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平成26年6月定例会(第3号) 本文




2014.06.25 : 平成26年6月定例会(第3号) 本文


◯議長(棚本邦由君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、知事提出議案、第九十八号議案ないし第百十二号議案及び承第一号議案を一括して議題といたします。
 これより、上程議案に対する質疑とあわせ、日程第二の県政一般についての代表質問を行います。
 発言の通告により、樋口雄一君に四十分の発言を許します。樋口雄一君。
       (樋口雄一君登壇)(拍手)
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◯樋口雄一君 フォーラム未来を代表して、提出案件並びに県政一般について質問いたします。
 振り返って見ますと、横内県政の七年半は、リーマンショックやデフレによる経済・雇用の悪化、大震災や原発事故、そしてこの冬の豪雪災害等、我が国も、また本県にとっても、常に厳しい環境下にありました。
 その中にあって、横内知事には、施策の優先度と進むべき方向を示され、行動計画に沿った事業を確実に実行しつつ、並行して、長年、先送りされてきた県政諸課題も解決に導いてこられました。私たちフォーラム未来は、その行政手腕と実行力を高く評価いたします。
 暮らしやすさ日本一という目標に向けて、日々前進はしています。しかしながら、その道のりは、いまだ険しく、気が抜けないものであり、県政最大のテーマ、人口の確保、産業振興、甲府市中心部の再整備などは、まさにこれからが正念場であります。
 さらには、今年度の四つのアクションとした富士山世界遺産、リニア中央新幹線、高速道路ネットワーク、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックについても、ことし一年の課題というよりも、本県の明るい未来を切り開くため、今後、数年にわたって取り組むべき継続した事業であります。
 着実に育ちつつある、やまなし発展の芽も、水を与え、枯らすことなく、しっかりと根づかせることが必要です。
 県民は、今後も、やまなし発展に向けた県政のかじ取りを横内知事に期待していると思いますし、また、知事には、それにこたえる責任があると思います。
 いま一度、マニフェストで施策を示し、行動計画で、その事業を果敢に実施していくといった県民にわかりやすい県政を推進していただきたいのであります。
 近い将来の横内知事の御決断に期待をして、以下質問に入ります。
 初めに、新たな子ども・子育て支援制度について伺います。
 まず、新たな子ども・子育て支援制度の円滑な実施についてであります。
 先月、民間有識者で構成される日本創成会議から、衝撃的な人口推計が公表されました。これによると、三十年後の二〇四〇年までに、子供を産む中心世代の女性人口の減少により、全国の市町村の半分が、将来、消滅する可能性が高いというものであります。
 県内でも、十六の市町村が該当しており、私だけでなく、多くの県民が、この警鐘に強い危機感を抱かれたことと思います。
 また、昨日、閣議決定された骨太方針では「五十年後に一億人程度の安定した人口構造を保持する」「財源を確保した上で、子供への資源配分を大胆に拡充する」ことなどが盛り込まれました。
 私は、人口減少問題には、国だけでなく、県、市町村も、強い決意で取り組むことが必要であり、まずは、利用者ニーズに合った子育ての支援体制を一層、充実・強化するべきと考えています。
 来年四月から、市町村を実施主体とする新たな子ども・子育て支援制度が始まります。新制度では、保育所、幼稚園、認定こども園の利用手続等が、市町村所管の制度として一元化されるとともに、消費税増税分を財源として、施設の種類にかかわらず、統一された基準による給付制度となります。
 これにより、例えば、幼稚園の預かり時間が長くなることで、共働き家庭が、保育所だけでなく、幼稚園を選択しやすくなったり、短時間勤務の保護者が保育所を利用できるようになるなど、希望する教育・保育の選択肢が広がります。また、放課後児童クラブの利用年齢制限が、小学三年生から六年生に拡大され、子育てと仕事の両立がしやすくなります。
 しかしながら、新しい制度を実施するためには、実施主体の市町村で、施設の運営基準や利用者負担の基準を作成しなければならず、あわせて、保護者の就労状況に応じた給付の認定手続など、さまざまな準備を行わなければなりません。また、施設においても、その基準等に適合するための準備が必要となります。
 そこで、新制度のスタートまで既に九カ月余りとなる中、円滑な実施に向けて、市町村や施設に対して、県は、どのような支援を行っていくのか、御所見を伺います。
 次に、新たな子ども・子育て支援計画の策定についてであります。
 新制度においては、市町村は、幼児期の教育・保育、地域の子育て支援について、五年間の需給計画を策定し、県においても、市町村計画を取りまとめた計画を策定しなければなりません。その計画は、待機児童の解消を目指すとともに、学童期までの子育て支援に特化した施策を主な内容とするものと承知しています。
 一方、本県の子供の状況を見ると、出生数は減少を続けていて、平成二十五年は六千百九十八人と、十年前に比べて、千五百二十二人もの減少となっており、未婚化、晩婚化も年々進んでいます。
 このことから、新計画の策定に当たっては、学童期までの支援にとどまらず、結婚期から出産、就業との両立といったライフステージを通した切れ目のない施策を講じていくことが必要であると思います。
 私は、将来を見据え、長期的な視点に立って、本県らしい計画を策定していくべきと考えます。
 そこで、どのような考え方のもとで、計画を策定していくのか、御所見を伺います。
 次に、本県の水政策について伺います。
 「水は生命の源であり、人の生活に潤いを与え、産業や文化の発展に重要な役割を果たしてきた」と前文を置く水循環基本法が、本年四月二日に公布されました。
 私は、平成二十一年六月議会において、水を取り巻く地球環境の変化を視野に入れつつ、水という県民全体の貴重な財産をさらに守り、生かすため、既存の水政策基本方針を戦略的なものに見直すべきと提案いたしました。
 また、二十三年六月議会においても、水資源の保護についてただすとともに、改めて、日本一の山梨の水をブランドとしたウォータービジネスの提案もいたしたところであります。
 知事は二期目の選挙に当たって、地下水資源の保護と適正利用に向けた条例制定をマニフェストに掲げ、加えてチャレンジ山梨行動計画には、新たな水政策基本方針の策定も位置づけ、国の法整備に先立ち、平成二十四年度には条例の制定を、二十五年度には、やまなし水政策ビジョンを策定しました。
 制定された山梨県地下水及び水源地域の保全に関する条例は、健全な水循環の維持に資することを目的としており、さらに、地下水と森林を連携させた全国でも初めての条例として、高い評価を得ていると聞いています。
 また、このビジョンでは、水を取り巻く環境の変化を踏まえて、水循環や水資源の活用など、多様な視点から水政策の推進を図ることとしています。
 水をめぐっては、昨年、河口湖における異常な水位の低下や、甲府市に十七年ぶりの渇水対策本部が設置されたことなどが、大きな話題となりました。水の大切さは県民の間に十分に浸透しているものと思いますが、日ごろから、より理解を深めていただくための取り組みも大事であると考えます。
 条例の全面施行やビジョンの策定から、一年を経過したところであります。県では、この間、どのように周知・普及に努められ、今後、水資源に関して、どのような啓発に取り組まれていくのか、まず伺います。
 また、水資源を適切に保全していくと同時に、水や地下水、それを涵養する自然環境のよさをアピールし、本県のイメージアップにつなげるとともに、食品加工、化粧品など、さまざまな産業の振興、さらには首都圏からの移住促進など、県勢発展に生かしていくことが大切であると考えます。
 今後、県では、水資源の保全と活用という二つの課題にどのように取り組むお考えなのか、御所見を伺います。
 次に、木質バイオマスのエネルギー利用について伺います。
 木材は、森林の適切な管理により、再生産が可能な地域の資源であり、石油や石炭などのかわりに利用することで、大気中の二酸化炭素の増加が避けられることなどから、木質バイオマスとしての利用が注目されているところであります。
 本県は、森林率七八%を誇る森林県であるにもかかわらず、再生可能なクリーンエネルギーの利活用施策において、木質バイオマスは太陽光や小水力発電に若干おくれをとっているようで、心配をしておりました。
 県では、木質バイオマスの利用推進を図るため、本年三月に新たな山梨県木質バイオマス推進計画を策定し、エネルギー源としての木質バイオマス利用量を平成三十三年度には、現在の約三倍の六万七千立方メートルに増加させることとしております。
 木質バイオマスの利用を推進するためには、搬出や運搬にコストがかかることなどから、林地内に残されている未利用間伐材などを資源として有効に活用していくことが必要であります。
 そこで、未利用間伐材などの利用推進のために、どのような取り組みを行っていくのか伺います。
 また、木質バイオマスの利用拡大を図るに当たっては、県の推進計画において、地域型の利用・供給システムを推進することとしていますが、運搬コストを削減し、地域経済の活性化に資するためには、地域内で関係事業者や行政、さらには一般市民が連携し、積極的にエネルギー源として利用する仕組みをつくっていくことが重要であると考えます。
 全国的には、北海道下川町や岡山県真庭市などにおいて、大規模な事業体を中心に、地域内で関係者が連携する仕組みが確立していると聞いています。
 しかしながら、こうした基盤を持たない本県においては、本県なりの取り組みが必要であると考えます。
 そこで、本県における各地域の関係者の取り組みの現状と、今後の進め方について、あわせて伺います。
 次に、小水力発電の普及について伺います。
 豊かな森林と水に恵まれた山紫水明の地・山梨において、渓谷を下る清流のほか、地域を潤す小河川や農業用水路などを利用した小水力発電は、本県の自然環境を生かした再生可能エネルギーとして、太陽光発電とともに今後も一層、開発の進展が期待されているところです。
 本県では、小水力発電に取り組む市町村や民間企業などに対する技術的な開発支援を早くから行うとともに、みずからモデル施設を整備するなど、小水力発電の普及推進に向け、全国に先駆けた取り組みを行ってきました。
 モデル施設の整備については、現在、四例目となる大城川砂防ダムを利用した発電所を身延町内に整備中ですが、これらモデル施設について、今後、どのように活用していくのか、まず伺います。
 また、昨年度からは、企業局において、エネルギーの地産地消の実現に向けた取り組みとして、向こう十年間で十カ所程度の小水力発電所の開発を行うとした、やまなし小水力ファスト10をスタートさせたと承知しています。
 再生可能エネルギーの普及促進のため創設された固定価格買取制度により、太陽光発電については、飛躍的に導入が進む一方、小水力発電は、普及啓発の地道な取り組みをしてもなお、河川法の手続等が煩雑であったことから、十分な成果が得られていないという印象があります。
 国においては、昨年十二月、改正河川法を施行し、水利権等に関する手続の簡素化・円滑化を図り、小水力発電のさらなる導入を促進するための規制緩和を行ったと聞いております。
 このように、課題とされた河川法の手続において開発の条件が整ってきたことは、やまなし小水力ファスト10の推進に追い風となると大いに期待しているところであります。
 そこで、やまなし小水力ファスト10における今後の取り組みについて伺います。
 次に、若者の職場定着支援について伺います。
 全国的に雇用情勢が改善する中で、本県における平成二十五年度末の新規学卒者の就職内定率は、高等学校が九八・六%、大学が九〇・八%となり、近年にない高い水準となりました。
 リーマンショック以降、低い内定率が続く中で、高等学校等の先生を初め関係者が、必死になって就職支援に取り組んできた御尽力が、ようやく実を結んだ明るい話題であります。
 さて、厳しい競争を勝ち抜いて、ようやく就職した若者が、職場に定着できずに早期に離職してしまうという、いわゆる七五三現象が叫ばれているところであります。これは、新規学卒者が職場になじめずに、就職後三年以内に離職する者が多く、その割合が、中学卒、高校卒、大学卒の区分で、おおよそ七割、五割、三割になっていることから、そのように言われているものです。
 山梨労働局の最新の調査によりますと、本県における三年以内の離職率は、高校卒が四三・七%、大学卒が三一・二%で、全国平均と比較すると、高校卒で四・五ポイント、大学卒で〇・二ポイント上回る結果となっています。内定率は高水準となったものの、離職率がまだまだ十分に改善されたとは言えず、心配の種は尽きません。
 若者が早期に離職した場合、次の就職が必ずしも希望どおりに進むとは限らず、正規雇用から非正規雇用へ移行することも少なくありません。時にはニートやフリーターになってしまうこともあり、生涯賃金が著しく低下することにもなります。これからの社会を担う若者が、職業や将来に対する見通しを持てず、自立した生活が送れなくなることは、地域社会にとって大きな損失であります。
 また、企業においても、人材確保や人材育成のための費用が無駄になるなど、大きな痛手となります。
 離職に至る原因としては、さまざまな理由が挙げられるでしょうが、若者を職場に定着させ、企業を支える人材として成長させていくためには、採用時に学生と企業との適切なマッチングを行うとともに、企業の側においても、人材育成の環境を整える必要があるものと思います。
 そこで、県として、就職した若者が職場に定着できるよう、どのように取り組んでいくのか伺います。
 次に、本県の地場産業である織物の振興について伺います。
 昨年の感動的な富士山の世界遺産登録から一年が過ぎ、県内への観光客は前年比八・五%増、富士・東部地域では一三・五%増となるなど、大きなプラス効果がもたらされております。
 山梨を訪れる人の増加は、各地域の自然や歴史に根差した地場産業を広く知っていただけるチャンスでもあります。
 富士北麓は、豊かな湧水を利用した織物産業が古くから盛んであり、全国、さらには海外へアピールしていく絶好の機会が訪れているのではないかと思います。
 これらの織物製品は、非常に高品質で、ネクタイなど高い全国シェアを占めているものがありながら、下請やOEMが中心で、産地としてのアピールが不足しているのではないかという印象を持っていました。しかしながら、先日、こうした私の認識を改めさせるテレビ番組に出会いました。
 NHKとUTYで、甲州織物の特集番組が相次いで放映され、県外の若者が、地元企業と共同して新製品の開発に携わり、全国から引き合いのある商品を生み出していることや、職人さんや地域の魅力に引かれて山梨に移り住んだ事例が紹介されていました。
 こうした芽が出てきたことは、非常に喜ばしい限りですが、企業や地域、行政が協力して、さらにこうした流れを大きく育てていくことが必要であります。
 県では、今年度、産業労働部の組織を再編し、地域産業振興課を設置されましたが、地場産業への重点的・専門的な支援が期待されるところであります。
 そこで、県外の若者や消費者に、本県の織物の高い品質や産地の魅力をどのように伝え、織物産業の振興を図っていかれるのか伺います。
 次に、NHKの連続ドラマ「花子とアン」を活用した観光振興について伺います。
 「こぴっとしろし」とか、「てっ」、あるいは「山梨に帰えりてぇ」などの甲州弁が毎日、全国ネットで放送されています。
 先日、この番組の甲州弁の指導者である奥山眞佐子さんとお会いしたときに、甲州弁については、「おはようごいす」など、今では使われなくなった当時の言葉を使うことで話題となり、「あまちゃん」の「じぇじぇじぇ」のように流行語大賞につながるのではと言っていました。大いに期待をしているところであります。
 また、番組のオープニングでは、「赤毛のアン」のふるさとであるカナダのプリンス・エドワード島から、麦わら帽子が山梨に飛んできて、ブドウ畑や八ヶ岳高原にたどり着く映像が、約一分間にわたり放送されています。
 視聴率は二〇%を超えているといいますから、全国で毎日二千万人以上の方々が番組を見ている計算になり、この番組は本当に大きな影響力を持っており、花子やアンを取り扱う雑誌や書籍なども出版されています。
 現在、放送開始から三カ月がたとうとしており、テレビでやっていておもしろそうだから、この夏は山梨に行こうかというように、いよいよ番組の視聴者が、山梨への観光客に変わりつつあるタイミングではないでしょうか。
 そこで問題となるのが、山梨観光の目的やきっかけとなる「花子とアン」ゆかりの場所や物、イベントなどであると考えます。
 もちろん、「あまちゃん」のようにダイレクトに観光地が番組で紹介されていないため、少し柔軟な発想で、旅行のきっかけとなる素材をPRしていかなければなりません。
 例えば、国民文化祭の翌年でもありますので、文学つながりで山梨をPRしてみたらいかがでしょう。県立文学館で行われている村岡花子展は、過去最高クラスの集客となっていると聞いていますが、今月で終わってしまいます。文学館に所蔵している作品だけでも、コーナーをつくって展示するとともに、太宰治、井伏鱒二が逗留した湯村温泉や下部温泉、飯田蛇笏や山崎方代などの歌碑などもPRすることで、「花子とアン」にまつわる観光スポットになると思います。
 また、毎日放送されるオープニングで注目を集めている麦わら帽子や主題歌についても、活用できるのではないでしょうか。例えば、麦わら帽子を公認の土産として販売したり、甲府駅では発着のメロディを主題歌のメロディにするなどが考えられます。
 さらに、ロケで使われた花子の生家についても、甲府市中心部や昇仙峡などに移築し、観光スポットとして活用できないものでしょうか。
 これらの提案は、県だけではなく、甲府市や民間も協力しないと実現できないものではありますが、夏の観光シーズンに向けて、県として「花子とアン」をどのように観光振興に活用していくのか、御所見を伺います。
 次に、信玄公祭りの見直しについて伺います。
 信玄公祭りの歴史について振り返りますと、発祥は、昭和二十二年四月に山梨県観光協会の後援を受け、甲府市と商工会議所、市観光協会の共催により開始された桜祭りにさかのぼります。春の花見の季節に合わせて、商店街の大売り出しを兼ね、甲府城祉の舞鶴城公園で始められたお祭りであり、以来、各地の伝統的祭礼を取り込みつつ、さまざまな企画により構成された総合イベントとして開催されてきました。
 昭和四十五年には、NHK大河ドラマ「天と地と」の放映を観光客誘致につなげることをねらいに、名称や開催日を見直した第一回信玄公祭りが開催され、昭和五十一年にはオイルショックによる中止、平成二十三年には東日本大震災による自粛があったものの、毎年、県、市町村、民間企業が連携・協力しながら実施され、現在に至っております。
 さて、ことしの第四十三回信玄公祭りは、天候に恵まれ、桜の花も見ごろとなる中、甲州軍団出陣の見事な演出もあり、大変な盛況ぶりをつくり出しました。観客動員数は九万七千人となり、大雨にたたられた昨年の七万九千人を大きく上回り、三年続けて武田太郎義信隊を編成して参加をした私たち県議会も、昨年とは大違いだといって安堵したところであります。
 「雨に濡れ寒い思いをした参加者や観客は、リピーターにはなり得ない」「寒さ対策が必要である」といった声を数多く聞きます。平和通りのアーケードが撤去される来年度以降は、今まで以上に降雨が心配されます。
 このように、本県を代表するイベントの集客が、桜の見ごろや天候、気温に大きく左右されてしまうことは、何とも歯がゆい思いがしてなりません。また、メーンの甲州軍団出陣のマンネリ化や、市町村や企業の参加意識の低下、地元県民、地域住民の参画不足等の指摘も聞こえてきております。
 毎年、出陣式典の演出に工夫を凝らしたり、B級グルメを取りそろえた信玄グルメ横丁の開設や、式典の駅ビルへの投影など、新たな取り組みを重ねられていることも承知しておりますが、他に例を見ない世界一の武者行列だからこそ、もっと大胆に見直して、気候に左右されず、希望者がもっと大勢参加できるお祭りにつくり上げていくことができれば、すばらしいと考えます。
 折しも五年後の二〇一九年には、信玄公の父武田信虎公が躑躅ヶ崎に館を構え、甲斐の国の府中とした一五一九年から数えて、甲府開府五百年を迎えます。そして、その二年後の二〇二一年には、信玄公生誕五百年を迎え、さらに信玄公祭りも、この生誕五百年の年に第五十回を迎えることになります。
 そういった節目の年に向けて、官民連携で構成された信玄公祭り実行委員会において、活発な議論を重ねられることはもちろんのことでありますが、子供からお年寄りまで、広く県民から意見を募るとともに、やまなし大使を初め、全国で活躍する本県ゆかりの人たちからも意見を求め、一肌脱いでもらったらいかがでしょうか。
 信玄公祭りがさらに進化し、名実ともに本県のメーンイベントであり続けることを期待して、御所見を伺います。
 次に、雪害からの農業の復興について伺います。
 この二月、本県を襲った観測史上、最大の豪雪は、道路網の寸断や家屋の損壊など、県民生活に甚大な影響を及ぼしたところであり、この災害を経験した県民誰しもが、生涯忘れられない出来事として記憶されたことと思います。
 県のまとめによると、五月末現在の農業関係の被害額は約二百四十九億円、農業用施設の被害件数は約三千三百件で、過去の災害に比べ、まさに桁外れの規模となっております。
 私は、今回の被害を受け、本県の果樹農業の中でも、高度な栽培管理技術を駆使し、数十年にわたり産地を築き上げてきた施設栽培の火が、消えてしまうのではないかと危惧しておりましたが、国や県の各般による復旧復興への支援策により、多くの農家の皆さんが再建を希望していると伺い、ひとまず安堵したところであります。
 しかし、このたびの支援策については、説明が行き届かず、農家からは、申請書の書き方がわかりづらい。添付書類が多く、煩わしいなど、多くの声が聞こえてきます。
 また、いち早く営農再建を決意した農業者に対しては、それぞれの課題をクリアし、確実に復旧してもらうことが重要であると考えております。
 そこで、まず、今回の雪害からの迅速かつ確実な復旧に向けて、県では、どのように取り組んでいかれるのか伺います。
 次に、本県農業の中核を担うブドウ農家の復興についてでありますが、ブドウの施設再建については、資材の不足とともにマンパワーも不足しており、なかなか進まないのではないかという懸念もあります。特に、ブドウの施設については、ハウスだけではなく、棚も一緒に倒壊しているものがほとんどであります。以前は、ブドウ棚や農業用ハウスの設置は、農家の仲間同士で労力をやりとりする、いわゆる結で行っておりましたが、現在は、ブドウ棚や農業用ハウスを設置できる農家が少なくなってしまい、結果として、再建の遅延を危惧する声につながっているものと思われます。
 さらに、今回の雪害をきっかけに再建をあきらめ、やむなく離農する方もいらっしゃると思いますが、後継者不足が叫ばれる中、果樹の生産技術を引き継ぐ者がいなければ、本県の果樹産地を支えてきた技術力は、ますます脆弱化していくことが懸念されます。
 私は、この雪害を契機に、ピンチをチャンスと捉え、果樹の栽培管理技術やハウス、ブドウ棚の設置技術など、先人の築いてきた知識、技術を若手農家に継承しながら、果樹王国の再構築を図っていくことが重要と考えます。
 そこで、先人がはぐくんできた技術の継承について、どのように取り組んでいかれるのか御所見を伺います。
 次に、農業の担い手対策について伺います。
 農業の担い手対策は、本県にとって積年の課題であります。県では、市町村、農業団体等と一体となって、対策に取り組んでいると承知しております。近年、新規就農者数が着実にふえているとのことで、取り組みの成果が上がってきたものと評価するところです。
 しかしながら、農林業センサスの数値を見ますと、平成十七年から平成二十二年の五年間で、本県の販売農家数は二千四百八十一戸減っています。これは毎年、約五百戸減っていることになります。
 また、農業就業者の平均年齢は、平成二十二年のセンサス調査の時点で六十七・八歳、五年前に比べて三・二歳上昇したことを考えますと、現時点では、さらに高齢化が進み、七十歳近くになっていると思います。本県農業の担い手の状況は、年々、深刻さを増してきております。
 そこで、まず、担い手対策のうち、新規就農者の確保対策についてであります。
 本県の主力である果樹栽培については、作業の機械化が難しいことなどから、一経営体当たりの耕地面積の拡大には限界があります。
 また、新たな担い手を確保しても、栽培技術の習得がなかなか難しく、加えて、新たに経営を開始した場合には収穫開始までに数年要することから、経営体として自立するまでには時間がかかります。毎年毎年、多くの方が農業から離れる中、本県の果樹産地を維持するための担い手の育成は喫緊の課題であります。
 県では、果樹を初め、本県農業の特徴を踏まえ、新規就農者の確保・育成に取り組んでおりますが、近年の新規就農者の状況と、今後の取り組みについて伺います。
 次に、企業の農業参入についてであります。
 近年、県内外のさまざまな業種の企業が、自社の人材や装備を有効に活用し、経営の多角化や、新分野への進出を図っており、そうした中、農業分野が注目されています。
 県では、いち早くこの動きを捉え、農政部に専門部署を設けるとともに、生産基盤や栽培施設の整備、生産計画の策定など、積極的に企業の農業への参入を支援していると聞いております。
 先ほど伺いました新規就農者対策はもちろん重要ですが、本県の農業者の状況を考えると、なかなかそれだけで担い手の確保は、難しいのではないかと思います。
 企業の農業参入は、流通や加工、情報発信など、企業が本来の業務で有しているノウハウ、さらに、資金や人材を活用しながら、農産物の有利販売、耕作放棄地の活用、地域の雇用創出などによる農村地域の活性化も期待されます。
 そこで、これまでに、企業の農業参入では、どのような成果が上がっているのか。また、さらに参入を促進するため、どのように取り組んでいかれるのか伺います。
 次に、耐震診断が義務となる建築物への対応について伺います。
 国は本年三月、円滑かつ迅速な地震防災対策の推進を図ることを目的として、南海トラフ地震防災対策推進計画と首都直下地震緊急対策推進基本計画を策定しました。
 本県においては、南海トラフ地震の対策推進地域として二十五市町村が、首都直下地震の緊急対策区域として十四市町村が指定されたところであります。
 南海トラフ地震は、今後三十年以内の発生確率が七〇%程度と想定されており、最大クラス規模の地震が発生した場合、東日本大震災を超える甚大な人的・物的被害が、発生することが確実視されています。
 大規模地震による被害を軽減するため、国では、建築物の耐震化率を平成二十七年末までに九〇%にすることを目標に掲げています。この目標を達成するため、建築物の耐震改修の促進に関する法律が改正され、昨年十一月から施行されています。
 この法改正により、昭和五十六年五月以前に着工された病院、店舗、旅館等の大規模な建築物、また、避難路をふさいでしまうおそれのある建築物等については、耐震診断を実施し、報告することが、所有者に義務づけられました。
 改正法の施行と並行して、国では耐震改修緊急促進事業を創設し、あわせて地方公共団体に対しても、建築物の所有者が診断を行う際の負担軽減を図るための補助制度の創設を求めてきました。
 これを受け、県は市町村と協力して、診断が義務となる大きな建築物と避難路に面した建築物における所有者の費用負担を軽減するための補助制度を本年度、設けたところであります。
 地震により倒壊した場合、多くの人命が失われる可能性がある大規模建築物については、県の補助制度を最大限活用し、一刻も早く安全性を確認する必要があると考えます。
 そこで、診断が義務となる大規模建築物の状況と診断の促進に向けた取り組みについて伺います。
 また、阪神・淡路大震災では、建築物の倒壊により道路が通行不能になり、避難や救急消火活動、あるいは緊急支援物資の輸送などに支障が生じたことが報告されております。
 緊急輸送道路等の機能を確保するため、沿道の建築物の倒壊を防止することは、地震災害時の活動を迅速に行う上で、極めて重要であります。
 そこで、緊急輸送道路等の避難路沿道の建築物の耐震化に向けた県の取り組み状況を伺います。
 次に、公立高等学校の前期入学者選抜制度について伺います。
 高等学校教育においては、複雑化、多様化する社会にあっても、生徒一人一人が個性や特性を生かし、たくましく未来を切り開く力を育てることが求められています。
 本県では、平成十九年度に、全県一学区制への移行に伴って、特技や個性が生かせる前期募集と、学力を中心とした後期募集による入学者選抜制度が導入され、制度そのものは浸透し、定着してきているところであります。
 しかし、平成二十四年時点で、導入後、既に六年が経過していたことから、その成果や課題について検証する必要が生じ、県高等学校審議会に諮問したところ、同年十二月に答申が出され、この答申では、前期募集について、選抜基準の不透明感や、一部の生徒に学力不足が懸念されるなどの新たな課題について、検討するよう求められました。
 県教育委員会では、新たに中学校と高校の現場の教員で構成する入学者選抜制度中高連絡協議会を設置するとともに、中高の校長も参加している庁内検討委員会で検討を重ねた結果、二十七年度入試から前期募集の大幅な見直しを行うこととしました。
 この前期募集の変更点は、既に県のホームページなどで情報提供されるとともに、各中学校で説明が行われる中、五月下旬には、来年の高校ごとの前期募集の選抜方法が公表されたところであり、受検生とその保護者にとっては、関心が高いと思われます。
 前期募集では、受検生の学力だけではなく、日ごろの勉強に向かう姿勢や生活態度などを含めて、さまざまな努力が適正に評価されることが、非常に大事であるとともに、送り出す側の中学校、受け入れる側の高校、保護者の方々にも御理解をいただき、そして、何よりも子供たち本人も納得できる仕組みを構築していく必要があると、かねがね感じています。
 しかしながら、今回の変更については一部の当事者たちから、初めての検査に対して、どのような準備をしたらよいかなど、不安を感じているとの声も聞いております。
 そこで、今回の見直しは、どのようなねらいで行ったのか伺います。また、新たに導入されることになった、作文にかわる特色適性検査と、中学校長による学習活動及び生活状況に関する所見とは、どのようなものなのか。そして、これらがどのように選抜方法に活用されるのか、あわせて伺います。
 最後に、平成二十六年度全国高等学校総合体育大会について伺います。
 「君の汗 輝く一滴 勝利の雫」のスローガンのもと、本県を含む南関東の四都県で開催されるインターハイの開幕が、いよいよ一カ月後に迫りました。
 この大会は、全国各地から、国民体育大会を上回る約三万五千人の選手団が参加し、栄冠を目指して戦う、高校生最大のスポーツの祭典であります。
 本県においては、全国から約一万人の高校生が集い、七月三十日から八月十日までの十二日間にわたって、卓球やサッカー男子などの八競技が開催されますが、多くの熱戦と好記録が山梨で生まれることを期待するものであります。
 また、選手の応援に駆けつける保護者などの観客の数は、延べ十五万人を超えると見込まれており、観客などの宿泊や飲食による消費支出等が、本県にもたらす経済波及効果は、約四十三億円に上ると聞いております。
 このような全国規模の大会を成功させるためには、競技運営に万全を期すことはもちろん、全国から訪れる多くの方々をおもてなしの心を持ってお迎えし、来訪者の心に残る大会とすることが、非常に重要であると考えます。
 最近、大会をPRするラッピングバスや、タクシーに張られたPRステッカーなどをよく目にしますが、これらの広報活動を積極的に行うことで、大会に対する県民の理解を深める必要があります。
 また、県では、県内全ての高校と特別支援学校の代表生徒で組織する県生徒実践委員会の中に、おもてなし分科会を設置し、高校生等による、さまざまなおもてなし活動を展開していくと聞いております。
 そこで、大会開催まで残りわずかとなりましたが、大会を周知するために、どのような取り組みを行っていくのか。また、おもてなし活動はどのように展開していくのか伺います。
 そして、対策として非常に大切なことがあります。それは暑さ対策であります。
 近年の夏の猛暑を考えると、この大会に向け、ひたむきに努力している選手たちが、ベストの状態で大会に臨めるかとの不安があります。言うまでもありませんが、熱中症から選手らを守ることが求められます。
 選手や観客などの暑さ対策に万全を期すことも、重要なおもてなしであると考えますので、どのような対策を講じるのか、あわせて伺います。
 以上で、私の質問を終了いたします。御清聴に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
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◯議長(棚本邦由君)樋口雄一君の質疑・質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
       (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)樋口議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、フォーラム未来を代表され、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 さまざまな県政課題に触れながら、私の県政運営への評価ととともに、暮らしやすさ日本一の実現に向けた今後の取り組みへの期待のお言葉を賜りました。
 今後も、山梨発展のため、県庁を挙げて全力で取り組んでまいりますので、一層の御指導、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、新たな子ども・子育て支援制度について、幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、新たな子ども・子育て支援制度の円滑な実施についての御質問であります。
 新たな子ども・子育て支援制度は、従来の制度を大きく見直すものでありまして、市町村や施設、子育て世帯に大きく影響することから、十分な準備が必要だと考えております。
 このため、県では、幼保連携型認定こども園に関する調査や審議を行うための機関の設置条例を本議会に提出するほか、今後、認定基準に関する条例の制定など、新制度に向けた準備を進めていくこととしております。
 また、実施の主体となる市町村に対しまして、国からの情報を速やかに提供するため、説明会を随時開催するとともに、諸規定の整備などについて、必要な助言を行っているところであります。
 幼稚園、保育所、認定こども園に対しましても、説明会を開催すると同時に、全市町村に相談窓口を設けていただきまして、新たな基準に適合するための準備作業や、認定こども園に移行する場合の手続などが円滑に進むよう努めてまいりたいと考えております。
 さらに、子育て家庭に対しましては、市町村などと連携して、パンフレットやホームページとか広報紙などを通じて、新制度における保育や幼児教育の利用の仕方がどう変わるのかということにつきまして、わかりやすく情報提供してまいりたいと考えております。
 今後も、市町村など関係機関と連携を図りながら、新制度への移行が円滑に、スムーズに行われるよう準備に万全を期してまいる所存であります。
 次に、新たな子ども・子育て支援計画の策定についての御質問であります。
 県では、子ども・子育て支援法に基づきまして、幼児期における教育・保育の提供体制の確保等に関する市町村計画を取りまとめた新たな県計画を本年度中に策定することとしております。
 新たな計画につきましては、少子化に歯どめをかけるためには、議員御指摘のように、妊娠、出産、子育ての各段階に応じた切れ目のない支援が必要とされますので、これらライフステージごとの支援を盛り込んだ総合的な計画とすることを考えております。
 加えて、少子化の主な要因である未婚化、晩婚化対策を含む、より幅広い計画としてまいりたいと考えております。
 また、本県には、すばらしい環境があり、愛育会とか子育てサークルなどのように、子供や子育て家庭を支える活動を活発に展開している地域組織が存在するわけであります。
 計画策定に当たりましては、こうした本県の特性を生かした計画となるように、県子ども・子育て会議や県民の皆様の意見を聞きながら、取り組んでいきたいと考えております。
 次に、本県の水政策についての御質問がありました。
 まず、条例の周知・普及と水資源に関する今後の啓発についての御質問がございました。
 昨年四月に全面施行された条例や、六月に策定した水政策ビジョンにつきましては、多くの県民にその趣旨を十分に御理解いただくことが大切であることから、これまで、チラシの配布、県広報紙ふれあい、あるいはホームページを活用して広報し、さらにシンポジウムの開催などを通じまして、周知や普及を図ってまいりました。
 また、水資源に関しては、本年度は八月一日の水の日に合わせまして、森林総合研究所などの研究員を講師に、水や森林について楽しく学べる体験イベントの開催を予定しておりまして、今後とも、さまざまな機会を活用して健全な水循環を維持していくための取り組みや、山梨の水の魅力などを啓発していきたいと考えております。
 次に、水資源の保全と活用の二つの課題への取り組みについての御質問であります。
 水資源は、県民の日常生活での利用はもちろんでありますが、産業の振興や都市と山村の交流の活性化、さらには豊かな歴史、文化の創造などの共通の基盤として活用される県民共有の財産であります。
 このため、まずは制定した条例に基づきまして、地下水の適正な採取や水源地域の適正な土地利用による水源涵養機能の維持・向上を図るなど、水資源を確実に守っていくことが重要であると考えております。
 さらに、この水資源を生かしまして、地場産品のブランド化や観光の振興など、ビジョンに基づいて、有効活用に向けた取り組みを積極的に進めていきたいと考えております。
 今後におきましても、水資源をしっかりと保全するとともに、この水資源の恵みを将来にわたって県民が持続的に享受できるよう、長期的な視点に立った取り組みを進めていく所存であります。
 次に、木質バイオマスのエネルギーとしての利用についての御質問であります。
 まず、未利用間伐材などの利用促進のための取り組みについて、質問がございました。
 未利用間伐材などの利用を推進していくためには、従来から実施しております高性能林業機械の導入や路網整備など、木材の生産性向上を図る取り組みに加えまして、運搬などに必要となる作業コストをさらに削減するという取り組みが必要でございます。
 このため、切り倒した木を一旦、全て林道まで搬出して、製材に使える部分と木質バイオマスとして使う部分とに仕分けをして利用するという作業システムを普及させるよう取り組むとともに、本年度から未利用間伐材を現地で細かく砕きまして、容積を減らすための機械のレンタル料に対して助成を行い、未利用間伐材などの利用を推進していくこととしております。
 次に、各地域の関係者の取り組みの現状と今後の進め方について、御質問でございます。
 本県では、現在、山梨市と南アルプス市などにおきまして、地域の森林で伐採された間伐材などを、市内の事業者が燃料に加工しまして、それを使って公共施設の木質燃料ボイラーで利用していくというような、行政と事業者が連携し、地域の森林資源を市内で活用する取り組みが進められております。
 また、本年度、県内の供給・利用両分野の事業者や行政関係者などを集めた情報交換会を開催いたしまして、県内外のいろいろな先進的な取り組みを紹介すると同時に、複数の市町村を含む広域での連携などを進め、本県の実情に応じた地域型の利用・供給システムの推進を図ることとしております。
 今後は、これらの活動を通じて、木質バイオマスの利用拡大を進めていく所存であります。
 次に、若者の職場定着支援についての御質問でございます。
 社会人として第一歩を踏み出した若者が早期に離職するという七五三現象は、議員が御指摘になったとおり、本人や家族はもちろんでありますけれども、地域にとっても大きな損失でありまして、この問題の重大性を社会全体で再認識し、解決に向けて取り組んで行くことが必要だと考えております。
 そこで、過日、開催された新卒者就職応援対策会議におきまして、経済団体、労働組合、学校関係者、行政機関が、それぞれの役割に応じて、新入社員の定着に積極的に取り組むことを改めてお互いに確認し合ったところであります。
 そうした中で、県としては、県教育委員会とも連携しながら、学校が行う就業体験に合わせまして、キャリアカウンセラーを学校に派遣して、職業に関する講話や、個別に生徒に対する相談などを行いまして、学生に働くことの意義を理解させた上で、夢と自信を持って進路決定できるよう助言してまいりたいと考えております。
 また、適切なマッチングを進めていくために、これまでも企業見学会や合同就職面接会の開催、企業情報の提供などを行ってまいりましたが、本年度は、夏休みを活用いたしまして、受け入れ企業が賃金を支払う実践的なインターンシップ事業を行いまして、学生の適性に合った就職先探しを後押しするとともに、企業が求める能力を備えた人材の発掘を支援していくことにしております。
 さらに、企業における若者の定着促進の取り組みを支援するため、人事担当者及び新入社員を対象とした各種研修会を開催するとともに、個々の企業に定着支援コーディネーターを派遣いたしまして、新入社員の指導の仕方に対する助言を行ったり、あるいは新入社員の悩み相談に応じたりしてまいりたいと考えております。
 次に、本県の地場産業である織物の振興についての御質問がございました。
 本県の織物の高い品質や産地の魅力を全国にアピールしていくためには、素材や技術のすばらしさをさまざまな手段で消費者に伝えていくことが必要であります。
 このため、県では、首都圏などの商業施設におきまして、作り手みずからが店頭に立って、オリジナルブランド商品の魅力をアピールする消費者へのプロモーション活動を支援しております。
 また、全国のデザイナーやバイヤーあるいはマスコミ関係者に、職人の高い技術や織物のすばらしさに触れてもらうために産地バスツアーを実施いたしまして、その結果としてコラボレーション商品が生まれ、ファッション雑誌やツアー参加者のホームページで、産地の魅力が発信されております。
 さらに、地元企業の活動や職人のわざ、イベントなどを、県のブログを通じて、広く一般の皆様に紹介しております。
 また、県のブランディング総合プロデューサーになってもらっております中田英寿氏に、織物製品のブランド力向上に取り組んでいただいているところであります。
 今後も、販路拡大に向けた取り組みや、首都圏でのプロモーション活動などを支援し、繰り返し産地の魅力を情報発信することによりまして、認知度を高め、織物産業の振興を図っていきたいと考えております。
 次に、NHKの連続ドラマ「花子とアン」を活用した観光振興についての御質問であります。
 映画やドラマのロケ地は近年、新たな観光資源として注目されておりまして、特に視聴率が二〇%を超える「花子とアン」の放送は、多くの観光客に本県を訪れていただくきっかけになるものと、大いに期待をしているところであります。
 このため、県では、主人公の村岡花子展を文学館で開催するとともに、甲府市が中心になって設立した花子とアン推進委員会に対して支援するなど、誘客に努めてきたところであります。
 また、放送を契機に、民間においては、「花子とアン」に関連する旅行プランの造成や、ロケ地のウォーキングの実施などに加えまして、ワインやお菓子類、さらには甲州弁の判こなどが販売されるなど、「花子とアン」を活用した取り組みが順次、行われてきております。
 今後は、ロケ地の八ヶ岳を全国千五百のJRの駅に掲示する観光ポスターや、二十五万部発行するイベントガイドでPRするとともに、甲府駅に村岡花子のインフォメーションコーナーを設け、勝沼や韮崎などのロケ地への周遊を促すなど、「花子とアン」を活用した観光振興に努めてまいります。
 また、議員御提案のとおり、文学館で所蔵している作品を中心に、村岡花子の特別コーナーを設けることとしたほか、撮影セットとしてつくられた花子の生家の観光活用などについても、有効な提案であると思いますので、推進委員会と連携して、十分に検討してまいりたいと考えております。
 次に、雪害からの農業の復興についての御質問がございました。
 今回の雪害を克服し、本県農業の早期回復を図るため、被災施設の撤去やハウスの再建などの復旧作業を迅速に実施できるよう、本議会に、所要の経費にかかる補正予算を提出させていただいているところであります。
 復旧に当たりましては、各農家のニーズを把握しながら、国の補助事業や、県独自の長期・無利子融資制度について、例えば別圃場へハウスを移設する場合など、支援内容の詳細も含めて、あらゆる機会を捉えて説明をし、個々の農家の実情に合った最適な事業活用を促していきたいと考えております。
 また、国とよく協議をしながら、申請手続の簡素化や交付決定事務の迅速化を図るほか、各農務事務所に相談窓口を設置しておりますので、そこにおいて申請書類の作成作業をサポートするなど、農家の事務負担をできるだけ軽減するため、きめ細かな支援を行って、確実な再建を進めていく考えであります。
 次に、技術の継承につきましては、今回、被害を回避した農家に聞き取りを行いまして、降雪時にどういうことをやったのかという技術指針となるような雪害対策マニュアルを策定し、大雪に耐え得る施設の構造や管理方法を周知するということと同時に、ハウスやブドウ棚の設置方法についても、農家に周知することとしておりまして、果樹試験場を中心に、マニュアルに基づく研修を行うなど、普及に努めていくこととしております。
 さらに、若手農家へ栽培技術を継承していくために、アグリマスター制度や農業大学校の講座などにより、実践的な栽培ノウハウの習得機会を設けると同時に、JAや果樹生産者グループなどと協力しながら、すぐれた栽培技術を収集し、資料化して、各産地での講習会や農家巡回指導を行って周知することによりまして、産地全体の技術力の維持・向上を図っていくことにしております。
 次に、農業の担い手対策について御質問がございました。
 高度な栽培技術を必要とする果樹経営の特性にも配慮しながら、本県農業の将来を担う人材を確保していくために、農業参入を希望する若者が、アグリマスターのもとで技術を習得する就農定着支援制度や、就農前後の一定期間の所得を確保する青年就農給付金等の制度によりまして、新規就農者の技術の習得や経営安定を支援してきたところであります。
 その結果、昨年度の新規就農者は、十年前の五倍に相当する二百四十八人を数え、ここ三年間は継続して二百人を超えるなど、新規就農者は毎年、着実に増加してきております。
 本年度からは、農家の高齢化や離農により使われなくなった農業機械や施設を新規就農者に利用させるニューファーマー定着支援事業を新たに実施いたしまして、就農時の新規参入者の負担を軽減するほか、農地中間管理機構を活用してタイムリーに農地を提供するなど、今後も引き続き、新規就農者の確保と就農後の定着促進に努めていくこととしております。
 次に、企業の農業参入につきましては、議員御指摘のように、地域農業の新しい担い手として、農業地域の活性化に寄与が期待できるところでありますので、これまでも積極的に働きかけてきたところでありまして、現在までに八十八社が参入して、耕作放棄地の解消や雇用創出に寄与してきているほか、ヤマトイモなどの新しい作物の導入と商品化の取り組み、最新式の農業用施設による生産性の高い野菜栽培など、農業の成長産業化を牽引しております。
 今後とも、参入が見込まれる企業の情報収集と、本県の立地条件のよさやサポート体制のPRを行うとともに、農業の経験のない企業が多いことを踏まえまして、緊急雇用制度を活用した栽培担当者の育成や、普及センターによる営農計画の策定支援を行い、さらには、農地中間管理機構による大規模農地の確保、雇用創出奨励金による地元雇用の促進などによって、円滑な企業の参入を推進していくこととしております。
 最後に、耐震診断が義務となる建築物への対応について、御質問がございました。
 法改正によりまして、平成二十七年末までの耐震診断が義務づけられる大規模建築物は、公共建築物が二十一棟、民間建築物が十六棟、合計三十七棟でございまして、このうち診断が終了していない建築物は現在、民間所有の七棟であります。
 これらの建築物の所有者に対しましては、法律の趣旨や、本年度創設した診断費用への補助制度について説明を行っているところでありまして、期日までに診断が実施されるように、市町村と連携して取り組んでいくことにしております。
 次に、避難路の沿道の建築物の耐震化への取り組みについて、御質問がございました。
 市町村が指定する避難路につきましては、地震災害時における交通を確保するため、本県では、原則として緊急輸送道路を指定することとしておりまして、建物の倒壊によって避難路が閉塞してしまうというおそれのある建築物は、耐震診断が義務づけられることになるわけであります。
 対象となる建築物は、最大で千五百棟程度と想定されておりますけれども、現在、その特定のために測量を行っているところでありまして、結果については、速やかに市町村に情報提供していくこととしております。
 今後も、市町村と連携いたしまして、避難路の沿道建築物の耐震化の促進に積極的に取り組んでいくこととしております。
 以上をもって、私の答弁といたします。その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。
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◯議長(棚本邦由君)公営企業管理者、岩波輝明君。
       (公営企業管理者 岩波輝明君登壇)
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◯公営企業管理者(岩波輝明君)樋口議員の小水力発電の普及についての御質問にお答えをいたします。
 小水力発電モデル施設は、これまでに、上水道施設を利用する塩川第二発電所、地下水を利用する若彦トンネル湧水発電所、多目的ダムの常時放流水を利用する深城発電所を整備してきたところですが、本年九月には、モデル施設として最後となる既設の砂防ダムを利用した大城川発電所の稼働を予定しております。
 今後、モデル施設の整備を通じて得られた開発のノウハウや課題、保守管理のポイントなどを事例集として取りまとめ、市町村や民間事業者の皆様に提供するとともに、専門知識の習得や技術の向上を図るセミナーなどを開催し、環境にやさしい小水力発電の導入を促進してまいります。
 次に、やまなし小水力ファスト10につきましては、その第一号として、改正河川法のメリットを生かし、北杜市明野町浅尾地内の朝穂堰に、慣行水利権による農業用水を利用した発電所を設置することとし、本年度内の完成を目指してまいります。
 また、甲州市塩山上小田原地内においては、一級河川重川に設置されている河川管理用堰堤を活用した発電所を建設することとしており、甲州市など関係機関との調整を経て、明年度、工事に着手してまいりたいと考えております。
 今後とも、建設費やメンテナンス費用の抑制などによる採算性の見きわめとともに、河川法の規制緩和も踏まえながら、開発地点の選定を進め、エネルギーの地産地消の実現に向けたやまなし小水力ファスト10の着実な推進を図ってまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)観光部長、望月洋一君。
       (観光部長 望月洋一君登壇)
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◯観光部長(望月洋一君)樋口議員の信玄公祭りの見直しについての御質問にお答えします。
 信玄公祭りは、信玄公の命日とされる四月十二日の直前の週末に実施しており、本年で四十三回目を迎え、春の観光シーズンの幕開けを告げる祭りとして定着し、県内外から多くの観光客に訪れていただいております。
 信玄公祭りにつきましては、これまで、マンネリ化や、出陣する団体の参加意識の低下など、多くの御意見や御指摘をいただく中、より魅力的で集客力のある祭りとするため、信玄公役への芸能人の起用や、世界一の武者行列としてギネス世界記録へ挑戦するなど、さまざまな見直しを行ってきたところであります。
 また、昨年は、より一層の見直しを行うため、映画「おくりびと」のプロデューサーを務めた南アルプス市出身の中沢敏明さんを中心とする信玄公祭り検討会議から改革に関する提言をいただき、本年の祭りでは、この提言に基づいて、戦国当時の雰囲気の中での出陣式とするため、メーン会場を石垣のある舞鶴城公園に移しました。
 また、ポスターデザインの一新などによる新たな観光客の創出や、各隊独自のパフォーマンスを取り入れた甲州軍団出陣の演出、配布したグッズを使用し、観客の皆様も参加した祭りとするなど、新しい取り組みは多くの方々の好評を得たものと考えております。
 今後も、祭りの古きよき伝統を受け継ぎながら、山梨大使を初め、本県にゆかりのある皆様方からの御意見を伺うとともに、ホームページ等を活用して、広く県民に意見募集等を行い、県内外の皆様から愛される信玄公祭りとなるよう、さらなる見直しを進めてまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)教育委員会委員長、杉原廣君。
       (教育委員会委員長 杉原 廣君登壇)
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◯教育委員会委員長(杉原 廣君)樋口議員の御質問にお答えします。
 まず、公立高等学校の前期入学者選抜制度についてであります。
 自己推薦制による前期入学者選抜制度については、生徒が希望する高校にチャレンジできる機会が複数回になることや、複数の評価尺度により選抜されることなどから、一定の評価を受けてまいりましたが、選抜基準の不透明感などの新たな課題に対応するため、見直しを行ったところであります。
 今回の見直しでは、義務教育で身につける基礎的・基本的な知識を活用した課題解決に必要な能力を評価する検査や、学校生活の状況を把握するための手法を導入することで、受検生が持つ多様な能力をより客観的に評価するとともに、募集率や検査方法における高校の裁量を広げることにより、特色ある学校づくりをさらに進めることができるものです。
 このため、新たに導入する特色適性検査では、中学校の学習指導要領が示している思考力や判断力、表現力をはかるため、例えばデータやグラフを見て、みずからの考えを回答するような問題を各高校が、学校や学科の特色を踏まえ、創意工夫して作成することにより、それぞれの高校が求める生徒像について、適性を問うこととしております。
 また、中学校長による「学習活動及び生活状況に関する所見」は、授業に向かう姿勢、学校行事への取り組み、学校の決まり等の遵守状況について把握するものであり、これにより、受検生を多面的に評価することとしております。
 これらに、従前からの調査書や面接等を加え、各高校で、選抜のための比重を定めて、総合的に評価・判定し、入学者を選抜してまいります。
 次に、平成二十六年度全国高等学校総合体育大会についてであります。
 大会の周知については、関係機関等の協力を得る中で、議員御指摘のとおり、ラッピングバスの運行や県内タクシーと路線バス計千二百台に貼付したPRステッカーによる広報を初め、コンビニエンスストアでのポスターやJR中央線での中づり広告の掲示など、各種の広報活動を大会終了まで展開してまいります。
 開幕に向けて、高校生による地域イベント等でのPR活動、テレビやラジオのメディア、県や市町の広報紙などを活用して、県民へのより一層の周知を図ってまいります。
 また、おもてなし活動については、県生徒実践委員会のおもてなし分科会や、会場地の市や町と連携し、高校生が製作した総合案内所の甲府駅への設置や、高校生が栽培した草花による競技会場の装飾、観光パンフレットの配布、競技会場周辺の環境美化活動など、来訪者を温かくお迎えする準備を進めております。
 さらに、選手や観客などの暑さ対策については、会場地の市や町と連携し、冷房設備のない屋内施設へは仮設冷蔵設備を設置するとともに、屋外施設へは大型テント等を設置することとしております。
 また、熱中症の予防対策や応急措置の方法について、大会関係者に周知するとともに、生徒による競技会場への緑のカーテンの設置や、県医師会や県看護協会等の協力を得る中で、各競技会場に医師や看護師を配置した救護所を設置するなどの対策を講じてまいります。
 こうしたおもてなしの心を持った取り組みを通じて、全国から訪れる多くの方々の心に残る大会となるよう努めてまいります。
 以上です。
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◯議長(棚本邦由君)当局の答弁が終わりました。
 樋口雄一君に申し上げます。残り時間がありません。
 これをもって、樋口雄一君の代表質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後二時十一分休憩
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                                         午後二時三十分再開議
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◯議長(棚本邦由君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 発言の通告により、永井学君に四十分の発言を許します。永井学君。
       (永井 学君登壇)(拍手)
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◯永井 学君 チームやまなしの永井学です。今定例会に提出されました案件並びに県政一般について、会派を代表して質問いたします。
 私たちチームやまなしは、県政に対する共通の理念を掲げ、さきの定例県議会終了後に結成された超党派の会派です。地方自治の本旨に鑑み、知事を初めとした執行部と議会とが、健全な緊張感の中で互いの役割を果たしていくという二元代表制に基づいて行動し、県民の皆様がより一層の幸福を感じられる山梨県づくりを進めてまいります。
 その目的達成のため、私たちは三つの会派活動原則を定めています。
 一つ目は、地方議会の会派活動と国政での政党活動を分離し、地域政策集団、いわゆるローカルパーティーとして会派活動を進めてまいります。
 二つ目、二元代表制を採用する地方議会においては、県政与党・野党という概念はありません。私たちは、執行部から提案される個々の政策課題に対して、是々非々のスタンスで臨みます。
 三つ目は、県民の皆様からの声を県政に、より反映させるため、会派政策集「チームやまなしビジョン」を作成し、その政策実現を目指します。この政策集を完成させるため、私たちは、現在、さまざまな地域やいろいろな方たちからお話を伺うタウンミーティングを、これまでに合わせて六回開催しており、間もなくそれが形になろうとしています。
 今回の代表質問は、この三つの活動原則を踏まえて作成したものです。
 私たちチームやまなしは、これからも横内知事を初めとした執行部と、よい意味での緊張関係を保ちながら切磋琢磨し、県民福祉向上のために全力で活動していくことをお誓い申しあげ、以下質問に入ります。
 初めに、人口減少をにらんだ少子化対策について伺います。
 まず、子育て支援についてであります。
 日本各地で深刻な問題となっている人口減少。厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によりますと、山梨県の人口は現在の八十四万人から、二十六年後の二〇四〇年には六十六万人になると推計されています。各都道府県で、人口減少を食いとめようと、さまざまな施策を実施しており、中には、女性が生涯に産む子供の数、いわゆる合計特殊出生率の上昇を目標としているところもあります。しかし、この数値の上昇だけで人口減少に歯どめをかけることはできません。
 山梨県の合計特殊出生率を見ますと、二〇〇五年には一・三八でしたが、二〇一三年には一・四四となり、むしろ二〇〇五年に比べると上昇しています。
 ところが、出生数を見ますと、二〇〇五年に七千百四十九人だったものが、二〇一三年には六千百九十八人と、千人近くも減少しています。これは、出生率を算出する際の分母になる女性の人数が、年々減少しているということにほかなりません。野村総合研究所顧問で、元岩手県知事の増田寛也氏は、人口減少を食いとめるためには、二十歳から三十九歳までの女性をいかにふやすかだと語っています。
 では、この層をふやすにはどうすればよいのか。それは、徹底した少子化対策を今から講じていくことです。子供を産み育てることへの不安を払拭し、子供を持つ女性が働きやすく、父親が子育てをしやすい環境をつくっていくことが重要です。
 国の平成二十二年出生動向調査結果によれば、夫婦の理想の子供数は平均で二・四二人、子供を何人産む予定かを聞いた予定子供数は平均二・〇七人となっており、やはり意識の中では、二人以上子供が欲しいことがわかります。私の友人も、二人、三人と子供は欲しいが、経済的不安や仕事のことなどを考えると、産むことをためらってしまうと話しています。そうしたちゅうちょを払拭させるよう、多角的に子育て支援を考えることが、人口減少の世の中にあっては非常に重要です。
 本県では、やまなし子育て支援プラン後期計画に基づき、そのような環境づくりを推進してきましたが、いよいよ本年度が計画の最終年度となります。計画に掲載されている二百七十八事業のうち、数値目標を設定した三十二事業については、計画期間三年目の平成二十四年度には、進捗率が六三%となり、おおむね順調であると考えております。
 現在、昨年度の検証を進めていると伺っておりますが、来年度から始まる新プラン作成に当たり、後期計画で積み残されたもの、また引き続き取り組んでいかなければならないものに関しては早目に検証し、その結果を生かしていかなければならないと考えます。
 そこで、後期計画の検証をどのように進め、その結果を新プランにどのように生かしていくのか伺います。
 また、現在の人口減少に歯どめをかけるためには、市町村との連携を密にした子育て支援が不可欠であると考えますが、あわせて県の御所見を伺います。
 次に、ワークライフバランスの推進について伺います。
 五月下旬、私たちの会派は広島県のマツダ株式会社を訪ねました。ワークライフバランスとダイバーシティ実現に向けた施策を開始して十数年、大きな成果を上げていると聞いたからです。人事の担当から、さまざまなお話を伺い、予想以上の先進的な取り組みに驚きました。
 マツダのワークライフバランス推進のための制度は、三つの柱があります。それは、一、自主性を尊重した勤務。二、自己実現への支援。三、私生活との両立支援です。
 一の自主性を尊重した勤務を実現するために、スーパーフレックスの導入、半日有給休暇、在宅勤務を取り入れています。
 二の自己実現への支援では、三年を限度に休職して学校に通えるキャリア開発支援のほか、親族の看護やボランティア、子供の学校行事、不妊治療などのために休暇を取得できるハートフル休暇制度があります。
 三の私生活との両立支援では、母性保護休暇や育児休暇、育児・介護休職、在宅勤務制度、社内保育施設「わくわくキッズ園」、早く帰ろう運動などを展開し、育児・介護を担う男女社員の働きやすさを実現しています。
 十数年前までは、マツダも従来の上からの日本型管理だったとのことです。ところが、業務提携していた米国企業から、どうして日本企業はみんな同じ時間に働き始め、同じ時間に終わるのだとの疑問、圧力があり、変わらざるを得なかったと担当は説明されていました。
 十数年の試行錯誤の末、今では「あなたの成功がマツダの成功」「社員一人一人が最大限の力を発揮できるように最適な仕事や環境を提供する」「どこよりも人がイキイキしている企業を目指して」などの言葉に込められた人間尊重を会社の方針として推し進めています。
 このワークライフバランスの実現は、全ての社員にとってのものであり、子供を持つ男女社員が働きやすく、子育てをしやすい環境をつくり出しています。さらに、若い優秀な人材がマツダへの就職を目指す要因になったり、社員の仕事への意欲が高まり、マツダの車に革新をもたらしたりしていることを、会社も実感しているようでした。
 また、マツダのほかに、広島県庁で少子化対策について調査を行い、その中で、広島方式こども未来づくり・ひろしま応援隊のお話を伺いました。これは、県と企業、経済団体、それから安心して子供を産み育てられる環境づくりのために設立された財団法人がタッグを組み、子育てを応援するものです。
 企業や経済団体を巻き込むという部分がみそで、これにより、会社や社会全体で子育てを応援する環境をつくり出しています。さらに、イクメン企業同盟や働く女性応援隊など、経済界と積極的に連携しながらの取り組みが進められていました。
 本県のワークライフバランスの推進はどうでしょうか。これまでも求められながら、大企業ならまだしも中小はとてもとてもなどという本音の前で、十分な実現がなされてこなかったといえましょう。
 しかし、このままでいくと、ワークライフバランスに配慮した都会の大企業を本県の若者が目指すようになってしまいます。ということは、子を産む世代が山梨から都会に流出してしまうということで、ますます少子化、人口減少に拍車がかかります。
 今こそ、広島県のように経済団体、企業も巻き込んだ取り組みや、マツダの先進事例などを参考に、積極的なワークライフバランスを実現し、子を産み、子育てがしやすい環境を県全体で実現していくべきだと考えます。そして、その実現は、何よりも子供の幸せにつながることであります。
 ワークライフバランスのさらなる推進について、経済団体や企業との連携を含めた県の御所見を伺います。
 次に、看護師確保対策について伺います。
 言うまでもなく、医療は医師と看護師、そして、さまざまな医療技術者とが連携して行われるものです。このうち、看護師については、平成二十四年十二月末時点の調査によると、本県では人口十万人当たりの人数が、看護師と准看護師を合わせておよそ千九十人と、全国平均の千七十七人を若干上回っており、全体として見れば、おおむね全国平均並みの充足状況にあると言えます。
 しかしながら、県内を圏域別に見てみますと、中には全国平均を大幅に下回っている地域があります。また、超高齢化社会の到来を見据え、介護施設などにおいて、看護師に対する新たな需要が増大してきており、表面的な数字からはうかがい知れない看護師不足の問題があります。
 県では、これまで養成確保対策を初め、潜在看護力活用対策、定着対策、普及啓発対策、資質向上対策の五つの柱で、看護師確保対策への取り組みを進め、一定の成果を上げてこられたものと承知いたしております。しかし、私の知人の看護師は、数字では充足しているということかもしれないが、現場では違う。現場の状況をよく見て、看護師の養成、確保対策をしっかりと行ってほしいと切実に訴えております。
 医師については、医師修学資金の貸与など積極的な医師確保の取り組みにより、県内医師数は徐々に増加傾向にあり、また、山梨大学医学部において平成二十年度に創設された地域枠の学生の卒業が、ことしから始まりましたので、今後は、これまで以上に増加していくことが期待されます。先ほども申しましたが、医療はチームで行うものであり、医師とあわせて看護師が確保されなければなりません。
 このことから見ても、看護師の確保は医師確保と同等に重要な課題であるということがわかります。
 そこで、まず、看護師をめぐる諸課題や現場の切実な声をも踏まえ、今後、県はどのように看護師の確保に取り組んでいくのか、御所見をお伺いいたします。
 また、看護師の確保対策を、より現場のニーズに即したものにするためには、県看護協会など、現場のさまざまな意見や情報などが集まってくる看護関係機関や団体との連携が重要になると思います。看護協会では、今月から、県内三カ所のハローワークで巡回相談を行い、資格がありながら働いていない潜在看護師の掘り起こしを進めることとしています。
 県では、現在も、看護協会と連携して、看護の心普及活動などを実施しているとのことですが、看護師確保に向け、関係団体等とのさらなる連携・交流を図るべきだと考えますが、あわせて御所見を伺います。
 次に、山梨県のブランド戦略について伺います。
 「うどん県香川」「おしい!広島県」「彩の国埼玉」など、全国各地で、その土地を売り出そうと、さまざまなブランド戦略が行われています。私たち会派では、先日、「うどん県香川」を訪れ、その仕掛けと県のブランド戦略についてお話を伺ってまいりました。
 香川県は、平成十年の都道府県好印象ランキングで全国四十七位となり、そのことに危機感を感じ、継続的にさまざまな対策を打ち立ててきたとのことであります。しかしながら、最初は平凡なキャッチコピーで売り込みを図り、思うような結果がなかなかついてこなかったようです。
 そこに、熱意ある職員から、何とも奇抜な提案があり、それが平成二十三年十月十一日に発表した「うどん県香川」への改名です。この改名は、何も香川県のうどんを売り込みたかったからではなく、「香川県といえば」というアンケートを行ったところ、九割の人が「うどん」と答えたためとのことでありました。東京都内で改名の発表を行うとともに、大々的にPRするため、翌日からラッピングバスや電車の中づり広告、さらにはインターネットを通じ、マスコミをも巻きこんで、一大ムーブメントを起こしました。
 一方、本県のブランド戦略はどうでしょうか。まずは「富士の国やまなし」がありますが、ブランド戦略の主な柱とまではなっていないように思います。観光PRでは「週末は山梨にいます。」がポスターを飾り、また、平成二十一年度からは「ビタミンやまなし」や「女性が美しくなる山梨県」をコンセプトに、イメージ戦略が展開されました。さらに、県産農産物の「うんといい山梨さん」など、さまざまなキャッチフレーズが飛び交い、どれが山梨の顔なのかがわかりません。
 他の都道府県でブランディングに成功しているところは、キャッチフレーズに軸があります。香川県も「うどん県、それだけじゃない香川」というキャッチフレーズを軸に、農産物や産業のブランドを立ち上げ、全国の売り込みに成功しました。
 繰り返しますが、本県には「富士の国やまなし」というすばらしいキャッチフレーズがあります。全国的に、富士山は静岡県という認識が、まだまだあります。山梨県をもっともっと知ってもらうため、この「富士の国やまなし」をブランディングの柱としてはいかがでしょうか。
 本県のイメージを富士山一つに集約させることへの抵抗もあるかもしれませんが、世界中の人々に富士山で山梨県をしっかりとイメージしてもらい、そこから、本県が持つ数多くの魅力的な観光地や県産品に波及させ、県全体を売り込んでいく、そんな戦略的な取り組みが必要ではないかと考えますが、御所見を伺います。
 次に、山梨県の観光政策について伺います。
 山紫水明の地・山梨は、富士山、南アルプス、八ヶ岳という日本を代表する三千メートル級の山々に囲まれ、桃やブドウなどのおいしい農産物、武田信玄公に代表される歴史など、豊かで文化の香る地域です。現在放送中の連続テレビ小説「花子とアン」に登場する盆地の美しい風景に、全国の方々が、行ってみたいと思いをはせていることでしょう。
 この豊かな観光資源を生かすため、本県は観光立県やまなしをうたい、その振興に多大な力を注いでまいりました。
 平成十六年度、本県は、全国で初めて観光セクションを部に昇格させ、観光部をスタートさせました。さらに、五年後の平成二十一年度には、山梨県観光物産連盟、大型観光キャンペーン推進協議会、やまなしインバウンド観光推進機構を統合・一元化した、やまなし観光推進機構を設立し、今では、観光施策の実働部隊として、本県最大の観光イベントである信玄公祭りを仕切るまでになっています。
 本年度は、観光部の設置から十年、推進機構の設立から五年を経過し、次の十年に向けてのスタートの年とも言えます。
 この十年間の本県への観光入り込み客数は、平成十六年からの五年間で、およそ四百五十万人、また平成二十二年から調査方法が変わったため、単純比較できないものの、平成二十二年からの四年間で、およそ四百万人が増加し、順調にふえています。リーマンショックに伴う経済不況や円高の影響、東日本大震災、中国や韓国との関係悪化など、幾多のマイナス要因があったにもかかわらず、こうした実績が残せたのは、観光部と推進機構を中心に、市町村や観光業者が一体となり、努力されてきたたまものではないでしょうか。
 これまでの十年間の成果や課題を検証し、この数字に甘んじることなく、さらにたくさんの観光客に本県を訪れてもらえるよう、なお一層の御尽力をお願いしたいと思います。
 そこでまず、これまで十年間の本県の観光政策の成果と反省点について、知事の御所見を伺います。
 また、観光部の設置から十年目の節目となった昨年度から、今後の本県観光を大きく飛躍させる出来事が矢継ぎ早に続いてきました。富士山の世界文化遺産への登録しかり、見学センターのリニューアルオープンを含むリニア中央新幹線をめぐる動き、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催決定しかりであります。
 こうした発展の芽をこれからどうやって大きく育てていくのか。私も旅行業界に携わっておりますが、この十年の間に、団体旅行から個人旅行へ、また物見遊山的な旅行から、旅行者がみずからインターネット等で多くの情報を入手して行う地域密着の体験型旅行へと、その形態は大きく変わりました。
 多様なニーズが目まぐるしく変化するこれからの観光は、その流れを的確に読み取り、先ほど申し上げた発展の芽を最大限に生かしていくことこそが重要になります。
 そこで、これから先の十年後を見据える中で、今後、本県の観光政策をどのように考え、また、どのような方向に導こうとしているのか、あわせて知事の御所見を伺います。
 次に、リニア開業を見据えたバスネットワークの再編について伺います。
 私が小さかったころ、リニアモーターカーは漫画やアニメの中の乗り物でしたが、二〇二七年のリニア中央新幹線開業まで、いよいよあと十三年となりました。品川と甲府をたった二十五分で結ぶリニア新幹線は、もはや夢の乗り物ではなく、現実的な交通手段として私たちの目の前にあらわれようとしています。
 本県はこれまで、明治三十六年の中央本線の開通、昭和五十七年の中央自動車道の全線開通など、外に開かれる大きな交通網が発達したとき、著しい成長を遂げています。三年後の中部横断道の開通と合わせ、リニア開業が山梨県に大きな変化をもたらしてくれることは間違いありません。
 本県は昨年三月、その大筋の構想である山梨県リニア活用基本構想をまとめました。本県の現状と課題を加味し、リニア中央新幹線計画の内容や、開業による効果と影響を踏まえ、本県の将来像やリニアを活用した県土づくりなどが記されています。
 この基本構想の中では、開業からおおむね十年後のリニア新駅の利用者数は一日当たり一万二千三百人、居住人口も一万四千六百人ふえるとされ、大きな開業効果が見込まれております。開業までの十三年間に、リニアをどのように活用していくのか。プラス面とマイナス面も含めてしっかり検証し、検討していくことが、未来の山梨県をより活力のある場所にしていく近道であると考えます。
 現在、リニア新駅の周辺整備をどのように行っていくのかが議論され、県民の注目を集めておりますけれども、それと同じぐらい重要で、多大な時間を要するのが、リニア新駅でおりてからの足、いわゆる二次交通をいかに確保するかです。
 たとえ品川から甲府のリニア新駅まで二十五分で来たとしても、新駅から県内各地の目的地まで二時間も三時間もかかったのでは、意味がありません。
 リニアの効果を全県に波及させるため、幹線道路網やリニア新駅と甲府駅間のアクセスとあわせて、県内各地を結ぶ二次交通の主役であるバス路線の充実が欠かせません。
 既存のバス路線の核となる南アルプス市や富士吉田市などの各都市と新駅とを結び、そこからバス路線や市町村が運営するコミュニティバスなどを複合的に組み合わせて、しっかりとした地域内交通を構築することが必要であります。基本構想の中にも、リニア新駅開業を見据え、バスネットワークを再編していくこととしており、県においても、その重要性を十分認識していると思います。
 バスネットワークの再編には、リニア開業のプラス効果である観光客やビジネス客などからのニーズとともに、地域住民のニーズを十分に反映させながら、市町村やバス事業者などの関係者と粘り強く、かつ着実に協議を行っていく必要があります。
 そこで、リニア開業を見据えたバスネットワークの再編に向け、県はどのように取り組んでいくのか伺います。
 次に、東京オリンピック・パラリンピックに向けた事前合宿等の誘致について伺います。
 二〇二〇年に開催される東京オリンピック・パラリンピックまで、あと六年となりました。オリンピック・パラリンピックは、世界中から一流のスポーツ選手に加え、観戦や応援のためにたくさんのお客様が訪れる世界最大のスポーツイベントです。本県としては、開催地・東京に隣接するという地理的な優位性を生かし、その恩恵を最大限に受けるため、市町村や競技団体などと連携して、積極的な取り組みを進めていくことが重要です。
 本大会の前から、事前合宿やプレ大会などを本県に誘致し、トップアスリートとの交流を通じて、地域の活性化を図るとともに、次世代を担う子供たちに大きな夢と感動を与え、本大会終了後も国際交流が継続するなど、オリンピック・パラリンピックを一過性のイベントで終わらせないための取り組みが求められます。
 特に、事前合宿等については、本県が有するスポーツ施設の現状を的確に把握した上で、効果的な誘致方法を検討する必要があります。
 県では、三月、スポーツ施設整備庁内検討委員会を設置し、施設整備に向けた議論が開始されるとともに、各競技団体の意向を確認しながら、事前合宿の受け入れ経験のある先進地の視察などを計画していると伺っております。
 他県との誘致競争に勝つためには、検討委員会における議論を急ぎ、できるだけ早期に整備方針を取りまとめ、整備計画を策定すべきと考えますが、御所見を伺います。
 さらに、これと並行して、どの国の、どの競技を誘致するのか、早い段階でターゲットを絞ることが重要です。
 一口に事前合宿といっても、国や競技種目によっても異なると思いますが、時差や、競技時間に合わせた生活リズムの調整など、コンディショニングを目的とした場合、本県の自然環境などは、大都市にはない大きなアドバンテージとなります。
 例えば、人気競技のサッカーでは、ブラジルやイタリアなどの強豪国の事前合宿の誘致が実現すれば、県内のスポーツ振興はもちろん、経済への波及効果もはかり知れないものとなるため、誘致の効果を考慮した検討も必要ではないでしょうか。
 その上で、イタリアのプロサッカーリーグ・セリエAで活躍した中田英寿さんや、アトランタオリンピックのレスリング監督を務めた山梨学院大学の下田先生など、本県ゆかりの著名人のネットワークをフル活用し、他県よりも先に、ターゲットと定めたチームへの具体的なアプローチを戦略的に開始すべきです。
 そこで、県は、事前合宿等の誘致にどのように取り組んでいくのか、御所見を伺います。
 次に、山梨県の水政策について伺います。
 豊かな自然から生み出されるおいしい水に恵まれた本県は、水に関して高いポテンシャルを持つ森林県・水源県として、従来から「水を創る」「水を活かす」「水を担う」「水を守る」「水を治める」という五つの方針に基づき、取り組みが進められてきました。
 私は、地球レベルで良質な水へのニーズが高まる中、本県の生活用水の半分以上を賄っている地下水などの貴重な水資源を県民共有の財産として、しっかりと守り、活用することが重要であると考えます。こうしたことなどを踏まえ、県は、昨年六月に「やまなし水政策ビジョン」を新たに策定しました。
 森と水を健全な状態で次の世代に引き継いでいくため、このビジョンでは、平成二十三年度から二年にわたり、水資源の利用実態や、県内において最大限利用が可能な水資源の量、いわゆる賦存量の調査などを行い、その結果を踏まえ、地下水や水源地域の保全、下流域との連携など、水を通じた交流の活性化等に取り組むこととしています。また、豊かできれいな山梨の水の魅力をPRし、産業や観光に生かすなど、水の活用に関する施策の推進も図るとされております。
 こうした一連の施策を効果的に進めていくためには、水の利用実態や賦存量にとどまらず、本県の水資源のポテンシャルについて、さらに踏み込んで把握することが必要であり、そのための研究を進めることが重要であると考えます。
 過日、私たちの会派は、山梨大学の国際流域環境研究センターを視察しました。同センターでは、国内外における水資源の枯渇や水環境の変化など、水に係るさまざまな課題に対応するため、世界トップレベルの研究が行われておりました。本県の水のポテンシャルを把握するため、同センターとの連携が極めて有効ではないかと感じました。
 水は万物の基本をなすものであり、生命の源でもあります。その水の価値を高めることにより、山梨の自然環境や農産物の価値も、さらに高まるはずです。本県の水の特性はどんなものなのか。そのルーツはどこなのかなどを調査し、水に関するさまざまな数値データを積み重ねることにより、山梨の水のおいしさを客観的に裏づけることが可能になります。そして、客観的に裏づけられた山梨の水のポテンシャルを積極的にPRし、本県のイメージや県産農作物等のブランド力を一層高める取り組みにつなげることが重要です。
 水政策ビジョンでは、観光・ブランド化への活用において、適切に保全された中で生み出される水や、水環境を評価する仕組みについて研究していくこととしており、このことをしっかりと進めていただきたいと強く期待をいたしております。
 そこで、水等の評価についてどのように取り組み、それをどのように活用していこうとしているのか、県の御所見を伺います。
 次に、木質バイオマスの供給体制の強化と県民による利用促進について伺います。
 地球温暖化やエネルギー問題などへの対応が喫緊の課題となる中、限られた資源を循環的、効率的に利用することにより、環境負荷の小さい地域社会の構築を急がなければなりません。木材は、石油を初めとする化石資源のかわりにエネルギー源としての活用が可能であり、また、コンクリートなどにかわる建設用資材としても利用できます。
 木材をエネルギーとして燃やすと、二酸化炭素を発生しますが、樹木の伐採後に適切に森林を更新していくことにより、森林を構成する新たな樹木が、その成長の過程で再び二酸化炭素を吸収する、いわゆるカーボンニュートラルという特性を有しているため、大気中の二酸化炭素濃度に影響を与えません。
 こうした特性から、近年、地球温暖化に対応し、低炭素社会づくりを進めていく上で、改めて、環境面にすぐれた木質バイオマスが注目を集めているのは、御承知のとおりであります。
 本県では、平成二十四年三月に策定した「やまなし森林・林業再生ビジョン」において、平成三十三年度における素材生産量の目標数値を二十六万七千立方メートルとしています。このビジョンに基づき策定した山梨県木質バイオマス推進計画では、路網整備等の基盤整備により未利用間伐材等の有効利用を図るとともに、木材を多段階で利用し、木材資源を有効に活用することとしています。これにより、平成三十三年度における年間の木質バイオマスのエネルギー利用量を、平成二十四年度に対して四万五千立方メートル拡大し、六万七千立方メートルとすることを目標としています。
 この目標を達成することにより、灯油に換算して年間一万二千キロリットル、実に一般家庭一万六千世帯分の使用量に相当する灯油が削減でき、また、温室効果ガスについては、年間三万トンの削減が可能と試算されています。
 大変、意欲的な計画であり、目標達成に向けてしっかりと取り組んでいただきたいと思いますが、目標達成には、森林内の路網整備とともに、木質チップやペレットなどの加工施設の整備を進め、供給体制を強化していくことが必要です。
 県は、こうした木質バイオマスの供給体制の強化について、どのように取り組むのか伺います。
 また、木質バイオマス利用の最下流に当たる消費段階への働きかけも重要です。私たち山梨県民は、身近な森からの恵みを木質バイオマスとして利用することができ、そのことを通じて低炭素社会へも貢献できます。このことを県民一人一人が誇りに思い、木質バイオマスの利用が促進されるような機運を高めるとともに、県民にペレットストーブなどの積極的な利用を促すような対策が必要であると考えますが、御所見を伺います。
 次に、県立図書館のサービスの充実について伺います。
 甲府駅北口に県立図書館が新たに開館して、一年七カ月が過ぎました。昨年度は、来館者が九十一万人を超え、旧図書館の六倍以上の来館者数となりました。貸し出し点数も四十六万冊を上回り、旧図書館の四・八倍です。
 いつ行っても、どのフロアも、多くの人々が思い思いの読書、学習、活動を展開しています。県民の期待とニーズにこたえる施設だと、うれしくその様子を眺めております。
 先日、私たち会派は、県立図書館にて第五回目のタウンミーティングを持ち、そこで、今後、県立図書館がさらに成長・進化していくための幾つかの課題について伺いました。
 まず最初に、県立図書館は、県民全てのものでありたい。県民全てに県立図書館の恩恵を感じていただきたいということです。図書館に来館し、日常的に利用できる人は、その半径一、二キロメートル以内に住む人だと言われています。そうすると、圧倒的多数の県民が、日常的には利用できないわけで、そうした県民にどのようにサービスを届けるのかということは大きな課題です。
 図書館情報ネットワークシステムや市町村図書館との相互貸借の搬送など、システムとして、遠隔地に住む県民へのサービスが構築されていることは承知いたしています。しかし、まだまだそのシステムは、県民に十分に知られているとは言いがたく、周知・PR・利用促進が必要です。
 来館者へのサービスはもちろん大切ですが、県民全てを視野に入れた読書と学習の支援にこそ、今後は力を入れ、本当の意味で、全ての県民のための図書館として成長していってほしいと思いますが、御所見を伺います。
 次に、図書館司書の資質の向上について伺います。図書館にとって大切なのは、人。中でも司書の役割は大きく、図書館の命といってもいいほどです。その司書について、さまざまな声があります。
 一つは、市町村の司書から、県立の司書は研修ができてうらやましい。その研修の成果を私たちにも伝えてほしいというものです。
 もう一つは、県民から、来館者の様子を見ながら「何かお探しですか」と明るく声がけをするなど、県民の読書活動を優しく、そして積極的にサポートしてほしいという願いです。
 さらに、最低十年くらいはほかの部署や、ほかの施設への異動をせず、一つの分野の専門家に成長してほしいという声があります。例えば、子供読書の専門家、郷土資料の専門家というようにです。そうした高い専門性を身につけた司書が、県立図書館のレベルをさらに上げていくことでしょう。
 旧図書館時代の六倍を超える来館者、五倍に迫る貸し出す数という現状の中で、司書は多忙を極めております。そうした中で、さらなる要求は困難かもしれません。しかし、今後の県立図書館の質を左右していくのは、間違いなく司書の意欲と技量です。司書の増員も検討すべきと考えます。
 今後の司書の資質の向上について御所見を伺います。
 最後に、住宅供給公社について伺います。
 全国でも多くの住宅供給公社が、その役割を終えたことや、多額の負債を抱えたことなどにより解散し、または解散を予定していると聞いております。
 本県においても、多額の借入金が公社の経営を圧迫しており、第二次改革プランの策定に当たり、本年二月の議会・全員協議会などで、この問題について審議が行われ、経営健全化の方策や、公社の存廃について検討した結果、公社は平成五十年度を目途に解散することとし、今後、繰越欠損金の圧縮、借入金の削減、事業の縮小整理を図っていくことなどが決定されました。
 公社は設立以来、三千戸を超える分譲住宅や賃貸住宅を供給し、良質でリーズナブルな住宅の整備に大きな役割を担ってきました。
 しかしながら、いわゆるバブル景気が崩壊し、長引く景気低迷の中で、販売不振から財務状況が悪化することとなり、それ以来、分譲資産の計画的販売や、コスト縮減などの経営合理化等が図られてきました。さらに、平成二十二年に策定された旧改革プランに基づき、分譲資産の完売、繰越欠損金の圧縮や借入金の削減などの経営方針により、健全化へ向けた取り組みが進められてきたと伺っております。
 そこで、平成二十五年度の公社の決算状況と、旧改革プランにおける借入金の削減目標の達成状況について伺います。
 また、公社は、平成二十二年度で分譲事業を終了し、既に本来の役割を終えており、今後は、解散に向けて、将来的に大きな県民負担が生じることがないよう、さらなる債務処理に努めていく必要があると考えます。
 特に、ファミリー賃貸住宅等割賦事業の未収金については、改革プラン改定の審議の際に、借入金の返済などとともに大きな課題とされ、公社の経営健全化のために、その対策が急務とされました。
 この事業は、平成五年から十三年にかけて、良質な賃貸住宅の供給を促進するため、民間の土地所有者と公社が共同で、住宅金融支援機構の融資を受けて賃貸住宅を建設し、家賃収入から返済していく事業です。しかし、近年、一部の事業者の経営状況が悪化し、返済が滞っており、その結果、公社が肩がわりして返済している状況となっています。
 こうした事業者に対しては、財務状況などを十分に確認した上で、償還が続けられる方策を検討していくべきであると思います。事業者が破綻に至った場合は、さらなる未収金の発生により、公社の経営全体に重大な影響を及ぼすおそれもあるため、危機感を持って、しっかりと対応していく必要があります。
 今般、策定された第二次改革プランでは、ファミリー賃貸住宅等割賦事業において、新たな未収金の発生を抑制し、あわせて、これまでに発生した未収金債権の回収を図っていくこととしておりますが、その取り組み状況について伺います。
 以上で、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
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◯議長(棚本邦由君)永井学君の質疑・質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
       (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)永井議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、チームやまなしを代表されまして、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 チームやまなしの結成に当たり定めた活動原則に基づき、県民福祉の向上のために全力で取り組まれるとの決意を示されました。
 今後も、県庁挙げて、県政運営に全力で取り組んでまいりますので、一層の御指導、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、人口減少をにらんだ少子化対策につきまして、幾つかお尋ねがありました。
 まず、子育て支援についての御質問がありました。
 本年度に期間が終わる「やまなし子育て支援プラン後期計画」につきましては、現在、庁内関係課におきまして、本年度末の見込みも含めた計画期間全体での達成状況や今後の課題などを分析し、評価、検証を進めているところであります。
 評価した結果につきましては、ことし夏ごろを目途に取りまとめまして、県子ども・子育て会議の意見なども聞きながら、新計画の中に生かしてまいりたいと考えております。
 また、子育て支援については、事業の直接の実施主体である市町村との連携が必要不可欠でございます。
 県は、これまでも市町村の事業の実施を円滑に進めるために、さまざまな取り組みを行ってきたところでありますが、本年度においても、新たに育児不安や悩みを抱えた親のいる家庭を地域ボランティアが訪問して子育て支援を行う事業や、勤務地や実家に近い保育所への広域的な入所ができる施設の整備や、病児・病後児の保育の促進事業などを市町村と連携して実施してまいります。
 また、産後ケアセンターの整備につきましては、全国で初めて、県と市町村が共同して進めていくこととしております。
 今後も、新たに策定する計画におきまして、市町村や子育て支援団体と密接に連携して、子育て家庭のニーズに応じた多様な子育て支援が提供できるように取り組んでいくこととしております。
 次に、ワークライフバランスの推進について御質問がありました。
 仕事と生活の調和を図るワークライフバランスの推進は、柔軟で多様な働き方ができる社会を実現していくものでありまして、これまでも、積極的に取り組んでいる企業を広く紹介したり、他の模範となる事業者を表彰するなど、実現に向けた普及啓発に取り組んできているところであります。
 本年度は、少子化対策としても、仕事と子育ての両立が必要であることから、ワークライフバランスの一層の推進を図ることといたしまして、若年層を対象として、仕事や結婚に対する意識改革を促すライフデザイン研修や、結婚や出産を経て再就職を希望する女性への就業支援を実施してまいりたいと思っております。
 また、企業へのワークライフバランスの普及定着を図っていくためには、企業みずからによる主体的な取り組みが不可欠でありますので、経営者の意識改革を図るトップセミナーの開催や、専門家を派遣するコンサルティング事業を行って、働きやすい職場環境づくりを支援することにしております。
 さらに、今年度から個々の企業の合計特殊出生率などを調査いたしまして、優良企業を広く紹介する「やまなし企業子宝率調査事業」を実施するとともに、仕事と生活の両立を支援する国の助成金制度などにつきましても、企業に積極的に情報を提供しまして、企業の取り組みを後押ししていきたいと考えております。
 こうした事業を企業や経済団体と共同して、密接に連携しながら展開していくことによりまして、ワークライフバランスのさらなる推進を図っていくこととしております。
 次に、看護師確保対策について御質問がありました。
 平成二十四年末の就業者数調査によりますと、人口十万人当たりの看護師数は、本県は全国平均を上回っているところでありますが、就業先を個別に見てまいりますと、病院などの医療機関では、依然として看護師が不足している状況であり、議員御指摘のように、看護師の確保は極めて重要な課題であると認識しております。
 このため、高校生などに看護師を目指してもらうための一日看護師体験や、看護学生を県内に就職するように導くための奨学金制度を実施するとともに、就職された方の定着を図るために、医療機関へのアドバイザーを派遣したり、病院内の保育所の運営を支援するなど、働きやすい環境づくりに取り組んでいるところであります。
 さらに、一度働きながら、結婚や出産で離職をした、いわゆる潜在看護師の復職を促進するために、最新の看護技術の実習などを行う研修会を開いたり、就業に関する相談に応じたりいたしまして、職場復帰への不安を解消する支援を行っております。
 こうした事業を展開するに当たりましては、看護の第一線で活躍している方々を看護師等就業協力員に委嘱いたしまして、日常の看護の実践の場における課題や御意見を伺う中で、施策に反映しております。
 また、関係団体との連携につきましても、看護師の就業を支援するナースセンターの運営を看護協会に委託したり、各種研修を看護師養成機関や医療機関などと緊密に連携しながら実施をしてきているところであります。
 今後も、これまで以上に関係団体と連携・交流を図る中で、総合的な取り組みを進め、看護師の確保・定着に努めていきたいと考えております。
 次に、山梨県の観光政策について、御質問がありました。
 まず、これまで十年間の観光政策の成果についてということでありますが、観光振興には、集客の核となる地域の歴史や文化、自然などの魅力を磨き上げるとともに、道路や通信などのインフラの整備、観光関連のサービス業や地場産業、農林業などの産業振興といった幅広い政策の推進が必要であることから、官民一体となって、さまざまな取り組みを行ってまいりました。
 この間、県では、観光推進機構と連携しながら、JRとタイアップした観光キャンペーンの実施や、東京のアンテナショップの開設や、大手旅行社との商談会の開催などの誘客PRを行うとともに、市町村観光施設整備への助成などの受け入れ環境の整備も行ってきました結果、本県を訪れる観光客は、この十年間で約三割、増加をいたしました。
 また、平成二十年には国際交流課を設置し、海外へのトップセールスなど、インバウンド観光に力を入れてきた結果、外国人旅行者が大きく増加しました。その一方で、中国人旅行者が急増したものの、その後の外交情勢で急減するといった一時的に生じた一国集中リスクを回避できなかった点は、反省点と言えると思います。
 次に、今後の観光政策の考え方についてでありますが、雇用の受け皿となる観光産業は、本県の成長産業として振興すべきであるという考え方に基づきまして、おもてなしのやまなし観光振興条例を制定したところであります。
 今後の政策の方向性といたしましては、一に、県民総参加によるおもてなしの推進ということを基本といたしまして、二に、スポーツツーリズムやMICEなど多様な観光ニーズへの対応、三に、タイやインドネシアから誘客活動など、外国人旅行者来訪の促進、四に、インターネット等を活用した情報提供という四つの柱で、観光振興に取り組んでまいる所存であります。
 特に、富士山の世界遺産登録や東京オリンピック・パラリンピックの開催決定によりまして、訪日旅行者の大幅な増加が予想されますので、外国人が不便なく、安心して本県を訪れることができるように、受け入れ態勢整備計画を策定して、早急に整備を進めまして、国内はもとより、世界中の人々が憧れるようなグレードの高い観光地づくりを目指してまいりたいと考えております。
 次に、リニア開業を見据えたバスネットワークの再編についての御質問がありました。
 県では、リニア中央新幹線の開業による移動時間の圧倒的な短縮効果を全県で享受できるようにするため、リニア新駅周辺地域は、交通結節機能を中心とした整備を行うこととしております。
 こうした交通結節機能をより一層高めていくためには、マイカー利用者のための駐車場整備などに加えまして、議員の御指摘がありましたように、リニア新駅と県内各地を結ぶバスなどの公共交通の整備が重要と考えております。
 特に、本県のリニア新駅は、中央自動車道や新山梨環状道路と近接しておりますために、こうした道路網を活用したバス交通の利用が有効と考えられることから、県の交通政策会議におきまして、リニア新駅を中心とした広域的な幹線バスネットワークの構築に向けた検討を行うこととしたところであります。
 また、運転免許を持たない高齢者や観光客などにとりましては、地域のバス交通は、移動手段として欠かせないものでありますけれども、利用者の減少等によりまして、バス路線が縮減されてきておりまして、県内各地域の公共交通をどのように維持、確保していくかが大きな課題になっております。
 このため、昨年度からこれまでに、県内の四地域におきまして、市町村や事業者などとともに、地域バス路線検討会を立ち上げて、地域のバス交通の課題を絞り出し、その解決方法の検討などを行っており、こうした検討の場を他の地域においても設けていくこととしております。
 今後は、リニア新駅と県内の各拠点を結ぶ広域的な幹線バスネットワークの検討と、住民生活に必要不可欠な地域内のバス交通の検討を相互に連携させながら、本県のバス交通ネットワーク全体のあり方について検討してまいりたいと考えております。
 次に、山梨県の水政策について御質問がありました。
 水や水環境に対する評価につきましては、水資源の適正な保全はもちろんのこと、日常生活や産業振興への水の有効活用を図っていく観点からも、大切な取り組みであると考えております。
 この取り組みを効果的に進めるに当たりましては、水質保全あるいは治水、さらには水を活用した水産業の振興など、水や水環境にかかわるさまざまな課題につきまして、自治体や、研究機関である大学などとの関係機関が連携を深めていくことが必要だと考えております。
 このため、例えば塩川の源流域における森林の水源涵養機能の調査、富士北麓における地下水の動きや水質の調査などにつきまして、森林総合研究所などの県の研究機関が、山梨大学と連携して進めているところであります。
 こうした取り組みを通じ、本県の各地域における水や水環境の特色、優位性などを明らかにするための評価につなげていきたいと考えております。
 さらに、今後はこの評価を本県の森と水の適正な保全に役立てるとともに、あわせて、本県のイメージアップに生かし、また、産業振興や観光振興に有効活用することについても、検討してまいりたいと考えております。
 最後に、木質バイオマスの供給体制の強化と、県民による利用促進についての御質問がございました。
 まず、木質バイオマスの供給体制の強化についてでございます。
 森林の中の路網整備につきましては、基幹的な林道を計画的に整備すると同時に、特に未利用間伐材等の利用拡大を図るためには、作業道の開設が重要でありますので、県では、作業道の開設を行う林業事業体への機械のレンタル経費の助成や、技術者養成のための研修を行っているところであります。
 また、木質チップやペレットの加工施設の整備につきましては、その生産量の拡大に向け、本年度新たに整備される加工施設二カ所の建設経費について、助成を行うこととしております。
 こうした取り組みにより、木質バイオマスのエネルギー利用量の拡大に向けた供給体制の強化を図っていくこととしております。
 次に、県民による木質バイオマスの利用促進についてでございます。
 県では、ふるさと特産品フェアなどの各種イベント会場において、木質バイオマス利用の意義の説明やペレットストーブなどの展示を行うと同時に、金川の森や武田の杜など十一カ所の県営施設や、三十一カ所の市町村施設にペレットストーブの導入を図ることなどによりまして、木質バイオマスの利用促進に向け、県民の機運を高めるよう努めてきたところであります。
 また、各種イベント会場におきましては、ペレットストーブなどに要する経費や、ペレットの購入方法などの具体的な情報も提供しているところでありまして、今後も、こうした取り組みにより、県民による積極的な利用を促していくこととしております。
 以上をもって、私の答弁といたします。その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。
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◯議長(棚本邦由君)観光部長、望月洋一君。
       (観光部長 望月洋一君登壇)
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◯観光部長(望月洋一君)永井議員の山梨県ブランド戦略についての御質問にお答えします。
 県では、平成十九年度に策定した「やまなしブランド戦略」に基づいて、果物や地場産品、観光などの販路拡大戦略や、PRを中心としたイメージアップ戦略など、山梨県のブランド価値を向上させる取り組みを実施してまいりました。
 販路拡大戦略では、逸品農産物の「うんといい山梨さん」や、甲州ワインの「開けよう、甲州。」、観光キャンペーンの「週末は山梨にいます。」など、それぞれの販売ターゲットに対して効果的なキャッチフレーズで、販路の拡大を図ってきたところであります。
 イメージアップ戦略では、県全体のイメージアップのため、フルーツ、ワイン、ジュエリーなど本県のすぐれものに関心が高く、口コミによる情報伝達力が大きい三十歳から四十歳代の女性をターゲットに、「ビタミンやまなし」や「女性を美しくする山梨県」をキャッチフレーズとし、PRキャンペーンを実施してまいりました。
 PRキャンペーンでは、「うどん県香川」と同様に、JR中央線の電車の内外に広告を掲載したADトレインの運行や、渋谷駅、表参道駅などへの屋外広告、またテレビ、新聞、雑誌、インターネット等でのPRを重ねた結果、本県のブランドランキングは、平成十九年の三十一位から、平成二十二年には二十五位、平成二十五年には二十三位へと順位を上げているところであります。
 今後とも、効果的な情報発信によって、本県のイメージアップを図ってまいる所存でありますが、その際には、世界遺産となった富士山が国内外から注目を集めておりますので、議員御提案の「富士の国やまなし」の活用も含めて、検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
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◯議長(棚本邦由君)県土整備部長、大野昌仁君。
       (県土整備部長 大野昌仁君登壇)
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◯県土整備部長(大野昌仁君)永井議員の住宅供給公社についての御質問に答えします。
 まず、平成二十五年度の公社の決算の状況と、旧改革プランの借入金の削減目標の達成状況についてであります。
 公社では、旧改革プランの経営方針に基づき、人件費の抑制などコストの縮減に努めた結果、事業利益は約六千万円の黒字となり、県の補助金二億四千万円などを加えた当期総利益は約三億円となっております。
 また、借入金については、前年度より約三億円減少し、平成二十二年度からの四年間で約十二億円という削減目標額を達成したところであります。
 次に、ファミリー賃貸住宅等割賦事業における未収金への取り組み状況についてであります。
 過去に未収金が発生した事業者に対して、返済期間を延長するなどの契約条件の変更を進め、借入金の計画的な返済を促すことにより、新たな未収金の発生の抑制に努めております。
 こうした対策にもかかわらず、未収金が継続して発生している事業者に対しては、督促を強化するとともに、家賃差し押さえの準備に着手するなど、厳正な債権回収に努めているところであります。
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◯議長(棚本邦由君)教育委員会委員長、杉原廣君。
       (教育委員会委員長 杉原 廣君登壇)
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◯教育委員会委員長(杉原 廣君)永井議員の御質問にお答えします。
 まず、東京オリンピック・パラリンピックに向けた事前合宿等の誘致についてであります。
 初めに、県有スポーツ施設の整備については、東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿等の誘致を初め、大会の前後に開催されるさまざまなスポーツイベントを念頭に置きながら、県民の生涯スポーツとしての利用や財政負担など、多角的な視点から検討を行っているところであります。
 今後は、競技団体の要望等を踏まえながら、さらに詳細な検討を行い、本年度中に施設整備の方針を取りまとめた上で、各国の事前合宿等を誘致できるよう、整備を図ってまいりたいと考えております。
 次に、事前合宿等の誘致への取り組みについては、市町村や競技団体などの関係者と情報交換会を開催するとともに、国や大会組織委員会から情報を収集しながら、競技団体に対する意向調査などを実施しているところであります。
 また、民間施設を含めた県内のスポーツ施設を対象に、受け入れ可能な施設や種目を把握するとともに、北京オリンピックの際に事前合宿を受け入れた実績のある先進地を調査し、その結果を関係団体等に提供してまいります。
 さらに、市町村などの意向も確認しながら、事前合宿等が可能な施設や自然環境、観光資源など、それぞれの地域のアピールポイントを整理するとともに、海外のオリンピック委員会や競技団体へのアプローチ方法についても検討を進めてまいります。
 今後も、大会組織委員会などからの情報収集に努め、市町村や競技団体、さらには国内外の関係者と連携する中で、事前合宿等の誘致に向けて、全力で取り組んでまいります。
 次に、県立図書館のサービスの充実についてであります。
 まず、全ての県民のための図書館についてであります。
 県立図書館では、来館者はもとより、来館が困難な方々へのサービスの充実にも努めており、議員御指摘の相互貸借システムを初め、ホームページ上で電子書籍の貸し出しやレファレンスサービスを提供するとともに、電話やファックスでも調査相談に応じております。
 また、明治期に編纂された後世に残すべき貴重な資料をデジタル化して公開するとともに、本県の歴史や文化などの情報を発信するポータルを開設するなど、学習の支援を行っているところであります。
 今後も、県の広報紙等を活用するとともに、市町村立図書館等の協力を得て、こうしたサービスの一層の周知を図り、利用促進に努めてまいります。
 次に、司書の資質の向上についてであります。
 図書館司書の業務は、さまざまなニーズにこたえた購入図書の選定や、子供の読書活動の推進など多岐にわたり、重要な役割を担っております。
 県立図書館の司書には、専門的・実務的な研修や、子供の読書活動に携わる指導者を養成する講座に参加させるなど、資質の向上に努めているところであり、市町村立図書館等からの要望に応じ講師として派遣することで、研修成果の普及を図っております。
 今後も、なお一層、利用者に満足していただけるサービスを提供するため、来館者等に対する積極的なサポートに努めるとともに、館内の司書の配置についても十分に意を用いて、豊富な経験と高い専門性を身につけた司書の育成に取り組んでまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)当局の答弁が終わりました。
 永井学君に申し上げます。再質問はありませんか。永井学君。
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◯永井 学君 それでは一点だけ再質問させていただきます。
 少子化のワークライフバランスについて再質問いたします。
 ワークライフバランスの部分の御回答の中で、セミナーやコンサルタントを導入したり、子育て率を算出したりという御答弁をいただきました。
 ワークライフバランスを本気で本県に根づかせて、女性の働きやすい環境、また男性の子育てをしやすい環境を創出するためには、さらに突っ込んだ経済団体や企業参画が必要であると私は考えています。
 広島県でも、本県のように結婚、出産、子育て、仕事の両立と、切れ目のない子育て支援を行っておりますけれども、そのどのパートにも、企業を主体的に絡めております。例えば婚活支援では、社員の結婚を応援する企業を募集して、応援企業として登録させていたり、また先ほども質問の中で申しましたが、「こども未来づくり・ひろしま応援隊」では、商工会議所を初め中小企業団体中央会や経済同友会など経済六団体が参加しています。さらに、全国初となるイクメン企業同盟では、男性の子育てを応援する経営者の集まりをつくり、その普及に力を入れています。
 ワークライフバランスを個人の努力や意思の改革だけで推し進めるのは、非常に難しいことであると思います。やはり勤めている会社の理解が、何よりも重要ではないでしょうか。本県のワークライフバランスの普及のために行政が旗を振って、企業を巻き込んでいくことが、切に必要だと考えます。
 昨年度、県が設置いたしました少子化対策プロジェクトチームにおいて、このことをぜひ検討していっていただきたいと考えますが、再度、御所見を伺います。
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◯議長(棚本邦由君)企画県民部長、堀内浩将君。
       (企画県民部長 堀内浩将君登壇)
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◯企画県民部長(堀内浩将君)永井議員のワークライフバランスの推進についての再質問に答えいたします。
 議員御指摘のとおり、ワークライフバランスの推進に当たっては、企業や、特に中小企業が多い本県では、経済団体等と密接に連携し、その推進を図ることが重要であります。
 このため、本年度、一千社を対象に実施するやまなし企業子宝率調査においても、経済団体等に御協力をいただきながら事業を実施し、企業の仕事と子育ての両立に対する意識を高めてまいりたいと考えております。
 また、少子化対策プロジェクトチームにおいては、今後も国の施策や広島県などの先進事例も研究する中で、より効果的な施策の推進に取り組んでまいります。
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◯議長(棚本邦由君)永井学君に申し上げます。再質問ありませんか。
 これをもって、永井学君の代表質問を打ち切ります。
 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。
 明六月二十六日、午後一時、会議を開き、一般質問を行います。
 本日はこれをもって散会いたします。
                                         午後三時三十五分散会