学校における教科用図書の無償措置に関する │
│     │                                            │
│     │ 法律」の趣旨が理解されていない実態に対して適切な指導を求める。            │
│     │                                            │
│     │二、各教科書が教育基本法、学校教育法や学習指導要領に照らし、教育の目標を達成し得るもの │
│     │                                            │
│     │ となっているか、どの教科書が個々の地域実情に最も適しているか評価の指標を設け、各教科 │
│     │                                            │
│     │ 書の特徴や個性に関する比較検討を行うよう指導してほしい。               │
│     │                                            │
│     │  この観点に基づき、県教委が選定作業に対して実効性のある指導を行うためには、従来の抽 │
│     │                                            │
│     │ 象的、形式的、総花的な内容の資料配布にとどまることなく、独自の比較段階評価表の作成を │
│     │                                            │
│     │ 促すことが必要となる。                                │
│     │                                            │
│     │  学習指導要領の「目標」にある「我が国の伝統と文化の特色を広い視野に立って考えさせる │
│     │                                            │
│     │ とともに、我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てる。」を想起すれば、左│
│     │                                            │
│     │ 記三、に示した例示が成り立ち、これに基づいてその比較段階評価を行えば明らかに教育基本 │
│     │                                            │
│     │ 法を順守した教科書の採択が可能となる。                        │
│     │                                            │
│     │三、県教委による指導をより有効なものとするためには、各社教科書に共通する一定数の具体的 │
│     │                                            │
│     │ 事項を抽出し、その具体的事項に対して各社教科書ごとの段階評価を付し、各段階評価の総合 │
│     │                                            │
│     │ 点をもって順位付けを行うように各市町村教委を指導することが、最も妥当な指導方法ではな │
│     │                                            │
│     │ いかと考えられる。                                  │
│     │                                            │
│     │  それが実現すれば、各市町村教委による教科書選定は、飛躍的に透明性を増すことになる。 │
│     │                                            │
│     │  例えば、次のように例示できる。                           │
│     │                                            │
│     │ 古代までの日本                                    │
│     │                                            │
│     │ (一)大和朝廷の統一が適正に書かれているか。                     │
│     │                                            │
│     │ (二)聖徳太子に適正な評価がなされているか。                     │
│     │                                            │
│     │ (三)文化の国風化の意義について十分に書かれているか。                │
│     │                                            │
│     │ (四)神話・伝承が十分に書かれているか。                       │
│     │                                            │
│     │ 中世の日本                                      │
│     │                                            │
│     │ (五)元寇に愛国や国防の視点が示されているか。                    │
│     │                                            │
│請 願 の│ (六)武家政治の展開や民衆の成長を背景とした社会や文化が生まれたことについて書かれて │
│     │                                            │
│要   旨│    いるか。                                    │
│     │                                            │
│     │ 近世の日本                                      │
│     │                                            │
│     │ (七)当時の対外関係が十分に書かれているか。                     │
│     │                                            │
│     │ (八)戦乱のない時期を迎えたことの意義が十分に書かれているか。            │
│     │                                            │
│     │ (九)教育の普及や文化の広がりが世界的視野をもって書かれているか。          │
│     │                                            │
│     │ (十)百姓一揆などに結びつく農村の変化が過度に暗黒史観で書かれていないか。      │
│     │                                            │
│     │ 近代の日本と世界                                   │
│     │                                            │
│     │ (十一)欧米諸国の進出がアジア植民地化の動きとして十分に書かれているか。       │
│     │                                            │
│     │ (十二)我が国が複雑な国際関係の中で独立を保ち、近代国家を形成していったことについて │
│     │                                            │
│     │     世界的視野から偉業として書かれているか。                   │
│     │                                            │
│     │ (十三)立憲制の国家が成立し、議会政治が始まることについて、世界的視野とともに日本の │
│     │                                            │
│     │     文化や伝統との結びつきが十分に書かれているか。                │
│     │                                            │
│     │ (十四)近代文化について我が国の伝統的な文化の上に築かれたことに気づくように十分に書 │
│     │                                            │
│     │     かれているか。                                │
│     │                                            │
│     │ (十五)大正デモクラシーの時期の政党政治の発達、民主主義思想の普及、社会運動を扱う中 │
│     │                                            │
│     │     で、ロシア革命や韓国併合が国際的視野の下に書かれているか。          │
│     │                                            │
│     │ (十六)国際協調と国際平和に努めることが大切であることに気づかせる際に、中国、ソ連、 │
│     │                                            │
│     │     アメリカ等の外国の日本に対する対応や、日本から見た大東亜戦争の視点が十分に書 │
│     │                                            │
│     │     かれているか。                                │
│     │                                            │
│     │ 現代の日本と世界                                   │
│     │                                            │
│     │ (十七)第二次世界大戦後の諸改革の特色について、占領政策、東京裁判、憲法の制定過程の │
│     │                                            │
│     │     問題について十分に書かれているか。                      │
│     │                                            │
│     │ (十八)今後の日本について誇りをもって発展するという視点が入っているか。       │
│     │                                            │
│     │  この方法をもってすれば、それはとりもなおさず「その内容を十分に調査研究の上、各採択 │
│     │                                            │
│     │ 権者の権利と責任の下、公正かつ適切な採択を行うものとする。」という文部科学省の指導方 │
│     │                                            │
│     │ 針にも正しく合致する。                                │
│     │                                            │
│     │  安倍総理大臣は主要政策の一つに「教育再生」を掲げ、改革すべき項目一つ一つについて文 │
│     │                                            │
│     │ 部科学大臣の陣頭指揮の下、法制化の作業が急ピッチで進められている。          │
│     │                                            │
│     │  この動きに呼応して宮城県議会が昨年十月、本請願と同様趣旨の請願を採択した事例もあり、│
│     │                                            │
│     │ 歴史・公民教科書改善運動のうねりは全国に波及しつつあることから今後、本県においても教 │
│     │                                            │
│     │ 育再生は最重要の課題と位置づけ関連事案は積極的に取り扱ってほしい。          │
│     │                                            │
│     │  その第一歩として教科書改善は教育再生の核心であり、中でも歴史教科書の公正・適切な採 │
│     │                                            │
│     │ 択は喫緊の課題である。                                │
│     │                                            │
│     │  以上の理由から本請願の趣旨をぜひとも実現していただきたく、請願する。        │
│     │                                            │
├─────┼────────────────────────────────────────────┤
│     │                                            │
│紹介議員 │清水 武則                                       │
│     │                                            │
└─────┴────────────────────────────────────────────┘
       ───────────────────────────────────────
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◯議長(棚本邦由君)ただいま付託いたしました議案及び請願は、お手元に配付の委員会日程表によって審査を願います。
       ───────────────────────────────────────
    委 員 会 日 程 表
┌─────────┬───────┬──────┬───────┬─────────────────┐
│         │       │      │       │                 │
│ 委 員 会 名 │ 月   日 │ 開会時刻 │ 委員会室名 │    備      考     │
│         │       │      │       │                 │
├─────────┼───────┼──────┼───────┼─────────────────┤
│         │       │      │       │1) 警察             │
│         │ 六月三十日 │      │       │                 │
│総 務 委 員 会│       │ 午前十時 │第三委員会室 │2) 知事政策、企画県民、リニア交通│
│         │ 七月一日  │      │       │                 │
│         │       │      │       │3) 総務、出納、人事、監査、議会 │
├─────────┼───────┼──────┼───────┼─────────────────┤
│         │       │      │       │                 │
│         │ 六月三十日 │      │       │                 │
│教育厚生委員会  │       │ 午前十時 │第四委員会室 │1) 福祉保健 2) 教育      │
│         │ 七月一日  │      │       │                 │
│         │       │      │       │                 │
├─────────┼───────┼──────┼───────┼─────────────────┤
│         │       │      │       │1) 観光 2) 農政        │
│         │ 六月三十日 │      │防 災 新 館│                 │
│農政産業観光委員会│       │ 午前十時 │       │3) エネルギー、企業       │
│         │ 七月一日  │      │四〇三会議室 │                 │
│         │       │      │       │4) 産業労働、労働委       │
├─────────┼───────┼──────┼───────┼─────────────────┤
│         │       │      │       │                 │
│         │ 六月三十日 │      │防 災 新 館│                 │
│土木森林環境委員会│       │ 午前十時 │       │1) 森林環境 2) 県土整備    │
│         │ 七月一日  │      │三〇四会議室 │                 │
│         │       │      │       │                 │
└─────────┴───────┴──────┴───────┴─────────────────┘
       ───────────────────────────────────────
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◯議長(棚本邦由君)次に、休会についてお諮りいたします。
 六月三十日ないし七月三日は、委員会等のため休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
       (「異議なし」と呼ぶ者あり)
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◯議長(棚本邦由君)御異議なしと認めます。よって、休会については、お諮りしたとおり決定いたしました。
 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。
 来る七月四日、会議を開くこととし、本日はこれをもって散会いたします。
                                         午後四時一分散会